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平成28年  文教常任委員会 03月03日−01号




平成28年  文教常任委員会 − 03月03日−01号







平成28年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第1回定-20160303-000012-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(田村・谷口の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  3件申請 3件許可



4 当局発言(高校教育課長)

  「国際バカロレア認定に係る総費用について」



5 日程第1及び第2を議題



6 同上質疑(所管事項も併せて)



谷口委員

 それでは、まず最初に、県立体育センターの再整備についてお伺いしていきたいと思います。

 これについては先日の常任委員会でも質疑がありましたけれども、今回、我が会派の代表質問で、比較的やっている方が少ないスポーツについて、また障害者スポーツについて質問させていただいて、教育長から前向きな御答弁を頂きましたので、確認も含めてお伺いしていきたいと思っております。

 まず最初に、競技人口の少ないスポーツの支援として、ウエイトリフティング、またボクシングなどの練習場の充実をしていくということなんですけれども、先日の質疑でもありましたけれども、改めてまた現状と比較してどういうふうになるのか、具体的にお伺いしたいと思います。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 現状のウエイトリフティング場やボクシング場などは、施設の老朽化もさることながら練習場所が大変狭あいでございまして、競技者が十分な練習ができない、さらには競技大会も開催しにくいという課題がございました。

 再整備に当たりましては、県の役割として競技人口の少ないスポーツに対して、これまで以上に支援を行っていくという観点から、まずそれぞれの競技の練習スペースはしっかりと確保してまいります。また、これら三つの練習場を並べて配置した上で、その間仕切りを取り払うことで競技大会なども十分に行えるようレイアウト上の工夫も行ってまいります。

谷口委員

 それで、特にウエイトリフティングについては、私の知人がウエイトリフティングを学生時代にやっていて、その方から聞いた話では、重たいバーベルを床に落とすので結構床がぼこぼこになってしまうということも聞いていて、そういう意味で今回、床の補強などの対策については具体的にどういうふうに考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 お話のありましたウエイトリフティングにつきましては、その練習や競技に当たりましてバーベルの床への衝撃ということを想定して、練習場の床についてはあらかじめ補強をしておくということを考えております。

谷口委員

 ちなみに、この対策費用というのはそういう意味でどのくらいかかるものなのか、分かれば教えてください。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 具体的に経費が幾らかかるかについては把握しておりませんけれども、施工当初に支持の数を増やすということですので、途中で改修をするとそれなりにコストはかかりますが、最初からそれは計画しているのであれば、さほどコストはかからないというふうにお聞きしております。

谷口委員

 こうした比較的に競技人口の少ないスポーツについては、今の床の補強も含めて様々な配慮をしなければいけないということで、そうした点も含めて競技団体とはこの整備を進める上で意見交換をしっかりとやっていくのが非常に大事だと思うんですけれども、これについては意見交換を進めてきたのか、またどういう意見交換があったのか、その中身について質問させていただきたいと思います。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 ウエイトリフティング、ボクシング、フェンシング、さらには水泳ですとか、車椅子競技の団体、こうした関係団体からこれまで適宜意見を伺ってまいりました。今、御答弁申し上げたウエイトリフティングの床の補強、これも実は意見交換の中で競技団体の方から指摘を頂いて、私どもも反映していこうということで受け止めたところでございます。

 また、車椅子競技の団体などからは、アリーナ等の検討に当たりましては健常者目線ではなく、例えば車椅子バスケットボールを行うにしても、車椅子の利用者が競技中にほかの競技を見ていられるたまりというかスペース、そういったものがほかの体育館ではないと。あるいは競技中に別の場所に行きたいときに、体育館のいわゆる際のスペース、そういったものが少ないので、そういった部分で十分に配慮してほしいと、こういった意見を頂きました。

 私どもの今回の再整備計画の策定に当たりましては、競技団体の意向をできるだけくんでいくという方向で対応してまいりましたので、競技団体の方からは今回の再整備計画の概要については、おおむね好意的に受け止めていただいていると考えております。

谷口委員

 例えばほかのボクシングやフェンシングについては、何か具体的な意見があれば。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 ボクシング、フェンシングについては既存の練習施設、例えば現在のボクシング場は縦13メートル、横15メートル、面積195平米ございます。そこの真ん中に8メートル幅のリングがどーんと置いてありますので、周りにスペースがほとんど確保できないということから、再整備に当たってはボクシングリングを置いても周りで縄跳びですとか、パンチングですとか、そういったものが十分できるスペースを確保してほしいというような意見がございました。

 フェンシングにつきましては、いわゆるピストを置いてそこで練習しますので、ピストを大体四つぐらい欲しいなということがありましたので、そういったことも考えて十分なスペースの検討をさせていただいたところでございます。

谷口委員

 そうすると、おおむね団体の皆さんからの意見はほぼ受け入れて整備をしていくということでよろしいんでしょうか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 これまでその方法で対応してまいりました。

谷口委員

 それで次に、障害者の方への配慮についてなんですけれども、全体的に今も結構、車の駐車場も含めて段差が多いところ。谷戸のところとか。その駐車場整備についてはこの前の委員会でも質問させていただいて、バリアフリーの対応をしていくということも伺っておりますけれども、特に今回新しくする第2アリーナの方は、パラスポーツの活動拠点としていきたいというお話もありました。そのほかにこの敷地全体で障害者の方への配慮が具体的にどういった点をやっていくのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 委員からお話のありましたプラスポーツの活動拠点として整備する第2アリーナだけではなくて、例えば宿泊棟などの新たに整備する建物については、しっかりとバリアフリーに配慮していく計画としています。

 また、改修を予定している施設につきましても、陸上競技場スタンド改修を予定しておりますが、今はエレベーターがございませんが、エレベーターを設置して車椅子でも上下の移動ができるようにする。あるいは球技場のスタンド、ここはいじる予定はございませんが、その横にエレベーターを設置して球技場の方の地面にも降りられるようにする。そうしますと、施設全体がおおむね車椅子を利用しても回れるような形になりますので、そういった動線が施設の中だけではなくて、施設周りの動線にも配慮してございます。

谷口委員

 あと、今申し上げた第2アリーナをパラスポーツの活動拠点というふうに位置付けてやっていくということなんですけれども、これは何か具体的に周知というか、アピールというか、ここをパラスポーツの拠点にするんだよという、発信ということも大事だと思うんですが、その点について何か考えていらっしゃることがあるんですか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 第2アリーナにつきましてはパラスポーツの活動拠点ということで、特にパラリンピアンですとか、障害のある方の活動ができるように車椅子の保管庫ですとか、車椅子の修理室、こういったようなアリーナ面だけではなくて、そういった諸設備も用意してございます。現時点で再整備の概要がようやくまとまったところでございますので、今後は再整備の工事が順調に進んでオープンが近づくに当たっては、そこをできるだけ利用の促進をするという観点から、教育委員会としても大いにPRしていきたいと存じますが、県としても、かながわパラスポーツ推進宣言なども出させていただいていると。そういったことも踏まえてパラリンピアンの育成、あるいは障害者、高齢者を含めて全ての県民のスポーツ拠点になるということを大々的にPRしてまいりたいなと考えております。

谷口委員

 例えば第2アリーナのネーミングなんかも工夫があってもいいんじゃないかなと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 現時点で第2アリーナはプール棟と、これは仮称でございますので、この辺も県民の方々に分かりやすくネーミングを考えていく必要がございます。現時点で仮称となっている宿泊棟ですとか本館棟も含めて、県民の方が建物の名前を聞いてこういう建物なんだなというイメージがわくような、そういうことを今後検討してまいりたいと考えております。

谷口委員

 是非、そこのところは県民の皆さんにしっかりとアピールできるように、ネーミングも含めて考えていただきたいなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、先ほどのバリアフリーというか、障害者の方への配慮の件に戻りますけれども、具体的にこの前視察をさせていただいて、テニスコートの位置は結構急な坂を下りたところにあるわけなんですけれども、あそこについては車椅子でも移動等は現状のままだと非常に難しいかなという感じがするんですが、その点についてはどういうふうに整備される計画なんでしょうか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 まず、テニスコートは今回の再整備で砂入り人工芝化、オールウェザーで対応できるような形にいたしますし、夜間照明の設置も考えてございます。そうしますと利便性が高まりますので、障害者の方、高齢者の方々の利用が見込まれるということでございますので、現在コートの入り口にスロープもございますけれども大変老朽化もしておりますので、そこを使いやすく改善するほかに、テニスコート利用者の駐車場として、今は砂利の上に置いてある状況ですが、コートの最寄りに駐車場の整備をすると。さらに、藤沢翔陵高校の横にあります坂は結構急でございますが、あそこについては現状の形ということでは想定してございますけれども、車でのアプローチをしやすいような形で整備していきたいと考えてございます。

谷口委員

 今、全体的な配慮のことをお伺いしましたけれども、是非しっかりと障害者の方々に使いやすいようにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それでもう1点、体育センターについて確認させていただきたいんですけれども、グリーンハウスについてなんですが、これについても先日の委員会で質疑がありましたけれども、その中では非常に歴史がある建物でもあるし、その受付の機能とか、それから中で様々な交流ができる場にしようということを考えていらっしゃるということです。今、あの中に食堂が入っていますけれども、その食堂については整備後もあのまま食堂として使っていくのか。その点については現在の計画はどのようになっているのか確認させてください。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 食堂につきましては、新たに整備を予定しております宿泊棟、ここに宿泊者だけではなくて施設利用者も利用できるような食堂を建設する計画にしてございます。そうしますと、現在のグリーンハウスの食堂につきましては、食堂という機能はなくしまして施設利用者の交流ですとか、休憩の場所としてラウンジとしての扱いとする方向で検討してございます。

谷口委員

 そうするとラウンジだと、例えば飲み物やそれから何かちょっと交流の場で少し軽食みたいなものを出したいというような場合には、これはどういうふうになるんですか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 現時点での計画でございますが、今の食堂のある部分をラウンジにした場合に、軽飲食を想定しておりまして、自販機コーナーを置いたりとか、そういった気軽に利用できるような形を考えてございます。また、スポーツ関係団体が競技部のレセプションですとか、そういった場面としてそこを活用したいという意向があれば、有料でお貸しするということを前提にして、新たな宿泊棟にできる食堂からデリバリーでオードブル等を持ってくる、そういった形で利便性を確保するように今考えてございます。

谷口委員

 ちなみに、その外観もそうですし、多分内装もすごく趣のある内装だと思うんですけれども、この辺については、別にそこでスポーツをするわけではないんだけれども、そこに来てみたいなというような雰囲気をしっかりと出すということが大事だと思うんですが、その点についてはどういうふうにお考えでしょうか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 今回、グリーンハウスの保全というものを体育センターの再整備の一環として位置付けをさせていただきました。その際にまず配慮しなければいけないのは、グリーンハウスの外観、意匠を守っていくということ。そのためには、あの施設の中に重装備な設備が必要になる機能を持たせると、外観を傷つけるというか、傷めることになりますので、先ほど申し上げたラウンジですとか、あるいは3階部分は展示コーナーと、1階部分については今は現業職員の控え所、あるいは倉庫という事実上、一般の方が利用できない状況になっておりますが、オープンな会議室といったような体育センターの利用者を中心としつつも、一般の県民の方々も広くあそこに訪れて利用できるような、なおかつ重装備な設備が要らないということで外観を守っていけるような、そういう方向で計画してございます。

谷口委員

 ちなみに、建物の外の補修というか改修と中の方の改修というのは、どの程度の予算をかけてやる予定なのかお伺いいたします。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 グリーンハウスの利活用の検討につきましては、これまで政策局の方で検討が進められてまいりました。政策局では外観を中心に重要部分、そこを補修するとした場合、2億3,000万円程度の予算が必要だということを10月の予算委員会でも答弁してございます。私どもはその外観の補修に加えて、先ほど申し上げたラウンジですとか、展示コーナーであるとか、会議室化ですとか、そういった中の改修も必要ですので、それに相当する経費を上乗せした形で見込んで、280億円の中に含んだ数字として今検討しております。

谷口委員

 是非、皆さんが来て、いい施設だなと、またすばらしいなと思っていただけるように、しっかりとお願いしたいと思います。

 それで、食堂は宿泊棟の方に移すということなんですけれども、まず確認させていただきたいんですけれども、どの程度のスペースで、テーブルの数とか、何人ぐらいが入れるような規模にするのかということを確認させていただきたいと思います。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 食堂を含めた宿泊棟については、最終的にはPFIの提案という形になると考えております。今回、常任委員会の報告資料でもおおむねの面積を提示させていただいておりますが、その範囲で申し上げますと、1階の食堂部分については全体として約600平米から700平米ぐらいを考えてございます。これは現在の食堂部分が200平米程度というふうに承知しておりますので、面積としては3倍程度。ただ、その中で厨房機器のレイアウトですとか、テーブルの数、それはPFI事業者の提案ということを考えてございます。

谷口委員

 PFIでやるということなんですけれども、せっかく再整備をして県外からも多くの方が訪れられると思いますし、ここの食堂で例えば県産の食材を使ったメニューとか、今、知事が言われている未病対策メニューとか、何かそういうものも盛り込んでいって、アスリートの方々が好まれるメニューとか、何かいろんな新しい工夫ができるかと思うんですけれども、そういった点についてはどういうふうにお考えですか。

体育センター・総合教育センター再整備担当部長

 宿泊棟についてはPFI事業の提案ということを原則としてございますが、当然、提案を頂く以上、県側としてこういう条件でという条件を提示いたします。その条件の中で体育センターという施設の特性を踏まえて県産食材を積極的に利用すること、あるいは栄養管理が必要な競技者の利用というのも想定されますのでカロリー表示を適切にすること、こういったような配慮事項として条件を設定して、PFI事業者の具体的な提案を受けたいと考えてございます。

谷口委員

 今、前向きな御答弁を頂きましたけれども、特色のあるそういう食堂にしていただきたいと思います。これまでかなり細かなところも伺ってきましたけれども、おおむね団体の方々からの意見も取り入れていただいてやっていただけるということなので、今後もしっかりと、また方法も再整備を進める中で団体の皆さんと意見交換をしながら、そしてバリアフリーで障害者の方も使いやすい、そういうセンターにしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 続いて、これも先日の質疑でもありましたけれども、県立学校のトイレ整備について伺っていきたいと思います。

 新まなびや計画では平成35年度までに整備をしていくということでありますが、トイレについては本当にどんな施設も、商業施設もレストランであれ、どんなところもやっぱりトイレがきれいだということが、そこを使うかどうかの選択基準になっているというところもありますので、非常に大事な取組だというふうに思っております。

 それで、今回は洋式化も含めて配管や床をどうするのかということも検討していくわけでありますけれども、先日、テレビ番組をたまたま見ていたら、私立の学校だと思いますけれども、生徒からの声を聞いてトイレの設計等をやったというところがあって、例えば男子トイレなんですけれども、小のところと大のところの間にちょっと簡単なパーテーションを設けて、小と大の区分を分けるというような取組とか、あと小便器の位置を外向きにラウンド状にしてお互いが若干外を向くような感じで隣から見えないとか、そういうふうな工夫をして非常に生徒などの受けも良いと、そういうテレビの番組がありました。

 先日の委員会ではかながわ方式というふうな御発言もあったんですけれども、予算が限られる中でどこまできるかというのは議論のあるところだと思いますが、いずれにしてもせっかくやるのであれば生徒の皆さんに喜んでいただけるような新しい取組ということも大事だと思います。こうしたことについてどういうふうに考えていらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。

まなびや計画推進課長

 県立学校の多くは昭和40年代後半の百校計画のときに建設された学校が多く、トイレの形状、面積などはほぼ同一のものが多くございます。今回のトイレの整備に当たりましては、整備期間や経費等の観点からトイレの形状とか面積には手を加えないように考えておりますので、スペース的な面でまず制約がございます。こうしたことを踏まえつつ、来年度に実施する事前調査におきまして、学校関係者等との意見交換を行いながら、洋式化をはじめとするトイレ整備工事の標準的な仕様を作成していきたいと考えております。

 この標準仕様の作成に当たりましては、今、委員からお話しいただいたような内容も含めまして、より良いトイレ環境の構築に向けて様々な観点から検討していきたいと考えておりますが、先ほど申し上げましたように既存のスペースの問題等もございます。あるいは経費面等もございますので、そういったことを総合的に勘案しながら検討を進めていきたいと考えております。

谷口委員

 この前の質疑にもありましたけれども、この学校関係者の中には生徒というのは入っているんですか。

まなびや計画推進課長

 具体的に現時点でどこまで、どういう形でということまでは検討してございませんが、生徒の生の声というのも今後聞いていく必要があると思いますので、そういったことも含めて検討させていただければと思います。

谷口委員

 予算が限られているので議会が声を100%実現するというわけにはいかないんでしょうけれども、ですけれども、やっぱり使うのは生徒ですので、そこの声はしっかりと聞いていただいてできる限り反映していただくようにお願いしたいと思います。

 それで、来年度の今お話のあった事前調査なんですけれども、この仕様内容は具体的にどんな感じでイメージしているのか、またその狙いというか、どういう観点でやっていくのか、仕様を決めていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。

まなびや計画推進課長

 トイレ整備に当たりましては、公立学校ということでございますので、教育の機会均等ということも配慮していく必要があると考えてございます。各学校における整備の内容につきましても、現状として同一の基準、仕様となるような形で標準仕様を作成して取り組んでいきたいと。そのために来年度に実施する事前調査の中で、特別支援学校などの特別な対応を必要とする学校を除きまして、委員のお話にございましたようにトイレ整備の標準となる仕様、これを作成してそれを基本形とした上で、具体的な工事の実施に当たっては、各学校の状況等を踏まえながら取り組んでいきたいと考えております。

 先ほども申し上げましたとおり、県立学校のトイレの多くは比較的に同じような形状、面積になっておりますので、こういった標準仕様を作成することによりましてトイレ整備の工期の短縮でございますとか、コストの縮減、そういった効果も期待できるのではないかと考えております。

谷口委員

 事前調査をやってある程度標準的な仕様をつくって、それを全校その考え方でやるということで、工期の短縮とか、コストの縮減ということなんですけれども、確かに同じ仕様にすれば業者さんもやりやすいでしょうし、大事なことだと思うんですが、具体的にそれを進めるに当たって、例えば1校ごとに発注していくと恐らくコストは上がっていく、何校か固めてやればコストが下がると思うんですけれども、そうすることも含めてどういう考え方でこれから発注を進めていくのか、それについてお伺いしたいと思います。

まなびや計画推進課長

 トイレ整備の詳細につきましては、先ほどから申し上げておりますように調査の中で具体的な詳細については検討していきたいと考えておりますが、基本的な考え方といたしましては、トイレ整備の効果がなるべく多くの学校でできるだけ早く均等に及ぶようなことができないかと考えてございます。

 そういったことから、学校ごとに整備していくということではなくて、例えば複数の学校で一部分のトイレ整備を先行して同一様式で行うとかというようなやり方をしながら、トイレ整備を進めていけたらなというふうに考えております。

谷口委員

 では、例えば地域ごとに、ブロックごとに分けてやっていくということと、それから恐らく生徒も含めて保護者の皆さんも気にしているのは、うちの学校はいつ直るのかと、順番的にどういう順番でやられるのかというのは、非常に一番気になるところだと思うんですけれども、どこを先行してやっていくか、その順番についてはどういうような考えのもとにやっていくのか、お伺いしたいと思います。

まなびや計画推進課長

 具体的な整備の順番で基本的な考え方でございますが、ブロックごとにまずグループをつくりまして、その中でどういう順番でやっていくかということになるかと思います。その際には当然、建築後の経過年数、古いものの順番にということになりますが、併せましてトイレの洋式化の率、そちらの低いもの、要は建築年数とトイレの洋式化率が低いところ、そういうものを総合的に勘案しながら、先ほど申し上げた薄く広く整備をしていけたらと考えてございます。

谷口委員

 古いものからということで、それとブロックごとなので、若干建てられた年どおりにというわけにはいかないでしょうけれども、いずれにしても基本的には古いところからやっていくということで分かりました。それについても生徒、また保護者の皆さんがよくよく気になるところだと思いますので、その辺の考え方も是非発信していただきたいと思います。いずれにしましても冒頭に申し上げましたけれども、トイレについては今どんな施設であっても非常に皆さんきれいにしてほしいというのが思いだと思いますので、しっかりと進めていただくように要望させていただきます。

 その次に、今回、市より配られています神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略の案ですけれども、この中で検証する際の達成度合い、これを測るために、今、KPIが設計されておりますけれども、この中から2点お伺いしていきたいと思います。

 一つは、英検準2級以上の英語力を有する県立高校生の割合というのが1点。

 それからもう一つは、主体的な学習活動を通じて思考力、判断力、表現力を高めることができたと思う高校生の割合。

 このほかにも設定されますけれども、今日はこの2点についてお伺いしていきたいと思います。また、こうした目標と高校生の教育内容との関連性についても伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、1点目なんですけれども、英検準2級以上の英語力を高校生に求めているということなんですけれども、なぜこれが総合戦略の指標に位置付けられているのか、確認させてください。

高校教育課長

 県では今後の労働力人口の動向を踏まえまして、就業促進のための取組におきまして、グローバルな舞台にも積極的に挑戦し活躍できる人材の育成が重要と考えております。グローバル化に対応できる人材に必要な資質といたしまして、異文化に対する理解や外国語によるコミュニケーション能力などがございます。こうしたことから、神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略の中で、神奈川県の将来を担う高校生の英語力の向上を指標の一つと位置付けたものでございます。

谷口委員

 グローバル化のためということはよく分かりました。

 それで、私たちの時代はこういう準2級というのがなくて、2級、3級、それから1級ということだったんですけれども、この英検の準2級というのはいつ頃に設定されて、どの程度のレベルか。たしか3級は中卒程度、2級は高卒程度だったかと思うんですけれども、どの程度のレベルにあるのか、具体的に教えていただけますか。

高校教育課長

 まず、英検2級でございますけれども、これは高校卒業程度で、社会生活に必要な英語を理解して使用できるということが求められるレベルでございます。また、3級は御指摘のとおり、中学卒業程度とされておりまして、身近な英語を理解し使用できるということが求められております。この間の準2級でございますが、これは平成6年に新設されたものでございまして、レベルは高校中級程度とされております。日常生活に必要な英語を理解して使用できるということが求められております。

谷口委員

 中級程度というと、簡単にいうと2級と3級との間で中間ぐらいというふうに理解していいんですか。

高校教育課長

 そういう認識でも構わないかと思います。

谷口委員

 それで、今回のKPIの基準が英検準2級程度以上、こういうふうに位置付けられているんですけれども、程度というと非常に抽象的な表現なので、具体的に英検準2級程度の英語力を持っているということを準2級以外でどうやって判断していくのか、また把握しているのか、その点について確認させてください。

高校教育課長

 まずは英検の取得状況ということがあるかと思いますが、これにつきましては国が実施しております英語教育実施状況調査というものがございまして、これを活用してその際に把握しているものでございます。

 程度ということに関しましては、この英検を取得している者以外に、御存じのように資格検定試験には英検以外にも数種類ございます。英検でないものを学校として導入している場合もございます。その場合にはセファール、CEFRというふうに略しておりますけれども、セファールという対照表がございまして、そこで英検準2級と同程度、例えばケンブリッジの英検だとどれをとると英検の準2級になるかとか、TOEICだと何点ぐらいが準2級になるかという換算表がございまして、こういうほかの検定試験を保持している者については、その換算表をもって英検準2級程度というみなしをしております。

