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平成28年  防災警察常任委員会 09月30日−01号




平成28年  防災警察常任委員会 − 09月30日−01号







平成28年  防災警察常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20160930-000006-防災警察常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(田中(信)・いとうの両委員)の決定



3 安全防災局報告事項(安全防災局長)

  「大涌谷周辺の火山活動に関する県の取組みについて」

  「神奈川県地域防災計画(地震災害対策計画)の修正素案について」

「原子力艦の原子力災害対策の見直しについて」

「主な防災訓練の実施状況について」



4 安全防災局所管事項について質疑



新堀委員

 私の方からは、局長からお話のあった神奈川県地域防災計画(地震災害対策計画)の修正素案についてお伺いしていきたいと思います。

 この地域防災計画は、県の地震災害対策の基本となる大変重要な計画です。国が最近、防災基本計画の修正を行ったと聞いておりますし、また近年の自然環境の変化や度重なる大規模災害の教訓なども生かした計画の修正を、本県においてもこのタイミングでしっかりとしていただきたいと思います。昨日、ちょうどかなチャンTVで、神奈川県地震防災戦略のCM動画が発信されたところですので、確認も含めて何点か御質問させていただきたいと思います。

 まず、前回の計画修正ですが、ちょうど平成24年の東日本大震災が発生した時期だったと記憶していますが、その時の修正内容についてお伺いしたいと思います。

災害対策課長

 前回の修正でございますが、東日本大震災の約1年後の平成24年4月に修正いたしました。県地域防災計画は、市町村の計画の指針となる計画でございますので、東日本大震災の課題につきましては、早期に位置付けるという考えの下、有識者による検証委員会の検討や議会での議論、市町村の御意見等を踏まえまして計画修正を行いました。

 内容といたしましては、津波対策、帰宅困難者対策、災害廃棄物等対策、災害救援ボランティア活動など新設したり、内容の大幅な充実を図るという形で、東日本大震災の教訓の主要事項について反映したものとなっております。

新堀委員

 正に、津波とか帰宅困難者とか、震災のタイミングでいろいろと課題になったことですので、しっかりそれを反映いただいたということです。

 今回の計画の修正のポイントはどのようなものなのかお伺いします。

災害対策課長

 今回の修正のポイントでございますが、大きく2点ございます。

 1点目は、神奈川県地震防災戦略の取組内容の反映でございます。県は、東日本大震災の教訓を基にしまして、平成25年度から平成26年度にかけ、地震被害想定調査を実施しております。さらに、この調査により判明した甚大な被害を軽減するために、地震防災戦略を平成27年度に策定し、本年4月からスタートしたところでございます。今回の計画修正では、地震防災戦略に掲げた目標ですとか取組を位置付けるということでございます。

 2点目でございますが、国の法改正や災害対策の教訓を踏まえた強化でございます。前回の計画修正後に、国において災害対策基本法等の法令改正や、防災基本計画の修正などを実施しております。その主要事項について反映を行うということと、近年の大規模災害から得られた教訓も可能な限り反映していくという考えでございます。

新堀委員

 もろもろの戦略であるとか防災計画というのは、その取組内容に差異があると思うのですが、地震防災戦略と地域防災計画では、各々位置付ける対策にどのような違いがあるのか確認したいと思います。

災害対策課長

 計画と戦略でございますが、地域防災計画につきましては、国の防災基本計画を基に本県の地震災害対策に関しまして、県の防災会議が定める計画で、市町村地域防災計画の指針となるものという位置付けでございます。したがいまして、事前対策、応急対策、復旧・復興対策等、地震災害対策全般を定めております。

 一方の地震防災戦略でございますが、大正型関東地震の死者数をおおむね半減するという減災目標を掲げて、その目標を効果的に達成するための必要な対策を重点的に位置付けている、いわばアクションプランでございます。そのため、特に地震による人的被害を軽減するための事前対策を中心に定めたものでございます。

新堀委員

 前回の計画修正の後に、県は地震災害対策推進条例を制定していますが、この条例と地域防災計画の関係性はどのようになっているのかお伺いしたいと思います。

災害対策課長

 地震災害対策推進条例は、地震災害対策に関する基本理念、考え方でございます。県、県民及び事業者の責務、基本的な対策、地域防災計画の定める地震災害対策の基本的事項を定めるものでございます。理念的には、いわゆる公助だけではなくて、自助、共助についても推進するという考え方で、県民、事業者の取り組む基本的な対策も記載しております。

 一方、地域防災計画は、災害対策基本法に基づく法定計画でございまして、計画に定める事項、枠組み等も、おおむねこれで規定されているということになります。災害対策に関しまして、ほぼ全ての分野にわたって具体的な対策を規定しており、本県の地震災害対策の基本的な計画でございます。現在の地域防災計画にも、自助、共助による取組強化といった条例の考え方につながるものは位置付けられておりますが、今回の計画修正の中で、条例の基本理念を明確に位置付けるものと考えております。

 さらに、条例には、県の責務を定めておりますが、その中で、地域防災計画の策定とその進捗管理を行うことを位置付けております。県は条例の規定に基づきまして、この地域防災計画、地震災害対策計画の進捗管理を行っているという状況でございます。

新堀委員

 本当に、災害対策に関してあらゆる角度から法整備を整えていただいているというところで、大変心強く思います。

 先ほどのお話で、近年の災害対策の教訓を踏まえて修正したということですが、正に本年4月に発生しました、まだ記憶に新しい熊本地震、これにおける課題や教訓を反映させた修正点があるのかどうかお聞きしたいと思います。

災害対策課長

 今回の計画修正におきましては、熊本地震で課題や教訓となった事項につきまして、防災基本計画との関連も含めて何点か反映を予定しております。

 まず1点目といたしましては、熊本地震では、罹災証明の発行の遅れが問題となりました。そこで、市町村による罹災証明の交付体制を整備すること、県が住宅の被害調査等の迅速化を促進することを位置付ける予定でございます。

 また、熊本地震では、物資が避難所まで円滑に行き届かなかったという問題も指摘されており、今回の計画修正では、集積場所等での人員不足で供給遅滞が発生した課題と、県が市町村や物流事業者と連携しまして、訓練を実施して物資の受援体制の充実を図ることを位置付ける予定でございます。さらに、車中泊やエコノミークラス症候群の発生が問題となっておりましたので、避難所の生活環境について、エコノミークラス症候群対策等の必要な措置を行う、やむを得ず避難所に滞在することができない被災者に対しまして、物資の配布ですとか、保健医療サービスの提供、情報の提供などを行うことなどを位置付ける予定でございます。

新堀委員

 正に今回の熊本地震では、今まで我々が余り認識していなかったような罹災証明の整備であるとか、物資の流通の混乱、ニュースでも取り上げられた車中泊、こういった部分が今までの地震災害とは少し違った形でクローズアップされたと思いますので、その辺は、是非今回の修正にしっかりと反映させていただきたいと思います。

 少し質問を変えたいのですが、広域行政である神奈川県の地域防災計画が修正されれば、当然のように、今度は市町村の地域防災計画も影響を受けてくるのではないかと思われます。県の計画修正の内容について、市町村としっかりコンセンサスをとるべきと思うのですが、どのように取り組んでいくのか、その辺りについてお伺いします。

災害対策課長

 災害対策基本法によりまして、市町村の地域防災計画は、県の地域防災計画に抵触してはならないとなっておりますので、県は計画の修正の各段階で、各市町村の意見も伺っております。

 具体的に申し上げますと、これからつくる修正案の各段階で意見照会を行い、県・市町村地震災害対策検討会議といった場がございますので、そういった場で、県の修正案について意見を頂くという形でコンセンサスをとってまいりたいと考えております。

新堀委員

 災害時には、市町村が県民の皆さんの安全を守る最前線の位置にいるわけですから、このことを踏まえてしっかりと修正に当たっていただきたいと思います。

 続きまして、報告資料の記載にもありますとおり、地域防災計画は今回修正の地震災害対策計画のほかに、風水害等災害対策計画と原子力災害対策計画の三つに分かれていますが、中でも風水害については、近年大規模な水害や土砂災害が国内で多数発生しており、我が国としても喫緊の課題の一つに挙げられるのではないかと考えております。この風水害の対策計画の修正については、今後何かお考えがあるのであれば伺っておきたいと思います。

災害対策課長

 風水害対策計画でございますが、前回の修正も、平成24年4月の地震災害対策計画の修正を受けまして、平成24年12月に実施しております。その理由としましては、風水害対策計画は、地震災害対策計画の共通事項、例えば避難対策とかが多いため、今回も地震災害対策計画の修正案を固めまして、それができ次第速やかに、風水害対策計画はそれをベースにして進めていきたいと考えております。

杉山委員

 今、この防災計画修正素案ができた時点で、新たに風水害対策計画をつくるということなのか確認させてください。

災害対策課長

 地震災害対策計画と風水害対策計画は共通部分がございますので、今回の地震災害対策計画の中で、その共通部分をしっかりと修正したいと思っており、それが固まり次第、風水害計画を、それをベースにして進めていくということでございます。

杉山委員

 計画に盛り込むのではなく、別途作成するということでよろしいですね。

災害対策課長

 今回の地震災害対策計画の修正を踏まえまして、別途修正いたします。

新堀委員

 まず、地震の方の対策をしっかりと対応した後に、風水害の方もしっかりと対応していただきたいと思います。

 では、この項目に対しての要望をさせていただきたいと思います。

 県の地域防災計画は、市町村の地域防災計画の基となるものであり、本県全体の災害対策の方向を定め、県民の安全を確保するために重要な計画です。計画の修正に当たっては、過去の災害の教訓を着実に反映させ、また災害時に、県民に最も近い立場の市町村や、その他関係機関としっかりと連携をとりながら、平成29年2月の決定に向けて実効性の高い計画となるよう取り組んでいだくことを要望いたしましてこの質問を終わりたいと思います。

 続きまして、大規模災害時の多様な避難所の確保について質問したいと思います。

 大規模災害が発生した場合は、大変残念ではありますが、多くの住民の方々が住宅を失って避難生活を強いられる形になりました。避難所の生活はつらく苦しいものとなるかと思いますが、一概に避難者といっても、高齢者、障害のある方、乳幼児のいる世帯、ペット同伴など、避難者の事情は様々です。行政は、避難者のこうした様々なニーズに応えていくことが必要であると思いますし、こうしたニーズに対応した避難所の確保は、今後重要ではないかと思います。本会議の一般質問でも取り上げたことですし、本委員会におきましても、もう少し踏み込んだ質問をさせていただきたいと思います。

 さきの熊本地震では、自家用車の中で寝泊りする車中泊が話題になりましたが、この車中泊を含めて、避難所以外で生活された方が大変多かったと承知しておりますが、この原因はどのような点にあったのか確認したいと思います。

災害対策課長

 熊本地震では、震度7が2度連続して発生し、余震は2,000回以上続いたということがございました。このため、多くの方が避難所を避けて車中泊を行ったと言われております。また、市町村が指定する指定避難所の幾つかは被災して使えず、発災当初は、避難所の絶対数が不足していたというジレンマがあったと聞いております。

 また、内閣府の熊本地震に関するワーキンググループで検討しておりまして、その中で車中泊が発生した理由として挙げているのが幾つかございます。一つは、屋内が揺れで怖いということ、避難所生活のストレスを避けたいということ、ペットがいるということ、子供がいて周りに気兼ねするということ、こういったことが挙げられております。

新堀委員

 今回、最も被害が大きかったと言われている益城町ですが、福祉避難所としてトレーラーハウスが導入されたということで、本会議の一般質問で我が会派から話題に上がったところですが、このトレーラーハウスをどのような経緯で、どのような方法で導入されたのかお伺いします。

災害対策課長

 トレーラーハウスでございますが、益城町は、福祉避難所が大幅に不足していたという状況であり、民間団体等から提案があったと聞いております。また、トレーラーハウスは設置が非常に簡単で、設備が充実しており、いわゆる独立性、閉鎖性が確保できるということで、トレーラーハウスを福祉避難所として導入したと聞いております。

 調達方法といたしましては、トレーラーハウスを扱う民間団体に依頼をしまして、加盟団体の保有する在庫や展示品を全国から移動させてきて設置したということでございます。

新堀委員

 非常にトレーラーハウスは有効であり、先ほどの課題、ペットといったかなりの部分が解消されるではないかと感じました。

 本会議での知事からの御答弁で、トレーラーハウスを避難所として活用することは良い面もある一方で、課題もあるとのことですが、具体的にどの辺りが課題になるのか確認させてください。

災害対策課長

 トレーラーハウスの課題でございますが、まず1点目として法律上の扱いがございます。設置の状況によって建築基準法上の建築物になるのか、道路運送車両法上の被けん引自動車になるのかというところでの手続、あるいは固定資産税、自動車税といったものがかかる可能性がございます。

 また、トレーラーハウスの活用に当たって、事前に購入しておく方法と、災害発生時に、今回益城町が行ったように、災害発生時にレンタルで調達する方法の二つの方法が考えられますが、事前に購入する場合は、維持管理費を含めた経費や、平時の活用方法、保管場所等が課題となります。

 さらに、現状でトレーラーハウスは、レンタルやリースによる取引がされていないということでございます。したがいまして、災害時にレンタルで調達する場合には、関係事業者が持っております在庫ですとか展示品といったものを利用することになり、供給量に限度があるということがございます。日本トレーラーハウス協会に確認したところ、即時に供給できるのは、益城町への30棟分程度だったとのことで、大体30台くらいではないかと伺っております。

新堀委員

 トレーラーハウスは、やはりコスト、保管、管理といったところに大きな課題があるということが分かったわけですが、本会議で知事から、課題を踏まえた上で、九都県市の広域的な対応の可能性などについて検討するという答弁があったと思うのですが、具体的に伺いたいと思います。

災害対策課長

 トレーラーハウスを災害時に確保することは、一つの自治体では限界があるものと考えます。

 例えば、国レベルで調達して、全国のニーズがあるキャンプ場とかに分散配置しておいて、災害時に国が主導でそれを被災地に集約するということになると思います。

 九都県市の担当者の会議などを活用しまして、トレーラーハウスの広域的な活用方策について研究させていただきまして、もし合意が得られるならば、国に対して要請等を行うことなども検討させていただきたいと考えております。

新堀委員

 トレーラーハウスの課題を、九都県市の広域的な会議で幾つか解消できると思いますので、是非知事が先頭に立って、九都県市でトレーラーハウスの所有について検討していただきたいと思います。

 次に、トレーラーハウス以外に、災害時の避難所として他にどのような施設が考えられるのかお伺いしたいと思います。

災害対策課長

 熊本地震では、トレーラーハウス以外にも大型のテントやバルーンシェルターが、ペット連れや女性世帯の避難所として活用されました。

 また、ユニットハウスやペット同行家族用として船舶なども活用されたと聞いております。あと、東日本大震災では、寺社を活用する例ですとか、国の観光庁が主導しまして、民間のホテルや旅館などを活用したほか、コンテナを利用した避難所も設置されたと聞いております。

 視点は変わりますが、被災地以外に避難する広域避難も有用な方策ではないかと考えます。

新堀委員

 様々な施設の活用と可能性があることは分かりましたが、多様な避難所の活用を進める上で、課題を挙げるとすればどのような点になるのでしょうか。

災害対策課長

 多様な施設を避難所に使っていく上で、課題は大きく二つあり、事前の準備における課題と、災害発生後に活用する際の課題があるものと考えております。

 まず、事前の準備段階として、トレーラーハウス、コンテナ、民間宿泊施設など、多くの施設はその供給可能量や提供可能な期間に限りがあります。したがいまして、関係団体や調達先、調達方法、災害時の活用方法ついて協議しておく必要がございます。また、特にテントによる避難を想定した場合には、事故が発生した際の責任の所在を関係機関と十分に調整しておくことが必要だと考えます。

 また、災害発生後に活用する際の課題といたしましては、一つは費用の問題があります。避難所は、本来ですと法に基づいてあらかじめ市町村が指定しておくということで、それを災害救助法の適用を受けた災害の場合には、災害救助法に基づく避難所として費用を国が半分以上支弁しますけども、多様な避難所を確保する場合、なかなか事前の指定というものは取れないということでございます。救助法の適用とする災害になった場合でも、テントやトレーラーハウスといったものが救助法の対象となるのか、国の支弁の対象となるのか、国としっかり調整、協議をする必要があります。こういった国からの支弁があるかどうかといったところに幾つか課題があるものと考えております。

新堀委員

 今、もろもろの課題をお話しいただきましたが、避難所は数多くあった方がよいと思います。先ほど申し上げたように、避難者の方々のニーズも多様化しておりますので、多々ハードルがあると思いますが、一つずつ是非クリアしていただいて、災害時にはあらゆる形での避難者の方々の安全・安心を守っていただけるような取組を続けていただきたいと思います。

 少し視点を変えたいと思いますが、避難者が安心して避難生活を送るためには、市町村が指定する避難所の生活環境の向上も大変重要であると思っています。知事の答弁でも、避難所マニュアル運営指針といったものを検討しているということでしたが、これはどのような趣旨、内容なのかお伺いします。

災害対策課長

 避難所マニュアル策定指針は、平成7年の阪神・淡路大震災での避難所運営での課題が多かったと聞いております。それを教訓に、平成8年度に県と市町村で策定委員会を設置して策定したもので、市町村の避難所運営の参考としてつくったものでございます。

 内容といたしましては、避難所に関する総括的なものでございます。具体的に申しますと、避難所の開設から避難者の誘導などの手順やルール、避難所運営の組織、避難者の把握方法、健康管理手法などの避難所生活上必要となる基本的な事項、避難者に必要な情報、物資の供給、トイレ、ゴミなどの保健衛生対策、プライバシーの確保や要配慮者への対応などといったものをかなり網羅的に幅広く定めています。

 平成26年には、東日本大震災の教訓を踏まえまして、性別や要配慮者への配慮ですとか、個人情報の扱いやペット対策といったものを新たに盛り込んで内容の充実を図っております。

新堀委員

 避難所の確保も大事ですが、避難所自体の生活環境を守る、向上させることは、基本中の基本ですので、忠実に取り組んでいただくようお願いしたいと思います。

 次に、県は今後、多様な避難所の確保や避難所の生活向上にどのように取り組んでいくのか、お考えを伺いたいと思います。

災害対策課長

 多様な避難所の確保につきましては、これまでの導入事例について、課題や効果をしっかりと検証いたしまして、本県として活用できるかどうかを、検討に当たりましては、避難所運営の担う市町村や業界団体の意見も参考にしていく必要がございます。

 また、国におきましては、多様な避難所の活用を含め、避難者の生活支援に関する検討が始まっておりますので、その検討状況も踏まえまして、さらにトレーラーハウスにつきましては、九都県市の防災担当との会合での検討も進めていきたいと考えております。

