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平成28年  ヘルスケア・ニューフロンティア政策調査特別委員会 03月08日−01号




平成28年  ヘルスケア・ニューフロンティア政策調査特別委員会 − 03月08日−01号







平成28年  ヘルスケア・ニューフロンティア政策調査特別委員会





◎《委員会記録-平成28年第1回定-20160308-000004-ヘルスケア・ニューフロンティア政策調査特別委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(瀬戸・米村の両委員)の決定



3 本日新たに出席した当局出席者の紹介



4 日程第1を議題



5 調査項目の決定

  (1) 国家戦略特区の取組みついて

  (2) 国際的医療人材の養成について

  (3) 健康寿命日本一の取組みについて

  (4) 未病を治す取組みについて

  (5) 未病産業の推進について

  (6) 県西地域活性化プロジェクトの推進について



6 同上説明(事業推進部長、健康寿命・未病担当部長、県西地域活性化部長、職員厚生課長)



7 日程第1について質疑



瀬戸委員

 私の方からは、まずはじめに最先端医療・最新技術の追求に関する取組についてお伺いします。

 ライフイノベーションセンターが、4月からいよいよ供用開始するということなので、まず、ライフイノベーションセンターに入居する企業の誘致に関連してお聞きしたいと思います。この施設は、県と民間事業者との公民共同事業で整備を進めているということですが、土地は県が無償で譲渡して、建物の建設や管理は民間事業者が行うということですが、入居者の誘致活動や入居する企業の選定は、県と民間事業者の間でどのような役割分担をしているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 現在、殿町に整備中のライフイノベーションセンターでございますが、委員お話しのとおり、順調に工事が進んでおりまして、4月からの供用開始を予定しております。

 この整備につきましては、県と民間事業者、具体的には大和ハウス工業ほか1社でございますが、そことの共同事業で行っております。そして、誘致の役割分担でございますが、その誘致活動自体は、県と大和ハウスが一体となって行っております。どちらかといいますと、県が主導で有望な再生医療の企業を探しまして、誘致活動をお互いに行っているという状況でございます。

 次に、その入居する企業の最終的な選定でございますが、事業内容として、再生医療に対してどういう展開をしている企業なのかというところにつきましては、県が主導いたしまして、有識者の意見も参考に聞きながら判断いたします。しかし、最終的な判断は、テナントの貸主は大和ハウスでございますので、例えば企業の財務面のチェックといった最終的な決定を大和ハウスで判断してやるという状況でございます。

 それから手続面では、県と大和ハウス等との間で、あらかじめその事業契約という契約を結んでおりまして、貸主である大和ハウスが、この入居候補者を書面で県の方に提出しまして、県が確認をとるといった手続を経ることとなっております。

瀬戸委員

 その結果決まったのが、記者発表されている入居者ということですが、このセンターで具体的にどのような事業を展開するのかお伺いします。

ライフイノベーション担当課長

 こちらのライフイノベーションセンターに入居する企業でございますが、現在、資料記載の7社と直近で発表した3社の合計10社が入居することを公表しております。

 こちらの入居を発表した企業でございますが、具体的に行う事業でございますが、例えばiPS細胞を使った細胞製品の研究開発や、細胞を注入してがんの免疫細胞を促進するといったがんの免疫療法の研究開発、外部から請け負って、細胞を大量に培養するといった受託製造、細胞を培養する培地の研究開発、こういったものを展開するものと伺っております。

瀬戸委員

 全体で約8割くらいの入居者が決まっているということですが、中小企業やベンチャー企業はどの程度入るのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 中小企業、ベンチャー企業の入居状況でございますが、このライフイノベーションセンターは4階建てでございまして、4階建てのうちの4階部分に、県のベンチャー支援を行う(株)ケイエスピーが1フロアを借り上げた形で入居いたします。

 中小企業やベンチャーは、この4階を中心に入居する予定でございまして、現時点では約10社程度が入居する予定でございます。

瀬戸委員

 応募の中から選別したということだろうと思うのですが、断った企業というのは結構あるのですか。

ライフイノベーション担当課長

 極力申込みを頂いたところは、なるべく入居していただきたいということもあるのですが、断った企業も若干はございます。

 要因は2点ございまして、1点目は財務面で、大和ハウスさんの方でここは財務面でちょっとというところが一つ。それからもう一つは、最終的には薬事承認を目指した細胞治療をつくっていきたいという目的がございますので、薬事承認は目指さないで、自由診療でいきますというようなところもございまして、安全性等の観点からいろいろ調査した中で、今回はお断りしたという例も若干ございます。

瀬戸委員

 海外企業の誘致活動というのはやっているのでしょうか。また、海外の企業が入るというような予定はあるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 海外企業の誘致活動の関係でございますが、再生・細胞医療はグローバルな展開が必要でございますので、海外企業の誘致も積極的に行っております。

 具体的には、この再生医療の分野で比較的進んでいる地域である米国、英国といったところを中心に、その現地で産業化支援を行っている団体などへの働き掛けなどを通じまして、現地で日本でのビジネス展開を狙っているいい企業はないかといった情報収集を行ってまいりました。

 さきの特別委員会でも御報告させていただいたのですが、知事がイギリスに行きまして、世界有数の産業化支援機構であるセルセラピー・カタパルトとの覚書を昨年秋に締結させていただきましたが、これもそういったことの一環でございます。

 次に、その入居予定の海外企業でございますが、セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン、こちらは富士フイルムのグループ企業で、米国の非常に有名なセルラー・ダイナミクス・インターナショナルという、iPS細胞の製造では非常に世界有数の企業でございます。

 また、英国のスコットランドでも非常に再生医療が盛んでございまして、スコットランドの政府系の機関ですとか企業も何社か興味を示しているところがございます。

 それから、スイスは製薬が結構有名な国でございまして、何社か関心を示していらっしゃる企業がございますので、現在、個別に調整を進めているところでございます。

瀬戸委員

 入居する企業は、ライフイノベーションセンターのどのような部分に魅力を感じて入居を決めたと考えていますか。

ライフイノベーション担当課長

 企業が、このライフイノベーションセンターに感じていただいている共通の認識でございますが、まずはこの再生・細胞医療の実用化、産業化への本県の取組、そこに焦点を絞ったコンセプトといったところではないかと思っております。

 再生・細胞医療の産業化に特化した施設というのは全国的にも例がございませんし、その基礎研究だけではなくて、製造ですとか臨床といった出口の部分にフォーカスしているということも大きな特色であると考えております。

 また、立地上の魅力も当然大きな魅力でございまして、関西等でもそういう研究が進んでおりますが、やはり首都圏にあって羽田空港から非常に近いといったアクセスに対する魅力も非常にあるのではないかと考えております。

 それから、特区を活用した規制緩和ですとか税制上の特例等に期待する声も伺っております。

 そして、FIRM、再生医療イノベーションフォーラムという大きな業界団体があるのですが、ここと連携して事業構築に取り組んでおりまして、このライフイノベーションセンターの中にも、このFIRMが入居することが決定しております。そういった業界団体との強いネットワークにおきましても期待している声が多くございます。

 実際に、そのFIRMの構成員が10社あるのですが、10社の中にも既に入居すると決めている企業もございます。

瀬戸委員

 今、再生医療に特化した施設がないということですが、世界的にはそういうところはあるのですか。

ライフイノベーション担当課長

 世界的にも若干はございます。一例を申し上げますと、先ほどのセルセラピー・カタパルトは、現在ロンドンのヒースロー空港のそばに同じような産業化の拠点施設を造っている最中でございまして、このライフイノベーションセンターとも拠点間連携をしていく予定でございます。

 それから、米国のカリフォルニア州自体が再生医療に先進的に取り組んでおりまして、州の中に再生医療に特化した団体があり、研究、産業化の支援施設を設けていると承知しております。

瀬戸委員

 日本の技術水準というのは、結構高いレベルなのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 再生医療の技術水準は、非常に日本は高く、世界的にも評価が高いという認識でおります。例えば、iPS細胞の京都大学の山中先生がいらっしゃいますが、特に基礎研究の部分につきましては、日本の再生医療に対する技術は非常に高くなっております。ただ、臨床応用と実用化の部分につきましては、少し前は、日本は少し遅いという評価がございました。

 しかし、2年前にいわゆる再生医療新法という新しい法律ができ、また薬事法も改正されまして、早期承認制度という、早く承認できるシステムができまして、それが非常に世界的に進んだ法律となっております。そのため、世界的にも、もしかしたら日本でやった方が早く実用化できるのではないかという期待が非常にあるというのが現状でございます。

瀬戸委員

 今後、新しい入居者、有望な企業の入居に向けては、どのように取り組むのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 今後の誘致でございますが、現在、このライフイノベーションセンターは、約8割の入居が決まっておりまして、残りの2割につきましても、かなりの応募がございまして、その調整を進めているところでございます。

 もちろん、更なる有望な企業の誘致に向けて、海外を含めた誘致活動を大和ハウスとともに進めてまいりたいと考えておりますが、有望な技術の種というのを結構ベンチャーが持っているケースが多くございますので、このベンチャー企業の誘致を特に重点的に進めてまいりたいと考えております。

 それから、例えば大学の研究者のための事業化支援につきましても考えているところでございます。

瀬戸委員

 次に、再生・細胞医療産業化共同プロジェクトへの支援についてですが、プロジェクトを支援する狙いについてお伺いします。

ライフイノベーション担当課長

 再生・細胞医療分野のベンチャー企業への支援でございますが、今年度から始めまして、現在6プロジェクトを採択し、支援しているところでございます。

 再生・細胞医療の有効な研究シーズというのは、その多くをベンチャーが持っております。ただ、そういったベンチャー企業は、ほとんどがやはり小規模でございまして、経営基盤、経営もマンパワーであったり、あるいはそこの資金であったり、こういったところが非常にぜい弱というのが現状でございます。

 そこで、これらのシーズを持つ企業をきめ細かく、ハンズオン支援と呼んでおりますが、こういったハンズオン支援で実用化の支援を行うことが重要と考えまして、この事業をはじめ、今年度は6件を採択したところでございます。

 こういった取組を通じまして、このライフイノベーションセンターを中心にこういう産業集積を図りまして、この再生・細胞医療の実用化を促進してまいりたいという狙いでございます。

瀬戸委員

 これは来年度も継続するのでしょうか。また、新年度から新しいベンチャーの支援を行うのかお伺いします。

ライフイノベーション担当課長

 まず、この再生・細胞医療のベンチャー企業への支援の来年度の継続でございますが、これは来年度の予算を計上させていただいておりまして、事業を継続させていただきたいと考えております。今年度は補正予算ということもございまして、年度途中からの事業でございましたので、来年度は当初から年間を通じて行いたいと考えております。

 次に、新たな支援ということですが、ベンチャー企業の課題としまして、特に再生医療をはじめとするライフサイエンス系というのは、機器や研究機械をたくさん必要とし、ベンチャー企業は単独では設備投資がなかなか不可能な研究機器、例えば細胞の培養の機械や、それを測定する機械といったものを企業間で共同利用できるような仕組みをつくることを考えております。その企業のリスクや負担を軽減する仕組みを構築しまして、具体的にはライフイノベーションセンターの一部にそういった部屋を設け、ライフイノベーションセンターの入居企業はもとより、幅広くベンチャー企業はそこに機器を使いに来られるような仕組みによる支援を来年度から展開する予定であり、今、予算を計上させていただいているところでございます。

瀬戸委員

 支援の方法は分かりましたが、こういうものはすぐに結果が出るものではなくて、時間がかかるのだろうと思いますが、最大何年くらいの支援となるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 まず、予算事業といたしましては、基本的に時限を設けておりますので、4年ないし5年という予算の時限はございます。ただ、個別の企業への支援は、委員お話しのとおり、単年度で結果が出るというものではないと我々も考えております。

 先ほど6件の採択した事業というのは、毎年募集しておるのですが、基本的には最長3年、3回エントリーしていいという、申し込む権利があるというような仕組みになっております。いずれにしましても、この支援は、お金の部分ではなくて、やはり長期にわたってハンズオンの支援を行っていく必要があるものと考えております。

瀬戸委員

 4月からオープンするこのライフイノベーションセンターを中心に、県は今後どのようにこの再生・細胞医療の実用化、産業化を支援していくのか、大きな方向みたいなものがあれば教えてください。

ライフイノベーション担当課長

 今後の支援の方向性の御質問でございますが、このライフイノベーションセンターを中心に大きく二つの方向性を考えております。

 まず1点目は、先ほど委員より質問ございましたベンチャー企業への支援をますます強化していくということでございます。

 二つ目は、早期の薬事承認に向けた支援の強化でございます。県内で開発されました再生細胞の製品が、より早く国の薬事承認を受けて、治療などに用いられるように、例えば臨床研究ですとか治験においてその有効性を確立するための評価への支援、プロトコルづくりと言っておりますが、こういったものへの支援ですとか、あるいは治験を行う側の医療機関の体制づくりの支援ですとか、企業等が行う実用化の最終段階に向けた支援の強化に努めてまいりたいと考えております。

 こういったベンチャー支援やその出口の支援と併せまして、殿町に立地する他の機関や企業との連携の強化ですとか、あるいは国、業界団体、海外の関係機関との連携も一層強化してまいりたいと考えております。

 こういった取組を進めることによりまして、このライフイノベーションセンターを中心に殿町地域、あるいは県全体が、再生・細胞医療の市場化のプラットフォームといいますか、世界有数のプラットフォームだと言われるような地域となるように、また、治療そのものが少しでも早く県民の皆様にお届けできるように、全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

瀬戸委員

 今、お話しいただきましたが、早期に薬事承認をとっていただきたいと思います。やはり世界的にも何箇所もないということで、更に注目を集めていくと思いますし、技術が集積するということを本当に期待しています。最後におっしゃったように、センターの医療が県民に届くということが最終目的でしょうから、その目的を早期に達成するため、引き続きしっかりと取り組んでいただきたいと考えます。

 次に、未病産業の創出についてお伺いします。

 これまで未病産業の創出に向けて、様々な取組をしたと記憶していますが、まず、かながわME−BYO見える化センターについて、今回二つの法人が認定された理由についてお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 見える化センターにつきましては、昨年11月に公募を行いましたところ、みなとみらいクリニックと神奈川県予防医学協会の2法人から事業提案がございました。県では、外部有識者を含む審査委員会を設置いたしまして審査を行いましたが、この2法人とも県民に未病の見える化を提供できるか、それから未病の科学的なエビデンスの確立につなげることができるか、未病産業の市場拡大につながるかといった点で、提案内容が県の期待する内容であったということから、両法人とも認定するに至ったというものでございます。

瀬戸委員

 今、三つの観点から見て認定したということですが、この二つの法人の取組というのは、今後どのようにして未病につながっていくのか、その辺を具体的に教えていただけますでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 センターでは、未病の状態を知るサービスの提供により得られたデータを、利用者の同意を得て収集いたしまして、匿名化した上で学術研究機関との共同研究等に活用することになっております。

 これによりまして、この見える化センターで使用された未病産業関連の商品・サービスの有効性などが科学的に実証されるということで、その付加価値や商品性が更に高まることが期待されており、そういった面で、未病産業の創出につながるものと考えております。

 また、他の未病産業関連の事業所においても、見える化センターで科学的に立証された有効性などを、自分の会社の商品・サービスの研究開発に活用するといったことも想定されますので、そういった面からも未病産業の創出の加速を図ることができるのではないかと思っております。

瀬戸委員

 この事業化の目どというのは、想定されているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 事業化の目どということでございますが、もともとは見える化センターで使用しておりますのは、安全性がきちんと担保されていて、事業として実際に患者さんや県民の方に提供できるものでございますので、そういった面ではもう事業化ができているということでございます。さらに、その結果を学術研究機関で研究するということですが、これは今、我々が取り組んでいる、ヘルスケア・ニューフロンティアの取組の中で、来年度は未病の科学的エビデンスの確立ということに力を入れていきますので、なるべく早く実現させてまいりたいと思っております。

瀬戸委員

 事業化というのは、事業化されたものの有効性を検証するという意味でよろしいのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 事業化されているものというのは、既にその市場に出回っているものなのですが、有効性につきましては、研究や実際に皆さんに使っていただくことによって、更にその有効性が立証されるものと考えております。

瀬戸委員

 その有効性が高まって、産業の創出につながっていけばいいと思います。

 次に、国際商標ME−BYOの登録についてお聞きしたいのですが、今回、国際商標登録に至った経過について確認させてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 本県では、未病の概念を普及させ、そのブランド化を推進するということで、平成26年1月に、商標ME−BYOの登録出願を行いまして、平成26年6月に登録されたところでございます。

 この神奈川発のME−BYOコンセプトを世界に向けて発信するため、平成27年8月に、シンガポール、米国、及びEUに対して、商標ME−BYOの国際商標出願を行いました。そして、平成27年12月、このうちのシンガポールにおいて登録手続が完了したものでございます。

瀬戸委員

 今、シンガポール、米国、EUに出願したということですが、そこに決めた理由についてお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 本県では、ヘルスケア・ニューフロンティア施策推進の中で、ライフサイエンス関連産業の海外展開に向けたグローバル戦略の強化に取り組んでいるところでございます。その中では、市場規模が大きく、医療ヘルスケア分野の先進地域であります米国と欧州、また今後成長が見込まれるアジア地域を中心に、県内産業のグローバル展開を進めているところでございます。

 このような背景の下、米国、EU、アジア地域の中でもバイオメディカル産業の先進地であり、東南アジア地域のハブとなっているシンガポールにおきまして、国際商標出願をするということで進めてきたところでございます。

瀬戸委員

 この登録料については、実際どれくらいかかるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 ただいま申し上げました三つの国、地域における国際商標出願にかかった費用は、これまでで約43万円でございます。

 なお、まだ結果が出ておりません米国とEUございますが、出願先の審査手続によっては審査費用が若干かかることが想定されております。

瀬戸委員

 商標登録の有効期間というものがあるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 登録されました国際商標の存続、有効期間は、登録日から10年間でございます。

 したがいまして、更新手続も10年ごとに必要になってまいります。

瀬戸委員

 有効期間中は、費用負担はないということなのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 特段の費用はかからない見込みでございます。

瀬戸委員

 今回、国際登録をしたわけですが、このことによってどんな効果を期待されているのですか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 本県では今後、海外における展示会や広報活動等によるシンボルとして活用してまいります。また、ME−BYOの国際的な知名度が高まりまして、未病産業の国際展開が推進されるというような効果も期待できるところでございます。

守屋委員

 目指すべき方向はよく分かりましたが、今、国内でそもそも県のME−BYOの使用許諾登録が8件だと把握しているのですが、これはどのように評価されているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 これまでの取組の中で、少ないのか多いのかといいますと、それほど多くない数字であることは確かですが、ただ、申請していただいた方は、積極的にこのME−BYOというものを使っていただいておりますので、効果はそれなりに出ているのではないかと思っております。