 また、それ以外にも英語の教員が日頃の生徒の学習活動を観察する中で、定期試験や小テストなどの結果も含めまして、英検準2級程度以上の英語力を持つ生徒かどうかということについて判断し、そうみなした者も含めているということでございます。

谷口委員

 セファールの一覧に入っていれば明確に分かるわけなんですけれども、最後のところに英語の先生が日頃の小テストとか、通常のテストを含めてそこで判断するというのは、非常に基準があいまいなような感じがするんですけれども、ある意味で目標を達成するためにちょっとゲタをはかせてしまったりということもあり得るかと思うんですけれども、その点についてはどういうふうに取り組んでいくのか、そこら辺を確認させてください。

高校教育課長

 英語の教員も英検等の資格試験を受けて、そうしたものを持っている者もいますので、そうした経験の中から日頃のその生徒の学習状況を見て、会話力とか、あるいはリーディング、いわゆる4技能といわれる能力がそれぞれどの程度なのかということについては、客観的にしっかりと判断できているというふうに考えております。

谷口委員

 それはガイドラインみたいな、具体的に現場の先生方が判断できるような何か指標みたいなものというのはあるんですか。

高校教育課長

 特にそうしたものはございません。

谷口委員

 そこら辺は現場判断でできるんでしょうけれども、何か必要かなという感じがするんですが、その点についてはいかがでしょうか。

高校教育課長

 英検の試験が学校で会場ということになったときには、もちろん問題等を英語の教員が見たりしていますので、そうしたことを踏まえて今の段階では経験値による判断ということになっております。文部科学省も英検準2級程度を国の目標としておりますけれども、そこのみなしの部分については今のところ特に明確なガイドライン等を示していないという状況でございます。

谷口委員

 ただ、今後その点についても是非検討していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それで、英語のコミュニケーションということになると話す力、表現する力というのが非常に重要になってくるかと思うんです。当然、聞き取れないと話す力も伸びてこないわけなんですが、いずれにしてもこの話す力を測れる資格検定試験というのは、現状どういうものがあるのかを確認させてください。

高校教育課長

 高校生の話す力を測るのに適しました資格試験といたしましては、英検のほかにGTECというテストがございます。さらにTOEIC等がございます。英検につきましては日本英語検定協会というところがやっております。あと、GTECというのは日本のベネッセコーポレーションがやっているところでございます。TOEICにつきましては(一財)国際ビジネスコミュニケーション協会が実施する検定試験ということになっております。

谷口委員

 TOEICは古いので知っていますけれども、GTECというのはどんな内容なんですか。

高校教育課長

 やはり同じように4技能を測定できる試験でございまして、確かにまだ耳慣れない部分がございますけれども、このテストの結果が最近大学入試でも採用されて、英検と同様な扱いで優遇するような形の大学も増えていると聞いております。

谷口委員

 今まで細かいところを聞いてきましたけれども、このKPIの目標が設定されておりますので、今たしか50ぐらいでしたか、この50から引き上げていくかということが、これが一番大事なことなんですが、今後どうやってこれを目標まで持っていくのか、具体的にどう取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。

高校教育課長

 今後の取組でございますけれども、平成28年度は県立高校生に対しまして英語の4技能を測る資格検定試験の検定料を半額支援する取組を行ってまいります。現在の想定ではこの支援する生徒の人数としては、8,000人程度を想定しているところでございます。こうしたことで多くの生徒が主体的に英語学習に取り組んで、バランスのよい英語力を身に付けていくことを期待しております。

 また現在、県立高校に配置しているALT、ネイティブの外国語の指導助手でございますけれども、こうしたものを活用する。あるいは来年度から県立高校改革計画の中に位置付けましたグローバル教育研究推進校の取組の普及によりまして、英語教育の授業改善といったことも含めまして、一層の充実を図っていく中で目標を達成していきたいと思います。

谷口委員

 受検料の半額の支援、8,000人分の予算取りをしているということなんですけれども、あとALTについては現状、配置はどのようにしているのか確認したいと思います。

高校教育課長

 大体16時間程度を各学校に配置しておりまして、その時間を1人ないし2人のALTで受け持っているというような状況でございます。全校に配置しております。

谷口委員

 そうした先生方の授業もそうなんですけれども、様々な授業外での交流とかということも可能だと思うんですけれども、授業外で負担を増やすのはどうかという面もあるかもしれないですけれども、そういったことについては何か取組とかをやったことはあるんですか。

高校教育課長

 毎年、秋に教育課程説明会というものを各教科ごとに開いておりまして、もちろん英語のものも実施しております。そうした中で、各学校で必ず1名出席という中で、いろいろな事例発表の後に班をつくって個別協議というような場を設けています。そうした場でほかの学校の取組なども吸収する機会を設けているところでございます。

谷口委員

 しっかり目標達成に向けて取組を進めていただきたいと思います。

 もう1点、主体的な学習の方なんですけれども、これを総合戦略に位置付けた理由について、まず伺っておきたいと思います。

高校教育課長

 神奈川県が家庭や地域の子育て力が低下していることや、また教育ニーズの多様化に対応した子育て環境の充実が求められております。こうした中、人を思いやって社会と関わり、貢献する力を身に付ける教育の充実が重要であると考えております。

 そこで、総合戦略では生徒の個性や能力を伸ばす質の高い県立高校の教育の充実を主な取組に位置付けまして、主体的に学習に取り組んで思考力、判断力、表現力といった能力を育むことで、まずは思いやりや貢献する力などの基盤となる確かな学力が身に付くことにつなげたいと考えております。こうしたことから、総合戦略の評価指標として位置付けて目標設定したものでございます。

谷口委員

 それで、そもそもこの主体的な学習活動というのは具体的にどういうものなのか、御説明をいただきたいと思います。

高校教育課長

 一言で申し上げますと、生徒自身が興味を持って積極的に取り組む学習活動ということになります。イメージ的に言いますと、教員が教卓のところで一斉に授業をするといったようなものではなくて、例えば生徒同士が班をつくって話し合ったり、生徒が先生の代わりに説明をしたり、あるいは調べてきたことを発表したりと、生徒の主体的な活動が中心となった学習を主体的な学習活動という形で捉えております。

谷口委員

 ちなみに、このKPIの指標自体が、主体的な学習活動を通じて思考力、判断力、表現力が高まったと思う高校生の割合、というふうになっているんですけれども、思うということは高校生自身、生徒自身が思うということが指標になっているんですが、これはすごくあいまいな基準のような気がするんですね。これは具体的にはアンケート調査か何かをして、その数字をはじき出していくことになるんですか。

高校教育課長

 これにつきましては、これまで県教育委員会で行っておりました県立高等学校学習状況調査、これは英国数の科目のペーパー試験もありますが、これ以外に同時にアンケート調査をしております。これにつきましては今後も続ける中で、こうした質問項目を設けて把握していくというような形になっております。

谷口委員

 非常に生徒としても、思うという質問は難しいかと思うんですけれども、難しいというか判断に迷うかと思うんですけれども、これまでの構想で客観性を持たせるためにアンケートの内容も含めて、何か工夫しているようなことが今あるんですか。

高校教育課長

 工夫ということは特に行っておりませんで、試験の後にしっかりとアンケート項目が幾つかありますけれども、真剣に答えるよう、しっかり考えさせた中で実施しているというふうに認識しております。

谷口委員

 続いて、この主体的な学習活動なんですけれども、どの程度授業の中に取り入れていくのか、全部これでやるというわけにはいかないと思いますので、この程度は入れてくださいと先生方にお願いするというようなことはやっているんですか。

高校教育課長

 日頃の授業から、先ほど申し上げたように一方的な授業ばかりにならずに、もちろん基礎、基本的なことを学習する際には、ある程度教員からレクチャーというのは必要かと思いますが、それが一定程度終わった後は、しっかりと生徒の学習状況を見極めながら生徒に発表させたり、意見を言わせたり、あるいは先生の代わりに説明をさせたりというような機会を設けるように授業改善の工夫を求めているところでございます。

谷口委員

 それで、教科によってはこの主体的な学習活動というのが難しいところもあるかと思うんですけれども、例えば数学なんかというのはどうなのかなと思うんですけれども、これは全ての教科でこうした取組ができるのか、その辺をお伺いしたいと思います。

高校教育課長

 工夫次第で全ての教科にわたってできるというふうに考えております。私は数学の教員でございましたが、数学の例で申し上げますと、例えば一定程度立体図形の学習をした後に、その立体図形について黒板ではなかなか2次元の世界ですのでイメージがつかみにくいということもありますので、平面の三角形や四角形、五角形を段ボールで切り抜いたものを配って、それを使って実際に立体図形を作ってみる。正四面体とか立方体とかというものを作ってみると。そういう中で、立体図形のイメージをきちんと持たせて、そこで動機付けをして、更に応用的なところに持っていくというような授業をするときに生徒の主体的な作業が加わりますので、主体的な学習がそこで取り入れられていくということになります。

谷口委員

 どの教科でもこれを取り入れるということは可能だということですね。

 最後に、英語のときにも聞きましたけれども、2018年まで70%まで持っていくということなんですが。これを達成するために、今後どういうふうにして取り組んでいくのか、最後にお伺いしたいと思います。

高校教育課長

 先ほどから答弁させていただいておりますように、講義形式で一斉に行う授業のスタイルだけでは目標の達成には至らないというふうに考えております。やはり授業の工夫というものがまず第一になるかとは思います。

 県教育委員会では高校改革実施計画の取組のまた一つとしまして、県立高校6校を授業力向上推進重点校と指定しまして平成28年から取り組んでまいります。この中で主体的な学習活動を積極的に取り入れた授業の研究を行ってまいります。こうした6校の指定校の研究成果は、公開研究授業や事例発表などを通じて地域の県立高校に広めまして、そして全ての県立高校で主体的な学習活動を通じて、先ほどのような思考力、判断力、表現力が高まったと思う高校生の割合が増えるように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

谷口委員

 これまでKPIについて聞いてきましたけれども、英語力にしてもそうですし、それから主体的な学習活動ということで今後もビジネスの世界でもプレゼン力とかが問われていますし、最近NHKの教育なんかでもやっていますけれども、TEDといったやつですね、わずか20分ぐらいのプレゼンで、私も好きで一応見ているんですけれども、例えばああいったものを活用することなども含めて、この指標を目標に上げたことはすばらしいと思いますので、是非これが達成できるように頑張っていただきたいと思います。

 続いて、インクルーシブ教育についてお伺いしていきたいと思います。

 これについてはこれまでの委員会でも質疑をさせていただきましたけれども、今後、インクルーシブ教育実践推進校のパイロット校3校が指定されて、平成29年度から受入れが始まるわけでありますけれども、これまでの質疑でも申し上げてきましたけれども、しっかりと地域の方々、また保護者の方々、生徒、そうした方々に早い段階でしっかりと情報提供、周知をしていくということが非常に重要であると思っております。

 また、パイロット校に限らず、全県においてこのインクルーシブが学校づくりを進めていく上で、教員の先生方の研修というのが非常に大事になってくると思うんですけれども、そうしたことについてまず何点か伺っていきたいと思います。

 まず最初に、地域の方々にこれから県教育委員会としてインクルーシブ教育というのを進めていくんだと説明していると思うんですが、そのインクルーシブ教育という言葉が、まだ全然耳慣れないというか、聞いたことがないという方が多くて、それは皆さんも認識が一緒だと思うんですけれども、私の個人的な考えとしてはうまい的確な日本語訳があって、少なくともインクルーシブ教育の後ろに丸括弧で日本語がつくような形でイメージがわくような、そういうことも必要だと思うんです。これはそもそも論になってしまいますけれども、インクルーシブ教育というこの言葉を使用することについてどういった経緯があって、どういった考えでこの表現を使われているのか、まず最初に確認させていただきたいと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 まず、インクルーシブ教育という言葉でございますが、平成18年に国連総会で採択されました障害者の権利に関する条約の条文に記載されてございます。それから、国内におきましては文部科学省が平成27年7月に特別支援教育の推進に関する報告の中で、障害者の権利に関する条約に基づくインクルーシブ教育システムの理念が重要であるというふうに記載をした上で、文部科学省が実施します関係する各事業においてインクルーシブ教育システムという語を使用している状況がございます。

 本県でございますが、平成19年8月に策定いたしましたかながわ教育ビジョンにおいて、そのときにはインクルージョン教育というふうに記載しましたが、昨年の10月に行いましたその教育ビジョンの一部改定におきましてインクルーシブ教育という言葉を使用することといたしました。現在、この言葉は一定程度は浸透してきているとは考えておりますけれども、新しい概念でもあり、まだまだその浸透については余地があるところと考えます。県民の皆さんの御理解を一層進めるために引き続き取り組んでまいる所存でございます。

谷口委員

 今、最初の頃はインクルージョン教育という使い方をしていたということなんですが、恐らくソーシャルインクルージョンのインクルージョンから来ているんだと思うんですけれども、この内容はインクルージョン教育もインクルーシブ教育も全く同じというふうに理解してよろしいんですか。

インクルーシブ教育推進課長

 本県におきましては、このインクルージョン教育として整理したときも、現在のインクルーシブ教育という言葉で行いますときも、これまで神奈川県が取り組んでまいりました支援教育の理念に基づいて、全ての子供たちを対象に教育の中でお互いが関わり合いながら力を高め、やがて共生社会の担い手となって育っていっていただくことを願っている、そのような意味では共通したものでございます。

谷口委員

 これは要望にとどめておきますけれども、イメージがぱっとわくような日本語で丸括弧で後ろにつけていただくのでもいいので、何か分かりやすい、県民の方々にぱっとイメージしていただけるような工夫を、今後是非検討していただきたいと思います。

 それで、今度はパイロット校についてお伺いしていきます。冒頭に申し上げましたけれども、志願される生徒、また保護者の方々、それから進路指導を行う中学校の先生方、こうした方々が、このパイロット校の取組についてしっかりと理解していただくということが大事なわけなんですけれども、前回の12月のこの委員会でパイロット校における取組について情報提供を行う、そういう説明会を今年度内、3月までに実施するという御答弁を頂きました。年度内ということだったのでもう既に開催されているのか。もしまだであれば、あと1箇月ありますので、具体的にどういうふうにやるのか、それについて確認させていただきたいと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 まず、パイロット校は御承知のとおり、茅ケ崎高校、厚木西高校、足柄高校でございますが、これらの学校があるそれぞれの地域において説明会をこれから3月中に実施してまいります。その説明会に当たりましては、まずは各地域の先生方を対象とした説明会をそれぞれの地域で1回ずつ実施いたします。その後、子供たち、保護者の皆さん、また各地域にお住まいの皆さんを対象としました説明会を各地域ごとに平日と休日の1回ずつ、3地域ございますので合計6回になりますが、今月中に実施してまいります。

 その中身でございますけれども、大きくは3部の構成とさせていただき、まずは本県が目指すインクルーシブ教育についてお話をさせていただきます。二つ目として、パイロット校が行う入学者選抜の内容や教育課程上の工夫、また進路支援のあり方などについてお話をさせていただきます。そしてその後、質疑応答を通じて、更に御理解を深めていただくこととしております。

谷口委員

 まだ実施をされていないということで、これから今月中にやられるということなんですけれども、是非しっかりとお願いしたいと思います。

 それで、今後、知的障害のある生徒が実際にパイロット校に入ってから充実した学校生活を送れるようにするためには、説明会だけだとある程度のことは分かるんでしょうけれども、実際に体験をしてみるとか、どういうふうな授業になるのかとか、そうしたことをある程度実感していただくということが大事だと思うんですね。今後、具体的にそうした点でどういうふうに取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 御指摘のとおり、志願対象となる生徒や保護者の方などが、そのパイロット校のことを実際にどんなようなことが行われているのか知っていただくことはとても重要だと考えております。

 そのため、それぞれの学校の教育活動について分かるような連携交流事業を行うこととしております。

 具体的には平成28年5月頃から8月頃にかけまして、対象となる生徒ですとか保護者の方が各パイロット校を訪問していただいて、各学校が実施しております体育祭などの学校行事を見ていただいたり、日頃行われている高校生の生徒たちが取り組んでいる授業の様子を見ていただいたり、あるいはインクルーシブ教育に係る入学者選抜だけではなくて、各学校を志願している全ての生徒たちを対象とした学校説明会にも来ていただいて、ほかにもどんな生徒が進学を考えているのかなどということも併せて見ていただいたりするような中で、パイロット校のことを知っていただければと思っております。

 また、個別相談を行えるような機会も随時設けていって、各学校のことをまずはよく知っていただく機会を設けていきたいと考えております。

谷口委員

 すばらしい取組だと思いますので、今年も5月から8月にかけて行うということなんですけれども、大体どの程度の回数とか、そうした詳細な点についてもう少し具体的にお話をお伺いできればと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 まず、少なくともこれぐらいはお越しいただきたいというふうに、こちらとして想定させていただいているのが3回でございます。繰り返しになりますが、一つは学校行事を見ていただきたいということ。生徒の活躍の様子ですとか、先生方の御指導の様子。それから、学校説明会というところで、ほかにもどんな生徒がこの学校を考えているのかということを見ていただきたいということ。それから、日頃の生徒たちが取り組んでいる日常の授業の様子。こういったことを見ていただきたいということを、まず少なくとも3回は御訪問いただいた上で、あとは御希望に合わせて個別の相談などにもお越しいただければ大変有り難いと存じます。

谷口委員

 是非丁寧に、志願される生徒、また保護者の方々がイメージのわくようしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 続いて、このインクルーシブ教育を進めていくに当たっては、生徒を指導する教員の方々の研修というのが非常に大事だと思うんですけれども、このことについては以前にお伺いしたと思うんですが、これまで教員の研修については実施したのか、また具体的にどういう内容でやったのか、その点をお伺いしたいと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 今年度の取組でございますが、総合教育センターにおける研修といたしまして、インクルーシブ教育に係るまずは基礎的な内容を周知することが重要と考えまして、そのような研修を教職経験の年数に応じて実施いたします基本研修というのがございますが、その全ての基本研修においてインクルーシブな学校づくりというテーマで研修を行いました。また、新任の県内の指導主事を対象としたものですとか、小学校、中学校、県立学校の新任の校長、教頭、総括教諭を対象として、やはりインクルーシブ教育の基本的な考え方などについての研修を実施いたしました。

 また、併せまして自己研さんを目的とした研修でも、インクルーシブ教育の基本的な考え方に関する内容の研修を扱いまして、これらで合計43の講座でインクルーシブ教育に係る教員研修を実施いたしました。合計で7,550名の教職員が受講した状況でございます。

谷口委員

 43講座で7,550名ということなんですけれども、来年度はどういう計画になるんですか。

インクルーシブ教育推進課長

 来年度でございますが、このインクルーシブ教育に関係した教員研修のまず講座数を、今年度の43講座から来年度は48講座へと拡大して実施してまいります。その際に内容的にもこれまでの基本的な部分に加えまして、先ほど申し上げた経験年数に応じて受講する基本研修の中にインクルーシブ教育の視点からの授業づくりという新たな内容を加えた研修も実施してまいります。

 また、インクルーシブ教育を各学校で進めていくためには、生徒を支える教育相談コーディネーターの役割も重要でございますので、高校、中等教育学校を対象とした教育相談コーディネーター養成研修講座でも日数を増やすのと併せて、校内の生徒の支援体制づくりに必要となる力、そういったものを育む内容を取り扱う予定としております。

谷口委員

 来年度の平成28年度は48講座に拡大するなどの取組を進めていくということを確認させていただきました。

 このインクルーシブ教育の最後の質問なんですけれども、今年度、来年度に取り組んでいただく教員研修以外に、まだまだ現場の先生方でも、インクルーシブ教育というのはどんなものなのかというイメージがわかない先生方も恐らくいらっしゃるんだろうと思うんですけれども、こうしたことについてもっと意識を高めていただく、そういう教育も研修以外に大事になってくると思うんですが、その点については具体的にどういうふうに取り組んでいくのか、お伺いしたいと思います。

インクルーシブ教育推進課長

 教職員の意識の向上に向けた取組として、総合教育センターでインクルーシブな学校づくりというタイトルのリーフレットを今年度中に作成しまして、公立の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の全ての教職員に一人1部ずつ配付する予定としております。そのリーフレットの内容ですが、インクルーシブな学校づくりに向けて子供同士が互いに学び合うことができる授業のあり方ですとか、お互いを認め合うことのできる人間関係を築く手立て、そういったものを記載していく予定としています。

 また、配付に際しましては、教職員によるリーフレットの活用を促進することが大事でございますので、校内研修が促進されるように、その実施の仕方なども記載した活用マニュアルといったものも併せて各学校宛てに送付する予定でおります。

谷口委員

 1点確認させてもらいたいんですけれども、このインクルーシブな学校づくりということなんですが、今、若干説明がありましたけれども、もう少し具体的にもう少し説明していただけますか。

インクルーシブ教育推進課長

 インクルーシブな学校ということでは、やはりまずは三つの観点が大事かと考えております。一つは、授業づくり、それから学級づくり、もう一つが学校づくりではないかと思います。

 まず、学校の教育活動の基本となる授業づくりにおいては、お互いが障害のある子供、ない子供も関わり合いながらいろいろな一つのテーマについて共に考えて、お互いの意見を出し合ってお互いを高めていくような取組、そういったことをこれから目指していくこと、そのようなことが記載される予定でございます。

 それから、学級づくりは、学級といいますのはやはり子供たちが生活するより所となる場所ですので、そういう中でお互いがより良く関われるような環境をつくるためには、このようなことを心掛けようといったようなことが記載されます。

 それから、学校づくりにおきましては、教員の間でもチームワークといいましょうか、全体で生徒たちをきちんと支えていく、そのような体制づくりについて記載をする、そのような予定としています。

谷口委員

 是非意識向上がしっかりと図れるように取り組んでいただきたいと思います。

 冒頭に、インクルーシブ教育という言葉自体が一般の方々を含めてまだ分かりづらいというお話をさせていただきましたけれども、たまたまネットでインクルーシブ教育というのを検索していたら、ちょっとおもしろい表現があったのでご紹介させていただきたいと思います。インクルーシブという言葉をより分かりやすく理解する一つの手立てとして、その反対語を考えればいいと。インクルーシブの反対ですから、イクスクルーシブ、排除する、排除的なとかになると思うんですけれども、そういう意味では反対語は排除する、その反対だと考えるとどんな子も排除しないと、そういう考え方で、なるほど分かりやすいなと思ったわけです。

 そうしたことも含めて、いずれにしてもインクルーシブ教育とは何なのかということがしっかりとまた県民の皆さんに分かっていただけるような情報発信と、それから具体的に取り組んでいただく教員の方々の研修、そして意識の向上、そうしたことにしっかりと取り組んでいただくようにお願いしまして、この項目については終わりたいと思います。

 その次に、高等学校奨学金について何点かお伺いしていきたいと思います。

 これにつきましては、?橋委員長の本会議の質問を受けて、教育長から答弁を成績要件の撤廃という答弁を頂いて、今年の4月から新たな制度でスタートするわけなんですけれども、幾つか付随して伺いたいこともあるので聞いていきたいと思います。

 まず、確認の意味ですけれども、今回の新しくなる制度のポイントについて簡単に説明していただけますでしょうか。

教育局財務課長

 新制度のポイントといたしましては、先ほどもお話がございましたけれども、育英のための奨学金から就学支援のための奨学金に転換ということで、貸付要件であった成績要件を廃止したところでございます。また、給付型の就学支援制度が整いつつありますので、奨学金の将来の返還負担に配慮いたしまして貸付月額の上限額を引き下げると。あと、1万円単位に細分化したということがございます。

