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平成24年  予算委員会 10月09日−01号




平成24年  予算委員会 − 10月09日−01号







平成24年  予算委員会





◎《委員会記録-平成24年第3回-20121009-000002-予算委員会》



平成24年第3回神奈川県議会定例会予算委員会

〇平成24年10月9日  午前10時30分開会

             午後 4時46分閉会

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〇本日の出席委員             委 員 長  梅   沢   裕   之

                     副委員長  藤   井   深   介

                       同    塩   坂   源 一 郎

                     理  事  し き だ   博   昭

                       同    山   口   ゆ う 子

                       同    宗   像   富 次 郎

                       同    ?   橋       稔

                       同    飯   田       誠

                     委  員  田   中   徳 一 郎

                       同    山   口   貴   裕

                       同    三   橋   政   雄

                       同    高   橋   栄 一 郎

                       同    長   田   進   治

                       同    杉   本       透

                       同    石   井   もとみち

                       同    桐   生   秀   昭

                       同    佐   藤       光

                       同    土   井   りゅうすけ

                       同    杉   山   信   雄

                       同    古   沢   時   衛

                       同    松   田   良   昭

                       同    牧   島       功

                       同    中   村   省   司

                      同    浦   道   健   一

                      同    青   山   圭   一

                      同    市   川   よ し 子

                       同    合   原   康   行

                     委  員  長   友   よしひろ

                       同    近   藤   大   輔

                       同    た き た   孝   徳

                       同    齋   藤   健   夫

                       同    安   藤       慶

                       同    平   本   さ と し

                       同    楠       梨 恵 子

                       同    斉   藤   た か み

                       同    土   居   昌   司

                       同    赤   野   た か し

                       同    西   村   く に こ

                       同    亀   井   たかつぐ

                       同    相   原   高   広

           説明のための出席者

            知        事     黒   岩   祐   治

            副    知    事     古 尾 谷   光   男

                 同          黒   川   雅   夫

                 同          吉   川   伸   治

            政策局長           江   原   正   明

            総務局長           中   島   栄   一

            安全防災局長         蛯   名   喜 代 作

            県民局長           武   山       哲

            環境農政局長         中   島   正   信

            保健福祉局長         菊   池   善   信

            商工労働局長         桐   谷   次   郎

            県土整備局長         高   村   栄   二

            教育委員会教育長       藤   井   良   一

            同  教育局長        二   見   研   一

            警察本部総務部長       佐   藤   信   晶

            ほか関係者



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           議会局出席者

            議会局長           冨   田   輝   司

            議会局副局長         水   内   康   人

                兼総務部長



            同    議事調査部長    神   保   直   也

            同   議事調査部      吉   田   修   一

               議事課長



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予 算 委 員 会 審 査 日 程



平成24年10月9日午前10時30分開議



第1 平成24年第3回神奈川県議会定例会に提案されている予算及び予算関係議案に係る事項について

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(梅沢委員長) ただいまから予算委員会を開会いたします。

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(梅沢委員長) 本日の委員会記録署名委員の選任でありますが、本職の指名により決定することにご異議はございませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(梅沢委員長) ご異議がないと認め、田中委員と浦道委員にお願いをいたします。

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(梅沢委員長) お諮りいたします。

 本会期中の当委員会における県政記者の写真撮影を許可することにいたしたいと思いますが、ご異議はございませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(梅沢委員長) ご異議がないと認め、そのように決しました。

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(梅沢委員長) この際、副委員長の委員長職職務代行の順位について、神奈川県議会予算委員会要綱第5条第4項の規定に基づき、本職から指定いたします。第1順位、藤井深介副委員長、第2順位、塩坂源一郎副委員長、以上のとおりお願いをいたします。

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(梅沢委員長) 開会に当たり、一言ごあいさつをさせていただきます。

 このたび委員長を拝命しました梅沢裕之でございます。どうぞよろしくお願いします。

 藤井副委員長、塩坂副委員長とともに、円滑な委員会運営に努めたいと思いますので、ぜひご協力をお願いしたいと思います。

 今日ここに出席の皆様の共通の認識は、危機的な県の財政ということだと思います。だからといって、この財政危機を乗り越えるために県民サービスが低下していいのかということが一方の課題としてあります。知事、今日、そして明日、2日間出席をいただくわけですが、知事が言われる金がないときは知恵を出せと、この予算委員会の活発な質疑を通して知恵が出て、それがスピーディーな施策となるように心から願っております。

 どうぞ、皆様方のご協力をお願いして、一言ごあいさつにかえます。よろしくお願いします。

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(梅沢委員長) ただいまから審査を行います。

 日程第1を議題とします。

 これより質疑を行います。

 この際、委員の皆様に申し上げます。

 あらかじめ割り振られた質疑の持ち時間を超過しないように、質疑をしていただきますようお願い申し上げます。

 それでは、質疑者の方は質疑者席にお着きください。

 次に、当局の皆様に申し上げます。質疑の内容につきましては、事前に通告をしてありますので、答弁に当たっては簡潔かつ明快にされますよう、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、質疑通告に従い、順次ご発言を願います。

 質疑者の方はどうぞ。

 三橋委員。

(三橋委員) おはようございます。自民党の三橋でございます。

 今まさに、本県ではライフイノベーション総合特区を進めているところであります。昨日の山中教授のノーベル賞受賞のニュースが飛び込んでまいりました。私も日本人の一人として大変誇りに思っております。

 神奈川県では、たくさんのノーベル賞受賞者を輩出しているところですが、世界クラスの研究所の誘致、人材の育成の必要性を実感いたします。こういった取り組みを本県でも積極的に進めていただけるよう、そのことを冒頭に述べて質問に入ります。

 私たち自民党は、神奈川県政の歴史の中、常に行財政改革に対して不断の努力をしてまいりました。このたび、黒岩知事のもと神奈川県緊急財政対策案が取りまとめられました。これから具体の検討に入ると聞いています。

 そうした中で、今回の補正予算編成の基本的な考え方と主な事業について確認させてください。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 今回の9月補正予算でございますが、6月補正予算編成後の状況の変化を踏まえまして、政策課題に的確に対応する必要がある事業などについて、国の交付金等を原資とした基金などを活用いたしまして、補正予算を講じたところでございます。

 具体的に申し上げますと、非常に厳しい財政状況ではございますが、「いのちが輝き誰もが自分らしくくらせる社会づくり」といたしまして、医療のグランドデザインに基づく取り組みの推進ですとか、「次世代を担う心豊かな人づくり」といたしまして、高等学校空調設備工事費でございますとか、あるいは「神奈川のポテンシャルを生かした活力創出」といたしまして神奈川科学技術アカデミー研究拠点設置費補助、こういった時期を失せず早急に取り組むべき事業を中心に編成したところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 簡潔な答弁、以後もよろしくお願いいたします。

 さて、今回補正予算の編成に当たっては、国の交付金を原資とした基金などを活用となっていますが、一方で、一般財源の繰越金の補正も合計で約2億6,000万円となっております。過去と比べてどの程度削減したと評価していますか。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 9月補正予算の規模でございますが、一般会計総額で16億4,300余万円でございまして、これは過去と比較いたしまして、過去10年間で5番目の規模ということになってございます。その財源といたしましては、国の交付金を原資とした基金、これを5億円弱、さらには、まなびや基金を1億3,100余万円、国庫支出金を2億1,600余万円を活用しました。一般財源の規模を2億6,000余万円といたしまして、これは過去10年間において8番目の規模というところで、圧縮をさせていただいたところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 圧縮されたということだと私も認識します。

 先日発表された対策案の財政見通しを見ますと、来年度、平成25年度は700億円の財源不足に陥ると見通しています。しかしながら、昨年の今ごろを思い出してみれば、予算編成時には900億円もの財源不足を見込んでいました。その後、財政当局の努力もあって、今年度の当初予算においては収支は均衡しています。こうしてみれば、結局、来年度も予算編成作業を経れば収支は均衡するのではないかという見方もありますが、いかがでしょうか。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 確かに、今年度の当初予算でございますが、900億円の財源不足が見込まれてございました。私どもは、その財源不足を何とか埋めるべく、あらゆる手段を講じて財源不足対策に努めてまいりました。その結果として何とか帳じりを合わせたというところでございまして、いわば自然に均衡したわけではございません。

 この900億円でございますけれども、財政調整基金等を400億円活用した結果でございます。これを差し引きますと、むしろ実質的には本年度のほうが厳しいという、そんな見方もできると認識してございます。今年度も何とか予算を組み上げなければならないのは当然でございます。そのためにも、緊急財政対策を着実に進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 後の質問に関連しますので、ここで臨時財政対策債について、今年度は幾ら講じたものでしょうか。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) お答えいたします。

 平成24年度の臨時財政対策債でございますが、当初予算で2,430億円計上させていただいております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) つまり、臨財債2,430億円をつぎ込んで収支が均衡し、バランスをとったということだと認識しています。

 今年発表されました財政見通しの推計によれば、1,600億円の財源不足の内訳の中で、介護・措置・医療関係費の大幅な歳出増を見込んでいます。そこで、過去10年間の介護・措置・医療費の推移について確認します。

(梅沢委員長) 保健福祉局総務課長。

(山田保健福祉局総務課長) 保健福祉局の介護・措置・医療関係費の推移でご答弁させていただきます。

 平成15年度から24年度までの当初予算における比較でございますが、平成15年度の863億円に対し、平成24年度は2,633億円と、この10年間で約3倍となっております。これは、平成16年から18年にかけての国の三位一体改革による国民健康保険、介護保険等へ県負担の増大を初め、障害者自立支援法の施行、後期高齢者医療制度の創設などの社会保障制度改革に伴うものでございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 10年間で3倍、以前は国で持っていたものも地方に移管されつつあると聞いております。神奈川県でも、今年、年間約2,600億円以上もの歳出が必要となっています。介護・措置・医療関係費については、中期財政見通しで具体的にはどのような条件のもとで積算されているでしょうか。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 介護・措置・医療関係費につきましては、現行制度をベースに近年の増加傾向を踏まえまして、国民健康保険ですとか介護保険、あるいは児童福祉関係費などのすべての事業を個別に推計いたしました。その結果、平成24年度の2,635億円に対しまして、25年度は前年度対比で225億円の増、2,860億円となります。平成26年度は150億円の増で3,010億円と、こんなふうに見込んでございます。年々大幅に増加してございまして、これは高齢化の急速な進展ですとか障害サービス利用者数の増、こういったことが要因になっているというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 今伺いました介護・措置・医療関係費も含め、しきだ議員の代表質問を受けて、さきの総務政策常任委員会において、我が会派の八木委員から要求されました平成45年度までの義務的経費の推移見通しが示されました。その中で、医療関係費等は今後10年でさらに約2倍以上に膨れ上がり、5,000億円以上にもなります。義務的経費の約4分の1にも当たります。当局としてこの状況をどのように考えていますでしょうか。

(梅沢委員長) 財政部長。

(中村財政部長) お答え申し上げます。

 まず、全体の長期推計についてお答え申し上げますと、過去からのトレンドに基づきます簡易な推計でございます。平成45年度には義務的経費全体で平成24年度当初予算の約1.6倍、これに対しまして歳入面で、消費税率の引き上げ2,000億円を見込んだといたしましても、平成30年代の前半には県の全歳入をもってしても義務的経費が賄えない、こういった危機的な状況であると考えます。

 この中で、介護・措置・医療関係費がどんどんどんどんふえていくと、これは先ほど予算調整課長も答弁をいたしましたけれども、ここの部分というのは、国民生活、あるいは県民生活を守る上で非常に重要な部分で、今後も高齢化、少子化が進む中で一定の増を見ていかざるを得ない。仮に私どもが今のままの財政構造で推移した場合には、こうした県民生活に密着した重要な部分というものを、何らかの見直し、あるいは相当の見直しをしていかざるを得ないと思っておりまして、これまでのような借金頼みの財政運営を続けていくのは、おのずと限界がございまして、我々に残された時間もそう長くないと考えております。

 このため、今回の緊急財政対策というのは、平成25年度、26年度の財源不足を解消することがまずは目的でございますけれども、こうした財政構造全体を改善していくと、こういったことも目的にしてございますので、まずは全庁一丸となってこれに取り組むと。さらには、こういった要因の根本的なものは地方財政制度そのものにあると考えておりますので、これまでにも増して、国に対して制度の改善について強力に働きかけていきたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 認識は同じです。大変厳しいもので、抜本的な改革が必要とされています。

 これだけの歳出増加に対応して、視点を変えて過去の財政対策を振り返って考えてみます。例えば、バブル崩壊の時代の後に就任した岡崎知事は、いわゆる三つの10%目標を掲げて、組織数の削減、職員数の削減、県債発行の適正化に取り組んできています。これらの改革は、目標期間を前倒しして達成したものも含めて、すべて達成されたと認識しています。しかし、その過去の偉大な改革だけでは、医療費などの関係費の増加について、今までの改革だけでは財源が不足してしまいます。こうした行財政改革の考え方は現在も継続的に取り組まれているのか、確認します。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) お答えいたします。

 三つの10%目標につきましては、平成9年5月に定めた「行政システム改革推進本部取組方針」の中で数値目標を掲げ、財政の健全化と、より簡素で効率的な行政システムの再構築に取り組みました。

 その結果、知事部局の職員数につきましては、平成15年度に4年前倒しで目標を達成し、平成9年度には1万3,551人だった職員数を平成15年度には11.7%減の1万1,970人にまで削減いたしました。また、本庁の組織数につきましては、平成11年度に3年前倒しで目標を達成し、県債発行につきましても平成18年度に目標を達成しております。

 その後も、平成14年度から出先機関の見直し等に重点的に取り組み、平成16年度からは知事部局職員数の1,000人削減などを掲げた「行政システム改革の中期方針」、平成19年度からは「行政システム改革基本方針」など、常に行政改革に取り組んでまいりました。その結果、知事部局の職員数は、平成9年度比で半数近くまで減少するなど、一定の成果を上げてまいりましたが、現在も、今年3月に策定いたしました新たな行政改革の指針に基づきまして、不断の行政改革に取り組んでいるところでございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 職員数が半減する、これは大変なことだと思っております。

 岡崎知事の改革は、余りちまたでは目立たなかったかもしれませんが、大変な改革でした。その後、改革の努力を継続しつつも、今年の9月には高齢者が3,000万人を超えるという状況、また、国から地方への移管などが進むことを考えると、さらなる改革が必要だと認識します。

 ここで、補正予算として提案されている地方への国からの基金事業について伺います。

 国の基金事業については、特に保健福祉分野において多くの事業が実施されていますが、交付状況と現段階における残額見込みについて説明してください。

(梅沢委員長) 保健福祉局総務課長。

(山田保健福祉局総務課長) 国の交付金を原資として造成した基金で、主に保健福祉局において活用しておりますものは、現在、10基金ございまして、基金総額1,190億7,800余万円、これに対し、現時点における活用見込み予定額は総額で1,121億500余万円、94.1%となっております。

 その中で、9月補正予算案関連の基金につきまして答弁させていただきますと、まず、安心こども基金につきましては、基金総額295億9,000余万円に対し、現時点における最終活用見込み額は261億6,800余万円でございまして、最終残高見込みの基金全体に占める割合は11.6%となっております。

 続きまして、障害者自立支援対策臨時特例基金ですが、基金総額187億9,000余万円に対し、現時点における最終活用見込み額は184億4,100余万円でございまして、最終残高見込みの基金全体に占める割合は1.9%となっております。

 次に、地域自殺対策緊急強化基金につきましては、基金総額6億500余万円に対し、最終活用見込み額は5億6,200余万円でございまして、今回の補正予算に計上しております返納金及び本年度末における残高見込みを合わせた額4,300余万円は、基金全体に占める割合が7.1%となっております。

 次に、介護職員処遇改善等臨時特例基金につきましては、基金総額280億9,900余万円に対し、最終活用見込み額は280億1,500余万円でございまして、最終残高見込みの基金全体に占める割合は0.3%でございます。

