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平成28年  産業労働常任委員会 12月15日−01号




平成28年  産業労働常任委員会 − 12月15日−01号







平成28年  産業労働常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20161215-000008-産業労働常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(加藤(元)・早稲田の両委員)の決定



3 日程第1を議題



4 同上質疑(所管事項も併せて)



堀江委員

 私からの質問はカンボジア王国シェムリアップ州との覚書についてです。カンボジアは日本の国土の約2分の1であり、人口も1,500万人です。また驚くことに、カンボジアの平均年齢は24歳、非常に若くなっております。30歳以上の方が内戦によって少なくなってしまったということで、内戦から25年もたっているわけであります。そうした中で、神奈川県と世界遺産のアンコールワットの遺跡があるカンボジアのシェムリアップ州とは交流があり、平成26年11月に、シェムリアップ州知事が神奈川県に表敬訪問され、そして平成27年に、シェムリアップ州と県との覚書を締結したところであります。シェムリアップ州における低炭素観光都市づくりを通じて、相互理解と友好関係を進めながら、両国、両都市の発展に向けて取り組むことと期待しております。

 とりわけパリ協定がありました。世界各国が地球温暖化対策に積極的な取組を進めるという形の中で、パリ協定が結ばれて、2030年度に2013年度比26%削減の取組をやらなければいけないということで、低炭素観光都市づくりに協力することは非常に重要であり、大事なことであります。そういった中で、今後の両国につながることについて、何点か伺いたいと思います。

 まず確認のために、神奈川県とカンボジア王国シェムリアップ州との覚書を締結した経緯を確認させていただきたいと思います。

エネルギー課長

 委員のお話にもありましたが、平成26年11月に環境省が進める温室効果ガス削減のための排出量取引に係る二国間クレジット制度、JCM制度というものがあります。その制度の委託事業の一環として、カンボジア王国シェムリアップ州の知事の一行が神奈川県庁に表敬訪問された際に、本県の電気自動車普及の取組について御紹介をしました。

 その後、平成27年1月に、シェムリアップ州の政府から低炭素観光都市づくりに向けて、日本政府や神奈川県の協力を得たいとの申入れがありました。環境省もJCM案件の調査事業の選定に当たっては、覚書の締結を含む自治体間の連携というものを前提としていましたので、県として協力することといたしました。そして、現地政府とネットワークを有するコンサルティング会社が本県を協力自治体として調査事業の提案をし、事業の採択を受けましたので、平成27年11月にシェムリアップ州の副知事が来県し覚書を締結した、こういう経緯です。

堀江委員

 そういった中で締結が行われたわけであります。環境省の2国間クレジット、いわゆるJCM案件形成可能性調査事業ということですが、その事業は今どのような形になっているのか、お聞きします。

エネルギー課長

 環境省が進める二国間クレジット、JCM案件形成可能性調査事業の制度は、二国間の合意に基づき、今回の場合には日本の優れた低炭素技術、製品の提供等を通じて、途上国におけるCO2排出抑制への貢献を定量的に評価し、日本の削減目標の達成に活用するという制度になります。そのための調査事業ということで、その見込まれるプロジェクトを対象に実施計画、資金計画、それから実施方法の予備調査を行う事業が調査事業となっております。

堀江委員

 今、実施計画並びに資金計画、それから実施方法の予備調査と言われましたが、実際にどのような形の中で今進んでいるのか、このことについてお聞かせ願います。

エネルギー課長

 今年度、事業採択しているシェムリアップ州を支援する事業の具体的な内容として、二つの事業があります。まず一つが、都市における廃棄物と、農村において発生するもみ殻、この二つを利用したバイオマス発電事業です。もう一つが、公立高校において屋根貸し太陽光発電を行い、近隣のホテルや商業施設に電力供給する発電事業です。この二つについて調査事業を実施しております。

堀江委員

 バイオマス発電と屋根貸し太陽光発電ということですが、実際には、この辺のことについては、恐らく調査の段階だと思っているわけであります。覚書に基づき、友好的な都市間の発展に向けた中で、シェムリアップ州からの支援ニーズと、CO2削減に資する本県施策の関連企業などにおける現地での取組とをマッチングさせる必要もあるわけです。そういった中で、シェムリアップ州からの現在の支援ニーズについて、どのような形で捉えているのか、お伺いいたします。

エネルギー課長

 シェムリアップ州の電力事情については、隣国のタイからの輸入電力と、ディーゼル発電機による自家発電に依存しております。停電の多発と電気料金の上昇によって、地域経済の発展が妨げられている状況になっています。特に観光で、ホテルの進出ラッシュが行われており、電力需要が年々増加し、電力不足が深刻化している状況です。

 そこで、シェムリアップ州としては、世界遺産であるアンコールワット遺跡の保全と電力の確保のために、低炭素型でのエネルギーの導入を求めてきております。

堀江委員

 カンボジアは、太陽光を非常に活用しやすいところであり、全土で太陽光が適しているところですが、特に、カンボジアには発電所がなく、ベトナム、タイ、ラオスから電力を輸入している状況です。したがって、神奈川県が技術支援、あるいは人材支援を送っていく必要があろうかと思いますが、このことについて、お伺いをさせていただきたいと思います。

エネルギー課長

 環境省のJCM案件形成可能性調査事業については、日本の優れた低炭素技術の提供を通じて、途上国におけるCO2排出抑制の貢献を定量的に評価できる事業が対象になります。覚書に基づいて、その事業を行っていくとともに、こうした事業以外の支援ニーズがあった場合には、例えば人材交流等について、庁内の関係課とも連携しながら、可能な限りの支援ができるように、検討してまいりたいと考えております。

堀江委員

 そのような状況ですので、しっかりと取り組んでいただければと思っております。バイオマスや太陽電池についてお話もありましたが、特に、カンボジアは雨季と乾季に、米が取れます。また、かんがいが整備されていないという状況の中で、品質も非常に良い米が大量に取れるということで、もみ殻の廃棄による中でのバイオマスが電力需要を補う上で、とても重要です。そういった面では、このバイオマスの活用についても、しっかりと取り組んでいただければと思っているところです。

 シェムリアップ州からの支援ニーズ、インフラ整備等に応じている中、今年の4月にアンコールワットの方に行ってまいりました。特に、お話がありましたように、アンコールワットでは地盤沈下が非常に進んできて、深刻な問題となっております。その原因は、世界遺産に指定されたことから、世界から観光客が来て、その観光客を受け入れるホテルが乱立し、ホテルの水道事業が余り進んでいないものですから、地下水を利用して飲料水に充てるという形の中で、アンコールワットの地盤沈下が進んでいるという状況であります。そういった意味で、シェムリアップ州から是非神奈川県においても、人材あるいは技術支援をしてほしいという要望もあります。こういった中で、人材交流をどのように進めていくのか、お伺いをしたいと思います。

エネルギー課長

 県庁において、人材交流については、海外技術研修員制度等もありますので、そういった関係を所管している県民局等とも調整しながら、人材交流についての方法についても検討してまいりたいと思います。

堀江委員

 検討していくということでありますが、先ほど申し上げたとおり、カンボジアの人口構造が平均24歳と若くなっています。それだけに省エネ、あるいは再エネ等施設の計画、設置、オペレーションには、高いレベルの技術者が必要だと思っております。そういう意味では、是非神奈川県が覚書をしているわけですから、若い人を神奈川県に呼び入れて、それで神奈川の技術をしっかりと教えていくといった人材交流、人事交流も必要だと思います。是非、その辺のところを取り組んでいただきたいと思っておりますが、考えをお聞きします。

エネルギー課長

 人材交流については、海外技術研修員制度もありますが、研修員制度のほかに、神奈川県の技術について提供、助言ができるように、メール等での交流、連絡も含めて、対応を関係局と相談しながら進めてまいりたいと考えております。

堀江委員

 メール等でやるのもよいのですが、実際に神奈川県で、どのように支援していくのか、いわゆる、呼び入れ、呼び込み、これらについて具体的な形では、どのように進めるのか伺いたい。今、国内のカンボジア人6千人のうち、神奈川県内には約1,700人がおられるわけです。また、神奈川県の防衛大学には、カンボジアから14人の留学生も来ているわけであります。そういった中で、我々自民党の中でも、教育課程という形の中で、協力をさせていただいているわけであります。そういう意味でも、是非とも人材交流を深めていくために、受入れをしていただかなければいけないということです。したがって、受入態勢はどのようになっているのかということをお聞きしたいと思います。

エネルギー課長

 人材の受入態勢については、海外技術研修員制度等も活用しながら進めていくように、関係局とも調整をしていきたいと思います。県の制度のほかに、今現在、JCM案件形成可能性調査事業として採択をしてもらっているバイオマス発電や太陽光発電の事業がありますが、来年度に向けて、その調査事業、あるいは設備補助事業等のメニューが国の補助事業としてありますので、そういった事業への提案も検討しながら、その中で人材交流についても対応できるような方向で考えていきたいと思っております。

堀江委員

 是非、提案だけではなく、提案と併せて実現できるようにお願いしたいと思います。

 次に、具体的に二国間クレジットのCO2削減の取組を実施していくためには、関連企業等による現地での取組が必要であると考えます。また、県内企業の協力は、県内産業の振興、育成にもメリットが大きいと思います。覚書に基づいて、今後、シェムリアップ州との協力についてどのように進めていくのか、また県内企業の参画について、どのように行っていくのかお聞きします。