守屋委員

 その効果をどう定量化していくかというのは難しいと思うのです。8件という使用許諾の実績については、我々が日常生活していて、例えばマスコミを通してであるとか、いろいろな媒体を通して入ってくるかというと、余り見られないというのが率直な印象なのです。知れ渡っていますと言ってしまえばそうなのかもしれないのですが、私としてはなかなか世間の目に触れる機会がないと思っているので、どのような評価をしているかという確認をさせていただきました。海外に目を向けるというのは、それはそれで結構なことなのですが、やはりまず国内で、若しくは県民にどういう形で目に入るかというところを、これから気を配っていただきたいと思います。

 次に、未病産業についてですが、今年、地方創生交付金を活用して様々な未病産業を県が後押しし、その市場を拡大させるという狙いがあったかと思うのですが、現在の実施状況について確認させていただきたいと思います。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 交付金を使った未病関連商品・サービスの割引販売でございますが、2月末日で終了いたしました。今、速報値で、委託業者から上がってきた数字では執行率が99%でございます。

守屋委員

 執行率というのはどういう数字なのか、もう一度確認させてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 その割引販売に充てられる額が2億7,200万円ということで、この執行率が99%ということでございます。

守屋委員

 その商品やサービスの内容によって、予定どおりに売上げが伸びなかったものがあると思うのですが、その辺の状況はどうですか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 商品・サービスにつきまして、確かにかなりばらつきがございます。やはり、その単価が違うというところがありまして、一つの商品で数百円のものから、やはり検査になりますと何万円のものまでございますので、なかなかその売上高では比較はできないのですが、全体を見回してみますと、やはり検査系のものが非常に人気が高いという印象を持っております。また、個別の商品の販売よりは、検査系のサービスの方が人気が高いというような印象を持っております。

守屋委員

 そもそもこの事業は、未病産業の裾野を拡大して、消費者がそれに触れる機会を創出していくというのが目的であり、執行率が100%近いということで、県全体としてはそれなりの成果があったということですが、最終的なレポートはこれからだと思うのですけれども、これを今後どのように進める予定ですか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 残念ながら、来年度はこの交付金を活用できるスキームはございません。そのため、今後、年度末に報告書が上がってまいりますので、それを分析をしまして、どのような商品が購入されたのか、県民の方々の反応や販売者の反応といったものを分析しながら、今後の未病産業の創出につなげてまいりたいと思っております。

守屋委員

 何の事業でもそうですが、そのきっかけをつくるというのは県の役割だと思うのです。今回、そのサービスを利用した県民がどういう感想を持ったのか、これは是非いいから自分でも使っていきたい、若しくは知り合いにもそれを勧めたいというものは、多分いい方向に行くのでしょうから、是非その辺の分析をしていただきたいと思います。そして、それを今度サービスの販売提供者の方にきちんとフィードバックをして、産業化を進めるのが目的ですから、ここで終わってしまっては余り意味がないので、是非その取組を進めていただくよう申し上げまして、私の質問を終わりにします。

瀬戸委員

 続きまして、今回いろいろ御報告いただいた取組を、今後どのように未病産業の創出や市場の拡大につなげていくのかお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 今回、御報告させていただきましたかながわME−BYO見える化センターにつきましては、未病産業の商品等をセンターにおられる方に実際に使っていただき実感していただくことと、学術研究機関との共同研究を通じまして、その商品価値が更に高まるということが期待されます。また、国際商標ですけれども、海外でもME−BYOの概念が普及いたしまして、未病産業のグローバル展開につながっていくことを期待しております。

 このような形で、このセンターと国際商標の取組が、未病産業の創出、市場の拡大につながるよう、これからも取組を進めてまいりたいと思っております。

瀬戸委員

 是非、未病産業の創出、市場の拡大を更に加速させていただくよう期待しております。

 次に、ヘルスケアICTの取組についてお伺いします。

 ヘルスケアICTシステムについて、今年度から取組を開始されたということですが、何を目指してどんな目標を掲げているのかお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 ヘルスケアICTシステムは、ICTを活用し、新たなシステムを構築することによりまして、個人、患者中心のヘルスケアを実現し、健康、安心、幸福が持続する社会を目指すものでございます。そのため、県民、行政、企業など、様々な主体が集積された健康情報等を効率的に活用できる仕組みであるヘルスケアICTシステムの構築に取り組んでいるところでございます。

 具体的には、現在、個人の健康等に関する情報を、県が構築するデータベースに収集、蓄積しまして、その情報を個人が健康の維持・改善に活用していただくマイME−BYOカルテの構築に向けた取組を進めているところでございます。

 また、目標でございますが、マイME−BYOカルテの利用者数を本年度中に1,000人、平成28年度に1万人、平成29年度には5万人ということで目標を掲げているところでございます。

瀬戸委員

 マイME−BYOカルテの目標数値というのがありますが、現在の進捗状況はどうなっていますか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 今年度は、マイME−BYOカルテのプロトタイプを作成するということと、民間のアプリケーションとの連携について実証実験を行うということを行っております。

 マイME−BYOカルテのプロトタイプにつきましては、3月1日から運用を開始しているところでございます。また、実証事業につきましては、民間の投薬情報や健康情報などを扱うアプリケーション等、マイME−BYOカルテとのデータ連携について実証を行うヘルスケアICTモデル事業を実施しているところでございます。

瀬戸委員

 今、お話にありましたモデル事業の趣旨と狙いについて具体的に教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 ヘルスケアICTモデル事業は、スマートフォンのアプリケーションを使いまして、活動量計や体組成計などの計測機器、デバイスを利用しまして、個人の健康情報、いわゆる未病の状態を見える化をする実証を行うものでございます。

 具体的には、モデル事業参加者に体重、消費カロリー、睡眠、歩数などのデータを簡単に記録できる計測機器を無料で貸与いたしまして、日常生活の中で実際に使用していただきます。モデル事業参加者は、計測されたデータをスマートフォンを通じまして、民間のアプリケーションの中で閲覧し、健康づくりに利用していただくというものでございます。

 また、参加者同意の下でございますが、ただいま申し上げました民間のアプリケーションを通じて収集、蓄積されたデータは、マイME−BYOカルテでも一覧で閲覧できるという仕組みにしております。

 このようなモデル事業を通じまして、参加者の健康に関する意識の変化や行動変革につきまして検証を行うとともに、民間アプリケーションとマイME−BYOカルテとのデータ連携につきましても実証を行っているところです。

瀬戸委員

 今、見える化する実証を行うというお話でしたが、見える化以外にもこの利活用というのは考えているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 マイME−BYOカルテを通じまして、そのデータベースであります健康・医療情報プラットフォームに蓄積された情報につきましては、将来的にはビッグデータとして研究機関等による創薬ですとか、医療機器等の研究開発にも利活用されるということを想定しております。

 また、蓄積したデータを基に、AI、人工知能を活用しまして、個人の未病状態などを分析いたしまして、適切なアドバイスを行う仕組みなどについても検討を行ってまいりたいと思っております。

瀬戸委員

 いずれにしても、そのデータを蓄積させるためには、マイME−BYOカルテを普及させなければならないのですが、普及させるためには何かインセンティブみたいなものも必要だと思いますけれども、その辺についてはいかがでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 マイME−BYOカルテを使うことで得られるメリット自体がインセンティブとなるということを目指しているところでございます。ただ、カルテの普及を促進していく段階では、何らかの方法でインセンティブを高めていく必要があるものと認識しております。

 そこで、来年度はインセンティブの効果的な在り方などを検証するために、マイME−BYOカルテを通じまして、行政の情報や地域の情報、健康づくりに向けた情報など、カルテの利用者にとって有益な情報を届ける仕組みを検討、実証していきたいと思っているところでございます。

瀬戸委員

 実際に現時点で、マイME−BYOカルテの登録者というのは何人くらいいらっしゃるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 本日3月8日の朝の時点ですが、マイME−BYOカルテの利用者数、登録者数は2,029人でございます。

瀬戸委員

 登録者が増えていけばいくほど、データが集まっていくということですが、マイME−BYOカルテというのは個人情報でしょうから、個人情報の保護とかセキュリティーについて、安全をどのように担保しているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 今年度、県では個人情報の保護ですとかネットセキュリティーに知見がある事業者、ヘルスケアICTの構築運用を行う事業者とともにプロジェクトチームをつくりまして、個人情報の保護の在り方を含めて検討を行っております。

 そして、アプリの販売者でございますが、システムの運用を行う者ごとに、適切な個人情報の保護に係る規定やネットワークに係るセキュリティーポリシーを整備し、個人情報の取扱いに係る体制の構築を求めているところでございます。

 今後、県といたしましては、この規定等に照らしまして、適切な個人情報の取扱いがなされているかなどにつきまして、必要に応じてアプリ販売者やシステム運用者に対する指導、実地調査を行うなど、個人情報の保護に万全を期してまいりたいと考えております。

瀬戸委員

 利用者が増えていかなければ、データも集まらず、正確ないいデータにならないと思いますが、この利用者を増やすために、どのような戦略で行うのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 来年度は、三つのフィールドを考えておりまして、一つ目が母子と子供、二つ目が企業健保、三つ目が薬局でございます。

 具体的には、母子、子供の情報につきましては、お子さんの健康情報等を収集、蓄積するとともに、健康診断や予防接種のスケジュールなどの情報をマイME−BYOカルテを通じて発信することと、企業健保につきましては、企業の従業員の方々の健康情報等を収集、蓄積するとともに、健康年齢や将来の医療費予測など、行動変革につながるような分析結果を発信すること、薬局につきましては、年齢や健康状態などに合った地域の健康サービスや商品の情報を発信することなどを実施したいと思っております。

 こうした取組を通じまして、マイME−BYOカルテを使うことが未病を改善することに役立つということに加えまして、自分に合った様々な有益な情報を得られるという、日常的な理由に係るインセンティブを実感していただくことで、利用者の拡大につなげていきたいと思っております。

瀬戸委員

 最後に要望ですが、マイME−BYOカルテにつきましては、データが集まるということがやはり重要であると思いますので、三つのフィールドでしっかりと推進していただきたいと思います。また、個人情報の保護に留意していただきながら、県民が安心して利用できる仕組みをつくっていただくよう要望いたします。



(休憩 正午  再開 午後1時1分)



瀬戸委員

 続きまして、ME−BYOハウスプロジェクトの推進についてお伺いします。

 昨日の一般質問でも、守屋委員がME−BYOハウス・ラボについて質問を行い、今後の取組の方向について知事から答弁を頂きました。そこでまず、今年度のME−BYOハウス・ラボの取組内容について具体的に教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まずは、昨年12月から実施しております、実際に人が住んで、一定期間居住して行います実証事業を継続して行ってまいりたいと思っております。

 また、ラボの中に設置された複数の機器でございますが、そのデータの規格が異なっておりますので、これらのデータが相互に連携できるようなシステムの検証も行い、その課題を抽出してまいりたいと考えております。そして、ラボで収集、蓄積された健康情報等を県が開発、運営しておりますアプリケーションを使用しまして、ビックデータとして活用することを目指した仕組みの構築につきましても取り組む予定でございます。

 さらに、国際展開を視野に入れまして、住宅メーカー等との連携を図ることで、未病産業の長期のサービスと組み合わせ、パッケージ化していくことも検討してまいりたいと思っております。

瀬戸委員

 今、商品・サービスをパッケージ化していくというお話でしたが、パッケージ化することで、どのような効果を期待しているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 これまで個別に販売されておりました商品・サービスをパッケージ化することによりまして、新たな付加価値が生まれ、商品の競争力が高まることが期待されます。また、技術力は高いが、残念ながら知名度が低くて普及につながっていないような商品・サービスといったものにつきましては、知名度の高い商品等と一緒にパッケージ化することで、未病産業の創出、振興に弾みがつくものと思っております。

瀬戸委員

 未病産業を活発化させるよう、取り組んでいただきたいと思います。

 次に、未病産業の国際展開推進についてお伺いします。

 来年度予算において、シンガポール公共住宅プロジェクトへの参画に取り組むとありますが、なぜシンガポールで展開を行うのか、また、どのような展開を考えているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 シンガポールでは、政府が主体となりまして、公共住宅の分譲を行っております。国民の約8割が公共住宅、フラットと呼ばれる高層住宅を購入して居住しているということでございます。また、シンガポールでは、ICTを活用して住みよい環境の実現やビジネス機会の創出を目指すスマート・ネーション構想というものを推進しております。この中で、最先端のヘルスケア関連の商品・サービスを公共住宅に装備するといった実証事業も行っているところでございます。

 そこで、神奈川発の未病産業関連の商品・サービスをパッケージ化しまして、公共住宅で実装する商品等としてシンガポールでの検証を行い、未病産業の普及と市場の拡大につなげることを目指してまいりたいと思っております。

瀬戸委員

 次に、未病の科学的なエビデンスの確立についてお伺いします。

 ME−BYOハウス・ラボで収集、蓄積された情報をマイME−BYOカルテと連結させることによって、未病の科学的エビデンスの構築につながるというようなお話がありましたが、具体的にはどのように進めるのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 未病の科学的なエビデンスの構築につきましては、未病で明らかになっていない部分がたくさんございまして、心身の状態に対する運動、栄養などのいわゆる介入効果など、科学的な裏付けを行っていくことを考えております。

 そして、科学的な裏付けを行うためには、健康情報等の収集、蓄積が必要となってまいりますので、ラボで収集、蓄積されます様々な情報、例えば生活習慣情報、睡眠や排せつ、外部環境、室温や湿度、生体情報、心拍や血圧等の情報をマイME−BYOカルテに連携させるというような仕組みをつくりまして、その基盤となっております健康・医療情報プラットフォームのデータベースにそのデータを蓄積することで、未病の科学的なエビデンスの構築に役立てようというものでございます。

守屋委員

 ME−BYOハウス・ラボの関連で質問させていただきます。

 2月の一般質問でこの問題を取り上げさせていただいたのですが、振り返ると1月に、神奈川県がSFCのキャンパスのすぐ近くでやっているこのME−BYOハウス・ラボと、そして横浜市の民間企業と組んでいるスマートウェルネス体感パビリオンというところを会派で視察させていただきました。

 何で視察させていただいたかというと、実は昨年の11月に、東京ミッドタウンでSFCのオープンリサーチフォーラムという、それぞれのラボが長年やってきた研究の成果を発表するという場があったのです。そのあるセッションが終わって、ふと隣の会場に行ってみたのですが、目の前に座っていらっしゃる局長が神奈川県のME−BYOハウス・ラボの説明をしていて、また慶応大学の治験データをとっている先生が、横浜市のやっていることを大分熱心に説明されていて、率直にこういう神奈川県だけがやっているのではなくて、だんだんそういう研究者の世界でもこういう概念が広がっていったのかなということを実感しました。

 その広がりの可能性というものを実感したので、それで1月に調査をさせていただいたのですが、そこでやはり思ったのは、ME−BYOハウス・ラボを神奈川県がやっている目的というのは、これまで議論の中でいろいろ確認させていただいたのですが、両方の取組があって初めてME−BYOハウスなのかなと思うのです。というのは、神奈川県がやっているのはどちらかというと未病産業に関するものであり、それぞれの装置だとかを開発するという部分に重点が置かれていると私は理解しております。

 一方でもう一つ、横浜市がやったのは住宅産業という部分、いかに住宅の付加価値を高めるか、装置を付加するという意味ではなくて、住宅そのものの健康性というところに重点を置いているのだということで、ここを両方合わせると、もっと可能性があると思っているのです。

 今日は特別委員会ですから、少し部局を超えた議論をさせていただきたいのですが、まず改めて、未病産業というのは、定義付けの中に例えば住宅産業とか、若しくは林業とか、そういったものは入ってくるのか確認させてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 未病産業についてでございますが、これが未病産業、このセクションは未病産業という分け方はしておりません。あくまでも体の状態を健康の方に近づけていく、貢献するような産業を余り垣根を設けずに、いろいろなビジネスの方に集まっていただき、一つの産業をつくっていきたいと思っております。

守屋委員

 そうだと思います。将来、産業連関表に未病産業という分類ができたら、これは多分神奈川県がやってきた成果なのだと思うのですが、なかなかそのハードルは厳しいと思いますけれども、だからこそ定義付けというのは緩くていいのだと思います。横浜市がやっている民間パビリオンで感じたのは、やはり素材に木を使うことによって、その体感とか室温、湿度の環境をつくっていくということが、非常に大切だということなのです。

 ここで住宅産業という観点からお伺いしたいと思います。このME−BYOハウスというか、健康住宅と言ったらいいのか、なかなか言葉はどれが適当か分からないのですけれども、そういうものの持つ可能性について、要は環境性能というのはこの10年で、もっと言うとこの5年で各段に上がってきたと思います。それで、様々な技術が開発されていて、普通に家を建てる、若しくは建築物を建設する際、どういった環境性能を目指すかというときに、健康とか未病、ヘルスケアという部分は、標準化の領域といったものに持って行く必要があると思うのですけれども、住宅産業を所管する課長に、そこら辺の所感をお伺いしたいと思います。

住宅計画課長

 これまで住宅というのは三つの要素、環境とバリアフリーと防災、こういった面が非常に強く出ておりまして、こういったところを改善していこうという動きがございました。ところが、国土交通省がICTを活用して、例えば省エネとか創エネとか蓄エネとか、こういった分野にも入ってきていまして、それをいわゆるスマート住宅という言い方をしております。

 最近になって、平成26年くらいからスマートウェルネス住宅という言葉を使い始めまして、これは正に今、議員がおっしゃったように、健康とか医療とか、そういった分野も取り込んでいくべきだということで、そういったモデル事業も国が入り始めていますので、ある意味では四つの分野になってきているものと思います。

守屋委員

 正にそうです。最初は、住宅というのはシェルターの機能として、外から来る冷たい風や熱い日差し、若しくは地震といったものに、どのようにその中の空間を確保するのかということだったと思います。それがどんどん価値や質が変わってきて、正に今そういう健康の分野、スマートウェルネスの分野だと思うのですが、国がそういうモデル事業を実施しているということについて神奈川県はどういうスタンスでいるのか、そういうモデル事業に積極的に手を挙げていきたいと思っているのかどうかお伺いします。

住宅計画課長

 モデル事業を公募しているのは、民間の住宅産業の方々ですので、行政としてどうこうというものではありません。ただ、スマートウェルネスシティという、まちづくり全体でそういったエリアをつくっていこうという動きもございまして、そういったものは少し関与していくべきではないかと思っております。

守屋委員

 スマートウェルネスシティという単語が出てきたのですが、我々が以前、別の機会で千葉県の柏の葉を視察する機会がありまして、そこのまちづくりのコンセプトがそういうイメージかと思うのですけれども、神奈川県として、今後の方向性を考えているかお伺します。

住宅計画課長

 住宅地は、エリアマネジメントが非常に大事になってくるものと思っております。それは、例えば所管しております空き家の問題というのも、大きな問題になってきておりますし、地域包括ケアの問題もございます。そういう意味では、エリア全体をきちんとマネジメントしていって、持続可能な住宅地、住みやすい住宅地にすることが大事になってきており、これからそういったことについて検討していこうと思っております。

守屋委員

 正にエリアマネジメント、まちをどうつくっていくか、そして使っていくかだと思うのです。

 先々週からJIA、日本建築家協会のかながわ建築祭があって、小田原でもフォーラムが行われたのですが、そのときのキーワードはまちづかいでした。つくってきたまちをこれからどう使っていくか、正にそのエリアマネジメントと相通ずる部分があるかと思うのです。

