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平成28年  県民・スポーツ常任委員会 09月28日−01号




平成28年  県民・スポーツ常任委員会 − 09月28日−01号







平成28年  県民・スポーツ常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20160928-000004-県民・スポーツ常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(綱嶋・米村の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 人事異動等に伴う幹部職員の紹介



5 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



6 両局合同報告事項

  「「神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略2015年度評価報告書(案)」について」(県民局長)

「「ラグビーワールドカップ2019及び東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会推進かながわアクションプログラム(案)」の概要について」(スポーツ局長)



7 審査順序の決定(県民局先議)



8 県民局報告事項

  「「ボランタリー団体等と県との協働の推進に関する条例」及び「かながわボランタリー活動推進基金21条例」の見直しについて」(県民局長)

  「子ども自立生活支援センター(仮称)の設置等について」(同上)

  「藤野芸術の家の民間移譲について」(同上)

  「かながわ国際施策推進指針の改定素案について」(グローバル戦略担当局長)



9 日程第1を議題



10 県民局提案説明(県民局長)



11 県民局経営状況説明(マグカル担当局長)

  「(公財)神奈川芸術文化財団について」

  「(公財)神奈川文学振興会について」



12 日程第1について質疑(県民局所管事項も併せて)



小川委員

 まず、藤野芸術の家の民間移譲について、伺いたいと思います。我が会派では、藤野芸術の家の民間移譲をどういう形になるか注目してまいりましたが、今回、内容が明確に示され、土地及び建物の無償貸付けということが分かったわけですが、今日、報告の事業を見ますと、これが移譲なのか、無償貸付けという題目の方がよいのではないのか。何でこれで移譲なのと疑問を持つわけです。

 それから、支援をするわけですから、人件費、光熱水費、法定点検費等の一部を助成ということなので、今まで指定管理で全額を支出してきた。それを一部に変えるということでこういう形を取るのでしょうか。民間移譲という考え方、無償貸付け、指定管理ということの整理整頓の仕方が不明確だと感じました。

 それから、移譲先への施設の機能、任意に活用する施設機能というのが幾つか挙げられているわけですが、これはやらないでよいということなのかどうかということも含めて、説明してください。

青少年課長

 まず、移譲についてということですが、緊急財政対策を進めてまいります中で移譲の考え方ですが、施設の機能を維持したまま、財産や運営主体を市町村、民間に移管することを指すという考え方をしております。藤野芸術の家については、その特性を勘案して多くの方々が自然及び人との触れ合い並びに芸術体験を通して、豊かな感性と創造性を育むための施設として、現在の設置条例の目的に即した形で存続させていくということを基本におき、その流れの中で移譲の条件ということで、今回、お示しさせていただいたものです。

 そして、この中で支援の中に助成金もというお話を頂いたところですが、これについては本来指定管理費を出していた部分の期間、今後、10年間を想定した期間の県の負担ということと、実際に運営を今後、移譲した後は運営をしていただく中で経費としてかかっていく部分ということを考慮して、現段階で支援の上限を定め、その中で支援して、運営していただくといったことが移譲の内容、条件として支援の中身を定めたところです。

 それから、任意に活用するという機能についてお話を頂いたのですが、これについては基本的には、(3)用途指定というのがあります。用途指定については、今申し上げた現在の設置条例の内容を、そういった施設として運営していただくこととしておりますので、その内容を必ず前提として行っていただきます。その中で、任意に活用する部分ついては、運営方法、その他についてはある程度その応募者に自由に提案していただくということですが、基本的には先ほど申し上げた用途指定の範囲の中でということですので、現在のものに加えて、一定の現在の運営内容に加わった部分というような提案を頂くということで、自由に提案とはしておりますが、基本的には現在の施設の機能を中心に行っていただくと考えておりますので、そういう形で任意に活用する施設機能とさせていただいたところです。

小川委員

 移譲というのは移管だという御答弁があったのですが、これは移管なのでしょうか。

青少年課長

 内容的には、経営の内容、運営、責任といったものを全て新しい事業主体の方にお任せするという部分がありますので、移管という範ちゅうの中に入ると考えております。

小川委員

 そこが分かりにくいのです。県民の方々に移譲と言って、無償貸付けで県の設置条例に基づいてうんぬんでお金は出すというと、指定管理の内容を縮小して変更したという感じが強いわけです。この藤野芸術の家は私も何回も訪れているわけですが、閑静な環境の中で安い利用料で宿泊もでき、音楽スタジオなども持っているところがほかに県の施設はもうなくなってしまっています。ピアノが置いてあって、安く泊まれて、コーラスグループの方々が利用して練習できるような施設はほかにないのです。だから、県民の方々からすると、遠い川崎市や横浜市からもこちらを利用する方もいらして、環境も良く、安く利用できるということが一番の利用する理由だったわけです。

 そういった中で、こういう形で新しい管理者に行ってもらった場合、どのくらいなのか分かりませんが、一部を助成するというのが結局利用する方の負担額が増えると考えた方が普通なのかなと思うわけです。利用料金が高くなってしまうということで、なかなか利用者にとっては受け入れられない部分もあるのではないかといろいろ心配するわけですが、まず民間移譲というのが、今、いろいろ説明を受けなければ、移管、経営主体がうんぬんと分かるまでに県民の皆様は理解できないと思います。

 県の皆様のものなのだから分かりやすい形で行っていかないと、民間移譲といって無償貸付け、お金を出す、どこが違うのかと、素直に我々が疑問を感じたようなことは、皆様感じられると思うのです。だから、県が行うこととは一言で皆様が理解をできるような内容で公表しないといけないと思うのです。これは無償貸付けということですから、新しく手を挙げた人のものにはならないわけで、県のもののままでしょうか。

青少年課長

 委員の御指摘のとおり、貸付けですので、県が所有者として10年間相手方に使用を認める形、貸し付けるという形、土地の使用貸借契約が一つ結ばれることになります。

小川委員

 先ほども言いましたが、利用者の利用料金についてはどのように見ているのでしょうか。今現在より上がるのではないかとか、逆に下がるのではないかなど、その辺りについてはどう考えていますでしょうか。

青少年課長

 利用料金については、もちろん御提案の中でとなってまいりますが、利用料金が若干上がるということについての御提案はあるのではないかと考えております。

小川委員

 それでよいわけでしょうか。利用が減るとか、県民の皆様が理解してくれると思っているわけでしょうか。

青少年課長

 いろいろな運営上の工夫がプラスされてくるのではないかと思っております。例えば、今現在は休みがあったりするのですが、宿泊の休みをなくすなど、サービスの向上という観点もあると思いますので、そういった提案も含めていただけると期待しているところです。

小川委員

 この民間移譲という表現は、非常に分かりにくいです。お金を出す限りは、民間移譲というのは前提もそぐわない。私たちが聞いても、これが民間移譲なのと思うところでもありますし、指定管理とどこが違うのかというのもありますので、この提案方法についてはもう一度しっかりと点検し直していただいて、清書し直していただき、県民の皆様がより、本当に分かりやすい内容でもう一度提案し直していただきたいと思いますが、局長どうでしょうか。

県民局長

 委員御指摘のとおり、民間移譲という言葉の中で、通常イメージされるものについては、そっくり施設を処分してしまうというような認識の場合がかなり多いかと思いますが、今回、藤野芸術の家については、現在持っている機能をできるだけそういった役割を維持した形で、その運営の主体を県から民間のところに行っていただくというイメージで整理させていただいています。その結果として、委員から御指摘のとおり、移譲という言葉のイメージと県がやろうとしているところに少しずれという部分が、非常に県民の方に伝わりにくいという御指摘だと思います。

 今後、具体的にこの施設の公募というような形で、こういった内容を公表していくということで考えておりますので、その際には単純に民間移譲という言葉だけで説明するのではなくて、具体的に内容が伝わるような形で公表していくという方法を考えたいと思います。

小川委員

 確認ですが、これから募集をしていくのだから、議会もこれでよいと思って募集をかけていると言われると私たちも困るので、どのような明確な条件、表現で募集をするのかを示していただきたいと思います。

県民局長

 今後、公表するに当たって、どのような形でお伝えしていくかということについて、案を整理させてまた御説明させていただきたいと思います。



(休憩 正午  再開 午後1時)



綱嶋委員

 はじめに、待機児童問題についてお伺いします。1点目に、かながわ子ども未来プランの点検と評価についてお伺いしますが、子ども・子育て支援新制度のスタートに伴い、平成27年3月に計画期間を平成27年度から31年度までの5年間とするかながわ子どもみらいプランが策定されました。県が策定するほかの計画と同様に、事業実績について進捗状況の点検、評価を行うものと承知していますが、この内容、関連について何点か質問させていただきます。

 このプランの概要については、この冊子を読みましたので何となく理解しているところですが、このプランは幼児期の教育・保育サービスの量の見込みとその確保について定めた需給計画をはじめ、プランに記載された取組について毎年度点検、評価することとなっていますが、本年度の点検、評価のタイムスケジュールはどのようになっているのか、お伺いします。

子ども企画担当課長

 毎年度の点検、評価については、外部評価、外部有識者等を構成委員とする神奈川県子ども・子育て会議において審議し、その後、公表することとなっております。このプランの主要な内容であります幼児期の教育・保育の需給計画、それから子ども・子育て支援人材の確保と質の向上の点検、評価については、各々県子ども・子育て会議に計画フレーム専門部会、子育て支援人材・情報専門部会の二つの部会を設けて、県子ども・子育て会議開催前に審議しております。

 今年度については、先月8月に両部会を開催し、需給計画、人材の確保と質の向上の点検、評価について御審議いただいたところです。その結果を踏まえ、今後、県子ども・青少年みらい本部の子ども・子育て支援推進部会を開催し、庁内での議論を経て、平成28年11月頃に開催を予定しております神奈川県子ども・子育て会議で、このプラン全体の点検、評価結果を議論し、翌年の1、2月頃までには公表する予定です。

綱嶋委員

 次に、需給計画及び子ども・子育て支援人材確保と質の向上について、県の点検、評価結果の概要を教えてください。

子ども企画担当課長

 まず、需給計画ですが、幼稚園、保育所等の幼児期の教育・保育サービスの利用の見込み量、その確保量について、平成27年度の計画値と市町村への照会結果を実績として集計し、計画値を比較しました。

 次に、人材の確保と質の向上ですが、プランにおいて幼児教育・保育に従事する人材の必要見込み数を各年度ごとに算出しておりますので、平成27年度における計画人数と従事者数の実績の比較、その状況分析、また新たな人材確保や研修の実施による質の向上の取組状況等についてまとめております。

 なお、各々の部会の委員から指摘された御意見等を基にして、現在、点検、評価結果案の修正作業を行っているところです。

綱嶋委員

 今、委員から出た御意見等をこれから集計して形にしていくというお話ですが、今の時点で大きな課題、問題、即座に取り組んでいかなければならない意見というのは、委員からあったのでしょうか。

子ども企画担当課長

 需給計画を所掌する計画フレーム専門部会においては、計画値と実績値の比較の方法として、委員からは計画値で使っている見込み数ではなく、実際に市町村が認定している教育・保育を利用する子供の数、それと実績値で比較してはどうかという御意見、点検、評価に当たり、いわゆる3歳の壁について少しでも改善する視点を取り入れてほしいなどの御意見を頂いております。

 人材の確保と質の向上を所掌する子育て支援人材・情報専門部会においては、人材の必要見込み数の見直しの必要性、それから人材確保について保育現場ではまだまだ保育士が不足しており、教育を担う幼稚園においても、幼稚園教諭の確保に苦労している実態があります。点検、評価に当たっては、なるべくその旨を反映した評価結果としてほしいなどの御意見を頂いております。

 そうした意見を頂きましたので、ただいま事務局において修正作業を進めております。それをもちまして、平成28年11月に開催を予定している神奈川県子ども・子育て会議に向けて修正作業を行っているところです。

綱嶋委員

 このプランは、今後、5年間の子育て支援の取組を定めたものということですが、計画と実績に差があるのならば、計画そのものを見直す必要があるのではないかと思います。今後、どのように見直しを進めていくのか、お尋ねします。

子ども企画担当課長

 プランの見直しについては、計画策定に係る国の基本指針というのがあり、その中で計画の中間年である平成29年度を見直しの目安として示しております。需給計画については、国の基本指針において、教育・保育サービスの利用の量の見込みと、教育・保育を利用する子供の認定者数が大きくかい離している場合には、更なる施設整備を行うため、計画の見直しが必要になるとされております。県内の市町村においても、複数の自治体で平成29年度中の見直しを予定しております。県としては、そうした市町村計画の状況も把握した上で、平成29年度に見直しの検討を行いたいと考えております。

綱嶋委員

 それでは、要望させていただきます。かながわ子どもみらいプランは、子ども・子育て支援新制度の目的に沿って、今後の子育て支援の取組を進めていくため大変重要な計画であることから、その点検、評価を適切に行う必要があると考えています。今後、子ども・子育て会議の委員の意見を踏まえながら、県として点検、評価にしっかりと取り組み、その結果を県民にも分かりやすいように公表していただきたいと思います。

 また、点検結果の見直しが必要になった場合は速やかに見直しを行い、保護者や教育・保育の現場が混乱しないよう、適切に制度の運用を行っていただくことをお願いします。

 次に、潜在待機児童についてお伺いします。潜在待機児童というのは、保護者が下の子のために育児休業中のため入園要件を満たさず待機しているとか、第1希望の保育園に入園するために、他の入園可能な保育園があるにもかかわらず待機しているとか、様々な内容があるわけです。その中で、本県で潜在的待機児童数はどのくらいなのか。また、ここ数年の状況はどのようになっているのか、お伺いします。

次世代育成課長

 本県の潜在的な待機児童の数ですが、本年4月1日現在の報道等で言われているいわゆる潜在的待機児童数については、県全体で8,419名という状況です。

 また、ここ数年の状況ですが、平成24年4月1日現在の調査においては、全県で5,891名となっております。その後、同じく4月1日現在の調査の数字ですが、平成25年が6,182人、平成26年が6,675人、平成27年が7,495人、先ほど申し上げましたとおり平成28年が8,419人と年々増加しているといった状況になっております。

綱嶋委員

 それでは、政令中核市を含めた県内各市町村ごとの潜在的待機児童数はどのようになっているのか、お伺いします。

次世代育成課長

 本年4月1日現在の市町村ごとの潜在的な待機児童数をお答えしますと、横浜市が3,110名、川崎市が2,547名、相模原市が437名、横須賀市が119名となっております。

 また、県所管域の市町村ですが、合計で申し上げますと2,206人ということで、県全体では8,419人といった状況です。

綱嶋委員

 潜在的待機児童は、国が定めた待機児童の整理上、待機児童としてカウントされない児童のことと先ほどお話がありましたし、実際そうなのですが、本県において待機児童としてカウントされていない者の中で、児童数の多いのはどのような状況なのかお伺いします。

次世代育成課長

 今回、新聞報道等で、潜在的待機児童とカウントして報道されているのは、国が定めております待機児童の数から除外してもよいというような事由のうち、四つの事由を加えております。平成28年4月1日現在の調査においては、まず特定の保育所を希望して、保護者の私的な理由により待機している場合という児童が全体の中で3,075名おります。

 次に、本県におきます横浜保育室のような地方単独補助を受けている認可外保育施設を利用している場合も除外ということになっており、この人数が2,790名です。

 三つ目に、調査時点で保護者の方が育児休業を取得中の場合についてが1,329名です。最後になりますが、保護者の方が求職活動中ではあるものの、調査した時点で求職活動を休止している場合というのがあり、それが1,225名です。

綱嶋委員

 様々な理由があることが分かりましたが、第1希望の保育園に入園したいけれども、入れないで待っているという方が一番多くて3,075名ということで、例えば、もちろん様々な通勤に便利なところの保育園に当然入れたいとか、駅の近くの保育園に入れたいなど、いろいろな理由が保護者の方にあるのだと思います。ただ、第2希望、第3希望であれば入れる可能性があるのだと思うのです。これは、県が特段そういう指導をするのか、しないのかは別としても、県が市町村や担当の方にできるだけ第2、第3希望の可能な限り入っていただくように促すような指導とかはしているのでしょうか。

次世代育成課長

 今、お話がありました特定の保育所を希望している場合についての取組ですが、具体的には各市町村が実際に利用申込みを頂いたときに、保護者の方々から市町村ごとに異なる部分はありますが、第1希望から複数の希望をとっている市町村が大部分です。その状況を踏まえ、仮に空きがある場合については、当然のことながら各市町村、保護者の方に空き状況をお伝えした上で、入所希望を取っていくという取組はしておりますので、それに殊更加えてそういうことを促すという取組というのは、基本的に最初の段階でそのような希望を取っているものと承知しております。

綱嶋委員

 私も市議会にいたときにこういった案件をやらせていただいたことがありますが、今、次世代育成課長がおっしゃったように、第1、第2、第3と希望を書く。しかし、書いているけれども、第1希望を書けと言われたから書いているだけで、第1希望が良いといって入所しないという例が圧倒的に多いという認識でよいのでしょうか。

次世代育成課長

 一律に県内市町村が全く同じような形で取り扱っているわけではありませんので、お聞きしたところによれば、保護者の中には希望を複数書く箇所があったとしても、1箇所しかお書きにならないという保護者もいるようですし、市町村において全てが同じ希望の数だけを申込みの際にとっているというわけではありませんが、基本的に新制度がスタートしてからは、市町村長は自ら教育・保育サービスの利用調整に当たることとなっておりますので、基本的にはできる限り御利用いただけるように調整しているものと承知しております。

綱嶋委員

 今、様々な理由があるという説明の中、家庭状況が様々異なる中で、カウントする、しないについてどのような判断で行われているのか、お尋ねします

次世代育成課長

 待機児童数としてカウントしないかどうかの判断については、保育所利用の利用申込みを受けた各市町村が、求職活動の状況ですとか、育児休業を取得しているかどうかといった家庭の事情についてそれぞれ把握させていただいて、それを国の定義に当てはまるかどうか、ここの部分については、各市町村がそれぞれ判断した上で待機児童数に含めるかどうか、待機児童数が幾つなのかということを算出している状況です。

綱嶋委員

 ここが問題なのですが、各市町村が家庭の状況に応じて判断するとなると、市町村間で待機児童のカウントの仕方にばらつきが生じて、待機児童数に差異が生じることになると思うのです。市町村任せにせず、やはり判断基準を統一する必要があると思うのですが、県としてどのように考えているのか、お尋ねします。

次世代育成課長

 待機児童の問題については、特に今年に入ってから、保育所を利用できないという保護者の方々から様々な声が大変多く上がっております。待機児童数の調査結果に関しても、待機児童の数から除外している児童数について、今年になって国から具体的な人数が初めて発表されたという状況です。こういったことを踏まえて、今年の9月になりますが、厚生労働省の方で行っている待機児童数の調査に関する検討会というものを立ち上げて、今、国が定めております定義の具体的な取扱いというのが市町村ごとに異なるという御指摘もありますので、今年中を目どに特定の保育所を希望する方などの現状や、今後の具体的な取扱いについて検討するということになっております。

 県としては、待機児童数の調査における判断基準について、市町村間でのばらつきが生じないように基準を統一する必要はあると考えており、まずは今後の国の検討状況を注視するということと、必要に応じて県としての状況やそういった基準についての意見、要望についても提案を行いたいと考えております。