 そして、学校の体育館などの一般の避難所の生活環境につきましても、車中泊を含めた熊本の避難所運営の課題を検証いたしまして、避難所マニュアル策定指針への反映を進めていきたいと考えております。

 こうした取組を通じまして、神奈川らしい多様な避難所の確保や避難所の生活環境の向上の方策の検討を進めてまいりたいと考えております。

新堀委員

 トレーラーハウスの件は、是非九都県市で積極的に進めていただきたいと思います。

 最後に要望を申し上げます。

 熊本地震の教訓から我々が学んだのは、事情の異なる様々な避難者が、共に安心して暮らせるような環境を提供することが大切であるということです。避難生活を送る過程で、尊い命を亡くすような、いわゆる災害関連死を防ぐことが行政に課せられた使命であると考えております。避難者のニーズに応えて、多様な避難所の確保、避難所自体の生活環境の向上を目指し、避難所運営を担う市町村との連携はもちろん、九都県市や四県市といった広域連携もしっかりと活用して、避難所対策に取り組んでいただくことを要望します。

 続きまして、災害対応の体制について何点か伺いたいと思います。

 今年7月に、指定都市市長会から、災害時の対応に関する都道府県知事の権限移譲を求める方針の表明がありました。これを踏まえて、さきの本会議で我が会派からも質問があったところですが、この点についてもう少し伺いたいと思います。

 指定都市市長会の方針表明では、災害対応法制という言葉が出てきておりますが、この災害対応法制とは具体的にどのような法令なのか伺いたいと思います。

災害対策課長

 災害対策に関する基本的な法律といたしましては、災害対策基本法というものがございます。これは、国、県、市町村、指定公共機関、住民等の責務が規定されているほか、防災計画の作成、災害の予防、応急復旧対策の基本など、災害対策を総合的に体系化した法律でございます。他の災害関係の法律に対して、一般法の性格を有すると言われているものでございます。

 また、大規模災害時に、避難所の運営や食料供給などの救助対策の実施に関して定めております災害救助法がございます。このほか、防災関係機関の災害活動に関しまして、消防組織法、自衛隊法、警察法、海上保安庁法などが関連してまいります。さらに、水防法ですとか土砂災害防止法といった災害の種別によって定められている法律もございます。

新堀委員

 多岐にわたってもろもろの法規定があるのは分かったのですが、現行の災害対応法制の中で、県や市町村、あるいは指定都市の役割はどのように位置付けられているのでしょうか。

災害対策課長

 災害対策基本法を受けまして作成しております県の地域防災計画では、市町村は防災の第一義的責任を有する基礎的な自治体であり、県は市町村を包括する広域的な自治体として市町村などに関する事務や業務の実施を支援し、かつ総合調整を行うという役割が規定されております。

 災害対策基本法上、指定都市につきましては、市町村としての役割となっており、特別の役割の規定は置かれてございません。

新堀委員

 県としては包括するという立場であるということは当然のことと思うのですが、今回指定都市市長会の方針表明の中で、災害対応における三つの権限を移譲するよう求めているとのことですけれども、この三つの権限はどのような権限なのかお伺いします。

災害対策課長

 指定都市市長会が求めております三つの権限の一つ目は、自衛隊法に基づく自衛隊の災害派遣要請の権限でございます。これは現在、自衛隊の災害派遣要請ができるのは、都道府県知事のみになっておりますが、これを市長が自衛隊に対して直接災害派遣を要請できるようにするというものでございます。

 二つ目は、災害救助法に基づく救助の主体権限を移譲するというものでございます。これは、一定規模以上の災害が発生した場合の救助の主体につきましては、現在都道府県知事とされておりますが、指定都市の市長を救助の主体に位置付けるというものでございます。

 三つ目は、災害対策基本法に基づく災害時の従事命令等の権限の移譲でございます。応急措置の実施に係る従事命令は、いわゆる物資の保管とか収容、物資の移送といったものを知事が指定公共機関に命令できるという強い権限でございますが、これは都道府県知事に限定されておりまして、この権限を指定都市の市長に移譲するというものでございます。

新堀委員

 今のお話で、自衛隊であるとか物資であるとか、かなり災害時に大変重要な権限移譲を求められているということが分かったわけですが、指定都市市長会の基本方針では、過去において国に権限移譲を求めてきたという経緯があるのですが、国はこの件についてどのような検討結果を出し、対応をしてきたのか伺いたいと思います。

災害対策課長

 平成26年地方分権改革に関する提案募集の提案事項における関係省庁の調査結果が出されております。これによりますと、自衛隊の災害派遣要請の権限の移譲に関しましては、国として対応不可という結論でございます。2点目の救助の主体権限の移譲に関しましては、現行の規定により対応可能という判断で、3点目の災害時の従事命令等の権限でございますが、これは対応不可となっております。

 理由といたしましては、自衛隊の災害派遣要請については、広域的な被災状況を把握する立場にない市長から派遣要請を受けても、国として自衛隊の派遣の要否を判断することが難しいということでございます。2点目に、救助に関しましては、現在の災害救助法の中でも、指定都市が必要な事務委任を受ければ、救助の実施が可能であるということでございます。3点目の従事命令につきましては、複数の主体からの従事命令が競合するおそれがあり、迅速な応急救助の妨げになる可能性があるといったことを国は理由として挙げております。

新堀委員

 国の対応はもっともであるという感じがしますが、正直申し上げて、県域全体の災害対応を考えた場合、権限移譲によって何らかの支障が生じることも当然考えられます。広域的な防災を担う安全防災局として、今回の指定都市市長会の表明や本県の災害対応の体制についてどのように考えているのか伺いたいと思います。

災害対策課長

 今回の指定都市市長会の表明につきましては、平成26年に地方分権改革の議論の中で、関係省庁の意見を踏まえて移譲は行わないとの結論が出ておりまして、現在まで状況の変化はないと理解しておりまして、結論は変わらないものと考えております。

 また、近年大規模化している災害への対応といたしまして、より広域的な対処の必要性が大きくなっており、総合調整を担う県を中心に関係機関が連携して対応する体制が重要であると思っております。さらに、都道府県の中で、指定都市と都道府県を分割して自衛隊の派遣要請や災害救助等を調整する仕組みを構築することは、弊害があると考えております。

 なお本県では、この4月から、横浜、川崎、相模原の3指定都市を含む県内全ての消防本部による広域応援体制、かながわ消防を構築してございます。これは災害時、県庁に知事を本部長とする調整本部を設置しまして、県内応援部隊を一元的に運用する仕組みであり、県と市町村と一体で対応するのが何よりも重要だと考えております。

新堀委員

 私は横浜市民ですので、政令市の首長さんがおっしゃっていることも分からないではないですが、広域行政として包括的に県全体を一元化して見ていくという意味では、やはり県知事に多くの権限がある方がスムーズになると考えております。この件は、引き続き他の市町村に御理解を頂けるような形で進めていただければと思います。

 この件に関しては、本会議においても知事から、様々な関係機関が一体となって防災対策に当たる体制が構築されているという答弁がありました。関係機関との連携という意味では、規模の大きい政令指定都市との連携は大変重要だと思いますが、県は災害対策に関して、政令指定都市とどのような連携を図っていくのか伺いたいと思います。

災害対策課長

 県では、九都県市の防災担当者の会議などで、県内の指定都市とは災害対策の関係で連携を図ってまいりました。

 また、本県独自の枠組みとしまして、県と県内三つの指定都市とで、県・横浜・川崎・相模原防災・危機管理対策推進協議会を設置いたしまして、防災や危機管理に関する研究や国への要望活動、防災知識の普及活動、帰宅困難者対策に関する協定の締結といった様々な連携事業を実施しております。

 このほか、訓練でも連携を深めております。特に、テロ災害などの特殊災害への対応では、高い消防力を有する指定都市との連携は重要な視点でございますので、本年1月には相模原市との共催で、化学テロを想定した国民保護実動訓練を実施しました。また、来年2月でございますが、横浜市と共催で、実際のオリンピック・パラリンピックの会場を想定した実践的な訓練を予定しているところでございます。

 災害対応を行う上で、指定都市をはじめ市町村との連携は欠かせませんので、県は、県・市町村地震災害対策検討会議などの場を活用し、しっかりと連携を図っていきたいと思っております。

新堀委員

 正に、自然災害以外のテロにおける災害といったところを、しっかりと政令市と連携していくことは非常に大切だと思います。

 では、この質問の要望をさせていただきます。

 大規模災害から県民のいのちを守るためには、防災に関わるそれぞれの役割の下でしっかりと連携していくことが何よりも大切だと思います。災害は、政令市、中核市、その他の市町村を問わずどこでも発生する可能性があり、そういった意味でも県は、災害時において県全域で一元的な対応が求められていると思います。今後も県が中心となって、オール神奈川の体制で、県内の防災対応の体制を構築していただきたいと思います。

 少し話題を変えまして、箱根の大涌谷周辺の火山活動に関しての県の取組について伺ってまいりたいと思います。

 昨年5月に大涌谷周辺への立入りが規制されてから約1年3箇月ぶりになります本年7月26日に、大涌谷園地の一部と箱根ロープウェイの全線が再開いたしました。県は箱根町や園地事業者と連携して安全対策を推進し、火山ガス安全対策専門部会の了承を得た上で箱根山火山防災協議会の幹事会の結論を頂きまして、再開に踏み切ったものと承知しております。

 そこでまず、現在の箱根山の活動状況について確認したいと思います。

温泉地学研究所長

 現在の火山活動でございますが、まず火山性地震につきましては体に感じないような微小地震が数日に1回程度観測されております。昨年、活動が活発な時期に観測されました箱根山全体が膨張するという地殻変動も止まっております。ただ、大涌谷付近におきまして、火山ガスは今も活発に出ております。しかし、その組成を調べてみますと、火山活動が活発化するというシグナル、特徴は見られないというのが現状でございます。

以上のことから、箱根山の火山活動は、火山ガスがまだ活発に発生しておりますけれども、それ以外は活発化する前の状態に戻っているものと考えております。

新堀委員

 ガスの濃度というのは、まだある程度の高さがあるということですが、これは人体にどの程度の影響があるのでしょうか。

温泉地学研究所長

 今のところ、まだ人体に直接影響を及ぼすというレベルよりは下でございます。

 ただ、風向きとかいろいろなことでガスの濃度は変化しますので、ちょっと注意した方がいいという状態にある場合がときどきあるというのが現状でございます。

新堀委員

 次に、先ほども申しましたが、7月26日に園地の一部とロープウェイ全線が開通したわけですけれども、この再開までの経緯について伺いたいと思います。

応急対策担当課長

 箱根ロープウェイにつきましては、昨年10月30日に桃源台駅と姥子駅の再開に続きまして、4月23日には火山ガスの計測体制を整えたことによりまして、姥子と大涌谷までの運転が再開されました。

 その後、箱根町と園地事業者では、再開に向けた安全対策を進めてまいりましたが、7月13日と15日に火山ガス安全対策専門部会による現地調査を行いまして、再開しても問題ない旨の評価を頂きました。その評価を受けまして、7月22日に箱根山火山防災協議会幹事会を開催し、箱根大涌谷園地の一部と箱根ロープウェイの全線の運行について再開が許可されるとの結論が得られました。

 その後、7月25日には、大涌谷園地において避難誘導訓練と救急搬送訓練を行いまして、箱根町長により警戒区域の一部解除が決定され、26日に再開されております。

新堀委員

 再開までの経緯についてですが、火山ガス安全対策専門部会の委員による現地調査が7月13日と15日に行われたというお話でございますけれども、現地調査の具体的な内容をお伺いします。

応急対策担当課長

 現地の調査内容につきましては、箱根町と園地事業者が実施いたしましたハード面とソフト面の対策の確認をしていただきました。

 ハード面といたしましては、監視所や救護所の設置や多言語による放送設備の整備、火山ガス測定器の設置、避難場所や避難経路の掲示板などを確認していただきました。また、ソフト面といたしましては、監視責任者や監視員の配置、園地事業者への救急救命、AED講習の実施などでございます。

 これらの専門部会の先生の指導に基づいた多岐に渡る安全対策を確認していただきまして、これらが全てにおいて委員から問題がないという評価を受けたところでございます。

新堀委員

 7月22日に幹事会の了承を得まして、25日には再開に向けた訓練を実施したということですが、訓練の具体的な内容についてお伺いします。

応急対策担当課長

 本訓練におきましては、噴石の対処と火山ガスの対処を想定して行いました。いずれの訓練も、噴火の発生や火山ガス濃度が基準値を超えた場合の想定をいたしまして、主に次の5項目の訓練を実施したところでございます。

 一つ目といたしましては、監視責任者による情報の受伝達訓練、二つ目といたしましては、放送設備を活用しました4箇国語の注意喚起の広報訓練、三つ目といたしましては、監視員や園地事業者によります避難誘導訓練、さらに、体調不良者の救護所への輸送訓練や、消防本部と連携をいたしました救急隊による輸送訓練となっております。

 本訓練を通じまして、事案発生時における人命を最優先とした情報受伝達訓練や、迅速な注意喚起の広報訓練などの重要性を再認識することができました。また、箱根町、消防本部、園地事業者との円滑な連携体制を確認することができ、効果が得られたところでございます。

新堀委員

 調査や訓練といったところをしっかりと踏まえた上での再開ということは理解できるのですが、改めて再開に当たっての安全対策の全体概要をお伺いしたいと思います。

応急対策担当課長

 園地の安全対策につきましては、大きく分けて三つございます。

 一つ目は、観光客の避難対策でございます。箱根山火山防災協議会がマニュアルを作成しまして、噴火や火山ガスの発生に応じた対処要領を定め、関係機関に周知徹底をしております。また、園地事業者ごとに避難確保計画を定めまして、万が一の事態が発生した場合には、安全の確保に万全を期しております。

 二つ目につきましては、園地における監視体制の整備です。火山ガス濃度の計測結果を監視しまして、異常があった場合には、観光客等に対して迅速に注意喚起を発することができるように、火山ガスの監視システムを整備し、監視所と監視員を配置いたしました。

 最後の3点目につきましては、万が一の際の救護所の体制でございます。事業所ごとに、救護所を設置したほか、園地の従業員全員が救急救命やAED講習を受講しまして、体調不良者に対する対応を行うこととしております。

新堀委員

 ハード面の対策として、観光客の避難マニュアルというものは非常に重要なものであると思いますので、しっかりと整備してもらいたいですし、監視所を新たに設置して監視員を置いたというのも、観光客にとって大変心強いお話ではないかと思います。

 監視所を設置して監視員を配置したということですが、園地の中のどの辺に監視所を設置しているのか、また監視員の活動の細かい内容について教えてください。

応急対策担当課長

 監視所につきましては、観光客の生命の安全を最優先に考えまして、噴火や火山ガス濃度が基準値を超えた場合など、有事の際に迅速、的確に対応できるように、園地のほぼ中央に位置します箱根ジオミュージアムの一角に設置いたしました。

 活動内容につきましては、箱根町が策定いたしました大涌谷園地監視員活動計画に基づき行っております。具体的には、箱根町が監視責任者を選任しまして監視所に常駐させ、火山ガスのデータの監視、避難誘導や救急要請等のほか、関係機関との連絡調整も行います。監視員の活動につきましては、園地事業者から出している4人の監視員は、監視責任者の下で園地内を四つの区域に分けまして、それぞれ区域の危険箇所の点検や観光客に声を掛けるなどの警戒、担当区域全体を見渡せる固定監視などを行います。

 監視員は、ヘルメットやビブスを装着いたしまして、観光客が気付きやすい服装で活動しております。さらに、火山ガスマスクやゴーグル、無線機、メガホン等を常時携帯しまして、非常事態に備える体制を整えております。

新堀委員

 安全対策については大変よく理解できました。先ほど、ガスの濃度について答えてもらいましたが、一定のガス濃度であれば、来場客がいらっしゃっていても十分安全が確保できているという体制ができたものと理解できるのではないかと思います。

 もう一方の視点として、観光客等の避難誘導体制の整理も非常に重要だと思いますが、この整理に当たり、大涌谷園地を訪れた観光客等への周知、広報対応はどのようになっているのかお伺いします。

応急対策担当課長

 広報対応については、大きく二つの視点で対応しております。

 一つ目は、これから箱根に出掛けけてこようとしている方々への広報でございます。火山ガスに注意が必要な、いわゆる高感受性者への注意喚起につきましては、箱根町や箱根ロープウェイのホームページ等で入場規制を呼び掛けております。

 二つ目は、園地の入り口や園地内での広報でございます。園内での掲示物やチラシなどで、高感受性者への注意喚起や火山ガス濃度の基準、避難場所等のきめ細かい広報を行っております。

 さらに、園内での火山ガス濃度の注意喚起の放送につきましては、日本語、英語、韓国語、中国語の多言語で対応しております。

新堀委員

 国際的な観光地になっておりますので、多言語の対応も必要であると思っております。

 また、ハードの部分の整備とソフト面の対応の二つが合わさって安全対策になっていると思っておりますので、しっかり進めてほしいと思います。

 次に、火山ガス濃度が危険なレベルに上昇するといった可能性も当然ゼロとは言えないわけですが、そういった場合の対応についてお伺いします。

応急対策担当課長

 平成28年6月の火山噴火予知連絡会では、箱根山につきまして、噴火の兆候は認められないが、火山ガスなどに引き続き注意が必要との評価がまとめられております。

 現在の火山ガス濃度につきましては、マニュアル等によりまして、園地やロープウェイを安全に管理できる状態で推移しておりますが、箱根山は活火山であるということをしっかりと認識する必要があると考えております。

 県や町、園地事業者は、火山活動やガスの監視観測体制を整備して有事に備えており、特に箱根山のホームドクターである温泉地学研究所は、箱根山の兆しを見逃さない体制で監視観測を常時行っております。今後、再び火山活動が活発化したり、ガス濃度が高まった場合には、これら関係機関が連携しまして、速やかに事案に応じた措置を講じるとともに、正確な情報発信を行いまして、10年先も人的被害ゼロを実現してまいりたいと考えております。

杉山委員

 監視所に4人の監視員を、ジオミュージアムに設置したり、外国人に対する多言語の対応等、様々な大涌谷周辺の火山活動に関する取組についてお話を伺いましたが、報告資料にあるシェルター・救護所の整備についてお聞きしたいと思います。

 私たち自民党では、この大涌谷において、いざ避難誘導等が必要になったときには、シェルターを造ることが効果的なのではないかと考えております。お土産物屋さんとかをコンクリートで補強する建物を含めて、シェルターに使っていきたいということですが、今回初めて救護所の整備という言葉が出てきたので、この中身をもう少し詳しく教えていただけますでしょうか。

応急対策担当課長

 今回の園地が開放される前におきまして、災害対策課で仮設のシェルターということで、作業員が作業に入る際の噴火対策として2基のシェルターを設けました。また、現在でも入場が規制されております自然研究路にも1基、自然環境保全センターが設置しております。

