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平成28年  厚生常任委員会 10月12日−01号




平成28年  厚生常任委員会 − 10月12日−01号







平成28年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161012-000011-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(しきだ・菅原の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  2件申請 2件許可



4 参考人から「ともに生きる社会かながわの実現に向けた憲章策定の考え方」につい意見聴取

 戸井田愛子((公財)神奈川県身体障害者連合会 会長)

 依田雍子(神奈川県手をつなぐ育成会 会長)

 市川一宏(ルーテル学院大学大学院 大学院研究科長・学事顧問)



戸井田参考人

 今日はこのような席に出席させていただきまして、ありがとうございます。

 私からはじめに簡単ですけれども、今日、こうして大きな事件が起きまして、本当に驚いて、何と言っていいのか、ちょっと分かりませんけれども、障害者差別解消法が平成28年、今年の4月に施行されたばかりだというのに、このような大きな事件が起きてしまった。一体、市民は何を考えているのか、障害者のことを何と思っているのかという、本当に私はそういう思いでいっぱいです。

 うまく説明はできませんけれども、障害者として生まれたことを、皆さん、特別な人と考えないでほしい。みんな同じだよということを考えてほしいということ。私も子供の頃から、ちょうど私の生まれた頃は本当に差別的に言われてきた時代ですから、その時代から障害を持っていて、絶対、卑屈にはなってはいけないという考えで私どもは生きてきました。ここへ来て急に、これだけの福祉の時代になっているのに、その福祉の時代をきちっとした捉え方をできない人がいて、こういう事件を起こしたということは本当に残念でたまりません。

 ですから、これを機会に、これからより良い障害者も健常者もともに生きる、本当に力強い国、県にしていっていただきたいなという、本当に皆さんの聴きたい意見に合っているかどうか分かりませんけれども、私の思いはただそれだけです。

 障害を持って生まれたからこそ、私は分かるんですけれども、どうぞ障害者は障害を持っても、心までは障害は持っていませんということを理解していただきたいと思います。ちょっと、挨拶になっているかないか分かりませんけれども、私の気持ちは今のところ、そういう思いがいっぱいです。

依田参考人

 今日、私もはじめてこういう立場というか、こういう席に呼ばれまして、何をお話ししていいか、しかも事件の時から数箇月過ぎてはいますけれども、そんなような状況ですので、なかなか会としても個人としても、いろんな考えが錯そうしている、まとまらない状況ではありますが、今日は本当にありがとうございます。

 私どもの会のことでいいますと、ちょうど7月の初めに、全国組織でございますので、全国持ち回りで毎年、全国大会というのをやっているんですが、今年はたまたま神奈川が当番県で、7月2日、3日に神奈川県民ホールで開催させていただきました。一人ひとり充実した一生をより良い支援を得ながら送れるようにしよう、というテーマで大きな大会をさせていただいたばかりなんですね。それの事後処理もまだ終わらないうちにあの事件が起きてしまって、本当にみんな、あの大会は何だったんだというようなショックを受けたところでございます。

 それでその後、すぐ県への提言という形で私どもは提出させていただいたんですけれども、取り急ぎ、二つほどに絞りまして、一つは職員体制を少し考え直したらいいんじゃないかということ。もう一つは正に共生社会に必要な教育環境を、これから県で率先してやっていただきたいと。今、特殊教育というのがあります。特別支援教育というのがあって、特殊という名前から特別というふうになりましたけれども、やはり小さいときから別に分けているということが障害を理解することには欠けてくるんじゃないかということで、是非、全ての分野を含めて、教育も福祉も医療もいろいろな分野を含めて、共生社会に向けた神奈川をスタートさせてほしいというような提言を出させていただきました。

 その中で、今日は本当に私どもが思っていたテーマにぴったりの憲章、ちょうど私どもも考えていた状況で、いい方向に是非向かっていただきたいなという思いです。

市川参考人

 ここでお話しできることを感謝いたします。私は、憲章とは重要で根本的な定めた取決めであるという認識を持っているところでありまして、特に基本的な方針や施策などをうたった宣言書は要約でもあるわけでありますから、今のこの時期に議会で憲章を出されること、それはある意味で県との合意でもあるし、住民との合意でもある点からいいまして、とても時宜を得ているというふうに私は思っているところであります。

 また、この内容を読ませていただき、憲章の内容と書いてあるところに、私たちが、障害の有無にかかわらず、一人ひとりのいのちを大切にすること、障害者がその人らしく暮らすことのできる地域社会の実現を目指すこと、障害者の社会への参加を妨げるあらゆる障壁、いかなる偏見や差別も排除すること、この憲章の実現に向けて県民総ぐるみで取り組むことなどを記載する、と書いてあります。この内容についても、私は社会福祉審議会の副委員長、委員長を16年ほどさせていただきましたし、また、地域福祉の推進といういわゆる宣言というか基本的なものに加わらせていただく中で、伝統を踏まえて、きちっと検証した内容になっていると私は思っている次第であります。

 振り返りしまして、ともしび運動、様々な強みがあったので、そこで出てきたものをここに入れていると。余談になりますけれども、私自身は、隣でありますけれども、東京都の共助社会づくりを進めるための検討会の委員長もしておりまして、その中で提言を書きましたが、この部分と相反するものでもなく、結び付いているところであり、私たち自身が目指すところだというふうに認識をしていることをまず申し上げておきたいと思います。

 ただ、率直な意見も少し加えさせていただきたいと思います。憲章の意義は議論と実践を進めるためのスタートとする決意、これが明らかになることが必要であろうと思います。したがって、時間的制約を述べるのではなく、憲章に基づき、各福祉策の強化とか、必要ならばでありますけれども、条例等の議論とか、今は憲章で足りているという認識もありますけれども、そういうこととか、それから議会と県、県民、保健、福祉、医療等の関係者、様々な関係、個人、団体、そして当事者が、ある意味で共生の社会づくりのために取り組む可能性を検証するんだということ、このことを是非、宣言としてうたっていただくと。最初の部分で出ておりますけれども、そういう覚悟を持っていることを示していただく。これに対して私は是非お願いしたいというところであります。

 また、その際には課題を明確化することが不可欠なことであるかと認識しておりまして、今回のこういった残虐な行為は以下の特徴があるということで、私は7点でまとめたところでございます。

 一つ目は障害者の生命を軽視し、侮辱し、その存在を否定した行動であり、共生の社会づくりという目指すべき社会の取組の真逆の議論が事実起こっていると。ですから、そのことははっきりと警鐘を鳴らし、再び起こらないことをそれぞれのところで確認するような、これが必要だと思うのが1点でございます。

 また、2番目は、地域に生活する一人一人の障害者理解が問われたという認識を持っています。ある意味で実際地域で過ごしていらっしゃる障害の方も不安の中にある。また、何かこういう問題が起こるんじゃないか、と障害者に対する住民の理解も問われているところでございます。私は18歳のとき、今、64歳ですから大分前になりますけれども、法学部でしたが、知的障害児施設の藤倉学園にボランティアに行きましたことがきっかけで、大きく道を変えましたけれども、そこで出会った糸賀一雄先生の、この子らに世の光をではない。この子らに世の光を当てるのは恩恵だ。この子らを世の光に。ある意味、ともしびにつながりますけれども、そういったような障害者理解をずっと検討していったわけであります。その動きを逆転させてはいけない、後退させてはいけないというふうに思っているところが2番目であります。

 3番目は、家族も多くの苦しみを背負ったということでございます。なぜ氏名を明らかにしなかったかを理解する必要があるのではないかと思っているわけです。それにはそれぞれの理由があったというふうに聞いております。そもそもすぐ来ても答えられるだけの事件に対しての受容ができていない。そういった混乱の中にあるとか、またある意味でいろんな方たちの近くに行って、この人、どうですかと聞かれたりする。そういう恐ろしさもあったかもしれませんし、個々事情があっただろうと。そういう親がとらざるを得なかった事実に関して、どう受け止めるのか、理解するのか、を理解することが私は大事だというふうに思っている次第であります。

 4番目は、地域における障害者施設、また地域における福祉施設の使命、役割を理解、再確認することが必要だと思います。たしか、やまゆり園は、今まで地域住民と入所者と非常にいい関係で、オープンに関わり合って、築き上げたところであります。その伝統等がございますから、そこの園に限らず、やはり障害施設が地域にあるということの意味をもう一度考えるべきだと思いますし、出会いがあるから、交流があるから理解が生まれるというふうに私は認識しておりますので、そういう意味では、もう一度、社会福祉施設、特に障害者施設の地域における役割を明確にする必要があるのではないかと思います。

 5番目でございますけれども、精神障害を持つ人が起こした事件であるということで、今まで精神障害の方の自立、若しくは精神障害の方の関わりということがとても大事に、地域における自立等が大事にされておりましたけれども、今、精神障害を持っている方が、ある意味で恐怖といいますか、自分たちはどう生きていくのか、私は全く違うと思っていながら、障害を持っていながら、一つの精神障害としてくくられてしまうのではないかというおそれを持っているということが聞かれます。そのことに関しては、このプロジェクトといいますか、いわゆる憲章を通しながら実践を通して、理解して、そして多様性の議論をしていくことが必要ではないかと思います。

 6番目は、マスコミの報道を含めて、情報の取り方について再度確認する必要があるのではないかと私は思っています。それは私たちよりもマスコミ自体が自分たちで検証すべきことではないかというふうに私自身は考えております。つまり、取材のやり方とか事件の当時のこととか、いろんなことがオープンになることは大事なのかもしれませんけれども、出し方とか等、問題があって、そして今も実際、それだけ本当に恐怖の中に置かれた職員がなかなか出勤できていないというような事実もあるわけでございまして、そこに対する理解、これが問われることだと思います。

 7番目は、多くの献身的に働いておられる福祉の専門職への誤解も生まれていると聞きます。実は、私の大学の卒業生も当園に勤めているところでございましたが、悲しみの中で更に痛みを持って、日々生きていることは事実でございます。その方たちを、やはりどう理解、その方たちをどう支えていくのか、また、そもそも地域で働いている方たちに対して十分な評価を加えること、これも大事ではないかというふうに認識しているところでございます。確かに、犯人は以前、職員であるという事実があったところでございますけれども、そのことを前提に、職員が起こした事件の現場だ、そして殺人だというような一連の議論をするのは短絡的だと思います。そういう意味では職員も1人の人格であるし、生活は、地域でもたくさんありますし、いろんなところで出会うわけでございますので、その点、理解することが必要ではないかと。理解していただきたいし、みんなが理解することも必要ではないかというふうに思っているわけであります。

 そういうような問題認識に基づいて、私は目指す目標の明確化と役割の合意が必要であろうというふうに思っています。憲章を出して、そこからある意味で目標を目指していく。ここにいろんな目標が書いてありますね。そのためにどういう役割を持つのか、どう連携していくのかという議論が必要。