小川委員

 関連で伺いますが、潜在待機児童数という全体把握が非常に難しいということですが、特に神奈川県、首都圏、大阪府の一部とか、ここの待機児童ということが大きな課題になっている自治体だと思うので、本県から国に対して様々な要望、意見を申し上げることは国の施策に大事な影響を与えることだと思うので、しっかり提言してもらいたいと思います。そういう立場でのこの質問だと思っているのですが、本当に保育所に預ける必要がある、預けて働かざるを得ないという御家庭の方が、やはり優先的に保育所に入ってもらいたいというのは誰しも思うことだと思うのですが、気に入らない、自分が気に入った第1志望の保育園に入れないから入っていない、預けていないということの理解でよろしいのでしょうか。

次世代育成課長

 今回、入所がかなわなかった場合の後、実際そういった御家庭が認可外保育施設のようなところに入っているのか、若しくは入所そのものを諦められて御家庭で子育てをされているのか、その後の状況というのはこの調査の中では把握しておりませんので、結果的に調査の事実としては認可保育所等に入れなかった御家庭の児童の数と承知しております。

小川委員

 そこの内容が現状を把握するには一番重要なことだと思うし、実態をどのように把握するのか、本当に保育所に通わせることが必要な御家庭に必要な数を供給していきたいというのが私たち全体の希望だと思いますから、その辺りもしっかり把握できるような形をフォローしていく必要があると思いますので、その辺りもしっかり考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

次世代育成課長

 平成27年4月から新制度が始まり、市町村が教育・保育のサービスの必要になるかどうかを認定するといった制度が設けられたところですので、そういった面では制度的な整備がされたものと考えております。

 ただ、委員御指摘のとおり、現実にそれだけの児童がいますので、例えば、待機児童数の数をもって御家庭の保護者の方が、新聞報道等によれば研究をされて神奈川県に入ってこられたとか、そういうような報道も承知しておりますので、そういう意味では、今、お話がありました待機児童数のカウントの判断の仕方については、少なくとも全国的にきちんと統一したものとして設ける必要があると思っておりますので、その辺りについてはしっかりと国に対して意見を言ってまいりたいと思います。

綱嶋委員

 今、小川委員からも御指摘を頂きましたように、やはり統一基準がないと今後の施策展開をする上で、各市町村が違う数字で動いている中、幾ら県が施策展開していっても、そこの捉まえ方や動きというのが、しっかりとつかみきれないと思うのです。ですから、同じ基準の中でしっかり認識、県も各地方自治体が同じ認識の中でしっかりと動いていくことが、これからの的確な施策の展開に十分必要なことだと思っておりますので、その辺りのところを十分御理解いただいて基準をつくっていただいて、施策の展開をしていただくということをお願いします。

 最後に、要望させていただきます。保育所に入所できず、やむを得ず育児休業を延長して、保護者からは現在の待機児童数の発表は実態を反映していないとの声も上がっています。また、調査結果を見て、待機児童が少ない地域へ転居する方もいると聞いています。現在、国において基準の見直しに向けた検討が行われていることから、県としても今後の調査が子育て家庭にとって分かりやすく実態を踏まえたものとなるよう、国に対してしっかりと意見提案を行うように要望します。

 次に、子ども自立生活支援センター(仮称)の設置等について質問させていただきます。今回、報告のあった子ども自立生活支援センターの設置については、中里学園及びひばりが丘学園の機能を統合して設置するということですが、これに関連して何点かお伺いします。平成29年3月は中里学園、ひばりが丘学園、子ども自立生活支援センターが同じ形となっているということですが、どういうことなのかをお伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 中里学園及びひばりが丘学園の児童を閉園前に新施設へ移動させる必要があります。児童を移動させるためには、措置変更という手続を行うことになりますが、措置変更には措置、つまり移動する先の施設が必要であることから、新施設の設置時期を平成29年3月としております。

 また、新年度の本格開所に向けて、物品の移動や委託等の契約を行うためにも所属として機能している必要があり、種々の準備のための職員を配置するためにも平成29年3月に設置する必要があることから、平成29年3月は中里学園、ひばりが丘学園、子ども自立生活支援センターが併存する形となります。

綱嶋委員

 それでは、子ども自立生活支援センターに移行しない中里学園の児童養護施設に入所している児童や、ひばりが丘学園に入所している児童はどのようになるのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 中里学園の児童養護施設は廃止し、乳児院は子ども自立生活支援センターに移転します。中里学園の児童養護施設には、現在、県所管の児童が10名、横浜市所管の児童が14名、横須賀市所管の児童が2名の合計26名の児童がいますが、横浜市所管以外の民間児童養護施設は空きがあります。中里学園の横浜市所管以外の児童を受け入れることは、したがって可能であります。横浜市所管の児童は、新たに中里学園職員校舎跡地に開設される横浜市の児童養護施設に移動する予定です。横浜市所管以外の児童は、年内にほかの施設、または家庭引取りとなる予定です。今後、卒業する高校3年生の児童については、平成29年3月下旬までに自立に向けた支援を中里学園で行います。

 一方、ひばりが丘学園の障害児入所施設は、子ども自立生活支援センターに移転します。ひばりが丘学園を所管する保健福祉局から聞いたところでは、現在、ひばりが丘学園には県所管の児童が31名、横浜市所管の児童が3名、合計34名の児童がおり、18才以上の加齢児は5名おりますが、グループホームや障害者支援施設など適切な成人サービスへ引き継げるよう調整しているとのことです。

綱嶋委員

 それでは、新施設は現在も建設中ですが、現在の進捗状況をお伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 工事の進捗状況としては、現時点では、来年2月末の引渡しに向けて順調に進んでおります。現場の状況としては、建物の形はおおむね確認ができるようになっており、その中でも、乳児院棟は建物外側の仮設足場も撤去され、外見が確認できるようになっております。

綱嶋委員

 順調に建設が進んでいるということですが、一つ気になることがあり、津久井やまゆり園の事件というのはもう皆様御承知のとおり、本当に大変痛ましい事件が起きたわけです。新施設を児童、保護者に安心して運用してもらうためには、やはり安全対策が大変重要だと考えています。あのような事件が起きたわけですから、当然、これから施設を御利用する方にとっては、安全対策という部分を非常に注視しているのではないかと思っております。

 そこで、今回の津久井やまゆり園の事件を受けて、施設の安全対策を見直したことがあるのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 新施設においては、不審者の侵入対策として夜間の施錠を徹底するとともに、敷地境界や建物の外周に防犯カメラを設置する方向で調整を進めております。今後、検証委員会の提言や国のガイドライン等が示された時点では、それを踏まえて改めて対応を検討していきたいと考えております。

小川委員

 全部建設が出来上がった後で付け足すというのは、費用がかなりかかるわけです。まだ先ですと言っても、検証結果がうんぬんというより、それも含めてというのはあるのかもしれませんが、今現在、あのような事件を受けて当局としてどういうことが必要なのか、防犯カメラなどそれだけでよいのでしょうか。やはり局内できちんと考えてあるはずなのではないかと私たちは思っていますが、その辺りはどうなのでしょうか。防犯カメラと、今、お答えのことだけで安全が守られるのか、そういうことは議論していないのでしょうか。

県民局管理担当課長

 津久井やまゆり園の事件を受けて、局内にも入所施設が幾つかあり、早速検討しました。現場の施設長を集めて会議を開き、各施設の現状や課題、今後どういったことが必要になるのか、意見交換をしたところです。その中で、今後、どう行っていくのかということで、ソフトの面から言いますと、何か緊急なことが起こった場合のマニュアルみたいなものです。作成してあった施設もあったのですが、作成してなかった施設もあり、作成していなかった場合には早急に作成するということを確認しました。

 それから、防犯訓練です。地震などの訓練というのはどの所属も行っているのですが、今回のように防犯訓練を行っている所属はほとんどありませんでしたので、これも早速、警察署の御指導とか御助言もいただく形の中で、もう既に開始をしているところです。

 ハード面については、例えば、構造上として、とある児童相談所では建物の中には侵入はできないものですが、子供たちが遊ぶ中庭みたいなところに比較的簡単に侵入できるような構造になっている施設もあります。そうしたところについては、かなり大きな話になるので、今後どういったことをすればよいのかということを引き続き検討しているところです。それと併せて、防犯ブザー、防犯スプレー、さすまたという不審者を遠ざけるような道具といった比較的安価な予算で購入できるようなものについては、早速購入している状況です。

小川委員

 大阪府の池田小学校の事件が起きてから時間がたつにつれ、小学校、中学校の防犯対策、侵入者対策というのが徐々に確実なものになってきた。やはり、何か事件が起きたらそうなるというのは悲しいと思います。

 今回、津久井やまゆり園の事件は、本当に私たちとしても遺憾な事件でありますし、新しくできる施設に関してはそういうことを全部検討した上で、しっかりした子供たちを守るための方策がとられているのだと誰しもが認めるようなハード対策、ソフト対策もしていただかないと、何も教訓が生きていないと外部から指摘を受けるのは私たちとしても非常に遺憾なことなので、対策会議に局長も入っているわけですから、特別にこういった配慮をし、子供たちの健全な育成のためにこうしましたという報告をあえてしていただくべきではないかと思っておりますので、これからの検討状況も含めてしっかりと対応していただき、報告してくださるようにお願いします。

綱嶋委員

 今、小川委員からお話がありました。少し重なるのですが、津久井やまゆり園の事件においていろいろ検証が行われて、防犯対策、ハード、ソフトの部分、いろいろ完璧ではなかった部分があったということです。それを受けて、今、お話のあったソフトの部分というのは、今後、様々な形で対応していけばよいと思うのですが、今、小川委員が言ったようにハードの部分で建物に対する部分は、今やらないとどうにもならないことだと思うのです。津久井やまゆり園の再生をするということで、いろいろな方が様々意見を述べられて行っているわけで、そこでの防犯対策という部分が、子ども自立生活支援センターに置き換えて検証されていないのでしょうか。少し聞き方が悪いのかもしれませんが、津久井やまゆり園で不備というか、少し足らない部分があって、あのような事件が起きた。

 子ども自立生活支援センターに置き換えた場合に、あのような状況になっても新しい施設の防犯施設は、津久井やまゆり園とは違って大丈夫だという前提に立っているのでしょうか。そういった検証もされていないのか、その辺りをお伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 先ほどの説明の中で、少し足りなかった部分がありました。防犯カメラを設置するだけではなく、例えば、もともとのこの新施設には三つの施設が入っております。三つの施設の中では、施設ごとにまず施錠はできるということがハード面ではあります。入所児童は、職員が移送などといった場合を除いては、違う施設へは行き来ができないようになっているということが一つあります。それから、乳児院については鍵の位置などを工夫したり、子供たちが出ていくことはないような配慮をしております。

 また、それぞれの入所施設においては、入所児童が生活する場である寮に専門職員を配置して、入所児童一人一人の行動や特性を把握し、見守りを行っていくということと、日中については、寮の職員が入所児童の近くでお世話をし、管理課職員をはじめとした常勤職員がおり、不審者の発見等についてはすぐに入所児童を保護したり、警察への通報といった対応が可能だと考えていることとともに、夜間については警備員を常駐させて、防犯カメラによる監視や巡回の回数を工夫するなど、通常の警備委託契約よりも厚く行っていく方向で、検討しております。

 防犯カメラと併せてハードの面になりますが、センサーライト、非常通報装置なども付ける方向で、調整しております。そのことが、津久井やまゆり園の事件を受けて考えておりますが、先ほど申しましたとおり、ガイドラインや検証報告について、それでは足りないということがあれば、更に検討していきたいと思っております。

綱嶋委員

 今、私の方からも小川委員の方からも重ねて安全対策をお願いしたわけです。津久井やまゆり園の事件というのは、本当に施設を利用する方だけでなく、県民に大きな衝撃を与えたことは皆様御承知のとおりだと思います。防犯体制に問題があったのか、なかったのかということは、もちろん検証中だと思いますが、ただ、事件が起きてしまったことは事実であって、今後、こういった事件が起きてしまったことをしっかりと検証した中で、新たな子ども自立生活支援センターにしっかりと防犯対策に生かしていただきたいと思っております。

 次に、新施設としての役割を果たすためには、児童相談所など県の機関や民間の乳児院、児童養護施設など地域の関係機関との連携も重要であると考えていますが、具体的にどのように連携していくのか、お尋ねします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 新施設の役割としては、対応が困難な子供への専門的な支援と併せて、家族関係の再構築や社会的自立等を促進するために、児童相談所をはじめとする地域の関係機関と連携を図り、支援する仕組みがあり、支援のネットワークという形で表れております。

 また、児童相談所との連携については、まず、新施設では入所している子供が再び地域へ戻っていくときに、児童相談所と連携して親子再統合プログラムを実施するとともに、家族など地域の関係機関でネットワークを組み、子供と家族を見守る体制を構築し、支援していきます。相談支援機関、民間施設との連携については、県所管域にある発達障害の相談支援を行うかながわAなどの他の専門機関とお互いの特性を生かしながら、連携して支援していきたいと考えています。そのほか、発達障害や情緒障害など様々な課題を持つ子供に対する治療支援プログラムについて大学と共同で研究したり、民間の乳児院や児童養護施設を対象にコンサルテーションを行うなどして、人材育成にも取り組んでまいります。

綱嶋委員

 今、この施設に係る専門的な連携の話をお答えいただいたわけですが、少し目先を変えますと、神奈川県動物保護センターが同じ平塚市です。動物と触れ合うということから、よく言われるアニマルセラピーというのは非常に効果があるような話をテレビなどで見たことがあるわけです。今後、もちろん専門的な民間、地域施設等と連携をしていくことは当然のことだと思うのですが、少し目先を変えて、入所している子供たちが動物と触れ合うといった連携も一つ考えていった方がよいのではないかと思っておりますので、この辺りのところも今後、検討の中に入れていただきたいと思います。

 最後に要望させていただきます。子ども自立生活支援センターは、乳児院、障害児入所施設、児童心理治療施設の三つの施設を有する、県としては新しい取組の複合施設であります。開所に当たっては、障害児本人のみならず、その家族も大きな期待を持っております。利用者はもとより、正しく県の拠点として機能がフルに発揮できるようにしっかりと準備を進めていただき、より良い施設として開所できるようにお願いします。

 次に、児童相談所の相談機能についてお伺いします。今回の代表質問では、児童虐待の未然防止について取り上げさせていただきましたが、児童虐待以外の様々な相談にしっかりと対応していくことが、虐待発生を予防することにつながると考えています。今や、児童相談所は児童虐待だけを対応しているかのようなイメージが定着してしまっておりますが、児童相談所は本来、子供に関する様々な相談に対応する機関であると思っております。そこで、児童相談所の体制や機能について、何点かお伺いします。はじめに、児童相談所が受け付けた相談の総件数について教えてください。また、そのうち児童虐待相談の件数と割合を教えてください。

子ども家庭課長

 平成27年度に県の児童相談所が受け付けました相談件数は、全部で1万1,807件となっております。この中で児童虐待相談件数は3,764件でしたので、全体の31.9%です。

綱嶋委員

 今、児童虐待の方が31%ということですが、先ほど申し上げたようにイメージとしては、最近、児童虐待がテレビ等で非常にクローズアップされているので、児童相談所のイメージというのは、虐待に対する対応というところが大きいのかと思っていましたが、実際には31%ということで、7割がそのほかの虐待以外の児童に関わることということになると思いますが、児童虐待以外に児童相談所が受けている相談にはどのようなものがあるのか、主なものを教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 まず、障害相談が3,772件が最も多くなっております。それから、子供の行動、しつけ、不登校などといったいわゆる育成相談が、1,972件です。また、保護者の病気、養育が困難となった場合などの養護相談といったものが468件です。また、いわゆる非行相談が195件を占めております。

綱嶋委員

 今、虐待被害に様々な相談が寄せられているということですが、その様々な相談に対応するために、どのような職種の職員がいるのでしょうか。また、先ほど説明がありました障害相談などには、どういった職員が対応しているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 児童相談所にいます様々な職員、スタッフは、主に関係機関との調整や家庭訪問などを通して支援を行う児童福祉司です。それから、主に来所相談を担当します児童相談員、子供の発達検査、心理カウンセリングなどを行う児童心理司、一時保護所に保護した子供の生活全般を支援する児童指導員、保育士です。また、医学的な診断を行います児童精神科医などの医師、子供の健康、発育面に関する支援を行う保健師がおります。障害相談については、児童福祉司や児童相談員が保護者からの相談に対応して、子供の障害の判定などを児童心理司が担当するという役割分担で行っています。

綱嶋委員

 様々な職種の職員の皆様が対応されているということですが、この対応する職員の皆様というのは、どの児童相談所もきちんと対応できる人数というのは、常に整えられているのでしょうか。

子ども家庭課長

 各児童相談所の方に職員は整えており、一時保護所がないところにはもちろん児童指導員等はおりませんが、児童福祉司、児童指導員等が協力しながら行っていくという体制を整えております。

綱嶋委員

 次に、虐待相談は主に関係機関からの通報などによって児童相談所が関わるということになると思いますが、こうした障害などの相談はどのように関わっていくのかお尋ねします。

子ども家庭課長

 障害相談の場合については、ほとんど保護者の方からの児童相談所への相談により開始されます。また、子供の行動面で困っている育成相談についても、保護者からの相談がほとんどになります。一方、養護相談は、保護者だけではなくて周囲の親族や地域の児童委員、それから市町村や学校などからも心配して相談が入ることがあります。ただ、非行相談については、警察からの通告書が送付されたり、学校から相談を受けるなど、家庭以外の通告等により関わりが始まることがあります。

綱嶋委員

 それでは、実際に申込みがあってから相談が終了するまでの流れを教えてください。

子ども家庭課長

 例えば、知的障害がある子供が療育手帳を取得したいという場合については、児童相談所で発達検査を行う必要がありますので、まずは児童相談所へ連絡いただき、予約をして来所いただくという形になります。子供については検査を行いますが、並行して保護者の方からも様々な話を聞いて、困っていることがあれば、そのことについて相談を継続していくという形になります。相談のゴールは、家族や子供自身が、自分たちの力で問題となっている事柄に対処できるようになることがゴールですので、単なる助言ではなく、相談の中で一緒に考えて、家族の方が何かに気付いて自ら方向を見付けられるように支援しているところです。終了するまでの期間は相談ごとに様々あり、長い場合には何年にもわたる場合もあります。

綱嶋委員

 今、何年にもわたる相談があるというお話でしたが、最初に障害など発達障害であれば判定をするという過程を経て、いろいろな相談に入っていくということですが、保護者が自分の子供が発達障害かもしれないと思い、医学的に判定をしてみたら、発達障害ではないですということになりました。でも、保護者からしてみると、そう言われても不安があるということで、引き続き相談をということもあろうかと思います。そういった対応も一度判定が出て問題ないといっても、保護者の方々の御意向によっては、そのまま継続して相談を続けていくということもあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 今、委員おっしゃられたような対応もたくさんあります。そういう場合には、例えば、違う方法を助言し、それによって変化が出ることもありますので、そういうところで見ながら継続をしていくということはあります。

綱嶋委員

 次に、相談を希望する方の中には、市町村や民間の相談機関へ相談することもあると思いますが、これらと児童相談所の違いはどこにあるのでしょうか。また、そういった機関との連携はどのようになっているのか、お尋ねします。

子ども家庭課長

 民間との違いとしては、児童相談所の相談は全て無料であるということです。児童相談所には先ほど申し上げました様々なスタッフがいて、それぞれの専門領域において診断を行い、最終的にそれらを統合して援助方針を立てて支援していくということがあります。児童相談所には、他の相談機関にない機能として子供を預かる一時保護機能があります。子供の生活全般を観察する中で必要な診断を立てることができますし、保護者の方の軽減にもつながるというところがあります。

