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平成28年  経済活性化・産業振興特別委員会 10月04日−01号




平成28年  経済活性化・産業振興特別委員会 − 10月04日−01号







平成28年  経済活性化・産業振興特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161004-000003-経済活性化・産業振興特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(八木・高橋(延)の両委員)の決定



3 本日新たに出席した当局出席者の紹介



4 日程第1を議題



5 調査項目の決定

(1)エネルギー政策の取組について

(2)国際ビジネスの振興の取組について

(3)産業振興(さがみロボット産業特区)の取組について



6 同上説明 (産業部長)



7 日程第1について質疑



おざわ委員

 私からは、エネルギー政策の取組について、何項目か質問したいと思います。

 本県では、かながわスマートエネルギー計画を策定していること、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーなどの更なる発展・拡大を目指していくということでして、まずは、企業庁で行っています、既設のえん堤を利用した小水力発電の計画について質問させていただきます。

 まず、企業庁で計画していて、効果を上げている小水力発電計画の内容について、お伺いします。

発電課長

 発電計画の概要でございますが、宮ヶ瀬ダム上流の相模川水系早戸川におきまして、既存の砂防えん堤などを利用し、3箇所の小水力発電を建設・移転する計画でございます。

 具体的には、下流部から早戸川えん堤を利用した小水力発電で、今年度から建設に着手しています。

 次に、中流部の奥野砂防えん堤を利用した小水力発電所、上流部の蛙沢砂防えん堤を利用した小水力発電所を建設する計画でございます。

 なお、これら3箇所の小水力発電の最大電力量の合計は約1,100キロワットパーアワーで、一般家庭約1,800世帯分に相当する年間発電電力量を供給可能な規模となる計画でございます。

おざわ委員

 1,800世帯分と、かなり大きな発電量であることに驚きました。それでは、本年度に実施する早戸川えん堤地点の小水力発電所の新設について、規模や特徴を伺います。

発電課長

 今年度から5箇年の工事予定で建設に着手しました早戸川えん堤地点の発電規模でございますが、最大出力72キロワットパーアワー、年間発電電力量は約48万4,000キロワットパーアワーで、一般家庭の約144世帯分の消費量に相当する電力を供給できます。

 次に、特徴でございますが、宮ヶ瀬ダムの建設により廃止されました旧東京電力宮ヶ瀬発電所の取水えん堤や取水口を再利用することで、新たなえん堤を築造する必要がございませんので、工事費の削減などが図られています。

おざわ委員

 今回、取水口などを再利用していて、144世帯分の電力を供給できるということですが、蛙沢砂防えん堤の地点について、今回の報告書を見ますと、地質調査を行っているということですけれども、これは具体的に何をするのか伺いたいと思います。

発電課長

 蛙沢砂防えん堤地点で実施します地質調査でございますが、取水設備や発電所などの設備を設置する地点が適切な地質であるかどうかを、ボーリング等を行って確認するものでございます。

おざわ委員

 やはり発電設備はかなり重いので、しっかりとした地盤がないとできないということですね。

 この件については最後になりますが、今後の小水力発電について、どのように取り組んでいくのか伺います。

発電課長

 これまで企業庁では、小水力発電の新規開発について調査を行ってまいりましたが、事業の採算性を検討した結果、現時点では、早戸川の3地点以外に有効な地点はない状況でございます。

 しかし、本県では再生可能エネルギー等の導入加速化の取組を推進しており、企業庁が自ら導入するだけでなく、市町村の行う水力発電所の導入を支援することも重要と考えています。

 そこで企業庁では、これまでの水力発電所で培ったノウハウや技術を生かし、市町村が実施する水力発電の導入に対し、設備の計画から建設、その後の維持管理まで、総合的に支援する取組を行っています。

 今後、小水力発電の導入につきましては、再生可能エネルギー固定買取制度の動向や、小水力発電を取り巻く情勢を注視しながら、引き続き調査、検討を進めるとともに、市町村が行う水力発電の導入に対しても、積極的な取組を行ってまいりたいと考えています。

おざわ委員

 市町村と連携しながら、計画をサポートしていただくようお願いします。

 最後に要望させていただきます。

 再生可能エネルギーの導入促進を図る上で、小水力発電の設置は非常に重要であります。企業庁における小水力発電の取組については大変重要であると認識していますので、今後も着実に進めていただきたいと思います。

 続きまして、地域主導による再生可能エネルギーの導入促進として、地域経済の活性化に資する太陽光発電などの再生可能エネルギーの発電事業の採択について、順に伺っていきたいと思います。

 まず、この補助制度の内容と狙いについて、改めて確認させてください。

エネルギー課長

 地域主導再生可能エネルギー事業の導入という名称になります。地域の中小企業等が再生可能エネルギーを活用して発電事業を行う際、初期投資費用の負担軽減を図るため、事業費用の2分の1の額を補助いたします。発電事業者は、発電の開始後、固定価格買取制度による売電収入を基に、当初県が補助しました額を、20年かけて県に納付いただくという仕組みとしています。

 この補助事業の狙いは、太陽光発電事業の参入意欲があっても、高額な初期投資費用の調達が課題となっている中小企業者等を支援することで、発電事業への参入を促進し、再生可能エネルギーの一層の普及拡大を図ってまいります。

おざわ委員

 この補助制度は、地域経済の活性化に資する太陽光発電などの再生可能エネルギー発電事業を支援するということになっていますが、通常の発電事業との違いは何かあるのでしょうか。

エネルギー課長

 環境エネルギー政策研究所と立命館大学の共同研究というものがございまして、その研究によりますと、例えば、東京など地域外の大企業が、地方で太陽光発電事業を行う場合、その投資金額の8割が地域外に流出してしまうのに対し、地元の中小企業者等が行う場合、投資のほぼ全てが、その地域の中で還元されていくという結果が出ています。そこで、この補助金では、地域内の活性化に資するために、県内の金融機関から資金を調達して、県内の施工業者を活用して行う発電事業を補助対象としています。

おざわ委員

 県内の業者を利用してもらうことが目的なのですね。しかし、20年かけて補助金額を県に納付するという形になっていますね。実質は貸付けのような形になっているのですが、これは、業者にはあまりメリットがないと思うのですが、いかがでしょうか。

エネルギー課長

 太陽光発電事業におきまして、事業者からよく聞く話として、投資回収年数が10年以内でないと、投資の判断、検討に乗らないということです。

 そこで、この補助金では、事業者がおおむね10年以内に投資を回収できるように、毎年度の県への納付額は、発電開始後10年間は低く抑えています。その事により、最初の10年間の中で自己資金の回収や、金融機関への返済を済ませていただけるようにしています。そのため、金融機関等から事業資金の貸付けを受けるよりも、有利な条件で発電事業を行うことができると考えており、中小企業等が参入しやすくなる仕組みとして考えました。

おざわ委員

 今回採択された五つの業者の中で、1件はソーラーシェアリングということです。ソーラーシェアリングは導入が難しいと思うのですが、現在の県内の普及状況や設置条件はどのようになっていますか。

農地課長

 まず、県の普及状況でございますが、小田原市で3件、秦野、中井町、横浜市でそれぞれ1件、合計6件行っています。

 次に、設置条件については、国から全国一律の基準が示されており、太陽光パネルの支柱を立てる農地について、農地法に基づく一時転用許可を得る必要がございます。

 許可を受けるための具体的な条件でございますが、農地に立てる支柱は簡易な構造で、容易に撤去できるものであること、平均的な収穫量が確保されること、適切に営農が継続されることなどの条件がございます。

 なお、一時転用期間は3年以内、更新も可能とされていますが、同じ地域の平均的な収穫量と比較し、おおむね2割以上減少した場合は更新が認められないということですので、設置に当たりましては、成育に影響が少ない農作物を選定するなど、十分に検討した上で申請する必要があると思います。

おざわ委員

 県内で6件ということでございます。私もソーラーシェアリングというものがよく分からなかったので、いろいろと調べさせていただきました。農地にソーラーパネルが乗っていると、日影ができてしまうのですね。私は素人なので農業についてよく分からないのですが、成育などに影響があるものなのでしょうか。既に事業を行っている6件のうち、事業開始後に収穫があり、今までの収穫量が減少したというデータはあるのでしょうか。

農地課長

 設置後1年ごとに、その状況を報告していただくことになっていますが、ソーラーシェアリングの導入と併せて、新たに苗木を植えており、まだ収穫に至っていないため、収穫時期を迎えた段階で、その収量が平均的な数かどうか、今後、見ていくことになろうかと思います。

おざわ委員

 ソーラーシェアリング事業の今後の見込みを予想するのは、難しいと思いますが、現在、農業で利益を出すのが難しくなっている中で、ソーラーシェアリングは農家にとって一つの有効な手立てになっていくのではないかという思いもあるのですが、今後もソーラーシェアリングを進めていく上で、県はどのような役割等に取り組んでいくのでしょうか。

エネルギー課長

 今後、農業者が安心してソーラーシェアリングを導入できるようにするためには、農地の一時転用許可に係る技術的な指針や、太陽光パネルの設置による農作物の成育への影響といった情報を、農業者に提供していくことが重要であると思います。

 そのために、環境農政局と産業労働局とが連携して取り組むこととしており、環境農政局では、一時転用許可の基準や導入事例をホームページに掲載するとともに、産業労働局に情報を提供します。

 また、産業労働局では、そのソーラーシェアリングに関する情報を一元化して提供することで、農業者が一時転用許可や発電事業に関するノウハウという情報を入手しやすくなるように対応していきたいと考えています。

 さらに、農協等とも連携しながら、農業者に、総合的に情報提供をしていくことで、ソーラーシェアリングの導入促進を図ってまいりたいと考えています。

おざわ委員

 最後に要望させていただきます。

 地域において太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー事業を普及、拡大していくことは、県が行っているエネルギーの地産地消を進めていく上で、必要不可欠であるとともに、地域経済の活性化につながる、非常に重要な取組であると考えています。

 今回、ソーラーシェアリングの導入事業が採択されたことですし、再生可能エネルギーの導入拡大はもとより、農業振興につながるモデル事業となるものと期待しています。このような事業をきっかけとして、ソーラーシェアリングを導入しようと思う営農者などが、円滑に農地転用の申請ができるよう、産業労働局と環境農政局が連携して支援していただき、県内におけるソーラーシェアリングの普及、拡大に向けて取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、地域の特性を生かしたスマートコミュニティの形成のうち、地域におけるエネルギーネットワークの構築について何点か伺っていきたいと思います。

 まず、この補助制度の概要について確認させてください。

エネルギー課長

 この補助制度は、地域電力供給システム整備事業となっています。地域におけるエネルギーの地産地消を目指し、地域の太陽光発電設備等から電力を調達して、地域の家庭や事業所などに供給するシステムの構築の推進を目的とします。

 この事業は昨年度から実施していますが、特に今年度につきましては、4月から電力小売の全面自由化が開始されたところであり、その事により、小売電気事業者は、契約内容が低圧の50キロワットパーアワー以下である一般家庭やコンビニエンスストアなど小さな業者とも電力契約を結べることになっています。そういったこともあり、この事業は、神奈川におけるエネルギーの地産地消に取り組む小売電気事業者を支援する事業として取り組んでいます。

おざわ委員

 これにより、今年度は3件のモデル事業を採択したということですが、まず、湘南電力の事業は、どのような内容なのでしょうか。

エネルギー課長

 湘南電力は、昨年度の同事業でも採択させていただいており、今年度は、10月から、新たに家庭向けの事業に取り組むため、事業提案がございました。その事業内容ですが、まず、電力の調達につきましては、小田原地域の様々な企業の参画により設立されたほうとくエネルギー(株)や、小田原地域のガス会社などとの連携により、県内の太陽光発電設備などから電力を調達すると聞いています。

 また、電力供給につきましては、湘南ベルマーレとも連携し、湘南地域の家庭や企業者に対して、最大で5%程度安価な電気料金を提案するということです。

 さらに、この売上げの一部を湘南ベルマーレが行う地域貢献活動を支援するという形で、地域に還元するというメニューも行っています。

おざわ委員

 湘南電力は、昨年度から湘南地域と県西地域で事業を展開していますが、県の補助を受けて、今後事業を伸ばしていくという見込みはあるのでしょうか。

エネルギー課長

 湘南電力の昨年度からの事業を見ると、既に3,000キロワットパーアワーを超える電力の調達と、それに見合う供給を進めており、神奈川における電気の地産地消に貢献していただいています。それに加えて、今年度、家庭への小売を開始するに当たりまして、顧客管理システムを構築するために、県の補助金を活用して、湘南地域、県西地域、地域電力としてのPRを強化し、500世帯を超える電力契約を目標に取り組むと聞いていますので、事業を伸ばしていく見込みがあると考えています。

おざわ委員

 湘南電力は、新聞等には出ていますが、地域では、まだまだ、地域電力といえば湘南電力というまでには知名度が上がっていないので、その点も含めて、支援してもらいたいと思います。

 続いて、ほかにも、(株)日本エコシステムとみんな電力の二者が、今回採択されたということですが、神奈川県以外の地域で事業を展開していると聞いています。本件の補助は、県内のエネルギーの地産地消を推進する事業に活用されているのでしょうか。

エネルギー課長

 (株)日本エコシステムとみんな電力は、首都圏を中心に、全国を対象に電力契約等の展開をしていますが、補助事業を提案するに当たりまして、それぞれ神奈川に貢献する役割を提案しています。

 まず、(株)日本エコシステムにつきましては、電力契約をしていただく神奈川県内の方の先着50世帯限定で、電力料金を6箇月間無料にするといった優遇契約の促進を含めまして、年度末までに計100件の電力供給の契約を進めることを目的として、電力の供給契約に取り組もうとしていただいています。

 みんな電力につきましては、神奈川県内の発電所に対して、他の地域よりも高い優遇価格で買取りをします。また、消費者に対しては、神奈川割と名付けまして、神奈川県内での電力契約については、他の地域よりも安く電力を供給できるプランをつくり、年度末には180件の電力供給を確保することを目的として取り組んでいただいています。

 そういった神奈川県で優遇した条件を設定しながら取り組もうとしていただいていますので、県の補助が、県内のエネルギーの地産地消に活用されるものと考えます。

おざわ委員

 この二者は、県内の購入者を優遇して、事業を伸ばしていこうということですね。湘南電力とこの二者の目標を合わせると、500件と100件、180件ですから、780件ぐらいになります。この目標は、三者とも、今年度末までのものでしょうか。

エネルギー課長

 今年度の補助金ですので、目標も今年度で設定していただいているところです。

おざわ委員

 例えば、湘南電力は、契約数が目標の500件に届かなかった場合、どのようになるのでしょうか。

エネルギー課長

 補助事業の要件として、目標を設定していただきますが、目標に達しなければ何かペナルティを課すというものではないので、目標の達成に努力していただき、県としても、それを支援していきます。

