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平成28年  防災警察常任委員会 09月28日−01号




平成28年  防災警察常任委員会 − 09月28日−01号







平成28年  防災警察常任委員会





◎《委員会記録-平成28年第3回定-20160928-000005-防災警察常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(渡辺(ひ)・相原の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 人事異動に伴う当局幹部職員の紹介



5 両部合同報告事項(安全防災局長)

  「津久井やまゆり園において発生した事件に係る犯罪被害者等支援について」

  「「神奈川県まち・ひと・しごと創生総合戦略2015年度評価報告書(案)」について」

 「「ラグビーワールドカップ2019及び東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会推進かながわアクションプログラム(案)」の概要について」



6 審査順序の決定(警察本部先議)



7 日程第1を議題



8 提案説明(警察本部長)



9 警察本部経営状況説明(警察本部刑事部長)

  「(公財)神奈川県暴力追放推進センター」



10 日程第1について質疑(警察本部所管事項も併せて)



田中(信)委員

 私の方からは、まずはじめに、先般起こった津久井やまゆり園における殺傷事件に関わる神奈川県警のその後の対応についてお伺いします。

 今般、事件でお亡くなりになられた方の御遺族に対して、改めて深い追悼の意を表したいと思います。何の罪もない19人の尊い命が奪われたことに対して、強い憤りを覚えるとともに、事件の原因の徹底究明と再発防止の重要性を改めて認識しているところでございます。

 さて、今回の事件に関わる検証委員会が設置されまして、委員の方が決定したと報道されておりますが、正確に検証するためには、正確な事実の把握が大前提となります。先般の当委員会におきましても御答弁いただきましたが、改めて今回の事件について事実関係の確認をさせていただきたいと思っております。

 まず、犯人が衆議院議長公邸に持参した手紙の内容を、津久井やまゆり園の管理者にどの程度伝えたのか、改めてお伺いします。

生活安全総務課長

 本件管轄の津久井署におきまして、手紙の内容を認知した後、同署の幹部が速やかに津久井やまゆり園に赴きまして、施設の総務部長に対しまして、被疑者が津久井やまゆり園を名指しして、夜間帯に入所者に危害を加えるとの内容が書かれている旨を伝えております。

 これを受けまして、施設側におきましても早急に警備体制の強化を開始するなど、迅速な対応が講じられていたものと承知しております。

田中(信)委員

 その際、やまゆり園の管理者に手紙を見せなかったという報道があったと思うのですが、この理由についてお伺いします。

生活安全総務課長

 津久井署におきましては、施設に対して被疑者の手紙の内容を説明しつつ、それに応じた防犯対策を詳細に指導しております。一方、施設側におきましては、署の説明と指導を踏まえ、早急に警備体制の強化を開始するなど、迅速な措置を講じられたものと承知しております。

 なお、被疑者の手紙は親書であり、入所者に危害を与えるという内容のほか、被疑者の異常性を疑わせる様々な記載がございます。捉え方によっては、施設関係者の危機感を失わせる結果となる可能性も考えられましたことから、そういった状況の明らかではないその時点におきまして、手紙そのものを示すことは必ずしも適切ではないと考え、事態の危険性を正確に理解していただくよう、その内容を説明したものでございます。

田中(信)委員

 私も、何でこの手紙を見せなかったのかと思ったのですが、これを見せたときに、ちょっとふざけたような内容で、余り緊急性がないのではないかと相手方に思われることがあるということも踏まえ、緊急性があるということと、防犯対策について、園の方にはかみ砕いてというか、大事なところだけを伝えておいたということです。手書きの文章で書いてあったので、そういったことに対しての配慮だったということを確認いたしました。なかなか難しいところではありますが、大体分かりました。

 あと、報道等によりますと、2月19日に津久井やまゆり園の管理者が犯人と面接をするときに、警察官が施設に入ってきたと聞いているのですが、警察官が施設に赴いた理由についてお伺いします。

生活安全総務課長

 面接が行われました前日の2月18日になりますが、津久井やまゆり園から津久井署に対しまして、被疑者が他の職員に、障害者は生きていても意味がないなどと発言している。明日園長と園の幹部が被疑者と面接するが、被疑者はどのような行動に出るか分からないので、対応してもらいたいというような施設側からの要求に基づきまして、津久井署員が津久井やまゆり園に赴き待機していたということでございます。

田中(信)委員

 その判断については正しいと思いますし、施設からの要望でもあるということで、理由もよく分かりました。

 その後、警察官が被疑者を保護し、身柄を渡して措置入院になったと聞いていますが、そのときの経緯や状況についてお伺いします。

生活安全総務課長

 2月19日、津久井やまゆり園におきまして園関係者が被疑者と面談した後になりますが、津久井署員が面談結果による施設側からの説明及び被疑者と面接した際、重症障害者は安楽死させるべきですとか、日本国の指示があれば大量抹殺することができるなどと繰り返しましたことから、そのまま放置すれば他人の生命、身体又は財産に危害が及ぶおそれがあるものと認めまして、被疑者を精神錯乱者として警察官職務執行法第3条に基づき直ちに保護したものでございます。

 その後、他人に害を及ぼすおそれがあるとして、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第23条に基づきまして、相模原市に通報した上、身柄を引き継ぎました。相模原市においては、被疑者を緊急措置入院させたものと承知しております。

田中(信)委員

 経緯について説明がありましたが、警察としては今の話だと、法令重視の対応として、法令に基づいて一つ一つ執行していったということを確認できました。発言が非常に過激な部分があって苦労をしたり、また判断しにくい部分もあったと思いますが、法令を遵守するということは大事だと思いますので、この点は理解しました。

 次に、津久井やまゆり園に対する被疑者の手紙を入手してから被疑者を保護するまでの間と、被疑者が退院した後に、具体的にどのような防犯指導を行ってきたのかお伺いします。

生活安全総務課長

 まず、警視庁から手紙の写しを入手してから被疑者を保護するまでの間におきましては、津久井署員が津久井やまゆり園の警備設備や警備体制について確認した上で、防犯カメラの設置、夜間における警戒の強化、緊急時の110番通報要領などの防犯指導を行っております。

 次に、被疑者が退院したことを認知した後におきましては、まず特定通報者登録のための手続を直ちにとるよう教示いたしまして、速やかに登録を行いました。

 さらに、再度防犯カメラを設置するよう助言し、休日夜間における宿直員等に対する対応要領などの周知に関するアドバイスを行い、それぞれの時点で必要な防犯指導や助言を行ってきたところでございます。

田中(信)委員

 恐らく、その助言というのは、当たり前のことを最大限にやったものであるという印象を持っています。

 今回、こういった凄惨な事件が起きてしまって、いろいろな議論が起こっている中で、防犯指導や助言ということについても、今後様々な検証があった後に、いろいろな対策をこれから考えないといけないという思いでいますが、今回のこの指導に関しては、その時点では恐らく一番適切だったと思うのです。尊い命が亡くなった中で、こうことを繰り返さないように、我々も皆さんとしっかりと今後検証していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 続きまして、県警察が津久井やまゆり園に対して防犯指導、助言をしたということは承知できましたが、園の管理者は手紙の内容を詳細に聞いていなかったとして、危機意識、認識が希薄だった旨の発言をしていますけれども、警察とかながわ共同会の認識に差が生じたことについて、どのように認識しているのかお伺いします。

生活安全総務課長

 繰り返しの部分がございますが、県警察といたしましては、津久井署幹部により、津久井やまゆり園を名指しして、夜間帯に入所者に危害を加えるなどといった被疑者の手紙に書かれた危険性を施設に説明していたところでございます。そして、施設におきましては、津久井署の防犯指導や助言を受け、早急に警備体制の強化を開始したものと承知しております。

 また、園長と施設の幹部による被疑者に対する面接が行われておりますが、その際に、施設として同人を解雇するに至っております。さらに、施設におきましては、被疑者の退院を認知して以降、特定通報者登録のための手続が行われ、休日夜間等の防犯対策に関しまして、園長名による文書により、施設の職員に対して指示がなされ、防犯カメラの設置が行われるといった防犯措置がとられたものと承知しております。

 こうしたことから、被疑者の危険性については施設側においても理解されており、危機意識は共有されたものと認識しております。

田中(信)委員

 今、お話を聞いていて、警察側としてはしっかり危機意識を持つよう訴えていったという経緯があったということですし、やまゆり園としても、こんなことがまさか起きるのかという部分もあったでしょうし、誰しもが予想し得ないような状況だったのかもしれません。しかし、やはりこういう事件が起きたということですから、今後の対策を考えなければなりません。

 そういう状況を踏まえ、今後このような事件の再発防止と簡単に言えないところもあるのかもしれませんが、抱負としてはどのように考えているのかお伺いします。

生活安全総務課長

 本件につきましては、現在も犯行に至った経緯を含めて全容解明に向けた捜査を推進しているところであり、捜査結果により更に教訓とすべき事項があれば、今後の警察活動に生かしてまいりたいと考えております。

 なお、既に各警察署におきましては、管内の社会福祉施設等と連携いたしまして、不審者の侵入を想定した対応訓練、あるいは施設の職員等を対象とした防犯指導等を実施しているところでございます。

 今後も、様々な事案や場面を想定した訓練や防犯指導等を実施してまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 これからの時代は、警察が常駐するというわけにはいかないので、施設側の自助として、防犯に関する職員の意識改革が必要であると思いますが、事件の検証がこれから行われていく中で、様々な意見から再発防止に取り組んでいただきたいと思います。

 最後に要望を申し上げます。

 今日頂いた答弁ですが、内容に少し疑問を持ったところもあったのですけれども、一応客観的な事実とは矛盾していないというところは大体理解できました。本件は、それぞれの段階で、警察の必要な措置が普通にとられてきたと考えます。凄惨な事件でしたから、後からもう少しこうしておけばよかったとは幾らでも思うことができるのですが、これからもそういった気持ちを持ち続け、是非再発防止に取り組んでいただきたいと思っています。

 いずれにしましても、やはり本件の捜査が完了したら、再生本部における再発防止の検討や検証委員会における検証が続いています。教訓とするような事項が判明した場合には、県の担当部局と連携して、今回のような事案が二度と起きないように、社会福祉施設等の防犯対策に万全を期していただきますよう要望をさせていただきましてこの質問を終わりたいと思います。

 続いて、暴力団排除の取組について伺いたいと思います。

 我が党の代表質問において、しきだ議員が要望として、神奈川県の暴力団排除条例の改正をお願いしたところですが、我が県としても、暴力団排除条例はかなり民間にも浸透していて、三ない運動とよく言いますが、これが更に進んでいく勢いがすごくあります。ニュース等では、今、山口組の分裂という話が出ていますが、いまだに収束されない対立抗争であり、県内では2件の発生にとどまり、4月以降の発生はないと聞いております。これは、県警察における各種対策や県民の暴力団排除の意識の高まりが一因になったという思いがございます。

 そこで、最近の全国的な対立抗争の発生状況や県警察の取組、神奈川県の暴力団排除条例の具体的な見直しなどについてお伺いしたいのですが、まず、対立抗争事件の発生状況について教えてください。

暴力団対策課長

 昨年8月末に6代目山口組が分裂し、神戸山口組が結成されてから1年余が経過したところであります。これまで全国における対立抗争事件は86件発生し、本年に入ってからの推移を見ますと、1月から3月までに53件が発生しており、4月以降は14件と発生が減少しております。

 こうした中、本年5月31日には岡山県で、7月15日には愛知県でそれぞれ射殺事件が発生しております。また、8月19日には宮崎県で刺殺事件が発生するなど、3件の殺人事件が発生しております。

 一方、県内では2月と3月に発生した2件のみで、4月以降の発生はありませが、対立抗争は継続しており、いまだ予断を許さない状況でございます。

田中(信)委員

 86件ということですが、1年間にこれだけ起きると、かなり地域住民とか全国の一般の庶民にとっては非常に怖い事件だと思うのです。集中取締本部が設置されたと聞いていますが、その後の両団体に対する取締りの状況について伺いたいと思います。

暴力団対策課長

 県警察では、本年3月9日に対立抗争集中取締本部を設置して以降、8月末までに両団体の幹部らを24件、28人を検挙しており、暴力団対策法に基づく行政命令を16件発出しております。また、県の暴力団排除条例に基づく勧告を2件発出しております。

 このほか、厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織については、埼玉県警察が、本年2月27日に埼玉県内で発生した神戸山口組傘下組織の幹部宅に対する拳銃発砲事件で、6月7月に同組織の組長以下11人を検挙したと承知しております。さらに、静岡県警察が、本年2月26日に静岡県内で発生した神戸山口組傘下の事務所前の車両放火事件で、7月8月に同組織の幹部以下4人を検挙したと承知しております。

 なお、県警察では両事件の捜査について埼玉県警察、静岡県警察に対して捜査協力を行っております。

田中(信)委員

 非常に全国的な展開を見せているようですから、取締りの強化もしっかり行っていただきたいと思います。

 次に、地域住民の暴力団排除に向けた取組としてはどのようになっているのかお伺いします。

暴力団対策課長

 対立抗争を封圧するためには、警察による取締りだけではなく、地域住民による暴力団排除に向けた取組も非常に重要であると考えております。その具体例としまして、本年5月10日に厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織の関連施設に対して、地域住民が使用差止めに関する民事訴訟を提訴しました。その後、8月10日に東京高等裁判所が住民側の訴えを全面的に認める決定をしたと承知しております。

 県警察といたしましては、訴訟に関与された地域住民の方々の保護対策に万全を期するなど、暴力団に対する民事訴訟を全面的に支援しているところでございます。

田中(信)委員

 我が国においても、民衆の手をお借りしてする集会で、暴力追放の運動をしているということを聞いているのですが、厚木市における暴力追放決起集会がどのようなものなのかお伺いします。

暴力団対策課長

 本日9月28日午後1時30分から、厚木市の厚木商工会議所におきまして、厚木警察署管内暴力団排除総決起大会が開催されます。開催の目的は、厚木市所在の六代目山口組弘道会傘下組織の関連施設に対する民事訴訟を受け、更に厚木市民の暴力団排除意識を高めていこうというものでございます。

 本大会につきましては、厚木警察署管内暴力団排除推進協議会が主催となり、厚木市、県警察、暴力団追放推進センター、及び神奈川県弁護士会が後援となっております。厚木市所在の六代目山口組傘下組織は、先ほど申し述べましたとおり、埼玉県や静岡県内で対立抗争を慣行しており、対立抗争の拠点が厚木市内にございますので、住民に大きな不安や恐怖感を与えていると考えています。

 こうした地域の方々の暴力団排除活動は、大変有意義なものであると考えております。

田中(信)委員

 先ほど報告にもあったのですが、(公財)神奈川県暴力追放推進センターの賛助会員についてお伺いします。

暴力団対策課長

 (公財)神奈川県暴力追放推進センターでは、財政基盤の確立を図ることを目的としまして、平成26年6月26日から賛助会員制度を導入しており、センター賛助会員規定に基づいて運営されていると承知しております。

 賛助会員は、センターの目的に賛同し、事業を援助するために入会しており、年会費は、個人が1口5,000円、法人及び事業者団体が1口2万円で、会費は収支予算に計上し、公益目的事業に支出していると承知しております。

 なお、賛助会員の入会の可否につきましては、賛助会員規定でセンターの理事長が決定することとなっており、県議会議員の入会につきましても、理事長の判断に委ねられることになっております。

田中(信)委員

 賛助会員については、多くの方に賛同していただいていると先ほど報告がありましたが、我々は入れるのかと思ったのですけれども、我々も理事長の判断によるということになので、試してみたいと思います。

 次に、暴力団事務所を排除するにはどういう方法があるのでしょうか。

暴力団対策課長

 まず、暴力団対策法に基づく適格団体訴訟が挙げられます。これは、地域住民が暴力団事務所の使用差止めなどの訴訟を行う場合におきまして、住民の委託を受けた神奈川県暴力追放推進センターが原告になって行うものでございます。住民の方々が訴訟の前面に立つことなく、訴訟費用もセンターが負担するものであり、適格団体訴訟は、これまで全国で3件の例がございますが、当県ではまだございません。

 このほか、神奈川県暴力団排除条例におきましても、学校や都市公園などの周囲200メートル以内に新たに暴力団事務所を開設した場合は、条例違反として検挙することが可能となります。さらに同条例には、住宅等の譲渡などの制限としまして、暴力団事務所として使用することと知りながら不動産を売買したり、賃貸等をしてはならないという規定もございます。

 これらの方策につきましては、9月8日に開催されました神奈川県暴力追放県民大会におきまして、寸劇等を交えながら県民の皆様に分かりやすくお伝えしたところでございます。

田中(信)委員

 効果的な方策だと思いますが、神奈川県でまだゼロ件だということですが、今後とも小学校や中学校の周辺でこういう事務所ができないよう、しっかりと目を光らせていただきたいと思います。

 次に、神奈川県の暴力団排除条例の見直しに関する意見聴取というのはどのようなものだったのかお伺いします。

暴力団対策課長

 神奈川県暴力団排除条例は、平成23年4月に施行されておりますが、附則で5年ごとに見直しを行う旨が規定されております。そこで、運用の効果や見直しの方向性を確認するために、本年の4月から6月の3箇月間で意見聴取を実施しております。