 ただ一方で、貸付額以上に奨学金が必要な方もいらっしゃると思いますので、月額1万円の加算制度を創設いたします。並びに免除制度の見直しなども行っております。

谷口委員

 今回は大幅な条例改正になったわけでありますけれども、これを反映して予算化したということなんですが、具体的に予算規模について確認させてください。

教育局財務課長

 平成28年度の当初予算案におきましては、貸付金事業費として16億円の計上をお願いしてございます。

谷口委員

 昨年度の当初予算は幾らですか。

教育局財務課長

 平成27年度の当初予算では19億5,000万円を計上してございます。

谷口委員

 今年度当初は19億5,000万円で、来年度は16億円ということで、単純に計算すると3億5,000万円減るわけなんですけれども、例えばこれによって加算を受けたくても受けれない生徒とかが出てくる可能性もあるかと思うんですが、その点についてお伺いいたします。

教育局財務課長

 まず、平成28年度は新制度の初年度ということもございまして、新たに創設した加算制度や貸付月額の細分化などについて、実際にどの程度の影響が出てくるのかというのを見極めるというのは、なかなか困難であろうと思っております。ただ一方で、最近の奨学金の貸付実績を見てみますと、平成24年度をピークにいたしまして減少しておりまして、平成27年度の実績ベースでは今のところ16億円程度になるのではないかというふうな見込みでございます。そこで、平成28年度当初予算案につきましては、この平成27年度の実績見込みである16億円の計上をお願いしているところでございまして、この額ですと仮に貸付希望者が同規模で奨学生全てが今年度と同額を借りたいと、そのために加算をお願いしたいといったような場合でも、十分に対応できる予算額であると考えております。

谷口委員

 平成22年度をピークに減ってきているということなんですが、この背景は先ほど御説明いただいたような影響で減ってきているということなんですか。

教育局財務課長

 平成24年度をピークにいたしまして徐々に減ってきているという状況ですけれども、おっしゃるように給付型の就学支援制度が徐々に充実してきたということもあると思いますし、また知事の提案説明の中でも個人県民税も1人当たり所得が伸びつつあるといったようなこともいわれておりますので、そういったことも背景にはあるのかなと考えております。

谷口委員

 いずれにしても3億5,000万円減っているということで非常に心配になったわけですけれども、実績からして16億円で全員の方が加算を要望しても対応できる額は確保しているということですので安心させていただきました。

 それで、これは以前の質疑でも若干取り上げさせていただきましたけれども、新入生についてはこれまでとは変わらないので心配ないんですけれども、新しく2年生、3年生になる今の1年生、2年生の方々が、保護者の方も含めて新しい制度が導入されるよということについて、しっかりと理解していただくということが非常に大事だと思うんですが、これまでどういうふうにこの周知を図ってきたのか、お伺いしたいと思います。

教育局財務課長

 制度改正の周知につきましては、12月に御議決いただきました後に、直ちに県のホームページで改正内容を周知しております。1月上旬には奨学生の対象となる県内の全ての高校、それから今年度の奨学金の貸付けを受けた生徒がいる県外も含めました高校に、合わせておよそ500校程度になりますけれども改正の周知を行っております。

 さらには、県内の全ての中学校、およそ470校、それから市町村の教育委員会にも周知をしております。また、2月上旬には県及び市町村のスクールソーシャルワーカー、それから市町村教育委員会の指導主事、並びに県、市町村の児童福祉担当者など130名が一堂に集まるスクールソーシャルワーカー連絡協議会がございましたので、ここでも制度改正について説明しております。

 さらに、平成28年度の予約採用者全員、それから今御指摘がありました上限が引き下げられます現在の一、二年生、新二、三年生につきましては、奨学生全員に通知をいたしまして、新制度の周知を図っております。

谷口委員

 新二、三年生については全員周知を図っているということなんですが、具体的にどういう形か。発送するということは、個々の家庭に郵送しているということでよろしいんですか。

教育局財務課長

 実は一、二年生につきましては現在、高校生として通っておりますので、高校を通じまして各人宛てに必ず引き渡すというような形でやらせていただいております。

谷口委員

 ということは、生徒に渡すということでしょうけれども、自分たちのことを振り返ると、学校でもらった書類というのは大体親に渡さないケースが多いんですが、そうじゃないという方もいらっしゃるかと思いますが、親御さんに基本どうやって届けるかというところはどういうふうな工夫をされているんですか。

教育局財務課長

 今後のことになりますけれども、3月15日に県内の全高校、それから近県の高校の担当者を集めました説明会を予定してございます。そうした中で必ず生徒、親御さんにも見せるように、そういったことも必ず併せて説明させていただければと思っております。

谷口委員

 なかなかこれが難しいところだと思いますけれども、本来予算的に余裕があれば親御さんの名前で個々に郵送すると。生徒の名前で送ると届かない可能性もあるので、そういうことも一つ今後できるかなと思います。その点についても是非検討していただきたいと思います。

 今、今後についてのお話をいただきましたけれども、いずれにしても成績要件の撤廃ということはすばらしい取組ですし、その一方で上限額が引き下げられて、でも加算制度はあるということをしっかりと周知していただいて、現場で混乱が起こらないように是非していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。



(休憩 午前11時53分  再開 午後1時3分)



相原委員

 今日は過去にこの委員会で何らかの形で触れた案件ばかり取り上げて質問させていただきたいと思います。いろいろなところに少し飛びますけれども御理解いただいて、質問させていただきたいと思います。

 まず、ちょうど一年前のこの常任委員会でお伺いしました川崎市内、たまたま私の選挙区でもあります、石川(裕)委員の選挙区でもあるわけですが、麻生区内の川崎市立の義務教育の学校の教員が実は教員免許状がなくてずっと勤務をしていたという問題が発覚して、それなりの対応がされているところでありますが、その際に、ちょうど一年前のこの常任委員会でこの教員に対する給与の返還についての確認をさせていただきました。一年前の時点では明確には何ともいえないんですけれども、基本的な考え方として県教育委員会としては該当分の給与等3,000万円超であったかと思うんですが、市の教育委員会から返還してもらうと。市の教育委員会とその該当の教員との関係は、これは市の教育委員会で担当しますと。このようなお話であったかと思いますが、その後はどのようになっているか、御報告をいただきたいと思います。

教職員企画課長

 まず、給与の返還の件でございますけれども、川崎市で平成18年4月に任用をしておりますが、その時点に遡り任用取消しという形になっております。その間、県費負担教職員ですので、県の方から給与が支給されておりました。川崎市の方で任用取り消しということになりましたので、県費負担教職員から外れる形になります。したがいまして、その間、本来であれば川崎市が支給しなければいけない給与を県がある意味立替えていたという形になりますので、当然、市の方に返還を求めることになります。

 求められる年数なんですけれども、地方自治法の規定によりまして返還を求められるのは5年間ということになっておりますので、平成21年度から平成26年度までの5年間につきまして返還を求めていきたいということでございます。その金額でございますけれども、その後に精査いたしましたところ、給与、旅費、県が事業主として負担していた共済負担金を含めまして、おおよそ2,932万余円という形になっております。

 その金額につきまして川崎市の方には返還を求めてきているところでございますけれども、川崎市では返還をすること自体は了解されておりますが、再発防止策を含めて市でもいろいろ対策を検討しなければいけないということから、そこのところの検討が少し時間がかかっているというところで、現時点ではまだ県の方には返還していただいていないという状況でございます。

相原委員

 川崎市の教育委員会の事情はいろいろあると思います。そうはいっても、県の教育委員会としては、この約3,000万円返還される金額をいつまでも放置するというのは決して適切ではありません。そろそろ年度末も迎えるところであります。この年度末という区切りの中で処理をされるのが私はよろしいのではないかと思いますが、その点についての御所見をお伺いいたします。

教職員企画課長

 県といたしましても年度内に処理をしたいということで、川崎市には何度か申入れをさせていただいております。実際に私から川崎市の課長にも連絡をさせていただきまして、県としては年度内に処理をしたいという要望をさせていただいておりまして、市の方でも年度内に解決したいというお答えをいただいているところでございます。

相原委員

 年度内の処理が確実に実行されるように是非お願いいたします。

 念のためにお伺いいたします。

 県立学校の方で県教育委員会が雇用という言葉は適切ではありませんが、教員に限っては教員免許が実はなくて再雇用をして、遡って教員給与等を返還する、こういう事例はないとは思いますが、念のために御報告をください。

教職員企画課長

 県ではそういう事例はございません。

相原委員

 次に、御本人から給与等を返還させることができるのかというのが、一般的には関心があるところで私もあります。

 これは法令解釈上の問題がある一定のところに既に落ち着いている話ではありますが、この本人から返還をさせることができるのか、これについても御答弁をいただければと思います。

教職員企画課長

 任用が無効になりました教員に限らず職員に関しての給与の返還でございますけれども、任用取消しになった者につきましては、権利がない給与を受け取ったことによる利得があります。一方で、任用者側につきましては法律上の理由なく労務の提供を受けたときの利得があるという形で、その利得は今回相殺されるべきものだということがございますので、任用取消しになった者に関しましては給与の返還を求めないという行政実例がございます。したがいまして、そうした取扱いをさせていただいているところでございます。

相原委員

 今、御報告いただいた行政実例ですが、行政実例は一般に公にされている話ですので誰もが調べて確認をすればできるところなんですが、今、御報告いただいた行政実例というのはいつぐらいの時点で確実に定着していたものなんでしょうか。おおまかなところで結構ですから、分かれば教えていただけますでしょうか。

教職員企画課長

 行政実例でございますけれども、昭和28年5月27日付けという形になっております。

相原委員

 これは、本人から給与を返還する問題については、納税者や県民感情からすれば、本人は返せよというのは当然だと思うんですが、それはともかく法令解釈が確定を事実上している段階であるんですが、行政とすれば相当以前からある関係で、該当の教員はあらかじめ知っていたという可能性だって十分考えられる話なんですね。これ、実は、そもそも応募の時点で確信犯的に教員免許を偽造して所持しているんですが、給与の返還については過去の行政実例を承知していたとしたら、最初から給与はもらえるものだとやって、発覚するまでとぼけていたというか、悪意を持って給与をもらっていたという可能性だってあるんですね。本当はこれは法律そのものの改正が必要なんでしょうけれども、そういう見方も私はしておく必要があろうかと思っております。返還を求められないという前提でしていたのではないかという疑いがございます。

 また、これは私見ですけれども、確かに行政実例はそういうふうになっているんですが、教員の場合は資格職なので給与水準そのものが資格を前提としているので、単に労働債権的な発想でやるのは本当にいいのかなという気もしております。最低賃金分ぐらいは払ってもいいというのは何となく理解できますが、資格職の場合、給与水準がそもそも違うので、その差額分というのは本当はあってもいいのかなという思いがしております。

 更に言えば、教員の場合は定員制ですので、この人が実は応募していなければ、どなたか別の人が採用されて、その人が雇用され給与を受け取っていた可能性があるわけです。間違いなくあるわけですから。その方が具体的には誰か誰にも分からないわけですけれども、その人のその後の人生でなかなか苦戦をしていたという場合は、この教員のみならず、ほかの人の人生も狂わせているので、責任は大変重いのかなと思っております。

 いずれにしても、これは市の教育委員会が今後それなりの対応をされると思います。警察にも告発していると承知しておりますので、それは解明を待ちたいと思いますが、県教育委員会としてはまず課長から御答弁いただいたように、年度内に約3,000万円の返還をしっかりと実現するということと、県教育委員会が採用する教員においては間違いのない御対応をいただければと思います。

 次の課題は、県立高校の入試問題、先ほどの入試問題に作成ミスがあったということでございました。これについてお伺いしたいんですが、以前、私は日本史の独自教材のときにも似たような趣旨からいろいろな問いをしたところなんですが、今回も同じような観点からお伺いします。まず、この入試問題は形式上はきっと教育委員長や教育長に作成の責任があるんでしょう。若しくは高校教育課長にあるんでしょうが、そうではなくて実際の作成の責任というのは、どなたが担っているものなのでしょうか。

高校教育課長

 責任というお話になりますと、今、委員御指摘のところかと思いますが、担当という意味では高校教育課内の課員のところで最終的に作成しているところでございます。

相原委員

 各教科の作成について、作成の実際上の最終決定者は誰にあるんでしょうか。

高校教育課長

 最終的な作成決定は私、高校教育課長の決裁、その上、教育長の決裁というふうになっております。

相原委員

 そのお話はよく分かりました。

 それぞれ5教科あって試験問題を作るわけですが、問題を作って決裁の話は別として、誰かが問題を確定させていると思うんですね。若しくは誰かじゃなくてチームで多数決で最後に決めているのか、全会一致で決めているのか、それは承知しませんが、そこの解説をちょっといただけませんでしょうか。

高校教育課長

 まず、学力検査につきましては、大変秘匿性の高いものでございますので、余り体制的なところを詳しく申し上げられませんけれども、ざっくり申し上げますと5教科ごとにある程度グループをつくって、課内の人間、それから課外の人間が入ったところで作成をしております。それぞれの教科の取りまとめというのは本課の課員一人が担当していると、各教科一人ずつで担当しているというところでございます。

相原委員

 ざっくりで結構ですので、私も特定のどなたかを批判したり、責任を追及しようと、そういう趣旨で質問しているわけではございませんので。

 それで、次にお伺いいたしますが、今回、作成にミスがあるんじゃないかという指摘は、外部の方からされたというふうに伺っているところなんですが、そういう認識で間違いないんでしょうか。

高校教育課長

 お話のとおり、学力検査当日の2月16日の火曜日の夕方5時過ぎに、県民の方から電話により当該の問題についての御指摘をいただいたところでございます。

相原委員

 その外部の方、これは有り難い指摘だと思います。間違いを見付けていただいて御指摘をしていただいて、結果としてその人の御指摘のとおりでありますから有り難い指摘なんですが、そういう御指摘をいただいた方に対しては、県教育委員会としては何らかの対応というものはするものなんでしょうか。

高校教育課長

 いろんな御指摘をいただいていますので、その都度、御回答をさせていただいております。当該の県民の方にも確認を電話により回答させていただいております。

相原委員

 今回の場合はその指摘が正しかったわけですから、よく御礼を言っていただければと思います。個人的には謝礼を出してもいいぐらいかなという気が正直しております。

 別途お伺いいたしますが、その教育委員会とは関係のない県民の方から御指摘があったということで、それとは別に例えば県立高校の学校の先生ですとか、受検生とか、その辺りからも間違いというか、ミスしていた部分については指摘のようなものはあったのでしょうか。

高校教育課長

 当該の問題につきましての指摘は、この県民の方からの一つだけでございました。

相原委員

 その点は少し残念かなと思うところであります。

 それで、先ほどお答えいただいた実際にどなたが問題を作っているのかというのは、なかなか言いにくいところがあるということでしたのでそれは承りますが、誰がということではなくて、その作る人、問題作成に関わる人の人選はどういう方法で行われているのか分かりませんけれども、想像するに県立高校の校長が推薦をするとか、教育委員会の方からピックアップして集めて問題を作成するとか、その辺の人選の方法論について教えていただけますか。

高校教育課長

 これもなかなか秘匿性に関わる部分でございますので、ざっくりとした話で申し訳ありませんが、校長からの情報や本課課員、日常的には学校に訪問していろんな指導、助言をしている中で得ている情報、そうしたものを総合的に集めまして人選しているところでございます。

相原委員

 今言われた人選の方、各教科に複数おられるというふうに受け止めましたけれども、最後はどなたか一人が決定することになりますか、それともそのチームのみんなで最終的に話し合ってそれでいこうという話になるんでしょうか、確認させてください。

高校教育課長

 先ほど申し上げました各教科に一人ずついる本課の取りまとめ役、いわゆるチーフ的な役目の者が最終的に取りまとめるという形になります。

相原委員

 あまり批判めいたことばかり言ってはいけないんですが、今回のミスというのは教科では理科であったかと記憶していますが、何かミスをしてしまった、しん酌すべき事情みたいなものというのは特別にあったものなんでしょうか。

高校教育課長

 今回のミスにつきましては、どの教科でもやっておりますけれども、元の問題ができた後の相当度重なる点検作業、これもいろんな方々に御協力をいただきながらやっているところでございますけれども、その点検作業の中での見逃しというところでミスが出てきたものでございます。したがいまして、最終的にとりまとめたときにそこが抜けていたというところが今回に問題になったところでございます。

相原委員

 以前に日本史の独自教材を作ったときも、私なりに独自教材を読んでここは具体的におかしいんじゃないかという指摘をさせていただいた上で、それとは別に、作成に携わっている教員の人選に若干問題があったんじゃないのかという指摘をさせていただきました。今回も作られた方々の能力がないとか、怠慢があったとか、そういうことではなくて、各教科の県立高校の教員というのは相当な人数がいらっしゃるわけですよね。多分、全部足せば何千人とおられるわけであります。

 私の直観的なものの言い方で恐縮ですけれども、大部分の教員というのはすごく優秀で、まじめで、情熱的だと思っているんですね。そういう中から、今回で言えば入試問題を作成する人を選択して作ると。全体として優秀な人材はいっぱいいらっしゃるわけで、人選をしていく中で何かうまくいっていないんじゃないか。うまくいっていないという意味は、もっと全部をしっかり一人一人全体を見つめて、能力をしっかり評価してあげることが重要で、少しそこに不足があったのではないか、そんな気がしてしようがないんですが、最後として教員一人一人全体に光がしっかり当たっていたのかどうか、コメントをいただいておきたいと思います。

高校教育課長

 問題作成を担当する方たちは各教科の専門的な学識の優れた者で、これがまた複数で行っているところでございますが、先ほども申し上げましたように、数多くの情報の中から人選をしております。一定程度あまたいる県立高校の教員の中から情報に基づいて優秀な教員を選び出せているというふうに考えているところでございます。

相原委員

 実際に入試問題に携わった方が優秀ではないと申し上げているわけではないんです。きっとその人は優秀だと思うんですが、母数が相当いるんですからもっといらっしゃるんじゃないかと。そこを是非見ていく必要があろうかと思うんです。優秀な教員が少ないというのなら、その選択の方法の余地などないんですが、私の感覚としては相当数いらっしゃるという認識を持っていますので、きちんと調べればまだまだいらっしゃるような気がしております。是非御配慮、気に留めていただければと思います。

 次は、教員の政治的な中立性等に関してお伺いしたいんですが、時々教員の極端な行為というのが表面化するものです。これはずっと以前からそうなんですが、時にして報道等でそういうことが表面化するものであります。そういう報道を見るたびに残念に思うんですが、私自身、この常任委員会で相当前に、多分10年以上前だったと思いますが、ある新聞記事で神奈川県の県立高校の社会科の教員だったと記憶しておりますが、授業中に天皇陛下をこいつと呼んで授業をしたという報道があったので、当時この常任委員会で取り上げていろいろお伺いをしたことがあります。その後、本県のみならず、全国的に時々そういう極端な事例が報道されるたびに非常に残念に私は思っているところであります。先ほど申し上げたように、多くの教員というのは本当に優秀で、勤勉で、情熱的で、なぜそんな極端なケースが時にして出てしまうのかなと、いつも思い悩んでいるところであります。

 そんな中で、自分自身が知った発端は報道であったんですが、埼玉県の公立中学校で教員が政党の機関紙、共産党の機関紙である赤旗のコピーをホームルームだったと思いますが配付をしたという報道がありました。これについては、埼玉県の教育委員会は市町村教育委員会等に政治的中立の確保を求める通知を出しておりましたし、埼玉県の県議会の文教委員会でも質疑がやられておられました。また、埼玉県の上田知事などは相当厳しい、非常識だということでコメントを出されておりましたけれども、私はこの報道を見たときに今申し上げましたように埼玉県議会の委員会のやり取りですとか、知事の各種の会見のコメント等も確認しましたけれども、埼玉県であるようなことというのは神奈川県でもあるのかななんていう、正直心配をいたしました。一方で、神奈川県ではないんじゃないかという期待も持っているところなんですが、実際にまずこの埼玉県であったように政党の機関紙、共産党の機関紙であります赤旗をコピーして配付したなんていう事例が、神奈川県内の公立小中学校で過去にあったことというのはあるんでしょうか。

高校教育課長

 県立高校につきましてお答え申し上げますと、特定の政党の機関紙を印刷して資料として配付したといったようなケースはないと認識しております。

相原委員

 もし承知していたら義務教育の方も、もし分かればで結構です、御報告いただけますでしょうか。

子ども教育支援課長

 私どもではその件につきましては承知してございません。

相原委員

 たまたま埼玉県の事例があったので今日お伺いしたところです。これは多分年が明けて今年になってから各種報道があったのではないかと思うんです。私も1月に発端の報道を見て知ったところであります。日本共産党の機関紙の赤旗がいいかどうかという議論は、これはまた別な話でありますが、特定の政党の機関紙を配付するということに対しては、強い問題意識がなくてはいけないと思います。基本的にはそういうことはなされてはならないというふうに私は考えておりますが、同じ首都圏の埼玉県であったということは神奈川県でもある可能性がある、そういう捉え方は絶対に必要だと思います。そういう注意深さがないと教員の政治的中立なんてものは確保が難しいのかなと思います。

 念のために確認しておきますが、これは法令なり、文部科学省の指導なり、また神奈川県教育委員会の自らの考え方で、政党の機関紙とか、機関紙のみならず新聞とかでもそうなんでしょう、特定の一つだけを取り上げて生徒に配付することというのは、多分禁じられている、戒めているんだと思いますが、その辺についてのルールですとか、考え方について御答弁いただけますでしょうか。

高校教育課長

 御指摘のとおり、新聞等を教材で使う場合には、一紙だけではなくて複数の資料を用意すること、これは文科省の昨年の通知でも伝えていることでございます。また、県立高校の担当者を集めた秋に行いました説明会でも、そうしたところは徹底しているところでございます。今後、夏の参議院議員通常選挙に向けまして模擬投票を全校で行っていく中で、そうしたところは更に徹底をしていくよう図っていきたいと思っております。

相原委員

 正に今、課長がお答えいただいたように18歳選挙権の関係で、この辺の議論というのはこれからますます注意が必要なところだと思います。埼玉県の公立中学校で共産党の機関紙である赤旗をコピーして配付した教員がいたということでありますので、ほかの地域であったことは神奈川県でも起こり得るという心構えで御対応いただければと思います。

 本日の質問の最後として、以前の常任委員会のときに取り上げましたところでありますが、検定中の教科書の閲覧に関わる関係についてお伺いしたいと思います。

 まず、前回、三省堂の関係で幾つか質問をさせていただきましたが、その中で三省堂の事案では教科書を閲覧して金銭をもらった元校長3人の中の1人が、県の教育事務所で非常勤として勤務しているということであったかと思うんですね。これは県の教育事務所の非常勤職員として勤務されていたんですが、この方については県の教育事務所ですから、県の教育委員会の何らかの対応が可能な領域ですが、その後どんなふうになったのか御報告をいただければと思います。

教育局管理担当課長

 この方については御本人が辞職されているというところでございます。

相原委員

 御本人が辞職したというのは当然の判断でありますが、的確な判断であろうかと思います。

 それで、三省堂の問題があって、その後、三省堂以外の教科書会社に文部科学省が調査の命令をして、そこから該当の教員に関して都道府県教育委員会、さらには市町村教育委員会に調査が行われているところであります。現時点では最終報告までには至っていないわけですが、相当調査が進んできている段階でありますが、そこでまずお伺いしたいのは、この三省堂以外の今回の調査対象となった方の中で、調査をされる前に自ら謝礼等をもらっていたんだというふうな自己申告をされた教員というのはおられたんでしょうか。

