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平成28年  県民・スポーツ常任委員会 12月09日−01号




平成28年  県民・スポーツ常任委員会 − 12月09日−01号







平成28年  県民・スポーツ常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161209-000007-県民・スポーツ常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(綱嶋・米村の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  2件申請 2件許可



4 口頭陳情の許否について決定

  請願第58号及び請願第59号についての口頭陳情 許可



5 県民局報告事項(県民局長)

  「かながわボランタリー活動推進基金21条例の一部改正に伴う今後の運用について」

  「かながわ子どもみらいプランの点検・評価について」

  「神奈川朝鮮学園で使用する教科書の改訂について」



6 スポーツ局報告事項(スポーツ局長)

  「スポーツ推進のための条例及び新たなスポーツ推進計画について」

  「伊勢原射撃場の指定管理者の選定基準について」

 「ラグビーワールドカップ2019の開催準備について」

 「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた主な取組みについて」



7 日程第1を議題



8 県民局提案説明(県民局長)



9 日程第1について質疑(両局所管事項も併せて)



綱嶋委員

 まずはじめに、かながわ子どもみらいプランの点検・評価についてお伺いします。平成28年9月の当常任委員会でプランの点検・評価状況について質疑を行ってきましたが、今回、その結果がまとまったということで、その後の状況について何点かお伺いします。

 まず、点検・評価結果について審議を行うために平成28年11月28日に神奈川県子ども・子育て会議を行っておりますが、その結果に対する受け止め方はどうだったのか、お伺いします。

子ども企画担当課長

 神奈川県子ども・子育て会議の席上、委員からはそれぞれのお立場から需給計画の今後の見直しに関する御意見、人材の質の向上、市町村の支援に関する御意見等も頂きたく、点検・評価結果については御了承を頂きました。

綱嶋委員

 了承を頂いたということですが、その他に委員の皆様からはどのような意見があったのでしょうか。

子ども企画担当課長

 委員から頂いた御意見で主なものを紹介しますと、需給計画に関連してゼロ歳、2歳の供給に不足が生じているが、潜在的なニーズはまだあるのではないか。計画の見直しに当たってはしっかりと需要の見直しを実施するよう市町村に働き掛けてほしいなどの意見がありました。

 また、人材確保とともに、保育の質の確保も必要である。放課後児童支援員認定資格研修の受講促進、保育士、幼稚園教諭向け研修受講率の向上に向けて取り組んでほしいなどの御意見も頂いております。併せて、計画の達成や見直しの実施に向けて市町村への支援に取り組んでほしいとの御意見もありました。

綱嶋委員

 今、委員の中から需給計画に関連して、潜在的なニーズはまだあるのではないかという意見があったとお答えを頂きましたが、私が前回の当常任委員会で潜在的待機児童に対する質疑を行った際に、平成27年4月1日現在の潜在的待機児童の数は7,000人台だったと記憶しているのですが、今回、出ている表を見ると3,988人なのです。約4,000人ということですが、この差というのはどういうことなのか、お伺いします。

子ども企画担当課長

 潜在的待機児童数は、平成27年4月1日時点の保育所等利用申込者数に基づき算出した数値です。それに対してかながわ子どもみらいプランでは、需要見込みについては各市町村において人口推計やアンケート調査等による潜在的なニーズも含めた見込みとして策定したものを県で積み上げたものとなっており、潜在的待機児童の平成27年4月1日時点での実数というものと、プランの年度を通じて潜在的ニーズを含めた見込み値という違いがあります。そうした中で、御指摘の潜在的待機児童と報告資料表1に記載の供給不足の人数との差については、需要の伸びが影響していると考えております。このことは、年々保育所等の整備の進捗とともに、保育所等利用児童数が増加している中で潜在的待機児童の数は平成27年度から28年度に向けても増加していくということ等があり、そういったことに鑑みますと大きな傾向として、保育サービスに対する需要の伸びが考えられるところです。プランにおける需要見込みで見込んだニーズよりも大きな需要の伸びがあり、それが実質的な差になって表れているのではないかと考えております。

綱嶋委員

 今のお答えですと、調査の対象、時期によったりして差異が生まれるというお答えでよいのでしょうか。

子ども企画担当課長

 委員お話のような点もありますし、潜在的待機児童は平成27年4月1日時点の実数ということです。かながわ子どもみらいプランの方は、需要の見込みは市町村でアンケートなども含めて潜在的な人数を含めた平成27年度、年度間で必要な数字ということになっております。そういった意味で、数値の違いがあるということです。いずれにしても、そこの部分は利用で見込んだ人数よりも需要の伸びが大きくなっているという点が、この差になって表れているのではないかと考えているところです。

綱嶋委員

 そう考えると、今後、県のプランというのは見直しが必要になってくると思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

子ども企画担当課長

 御指摘のとおり、今後、市町村計画の見直し状況なども把握しながら、県のプランの需給計画の見直しを平成29年度中に行うこととしております。需給計画においては、適切な需要見込みの下にそれを反映した供給、すなわち施設整備の進捗を図る。併せて、保育士など必要となる人材の確保の数などにも影響するものですので、的確な需給計画を見直すことは、今後、制度の運用を図っていく上でも大変重要であると考えております。

綱嶋委員

 見直しを図っていく上で、市町村の計画の見直しをしっかりと把握しながら進めていくというお話がありましたが、実態をつかんでいるのは市町村だと思うのです。そのプランの見直しについて、現時点で市町村はどのような状況になっているのか、お伺いします。

子ども企画担当課長

 平成28年11月に市町村の状況を照会したところ、県内33市町村中、本年度中に見直しを行うとしている団体が3団体あります。それから、平成29年度に見直しを行う予定としている団体が11団体、現時点で見直しの予定はなしとしている団体が3団体、現時点で見直しを未定としている団体が16団体あります。

綱嶋委員

 今、見直しをしないという団体が3団体、まだ未定という団体が16団体あるというお話しですが、これから統一した企画というか、基準で潜在的待機児童、待機児童に対して県も市町村も取り組んでいかなければいけないので、これだけ県下市町村がばらばらな対応では、しっかりとした数値に基づいて県が施策を打っていけないと思うのです。これについては、しっかりと県がプラン見直しについて市町村と連携をしていくということが本当に重要になっていくと思うのですが、今の数値を聞いて、なおさらどのように対応されているのか、お伺いします。

子ども企画担当課長

 今、御指摘のとおり、プランのうちこの需給計画は市町村計画における需給計画を積み上げたものとなっており、県のプランの見直しに当たりましては御指摘のとおり、市町村との連携が大変重要になります。併せて、この需給計画に係る部分は子ども・子育て支援法に基づく法定計画ともなっており、同法の基本方針において、計画の見直しについて計画の中間年を目安として示されており、都道府県については市町村計画の見直し状況等を踏まえ、必要な場合には計画の見直しを行うこととされているところです。

 そのため、国に対しても計画の中間年であります平成29年度を迎える中で、見直しに係る考え方や国の予算措置の有無などについても早急に示していただきたいと要望もしているところです。今、御指摘ありましたとおり、現状計画の見直しがまだ未定である市町村が約半数あります。各市町村においては、計画と実績のかい離の状況などを踏まえて、必要に応じて計画の見直しが必要になると考えております。県としては、今後、国の動向なども把握しながら、市町村との情報交換、意見交換等を密に行い、プランの達成や計画見直しが円滑に行えるように取り組んでまいりたいと考えております。

綱嶋委員

 少し質問が前後してしまうのですが、予定がなし、未定と言っている団体と市町村の具体的な理由は何かあるのでしょうか。

子ども企画担当課長

 理由は市町村ごとに様々ですが、特に見直しの必要性がないということではなく、必要性は認めているけれども、需要の見込みの算出方法を検討しなければいけないといったことで、まだ時期的に固められない団体が多いというのが実態ではないかと考えているところです。

小川委員

 今、概念的な質疑が続いたわけですが、私は神奈川県子ども・子育て会議の傍聴を数回させていただき、いろいろ具体的な指摘がありました。そういう中で、綱嶋議員が最後に指摘した市町村の需給計画についてですが、需要の見込みは保育施設を造れば造るほど需要が伸びていく、需要を掘り起こしていくということが、市町村の実感でもあると思うのです。こういうものをどこまでフォローできるのか、本当の需要をどのように見るのかというところを市町村が悩んでいるところでもあると思うのです。そこのところを県が全体を見廻しながら、どのように話し合いながら指導できるかということが大事な点だと思うのです。その辺りをどのように考えているのでしょうか。

子ども企画担当課長

 御指摘のとおり、造れば造った分だけ需要が伸びていくということで、言わばいたちごっこのような部分も御指摘のとおりあろうかと思います。そこの部分は確かに市町村もお悩みでありましょうし、私どももそこはどのようにしていくかということは悩ましいところです。今後、市町村と県でどういった形にしていくのがよいのか、また、ある程度中長期的なスパンといったものに立った物の見方ということも必要になるのかと考えており、そういったものを研究してまいりたいと考えております。

小川委員

 本当の需要といっても定義が難しいということが分かるし、女性の労働力を期待されていることも分かるし、働きたい女性も多いということも理解した上で申し上げているのですが、そこの難しいところを文殊の知恵できちんと話し合い、議論しながら計画を煮詰めていただきたいと思います。

綱嶋委員

 それでは、要望させていただきます。かながわ子どもみらいプランは、今後の本県における子育て支援の取組を進めていくための重要な計画であります。神奈川県子ども・子育て会議で頂いた意見に関して当局は、来年度以降の子育て委員会の検討に当たり、大いに参考にしてもらいたいと思っています。

 また、公表に当たっては、今後、県民にも分かりやすいものとなるように努めていただきたいと思っております。プランの見直しについては、市町村との連携や支援を行いつつ、速やかに見直しを行い、保護者、教育、保育の現場にとって、実態を踏まえたより実効性のあるものとなるようにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。



(休憩 正午  再開 午後1時)



綱嶋委員

 子どもの貧困対策についてお伺いします。子どもの貧困対策は、我が会派の重要課題の一つでもあります。昨年の3月に県が子ども貧困対策推進計画を策定した以降も、代表質問で度々質問させていただいております。今定例会の代表質問においても、県における子供の貧困の実情の把握、そして改善に向けた取組について、質問したところであります。これに対して知事から、今回、県がひとり親家庭に行った調査の結果を踏まえ、様々な取組を進めていくと答弁を頂きました。そこで、何点か質問させていただきます。

 まずはじめに、計画書の冒頭にあります子供の貧困率についてお伺いするのですが、平成24年度の数値で16.3%、6人に1人ということですが、これは何に基づいて出された数値なのか、説明してください。

子ども家庭課長

 子供の貧困率については、3年ごとに国が行っている国民生活基礎調査の中の所得等のデータを用いて算出されているものです。直近の平成24年度の数値で16.3%は調査開始以降、最も高い割合となりました。

 なお、この算出方法についてですが、世帯収入から国民1人当たりの所得を試算します。これを順番に並べたときに、真ん中に位置する方の人の所得の半分を貧困線と言います。この貧困線に満たない状態にある人たちのことを総体的貧困と言います。子供の貧困率とは、総体的貧困の状態にある方で18歳未満の子供の割合を言います。ちなみに、この貧困線についてはこのときの調査で122万円となっています。

綱嶋委員

 今、細かい貧困率の算出方法をお伺いしましたが、それでは全国の貧困率の話ですが、子供の貧困率について本県の状況を把握しているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 子供の貧困率について国に確認したのですが、都道府県ごとのデータとして線は確実ではないので、提供していただけないということでした。実際に調査手法は異なるのですが、今年の2月に山形大学の准教授が独自の手法で貧困率を算出したものがあり、その報告によりますと、全国の平均が13.8%に対して、本県は11.2%でした。ちなみに、沖縄県が37.5%で最も高くなっております。次いで大阪府が21.8%、鹿児島県が20.6%ということで、西日本が高い割合になっております。一方、最も低いのが福井県の5.5%、次いで富山県が6%ということで、北陸が低い傾向にあるということが分かります。

綱嶋委員

 今、答弁の中で神奈川県が11.2%ということですが、この数字についてもちろん国と山形大学の准教授とでは算定の仕方が違うわけですが、それでも神奈川県では11.2%の貧困率があるということが発表されているわけです。これについて、何か御意見、お考えはあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 この山形大学の調査を見ますと、確かに全国と比べて当県の場合、若干低いということが分かります。ただ、子供の貧困というのは、パーセンテージが低いとしても、かなりいろいろな課題を抱えている家庭が多いと認識しており、そのための施策を進めていかなければいけないと認識しているものです。

綱嶋委員

 今、子ども家庭課長の答弁で正にそのとおりだと思うのです。全国レベルでの平均のものよりも神奈川県は、山形大学の准教授算定のものは低いわけですが、低いといってよいというわけではなく、地域地域で貧困に対する様々な要因というのは異なると思うのです。県は、しっかりと神奈川県の状況、子供たちの状況を把握をしながら、子供たちの貧困に対する取組をしっかりしていかなければいけないと思うのです。数字が独り歩きして、全国平均より低いから、高いからということではなく、しっかりと神奈川県の現状を踏まえて、神奈川県らしい子どもの貧困対策に向けた取組をしてほしいと思っています。

 それから、今年、実施されたひとり親アンケートの調査、調査の結果がまとまったということですが、その概要を簡潔に説明してください。

子ども家庭課長

 今年の8月の1箇月間に県内の児童扶養手当受給者枠者の方々に対して、スマートフォンやパソコンから回答してもらいました。840人から回答があり、就労の状況を見ますと9割以上の方が働いていますが、パート、アルバイトなどの非正規雇用が48%を占めておりました。非正規雇用は48%を占めていて、正規雇用は25.8%でした。収入の状況を見ますと、家族1年間の収入は200万円未満が44.6%を占めておりました。株や保険等を含む預貯金は全くないという方が46%、100万円未満が80.5%も占めたというところです。ただ、過去1年間で経済的な理由で公共料金の支払いができなかったという方が26.9%もありました。このほか、34.3%の方から教育、生活、就労といった様々な自由意見を頂いたところです。

綱嶋委員

 今回、調査では、新たに外国籍県民にもヒアリングが行われたようですが、その結果も教えてください。

子ども家庭課長

 ひとり親家庭のうちで外国籍県民等ですが、言葉の問題などでインターネット上のアンケートの回答が困難な方は、52名の方にヒアリング調査を行いました。アンケート調査の意見と大きな違いがあったわけではないのですが、保育園の中に使えるサービスが分からなかったとか、身近に相談できる相手がいませんといった言葉の問題があると思われるという意見も頂いたところです。

綱嶋委員

 今、アンケートの中では様々な内容がアンケート結果として上がってきていると思うのです。今回、調査を実施したアンケートの中で少し具体的というか、明らかになってきた問題点、課題というのは何かあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 最も大きな課題として見えてきたのが、児童扶養手当などの現金給付の拡充の声が最も多く、こういった部分に課題があると認識しております。また、厳しい生活状況の中で、不安を解消する精神的サポートが欲しいとか、相談体制の充実や厳しい生活に対する精神面のフォローを求める声がかなりあったというところが課題と感じております。

綱嶋委員

 今のお話を聞くと、経済的な支援、精神的な不安の解消を求めるサポートや対策を求める声がかなりあったということですが、こうした声に対してどのように対応していくのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 まず、児童扶養手当については最も拡充を求める声が大きいところですが、これについては国の役割はとても大きいので、国に対して近く手当の充実を求めて要望に行くこととしております。また、ひとり親家庭の不安を軽減して必要な支援につなげられるように、市町村と連携を密にして相談体制の充実を図っていきたいと考えております。子供やひとり親が孤立しないように、社会全体として見守っていく機運が必要と考えていますので、今後、県民向けのフォーラムを開催していくこととしているところです。

綱嶋委員

 県というのは大きな施策をつくっていくのは大事ですが、市町村との連携というのは非常に大切なことだと思うのです。何といっても、身近の基礎団体である市町村に上がってくる意見をいかに集約していくのかというのが県の役割だと思うのですが、市町村の相談体制の充実、連携、支援についてどのようにお考えになっているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 住民に身近な市町村については、様々なサービスの窓口となっています。ひとり親家庭と直接、接する機会も多くあります。ひとり親家庭に対する悩みを適切に受け止めることができるようにするためには、市町村の相談体制の充実が欠かせないと思っております。このため、先月、子どもの貧困対策県市町村連絡会議というものを開催し、アンケートで頂いた声をお伝えして、支援施策の充実について求めたところです。また、今後、研修や連絡会議の場を活用して事例を用いたグループミーティングですとか、市町村がひとり親家庭等に寄り添った支援ができるよう更なるレベルアップを図ってまいりたいと思っております。

綱嶋委員

 何度も繰り返しますが、市町村の声、そして市町村というのは、各地域でその地域性というのが異なっているわけです。先ほどの待機児童の問題もそうですが、市町村の個々の事例をしっかりと受け取め、それに個別に対応するということではないのかもしれませんが、例えば、こちらの県が行ったことが、こちらの市ではうまくマッチングするけれども、こちらの町では全然マッチングしないというようなことでは困るわけです。意見を吸い上げながらも柔軟性を持ちながら、しっかりと市町村との連携をしていただきたいと思っています。先ほど、貧困問題について理解を深めるということで、県民向けのフォーラムを開催するというお話がありましたが、この内容についてお伺いします。

子ども家庭課長

 開催時期や規模等の具体についてはこれから詰めることになりますが、まずは食べるものや着るものがないといった絶対的貧困の状態に限らず、見た目でははっきり分かりませんが、普通の生活水準の半分以下で生活しているこうした総体的貧困の状態が多くの子供たちの希望を奪っているということについて、多くの県民に理解できるようにアンケート調査で明らかになったひとり親家庭の実情などを用いて、子供たちが置かれた状況を伝えていきたいと思っております。そして、県民が一丸となって、子供の貧困対策に取り組んでいく必要があることについて、より多くの県民の皆様にしっかりと理解していただけるよう、フォーラムについて内容を調整していきたいと思っております。

綱嶋委員

 今のところは規模や開催時期は未定ということですが、より多くの県民に理解してもらうということを考えた場合に、今、これからだというときにこういう質問をしたら非常にお答えが難しいかもしれないですが、多くの県民に子供の貧困を理解してもらうためにはどんな形が理想的だと思われるか、お伺いします。

子ども家庭課長

 先ほどの答弁の中でも述べさせていただきましたが、多くの県民が貧困というと絶対的貧困を理解してしまうという状況があります。そうではなく、総体的貧困といった状況であっても、子供たちのことを苦しめているということを分かるような形で伝えていきたいと思っております。

綱嶋委員

 多くの県民に理解をしてもらうということは、機会の提供だったりするのではないかと思うのです。横浜市で大きなセミナーやフォーラムを開くよりも、私の個人的な意見ですが、各市町村が市町村ごとにしっかりと関係者を集めアピールして、市町村ごとでしっかりと貧困について理解を深めてもらうということが大事ではないかと思います。横浜市で大きな施設を使って大きなイベント的なものをやることも一つの手段かもしれませんが、県内の隅々まで理解してもらうということであれば、各市町村を使わない手はないと思うのです。ですから、先ほども言った市町村の連携というのは、そういうことをしっかりと連携していくということが重要ではないかと思っておりますので、これは個人的な意見ですから何とも言えませんが、こういったことも考えながら行っていただけるとよいかと思います。

 また、費用面でも市町村にお願いすることによって、大分変ってくると思うのです。横浜市で大きな施設を借りて行うとなるとすごく費用がかかりますので、しっかりと啓発活動をしてもらいたいと思っております。今後、子供の貧困対策を推進していく上で、どのような問題点や課題があるということを認識しているのか、また、それをどのように解決していくのか、お伺いします。