おざわ委員

 県としては、780件の目標に対して、例えば、半分しか契約できなかった、8割まで達成したという場合、その結果を検証するのでしょうか。

エネルギー課長

 2日ぐらい前の新聞に出ていたのですが、電力全面自由化から半年が経過し、東京電力からの切替えが、当初の予想では1割程度あるのではないかとされていましたが、実際には、2%から3%という状況で、電力の選択肢を消費者に見せていくという目的が、自由化にはあったわけですが、なかなか進んでおらず、これについては、全体としての検証も含めますが、なぜ三者の契約数が増えなかったのかということを、県も一緒に検証しながら、県内エネルギーの地産地消、神奈川県内の消費者に対して電力の選択肢を増やす、再生可能エネルギーを増やすという目的のために、どうすればよいのかというのを検討していきたいと考えています。

 さらに、この三者とは、神奈川の電力の地産地消に関する協定というのを結んでいます。その協定については、地産地消に取り組むということで御協力いただいていますので、今年度に限らず来年度以降も含めて、三者とは連携をとって、電力の地産地消に取り組みたいと考えています。

おざわ委員

 新聞の記事によると、目標の達成は厳しいということなのですが、最後に要望させていただきたいと思います。

 この事業は、かながわスマートエネルギー計画の基本理念に掲げる、地域における自立的なエネルギーの需要調整を図る上で、分散型エネルギーシステム構築の具現化に向けて非常に重要な取組であると感じています。採択された事業の円滑な運営に当たっては、地域における電源の確保や、その電気を購入してくれる需要家の獲得が大切ですので、県としても事業者と連携していただき、電力小売の全面自由化を追い風として、取組が順調に進むよう努めていただきたいと思います。

 続いて、今までエネルギー政策について、細かな内容を聞かせていただきました。そういった中で、かながわスマートエネルギー計画の数値目標と進捗状況について、一言発言させていただきたいと思います。

 まず、聞かせていただきたいのは、再生可能エネルギーなどの導入加速化の中の、太陽光発電の普及という項目についてです。この中の住宅用の太陽光発電設備の導入量について、平成29年度の目標が92万キロワットパーアワーとなっています。実際、平成26年度の実績は34.3万キロワットパーアワーということで、現状は目標の37%ぐらいということであります。あと3年間でこの目標を達成しなくてはならないということですが、この現状、理由を伺えたらと思います。

エネルギー課長

 太陽光発電の普及につきましては、主に2012年7月に固定価格買取制度によって、全国で爆発的に普及が拡大していきました。固定価格買取制度では、2012年7月から3年間、優遇買取期間が設定されており、制度の開始以降に太陽光発電をできるだけ増やしていくという制度設計がされていました。その関係もあり、太陽光発電の基本目標は、その3年間はかなり高く見込んでいましたが、あまりにも太陽光発電の導入が全国的に拡大してしまったため、2014年9月に、九州電力など地方の電力会社で、電力系統への接続がパンクしてしまうのではないかと危惧され、接続を制限するという話がございました。2012年から2015年までの3年間でかなり伸びていくと見込んでいたところが、その半ばの2014年9月に電力会社の接続制限があったため、それ以降、国の制度見直しがたびたび行われたのです。

 新聞報道もかなり行われ、ネガティブな報道が続いたため、太陽光発電事業者あるいは一般の家庭や企業においても、太陽光発電の導入に二の足を踏ふという状況が生じたことから、全国的に導入が停滞している状況が続いており、2017年の目標に対して、2015年時点で37%という割合で、芳しくない状況にあります。

おざわ委員

 事業所用についても同じような状況のようですが、この原因も同様ですか。

エネルギー課長

 委員のおっしゃるとおりです。住宅用、事業所用というのは、分かりやすい形で区分しており、経済産業省に太陽光発電システムを設置するための申請していくのですが、その時の区分として、発電出力が10キロワットパーアワー未満の場合ですと、通常、住宅用のイメージになります。10キロワットパーアワー以上の場合には事業所や、神奈川県では事例は多くはありませんが、地方でかなり行われていますメガソーラーといったものが該当してきます。

おざわ委員

 今後どのようになるかは、分かりませんけれども、それぞれの計画どおり目標を達成することは、非常に厳しい状況であるというのは、私も分かっているのですが、例えば、目標の見直しで、2017年の目標も下方修正するということはあるのですか。

エネルギー課長

 かながわスマートエネルギー計画の数値目標の目標年度は、2030年度としています。県内の年間電力消費量の削減率、あるいは県内の年間電力消費量に対する分散型電源による発電量の割合の目標につきましては、2030年度を最終目標としており、それに向けて各施策を織り込みながら取り組んでいます。

 この3年間、あるいは現在も、太陽光発電については導入が停滞している状況にありますが、太陽光発電は、他の電源と比べ、2030年度に向けて技術開発の余地が大きく、コストの低減という可能性がかなり高いといえます。

 将来性という意味で、分散効果や技術革新による発電効率の向上、低減効果があり、今は、コストが火力発電に比べて高いと指摘されますが、2030年には火力発電とほぼ同等になり、将来性は非常に高く、コストも安くなることが見込まれます。将来に向けては、主要な電源として導入が加速していくと考えていますので、目標については、2030年に向けて取り組んでいきたいということで認識しているところです。

おざわ委員

 説明はよく分かります。2030年に火力発電と同程度になることを期待して、目標値も設定したものと思うのですね。いろいろと目算、目標があっても、実際にはなかなか導入が進まないといった中で、2030年の目標達成は可能であるという話なのですが、目標を見させていただくと、数年に一度の目標がいくつか設定されていますよね。報告資料の中に2017年の目標が出ていますが、目標達成の方策は考えておられるのでしょうか。

エネルギー課長

 2017年の施策につきましては、具体的には、来年度に取り組むものなので、どこまで反映できるかということになってまいりますが、家につきましてはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスで、建物につきましてはネット・ゼロ・エネルギー・ビル、あるいは太陽光発電と一緒に設置する蓄電池への補助に取り組みながら、さらに補助施策だけでは県内全体での導入はなかなか難しいことから、普及啓発を進めながら、2017年に向けては、今現在の取組を進めていこうと考えています。

おざわ委員

 現状の施策を進めていきたいということですが、太陽光発電の設備にはかなりの投資が必要ということで、特に個人の住宅になると、個人ではやり切れないという声も聞いています。

 事業者に対する補助というのは、いろいろと行われているようですが、今後、新しい制度を導入していただいて、中小企業者にも導入してもらいやすくする後押しなども考えられていますか。

エネルギー課長

 太陽光発電の補助施策につきましては、常に県内の事業者、特に中小企業のニーズをつかみながら、どのような支援策というものを期待しながら導入を進めていただくかということになると思いますので、ヒアリング等のニーズをつかむ手段を考えながら、その方策を施策に反映して取組を進めていきたいと考えています。

おざわ委員

 中小企業だけでなく市町村の方も、やりたいところはたくさんあるのではないでしょうか。私の地元の小田原市なども、今回の報告に挙がっています防災拠点なども、できればどんどんやりたいと言っています。小田原市は、まだ一つか、二つしか入っていないのに、県は20以上もあるので、本当は、全部対応したいという話があるのです。しかし、課長に確認したところ、やはり国のお金を使っているので、今年出るという話があったのですが、そうはいっても、求めているところもあると思うので、そこには積極的に入れられるような制度を、これから導入していただければと思います。

 最後に要望させていただきます。

 かながわスマートエネルギー計画の成功は、中心となる太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの普及、促進や、分散型電源をいかに大きくしていくのか、県の取組が問われていると思います。新しい政策なども加えて、今後、かながわスマートエネルギー計画を計画どおりに着実に進めていただきたいと思います。

 続きまして、国際ビジネスの振興について質問させていただきたいと思います。

 まず、県の中小企業の海外展開支援について伺いたいと思うのですが、県内中小企業の海外展開といった場合には、どのような方向があるのですか。確認の意味で伺いたいと思います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 県内中小企業の海外展開の方向ですが、二つの方法がございまして、基本的には生産拠点や販売拠点を海外に新たに設置する方法と、国内等で生産した製品を海外に輸出展開していくという方法がございます。その二つの方法をまとめて、海外展開と表現させていただいています。

おざわ委員

 県では、これまで県内中小企業の海外展開に当たって、どのような支援を行ってきたのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 県では、これまで(公財)かながわ産業振興センター、KIPや、JETRO等と連携しながら、海外展開を目指していく中小企業を対象に支援を行ってきました。

 支援の具体的内容は、セミナーの開催や個別相談の実施により、求められる情報の提供、海外の展示会、商談会に対する出展支援、さらに、海外駐在員によります現地案内、関係機関の紹介などです。

おざわ委員

 いろいろと実施されているようですが、資料の中に、海外展開を希望する県内企業への個別支援件数が記載されていますが、この具体的な支援の内容と件数を伺いたいと思います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 支援の具体的内容ということですが、展示会、商談会への出展支援、県内中小企業が現地の工業団地等を視察する場合の案内、さらに、海外展開を検討している企業や、進出済みの企業からの要請に基づく情報提供、あるいは、現地のパートナーとなるような企業を御紹介いただきたいという要請もありますので、そういった場合の現地企業の紹介、様々な団体から、現地を視察したいので案内をしてほしいという要請もありますので、そういった視察の際の調整などとなっています。

 平成26年度からの累計件数430件の、具体的な支援内容の内訳ですが、出展支援が57件、現地案内が71件、情報提供が121件、現地企業等の紹介が87件、視察などの調整が31件、それらの分類に入らないような対応が63件となっています。

おざわ委員

 海外展開を希望する県内企業への支援の目標、実績値を見ていきますと、平成27年度は目標を達成しています。こういった支援によって、どれだけ海外展開できたかが重要だと思うのですが、海外展開の実績について伺いたいと思います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 平成26年度、27年度の累計ということで430件をお示ししていますので、その内容でお答えしますと、実際に海外進出できた件数が、平成26年度は2件、平成27年度は9件となっています。商談会、展示会などを通じ、外国の企業との成約が整い、販路の開拓ができたという件数は、平成26年度は5件、平成27年度は3件となっています。

おざわ委員

 実績が430件ある中で、結果が出たのがそれだけということは、かなり厳しいのだと感じました。そういった中で、やはり中小企業をしっかり支援していただかないと、実績が伸びていかないと思うので、これからもしっかり取り組んでもらいたいと思います。

 そのような中で、駐在員をシンガポール、メリーランド、大連にそれぞれ派遣していくということなのですが、各事務所の人員体制はどのようになっているでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 海外駐在員の人員体制でございますが、まず、シンガポールについては、JETROのシンガポール事務所の中に、事務所を共同事務所という形で設置させていただいてございまして、県の職員1人と現地採用スタッフ1人の二人体制で活動しています。

 また、メリーランドでございますが、JETROニューヨーク事務所の支所という扱いで、メリーランドに単独事務所を設置しています。現地スタッフ2人を採用し、三人体制で活動しています。

 最後に、大連でございますが、(公財)かながわ産業振興センター、いわゆるKIPが設置した事務所に県職員1人を派遣し、KIPの職員1人、現地採用スタッフ1人の三人体制で活動しています。

おざわ委員

 そのような少人数で運営できるのかという疑問もありますが、海外進出の支援は、なかなか実績を上げるのが難しいということがよく分かりました。この様な事業では、周辺状況の変化を新しい取組につなげていくことが大切だと考えるのですが、事業の見直しなどは考えていますか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 先ほど、支援件数と海外進出などの実績を御説明いたしました。本事業の個別件数の目標値というのは、神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略で掲げたものです。

 神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略ですが、各事業のKPI、重要業績評価指標などを基に、実施した施策、事業の効果を検証していくこととなっており、こうした評価に基づき、必要な見直しを図ることができるのではないかと思っています。

 併せて、日本を取り巻く経済環境を見ますと、EPAの締結を着実に進めていく計画があり、貿易や投資の自由化が進んでいくことになります

 さらに、そうした状況の中で、県内中小企業による海外展開のニーズが高まってくることも想定されますので、県内企業の経営基盤の強化と、県内経済の活性化を目標といたしまして、必要な施策の見直しを図ってまいりたいと考えています。

おざわ委員

 要望させていただきます。

 EPAやTPPが進むと、必然的に県内中小企業の目は海外に向くことになると思います。県内中小企業の海外展開を円滑に進めていくためには、県も含めて様々な機関が連携して、支援していくことが重要であると考えます。この考えに基づき、国においては新輸出大国コンソーシアムを立ち上げたところであり、県もこうした動きと連携して、県内中小企業の生き残りをかけた経営判断がうまくいくように、海外駐在員を含めてきちんと支援をお願いしたいと思います。



(休憩 午前11時54分  再開 午後1時)



おざわ委員

 国際ビジネス振興の関連で、外国企業の誘致について、何点かお伺いしたいと思います。

 まず、今回の報告資料に、外国企業の誘致件数が平成27年度までの累計で74件とありますが、これはどのような国から本県に進出したのかお伺いします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 国別の誘致実績でございますが、誘致件数が多い国ということでお答え申し上げますと、アメリカが18件と一番多くなってございまして、ドイツが15件、中国が8件、韓国が7件、イギリス、インドが4件などとなっています。

おざわ委員

 アメリカ、ドイツが多いようですが、今年度から、セレクト神奈川100がスタートしたわけであります。この企業誘致施策による外国企業の誘致の実績はあるのかお伺いいたします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 セレクト神奈川100での外国企業の認定実績でございますが、これまでに6月と8月の2回、企業立地支援事業審査会という、内容を審査する審査会を開催しています。この審査会の議を経まして、県として、県外からの立地2件、県内企業の再投資2件、合計4件の事業計画を認定させていただいています。認定した企業のうち、外国企業はジンマー・バイオメット(同)1件でございます。

おざわ委員

 認定した企業のうち、1社が外国の企業だったということでよろしいですね。

企業誘致・国際ビジネス課長

 はい。

おざわ委員

 分かりました。海外誘致施策の一つとして、報告資料にあるとおり、外国企業の立上げのための補助金を、本年度の新規事業として開始したということでありますが、具体的にどのような経費を対象としているのか伺います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 具体的に補助金の対象としている経費でございますが、大きく四つございます。

 一つ目は、在留資格、いわゆるビザの取得のために行政書士などに支払います、申請代行に要する経費です。

 二つ目は、日本法人の設立登記に要する経費や、税務、社会保険関係など公共機関へ届け出る際に、行政書士などに支払います、申請代行に要する経費。

 三つ目は、従業員の雇用の関係でございまして、有料職業紹介事業者から紹介を受けて、常用雇用者を雇用する際に、その事業者の方に支払う報酬といったものが、大きなものでございまして、この三つに要する通訳や翻訳のための費用が四つ目でございます。