子ども教育支援課長

 現在のところ謝礼をもらっていると申し出た者はおりませんでしたが、三省堂の事案を契機として今回の調査前に返金をした者はございます。

相原委員

 返金をされた教員の方がいらっしゃったというのは、これ自体はいいことだと思います。

 もし分かれば併せて教えていただきたいんですが、中には謝礼を渡されるという状況の中で受け取らなかったというんですか、受取りを拒否したというんですか、そういう方というのはおられたものなんでしょうか。

子ども教育支援課長

 金銭を渡されましたが受け取らなかった者が2名おります。

相原委員

 数人でもそういう方がおられたというのは、私からすれば救いというか、良かったなというふうに受け止めたいと思いますが、全体としては残念な案件であります。

 次にお伺いしたいのは、今回の対象者、三省堂以外の教科書会社の関係の対象で、現在、県の関係の機関で再任用ですとか、非常勤として勤務されている方というのはおられるものなんでしょうか。

子ども教育支援課長

 今回の事例では現在、県教育委員会の再任用職員、又は非常勤職員として勤務している者はございませんでした。

相原委員

 次に、処分関係についてお伺いしたいんですが、現時点では事実関係そのものが完全には確定していないので何とも言えないんでしょうが、この教員の処分等についてはどのようなことに基づいて決められていくことになるのか、御報告をお願いいたします。

行政課長

 一般的には教員の処分は検討次第ですけれども、非違行為の動機ですとか、結果の影響の度合い、こういったものを総合的に考慮した上で処分等の程度を判断していくということになります。今回の教科書の問題に関しましては、検定中の教科書を閲覧することになった経緯、それからどういった状況で閲覧したかといった対応、そして報酬等の受領の状況、また採択への関与の有無、その関与の度合いということでございます。そして採択に与えた影響の有無、その度合い、そして職責の程度、こういったことを総合的に事情を考慮しまして処分等の当否、またその程度というのを決定したことになります。

相原委員

 現時点ではまだ全ての調査結果が確定している段階ではありませんが、今後、どんなスケジュールで進んでいくことになっているんでしょうか。

行政課長

 現在、各市町村におきましては、文部科学省への最終的な報告に向けまして調査を進められているところというふうにお聞きしています。また、市町の方では関わった教員に関しても今、事実関係の聞き取りを行っているところでございます。追って、各市町の教育委員会から私どもに報告書が提出されることになりますので、その報告を受けまして、県の教育委員会としても関係の教員などから事情聴取等の事実確認を行いまして教員への処分等を行っていくと、そういったスケジュールになっております。

相原委員

 今、課長からスケジュールについて御報告を頂いて、まだいろいろあるなと受け止めたんですが、現時点でもし見通しがあるのなら教えていただきたいんですが、まず事実関係の確定というのはいつぐらいに済むものなんでしょうか。もし見通しがあるなら教えてください。ないなら、現時点では何とも言えないというのなら、それで結構ですので。

行政課長

 文部科学省への最終的な報告が3月11日ということでございますので、それと並行しまして私も情報収集を行っておりますけれども、その報告の後、事後の報告が市町から上がってきて、その後でということになると思います。

相原委員

 処分の関係でもう少しお伺いしたいんですが、前回の常任委員会でもお伺いした三省堂の経緯については、該当する方々が自ら教育委員会等に報告をしたということはなかったということなんですが、こういう案件は問題が文部科学省から指摘をされるなり、問題が発覚する前にもし御当人が教育委員会であるとか、学校の校長とかに報告があらかじめなされていた場合には、処分等には影響があるものなんでしょうか。

行政課長

 自ら申し出るという姿勢は望ましいことでございまして、そういった姿勢自体は一定の評価ができるかと思います。ただ、処分等の程度、影響ということに関していいますと、先ほど申しましたように閲覧に至った経緯ですとか、何よりその結果にあらわれた影響の大きさ、こういったものを他の事情も含めて総合的に判断したことになりますので、その申し出たという事実も踏まえて、そういった他の事情も含めて総合的に判断すると、そういったことになっております。

相原委員

 それで、この処分の件は別として、今回の検定中の教科書を閲覧する、若しくはアドバイスをするというんですか、そういうことも含めて、処分は別ですよ、事後であってもそもそも報告の義務というのがあるんだと思うんですが、その点について御答弁いただけますでしょうか。

教職員人事課長

 まずは閲覧停止期間ということを外させていただいて、一般的に例えば今、委員からお話のありました教科書会社からの求めに応じて教科書の内容に関して意見や助言をする、これはいわゆる編集行為というのがございます。編集に関わる行為を報酬を得て行うということになった場合には、公務員でございますので、営利企業への従事を規定しております地方公務員法の第38条の規定に基づきまして、任命権者である教育委員会の許可を受けることが必要になります。

 具体な手続を県立学校の例で申し上げますと、当該職員が学校長を通じて申請を行いまして、県教育委員会で内容を審査した上で許可を行った後に従事させるという形をとっております。さらに、この場合に報酬を受けない場合であっても、教科書に関わる場合にはその公平性等を担保する意味からも、当該教員は学校長に報告した上で学校長は教育委員会に報告するという形をとらせていただいております。ちなみに、教科書の執筆に関与した者については教科書選定には関わらないという形で、公平性をさらに担保するということになっております。

 ただ、市町村立学校の教職員については、御案内のとおり、服務監督権が市町村教育委員会にございますけれども、この営利企業従事許可につきましては法の定めによりまして市町村教育委員会が行うことになってございます。ですので、基本的には市町村教育委員会から手続ということになりますが、私どもでは県の手続については各教育事務所を通じまして各教育委員会に周知しておりまして、同一歩調での扱いを促しております。ですので、市町村立学校の教員につきましても、県立学校の教員と同様の手続をとることになります。

 さらに、先ほど事後であってもというお話でありましたけれども、当然その問題のない期間、閲覧禁止以外の期間であっても、例えば手続をとることを忘失してしまったとか、そういったケースもあります。そういった場合には直ちに事後であっても報告しなければならない。ただ、したのに、今回のように閲覧禁止期間ということになりますと、これはそもそも関わってはいけない時期、事態になりますので、こういったものに関与したことが分かった時点で、管理職に相談をした上で管理職が職員のことを報告する必要があったと考えております。

相原委員

 まだ事実関係が全部確定していないのですが、今、教職員人事課長の御答弁を受けると、今回の教科書の案件は該当していた教員全員の報告義務があったんじゃないかというふうに私には受け取れるんですが、おおむねそういう理解をしておいてよろしいものなんでしょうか。

教職員人事課長

 手続的には今、委員のお話のとおりでございます。

相原委員

 この件はいろんな意味で残念であるんですが、教科書の採択に関してはいろいろな議論があって、時には激しい論争も呼ぶわけであります。私は教科書の内容についてそれぞれの方がそれぞれの立場からいろいろな主張をして激しい議論があっても、それはまじめな議論でありますから結構なことだと思っていますが、金品が介在をする形で教科書の採択に影響があると、若しくはあるのではないかと思われるような事態というのは、本当に残念だなというふうに思っております。教科書採択というものを相当次元の低いものにおとしめてしまう、そういうものだというふうに受け止めております。

 大変残念な案件でありますけれども、いずれにしてもまだ調査が続くわけでありますので、また調査等、また処分等が確定するところで議論をさせていただければと思っております。

中村(省)委員

 30年ぶりの文教常任委員会なんで、少しピントがずれる質問になるかもしれませんが、言ってみれば高校の学校建設が真っ盛りの、産めよ増やせよの時代でありました。ところが今は統合、改革の時代ですから、学校を統合して減らしていこうと、30年もたつと大分違うなと思います。

 そうした前置きをしながら久しぶりの文教なものですから、とりわけ説明書の21ページにある我が町鎌倉の近代美術館鎌倉館本館については本会議等での教育長の答弁、あるいは様々な報道で、県の重要文化財に指定されることが伝えられており、御奮闘いただいていることに敬意と感謝を申し上げます。

 近代美術館鎌倉別館改修工事基本・実施設計費3,600万円ですけれども、私事を申し上げて恐縮ですが、これは当時、別館問題で最初に文教に所属してお尋ねした思い出がございますので、とりわけ関心を持っております。当時、鎌倉の本館も手狭で、収蔵、収納するのにも本当に手狭でした。それで、日本画の有名な山口蓬春やあるいは洋画家の野口彌太郎等の御遺族が寄贈してくださる、それが置く場所がなくて寄贈された貴重な美術品が廊下に置いてあるんです。こんな実情も視察させていただいたこともございます。

 この3,600万円については近代美術館別館改修工事基本・実施計画費、この予算は新規ではなくてもう何箇年か継続して改修工事、あるいは基本・実施設計等に予算を投入して御検討いただいてきたんでしょうか、教えてください。

生涯学習課長

 今回、予算を計上させていただいております鎌倉別館基本・実施設計の関係につきましては、平成27年度に850万円の予算を計上し現在進めております。来年度につきましては3,600万円の継続費ということで計上させていただいております。

中村(省)委員

 この本館が閉館したのは県民あるいは全国の皆さんから惜しまれる声がある。おかげさまで本館棟は残るべきということで御検討いただいていますが、改修の基本・実施ということですから、本年度は3,600万円、来年等を含めて、葉山館の分館と鎌倉の別館、これについてはどんなイメージというんでしょうか、どんな方向で基本的に改修していこうとされているのか、伺います。

生涯学習課長

 まず、鎌倉別館の改修の関係でございますけれども、基本的な改修の部分といたしまして鎌倉館本館が今回閉館ということがあります。したがいまして、そこで持っておりました基本的な機能でございます管理事務室の機能、あるいは学芸員の関係の事務室の機能、鎌倉別館には実はその機能はございませんでした。その機能につきまして鎌倉別館で機能させるということで、今回の改修におきましてはそういった点の管理機能の充実を図るという点が一つございます。

 そのほかに美術品の展示の関係になりますが、重要文化財等の展示を鎌倉館本館で行ってきた事情がございます。改修を機に鎌倉別館で展示機能や設備関係の機能改善をいたします。また、改善するその他の点といたしまして、来館者が絵画等を鑑賞しやすくするために展示室を木目調からホワイト調に、白い基調の壁に改修をさせていただきたいと思います。併せて既存の地下収蔵庫の改修をいたしまして、収蔵庫機能の改善を図ってまいります。さらに、救護室、授乳室、みんなのトイレ、ミュージアムショップ、ワークショップ、それから教育普及活動などがございますので、そういった多目的用途を備えたカフェを設置させていただきたいと考えております。

 今後のイメージという部分でございますけれども、葉山館につきましては引き続きこれまでと同様の設備でやらせていただきますけれども、今後は鎌倉別館と葉山館が一緒になって美術館活動を展開させていただくということで考えております。

 美術館の活動内容という点で申し上げますと、葉山館につきましてはこれまで他の美術館と共同で巡回展示などを行っております。鎌倉館と鎌倉別館では企画展とかコレクション展とかといったものを開催しておりましたけれども、こうした各館の従来の役割分担を見直しまして、葉山館ではコレクション展を中心に行うと。それから、鎌倉別館では鎌倉館で実施していた企画展などを引き継いだ展覧会を実施させていただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、葉山であれば葉山町ですとか、それから鎌倉市といった地域と協調して展開させていただきまして、皆さんに楽しんでいただける、そういった意味で魅力的な美術館といったものをつくってまいりたいと思います。

中村(省)委員

 本館の方に注目が集まっていますから別館をそこまでお考えいただいているというのは、大変一市民としても心強い限りであります。かつては鎌倉彫の創作展をあの別館を使わせていただいて開催した、鎌倉彫の教授会、事業協同組合等、こういうこともございます。

 鎌倉は実は市立美術館が期待されているけれども、まだできていないんですよね。おかげさまで県の近代文学館と市の近代文学館、これを鎌倉にという声もあった時代があって様々な協力をしました。だから、鎌倉の文学館は鎌倉市立文学館にある文学作品等の貴重なものは、県立近代文学館の方でもお互いさまで共有しながら、県民の文学の鑑賞、興味に資するようにということもございましたが大変有り難いことで、今、課長がお話しいただいたような別館、そして葉山館との連携ということを伺って考えていると、これは昨年が850万円、今年が3,600万円、まだまだカフェから展示場、収蔵庫、展示館設備、管理事務室等の機能充実があって、本当にあそこももう少し倍ぐらい敷地があるといいなと思うんですが、そうはいきません。さりとて、その敷地を広げるということも、あの立地から見ると相当至難なことだと思います。

 可能な限りそうした葉山館との連携をして近代美術館を美術館活動の拠点にしていくには、今お話をさせていただいた平成12年、それから今年の予算だけではとても足りないですよね。今の段階で将来的にはどのくらいをお考えになって、今、課長が御答弁いただいたことの完成に向かっていこうとされるのか、可能ならば案でもいいですからお示しいただけたらと思います。

生涯学習課長

 本年度は実施設計の2年目となっております。来年度以降、実施設計を終了いたしまして、これは当然、予算調整ということで必要な手続がございますけれども、現在のところ2年程度の改修工事を見込んでございます。

中村(省)委員

 可能な範囲でいいよ。2年程度というと、今年が3,600万円、来年が3億6,000万円ぐらいつくのかな。そういう期待を込めて可能な範囲でどのくらいの会計で今、課長がお話しされた事業者がお考えになっている文学館、分館、今、葉山を分館といっていますけれども、この連携を組もうとされているのか、お示しできたらお願いいたします。

生涯学習課長

 別館の工事費につきましては、今現在の計画でございますが、平成29年、平成30年にかけまして工事費ということで約8億円程度を見込んでおります。ただ、その他搬出・保管の移動経費ですとか、管理費等がございます。これを込めますと9億5,000万円程度でございます。

中村(省)委員

 期待してこれで終わりますけれども、おかげさまでこれも教育局の文化財、国や八幡宮との連携の中で、久々に段葛の修復が完成します。3月30日にいわば渡り初め、鬼平が来るということであります。中村吉衛門は鎌倉に住んでいたことがあるということもあって、いよいよその気運ですね。本館が閉館になってしまったけれども、いよいよ別館にここまで力を入れてくださる、そして観光ツーリングということのみならず芸術の思いに触れられる、そうしたチャンスをつくっていただくことは何よりだと思います。是非、本館のあの坂倉準三氏設計の県重要文化財指定に向けて、教育長、文化財関係の皆様方、是非頑張っていただきたいと思います。

小島委員

 まず、冒頭に質問じゃないんですけれども、昨日、私の地元ですが田奈高等学校、クリエイティブスクールの卒業式に行ってまいりました。クリエイティブになって5年ほどかと思います。この間で私は初めて田奈高校の卒業式に行ってきました。非常に良かったです。実は議員に成り立てのころ10年ほど前に行ったときというのが非常にひどかったものですから、今回はちょっと自由な雰囲気はありましたけれどもちゃんと秩序が保たれていた。非常にいい式でした、いきものがかりのライブはありませんでしたけれども。それで、やはり学校の校長のそういった方針とか、そういうものが生きているのかなというふうな感想もありましたので、そのことを最初に申し上げておきたいと思います。

 私からは2点ほど質問をさせていただきたいと思います。

 1点目は、スクールライフサポーター派遣事業について。

 これは委員会資料の8ページにゼロ予算事業ということで書かれている部分です。すなわちお金のかからない事業ということですが、かねてより私はこの事業に非常に評価をしてきたものですから、改めてこれについて確認、そして要望をさせていただきたいと思います。

 御承知のように神奈川県は私が議員になったころからですけれども、いじめ、不登校、暴力行為等の件数が全国でもワースト上位にいつもいたという流れがございました。途中でいじめについてのカウントの仕方が変わったりいたしまして、正直私は、今のいじめのカウント数は全く信用していないんですけれども、不登校の数についてはそのとおりなんだろうと。これは年間30日以上欠席の生徒の数をカウントしているわけであります。ただ、大阪府なんかはちょっとインチキをしているぞというのは昔言ったことがありますけれども、病欠は欠席日数にカウントされないということで、今はどうか知りませんけれども、神奈川県は非常にまじめに報告を出していたがために大阪よりも悪いことがあったというふうに思います。

 私の周りにも不登校の子供たちがたくさんいて、親御さんからも相談を受け、いろいろ本会議ですとか予算委員会で私ながらの質問をさせていただいております。その中で私の知り合いで、数百名の小学校の不登校児を学校に復帰させた方、団体がありまして、その方法論についても述べたことがございます。その方法論の中で一番キーになるのが、その不登校のお子さんがいる家に男の子なら男子大学生、女の子なら女子大学生を派遣して、子供と仲よくさせていくというこの行為が存在しておりまして、それが最も重要なポイントであったわけであります。要は家においては親と子供の中間的な存在、この存在が非常に不登校解決のキーになるというふうに、私もあそこでいろいろと教わってきたわけであります。

 そういう流れの中でこのスクールライフサポーター派遣事業、これは昔、フレンドリースタッフ事業だったというふうに思いますけれども、正に学校の中に先生と子供の中間的な年代、しかも教職員課程の学生たちを派遣する。しかもお金がかからないという、本当にすばらしい事業だと思いますので、その前提の中で質問させていただきたいと思います。

 まず、このスクールライフサポーター、これの歴史といいますか、目的、経緯をお伺いいたします。

子ども教育支援課長

 スクールライフサポーターですが、小中学校におけるいじめ、暴力、不登校など児童・生徒の問題行動等について、まず小学校段階から未然防止を図るということで派遣してございます。委員御指摘のとおり、この事業は平成19年度、20年度はフレンドリースタッフ派遣事業として開始いたしまして、平成21年度からはスクールライフサポーター派遣事業となり、ここで10年目というようなことになっております。また、平成23年度から県の小学校教員の人材育成のため、教員として必要な自覚を促しまして実践力の向上を図るとともに、地域の教育について関心や理解を深めることの提供としましてかながわティーチャーズカレッジ、このチャレンジコースということで活動の一部ということにもなってございます。

小島委員

 それでは、このスクールライフサポーターになる条件といいますか、要件といいますか、それはどういうふうになっていますでしょうか。

子ども教育支援課長

 要件でございますが、大学で教職をはじめ医療、心理、社会福祉など子供に関わる課程を履修中の大学生等となってございます。

小島委員

 本当にこの事業というのは、今、知事は未病と言っていますが、いじめとか不登校の正に未病対策に匹敵するものじゃないかと。しかもお金がかからないというふうに私なんかは捉えているわけですが、現在、本年度のスクールライフサポーターの派遣状況はどうなっていますでしょうか。

子ども教育支援課長

 平成27年度でございますが、2月現在、公立小学校141校に37大学から189名のスクールライフサポーターを派遣しております。

小島委員

 それで、スクールライフサポーターを派遣するに当たって、その教職員課程の人たちに対する研修等についてはどうなっていますか。

子ども教育支援課長

 スクールライフサポーターを小学校に派遣するということで研修が必要でございます。派遣に当たりましては学校に派遣される前に2日間14コマ、1コマ45分なんですけれども、事前研修を行い、これは必修で行っております。研修内容は人権や道徳、児童の問題行動等への対応など学校現場の活動に必要な事項というふうになっております。研修につきましては、小学校を対象とした大学の教員をはじめといたしましてスクールソーシャルワーカー、スーパーバイザー、又はNPO法人の関係者、指導主事などが様々な立場から講義、演習を行い、多様な支援方法を示すことでスクールライフサポーターが適切に児童に関わることができるように指導を行っているところでございます。

小島委員

 それで、実際にそのスクールライフサポーターの人たちは学校でどういった活動をされていますか。

子ども教育支援課長

 スクールライフサポーターでございますが、委員御指摘のとおり、子供にとってもの身近な遊び相手、相談相手として、また教師の業務を補助する役割として小学校の教育活動を支援しております。例えば校長の指示にしたがいまして、教室で学習の進んでいない児童に個別支援を行いましたり、また教室に入れない、又は飛び出してしまう児童への対応を行ってございます。また、休み時間には児童と一緒に遊んだり、話をしたりする中で、児童の抱える問題についての相談を受けたり、一緒に活動しながら児童がルールやマナーを身に付けられるような働き掛け、このようなことを行っております。スクールライフサポーターが活動を通して得た情報は、必要に応じて教職員に伝えることで、教職員が児童の状況を把握し適切な指導を行う一助としてございます。

小島委員

 それで、これまで10年、この事業をやってきている中で学校からはどういうふうな声が出ているんでしょうか。

子ども教育支援課長

 派遣している学校からは、スクールライフサポーターが支援の必要な児童に対応することで、児童の授業参加の姿勢が積極的になったとか、複数の大人の目で見守られているという安心感から、学級に落ち着きが見られるようになったといった声が聞かれてございます。

小島委員

 本当にゼロ予算で悪いことは恐らくないんだろうと、何もないような気がいたします。このいじめとか不登校、暴力行為等の一番お金がかかっている事業というのは、スクールカウンセラーの事業でありましてほとんどが人件費であります。これも昔、予算委員会とかでやりましたけれども、結局、スクールカウンセラーの方、臨床心理士とか精神科医の方の資格が要るわけですけれども、時給5,000円とかというお金であります。そういったコストの面を考えれば、本当にこのスクールライフサポーターというのは将来教員を目指す学生たちにとっても、学校にとっても、子供たちにとっても非常に全部プラスに働く事業だなとつくづく思うわけでありますが、このスクールライフサポーターについて県としては今後どのように取り組んでいくのか伺います。

子ども教育支援課長

 今後の取組についてでございますが、まずはより多くの小学校へスクールライフサポーターを派遣できますよう、広報活動等を含めまして積極的に取り組んでいきたいと思います。また、小学校よりも年齢的に近い中学校へ大学生を派遣することで、いじめの早期発見などにつながることが期待できるということから、現在の小学校に加えまして中学校への派遣を検討してございます。ただし、中学校への導入につきましては、心身ともに変化の激しい中学生の問題行動への対応が、小学生以上に専門的な配慮が必要になるという課題もございますので、来年度は試験的に派遣地域ですとか、派遣元の大学を限定いたしまして、試行というふうな形になりますが実施していくことを考えてございます。

小島委員

 要望を申し上げますが、先ほど私の関係のあった方で不登校を克服して学校に返す、そういった仕事、事業をやっていた方は、やはり小学生だけだったんですね、対象は。というのは、やはり執行部がおっしゃったように、中学だとものすごく精神的にも肉体的にも変化が大きく、情緒的にもかなり不安定になるという傾向があって非常に難しい側面があるということです。要は小学校の時点でそういったことを未然に防止する方向性に持っていくということかというふうに思います。是非、今後も、より多くのスクールライフサポーターを学校に派遣していただきまして、子供たちを支援していただきますように、大学と連携を深めて一層の事業の推進をお願いしたいと思います。

 続きまして、先ほど相原委員からも質問がありました件とちょっと関連をさせて質問させていただきます。

 検定中の教科書の閲覧事案についてであります。

 検定中の教科書を部外者に見せることは、外部からの干渉を防止するため教科書検定規則の実施細則で禁じられているわけですね。それが実際にはやっていたということが判明いたしました。三省堂から始まり、先月には大手の東京書籍や教育出版でも、事前閲覧と同時に謝礼まで払っていたということが分かったわけでありますが、今回は神奈川県の調査をやっているということでありますけれども、今回の調査について現時点で教科書会社ごとに本県関係者が加わった人数が分かれば教えていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、検定中の教科書を見て金品を受け取ったとされる事案で、2月19日時点で閲覧の事実が確認できた者が207名ございました。これは延べ人数でございます。そのうち内訳でございますが、教育出版社が119人、東京書籍が41人、光村図書が38人、大日本図書が9人となっております。

 また、検定中の教科書を見たが金品の受け取りがなかったという事案につきましては、2月19日時点で確認できた者が11名おりました。育鵬社が8人、数研出版が2人、啓林館が1人。

