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平成28年  産業労働常任委員会 03月17日−01号




平成28年  産業労働常任委員会 − 03月17日−01号







平成28年  産業労働常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第1回定-20160317-000013-産業労働常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(梅沢・大村の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  2件申請 2件許可



4 日程第1及び第2を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



新堀委員

 私から1点、御質問させていただきたいと思います。当委員会で既に質疑を交わしている神奈川県立産業技術総合研究所、産技総研について、今までと今回の常任委員会の中で、いろいろと議論したところを踏まえながら、何点か再確認させていただくところがございますので、お時間を頂きたいと思います。

 まず1点目ですが、当常任委員会の1日目になります。我が会派の田中委員が、新しくなった産技総研のイノベーション創出の取組について質問させていただいたところでありますが、その際の当局側の答弁を捉えて、当委員会の2日目に他会派からこういう発言がありました。ニーズは研究者や研究成果から学ぶと答弁があった、との発言があったと記憶しております。

 しかし、我が会派といたしましては、そのような答弁があったとは認識していないところでありますので、この点について、当時どのような答弁であったか、改めてお伺いしたいと思います。

独立行政法人化担当課長

 3月1日の田中委員との質疑の中でございますが、イノベーションをどうやって生み出していくのかと、そういった趣旨の御質問を頂きました。

 これに対しまして、企業ニーズを十分に踏まえて、企業の開発につながりやすいテーマを設定する。あと、研究成果などの情報を収集する。大学と企業とのマッチングを積極的に展開する。そうした形で大学と企業との間に生じるシーズとニーズのギャップを埋めることが重要である、といった答弁をさせていただいたところでございます。

新堀委員

 今の御答弁だったと我々は記憶しているのですけれども、ここの点を明確にするために、もう少し端的にお伺いしたいと思うのですけれども、イノベーションの創出については、新商品の開発など、企業ニーズに基づき研究成果から活用してイノベーションにつなげていくのか、あるいは大学の研究成果から企業ニーズをつくり出して実用化を目指すのか、端的にどちらかお答えいただけますでしょうか。

独立行政法人化担当課長

 新商品開発などの企業のニーズに基づきまして、大学等の研究成果を活用し、イノベーションの創出につなげる、いわゆるニーズ主導の形であると考えております。

新堀委員

 あくまで企業ニーズに基づいたイノベーション創出ということが、これで確認できたと思います。

 では、次ですが、同日、やはり同じ会派の委員から、神奈川科学技術アカデミー、いわゆるKASTですね、KASTの定款には、中小企業支援ということが明確にうたわれているという発言があったのですが、これは実際、どのように規定されているのか改めて確認したいと思います。

独立行政法人化担当課長

 神奈川科学技術アカデミー、KASTの定款第3条ですけれども、目的の記載がございます。この中では、先端的な科学技術分野、中小企業のための産業技術分野等における研究開発の推進、技術移転、人材の育成、学術文化の振興、試験計測等を産学公の連携の下に行うこと、が規定されております。

 このように、中小企業支援という言葉は定款には使われておらず、中小企業という言葉は産業技術分野の範囲を規定するために用いられているということでございます。

新堀委員

 それでは、もう少し確認事項があるので伺いたいのですけれども、工業系の公設試験場研究機関のうち、地方独立行政法人化しているものは全国で何団体あり、その地方独立行政法人に移管した際に、中小企業を対象とする趣旨を盛り込んだケースがあるのかどうかということを、これも初日と同じ質問になってしまうのですが、再度お伺いいたしたいと思います。

独立行政法人化担当課長

 全国におきまして、いわゆる工業系の公設試験研究機関、こちらのうち独立行政法人になっているものは9法人存在しております。

 そのうち、定款の目的部分に中小企業の振興について明記してある法人は3法人ございます。

 この3法人、いずれも独法化前の組織の根拠の条文におきまして、既に同様の趣旨が規定されているものでございます。それを今回独法化に伴って引き継いだものと聞いておりまして、地方独立行政法人に移行した際に、中小企業を対象とする旨を盛り込んだと、そういうケースはないと認識しております。

新堀委員

 今の御発言も我々の認識と同じところでございます。

 では、今御答弁いただいた地方独立行政法人に関しまして、やはり他会派から以下のような発言があったので、これを確認したいと思うのですが、まず、岩手県に関しては、公務員型の地方独立行政法人であるため、定款を持っていない。次が、山口県は定款の所在が不明である。続きまして、北海道と青森県に関しては、工業だけでなく、農業とか、水産業とか、これらを包含した機関であるため、中小企業という概念を用いていないと。大阪市は大阪府立の技術研究所と補完的に行っているため、中小企業振興をうたっていない。

 以上のような御発言があったと記憶しているのですが、これらの事実関係を明確にしたいと思うので、お手数ですが、それぞれ確認させていただけますでしょうか。

独立行政法人化担当課長

 地方独立行政法人を設立するためには、定款を定めることは必須の条件でございます。したがいまして、岩手県及び山口県の地方独立行政法人におきましても、当然定款は存在するものと思います。

 それから、北海道と青森県の独立行政法人に関しましては、いずれも独法化前の北海道立工業試験場、また、青森県工業総合研究センター、こういったものが前身でございますけれども、この根拠条文におきましては、中小企業に関する記述は当時からございませんでした。

 したがいまして、独法化に伴って、農業等の組織と統合したことによりまして、中小企業の記述を外したというような経緯ではございません。

 それから、大阪市の地方独立行政法人ですけれども、これについて市の所管課長に改めて確認をさせていただきましたが、大阪府立産業技術総合研究所との間におきましては、特段に役割分担をしたというようなことはなく、中小企業に対する支援も実施しているというふうに伺っております。

 なお、これに鳥取県を加えました6法人でございますけれども、全て独法化前の組織の根拠条文におきまして、中小企業に関する規定は置かれていなかったというところでございます。

新堀委員

 今の話で、北海道、青森と大阪に関しては分かったのですが、岩手と山口、この2県に関しては定款が存在しているということでございますので、これを、できれば一度確認したいと思うのですけれども、いかがでしょう。できれば資料請求と言うのでしょうか、お願いしたいと思います。併せてですが、先ほど少し話のあったKASTの定款、こちらも確認したいので、以上、三つを是非資料として要求し、その資料が提出されるまで、この質問はしばらく中断したいと思います。

藤代委員

 私からは、観光振興計画の改定案の中身について何点かお伺いしたいと思います。

 その中でも、大学との連携による人材育成について何点か伺ってまいりたいと思っております。

 改定案の28ページに、大学との連携による人材育成とありますので、まずはじめに、かながわ移動観光大学にはどのような方々が参加しているのか、これまでの開催実績について伺いたいと思います。

観光企画課長

 かながわ移動観光大学では、まず、観光資源の活用や観光環境の振興、それから観光客への接遇といったものをテーマといたしまして、これまで平成22年度から県内各地で、地元の市町村と連携しながら開催してまいりました。実績といたしましては、これまでの累計で、23会場で1,800名の方々に御参加いただいている状況でございます。

 次に、参加者の状況、どのような方々かということですが、対象といたしましては、例えば宿泊施設や商店といった民間事業者、また、地域の関係自治体の職員や観光ボランティア、さらには観光に関心のある一般の方々を対象としております。

 ちなみに今年度の事業といたしましては、先月の2月26日に、海老名市におきまして、まちなか歩きと回遊促進ツールについて考える、といったテーマで実施をさせていただきまして、42名の参加がありました。

藤代委員

 この29ページに、コラムで、かながわ観光大学推進協議会とありますけれども、この中身を教えていただきたいと思います。

観光企画課長

 かながわ観光大学推進協議会につきましては、まず、県内に観光分野の学部・学科等を有する大学が四つございます。松蔭大学、東海大学、文教大学、そして横浜商科大学と、県が構成員となりまして、平成22年4月に設置した協議会でございます。目的といたしましては、観光に関わる様々な人材を対象にした観光資源の活用、観光産業の振興、観光者への接遇等をテーマにした人材育成講座を実施するとともに、この観光まちづくりに関する意識啓発やリーダー人材の育成、又は、観光産業を将来担っていただくような人材の育成を目的としております。

藤代委員

 29ページに出ております、高校生、外国人おもてなしアイデアコンテストなどを開催

と記載されておりますけれども、この中身についてお伺いをしたいと思います。

観光企画課長

 高校生、外国人おもてなしアイデアコンテストは、今年度から始めた事業でございます。先ほど申し上げましたこの協議会の事業ということになりますけれども、こちらのコンテストは、高校生ならではの感覚で、これがおもしろい、喜んでもらえるという神奈川の魅力を発見して、自由な発想で外国人の観光客や、また、その友人をおもてなしするアイデアを募集するものでございます。昨年10月に募集を行いまして、県内の高校14校から155件応募があったところです。

 高校生に外国人の目線を意識した神奈川の魅力を発見し、それを効果的に発信する能力を養っていただくということで、高校生が将来観光分野に興味を持っていただくきっかけづくりになることを期待しているところでございます。

 こうした取組によりまして、観光分野の学部・学科を有する先ほどの四つの大学がございますので、そういったところに例えば進学していただくとか、また、将来的には、本県の観光産業を担う中核的な人材に育っていただきたいと期待しているところでございます。

藤代委員

 今、高校生が外国人の方々に対して、迎えるということは大切でございますけれども、これは通訳を入れてやるものなのですか。

観光企画課長

 こちらの今年度実施いたしましたアイデアコンテストについて、様々なアイデアがございました。外国人好みのお弁当を作ってもてなすとか、あとは、その学校が高校生の授業を実際に外国人に体験していただくとか、そういったあくまでもアイデアレベルでございまして、これから実際にそういったアイデアを、例えば旅行商品を出していくといった段階になったときには、通訳の必要性も出てくるかと思います。そういった具体的な取組はこれからでございます。

藤代委員

 この中に、松蔭大学、東海大、文教、横浜商科大学の4大学の観光分野の学部・学科等とありますけれども、この生徒数が分かれば教えていただきたいのですが。

観光企画課長

 4大学の定員で申し上げますと、まず最初、松蔭大学が観光メディア文化部観光文化学科というのがございまして、こちらが60名の定員になっております。次に、東海大学は観光部観光学科がございまして、定員200名となっております。文教大学につきましては、国際学部国際観光学科が125名の定員、横浜商科大学につきましては、商学部観光マネジメント学科が70名で、合計しまして455名が定員になっております。

藤代委員

 産業労働局のみならず、県の施策の中で、県と大学等の連携事業というのを見ますと、かなり様々な、多岐にわたる分野で大学との連携をされていると思います。

 人材育成に当たっては、正に大学との連携というのはあらゆる分野で必要でありますけれども、観光を担う人材の育成というのも、正にその大学と連携したそういった人材育成をしていかなければいけないと思います。その大学との連携の中で、どのように取り組んでいかれるのかお伺いしたいと思います。

観光企画課長

 今後の取組ですけれども、まずは先ほど御答弁いたしました二つの事業、かながわ移動観光大学、こちらにつきましては、今後開催する地域、地元の市町村と連携を図りながら、地域が抱える課題等をテーマにいたしまして幅広く御参加いただくような形で展開していきたいと考えております。

 今年度から始めました高校生外国人「おもてなしアイデア」コンテストにつきましては、非常に好評でございましたので、来年度も県教育委員会としっかり連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 また、こうした県内等の大学の連携というのは、将来、若者が観光産業に興味を持っていただいて観光産業に携わっていただくと。また、例えば高校生のアイデアコンテストは、その地域の課題の解決の方向性でありますとか、方策を学ぶといった取組を一層強化しまして、地域における観光人材の育成、また、観光客を迎えるおもてなしの向上を図ってまいりたいと考えています。

藤代委員

 大学との連携でそういった人材育成に取り組んで、これから一生懸命やっていかれると思いますけれども、その一方で、大学生は、県内で在学する大学生、地方から来られている大学生もいらっしゃれば、県内で育って県内の大学に通っている大学生もかなり多く、学部以外の生徒でもいろいろ様々いらっしゃると思うのですね。