 今回、再開されたということもございますので、マニュアルにも記載してございますが、園地にあります黒たまご館ですとか、ロープウェイの駅舎、現地の既存の施設をシェルターとして指定してございます。

 そこに、約2,800人を収容できる形でシェルターも準備してございますので、その辺につきましては、安全対策は万全に対応しております。

杉山委員

 仮設シェルターと救護所を含めて、2,800人を収容できるような避難所の確保を行っているということですか。

応急対策担当課長

 何かあったときにシェルターで避難できるのが2,800人という体制を5施設で対応しておりまして、事業所にはそれぞれ救護所を設置しております。体調不良者につきましては、そこには酸素缶ですとか、救急箱も備えておりますので、そういった形で対応しております。さらに、開放する前に仮設で造ったシェルターにつきましても、現在、極楽茶屋の横に、作業員の緊急用として2基をそのまま設置しております。

杉山委員

 先ほど、10年先をにらんでというお話がありましたので、引き続き安全対策を進めていただきたいと思います。

新堀委員

 要望を述べさせていただきたいと思います。

 本県が、箱根町や園地事業者とともに、各種の安全対策に慎重に取り組み、箱根山火山防災協議会などの有識者から了承を得て、再開が実現したことは十分理解できました。しかし一方で、園地の一部区域ではいまだに火山ガス濃度等の影響で、現在も立入規制されている状態です。

 県は、今後も箱根町や関係事業者と連携して、人命を最優先とした安全対策に全力で取り組むとともに、大涌谷園地に訪れる観光客等が安心して楽しんでいただけるような広報活動を徹底していただくよう要望いたします。



(休憩 午前11時52分  再開 午後1時)



新堀委員

 続きまして、国民保護事案への対応についてというテーマで、現在の東アジアにおける国際的な脅威、それから国民、県民保護への対応について質問していきたいと思います。

 9月9日になりますが、北朝鮮が5回目の核実験を実行いたしました。これに対して黒岩知事は、市長会会長及び町村会会長と連名で、抗議文を出しています。また、県議会におきましても、森議長が北朝鮮に抗議する議長声明を出しましたし、先日の本会議では、北朝鮮の核実験等に対し、断固たる措置を求める意見書が可決されたところです。北朝鮮は今年に入りましても、SLBMを含む弾道ミサイルを人工衛星の実験と称して、立て続けに発射しているわけです。こうした暴挙に対して強く憤りを感じる一方で、ミサイルによる攻撃が現実の脅威となりつつあることを我々は認識しなければいけないと感じるところです。

 そこで、こうした緊急事態の対応について何点かお伺いしたいと思います。基本的にはあってはならないことですけれども、仮に弾道ミサイルによる攻撃が我が国になされた場合、国から各自治体に警報が出されるものと認識していますが、警報の具体的な内容がどのようなものなのか確認したいと思います。

安全防災局危機管理対策課長

 弾道ミサイルなどの攻撃がなされた場合、国は緊急の必要があると認められるときに、武力攻撃事態の現状や予測、対象となる地域などを定めまして警報を発することとしております。その警報を国民や自治体に伝える方法といたしましては、全国瞬時警報システムや緊急速報メール、緊急情報ネットワークシステムがございます。

 まず、弾道ミサイルなどの武力攻撃事態が起きて、対処に時間的な余裕がない場合、全国瞬時警報システム、これは通称Jアラートと言われ、これによって、国の警報を市町村の防災行政無線などから伝達いたします。また、Jアラートの配信情報は、携帯電話事業者が提供する緊急速報メールで、携帯電話やスマートフォンのユーザーに一斉配信されます。

 さらに、国民保護法に基づく警報などを、国が文書で都道府県や市町村に通知する、緊急情報ネットワークシステム、通称エムネットというものがございます。

新堀委員

 様々な方法で、警報が国から国民に伝達されるということですが、それぞれの伝達方法について、もう少し詳しく説明してください。

安全防災局危機管理対策課長

 まず、Jアラートでございますが、これは弾道ミサイル情報など、時間的に猶予のない緊急事態の発生を住民に伝え、迅速な避難行動を促すことを目的とするものでございます。内閣官房から消防庁を経由しまして、市町村防災行政無線などを自動的に起動させることで、市町村の職員の手を介さずに、国から住民に直接情報を伝達いたします。

 次に、緊急速報メールでございますが、これはドコモやau、ソフトバンクなど、携帯電話ユーザーに対しまして、Jアラートで配信される弾道ミサイル情報等について配信するものでございます。

 次に、エムネットについてございますが、これは国から関係機関に緊急情報を迅速に伝達するための一斉送信システムでございまして、Jアラートや緊急速報メールと比べますと、国が作成した文書や添付ファイルなど、多い情報量を一斉に送信することを主眼としたシステムでございます。

新堀委員

 二重三重の警報体制が整っているということがよく分かりました。

 実際にJアラートなどが、過去に我が国で使用されたケースはあったのでしょうか。

安全防災局危機管理対策課長

 Jアラートの国民保護事案等の実績といたしましては、北朝鮮による人工衛星と称するミサイルの発射について、平成24年12月12日及び平成28年2月7日の2回、Jアラートによる情報伝達が沖縄県内の各自治体を対象に行われております。

 また、緊急速報メールは、平成28年2月7日に沖縄県を対象に携帯電話によって配信されました。

 一方、エムネットにおきましては、北朝鮮のミサイル発射について、計4回情報伝達が行われております。

新堀委員

 沖縄で2回、Jアラートが作動したということですが、そのときに何かパニックが起きたとか、そういった事例はあるのでしょうか。

安全防災局危機管理対策課長

 その時の状況といたしましては、事前にある程度、北朝鮮が人工衛星を発射するということをアナウンスしておりましたので、そういう意味でも混乱はなかったものと認識しております。

新堀委員

 平成26年3月に、全ての地方公共団体に受信機の整備が完了したというJアラートですが、これが実際に作動した場合、地域住民はどのような対応をとっていくことになるのでしょうか。

安全防災局危機管理対策課長

 弾道ミサイルが発射されてJアラートが作動しますと、先ほど申し上げましたとおり、市町村の防災行政無線などが一斉に起動し、警報が流れるのですが、警報はサイレンと音声情報によって伝えられます。

 例えば、弾道ミサイルの場合は、市町村の防災行政無線の音声情報では、ミサイル発射情報。当地域に着弾する可能性があります。屋内に退避し、テレビ、ラジオをつけてください。といったアナウンスが流れますので、住民は、屋内に退避して情報収集を行うことになると思います。

新堀委員

 屋内退避の場合、例えば欧米諸国のスイスでは、各家庭にシェルターがほぼ100%配備されていると聞いていますので、そういった状況から比べると少し心もとない気もいたします。

 国から配信されるJアラートですが、この緊急時の情報伝達手段については、一般国民や県民に余り知られていないという気がするのですけれども、周知をどのように行っているのかお伺いします。

安全防災局危機管理対策課長

 武力攻撃やテロなどへの対応につきましては、これまでも県の総合防災センターで実施しております自主防災組織のリーダー研修の場などを活用し、周知してまいりました。引き続きこういった機会を活用いたしまして、緊急時の情報伝達について周知してまいります。

 また、Jアラートにつきましては、毎年、全国一斉の情報伝達訓練を行っております。その際に、防災行政無線などによって、受信内容を住民に伝達しております。そして、県は訓練の実施結果を公表するなどしまして周知を行っておりますので、引き続きその取組を進めてまいりたいと考えております。

新堀委員

 その訓練は、直近ではいつ行われたのでしょうか。

安全防災局危機管理対策課長

 平成27年度におきましては、11月25日に実施されております。

新堀委員

 大体、年に1度実施されるという考え方でよろしいのでしょうか。

安全防災局危機管理対策課長

 全国一斉の訓練は年1回でございますが、毎月Jアラートの状況を確かめるための送信試験が月1回行われております。

新堀委員

 弾道ミサイルなどの武力攻撃や大規模なテロなどが発生した場合には、国民保護法によって、県は国が定める基本的な方針に基づきまして、国民保護のための措置を実施いたします。

 具体的な措置としましては、例えば住民に対する避難の指示や、避難住民の誘導に関する措置、広域にわたる都道府県の区域を越える住民の避難などに関する措置などがございます。また、国民保護法では、知事は県内各機関が行う措置を総合調整するという権限や、市町村が実施する国民保護に関する指示などの権限を持っております。

 弾道ミサイルなど武力攻撃はあってはならないことですが、事態が発生した場合には、被害の軽減を図り、県民への影響が最小となるよう県として対応してまいります。

新堀委員

 北朝鮮の最近の状況から、改めて質問をさせていただきました。

 それでは要望を申し上げます。

 今や、北朝鮮の核実験やミサイル発射事案は、国際社会ひいては国民、県民にとって大きな脅威です。仮に一刻を争う緊急事態が発生した場合、情報の伝達は大変重要です。国はもちろんのこと、広域行政として本県も、必要なときに必要な地域の住民に向けて、情報を迅速に伝達できる環境を整備することが必要と考えます。Jアラートを含めた情報伝達体制の強化については、国や市町村としっかり連携して、引き続き進めていただくことを要望いたします。

 続きまして、火薬類の取締りについて質問させていただきたいと思います。

 リオでのオリンピック・パラリンピックが無事に終了し、いよいよ2020年の東京大会に向けて国内の機運が上がってくるところです。本県でも、2019年のラグビーワールドカップや翌年のオリンピックでは、江の島のセーリング競技や、横浜では野球やソフトボール、サッカーの試合等も予定されており、国際的なイベントが目白押しとなっています。こうした国際的なイベントは、一方でテロの対象になりやすいという危険性も高く、近年、世界では欧米でテロが多発しています。

 また、日本においても、皆さんの御記憶にあると思いますが、昨年11月に、靖国神社のトイレに爆薬を仕掛けて逮捕された韓国人容疑者が、今年の2月に再び日本国内に火薬を持ち込んだということで逮捕されるということがありました。そして、爆弾の材料にもなる火薬の管理をしっかりと行うことは、テロ対策や治安維持に非常に重要ですが、来年度に火薬等の管理に対する権限が県から移譲されるという話を伺いました。

 そこで、本県の火薬の管理に対して、何点か伺いたいと思います。まず、火薬は非常に危険な物質であるため、その取扱いについては厳しく規制されていると思うのですが、国内の火薬の規制はいつ頃から始まり、どのような変遷をたどったのかお伺いします。

工業保安課長

 火薬類の規制について、お答えいたします。はじめに、日本の火薬の歴史でございますが、1543年に種子島にポルトガル人が漂着し、火薬の製法が広まり、戦国大名が鉄砲を使用するというときから火薬が国内で使われるようになりました。

 その後は、徳川幕府が鎖国政策をとったことから、火薬技術は一次停滞しましたが、幕末に製造技術が進歩し、明治5年に銃砲取締規則として火薬類の取締りの基礎を公布しております。内容といたしましては、弾薬の売買を免許制にして厳重に制限するといったものでございます。その後、火薬は佐渡島の鉱山などで産業用として使用されるようになり、明治17年に火薬類取締規則が公布され、政府以外の火薬の製造の禁止が規則で決められました。

 その後、戦争による火薬不足から、明治32年に民間での火薬の製造を認める銃砲火薬類取締法が制定され、幾つかの変遷を経て、戦後の昭和25年に現在の火薬類取締法となっています。

新堀委員

 火薬がう余曲折しながら、現在の管理になっているということがよく分かりました。

 そもそも、火薬類とは、どのようなものが規定されているのかお伺いします。

工業保安課長

 火薬類取締法では、火薬類を、火薬、爆薬、火工品と三つに分類しております。

火薬でございますが、爆発で発生するガスの圧力を利用して、銃の弾丸などを推進させるもので、花火の打ち上げで使われている黒色火薬や、猟銃の弾薬として使われている無煙火薬などの種類があります。

 次に、爆薬でございますが、爆発により発生する衝撃波の破壊力が極めて大きく、超音速の衝撃波が周りを破壊するものでございます。爆薬には、ニトログリセリンを主成分とするダイナマイトや、畑で使う肥料の原料の元ともなる硝酸アンモニウムと軽油を成分とする硝安油剤爆薬、通称アンホと言われているものがあります。このアンホは、ダイナマイトより安全で安いことから、国内の爆薬生産量の80%近くを占め、土木工事、砕石、鉱山などで広く利用されています。

 次に、火工品は、火薬や爆薬を使用して、ある目的に適するように加工、製造したもので、爆薬を爆発させるための雷管や黒色火薬を使った導火線、猟銃や散弾銃の弾である実包、夏の風物詩である花火、自衛隊の持つ砲弾や爆弾などが火工品となります。

新堀委員

 県内には、こうした火工品をつくる工場はどれくらいあるのでしょうか。

工業保安課長

 県内には、本県が許可した火薬類を製造する事業所が相模原市などに6箇所、国が許可した製造事業所が鎌倉に1箇所で、合計で7箇所ございます。

新堀委員

 結構多いと感じますが、これらの工場は具体的にどのようなものを製造しているのでしょうか。

工業保安課長

 県が許可した六つの工場は、全て花火を製造している事業所でございます。

 また、国が許可した事業所は、防衛用火工品を製造している事業所となっております。国の許可となっておりまして、詳細は軍事機密もあり不明なのですが、ロケットの誘導部分に使用する部品を組み立てていると聞いております。

新堀委員

 火薬類の製造以外に、火薬を保管する施設などもあると思うのですが、県内にどのくらいあるのでしょうか。

工業保安課長

 火薬の保管施設、いわゆる火薬庫と言っておりますが、これは県内に44箇所ございます。

新堀委員

 44箇所とはかなりの数だと思いました。危険で注意すべき物質が保管されており、こうした場所がテロの対象になりやすいと思うのですが、国ではどのような対策を講じているのでしょうか。

工業保安課長

 国がテロ対策についてどのような対策を講じているかでございますが、火薬の製造所は県内で7箇所、火薬庫は県内では44箇所ありますが、保安対策として、最近では平成27年5月に、火薬類に係る重要施設におけるテロ対策の強化についてという通知を出しています。この通知には、施設の監視装置の設置や施錠、緊急時の連絡体制などについて、業界団体や都道府県に要請しております。

 また、平成28年2月に、伊勢志摩サミット等開催に伴う警備協力についてとして、同じように通知が出されております。こういった、国際的な会議、イベント等があると、国から通知が来て、重要な施設の警備体制について指導するよう要請が来ているという状況でございます。

新堀委員

 定期的に機会を捉えて、国が管理を促しているということが分かりました。

 県では、火薬類の製造所や保管庫に対して、どのように指導しているのでしょうか。

工業保安課長

 県では、製造所及び火薬庫につきましては、年1回の保安検査を実施しています。

 検査は、法令に定める基準に施設が適合しているかどうかを確認しております。具体的には、火薬類の製造施設であれば、危険な区域に作業に必要なもの以外のものを置いていないか、例えば爆発した際に他のものに引火しないように、法律上も他のものを置かないようにとされていますが、そういったことの確認や、敷地境界の柵沿いに2メートル以上の空きスペースを確保しているか、窓ガラスは直射日光を防ぐために不透明なものであるか等、法で定める基準が遵守されているかどうかということを確認しております。

 また、保安管理体制が適正か、巡視や点検が実施されているか、危険時の措置が定められ訓練が実施されているか、緊急時に警察に通報するシステムが作動するかどうかなどについて、立入検査の中で確認しております。

新堀委員

 厳しく指導しているようであるが、立入検査はどのくらいの頻度で行うのでしょうか。

工業保安課長

 法で定めた保安検査は年1回ですが、平成27年度は293回の立入りをしております。手続上、変更等もございますので、これだけの立入りを行っているということでございます。

新堀委員

 危険なものですから、厳しい指導をお願いしたいと思います。

 火薬の取締りの権限が、平成29年度から横浜市などの政令指定都市に移譲されるということですが、権限の移譲に際して課題等があればお伺いします。

工業保安課長

 平成29年度からの権限移譲に際しての課題でございますが、現時点で横浜市などの政令指定都市は当然のことながら、火薬類の製造所や保管庫の管理についての事務を行ったことはないという状況でございます。このため、権限移譲後の保安レベルを保つためには、政令指定都市の担当職員の専門性を高めるということが最大の課題となっております。

 現在、神奈川県では、横浜市と川崎市の職員を工業保安課に1名ずつ、相模原市の職員を県央地域県政総合センターに1名、研修生として受け入れ、火薬類に係る審査事務等について、実際の許認可審査事務の中で、毎日研修していただいております。

 この研修生は、昨年度は1年間かけて研修していただいていましたが、今年度は3箇月程度でローテーションしながら、できるだけ多くの方に研修していただけるような形にしております。また、座学だけでなく、花火大会での立入検査や警察本部の火薬庫などへの保安検査に同行していただいたり、実際の花火の消費現場や実包、空砲などの実物を見てもらいながら、現場での体験を通じまして、実践的な知識、ノウハウを持っていただくような研修も実施しております。

 こうした研修を通じまして、政令指定都市の職員の専門性は日々向上しており、県全体の保安レベルを保つよう一緒になって準備を進めているところでございます。

新堀委員

 権限移譲での引継ぎがうまくされず、仮に何か不慮の事態が起こるようなことがあると、県民に安全・安心に対する不安を与えてしまいますので、しっかりと引継ぎを行っていただきたいと思います。

 来年度の権限移譲後、県と政令指定都市が一体となって、保安上重要な火薬類の製造所や保管庫に対して、厳重に安全管理を行うことは非常に大切なことと考えますが、今後は県として、どのように取組を進めていくのかお伺いします。

工業保安課長

 委員御指摘のとおり、権限移譲後も、県全体での保安レベルを維持していくことが非常に重要でございます。

 県と政令指定都市が、県内で統一的な基準、同じ考え方で審査し、検査することが県内の保安レベルを保っていくために重要となっております。現在、法律では定められておりませんが、保安上必要な許認可や指導基準につきましては、県として独自に上乗せ的に指導している部分もございます。こうした内容につきましては、権限移譲後も同じように政令指定都市が行えるよう会議などを通じまして、調整を行っているところでございます。

 今後、権限の移譲後も、政令指定都市と一緒になって、定期的な会議などを開きながら、県内全体の保安レベルをオール神奈川として保っていきたいと考えており、安全管理の推進に一枚岩で取り組んでまいりたいと考えております。

新堀委員

 それでは要望を述べさせていただきたいと思います。

 危険な火薬類の製造所や保管庫に対する安全管理を、法律による指導に加え、県として独自に定めた基準を業界団体等と連携しながら進めていることは評価できます。一方で、来年度から政令指定都市へ許認可等の権限が移譲されることが決定しており、今後は、県が今までの指導で培ってきたノウハウを着実に政令指定都市に伝え、業界団体とも連携しながら、引続き火薬類の安全管理に向けた指導をしっかりと継続していただくことを要望いたします。