 次に、市町村や民間の相談機関との連携についてですが、相談機関は基本的に相談者の秘密を守ることが求められておりますので、虐待、非行、生命、身体に関わるものでなければ、基本的に家族や本人の了解がない限りは、第三者には情報公開していないということになっております。しかし、了解いただけた場合については、市町村、学校、医療機関など様々な機関と協力しながら支援を行っていくところです。

綱嶋委員

 児童相談所ですが、児童虐待相談以外でたくさんの様々な相談を受け付けているということがあります。先ほどの御説明でよく分かったわけですけれども、何度もしつこいようですが、イメージ的なものがあって、児童虐待相談や何か偏った相談イメージがあるわけです。児童虐待以外の相談を受け付けているというその機能を生かしていくためには、多くの方に理解していただき、知っていただくということが必要だと思うのですが、どのように広報しているのか、お尋ねします。

子ども家庭課長

 児童相談所の機能については、県のホームページや児童相談所のパンフレットに、子供に関する様々な相談に応じている機関であるということを御説明しています。しかし、委員の御指摘のように児童虐待の対応がクローズアップされてしまって、児童相談所に相談することをためらう方もいると感じております。そこで、更に広報の仕方を工夫していかなければならないと認識しておりますので、その辺りを努めてまいりたいと思っております。

綱嶋委員

 それでは、相談者の話を丁寧に聞き取り、的確に助言をしていくためには、より専門性の評価が必要だと思いますが、どのように対応していくのか、お尋ねします。

子ども家庭課長

 本県の児童相談所に配置されていますスタッフについては、管理職を除いて福祉職や保健師などの専門職です。一定の専門性を備えた職員ですが、それだけで児童相談所の業務に全て対応するということは難しいところがあります。したがって、1年目の新任職員研修、2年目の研修、経験年数に限らずに面接技術の更なるアップを図るための専門的な研修などを年間を通じて実施しているところです。

 また、日々の業務を通じて、職員の指導、教育を担当するスーパーバイザーを配置し、実践を通じた人材育成を行っていますが、今後も努めてまいりたいと思っております。

綱嶋委員

 それでは、要望させていただきます。子供に関する幅広い相談に対応し、必要に応じて子供を一時保護したり、施設への措置をする権限を持っているのは児童相談所だけであります。児童虐待の未然防止は、市町村が主に担っていることは承知していますが、改めて児童相談所が虐待だけではなく、様々な相談に対応していることに目を向け、それらの相談にしっかり対応することが虐待の未然防止にとって重要であるということを認識していただきたいと思います。そのために必要な人員体制、人員の確保、人材育成の強化に取り組んでいただくことを要望させていただきます。

 次に、かながわ国際施策推進指針の改定素案についてお伺いします。この指針の改定については、前回の委員会に改定骨子案が示された際にこれまでどおり多文化共生の地域社会づくりを中心に据えて、企業や県民生活の指針となるようなものにしていただきたいと要望しましたが、今回の改定素案にどのように反映しているのか、確認の意味でお伺いします。

国際課長

 多文化共生は、本県が国際施策を推進する上で根底となる、欠かせないものであります。前回委員会の中で御意見を頂きまして、今回の素案の中でこの姿勢を分かりやすく示すということで、委員会報告資料9ページの基本目標ですが、一番最初に多文化共生の地域社会づくりを掲げることとさせていただきました。

 また、国際施策を進めていくためには、県、行政だけではなく、県民や企業の皆様とともに歩んでいくことが大変重要でありますので、今回の素案では五つの基本目標に、県民、企業、団体の皆様とともに、目指すべき方向というものを実際の素案の中では挙げさせていただいております。

綱嶋委員

 前回の委員会の質疑の中で、ヘイトスピーチについて素案に入れていくとの答弁がありました。今回、素案を拝見すると、外国籍県民等が暮らしやすい環境づくりの施策に、ヘイトスピーチをはじめとする人権問題の改善に取り組むという記載がありますが、具体的な施策がなかなか見えづらいと感じています。今後、成案を作成する過程で具体的にどのように盛り込まれていくのか、お尋ねします。

国際課長

 ヘイトスピーチですが、今、御指摘ありましたように前回の委員会で御意見を頂き、人権問題等については御指摘ありましたように、基本目標1の多文化共生の地域社会づくりの中の外国籍県民等が暮らしやすい環境づくりで取組を位置付けております。今回の素案の中では、リード文の中にヘイトスピーチという文言を盛り込ませていただいて改善に取り組む姿勢を明確にし、施策の展開として箇条書きで取り組んでいく施策の項目を並べたところです。

 今後、実際の成案を作成させていただく過程において、それぞれの施策について具体的な内容を詰めた上で、より詳細に記載させていただくことを想定しております。ヘイトスピーチに関する対策にしても、現在の素案より具体的な中身が見える形で、今後、盛り込んでいくことを検討してまいります。

綱嶋委員

 それでは、本定例会の代表質問において、我が会派の長田議員から県民の海外活動について質問した際、知事は安心して海外活動にチャレンジできる環境を整えるには、行政や企業の後押しが必要であるため、こうした活動を支援することを基本目標の一つに挙げて取り組むとの答弁を頂いております。このことについて、指針の中にどのように盛り込んでいくのか、お尋ねします。

国際課長

 現行の指針に引き続き、委員会報告資料の9ページには、基本目標5に県民などの国際活動の支援、協働・連携の促進を掲げさせていただいております。県、団体、企業が連携して取り組む内容、それから、県としてこうした活動を支援する施策を中心に記載させていただいているところです。加えて、こうした活動を更に活発化させていただくためには、企業の後押しが重要となりますので、今後、成案を策定する中で、企業に対しても主体的に取り組んでいただきたい事項に対して、基本目標にそれぞれ目指す姿ということで盛り込ませていただければということで、検討してまいります。

綱嶋委員

 その企業の後押しですが、これから成案をつくる中で具体的にということですけれども、イメージとして企業の後押しというのは、どんなイメージでお考えでしょうか。

国際課長

 企業の方々に、例えば、現在、実際にこういった海外の経験をした方々の雇用をされている企業の状況を知っていただく、若しくは企業の中でも有給でそういう海外経験、例えば、JICAの海外のボランティアという形で経験していただき、それを戻って仕事に生かしていただけるという企業がいますので、そういう企業の事例等をお知らせする機会をできる限り設けられるようなところで、県も啓発に支援できればということで考えております。

綱嶋委員

 今、先進的な取組をしている企業の制度というか仕組みをできるだけ企業にお知らせして、ほかの企業でもそういった制度を取り入れて、企業の従業員、社員が海外で活動できる機会を増やしてほしいといった啓発活動をしていくということでよろしいでしょうか。

国際課長

 今後、そういう啓発できる場をできる限りつくっていきたいと考えております。

綱嶋委員

 次に、同じ代表質問において、知事から現地で活動中の青年海外協力隊の皆様から地球市民メッセンジャーとして活動レポートが送られてきていると紹介がありました。私も今回、初めて拝見して、大変貴重なレポートだと感じているところでもありますが、なかなか一般の方がアクセスしにくいと思っています。皆様に見ていただけるような工夫はしているのでしょうか。

国際課長

 世界で活躍されております青年海外協力隊の皆様は、本県の地球市民メッセンジャーとして現地からのレポートを頂いております。現地でしか見ることのできない情勢、文化等についてもレポートされている、大変貴重な体験記になっております。今、委員の御指摘もありましたように、分かりづらいところもあるのではないかということで、現時点でホームページのトップに載せさせていただいて、写真付きのバナーを貼って、御覧いただけるような形にも工夫しております。今後も、引き続き皆様の目に留まるような工夫をできる限りしていきたいと考えております。

綱嶋委員

 今、工夫されてホームページのトップに持ってきて、バナーの写真なんかも貼り付けて工夫されているということですが、そうすると今までに比べてアクセス数は、やはり実感で上がっているということでよいのでしょうか。

国際課長

 少し件数の方は統計がとれていないのですが、最初のメニューの方に大きな写真が出ていると思いますので、そこのところは検証してまいりたいと思います。

綱嶋委員

 次に、今回の素案には、新たに国際的な動きとして国連で採択されたアジェンダの紹介がされていますが、今回、これを盛り込んだ理由をお伺いします。

国際課長

 国連加盟国が全会一致で採択しました持続可能な開発のための2030アジェンダでは、あらゆる貧困に終止符を打つとか、ジェンダーの平等を達成する、それから気候変動とその影響に立ち向かう緊急対策を取るなど、様々な人権、貧困、環境問題など、地球規模で取り組むべき課題について、17個の持続可能な開発目標をSDGsと呼んでいるのですが、これを掲げて、先進国を含む全ての国が取組を進めるということとしています。この開発目標の実現に向けては、行政だけでなく、企業や県民一人一人の御認識と行動が必要となってまいりますので、今回、地球上の誰一人取り残さないというこのアジェンダの理念を国民の皆様と共有させていただくという目的で、指針に盛り込んだところです。

綱嶋委員

 このアジェンダを指針の中に盛り込んだということは、今後、県の施策に具体的に反映していくということでよろしいでしょうか。

国際課長

 このアジェンダですが、17個の開発目標と169個のターゲットが示されていますが、現在、国の方もこれを受けて、どのように取り組んでいくかということについて検討を始めたところと聞いております。今後、こうした国の動きを注視しながら、県としても必要に応じて、具体的な取組について検討してまいりたいと考えております。

綱嶋委員

 このアジェンダですが、例えば、貧困を撲滅して、持続可能な世界の実現をということですが、貧困だけを捉まえると児童の貧困問題といったことにも十分関連性が出てくると思うのです。これから国も地方もというお話ですので、今、県下で問題になっていることも含めて連携をとって、これが指針として単独で出来上がることではなく、それが常に問題が解決していかなければならないことが担当課、担当局と常に連携がとれて、それが一つの目標というか、形となるような指針であったりという形で進めていっていただきたいと思います。

 次に、基本目標3にグローバル人材などの育成の中で、県立国際言語文化アカデミアなどの研修を実施との記述があります。この言語文化アカデミアについては、その在り方についてこの委員会でも議論があるところだということは御承知のとおりだと思います。今回の指針に記述する趣旨は何なのか、確認したいと思います。

国際課長

 国際言語文化アカデミアについては、グローバルな視野を持つ人づくりを担う県の機関として、様々な研修事業を現在、実施しております。今回、指針の改定素案においては、グローバル人材などの育成を新たな基本目標に掲げる中で、こうした既存の機関を有効に活用し、事業の効果を高めていこうという趣旨で記載させていただいております。

綱嶋委員

 アカデミアについては、委員会で議論があるところであり、もう少し議論が深まった中でここに記述をしていった方がよいのではないかというところもあるのですが、その辺りのところを再度、確認させていただきたいと思います。

国際課長

 現在ある資源ということで、これをできる限り有効活用するということが行政機関の効率的な運用、活用ということにもつながりますので、現時点ということでこのように記載させていただいております。

小川委員

 現時点でということですが、これから在り方検討会を開催して行うこのアカデミアが廃止ということになったら、5年間の指針ですが、その時点で削除するのでしょうか。

県民局副局長

 まず、現時点では、アカデミアを今後どうしていくかというのは、決まっておりません。アカデミアは、現在、グローバルな人材の育成や多文化理解、多文化共生の役割を担っており、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、その役割が大きいだろうと考えております。今、廃止というお話も出ましたが、一方でアカデミアに勤務する教授陣の高齢化が進んでおります。平成32年度には2020年になりますが、これまでアカデミアとして蓄積してきたノウハウを持つ人材の大半が退職していきます。職員数も大きく減る中で、このアカデミアの機能、役割を今後、どうしていくかということは大きな課題です。そうした中で、平成29年度には2回目の機関評価を予定しておりますので、アカデミアの今後の在り方については、この結果を受けて検討してまいりたいと思います。現時点では、その機能をフルに発揮していきたいと考えております。

小川委員

 これまでの議論を無視した答弁です。国際言語文化アカデミアを認めたのは、やむない理由があって認めたわけですが、この活動については我々議会から指摘され、これはこういうことをすべきではないかと言わなければ全く能動的な活動がない組織ですので、やむなく認めている。この国際指針の中に無理やりアカデミアという名前を出す必要はさらさらない。存続を期待されるようなことになってもいけませんので、この言葉は削除すべきだと、私は強く申し上げたいと思います。

県民局副局長兼総務室長

 委員おっしゃるとおり、アカデミアの条例を認めていただいたときには、付帯意見を頂いております。それを十分承知の上で、ただオリンピック・パラリンピックを迎えるに当たり、私も視察に行きましたが、国際人材の育成、養成、通訳ボランティア等の育成、養成といったことに対して、非常にしっかりとした講習、研修も行っていると認識しておりますので、現時点では、今回の記載を生かさせていただきたいと考えております。

小川委員

 私たちは反対です。このアカデミアという団体についても、短期大学の教授陣だったのですから、能力があるのは分かります。だけど、県民のための活動という意味で、なかなか腰が重く、我々が指摘しなければ行ってこなかったという事実も踏まえて、私たちはこの存在意義について疑問を持っているので、わざわざここで記載していく必要はないと思っております。それだけは強く言っておきます。

 それから、この指針の中でアジェンダという言葉がこの国際指針の中でも大きな部分を占めているのかもしれませんが、県民にとって分かりやすい、みんなの党がアジェンダだ何だと言って潰れたわけだから、そういう分かりにくさ、変なことを連想するような書き方はやはりやめていただきたいと思うので、この部分についてもきちんと皆様の真意が県民に伝わるような書き方をするべきだと思っております。

 それから、グローバル戦略の展開ということで、昨年までは国際戦略担当局長という職名で、今回からグローバル戦略担当局長と名前が変わったのですが、日本語が英語になっただけだと言われればそうですが、どういう意義があって名前を変えたのか、説明していただけますでしょうか。

グローバル戦略担当部長

 担当局長ポストの名称変更についてですが、昨年までは拉致問題・国際戦略担当局長という職名で、今年度から拉致問題担当局長兼グローバル戦略担当局長ということで名称変更させていただいております。この趣旨ですが、国家的な問題であります拉致問題と国際協力、外国企業の誘致を推進するというグローバル戦略とでは施策の性格が非常に異なるということで、分かりやすくするためにポストを二つに分けさせていただきました。その国際戦略をグローバル戦略に変更した理由ですが、総合計画の中でもグローバル戦略という言葉を使わせていただいておりますので、県として重点的に取り組んでいるグローバル戦略を前面に打ち出したポスト名に変更させていただきました。

小川委員

 今の説明では、よく分かりません。

県民局副局長

 繰り返しになってしまって恐縮ですが、グローバル戦略担当局長は多文化共生を推進する立場です。一方で、県として拉致問題を積極的に対応するため、象徴的なポストとして拉致問題担当局長ポストということです。これまでは、肩書の始めに拉致問題が入っていることで、多文化共生事業の実施の際に民族団体等との関係を難しく示してしまう場面もあったように聞いておりますので、今回、そういった面も分かりやすくしたということがあります。

小川委員

 質問の意味を解していただけますか。兼というのは分かるので、二つに分けたという話は分かります。国際をグローバルにしたその意味はどうなのと聞いているのです。英語にしただけなのでしょうか。

県民局長

 従来の国際戦略担当局長とグローバル戦略担当局長は、仕事の内容自体に大きな変動があるわけではないのですが、県としてグローバル戦略という施策的、重点的に打ち出すという考え方の中で、グローバル戦略的なことを前面に出すような趣旨も含めて、グローバル戦略担当局長という形で置いております。

 また、同時に国際戦略という言葉については、県民局以外でもヘルスケア・ニューフロンティア推進本部の中にも置かれていたり、若干分かりにくいというか、二重になってしまっているような状況がありましたので、その辺りも整理しながらグローバル戦略を重点的に打ち出したところです。

小川委員

 国際戦略とグローバル戦略はどのように違うのか。担当局長は自分のことだからお答えにくいのかもしれないが、どう捉えているのでしょうか。

グローバル戦略担当局長

 私の理解というか、組織を決められたのは私がいないときでしたので、決められた方々からも伺っている話も総合して、私がどういう気持ちで仕事をしているのかというのも踏まえてお話ししますと、国際施策というのは、今、県民局長からお話したとおり、ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部であるとか、いろいろなところで国際と名の付くポストがあり、ある意味、我々だけが国際施策を行うのではなく、教育局、産業労働局、ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部も行う。それぞれの部局でやはり外に展開していくメニュー、事業というのがあって、それらの仕事がだんだん大きくなれば、それぞれの部局で国際の仕事をやる専任の課長なりができてくるという点で、そういうある意味縦割りというか、それぞれのところの国際展開というのが国際戦略です。

 一方で、こうなってくるとよく言われる縦割りの組織というのは非常に使い勝手が悪く、県民目線でよくないという、いろいろな御指摘を受けるということで、そこはやはりしっかりと横串を刺すというか、連携を取る意味で、全体を見渡して県としてどう進んでいくのかというのを見る立場の人間がいないといけないだろうということで、このグローバル戦略というのは単に国際課を所管する県民局の仕事だけをやるのではなく、県庁全体の国際施策を見渡すという意味で、あえて国際という名称との違いを出すという意味でグローバル戦略担当にしたのだと伺っております。

小川委員

 それなら分かったような、分からないような感じなのだけれども、そんなのどこにも書いていない。今のように何回もやり取りして、やっと分かるようなことを県民は急に書かれて分かると思いますか、分からないです。これは、県民にお示しするための指針、対外的に全国の方に発信するための指針なのだから、そういうことも含めてきちんと分かりやすく書かないといけないし、分かりやすく説明していただかなくてはならない。

 それで、横串を刺すのであれば、それぞれのセクションで行っていることを寄せ集めたのではなく、クロス・ファンクションとよく知事もおっしゃるけれども、実際にクロス・ファンクションになっているという実感を我々は持てない。そういう中で、この指針をつくることによって横串とおっしゃったけれども、そういう部分をしっかり束ねて、間違いのない国際施策を推進していくのだというところが、ここに書いていなくてはならないのです。それが書いていないし、そのように読めない。だから、そこのところをきちんと書いていただくことを要望して、関連を終わります。

綱嶋委員

 今、グローバル戦略担当局長、部長のお話が出ましたので、私から一点だけ確認させていただきます。今回の改定の中で新たに力を入れていく部分、今、小川委員からも様々なお話があったわけですが、せっかく新たな担当をグローバルという名前を付けて担当局長、部長ポストが設置されたわけですから、やはりこれを行っていくのだという、当然、思いがあっての設置だと思います。その部分をお答えいただければと思います。

グローバル戦略担当部長

 ただいま、グローバル戦略担当局長から私どもを含めたポストの話で横串を刺してというお話がありましたが、正しくそういうことだと私も認識しております。そうした意味では、今回の改定指針では目標の中にグローバル人材などの育成を新たに基本目標の一つに掲げて、取り組むこととしております。

 グローバル人材などの育成については、学校での教育のほか、海外との交流の活性化やネットワークづくり、国際理解や国際協力に対する啓発、外国人人材の活用、民間企業による海外展開支援といったことも含めて、多岐にわたる事業を総合的に進めていく必要があります。したがって、これまで以上に部局横断的な視点を持って、グローバル人材などの育成に取り組んでまいります。