 この資料の中で、将来的に、例えば外国人観光者は、2018年に201万人、入込観光客数は2018年に2億人など、様々数字が出ています。大学生は、今申し上げたように、県外からも、県内の方もいらっしゃる中で、大学生はアルバイトなどをして、限られたお金で、遊び方というか、上手です。アルバイトで稼いだお金など少ないお金で、日々うまく遊ばれると思うのですね。ですから、こういった大学との連携の中で、これだけ4大学の中に専門的な学部があるわけですから、具体的に県内の大学生がその観光周遊、遊ぶルートというのか、そういったことを大学生に提案いただいて、広く観光旅行会社と連携をして、県内大学生の周遊ルートみたいなものをつくっていくと、なかなか我々とは別の視点でいろいろな地域の資源等が新たに発掘できるのではないかなと思うのでありますけれども、その点のお考え何かあるかお伺いしたいと思います。

観光企画課長

 今、委員御提案の大学生に周遊ルートの提案をもらったらどうかということでございます。

 伺っているところですと、この4大学の授業の中などで、そういった具体的なルートを考えたり、取組をしているというのは伺っておりますが、県で取り組んでいる先ほどの協議の中では、まだこういった取組はしておりません。

 今後は、先ほど申し上げた移動観光大学やアイデアコンテストなどに加えまして、実際の4大学の学生に周遊ルートの御提案を頂くような事業ができないか検討したいと考えております。

藤代委員

 大学との連携は、先ほども出たように、県の施策の中で様々な分野で大学との連携がされておりまして、また、一方で、我々とは違った視点を学生は持っていると思いますから、そういった大学生の意見をすくって、是非とも観光資源の新たな発掘等につなげていただくよう要望申し上げたいと思います。

新堀委員

 要求した資料を御提出いただきました。

 これを見ていただくと分かると思うのですが、まず、KASTの定款に関しては、御答弁のあったとおりの内容の目的だと思います。

 この岩手県とか山口県の定款に関しては、ないというものが存在していたということでございます。

 常任委員会というこの公の場で、これだけ事実と違う発言をされると、公正な御答弁にはならないのではないかなと思うのですけれども、いかがなものでしょうか。

 まず、今の件でお話ししたいのは、この場所へ出てくるということは、それだけ一生懸命勉強して、調査をして、真剣にやっているので、そういった事実と間違ったものを言って、しかもそれが答弁の中に影響される。さらには、他会派まで影響されるようなお話をするというのは、本当に私としては非常に遺憾であるということをはっきり申し上げさせていただきたいと思います。

 では、この件に関して、再度質問を続けさせていただきたいと思いますが、一つ確認したいと思います。

 産業技術センターとKAST、この両機関がこれまで担ってきた役割を踏まえて、産技総研の定款案第1条、目的において、中小企業を主な対象とする趣旨の記載がなかった理由、これを最後に改めて聞きたいと思います。

独立行政法人化担当課長

 今回の統合・独法化でございますが、産業技術センターを県の機関としては廃止して地方独立行政法人に移行する。また、KASTも事業等を独立行政法人に譲渡した上で発展的に解散することで、両機関の機能を総合していくものでございます。

 この両機関が、現在実際に行っている業務ですが、対象を中小企業には限定しておらず、大学や研究機関、場合によっては大企業などとも連携して事業を展開しているところでございます。

 例えば、産業技術センターの主な業務であります技術相談ですけれども、約2万件相談を受けている中で、約3割が従業者が301人以上という大企業も含まれるカテゴリーであり、KASTにおきましても、例えば高度計測センターのうちの利用者の約3割が大企業と聞いております。そのため、産技総研の定款の目的におきましては、中小企業が主な対象となる旨を加えますと、これまでの業務の範囲を縮小するというような誤解を招く可能性もあることから、目的の中には明記していなかったところでございます。

新堀委員

 今までと変わらず、あるいは今まで以上です。中小企業に対しても支援するということは分かりました。

 では、最後の質問ですが、中小企業という言葉が定款の中に明記されていないことによって、今まで産業技術センターが果たした役割が縮小につながるのではないかという懸念が今回あったわけでございますけれども、そういったことはないということをきっちりと産業労働局長から直接お伺いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

産業労働局長

 今回の統合・独法化は、産業技術センターとKASTの業務をそれぞれ引き継ぐ形で産技総研を設立するとなったものでございます。

 この業務を引き継ぐに当たっては、これまで産業技術センターが担ってきた中小企業を中心とする県内産業に対する技術支援は、その範囲を縮小することなく引き継いでまいります。

 その上で、技術支援の機能強化として、これまでKASTが行ってきた研究成果等を活用して、新たな価値を持つ製品の開発を促進してまいります。

 こうした考え方に基づき、今後、中期目標あるいは中期計画をお示しをさせていただきますので、改めて御意見を頂ければと思います。

新堀委員

 是非、今の発言どおりの取組をしていただきたいと思います。

 では、この件に関して要望させていただきます。

 改めて、産業技術総合研究所の取組について確認できました。新しい産技総研は、前に増しても、引き続き中小企業の支援をしっかりと行い、県内から多くのイノベーションが創出されるよう取り組んでいただくことを強く望みます。

藤代委員

 私からの次の質問は、これまでも様々な議論がありましたけれども、海外駐在員の事業について何点かお伺いをしたいと思っております。

 現在もアメリカ、シンガポールに派遣し、大連の産業振興センターの経済事務所、横浜銀行の駐在員事務所に職員を研修派遣をされております。そういった中で、駐在員について何件かお伺いしたいと思います。

 まず、今、世界の経済、様々な話題を呼んでおりますけれども、中国の現在の経済状況と日本企業の中国への投資の状況についてはじめにお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 中国経済の現況でございます。

 中国の国家統計局からの1月の発表によりますと、2015年の実質GDP成長率は、前年比6.9%で、これは1990年以来の25年ぶりに低い水準となり、とりわけ製造業の生産活動にブレーキがかかり、第二次産業の名目成長率は0.9%と2014年の5.8%から大きく低下しています。

 一方、経済全体が減速傾向にある中、実質小売売上高は2桁近い伸びを維持し、個人消費は比較的高い伸びを維持しています。

 次に、日本企業の対中国投資の状況でございますが、中国商務省の発表によりますと、2015年の対中投資額は、前年比25.2%減となっております。世界全体では、前年比6.4%増えたのとは対照的に、日本からの投資はピークを2012年の半分となっています。

藤代委員

 今、その数字を出していただきましたけれども、振興センターの中国経済事務所でどのような活動を行っているのか、これまでの実績を改めてお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 中国経済事務所は、中国、台湾、香港を担当しており、主に県内企業の現地でのビジネス展開支援と現地企業の県内への誘致を行っております。

 具体的には、県内企業のビジネス展開としては、現地の展示会への出展支援や工業団地等の視察のアテンド、情報提供などを行っており、本年度は2月末までにこうした支援を172件実施しております。

 また、昨年の7月に、神奈川県企業会を立ち上げまして、大連近郊に進出している県内企業の情報交換の場として活用していただいております。

 次に、現地企業での県内の誘致については、企業への個別訪問などを行っており、今年度は2月末までに103件実施しております。

藤代委員

 中国経済の動向は、今、かなり注目されていると思います。

 先方、昨年の11月に我が党で北陸にある大手の建機メーカーに何名かでお伺いしまして、そのときは、その建機メーカーは本当にフル稼働でありまして、このまま推移していけばかなりの伸びを、ということをお伺いをさせていただきました。

 年明けも、この株価を見れば、かなり厳しい状況になっているわけでありまして、そんな中、私の知り合いの建機メーカーが、最先端の取組をやっている関係で、一度訪問したいという話がありましたものですから、御紹介をさせていただこうと思いました。行く時期は9月頃という話があったものですから、9月頃にお伺いしたいようですよということを一度投げ掛けましたら、11月と正にその様子が変わっていまして、中国向けの建機が全く今、出ない状況になっているということでありました。11月からまだまだ数箇月しかたっていない状況の中で、中国経済かなり肌で冷え込みを感じている部分があるのではないかなということをまず感じたわけでありますけれども、その中で、日本企業の中国への投資、これまでもあるし、人口が多いからこれからも商圏としては正に商売の範囲になってくると思っています。

 その中で、今後の投資動向というのはどのような状況なのかお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 県内企業の中国の進出状況についてお答えさせていただきますが、こちらは東洋経済新報社の調べによりますと、2014年度になりますが、こちらは356社の県内企業が進出しておりまして、前年より28社増となっております。

 また、中国経済事務所からの報告によりますと、製造業からの新規投資に関する相談、こちらは少なくなっているのですが、委員からお話がありましたとおり、巨大な中国市場をにらんだサービス業に関する相談といったものは増えているということでございます。

藤代委員

 ここは海外進出する際に、非常に気を付けなければいけない部分だと思います。

 先ほどお話させていただいたように、大手のメーカーがそれだけ打撃を受けるような雰囲気があるということでありますし、アジア全体を考えれば、新興国地域で正に新たな商圏として発掘していけなければいけない、他の地域もあると思うのです。

 そんな中で、特段ここでは中国とのお話をさせていただきますけれども、この中国に進出する中小企業など相談があった場合に、かなり精度の高い情報提供をしていかなければならないと思いますけれども、その点、どのように取り組んでおられるのか、お伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 中国へ進出を検討する企業に対して、ここで県としてはJETROと連携し、例えば現地での法規制や、それから拠点設置場所などの情報を提供しております。また、資金調達等の専門分野において、知見を持ち海外ビジネスのノウハウのある横浜銀行や東京海上日動火災、こういったところと県内企業の海外展開支援に関する協定を締結しておりますので、そうした機関と連携することによりまして、県内企業の個々の課題やニーズにきめ細かく対応しているところでございます。

藤代委員

 今、県内の中小企業も新たな商圏を見てアジアに進出する。一方で、本県の施策として、セレクト神奈川100、これから海外の企業を誘致してという取組もしていくわけであります。その中で、今申し上げたように、中国企業も国内・県内に誘致するということも取り組んでいかなければいけないわけでありますけれども、企業が神奈川に中国企業のどのような企業を誘致してと考えられているのかお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 実績でございますが、昨年度と今年度で3件の中国企業を誘致しております。

 昨年度誘致した企業2社につきましては、制御装置メーカーと通信ネットワークに関するインフラサービスを提供する会社で、それぞれ販売拠点を設立しております。

 また、今年度は、主にスポーツ用多目的車、SUV車、こちらを生産する中国の自動車メーカーを誘致しました。この会社は日本に初進出で、新横浜に研究開発拠点を設置しております。

 また、今後になってきますが、県内の投資を検討している企業ですが、以前はIT関係がかなり多かったのですが、現在、小型モーターの販売ですとか、あるいは日本製雑貨の輸入販売、それから商社、あるいは旅行部といった形で、業種も様々いろいろなところから御相談を受けているという状況でございます。

藤代委員

 今、自動車メーカーのお話がありましたけれども、どのようなメーカーが入ってくるとき支援をされたのかお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 この会社に対する支援でございます。こちら、JETRO及び横浜市と連携して誘致をしましたが、県の支援としましては、法人立ち上げ前の無料のスタートアップオフィスの提供と拠点設立に関する御予算等の情報の提供を行いました。

藤代委員

 今回のこの自動車メーカーの研究拠点の進出に関しては、補助金は出ていないということですけれども、今後の新たな企業誘致施策セレクト神奈川100では、外国企業を対象に会社設立手続に係る経費の2分の1を補助する外国企業立上げ支援事業も予定されているわけであります。

 ただ、お金を出して誘致を促進して、来たはよいけれども、すぐ撤退であるとか、これは正にあってはいけないと思うのですね。そういった対応策というのは考えられているのかお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 外国企業にすぐに撤退されてしまう場合に備えまして、補助金の交付決定の条件としまして、法人設立後に何年間かの事業継続義務というものを課しまして、それに反した場合は補助金全額の返還を求める予定でございます。併せて、外国企業にはなるべく長く県内で操業していただけるよう定着支援、こういったものも実施しています。

 具体的には、外資系企業フォローアップセミナーを開催し、税務・財務や労務といった外国企業にとって必要な情報を提供するとともに、例えば本社から日本に駐在する際の社会保険の取扱いなど個別相談を実施しており、今後こうした支援を行ってまいります。

藤代委員

 国内の企業は、国内の人口減、高齢社会の中で、先ほど申し上げたように、新たな商圏を求めて海外展開を積極的に行って、これまでも行ってきていますし、これからもそのアジアを中心とした地域に向けて発信していくと思います。

 ただ、一方で、海外から企業を誘致するということも、もちろんそのセレクト神奈川100の中で積極的にやっていかなければいけないとなっておりますけれども、ただ、まだ海外から企業を誘致するというその思いというのは、なかなか国内に定着する部分では、まだ少し、若干気持ち的には薄いのかなと思っています。