 そうすると、ME−BYOタウンというのも、県西地域の活性化プロジェクトの中で、一つのキーワードとして出てきており、これも相通ずる部分があると思うのですが、神奈川県の進めようとしているME−BYOタウンの概要について確認させてください。

県西地域活性化担当部長

 県西地域で展開を予定しておりますME−BYOタウンは、県西地域活性化プロジェクトに盛り込んでおりまして、こちらにつきましてはライフスタイルに着目をさせていただいております。県西地域で未病を治すライフスタイルが実践できるような、一団の住宅形成を図るもので、ハウスメーカー等からプロジェクトの提案を頂くものでございます。

守屋委員

 正に生活そのもの、ライフスタイルという切り口や、まちをどうやって使っていくかというのは、全部つながっていかないとまちにはならいし、ME−BYOハウスも、点であったり装置であっては意味がないと思います。

 そして、シンガポールで公共住宅プロジェクトをやるということで、これからの展開を考えているという先ほどの御答弁があったのですが、これをシンガポールの公共住宅でやろうとするということは、日本の中の公共住宅で同じような取組を行い、国内産業を成熟させていくといった視点があるのかお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 シンガポールに展開するということでございますが、やはり市場とか需要でいきますと、シンガポールが非常に先に走っているということでございます。そのため、ME−BYOハウス・ラボで培った技術や経験をパッケージ化してシンガポールの公共住宅で採用していただくことを考えております。さらに、それがもし成功すれば、それを日本にまた持って帰ってきて、日本でも展開するといったストーリーが描ければと思っております。

守屋委員

 いろいろな戦略があると思うのですが、シンガポール自身が持つ住宅市場というのは、マーケットの規模としてはそんなに大きくないと思います。ただ、シンガポールがトップランナーで走っている、そして世界に対する影響力があるというのは、私はそのとおりだと思いますが、やはり国内のマーケットを育てていくということも、未病産業のところにも通ずる部分があるのです。外国に展開していくことを否定しているわけではないのですが、足元のマーケットを熟成していくということは、それは非常に重要なことだと思うので、是非そこら辺は念頭に置いていただきたいということを申し上げておきます。

 それから、SFCのME−BYOハウス・ラボをお伺いしたときに、もともとラボ自身は、ゼロエネルギーハウスというのか、限りなくエネルギー効率を高くするというもので、そこに未病という装置を付加しているという説明があり、CMT工法で造っているということでした。イギリスでは8階建ての建築物もCMTで造るそうで、木材を使って高層ビルでも建てられるという工法なのです。そういうものを、もし日本で普及させ、また健康住宅とかME−BYOハウスに取り入れることができれば、林業の振興、森林再生にもつながっていくと思うのですが、そこのつながりというのはあるのかどうか所感をお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 住宅の建材や構造について、今回パッケージ化して住宅メーカーさんに入っていただいて、ME−BYOハウスを展開していきたいと思っております。ただ、今の段階でおっしゃったような工法で連携といいますか、取り入れたものを具体的にどうするという話まではいっていないのが実情でございます。

守屋委員

 最後に申し上げておきますと、未病産業というがっちりした定義がないからこそ、私はそういう住宅産業、若しくは林業という分野も未病産業の中に入れて考えてほしい、それをつなげていってほしいと思うのです。国産の木材を使ってツーバイフォー住宅の加工場を建設しようとしているあるプロジェクトがあって、これがうまく起動すると、国産材の流通が格段に増えるものと期待しているのですが、これは住宅産業でやる、これは林業でやる、これはヘルスケアでやるというのではなくて、県内の政策ですから横断的にやることが非常に重要だと思っております。

 そういう観点で、今いろいろな切り口を、私なりの切り口を提示させていただきましたが、是非そういう形で、神奈川が進めるME−BYOハウス、そしてME−BYOタウンというものの広がりを期待いたします。

瀬戸委員

 守屋委員のお話にありましたように、未病産業は非常に裾野が広く、捉え方によってはどこまでも限りなく裾野が広い産業になるのではないかという気がいたしましたが、これまでのME−BYOハウス・ラボに係る取組をきちんと周知していくということも、非常に大切なことだと考えますけれども、具体的には、どんなことをPRしていこうと考えているのでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 ラボにおけます取組につきましては、昨年開設しました展示会、ME−BYO Japanですとか、セミナー、講演会、未病産業の海外展開といったいろいろな場面を捉えまして、積極的にPRしてまいりたいと思っております。

 また、今年度実施しておりますラボの見学会につきましては、より多くの県民の方々にその取組を知っていただくということで、定期的にオープンハウス等を開催してまいりたいと思っております。さらに、ラボで実証されます商品・サービスは適宜入れ替えをするなど、ショーケースとしての機能を高め、常に新しい商品のサービスを体感できるものとし、展示の魅力を増して発信力を高めていきたいと思っております。

瀬戸委員

 是非、そういうことをやっていっていただきたいと思います。このME−BYOハウス・ラボというのは、本当に先進的でユニークな取組であり、それによって注目が集まるということになると思いますが、私たちの身近な生活の中で、本当に生活の場で様々な健康データを自動的に収集、分析することが可能になるということは、本当に健康寿命の延伸にすごく貢献するのではないかと期待を持っております。

 これから本県の新たな産業である未病産業に関連する商品やサービスは、国内だけではなくて、先ほどシンガポールという話がありましたが、アジアに展開していくということです。日本は、先行して超高齢化社会に突入していますが、いろいろな国も高齢化社会になるわけですから、そういうところが新たな市場になります。そのときに日本経済が生き残る一つの大きな力になるのではないかと思いますので、これからの日本の産業全体がどういうことをキーワードとして付加していくのかということをきちんと念頭に置きながら、事業を進めていっていただきたいと思います。

 次は、私の住んでいる地域に関連して、県西地域活性化プロジェクトの推進についてお伺いします。

 これは16のプロジェクトで様々な取組が進んでいるということですが、県西地域活性化のシンボルとして期待が高い未病いやしの里センター、県西未病観光コンシェルジュ、サポート付き農園ということを御説明いただきました。

 まず未病いやしの里センターについては、地域の核となる拠点施設として位置付けられているということですが、場所を拝見させていただきましたけれども、旧第一生命の本館を活用していくということですが、どのように活用していけるかというのは、非常に地域の方々の関心が高くなっています。この施設での今後の取組というのは、どのようなものとなるのでしょうか。

県西地域活性化担当部長

 未病いやしの里センターの整備でございますが、昨年の9月に(株)ブルックスホールディングスの御提案を最優秀提案として採択したことを発表しております。

 次の段階でございますが、事業者であるブルックスが、年度内に提案に基づきまして基本計画の案を作成するというステップでありまして、県はこの策定に必要な経費の一部を交付するということになっております。

 これまでの状況でございますが、まずブルックスにおきまして計画案の策定手法やスケジュールを検討いたしまして、その上で計画案の策定を委託するコンサルタント会社から、経費等の見積りが出されております。現在は、ブルックスや大井町、委託したコンサルト会社が一緒になりまして、県としても連携しながら、計画案の策定作業を正に進めているというところでございます。

瀬戸委員

 先日この委員会で、ブルックスの大井事業所の現地調査をさせていただきました。私もこの地域に住んでいて、外側からはいつも見ているのですけれども、中に入ってみたら、本当に広い場所だなと感じたわけです。エリア内にいろいろな施設がありまして、例えば芝のグラウンドはすごく整備が行き届いており、施設全体は平成32年度までに開設していくということでしたが、活用できるものはどんどん活用していった方がいいのではないかと思います。そこで、今でも使えるような施設の当面の活用法を考えていらっしゃるのでしょうか。

県西地域活性化担当部長

 未病いやしの里センターの施設整備全体につきましては、平成32年度までにできるだけ早期のオープンを目指したいという考えでございます。ただ、60ヘクタールというのは非常に広大な敷地であるということで、段階的にオープンするということを検討している状況でございます。また、県の展示施設につきましては平成29年度中の開設を目指しておりますので、商業施設の一部についても同時期にオープンすることを目指しております。

 一方、計画されたエリアでございますけれども、18階建ての本館、体育館、クラブハウス等、数多くの既存の施設がございます。特に、お話のありましたグラウンドですが、サッカー場が3面とれる3万5,500平方メートルのほか、本格的な全面総天然芝のグラウンドは、いつでも使えるように整備されているという状況でございます。

 こうした既存施設は、現時点で利用可能なものにつきましては施設整備を待つことなく、是非利活用を図っていきたいということでございまして、センターのPRですとか、あるいは地域での盛り上がりを図っていくことも非常に重要なことだと思っております。また、来年度になりますが、ブルックスと大井町が連携を図りながら、現時点で利用可能な施設も活用いたしましてプロモーションイベントを実施することを予定しております。

瀬戸委員

 核となる施設であり、地域の期待もかなり大きいところがありますので、是非地域の中に根付くような取組をお願いしたいと思います。

 次に、県西未病観光コンシェルジュについてお伺いします。

 コンシェルジュとは別に、未病サポーター養成研修というのがありましたが、その違いについて教えてください。

県西地域活性化担当部長

 まず、県西未病観光コンシェルジュでございますが、観光施設の従業員や地域のガイドボランティアの皆さんのように観光事業に携わる方々を主な対象にいたしまして、県西地域の地域資源ですとか、未病に関する知識を学んでいただいた上で、県西地域を訪れる観光客の皆さんに県西地域の地域資源を生かした未病を治す取組というものを紹介していただくということを主な取組としております。

 この内容でございますけれども、県西地域と未病の基礎知識というものを学ぶ初級というものと、主に観光事業に携わる方を対象にいたしまして、おもてなしに活用できる知識を学ぶ中級を用意しております。初級の項目は、県西地域の環境資源や未病、漢方、薬膳、健康のための運動、県西地域の温泉という内容となっております。また、中級の項目でございますが、薬膳料理と食材、県西地域でお勧めの運動、温泉の入浴法、コミュニケーション力アップという項目を学ぶということになっております。

 次に、未病サポーターとの違いでございますが、コンシェルジュにつきましては、県西地域の観光資源で働く皆様をメーンターゲットにしておりまして、地域資源の様々な知識を身に付けていただくということを考えております。

 一方、未病サポーター養成研修でございますが、こちらは全県内を対象に、未病の概念を広め、未病を治すことを実践するために、地域における口コミの普及活動を主な目的としているものでございます。研修メニューにつきましても、未病の概念、未病を治す取組のデータ、認知症予防のコグニサイズ、お口の健康体操といった生活の中で実践できる知識を楽しく学んでいこうというものでございまして、座学を中心に学んでいくのがコンシェルジュと異なっている点ということでございます。

瀬戸委員

 未病の視点から、県西地域の魅力を知識として理解していただいて、伝えていただくというのは非常にいいことだと思います。また、観光ボランティアガイドというのも、南足柄地区でも利用する方は結構多いようで、そういう方々を未病の概念等を伝えることができる人材として育成していくという取組は本当にいいことであり、大切なことだと思います。ただ、これを継続して実施していただかなければ、余り意味がないことだと思いますが、今後はどのようにやっていくおつもりなのでしょうか。

県西地域活性化担当部長

 私どもといたしましても、県西地域を未病の戦略的エリアとして、地域の皆さんに普及していくということはもちろん、ここを訪れる人にも県西地域の地域資源をPRして、実際に体験をしていただくということが非常に重要であり、地域の中に地域資源や未病についての担い手を継続的に育成することは不可欠であると考えております。

 来年度につきましては、先ほど御紹介いたしましたコンシェルジュの初級、中級の講座を開催する場合もありますし、さらに、主に観光施設と経営者層を対象にいたしまして、経営戦略を活用していくことを目的といたしました上級コースというセミナーも開催したいと考えております。

 また、県西地域の食や運動、温泉などの未病を治す地域資源は、未病いやしの里が登録しておりまして、スタート時の65施設から102施設に現在なっておりますが、最終的には200施設程度に拡大していきたいと考えております。今後は、先ほどもお話がありましたように、未病いやしの里センターや、南足柄市におきましても、新たな道の駅の設置が検討されております。

 それから、未病をPRするフィールドというものが非常に広まってきているという状況もございますので、こうした施設で働く皆さん、観光で訪れる方々に、県西地域の地域資源や未病についてより幅広い知識を持っていただくことによって、コンシェルジュの育成、人づくりを進め、県西地域の未病の戦略的エリアとしての基盤づくりに努めてまいりたいと考えております。

瀬戸委員

 未病を普及させるだけではなくて、県西地域の中にお金が落ちる、経済の活性化につながっていくということが、やはり地域の人には大きな課題であると思います。

 次に、経営者の方に未病を知っていただくというのは、事業の中に取り入れていってもらうという狙いがあるのでしょうか。

県西地域活性化担当部長

 最近は、着地型観光ということで、地域の皆さんが地域の資源を紹介していくというニューツーリズムの形がございます。したがいまして、県西地域の魅力を、幅広く未病を治すという視点で切りとってアピールしていくということが、ひいては経営者層の皆さんの幅広い誘客につながるということを御理解いただくような形での講座というものも考えているところでございます。

瀬戸委員

 県西地区は農地がたくさんあるので、それも一つの地域資源だろうと思いますが、サポート付き農園というのはどのような取組なのでしょうか。

県西地域活性化担当部長

 サポート付き農園でございますが、一般的な市民農園との違いということで少しお話しさせていただきますと、一般的に市民農園といいますのは、サラリーマンの家庭や農地を持たない皆様がレクリエーションとして自家用の野菜などを栽培したり、高齢者の生きがいづくり、児童・生徒の学習体験といった多様な目的を持って、都市部の近くの比較的小規模な農地を利用しまして、野菜等を育てていくというものでございます。

 一方で、サポート付き農園でございますが、農園スタッフが栽培指導を行うことはもちろんですが、次回訪れていただくまでの農地管理を支援していくというスタイルの市民農園と定義しているところでございます。

 今回、県西地域でサポート付き農園を展開していくに当たりましては、農産物の収穫体験や加工体験、イベントなども組み合わせまして、地域の魅力を多面的に楽しんでいただきたいと考えております。こうしたことを通じまして、未病を治すという一定の実績ですとか、地域の誘客人数を上げていきたいと考えております。

 これは以前、農園に住居を建設するという取組が検討されたのですが、農地における建築物の制約や利用コスト等の様々な問題がございまして実現しておりませんけれども、サポート付き農園は、県西地域の宿泊施設と連携いたしまして、より利用しやすい形で体験していただくというイメージでございます。

 このような宿泊施設でございますが、現在、いこいの村あしがらがある大井町におきまして、サポート付き農園を民間事業者の委託により実施している例がございます。

瀬戸委員

 宿泊施設に泊まりながら農業を楽しみ、リピーターとして来てもらい、農園をもっと利用するということ以外に、農業を通じて心身をリフレッシュするという面もあると思います。

 市民農園ですと、すごく熱心な人と余り熱心ではない人で、かなり差が出てくるということがあるのですが、新しいライフスタイルを発信する一つの材料であると思います。これをどのように展開していくのかということは、現時点ではどのように考えていますか。

県西地域活性化担当部長

 サポート付き農園の取組でございますが、都市の住民が特別な準備をしなくても、県西地域に何度でも訪れていただいて、その上で農作物を栽培、収穫し、地域の農業者がそれをサポートする体制を整えたモデルとして進めているものでございます。この取組を通じ、農業者と都市住民の交流を促しまして、都市住民に県西地域を好きになっていただくということも目指しており、こうしたことをきっかけに、県西地域の生活を気に入ってもらえばという考えで進めているところでございます。

守屋委員

 市民農園とかクラインガルテンというものがありますが、サポート付き農園の御説明を聞いてよく分からない部分があるので、関連でお伺いします。

 小田原市には、例えばたまねぎオーナー制度や、みかんの木オーナー制度というのがあります。ある一定の区画を買って、たまねぎで言えば、好きなときに来て自分のたまねぎがどれだけ植わっているかとか、収穫して天ぷらにしたりして楽しむというということができます。こういうことは日本中で行われていると思うのですが、それとこのサポート付き農園というのは、どういう違いがあるのか教えてください。

県西地域活性化担当部長

 今、委員お話しのものは、一定の作目について、この木が私の木だということで、年間に何回か来て、最終的に収穫して帰っていくというものでございます。一方、私どもが現時点で考えておりますサポート付き農園は、比較的広めの土地に自分の好きな農作物を植えていただいて、自分の工夫で枝を切ったり、一般的に農業と言われるものの一から十までを体験していただき、その間の手入れというのは、そんなに頻繁に来られるわけではございませんので、そういったことを地域の農業者の方々に面倒を見ていただくという違いがございます。

 また一般的に、そういった体験型のものというものは、宿泊とセットで考えていくということはないのですが、サポート付き農園の方は、いこいの村あしがらを今回モデルとして実施いたしまして、宿泊施設とセットで、しかもそこにいろいろなイベントを組み合わせながら、より幅広に楽しんでいっていただきたいということを目的として考えております。

守屋委員

 スキームの確認をさせていただきたいのですが、対象となる農地の所有者は誰で、このサポート付き農園というものを運営していく主体が誰で、県とはどういう契約の関係になるのかということと、予算規模も併せて御説明ください。

県西地域活性化担当部長

 まず、農地の所有者でございますが、地元の農業者であり、遊休化した農地を持っている方ということでございます。

 また、運営主体でございますが、現在、検討中という段階でございまして、プロポーザル方式で事業者を募集いたしまして、その事業者につきましては、農地所有者が農園の開設主体となって、それを管理運営の委託を受けるといったイメージであり、一般の方々にお貸しするというスタイルをとっていただくということでございます。

 予算額につきましては、昨年度の平成26年度の補正予算で、委託につきまして960万円ということでございます。どういった形で開設すればいいかという検討から、開設準備に至るところまでは委託でございまして、県といたしましては事業者と協定を結び、来年度以降、計画的に予約を頂くという形で進める予定でございます。

守屋委員

 来年度以降のスキームと、どのくらいの区画の面積なのかということ、そしてここに呼ばれる交流人口の規模について、どの程度を想定しているのかお伺いします。

県西地域活性化担当部長

 スキームにつきましては、今申しましたとおりでございまして、私どもが経営事業として行っていくことは考えておりません。今後は、事業者との関係で収益が上がるものである場合は、継続して進めることを考えております。

 また、区画面積につきましては、当初私どもの方で委託契約をする際に提示したのは1,979平米のものと1,422平米のものの合計で3,401平米となります。これにつきましては、どれくらいの区画で割って、どれくらいの人に来ていただくかということで若干変わってくるものと考えております。

守屋委員

 この面積で約1,000万円の準備資金というのは、少し私は割高かなという気もしますが、それはこれからの成果次第というところもあるかもしれません。

 いろいろな農地活用のスタイルがあるわけで、こういうことをやらなくても、本当に営農を一生懸命やっている方が交流を行う説明会を行えば、私もたまに田植えを一緒に手伝ったりするときがあるのですが、耕作放棄地対策となるケースもあります。農業政策という観点から、この取組についてどのような認識を持っているのか確認させてください。