 具体的には、神奈川県の運転免許試験場に来場された10代から60代までの約3,000人の方を対象に、アンケート調査を実施しております。また、県内の九つの業界団体等に依頼しまして、約2,000人を対象にアンケート調査を実施しております。

 さらに、地域や職域で暴力団排除に取り組んでいる方々、約800人を対象にアンケート調査を行ったほか、警察本部を除く県の16部局や県内の33市町村の暴力団排除条例を所管する所属にヒアリング調査を行っております。

田中(信)委員

 意見聴取の結果についてお聞きしたいのですが、県暴力団排除条例の認知度や効果についてはどのようになっているのかお伺いします。

暴力団対策課長

 まず、条例の認知度につきましては、県民が約7割、各業界団体はそれを上回る約9割の方々が条例を知っている、聞いたことがあるという聴取結果でございました。

 次に、条例の効果につきましては、地域や職域で暴力団排除に取り組んでいる方々の約7割から効果があったとの聴取結果でございました。また、効果があったとの理由につきましては、暴力団員が減少している、暴力団からの契約を断りやすくなった、暴力団が住みづらい社会になってきたと感じるなどの意見がございました。

 一方で少数派ではありますが、効果がなかった理由として、依然として暴力団が活動している、暴力団が関与する事件が多くあるなどの意見もございました。

田中(信)委員

 認知度に関しては、県民の7割くらいが知っていて、団体になってくると9割くらいとなっていたので、是非県知事の未病対策についても教えてあげてほしいと思いますが、意見聴取の際の県民や業界団体からの具体的な要望としてはどのようなものがあったのかお伺いします。

暴力団対策課長

 まず、自宅の近くに暴力団事務所があった場合につきましては、なくなってほしいとの要望が、県民が約9割、業界団体の方はほぼ全てから要望がございました。

 次に、暴力団員が少年を配下として使うことにつきましては、やめさせるべきであるとの要望が、県民が約9割、各業界団体はほぼ全てから要望がございました。

 また、暴力団を支援している事業者につきましては、許せないとの意見が、県民は約7割、業界の方が約9割の方からございました。

 しかしながら、少数派ではありますが、暴力団事務所の存在や暴力団が少年を配下とすることを容認する意見もございました。

田中(信)委員

 かなりそういったリアルな意見が出ていると驚きましたが、そういった意見聴取をして反映させていくということは非常に大事なことなので、引き続き行ってほしいと思います。

 それと、意見聴取の結果についてですが、今後の暴力団対策の在り方についてはどのような意見となっているのでしょうか。

暴力団対策課長

 意見聴取の中で、今後の暴力団対策の在り方についてもお聞きしたところ、今後の暴力団対策の在り方については、県民の方の約8割、各業界団体の方につきましてはそれを上回る9割の方が更に強化すべきだとの聴取結果でございました。

 また、強化すべきと答えた方々に、今後強化すべき対策についてお聞きしたところ、最も多かったのが、暴力団が存在しにくい社会にすべきであるとの意見が約3,300件でございました。これ以外にも、暴力団を支援している事業者を厳罰にすべきだとの意見が約2,300件、暴力団事務所をなくすべきだとの意見が約2,100件、少年と暴力団を交際させないようにするべきだとの意見が約2,000件ありました。

田中(信)委員

 引き続き是非この結果を踏まえた推進をしっかりやっていただきたいと思います。

 最後に、神奈川県暴力団排除条例の見直しについてですが、今後の方針を伺いたいと思います。

暴力団対策課長

 先の常任委員会におきまして、神奈川県暴力団排除条例の運用状況について御質問を受け、お答えをしたところでございますが、条例の見直しにつきましては、これまでの運用状況を分析するとともに、意見聴取の結果や他県の条例などを参考に、暴力団対策として更に強化すべき点を検討しているところでございます。

 なお、これらの検討結果を踏まえまして、見直しの結果につきましては、条例の改正をすべきか否かを含め、12月の常任委員会において御報告させていただく予定でございます。

田中(信)委員

 これまでの質疑をもって、暴力団関係の廃絶に対して神奈川県警が非常に頑張っているのだということも分かりましたが、いろいろと情勢というのは変わりますから、油断なくしっかり条例の見直しについても柔軟に行っていただきたいと思います。

 要望を申し上げたいと思います。

 昨年の8月に全国最大の暴力団組織である山口組が分裂して1年が経過しましたが、対立抗争事件の発生は低下傾向にあるものの、拳銃使用の殺人事件が発生するなど悪質化し、いまだ予断を許さない状況にあると感じるところです。その中で、県内では暴力団排除の意識が高まり、地域住民が立ち上がり民事訴訟を提起するなど、暴力団排除へ進む動きが活発に見えるということは、今の質疑で確認することができました。

 県警察が神奈川県暴力団排除条例の見直しのため、県民や各業界への意見聴取を実施したところ、条例の認知度が高く、その効果が認められているということでしたが、この条例が県民の暴力団排除意識を高揚させたということは、今の質疑で感じられたところです。12月の本委員会において最終的な検討を行うということですから、より効果的で効率的な条例となるよう、条例を改正する方向で検討を進めていただきたいと要望しまして、この質問を終わりたいと思います。

 次の質問は、国際テロ対策についてです。

 今年の5月に伊勢志摩サミットが開催されました。菅義偉官房長官が5月21日に視察に行って、その中で菅官房長官は、警察の皆さんを前にして、安全確保に万全を期してほしい。サミットの成否は皆さんの双肩にかかっていますということで訓辞を示したということですが、神奈川県からも現地に行っていただいて、テロの発生を防ぐ取組をしっかりと行い、伊勢志摩サミットを成功させていただいたということで、大変御苦労さまでした。

 他方で、海外では、昨年11月にフランスのパリで、本年の3月にはベルギーのブリュッセルで連続テロ事件が発生し、さらに7月にはバングラデシュのダッカで7人の日本人が犠牲になるテロが発生しました。これらの事件によりまして、県民のテロに対する関心が高まるとともに、日本でもテロが起こるのではないかという不安を感じる県民も増えたのではないかと思います。

 このような情勢の中で、3年後にはラグビーのワールドカップ決勝が横浜国際総合競技場で、4年後には東京オリンピック・パラリンピック競技大会のセーリング競技が江の島で開催されることが決定しております。

 そこで、国際テロ情勢と県警察における国際テロ対策についてお聞きしたいのですが、まず、伊勢志摩サミットの警備の成功について伺いたいと思います。

公安第一課長

 本年5月末、三重県で開催されました伊勢志摩サミットでは、厳しい国際テロ情勢を踏まえまして、日本全国から部隊を増員し、約2万3,000人体制で警備に臨みました結果、懸念された事件、事故の発生もなく、成功裏に警備が終了いたしました。

 当県警察におきましても、サミットを見据えた総合的な警備対策を講じた結果、一つ目といたしまして、警察署の地域安全安心協力会などの活動を通じまして、民間企業や住民等にテロについての理解や、テロを未然に防止するための意識が浸透したこと、二つ目として、関係機関、団体等との協力、連携が深化したこと、三つ目として、警察部隊の訓練の強化をしたことにより、部隊の対処能力や練度の向上が図られたこと、こうしたことなどの成果が得られまして、これらの対策がサミットの成功へとつながったものと考えております。

田中(信)委員

 最近、世界では、サミット等では必ずといってテロが起きるという印象が強い中、こういった様々な取組の中で、県警察に守っていただいたことに対しては、本当に有り難く思っている次第です。

 しかしながら、国際テロというのは、今いろいろ起きていますから、本県でオリンピックやラグビー大会を控えている中、今の国際テロの情勢というのはどのような感じなのかお伺いします。

外事課長

 平成26年にISIL、いわゆるイスラム国が台頭してから、テロの情勢は大きく変容しているところでございます。特に、先ほど委員から御指摘がありましたが、昨年11月のフランス、パリにおける同時多発テロ事件や、本年3月のベルギー、ブリュッセルにおける連続テロ事件など、スタジアムやレストラン等の不特定多数の者が集まる、いわゆるソフトターゲットを標的とした事件が相次いで発生するなど、厳しさを増しているところでございます。

 また、我が国に関連するものといたしましても、平成27年1月及び2月に発生したシリアにおける邦人殺害テロ事件、本年7月に発生したバングラデシュ、ダッカにおける襲撃事件など、現実に邦人がテロの標的となる事件が発生しており、国際テロ対策を更に強力に推進していく必要があるものと認識しているところでございます。

田中(信)委員

 最近の国際テロの特徴というものがあれば、伺いたいと思います。

外事課長

 欧米諸国におきましては、シリア等に渡航してISILに参加した外国人帰還兵が、自国に戻った後にテロを敢行した事件ですとか、テロ組織とは直接の関わりのない者が、ISILやアルカイダ関連組織等によるインターネット上のプロパガンダ、主張といったものに影響されて過激化し、自国内においてテロを引き起こす、いわゆるローンウルフ型の事件が数多く発生しているところが特徴であると考えているところでございます。

田中(信)委員

 国際テロに関する対応方針と、具体的なテロ対策について伺いたいと思います。

外事課長

 県警察では、国際テロ対策の要諦が、その未然防止にあるとの認識の下、関係機関と緊密に連携するとともに、民間事業者や地域住民の協力を得ながら各種対策を総合的に推進しているところでございます。

 具体的に申し上げますと、1点目として、国際テロに関連する幅広い情報収集、分析の強化に努めております。2点目としまして、関係機関と連携した水際対策、3点目といたしまして、テロの標的となり得る重要施設や公共交通機関、大規模集客施設等のいわゆるソフトターゲットに対する警戒警備の強化、4点目としまして、テロ発生時の対処能力の強化、5点目としまして、爆発物の原料となり得る化学物質の販売事業者に対する働き掛けなどの官民連携の強化、このようなことを柱に推進しているところでございます。

田中(信)委員

 その情報の収集、分析について、詳しく教えていただけますでしょうか。

外事課長

 国際テロの未然防止に当たりましては、関連する幅広い情報を収集して、その上で的確に分析することが不可欠となってまいります。

 県警察におきましては、インターネット上の過激思想に影響を受けた者によるテロの発生が懸念されていることなども踏まえ、インターネット上のものを含めて、国際テロに関連する情報を幅広く収集、分析して、警戒警備等の諸対策に活用しているところでございます。

田中(信)委員

 水際対策における関係機関との連携については、どのように行っているのかお伺いします。

外事課長

 テロリスト等の入国を防ぐためには、国際空港、港湾における水際対策の徹底が最重要となってまいります。

 我が県におきましても、横浜港や川崎港などの港湾を擁しておりますので、入国管理局や海上保安庁、税関等と定期的に意見交換の場を設けるとともに、警戒態勢の強化、関連情報の共有のほか、合同テロ対策訓練等を行っております。引き続き、水際対策の在り方につきましては、不断に見直しを図りつつ、関係機関との連携を一層強化してまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 ソフトターゲットといって、一般の方をターゲットとしたものも増えていると見受けられますが、ソフトターゲット対策についてはどのように考えているのでしょうか。

公安第一課長

 ソフトターゲットという言葉は、米軍基地のように常に警戒を行っている、いわゆるハードターゲットに対比する言葉でございますが、県警察といたしましては、ソフトターゲットと言われます大規模集客施設、公共交通機関、イベント会場などの不特定多数の人が集まる場所においては、その時々の情勢に応じまして、県民の皆様の御協力をいただきながら、制服警察官による駐留警戒や立寄警戒等の対策をとることで、不審な動向の早期把握に努めているところでございます。

田中(信)委員

 テロの発生に備えた県警察の体制について伺いたいと思います。

公安第一課長

 県警察では、現在の厳しい国際テロ情勢を踏まえまして、銃器や爆発物等を使用した事案などに的確に対処するために、専門的技術や知識、さらに、資機材を備えた銃器対策部隊、爆発物処理班、NBCテロ対応専門部隊を編成するとともに、これらの部隊の訓練を徹底いたしまして、各種事案への対応能力を高め、有事の際の即応体制の確立を図っているところでございます。

田中(信)委員

 爆発物の原料となり得る化学物質等への対策について伺いたいと思います。

外事課長

 爆発物の原料となり得る化学物質につきましては、現在、薬局、ホームセンター等の店舗における購入ですとか、インターネットを活用した購入が比較的容易となっております。そのため、近年、我が国におきましても、市販の化学物質から爆発物を製造するような事案が実際に発生しているところでございます。

 このため、県警察におきましては、化学物質を販売する事業者の皆様に対して個別訪問を行いまして、販売時における顧客の本人確認の徹底、盗難防止等の保管管理の徹底の強化を要請しているほか、不審な購入者に対する通報を依頼するなど、取組を強化しているところでございます。

田中(信)委員

 インターネットを通じて行われるということで、かなりつかみづらいような状況になっているということが確認ができましたので、是非こういったこともしっかりと強化していただきたいと思っております。

 次に、今後の大規模イベントに向けて、テロ対策の強化についてはどのように考えているのか伺いたいと思います。

外事課長

 冒頭、委員からも御指摘がございましたが、当県では、来年5月に第50回アジア開発銀行年次総会が横浜で開催されるほか、3年後にはラグビーワールドカップ2019の決勝戦が、4年後には2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会のセーリング競技等が開催されるなど、今後も大規模イベントが控えているところでございます。

 県警察では、これらの大規模イベント開催を見据えまして、これまでに申し上げました情報収集、分析の強化、関係機関と連携した水際対策、警戒警備の強化、官民連携の強化等の国際テロ対策を着実に強化してまいりたいと考えているところでございます。

杉山委員

 関連で申し上げたいので、これは質問を求めるものではありません。

 先ほど、公安第一課長が、県民の皆様の御協力が必要であるとおっしゃっていましたが、伊勢志摩サミットの成功は、地元の皆様のおかげでもあったということです。今までは、要人が通行するとき、警察官の方は、さがって、さがってと言われるのですが、今回のサミットでは、地元の人が、何かありましたかと、にこにこしながら対応していたということです。ですから、警察官がバリケードを設けるよりも、何かありますか、何かできることはありますかという気持ちを警察官の方も持っていただくと、自分たちの住んでいる町は自分たちで守ろうという意識が県民の皆さんに元々あるわけですから、地元の方々の心をつなぐといいますか、和らげるといった効果があると思います。

 皆さんの警備は日本一ですし、今後、国際的に開かれるスポーツイベント等を含めて、神奈川県警察の実力というものが発揮されると思いますので、これからもそういった対応で、皆さんに御活躍していただきたいと思います。

田中(信)委員

 要望を申し上げたいと思います。

 県内でテロの発生を許せば、多くの県民が犠牲になることが予想されます。県民の平穏な暮らしが大きく損なわれないようしっかりと対策をよろしくお願いします。

 県民の安全・安心を守る県警察として、絶対に神奈川県内でテロを発生させないという強い決意の下、引き続き県民の理解と協力を得ながら、官民一体となったテロ対策を進め、国際テロの未然防止に万全を期していただきたいと要望を申し上げまして、この質問を終了したいと思います。



(休憩 午前11時55分  再開 午後1時)



11 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



12 日程第1について質疑(警察本部所管事項も併せて)



田中(信)委員

 続きまして、学校と警察の連携について質問をしていきたいと思います。

 先般、埼玉県内で、16歳の少年が同じグループの少年たちに殺害されるという痛ましい事件が発生しました。事件の背景には、交友関係をめぐるトラブル等があったようですが、同様の事件は、本県でも昨年2月に川崎市内で発生したことは記憶に新しいところです。こうした悲惨な事件の発生を防ぐためには、学校や行政、地域社会などが、様々な問題を抱えている子供たちに救いの手を差し伸べることが大切だと考えています。

 このような中、県警察では、県内全ての教育委員会と学校警察連携制度を構築するなど、学校をはじめとする関係機関、団体と連携して、少年の非行防止や健全育成に取り組んでいると承知しています。こうした取組は継続的に行うことが重要であると考えます。

 そこで、学校と警察が連携して取り組んでいる少年の非行防止対策について何点か伺います。まず、確認の意味で、検挙等される少年の人数の推移について伺います。

少年育成課長

 県内では、万引き、自転車盗、ひったくりなどの刑法犯で検挙、補導した少年は、平成18年以降、10年連続で減少しております。特に昨年、平成27年中の検挙、補導人員は3,357人で、これは記録に残っている昭和24年以降、最も少ない人数となっております。

 また、今年に入ってから、8月末現在の検挙、補導人員は1,819人で、昨年の同時期と比較して433人の減少、マイナス19.2%となっており、引き続き減少傾向で推移しております。

田中(信)委員

 減少傾向になっているということですので、引き続き取組をしていただきたいと思います。

 検挙、補導される少年は減少しているということですが、少年非行の情勢について伺います。

少年育成課長

 県内では、先ほど申し上げましたとおり、刑法犯で検挙、補導されている少年の人数は年々減少しておりますが、その一方で、非行を繰り返す少年の割合、いわゆる再犯者率が年々高水準で推移しております。また、一昨年と昨年を比較いたしますと、凶悪犯は、路上強盗を中心に逆に増えている状況にあります。