おざわ委員

 内容については分かりましたが、海外企業支援補助金の事前着手届の提出件数は3件ということですが、具体的にどのような企業から提出されているのかお伺いいたします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 事前着手届を提出いただきました外国企業でございますが、一社目はアメリカの金属メッキを行う企業でございまして、二社目はオーストラリアのレクリエーション施設の設置、運営を行う企業、三者目はタイの自動車部品の製造を行う企業です。

おざわ委員

 経費を補助するということなのですが、一企業どのくらいの金額になるのでしょうか。大体で結構なのですが。

企業誘致・国際ビジネス課長

 県では、この事業を立ち上げるに際し、JETROがホームページなどで公表している、外国企業が日本法人を立ち上げる際に必要となる経費のデータを参考に、どれくらいの経費がかかるかを試算してみたところ、総額400万円程度かかるということでした。そこで、補助率を2分の1として、補助の上限額を200万円に設定させていただいています。

 なお、この中には実際に日本法人を立ち上げる際に必要となる資本などは入ってございません。

おざわ委員

 上限200万円ということでありますが、海外から県内に誘致でき、県が補助を行って事業を始めた場合、地元にどのくらいの雇用を生んでいるのか、日本国内、県内の協力会社をどのくらい使っているのか、その後の検証は行われているのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 県では企業誘致について、平成16年から、インベスト神奈川ファーストステップ、セカンドステップ、セカンドステップ・プラスを、順次実施してきています。

 そうした中で、誘致した企業につきましては、定点観測ということで、計画どおりに事業が進捗しているかを確認しています。例えば、工場をつくっていただく場合、県内企業にどのくらい発注したか、実際の操業後には、総発注額に占める県内企業への発注の状況、職員の福利厚生による発注の状況、雇用の増減などを、毎年12月時点で把握する作業をさせていただいています。

 先ほど御説明申し上げました立上げ支援事業の場合、日本法人が立ち上がっていない状況からのスタートとなりますので、まだ発注までは発生しておりませんが、立ち上がって日本法人として活動しますと、今申し上げたような状況を把握させていただくことになると思います。

おざわ委員

 小田原市内にもアマゾンが進出してきて、地元としては大きな期待を持ち、正社員が3,000人ぐらい採用されるという噂がありましたが、結局、実際にはほとんど正社員の採用はなく、パート職員だけの雇用でした。そういったこともあって、できれば事前に調査していただき、パート職員しか雇用がないのか、正社員を雇ってもらえるのかを確認し、その上で補助を出すといったこともお願いしたいと思います。

 続いて、報告資料にあります、海外における誘致対象企業の発掘事業について、事業化した目的をお伺いします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 事業化した目的ということでございますが、アメリカを中心といたします、ロボットやライフサイエンス関連産業の対日投資意欲を把握することを第一義といたしまして、さらに、本県への投資意欲が高い企業を選抜し、そうした企業に積極的に誘致活動を行い、本県に誘致していくことを目的に事業化したものでございます。

おざわ委員

 アメリカを中心にということで、資料にもあるとおり、メリーランドの駐在員がこれを担っているということでよろしいでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 アメリカですと、メリーランドにいる駐在員が中心となり、外国企業に働き掛けるということになります。しかし、選抜した企業はアメリカ中心となっていますが、東南アジアの企業などもリストアップしていますので、そういった企業に対しては、シンガポールの駐在員が対応させていただくことになります。

八木委員

 駐在員の話が出ましたが、ロンドンの駐在員は、JETROに派遣する形で置いていて、3年ぐらい前に廃止して引き上げましたよね。現在の外国企業の進出状況も見てみると、アメリカに次いで、ドイツやイギリスからの進出も多いようですが、ロンドンの駐在員を引き上げたことで、そういった案件に対する支障が起きていませんか。メリーランドの駐在員が、北米から欧州までをカバーできていると捉えていいですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 駐在員は、それぞれの所管エリアが決まっていて、メリーランドの駐在員は、カナダ、北米、メキシコまでを担当しています。シンガポールの駐在員は、東南アジア10箇国とインドを担当しています。大連のKIPの事務所に派遣している駐在員は、中国全体を担当しています。今のところ、ヨーロッパを担当する駐在員は、現実的にはいないという形になりますが、何か大きな案件などが生じましたら、一番近いメリーランドの駐在員がサポートする体制を整えることになろうかと思います。

八木委員

 例えば、ドイツやイギリスで誘致企業の発掘などの現地活動を行う駐在員はいないと、捉えていいですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 所管エリアとして欧州を担っている駐在員はいませんが、実際に、欧州の企業などが本県に進出するというような強い情報が入ってくれば、JETROの海外事務所から、JETROの横浜情報センターを経由して、県に情報提供があります。

 そうしましたら、県から、その企業のキーパーソンなどにメールなどで情報を提供する、あるいは、そういった方が視察に来る際に、県職員が、企業誘致施策をプレゼンテーションさせていただき、誘致を固めることになると思っています。

八木委員

 ロンドンの駐在員を廃止する時も、本当に大丈夫なのだろうかと思ったのですが、今のお話を聞いていると、いなくなったことによる、本県への欧州企業の進出、県内企業の欧州への進出には、支障がないと捉えていいのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 御懸念の点につきましては、例えば誘致に関わる迅速性ですね、情報が入ったらすぐアプローチするという意味合いで、フェイス・トゥ・フェイスで面会するということであれば、職員がいなければならないのではないかということもあるかと思います。しかし、現在はインターネットが発達していますし、様々な情報提供のツールがあります。実際に進出してくるということであれば、その企業の代表者が進出しようとするエリアを下見に来ることもございますので、そういった機会を捉えて、働き掛けていくことにより、誘致について大きな支障はないと考えています。

 併せて、JETROと県は良好な関係を築いているという中で、今回、投資環境などを説明するような、県の誘致施策を含めてですね、パンフレットなども作成させていただいています。そういったものにつきましては、JETROの本部を通じ、70箇所程ある海外の事務所にも配布させていただいてございまして、そういったものも活用しながら、JETROの職員も説明していただけると聞いていますので、ある程度の対応はできると思っています。

おざわ委員

 今の話ですと、メリーランドの北米事務所の駐在員は、商談が多岐にわたっていますので、北米などを転々と移動して仕事するような形なのですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 海外駐在員でございますが、担当するエリアが非常に広く、エリアの中で開催されます国際的な商談会といったものに対する支援、あるいは実際に本県に来たいという企業との面談、商談会でのサポートなどのため、出張が非常に多い海外駐在員もあろうかと思っています。

 したがって、非常に忙しいと職員から聞いていますが、そういったことが重なる場合でも、先ほど申し上げたようなスタッフがいますので、役割を分担しつつ、うまくスケジュールを調整していく中で、業務を遂行しているというのが実際の状況です。

おざわ委員

 海外の企業の誘致についていろいろと聞かせていただきましたが、例えば私の地元である県西地域や、横浜、川崎、相模原といった政令市以外への立地条件は、現状どのような形になっているのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 誘致いたしました外国企業74社の状況でございますが、横浜市内への誘致というのが非常に多くなっています。74件の内訳で申し上げますと、66件が横浜市内、3件が川崎市内、藤沢市、大和、海老名、小田原が各1件というような状況です。

おざわ委員

 ドイツのバーデン・ビュルテンベルク州と友好提携されているということですが、欧州では、そういったことを活用されているのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 バーデン・ビュルテンベルク州との覚書が手元にないので詳しいことはお答えできませんが、通常、相互交流に関する友好覚書の中にも、経済交流に関する項目が入っています。したがって、そういった項目を生かして、現地でのセミナーを開催したり、神奈川県への企業関係の交流を受け入たりすることで、覚書に基づく経済効果が出ているものと考えています。

おざわ委員

 やはり、政令市以外への誘致が少なくなるわけですが、政令市というのは、例えば横浜市などは、条件がすごく良いので、黙っていても海外企業が進出してくると思うのですね。そういったところではなくて、県西地域を含めた政令市以外の部分に、県としては重きを置いてもらった方が、県内のバランスをとるためにも良いのではないかと思います。その点についてはいかがですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 日ごろ外国企業の方と面談や相談を受けている現状からお話ししますと、新たな日本法人を立ち上げていくという場合、外国企業といえども、小規模な場合が多くなっています。

 そういう場合につきましては、法人の経営規模も非常に小さいということもございますし、経営基盤がまだ整ってないということもありますので、やはりオフィスビルが多く用意されているエリアに、どうしても進出が偏ってしまうということはあります。したがいまして、やはり県東部、横浜エリアが比較的選ばれるという傾向があります。

 一方、既に日本法人を立ち上げ、操業状態もよくなってきている外国企業の場合、本県に工場や物流拠点などを整備する場合がございます。例えば、今回セレクト神奈川100で、外国企業として認定いたしましたジンマー・バイオメット(同)などがそのケースでございます。そういう企業につきましては、製造した製品の物流をどのように考えているか、関東エリア、あるいは日本国内にどのように売っていくか、どのように拠点に製品を配送していくかということに重きを置いているようです。したがいまして、今回のジンマー・バイオメット(同)は、平塚に誘致いたしましたが、圏央道の影響は非常に大きいものだと思っており、圏央道を中心に関東エリアに製品を配送していきたいと考えていると、同社からは聞いています。

 そうしたことから、ある程度の生産基盤を持っている企業は、県東部、あるいは圏央道の通っている地域を選ぶ傾向はございます。しかし、私どもが県全体で雇用を誘発していく、税収基盤つくっていくことを一つの目的としていますので、そういった際には、地元市町村と連携しながら企業の誘致を図っています。

 市町村と県とで企業誘致促進協議会をつくってございまして、市町村として特に企業誘致を図りたい工業団地等を、地域プロジェクトということで定めさせていただいて、そこに企業から用地の御相談がある際に、まずは、そこを御紹介するという形で企業に働き掛けています。

 県西部で申し上げますと、西湘テクノパークや山北工業団地などが、そういったエリアとなっていますので、まずは、そういったところを御紹介させていただくのですが、企業としての経営戦略上のお考えがあるのは事実でございまして、そういう中で誘致を進めているところでございます。

八木委員

 おざわ委員が言いたかったことは、県西地域や三浦半島地域の活性化ということですよね。神奈川県としても、きれいな言葉で言えば、均衡ある神奈川県の発展ということですが、人口減少が著しい地域として、県西地域や三浦半島地域を捉えているので、県としても県西地域の活性化プロジェクトを立ち上げています。同じように三浦半島もやり始めましたよね。そういった意味でいくと、神奈川県に海外企業を誘致する際に、立地上の関係から、横浜市内などが進出しやすいというところを、他の地域、例えば県西地域に来てくれるのであれば、支援措置を手厚くするといった、地域的なインセンティブを考えないと、企業としても、同じ支援措置の中で、そういった地域に来てほしいと言っても、なかなか難しいというのが現実問題としてあるのではないかと思います。今後は、そうした方法も検討していただき、県内まんべんなく同じような補助率や補助金の仕組みとするのではなく、海外企業が進出しにくい地域には、支援措置を手厚くするといったことも考えてもいいのではないかと思うのですが、どのように思いますか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 セレクト神奈川100は、神奈川県を一つの区として制度を設計しており、県全体的な誘致を図っているというのが実態です。一方で、企業誘致というのは県だけが行っているのではなく、地元の市町村がどの程度、企業誘致に対して積極的な姿勢を見せているかということが重要な要素である思っています。

 そういう中で、県内市町村でも体力に応じて行うという面はありますが、独自の支援策を講じているところも多々ございます。やはり、財政力が強いところが比較的充実していると感じますが、金銭的支援といった部分につきましては、県と市町村が役割分担や連携をしながら、一つのメニューとしてお示しすることで、市町村の魅力をアップしていくというのは、一つの考え方としてあるのではないかと思います。

 また、県西部や三浦半島という部分につきましては、一方で良好な自然環境が残された貴重なエリアという部分もございます。したがいまして、企業誘致の立場から、そうした環境とうまく調和していかなければならないという部分もございまして、その辺を地元の市町と十分話し合い、双方と相談の上で誘致を進めていく必要があると思っているところでございます。

八木委員

 私が言いたかったのは、今お答えになったように、地元の市町村との連携ということです。市町村の補助と県の補助をセットで行っていくということは、とても大事なことだとは思うのですが、どうしても現実問題から見れば、町村部では大きな金額の補助の仕組みというのは、つくれませんよね。そうした意味で、どうしても財政力のある市の方が、独自に補助の仕組みをつくるにしても有利ですので、そういったところをカバーするのが、県の役割ではないかと思うのです。

 そういった中で考えると、今課長がおっしゃったように、それぞれの地域にはその地域の特性がありますので、そういった業種に絞って、業種にマッチした地域に進出する場合はもう少し手厚く補助するといった工夫をすることが大事なのではないかと思うのですね。これは今後の話になりますが、そういったことを含めながら、検討していただきたいと思います。

おざわ委員

 最後に要望させていただきます。

 海外企業の誘致などに、県が市町村にいろいろと力を貸していただいているということは、よく分かっているところではありますが、県の一体的な発展のために、政令市以外の地域に対して、より手厚い制度や工夫をしていただいて、県が一つの地域として、全体が発展することができるように、企画を進めていただくことをお願いし、私の要望とさせていただきます。

綱嶋委員

 それでは、さがみロボット産業特区についてお伺いいたします。

 平成25年2月に特区指定を受けて以降、生活支援ロボットの実用化を通じた県民生活の安全、安心の確保と地域経済の活性化のために、ロボットの開発、実証実験の促進や普及啓発等に取り組んできたことは承知していますので、その辺を含めて何点か質問させていただきたいと思います。

 はじめに、平成27年度までに実施された実証実験の件数について、目標を大きく上回っていますが、この理由としてどのようなことが挙げられるのかお尋ねいたします。

産業振興課長

 昨年以降の1年間でございますが、40件の実証実験を実施しているところでして、これは商品化に近い段階の実証実験の支援を特徴としており、この特区の取組は全国的に支持され、評価されてきているのではないかと考えています。今では、支援を求めて県外からも実証実験が集まってございまして、特区で実証し、商品化したロボットが増えてきていることも、新たな実証実験を呼び込むことにつながっているものと思います。