次世代育成部長

 今回は、ひとり親家庭に対して調査を行い、この調査を通して明らかになった課題とその対応について、今、御答弁させていただいたところですが、子供の貧困対策を推進していく上では、子供の立場から見た生活状況の把握も必要になってくると思っております。今後、子供の支援に関わっている専門職、例えば、児童相談所の職員といった専門職員に対してその状況を調査し、子供の状態に合った支援がよりできるように努めていきたいと考えております。

 併せて、子供の貧困に対する取組は、今お話しにありました県民の皆様への理解と、それから様々な主体が関わって支援の輪を広げていくことが重要になってくると考えております。そこで、企業やNPOなどが参加している会議体、例えば、子ども・子育て支援推進協議会などの場を活用して、共通理解を深めて支援につなげていきたいと考えております。また、このほかにアンケート調査では、経済的支援など以外にも様々なニーズが浮かび上がってきておりますので、こうしたニーズに対しては、部局横断的にその対応を検討してまいりたいと考えております。

綱嶋委員

 それでは、要望させていただきます。子供の貧困問題は、当事者が声を発することが少ないため、これまでその重要性がなかなか認識できずに来たところであります。そして、今回のアンケート調査を通してその実情やニーズは見えつつありますが、まだまだ見えていないところも少なくないと思います。そうした意味では、今後も実態を的確に把握し、そこで把握したニーズを県民が一丸となって支えることができるように、しっかり取り組んでほしいと思います。

 次に、保育士の就労継続のための新たな取組についてお伺いします。さきの本会議の一般質問において、我が会派の川本議員から保育士の就労継続に向けた取組について質問させていただきました。知事からは、中堅保育士の就労継続を支援する制度を県独自に構築する新たな取組を進めるという答弁がありました。そこで、何点かお伺いします。

 保育士不足についてお伺いするのですが、今、保育士がなかなか園、施設に集まらない。募集をかけてもなかなか思ったとおり雇用ができないという声をよく聞くのですが、本県で保育士不足の状況はどのようになっているのか、お伺いします。

次世代育成課長

 県内の保育士不足の状況ですが、ちなみに、現在の保育士の有効求人倍率を見てみますと平成28年1月の国の統計になりますが、本県の倍率は3.35倍となっております。全国の平均が2.44倍ですので、それを上回っている状況です。また、就職しています保育士の離職率という統計もあり、県内では11.7%という離職率になっております。これについても全国平均は9.9%ですので、上回っている状況ということです。このように本県では、保育士の方々が離職するということが多い一方で、新たに求人を出してもなかなか応募がないといった人材の確保が、大変厳しい状況かと考えております。

綱嶋委員

 それでは、神奈川県が特区で取り組んでいる地域限定保育士試験を年2回行っているわけです。これも保育士の確保という前提の下で行われていると認識しておりますが、その実績についてお伺いします。

次世代育成課長

 年2回の保育士試験として実施した地域限定保育士試験ですが、平成27年10月に筆記試験、12月に実技試験を実施したところです。この地域限定保育士試験では、5,442人が受験し、筆記試験では1,868人の方が合格されました。その後、実技試験を経て、最終的に合格された方が1,330人でした。ちなみに、合格率は24.4%となっております。また、平成27年8月に実施した全国共通の通常の試験については、合格者が1,019人いましたので、両方の試験を合わせた合格者は合計で2,349人となっており、ちなみに、年1回の試験を実施しておりました前年の合格者は916人でしたので、平成27年は2倍以上の合格者が輩出された状況です。

綱嶋委員

 年1回のときに比べて増えているということですが、この増えた保育士がしっかりと神奈川県内の保育施設で働いていただくということが肝心なわけですけれども、保育士の各園から上がってくる雇用状況というのは、実際に把握されているのでしょうか。

次世代育成課長

 本県においては、横浜駅西口の方にかながわ保育士・保育所支援センターという保育所からの求人と、それから保育士に復職したいという方の求職とそれを支援しております。ちなみに、かながわ保育士・保育所支援センターにおいて、求人を出している保育士を募集している施設数を登録していただいておりますが、その施設数をちなみに申し上げますと、政令中核市を含む県全体で2,265件の施設が求人を登録して求めているという状況です。

綱嶋委員

 その2,265件が求人を求めている数に対して、結果的にその求人に対して雇用ができた数というのは把握しているのでしょうか、していないのでしょうか。

次世代育成課長

 ただいま申し上げました横浜駅西口のかながわ保育士・保育所支援センターでの求人求職のマッチング状況で申し上げますと、直近の平成28年10月までで48人の方が実際に就職されております。この横浜駅西口のかながわ保育士・保育所支援センターは、平成26年1月に開設し、開設以来、今年の10月31日までのマッチング状況で現に復職された方の実績を申し上げますと、合計で298人の方が復職しているといった状況です。

綱嶋委員

 今の保育士の就労状況についてはまだまだ足りない部分がありますが、一応現状については分かりました。そういう中で、県が検討を進めている保育エキスパート制度について、どのようなものか確認させてください。

次世代育成課長

 現在、県が検討を進めております保育エキスパート制度ですが、この対象は中堅の保育士を考えております。先ほど申し上げましたとおり、保育士の方々は中堅になりますと退職、離職率が高いというようなことで、途中で退職される方も大変多くいます。そういったことを踏まえて、中堅保育士の方々を対象に、実際に現場で専門的な対応が求められておりますアレルギーの関係、障害児保育など、特定の分野といったことについての研修を実施し、その修了した方に高度な知識、専門性を有するエキスパート保育士という形で県独自に認定する制度の検討を行っているところです。この制度を実施しますと、中堅の方々が現場でもって若手の保育士の方々に対しても助言指導を行うことで、保育の質の向上ということも見込まれますし、また、そのスキルについて客観的に評価させていただくということで、その方のモチベーションが高まって保育士の就労計画といったことにもつながるものと期待しているところです。

綱嶋委員

 今、御説明のありました中堅保育士というのは大体経験年数がどのくらいで、研修というのは実際にどのような研修を行うのでしょうか。

次世代育成課長

 まずは中堅保育士ですが、認定の看護師制度や認定の社会福祉士制度もあります。そういった他の職種の特定分野のスペシャリスト認定制度があり、そういったことを参考に一定の経験年数、5年程度と思いますが、そういった中堅保育士を対象にと考えております。

 また、研修の分野については、近年、現場で非常に課題になっておりますアレルギー対応を含めた健康管理の関係、障害児保育といった高度で専門的な知識を習得するための研修分野を設定することを検討しております。

綱嶋委員

 例えば、研修を行う費用というのは、どのように考えられていますでしょうか。

次世代育成課長

 研修費用については、保育士ではありませんが子育て支援員の研修、養成研修等も実施しており、基本的には受講料等については公的な費用負担をし、テキスト代等実費については徴収させていただいておりますが、受講料の徴収というのは今のところは検討しておりません。

綱嶋委員

 ここまで就労支援、就労継続支援についてお伺いしてきたわけですが、今までの取組と今回の取組はどのような点が違ってくるのか、お伺いします。

次世代育成課長

 県としての今までの取組ですが、地域限定保育士試験の実施といわゆる保育士を増やすという視点からの取組、またはかながわ保育士・保育所支援センターのように、潜在的に保育士資格を持ちながら現場に復帰されていない方々に戻っていただくといった視点での取組を、これまでしております。今回の取組については今までの取組と違い、保育の質の向上とそれから中堅の保育士のモチベーションを上げて、離職をしない、いわゆる離職防止という視点から実施を考えているところです。

綱嶋委員

 今、県では研修制度をつくってしっかりと専門的知識を身に付けてもらい、保育士のエキスパートをつくっていこう、認定していこうというお考えですが、一方で国では、キャリアアップの仕組みを構築し、知識経験を積んだ保育士について4万円程度の追加的処遇改善を図るということが先日新聞等で報道されていましたが、この国のキャリアアップの仕組み、構築の動きについてお伺いします。

次世代育成課長

 国では、平成28年10月から保育士のキャリアアップの仕組みについての検討会を設置しております。具体的には、キャリアアップにつながる研修体系や、研修システムの構築について議論を進めております。平成28年11月までに3回ほど開催されており、平成28年11月15日には中間的な取りまとめを公表しております。それを見ますと、一定の保育士を対象にして現場において専門的な対応が求められる特定の分野、先ほど申し上げた私どもの検討と似ておりますが、そういった研修を実施するとしております。

 また、今後は更に議論を深めて、研修の実施体制を含めた最終的な取りまとめを平成28年12月末までに行うと承知しております。

綱嶋委員

 国も検討を進めているようですが、県として、今後、どのように取り組んでいくのでしょうか。

次世代育成課長

 今週になりますが、先日、国の方で保育士のキャリアパスに係る研修体系の構築と、合わせて研修の就労者を対象として賃金アップも検討を進めるという新聞報道もされたところです。県としては、この処遇改善と連動した制度の構築は保育士を確保する上でも必要不可欠であるという考えでして、既にこうした制度の構築については国にも要望を行ったところです。県としては、この国の動きについても注視させていただきながら、現場の実態に合ったより効果的な制度を構築したいということで、検討を進めていきたいと考えております。

綱嶋委員

 今、検討を進めていきたいという御答弁を頂きましたが、単純に保育士の給与を上げるということだけではなく、県が進めようとしている保育士の資質を高めていくということも本当に重要なことだと思うのです。質が高まってこそそれに合う給与があってしかるべきだと私は思いますし、もう一つ質が高まることによって、預ける側が安心して施設に子供を預けられるということもすごく充実してくると思うのです。保育士がしっかりとレベル、お給料も上がって、そして預ける保護者などの安全・安心して預けられるという意識が高まってくれば、こんなに良いことはないと思っています。ですから、様々な面で保育士側だけではなく、預ける側がいかに安心して預けられるかという部分もしっかりと取り組んでいただかなければいけないと思っています。

 それから、現場の保育士の声もしっかりと聞いていく必要があると思います。様々な現場では、課題や問題点が当然あると思います。施設、法人の中で解決できるような問題だけではなく、県が目を向けていかなければいけないというような保育士の保育現場の現状、実情というのがあると思いますので、しっかりと苦労にも見合えるような施策を展開していっていただけることを要望させていただきます。

 次に、津久井やまゆり園の事件を踏まえた入所施設の安全管理体制についてお伺いします。まず、今回の補正予算について伺うのですが、県民局の入所施設について県立の施設がどこなのか、施設内容はどういうものなのか、また、費用負担はどうなっているのか、お伺いします。

県民局企画調整担当課長

 平成28年11月の補正予算で整備予定の県民局関係の施設については、女性相談所、女性保護施設さつき寮となっております。児童相談所については、一時保護所のある中央児童相談所、平?児童相談所、厚木児童相談所となっております。県立の児童福祉施設については、中里学園、大磯学園、子ども自立生活支援センターとなっております。整備の内容については、画像センサー付き防犯カメラや防犯フイルムなど各施設の安全管理体制に必要なものを整備する予定です。負担割合については、いずれも国庫2分の1、県負担が2分の1となっております。

綱嶋委員

 今、整備内容についてお伺いしました。前回の当常任委員会でもしつこくお伺いしたのですが、子ども自立生活支援センターの安全体制のときに、今後、津久井やまゆり園での事件をしっかり検証した上で防犯対策に生かしてもらいたいと要望しましたが、今回の補正予算の計上に当たりどう反映したのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 子ども自立生活支援センターの安全対策については、津久井やまゆり園の事件検証委員会の意見を踏まえ、当初より予定しておりました人的警備に加えて画像センサー付きの防犯カメラ等を導入することとして、今回の補正予算に計上しました。画像センサー付き防犯カメラを設置することにより、問題が発生した場合には施設内の警備員に加えて、センサー機能により直ちに警備会社へ画像とともに異常信号が発信されます。警備会社において速やかに現状を把握し、応援に駆けつけるなどの迅速な対応も可能となり、より防犯体制の強化が図られることとなります。また、今回の補正予算では、更にセンサーライトの設置についても計上しております。不審者に対する抑止力としては効果のあるものと考えております。

綱嶋委員

 次に、民間施設について伺います。民間施設、児童福祉施設はどのような施設で何施設分を計上しているのか、お伺いします。

県民局企画調整担当課長

 民間の児童福祉施設については、対象の県所管域18施設のうち、児童養護施設10施設、乳児院2施設分の予算を計上しております。

綱嶋委員

 今回、幼稚園型認定こども園の補助が計上されていますが、何施設分を計上しているのか、また、その内容についてお伺いします。

県民局企画調整担当課長

 県内の幼稚園型認定こども園については、現在、整備中の施設も含めて36施設のうち、14施設についても児童養護施設同様、施設に対して意向調査を行い、補助を希望する施設について予算を計上しているところです。

綱嶋委員

 今回、児童養護施設も認定型こども園も全て施設の補正予算の対象となっているわけではないということです。要するに、38施設のうち18施設だったりするわけで半数という状況ですが、それぞれどのような方法で施設の希望を調査したのか、お伺いします。

県民局企画調整担当課長

 本来、平成28年10月11日に国の第2次補正予算が成立し、国の補助メニューの概要が判明したところで、乳児院などの児童福祉施設については、県から県所管域の各施設に対して、幼稚園型認定こども園については、市町村から各施設に対して整備の意向調査を行ったところです。

綱嶋委員

 今回、少し募集の期間も短かかったようなお話も漏れ聞いておりますが、補助が受けられなかった、申請ができなかったという施設が今の答弁の中であるわけで、対象とならなかった施設の安全対策については、今後、どのように考えられているのか、お尋ねします。

県民局企画調整担当課長

 今回、整備の対象にならなかった施設についても、今後、引き続き整備の意向の確認をしながら、必要な措置について、引き続き検討してまいりたいと考えております。

綱嶋委員

 引き続き、来年度もしっかりと対応していただかないといけないと思います。こちらの施設ができて、こちらの施設ができないということでは、子供たちや入所者の安全が守られないわけですから、しっかりと同様の予算を組んでいただき、来年もしっかりと対応していただきたいと思っています。津久井やまゆり園のような事件を二度と起こさないために、できる限りの安全対策を県内でしっかりと行っていく必要性があると思いますが、今回の津久井やまゆり園の事件を踏まえ、施設の安全管理にどのように取り組んでいくのか、県の決意をお伺いします。

県民局副局長

 津久井やまゆり園の事件については、本当に痛ましい事件でありました。この教訓を生かして、ともに生きる社会かながわ憲章を実現していく決意の下、県民局所管の施設についても安全管理に取り組んでまいります。今回の補正予算を御議決いただくことにより、県有施設の防犯対策の強化についてハード面からは対応することができますが、それ以上にソフト面からのアプローチが大事だと思っております。具体的には、県有施設の職員一人一人の危機管理意識を高めること、また、施設が地域社会に溶け込み、理解されているということが利用者の安全にとって大きな力となります。特に新設される子ども自立生活支援センターなどは、こうした点に最大限留意を図ってまいります。また、他の児童相談所などについても施設の設置目的は異なりますが、安全面からのアプローチは同じですので、危機管理マニュアルの作成、メンテナンスなども含めて、県民局全体で取り組んでまいります。

綱嶋委員

 是非、今のお言葉にあった姿勢を崩さず、県内の施設の安全管理にしっかりと臨んでいただきたいと思います。

小川委員

 少し確認したいのですが、中里学園にも防犯装置を付けるという御答弁があったのですが、中里学園はいずれ廃止するわけです。ほかの施設はそうではない。国の補助金が来た場合に、中里学園の防犯体制を国の補助と県の補助で設置したものが、あと設置するところがあるのでしたら、いろいろ難しい手続とかもあると思うのですけれども、その辺りはどのようにお考えでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 中里学園については、今回、防犯ブザーの御購入を予定しております。防犯ブザーについては持ち運びが可能ですので、中里学園廃止後については、子ども自立生活支援センターで使用するという予定で考えております。

小川委員

 逆にその程度で大丈夫なのかと心配になってしまうわけですが、それは平成28年10月に意見交換をしているのでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 ハード面だけではなく、施設の管理体制、人的な面も含めて検討しておりますので、そういった面では大丈夫だと考えております。

小川委員

 そごはないようにしていただきたいということと、それから今回の募集期間です。協議書の提出ということになっていますが、川崎市では5日間でした。それもインターネットで出ただけで、それについて県は、民間に関してどのように募集したのでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 民間施設については、県も同様に国の補正予算確定後ですが、一応、認定的には平成28年11月4日から11月11日までの間、1週間強を確認したところです。

小川委員

 来年も要望していくということなので、来年度、また手を挙げるところが多いかと思いますが、県にしても平成28年11月4日から11日の7日間、川崎市に比べれば2日間多いのだけれども、その範囲の中で見取り図、見積書、提案書というものを出せということでしたので、国の補助金という限りはかなりの書類が必要だということは認識しているが、5日間や7日間でそれだけのものが出せるところといったら限られるのです。さも補正は付けるけれども、余り予算は付けたくないという姿勢が見え隠れしており、そういう声も地域でありました。だから、そういうことがないように来年度の予算を付ける。国が付けてくる場合には、その辺りのところはしっかり多くの方々が応募できるような形を姿勢として見せるようにしていただきたい。県としてのその辺りは、要望しておきたいと思います。それについて、いかがでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 委員お話のとおりですので、今後、新たな募集に当たっては申請者側の意向も踏まえ、十分に期間を取って対応するように努めてまいりたいと考えております。

小川委員

 よろしくお願いします。

綱嶋委員

 今、小川委員の方からもお話があったように、しっかりと来年度予算でも対応していただきたい。十分時間を取って、一つでも多くの施設がきちんと対応できるようにお願いしたいと思います。

市川(和)委員

 それでは、スポーツ局関係のスポーツ推進のための条例及び新たなスポーツ推進計画について伺います。前回の当常任委員会で報告があり、私どもの方から条例についての基本的な考え方について、まず、県民目線でも分かりやすい条例にすべきだということは指摘させていただきましたし、特にスポーツの範囲ですとか、以後の改善についてはよく検討してくださいとお話もさせていただいたところであります。今回の条例素案を拝見しますと、こういう点も指摘を受けて幾つか改正されたところもありますので、検討していただけたのかと思っておりますが、そういう状況の中でお伺いさせていただきたいと思います。

 繰り返しになりますが、県民の皆様に分かりやすい、そして誰が見ても同じ期待感が持てるようにすべきと説明させていただきました。特にスポーツの定義などについて、できる限り分かりやすい要望をしましたが、今回、この条例素案ではどのように改善してきたのか、その点についてお伺いします。

スポーツ課長

 まず、スポーツの定義について、非常にどこまで入るのか分かりにくいというお話がありました。今回、レクリエーションやウォーキングなどを例示して、身体活動を広く捉えるものであることを分かりやすく示すということで考えました。

 また、今回、本県のスポーツ推進に当たっての根幹となる考え方を示す基本理念の規定を新たに設けて、条例の中で県のスポーツ推進の方向性をしっかりと示していけるように改善したところです。未病の改善については、スポーツが未病の改善に通じることに着目し、その基本理念にスポーツが未病の改善に資するという認識の下、スポーツの推進のための施策を講ずるということを盛り込んだということです。

市川(和)委員

 スポーツの定義については、今回、新たにレクリエーションやウォーキングの例示が示されておりますが、これは、前回の報告を受けた条例の基本的考え方の骨子とスポーツのいわゆる定義という自体は変わったのかどうなのか、その点についてお伺いします。