環境農政局企画調整担当課長

 市民農園の取組に対する認識ということでお答え申し上げます。

 県民、市民の農に親しみたいという思いに応えていくということは、大変重要なことと考えております。また、自ら県民の方が耕していただいて、生産したものを食べるということは、地産地消にもつながり、未利用遊休地の利活用、防災空間の確保という観点からも効果がある事業ということで、市民農園については認識しております。

 一方、私ども環境農政局といたしましては、農業振興ということにも取り組んでいるというところでございまして、一定のまとまりのある農地につきましては、意欲ある農家の方に耕作していただいて、生産向上につなげていただく制度として、農地中間管理機構という制度がございます。農地の貸し借りをしていただいて、農産物の生産向上につなげていくということも、非常に大切なことと考えておりまして、農家の方の持たれている農地の形態、規模に応じまして、市民農園の活用の方がいいという場合もございますし、営農を継続していただく、あるいは意欲のある方につなげていただくということの両方が必要なことであると考えております。

守屋委員

 この制度は、農地法上は全く問題ないという理解でよろしいのですか。

環境農政局企画調整担当課長

 市民農園をつくる場合ですが、先ほど県西地域活性化担当部長の方からお話がございましたように、特定農地貸付法という法律に基づくやり方と、農園利用方式ということで、農地のオーナーさんが農地で栽培されたものを収穫体験していただく形の市民農園というものもございます。制度的には、特定農地貸付法で市民農園を開設する場合は、地元の農業委員会の承認が必要ということになっておりますので、法律にのっとったものということになろうかと思います。

 そして、先ほど申し上げました法律に基づかない農園利用方式の場合は、耕作はあくまで農家がやっていただくということを前提に、収穫体験などを実施していただくというものですので、法律に抵触するようなことはないということになろうかと思います。

 なお、上物に例えばトイレを造ったり、休憩施設を建てたりするというようなことになりますと、そこは一部農地転用というようなことが出てきますので、別の法律で市民農園整備促進法という特別な法律がございまして、そういったものの建築、付帯施設の整備が可能となるような法律の適用を受けるためには、別途、計画の策定などが必要になります。

守屋委員

 そうすると、農業委員会の承認が必要であると理解したのですが、農業委員会と調整して進めていて、承認をもらっているということでよろしいですか。

県西地域活性化担当部長

 農業委員会の承認に向けまして、現在、手続を進めている段階ということでございます。

守屋委員

 この農業が未病に資するということですが、農業と健康ということについては、どのようにエビデンスが構築されているか分かりません。亡くなった私のおばあさんは農家で、山に行って畑仕事をすると健康になるのだとよく言っており、それは実感として言っていたのだと思いますが、何となくそうかなと思うのですけれども、保健衛生の立場で何か所見がありますか。

保健医療部長

 食、運動、社会参加という観点で見ますと、農業というのは社会参加もできますし運動にもなり、おいしい野菜を食べれば食の部分にもなるという良い要素があります。一方、かがんだような動作をすると腰痛の原因になったりですとか、紫外線に頻繁に当たったりしますと、皮膚の問題が出たりとかという面があるとは思いますが、きちんとやれば良いことだと思います。

守屋委員

 観点を変えまして、移住政策についても、一般質問で取り上げさせていただいて、神奈川もいよいよ移住政策という時代に入ってきたかと思うわけです。県西地域活性化プロジェクトというのも、例えばサポート付き農園というものをやって、都市と農村部との交流をやり、それをきっかけに住んでみたい人を増やすということだと思います。最近は、お試し居住に対する住宅の提供というのも随分盛んになってきて、今日の朝刊でもそんな関連の記事も載ってきたかと思うのですが、住宅政策から見て、この取組はどのような政策上の位置付けになっているのでしょうか。

住宅計画課長

 移住や定住対策につきましては、住宅政策の中では特段の取組はございませんが、先ほど申しましたように、空き家対策といった観点で、一つのツールとしてあり得るものと理解しております。

守屋委員

 移住政策を所管する立場からはどうでしょうか。

総合政策課長

 県外や、特に県西地域に移住を希望している方につきましては、農業に従事することを考えている方も少なくないと思っております。

 そうした意味で、今回のサポート付き農園は、農業への入り口として、初心者がなじみやすい仕組みであり、こうした体験をきっかけに都市の住民が移住に向けて、本格的に農業を始める方もいらっしゃるということが期待できます。また、当初は移住を希望していない方にとっても、このサポート付き農園の体験を通じまして、県西地域に移住を希望する方が出てくることも期待できるものと考えております。

 そうしたことから、サポート付き農園につきましては、本県の移住促進施策に資するのではないかと考えているところでございます。

守屋委員

 私も地域の活動にいろいろ参加してきて、本当に驚くほどの人が来るのです。田植えやみかん狩り、タマネギの収穫体験といったものに魅力を感じている人が増えてきているというのは、間違いない事実だと思います。そういう広報媒体が民間ベースでどんどん膨らんできているわけなので、そういうものをしっかりと捉えて、進めていっていただきたいと思います。

 ME−BYOハウスのところでも申し上げましたが、いろいろな政策が絡んでいるからこそ、県として一つにまとめてやる必要があると思うのです。空き家対策という問題、移住政策という問題、未病と健康の問題、耕作放棄地の問題、都市と農村部の交流といったものを、1足す1が3にも4にもなるような、そんな取組の仕掛けを是非していただきたいということを改めて申し上げまして、私の質問を終了します。

瀬戸委員

 ちょっと田舎よりも、もうちょっと田舎の県西地区で、未病の取組をしっかりとアピールしていただきたいと思っています。また、移住政策では、まず交流人口を増やすことが非常に大切なことなので、住んでみたいと思うようにしていかなければならないと思っています。そういう意味で、これからサポート付き農園の取組をしっかりと進めていっていただいて、空き家もなくなって、本当に人が来てくれることを心から願っていますので、是非そういう政策を進めていただきたいと思います。

 次に、代表質問で梅沢議員からも質問がありましたが、GCCの解散と今後の見解についてお伺いします。

 まず、GCCの設立目的と、これまでの実績について教えてください。

ライフイノベーション担当課長

 GCC、(一社)ライフイノベーション国際協働センターの関係でございます。

 GCCは平成25年4月に設立されましたけれども、その設立目的は、ライフサイエンス分野の産業を国際展開という視点から支援しまして、その活性化を図るというものでございます。具体的には、四つの事業を掲げておりまして、産業化支援、国際共同研究、国際的ヘルスケア産業の人材育成、国際戦略の政策提案といった四つの機能でございます。

 次に、実績でございますが、約3年間の活動の中で、特に優れた技術や製品を海外の市場に売り込んでいく産業化支援、先ほどの四つの事業の中の産業化支援の人の部分におきましては、非常に大きな実績を上げたと認識しております。

 例えば、最初の2年間の中で、海外の先進地域や機関との覚書、MOUを、例えばシンガポールの政府機関ですとか、アメリカのジョンズホプキンス大学といったように、7件と非常に多くのMOUを締結しており、これは今、本県の強みともなっております。このため、国際的な協力関係やプラットフォームの構築に非常に大きく貢献したものと考えております。

 また、企業とともに積極的に海外に度々出向きまして、現地での市場展開に向けた営業活動等をどんどん進めていったということでございます。この結果、例えばシンガポールで、薬物承認に向けた治験が始まったり、外国政府から資金をもらって、現地で研究をするところにこぎつけたという具体的な成果がございました。こういった個々の会員の活動をサポートする形で実績を残してきたものと承知しております。

瀬戸委員

 今、結構実績を上げているというお話があり、知事の方からも一定の役割を果たしてきたというような御答弁を頂いたので、そういう実績を上げているなら、なぜ解散することになったのかお伺いします。

ライフイノベーション担当課長

 代表質問でも一定の役割を果たしたと知事が答弁しましたが、まずGCC解散の要因を分析しますと、一つは先ほどの四つの機能と申し上げましたけれども、産業化支援以外の機能として、人材育成や共同研究、政策提言の部分というのは、なかなかうまく実績が出せなかったというのが一つございます。それから、一定の役割の部分でございますが、産業化支援として市場に出していくところは、非常に圧倒的なスピード感でどんどん進めてまいりました。そのおかげで、企業からすればGCCのサポートで、先ほどシンガポールを例に申しましたが、アメリカやシンガポールに行って入り口を超えていくという段階を終了し、あとは個々の企業が自社の技術や製品の実用化に向けた個別のビジネスの部分に移ってきたという流れがございした。そのため、GCCが一般社団法人として会員に対して行ってきたいわゆる海外展開を行う上での足場づくりといいますか、最初に敷居を越えていく部分につきましては一定の役割を終えたという状況であったと認識しております。

 こうした状況の中で、GCCの会員企業が検討を重ねました結果、その国際ネットワークですとか産業化支援というところで、一定の役割や成果を上げて一定の役割を果たしたので、一般社団法人という法人形態はもう解散しましょうという結論に至ったものと認識しております。

瀬戸委員

 一定の役割を終えたということは、考え方によっては事業を見直して法人を存続させようという考え方もあったかと思います。そういう事業の見直しをするということではなくて、解散を選んだ理由というのを県としてはどのように捉えているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 委員お話しのとおり、法人として考えたときに、事業を見直すとか、あるいは会員組織ですから会費を見直すとか、会員自体を見直すとかというようなことも考えられたかと思います。ただ、例えば事業を見直したり、会費を下げたり、会員を絞ったりすると、人員や事務所の問題といった、法人としての存続の問題もあるという中で、当然それを含めて会員さんの中で検討された結果、例えばMOUや海外のネットワークは県に引き継いで、一般社団法人を解散することに決めたものと伺っております。

瀬戸委員

 締結したMOUですが、県が継承するというお話ですけれども、具体的にGCCと県との間でどのように継承するのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 GCCが7件の覚書を締結しておりまして、まず県とGCCとの間には、GCCの解散前に県とGCCで、いわゆる覚書の引継ぎの覚書といいますか、そういったものを結んでおり、その中に、相手方との調整は、今後神奈川県が行っていくということが記載されております。それから、海外の相手方に対しましては、GCCが解散前に相手方に対して、近々解散しますのでMOUについては全て神奈川県に引き継ぎたいと思いますという文書を出しております。

 現在、神奈川県が個々の相手にどのように引き継いでいくかという調整を進めている状況でございまして、具体的には、例えばシンガポールやアメリカの一部の機関につきましては、直接職員が現地に行ったり、メールや電話でやり取りするなど、既に調整を進めております。他の進んでいないところにつきましても、引継ぎの調整を神奈川県が進めているところでございます。

瀬戸委員

 覚書ですから当然相手方があるのですが、解散したことによって相手方に迷惑が掛かるということはないと考えてよろしいわけですね。

ライフイノベーション担当課長

 今のところ、相手方が困るというようなことはございません。そもそも覚書を締結しているときに、県も立会人として間に入ってサインをしておりますので、相手方といたしましても、特に違和感なく受け止めていただいているという状況でございます。

瀬戸委員

 解散後は、県としてはどのような形でやっていこうとしているのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長

 解散後の今後の体制でございますが、今後は県がまず中心となりまして、広く企業、研究機関、大学を巻き込んだ、いわゆるコンソーシアムといいますか、協議会といった組織を構築することを考えております。このコンソーシアムでは、先ほどGCCのときには、今までなかなかできなかった人材育成や共同研究、政策提言といったところを重点的に行ってまいりたいと考えております。

 それから、未病ラボをシンガポールにも展開するという新たな未病産業の国際展開の課題がございますので、そういったところにも徐々に取り組んでまいりたいと考えております。

瀬戸委員

 知事が協議会を設置するという答弁をされていて、今、それが具体的にどうなるかということが分かりましたので、GCCで全部できなかったこととか、うまくいかなかったことを個別にやっていくということも必要だと思いますし、GCCの実績や成果を踏まえて、長期的な観点に立って進めていただきたいと思います。また、海外とのMOUについては、しっかりと継承していくというお話でしたので安心していますが、今後とも、県内の企業や団体が同じように活用できるように、事業を展開していただければと思います。

 次に、これも我が党の梅沢議員が代表質問で質問させていただいたメディカル・イノベーションスクールについてですが、まずこれを実施する目的について改めて教えてください。

国際的医療人材担当課長

 メディカル・イノベーションスクールでございますが、超高齢社会を乗り越えるためヘルスケア・ニューフロンティアを実現をするために、保健医療システムなどの社会システムや技術の革新を起こすことができる国際的な医療人材を養成することを目的としたものでございます。

瀬戸委員

 具体的には、どのような人材を多く養成していこうとしているのかお伺いします。

国際的医療人材担当課長

 メディカル・イノベーションスクールでは、国内外の研究機関と連携いたしまして、未病に関するエビデンスの構築に向けた研究を進めることで、未病を科学的に解明し、世界に発信する人材を養成してまいります。

 また、最新の医薬品などの安全性や有効性の科学的評価、いわゆるレギュラトリーサイエンスやICT、ロボティクスなどの専門的知識を有し、最先端医療、最新技術を担う様々な分野での優れた人材を養成していきたいと考えてございます。

瀬戸委員

 県立の保健福祉大学大学院に新研究課を設置するというお話ですが、なぜ保健福祉大学に設置するのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 県立保健福祉大学でございますが、平成15年の開学以来、ヒューマンサービスの理念に基づく実践力を持った人材を育成し、県民の保健、医療及び福祉の向上に寄与するという目的の下、看護師や栄養士など多くの人材を輩出してきております。

 県といたしましては、メディカル・イノベーションスクールを早期に実現する観点から、既存の研究資源でありヘルスケア・ニューフロンティアと同じ保健医療分野で人材育成を担っております。この保健福祉大学を活用し、大学院に研究課を設置することが最も適当と判断しているところでございます。

瀬戸委員

 公衆衛生学の研究課を設置すると聞いていますが、公衆衛生学というのはそもそもどのような学問なのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 公衆衛生学でございますが、医学が患者個人の疾病の治療など、個人の水準で健康を考えることに対しまして、公衆衛生学は社会集団全体の疾病の予防や、心身の健康の維持増進を図るといった社会の水準で健康を考える学問になります。

 現在、大学院の研究課として設置が認められておりますのは、体系化された学問という中にあっては、この公衆衛生学が未病の考え方に最も近いものと考えているからでございます。

瀬戸委員

 これは、保健福祉大学のキャンパスと同じ場所に設置するのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 スクールの設置場所でございますが、カリキュラムの内容や学生、教員の人員数などを踏まえまして、施設の規模などを検討し、設置場所を決定していくこととなります。現在の保健福祉大学の横須賀キャンパスでは、十分なスペースが確保できない可能性がございますので、別の場所に施設を設けることを含めまして、設置場所につきましては今後検討を進め、おおむね平成28年度中を目どとして決定してまいりたいと考えております。

瀬戸委員

 代表質問に対して、知事から、海外との連携を実現したいというような御答弁を頂いているのですが、連携先として具体的に考えているところはあるのでしょうか。

国際的医療人材担当課長

 具体の連携先ということですが、今後検討していくことになりますので、現時点では決まっておりません。ただ、検討の対象ということでお答え申し上げますと、これまでMOUなどを通じまして、国際的な協力関係を構築してまいりました、例えばシンガポールの国立大学や米国のスタンフォード大学、国際機関であるWHOといったところが考えられるところでございます。

瀬戸委員

 どういう方法で、具体的に連携していくのかということは考えていますか。

国際的医療人材担当課長

 これまで県は、海外の大学や研究機関、WHOとシンポジウム、セミナーの共同開催や未病サミットの参加などを通じまして、強い協力関係を構築してまいりました。こうした成果を踏まえ、メディカル・イノベーションスクールでは、これらの機関から世界的に活躍しております教授陣を招へいし、特別講義を実施することや、学生の受入れや派遣、共同研究といったことなどの連携を考えているところでございます。

瀬戸委員

 平成28年度は、具体的にどのような事業を考えているのか、また、今後どのようなスケジュールで進んでいくのかということを併せて教えてください。

国際的医療人材担当課長

 平成28年度に予定しております事業ですが、まず新たな研究課設置のための国への認可申請に向けて必要となります協議組織の設置や、施設整備と詳細な設置費用の算定などに関する調査、委託がございます。また、教諭の確保に必要な候補者のリストアップや、メディカル・イノベーションスクールの連携先となる海外の大学や研究機関との調整、スクールの開設を国内外に広く周知するためのシンポジウムを予定しているところでございます。

 次に、このスケジュールでございますが、本年4月に新たな庁内組織を立ち上げまして、具体的なカリキュラムの検討や教員候補者の選定などの作業を本格的に開始いたします。平成30年3月末には、文部科学省に設置認可の申請を行いまして、設置審議会の審議を経て、順調に進んだ場合は、同年8月に認可が下りることとなります。その後、学生の募集、入学試験を実施いたしまして、翌平成31年度に開設をする予定でございます。

瀬戸委員

 非常に大きな事業ですし、海外を巻き込んでいるというお話ですから、平成31年度の設置に向けて部長のお考えをお聞きしたいと思います。

国際戦略推進部長

 超高齢社会を乗り越えるヘルスケア・ニューフロンティアを実現をするために、最先端医療・最新技術の追求と未病を治すという二つのアプローチを推進していくためには、どうしても人材を育て、また育つ人材が次の人材を育てていくという循環を繰り返し、どんどん発展していくということが大事だと思っております。

 そのために未病を科学的に解明し、世界に発信することができる人材や、専門的知識を有し、最先端医療や最新技術を担う様々な分野で活躍できる人材を養成していきたいと思います。そのためには、先ほど課長からも申し上げましたとおり、いろいろな課題がございます。その課題を一つずつ解決しながら、平成31年の開設に向けて精一杯努力したいと思っておりますし、そのことによりまして、ヘルスケア・ニューフロンティアを加速化させ、超高齢社会を乗り越えるための人材をつくっていきたいと思っております。

瀬戸委員

 部長からお話があったように、どのように人材を育てるかということが非常に重要なことであり、これからヘルスケア・ニューフロンティアの実現に向けて非常に大きな役割を果たす一つの要になる機関ではないかと思います。人材を育てるためにはどうすればよいとか、しっかりとした教職員を配置するということを考えていただいて、県の施策の実現に向けて進めていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。

米村委員

 私からは、未病を治す取組から何点かお伺いしたいと思います。

 本格的な超高齢社会が到来し、認知症は県民一人一人にとって身近なものとなっております。全国で認知症を患う人は2025年には700万人前後となるとのことで、65歳以上の高齢者のうち、5人に1人が認知症になると厚生労働省が推計しております。こうした中で、認知症予防はますます重要な施策となってくるものと思いますが、県では認知症予防に向けた取組として、昨年度、県西地域において運動による認知症予防プログラムのモデル事業を実施しているところです。また、本年度はそのプログラムに織り込まれていたコグニサイズの普及に取り組んでいると承知しております。

 そこで、神奈川県では認知症患者を将来にわたって減らしていこうと、様々な認知症予防に取り組んでおりますが、認知症予防の運動参加者としては、どれくらいを目指しているのかお伺いします。

高齢者社会課副課長

 運動参加者の目標数ですが、県の総合計画であるかながわグランドデザインにおきまして、コグニサイズなどの認知症予防の教室やイベントなどへの参加者数を、2018年に累計10万人とすることを目指しております。