小島委員

 それでは、今るる教科書会社の名前を挙げていただきましたが、その教科書会社は東京書籍、教育出版が多かったようですが、県内で使用されている教科書のシェアも高いのでしょうか。

子ども教育支援課長

 教育出版、東京書籍、光村図書につきましては、小学校、中学校とも上位3社に入るシェアを有してございます。

小島委員

 やはりシェアが大きいところ、多分一生懸命に営業しているんだろうと思いますが、当然これまでの教科書について教科書会社はそれぞれ学校や教員に対して宣伝活動をしてきたんだろうというふうに推測できますが、これまでも問題になったというようなことがありましたでしょうか。

子ども教育支援課長

 教科書会社による営業活動は以前からあったようですが、文部科学省に問い合わせても正式な資料などは入手できませんでした。ただ、昨年の8月には中学校の教科書採択もありましたが、教科書会社の担当が個別に教員を訪問するなどの宣伝活動があったとして、昨年6月に文部科学省が営業活動を自粛するよう各社の担当に口頭で要請した経緯がございます。

小島委員

 それで、今回、先ほどの数字が上がっておりますが、この教科書会社の宣伝活動について教員とか学校に対して注意喚起というのは行われていますでしょうか。

子ども教育支援課長

 平成19年1月30日付け文部科学省初等中等教育局長通知で、(社)教科書協会が教科書宣伝行動基準を定めたことが示されています。その教科書宣伝行動基準には教科書会社自身が問題視している行為として、教科書の選択関係者に対する金品の提供又はその申し出がありまして、編集関係費に名を借りた過当な労務報酬提供を行ってはいけないことと明示してございます。この平成19年1月30日付けの通知文書につきましては、毎年出されます文部科学省の教科書採択に関する通知とともに都道府県教育委員会に送られ、都道府県教育委員会から県内の市町村教育委員会に周知しております。また、この通知の中では宣伝行為等について域内の学校とも情報提供をはじめ、密に連携し、採択の公平確保を一層徹底することが重要であると注意喚起をしてございます。

小島委員

 それで、今回、具体的に教科書会社等の状況が分かったわけですから、こういった教科書の宣伝行動基準を守っていない教科書会社に対して、県の教育委員会は何らかのペナルティーといいますか、例えば極端に言うと、採択のときにマイナスポイントを振るとか、そういったペナルティーというのは考えてないんでしょうか。

子ども教育支援課長

 教科書会社の指導につきましては、今回の調査結果を踏まえまして文部科学省から適切になされるものと考えております。しかしながら、県内の事例で教科書会社側に特に悪質なものがあれば、それは適切に教科書会社に対して注意を行うように文部科学省への働き掛けを検討していきたいと考えてございます。

小島委員

 現時点ではなかなか最終的な数字も上がっておりませんし難しい部分がありますが、今回の事案、こういった再発防止についてどのように取り組んでいくおつもりでしょうか。

子ども教育支援課長

 今回の事案は義務教育段階の教科書の問題でございますので、県としては市町村教育委員会とともに事実確認の過程で明らかになった問題点を整理いたしまして、また原因を明らかにしたいと考えております。その上で、教科書採択における公平性や透明性を確保するための申合せ事項を市町村の教育長と連名で発出しましたり、また具体的な事例により現場の教員に分かりやすく説明できる資料を作成し配布することで、再発防止を図りたいと考えてございます。

小島委員

 私の質問はこれで終わりますけれども、文部科学省の方は今後、検定中の教科書を外部に漏らした場合、その教科書の検定作業を停止する措置を検討する、あるいはホームページで社名を公表するという方針を出しているようであります。県教委といたしましては、市町村教育委員会を適切に指導する立場であると思いますので適切に指導していただきまして、できればこういった事案に関わった、特に金銭の授受というのはやっぱりこれは問題だと思います。何らかのペナルティーも御検討いただければなというふうに思いますし、二度とこのようなことが起きないように対策を講じていただきたいということを申し上げて、私の質問は終わります。

田村委員

 先ほど小島委員からお話が冒頭にありましたように、私も昨日、瀬谷西高校という高校の卒業式に参加してまいりました。その中でやはり目立つ子も、派手な子も、最後は一斉に起立して先生に対してありがとうございますと泣きながら言っている姿を見て、私も久々にもらい泣きしました。本当に教員にとってあの瞬間がその1年間卒業するまでの過程でどんなことがあっても、あの瞬間だけで全てを忘れられるぐらいすばらしいのかなというふうに思いましたが、この点はいかがでしょうか。

高校教育課長

 全くお話のとおりです。そこで教員冥利に尽きることを感じる瞬間でございます。

田村委員

 その辺を踏まえて、派手な子も、目立つ子も純粋であり、やはり子供なんだなというところを改めて感じさせられました。そういったところを我々がしっかりとバックアップして、またより良いものをつくっていかないといけないなと改めて感じさせられました。

 今回、これから行う質問に対してはちょっと自分の個人的な考えなども入っておりまして、突っ込んだ質問をさせていただくような形になりますが、是非いい答弁が出てくるようによろしくお願い申し上げます。

 まず先立ちまして、グローバル化に対応した英語教育の推進について伺ってまいります。

 社会のグローバル化が加速する中で、英語でのコミュニケーションというのはいよいよ当たり前の時代になりつつあると。こういった中で、日本の高校生の英語教育というのは、英語レベルというのは、まだ全然世界のレベルに達していないんじゃないのかなと、私は感じております。高校を卒業しても使える英語が確実に身に付くという状況になっていないと、私は考えております。

 そこで、県立高校改革における生徒の英語力向上や、教員の指導力向上の推進のための取組について何点か伺ってまいります。

 まず最初に、国が高校生の英語力について調査していると伺っていますが、その結果がどのようなものなのか。そして、高校生の英語力に関する国の目標について改めて伺いたいと思います。

高校教育課長

 高校生の英語力の聞くこと、話すこと、読むこと、書くこと、いわゆる4技能がバランスよく育成されているか、またその状況を把握するため、国は平成26年度に全国の国公立高校3年生約7万人を対象に、英語教育改善のための英語力調査というものを行いました。調査の結果、4技能において課題はありますけれども、中でも書くことと、話すことにおきまして大きな課題があるということが示されております。また、平成25年6月に国が示しました第2期教育振興基本計画では、高校卒業段階で英検準2級程度以上の生徒の割合を平成29年度までに50%にするということを目標としております。

田村委員

 国の目標について今お答えしましたが、本県についてももし目標があればお伺いしたいと思います。

高校教育課長

 先ほどの総合計画の中で同様に平成29年に50%、その先の平成31年に52.5%ということを目標としております。

田村委員

 本県の現在の高校生の英語力の現状について伺いたいと思います。

高校教育課長

 先ほど申し上げました平成26年度に実施いたしました英語教育実施状況調査の結果によりますと、英検準2級程度以上の英語力を持っている県立高校3年生の割合は27.5%というふうになっております。

田村委員

 今、27.5%という数字が出されましたが、これは全国平均だとどのくらいになるんでしょうか。

高校教育課長

 このときの全国の平均といたしましては31.9%というふうになっております。

田村委員

 この全国平均と比較して31.9%、本県が27.5%ということなので、この生徒の英語能力の向上は積極的に取り組まなければならない状況であるということは、改めて理解させていただきました。その英語力を測るための一つの方法として英語資格の英語検定の活用があり、また来年度から受検の費用について支援をするというところでございますが、これは先ほど他会派からもいろいろ質問がありましたので、私からはこの受検費用について1点だけお伺いしたいんですが、対象人数が8,000人ということで、今回在学中にこの試験を仮に複数回受検する場合というのは、支援の対象になるのかどうかを教えてもらいたいと思います。

高校教育課長

 今のところの想定では、1年度に関しては1人1回という形で考えております。

田村委員

 県立高校の生徒が英語検定を目指して勉強することで、英語力の向上につながれば好ましいという考えでありますが、制度の詳細がまた決まったらきちんと周知してもらいたいと思います。

 高校生にとって英語を学ぶ上で海外に出て直接英語に触れることが重要であると私は思いますが、県立高校改革実施計画に今年度予算の中に生徒海外留学支援の実施とありますが、本県の高校生の海外留学支援の現状はどのようなものなのか、また今後、どのような取組を行おうとしているのか、お伺いしたいと思います。

高校教育課長

 海外留学支援の現状と今後という御質問でございますけれども、平成24年度から文部科学省の高校生留学促進事業を活用いたしまして、高校生の留学支援をしております。おおむね1年の長期留学と2週間以上の1年未満の短期海外訪問についての支援を対象としておりますけれども、昨年度に比べまして今年度はどちらも応募が増えているといったような状況でございます。今後は県立高校改革実施計画の?期計画に位置付けておりますグローバル教育研究推進校を中心に、県内の高等学校及び中等教育学校に向けて、この国による留学支援の枠を最大限利用するように働き掛け、事業を推進してまいりたいと考えております。

田村委員

 これは今お話があったものなんですが、これは実際に支援の対象となった生徒数というのが分かれば確認したいと思います。

高校教育課長

 平成26年度につきましては、長期の留学については応募が13人ございまして、10人が行っております。それから、短期の留学につきましては28人行っております。応募は120人でございました。それから、平成27年度につきましては、長期について応募が23人のところを20人が行っております。また、短期につきましては、196人の応募がございまして51人が内定しております。

田村委員

 応募が結構多い割には行けている人数がかなり減っているように感じられましたけれども、この選定方法などというのは何かあるのでしょうか。

高校教育課長

 行きたい生徒の方からこの留学中にどういった取組をするかということにつきまして、単なる語学研修だけではなくて、現地に行っての交流、そういったことの自分の取組のプログラムも併せて計画してもらうことになっておりまして、そうしたものの審査によりまして選定しているところでございます。

田村委員

 そうしますと、この平成28年度当初予算を見ますと1,600万円というのが計上されていますが、逆にこれで何人ぐらいを支援することができるのでしょうか、お伺いしたいと思います。

高校教育課長

 これにつきましては、現在のところの想定では100人前後ということを考えております。

田村委員

 先ほど答弁もありましたとおり、多い人数の中で大分絞られて限られた人数の中で行けると。こういった中で、いろいろ選定方法がある。予算を使って行った生徒に対して報告書みたいなものをまた提出させるんでしょうか。そして、もしこの報告書みたいなものを提出させるのであれば、その閲覧というのは誰もが見れる環境にあるのかどうかをお伺いしたいと思います。

高校教育課長

 教育委員会に対しましての報告書というものは提出していただいているところでございますが、これを例えば冊子化したいといったようなことにはまだ至っていないところでございます。ただ、行った生徒につきましては、各学校で体験発表会というような形で他の生徒への成果の普及を図っているところでございます。

田村委員

 やっぱりそういうものがまた広められると、またこれを見て私も行ってみようかなという人が出てくるんじゃないのかなということも踏まえまして、この英語資格、英語検定及び生徒の海外留学への支援の実施によりどのような成果が期待できて、その効果をどのように広めていこうと考えているのかを伺いたいと思います。

高校教育課長

 こうした支援によりまして先ほどから出ております4技能、特に課題となっています話すこと、書くことの表現力を養って、英語によるコミュニケーション能力の向上につながると考えております。また、留学によりまして生の英語に触れることで実践的なコミュニケーション能力を身に付けることはもとより、異文化に身を置くことで日本との文化の違いなどについて異文化理解が深まるのではないかというふうに考えております。また、短期間であってもこの多感な高校生の時代に海外に行くという体験は、海外に目を向ける大きなきっかけとなるというふうに期待しているところでございます。こうした成果が期待できると考えております。

 成果につきましては、先ほど申し上げたように、校内での成果発表等を通じて発信し共有することで他の生徒への普及も図っております。今後、報告書についてもできるだけ多くの目に触れるような形で考えてまいりたいと思っております。

田村委員

 その報告書みたいなものをまた閲覧できるように前向きに進めていただけるという話ですので、そこはまたしっかりと誰もが情報公開、ましてや予算を使って行っていますので、それも含めて公開にしてほかの生徒が見れるような環境を整えていただけたらなと思います。

 今までは生徒側の英語力について伺ってきましたが、次は教員側の指導力向上に向けた取組について伺っていきたいと思います。

 まず、確認したいんですが、県立高校の英語教員というのは現在、何人ぐらいいらっしゃいますか。

教職員人事課長

 平成27年度の数字で申し上げますけれども、県立高校で英語を担当してございます正規の教員数は1,129人でございます。また、正規教員以外でほかに再任用の者が110人、臨時的任用職員の採用職員が111人という状況でございます。さらには免許状を持たない形でその授業のコマだけを持つという形での特別非常勤講師のうち、英語を専門的に教諭しているのは15人配置しております。そういう状況でございます。

田村委員

 現状なんですが、今、生徒の方はいろいろな試験や資格の部分でその英語力に対するパーセンテージが出ていましたけれども、この英語教員の英語力についてある程度数字というのは出ているのか、もしあれば教えてください。

高校教育課長

 平成26年度の文部科学省の調査によりますと、外部試験の中で英検準1級以上等を取得している者、その、等というのは、生徒のようにみなしではなくて、きちんと他の例えばTOEICとか、TOEFLで換算したものを指しておりますけれども、これにつきましては全教員に対してのパーセンテージは52%ということで、全国的には30位という形になっております。

田村委員

 30位というのは県教育委員会として高いのか低いのか、どう捉えているのか、お伺いしたいと思います。

高校教育課長

 半分以下のポジションを占めておりますので、高いとは言い切れないというふうに考えております。神奈川県の場合は人数が多いような状況もございますので、そこの部分は若干差し引いてもまだまだ高いとは言い切れないのかなというふうに考えております。

田村委員

 なかなか言いづらい部分ではございましたが、ありがとうございました。もちろん、それを踏まえた上で英語教員のスキルアップというのは、そうしてくると必ず必要なことでありますし、今回また予算が新しく組まれていました英語教員の海外派遣事業について伺っていきたいと思います。

 他会派からもいろいろな質問がありましたのでそこは省かせていただきますが、海外派遣における研修内容について伺いたいと思います。

高校教育課長

 研修内容でございますけれども、聞く、読む、話す、書くのこの英語の4技能を集中的に学習する機会のほか、最新の英語教授法に関する講座に出席し、英語力とともに指導力を伸ばすことを考えております。また、ワークショップやプレゼンテーションに取り組むことで英語によるコミュニケーションをさらに表現力を含め向上させたいと考えております。また、現地におきまして現地の学校訪問や文化交流活動もプログラムに入れて、海外の教育事情や異文化に対する理解も深めるといったような内容にしていこうと考えております。

田村委員

 この海外派遣研修によりどのような力を身に付けさせようとしているのか、伺いたいと思います。

高校教育課長

 先ほどから答弁させていただいているように、英語の授業改善というのは喫緊の課題だと考えておりまして、この研修によりまして授業方法の引き出しを多く持つということが一つあるのかなと。全体授業の中で効果的な指導ができるように、また個々の生徒の学力に応じたきめ細かい指導もできるような高い指導力というもの、それからグローバル社会で必要とされる広い国際的視野を持った指導力の育成、こういうことを目指していくということでございます。

田村委員

 派遣研修ということですので、もちろん県税を使って、そして予算化していくということですので、当然、研修の効果測定は行うと思います。研修の効果を把握することが普通だと思いますが、その辺はどうお考えでしょうか。

高校教育課長

 研修から帰ってきた教員につきましては、その成果をきちんと学校の中で結果発表するという役目があります。そして、学校というのはつまりグローバル教育推進指定校6校でございますけれども、そこの英語力の向上にきちんとつながっているかということで、指導主事もそうした成果発表のところにまいりまして、きちんとそこは見極めてまいりたいと考えております。

田村委員

 これというのはバカロレアの教員も同様の研修なのかを伺いたいと思います。

高校教育課長

 国際バカロレアの教員の研修につきましては、バカロレア機構によって世界中で開催される原則3日間のワークショップというのが必須になっておりまして、こちらの方に教員を派遣することがまずは第一と考えております。このワークショップに参加することで、このバカロレア特有の教育プログラムの全体の教育概念や探求型学習を中心とした学習指導法、評価法を学んで、バカロレアが提唱する独自の教育手法を身に付けるというもので、ちょっと別物という形でやっていきたいと考えております。

田村委員

 この海外派遣研修を受けた英語教員というのは、帰国後、どのように活用していくのか、伺いたいと思います。

高校教育課長

 先ほども少し述べましたけれども、まずは自校、つまりグローバル教育推進指定校のリーダーとして、外国語指導と国際理解教育を推進していくリーダーとして想定しているところでございます。具体的にはこの研修で学んだ指導方法や現地で収集した教材等により、まずは生徒の英語によるコミュニケーション力を活性化する授業改善に取り組むと。それを例えば生徒にまずは伝えることで、生徒の異文化に対する理解や国際的な視野を広げるのにつなげていく。

 また、先ほど申し上げましたが、この教員が自校の研修発表、これは決してその自校だけが参加対象ではなくて、地域に1校ずつありますので、その地域の学校にも呼び掛けて、オープンな形で他校の教員にもこういった成果が広がるように工夫していきたいと考えております。

田村委員

 せっかく予算を付けて県税を使っていくということですので、英語教員がただの自慢話にならないようにしっかりとここは努めていただきたいと思います。そういった中で、今、県立高校ではALT、いわゆるネイティブの外国人指導助手が配置されていると思いますが、海外派遣を受けた英語教員と併せてどのような活用を図っていくのか伺いたいと思います。

高校教育課長

 ALTは教員の助手というポジションでございますけれども、ネイティブというところで母国の文化や母国の教育の事情などについて生徒が直接学ぶ機会になろうかと思います。また、逆に生徒がALTに日本を英語で紹介することなどを通じて、日本の歴史や文化についても深める中でコミュニケーション能力が高まるというふうに考えております。また、海外研修を受けた教員は、先ほど申し上げたように研修で学んだ指導法や教材を利用して生徒のコミュニケーション能力を活性化していくと。こういった形でALTと研修を受けた教員が相乗効果という形で授業改善に一層つながるというふうに考えております。

田村委員

 先ほどこのALTの配置については、他会派から質問がありましたので次にという形にさせていただきますが、学校によって配置の違いというのがあるのかというところを伺いたいと思います。

高校教育課長

 原則は12時間程度が原則ですけれども、先ほど申し上げているようにバカロレアの推進校やグローバルの推進校につきましては、時間数を多めにして16時間といったような時間で配置をして、ある程度の軽重を付けて配置しているところでございます。

田村委員

 このALTに対する生徒の評判というのはいかがなものなのか、もし統計とか生徒の声を聞いていたことがあるのであれば、教えていただきたいと思います。

高校教育課長

 直接的に各学校から声を集めているわけではございませんが、私のつたない経験で申し上げますと、普段の一方的な授業よりもALTの先生が来た授業の方が非常にコミュニケーションをしながら、またALTが楽しく英語を一つのコミュニケーションのツールとして使いながら授業をしていきますので、非常に英語に対して親しみが持てる、楽しいといったような感想が聞かれております。

田村委員

 こうした海外派遣研修等の経験をした教員の中から、新たに本県が導入することになった国際バカロレア認定校で指導を希望する教員が出てくるのではないかとも考えられますが、国際バカロレア認定校の指導に当たる教員に必要な要件というのは何なのか、教えてください。

高校教育課長

 バカロレアの教員として指導に当たるためには、先ほどお話し申し上げたとおり、バカロレア機構が主催する原則3日間のワークショップに一度以上参加する必要がございますので、単に希望だけではなかなか希望に添えない。このワークショップに参加するということが必須条件になります。

田村委員

 トータル的に質の高い英語教育ができる教員が、今後、グローバル人材の育成には間違いなく不可欠であると考えますが、英語教員の育成と確保を具体的にどのように進めていくのか、伺いたいと思います。

高校教育課長

 グローバル教育研究推進校を6校指定してまいりますので、その指定校の中から各校1名を約1箇月間、海外研修に派遣するという中で、授業研究や海外研修における成果をその学校の中での発表会、あるいは地区の中での発表会という形にして、他の教員への成果の普及も図ってまいりたいと考えております。また、昨年度から開始しました国の研修事業で研修を受けた県内の英語教員が今度は英語教育推進リーダーとなりまして、平成26年度から平成31年度までにこのリーダーによる研修を全英語教員に対して行ってまいりたいと考えております。こうした取組を計画的に進めながら英語教員の全体の指導力、英語力の一層の向上を計画的に図ってまいりたいと考えております。

田村委員

 今までは報告資料にあったところに沿っていろいろと質問させていただきましたが、いよいよ私の核となる部分を掘り下げて質問させていただきたいと思います。

 改めてですが、提案された部分の質問をしてきた以外の部分なんですが、本県として今の方針を改めて聞きたいと思います。

 実践的にしゃべれるように子供たちをしたいのか、それともペーパーで資格を取らせて書くという部分でまた進めていきたいのか、これはどっちなんでしょうか。

高校教育課長

 国の求めています英語の力というのは、書く、話すは課題になっておりますけれども、聞く、読む、この二つを加えた4技能をバランスよく育成していくこととなっておりますので、神奈川県が目指す英語教育もこの4技能をバランスよく育成していくということになろうかと思います。

田村委員

 その中でも先ほども答弁のありました書く、話すという部分ではいろいろまだ遅れが出ていると。こういった中で、先ほど現在の英語教員の数が全体で1,000人以上いるというお話も伺っている中で、県立高校で英語教育がそもそも始まったというのはいつからなんでしょうか。

高校教育課長

 神奈川県の県立高校でいつかということは、すみません、調べたんですがなかなか出てこなかったんですが、国としての位置付けということで御答弁申し上げますと、昭和22年新制高校になった年に学習指導要領が当時、試案としてつくられたその際に、外国語は選択科目として位置付けられたものでございます。その後、昭和35年改定、実際には昭和38年に実施されました学習指導要領におきまして外国語教科の中の1科目が必修となりましたので、これはほとんどの学校で英語という形になろうかと思っております。その後も改正の中でまた一旦選択教科になったりした部分がございましたが、最終的には平成15年実施の学習指導要領から、中学校はその前から実施でございますけれども、中学校、高校ともに必修という形に制度上はなっております。

田村委員

 私がここで何を話したいのかといいますと、もちろん今までやってきたことを全て否定するわけではなく、今まではとてもすばらしいことをやってきたという中で、冒頭でも申し上げたとおり、今後、英語のコミュニケーション能力が当たり前になっていく時代で、だからこそ今、グローバル化というものをいろいろ始めているんだと思うんですけれども、その中で現在、卒業後に英語をしゃべれる生徒というのは一体どのくらいなのかなと。こういったところをまず質問させていただきたいと思います。もし数字があれば教えていただきたいと思います。

高校教育課長

 申し訳ございませんが、そういう視点で調査というものはしておりませんので、現在のところ把握はしておりません。

田村委員

 数字が出ていないとなるとまたここは大きく踏み込みはしませんが、私の主観としては、高校を卒業して英語をしゃべれる生徒は圧倒的に少ないのではないかなと、このように思っております。あまり深掘りはしたくありませんが、県で高校の英語教育が始まったのが、必須になったのが昭和30年代半ば、そして英語教員がこれだけいるという中でそうすることによって年間英語教員の人件費もえらくかかっているわけです。そんな中で高校を卒業しても英語をしゃべれる生徒がこれだけ少ないというのは、やはり問題認識しないといけないのではないかと思いますが、その辺についてはどうでしょうか。

高校教育課長

 国もそこは一定程度の課題認識があり、本県でも御指摘のとおり、まだまだ不十分な点があるというふうに考えております。そうしたことで、先ほどから申し上げているような今度の高校改革の中で位置付けているグローバル教育の推進という中で、一層の充実をして少しでもこの値が高まるようにしてまいりたいと考えております。