エネルギー課長

 現在、JCM案件形成可能性調査事業は、二つの調査事業として行っております。その調査結果を検証しながら、来年度以降に向けて、調査事業あるいは設備補強事業の提案につなげていけるように現地コンサルティング会社、あるいはシェムリアップ州政府など、関係機関とともに検討していきたいと考えております。

 また、県内企業の参画については、シェムリアップ州のニーズに合った低炭素技術を持つ県内企業が参画することが、県内経済の活性化のためにも望ましいと考えておりますので、その参画方法などについて、現地コンサルティング会社などと検討してまいりたいと考えております。

堀江委員

 県内企業の参画方法をこれから検討していくということでありますが、実際に今、JCMについて、関係者との間で、事業者によっては進んでいるわけでありますし、また調査も行われていると思います。実際に県が真ん中に入って調整をされて、シェムリアップ州で事業者が調査をしていると思いますが、この調査結果を県の方に事業者から、あるいはコンサルティング会社から報告はされているのかどうか、確認をさせていただきたいと思います。また、調査報告が出ておれば、その調査結果、内容はどうだったのか、この点についてもお聞きします。

エネルギー課長

 現地の活動状況、調査状況については、月例報告の形で、県の方にも報告を頂いているところです。二つの調査事業について、この1年間の調査スケジュールに合わせて調査が進んでいるということで、こちらも認識をしているところです。本年度の3月までですので、その調査結果を見ながら来年度に向けて検討していきたいと考えております。

堀江委員

 調査結果については、既に1年もたっているわけですから、それをしっかりと取りまとめて、この常任委員会の方に調査結果を出していただきたいと、私からお願いをさせていただくところです。調査結果によっては、先ほど言われたバイオマス、あるいは屋根貸し太陽光発電の実証実験を行わなくてはいけないと思います。実証実験が今どのような形の中で実施されているのか、この点についてお聞きしたいと思います。

エネルギー課長

 今年度は、調査事業を行っている段階であり、まだ実証実験までは至っていない状況です。この調査事業の内容について、こちらで検証しながら、また報告をできるように進めてまいりたいと考えております。

堀江委員

 実証実験は、まだ行われていないということでありますが、期間がたしかJCMは6箇年だと思います。その中でどのような調査を行い、どのような実証実験で、どのようにやったかという成果を出していかないと、環境省と神奈川県、そしてシェムリアップ州、この辺のところの信頼関係が失われてしまうのではないかと思っています。1年もたって、まだ調査結果が出されていない、ただ月例報告だけということで、月例報告だけでは済まされない問題だと思います。したがって、この辺のところをしっかりと結果報告を出させて、結果報告が出たら実証実験をいつからやるということで進めていただきたい。しっかりといつまでに、どうするという今後の計画について、どのような意見を持っているのか、お聞きします。

エネルギー課長

 今年度については、調査事業について事業採択され、調査事業を進めている段階です。その調査事業の結果として、実施の可能性、実現の可能性が高い場合には、補助事業のメニューが用意されていますので、実証試験については、そういった段階で可能性が出てくるかと考えております。調査事業の内容を踏まえながら、次の段階の設備補助事業へ提案ができるかどうかを含めて、調整してまいりたいと考えております。

堀江委員

 最後になりますが、いずれにしても、覚書であったり、JCMの環境省との中でお話があったバイオマスや屋根貸し太陽光発電、また、低炭素社会をつくるということで、CO2の削減に取り組んでいかなければなりません。それには、企業の参入についても、どのように進めていかなければならないのか考えていかなくてはなりません。したがって、調査が今どの程度進んでいるのか、それに基づいて、県内企業の参加を促していかないといけない、こういう思いをするわけです。こういった意味で、実証実験が、大きな形の中で重要な要素を占めるわけであり、それがまだできていないというのではよろしくないと、このように思っています。私からすれば、シェムリアップ州とのJCMのほかに、例えばカンボジアのプノンペンともJCMについての取組をしていくべきだと思いますが、このことに関して考え方をお聞きします。

エネルギー課長

 このシェムリアップ州との支援協力の取組については、覚書を締結しましたが、環境省の二国間クレジットによるJCM制度というものを前提としております。したがいまして、他の地域との交流についても、この環境省の制度に提案し採択された上で、覚書の締結などをすることにより、交流に移っていくと認識しております。

堀江委員

 最後に要望しますが、是非、シェムリアップ州以外でも、特にプノンペンでもそういった事業が行われるようなJCM関連があれば是非取り組んでいただいて、前進していただきたいと思っております。

 今、シェムリアップ州とのJCMの事業者から報告がまだ出ていない状況で、また実証実験もまだされていないということでありますから、他の都市とのJCMの進行も併せて考えていく必要があり、これが重要だと思っていますので、このことを申し上げて私の質問を終わります。

川崎委員

 私からは、まず商店街の補助金の使い勝手の向上について何点かお尋ねをしていきたいと思います。

 現在、本県では、地域商業ブランド確立総合支援事業を実施しているとお聞きしています。この補助金は、商店街の自由な発想で地域の特性を生かした事業が展開できるというものだと思いますが、事業開始から4年が経過し、様々な声が商店街から聞こえてきています。その検証のために、幾つかお伺いしていきたいと思います。

 まず、地域商業ブランド確立総合支援事業の目的とスキーム、並びにこれまでの実績等も併せてお伺いします。

商業流通課長

 まず、この事業の目的ですが、県の内外から人を引き付ける魅力ある商店街を創出して、地域商業の活性化を図るというものです。

 次に、この事業のスキームですが、商店街が歴史や街並みなどの地域資源を活用して企画したブランドづくりを行う事業に対して、事業費の3分の1を補助するものです。また、商店街が実施する事業の熟度を高めるために、地域活性化のコンサルタントや、中小企業診断士などの専門家を派遣して、アドバイスなども行っております。

 また、この事業の実績についてですが、まず平成24年度にこの事業を開始したところです。補助金を交付するという事業ですが、補助金を交付した事業の件数を年度ごとに申し上げると、初年度の平成24年度が2件、平成25年度が16件、平成26年度が15件、平成27年度が19件、本年度が現時点で16件となっております。

川崎委員

 そういった中で、商店街の中では補助金の交付決定の時期が大変遅く、事業実施期間の確保がなかなかできないといった声も聞きます。その補助金のスケジュールは、どういったことになっているのかお伺いします。

商業流通課長

 補助金の交付決定までのスケジュールを時系列で説明します。まず、新年度早々の4月中旬に補助金の募集を開始します。そして、商店街には1箇月後の5月中旬までに事業計画を提出していただいています。その後、提出された事業計画について、私どもの方で約1箇月程度かけて申請内容の確認を行うとともに、地元の市町村に意見照会などをさせていただいております。その後、6月下旬に外部の有識者からなる選考委員会を開催し選考を行い、7月上旬に採択する事業を決定しております。採択が決まった団体に対して、県から先ほど申し上げたアドバイザーの派遣を行い、選考委員会で出た意見などを踏まえ、1箇月程度かけて事業内容の熟度を高めるために磨き上げをしております。その後、商店街から補助金の交付申請を受け付けて、早いところで8月中旬に補助金の交付決定をしているといった流れです。

川崎委員

 交付決定の時期が早くても8月中旬ということで、もちろん内部でいろいろな手続をやっていかなければいけないことは分かりますが、商店街の側に立つと、期間が7箇月しかない中で、ブランドをつくったり、そのブランドを浸透させるためには、時間が短いのかなと思います。そういった中で、制度設計が更に必要なのかなと思っていますが、その点はいかがですか。

商業流通課長

 確かに御指摘のとおり、一からブランドをつくって、つくったものを皆様に周知して、さらには集客に結び付けるには、かなりの時間が必要だと考えております。商店街にとって、事業実施期間が少しでも長い方が望ましいということは、私どもも認識しております。

 一方で、この補助金はメニューが決まっていて、そのメニューどおりに出せば、補助するといったものではありません。それぞれの商店街が自由に企画した事業を提案していただいて、それを1件ずつ審査し、その中から良いものを選考するという、いわば商店街の自由な発想を反映できる制度にしておりますので、どうしても審査に一定の時間が必要だという事情もあります。

 そういった事情もありますが、我々としても、商店街の事業実施期間を少しでも長く確保したいと考えておりますので、今年度については、制度運用の中で若干の改善をさせていただきました。具体的に御説明しますと、補助事業者は、交付決定を受けた後でなければ、補助事業に着手できないというのが原則ですが、7月上旬に採択された後に事前着手届というものを提出していただければ、交付決定の前に行われた補助事業についても、補助対象とするという扱いとしまして、これにより実質的に商店街の事業実施期間を1箇月長く確保できるようにしたところです。

 来年度に向けては、更に事業実施期間を確保できるようにスケジュールの見直しを考えてまいりたいと考えております。

川崎委員

 この商店街事業の実施する期間をなお確保できれば、その分、事業効果も高まると思いますので、いろいろな手法を組み合わせていただいて、前倒しに取り組んでいただきたいと思います。ただ、この前倒しについて何の説明もなく行われてしまうと、商店街の方も大変困ってしまい、準備も間に合わないというようなことにもなると思いますので、商店街に事前に丁寧に説明していただくことを併せて要望させていただきます。