 これに加えまして、少年の非行や不良行為について、保護者等から寄せられる少年相談の受理件数は、毎年4,000件前後で推移しており、高止まり傾向が続いており、様々な問題を抱える少年とその保護者の数は数多く見受けられます。

 このように、少年非行を取り巻く情勢は、依然として厳しい状況にあると言えます。

田中(信)委員

 少年の非行防止、健全育成のためには、やはり学校と連携した取組が重要であると考えますが、学校との連携について、どのように取り組んでいるのか伺います。

少年育成課長

 少年の非行防止と健全育成に向けた取組を効果的に推進するためには、学校との連携が必要不可欠であることは言うまでもありません。県警察では、平素から各警察署単位に設置している学校・警察連絡協議会をはじめ、県内の各市町村教育委員会等と構築しております学校警察連携制度の運用などを通じまして、学校とは相互に連携を図りながら各種取組を推進しております。

 また、横浜水上警察署を除く各警察署に、警察官OBでありますスクールサポーターを配置しており、定期的に管内の学校を訪問し、地域安全情報を提供したり、通学路における見守り活動や非行防止教育を行うなど、平素から学校との橋渡し役として活動しております。

田中(信)委員

 学校・警察連絡協議会と学校警察連携制度の違いについて伺いたいと思います。

少年育成課長

 まず、学校・警察連絡協議会につきましては、通称、学警連と呼ばれ、学校と警察等が、児童・生徒の非行防止や健全育成に向けて、一般的な情報交換や協議、検討などを行うための協議会であり、横浜水上警察署を除く各警察署に設置しております。

 次に、学校警察連携制度につきましては、学校と警察が、問題を抱えている児童・生徒の個人情報を相互に提供して、お互いに連携を図りながら、立ち直り支援などに取り組むことを目的とした制度でございます。

 そして、学警連と学校警察連携制度の違いは、学校と警察との情報交換において、児童・生徒の個人情報を取り扱うか否かにあります。

田中(信)委員

 非常に重要なところが、少し違うということがよく分かりました。

 この学校警察連携制度を運用するメリットについて伺います。

少年育成課長

 学校警察連携制度を運用することにより、相互に児童・生徒の情報を共有することができますので、きめ細かい立ち直り支援活動に取り組むことができます。また、個々の児童・生徒に対する具体的な指導や支援を行うための体制が確立されますので、児童・生徒の非行防止や健全育成などに向けた取組の効果も期待できます。

田中(信)委員

 やはり、情報共有という面では、非常にメリットを感じるものであると納得いたしました。

 次に、学校警察連携制度の運用状況について伺いたいと思います。

少年育成課長

 本年8月末現在までの運用状況でございますが、学校から警察への情報提供が86件、警察から学校への情報提供が153件ということで、合計239件となっております。

 この件数は、昨年同時期と比べまして、いずれも増えておりまして、全体的にはプラス53件、約28.5%の増となっております。

田中(信)委員

 非常に弾力的に運用されており、引き続きしっかり運用していただきたいと思います。

 学校警察連携制度では、具体的にはどのような運用が多いのか伺います。

少年育成課長

 本年8月末までの運用で、特に多かった事案を申し上げますと、学校から警察に情報提供のあった86件のうち、95.3%に当たる82件が、対教師暴力や生徒間暴力など、犯罪行為に関する事案となっております。

 また、警察から学校に情報提供した153件のうち97件、63.4%が、児童・生徒を非行によって逮捕した事案、あるいは児童相談所に身柄通告した事案でございます。

 残りの56件は、児童虐待や犯罪の被害に遭うおそれのある事案となっております。

田中(信)委員

 暴力犯罪が95.3%ということで、いろいろと連携して対応しなければならず、難しい問題を取り上げているということがよく分かりました。

 学校警察連携制度で、非常に印象深かったと思うような運用事例があれば教えてください。

少年育成課長

 横浜市内の中学校からの情報提供により取り組んだ事例を1件御紹介いたします。

 この中学校では、2年生の男子生徒による器物損壊や対教師暴力など、数多くの問題行動が繰り返し行われまして、学校での再三の指導にも全く改善が見られませんでした。この情報提供を受けた県警察では、少年相談・保護センターの少年相談員が中心となって、継続的な助言、指導を行いました。

 特に、学校側とは平素から連絡をとりながら、この生徒の行状について小まめに情報を共有し合い、生徒の長所に目を向け、不満や悩み事にも誠実に耳を傾けまして、良好な関係を構築するように努めました。

 このような指導を継続的に行ったところ、この生徒の問題行動は徐々になくなり、高校進学という目標に向かって努力し始めまして、自らが希望する高校に合格することができたという事例でございます。

 このほかにも、制度を活用して児童・生徒の問題行動が改善されたという事例は、数多く寄せられております。

田中(信)委員

 制度の目的そのものが生かされたような事案であったと思いますが、今後とも引き続き、しっかりと行っていただきたいと思います。

 その学校警察連携制度の運用について、学校側の反響としてはどのようなものがあるのか伺いたいと思います。

少年育成課長

 学校からは、この制度により情報を共有して、問題のある児童・生徒に対し、早期に連携を図りながら対応することができたということで、目に見える成果を上げることができたといった声が上がっております。

 例えば、警察からの情報提供により、保護者とも速やかに連携を図ることができたため、家庭生活や学校生活の見直しについて有意義な話合いができるようになったというものですとか、あるいは、警察から保護者を含めての指導を行っていただいた結果、生活態度に改善が見られるようになったなどの声が寄せられております。

田中(信)委員

 やはり、学校というのは学びの場でありますから、いろいろな問題を抱えているとは思うのですが、問題解決にこれからも引続き連携を図っていただいて、学校側と協力をしていただければと思います。

 今後、県警察としては、少年の非行防止、健全育成にどのように取り組んでいくのか伺います。

少年育成課長

 次世代を担う少年の非行防止と健全育成は、将来の治安基盤を確立するための重要な課題と言えます。この課題に向けて取り組んでいくべきことは、学校警察連携制度の効果的な活用をはじめ、関係機関、団体との連携を更に強固なものとすることでございます。また、非行少年を生まない社会づくり、これは、厳しくも温かい目で少年を見守るといった社会的な気運を高めるための取組ということで、全国的に進められているものでありますが、これを更に推進していく必要があるものと考えております。

 県警察では、今後も学校をはじめとした関係機関、団体、少年警察ボランティア、地域の方々と連携を図りながら、地域社会と一体となった非行防止対策を推進してまいりたいと考えております。

杉山委員

 関連でお伺いします。

 確かに、子供たちには、いろいろな悩みがあると思います。いじめなどのトラブル等の対応として、こうした形での連携制度が必要だと思うのですが、先ほど一番最初に質問した、津久井やまゆり園での殺傷事件に関して、たしか犯人は、措置入院を先に行政の方でさせていたということです。措置入院中の尿検査で、大麻を使用していた陽性反応が出たにもかかわらず、退院した後に、そういった事実を警察の方には何の連絡もなく、連携や情報共有が何もされていないがために、今回の惨事につながったと考えてもいいと思うのです。というのは、やはりその情報が行政側から警察に伝われば、逮捕にはつながらないまでも、家宅捜索はできるわけで、それによって事実確認し、確かに大麻を自宅に所持し、栽培していたということになったときには、犯人を一時的に拘束することができたわけです。そうすれば、ああいう事件は起こらなかったかもしれないといった予測はできると思います。

 今の話は、学校との連携、情報の共有なのですが、先ほどの津久井やまゆり園の要望で、田中委員は、県の担当部局としっかり連携をとって、再犯防止に努めてほしいとの話ですけれども、改めて行政との情報共有ということが大きな課題であると思うのです。そういった情報共有のための連携制度というのは、今後あり得るのでしょうか。

生活安全総務課長

 御指摘の件につきましては、今回の事件を踏まえまして、国の再発防止チームや津久井やまゆり園事件再発防止対策・再生本部会議などにおきまして、重要なこととして議論されていると承知しております。

 県警察といたしましては、その議論を踏まえまして、関係機関とともに、今後そういったことを検討していくものと認識しております

杉山委員

 先ほどの田中委員の質問で、課長は、効果的活用という言葉を使っていただきました。是非、その言葉が実るような連携、情報共有できるような制度の構築を要望したいと思います。

田中(信)委員

 要望を申し上げたいと思います。

 少年による犯罪は減少傾向にありますが、社会情勢や県民の価値観の変化に伴い、これまで以上に、警察と学校、児童相談所等の関係機関が連携して、少年の非行や被害を防止する取組を強化する必要があると思います。県警察にあっては、引き続き学校と緊密に連携して、川崎の事件のような少年による痛ましい事件が、本県で二度と起きないよう、少年の非行防止、健全育成に取り組んでいただきたいと思います。

 また、杉山委員から、連携についての要望がありました。学校と非行というテーマ以外にも、東日本大震災や熊本の震災を受けて、中学生たちが非常に活躍しているという場面があります。文科省が出している学校防災アニュアル作成の手引きの中に、連携する関係機関等という部分で、消防署や自治体、警察署も入っているということなので、やはり非行だけでなく、防災や防犯についても、警察と一生懸命、学校は連携しましょうということをうたっているわけです。弾力的に学校側と会話をし、また、お巡りさんと生徒たちが談笑できるような、挨拶くらいは交わせるような関係づくりというのは、まちづくりの中で非常に大事なことだと思います。学校側にも、最近ポケモンGOはどうなのかとか、このユーチューブどう思う、といったように、ざっくばらんな会話でもいいですから、どんどん警察から学校の生徒たちにアプローチしていいのではないかと思っております。こういったことを含めて、関係性の強化をしっかりと行っていただきたいと要望しまして、この質問を終わります。

 続きまして、大規模雑踏警備についての質問をしたいと思います。

 先般、神奈川新聞花火大会の休止が発表されましたが、長年にわたり夏の風物詩として親しまれてきた花火大会の休止を惜しむ声が聞かれているところです。神奈川新聞花火大会では、観覧場所が十分に確保ができなくなり、安全上の問題から開催が難しくなったと説明されています。いわゆる都市部では、花火大会などの大規模イベントを継続開催していくことの難しさについて、社会的関心が高まっているところです。

 そこで、花火大会のような多くの人が集まる祭礼やイベントに対し、県警察ではどのような取組をしているのか伺いたいと思います。まず、県警察では、雑踏警備においてどのような活動を行うのか伺いたいと思います。

公安第一課長

 県警察では、祭礼、花火大会、その他の行事の開催によりまして、不特定多数の方が一時的に集まることで、事故や混乱等が発生するおそれがある場合等に、所要の体制を確立いたしまして、主として部隊活動により、雑踏の整理、交通の規制、犯罪の予防等の必要な措置を講じまして、事故や混乱等の発生又はその拡大の防止に当っているところでございます。

田中(信)委員

 県下の主要な雑踏行事というのがあると思うのですが、代表的なものを伺いたいと思います。

公安第一課長

 県下において、多くの人々が集まる主な雑踏行事といたしましては、川崎大師や鎌倉八幡宮などの寺社での初詣、節分祭、ザよこはまパレード、湘南ひらつか七夕まつりなどのほか、各地で開催される花火大会などがございます。

田中(信)委員

 切りがないくらいの数の雑踏警備があるということで、確かに言われてみればそのとおりだと思いました。

 昨年の雑踏警備については、何か特色といったものがありますでしょうか。

公安第一課長

 県警察では、昨年の平成27年中、県内で約700件の行事について雑踏警備を行い、雑踏事故等の未然防止を図るため、延べ約2万人の体制で警備に従事した結果、雑踏事故の発生はありませんでした。

田中(信)委員

 700件という件数は、1日2件くらいの勢いでやっているということですので、今後とも県民の安全・安心のためには必要であり、行事を楽しんでもらうためにも、活躍していただきたいと思います。

 そこで、雑踏事故防止に向けた県警察の取組についてお伺いします。

公安第一課長

 県警察では、警察本部に雑踏警備実施指導官を、警察署には雑踏警備実施主任者を置きまして、雑踏警備を行うに当たり、雑踏警備実施指導官は各警察署に対し、また、雑踏警備実施主任者はそれぞれの警察署員に対して必要な指導、教養を行うと同時に、主催者等との連携を強化して、講ずるべき安全対策について検討するなど、雑踏警備の万全を期しているところでございます。

田中(信)委員

 年間700件ですから、専門部署の方が力を入れて行っているということがよく分かりました。

 何か、具体的な雑踏事故防止対策があればお伺いしたいと思います。

公安第一課長

 県警察では、雑踏事故の防止を図るために、主催者、施設管理者をはじめ、関係機関等との連携を密にいたしまして、危険を除去するための積極的な指導、助言を行い、自主警備体制を確立させております。また、各行事の開催に当たって、当日の天候はどうなのか、著名人の参加はあるのか、他の行事との重なり具合はどうかなどという情勢判断を行い、人手の見込み等を考慮しまして、あらゆる事態を想定した警備諸対策を推進しているところでございます。

田中(信)委員

 先ほど、昨年は事故がゼロ件だったという話がありましたが、これまで県内で雑踏事故というのは発生したことがあるのでしょうか。

公安第一課長

 県内最大の雑踏事故は、昭和35年3月に、当時、横浜市中区山下町所在の横浜公園内にございました体育館で行われた歌謡ショーにおける雑踏事故が最後となります。この事故では、会場の入場口に殺到した一部の観衆の方が折り重なって倒れたことにより、12人の方が亡くなり、14人の方が負傷しております。

田中(信)委員

 そういった事故があったからこそ、いろいろな対策で、現在のゼロ件ということを達成しているのだと思います。是非、今後とも努力していただきたいと思います。

 次に、主催者等への要請事項は、どのようなものがあるのか伺いたいと思います。

公安第一課長

 各種行事の開催に当たりましては、主催者等との検討会を必要の都度実施しております。その際、観客等の安全を確保するために必要な観客の動線の確保だとか、天候の急変等を考慮した迂回路や避難場所の設定、緊急自動車の駐車等を想定した立入禁止場所や停滞禁止区域の設定、自主警備員の配置、効果的な広報手段の選定、拡声器や案内板等の資機材の準備及び活用方法等について、細かい点につきましても指導、助言を行いまして、雑踏事故防止に努めているところでございます。

田中(信)委員

 冒頭で申し上げたとおり、県民が非常に楽しみにしている神奈川新聞の花火大会休止という発表ありましたが、その理由について伺いたいと思います。

公安第一課長

 神奈川新聞花火大会につきましては、主催者である神奈川新聞社が、メイン会場付近における空地の大幅な減少に伴いまして、安全に花火を観覧できる場所の確保が困難となり、安全上の問題から、当分の間、休止することを決定したということを承知しております。

田中(信)委員

 今、空地という話がありましたが、確かにみなとみらい地区周辺は、商業施設やマンションがどんどん建っていますから、毎年、昨年と同じマニュアルでいけるとは限らないと思います。

 聞いていて、なるほどという思いはありますが、本年の神奈川新聞花火大会に対する雑踏警備の状況はどうだったのか伺いたいと思います。

公安第一課長

 県警察では、警察本部に警備部長を長とする警備連絡室を、関係7警察署には各警察署長を長とする署警備本部を設置しまして、約1,100人態勢で警備に当たりました。

 具体的な警備内容につきましては、観覧客の立場に立った整理誘導、交通の影響を最小限に抑えた交通規制、テロ等不法事案の防止と突発事案への迅速的確な対応に重点をおきまして、警備、交通対策を実施した結果、本年につきましても、雑踏事故の発生はありませんでした。

田中(信)委員

 先ほど、テロ対策の質問で、花火大会もソフトターゲットで狙われたらまずいと感じるところですが、本年の神奈川新聞の花火大会に関連した県民からの通報や事件事故、その他の状況について伺いたいと思います。

公安第一課長

 本年の神奈川新聞花火大会に関する通報でございますが、110番通報が11件、その他の通報が19件の計30件がございました。その主な内容は、交通規制に関する苦情や駐車苦情、騒音苦情等になります。そのほか、遺失物、拾得物の取扱いに関するものなどが、合計91件ございました。

田中(信)委員

 大体、予想できる内容であり、特に殺傷事件などはなかったという状況を確認できました。

 それでは、要望を申し上げたいと思います。

 みなとみらい21地区のようないわゆる都市部においては、交通の利便性が高く、多くの人が集まりやすいといった反面、年々進む開発に伴い、大規模イベントを安全に開催し、観覧させる場所が減少しており、安全を確保することが難しい状況であると理解しました。

 しかしながら、多くの県民が、各地で開催される祭礼やイベントを大変楽しみにしていることから、今後も各種祭礼やイベントにおいては、主催者や関係機関と十分に連携をして、県民の方が安心して参加できるように、引き続き安全な雑踏対策に努めていただくよう要望いたします。