綱嶋委員

 今、御説明がありましたが、様々な施策を展開していっていただかなければならないのですが、グローバル戦略を担当する局長、部長ポストをつくったわけですから、このグローバル戦略担当が特化して、先んじていろいろなことを行っていかなければ意味がないと思うのです。今までの担当課が行ったことを追従して取りまとめをするということではなく、先頭に立っていろいろなプランをつくって、今まで行ってきた専門部署に対して声を掛けて、いろいろ知恵を絞ってもらう形でなければ、せっかくつくった意味がないと思うのです。そういったことを踏まえてしっかりとリーダーシップをとって、施策の展開をしていただきたいと思います。

 国際指針の中で気になっているのが、基本目標5で県民などの国際活動の支援、協働・連携の促進というところで、基地対策の推進が入っているのです。これが悪いということではないのですが、少し違和感を感じているのです。ここに基地対策が入っていることの意義、お考えをお聞きします。

国際課長

 指針の冒頭に書いているのですが、県の国際施策について全てを網羅する。それを体系付けるというのがこの指針の趣旨になっております。基地対策については、海外との関係がある事業になっております。そういう意味では、積極的に進めるという話もあるかもしれませんが、良きにつけ、悪しきにつけ、基地の関係の事業により行わなければいけない、若しくは解決しなければいけないということで国際的な問題もありますし、対応しなければいけないところもあるということで、こちらに掲載させていただいているということです。

綱嶋委員

 確かに、国際問題といえば国際問題ですが、ここの基地対策のところまでにくる様々な目標や項目を見ていくと、例えば、文化面であったり、人材の育成があったり、国際協力であったり、非常に行っていくことが、解決するというイメージよりもつくり上げていくというイメージの方が、私はすごく強いのです。その中で、基地対策というのは神奈川県にとって、私は綾瀬市ですから基地問題というのは、行政にとってマイナス要素が強い。だから、解決すればプラスに転じるということですが、これを国際施策推進指針の中で展開していく、問題を解決していくというところが、基地問題と合致しているのかどうかも、基地問題は市会議員のときからずっと対応してきたので、そういうイメージがあるからこそ、なおさらここに記載されていることに対して違和感を感じています。そのことは、お伝えさせていただきます。

 次に、今後のスケジュールですが、パブコメを実施することで、是非、多くの意見を取り入れてもらいたいと思っています。当然、外国籍の方からも意見を頂く必要があると思いますが、意見募集については多言語化して実施するのか、確認します。

国際課長

 意見募集の際には、多くの外国籍の方からの御意見も頂きたいということで、現在、10箇国語に翻訳したもののダイジェスト版を作成させていただく予定です。英語、中国語、韓国語、朝鮮語、スペイン語、ポルトガル語、カンボジア語、ラオス語、タガログ語、タイ語、ベトナム語ということで、10箇国語をつくらせていただく予定です。

綱嶋委員

 最後に、今回の指針を改定して、指針に沿って様々な施策を展開していくわけですが、今後、どのような戦略で県の国際展開を引っ張っていくのか、改めてグローバル戦略担当局長にお伺いします。

グローバル戦略担当局長

 先ほどとの重複もあると思いますが、経済・社会のグローバル化が進展する中で、いろいろな分野で県庁が抱える課題です。例えば、県内企業が海外に展開していくという方向でのグローバル化がある。また、留学生、労働者の方も含めて外国籍県民の方が数的にも増えており、多国籍化も進み、ベトナムの方やネパールの方が特に全国的に増えていますが、多くの方が入ってくる方向にあります。それから、オリンピック・パラリンピックやラグビーワールドカップを持ち出すまでもなく、観光客という形で入ってきている方もいるということで、インバウンド、アウトバウンドも含めて、内なる国際化、多文化共生も含めて、いろいろな分野がどんどんグローバル化していくという状況にあるわけです。

 こういった中で、グローバル化の自治体外交の最先端を走ってきた神奈川県としては、こういった強みを生かして、神奈川県を世界にアピールしていくことが非常に重要であり、先ほども申し上げましたとおり、委員からも先導するというお話もありましたが、トップに立つのは知事ですので、私がトップに立つわけにはいきませんが、ワンストップでどんなことでも意見を伺い、しっかりと私の方で県庁内を総合調整してリードしていくという意気込みで進めていきたいと思っております。いろいろな国際関係の部局がありますので、それぞれ縦割りで進めていくのではなく、点が線になり、線が面となる形で複合的に展開できる、全体としてのグローバル施策、国際施策が神奈川県として有効、効果的に展開できるといった方向で進めていきたいと思います。

綱嶋委員

 本当に心強いお言葉を頂きましたので、気持ちは知事になったつもりでしっかりと引っ張っていただきたいと思います。

 それでは、要望させていただきます。パブリック・コメントを通じて、県民の方々の意見を頂きながら改定を行っていくということでありますが、県民の国際協力活動を後押しする観点からも、より具体的な取組が推進されるような検討を進めていただきたいということを要望いたします。

 次に、伝統芸能の振興についてお伺いします。平成28年9月19日に小田原市でカナガワ リ・古典プロジェクトが開催され、あいにくの雨模様でありましたが、地域に受け継がれている民俗芸能や人間国宝による狂言など、訪れた多くの観覧者を魅了したと伺っております。このように、県内各地に根付いている伝統芸能は地域で愛され、何世代にも渡って地道に受け継がれてきたものであり、県の文化施策であるマグカルはそうした活動こそ大切にし、支援していくことが重要だと考えています。支援に当たっては、カナガワ リ・古典のように発表の場を提供するということはもとより、多くの方々に地域の伝統芸能を知っていただくために、効果的な広報やアピールをすることが重要であると考えています。こうした点から、伝統芸能の振興についてお伺いします。

 まず、先日開催されたカナガワ リ・古典について確認したいと思いますが、小田原城址公園で地域の民俗芸能、能や狂言をするということでありましたが、どのような内容であったのか、お尋ねします。

文化課長

 カナガワ リ・古典、県にゆかりのある伝統文化を新しい発想で活用して、現代に生きる文化芸術として再生して発信するという取組ですが、今年で4回目の開催となります。今年度、小田原市の開催は昼と夜の二部の構成として、第一部は小田原城址公園の本丸広場の特設ステージで、小田原はや子をはじめとします地元ゆかりの民俗芸能団体や落語の講演などを行いました。第二部は、雨天のために小田原市の文化会館に会場を移しましたが、古典と現代の融合として16世紀まで遡る、小田原演舞の公開、尺八、フリージャズとの演奏など、本格的な伝統芸能を鑑賞していただけるよう、小田原市ゆかりの演目で、能や人間国宝による狂言の講演を行いました。

 なお、当日はディスクジョッキーとして有名なロバート・ハリスに司会をお願いして、英語を交えた軽妙な語りとして誰でも気軽に講演を楽しんでいただける工夫をしたところであります。

綱嶋委員

 これは、小田原市にゆかりがあるということですが、小田原市でカナガワ リ・古典を開催することによって、地域のゆかりのある人たちを中心に小田原市というブランドでしっかりと固めて行われたのでしょうか。

文化課長

 小田原市にゆかりのあるもので固めて実施しました。

綱嶋委員

 小田原市開催に当たって、小田原市ゆかりのものでしっかりと構成されたということですが、例えば、小田原市や小田原市の伝統文化を引き継がれている団体等との打合せ、コンタクトというのは、どんな感じだったのでしょうか。

文化課長

 実際は、FMおだわらに委託をして、そこを通してですが、宝生流という小田原市にゆかりのある団体等ですが、足しげく連携を密にしながら、調整を固めました。

綱嶋委員

 今、FMおだわらに頼んでお願いしたということですが、伝統芸能というのは、流派が幾つかあるような気がします。例えば、能であったり、狂言であったり、そういう伝統芸能の中にも細かい流派、団体があると思うのですが、委託をされたということですから、その辺りの調整というのはうまくできたのでしょうか。

県民局参事監(マグカル担当)

 実は、私の方が宝生流のお家元に伺い、調整させていただきました。それで、なぜ宝生流にお願いしたかというと、曽我物語をテーマにしました夜討曽我をやりたかったということで、小田原城の薪能は今回が初めてではなく、一度開かれていたものが、小田原市の方で中止されてしまったこともありました。そのときには、観世流が主体になっていたのですが、こういったこともありましたので、その当時なされていた観世流の方たちにもお話をした上で、今回は宝生流ということで調整させていただきました。

綱嶋委員

 次に、伝統芸能はふだんなかなか目に触れる機会のないものであり、カナガワ リ・古典のように、複数の伝統芸能を現代のステージで気軽に楽しめるような機会は大変重要だと思います。今後、カナガワ リ・古典はどのように展開していくのか、お尋ねします。

文化課長

 カナガワ リ・古典、これまで横浜市の紅葉ヶ丘、江の島、大山といった県内有数の観光地を舞台にして行ってまいりました。こうした新しい発想を取り入れたカナガワ リ・古典、国の文化芸術関係団体の定期雑誌にも取り上げられたりと、先進事例として紹介されるほど一定の御理解を頂いておりますので、伝統芸能をより多くの方に知っていただけるために、県として力を入れているところであり、来年度以降の実施については、まだ終わったばかりなので、現在、検討中ですが、例えば、県内で新たな観光の核づくりに取組を進めている大磯町、城ヶ島、それから何よりもカナガワ リ・古典の開催に前向きな市町村、地元の御意向を、委員から御指摘のありました伝統芸能団体、教育も含みながら進めていきたいと考えております。

綱嶋委員

 今、カナガワ リ・古典を行いたいという地域、市町村というお話がありましたが、市町村が単独で実施したいと思っても、単独でできる市町村と、単独でできない市町村というのがあると思うのです。そういったところで、県がある程度担うことが県内の文化として、しっかりと担っていくということが大切ではないかと思うのですが、カナガワ リ・古典では年々どの程度の経費で実施されて、国の補助金等はどのような対象になっているのか、お伺いします。

文化課長

 カナガワ リ・古典ですが、毎年度約2,000万円程度の事業費で実施しており、その大半は文化庁の補助金、文化振興費補助金を活用して賄っているところであります。

 ただ、文化庁の補助金ですが、補助対象が非常に限定されており、カナガワ リ・古典で言いますと伝統芸能関係団体の出演料のようなものは対象となるのですが、カナガワ リ・古典の特徴として我々が重視しております現代文化芸術の部分、例えば、コンテンポラリーダンスの振り付けですとか、現代音楽にアレンジするといった部分は国庫の対象外となっており、我々の方ではそういった工夫によって伝統芸能に触れる機会の少ない方々にもよく知っていただきたいという思いから、県費を充てて行っております。今年度の予算ベースで申しますと、約2,400万円の総事業費に対し、県費は約500万円となっております。

綱嶋委員

 先ほど、我が地域でカナガワ リ・古典を実施してほしいというお話がありましたが、現在、そういった意思、意向を示している市町村というのはあるのでしょうか。

文化課長

 具体的な話としては、残念ながら出ていません。行いたいという関心を示しているところはありますが、具体的に地元を取りまとめてこうしていきたいというところまでは、これから努力していきたいと考えております。

綱嶋委員

 それでは、カナガワ リ・古典にかかわらず、伝統芸能というのは本当に地域の宝であると思っています。あらゆる方法で支援していく必要があると思います。カナガワ リ・古典のほかに、県はどのように伝統芸能に対する支援を行っていくのか、お尋ねします。

文化課長

 伝統芸能は、地域の方々に愛されて大切に受け継がれてきたものですので、しっかりと保存して次世代に継承していくために、様々な支援を行っております。

 まず、伝統芸能を発表する場の提供としては、例えば、県内の地芝居を上演するためのかながわ地芝居フェスティバルですとか、県内各地の民俗芸能を一堂に集めて、かながわ民俗芸能祭の開催ですとか、それから伝統芸能に親しんでいただく機会の提供としては、歌舞伎鑑賞教室、人形浄瑠璃、文楽も都内で開催したり、次世代を担っていただく子供、青少年に対してはワークショップ、日本舞踊、人形芝居、能楽などのワークショップを開催することによって、幅広く支援を行っております。

 今年度については、新たな切り口として、青少年センターで夏の間に複数の青少年センターで行われる文化事業をサマー・マグカル・フェスタ2016と称して、パッケージで広報するということを行いました。一括で広報を行ったところ、江戸糸あやつり人形という主催した民間団体ですが、こういった県の広報は大変有り難いという声も頂いたところで、今後、引き続き様々な取組を通して、県の伝統芸能の活動支援を行っていきたいと考えております。

綱嶋委員

 先ほど、カナガワ リ・古典のステージの話、予算の話をさせていただきましたが、例えば、機会、イベントを設けて、そこに来ていただいて発表してもらうという形ではなく、各地域の伝統芸能に対して、補助的な支援というのはどのくらいの予算で行われているのでしょうか。例えば、この団体に幾らとか、細かい数字はなかなか難しいかと思いますが、運営費的な補助というのはどの程度行われているのでしょうか。

文化課長

 場の提供ということで様々な場を提供しましたが、文化活動を行う団体に対して補助を行っていますかということですが、運営費というのではなく、事業の部分については、伝統芸能に限らず、例えば、子供の文化、いろいろな企画も全部含めて、文化活動団体補助金と称して800万円の補助金を設け、それを申請に応じて採択すれば、最大100万円の中で補助しているところであります。

綱嶋委員

 補助金が大枠で予算800万円ということですが、余り言いたくないけれども、ミュージカルで数千万円というところで、伝統芸能に対する運営、伝承という、本来そちらの方をしっかりと行っていかなければならないと我が会派もお願いをずっとしておりますし、予算取りも、しっかりと考えていただければと思います。

 次に、伝統芸能を多くの方々に知っていただき、見ていただくためには、様々な機会を捉えて行動的に広報を行う必要があると思います。県は、文化芸術専門のホームページ、マグカル・ドット・ネットで様々な発信を行っており、トップページからは県内各地で行われている地域のイベント情報が閲覧できます。また、特集記事等も複数掲載されるなど、誰でも楽しめる内容だと思いますが、実際に見てもらわなければ意味がないと思っています。どれだけの人が実際に閲覧しているのか、お伺いします。

文化課長

 閲覧したユーザーの月ごとの平均ユーザー数で見ますと、平成25年度に開設し、平成25年度の履歴が月平均約7,300人、平成26年度が約1万3,000人、平成27年度は約1万4,000人という増加傾向にあると考えております。

綱嶋委員

 それでは、閲覧者増加のためにどのような工夫をしているのか、お尋ねします。

文化課長

 閲覧者を増加させるためには、日々サイトを気軽に御覧いただけるように、見やすさ、検索しやすさ、おもしろさという認識をして工夫することが必要なわけです。サイトのトップページを一目で全体の構成が分かるようにシンプルなものにして、イベント情報、特集記事など、常に一押しの情報が分かりやすくするようにしたり、過去に検索した記事がその関連の記事を検索するときに表示できるようにするとか、スマホの利用者が大半を占めていますので、そういった利用者を十分意識しての使いやすさを心掛けております。

 今年度は、より多くの方々に関心を持っていただけますように、観光情報との連携を密にして、例えば、花火大会、夏祭りといった注目度の高いイベントを定期的に掲載するようにして、新しい閲覧者の増加につなげています。利用者数が多い関係、先月の方からのアクセスが増えており、タイムリーでより魅力的な方向にいくように心掛けているところであります。

綱嶋委員

 私も少し見させていただいたのですが、正直申し上げて、音楽、コンサート等のイベントと比較し、地域の伝統芸能の情報量が極めて少ないのではないかといった印象を持ったのですが、大まかで構いませんので全体の情報量と比較して、伝統芸能の情報はどの程度なのか、お尋ねします。

文化課長

 ドット・ネットの記事は日々更新ということで、ここでは大型の特集記事などで比較をさせていただきますと、現在、掲載しているのは212件ありますが、伝統芸能関係は9件であります。その9件は、能、狂言、落語などで、割合としては少し低いです。個別のイベントについては、文化ホールにおける落語など、約100件の掲載となっております。まだ伝統芸能の記載、記事の掲載は考えておりますので、今後、オリンピック・パラリンピックやラグビーも受けて、取組を推進していく中で市町村と連携し、いろいろ地域の伝統芸能というのを掘り起こしてドット・ネットに掲載するように、連携を深めて発信していきたいと考えております。

綱嶋委員

 今、市町村と連携してという御答弁がありました。本当に伝統芸能の細かい情報を持っているのは、市町村が一番身近で情報を持っていると思うのです。落語、能、狂言というのは、本当に皆様がよく御存じの伝統芸能であって、もっと地域で昔から根付いている舞踊だとか、そういう芸能というのがたくさんあると思う。そういったものを、どんどん市町村と連携しながら紹介していただくことが本当に大事だと思うのです。そして、県内外にしっかりと認知していっていただくということを努めていただきたいと思うのですが、こうした地域の伝統芸能をもっと知っていただくために、県としてどのような発信をしていくつもりなのか、お尋ねします。

文化課長

 おっしゃっていただいたとおり、伝統芸能は大切なもので後継者の確保の難しさもありますし、ものによってはその存続が危ぶまれているものもありますので、確実に掘り起こして次の世代に引き継ぎ、いろいろな人に見てもらうということが重要なわけですが、これまで発表の場の提供、広報面での協力といったものを行ってまいりました。それは、伝統芸能団体の意向などを踏まえて支援してきたのですが、今後はこういった取組に加えて、観光セクションなどとも連携し、マグカル・ドット・ネットも活用して、地域の伝統芸能を掘り起こして、それをきめ細かく紹介し、それによって見た人がその地域を訪れて、この伝統芸能の行事を見ることにより、その地域の魅力を知って、また来てもらえるといった地域ありのままの魅力を、観光施策と連携して取り組みたいと考えております。

綱嶋委員

 それでは、要望させていただきます。東京2020オリンピック・パラリンピックやラグビーワールドカップ2019の際、外国人を引き付けることができるのは、県内各地で行われている伝統芸能の数々だったと思います。外国人が本当に見たいものというのは、異文化と言ったら少し語弊があるかもしれませんが、自分たちと違う文化、格好、衣装一つにしても、我々が海外へ出て、こんな衣装、踊りがあるのだというところにすごく興味があったり、感動したりすると思うのです。確かに、知事が提唱しているミュージカルというのが、決して否定をするわけではありませんが、やはりオリンピック・パラリンピックという外国人だけではないですが、せっかく来ていただく外国の方々が感動するには、私はミュージカルではなくて、伝統芸能をしっかりとアピールしていくことが大切だと思うのです。それが後々、しっかりと我々、後世にも伝統を引き継がせていく大きな役割を果たしていくのだと思います。

 ですから、本当にこれから伝統文化を発信する取組や、今後も地域の資源を活用し、大いに県も中心となって、地域の伝統文化を磨き上げていただきたいと思いますし、文化芸能の魅力で引き付けるマグカルの取組として、まずは日本の伝統芸能振興をしっかりと進めていただくことを要望し、私の質問を終わらせていただきます。

小川委員

 最後に1問だけ質問させていただきますが、ボランタリー団体と県との協働の推進に関する条例及びかながわボランタリー活動推進基金21条例の見直しについてです。第3回県議会定例会11月に条例改正案の提案ということですので、その前段階で伺うわけですが、二つを改正するということで、このボランタリー団体の中に一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人及び公益財団法人を入れていくという考え方については、どこからの発想でこういうことを提案するようになったのでしょうか。