綱嶋委員

 次の質問に入る前に、少々気になるところがあるので、確認させてください。主な取組の中に、特区協議会を設けて様々な協議を行っているとありますが、平成28年6月に行われた第7回協議会で、特区の取組を、更に地域経済の活性化につなげていく方法や、県民安全・安心の実現に向けた取組に関する議論を行った結果、現行では平成29年度までとなっている特区の計画期間を継続するために、国と調整していくとされていますが、これはどのように捉えればいいのでしょうか。更なる地域経済の活性化や、県民の安全・安心の実現に向けた取組が不十分なため、今後も特区を継続していくと捉えた方がいいのか、それとも、現在、実証実験の申請も多く、盛り上がっているので、更に盛り上げるために継続した方がいいということなのか、どのように捉えればいいのでしょうか。

産業振興課長

 資料の説明が不十分で申し訳ありません。特区の指定の際、どのように特徴を出すかという考えの中で、少子高齢化に対応する政策課題を解決しようということで始めた特区でございますので、県民の安全・安心の実現というものを政策課題として、ロボットの実用化を事業にしようと考えておりました。

 それを、地域経済の活性化につなげていくという、もともと特区の取組の基本的な部分に流れているものでございまして、それを更に継続していくために、申請を継続しようと考えたものです。確かに、今のままで十分だとは思っていませんが、こういった少子高齢化というのは、将来にまたがった課題と認識していますので、ここで完成するものではないと考えたわけでございます。

綱嶋委員

 今課長がおっしゃったように、少子高齢化、特に高齢化問題については、今後、更に深刻化していくわけですから、そういった面では、更に特区の継続というのは必要になってくるわけです。しかし、一方で、地域経済の活性化を更につなげていく方法という部分なのですね。この特区の二つの看板のうち、協議会の中で、地域経済の活性化を更につなげていくということは、今、経済活性化にどの程度貢献しているのか、さらに、どういう考え、どういう方法で広げていこうとしているのかという議論は行われているのですか。

産業振興課長

 現在、地域経済の活性化にどの程度つながっているのかということを、数値目標だけで言いますと、商品化ということが一つはあると思うのです。現在は8件ということになりますが、それによって地域経済が発展していると、実感を持っている企業や、県、市町村も含めた自治体は、恐らくないのではないでしょうか。逆に、将来、このロボット産業特区の目指すところというのは、人とロボットの共生社会であり、ロボットが人の暮らしをアシストしていくというかなり高い目標となっていますので、目指すものは高いものの、残念ながらまだ道半ばという状況です。

綱嶋委員

 志はよく分かります。人とロボットの共生社会というのは、本当に理想といえば理想、非現実的といえば非現実的であるわけです。

 しかし、手塚治虫が漫画を書いた時と比べて、今では実現しているものが多数あるという事実もあるわけですから、あまり非現実的といってはいけないのかもしれませんし、理想の中で、開発という部分では、大きな理想を掲げて取り組んでいくということは、非常に重要だと思います。

 一方では、経済活性化というのは、10年先、20年先、場合によっては50年先ということを待っていられないわけですよね。せっかくロボット特区による経済活性化を、大きく二枚看板のうちの一つに掲げているわけですから、そこはタイミングよく商品化したものを、どのように地域の企業と関連付けていくかということを考えていかなければならないと思うのですが、その辺についてお伺いします。

産業振興課長

 まず、それぞれ技術を持った地域の産業と、商品化されたロボットなどをどのようにつなげるかが課題の一つだと思います。また、商品化されたものを、どのように普及させるかにつきましては、現在、生活支援ロボットに取り組んでいますので、地域を中心とした介護施設などに使ってもらい、普及していく努力を引き続き進めていきたいと考えております。

綱嶋委員

 ただいまの答弁の中で、商品化されたロボットをいかに普及させていくのかが大切という言葉がありました。生活支援ロボットの普及、定着、促進のため、ロボット体験施設やロボット体験キャラバン、モニター制度を実施しているようですが、これが現在行われている普及のための施策の一つという認識でいいのでしょうか。

産業振興課長

 委員のおっしゃるとおりでございます。

綱嶋委員

 これは、県の職員が、ロボット体験施設やモデルハウス、先ほどお話があった介護や福祉の現場にロボットを持っていって、場所を借り、デモンストレーションをしているのですか。

産業振興課長

 まず、ロボット体験施設やモデルハウスに、ロボットを設置する取組から御説明させていただきますと、この取組では、県の職員はいないのですが、モデルハウスを管理している方にロボットの扱いは習得してもらい、お客様に説明を求められた時に説明できるようにしています。

 しかし、ロボット体験施設をぜひ見たいというお客様がある程度の人数いる場合は、その状況に応じて県の職員が対処する場合もございます。

 また、実際の介護施設の現場などで行っているロボット体験キャラバンは、業者に委託して実施しています。

綱嶋委員

 要望があれば、県の職員が体験施設に出向いて対応するという一方で、ロボットキャラバンは委託しているということなのですが、委託はどのようなところに行っているのですか。

産業振興課長

 委託先を公募したところ、様々な企業から応募があり、現在はイベントの開催を主な事業としている企業に委託しています。それぞれのメーカーのロボットの取扱いを覚えてもらい、介護の現場の方に教えていただくもので、一定の研修を受ければ、それほど難しいものではありません。現実的には、イベントなどと絡めて受託したいという業者も多く、イベント会社が受託しています。

綱嶋委員

 普及していくことはいいのですが、商品ごとに注意点もあると思いますし、種類も多いので、誰かが覚えて、提案しなければならないのかもしれませんが、本来、これは企業がやるべき仕事だと思うのですが、そうは思いませんか。

産業振興課長

 まさに、おっしゃるとおりだと思います。今回のキャラバンでは、15種類のロボットがあり、希望に応じて対象となるロボットを利用いただくため、全てのロボットを希望される場合もあります。そのロボットの紹介を2時間程度で見せる場を設けています。その後、継続して利用したいと希望された場合には、企業の方に説明いただく場面もありますし、特区ブースみたいなものをつくれるようなイベントについては、自分たちの商品を売るわけですから、実際に企業の方に来ていただく場面はあります。

綱嶋委員

 まさにそこの部分は、お膳立てとして必要かもしれませんが、企業の営業活動に当たる部分だと思うのですね。特区をつくって、補助金を出して、商品化までして、その上、売るところまで県がやる仕事かどうかということは、よく考えた方がいいと私は思います。そこはもう企業の営業活動で、自分たちがつくったものを、自分たちで営業するのは、どのような媒体を使っても構いませんが、これは当然、企業の責任だと思っています。様々な考えがあろうかと思いますが、そこは企業の営業領域としてやっていくべきだと私は思っています。

 これからは、製品化したものをいかに量産化して、地域の企業などと連携して地域経済を活性化していくかが、本当に大切な課題となっていくわけです。

 そういった中で、特区の中の取組とされている、ロボット開発を行う神奈川版オープンイノベーションについて何点か聞かせていただきたいと思います。

 まず、神奈川版オープンイノベーションの仕組みについて、説明をお願いします。

産業振興課長

 この神奈川版オープンイノベーションでございますが、高齢者介護施設などのユーザーのニーズを聞き取り、さがみロボット産業特区で取り組んでいる、介護・医療、高齢者の生活支援、災害対策の3分野に関する、生活支援ロボットの開発支援に取り組んでいます。

 この取組を進めていくために、ロボット研究会を設置しており、産業技術センターを事務局として、運営しています。この研究会の中には、企業や大学などにも参加していただいており、それぞれの技術、例えば、どういった技術を組み合わせれば、どういったロボットを開発できるかといったディスカッションなどを通じて、生活支援ロボットを開発するための共同開発プロジェクトの立上げを行っています。

綱嶋委員

 ロボット研究会には、県内の企業がどのくらい参加しているのかお尋ねいたします。

産業振興課長

 県内企業は125社でございます。

綱嶋委員

 125社が入っているわけですが、その中で中小企業と言われる企業さんはどのぐらい。

産業振興課長

 県内中小企業は103社となっています。

綱嶋委員

 それでは、先ほど、地域の企業と連携させていかなければならないということを述べましたが、やはり、中小企業との連携が必要になってくると私は思っています。これから中小企業の参加を促すために、どのような取組を展開していくのかお尋ねいたします。

産業振興課長

 やはり、ロボットの開発に参加する中小企業が、開発に必要な技術を一社で全て持っているわけではありません。その場合、ロボット研究会に参加していただいて、いろいろな異なる技術を持つ企業や大学などと交流を深め、共同開発プロジェクトを通して、ロボット開発が可能になるのではないかと思っており、そういった、ロボット研究会に参加するメリットをアピールしていくことが重要だと考えております。そのため、現在、各地域の中小企業支援機関と連携し、交流会を開催し、各地域の中小企業の参加を促したり、さらに、例えばIoTのフォーラムなどを、ロボット関係のイベント以外でもPRしたりすることによって、中小企業の参加を促進したいと考えています。

綱嶋委員

 先ほどから申し上げているように、ロボット特区、技術開発、生活支援という部分と、二枚看板のもう一つである地域経済の活性化です。そして、地域経済ということになれば、やはり中小企業が中心になってくるわけですから、せっかくのロボット特区ですね、すごい技術のロボットが一つできたというだけでは話にならないわけですよ。それが、量産体制を含めて、地域にその技術はないかもしれませんが、開発に必要なねじであれば地域内の企業で造ることができる、ねじ一つでもいいので、地域にロボット開発の効果が表れるように、しっかりとその辺の取組を県の方でもしていただきたいと思います。

いとう委員

 私からは、最初に、かながわスマートエネルギー計画の推進について伺っていきます。

 本定例会の本会議において、我が会派の近藤議員が多様な再生可能エネルギーの導入・拡大について一般質問を行いました。

 太陽光発電の新規導入量が減少している中で、太陽光以外の多様な再生可能エネルギーの導入についても積極的に取り組むことで、かながわスマートエネルギー計画を推進していくべきであると考えています。

 配付された委員会資料に、エネルギー政策の取組について報告されていることから、ここにつきまして何点か伺ってまいります。

 最初に、小形風力発電の普及について伺います。小形風力発電といいますと、工場や農地などの小さな空きスペースで設置できるようなイメージがあるのですが、固定買取価格制度において、太陽光発電の買取価格が下がる中、小形風力の買取価格は、1キロワットパーアワー当たり55円と最も高く、売電収入が見込めることから、ヨーロッパの発電機メーカーによる参入が進んでいるということを、少し前の新聞で目にした記憶があります。

 そこで、全国における導入の状況はどのようになっているか、また、本県の導入状況はどうなっているのかお伺いいたします。

エネルギー課長

 売電用の小形風力発電の導入につきましては、経済産業省が公表しています今年5月末までの状況では、全国19道府県の合計で64件が導入されています。地域別で言いますと、北海道で17件、秋田と新潟で8件ずつ、青森で7件、そのほかの15府県で24件という状況でございます。神奈川県では、現在、導入されていません。

いとう委員

 プロポーザル方式で公募して、実施に要する費用の一部を補助する小形風力発電プロジェクトへの応募について、応募件数1件、現在審査中と報告されています。その1件という結果をどのように考えているのかお伺いいたします。

エネルギー課長

 今年実施している小形風力発電プロジェクトにつきましては、立地条件の制約が少なく、都市部でも導入が可能な電源でして、企業の採算性を検証し、その結果を公表して、普及につなげることを目的としており、予定件数は1件とし、今年6月1日から8月1日までの約2箇月間で募集しました。この間、県内外の電機メーカー等の事業者から多くの問い合わせがありましたが、最終的に応募があったのは、1件という結果になりました。

 募集中、いろいろな声を聞きましたが、事業者から聞いた声としましては、風力発電は風により発電量が大きく変わることから、採算性の検証が難しい、騒音の発生を考慮しますと、人家から離れた場所を検討しなければならず、適地が見つかりにくい、風力発電施設の設備認定の手続きや、東京電力との系統連携の協議手続が、煩雑で時間が掛かるなどの相談や意見がありました。

 こうした御意見を聞いていますと、小形風力発電につきましては、なかなか適する場所の選定、採算性の検証、認定手続、系統連携の手続きのノウハウがまだ少ないといった課題があると受け止めています。

近藤委員

 全国で小形風力発電が64件導入されている中で、神奈川県内には一つもないというのは、残念なことだと、一般質問をしてきた経緯があるので、率直にそんな思いを覚えました。

 私も、小形風力発電設備を持っているのですが、それほど難しいものだとは到底思えないのですね。ここで言われているその小形の風力発電というのは、どのようなスケール感なのか確認させてください。

エネルギー課長

 委員のおっしゃるとおり、小形風力発電という言葉のイメージから、事業者や県民も、小さいものをイメージされている方が多いようですが、小形風力につきましては、小形風力発電協会というものがあり、その中で基準が決まっています。小形風力発電の羽は、直径16メートル以内となっています。イメージと異なりかなり驚かれたと思います。発電機メーカーが出している発電設備の直径は7メートルや5メートルで、ポールの高さは15メートルから20メートルといった高さとなっており、要は小形というより、中形というようなイメージの方が分かりやすいかもしれません。

 ポールがかなり高いところにないと、風をつかめないという問題もあるのですが、そういった高いところへ設置すると、ハマウィングのような大きなものであれば、発電機はかなり上の方にありますので、下の方ではその音はほとんど聞こえないのですが、高さ20メートルぐらいですと、発電機の下にいると、かなりの騒音となって聞こえてくるといった問題もあります。小形風力発電という言葉が使われているのですが、直径は16メートル程度、発電出力は、設備認定の上限で20キロワットパーアワーとされており、太陽光発電の場合、家庭用が3キロワットパーアワーで設置しているのが通常でございますので、それと比べるとかなり大きな規模まで認められています。そうした内容からすると、小形というよりも中形といった方が、イメージしやすいかもしれません。

近藤委員

 私も認識を改めました。県が導入のためにこれほど努力していて、応募件数が1件で、導入事例はないというのは、あり得ないことだと思っていましたが、その大きさでは、風況や立地の問題があることは、皆さんにもお分かりいただけたのではないかと思います。

 しかし、それでも応募件数1件というのは、少ないのではないかというのは率直な感想であって、先ほど、いとう委員も言っていたのですが、欧米の発電機メーカーがかなり日本に進出しているという記事を新聞で見ました。

 そこで確認なのですが、日本の発電機メーカーというのは、いわゆる小形発電に対応している会社やメーカーはないのでしょうか。

エネルギー課長

 日本とヨーロッパの違いですが、ヨーロッパ、特にオランダやドイツは風が非常に強く、一方、日本は、それに比べると風の強く吹くところが限られており、北海道や東北地方の青森や秋田あたりは風がかなり強く、神奈川県内では、三浦半島で風が一定程度吹いています。