田村委員

 やはり県もそういうところの部分がいろいろあるからこそ、今回、英語教員の海外研修やALT、バカロレア国際認定校などをまた急ピッチで進めているのではないのかなと、このように私は認識しております。今、インターナショナルスクールだったりとか、プレスクールというのがどんどん世の中で多くなってきて、この中で実は先生というのが全て外国人の先生が多く配置されておりまして、私も娘にインターナショナルスクールがいいんじゃないのかなと思って妻に問い合わせをさせたところ、そもそも電話対応が英語対応でそこから私たちも話すことができないぐらいの世界がありまして、これはとれもすごい環境だなと思いました。

 こういった観点から、県教育委員会の英語の先生をネイティブな先生にするという観点はないのでしょうか、お伺いしたいと思います。

教職員人事課長

 英語の教員を外国籍の人にということでございますけれども、まず制度の面から申し上げますと、現在、私どもが教員採用選考試験をやってございますけれども、この試験につきましては国籍条項というのは特に設けておりません。ただし、日本の教員免許を取得しているということが条件になりますので、その条件にかなう方ということになりますけれども、そういう方についてはもし教員試験を最終選考で合格すれば神奈川県の教員になることは可能でございまして、現に外国籍の教員も現在、県立学校では複数現場にいるという状況はございます。

 一方、この場合に全てを変えたらというか、そういう形でありますけれども、学校におきましてはグローバル教育という観点では教科としての英語も重視されますけれども、先ほど委員のお話にもありましたコミュニケーション能力はもとより、いろんな総合的な力が子供たちについていく必要があると思います。そういう中で、そういったことをトータルに教えられる教員が資質を持った人材であるのかどうか、さらには教員の業務というか、教科指導のみならず保護者の対応ですとか、いろいろ地域との関わりとか、そういったいろんな面がございます。そういったものをトータルにやって学校の戦力になるかという観点から、私どもは人材を選考してございます。ですので、そういう中で、先ほど申し上げた形でもし条件に合う方が応募されてきていて、そういう資質があると認めれば、私どもとしても教員採用という形になっていこうかと思います。

 ただ、英語力の会話力、会話とか英語でのコミュニケーション能力を強化するという意味では、先ほど高校教育課長も答弁申し上げましたように、ALTの配置等による日本人教員のサポートという形での入り方、あるいは特に英語を重視して教科展開をしている学校におきましては、先ほど申し上げました非常勤講師という形でネイティブの教員を配置しながら、より質の高い英語教育というような形を目指して展開しているところでございまして、そういった既存の仕組み、今現在やっていることなどを踏まえつつ県立高校改革の流れの中で、学校現場の意見もくみ取りながら考えていくことになるのかなと考えております。

田村委員

 そうなると、私もちょっと質問を変えていかないといけないんですが、突っ込んだ話をしますと、もちろん今すぐにこの回答は難しいと思うんですが、英語のしゃべるだけの教室、いわゆる国語、算数、理科、社会みたいな科目をつくるということはどうなんでしょうか。もうちょっとかみ砕きますと、要はネイティブな先生がいるだけの科目、英会話というんですか、要はその科目だけを県教育委員会としてつくってしまうというこういうことは。

高校教育課長

 会話中心の科目につきましては、既に学習指導要領につづられた科目もございますし、また英語に力を入れている学校におきましては、例えば科目名を英会話という形にして、入ったところではとにかく日本語禁止みたいな授業をやろうと思えばできると、そういう実績もございます。

田村委員

 あとほかに一つ気になったのが、ALTの外国語指導助手、このことがやはり専任になるというのは、先ほど言ったルール的な部分で難しいという理解でよろしいでしょうか。

教職員人事課長

 ALTにつきましては、語学指導助手ということでありますので、先ほど高校教育課長の答弁とも一部重なりますけれども、英語の授業の中での日本人教員が指導する中で、例えば英語特有の言い回しや実際に英会話のやり取りをする中での生徒たちへの英語の訓練といったことについて補助的に入ると。ただし、多分授業の展開の中においては、その授業の中身が会話中心やコミュニケーション中心ならば、正規教員が立ち会いの下でALTが中心になって各グループ分けした生徒たちを英語で活発な会話をさせるとか、そういった形でのアクティブな授業もやっているように、全てを承知しているわけではございませんが、一部の話としては私としても承知しているところでございます。

長田委員

 日本国民の英語力が低いというのは、英語を英会話しなくても生活ができる生活圏という独自の生活圏をこの国はつくり上げてきたので、自然とそういう形になったという側面があると思います。

 それで、今はすごくグローバル化の中で英語ということが注目されていますけれども、英語というのはコミュニケーションのための手段であって目的ではない。やはり他の学問というものをしっかりと身に付けて、あるいはそれを仕事をする上で海外の人たちとコミュニケーションするための手段として英語が必要で、そういう意味ではせっかく能力があるのに、コミュニケーション能力がないがゆえに無駄になってしまっている面があるから、やっぱり英語をもっと身に付けなければいけないねと、最近気が付いているということだと思うんですね。

 そういう意味では、英語をなぜ学ぶのかというところをしっかり捉える必要があるし、これまでの筆記主体の英語教育というのが、やっぱり行き着くところは大学の入試をするときにそういう入試になっているのでそういう方向の教育になるし、高校入試もそういう主体の入試になるから中学校でもそういう教え方になると、こういう流れだと思うんですね。そういう意味では、教育全体が英語教育というものを意識して変わっていく側面がないと、その面だけをクローズアップしてもなかなか進んでいかないんだと思うんです。

 1点感じるのは、例えば高校に入ると文系、理系という分け方をするんですよね。あまり最近では意味がないといいますか、お医者さんになっても英語力がないがゆえに優秀な医術を身に付けられないとか、理系で技術者になったけれども英語力がないためにという面もあると思います。文系、理系というようなモノクロームな分け方をする時代ではないんじゃないのかなという感じがするんです。

 そういう観点を持って高校教育の改革全体を考えていただくことが大事だというふうに思うんですが、何かお考えがありましたらお答えいただきたいと思います。

教育監

 今、長田委員が御指摘のように、現在の学習指導要領がこれからの学習指導要領に変わっていくプロセスにあります。新しい学習指導要領に向けて今中心的な話題は、一つは小学校の外国語活用、小学校に英語を取り入れていくというのが、実は学習指導要領の三つのキーワードの中の一つに入っています。そのことは今、委員がおっしゃったように、なぜ英語を学ぶのか、今までは英語に関する知識だけを子供たちに教えてきた、単語の意味、そして何が書いてあるか。でも、これからは前回の常任委員会からの話題になっているアクティブ・ラーニングという視点の中で、何のために学んでいくのかというところを子供たちにしっかり教えていかなければ学習している意味がないし、意欲にもつながらないと。そういう考え方で今、高校段階での英語の学習をどうするかということよりも本当に小学校、中学校、高等学校、そして大学をつなげて、全体の英語教育をどうするかというところでの議論が一番の中心になっている現状がございます。

 ですから、私どもも県立高校改革の中で高校のグローバル化に向けた英語の学習の充実に当たっては、その前の段階の小学校、中学校の部分を含めてトータルで考えていく必要があるというふうに認識しておりまして、課内の小学校の指導主事と中学校、高校の指導主事と情報共有をしながら、小学校、中学校の教員に対してもそういった情報を入れながら全体のボトムアップをしていかなければいけないという認識でおります。

長田委員

 もう感想だけ申し上げますけれども、ある英会話のスペシャリストの話を聞きましたが、日本人の英単語力というのは実は世界の中でもかなり高いところにあると。だけれども、心の壁というか、英語を話すことに対する照れやてらいがあって、それをうまく使えない国民性がどうもあってしゃべれないという側面がある。そこの壁を取り払ってあげるだけで、高校を卒業していればそこまでに習った英単語、これだけ知っていれば、オバマ大統領の演説はほぼ全て理解できるような話もお聞きします。だから、子供の頃からやるというのは、そういう英語に対する心の壁を早めに取り払ってやることによって、これまでの知識も生きてくるといいますか、そういうことだと思いますので、そういう観点で是非英語教育を進めていただきたいと思います。

田村委員

 最後に要望を含めてお話しさせていただきたいと思います。

 先ほど答弁がありましたとおり、英語がしゃべれないというところの認識は持っていただいていると思うので、そこに関してはやはり今、私の周りの親も含め、学校に対してしゃべれる英語を求めていない人が結構多くなっているのが現状だと思うんですね。なので、学校が終わった後にインターナショナルスクールやプレスクールに通わせるといった子が多くなってしまっているのが現状であります。あまりここは触れたくはないですが、これだけ昔から英語教育が始まっていて、そして年間これだけの英語教職員にお金をかけていて、高校を卒業して英語がしゃべれないのでは、やはり県民も納得しないのではないのかなと。こういった観点から、またこの先にも議論させていただきたいと思いますが、何か秘策をまた我々と共に生み出していただけたらなと、このように思います。

 生徒の英語力を一層向上させるためには、教科書を読んだり、書いたり、聞いたりしながら試験のための英語学習をしていくだけでは、真の英語を身に付けたとはやっぱりいえないと思います。実際に話すことや聞くことができる実践的な英語が身に付くような学習が重要と考えます。そこで、生徒が実践的な英語学習ができるよう外部試験の活用など、海外留学の支援、そしてALTの活用を充実させるなど、ますますの英語力の一層の向上を図っていただきたいと思います。

 続きまして、特別支援学校について幾つか柱を立てて伺っていきます。

 まず、定数等について伺っていきます。

 このたび文教常任委員会の資料で、平成28年度当初予算の概要の中でインクルーシブ教育の推進が、主要施策の第7では特別支援教育の充実が明記されておりまして、できるだけ全ての子供が同じ立場で共に学び育つことを目指す県教育委員会の取組の方向性を感じることができると。しかし、詳細の資料を全体的に見ていきますと、その内容で少々分かりづらい点が見受けられましたので、そこについて伺ってまいります。

 このたび付託された神奈川県職員定数条例の一部を改正する条例の概要のうち、県職員の定数条例を見ると、特別支援学校の平成28年度教員定数が3,494人で、平成27年度の3,572人と比較して78人減少しています。そこで確認になりますが、特別支援学校の教員定数というのは実際にどのように算定されるのか、伺いたいと思います。

教職員人事課長

 特別支援学校の教師というのは主に学齢別でございますが、小学部、中学部、高等部がございます。小・中学部につきましては、公立学校の教員の定数を定める法律、高等部については公立高等学校の定数を定める標準法に基づきまして、児童・生徒の障害の状況に応じた学級を編成するということになってございます。具体に申し上げますと、児童・生徒の障害の状況に応じまして、例えば視覚障害の一つである場合には単一障害で、その場合には小中学部は6人で一つの学級、高等部につきましては8人で一つの学級を編成してまいります。また、障害を二つ以上合わせ持たれている場合には、重複障害と申しますけれども、小中学部、高等部ともに3人で一つの学級を編成すると。そういう形でそれに合わせましてそれぞれのクラスに希望の先生がついてきますので、教員数についてはその学級数に基づいて算定されるということになってございます。

田村委員

 今、御答弁がありました中で、単一障害と重複障害で学級編制が異なるということでしたが、このそもそもの単一障害と重複障害というのは具体的にどのような状態なのか教えてください。

特別支援教育課長

 特別支援学校に通学する児童・生徒は、学校教育法施行令によりまして視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱の五つのうち、いずれかの障害があることと定められております。

 まず、単一障害でございますけれども、例えば知的障害のみがあるなど一人の児童・生徒に1種類の障害があることをいいます。また、重複障害につきましては、一人の児童・生徒に例えば肢体不自由の生徒が知的障害を伴うといったように、先ほど申し上げました五つの障害の中で2種類以上の障害がある場合をいいます。重複障害のある児童・生徒につきましては、授業や学校生活全般にわたってより多くの支援が必要となるため、学級を分けて編成している状況でございます。

田村委員

 この特別支援学校に在学する児童・生徒の障害の程度ですが、単一障害であるか重複障害であるかというのはどのようにこれは決めているんですか。これは本人なのか、保護者の申し入れなのかどうか、お伺いしたいと思います。

特別支援教育課長

 単一障害なのか重複障害なのかの決め方でございますけれども、学校教育法施行令に規定します特別支援学校の対象となる障害の程度に基づき教育委員会が認定いたしております。なお、認定に当たりましては、事前に各校の校長から児童・生徒の障害の状況や、どのような支援が必要なのかといった情報を記載した申請書を提出してもらっております。それを踏まえまして教育委員会が認定を行っているものでございます。

田村委員

 これは確認ですが、例えばこの在学中に単一障害から重複障害、又はその逆という動きは、一定数あるのかどうかを伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 児童・生徒の障害の状況によりましてはその途中で状況の変化がございます。毎年度その状況について各担任の情報をもとに校内で認定会議を行いまして、認定変えということで再度教育委員会に申請をするというシステムをとっております。

田村委員

 これは資料で見ますと幼・小・中学部の幼児・児童・生徒が減少しておりますが、逆に高等部の生徒が増えてきているというのは、これは理由が何かあるのでしょうか。

特別支援教育課長

 特別支援学校におきまして小・中学部の児童・生徒の減少については、少子化による学齢期の児童・生徒数の減少がその一因と考えております。一方、特別支援学校の高等部の生徒の増加につきましては、卒業後の就労に向けた取組など特別支援学校の高等部の専門的な教育あるいは支援について、その期待をする生徒本人又は保護者が増えていることなどがその一因と考えております。

田村委員

 もし数字があれば確認したいんですが、ここ数年の小・中学部の児童・生徒数と、高等部の生徒数の推移を教えていただけたらと思います。

特別支援教育課長

 平成24年度から27年度までの4箇年の児童・生徒数の学部別の推移でございます。まず、小学部でございますが、平成24年度2,049名、25年度1,981名、26年度2,010名、27年度1,991名となっております。中学部ですが、24年度1,491名、25年度1,510名、26年度1,492名、27年度1,503名。高等部でございますけれども、24年度3,960名、25年度4,147名、26年度4,402名、27年度4,498名となっております。

田村委員

 あと、教員の定員数が78人減少しているということですが、どうしてこのようなことが生じるのか、その理由をお伺いしたいと思います。

教職員人事課長

 先ほど課長が答弁申し上げましたけれども、小・中学部は児童・生徒数が減少しておりまして、高等部は増えていると。その差し引きで結果的には全体では1人の減少ということになってございます。

 まず、生徒数そのものが減少しています。それは先ほど申し上げたクラス別学級編制基準にしたがいまして、単一のお子さんであろうと重複のお子さんであろうと学級数自体が減ってまいります。ただ、増える要因につきましても、新入学や卒業等によりまして児童・生徒の入れ替わりがございます。そうした中で、全体の中に占める単一の障害をお持ちのお子さんと重複の障害を持つお子さんの割合が変わってくることによっても当然変わってまいります。単一障害の方の割合が高くなって重複障害の生徒の数が少なくなりますと、それだけで単一障害と重複障害というのは教員でいえば倍の教員が必要になるか、それだけ働くかということになりまして、直接教員数の減につながっていく中で、平成27年度に比べまして平成28年度の見通しとして単一障害のお子さんが全体として増えたということで、結果的には学級数が減少になり、それに伴い教職員の定数が減ったと、そういうことでございます。

田村委員

 児童・生徒が1人減少していて、教員定数が78人減っているのが、どうしても私は不安な部分がありましたので、ここは質問させていただきました。

 今回、文教常任委員会の資料の中でもう一つ私が気になっている数字がございまして、そこについて一問、質問させていただきます。

 この定員数が減少している理由は分かりましたが、このたび報告のあった平成28年度当初予算の内訳表で、特別支援学校費が前年度の約545億円から512億円と約32億円強の減少となっていると。最後に、78人の減少以外の特別支援学校費の減額影響の内容を確認しておきたいと思います。

教職員人事課長

 平成28年度当初予算におきましては、対平成27年度比で32億6,500余万円の減となってございます。この予算減の主な内訳でございますが、まず、えびな支援学校の新築工事が完了いたしました関係で23億6,200余万円。あと、先ほどの教員定数減や高齢の職員が退職いたしましてその後に大量採用で若い職員が入ってきております。その関係の給与費の新陳代謝部分の人件費の減が7億9,800余万円と。合わせて31億6,000余万円。そういった減額が主なものとなってございます。

田村委員

 あと、この障害のあるなしにかかわらず、子供に対してはやはり平等に教育を受ける権利がありますから、私もこの2点が気になったので今回質問させていただきました。

 また、この特別支援学校が充実して取り組んでいくように、また、県民に分かりやすく説明も行っていくように要望させていただきたいと思います。

 次もこの特別支援学校の政治参加教育について聞いてまいりたいと思います。

 これは他会派からも一般質問でございましたが、今回、公職選挙法が一部改正されて6月に施行となります。特別支援学校においても、高等部の生徒が在学中で実際に投票に取り組むこととなると思います。特別支援学校には視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、知的障害など様々な障害がある生徒が在籍しています。生徒一人一人が主体的に選挙権を行使するためには、政治や選挙の仕組みを分かりやすく理解させることや、障害の状態に応じて配慮するなど、政治参加教育を充実させることが必要だと思います。

 そこで、特別支援学校における政治参加教育に向けた取組について何点かお伺いしてまいります。

 この質問に入る前に一つ、今年度4月から始まります障害者差別解消法というのができましたが、これについての理解というのはどうでしょうか。

教育局管理担当課長

 障害者差別解消法につきましては、平成25年に法律ができて平成28年4月に施行になります。神奈川県につきましては一つの事業体として平成28年4月から県教育委員会として従業員である教職員に対してどういう服務規律が該当するのかというところで、現在、職員対応の服務規律である要領を策定中でありまして、それを今回資料で報告を作成しましたとおり、平成28年4月に向けての取組を進めているところでございます。

田村委員

 ここに関しては今年4月から始まりますというふうに記載もされているんですが、この障害者差別解消法というものがまたこの特別支援学校の生徒に対して、政治参加教育を教えていく上で重要な柱になるんじゃないのかなというふうに私は認識しております。その中でこの障害者差別解消法の中の大きな柱が2本ございまして、不当な差別的取り扱いをしてはならない。そのほかに合理的配慮をしないことは差別に当たると。この2本の柱があるんですが、その中で特にこの政治参加教育に引っかかってくるのが合理的配慮をしないことというところで、読み上げさせてもらいますが、聴覚障害のある人に声だけで話すと、視覚障害のある人に書類だけ渡して読み上げない、知的障害のある人に分かりやすく説明しないことは差別に当たるというふうに記載がある。今回、特にうちの地元でも三ツ境養護学校は肢体不自由と知的障害を抱えている生徒がいるんですが、この知的障害という部分に関しては、しっかりと理解するまで説明しないこと自体が法律に触れてくるのではないのかなと。

 こういった観点から、この辺の法律を含めてどういった指導方法を考えているのかというのをお伺いしたいと思います。

特別支援教育課長

 特別支援学校におきましては、従前から知的障害のある児童・生徒が在籍しております。政治参加教育を含めて、その専門的な教育の立場から知的障害のある児童・生徒に日頃から分かりやすく、子供たち一人一人に応じて指導方法を工夫しながら教育に努めているところでございます。

田村委員

 これは障害の度合いなので、特別支援学校単位で教え方を変えるのではなくて、もう個々に変えていかないといけない課題ではないのかなというふうに私も捉えております。今回、特別支援学校においても選挙に参加する生徒がかなり多くなると思いますが、今年度はどのくらいの生徒が該当することになっているのか、分かれば数字で教えてください。

特別支援教育課長

 今年度で申し上げますと、高等部3年生に在籍をしております生徒は1,427名になります。それから、高等部2年生の一部も該当することになるかと思いますが、高等部2年生の在籍としましては全県で1,544名という状況でございます。

田村委員

 やはりかなりの人数が対象になってくるということですので、先ほど申し上げたとおり、障害の度合いによってになってくると、個々の対応が必要になってくるのかなと思いますので、またそこは配慮を是非お願いしたいと思います。

 実践的に現在、茅ケ崎養護では生徒会選挙の際、市選挙管理委員会とともに出前授業が行われたということでございますが、障害のある生徒が投票のルールや方法を分かりやすく理解するためにどんな工夫が行われているのか、お伺いしたいと思います。

特別支援教育課長

 茅ケ崎養護学校での取組でございますけれども、茅ケ崎市選挙管理委員会の出前授業では、生徒が興味を持って主体的に学習することができるように、例えば選挙の仕組みや投票の仕方などをパソコンのプレゼンテーションソフトを使って分かりやすく説明したり、選挙のルールについて職員がクイズを出しながら教えたりするなどの工夫を行いました。

 また、障害のある生徒は環境の変化が苦手なため、あらかじめ実際の投票所の雰囲気に慣れさせることが必要です。そのため、茅ケ崎市選挙管理委員会から実際の投票箱や記載台をお借りいたしまして、実際の投票所に近い環境、雰囲気の中で生徒会役員選挙の投票を行いました。こうした工夫を行うことで、生徒からは選挙の仕組みがよく分かった、早く投票に行ってみたい気持ちになったなどの声が上がっていると聞いております。

田村委員

 そういった声が上がっているというのはすばらしいことであると思いますので、また配慮のある取組を進めていただけたらと思います。

 この間、他会派からの質問での答弁でありますが、本会議の教育長答弁で、今年度中に取組事例集を作成するということでありましたが、どのような内容を考えているのか。また、今後、どのように活用していくのか、伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 取組事例集ですけれども、県内の特別支援学校や他の都道府県の特別支援学校における優れた取組や、高校のシチズンシップ教育の取組の中から、特別支援学校で学習するのに適したものを選び出し記載したいと考えております。併せて、教職員の指導の政治的中立性についての留意事項等についても記載してまいります。

 取組事例集につきましては、年度内に全ての県立特別支援学校に配布してまいります。そして、その取組事例集を活用した各校の取組を推進するために指導主事を派遣するなどして、研修等も実施してまいりたいと考えております。

田村委員

 今後、2校程度で模擬投票を行うということでありますが、もちろん高等学校の模擬投票とは当然異なるとは思われますが、現時点での考え方を教えていただけたらと思います。

特別支援教育課長

 まず、県立特別支援学校から試行校として2校程度を選び実践してまいりたいと考えております。模擬投票につきましては、今年夏の参議院議員通常選挙の機会を活用いたしまして、平成25年度に県立高校や中等教育学校で実施いたしました模擬投票に準じた形で、実際の候補者に投票するといった方法で実施してまいりたいと考えております。

 一方、特別支援学校の生徒は先ほどもありましたように様々な障害があることから、試行に当たりましては事前に校内で仮想の政党や候補者を想定した選挙を行うことで、投票の仕方や候補者の選び方を学ぶなどの工夫を検討してまいります。また、投票に当たりましては、投票用紙へ記入することが難しい生徒も在籍しておりますので、地域の選挙管理委員会の取組などを参考にしながら、代理投票などを取り入れることも含めて対応を検討してまいりたいと思います。

 この試行を踏まえまして、ほかの特別支援学校への拡大を視野に、模擬投票の教育上の効果や課題などを検証してまいりたいと考えております。

田村委員

 もし答えられればで構わないのですが、この2校程度というのはどこを想定しているのか、答えられる範囲で構いませんので答えられれば教えてください。

特別支援教育課長

 学校につきましては今検討、調整中でございますが、2校の考え方といたしましては視覚障害、聴覚障害の中から1校、知的障害のある高等部を設置している学校から1校の2校程度と考えております。