 最後に、地域医療再生臨時特例基金でございますが、基金総額91億5,100余万円に対し、平成25年度末までの最終活用見込み額はほぼ同額でございまして、最終的に残高はほぼ生じない見込みとなっております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 議会側としてもしっかり議論していかなければなりませんが、続きまして、国の基金事業を財源としている多くの事業が、基金の時限到来に伴い、財源がなくなってしまいますが、保健福祉局ではこうした事業をどのようにする考えでいますでしょうか。

(梅沢委員長) 保健福祉局総務課長。

(山田保健福祉局総務課長) 時限が到来する事業につきましては、現在の県の財政状況をかんがみますと、その多くは事業として終了せざるを得ないものと考えております。しかしながら、県として今後も継続していく必要があると考えられる事業につきましては、国に対して基金の期限延長について働きかけを行っているところでございます。

 なお、国の平成25年度予算の概算要求の中で、期限延長が検討されている基金があると伺っており、現時点で平成24年度末終了見込みとされているものの中で、幾つかの基金の期限が延長される可能性も出てきております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) これら保健福祉部局もあわせまして、基金事業について、国の基金事業の終了などで歳入減になってしまいます。具体的にはどういった基金事業が終了し、どの程度の影響額を全体的に見込んでいるのか、ご答弁ください。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 国から交付された補助金を財源に造成いたしました基金につきましては、それぞれ取り崩しができる期間が定められてございます。それを踏まえまして個別に推計いたしますと、基金事業は平成24年度、全体で約450億円ございます。これが平成25年度は120億円になりまして、平成26年度はまたこれが100億円に減るということになります。平成25年度に急減するということになってございますけれども、これは平成24年度に終了する基金が非常に多いということでございます。例えば、住民生活に光を注ぐ基金ですとか、消費者行政活性化基金、妊婦健康診査支援基金、あるいは安心こども基金ですとか、12基金が平成24年度で終了するということに相なってございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 国と地方の関係、複雑であり、かつまた400億円が100億円近くまで激減してしまう、これはしっかりと対応をとっていかなければいけないと考えております。

 そんな中で、景気も低迷しているところ、国政では、いわゆる三党合意がなされ、社会保障と税の一体改革が進むと想定されています。今回の県の財政見通しにもこの増税分は反映されていますが、歳入に見合った歳出が生じるものと見込まれ、プラス・マイナス・ゼロとして計上されていますが、なぜそのような想定になっているのでしょうか。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 社会保障と税の一体改革でございますが、改正された地方税法では、引き上げ分の地方消費税につきましては、制度として確立された年金、医療、それから介護などの社会保障給付、それと少子化に対処するための経費、またその他の社会保障施策に要する経費に充てるということになってございます。いってみれば社会保障財源化されることが明記されているところでございます。

 しかしながら、これに伴う地方交付税などの影響額、あるいは地方財政全体への影響、社会保障制度の見直しに伴う影響については、現段階ではまだまだ不明というところが現状でございます。

 具体的に申し上げますと、例えば、子ども・子育て支援法の成立によりまして、市町村が支弁する給付費の一部を都道府県が負担することということになりました。それに加えて、医療や介護制度の改革については、今後、社会保障制度改革の国民会議で議論されることになってございますけれども、その内容によっては、地方消費税のように、増収よりも、本県のいってみれば支出が上回ってしまうということも当然考えられます。三位一体の改革のときでございますけれども、過去の税財政制度の大幅な改革時には、むしろ都道府県の負担が期待に反してふえてしまったと、こういった実態もございます。したがいまして、今後のことも考えますと、推計のときには厳し目に見積もっておく必要があろうかと考えてございます。

 いずれにいたしましても、具体的に都道府県がどのような負担をするのか、その結果、トータルで増収になるのか、あるいはむしろ負担がふえていくのか、これが明確でない現段階におきましては、当面、プラス・マイナス・ゼロというふうに見込んでおくのが妥当ではないかと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 国と地方の関係で、移管される業務に関してはプラス・マイナス・ゼロというのが基本だとは思いますが、なかなかそうなっていかない。三位一体改革のとき、財源不足が5.1兆円、地方に回されてきてしまいました。そのことを考えますと、県としても、この後、厳しく対応していくことを切に要望します。

 財政見通しの歳出増の大きな要因のもう一つ、臨時財政対策債について確認をさせていただきます。

 大量発行を余儀なくされている臨財債の償還に伴い、公債費が大幅に増額となりまして、国が基本的には、公債費を償還するための増額をしてくれる取り決めになっていましたが、財源が来ていない事実があります。現在の残高と臨財債の位置づけについて、簡潔にご答弁ください。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) お答え申し上げます。

 平成24年度末におけます臨時財政対策債の残高は1兆4,000億円程度まで増加する見通しでございます。

 それと、財政的な位置づけでございますけれども、現行の地方財政制度上は、地方交付税の代替措置として臨財債は措置されてございます。当然、地方の財源を埋めるための一般財源でございまして、県税の大幅な増収が見込めない現状におきましては、医療、福祉、安全・安心など県民生活に密接する喫緊の課題に対応するためには、欠くことのできない財源だと、このような認識でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) こちらのほうも、三位一体改革以後、神奈川県にどんどんどんどん臨財債が回されている状況です。将来的な推計では約2倍以上にも膨らむ推計もあります。神奈川県では、国から地方交付税として来るべきもののうち、7割以上が臨財債として借金につけかえられている事実があります。全国的に見ても同じような状況になっているか確認いたします。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) お答え申し上げます。

 平成24年度の交付税の算定におけます本県の財政不足額は3,396億円でございます。これに対しまして、臨時財政対策債は2,528億円でございまして、その割合は74.4%ということでございます。これは、84.6%と最も高い愛知県に次ぎまして2番目の高い数字でございます。一方、最も割合が少ないのは島根県の16.2%、次いで高知県の16.4%となってございまして、臨財債の割合は道府県によって大きな差がございます。

 不交付団体でございます東京都を除く46都道府県の単純な平均でございますが、28%でございまして、本県の臨時財政対策債は非常に高い割合となっているのが現状でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) それでは、どうして神奈川県では臨財債の比率が高いのでしょうか。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) お答え申し上げます。

 臨時財政対策債の発行可能額の算定でございますけれども、普通交付税の算定とあわせて行われてございまして、平成21年度までの臨時財政対策債は、おおむね各団体は人口数に応じて算定をされてございました。平成22年度からは、臨時財政対策債の急増に対処するために、財政力の弱い地方団体に配慮いたしまして、財源調整機能を強化する観点から算定方式が見直されてございます。すべての団体に対して、人口を基礎として算出する人口基礎方式、これに加えまして、団体ごとの財源不足や財政力を考慮して算定する新たな方式が導入されたところでございます。

 この方式によりまして、人口が多く、また財政力が高い団体には、臨時財政対策債の発行額が大きく割り当てられることになりまして、この条件に当てはまる本県の臨時財政対策債の割合は高くなっているというのが現状でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 神奈川県ももちろん日本国の一部であります。水平調整、それはとても大切なことだと思いますが、神奈川県では過度に負担がきている感が否めません。

 国では、制度変更がなされていない状況ですが、しっかりと一体改革を見込んでいてもこのような厳しい状態にあります。現状で財政は身の丈に合った歳出、つまり稼いだ分だけの消費を目指すべきだと考えています。しかし、抑制が難しい医療関係費等の県での義務的経費が増大し続けている中では、身の丈に合わせるためには、しっかりとした財源を確保しなければなりません。その意味では、臨財債は将来世代に負担を転嫁するものであり、一刻も早く本来の地方交付税に復元すべきと考えます。

 この件については、これまで再三、国へ要望してきていますが、実現されていない現状を踏まえ、より強力に国に働きかけるべきと考えますが、簡潔にご答弁ください。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) お答え申し上げます。

 臨時財政対策債は交付税の代替措置として、当初は平成13年度から3年間に限った臨時的な措置でございましたが、4度にわたって延長され、平成25年度まで制度が継続してございます。

 これまでも、国へはさまざまな機会をとらえて働きかけを行ってきてございます。具体的には、本県独自の取り組みといたしまして、国の施策・制度・予算に関する提案を毎年度、国へ出向いて直接説明を行っておりますほか、関東知事会、あるいは9都県市首脳会議、4首長懇談会、神奈川県地方分権改革推進会議を通じまして、地方財源不足の解消は地方交付税の法定率の引き上げによって対応することとしてください、また臨時財政対策債を廃止していただきたいということを国に要望してございます。

 今後も、全国知事会などあらゆる機会をとらえて、引き続き粘り強く国へ要望してまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 地方分権・行財政改革特別委員会の中でも議論がありましたが、決して人任せにすることなく、しっかりと神奈川県としても主体的に取り組んでいただきたいと考えます。

 今や、国からおりてくる、そういうような時代ではなく、地方から積み上げていく時代になっていることは、世間でも十分に行き渡っていると承知します。知事には、こういう場面をもっと47都道府県を率先して、神奈川県を代表してしっかりと活躍されていくことを期待しております。

 また、これからの神奈川県のあり方と対策案の中で、地方共有税について提言がされています。地方共有税とはどういうもので、どう考え、今後どのように取り組んでいくか、簡潔にご答弁ください。

(梅沢委員長) 資金調査課長。

(和泉資金調査課長) 地方共有税とはどのようなものかということと今後どうなるのかという、2点ご質問をいただいてございます。

 地方共有税制度は、地方交付税が国から恩恵的に与えられているのではなく地方固有の財源であることを明確にするために、地方交付税を地方共有税に名称変更した上で、3年から5年に1度、地方共有税の法定率を引き上げる。さらには、必要に応じて地方税法に定める税率の変更も行う。その間の年度に、今、3年から5年と申し上げましたけれども、その間の年度につきましては、新たに基金を設置して調整を行うと、こういったものを地方共有税ということで要望してございます。

 どうなるのかというお話でございますけれども、今回、神奈川州(仮称)構想の中でも、国の裁量に左右されず、必要な総額を確保する固有財源として地方共有税の導入を記載してございます。しかしながら、現在、国において地方共有税の実現に向けた検討が具体化されていませんので、今後どのようになるのかというのは現時点では見通せないところでございますが、本県といたしましては、全国知事会などを通じた取り組みを引き続き実施してまいりたいと、このように思ってございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) なかなか聞きなれない言葉で、理解するのが難しいところはありますが、しっかりとした手順を踏んで実現されるものだと私は考えています。現実的にはなかなか実現されづらいかもしれませんが、県が提言したということは、決して夢物語のものだとは考えていません。十分にできることとして、地方がつくり上げる時代として、取り組んでいただきたいと思います。大切な地方税、今は地方と言いながら国に大きく左右されてしまうわけですから、重大な認識のもとに、将来に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 これまでの質疑において、医療関係費や公債費などの義務的経費の増大を見てきました。今までより厳しい神奈川県財政が今後見通されています。

 神奈川県では、平成19年7月に策定されました行政システム改革基本方針において、平成22年度末までにプライマリーバランス、つまり身の丈に合った歳出を黒字化するという目標を掲げ、取り組んできていますが、平成22年度末の黒字化は達成できませんでした。身の丈に合った歳出であるプライマリーバランスの黒字化について、現段階でどのように認識していますか。

(梅沢委員長) 財政部長。

(中村財政部長) お答えいたします。

 プライマリーバランス、これは、現代の世代と将来の世代の受益と負担のバランスを図る重要な財政指標でございます。したがいまして、過度の赤字である、あるいは一方で過度の黒字であるということは、世代間の受益と負担が公平していない、バランスしていないということでございます。

 一方、平成24年度の本県のプライマリーバランスでございますが、約800億円の赤字という状況でございます。これは、我々の世代が将来の孫や子供の世代に負担を先送りしていることにほかならないことでございます。決して好ましい状況ではございませんが、最大の要因は、先ほど来、いろいろ議論になっております臨時財政対策債の大量発行、ここ数年、2,000億円規模で発行しています。これが要因でございまして、これを発行せざるを得ない状況が今続いているということでございます。この臨財債、平成25年度までの時限措置で今されておりますけれども、これが本来の交付税に復元されれば、プライマリーバランスの黒字化につながってまいると考えております。

 ただ、現下の国の経済情勢から考えますと、制度の終了を確実に現段階で見込むことはなかなか難しいのかなと考えておりまして、今回の緊急財政対策の中でお示しした中期推計においても、当面、この臨財債の発行を見込まざるを得ない状況でございます。

 現時点で、プライマリーバランスの黒字化の目標年次を設定することは、こうした状況からなかなか難しいと考えておりますが、まずは臨財債を廃止して地方交付税にしっかり戻してもらう、国に対する働きかけをしっかりやっていきたいと考えております。

 また、緊急財政対策による施策事業の見直しにもしっかりと取り組みまして、歳入、歳出、両面から改革を進める中で、今後ともプライマリーバランスの黒字化を目指していきたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 県のプライマリーバランスは、交付税、県債、臨財債、この三つに大きく左右されてしまいます。しかしながら、今まで議論の中で確認させていただいたように、介護・措置・医療費の増大は、これからとても莫大なものになっていきます。こうした中で、国の財政と地方の財政の関係、真の広域行政のあり方、地方の水平調整も意識して、適正な財政需要、本当に身の丈に合った歳出、そのために神奈川県としては、まだまださらなる改革が必要だと考えます。

 それ以上に、次世代にツケを残さないように、膨れ上がる医療関係費に対してさらなる神奈川県の改革が大変重要だと考えています。今後、より危機的な財政だからといって安易な緊縮財政に突き進めば、一層の県経済の冷え込みが予想されてしまいます。それはさらなる財政危機にもつながってしまいます。

 そこで、今まで以上に厳しい神奈川県の財政に対して、知事は危機感を持って対応されるとしっかりとおっしゃっていますが、ちまたでは、むしろ危機感をあおっているだけではないかと言う人たちもいます。私たちは、これまでの質疑の中で一定の理解はしましたが、県民全体の理解としていかなければなりません。

 そこで、今後の予算措置の内容が問われていると思いますが、知事はどのような基本姿勢で臨むのでしょうか。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) お答えしてまいります。

 三橋委員には、私の危機感、共有していただいているということで、大変心強く思っております。

 ただ、ちまたで私が危機感をあおっているだけだというふうなことをおっしゃっている人がいるとするならば、まだその方とは危機感が共有できていないんだなと、それは私自身がしっかりと丁寧に説明を続けていく、これがとても大事なことだなと、改めて今、痛感した次第であります。

 当初予算編成においては、この危機を乗り切るために全庁一丸となって、まずはみずからの身を削る、この思いをしっかりと見せなければいけないと思っております。そして、既存事業を見直す取り組みをしっかりと進めていくということであります。

 具体には、人件費総額の抑制ということは、これは進めてまいります。それとともに、神奈川臨調からもご提言いただいておりますけれども、県有施設や補助金についても、廃止を含めたゼロベースから徹底的な見直しを行っていきまして、できる限りそれは平成25年度当初予算にも反映してまいりたいと考えております。

 しかし、今、委員からご指摘もありましたけれども、削るだけでは力は出てきません。削ることは徹底的に削りながらも、同時に、私は何度も繰り返しておりますけれども、経済のエンジンを回すということがとても大事だということを申し上げております。そのために、特区ということも改めて挑戦いたしました。それから、将来に医療費が増大し続けないような仕組み、このつくり方も、今、どんどん進めようとしているところでありまして、何とかしてこの危機を乗り越えて、将来に負担を先送りすることのないような行財政改革を徹底的に進めていきたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 三橋委員。

(三橋委員) 知事の頼もしいお言葉を承りました。しっかりと県民と正しい危機感をこれからも粘り強く共有していただき、これからの神奈川県政をしっかり担っていただきたいと思います。

 私の質問を終わります。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 三橋委員に引き続きまして、自民党の田中徳一郎、質問に移ります。