米村委員

 昨年度実施された運動による認知症予防プログラムとしてどのような事業を行い、どれくらいの参加者がいたのかお伺いします。

高齢者社会課副課長

 昨年度のモデル事業でございますが、県西地域2市8町の協力を得まして、8月から6箇月にわたり、全16回のプログラムを5箇所で実施いたしました。具体的には、準備運動、有酸素運動、コグニサイズなどを一つのセッションといたしまして10回ほど行い、その前後には参加者の認知機能の測定や運動機能の検査を行って、事前評価と事後評価を行ったところでございます。

 また、この事業の参加者は、実人数で164人でございました。

米村委員

 実際の参加者が164人ということで、ちょっと少ないかなというところは感じるのですが、認知症予防プログラムの様々なモデル事業については、どのような効果があったのかお伺いします。

高齢者社会課副課長

 効果の検証につきましては、このプログラムを開発した国立長寿医療研究センターに依頼いたしましたが、その結果、記憶の向上や運動機能の向上が認められたということで、有効な介護予防の手法として考えられるとの報告を受けております。

 こうしたことから、認知症の発症や進行を抑え、あるいは緩和する効果も期待できるものと考えております。

米村委員

 今年度実施している介護予防教室等でのコグニサイズについては、報告書の中では県内33市町村全てで実施され、2月1日時点では参加者が約1万5,000人ということだったと思いますが、こちらの参加者の反応、効果、手応えというのはどうだったのでしょうか。

高齢者社会課副課長

 参加者の方々からは、運動と頭を使うのは難しいけれども楽しいと、あるいは老人会でも活用してみたいという感想を頂きまして、おおむね好評を得ているものと考えております。また、多くの方々からは、今後コグニサイズを実施してみたいというお答えも頂いております。

 コグニサイズは簡単で気軽にできますので、是非とも続けていっていただきたいと考えております。

米村委員

 県が行うイベントの場でもコグニサイズを紹介しているということですが、どのようなイベントでコグニサイズというものを広めていっているのかお伺いします。

高齢者社会課副課長

 かながわ健康チャレンジフェスタで行っておりますが、このほか、例えば8月にそごう横浜店内にあります新都市ホールで、第一生命保険(株)と県とがシニア向け共催イベントを行いましたが、この中でコグニサイズの実践を行っております。また、未病月間の10月14日から16日の間にパシフィコ横浜で開催されました展示会、ME−BYO Japan2015に向けて、コグニサイズの実演やチラシの配布を行って、御紹介しております。

 こうしたイベントもコグニサイズを知っていただく機会となりますので、庁内での連携を図り、積極的に活用してまいりたいと考えております。

米村委員

 横浜でも、単発的にコグニサイズが普及されており、まだまだコグニサイズの認識というのは、本当に県民一人一人に広まっていっていないというのが私の実感です。

 認知症予防、認知症対策というところで、各市町村や県の方でも認知症サポーター養成を行っています。その認知症サポーター養成講座の中で、コグニサイズという運動の紹介であったり、こういった取組があるといった連携はされているのでしょうか。

高齢者社会課副課長

 厚生労働省が定める認知症サポーター等養成事業実施要綱というものがございますが、この中で示されている研修カリキュラムの例の中には、コグニサイズは実は含まれておりません。しかしながら、認知症サポーターの方々にコグニサイズのことを知っていただくことは大変重要なことであると考えておりますので、県で研修を実施する場合や講師として行く場合には、コグニサイズについて説明するとともに、時間が許せば受講生の方々にもコグニサイズを実践していただくという方法で行っております。

米村委員

 コグニサイズが認知症予防に効果があるという研究結果をお聞きしておりますので、神奈川県や県内の市町村が認知症サポーターの養成研修をされる際には、こういったコグニサイズの周知、また運動をその場でやっていけば、様々な方面から広がっていくと思いますので、是非よろしくお願いします。

 また、全国知事会の先進政策として、このコグニサイズの全県展開が事例として載っておりますが、他県や他市から神奈川県のコグニサイズに係る取組について、何か反応があったかお伺いします。

高齢者社会課副課長

 コグニサイズ自体は、例えば先日、1都3県の打合せの際、東京都の方からは、議員などが関心を持っているとか、千葉県の方からは、一部の市町村で実施しているというお話を伺っております。

 ただ、介護予防事業自体は、基本的には市町村が実施していくということでございますので、市町村からの要望がありませんと、なかなか都道府県レベルから動いていくということはないものと考えております。いずれにしましても、こういった取組を全県展開で行っているということは、今後とも全国に発信してまいりたいと考えております。

 また、他県の取組でございますが、愛知県では直接コグニサイズと銘打っているわけではございませんけれども、市町村職員や介護予防従事者を対象に、認知症予防プログラム活用のための研修を今年度実施しているということを伺っております。

米村委員

 我々議員がいろいろ視察等で行くときに、いろいろな他市、他県の先進事例があれば、そういうところを見て勉強させていただきたいと思っているのですが、まだまだそういう意味では、他県の、また他市の議員さんにとっては、このコグニサイズというのは知られていないということもありますし、視察に来るまでもないと見られていると、若干感じております。

 仮に視察等で、コグニサイズを見たいという問い合わせがあったときに、これはどのような対応をされていくのか、コグニサイズを実際やっている場所とかを見せたりとかということが考えられるのですが、どういった人たちがコグニサイズの取組を見せることができるのでしょうか。その辺の視察の対応について何か考えられていることがあれば伺いたいと思います。

高齢者社会課副課長

 コグニサイズの普及に向けて様々な機会を捉えまして、幅広い世代の方々に体験していただけるよう、市町村や介護サービス事業者にとどまらず、例えば先ほども例示いたしました第一生命ですとか、フィットネスクラブなどの民間事業者とも協働しながら、取組を進めているところでございます。

 このため、視察への対応についてですが、コグニサイズに取り組んでおります市町村やフィットネスクラブといったものを御紹介することが可能となっております。また、全県展開に当たりましては、あくまで高齢者社会課が司令塔的な役割をしながら、普及に努めていきたいと考えております。

米村委員

 コグニサイズの展開ということで、今の答弁の中で、幅広い世代に向けて広げていくというようにおっしゃっておりましたが、今まで説明を聞いていると、どうしてもコグニサイズというものは、高齢者向けに広げていっているという認識があります。認知症予防という意味では、高齢者が中心になるとは思うのですが、ただコグニサイズの特徴は、やはり運動をしながら脳の活動も同時に行っていくものであるという意味では、子供に対してもコグニサイズを広めていってもいいと考えます。今、子供の運動能力の低下というところが問題になっておりまして、本当に小学校低学年や幼稚園児、保育園児は、状況認知をしながら運動する機会が少なくなっています。狭い室内で遊ぶことが多いから、思いっきり走り回って、例えば飛び出してきた子供とかに、そのままぶつかってしまって、急に避けたりすることができないとか、走っていったらそのまま地面に頭から突っ込んでしまうといった基礎運動能力が低下している子供が多くなっていると聞いております。

 コグニサイズというのは、体の動きと脳の活動を同時に行わせるということで、高齢者の認知症だけではなくて、子供の基礎運動能力の向上にも役に立つ動き、体操であると考えております。神奈川県では新しく子供の未病対策にも取り組むということですので、高齢者だけの取組でなく、広く門戸を開けて、このコグニサイズを子供にも認知させていったらいいと思いますが、このコグニサイズの来年度における取組、課題などを含めてお伺いしたいと思います。

高齢者社会課副課長

 コグニサイズの普及に向けた取組でございますが、今年度から始めたばかりのことでありますので、この取組を更に広げていくためには、世代を問わず広く県民の皆様に知っていただくことが大変重要であると考えております。

 そこで、来年度は人間型ロボットにコグニサイズを実演させ、中高年齢層だけでなく子供にも興味を持っていただけるよう、幅広い年齢層に働き掛けていくとともに、DVDを作成をいたしまして、様々な方がいつでも自主的に実践していただけるようにするといったことに取り組んでいきたいと考えております。

 認知症リスクを低減させる取組は、未病を治す重要な取組であり、超高齢社会では欠かせないものですので、県内の至るところで、あらゆる世代の方々が取り組んでいただけるよう、普及に向けてしっかりと進めて、高齢者がいつまでも健康で過ごせるように努めていきたいと考えております。

米村委員

 私は、この2月、3月にかけて、私の地元の平塚市は、公民館まつりといって、市内25箇所に公民館があるのですが、その中で、日頃公民館を利用する団体が活動を発表するイベントが行われているのです。その中には当然、社協の方々や、長寿会、福祉村の方々の年間の活動を発表する展示があり、25館全てのものを見ているのですが、その中でもコグニサイズであったり未病といった言葉というのは、残念ながらまだまだ見られていないのです。

 先ほどコグニサイズを経験された方の中には、老人会等でも今後は活用していきたいというような声があったと聞いておりますが、各市の一自治会、一団体といったところにまでは、この活動というものはまだ広がっていない、届いていないのかなというところがあります。そういうところにまで、未病という言葉だったり、コグニサイズに取り組んでいますということがあれば、本当に県内に広く普及しているということになると思っております。

 いろいろな場所で未病の取組について聞かれることが多いので、説明をしているのですが、なかなか私自身もうまく説明できないところがあり、是非引き続き未病を治す取組、コグニサイズや未病という概念を分かりやすく広めていただくことを来年度もお願いしたいと要望いたします。

 続きまして、未病を治す取組についてお伺いしたいと思います。

 以前、私たちの会派の一般質問にて、この未病の考え方の中にこころの健康、いわゆるメンタルヘルスの観点の取組を要望して終わりました。未病を治す取組は、食、運動、社会参加のほかに、こころの未病を治す取組も大変重要な観点だと考えております。こころの未病を治す取組の一つとして、一人で悩み込むのではく、いつでも気軽に相談できる体制が必要だと思われますので、電話相談について幾つかお伺いしたいと思います。

 まずはじめに、こころの未病に関わる相談体制として幾つかあると思いますが、フリーダイヤルによる電話相談、各保健福祉事務所や保健センターでの電話相談や来所相談を実施されていますけれども、フリーダイヤルで実施している電話相談の実績について、これまでの相談件数をお伺いします。

保健予防課副課長

 相談の件数でございますけれども、平成23年度にフリーダイヤルとして開設していたのですが、年々約6%ずつ増えてまいりました。平成26年度には9,488件まで増えまして、今年度は1月末までですと、資料記載のとおり8,342件ですが、年度末までいきますと1万件程度になる可能性があるという状況でございます。

米村委員

 1万件近いということで、大変多い件数だと感じております。これらの相談者の特徴についてお伺いしたいのですが、当然ここに電話をかけてくるということは、何かしら心の悩みを抱えている方だと思うのですけれども、相談者の状態として、どういった方が相談されているのか、また、相談内容で一番多いのはどういったものがあるのかお伺いします。

保健予防課副課長

 相談者の方でございますけが、匿名でございますので、その方の細かい状況を根掘り葉掘り聞くという形にはならないのですけれども、まず年代といたしましては中高生の方が多いという状況でございます。40歳代が31.9%、50歳代が27.3%、30代以下の若い層が17.9%という状況でございます。また、男性よりも女性の方がやや多いという状況でございます。

 内容的には、話がしたいということでかけてこられる方が半数を超えておりまして50.2%、ただそれ以外に、生き方とか生活の悩み、家族関係、病気の悩み、家族以外の対人関係ということで、内容は多岐にわたっております。

米村委員

 話がしたいというところが50%ということで、本当に今、一人で住まわれている高齢者の方、中高年者も多いと感じておりますが、その中で当然心の病、鬱病だったり病気の相談などといったことがあるかと思います。そういった相談を受けた際の対応についてお伺いしたいのですが、病院などの専門機関へ促す、治療に向けた方向に持っていくことが肝心だと思いますけれども、相談を受けた後の対応についてはどのようにされているのかお伺いします。

保健予防課副課長

 相談の話ですと、話がしたいということでございますし、またどんな悩みであれ、まず相手のことをきちんと受け止めるということがポイントになってまいります。そして、実は71%程度の方は、じっくりとお話を聞いて傾聴するというところで終わらせている状況でございます。

 そのほか、いろいろな問題解決の糸口などについても助言をしたりするのですが、医療機関等の専門機関を紹介するケースも当然ございまして、平成27年度は261件、3.1%というところでございました。

米村委員

 実際、病院等への専門機関へ紹介するというケース、件数自体はパーセンテージとしては3.1で少ないように感じますが、それでもやはり261件あるということで、これは必要なことだと思います。医療機関、専門機関へ紹介する場合には、やはりある程度相談者がどこに住んでいるのか、どこから電話しているのというのを確認して、近くの医療機関を紹介することになると思うのですが、相談者の居住地別の実績が分かればお伺いしたいと思います。

保健予防課副課長

 お電話の中で、9割の方は大体御住所が分かるのですが、1割の方はお話しにならないということもあります。そのため、おおまかな傾向ということになってしまうのですが、保健所別の集計がございまして、県内で一番多い地域は横浜市の管内でございまして、全体の27.2%となっております。次に多いのが平塚保健福祉事務所の管内でございまして850件、全体の10.1%、そのほか、多いところといたしましては厚木地域、それから川崎地域という順になっております。

米村委員

 横浜の相談件数が多いというのは、人口の数から見れば納得するところもあるのですが、平塚保健福祉事務所管内が2番目に多いという理由というのは、何か考えられるのでしょうか。

保健予防課副課長

 多い理由でございますけれども、これは私どもの分析といたしましては、複数回電話をかけてくる方、いわゆるリピーターという方が関係しているのではないかと思っております。相談件数が多いからといいましても、その地区の方が悩んでいるということではないと思っております。

米村委員

 確かに平塚管内が何で多いのかというのは分からないと思うのですが、リピーターが多いというのは私も聞いております。そのリピーターへの対応というのは、何か行っているのでしょうか。

保健予防課副課長

 リピーターの方々は、定期的に相談員と話をすることによって、心のバランスをとっておられるという状況がございまして、こうした方もこころの未病の対策といたしましては、きちんと対応しなければならないと思っております。

 しかしながら、こういった方に電話を全部占められてしまうということではいけませんので、できるだけ多くの方が窓口を御利用いただけるようにということで、お話の内容から再度の相談であるということが分かった場合には、おおむね10分以内で電話を切らせていただくようにさせていただいております。

米村委員

 緊急性がないようであれば、10分くらいで電話を切るという能力というのも問われるところであり、電話相談を受ける相談員について少しお伺いしたいと思うのですが、どのような方が相談員として対応しているのか、何か特別な資格を持っている方が多いということがあればお伺いします。

保健予防課副課長

 現在、相談員13名の方が交代で担当していただいているのですが、このうちの11名は何らかの資格をお持ちでして、一番多いのが精神保健福祉士で4名、それから精神保健福祉士と社会福祉士の二つを持った方が2名、臨床心理士が2名という状況でございます。それ以外は看護師や産業カウンセラー、教員の資格を持っておられるという状況でございます。

米村委員

 電話当番の体制についてですが、現在電話相談というのは何回線で、何人の方が電話をとる対応をされているのかお伺いします。

保健予防課副課長

 体制でございますが、まず昼間は朝の9時から17時30分までで、この間は1回線、17時30分から21時までは2回線で対応しております。

米村委員

 相談体制として、それで十分なのかなというところがあります。電話相談が1万件近い数があって、その中で例えば10分かかったりする電話とか、1回の電話が長いということになると、当然1人、若しくは2人という体制の中では、かけてもつながらず、見過ごされてしまうケースというものが大変多くなってしまうのではないかと思うのですが、相談時間の延長や電話回線をもう少し増やすといった対策、検討などをされているのでしょうか。

保健予防課副課長

 この点につきましては、回線や開設時間を増やすということによって、当然対応できる件数も増えるということになろうかと思っております。しかしながら、それは同時にリピーターの方への対応が増えるということではないかと考えており、リピーターの方への対応も大事なことではあるのですが、やはりどうしても電話相談員の方は特別なスキルが要求されているということもございまして、なかなか確保が難しいところでございます。そういう中で、時間を拡充するというよりは、何とか現在の時間帯の中での効率を高めて、リピーターの方にかける時間や回数を減らしまして、新規の利用者を増やすという方向で考えたいと思っているところでございます。

 そのために、相談員さんの対応能力を向上させまして、相談者の満足を高め、また時間を短くし、多くの方にも利用していただけるという形で行ってまいりたいと考えております。

米村委員

 相談員の方はスキルを当然求められると思いますし、簡単に相談員を増やせるということでもないと思います。そして、時間帯を広げたり、相談体制を広げるとリピーターが増えてしまうことが多いということですが、それでもやはり救える命というか、心の病を少しでも救っていくためには、やはり相談体制をもう少し拡充してもいいと思うのです。1回線、2回線では、電話をかけてもつながらないというケースが、実はもっとあるのではないかと感じるのです。

 仮に、理想を言えば24時間体制であったり、365日常につながるといった対応というのも、費用対効果をいろいろ考えなければならないですが、そういった幅広い相談体制というのをつくらなければならないと思いますけれども、その点についてもう一度お考えを伺いたいと思います。

保健予防課副課長

 今、本当に心に苦しい思いを持っている方にとりましては、これは本当に大切で手近な入り口であり、とても大切なものだと思っているのですが、その中で、やはり私どもといたしましては、まだまだやれることがあると思っております。今の相談員さんをスキルアップしていくことによって、更にもっと短い時間で満足していただき、そしてより多くの方が利用できるということについては、まだ工夫の余地があるものと思っております。

 このフリーダイヤルの状況を見ましても、相談1件当たりの時間もどんどん短くなってきております。だからこそ、体制が同じままで毎年6%ずつ増えている相談を吸収できてきているという状況でございますので、当面は、現行の体制の中で、できることをしっかり取り組んでいくという運営ができればと考えているところでございます。

米村委員

 相談員の方たちは、どういった悩みを持っているのか聞き出して、それに対して答えていくということで、それは本当に大変で難しいことだと思います。電話を受けている相談員自身は、やはり1日何回も悩みを受けているとストレスになってくると思うのですが、電話相談を受ける人たちへの心のケアといったところは、何か対策されているのでしょうか。

保健予防課副課長

 一番のケアと考えておりますのは、内容が困難だった事例への対処能力を高めることだと考えております。そのために、具体的には、精神保健福祉センターでの事例検討会をやらせていただきまして、お互いの経験を共有しております。センターでは、専門の職員や精神保健福祉士の資格を持った職員も常勤でおり、そういった職員とのいろいろなコミュニケーションをとって、事例について個別に相談に乗ってもらうというようなことで、孤立したり一人で悩んでしまうということがないように対応させていただいております。

米村委員

 相談員自身も悩みの共有ということで、相談員から逆に電話相談するということがないように、事例の共有ということが本当に必要なところだと思います。

 現在、電話相談というのは神奈川県が直営で実施されているということですが、例えば心の悩み相談というのは、民間でやられていたりして、そういった組織、団体もあるかと思います。こういった電話相談事業を県の直営から外部委託だとか、外部の団体と共同でやるとかといったことも必要になってくると考えるのですが、外部委託等のことに関しては、どのような方向性なのでしょうか。