 そういった中で、商店街からは、我々商店街にはブランドにするものが何もない、資源がないといった声も聞いています。商店街にブランドというものを求めるのは、敷居が高いと思ったりもするのですが、ブランドとは、具体的にどういったものをイメージしているのか、お伺いいたします。

商業流通課長

 この事業の中でのブランドですが、地域にある資源、具体的には歴史や文化、街並み、観光施設、あとは自然や特産品、あるいは人材などを地域の魅力に高めたものと定義しており、それを活用して、県内外から誘客、お客様を呼ぶことが可能とするものとしております。

川崎委員

 最後に要望いたします。商店街の活性化、地域コミュニティーの核である商店街を活性化するためには、地域のニーズを踏まえた効果的な事業展開を積極的に支援していく必要があります。来年度に向けて、そのような事業スキームを構築するよう要望します。また、補助金は使い勝手も重要であります。県では国に対し、国庫補助金の使い勝手の向上を求めております。県においても、使う側の声を真摯に受け止めて、使い勝手が良い制度にすることを要望させていただきたいと思います。

 続いて、デスティネーションキャンペーンの実施についてであります。

 我が会派の代表質問の中でデスティネーションキャンペーンの実施に向けた取組を伺ったところ、知事から昨年9月に各市町村と商工会議所が参加する協議の場を設けて検討を開始し、先月30日にJR東日本横浜支社に企画書を提出したとの答弁がありました。

 まず、このデスティネーションキャンペーンの概要と、実施による誘客効果を改めてお聞かせ願います。

観光企画課長

 デスティネーションキャンペーンについては、地元の自治体や観光関係者などからなる実施主体とJRグループ6社が協力し、3箇月間、重点的、集中的に全国で宣伝販売を行っていくもので、JRグループでは、駅構内でのポスターの掲出や、パンフレットの配布などにより、全国から開催地への集客を行ってまいります。また、デスティネーションキャンペーンの実施主体については、主流ルートの開発やイベントの開催などにより、誘客を図っていくということで、国内では最大規模の観光キャンペーンであると言われているところです。

 誘客効果ですが、例えば平成26年7月から9月に実施した山形デスティネーションキャンペーンでは、開催期間中の観光入込客数が約1,164万人ということで、前年同期比でプラス19.8%でした。また、観光消費額については、約109億円増加したと推計されているところです。

川崎委員

 2009年6月から3箇月間にわたって、この神奈川において、デスティネーションキャンペーンを行ったことがあったと思います。横浜開港150周年に合わせてですが、そのときの様子や評判などについて伺います。

観光企画課長

 前回については、ちょうど開港150周年に合わせたキャンペーンで、基本的には、開国博Y150のイベントを中心としたイベント、キャンペーンの展開となっており、JR東日本横浜支社の話では、県内全域に余り広がりが見られなかったイベントであったと聞いているところです。

川崎委員

 前回は、余り神奈川県内には広がっていかなかったと伺いましたが、先の11月30日に提出した企画書、これはどういった内容なのか、また、文化、スポーツ発祥の地神奈川ということで伺っていますが、このテーマを決定した理由も併せてお伺いします。

観光企画課長

 提出した企画書ですが、こちらについては、JR東日本横浜支社が本社にエントリーするときの基礎資料となるもので、デスティネーションキャンペーンの目的や開催希望時期、またテーマ、コンセプト、実施体制などを記載した資料となっております。

 テーマについては、文化、スポーツ発祥地神奈川とさせていただきました。検討会議のメンバーからは、県内に広く共通するテーマとしてふさわしいということで、このテーマを策定させていただいたところです。具体的には、鎌倉時代の武家文化でありますとか、江戸時代の庶民文化、また明治期の西洋文化といったものの導入などにより、時代を通じて文化、スポーツの発祥の地であった神奈川をメーンテーマとして、ストーリー性と周遊性を持たせて国内外にプロモーションをするということで、神奈川らしい宿泊型観光を促進し、地域経済の活性化を目指す、こういった内容でまとめたものです。

川崎委員

 実際に採択された場合、この企画の予算規模については、どの程度見込んでいるのか、県がどのくらい負担するのか伺います。

観光企画課長

 デスティネーションキャンペーンの予算規模、また県の負担割合については、具体的にどのような事業を実施していくかによって変わってきます。採択された場合には、改めて実施主体に参画する構成員と事業の内容や事業の規模を検討した上で、費用負担割合を協議していきたいと考えているところです。

 なお、他県の事例を申し上げますと、デスティネーションキャンペーンの事業規模については、デスティネーションキャンペーンを実施する当該年と前後の年、合わせて3箇年かけてイベント等を実施しておりますが、その期間の事業規模として、1億円から4億5,000万円程度となっております。県の負担割合としては、2分の1から3分の1となっているところです。

川崎委員

 採択されるかどうかというのは、JR内部での決定ということで、内部の評価基準があったと思います。そういったものが分かれば教えていただきたいということと、完全に非公開であるのか、ある程度審査しているところが見えたりするのかどうか、そういったところも教えていただきたいと思います。

観光企画課長

 評価基準等について、JR東日本横浜支社に伺ったところ、やはり横浜支社でも承知はしていないということでした。ただ、横浜支社が過去の採択地域の実施内容を踏まえて、想定したところでは、例えば、全県レベルでデスティネーションキャンペーンを推進することができているかどうか、地元が一体となった取組となっているかどうか、継続的な取組になっているかどうか、特に、エントリーする期間中にそのエリアならではの地元の素材のトピックスというものがあるかどうか、こういった点が評価を決めると伺っているところですが、JR東日本横浜支社のお話によると、その具体的な審査過程、評価基準については、よく承知していないということです。

川崎委員

 やはり採用されるに当たっては、地域の盛り上がりというのが非常に大事だと思います。前回は、神奈川全域に普及しなかったと伺いましたが、その同じわだちを踏まないことが大事だと思います。今、現在の盛り上がり具合は、肌感覚で結構ですので、いかがでしょうか。

観光企画課長

 盛り上がりということですが、例えば、デスティネーションキャンペーンというものがどんなものであるのかということを、全市町村を対象に説明会を昨年させていただきました。まだ理解をいただいているところですが、採択された後、しっかりと盛り上げていきたいと考えております。

 また、他県の盛り上がりという意味からお答えさせていただきますと、我々の方で各県の観光振興主管課に意向を確認したところ、JR東日本の管轄エリア内において、例えば、群馬県では既にエントリーを決めていると伺っており、そのほかにも宮城県、秋田県、山形県、新潟県といったところも今検討しているという情報を得ているところです。

川崎委員

 ライバルも出現してきているところだと思います。もちろん採択されることを目指していると思いますが、仮に採択されなかった場合でも、今現在取り組んでいることは無駄にならないと思います。

 2019年に向けて、誘客キャンペーンを実施していく必要があると考えますが、最後にその点を伺います。

観光企画課長

 今回のデスティネーションキャンペーンのエントリーについては、JRの話によると、年明け、来年の3月末頃には開催地域の結果が発表されると伺っております。仮に、採択されなかった場合についても、これまで検討会議で議論を重ねてきた企画の内容については、今後のラグビーワールドカップ2019や、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会と併せて行う観光プロモーションの一つとして、十分活用できる内容だと考えております。我々が今回、作成した企画書をベースとして、様々な旅行業者や交通事業者等と連携したプロモーションの実施を検討していきたいと考えております。

川崎委員

 デスティネーションキャンペーンは、採択されれば非常に強力なプロモーションツールになると思います。採択されていない段階ではあると思いますが、引き続き一体となって、取組をしていっていただきたいと要望させていただきます。

 続いて、薄膜太陽電池普及拡大についてであります。

 先の本会議において、薄膜太陽電池普及プロジェクトについて代表質問をさせていただいたところです。本県以外に太陽電池の普及に取り組んでいる自治体もなく、生産量の増加や価格の低下が進んでいないということを感じているところです。県民の税金を投入し、知事の肝いりで始めたこのプロジェクトでありますが、有効な活用方法があったのではないかと思っております。県民から批判を受けることがないようにしていかなければならないことだと思いますし、プロジェクトを開始して約3年がたちますが、この事業を評価していくことも必要な段階になってきていると思います。

 そこで、この薄膜太陽電池について、確認のために、薄膜太陽電池普及促進事業費の予算を今年度に繰り越した経緯と金額について、改めてお聞かせください。

エネルギー課長

 繰り越しになった経緯ですが、昨年度中に薄膜太陽電池の設置を予定していた施設において、設置工事の着工の遅れや、工期の延長が発生しました。具体的には、薄膜太陽電池の設置を予定していた施設の改修工事の計画自体が遅れた案件ですと、工場の屋根に設置する計画で、工事の作業時間が制限されたために、工期が延びてしまった案件などがありました。これらは施設所有者側のやむを得ない事情でしたので、今年度に繰り越して事業を推進しているところです。

 また、今年度に繰り越した予算額は約5億2,100万円です。

川崎委員

 我が会派の代表質問の中でも、執行していない残高がまだ大きいという答弁があったと思いますが、あと4箇月で執行することができるのかどうか、その点についてお伺いします。