 続きまして、警察における術科訓練についてお伺いします。

 最近、特異な事件として、和歌山県において発生した拳銃立てこもり事件や、昨年12月に大和市において、刃物を持った男が自宅内に立てこもり、対応した警察官に対して日本刀のようなもので切りかかる事件など、犯罪はますます複雑、凶悪化していると認識しております。このような中、平成27年度県民ニーズ調査にもあるように、県民の半数以上が治安対策に力を入れてほしいと回答するなど、神奈川県民は、警察官の職務執行力の強化を強く望んでいると思います。

 県民の安全で安心して暮らせる地域社会を実現をするためには、警察官が、いかなる事案に遭遇してもひるむことなく、被疑者を制圧逮捕し得る術科技能の体得は、大変重要なことだと考えております。

 そこで、警察における術科について幾つか質問したいと思います。警察の術科は、具体的にどのようなものがあるのか、確認の意味で聞きたいと思います。

教養課長

 警察術科には、柔道、剣道、逮捕術、拳銃、救急法などがありまして、現場執行力の強化を目的として訓練を行っております。

田中(信)委員

 それでは、ふだんの訓練はどのように行っているのか伺いたいと思います。

教養課長

 訓練は、各所属におきまして、術科訓練日を設けるなどしまして行っております。

 基本的な訓練のほかに、過去に本県において発生したような事案、例えば交番に勤務する女性警察官が襲撃された事案ですとか、110番通報で駆けつけた警察官が拳銃を奪取された事案、そのほか、県外において発生した事案を基にしまして、ロールプレイング方式による逮捕術の活用や、拳銃使用を想定しました総合的、実践的な訓練も実施しております。

田中(信)委員

 交番に勤務する女性警察官が多くなっていると思いますが、女性警察官に対する術科訓練はどのように行っているのか伺いたいと思います。

教養課長

 基本的に、男女の訓練の種別に違いはありませんが、近年の女性警察官の職域拡大に伴いまして、多くの女性警察官が第一線に配置されておりますことから、女性警察官の特性を踏まえた術科訓練を推進しております。

 具体的に申し上げますと、例えば突発的な事態に身体が瞬時に対応できるような訓練、いわゆるERトレーニングと申しまして、本県で策定しました訓練を実施しております。

 それから、第一線の現場に勤務しております女性警察官を警察本部などに招集しまして、実践的な訓練も実施しております。これは、平成27年2月から計6回、245人に対して実施しているところでございます。

田中(信)委員

 そういった時代の流れに対応しているということですが、術科訓練の指導体制はどのようになっているのか伺いたいと思います。

教養課長

 術科訓練の指導体制でございますが、警察本部教養課には、柔道、剣道、逮捕術を教える師範という者がおります。この師範の中には、全日本剣道選手権大会で6回優勝した者や、柔道では、全日本選抜体重別選手権大会で準優勝している者等、高い実績を有する指導者が指導を行っております。

 救急法に関しましては、教養課に、日本赤十字社の救急法指導員の資格を持つ指導員が、各所属を巡回して指導をしております。

 また、警察署の各所属にも術科の指導者を配置いたしまして、指導をしております。

田中(信)委員

 剣道は、オリンピックで金メダルを取れるのではないかとも思いますが、術科の指導者は、各所属にどのくらいいるのでしょうか。

教養課長

 警察署等の所属に、術科の指導者は一定の資格を持ちまして、かつ指導力の優れた警部補又は巡査部長の階級にある者を指名しており、各所属に、柔道、剣道、逮捕術、拳銃、救急法など、術科ごとに1人以上を指名しております。

田中(信)委員

 所属に1人ずつ配置しているということですが、術科指導者の育成はどのようにしているのでしょうか。

教養課長

 各所属の術科指導者の指導力の向上を図るため、定期的に招集いたしまして、最近の受傷事故の事例研究をしたり、あるいは警察学校に入校させての教育を行っております。

 そのほか、警察術科特別訓練員制度というものを設けまして、集中した訓練も行っております。

田中(信)委員

 警察術科特別訓練制度というのは、どのようなものなのでしょうか。

教養課長

 この警察術科特別訓練制度というものは、柔道、剣道、逮捕術、拳銃などにつきまして、将来の指導者を育成するために、特別に訓練をする制度でございます。

 この術科特別訓練員は、学生時代の実績であるとか、部内の大会で優秀な成績を残した者を指名しておりまして、ふだん訓練をしながら、警察部外の各種大会にも出場させまして、技能の向上を図っております。

田中(信)委員

 こういった制度もあるということで、勉強になりました。

 世界や全国で活躍している選手というのも結構いると思うのですが、実績について伺いたいと思います。

教養課長

 まず、射撃競技につきましては、リオでの大会を含め、オリンピックに3大会連続で出場しております。

 剣道につきましては、昨年、世界剣道選手権大会というものがございまして、この団体戦で日本が男女とも優勝しておりますが、その優勝メンバーに2選手が出場しております。このうちの1選手につきましては、この世界大会の個人戦でも優勝しておりますし、また昨年の全日本女子剣道選手権大会でも優勝しております。

 柔道では、全日本女子柔道代表のコーチとして、今回のリオオリンピックに派遣された師範がおり、女子57キロ級の選手を指導し、今回その選手がオリンピックで銅メダルを獲得しております。

 部内の大会でございますが、逮捕術につきましては、昨年の全国逮捕術大会において、準優勝をしております。

田中(信)委員

 聞いてみると、すごいのだなと思いました。リオオリンピックに出られた選手もいますし、剣道がオリンピック競技であったら、金メダルが取れるのではないかと思います。こういった実績をアピールすることによって、警察では取組をしっかりやっているということで、犯罪の抑止につながるのではないかと思っています。

 そこで、警察官が、日頃の訓練の成果を発揮する機会はないのでしょうか。

教養課長

 日頃の訓練の成果を発揮させる機会といたしまして、警察署等において、年の初めに、武道始めというものを行っております。武道始めは、試合を通じまして訓練の成果を確認し、地域住民に披露することによりまして、安心感を与え、信頼と協力を得るといった目的や、署員の士気高揚を図るという目的で行っております。

 このほか、部内におきましては、6月と11月には各所属対抗の柔道、剣道大会、それから12月には拳銃大会、2月には逮捕術大会を開催しまして、日頃の訓練の成果を発揮しております。

田中(信)委員

 日頃の訓練を見せたり、その成果を発揮したりすることによって、周りに警察というのはこういうことをやっているのだと理解を得るとともに、やはり警察というのは怖いな、強いなということで、犯罪の抑止にも一役買うと思います。署員の方々の、厳しい訓練での成長の喜びというものも非常に大事だと思いますので、そういった部分も大事にしてほしいと思います。

 最後になりますが、今後どのように術科訓練を行っていくのか伺いたいと思います。

教養課長

 術科の技術というものは、一朝一夕で身に付くものではございません。したがいまして、基礎的な訓練を中心に反復、継続して行うとともに、実際の事案を想定した、現場に即した訓練を積極的に取り入れまして、更なる現場執行力の強化を図るための術科訓練を推進してまいります。

田中(信)委員

 それでは要望を申し上げたいと思います。

 日々の厳しい勤務環境の中で、術科訓練を通じて強じんな体力と旺盛な気力の保持に努めていること、また、女性警察官が単独で男性の犯人を制圧逮捕したというお話もありますし、非常に心強く感じる次第です。また、全国的な大会に出場して、優秀な成績を残している警察官や、今年行われましたリオオリンピックにおいて、全日本女子柔道のコーチとして銅メダル獲得に貢献した術科指導者がいるということです。このような方々に指導を受けている警察官が、日常的に鍛錬されているということの確認ができました。

 今後とも、警察の皆様におかれましては、県民のために、各種の警察活動と併せて、術科の訓練についても積極的に推進していただくとともに、県民の安全・安心を守る強い警察であっていただきたいと要望を申し上げます。

 続きまして、サイバー空間を取り巻く情勢と驚異への対処についてお伺いします。

 情報通信技術の発展に伴い、サイバー空間は、県民生活や経済活動に不可欠な社会基盤として定着し、家電、自動車、ロボット等のモノがインターネットでつながる時代が来ています。しかしながら、このサイバー空間という領域において、国民や企業、組織の情報、財産の保護は必ずしも万全とは言えず、人々の日常生活や経済活動に必要不可欠な社会基盤がサイバー攻撃にさらされるなど、我が国の安全に対する脅威も高まってきています。

 このような背景から、県民や県内企業などが、サイバー攻撃等の被害に遭わないための対策の必要性を感じ、私も先月、サイバーリスク対応支援を専門とした民間企業を委員会で視察させていただいたところです。県内の企業等の情報セキュリティー向上については、高度な知見を有するIT関連企業と連携して行うことの重要性を再確認したところです。

 そこで、サイバー空間を取巻く情勢とその脅威に対する県警察の取組について何点か伺います。

 まずはじめに、サイバー犯罪とはどのような犯罪をいうのか伺います。

サイバー犯罪対策課長

 サイバー犯罪につきまして、分かりやすく三つに分けて御説明いたします。

 まず一つ目は、不正アクセス行為の禁止等に関する法律に規定されている不正アクセス罪です。

 二つ目は、刑法で規定されている、いわゆるコンピューターウイルスに関連する事案や、クレジットカードのデータ改ざん事案など、電磁的記録に関する罪です。

 三つ目は、ネットワークを利用して敢行される犯罪で、例えばインターネット上にわいせつ画像を掲載するわいせつ物公然陳列や、児童ポルノ事件やインターネット上における脅迫事件、犯行予告による業務妨害事件、インターネットオークションを利用した詐欺事件などがあります。

 これらを総称してサイバー犯罪と呼んでおります。

田中(信)委員

 サイバー犯罪というのは、身近なものであると感じますので、しっかりと対策をしなければならないと思います。

 次に、県警察で取り扱ったサイバー犯罪の検挙件数及び相談件数について伺います。

サイバー犯罪対策課長

 本県における平成27年中のサイバー犯罪の検挙検数は1,013件で、前年比プラス135件、15.4%の増加となり、年々増加傾向にあります。本年8月末現在の検挙件数は、手集計でありますが777件で、前年同期比でプラス142件、22.4%の増加となっております。相談の受理件数につきましても、検挙件数と同様に年々増加傾向にあります。

 本年8月末現在の相談件数は、手集計でありますが2,225件で、前年同期比プラス882件、65.7%の増加となっております。

田中(信)委員

 こういった犯罪件数が増減するというのは、かなり警察というのは大変だなという思いがありますが、引き続き対応をお願いしたいと思います。

 また、サイバー空間の驚異に対処するため、本年4月に、サイバーセキュリティ戦略プロジェクトを立ち上げたことは承知しておりますが、その体制についてお伺いしたいと思います。

警備部理事官

 県警察では、本年4月1日に生活安全部長を総括責任者とする神奈川県警察サイバーセキュリティ戦略プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトを通じまして、サイバー空間の脅威に的確に対処するために、県警察が部門間の垣根を越えて、総力を挙げて対策に取り組んでいるところです。また、この体制ですが、4月以降4名の事務局員で対策に当たっておりましたが、業務の増大化に伴いまして、本年秋の人事異動を通じて、警視以下6名の増員配置を行い、体制の強化を行ったところでございます。

田中(信)委員

 今、体制は増員で強化したところですが、その目的について伺いたいと思います。

警備部理事官

 この体制を強化した目的については、二つ挙げられます。

 一つ目は、プロジェクトの統括機能を強化することです。今回の秋の異動に伴いまして、警視階級の担当代理を配置いたしました。これによりまして、各種施策の企画立案、それから各部との連絡調整、関係機関、民間事業者等との連携を担当代理に統括管理させることによって、戦略プロジェクト全体の統括機能を強化することに成功いたしました。

 二つ目の目的ですが、各種取組を迅速かつ効果的に取り組む体制を構築することでございます。課長補佐以下9名の体制をもちまして、業務を企画担当と人材育成担当の二つに分けました。これによりまして、各担当がより専門性の高い視点で業務を行うことができるようになりました。

田中(信)委員

 サイバー犯罪は増えているということですから、柔軟にしっかりと対応していただきたいと思っております。

 サイバー空間の脅威ということで、かなり犯罪の手口が増えているのですが、人材育成にはどのように取り組んでいるのでしょうか。

サイバー犯罪対策課長

 サイバー空間は、あらゆる犯罪に悪用され得るようになり、また、中には最新の高度な技術を悪用する事案も見られて、対処機関である県警察におきましては、高度な情報通信技術の知見を有する職員の育成が必要不可欠となっております。

 このため、本年4月、サイバー空間への対処に関する最先端の情報や技術を有する民間事業者等での勤務経験と、高度な情報技術に関する知識を有する者3名をサイバー犯罪捜査官として採用したところであり、トップレベルの知識を持つ専門捜査員を確保するため、引き続き来年度のサイバー犯罪捜査官の採用に向け、選考を今月実施したところでごさいます。

 また、全職員に対するサイバー犯罪等の対処能力の底上げを図るため、専科教養やサイバー犯罪捜査実戦塾の開催、サイバー犯罪捜査検定の取得等、教養の拡充を図っております。

田中(信)委員

 人材育成にしっかりと取り組んでいるということですが、サイバー空間の驚異に対処するためには、民間事業者とも連携が不可欠であると思うのですけれども、県警察ではどのような取組をしているのでしょうか。

サイバー犯罪対策課長

 日々進化するサイバー犯罪に対処するためには、委員御指摘のとおり、民間事業者等との連携が大変重要であると認識しております。

 そこで、県警察では、県内のプロバイダー事業者、金融機関、大学等と連携し、協議会や研究会を開催しているほか、重要インフラ事業者等との協議会の設置や訪問を行い、情報の共有を図っております。

 また、サイバーリスクに関する最先端の知見を有する企業の視察や検討会を実施し、サイバーインテリジェンス等に関する情報共有、分析等を行い、サイバー空間の脅威の実態に即した広報啓発活動等を行っております。

田中(信)委員

 サイバーインテリジェンスとはどんなことなのか、具体的に教えてもらえますか。

警備部理事官

 サイバーインテリジェンスとは、端的に申し上げますと、軍事技術への転用も可能な先端技術が一つ挙げられます。もう一つは、外交交渉における国家戦略等の機密情報等を狙いまして、情報通信技術を用いて行われる諜報活動でございまして、これらを総じてサイバーインテリジェンスと呼称いたします。

田中(信)委員

 警察では、このサイバーインテリジェンス対策を何か行っているのでしょうか。

警備部理事官

 まず、県警察におきましては、先端技術を保有する事業者らと日頃から協力関係を結んでおりまして、日常的に情報共有、情報交換を行っております。そして、サイバーインテリジェンスに関する情報を集約、分析しまして、その分析結果に基づいて注意喚起を行っているところです。

 いずれにしましても、これからは、官民がサイバーインテリジェンスに関して連携し、未然防止、実態解明に努めていくということで協調しているところです。

田中(信)委員

 具体的に、事業者がサイバー攻撃の被害を受けた場合、緊急に行うことは何でしょうか。

警備部理事官

 実際に被害を受けた場合でございますが、個々の被害状況により異なりますけれども、対応の一例を申し上げますと、まず被害を受けた情報システムをインターネットなどのネットワークから遮断し、被害拡大の防止を図ります。その手段といたしましては、いわゆる揮発性情報と呼ばれる外部との通信接続状況などを確認、証拠保全した後、速やかにネットワークのケーブルを抜くなどしまして、コンピュータをネットワークから隔離する方法をとります。

 次に、被害を受けたシステムの通信記録等の保存、システムの使用状況の確認、被害防止のために行った措置の記録化など、証拠保全の措置をとります。

 いずれにしましても、事業者がこうしたサイバー攻撃の被害を受けた場合には、速やかに警察へ通報してもらうよう依頼しているところでございます。

田中(信)委員

 速やかにやるべきことがマニュアル化されていますし、周りの通信を遮断するという話を聞くと、江戸時代の火消しと一緒で、周りに火が広がっていくのを遮断するというイメージだと思いますが、そういった対策をしっかりと行っていただきたいと思います。

 サイバー犯罪から県民を守るためには、広く県民がサイバー犯罪の被害に遭わないための対策をとることが大切だと思いますが、どのような取組を警察の方でしているのでしょうか。

サイバー犯罪対策課長

 県警察では、県民のサイバー空間における防犯意識と規範意識を高めるため、小中高校生やその保護者、さらに、自治体の職員や企業の社員等、あらゆる方々を対象とした サイバー講習やキャンペーン等を随時実施しております。

 また、被害防止に向けた教育活動や、広報啓発活動等を行うサイバー防犯ボランティアへの育成支援にも力を入れております。

田中(信)委員

 是非、県民の皆様、10代の方にもしっかりと啓発していただきたいと思っています。

 サイバー空間の驚異に的確に対処していくための、県警察の今後の方針について伺いたいと思います。

警備部理事官

 県警察では、4月に発足いたしましたサイバーセキュリティ戦略プロジェクトを県警の司令塔といたしまして、県警察の総合力を更に発揮できるように、人材の育成と職員の対処能力を強めていく所存です。