スポーツ課長

 前回の御報告では、スポーツの定義については基本的にスポーツ基本法の考え方に基づいてということで、スポーツ基本法の前文の規定を基に規定していたところでありますが、もともとスポーツ基本法の方でもスポーツの概念を広く捉えているところで、いわゆるルールや決まりに基づいた陸上競技、球技、武道だけではなく、ウォーキングや軽い運動も含むものとしておりましたが、スポーツの捉え方自体は県民の皆様それぞれ運動競技まで入るのか、またはウォーキングまで入るのかというのはそれぞれでしたので、今回、改めてレクリエーションやウォーキングといった例示をあえて入れさせていただくことによって、分かりやすくさせていただいたというものです。そういうことで、以前とスポーツの全体と定義は特に変えたということではありません。

市川(和)委員

 そうすると、前回の条例の基本的な考え方の中ですが、基本理念というのは入っていなかったです。基本理念が入っていなかったということで、今回、新たに素案に盛り込むこととした理由というのはどうだったのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 全体像の基本的な考え方の中では、基本理念のスポーツ基本法に定められていることは原則として規定しないということで、本県ならではの施策を基本的施策に盛り込むということで、条例における神奈川県らしさを示していきますというお話でした。そういうことで、基本理念についてはスポーツ基本法に規定されているから盛り込みませんということで考えていたのですが、県民の皆様にとっては法律と条例を見比べるということをしなくても、条例に県のスポーツ推進に関する基本的考え方がしっかりと示した方が分かりやすいということもあります。こういった御指摘も議会から頂いたところでしたので、今回、本県のスポーツ推進に当たっての根幹となる考え方をしっかりとお示ししたいというところで、新たに基本理念を設けさせていただいたというところです。

市川(和)委員

 今、考え方については分かりましたが、そうすると基本理念は、今回、なぜ8項目としたのか。もちろん前回も指摘させていただいたところもありますが、なぜこの項目としたのか。また、スポーツ基本法にも基本理念が定められていますが、今回の条例の基本理念とスポーツ基本法の基本理念との関係がどうなのか、この点についてお聞かせください。

スポーツ課長

 今回の条例素案の基本理念については、基本的には国のスポーツ基本法に規定されています基本理念を踏まえながら、作成しています。そういった中で、一つは神奈川県独自としては、スポーツを行うことでだけではなく、見ること、それから支えることについても配慮すべきである。また、スポーツが県民の誰もがともに生きる社会の実現、また、未病の改善にも資するということの認識を示すというところで、こうした本県ならではの取組も併せてとりあえず8項目ということとなっております。スポーツ基本法に示されているような国際貢献といった国独自のものについては、外させていただいているという整理をさせていただきました。

市川(和)委員

 今、基本理念の説明を頂いたのですが、まず、基本理念の(1)のところです。スポーツを行うことができるよう講ぜられるとともに、スポーツを観戦し、及び支えることができるよう配慮されなければならないとあります。講ぜられるというと、適切に対処するということではないかと思うのですが、このスポーツを行うことに対して、観戦し、支えることについては配慮という表現になっておりますが、あえて使い分けるのはなぜかという点と、改めてもう一度、スポーツを観戦し、及び支えるの部分の及び支えるというところについて、どのような意味を設けるのか、確認させていただきます。

スポーツ課長

 スポーツを行うことと、観戦し、支えることの表現を整えたというところでして、まず、スポーツは行うことがなければ、観戦したり、支えるということはありません。また、逆に行うことを盛り上げていくためには、もちろん観戦し、支えるという視点が必要です。スポーツを行うことが、まず第一であり、その上でそれを支えていくという中で、観戦し、支えるということについては、配慮していくというようなことで、文言については使い分けたというところであります。この場合、支えるというのは、例えば、指導者、ボランティアとして、場合によっては保護者の方々がお弁当を持って朝から応援に駆け付ける、水を用意するといったものも幅広く捉えて考えているところです。

市川(和)委員

 次に、基本理念(7)のともに生きる社会の実現というところで、先般、確定されたともに生きる社会かながわ憲章の趣旨ですが、これをこのスポーツ条例に盛り込もうとする考え方についてはどのような考えでそうしているのか、この点についてお伺いします。

スポーツ課長

 スポーツを行うことによって、心身の健全な発達や精神的な充足感を得られるということだけではなく、青少年の健全な育成と地域社会、例えば、スポーツは仲間がいないとできません。また、スポーツを通じていろいろな広がりが出てくる、地域の活性化につながるという様々な効果を生み出すものであります。そして、そうした全ての県民の方々がこういったスポーツに親しむことで、誰もがその人らしく生きることができる、ともに生きる社会の実現につながるものではないかと認識しているところです。

 そこで今回、議会の皆様とともに作成しましたともに生きる社会かながわ憲章の趣旨を共有して、憲章にもありますように県民総ぐるみで取り組んでいくというために、今回のスポーツ推進条例の制定の検討に当たって、素案として盛り込ませていただいたという経過です。

市川(和)委員

 そうすると、ともに生きる社会の実現に関しては、条例の基本理念には位置付けるということですが、今もこうして説明いただければそうだなというところは分かりますが、それを具体的に基本的な施策にこの項目は入れていないわけです。基本的な施策の項目にそこまでの思いがあるということでありますから、それは施策的に入れてこない理由についてはどういうことなのか、お尋ねします。

スポーツ課長

 まず、基本理念に入れて、スポーツがともに生きる社会は、スポーツ全てがそこに通じてくるのではないかと考えております。それは、子供のスポーツ、障害者の方のスポーツ、地域におけるスポーツ、それぞれスポーツ自身をいろいろなスポーツ施策を推進していくことが、ともに生きる社会の実現のためにいろいろと有効であると考えているところであります。そういうところで、それぞれの施策、ともに生きる社会の実現の施策ということではなく、スポーツの施策そのものが、全ての施策がともに生きる社会の実現に向いているということで、基本理念には位置付けさせていただき、そういうことで基本的施策の項目には入れていないということです。

市川(和)委員

 それでは、前回もお話しさせていただきました未病改善のところについてですが、前回の報告では、未病の改善、基本的施策のところに位置付けられておりましたが、今回の素案では基本理念に位置付けてあります。これはどのような議論の経過があってこうなったのか、お尋ねします。

スポーツ課長

 前回の基本的考え方では、基本的施策の項目に位置付けており、具体的にはスポーツを通じた未病の改善の取組等を普及啓発するために必要な施策を講ずるよう努めるとしていました。これに対してパブリック・コメントでは、スポーツを健康や未病改善のためにするという印象があるとか、また、議会からもスポーツが未病の改善にどう影響があるのかしっかり検討した上で、分かりやすい形で示していくべきだという御意見も頂いたところです。スポーツは未病の改善につながるものですが、あくまでも本条例は、スポーツを推進するための条例という視点からスポーツが未病の改善に資するという認識をしっかり基本理念としてお示しした上で、スポーツ推進のための施策を講ずるということを基本理念として、ここに入れたものです。

市川(和)委員

 前回もそうですが、結局、この未病のところに限らず、広く条例としてこれから制定していくとなると、本当に分かりやすくならないといけない部分と、注釈、括弧書きがない、その中身が分からないといけないというのはどうなのかというところを私どももお話させていただいたところでありますし、そのように考えていれば、今、いろいろな検討の中で、今回、未病を基本的な基本理念として位置付けてきた点も分かるのですが、もう一度改めてお伺いしますが、その未病の改善という言葉を使わなくても、心身の健康の保持、増進に資するといった言葉でも逆によいのではないかと思うのですが、この点について改めてお尋ねします。

スポーツ課長

 今回の素案では、スポーツの定義について、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進のために行う運動、競技その他の身体活動としており、まず、健康及び体力の保持増進のために行われるというものを明記しております。その上で、一方で健康でも病気でもない状態にあって、心身をより健康な状態に近づけていくことということの未病の取組というのは、いわゆる本県ならではの取組ということですので、スポーツが未病の改善につながる重要な役割を果たしているということを踏まえて、基本理念の方に盛り込ませていただくということで考えているものです。

市川(和)委員

 それでは、この施策についてお伺いしたいと思います。まず、一つ目のかながわパラスポーツの普及についてということであります。こちらも前回、かながわパラスポーツという部分の中の考え方というのが、理解できるところでありますが、まだまだかながわパラスポーツという言葉自体も普及が足りないのではないかと指摘させていただいたところであります。このかながわパラスポーツの認知状況については、どのように捉えているのか、お伺いします

スポーツ課長

 かながわパラスポーツの認知度をはかる調査等は行っておりませんので、なかなか難しいのですが、例えば、かながわパラスポーツフェスタを昨年から行っておりますが、昨年度は3回実施して参加者が約1,300人、今年度は2回実施して約2,500人、また、今年度から新たに県だけではなく、市町村に働き掛けてそういったパラスポーツ体験会やかながわパラスポーツフェスタのような形で行っていただけないかということで、15市町の方で実施していただくようになりました。そのようなことから、県内においても少しずつかながわパラスポーツについて、浸透していっていると考えております。今後もこうした取組をさらに進めて、かながわパラスポーツの普及に努めていく中で、県内全体で浸透させていきたいと考えております。

市川(和)委員

 私もかながわパラスポーツフェスタは参加させていただき、本当に多くの方が楽しまれていると思いますし、実際問題として、このような取組や普及のためには、続けていっていただきたいと思います。今、スポーツ課長からも、今後もこうしたことを行っていきたいというお話もありましたが、それだけでは足りない部分もあると思いますし、それ以外に認知度を上げていくためにも、もっと工夫していけるのではないかと思うのですが、今の段階でそういったお考えがあるのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 今まで行ったような大きなイベントだけではなく、地域で草の根的にいろいろなところで障害のある方、ない方を含めて一緒にスポーツに親しめるという部分にしていかなければいけないと考えております。そうしたことで、今年度から地域でこういったかながわパラスポーツを取り入れたスポーツ活動を実施していただくかながわパラスポーツコーディネーターという形で養成を進めて、身近な地域から、例えば、スポーツ推進員の方々などが中心になって、そういった企画をしていただけないかということで働き掛けているところです。そうしたそれぞれの地域から少しずつでも草の根的に広がっていけばと考えているところです。

市川(和)委員

 それでは、基本的施策の(6)の安心してスポーツができる環境の整備についてですが、これは条例ですることで、どのようなことを取り組んでいこうと考えているのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 これについては、例えば、スポーツの現場で暴力を伴う指導、スポーツ医・科学的な根拠のないトレーニングなどが行われたり、また、体育館などのスポーツ施設も床のとげが大きな事故につながったりということもあります。そういったところから、まず、安心してスポーツができる環境の整備についてこういったことを踏まえ、今回、条例に規定させていただくということを検討していくと言いますか、条例に規定することで指導者や施設管理者などの一人一人がそれぞれの立場で、安全な施設管理と指導に対する認識を深めていただくということで、市町村とも連携しながら、また、スポーツ団体と連携しながら条例にうたうことで、全体で共有していくことができると考えております。

市川(和)委員

 安心してスポーツができる環境の整備のところの説明については大事なところだと思っているのですが、例えば、本当に子供たちがそういう床のとげなどでけがをしないようにという説明がありましたが、それはどういう議論の根拠があって、今後、載せていこうと考えられたのでしょうか。どのようなところから意見が出て、こういう話になったのか、その辺りについてお聞かせください。

スポーツ課長

 今、国の方でもスポーツ基本計画、第2期の基本計画に改正作業の検討が進められており、こういった安全・安心という視点があります。大きくソフト的に指導者の話、それからハード的な話と両面で出ています。今、その二つの面からアプローチしてということで、考えているところです。

 また、スポーツを行う上で安全に安心してスポーツができるということは、生涯にわたってスポーツに親しむという中で、良い指導者に恵まれる、または大きなけがをして選手生命を絶たれるというようなことがあってはならないと思っていますので、大事な視点であるということは考えております。

市川(和)委員

 もう一つ、基本的施策(10)の顕彰についてですが、県ではスポーツに関して、現在、どのような顕彰制度があって、その顕彰条例規定をすることで、どのような効果があると考えているのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 現在、県の方で行っている表彰顕彰制度に関して選手、アスリートの方を対象としては、神奈川県のスポーツ優秀選手表彰というのを毎年行っています。また、スポーツ優秀選手表彰と、例えば、顕著な今回はオリンピックがありましたが、オリンピックでメダルをとった選手ですとか、顕著な成績を収めた方について神奈川スポーツ賞ということで、文化賞とともに表彰させていただいている賞があります。また、アスリートの方々を対象とした以外にも、例えば、競技の団体というところで功績のあった方々を団体表彰する神奈川県体育功労者表彰というものを行っています。そういった三つの賞が主となるのですが、条例で規定することにより、今回、スポーツ局で障害者スポーツも含めた一元化を図っておりますが、様々なスポーツ大会など、いろいろと把握することにより、表彰に値するような大会がいろいろあるということも分かってきましたので、そういった顕著な表彰を得られた方々については、障害者スポーツを含めて表彰の対象としているということについて、特別に検討していきたいと考えているところです。

市川(和)委員

 次に、スポーツ推進計画の修正素案に関してお伺いします。条例では、スポーツ推進計画を策定することを規定しておりますが、今回の報告があったスポーツ推進計画の修正素案を見ますと、3ページには計画策定の趣旨、4ページの計画の位置付けなど、条例に基づいて策定するといった記載が見当たらないのですが、このように計画の中で条例に関する記載がないのは何なのか、その点に関してお伺いします。

スポーツ課長

 新しいスポーツ推進計画は、当然、条例で検討しているスポーツ推進計画に位置付けて策定することを予定しているのですが、今回、条例の内容については、初めて素案という形でお示ししたものでして、今回の計画の修正素案において、条例に関する記載を盛り込むということはまだ時期尚早であると判断し、今回は盛り込んでおりません。当然のことながら、今後、条例についての御議論、御審議いただく中で、当然、条例と同時にという形の検討を進めていますので、本条例の内容については、当然、盛り込んで生かすという形で考えております。

市川(和)委員

 それでは、条例素案ではスポーツ推進計画の中で、スポーツの推進に関する施策の長期的な目標を定めることとしています。そこで、今回のスポーツ推進計画修正素案の20ページを見ますと、成人の週3回以上のスポーツ実施率の目標を平成32年度には25%としています。この県の目標数値は、国の目標の30%より低いですし、調査の手法が異なるために一概には比較できないと思うのですが、今年8月から9月にかけて実施された県民ニーズ調査では、既にこの27.4%という結果も出ていることから、目標はもっと引き上げるべきではないかと思うのですが、この点についてお伺いします。

スポーツ課長

 今回、私どもの方で把握しているスポーツ実施率については、国の方の調査に合わせて、1年間に行った運動、スポーツの日数について、週に3回以上か、2日程度か、1日程度か、また、1年間に月に1から3日程度などと、すごい細かく分けています。そういう面で、皆様がニーズ調査の方とは必ずしも比較できないと考えております。あくまでも、私どもで比較するのはこの中で国の調査と合わせて国の動向と比較したいので、その調査を見込んでやらせていただきたいと考えております。私ども3033運動に取り組んでいる以上、今の御指摘、国の方では30%という目標を平成33年度までということで出していますので、こうしたいろいろな調査結果を分析しながら、数値目標の設定については検討させていただきたいと考えております。国の方に、今回、目標値が出てきたということでありますので、ここは数値計算をして検討させていただきたいと思います。

市川(和)委員

 国の目標に合わせてということですが、実際問題として、27.4%の数字というのは担当局としては低いという認識を持っているということでしょうか。

スポーツ課長

 基本的には上げなくてはいけない数字だと思っておりますので、もっと頑張らなくてはいけない数値だと認識しております。

市川(和)委員

 それでは、スポーツ医・科学のところについてですが、前回の定例会の本会議においてあらい議員からも御質問があったところですが、スポーツ推進計画の修正素案37ページのスポーツ医・科学の活用促進についてが出てきて、個人的には大変期待しているところですが、大学や医師会と連携したスポーツ医・科学の活用促進とありますが、これは何と言っても医師会の皆様がしっかり連携をとっていかないといけないと思っているのですが、この辺りの連携はどのように図っていこうとされるのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 今、具体的なスポーツ医・科学的な視点で、県民の皆様と直接的なやりとりが必要だというのは教育委員会の方の県立体育センターになりますが、こちらで大きく3033運動の実践支援コースと、トップアスリートの育成支援事業というのを行っております。具体的には、3033運動の実践支援コースというのがスポーツドクターの方に入っていただいて、実際に血圧、脈拍、医師の問診と医事相談、それからトレッドミルという歩行器のような形の負荷をかけるといったものの状況や、体力測定を行ってその方に適切な運動処方がどうあるべきなのかということで、健康スポーツの視点からサポートしていくものがあります。これは年間、県立体育センターで24回行っているものです。

 また、それと併せてトップアスリートの支援事業として、運動部活動の部員ですとか、総合型地域スポーツクラブで特区の関係で活躍されている方々を対象として、同じように体力測定と医学的な立場からの測定を行ったりしているところです。これは年間18回ほど行っているというところです。今後、そういったもともとの医師会の御協力をいただきながらの事業も行っていますので、こういった事業をどのように活用していただくのか、幅広くいろいろなところで活用していただくような形で連携されればよいと思っています。そのほかに県体育協会の方で、アスリートの方々を対象としたメディカルサポートも行っておりますので、そういった県体育協会とも連携しながら、更なるスポーツ医・科学の活用について、医師の立場の方々の御意見も頂きながら、進めてまいりたいと考えております。

市川(和)委員

 私は、スポーツ医・科学のところは非常に有用だと思っていて、今、御説明がありましたが、なかなかアスリートなどの競技スポーツの分野に限られてしまう部分があるかと思うのですが、私は県民の皆様が健康面であるとか、生涯スポーツの分野においても本当に皆様に幅広く活用されていると考えているのですが、今後、県ではどのような展開を考えられているのか、お聞かせください。

スポーツ課長

 今、県立体育センターで行っている3033運動といった支援事業です。そういった具体的な実践を踏まえながら、いろいろと医事相談と体力測定を組み合わせた事業、健康生涯スポーツ分野における様々な医学面や栄養面といろいろありますので、そういったサポートとして、現在、県立体育センターにおいても再整備が進められているところですので、教育委員会とも検討していきたいと考えているところです。

小川委員

 関連で少し伺いますが、市川和広議員が熱心な質問をしてまいりました。その中で条例と計画を照らし合わせるとよく分かるといった内容もたくさんありました。条例だけ読んでいると分からない。例えば、する、見る、支えるの支える部分が分からない。そういうところが、例えば、スポーツ推進計画の中の一番最初に未病について書いてあるし、スポーツについてどういうものですと書いてあります。そうしたら、支えるというものは我々が説明を受けた指導者、保護者、応援する人であるとかをこういうところに書けば、概念は一致するのではないかと思うのです。だから、そういうところは御検討いただきたいと思います。それから、あと細かいところもいろいろ指摘させていただいたと思うので、スポーツ推進計画の中でしっかりとそういうところを明示していただければよいと思います。

 あと、かながわ憲章についてですが、スポーツ推進計画の中でも、ともに生きるという言葉が随所に出てきます。未病もそうです。そういう中で、位置付けというところが最初に条例が計画の位置付けというのを条例は同時進行だから書いていないという説明でしたが、本来であれば、条例に基づいた計画であるはずですから、条例が制定された場合はここの部分に入る予定ですという説明が、最初からあってしかるべきだったと思います。それから、目標年度にいろいろなグランドスパッツ、リアルデザインというのが書いてありますが、かながわ憲章についても議会と行政がともにつくったものですから、その辺りのところにかながわ憲章の概念も少し盛り込めばよいのではないかと考えるので、それはいかがでしょうか。

スポーツ課長

 今の御指摘をしっかり受け止めて、検討させていただきたいと思います。より県民の皆様に分かりやすく、また、条例との関係が分かるような形で行うというのが、今回、そのために同時並行で検討させていただいているところでもありますので、そういった視点の中で工夫させていただきたいと考えております。