 一方で、海外企業の例えば雇用の形態というのは、日本企業と全く異なることになっていることも考えなければいけないことでありますから、海外から企業が県内へ進出して、日本型の雇用の質というのか、なかなかそういったことも守られないということも危惧、心配していかなければいけないと思っております。

 ですから、海外から企業を誘致する際に、質の高いという言葉は適当かどうかは分かりませんけれども、しっかり海外の企業を選んで認知していかなければいけないと思っておりますけれども、その辺のお考え、お伺いをしたいと思います。

国際ビジネス課長

 外国企業につきましては、今後、雇用環境に優れ、経営も保険もしっかりしている企業を誘致するため、これまでも県の海外駐在員やその企業の現地でも活動を把握するほか、JETROとも連携して誘致活動を行っております。

 今後につきましても、引き続き、国やJETRO等と連絡を密にするとともに、現地の経済団体や政府関係機関、こうしたところの様々なチャンネルを活用させていただきまして、情報収集に努め、企業の実態を可能な限り把握した上で、先進的な外国企業を誘致してまいりたいと考えています。

藤代委員

 その先進的な企業を誘致する際に、海外の駐在員の役割というのは、かなり中心的な役割として大きな部分を占めてくると思います。

 アメリカとシンガポールの駐在員の活動実績についても、分かる範囲でお伺いさせていただきたいと思います。

国際ビジネス課長

 主な活動内容は、先ほどの中国と同様に、県内企業の現地でのビジネス展開支援と、現地企業の県内への誘致等になります。

 なお、米国の駐在員の担当地域は、米国、カナダ、メキシコ、それからシンガポールは、シンガポール、タイ、ベトナムなどのASEAN10箇国及びインドとなります。

 今年度の活動実績については、まず、県内企業のビジネス展開支援は、現地の展示会への出展支援や工業団地等の視察のアテンドなどを行っており、こうした支援を2月末までに、米国が20件、シンガポールが143件実施しております。

 また、現地企業の県内への誘致は、企業への個別訪問などを行っており、2月末までの訪問件数は、米国が123件、シンガポールが31件。誘致件数は、米国から5件、シンガポール事務所担当地域からの誘致はございません。

藤代委員

 先ほど、ベトナムとありましたが、ベトナムからの進出というのはあるのか、参考にお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 ベトナムの企業は、やはりこれからというところかと思いますが、現在、ベトナムから本県への企業の進出状況は、平成20年に、川崎市にIT関係の企業が1社進出しております。

 また、シンガポールの駐在員が、投資環境の説明など誘致プロモーションを実施しまして、本県への進出を検討しているベトナムのIT関係企業が1社ございます。

藤代委員

 答弁で、ASEAN10箇国という答弁がありましたけれども、正にこのASEAN10箇国との連携というのはしっかり取り組んでいかなければいけないと思っております。その情報として、しっかりとそういった駐在員との連携も含めていただきたいと思います。

 最後に、駐在員を活用して外国企業を誘致しようと考えていると思いますが、具体的にどうやっていくかお伺いしたいと思います。

国際ビジネス課長

 今後はセレクト神奈川100と本県の投資環境を分かりやすくまとめたパンフレットを、日本語のほか、英語、中国語も含めて作成する予定です。

 海外駐在員は、このパンフレットを活用しまして、対日投資に関心のある個別企業の訪問や現地で開催される先端産業の展示会等において各ブースを訪問するなどしまして、本県の投資環境の優位性や新たな企業誘致策について、大いにアピールしてまいります。

藤代委員

 セレクト神奈川100、100社誘致するというわけでありますから、県外、国外と。これは100を達成するには、相当の件数の企業にアプローチをしていかなければいけないということになるわけであります。

 そういった中で、この海外駐在員の役割、様々な情報、アンテナを張っていただかないと、なかなか国外から県内に誘致する企業というのは、本当にしっかり探さないといけない部分があると思いますので、海外駐在員にはしっかりと取り組んでいただくよう要望したいと思います。

 次に、セレクト神奈川100についてお伺いをしたいと思います。

 今もこのセレクト神奈川100についてはお伺いをさせていただきましたけれども、県外・国外から100件の事業所を誘致するという、正直言って、今申し上げたように、例えば1万社アプローチして、この中で100社来れば、かなりの割合になってくると思いますけれども、これに関して、企業誘致というのは、正にどこの自治体もそれぞれいろいろな仕掛けをして取り組んでいると思います。

 その中でも、私の地元は大和ですけれども、なかなか企業を誘致すると言っても、土地というのが非常に見当たらないのが現実問題なのかなと思っておりますけれども、こういった用地に関して、企業から相談があればどのように対応されているのかお伺いいたします。

産業立地課長

 企業から県の方に産業用地に関する相談があった場合ですが、まず、土地の面積や立地したい場所などの立地の条件をお聞きした上で、市町等が分譲や造成を行っている用地や、県が把握している工場跡地などの用地を御紹介させていただきます。

 その中に希望に沿うものがない場合は、(公社)神奈川県宅地建物取引業協会や(公社)全日本不動産協会神奈川県本部から県内の不動産情報の提供を受け、その情報を企業に提供することで、県内産業の集積を促進するために協定を締結しておりますので、この協定により2団体紹介をいたしまして、条件が合う産業用地がある場合には、その情報を企業に提供しております。

藤代委員

 正直、その土地の情報というのはかなり重要でありまして、いろいろな地域を見ていますと、もともと工場であったところが、気が付いたら分譲されているとか、大型マンションになっているという風景がかなり多く見受けられるようになっております。

 駅に近い工場でも、工場を操業しているのかなと思いきや、それがもう解体されマンションに替わっているとか、非常にそういった風景が多く見受けられるわけであります。そういったときに、市町村もかなりその企業誘致を積極的にしているとは思うのですけれども、その部分では、市町村との連携というのも、これから企業誘致にはかなり必要になってくるのではないかなと思います。その市町村からの情報等があるのかということをお伺いしたいと思います。

産業立地課長

 市町村からの情報提供ですが、これまでも工場が撤退をするという情報ですとか、また、その跡地の利用についての情報を市町村から逐次御提供を頂き、市町村と連携して、跡地利用のフォローアップを行ってきた、このような実績がございます。

 今後とも、市町村とは連携を密にいたしまして、こうした情報の収集に積極的に努めてまいりたいと考えております。

藤代委員

 何度も繰り返しになりますけれども、その産業用地を確保していくということは、非常に真剣に考えていかなければいけない大きな重要な問題だと思いますけれども、これに関してどのような取組を考えておられるのかお伺いしたいと思います。

産業立地課長

 産業用地に関する取組ですが、現在把握している産業用地は、当然ほかの用途に利用される可能性がありますが、直近で取りまとめた数字で申し上げますと、約105ヘクタールと把握しております。

 今後、県外・国外から100件の誘致を行っていくためには、こうした量だけではなく、企業のニーズにあった用地が必要となってまいります。特に製造業の工場では、まとまった広い面積が必要であり、こうしたことから、更に用地を確保していく必要がございます。

 一方、都市計画のいわゆる線引き直しで、第7回線引きでは、工業系の保留区域等の市街化区域への編入が道路や公園などの用地を含めて約280ヘクタール程度予定されていますが、今後、地権者の調整等に時間がかかるため、企業のニーズに応えられないという側面もございます。

 こうしたことから、環境などとのバランスを図りつつ、一定の条件の下で市街化調整区域での工場の立地を認めていく方向で検討をしております。

 具体的には、既にインフラ整備がなされているインターチェンジ周辺の幹線道路沿道等に立地を認める特例的措置について検討を進めているところでございます。

 今後はこうした土地利用の規制緩和等の取組も含めて、より多くの産業用地を確保していきたいと考えております。

藤代委員

 企業誘致に当たって、県内市町と神奈川県企業誘致促進協議会を設置しているということですけれども、具体的にどのような連携を図りながら活動を行っているのかお伺いをしたいと思います。

産業立地課長

 神奈川県企業誘致促進協議会の活動につきましては、主に展示会等を通じた企業への共同プロモーションと、誘致施策や用地情報に関する広報活動を市町と共同で行っております。

 具体的には、多数の企業が集う、例えばテクニカルショウヨコハマですとか、国際ロボット展などにも、各種展示会に年に六、七回協議会としてブースを出展いたしまして、来場者や出展企業に対して共同プロモーションを行っております。また、県や市町の企業誘致施策や、産業用地の情報に関するアンケートを作成いたしまして、ダイレクトメールで送付するなど、県内外の企業に対する広報活動を推進しております。

 このほか、市町の実務担当者を対象に、企業誘致に関する研修会を行っております。

藤代委員

 立地は非常に重要であると思います。圏央道が開通して、正にその産業誘致に関しては、あのような道路が完成すれば、かなり立地条件としては武器になるわけでありますから、そういった武器を活用してしっかりと企業誘致に取り組んでいかなければいけないと思います。

 例えばイメージとして、神奈川とその近郊の県を比べると、どうしても神奈川は土地は高いなということがありますけれども、こういった一方で、やはり潜在的な武器、例えば道路のアクセスとか武器はあるわけでありますから、そういった武器を一方で活用しながら企業誘致、積極的に推進していただきたいと思います。

 その中でも、先ほど申し上げたように、やはり市町村との連携というのは、かなり具体的に必要でありますし、ここの情報共有というのもこれから具体的にやっていかなければいけない大きな課題だと思いますけれども、市町との連携等にこれからどのように取り組んでいこうと考えておられるのかお伺いしたいと思います。

産業立地課長

 今後の企業誘致につきましては、知事が本会議で答弁させていただきましたとおり、攻めの誘致活動を展開してまいります。

 具体的には、誘致候補とする企業を選定して、神奈川への立地を積極的に働き掛けていきたいと考えております。その際には、市町と事前に十分協議しながら誘致活動を行っていくことになります。

 また、現在、神奈川県企業誘致促進協議会には、23の市町に御参加いただいております。これまで誘致対象を製造業等に絞っていたため、参加していないと思われる市町がございますので、今後はより多くの市町村に協議会への参加をしていただくよう呼び掛けを行って、一緒に連携をして企業誘致活動を行ってまいりたいと考えております。

藤代委員

 企業誘致は日本全国の自治体が取り組んでいると思います。その中で、セレクト神奈川100については県外、そして国外からも新たな企業を誘致していくという施策でございます。

 先ほど申し上げましたけれども、この100社というのは、非常に高いハードルかなというのは、私、実際のところ思っております。

 その中でも、先ほどの質問の中でもさせていただきましたけれども、やはり何といっても海外からの誘致企業というのは、是非、質の高い企業に来ていただいて、雇用を生んでいただいて、そしてその雇用を守っていただくという、そういった企業に海外から是非来ていただきたいと思います。一方で、今、先ほど申し上げたように、実際のこれまでの工場が撤退をして、それがあのままにして悪いということではありませんけれども、どんどん製造業自体が姿を消していってしまうという実態もあるわけであります。

 そういったところの観点を見れば、市町村との連携というのも非常に重要な視点になってくると思っています。

 100社というのは、100を目標とするわけでありますけれども、私は正直、数字にこだわると、中身の部分で非常に大きな問題が生じる可能性もあるわけでありますから、ここは十分に意識していただいて、企業誘致に取り組んでいただきたいと要望を申し上げたいと思います。

 次に、ものづくり産業持続的発展と技能振興について何点かお伺いをしたいと思います。

 我が国は、何といってもものづくりでこれまでも経済成長を成し遂げたわけであります。様々な分野で技術の継承、そういった人材の育成が求められておりますし、現場からは、次の人材がなかなか見当たらないということもお伺いしているわけであります。

 まず最初に、このものづくり分野の現場から、技術・技能の継承についてどのような声が上がっているのかお伺いをしたいと思います。

産業人材課長

 東部と西部の総合職業技術校では、地域における人材の確保や育成など技術校と企業が連携して進めるため、職業能力開発推進協議会を設置しており、昨年この会員企業に対してアンケート調査を行っております。

 84社から回答を頂いておりまして、技術・技能の継承状況につきましては、近い将来継承が困難になるおそれがあるが56.0%、現在困難と感じているとの回答が27.4%、合わせますと83.4%の企業が危機感を持っている状況でございます。

藤代委員

 本当に問題視されている中で、優れた技術・技能に身近に触れる機会、技能を競う機会の提供とありますけれども、具体的にどのような取組を行っているのかお伺いしたいと思います。