 私からは、緊急財政対策を中心に質問をしてまいります。

 今回の補正予算、5億2,100万円として県有施設であります高等学校空調設備費の計上、そして、1億9,800万円として財団法人神奈川科学技術アカデミー研究拠点設置費の補助金計上ほかと、これらが並びながら16億円を超す補正で構成されております。このたび、これら計上された県有施設に係る費用や補助金に関連して、9月27日に発表された緊急財政対策案について伺ってまいります。

 これまでも、県においては、私たち議会も一丸となりながら、不断の努力のもとに行財政改革に取り組んできたわけであります。そのような中、あえてこのタイミングで緊急財政対策案を発表された経緯について伺います。

 これまでの改革の進捗の成果について、いかほど進んだと考えておられるのか。これまでの経緯についてどのように総括するのか、伺いたい。

 以上です。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 これまでも、行財政改革の取り組み、あるいは累次にわたる緊急財政対策、それから毎年の財源不足に対してでございますが、私どもといたしましては、徹底した歳出抑制ですとか人件費削減等に努めてまいりました。その結果、毎年の財源不足、あるいはその折々の緊急的な財政危機、これは何とか乗り切ってまいりました。

 しかしながら、何といってもその後の経済状況のまた悪化、特にリーマンショック以降の県税の収入がはかばかしくないこと、あるいは臨時財政対策債が何度も何度も延ばされて、本来、来るべき交付税が交付されてこなかったようなこと、こういったことも考えますと、今までの努力は努力として、これは一定の成果は上げてきたというふうに考えてございますが、ここに至っては、さらに厳しい状況に立ち至っているものと認識しているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今のお答えの中ですと、最近の経済状況が芳しくなかった、リーマンショックに代表されるものがありましたが、ここで伺うのは、じゃあ仮に経済が大きく前向きに好転して好景気になって、財源がしっかり確保できる、そういった場合になったら、これからの取り組みについてはどのようにされるのか、伺います。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 今後、仮に非常に経済が好転いたしまして、我々として毎年毎年の財源不足に悩まされることがないような状況がくれば、私どもとしては、県民の方々が求めるさまざまなニーズにできるだけおこたえできるような施策を展開していけるものというふうに考えてございます。

 しかしながら、正直申し上げて、現段階ではなかなかそういう状況を迎えるということは難しかろうというふうに考えてございますので、今般、私どもといたしましては、緊急財政対策に全力を挙げ、また経済のエンジンを回す施策にもあわせて取り組むことによって、今後、税収を少しでも上げていこうという努力を進めていきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 行財政改革、自民党もこれまで引き続き取り組んできたわけでございますが、このたびの緊急財政対策に係りまして見てまいりますと、象徴的に取り上げられた施設、これは県民センターであるのではないかと私は考えております。

 本施設は、空調設備のメンテナンスに係る入札を中止しながら、それを受けた報道では、入札の凍結、このようにも報じられました。しかしながら、最終的には一転して入札を行う旨で落着するなど、二転三転しております。多くの県民の方が困惑し、そして入札予定だった企業の会社含め、大勢の方々が戸惑った経緯もあるわけでございます。そして、総務政策常任委員会では現時点では存続が適当であるという考え方も示されました。

 このように、緊急財政対策本部調査会と所管常任委員会との見解が相反する中で、今回の発表では、入庁機関の見直し、指定管理者制度の導入を検討となっております。これまでの県民センターの利用実態をどのように踏まえてこのような判断になったのか、緊急財政対策案の内容について伺ってまいりたいと思います。

(梅沢委員長) NPO協働推進課長。

(石渡NPO協働推進課長) かながわ県民センターは、現在、10を超える機関や団体が入庁し、年間約150万人の方にご利用いただいております。こうした利用実態を踏まえまして、同センターにつきましては、まず横浜駅に近く、県内全域の県民が利用しやすい施設であること。そして、施設の規模が大きく、複数の機関を集約することが可能な施設であること。そして、県民活動支援、県民サービス提供の拠点施設として活用されていること、こういった点を検討いたしました結果、建物については、現時点では廃止せず存続させることとし、全庁的な視点による入庁機関の見直しを行うこととしたものでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) それでは、続けて伺いたいのが、県民センターの見直し、また新しく指定管理者制度の導入とありますけれども、具体的にどのようなものが考えられるのか、このあたり、もし現時点でわかっていれば伺いたいと思います。

(梅沢委員長) NPO協働推進課長。

(石渡NPO協働推進課長) 指定管理者制度の導入につきましては、効果的、効率的な管理運営やサービス向上といった観点から、施設の管理運営や県民活動支援など、どのような業務が指定管理になじむのか、こういったことについて、今後課題を整理しながら、導入の可能性を検討してまいります。

 以上です。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 県民センターにおきまして、今、利用者からアンケートによるヒアリングを実施したと承知しております。そういった中で、果たしてその声をどのように生かしていくのか。こういったアンケートというもの、集めるだけ集めて集めっ放しでは全く意味がないと思うんですけれども、そういった中で、もしまた生かすのであれば、それらのアンケートの声は、偏りがある意見ではなく、さまざまな立場の皆様からバランスがよく集められた、寄せられた意見なのかどうか、これらの点もかんがみながら、どのような声が寄せられているのか伺います。

(梅沢委員長) NPO協働推進課長。

(石渡NPO協働推進課長) 県民の皆様からのアンケートといいますか、説明会というものを実施いたしました。利用者説明会は9月11日と16日の2回実施いたしまして、延べ49名の方にご参加をいただいております。

 その中で出ましたさまざまなご意見の中で、主なものといたしましては、県民活動支援、県民サービス提供の拠点ということが確認できてよかった、また、今後もNPO等を支援していくことはこの説明会でよくわかった、そういったご意見があった一方で、存続と聞いて安心はしたものの、今後、会議室等が減るのではないか、利用料が高くなるのかなど、どうなるか見えないので不安であるとか、検討に当たっては利用者や県民の意見を聞いてほしい、こういった意見がございましたので、今後の検討に当たりましては、こういったご意見を踏まえて行ってまいりたいと思います。

 以上です。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今、アンケートを県民センターで行いましたが、ほかの県民利用施設について、これらアンケートは実施していくのかどうか、いかがでしょうか。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) 利用者の皆様に対しまして、まず、今後、県内5地域で県民説明会、また“対話の広場”地域版での説明を行ってまいります。また、これとあわせまして、今お話しございましたかながわ県民センターについては、いろいろな形で利用者への説明会とかアンケートとか行っておりますが、こうした事例を参考にいたしながら、個々の施設について説明に努めてまいりたいと考えているところです。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) では、緊急財政対策案の内容、記載について少し伺ってまいりたいと思うんですけれども、今後の見直しの考え方、実にさまざまな表現やあらわし方で記載がございました。そういった中でも、県有施設44施設も挙がっている中で、移譲を含めた検討、このような記載があるわけでございますが、果たしてどのような考え方なのかなと思うところであります。

 そもそもで、移譲を含めた検討、この移譲でございますが、まず受け入れ先があるのかどうか、そもそも論でございますが、そのあたりの調整や見込みももちろん済んだ上での発表なのかどうか。そしてまた、不動産の簿価いかんによっては、減損会計、こういったものも予想されたり、そして何よりも、大前提として、有償での移譲でなければ財政には寄与しないものであるのではないか、このように考えます。この点について伺います。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) 県民利用施設に関しまして方向性を、今回、検討の方向性という形でお示しいたしましたが、これは、例えば移譲を含めた検討という形でお示ししたものにつきまして、基本的には県の内部での検討の結果をそこに、移譲を含めた検討という形でお示ししたものでございまして、移譲先を含めて移譲内容、そうしたところはこれからの相手方を含めての調整となるところでございます。

 移譲の検討に当たりましては、施設ごとに公民の役割分担、また効果的、効率的なサービス提供の観点から検討して、移譲を含めた検討と方向性を整理した施設でございます。

 移譲に当たりましては、有償譲渡による直接的な収入、それのほかに、例えば移譲する施設の維持管理コスト、また人件費などに関しまして、県の将来的な財政負担が軽減するということもございます。また一方で、施設の状況によっては修繕等が必要になる場合もございます。今後、移譲の調整を個々に進めていくに当たりましては、相手方との丁寧な調整が必要と考えているところです。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今の答弁ですと、そういった調整だとか、これからどうあるかというのは、まだまだ決まっていない、そういったところなのかなと、そのように今拝聴したわけでございますけれども、そういった中で、ほかにも多く見られた今後の見直しの考え方、方向性といたしまして記載があったのが、機能の純化、そして集約化を含めた検討とございました。こういった言葉を思いますと、連想されるのが、最近よく聞かれるのが、選択と集中、県庁内で流行している、便利で使い勝手がよいフレーズにも似ていなくもないんですけれども、純化、集約、こういった具体的な効果、果たしてどのようなものを指すのか、このあたりを伺います。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) 機能純化と集約ということでございますが、県民利用施設の機能を純化して、また集約化する具体的な効果といたしましては、例えば、維持管理面におきまして管理部門を一体化することによる職員数の削減、また維持管理コストの削減、また事業面におきましては、職員が集約化されることによる執行体制の充実、また効果的、効率的な事業執行などを期待しているところでございます。

 また、集約化の結果といたしまして、例えば利用しなくなった土地、建物、またスペース、そうしたものが生じた場合には、その有効活用の検討とあわせまして、売却の可能性も出てくるものもあろうかと考えているところでございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) これまでの質問の中では、これからの見直しの考え方、そういったものを伺ってきたわけでございますけれども、では、これまで既に実施された見直しについて言えば、例えば直近ですと、県西地域の地域県政総合センター及び土木事務所では、再編統合が平成24年度当初に実施されたばかりでございます。そのような中で、今回の発表された案では、またもや県西地域も含める形で、地域県政総合センターについては、一部廃止を含めて所管業務等の見直しを検討とございます。では、どのような見直しを行うのか伺ってまいります。

(梅沢委員長) 人材課長。

(大竹人材課長) お答えいたします。

 今ご指摘のとおり、県政総合センターにつきましては、本年度4月に県西地域の見直しを行ったところでございます。今回、緊急財政対策の観点から、出先機関全体を見直しを行う中で、県政総合センターにつきましても例外なく検討を行っていく必要があるというふうに考えているところでございます。

 地域県政総合センターは、現在、市町村支援ですとか地域振興、こういったもののほか、地域の防災拠点としての役割、また環境の業務、それから農政、森林業務、こういったことを行っております。改めまして、地域県政総合センターに求められる機能・役割というものを整理いたしまして、効率的な機能・役割を果たしていくためにはどのような業務を行っていくべきか、また組織のあり方がどうあるべきかと、こういった観点から、改めてあり方を検討してまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) では、今の質問は地域県政総合センターについて伺ってまいりましたが、県政総合センター以外の出先機関について少し確認、質問をしてまいります。

 今後の見直しの方向性として再編・統合を検討とございます。再編統合の実施、どこかで見たのかなと思えば、さきの質問でも出ましたが、県西地域の地域県政総合センターがまさしく再編統合という見直しを実施されたばかりでございます。しかしながら、これを例に例えますと、本施設は再編統合が実施されながらも、時を置かずして、また今回、再度異なる見直しの考え方が発表されるに至っております。また今度、再編統合という言葉というか、考え方について話を戻しますが、県民サービスという観点をかんがみれば、何度も何度も再編統合やほかの見直しが頻繁に行われていては、余計な混乱を生みかねないと考えます。先ほどのご答弁でも、市町村支援、地域振興、こういったことにも言及をされておりました。

 そこで伺います。ここで言う再編統合についてはどのようなものを指しているのか。地域県政総合センター以外の出先機関について、混乱が生じない形で再編統合が実施できるのかどうか。むやみやたらと見直しを乱発せずに調整が図れるものなのかどうか、伺ってまいります。

(梅沢委員長) 人材課長。

(大竹人材課長) お答えいたします。

 出先機関の再編統合につきましては、これまでも、例えば県西地域の土木事務所ですとか、地域の方々のご理解を得ながら進めてきたという状況がございます。今回の緊急財政対策の見直しの中では、再編統合を検討としている組織でございます。例えば、県税事務所ですとか保健福祉事務所など、県内に複数の機関を設置している出先機関がございます。こういったところにつきまして、県民サービスの維持向上という面、それから簡素で効率的な組織執行体制の実現と、この両面のバランスをしっかりと考慮しながら、再編統合できるかどうか、この検討を進めてまいりたいという趣旨でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) では今度は、また視点を変えまして、緊急財政対策案で建物と土地、これら不動産について伺ってまいりたいと思うんですけれども、緊急財政対策案では、施設、いわゆる箱物ばかりが挙げられて、今回発表がされております。では土地については、県有財産としてどのようにとらえているのかなと思うわけでございますが、不動産という観点から言えば、土地と建物は切っても切れないものであると考えられます。この上物と底地、この二面性、視点が重要となるものと思われますが、そこで土地について、現時点で更地となっている土地についても含めながら、土地たる不動産についてどのように考えているのか、伺ってまいります。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) これまで、施設の見直しに当たりましては、機能面での見直しが中心になってきたところがございまして、その結果として、利用しなくなった財産の売却等を検討していたという面がございました。今後、緊急財政対策案に沿って、個々の施設について廃止や移転、集約化などの見直しを進めてまいります。

 その際には、機能面のみならず、施設の維持管理費や耐用年数、そうしたものを踏まえた建物の更新時期、また施設そのものの資産価値などの観点から見直しを行った上で、土地、建物の有効活用や売却についても検討してまいります。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今のお答えですと、不動産、土地と建物、ウエートを占めるとなれば、今のは建物についてのお話ですよね。土地についてどのように考えておられるのか、再度確認をしたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

(梅沢委員長) 行政改革課長。

(平田行政改革課長) お答えいたします。

 基本的には機能面での集約化とか移転とか、そうしたものが実施できる場合に、そこの建物、また建物の一部のスペースということもございます。またあわせまして、底地の部分の土地、その部分の有効活用についても当然検討していくものと考えております。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今の答弁でも、また建物からお答えが入られたわけでございますけれども、ではこの建物、県有施設を廃止するのかどうか、こちらについての考え方の方向性、存続判断の有無についての考え方、こちらを少し確認してまいりたいと思いますが、例えば、ソフト面たる既存機能、建物の機能、これは今後は不要であろう、そのような判断がなされれば、ハードとしての箱物は廃止ないしは再編に至るという考え方がとられるものと思われます。これは、ソフトに基づいてハードの廃止を判断するものとみなされる考えでありますけれども、それでは逆のパターンではどうなのでしょうか。施設の機能面には必要性が残るものの、その維持管理費たるランニングコスト、施設のコストが大きく見込まれてしまう場合には、どう判断をするのか。すなわち、ハードに基づいてソフトのあり方をどのように考えていくのか。コスト意識という観点でとらまえたときに、今後どのような体制で検討を行うのか、これを総務局長に伺います。

(梅沢委員長) 総務局長。

(中島総務局長) ただいま担当の課長からるるご説明申し上げています。厳しい財政状況の中で緊急財政対策を進めていくためには、ご質問のとおり、施設の機能面の見直し、そしてその後の施設の利活用を見据えたという、こういったハード面からの検討を行っていくということ、これは非常に重要であります。例えば、厚木市内のように、一つの地域に複数の庁舎、そしてまた幾つかの研究機関があるような場所では、それぞれの機能の見直しとあわせまして、施設の有効活用という視点での集約化、それに伴う未利用地の活用など、これらを総合的に検討する必要がございます。このため、10月1日に、緊急財政対策本部のもとに、総務局と各局の関係部課長をメンバーとします財産活用の推進プロジェクトチームを設けたところでございます。

 今後は、このプロジェクトチームを中心に、部局横断的に施設の再編整備、そしてまた未利用となった県有財産の売却、そして改めて施設の機能、こういったものを検討いたしまして、一層の県有財産の有効活用に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) いろんな考え方があると思うんです、こういった施設の方向性の判断。ソフトなのかハードなのか、またさきの質問でも、施設そのもの、建物、上物という考え方もあれば、土地、底地、こういったものも不動産の範囲の中でしっかり考えてもらいたいと思うわけでございます。