NPO協働推進課長

 今回の条例改正は、対象を拡大するという趣旨ですが、ボランタリー団体等と県との協働に関する条例は、平成22年度に制定されて5年がたちましたので、県の条例の見直し要綱に従って、昨年度に見直しを行いました。見直しに当たりましては、県とボランタリー団体や学識者の方、あるいは市町村の方などによる多様な主体による協議の場として、かながわ協働推進協議会を設けております。5年たったので見直しをしておりますが、対象だけではなく、条例自体の必要性など情勢も変わったりしていますので、いろいろな観点から見直しをしていただきました。その中での御意見としては、ボランタリー団体と県との協働というのは、平成22年度の条例制定以降、これからももっと重要になるわけで、この条例はとても意味のあるものだと御意見を頂いています。

 また、今はボランタリー団体等は、ボランタリー活動を行うNPO法人、任意団体、個人という規定を条例上はしておりますが、平成20年の公益法人制度改革や平成23年の東日本大震災、この前の熊本地震もそうですが、制度改正の後、一般社団法人や一般財団法人、あるいは公益の社団、財団という法人でも、いわゆるボランタリー活動、NPOと同じような活動をしている状況に変わってきている。そういうことであれば、本県がボランタリー団体等と規定しているのは、市民が自発的に不特定多数の利益の増進に資する、いわゆる非営利活動ですが、ボランタリー活動を行うのだという気持ちで法人格をつくるとしたときに、以前はNPO法人しか選択肢がなかったのですが、現在、公益法人制度改革以降、東日本大震災等を経て一般社団法人を選ぶ、逆にNPO法人の場合は認証までに4箇月ほどかかりますが、一般社団法人等の場合には、定款を公証人に認証していただいて登記をすれば活動がすぐにできるという意味ではメリットがあるということで、こちらを選ぶボランタリー団体等も実際にあります。

 そこで、協働推進条例やかながわボランタリー活動推進基金21条例というのは、ボランタリー活動を行う団体を支援していくという目的の条例ですので、少し制度等が変わったことによって、対象の間口を広げるべきではないかという御意見を頂いているところです。それらを踏まえて、県としてもやはり、条例の趣旨、目的に合わせても、制度改革後、対象を拡大する必要があるのではないかということで、第1回常任委員会にも報告させていただき、次回、条例改正を予定しておりますので、今回、御報告させていただきました。

小川委員

 今、おっしゃった一般社団法人が、NPO法人を作るよりも簡単だからというのは、それは私も様々な地域、団体から聞いています。そして、協働推進条例の内容に沿うようなことを、実際に公益法人を現在行っているような場合もあるので、協働推進条例については公益法人改革の中で、一般社団法人、一般財団法人を対象の中に加えていく可能性というのは、あり得ると思っています。

 しかし、かながわボランタリー活動推進基金21条例の方まで、ボランタリー団体の中に公益法人まで入れていく、一般財団法人まで入れていく、一緒くたに協働推進条例と同じように考えて、こちらのかながわボランタリー活動推進基金21条例についても変えていくということに関しては、どうなのだろうと疑問を持っています。一応確認しますが、一般財団法人というのはどういう要件があるか御存じでしょうか。

NPO協働推進課長

 一般財団法人は、300万円以上の基本財産を持っているものであります。

小川委員

 公益法人に関しては、公益法人改革によって600以上あった法人が減って、県内に200幾つかになったというのは承知していますが、公益法人についてはどのようになっていますでしょうか。

くらし県民部長

 神奈川県が監督官庁で認可しております公益社団法人については、全体で130件と聞いております。また、県が所管しております公益財団法人は、全体で161件と承知しております。

小川委員

 件数だけを聞いているのではなく、公益法人というのはどういうものだと把握していますかと伺ったのです。

くらし県民部長

 公益法人の中でも、ボランタリー活動に取り組んでいる団体もあると承知しております。

小川委員

 そういう誘導的な答弁をされても困るのですが、公益社団法人、公益財団法人は、非常に厳しい審査を経て、毎年、財務諸表などを出して、51%以上の公益事業を行っていないと公益法人にはならない。そういう意味において、ボランタリー基金でお金をもらってしまったら、公益法人としての認定がされないというようなこともあるし、公益法人として運営を続けていくためには、かなりのお金がかかるわけです。公認会計士を依頼し、弁護士にも相談し、組織的にもしっかりしていないと公益法人というのはなかなか認められない。個人の公益のために資するということで、個人的なものを公益法人として申請しているところもあるとは聞いていますが、やはり運営していくにはかなりのお金が必要だという認識が基本的にはあるわけです。

 そういった中で、これまでボランタリー基金はどういう目的でこの基金条例によって支援をしてきたのか確認したいと思いますので、NPO協働推進課長、お願いします。

NPO協働推進課長

 かながわボランタリー活動推進基金21ですが、県民ニーズに対して様々なボランタリー団体が、県の施策とは別に地域で活動していただいたという平成13年当時の現状があります。県では、ボランタリー団体の活動はやはりとても重要であり、これから先、将来にわたっても重要であるとの認識に立ってこのかながわボランタリー活動推進基金21を設置し、そうしたボランタリー団体を支援するということで、設置しました。

小川委員

 NPOも現在だって認定を受けて、寄付を受けたら控除ができるというような、今回も議案として提案されているけれども、そういう団体だってなかなか寄付の醸成ができていなくて、寄付を頂けないというのが現状です。それで、ボランタリー基金しか、NPO、ボランタリー活動をしている方々にとってすがる支援がないという状況の中から、岡崎知事の先見性があってこの基金をつくって、今、県の施策になっているようなすばらしい先見的な事業が生まれてきたわけです。現在だって、支援事業としてNPOがきちんと活動できるような支援もこの基金で行っているわけです。

 そうなってくると、基金の対象に公益財団法人、公益社団法人をもともと入れること自体が、このボランタリー基金の本当の目的、在り方、役割を汚すものになると私は思っています。もともと、すばらしい概念で始まったボランタリー基金ですから、乱暴に協働推進条例とかながわボランタリー活動推進基金21条例を一緒に変えてしまえばよいという検討過程に対して、私は非常に疑問を持っています。

 だから、このまま平成28年11月に出されても、私たちは賛成できません。この公益法人は入ってよいのか、公益社団法人、公益財団法人をどうするのか、一般財団法人はどうするのでしょうか。一般社団法人についてはあり得るので、私は理解します。ボランタリー団体と同じようなことを行っているから理解しますが、ほかの団体について一緒くたに議論することは非常に危険です。ボランタリー基金の本当の目的を見失う可能性があると思っております。そこのところは、きちんと検討、検証して、最終日までにお答えを頂きたいと要望して、質問を終わります。

くらし県民部長

 本日の委員会でのやり取り、また、委員の御意見等を踏まえて、御懸念されているような状況とならないためにはどういった対応が適切か、課題を整理し、更に検討、調整を重ね、当局の対応について改めて平成28年10月11日の当常任委員会において答弁させていただきます。

米村委員

 まず最初に、子どもの貧困対策の充実についてお伺いします。子供の貧困については、本県における最も重要な課題の一つと認識しており、本定例会の一般質問においても松崎委員から質問させていただきました。

 私たちは、平成28年8月に会派の部会の方で、この問題に積極的に取り組んでいる福岡県へ行き、様々な相談に対してワンストップで対応する子ども支援オフィスの様子を視察してまいりました。そこでは、支援員が子供の学習支援や保護者への就労あっせん、各種手当、給付金の支給などを実施する関係機関と連絡調整して、それらの支援を受けられるようにするとともに、支援が必要だと判断した子供、家庭には継続的にフォローアップをしております。

 また、なぜ子供がそういった子供の貧困状態に陥ってしまったのか、目の前の課題に対処するだけではなく、原因追及を行い、貧困からの脱却に向けた支援をアウトリーチで行っておりました。子供の貧困は、子供の成長に様々な面で影響を与えるものであり、県としても子供たちが健やかに成長できるよう、こうした取組を積極的に行っていくべきだと感じました。そこで、伺っていきたいと思います。

 まず、福岡県は県自ら大きく踏み込んで、子ども支援オフィスというものに取り組みました。しかしながら、本県においてはその取組も進んでおりませんし、最初からNPOであったり、市町村への連携をとろうと考えております。やはり、県としての姿勢がまだまだ弱いように感じております。その点をどのように捉えているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 子供の貧困については、様々な要因があります。私どもは、子供の貧困対策を進めるためには、様々な関係機関と連携し、多角的な視点で行っていくことが重要と考えております。子供の貧困対策を推進するために、もちろん市町村も大事になります。また、市町村とだけではなく、NPOや企業などとの支援の輪を広げていくことも不可欠と考えております。このため、昨年に開催されましたかながわハイスクール議会から提言を頂きましたかながわ子どもの貧困対策会議を平成28年5月に開催し、NPOや神奈川労働局などにも参加していただきました。

 また、子ども・子育て支援推進協議会といった場を使って、参加している様々な団体に対して県の取組について伝えるとともに、今後の協力を依頼していくところです。より多くの関係機関の理解が必要になりますので、福岡県の取組も参考に、一層の連携に取り組んでまいりたいと思っているところです。

米村委員

 やはり、県として自ら行ってほしい、その姿勢を見せてほしいという質問でありました。確かに、全域を県の取組だけで進めることというのは難しい面もあります。そういう意味では、県が対策を行って、そこから少しあぶれてしまうといったところを、NPOや市町村だったりというところとの連携・協力が必要になってくると思います。この中で、県域全体として子供の貧困に関わる市町村やNPOだったりというところを、もっとレベルアップをさせていかないといけないと考えております。県としては、そこのレベルアップ、団体等のレベルアップをどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 先ほども申しましたとおり、子供の貧困対策を進めるためには、他の市町村の位置付けというのが大きいと私も考えております。市町村においては、まだ子供の貧困対策についての認識が高くないところがあるのも事実です。このため、市町村に対して、まずは窓口がないので窓口をつくってほしいと働き掛けているところです。また、昨年に引き続き、私ども市町村連絡会議というのを設けております。こういった場を今年度も開催して、その中で取組を進めている市町村の好事例等を紹介する場を設けて、そういう形の中でレベルアップを図っていきたいと考えているところです。

米村委員

 そういった団体の市町村であったり、レベルアップというところで、市町村に窓口をつくってくださいということを求めて、伺いました。そういった中でも、今回、一般質問の中では、そういう組織というものも必要ですが、そこで働いていく、そこで勤める人材の幅であったり、人材の育成の取組も重要であると申し上げました。そこの育成に関してはどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 例えば、市町村においても、子供の貧困に対しては教育、福祉、保健など様々な職種が関わります。また、私ども児童相談所の方のケースワーカーも、こうした貧困の状態である子供たちの支援については、様々な事例を通して多くのノウハウを持っているところです。児童相談所のケースワーカーについては、市町村の教育ですとか、先ほどの福祉、保健のスタッフが事例を通した関わりがあります。また、そういった方々への研修の場もありますので、そういったものを通してスタッフのレベルアップを図っていきたいと考えております。

松崎委員

 知事がおっしゃっているのは、実際に困っている方々のところへどのように支援の手を届くようにするかという観点で、御答弁があったわけです。私もそこは全く同じ思いであり、これまで本県が取り組んできたことを否定するつもりは全くないのですが、ただ、いろいろなものを設けて、メディアを含めて広く世に訴える、知らせるというところにこの力点を置いた今までの取組から、やはり実際に、個別に困っている方々に届く支援を行うというところへ大きく切り替える、踏み出していく必要があると思います。

 そういう点で、一般質問ではありますが、我々部会で取りまとめ、政調を含めていろいろ検討してきた中での質問を行わせていただいているわけですので、知事からも実際にピンポイントで届けるのに近づくためにどうしたらよいだろうかという観点の御答弁があったと受け止めているので、非常にそういった意味ではある種のターニングポイントといいますか、新しいステップへ踏み出す大きな意義があったと受け止めています。だからこそ、最初に福岡県の取組を取り上げさせていただいております。なぜ福岡県かといいますと、福岡県の場合には県自身が個別に支援の手を届けている。しかも、そこはフードバンクも一元化して行っている。そんなことを急に今年の4月から始めたわけではなく、これまでも過去にひとり親家庭の支援であるとか、様々な困り事の気軽な相談を受けていた経験の蓄積があって、それを土台とする形で、1箇所に10名もの支援員がいる子ども支援オフィスを県所管域に4箇所設置しておるわけであります。実際に我々が伺ったときにも、そのうち7名の方はアウトリーチで出かけておられるという状況で、一方でフードバンク用のお米などいろいろな食べ物も豊富に、ふんだんに用意されているという実態があったわけです。

 少しお聞きしたいのですが、ピンポイントで個別に支援を届けていくという際に、今、県としてどういう状況にあるか教えてほしいのですが、支援の対象となる子供が一体どんな人で、何人で、どこに住んでいて、どういう状況にあるのかということを知らないことには、個別の支援は成り立たないわけですが、県としてはどういう状況であるのか把握されているのでしょうか。

子ども家庭課長

 私どもは、子供の貧困に置かれている状態がひとり親家庭において5割以上ということもありましたので、それで昨年アンケートをとって、子供たちの状況を把握しようとしたところです。それには、先ほどお伝えしましたように市町村の協力が不可欠で、市町村からのデータがしっかり集まれば、そこで市町村ごとの状況が分かります。どういう子供が、どういう状態に置かれているのか分かるということで協力を求めましたが、残念ながら市町村の方の協力もいまひとついただけなかったので、そこまではいかなかったという状況があります。

 ただ、県としての全体の状況は、先ほどのアンケート調査の中で見えてきたので、こういった方々に対して、今、必要な支援をしていかなければいけないと思います。その中で、今委員がおっしゃいましたひとり親の家庭で困っているところがあると聞こえてきていますので、それに対して支援していかなければいけないと考えているところです。

松崎委員

 つまり、個別にどなたかということまでは把握していないということでしょうか。

子ども家庭課長

 恐らく、各関係機関、個別の支援の中ではあるかもしれませんが、全体の中では把握できていない状況です。

松崎委員

 やはりピンポイントで個別に、実際に困っている人に届けるということが、私は必要だし、それが大前提だと思っており、知事の方からは把握しにくいから相談窓口を充実させていくというお言葉もあったわけですが、本来で言えば逆です。相談窓口があって、そこにいろいろな相談があって、この方々はこういう状況ではないかと思われるから、支援へ踏み出すというのが本来だと思います。把握しにくいから相談窓口を充実させるというのは、話が反対かと思います。でも、それが実態だということを明らかになさったということは、私は大変前進だと思っております。

 逆に言いますと、どのように支援するのかということを実際に行うには、相談窓口をどのように充実するのかということが大事になりますから、本当にそれで把握できるのでしょうか。

子ども家庭課長

 相談窓口を充実することも一つの手段だと思っています。ただ、それだけでもいかないと思っていますので、先ほどの支援に関わるスタッフからも声を聞いたり、その他のアンケート調査を行うなど、そういった中で聞いていくべきだと思っております。

松崎委員

 もう一つ、ポータルサイトを開設するというお話もありました。近々と賜ったように思います。これをもう少し具体的に聞かせていただきたいのですが、どんな構想を持っておられるのでしょうか。

子ども家庭課長

 ポータルサイトについては、昨年のアンケート調査の中で、なかなか支援情報を入手できないという声を頂きました。それから、ひとり親同士というのは、そういった状況、意見交換をしにくいということもあります。そういったことを今後、ポータルサイトの中で解決できるということで、今年度の開設を目指して準備を進めているところです。

松崎委員

 その達成目標は何でしょうか。

子ども家庭課長

 先ほど申し上げましたように、なかなか必要な支援が必要な方に届いていないというところがありました。そこは、やはり届けるようにするための一助とするために、ポータルサイトはあると考えております。

松崎委員

 やはり、一刻の猶予も許されないという切迫感の問題だと思うのです。実際に困っている子供がいて、あと3年くらいは頑張れるだろうというのはないわけです。本当に困っている状況にある子供が、選択肢がなくなってくるということは容易に想像できるところであり、一刻の猶予も許されないと私は思っております。そこからすると今の取組というのが、市町村、NPOと大変大事だと思います。人材ももっと幅を広げて育てていくことも大事だと思いますが、そこが完成することを待っている間に、実際に困っている子供たちが深刻な状況に陥るのではないかと懸念を持つわけです。だから、我々も深刻だということを踏まえて、質問させていただいております。

 体制や仕組みをどうしていくのか、あるいは対象について、まだ、これはいずれもはっきりとしないわけであります。理念、考え方については、輪郭は分かるのですが、何を柱にしてどう展開していくのかというところになると、いまひとつ伝わってこないのです。だから、そこに実際に困っている子供たちがいるという切迫感を持って取り組んでいただきたいと強く思うわけであります。このことを申し上げて、質疑者に戻します。

米村委員

 先ほどの松崎委員の話もあるのですが、支援を必要としている子供たちが、今、目の前にいるわけです。早く取り組んでいただきたいという思いがあります。その中で、今年、全庁一丸となって子ども・青少年みらい本部というものが立ち上がりました。今、子ども・青少年みらい本部がやらなければいけないこと、意気込みみたいなところになるかと思うのですが、そこはどのように捉えているのか、お伺いします。

次世代育成部長

 今、お話にありました県の中で部局横断的に子供や青少年に関する施策を進めていくための体制として、本年5月に子ども・青少年みらい本部を立ち上げました。本部自体は部局長が構成員となっておりますが、その下に子供の貧困対策推進部会という課長レベルの会議を設けて、部会に各部局が連携して、県として何を取り組むべきかというのを話し合っております。1回目の会議を子ども・青少年みらい本部を立ち上げた翌月の6月に開催しており、そこの中では市町村と同じように、県の職員としても子供の貧困がどういう状態かということをまだよく知らない点や、絶対的貧困と相対的貧困の違いも職員としてよく分からないといったことがありましたので、1回目の会議ではそういう共通認識を持つといったことを私どもの方からお話させていただきました。その上で、貧困に対してどのような支援ができるかについて、各部局からアイデアを募っています。それは部局の立場を背負わない形、委員が自由な発想でアイデアを持ち寄る形で、今、アイデアを募っているところです。幾つか出てきた中から、具体に施策化をしていこうと検討しています。

 施策化をしていく中では、子供の貧困家庭、あるいはその保護者、子供たちが何を求めているか、支援に直接応えるような施策を優先して行っていくべきだろうと思っています。そこで、先ほど話にあったひとり親家庭に対するアンケートで一番多かったものとして、例えば、市町村の窓口に相談に行きたいのですが、平日の昼間しかやっていないので、仕事を休まないと行けないといった声もありましたし、自分が仕事に行っている間に子供たちが非行に走ってしまうのではないか、居場所づくりを一緒に考えてもらえないかという話もありましたし、住居の問題、就労支援の問題、様々な御意見がありましたので、何ができるかを考えているところです。

 一番に私どもがやりたいと思っているのは、明確にこれをやりますということははっきり申し上げられないのですが、福岡県と同じようにいろいろな相談をワンストップで受け止めるといったことが県主導でできないかなど、検討しています。具体にやりますということは申し上げられないのですが、これはいろいろなジャンルの相談が出てくると思うのです。