小川委員

 それから、スポーツ推進計画の修正素案25ページ、27ページに乳幼児期から青少年、それから熟年期にかけていろいろ細かく書かれてあります。これに協力する団体として、スポーツ推進委員のみが書いてあるのですけれども、スポーツ推進委員との連携の強化とか、総合型公共施設との連携とかと書いてあるのですが、乳幼児期から特に大事な児童・青年期のスポーツ活動に関しては、子供たち自体を育成するということから、様々な団体、関係者の方々が関与していると思います。例えば、子供会が少年野球大会の主催者になっていたり、地域によっては違うと思いますが、様々な関係団体という認識をスポーツ推進委員だけではなく、こういう大事な青少年育成の部分に関しては、もう少し検討して、細かく書いてあるわけですから、そういう地域で協力してくださる方々のこともピックアップして入れ込んでいただきたい。そうすれば読んだときに、ますます意欲が出てくるということもあるでしょうし、現に協力していただいているわけですから、その辺りのところもよく検討していただきたいと思います。

 それから、熟年期に当たっては、社会福祉協議会や民生委員であるとか、そういう方々も協力して、もちろん自治体や町内会などの全ての方々が協力しないとできないことだと思うのです。全体的に見て、そういう認識が欠けていると感じていますので、その辺りのところをよく精査、整理整頓して、みんなが読んで、みんなで頑張っていこうという気持ちになれるようにしていただけたらと思いますが、どうでしょうか。

スポーツ課長

 今回の条例をつくるというのは、県民を挙げて県全体でスポーツを推進していくという視点ですので、細かく記載をしていく計画においては、今の視点も含めてスポーツに関わる方、関わらなくてもこれから関わりたいと思うような、関わらなくてはいけないと思うような視点で、工夫させていただきたいと考えております。

小川委員

 なぜ、このように指摘させていただいたかというと、課題の中でふだんスポーツに関わっていない方々を巻き込んでいくことが必要だという非常に貴重な認識も書かれているので、そういったとっかかりとしても、細やかな配慮で書き込んでいただいた方がよいと思ったので申し上げました。よく検討していただくようにお願いします。

嶋村委員

 先ほどスポーツ医・科学についての質問があったのですが、特に子供、小学生については一番スポーツをこれから養っていくというか、やりはじめる一番最初のとっかかりが小学校だと思うのです。その小学校の体育教育というのは、基本的には学校の先生が教えている体育になると思うのです。私が思っているのは、そういった小学生にそういったスポーツ医・科学という専門的な知識を持った人が学校に1人いると、歩き方や走り方というスポーツの基本となるところを小学生に教えることができ、小学生というのは、そういうスポーツのできる人に憧れるのです。だから、そういったところを基本的な人員配置ができるとよいなと思っています。条例とは少し関係ないのですが、教育との話合いもあるし、神奈川県の小学校の運動については、こういったスポーツ医・科学の知識を持った人がスポーツ、要するに体育を教えるという仕組みができてくると底辺が非常に広がると思っているのですが、そういった点については、何かお答えできるようなことがあったらお願いします。

スポーツ課長

 今の御指摘については、国の方にも大分意見が出て、計画の検討の中でも御意見の中に出てまいりました。特に、小学生の時代はサッカー、野球などのある一つの競技に偏ることなく、いろいろなことを行った方が子供の成長についても良いというお話がありました。また、小学校のときに、どのようにスポーツに関わったかということが、その後のスポーツを好きになるか、運動嫌いになってしまうのかということの分かれ道になるということもあります。その上で、学校が子供のそういった生活やスポーツ習慣にとって一番大事であるという認識を私どもは持っておりますので、教育委員会とここについては条例、計画の策定の作業の中で、しっかりと連携を図って、今の御意見も踏まえた上で教育委員会とも話合い、なるべく良い環境がどのように行っていけるのか、そういったところも意見交換しながら、計画の中で検討していくという形に考えていきたいと思います。具体的に人を配置するということだけではなく、環境の整備という中で、どのようなものを含めて、どう行ったらできるのかという視点で幅広く考えていきたいと思います。

嶋村委員

 県内では、スポーツアスリート、いろいろなスポーツをトップクラスのところまでやった方というのはたくさんいて、そういった人たちが子供たちを指導したいという気持ちを持っている人もたくさんいると思うのです。しかし、教員免許がないので学校では教えられない。また、教えようと思ってもそれを収入にしてなかなか教えることができないというようなことからするとそこで終わってしまって、別なことをやられるということになると、せっかく自分で養って行ってきたスポーツとしての力量だとか、力を発揮するところというのは閉ざされてしまうみたいです。ですから、行ってきたものをスポーツ医・科学という分野において、学校教育でもうまく連携して、仕事としてできるような人材を確保しておくというのは、スポーツを推進するためには必要なことだと思うので、是非、御検討いただきたいと思います。

市川(和)委員

 今、小川議員、嶋村議員からも様々な質疑、意見、お話もさせていただきましたので、是非、検討いただきたいと思います。

 この条例、基本計画については最後の質問になりますが、今回、修正素案が出てきて、(仮称)という形になっています。恐らく、これは名称として正式にしっかりとした県民の方に分かりやすく、親しみやすく、そして条例ができたことで本当に希望と夢が広がるような名前がしっかりついたものであればよいと思っております。今まで条例に限らず、いろいろな名称を決めていくことについては、広く県民の方から御意見を頂くなど、いろいろな考えがあると思うのですが、今回、仮称の条例の正式名称については、どのように普及していくのかを考えているのか、その点についてお伺いします。

スポーツ課長

 条例の名称については、他県の状況ですとか、いろいろな国の法律の名称なども踏まえますと、一つの案とさせていただいて(仮称)ではありますが、スポーツ推進条例という形です。また、計画については、全体の計画にはアクティブかながわという副題が付いておりましたので、計画はそれぞれの中の工夫もあるかと思いますので、条例、計画両方合わせた形で、条例はある程度厳かなというか、重みのある言葉でもあると思っておりますので、そういったバランスをとりながら考えていきたいと思っております。

市川(和)委員

 是非、神奈川県らしさということを常に強調されていますので、もちろんつくってもなかなか周知がされなかったり、御理解いただけなかったりという場合もありますから、そこは今お話ししたように、是非、御検討いただきたいと思います。

 それでは、要望を申し上げます。スポーツ推進のためのこの条例は、全ての県民がスポーツを楽しみ、健康で明るく豊かな生活を送るための施策を進めていくに当たり、県の基本的な考え方を示すものであり、先ほどからもお話がありました誰にでも分かりやすい内容でなければいけません。スポーツ推進条例については、前回の報告を受けた基本的考え方から議会等との議論も経て、かなり整理されてきたと思います。しかしながら、もっと分かりやすく工夫できるところもあるのではないかと考えています。条例が制定されることでよしとするのではなく、条例の実効性を担保するためには、条例の趣旨がきちんと計画に反映され、実際に取り組む施策にも生かされて行かなければなりません。今後も時間の許す限り幅広く意見を聞き、情報の一つ一つを十分に吟味し、慎重に検討した上で提案していただきたいと思います。

 続きまして、艇整備庫などの整備についてお伺いします。この艇整備庫については、本会議の我が会派からの代表質問において、知事から艇整備庫やコントロールルーム等が重要であるという認識が示されて、早期に方針を示す旨の前向きな答弁がありましたので、何点かお伺いしたいと思います。まず、現在の江の島の艇整備庫がないことによってどのような課題があるかについて、確認のためにお伺いします。

セーリング競技担当課長

 現在、江の島の湘南港では、艇の整備、それから大会のときに行う艇の計測というのがあるのですが、こういったものを屋内で行うことができないという状況です。したがいまして、雨天や風が強い日に屋外で艇の整備、計測を行うということになるのですが、大会主催者や艇の利用者にとって非常に不便な状況になるということです。こういったことが課題であると考えております。

市川(和)委員

 そうすると、これまでも湘南港では様々な大会が行われたと思うのですが、計測はどのように行っていたのか、お聞かせください。

セーリング競技担当課長

 計測ですが、特に計測のスペースとして何かきちんとしたものがあるということではありませんので、屋外の空いたスペースを使って行っているというのが実情です。

市川(和)委員

 そうすると、オリンピックのセーリング競技では、これまで江の島で開催された大会のようなやり方で問題があるのかどうか、お伺いします。

セーリング競技担当課長

 オリンピックというと世界を代表するアスリートの皆様が競技をされるということで、最高のパフォーマンスを発揮できる環境が必要であると言えます。セーリングレースは、公正で安全に行わなければいけないということで、その競技艇の計測をきちんと行うことはとても重要であると考えております。ロンドン大会、リオ大会でも屋内での計測を行っていたことから、また、組織委員会からも今まで調整した中で、屋内の計測のスペースが必要であるということを言われており、2020年のオリンピックを江の島で行うに当たってもこういった屋内の施設は必要であると考えております。

市川(和)委員

 次に、代表質問の中でも答弁がありましたコントロールルームについてです。コントロールルームは具体的に何を行う場所なのか、お聞かせください。

セーリング競技担当課長

 このコントロールルームですが、レースを実施することができるかどうかといったことや、レース中の安全管理を行うために風の状況、潮の状況、波などの海に関する情報を集めたり、それからレースの記録等を集計するところです。こういったことによって、レース全体の進行管理をそこで行い、そこで責任者が指示を行うスペースです。集めた情報を速やかに関係者に発信するということをしなければいけませんので、通信機器等をここに配置しなければいけないといったスペースです。

市川(和)委員

 今、コントロールルームの説明がありましたが、ただ、湘南港には既存の監視塔があります。例えば、そういうところでは駄目なのか、活用はできないのか、その点についてお聞かせください。

セーリング競技担当課長

 今ある監視塔ですが、かなり老朽化が進んでいる状況であり、コンクリートが剥離してしまったりといった状況でして、使用に耐えられるような状態でないと施設を管理する県土整備局から聞いております。現在でも監視塔の周りをフェンスで囲い、中に立ち入りができないという状況です。

市川(和)委員

 国内の他の公共ハーバーには、艇整備庫やコントロールルームが整備されている事例があるのかどうか、その点についてお聞かせください。

セーリング競技担当課長

 国内の公共のアリーナでは、例えば、和歌山県の和歌山マリーナ、愛知県の海陽ヨットハーバー、鳥取県の境港公共マリーナ、佐賀県のヨットハーバーなどで艇整備庫、監視室が整備されている事例があります。

市川(和)委員

 そうすると、国際大会の誘致にはこういった施設がセールスポイントになるのかと思うのですが、他のハーバーでの開催状況はどのようになっているのか、お聞かせください。

セーリング競技担当課長

 例えば、佐賀県のヨットハーバーですが、2014年にレーザー級の世界選手権、2015年にヨットの世界選手権が開催されております。また、和歌山県の和歌山マリーナでは、2016年に世界選手権が開催されております。愛知県の海陽ヨットハーバーでは、来年、セーリングのワールドカップが開催されますし、鳥取県の境港公共マリーナでは、2019年にレーザー級の世界選手権が開催されるという予定になっており、こういった施設を有するハーバーのアドバンテージは高いのかと考えております。

市川(和)委員

 今回、艇整備庫を整備するということで湘南港の老朽化がいろいろ進んでいますし、これからオリンピックを行うに当たっては必要なものということで、艇整備庫を整備していくということについては、よかったと思うのです。ただ一方で、オリンピックレガシーとしてこうした艇整備庫が整備をされると、オリンピックレガシーということですから、当然、オリンピックが終わった後もセーリング、湘南、江の島がメッカとなる。国際大会も一杯誘致をしていくとなりますと、ある意味、今回、オリンピックでも、例えば、漁業権の問題やいろいろな地域の皆様方に御協力もいただいたり、いろいろ交渉しながら進んできた経過もあるのですが、逆に艇整備庫ができることによって、オリンピックレガシーとしてぽんとでき上がったことによって、逆に言うとそれが地元の方の不安につながってはいけないと思っているのですが、この辺りはしっかり県として説明すべきだと思うのですが、この辺りについての考え方をお聞かせください。

セーリング競技担当課長

 2020年のオリンピックのセーリング競技開催に当たり、本当に地元の皆様、利用者の皆様方に御心配をお掛けしていると思います。オリンピックの開催については、会場整備に当たってのいろいろな基準、セキュリティーのレベルというものがとても高いものが求められております。一方で他の国際大会、例えば、ワールドカップなどはオリンピックに比べればオリンピックほど高いレベルは求められないと聞いております。2020年大会の後の江の島での国際大会実施に当たりましては、既存での利用者の皆様、漁業関係者、漁業への影響が最小限となるように競技団体など調整を行っていきたいと考えております。

市川(和)委員

 是非、そういったところについてもしっかりと行っていただきたいと思います。いずれにしても、今回、艇整備庫ができることもオリンピックレガシーの建物が江の島に造られていくことになると思います。整備していく過程においても関係者の皆様の意見を聞きながら、しっかり進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

米村委員

 まずは、スポーツ局関係から伺いたいと思います。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の競技会場について伺います。先ほどの報告の中でも、野球、ソフトボールの会場がつい先日、正式に横浜スタジアムに決まったという報告がありました。また、本県に大きく関わりがあることでは、バレーボール会場の選択肢として、有明アリーナか、横浜アリーナかと書かれております。平成28年11月29日に行われましたIOC、東京都、組織委員会、国の4者協議で横浜アリーナについての結論が先延ばしされたことは、私も報道を通して知っています。そこで、バレーボール会場に絡む一連の動きの中で幾つか伺っていきたいと思います。

 先日、横浜アリーナの主体である横浜市が横浜市でのバレーボール競技の開会に難色を示しているとの報道がありました。横浜市は四者協議の開催前に、横浜市の考えという文書を東京都に提出したということですが、県はその内容を承知していたのかどうか、お伺いします。

オリンピック・パラリンピック課長

 その文書ですが、平成28年11月25日付けで横浜市の市民局長から東京都のオリンピック・パラリンピック準備局長に送ったものです。横浜市は東京2020大会の成功に向けて最大限協力すべきとした上で、民有地の利用、周辺道路の分散、競技団体等の意向の3点について配慮を求めた内容となっております。

米村委員

 横浜市がそういった文書を東京都に提出していることに関しては、一緒に神奈川県もオリンピックに向けて横浜市の会場として一緒に行っていこうとしている中では、県としても、自治体、情報提供に関して知っているべきではないかと思うのですが、事前に横浜市の動きというのは県の方に相談、情報提供があったのか、お伺いします。

オリンピック・パラリンピック課長

 県は4者協議が行われた平成28年11月29日の翌々日、12月1日の報道で知ったものでして、横浜市から事前に情報の提供は受けておりませんでした。横浜市の担当者に確認しましたが、意図的に県に知らせなかったというわけではなく、事務的な申し入れだったので、特に知らせなかったということでした。市側も県と連絡を取って行っていかなければいけないことというのは十分承知しており、今後もできるだけ安定して相互に情報の共有を図っていくことをお互い確認しております。

米村委員

 是非、その辺りの連絡というのは密に行っていただきたいと思っております。横浜市の考えというのは、文書は報道各社が報じているように横浜市としては横浜アリーナでの開催には消極的であるように感じられるものでした。また、一昨日、横浜市長の定例記者会見では、横浜アリーナでの開催は困難であるという見解を示したと報道されております。横浜市の真意というか、本当の気持ちというのはどこにあるのか、県としてどのように確認しているのか、お伺いします。

オリンピック・パラリンピック課長

 横浜市からはこの文書に示されたとおり、東京202O大会の成功に最大限協力していく。バレーボール会場が横浜アリーナに決定したら受け入れますし、いろいろ協力していく心づもりである。決定に際しては横浜市の考えを踏まえた上でなされるものと考えている。そのように聞いております。

米村委員

 横浜市の考え方は理解しましたが、神奈川県としてはバレーボール会場が横浜アリーナに変更されるかもしれないという事態をどのように受け止めているのか、お伺いします。

オリンピック・パラリンピック課長

 バレーボール会場に限らず、県としては、以前から知事も申し上げていますように、神奈川県内で一つでも多くの競技が開催されることは神奈川県のオリンピック・パラリンピックのムードをますます盛り上げる絶好の機会となりますので、大変すばらしいことであると考えております。

米村委員

 私も地元を歩いているとバレーボールを神奈川県で行うのかという声もいろいろ聞くところです。もちろん、費用負担の面など解決していかなければならない面というのはたくさんあると思うのですが、今、おっしゃられたようにスポーツ振興の面であったり、産業振興などの面でも本県で一つでも多くの競技を開催されるということは歓迎すべきことだと思います。引き続き、県としても横浜市と連携を取っていただきたいと思っております。

 要望に移りますが、県としては東京都、組織委員会、国としかるべき調整を行い、オリンピック会場の招致の件で協力していっていただきたいと思っております。特に、横浜国際総合競技場はサッカーの会場でもありますし、先ほど質問にありましたセーリング競技が藤沢市で行われております。しっかりとタッグを組んで大会の成功に向けて取り組んでいただきますよう要望します。

 次に、スポーツ推進のための条例及び新たなスポーツ振興計画について伺いたいと思います。今回の条例素案には、新たに基本理念が盛り込まれるなど、幾つか変更点が示されております。そこで何点か変更点などを中心に伺っていきたいと思いますが、条例素案に子供のスポーツ推進は基本理念や基本的施策として盛り込まれておりますが、高齢者のスポーツ推進については盛り込まれていないのですが、これはどういったことでしょうか。

スポーツ課長

 条例素案の基本理念(1)に、全ての県民が生涯にわたり自主的かつ自律的にその適性、運動機能及び健康状態に応じてスポーツを行うことができるよう講ぜられることを規定して、子供から働く世代、そして高齢者の方々まで生涯にわたってスポーツに親しむことができるよう推進していくことを盛り込まれています。また、基本的施策についても、県民がそれぞれの関心、目的、体力、年齢、運動機能及び健康状態に応じて、生涯にわたり楽しみながらスポーツを行い、観戦し、及び支えるというかながわパラスポーツの普及について規定しており、高齢者を含む全ての世代の方々がスポーツを楽しむことを規定しておりまして、ここの中で、子供から高齢者の方までスポーツを推進していくという趣旨が盛り込まれています。

 ただ、先ほどの御指摘のように子供のスポーツ推進というのは、スポーツが心身の成長過程にある子供にとって非常に重要な役割を果たすということから、スポーツ基本法の規定にも倣い、これについては盛り込むという状況です。

米村委員

 高齢者のスポーツ推進に関しては、かながわパラスポーツという大きな枠の中で盛り込まれているということだと思います。それも理解するところですが、高齢者の方の人数も多くなっておりますし、今、県としても人生100歳時代の設計図もリタイアした後の計画、必要なパスポート、船、未来づくりなどとされている中での高齢者の視点というのもしっかりと考えていかなければいけない。全体の中のパラスポーツという一つの中ではなく、少し言葉出しして高齢者という区分になってもよいのかと考えます。今、盛り込まれていないというのは分かりましたが、高齢者のスポーツ推進に関してはスポーツ推進計画にどのように位置付けられているのか、お伺いします。

スポーツ課長

 今回のスポーツ推進計画の修正素案32ページになりますが、そこの中で主に65歳以上の方の円熟期の方を対象として、スポーツを通じた健康、生きがいづくりとしては、例えば、具体的な取組について地域で楽しめるレクリエーションスポーツの推進、体の状態や体力に応じて取り組める運動の推進などを盛り込んでいるところです。

米村委員

 生涯スポーツとしてのかながわパラスポーツの普及という基本的施策に含まれているものでしたが、先ほど、先行会派からの質問でもあったように、かながわパラスポーツという言葉ではなかなか県民からしてもなじみがなく、いきなりこの条例を読んでいくとかながわパラスポーツという言葉が出てきます。しっかりかながわパラスポーツという言葉についても条例の中での定義であったり、基本理念の中でお聞きした方がよいのではないかと考えますが、ここに関してはいかがでしょうか。