 続きまして、防犯カメラの設置促進というテーマで質問していきたいと思います。

 今や防犯カメラは、県民の安全で安心な暮らしには欠かせないアイテムになってきているのではないかと思います。県はこれまで、神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進条例に基づいて、県民の防犯活動に対して様々な支援を行ってきたことは承知しておりますが、本年の第2回定例会の当常任委員会においても、私から警察本部に対し、防犯カメラの設置のことに関しては幾つか質問させていただいたところです。

 これからの更なる安全・安心まちづくりを推進する上で、防犯カメラの設置の促進は、県にとって最も重要な施策の一つだと考えますので、この点について何点か伺いたいと思います。県は、防犯カメラ設置促進に向けて、これまでどのような取組を行ってきたのか、ここで改めて確認させていただきたいと思います。

くらし安全交通課長

 県では、平成24年度から、地域の防犯力を向上させるため、自主防犯活動団体への補助メニューに防犯カメラ設置事業を加えました。平成24年度から26年度までの間は、設置台数に関係なく、申請団体に対し8万円を上限とする定額補助でございました。そして、3年間で28件、42台を対象に補助を行っております。

 平成27年度は、これまでの補助制度を拡大いたしまして、1台につき8万円の補助を3台までといたしまして、17件39台を対象に補助を行い、昨年度までの合計で、45件81台を対象に補助を行っています。

新堀委員

 県は、これまでいわゆる自主防犯活動団体、自治会や町内会だと思うのですが、これに向けた直接補助事業によって防犯カメラが設置されたということだと思いますが、防犯カメラが県内各地に設置されたことによって、何か事件解決とかに寄与した事例があれば何点か教えていただきたいと思います。

くらし安全交通課長

 防犯カメラを設置した団体や地域住民からの声として何点かございます。

 まず、ひったくり事件が発生したことから、警察の要請に基づきまして団体の設置した防犯カメラの映像を提供した結果、後日警察の方から犯人が逮捕でき、事件が解決したという連絡を受けております。

 もう一つは、自動販売機狙いの発生や火遊び、タバコの投げ捨てですとか、深夜帯におきます少年少女の集いというものがほとんどなくなったという事例がございます。

 もう一つは、痴漢事件の発生をきっかけに防犯カメラを設置したところ、帰宅時に安心して歩けるようになったという効果を伺っております。

 このような地域の方々の反響があることから、防犯カメラを設置することによって体感治安が向上し、防犯カメラが地域の安全・安心につながっていると考えております。

新堀委員

 やはり、防犯カメラがあるのとないのとでは違っていて、犯罪を未然に防いだり、地域の住民の方々の安心な生活を守るという意味でも、防犯カメラの有効性が証明されたのではないかと思います。

 そのような中で、本年度から新たな防犯カメラの設置促進を図る取組を始めたと聞いておりますが、この新たな取組の内容についてお伺いします。

くらし安全交通課長

 今年度からは、これまでの自主防犯活動団体に対する直接補助から、市町村と一体となって防犯カメラの設置を支援する地域防犯カメラ設置事業に取り組んでおります。この事業は、市町村又は自治会、町内会等の民間団体が行う地域の安全・安心まちづくりを目的とした、公共空間を撮影する防犯カメラの設置を支援するものでございます。具体的には、市町村の地域防犯力向上計画に基づきまして、自治会、町内会等の自主防犯活動団体が地域防犯カメラを設置する事業を対象に、市町村がその設置費用の一部を補助する事業を補助事業と呼んでおります。

 もう一つが、市町村が地域防犯カメラを直接設置する事業、これを直営事業といいますが、この二つの事業に県が補助金を交付するというものでございます。

 補助金額でございますが、自治会が設置する場合は、1台当たりその費用の2分の1又は18万円を上限としていずれかの低い額、市町村が直接設置する場合は1台当たりその費用の3分の1又は12万円を上限としたいずれか低い額となっております。なお、これまでのように設置台数に制限というものは設けておりません。

新堀委員

 過去においては、8万円を上限として直接交付していたところを、この新しい制度においては、市町村が間に入る形で、県の補助が大きくなったということになったのだと思います。

 この地域防犯カメラ設置事業ですが、全体の規模としてはどのくらいをお考えなのでしょうか。

くらし安全交通課長

 地域防犯カメラ設置事業は、本年度を初年度といたしまして、4箇年計画で防犯カメラの設置促進を図ろうというものでございます。平成28年度の予算額でございますが、2,880万円、台数にいたしまして160台分でございます。これは、平成27年度の防犯カメラ設置補助等の予算額と比較いたしますと、約8倍の予算額となっております。

 これまで申請がなされておりますのは、8市町154台分で、このうち8月末現在でございますが、補助事業として48台、直営事業37台で、計85台の補助金を交付決定しております。

新堀委員

 既にかなり多くの補助事業が開始されているということですが、防犯カメラの設置に向けた具体的な手続はどのようなものなのか、これまでの申請状況と当局の設置に向けた対応の進捗についてお伺いします。

くらし安全交通課長

 まず、本年度からのこの新しい制度を活用していただくには、まず市町村が直接防犯カメラを設置する場合を除きまして、市町村において自主防犯活動団体に交付する補助金の補助率ですとか、補助対象経費などについて要綱を策定していただく必要がございます。また、この制度の運用を見込んだ予算措置というものも必要となります。したがいまして、市町村が、活動団体が設置する防犯カメラを補助する場合は、既に補助要綱を設けている市町村もございますが、それ以外の市町村につきましては、年度当初からすぐにスタートできるというものではございません。

 よって県では、各市町村からの補助金の交付申請を、本年度は時期をずらしながら3回に分けて実施していくこととしております。第1回の補助金交付の申請は6月末を締切りとしまして、直営事業37台、補助事業48台の補助金交付を決定しております。

 今後の予定でございますが、第2回目を9月末に、第3回目を12月の末にそれぞれ締切りとして申請を受け付けまして、対応していくこととしております。なお、各市町村の第2回、第3回の防犯カメラ設置要望につきましては、現時点で約500台以上に上ると予想されております。

新堀委員

 補助の対象については、自主防犯活動団体や町内会になると思うのですが、例えば商店会が防犯カメラを設置したいという場合は、補助の対象になるのでしょうか。

くらし安全交通課長

 商店会であっても、自主防犯活動団体としての活動を行うのであれば、申請は可能でございます。

 この防犯カメラの設置補助対象であります自主防犯活動団体といいますのは、県民又は事業者が自主的に組織する団体でありまして、継続的かつ計画的に地域の安全・安心まちづくりの推進に係る活動を行う団体でございます。

 具体的な活動といたしましては、防犯のための安全マップの作成、防犯診断、防犯パトロールなどの地域安全活動、通学路における子供たちへの見守り活動、防犯に係る広報啓発活動等を行っていることが必要でございます。

 また、防犯カメラは、自主防犯活動団体が行っております防犯パトロールのエリアに設置することによりまして、その活動団体が防犯カメラの設置場所以外の地域に重点的にパトロールできるなど、地域全体の防犯力を向上させることができます。したがいまして、商店会として防犯パトロールなどの地域安全活動を行っているか、又は今後継続して行う予定があれば、商店会も防犯カメラの設置申請が可能でございます。

新堀委員

 私の地元の商店会でも欲しいと言われておりましたのでお聞きいたしました。

 次に、地域防犯カメラ設置事業は市町村の役割が重要だと思いますが、県と市町村が一体となって取り組むことがあると思います。そこで、県内各市町村の取組について具体的に伺いたいと思いますが、今年の7月に私の地元の横浜市南区で、南区役所の方から、地域防犯カメラ設置事業についてはただいま検討中ですという書面が事務所に届いたのですけども、その後の続報が全然来ていないところがありまして、一横浜市民として非常に気になっているところなのです。それで、横浜市の現状の取組について、各市町村の状況とともに教えていただきたいと思います。

くらし安全交通課長

 まず、市町村への全体説明や地域県政総合センター単位のブロック別説明会を実施するなどした結果、県内各地域で防犯カメラの設置を進めようとする機運が高まっており、各市町村についても、今回の県の新たな補助制度に連携しようという動きが出ております。具体的には、事業初年度である今年度は、4市1町がこの補助要綱を既に制定しております。また、6市が今年度中に補助要綱の制定に向けて準備を進めていると承知しており、横浜市では、県の事業を受けまして、自治会や町内会の防犯カメラ設置に対する補助制度でございます地域防犯カメラ設置補助事業を新設し、補助要綱を作成したと聞いております。

 なお、横浜市の事業の主な概要でございますが、自治会、町内会、商店会を補助対象にしておりまして、補助率でございますが、県が10分の5、横浜市が10分の4の補助、補助対象である町内会の皆さんは10分の1の負担という内容で要綱をつくっております。

新堀委員

 各町内会が1割負担ということで、ますます推進していくのではないかと思っております。

 次に、防犯カメラにつきましては、確かに治安の維持に有効な機器ですが、こういった形で設置がどんどん促進されていっても、県民の安全な暮らしは防犯カメラだけで確保できるものではないと思います。

 この防犯カメラの設置事業を含めて、安心・安全なまちづくりの更なる推進に今後どのように取り組んで行くのか、お考えを伺いたいと思います。

くらし安全交通課長

 安全・安心まちづくりを進めるには、防犯カメラ等のハード面の整備だけでなく、地域の自主防犯活動団体による活動の活性化や更なる裾野の拡大など、ソフト面の取組を組み合わせることで、全体として地域の防犯力を向上させていくことが必要であると考えています。

 安全で安心して暮らせる神奈川を目指し、県警察、市町村、神奈川県犯罪のない安全・安心まちづくり推進協議会と連携し、引き続き県民総ぐるみの安全・安心まちづくりを進めてまいります。

新堀委員

 要望を申し上げます。

 防犯カメラの設置に対する補助率、補助額を大幅に拡大したことにより、自治会、町内会等自主防犯活動団体も防犯カメラの設置に積極的に取り組んでいくものと思われます。安全防災局といたしましては、県民が安心して暮らせる神奈川づくりを進めるために、必要な場所への防犯カメラの設置が促進されるよう、県警察及び市町村と連携して、本事業の着実な推進を図っていただくことを要望いたします。

 続きまして、さきの本会議の一般質問におきまして、我が会派から質問いたしました、若い世代を含めた自助、共助の取組の強化についてお伺いします。

 安全防災局長から、学校における防災教育や、若い世代に対する防災意識の普及啓発、地域活動への支援を進めていく旨の答弁がありました。首都直下地震や南海トラフ地震などの大規模災害の発生を見据えて、若い世代の防災意識を高め、災害に備えることは大変重要ですので、この件について何点か伺いたいと思います。

 東日本大震災など、大きな災害が起こるたびに、共助の要である消防団などの活躍が報道などでクローズアップされておりました。4月に発生した熊本地震において、消防団はどのような活動があったのか、承知している範囲で伺いたいと思います。

消防課長

 熊本地震におきまして、共助の要である消防団は、自ら被災した団員がいたにもかかわらず、地震発生の直後には、休みなしで昼夜の別なく消火活動を行ったり、倒壊した家屋からの救助活動に当たりました。また、地域住民の安否を確認して回ったり、助かった方を避難所へ誘導するなどの活動も行いました。その後の避難所運営におきましても、給水活動や炊き出し、食料配布などの運営が少しでも円滑になるような支援を行っております。このような活動を行った消防団員の方は、延べ約6万4,000人に上ったと伺っております。

 さらに、避難所生活におきましては、自らもそこで暮らしている中学生や高校生の方々も、ボランティアとして活躍しておりました。避難所の運営主体である市町村の職員が少ない中で、自ら率先して物資の運搬や食事の配膳などを行ったり、被災者の体調急変に備えて夜間も見回りを行ったりするなど、疲れを見せないような活動を行っており、被災者の方にも元気を与えたとお聞きしております。

新堀委員

 今年の3月に改定いたしました地震防災戦略におきましては、自助、共助の取組として住宅の耐震化や防災訓練の実施、防災教育の強化、防災知識の普及啓発などを重点施策に位置付けています。

 その中で、若い世代を含めた自助、共助の具体的な取組でございます自助の取組としましては、かながわキッズぼうさいカードを小学校に配布しまして、自分の身を守る啓発を行っており、さらに、シェイクアウト訓練などの取組を進めております。

 また、共助の取組といたしましては、防災教育の強化として、小中学校の教職員を対象とした研修会を開催したり、地域の自主防災組織リーダー研修を行うなどの取組を進めております。

新堀委員

 本会議で局長から答弁がありましたが、若い世代の防災知識の向上や活動能力の向上という点では、学校での防災教育が特に重要だと考えられます。現在、小中学校の教職員を対象にした研修会を開催していると伺っていますが、その具体的な内容はどのようになっているのでしょうか。

災害対策課長

 学校において防災教育を推進するに当たりましては、指導者である教職員の育成が鍵になると思っております。そこで県は、昨年度から小中学校の教職員を対象とした防災の専門研修会を開催しております。具体的には、有識者による講演やクロスロードと言われるゲーム形式での災害対応の学習を行っており、昨年の研修会は380人の教職員に受講していただきました。

 今後とも、毎年約200校の教職員に研修を受講していただき、平成31年度末までに、全ての小中学校において研修を受講した教職員による防災教育が展開されるよう、人材育成を進めてまいります。

新堀委員

 もう一方で、地域活動に関しては、市町村の取組も重要であると考えます。市町村は、県の市町村地域防災力強化事業費補助金を活用して、若い世代の自助、共助の強化に関する取組を行っていると思いますが、実際にどのような取組を行っているのか伺いたいと思います。

消防課長

 今年度の補助金を活用した取組でございますが、小田原市におきまして、地域に関わりのある方々が、共にその地域の防災の課題に向き合うということで、共助の力を強化するための災害図上訓練を実施しております。訓練には、自治会員、防災リーダー、消防団、PTAに加え、地域の中学生も参加しております。グループごとに地図を囲んで、自分の住む地域にどんなことが起こるのか、様々な立場からシミュレーションなどを行い、地域で必要となる活動について話し合い、実際に災害が起こった時の行動につなげるといった取組でございます。

 また、茅ヶ崎市では、地域防災ワークショップを開催しておりまして、これまでは大人の方を中心に行っておりましたが、昨年度から中学生に中心的な役割を担っていただき、若者の防災力を強化する内容に拡充しており、こうした取組が地域で始まっております。

新堀委員

 正に、これからの災害時には、若い世代の自助、共助の取組は本当に重要になってくると思います。最後に、若い世代を含めた自助、共助の取組の更なる強化に向け、今後どのように取組を進めていくのか、安全防災部長に方針をお伺いしたいと思います。

安全防災部長

 これまで委員からもお話がありましたとおり、若い方々の自助、共助の取組というのは非常に重要だと考えております。将来を考えた場合に、若い力がこれからの神奈川を支えていくと思っており、そういう意味で、取組を強化していくことは非常に重要だと思います。

 そこで第1は、防災教育として、先ほど課長からも答弁がありましたように、子供たちに、まずは災害から身を守る行動を身に付けてもらうことが重要です。また、学校周辺の地域の方々と連携して身を守ることを身に付けてもらって、そういった面でも、学校の先生方には専門の研修を行っていくということを進めていきたいと思っております。

 また、普及啓発でございますが、先ほど御案内いたしましたけれども、先日地震防災戦略の動画を県ホームページにアップいたしました。また、県の防災センターの機能なども使いながら、普及啓発に努めて行きたいと思います。

 さらに、地域活動の支援につきましては、先ほど消防課長からも答弁がありましたが、新しい取組が地域で非常に進められてきております。こういったことがどんどん広がっていきますと、若い力が地域の防災の要になると思いますので、こういった取組に努めていきたいと考えております。こういった防災教育、普及啓発、地域活動への支援を通じまして、県、市町村、県民が一体となって自助、共助の取組を一層促進して、災害に強い神奈川を目指していきたいと考えております。

新堀委員

 最後に要望を申し上げます。

 大規模災害が発生した際に、効果的な被害軽減を図るためには、国、県、市町村による公助と地域における自助、共助の活動が一体となり、迅速かつ的確に対応することが非常に重要であると思われます。特に神奈川では、今後、急速な高齢化が進行することが考えられており、自助、共助の担い手として、若い世代の活躍は不可欠だと思います。県は、教育委員会や市町村との連携を更に深め、様々な角度から自助、共助の取組の強化を進め、地域の災害対応力の向上を推進していただきますよう要望いたしまして、私からの質問を終わります。

いとう委員

 私からは、大涌谷周辺の火山ガスの監視、観測体制についてお聞きしたいと思います。

 箱根大涌谷は、2001年に温泉をつくる蒸気井が暴噴したということがあり、当時、小田原の箱根寄りの地域でも硫黄の臭いを感じることがあったと記憶しております。以来、14年ぶりに大涌谷の蒸気井の暴噴が発生し、噴火警戒レベルが上がったため、大涌谷周辺の規制が始まり、まもなく1年5箇月となります。

 先ほどの説明で、ガスの計測器や監視体制の整備、シェルター、救護所の設置等の安全対策が完成し、火山ガスの専門家の意見を伺い、火山ガスの状況等を確認しながら準備を進め、7月26日より箱根ロープウェイの全線開通及び大涌谷園地の部分開放が実現したとの報告がありました。箱根ロープウェイでは、火山活動で新たにできた火口を上空から見ることができ、新たな絶景ポイントとなっております。そこで、何点か箱根の火山対策についてお伺いします。

 最初に、今回のような蒸気井暴噴や火山ガスの発生は、一般的に言われている火山噴火とどう違うのかお伺いします。

温泉地学研究所長

 噴火と申しますのは、ガスが出るだけではなくて、火口からマグマとか火山灰等の固形物も一緒に出るという現象でございます。したがいまして、蒸気井の暴噴とか火山ガスの放出量とかが増加したということは、火山活動の高まりによる現象ですが、噴火とは申しません。

 また、蒸気井の暴噴や火山ガスの放出量の増加ということが必ず噴火につながるかというと、必ずしもそうとも限らないということでございます。

いとう委員

 多くの県民の方たちは、いまだに箱根は火山が爆発したのだという誤った認識をしている方もいると思いまして、最初にこの質問をさせていただきました。

 次に、7月26日の園地再開に向けて、どのように火山ガスの監視、観測を続けてきたのか、また、今後はどのような体制で行われるのか伺います。

応急対策担当課長

 昨年の11月20日に噴火警戒レベルが1になってから、火山活動は落ち着いてはきたものの、火山ガスの濃度が高いため、立入規制を解除することができませんでした。そこで、県や町、あるいは事業所が協力いたしまして、園地周辺やロープウェイの駅舎やゴンドラ内での火山ガスの濃度の計測を実施してまいりました。