 例えば、離婚してしまって、自分はもう住むところもない、仕事もない、子供も転校の手続をとらなければいけないといったいろいろな悩み事が一度に押し寄せてきて、自分で一つ一つ相談窓口に行って相談することができない人については、そのもろもろの相談を一度に一遍に引き受けて、その中で整理をしていく。まず、何から取り組みましょうか、何から行っていきましょうかという相談をして受け止めてあげるなど、その悩みを聞いてあげる、そういった相談員を配置する、そんな相談窓口ができないかということを考えています。これは、県だけではなく、当然いろいろな悩み事があれば、そこにつないでいかなければいけないと思います。ですから、県だけではなくて市町村、NPO、企業などとのパイプを持って情報を共有しながら、支援ができないかということを考えています。もう少し具体化してくれば、お伝えすることができると思います。

 また、もう一つの居場所づくりの問題についても、今年度、市の方の事業で居場所づくり事業があるのですが、そこに県も一緒に共同で取り組んでいく。こちらも今月に始めたばかりですので、こうした状況を踏まえて、県としてやれることを行っていこうと考えております。

米村委員

 今、お話を聞いて、子ども・青少年みらい本部を立ち上げて、成果ではないですが、やろうとしている方向性が見えてきたと思っております。正に、単に子供の貧困に対して神奈川県が真剣に向き合って、県が主導的に恐らく動いていかないと市町村も動かないし、NPOだって個別の支援になってしまうと思います。やはりつながっていかないと思うのです。先ほどのグローバル戦略の話ではないですが、いろいろな部局を横断しているがゆえに、そこのトップの方がしっかりと主導となって引っ張っていかないとこの支援が進んでいかないと思いますので、福岡県が行っているような子ども支援オフィスの事例も参考にということで伺っていましたので、県独自の取組、また子供たち、親が気兼ねなく受けられる相談体制というのを待ったなしで進めていっていただきたいと要望して、この質問は終わらせていただきます。

 次に、児童相談所における一時保護について伺います。昨年度、相模原市において保護を求めた子供を児童相談所が一時保護しないで、その結果、子供が自殺してしまうという大変痛ましい事件がありました。一時保護の判断は、子供の命に直結するものであり、児童相談所の持つ権限の中でも非常に重要なものであると考えております。そこで、一時保護について何点か質問したいと思います。相模原市の死亡事例について、先日、相模原市社会福祉審議会による検証報告書が出されたと聞いておりますが、この概要について簡潔に御説明いただきたいと思います。

子ども家庭課長

 まず、この事案の概要としては、養父からの虐待を訴えていた当時中学1年生の男子生徒です。それが、平成26年11月に自殺を図り、意識が戻らないまま、今年2月に亡くなってしまったという事例です。今月16日に公表されました報告書によりますと、平成25年11月に学校から区の方に虐待通告が入ったということです。それをきっかけに区と市の児童相談所が関わっていたという流れです。この男の子は、学校で養父からの虐待を理由に帰宅を拒否することが度々あったということです。ですが、一時保護はされずに児童相談所での通所面接や学校訪問により、男児の様子を確認していたということでした。報告書では、区、児童相談所、学校の間での情報共有が十分にできていなかった。それから、それぞれ異なった見立てをして支援していた結果、危機感が共有されていなかったという指摘がありました。

 また、政令市ですので、区と児童相談所の役割分担が明確になっていなかったということがありました。男児に誇張、虚言癖の傾向があったということを受け止めてしまって、この男の子の意向に沿った対応がなされなかったということもあったということです。自殺を図る直前の平成26年10月下旬に、この子が養父からの暴力を訴えているという情報が児童相談所の中で共有されずに、最後のチャンスともいえる一時保護の機会を失ってしまったということです。これらを踏まえて、再発防止策として関係機関間の情報共有の役割、役割分担の明確化、子供の意見を十分に踏まえた対応、職権による一時保護手順の確認、研修の充実などが求められたということです。

米村委員

 相模原市の事例では、子供のSOSを情報共有の不足によって拾い切れなかった。本当に一刻も早く改善していかなければならないし、あってはいけない事例だと思っております。今回、相模原市の事例でありましたが、神奈川県の所管です。一時保護の判断というものは通常どのようにして行っているのか、確認します。

子ども家庭課長

 虐待の通告が児童相談所に入りますと、直ちに所長、課長、児童福祉司、児童心理司、児童相談員などといったメンツが招集され、緊急受理会議を開いて対応を協議します。この際、国が作成した一時保護の必要性について評価するための基準に照らし、緊急度を図っています。虐待通告は、全て原則48時間以内に子供の安全確認を行っているところです。子供が虐待によりけがをしているなど、一時保護が想定されるような深刻な場合については、直ちに児童福祉司が子供のいる場所へ向かって、子供の状態を把握しております。子供が会話をできる場合は本人から話を聞いたり、医療機関や学校などの関係機関から情報収集をし、その情報に基づいて児童相談所で一時保護の必要性について判断しているところです。

 なお、一時保護の評価基準はアセスメント1から8でできており、1が最も一時保護の緊急度が高く、当事者が保護を求めている状態です。8が最も低く、虐待の発生につながる可能性のある家庭環境となっており、5以上が一時保護を行う可能性が高い状況となっております。

米村委員

 今の御答弁の中で、アセスメント1で子供からの一時保護、SOSがあった場合は、それは1ということでしょうか。

子ども家庭課長

 最も緊急度が高い1になります。

米村委員

 正に相模原市の事例では、子供からのSOSがあったわけです。相模原市のときもアセスメントの評価等は、県が行っている評価は別々のものなのでしょうか。もし、県が行っているアセスメントの評価が同じものであれば、恐らく相模原市でも一時保護につながったのではないかと思いますが、その点はどうなっているのでしょうか。

子ども家庭課長

 報告書に付いていたアセスメント表を見る限りでは、同じものを使っています。

米村委員

 ここは少し不思議なところだと思うのですが、昨年度、県の児童相談所が一時保護した子供の人数、相談に占める割合というのを教えてください。

子ども家庭課長

 平成27年度に県の児童相談所で受け付けました児童虐待相談は、3,135件です。そのうち、一時保護となった件数は、延べ428人です。割合にすると約14%になります。

米村委員

 14%というのは、多い、少ないはいろいろ捉え方があると思うのですが、個人的には多いのかと感じております。一時保護となった件数は、昨年度で428人を一時保護しているわけですが、児童相談所への保護者や子供たちに対する対応といったものはどのようにしているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 一時保護の目的は大きく二つあります。児童の安全確保と児童の心身の状況や家庭環境等の把握になります。親からの虐待などで緊急で保護した場合は、子供は不安な状態で着の身着のままでやってきます。まずは、温かい食事と十分な睡眠をとってもらい、特に安心感を取り戻してもらうこととなります。ある程度慣れてきたら、子供から話を聞いたり、子供の様子を児童心理司、児童指導員、保育士、医師などが面接を通して観察し、状態を診断していくという流れになります。また、家庭内暴力、不登校、集団行動が苦手などの課題がある場合については、一定期間、一時保護所で規則正しい生活を送ってもらい、その中で行動改善を図ることも必要というところです。

 一方、保護者については、これまでの状況について詳しく話を伺ったり、子供との上手な付き合い方などについて児童相談員や児童福祉司が面接を行いながら、家庭引取りを目指しているところです。しかし、家庭環境の調整が難しく、家庭引取りに時間を要する場合もあります。そういった場合は、学校にも通うことができる児童養護施設や里親への措置をするところです。

 なお、一時保護は1歳までであれば乳児院、2歳以上であれば児童相談所に併設された一時保護所へ保護することが、ほとんどとなっております。

米村委員

 一時保護した子供については、なかなか保護者の場合、状況等調査して、なかなか理解が得られなかったりする場合は児童養護施設などへ措置されるという場合もあるということでお答えのとおりですが、一時保護と施設への措置の一番大きな違いをお伺いします。

子ども家庭課長

 まず、大きな違いですが、一時保護は原則2箇月までと法律で定められております。また、保護者の同意がなくても児童相談所長の権限でできます。この場合、2箇月を超えるたびに児童福祉審議会に意見を聞かなければならないとされております。一方、家庭引取りが当面難しいと判断される場合は、生活の場として児童養護施設などの施設へ入所措置を行うという流れになります。この場合は、保護者と子供本人の同意が必要となります。このように、措置は生活の場として、一定の期間、施設等で暮らす場合をいいまして、一時保護の方はあくまでも子供の安全確保を行う場合という点が違いです。

米村委員

 今回の相模原市の事例を通して、県としても考えるべき点、見直すべき点というものもあるかと思います。検証報告書もありました。そういったものを踏まえて、県としてのこれからの対応を教えていただきたいと思います。

子ども家庭課長

 今回の事例を通して、関係機関の情報共有、組織の中の情報共有については、県においても改めて真摯に受け止めるべきものと捉えているところです。児童虐待については、児童相談所だけでは解決できるものではないので、児童相談所以外の関係機関としっかりと連携できるよう、各市町村の要保護児童対策地域協議会などとの場を通して、働き掛けていきたいと思っております。

米村委員

 要望に移りたいと思いますが、相模原市で亡くなられた方の死を無駄にしないように、今回のことを教訓にして、県として同じようなことが起きないようにしていただきたいと思います。先ほどの答弁の中でも、情報共有ということで、いろいろなところに学校や親だったりに確認をするというのはもちろん必要なことですが、情報共有に時間がかかり過ぎてしまうと同じようなことが起きます。確かに難しい面もあるかと思うのですが、迅速かつ適切な判断を県として行っていただきたいと要望します。

 続きまして、子ども自立生活支援センター(仮称)の設置等について伺いたいと思います。中里学園及びひばりが丘学園を統合して、心理や医療など専門的ケアができる入所機能を持った子ども自立生活支援センターを設置するということから、この関連する条例を改正するということで、これに関しても伺いたいと思います。まず、名称ですが、児童自立支援拠点と今まで言いなれていたものですが、それが子ども自立生活支援センターと変わりました。どういった経緯でこういう名称になったのか、説明をお願いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 これまで児童自立支援拠点という名称を一般的に使用してまいりましたが、条例を定めるに当たり正式名称を検討することとしました。そこで、支援施設は乳児院、障害児入所施設、児童心理治療施設の三つの施設を有する複合施設として設置するため、これらを総称する名称を設定することとしました。この中には、センターとしての機能として、多職種、福祉、医療、教育のスペシャリストを配置し、民間施設では対応できない複雑かつ複合的な課題を有する児童を受入れ、治療的養育と個別支援が可能な生活環境を提供する県内で最も先駆的な施設として、県内の児童福祉分野の中心的役割を担い、他施設をけん引していく施設であります。県内の児童福祉分野における人材育成、支援手法の開発においても中心的な役割を担うことから、子ども自立生活支援センターという名前にしました。

米村委員

 地域の方々にとって、児童自立支援拠点は第一に何だそれはという分かりづらい名称であった。それが、今回、子ども自立生活支援センターと若干想像しやすいものというか、少し分かりやすくはなったと思っております。この委員会報告資料の中でも、また私も過去の予算委員会等でもこの施設の愛称ですが、地域の方々にいろいろな意見をとって決めてほしい、地域に愛着のあるものにしてもらいたいというお願いをさせていただきました。今回、愛称を設定するということですが、どのような形で愛称を決めていくのか、その方法を確認したいと思います。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 愛称の設定については、地元の方々から親しみやすい施設となるように、正式名称とは別に愛称を設定したいと考えております。また、愛称の設定に当たっては、地元の方々から愛称の決定に参加したいとの御意見があったことから、地元の意見、意向を十分尊重していきたいと考えており、具体的な設定方法については、今後の地元説明会において何点か案を提示して選んでいただくなど、現在、その方法を検討しているところです。

米村委員

 地元説明会の方で提案するということでしたが、今の方法等、既に何点か候補がある中で、地元の方々はこの中だったらどれが良いという感じだと思うのですが、そうではなく、この候補として挙がる名前を地域の方に求めるということはしないのでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 今のところ、この名前を付けるに当たって案はたくさんあり、その中で使ってみたいお名前もあったのですが、センターとして、どういう機能かということを表すことを重点に考えていったときに、現在の子ども自立生活支援センターという名前を案として出したということがあり、もともと提案があったお名前がかなりたくさんありますので、その中で皆様に御意見を聞いてみたいと思っているのと併せて、説明会のときにこういう名前はどうかというのもありましたら、その中に案として入れていきたいと思いますので、今の時点ではどういう方向で行うかということをもう一度検討したいと思います。

米村委員

 今後の地元説明会の中で、地域の方からこういう名称が良いという声が幾つか出た場合、それは名称の候補として更に挙がってくることもあるのかと思うのですが、愛称を決めるタイミングというのはいつ頃を考えているのでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 説明会についても年内に行っていく予定ですので、その結果を踏まえて愛称も決定していきたいと思います。

米村委員

 説明会というのは、今まで何度か行われております。私は今回、地域の方からいろいろなお話を伺って、先ほども質疑でありましたが、津久井やまゆり園の事件を受けて、防犯体制に対してはすごい不安を感じている方もいます。先ほどの答弁の中では、皆様の施錠であったり、防犯カメラの設置、防犯スプレー、さすまた、夜間の警備などを検討されているという声もありました。私も、地域の方から言われているものでお聞きしたいのですが、常勤でそういった警備があると地域としては安心になるみたいな話があったのですが、それについてお考えを伺いたいと思います。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 昼間の警備に対しては、直接、児童の世話をする寮の職員以外に管理課等にも職員が大勢配置するということで、何かあった場合はすぐに連絡体制ができるということで、今のところ昼間の警備に関しては、警備員の配置は検討していない状況です。ただ、今回の検証を受けて、十分に考えていきたいと思います。

米村委員

 今後、行われる地元説明会の中で防犯対策をやりますということは、きちんと地元説明会の中でお話しいただきたいと思っています。今までの施設についての説明がありましたが、そこに加えて、こういった体制をとるということをきちんと説明してもらいたいと思いますが、できますでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 先ほども申し上げたいろいろな対策については、建物がある程度できてから、後から付けるという形になるのではないかと考えております。もちろん配線等については、電気の配線等も必要であるということがあって、ハード面についてはある程度想定したプラスでできることは行っていくということもありますので、地元の説明会においては、完全にここまでやるというところまでは御説明できないと思いますが、今のところはこういう方向で行きたいということはある程度お話しできると思いますので、対応したいと思います。

米村委員

 地域の方も少し不安に感じている方もいますので、安心させるためにも是非、よろしくお願いします。施設を運営していくに当たっては地域の理解、協力は本当に不可欠であると考えております。地域との交流であったり施設開放など、開設後の取組について伺いたいと思います。特に、子ども自立生活支援センターの場合には、近くにそういったものがなく、地域の方たちの避難場所として希望が大きいのです。周りに川があって、その川も大雨が降るとあふれるような状況があります。そういう意味では、河川の近隣に住む方々からは、もしものときはこの施設に逃げ込みたい、一時的に避難したいという声もあるのです。そういったことを踏まえ、施設開放の取組等をどのように考えているのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 施設開放については、地域住民の方からいろいろ希望が出ています。例えば、グラウンド開放、体育館開放については、施設が出来上がって、このような施設だというのを見ていただいてから、希望により十分に対応していきたいと思います。避難所については、本来、平塚市にある施設ですので、平塚市からこの施設は何人規模の避難所であるという指定を受けるような形で、地域の方が活用するようになると思うので、もし逃げてきた場合は受け入れることはできると思うのですが、絶対的に避難所として指定というのは県がするものではないので、今後、建物ができるのを見せて、市の方ともきちんと調整してまいりたいと思います。

米村委員

 平成28年7月に、中里学園やひばりが丘学園を視察させていただきました。その中で話を聞くと、ボランティアとして多くの方々が団体も含めて使おうとされていると聞いております。施設が移って平塚市になるわけですから、こういったボランティアの方たちが平塚市まで行ってやってくれるというのは、なかなか考えづらいと思うのです。当然、地域へのボランティアが必要、ボランティアの活動を求める、力を求めているというか、ボランティアを受け入れるような、地域の方たちもここでやりたいという声は、幾つか聞いています。だから、スタートしてから集めるのではなく、今のうちからしっかりとボランティア活動がすぐスタートできるような仕組みづくりをしていった方がよいのではないかと思うのですが、その辺りはどう捉えていますでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 現在も住民の方から直接、県の方にもボランティアをやりたいというお声を頂いております。その中で、今までありましたひばりが丘学園、中里学園の地域のボランティアに様々な形で御協力いただいております。例えば、子供の学校への通学のお手伝いや雑巾を縫ったりするようなボランティアなど、様々なものがあります。

 その中で、地域の皆様に対しては、これから説明会の中でもボランティアをお願いしていきたいと考えておりますが、実際にどんなことができるのかというのは、まだ施設が動いていない状況の中で、通学のボランティアが必要なのか、やってくれる方がいるのかという把握とともに、仕事の内容についても全く新しい施設を造って、新しい職員配置をしていく中で、どの部分にお手伝いをしていただけるのかということは十分検討していかないといけないと思っております。今の時点ですぐにその仕組みをつくるのは難しいかと考えておりますが、施設を運営していく上では必ず必要になりますので、今後、検討していきたいと思います。

米村委員

 何か今のお答えだと、開設してからいろいろなやり取りを行って、いつ頃スタートするか分からないですが、勝手な希望としては4月若しくは3月の準備期間の段階から、ある意味ボランティアの方たちにいろいろな草取りとかを含めて、やれることがあるのではないかと思いますので、今後、その地域の方の好意であるので、是非、受け取ってもらいたいと考えております。

 話は変わりますが、今度新しい施設の中には、平塚市の分校を造ると聞いております。平塚市の教育委員会とはどのような協議を行っているのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 平塚市教育委員会とは、施設と分校との連携、施設内教育の環境整備、分校で使用する教材の調達方法というものについてだったり、入所児童の通学等について、市教育委員会の要請を受け止めつつ協議を重ねており、おおむね調いつつある状況です。

米村委員

 調整というのは、細かいことが幾つもあると思うのです。ただ、そこで働く先生たちの不安としては、配置される教職員のことです。以前の質問の中でも、今回、分校に来る子供たちというのは、本当になかなか特別なケアが必要な子たちです。それを、平塚市の教員だけではとても賄えない。県域全体で一つのバックアップ、教職員の配置をするように、前回の質問の中でもお願いさせていただいております。そのことに関しては、もう一回念を押すような形になるのですが、変わりないのかお伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 教職員の配置に関しては、教育委員会の所管となります。そして、教育委員会からは標準法による配置が原則と聞いておりますが、加配もあり、担当課の方からも、私どもの方からも配慮についてお願いしているところです。

米村委員

 もちろん、教職員のことであるのでなかなか当常任委員会で答えることは難しいと思うのですが、平塚市の教育委員会を含めて、本当に子供たちをしっかりとサポートしていくためには、神奈川県全体でのマンパワー、ノウハウを使ってサポートしていただきたいと思います。そこは、しっかりと県民局の方から県の教育委員会の方にお願いしてもらいたいと思います。

 また、これも新しい施設の視点からいくと、今回、新しく施設が出来上がります。シックハウス症候群とかが起き得る可能性があるのではないかと思っております。入所児童への影響が危惧されるのですが、そういった対応はどうなっているのでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 県では、平成17年7月に県土整備部において、公共建築工事シックハウス対策の手引というものを作成し、シックハウス対策を行っており、新施設の建設に当たりましてはこの手引に沿った対応をしておりますので、今のところ心配はないと考えております。