スポーツ課長

 まず、条例の定義ですが、条例の中に基本的に定義規定というのは頻繁に実施される用語について掲出するものです。今回の条例素案には、かながわパラスポーツの用語は施策の中で1箇所使用されているというものですので、法規事務上の定義の規定の中には設けないで、かながわパラスポーツの用語を用いられる場所に規定しているというところです。

 また、基本理念に入れられないかということですが、基本理念(1)のところで、スポーツの推進に関する施策は、全ての県民が生涯にわたり自主的かつ自律的にその適性、運動機能及び健康状態に応じてスポーツを行うことができるよう講ぜられるとともに、スポーツを観戦し、及び支えることができるよう配慮されなければならないと書いてあり、そこの中で神奈川県ならではの取組として位置付けており、かながわパラスポーツはこの基本理念(1)を実現するための施策の一つとして位置付けておりますので、基本的施策に位置付けることが適当であると考えております。

米村委員

 今度、パラスポーツではなく、障害者のスポーツの方をお伺いしたいと思います。これは基本理念と基本的施策の双方に位置付けられておりますが、この基本理念と基本的施策の関係は、今度はどのように障害者スポーツに関して整理されているのか、お伺いします。

スポーツ課長

 まず、基本理念ですが、スポーツ推進に関する施策の根本の部分、根幹になる部分を示しており、お尋ねの障害者スポーツに関しては、具体的には障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう障害の種類及び程度に応じた適切な配慮のもとに講じられなければならないという基本的な考え方について示しております。

 それを受けて基本的施策の方では、基本理念を受けて障害者スポーツについて、県は市町村スポーツ団体と協力すること、スポーツに参加する機会を提供すること、人材の育成、そして障害者のスポーツについて理解の促進、そのほか主要な施策を講ずるものとしており、具体的には施策の基本的な考え方について指名していくという内容になっております。

米村委員

 私たちの会派において、障害のある人たちへのスポーツ推進というところは積極的に取り組んできました。そして、条例や施策などにしっかり障害者スポーツのところに取組んでいただいておりますが、今度、2020年に東京でパラリンピックがあるということで、県内の選手だけではなく、日本のパラリンピアン、多くのパラリンピアンに活躍をしてもらいたいと思っているのですが、課題となってくるのはオリンピックの選手たちが使っているような専用のトレーニング施設であったり、練習の環境が十分ではない。そして、指導者、サポートする人の面、スポーツ科学といった研究面でも、まだまだパラリンピアンのニーズに応えるところまでは達していないと考えております。そのオリ・パラの成功に向けてはこれからの課題に対して県だけの取組ではいけなく、国の協力というところも必要不可欠になってくると思いますが、こういったスポーツ推進条例を含めてですが、県と国の役割というのはどのように考えているのか、お伺いします。

スポーツ課長

 トップアスリートはパラリンピアンの方も含めますが、トップアスリートの育成というのは、スポーツ基本法の中で国の役割として明確になっております。そういったことから、国の方でもパラリンピアンも含めてナショナルトレーニングセンター、現在ではパラリンピアンの方も使用できるように運用しています。また現在、複数の拡充施設について東京都北区西が丘にナショナルトレーニングセンターの拡充施設としてオリンピック競技とパラリンピック競技の共同利用化を図るための施設ということで、平成31年当初を目どに完成する予定であると伺っているところです。一方で、県ではトップアスリートを目指している方々に対して、今年度からパラリンピアンの育成支援ということで、1人当たり年間で50万円の活動費について支援するという形で行っておりますので、そういった役割分担で行っているところです。

米村委員

 国と県の役割をしっかり分けて、障害者のスポーツ推進に取り組んでいただきたいと思います。このスポーツ推進計画に関しては、新しい取組も幾つかなされていると思いますが、今後、具体的な施策や事業は予算にどのように反映させていくのか、お伺いします。

スポーツ課長

 現在、検討を進めております計画の内容については、具体的な施策、事業について先行し、今後、早ければ来年度当初から取り組まなければいけない事業については、当初予算で計上できるよう、現在、調整させていただいているところです。

米村委員

 要望に移りたいと思います。今回、スポーツ推進条例の制定とスポーツ推進計画の策定に向けた検討を同時進行でやられていますが、条例の内容がどのように推進計画に盛り込まれ、具体的な施策や事業がどう展開されるのか、しっかりと県民に見せていくことが大切であると思います。次回の定例会では、来年度の当初予算案が提案されると思いますが、スポーツ推進計画を策定した後、直ちに事業に反映し、取り組んでいくということが分かるよう、計画内容をしっかりと予算に反映していただきたいと要望します。

 次に、県民局関係について伺いたいと思います。朝鮮学校の教科書改訂について、平成28年11月8日と22日の2回、知事の定例会見で発表がありました。これまでの経緯や県の考え方を確認していきたいと思います。朝鮮学園から今年度中の教科書改訂が困難になったと回答があったとのことですが、その理由について朝鮮学園は何と言っているのでしょうか。

私学振興課長

 朝鮮学園からは平成28年10月25日の回答で、社会歴史担当の編さん委員の辞任に伴う後任の確保や財政難などにより、社会歴史教科書全てにわたって教科書の編さんに着手できないでいるので、当初、予定した現代朝鮮歴史?教科書の改訂も困難であると朝鮮学園から聞いております。

米村委員

 財政難などといった理由で編さんできないということですが、朝鮮学園がそのように言っていることを、県としてはどのように確認したのか、お伺いします。

私学振興課長

 全国の朝鮮学校で使用します教科書の改訂作業は、教科書編さん委員会が行います。県は、朝鮮学園が使用する教科書であることから、朝鮮学園を通じて編さん委員会に改訂作業の進捗状況を確認しております。

米村委員

 教科書改訂についてですが、朝鮮学園の方の対応というのはどうだったのでしょうか。

私学振興課長

 これまでの朝鮮学園の対応ですが、教科書の改訂作業は教科書編さん委員会が行うため、学園は編さん委員会に教科書改訂を要請しておりました。学園はこれまで、年に数回の編さん委員会を訪問し、直接、改正を要請していると伺っております。

米村委員

 朝鮮学園としては、ただいまの編さん委員会の方に改訂してくれということはきちんとされていたということですが、このまま教科書改訂が実施されなければ、朝鮮学園は外国人学校の学費補助制度から外されることになるのでしょうか。

私学振興課長

 外国人学校の学費補助制度ですが、外国人学校児童・生徒学費軽減事業補助金ということで、外国人学校に通う子供たちであっても、国際情勢、政治情勢の不安定さの影響を受けることなく安定的に教育を受ける機会を確保するため、所得区分ごとに学費負担の軽減を図ることを目的として、平成26年度に創設しました。教科書改訂は、朝鮮学園の児童・生徒に学費補助金を交付する前提であるため、改訂を確認するまで交付決定を留保することとしました。しかし、改訂を確認したら交付決定しますので、朝鮮学園を学費補助制度の対象から外す考えはありません。

米村委員

 これまでの朝鮮学園との経緯からいっても、現在、教科書改訂されていないということで学費補助金の交付決定を留保するという県の対応というのは妥当だと考えますが、一方、知事も答弁でおっしゃっていたように、子供たちのためにもというところでは補助金を交付するところもあるかと思いますが、先ほどの答弁と少し重なるところもあるかもしれませんが、今後、どうなっていけば学費補助金の交付決定となるのか確認させてください。

私学振興課長

 平成25年度に予定されておりました教科書改訂が見送られたときには、朝鮮学園から平成28年度中に改訂予定と説明がありましたので、その中で拉致問題について明確に記述することを前提に朝鮮学校の児童・生徒に対する学費補助金を執行してまいりました。県としては、あくまでも予定どおりの平成28年度中に教科書改訂を実施してもらいたいと考えており、朝鮮学園の教科書に拉致問題の明確な記述が確認できれば交付決定したいと思っております。

米村委員

 今現在、朝鮮学園の教科書の方にはないですが、拉致問題について記述した独自教材を作成して授業を行っていると聞いておりますが、これまでも、そういった授業はきちんと行われていたのか。また、今年度に関してもこの授業というものはきっちりと行われているのか、確認したいと思います。

私学振興課長

 朝鮮学園の拉致問題に関する授業ですが、平成25年度に予定されていた教科書改訂が見送られたときに朝鮮学園から、改訂までの間は独自教材による授業を実施するという申し出がありました。その上で、平成26年度、平成27年度は私も直接学校に伺って拉致問題の授業参観をしております。今年度については、まだその辺りのところについては確認できておりません。

米村委員

 朝鮮学園からは現行の教科書を使用せずに、これに代えて朝鮮学園が独自に作成する教材を使用するという提案があったが、これが後に撤回されたと聞いております。その撤回の理由について、朝鮮学園の方はどのように言っているのでしょうか。

私学振興課長

 朝鮮学園からの平成28年11月15日の文書では、平成28年11月7日付けの追加回答を撤回することを神奈川朝鮮学園理事会で再度協議した結果としております。朝鮮学園から、それ以上のことについてはお聞きしておりません。

米村委員

 もし、朝鮮学園からもう一度、何か提案などがされた場合、県としてはどのようにそれを受け止めていくのか、お伺いします。

私学振興課長

 仮定のお話ということでお伺いしましたが、提案の内容を見て判断することになろうかと思います。

米村委員

 私たちの会派としては、朝鮮学校の児童・生徒への学費補助というのは、これまでどおり制度としては維持していくが、教科書改訂を確認するまでは学園の児童・生徒への学費補助を留保するという当局の対応というのは、これまでの経緯からいっても偏りのない妥当な判断だと考えております。ただ、子供たちのためにも当局には引き続き、朝鮮学園への働き掛けというのをお願いしたいと要望します。

松崎委員

 今、やり取りの中で伺っていると、当局の側からすれば何度か確認できていないというお答え、あるいは事実としてそうであったが、その裏付けについては分からないという趣旨の答弁が複数回あったと思います。過年度から含めて、かつては県民企業常任委員会でしたが、当常任委員会においては附帯意見についても、再度にわたって行っておりますし、本会議において決議も行った経緯もあります。それだけ議会としても非常に関心を寄せてきた事柄です。確認や裏付けといった辺りをしっかり取るということは、議会において、当局に対して再三求めてきて質疑も多数行われてきた事柄であると思われるので、やはり、かなり明確に朝鮮学園側からは、今回、今までの趣旨とは違う、ある意味信義という意味合いにおいてはかなり重大なお答えが来ているわけでして、裏付けを取る、あるいは確認を取るというところを、どうせこれはもう可能ではないから、届かない先の向こう側の事柄であるからということではなく、やはり裏付けを取る、あるいは確証を求めるということをベースに置いて対応していただきたいのです。

 なぜかというと、今度は向こう側の態度が変わったらこうしますということは分かりました。しかし、裏付けを取る、確証を得るということがなく、ただ向こうの言うことが変わったら我々も再開に向けて動きますということでは、今まで積み重ねてきた議会での議論のところと整合が取れないと思います。だから、はっきりと裏付けを取る、確証を取るというところについて、一定の努力を払うということをしっかりここで明言してもらわないと答弁として足りないと思いますが、どうでしょうか。

私学振興課長

 当局としては、朝鮮学園と絶えず連絡を取りながら行ってきているというのが実情です。そういったことも含めて、先ほど御答弁の中で今年の授業関係のお話をさせていただきましたが、そこについては、一応授業について行うのであれば連絡くださいということは前から投げ掛けをしておりましたが、返事がないので改めて再度投げ掛けをして、こちらが確認すべきことについては絶えず確認を取るようにします。

松崎委員

 再度、確認を取るようにしますという御答弁ですが、そこは朝鮮学園側に対しても、私学振興課長が自らきちんと現地において確証たるものを見せていただくとか、あるいはどういうやり取りをなさっているかということについても、しっかりと目と耳で確認を取るということをきちんと行っていただくことを前提に置いていただきたいということを求めて、質疑者に戻します。

米村委員

 今、松崎議員からおっしゃっていただいたように、県としても今までの過去のやり取りがあって、それを私としても、今、ほごにされているような思いがあります。県として、強い気持ちで朝鮮学校としっかりやり取りをしていっていただきたいと思い、この質問を終わります。

 次は、補正予算の議案の方から伺います。今定例会の中で、津久井やまゆり園で起きた殺傷事件を踏まえて、入所施設の安全管理体制の整備に係る補正予算が提案されています。先ほども、先行会派の方で幾つか伺っておりますが、私からも何点か伺いたいと思います。

 まず、女性相談所と女性保護施設というのは、従前はDV被害に遭われた方の避難先、その受け皿としての施設になっていると伺っております。津久井やまゆり園で本当に悲惨な事件が起きたのですが、こういったDV被害者の方が入所対象ということは、こちらの女性施設に関しても、加害者からの追及の危険性というものもあり、安全管理の体制というのは本当にしっかりとしていかなければならないと思っておりますが、これまでどのような体制を取ってきたのか、お伺いします。

人権男女共同参画課長

 こちらの両施設とも、非常に特性の高い施設であるため、条例上の設置場所については横浜市等というのみであります。子細の所在地や電話番号は一切公表しておりません。そのため、職員以外の来所者は入り口のインターフォンを押していただき、施設内の職員がモニターを確認して、その上で鍵を開けて内部に入っていただく仕組みとなっております。また、いずれの施設とも既に10台以上の防犯カメラを設置しており、施設内のモニターで常時監視できる状態になっております。また、こうした体制に加えて、夜間、土日祝日は、宿直の職員のほかに委託による警備員を配置しており、定期的に施設内を巡回し、安全確認を行っているほか、安全管理上重要だという場所については、以前から人感センサーライトを設置しており、夜間、人の動き等を感知してライトが点灯されるような設備も備えているという状況です。

米村委員

 今回の補正予算で、両施設で616万円近い予算額が示されておりますが、具体的にどのような整備を行うつもりなのか、お伺いします。

人権男女共同参画課長

 今回の補正予算案では、両施設の1階部分全ての窓ガラスに安全基準を満たした保護フィルムを貼ることとしております。また、いずれの施設についても、外部から容易に内部の様子が確認できないように周囲を目隠し用のフェンスで囲っておりますが、女性相談所の一部においてフェンスの高さが十分確保されていない部分があったことから、今回、その部分についてフェンスの方を設置するということになっております。

米村委員

 その施設は、秘匿性の高いというところで入所されているということですが、外から入るということは大変難しくなっているとは思うのです。ただ、この施設から出かけられる方もいると思いますが、そういった外出中の危険に関しては、何か安全対策というのはされるのでしょうか。既に防犯ブザーを付けたりということをされているのかも分からないですが、その辺りは、外出中に施設に戻ってくるとき、もしかしたら加害者からの何か危険な行為があるかも分からないのですが、そこに対しての安全対策というのはどのようにされているのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 基本的に、DV被害等で一時保護として保護している女性については、外出というような形は基本的にはとっておりません。その時期を過ぎて、女性保護施設の方で中長期的に自立支援に向けた形での入所という形になると、場合によっては、そこの施設から外の就労場所へ通うということはありますが、その際の出入りに関しては、周りは塀で囲っておりますし、その女性が出入りするときにはしっかりとモニターで監視しております。もともとそういった危険性がなくなった方を外部に就労等でお出ししてという形をとっておりますので、基本的には安全性を確保できていると思っています。

米村委員

 今回、補正予算で整備を行うということで、恐らく安全管理体制がさらに整っていくということになるかと思いますが、女性保護施設に関しては、その性質上、これまでも堅牢な安全管理体制を整備しており、これから、今回の補正予算にさらに体制が強化されることは本当に望ましいことであると思います。しかしながら、加害者からの追跡という危険性が常につきまとう施設であることから、引き続き、現場の職員とも連携を密にし、必要とされる対策を後回しにすることなく積極的に取り組んでいただくことを要望して、この質問を終わります。

 次に、かながわ子どもみらいプランについて、お伺いします。かながわ子どもみらいプランについて、需給計画と人材確保と質の向上及び目標設置項目の各項目の報告がありました。この中で需給計画については、幼児期の教育、保育の提供体制の確保に関するものであり,待機児童問題が喫緊の課題となっている中で、このプランの重要なポイントであると思っております。

 まず、この需給計画の点検・評価結果について、委員会報告資料の表1の需要見込みに対する供給量の状況を見てみますと、3号のゼロから2歳児にあっては、県全体で4,000人近くもの供給予測が生じていますが、この状況について説明してください。

子ども企画担当課長

 かながわ子どもみらいプランの策定時、平成27年3月に策定しておりますが、その際に、3号のゼロから2歳児にあっては、県全体の3,223人の供給不足が生じることとなっておりました。実績では、委員会報告資料にお示ししているとおり、3,988人の不足があって、供給不足が計画時よりも765人拡大した状態となっております。これは、委員会報告資料の次ページの表2にもありますが、供給量の計画値と実績値の状況の関係でして、3号のゼロ歳、3号の1歳から2歳のところで、供給量において実績が計画を下回ったことで生じたものとなっております。

米村委員

 一方、3歳から5歳児では、供給の面ではプラスになっていますが、この状況に関してはどのようになっているのでしょうか。

子ども企画担当課長

 かながわ子どもみらいプランの策定時、先ほどと同じ平成27年3月の時点では、1号及び2号にあっては、県全体で2万1,139人の供給プラスとなっておりました。実績は、記載のとおり1万5,141人となり、プラスの幅が圧縮された状態となっております。こちらも表2にありますが、計画を実績が下回っており、特に1号の幼稚園において、これは幼稚園において定員まで利用がなされない園がありますので、そうした園において、実態に即した定員の見直しが図られたことなどから生じたものと考えております。

米村委員

 幼稚園の年齢の方では計画どおりというわけではないですが、人数としては確保されているようですけれども、保育のゼロ歳から2歳児まで、保育の供給に関して計画どおりに進んでいないということだと思いますが、この主な理由というものはどういったところにあるのでしょうか。

次世代育成課長

 各市町村においては、民間保育所等の新設、または増設により、プラン上の保育の供給量を確保することとしております。したがいまして、保育所整備の遅れなどから計画どおりの供給が確保できなかったのが、その主な理由となっております。

米村委員

 供給の進捗がはかどっていかないという理由として、認可保育所の整備の遅延があるということですが、新制度がスタートした平成27年度において、整備が遅れた案件はあるのか、その理由は何なのか、お伺いします。

次世代育成課長

 保育所整備については、整備計画そのものが先延ばしとなったケース、施設の整備の着手などが遅れたケースといったケースがあります。平成27年度におきます具体的な案件を申し上げますと、周辺の住民の方々から子供の声で静かな住環境がおびやかされるのではないかという懸念ですとか、送迎する車による交通渋滞、さらには事故の危険性が高まるといった御意見が出て、建物の配置、さらには構造を見直すために計画どおり整備が進まなかったといったケースがあります。

米村委員

 最近、テレビでもそういった保育所設置に関して交通渋滞が予想されるとか、子供の声がうるさいといった騒音ということで、保育所設置ができなくなるというケースも見ますが、それに加えて、保育所の開設に当たっては、こういった地元との調整に時間を要することもありますが、保育所の運営実績が求められたり、なかなか民間会社の新規参入を妨げているといった状況もあるという声を聞いております。そこで、本県の保育所の運営主体別の施設数というのはどのようになっているのか、また、県内市町村では、そういった新規参入が妨げられているといった実態があるのか、お伺いします。