保健予防課副課長

 外部委託につきましては、現在、経験豊富な相談員を地方公務員である県の非常勤職員として、比較的低廉な人件費で確保をしているところですが、委託を検討した場合、二つの要素がございます。

 一つは経費の面ですが、人件費のみがコストになってくるということからしますと、委託をしますと、受託者のマージンというものが乗らざるを得ないということになりまして、そこでコストアップということが想定されます。

 また、質の面ということもございまして、ほかの様々な相談機関のお話を伺っていますと、やはり一様に人材確保に苦労されているというところがございます。果たしてどこかが受託をしてくれたとして、そういった方がどうやって適切な相談員を確実に確保していただけるのかということになりますし、難しいものと思っております。そのため、経費面のデメリットであるとか、質の低下のおそれということで、利用者が不利益を被る可能性を危惧するところでございます。そういったことから、現在のところは直営ということで考えているところでございます。

米村委員

 最後に要望させていただきます。

 今、心の電話相談等の実情をお伺いしました。確かに人材の確保や人材の質という面で、なかなか行政にしかなかなかできないことであると感じております。

 未病の取組は、本当に多くの予算が付けられておりますが、機械やロボットにお金を投資することも必要だとは思うのですけれども、心の病という面では、人と人とのコミュニケーションの中で治療でしか治療できないというところもあると思います。その最初の一歩として、電話相談窓口にももっと予算を付けていただいて、人の確保や電話相談体制の充実を是非図っていっていただいて、こころの未病対策を引き続きしっかりとやっていただきたいと要望いたします。

さとう(知)委員

 私からは、ヘルスケアICTに関連して幾つかお伺いします。

 資料には未病女子対策の普及啓発とありますが、ここで想定している若い女性とはどういう方々なのか、また未病女子へのアプローチは、やはり神奈川県の得意とするSNSやインターネットを用いて行うのかお聞きします。

健康増進課長

 この未病女子対策での若い女性の対象でございますが、この事業としては20代から30代前半を想定しているところでございます。普及啓発につきましては、委員のお話のとおり、多くの女性が利用するようなものというところで、例えばインターネットのバナー広告ですとか、バスの車内のデジタルサイネージの映像ということを想定しております。

さとう(知)委員

 未病女子対策推進事業費予算額1,245万円のうち、未病女子アプリの開発に幾らくらい使われるのかお伺いします。

健康増進課長

 アプリの開発分としては1,000万円を計上させていただいております。

さとう(知)委員

 昨日、電車の帰りに、マイME−BYOカルテの黄色いパンフレットがたくさん駅の構内に置いてありました。

 1枚頂いて中を見ますと、お薬情報や健康情報等をパソコンやスマートフォンで閲覧できるというこのマイME−BYOカルテのアプリについて、開発と運営は神奈川県と書いてありますが、機器の貸与とは別に、開発と運営にはどれほどのお金がかかっているのか確認をします。また、機器の貸与の予算も教えてください。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず、開発と運営ですが、これはアプリだけではなくて、その基となっております健康・医療情報プラットフォームの構築とも含めた形での委託になりまして、それが1,587万余円になっております。

 また、機器貸与というお話でございますが、モデル事業では無償貸与しておりますが、皆さんがお持ちのスマートフォンやパソコンから入っていただきますので、貸与というものはございません。

さとう(知)委員

 マイME−BYOカルテのアプリは幾つかの電子お薬手帳アプリや健康管理アプリとの連携ができるということですが、(株)グッドサイクルシステムのファルモ、神奈川マイカルテ、日本調剤(株)のお薬手帳プラス、(株)エムティーアイのCARADAの三つがチラシには書いてあります。

 このマイME−BYOカルテは、未病女子アプリと連携はできるのか確認させてください。

健康増進課長

 来年度構築していく段階におきましては、このマイME−BYOカルテとの連携も視野に入れて検討していきたいと考えているところでございます。

さとう(知)委員

 me-byo.comというサイトを作って、未病チェックシートというものを神奈川県独自にこれまで作成し、現在も活用しています。これは、誰もが気軽に漢方の教えに基づく体質チェックができる未病チェックシートを開発し、パソコンやスマートフォンにより提供を始めたところ、当初は7万件を超えるアクセスがあったと黒岩知事も絶賛されていたアプリケーションです。このアプリにはサムネイルが幾つもあって、現在、マイME−BYOカルテのサイトであるとか様々なところに飛ぶことができるようになっています。

 当初私の記憶では、未病チェックシートのサイトといえば、このme-byo.comだった気がしますが、現在は確認することができませんでした。現在、このような状況になっていますが、その辺を御説明いただけますでしょうか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 未病産業研究会のサイトがございまして、me-byo.jpというものがあります。そちらから入りまして、右下のところをクリックすると未病チェックシートに飛べるようになっております。

さとう(知)委員

 マイME−BYOカルテの事務局のメールアドレスを見ますと、kanagawa@mymebyo.jpになっています。この未病のアルファベットの書き方はME−BYOという形でかなりこだわっていたと思うのですが、なぜこのmymebyo.jpをメールアドレスとして使用しているのか、この経緯についてお伺いします。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 まず、マイME−BYOカルテということで、それを短くしてmymebyo.jpとしたということでございまして、ハイフンを抜いたということについて特に経緯はございません。

さとう(知)委員

 me-byo.comという非常に覚えやすいアドレスを使用していたにもかかわらず、現在余り活用されていないように思います。こちらにアクセスすると分かるように、未病チェックシートからどこにも飛ぶことができません。せっかく覚えやすいアドレスを取得したにもかかわらず、現在活用し切れていないと思うのですが、この辺りについてはいかがでしょうか。

健康企画担当課長

 未病チェックシートは、パソコンやスマートフォンで自分の体調や体質などの質問に答えることで、東洋医学に基づく健康状態がチェックできて、アドバイスが受けられるというものでございまして、公開して以来、未病チェックシートイコールme-byo.comという分かりやすいアドレスのおかげで、気軽に健康チェックをして健康づくりに取り組んでいただくということに十分に役立っていたものと認識しております。

 更なる活用の点につきましては、関係部署と調整しながら対応を考えていきたいと考えております。

さとう(知)委員

 私たちが小さかったころは、例えば電話番号なんかでも分かりやすい電話番号というのは高価で売買がされていました。現在も、携帯番号などが分かりやすい番号であるとか、中国に行くと、縁起のいい番号は数百万円で売買されていると聞いています。同じように、インターネットが普及してからは、インターネットのアドレスを我先にというか、分かりやすいものは企業などが先行取得しておくというようなこともよくあります。

 神奈川県においては、未病の英語表記については、MIBYOではなくて、ME−BYOなんだということで、当初から一貫してこの表記を使ってきて、この表記を普及させるために、海外に対してもこの取組を行っているのですが、このマイME−BYOカルテの事務局の先ほど言ったメールアドレスを見ますとそうではないということです。私は一貫性もなく、戦略的に問題があるのではないかと思うのですが、この辺りの見解についてはいかがでしょうか。

事業推進部長

 マイME−BYOカルテということなので、ME−BYOの前にmyを付けているのですが、これを皆さんに検索していただくときに、myが付いていて少し長いということもありまして、ここのアドレスにつきましては、すぐに検索ができるようにということで、ハイフンは除いて英数だけのアドレスにしたという経緯がございます。

さとう(知)委員

 ここにこだわる質問をしても余り納得できないのですが、例えば先ほども言ったとおり、県としてはme-byo.comやme-byo.jpといった関連のアドレスがあるにもかかわらず、これを活用しないのはなぜなのでしょうか。縦割りだからですか。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 me-byo.comとjpのアドレスについてでございますが、委託の関係もございまして、先にme-byo.comが作られて、その後jpができたということもございます。ME−BYOと県で商標をとったものですから、これはこれからも生かして使っていきたいと思いますが、メールの件につきましては御指摘を受け止めたいと思っております。

さとう(知)委員

 なぜここにこだわったかというと、神奈川県は先ほども申しましたとおり、インターネットやSNS等に非常に力を入れています。それぞれの部署がそれぞれに作って、それぞれが連携されていないという事例が、私はこれまで非常に感じていて、今回のこのメールアドレス一つとっても、単なる連絡先ではないかと思うかもしれませんが、私はトータルに考えて、マイME−BYOカルテでME−BYOという表記がされていながらも、事務局で作ったアドレスはそうではないというのは、やはり私はちょっとふに落ちないというか、戦略的に問題があるのではないかと思って指摘させていただきました。

 次に、今回未病女子対策推進事業費予算額1,245万円のうち、未病女子アプリの開発に1,000万円以上投入するということで、新たなホームページの作成、運営と資料に記載がありますが、これは県民一人一人の未病を治す取組を支えるために、インターネット上に健康長寿に関する専用サイトを開設するというものと同じなのでしょうか。また、予算額が幾らかも併せてお伺いします。

健康増進課長

 今回、計上させていただいています未病対策普及啓発事業費といたしまして、未病女子アプリの開発とは別に530万円を予算計上させていただいております。未病に関する総合的なインターネットサイトの来年度の策定を予定させていただいております。

さとう(知)委員

 それでは、未病女子対策推進事業費の1,000万円をかけて行う未病女子アプリと、別に行うインターネット上の健康長寿に関する専用サイトというのは、何らかの形でリンクしているのか、それともそれぞればらばらに作られるものなのでしょうか。

健康増進課長

 今回、計上させていただいておりますのは、例えば今、市町村や団体が、未病の普及啓発活動に協力していただいて、各地でいろいろな事業を行っておりますが、それらの取組をまとめて検索することができるものであり、また、非常に分かりやすい形での県からの発信といったものを考えております。そして、未病女子対策の普及啓発につきましても、これとつながっていくような形を想定して検討してまいりたいと考えております。

さとう(知)委員

 マイME−BYOカルテのアプリについてですが、例えば2013年のこの時期の定例会で、マグネット・カルチャー、マグカル事業に係る予算が計上されて、その予算額1,990万円の内訳を見ると、サイト関連がその中の1,498万6,000円を占めていたということです。非常にインターネットやSNSに偏るような予算編成が出されていて、その後も、かなかなかぞくの委託の3,000万円であるとか、様々なことがこの議会の中でも議論されていました。

 今回、この未病女子アプリの開発に1,000万円を投入するということや、マイME−BYOカルテのアプリの有用性というのも非常に未知数なのですが、費用対効果についての検証というのはどのように行っているのでしょうか。

健康増進課長

 まず、未病女子アプリの費用対効果という面では、まず今回1,000万円を計上させていただいておりますが、企業と一から作るという見積りをとった段階では、3,000万円以上かかるというところでございまして、やはりできるだけ費用をかけずに作るという中で、企業との連携等で調整しながら作成するということで1,000万円という予算を計上させていただいております。

 実際にこれは使っていただかないと、女性が生活の改善に向けた意識、動機付けや、行動に移るというところにつながっていきませんので、使っていただくという面で、広告等を使いまして、普及啓発をしてまいりたいと考えております。そのため、まずは利用者を増やしていく中で、その他の事業も改善するというところまで検証していきたいと考えております。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 マイME−BYOカルテの件でございますが、マイME−BYOカルテにつきましては、健康状態を見える化するということでの自己管理に役立てていただくというもので、将来的には研究機関等を使い、ビッグデータ化して価値を生むということを考えております。そのため、残念ながら今の時点で費用対効果が幾らと出ておりませんけれども、将来的にはそれ相応の価値を生み出していくものと思っております。

さとう(知)委員

 今のマイME−BYOカルテのアプリの件については、費用対効果については検証はしていないという認識でよろしいですね。

未病産業・ヘルスケアICT担当課長

 数値では出しておりませんけれども、今申し上げました定量的ではなく定性的な形での検討ということで考えております。

さとう(知)委員

 未病女子アプリの開発は、民間だと3,000万円だけれども、1,000万円だからお得ですよみたいな答弁がありました。

 この未病女子対策普及啓発は、神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略(案)に位置付けられた事業なのでしょうか。そうであるならば、例えば数値目標や重要業績評価指標、KPIはどの程度なのか確認させてください。

健康増進課長

 この未病女子対策でございますが、県のまち・ひと・しごと創生総合戦略(案)の中で、基本目標の3、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる、また基本目標の4、活力と魅力あふれるまちづくりを進めるに位置付けをさせていただいております。

 数値目標やKPIにつきまして、未病女子対策と直接的なものにつきましては、例えば女性の健康度アップによって希望出生率の実現に寄与するとか、日頃から健康に気を付けた規則正しい生活を心掛けている人の割合を目標につなげていきたいと考えております。

さとう(知)委員

 女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、女性活躍推進法が制定されました。政府は2020年までに女性管理職を30%まで増加させるという数値目標達成に向け、企業に女性活用を施す施策も推進されています。

 一方、若い世代においては、女性も男性も労働環境に多くの課題を抱えています。将来設計が立たない賃金が原因となる貧困や、ワーキングプアによって私生活が崩壊するような長時間労働を強いられて、若者が使い捨てされる企業の問題が表面化しているところです。

 私はこの女性の活躍を推進するために、未病女子対策を行うということは、抱えている課題とこれを解決する手段としてはマッチしていないように思えるのです。また、女性の活躍といえば、非常に広い意味で認識をすることもできますが、先ほども申した女性活躍推進法の正式名称が、女性の職業生活における活躍の推進化を目的とした法律であるため、本質としては職業生活、労働環境の大きな課題が我が国にあるということが問題としてあるのだと認識しています。女性の活躍を阻む大きな課題を解決し、より多くの女性に活躍の場を保障していく施策を推進していくために、未病女子対策という、このちょっとポップな名前に抵抗感を持つ女性がいるのではないかと思います。特に病気ではないけれども、健康について本当に悩んでいる女性が、この未病女子という表現を耳にしたときに、どのように思うのか、私は少し考えてしまいます。

 また、本来はもっと深刻に捉えなければならない職場の方々が、この未病女子というポップな名前によって、抱えている問題を軽く見てしまう危険性はないのか、この点について御認識をお伺いします。

健康寿命・未病担当部長

 女性の活躍支援につきましては、委員御指摘のとおり、労働環境や子育て支援の充実などが不可欠でございますが、活躍の基礎となる健康づくりも重要と考えております。

 例えば、女性の仕事での活躍と健康問題に関しましては、性別による能率低下による経済的損失が年間3,700億円ほどに達するといった研究ですとか、あるいは女性管理職の7割が更年期障害で昇進の辞退を考えたことがあるというような民間の調査結果もございます。こういったことの背景があって、国では昨年10月に、厚生労働省に女性の健康推進室が新たに設置されたところでございます。

 女性の心身は、生涯を通じて女性ホルモンの変化にさらされまして、特に現在の女性は出産回数の大幅な減少や社会進出に伴うストレスなどで、子宮内膜症、乳がんなど、女性特有の疾患が増加する傾向もございます。また、冷え症ですとか、生理痛、生理不順などが病気を起こすという可能性を女性自身が余り知らないという課題もございます。こういった冷え症や生理痛など、生活習慣の改善でこれらを軽減することもできることを知っていただく必要があります。こういった女性の健康問題について、なかなか正面から訴えても関心を持っていただくのが難しい部分もあるということで、未病女子というネーミングの下で若い女性の関心を引き付けていくことを考えております。

 また、男性を見ます限り、生理痛などを女性が甘えているからだといった捉え方ではなく、未病女子というネーミングから病気が潜んでいるかもしれないという認識で受け止めていただければ有り難いと考えておりますが、御指摘のような懸念も踏まえて対応していきたいと考えております。

さとう(知)委員

 御説明を頂きましたが、是非1,000万円に見合う効果が得られるようにお願いしたいと思っております。

 次に、神奈川県職員健康経営計画(県庁CHO計画)の改定(案)についてお伺いします。

 重点目標として、未病の見える化とインセンティブを通じて、健康増進を習慣化させるとありますが、ここでいうインセンティブとは具体的に何かお伺いします。

職員厚生課長

 インセンティブとは、健康増進の意欲を高めるための刺激となるものでございます。具体的に申しますと、運動習慣や生活習慣の改善に向けた基準を設け、健康ポイントを付与する健康ポイント制度を導入させていただいております。

さとう(知)委員

 資料の前書きに当たる職員経営計画についてでは、最後の3行に、職員の未病改善・健康増進に取り組むことは、職員個人にとっても大切なことであり、組織の活性化にも不可欠であり、さらには超高齢化社会を迎えるに当たり、医療費の負担軽減につながるという面からも大変重要な取組ですとあります。

 これは、県と共済組合にとってのメリット、インセンティブは明確に理解できるのですが、実際に行う職員個人、つまり当事者のインセンティブは、この県庁CHO計画の中で、私は示し切れていないと思います。これが成果を上げられない要因の一つであると考えますが、この辺りについていかがでしょうか。

職員厚生課長

 今回、計画の改定案では、9ページ以降に改善策を掲げさせていただいております。この改善策の中に、未病改善を促す仕組みの構築として、健康ポイント制度の導入や健康増進に関しての動機付けや関心を高めるインセンティブプランの活用としてイベントの参加を盛り込んでおり、計画といたしましても、食育からインセンティブの活用を示し、取組を進めているところでございます。

 また、健康ポイント制度の利用状況を見ますと、1月当たりのポイントの付与が職員向けですが、平成27年1月では約114万ポイントであったのが、平成27年の12月では約150万ポイントであることから、まだまだ不十分ではございますが、着実に健康ポイント制度の活用が進んでいるのではないかと考えております。

 今後、健康に対する取組とその結果の関係について、PDCAサイクルにより検証していくことで、成果を上げていきたいと考えております。

さとう(知)委員

 これまで成果が十分でなかった要因があるとすれば、それは何か教えてください。

職員厚生課長

 成果を上げられなかった要因といいますと、やはり健康診断の受診率を見ましても、育児休業等を除いた受診率で98%ということで、職員の健康を支える一番基本となる健康診断で100%にならないということでございます。また、歩数計等の配布も、我々といたしましては健康に寄与するものだということで配布させていただいているのですが、これも100%にならないといったことで、我々の周知不足、説明不足の部分もあると思います。

 今後は、職員が主体的に健康増進に取り組むという意識改革に取り組んでいきたいと考えております。

さとう(知)委員

 この県庁CHO計画は、マイME−BYOカルテとの連携といった点ではどのようになっているのでしょうか。

職員厚生課長

 CHO計画の中で、マイ健康ポータルといいまして、やはり職員の健康状態の見える化を進めるインターネット技術を活用したシステムがございます。こちらにつきましては、ヘルスケア局の方からもマイME−BYOカルテとの連携という部分でお話を頂いておりまして、私どもも今、検討を始めたというような状況でございます。

さとう(知)委員

 現在、県の職員によるマイME−BYOカルテの利用について、パンフレットを配布して募集していますけれども、CHO計画を所管する方から見ても、やはりこれは推進していくべきだと思うのですが、この辺りについては推進していくという答弁と認識してよろしいですね。

職員厚生課長

 そのとおりでございます。

さとう(知)委員

 過日2月10日、知事をはじめとする県の幹部職員がイクボスになることを宣言されました。これはいわゆるイクボス宣言ですが、その際の質疑のやり取りを聞いていて、私は少し気になったことがありました。