エネルギー課長

 薄膜太陽電池を設置し、固定価格買取制度による売電を行うためには、二つの手続があります。一つが経済産業省への設備認定の申請という手続、もう一つが東京電力への送電系統への連系接続の協議といった手続です。まだ、執行していない事業計画については、こうした経産省への申請、東京電力への協議の承認等の手続がまだ済んでいないため、工事に取り掛かれていないといった状況です。

 これらの事業計画については、県としても提案事業者と協力体制をとって調整を進めていくことで、年度内の設置について進めてまいります。

川崎委員

 最後に、この3年間の薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトの全体について、どのように評価し、今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。

エネルギー課長

 プロジェクトの目的は、薄膜太陽電池の多様な用途を開発し需要の増加を図り、生産量の増加と価格の低下につなげ、普及拡大を目指すこととしております。そのため、新たに七つの用途を開発するとともに、合わせて3,000キロワットの発電出力の設備設置を当初の目安としていました。設備の設置は遅れてきましたが、補助金を交付決定している事業を含めると、七つの用途を開発して設備の発電出力の合計が5,200キロワット、戸建て住宅に換算すると約1,500戸分に達する見込みであり、プロジェクトの実施により、薄膜太陽電池の普及拡大に向けた基盤ができたと評価しております。

 そして、神奈川スマートエネルギー計画では、エネルギー自立型の住宅、ビル、街の実現をしていくために、幅広い用途で設置できる薄膜太陽電池の普及が不可欠と考えています。そこで、今後の薄膜太陽電池の普及促進に向けて、プロジェクトで設置した薄膜太陽電池の有用性や可能性を、県民や事業者の方に実感していただくことが重要であると考えています。今後も、積極的なPR活動を実施し需要を喚起して、更なる導入量の増加と設置費用の低下につなげていくことで、薄膜太陽電池の普及拡大を着実に進めてまいりたいと考えております。

川崎委員

 薄膜太陽電池の導入を積極的に支援し、神奈川県は先見の明があったと、神奈川県民の皆様方に評価してもらえるような形で、今年度に検討した事業や設置支援のPRにしっかりと取り組んでいただき、引き続きこの太陽電池の推進に当たってもらいたいと要望して私の質問を終わらせていただきます。

京島委員

 私からは、産業ツーリズムの推進ついて報告がありましたので、それに関連して具体的に何点かお伺いをいたします。

 まず、推進主体である京浜臨海部産業観光推進協議会の概要について、今までもいろいろとお話が出ていますが、改めて確認の意味でお伺いします。

観光企画課長

 この協議会ですが、京浜臨海部の多種多様な産業集積を観光資源と捉えて、産業観光を通じて、このエリアの魅力を国内外に発信することを目的に平成21年に設立されたものです。

 この協議会の構成団体として、県、横浜市、川崎市、またその工場見学を実施している、例えばキリンビール(株)横浜工場などの産業観光施設、このほか船舶や鉄道などの交通事業者、宿泊事業者、旅行事業者など、現在、118団体が入会しているところです。

 これらの事業者が個々に連携を図りながら、産業観光をテーマに、ツアーの企画・商品化などを通じて京浜臨海部の魅力の発信と誘客に取り組んでいるところです。

京島委員

 10月25日に、産業観光シンポジウムを開催されたと記載がありますが、この内容や実施体制、当日の議論など具体的に教えてください。

観光企画課長

 今回、開催した産業観光シンポジウムですが、協議会が主催者となり、会場でありますキリンビール(株)横浜工場の協力をいただきながら、事務局である神奈川県、横浜市、川崎市が連携し、またコーディネーター役の横浜商科大学の教授とともに準備を進めて、実施したところです。

 シンポジウムのテーマについては、京浜臨海部における産業観光の魅力について多角的に考えるといったテーマで、パネリストとしては、京浜急行電鉄(株)、京浜フェリーボート(株)、それから鉄道模型博物館、また三菱みなとみらい技術館といった方々にもお願いしたところです。

 当日の議論としては、京浜臨海部の多様性や、鉄道や船舶などの交通を絡めながら、複数の施設を見て体験してもらうことで、より一層、産業観光の魅力を深めていく必要があるといった意見が交わされたところです。

京島委員

 12月2日の産業観光ツアーの実施について報告がありました。報告資料を見ると、コースとして、いろいろなところを見て回っている内容になっていますが、この詳しい内容、料金設定など、また、どのような層の方からの申込みがあったのかというところも含めて、もし男女別で分かれば、そこも教えていただければと思います。

観光企画課長

 12月2日に実施した、横浜でお得に巡る4大体験見学ツアーについては、まず、みなとみらいにあります三つの施設、東京ガス横浜ショールーム、三菱みなとみらい技術館、帆船日本丸を見学し、また体験していただいて、その後、日本丸の桟橋から今年新たに設置されたキリンビール(株)横浜工場の桟橋までクルーズをしていただき、工場見学をしていただくといった内容です。中でも、三菱みなとみらい技術館では、国産初のジェット旅客機でありますMRJの機体やエンジンの実物大の模型などを見学していただいたところです。

 料金については、今回、モデルツアーとして4,900円に設定させていただいたところです。

 定員21名の方に申し込んでいただき、参加していただいております。その内訳は、まず年齢別で申し上げると、70代が約4割、続いて50代が約2割となっております。また、男女別で申し上げると、21人の内訳として男性が6名、女性が15名となっているところです。

京島委員

 ツアーの内容から見ても、ホテルでのランチにクルーズなども付いて4,900円というのは、すごく安い金額設定になっていると思いますが、これはどのような考えで、この料金設定をされたのでしょうか。

観光企画課長

 今回のツアーですが、京浜臨海部には、産業施設が身近にたくさんあるということを広く知っていただいて、体験していただくという考え方から、料金設定については、見学先の企業などにも御協賛を頂きながら、通常より安い料金を設定しているところです。また、そのツアーの販売に当たっては、この協議会の構成員である旅行事業者の(株)ティー・ゲートが、かながわチカタビ等のインターネットサイトを通じて販売したところです。今回、御協賛頂いた土産品、料理ショーの講師代など、本来必要な経費を含めると、実は料金が約8,000円ぐらいになるツアーとなっております。ですので、約3,000円ぐらい安いことになりますが、今回、産業観光を知っていただくという目的を踏まえると、ある程度、妥当な設定であったのではないかと考えているところです。

京島委員

 基本であるモデルツアーとしては、料金設定が非常に重要ではないかなと思います。通常だと8,000円ぐらいするところを、民間業者に協賛を頂いて設定したと伺いましたが、一発物という形で終わらせるなら、それもよしとするのですが、何のためにやるのかを考えた場合に、観光で広めたいと考えている趣旨からすると、今回のこのツアーをこれで終わらせずに、引き続き、民間事業ベースで展開できるのかという疑問が非常に残ります。

 これをまず第1弾として、今後もやっていかれると思いますが、県として、どのようにフォローを今後していくのでしょうか。

観光企画課長

 今回のこうしたモデルツアーについては、今後、実際に商品化していくことが重要であると考えており、今後の商品化に向けたフォローをしっかりとしていきたいと考えております。具体的には、今回、実施したアンケートの中から、意見やニーズなどを分析させていただきまして、お金を払ってでも行ってみたいと思えるような魅力のある旅行商品になるように、ツアーの中身を磨き上げていくといった取組を進めていきたいと考えているところです。

京島委員

 商品化をしていくためのフォローをされると伺いました。今回のツアーは、21名のうち女性が15名、男性が6名ということで、食べることが非常に多いツアーの内容になっています。観光といった魅力を発見したいという目的で参加されているのか、バスツアーみたいに安くて1日遊べるから、ちょっと奥さん行ってみないという感覚で行かれているのか、アンケート結果を基にこれから考えるということでしたが、アンケートの集約は既にできているのでしょうか。先日やられたばかりなので、まだ集約はできていないかもしれませんが、いかがでしょうか。

観光企画課長

 アンケートについては、既に集約をさせていただいております。この中で、これまで気付かない身近なところに、こういった資源があったということで、改めて県内の身近な魅力に気が付いたという声も頂いております。ただ、そのアンケートの中身を見ると、年齢層が高かったということもあり、例えば、見学施設の中でバリアフリー化が十分ではなかったなどの御意見も頂いているところです。今後のツアーづくりに当たっては、そういったところも施設側とよく調整し、より魅力のあるツアーにしていきたいと考えているところです。

京島委員

 それでは、逆に協力していただいた今回の民間事業所の方々からは、この料金設定を踏まえ、今後につながるプランでまた検討するという話が出ているのでしょうか。

観光企画課長

 今回、金額的には大体3,000円ぐらいのギャップということで、具体的には、お土産の岩井のごま油を、協議会の構成員に協力していただいて、付加価値を高めています。また、東京ガス横浜ショールームでの料理ショーに当たっては、やはり講師を特別にお願いしており、経費がかかっています。

 そういった協賛していただいている部分がありますので、すぐに安い金額で実施できるという話まではできていませんが、今後どれだけ料金を下げられるかをしっかり詰めていきたいと思っております。

京島委員

 最後に、県として今後、この産業ツーリズムをどのように推進していきたいと考えているのか伺います。

観光企画課長

 産業ツーリズムをより一層推進、促進していくためには、例えば今回のツアーのように船を使って施設を巡るといった京浜臨海部ならではの要素も取り入れ、全国有数の産業集積地というポテンシャルを最大限発揮し活用させていただいて、神奈川ならではの産業ツーリズムを今後も展開していきたと考えております。