次世代育成課長

 本県の保育所ですが、現在、政令中核市を含めて県全体で1,501箇所あります。その運営主体別の施設数ですが、主なものを申し上げますと市町村立、いわゆる公立の保育所が266箇所あります。また、社会福祉法人立の保育所が718箇所あります。さらに株式会社、有限会社等のいわゆる民間法人設置の保育所が408箇所といった状況になっております。新規参入の関係ですが、平成12年3月までは国は保育所の運営法人というのを公立か、または社会福祉法人に限定していました。しかしながら、保育所の設置促進を図るために運営主体の制限を撤廃したことから、現在、保育所の開設に当たり、運営主体を社会福祉法人などに限定しているといった市町村はないと承知しております。

米村委員

 法人格による制限がなくなったということで、株式会社が運営される保育所も多くなってきていると伺いましたが、その整備に関する支援について、今、市町村がそういった民間が入ることに対して妨げることはないということでしたが、造るに当たって、その整備に関する支援の体制に関してはどのようになっているのでしょうか。

次世代育成課長

 保育所整備に対する公的補助ですが、自己所有物件として保育所を設置する場合の補助の対象については、社会福祉法人、学校法人など、民間企業を除く法人に限定されております。その一方で、賃貸物件を改修して保育所を新設する場合については法人格には制限がなく、株式会社等の民間の法人についても補助対象となっております。

米村委員

 市町村によっても、民間が造っている保育所の数というのは、ばらつきがあるように感じます。全くない市もあれば、10箇所や16箇所の民間で行っている市もあったり、本当に市町村によってもばらばらになっていると思うのですが、今後、そういった保育所整備に当たっては、県は民間事業者の参入に関してどのように考えていくのか、サポートをしていくのか、いろいろあるかと思うのですが、お伺いします。

次世代育成課長

 保育所整備後、新設する場合にあっては、施設の設置認可を県が担っております。平成27年度からスタートした子ども・子育て支援新制度では、保育ニーズが満たされていない場合においては、設置主体を問わずに審査基準に適合している者から設置認可についての申請があった場合には原則認可するとされております。県では、設置主体の種別にかかわらず、設備や職員配置など、施設に関する要件はもとより、運営する法人の社会的な要件、例えば、代表者の社会的信望や職員の福祉経験、または法令違反がないかどうか、さらには経済的要件、運営がしっかりと継続的にできるのかどうかといった資産の関係についても審査を行い、認可するかどうかの判断をさせていただいているところです。県としては、今後の施設の設置認可に当たり、設置主体の種別にかかわらず、まず、第一に保育の質がしっかり確保できるかどうかといった視点から、審査にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

米村委員

 保育の質というのは、本当に気を付けて質を保っていかなければならない問題だと思っております。いまだに待機児童の問題というのは、解決されておりません。保育を必要とする保護者の願いというのは、やはり認可保育所を増やしてほしいということであるかと思います。保護者の気持ちになってみれば、希望するサービスが受けられるかどうかが肝心でして、全体の受け皿が相当あるということだけでは十分に応えたことにはならないと考えております。県においては、保護者の気持ちをしっかりとくんで、細やかな配慮をもって市町村とともに、かながわ子どもみらいプランの実施に当たっていただきたいと思っています。併せて、保育ニーズに応じた適切な保育所整備と保育の質の向上にも市町村と連携して取り組んでいただきたいと要望します。

 次に、県民ホールの電気設備の改修工事について伺いたいと思います。今、議案として工事請負契約の締結が提案されております。県民ホール改修工事が、老朽化に伴って必要であるということは理解しておりますが、休館等による県民の文化芸術の鑑賞機会や発表機会への影響というのは最小限になるように努めていっていただきたいと思っております。そこで、改修工事及びそれに伴う休館のことに関して伺っていきたいと思っております。今回の電気設備工事は6億円を超える大規模な工事でありますが、この工事内容を確認したいと思います。

文化課長

 県民ホールですが、昭和50年の開館以来、電気設備については大規模な改修工事を行っておらず、今回は、地下の電気室内に配備しております受変電設備、中央監視設備、蓄電設備といったものを更新する工事を行うものです。

米村委員

 今回のこういった電気設備工事に加えて、今年度、舞台機構の改修に関する実施設計を行っており、今後は、電気設備工事に加えて舞台機構の改修工事にも着手することになると思います。もしもそうなれば、長い期間、改修に充てられることになると思います。県民ホールは多くの方が利用する施設であって、工事によって県民の方々に大変不便をかけるかと思っておりますが、休館する期間というのはどの程度なのか、お伺いします。

文化課長

 電気設備工事については、今回、議案を御議決いただければ速やかに着手し、平成30年3月の完成を予定しております。その中で実際に休館しますのは、平成29年7月から平成30年3月末までの9箇月間、古い電気設備を撤去して、そこに新しい設備を更新するという間、建物全体を停電しますので全館の休館とさせていただく予定です。今、委員がおっしゃったとおり、今年度に大ホールの舞台機構の改修について実施設計を行わせていただいております。平成29年度の当初予算を仮にお認めいただければ、早ければ平成29年夏に工事に着手しますので、大ホールの部分については、電気設備改修に引き続いて舞台も改修します。また、2箇月から3箇月の間、平成30年5月か6月頃まで休館させていただくということとなっております。

松崎委員

 今、お答えいただいたのですが、それは知事がおっしゃっているこのマグカルを、オペラや舞台でいろいろやろうという大変重要な基幹的な部分が、おおよそ1年間、ほぼ休眠状態になるという理解でよろしいでしょうか。

文化課長

 非常にこれから文化プログラムを盛り上げていく大事な時期ですが、2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリ・パラ大会の前に工事を完成させるという意味で、このたび実施させていただき、この1年間の間は休館させていただくものです。

松崎委員

 肝心の基幹的なこの場所が、1年間も休眠状態になって、どのように展開していくのでしょうか。

文化課長

 安全で安心して使っていただけるという意味で今回の工事に踏み切りますが、その中でも、何ができるかということですが、例えば、平成29年7月に工事を実施しますが、その前の時期に、これまで行っていた公演を行うという工夫ですとか、アウトリーチ、県民ホールの本館のノウハウを生かして立てたオペラのような、いろいろなアウトリーチなどを県内の各地域で展開するような工夫ができないかということで検討しているところであります。

松崎委員

 そうすると、逆にこの1年間使えないということを通じて、出前講座ではないけれども、あちらこちらの現場、生活にもっと身近なところへ逆に出ていく、町の中、暮らしの中へ入っていきましょうという形で、いわば再編成していく1年間という形の理解でよろしいでしょうか。

文化課長

 予算の範囲の中もありますし、受け入れる市町村、あるいは県民ホール、芸術文化財団側の人的、物的な支援等ありますが、その中で、できる限りのことを尽くしていきたいと考えているところです。

松崎委員

 ぶっちゃけた議論として、やはり、大きな舞台のところで、西洋のいろいろなものを昔こうだったみたいなことを行うというのが、県民の生活の実感からすると、はなはだ遠いと思います。それで、実際にはずっと昔から、先祖から伝えてきた我が国の文化というものが、まず、ありきではないのかというのが、議会の中で相当議論として私自身もさせていただいているが、あると思うのです。でも、今おっしゃっているように、暮らしの中、現場の中へどんどん入っていくという形の中で新しく展開していくということであれば、私は新しい可能性があるという気もしますが、もう少し深く掘り下げて、具体的にどうやっていくのかということを、是非、当常任委員会にお示しいただきたいと思います。今日の質疑は電気工事の質疑ですが、でも、そこから見えてくることは実は大切な部分だと思うので、これは一つお願いして、質疑者に戻します。

米村委員

 今のやり取りと少し重なる部分はあるかと思うのですが、やはり再オープンした後は、県民ホールの魅力というものを大いに発揮していただきたいと思っております。本県の文化プログラムの拠点施設として県民ホールの役割というのは大変大きいと思います。

 最後に、このラグビーワールドカップ2019や東京2020オリ・パラ大会に向けて、改めてどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

文化課長

 松崎議員、米村議員から、県民ホールの役割の大きさについて御指摘いただいているところです。これまで、県民ホールは延べ2,700万人を超える方、40年超える中で利用もありました。正に様々なジャンルの文化芸術の発信ということで、拠点の役割を担っていました。これから2019年のラグビーワールドカップ、2020年の東京オリ・パラ大会に向けて、本県の文化芸術の魅力を大いに発揮する時期に、今回、県民ホールの本館工事を行わせていただくわけですが、電気設備工事そのものは、あるいは来年度の舞台工事は、修繕や改修ですのでそのことで大きな機能が向上するわけではありませんが、より安全で充実した設備の中で、神奈川県の文化プログラムの推進拠点として幅広いジャンルの魅力的な公演を安定的に供給して国内外の多くの方々に観覧いただきたいと考えております。特に、県民ホール本館は、近くに創造型劇場のKAAT、それから、木のホールとして音響の評価の高い県立音楽堂も近接しております。その3館一体の特徴を生かすこと、指定管理者の芸術文化財団の専門的なノウハウとの連携を深めながら、本県の多様な文化芸術の魅力を発揮していき、努めていきたいと考えております。

米村委員

 2020年に向けて、本県の文化芸術を大いに盛り上げていく時期に県民ホールの本館が休館するということは大変残念なことでもあると思いますが、しかし、施設の安全といったものも何より重要であります。まずは、この電気設備の改修をしっかりと進めていただきたいと思います。また、工事の実施に当たっては、休館の影響をできるだけ少なくするよう努めるとともに、再オープンした後は、神奈川芸術劇場や県立音楽堂と3館一体となって、これまで以上に文化芸術の振興につながる事業を積極的に展開していただきますよう要望して、私の質問を終わります。

亀井委員

 委員会報告資料のかながわ子どもみらいプランの点検・評価についての中で、里親制度についての委託率の話が出ていました。今回、この質問をさせていただくに当たって、今日も、委員会の前に、里親とはそもそも何だろうか、養子縁組って何だったかと思い出すために、PCで検索してみたのです。里親と検索すると、動物愛護として犬猫の里親のことが出てきて、だんだん見ていくと中間くらいのところに里親制度がやっと出てきました。そこから入ると、厚生労働省の里親制度の簡単な仕組み解説になっているのです。何が言いたいかというと、里親と言うけれども、なかなかやはり認知されていないというか、市民権を得ていないというか、動物のことばかりおっしゃっていて、動物以上に大事な子供への愛情、養育というものが少し軽んじられているのかと思ったので、いろいろ教えていただきたいと思い、質問させていただきます。基本的なところで、里親制度ですが、里親には大きく分けて四つの種類があるとお聞きしています。御説明いただけますでしょうか。

子ども家庭課長

 里親制度については、児童福祉法に位置付けられた制度になります。親の病気や虐待といった様々な理由で、家庭で暮らすことができない子供たちを自らの家庭に受け入れて温かい愛情と理解を持って育てる、児童の福祉を保障する制度になります。今、お話しされました四つの里親は、一つ目、様々な事情の子供を預かって育てる養育里親、二つ目、養育里親のうちで専門的な対応を要する子供たちを預かる専門里親、三つ目、親が死亡等で養育できない場合に親族が預かり育てる親族里親、四つ目、養子縁組を目的に子供を預かり育てる養子縁組里親の四つになっております。里親へ委託できる子供の数は4人までとなっているところですが、このほかに里親が養育補助者を雇用して運営する里親型のファミリーホームというものがあります。この場合は定員が6人までとなっております。

亀井委員

 再確認ですが、養育里親と養子縁組里親の違いをもう少し詳しく教えてください。

子ども家庭課長

 養育里親は児童養護施設と同じように、基本的に実の親がいるものの、その親が育てられない子供たちを自らの家庭に受け入れて育てるという里親です。緊急で短期間預かる場合もあったり、または高校卒業まで預かるというような場合もあって、実親との交流を行うこともあるという様々なことができます。一方、養子縁組里親というのは、実の親がいない場合で、養育を拒否している場合とか、その子供と養子縁組を前提に活動することを目的とした里親になります。このため、養育里親とは異なって親子関係が結ばれることになります。このように、養育里親は、保護が必要な子供に対する社会貢献の活動であるのに対し、養子縁組里親は、主に子供が欲しい方たちが身寄りのない子供を引き取って、実の親子関係を築いていくという違いがあるところです。

亀井委員

 一般的に里親というと、養子縁組里親のことを里親と言うのだと思っていたのですが、養育里親という形で社会貢献のために養子になるという方もいるのですけれども、この養育里親になる方は、どのような方が多いのでしょうか。

子ども家庭課長

 養育里親になられる方というのは、子宝に恵まれず、社会貢献を兼ねて子供を育ててみたいと考えられる方ですとか、子育てがある程度落ち着いて成人になられたりして、それで社会貢献として希望される場合もあるという2パターンがあります。

亀井委員

 里親に委託される子供、親がいない子が多いかと思いますが、実際には、養育里親ということの里子になる方は特にそうでしょうが、どういう子供が多いのでしょうか。

子ども家庭課長

 どのような子供が委託されるかということですが、養育里親には乳幼児から高校生まで幅広い年齢層の子供たちが委託されております。委託される理由は様々ですが、例えば、親が長期間の入院療養が必要となって委託される場合、それから、ネグレクトの状態にあって保護者の家庭環境が改善されるまで親子分離が必要な場合、また、高校生くらいの年齢の子供でも、虐待によって、保護者と一緒の生活を望まないという子供もいますので、そういう場合には社会的自立も含めて委託する場合があります。

亀井委員

 少し前もニュース、新聞記事でもありましたが、実子がいながら、社会貢献に非常に頑張っている方という話だったが、実子がいるのだけれども養育里親にもなって、実際に自分の実の子と養子の子という里子がいるわけです。里子の方を殺めてしまったという事件がありました。やはり非常に問題だと思っていて、殺められてしまった子供は、里子の方も非常に悲劇的なことだけれども、実子の方も同じ生活環境にいると、そういう実態があったと仮定した場合は、その子たちに対しても教育上の悪影響というのもあると思うのですが、何でそんなことが起きたのでしょうか。養育里親になるための条件というのは非常に厳しいとは思うのですが、こういったことが神奈川県でも起こり得ないとも限らないと思っているのです。実際に実子がいて養育里親になってくる方、また、そういうことがないような配慮は神奈川県としてできているのかということも併せて、教えてください。

子ども家庭課長

 今、委員がおっしゃられた事件については、東京都杉並区で平成22年に起きた事件でした。そこで、預かった子供を殺してしまったという事件でした。私どもの方にも、実の子供がいて里親を申し込まれる方はいます。そういう方々の話を聞きますと、やはり、虐待を受けている子供を何とか自分たちでできないかということで申込みされてくる場合が多々あります。そういうときには児童相談所の方でいろいろ話をさせていただいて、お預けする子供と実子との関係もいろいろ出てきますという話をさせていただいた上で、興味を持たれた方にお預けしているという流れになります。

亀井委員

 社会貢献したいということで、これからも実子がいながら養育里親になりたいという方が出てくるかもしれませんし、そのときには、より厳しいチェックというか、平成22年の事件のようなことがないように、是非、実子の方、里子になる方が幸せな方向に行くように配慮していただきたいということを申し上げておきます。

 それから、里親への委託率が今回の委員会報告資料の中で出てくるのですが、里親委託率はどうやって推移していますでしょうか。

子ども家庭課長

 里親委託率ですが、これは里親に委託されている子供の数を里親、乳児院、児童養護施設等の施設で養育されている子供全ての数で割って算出しているものです。県の児童相談所が里親に委託している子供の割合は、この10年間で11%で推移しているところです。ちなみに、平成28年9月末現在の委託率は12.5%となっているところです。

亀井委員

 全国的にはどのくらいの順位なのですか。全国の47都道府県、地方自治体もありますが、どのくらいの位置付けになっているのでしょうか。

子ども家庭課長

 国から出ているのが平成26年度末の数字ですが、全部で政令指定都市や児童相談所設置市を含めると69市あり、本県の場合は低い方で下から数えて12番目というところです。

亀井委員

 他県に比べると下から12番目ですから低いと思いますが、なぜでしょうか。

子ども家庭課長

 里親委託が進まない理由ですが、里親になる方の多くが、実子を育てた経験がないということ、あるいは少ないため、産まれたばかりの新生児ですとか、虐待などの配慮を要する子供たちを養育するスキルが不足しているということが一つです。また、預ける子の実の親が、子供が里親になついて子供をとられてしまうと感じて、里親に委託を拒否することも一つあります。そのほか、児童相談所が支援する子供の多くは家庭環境に恵まれず、親との愛着関係が十分育っていないため、大人への不信感を抱くなど、配慮を要する子供ですが、里親の方々の中には年齢が低く、育てやすい子供を希望する方が多いということもあります。一方、神奈川県の特徴ですが、政令市と横須賀市を除く県所管域には、比較的児童養護施設が充実しているというところがあります。この児童養護施設の方に、先ほどの委託率のように措置していけばしていくほど、里親の委託率が減っていってしまうという状況があるのです。それで、児童相談所は必ずしも里親委託に頼らなくても、施設の方に預けた方が良い環境、安心できるのではないかと思ってしまうところも要因の一つと考えられます。そのように、児童相談所の方の意識が十分里親に委託していってもよいのだというところにまで至っていないというところが、神奈川県としては少し大きな課題と考えております。

亀井委員

 委託率に関しては、いろいろな施設があって、里親も含めて、先ほどお話のあったファミリーホーム等も、全部の施設を分母にした上での里親の数ということなので、神奈川県として、ほかの施設が充実しているとなかなか数字が上がっていかないという実態があるのかもしれませんが、そうすると、例えば、新潟県は41%くらいなのです。静岡県静岡市にしても39%、大分県にしても30%近くあるのですが、これらの県や市は、今申し上げた委託率の分母の数が小さいから、必然的に委託率は高くなるのです。神奈川県も同じように頑張っているのですが、分母が大きいからなかなか神奈川県としては数字が上がってこないということでよろしいのでしょうか。

子ども家庭課長

 評価ですが、一番委託率の高い新潟県については、非常に施設が少ないと聞いております。また、神奈川県内の川崎市については、施設が少ないので委託率は高めになっております。今、委員の方からお話ありました大分県などは独自の取組をしていて、その中で委託率を増やしているところもあると聞いておりますので、そういったところを参考にしていかなければいけないと考えております。

亀井委員

 大分県は、どのような取組を行っているのでしょうか。

子ども家庭課長

 大分県の例ですが、里親制度の説明会の対象を絞って、少人数でも関心の高い方たちにしっかりと情報を届けて、里親の申請に確実につなげる取組をしていると聞いております。このほかに、関心の高い方にトライアル里親と言っていますが、トライアル里親になってもらって、施設で生活する子供たちに家庭体験をさせる活動を通じて、里親登録に結び付ける取組を行っていると聞いております。

亀井委員

 神奈川県として、今、お話ししていただいたこと等を含めて、これからできることというのはあります。いろいろと大分県の例を参考にしながらできることあると思うのですが、すぐにできるというか、やはり効果を上げなければいけないのですけれども、それに対して今の事例を含めて、どのように考えているのでしょうか。

子ども家庭課長

 私どもも、昨年6月に海老名市内に里親センターひこばえというのを民間の児童福祉施設法人に委託する形で、運営しはじめました。先ほどのような取組を徐々にですが、やりはじめて、委託率も少しずつ上がってきていると思います。

亀井委員

 そういう施設を利用しながら、相談機能をしっかりと充実させていくという話でしたが、例えば、里親、里子として生活が始まったということで、順調に推移したと思ったのですが、里親との仲がよくない、里親に虐待されてということで、元のいた施設に戻ってくるということも考えられると思うのですが、そういったことはあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 本県においても、今、委員のお話しにあった子供は、数名ですがいます。ただ、委託する前にできるだけ戻らない形で、マッチングと言いますが、里親と子供とのマッチングを十分見極めて、委託します。それでもうまくいかないときがあるので、そのときには、里親家庭の方を訪問していろいろ話を聞いたり、中には児童相談所に来ていただいて話を聞き、その辺りの関係性を修復していくという作業をしているところです。