 やはり、欧州など、風が強く一定に吹き続ける地域では、風力発電が発展してきていて、再生可能エネルギーの中で、太陽光発電よりも風力発電の方が進んでいるところもございますが、日本では、発電機についてもまだ輸入が多いという状況でございます。

近藤委員

 所管は、恐らくエネルギー課ではなく企業誘致課になると思うのですが、エネルギー産業の育成と振興について、エネルギー関連企業の誘致の取組が行われており、いわゆるエネルギー技術を持つ企業を幅広くプロモーションし、誘致していくとされており、これまでの実績値が19件となっていますが、風力発電の会社や技術、実績はあるのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 この19件の中には、いわゆる風力発電の完成品を製造し、販売する企業はございません。しかし、この19件の中で、風力発電の部品を製造して、そういったメーカーに供給している会社がいくつかございまして、例えば、風力発電用変速ギアや風力発電用のベアリングの軸受けといった製品を製造している企業が5社あります。

近藤委員

 なぜ、そのようなことをお伺いしたかというと、両課がもう少し連携することによって、政策的な誘導効果も出るでしょうし、計画目標に近づくことがあるのではないかと思ったからなのです。しっかり連携すべきだと思いますし、現在も連携されているのか確認の意味で発言させてもらいました。

 いずれにしても、応募が1件というのは、少々さみしいだろうと思うのですね。風力にとどまりませんが、今年度の新規事業で地中熱の利用というのも行っていますので、企業誘致・国際ビジネス課でプロモーションかけたり、誘致したりする時に、両課で協力し合って政策を進めるべきだと思うのですが、そういった考えをお持ちですか。もしくは、どのようにお考えなのかお伺いします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 両課での連携というお話を頂きました。例えば、具体的にセレクト神奈川100の再生可能エネルギー関連で御相談いただき、認定まで至っていない事前相談の段階の企業はいくつかございますが、その全てがバイオマス発電に関わります企業からの御相談でございます。

 しかし、そういった場合ではなくても、県に頂いた情報というのは、エネルギー課にも提供していますし、逆にエネルギー課から、セレクト神奈川100の方で関連する御相談があるが、対応できるか検討してほしいというような投げ掛けもございます。双方でデータを共有することにより、そういったプロジェクトだけの参加、あるいは企業としての進出ということにつきましては、連携しながら、必要な支援ができる体制を整えているところでございます。

近藤委員

 一点、感心したというか、評価したいと思ったことがあります。固定買取価格制度で、小形風力が首位で、バイオマスが次に続いているじゃないですか。そういう意味では、しっかりと政策誘導していくことによって、スマートエネルギー、再生可能エネルギーの導入が進んでいくでしょう。これ以上細かくやりませんし、先ほども先行会派から質問がありましたが、2030年の目標年度までに、とてもではないですが再生可能エネルギー、省エネの目標率には届きません。そういう意味では、やはり新しい取組が必要だと思うのです。その一つが風力やバイオマスだと思いますので、両課のみならず、各局と連携して事業を進めてほしいと意見を述べて、質問を終わります。

いとう委員

 私も先ほどの説明で、小形風力発電の発電設備が相当大きいものだということを認識しました。今後、小形風力発電の普及について課題も多いかと思いますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

エネルギー課長

 この補助事業、プロジェクトを最大限生かして、神奈川県内の普及に努めてまいりたいと考えております。プロジェクトを通じ、事業者からは風速値、あるいは発電量の実績を報告していただくことにしていますので、その状況を県のホームページに載せ、公表していきたいと思います。その事によって、神奈川県内で小形風力発電事業の採算性が確保できるという事例を一件でも募ることで、後発の事業者の参考になると考えています。

 もう一つの課題である、電力会社との系統連携等の手続きの進め方などについても、実績と証拠になりますので、その工夫を県のホームページ等で公開、あるいは情報提供できるようにしながら、今後、県内において小形風力発電を設置できるよう、普及促進に努めてまいりたいと思います。

いとう委員

 得られたデータを公表するということが、非常にこれからポイントになってくると思いますので、しっかりしたデータの取得を非常に期待したいと思います。

 続いて、地中熱の導入について伺ってまいります。

 地中熱を利用したヒートポンプシステムは、2012年に開業しました東京スカイツリーに導入され、メディアでも多く取り上げられたと思います。高い省エネルギー性や環境負荷の軽減効果を有した技術であると思いますが、この地中熱の全国における導入状況、また、本県の導入状況について伺います。

エネルギー課長

 環境省が調査結果を持っており、2013年度末までの地中熱ヒートポンプシステムの設置件数につきましては、1,513件となっています。先ほど委員のおっしゃいました東京スカイツリーが2012年ですが、2010年頃からかなり急速に伸びています。2010年頃は800件ぐらいなのですが、2013年には1,513件となっております。神奈川県につきましては、1,513件のうち50件というところでございます。

いとう委員

 メディアで取り上げられることによって大きく普及するという傾向があるのではないかと思うのですが、例えばヒートポンプシステムについて、マイナス要因となる事例がありましたらお伺いします。

エネルギー課長

 地中熱を利用したヒートポンプにつきまして、不適切な設計ですとか、不適切な運転等が行われて、地下水などに影響を及ぼすおそれがあるのではないかといった声が事業者から寄せられていると聞いています。また、過去に、地下水を過剰に引き上げてしまって、地盤沈下が発生するといった経緯がございまして、環境省はこういった懸念に対し、地中熱ヒートポンプの導入、利用について、配慮するべき事項を定めたガイドラインを策定していますので、これから普及が進んでいく段階ではありますが、普及促進を県内で進めていくのに合わせて、そのガイドラインについても周知していくことで、不適切な運営が行われないよう取組を進めてまいります。

いとう委員

 では、なぜ地中熱のポテンシャルマップを作成することにしたのか伺います。

エネルギー課長

 地中熱を利用するためには、ドリルで地中を掘削する必要がございます。どのくらいの深さまで掘れば、地中熱を効果的に利用できるかというのは、土地の地質や地下の水位、土地の状況によって異なっています。そのため、掘削に必要な深さの目安が分かるように、地中熱の利用促進のため、ポテンシャルマップを作成することにいたしました。

いとう委員

 では、このポテンシャルマップを作成した後、どのように普及に取り組んでいこうとしているのか伺います。

エネルギー課長

 地中熱ポテンシャルマップにつきましては、今年度の委託事業として、調査、作成を委託しています。今年度中にポテンシャルマップを作成することとしており、作成次第、県のホームページを活用し、地中熱の活用方法と併せて、地中熱の重要性をPRしていきたいと考えています。

 また、ポテンシャルが高いと分かった地域につきましては、商工会や商工会議所などを通じ、地中熱の利用を各企業、事業所等に働き掛けてまいります。そして、国の補助金が活用できますので、補助金の活用をアドバイスすることにより、地中熱の導入促進を図ってまいります。

いとう委員

 県内ではまだ50件と非常に少ない中で、今回の委託事業で、応用地質(株)が行うということでございますので、しっかりと調査していただきたいと思います。

 続きまして、かながわスマートエネルギー計画の目標達成に向けて、再生可能エネルギーに加えて、分散型電源の導入拡大も必要であると思います。

 その中で、水素エネルギーについても取り組んでいたと思うのですが、先日、県庁周辺でたまたま、本田技研工業(株)の新型FCVが走っているのを見掛けたところでございます。

 そこで、FCVの普及について、現在どのような状況であるのか伺っていきます。

 まず、FCVの販売台数は約100台ということですが、FCVの普及目標はどのように設定されているのか伺います。

エネルギー課長

 自動車メーカーなどの関係企業や、県内の政令市でかながわ次世代自動車普及推進協議会という組織を構成しています。

 その協議会におきまして、平成27年3月の目標を設定する、神奈川の水素社会実現ロードマップを作成いたしました。その中で、2020年度までの県内における累計のFCVの普及台数について、2020年度で5,000台、2025年度は2万台から10万台という数値目標を設定しています。

いとう委員

 2020年度に5,000台、2025年には10万台ですか。現在の普及台数から考えると、非常に高い目標だと思いますが、その目標達成に向けてどのような考えを持っているのか伺います。

エネルギー課長

 燃料電池自動車の生産メーカーでは、現在、各社とも増産に向けた動きがございまして、トヨタ自動車(株)につきましては、MIRAIについて、発売初年度の2015年の年間生産台数が約700台だったところを、2016年には2,000台にする、2017年には3,000台にするという計画を明らかにしています。

 本田技研工業(株)につきましては、今年3月からCLARITY FUEL CELLの販売を開始しているところでございます。さらに、2020年頃には燃料電池システムのコストを半減した、第二世代の市場投入が想定されていますので、年間の普及台数も大きく増加することが期待されるため、決して実現が困難な数値目標ではないと考えています。

いとう委員

 私の地元である横浜市旭区の区長が乗られているのが、先ほどの説明に出てきたトヨタ自動車(株)のMIRAIでした。また、旭区には早い段階からズーラシアの近くに水素ステーションが設置されているのですが、FCVの普及には、水素ステーションの整備が非常に重要になってくるのではないかと思っています。

 水素ステーションの整備事業を開始し、JXエネルギー(株)から応募があり、(仮称)横浜綱島水素ステーションを、平成29年3月までに横浜市港北区のTsunashimaサスティナブル・スマートタウン事業地内に整備される予定であることは、先日発表された資料から承知しています。

 その資料を見ますと、県内の水素ステーションの整備状況は11箇所と書かれていますが、水素ステーションの整備の数値目標はどのように設定されているのか伺います。

エネルギー課長

 燃料電池自動車と同じく、神奈川の水素社会実現ロードマップにおきまして、水素ステーションの整備数についての目標設定をしています。その中で2020年度までの県内における累計整備数を25箇所、2025年度までには25箇所から50箇所という数値目標を掲げております。

いとう委員

 地図を見ますと、県西部には一箇所も整備されてないようですが、この目標に対してどのように取り組んでいるのか伺います。

エネルギー課長

 先ほど申し上げた25箇所の水素ステーションの整備目標につきましては、国がロードマップを定めており、それを参考にしながら、ロードマップをつくっています。

 ユーザーが許容できる供給場所までの距離は、自動車による走行で、10分程度で到達できる距離と、国のロードマップにも書いてあります。

 そして、その考え方を踏まえ、神奈川のロードマップを策定する際にも、神奈川県内の6割の乗用車保有台数を占める3政令市につきましては、国のロードマップに従って、10分程度で到達できる距離として、時速20キロメートル程度で3.5キロメートル程度、それ以外の地域については、10分より若干伸ばし15分程度で到達できる距離として、6.5キロメートル程度として、先ほどの整備数を設定しており、その中で、県西部についても位置付けており、これは事業者との相談になりますが、自動車の状況も考え合わせながら、県内で10分、15分で到達できるような水素ステーションを整備できるよう、目標に従って取り組んでまいります。

いとう委員

 私の地元の旭区ですと、ちょうど私の家からも10分程度で行くことができるのですが、例えば三浦半島や西湘地区でも、既にFCVに乗られている方もいらっしゃるかと思います。やはり10分で到達できるということが非常に重要だと思います。

 去年の状況については御説明いただきましたが、水素ステーションの全国的な整備状況、他の都道府県の整備状況を、どのように把握しているか伺います。

エネルギー課長

 平成28年9月末現在で把握しているところでございますが、全国で77箇所の水素ステーションが整備済みでございます。現在整備中、計画中のものを含めると、90箇所以上となります。

 また、他の都道府県の状況でございますが、整備済みの水素ステーション77箇所の内訳で申しますと、上位5自治体としては、愛知県が15箇所で一番多く、これに次ぐのが本県と東京都の11箇所、埼玉県が8箇所、福岡県が7箇所といった状況になっています。東京、名古屋、大阪、福岡といった四大都市圏を中心に、先行して整備が進んでいるという状況でございます。

いとう委員

 愛知県はトヨタ自動車(株)のお膝元ですので、相当進んでいるのではないかという印象があるのですが、東京、神奈川についても、全国に先駆けて進めていく地区だと思います。

 今後、FCV及び水素ステーションについて、主に神奈川の水素社会実現ロードマップに掲げた目標の達成に向けて、県としてどのように取り組んでいくのか伺います。

エネルギー課長

 委員がおっしゃるとおり、燃料電池自動車と水素ステーションは、文字どおり車の両輪と受け取っています。バランスよく普及、整備を進めていくことが重要であり、本県としましては、今後ともFCVの普及状況、水素ステーションの整備動向を注視しつつ、引き続き車両の導入や水素ステーションの整備、事業者への普及初期段階での支援を行ってまいりたいと考えています。

 また、燃料電池自動車や水素ステーションなどの新しい技術が世の中にスムーズに受け入れられていくためには、水素エネルギーに対する県民理解の醸成が不可欠であると考えていますので、公用車として導入しています燃料電池自動車を活用して、また、産学公での連携を図りながら、普及啓発活動にも引き続き積極的に取り組んでまいります。

いとう委員

 様々な施策により、かながわスマートエネルギー計画を推進するということは、御説明で理解させていただきました。

 この計画の数値目標である、県内の年間電力消費量の削減と県内の年間電力消費量に対する分散型電源による発電量の割合について、進捗状況を伺います。また、その進捗状況をどのように評価しているのか併せてお伺いいたします。

エネルギー課長

 まず、年間電力消費量の削減の進捗につきましては、2010年度比で2014年度の実績が8.9%の削減となっており、2017年度の目標では8%を上回る削減値となっています。省エネルギーが順調に進んでいると受け止めています。

 分散型電源による発電量の割合につきましては、2014年度の実績が12.4%、2017年度の目標値が17.4%ですので、太陽光発電の新規導入量が伸びない中、普及拡大の取組が今後一層重要であると考えています。

いとう委員

 私も、東日本大震災以降の計画停電があった頃、家の電球を、替えられるところは順次LEDに替えて、先月、蛍光灯のところ以外はほぼ完了したところなのですが、そういった中で我々も、以前に比べて省エネということを意識してきていると思いますし、東日本大震災を教訓に、これからも省エネを進めていかなければならないと思っています。

 そこで、2030年度の目標達成に向けて、具体的にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

エネルギー課長

 かながわスマートエネルギー計画の目標達成に向けましては、エネルギー自立型住宅、ビル、街の実現に向けた普及啓発を促進することで、太陽光発電をはじめとした多様な再生可能エネルギーや水素エネルギーの導入を拡大し、目標を達成していきたいと考えています。

 具体的には、太陽光発電の導入拡大については、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス、略してZEH、ネット・ゼロ・エネルギー・ビル、略してZEBの導入経費や、太陽光発電設備と併せた蓄熱の導入経費の補助を進めていくとともに、ZEH、ZEBの必要性等をPRしていくことで取組を推進してまいります。