 さらに、県と事業所は、本年1月に、大涌谷園地に5箇所と大涌谷橋に火山ガス自動計測器を設置して、24時間常時観測を開始いたしました。その結果、火山ガス濃度がある程度安定してきたことや安全対策が進んだことから、7月26日に再開ができたものでございます。

 一方、今後の対応につきましては、2点ございます。

 1点目につきましては、火山ガスの監視体制の整備でございます。温泉地学研究所と園地事業者が、大涌谷周辺に火山ガスの常時計測器を設置いたしました。また、箱根ロープウェイ(株)が、駅舎内とゴンドラ内に計測器を設置いたしました。

 二つ目につきましては、監視所の設置でございます。箱根町と園地事業者が監視所と監視員を配置いたしました。また、箱根町が、監視員の大涌谷園地監視員活動計画を策定いたしました。

 これらの整備した体制を有効に活用して対応してまいりたいと思います。

いとう委員

 現在のところ、午前中の答弁でも、大涌谷周辺の火山ガスは活発化されているということでしたが、ガス中に含まれる火山ガスというのは、いわゆる硫化水素、二酸化硫黄のことなのでしょうけれども、この数値はどのように推移しているのか、分かる範囲でお願いします。

応急対策担当課長

 火山ガスはある程度鎮静化しており、管理できる数値にはなってきておりますが、二酸化硫黄が0.2ppmでありますとか、硫化水素が全く出ていないかというと、そうではございません。常時観測している中で、しっかりとした安全対策で対応している状態でございます。

いとう委員

 これまで実際に、二酸化硫黄の濃度が、注意喚起の基準値の0.2ppmを超えたのが何回くらいあるのか。また、超えていた場合にどれくらいの時間内で基準内に収まっているのかお伺いします。

応急対策担当課長

 大涌谷園地には、先ほども申し上げましたように、5箇所に自動の火山ガス計測器を設置しております。具体的には、今回再開できました駐車場やロープウェイ駅下、極楽茶屋の3箇所に設置しております。また、現在も立入規制を継続しております神山登山口とたまご蒸し場に2箇所の計5箇所でございます。

 再開できた園地におきまして、営業時間中に、二酸化硫黄が注意喚起の基準である0.2ppmを超えたのは、7月26日から9月20日までの57日間で5日間ございました。また、現在も立入りを規制している神山登山口とたまご蒸し場での火山ガス計測ですが、同じく57日間で、注意喚起の基準値を超えたのは、二酸化硫黄につきましては49日間、硫化水素については40日間でございます。さらに、箱根ロープウェイ(株)は、大涌谷の駅舎とゴンドラ内に、合計7個の火山ガス計測器を設置しておりますが、全線開通後、二酸化硫黄の基準値であります0.2ppmを超えたのは、8月6日と9日の2日間でございます。いずれにつきましても、安全対策の基準により対処しており、トラブル発生等の報告は受けてございません。

 ちなみに、数値を超えた場合は、30分以内に数値が戻ったときに再開しておりまして、今までこういった形で計測しながら安全対策をしっかりして、注意喚起をしながら対策をとっている状態でございます。

いとう委員

 続いて、温泉地学研究所がカメラやGPS、地震計を設置し、監視、観測体制を行っているとのことですが、その観測結果を県民にどのように公表しているのかお伺いします。

応急対策担当課長

 温泉地学研究所では、箱根などで観測された地震データにつきまして、研究所のホームページで、地図上にプロットして表示しており、また、地殻変動データや大涌谷の遠望ライブカメラの映像につきましても表示しております。カメラの映像につきましては、県庁のホームページの箱根・大涌谷情報でも確認することができます。

 さらに、温泉地学研究所では、今回の火山活動につきまして分析、研究を進めておりまして、どのように噴火に至ったのか、県民の方々にも参加していただいております成果発表会や学会等でも発表してございまして、その一部はホームページにも掲載しております。

いとう委員

 ホームページで公表しているとのことですが、県民がどの程度関心を持っているかということが少し気になるところです。それに対して、どれくらい今までにアクセスがあったのか、分かる範囲で統計が残っていれば教えてください。

応急対策担当課長

 温泉地学研究所では、昨年、増加するアクセス数に対応するため、サーバーの改修を行っております。現在も、箱根山の活動状況に関する県民等からの問い合わせを受けまして、ホームページの紹介ですとか、県民に説明を行っているところでございます。このことなどからも、県民や観光客等の箱根山に対する関心は非常に高いものであると承知しております。

 なお、温泉地学研究所のホームページのアクセス数は、9月1日から9月28日現在で3万7,647件でございます。

いとう委員

 相当多いアクセスがあり、やはり県のみならず、全国からの関心が非常に高いのかなと感じるところです。

 続いて、例えば火山が爆発したと言っていいのか、その場合、大涌谷園地などを訪れる観光客などが避難できるシェルターは、現在、観光客が訪れる人数に対して確保できているのでしょうか

応急対策担当課長

 平成28年4月に改訂しました大涌谷周辺の観光客等の避難誘導マニュアルによりまして、園地の5箇所、既存の園地事業者の建物でございますが、シェルターを設置しております。

 そこでおおむね2,800人の収容が可能ということでございまして、箱根町の調査で避難者の最大の人員を把握したところ2,800人ということでございますので、十分対応できる数のシェルターを確保しているということで承知しております。

いとう委員

 報告にありましたが、噴石防御のために仮設のシェルターも設置したとのことですけれども、その仮設のシェルターとはどういうものなのか、確認のため教えてください。

応急対策担当課長

 平成27年12月に当課が設置した2基のシェルターでございますが、鋼板製のドーム型で、厚さは約3センチございまして、スペース的には4メートル掛ける4メートル高さが1.8メートルのものと、長さが2メートル掛ける4メートル高さが1.8メートルのもので、約20名が収容できるというシェルターでございます。

 このシェルターにつきましては、おおむね10センチの噴石につきましては、時速300キロのものに対応できるということで承知しております。

いとう委員

 避難用の仮設シェルターというものは聞いたことはありませんでしたが、全国的にもそんなに例がないと思うのですけれども、仮設シェルターは他県での設置例があるのか、また、それらが実際に使われたことがあるのかお尋ねします。

応急対策担当課長

 箱根以外の具体的な設置例といたしましては、平成26年9月26日に発生した日本における戦後最悪の御嶽山噴火の災害に際しまして、捜索活動のために、岐阜県と長野県が合計で4基設置しているという事例を承知しております。

いとう委員

 シェルターというのは一時的な避難先になると思うのですが、例えば爆発があって、避難した後の避難経路については、どのように考えているのでしょうか。

応急対策担当課長

 一時的に、作業員であれば仮設シェルターに避難していただき、その後の状況を見まして、実際に事業者が用意しました五つのシェルターに誘導していくことになると思います。また、それ以上のことがあれば、その園地に設置しましたシェルターから山を下って、大涌谷から遠ざける方法も考えていかなくてはならないというケースもあると思いますので、その辺はケースバイケースで、状況を見ながら判断していきたいと思います。

いとう委員

 次に、箱根ロープウェイについてですが、現在のまでのところでの確認で、ロープウェイの乗客の方で、体調を崩されたという例を把握していれば教えてください。

応急対策担当課長

 再開した7月26日から本日まで、ガス濃度の影響で体調を崩されたということは報告は受けておりませんが、熱中症ですとか体調不良者ということで、大涌谷の方に救急隊が5回、搬送のために向かったという報告は受けております。

いとう委員

 箱根ロープウェイの全線再開と大涌谷の一部規制解除の前日、箱根山の小規模噴火や高濃度の火山ガスが計測された事態を想定した避難誘導訓練が行われたという質問がありました。昨日、大涌谷園地からバスに誘導して避難する訓練がテレビで放映されていましたが、そういった訓練が行われていることを承知しているのかどうかお伺いします。

応急対策担当課長

 前日の訓練のほかには、9月16日に、ロープウェイが緊急停止して動かなくなったという訓練をしたということで報告を受けております。

いとう委員

 今後、県や箱根町では、平素における箱根ロープウェイや園地事業者との連携をどのように図って大涌谷の安全対策を進めていくのかお伺いします。

応急対策担当課長

 まずは、訓練を通じて連携を図ってまいります。先ほども申し上げましたが、一例を申し上げますと、箱根ロープウェイでは9月16日に姥子駅、桃源台駅の下り線で、救助技術と知識の向上を図るための訓練を行いました。本訓練では、機械が故障して運転が不能となりました地上15メートルの地点で、ゴンドラ内に取り残された3名の乗客を安全に地上に降ろすというものでございました。

 箱根町では、平素から箱根ロープウェイ(株)と連携を図っておりまして、本訓練の連絡を受けまして、神奈川県と箱根町では、現地に赴きまして訓練を視察し、意見交換や更なる連携を高めたところでございます。さらに、箱根山火山防災協議会による活動の中でも、常に事業者の方々と情報共有や意見交換を行っておりますので、更なる連携を図ってまいりたいと考えております。

 今後とも、神奈川県では、箱根町や園地事業者と連携をとりながら、箱根町の安全対策を推進してまいります。

いとう委員

 それでは、この件につきまして要望をさせていただきます。

 箱根ロープウェイの7月26日から8月23日の利用は、約18万2千人と報道されています。ニュースの中で、団体はまだ少ないが、個人はほぼ戻っている。特に日本人観光客の利用が増えている。周遊できるようになった効果が出ているのではないかというコメントも放送されています。夏休み期間中、小田急のテレビコマーシャルでも、箱根ロープウェイの開通が何度も放映され、そのCMを見ていますと、私も箱根に行ってみたいなという気持ちにもさせられたところです。

 箱根の観光ネットワークの肝である箱根ロープウェイが通じたことは、箱根観光への光明でありますし、週末、連休等、混雑している様子を見て安堵したところです。また、先日、人気アニメ、エヴァンゲリオンの劇作スタンプラリーに、大涌谷噴煙地巡りコースが追加されたと報道されました。特に、ロープウェイ眼下に見える火口を案内するARについては、スマートデバイスのセンサーから得られる気圧等の情報によって、高度を正確に認識するAR技術を新しく開発し、ロープウェイ乗車中に位置や高さが変化する大涌谷の火口をリアルタイムで正確に案内することができようにしたことで、新たな観光モデルとして期待されています。

 一方、人の命を守っていくということは、最優先であることは言うまでもありません。ガス濃度など、引き続き調査をしっかり行っていただき、専門家の意見を聞き、適切な安全対策を講じていただくことを要望してこの質問を終わります。

 続いて、神奈川県地域防災計画の修正素案について伺っていきます。

 地域防災計画は地震災害対策推進条例に基づき、自助、共助の取組を一層推進するとともに、中長期を見据えた減災戦略に基づき対策に取り組み、県民の生命、身体及び財産を守り、災害に強い神奈川をつくるための基本的な計画であることは承知しております。そこで、災害対応の復旧期における対策について何点か伺っていきます。

 先日の本会議の我が会派からの質問の中で、罹災証明について取り上げましたが、今回の修正素案で、復旧の迅速化への準備として、罹災証明の交付体制整備に努めることが追加されていることから質問させていただきたいと思います。

 先月、私は熊本県を訪問した際に、休日だったのですが、熊本市役所で罹災証明書の交付を待つ大勢の方々の行列を目にしました。発災後の行政事務で大切なのは、被災者の方の生活再建に必要な罹災証明書であり、その前提になるのが住宅調査です。熊本地震の際には、罹災証明書の発行遅れで義援金が被災者に届かなかったことなどが報道されていました。

 そこで、東日本大震災や熊本地震などを受けて、具体的な問題点などを把握しているのかお伺いします。

災害対策課長

 熊本地震についての報道等によりますと、多数の家屋などが倒壊しまして、職員も被災いたしました。また、行政の処理能力を超える申請があり、発災直後は、避難所の運営などといった応急対応に人手をとられ、罹災証明や家屋調査などに人手が回り難いところがあり、結果として罹災証明の交付が大幅に遅れたと伺っております。

 また、本県では、罹災証明書の発行等の前提となる家屋の被害調査の応援のために、被災地の方に人員を派遣しておりますが、その職員の話によりますと、現地では事前研修を受けた上で、幾つかのグループで市の職員も同行して調査を行っており、担当地区ごとに認定のばらつきがないように努力したというような話を伺っております。

いとう委員

 熊本市と周辺市とのばらつきが非常に問題であったと聞いており、また、熊本県庁でお伺いしたのですが、行政事務の訓練を事前に行うことが非常に有効であったと伺いました。

 そこで、県内市町村でこれらの行政事務の訓練、研修を実施しているところがあるのかについてお伺いします。

災害対策課長

 平成26年度に内閣府の調査がございまして、これによりますと、住家被害調査の研修を実施しておりますのが横浜市、横須賀市などの8市町で、住家被害調査などに関して他の自治体等と連携して訓練しているのが横浜市、茅ヶ崎市などの5市町という結果になっております。

 具体的には、過去の災害で実際に業務を経験した職員による公園に模擬施設を設置しての測定研修ですとか、茅ヶ崎市の例では、市内の古い建物を利用しての評価方法の研修を行っております。また、茅ヶ崎市では熊本地震で職員派遣をしており、その職員による研修などもあるときいております。

いとう委員

 事前の研修が非常に役立つということですので、ばらつきのない評価ができるような研修を行っていただければと思います。

 続いて、罹災証明について一般質問の際に、県から新たに研修を実施するという答弁を頂きましたが、現時点でどのような内容を考えているのかお伺いします。

災害対策課長

 現時点で考えております研修の内容でございますが、罹災証明書に係る事務を円滑に行える人材の育成として、県内市町村の防災主管課の職員を対象に考えております。熊本地震の応援で派遣された県職員、あるいは市職員を講師として、住家被害認定調査や罹災証明書交付業務などの被災地での実際の業務内容等に係る講演を考えております。

 また、内閣府でも、住家被害認定調査のマニュアル等を整備しておりますので、内閣府に講師派遣を依頼しまして、マニュアルの説明、あるいは被災者生活再建支援制度、被災者台帳の説明等をしていただこうと思っております。

いとう委員

 災害時に、被災地の復旧を促進する意味で、緊急通行車両証明及び災害派遣等従事車両証明の制度が非常に有効だと考えます。私も、熊本地震発災直後、ブルーシートなどの支援物資を友人に託して熊本県に届けました。その際、災害派遣等従事車両証明を受けられたので、スムーズに熊本県までたどり着き、被災地に届けることができました。

 そこで、この制度について何点か伺いたいのですが、この二つの制度はどのような制度なのかそれぞれ教えてください。

災害対策課長

 まず、緊急通行車両についてですが、大規模災害が発生しますと、交通規制により車両の通行が禁止されるということが想定されます。ただし、応急作業を行う車両につきましては、所定の手続を受けることで標章が交付されまして、それを掲示することで通行することができるようになります。これが緊急通行車両の制度です。

 次に、災害派遣等従事車両証明についてですが、被災地の災害対策本部等の公的機関から派遣要請を受けまして、災害救助に従事する車両やボランティア活動に使用する車両等が、被災地から依頼を受けた自治体から災害派遣等従事車両証明書の交付を受けると、有料道路の通行料金を免除されるというものです。これが災害派遣等従事車両の制度でございます。

いとう委員

 具体的にそれぞれの証明を受ける内容についてですが、これらの制度はどのような車両が対象となるのか、また、事務手続の流れはどうなっているのかお伺いします。

災害対策課長

 緊急通行車両は、消防や警察などの緊急車両のほかに、被災者の救助、施設の応急復旧、応急物資などの緊急輸送などの災害時における応急対策に従事する車両が対象となっております。次に、災害派遣等従事車両についてでございますが、自治体からの要請を受けて供与物資等を輸送するための車両や、復興のための物資や人員等を輸送するための車両、被災自治体等が要請、受入承諾した災害ボランティアが使用する車両などが対象となります。

 事務手続についてでございますが、緊急通行車両証明につきましては、県の保有車両や県の協定業者の車両については県知事が、それ以外の車両については公安委員会が処理することとなっております。申請者は、車検証や県との協定書の写し等を添付し、県はその内容を審査し、緊急通行車両証の交付を行います。また、災害時の発行を円滑に行い時間短縮するために、事前登録制度というものがございまして、同様の申請を行って、事前確認証明書等を交付するというものです。

 次に、災害派遣等従事車両についてですが、例えば申請者がボランティアの場合、被災地の社会福祉協議会等のボランティア受入団体に、災害派遣等従事車両証明に係る災害ボランティア証明書を提出し、その受理結果が記載されたものを添付して、最寄りの自治体に申請します。申請を受けた自治体は申請内容をチェックし、必要枚数を交付するといった形で事務処理を行います。

いとう委員

 私もボランティアに行く際に、交付に数日間かかっておりましたので、なるべく早めに、円滑なボランティア活動が行えるようになればと思います。

 次に、東日本大震災の際、本県内ではどのくらいの申請があったのかお伺いします。

災害対策課長

 東日本大震災における緊急通行車両証明につきましては、発行枚数は県と公安を合わせまして3,865枚でございます。災害派遣等従事車両証明につきましては、県が発行した枚数は3,925枚でございます。

いとう委員

 では、熊本地震のときにはどうでしたか。

災害対策課長

 まず、緊急通行車両についてですが、熊本地震においては、緊急交通路を指定しての交通規制が行われませんでした。したがいまして、県及び県警のいずれにおいても申請はございませんでした。

 また、災害派遣等従事車両につきましては、今回発行分は686枚という状況になっております。

いとう委員

 災害発生直後は、一斉に申請があると思いますが、その準備態勢はどのようになっているのでしょうか。

災害対策課長

 緊急通行車両と災害派遣等従事車両事務につきましては、事務マニュアルを作成しており、災害発生に備えておりまして、緊急通行車両につきましては、平時から事前登録の事務を行っており、災害に備えているという状況でございます。

 また、災害対策本部の設置訓練におきましても、緊急通行車両の通行事務などは、訓練項目に入れまして、備えているという状況でございます。

いとう委員

 次に、被災者台帳について伺います。

 被災者支援について、支援漏れや手続の重複をなくし、中長期にわたる被災者支援を総合的かつ効率的に実施するため、個々の被災者の被害状況や支援状況、配慮事項等を一元的に集約するもので、各市町村で台帳を作成するとしていますが、最終的な県内の集約については、県が行うのでしょうか。また、コンピュータなどを統合したシステムを準備しているのか、それとも紙の台帳なのかお伺いします。

災害対策課長

 被災者台帳は、法令では市町村が作成できるものという形になっておりますので、県で集約するものとして想定されているものではございません。また、様式につきましても、法令上の規定がなく、被災者台帳の作成に当たっては、その目的や必要に応じた適切な手段で作成されていれば、特に形式は問わないということになっております。これは、内閣府のホームページ等でもエクセル等で様式例などが提供されているという状況でございます。