 さらには、サイバー空間の脅威に官民が一体となって対処していけるような連携を、強力にこれからも推進してまいりたいと考えております。

田中(信)委員

 恐らく、新しい犯罪というところなので、かなり苦しい戦いになるかと思うのですが、しっかりとやっていただきたいと思います。

 要望を申し上げます。

 インターネットを正しく利用することは、県民生活に利便性をもたらす一方で、県民、企業等が、悪意ある者からの攻撃を受ける危険性もはらんでおり、サイバー犯罪等による被害の未然防止、拡大防止を図るためには、県民、企業等のサイバーセキュリティーに関する規範意識の醸成や、セキュリティー対策の更なる推進が必要と考えています。

 県警察におかれましては、こうした脅威から県民生活を守り、安全で安心して暮らせる地域社会を実現するため、今後とも官民一体となった諸対策を更に推進していただくよう要望を申し上げて、私の質問を終わります。

いとう委員

 私の方からは、県警のヘリコプターの運用実態と、災害救助活動について伺います。

 9月12日の我が会派の代表質問で、県警本部長の答弁があり、現在、神奈川県警察には、ヘリコプターが4機あることは承知いたしました。そのヘリコプターは、県内における各種警戒活動や災害等発生時における捜索、救助など、様々な活動を行っていること、また、県外の災害にも対応していることなど、重要な役割を果たしており、頼もしく感じたところです。

 近年の異常とも思える台風や大雨により、日本各地で河川の増水や土砂災害等が発生し、その救助活動をテレビのニュース画面で見る機会も非常に多くなりました。また、本日は、新たに台風が発生しているとのニュースもあります。

 そこで、県警察が保有するヘリコプターによる救助の方法について、さらには本年8月末に岩手県内の河川氾濫が起きた際に、県警ヘリコプターや広域緊急援助隊がどのように活動をしたのか、これから何点か伺いたいと思います。まずはじめに、県警察のヘリコプターを運航しているのはどの部署で、どのような体制なのか伺います。

地域総務課長

 県警察の運航している部署についてでございますが、地域総務課の附置機関である航空隊でございます。現在、4機のヘリコプターを保有しておりまして、横浜市の金沢区にございますヘリポートを拠点に運航しております。

 体制につきましては、航空隊長以下37人、24時間の体制で、ヘリコプターの機動力を生かし、各種警戒活動のほか、捜索活動の支援、災害等発生時における捜索、救助活動など、幅広い警察活動に対応しております。

いとう委員

 その金沢区の県警察航空隊に勤務しているヘリコプター操縦士の選考は、どのように行われているのか伺います。

地域総務課長

 現在、航空隊には12人の操縦士がおり、選考方法は二つございました。

 一つは、警察官の中から適格者を選定いたしまして、フライトスクール等に教養を委託しまして養成する方法です。これは、12人のうち現在5人が該当いたします。もう一つの方法は、操縦士の資格を有する者に対しまして、警察官への勧奨活動を行いまして、警察官の採用試験を受けていただき、合格後、所要の教養や実務経験を積んだ後に、適性があれば航空隊に配置するという方法です。現在、これは残り7人が該当いたします。

いとう委員

 12人が県警察航空隊に所属しているということですが、操縦士の基準というのはあるのでしょうか。

地域総務課長

 操縦士の基準、資格、条件といたしましては、航空隊の操縦士は、まず警察官であるということでございます。もう一つは、航空法に定める操縦士の資格を有しているということでございます。

 操縦士の資格は、国土交通大臣より交付されますが、ヘリコプターの事業用操縦士技能証明書の交付を受けているということでございます。

いとう委員

 県警察には、どのようなヘリコプターがあるのか伺います。

地域総務課長

 県警察で保有いたします4機中で、まず機体の大きさで分けますと、一番大きい機体が13人乗りのたんざわという機体でございます。以下、順に10人乗りのおおやま、8人乗りのはまかぜ、一番小さいのが7人乗りのかもめでございます。

 次に、3機が国費で整備したものでありまして、1機が県費で整備しており、その1機はかもめでございます。

 また、救助能力ということでは、ホバリング能力ですとか、引き上げるホイスト能力、収容スペース等を総合的に勘案しまして、最も優れているのが一番大きなたんざわ、次いでおおやま、はまかぜ、かもめという順番となっております。

 一番下位のかもめではありますが、エンジン音が小さく、非常に小回りがきくということで、ヘリコプターテレビを搭載しての情報収集活動には、逆に適しているということが言えると思います。

いとう委員

 そのヘリコプターによる救助には、どのような方法があるのかを伺います。

地域総務課長

 ヘリコプターの救助方法につきましては、大きく分けて二種類ございます。

 一つは、救助現場に直接着陸をいたしまして、要救助者を収納して搬送するという方法でございます。もう一つは、空中でホバリングをして、ホイスト装置で要救助者を吊り上げてヘリに収容するという方法でございます。

 このホイスト装置による救助方法につきましては、一般的に私どもが行っておりますのは、上空20メートルぐらいの位置でホバリングをしまして、まず警察官である特務救助隊員をホイスト装置で降しまして、要救助者のけがの状態や病状等を確認した上で、担架や救助用のハーネスを使ってホイストで引き上げて収容するという方法がございます。

いとう委員

 それでは、ヘリコプターによる救助活動というのはどのくらいあるのか伺います。また、救助活動が増えているのかどうかも併せてお伺いします。

地域総務課長

 まず、救助活動がどのくらいかということでございますが、本年8月末までの数値で申し上げますと、山岳遭難と水難、いわゆる救助活動の対象となる事故は130件発生しており、これは、前年同期比でプラス9件という数値でございます。こうした山岳遭難や水難などに対しまして、ヘリコプターが出動した件数は45件で、前年同期比でこれもプラス9件という数値となっております。このうち、実際にヘリコプターが救助活動を行ったというのは12件でございます。このほかの33件は、いわゆる捜索活動を行ったが未発見で終わったというのが11件、地元の漁船ですとか、そういったところが先に救助などをしていただいたものが22件でございます。

 また、救助活動が増えているかということでございますが、山岳遭難や水難というのは、ここ何年かはずっと増加傾向でございますので、特に最近は、山岳遭難事故が増えているのが顕著ですので、これに伴う出動要請というのは、必然的に増えている状況でございます。

 なお、今申し上げましたのは、県内で対応した山岳遭難や水難のみですが、先ほど委員もお話しになっていましたとおり、本年8月には、台風10号の影響で岩手県に派遣になりまして、災害という形での救助活動も行っているというところでございます。

いとう委員

 それでは、災害以外で、ヘリコプターによる例えば検挙ですとか、何か好事例があれば教えてください。

地域総務課長

 まず、検挙の好事例を一つ申し上げますと、最近ですと本年の7月に、横浜市内で発生したわいせつ事件の110番通報を傍受し、ヘリコプターが上空から検索をしまして、手配の車の色とナンバーから、走行中のものを発見いたしまして、近くを走行していたパトカーに無線で連絡を取って被疑者を検挙しております。

 このほか、マラソン大会や花火大会での上空からの警戒活動や、高速道路における交通違反車両を上空から特定をしまして、取り締まるための支援活動を行っております。

 また、危険な立入禁止場所への立入りについては、被疑者を発見した際に、地元警察署へ通報なども行っており、こうした活動に機動力を生かしまして、上空から地上部隊と連携し、空陸一体の活動を行っているところでございます。

いとう委員

 ヘリコプターは、日頃何機くらいが飛べる状態で運航管理されているのか伺います。

地域総務課長

 ヘリコプターは、安全に飛行するために様々な点検が法的に課せられておりまして、年間のうち飛行できる期間が、1機当たり長くても8箇月程度でございます。つまり、4箇月ほどは点検に入るわけですが、その機体の点検期間が重複しないように努めているところでございます。ただ、点検、整備中に不具合が発生しますと、どうしても長引いたり、計画通りの運航ができないということもございます。

 今年8月までの244日間の運航状況でお答えしますと、4機全てが運航できたのが19日で全体の約8%、3機運航できたのが77日で全体の約31%、2機運航できたのが127日で全体の約52%、1機しか運航できなかったのが21日で全体の約9%でございます。

 今年に限りましては、全く運航できなかったという日は、これまでのところございません。

いとう委員

 次に、台風10号に関わる岩手県で発生した災害に対して、県警のヘリコプターが派遣されているのですが、現地での活動について伺います。

地域総務課長

 岩手県への派遣につきましては、台風10号の影響によりまして、河川の氾濫、土砂災害等の大規模災害が発生したことに伴いまして、応援要請を受け、8月31日から9月2日までの3日間、県警察のヘリコプター1機、たんざわと隊員4人を派遣いたしました。出動から約2時間で、岩手県にあります花巻空港に到着しまして、同所を拠点に被災者の救助活動等に従事をいたしました。

 この派遣による活動状況についてでございますが、飛行時間は延べ13時間25分、被災者の救助人員は、1日目に1人、2日目に2人の計3人でございます。また、道路の寸断で孤立した地区への部隊輸送として、山形県の広域緊急援助隊の延べ18人を搬送する任務にも従事しております。

いとう委員

 大変緊迫した状況の中での活動だったかと思いますが、例えば神奈川県で発災した場合においても、他からの支援というのは受けられるのかどうか伺います。

地域総務課長

 全国の警察には、現在92機のヘリコプターを保有しており、警察庁において日々運航できる機体の状況を常に把握をしております。これによりまして、突発事案が発生した際には、どこの県警のどのヘリコプターが派遣可能であるかということは瞬時に判断することができるようになっております。

 今回の岩手県への派遣につきましても、この情報に基づきまして、近県の青森、秋田、山形、宮城、それと警視庁と神奈川県が 第1陣の派遣部隊として召集され、応援要請を受けまして、当日のうちに岩手県入りをしまして、救助活動等を行っているところでございます。

 そして、本県で発災した場合につきましても、警察庁主導の下、その災害の規模に応じまして、周辺の県はもとより、遠方の県からも支援をいただけるものと承知しております。

いとう委員

 岩手県の被災地には、航空隊のほか、広域緊急援助隊の警備部隊を派遣したと聞いていますが、広域緊急援助隊とはどのような部隊なのか伺います。

危機管理対策課長

 広域緊急援助隊は、国内で大震災などの大規模災害が発生した場合に、都道府県の枠を越えて、迅速かつ広域的に即応できる援助体制を確立するため、警察庁が平成7年6月、大規模災害に対する専門部隊として、全国の警察に編成した部隊でございます。

 本県警察では、278人を神奈川県警察広域緊急援助隊として編成しております。

いとう委員

 広域緊急援助隊には、警備部隊のほか、どのような部隊があるのか伺います。

危機管理対策課長

 広域緊急援助隊には、救出救助活動や捜索活動を行う警備部隊のほか、緊急交通路の確保などの交通対策を行う交通部隊、そして、御遺体の検視や見分などを行う刑事部隊の三つの部隊が編成されております。

いとう委員

 それでは、広域緊急援助隊警備隊部隊の過去の派遣状況について伺います。

危機管理対策課長

 本県警察の広域緊急援助隊警備部隊の県外への派遣状況ですが、今回の岩手県派遣のほか、最近での例で申し上げますと、本年4月の熊本地震、昨年9月の関東・東北豪雨では、茨城県常総市における鬼怒川決壊による派遣がございます。

 それから、平成23年3月の東日本大震災などに計8回を派遣しております。

いとう委員

 今回、岩手県に派遣された広域緊急援助隊警備部隊の派遣期間や派遣人員について伺います。

危機管理対策課長

 広域緊急援助隊警備部隊は、9月6日から10日までの5日間で派遣いたしました。

 今回派遣した部隊は、関東管区機動隊第二大隊の隊員を中心に、合計65人を派遣しております。

いとう委員

 それでは、被災地でどのような活動をしたのか伺います。

危機管理対策課長

 被災地の岩手県岩泉町内におきまして、行方不明者の捜索や、避難勧告発令地域住民の避難誘導などを行いました。

いとう委員

 今回、岩手県の被災地での活動を通じたエピソードなどがありましたら伺います。

危機管理対策課長

 岩泉町安家地区における行方不明者の捜索活動では、行方不明者の御家族が、部隊の直近で見守る中での活動となりました。現場では、被災者の心情に配意いたしまして、捜索活動の進捗状況について逐次説明し、いたわり、励ましながらの活動でございました。

 広域緊急援助隊が、被災者と直接触れ合う機会というのはまれでございますが、今回のように被災者に寄り添い、その思いを背負っての活動であったということでございます。そして、被災者から感謝の言葉を頂けたことは強く心に残るものであったと聞いております。

いとう委員

 今回の岩手県派遣の経験を踏まえて、県警察の災害対策として、今後どのように生かしていくのか伺います。

危機管理対策課長

 岩手県の被災地では、河川の浸水害による甚大な爪痕を目の当たりにして、改めて自然の猛威を感じたところでございます。

 県警察の災害対策として、県民の防災意識の高揚を図るために、県民の皆さんに対しまして、命を守るということを最優先とした早めの行動を訴えるとともに、様々な被害を想定しました地道な訓練を積み重ね、関係機関との連携を更に強化し、県民の安全・安心を守るべく、災害対処能力の向上に努めてまいります。

いとう委員

 それでは要望いたします。

 救助機として対応できるヘリコプターが減少したことや、機体の点検整備や故障など、常に4機全てが飛行できる状態ではないということを知り、また、様々な警察事象に対応するため、県警察で効率的な運用を行うなど、ヘリコプターを維持管理する難しさもあろうかと思い、増機の必要性を痛感したところです。今後も、県民の期待に応えられるよう御尽力いただきたいと思います。

 続いて、生活保護不正受給等防止対策について伺います。

 生活保護費の不正受給問題につきましては、当県では、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市と県警察がメンバーとなった神奈川県生活保護不正受給等防止対策連絡会が結成されており、一丸となった対策を講じていることは承知しております。このような取組がある中で、今年5月、不動産業を営む容疑者が路上生活者に声を掛け、自身が管理する物件に入居させた上で、生活保護の申請を行い、保護費の一部のみを本人に渡すといった詐欺事件等が相模原市で発生し、県警察がこの容疑者を逮捕したことも報道等で承知しているところです。先日の報道では、生活保護世帯数が全国的に増加しているとの報道もなされたところですが、公金である生活保護費の不正受給事犯を防止するためには、県警察と自治体の連携が更に重要になってくると考えております。

 そこで、神奈川県生活保護不正受給等防止対策連絡会の開催状況、取組状況、不正受給事件の検挙状況等、生活保護不正受給等防止対策についてお伺いします。まず、連絡会の発足経緯について伺います。

組織犯罪分析課長

 平成23年に、外国人夫婦の偽装離婚による生活保護費の高額不正受給事件や、暴力団員であることを秘して生活保護費を受給していた詐欺事件が発生し、生活保護費の不正受給が社会的な問題になりました。

 これらの事件を機に、関係機関が連携いたしまして、平成24年6月、生活保護費不正受給等の防止を目的とした本連絡会が発足いたしました。

いとう委員

 この連絡会における県警察の関わりについて伺います。

組織犯罪分析課長

 生活保護費の不正受給事犯の中には、給付を得るための偽装離婚や、不正に得た保護費を隠匿するための他人名義の口座の悪用、あるいは受給者の生活保護費が、暴力団等の犯罪組織の資金源になり得るといったことから、治安上看過できない事犯もございますので、これら悪質な事犯に厳正に対応することにより、県民の安全と安心を確保することが県警察の役割であると確信しております。

いとう委員

 これまでの連絡会の開催状況について伺います。

組織犯罪分析課長

 先ほど申し上げましたとおり、平成24年6月の連絡会発足以後、毎年1回、県、政令3市、県警察が参加した連絡会の総会を開催しております。また、総会の開催後には、県、政令市等と管轄警察署単位での個別連絡会を開催し、これは年1回以上となっておりますが、事務レベルでの関係構築を図っているところでございます。

 平成28年度につきましても、5月16日に連絡会の総会を開催しておりまして、今後は例年どおり、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の各自治体と、5回目となる個別連絡会を開催する予定でございます。

いとう委員

 これまでの連絡会の取組状況について伺います。

組織犯罪分析課長

 取組状況についてでございますが、連絡会では、不正受給等を防止するため、各自治体と県警察との間で、取組状況の内容の確認、意見交換をしております。

 また、平成25年以降、連絡会において決議した生活保護行政の改善を内容とした要望書を、4年連続で厚生労働省に提出しております。これまでの要望の内容といたしましては、生活保護制度から暴力団を排除する根拠の明確化や、いわゆる貧困ビジネスへの対応等、行政手続に関する要望となっております。

 さらに、生活保護制度から暴力団を排除する取組といたしまして、生活保護申請時に活用される生活保護のしおり、あるいは生活保護開始申請書等に、暴力団員は生活保護を受けることができない旨を確認する欄の追加等、生活保護の申請書類の一部改善を県警察から自治体に要請し、暴力団排除の措置も講じていただいているところでございます。

いとう委員

 それでは、生活保護費の不正受給事犯とはどのようなものなのか伺います。

組織犯罪分析課長

 生活保護費不正受給とは、生活保護法上、不実の申請その他不正な手続により保護を受け、又は他人をして受けさせることとされております。

 具体的に申し上げますと、稼働収入の無申告や過少申告、先ほど申し上げました偽装離婚、重複受給等の不正な手段により、生活保護費を取得する行為が不正受給事犯となります。