 では質問を移ってまいりまして、今度は補助金について確認をしてまいりたいと思うんですけれども、県からの補助金についてでありますが、今回の補正予算では、財団法人神奈川科学技術アカデミー研究拠点設置費補助金が計上されております。しかしながら一方で、緊急財政対策案では、県からの補助金はゼロベースでの見直し対象に含まれる、このようになるわけでございますが、今回の補正予算、こちらを進めながらも、このタイミングで緊急財政対策案を一方では発表されております。この二面性についてどのように考えるのか。団体運営費補助金に関する基本的な考え方を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 今回の緊急財政対策の目的でございますけれども、基本的には、まず平成25年度、それから26年度、この財源不足額の解消が第一の目的である、これはもう間違いございません。そこで、今回の緊急財政対策では、補助金もゼロベースで見直すということにしているわけでございます。

 しかしながら、その一方で、緊急財政対策本部調査会の最終意見にも盛り込まれてございますけれども、今回の対策案を、歳出削減、これを単に収支の帳じりを合わせるということだけでは縮小均衡になってしまうと。したがって、未来にわたって行財政基盤を強化していくための、いってみれば経済のエンジンを回していくことも大事だというふうに記されているところでございます。

 したがいまして、「いのち輝くマグネット神奈川」の実現に向けまして、神奈川のポテンシャルを生かした新たな施策に取り組むことも、やはり重要なことと認識しているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 神奈川のポテンシャルを生かした新しい施策ということでございますが、では、団体運営費補助金に係りまして、補助金の打ち切り、こういったことも考えられるわけでございますが、こちら、打ち切りがされれば運営が立ち行かなくなってしまう団体が、もしかしたらあるのかなと思うんですが、そのポテンシャルがその団体はそこで終了してしまう可能性もあるわけでございますけれども、この点についてどのように考えるでしょうか。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 確かに、ゼロベースで団体補助金等を見直すということになりますと、運営が立ち行かなくなるような団体が出てくることも、これは想定されます。ただ、調査会の意見、あるいは緊急財政対策にかかわらず、本来的に申し上げますと、補助金の要否というのは、団体自体の存否ではなくて、その補助金がどう、県民福祉の向上ですとか、未来の税源涵養ですとか、そういったところに役立っていくのか、貢献していくのかということを厳しく判断していくという必要があろうかと考えてございます。その上で、個別の団体との調整が必要だということになれば、それはそれで個別にその事情をそんたくいたしまして、さまざまな対応を講じていく必要があろうかと思ってございます。

 例えば、今回の緊急財政対策案にも盛り込んでございますけれども、団体への影響等を考慮いたしまして、必要に応じて経過措置を講ずる等々、こういった手だてを考えながら、その団体の皆さんと相談しながら、今後の対応を決めていくということが必要になってこようかと考えてございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今の団体運営費補助金の考え方ですが、団体の存続ではなく、あくまで効果についてどの程度期待されるのかどうか、このようなところを観点にしているとありましたが、少額の補助金について伺ってまいります。

 緊急財政対策案ではこのような記載がありました。一般に費用対効果が低いと考えられると、少額補助金についての記載であります。しかしながら、これを考えた場合は当たり前の話で、効果というものを単純に考えれば、補助金が少額であればそれ相応のものしか得られないはずですし、大きく大きく補助金を打っていけば、その分に応じて大きな効果が得られるものなのかなと、そのようにも考えられます。

 こういった考えで見ていきますと、費用対効果、こういった言葉について考えるときには、今の補助金の額に応じた効果量と、果たして金額の多寡にかかわらずパフォーマンスがしっかり得られるものかどうか、効果の率という観点、この二つの側面が大事なのかなと思うんですけれども、こちら、単純に効果量を高めるためには、少額補助を多額補助にしなくてはなりませんし、一方で効果率の観点からかんがみれば、これまでの補助金額のいかんにかかわらず効果が薄いものもあったわけでございます。そういったことでありながら、少額補助金については、一般に費用対効果が低いと考えられると記載がございました。では、何をもって一般に費用対効果が低いと考えられるのか。この一般にという言葉であったり、また、今の効果量と効果率という観点、そういったものをかんがみながら、少額補助金について考え方を伺います。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 委員ご指摘のとおり、効果率、効果量、そういった観点で図るということになりますと、一概に、少額補助金はおしなべて費用対効果が低いというふうにすべてを断ずるわけにはいかないと考えてございます。ただ、補助金を交付するに際しましては、もちろん予算編成作業もそうでございますけれども、補助金の交付ですとか精算、さらには監査ですとか、そういった事務が必ずついて回ります。これは額の多寡にかかわらず、すべての補助金について回ります。そうしますと、一つ一つの金額がどうかというものも、それは大事ではございますけれども、トータルの社会的コストとしてみるとどうかという観点も、やはり考えざるを得ないのかなと思ってございます。

 もちろん、もう一度繰り返しますけれども、すべて少額補助金というのは費用対効果が低いと断言できるものではございませんけれども、そうした観点からも補助の必要性を検討し、また、根本から見直していくということも必要な対応だというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) では市町村の補助金、こちらに移りたいと思いますが、緊急財政対策案では、複数の補助金をまとめ、新たな交付金として設置する方向で検討とございました。ここで言う交付金、果たしてどのようなものなのかなと思うんですけれども、補助金というもの、こちらは政策誘導を図る金種であると私は考えております。ただ、交付金となれば、緊縮財政の中でありながら、ばらまきとまでは申しませんが、目的を定めない中での、政策誘導を図らない中での財源補てん、そういったものになってしまう可能性もあるのかなと、そのように考えるんですけれども、この緊急財政の中で、交付金のあり方だったり必要性をどのように考えるのか、こちらについて伺います。

(梅沢委員長) 市町村財政課長。

(川口市町村財政課長) 現状、見直し対象者としております市町村補助金については、50事業、対策案の中で挙げさせていただいております。これらの補助金につきましては、個別の要綱で手続が定められているということもございまして、県・市町村双方がそれぞれの補助金について交付に係る手続を行うということで、かなりの事務負担があると、そういう現状がございます。また、補助金につきましては、委員ご指摘のように、政策誘導を図る側面が強いものですので、補助要件が細かく定まっております。ですので、市町村が創意工夫を生かしにくいと。また、それぞれの補助金、当然別々に予算措置がなされておりますので、事業間の柔軟な融通が図りにくいと、そういったデメリットもございます。

 交付金化につきましては、複数の補助金をまとめまして交付金を新たに設置するということでございます。一定の金額の範囲内で、市町村がどういった事業にどの程度の金額を充てていくのか、そういったものを市町村みずからが選択できるようにすると、そういう趣旨の制度を考えております。

 これによりまして、県・市町村双方が事務を大幅に効率化する、また市町村の創意工夫を生かすこと、こういったことも可能になりますので、地域の実情に合わせた柔軟な活用も可能になると考えております。そうした考え方のもとで、対策案については交付金化を検討の方向というふうにさせていただいております。こうした見直しの方向につきましては、本県が進める地域主権型社会の実現の考え方にも合致するものと考えております。

 新たな交付金の制度設計につきましては、市町村の自由度と現行の補助金の持つ政策誘導効果のバランスなどに配慮しながら、市町村、それから関係部局と協議をしながら議論していく必要があると考えております。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 市町村の補助金の見直しにかかわってなんですけれども、広域自治体として県が果たすべき役割かどうかという観点から判断するということが、緊急財政対策案にございました。では、県自身として、当局の皆様として、神奈川県を広域自治体組織としてかんがみた場合に、どのように自身を現時点で評価しているのか、これから評価をしていくのか、その点について伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 市町村財政課長。

(川口市町村財政課長) 広域自治体としての県の果たすべき役割でございますけれども、地域主権の進展を踏まえまして、市町村の役割は、住民に身近な行政サービスを主体的、簡潔的に提供すること、それに対しまして県の役割は、広域的課題の対応、そして市町村の行財政基盤の強化、そういったものに重点化していくべきと、そういう考え方に基づいております。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今、市町村の立場から見て、彼らが主体的にであったり、そしてまた市町村の強化、こういった答弁、今、表現があったわけでございますが、市町村補助金の廃止・減額ともなれば、それら市町村の負担が一方的に増大するケースも考えられなくもありません。そういった場合には、予算の編成ということを考えた場合、私たち県議会も今、予算委員会を実施しておりますが、各市町村の首長であったり、また各市町村議会においても、補助金が廃止・減額された部分をどのように埋めていこうか、どう捻出していこうかと、考えるというか、もしかしたら苦労されるシーンもあるのかもしれません。こういったときに一方的にそのような状況を与えてしまう可能性もあるかもしれない、こういった状況についてどのように考えておられるでしょうか。

(梅沢委員長) 市町村財政課長。

(川口市町村財政課長) 緊急財政対策本部調査会におきましても、その点については指摘がなされております。市町村も財政状況が厳しい、また市町村への負担転嫁につながりかねない、そういったことに対して懸念が示されまして、見直しに際しては十分に調整を図るようにということの最終意見がまとめられております。

 市町村に対しましては、これまでも機会をとらえて丁寧に説明を行ってきたところでございますけれども、今回ご報告した対策案につきましても、速やかに市町村と意見交換を行っていくこととしております。

 県といたしましても、今後とも十分な意見交換、情報提供を行いまして、県と市町村が補助金の必要性をともに議論し、見直すべきものはともに見直すというような、市町村が不測の負担を強いられることがないように努めてまいりたいと、このように考えております。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) 今、市町村の補助金を聞いてまいったわけですが、そういった補助金・負担金の見直しについて、緊急財政対策案では、ゼロベースで検証し、廃止・削減を含め検討、そして内容・規模や実施時期についてロードマップを明らかにするとございました。

 では率直に伺います。その規模、その時期についてどのように考えているのか、現時点での考え方を伺います。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 団体補助につきましては、今後、各局におきまして、すべての補助金について、その必要性ですとか妥当性をゼロベースで検証して、廃止も含めて見直しを検討いたします。その結果を平成25年度当初予算作業を通じまして反映していくということにいたしてございます。

 検証の結果、直ちに廃止が困難である場合には、平成26年度以降、どのように取り組んでいくかということを明らかにしたロードマップを策定いたしまして、その後の取り組みが着実に進められるよう整理していくつもりでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) では、これまで伺ってまいりましたが、そろそろ知事に質問したいと思うんですけれども、このたびの緊急財政対策に係りまして、最初に大きな動きが見受けられたものが県民センターでございました。こちらは報道、メディアでも大きく報じられたわけでございます。入札の凍結か実施か、それとも判断が出なく延期なのか、そういった中にあって、これら最初の動きでございますが、議会には何の相談もなく突然の動きがあったものなのかなと、そのようにも、私たち二元代表制の一翼をあずかる者として思うところもございます。

 そういった中で、議会を構成する我々議員は、県民の皆様から負託と信頼、そういったものをしっかりお預かりしながら構成させていただいているわけでございます。そしてまた、知事がおっしゃられる言葉の中で、原則廃止だ、ゼロベースで考える、こういったフレーズも頻繁に使われております。

 しかしながら、今回発表された緊急財政対策案をよく見てみますと、具体的な廃止に触れている施設というものはそう多くはなく、ごくわずかなのかなと、そのようにも私は感じたわけでございます。わーわーやるのもよろしいんですけれども、テレビの演出的なものに近いのかなと、そのような声を実は地域の方でおっしゃっている方もいらっしゃいました。

 そういった中で、ここで知事に伺ってまいりたいのが、果たしてこれらの点も含めながら県民の皆様に対してどのように理解を求めていくのか、緊急財政対策に対する知事の決意のほどを伺います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 確かに、県民の皆様のご理解がなければ、この改革は一歩も前へ進めることはできない、それはつくづく痛感しているところであります。

 そもそも何のために緊急財政対策をしなければいけないのかということでありますが、私は知事になるときから、「いのち輝くマグネット神奈川」をつくるんだとずっと言ってまいりました。「かながわグランドデザイン」にもそういう方向性をしっかりと打ち立てました。それを実現するために今何をしなければいけないのかというのが緊急財政対策ということであります。これはある意味、手術です。手術をすることによって元気な体になっていこうではないか、そしてもっともっと健康な体になっていこうではないか。手術をするときには一たん痛みが走ります。しかし、その痛みをこらえてください。こらえてくだされば必ず元気な体になるんですと、それをご理解いただくということが一番大事。そのことを繰り返し繰り返しこれからも、皆様にご理解していただくためにご説明申し上げていきたいと思っております。

 以上です。

(梅沢委員長) 田中委員。

(田中委員) やるべきことは確かにあります、山積しておりますが、ただ、もしかしたらできもしないものもあるわけでございます。そういった中で、やるぞ、これはもしかしたらうそをついてしまう、そういった可能性もあります。しっかり、できることとできないことの精査をされて、かつそういった取り組みがあれば私も非常に応援をしたい、そのように一議員というか、一県民として考えるわけでございます。そのように要望申し上げながら、私からの質問を終わります。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 自民党の長田でございます。

 先ほど来の質問の中で、私たち自民党は、県政の有史以来、常に財政対策に向き合ってまいりました、不断の努力をしてまいりました、という発言がありました。それは、末端で県民に向き合う議員として、県民の皆様が何を一番求めているか、何が一番必要なのかということと、財政対策、財政の立て直し、このはざまにあって、常にぎりぎりの判断を迫られてきたということだと思っています。

 そういう観点から質問したいと思いますが、特に3・11以降、防災の関係のことについては、今、何を置いても県民にとって必要なことです。しかし、一方で財政の再建があるということだと思います。そういう中で、今回の補正予算の中で原子力防災通信システムについて補正が組まれております。この状況の中ですから当然の施策だというふうに思いますが、一方で、市町村地震防災対策緊急推進補助事業は見直しの対象になっています。この二面について順次質問していきたいと思います。

 まず初めに、原子力防災通信システムについてでございますが、これまでも神奈川県では、地上系、衛星系等の通信システムを組んでまいりました。このシステムと今回の原子力防災通信システムの関係についてお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 危機管理対策課長。

(杉原危機管理対策課長) 県では、災害時に県と市町村や関係機関との間で情報受伝達を行うために、防災行政通信網を整備しております。これは、地上系と衛星系により通信手段を多重化しておるものでございます。

 一方、お尋ねの原子力防災通信システムは、県内での原子力防災対策のため、県と国の原子力災害対策本部やオフサイトセンター、関係市を結び、情報受伝達やテレビ会議などを行うシステムですが、現在、通信手段は地上系のみとなっております。今回の補正予算に計上させていただいた新たな通信システムは、福島の事故の教訓から、専用の衛星通信回線システムを整備して多重化を図るものでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) そうした事態にしっかりと神奈川県として対処していくために、このたび神奈川県では、地震防災対策のための条例の制定を目指しているというふうに承知をしております。ついては、この条例を制定する意義についてお尋ねしたいと思います。

(梅沢委員長) 災害対策課長。

(金井災害対策課長) 県は、県民及び事業者と協働いたしまして、「神奈川県地域防災計画」に位置づけた対策を推進するために、対策の基本的事項を条例として定めまして、条例の継続性の確保、県民や事業者の皆さんとの自助・共助の取り組みの促進を図りたいと考えております。

 条例には、簡潔な構成でわかりやすい規定とともに、基本的な対策として公助を担う県や、自助・共助に取り組んでいただく県民・事業者の皆さんの責務等、また取り組む対策を記載しまして、それぞれの役割のもと、協働で取り組む対策を規定したいと思っております。これによりまして、県・県民・事業者が一体となって対策を推進していくことがこの条例の意義だと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 防災対策、例えばソフト面でさまざまな事業も必要でしょう。しかし一方で、やはり広域的な災害に対してはしっかりとしたハード面での整備もまた必要である。しかし、このハード面の整備というのは多額の予算を要しますので、そのときそのときの財政状況等によって、措置できる予算の状況に違いが出てくる。しかし、これは不断の努力をもってしっかりとやっていかなければいけない。このことをしっかりと担保できる、実効性を担保できるような防災対策をつくっていく、そしてそれを実現していくための条例であるべきだと思いますが、その辺の観点についてお尋ねしたいと思います。