 そのためには、1番目は、やはりこういう共生型社会の特徴は地域に根ざしていることが大事だと思いまして、空理空論ではなく、地域に根ざしたそういう取組をどう議論できるか、これが一つのポイントだと思います。

 2番目は、日常の生活に根ざすこと。つまり、生活の中で障害を持っていらっしゃる方と出会うこともあるし、また私は帰るときも出会うこともあるわけです。そういう生活の中でどういうふうにこの議論が根ざしていけるのか。

 3番目は、一時的なものではなく、絶えず問い掛け、継続するということ。今までは検証しつつ、そこからどうしていくのかというその歴史の歩みの中で位置付けて、継続させていく。何度もチャレンジしなければならないことだろうと。これは誤解の問題ですね。誤解とか様々な理解を踏まえて、生み出すならば継続することができる。

 4番目は、個々の活動、施策につなぎ合わすということ。それぞれの分野、障害分野、高齢者分野、いろんな形で出てきているわけですね。それがばらばらになるのではなくて、それをつなげ合わせて、そこで地域づくり。これは教育の問題もそうです。環境の問題もそうですよね。心のバリアフリーもそうです。そういう意味ではそうしたつなぎ合わせることが大事。

 5番目は、互いの存在と多様性、可能性を認め合うことはできないだろうかというふうに思っておりまして、ある意味で多く出ているのが、ダイバーシティーとインクルージョンというのが、この程、オリンピックのときからずっと挙がってきて、ダイバーシティーは多様性、インクルージョンは共生、そこが一つのキータームとなっておりますので、そういう実践を問われるならば、可能性を話し、認め合うということができないだろうかと。

 そして6番目が、様々な個人、団体が協働するという、協働というところに共生の軸が出てくるだろうと思います。

 そして7番目、最後になりますが、希望を今、描いていけるような取組にならないだろうか。障害を持っている方も明日への希望を持てるとか、よく言われるのですけれども、お金を失うと生活の危機、名誉を失うと心の危機と言われますが、希望を失うと存在の危機とも言われるぐらい、希望が大切だとするならば、どういう希望を持って歩んでいけるかの議論が必要だと思います。

 今後、議会、行政はもちろん、当事者も入ってきます。住民、民生委員、児童委員、ボランティア、そして社会福祉等のソーシャルワーカー、医師、保健師、病院等の専門職、関係団体が参加し、そしてこれを実行に移していく。そういうアクションのスタートになる憲章であっていただきたいということでございます。内容はある意味で整った。それをどう実現するかということが問われてくるのであって、議論を是非進めていただければ、ということでございます。ちょっと長くなりましたが報告を終わります。



5 日程第一を議題



6 参考人への意見聴取について質疑



しきだ委員

 今日は急なお願いにもかかわらず、こうして3名の方に参考人として厚生常任委員会に御出席をいただきましたことを、先ほど、委員長から委員を代表して御挨拶がありましたけれども、改めて私どもから感謝申し上げたいと思います。

 7月26日に事件が発生して2箇月半程が経過しつつありますが、当時の事件の生々しさが消えない、また、その衝撃は日を追うごとに大きくなってきている、悲しみは深くなっていると、こういう印象を拭い切れません。

 我々も、これまで厚生常任委員会を、休会中、夏の間も何回も開催し、また、議会がスタートして以降も議論を深めてまいりました。様々な問題、課題があるということをいろいろな方々がそれぞれの場でお話をされています。検証委員会が並行して開催をされ、再発防止に向けた取組、また原因究明等についても精力的な御議論が進められているというふうに理解しています。

 我々が今、行わなければならないことは、今、それぞれの方々からお話しがありました、県民に対して障害のある方々がこの事件を契機に不安に思っておられる。不安をいかに払拭をしていくか、こうした事件を二度と起こさないという決意を県民の皆さんと一緒にいかに共有していくか。そして、先ほど、市川先生の方から憲章の制定はスタートにほかならないと、これをいかに具現化し、それを実行し、再発防止につなげていくか、共生社会の真の実現につなげていくかということが大事だいう御指摘、御示唆もございました。全くそのとおりだというふうに思っていますし、我々も今日、これから幾つか御質問をさせていただきますけれども、貴重な御意見をこの憲章の中に盛り込んでいくということ、そしてそこに魂を盛り込んでいく。そして県民と共有できるような内容に高めていく。そしてそれを一つのきっかけ、起点、スタートとして実行していくことは我々の責務だと思っていますので、今日、限られた時間でありますけれども、よろしくお願いしたいと思います。

 まずは、今、戸井田会長、育成会の依田会長、当事者団体、関係団体のお二方がお見えでございます。その中で、今もお話がありましたように、関係者あるいは当事者の中に、今回の事件を受けて、大変な不安や動揺が広がっているというふうに思います。一刻も早くそういった不安を払拭をしていかなければならないと思っていますが、そうした具体的なお話であるとか当事者の声とか、場合によってはそういった容疑者が発言をした差別や偏見、そうしたものに同調するような、そうした声が寄せられていると。そうした不安、また、今のような差別的発言等を助長するような声が寄せられているか、そういった事件を受けての現状、これまでの状況について、もし何かお耳に入ったり、感じたことがあれば、お二方からそれぞれお聞かせいただきたいと思います。

戸井田参考人

 私たち、障害者、身体の障害者の人が高齢化になってきています。そして一人暮らしの人が大勢います。その中でどうしていったらいいんだろう。人が訪ねてきたときもすごい不安を感じるということをよく言われます。やはり何かがあったらどうしよう、襲われたらどうしよう。そんなことで私たちの身体の障害のある皆さん、高齢の皆さんは、こういうお考えを持っている人が非常に大勢います。

 では、地域の中で寄り添って生きようよ、地域の中でという言葉を発しても、地域の中でやはりまだまだお隣さんとか、そういう方が理解してくれる方が少ないのが現状です。ですから、どこに行ってもこれからは、地域の中、やはり何事も地域の中で支え合うこと、それから必ず一日に一度、顔を合わせる。ちょっと出て来ないな、あそこの方は、という方がいましたら、地域の中の方が声掛けをしてくださると。おうちをちょっと訪ねて、元気で大丈夫とかと訪ねるような、そういうようなちゃんとした地域になってくれればいいんですが、今は昔と違って、隣の人は何をする人ぞみたいなところがありますので、極力声を掛けてほしいことと、もう一つ、これは私、当事者として言えることは、当事者もやはり御近所の方に皆さん、知っている方に会ったらこんにちはという声を掛ける、これが一番大事ではないかとつくづく思います。

 私たちはそういって、こういう言葉を掛けてと言えますが、今度、亡くなった方たちは本当に何も自分のことはしゃべれない、本当に天使のような心を持った子供たちだったと思いますが、こういう悲惨な事件に遭いまして、私たちの会でも何とも言えない、時がたったとはいっても、まだまだ何と言って表現していっていいのか分からない。

 そんなことでございますけれども、ともかく障害者とともに、一緒に安心して暮らせる豊かな生活ができるまちであってほしい、市であってほしい、そういうふうに考えております。

依田参考人

 私たちの場合は知的障害ですから、親が割と不安を抱えてしまうというケースが多いんですね。ですから、本人が思っていることや感じていること、なかなか本人たちが事件を受け止められない障害も正直いってあります。ですから、やはりどうしても親が声を大にしているということもあるわけですが、そこで対社会、対地域ということに関しては、本当に親の態度が様々でして、世間に知られたくないという方もいれば、もう隠しようがないと。特に私も自閉症の息子ですから、隠しようがない。小さい頃から社会で生きていくしかない。要するに小さいときから施設に入れるというようなタイプです。

 ですから様々なのですが、やっぱり本人がどう思っているかということを私たちはこれから絶対、そこを視点にいかなければいけないんじゃないか。親の視点で共生社会をつくるということよりも、まず本人たちはどうなんだというところを重点的に考えなきゃいけないということ。幸い、かなり知的にも軽い方たちが、神奈川県の中では本人の会というのをつくっていて、定例会を開いたりとか、かなりいろんな活動をしています。

 それで、彼女ら、彼らが本人たちの声を聞こうと、自分たちでこれから何回か定期的に集まりを持ちたいと自発的に言い出しまして、それを親の会として少しバックアップするため、財政的にも、集まるにはどうしても部屋が必要。会議室をとるとか、そういう具体的なことから始まって、そういう支援を、逆に本人たちに発破をかけられた形で、当事者がどう思っているか。自分たちはある程度、しゃべれて、ものが言えるけれども、言えない人たちの代弁を親じゃなくて自分たちがしなきゃいけないと非常に心強い姿勢を見せてくれまして、これからスタートするところでございます。

 ですから、私たちが自戒しなきゃいけないのは、親というのはやっぱりワンクッション置いてしまう、本人の気持ちになかなかなれないというところは、常に頭の中に入れながら活動していくというふうに思っています。

 先ほど、いろいろ当事者が怖がっているんじゃないかとか御心配をいただきましたけれども、そういうふうに、日頃、活動を活発にしている本人たちが、当初はやはり本当に怖くて外に出られなかったというふうな声も聞きましたが、先ほど言いましたように、本人の会というものをつくっていますので、そこでみんな励まし合って、これからきちんと自分たちの声を、代弁者を通さない声を伝えていこうとしているのを支えているところでございます。

しきだ委員

 戸井田会長におかれましては、手話言語条例の制定に当たっても、正に手話言語条例を制定することを通じて、今後、それは正にスタートにほかならない、決して条例制定はゴールではない。共生社会の真の実現に向けて、その大きなスタートの一歩だという、こういう位置付けで議論させていただきました。当事者団体としても参画をしていただいて一緒につくり上げたという、こういう思いもあります。また今回、こういう機会に憲章の制定に向けても様々な御意見を頂ければと思っております。

 また、依田会長におかれましては、先般、手をつなぐという9月号の冊子を事務局から取り寄せて読ませていただきました。今の7月に行われた神奈川大会の様子も拝読しました。こうした200名に及ぶ大勢の方々が顔写真を提供されて、我々もこうして命と尊厳があるんだということをしっかりと伝えていく、存在を明らかにしていくということを内外に訴えかけて、心打たれる内容の冊子だということで、県の職員の方とも共有しながら拝読いたしました。今、手をつなぐ、以前は親の会でしたが、育成会になってもうかなり年月がたつわけでございますけれども、こうした当事者の声、障害者権利条約のキャッチフレーズの、私たちのことは私たち抜きに決めないでという、これは問題にしっかりと当たっていくためにも、大切にしなければいけない言葉だと思っています。今の当事者の団体、これから立ち上げて、具体的な施策を進めていくという話がありました。我々としても全面的に協力をしていきたいと思っていますので、何かありましたら遠慮なく、お申し付けをいただきたいと思います。