米村委員

 当然、対策はされていると思うのです。私がなぜ疑問に思ったかというのは、平塚市の市庁舎が3年前くらいに新しくなったのです。その中で、新しくできたばかりなのでそういう対策がされているとは思うのですが、中には本当に敏感に反応する人にとっては、反応してしまいます。途中で気分が悪くなったりしたという職員の方がいたとお聞きしておりますので、今回、入る子供たちや職員に影響がないとは言い切れないという思いがあります。特に子供たちにシックハウス症候群が出てしまい、しばらくここにはいられなくなってしまうということが起きた場合です。ひばりが丘学園などはなくなってしまうというところで、行き場というのがどうなってしまうのかという危惧があるのですが、どうでしょうか。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 今のところ、建物が完成して子供たちが入るまでにおおむね1箇月くらいある中で、その間にいろいろなものを搬入したりする時期があります。その時点で職員は行っているので、ある程度、特別過敏な職員がいるかどうかは分かりませんが、臭いなどに関してあった場合は、何らかの対応をとるようにしたいと思います。

米村委員

 平塚市の事例で言うと、やはり換気を良くしていって、それでも何箇月もかかり、やっとそういった症状が出なくなったという事例がありますので、そういった懸念もあるというところを備えていただきたいと思っております。

 最後に、ひばりが丘学園では診療体制が、障害者の子供たちを扱うというところで、例えば、歯医者も通常の一般人治療よりも時間をかけて治療していかなければならないことがあると思うのです。これが、平塚市に移ると、今までひばりが丘学園で行っていた歯科医の方が来るわけではないと思うので、その辺りは歯科医なら誰でも良いというわけではないと思うのです。特別なケア、ノウハウを持った歯科医が必要だと思うのですが、今、診療体制というのはどのような対応、協議をしているのか、お伺いします。

児童自立支援拠点開設準備担当課長

 歯科医に関しては、平塚市の地域の歯科医師会に協力を依頼する予定で、調整しております。平塚市の歯科医師会は、現在も在宅の障害児たちの治療に力を入れており、その意味では先進的な治療を行っておりますので、こちらの担当課としても期待しているところです。

米村委員

 歯科については、平塚市が先進的というか、しっかりやられているということで安心したのですが、いろいろな場合に耳鼻科だったりとあるかと思うのです。そういったところも万全の体制を整えるようにしていただきたいと思っております。今回、この質問を取り上げたのは、施設が目に見える形でできてきて、本当に来年4月のスタートが目に見えてきておりますので、我々としても非常に期待しているところであるし、地域の方たちとも不安をなくして受け入れる体制をどんどん醸成されていくと思うのです。それで、いろいろ市の方との協議もありますし、防犯体制もあります。また、シックハウスとなったり、今まで少し抜けていたようなことが具体的に出てくるのかと思っております。しっかりと県として、この施設を万全な体制で迎えられるようにしていただきたいと要望します。

 続きまして、里親委託の推進についてお伺いします。虐待を受けている子供たちが健やかに成長するためには、親に代わって愛情を注ぐ人の存在が必要であり、我が会派でもこの里親制度の推進を非常に重要な課題であると捉え、今回の代表質問でも取り上げさせていただきました。また、国に対しても要望しております。

 本県において、児童相談所が受け付けている児童虐待の相談件数は増え続けていると聞いております。改めて、里親活動の実情や里親委託を進めていくことについて、伺っていきたいと思います。本県において、何人くらいの方が里親として活動されているのでしょうか。また、最近の委託数の推移についてお伺いします。

子ども家庭課長

 今年の8月31日現在ですが、政令市と横須賀市を除いた県所管域において県が認定した里親として登録されている方については、全部で203名です。そのうち、子供の委託を受けている方が80組です。最近の委託数についてですが、この5年間の年度末時点で見ていきますと、平成23年度が75人、平成24年度が78人、平成25年度は75人、平成26年度は67人、平成27年度が72人となっております。

 なお、このほかにも施設に入所している子供が夏休みやお正月に家庭体験をする目的で、里親宅で数日間過ごす3日里親として活動されている方や、一時的に保護者の入院などで緊急に子供を預かっていただく活動をされている方もいます。

米村委員

 里親活動を実際に里親へ委託されている数というのは、なかなか横ばいのような状況ですが、里親として活動してみたいと思った方が実際に里親になるまで、どのような手続、工程を踏んでいくのか、教えてください。

子ども家庭課長

 まず、お住まいの地域を管轄している児童相談所に相談します。そこで細かな説明を受けることになります。次に、児童養護施設や乳児院を見学していただきます。その上で、里親活動をするかどうかを御家族で十分話し合っていただくことになります。里親を希望される場合は、申請書を児童相談所に出していただくことになります。その後、児童福祉司による家庭訪問などの調査、乳児院や児童養護施設での研修を行って、最終的に児童相談所長の面接を経て、児童相談所として適当と判断された場合、児童福祉審議会で審査することになります。審議会で適当と認められましたら、里親として認定されて、里親名簿に登録されるという段階であります。登録後、さらに児童養護施設や乳児院で研修を受けていただき、里親としての活動が始まるという流れになります。

米村委員

 まず、やりたいと思って手を挙げた方が、認定されなければならないと思っております。里親認定される条件、どういった家庭が里親としてふさわしいと考えているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 決まりの中では、児童の養育について理解及び熱意並びに児童に対する豊かな愛情を有していること、経済的に困窮していないこと、養育里親認定前研修を修了していることといったことがあります。ただ、これだけではできるものではありません。子供がほしいというだけで里親活動はできませんので、いろいろな研修、子供の状況をしっかり分かっていただいて、それでも引き続き、養育の熱意や愛情を続けられるという方になっていただきたいと思っております。

米村委員

 本当に誰でもなれるわけではないと思います。十分な蓄えがないとこういう活動はできないと思いますし、そういう中で里親として活動されている方というのは、大切な有り難い方だと思っております。里親として活動する中で、今、苦労されているとお聞きしております。実際に里親になったけれども、いろいろな問題が起きていると伺っております。その内容について具体的な例があると思いますので、教えてください。

子ども家庭課長

 委託される子供の中には、虐待などで親からの愛情を十分に受けていないことから、里親に対して過度に甘えたり、反発したりするなど、そういう行動をとる傾向があります。また、里親と苗字が違うことや、受診する際に里子だけが使用する医療証があるので、それを見せなければならないということで家庭で生活していながら、一般家庭の子供との違いを日々感じることも少なくないということです。成長するに従って、将来のことや実の親のことなど様々なことに心が揺れ動くところも出てきます。里親はこうした里子の気持ちや行動を受け止めながら、子供の距離を縮めて、徐々に家族になっていくという流れになります。それには大変時間がかかり、その苦労は本当に頭が下がるばかりです。

米村委員

 里親の苦労というものは、相当なものであるかと思います。そういったところを里親としてするのも、社会的養護が必要な子供を里親として預かることもありますが、そうではなく、児童養護施設などで生活する子供たちというのもいると思います。今現在、そういった児童養護施設で生活をしている子供たちというのは、どれくらいいるのでしょうか。また、施設で生活することに対して、多々問題があるかと思います。どのような課題があるのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 平成28年6月30日現在ですが、乳児院に入所している子供は56人です。それから、児童養護施設に入所している子供は522人います。施設では、基本的に集団生活になりますので、複数の職員が交代で養育に当たることになります。退職や異動によって、同じ子供を同じ大人が長期にわたって関わっていくことは難しく、なかなか愛着関係を築くことが家庭よりも難しいといった面があります。しかし、保護者の対応に配慮を要したり、家族との関係を修復する場合などのノウハウはありますので、そういった子供については、逆に施設側にメリットがあるというところもあります。

米村委員

 今のお答えの中で、その施設にいる子供たちが約600人いると聞きました。今、国の方向性としては、社会的養護の中の子供たちのうち、里親家庭の中で育てていこうという方向性が出されております。具体的に3分の1を里親家庭で育てていくという数字目標が出てきております。ただ、現状ではまだまだ、本県の里親委託というのは80組です。今年に関してはという状況の中で、里親委託が進まない理由について、今、本県ではどのような課題があると認識しているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 まず、一つ目ですが、保護者が自分の子供を里親にとられてしまうという思いがありますので、里親委託よりも施設利用を望む傾向があります。このため、保護者に対して子供が生活する上で、家庭的な環境が望ましいということについて、どのように理解を図るかが、課題になると認識しております。

 二つ目ですが、里親に委託する子供たちについて、その多くが虐待などの課題があります。このことについて、研修などで里親たちには伝えているところですが、できれば手がかからない子供を受け入れたいという里親は少なくないところです。このため、こうした子供を受け入れていただく重要性について、より一層の理解の促進を図っていくことや、里親に対するフォロー体制を整えることが課題と考えております。

 三つ目ですが、里親の担い手が少ない、地域などの周囲の里親制度に対する理解がまだ十分ではないといったこともあります。里親制度についてより広く周知を図っていかなければならないので、この点も課題と考えております。

米村委員

 それでは、本当にいろいろな課題があり、解決していかなければならない課題も三つ伺いました。少し視点を変えて、他県の里親制度の取組というのはどのようなものがあるのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 他県において、国がまとめた資料で、最近5年間の委託率が多かったというところとして、福岡県、大分県、静岡県という事例が挙げられております。この三つを見ますと、共通して児童相談所の体制強化を図ったというところもありますが、そのほかに職員の里親委託の有効性の理解に努め、里親サロンの充実を図り、里親と施設の相互理解と連携を深めた。また、里親委託をまずは検討していくという流れをつくったというところです。ただ、この辺りについては、情報によると委託は増えたのだが、逆に里親宅でうまくいかずに戻ってくる子供も少なくないという話も聞いておりますので、その辺りも含めて本県としては、どのように委託を進めるべきか考えているところです。

米村委員

 他県の取組について、本県はいろいろと参考にされているかと思いますが、里親制度改革を進めていかなければならない。その中で、昨年6月に里親センターひこばえを開設されました。開設から1年が経ち、実際にどのような取組を行ってきたのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 里親センターの取組についてですが、大きくは三つに分けられます。里親制度の普及・啓発、里親の支援、里親委託の推進になります。里親制度の普及・啓発については、将来、家庭を持つ世代である大学生や子供に関心の高い職種である保健師、保育士、地域の児童委員を対象に、里親制度の説明会を開催しました。また、ラジオ番組に出演したり、小田原市のショッピングモールを使って毎月広報活動を実施したりもしています。里親支援については、離乳食やお弁当づくりの研修、性教育や自立をテーマにした研修も行いました。

 また、ホームページを開設して、そこに各種のイベントや研修情報を掲載して、誰もが見ることができ、希望すればどこの研修でも受けられるようにしたというところです。委託の推進については、里子候補児童と里親の交流会を2回行いました。このほかに、里親、児童相談所乳児院、児童養護施設などの委員で構成されるプロジェクトを立ち上げて、推進に向けた今後の取組の計画を作成したという活動をしております。

米村委員

 今、三つの取組をされていると思います。実際、国の方で具体的な数値目標が出されている中で、今後、里親への支援を強化していくことが必要不可欠であり、ただ、里親センターや児童相談所などの負担、役目がどんどん大きくなってくると思っております。このことについて、どのように対応していこうと考えているのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 県では、児童相談所に非常勤の里親対応専門員を各所に1名ずつ配置しています。また、各乳児院、児童養護施設に里親を支援する里親支援専門相談員も配置しております。これらのスタッフについては、里親活動を支えることを主な役割として、定期的に集まって各児童相談所や施設での取組を共有し、互いに専門性を高めていくというところです。今後についてですが、地域、地域の学校、保育所、児童委員、保健機関などにも支援するチームの一員になっていただき、強化を図って、里親支援、児童相談所、児童養護施設等の負担を増やさないようにしていきたいと考えております。

米村委員

 今回、児童福祉法も改正されており、里親制度についても一部見直し等があったと聞いております。その内容を教えてください。

子ども家庭課長

 まず、里親の支援が都道府県の業務として、児童福祉法に明記されたということが大きな改正点です。また、養子縁組を希望する里親が児童福祉法に明記されました。研修の義務化や、適格要件などが規定されたところです。なお、これに併せる形で、養子縁組に関する相談支援についても、都道府県の業務に位置付けられました。これらの改正は来年4月の施行になっております。施行後は、特別養子縁組制度の利用促進することについて、検討がなされる予定です。

米村委員

 先ほどの答弁で、養子縁組制度が児童相談所の方に位置付けられたというところで、更に児童相談所の役割というものが大きくなると思います。そこに対する、ある意味支援みたいなものはあるのでしょうか。先ほど、里親の支援で非常勤の方を配置し、増やしていくということがありましたが、今回、養子縁組里親が児童相談所の方に位置付けられたということを踏まえて、何か強いバックアップがあるのか、お伺いします。

子ども家庭課長

 今回、児童福祉法に明記されることになりました養子縁組里親は、子供に安定した環境を永続的に保証するものであることから、子供の健やかな成長に貢献できるかについて審査を行うこと。それから、子供が里親の下で生活を始めた後のフォローが、求められるようになりました。今後は国の動きも見ながら、養子縁組里親の研修や認定方法について検討を重ねて整理し、児童福祉法が施行される来年4月を迎えるまでに、準備を進めたいと考えております。

米村委員

 要望いたします。家族と暮らせない子供たちが、できるだけ家庭に近い環境で暮らせるようにということが大切なことであると思います。子供の健やかな成長を考えて、やはり早く動き出さなければいけないと考えます。まずは、現在、里親活動をされている方たちが心からやって良かったと言えるような社会、そして社会全体として広く里親制度の理解がされている社会をしっかりと築くことが重要であると考えております。そうすることで、里親を増やすことにもつながると思いますので、里親制度の普及・啓発、里親支援の強化など、土台づくりにしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、私学助成についてお伺いします。子供の貧困対策の一つとしても、私立高校へ通う場合の就学支援策の充実というものは、極めて重要な施策だと考えております。本県では、平成22年度の国の就学支援金制度創設に併せて、従来から行っていた県独自の学費補助制度を一体として運用するとともに、段階的に拡充し、市町村民税所得割額非課税世帯までは県内私立高校の平均授業料相当額が補助され、実質無償化が実現されているわけであります。

 そこで、本県独自の就学支援策の拡充についてお伺いします。国の高等学校等就学支援金と県独自の私立高等学校等生徒学費補助金の制度の概要について、伺いたいと思います。

私学振興課長

 まず、国の高等学校等就学支援金については家庭の状況にかかわらず、全ての進学意思のある高校生が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、平成22年度から世帯の所得にかかわらず、公立高校授業料相当額11万8,800円を補助する制度として、全額国庫により創設されたものです。平成26年度からは所得制限が導入され、現在は年収910万円未満の世帯に対し、所得に応じて支給される制度に変更されました。具体的には、授業料として公立高校授業料相当額11万8,800円を補助され、年収910万円未満の世帯のうち、生活保護世帯及び市町村民税所得割額非課税世帯は、11万8,800円の2.5倍の額29万7,000円、年収250万円以上350万円未満の世帯は2倍の額23万7,600円、年収350万円以上510万円未満の世帯は1.5倍の額17万8,200円を国が補助しております。

 一方、本県独自の私立高等学校等生徒学費補助金は、家庭の経済状況にかかわらず、進学先を選択することができる環境を整備するため、昭和43年度から県内私立高校に通学する生徒を持つ一定所得基準以下の県内在住の保護者に対して、入学金と授業料の学費補助を行ってきたものです。平成22年度の高等学校等就学支援金制度の創設に伴い、この学費補助金制度と一体的な運用を行っております。

米村委員

 国の就学支援金及び県独自の学費補助の対象となる所得区分と対象者数について、それぞれ伺いたいと思います。

私学振興課長

 国の就学支援金は年収目安で910万円未満までが対象となるのに対し、県独自の学費補助は年収目安で750万円未満までを対象としております。それぞれの支給対象者数は、平成27年度の実績ですが、国の就学支援金が4万9,204人、県独自の学費補助が2万3,075人となっております。

米村委員

 県独自の学費補助の制度設計に当たっての考え方をお伺いします。

私学振興課長

 平成22年度のいわゆる公立高校無償化に伴い、公立高校と私立高校の授業料負担の差を公私間格差と捉え、高等学校等就学支援金と本県独自の私立高等学校等生徒学費補助金を一体的に運用し、家庭の経済状況にかかわらず、進学先を選択することができる環境を整備することを目指して、低所得層に手厚く補助をしてまいりました。具体的には、平成22年度の生活保護世帯、平成23年度には市町村民税所得割額非課税世帯まで、それぞれ県内私立高校の平均授業料です。現在では43万2,000円となっておりますが、これを上限として補助することで、これらの所得区分における公私間格差を解消しております。

米村委員

 これまでの県独自の学費補助の拡充の状況について、改めて確認したいと思います。

私学振興課長

 平成23年度に市町村民税所得割額非課税世帯まで、当時の私立高校の平均授業料42万円を上限として補助することで、これらの所得区分における公立、私立の公私間格差を解消した後、平成24年度、25年度にかけて、その上の所得区分であります年収250万円以上350万円未満の世帯や、年収350万円以上500万円未満の世帯への補助額の拡充を図ってまいりました。

 平成26年度からは、高等学校等就学支援金に所得制限が設けられるとともに、低所得層への加算が拡充されました。これにより、市町村民税所得割額非課税世帯までの加算後の補助額と補助上限額、当時の平均授業料42万円との差額が縮小したことから、私立高等学校等生徒学費補助金の当該区分の補助額を圧縮して、その財源を活用し、これまで年収350万円以上500万円未満の世帯とされてまいりました所得区分を590万円未満まで拡充を図るとともに、年収250万円以上350万円未満の世帯への補助額を増額してまいりました。そして、平成27年度は年収250万円以上350万円未満の世帯や、年収350万円以上590万円未満の世帯への補助額の拡充を図りました。

 平成28年度当初予算では、昨年度に行いました授業料調査の結果、県内私立高校の平均授業料が43万2,000円となりましたので、従来の補助上限額42万円との間に1箇月当たりで1,000円の差額が生じるに至ったということから、再度、市町村民税所得割額非課税世帯までの公私間格差を解消するため、これらの所得区分に対する私立高等学校等生徒学費補助金の補助単価を1万2,000円増額しました。

米村委員

 県独自の学費補助というのを、まず、段階的に補助が上がっていって非課税世帯までは、実質無償化が実現しているということだと思います。それとはいえ、教育というのは平等に行っていかなければならないと思っております。県独自の上乗せ額を見直すことによって、無償化となる所得区分をもっと拡大していくことはできないのか、お伺いします。

私学振興課長

 先ほどもお話ししましたように、今回、平均授業料が上がったことを伺い、非課税世帯までの県独自の学費補助を年額1万2,000円上乗せして、非課税世帯までは実質無償化を維持することとしました。一方、年収250万円以上の世帯は委員お話しのとおり、授業料の自己負担が増えることになるという結果になりましたので、財源の制約もあり、無償化というのはなかなか難しいのかもしれないですが、補助を拡充してまいりたいと考えております。

米村委員

 生活が苦しいというのは、生活保護世帯と非課税世帯までとは当然限らないわけで、わずかな収入の違いで課税をされている所得区分であったり、兄弟姉妹がそろって私学に通っている場合であれば、更に所得がもっとある家庭でも就学支援策を拡充していただいて、親の教育費負担の軽減を図ることは必要と考えております。先ほど、無償となる区分を拡大する方向性を考えられているとのことです。今後も、教育の無償化に向けて、特に中間層に向けての支援の拡充を強くお願いし、私からの質問を終わらせていただきます。