いとう委員

 連絡会の発足後の、生活保護不正受給に関わる検挙状況について伺います。

組織犯罪分析課長

 県警察が、連絡会発足以後に、生活保護不正受給事犯として検挙した詐欺や生活保護法違反は、平成24年中は11件14人、平成25年中は14件20人、平成26年中は6件6人、平成27年中は8件10人でございまして、平成28年8月末現在では7件6人を検挙しております。

いとう委員

 それでは、暴力団員による不正受給事件の検挙状況はどうなっていますか。

組織犯罪分析課長

 暴力団員等が関与していたものは、平成24年中は7件8人、平成25年中は5件7人、平成26年中は1件1人、平成27年中は3件3人でございまして、平成28年8月末現在では3件3人を検挙しております。

いとう委員

 それでは、不良外国人の不正受給事件の検挙状況はどうなっていますか。

組織犯罪分析課長

 不良外国人が関与していたものは、平成24年中は3件5人、平成25年中は8件12人、平成26年中は2件2人、平成27年中は3件4人でございまして、平成28年8月末現在では1件1人を検挙しております。

 また、連絡会発足後の不良外国人の検挙総数に占める主な国籍別の区分では、ベトナム国籍が約44%、続いてペルー国籍が約17%、その他パキスタン国籍、韓国国籍、フィリピン国籍によるものの犯罪がそれぞれ約9%となっております。

いとう委員

 相模原市で発生した、貧困ビジネスの事件の概要について伺います。

組織犯罪分析課長

 この事件は、不動産経営者である被告人が、自己の管理する物件に生活保護受給者を居住させ、金銭管理契約を結んだ上、受給者らに支給された保護費等を搾取するなどした事件でございます。

 事件としましては、生活保護受給者になりすまして、金融機関から預貯金口座を詐取した詐欺事件、そのほか、生活保護受給者の生活保護費そのものの横領事件、相模原市から受給者の転居費用として家具等の移送費を詐取した詐欺事件で、これらで3回逮捕いたしまして、現在はこれら全ての事件で公訴が提起され、現在公判中でございます。

 事件内容の詳細につきましては、事件公判中により、控えさせていただきます。

いとう委員

 生活保護費の不正受給に向けた今後の取組について伺います。

組織犯罪分析課長

 今後も、自治体からの事件相談や相互の情報交換が、現場レベルにおいてスムーズにできるよう良好な関係の構築、発展に努めていくとともに、この連絡会が最大限に有効的に機能しながら、引き続き社会制度を悪用した構造的不正事犯等の取締りや悪質な不正受給事犯に対しまして、厳正に対処してまいります。

いとう委員

 それでは要望をいたします。

 生活保護費の不正受給対策について、県警察と各自治体が定期的に連絡会を開催するなどして、相互の情報共有を図りながら連携体制を強化し、不正受給対策を講じていることが理解できました。また、生活保護制度の問題点の改善を図る取組として、平成25年から4年連続で、厚生労働省へ働き掛けを行うなど、この連絡会の対外的な活動についても理解できました。

 生活保護制度は、生活困窮者にとって最後のセーフティーネットであり、極めて重要な制度です。この制度を悪用したり、生活困窮者を食い物にする、いわゆる貧困ビジネスの存在は、この制度の根幹を揺るがすものであり、断じて看過することはできません。県警察におきましては、自治体との連携を図りながら、悪質な生活保護費の不正受給事犯等に対しましては、引き続き厳正な対応をお願いします。

 続いて、自転車の交通事故防止についてお伺いいたします。

 昨年6月1日に改正道路交通法が施行され、一定の違反行為を繰り返す自転車利用者に対し講習の受講を義務付ける、いわゆる自転車運転者講習制度が開始されて1年以上が経過しました。

 本制度については、新聞報道やテレビなど、様々なメディアで取り上げられ、酒酔い運転や信号無視などの法で定められた14種類の危険行為を、3年以内に2回以上行い検挙された者が受講の対象となると承知しております。

 そこで、自転車運転者講習の運用状況を中心に、自転車の交通事故防止について何点か伺ってまいります。はじめに、実態を把握するため、本年に入ってからの自転車事故の発生状況や過去の推移について伺います。

交通総務課長

 自転車が関連した交通事故の発生状況につきましては、本年8月末現在の数字でございますが、発生件数が3,794件で、前年同期比でマイナス361件、亡くなられた方が9人で、前年同期比マイナス3人、けがをされた方が3,743人で、前年同期比マイナス363人となっております。いずれも、前年同期と比べ、減少しているという状況であります。

 次に、推移でございますが、平成23年から平成27年までの5年間を見ますと、発生件数とけがをされた方は毎年減少しておりますが、亡くなられた方につきましては、毎年20人前後で増減を繰り返しているという状況でございます。

いとう委員

 発生件数、死者数、負傷者数はいずれも減少しているということですが、自転車事故の特徴について伺います。

交通総務課長

 自転車関連事故の特徴につきましては、年齢層別では、20歳未満の方が最も多く、全体の約3割を占めております。通行目的別では、通勤、通学時等が最も多く、これもまた全体の約3割を占めている状況でございます。

 また、自転車側にも何らかの交通違反が認められるという事故が、全体の約7割を占めている状況となっております。

いとう委員

 約7割が違反を伴う事故ということですが、自転車運転者講習制度における危険行為は、どれくらい登録されているのか伺います。

交通総務課長

 本県における、自転車の交通違反や交通事故に伴います危険行為の登録件数につきましては、本制度施行から本年8月末までの1年3箇月の間でございますが、1,078件となっております。

 なお、主な危険行為の種別につきましては、しゃ断踏切の立入りや信号無視、指定場所の一時不停止などといったものとなります。

いとう委員

 危険行為の登録状況は、全国と本県とを比較すると、どのようになっているのでしょうか。

交通総務課長

 全国における危険行為の登録件数につきましては、本年8月末の数字でございますが、1万9,273件となっております。なお、最も多い都道府県は、大阪府の6,542件、次いで東京都の4,482件、兵庫県の2,542件で、本県の1,078件は、全国で4番目の登録件数となっております。

いとう委員

 全国的な講習の実施状況はどうなっているのか伺います。

交通総務課長

 講習の実施状況につきましては、本年8月末現在で、全国で46人が受講しております。

 なお、受講者が最も多いのは、大阪府の19人、次いで東京都の9人、兵庫県が8人となっております。本県におきましては、1人が受講しております。

いとう委員

 本県でも受講者が1人いるということですが、どのような人がどのような危険行為で受講に至ったのか伺います。

交通総務課長

 本県の受講者は、10代の高校生となっております。指定場所一時不停止の違反を2回繰り返し、検挙されて受講に至ったものでございます。

いとう委員

 その方に対する具体的な講習の内容について伺います。

交通総務課長

 講習は、二俣川の自動車運転免許試験場において実施いたしました。

 具体的な講習の内容につきましては、自転車事故の被害者や遺族の体験談の紹介であるとか、DVDを活用しまして、交通事故を擬似体験してもらうなどとなります。また、交通ルールの理解度をチェックするために、講習の始めと終わりに小テストを実施するなどしております。

いとう委員

 講習により、受講者の安全意識に変化があったのか伺います。

交通総務課長

 受講者には、講習終了後に感想文を作成していただくことになっていますが、この感想文によりますと、たとえ自転車でも、相手にけがをさせれば賠償責任を負う。安全運転が重要だということがよく分かりましたということと、事故を起こすと、相手や自分の家族に迷惑を掛けるので、今後は十分注意したいというようなことが記載されておりましたので、本講習によって安全意識は高まったものと認識しております。

いとう委員

 話を変えまして、例年7月に、交通安全こども自転車大会と高齢者自転車大会が開催されていますが、開催に至る経緯について伺います。

交通総務課長

 交通安全こども自転車神奈川県大会につきましては、公益財団法人であります神奈川県交通安全協会が運営の主体となっております。この大会の目的につきましては、小学生が自転車の安全な乗り方の知識や技能を身に付けて、習慣化させることによって交通事故を防止することにあります。本県では、昭和45年から毎年開催しておりまして、今年で47回の開催となります。

 また、交通安全高齢者自転車神奈川県大会につきましても同様の趣旨でありまして、今年で5回開催されております。

いとう委員

 昭和45年からといいますと、ちょうど私が小学生の頃からスタートした大会だということだと思います。

 今年の参加チーム数についてですが、参加条件などがあればお伺いします。

交通総務課長

 今年の参加チームですが、こども自転車大会には、17チーム68人が参加し、高齢者自転車大会には、10チーム30人が参加しております。

 参加条件といたしましては、こども自転車大会につきましては、各地区の交通安全協会から原則1チームで、1チーム4人であること、同じ小学校に通っていること、大会で使用する24インチの自転車に乗れることとなっております。

 また、高齢者自転車大会の参加条件につきましては、これも各地区の交通安全協会から原則1チームで、1チーム3人であること、年齢が65歳以上であること、大会で使用する24インチの自転車に乗れることという条件になっております。

いとう委員

 それぞれの自転車大会における競技内容について伺います。

交通総務課長

 競技内容でございますが、こども自転車大会は、道路標識の意味であるとか、自転車の通行方法などの知識を競う学科テストと、安全走行や技能走行などの実技テストの2種類となっております。

 また、高齢者自転車大会は、安全走行と技能走行の実技テストのみとなっております。

いとう委員

 県警察のホームページによりますと、こども自転車大会の優勝チームに、横浜市と川崎市の小学校が入っておりませんでしたが、各学校の実情はどうなっているのか伺います。

交通総務課長

 本年のこども自転車大会には、横浜市内の小学校が3校、川崎市内の小学校が1校参加いたしましたが、県警察のホームページには、入賞チームのみを載せたということでございますので、残念ながら川崎市と横浜市の小学校は入賞しなかったということでございます。

 次に、各学校の実情といたしましては、参加希望者がなかなか集まらないですとか、また、子供に指導する交通ボランティアの方が不足しているなどといった、地域に応じた事情もございます。また、地区によっては予選会を開いて、代表を決めてから神奈川県大会に出場するというところもございます。

 例年、県大会には20チーム前後が参加している状況でございます。

いとう委員

 一方で、高齢者の自転車大会については、子供の大会と比較して、参加チームが少ないのではないかと感じるのですが、その辺についての実情はどうなのですか。

交通総務課長

 高齢者自転車大会につきましては、自治会等に呼び掛けましても、なかなか名乗り出ていただける方がいらっしゃらないことや、また、練習中に思わぬけがをしてしまうという理由などから、なかなか積極的な参加が得られない状況となっております。

いとう委員

 お年寄りのマナーをしっかりとしたものとしていくためにも、是非多くの方に参加していただきたいところですが、各自転車大会の開催については、県民の交通安全意識を高めるためにも、広く知らしめる必要があると考えますけれども、その点についてはいかがでしょうか。

交通総務課長

 委員御指摘のとおり、小学生のうちに正しい自転車の乗り方を習得することや、また、高齢者が自転車の交通ルールについて再確認していただく良い機会として、この自転車大会というのは非常に有用であると考えております。

 今後は、これらの大会につきまして、運営の主体であります神奈川県交通安全協会に対しましても、様々な働き掛けを行ってまいりたいと考えております。

いとう委員

 それでは、今後の自転車事故防止対策について伺います。

交通総務課長

 県警察におきましては、自転車事故防止対策を、年間を通じて重点的に取り組むべき課題といたしまして、自転車運転者講習制度の適正運用はもちろんでありますが、ルールの周知と安全教育の推進や交通指導取締りの強化などを柱としまして、今後も総合的に取り組んでまいります。

 また、現在、秋の全国交通安全運動を実施しておりますが、本運動における街頭活動やキャンペーン等を通じまして、早めのライトの点灯やヘルメットの着用などを県民の皆様に呼び掛けまして、自転車の事故防止対策に取り組んでいるところでございます。

いとう委員

 それでは要望をいたします。

 自転車は、買物や通勤、通学、子供の送迎等、子供からお年寄りまで幅広い年齢層の方が利用する身近な移動手段です。しかし、その一方で、交通ルールやマナーが周知されにくいといった実態もあることから、継続的かつ地道な対策が必要であると考えます。

 県警察においては、引き続き自転車の通行環境の整備、交通安全教育、交通指導取締りなどの対策を、関係機関、団体と連携して推進していただくとともに、真に実効性のある自転車運転者講習の運用に努めていただくことを要望いたします。

 続きまして、交通安全施設の整備について伺ってまいります。

 交通事故により不幸にもお亡くなりになられた方は、昨年から比べて減少傾向にありますが、一層県民が安心して暮らすことができる交通社会を実現するためには、信号機や道路標識、道路標示等の交通安全施設の整備は欠かせないものであると考えています。しかしながら、県内の交通安全施設の中には、更新時期を超え、老朽化が進んでいたり、更新時期を超えないまでも、塩害などにより更新しなければならない交通安全施設が多数あるのも事実です。

 そこで、県内の交通安全施設の更新時期なども含めた整備状況について伺っていきます。最初に、信号機や道路標識などの交通安全施設は、県内にどれくらいあるのか伺います。

交通規制課長

 平成28年8月末現在で、信号機は約9,500箇所に設置しており、これに付随する信号柱が約4万7,000本、信号灯器が約11万灯、制御機が約9,400基に上るところでございます。

 また、道路標識につきましては、通常の路側標識が約31万6,000本、大型の標識が約1万5,000本、道路標示につきましては延長距離に直しまして、約1万7,000キロメートルとなります。

いとう委員

 ものすごい数だと思いますが、それらの信号機、道路標識、道路標示の更新時期について伺います。

交通規制課長

 おおむねの目安としまして、信号機は19年、道路標識は、通常の路側標識が10年、大型の標識が15年を超えたものについて更新を検討するものとしております。

 また、道路標示におきましては、当該設置場所の交通量などによって摩耗状態が異なるため、一概にはお答えすることができませんが、国道では1年、県道では2年を超えると更新が必要な状況となると考えております。

いとう委員

 例えば、19年の信号機及び道路標識のうち、更新時期を既に経過しているのがどれくらいあるのか伺います。

交通規制課長

 平成28年8月末現在、更新の目安を過ぎている信号機につきましては、信号柱が全体の約42%に当たる約2万本、信号灯器が全体の約36%当たる約4万灯、信号制御機が全体の約16%に当たる約1,500基が該当いたします。道路標識につきましては、通常の路側標識が全体の約70%に当たる約22万2,000本、大型の標識が全体の約61%に当たる約9,300本でございます。

いとう委員

 大分、更新時期を経過しているものが多く存在しているということが分かりましたが、交通安全施設の老朽化や劣化状態はどのようにして把握しているのか伺います。

交通規制課長

 各警察署の地域課員にあっては、日常の警察活動で、また、交通課員にあっては、年間の計画に基づきまして、管内の交通安全施設の点検を行い、目視により、傷み具合の激しいものや摩耗が著しく見えにくくなっているものなどの把握をしております。これらにつきましては、その後警察本部に補修の上申が行われることから、これを受け、交通規制課の担当者が調査確認をしているところでございます。

 また、信号機や大型の標識につきましては、保守業者に点検業務を委託しており、警察職員が目視で確認できない劣化状態等の把握に努めているところでございます。

いとう委員

 更新できていない交通安全施設がある中で、県警察はどのような対策を行っているのか伺います。

交通規制課長

 県警察では、限られた予算の中で、交通安全施設を適切に維持管理するため、経過年数のみに捉われるのではなく、徹底した点検を行い、更新の緊急性や必要性の高いものを把握し、優先順位を付けて更新を行っているところでございます。

 また、これに加えまして、交通安全施設の維持管理コストの削減により、少しでも多く更新ができるよう取組を推進しているところでございます。

いとう委員

 施設の維持管理コストの削減に向けた取組について、具体的な内容について教えてください。

交通規制課長

 交通安全施設の総量を削減する取組といたしましては、交通の流れや道路構造の変化等によって、必要性の低くなった信号機については廃止を、また、交通規制の見直しや廃止による道路標識等の削減を推進しております。

 さらに、更新の費用と保守費用の低減を図るため、大型の道路標識にあっては、交通の安全と円滑に支障のない範囲で、路側式の道路標識に代替するなどの取組を推進しているところでございます。

いとう委員

 既設信号機の廃止というのは、具体的にはどのような取組を行っているのか伺います。

交通規制課長

 老朽化した一灯点滅式の信号機につきましては、更新を行わず、一時停止の交通規制で代替することで、その費用や維持管理費用の削減を図っているところでございます。

 また、押しボタン式の信号機につきましては、新しい道路が別にできたため、車両や歩行者の交通量が減少した道路に設置されているものや、大規模施設等の移転、撤退などにより、横断歩行者の需要がなくなった横断歩道のものを、地元との調整の上で廃止しているところでございます。

いとう委員

 話を少し変えまして、昨年来、多くの県民から寄せられています、摩耗が著しい横断歩道などの道路標示の早期補修要望に対してですが、昨年12月の県議会本会議で警察本部長が答弁されました、横断歩道9,512箇所の補修の進捗状況について伺います。