いとう委員

 熊本地震で被災した熊本県益城町や南阿蘇村など、15市町村が家屋の被害状況や避難先、支援メニューの利用状況などの情報を一元管理する被災者台帳システムを導入していますが、支援メニューの申請漏れの防止などに高い効果が発揮されていると聞いています。

 広域行政を担う県が、被災市町村の行政機能の回復支援を行うとともに、被災者への直接支援を行うためには、災害発生に備えて平常時から整備しておくことが有効であると考えますが、県の考え方をお伺いします。

災害対策課長

 熊本県の導入事例についてでございますが、震災後に京都大学等が産官学で構築したシステムを、熊本県が被災市町村に紹介して、市町村が導入したと聞いております。基本的に、被災者台帳の運用につきましては市町村業務であることから、熊本県としては情報集約を行わず、それぞれの市町村が個別に運用していると聞いており、本県としても同様の考えになるというところでございます。

 本県市町村におきましては、横浜市をはじめとした一部の市町村が独自のシステムや様式を導入済みであり、24市町村で、公的団体が提供するシステムの導入準備に着手していると聞いております。県といたしましては、少しでも早く導入が進むように、市町村における台帳の整備を地域防災計画に位置付けまして、市町村の取組を支援するというところでございます。一方で、広域避難等もあり、被災者台帳の情報は、法律上で他の自治体が使うことが想定されておりますので、そういった部分につきましては、いかに市町村間で共有していけるのかということを、今後、市町村と共に研究していきたいと思っております。

いとう委員

 災害からの復旧に関連して何点か伺ってきましたが、本県が被災した場合に備えて、復旧対策の事前準備を整えていくことは重要なことです。

 一般的には市町村の業務ではありますが、業務が滞ると、県全体の復旧・復興の遅れにつながる罹災証明の発行や被災者台帳の作成などの復旧対策に、県は今後、どのように取り組むのかお伺いします。

災害対策課長

 本県が被災した場合の復旧対策、特に被災者の生活再建は極めて重要な課題となりますので、平時から対応できるよう準備しておくのが大事だと思います。特に、被災者の応急仮設住宅の入居や生活再建支援金の給付の前提となる罹災証明書の発行は、迅速な処理が必要になります。今年度初めて実施する市町村向けの研修の実績を基に、内容の工夫等を重ねまして、継続して行っていきたいと考えております。

 また、被災者台帳につきましては、法整備されたところでございますので、先進事例を収集しまして、市町村と情報共有を図っていきたいと思います。

 さらに、発災後しばらくの間は、市町村では応急対応業務が重なり、人員不足が生じると思われることから、応援体制が欠かせません。したがいまして、日頃の訓練などを通じまして、市町村相互応援協定等の応援が円滑に行われるようにしていかなければならないと思っております。

いとう委員

 要望させていただきます。

 県内には約30本の活断層があり、そのうち11本がA級活断層及び主要起震断層とされています。最新の地震被害想定調査の結果によりますと、最も被害が甚大だと想定された相模トラフ沿いを震源域とした大正型関東地震で、防災関係機関の初動体制がとりにくい、冬の平日午後6時にマグニチュード8.2の地震が発生した場合、湘南県西地域を中心に震度7の揺れが予想され、死者は3万1,550人、建物全壊棟数は39万3,640棟に達すると試算されています。

 また、このような大規模な地震が発生しますと、県職員や市町村職員も被災者になりますし、私自身も被災者になりうると考えております。県は市町村を包括する広域地方公共団体として、県域並びに県民の生命、身体及び財産等を災害から保護する使命があります。最悪の事態を想定しながら防災対策をとっていくのは当然であり、地震災害対策推進条例に基づく自助、共助の取組を一層推進するとともに、中長期を見据えた減災戦略に基づく対策に取り組み、県民の生命、身体及び財産等を守る災害に強い神奈川をつくっていただくことを要望いたしまして、この質問を終わらせていただきます。

 次に、石油コンビナート等防災計画の推進について伺ってまいります。

 本県の石油コンビナートは、全国有数の規模を持つだけでなく、石油、化学、鉄鋼などの基幹産業が集積する極めて重要な拠点でもあります。他の地域では代替できない高度な生産機能を有しており、万一首都直下地震などにより大きな災害が発生した場合には、我が国の経済全体を揺るがす事態が想定されます。

 前回の常任委員会で、石油コンビナート地域の防災力の強化について伺いました。今常任委員会では、今年3月に、石油コンビナート等防災アセスメント調査の結果等を踏まえて計画修正を行った神奈川県石油コンビナート等防災計画について伺ってまいります。

 最初に、神奈川県石油コンビナート等防災計画は、国の防災アセスメント指針に沿って行われる防災アセスメント調査の結果を基に被害を想定し、策定、修正されているものですが、2011年3月11日に起きた東日本大震災での石油コンビナートによる沿岸地域の甚大な被害を教訓とし、本県でもその防災計画の修正は、2012年4月に、1年もの歳月をかけて行われました。しかし、防災アセスメント調査自体は、2006年3月に実施されて以降、2013年度、2014年度まで行われていませんが、まずその理由についてお伺いします。

工業保安課長

 防災アセスメント調査が、2013年度及び2014年度まで行われなかった理由でございますが、まず防災アセスメント調査自体は、2003年の十勝沖地震による大規模タンク火災を受けまして、2004年に石油コンビナート等災害防止法が改正され、そのときに、都道府県が防災アセスメント調査を努力義務として実施することが法律で規定されたことがスタートとなります。

 このため神奈川県は、2006年に最初の防災アセスメント調査を実施いたしまして、その後2007年に、石油コンビナート等防災計画を修正したところでございます。その後は、計画修正が必要となる大規模なコンビナート被害等が発生しておりませんでしたが、2011年3月に東日本大震災が発生し、津波によりタンクが流されるなど、早急に新たな津波浸水対策を追加する必要性に迫られておりました。そのため、まずは県の石油コンビナート等防災計画自体を、津波浸水対策を追加する形で2012年4月に修正したものでございます。

 この県の計画修正の作業と同時期に、国の方で、東日本大震災の石油コンビナートの被害の詳細を調査しており、2013年3月に大規模災害を想定する防災アセスメント調査のための国の指針が改訂されたところでございました。

 この国の指針が改訂されたこと、また、2013年度、2014年度に同時並行で調査しておりました県の地震被害想定調査の結果も踏まえまして、国の指針に基づきまして、2013年度及び2014年度に、県のコンビナートの防災アセスメント調査をしたものでございます。

いとう委員

 その防災アセスメント調査が2年度にわたって行われた理由についてお伺いします。

工業保安課長

 2年にまたがった理由でございますが、まず、2013年3月に国の指針が改訂されました。この2013年度につきましては、神奈川県のアセスメント調査では、いわゆる平常時、日常的な運転の中で、石油コンビナートで発生する事故につきまして、どのような事故が想定されて、どの程度まで被害が拡大するのかといった日常時の調査を実施いたしました。次に、2014年度につきましては、地震や津波による石油コンビナート地域への被害についての調査を行ったところでございます。

 その当時、県の地震被害想定調査で、地震の震度分布、津波の浸水予測といったものを調査しておりましたので、その最新のデータを踏まえながら、2014年度に石油コンビナート地域への地震等の被害状況を調査したものでございます。結果として、石油コンビナートの防災アセスメント調査については、2年にまたがった調査となっているところでございます。

いとう委員

 東日本大震災以降、2013年度から2014年度にかけて実施した神奈川県地震被害想定調査の地震動予測結果を用いた強震動による被害、長周期地震動の速度応答スペクトルを用いた危険物タンクのスロッシング被害、津波浸水予測を用いた津波による被害を対象とした評価など、災害の発生のおそれ及び災害による影響について、科学的知見に基づき判明したことなどがあれば説明してください。

工業保安課長

 まず、東日本大震災で、千葉のLPガスタンクが爆発するといった大規模な災害が発生しておりまして、発生の確率は非常に低いながらも、こういった大規模な災害が発生する可能性があることが分かっております。また、屋外にある原油等を貯蔵している危険物タンクにつきましては、スロッシングの被害が発生し、原油等があふれる可能性があること、さらに、津波による被害としましては、例えば津波で施設が流されないとしても、設備等が浸水し、電気系統が動かなくなることが想定され、予備動力などの確保が重要であるなどといったことが知見として分かっております。

いとう委員

 防災アセスメント調査で、具体的に想定した災害についてお伺いします。

工業保安課長

 想定した災害につきましては、五つございます。

 一つ目が地震により一気に揺れる強振動、二つ目がゆっくりした揺れである長周期地震動、三つ目が津波、四つ目が大規模な災害ということで、いわゆる地震に関連するものとしてこの四つに加えまして、いわゆる平常時、日常的な運転の中での発生する事故についての想定、この5点について被害想定をしているところでございます。

いとう委員

 石油コンビナート等特別防災区域は、本県では、京浜臨海地区、根岸臨海地区の2地区が指定されていますが、その中で、一定量以上の石油や高圧ガスを取り扱う事業所、特定事業所は何箇所あるのか伺います。

工業保安課長

 両地区で合計しまして82事業所ございます。

いとう委員

 その82の事業所のうち、具体的な名称についてお伺いします。

工業保安課長

 京浜臨海地域には74の事業所がございまして、東亜石油、JXエネルギー等の石油精製会社、JFEスチール、旭化成ケミカルズ、花王などの素材や化学品のメーカー、東京電力やJRの発電所といったものがございます。

 根岸臨海地域には、八つの事業所がございまして、JXエネルギーや東京ガスのLNGの貯蔵基地、東京電力や電源開発の発電所がございます。

いとう委員

 その82の事業所のどのような設備を調査しているのですか。

工業保安課長

 調査している設備でございますが、LPガスなどを貯蔵している球形の高圧ガスのタンク、また、原油等を貯蔵している円柱型の危険物のタンクといったものについての被害想定を調査しているほか、石油コンビナート地域で製造されている製品のプラントの本体、タンクローリー車が石油などを出荷するための陸上の出荷施設、海外から輸入した原油などを受け入れる海上受入れ施設などといった施設についても対象としているところでございます。

いとう委員

 LPガスなどの高圧ガスタンクを調査したとのことですが、東日本大震災のときのような大規模な爆発は発生すると考えているのかお伺いします。

工業保安課長

 今回の調査では、東日本大震災のときの大規模な爆発などにつきましては、発生の確率は非常に低いのですが、可能性はゼロではないという調査結果として出しているところでございます。

いとう委員

 例えば、住居地域まで影響するような大規模な爆発の可能性もあり得ると思いますが、具体的な可能性を教えてください。

工業保安課長

 住居地域までの大規模な爆発の具体的な可能性についてでございますが、例えば臨海部に震度7の影響を与える大正型関東地震が発生したと仮定した場合、京浜臨海地区に高圧ガスタンクは263基ございまして、このうち住民の住む住居まで影響するような爆発を起こすタンクは、確率的に計算しますと、1基に満たない0.06基と推定しているところでございます。

いとう委員

 住居地域まで影響する爆発の確率としては0.06基ということですが、こうした可能性がゼロではない以上、しっかりとした対策を計画に盛り込むことが重要だと思います。

 神奈川県石油コンビナート等防災計画の主な修正点として、事故の早期検知、禁水性物質対策等を新たに盛り込んだほか、避難計画の策定、防災訓練の実施について充実強化する修正を行ったとされています。防災訓練については、前回の委員会で伺いましたが、その禁水性物質というのは、具体的には水に濡れると発火などを起こす化学物質のことだと思いますが、本県のコンビナートにはどのくらいの量の禁水性物質が保管されているのでしょうか。

工業保安課長

 禁水性物質の本県の保管量につきましては340トンございます。

いとう委員

 事故を早期に検知するには、特定屋外タンクのスロッシングの早期検知が必要であると考えますが、計画ではどのような対策を求めているのですか。

工業保安課長

 屋外タンクのいわゆるスロッシング対策につきましての早期検知は、非常に重要な対策でございます。こちらにつきましては、原油等の漏えいをいち早く検知できる測定機器の設置、また、検知した異常事態が本当に重大な事故につながるのかどうかの判断を支援する機能や、誤った操作を防止する機能なども持っている防災監視システムの配備の努力について、今回新たに計画に追加したものでございます。

いとう委員

 爆発等の影響が、特別防災区域外にも及ぶような大規模な災害を想定した避難計画が見直されたとのことですが、具体にはどのようになっているのですか。

工業保安課長

 避難計画の見直しにつきましては、県の防災計画の中で、横浜市や川崎市が策定する避難計画を、住居地域まで及ぶような大規模な災害を想定した上で見直すと、新たに計画に記載させていただきました。

 この県の防災計画の記載によりまして、横浜市と川崎市では、今年度中にそれぞれの避難計画を見直すとものと伺っているところでございます。内容的なものにつきましては、これから公表されていくこととなりますが、大規模な災害が発生した場合にも、安全かつ迅速な避難誘導ができるように、現在見直し作業をしていると伺っているところでございます。

いとう委員

 それでは、要望させていただきます。

 今後、発生が懸念される最大クラスの地震により、爆発等の影響が特別防災区域外にも及ぶような大規模災害が発生する確率は非常に低いが、ゼロではないということはあり得るということです。例えば、相当数の危険物タンクについて、長周期地震動によるスロッシングなどにより、タンク外や浮き屋根上に危険物があふれるおそれがあると言われていますが、早期検知に失敗すれば、大きな火災などの大災害に発展する可能性があります。これは一企業、一自治体の対応では困難な場合も想定され、その影響は一地域のみならず、首都圏、全国への影響も懸念されます。

 そこで、県として関係する自治体とそれぞれの役割分担を踏まえ、関係機関が相互に緊密に連携することによって、神奈川県石油コンビナート等防災本部を中心とした総合的な防災対策を一層充実させ、県民の生命を災害から守っていくことを要望いたします。

 続きまして、前定例会の本常任委員会でも質問しましたが、東日本大震災の県内避難者への支援の取組について伺ってまいります。最初に、東日本大震災の県内避難者に対する本県の基本的な考え方をお伺いします。

災害対策課長

 東日本大震災の発災から5年半が経過する中、県内にはいまだに多くの避難者が暮らしており、その支援ニーズも多様化している状況でございます。避難者一人一人の状況に応じたきめ細かな支援が重要だと考えております。こうした考え方に基づいて、県は様々な支援策に取り組んでおります。

 具体的には、被災県からの要請に基づきまして、県内避難者へ応急仮設住宅を提供しており、長期化する避難者への支援をするため、東日本大震災支援情報ステーションでの情報発信ですとか、かながわ避難者見守り隊による相談ですとか、避難者支援会議を開催いたしまして、民間の団体との連携、協力した支援を行っております。

 こうした支援策によりまして、多様化する県内避難者のニーズに寄り添った支援をしております。

いとう委員

 県では、来年3月で応急仮設住宅の供給期間が終了する避難者世帯に対して、戸別訪問やアンケートを実施していることは承知していますが、これらの調査でどのような避難者の意向が把握できたのか、また、どの程度の方が、今後もこの神奈川に継続して住み続けていきたいと考えているのかお伺いします。

災害対策課長

 戸別訪問につきましては、5月から6月に第1回目を行ったところでございます。アンケートにつきましては、586世帯に対し実施し、288世帯の回答を得まして、回答率49%となっております。

 その結果でございますが、アンケートでは、現在避難者が困っていることは、住まいとなっており、これは約7割の世帯が困っているということでございます。その他、生活資金について、避難生活の先行きが不明だという意見が約4割程度ございます。また、今後期待する支援でございますが、住宅が約7割、生活資金が約4割、健康・福祉が約3割と続いている状況でございます。

 応急仮設住宅の供与終了に伴う本県への住み替えでございますが、約7割が住み替えを希望しているという状況となっております。

いとう委員

 今後も、戸別訪問は続けていく考えなのか伺います。

災害対策課長

 福島県職員と本県職員による自主避難者世帯の戸別訪問は、現在8月末から10月の予定で第2回訪問を実施中でございます。また、今後年明けに、第3回の戸別訪問を予定しております。

いとう委員

 民間賃貸住宅につきましては、支援が終了する方に対して、例えば引越し費用の負担等を考えて、自費で民間賃貸住宅に継続して入居したいとおっしゃっている方がいると思うのですが、入居の継続が円滑にいくように、何か工夫されていることがありましたら教えてください。

災害対策課長

 福島県から平成28年7月26日付けで、四つの不動産団体の全国組織に、応急仮設住宅としての供与期間終了の入居者が継続入居する場合、敷金及び礼金等の減免等の配慮を依頼しており、本県からこの依頼内容を、本県内の応急仮設住宅を提供している市町に情報提供しております。

 また、本県から平成28年9月13日付けで、福島の自主避難者の民間賃貸住宅の貸主と仲介業者に対しまして、継続入居についての配慮の依頼をしたところでございます。

いとう委員

 被災県からの被災者のニーズは様々であり、きめ細かな対応が望まれるかと思いますが、県として今後、避難者に対してどのように取り組んでいくのかお伺いします。

災害対策課長

 応急仮設住宅の供与期間が延長された方々につきましては、引き続き住宅の提供を行ってまいります。また、来年3月末に応急仮設住宅の供与が終了する自主避難者の方々で、子ども被災者支援法の対象となる浜通り、中通りからの避難者に対しましては、県営住宅70戸の優先入居を実施したところでございます。さらに、11月の県営住宅の定期募集におきまして、当選倍率の優遇を行う予定でございます。

 そして、来年3月末で住宅の供与が終了する自主避難者の方を含めまして、県内避難者の方を対象に、東日本大震災支援情報ステーションによる情報提供や、かながわ避難者見守り隊による相談等につきましては、協力し継続して行ってまいります。また、神奈川避難者支援会議におきまして、NPOや民間団体と連携いたしまして、多様化する避難者ニーズに対応してまいりたいと考えております。

いとう委員

 それでは、要望させていただきます。

 避難生活が長期化する中で、是非避難者としっかりとした信頼関係を築いていくようお願いしたいと思います。また、きめ細やかな丁寧な対応していただくことを要望いたしまして、またこの問題につきましては、次回の常任委員会においても伺わせていただきたいと思っております。。

 続きまして、自転車の交通安全対策について伺ってまいります。

 秋の全国交通安全運動は、今月の21日から今日30日までの10日間実施してきたところだと思います。そして、今日が最終日で、今日は交通事故死ゼロを目指す日であると認識しております。また、県が今年の春に作成した第10次神奈川県交通安全計画は、自転車事故の発生割合が高い状態で推移しているという、本県の自転車が関わる交通事故の特徴を捉えた計画としたということを承知しております。

 そこで、自転車の交通安全対策について何点か伺います。私の地元、横浜市旭区では、本年8月末での自転車事故での死亡者はありませんが、横浜市だけでも、既に4名の方が亡くなっております。昨年、県内で発生した交通事故のうち、自転車の側にも原因が認められた交通事故がどの程度あったのか伺います。