 また、産業観光については、教育旅行の良い教材になると考えており、神奈川県と交流のある富山県や鹿児島県、こういったところの教育委員会や旅行会社に働き掛けて、産業観光のキャラクターかなもえといったキャラクターなども活用しながら京浜臨海部への教育旅行の誘致にも取り組んでいきたいと考えております。

京島委員

 産業観光そのものは、本県、神奈川県としては非常にポテンシャルを有する分野であります。今後の集客を期待しているのですが、せっかく実施するこういったモデルツアーも、次につながる事業として、民間の事業者を圧迫するようなものではなく、必ず参加する事業者にとってもメリットがある、魅力があるからこそ協力するというところを是非進めて、京浜臨海部産業観光推進協議会において、行政、民間事業者と連携しながら、しっかりと取り組んでいただくよう要望します。

 次に、第7回かながわ観光大賞の表彰についての報告がありました。これについて何点か伺います。

 まず、かながわ観光大賞の目的と応募条件を伺います。

観光企画課長

 かながわ観光大賞の目的ですが、観光事業者等の自主的な取組の促進といった観光振興計画の理念に即した取組により、本県への誘客や地域活性化等に大きく寄与した事業者、また団体、個人を表彰するもので、平成22年から実施しているものです。

 次に、応募条件ですが、県内で観光振興に取り組まれた方であれば、どなたでも応募していただくことができます。自薦、または県内市町村や観光協会から推薦してもらって応募していただく、こういったことも可能となっております。

京島委員

 外国人観光客奨励賞の中で、The Ryokan Tokyo YUGAWARAというのがありますが、これは新しいコンセプトの旅館とお聞きしております。これについて伺います。

観光企画課長

 今回の観光大賞の中で、外国人観光客奨励賞を受賞したThe Ryokan Tokyo YUGAWARAは、インバウンドの旅行者向けに、これぞ日本というエンターテイメントを体験していただくことを目的に、平成28年の3月に湯河原にオープンした旅館です。日本旅行の初心者である海外旅行者が、日本のマナーや温泉の入浴方法などを楽しく学んでいただくために、このThe Ryokan Tokyo YUGAWARAで体験を積んで、その後、国内各地の様々な旅館やホテルに行っていただく上で、日本のマナーを知って楽しんでいただくといったコンセプトでオープンした旅館だと伺っております。

京島委員

 非常に興味深い取組をされているホテルだと思います。昨今、外国人観光客のマナーが大きな問題となっております。前回の委員会質疑の中でも、私自身が経験した入浴上でのマナートラブルのお話をさせていただきました。これぞ日本ということを知っていただこうという旅館ですが、特にオープンしたばかりということで、この旅館内でのマナー上のトラブルはないのか、お聞きしたいと思います。また、外国人だけではなく、恐らく日本人の方も宿泊されると思いますが、その方たちに対しては、どのように対応しているのか、併せてお伺いします。

観光企画課長

 このThe Ryokan Tokyo YUGAWARAですが、先ほど御答弁したとおり、外国人に日本のマナーを学んでいただく、体験していただくというコンセプトで営業しております。そういった中でも、例えば大浴場で靴を洗ってしまうマレーシアのお客様ですとか、裸でバスタオルを体に巻いたまま大浴場まで移動されるアメリカのお客様など、想定していない形があったということです。そういった意味では、従業員の方の苦労はありますが、特にトラブルは発生していないと伺っております。

 また、宿泊されている日本人についても、ここに泊まる日本人は英語を勉強しているお客様が非常に多く、例えば、初めて宿泊していただいて、アメリカ人のお客様と仲良くなり、また2週間後に訪れて、今度はイスラエルのお客様とスマホで会話を楽しんでいただいたなど、多様な交流が日本人と外国人で図られていると伺っております。

京島委員

 この旅館内では、マナー上のトラブルはまれということで、嬉しいことです。この旅館は湯河原にあり、こういった取組をしていますが、商店街、湯河原の駅前といったところでは、同じく外国人に対して、マナーの周知やトラブルに対しての対策を何かされているのでしょうか。

国際観光課長

 トラブルという点では、やはり日本人でも起き得ます。そして、外国人に起き得る大きな問題はやはり言葉や習慣の壁というところだと思います。そのコミュニケーションについて、お客様、受入側の両方が歩み寄っていかなくてはいけないのではないかと思っております。そういった意味で、お客様に対しては、こういった旅館の取組をお知らせするというところもありますし、これから県が制作する外国語ウェブサイトの中で発信していきたいとも思っております。一方で、受入側については、例えば、今年、おもてなしサポートブックというものを作成し、簡単な挨拶や、接客上の基本的な会話、こういったところをサポートする取組をやっております。あるいは、無料でメニューを多言語化し作成できるツールをお配りしています。さらには、多言語コールセンターを促進する方策を検討しているところです。

京島委員

 最後に、来年もこの観光大賞を実施すると思いますが、今後、どのように取り組んでいくのか、伺います。

観光企画課長

 県内では、各地域で観光振興を図る取組がいろいろと行われております。この観光大賞は、まだ応募が少ないというのが現状ですので、今後、増やしていく必要があると考えております。そのため、今後、募集に当たっては、企業、団体の規模にかかわらず、どなたでも応募ができるということを、まずしっかりと周知したいと考えており、地域に密着した観光振興に取り組んでいる中小企業や団体を、市町村や関係団体等を通じながら積極的に掘り起こしていきたいと考えております。

 また、観光大賞を受賞した取組を広く周知することにより、様々な関連する事業者の取組の活性化も図っていきたいと考えているところであり、非常に重要であると認識しております。そこで、今後は、1,000本ツアーの方にも組み込んでいくことで、積極的に周知を行っていく、そういったことも検討していきたいと考えているところです。

京島委員

 もう1点だけ伺います。素朴な疑問ですが、湯河原にある旅館なのに、The Ryokan Tokyo YUGAWARAとなっていることについて、なぜネーミングの中に東京を入れているのか、これは旅館の考えだと思いますが、もし分かれば教えてください。

観光企画課長

 こちらのThe Ryokan Tokyo YUGAWARAについては、先ほど申し上げたように、まず湯河原が最初に開業した旅館です。ここを皮切りに全国でも展開していきたいと伺っております。そういう意味で、東京と付けたのではないかなと認識しております。

京島委員

 神奈川と入れていただけるような旅館が出てくるといいのかなと思います。

 最後に要望ですが、質問でも触れさせていただきましたが、やはり外国人のマナーという面では、これからの取組の中で、努力していかなければいけないところだと思っており、この旅館の取組は非常に面白い取組だと思います。私も是非、宿泊をさせていただいて、この目で見てこようかなと思っております。これが日本のルール、マナーですよ、温泉を知ってくださいねという意味では、外国人の方が、初めの一歩として足を踏み入れるには、とても良いコンセプトではないかと思っていますが、残念ながら、いつもお話をしている周知の問題もあるのかなと思っています。多くの方にこれを知ってもらうために、このかながわ観光大賞を是非アピールしていただいて、同時に外国の方だけではなく、これを発信することによって県内に生活されている方、地域の方にもこれをお知らせしていくことが最も重要なことだと思っております。神奈川にもまだまだ知られていない観光振興に資する優れた取組があると思います。かながわ観光大賞を実施し取組を表彰することで、頑張ろうという事業者も出てくると思いますので、これを広く周知して、地域が主体となった観光魅力づくりを是非積極的に進めていただくよう要望します。

早稲田委員

 報告資料49ページに記載がある緊急雇用創出事業臨時特例基金事業について伺います。

 平成21年度から平成27年度までの間に、県及び市町村において緊急雇用事業を実施したと記載がありますが、リーマンショック以降の生活防衛のための緊急対策として、造成されたものだと思います。そして、報告資料の中には、六つの事業名が書かれており、また、50ページの方には、交付金交付額や返済額等も書かれておりますので、これが適正、公正に活用されたかどうかという点について、また、多額の税金の使い方として、どうであったかということについて、伺ってまいりたいと思います。

 まず、資料の中の緊急雇用事業と重点分野雇用創造事業について、目的と雇用期間などの要件、それから事業例など、具体的なものを伺わせてください。

雇用対策課長

 まず、平成21年度から平成23年度に実施した緊急雇用事業は、離職を余儀なくされた方に対して、まず一時的な雇用機会を創出されるための事業で、雇用期間の要件は原則6箇月以内、1回限り更新可能というものでした。具体的な事業例としては、ハイキングコース等の清掃事業ですとか、防犯パトロール事業などがあります。県と市町村で合計約1,500事業を実施しております。

 次に、重点分野雇用創造事業ですが、これは特に工場などが当時撤退し、大量の離職者などが出たという背景があり、特に医療や介護などの成長分野での雇用創出、また平成23年度以降は、東日本大震災の影響で被災して失業された方の雇用機会の創出も目的としておりました。雇用期間の要件は原則1年以内で、更新は不可、また先ほどの平成21年度からの緊急雇用事業とは異なり、草刈りや単純清掃などの軽作業は対象外でした。県と市町村で合計約550事業を実施しており、具体例な事業例としては、福祉施設の介護職員が研修に参加できるようにするために、介護補助員を雇用して派遣するといった事業があります。