交通規制課長

 平成28年8月末現在で、全体の約55%に当たります5,246箇所の補修を既に終えているところです。また、残りにつきましても、平成29年度末までに終了させる予定でございます。

いとう委員

 続きまして、交通安全施設の今後の整備方針について伺います。

交通規制課長

 県警察といたしましては、今後も引き続き、各種施設の維持管理コスト削減に向けた取組をより一層推進するとともに、交通安全施設の新設、更新に当たっては、その交通状況、必要性、効果等について十分検討を行い、効率的かつ効果的な実施に努めてまいります。

 また、中長期的な視点に立った更新計画に基づき、必要な予算の確保にも努めてまいります。

いとう委員

 横断歩道の補修要望から実際の補修までの流れ、期間について伺います。

交通規制課長

 各警察署におきましては、地域住民等からの要望に基づきまして、現地の調査を行い、補修が必要と認められた場合には、警察本部に補修の上申を行います。次に、警察本部では上申の内容を審査しまして、工事の積算を行った後、一般競争入札で業者を決定し、工事を行わせることとなります。なお、道路標示の補修の積算に当たっては、1箇所だけの契約ではなく、地区ごとに工事をまとめて発注することにより、契約単価を低く抑える手法をとっております。

 したがいまして、このような作業にかかる期間を含めますと、補修までに6箇月から1年程度の期間を要しているところでございます。

いとう委員

 補修までに6箇月から1年かかるということですが、市町村が横断歩道の補修を申し出た場合の対応について伺います。

交通規制課長

 道路標示の補修につきましては、道路交通法第4条第1項において、都道府県公安委員会は、道路標識、標示を設置及び管理し、交通規制を行うことができる旨規定されており、補修もこの管理の一環として公安委員会の権限で行なっているところでございます。また、交通規制につきましては、都道府県公安委員会が道路標識、標示の設置後も管理を的確に行い、交通指導取締りを推進することによって、交通規制の実効性を担保しているところでございます。

 したがいまして、都道府県公安委員会以外の者が、道路標識、標示の設置と管理を一体として行い、的確な交通規制を実施することは困難ですので、補修であっても、市町村に委託することはできないものと考えております。ただし、市町村による路面の打ち替え工事などに伴う道路標示の再塗装に当たりましては、原因者負担として当該市町村にお願いしているところでございます。

いとう委員

 国道ですと1年、県道ですと2年という結構短いスパンで補修をしなければいけないということを考えますと、新しい技術開発によって、消えない横断歩道ですとか、そういうものはつくれないのかと思うのですが、いかがでしょうか。

交通規制課長

 消えない横断歩道があるかどうかにつきましては、県警察では把握しておりません。

 ただし、商店街などの道路で、路面をアスファルトではなく、インターロッキングブロックと言われますが、灰色や茶色のコンクリートブロックを敷き詰めた道路を整備しているところがあります。この際に、横断歩道の部分を、白色のブロックで標示しているというものがありますが、実際に耐久性がどの程度あるかにつきましては、承知しておりません。

いとう委員

 技術革新によって、消えない横断歩道ができる日が来ればいいと思います。

 続きまして、信号灯機のLED化について、県内の進捗状況を伺います。

交通規制課長

 県警察では、平成18年度から新設、更新に当たっては、全てLED化を実施しているところでございます。平成28年8月末現在の設置状況でございますが、車両用灯器が全体の約38%、歩行者用灯器が全体の約36%、青色矢印灯器が全体の約85%となっております。

いとう委員

 LED化されますと、維持コストの電力代が浮くという効果もありますし、夜間や西日が当たるときに非常に見やすいという効果もあると思うので、早めに全台がLED化されることを希望します。

 続きまして、例えば企業が、工場と本社の間に道があるというところに、信号機を寄付して付けたいというようなケースがあるかと思うのですが、信号機の寄付について県警察の意見を伺いたいと思います。

交通規制課長

 市町村から寄付を受けることにつきましては、過去の最高裁判所の判例がございまして、地方財政法に違反するとの判断が下されております。また、民間企業等の私人からの善意の寄付がありましても、一般県民の疑念を招いたり、行政上の障害が生じるおそれがあることから、極力自粛しているところでございます。

いとう委員

 それでは要望をいたします。

 厳しい財政状況の中、更新時期を迎えている交通安全施設について、維持管理コスト削減に向けた取組を推進していただいているとのことですが、今後も県民が安心して暮らすことができる交通社会の実現に努めていただきたいと思います。

 また、無駄のない更新事業を進めるためにも、道路管理者等の各関係機関との連携を強力に推進し、県民の安全を守るためにも、各県民や各市町村から要望が多く寄せられていると思いますが、交通安全施設の整備に努めていただくことを強く要望いたしまして、私からの質問を終わります。

渡辺(ひ)委員

 私の方からは、警察に関わる認知症対策に関連して、大きく2点ほど質問をさせていただきたいと思います。

 この委員会でも、過去に私も取り上げておりますが、いよいよ来年3月に道交法が改正、施行されます。それによって、高齢者の運転者に対する対策が推進されるということですが、その中で、特に認知症の疑いのある高齢運転者に対する医師の診断が義務化されるということになっております。

 この委員会でも質問したと思うのですが、疑いがあっても、今まで医師の診断を受ける方がかなり限定的だったところ、義務化によって対象者が増加することとなります。また、来年の3月からですので、警察の方の体制の整備や協力をいただく専門医の確保等、様々な課題があるかと思いますので、取組状況について質問させていただきたいと思います。まずはじめに、来年3月に施行される改正道路交通法が制定された趣旨について確認したいと思います。

免許課長

 高齢運転者による交通事故につきましては、委員御指摘のとおり、現在正に深刻な社会問題となっております。いわゆる改正道路交通法には、高齢運転者対策の推進、準中型免許の新設の大きな柱が2本ございますが、このうち高齢運転者対策の推進は、特に大きな柱となっているところでございます。

 高齢運転者対策に照準を絞ってお答えをさせていただきますと、近年、交通事故は減少傾向にある中、高齢者による交通事故が全体に占める割合は年々高くなっており、今後高齢化の進展に伴い、高齢運転者による交通事故の更なる増加が懸念されております。また、75歳以上の高齢運転者による認知機能の低下による運転行動の特徴を調査した結果では、認知機能が低下した方は、そうでない方と比べまして、信号無視などの危険な行動をとる割合が高くなっております。これらの危険な行動により起きる交通事故の割合が高いことから見ましても、認知機能の低下が、高齢運転者による事故に相当の影響を及ぼしているものと考えられます。

 以上のことなどから、高齢運転者対策といたしまして、新たな認知機能検査や高齢者講習などの制度が盛り込まれた改正道路交通法が制定されたものと承知しております。

渡辺(ひ)委員

 確認の意味で、来年3月に施行されます改正道路交通法の制度内容についてお伺いします。

免許課長

 高齢運転者対策の主なものといたしましては、臨時認知機能検査と臨時高齢者講習の新設が挙げられます。現在、75歳以上の高齢運転者は、3年に1度の免許更新の際に、認知機能検査を受検することとなっております。改正後は今の制度に加えまして、信号無視や一時不停止などの特定の違反行為をした際に、臨時に認知機能検査を受検することが義務付けられます。また、この検査の結果、認知機能が低下し、運転に影響するおそれがあると判断された方は、臨時高齢者講習を受講することとなります。

 このほかに、臨時適性検査制度の見直しがございます。改正前と異なり、認知機能検査で認知症のおそれがあると判定された方は、違反の有無を問わず、医師の診断を受けることとなります。

渡辺(ひ)委員

 ある新聞によりますと、課題がかなりあると報道されておりまして、例えば全国47都道府県の警察に聞いた調査の複数回答で、運転免許センターの担当部署の負担が大きくなるという課題とか、認知症の専門医が十分いないとか、医療機関が混み合い、免許更新が滞るのではないかとか、検査を実施する医療機関が十分確保できないといったことが挙げれられています。

 全国の調査ですから、地域によっては課題に少し差があるという気がしますが、法が施行されるに当たって、我々の元にも心配する声が寄せられているので、改めて神奈川県としての課題をお伺いしたいと思います。

免許課長

 委員御指摘のとおり、神奈川県におきましても、一つ目として、臨時適性検査の対象者の増加に伴う医師の確保、二つ目として、臨時認知機能検査を実施する体制の確立、三つ目として、高齢者やその家族からの相談を受理する職員の育成などの課題が挙げられております。

渡辺(ひ)委員

 臨時適性検査の対象者が増加するということで、新聞でも、各都道府県でこれくらい増えるのではないかという人数の推定がありましたが、現行制度の対象者数と、改正法施行後の予想対象者はどの程度になるのか教えていただきたいと思います。

免許課長

 現行制度では、認知機能検査の結果、記憶力・判断力が低くなっていると判定された方で、かつ特定の違反行為をした方が対象となることから、平成27年中の臨時適性検査の対象者は303人となっております。しかしながら、改正法施行後は、運転免許証更新時の認知機能検査において、記憶力・判断力が低くなっていると判定された場合、交通違反の有無を問わず臨時適性検査の対象となります。

 また、併せて新設された臨時認知機能検査におきましても、同様の判定がなされた場合には、臨時適性検査の対象となるため、平成29年には、対象者数が約2,500人に増加するものと予測しております。

渡辺(ひ)委員

 今の数を聞くと、想定ですが8倍以上になるということで、かなり多くの方々が医師の診断を受けないといけないということが想定されています。そうなってくると、先ほどの課題の中にもありましたが、その臨時適性検査の対象となった方を診断をする医師をどうやって確保していくのかということになります。

 現状ではどのような形になっているのか、また今後はどうするのか、単なるかかりつけ医でいいのか、それなりの専門性のあるお医者さんなのか、その辺も踏まえてお伺いします。

免許課長

 近年の高齢運転者の増加などによる交通情勢を踏まえまして、認定医師の拡充に努めた結果、現在、公安委員会が認定する医師は県下に51人おります。そのうち、認知症に関わる医師は24人となっております。また、更なる体制の強化を図るため、現在、県医師会などに対する働き掛けを行い、認定医師の確保に努めているところでございます。

 なお、臨時適性検査の対象となる方は、公安委員会が認定する医師の診断に代えて、主治医等の診断書を提出することが可能でございます。したがいまして、現在、認知症の診断ができる医療機関に対しましても、併せて働き掛けを行っているところでございます。

渡辺(ひ)委員

 新聞記事によると、これは他県の事例ですが、警察本部がアンケート調査を開業医を対象に行ったところ、診断書を書くのに協力すると言った医師は少数派だったということです。なぜ診断書を書きたくないのかと理由を問うと、認知症に関して問題ないと診断した後に事故を起こしたらどうなるのか、いろいろな問題があるからと書かれていました。

 大事なのは、認定医がどの地域にいるのかとか、通常の認知症の医療行為をやっているわけなので、予約がとりにくいという問題もあると思うのです。認定医の都合でなかなかスケジュールが合わず、予約が取れないという課題もあると思うのです。

 そこで、主治医というのが大事なキーポイントとなると思うのですが、認定医と主治医が同じようにきちんと判断ができるのか、基準がきちんとできているのか、公平性があるのか、これらがきちんと担保されないと心配なところがあります。その辺のルールや定義、マニュアルといったものについて、神奈川県としては準備できているのかについてお伺いします。

免許課長

 県警察では、認知症の疑いがあり、診断書を提出してもらう方に対しまして、平成26年5月に定めました内規により、認知症の診断書として統一の様式を設けております。そのほか、同診断書の記載要領等を示したガイドラインを交付し、診断書に診断結果が適切に記載されるように努めているところでございます。

 なお、改正道路交通法の施行により、対象者が増加することが予測されることから、現在、県医師会等に対し、改正内容とともに認知症専門の診断書様式等について、改めて周知を図っているところでございます。

渡辺(ひ)委員

 その辺の周知等を含めて、しっかりとお願したいと思います。

 次に、新しい法律の施行後は、臨時に認知機能検査を受検する制度が新設されたということですが、どのような形で実施するのか。また、その認知機能検査の検査員は、何か特別な資格が必要なのかお伺いします。

免許課長

 現在、運転免許証更新時の認知機能検査は、指定自動車教習所協会等に業務委託しており、新設される臨時認知機能検査につきましても、業務委託することを視野に入れて検討しております。

 また、認知機能検査を実施するには、認知機能検査員という資格が必要であり、その資格は、認知機能検査員講習を終了することなどにより得られる神奈川県公安委員会認定の資格でございます。

渡辺(ひ)委員

 そうすると、検査員の資格を持つ方が現在どれくらいいらっしゃるのか。また、今後の課題とて、これが網羅されないと施行後の体制が組めないので、更に拡大していかなければならないと思うのですが、いかがでしょうか。

免許課長

 委員御指摘のとおり、施行に向けて、指定自動車教習所等における検査員の充実を促すとともに、県警察におきましても、認知機能検査を実施する職員の育成に努め、実施体制の整備を図ってまいります。

 なお、現在、指定自動車教習所協会等に約900人の認知機能検査員が所属しており、それに加えまして、県警察の免許本部に116人、各警察署等に65人の認知機能検査員を養成しまして、現在、警察内で181人の認知機能検査員が確保できておりますが、今後も引き続き、認知機能検査員の体制の整備を図ってまいります。

渡辺(ひ)委員

 検査員の充実については、随時しっかりとお願いしたいと思います。

 次に、高齢者やその家族からの相談を受理する職員の育成が必要とのことですが、この職員の育成方法については、どのように行っているのかお伺いします。

免許課長

 運転免許試験場におきましては、これまで運転適性相談の体制を強化し、多くの相談や審査を通じてノウハウの蓄積ができつつありますが、更に相談を受理する者の知識のかん養を図るために、県が主催する認知症サポーターを養成する講座に職員を参加させたり、認知症を専門とする保健師を運転免許試験場に招致し、講演を実施するなどしまして、職員の育成に努めているところでございます。

渡辺(ひ)委員

 神奈川県警においては、認知症に関する家族の相談として、親御さんや御本人が、高齢で心配であるという相談を、これまで免許センターの方に窓口があって対応していただいたと思うのですが、数年前の各警察署では、なかなかその体制が備わっていなかったと認識しています。今では、各署においても相談員がいるという認識でよろしいのでしょうか。

免許課長

 委員御指摘のとおり、従前は、署によっては体制が弱いところもあったと承知しておりますが、現在は内規により、委員御指摘のような御相談が、御家族あるいは御本人からあった場合は、交通課に属する巡査部長以上の幹部が適切に対応し、全件、運転免許本部の担当部署に即時電話で連絡をして、おおむね1週間以内に発見通報という書類を上げることとなっておりますので、現在は適切に対応できるような体制を整備しているものと考えております。

渡辺(ひ)委員

 いずれにしても、この制度が変わってくると、今言ったことが重要になってくると思いますので、その制度の維持と体制の整備について、是非お願いしたいと思います。

 次は角度を変えまして、高齢運転者の事故防止のために、今までも県の方で進めてもらっている免許の自主返納制度がありますが、この状況等を教えていただきたいと思います。

免許課長

 運転免許証の自主返納数につきましては、平成27年中は1万8,490件で、前年と比較いたしますと5,519件、42.5%の増加となっております。

渡辺(ひ)委員

 認知症になる方が増えているということと、県による取組の周知徹底の効果が出てきているのだと思いますので、これについては引き続き、是非お願いをしたいと思います。

そして、運転免許を返納しやすい体制整備も重要だと考えますが、どのようなことをしているのか、具体的な例をお願いします。

免許課長

 運転免許の自主返納を考えている方御自身や、付き添いをされる御家族等の負担軽減に配意した取組として、本年5月から運転免許試験場において、日曜日における自主返納の申請窓口を開設いたしました。

 なお、自主返納の周知方策といたしまして、70歳以上の方が運転免許証更新時に受講する高齢者講習の連絡葉書に案内を掲載しているほか、一般ドライバーの更新時講習などにおいても、その周知を図っております。さらに、銀行等において身分証明書として認められている運転経歴証明書制度と併せまして、交通事故防止と運転免許を返納された方に対する支援を目的として発足した神奈川県高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店を、ホームページに掲載しております。

 今後も、運転経歴証明書を提示することで受けられる各種割引や優待等についても、サービスの拡充と周知を図りまして、運転免許の自主返納をしやすい環境を整備してまいります。

渡辺(ひ)委員

 自主返納の取組として、自主返納をサポートする協議会を設置をして、様々な加盟店の割引といったインセンティブを与えて設置をしていくということで、これはこれですばらしいので、更に充実してほしいと思います。片や、新しい道交法になりますと、非常に難しい部分があって、確かに診断が出たけれども、まだら認知症であったり、厳密にいうと運転が可能なレベルの認知症もあったりしますが、安全性という面からは、返納はある程度仕方がない部分があると思いますので、この部分は一定の強化が必要であると思います。