 また、小形風力発電や小水力発電、バイオマス発電など、太陽光発電以外の多様な再生可能エネルギーの導入、さらに、水素エネルギー、ガスコージェネレーションなどの分散型電源の導入拡大、かながわスマートエネルギー計画の着実な推進に取り組んでまいります。

近藤委員

 今お話があったかながわスマートエネルギー計画の目標について、省エネは進んでいますが、創エネが進んでいないですよね。本県の目標では、2030年に省エネ、創エネにより、再生可能エネルギーの占める電力割合を45%にするとしています。この状況では、達成は難しいのだろうと思うのです。接続制限や固定買取制度価格の見直しなどの逆風もありましたので、その都度、政策を見直していく必要があるのだろうと思うのです。

 先ほど、とにかく分散型もしくは自立型発電を進めていくべきだというお話がありました。今まで、いろいろな補助なども実施してきたと思いますが、この制度変更もありますし、この際、ポスト固定買取制度といった政策の導入を考えていくべきなのではないかと思うのです。

 この点について、所見があれば、この際伺っておきたいと思います。

エネルギー課長

 固定価格買取制度の活用がなかなか難しくなっている中で、国としても自家消費型、地産地消型の補助制度の整備が進んできています。事業費用の3分の1を補助するような制度が設けられています。

 また、隣接する東京都におきまして、自家消費型の補助金のメニューを本年度からスタートすることとなり、東京都が国の補助金に上乗せする形も認めていて、合わせて事業費の2分の1、あるいは中小企業の場合には3分の2に届くような補助費用になるように設定しながら、補助制度を創設していくところでございます。こういったことが、神奈川県においても必要なのかどうか、神奈川県の中小企業のニーズがあるのかどうか、確認する必要があると思います。発電量が多く、自家消費を望むような中小企業が多ければ、そういった補助制度が望まれるということになると思いますので、そういった中小企業等のニーズを調査・研究しながら、本県においても自家消費型の補助金が必要なのかどうか検討してまいります。

近藤委員

 そういった着眼が大事だと思うのですね。これから決算、議会があって、その後、新年度の予算編成になっていくわけではないですか。この委員会で議論したことを、是非とも新年度予算や政策に反映してもらえるように、この場で私から求めておきたいと思います。

いとう委員

 それでは、この質問の最後に、かながわスマートエネルギー計画の目標達成に向けて、太陽光発電の普及はもとより、小形風力発電等の新たな発電事業の取組など、様々な再生可能エネルギーの導入・拡大を図っていただきたいと思います。

 また、FCVの普及には車両初期需要の創出とともに、水素ステーションの整備促進が不可欠であることから、普及初期段階において、行政が車両の普及とインフラ整備をしっかりと支援し、水素社会を一日も早く実現できるよう、神奈川の水素社会実現ロードマップにおいて掲げた目標の達成に向けた取組を、民間との連携を図りながら、引き続き着実に進めていただくことをお願いいたしまして、この質問を終わります。

 続きまして、国際ビジネスの振興の取組について伺っていきます。

 私は、人口減少等に伴う国内市場の縮小などから、海外展開を目指す国内中小企業、県内中小企業はますます増えていくと考えています。

 こうした観点から、国際ビジネスの振興の取組について伺ってまいります。

 最初に、県が国際ビジネスの振興に取り組む目的について、確認したいと思います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 県が国際ビジネスの振興に取り組む目的でございますが、海外展開、中でも生産拠点を海外に移す海外進出につきましては、中小企業白書2016におきまして、海外展開投資は国内の雇用を空洞化させるものではなく、むしろ国内雇用を増加させる可能性もあるという指摘があり、海外展開が成功すれば、企業体質の強化が期待できます。また、外国企業の誘致でございますが、これはまさしく本県に無かった企業が県内で企業活動を行うことになりますので、県内での発注や雇用が増加し、さらに、法人二税の増収が期待されるというところがございます。

 このように、企業体質の強化、県内経済への受発注機会や雇用の増加に寄与していくことから、国際ビジネスの展開、振興を図っていくものでございます。

いとう委員

 今後は、県内の中小企業が海外に展開するニーズが非常に増えると思っているのですが、そこで、海外展開に関する相談件数、そして相談が多い地域はどこなのかお伺いします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 企業からの海外展開に関する御相談は、おおむね、海外駐在員を含めた県、県と連携して県内中小企業の海外展開を支援しています(公財団)神奈川県産業振興センター、JETROの横浜貿易情報センターの3箇所に寄せられてまいります。

 3箇所の平成27年度の相談件数でございますが、全体で1,400件を超えています。

 また、海外展開の相談の多い地域は、中国や東南アジア地域が多くなっています。

いとう委員

 1,400件を超える相談があるということなのですが、どのような相談が多いのか、また、主な相談内容をお伺いいたします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 相談内容で多いものは、進出しようとする国の許認可あるいは税制度といった法制度関係の情報、さらに、日本の商習慣との違いや、進出する国のインフラの整備状況といった御相談が多くなっています。

 それから、労務管理という観点での御質問もございます。それぞれの国で労働者の考え方も違うので、そういった御相談は多くなっています。

 今申し上げたような御相談というのは、進出に当たりまして事前に把握しておく必要がある内容であることから、そうした相談は多いということでございます。

 このほか、現地で取引を行う現地企業の紹介や、現地での相談先の紹介といった御相談もございます。

いとう委員

 それぞれの国との商習慣の違いが分からないと、進出した後にトラブルが出ると思います。

 先ほども先行会派からドイツの例もあったのですが、本県ではいくつかの海外政府機関と経済交流に関する覚書を締結しているという話がありました。確認の意味で、経済交流に関する覚書の締結状況をお伺いします。

企業誘致・国際ビジネス課長

 海外政府機関との経済交流に関する覚書の締結状況でございますが、平成15年10月に中国遼寧省と、平成16年10月に韓国京畿道と、これらの省道との経済交流に関する覚書を踏まえ、平成18年11月には、中国遼寧省と韓国京畿道との3地域間による経済交流に関する覚書を締結しています。

 また、平成26年7月にはベトナムの計画投資省と、10月にはメキシコのアグアスカリエンテス州と、11月にはインドのタミル・ナドゥ州と、平成27年9月にベトナムのフンイエン省と、それぞれ経済交流に関する覚書を締結しています。

いとう委員

 覚書を締結した海外政府機関と連携した取組の中から、具体的に何か結果を出されたような事例があれば、教えてください。

企業誘致・国際ビジネス課長

 経済交流に関する覚書で、結果を出したという内容でございますが、覚書の締結に基づいて、海外政府機関の主な受け入れや、企業ミッション団の派遣、さらに、現地あるいは県内での定期的な経済セミナーの開催などを行っています。

 そういう中で、一例を申し上げますと、インドのタミル・ナドゥ州におきまして、進出した企業が4年間にわたって同州に求めていた工業用水の供給工事は、覚書の締結までは全く進みませんでしたが、覚書の締結後、本県の駐在員が政府関係者に工業用水の供給工事の要請をしたところ、要請から2箇月で工事が完了したということがございました。さらに、同じくインドのタミル・ナドゥ州ですが、税金の還付問題につきまして、同じように覚書に基づき、政府高官に解決を要請したところ、一部の税が還付されたという事例もございまして、進出した本県企業にとって見ると、覚書を締結したことにより、より経済活動がしやすい環境が形成されるという事例がいくつか出ているところでございます。

いとう委員

 中小企業の海外展開や外国企業の誘致を図る上で、海外駐在員や団体の海外事務所に派遣している職員の役割が非常に大きいと思います。

 私もかつて、県の駐在員の方にロンドンを案内してもらった経験があるのですが、今後、どのように活用していくのか伺います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 海外駐在員の役割は、外国企業の本県への誘致活動のほか、海外進出、海外展開を目指している県内企業の、商談会や展示会への出展の支援、進出のための情報提供や現地案内、そういったことを主な業務としているところでございます。今後、EPAの締結が進んでいくことが見込まれていますので、こうした役割はますます重要になってくると考えています。

 したがいまして、今後とも県内中小企業の海外展開のための情報提供や、現地企業の紹介などによる必要な支援は、駐在員を含めて行ってまいりたいと思っていますが、海外展開後の事業が順調に進むように、企業に対するフォローといったことも強化していく必要があるのではないかと考えています。

 また、外国企業の誘致につきましては、本年度実施しています誘致対象企業の調査発掘事業で抽出した企業や、海外展示会に出展している外国企業などに、積極的にプロモーション活動を行っていく、一社でも多くの外国企業を誘致できるように取り組んでいきたいと考えており、こうした対応の中心となりますのは、海外駐在員でございまして、海外駐在員の積極的な役割を果たしてまいりたいと思っています。

いとう委員

 友好な関係を築いているJETROの役割も大きいと思いますが、今後、JETROとはどのように連携して取り組んでいくのか伺います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 JETRO、(独)日本貿易振興機構には、海外ビジネスに精通した専門家が多数配置されていますし、70箇所を超える海外事務所もございます。県内中小企業が海外展開を図る場合には、進出先のJETRO事務所から、企業が望む様々な情報提供を受けるとともに、県では対応が難しい専門的な相談の場合は、JETROを紹介してアドバイスも受けるということをしています。

 さらに、海外展開後は、県の海外駐在員とJETROの現地駐在事務所が協力して、現地の許認可や税制度や商習慣などの情報提供、現地企業の紹介なども必要に応じて行っています。

 このように、県内中小企業の海外展開におきまして、JETROは県にとって重要なパートナーという位置付けでございまして、情報を共有しつつ連携して取り組んでいます。

 今後ともこうした体制で、連携して取り組んでまいりたいと思っています。

いとう委員

 最後に、海外展開を考えている企業は、展開しようと計画している国の、正確で新しい情報を、迅速かつ多く入手したいと考えていると思います。そのために、中小企業の海外展開を支援する様々な機関での相談体制、情報提供の充実が必要と考えていますので、取組の充実をお願いし、私の質問を終わります。

谷口委員

 私はロボットタクシーについて伺っていきたいと思います。

 今回の資料の中にもありますが、今年3月、ロボットタクシーの実証実験が藤沢で行われました。我が会派でも、実際に乗ることはできなかったのですが、実証実験の始まる前に、実物を事務所で見せていただいて、中に乗ったり、社長から説明を受けました。

 改めて何点か確認を含めてお伺いしていきたいと思います。

 まず、自動運転にも4段階あって、最終的には全くハンドルも付けない完全自動運転になるわけですが、いずれにしても自動運転ということについては、ただ単に移動の手段だけではなくて、様々な意味があると思います。改めて自動運転の意義について確認させていただきたいと思います。

産業振興課長

 委員がおっしゃられたように、自動運転の定義にはレベル1からレベル4までありますが、完全自動運転に達しないもの、例えばドライバーをアシストするという意味からいって、自動車の普及拡大、高齢化が進む中で、事故や渋滞の低減等への対応について役立つものではないかと考えています。また、ロボットタクシーというお話がありましたが、ロボットタクシーのような次世代交通サービスは、将来的に都市部の孤立地域や過疎地などの、移動手段を持たない高齢者などに、低廉な移動手段を提供するものでございまして、急速に進む高齢化の中で、非常に大きな社会的意義を有していると考えています。

谷口委員

 それでは、今回、本県の藤沢市でロボットタクシーの実証実験が行われた経緯について、確認したいと思います。

産業振興課長

 ロボットタクシーについては、昨年度、自動運転の実証実験に協力してもらえる自治体を探していました。神奈川県のロボット産業特区で、生活支援ロボットの実証実験をしているということを耳にされ、県にロボット産業特区の話を聞きたいと相談いただきました。そして、説明する中で、公募型ロボット実証実験支援事業というのがあり、三つの取組の中の一つでございますが、大変興味を示していただき、まず、これに応募してみようということで、委員会で採択されて、昨年の実証につながりました。

谷口委員

 それでは、一定程度の説明を受けたのですが、今回の実証実験の詳しい内容を聞かせてください。

産業振興課長

 ロボットタクシーの実証実験は、今年2月29日から3月11日まで、藤沢市の湘南ライフタウンの中央けやき通りの公道で、一般のモニターの方を乗せて行いました。

 この実証実験は、単なる自動運転技術の実証というだけではなく、スマートフォンで予約すると、自動運転で自宅まで迎えに行き、目的地まで送ってくれるというものでした。ある意味、交通サービスの実証というところに特徴がありました。

谷口委員

 通常、自動運転というと車だけを想像しますが、今説明いただいたように、タクシーに迎えに来てもらって、目的地へ送ってもらうという、オーダーから目的地まで一貫したサービスの実証実験も含めて行われたということでした。我々も現地へ行かせていただいたところ、中央けやき通りというのは、車道がカーブしていて、かなり坂道もありました。そういった場所で実証実験を行ったのは、何か理由があったのでしょうか。

産業振興課長

 今回の実証実験は、一般モニターの方に乗車していただいて行う、初めての実験でございまして、会社もそうですが、県としても安全性に最大限の配慮をして、場所を選定して行いました。

 例えば、委員がおっしゃったように、中央けやき通りは片側二車線で、中央分離帯で仕切られているので、対向車との接触を避けることができますし、一般車両が実証実験中の自動運転車両を追い越すことができる、また、適度な交通量があるといったことも選定理由になっています。

谷口委員

 例えば、停車中の車であれば追い越すことができるというお話でしたが、基本は、車線変更しないという形でしょうか。

産業振興課長

 基本的にはそういうことでございます。

谷口委員

 やはり安全上の問題で、車線変更まで入れてしまうと、安全上のリスクが高まるという認識があり、そのように配慮したのでしょうか。

産業振興課長

 その通りです。しかし、実際問題、完全な自動走行ではなく、ドライバーが乗っていたので、実験を実施する中で、ドライバーが安全だと判断した時には、車線変更を行った場合もあったかもしれませんが、基本的には安全に配慮してやっているところでございます。

谷口委員

 一般のモニターを乗せて実証実験を行うとなると、危ないのではないかといった、新しいことに対する市民からの声が上がる可能性もあったかと思うのですが、その辺の、地域との調整、藤沢市との調整をどのような形で行われたのか、確認させていただきたいと思います。

産業振興課長

 確かに、最初はそういった懸念も持っておりましたが、今回の実証実験では、一般のモニターを乗せていることもあり、どんな考え方をお持ちの方か分かりませんでしたので、まず、神奈川県警や関東運輸局と事前に相談を行い、その結果、今回の実証実験の内容であれば、道路運送法上の問題はないということを確認いたしました。