田村委員

 この特別支援学校の児童・生徒にとっても、模擬投票を体験するなど具体的な取組が、この政治参加教育の理解に重要であることは理解できました。選挙に参加することによって生徒たちは社会の一員として自覚を持つこともできますし、それが自信につながると考えます。生徒一人一人の自立と社会参加を目指して、更なる政治参加教育を充実させていただけるようにこの取組を進めていただきたいと思います。

 その続きですが、特別支援学校の次は就労支援について伺ってまいりたいと思います。

 特別支援学校に在籍する生徒が高等部を卒業後、企業等に就職し、同じ職場で長く働き続けるための支援は大変重要であると考えます。

 さて、昨年の10月には(一社)神奈川県ビルメンテナンス協会と教育委員会との間で、県立特別支援学校高等部の生徒の就労の促進に関する協定が締結され、生徒の高等部卒業後の就労に向けた取組がより一層推進されたところであります。今後は関係機関や団体等とも連携を強化することで、より一層、就労の推進に向けた取組が必要であると思います。このことについて何点か伺ってまいります。

 まず、この特別支援学校の過去3年間の高等部卒業生の就労率について伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 県内にあります市立、私立を含む全ての特別支援学校の知的障害教育部門の卒業生についてでございますけれども、平成24年度は30.8%、25年度につきましては30.7%、26年度につきましては31.5%となっております。

田村委員

 この就労率についてなんですが、実は私も先日、養護学校を視察させていただきましたが、その養護学校では校長が代わったと同時にぐんと就職率が上がったと、こういったお話を聞きました。これを聞くと、逆に校長の人事配置によって、また就職率というのが変わったりするのではないのかなというところを改めて感じさせられたところなんですが、たまたまその校長先生が企業に強いということだったのでぐんと上がったのかなというところなんですが、この校長の人事配置というのはある程度何かルール的なものというのがあったりするんですか。

教職員人事課長

 県立学校、特別支援学校を含めてということですが、校長の人事というのはある程度その学校御自身のデザインに基づいて、きちんと成果を出してもらうことを想定しながら配置をしているところでございます。ただ、特定の課題を持っている学校ですから、そういったことについてはその校長の経験等からそういったことにたけている者なりを適材として配置するというものでございます。加えて、特別支援学校の場合はそれぞれに障害を持たれている多数の生徒がいらっしゃいますので、その校長の力としてどういった障害か、それまでの特別支援学校での歩みがどういった学校での経験を多く積んでいるかといったような、校長だけではございませんが、ほかの職務全般のことでございますけれども、その専門性みたいなところにつきましても対応するなどして総合的に判断して配置を決めているところでございます。

田村委員

 先ほど私が行った、視察を行った特別支援学校に関してはこの人事配置がうまく当たったと、そう捉えさせていただくところでございますが、先ほど答弁にあったここ3年間では3割程度で安定しているということが分かりましたが、やはり次に課題として捉えなければいけないのは定着率だと思います。たしか、かながわグランドデザインにおいても特別支援学校高等部の卒業後3年目の卒業生の職場への定着率の向上を目指すとありましたが、定着率の目標と実際の現状はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

特別支援教育課長

 グランドデザインでは、県内の知的障害教育部門の卒業生の高等部卒業後3年目の定着率という形で数値をとっております。平成27年度につきましては、目標としまして82%、平成28年度につきましては83%、平成29年度につきましては84%という目標値を設定しております。実績についてでございますけれども、平成27年度につきまして速報値では約82%となりまして、グランドデザインの目標を達成している状況となっております。

田村委員

 数字的にはかなり高い数字だなと私も認識しました。

 これまでもNPOなど関係団体と連携して就労支援の取組を進めてきたと承知していますが、具体的にどのような取組を行ってきたのか、伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 特別支援学校におきましては、地域のハローワークや地域の障害者就業生活支援センターなどと連携いたしまして、在校生の就労や卒業生の職場定着支援の促進に取り組んでいるところでございます。こうした中、(一社)神奈川県ビルメンテナンス協会に御協力いただきまして、特別支援学校の生徒や教員にビル清掃等の技法を教える研修でありましたり、生徒の清掃等に関わる技能レベルを判定する清掃技能検定を実施しているところでございます。また、(特非)障害者雇用部会には、保護者等が高等部卒業後の子供の働くイメージを持っていただくために、企業見学会等も実施していただくなどの協力もしていただいているところでございます。

田村委員

 今、特に上げましたビルメンテナンス協会の技能検定という言葉がありましたけれども、この検定試験というのは、生徒がどのくらい参加しているのかという数字はあるんでしょうか。

特別支援教育課長

 清掃技能検定でございますけれども、昨年度よりスタートしております。平成26年度といたしましては3種目を行いまして136名の生徒が参加しております。今年度は2月に実施いたしました。6種目に増やしまして237名の参加となっております。

田村委員

 この神奈川県のビルメンテナンス協会以外にNPOなどの関係団体と連携などの話を進めているところ、検討を考えているところというのはほかにあるんでしょうか。

特別支援教育課長

 現在は今お話のあったところと協力を進めているところで、さらに、産業労働局等から情報を頂きながら、連携を広げていければと考えているところでございます。

田村委員

 生徒の就労支援のためにハローワークとの連携も不可欠と考えますが、特別支援学校とハローワークとのこれまでの連携状況というのはどんなものだったのか、教えてください。

特別支援教育課長

 特別支援学校に在籍いたします生徒の卒業後の就労促進につきましては、地域の求人情報が集約されますハローワークとの連携が不可欠であるところです。特別支援学校ではハローワークの求人情報を参考に各学校の進路担当の教員が職場開拓に出向くなどの取組を行っているところです。また、ハローワークの担当者に学校に来ていただいて、生徒を対象に高等部卒業後の職業生活における心構えなどの講話をしていただいたり、模擬面接を実施していただくなどの取組を行っております。さらに、県内の民間企業における障害者雇用の実態やハローワークの障害者雇用促進の取組を教員が知るための研修、生徒の勤労意欲、職業生活に必要な能力を高めるため指導にいかす研修などを行っているところでございます。

田村委員

 これは現場の声なんですが、先ほどもお話しさせている私が特別支援学校を視察したときのお話でございますが、東京都の就職率が約50%に迫る数字だというふうにおっしゃっていました。では何で神奈川県と東京都とこんなに違うんですかという質問をさせていただいたところ、東京都はハローワークとの連携がすさまじいという回答がありまして、なので神奈川県に関してはハローワークとの連携がそこまで今はまだ強くないという話だったので、そこもまた強めてもらうという部分ではいいのかなと。特別支援学校を視察させていただいたときに掃除用具がきちんと並べてあったりとか、掃除をする場面とかを視察させてもらいましたが、県がこのビルメンテナンス協会などと提携していたりとかすることによって、こういった取組がまた社会に出るためには大きく必要な場面ではないのかなとも思います。確かに東京都はハローワークで成功していますが、神奈川県もまた新たな取組で3割程度というところにとどまることなく、また上を目指していただきたいなと思います。

 これまでの連携に関しての取組はよく分かりました。今後これからの関係機関や団体と連携してどのように取組を行おうとしているのか、教えてください。

特別支援教育課長

 今、お話もありましたように障害のある生徒の就労を促進したり、職場への定着を図ったりするため、労働、福祉等の関係機関、団体等との連携を引き続き進めていくことが必要だと考えております。こうした中、産業労働局の障害者就労相談センターとの連携では、特別支援学校高等部の卒業生が同センターで行います職業能力評価を活用することによって、企業とのマッチングができるような取組を進めているところでございます。

 また、各地域に設置されております障害者就業・生活支援センター等と学校が連携することによりまして、特別支援学校高等部の生徒が学校生活から職業生活へ移行することで生ずる様々な変化に対応できるように、その支援の充実に努めております。今後、ビルメンテナンス協会や(特非)障害者雇用部会、ハローワーク、地域の就労援助センター等との連携をより一層密にしていくことで、障害のある児童・生徒が自分の能力を十分に発揮し、自立と社会参加を果たすことができるように取り組んでまいりたいと考えております。

田村委員

 今後、労働人口が減少していく中で、企業も障害のある方の就労に期待を持っているというお話も聞いたことがあります。これは分野は違いますが、先日も東京マラソンでランナーが走っている横を車椅子の選手が共に競技をしている姿を見ると、やはり共にに共存共栄みたいな感じの部分がテレビでも映っていました。また、先日、乙武さんが取り上げられておりまして、乙武さんのブログの中でもいずれパラリンピックというものがなくなって、例えば今、柔道競技でも50キログラム、60キログラムという階級が分かれているように、仮に100メートルだったら100メートル男子、その後に障害男子とかというふうになっていけば、パラリンピックというものがいつかなくなることがあれば、またいいなみたいな感じでブログにも掲載がありました。

 世の中ではこういったように共存を目的とした、これももちろんインクルーシブ教育においても同じことだと思います。私の地元の瀬谷西高校では三ツ境養護学校の分教室というものが置いてありまして、まだインクルーシブ教育が推進していない中でも、もう既に実は分教室の中で瀬谷西高校の生徒と三ツ境養護学校の生徒が共に授業を受けたりとかしている部分がございます。こういったように障害のある方も生き生きと活躍でき働ける社会が理想であると、こう考えることから特別支援学校においては職業教育をより充実させ、関係機関と更に連携をとって十分に図っていただきたいと思います。

浦道委員

 私も昨日、永谷高校の卒業式に参加してまいりました。?橋委員長は横浜南陵高校へ行ってきました。冒頭にそれだけ述べさせていただいて、質問に入ります。

 午前中から議論がされておりますまち・ひと・しごと創生総合戦略案について、いわゆるKPIが設定をされております。もとろんそのKPIの数値目標も設定されているわけでございますが、教育委員会関連のKPIが6項目の設定の中で、私も常々こういう数値目標、例えばグランドデザイン、総合計画等におけるプロジェクトの数値目標が示されている際にもお話をさせていただいているんですけれども、設定した数値目標そのものが本来適切なのか、また数値自体が適切なのかといった視点が大事であると思っています。

 こうした視点から6項目全てをお聞きしたいんですが、ランダムに質問させていただければと思います。やはり午前中からもずっとやってきている英検準2級以上の英語力、これに関しましても質疑が多々ございましたのでその答弁を参考にしながら、また被らないような形で質問させていただきたいと思います。

 再度確認なんですけれども、こちらに出されている数値、2014年の実績が27.5%という数値が出ているんですが、これは高校3年次、いわゆる卒業時というふうな認識でよろしいのか。それともそのときの県立高校に在学生の数値なのか、これはどう捉えるのか、再度確認をさせてください。

高校教育課長

 委員がおっしゃるとおり、卒業時点での50%ということでございます。

浦道委員

 2017年度に高校卒業時点で50%ということなんですけれども、県立高校の3年生というのは現在およそ何万人程度いらっしゃるんでしょうか。

高校教育課長

 およそ4万人ということでございます。

浦道委員

 4万人ということになると、その半分の2万人が県立高校を卒業時に英検準2級程度の英語力を有するということになるんですけれども、これは目標達成は可能ですか。何を言いたいかというと、午前中も出ていますけれども、やはり英語能力、英語はすごい難しいなという中で、もちろん県内の県立高校の中で学力の上位校からランクがあるかと思うんですけれども、そういう形になっていくと、かなり4万人の中でもものすごく分母が小さくなっていくなというふうに想像できるんですが、それを含めて本当にこの50%、また2019年には55%というのが可能なのかというのは、どうお考えでしょうか。

高校教育課長

 先ほどからも答弁させていただいておりますように、例えば資格検定の支援であるとか、英語の授業改善であるとか、教員の研修という中で授業力を向上させたり、生徒自身の英語への学習のモチベーション、あるいはコミュニケーション能力の向上ということを図ってまいって、この目標の達成に向けて取り組んでまいりますので、現時点では達成可能というふうに考えております。

浦道委員

 ちょっと戻るんですけれども、先ほどの数値の中で、議論の中で、英検準2級又はTOEIC、TOEFL、それとあと学校のテストで教員の方々がみなすというふうにおっしゃっておられたと思うんですが、実際に2014年実績値の27.5%で結構なんですが、27.5%のうち本当に資格を取得している生徒がどれぐらいいらっしゃるのか把握されておりますでしょうか。

高校教育課長

 平成26年度の文部科学省での調査でございますけれども、英検を2級以上取得しているという生徒につきましては11.1%でございます。

浦道委員

 ということは、学校のテストで認定というか、有していると評価をされている人の方が多いということですか。

高校教育課長

 それプラス、先ほども答弁申し上げましたけれども、TOEICとかGTECなどのほかの検定試験を換算した生徒も含めて27.5%ということでございます。

浦道委員

 それでは、質問が違いました。

 27.5%のうちそういった資格ではなくて、全く資格取得ではなく、学校のテストで学校の教職員の方々が、認定という評価なのか言葉は分からないんですが、有していると判断されている方は何%なんですか。

高校教育課長

 今、手元の資料におきましてはその換算値とみなしの部分が合わさっておりまして、それぞれ分けてという形にはなってございません。申し訳ございません。

浦道委員

 午前中、午後の質疑の中で、目標達成に関しては検定料の補助だとかという形でやっていき、8,000名程度を想定されているというような御答弁だったかと思います。

 この資格というところが、私の古い過去を振り返れば中学のときに学校で、例えば英検をみんなで受けた経験があるんですけれども、そういう形であれば学校で何名合格したとかが把握できるかと思うんですが、今回この8,000名を想定されているというのは、個人が受けたいといった人に補助をされるんですか。

高校教育課長

 現在の想定では基本的には学校で一括して受けていただくことを想定しております。

浦道委員

 ということは、今回、それを学校で受けるということに関しては、合格したかどうかという把握はこれまで以上に可能だということでよろしいんですか。

高校教育課長

 そのとおりでございます。

浦道委員

 目標達成にいくためにそういった補助を出していこうというスタンスが、テストのみなしだけではやはり駄目だよねというのが教育委員会の考え方ですか。

高校教育課長

 あくまでも検定と検定に類する換算、そしてみなしと、これを総合した形での国の目標に基づいて今回、総合戦略に目標を位置付けておりますので、やはりこの三つを合わせたものという形で私どもの目標としていきたいと考えております。

浦道委員

 午前中もお話がありましたけれども、やはりみなしというと主観が入ったりとかというところがあるからこそ、資格というのがはっきり分かるんでしょうし、是非とも分かるような数値で今後も進めていただければなと思います。

 続きまして、小学生が週3回以上の運動やスポーツを実施する割合というところに関して何点か御質問をさせていただきます。

 まず、2014年から2019年までの数値目標の設定の考え方を教えていただければと思います。

スポーツ課長

 子供の運動、スポーツ習慣を見る指標といたしましては、これまでも前回のかながわグランドデザインの実施計画におきまして、子供が週3回以上のスポーツを実施する率を平成26年度に49%にするという目標を立てましたが、実際には45.4%にとどまり目標を達成することができませんでした。この目標における子供という定義ですけれども、小学校1年生の6歳から高校3年生の17歳までを対象としておりましたものですけれども、特に中でも小学生の実施率が低くなっておりました。

 そこで今回、昨年7月に策定いたしましたグランドデザインの第2期の実施計画におきまして小学生にターゲットを縛りまして、平成30年度までに小学生が週3回以上の運動やスポーツを実施する割合を50%まで引き上げていくことを目標に掲げまして、毎年3%ずつの向上を図ることとしたものでございます。今回のKPIにつきましても、同様に2019年度までに更に3%伸ばすということで目標を立てたものでございます。

浦道委員

 週3回以上の運動やスポーツというときに、私も議会の野球部のメンバーであり、地域で子供が少年野球をやっておりますから父親として一緒に参加したりすることがあるんですが、地域で活動している小学生のスポーツというのはやっても土日だと思うんですけれども、週3回というのはそのスポーツ以外に何を含めれば週3回以上になるんですか。月曜から金曜を含めて週3回になるというのはなかなか難しいなと思っているんですが、週3回というのはどういう根拠か。例えば公園で遊ぶだとか、そういうのも入るのかどうかも含めて教えていただきたいと思います。

保健体育課長

 この調査の中については運動やスポーツという形にしております。運動というのは今年度からスポーツ庁になりましたが、今まで文部科学省でやっていた全国の小学生、中学生に毎年実施している、全国体力・運動能力、運動習慣等の調査の質問事項の中で、運動を、体を動かす遊びを含むという形にしておりますので、体を動かすものについてはこの調査の週3回以上に入っています。

浦道委員

 体を動かす運動というと、例えば公園で走り回るとか、そういった部分も換算されるということですか。

保健体育課長

 そのようでございます。

 鬼ごっことか、かけっことかを通じて全て体を動かす遊びと。一般的には外遊びという部分を含めて運動というふうに思っております。

浦道委員

 このアンケートなんですけども、これは小学生に例えば外で遊んでいますとか、公園で走り回っていますかというような項目のアンケートの集計結果なんでしょうか。

保健体育課長

 アンケートをとるときには担任教師等が解説を加えますので、その中で運動という形で外遊びも含めてという形で調査しています。

浦道委員

 そこの指導がはっきりしないと、小学生に外遊びといったときに、最近公園で遊んでいるんですけれども、四、五人で集まってみんな座って黙々とPSに向かっているとか、外遊びをしていますというのが本当に運動なのかというところがあるので、このアンケートというのは非常に難しいんだろうなと思うんです。

 私の地域でお話を聞くと、以前、団地内の公園って子供たちが本当に遊んでいたので雑草も生えなかったと、最近は遊ぶことがないので雑草が入ってくるんだよね、しかし、子供って声がするから見てみると、階段に座って五、六人でみんな黙々とゲームをやっているというところも、これも外遊びというふうにとられると、この数字というのは狂ってくると思いますので、そういった小学校の先生、アンケートの調査をする際にはそういうのもしっかりと伝えた上で、本当の生の数字を出していただくように要望して、次にいきます。

 三つ目の項目ですが、これも午前中に谷口委員がおっしゃっていた、主体的な学習活動を通じて、思考力、判断力、表現力を高めることができたと思う高校生の割合ということについて、御質問を被らない程度にさせていただきます。

 これを見て、中学のときよりも高めることができたと思う、というような質問項目だったかと思うんですが、これは人にもよります。思う、とは言いづらいよねという人もいれば、高校生だから中学よりもできているよという人もいると思うんですと。このアンケートの結果というのはなかなか難しいなと思うんですが、私は本来はこのパーセンテージを見て、そういう高めることができたと思う割合が高いのを目標にするのではなくて、2019年で見るとそういうふうに進んでいっても25%の人がまだまだ高まっていないというところにどうしていくのかと、私はそれに視点を置くべきではないかと思うんですが、その辺に関してはどういうお考えを持っていらっしゃるのでしょうか。

高校教育課長

 現在、設定をさせていただいているこの数値目標は、神奈川県のまち・ひと・しごと創生総合戦略に位置付けておりまして、否定的な意見が減っていくという数値目標を掲げるよりも、肯定的な回答の割合が高まっていくことの方が目標として意欲的に取り組めるという部分も含めて取り組みやすいと考えまして、肯定的な回答の割合を目標としたものでございます。

浦道委員

 目標は目標としてこうあったので、そこに達していないと自分たちで判断している生徒への指導というんですか、主体的な学習活動を通じてと書いてありますけれども、その指導法というのは何か思い描いてやることはありますか。

高校教育課長

 今までの答弁でもお答えいたしましたとおり、これは学習状況調査の中のアンケートとして実施するものでございますので、テストの後に記名をした上でのアンケートになろうかと考えております。そうした中で、ある程度こういうことについて思っていないということにつきましては、学校の中で生徒が特定できるというふうに考えておりますので、そうした生徒への個別の支援ということも学校の中で考えていくべきかというふうに考えております。

浦道委員

 どうしてもこういうのを見ると数値的には高い方が目標っぽく見えますしいいかと思いますけれども、そこまでいかない子たちにも是非とも目をかけてあげるというか、そういうところを是非お願いいたします。

 続きまして、これもずっとこういうお話を聞いていたんですけれども、県内の総合型地域スポーツクラブの総会員数について御質問させていただきます。

 先ほどの小学生のスポーツを実施すると、これは具体的に体を動かしてやっているよという数字だと思うんですけれども、これを改めて総会員数をまた目標にされた理由というのは何だったのでしょうか。というのは、知事の未病対策で運動だと言っていらっしゃるときに、この会員数で本当に動いている人数って何名なのかというところが私は大事だと思うんですけれども、また総会員数を目標にされています。これに関してはその設定の考え方は何でしょうか。

スポーツ課長

 この会員数につきましては、会費を払って、そのクラブにおいてスポーツ活動を行うという意志を持った方々を指しているというふうに理解しております。会員になっている方は確かに高い競技ファンで、いわゆるアスリートを目指して競技レベルも高く毎日行っている方もいますし、又は楽しみや健康志向で時々仲間とスポーツを楽しみたいという方まで幅も広くいろいろいらっしゃると思いますけれども、ほぼそれぞれのニーズに応じましてスポーツ活動をされているということで総会員数と、会費を払って活動したいという方の会員数をもって指標としたものです。

浦道委員

 この地域スポーツクラブというスポーツクラブの数も増やしていきたいなという話を以前聞いたかと思うんですけれども、もちろん地域のスポーツクラブが新しくできました、そこに会員さんが入ってきましたという方々というのは、やっぱり本当に動いていると思うんですけれども、もう歴史があるクラブで会費を払っているんだから動いているんだろうというふうなところというのは分からなくはないですけれども、ただ本当に県民の方々がどれだけ運動しているのだろうかというのを測るときに、例えばこういうスポーツクラブに対して会費だけ払っている人ではなくて、実際本当に運動をされていますよというのをヒアリングなり、アンケートなりをとることというのは不可能なんでしょうか。

スポーツ課長

 実際に二つの方法がございまして、毎年7月から8月ぐらいにかけて文部科学省が行う総合型地域スポーツクラブの調査がございます。それでもう1点は、県体育センターが広域スポーツの拠点として地域の総合型地域スポーツクラブに直接出向きまして、それで実態の調査をしていろいろ聞き取っております。基本的には今お話ししましたように、会費を払って会員になっている方は濃淡はありますけれども、基本的には何らかのスポーツ活動を行っているということで把握しております。逆に課題といたしましては、やらなくてもいいよという方が会員から離れていくと、こういうようなことで会員を確保していくことがこれからの非常に大きな課題であるというふうにいわれています。

浦道委員

 本来はもう少しこの数値目標というのをやりたいんですけれども、次にやりたいことがあるのでこの辺にしますけれども、やはり全てこういう数値目標というのは様々な視点から議論されて設定されていらっしゃると思います。もちろん目標に対して達成を目指すのは当然のことと思うんですけれども、しかしながらどう考えても無理だろうなとか、ちょっと厳しいんじゃないのかなというようなところは、再度目標設定の仕方も含めて御検討も今後入れていただければなと要望して、次に移ります。

 来週、また5回目の3.11がやってまいります。防災というのがうたわれている中で、私もちょうど初めての選挙の2箇月前に東日本大震災が起きまして、防災に意識は持っています。その中で我々に何ができるのかと思いながら私がやっていることなんですけれども、あの日、ちょうど関内にいて地元の港南区まで歩いて帰りました。そのときにそうだなと思って、私も議員になってから3.11の日は過去4回全て県庁から港南区まで歩いて帰っています。私の場合、防災というのは災害を忘れない防災でいこうと。言葉のようにボランティアに行けるかというと、そんなに頻繁に行けるわけでもないですし、忘れずに思っていることが防災なのかなというふうに感じながら、今から質問させていただきます。