 そうはいっても、高齢者同士で介護していると、様々な家庭環境があって、どうしても車がないと困ってしまうという方々も県内にいらっしゃると思います。そうであれば、自主返納や、実際は認知が疑われていて免許停止となった方のためのサポート体制、先ほど言った家族に対するサポート協議会の取組とは別の意味でのサポートというのが大事だと思うのです。それは、警察と県、各市町村が連携しながら、福祉的な制度をつなげていく体制づくりというのが大事であると思います。

 例えば、新聞記事によると、滋賀県警では県と連携し、免許取消しとなる高齢者のその後の生活のサポートをする仕組みとして、地域の保健師やケアマネージャーと高齢者の話合いの場を提供することも検討していると書いてあります。是非、この辺も含めてサポート体制の御検討をお願いしたいと思います。

 認知症に関わる保健師との連携というのは、次の質問にも関係しますので、是非よろしくお願いしたいと要望させていただいて、次の質問に入ります。

 新聞報道でも発表されていますが、神奈川県警が認知症対策として、地域の警察官が様々な対応をしっかりとできるようにしているという報道がありました。それに関連して何点か質問させていただきたいと思いますが、この地域の警察官が、認知症高齢者の方に接する機会としては、どのようなものがあるのか教えていただきたいと思います。

地域指導課長

 交番等で勤務する地域警察官は、初動警察部門を担当しておりますので、高齢者をはじめ、県民の方々と接する機会が数多くございます。認知症高齢者の対応につきましては、徘徊している方の保護をはじめ、事件被害等の各種届出、相談の受理、交通事故など、多岐にわたっております。

渡辺(ひ)委員

 認知高齢者の方々と接するに当たって、どのような問題があるのかお伺いします。

地域指導課長

 認知症は、医師でもその判断が難しいと言われているところでございまして、例えば被害相談などで訪れた高齢者の方が、被害状況等について説明をする際、その説明が二転、三転することがあります。その原因が、加齢による記憶力の減退等によるものなのか、あるいは認知症によるものなのかの判断が難しいといった問題がございます。

 また、徘徊している方を保護した際に、住所、氏名等を自ら名乗ることができず、身元の確認に時間を要することも問題として挙げられます。

渡辺(ひ)委員

 課題は分かりました。その上で、神奈川県警が小冊子を作った経緯についてお伺いします。

地域指導課長

 高齢者化社会が進展している中、高齢者の犯罪被害や交通事故が多くなっております。その中で、とりわけ認知症高齢者は、事件事故の被害に遭うなどの危険性も増すと考えられるところです。例えば、都内におきまして、認知症の方を適切に保護できなかった事案なども発生しておりますので、現場で活動する地域警察官が、認知症を正しく理解して、適切に対応できるよう小冊子を作成いたしました。

渡辺(ひ)委員

 団塊の世代の方々が大量退職された後で、若い方がたくさん入られて、地域の交番に配備されるということで、経験値の浅い方々がいらっしゃるわけで、こういう冊子をしっかり作って対応していくのは大事だと思いますが、この小冊子の内容を教えていただけますか。

地域指導課長

 小冊子のタイトルは、SUPPОRTとしており、構成につきましては、A6版11ページとなっております。前段では、高齢者の人口の推移、認知症の種類、加齢によるもの忘れの違いと認知症との違い、認知症の見極めと着眼点、認知症高齢者の対応心得、具体的な対応のポイントなどを掲載しております。中段では、主な対応といたしまして、保護、被害の届出、相談を三つに分けまして、個々の対応の手順やポイントをフローチャートで掲載しまして、組織的に対応することとしております。後段では、認知症問題を所管する地域包括支援センターとの連携や、同センターを統括いたします市町村の連絡先を掲載しております。

渡辺(ひ)委員

 今の御説明の中で特に大事なのは、認知症高齢者の対応心得であって、具体的な対応のポイントが非常に重要だと思うのです。

 さらに、地域包括支援センターとの連携というのが、この中に入っているということは非常に重要なことです。やはり、高齢者から相談を受けたときに、話が二転三転するという場合、その方が御家族と同居であれば、御家族に問い合わせをすれば分かるのですが、そうでない場合は、地域包括支援センターに聞かないと、なかなか状況が分からないということになると思うので、非常に重要なことが記載されていると思います。

 その上で、この小冊子のA6版を5,000部作るということですが、これでどのように対応するのかお伺いします。

地域指導課長

 小冊子につきましては500部を作成しまして、各警察署の警部補以上の地域警察幹部に配付したところでございます。委員御指摘のとおり、携帯に便利な小型版を5,000部作成しまして、交番、駐在所、パトカー勤務員に携帯させることとしております。

渡辺(ひ)委員

 交番等の若い警察官に対して、どのように活用してくシステムなのでしょうか。

地域指導課長

 まず、各警察署の地域警察幹部に対しましては、地域課長会議や各種研修会等におきまして、小冊子の内容とその活用方法について、教養を行っているところでございます。また、地域警察幹部から、委員御指摘の現場の交番等の警察官に対しましては、幹部からその部下職員に対する教養を行っているほか、地域指導課の指導官が各警察署の巡回指導を行って、直接、交番勤務員、駐在所勤務員等に教養を行うこととしております。

渡辺(ひ)委員

 それも非常に重要だと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。また、大事なのは、人事異動や新規採用の際にも、そういった取組が継続的に行われるよう、お願いしたいと思います。

 次に話を変えまして、認知症高齢者の行方不明者の早期発見については、どのような取組をされているのかお伺いします。

生活安全部理事官

 まず、行方不明事案の現状として、平成28年8月末現在、65歳以上の高齢者の行方不明者の届出の受理件数というのは781件であり、前年同期比で比較しますと、プラス200件でございます。そのうち、委員御指摘の認知症高齢者の行方不明者の届出というものが519件で、前年同期比でプラス200件でございます。

 こういった方の早期発見につきましては、警察署等に届出がありますと、警察署での捜索発見活動に入ります。それと平行しまして、全国都道府県警察とのオンラインシステムへ行方不明者の氏名、年齢、特徴等を登録し、手配をいたします。また、立ち回り見込みのある地域を管轄する警察署へ手配して発見依頼を行い、全国の身元不明の迷い人や身元不明死体との照合などの捜索活動を行い、行方不明者の早期発見に努めていくのが現状となっております。

渡辺(ひ)委員

 次に、認知症高齢者の適切な対応に向けた今後の取組についてお伺いします。

地域指導課長

 委員御指摘のとおり、急速に高齢化が進む中、今後更に増加が予想されます認知症高齢者に対します適切な対応をより一層推進するため、現場で認知症高齢者に接する機会の多い地域警察官に対しまして、その特性等を正しく理解させ、関係する部門との連携を強化いたしまして、組織的に対応を進めてまいります。また、自治体や地域包括支援センターをはじめとした関係機関、団体との連携を一層強化いたしまして、高齢者が安心して暮らせる地域づくりに取り組んでまいります。

渡辺(ひ)委員

 道路交通法改正に伴う免許に関する認知症対策や、地域の警察官の認知症対策について質問させていただきました。認知症の方々がかなり増えてくるという予想になっていますので、しっかりと対応をお願いしたいと思います。様々な取組に鋭意取り組んでいくということは理解しましたので、それを更に促進していただくよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

相原委員

 私の方からは、まず、薬物事犯対策についてお伺いしたいと思います。

 この問題は、常に社会の中でも関心が高い問題であり、とりわけ薬物乱用者等が大きな事件を起こすときには、社会的関心も大いに高まるところです。過日の津久井やまゆり園の事件におきましても、報道等によりますと、薬物による行為の要素もあるのではないかと指摘されているところです。そのような思いを込めて、幾つか質問させていただきます。

 まず、薬物濫用防止総合対策プロジェクトについて伺いたいのですが、これは平成27年3月に発足して、平成28年3月に終了したと思いますが、このプロジェクト発足の経緯と取組内容について伺います。

薬物銃器対策課長

 薬物濫用防止総合対策プロジェクト発足当時は、危険ドラッグに係る事件、事故が多発いたしまして、重大な社会問題となっておりました。こういった情勢の中、危険ドラッグを中心とした違法薬物事犯の根絶に向け、末端乱用者の検挙や販売店舗の摘発を図り、違法薬物の需要と供給を遮断するためプロジェクトを発足いたしました。

 プロジェクトでは、県民の期待と信頼に応えるべく、刑事部に所属する捜査員のみならず、他部門の捜査員をプロジェクトに組み込み、組織の総合力を発揮した集中的な取締りや、薬物乱用防止のための広報啓発活動を強力に推進することといたしました。

相原委員

 このプロジェクトの成果と、プロジェクト終了の理由について報告をお願いします。

薬物銃器対策課長

 薬物濫用防止総合対策プロジェクトは、昨年3月に発足いたしまして、約1年間の活動後、今年3月に終了しております。この間、インターネットを利用しまして、全国に危険ドラッグを販売していたグループを検挙し、販売前の大量の危険ドラッグを押収し、その流通ルートを遮断しております。

 また、関係機関と連携した各種キャンペーンなどの広報啓発活動を展開し、危険ドラッグを含む違法薬物の危険性等について、県民に対して周知を図るとともに、取締りと並行した行政指導に基づき、県内の危険ドラッグ販売店舗を全て閉鎖に追い込んだことで、所期の目的を達成したということで終了したものでございます。

相原委員

 先日、警察庁から、平成28年上半期における薬物銃器情勢の暫定値の発表がありました。これによって、全国の平成28年1月から6月の薬物に関わる情勢、並びに昨年の平成27年1月から6月との比較の情勢が判明しています。

 そこで、全国の情勢が分かりましたので、薬物事犯別検挙件数及び検挙人員について、本県の情勢を伺います。併せて、全国の情勢と本県の情勢に目立った違いはあるのか伺います。

薬物銃器対策課長

 県警察が今年上半期に検挙した覚醒剤事犯、大麻事犯、麻薬事犯につきましては、合計で856件589人であり、昨年上半期と比較しまして、件数で2件、人員で7人減少いたしました。

 特徴としましては、覚せい剤取締法違反での検挙が全体の約7割を占めており、薬物対策における最重要課題と考えております。また、いわゆる危険ドラッグに含有されていることの多い指定薬物事犯につきましては、今年上半期で67件38人を検挙し、昨年上半期と比較して、件数で17件の増加、人員で3人の減少となっております。

 また、全国の情勢との比較でございますが、薬物事犯に関しましては、全国的にも覚醒剤事犯の検挙人員が最も多く、本県の薬物情勢と大きな違いはございません。

相原委員

 薬物事犯における検挙人員のうち、外国人によるものの検挙状況について、可能な範囲で伺います。

薬物銃器対策課長

 今年上半期に検挙しました覚醒剤事犯、大麻事犯、麻薬事犯の検挙人員は、先ほど説明いたしましたとおり589人でしたが、そのうち外国人につきましては31人を検挙しております。また、この全ての事件について、検察庁に送致しております。

 外国人の検挙は、昨年上半期と比較しまして19人の減少でございまして、国籍別で見ますと、最も多いのがアメリカ合衆国の8人、次いで韓国の6人でございます。また、罪種別では、覚せい剤取締法違反が13人、大麻取締法違反が13人、麻薬及び向精神薬取締法違反が5人となっております。

相原委員

 過去の年度の薬物情勢を見ても、一定の件数、一定の検挙者が常にいる案件ですので、もちろん根絶に至るというのが一番良い話なのですが、そうもいかず、引き続き御尽力をいただくことになろうかと思います。

 今、幾つか伺いましたことも踏まえ、かつ平成28年1月から6月の情勢を踏まえた上で、薬物事犯に関する県警察の今後の取組について、所見を伺います。

薬物銃器対策課長

 引き続き、関係機関と連携し、各種法令を適用した徹底した取締りを推進しまして、違法薬物事犯の根絶を図るとともに、効果的な広報啓発活動を実施し、県民の規範意識の向上を図ってまいります。

相原委員

 引き続きの御尽力をお願いしまして、次のテーマに移りたいと思います。

 次は、交番に関することで、幾つか基本的なことを確認させていただきたいと思います。まず、県内の交番と駐在所の現在の数について、御報告を頂きたいと思います。

地域総務課長

 県内の交番、駐在所の数ですが、交番につきましては474箇所、駐在所が137箇所、管轄を持たない交番と同じような形の警備派出所というのが、横浜駅西口のタクシー乗り場前にあり、それを含めまして612箇所でございます。

相原委員

 交番や駐在所を設置する場合の場所の基準についてと、交番や駐在所の敷地や建物面積に係る基準についてお伺いします。

施設課長

 交番、駐在所の設置基準につきましては、国の規則により、昼夜の人口、世帯数、面積、行政区画及び事件又は事故の発生状況等の治安情勢に応じ、警察署の管轄区域に分けて定める所管区ごとに置くものとすると定められており、これに基づき適地を選定しております。

 設置に当たりましては、敷地面積は、交番が120平方メートル、駐在所が200平方メートルを目安としております。また、公用車や来庁される方の駐車スペース等を確保する必要がありますが、土地の形状や建築条件等により制約がございますので、基準とはしておりません。

 一方、建物面積でございますが、交番につきましては70平方メートル、駐在所につきましては100平方メートルを基準としております。交番については、事務室のほか、女性休憩室等も併せて設置するための広さを、駐在所につきましては、勤務員のほか、その家族が居住する場所としての広さを確保する必要がございますので、それを基準としております。

相原委員

 県会議員である私なども、交番や駐在所を新たに建ててほしいという要望を頂くわけです。当然、県警察には、県下全域の中で、相当の要望が寄せられていると思うところですが、今、実際に交番や駐在所を新たに建ててほしいという要望は、どのくらいあるのものなのかお伺いします。また、最近の交番や駐在所の新設、移転、建て替えの状況についても、御報告をお願いします。

地域総務課長

 交番、駐在所を新たに建ててほしいという要望は、県下54警察署のうち、27警察署51地区から頂いております。

 次に、最近の新設、移転、建て替えでございますが、過去5年の数値で御説明させていただきますと、いわゆる純増という形の新設はございません。移転、建て替えは18箇所で、年に3から4箇所程度の進捗でございます。その内訳でございますが、同じ場所での建て替えが3箇所、別の場所へ移転しての建て替えが15箇所でございます。移転建て替えの15箇所の内訳は、いわゆる新設要望地区などへの移転が6箇所、道路再開発等による代替地への移転が残りの9箇所でございます。

相原委員

 今、地域総務課長から御報告いただいた中で、道路拡幅に伴う移転等の話があり、たまたま私の地元でもそういう案件があるわけですが、道路拡幅等により移転を余儀なくされた場合、移転用地はどのように確保して建て替えをしているのかお伺いしす。また、移転に際し、補償を受ける場合と補償を受けない場合があると伺っておりますが、補償を受けた交番や駐在所の内容についてと、補償を受けていない場合の理由も併せて御報告いただきたいと思います。

施設課長

 都市計画法など、公共事業に伴い、移転を余儀なくされた場合におきましては、事業の相手方に対して移転用地の確保を求め、建て替えを行っております。

 最近、補償を受けた案件につきましては、土地区画整理事業で、大和警察署の福田交番、国道の拡幅事業で、戸塚警察署の不動坂交番、平塚市道になりますが、市道拡幅事業で、平塚警察署の南原駐在所がございます。

 また、公共事業によらない民間の土地所有者からの返還要求により移転を余儀なくされた場合は補償の対象となりませんので、地元の方々に土地の確保の御協力をいただきまして建て替えを行っております。

相原委員

 要望の全てを実現すればいいという単純な話ではないのだと思います。その必要性等も鑑みますし、また、県警察の全体の中での人員配置、資金配分というのが大変重要ですので、全体の中で総合的に判断をして対応をしていただいているものと思います。

 今後の交番等の新設、移転、建て替えについて、県警察の考え方をお伺いします。

地域総務課長

 従来からもそうですが、今後につきましても、この交番の新設、移転、建て替えにつきましては、施設課長の答弁にもありました設置基準を基本といたしまして、犯罪ですとか事故の発生の件数、行政区、町内会、面積、人口、都市の形態、道路、鉄道の状況、警察署や隣の交番、駐在所との位置関係といった治安関係情勢の数値などのほかに、特に新設の場合は、配置できる警察官の確保、移転につきましては交番用地の選定といったものを勘案いたしまして、スクラップアンドビルドを基本に検討しているところでございます。

 特に、交番の用地につきましては、交番、駐在所をしっかり機能させるために必要な広さもありますし、また警戒力を発揮させるためには、その位置決め、場所の選定も非常に大切でございます。そのため、地域住民の要望ですとか意見、あるいは地元で実際に働く警察署の意見といったものを十分に反映させていく必要があると認識しております。現在も、検討会等の場で意見を出し合い、交番の移転、新設、建て替えを進めてところでございます。

 今後も、こういった考えの下で進めてまいりたいと考えております。

相原委員

 交番等については、県民の皆さんの関心の強いところであり、かつ警察官の皆さんの仕事が直接感じられる場所でもあります。是非、交番の新設等を含めて、推進していただきますようお願いをいたしまして、私の本日の質問を終わります。



(警察本部関係は一応この程度とし、次回、安全防災局関係について審査することを決定)



13 次回開催日(9月30日)の通告



14 閉  会