早稲田委員

 その二つについては分かりました。

 次に、起業支援型地域雇用創造事業と地域人づくり事業について、目的と雇用期間、それから1人当たりの新規雇用の事業費を確認させてください。

雇用対策課長

 まず、起業支援型地域雇用創造事業ですが、こちらは地域に根差した事業を支援することにより雇用の創出を期待した事業であり、起業してから10年以内の企業での雇用を支援するものでした。雇用要件は、ほかと同様1年以内です。具体例な事業例としては、福祉や介護分野で起業した事業者が失業者を雇用し、その失業者が働きながら介護資格を取得するといったことを目指した事業などがあります。

 次に、平成26年度から平成27年度に実施した地域人づくり事業については、雇用を伴う事業と、雇用を伴わない処遇改善等を行う事業との二つの種類があります。雇用を伴う事業については、短期間まずは雇用した上で、人材育成を図るような事業で、雇用期間はやはり原則1年以内です。処遇改善の方は、非正規労働者の正社員化や、在職者の賃金の引上げなどを目指したものです。事業の具体例としては、受託企業が非正規労働者を半年ぐらい雇い、研修をして実際の企業に派遣し、その派遣先でOJTを積ませて、正規雇用を目指すといった事業があります。

 1人当たりの事業費について、報告資料50ページの表に記載がある支出済額を新規雇用者数で単純に割り返しますと、企業支援型地域雇用創造事業の方が、1人当たり事業費が約263万円、地域人づくり事業の方が約229万円となります。

早稲田委員

 今、伺いましたこの2事業については、1人当たり200万円以上の支援をしているということだろうと思いますが、ほかの事業と比べると、返還済額が多いように思います。割合として2割ぐらい残ってしまったというのは、どうしてだったのか、理由を教えていただきたいと思います。

雇用対策課長

 まず、起業支援型地域雇用創造事業の方ですが、この事業には起業してから10年以内の企業で、本社がその起業したときと同じ都道府県になければならないという要件があり、この条件に合う委託先の選定が難しかったという事情がありました。

 また、地域人づくり事業は、先ほど申し上げたように、在職者に対する処遇改善といったことを目的としており、参考となる事業例がそれほど多くなかったという事情がありました。

 さらには、起業支援型も地域人づくり事業も、それぞれ事業実施期間が表に記載のとおり2年間となっており、2年目に実施できる事業は、その1年目に開始していなければ2年目に実施できないといった要件がありましたので、ほかの事業と比べてやはり返済額が多くなっております。

早稲田委員

 わずか2年で、しかも1年目から計画を立ててなくてはならないということだと思いますが、こうした制度の在り方に、非常に無理があるのではないかと思うわけです。国に対して県としては、何かこうしたことについての申出というか、意見を伝えていらっしゃるのでしょうか。

雇用対策課長

 特に、起業支援型については、要件等が厳しいという課題がありましたので、平成27年度に向けた国の施策・制度・予算に関する提案の重点的提案事項として、その平成26年度に要件緩和について、国の方に働き掛けを行っておりますが、そのときは結果として、要件緩和はなされず、その要件のまま基金は終了となりました。

早稲田委員

 要件緩和の要望を出されたということでしたが、やはり2年間ではこうしたことがうまく回るとは思えません。皆様の税金を使って、人を雇用し生活を立て直していただくという大切な事業だと思いますので、それができるように、県として国の方にも引き続き働き掛けをしていただきたいと思います。

 それから、この基金事業については、会計検査院が都道府県によっては入って、また基金に相当しない事業については、返還を請求されたとも聞いておりますが、神奈川県においては、いかがでしょうか。

雇用対策課長

 神奈川県には、まだ会計検査が入っていませんが、検査が入っていなくても今のところそういった不適切な事例はないものと聞いております。

早稲田委員

 それでは、会計検査が入ったところの不当と認められた補助金について、神奈川県として、注意をしなくてはならないなど、いろいろチェックをされていると思いますが、どのように受け止めていらっしゃいますか。

雇用対策課長

 他県の事例については、市町村にも周知し、適切な書類のチェックなどといった指示はしております。

早稲田委員

 これは、全体で特例基金1兆5,000億円以上から6,000億円近い基金だったと思います。その中で、3億円、4億円ぐらい不当と認められるということで、報告があり、返還額が計上されていることを私も拝見しておりますが、その中身を見ますと、いわゆる基金事業に関わらない部分で請求をしているというようなことでした。いつもそうですが、基金の返還を求められるときには、その細かい部分まで県や市町村が見られていないのではないのかなという心配があります。そういった中で、業務実績報告書や賃金台帳などを添付するように、例えば、県でしたら委託事業者に提示を一応求めているのかどうか、伺わせてください。

雇用対策課長

 賃金台帳まで求めているかどうかは、定かではありませんが、要綱の中で求められている必要書類については、各所管課が確認していると思っております。

早稲田委員

 業務実績報告書のようなものはどうでしょうか。

雇用対策課長

 もちろん委託事業になりますので、業務実績報告書は当然提出させていますが、その中で細かな賃金台帳まで添付させているかどうかは、その案件によると思います。ただ、実績報告書は当然確認しております。

早稲田委員

 当然、そうだろうとは思いますが、会計検査の報告を見ると、業務実績が全然違っているといった基本中の基本で返還をされているというケースも少なくありませんでした。こうした結果が出ている他県の事例も踏まえて、改めて、市町村に対して、しっかりとした業務実績報告書のチェックを求めるとともに、こうした多額の基金を活用するに当たっては、公正でそして適正な活用に努めていただくよう要望し、私の質問を終わります。



(休憩 午前11時59分 再開 午後4時45分)



(日程第1及び所管事項について質疑を打ち切り)



5 日程第1について意見発表



川崎委員

 当委員会に付託されました議案に対しまして、自由民主党神奈川県議会議員団を代表して意見、要望を申し上げます。

 まず、神奈川県立産業技術総合研究所関係議案についてであります。地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所については、設立に向けて、正に詰めの段階を迎えているところです。県からの財産の承継などといった事務的な部分も含め、着実に準備を進めていただくことはもちろん、我が会派が一般質問でも言った中小企業を支援する取組の強化についても、しっかり取り組んでいただき、これまで産業技術センターでやっていた中小企業支援を進めるほか、より一層普及できる環境を整えていただくよう要望します。

 次に、歴史観光振興による取組であります。この取組の狙いは、神奈川県を訪れる観光客の9割以上が日帰り観光客であり、観光客を増加させることが課題となる中、鎌倉、横浜、箱根といった3地域の集客力を県内に広く誘致していくことですが、神奈川では様々な資源があり、その中でも、歴史は有効な観光客誘致の手段となり得ると考えます。県内では、まだ知られていない歴史的遺産が数多くあり、十分に活用されていないと思いますので、日本遺産に認定を受けた鎌倉、大山、横須賀はもとより、横浜や小田原など、その他の市町村と連携しながら、ボランティアガイドとして活躍する地元住民なども巻き込んだ形で、新たな歴史観光振興事業に取り組んでいただくよう要望します。

 次に、中小企業デジタル試作支援事業費についてであります。中小企業が更に発展していくために、今後はデジタル試作などの技術を活用していくことが重要だと考えます。例えば、製品開発の工程の中で、今まで図面を基に試作品の製作を行ってきた部分が、図面をデジタル化することで、コンピュータ上での処理が可能となります。主に、中小企業が担ってきた試作や少量多品種の生産においても、複雑な形状の試作も可能な3Dプリンターなどのデジタル技術の活用が不可欠になってきます。こうしたデジタル技術の導入に向けて、IoTの活用を促すとともに、必要な支援を行うことで、中小企業の競争力の強化や、地域経済の活性化につなげていただくよう要望します。

 次に、障害者雇用の促進についてであります。今定例会の代表質問で我が会派から、障害者雇用の促進について質問をしたところ、知事から障害者就労相談センターについて、障害者雇用促進センターへと名称を変更する、また、中小企業への啓発に注力し、特に精神障害者への支援を強化していくとの答弁があったところです。中小企業や精神障害者への支援の必要性については理解しますが、地域にはいろいろな種類の支援機関があり、初めて障害者雇用に取り組もうとする企業にとって、違いを把握しにくい状況にあるので、是非分かりやすく情報提供をしていただくよう要望します。また、平成30年4月の精神障害者の障害者法定雇用率への算定基礎化や、これに伴う障害者法定雇用率の引上げが見込まれる中、民間企業における障害者雇用が一層促進され、法定雇用率の早期達成が実現されるよう体制もしっかり整え、新たな取組を着実に進めていただくよう要望します。

 次に、中小企業・小規模企業の事業承継支援についてであります。本定例会の一般質問で我が会派から中小企業・小規模企業の後継者不足への対応について質問したところ、知事から後継者バンクを今月中に設置するほか、経営承継円滑化法に基づく特例の認定権限が来年4月に県に移譲されることを機に、商工会、商工会議所等と連携して活用を促進し、円滑な事業承継を支援していくとの答弁があったところです。事業承継を円滑化し、企業数の減少に歯止めをかけていくことは、地域経済の活力を維持していく上で、喫緊の課題であると認識しています。今回設置する神奈川県後継者バンクを活用し、4月に国から移譲される認定権限による支援措置の周知を図りながら、中小企業・小規模企業への事業承継支援にしっかりと取り組んでいただくよう要望します。