 そして市川先生から、今、保護者の方、また当事者団体から事件を受けての不安であるとか、そうしたものについてお話を頂きました。今回の容疑者が若い世代であったということ、また指定管理者の正規の元職員であったということも衝撃でありましたが、今回、いろいろ県の方でメッセージを発信していく、若い方々の理解も深めていかなければいけないということを当局から再三再四にわたってお話がございました。

 先ほど、施設にも卒業生の方が働いていただいたということもお話がありましたけれども、こういった若い方々、先生の御関係のある方々の事件の受け止め方、その辺りについて先生がお感じになられていることがあれば、率直にお聞かせを、参考にさせていただきます。

市川参考人

 若い方もいろいろでして、これは本当になかなかつかみにくいところがあります。例えば福祉をやっている学生たちは、この問題に対しては非常に反感を持っています。問題視していますし、本当にどうしてこういう問題が起こるんだ。起こしてはいけないと。自分たちは、うちの学生たちは、この方たちのために何かしようとしているのにもかかわらず、その命を奪われたと。それは全く認められないということも一方であります。

 しかし、それに乗じて、若い人か分かりませんけれども、いろんなメールが来たり、いろんな語り口がある。多分、若い人たちの場合もあるでしょう。というと、それに乗じて、そこに自己実現をしていこう、その中に。これに対してもはっきりとノーということを言い続けることが、私は必要だというふうに思っています。

 また、さらに、無関心という層がありまして、関心をそれぞれ持っているのか、ある意味で人の痛みがなかなか分かりにくく、自分たちの世界に入ってしまう場合もあるわけです。若者も多様でございまして、その若者に届く言葉をどうするか、これが一つの大きなテーマだと思います。そもそも福祉を勉強をしようという者はモチベーションがありますから、きちっと対応すると思いますけれども、しかし、福祉の方には全く入りたくない、3Kだなどと言いながら、自分も福祉の必要性を分かりつつも目をつむっている人たちがいるならば、ともに生きることの意味を伝えていく。これが大事だと思います。

 そのためには、私は、今おっしゃったような当事者の参加、当事者と出会っていただく。私は参加には幾つかの方法があると思うんですけれども、一つは委員会に当事者の方に出てきていただき、誰か代弁していただくというような委員会の構成もあるでしょう。また、評価については利用者評価で、それぞれが評価をしていただくような、そこの発言を求めることも私は一つの可能性としてあり得ます。利用者である前に1人の人間ですから、人間としての思いはありますから、それをきちっと加えることも必要だと思います。

 それから先ほど、表に出ていく、活動における場づくりですね。今、障害を持たれている方が孤立している傾向、高齢者もそうでありまして、そういう問題があったときに私は地域の居場所づくりというか、その人がほっとできる場、それぞれほっとできる場所は違います。障害によっては。それぞれほっとできる場所、つまり縁側が地域に幾つあるのかと、こういった地道な試みが私は必要だろうというふうに思っております。

 そういう意味では、それらの活動を支えるためによく言われますプラットフォーム、皆さんが一緒に集まれる場がどれくらいありますかということが必要で、運動はプラットフォームになり得ますので、そこを是非つくっていただくと、交流が生まれ、理解が生まれてくるんではないかというふうに私は思っています。

 若者も、特に若い時代から価値観が形成される時代からそういう経験をして育ち、そしてそこの中で人間形成をしていくということも大事だと思いますので、そういう子供たちの力を使ったプラットフォーム、これが憲章でできるのならば、有意義だろうと私は思っております。

しきだ委員

 市川先生からは、この憲章についての考え方、これまでのともしび運動の歴史、経過、それから将来、未来に向かって何を発信し、何を目指していくかということについての具体的な検証と今後の取組についての御示唆を頂いたというふうに思っています。

 マザー・テレサも、愛の反対は憎しみではなく、無関心だという話をされていますけれども、若い方々を含めて、県民、多くの国民が今回の事件を契機にそうした障害のある方々に対する、高齢者もそうですし、多くの方が認め合う、また存在を認め合える、こういった社会をいかに実現していくかというのも大変重要だと思っていますので、今回の検証を一つのスタートとして、内外に、また心に響くメッセージとしてしっかりとつくり上げていきたいと思っています。

 ここで、いろんな考え方があるというように思います。その中で今回、7月26日に事件が発生し、心ない発言をメールやSNS等でしている人たちもいる中で、そうしたことに同意をしない、我々は断固たる決意を持って、そうした偏見、差別を根絶していく。その先頭に神奈川県が立つべきだと。そのスタートになる憲章を制定すること、当然、丁寧にやる必要があるということはいうまでもありませんが、その一方で、スピード感を持ってこうした不安、動揺を払拭するためのメッセージを、県、そして市川先生が   おっしゃった議会、また県民、関係団体等が、合意形成の中でこれを発信していくことが重要だと思っています。

 そういう面でスピード感という観点が大変重要な問題意識、テーマだと思いますので、このタイミングで、この時期にこの憲章を制定し、内外に発信をしていく。この考え方、意義について、それぞれ皆さん、どのようにお考えであるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

戸井田参考人

 こういう憲章を策定していただくことは大変うれしく思いますし、ありがたいことだと思いますが、これをつくった文章というか、文章になりますよね。それに命を入れてほしいと思います。私はそれだけです。くどくどするのではなく、命の入っている言葉、命のある、そういう憲章としていただきたいと思います。

依田参考人

 私も同じく、一般の市民がなかなかいまだに、共生社会と言っても、何それという反応が結構あるんですね。そんな中で、例えば条例のように難しく時間かけて考えていくよりも、まず憲章という形で本当にスピード感を持って、県はこういうスタンスでいますよというのを、本当に一般の県民に分かるような形で出していただきたいと、それに尽きます。簡単ですけれども。

市川参考人

 命という言葉が出ましたけれども、よく言われているのが、鎌田實さんの命の光をとか、諏訪中央病院ですね。つまり、命の光をともすには、当事者の息吹や当事者の鼓動や当事者の思いをどうやって実現でき、どうやって把握するかという、理解するか、障害者理解だと思います。

 その子たちはその子たちの発達があって、その発達を見ながら感動していけるような、そういうような社会をつくるための、いわゆる学びとか、先ほど出ました子供たちならば、子供の視点からどう共生社会をつくるか意見を言ってもらって、本人たちが自覚を持って進めるようなところがあると、とても広がっていくというふうに思っているわけであります。

 ある意味で、私自身が、身内に障害を持っている方がいないと、どちらかというと第三者として捉えます。私自身のおいが障害を持っていまして、そうすると、親はいろいろな重荷を背負いますね。何かというと、なぜこの子、子供のせいではないとかいろんな思いを背負って、そういう親の重荷もあると思うんですね。これをどう子供に返していくのかということですが、親の理解もとても大事だと思う。

 それから子供自身が成長していくその成長を見ながら、ともに喜ぶ。そこに命があり、支えているものがあるとするならば、そういう機会を積極的に表現していただきたいし、そのためには今、いろんな活動が実際ありますから、その活動を生かしてつなげていく。それだけでもスピード感が出ると思います。

 ですから、重点的にこの活動、この活動を一緒に評価して、そしてまちづくりをしていくということの方が、新しくつくるだけじゃなくて、あるものを育て、あるものをともに築いていくようなことがあるならば、自然とスピード感も出るし、効果的ではないかというふうに私は思っているところでございます。スピード感とおっしゃいましたから、そういう意味では幾つかの例を挙げましたけれども、当事者に、子供になってもらいたい、それが正に育っていくでしょうというようなことも含めて、あるものを育てていただく、あるものを結び付けていく。そのことによって大きな歩みが生まれますので、そういうようなことが必要ではないかと思います。

しきだ委員

 今、次にお聞かせいただこうと思った点も少し触れていただいたんですが、諏訪中央病院は夏に視察をさせていただきました。先ほど、戸井田会長が冒頭、障害者差別解消法が施行された正にこの年にこういう事件が起きたということは衝撃的であるというお話がありました。先ほど、市川先生から、ともしび運動も1976年にスタートして、今年で40年目の節目に、こういった歴史的な巡り合わせというか、そういったものに思いをいたしながら、議論をしてまいりました。

 もう一度、そうした原点に立ち返って、この問題をしっかりと我々も受け止めて、その上でそうした犠牲となられた方々の尊い命を決して無駄にしないように、この取組の加速をしていく、また充実を図っていくということが重要であると思います。

 そして、次にお聞かせいただきたい内容は、実はこの憲章について考え方の資料を事前に当局からお示しをいただいているというふうに聞いておりますけれども、この憲章の中に盛り込むべきキーワードであるとか、あるいは考え方、御意見、御提案等がございましたら伺いたいと思います。先ほど、戸井田会長の方から、命を吹き込んでほしいという、キーワードということではありませんが、そういった思いを込めてほしいという話がございましたが、改めてそれぞれの方々からそうしたこういうメッセージ、こういう文言は必ず盛り込んでいただきたいという思いがもしあれば、改めてお聞かせ願いたい。

戸井田参考人

 今おっしゃられましたように、やはり温かい心、そして命、この言葉を入れていただきたいなと。私は、本当に、一人一人は、きれいな心か、汚い心かで決まると思いますけれども、きれいな心、そんな言葉をきちっと。心というこの言葉、私は子供の頃から心という言葉が好きでした。人の心、そしてきれいな心の人、いろんな心、温かい心の人に出会ったときに私が思ったのは、あ、障害を持って生まれてよかったと思えることです。

 ですから、私は心という言葉も入るといいかなと思います。よろしくお願いします。

依田参考人

 憲章の考え方の中に、3番目の憲章の内容というところで、ちょっとひっかかるところがあります。実は共生、ともに生きる社会かながわの実現に向けてという印象の割には、第2段落のところで、障害の有無にかかわらず、一人ひとりのいのちを大切に、ここは有無にかかわらずと書いてあるんですが、その先にいくと、障害者というふうに割と特化した言い方になっているところがちょっと気になる。有無にかかわらず一人ひとりのいのちを大切にする、というふうにうたっているので、その後に、障害者がその人らしく暮らすことのできる、というふうに。せっかくともに生きるといっているのであれば、障害者がその人らしくというふうに、全ての人がともに生きるという言い方でよいのではないかなと思います。せっかく県民のための憲章といいながら、障害者、特別な人のためだけのみたいな印象を、もし、日頃あまり障害に関わらない県民が受けてしまうのであったら、これは自分たちに関係ない話ねと思ってしまわないかなというのがちょっと気になりました。