(梅沢委員長) 災害対策課長。

(金井災害対策課長) このたび取りまとめました地震災害対策推進条例の素案におきましては、基本的な対策を県の取り組むべき対策として位置づけますとともに、対策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるという規定を置かさせていただいております。また、これらを含め、県の責務として、計画の策定、進行管理なども規定させていただいております。条例を議決いただいた後は、条例の規定にのっとりまして、毎年度取り組み状況を把握し、進行管理をしっかり行うことで、計画の着実な推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) いわば努力義務規定として、そうした財源の措置ということも盛り込んでいく、これは大変意味の大きいことだというふうに思っております。

 一方、今年度の予算の中で、市町村地震防災対策緊急推進事業費補助金約3億円が計上されました。これは、東日本大震災により自治体による地震防災対策の課題が明らかになってきた。このことを踏まえ、市町村に対して地震防災対策の強化が必要であるとの認識で、今年度の新規事業としたものであります。

 しかし、この事業がまだろくに手がつかないうちに、これを緊急財政対策の中では見直しの対象としている。一方では、補正予算という形で今回の衛星系システムをつくるという予算を組んでいく。このことは果たして相矛盾しないのか、このことについて知事の見解を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) お答えいたします。

 市町村地震防災対策緊急推進事業費補助金、これは県単独の補助金であります。そして、原子力事故対策のための通信網の整備は全額国の交付金を活用して実施するものであります。まずこの違いがあるということをご認識いただきたいと思います。

 それとともに、誤解がないように改めて確認をしておきたいんですが、我々が今、緊急財政対策において県単独補助金の見直しと申し上げているのは、平成25年度予算編成に向けての話でありまして、平成24年度予算として既に執行されているものについての見直しということは、含まれていないということであります。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 3億円という金額を県内の市町村で分けたら本当にわずかな金額になります。これを1年だけ補助して来年度以降は見直しということでは、恐らく、ろくな対策になっていかないだろうというふうに思います。やっぱり継続が必要だと思います。

 一方、財政対策も必要でありますけれども、今、目の前にある危機に対してどう対処していくかということが大事なことだと思います。そういう中で、例えば県立学校であるとか県有施設の耐震化がまさに急務だと思いますし、そのようなことから、第1回定例会に報告されました緊急防災・減災事業の資料では、これらの対策を主な事業というふうに位置づけました。ここまでは私たちもよく理解をできます。

 一方で、その後の緊急財政対策で突然の原則廃止論というものが出てきた。急いで耐震化をしなければならない、一方で原則廃止である、この二つの議論が同時進行しています。県民センターは、そうした議論が進んだので一時的に事業を凍結しました。とめました。そういうことからすると、この緊急財政対策の議論が終結するまで、県有施設や県立学校の耐震化はとまってしまうのか、このことについて知事の見解を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 緊急防災・減災事業というものは、昨年の東日本大震災を契機に、地震防災対策のため、全国の地方自治体が緊急防災・減災事業債を財源にして、平成27年度までに緊急に実施する事業であります。本県でも、地域防災計画に位置づけた施策を中心に、この事業を活用して県有施設の耐震化などを進めることとしました。

 本年度は、県有施設については県立高校8校、県民ホールなど10施設の耐震化に必要な事業費を計上し、既に工事等を実施しております。こうした緊急防災・減災事業として、県立学校など生徒や利用者の安全確保を緊急に行うべき施設の耐震化については、今後も進めてまいります。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 黒岩知事には大変な発信力があると思います。黒岩知事の一言一言を県民は注目しています。よく伝わります。ですから、すべての事業を例外なく見直していきますというところから始まって、これは例外です、あれは例外ですというふうな改革の方向性になっていったら、やはり県民の理解はなかなか得られない。やるべきことはしっかりやる、見直すべきところはしっかりと見直す、そのめり張りが私は必要だと思います。

 以降の議論は午後にしたいと思います。以上で私の質問を終わります。

(梅沢委員長) 以上で、第1順位の自民党の委員の質疑は終了いたしました。

 この際、休憩いたしたいと思いますが、ご異議はございませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(梅沢委員長) それでは、休憩いたします。

 なお、再開は午後1時といたしますので、よろしくお願いします。

      (休  憩 午後 零時04分)

   ───────────────────────────────────────

      (再  開 午後 1時00分)

(梅沢委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開します。

 引き続き、質疑を行います。

 質疑のある方はどうぞ。

 市川委員。

(市川委員) 民主党・かながわクラブの市川でございます。

 私からは、公契約としての公共建設工事の考え方について、以下お伺いしてまいります。

 今回の補正予算案では、公共事業、高等学校空調設備工事費、また衛生看護専門学校改修工事設計費など工事関係が数件計上されておりますが、これら補正事業は従来の積算手法に基づいていると思います。しかし一方、緊急財政対策案では、公共建築工事の積算手法を見直すべきとされており、積算価格の見直しや市場単価の拡大などが挙げられております。

 そこでまず、従来の積算手法が妥当であったのか、制度を所管する県土整備局に確認させていただきます。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) お答えをいたします。

 公共建築工事の積算は、透明性や公平性を確保するために、国の各省庁や公共地方団体で構成されます公共建築工事積算研究会が定めております公共建築工事積算基準に基づいて行っております。この基準は、これまでも実態調査等により適宜見直しを行っておりまして、現段階におきましては妥当なものと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今ご説明いただきましたが、もう一度、これは大事なところなので確認したいと思います。今までのやり方は妥当であったということでよろしいんでしょうか。もう一度確認させてください。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) 妥当であったと考えております。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) ありがとうございます。妥当でなければ困るので、妥当であったということでございますが、この積算価格の見直しに関連して具体的に伺います。

 現在、県発注の建築工事の積算基準は、今のご説明にあったように、国などが示す基準を準用し、また積算単価も県が恣意的に決めるわけではなく、国や県の調査、また定期的に行われる市場調査をもとにした刊行物、いわゆる物価本、こうしたものに掲載された価格を適切に反映してきたものと承知しています。しかも、国の各省庁で構成される積算基準を検討する研究会というものがございまして、これには本県と東京都だけが地方自治体として参加しているという事実もあります。これは言いかえると、全国で使われております基準を本県も一員となって決めているということになるのではないかと思うんですけれども、今回、緊急財政対策で積算手法の見直しをするということは、どう考えても矛盾するのではないかと私は思います。

 そこで伺いますけれども、今回の緊急財政対策案には、基本的考え方の中で「工事金額の低減」と、こういう言葉がはっきりと明記されております。今回の見直しは今の工事費よりも低減の方向でということでよいのか、簡潔に、低減なのか否か、お答えください。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) 積算手法や発注方法の見直しなどを行うことによりまして、低減につなげていきたいというふうに考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今、低減を目指していくというお答えがありました。

 それでは、長引く不況の中で、建築にかかわる価格の現状がどうなっているのか、これを質問させていただきたいと思います。

 公共建築工事における材料と労務、大きく分けると二つありますけれども、各単価の推移を比較させていただきたいと思います。ちょっと細かくて恐縮なんですけれども、主要材料はたくさんあるんですけれども、典型的なH型鋼、俗に私たちが言う鉄骨ですね。それから生コンクリートの材料の単価。そして、労務費といたしましては、建築工事では代表的であります大工の労務費、これを10年前の単価と現在の単価、それぞれその数字を伺います。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) お答えをいたします。

 平成14年度と平成24年度のそれぞれの単価を申し上げますと、H型鋼は1トン当たり3万6,250円と7万1,000円、生コンクリートは1立方メートル当たり8,650円と9,200円となっております。また、大工の1日当たりの労務単価は、2万2,800円と1万8,000円となっております。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今のご答弁、非常に興味深い事実だと思います。すなわち、例えばH型鋼、これは10年前から約2倍上がっているんです。ところがその一方で、大工の労務費は2割近く下がっていると。材料は逆に、原油高などの影響もあって上がっているのに、働く方の収入のほうにのみしわ寄せがきているということは、今のご答弁でよくわかりました。

 昨今の不況の影響などもあり、公共工事も少なくなってきているものと認識しています。最近では最低制限価格以下の入札も多く、失格者も目立ち、ほとんどが最低制限価格の近辺での落札となっていると仄聞しております。本県の公共建築工事の平均落札率と平均最低制限価格率の推移。また、最近では民間工事というのが余りにも厳しくて採算が合わないこと、また資金回収の面でも非常に厳しいことを背景に、公共工事に入札参加をする事業者がふえているとも聞いておりますが、平均応札者数の推移についても伺います。

(梅沢委員長) 県土整備局経理課長。

(筒浦県土整備局経理課長) お答えいたします。

 平成21年度から23年度の順に、過去3年間の建築工事についてでございますが、平均落札率は平成21年度が90.6%、22年度が90.0%、それから23年度が89.8%でございます。次に、平均最低制限価格率でございますが、平成21年度は87.9%、22年度が88.4%、23年度も88.4%でございました。さらに平均の応札者数、平成21年度が8.5者、22年度が9.3者、23年度が11.8者でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今、数字でちょっとわかりにくいんですが、県の最低制限価格にほぼ近い落札になっているという現状が今の数字に示されていると思いますし、先ほど申し上げましたように、公共工事に何とか生き残りをかけて入札に参加してくる業者がふえているということはわかりました。

 それでは今度は、本県の景気状況と建設業の関係について目を転じていきたいと思います。

 東京商工リサーチ横浜支店のデータによりますと、県内企業の倒産件数は、平成21年796件、平成22年739件、平成23年668件となっておりますが、そのうち建設業の倒産件数はどうなっているのか、全業種に占める割合もあわせて確認をさせてください。

(梅沢委員長) 商工労働局総務課長。

(田代商工労働局総務課長) お答えいたします。

 過去3カ年の県内の建設業の倒産件数でございますけれども、平成21年が796件中242件で、全体に占める割合が30.4%、同じく平成22年が739件中226件、これも30.6%、平成23年でございますが、668件中199件、29.8%となっておりまして、各年度とも全業種中、建設業が最も大きい割合を占めているという状況でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今、倒産の状況を伺ったんですけれども、やはりこの業種は厳しいということで、倒産件数の中で1位になっているのが建設業でございます。

 次は資金調達、これも、建設業というのは非常に工期が長い、あるいは工事金額が大きいために、資金調達が非常に厳しいと聞いておりますけれども、資金調達の面から伺ってまいります。

 本県では、中小企業に向け融資制度を行っております。この中で中小企業制度融資の貸付実績に関して、建設業に対しての貸し付け状況についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 金融課長。

(二見金融課長) 中小企業制度融資の建設業に対する貸し付け状況でございますが、金額ベースで申し上げますと、平成23年度の実績で約610億円、平成24年度の実績で8月末時点ですが、約193億円となっております。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) これは業種別では多分1位になると思うんですけれども、貸付実績、各業種の中ではいかがなんでしょうか。

(梅沢委員長) 金融課長。

(二見金融課長) これを全体に占める割合で申し上げますと、いずれもおよそ30%となっておりまして、全業種の中で最も大きい割合を占めております。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 資金調達の部分でも最も多く借り入れをしている。そして、私たちが懸念しているのは、今、モラトリアム法というのができまして、返済猶予という制度があったんですが、こちらのほうでも、新規の借り入れでなくても返済を猶予している、そういう潜在的な数字がかなり大きいんです。これが将来的に返済できなくなると大変なことになってまいりますが、そういった中で、公共建築工事は公契約でございます。労働関係法規はもちろん、その他関係法令を遵守する観点からも、価格の見直しは慎重な検討が必要と考えます。

 今回の緊急財政対策本部調査会の議事録を確認したところ、ある委員の方が、自分は、れんが一つでもグローバルな調達を行って国内単価の半値で入手している、こういった方法を取り入れてはどうかというような趣旨と思われる発言がありました。海外からの安値の仕入れが国内製造業に与える影響は別にいたしましても、また、県内の事業者が一体どのぐらいグローバルな調達が可能かということも別にいたしましても、私は、この認識は、品質確保の観点からちょっと首をかしげたくなる発言と言わざるを得ないと考えます。

 公共建築物は、多くの県民の方々が利用する県民の財産です。災害対策の面からも、その安全性は絶対に担保されなければなりません。さきに確認したように、県内企業が不況下で苦しんでいる中で、工事発注の低価格化、価格競争が進めば、安かろう、悪かろうといった状況を助長しかねず、国もそういった不安を払拭するために、公共工事の品質確保の促進に関する法律、これは品確法と呼ばれている法律でございますけれども、これを制定しております。この観点からも好ましくない影響が生じかねないと考えますが、そのことについてどのように考えておられるのか、簡潔に伺います。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) お答えいたします。

 今回の積算価格の見直しにつきましては、求められる規格を満たした上で、一般的に流通している市場価格をより積極的に採用しようとしているものでありまして、公共工事の品質等に悪い影響を与えるものではないというふうに考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) これは大事なところなので、もう一度確認させてください。今回の見直しをしたとしても、先ほど低減を目指すとおっしゃったんですが、価格を下げる見直しをしたとしても、品質確保には問題はないという趣旨のご答弁ということでよろしいでしょうか。

(梅沢委員長) 技術管理課長。

(久保技術管理課長) 私どもが見直しをする中で、あくまでそれは一般に流通している価格を採用するということでありまして、一方で品質を確保するために規格等を明示し、それに適合したものを工事の際には使用することとしておりまして、適切な品質の確保に努めてまいるものであります。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今ご答弁にあったように、品質を担保するためにいろんなものを指定しているケースが結構多いと思うんですけれども、ということは、先ほどの、れんが一つでもグローバルな調達ということは、こうした公共工事の中では、私はなかなかできないのかなと考えるんですけれども、このほかにも法令上問題が発生する可能性があるものもあると思うんですが、例えば、今、質疑でもありましたように、低価格入札、いわゆるダンピング受注問題が、昨今、全国的に表面化しております。採算を度外視した安値発注が繰り返されると、他の事業者が受注の機会を得られなくなり、これは逆に独占禁止法が禁止している不当廉売に該当する場合がございます。本県でも、価格の見直しによって、独禁法の不当廉売規制、不当に安く売る規制に抵触する事例が発生しかねないのではないかと私は懸念するところでありまして、これはお伺いせずに、この場でそういった懸念を指摘させていただきます。

 さて、今、質疑をしてまいりましたが、こうした低価格入札、ダンピング受注というのが全国的な問題になっております。こういったことを受けまして、先ほどから、働く人の収入にしわ寄せがいかないようにという視点で、労務単価の下落傾向が続いていることを問題視した国交省は、平成21年3月に公共工事設計労務単価のあり方検討会報告書というのを出しております。

 この中でも、こうした労務単価が下がっていかないような改善に向けた対応方針が示されているんですが、私は、今回の見直しはこうした国の動向に反した動きになっているのではないかと思います。

 また、先ほど神奈川臨調の議事録のお話をさせていただきましたが、私もこれをじっくり読ませていただきましたが、法的な制度を初め現状を余り把握されていないのではないかと思われるような発言も見受けられた。討論自体も非常に短くて、私の率直な感想を申し上げますと、本当にこのぐらいの議論でこれだけの多くの影響があるものを判断していいのかなと率直に不安に思ったところでございます。

 工事費の低減のための積算価格の見直しは、本県の工事発注にとどまらず、県内市町村や、建設業というのはいろんな業種にかかってきます。先ほど言いました製造業、それからさまざまな業種にもかかってくるものでございますけれども、そういった県内産業にも大きな影響が生じる可能性が想定できます。そして、建設業の下請、孫請という何層にもわたる建設業独特の請負形態からも、結局しわ寄せを受けるのは末端の労働者や中小零細企業になるのは明らかであると考えます。