産業人材課長

 昨年7月に、みなとみらいのパシフィコ横浜におきまして、神奈川県職業能力開発協会と県の共催で、主に未就学児から小中学生までを対象とした、かながわしごと・技能体験フェスタ2015を開催しております。

 今年度で3回目を迎えますこのフェスタでは、杉材やヒノキ材等を使ったペン立て作りや技術校生が製作した金型による銅板のキーホルダー製作など、30種類を超える様々なものづくり体験を行っておりまして、2日間で2万4,390人の方が来場され、延べ1万3,214人の子供たちが参加されました。

藤代委員

 かなり多くのお子さんが参加されたということであります。私もパンフレットを見させていただきまして、時間があれば行きたいと思っていたのですけれども、行くことができなかったので。非常に興味を持つようなパンフレットで、これからのものづくりの分野の人材育成というのは、ああいった視点から入っていくのもひとつなのかなと感じた次第であります。

 羽田か成田かの飛行場を降りると、通路に瓦か左官かちょっと忘れてしまいましたけれども、職人が仕事をしている写真が多く展示されているのですね。あれを見ると、この方はもちろん瓦とか左官というのは分かるのですけれども、海外の方があれを見れば、正にそれが日本の文化であり、歴史であり、伝統であり、そういったものづくりの分野というのは感じられると思います。

 あのパンフレットもなかなか、先ほど申し上げたように、非常に興味が持てるようなパンフレットだと感じていましたけれども、その中で、県の職業訓練においてそのものづくり分野に関して、どのように取り組んでいかれるのかお伺いしたいと思います。

産業人材課長

 ものづくり分野の職業訓練につきましては、東西の職業技術校や産業技術短期大学におきまして、新規学卒者や離転職者の方を対象に製造業や建設業の分野の訓練を実施しております。

 まず、職業技術校では、製造業の分野として、機械加工や溶接・板金などのコースを、また、建設業につきましては、室内施工や造園などといったコースを、製造業と合わせまして6箇月から2年間の訓練期間で、計19コースを実施しております。

 次に、産業技術短期大学校では、生産技術科や電子技術科など計5科で2年間の訓練を実施しております。

藤代委員

 中小企業のその技術の継承というのをやっていく際に、なかなか今、中小企業、人材の面でとても厳しいわけですが、その教育をする時間というのがなかなか非常に難しいわけであります。大手企業は新入社員が入って、余裕があれば半年間の研修という時間があって、その中で、みっちり後の分野の研修をされる時間帯は、大手はあるのですけれども、中小企業というのは非常にそういった時間がとれない。募集をかけて、例えばどこかの部へ一人入っても、もうその場で即戦力で働いてもらうという現実の問題。ただ、経営者からしてみれば、しっかりとその時間をかけて技術の継承・伝承をしていきたいという思いがある。今、申し上げたように、なかなかその余裕がないということであります。

 そういった、技能の継承が進まない現状がある中で、県としてどのように取り組んでおられるのかお伺いしたいと思います。

産業人材課長

 県では、主に中小企業における技術・技能の継承を支援するために、県の卓越技能者として表彰されるなど、高度な熟練技能を有する方に講師としてお迎えして、その技術・技能などを中小企業等の中堅若手技術者・技能者の方に伝授するという、かながわものづくり継承塾を実施しております。

 平成27年度は、東部・西部の職業技術校で、精密な機械加工や高精度な機械組立を行う機械組立仕上げや、配電盤や制御盤などの高度な生産技術を習得する工場電気設備など、6日間から8日間の日程で、計10講座を実施しております。

藤代委員

 計画案の実施目標の中で、3級技能検定の合格者数が挙げられていますけれども、これはどのような趣旨で数値目標を設定したのかお伺いしたいのですが。

産業人材課長

 まず、技能検定は、技能の習得レベルを評価する国家検定制度でございまして、3級は初級レベルとなります。例えば、普通旋盤作業では、工作機械を用いた基本的な加工をして金属部品を生産するというのを目標にしておりまして、主に工業高校などの専門高校等を卒業された方を対象としております。

 数値目標3級技能検定の合格者数につきましては、若い方がこのような技能検定の合格を目指すことで、ものづくり分野への職業として選択していただき、これからのものづくり産業を担う人材の確保に結び付けるという趣旨で設定させていただいております。

藤代委員

 冒頭申し上げたように、我が国は、正にこのものづくりからスタートして経済成長を成し遂げてきたのが大きいと思います。自動車にしても電気にしても世界最高峰を走っているというようなことで、ただ、一方で、自動車の分野、電気の分野も、まだ世界には負けてはおりませんけれども、ただ、一方で、世界は追い付いてきているということは事実だと思います。

 いっとき、我が国の経済は、金融で勝てるのではないかというような議論もありましたけれども、数年たてば、何といってもものづくり分野で我が国はリードしていかなければいけないということ。医療機器の世界であっても、やはりものづくりが絡んでいるわけでございますから、そういったものづくりに興味を示してもらうということは重要な視点になってくると思います。

 人口減、高齢社会の中で、正にその需要と供給のバランスは崩れてきているわけでありまして、その日本の国内の中で研究をして新たな製品を作って、そして海外へ売るという、そういったこともこれから正に医療の分野では特に取り組んでいかなければいけないと思っております。そういった中で、ものづくりの技術・技能の振興についてというのは、行政だけではなかなかなし得ない部分もあると思っております。ただ、一方で、行政としてしっかりと取り組んでいかなければいけないものづくり分野の伝承・継承というのはあると思うのですね。

 これからそこをどのように取り組んでいかれるのか、最後にお伺いしたいと思います。

産業人材課長

 県では、ものづくり技術・技能の振興として、まず、卓越技能者や青年優秀技能者、職業訓練や技能検定の推進に積極的な事業者・団体等を毎年表彰しておりまして、技能尊重気運の醸成を図っております。

 また、先ほど答弁しました技能体験フェスタの会場には、卓越技能者などの作品を展示し、来場されたお子さんや親御さんたちに熟練した技のすばらしさを見てもらっております。

 さらに、今年の1月には、卓越技能者の方から紹介を行う、現代の名工展を神奈川県職業能力開発協会と協力して、そごう横浜店で初めて開催いたしました。

 今後とも、こうした取組を進めるとともに、関係機関や教育との連携を更に強化するなど、社会全体がものづくりのすばらしさ、魅力を知り評価する、そういった気運を蓄えてまいりたいと考えております。

藤代委員

 何度も申し上げますけれども、このものづくりの分野は非常に我が国として重要な視点だと思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。



(休憩 午前11時57分  再開 午後5時30分)



6 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



7 日程第1及び第2について質疑(所管事項も併せて)



君嶋委員

 3日の産業労働委員会の私の質疑に関しまして、事実ではない点が含まれておりました。

 具体的には、私、岩手県の工業技術センターについては定款がない、山口県の産業技術センター定款については確認できなかったと発言しておりますが、事実ではありませんでした。申し訳ありません。

 本日、委員会要求資料として、岩手県、山口県の定款が示されました。このことにつきましては、私の確認不足であり、委員会の皆様、当局の皆様に大変御迷惑をおかけしたことをおわびいたします。

 今後、調査をより正確なものとするように努め、このような誤りを繰り返さないよう努力をいたしたいと思います。大変申し訳ありませんでした。

委員長

 委員長として申し上げます。

 ただいま君嶋委員より謝罪の発言がありました。事実の誤認に基づいて質疑をされた結果、各委員をはじめ、当局の皆様に多大な迷惑を掛けられたということにつきましては、その姿勢が問われているのだろうと思っています。

 委員会での発言は、簡単に修正等できるような軽いものではありません。質問に当たりましては、きちんとした調査・研究を行い、そして、その発言にはしっかりと責任を持ち、深く反省された上で、今後一層の精進を求めるものであります。

市川(よ)委員

 私から1点、人口ビジョンに示された人口減少社会に伴う女性の働き方と産業施策についてお伺いします。

 今回、この委員会にも参考資料として神奈川県人口ビジョン案が提出されました。この所管は他局であることは分かっておりますけれども、今後の少子高齢化の進展、そして人口減少に向けて、二、三十年先を見据えた対策を、長期的な戦略を持って今から考えていかなければいけないと思います。

 産業労働局に関する部分について、特に女性の働き方と産業政策について幾つかお伺いします。

 まず、この中のビジョン1の中で、合計特殊出生率の向上について、2050年には2.07の水準を目指すとされています。女性が子供を何人生むかについては、個人の思いもあるのでハードルは高いと思いますが、その実現には何といっても女性が働きやすい環境を整える必要があると思います。その点について、特に最近、待機児童の問題が大きな社会問題となっているので、こうしたことも踏まえた上でお伺いします。

 まず最初の質問ですが、女性が働きやすい環境の目安の一つが、育児休業への対応であると思います。育児休業については、法律上どのような取扱いがなされているのか。また、育児休業の間、所得の補償についてはどうなっているのか確認しておきたいのでお伺いします。

労政福祉課長

 育児休業は、いわゆる育児・介護休業法に基づきまして、子一人につき原則として1回、1歳の誕生日の前日まで取得することができる休業制度です。

 また、育児休業終了日以降、保育所に入れないなど一定の要件を満たす場合には、子が1歳6箇月に達するまでを限度として延長することが可能になっています。

 次に、所得の補償につきましては、雇用保険制度の中に育児休業給付金がございます。現行の給付金は、育児休業開始から6箇月までは賃金日額の67%を、6箇月経過後、子が1歳6箇月に達するまでの間は50%を受給することができます。ただし、個々の企業が、例えば1歳6箇月を超える育児休業の期間を設定する、あるいは、給付金以外に一定の給与を支給するなど、こういった制度以上の水準を就業規則等に定めることは可能でございます。

市川(よ)委員

 今、御紹介いただいたように、育児休業は原則1年間、1歳になるまでです。そして、それが特例として1歳6箇月までと認められているのですけれども、今、御答弁にあったように、6箇月を超えても事業所の御理解のあるところは、その先も延長するということで、私も、1歳6箇月を超えて育児休業を取得した女性というのはどのくらいあるのか調べてみましたら、大体7%ぐらいだということでした。つまり、多くの方がやはり1歳6箇月までしか育児休業をなかなかお取りになっていないという現状があります。

 実は、現在の保育園の入所というのは、選考というのを大体市町村でやっていますけれども、2月、3月に選考結果が出て、4月から入所をする。この4月の選考に漏れてしまうと、これは現状では、制度的には毎月入れるのですが、実際1年間、次の4月まで待たなければいけないという状況があります。

 こうしたことが、なかなか保育園に入れないと離職をせざるを得ないというような一つの要因になっているのですけれども、では、女性の育児休業の取得状況については、これは企業規模による取得の違いがあると思いますが、いかがでしょうか。

労政福祉課長

 本県では、平成25年10月に、農林漁業や公務などを除く常用労働者30人以上の事業所3,502事業所を対象に、働く環境に関する事業所調査を実施しました。

 その結果によりますと、育児休業を取得した女性の割合ですけれども、従業員が1,001人以上の企業で97.2%、301人から1,000人で92.2%、201人から300人で94.2%、101人から200人で88.8%、50人から100人で89.9%、30人から49人で78.1%という形で、企業規模が小さいほど低くなる傾向がございます。

市川(よ)委員

 今、大分育児休業も定着してきていますが、ただ、小さな企業になるほど取得率というのは8割ぐらいにまだとどまっているということが分かりました。

 こうしたものに対しては、県が率先して企業の手本となるべきと私は思うのですけれども、今、県の育児休業制度というのはどのような制度になっているのか。また、実際に、県で1歳6箇月を超えて育児休業を取得した女性はどの程度の割合となっているのか伺います。

産業労働局管理担当課長

 まず、地方公務員の育児休業の制度でございます。これは、職員が子が3歳に達する日まで、子を養育するために取得できる休業制度でございます。

 手続といたしましては、開始1箇月前までに任命権者に申し出ることにより取得ができるという制度でございます。

 次に、1歳6箇月を超えて育児休業を取得した女性の割合についてです。

 県人事委員会発行の平成27年人事に関する統計報告によりますと、教員や警察官などを除いた一般職員の女性につきましては、平成26年度におきましては、273名のうち30名ということで、率としましては約11.0%ということになっております。

市川(よ)委員

 今、県の状況をお伺いしたのですが、地方公務員の場合、先ほど民間では原則1年、延ばしても1歳6箇月までということです。県というか地方公務員の場合には3歳までそういう制度は実はあるということですが、取得自体は、実際は11%ぐらいということが分かりました。