 ですから、障害者という言葉を使ってはいけないという意味ではないですけれども、文言を工夫しないと、もしかしたら自分たちに関係ない話よねと。先ほど、最初に言いましたように、共生社会、ともに生きる社会という言葉自体が、なかなか日頃、活動している一緒の仲間以外の人たちの中でほとんどあまり知られていない中では、さらに、県がこういう憲章をつくりましたといっても、自分たちに関係ないものと思われてしまわないかということ。

 例えば、たばこの受動喫煙防止条例のときに申し上げたのですけれども、たばこというのは吸う人、吸わない人にかかわらず、みんなが共通の内容になると思うんです。もう少し、この憲章がせっかく、ともに生きる社会をうたうのであれば、障害の有無にかかわらずというところ、ここもちょっと気になるところではあります。

市川参考人

 私は、少し問題意識を若干、もう少し加えた方がいいのではないかと思います。先ほど7点申しましたけれども、何を問題として危機感を持っているのか。事件は事件として壮絶な事件だというのは基本にありますけれども、それをどう理解するかに。全部挙げる必要はありませんけれども、とくに思うところをピックアップすることによって、課題の共有化はできるだろうと。課題の共有化ができないと、役割の合意はできませんので、そこをもうちょっと幾つか入れることが大事かなというふうに思いました、方向として。

 それから、ここでいうと、これは生活困窮者自立支援では、与えられる関係から、ともに助け合う、という議論がありまして、つまりある意味でともに助け合うという今おっしゃったような視点は、ともに生きるということの大きな視点ではないかなというふうに私は思っています。障害を持っている方も一個人であり、また私自身も老いるとともにあと10年したら障害を持つかもしれません。でも、いろんな方たちが、別の人格なんですけれども、住民として違わないということを少し理解していただくことが必要だし、というのは、よく私は障害者の市川さんと呼ばれることはあるかもしれないけれども、住民の市川さんと呼ばれることはあまりないというような、障害分類で固められちゃっているんじゃないかということに対する問題提起をしている方もいらっしゃいますですよね。

 その意味では、やはり同じ当事者であるということ、ともに住んでいる者であるということ、生きている者だということが分かるためにも、互いに助け合うことが必要だし、この中では命のこととかいろいろ出ていますけれども、互いの違いを認め合うということが必要です。ともに生きるというのには一定の規則はあります。しかし、それぞれ違いがあることを認めようというような、そういうようなことが私は、特に憲章の内容に互いを認め合うだとか、また、あるところでは思いやりの心を持って、おっしゃったように思いやりの心を持って、お互いを認め合う。思いやりの心を持ってということは、これは不可欠な議論になるんじゃないかなというふうに思っているところであります。

 それから、あと入れるとしたら、絶えず憲章を検証していくという。つまり出しただけではなくて、定期的に検証していくんだというようなことも、最初の前段階で入れることが必要かもしれませんし、あと県民総ぐるみとありましたけれども、県民というのは住んでいる人ですか。その場で約十何時間働いている人も、企業も県民に入れるんですかということ。例えばオリンピックが近づくと、企業の参加も必要になりますから、そこで関わっていただくということになると。働いていれば、そこに十何時間もいるんです。そのときに災害が起これば、助けに行くのは企業の責任でもありますよね。ですから、そういう意味では県民総ぐるみと、よく分かるけれども、県民とは何ですかということは留意していただいた方がよろしいかなというふうに私は思っているところです。

 つまり、ここに関わる、神奈川に関わる人たちが一緒につくりましょうという議論で、その企業も当然あるわけですから、そこでバリアフリーを進めていくということになるかなと。これはすみません、思い付きでございますが、今、憲章に盛り込むことという質問がありましたので、指摘させていただいたところでございます。

しきだ委員

 今、考え方が委員会で示されて、今日の御意見も参考にしながら、当局の方で憲章案を策定し、また議会にも正式に示されることになろうかと思います。我々としてもしっかりと受け止めつつ、今日、当局は後ろに控えておりますので、参考にしながら、心のこもった、またそうしたぬくもりが伝わる、思いやりが伝わるような、命を吹き込んだものになることを期待します。

 障害のある方々と交流を長年、私も続けてまいりましたが、いろいろな方が、障害者は不便であるかもしれないが、決して不幸ではないという話を皆さんされることが非常に印象的でした。今回の事件を受けて、なかなか声を発することはできないけれども、目を見ただけで救われるという人は家族をはじめ、そこの福祉の現場に携わっている方々からも多く聞く声でもあります。こうした命の尊厳をないがしろにした今回の事件というのは、決して許すわけにいかないし、そうした事件がともしび運動40年、障害者差別解消法が施行されたその年に起きた、神奈川県で起きた、県立の津久井やまゆり園で起きたという事実を、県当局のみならず、我々議会としても、県民の一人としても重く受け止めて、この取組の充実に関わっていかないといけないということを改めて今日、皆様からの御意見を聞かせていただきながら、感じたところです。

 今、こうした憲章とか、例えば会社でいえば社訓とか社是とか、耳障りのいいものとか格好いい言葉というのは幾つもあるんですけれども、それがそういう社員一人一人に、またそうした方々にいかに浸透していくか、この浸透度こそが問われるということ。そこにはやはり心のこもった、命の吹き込まれたものが、通い合うものがないと浸透していかないし、広がっていかないというふうに思いますので、今日の意見を参考にしながら、我々ももう一度、憲章の内容についてもしっかりと議論を深めながら、いいものにつくり上げていきたいと思いますので、最後にお礼を申し上げて、質疑を終わらせていただきます。

岸部委員

 改めまして今日、本当にお忙しい中、また急な日程にもかかわらずに厚生常任委員会においでいただいたこと、また貴重な御意見を伺う機会を頂いたことに御礼申し上げます。

 この間の議論の中で、私たちとしても、県として改めて人権尊重の精神を表明したり、県民への啓発活動の充実を目指すべきではないか、また、差別や偏見のない社会    共生社会の実現に向けて施策の強化が必要ではないかということで提言してきたつもりです。

 今回のような極めて特異な事件に対して、早急に県全体で方向性や方針を共有することが必要ということで今、憲章制定に向けて動いているわけでありますが、今日、率直な御意見、思いを伺うことができて、本当に今、制定しようとしている憲章の意味を再確認させていただきました。

 今、幾つか質問が出て、重ならないように進めたいと思うんですが、そうした中で、一つ、この憲章をつくる中に当たっては、7月26日の津久井やまゆり園の事件を受けて、障害のある方々、家族の方々、支援している方々、関係者の方々が非常に衝撃を受けられただけでなく、先ほどもおっしゃっていましたように不安や心配を普段以上にも増して感じられていることに応える必要があるという部分もあろうかと思っています。

 そういった意味で、今、策定に向けてお話ししている中で、策定後のことを申し上げるのも何なのですが、やはり皆さんの不安や心配の声に応えるべき憲章にならなければならないという意味から含めて考えますと、できたときの広報の在り方、皆さんに届く周知の在り方も気を付けていかなければ、やはり一番届けたい方に届くという部分で、もしこういうふうな形でとか、こういうものでということで御意見があったらお聞かせいただきたいと思います。

市川参考人

 その方たちが集まる場をつくり、そこに情報を提供するということが本当に大事だなと思います。個別にいくとなかなか届かない。そういう認識を持つならば、その方たちが集まるところに情報がなくてはいけません。

 それは多分、レストランとかそういう集まるところだと思いますし、その方たちが集まるところに、例えば親の方たちが集まるサロンとかそういうところに情報に投げる、その人の動くところに情報を置いておくということはとても大事なことだというのと、あと、パーソナルコミュニケーションというか、個々から個々へ伝えていくというような、当事者の方から当事者の方へつながっていくという、ネットワークも活用することが必要でしょうし、また、最近、若者たちは、私も計り知れないもの、十分理解できていないんですけれども、いろんなものを使いますですね。何かよく分からないもの。よく分からない、あんまりフェイスブックにしても友達申請とかなるべく出ないようにしているんですが。

 でも、ああいうところにぽんと載せたりとか、若者たちの関心のあるところに若者向けのニュースをぽっと置くとか、そういう少し人間の動線や人間のコミュニケーションや、そういうところに着目した情報が必要かなと。これは県の地域福祉支援計画を策定したときも、ちょうど日系ブラジル人の方たちが、どこに、誰が集まっているかということをお話しになった。そこに情報を置いてくだされば、その言語で分かりますと。

 その方たちが集まるところを行政とかは知っていますし、それを伝えるボランティアがいてもいいと思います。広報ボランティアを開発していくとか、多様な役はあるのではないかなというふうに思います。

 要するに私が言っているのは、その人の視点からいいアンテナがあるので、そこをどう開発するということが求められるのではないかと思いました。

依田参考人

 私どもの会には、約1,600人ぐらいいるんです。それでも県内の知的障害者の全体の数からといったら、組織率はそんなに高くはないんですけれども、そういうところでは、日頃の集まりであるとか、あるいは情報を発信するルートはできているので、そういうところは当然使わせていただきますし、ただ、障害当事者よりも、私は広く県民に伝える方法、しつこいぐらいに、例えば県のたよりに載せるとか、何か当事者以外の人にどう広めていくかということをちょっと私たちを含めて考えていかなきゃいけないのかなと。

 今、SNSもそうなんでしょうけれども、そういう新しいことは私たちも分かりませんが、障害者団体というか障害当事者以外にどうやって広めていくかということを是非一緒に考えていただきたいなと思います。具体的な案が出るわけではないんですが、その方向がやっぱり一番大事だなと。

戸井田参考人

 私は地域福祉として、地元にある公民館が一番活動の場に使いやすいのではないかと。そこで地域の方たちと一緒に障害者も高齢者もともに、一つの何かに向かってやっていくということ。実は、私の地域で、一人暮らしの高齢者の方と、それから私たち障害者と一緒に体操、体を動かす体操ですけれども、それを月に一遍でもいいから交流の場を持とうということで、そこで今、交流の場を持っているのですけれども、やはりいろんなことを大きく広げることも大事ですが、その前に自分の地域の中の福祉をもう一つどうしていくかということも大切なことではないでしょうか。

 私はそう思って、今、地域の障害者だけではなくて、高齢者の方もみんな同じよと。そこに若い学生の子供たちが、何をしているのかな、何やっているのかなとのぞき込んできます。そのときに、僕たちも一緒にやらない、とか、こうしない、とかと言うと、子供たちは喜んで参加してくれる。参加した中で障害の方たちに対して、見ていて、何か落とすと、あ、僕が拾ってあげるからいいよとか、やっぱりそういうところで触れ合うところも必要だと思います。ですから、これだけの憲章をつくっていく中にも、そういう地域の中の公民館を生かしていくことも必要ではないかと思います。