くらし安全交通課長

 昨年、自転車乗車中に負傷された方6,067人のうち、約7割に当たる4,016人の方に、事故の原因として一時不停止や安全不確認などの違反行為が認められております。また、自転車乗車中に交通事故でお亡くなりになられた方22人のうち、約7割に当たる15人の方にも、信号無視などの違反行為が認められました。

いとう委員

 7割という、かなりの割合で推移しているということは、自転車は歩行者と同じような扱いをされるものであるという誤った認識があるのではないかと思っています。

 次に、自転車の関係する交通事故では、自転車の側に高額の賠償が命じられる判決が出ています。先日報道されましたが、大和市では、市内の小中学生を対象に、自転車保険の付いた運転免許証の交付を10月から始めると報道されています。そこで、自転車利用者の保険加入の促進を図るべきと考えていますが、現在県では、どのような自転車保険の普及啓発を行っているのか伺います。

くらし安全交通課長

 県では、広く県民の皆様に対しまして、自転車を整備することにより、損害賠償保険にも加入できるTSマーク付帯保険をはじめとする自転車保険の周知に努めました。周知方法といたしましては、県のホームページやツイッターに掲載するとともに、自転車保険について掲載したチラシを作成し、市町村などの関係機関に配布いたしました。

 さらに、本年5月の県のたよりに、TSマークに関する記事を掲載しましたところ、連日県民の方から問い合わせを頂くなど、保険に対する注目度も向上してきていると実感しているところでございます。

いとう委員

 本県における自転車事故の傾向や現状を踏まえて、運転免許制度がなく、誰でも手軽に利用できる自転車の交通安全対策を進めるに当たっては、これまでにない新たな仕組みづくりなどによる積極的な取組が必要であると考えますが、県ではどのような取組を行っているのか伺います。

くらし安全交通課長

 県では、225に及ぶ交通安全対策関係団体、機関により構成されます神奈川県交通安全対策協議会を中心に、その団体、機関の持つ特性を生かしながら、様々な交通安全対策を推進しております。このような幅広の活動が、自転車事故を含め、交通事故の減少、安全思想の普及につながっているものと考えております。

 このような中、新たに自転車保険への加入促進と自転車事故の防止に関する研究の一環といたしまして、行政をはじめ、自転車に関わる団体、機関、損害保険協会の参加もいただき、神奈川県自転車総合対策会議を設置いたしました。そして、去る8月31日、第1回会議を開催し、趣旨説明の後、参加団体、機関による様々な取組を紹介していただくとともに、意見交換を行ったところでございます。

いとう委員

 今、お話しのあった神奈川県自転車総合対策会議の目的と構成員について伺います。

くらし安全交通課長

 この会議は、自転車の交通事故防止と自転車保険の加入促進に関しまして、行政をはじめ自転車に関わる様々な関係機関、団体が相互間の連携を保ち、自転車の安全利用を促進し、自転車事故の防止を図ることを目的に設置いたしました。

 この構成でございますが、会議は、県、政令市の道路整備及び交通安全対策を担当する課、県警察の交通安全教育、交通規制、交通指導取締りを担当する課、関係機関、団体といたしましては、交通安全対策の実施機関といたしまして交通安全協会、交通安全母の会、自転車販売店で組織する自転車商協同組合、自転車利用者の代表として県サイクリング協会、自転車保険の加入促進の面から日本損害保険協会、若い世代の交通安全対策の推進の面から県のPTA協議会などを構成員としております。

いとう委員

 その対策会議において、自転車の交通安全対策や自転車保険の加入促進について、どのような意見が出されているのか伺います。

くらし安全交通課長

 様々な視点から意見が出されておりますが、代表的なものといたしましては、まず学校教育の場では、県警察が作成いたしましたタイムリーな教材を利用しての短時間教育の促進、実際の交通事故を再現する、スケアードストレイトを自転車通学が多い高校におきまして、付近の中学生も集めて実施しているなどの意見が出されました。

 また、自転車保険の加入促進では、日本損害保険協会の職員が、高校生を対象に直接学校に赴きまして、自転車の安全な乗り方とリスクについての講座を実施し、保護者への意識付けも行っているなどの意見が出されました。

 自転車利用者側の問題点としましては、歩道の危険走行や信号無視などの交通ルール違反、下り坂での速度超過に起因する重大事故などの問題が挙げられております。

 最後にハード面では、自転車通行帯の整備により、歩行者、自転車、自動車の分離が促進され、事故防止効果が期待できるなどの意見が出されておりました。

いとう委員

 自転車総合対策会議の設置など、新たな仕組みづくりの下で、自転車の交通事故防止を更に推進していこうとする姿勢はとても評価できると思います。

 この会議の活用をはじめ、今後の自転車の安全対策にどのように取り組んでいくのか伺います。

くらし安全交通課長

 昨年発生した交通事故のうち、自転車が関係するものは約5件に1件ということで、自転車の安全対策にしっかりと取り組む必要があると考えています。

 自転車をはじめとする交通事故防止対策につきましては、交通安全対策協議会が中心となりまして、各団体、機関がハード、ソフトの両面から対策に取り組んでおります。具体的には、例年5月に実施しております九都県市一斉マナーアップ強化月間に合わせたキャンペーンなどの広報啓発をはじめ、自転車関係事故の発生割合が高い地域がありますが、自転車事故多発地域の指定による重点的な取組の依頼とリーフレットの配布などの支援を行っております。

 今後は、これらの取組に加えまして、本会議における新たな連携を図るとともに、他県の取組なども参考にしながら、交通安全思想が幅広い年齢層に着実に浸透することを目指しまして、取組を進めてまいりたいと考えております。

いとう委員

 それでは、要望させていただきます。

 平成27年中の県内の交通事故は、 依然として全国的にはワースト順位の上位の4位にあることを重く受け止めていかなければならないと思います。自転車は、幅広い世代に利用されているがゆえに、その対策も多方面から進めていく必要があります。

 自転車の関係する交通事故が1件でも多く減少し、自転車利用者が亡くなる事故をゼロにするため、県や県警察、関係機関、団体が連携して、自転車の交通安全対策を更に進めることを強くお願いいたしまして、私からの質問を終わります。

渡辺(ひ)委員

 新掘議員の方からも避難所の質疑では、避難所の生活環境の充実という論点で議論されたと思うのですが、私の方からは、具体的に避難所のトイレについて質問いたします。

 今年の3月に、国交省がマンホールトイレ整備・運用のためのガイドラインをつくって各自治体に配布しており、資料の1箇所だけ文章を紹介させていただくと、災害時にトイレが確保できないことによる健康被害という欄があり、トイレが不衛生で使うのが嫌、トイレが遠い、寒い、暗い、怖いなどの理由で使い勝手が悪い。トイレに行く回数を減らすために、水分や食事を控えてしまいがちであり、その結果脱水症状になるほか、慢性疾患が悪化するなどして体調を壊し、エコノミークラス症候群や脳梗塞、心筋梗塞で災害関連死を引き起こすことにもなる。という記載があります。

 平成7年の阪神・淡路大震災では約900人が災害関連死として認定されており、その死亡原因は、3分の2程度が心筋梗塞や脳梗塞であった。平成16年の新潟中越地震では、車中泊者がエコノミークラス症候群により死亡する事例が発生した。その事例の全てが女性であり、トイレに行っていなかったという報告があります。

 また、東日本大震災における震災関連死の死者となっている数は約3,407人であり、その多くが60歳以上の高齢者であった。避難所における生活の肉体的、精神的疲労が全体の33%を占めたことが示されている。また、被災者の声の中には肉体的、精神的疲労を引き起こした要因として、断水でトイレを心配し水分を控えたという事例が紹介されている。といった記載があります。

 災害が起きたときに、当然我々が考えるのは、生活インフラの電気とか水ですが、避難所においては、このトイレの問題も非常に大きな問題で、災害関連死につながるという問題で重く受け止めながら準備をしていかなければいけない課題と思いますので、何点か質問させていただきます。まずはじめに、大規模災害時のトイレの確保にはどのような課題があるのかお伺いします。

災害対策課長

 災害時などには、断水や停電、建物の損壊などにより、トイレが使用できないことがあると思います。避難所の衛生環境の確保に関しまして、委員お話しのとおり、健康管理の観点から、早急なトイレの設置が必要であると思います。

 これまでの大規模災害の教訓から、災害時のトイレの課題が幾つかございまして、1点目は、発災直後となると、資機材の調達として、水、食料、薬品が優先されてしまって、トイレは後回しということが指摘されております。道路の分断ですとか、交通渋滞などによりまして、災害用トイレの設置が遅れてしまうということで、東日本大震災では、仮設トイレが行き渡るまで4日以上かかったという地方公共団体が、全体の約6割以上を占めるという調査結果もございます。

 また、避難所への設置数も充分に至らない、バキューム車が調達できない、そのためにくみ取りを必要とする仮設トイレの設置ができないといった点が指摘されております。

渡辺(ひ)委員

 災害用トイレのそれぞれの特徴を簡単に分かりやすく説明してください。

災害対策課長

 災害時に使用される災害用トイレといたしまして、主なものとしましては、携帯トイレ、簡易トイレ、仮設トイレ、マンホールトイレ等がございます。

 携帯トイレは、処理袋1回ごとに使用するもので、断水した洋式便器等にも使用できるものでございます。簡易トイレは、便座と一体となり、処理がセットになったものでございます。仮設トイレは、イベント等などで利用される個室の形のもので、バキューム車によるくみ取りが必要となる形のトイレでございます。マンホールトイレは、比較的備蓄が容易、下水道に直接流すことができるため衛生的であり、段差が少ないため要配慮者でも使用しやすいという特徴がございます。

渡辺(ひ)委員

 このガイドラインの役割分担という箇所の中では、初期対応として、携帯トイレや簡易トイレを用いたあとに、マンホールトイレを充足設置し、さらにその後調達した仮設トイレ等を設置することにより、避難所等におけるトイレの充足度を確保することが考えられるという記載があります。携帯トイレと簡易トイレは、備蓄ということで準備してあると思いますが、それらのトイレとマンホールトイレ、外から持ってくる仮設トイレによる3段構えが必要だと思います。

 その中でも、マンホールトイレについては、どのようなタイプや形態があるのかお伺いします。

災害対策課長

 マンホールトイレは、大きく分けて三つのタイプがございまして、下水道本管に直結する本管直結型、本管に接続する排水管に上部構造物を設置する流下型、マンホールや汚水ますの中にし尿を貯めておく機能がある貯留型というものがあります。

 本管直結型のメリットは、トイレ用水を確保する必要がなく、既存のマンホールをそのまま使用できることですが、設置場所が道路や歩道といった、避難施設から離れたところに設置する必要があるということが難点だと思います。また流下型、貯留型は、下水道管路に接続する排水管を活用することから、避難所の敷地内に設置することが可能だということがございますが、使用には、流す代わりに流下させるための水が必要となるということでございます。

渡辺(ひ)委員

 マンホールトイレについては、実際に先ほどガイドラインの文章を読ませていただきましたが、使用された実績はあるのでしょうか。

災害対策課長

 東日本大震災の際は、宮城県の東松島市の避難所に設置された例がございます。このときは、下水道管の直結型と流下式のマンホールトイレが採用されまして、避難所となった中学校に設置されたところ、臭気が少ない、段差が少ない、使いやすいということで、メリットが十分発揮されたと聞いております。

 熊本地震におきましても、熊本市が市内4箇所の避難所に20基のマンホールトイレを設置し、被災後すぐに使用開始できたことと、段差が少ないということ、貴重な洋式トイレとして快適に使えるとのことで好評だったとのことでした。

渡辺(ひ)委員

 メリットが生かされているのだと思いますが、国がガイドラインをなぜ出したかというと、法改正をして、自治体にマンホールトイレの準備をしなさいよと言っていながら、なかなか進まないという中で、更にこれを促進するためのガイドラインだということだと思います。やはり設置する中で、課題があると思うのですが、いかがでしょうか。

災害対策課長

 マンホールトイレの設置は、下流となる下水道管路や処理場が被災していないことが前提となっており、下水道管路の耐震化が必要となっております。また、避難所に下水道本管が通っていない場合、排水管の延長工事が必要になり、事前整備が必要となり、さらに、設置や維持管理に関しまして、蓋の開け方や設置の仕方、慣れない作業が必要ということで、定期的な訓練が必要であると指摘されています。

渡辺(ひ)委員

 課題が幾つかあるということで、クリアしていかなければならないと思います。課題の一つとして、下水管が被災していないことというお話がありましたが、過去の大きな地震を見ても、全体の約10%とかという部分での被災であって、下水管というのは全体的に強く、耐震化も進んでいるので、少しずつクリアしていると思います。

 次に、マンホールトイレの整備が必要だと思うのですが、国がガイドラインを出すということは、整備が進んでいないということだと思いますけれども、実際に全国的にどれくらい整備されているのか、併せて神奈川県の状況も分かれば教えていただきたいと思います。

災害対策課長

 全国の整備状況ですが、現物のデータがございませんが、国土交通省によりますと、平成26年度末時点のデータで約2万基が設置されておりまして、関東にはその半分の1万基が設置されております。全国の整備数を人口で割りますと、約7,000人に1基ということになります。

 本県での整備状況でございますが、25市町村で導入されております。うち三つの市では今後も整備を進めていくという姿勢でございます。中でも横浜市は、市内の全ての地域防災拠点、これは避難所にもなるのですが、ここでマンホールトイレを整備することを目標としており、拠点の施設管理者、地域住民、区役所が相談の上、整備を行っている状況でございます。

渡辺(ひ)委員

 25市町というと、かなりの市町が意識を持っているのだなと思います。特に、横浜市のマンホールトイレは、私も幾つか見させていただきました。

 先ほど、マンホールトイレには種類があると伺いました。学校を避難所とすれば、プールの水を使いながら活用するタイプがあります。また、横浜市の場合は区役所に新しくマンホールトイレを設置しております。水洗の水の確保が必要ということで、水道水ではなく、井戸を掘ってポンプでもって水が上げられて、停電でも使え、水洗で流せる非常に衛生的なマンホールトイレが青葉区には設置されています。

 横浜はかなり進んでるという気がしますが、それ以外のところは、やはり財政的な問題も含めて、今後の設置が進んでいない気がします。ですから、国の方も市町村の設置が進むように補助を行ってると思うのですが、それを説明してもらえますか。

災害対策課長

 マンホールトイレの設置に係る市町村への補助制度でございますが、国土交通省が所管します下水道総合地震対策事業と災害時拠点強靭化緊急促進事業、それと文部科学省が所管しております公立学校施設整備事業等を活用しまして、マンホールトイレの整備に向けた財政支援を受けるものと伺っております。

渡辺(ひ)委員

 25市町が整備しているけれども、それ以外は取り組んでいないというということで、このガイドラインが出たときに、我が党として各市町の市会議員にこの話をしてみたら、ガイドライン自体が余り周知されていないという市町村も結構ありました。これについて、今後県としてどのように連携しながら整備を進めていくのか、その取組をお伺いします。

災害対策課長

 国のガイドラインが公表されましたが、これは市町村に直接周知されていないと伺っております。県は、市町村が参加する会議で、県・市町村地震災害対策検討会議などございますので、そういった機会を使って周知してまいりたいと考えております。

渡辺(ひ)委員

 神奈川県の地域防災計画の根拠になる国の防災基本計画が、平成27年7月に改訂され、それに基づいて議論しているわけで、その計画の中に災害予防という欄があって、災害予防の中には、市町村が指定避難所において、貯水槽、井戸、仮設トイレ、マンホールトイレ、マット等を整備するということになっています。市町村の一義的な義務と書いていながら、国は市町村にこれを周知していないというのはおかしな話という気がします。

 今まで国の補助がどういう形で行われるのか、マンホールトイレがどういう形で活用できるかということについて、市町村にノウハウがなかったということで、こういう詳しい資料が出てきて、これをしっかり周知する必要があると思うのですが、具体的に県として、市町村と連携しながら行う取組はほかにありませんか。

災害対策課長

 県では、避難所マニュアル策定指針を作成しまして、災害時に市町村の避難所運営を支援しており、熊本地震の教訓を受けまして、見直し作業を進めることとしております。

 4月に作成された避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインでは、マンホールトイレも含めた全体のガイドラインが出されましたので、これを参考に、市町村との災害時の課題について検討させていただき、その結果、県が作成するマニュアル策定指針に反映させ、市町村の取組を促進してまいりたいと考えております。

渡辺(ひ)委員

 是非、お願いしたいと思います。

 地域防災計画の修正素案の中の、避難対策のところで、市町村の避難所の設置運営の参考となるよう、神奈川県避難所マニュアルの策定指針を定めていることを追加と書いてあり、なぜ追加であって、今までどうしていたのか記載がありませんでした。いずれにしても、この中でしっかり昨今の様々な問題、今日、自民党さんの委員会で出された議論も踏まえて、このマニュアル策定指針の中に、トイレの問題も盛り込んでいただきたいと要望させていただきます。

 また、避難所の多様化という話も出ましたが、避難所におけるマンホールトイレ設置の一義的な設置者は市町村ですけれども、神奈川県立の学校や施設、公園等もあります。そこも当然避難所になり得るということで、市町村の避難所よりも県の方が広く、多くの方を収容する可能性のある施設もあると思います。県の施設の中でも、モデルケースとなるような取組を進め、県として主導的にマンホールトイレを設置していくという取組も、是非主導的にお願いしたいと要望させていただきます。

 続きまして、津波被害の減災のため、大地震が起きた際に津波発生をいち早く感知するGPSの波浪計の設置と観測体制について質問したいと思います。

 津波想定、地震想定が変わってきて、最新の想定を見たのですが、例えば私は藤沢市選出ですけれども、最新の津波想定だと、発生してから12分で藤沢に津波が来るということで、ほとんど逃げるしかないということになります。県の津波タワーや津波の避難指定ビルといった様々な対策がとられていますが、本当にそれで収容し切れるのかという課題があります。例えば、鎌倉に行くと、風致地区なので高い建物がほとんどないということで、逃げる場所がないので山の方に逃げるしかありません。本当に速やかに避難できるのか、非常に厳しい課題があります。

 何が大事かというと、津波が発生したぞといったときに、どれだけスピーディーにその警報が伝わるかどうかであって、今までの津波想定よりも、発生から到達までが短くなっている想定の中では大事になってくると思います。

 そのような中で、GPS波浪計について質問をさせていただきたいのですが、まず、津波の観測体制の現状はどうなっているのか確認させていただきたいと思います。

災害対策課長

 津波の観測体制でございますが、気象庁が24時間体制で全国に設置した津波観測施設や地震計などの観測データを用いまして、津波の観測を行っております。また、監視には、気象庁以外の関係機関の観測データも収容し、活用しております。