 一方で、やはり育児休業から復職する際には、休業が長期にわたるほど職場のフォローが必要となると思います。長期に休んでしまうとなかなか戻ってきづらいとか、あるいは企業側も、余り休まれると、というような状況が、現実にはそこに存在していると思うのですね。

 こうした長期の育児休業にめぐる課題については、どのように認識しているのか。また、これから保育の受皿がないという中で、育児休業の期間というのをもう少し延長することで、実はこの課題というのは別の視点で解決できるのではないかという思いもあります。企業に対して、やはり御理解いただかなければいけない。県としてどのように企業に対して対応していくのかお伺いします。

労政福祉課長

 育児休業からの復職の際は、仕事と育児の両立を支える職場環境づくりや復職後のキャリア形成の配慮などが求められます。

 そこで、県では、平成28年度当初予算案におけるワーク・ライフ・バランス促進事業の中で、復職した女性を直接マネジメントする立場となります企業の管理職を対象とした交流会を開催したいと考えております。

 この交流会では、管理職の方に育児休業から復職した女性の仕事と育児の両立のための職場環境づくりですとか、キャリア形成を視野に入れた業務指導といったことの重要性を理解していただくために、具体的な取組事例を紹介しながら意見交換などを行っていきたいと考えているところです。

 併せて、期間の話なども取組事例の中で御紹介をしていきたいと思っております。

市川(よ)委員

 ただいま答弁いただいたようなことをしていくということですが、今回育児休業について伺ってきて、実は介護という問題で離職せざるを得ない方がいる。この育児と、それから今後は介護も非常に問題になってくると思うのですが、この休業制度の充実というのは、非常にこれから、もしかしたら大きな社会問題の解決の一つの入り口となっていくと思いますので、是非、実効性のある取組をお願いしたいと思います。

 次に、ビジョン2のマグネット力の向上ということについて、人口の社会増を図ると、資料の31ページに書いてあるのですけれども、こちらについて少し伺わせてください。

 これを読んでいくと、県経済のエンジンを回していけば、国内外から多くの人や企業を引きつけていくことができる。そして、一番の大きな点は、東京都への転出を抑制するということが一つの目標として掲げられています。

 人口ビジョンの10ページを見ていたら、実は神奈川県の現状ですね、東京都に6,237人転出しているにもかかわらず、えっと私も思ったのですけれども、埼玉県は東京都から実は1,923人転入しているということが書かれているのです。本当はここで埼玉県は経済のエンジンが回っているからこうした現実が起きているのですかという、御見解を聞こうかなとも思ったのですけれども、所管が違うし、それを聞いてもなかなかお答えも困るのかなと思って、これらはその見解は聞きませんけれども、私は、普通に考えると、埼玉県の人口流入が今東京から来ているというと、マンションの広告などを見ても、非常に今、直通、相互乗入れなどで非常に交通が利便性が高まって、地価や家賃が安いということで、いわゆるベッドタウンとして人が入っているのではないかなと私は考えています。

 そうだとすれば、ここに書かれてある経済へのエンジンを回すことが、その手段として、東京都への転出抑制などを目標達成していくということについては、本当にそれでそういった目標が達成できるのかなと個人的には懸念を感じざるを得ません。

 ヒト・モノ・カネを引きつけて、東京都への転出を抑制し、年間1〜2万人の社会増を将来的にも維持できると考えます、と書いてあるのですけれども、実際、県当局としては、どのような対策をこれから考えていくのか伺います。

産業労働局企画調整担当課長

 委員御指摘のとおり、埼玉県の場合、都内に通勤する居住者の増加によって社会増になっていると。そういう要素も確かに含まれているのではないかと我々も考えております。

 ただ、人口の社会増を図るためには、そこで生活できることが前提となりますので、まず、働きたいと思うような、そういった仕事を確保していきたいと考えております。

 東京都につきましては、埼玉県以外からは転入超過となっております。社会増が続いているという状況になってございます。

 雇用についていえば、例えば神奈川県と東京都のハローワークの有効求人数で比較しますと、直近の平成27年12月なのですが、神奈川県は5万7,690人であるのに対し、東京都は19万8,191人になっておりまして、本県よりも仕事を選ぶ余地が非常に幅が広いと、そういう状況になってございます。

 こうしたことから、人の流れを神奈川県に呼び込むためには、新たな産業の創出や育成により雇用の機会を拡大していくといったことが重要であろうと考えております。

 そのため、未病産業やロボット産業等の成長が見込まれる産業の創出と育成を図り、セレクト神奈川100も活用いたしまして企業誘致も促進していきたいと考えております。

 併せまして、育児や介護を抱えた方々も安心して働ける、そのような労働環境をつくってまいりたいと考えております。

市川(よ)委員

 今、この人口ビジョン、これから人口減社会になっていくときに、神奈川はどう行くべきかと。これを示した中では、克服すべき二つの課題として、人口減少に歯止めをかける、そして超高齢社会を乗り切ると二つの課題があるのですが、今、それについて幾つか質問してきました。

 最後にお伺いしたいのですが、人口減少の進展により、必ず経済規模が縮小してきます。それとともに労働力が減少することは、残念ながら明らかであると思います。

 こうした中で、社会から女性の活躍がますます期待されているところですけれども、例えば出産後に早期に仕事に復帰することが困難であったり、3歳までは育児に専念したいと思う方もいらっしゃるなど、多様なニーズが実はここに存在していると思います。

 そこで、この人口減少社会における神奈川のいわゆる産業政策の進み方というか、特に今回お伺いした女性の働き方について、最後になりますけれども、産業労働局長に所見をお伺いをしたいと思います。

産業労働局長

 人口減少していく、そして就業人口も減っていくということでございまして、これは産業政策の観点からもちろん当然のお話でありますけれども、まず、労働力を確保していく、それからやはり就業人口が減っていくということは、それだけ市場規模も減っていくということでありますから、女性を含めて高齢者・障害者、まず社会で多くの方に活躍していただくと、そこをまず第一義的に進めていかなければならないということであります。

 一方、知事も申しておりますとおり、これからは人生100歳という中で、人生を通じてやはり生き生きと働いていただかなければならない。そうした労働環境を併せて整備していくという観点から申しますと、委員からも御指摘ありましたように、特に女性の場合には、出産、それからもう職業生活が一旦中断する、あるいは場合によっては健康の事情も出てくるということでありますから、労働時間ですとか労働形態ですとか、いろいろな形で個人の選択ができること。そういった中で労働環境づくりももちろん必要ですけれども、個人がそれを選択できていく、そういった社会というものを併せてつくっていくということが大事だと思っています。

市川(よ)委員

 最後に意見を申し上げます。

 私はこの1年間、働く人々の目線で質疑を行ってきたつもりであります。人口減少社会を見据えて、人口ビジョンにある合計特殊出生率の向上については、女性の多様な働き方ができる社会が実現するかどうかが鍵になると思います。

 また、この女性の働き方については、中でもこの子育てと仕事の両立というのが、現在でも先ほど申し上げたとおり、保育の受皿が足りないなど大きな問題が顕在化して国の議論にもなっているところであります。状況に即した育休制度の拡充、この問題の解決にもこれは大きな、大切な視点と思います。

 子育てを理由とする離職あるいは復職として育休の延長などについては、企業側に一層の御理解が広がるような取組を強く要望させていただきます。

 また、今、御答弁ありましたように、出産や育児、仕事の両立が女性にとってはこれはそれぞれの生き方の問題ともなります。そこには多様な考え方やニーズがあると思います。人口減少に示された課題の克服に当たっては、是非、そういた配慮も踏まえた上で施策展開を行っていただきたいと思います。

 最後に、神奈川県の更なる発展に向け、県民生活を向上させる、この視点で、是非とも産業政策や労働政策を進めていただきたいと改めてお願いをして、私の質問を終わります。



(日程第1、第2及び所管事項について質疑を打ち切り)



8 日程第1及び第2について意見発表



新堀委員

 それでは、私から我が会派として、諸議案に賛成の立場で意見発表をさせていただきたいと思います。

 まず最初は、(地独)神奈川県立産業技術総合研究所の定款についてであります。

 これまで本県経済の成長をさせてきたのは製造業であり、その多くは中小企業です。産業技術センターは、その中小企業の技術を支える存在として、これまでも多くの県内中小企業の期待に応えてきました。今回の地方独立行政法人化は、柔軟で機動的な運営を可能とすることにより、中小企業の技術の向上や研究開発を一層強化し、しっかりと支えていくことが目的であり、今後法人の中期目標や次期計画の具体化を進めていくに当たっては、イノベーションの創出はもとより、中小企業支援に目が向いているということが大前提であります。これまでの産業技術センターの過去の歩みをしっかりと踏まえた上で、現場の職員の方々が一体感を持って業務に取り組める環境を整えながら、県内の企業、特に中小企業の発展に資する取組をしていただくよう強く求めます。

 また、議会としては、産業技術総合研究所の設立後も法人の運営を十分チェックしていく責務がありますので、議会に対する報告等をしっかりと行っていただくことも併せて求めていきます。

 次は、平成28年度の当初予算及び平成27年度2月補正予算として提案されている事業についてであります。

 平成28年度当初予算は、かながわグランドデザイン第2期実施計画に掲げる施策を、着実に、かつ、スピーディーに実施するための予算として編成されたものであり、ラグビーワールドカップ2019や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催に向けて、人を引きつける神奈川づくりを加速させるなど、神奈川から経済のエンジンを回していくための予算が盛り込まれたものと承知しております。

 また、平成27年度2月補正予算として計上されている地方創生加速化交付金を活用した事業は、国が推進する一億総活躍社会の実現に向け、本県が地方創生の取組を推進する上で不可欠な先駆的な事業であり、当初予算と一体となって進めるものであります。

 是非、各事業を積極的かつ効果的に推進され、県内産業の振興や労働施策の充実等を図っていただくよう求めます。

 以上を踏まえて、各施策について意見を述べさせていただきます。

 まず、地域主導再生可能エネルギー事業費補助についてであります。

 今定例会の代表質問で我が会派から、今後の本県の太陽光発電の導入促進について質問がありました。知事から、資金力の乏しいNPOや中小企業者が発電設備を敷設する場合に、その費用を補助する制度を創設するとの答弁がありました。

 地域において、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー事業が普及拡大していくことは、県が唱えるエネルギーの地産地消を進めていく上で必要不可欠であるとともに、地域経済の活性化にもつながる非常に重要な取組であると言えます。しかしながら、NPOや中小企業者にとっては、大きな初期投資費用が事業参入の高い障壁となっており、こうした事業者に対しては県の積極的な支援が必要であると考えます。

 本補助金を、再生可能エネルギー事業への参入を検討している事業者の背中を押すような扱いやすい制度として運用し、一過性のものにならないよう留意しながら再生可能エネルギーの普及拡大と地域経済の活性化に努めていただくよう求めます。

 次は、燃料電池自動車地域交通導入促進費補助についてであります。

 今定例会の代表質問で我が会派から、水素社会の実現に向けた取組について質問がありました。知事からは、タクシーへの燃料電池自動車の導入を補助制度を創設して推進するとの答弁がありました。

 多くの県民に燃料電池自動車に乗車してもらい、水素エネルギーを身近に感じていただくことは、水素社会の実現に向けて大変有効だと考えます。自動車メーカーの積極的な協力を得られるような引き続き調整するとともに、タクシー事業者から理解・協力など、FCVタクシーモデル事業の実施に向けてしっかりと取り組んでいただくよう求めます。

 次は、水素ステーション整備費補助についてであります。

 本定例の代表質問で我が会派から、水素社会の実現に向けた取組について質問がありました。知事からは、燃料電池自動車の普及に不可欠な水素ステーションの整備を促進するため、新たな補助制度を設けるとの答弁がありました。

 水素社会の実現に向けては、燃料電池自動車の普及に向けた水素ステーションの整備は不可欠ですが、事業者にとっては、設備費が高額であることが参入の妨げとなっていることは明らかであります。

 今回立ち上げる新たな支援制度を軸に、ロードマップで宣伝した2020年度までに25箇所という普及目標の達成に向けて着実に取組を進めていただくよう求めます。

 次は、スマート水素ステーション導入事業費についてであります。

 今定例会の代表質問でやはり我が会派から、水素社会の実現に向けた取組について質問がありました。知事からは、CO2フリーの将来の水素社会の姿を発信していくために、スマート水素ステーションを導入するとの答弁がありました。