 我が会派は一貫して、価格競争の中で働く方々がその犠牲となることのないよう、公契約条例の制定を要望してまいりました。公契約とはどうあるべきかと、こういう基本的考え方からも、今回の積算価格の見直しは慎重にすべきと考えますが、県土整備局長にお伺いさせていただきます。

(梅沢委員長) 県土整備局長。

(高村県土整備局長) お答えさせていただきます。

 公共建築工事の積算方式の見直しは、地方自治法に基づく入札制度を前提としつつ、入札の透明性、公平性を確保しながら、より民間工事に近い方法に見直すことを基本的な考えとしております。こうした考え方のもと、積算価格と工事の発注方法の見直しを行うものです。

 中小建設業者が置かれている経営状況が厳しいことは認識しておりますので、これからの見直しに当たりましては、地域経済への影響にも配慮しながら、慎重に対応してまいりまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 先ほど冒頭で、今までの積算方式が妥当であったというお答えを伺って、それをまた見直さなければいけないと。ただ、今、局長からは、そういった方々に負担がないように慎重にしていきたいとお答えがありましたが、今度は知事にお伺いをさせていただきたいと思います。

 知事は、本県の財政を立て直すため取り組んでおられる一方で、本県の経済のエンジンを回すことを目標に掲げておられるのは、先ほどの質疑の発言でもございました。しかしながら、このようなデフレ不況のもとでは、価格が安くなること、イコールすべて善ではないと私は思います。今回の積算価格の見直しなどは、経済エンジンを逆回転させ、官主導で所得デフレをさらに加速させてしまう、ひいては官製ワーキングプアを現出させる懸念が大きいと思います。

 財政健全化は喫緊の課題であるのは共通の認識でございますけれども、知事がよく引き合いに出されます上杉鷹山公も、行革以上に殖産工業を奨励した。すなわち民の生活を第一に考えられたと言われています。まずは県民の生活を守ることが優先されるべきではないでしょうか。

 財政支出が減ったとしても、今よりもさらに県民の生活を苦境に立たせてしまうことになっては、一体何のための改革なのか、知事のご認識をお伺いさせていただきます。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) お答えいたします。

 公共建築工事といいますのは、豊かで快適な県民生活を支えるために必要不可欠な公共建築物を整備するものです。そのためには、経済的で効率的な執行を心がけるべきだと考えております。しかしながら、現実問題として、公共建築工事というのは民間の建築工事に比べて割高になっていることがあるんです。今日の午前中の議論からも繰り返し申し上げてまいりましたが、こういった財政構造改革を進めていくという緊急対策を進めていく中では、県民の皆様のご理解を得るということ、これはとても大事なことだと私は思っております。

 そんな中で、公共建築工事は、民間の建築工事に比べて割高になっていますよということ、この事実をしっかりと皆さんとともに共有しながら、本当はどうあるべきなのかということを議論する必要があるのではないかと思っているところであります。

 つまり、今、私は経済のエンジンを回そうと言っている。例えば第4の観光の核をつくるとか、ライフイノベーションだとか、ロボット産業特区、そういったものについては必ずいろんな工事が波及してまいります。私は工事がいけないと言っているわけではない。経済のエンジンを回すことによってどんどん工事は必要になってくる。そういった中で、工事関係者の皆さんも基本的には生活が安定してくるということを目指していくべきだと私は基本的に考えております。

 県財政が逼迫する中で、民間建築工事の実態を把握した上で、積算手法や発注方式の見直し、検討することを示唆しているところであります。

 今後は、公共建築工事の積算方式の見直しに当たっては、地域経済への影響などさまざまなご意見を伺いながら検討してまいりたいと思っています。

 以上です。

(梅沢委員長) 市川委員。

(市川委員) 今ご答弁いただきましたが、実際、民間の工事というのは、公共工事というのは、働く方の、例えば労災であるとかいろいろな保護が法的になされていますが、民間では、採算のみを追求すると、どうしもそういうものを度外視したような工事もたくさんあるということも、私はぜひわかっていただきたいと思っておりますし、先ほども質疑の中でありましたように、さまざまな市場調査をして価格も出ているということも、ぜひご認識いただければと思います。

 危機的財政状況の下で、すべてゼロベースで見直すという今回の方針は、私も全く共感いたしますし、支持するところでございます。また、今回、単価の見直し以外のところの部分は、なるほど効果があるものもあると期待しているんです。しかし、財政健全化というのはあくまでもプロセスであって、真に目指すところは、県民の方が将来にわたって安心して働いて、そして豊かに暮らすことができる社会の構築であると思います。上杉鷹山公は、国家、人民のために立てる君であるべきと明言を残しておられます。知事には、県民のために立てる知事としての力を発揮していただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 民主党・かながわクラブの近藤大輔です。

 本日、私の質問は大きく4点質問してまいりますので、知事並びに当局の皆様方には、明快なる答弁をよろしくお願いいたします。

 まず、質問の第1は看護師問題についてであります。

 今定例会の補正予算案には、県立衛生看護専門学校改修工事設計費が計上されております。この予算案は、さきの定例会で県が方針として打ち出した准看護師の養成を停止するという点に関する県の初めての具体的施策であります。今後の県内の看護師養成を方向づけていく重要な意味を持つこの転換がスムーズに行われるかどうかということを含めて、県の看護師養成について何点か伺いたいと思います。

 まず初めに、今回の補正予算では、衛生看護専門学校改修工事を初め県有施設に係る工事費等も計上されておりますが、緊急財政対策で県有施設の見直しを行うとしたことと矛盾しないのか、まずお伺いいたします。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 今回の9月補正予算でございますけれども、今お話しの衛生看護専門学校の改修工事を初め、例えば県立高等学校の防災拠点への太陽光発電等の設備整備、こういった事業を補正予算案として計上させていただいてございます。これらの県有施設にかかわる事業でございますが、いずれも県民生活の安全・安心の向上に資する事業でございます。さらに、所有形態ですとか運営形態、これはどうあっても、当面の間は建築物そのものは存続することが見込まれるもの、あるいは、仮に廃止をしたといたしましても投資効果の滅却が最小限に抑えられるもの、こういった事業を計上させていただいていると認識してございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今、課長から答弁ありました。神奈川県緊急財政対策案におきましても、県立衛生看護専門学校は現状の運営のまま継続となっております。衛生看護専門学校の准看護師養成を看護師養成に転換するために、今回示されたハード面と同時に、ハード面以外の準備も必要となると考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答え申し上げます。

 准看護師養成を停止し、看護師養成定員をふやすことに伴いまして、看護師養成課程の時間割の変更案の作成、それから新たに必要となります実習施設の確保、授業を担当する学外の講師の確保、それから厚生労働省に提出します入所定員変更計画書等の書類の作成、さらには受験生や在校生に対する周知などの準備が必要になると認識しております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) ただいま、外部講師であったり実習先の確保等々話があったわけでありますけれども、この点につきましてはしっかりとめどがついているかどうなのか、お伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答え申し上げます。

 看護師養成を行います第1看護学科の定数増に伴いますカリキュラムの変更は、現行のカリキュラムをベースに進めてまいります。現在、実習先の受け入れ人数の拡充、あるいは新たな実習先の確保につきまして、医療機関や訪問看護ステーション等との調整を進めているところでございます。また、定員増に伴いまして授業時間の総数もふえてまいりますが、これにより必要になります外部講師の確保も、今後、順次調整をしてまいります。

 県としまして、必要な人員もきちんと確保しながら、準備に遺漏がないよう、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) ただいま、この先の予定が示されたわけでありますけれども、今回の常任委員会の質問におきましても、准看護師の40人の養成をやめて看護師養成を同数ふやすと、そういった話がありました。これだけだと全体としての養成数の増加は図れません。衛生看護専門学校で養成数のさらなる上乗せをすべきと考えますが、いかがでしょうか。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答え申し上げます。

 今回、第1看護学科で40人の定員増を行いますと1学年の定員は120名となります。これは、県内では同規模の学校が他に1校しかない大規模校となります。看護学校におきます教育は、国が定めます養成所指定規則により、40人以下で授業を行うこととされておりまして、衛生看護専門学校におきましても、現在、1学級40人単位で運営を行っております。仮にさらに1学級追加して4学級160人といたしますと、学校運営や学生募集に支障を来すおそれがあるため、養成数のこれ以上の上乗せは困難であると考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今、課長から答弁があったんですけれども、准看護師を停止するということと看護師不足に対してどうふやしていくのかというのがセットの議論だったと思います。本県におきましても、人口10万人に対して看護人材の充足率は、全国平均1,029人に対して736人どまり。全国ワーストワンでございます。今、定員増は難しいという話がありましたが、看護教育のあり方検討会の第二次報告でも、県みずからも県立看護師養成施策の定員増を図るべきとの提言がされ、本会議におきましては、知事は、県の養成機関でも定員増を検討してまいりますと明確に答弁をしております。

 しかし、今のお話では県立施設の定員増の具体像が全く見えてまいりません。さまざまな異論のある中で、県は准看護師養成停止を進めようとしているのだからこそ、衛生看護専門学校での養成数の増加が難しいのであれば、知事は県の責任において、県立保健福祉大学などの県立施設で看護師養成増を図っていくべきと考えますが、この点につきましては知事に答弁をいただきたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) ご指摘のとおり、看護師の数をふやすということがまず第一義でありました。そのために看護教育のあり方の検討会を行ってまいりました。その中で、准看護師養成から看護師養成に変えていこうという話が報告として出されました。その中で、うまく転換できるところはどんどん私たちは支援していきましょう、転換できないところがあるかもしれない、しかし全体の数としてふやしていくことが一番大事だということ、これが一番の原点であります。

 そんな中で、これは議会の中でも答弁させていただきましたけれども、現時点で300人、看護師養成がふえるということが見込まれております。これ以外にも、実はまだ明確にこの場では申し上げられませんが、さまざまな学校であるとか、医療機関であるとか、我々も看護師養成に参加したいんだということを私に直接話をしてくださっているところが幾つも実はあります。その総数はそんなに長い時間でなくてお示しできると思います。

 それとともに、委員ご指摘のとおり、県の持っている施設でもっと養成数をふやすべきではないかということ、まさにそのとおりでありまして、施設改修とか教職員、実習先の拡充なども必要となります。しかし、平成27年度から全体で50人程度の増を行いたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 先ほど課長から、県立衛生看護専門学校での定員増は難しいと、そのような中でも改修工事費として拠出をするわけです。今、知事からは、民間等から300人の増員ができるというようなお話がありました。しかし、これでは県が何ら汗をかいていないと言わざるを得ません。やはり県立衛生看護専門学校で厳しいのであれば、私が提案いたしましたように、県立保健福祉大学等々、県有施設でもってさまざまな可能性を検討するべきであります。

 知事におかれましては、県立施設での増員数をはっきり示すべく、県立施設での養成増にて、現時点で結構です、遅くともいつまでに、少なくともここまでやるという数値を具体的に示すべきではないかと考えますが、知事のご見解を再度お伺いします。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 県は汗をかいていないというお話でありましたが、私は、事あるごとに大きな声で、神奈川県は養成数が足りないんだと、何とかふやしてくださいということをいろんなところで訴えかけております。つい先日もある学校のパーティーに呼ばれましたけれども、その場でみんなの前で、とにかく看護師養成に乗り出してくださいということを強く訴えました。非常にいい返事が返ってまいりました。

 そういうことを積み重ね、しかも今、この神奈川県の動きというものは、全国の看護界から大変注目を浴びております。神奈川県の看護教育が変わろうとしているんだと、そのメッセージが飛んでいっています。それによって看護師養成数をどんどんふやしていこう、新しい看護学校をつくるんだったら神奈川だという声がどんどん出てきておりまして、今、新しい名乗りを上げているところがどんどんふえてきているという状況です。

 先ほど申し上げましたが、県独自としても、養成数をふやすためにいつまでにどれだけだと言えば、当面は先ほど申し上げましたとおりですけれども、平成27年度から全体で50名程度の増員を図っていきたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 准看護師の養成停止を表明されてから、初めてと言っていいのではないでしょうか、知事から具体的な数字が出てまいりました。これはこれとして期待をするところでありますけれども、一層、民間が進出したくなる県をつくるということもあります。しっかりと県民に対する医療の質と量を確保して、看護人材の養成に当たってもらえるように、この場においては求めて、次の質問に入りたいと思います。

 次の質問は、再生可能エネルギーについて伺います。

 基金を活用した新規事業である再生可能エネルギー等導入推進基金事業費について、何点か伺ってまいります。

 6月補正予算におきましては、再生可能エネルギー等導入推進基金を10億円積み立てたはずであります。にもかかわらず、今回の9月の補正におきましては5,350万円の計上にとどまっております。

 まず初めに、今年度はこれだけの計上にとどまるのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 太陽光発電推進課長。

(山口太陽光発電推進課長) 本事業の実施に当たりましては、5カ年間の全体計画を策定し、計画的に実施することとしております。平成24年度は事業開始の初年度に当たり、また事業の実施期間が限られているため、本格的な事業実施は平成25年度以降を予定しております。

 こうした中、今年度の事業といたしましては、先行的に整備を行う県有施設1カ所と民間施設への補助を予定しており、必要な事業費を9月補正予算に計上しているところでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 再生可能エネルギー等導入推進基金を活用できる期間は5年であると、5カ年事業であるということでありますけれども、平成28年度までで、平成24年度5,000万円程度の計上で、このペースでいって、残り4年間で10億円をしかと消化していくという計画ができるんでしょうか、お伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 太陽光発電推進課長。

(山口太陽光発電推進課長) 5カ年間の全体計画では、平成25年度と26年度の2カ年で、市町村施設を中心といたしまして、事業の大半を執行していきたいと考えて調整を進めております。平成28年度までには基金の10億円全額を活用できるように、計画的な執行に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今、市町村と連携して云々という話があったんですけれども、今回の補正で導入を予定している県有施設は、広域防災活動拠点である横須賀工業高校の1カ所であります。広域防災活動拠点という視点でとらえると、県内にはほかにも広域防災活動拠点を定めておるわけですが、確認の意味で、県内の県有施設、広域防災活動拠点の数及び施設名についてお伺いしておきたいと思います。

(梅沢委員長) 災害対策課長。

(金井災害対策課長) お答えいたします。

 広域防災活動拠点は、大規模災害が発生した際に、救援物資の受け入れと配分、また自衛隊や他県からの応援部隊の受け入れ、また応援部隊、市町村への防災資機材の貸し出し等を目的としまして、県内で8カ所整備してございます。

 具体的に申し上げますと、今話題になりましたように県立横須賀工業高校、同じく厚木高校、県立弥栄高校、それから県津久井合同庁舎、県立体育センター、平塚市総合公園、足柄上合庁、小田原合庁、以上八つでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) ただいま8カ所ということでありますけれども、今後は、平成28年度までに県有施設として何カ所の設置を予定しているのか、またその場合には、横須賀工業高校と同様に広域防災活動拠点という視点で導入を検討するのか、導入予定についてもお伺いしておきたいと思います。

(梅沢委員長) 太陽光発電推進課長。

(山口太陽光発電推進課長) 県有施設につきましては、平成28年度までに6施設への設置を予定しております。横須賀工業高校と同様に、防災上の重要性を考慮いたしまして、広域防災活動拠点、津波避難施設、広域避難地に位置づけられた施設に導入を図ってまいります。具体的には、平成25年度には弥栄高校、秦野保健福祉事務所、平成26年度には横浜平沼高校、大和保健福祉事務所、平成27年度には愛川高校を予定しております。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 環境と防災という側面、この視点は、県民・国民ともに非常に関心の高いところがあります。8カ所中6カ所という話でありましたけれども、財源が厳しいからこそ基金をしかと活用して、着実に進めていっていただきたいと思います。