亀井委員

 かながわボランタリー活動推進基金21について、基礎的な部分から確認させていただければと思います。このかながわボランタリー活動推進基金21は、どのような経緯で設立されたのか、その経緯、効果についてお伺いします。

NPO協働推進課長

 かながわボランタリー活動推進基金21ですが、県民のニーズが拡大して多様化する中で、地域における課題を解決するために、自主的に多様な活動を行うボランタリー団体が非常に重要な役割を果たしていただいていることを、県としても非常に強く認識しておりました。

 そこで、ボランタリー団体の活動が安定的かつ継続的に活動を支援、促進していけるようにということで、このかながわボランタリー活動推進基金21を平成13年度に設置しました。既に15年が経っておりますが、それぞれ協働事業負担金ですとか、事業の中には負担金、補助金、奨励賞等ありますが、数多くの団体に支援させていただき、その事業の結果、例えば、県の施策になったものですとか、あるいは国、県、市町村の制度に移行したもの等、事業が拡大、拡充して、ボランタリー団体自身の成長にも寄与したと認識しております。

亀井委員

 それでは、かながわボランタリー活動推進基金21の原資を活用した資金運用の流れと、運用益はどうなっているのかを教えてください。

NPO協働推進課長

 かながわボランタリー活動推進基金21の原資ですが、創設時に3本の貸付債権で成り立っております。一つ目が、賃貸住宅建設資金貸付金で約38億円です。二つ目が、住宅資金市町村貸付金で34億円です。三つ目が、けいゆう病院建設資金貸付金で32億円です。こちらの合計約104億円が基金の財産となっております。基金を活用した事業実施の流れですが、貸付債権の償還金、運用益、寄付金を基金に積み立てた後、事業実施に必要な額を基金から取り崩して行っております。取り崩した後の基金に残る現金については、かながわボランタリー活動推進基金21運用方針に基づき、地方債などの債権や定期性預金などで運用しております。

亀井委員

 この事業実施のために、毎年予算を計上していると思うのですが、その予算はどのくらい計上しているのでしょうか。また、実際の執行額はどのくらいなのでしょうか。要は、予算と決算のかい離です。それがどのくらいなのか、教えてください。

NPO協働推進課長

 直近の3年間ですが、平成25年度はおよそ1億2,500万円が予算額でした。それに対して決算額、執行額ですが、実際の額は6,600万円となっており、およそ6,000万円が予算よりも少ない執行額でした。平成26年度については、約1億4,000万円の予算額に対して決算が8,000万円ですので、およそ6,000万円です。平成27年度については、9,900万円の予算額に対して決算が8,700万円ですので、およそ1,200万円となっております。

亀井委員

 かながわボランタリー活動推進基金21条例を見直しして、対象となるボランタリー団体等に一般社団法人が加わるという場合に、必要な事業費というのはどのくらい増加すると考えますでしょうか。

NPO協働推進課長

 当初、平成13年度に基金が設置されたときには、NPO法人というのはおよそ400団体でした。現在は、県内では3,500団体ほどです。この間に、予算額というのはおよそ1億円前後で推移しております。それは、運用益がおよそ1億円ということでしたので、当初はその運用益の範囲内ということで、事業費を決定しておりました。平成24年度ですが、基金審査会の意見具申を受けて、寄付を受け入れた方がよいですとか、事業を拡大する、それは成長新事業というNPOの基盤整備のための事業で、三つだったものに一つ加えたものですが、そういったことで御意見を頂きました。

 今までは運用益で事業費に充てておりましたが、寄付金や運用益を全て基金に繰り入れて、そこから事業費を取り崩すということになって、仕組みは変わりましたが、今まで予算額が大幅に増減するということはありませんでした。あくまでも基金審査会という専門の第三者機関がありますので、そちらでこの基金の趣旨である市民の自発的な活動によるボランタリー活動、その団体に対して先駆的であり、モデル的で波及性のある事業に対して支援をする。その支援をすることによって、その団体が成長していくということで、その趣旨にのっとって審査をしていただいておりますので、予算額があるからそれを全部使い切ってしまう、あるいは対象が大幅に増えたからその基金の予算を増やすということは、今まではしておりません。これからも、今のところその予定はありません。

亀井委員

 平成25年度のかい離額からすると、これは私の邪推ですが、高尚な目的です。要するに地域課題が複雑化して多様化している。だから、NPO法人だけではなく、それに類するような一般社団法人だったり、そういうところも加わってもらいましょうという高尚な目的があるのですが、これは私の邪推ですけれども、予算と決算にこれだけのかい離があると、このかい離を埋めなければならないと思って、要するに法人を増やしているのではないかと思うのですが、その辺りはどうでしょうか。

NPO協働推進課長

 今の御質問に対しては、全くそのような趣旨で、今回、対象を拡大するというものではありません。先ほどもお話しさせていただきましたが、かながわボランタリー活動推進基金21の趣旨というのは、市民の自発的な発意で不特定多数、いわゆるボランタリー活動をする市民団体、市民活動をする皆様を支援し、協働型社会の担い手になっていただくということが大きな目的になっています。ボランタリー団体等、制度改革などを、実際にボランタリー活動を行う人たちの法人格の選択肢の一つとして、今まではNPO法人だけだったものが、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人ということで、五つの選択肢から選べる。法人格が違うだけで、中身はボランタリー活動というのは同じだと考えておりますので、今回、拡大をすると報告させていただいたところです。

くらし県民部長

 委員御懸念の予算と決算にかい離があるからボランタリー団体を増やすのではないかというお尋ねだと思うのですが、この基金は単年度で使い切らなければいけないというものではありませんので、審査の結果、あるレベルに達していない事業であれば、それは該当なし、審査に満たないということで、必ずしも使い切るというものではありません。ある一定のレベルに達しないものについては、残った予算については基金の方にプールするというような形になっております。

亀井委員

 そうすると、平成25年度から平成27年度の予算額は何でこんなに減らすのでしょうか。平成26年度の1億4,000万円でよいのではないでしょうか。そのくらいの枠があって、この中でやり取りするということでよいのではないでしょうか。

くらし県民部長

 運用益の中で、利息の低利率の状況が続いている中で、このくらいのレベルでも十分対応できるという過去の執行状況を見ながら、翌年度の予算を計上しているという状況です。

亀井委員

 それは、余り運用とは関係ないです。要は、予算があり、その予算をどうやって使うかということです。それで、残ったとしても別に使い切るものではないからよいのだということだったら、1億4,000万円で取っておいた方がよいのではないかと感じるのですが、いかがでしょうか。

NPO協働推進課長

 平成25年度、26年度と比べて、平成27年度の予算がなぜ低いかということですが、平成26年度までは予算の立て方として、協働事業負担金というのが最高1,000万円で、最長5年間支援することができます。補助金については最高が200万円で、最長3年間支援することができます。そういう事業で合計が1億何千万円となっているのですが、当初は上限の1,000万円掛ける何件ということで予算を見積もっていたのですが、現実的にそのかい離があるということで、財政当局の方からも、もう少し平均値をきちんと年度の実績値に基づいて予算見積りしなさいということで、平成27年度から少し減額になっているところです。

亀井委員

 そういう話だと、これから一般社団法人等とか入ってきて、その方々の審査がばんばん通ったとしたら、今度は決算ベースの方が大きくなってしまうということも考えられるということでしょうか。

NPO協働推進課長

 あくまでも、事業予算というか、基金の予算の範囲内でその内容の事業については、審査会の方で審査をしていただくことになっております。

亀井委員

 話を変えますが、ボランタリー団体等に一般社団法人が加わるという話になっているのですが、現状のNPO法人と一般社団法人、一般財団法人でもよいのですが、競合するときに現状はNPO法人が、駆逐されてしまうのではないかという心配があるのです。審査の段階でも一般社団法人の方が人数も多いし、ノウハウも持っているし、それなりの体力もあるとなると、審査上も有利かと思うし、実際の活動自体においてもその辺りのノウハウを持っている人たちが、小さい団体であるNPO法人を駆逐してしまう。そうすると、かながわボランタリー活動推進基金21の本当の趣旨のところが損壊されてしまうのではないかという懸念があるのですが、それはどうでしょうか。

NPO協働推進課長

 一般社団法人、一般財団法人というのは、恐らくNPO法人と同じようなボランタリー活動をしているものが法人格をとっているだけではなく、いろいろな団体があるという御指摘だと思うのですが、あくまでもここでは、市民の自発的な発意によってボランタリー活動を行う団体が、一般社団法人をもし選択した場合には対象になるということです。公益法人改革の前までのいわゆる特例民法法人というのでしょうか、移行前の社団法人や財団法人というのは、この基金の対象にはなりません。なぜかというと、業界団体であったり、あるいは行政主導で出来上がった団体だったりするからです。あくまでもボランタリー団体というのは、市民の発意によって自分たちの身の回りで起きている課題を解決するために、非営利で活動している団体がとった法人格が、今の時点ではNPO法人なのか、一般社団法人なのかということで、いわゆる公益法人の中の移行してきたような大きな団体を基金21が支援するという考えは全くありません。

 審査会の中においては、そうしたNPOと同等の団体が事業提案とともに、団体の組織の状況、経営状況、財産状況、団体の定款、そういうものも一緒に提出していただいて審査会の中で、あくまでも事業が先駆性があって、モデル的で、県内全域に波及していくかどうかということプラス、その団体のかながわボランタリー活動推進基金21によって支援することで、大きく成長していただけるかということも審査の基準になっておりますので、そうしたことも基準に照らし合わせて総合的に評価していただく。そうした審査会での調査審議を経て、最終的に対象事業を決定していくという流れになっております。

亀井委員

 要するに審査の項目でも、波及性、先駆性、自立性、実現性、費用対効果などいろいろあり、それは現在のNPO法人よりも、一般市民としては一般社団法人、一般財団法人の方が結構上かと思うのです。簡単な話で、そういう人たちがかながわボランタリー活動推進基金21の対象にもなるということは、それだけボランタリー活動がやりやすくなるということなので、今現在あるNPOと抵触した場合に、NPO法人が本当に駆逐されてしまうのではないかということが、審査の段階でも言えるのかという危惧はあるし、実際に活動しているときに、もっとこうやった方がよいという人たちが出てくると、実際のNPO法人が日陰に追いやられてしまうという心配がないのかと思って聞いたのです。分野が違えばよいのですが、今のNPO法人が行っているAという分野があって、一般社団法人はBの部分だから、一緒に頑張って行うということであればよいのですが、同じAの部分で行って抵触したときに、NPO法人としては非常につらい目に遭うのではないか。実際のNPO法人をしっかりと育てていきましょう、根付かせていきましょうという趣旨とは反してしまうのではないかという危険性はないのでしょうか。

くらし県民部長

 まず、この対象の提案事業がなされた場合に、審査会の幹事会で書類の審査を行います。その次に、審査会で公にしたプレゼンテーションで審査を行うというのがあります。その中で、一つ組織的にも、財政的にも盤石なところ、あるいはもう自立している団体といったところは、審査会において、こういった団体はかながわボランタリー活動推進基金21を使わなくても十分自立している、あるいは組織も財政も十分豊かだから、御自分でもできるだろうという観点から、そういった審査の中で対象外となるという運営が実際のところされております。だから、その審査結果の答申結果を受けて、最終的には知事の判断を仰ぎ、県が決めるという流れになっております。

亀井委員

 それは、活動の中でも同じ部分でしょうか。先ほど言ったように、AとBの分野が違えば良いと思います。お互いに切さたく磨してボランタリー活動を行っていきましょうと言えるが、Aという部分だったらどうかと思うのです。一般社団法人や力のあるところが、その前に排除されるということでよろしいのでしょうか。

くらし県民部長

 最初の段階で、書類審査やプレゼンテーションといろいろな形を最後まで通しますので、一番最初の受付の段階で、はじくということはありません。あくまでも団体の運営に対する支援ではありませんので、提案された事業が斬新なものか、先駆性があるかということで、事業の中身で見ます。たまたま提案されたものが、AというNPO法人とBという一般財団法人、一般社団法人でダブる場合もあり得ると思いますが、それは総合的な提案の中で判断されるものではないかと思っております。

亀井委員

 このくらいにしておきますが、その懸念は払拭できないです。今の説明を受けても心配なので、また機会があればお尋ねしたいと思います。

 次に、ボランタリー団体等に一般社団法人等が加わるということですが、これ営利社団法人とは考えなかったのでしょうか。

NPO協働推進課長

 もともとこのかながわボランタリー活動推進基金21の趣旨で、あくまでも非営利のボランタリー活動、市民の活動、ボランタリー活動を支援するための基金ですので、営利を目的とする法人というのは対象になっておりません。

亀井委員

 一般社団法人でも、収益事業や共益事業はできるのです。営利社団法人に近いことを行っている一般社団法人はあるわけですが、いかがでしょうか。

NPO協働推進課長

 いわゆる税法上の非営利徹底型ですとか、NPO法人と同じような活動をしている一般社団法人、一般財団法人を私どもも対象にしております。一般社団法人等というと、本当にいろいろな営利を目的にしている営利法人というのもあるかもしれませんが、あくまでも私どもが対象として考えているのは、市民の発意による非営利のボランタリー活動を行っている法人と考えております。

亀井委員

 今回、一般社団法人等も加わるという話の中でこの募集要項を拝見したら、先ほど営利社団法人と私が言ったのは、かながわボランタリー活動推進基金21の四つのメニューの中にボランタリー団体成長支援事業というのがあって、この受託者というのは営利、非営利を問わないのです。だから、営利社団法人は除いて、一般社団法人も入れてやりましょうということよりも、営利、非営利を問わないような四つ目の事業のボランタリー団体成長支援事業を厚くすればよいのではないかという単純な考え方があるのです。

 今、一般社団法人が中に入りました。しかし、このメニューの事業もありますというと、このメニューの事業をしっかりと取り組むことが先決かと思いますし、今現在の選考件数というのを含めて、どういう団体があるのかというのは、この四つのメニューの中の、募集要項の中でこの事業だけが団体名が載っていないのです。なぜ載っていないのかということも不思議ですが、ここをもっと手厚くすればよいのではないかと単純に思うのですが、いかがでしょうか。

NPO協働推進課長

 一般社団法人等のボランタリー団体等に対する支援というのは、直接的な団体、個々の団体への支援というのは、委員おっしゃった団体成長支援事業ではないです。補助金、負担金、奨励賞は個々のボランタリー団体に対する支援です。一つだけ、途中から追加された事業、拡充された事業、成長支援事業については、そのボランタリー団体の自立化、自立支援、財政基盤を盤石にするとか、広報が弱いので広報のところを、あるいは中長期計画をもう少しきちんと立てた方がよいというような、ボランタリー団体個々の自立化を支援する事業計画を出していただくのが、NPOを支援するNPO法人、一般社団法人、中間支援組織と私ども申しておりますが、そうした団体にまず事業委託をして、その団体がいろいろなメニューを用意し、例えば、20団体から10団体の間ですが、その事業受託者が県内のボランタリー団体等にこうした自立化のメニューを考えましたのでいかがでしょうかということで募集をし、その受託事業者が支援するというものです。三つの直接、ボランタリー団体が自発的に活動している事業に対して支援するというのは、負担金、補助金、活動奨励賞の四つ目の成長支援事業というのは少し違うものなので、確かに一般社団法人も受けたこともありますし、株式会社も受けています。それは、NPOを支援する組織として受けていただいて、その組織、団体が募集をして10団体なり、20団体なりのNPOの中長期計画をつくって、NPOの組織をレベルアップさせるなど、支援をする。そういう事業が成長支援事業です。

亀井委員

 それは、分かっています。分かっているからこそ、四つ目の事業をもっと手厚くした方がよいのではないかと思っているのです。件数は、どのくらいでしょうか。

NPO協働推進課長

 1件です。その1件の受託事業者がメニューを用意し、手を挙げるNPO法人が10から20団体です。それぞれ毎年1件ですが、その受けた1件の受託事業者がNPO法人を募集して、個々のNPO法人を10団体なり、20団体なり、その年度によって違うのですが、伴走支援をしていくという事業です。

亀井委員

 先ほどNPO協働推進課長から御説明があったのですが、昨年けいゆう病院、警友会からかながわボランタリー活動推進基金21に返済がありました。返済額は32億円だと思うのですが、今、これはどうやって運用しているのでしょうか。

NPO協働推進課長

 32億円については、平成28年3月末に一括返済されました。それで、この金利の状況ですが、今のところ定期性預金で金利の動向を見ながら運用していきたいと考えております。今後は、これまでは10年債で運用してまいりましたが、金利が昨年来ずっと下がってきております。それで、今年の1月、2月には20年債に一部切り替えたところもありますが、なかなか20年債をこれから購入していくということにはならないと思いますので、今のところ金利の動向を見ながら、現在は定期性預金で運用しているところです。

亀井委員

 定期性預金ということですが、かながわボランタリー活動推進基金21の現在の残高はどのくらいあるのでしょうか。債権と現金、要するに債権と流動性のあるものと分けたときの割合も含めて教えてください。

NPO協働推進課長

 平成28年3月ですが、基金残高が108億8,000万円です。その内訳としては、現金が81億7,000万円で、債権残高が27億1,000万円です。

亀井委員

 現金が81億円もある。これは、定期性預金か何かに入れているということでよろしいのでしょうか。

NPO協働推進課長

 全てが定期性預金ではなく、先ほど申し上げた32億円の一括償還された分については、その時点が今年の3月でしたので定期性預金です。それ以外については、過去に返済されたものですので、先ほど申し上げた10年債の地方債でオープン運用をほとんどしております。今年2月には、一部20年債を購入したものもあります。

亀井委員

 条例の条文上に100億円を下らないこととありますが、この趣旨は何でしょうか。

NPO協働推進課長

 債権自体104億円ですが、100億円という規模の基金をつくって、その運用益を事業費にして充てていくということで、100億円の基金があれば、安定的、継続的にボランタリー団体等を支援できるという趣旨で、100億円を下らないということを条文に明記しているところです。

亀井委員

 これは、100億円を下ったとしても運用できないことはないと思いますが、いかがでしょうか。

NPO協働推進課長

 現実的にはそうかもしれません。ただ、基金設置当初も今もそうですが、ボランタリー団体等を支援していくことは、私どもとして一緒に仕事をしていく、あるいはボランタリー活動を行う皆様を支援することで、一緒に県を良くしていくということを目的に設置した基金ですので、現在は条例に記載上の100億円を下らないということで、運用していきたいと考えております。

亀井委員

 最後にしますが、運用難というか、金利が下がっていますので、運用益が非常に少ない段階であるため何とも言えないのですが、例えば、かながわトラストみどり基金というのは76億円の残高があるのです。私が決算特別委員会の委員のときに、この76億円の運用益と、なおかつこの原資を少し削りながら作業をするというか、事業を行っているのです。どのくらいまで、この76億円から原資をマイナスできますかと言ったら、環境農政局長が50億円まで大丈夫だと言うのです。

 だから、100億円を切りなさいと言っているのではなく、今までの質疑の流れで一般社団法人等もこれから入ってくるので、この様子を見ながらかもしれないのですが、県に埋蔵金があるということで、要するに監査から指摘をされるということは多分ないのかもしれませんが、実際にこの100億円という額もこれから検討していかなければいけないと思います。もちろん私が言っていることが今の運用益の話からすると全然的を外れているかもしれないので、これは議論の一つの要素としてお話させていただき、質疑を終わりたいと思います。



13 次回開催日(9月30日)の通告



14 閉  会



特記事項

 資料要求

 「子ども自立生活支援センター(仮称)の安全対策について」