亀井委員

 どのくらいの方が、もう一回トライをし直して、修復し直すという感じになるのか、割合としてはいかがでしょうか。

子ども家庭課長

 年間に数名ですので率は出していませんが、率としては高くないと認識しています。

亀井委員

 そういった意味で、先ほどの子ども家庭課長の答弁にもあったように、里子というのは、親からの愛情が全然足りずに成長してきたので、体は大きいのですが、心の状態は成長していないということもあるし、発達障害の方、軽度の知的障害の方とか、要するに親が育てられなくて、育てにくいのでネグレクトの状態になったので里親のところに来たという子供たちが多いのです。育てにくいと言ってはあれですが、育てるのに非常に難儀するというか、そういう子供たちが多いのです。それは、元の親の愛情が足りなかったというのはあるのでしょうが、そうすると、里親の方は非常に大変なので、例えば、レスパイトですとか、里親の方々にしっかりとした養育支援をするために里親支援相談員という方もいますが、その辺りの方々との連携や里親の方々に対してのフォローアップ体制ということは、これからやらなければいけないと思うのです。どんどん里親の方を増やしていきましょう、養育里親ですから、18歳までですからお願いしますというのはよいが、里親の方が非常に大変だと思うわけです。その辺りのフォローアップ体制ができてなければ、先ほどのリターン率が向上するというか、悪い方向に行ってしまうのではないかと思うのですが、それに対してはどのように考えていますでしょうか。

子ども家庭課長

 委員お話しのとおり、里親がどのように大変なところをやわらげていくかというところが、非常に重要です。そのために里親に対して、先ほどお話しにありましたデスパイトというのも里親間同士で行ったり、それから、里親サロンと申して、里親同士が語り合うという場も行っています。今までは、児童相談所が中心になって行っておりましたので児童相談所の管内だけだったのですが、今回、里親センターができて、県全域の中でそういった話合いができるサロンを設けることもできるようになってきたり、また、研修なども拡大してきたりしていますので、その中で里親を支えていきたいと思っております。

亀井委員

 これは決まりがないので、なかなかそれは皆様方の御意見が全然違うところだと思うので、少し聞いてみたいのですが、特に特別養子縁組で里親になった方、里子になった方、赤ちゃんの段階から特別養子縁組していますから、自分の実親との縁を切って、養親との縁を結んだという方なのです。ただ、赤ちゃんのときだから全然分からないのですが、だんだんと大きくなっていくと、これも最近クローズアップされていることだけれども、自分は本当はこの人の実の子ではないのだということを知らせるべきか、それとも隠しておくべきか議論になっていて、血液型が全然違っていればおのずと分かることなので、それは仕方がない。しかし、血液型だって、この養親の子供としてこの子が生まれてくるという血液型も十分考えられるわけで、そういったとき、大きくなったときに、この子に実は私は養親なのだと言うべきか、言わないべきかという選択があったりするのですが、それについてどう思われますでしょうか。

子ども家庭課長

 実は、養育里親の中でも養子縁組をされる方はいます。特別養子縁組をされる方もいます。特別養子縁組というのは、6歳までの間に住みますので、多くの子供たちは、実の親なのか、違う親なのかということは分かりません。多くの里親の方は、できるだけ里子として来たということを伝えたくないと言います。ただ、私どももずっと見ている中で、いつかは分かってしまうという事実がたくさんあります。そのときに子供が傷付くよりは、早い段階で里親が心構えを持って、いつかの段階で子供に伝えていくということが望ましいのではないかという形で伝えることは多くあります。

亀井委員

 これは、いろいろ考え方もありますし、実際に児童養護施設とかで働いていた経験がある方、ない方、実際に里親になろうと思っている方、そうではない方とでは、やはり相違があるでしょうから、それも参考にさせていただきます。

 それから、保育における3歳の壁について、お尋ねしたいと思います。今回のかながわ子どもみらいプランの点検をとったところで、小規模保育所の利用児童が3歳に達した際に、いわゆる3歳の壁に対応するため、連携施設の確保に努めていく必要があるということが書かれております。また、平成28年6月の第2回定例会本会議において、私から知事に対し、この3歳の壁に対して質問したわけです。3歳の壁というのは、いわゆる3歳になったときに小規模保育所から出ていかなければいけないので、もう一回保活をしなければいけないという親にとって非常に大変な苦労がかかるのですが、知事に対して、本県の人はどうするのですかと尋ねたときに、小規模保育所に隣接する幼稚園に対して、連携施設となっていただけるように働き掛けていきますという答弁がありました。そこで、確認の意味で何点かお聞きするのですが、県所管域には、いわゆる小規模保育所がどのくらいあって、そのうち連携施設が確保できているのは何施設くらいありますでしょうか。

次世代育成課長

 小規模保育所の数ですが、平成28年4月1日現在で申し上げますと、県所管域に45箇所の小規模保育所があり、そのうち確保できているのが22施設となっております。

亀井委員

 連携施設が確保できていない施設について、どんな事情があるか確認されていますでしょうか。

次世代育成課長

 もちろん認可保育所というところが小規模保育所の連携施設になった場合については、卒園児を確実に受け入れるために、3歳児の入園枠というのを優先的に確保していく必要があります。認可保育所では、2歳児のクラスから進級してくる児童で、本県の場合には既に3歳児の定員が埋まっているといったところが多くあり、小規模保育所の卒園児の分まで確保できないといった事情もあります。また、連携施設になった場合については、発達や家庭環境などに課題がある子など、卒園児の方の特性とか状況にかかわらず、必ず受け入れなければいけないといった義務が課せられるといったことに対する警戒感が強い、さらに連携施設になった場合については、今後、受ける児童の情報といったことも情報収集をふだんからしなければいけないとか、児童の特性でそれに合った保育環境を整えなくてはいけないといった業務的なところの負担が見込まれるといった、様々なことを懸念して連携施設をお断りになるケースがあると伺っております。

亀井委員

 実際に認可保育所でゼロ歳児からずっと上がってくる方もいるし、途中から入ってきて、今みたいな形で、懸念を持たれながら保育事業をやられるということなので非常に大変なのですが、幼稚園が、この連携施設になるためには、やはり体制整備が必要だということですが、具体的にどのような体制整備を行わなければならないと思われますでしょうか。

次世代育成課長

 幼稚園の場合には、ふだん児童に対する4時間程度の幼児教育をされておりますが、小規模保育所の卒園児を受け入れた場合については、当然のことながら、御両親が就労しておりますので、通常の教育時間の前後の時間に預かり保育を実施し、児童に大体1日8時間程度の保育のサービスを提供するように体制を整える必要があります。こういったことを実施するためには、職員が交代で勤務するローテーションを組むということが必要になりますので、具体的には職員数を増やすといった運営体制の整備を行わなければいけないといったことになります。

亀井委員

 時間的な問題もあるし、施設によってはいろいろ体制整備が必要なのですが、これは幼稚園となっており、保育園から幼稚園と移るので、利用する側、利用者の方々にも影響があると思いますが、どのような課題があると思いますでしょうか。

次世代育成課長

 新制度になってから小規模保育所ができたわけですが、その利用に当たりましては、認可保育所と同じに公的なサービスの中で展開されますので、所得に応じて市町村が定めた保育料を御負担いただくということになります。その後、卒園して、幼稚園を利用するといった場合については、その保育料についてそれぞれの園で定めている保育料を支払っていただくことになりますし、その前後の時間帯の預かり保育の保育料も支払っていただくことになります。この預かり保育料についても、それぞれの園が定めるとなっており、卒園後、連携施設先の幼稚園を利用した場合については、その前の小規模保育の保育園のときの利用料と比べると経済的な負担が増える場合があります。

亀井委員

 やはり一番問題なのは、経済的負担だと思うのです。その経済的負担が増すとなると、幼稚園への連携というのはなかなか難しいと思うのですが、県として、どのようにフォローアップできそうでしょうか。

次世代育成課長

 幼稚園に連携施設になっていただくということを促進するためには、その利用者の経済的な負担が増えないように配慮をする必要があると考えております。県としては、制度的に新たにつくられたものですので、幼稚園が預かり保育を実施する場合に、現行の預かり保育の補助の増額といった公的な補助を拡大することで、結果的に保護者の負担を軽減するように、まずは国に対して、そういった制度的な整備というもの、また、連携施設の確保対策といったことについても国にしっかりと働き掛けてまいりたいと思っております。

亀井委員

 平成28年9月10日くらいの新聞記事で、この小規模保育に関しては、3歳以上も受け入れるべきではないか、特区を使って規制緩和をしながら行っていった方がよいのではないかということを、東京都の小池知事が発言されたのです。私もいろいろなことを考えて幼稚園や認可保育所への委託みたいなことを考えると、非常に手続上も難しいし、今のような経済的なことも考えなければいけないということもあるので、小規模保育所の年齢制限を撤廃してもよいのではないかと思っているのですが、これについてはどのようなお考えでしょうか。

次世代育成課長

 今お話しにありましたとおり、東京都の方で特区制度を活用して小規模保育の定員の増、具体的には小規模保育は19人以下ですので、そのうちの1学年分について19人を超える認可定員を認めて増やす、また、預かる期間を延ばすということの内容ですが、小規模保育のゼロ、1,2歳で19人以下の小さい施設ですので、その中で活動が活発になった3歳以上の子を受入れ続けるということは、保育の質の面からも決して好ましいものではないと考えているところです。

亀井委員

 この問題に関しては、まだ、国への働き掛けなど、いろいろ県としてできることを私もしっかりと模索していかなければいけないと思うので、次回以降も引き続き、質問させていただけるようにしっかりと準備してきたいと思いますので、お願いします。

木佐木委員

 まず、奨学金について質問させていただきます。今回の定例会の代表質問で、私も、この間に何度か取り上げてきた大学生向けの奨学金制度について知事に質問したところ、どこの部局が担当、検討するのかということについて、基本的には県民局だと思うという答弁がありましたので、県の大学生向け奨学金の授業に向けた現在の認識を伺いたいと思います。

県民局企画調整担当課長

 大学生向けの奨学金については、現在、国が日本学生機構を通じて大学生への奨学金貸付け業務を行っております。また、国においては給付型奨学金制度の創設が、現在、検討されていると承知しておりますので、県としてはその動向を注視してまいりたいと考えております。

木佐木委員

 今、国が給付型奨学金制度を始めようとしているということと、県内でも藤沢市と三浦市が給付型奨学金事業を始める検討をしているという新聞の報道なのかと思います。このような給付型奨学金制度が、国、自治体も含めて動き出している中で、この給付型奨学金制度の必要性については、県としてどのように認識しているのか、お伺いします。

県民局企画調整担当課長

 大学生向けの給付型奨学金は、経済的に困難を抱える高校生の進路の保障につながると考えております。そうしたことから教育委員会において、大学入学時に求められる多額な費用を支援する給付型の大学入学時一時金制度の創設を全国都道府県教育長協議会を通じて国に要望していると承知しております。

木佐木委員

 今、昨年の教育長の答弁をされたかと思いますが、知事は私の再質問で、どのように注視していくのですかという再質問に対して、どのようになるのかを見ながら県としての対応を考えていきたいという再答弁をされました。ただ見るだけでなく、県としてどのような対応をしていくのかというのを考えていきたいという再答弁だと思いますので、ただ見るだけでなく、県として、この必要性をしっかりと認識して、必要であれば行うし、必要でないのだったら本当にそれでよいのかということが問われるようなことになると思い、その上でその判断材料、本当に県民に必要かどうか、必要ならどういうものが必要かということを考える上で、私は県民ニーズ調査などで奨学金制度に対する報告も入れてはどうかと思うのですが、現在、県民調査において、奨学金に対するそういう調査項目というのはあるのでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 今現在の調査では、ないと承知しております。

木佐木委員

 ないということですが、知事も対応を考えていくという答弁をされていますので、今後、そういった項目を追加して、県民の考え、願い、要望を吸い上げる場の一つとして考えるべきではないかと思うのですが、その辺りについてはいかがでしょうか。

県民局企画調整担当課長

 今、委員の御発言については、県民局として、御意見として受け止めさせていただきたいと思っています。

木佐木委員

 是非、実施していただいて、代表質問の中でも幾つか事例や声を紹介したのですが、本当に切実な、社会に巣立っていく中で、学びの保障という観点でも、国を挙げて、こういった議論をされているわけですから、神奈川県としても県民のニーズをしっかりとつかむためにもこういったことを要望したいと思います。

 次に、LGBT、性的マイノリティーとも言われますが、関連して何点か伺いたいと思います。ともに生きる社会かながわ憲章というのが神奈川県議会でも採択された中で、共生社会の構築というのが神奈川県の取組としても改めて強調されてきたと感じています。そうした中で、特にこれまでマイノリティーの中でなかなかそれに挙がってこなかったLGBT、性的マイノリティーについて、新聞報道などで目にすることも多くなってきたと思いますので、その点について何点か伺いたいと思います。

 いろいろ報道があるといっても、なかなか一般的に浸透しているかということもありますので、神奈川県の教育委員会が作成したリーフレットが非常によくまとまっていると思いますので、少し読ませていただきたいと思います。性的マイノリティーとはという項目で、世の中に生まれもった性(体の性)と心で感じている性(心の性)が異なる人、一致しない人がいます。また、性的指向(どんな性に魅力を感じるか)もすべての人が異性愛者とは限りません。自分と同じ性に魅力を感じる同性愛者や男性にも女性にも魅力を感じる両性愛者、性愛的な関係を求めない無性愛者もいます。社会的には少数派のそういった人たちのことを性的マイノリティと言います。性的マイノリティのカテゴリーを表す言葉として、LGBTがあります。Lはレズビアン、女性同性愛者、Gはゲイ、男性同性愛者、Bはバイセクシュアル、両性愛者、Tはトランスジェンダー、生まれたときに法律的社会的に割り当てられた性別とは異なる性別を生きる人という説明がされています。この間に私が関心を持ったのは、電通総研がLGBT調査2015というもので、LGBTの出現率はどれくらいかという調査が公表されたことを目にしたので、非常に興味を持った。そのLGBTの出現率というのは、7.6%と電通の調査では報告されました。これは、県の資料では約40人に3人の割合となっています。7.6%を仮に日本の人口が1億1,000万人だと仮定して数字を出すと、約910万人くらいです。正に神奈川県と同じくらいの数字ですし、少し地域を移せば、東北6県と恐らく同じぐらいの規模の人口割合になると思います。決して目に見えない数の人たちではないということをそのときに感じましたので、こういった人たちがどう虐げられてきているのか、どんな困難に直面しているのか、どう自分が理解して、社会として改善していくのかというのが、今、求められていると思った次第です。

 神奈川県教育委員会のリーフレットも少し紹介されているのですが、このLGBTの方々は、いじめを受けた経験が約7割くらいの方がある。また、自殺を考えたことがある男性のゲイ、バイセクシュアルの方は約65%、自殺未遂を実際にしたことがあるのは14%という調査結果も載せられています。そうした中で、私は非常に大きな重大な結果にも及ぶ人権問題だと認識を持ったのですが、神奈川県として、この性的マイノリティーの方々の人権についてどういう認識をお持ちなのか、伺いたいと思います。

人権男女共同参画課長

 ただいま委員から詳しく御説明いただきましたが、性的マイノリティーと言われる同性愛者や両性愛者などの方々は、少数派であるがために、正常とみなされず、場合によっては職場や自分の居場所を追われ、最悪の場合は自ら命を絶つといった悲惨な結果に至るなど、これまで根強い偏見にさらされてまいりました。県としては、こうした方々への差別や偏見は明らかな人権問題であると捉えており、その解消に向け、人権擁護の面、多様性尊重の視点からも社会全体が正しく理解していくことが必要であると認識しております。そこで、県としては性的マイノリティーに対する差別や偏見を人権課題の一つとして、かながわ人権施策推進指針に位置付けて、他の人権課題とともに指針の趣旨にしたがって、関係機関、NGО、NPОなどと共同連携して状況に応じた取組を行っていくということにしております。

木佐木委員

 かながわ人権指針にも位置付けられてというお話もいただきましたが、また別の調査で、学校教育におけるセクシャリティー理解と援助スキル開発に関する研究というものが、国会の質疑の中で紹介されており、その中で、これは学校の教員の先生を対象にした調査ですが、同性愛は性的な病気の一つだと思うかという質問に対し、そう思うと答えた方が5.7%、分からないと答えた方が25%、そう思わないと回答した方が66.2%となっているのですが、前提の確認ということで、同性愛は今、日本で病気として、精神疾患として扱われているのかどうか、お答えいただけますでしょうか。

人権男女共同参画課長

 基本的には、疾患という形では扱われていないと認識しております。

木佐木委員

 今、お答えいただいたように、WHОが1992年に疾病分類見直しを行って、治療の対象ではないとされましたし、厚生労働省も、その後、そういった分類を踏襲するという認識で、日本、世界においても同性愛というのは決して病気ではないということにもかかわらず、教員の約6%の方が病気だと思うと回答していることとか、分からないという方が25%、4人に1人いたということですので、かなり根本的な誤りや理解不足がここには表れているのかと思います。また、この研究の中では、同性愛者になるか、異性愛者になるか、本人の希望において選択できると思うかという質問項目に対して、選択できるものだと答えた方が38.6%、分からないと答えた方が32.8%ということで、基本的に今の認識では、同性愛者が異性愛者になることを選択できるものではないということが前提の認識であるにもかかわらず、合わせると6割くらいの方が、分からない、若しくは選択できるものだという理解不足、若しくは誤った考えがいまだにある。教員においてこういう認識があるということは、この研究報告の中では、セクシュアルマイノリティーの児童・生徒に対応する際に最低限備えておくべき最も基礎的な知識さえ圧倒的に欠如している現状であるという記載も、この研究の報告書にされているという中で、今、神奈川県において、かながわ人権指針について盛り込まれているとのことでしたが、具体的にどのような取組をしているのか、中身を教えてください。

人権男女共同参画課長

 具体的な取組としては、指針に基づいて、これまで意識啓発を中心に進めてきております。特に昨年度からは、私どもの方で毎年12月の人権週間に開催しております人権メッセージ展において、性的マイノリティーの問題に取り組んでおりますNPО法人の御協力をいただき、LGBTなどの性的マイノリティーの理解促進に向けたパネル展示ですとか、啓発チラシの配布などを行っております。ただ、これと併せて、当該NPО法人の方に県職員向けの研修になる、各所属に配置しております人権男女主任者というのがおりますが、その職員向けの研修の講師をお願いしており、いわゆる当事者として、御自身の体験を基に性的マイノリティーに関する正しい理解促進に向けたお話をいただいております。その中に、各県立高校の主には副校長の方が入っておりますが、そういった方々にも参加していただいて啓発を受けていただいております。また、当該NPОについては、県のボランタリー基金21協働事業を活用して、昨年度から県との協働事業として、性的マイノリティーの若者に対する就労支援や普及啓発事業に取り組んでいただいているところであります。

木佐木委員

 今、普及啓発というお話もありましたが、今度は神奈川県の神奈川政策研究大学連携ジャーナル、神奈川県政策研究大学連携センターが出した性的マイノリティ支援にかかる課題の整理という調査報告があるのですが、この中で自治体の取組の類型というところで、パートナーシップ支援型、よりそい型、意識啓発型という、おおむね3種類のタイプに分かれるということが書かれています。パートナーシップ支援型というのは、自治体としてパートナー関係を認める書面を交付するなど、渋谷区などで有名になったことだと思いますが、同性カップルの生活支援に着眼した取組だそうです。よりそい型は、電話相談や交流スペースの設置など孤立しがちな当事者を支える取組、意識啓発型は、差別禁止を条例に明記することや性的マイノリティについての普及啓発など、住民に対する意識啓発に着目した取組という三つの類型に分けられているのですが、今、お話ししていただいた中には、よりそい型や意識啓発型があったかと思うのですが、例えば、交流スペース、交流サロンを県として設けたり、また、同性カップルの生活支援に着眼しての取組というのは検討されたりしているのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 現在のところ、そういったスペース的なものを設けたりとか、そういった形の取組はしておりませんが、相談という形では、県の方でも幾つか窓口を設けており、具体的には、県の精神保健福祉センターにおいて性的マイノリティーの専門相談はありませんが、心の電話相談という形の中での性的マイノリティーの方からの相談を受けるなどという形の取組は行っているところであります。