 次に、カンボジア王国シェムリアップ州との覚書についてであります。平成27年11月に覚書を締結し、シェムリアップ州における低炭素観光都市づくりを通じて、相互理解と友好関係を深めながら、両都市の発展に向けて協力して取り組むこととされました。パリ協定を受けて、世界各国が地球温暖化対策に積極的な取組を進める中で、日本在住のカンボジア国籍の約3割の方が在住している神奈川県が先進的に進めてきたエネルギー施策を生かし、県の調整により、環境省のJCM案件形成可能性調査事業として、CO2の削減等をシェムリアップ州で調査するとされました。そこで、このJCMが所期の目的を達成できるよう県として検証する必要があります。同時に、人材育成等の観点から、カンボジアからの研修受入れと、シェムリアップ州の支援ニーズを踏まえ、神奈川県にとってメリットとなる再生可能エネルギーの促進や県内企業の振興につなげ、現在の調査段階から具体的な事業支援に進められるよう取り組んでいただくことを要望します。

 次に、商店街への補助金の使い勝手の向上についてであります。現在、県では商店街の活性化に向けて地域商業ブランド確立総合支援事業を実施しており、この補助金は商店街の自由な発想で、地域の特性を生かした事業展開ができるものだと理解しています。県では国に対し、国庫補助金の使い勝手の向上を求めていますので、県においても使う側の声を真摯に受け止め、使い勝手の良い制度にしていただきたい。補助金を活用するに当たり、商店街が事業を実施する期間をより長く確保できれば、その分事業効果が高まります。いろいろな手法を組み合わせて、事前に丁寧に商店街に説明の上、前倒しで取り組んでいただきたいと要望いたします。また、地域コミュニティーの核である商店街を活性化させるためには、地域のニーズを踏まえた効果的な事業展開を積極的に支援していく必要がありますので、来年度に向けてそうした事業スキームを構築していくよう要望します。

 次に、デスティネーションキャンペーンの実施についてであります。今定例会の代表質問で、我が会派からデスティネーションキャンペーン実施に向けた取組について質問したところ、知事から、昨年9月に各市町と商工会議所が参加する協議の場を設けて検討を開始し、先月30日にJR東日本横浜支社に企画書を提出したとの答弁があったところです。デスティネーションキャンペーンは、全国的に知名度が高く、採用されれば非常に強力なプロモーションツールになります。デスティネーションキャンペーン実施に向けて、これまでいろいろ取り組んできたことは承知しましたが、ここがゴールではありません。採択された際には速やかに、推進体制を整備し、官民が一体となって、デスティネーションキャンペーンの成功に向けて取り組むよう要望します。

 最後に、薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトについてであります。今定例会の代表質問で我が会派から、薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトについて質問したところ、知事から、災害に強いエネルギーの自立型ビル、街を実現するためには、建物の様々な形状の屋根のほか、壁面や窓ガラス等にも設置できる薄膜太陽電池が不可欠であり、様々な工夫をして、普及啓発に取り組んでいくとの答弁があったところです。しかし、本県以外に薄膜太陽電池の普及に取り組んでいる自治体はなく、生産量の増加や価格の低下は進んでいないのではないかと感じています。県民から預かっている多額の税金を投入して知事肝いりで始めたプロジェクトがうまくいかなかったとなると、もっと有効な活用方法があったのではないかと県民から批判を受けることは避けて通れません。薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトは県財政が厳しい状況にある中で、10億円の巨額の予算、税金を投入したプロジェクトです。今年度に繰り越した事業や設置事例のPRにしっかりと取り組み、引き続き、薄膜太陽電池の普及促進を図るよう要望します。

 以上、意見、要望を申し述べ、当常任委員会に付託された諸議案について原案のとおり賛成いたします。

京島委員

 かながわ民進党県議団を代表して、今定例会に提案されている定県第139号議案、平成28年度神奈川県一般会計補正予算第5号のうち産業労働局関係議案ほか、報告事項について、意見、要望を申し上げます。

 定県第139号議案、平成28年度神奈川県一般会計補正予算のうち、産業労働局関連について申し上げます。

 まず、神奈川歴史観光振興事業費についてです。鎌倉、大山、横須賀の日本遺産を核とし、本県の歴史的観光資源を発掘して、周遊ルートや観光ガイドブックを作成する事業ですが、ちまたにあふれる旅行ガイドブックとは一味違う、歴史的風土を楽しむガイドブックの作成を要望します。また、三浦半島サミット事業との連携やボランティアガイドの裾野の拡大、1人当たりの観光消費額が増えるような質の高い観光振興の取組となるよう要望します。

 次に、同じく補正予算の中小企業デジタル試作支援事業費についてです。デジタル技術を活用できる人材の育成と、自社ではデジタル環境の整備が困難な中小企業にデジタル技術を利用する機会を提供するというコンセプトは大変よいと考えており、産業技術センターに整備するデジタル環境をしっかりと運用し、引き続き中小企業の支援に取り組んでいただくよう要望します。

 次に、定県第137号議案、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所中期目標についてです。平成29年4月を目どに、県は神奈川県産業技術センターと(公財)神奈川科学技術アカデミーを統合・地方独立行政法人化し、地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所を設立するに当たり、神奈川県立産業技術総合研究所中期目標が提案されています。設立に際しては、産技センターの特徴である技術支援と、KASTの基礎研究の強みを十分に発揮し、更なる県内産業の発展及び県民生活の向上に貢献するような体制整備に期待しています。そのためにも、そこで働く職員が安心して中小企業支援に取り組むことができる環境整備に努め、中期目標については、効率的な業務運営を図るとともに、数値目標の達成だけでなく、県民サービスの質の向上に資する取組の推進を求めます。

 次に、公募型ロボット実証実験支援事業についてです。体の機能が衰えてしまった方や、身体に障害がある方が、再び社会参加への希望が持てるよう、生活支援ロボットの開発を促進していくためにも、様々な形での情報発信や、マッチングの機会の創出に積極的に取り組んでいただくよう要望します。

 次に、神奈川県障害者就労相談センターの機能の見直しについてです。地域の就労支援機関においては、障害者を雇用した企業が、障害者を雇用してあげたという意識のまま、頼り切りになり、いつまでも定着支援を続けなければならないことが大きな負担となり、就労支援機関が新たな障害者の支援に人手を割くことができない現状です。新しい障害者雇用促進センターへの見直しは、こうした課題の解決の方向性に沿ったものであり、県の役割を踏まえて、就労支援機関と連携し着実に成果を上げることを強く要望します。

 次に、産業ツーリズムの促進についてです。産業観光が本県にとって、大きなポテンシャルを有する分野であり、今後の集客を期待しております。モデルツアーの実施については、民間業者を圧迫することなく商品化し、次につながるように配慮し、京浜臨海部産業観光推進協議会において、両市、民間事業者と連携しながら、しっかりと取り組んでいただくよう要望します。

 次に、かながわ観光大賞についてです。かながわ観光大賞の受賞者の取組を広く県内に周知し、更なる地域の活性化につなげていくことは重要です。神奈川には、まだ知られていない観光振興に資する優れた取組があるかと思うので、かながわ観光大賞を実施することで、そのような取組を表彰することにより、広く周知し、地域が主体となった観光魅力づくりを是非積極的に進めていただくよう要望します。

 以上、意見並びに要望を申し上げ、本委員会に付託されております定県第139号議案、平成28年度神奈川県一般会計補正予算第5号のうち産業労働局関係議案等に賛成を表明し、我が会派の意見発表といたします。

赤井委員

 公明党神奈川県議会議員団として当委員会に付託されました諸議案につきまして意見を申し上げます。

 独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所の中期目標が議案として提案され、さらには中期計画素案も提示されました。中期計画につきましては、評価委員会の意見をしっかりと反映させていただきたい。また、これまでKASTが培ったブランドイメージ等を継承できるように、広報を積極的に行ってほしい。さらには、ロゴ、愛称、略称等を検討することも必要と思われます。設立まで時間がない中、申請手続等、遺漏のないように、また職員の引継ぎ、補充等にも着実に進めて、設立認可をしていただきたい。

 次に、さがみロボット産業特区の取組につきまして、県民生活の安全・安心の確保、地域経済の活性化を図るため、生活支援ロボットの実用化を目指し、開発、実証、普及、啓発、そして関連産業の促進を図る事業について、一定の成果は見られましたが、懸案事項も多々ありました。地域協議会で、平成29年度までの特区計画期間を継続する方向とのことですが、これまでの成果を踏まえ、県民生活に目に見える成果や、地域経済の発展の産業ロボットへの展開など、継続するに当たっては見直しも含め、幅広く検討をしていただきたい。

 以上、当常任委員会に提案されました議案に賛成いたします。

藤井(克)委員

 日本共産党神奈川県議会議員団を代表して、当常任委員会に付託されております諸議案及び当常任委員会に関連する事項について意見、要望を申し上げます。

 まず、定県第116号議案、第137号議案、第138号議案については、中小企業支援、ものづくりを支える施策として産業労働局が所管してきた神奈川県産業技術センターと、科学技術政策の一環として政策局が所管してきた(公財)神奈川科学技術アカデミー、KASTとを統合し、新たに地方独立行政法人を設立するための議案であり、反対いたします。