 まず、いろんなことでも小さなことが大きくどんどんと広がっていくことが、つまり、そういうこともしていただければ、私はすごくいいと思います。

市川参考人

 神奈川の一つの特徴は、地域福祉コーディネーター研修を長年やっているということでございます。2000年地域福祉の促進という計画が出され、そこに地域福祉コーディネーターの養成というのが出ていました。そういう意味では、専門職だけではなくて、地域の住民もつなぐという、リードをつなぐとか、いろんなネットをつないでいくという役割を検証して、大分たくさんの人が育っていますですね。当事者のもいらしています。そういうような仕組みもありますので、御検討の中に入れていただくと、その人が地域に情報を運ぶということも考えられます。

岸部委員

 この数十年の中に、障害福祉を巡る考え方もすごく変わってきていて、バリアフリーからユニバーサルデザイン、ノーマライゼーションからインクルージョン、だんだんと支援を必要としている人に支援をするというようなことで、考え方としてはより共生に近づいてきたなと私も考えているんですが、まだまだ個別の支援については不十分なところがあろうかなと思います。

 今回のこの憲章を旗頭にしてこれから進めていくに当たって、やはり先ほどもおっしゃったように憲章はスタート地点だというふうに思うんですけれども、このスタートにふさわしい次への一手として、やはりこの憲章を見える形にしていくには、ここに力を入れてほしいな、今後の施策の部分ですね。今後、こういうことを頑張ってほしい、次にこれをやってほしいんだということがあれば、教えていただけたらと思います。

依田参考人

 私はこの事件の後に県に出した提言で、先ほどの説明でも確認させていただいたのですけれども、教育という場で是非とも、触れ合いとか交流という時間を区切ったようなスポット的なものでなく、もう少し踏み込んだ教育の場で、本当に小さいときから普通児も健常児も障害者の区別のないような、そういう教育の在り方が必要ではないかと。すぐに実現するとは思わないですけれども、特別支援学校、学級というふうにうたわれてきている中で、神奈川においてはインクルーシブ教育推進の最先端をいっている県ですので、是非もう少し、たまの触れ合い、たまの理解教育ではなくて、もっと日頃、ともに学ぶ場というのが増えてほしいなと。

 そこをすごく今回、強調したいと思いますが、かといって、私たちは素人ですから、では教育委員会に行って、どんな提言ができるのかというのは、そこまではいっていませんが、是非、そういうところを目玉にしていただきたいなという。これは私の個人的な意見というよりも、県の育成会の中で皆さんの同意をとって、今回、提言を出させていただいたので、それを進めていきたいなというふうに願っています。

市川参考人

 ある意味で、この事件を風化させないためには、いろんなことがあった後忘れちゃうこと、それを忘れないプログラムもあるのかなと私は感じるところでございまして、あの日のことを忘れない催しとか報道も含めて、可能性としてあるのかなというふうに思いました。それを恨むとか感情じゃなくて、きちっと原点として見直してそういう原点に立つ日のこともあるのかなというふうに思います。

 2番目は、地域福祉のところで多くなっているのは何かというと、ある意味でのまちづくりというか、原点は地域での生活をどうしていき、今、お年寄りの問題とか様々な問題があって、大分、施策がそこに集中していますよね。そこを少し障害や児童や高齢ということを併せて、今、そういう仕組みがかなり重要視されていますが、併せてどういう地域をつくるのかという、個別のそれぞれの市のそれを支援していく、そういうことを評価していただくことによって、今回のことを理解できて生かしていくというふうになると思います。

 その場合には、単に障害ということではなくて、住民の協働をどうそれぞれつくっていきますかと。それを出していただき、それを評価する仕組みというのがあっていいのではないかなと。

 最後は、まだどう見てもバリアが多いですね。バリア、障害はやはりいろいろなところにあるので、子供たちにその地域のバリアを探検してもらっていいぐらいで、よくまちを探して、子供たちがそこに行って、こういうバリアがあって、行政に行ったら、このところが使えていないよとか子供たちの視点で訴えかけてもらうというのが、これは貴重でして、私はあるところで高齢者憲章をつくったときに、小学校の上級生と中学生にパブリック・コメントを求めました。そしたら捨てたものじゃないですね。いろいろ考えていますね。高齢者憲章をあえて次世代を担う者にする。ならば、次世代を担う者に地域を歩いてもらって、地域の姿を描いてもらうというのは可能性としてあるのかもしれないし、それを見ながら大人たちも奮い立つかもしれないというふうに私は思ったところであります。一つ一つのチャレンジが必要と思います。

戸井田参考人

 先生のおっしゃるとおりで、子供たちも一緒に、これからの世代を背負ってくださる子供たちも、やはり今の子供たちの時代から福祉はということをきちっと教えていただければと思いますので、もしこういうものができたときに、これは要望なんですけれども、子供たちに分かりやすい憲章の形をつくっていただいて、こんなのがあるんだよということをちょっと示していただければなと思います。

岸部委員

 確かに今、差別を許さない、そういった視点をしっかりと若い世代から育てていくというような宿題も今日頂いたところでありますし、憲章にとどまらない、これから取り組むべき課題と目標と御示唆いただいて、本当に心強く思ったところであります。憲章にとどまらなく、これから施策を進めるためにも、私たちかながわ民進党としては、行政が進める条例制定に向けて、今後とも取り組んでいく決意を申し上げて、私からの質問は終わります。

佐々木(正)委員

 改めて本日は本当にありがとうございます。

 私も今、皆様のお話を聞いて、非常に感動した部分と共感する部分と、これからどうこの憲章を実効性あるものにしていかなければいけないという使命を自分自身も感じまして、お話を伺っておりました。戸井田会長のお話で、心まで障害を持っていませんというメッセージはものすごく魂に刺さりました。それから障害者と安心して暮らせる豊かなまち、そういうメッセージを頂いて、真心から発するそういう温かい豊かな心で接してくれたときに、障害を持って生まれてよかったとおっしゃったことが本当に心に染みる一つ一つの言葉でありました。

 こういう心、魂を入れていく、そういうことを憲章を読んだ方、触れた方が感じるということが大事なんだということを私、非常に感じたものですから、本当にこのほとばしる思いを発していただいて、ありがとうございます。

 依田会長のお話も本当にすごく感銘したんですけれども、私もこの憲章の1ページの内容に、障害の有無にかかわらずとか、障害者がその人らしく暮らすとか、障害者の社会への参加と、障害者、障害者、障害者と言う言葉が多くあるんですね。確かに今回の事件はそういう障害を持った方の施設で起きたことでありますけれども、私はこの委員会でも予算委員会でもずっと言っていたのは、やはり障害者の方々のためにやるんじゃなくて、障害者の方がかわいそうなのではなく、障害を持っている方も持っていない方も同じなんだという視点に立って、神奈川県はそういう共生社会をつくっていくという原点に今回の事件で立たなきゃならないというふうに思っています。ですから、今、ずっと言っていたのはノーマライゼーションからソーシャルインクルージョンだという考え方に発展しないといけないということで、私が言うのも大変恐縮なんですけれども、12月に障害者週間があって、確かにすごく大事です。そこで確かに障害者の方が中心になって頑張って、障害者を理解しろというのも、障害者の方々に申し訳ないと思うんです。

 私はともに生きる社会かながわ週間というものを設けて、そこでソーシャルインクルージョンというものを神奈川から打ち出す使命が神奈川にあるんだというようなことを訴えて、予算委員会でも言って、当局を含めて、そういうことを進めていただく方向性に今、なっています。7月26日を起点として、共生社会をいかに実効性あるものにしていくために、先ほど、市川先生がずっとおっしゃっているその形をちゃんと具現化するための、実効性あるものにしていくために、7月26日を起点として週間を設けるなど、そういうことがまず大事なんじゃないかという提案をさせていただきました。

 そこで、ちょっとお聞きしたいのは、具体的なお話で恐縮ですけれども、冒頭にまず戸井田会長のメッセージに感動しました。依田会長のお話の中で、職員体制を考えた方がいいというような話があったときに、確かにいろんな施設があって、津久井やまゆり園も地域に本当に根ざした、地域の方が関わられて評判のいい施設であったわけでありますが、しかし、全国、神奈川県も含めて、職員体制ということを、当事者や支援する側の団体の方々、私たちもいっぱいいろんなことを聞きます。会長がおっしゃりたかったことをもう少し、できれば具体的にお伺いしておきたいと思います。

依田参考人

 職員体制の中で、今回、特に提言の中で言わせていただいたのは夜勤の問題なんですね。夜勤が利用者20名に1人というふうな基準になっているので、そこのところでいつも、前々からなんですけれども、親たちが心配するのは、今回のような事件というのはちょっと想定していなかったんですけれども、火災であるとか自然災害のときに、重度の人たちの入所者20名を1人でどうやって助けられるんだろうというのは、もう前々から疑問でした。私たち、ある程度決まっていて、もしそれをもうちょっと職員を増やすには、その施設がものすごい努力をしなければいけないという状況があるので、なかなか言いにくいということがあって、茶飲み話というか、井戸端会議的にはそれはいつも話題には出ながら、具体的に要望を出してはこなかったですけれども、今回、この事件が起こったことで、改めて20人に1人体制がどうなんだろうということを、今回、言わせていただいたということです。

 これは給与の問題等もありますが、やまゆり園に関しては別に非常に安い給与でこき使っていたとかとそういうことではないのですけれども、夜間に限らず全体として、日本の制度の中で、夜勤が20名に対して職員1人というのは、この際、見直してほしい。もし、国の決まった制度で無理ならば、せめてこの事件が起きた神奈川でそこをちょっと何か工夫はしていただけないかという、そういうことです。

佐々木(正)委員

 非常に大事な視点ですので、検討し推進していきたいと思います。様々な制度とか公的に決まっていることがあるので、そういう、クリアしている、クリアしていないからという判断ではなくて、やはり中身の問題もあることなので、それも今回の園だけではなく、国へ話をしていきたいと思います。

 あと、市川先生のお話は書き取れないぐらい様々な提言があって、本当に人間心理学、学問的な観点からの様々な御教示を頂戴して、本当にすばらしいなと思って聞かせていただきました。やはり先生がおっしゃっているのは、この憲章をつくってスピード感はいいのですが、それから具体的にどうするんだということで、プラットフォームをつくって情報をそこに集めろと、そういうお話で、他の委員からもそういう具体的なお話を聞いて、そうだなと思ったんですが、プラットフォームのつくり方というんですか、御示唆があればと思います。若い人たち等の話も頂きましたし、より具体的なお話として、さっき先生がおっしゃっていた神奈川県の特徴として、地域福祉コーディネーターを2000年過ぎてからつくっているんですね。それが非常に機能している部分もあるし、それを増やしていく。