 知事をはじめとする県の幹部職員がイクボスになることを宣言した後で、そのほかの県の管理職の方々に伝えたと私は聞き取ったのですが、例えばこうした県庁CHO計画や宣言等に限らず、私の地元では何か事業を行おうとすると、実際に宣言する前に当事者にきちんと説明をして、ある一定の理解がなされた後に組織をつくり、実際の運営を図っていくということがとても大切なことであるという認識があります。

 私もそう思っていますが、このCHO計画においては、作成段階において、一般職員の方々と基本理念の共有などを図る努力や、意見を聞く場をどの程度持たれたのか確認をさせてください。

職員厚生課長

 平成26年11月の計画策定時、また今回の改定時の作業の中で、策定前の柔らかい段階で、幹部が集まる会議において、計画案の趣旨やポイントなどを説明し、これを通じて広く庁内から意見を求める段取りといいますか、手法を採用して意見を求めたところでございます。

 また、平成26年11月の計画策定時には、策定後、グループウエアや職員厚生課のホームページを活用しまして、庁内周知を図ったということでございます。

さとう(知)委員

 分かりました。私の質問はこれで終わります。

?橋(稔)委員

 まずはじめに、未病を治すために重要な、食、運動、社会参加など生活習慣改善の支援についてお伺いします。

 若い世代の食生活が大変気になるところですが、この若い世代向けの料理教室というのをやられたようですけれども、狙いどおりだったのかどうか確認させてください。

健康増進課長

 今回、この若い世代向けの料理教室という取組を行わせていただいた理由でございますが、食育の推進の中でも、特に若い世代、大学生とか働き始めたばかりの方というのは、食が乱れがちで、朝飯を食べなくなったりとか、偏ったりといった時期になるということでございます。今回、若い世代に対しまして、手軽に短時間で調理ができるような料理を覚えていただき、食に関心を持ってもらおうということで料理教室を行わせていただきました。

 料理教室自体は、資料に記載のとおり、参加自体は1回目が30名ほどで、2回目が15名ほどなのですが、この後、応募をかなり頂いておりまして、この結果をフェイスブック等で発信することによって、ほかの若い方にも知っていただくというような取組をして、成果としてはある程度進んだのではないかと感じております。

?橋(稔)委員

 東京ガスさんとか小田原ガスさんに御協力いただいて、民間の協力の下にやっていると思うのですが、大した費用はかからないのだろうなと思っております。若い世代の食の乱れというお話がありましたが、御報告いただいたこの県庁CHO計画を見ますと、職員の問診結果として、体重増加、夕食時間が遅い、早食い、運動不足といった傾向とあり、職員の皆さんもかなり食に関しては、生活習慣の乱れということがあって、若い世代に講釈するよりも、県庁の職員自ら料理教室をやった方がいいのではないかという思いで伺っておりました。

 今、御説明にありましたように、若い世代、大学生などの若年層の健康への関心の低さといったところが課題であるということです。生活習慣の改善について、本当に今のようなアプローチでどれだけ効果を促していけるのかどうか大変気になるところですが、生活習慣改善を更に働き掛けていくにはどうすればよいのかお伺いします。

健康増進課長

 数値的に申しますと、朝食を欠食している県民の割合は、平成22年の県内の広域調査の結果で、20代男性が26.3%という状況であり、非常に食に対する課題が大きい世代だと考えております。

 先ほど、料理教室のお話をさせていただきましたが、この若い世代にどういうような形で働き掛けていくかという中では、こういう料理教室のほかに、以前県で野菜ソムリエさんに食育の取組を担っていただいておりまして、そういう方に野菜を使った簡単なレシピ、リーフレットを作成していただいたり、それを先ほどのフェイスブックですとか、若い世代に対して、大学とかにも配布するというようなところで周知をしております。

 また、今後は県でも動画の紹介サイトとかも始めたところですので、やはり紙媒体というよりも、そういうインターネットからの情報入手というのが若い世代の主体だと思いますので、工夫しながら情報を発信をしてまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 過日、テレビを見ていて、親御さんが一人暮らしをしている学生の食生活を見ることができるというツールを紹介していまして、そこまで来たかという感じで拝見していました。スマホのアプリをいろいろなことに駆使して、大学生が日常手にしているようなツールで自分の食のとり方に関心を持っていくというのは非常に大事なことであると思いますが、SNSとかアプリについて、何か具体的に構築することを考えていますか。

健康増進課長

 今回、厚生労働省のスマート・ライフ・プロジェクトで最優秀賞を取ったのが、立命館大学で、父母会が100円朝食を出すというものでございます。大学生が朝食をとらないという課題は、家族や大学としても大きい問題であり、授業に身が入らないというところもある中で、こういう取組が最優秀賞を取ったということでございます。

 また、私どもが今進めておりますのは、名称がかなふぅという食育キャラクターを使い、かなふぅ食育事務所というフェイスブックを開設しておりまして、そこで食のイベントに関する情報や食の知識を得ていただくような発信をさせていただいているところでございます。先ほどの料理教室などの情報や食育のイベントの情報というのは、ツイッターでも発信をさせていただいているという状況でございます。

?橋(稔)委員

 スマホアプリとかSNS、ツイッターといったいろいろなものを駆使して、情報発信するというのはいいと思うのですが、ICTの活用で、例えばがん検診の受診率アップをどう促すかということで、クーポン券を配布していこうという動きがあります。

 今後のICTの充実で、クーポン券配布とのリンクといったように、利用が拡張されてくるという推測をしているのですが、食に限らず、そういう社会的な関心が高いがん検診の受診率アップを促していくといった更なる中身の充実も考えていただけると有り難いと思いますけれども、コンテンツを少し広げていくということは可能なのでしょうか。

健康寿命・未病担当部長

 関連しまして、若い女性に子宮頸がんが増える傾向がございます。例えば、東京都では20代のモデルの方を起用しまして、子宮頸がんの検査を受けたレポートを御自分のフェイスブックに上げていただいて、若い方に受診はそんなに怖いものではないですよとか、受けてよかったという体験談を通じてアピールをしていくといった手法をとっておりますので、私どももそういったものを参考にしていければと考えております。

保健医療部長

 委員御指摘の点は、非常に大切だと思います。がんの受診率につきましても、自分はきっとならないだろうという思い込みがあり、これは自分にとって大きな問題だということを分かっていただくというのが最も大切です。そういうときに、個人向けのアプリというのは、これから検討していく必要がある手法だと考えております。

?橋(稔)委員

 社会的に大変問題になっている、がん検診の受診率アップに対する勧奨の在り方といったところについて、正に答弁していただいたように、自分のものとして捉えることができるような訴求性を持たせるというのは非常に大事ですので、工夫していただきたいと思います。

 例えば、廃棄食品の不正転売という事件がありましたが、昨年、農水省と環境省で6月に発表した我が国のフードロスは642万トンということを報道で知りました。こういったことも食に対する違う観点からのアプローチと感じるのですが、フードロスは資源の無駄、企業にとっては利益の無駄、環境的な負荷もかかるので余りいいことはないわけです。そう考えますと、消費者の立場からだけでなく、小売業者等の企業側の努力といったことも非常に求められてくるのだろうと思います。こういうフードロス問題なども若い大学生に認識を深めてもらって、ひいては食育や健康管理、食の在り方につなげることはできないかと考えております。

 いろいろな社会的関心事からアプローチしていくという方法もあり、場合によっては事業者にも課題に真剣に取り組んでいただかなければならないと思うのですが、御見解があれば伺っておきたいと思います。

健康増進課長

 食の面からお答えさせていただきたいと思いますが、一つは小売業者との連携ということで、現在、県での食育の推進の取組につきましては、ユーコープと相鉄ローゼン、富士シティオのスーパー3社が中心となり、出入りの業者さん120社ほどで構成する神奈川・食育をすすめる会と連携しまして、食育の推進を行っております。そういう中で、かながわ食育フェスタにも協力していただており、また、独自の取組といたしましては、商品のポップ等を活用した普及啓発や、栄養素の知識のほかに、例えばこうやると、捨てるところなく使えますとかという情報を流していただいております。

 ただ、フードロスという形での環境問題を含めた食育という点では、まだ直接食育をすすめる会とは連携ができていないのですが、今後の課題の中で、例えば今、中食というのがどんどん増えております。スーパーとかで総菜を買って、それを家に持って帰って食事をとるというもので、いろいろと種類も出てきており、食育や健康増進的な視点からは、栄養表示をしっかりしていただくということとか、バランスをよくとる必要があるから単品では足りないというような話も併せてする必要があると思います。そういうような中で、フードロスというようなところにもつながるような発信を、まだ研究課題でございますが、一緒に考えていければと考えております。

?橋(稔)委員

 先ほど冒頭で、未病を治すために重要な食、運動、社会参加などの生活習慣改善の支援についてお伺いしたいと申しましたが、大きな意味での社会参加ということで申しますと、フードロスの取組に限らず、自治体がそういう一つ一つの行動を通して、発信力を高めていく、アピールをしていくということも大事であると思っているのです。ちなみに、フードロスの取組では、長野県の松本市で30・10運動というのをやっていて、これは宴会等で30分間は席を立たない、宴会終了の10分前には席に座るというもので、要するに、食べ物を残さない運動だそうで、参考までに申し上げておきます。

 話が変わりまして、未病女子についてお伺いします。

 先ほど20代前半の女性をターゲットという答弁がありましたが、この未病女子のアプリ開発の内容について教えてください。

健康増進課長

 この事業は、実は保健福祉局の若手女性職員、男性も一部入っているのですが、その職員からの提案で、保健福祉事務所の例えば保健師さん、栄養士さん、また事務職を含め、女性の健康という視点で提案されたもので、今回、予算を計上させていただいたものでございます。その提案の中で、やはり若い女性がよく利用するスマートフォンを活用したアプリの話が出ておりまして、例えば手軽に健康チェックがそこでできたり、情報の入手と発信もできるような内容を予定しているところでございます。

 この開発に当たりましては、今後、企業と連携しながら考えていきたいと思っておりますが、今のところ想定している内容はそのような形でございます。

?橋(稔)委員

 中身を充実したものにしていただきたいと思うのですが、今、若い女性がどういう動機付けで、食や自分の健康に対する関心を高めていくのかということを調べてみましたら、やはり美容とかファッションだということです。そういう関心事をどのようにうまくリンクさせていくかということが大事であると思います。

 そこで、エシカルビューティーという言葉がありまして、こういうことも非常にアプローチとしては大事であると思っているのですが、この言葉を聞いたことがありますか。

健康増進課長

 聞いたことはございますが、たしか社会貢献とかそういうようなお話であったかと思います。

健康寿命・未病担当部長

 健康増進課長の理解とほぼ共通でございますが、一定のファッションの購入をすると、その金額が社会貢献活動に寄付されるという仕組みであると理解しております。

?橋(稔)委員

 要するに、ファッションやフードいった商品の選択を通して社会貢献していく消費者ということで、今の社会参加の一つの手法として高まってきているのがエシカルコンシューマーということだそうです。単に食、健康だけではなく、動機付けをどのようにして若い人たちから引き出していくかということを痛切に感じているものですから、コンテンツをこれから開発していくというお話ですので、少し頭の片隅に置いておいていただいて、本当に若い世代の意欲を駆り立てるようなものにしていただきたいということを要望しておきたいと思います。

 次に、未病いやしの里センターについて何点か伺います。

先ほど、現在は事業者において基本計画案を作成しているということですが、この事業者の基本計画案作成に当たりまして、県は何らかの枠組みを示しておられるのか確認させてください。

県西地域活性化担当部長

 基本計画案の枠組みでございますが、昨年の5月に概略提案の募集に当たって、公表させていただきました未病いやしの里センターの基本方針に基づきまして、基本計画(案)作成事業交付金交付要綱に沿って作成するということになります。

 その内容でございますけれども、まずセンター全体のコンセプトと機能について、具体的な案を出すこと、機能につきましては、県が設置・運営する情報発信機能と未病の見える化・地域コンシェルジュ機能というものに加えまして、事業者が設置・運営するにぎわいの創出機能と、未病などその他の機能を含めて検討していくということでございます。

 その上で、提案の具体化といたしましては、整備に向けた課題と対応策、エリアのゾーニング、具体的な施設の配置、事業スキーム、スケジュールといった内容を検討していただくということでございます。

?橋(稔)委員

 そういう枠組みの下で作成されました基本計画案について、今後どのようなプロセスで基本計画として決定していくのか伺っておきます。

県西地域活性化担当部長

 基本計画につきましては、事業者が策定した基本計画案を基にいたしまして、事業者と施設が所在する市、町、それから県が協議して合意の上、決定するということを基本方針で定めております。

 基本計画案につきましては現在策定中で、今月末までに提出されるということでございますので、これにつきまして、議決を受けた上で、ブルックスと大井町、それから県の3者で調整を図りまして、5月頃までには内容を整理した上で、決定し公表したいと考えております。

?橋(稔)委員

 県の展示施設については、現時点で、どの部分にどのような形で設置しようとしているのか伺っておきたいと思います。

県西地域活性化担当部長

 県の展示施設につきましては、計画案の作成を通じて具体的な企画ですとか、事業計画の案を作成している段階でございますので、現段階での検討内容ということで申し上げますと、場所は本館ビルの2階の一画に整備することを検討しておりまして、内容といたしましては、デジタル技術ですとか、映像技術といったものを活用した展示物をフロアに配置する展示施設というようなものを検討しているところでございます。

?橋(稔)委員

 今伺いました県の展示施設以外の部分は、今度はブルックスが主に担っていかれるということで、そうしたにぎわいの創出に関する部分は施設全体に重要な位置付けになると思います。人を呼び込むための工夫というのがないと、なかなかあの場所ですから大変なのではないかと思います。

 県展示施設の集客もなかなか難しくなってしまうのでないかと心配なのですが、60ヘクタールもの敷地にそうした機能を整備していく上で、私は数多くの企業との連携が欠かせないと思うのです。大井町、ブルックス、県の3者がもちろん主体になってやっていくのですが、他の企業との連携についてどのように考えていくのか、また、どのように働き掛けていこうとしているのか伺っておきたいと思います。

県西地域活性化担当部長

 企業連携でございますが、全体の整備計画の検討に合わせまして、現在、連携の取組というものを具体的に進めております。内容といたしましては、スケジュールですとか企画、設備などの施設整備を行う上でのパートナーとなる企業はもちろん、そのほかにも健康やスポーツ関係ですとか、学校関係、商業関係といった様々な分野において個別の相談を重ねていると伺っております。

 また、より幅広い企業との連携を図る必要がございますので、地元の企業ですとか、未病産業研究会の関連企業などにも声を掛けまして、企業を対象にした事業説明会というものをこれまで3回ほど開催しており、全体で40社以上の皆様に説明会に御参加いただいたと聞いております。

?橋(稔)委員

 やはり、先ほど申し上げましたにぎわい施設は、人を集客していく上でも、かなり魅力がないと呼び込めないのではないかと心配しておりますが、ブルックスが主体になってやっていくと思いますけれども、かなりまちづくりの視点から、プロジェクト全体を見渡していく目利きの存在というのが欠かせないのではないかと思います。

 そういうプロデュースしていけるような力量のある目利きの存在については、どのように考えていますか。

県西地域活性化担当部長

 事業者のブルックスでございますが、公営企業を中心とした商品の通信販売事業を主体的に展開しているということで、必ずしも集客施設の設置・運営のノウハウにたけているというわけではございません。

 現時点では、プロジェクトの推進に向けまして、企業コンソーシアムという形で検討しているものと伺っておりますが、プロジェクト全体を見渡していく教官的なマネジャーというものを配置していくことが必要であるということにつきましては、事業者の方でも認識しているところでございます。そのため現在、事業者におきましても、基本計画案の策定と並行する形で、そうした点についての人選を併せて検討しているところでございます。

?橋(稔)委員

 よく御検討いただいていると思いますが、このプロジェクトをしっかりとしたものにしていく上で、やはり本県の関わりももちろんですけれども、例えば国の補助メニューですとかいろいろな形での呼び込みといった可能なものは活用していくべきではないかと思います。そういうこともやはり念頭に置いていらっしゃるのかどうか確認させてください。

県西地域活性化担当部長

 商業施設でございますので、設置、運営につきましては、民間事業者が主体となって実施するということが基本であると考えておりますが、県といたしましても様々な施策メニューがありますので、そうしたものの活用や、国の制度の活用を検討したりして、支援をしてまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 限られた資金でプロジェクトを推進していくわけでしょうから、そういう国の補助メニューも活用できるものは大いに活用していただきたいと思います。

 未病いやしの里センターの整備におきまして、いよいよ来年度は本格化していくと思いますが、今後のスケジュールをどのように捉えているのか、また、同センターをあるべき姿に導いていくために、県としてどのようなお考えを持っているのか併せて確認させてください。

県西地域活性化担当部長

 スケジュールでございますが、今後、基本計画案を作成しまして、基本計画を決定して以降、それぞれの役割分担に沿って計画の実現に向けて動き出すということになっております。また、平成28年度につきましては、県は展示施設の整備におきまして、展示物の基本実施設計を行い、大井町では都市計画の変更に向けた手続をスタートさせてまいります。あとは地域との調整ですとか、プロモーションイベントを開催するという運びとなります。

 ブルックスにつきましては、様々な企業と連携を図りながら、個別の施設の整備に向けましても調整を進めていくこととなります。その上で平成29年度に、県は展示施設に設置します展示物の製作、設置を行って施設の開設を目指していくということになります。また、ブルックスと大井町は連携を図りながら商業施設の一部を、そのほかの施設と同時にオープンできるように目指していくということでございます。

 次に、県で具体的にどうやってあるべき姿に導いていくのかということでございますが、県の役割は、中核となる展示施設の設置・運営に向けて取り組んでいくということはもちろんでございますけれども、基本計画に沿って進められる民間企業も含めた様々な取組が円滑に進むよう全力で頑張っていきたいと考えてございます。

?橋(稔)委員

 魅力的なものになるように、是非戦略的エリアとしてふさわしいシンボリックなものになるように頑張っていただきたいと思います。

 最後に、県庁CHO計画について伺いたいのですが、この県庁CHO計画が民間企業との健康経営のモデルになるということが目的として掲げられているのですけれども、健康経営のモデルになるというのは、どういう意味なのでしょうか。

職員厚生課長

 県庁CHO計画では、職員が生き生きと働ける健康状態を維持できるよう健康増進に取り組んでいくこととしておりますが、その中で、職員の健康に対する意識向上に向けた効果的な働き掛けや、県と職員の健康保険組合である共済組合とが連携した取組を行っていくこととしております。

 例えば、健康診断結果等の現状の分析を毎年的確に行うとともに、生活習慣病やメンタルヘルスに関する課題を抽出し、職員への情報提供や個別指導を行うことにより、健康増進効果のあったものを民間企業とで提供していくことで、健康経営モデルの先駆けとなることを目指していくものでございます。

?橋(稔)委員

 民間企業で、モデルになるような取組をしているところはないのか伺います。

職員厚生課長

 計画策定に当たり、民間のモデルとなるような取組を勉強させていただきまして、大手電線メーカーであります(株)フジクラさんなどの取組等を参考にさせていただきながら、運動とか健康増進に向けた取組を盛り込んでおります。