 将来目指していくべきCO2フリー水素による水素社会の実現モデルを一人でも多くの県民に見ていただくことは、意義が高いと思います。ただし、国や県が高額の国庫費を投入することになりますので、最大の効果が得られるよう設置候補者であるキリンビール側との連携はもちろん、今後も有力な候補施設の選定などに取り組み、最終的に県民の皆様にしっかりと遡及する事業に仕上げていただくよう求めます。

 次は、電力小売全面自由化についてであります。

 電力小売全面自由化がこの4月からスタートし、一般家庭を含む全ての消費者が電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。自由化に当たり、県民が事業者や各々適正に合わせた電力を選択するためには、制度の正しい理解と知識が必要であります。新制度スタート後も継続的に説明会を開催するなど、制度の普及に今後も努めていただくよう求めていきます。

 また、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーの導入拡大に取り組む県としては、再生可能エネルギーの有効性をPRする絶好の機会であるとも言えます。この機会を捉え、様々な方法で普及・啓発を図るとともに、再生可能エネルギーを供給する企業、あるいは導入を検討する企業への支援を引き続き推進していただくよう求めます。

 次は、小形風力発電プロジェクトについてであります。

 さきの常任委員会において、1プロジェクトを選考したが辞退の申し出があり、次点のプロジェクトについて実施の可能性を確認しているという報告がありましたが、今回の報告資料では、次点のプロジェクトも辞退となり、今年度の事業実施を見送ったとなっております。

 小形風力発電プロジェクトの実施に当たっては、設置場所、設置予定場所における法規制や土地の状況等を把握している市町村との連携は必須であると考えます。しかし、今回は、この事前の確認が不十分であったと言わざるを得ません。今年度の経験を生かし、襟を正し、選考段階から地元市町村と十分に意見交換を行うなど、事業実施の可能性を十分に検証・確認して、来年度のプロジェクトが確実に実施されるよう強く求めます。

 次は、新たな企業誘致施策、セレクト神奈川100についてであります。

 今定例会の代表質問で我が会派から、新たな企業誘致施策について質問をしました。知事からは、ターゲットを絞って企業誘致活動を行っていくとの答弁がありました。

 セレクト神奈川100においては、今後、県外・国外から100件の企業誘致を目指すために、対象とする産業分野や業種、投資額要件などについて現行制度の見直しが行われたところであります。

 多くの企業を新たに誘致することは、雇用の増加、税収の確保など県内経済の活性化をもたらすことになります。この新たな企業誘致施策を本県が持つ優位性を武器に、ターゲットを絞った攻めの企業誘致を積極的に展開するとともに、工場跡地など産業用地をはじめ、地域の情報に精通している市町村とも様々な場面で連携を深め、すり合わせをしながら目標の達成を目指していただくよう求めます。

 次は、海外駐在員についてであります。

 県では、現在、米国とシンガポール駐在員を派遣するとともに、大連にある(公財)神奈川産業振興センターの中国経済事務所に県職員を派遣するほか、横浜銀行のバンコク駐在事務所に職員を研修派遣しています。

 各駐在員等は、それぞれの地域で外国企業誘致や県内企業の海外展開支援を中心に活動していますが、このうち中国については、最近経済減速のニュースがよく取り上げられているところであります。中国経済が不透明な中、これから中国へ進出する企業や既に進出している企業に対しては、現地の正確な情報の提供など、海外駐在員を通してきめ細かい支援をしていただくよう要望します。

 また、新たな企業誘致施策セレクト神奈川100では、外国企業も積極的に誘致する予定ですが、県経済の活性化に資するような質のよい企業をより多く誘致していただきたいと思います。そうした外国企業の誘致に当たっては、海外で活動している海外駐在員の役割が非常に重要となりますので、海外駐在員にそれぞれ地域でしっかりと取り組んでいただくよう求めます。

 次は、中小企業・小規模企業活性化の推進についてであります。

 本県の事業所数の約99%を占める中小企業・小規模企業は、ものづくりや商品、サービスの提供を通じて、地域の活性化や雇用の確保に貢献しています。本県の経済のエンジンを回していくためには、こうした中小企業・小規模企業に元気になっていただくことが不可欠であります。そのためには、神奈川県中小企業・小規模企業活性化推進計画に上げた数値目標の達成に向けた取組が重要です。

 県及び関係支援機関、地域の金融機関などが連携を強化し、最終年度には目標以上の成果を上げられるよう、一丸となって中小企業・小規模企業の活性化に向けて取り組まれるよう求めます。

 次は、商店街における未病を治す取組についてであります。

 今定例会の一般質問で我が会派から、地域経済の活性化に向けた商店街の支援について質問があり、知事から、商店街における未病を治す取組に対し、新たな予算を提案しているとの答弁がありました。

 商店街の空き店舗を活用したにぎわいの拠点づくりに取り組んでいく中で、県の重要課題である未病を治す取組を推進していくというものですが、そうした拠点が多くの人でにぎわうことで、商店街の活性化や地域全体の健康寿命を延ばすなど大きな効果が期待できると考えます。

 ただ、そうした拠点は、維持運営のための体制づくりや経費が課題となりますので、新たな取組が着実に地域に根付くよう市町村や他局とも連携して、しっかりと支援していただくよう求めます。

 次は、さがみロボット産業特区の取組についてであります。

 今定例会の一般質問で我が会派から、生活支援ロボットの開発・実用化について質問がありました。

 知事からは、プレ実証フィールドの環境整備を行っていくとの答弁がありました。

 さがみロボット産業特区では、これまで様々な取組を積極的に展開し、その認知度も上がりつつあります。また、数々の実証実験、さらには商品化でも成果を上げ、その効果も出てきています。

 今後は、さがみ発のロボットを次々と世に送り出し、県民の皆様にロボットを身近に感じていただくなど、ロボットとの共生社会の実現に向けて、しっかりと取り組まれるとともに、その成果を地域経済の活性化に結び付けていただくよう求めます。

 次は、神奈川県観光振興計画の改定についてであります。

 12月の当委員会で、本計画の改定素案が報告されましたが、今回は最終段階である改定案であり、いよいよ大詰めの段階となっています。

 まず、外国人観光客の誘致についてです。

 今定例会の代表質問で我が会派から、観光振興計画の改定に伴う外国人観光客の誘致について質問がありましたが、知事からは、官民一体となってインバウンドツアーを企画・商品化していくとの答弁がありました。

 地域経済のエンジンを回す原動力として、ラグビーワールドカップ2019や東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、外国人観光客の誘致促進に力を注いでいく必要があると考えます。今回取り組むことになっている1,000本のインバウンドツアーは、改定する観光振興計画の主要な取組の一つであります。魅力あふれるツアーを数多く生み出すことで、神奈川を国内外に力強くアピールしていただくよう求めます。

 また、観光プロモーションや受入環境整備を進めていくためには、観光ビックデータによるニーズ分析・調査等が大変有効でありますので、その整備に積極的に取り組むとともに、それらの情報を市町村がインバウンド施策の展開にも活用できるような仕組みづくりに努めていただくよう求めます。

 一方、県内の外国人観光客の誘致を促進していくためには、まず、神奈川の魅力を知ってもらい、興味や関心を抱いていただくことが何といっても重要です。ターゲットとする国や地域を明確にして、その特性やニーズを踏まえた戦略的なプロモーションを推進していくことを求めます。

 次に、受入環境の整備についてであります。

 本県を訪れる外国人観光客のより一層の増加を図っていくためには、観光プロモーションの戦略的な推進はもとより、外国人観光客の受入環境整備を進めることも重要であります。本県を訪れた外国人観光客が、快適に過ごすことができる環境を整備することが観光客の訪問を促進するとともに、満足度を高めリピーターの増加にもつながると考えます。

 今回の外国人観光客受入環境整備事業に取り組むことにより、多言語化の支援、外国人観光案内所等の機能強化、おもてなし人材の育成など受入環境整備をしっかりと進めていただくよう求めます。

 次に、羽田空港の利便性を生かした誘致促進であります。

 今定例会の一般質問で我が会派から、羽田空港の利便性を生かした外国人観光客の誘致促進についての質問に対し、羽田空港国際線到着ロビーにある観光情報センターに、案内ロボットを設置するなどの答弁がありました。

 今後、官民一体となってインバウンドツアーの企画・商品化に取り組むとのことですが、外国人観光客から見た際の分かりやすさ、選びやすさも大切であると考えますので、外国人観光客目線の取組を推進いただくよう求めます。また、トランジット客向けのミニツアーの企画・商品化や観光モデルツアーづくりの推進に当たっても、同様の視点で取り組んでいただくことを求めます。

 次は、かながわ旅行券の追加発売についてであります。

 かながわ旅行券は、平成26年度補正予算である国の地方創生交付金を活用した観光消費拡大事業の一つでありますが、昨年7月には、コンビニエンスストアで2分で完売するなど、その注目度は大変高いものです。このかながわ旅行券が先月2月1日に追加販売されました。地方創生交付金を最大限有効活用し、消費喚起をしようというものであり、その効果を期待するところですが、事後検証もやはり重要だと考えます。

 今回の取組によって、何が求められるのかよく検証し、今後の観光施策に生かしていただくよう求めます。

 次は、ふるさと納税寄附者に対する返礼についてであります。

 ふるさと納税寄附者に対する返礼については、総務省通知の趣旨に反した高額な返礼品競争に加わることのないよう今後の運用に十分留意する必要があります。

 本県においても、4月の寄附分から返礼を始めるとのことで、他県に負けない魅力を感じるようなツアーを考えていただきたいと思います。メディアを味方につけながらPRをしっかり行い、このツアーによって訪れた寄附者の方々が本県のファンとなることで、地域活性化をより一層進めていただくよう求めます。

 また、ツアーにプラスアルファのお土産等を追加するなど、その魅力も大きく向上するものと考えますので、本来のふるさと納税の趣旨から逸脱しない中で、是非実現していただくよう求めます。

 次は、旅行業者が貸切バスを利用して実施する企画旅行における安全確保の徹底についてであります。

 1月15日、長野県軽井沢の国道において貸切バスが乗客39名を乗せて運行中、崖の下に転落し15名が死亡するというまことに痛ましい事故が発生しました。国は日本バス協会に、貸切バスの安全確保の徹底について注意喚起をするとともに、全国の地方運輸局等において、貸切バスの出発時における街頭監査を実施するところですが、一方で、都道府県に対しては、旅行業者への立入検査を依頼しているところです。

 今後、県知事登録の旅行会社に対して安全確保を徹底するなど、県民の命を守る観点から、県としてしっかり指導するよう要望いたします。

 次は、刑務所出所者の就労支援についてであります。

 今定例会の一般質問で、刑務所を出所した方々への就労支援についての質問がありました。知事からは、NPO法人等に委託して職場定着の支援を行うとの答弁がありました。

 刑務所出所者が社会で孤立した結果、再び犯罪や非行を繰り返すということがないようにするためには、行政や企業を含めた地域の支援が必要不可欠であると考えます。今後、国やNPO法人などと連携を深め、協力雇用主の拡大に積極的に取り組み、刑務所出所者等就労支援事業をしっかりと推進していただくよう求めます。

 続いては、女性の活躍推進についてであります。

 今定例会の代表質問で我が会派から、女性の活躍推進法に基づく県の推進計画について質問がありましたが、知事からは、かながわ男女共同参画推進プランの次期改定に法律の求める施策も盛り込み、推進計画として位置付けていくという答弁がありました。

 女性の活躍推進という、ともすれば第一線で働く女性にばかり注目が集まる傾向にありますが、働く女性全般、あらゆる女性を応援するとのスタンスで取組を進める必要があります。

 産業労働局においても、女性が職業生活において活躍できるよう様々な事業を実施していっているところではありますが、これを更に充実させていただくよう求めていきます。

 次は、第10次神奈川県職業能力開発計画案についてであります。

 本県の基幹産業である製造業をはじめとしたものづくり分野では、就業者数に占める若年層の割合は減少が続き、熟練技能者の持つ技術・技能を次世代へ継承できないおそれが顕著化しております。

 今回報告された第10次神奈川県職業能力開発計画案の中でも、実施目標として、ものづくり産業の持続的発展と技能の振興が挙げられていますが、熟練技能者が持つ高度な技術・技能が次の世代に継承されなければ、本県のものづくり、ひいては経済に深刻な影響を及ぼすことが危惧されます。