 その福祉コーディネーターという観点、今回、例えば地域共生コーディネーターみたいな、もうちょっと簡単にいうと多様性を持った、個々の個性を分かち合う中で、そういうコーディネーターを新たにつくるということはどうかと。どうしても障害者の方々だけというのではなく、やはり先ほど、戸井田会長も依田会長もおっしゃったように、もっと幅広の多様性のあるもので、戸井田会長がおっしゃっていたことにぴんときたのですけれども、高齢者の方と一緒に体操してみる。それが大事。そこから障害者理解が広がっていくんじゃないか。そしてその子や孫までいくんじゃないかと思いました。

 これから具現化していく中で、例えば自分が提案させていただきましたまちづくりも、そういった週間ができたと。そこに必ず、毎年その日、その週間には風化させないように思い出す。しかし、思い出すだけじゃなくて、そこで何かを具体的に進めて共生社会にしていくということですね。

 先ほど来、様々な地域で生きていくための、個別の住民との協働が大事だと。バリアが多いから子供たちに探してもらうという、そういう具体的な話もありました。その具現化を進めていくために、先生の更なる御助言を恐縮ですが、頂ければと思います。

市川参考人

 地域福祉コーディネーターというのは、住民を対象にしておりますので、障害という形ではなくて、障害を持った住民、子供食堂も貧困の子供たちにどう対応していくかという様々な問題に取り組んで、つないでいくというのが地域福祉コーディネーターの役割です。それをつないでいく様々な仕組み、そういう形にプラットフォームをつくる仕組みをどう結び付けるかというと、昨日も全国社会福祉協議会で議論してきたのですが、ボランティアセンターとかNPOセンターがあって、そこには皆さん出やすい。

 学校でもボランティア担当の教員がしっかりしているところは、かなりボランティアを行っていますし、被災地にも高校生を含めてボランティアに行っていますよね。そういうような方たちが集まって、この課題をどうするかというテーブルは、例えばボランティアセンターであったりが考えられるかと思います。

 また、ここは間違っていたらお許しいただきたいですけれども、保健福祉事務所がありますが、そこを一つの拠点にして、地域に対応していくのも、特に神奈川方式としてはできるかなというふうに思いますし、既存のものをどう活用するかによって、プラットフォームはできないわけではない。今もプラットフォームになっているところもあって、それを広げる努力をすれば、可能性はあるんじゃないかなというふうに思っています。

 地域の方では、虐待など様々な課題が出てきているので、それはある意味で地域づくりの中でどうそれを支えていくか。いわゆる公助、共助、自助という流れの中での共助の部分をどう支えるかということと重なりますので、それが今回のテーマのところのともに生きるという、ともに助け合う議論と結び付くならば、選択として踏み出しやすいのではないかなというふうに思いました。既存の資源をどう使うかというふうに思いましたけれども、参考になるでしょうか。

佐々木(正)委員

 既存のものを使って、ネットワークを強化していく、そういうことも伝えていただきましたので、自分自身もしっかり取り組んでやってみようと思いました。それから、先生の先ほどの御指摘の、毎年、憲章を検証していくというその観点はものすごく大事だと思っています。憲章、文言だけではなく、憲章をつくって実効性あるものにして、実行したものについての検証も含めているんじゃないかなというふうに思ったので、それを今、先生がおっしゃったような様々な施策を今度、障害福祉計画ですとか、それから障害者計画ですとか、そういうものに取り組んでいく、改定するときに県が取り組んでいく、今回のやまゆり園の事件をきっかけにそういう新たな施策を盛り込んでいくという方向性になるというふうにも聞いておりますので、そこのところを検証していくということでよろしいんですか。

市川参考人

 様々な検証があります。例えば今、地域福祉は地域福祉支援計画をつくって、それを住民や当事者も参加しながら検証し、評価していく仕組みがありますし、そういう仕組みは神奈川県は随所にあるのではないかというふうに私は思っているところであります。

 ですから、幾つかの検証をそれぞれ御評価いただき、ある意味で障害福祉計画とともに、身体障害の方のかなりの割合は高齢者でございますから、そういう意味では高齢者の部分とか、また児童も障害児対応ということがはっきり出てくる。児童福祉のところも出てくるところでございますから、これは組み合わせながら、それぞれ持ち寄って議論し評価していくということも必要かもしれないと私は思っております。それをそれぞれ当事者が評価する仕組みをつくったらどうかなというふうに思っております。

佐々木(正)委員

 様々な今の御教示をしっかりと具体的に進めていくよう、当局とも検討しながら、先生の御指摘について実行していきたいというふうに思っております。今日は大変にありがとうございました。

君嶋委員

 今日は本当にお忙しいところ、急なお話に来ていただいてありがとうございます。重複を避けて端的に伺いたいんですけれども、最初に戸井田さんと依田さんに伺いたいのですが、この憲章に限らず、今の障害者施策、国に関わっても、県に関わってでもいいんですけれども、特に困っていることだとか問題となっていることがたくさんあるとは思うんですけれども。

てらさき委員長

 君嶋委員、憲章に関わることでお願いします。若しくは参考人からの憲章に関する意見陳述の内容については質問していただいて結構ですが。

君嶋委員

 今後、憲章に生かしたいということで、もちろんそういった観点で伺っています。それで、特に困っていることというのは何でしょうか。共生社会を目指している点で、私、今、憲章にと言ったのは、憲章に直接、そのことを生で盛り込むという意味ではなくて、今、憲章が求められるとして、何が基本的に大きな問題なのかなという点で伺いたかったんですけれども。例えば支援法でも解消法でも、ここがちょっとネックだよというようなこととか、そういったことはあれば伺いたいと。

依田参考人

 お答えになるか、それこそ分からないですけれども、私たちの場合に一番困るのは、今の質問に限らず、やはり知的障害というのは見えない障害ということです。要するに障害そのものが脳の中身なのです。ちょっと端的な言い方をしていますけれども、そうするとなかなかいろんな施策をつくっても、やはりある程度、特に行動障害の人たちのことをある程度、知っている職員や何かでないと対応が難しいという部分があるんですね。

 ですから、例えば、語弊があるかもしれませんけれども、身体障害の方のことを健常者が追体験するということはある程度できると思うんですよ、視覚障害にしても聴覚障害にしても。ところが、知的障害を体験するというのは正直言ってできないんですよね。そこが一番根本的に私たちがいつもぶつかる問題です。

 ですから、先ほど、プラットフォームのお話も出ましたけれども、今の時点ではそこに気軽にぱっと行けない。知的障害の人ばかり指摘することは、逆に言えば、大枠で共生社会という検証をしていただきたいというのはそういうことで、細かく知的障害の理解なんていうことは、また別のところでやっていかなきゃいけないところなのかなと。そこであまり知的障害はこうだ、ああだなんて言っても、なかなか難しいし、大きな広い意味での人々の共感というのを目的に、ということがありますので、私たちがもし一番難しいところというのは、その障害が普通の人が体験することができない障害である。これは今回の問題に直接関係あるかどうか分かりませんけれども、そこのところは理解していただければなと思います。

市川参考人

 今、おっしゃる中で、その人たちが、ともに生きる社会を支える人材とか仕組みはきちっとしておかないといけません。要するに、個々違う、障害を持たれている方を支援すること、必要な部分に対して、十分な人材で支えて、そしてやはりプロは必要です。善意でやる方以外の。そういう人たちをどう組み立てていくのか、養成していくのか、支援していくのかをしていきませんと、そもそも根幹となる支えるという仕組みが崩れてしまうと、これは何なのかとなってしまう。そこが今、ちょっと人材のところで、やたら人が集まらないので、いろいろな議論が出ていますから、そもそも根幹が崩れるかもしれないということを危惧しているのが1点です。

 それから、いかなる差別や偏見も排除すると言っていますけれども、偏見とか差別、これははっきりとした姿ですけれども、さっき言われていた無関心の議論とか、一緒にいられないとか、学校で行われているような障害を持っている人に対する無視とかいろんなことがある。そこにどう食い込んでいくのかということは、ある意味で排除するのは確かだけれども、グレーゾーンをどう取り除いたり、グレーゾーンを明らかにしてどう共生に持っていく、ともに生きるに持っていくかというのは私の感覚では結構難しい。日々しゃべって日々学ぶという機会を提供しながら、それぞれが理解していくということを通じていかざるを得ないことなのかなというふうに、四十数年関わりながら、この議論は結構、心のバリアフリーになりますけれども、簡単ではないというふうに思います。なので、今おっしゃったような難しさはありますかというと、この部分はそう言うけれども、では本当にそれぞれから差別を取り除けるのかというと、いつも考えて、いつも失敗し、いつも反省しながらやっているという仕組みを持たないと難しいのかもしれないということを経験しています。

 なかなか差別というのははっきりしていて、これは差別だと水戸黄門みたいに分かればいいですけれども、分からないグレーゾーンがあるじゃないですか。それにどう臨んでいくかというのは、ちょっと手強いと私は実感しています。

君嶋委員

 今の市川先生のお答えに関わって、ちょっと確認したいんですけれども、今、そういったプロが必要で、根幹が崩されようとしているという御指摘もあったんですけれども、それはどういった現象を指していらっしゃるんでしょうか。

市川参考人

 私は、これはそれぞれ福祉のところを見ていただくとお分かりになるように、在宅ケアがなかなか難しいとか、在宅ケアは障害を持っている方の自立支援にも必要になっているんですよね。そういうところで、集まりにくいとか、施設でも募集してもなかなか来にくいというような、なぜか調べてということなので調べたんです。そうしたら、福祉現場で辞めた人は、違う領域に行っているんですね。福祉の中で循環していればいいけれども、全く違う産業に移っちゃって、また人材を確保しなくてはいけないという、なかなか厳しい議論が出てきているのが現実でございます。ですから、そういう支える仕組みも一方できちっと対応していただかないと、その人の安心・安全は守れないということになってきていると、私は危機感を持っています。

 これは行政の責任というよりも、むしろ社会が目を向けていかないと、支えるという仕組み。そこを検討していくことが必要かなと私は思っています。そういう意味です。

君嶋委員

 それで、市川先生にまた別のことでお伺いしたいんですけれども、神奈川で、特に障害者に関わる政策で特徴的なこと、例えば優れている点とか、こういう面が遅れているとか、そういったことがもし御指摘ありましたらお願いしたいんですけれども。

市川参考人

 この間、知事とそれから幹部の方に差別解消法のお話をさせていただきました。その中で、この部分でかなり内部でやっていることもたくさんあるようでした。既に差別をしていかないための様々なプログラムが用意されていると聞いておりますけれども、かなり進んでいるというか、進んでいるところだと私は思っています。