?橋(稔)委員

 県庁の職員健康経営計画の中にも、そういった取組を反映したということですが、具体的なものを紹介していただけますか。

職員厚生課長

 事例を挙げさせていただきますと、健康診断の結果を基に、BMI値が高いとか、血圧が高いといった方をピックアップいたしまして、職員に対して、一人一人を対象に個別指導をするということで、今回新たに取組等を入れさせていただきました。

?橋(稔)委員

 報告資料で、改定の趣旨として行政改革大綱に盛り込んだ観点を取り入れるとしておりますが、それによってどのような改定を行うのか確認させてください。

職員厚生課長

 行政改革大綱の作成趣旨は、職員・組織・仕事の質を向上させ、行政組織の総合力を高める質的向上に着目した改革を推進することにより、県民にとって価値のあるサービスを提供するというものでございます。

 県職員が生き生きと働ける健康状態を維持し、職務を遂行することは、良質な県民サービスの提供につながることから、神奈川県職員健康経営計画におきまして、職員の健康に関する意識・風土・制度の改革の徹底、ワーク・ライフ・バランスの実現、健康増進に向けたオフィス環境の整備と見直しという三つの観点を新たに盛り込み、解決するものでございます。

?橋(稔)委員

 職員の健康経営を図りながら、更に質的向上を図るということですが、今後民間企業等に提供していく健康経営モデルとしてはどういったものを考えていらっしゃるのでしょうか。

職員厚生課長

 今回の計画改定では未病改善・健康増進に向けた取組に、肥満割合、高血圧者割合、高血糖者割合など、進捗管理をする指標でございますKPIを設定いたしました。また、成果目標の達成度合いを示す指標であるKGIとして、例えば成果目標である未病改善、健康増進には、検診結果総合判定A及びB、これは健康であるという区分でございますが、これを設定し、年度ごとに目標値を設定させていただいております。

 そこで、未病改善・健康増進の取組を進めることにより、KPI、KGIがどのように変化するのか検証し、取組と指標がふさわしいものかという因果関係が確認できたものにつきまして、健康経営モデルとして民間企業等へ提供してまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 健康経営モデルだけではなくて、県庁を支えている職員の健康満足度を高めることが重要だと思いますが、どのように取り組んでいくのか確認させてください。

職員厚生課長

 本計画の推進体制といたしまして、各局長等は部局健康管理責任者として職員の健康増進のマネジメントを行い、また各所属長は所属健康管理責任者として職員の健康目標達成の支援を行いながら、全庁的に健康経営に取り組んでまいります。

 具体的な取組といたしましては、健康診断結果の分析を毎年的確に行い、生活習慣病やメンタルヘルスに関する課題を洗い出し、職員への情報提供や個別指導を行うことで、職員が未病改善・健康増進に取り組む環境を整えてまいります。また、健康増進の取組とその結果の関係について、PDCAサイクルにより検証し、より効果的な健康増進の取組を実践することで、健康経営につなげてまいります。

 こうした取組を進めていくことで、職員が生き生きと仕事ができる職場環境をつくってまいりたいと考えております。

?橋(稔)委員

 今、メンタルヘルスについてもしっかり管理運営していくという答弁がありましたが、かなり民間では、メンタルヘルス面で進んでいる部分が出てきています。例えば、資料の6ページ目に、何らかのストレスを抱えている職員が多いとありますが、アンガーマネジメント、この怒りの管理で、随分パワハラが抑制されて、それがメンタルヘルスにつながっていくという民間独特のマネジメントが出来上がっています。このように、民間は結構先に行っており、そういったものも積極的にマネジメントとして取り入れていくべきではないかと思いますが、どういう御見解を持っているのか確認させてください。

職員厚生課長

 委員御指摘のとおり、何らかのストレスを抱えている職員が多いという御報告をさせていただきまして、やはり職員にとって、ストレスを抱えている部分というのは多々あるものと考えております。

 健康増進の取組に向けて、民間の先進的な取組を参考にさせていただくというようなお話をさせていただいておりますが、こういうメンタルヘルス対策につきましても、民間で取り組んでいる効果的なもの、先進的なものにつきましては、今後勉強させていただいて、職員にとって良いものであれば特に取り入れていきたいと考えおります。

?橋(稔)委員

 我々も怒りのコントロール、アンガーマネジメントをしっかり心掛けるよう決意表明いたしまして終わります。

菅原委員

 今日は特段細かい質問をする予定はないのですが、未病を治す取組について少し意見が異なるので、意見を言いたいと思っております。

 ちょうど昨年、久しぶりに県議会に戻ってきて、少し変わったなと思ったのが、そのときは太陽光発電がメーンであって、未病がいつの間にか、この県政のメーンになったのかなということをすごく感じまして、この委員会で未病について私も一緒に勉強させていただきながら、ちょうど1年間やってまいりました。率直に言って、最初のときに未病って何だろうということがよく理解できなくて、自分が理解できないから、なかなか付いて行けないのかなと思っておりました。ただ、ここに1年間いるということは、県民の中でもやはり未病というものに一番接することができ、未病に一番中心になっていく方に接して勉強できる場ですから、私の理解というのは、ある意味県民の理解を図る一つの目安になるのかなと思っております。

 知事が未病を進める上での目指す成果、健康寿命の延伸といった成果というものは、私は決して反対もしないし、どんどん進めていってほしいと思っております。ただその一方で、私がすごくこの1年間で感じたのは、この未病という概念にこだわり過ぎることによって、非効率な部分も出ているのではないかなと思ったのです。なぜ今日、細かい質問を余りしないようにしようと思ったのかというと、やはり根本的に未病というものの実感というものを今更ですが、考えた方がいいのかなと思ったのです。何が問題かなと思ったら、未病が目的化しているのではないかと感じたのです。その成果として未病というものを広めること、未病という概念を考えるということが目的化しつつあるのではないかという危惧を持っていて、また、そこに一方で多大な予算が入ってしまっていることに少し私は問題に感じています。

 1点目に私が感じたのが、恥ずかしながら未病の概念を明確に理解できていないということなのです。先ほどほかの委員も、地元で未病を説明しようと思ったけれども、なかなか自分も説明できないのですなんていうお話をしていましたが、多分これは率直な感想ではないかと思います。職員とのやり取りを聞いていても、やはりしっかりとした答えが返ってきません。それもそのはずで、例えば医学的なエビデンスもこれからとっていくなんていう話ですし、先ほど大学院の設置のお話もありましたけれども、大学院も未病というのは体系的な学問ではないから、一番近い公衆衛生といったものを代替して充てていくということで、しっかりとした概念になっていないような気がするのです。

 このことについていろいろ見させていただいても、何か具体の事業になってくると、別に未病という言葉を使わなくても、結構成り立つものばかりのような気がするのです。端的に言えば、予防だとか健康といった言葉を使えば成り立つようなものだったりするように私は感じました。例えば、この介護・認知症の未病対策なんて、そもそも意味が不明です。認知症と介護というのはそもそも病気なのですか、未病って何ですか、これだったら介護予防、認知症予防って言えばいいのではないかと思います。事業に反対はしないのですが、未病という言葉を入れ込むことによって、ちょっと分かりづらくなってしまっている部分もあるのではないかという印象を私は率直に受けたのです。これは私だけではなくて、やはりいろんな方にお伺いしても、県民の方からもそういった御意見があるということをまず頭に入れておいてください。

 それと、おもしろい新聞記事を発見しました。昨年の11月10日、カナロコですから神奈川新聞だと思うのですが、九都県市首脳会議の中で、黒岩知事が未病を進めていこうということを提案したら、おおむね良好な反応だったのですが、その中の川崎市の福田市長がこんなことをおっしゃったそうです。未病の概念を使うことについて、概念の言葉が浸透していないし、未病って何だと聞かれると、どきっとしてしまう。首都圏全体でも聞いたことがないのではないかという心配する御意見を挙げられたということです。それに対して黒岩知事は、私は確信的に未病という言葉を使っており、子供の未病って何だということから始めることが第一だと切り返しているわけですが、黒岩知事らしいすごいポジティブな発言なので、それはそれでいいのですけれども、この福田市長の言葉というのは結構大切な御意見だと思うのです。150万都市の市長さんが、やはりこういったものは浸透していないのではないかと言うということは、別にこの場で、多分黒岩知事との関係を考えたら、それをあえて言うことでもなかったと思うのですが、あえて言ってくれたということは、しっかり聞いた方がいいと思うのです。

 やはり未病という言葉自体がなかなか浸透していないというのは、結構的を射た御意見かなと思っているので、何か未病が広がっているみたいなイメージがどうしてもありますが、こういった御意見が大勢なのではないかなということも、私は同じように感じています。

 あとは、職員の方とかとお話ししても、職員の方の中にも、この未病の正確さについて御心配されている方も結構いらっしゃるような印象を持ちました。もちろん全員ではないでしょうけれども、そういった声というのは、なかなか皆さんのところに届かないでしょうから、職員の方の中にもそういったことをおっしゃる方もいるということ、これも頭に入れておいていただけたらと思います。

 次は未病の分類ですが、やはり未病を見ていて感じるのは、何でも未病にくっつけようとするような求心力を感じるのです。知事が肝入りでやっているからそれは当然だと思うのですが、ただ一方で、何でも無理やり未病につなげてしまうから、逆に分かりづらさが出てしまうという部分もあるのです。私がこの資料を最初に拝見させていただいたときに感じたのは正にそれです。何か無理やり未病という言葉を付けたりとか、未病に分類したりしようとかといった部分があるなと思いました。私は産業労働常任委員会に所属しているのですが、常任委員会の中でも、いろいろな産業の活性化をしていくという中で、未病産業というものが出てくるわけです。先ほど、ほかの委員の説明の中でも、未病産業という答弁がありましたが、定義が定まっていないわけです。

 未病の中の議論をする中で、この未病産業という言葉を使っていくのは私は構わないと思うのですが、産業政策の中までそういったものが出てきてしまって、定義のないものが裾野を広げていくというときに、定まっていないものは議論のしようがないなと産業労働常任委員会の中では感じたこともあったのです。だから、そういった意味では、未病という言葉を使うのは悪くないとは思うのですが、何でも未病にくっつけようとするというのは、逆に分かりづらさが出てくる部分もあるのかなと私は感じました。

 あと、未病に関してですが、今、未病に関心を持つ人は2パターンいると率直に思っています。一つは、健康に関心があって、未病っていいのではないかと積極的に関わる人たち、もう一つは、市町村とかでも未病サポーターをやってくださる自治体もあり、大和市も今度やるということでしたが、やはり県の顔を立てなければみたいなところでやっていらっしゃる団体とかもあるのかなとか、あとは未病という部分に行けば、お金がたくさん見ていても付きますから、そういう意味で未病というトレンドに乗った方がいいのではないかみたいな感じでやられている方たちもいるのかなと感じております。

 また、未病というと、ニューフロンティアというくらいで、すごく先進的な取組をやっているような印象も受けるのですが、一方ではちょっと未病にこだわり過ぎるがゆえに遅れてしまう部分もあるのかなと思います。

 この委員会は、東北大学などの視察もしたのですが、そこでは随分地に足の付いた事業をやられているなと率直に思いました。そのときに、こちらの研究員の方に未病について聞いてみたら、余り快い返事がなかったのです。やはりしっかりとしたエビデンスに基づいてやっているあの研究を見たときに、あれはすごく将来に役に立っていくなという印象を、私は素人目にも思ったのですが、やはり県の未病というのは、定義が定まっていない部分もあるからなのか、そういうところが見えないなという印象がありました。

 そういった意見もありますよということも踏まえまして、2点ほど質問をしたいのですが、未病というものが小さな部分でやられているうちにはよかったのですけれども、今、結構本格的になってきて、予算が付いてくるようになったんです。そのため、意外といろいろな部分で、私はちょっと見過ごすことができなくなってきたなと思いました。

 まず1点目は、未病を進めるということをこの委員会の中でも言われているのですが、これは今の黒岩県政の一過性のものではなくて、10年後、20年後も、県の政策の中に、しっかりと未病というものが定着して行われていく、そういうビジョンでこれは進められているということでよろしいのかお伺いします。

事業推進部長

 今、県が取り組んでおります未病を基軸とした取組というのは、先ほどの委員の御指摘のとおり、健康寿命の延伸とか、皆さんが健康で長生きでき、生き生きと暮らしていけるといった社会をつくっていこうということを目的としております。それに伴って、当然そういったところに関わってくる産業も一緒に展開していって、それで地域の経済を回していこうといった施策でございますので、これは知事が未病という言葉をはじめに言って、県で特に未病という言葉にこだわって事業を行っておりますが、この考え方自体は、目指すところはそういった県として取り組むべきことでございます。

 やはりこの未病という言葉は、予防と確かに同じではないかと言われる部分もございますが、予防というものよりもっと広い概念の未病というものを神奈川県としては取り組んでいこうと考えておりますので、これについて例えば知事が代わってからいきなり未病がなくなるというようなことでやっているというようなつもりはございませんので、県の施策としてこれはずっと進めていくべき施策だと考えております。

菅原委員

 以前もお話ししたのですが、今回もいろいろな事業が未病関連で出てきており、すごく唐突に出てきたような印象を受けたのです。例えば、未病女子とか、いろいろなものが出ており、職員の健康のケアというのもすばらしいことなのですが、ただそういうビジョンでやられるときに、結構今回予算が出ていますけれども、これだけ費やしていくということになるのであれば、もう少し中長期な計画として、どういうところでどういうふうになっていくのか、ずっと主体が県なのか、あるいは民間に出ていくのか、そういうことも含めて中長期の計画というものが何かもっと示されてしかるべきだと思うのですが、そういうのはないのですか。

事業推進部長

 確かに委員御指摘のとおり、例えば未病についてこれから何年後にどういうふうに進めていくかという計画を、今お示ししているようなものはございませんが、ヘルスケア・ニューフロンティア推進局だけでなく、保健福祉局、産業労働局、教育局といったところが一体となって、一つの県が目指している目的に向かって進んでいく中で、それぞれ個別の事業の中でも、一定程度の時間的なスケジュールを示しているものもあろうかと思います。

 そういったものをまとめたものは、今ございませんが、超高齢社会において県が目指している、健康長寿で皆さんが生き生きと生活していけるような社会をつくるという、そういったスパンの中でこの取組を進めているというような状況でございます。

菅原委員

 だとするならば、しっかり地に足の付いた形として、やはり2年後、3年後はどうしていくのかとかといったものがしっかり示されるべきだし、それを示さないで、飽きちゃったからやめましたみたいな話になってしまったら困ると思うのです。

 例えば、具体的に大学院を今度設置しますというお話がありました。私は大学院を設置することはすばらしいと思いますので賛成です。ただ、その中に未病というものを無理やり入れ込もうとしているわけです。だから、未病ありきの大学院みたいな形になるわけです。そこに入られた学生さんというのは、前期課程だったら2年間、ひょっとして後期までつくるのだったら3年間で、合計5年間くらいやられるわけです。そのときに、県の政策として未病がなくなっちゃって、はしごが外されちゃいましたみたいなことも、今後10年くらいのスパンで考えたらひょっとしたらあり得るのではないかと思います。今は盛り上がって知事がこう言っているからしているとか、そういうところを心配しているんですが、そこら辺はどうなんですか。

国際戦略推進部長

 今回、公衆衛生学の研究課ということで修士課程を、これから3年ほどかけてつくろうとしていくわけなのですが、その中で、もちろん未病というのは学問として体系化されていませんし、未病の中でエビデンスということも、まだまだこれからいろいろなものを蓄積していかなければいけない状況でございます。

 ただ、未病という言葉自体になかなかなじみがないというところがあるかもしれませんけれども、例えば病気になる前から体のことをいろいろケアしていく、見ていくという発想は、知事が海外に行って、いろいろなところでその考え方を話すときに非常に共感を受けております。つまり、少しずつ言い方は違うし、アプローチは違うのですが、世界の流れの中で、健康とか高齢社会を考えるというところで外せない考え方に世界の潮流があるように私も感じております。

 それから、言葉のことで結構今、問題になっているかと思いますけが、その考え方自体は本当にこれからの学問としていろいろな形で体系化され、またそれを人材が深めていく、広めていく、担っていくということで、世界の共通の課題にもなりつつあります高齢社会に対する問題の解決に向けて、世界で手を取り合って進めていくという流れになっていくのではないかと感じております。

菅原委員

 言葉の問題だけだったら、多分こんなに問題にしないのですが、ただ、それが急に予算も付けて、具体的なところにいろいろと落とし込まれてきたから、ちょっとやり方を考えていった方がいいのではないかなと思ったのです。例えば、視察をした展示場を造るということですが、あれは正に未病のための展示場であるわけですから、未病というものがなくなってしまったら、はしごを外されてしまうわけであって、そういう意味では未病というのは長期的にどのように位置付けられていくのかというのは、しっかりと示されていくべきであると私は危惧しているわけです。

 それと、意見が三つほどあるのですが、まず1点目は、もう部長がおっしゃったように、目指す方向性は私もこうだと思いますし、それに全然反対もしないし、私も絶対それは改革をしていってほしいのですが、ただ、そこが目的なのに、時々未病という言葉が目的になっていってしまうところもなきにしもあらずのような印象を一議員として受けたのです。そういった意味では、常に目的はどこなのかという部分を見失わずに政策を進めていってほしいですし、未病という言葉がなくなったら、その部分が進めばいいだけですから、そういうところというのは大切なのかなとまず1点目に思いました。

 もう1点目が、先ほどから申し上げておりますけれども、いきなり未病女子とか、いきなり何とかの未病対策とかが出てくるのではなくて、やはり2年後、3年後にはこういうビジョンがありますよ、5年後、10年後にはこういうビジョンがありますよ、だからそのためにこういうのが出てきたのですよというふうに、もうちょっと中長期的に考えられた方が、私も関わっていて、こうだからこう来たのだというふうに考えると思うのです。正直、幾つか見ていても、何かちょっと唐突だなという印象をすごく受けておりますので、そういった部分を是非お願いしたいと思います。

 3点目は、やはり予算の使い方は、先ほどの他の委員の質疑の中でもありましたが、例えば、未病女子ばかり出でしまいますけれども、お金の使い方としてどうなのでしょうか。優先順位として、今使うべきところはどこなのだろうということを考えたときに、もっとほかに使えるところもあるのかなと思います。私はこの方向性には反対もしないし、悪くないですけれども、これだけ財政が厳しい中で、いろいろ優先順位を考えたときに、ここまで未病というものに対してお金を使っていいのかという部分に対しては、少し疑問を持っております。進めていくことに反対しているわけではないですが、そういう部分もありますので、きちんとそこら辺も考えていただけたらなというふうに申し上げまして、私の質問を終了させていただきます。



(日程第1については、本日この程度)



8 閉会中における調査事件

  平成27年5月20日の本会議において当委員会に付議された調査事件については、更に議会閉会中調査を継続すべきものと決定



9 調査報告書の案文委員長一任



10 意見書案等の提案確認

  提案なし



11 正副委員長挨拶



12 閉  会