 あわせて、再生可能エネルギー等導入推進基金事業については、環境・エネルギーと防災という双方の政策目的を実現していくというねらいがあります。今後、スマートエネルギー構想、特に再生可能エネルギーの普及を進めるに当たっても、環境・エネルギー政策の視点だけではなく、ほかの政策目的との両立を積極的に図っていくことが必要と考えます。

 そこで、スマートエネルギー構想を所管する環境農政局として、いわゆるクロスファンクションの視点から、今後、他部局との連携をどのように進めていく考えなのか、環境農政局長にお伺いいたします。

(梅沢委員長) 環境農政局長。

(中島環境農政局長) お答えいたします。

 かながわスマートエネルギー構想の推進に当たりましては、知事を本部長といたしますスマートエネルギー構想推進本部を設置いたしまして、全庁挙げた推進体制をとっております。具体的に、その推進体制をもとに、例えば県有施設を活用した屋根貸し、さらにグリーンニューディール基金事業の推進、そして県有施設へのLED照明の導入と、このような成果を上げてまいりました。

 これから先も、クロスファンクションという視点で全庁挙げてやっていくということが大変重要でございますので、複数の政策手法を組み合わせて、相乗効果が上がるように、この体制のもとでしっかりと連携を図って、引き続き努めてまいりたいと、このように考えております。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 現在、神奈川県緊急財政対策案において、人件費の抑制、それに端を発した組織の改編ということも唱えられております。しっかりと環境・エネルギー政策、また防災という観点を肝に銘じて、編成していただきたいと思います。

 また、東日本大震災を受けまして、県民・国民の意識というのは、環境・エネルギー政策、防災というところに非常に関心が高うございます。ぜひともしっかりと取り組みの強化・拡充を一層求めるとともに、しっかりと他部局と連携いたしまして任に当たるよう求めておきます。

 次の質問は、経済のエンジンを回す施策についてお伺いをいたします。この件につきましても、緊急財政対策案に関連しながら質問させていただきます。

 まず初めに、7月に緊急財政対策本部調査会の中間意見、また、8月に緊急財政対策本部の中間意見を踏まえた取り組みの方向性が取りまとめられております。今回の補正予算の編成作業の時期と同時並行的に打ち出しが行われております。

 緊急財政対策の取り組みの目標は平成25年度当初予算からの反映であると承知しておりますが、今回の補正予算では、ほぼ同時期に取りまとめられた取り組みの方向性に沿った形で編成を行ったのか、また、補正予算の編成の考え方と同時期に取りまとめられた取り組みの方向性や、9月27日に取りまとめられた緊急財政対策案との関係は、どのように関連、整理されているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 緊急財政対策案でございますが、平成25年度、26年度の財源不足への対応、これを当面の取り組み目標としつつ、平成24年度から取り組みに着手し、平成25年度当初予算に反映していくと、こういったつくりになってございます。

 こうした中で、取り組みの方向性でございますが、緊急財政対策そのものではないにしろ、調査会の中間意見を受けとめた県としての最初の方針でございます。いわば緊急財政対策のベースとなるものでございますので、9月補正予算案につきましても、この方向性を念頭に置きつつ編成作業を行ったというところでございます。

 また、緊急財政対策案でございますが、これは取り組みの方向性を具体的な施策として取りまとめたものでございまして、最終的には緊急財政対策本部において決定した上、全庁的な取り組みとして進めてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 方針、案についても念頭に置きつつと、そういう課長からの答弁があったわけであります。

 今回の補正では、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区へ進出するKAST、財団法人神奈川科学技術アカデミーへ1億9,000余万円にも上る多額の補助金が計上されております。この点につきまして緊急財政対策での補助金の見直しと矛盾しないのか、どのように関連づけているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) 緊急財政対策における県単独補助金の見直し、これはすべての補助金につきまして、その必要性や内容、妥当性をゼロベースで改めて検証し、見直すという初めての取り組みであります。こうした削減の見直しを進めていく一方、早期に取り組むべき課題への対応、あるいは県経済を活性化する取り組みもあわせて行っていく必要がございます。

 今回の補正予算、補助金のほとんどが国の交付金を原資とした基金、あるいは国庫支出金を最大限活用したものでございます。そういった中ではありますが、KASTの補助金につきましては、県経済を活性化する上で、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の目標の実現、これは極めて重要であるということから、今回計上したものでございます。

 今回のKASTの特区進出、これはまさに経済のエンジンを回す取り組みの一環でございまして、今後の成長が期待されるライフサイエンス分野の研究、それから産業化支援を県として早期に取り組んでいく必要があると考えているところでございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今回の補正予算は、基金や繰入金等々使って何とか収支の均衡を保っているというのは私も理解をしております。

 今、特区の話でありますけれども、特区へ進出する研究プロジェクトが現時点で三つ挙げられております。お話しありましたように、厳しい財政状況の中で県費を投入するわけでありますから、革新的医薬品、医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出の実現にどう寄与していくのか、考え方をお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) KASTでは、この3月にご議決をいただきました科学技術政策大綱に基づきまして、産業や県民生活に成果を生かせる研究を重視しております。今回の特区の進出におきましては、より産業振興につながる研究を行うこととしてございます。

 具体的な例で申し上げますと、まず血中がん診断装置という、血液中に流れるがん細胞をそのまま生け捕りにする、そういう手法の装置の開発を行います。これは、血液を調べるだけでがんの診断ができますので、がんの早期発見に寄与する新たな革新的医療機器の開発でございます。

 またもう一つ、食品等の遺伝子レベルで評価する方法の研究、三つ目の光触媒を活用した製品など抗菌・抗ウイルス性能を評価する研究、こういったものを行います。これらの研究も、機能性食品、あるいは抗菌・抗ウイルス医療関係製品の開発など、市場参入の支援とか、健康産業の創出に寄与するというふうに考えているところでございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) るるお話があったわけでありますけれども、しっかりと経済のエンジンとして回るためには、まだまだ時間がかかるのではないか、今お話を聞いて私はそう受けました。思いを強くしました。

 今、課長から血中がんのお話があったわけでありますけれども、県主体のプロジェクトの強化として、KASTの研究プロジェクト推進が挙げられる一方で、がんセンターの臨床研究も県主導の主な取り組みとして挙げられております。

 そこでまず、現在の県立がんセンターの臨床研究所の具体的な取り組みとともに、特区との関係において、がんセンターの臨床研究所は具体的にどのような事業を行っていくのか、この点についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 病院事業課長。

(南雲病院事業課長) お答えいたします。

 まず最初の、がんセンターの臨床研究所の具体的な取り組みでございますけれども、現在、県立病院機構が運営します県立がんセンター内に臨床研究所が設置されてございます。こちらでは、がん細胞に関する基礎医学的研究やがんの診断・治療に直結する実践的な研究などを行っているところでございます。

 こちらの臨床研究所の特徴でございますけれども、臨床病院でありますがんセンター内に設置されているというところにございまして、臨床医との共同研究が可能となるというところにございます。その成果は臨床に還元され、特に若手臨床医のがん研究に対するモチベーションを高めているところでございます。

 2点目の特区との関係でございます。特区内に立地しております公益財団法人実験動物中央研究所が、免疫能力をほぼなくしたマウス、NOGマウスと申しますけれども、これに腫瘍組織を移植しまして、生体内でがん細胞の増殖、転移経過の解析や抗がん剤の安全性、有効性の検証などを行ってございます。この研究に必要としております腫瘍組織については、がんセンターが患者さんの同意を得た上で、神奈川がん臨床研究・情報機構の事業として収集し、凍結保存したものを提供しているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今、るるお話がありましたが、しかと県のプロジェクトと連携して進めていっていただきたいと思います。

 KASTの特区進出は、経済のエンジンを回す取り組みの一環としているわけでありますが、特区へ進出する研究プロジェクトが効果を生み出すまでに、KASTに対してはどのくらいの期間を考えて補助を出していくと想定しているのか、お伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) KASTが特区で行う研究というのは、実用化につなげるということを強く意識してございます。そういった先端的かつ実用化に近い研究を取り巻く環境というのは日々変化している、そういう状況にございます。そうしたことから、KASTの他の研究も同じでありますが、あらかじめ固定的な期間というのを決めてはおりませんけれども、規定に従って、おおむね2年ごとに外部の専門委員会によって研究を評価して、研究の成果の状況を見きわめて研究期間について判断するということにしてございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 一定、ほかの機関にいろいろ話をして、外部の評価も用いて考えていくということであります。実用化できればという話だったんですけれども、いつになるかわかりません。また、今回、経済のエンジンを回すという意味では、産業であったり雇用の創出にまでつなげなければ、県費を投入している効果としてはなかなか理解しにくい部分がございます。

 KASTに対する補助については、経済のエンジンを回すとはいえ、限られた財源の県費を投入していくのではなく、補助金見直しの厳しい最中の中、県費以外についても国費や民間資金を活用していき、補助する、そのような工夫も必要ではないかと考えますが、具体的にその点について検討されているのかどうなのか、伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) KASTでは、これまでも国でありますとか、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、これはNEDOと略称していますけれども、そういったところの研究助成金、あるいは企業等の民間資金というのを活用してきてございます。今回の特区の進出でございますが、そこで行う研究につきましても、特区事業ということで、各省庁のさまざまな補助金を活用すると、そういう形での財政支援策、制度的なものが用意されております。そういったところでございますので、こういった国の資金の積極的な導入を図っていきたいというふうに考えてございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今回、予算委員会に登壇させてもらうに当たり、私もKASTのほうに、仲間とともに視察に行ってまいりました。

 そこで理事長がおっしゃられていたのは、ともかく実用化もしくはしっかりと産業・雇用にすぐさまでも結びつけられればいいんですけれどもと、なかなか研究の成果が、明日出るのか3年先に出るのかわからないと言うんです。そのような中であって、研究者の置かれている状況についていろいろ申されていました。当然、研究者も生活をしていかなければなりません。大体2年ローリングだとか4年ローリングでいろいろ事業の見直しをされている中、集中してもっと研究に打ち込める環境が欲しいと、そういうような嘆き、叫びにも似た訴えも聞いてまいったところであります。

 今回の緊急財政対策案において、歳出削減だけでは、当然、この県はなかなか元気になってまいりません。そのような中で、先ほど来、知事においては経済のエンジンを回していくんだと、そういう発言が何度かあります。知事におかれましては、京浜臨海部の国際戦略総合特区の取り組みにより地域経済のエンジンを回す、そのためには一刻も早く特区の目標である革新的医薬品、医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出を実現する必要があります。この目標実現までの見通し、またいつまでに実現したいと思っているのか、お考えをお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 国際戦略総合特区担当参事。

(湯川国際戦略総合特区担当参事) お答えいたします。

 京浜臨海部の総合特区は、都市・交通基盤の充実、人材、情報、技術、産業といった集積、こういった全国随一とも言えるような京浜臨海部の強みを生かして、産業界主導でライフイノベーションの実現を図ろうとしているものであり、5年後には約3,000億円の経済効果を見込んでおります。

 この目標を実現するために、県が取り組むべき方向性の第1といたしましては、今回の補正予算でお願いしていますKASTの殿町区域への研究拠点の進出といった、県の関係機関が特区に積極的にかかわっていくことが第一であると考えております。

 第2には、例えば人材育成であるとか、企業が海外展開をする際にサポートを行うといった企業支援の仕組み、それから、資金調達や経営支援のためのファンドの活用といったライフサイエンス産業を支援する機能の強化を図っていくことが必要であると考えております。

 こうした施策を展開することによって、できるだけ早期に、速やかに特区の目標を実現してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 参事から今、答弁をいただきました。参事の答弁としては一定理解をしたいと思います。

 緊急財政対策案において、平成25年度、26年度で1,600億円もの財源が不足すると、危機的な状況であるというのは私も認識を一緒にしております。ただし、やはり歳出削減ばかりでは県は回らない。限られた予算でありますけれども、県のこの先の未来の成長のために、使うべきところにはしかと使っていかなければいけないと思っております。それが知事の言われる、今回の特区、県版の特区を含めて特区には三つの大きな柱があります。しかと県の経済のエンジンを回していっていただきたいと私からもお願い申し上げるところであります。

 最後に、知事に考えを伺いたいと思います。

 特区における県の役割として、目標の実現を加速するために、今回、特区内にKASTの研究拠点の一部を置くための補正予算を計上し、新年度からの研究スタートに備えるとしております。この特区は、県、横浜市、そして川崎市が共同・協力して取り組んでいるわけでありますけれども、今後、特区の目標の早期実現に向けた知事のお考えをお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) お答えいたします。

 ライフイノベーション国際戦略総合特区にかける思いなんですが、今、日本の医療産業の現状というのはどうなっているかということです。実はこれ、貿易赤字の額が急速に拡大しているんです。平成23年度では、医薬品は10年前の何と4.1倍の約1兆4,000億円の赤字であります。医療機器も1.3倍の約6,000億円の赤字となっているんです。それはどういうことかというと、お金が日本から外へ出ていっております。日本の医療というのは、国民皆保険制度に守られて、いつでもだれでもどこでもかかれる医療、非常に質の高い医療だということで、ある種、世界一の医療だとも言われている。世界一の医療だと言われている国が、どうしてお金の流れが医療に関しては内から外へ行くんだという、この問題を何とかすべきだろうということであります。

 私は、医療を社会保障政策としてしっかりやってまいりました。それはそれとして、経済の経済政策としての医療のあり方というものはまだまだ可能性がある。お金の流れを逆転したい。革新的な医薬品をつくる、そのもともとのパワーはあるんです。このパワーを何とか産業に伝えていく、この部分が弱いわけであります。

 今回、ちょうど、まさに今日のビッグニュースにもありましたけれども、iPS細胞で山中教授がノーベル賞をとりました。再生医療だということで世界の目が日本に向いてきている。こういう流れをうまくつかみとっていきたいと思っているところです。そのためには時間をかけてはだめだと。やれるところからどんどんどんどんやっていくと。このKASTを使って、県の医療機関を使って取り組んでまいります。それとともに、ライフサイエンス産業の支援策の強化もやってまいります。そして、国際医学部などの新設なども考えていこうと思っています。すべてを時間をかけずに早期に取り組んでまいりたいと思っているところであります。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 知事から、経済政策まで含めた大所高所に立ったお話をいただきました。知事の決意として、しかと賜っておきたいと思います。また、国際医学部を誘致したい、いろんなお話もありました。いずれにしましても、殿町地区の特区が神奈川県の経済のエンジンになる、私もそう信じています。でなければ神奈川の再生はないのではないか、それぐらいの思いを込めて、今回、予算委員会で取り上げさせていただきました。

 今後につきましては、これから来年度の予算編成に入るでしょうし、次の議会、代表質問、予算委員会等々でも議論する場面があろうかと思います。なかなか、いつまでに政策目標を実現するのかというお話までには至りませんでしたけれども、しかと見通しを持って議会にもそのスケジュール、ロードマップを提示していきながら、任に当たっていただきたいと思います。

 私の最後の質問は、安全・安心の取り組みについて質問してまいりたいと思います。

 今回の補正予算では、その財源を見ますと、国庫支出金2億1,600万円、基金からの繰入金7億2,000万円等を利用し、補正規模は小さいながらも、財政危機の中、必要なものに対して財源の工夫を行って歳入予算を整理したと考えておりますが、緊急財政対策の平成25年度、平成26年度の財政見通しは1,600億円もの不足に上ります。今後どのように取り組もうとしているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 ご指摘のとおり、今回の補正予算は、国庫支出金ですとか基金繰入金などを活用いたしまして、可能な限り一般財源の負担を減ずるといった姿勢で組んでまいりました。一方、平成25年度、26年度に予想される1,600億円の財源不足額でございますが、現段階で決定的な妙手があるというわけではございません。県としてやれることは、歳出削減と歳入の確保策、こういった対策を総動員いたしまして財源を生み出すことにあろうかと思います。そのためにも、今般の緊急財政対策に私どもといたしましても全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 歳出削減と特定財源の掘り起しということでありますけれども、そこまでの答弁しか今は出せないんだとは思いますけれども、平成21年度、22年度の緊急財政対策の取り組みでは、財源不足に対して、施策事業の見直しのほか大幅な人件費の抑制で対応してきました。県ではこれまででも、人件費の抑制については、平成10年度以降、職員の見直しが続いております。職員の数も大幅に減少いたしました。今般の緊急財政対策の取り組みに基づいて職員の削減が続けられると、県民サービスへの影響が懸念されると考えるところですが、どのように考えているのかお伺いいたします。