木佐木委員

 今、専門ではないが、相談窓口の中で言っている、気を付けているということでした。いろいろな調査があり、分かりにくくなって申し訳ないのですが、今度は、いわゆるLGBT法連合会という当事者団体のいろいろな連合会があって、そこの方たちが、当事者のこれまで直面してきた困難のリストというのを出されています。これはホームページ上でも公開されているのですが、その中で公共サービス、社会保障という項目で、性的指向や性自認の問題について役所の職員の電話相談サービス、ケースワーカーらが正確な知識があるかどうか不安なため、相談をちゅうちょしたり、本当のことは話せなかったということもありました。神奈川県が、実際にその担当の方の知識が不足しているかどうかというのは分かりませんが、そのほかにもキャリアセンター、地域若者サポートステーション、ハローワークなどの就労自立支援機関の職員、相談員、ソーシャルワーカーに性的指向や性自認についての知識がなく、アウティングなどの二次被害に遭ったり、十分な支援が受けられなかったりした。アウティングというのは暴露するということですが、こういった相談した先の方が十分な知識、安心感がなければなかなか相談できないということが、ここに書かれていると感じています。

 やはり自治体として、しっかりと性的マイノリティーに対する取組を行っているということをもう少し積極的に広報しないというか、当事者に分かってもらわないと安心して相談してもらうことすらなかなか難しいのが、この性的マイノリティーの問題かと思います。結構いろいろなところで言われているのは、カミングアウトできるような環境を整えるのではなく、カミングアウトしなくても普通に過ごせる社会をどう築くかというのが、性的マイノリティーの問題として大事な視点だということもいろいろなところで言われていますので、だからこそ難しい側面が、目の前に正に困っている当事者がいるわけではないかもしれないが、そういう人たちのことを配慮して、どういった公共サービスや行政のことを行っていくのかが、正に行政の側の想像力として問われる問題かと思っています。

 神奈川県が、そういったことに対してしっかりと知識を持って相談に乗れるのだということを示す一つの例としては、県立施設において、自分の体の性と心の性の違和がある人は、例えば、男の身体的な性別を持っているのであれば、男子トイレに行かなければいないけれども、それに対して心は女性だということであれば、入りにくい。そういったときに、大阪府大阪市では、障害者用トイレ、多目的トイレをみんなのトイレということで誰でも使ってよいというシールを貼って、そこに性的マイノリティーの方たちのシンボルでもある虹色のマークを貼って、行政としてそういうところにしっかりと支援しているのですという安心感を持たせる工夫があるのかと思っていますが、神奈川県として、そういう性的マイノリティーの方たちの不安を払拭するような積極的な取組というのは、何かあるのでしょうか。

人権男女共同参画課長

 今、お話しいただいたような、ハード、ソフトの面での課題という認識は持っております。こういった性的マイノリティーの支援については、各自治体において同様の課題ということですので、去る10月になりますが、九都県市首脳会議が行われて、千葉県千葉市からの提案ですが、九都県市から共同で性的マイノリティーの問題に対する情報収集や調査研究を行って、適切な対応、正しい知識の普及啓発などを検討するという話になっております。その会議に、私どもの人権の方のセクションも参加させていただきますので、各自治体が抱える共通の課題として研究してまいりまして、どういった形での支援がこういう性的マイノリティーの方にふさわしいものなのか、今後、検討と研究を重ねていきたいと思っております。

木佐木委員

 今後、一層の研究をしていただくということで、県が今まで行ってきた意識の啓発について私の問題意識を述べたいと思うのですが、これも横浜市立大学の大学院の方や明治学院の方とかが共同研究を行って、セクシュアルマイノリティーに対する意識の属性による比較という研究があり、その中で男性が男性に恋愛感情を抱くのはおかしい、女性が女性に恋愛感情を抱くのはおかしい、男女両方に恋愛感情を抱くのはおかしいという恋愛感情を異性以外、若しくは異性と同性のそれぞれに抱くのはおかしいという報告に対し、男性は5割ほどおかしいという答えですが、女性は比較的3割から4割くらいの方がおかしいと答えたということもあって、半数以上の方が恋愛感情を持つのはあり得ると頭で理解しているということでした。

 これというのは、やはり性的マイノリティーの問題は、一定メディアでも取り上げられたり、普及啓発してきた中で、イメージとしてこんなことあり得るのだということで、理解して受け止めているということだと思うのですが、例えば、男同士の性行為は気持ちが悪い、女性同士の性行為は気持ち悪い、町の中で男同士、女同士が手をつないでいるのを見たら気持ちが悪いという具体的な行動や行為を想像させるような質問に関しては、やはり気持ち悪いと答える率が上がるのです。ここから見えてくるのは、一般的に知識として知って、理解して、許容できるつもりになったとしても、まだ、もう一歩想像力が足りていないというか、リアルな問題でないからこそ、遠くの誰かの問題だったからこそ、学問上の知識としてはそうだなと思えるが、そういう人が目の前にいたら、少し引いてしまうということの表れなのではないかと、この結果を見て思ったのです。

 つまり、今、全ての人にこの問題を理解してもらうことは大事だと思うのですが、その次においては、もう少しリアルな問題として、どこかの誰かの話ではなく、自分の周りの人の話として理解してもらうといった取組、意識啓発が求められてくると思うのですが、そういうことについて、県の認識というのはどうでしょうか。

人権男女共同参画課長

 直接的な御回答になるか分かりませんが、先ほど、研修という形で実施しているとお話しさせていただきました。NPО法人の方に講師で来ていただいておりますが、実際にこの方々は、当事者としていろいろ苦労されてこられたということで、実体験に基づいて自分の思いなどを伝えていただいて、自分が周りの方にそういったことをカミングアウトした際にどのようなリアクションをしていただくのが一番望ましいのか、また、どういった形でそういったことをすればよいのか、実体験を下にいろいろお話ししていだいております。そういった方から、話の上で、いわゆる想像の話だけではなく、実際にそういった被害を受けてきた方が直接話をしていただいて、いろいろな方に普及啓発していただくことが一番効果的だと考えておりますので、こういった研修等の機会は今後とも持っていきたいと考えております。

木佐木委員

 最後に要望を申し上げたいと思います。今、いろいろ問題意識なども答えさせていただいて、県の取組も紹介していただいた中で、まだまだそういう意味では、三つの類型の全てに県の取組が及んでいないと思います。どういった取組が最も効果的なのかということを含めて、県の考え方を示していただくことになるかとは思うのですが、声を上げられずに息をひそめることを強いられているのが性的マイノリティーの方々だという認識に立って、人権を保障することについて、まだまだ取組には多くの課題もあると思いますし、今の社会の認識についても、まだまだ課題がある。私自身も、国会質疑の中で紹介されていた話で、ゲイの方に話を聞いたときに、飲んでいる席で彼女いるのと聞かれること自体が傷つく、異性愛を前提とした話をその場でされることで自分自身の性的指向を身近な人に何げなく否定されていると思って、自分自身の行いを振り返れば、そんなことは幾らもしてきてしまったという自戒のこともありますが、そういったいろいろなことを、先ほど言ったように行政の想像力が問われる、どういった人がいても傷つかないといった社会のサービスや仕組みというのをつくっていく必要があると思いますので、一層、取組を強めていただくことで、私自身も研究しますが、県としてもしっかり研究し、課題克服のために取り組んでいただくことを要望して、私の質問を終わります。

楠委員

 私からは、先日、報道されましたひとり親家庭アンケート調査について、何点かお伺いします。少子高齢化を迎える中で、ひとり親世帯の貧困率が54.6%となっており、子供の貧困対策は本県にとっても非常に大きな課題であると私自身も考えております。そこで、このアンケート調査結果について何点かお伺いしますが、ひとり親家庭のアンケートを実施した目的について教えてください。

子ども家庭課長

 子供の貧困は、その実情がなかなか見えにくいと言われております。その理由として、食べるものや着るものがないといった絶対的貧困のみならず、外見上からは違いは分かりませんが、普通の生活水準の半分以下の生活費で生活している相対的貧困の状態にある子供たちがたくさんいることが挙げられます。こうした子供たちは、生まれ育った環境によって進学をあきらめたり、部活で遠征をあきらめるとか、学校で疎外感を感じていたり、希望が持てなくなっている現状があると捉えております。調査では、こうした徴候を明らかにすることを目的としております。

楠委員

 今回、調査結果を拝見させていただく中で、様々な自由意見が寄せられており、数値的なものというよりも、自由意見を拝見する中で、各家庭によって事情は様々あると思いましたし、育てている母子の方が本当に切実な思いを抱いているというのも理解しました。その中で、4月の就学にかかる費用についてという点でお伺いします。

 まず、受検料の支払いが苦しく、受検支援金のような支援を検討してほしいという声が寄せられておりますが、現状で高校の受検料はどのような状況になっているのか教えていただきたいのと、こうした受検費用に充てられる公的な貸付けなどはあるのか、教えてください。

子ども家庭課長

 平成28年度の状況ですが、公立高校の全日制の入学検定料は2,200円となっております。私立高校では、学校によって異なりますが、大体2万円から2万5,000円の間のようです。高校入学後の貸付けというのはありますが、受検費用に充てるための公的な貸付けについては、現在、国や県にはないところです。なお、公立高校については、生活保護受給世帯、それから保護者の市町村民税の所得割が非課税の方については全額免除、それから、保護者の市町村民税の所得割が5万1,300円未満の方については半額免除になるという措置があります。県内の私立高校については、こうした制度を設けているところはないと聞いております。

楠委員

 どうしても私立学校を先に滑り止めで受けて、その後、公立高校を受けられるというケースも多いと思うのですが、ひとり親家庭のみならず、私立の受検料の支払いであるとか、公立高校の合否が出るまでの間に、学校によって様々だと思いますが、入学金を全額払わなければいけない学校もあるように聞いております。本当に学校によってなので、それはまちまちだと思うのですが、どうしてもひとり親家庭の方で、預貯金が46%の方がゼロという中で、本当に厳しいと思いました。

 次に、ひとり親家庭に対して母子父子寡婦福祉金があるということは存じ上げておりますが、この中に進学や就学に関わるものは、どのようなものがあるのか教えてください。

子ども家庭課長

 ひとり親家庭の子供が高校や大学等に進学、就学するために必要な経費を貸し付けるのが就学資金、同じく入学時に必要な経費などを貸し付ける就学支度資金というものがあります。就学資金については、公立高校で月2万7,000円以内、私立高校で月4万5,000円以内となっております。それから、就学支度資金については、自宅通学の場合ですが、小学校は4万600円、中学校が4万7,400円、公立高校が15万円、私立高校が41万円などとなっております。

楠委員

 就学資金と就学支度資金は、それぞれどの程度の方が、この母子父子寡婦福祉資金のことを理解して利用されているのか、教えてください。

子ども家庭課長

 就学資金と就学支度資金ともに、毎年度、約200人から300人くらいの方が、新規にこの資金を利用されている状況です。

楠委員

 200人から300人の方というと、そもそも周知がされていなくて、知らない、使っていない、知っているけれども使っていないという、その辺りは、分かれば教えてください。

子ども家庭課長

 市や保健福祉事務所に配置しています自立支援士が、こういった話を伝えています。ただ、こういった資金があっても、進学の場合は高校だけではなくて大学等も入っており、大学等については、使わずに就職するという方もいます。また、高校の場合は、そこまで借りなくてもできるという方もいると思われます。

楠委員

 進学、就学に関してということで伺ってまいりましたが、入学後の支援ということで言えば、支援というのはあるということですけれども、どうしても年収200万円未満の家庭が44.6%、預貯金ゼロが46%という中で、高校受検をするタイミングというときに、受検料を捻出すること、また、それまでの間の言ってみれば手付金みたいなものを払うのは、非常に家計にとってもダメージが大きいと思うのですが、高校の受検料に対して支援を考えていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

子ども家庭課長

 今回の調査を通して、受検にかかる費用負担のほか、手当の拡充などの支援を求める声を頂きました。特に今回の受検にかかる費用負担などは、今回、初めていただいた声でもありますので、こういった支援について、基本的には国がやるべきもの、国が施策を充実していくものと考えておりますので、近く国にこのアンケート調査結果をお伝えして、要望していきたいと思っております。また、県としては、一人一人の気持ちに寄り添った支援ができるよう、市町村と連携しながら子供の貧困対策を推進してまいりたいと思っております。

楠委員

 是非、国に対して要望していただきたいと思います。年収200万円未満というと、私もそういった経験があるのですが、ひとり暮らしをしていて、家賃を払って、自分一人で生活していく中でも本当に大変ですし、この中で冠婚葬祭や突発的なものが入ってきたときに、どう捻出すればよいのかというのが一人でも考えるのですが、子供が一人、二人いるとなった場合に、その200万円未満の家計で、本当にやりくりするのは大変だと思うのです。そこで受検料というと、私立も公立も受けるとなったときに、突発的に出てきてしまうものだと思いますので、そこに関しては、是非、国に対して要望していただきたいと思います。

 今回、このアンケート調査で少し気になった点が、スマートフォンやパソコンなどを利用してのアンケート調査というところで、スマートフォンやパソコンを持っていない方とかに関しては、どう調査できるのかと思ったのです。今回、外国籍県民の方に対しては聞き取り調査をされたということですが、スマートフォンやパソコンを持っていない方たちの声も聞いていただきたいと思いますので、是非、来年以降のところで御検討いただければと思います。

 次に、スポーツ局関係のセーリング競技に向けてというところで、選手村の分村についてお伺いします。江の島セーリング会場が東京都の晴海地区に置かれる選手村から移動時間がかかるということで、県では選手村の分村を大磯プリンスホテルとすることを組織委員会に提案しているというところは承知しております。大会の成功に向けて、県が積極的にこのような提案を行うことについては評価しますが、これからプレプレ大会からオリンピック本番に向けてという中で、お金のある国やセーリングに力を入れている国からは、葉山町や葉山港に問い合わせが何件も来ていて、艇庫の確保なども競うように行っているということで聞いております。また、それに合わせて、周辺の企業の保養所を確保するような動きもあることを聞いており、実際、分村を用意しても選手が使うのかというところで、実際に葉山町の方などから話を伺いながら思ったので、その点についてお伺いします。

 まず、大磯プリンスホテルを選手村の分村の候補地として提案した経緯について教えてください。

セーリング競技担当課長

 大磯プリンスホテルを選手村の分村の候補地として提案したのは、先ほど委員から御指摘のあったように、東京都の晴海地区の選手村から江の島まではやや距離がありますので、分村を設けないと選手の移動等の面で、選手の負担になるということがあったからです。大磯プリンスホテルがどうして候補地としてふさわしいのかということですが、江の島から大磯町までは国道134号線がありますが、こちらは既に4車線化ということで整備されており、輸送がスムーズに実施できるという点があります。また、大磯プリンスホテルは設備も整っており、これまでもサッカーワールドカップのときに選手を受け入れた実績があるなど、外国人への対応にも慣れており、上質なサービスの提供が可能であるということがあります。また、宿泊可能人数の規模という面でもふさわしいということで、大磯プリンスホテルを分村として提案をしたところです。

楠委員

 実際に選手やコーチなどが選手村や分村に入らないということは、そもそもあり得ることなのかどうか、教えてください。

セーリング競技担当課長

 過去の大会においては、競技、種目によっては選手村に入らないで、競技会場の近くなどに自分たちで宿泊場所を確保したといった選手、チームもあったと聞いているところです。

楠委員

 リオ大会やロンドン大会などは、どういった形で運営されていたのでしょうか。

セーリング競技担当課長

 セーリング競技の例ですが、リオ大会は交通渋滞などの影響で、セーリングの競技会場から選手村までのアクセスがあまりよくなかったというような事情があり、セーリング競技会場の近くのホテルやアパートに滞在するチームもあったと伺っております。また、ロンドン大会ですが、セーリング競技会場が主会場のロンドンからかなり距離があったということで、セーリング競技会場の近くに選手村の分村が置かれました。こちらには、多くのチームが入っていたと聞いております。

楠委員

 実際、ロンドンで多くの国の方が入っていたということで、ロンドンの分村から会場までの距離と、大磯プリンスホテルから江の島会場までの距離がどれくらいのものなのか、教えてください。

セーリング競技担当課長

 ロンドン大会のセーリング競技の分村から会場までは、約1キロくらいとかなり近かったということです。一方、大磯町から江の島までですが、大体20キロくらいの距離があります。

楠委員

 プレプレ大会、プレ大会、オリンピック本番の期間にずっと選手が定着され、同じところにいる方が使い勝手がよかったりというところがあって、分村までの距離もあったりすると、分村を用意したと言っても利用されなかったりするのではないかといった疑念があったので伺いました。大磯プリンスホテルには、何名くらい宿泊が可能なのでしょうか。

セーリング競技担当課長

 ロンドン大会では、セーリング競技会場の近くの分村に大体620人くらいの選手、コーチの方が宿泊されたと聞いております。ロンドン大会、リオ大会、2020年の東京大会では、セーリング競技の種目は同じ数でして、選手、コーチの方の人数も大体同じということでして、ロンドン大会と大体同じ600人くらいの方が大磯プリンスホテルが分村として決まればという話ですが、こちらに宿泊されるのではないかということを見込んでおります。

楠委員

 分村として決まるのもこれからということですが、まだこれからの話なのかもしれませんが、実際の費用負担というのはどこが負担する予定なのでしょうか。

セーリング競技担当課長

 分村の借上げ費用ということになるかと思いますが、こちらは大会の運営に関わる経費ですので、本県としては、組織委員会が負担するということが前提になっていると考えております。

楠委員

 大磯プリンスホテルを全ての国の方が使わないとしても、大磯プリンスホテル側に損はないのでしょうか。

セーリング競技担当課長

 実際、宿泊される人数に多少変動があっても、運営側としては全ての選手、コーチの皆様が泊まれる環境を用意しなければならないため、借上げてしまえば、実際の宿泊人数とは余りリンクしていないということが言えるかと思います。

楠委員

 この質問の中でも、分村を用意しても使ってもらえないと意味がないのではないかという指摘も、葉山町などの方から言われているところではあります。輸送ルートを考えると、4車線化されている大磯プリンスホテルを使っていただくようにしていただくというのも大事なのかと思うのです。まだ、分村が決定したわけではないですが、今後、県としてどのように調整を進めていくのか、お伺いします。

セーリング競技担当課長

 分村に宿泊することを義務付けるということはなかなか難しいと思うのですが、なぜ選手村、あるいは分村をつくるのかということですが、目的の一つには、様々な国、地域の選手、コーチの皆様が交流をする場を設けるということが大きな目的の一つになっております。こういった様々な国の方が集まる絶好の機会ということですので、できるだけ多くの選手の皆様に利用していただいて交流を深めていただけるように、県としては、組織委員会と調整を進めていきたいと考えております。

楠委員

 調整等はこれからだろうと思いますが、しっかりと調整していただき、大磯町の地に皆様にもお越しいただけるような環境整備をしてほしいと要望して、私の質問を終わります。



10 次回開催日(12月15日)の通告



11 閉  会