 ただ、そういう意味では窓口を設置するとかありますが、一つ、この県だけの課題じゃないんですけれども、地域差がありますので、各自治体には。そして、例えば相模原も合併しましたが、地域で全然違いますね。ですから、それをある意味で金太郎あめ   では切れないんですよ。ということは、それは全部の県、都道府県に当てはまることなんですけれども、そこに合ったことを支援していくかということでは私は難しいなというふうに思っているところでありまして、何が遅れているかどうか分からないですけれども、それは課題になるなと思っているところであります。

君嶋委員

 今の質問は、私、神奈川で憲章をつくるといったときに、やはり神奈川が今、障害者施策に関わって、どういう状態にあるかということを抜きには語れないと思ったものですから、それでこういう質問をいたしましたので、私は今回の策定に関わって、全く無関係なことを伺っているつもりではなかったものですから、是非市川先生にそういった点を伺いたかったんですけれども、すみません。いろいろと混乱して失礼いたしました。

 それで、あと、先ほど、施設の問題が出てきましたけれども、施設に関わっては極めて障害の程度とかいろいろあるかとは思うんですけれども、施設に長くずっといるということは海外では考えられないというふうに言う方もいます。施設というのをどういうふうに捉えていくかということを、考えていらっしゃることがあれば、お三方にお聞きしたいんですけれども。

 私、これも質問の意図としましては、障害者施策という施策に関わって、極端な言い方をすれば、施設がいいのか、それともグループホームとか在宅がいいのかというふうな議論というのは、比較的よく出てくると思うんですね。そういった点で、いろんな考え方がもちろんありますが、いわゆる当事者としてどういった考えでいらっしゃるのかなというのを、今後に関わって伺いたかったんですね。そういう点でもしあれば。

依田参考人

 私たちは、全国の育成会の中で同じような考え方であるかどうかは分かりません。ただ、神奈川でよく話し合うのは、入所施設というのが絶対よくないとか、脱施設なんていうこともかなり以前から言われていたりもしますが、やはり必要な人は絶対、何割、何人かはいると思うんです。知的障害者の中でも何割かはいるというふうに思っていて、何が良い、何が悪いというそういう二者択一ではなくて、知的障害者が暮らす場、居住の場の選択肢が少な過ぎるということが問題なんだというふうに捉えています。

 ですから、例えば今回の、ともに生きるというところに絡めて言えば、限りなく普通の一般の人と同じ生活を、同じ教育をというのは障害者権利条約でも言われていますので、入所施設に入らざるを得ない状況であっても、そこがすごく閉鎖された特殊な世界ということでなくて、そういう場であっても限りなく、一般の生活に近い状況ということであれば、建物の規模であるとかスタイルとかというところを特に絶対これがいい、絶対これが駄目というふうには捉えていないつもりなんです。

 ですから、ともに生きるというところでは、地域に普通に生きていこうよということも含めて、先ほど、障害者という特化した言い方を逆にしない方が、広く、障害者もどこに行っても、普通の人と同じようにという感覚になるのではないかというふうに思っている次第です。

君嶋委員

 ともに生きるという、障害のある方もない方もともにという観点、特に一貫して強調されているという点で承知いたしましたので、それで、私は今回の憲章の策定というのは、この時期を捉えて、憲章としての言葉というだけではなくて、やはり神奈川の障害者施策がどういう状態にあるか、そしてその中で障害のある方もない方も含めて、今、どんな状態にあるかということも不可欠というふうに思っていましたので、こういった点をお聞きしました。

 今後とも、文章だけではなく、しっかりと憲章に施策がついていくというようなことを目指していきたいと思いますので、今日はどうもありがとうございました。

池田委員

 本日は大変ありがとうございます。大変参考になるというか、目からうろこが落ちるような話を頂いたと思っております。内容については、伝わる内容にした方がいいというようなお話が出ております。それから、つくったら伝わるようにしなければいけないし、伝え方が大事だというお話があったように思いますので、その辺、改めて確認をさせていただきたいなと。

 まず、戸井田会長に伺いたいんですけれども、命という言葉が入っていれば、それだけでいいんじゃないかというようなお話だったんですが、これから憲章を役所の方でつくると、多分、漢字がいっぱい入って、字ばかりの憲章になると思うんですね。それを世の中の皆さんが見たときに伝わるのかなと本当に心配になるんですよ。さっきのお話はとてもいいお話だと思って、簡単なメッセージさえあればいいんだということなので、その辺を戸井田会長に確認をさせてください。

戸井田参考人

 今おっしゃられたように、本当に堅苦しい言葉だと、これは皆さんに分かりません。やはり本当にふんわり心を包むような、そういう言葉というものをつくっていただけることの方が一番いいことではないかと思います。先ほどからお話がありますように、知的を持っている障害者の方、精神の方、そして私たちみたいにもう高齢になっている方、そういう方に難しい文章をばっと出されると、逆に読みません。やっぱりこんなの分からないよという感じで。

 だったら、もっと易しい言葉で書いてあると、そうだよな、これはそうだよね、こういうことはいいねということがやはり私たちの耳にも届いてきます。だから神奈川県らしい、そういう言葉で書いてつくっていただけたらうれしいなと思いますし、最後に私がよくよそへ行って使う言葉には、皆さん、障害者とお友達になりましょう、私とお友達になってください、というのを私はよく使います。お友達になってもらえるということは、その方に障害を理解してもらえます。だからお友達になってくださいということで、是非この機会に皆様にもお友達として付き合わせてください。

池田委員

 是非よろしくお願いします。後ろの役所の方にもメッセージが届いたのかなと思いました。それで、そうしたいい憲章ができましたら、今度は伝わるようにしなきゃいけないと思います。

 私、地元の二宮の育成会の方に勧められて、7月の全国大会に出席をさせていただいたんですね。そこに行って思ったのは、人数は多分1,000人も2,000人も集まられたんじゃないかなという感じがしたんですけれども、とても優しい雰囲気で、その中でいろいろなイベントが整然と進行はしていたんですけれども、それぞれがとても盛り上がっていて、ああいう形だと多分、いろんなメッセージが伝わるだろうなと思ったんですね。

 ですから、多分、業者の方がああしろ、こうしろとやっているイベントではなかなかそういう感じにならないのかなというような思いも今、しているんですけれども、多分、全国大会のイベントというので大変な御苦労をされたかと思うんですが、ああいう心のこもったイベントをつくり上げたという何か運営のヒントとか御苦労話とか、依田会長から頂けると有り難いなと。

依田参考人

 私たちが苦労というんじゃないんですけれども、一番最初に楽しみでもあったのは、全体のメーンテーマを何にするかというところでした。いろいろ話してきました。そこで、誕生した大切な命だから、一人ひとり充実した一生を、というのをメーンテーマにしました。

 これは今、戸井田さんもおっしゃったように、要するにみんなに分かりやすいように。スローガンとか何とかいっぱい付けてしまうと、何かぼやけてしまうので、メーンテーマだのスローガンだの何だのではなくて、メーンテーマそれだけというふうに絞って、そこが一番最初のスタートでは苦労したところです。

 先ほどの御質問に絡みますけれども、今回の憲章に関しても、文章が基本の読み書きがある程度できる知的障害者も分かるぐらいの、幼稚なという意味じゃないんですね、分かりやすい言葉で、それはきっと要するにユニバーサル、誰にでも分かりやすい。一目見てすぐ分かりやすいというものなんだと思うんです。

 よく知的障害者のためにというと、普通の難しいいろんな冊子でも何でも、そこにルビを振ればいいと思われてしまうんですが、ルビを振っても分からない人には分からないし、単語、言葉の意味自体が分からない。その言葉が持っている背景とか歴史的背景とか、そういうものが分からないと、いくらルビを振っても意味がないんですね。だから簡単な日常の言葉で短く、だらだらじゃなく、一つ一つを短く切った文章にして、知的障害者でも簡単な漢字なら分かる人はいっぱいいますから、分かる程度の易しさで、それは柔らかく広く県民全体にも伝わって、またスローガンとして覚えやすいのではないかなというふうに、先ほどの質問に絡めて、そんなふうに思います。

 私、大変な思いをしたというのは、まずスタートのスローガンの決め方なんですけれども、その後に一番大変な思いをしたのは、ここで関係ないでしょうけれども、お金の問題でした。ちょっとつけ加えさせていただきます。

池田委員

 そして、憲章をつくったものを伝えていく段階で、内容にも関わることだと思いますけれども、先ほど、市川先生の方から、若い学生で福祉に興味がある人がいろいろと可能性がメッセンジャーとしてあるのではないかというようなお話もあったんですね。私もとてもいいお話だと思って、福祉に関係をしているような学生さんに、いろいろとつなぎをしてもらって、そのほかの人たちに伝えていくというふうな仕組みを考えると、この憲章もとてもいいものになっていくのかなと思います。ただ、ここにいらっしゃる皆さんはなかなか学生さんにチャンネルがないというか、パイプがないというか、そういう方もいらっしゃるかと思いますので、その辺にまず取っ掛かりをつくっていくときに、何かヒントをくださればなと思うんですけれども、市川先生、いかがでしょうか。

市川参考人

 まず最初、整理をしておきたいと思いますけれども、この文言の議論と、今おっしゃったような実践の議論は、別な議論として進めていけばいいことですが、それはちょっと区別をして申し上げたいと思います。また、文言についてはある程度できておりますので、あまりいじって、文言だけで終わってしまうと実践が伴いませんから、実践をした上で戻っていくような、絶対変えないというわけではなく、取りあえず今回はこうだけど、これでまた戻ってくるというような仕組みもないと、いつも文言だけで終わっちゃうんですね。だから実践を通しながら文言を検証していくというような、少し柔軟性を持たれた方が、今の時期はよろしいかと思います。

 先ほどの話に戻りますと、社会福祉協議会や県のボランティアセンター等は、ボランティアを進めている教員たちとのネットワークがあるはずです。ですから、そういうネットワークを少しお使いになりながら、子供たちと一緒にいろいろとチャレンジをしてみるのも可能性があると思っているところであります。

 これは神奈川県立でもありますし、いろいろなところが関心があるところでございますので、高校も随分いろいろ活動をやっています。そういうことをやりながら、一緒に皆さん方も話していただければ、一緒に夢を語っていただき、そしてある意味で彼らに率直にパブリック・コメントを求めてみると、動きが出てくるかもしれない。チャンネルはもう既にあるところから入れば、それはできやすいので、議論も是非していただければというふうに思うところであります。

 あと、いろいろ若者たちが参加するというのはなかなか難しいのは、やってもらうと思うな、とよく言われる。やる気持ちになってもらうのは何なのか、その仕組みがとても大事だと思うんですね。やれやれと言っても絶対やってくれませんから、やりたいなという気持ちになるのは何なのかというと、私は、これがパラリンピックかもしれないと思っています。要するに、海外からたくさんいらっしゃる。障害を持った方たちのボランティアで随分関わっていただくし、かなりの人数が必要とされるんですよね。英語でもしゃべれないと、その方たちを誘導もできませんですね。