 その上で、地元のタクシー業界やバス会社に実証実験の内容を丁寧に説明し、理解を得ることができました。

 そういった地ならしをし、藤沢市の協力を得まして、地元の自治会の会合などで、実証実験の内容に加え、安全対策などについて丁寧に説明を行いました。そうした取組の結果、実証実験の理解を得ることができ、地元住民や関係機関の方の理解と協力の下に、実証実験を実現したと考えています。

谷口委員

 タクシー業界やバス会社などとも調整を行ったということですが、これについては、安全上の問題について調整を行ったという理解でいいのですか。それとも、例えばよく言われているのは、本当に完全な自動走行、自動運転が実現してくると、タクシー運転手の職がなくなる、もっと言えば、バス運転手の職もなくなっていくという、そういったことも言われているので、そうした点で、相手方から反応があったのでしょうか。

産業振興課長

 まず、中央けやき通りでは路線バスやタクシーが、営業運行していますので、万が一事故が起きた時に、トラブルにならないように、事前に説明を行ったものです。

 また、将来、職を奪われるというお話も出るのではないかと懸念していたのですが、さすがにそこまでは意識はされていかなかったようです。

谷口委員

 先ほどの御説明で、一般のモニターを乗せて実証実験を行っているのは、全国で初めてということなのですが、何故ほかのところでは今までできなかったのか、その辺が分かれば教えていただきたいと思います。

産業振興課長

 これはあくまでも推測に過ぎませんが、自動走行の実証実験を他のいろいろな自治体でも実施している中で、現在の道路交通法で可能な範囲で実施しており、法律を改正して実施しているわけではなく、運用の中での規制緩和と言えるものなのではないかと思います。

 そうした中で、これはたまたまロボットタクシーの方から聞いたわけですが、自動運転の実証実験を行おうとしても、他の自治体としては前例がなく、警察をはじめとして、解釈の問題だが、なかなか実施させることはできないとして、結果的に実現できなかったと聞いています。

 その話を聞き、最初に行った警察との調整が大変でしたが、実際に御覧になったということで御承知かもしれませんが、道路交通法を考えて、緊急時にはハンドルに手をかけられる状態であれば認めると解釈されるまでになりましたけれども、そういったものは世間一般に広がるかといえば、相当厳しいものであったと考えています。

谷口委員

 本県には特区もあり、先進的な取組もしてきて、いろいろなところに理解もあったという点が評価されることかと思います。

 それでは、今回の実証実験はモニターを乗せて行われましたが、モニター側からの評価や課題にはどういったものがあったのか教えてください。

産業振興課長

 今回の実証実験では、20回の自動運転走行で、延べ51人のモニターが乗車し、おおむね好評だったということです。

 モニターの評価でございますが、選択式のアンケートの結果、自動運転中の走行について、9割近くが安定していた、あるいはやや安定していたと回答しています。コメントの中には、主人の運転よりも安心だなどという声も聞かれたところでございます。

 一方、モニターからの課題については、今回受け取れなかったのですが、ある意味、技術的な課題として、一般的な公道で車線に沿って走行させる際に、白線が薄く見えにくい部分があり、そういった影響があることなどが分かりましたので、そういったものを、今後の走行プログラムの改良に役立てていきたいと考えました。

谷口委員

 おおむね好評だったということですが、今後は、恐らく地図をつくっている会社などがいかに詳細な地図をつくるか、ディープラーニングでいかに学習させるか、白線が消えかけているところでもいかにきちっと走行させるかといったところが大事なのではないかと思います。

 今回、2週間程度の中で3組の企業が実証実験を実施し、せっかく一回やってもらったので、(株)ディー・エヌ・エーも入っているこのロボットタクシーを、神奈川に引きとどめておくことが大事だと思いますし、また、そこから関連の産業や企業に来ていただき、産業を集積していくのが大事だと思うのですが、今後、このロボットタクシーの実証実験をどのような計画で進めていくのかお伺いしたいと思います。

産業振興課長

 今後の実証実験の計画でございますが、具体的なところは調整中であり、先ほど申し上げたような課題などを整理しているところでございまして、実証実験の結果を踏まえながら、今後、自動運転の実用化に向けて、委員がおっしゃったように、自動運転というのは、実証実験でいかにデータを積むかということになってくると思いますので、そうした取組を一歩一歩進めていくことになろうかと思います。

谷口委員

 ネットを検索していたら、今後もまだ自動運転の実証実験を行いたいという声もあるようですから、今回実施した内容のまま、距離を伸ばして実施するのか、もしくは、冒頭おっしゃった、高齢者の方の移動手段として、一人暮らしで移動手段もなく、公共の路線バスなどもないというところで実施していただくということも考えられると思うのですが。

 いずれにしても、ロボットタクシーを引きとどめていただくようお願いしたいと思います。

 それでは、今回、様々な実証実験の課題などをお聞きしましたが、最後に、技術面以外の課題があれば、伺っておきたいと思います。

産業振興課長

 やはり、制度的な課題が挙げられるのではないかと思います。道路交通法や、日本でも批准しています道路交通に関する国際協力のジュネーブ条約は、車両に運転、制御できるドライバーが乗っていることが前提となったものでございます。自動運転車の実用化に向けては、国は条約や国内法の見直しに向けて動いているものの、やはりロボット特区でもレベル4という完全自動走行に向けては、ジュネーブ条約の改定というものは必須でございます。

 神奈川県では、現行法の範囲内でも、自動運転の実用化に向けては、多くの車が工夫次第でいろいろなドライバー・アシストができると考えており、今後も自動運転の実証実験やハード的な環境整備など、支援できる部分は積極的に支援を行っていきたいと考えています。

谷口委員

 ジュネーブ条約の、運転手を乗せておかなければいけないという条文の改定に向けた動きや見通しについて、分かっていることがあれば教えていただけますか。

産業振興課長

 まだ具体的なものは承知してございませんが、ジュネーブ条約という言葉自体が、大分世の中に出てきたのかなといった印象でございます。この条約のせいで、道路交通法もなかなか改正には至らないという知見もございます。一般的にジュネーブ条約というものは、自動走行で話題になった結果であって、具体的なことは把握してございません。

谷口委員

 県では、自動運転、自動走行を推し進めてきているわけですが、県民の立場から見ると、自動運転車が神奈川で初めてできるということも大事ですが、加えて、これに付随する産業が神奈川に集積され、一部には自動運転が進んでいくと産業構造も変わってきて、車に関連する産業、例えばAIや、地図、センサー、カメラ、レーダーといったところが増えてくるのではないかという話もあります。セレクト神奈川100の中でも、ロボット関連は、企業誘致の推進対象になっているようですが、今言ったようなAIや地図関連事業、カメラ、レーダーといったところも対象になると理解していいのか、確認させてください。

企業誘致・国際ビジネス課長

 セレクト神奈川100の適用要件についてのお尋ねと思いますが、大きく申し上げて、セレクト神奈川100では、対象産業と対象業種に大きく制限をかけています。対象産業は、未病関連産業等でありますが、今の御質問のありましたロボット関連産業も、位置付けることが可能と思っています。

 また、対象産業ということでございますが、製造業、電気業のほか、IT、エレクトロニクス企業などと記載がありますので、部品などを製造する場合につきましては、対象になるものと思っています。

 さらに、学術研究、専門技術サービス業というものがございますので、今申し上げたものが集約されたロボットタクシーを運行する企業というのも、製造業ではなくなりますので、どのような形で、セレクト神奈川100で支援できるのか、具体的な御相談があった際には、検討してまいりたいと考えています。

谷口委員

 最後に、先ほど説明があったように、人口の減少や、産業の活性化といった点で、自動運転がこれからも要になっていくと思いますので、しっかりと進めていただくと同時に、産業の集積ということもしっかりやっていただくようお願いして、質問を終わります。

藤井(克)委員

 それでは、国際ビジネスの振興の取組について、特に県内中小企業の海外展開支援ということについてお伺いしたいと思います。

 まず、先ほどかながわグランドデザイン評価報告書2015がまとめられ、その中の?の柱、プロジェクト7、海外展開、海外との交流による地域の活性化というところの最終評価、総合計画審議会による二次評価において、順調に進んでいますという後に、中小企業の海外展開支援を行うことで、企業の業務拡大に伴う雇用や売上げの増加などが図られ、本県経済へのメリットが期待されることを県民に分かりやすく示していく必要があると指摘があったわけですが、この指摘についてどのように受け止め、今後どのように対応しようと考えておられるのか伺います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 ただいまお話しの評価報告書でございますが、所管部局による一次評価を踏まえて、総合計画審議会の審議を経て、二次評価が出されたものでございます。総合計画審議会の御意見のとおり、取組の成果を分かりやすくお示しする必要があると受け止めています。

 しかし、企業の海外展開、特に海外への進出の場合につきましては、現地法人の経営というものが軌道に乗って収益が発生するには、ある程度の期間が必要になりますので、平成26年度以降で県が支援を行った企業に対し、日本に残った企業や現地法人の経営状況というものを継続的にフォローしてまいりたいと考えています。

 そうしたフォローを、一定期間後に取りまとめて、成果として県民の皆様にお示ししてまいりたいと考えています。

藤井(克)委員

 それは注視していきたいと思います。

 それでは、先ほどの先行会派の質疑の中で、中小企業白書の引用があったかと思います。それについて、もう少し詳しく、県としての考え方などを説明していただきたいと思います。

企業誘致・国際ビジネス課長

 中小企業白書の引用でございますが、中小企業白書2016の中の海外展開投資と国内従業者数の関係という項目がございます。この中で、海外投資につきましては、国内の従業者を減少させている状況が考えられる。しかし、それ以上に、直接投資を開始することにより、現地法人への管理、海外市場の情報収集、経営戦略の立案等を行う人員を国内で登用することや、研究開発型製造といった付加価値型のビジネスモデルに転換し、そのための専門人材を国内で新たに雇用することで、国内の従事者を増やす企業もまた存在していると推察される。このように海外展開投資は国内の雇用を空洞化させるものではなく、むしろ国内雇用を増加させる可能性があると考えられるという指摘があるところでございまして、これが、中小企業庁が委託しました中小企業の成長と、投資構造に関するアンケート調査に基づくものでございます。

藤井(克)委員

 白書がそういった形で見解を述べているわけですが、その根拠となっているデータはどのようなものなのでしょうか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 データでございますが、今申し上げたアンケート調査の結果でございまして、例えば海外展開に伴い雇用が増加した、変化がない、減少したの三つに分けて、企業の状況を確認しています。

 輸出の場合につきましては、雇用が増加したと回答した企業が約19%で、国内雇用について、変化がないと回答した企業が79.9%、減少したと回答した企業が1.2%、直接投資の場合ですが、雇用が増加したと回答した企業が18.9%、変化がないと回答した企業が69.7%で、両方合わせますと、9割近くになります。逆に、雇用が減少したと回答した企業は11.4%でございます。

 また、販売拠点などを設置した直接投資の場合でございますが、雇用が増加したと回答した企業が21.2%、変化がないと回答した企業が76.4%、減少したと回答した企業が2.5%でございました。このように雇用が増加した、あるいは変化がない、国内に残った企業の雇用が増加した、変化がないという企業が、減少したという企業に比べて大幅に増えているという状況から見ますと、海外展開は必ずしも国内雇用を減少させるものではないという分析になっています。

藤井(克)委員

 白書は、そういった海外展開して雇用が増加した、減少したというアンケートを根拠にしているということなのですが、その辺の内実や因果関係がはっきり伝わってくるとまでは、読み取れませんでした。それよりは、先ほどお答えになられたように、神奈川県がフォローした企業を追跡していくことの方が大事だと思いますので、これからも見ていきたいと思います。

 次に、県内中小企業の海外展開支援の実績把握について伺います。今回の資料にも、先ほどから議論になっている、個別支援件数の目標値と実績値が出ているのですが、私は件数という捉え方だけではなく、実際に県の海外展開支援の施策に触れている企業が、神奈川県内にどれくらいあるのかを知りたいと思っているのです。

 そういった意味では、件数という捉え方ではなく、関わっている企業の数、それも、延べではなくて実数という形で捉えられないかと思っているのですが、そういった把握はされていますか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 相談件数に対する支援企業数ですが、平成26年度の個別支援件数の実績である171件に対応する企業数は、大変申しわけないのですが、個別企業数の名寄せをしていないため、相談件数に対する企業数という形でのお答えになってしまいますが、95件でございます。

藤井(克)委員

 名寄せしていないため、延べ95件ということですが、過去に何らかの形で名寄せをして把握したデータはありませんか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 大変申しわけございません。現時点では持ち合わせてございません。

藤井(克)委員

 私は、以前、こういった施策についてヒアリングにお伺いする中で、東南アジア事務所、北米事務所、中国大連事務所、バンコク事務所といったところで、出展支援やアテンド、視察調整などの取組をされていることを知りました。こういった件数とともに、実企業数はどのようになっているかということで、一定のところまでお願いしたことがあるのですが、それについてはいかがですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 今委員がお話しになった点でございますが、それぞれの事務所が支援した企業数を資料提供したことは、承知しています。しかし、先ほど延べ数でお答えしたのは、一つの企業が、例えば、東南アジア事務所と北米事務所の両方に御相談されているケースもないわけではないだろうという推測のもとで、延べ数とお答えいたしました。県内の中小企業が同時に、あるいは、時期は違っていても同年度中に、複数の事務所に相談することは考えにくいと考えますと、大体1年に1箇所ぐらいの地域への進出について御相談されていることを考えれば、ほとんど実数と考えていただいても結構なのですが、現実にはそこを聞き取りもしておりませんので、申しわけございませんが、延べ数とお答えいたしました。

藤井(克)委員

 今後、企業の実数で把握していただくことはできませんか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づきます目標数値は、あくまで企業に対してどのように県がサポートしたか、支援したかを指標としていますが、どういった企業がそういった支援を求めているのか、支援の結果、県は更に踏み込んだサポートをしていく必要性も出てきますので、企業ごとに把握することも可能かと思っています。

 しかし、お示しできるのはあくまで数字のみと御承知いただきたいと思っています。これも企業の経営戦略に関わる重要な内容でございますので、個別の企業名は差し控えたいと考えます。

藤井(克)委員

 私としては、神奈川県内の中小企業がどれくらい海外展開について意欲を持って活動されているかを見る上で、把握しておきたいと思ったので伺いました。最初は企業数だけでも結構ですが、後々は、業種や規模なども見ていきたいと思っていますので、要望としてお願いしておきます。

 次に、海外展開の一方で、海外から撤退した企業もあるのではないかと思うのですが、神奈川県の中小企業で、海外事業から撤退した企業数やその理由などは把握されていますか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 撤退した企業の定時的、毎年の把握はいたしておりません。しかし、平成23年度に県が行いました県内企業海外事業展開実態調査の中で、海外事業から撤退した企業についても調査をさせていただいています。その調査結果では、有効回答数1,524件のうち、海外事業から撤退した企業が56社となっています。