 今後も、次代を支える技能者の育成をしっかりと進めるとともに、一億総活躍社会の実現に向けて、若者、女性、中高年、障害者、さらには非正規雇用労働者、あるいはひとり親家庭などのこういった支援を必要とする方々に対して、それぞれのニーズに合ったきめ細かい職業能力開発の取組を進めていただくよう求めます。

 最後になりますが、ちょこっと田舎・かながわライフ支援センターについてであります。

 このセンターは、昨年12月22日から運営を開始したところですが、本県には県西部や三浦半島など豊かな自然環境に恵まれ、東京への通勤圏内でありながら、既に人口減少が始まっている地域が幾つもあります。

 こうした地域の東京での認知度は低いようですので、市町村とよく連携をとりながら、こうした地域の魅力を東京在住、在勤者に対して効果的に発信していくとともに、ターゲットとなる年齢層や地域性、あるいはライフスタイルなどをしっかりと調査・研究した上で、積極的な方法を展開し、かながわライフの魅力をアピールすることで、本県への市町村への移住促進をしっかりとしていただくことを求めます。

 以上、意見・要望を申し述べ、当常任委員会に付託された諸議案について、原案のとおり賛成いたします。

市川(よ)委員

 民主党・かながわクラブ県議団として、当委員会に付託されました諸議案などについて、賛成の立場から意見・要望を申し述べます。

 最初は、定県第58号議案、(地独)神奈川県立産業技術総合研究所定款についてです。

 独立行政法人は、県が直接運営するよりも柔軟で機動的な運営が期待される一方で、経営者の責任が一層重くなるものと思います。議会としても法人の運営を十分チェックすることが必要となるので、独法化後も議会報告はしっかりと行うよう求めておきます。

 併せて、多額の公費を投入してきた事業であり、その成果がどう県内産業や県民生活の向上に資するものであったか、いまひとつ見えてこないという指摘があったことも事実です。独法化により一層の見える化を進め、県民が納得のいくような事業を展開されることを要望します。

 さらに、最も大事な点でありますが、独法化により、特に産業技術センターが担ってきた中小企業支援の性格が薄くなっては本末転倒であります。質疑の中で、今後も何ら変わることなく中小企業支援に取り組む旨の御答弁をいただき、その点は担保させていただきましたが、これまでの産業技術センターが担ってきた過去の歩みをしっかり踏まえた上で、より県内の企業、特に中小企業の発展に資する取組をされるよう強く要望いたします。

 次に、新たな企業誘致施策セレクト神奈川100についてです。

 来年度から新たにスタートするセレクト神奈川100では、この施策によって県内産業や県民生活にマイナスの影響があってはなりません。また、本件肝煎り策である未病などは、そもそも定義が曖昧で、具体的に何が対象となるか分かりにくいと思います。支援策の対象となる企業の審査の透明性や施策の効果の見える化などに配慮した取組を要望します。

 質疑の中で指摘、提案させていただきましたが、障害者雇用や若年者雇用、さらには女性の活躍など、県の進める雇用施策の更なる充実に資する雇用の質を上げるような展開となる取組も併せて要望させていただきます。税を使って企業の誘致を行うのでありますから、こうした点をはじめ様々な点を配慮して、県民から御納得の行くすばらしい施策展開となるよう制度を運用していただくようお願いさせていただきます。

 次に、インバウンド施策についてです。

 外国人観光客の誘致促進は、地域経済活性化のため今後最も期待できる分野の一つであり、来年度実施予定のニーズ分析・調査のビッグデータなども最大限に生かし、積極的に事業展開をしていただきたいと思います。ただし、インバウンドに過度に力を傾注すると、国際情勢や他の外部要因で一気に観光客が激減するという大きなリスクが発生することも懸念されます。国内の観光客誘致の取組とバランスを考えながら展開されることを求めておきます。

 また、インバウンドに関しては、質疑で指摘させていただいたマナーの問題、観光バスの不足、病気や不慮のけがの際の多言語対応など、課題はまだまだ多く存在していると思います。適切な御対応をお願いさせていただきます。さらに、インバウンドの展開は、単に誘客のみを考えるのではなく、日本、そして私たちの神奈川県の歴史や文化を知っていただくことも大切と思います。県民の誇りを高めるような取組となるよう併せて要望させていただきます。

 次に、中小企業制度融資についてです。

 今回、中小企業制度融資の実績やマイナス金利政策による影響に視点を置き質疑をさせていただきましたが、県内の実績の実情を見ると、金融政策の狙いとは裏腹に、まだ本県の中小企業の経済のエンジンは回っていないではないかと考えざるを得ません。特に中小企業の安定経営のために設けられた制度融資が、年々減少していることには強い懸念を感じます。マイナス金利政策には効果ばかりではなく様々な副作用があることも認識し、現状の的確な分析を行い、神奈川の経済活性化につながる制度融資となるような取組を要望いたします。

 次に、さがみロボット産業特区の取組についてです。

 今後も特区からは高齢者の生活を支援するロボットが次々と商品化されると思いますが、ロボットを通じて県民の命を守るには、まずロボットを知っていただき、普及につなげていくことが鍵であります。

 ロボット産業は、本県のみならず日本のこれからの産業をけん引する成長産業と期待しますが、将来に向け、質問の中で提案させていただいた健康団地構想など、県の他の施策とも連携しながら積極的な普及に努めていただくよう要望します。

 次に、雇用と就業支援についてです。

 雇用全般の数値を見ると、確かに改善傾向にあること自体は喜ばしいですが、非正規の割合が年々高まり4割近くを占めてきたり、不本意ながら非正規で働く若年層がいまだに多い現状を鑑みると、雇用に関わる諸問題はまだまだ山積していると思います。現状と要因を的確に分析し、更なる就業に向けた取組を要望します。

 また、昨今では、子供の貧困化やひとり親の、特に女性への就労支援という新たな課題も顕在化してきました。そうした観点から、求職と求人の状況を検証すると、いまだにミスマッチは解消されておらず、特に就職に向けた職業訓練などは、新たな視点からの取組も必要であると思います。人材難に苦しむ今まで男性の職業と思われた分野にも、意欲のある女性が進出できるような職業訓練や環境整備を進めることで、少しでもミスマッチの解消を図るよう併せて要望させていただきます。

 次に、労働環境の改善についてです。

 雇用の量が増加しても、雇用の質が下がるのでは、働く側の視点からは受け入れがたいものであります。特に、長時間労働など劣悪な労働環境は、場合によっては県民の命や安全を脅かすものとなります。スキーバスの転落事故をはじめとする痛ましい事件・事故が再び起こることがないよう、特に県内企業、県主導の第三セクターはもとより、県内企業に対して労働関係法令の遵守の徹底、また、これから働こうとする若者への啓発を含め、引き続きしっかりと対応していただくことを要望させていただきます。

 次に、ふるさと割事業の消費喚起効果についてです。

 地方創生交付金を活用した観光消費拡大事業とかながわ産品消費拡大事業の二つの事業には、国費とはいえ多額の税金が投入されており、その効果をしっかり検証し、先につなげるべきと考えます。今回の消費拡大を一過性のもので終わらせないように、また、経済のエンジンを回す効果が表れるよう、今後もしっかりとフォローしていただくよう要望いたします。

 また、せっかくの事業を継続し、より広く展開するという意味では、ふるさと納税の返礼として、このかながわ産品を提供することで消費拡大のPR効果の面でも大きな効果が期待できるのではないかと考えます。今後の検討を要望します。

 最後に、人口ビジョンに示された人口減少社会に伴う女性の働き方と産業政策についてです。

 人口減を見据えた人口ビジョンにある合計特殊出生率の向上については、女性の多様な生き方ができる社会が実現するかどうかが鍵になると思います。

 女性の働き方、中でも子育てと仕事の両立については、現在でも保育の受皿が足りないなど、大きな問題が国の課題となっておりますが、状況に即した育休制度の拡充などは、この問題の解決につながる大切な視点と思います。企業側にも一層の御理解が広がるような取組を要望します。

 また、出産や育児と仕事の両立は、女性にとっては生き方の問題でもあり、そこには多様な考え方やニーズが存在しています。人口ビジョンに示された課題の克服に当たっては、是非、そうした配慮も踏まえ、また、併せて県民生活を向上させるという視点で、人口減を克服する産業政策や労働政策の展開を図っていただくよう要望させていただきます。

 以上、意見・要望を申し上げ、本委員会に付託された全ての議案に賛成を表明し発表を終わります。

鈴木委員

 私は今回お話しさせていただいたとおり、基本的に公がどこまでやるのかという問題提起をさせていただきました。

 また予算等を拝見してみても、ここまで本当に公がやるべきことなのかという、本来ならば、私はこれをきちっとした形でもって費用対効果まで出るような仕組みを本当につくってみたいのですが、見てもなかなかこの公に対する費用対効果は出てこないものですので、それを踏まえていくつか私から御要望を申し上げたいと思います。

 一つは、質疑の中でも申し上げましたさがみロボット産業特区の中の、特に実証実験がだらだらといっぱい書いてあるけれども、これだけやったからといって、県民がどのような享受を、また、このロボットに対してまた関心等があるのかという問題にもう一度立ち返っていただきたい。

 基本的に実証実験は、やることは大いに結構です。ところが、もう今やこのペッパーをはじめ、ロボット特区産業というもの自体について、もうかなり各企業が取組を始めている中で、一体この県は何を目指して、どこに行こうとしているのかというしっかりとした目標と、それに対するプロセスがいまだに見えない。その一つの原因は何なのかというと、特に介護ロボット等については保健福祉局等の関係の中から、どういうニーズがあって、それに対して、県はどこまでやっているんだというしっかりとしたこのタイアップというのはなされない。もう縦割り行政の私は典型だと思います。いつまでもこのままだらだらとこの実証実験をここまでやってまいりましたというのは、ただ単にここで配られるペーパーのための、ペーパーのデータだけであって、本当に県民がそれを見てどのように感じるのかという原点にもう一度返っていただきたいというお願いをひとつしておきたいと思います。

 このロボットとの共生社会というようなことを今回予算の中で上げられていた。とても私は、申し訳ないですけれども、今の神奈川県の中のロボット、スタートが早かったわけですから、ある意味で全国の先頭を走ってくださっていると私は思っておりますが、今最初に述べたことと相通じますけれども、それが果たして実績をどこで見ることができるのだろうか。例も挙げました。ロボットの普及推進センター等があっても、私はもうこの地元の元であるこの神奈川県庁の中でロボットが見られないという、これほど愚かな本末転倒の県庁というのは、私はないのではないかと。

 例えば、具体的に申し上げた障害をお持ちの方がHALというロボットを着けて仕事をしているとか、また、どこかへ行けば、どこかでもってロボットを使って、このような効率的な仕事をしているかという、県庁の中からこういうようなデータというか、一つの模範というのは発信しなければならないのではないかということを申し上げておきたいと思います。

 二つ目は、観光についてですが、私も申し上げましたとおり、201万人という一つの目標は大いに結構です、インバウンドもひっくるめて。

 ただ、私はこの中で、やはり細かい戦略が見えない。例えば、細かいことを二つ、三つ言わせてください。私もちょっと質疑の中で触れることができなかった。

 一つは、前にも御指摘申し上げたとおり、きのうかおとといのテレビでもやっていたけれども、大型船が横浜港に着く。それがそのまま何で浅草に行かなければいけないのかという問題です。前にも私指摘申し上げたけれども、いまだに何かそれに対する具体的なものが書かれていないので、大変に正直言って腹だたしい。要するに、大変、例えばクルーザー規模も大きな客船が着いて、それをいかに箱根等に持っていくのかというのがあなた方の戦略となるはずなのに、いまだにそういうものはなされないで、どういうような形でやるかという戦略が本当に見られないのが私はすごく苦しい。

 二つ目には、今回の論議の中でなかなか出てこなかったのですけれども、箱根の問題というのは忘れちゃいけない。特に御殿場口の方は大変な不況で、いまだに個人客は戻っていても団体は全然来ないというのが、特に仙石から遠くの方々のホテルの経営者の方々の一致した意見でございます。

 こういうことに対して、私は果たしてこのインバウンドの、また、この計画等を見ていても、基本的には8割近くが日帰りの観光客である。そうならば、そういうことに対する一つの戦略というのはどうなっているのだというものは、なかなか見えないという思いがいたします。それもまた入れていきたいというのが一つ。