 観測点の数といたしましては、全国で沿岸の津波観測点が173地点、GPS波浪計が18点ありまして、そのほか水圧式の海底津波計が194地点となっております。

渡辺(ひ)委員

 GPS波浪計は、神奈川県にも設置されていて、活用することができるのでしょうか。

災害対策課長

 全18箇所の設置箇所でございますが、東北地方、四国、東海地方の太平洋沿岸などでございまして、本県を含む関東地方には設置されておりません。

渡辺(ひ)委員

 私の地元の藤沢とか湾岸市町の協議会においても、これは課題になっておりまして、東北だとか、あと地震の想定でいうと東南海、南海地震のエリアの湾岸には設置してあるのです。

 しかしながら、相模湾とか東京湾とか、この関東エリアの海には設置されていないということで、これは何か理由はあるのでしょうか。

災害対策課長

 GPS波浪計は、津波観測においてもその有効性が注目されております。本来は、国土交通省が、港湾整備に必要な沖合の波浪情報を取得するために設置しているものでございまして、設置につきましては、港湾整備における観測の必要性に応じて全国的なレベルで判断されており、今の配置になっているものと伺っております。

渡辺(ひ)委員

 神奈川県の場合は、実際にどのような観測体制なのか教えてください。

災害対策課長

 関東地方にはGPS波浪計は設置されておりませんが、文部科学省の防災科学技術研究所が設置した水圧式の海底津波計や、気象庁などが設置しました津波観測計などが整備されております。

 水圧式の海底津波計でございますが、これまで相模湾内に1基と沖合いに2基の計3基が設置されており、平成24年から気象警報等に活用されているという状況でございます。

 また、津波観測計でございますが、これは地上から電波で海面の高さを観測するものでございまして、神奈川県内には東京湾側と相模湾側にそれぞれ2箇所、計4箇所に設置されているという状況でございます。

渡辺(ひ)委員

 水圧式津波計とGPS波浪計には、どのような違いがあるのでしょうか。

災害対策課長

 水圧式の津波計ですが、これは海底に設置した津波計が、津波による水圧の変化を検知しまして、観測した津波データを海上に送信し、データを気象庁に送信するというものでございます。

 GPS波浪計は、GPSを用いて沖合いに浮かべたブイの上下変動を計測いたしまして、波浪や潮位の海面変動をリアルタイムで観測し、気象庁に伝送するというものです。

渡辺(ひ)委員

 今の説明を聞いていると、やはりGPS波浪計の方がリアルタイムに観測できるのではないかという感触なのですが、このGPS波浪計の必要性についてはどのように考えていますか。

災害対策課長

 少しでも早く、津波の発生を察知し伝達することができれば、避難の時間を稼ぐことができますので、より多くの人が避難することができるということになろうかと思います。東日本大震災でも、地震発生後25分でGPSが津波を検知しまして、気象庁がその津波警報の更新に利用したということが言われております。

 津波観測体制をできる限り強化するということが必要でございまして、東京湾や相模湾沖にGPS波浪計、さらに、水圧式津波計などによる津波観測網をより充実する必要があると思います。GPS波浪計や水圧式津波計は単体で機能するものではなく、観測したデータを収集、分析、提供する一連のシステムでございますので、既存の津波計と併せて、国において整備する必要があるものと考えております。

渡辺(ひ)委員

 GPS波浪計があった方が、いち早くリアルタイムに、今までの観測体制よりも情報を伝達することができる可能性があるのかどうかについてお伺いします。

災害対策課長

 国のGPS波浪計と水圧計の性能を公的に比較したデータが公表されておらず、東日本大震災の際には、気象警報の更新に活用された報告がございます。

 また、国土交通省におきまして、この津波観測を行う上での有効性に着目して、地上施設の充実強化、例えば回線を二重化するとかバックアップデータを整備するとかといった取組も進めております。そういうことで、津波の観測においても有効性があるという考えでおります。

渡辺(ひ)委員

 東京湾、相模湾にはこれがないということですが、国に対しては、これまで働き掛けはされてきたのでしょうか。

災害対策課長

 東日本大震災後の平成23年9月には、沿岸市町の要請がございまして、知事が国に、GPS波浪計の整備の働き掛けを行っております。

 具体的には、国土交通省及び気象庁に直接出向き、沿岸16市町と共同して、相模湾及び東京湾にGPS波浪計を設置するよう強く要望いたしました。気象庁長官からはその際、GPS波浪計を津波警報では非常に頼りにしているので、GPS波浪計を設置する港湾局と連携して進めていきたいという発言があったと伺ってございます。

 それ以降は、毎年度、副知事や安全防災局職員が国に出向きまして、粘り強く要望を行っております。

渡辺(ひ)委員

 警報を出す気象庁がそのような発言をしているということであれば、やはりこの神奈川県においてもGPSの設置を引き続き進めてほしいと思います。当然、我々の立場でも、政府だけではなく、しっかり取組を協力しながら行っていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 最後に、GPS波浪計などによる観測を含めて、津波の避難対策にどのように取り組んでいるのかお伺いします。

災害対策課長

 津波による被害を軽減するためには、充実した観測体制による早期の観測と警報の発表が重要でございますので、引き続き観測体制の整備を国に働き掛けていきたいと思います。

 また、津波から命を守る上では、迅速な避難が何よりも重要でございます。津波注意報や警報が発表されたとき、あるいは海岸近くで地震を感じたときに、何よりもすぐ逃げることが大事でございます。県といたしましては、避難誘導を担う市町村と連携しまして、津波避難訓練の実施ですとか、津波ハザードマップの周知など、避難のための意識啓発を進めてまいります。

 さらに、今年度創設しました市町村地域防災力強化事業費補助金を活用しまして、津波避難路など、市町村が行う津波避難対策の支援をしていきたいと考えております。また、迅速かつ的確に津波の情報が住民に届くよう、防災ラジオですとか、防災行政無線の戸別受信機など、市町村が行う情報発信体制の整備も支援していきたいと考えてございます。

 こうした取組を通じまして、津波対策を充実させてまいりたいと考えております。

渡辺(ひ)委員

 GPSについては、藤沢を含めた湾岸市町で、毎年かなり強い要望を我々のところにも頂いておりますので、しっかりと連携して進めていきたいと思います。神奈川県を含めてですが、首都圏付近にないというのは少しおかしな話ですし、過去には、国土交通省が波浪に対する観測体制ということで設置したと思います。最近では、新たに南海トラフ地震に向けて、四国沖に付けているということは国土交通省自体も認識していると思いますので、設置できるように共に頑張っていきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。

相原委員

 私の方からは、本会議をはじめ、いろいろな県議会の会議でも多くの議員の方々が取り上げております消防団員の数の関係についてお伺いしたいと思います。

 まず、県内の消防団員の団員数の変化を、ここ10年間程度で御報告いただけますでしょうか。

消防課長

 県内のここ10年の推移でございますが、長期的には減少傾向にあります。ただ、ここ数年に関しましては、増加に転じている年もあります。

 具体的な数字を申し上げますと、10年前の平成18年の県内の消防団員数は1万9,185名でした。それが平成28年は1万8,211名となっておりまして、トータルでは10年前よりも974名減少しております。ここ近年、4年くらいの状況では、平成25年に103名増加し、平成26年には92名減少しましたが、その後平成27年には105名、平成28年には112名と、ここのところ2年連続で100名以上増加しているという状況でございます。

相原委員

 念のため確認しますが、平成25年より前の平成19年から平成24年の間は、毎年減少ということですね。

消防課長

 委員お話しのとおりでございまして、少ないときには、平成19年は46名減少しております。多い年は平成24年で373名で、この幅で毎年減少しておりました。

相原委員

 次に、基本的なことですが、消防団員の数の統計の取り方は、時期に関して何らかのルールがあるのでしょうか。

消防課長

 国で全国的に数値を取りまとめておりまして、毎年4月1日現在ということで、各市町村から回答を頂いて、それを国で取りまとめております。

相原委員

 県内全体の消防団員の変化は分かりましたが、市町村別でいいますと、市町村ごとに差があるのでしょうか。

消防課長

 ざっと大くくりで申しますと、3政令市の消防団員の数が全体の割合でかなり多いので、3政令市の動向が増減に大きな影響を与えております。

 平成19年から平成24年までの6年間を見ますと、3政令市が結構大きい幅で落ちてきたということがあります。その後、様々な取組もありまして、3政令市がその後4年間のうち3年間で増加に転じ、特に横浜市は大きく増加をしております。

 年度によっては落ちている年もありますが、トータルでは政令市、特に横浜市の影響で増加しているということでございます。

相原委員

 県として、消防団員の募集や定員の確保は、市町村が一生懸命取り組まれているわけですが、県としてもそれを支援するためにいろいろな事業を展開していると思います。実際には減少が続いた時期もあるし、最近は増加している時期もあるわけですが、県の事業としては、ここ10年間くらいを見たときに、同じようにやっている事業もあるし、年によって違うところもあるのでしょうが、この間やってきた県の事業について、また、投入した資金について伺います。

消防課長

 ここ10年というスパンで申し上げますと、消防団の事業所の中で、消防団活動に配慮していただく、また加入を勧める事業所を表彰する制度もありまして、県や市町村、国も促進しているところでございます。

 これ自体は平成19年度に始まっていたのですが、その後幾つかの市町村で導入されていく中で、それをもっと促進していこうということで、県では平成22年に、消防団の研究会を設立しております。そこで、協力事業所表示制度の導入をどうしていくのかということで、県内の市町村の消防団担当などを集めまして、いろいろなことを話しながら、どうしたら導入しやすいかということを、県が主体で研究会を行っております。そして、6市町だった導入市町村が17市町まで進み、さらに、事例集やガイドブック、PRキャンペーンなど、様々なイベントなどを行っており、その結果、平成25年度から団員数が増加に転じる市町も出てまいりました。

 平成27年度と平成28年度につきましては、県ではかながわ消防フェアを開催いたしまして、県内全ての市町村の消防団が集まり、啓発や実際に消防団の方にパネリストをしていただいて活動の内容を報告したり、女性消防団の方にワークショップを開催させていただくなど、取組を更に進めており、ここ2年間の増加は、これらの県の取組が反映されているものと思っております。

 また、事業に投入した資金についてでございますが、これまで県の消防団の詰所や資機材に対しまして、平成27年度までは総額3億円の市町村の補助金がありまして、市町村がその枠で計画を定めて使っていただきました。平成28年度は、総額10億円の補助金に拡大いたしまして、その中で市町村が行う消防団の取組についても支援しております。

相原委員

 いろいろな取組をしていただいている中で、県が実施した事業が、即座に消防団員の増減につながるのかどうかというのは一定の分析が必要です。担当部署としては、いろいろとやられていると思うのですが、実際に御報告いただいた消防団員数の変化からいいますと、減ってしまった時期もありますし、増えている時期もあるので、県の事業と消防団員の増減の関係としては、どのような見解をお持ちなのでしょうか。

消防課長

 増えていることに関しましては、実際には女性の方が増えたというのが一つございます。人数という観点から申しますと、事業所単位で入っていただく場合には、多くなるということもございます。具体的には、横浜市などの政令市が取組を進めていくことによって、例えば協力事業所という制度で加入し、実際の活動を消防団員から直接聞いてみて入ってみようかという話になったり、乳飲料メーカーの販売所などに勧誘したりすると、女性がまとめて加入してくださったりということで、数的には結構加入するということがあり、平成27年、平成28年では、男性も多く加入していただいたこともございます。

 これまでの協力事業所の表示制度から、更に発展させていく形で取組を重点的に進めていくことによって、団員数の増加に関して有効なものとなると思っております。

相原委員

 厳しく批判をする意味ではないのですが、平成19年から平成24年くらいまでは、毎年のように減っていて、一番減った平成24年では、前年度から300人以上減っているので、結果として団員数増加の効果が出ない年も随分あるようですが、県の事業の効果についてはどのように分析されていますか。

消防課長

 すぐに成果が出る取組もありますし、様々な取組をすることによって意識が変わっていき、徐々に浸透していって最終的に成果が出るものもあると思います。たまたま地域の事情で、多くの方が定年で退団されたという事情もありますし、人口減少が出てきており、人口減少に比例して下がっている地域もあります。

 そういったこともトータルで考えた中で、県の取組を行うことによってうまく反映すればいいのですが、様々な形で効果が出てくるものを組み合わせて行ってまいりたいと考えております。

相原委員

 今度は良い部分を取り上げたいと思いますが、ここ数年は、県の消防団員は増加傾向にあるわけで、その時期でさえ全国的には大きく減少しているという中で、現在は神奈川県では効果が出ているわけですけれども、これはどのように分析されていますか。

消防課長

 神奈川県の特徴といたしましては、女性の方が入っている割合が、ここ何年間で急速に増えております。これまでの横浜市を中心とした取組が成果を結んでおり、平成28年で見ますと、女性の方がかなりの割合で入ってきております。年度によっては幅があるのですが、全体の数値に大きな影響を与えているのは、女性の方が多く加入していることでございます。

 女性の方は、災害が昼間に起こった場合には地域にいることがあるわけですから、活動能力を身に付けて、万が一のときに活躍していただくことは非常に有効で、神奈川県の中の特徴的な取組として、女性の消防団員が増えているということがあると思います。

相原委員

 実態としては、課長から御報告いただいたことだと思いますが、私の立場からすれば、消防団員の確保はしっかりできる方がいいと思っておりますので、もっと増えていただきたいと思っております。過去の政策や事業の中で、何が一番効果的で、何をどういうふうにしたら効果があったという、過去の経験則から今後の事業を考えたいと思うのですが、御報告いただいた中で、なかなか明確に言い切れないという印象を受けました。直接的に消防団員の増加につなげるということは、なかなか分析が難しいということで、それはそれとして承ります。

 次に、消防団員の団員数に関して、県としての目標数値の設定はどのようになっておりますか。

消防課長

 報告の中でありました創生総合戦略で、2019年の目標値を現状維持という形で設定させていただいております。

相原委員

 現状維持の目標設定をしたときには、それに合理性があったのかと思いますが、現状で見れば、2019年度の目標値が今の団員数から減少することになっていますが、この状況をそのままにしておくというのはいいのでしょうか。

消防課長

 創生総合戦略は昨年度策定しておりまして、基準年度はもっと前になっております。統計的な数値を申し上げますと、平成26年の数値は92名減、平成27年は105名増という情報の中での目標設定で考えますと、平成28年は上がったのですが、客観的な状況でいいますと、横浜市は上がっていますが、相模原市も川崎市も下がっております。

 トータルで、たまたま横浜市が多かったので、上がっておりますが、これから人口のピークもこの計画期間内にあり、実際に政令市以外の部分は下がっています。政令市が大きいので上がっていますが、県域全体で見ると厳しいところも多いのが現状です。人口減少の波で、例えば三浦半島では人口減少と比例して下がっておりまして、県央地域では人口は増えているのですが、団員確保には結び付かない状況にあります。

 このような状況の中で、それなりの水準を維持していくことは、目標として非常に重要なことであると思っています。これは5年スパンの戦略ですから、5年を見据えてこれからの状況を踏まえますと、横浜市もこれから先、同じように増えていくか分からないという中では、現状を維持していくということも、県全体で見ますと相当大変なことではないのかと思っております。ただ、数値が上がったからといって、取組をやめるということではなく、拡充をしていきたいと思っております。更に取組を強化しつつ、数値が上がれば結果としていいということですから、このように考えて県の取組を推進していきたいと考えております。

相原委員

 全国的に見ますと、消防団員の数はずっと減っているわけです。しかし、神奈川県はここ数年頑張っていて増えています。これは当事者である市町村が一番努力をされたと思いますが、県も貢献したという捉え方をしてもいいのではないかと思うのです。

 確かに、神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略の目標値の設定方法論としては否定しないし、全国の取組だけを見れば、数年前の数値から2019年までのときと同じ現状維持でも、立派な目標と言えなくもないのですが、平成27年、平成28年と100名以上増えた中で、若干志が低く感じるのですけれども、いかがでしょうか。

消防課長

 現状維持というは、大事な目標だと思っております。ただ、県の取組といたしましては、現状維持にとどまることなく、更に上を目指してまいりたいと考えております。

 今年に関しましては、ワークショップでネットワーク化した情報により、今度は県内の女性消防団員を全員集めて一緒に訓練を行うという話もあり、女性の方々が活躍できる環境もつくり、補助金も更に充実しましたので、一層消防団の活動がしやすい環境整備などに取り組んでまいります。また、消防団応援の店も新たに導入しましたので、地域に応援していただきまして、そういった取組で上を向いて進めていきたいと考えております。

 このように、厳しい状況も社会環境としてあるということを前提に、設定させていただいているということでございます。

相原委員

 一連の答弁は、堅実に物事を考えて取り組まれている結果だと受け止めたいとは思います。繰り返しになって恐縮ですが、私としては平成27年、平成28年と相当な成果が出ており、内実的には市町村ごとに違うということで承っていますが、このトレンドをしっかり維持することが大変重要です。

 戦略上の目標値を変えろとまでは言いませんが、安全防災局的には高い目標を設定して、努力をしていただくことを期待して、最後に局長に決意を伺いたいと思います。

安全防災局長

 消防団員は、災害時に非常に重要な勢力となりますが、一貫して全国的に減少しております。自助、共助の要になりますので、東日本大震災や伊豆大島の災害におきましても、消防団員の力がなければできない現場が非常に多くあって、これは消防署の職員や警察の職員、役所の人間をどんなに増やしてもカバーできないところを、地域で助け合う、地域の消防団員を中心に住民同士で助け合うところが根幹であると考えております。

 そういう中で、先ほどから消防課長から答弁をさせていただきましたが、一つは団塊の世代が退いていくというような大きな人口構造の流れ、それから地域の共同した取組、事業や活動になかなか参加しづらい世代も出てきているということで、昔の消防団のように、地域の人が皆加入するものだというような地域がだんだん少なくなってきていると思っており、特に都市部では難しい情勢があります。

 ところが、東日本大震災以降、消防団というものが脚光を浴びて、職場での消防団や女性の消防団などの新しい消防の組織ができて、逆に都市部に希望者が殺到しているという報告もございます。そういう情勢をよく踏まえまして、県としては、消防団員は市町村の公務員でありますので、当事者である市町村とよく連携をしまして、推進していきたいと思っております。特に、ここ二、三年、消防団応援の店、消防団のポンプ車両の購入補助、あるいは詰所のトイレの改修など、そういうところに力を入れまして、若い人や女性が嫌がるような環境ではなく参加できるようなことに、県としては力を配ってまいりました。

 引き続き、そのような取組を進めながら、神奈川の共助、消防団の勢力がより一層浸透するような形で、安全防災局としては高い目標を持って取組を進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

相原委員

 消防団員の確保は、全国的にも間違いなく重要な課題ですので、引き続き安全防災局の取組に御尽力を期待して終わります。



(安全防災局関係は一応この程度とし、次回、両部関係について審査することを決定)



5 次回開催日(10月11日)の通告



6 閉  会