 この質問に関しましては、土砂災害警戒区域内に所在する学校の安全対策について何点か御質問させていただきます。

 今お話をさせていただきましたように、東日本大震災後もうすぐ5年、またその間にも各地で噴火、土砂災害等、本当に自然災害が年々多くなっているような気がしております。東日本大震災が起きた際には結構津波対策であったりだとか、そういうのがもちろん県内も含めて大きくやられておりました。その中、それも重要ではあるんですけれども、台風、ゲリラ豪雨等での崖崩れ、土石流、そういった風水害への対策も重要だと認識しています。そうした中、国においても土砂災害防止法を改正し昨年1月に施行されたんですけれども、この改正法において基礎調査制度の拡充、土砂災害警戒区域における警戒避難体制の整備、また土砂災害警戒情報の提供の義務付け等が規定されて、私も常々危険箇所を気にしながら生活しているわけですけれども、またそこで今回、学校なんですけれども、こういう学校が地域の避難所になっているケースが多々あろうかと思います。災害時には多くの住民の方が避難してくるということが想定されておりますが、そうした学校において敷地内に土砂災害警戒区域が幾つかあるとお聞きしておりますけれども、そうした学校の安全対策について質問してまいります。

 確認なんですけれども、土砂災害警戒区域とはどのような箇所のことをいうのか、まず確認をさせてください。

教育局管理担当課長

 土砂災害警戒区域は、平成13年に施行された土砂災害防止法に基づき規定されるものです。この法律は、土砂災害から人命を守るため、土砂災害のおそれのある区域を明らかにし、住民に土砂災害に関する危険度を理解していただくことや、警戒避難体制の整備、土砂災害に対するソフト対策を推進するものでございます。県ではこの法律に基づき、急傾斜地の崩壊、土石流などの土砂災害のおそれがある土地の調査を進め、災害が発生した場合に住民等の生命又は身体に危害が生じるおそれのある土地を土砂災害警戒区域と指定しています。また、土砂災害警戒区域内において災害が発生した場合に建築物の損壊が生じ、著しい被害が生じるおそれのある土地を土砂災害特別警戒区域として指定しています。これらの指定については県土整備局が行っており、平成28年2月末日現在で土砂災害警戒区域については29市町村で8,084箇所の指定が完了していると聞いております。

浦道委員

 例えばその土砂災害、土砂ですから傾斜地の角度があるかと思うんですけれども、そういう土砂災害警戒区域に指定される要件としてどのようなものがあるのか、教えていただければと思います。

教育局管理担当課長

 土砂災害警戒区域の指定に当たっては、例えば急傾斜地の崩壊という種類については、斜面の傾斜度が30度以上、高さが5メートル以上などの条件を満たす箇所が対象となります。県土整備局では2,500分の1の地形図からこのような条件に適用する全ての箇所を抽出し、更に現地調査を行い、地形や土地利用の状況などを確認の上、指定が必要な範囲を決めていると聞いております。

浦道委員

 今回、この土砂災害防止法が改正をされた中で、基礎調査の公表が義務付けられたということなんですけれども、神奈川県の場合、その基礎調査の公表の仕方はどうなっているのか、教えていただければと思います。

教育局管理担当課長

 県土整備局では基礎調査完了後、土砂災害防止法に基づき、その結果を市町村に通知し公表しています。その後、その区域に関係する住民の方々を対象に区域指定説明会を開催しており、その説明会において法律の趣旨をはじめ、区域指定設定の根拠などを含め、発生する土砂災害の種類や区域の概要などを説明していると聞いております。なお、調査結果のうち発生する土砂災害の種類、区域の名称、所在地、区域の範囲を示した区域図の案については、県土整備局のホームページにおいても公表されております。

浦道委員

 まだ基礎調査をどんどんやって増えていくと思うんですね、そういう地域が公表していきますから。例えば土砂災害警戒区域と指定をされた区域が見直されるということはあるんでしょうか。

教育局管理担当課長

 土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域は地形条件などで指定しているため、例えば開発行為などにより地形が改変し斜面がなくなったり、勾配が緩くなったりするなど地形条件が変わった場合は、再度県が調査を実施の上、土砂災害警戒区域や土砂災害特別警戒区域の範囲を見直すことがあるというふうに聞いております。

浦道委員

 では、今いろいろと県土整備局にお聞きしていただいたんだろうなと思いながら聞いておりました。現在、学校の敷地が土砂災害警戒区域となっている県内における県立学校、市町村立学校を合わせた公立学校は何校あるんですか。

教育局管理担当課長

 土砂災害分掌の所管であります国土交通省が行っている、学校における土砂災害対策状況調査の調査結果でありますが、平成28年2月末現在で1,526校中、436校の公立学校の敷地内に土砂災害警戒区域がかかっております。パーセンテージでいくと公立学校全体の28.6%となっております。なお、敷地内に土砂災害特別警戒区域がかかっている学校はありません。

浦道委員

 県内の状況は分かりました。

 それではまず、県立学校の状況についてお伺いさせていただきます。

 学校の敷地に土砂災害警戒区域がかかっている県立学校は何校ありますか。

教育局管理担当課長

 先ほど答弁いたしました学校の敷地内に土砂災害警戒区域がかかっている436校中、県立学校は55校となります。県立学校全体の172校の割合でいいますと32%になります。

浦道委員

 この警戒区域のかかり方なんですけれども、県立学校の校舎全てが区域内の状況なんですか。

教育局管理担当課長

 ほとんどの学校が敷地の一部に区域がかかっている状況です。区域がかかっている場所はグラウンド、テニスコート、駐車場、校舎、体育館など学校によって区域のかかり方は様々という状況になっております。

浦道委員

 参考にお聞きしますけれども、県立学校区域の55校のうち学校の敷地の中で一番かかりぐあいというんですか、敷地の何%というのが一番高い学校はどこで、それが何%かというのは分かりますか。

教育局管理担当課長

 私どもで試算したところの数字でございますが、現時点で割合が一番大きい県立学校は逗子高校で、敷地に対して約60%の割合となっております。

浦道委員

 その60%は校舎等も入るんだろうなと思うんですが、もちろん校舎も入っているんですよね。

教育局管理担当課長

 入っております。

浦道委員

 そういう警戒区域内で授業を受けているのかと思うとちょっとどきどきしてしまうんですけれども、60%ですか。

 その区域の指定は、先ほど課長の御答弁の中で各学校によって指定されている区域の状況は様々だということなんですけれども、昨年1月に改正され施行されてから1年が経過しておりますけれども、県立学校としてはこれに対してどのような安全対策を行っておられますか。

教育局管理担当課長

 県教育委員会では全ての県立学校に対し県土整備局が公表している警戒区域の図面を確認し、学校内外の崖地や斜面などの点検を行うとともに、児童・生徒の避難場所や経路の再確認を行い、各学校が作成している学校防災マニュアルに反映させるよう通知しております。特に現在敷地内に土砂災害警戒区域がかかっている55校について、児童・生徒が学校内で非難する避難場所や避難場所まで行く避難経路に土砂災害警戒区域がかかっている場合には、避難場所をその区域がかかっていない場所に変更するとか、また非難する際に通る道を区域のかかっていない道に変更するなどの対応を図っております。

浦道委員

 通常、生徒が学校に来て避難訓練等も学校でやられていると思います。しかしながら、その訓練というのはあって年に二、三回か、1回というところもあるかと思いますけれども、土砂災害警戒区域ではどんな危険があるのかとか、またそういう土砂災害が発生したときにどう行動すべきかとかというところも、訓練というか、学習というか、必要かと思うんですけれども、これはどう思われますか。

教育局管理担当課長

 日頃から学校周辺の危険個所を把握して、その上で具体的な災害発生をイメージしていざというときに危険を回避する行動がとれるようにする訓練が必要ではないかと考えております。そこで、県教育委員会ではDIGといわれる災害図上訓練を各学校で実施することを推進しております。

 DIGとは具体的に説明させていただきますと、学校周辺の地図を五、六人で確認し、具体的な災害をイメージしながら参加者全員が地図の上に道路や河川、鉄道など地域の特徴を色分けしながら、避難所や防災倉庫などの防災資源の場所、あるいは崖地や浸水地域などの危険個所の情報を書き込んで、危機回避などの対応策について議論、検討を行うものです。地域固有の災害の特徴を自ら気付いて考えて、解決する手段を見付け出すDIGという訓練手法を通じて、生徒や教職員の災害対応能力を高めていきたいと考えております。

浦道委員

 今、そのDIG等の教育ということでやっていらっしゃる中で、例えば教職員の方、あるいは生徒でDIGをやった感想というか、そういうのを、もしまとめておられれば教えていただきたいと思います。

教育局管理担当課長

 一応学校の生徒は通学の行き帰りで学校周辺の地形を知らないケースがありますので、やはり初めて学校の周りにこういう危険な場所がある、こういう避難場所があるということを知ったという感想が多く寄せられていまして、非常に教員からも同じように、生徒と一緒にそういう訓練がゲーム感覚でできるという有効性を多く聞いております。

浦道委員

 そうやって覚えていって、例えば学校だけではなくて、自分の家の近所だとかというところで危険個所等が分かっていけばいいのかなと思います。

 一方、学校は冒頭にお話をした避難場所にもなっているというところがあろうかと思います。先ほど課長の御答弁の中で警戒区域の指定は学校様々ですよというお話だったかと思うんですけれども、例えば避難場所と設定されている学校で、体育館が土砂災害警戒区域になっている学校もあるのではないかと思うんですが、まず現在、避難所に指定されている県立学校は何校あって、そのうち警戒区域となっている県立学校は何校ありますか。

教育局管理担当課長

 避難所に指定されている県立学校は172校中、71校でございます。そのうち学校の敷地内に土砂災害警戒区域がかかっている学校は15校になります。避難所に指定されている県立学校71校を割合で言いますと21%ということになります。

浦道委員

 避難所になっている学校は、その学校に警戒区域があることを近隣住民の方々にまず周知をされているんでしょうか。また、避難所指定にもかかわらず、生徒はもちろん御存じだろうと思うんですが、保護者も含めて御自身が通っている学校に警戒区域があるんだよということを説明されているのか、この2点を教えてください。

教育局管理担当課長

 近隣住民への周知の件ですけれども、さきに答弁させていただきましたとおり、ここにはその区域を所管している土木事務所などが住民説明会の中で行われているという状況でございます。もう1点、学校からの生徒保護者への周知についてなんですけれども、先ほどのDIG等の防災訓練などの機会を利用して周知している学校もあります。

浦道委員

 今、もちろん住民への周知というのが一義的にはどうしても市町村の防災関係から目指されると思うんですけれども、例えば県立学校においても市町村と協力をして積極的に危険な情報というのは住民に発信すべきだと私は思うんです。そして、避難所の安全を考えた場合、警戒区域が敷地にかかっている県立学校、先ほどから校数をおっしゃっておられますけれども、そういう区域の避難所の指定を解除すべきではないかという点もあるんですが、避難所指定を行っている市町村に対してこういう区域なので避難所を解除してほしいというようなことに関しては、県教育委員会としてどうお考えですか。

教育局管理担当課長

 委員がおっしゃるとおり、国土交通省から各都道府県知事に宛てた施行通知の中にも、避難場所については土砂災害に対する安全性が確保された場所として、土砂災害警戒区域外で避難場所を選定することが基本となることと記載されております。一方、幾つかの市町村防災部局と意見交換を行ったところ、担当者からは避難所の指定を外すことも検討する必要があるが、代替となる避難所をすぐに見付けることが困難であるという趣旨の話もあります。私どもとしてはこの趣旨を踏まえた上で、各学校のある市町村防災部局といろいろ相談をしていきたいなと考えております。

浦道委員

 避難所確保が避難所として学校を確保するのが難しいというような意見も分からなくはないです。しかしながら、例えば今まであった避難所が土砂災害警戒区域に指定されているんですよというのを地域住民が本当に知っていたとしたら、変えてくれという意見が出るかと思うんですけれども、そういう話というのは入っていませんか、市町村の防災部局とのやり取りの中で。

 例えばAという学校がうちの避難所ですと。しかしながら、土砂災害警戒区域に指定されている学校が避難所になっていますよという市民がいらっしゃったとしたときに、今、課長の御答弁の中で市町村の防災部局とのやり取りで、なかなかその解除を外すと避難場所をまた探すというか、指定するというか、そういうのがなかなか難しいという部分があって、そのままになっている状況があろうかと思うんですけれども、しかしながら、その地域にお住まいの方々が避難場所として指定されているAという学校が、そういう状況でありますよというのが分かったとしたら、本当にもっと通知をして分かったとしたら、市民の方からも不安だねという声が出ようかと思うんです。そういうのを課長が市町村の防災とのやり取りの中で、そういう問い合わせが市町村に届いているんだというようなことはないですか、そういう声が。

教育局管理担当課長

 私どもの方には直接聞いていないんですけれども、やはり市町村部局としても当然そういう認識は持っていますので、幾つかの市町村では例えば土砂災害警報が出ている場合については避難所指定を外すとか、そういうことは検討しているというふうに聞いております。

浦道委員

 多分、土砂災害でなければ今までも使っていらっしゃるんだろうなと想像しています。確かにそういう区域に指定をされているよというところは市町村にも伝わっているかと思いますので、例えば大雨のときの避難所だとかというのは指定を見直す等が出てこようかと思うんですけれども、これを教育委員会に言ってもちょっと違う話かもしれないんですけれども、大雨での避難の場合、変わるんですよという通知というのは、やはり本来市民、住民の方に伝えておくべきだと思うんですね。通常、ここだと思ったところが大雨のときには違う場所になりますよというのは、もちろん教育委員会の話ではないと思うんですけれども、そういったところでのやり取りの中で先ほど私が質問させていただいた避難所指定の解除というイメージでも伝えていくべきではないかというところもありますから、是非ともそういったことを今後やり取りがあるとするならば、大雨の際はどこですよというのをもっと住民に周知をするということの働き掛けというか、議論というか、そういうのはできないものですか。

教育局管理担当課長

 私どもはそういう観点で市町村にはいろんな形で聞いてはいるんですけれども、まだ具体的に例えば大雨になったらある学校を外すとか、当然、事前にいろんな形で周知していないとなかなかいざとなったときに動けないのではないかという話をさせていただいているところもあるんですけれども、まだそこまでは至ってなくて、まだ今、法律が施行されて1年の中で、市町村の中ではそういう検討をしているという状況かなというふうに認識しております。

教育局総務室長

 今の委員のお話については市町村防災マターの話だと理解していますけれども、状況にもよると思いますけれども、例えば地形の変化がありそうだとかという状況になれば、当然、市町村防災部局の方もそういう指示は出していくだろうと認識しておりますので、教育委員会でできることとできないことが当然ございますけれども、教育委員会の会議の場で市町村に沿うことにはなりますけれども、市町村内部で、市町村防災部局できちんと検討を図ってくれという話はできるかと思います。

浦道委員

 本来はこちらで県の安全防災部局であったりとか、その他工事をしていくのは県土整備局であったりとかということだと思うんですけれども、どうしても県立学校が関わっていることですから、教育委員会も関わるところは関わっていただければなと思います。

 次に、市町村立学校の状況を伺いたいと思いますが、市町村の小中学校は避難所になっている場合がほとんどだと思うんですけれども、敷地の一部が警戒区域となっている市町村立学校の安全対策はどのような状況になっているのか、把握しておられれば教えていただきたいと思います。

教育局管理担当課長

 やはり市町村におきましても県立学校での対応と同じように、児童・生徒、近隣住民の避難場所や避難経路に警戒区域がかかっている場合は、避難場所はその経路を変更するなどの検討を行っているというふうに聞いております。

浦道委員

 各市町村によって対応に差があるということでありますが、そのような場合、県の教育委員会は広域自治体として各市町村の取組促進を図るべきと考えますが、どのようにお考えですか。

教育局管理担当課長

 市町村教育委員会に対しては、まずは法律の趣旨をしっかりと理解していただくよう、県・市町村教育委員会での会議や研修などの様々な機会を捉えて、県土整備局など関係部局と連携を図りながら働き掛けを行っていきたいと考えております。また、県教育委員会が主催する防災研修に多くの市町村の教員が受講するよう促すことや、市町村教育委員会が作成している学校防災マニュアルに土砂災害対策を盛り込むなどの働き掛けを強めていきたいと考えております。

茅野委員

 今までのお話で、学校の教育機関としての意味合いとしては今いわれているようなことなのかなと思うんです。しかし、将来的には人間ですよね、人の命を預かっている。そしてまた生徒を預かっている学校であるという意味合いにおいて、県立学校も市町村立学校も一緒ですよね。その場合、教育委員会として今、危険な地域である学校を指定するのではなくて、近隣の公園、その他を指定できないかというような提案というのは、この県土整備局ないしは市町村のそういう防災部局等とそういう交渉というのは、学校単位でできないか。学校の使命は何かといったらやっぱり生徒の安全ということもあるわけですよね。それが避難所が今ずっといわれているように、要は土砂災害警戒区域にあるという前提の中でどうするんだというのがずっと議論の対象として語っていただいていました。

 しかし、本来的に言えば、学校そのものが危険地域にあるというのであるならば、そこを避難所とするのではなくて、生徒だってそこから逃げなければいけないという、そういう意識を教育局として持っていなければ、生徒だけではなくて先生も、そしてなおかつそこへ連れてこようとする保護者も、地域の住民も同じですけれども、そういう意味では少し検討課題として、今言われたようなことだけではなくて、学校そのものを避難所とするのではなくて、その周辺は公園もあれば、いろんなものがあるわけではないですか。そういう思想というのは今までは持っていなかったのでしょう。それともそういう交渉はするけれども、絶えず跳ね返されてほかにないから学校だよとなっているのか。大切な生徒の生命を預かっている教育委員会としてこの辺の配慮というのは今まで討議をされたことはないんでしょうか。その辺について少し御意見を。

教育局管理担当課長

 今回、指定区域に指定された学校で先ほどちょっと答弁させていただきましたけれども、一部がかかるですとか、建物全体にかかるとか、学校によってかなり差がある。そうした中で、やはり建物がかかってその建物が避難場所になっている場所については、特にこちらからも抽出して学校のある市町村の防災部局と話をしていまして、その中で具体的に避難所として使用しない旨を検討していただいていることがありますが、すぐに市町村もなかなか避難場所がないということです。ただやはり命を預かっている、住民が避難をしてくる場所でもありますので、これからもそういった形でその辺は継続して市町村とも話をしていこうかなというふうに考えております。

茅野委員

 なかなか難しい問題だなということは分かります。ましてや教育委員会、教育長としてはどこまで踏み込めるかという問題があると思うんですよ。

 だけれども、逆にだとするならば、今、県立高校を新設で変えていますよね。そのときにどうやってそれもカバーするのか。よく崖地のマンションで、マンションそのものが壁みたいにしてそこで防ぐというような建築方法やいろんなやり方があるみたいなんですね。だとするならば、そういう観点も含めて、もう造ってしまった学校は今さら変えられないでしょうけれども、まだこれから建築がなされるような、又は今後何十年後に変えるのかもしれない。発想としてそういうときの災害対策のための建て方というものがあるかもしれないし、そういう形の中で避難路をちゃんと確保するような校舎の造り方、そういうものも含めて工夫をするというようなこともあり得るのではないかと思うんですね。そういう発想というのは今まで校舎のまなびや計画の中ではなかったのでしょうか。

まなびや計画推進課長

 法律の施行がつい最近でございましたので、前からそういう検討をしていたかというお尋ねであるとすれば、以前はそういう検討はしてございませんでした。

 校舎の建て替えに関しましてはこの間も答弁したように、当面は長寿命化を図っていくということを第一として考えてございますので、相当先のことになっているのかなと思っております。防災という観点からこの敷地がふさわしいのかどうか、わざわざそこに建て替える必要があるのかとか、そういうこともございますでしょうから、そういうことも含めて総合的に検討させていただければなと考えております。

茅野委員

 今の御答弁でこれからのことだとは思いますけれども、やはり発想を少し教育なら教育、そこだけではなくて全体として考えたときに学校というのはある意味で核になるという認識がすごくあります。それで、先ほどからずっと言っているように、震災だ、そういう災害だというと、やはり学校に避難するというような意識がすごくあるわけですね、我々の中に。それで、行くところが逆に危ないところだというのであれば、地域住民としてはじゃどこへ行ったらいいんだよというか、その信頼性がなくなってしまうような気がするんですよ。だから、そういう意味ではできる範囲というのは限られているかもしれませんけれども、その中でいかに工夫をして学校をより安全な場所にできるのか。

 また、先ほど避難路を変えたりいろいろしますよと言ったけれども、避難路を変えるといってもこれは地域住民にどれだけ伝えてあるのか。逆に言うと、学校の生徒が避難するというのは、Aという通路で逃げるのかもしれない、みんな来るときにはBという危ないところから来てしまうかもしれない。この辺の周知徹底というのは、これは学校がやるべきなのか、他の部署がやるべきなのか、その辺はどういうふうな関連になるんでしょうか。その辺はあまり教育委員会ばかりに言ってしまうといかんのかもしれないけれども、ちょっと疑問に思ったので。

教育局長

 基本的には市町村の防災が、例えば土砂災害だけではなくて浸水とかいろんなところを考えながら適切な避難所指定をやっていきますので、我々の方は学校の敷地についてどういうものかというのをお伝えしていく必要があるし、学校自体も敷地を改変したりとか、そういうことがありましたらまたそれもお伝えしていくということになると思います。

 それともう一つは、児童・生徒を抱えておりますので、土砂災害警戒区域は突然何か土砂災害というよりは、大雨とかそういうときに何かが起こる可能性がある、そういうところということで、むしろ危険を察知し事前に分かるようにしておくという意味合いもありますので、生徒自身にそういう危機意識とか危険回避能力を高めるということで安全を図っていきたいというふうに思っております。

 この二つで、地域住民、生徒も含めて安全を配慮していきたいと考えております。

 あともう一つ、市町村ですけれども、県としては安全防災局、県土整備局との連携がやはり必要だなというふうに思っておりますので、そことはきちんと話していきたいなと思っております。

茅野委員

 教育局長からもそういうお話があったので、ある意味、もう少し今までのパターンから踏み出していただいたのかなと。やはり学校という単位だけではなくて、子供たち、先生、親、そういう全体を含めた中で今後考えていただけると思うので、そういうことを含めて今後先ほどのまなびや計画で長寿命化と、それだけではなくて、そういうことも神奈川県としてこれから進んでいっていただければなということで、私からは終わります。

浦道委員

 では最後に、今までの要望をさせていただきます。

 この土砂災害警戒区域が敷地にかかっている学校においては、やはり法律が公表を義務付けておりますので、そのことを積極的に生徒、保護者の方々、さらには近隣住民に周知をしていただいて、その法律として危険な場所、先ほど教育局長の話がありましたけれども、ここが危険なんだぞというところを意識を持たせるようにやってもらえればなと思います。

 そして、そうした認識のもと、市町村などと協力しながら児童・生徒、また近隣住民と一緒に避難訓練や、例えば先ほど課長からも御答弁がありましたDIG等を使った防災対策を行って、安全対策を図っていただきたいと思います。そして、今何度も避難所指定は市町村の防災関係が行うということで承知しておりますけれども、学校が避難所に指定されている場合、学校設置者としても警戒区域指定の意味合いをしっかり理解しておく必要があるかと思いますので、場合によっては質問の中でもお話をさせていただきましたが、避難所指定の解除も含めた対応をしていただき、県教育委員会としては安全防災局、また工事をつかさどる県土整備局と連携を図って、市町村の教育委員会などに対しても対話また指導等をしていただきたいということを要望して、私の質問を終わります。



7 次回開催日(3月7日)の通告



8 閉  会