 三つ目には、特にプロモーションビデオ等を作ってくださるのは結構だけれども、やはり今この新しい地域、また、新しい例えば名所というのは、どちらかというとやはり資源もひっくるめたさりげないメディア等の取り上げ方から始まっているように思えてならない。それに対する一つの戦略というのはどうされていくのか。一つ私、何でいざ鎌倉、いざ神奈川なのか、何で馬が最初に出てくるのかと言ったけれども、明確な御答弁がなかったような気がいたします。そういうことも入れても、しっかりとしたそういう戦略をもう一度お願いをしたいと思います。

 三つ目、IoTについてですけれども、なかなか具体的なやりとりはできなかった。れから三、四日してから日経新聞が夕刊の一面に、政府実証工場を10箇所にということで、IoTの中小変革という形で出ていた。やはりここの中で出てきていたのは、センサーを取り付けてスマート工場ということで中小企業、特に小企業等を入れた中で、例えば研磨ができたり、自主的に掘削ができたり、また、塗装ができたりという、そういう良い企業をまとめた形でデータとしてIoTとして進めるというようなことを、政府がもうこんなに、10箇所に広めると言っていました。

 具体的にこういうようなところについても、ただただ数千万円のお金が付いているわけでございますから、なるべく早く具体的に、どこどこでこういう研究していますみたいなことだけで終わらないようにお願いをしたいと思います。

 最後ですが、省エネについて一言申し上げておきたいと思います。

 ZEHだZEVだと私もいろいろと批判申し上げました。ところが、具体的には前にも申し上げたとおり、省エネという観点から行くならば、やはり全世界でも大変に遅れている、この窓枠がなぜアルミなのかという問題に、なぜか論議が一つも行かない。なぜかZEVだ、ZEHだということで、大変なお金を使ってやるのは結構ですけれども、県民に今伝えなければならないのを、それを樹脂にすることによってどれだけ断熱効果が伝わるかというようなこと、ある意味でマニュアル的なことを伝えなければならないものが、なぜか論議をされない。大変に私は悲しいことだと思います。やはりエネルギーそのもの自体というのは、県民の暮らしに対する大事な視点というものを、もう一度原点に戻っていただいて、最初に戻りますが、公がどこまでやるべきものなのか、税金を使って。それは観光にも、また、このエネルギーにも、そしてまた、あのロボットにも、私、全部言えるのではないかと思います。

 一貫して私が申し上げた、いよいよ公としてどういうものがきちんと県民に返されるのかということ、視点をどうぞ忘れずに新年度予算をしっかり組んでいただきたいと。また、進めていただきたいと思っております。

 以上をもちまして、私の方からは諸議案に賛成の立場から御意見を申し上げたところです。

菅原委員

 会派を代表して意見を申し上げます。

 いろいろありますけれども、私の質疑に関わった大きく4点について意見を申し上げます。

 まず、ロボットについて、生活支援ロボットの取組に対して、その目的は私も賛成であります。ロボット体験キャラバンやモニター制度のようなロボット関連事業を、先ほども質疑に取り上げましたけれども、有機的に組み合わせて、現場の介護に関わる人たちの建設的な意見をロボット開発にもフィードバックするような、そういった仕組みを取り入れて、ユーザーとメーカーの双方にプラスになるような取組を短期的には目指していくべきだと思っております。また、中長期的には、やはりこういったロボットの関わることというのは、だんだんと県ではなくて民間の人たちが自発的に取り組んでいく形になっていくとよいのかなと思っています。

 次に、神奈川県観光振興計画改定案についてです。

 素案から改定案に変更の過程で私も問題視しましたけれども、大和市を含めた県央の地域、こういった記載を増やしていただいたこと、この点については感謝を申し上げます。今年度の委員会でいろいろと取り上げてまいりましたけれども、ユニバーサルツーリズムなど、そういった取組を是非熱心に取り組んで行っていただきたいと申し上げます。

 3点目、ふるさと納税についてです。

 ふるさと納税については、この委員会で申し上げましたけれども、やはりこの制度自体は少し趣旨がだんだん変わってきているなという印象を受けています。

 こういった部分に関しては、国にしっかり物を申して制度を適正化していくということ、これは行っていただきたいと思います。ただ、今回、返礼品を扱うようになるわけですから、返礼品を扱うのであれば、やはり神奈川県外の方が寄附をしたくなるようなやり方、今回のツアーというものだけにこだわらないで、途中で違うなと思ったら、そういったものに柔軟に変えていくような意識を持って取り組んで行っていただきたいと思います。結果がもう1年後に出てきてしまうと思いますので、その辺はよろしくお願いをします。

 最後に、第10次神奈川県職業能力開発計画案についてです。

 まずは、修了者の就職率の向上は、目標がありますからその達成を目指していただきたいと思いますが、ただ、特に民間教育訓練機関等への委託訓練については、多少目標値が低い形になっております。ただ、委託先によって、非常に高いクオリティーを示しているところもありますから、そういった選定をしっかりして対応していただきたいと思います。

 あとは、特に介護職の在職者訓練、私はこれは、すごく大切だと思っています。ただ、残念なことは、この委員会で明らかになりましたけれども、ニーズがマッチしていないのか、参加者が非常に低いという形になっています。ここは現場の介護職員のニーズもくみながら、一体何が介護職員として必要なのか、何が介護職員にとってキャリアにつながるのかという視点を持ってこれからも訓練していただきたいと思っております。

 あとは、再三申し上げておりますけれども、特にその介護職の部分に関しては、保健福祉部局との連携というのは絶対欠かせない部分だと思っております。その内容によっては、やはり連携をしていきながら相乗効果を上げられる部分もあると思いますので、こういった連携を組みながら、なかなか人材が集まらないこの介護職というものに対して、人材確保、そしてキャリア支援の取組を前に進めていっていただきたいとお願い申し上げます。

 以上、意見申し上げまして、本委員会に付託された議案に賛成をさせていただきます。

君嶋委員

 今回の常任委員会の議案につきまして、意見表明をしたいと思いますが、今常任委員会、7日につきましては予定した質疑ができなかった部分がありまして、それで今回議案に関わっての意見表明という点では、かなり限定的なことでしか触れることができませんが、会派表明、意見表明をしたいと思います。

 まず、定県第1号議案の平成28年度の一般会計予算、そのうち産業労働局関係につきましては、以下の点からこの予算案については反対をしたいと思います。

 その理由の一つとしましては、新たな企業誘致施策セレクト神奈川100について、大きく分けて二つの点から反対をしたいと思っています。

 一つは、平成26年度の企業誘致に関する誘致対象となった企業に対する調査で、何が神奈川を選んだメリットなのかという点では、質疑の中でも少し取り上げましたけれども、神奈川の交通の利便性ですとか、近隣の事業所とか、そういったそもそも地理的な一定の優位性の下にここを選んだということで、その補助金等の実態の支援制度ということについてのメリットを感じたという点は比較的低位にあったという。そういった点から、神奈川の場合、経済的な補助制度、融資、それから税の軽減も含めて、それらに対しての実効性というのは必ずしもどの程度のものであるかなかなか図りがたいという点で、こういった、インベスト、2ndに続くセレクトの経済的な補助制度、優遇制度についてはもっと検討されるべきだというふうに考えております。

 それから、セレクトに関わってもう1点、反対の理由としましては、今回のセレクトの特徴としまして、特区制度に関わる事業所、企業、事業については、更に優遇するとなっています。全体的に中小企業を含め、地域の事業所も大変御苦労している状態に比べて、特区というのは、やはり補助金、それから融資、税制その他で既にもう優遇されていると思っていますので、それをこの誘致策に関わって更に優遇というものは、他の県内で頑張っている事業所に対しての施策、そのバランスという点で失しているのではないかと考えています。

 こういった点から、セレクト神奈川100については反対をするということで、でも、今後、より、現に神奈川で頑張っている企業への施策の充実を望みたいと思っております。

そういった点から、県内の経済の好循環というのを追求していけるのかなと思っております。

 続きまして、定県第58号議案、(地独)神奈川立産業技術総合研究所定款についてですが、これについても何度かお話ししましたように、産業技術センターは、低廉な利用料に代表されるように、安定的に中小企業の技術支援を行うためには、県の機関として行っていただくのがふさわしいと私どもは考えております。

 また、産業技術センターを県の外の機関の独立行政法人として出すのではなく、自治体として直接技術力を各分野において有するというのは、自治体の機能としても大変大事だと思っていますので、この点からも地方独立行政法人化には反対をするという私どもの立場です。

 併せて、今回地方独立行政法人化だけではなく、その後に、いわゆるKASTとの統合が予定されていますが、これにつきましても何度かお話ししましたように、今までKASTが担ってきた役割、それから産業技術センターが担ってきた役割というのは、それぞれ別のものであると考えています。先ほども言いましたように、中小企業の技術支援を主にやってきた産業技術センターが、KASTとの統合により、その機能がゆがめられてしまう、あるいは中小企業支援が弱まってしまうのではないかということを強く懸念するのです。

 そういった点で、いわゆる企業のニーズに基づく様々な技術支援、それから研究開発と、それから地道な研究から生まれるシーズ、それからイノベーションというものは、やはり逆のベクトルになる場合が多いのではないかと考えておりますので、そういった点から統合についても反対したいと思っております。

 そういった点で、自治体の産業政策というのは、やはりイノベーションに偏狭することではなくて、実在する企業、県内企業を支えるということを、より重視していただきたい。また、産業技術センターの役割を曖昧なものにせずに、より強化してほしいという声もたくさんありますので、そういったことを目指していただきたいと思います。

 また、この懸念を現実のもの、増幅させるものとして、新しい組織の定款に、目的内に中小企業支援が明記されていないということも問題があると思っております。

 これらを含めまして、定県第58号議案については反対いたします。

 その他、定県第15号議案、第34号議案、第157号議案、第169号議案については、賛成をいたします。

 以上が、私どもの意見表明です。

高橋(延)委員

 それでは、当常任委員会に付託されております諸議案、及び当常任委員会に関連します事項につきまして、県政会神奈川県議会議員団として要望及び意見発表を、賛成の立場から行わせていただきます。

 観光立県かながわの実現について、行ってみたい神奈川の観光魅力づくりについて、それから戦略的プロモーションの推進、外国人観光客の誘致促進について、また、ラグビーワールドカップ2019、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした誘客促進は、地域経済のエンジンを回す原動力として地域からの期待が大きく、追い風を最大限に生かして外国人向けのプロモーションや受入環境整備を積極的に進めていただきたいと考えます。

 試験的に行われました外国人のコールセンターによる電話通訳サービスなどの提供は、今年度新設された国際観光課らしい発想であり、とてもよい事業であると思います。今後の外国人観光客の受入れに対して、積極的かつ神奈川らしさを前面に出したおもてなしの心が伝わるよう要望をいたします。

 神奈川県観光振興計画を改定し、観光立県かながわを目指す取組について、魅力ある観光づくりについては、地域の特性を生かし、関係機関と密接に連携をとり、観光立県かながわの実現に向けて更なる取組を要望をいたします。

 ふるさと納税について、返礼商品の競い合いには参加せず、神奈川の魅力を存分に味わえる体験ツアーの実施に向けて取り組んでいただきたいと思います。とはいえ、寄附する側の考えも入れながら、より良い事業となりますよう部局が横断的に協議するようお願いをいたします。

 観光庁の調べた予算一覧によりますと、本県の観光に関する予算規模は、都道府県内で最も少なく、今後の入込観光客数2億人を目指す本県として、観光に対する予算の増額を検討していただくよう要望をいたします。

 最後に、昨年5月に始まりました大涌谷の件でございます。

 一番最初の風評被害ということで、箱根山という言葉を使われたというのが現地の皆さんのお話でした。もう半年を過ぎましたので、やはり箱根山という言葉を使われるのはいまだ悲しい事実でございます。それらを県としても、今後、箱根山という気象庁の言葉を何とか変えられる方法を考えていただきながら、地域住民に対しての風評被害が少しでも減る緩和を考えていただきたいと思います。

 そして、引き続き箱根地域に支援をお願いしまして、以上、意見・要望を申し上げまして、当常任委員会に付託されました議案に賛成をいたします。



9 日程第1及び第2について採決



10 日程第3陳情を議題・審査



11 日程第4閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



12 審査結果報告書等の案文委員長一任



13 意見書案等の提案確認

  提案なし



14 正副委員長挨拶



15 閉  会



特記事項

 資料要求

  「(地独)岩手県工業技術センター定款」

  「(地独)山口県産業技術センター定款」

  「(公財)神奈川科学技術アカデミー定款」