 撤退した主な理由でございますが、複数回答をいただいており、多かった理由でございますが、経営状況の悪化、事業戦略が立てられなかった、文化・商習慣の違い、進出投資の資金不足を挙げる企業が多かったという結果となっています。

藤井(克)委員

 平成23年度にそういった調査が行われているということですが、それから5年が経過し、一方で積極的に海外展開を支援していこうということが打ち出されている中で、こうした側面からの中小企業への支援、いろいろなことがある中で、こうしたことも把握したり、情報提供したりしていくことも大切ではないかとか思うのですが、今のこういう支援の施策の中で、そういったことも把握して、情報提供していくという取組を行ってはいかがと思うのですが、いかがですか。

企業誘致・国際ビジネス課長

 冒頭の御質問に対してお答え申し上げましたが、今後は、進出した企業をフォローしていくことが重要と考えています。どういった点にお困りなのか、あるいはどういった情報が欲しいのかといった、現地での経営を継続させ、発展させるために、県はどういった支援ができるのかというようなことをきちっと把握して、適時、適切な支援を提供していくということが撤退をなくす重要な要素ではないかと考えています。

 先ほど、撤退した理由をお答えしましたが、中でも事業戦略が立てられなかった、文化・商習慣の違い、進出投資の資金不足というものは、海外進出を考える際に、企業の体力の上から、適切な進出計画かどうかを評価することが必要だろうと思っています。

 そうした点で、フィージビリティー調査と申しますか、自らの海外展開の計画が適切かどうかということを、自ら考えていただくということも必要ではないかと思っています。

藤井(克)委員

 今後も引き続き注視していきたいと思います。

 次に、エネルギー政策の取組について、いくつか伺いたいと思います。先ほどの質疑の中で、市町村への小水力発電の導入を支援してというお話がありましたが、改めまして、今回の資料に記載されている様々な施策の中で、市町村と連携して取り組んでいるものをピックアップすると、どのようになるのでしょうか。

エネルギー課長

 まず、電気自動車、EVの導入につきましては、電気自動車の一層の普及拡大を図るために、観光地におけるカーシェアリングモデル事業を実施しています。箱根の四つのホテル、旅館にEV6台を配置して、7月から1月にかけて実施しています。利用実績147回に上っていますが、こちらの事業につきましては、箱根町と連携して昨年度から実施しているのですが、この連携によって、箱根町もEVを公用車として導入していますので、その中で箱根の観光地の活性化という観点を含めて事業を進めています。

 次に、電力小売全面自由化説明会の開催について、主催者は鎌倉市、相模原市、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、小田原市、横須賀市となっています。電力小売全面自由化は、今年4月からスタートしましたが、その前の2月に、県がかながわ県民センターで説明会を行ったところ、参加した県民から、各市町村でも説明会を開催してもらいたいという話があり、県からこの市町村に相談し、その内容を受けて、各市町村に主催していただきました。

 具体的な施策での連携というのは以上ですが、日頃から関係課長会議等で、施策について情報提供、情報交換をしておりますので、今後も引き続き市町村との連携に取り組んでまいります。

藤井(克)委員

 市町村との連携という点では、過去に戸建て住宅への太陽光パネルの設置や、共同住宅への設置などを行っていましたが、2012年度に廃止になってきたという中で、今後も、市町村と連携して導入を促進していくという視点も大事ではないかと思いますので、そういった観点で今後も考えていきたいと思っています。

高橋(延)委員

 さがみロボット産業特区の取組についてお伺いします。

 さがみロボット産業特区は、本県の政策課題であります少子高齢化への対応や、自然災害への対応を、生活支援ロボットの実用化を促進することにより解決するという、全国に先駆けた取組であると承知いたしております。

 この特区は、生活支援ロボットの実用化という、全国でも類を見ない取組であるという中で、今まで県内あるいは国内からどのぐらいの方たちが視察にお見えになったのかお教えいただけますでしょうか。

産業振興課長

 さがみロボット産業特区の認知度が高まるにつれて、視察や取組の説明をしてほしいという依頼は、非常に増えています。県外からいらっしゃるというのは年に数回ですが、例えば、静岡や広島からも視察がありました。主に自治体の関係者です。また、国外からですと、スウェーデンやデンマーク、ドイツといった国の、日本でいう自治体の方、あるいは大学の研究会で集まって来日される方もいました。さらに、複数の民間企業が、企業の枠を超えて、幹部候補が集まって視察に来るケースもございました。

高橋(延)委員

 視察も観光という観点から捉えると、多くの方が神奈川に集まってきたということは、とても必要な部分であろうと考えますので、その際にも神奈川をPRするようお願いしたいと思います。

 続いて、神奈川のオープンイノベーションの取組についてお伺いいたします。

 平成28年度には、3件の開発プロジェクトが採択されています。そのうち、観光客へのローカル情報の提供を行うコミュニケーションロボットについて、開発の目的やこのロボットへの期待をお教えください。

産業振興課長

 オープンイノベーションで採択いたしました、観光客にローカル情報の提供を行うコミュニケーションロボットにつきましては、2020年の東京オリンピックやパラリンピックを見据えており、そういった機会に取り入れることで、ロボットと共生する社会を体感してもらうチャンスと考えています。

 今回採択したこのロボットは、外国人観光客などに観光情報などを提供する際、英語と中国語を対応させようと思っているのですが、例えば観光地などに設置して、外国人観光客へのサービス向上、あるいは対応する職員の負担軽減などに効果が期待できるものと考えています。

高橋(延)委員

 昨年、産業労働局が、このロボットを羽田空港に置くという考えをお持ちだったかと思うのですが、それでよろしいのでしょうか。

産業振興課長

 委員御指摘のものとは違い、今回のロボットは開発の初期段階でございまして、一人一人にタグを付けてもらって、そのタグを付けている人がロボットに近づくと、ローカル情報を案内してくれるというものを企画しており、開発の途中ですので仕様は変わるかもしれませんが、今後、開発を進めてまいります。

高橋(延)委員

 大変期待を持てる取組ですので、よろしくお願いしたいと思います。

 もう一つ、ドローンを利用したニホンザルの追い払いロボットに関してお伺いしたいと思います。私の地元はとてもニホンザルが多く、家の中まで入ってきてしまうこともあるのですが、それらに対して期待が持てるものかどうか、効果を伺いたいと思います。

産業振興課長

 このニホンザルの追い払いロボットでございますが、近年、ニホンザルの生息域の拡大や、追い払いを行う人手の不足が深刻化していると伺っています。こうしたニホンザルによる農業被害や生活被害を効率的に防止していくために、従来は大まかにしか把握できなかったサルの群れの位置を、上空からドローンで、サルに付けたGPSの首輪からの位置情報でリアルタイムに把握することで、群れを動きに合わせて効率的に追い払うことができるという効果があるのではないかと期待しています。

高橋(延)委員

 効率的に追い払うというのは、どのようにするというお考えがあるのでしょうか。

産業振興課長

 まず、現在は群れの位置がなかなか特定できないことが課題だと聞いていますので、まずGPSでサルの居所、生活を把握します。今は専ら威嚇して追い払うなどしていると思いますが、このロボットが実用化された場合には、これからの仕様などの検討状況にもよりますが、ドローン自体にサルを威嚇するような機能を持たせることも考えられるのではないかと思います。

高橋(延)委員

 コンビニエンスストアなど子供たちが集まりそうなところで、我々に聞こえないような音が流されていて、そこにはたむろしないようにしていると、テレビで見たことがあるのですが、動物にもそういった習性があり、ここは来てはいけないエリアだと認識しているエリアがあるのだと思います。そういったことも研究して、その習性を利用すれば、人の住居があるエリアには近付かないようにできるのではないかと思います。そんな期待が持てるロボットになってくれればいいなと思っていますので、是非お願いいたします。

 この後、サルだけでなく、イノシシ、シカなどもいますので、それらの動物のことも考えていただけたらと思っていますので、よろしくお願いいたします。

 続いて、火山活動対応ロボットが、昨年、産業労働局から出てきて、活躍してくれたと思います。その中で、地すべり警報システムがついたロボットもあったかと思うのですが、このロボットについては、達成したということですが、その後どのようになったのかお教えください。

産業振興課長

 大涌谷の中で作業を行います温泉造成塔のメンテナンス等の作業者の安全確認に役立てるために、今年3月に大涌谷内に2基の地すべりセンサーを設置しました。今委員もおっしゃいましたが、密かに現在も作動してございまして、作業者の安全確保のために役立てています。

 開発時の設計では、バッテリーが約1年間は維持される予定でございまして、今後も継続して作業者の安全確保に役立てる予定になっています。

高橋(延)委員

 大涌谷周辺は、コンクリートも溶けてしまうというエリアでございます。特別な樹脂でやっているわけです。あそこには持ち込みができないものや場所が相当数あるので、いろいろな状況がそのロボットで把握できればと考えますので、ぜひ継続していただければと思います。よろしくお願いいたします。

 続いて、生活支援ロボットの普及・定着促進について伺います。

 さがみロボット産業特区では、ロボット体験キャラバンなど生活支援ロボットの有効性を実感する取組だけではなく、私たちの世代では有名な鉄腕アトムを活用した特区自体の広報活動を展開していることは承知いたしています。

 そこで、まず、鉄腕アトムをイメージキャラクターにした理由や狙いをお教えください。

産業振興課長

 我々は、鉄腕アトムは、命を守るロボットと認識しており、生活支援ロボットを利用して県民の命を守るという、この特区の理念と一致しているということで、キャラクターに採用しました。

 また、やはりアトムは、年齢層にもよりますが、日本で最も有名なロボットであると認識してございまして、その知名度を生かした今後の展開により、特区の取組を発信していこうと考えたものでございます。

高橋(延)委員

 今の若い人たちは、鉄腕アトムを知っているかというと、知らない人も多いのではないでしょうか。その中で、なぜ鉄腕アトムなのかということが、よく分からない。神奈川県はこういった思いで、鉄腕アトムをキャラクターとして使いましたということを、もっと全面に出したほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでございましょうか。

産業振興課長

 そのとおりでございます。しかし、別の一面では、例えばイベント等で、御承知かもしれませんが、アトムのシルエットをデザインしたのぼり旗を立てているのですが、お孫さんを連れたおじいさん、おばあさんがやって来て、孫がおじいちゃんにアトムのことを尋ねると、我々よりもかなり詳しく説明していました。そういった場面では、孫や子供との交流のきっかけにしていただけるのではないかと感じました。委員がおっしゃるとおり、鉄腕アトムを採用した理由は、これからいろいろな機会を捉えてアピールしていかなければならないと思っています。

高橋(延)委員

 特区の中に、アトムの信号機があるかと思うのですが、私は、これがどこにあるのか、まだ見たことがないのですが、どういう狙いでつくっているのか教えてください。

産業振興課長

 アトムの信号機は、一昨年11月に、設置場所のヒントを発表して、その場所を探してもらうというゲーム仕立てで打ち出しました。そのため、残念ながら場所は申し上げられないのですが、鉄腕アトムの信号機という、アトムの知名度を生かした意外性のある広報で話題を喚起し、同時に設置場所を明らかにせずに探してもらうという趣向で、特区について知ってもらおうと考えて設置いたしました。

 結果的に、行政による広報の手法としては珍しいということで、記者発表後、新聞や雑誌、ネットなどで話題になりました。全ての全国キー局で取り上げられ、かなりの反響がございまして、特区自体の周知に大きな役割を果たしていると考えています。

高橋(延)委員

 特区自体の周知に十分役割を果たしたということなのですが、増設しないのでしょうか。

産業振興課長

 信号機をつくるという、その瞬間のインパクトはなかなか大きいものがあったのですが、これを増やすと、一方では飽きられてしまうのではないかということもございまして、そのほかにもいろいろなアトムを活用した周知の方法があると思いますが、信号機の場所はまだ秘密になっているということで、希少性も含めて、増設は考えてございません。

高橋(延)委員

 さがみロボット産業特区のスペシャルアニメの製作について、このアニメの製作意図について確認をさせてください。

産業振興課長

 今年4月に公開いたしましたスペシャルアニメ、ROBOT TOWN SAGAMI 2028でございますが、リニア新幹線が開通する予定の2028年前後をイメージした特区のエリアを舞台に、ロボットが社会に溶け込んでいる姿を描いたものでして、ロボットと共生する未来の社会の具体的なイメージを提示することで、今後開発されるロボットへの期待を高めるとともに、ロボットが普及していく機運の醸成を図るという目的で製作したところでございまして、今から10年後の2028年には、社会を担っていく柱になる子供たちに、分かりやすく、親しみを持ってもらえるよう、アニメの形で製作したところでございます。

高橋(延)委員

 次世代を対象とした取組としては、報告資料のロボットリテラシー授業もあると思いますが、この取組について、今後の予定を併せて教えてください。

産業振興課長

 このリテラシーの取組でございますが、次世代を担う子供たちに、ロボットに親しみを持ってもらい、かつ、ロボットとの正しい付き合い方を考えてもらうことで、ロボットリテラシーを養ってもらうために、全国初の試みということで実施いたしました。

 今年はじめに、伊勢原市の小学校でモデル授業として実施し、実際にロボットと触れ合いながら、そのロボットの機能、あるいはロボットの仕組みを学ぶとともに、人間とロボットの違いついて考えてもらうなどといたしました。

 今後とも引き続き、効果的な実施方法について検討しているところでございます。

高橋(延)委員

 アトムを別に前面に出そうというわけではないのですが、もう少しアトムを活用して、2028年までに、子供たちにロボットになじんでいただくといったことは、考えていないのでしょうか。

産業振興課長

 これまでも、アトムを探せというアトムのフィギュアを探すイベントなど、アトムを活用したイベントを行ってまいりました。今後も、特区自体を周知するために、いろいろなアイデアを持ち寄りながら、アトムを活用した取組を進めていきたいと考えています。

高橋(延)委員

 今後は、我が会派が視察に行った時に、神奈川県にはアトムがいるのだよと、子供たちに伝えたいと思います。アトムを見たときに、これは何だろうと、影だけ見ていても分からない、カラー映像を見て分かる。それらを楽しみに、特区として活用していただければと思います。よろしくお願いいたします。



 (日程第1については、この程度)



8 意見書案等の提案確認

  提案なし



9 次回委員会における付議事件を「地方創生について」及び「交通基盤の整備について」とし、調査項目については正副委員長一任と決定



10 県内・県外調査の協議

  平成27年7月13日の団長会の決定のとおり、グループ分けで実施することとし、調査日程、調査箇所及びその実施方法等については多数をもって正副委員長一任と決定



11 閉  会