 ですから、ある点、パラリンピックをにらむ中で、それからまた障害スポーツはたくさんありますから、そこに参加していただきながら、その若者たちの力を付けていくと。それはある意味で、今までの打ち上げ型のパラリンピックをするのではなくて、今までの蓄積があって、そこにみんな行き、そしてまた戻ってくるような仕組みをどうかできないかというのが、今のところの課題でございます。ボランティアセンターの課題。

 そういう意味では、パラリンピックを目指したというのは、これはある点、有効な。あと4年はないですから、その前から始まりますので、ちょっとそれは今までの経験からいくと、結構集まるかもしれないです。子供たちの関心を引くかもしれない。ここも少し御検討いただければというふうに思うところでございます。

池田委員

 どうもありがとうございました。また引き続き教えていただけるとありがたいと思います。

菅原委員

 今日は本当にありがとうございます。憲章という大切なものをつくる前段階で、当事者の方や関係団体の方、有識者の先生に来ていただき、すごく大切なことだなというふうに認識を持っています。

 私事ではありますけれども、私、いつも議会ではスーツを着ているんですけれども、普段はポロシャツとチノパンで、介護施設で介護職員をやっていて、普段から知的、精神、身体の障害の方々と接していたりもしますし、以前いた施設もそうだったんですけれども、児童福祉、子供たちとも直接触れ合ったり、共生という部分はすごく考える機会が多かったんですね。だから、その中でいろんな問題意識も持っているんですけれども、憲章もそうなんですけれども、これから共生の政策を進めていく上で、やはり当事者の人たちの意見を聞いていくことはすごく大切だと思うんです。

 その当事者というのは、先ほど、依田さんがおっしゃっていたように、障害者の方だけではなくて、いろんな方も含めて共生の当事者だと思うんですね。最近、津久井やまゆり園のお話のときに、例えば津久井の地に大きな施設を造るという形を、直接の利害関係者の方たちだけで決まってしまって、みんな、こういった共生施設のシンボルになるのであれば、やはり団体からいろんな人が入っていった方がよかったんじゃないか。これからでもそういう可能性は残していくべきだと思うんですね。

 憲章の話に入るんですけれども、憲章の中でもこれからこういった共生の県の政策を進める上では、当事者の声をあらかじめ聴いてということはあった方がいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、ここは障害を持たれている戸井田さんにお伺いしたいと思います。

戸井田参考人

 当事者の声をきちんと聴いていただきたい。これは私たち障害を持っている者の心からの意見です。皆さんこう言います。私たちの声をきちんと聴いてほしい。ただ、何かすることによって、今までお会いしてきた中でも、上辺だけを見て、こうしてあげればいいんじゃないの、ああしてあげればいいんじゃないのということが非常に多いですよね。

 でも、当事者の声をきちんと聞くということは何かと言いますと、私は車椅子の肢体の障害者です。では、ここに視力の方、聴覚の方が来たとき、その方たちのことを私からこういうふうなことを要望してよと言われたとき、半分は分かっても、あとの半分の大切なことは分からないと思います。ですから、やはり当事者の声を聴いてあげるということが大切ではないかなと思います。

 ですから、是非、何かの機会があるたびに、障害者の人と先ほども言ったようにお友達になってくださいというのはそこなんです。お友達になってもらって、いろんな障害者の心、声、言いたいことが分かるのではないか。大変難しいことではないですので、私も地元へ帰りますと、知的障害者の皆さんと一緒にフライングディスクの指導員を呼んで、一緒にともにやっています。やっぱり肢体の障害者の人も一緒にやっています。

 初めのうちは、どうかなとすごく考えていたところが、だんだんと回を重ねることに分かって、サポートの仕方とか、お互いに見てやっているんだよという気持ちではなくて、本当にお友達としてお話ができるようになったのも、やはりそういう機会をつくって、その方たちと一緒に行動するということが大切なことかなと思っています。

 ですから、是非これからも皆さんも一緒に、私は手話の協議会にも出ていますので、そういうふうなことで少しずつ、お願いですから障害者とお友達になってくださいと。いろいろな障害者の方の心を知る、いろんなことを知ることは、当事者とやはり交流を持つことだと私は思いますので、是非よろしくお願いいたします。お答えになっているかなっていないか分かりませんけれども。

菅原委員

 お答えになっていると思うんですけれども、そこに飛び込んでいく、溶け込んでいくというのは、そこに行くことがすごく大切かなと。そういう環境をつくっていくべきだし、県の政策とかというよりも、そういう人たちがそうじゃない人たちも含めて一緒に関わって、この計画を考えていくのが大切だなというのはいつも思っています。

 次に、依田さんにお伺いしたいんですけれども、先ほど、スピード感を持って憲章をというお話があったんですが、私、すごく大切だと思うんですね。条例とかどうこうはまた後の話ということなんですけれども、逆に、例えば障害のお子さんを持つ親御さんの支援の問題などは大切な課題だと思っています。私、こういう条例とかつくっていった方がいいなと思っているのは、例えば大分県の共生条例みたいなものがあって、そういった支援の内容を具体的に盛り込んでいる。先に憲章だとそういう具体的なことというのはなじまなかったりすると思うんですね。

 こういった憲章はスタートだというお話。憲章というものが出たときに、その後の取組としてですけれども、そういった具体的な政策をしっかり進めていくものとしての条例というものは、必要性があると思われますか。検討する部分を含めてですけれども。

依田参考人

 私は最終的には、最終というわけでもないかもしれませんが、途中にしても、条例は必要だと思います。ただ、条例というのはかなり具体的なものになるので、拙速につくってしまうと、つくっただけでつくった側が、こんな言い方をするとちょっと何ですが、自己満足で終わってしまうということを、私どもと関係するようなほかの都道府県などの話も聞くとちょっと困る。本当に、事件が起きたこの神奈川で今やるのは、まず憲章だというのはそういうことで、憲章をつくればあとは要らないとは思っていません。

 私たちもいろんな意味では条例が必要な部分もきっとあるのではないかと。特に神奈川はいろんな意味で先進県というような、福祉の先進県といわれていろいろやってきたところがありますので、そういう意味ではよそにないような具体的なことをもし進めていくならば、そういうことも必要だろうと思っています。全然、条例は要らないとは全く思っていませんのでということで。

菅原委員

 憲章があるからこそ、そういったものが更に必要になってくると思いますし、今、全国、都道府県レベルだと20件以上、そういうものができているんですけれども、私も条例だけつくるなら必要ないと思うんですね。先ほどおっしゃったように命がないんだったら、そんな条例は要らない。障害者差別解消法ができたからつくりましたみたいな条例もある県とかではあるんですけれども、そんな条例だったら私は必要ないし、大分県などは、障害者の方が中心となって署名まで集めて、自分たちで案まで出して、その中でつくっていこうということに意味があったから、逆に今、実効性のある政策につながっているなと。いろんなところを調査したときの私の強い印象なんです。

 最後は市川先生に伺いたいのですが、私も学部のとき、法律だったんですけれども、ひょんなことから介護の世界に関わることになって、今、大学院で社会福祉の研究もしているんですけれども、先ほど、糸賀一雄先生のお話もありましたが、福祉を学ぶようになってからすごく大切な言葉だなと思って、いろんなところで引用させていただいているんです。あの方の経歴というのはおもしろくて、あの方は滋賀県の職員の方だったんですね。ということは、やはり県の職員の枠であっても、あれだけ飛び抜けたことをしていけるということを考えたとき、先進県としての神奈川県はそれが試されているのかなというふうに考えています。

 今、条例の話が続いたんですけれども、また条例のお話なんですけれども、先ほど、先生のお話の中で、条例も含めてやはり大切だというようなニュアンスがあったように感じましたが、具体な行動として、実践論の話なのですけれども、これはなかなか憲章というのは大切な取組で、すぐつくっていくというのは大切なんですけれども、憲章という発想が出てきた裏返しには、これは厚生常任委員会の答弁などでもあったんですけれども、条例をつくるのには時間がかかる、いろいろと具体なことも決めなければいけない。だから憲章なんだというような、後ろ向きな部分もないこともないんですね。

 時間がかかるのは、それはそれでしようがないから憲章という形でいいと思うんですけれども、先生は先ほど、具体的な形で条例も憲章の具体的な行動としてやっていくべきだというお考えがあったようにお伺いしたんですけれども、そこを改めて御確認させていただきたいと思います。

市川参考人

 私は、靴に足を合わせると靴ずれができる、足に靴を合わせる。つまり実践の活動。活動を積み重ね、それに合わせて必要性が出てくると思っておりますので、いたずらに型をはめてこうだという議論はあまり今、考えていないですね。憲章ができた後、それを実践すると。実践する中でそれが求められたから、それを議論するというようなプロセスをとった方が。そしてそういう運動が起こった。だからそれをこちらは受け止めるというように、流れを住民側に返し、当事者側に返し、そしてそこから歩んでいくというのは、私は大事かなというふうに思っています。

 というのは、昔は基本構想があったり、ありましたですね。今、設定がないようですけれども、また総合計画とかで議論をすることも可能なわけで、選択肢は幾つかあるのかなというふうに思っていますから、まず足に靴を合わせていただいて、その必要性があるならば、住民のニードがあって思いがあって、それが積み重なるなら、それを引き受けていくというようなやり方をまずとっていただいた方が、少なくとも憲章が生きるだろうというふうに思っているところでございます。

 言い方はちょっと何ですけれども、もうそういうもので積み重ねていかないと、これはまたあるべき論になってしまうと、委員の趣旨とも違ってしまうし、逆に住民から湧き上がるものをこちらがもたらせたら、それこそまた次の議論になるかもしれませんね。ですから、そういう、ここは条例がいいか、基本構想がいいか、これはその議会にお任せしますので、とにかく必要性があるところで勝負していただくと。それが出てくるまでは。ただ、必要性という靴は、何があるか今、私は答えられないので、憲章を進めていく中で生まれてくるようなものかなというふうに思っています。

 十分答えになったか分かりませんけれども、少し様子を見てもいいんじゃないかなと。選択肢の一つであることは間違いないです。具体的にね。ただ、そこら辺はこれからの議論で。むしろ実践が積み重なってからの議論。お答えになっているでしょうか。

菅原委員

 十分なお答えでした。ありがとうございます。私も条例という形であるべきものでもないと思いますし、選択肢の中の一つの議論をしていくことが大切だと思っていて、ただ、その議論さえ今、避ける風潮が多少あったりするところがあるので、私はそういう議論をしていくのもいいんじゃないかなと。先生のお話では議論すべきだというようなお答えだったと思いますので、非常に参考になるお答えだったというふうに思っております。今日はどうもありがとうございました。



(日程第1については、本日この程度)



7 閉  会