 性格の異なる二つの組織を統合する理由として挙げられているのは、研究を製品開発や事業化に結び付けるということです。しかし、こうした研究を実用につなげるということは、その分野では死の谷、デスバレーとも言われてきた容易ではない課題です。重大な問題は、そのことに産業技術センターを丸ごと取り込み、巻き込んでしまうということです。統合した後、予算の配分や組織の統廃合などは、どうなっていくのか、また、研究を製品開発や事業化に結び付ける取組がうまく成果を上げられず、地方独立行政法人に移行することと相まって経営が圧迫され、産業技術センターの分野の活動、中小企業のものづくり支援の取組が影響を受けるのではないかと懸念されます。

 神奈川県産業技術センターは、正しく県内唯一の総合的な工業系技術支援機関として、主に中小企業、小規模企業等を対象に技術相談や依頼試験、共同研究等の支援を通じて、本県のものづくり産業を支えてきました。産業技術センターは、現在、ものづくり支援、研究開発、人材育成、技術情報・交流連携という四つの柱を掲げて、技術支援に取り組んでいますが、中心は何と言っても、ものづくり支援であると思います。小惑星イトカワの物質採取に成功し、地球に帰還した小惑星探査機はやぶさの部品も、県内の中小企業が開発・製造し、納品していたことが話題になりましたが、その部品の開発に神奈川県産業技術センターが関わっていました。過酷な宇宙環境で使用するため、マイナス30度と100度の環境を交互に1,000回繰り返す検査などを行って、高い耐久性と安全性を確認するなど、製品開発を支えていたことは誇るべきことです。こうした世間の注目を集める華やかな業績も日々地道に依頼試験をはじめ、様々な技術支援を中小企業に行ってきたものづくり支援の活動全体の成果として捉えることができます。

 産業技術センターは、1929年に設立された神奈川県工業試験所を前身とし、一時期は産業技術総合研究所という名称であったこともありました。2006年4月に現在の神奈川県産業技術センターに改称されましたが、こうした歩みの中で業務が研究に傾き過ぎて、もっと中小企業支援に力を入れるように改めるべきと、かじを切り直したということもあったと聞いています。企業活動の現場のニーズを研究開発、製品開発、事業化に結び付けていくということが、実際には容易でないということを常に経験してきたのです。科学技術研究と中小企業のものづくり支援と、別のことを別の組織で行ってきたものをこのたび組織を統合することで、企業活動の現場のニーズを研究開発、製品開発、事業化に結び付けていくことが容易になるというのは、余りにも安易であると思います。

 科学技術政策として、これまでのKASTの取組をどう総括するかということは、この産業労働常任委員会の主題ではありませんが、統合されることとの関係で、少しだけ触れたいと思います。基礎研究についてのノーベル賞受賞者の発言が注目されています。2016年のノーベル賞生理学医学賞の受賞が決まった東京工業大学の大隅名誉教授は、記者会見の中で、オートファジーは必ずがんにつながるとか、人間の寿命の問題につながると確信してこの研究を始めたわけではない、基礎的な研究というものは、このように展開するものだということを理解してほしいと、基礎科学の重要性を再三強調されました。さらには、役に立つという言葉が、とても社会を駄目にしていると思う、本当に役に立つのは、10年後か20年後か、あるいは100年後かもしれない、社会が将来を見据えて、深く科学を一つ文化として認めてくれるようにならないかと強く願っていると、科学に早急な成果を求めがちな風潮を批判されました。

 KASTは、こういう側面を持つ科学技術分野の施策として展開されてきたわけで、こうした指摘も受け止めて、神奈川県の科学技術政策の在り方を県という立場でどこまでやるのかということも含めて、真摯に検証し、再検討する必要があると考えます。そうしたことが不十分なまま、産業技術センターとの統合と、後戻りが極めて困難になる地方独立行政法人化を進めることに対しては、ちょっと待てと言わざるを得ません。

 以上のことから定県第116号、第137号、第138号議案に反対いたします。その他定県第117号議案、定県139号議案には賛成いたします。

 そして、所管事項の中で特に、若者の使い捨て撲滅かながわ宣言により強調した、若者の使い捨てをこの神奈川の地から撲滅し、未来を担う若者たちを応援していく実効ある取組を抜本的に強化するよう強く求めます。具体的には、現在行っている労働相談の中で、相談記録表に相談者の年齢、年代やブラックバイトに該当するかどうかの項目を加えて集約し、分析を加えて取組に生かすこと、相談を踏まえた企業への働き掛けを国、労働局との連携も含めて県として取り組むこと、また、該当事例があれば、大企業に対しても働き掛けを行うことなどを要望いたします。

 以上、意見発表といたします。

佐々木(ゆ)委員

 本委員会に付託されました諸議案について、意見、要望を申し上げます。

 定県第115号議案並びに地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所に関する議案についてです。これまでの産業技術センターと科学技術アカデミーを統合・地方独立行政法人化させるに当たり、研究者サイドと産業側の情報が共有化され、県内企業のますますの技術支援を行える研究所になることを強く期待します。当研究所職員の研究へのモチベーションを下げることなく、能力開発を進めていくためにも、人材育成プログラムの策定や、人事評価制度の確立については、当研究所の職員だけではなく、第三者からも意見を取り入れ、公平、公正なものにしていただくことを求めます。

 また、市民から、分かりにくい、理解しにくいと言われがちな施設でもあるということ、また、女性研究員がまだまだ少ない分野にあるということを考えると、県内のイベントへの参加、協力を更に進め、広く広報活動をしていただき、人材確保に向けて取り組んでいただきたいと要望させていただきます。さらには、県立川崎図書館にある知的財産の図書類や、青少年の科学技術理解促進に向けての図書の活用など、この研究所と県立図書館の資料が有効に使える方策などを御検討いただき、融合しながら取り組んでいただきますよう要望いたします。

 続いて、若者就労支援についてです。若者を取り巻く労働環境は決して良い状態ではなく、こういった状態が続いています。その中で、若者就労ガイドや、その改良版ともいえる若者労働ハンドブックは、働くための知識、情報がまとめられており、知っている者と知っていない者では大きな差が出てしまうほど、大切な情報が詰まっているものであると考えています。このそれぞれのハンドブック等の活用をもっと積極的に行い、知らない若者が、知らないという無知から来る制裁を受けることなく、まずは知識や情報で身を守ることができるように、社労士など地域の力を借りて、高校などへの出前講座の開催を強く呼び掛けるなどを行っていただくよう要望いたします。また、県のホームページからは、これらのガイドブックやルールブック、また若者就労支援センターなどの情報が本当に分かりにくい状態です。この改善を強く求めます。

 最後に、障害者雇用促進センターについてです。受入れを検討する企業への支援の充実、企業サイドの力量を高めるための支援など、これまで行うことが難しかった部分を県が率先して行えるようになったことは、とても大きく期待しています。しかし、企業側で障害の特性を知り理解はしても、障害のそれぞれの個性に対応するといったレベルについては、ジョブコーチ的な人材が少なくとも今以上に必要なことは明らかです。法定雇用率の算定基礎に精神障害のある人を加えていく2018年に向けて、企業支援をする人材の育成につきましても、御検討いただくようお願いいたします。また、大阪府のハートフル条例のように、神奈川県に関わる企業、またはそれぞれの事業所などで、障害者雇用促進のための条例について研究をしていただき、障害を持っている多くの人も共に暮らすことができる地域づくりの推進をしていただくよう意見を申し上げて、本委員会に提案された議案全てに賛成することを表明します。



6 日程第1について採決

別紙委員会審査結果報告書のとおり



7 日程第2陳情を議題・審査

 (1)質疑等

   陳情第89号関係

  藤井(克)委員

   陳情項目にある、最低賃金の引上げのためには、中小企業への支援を拡充することが極めて重要であると思っている。10月の当常任委員会において、国の最低賃金の引上げに向けた中小企業等への支援策として、業務改善助成金やキャリアアップ助成金の制度周知、活用への働き掛けを県としても取り組むとのやり取りがあった。そこで、その後の県としての取組状況を伺いたい。また、こうした最低賃金の引上げのための中小企業への支援策の在り方について、県としてどのような印象や考えを持たれているか伺いたい。

  中小企業支援課長

   最低賃金関係の助成金の周知については、現在、小規模企業応援隊を使い、各企業にパンフレットを配るという形で周知をさせていただいています。その結果については、まだきちんと集約はしておりませんが、そういった形で皆様のところに情報をお届けしているところです。

   また、中小企業への支援策については、最低賃金に限った形でやっているわけではありませんが、当然、商工会会議所等を通じて、御相談に応じるとともに、例えば、最低賃金にきちんと転嫁し、大企業にも取引をしていただく、そういった下請取引の改善については、大企業に通知をさせていただいているところです。

  労政福祉課長

   労働センターの方では、中小企業の訪問事業等を実施しています。そういった場を活用しながら、最低賃金を守っていただくとともに、助成金についても周知を図っていきたいと考えております。

  藤井(克)委員

   陳情項目3にある政府に対して中小企業への支援策を拡充することという趣旨をはじめとして、この最低賃金の改善と中小企業支援の拡充を求める意見書を国に提出することについて、了承します。

  (2)審査結果



8 日程第3閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



9 審査結果報告書等の案文委員長一任



10 意見書案等の提案確認

提案なし



11 閉  会