(梅沢委員長) 人材課長。

(大竹人材課長) お答えいたします。

 職員数の見直しでございますけれども、私ども、ただ単に職員数を削るということではございませんで、施策事業の見直し、また組織の見直し、また民間活力が導入できるか等々、徹底的な仕事の見直しを行いまして、県の仕事量を減らすと。それを職員数の削減に反映するという考え方で取り組んできているところでございます。

 今後も同様の考え方で、県民サービスの低下を招くことがないように、職員数の見直しに取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 民間活用等、先ほどもNPOの話なんかもありましたけれども、これまでもやってきて、また緊急財政対策案において、やはり歳出削減、人件費を見直せ、そういうような意見が出されているわけであります。既に本県においては人口規模100万人以上ですけれども、100万人以上の都道府県において、人口10万人に対する職員数は全国一の削減率であります。今までにもやってきて、なおこれからもやるのかといったときに、やはり県民ニーズの低下、そこに私たちは思いがよぎるわけであります。

 現状どうなのかと聞かれれば、課長においてはそういう答弁であるわけでありますけれども、本来ならば、今回、神奈川州構想案なるものが出されていますけれども、道州制であったり地域主権改革等々、制度改革とセット、こうするから人員をこれだけ減らします、もしくはおっしゃられたように、民間活用するからこれだけ職員数を削減しますと、そういうものがセットとして議論として我々に提案されるべきだと思うんです。まだそのような具体的な方向性が示されない中で、やはり人員削減か、そういうような声があったので、この場においてただしているわけでございます。

 職員が足りなければ、その執行体制を変えると、そういう方針も出されておるわけでありますけれども、県民ニーズに的確にこたえられる執行体制をどのように担保しようとしているのか、お伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 人材課長。

(大竹人材課長) お答えいたします。

 先ほど答弁したような職員数の見直しに取り組んでいる中にありましても、重要な県政課題ですとか県民生活にかかわる喫緊の課題に関しましては、重点的に人員を配置するなど、効率的な職員配置を目指しているところでございます。

 今回、医療ですとか次世代育成、エネルギー等々、県民ニーズの高い重要な県政課題に迅速に対応していくために、現在、本庁組織の見直し等も検討しているところでございますが、こうした取り組みを通じて、県民ニーズに的確にこたえられるような組織体制を目指してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 県民ニーズ、県民ニーズと、県民ニーズはどうなのかということを確認したいと思うんですけれども、本来、今回の緊急財政対策案では、法令等で職員定数が定められている教員や警察官においても、その必要性を厳しく検査、精査すべきであると、こう記されてあるわけであります。そのような中、警察官は過酷な状況の中で警察力の向上に努められております。

 県民ニーズの調査結果では、体感治安もしくは治安対策向上を求めていると思いますけれども、どのような結果であったのか、確認のため伺わせていただきたいと思います。

(梅沢委員長) 県民課長。

(太田県民課長) 平成23年度に県民3,000人を対象に行った県民ニーズ調査において、神奈川県の行政を進めていく上で力を入れて取り組んでほしいことを尋ねております。この問いに対しまして、治安対策が5割台で最も多く、次いで防災対策が4割台、医療体制の整備が3割台という回答をいただいており、治安対策については3年連続で最も多い結果となっております。

 また、身近な治安に関して最も安心感を抱くときはどのようなときか尋ねたところ、制服警察官がパトロールしているときが3割台で最も多く、次いで、交番や駐在所に警察官がいるときが多いという結果でございました。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) ただいま課長より、県民ニーズ調査の要望は3年連続で治安対策が第1位であると。昨年、平成23年度においては、2番目に防災が入っていると。日々の安心・安全ということを求めている、これがニーズ調査からも、しかと見てとれるわけであります。身近な治安に関して安心感を抱くときとして、交番に警察官がいるとき、制服警察官がパトロールしているときなど、見せる警察力を求める声が多くあります。

 現時点で構いません。警察官の定数について伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 警察警務部長。

(山岸警察本部警務部長) お答えいたします。

 平成24年4月1日現在の本県警察官の政令上の定数は1万5,057人、条例上の定数は1万5,507人であり、条例定数のほうが450人多くなっております。

 以上です。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 定数は定数の話でありますけれども、警察官の現場での負担感、このことについては、これまでも本会議場でさまざま議論がされてまいりました。さらなる増員も必要であると、そのような声もありますが、実際の警察業務の負担の実情について、どのようにとらえておられるのかお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 警察警務部長。

(山岸警察本部警務部長) お答えいたします。

 警察官1人当たりの業務負担の代表的な指標として、110番受理件数や刑法犯認知件数などが挙げられます。平成23年中の本県警察官1人当たりの110番受理件数は48.9件と、全国で4番目に多く、刑法犯認知件数は5.5件と、全国で18番目に多くなっており、全国と比較しますとかなり高い負担となっております。

 本県警察官1人当たりの負担人口は、平成24年3月31日現在の住民基本台帳人口を基準に算出いたしますと575人で、全国では20番目ではありますが、人口500万人以上の9大都道府県で比較しますと、3番目に高い人口負担となります。

 平成12年3月に設置された警察刷新会議が同年7月に示した緊急提言の中では、警察官1人当たりの負担人口は500人程度が望ましいとされており、望ましい体制となるためには、依然として多数の警察官が不足している現状であり、国に対してさらなる増員要求を行っているほか、多くの自治体からも警察官の増員を要望されているところであります。

 また、昨年の刑法犯認知件数については、平成14年の19万件の約45%となる約8万6,000件となり、本年に入ってからも減少傾向で推移しておりますが、昨年度の県民ニーズ調査等では、いまだ県民の体感治安は改善されておらず、本年は強制わいせつや路上強盗が増加しているほか、ひったくりや振り込め詐欺も依然として高い水準で発生しており、予断を許さない状況であります。

 そのほか、インターネットの普及に伴い増加するサイバー犯罪、暴力団による犯罪、組織犯罪の関与がうかがわれる薬物・銃器に関する犯罪、来日外国人による犯罪への対策は、現在、全国警察の課題となっているほか、脱法ドラッグ、いじめ問題への対応、一層緻密かつ適正な死体取り扱い業務の推進など、治安情勢は非常に厳しいものと認識しております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 近藤委員。

(近藤委員) 今、警察本部警務部長から現場の貴重な意見を伺わせていただきました。1人当たりの職務量というんでしょうか、非常に忙しい中にあって、新たな犯罪なんかも出てきているということであります。本県の治安情勢は非常に厳しいということであると再認識をいたしました。また、県民ニーズ調査におきましては、3年連続で治安向上・強化を求める声があります。

 知事におかれましては、各部局の状況をよくそしゃくして、県警察の執行力が低下することがないように、また県民の生活が脅かされるという状況を招かないように、広い見地に立って、緊急財政対策、神奈川臨調の最終意見を判断していただきたいと思います。

 知事、私はこう思うのであります。県民の安心、安全、生活を犯罪から守るというのは、すべての政策課題において最優先すべきものであると考えます。教育であったり、環境であったり、福祉であったり、さまざまなものを充実させようと思っても、路上に犯罪があふれていては、これはすべての政策が台なしでございます。今回、緊急財政対策に対する最終意見では、人件費の大幅な削減を提案しつつ、法令等で職員定数を定められている警察官にあっても、県単独分の上積み、ついてはその必要性を検証すべきと、そういった提言がされております。

 今、警察本部警務部長からのお話にもありましたとおり、本県の治安状況を見ると、いまだにその環境にはないと、我々はそのように判断をしております。ぜひとも、重ねて申し上げるようでありますけれども、知事におかれましては、県民の生活が脅かされることのないように、広い見地に立った財政対策、そして組織づくりということをこの場においては求めて、私の質問としたいと思います。

 ありがとうございました。

(梅沢委員長) 以上で、民主党・かながわクラブの委員の質疑は終了しました。

 ここで当局出席者の入れかえのため、暫時休憩をいたします。

      (休  憩 午後 2時17分)

   ───────────────────────────────────────

      (再  開 午後 2時20分)

(梅沢委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開します。

 引き続き、質疑を行います。

 質疑者の方はどうぞ。

 赤野委員。

(赤野委員) みんなの党の赤野たかしでございます。

 時間も余りございませんので、早速、質問に入らせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 まず、県有施設と緊急財政対策について伺いたいと思います。

 今定例会に上程された補正予算の中で、一番金額の大きい高等学校の空調設備工事費、金額にして5億2,100万円についてでございますが、この事業は、平成22年、夏季の猛暑により、熱中症など生徒の健康管理への配慮を目的に、平成23年度に着手する予定であったものを、東日本大震災に伴う電力不足により実施を見送ったものと伺っておりますけれども、今回の整備計画について、確認の意味で簡潔に全体の事業概要をお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 学校経理課長。

(井上学校経理課長) お答えをいたします。

 県立高校144校のうち、既に公費で整備した7校と保護者会等により整備された28校の35校を除いた109校について、今後3年間で整備する予定でございます。

 初年度分の整備といたしまして、都市ガス供給地域内に所在する45校についてガス式で整備する予定でございまして、残り64校につきましては、その後2年間をかけ、電気式で整備する予定でございます。

 また、保護者会等が整備した空調機に係るランニングコストにつきましては、ガス式で整備した空調機が稼働する平成25年7月の時点に合わせまして、公費負担に切りかえを予定してございます。

 なお、空調機本体につきましては、13年間のリース契約による整備を予定してございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 赤野委員。

(赤野委員) 私どもは、今回の高等学校の空調設備に反対しているものではございません。しかしながら、建物をつくり、持ち続ければ、古くなった施設を改修するなり整備する費用が発生してしまうのは当たり前のことでございます。知事は本会議の答弁でも、県全体の経営状況について会計の見える化を早急に策定したいと言われ、それは私どもも、会計の見える化は行財政改革を進めていく上には最優先で取り組むべき事項であると思っています。

 ある先進自治体では、既に施設別ライフサイクルコストと称して、取得年度や取得価格といった明示はもちろんのこと、施設等の老朽化に伴う将来の維持修繕費に今後幾らかかるかといったことが一覧でわかるようにしているところもあるようです。

 本県では、県有施設の価格について、県有財産表として取りまとめていることは承知しておりますが、今後の施設のあり方を検討する上でも、例えば、これからおよそ10年後の平成35年には幾らの改修費用が想定されるとか、今ある県有施設の改修ピークはいつになるのか、こういったことが今後どれだけ修繕費等がかかるのか、県民に早急に見える化する必要があると考えますが、そうした今後の取り組みについてお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 財産経営課長。

(村島財産経営課長) お答えいたします。

 平成23年3月に策定いたしました県有地・県有施設の財産経営戦略では、県の庁舎や県民利用施設などを対象に、施設全体で今後30年間維持する場合に必要となる経費を推計いたしました。

 県有施設の維持管理に係るコストを県民の皆様に理解していただくことは、大変重要なことであると考えておりますので、今後、これらの施設につきまして、個々の施設に係る将来コストを見える化すべく検討してまいります。

(梅沢委員長) 赤野委員。

(赤野委員) ぜひ、自治体の単年度主義に基づきます将来コストの把握というのは、絶対に把握する必要がございますから、積極的に、時間をかけずに取り組んでいただきたいと思います。

 そこで、県の緊急財政対策についてお伺いしたいと思います。

 取り組みの三つの基本スタンスとして、一つ目に、聖域を設けずにゼロベースから徹底的な見直しを行う。二つ目として、県民サービスに影響を及ぼす取り組みであることから、職員に相応の負担を求める。三つ目として、県民、企業、団体、市町村との危機感共有に努め、関係者の理解・協力を得ながら取り組みを進める、とあるわけでございますが、この緊急財政対策の中には、団体補助金といたしまして、個別的観点から見直しを検討する補助金の一つに、県職員の福利厚生に係る補助金、総額にして4億3,400万円、このうち総務局が所管する職員福利厚生補助金として約3,000万円が計上されています。こういったものは、まず県側から緊急財政対策の議論に入る前に、危機的状況にかんがみ来年度は幾らに削減しますといった自主的に進める、取り組む姿勢が必要と考えますけれども、ご所見を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 職員厚生課長。

(剣持職員厚生課長) ご質問のあった補助金ですが、地方職員共済組合が実施する人間ドック等への補助でございます。事業主である県は、労働安全衛生法に基づきまして職員の定期健康診断を実施する義務があります。この定期健康診断にかえまして、職員はみずから人間ドック等を受診することが可能とされておりますので、この場合には県は人間ドックの受診費用の一部を補助しているところでございます。

 補助金につきましては、その必要性や内容の妥当性をゼロベースで見直しすることとしていることから、この補助金につきましても、職員の健康管理における県の役割、必要性、内容について改めて整理をさせていただき、見直しをしてまいります。

(梅沢委員長) 赤野委員。

(赤野委員) 私は、職員の方の健康診断だとか、そういったものが全部悪いと言っているわけではないんです。ただ、こうした点を含めて、緊急財政対策の補助金の見直しには、各団体に対して幾らの助成をしているのかといった徹底的な情報公開が必要であると思っています。

 例えば、県のホームページを見ますと、予算編成に係る情報提供といたしまして、各課ごとに検索できる予算見積書の公開がなされているわけでございますが、これは単なる見積書でございますから、個々の事業目的や補助金が幾らといった情報しか知ることができません。

 今回の緊急財政対策案では、補助金についてもリストアップされていますけれども、事業のもう少し詳しい内容や交付した相手方、さらには実際に行った事業の結果、そして成果などが、県民の皆さんが補助金の要否を判断する情報が、私は徹底的に不足しているのではないかと考えます。

 もっと申せば、本県から、例えば横浜市に年間トータルで幾らの補助金が出ているのかといった、今後、市町村と協議を進めるに当たっても、こうした基本的なことさえなかなか、行政の縦割りでしょうか、局ごとの予算編成になっているのが原因なんでしょうか、聞いてもはっきりしない、こうした状況にあるわけでございます。

 今回、すべての補助金についてゼロベースで見直しを検討するのであれば、詳細な情報を公開することが不可欠と考えますけれども、こうした情報を公開することについてどのように考えるか、ご所見を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 予算調整課長。

(宮越予算調整課長) お答え申し上げます。

 ただいまご指摘のとおり、補助金につきましては、今回、見直すべき県単独補助金をすべてリストアップさせていただきました。この補助金すべてを対策に掲げた観点から見直しを図っていくためには、まず当事者との丁寧な調整に臨みまして、双方知恵を絞りながら、個別の事情を踏まえた対応策を検討することに注力していくことがまず肝要だと思っています。

 個々の補助金、これを県民の皆様からどういった格好でご評価いただくかということにつきましては、緊急財政対策を進める、進めないとはまた別の観点から、県の事務事業全体を県民の皆様にどのようにお示しし、どのようにご評価いただくかと、そういった観点から検討すべきものと考えているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 赤野委員。

(赤野委員) 個々と協議をするのは当たり前です。ただ、その前の環境整備といいますか、県民の皆さんに、県はこういう事業をやっていたんだという事前での環境整備といいますか、情報公開の仕方に私はまだ不十分な点があると申し上げさせていただいているわけでございます。

 そもそも、こういった事業再編を行うときは、県有施設、各種施策・事業と同列で人件費の抑制といった内部経費を見直すのではなく、まずは削減目標、金額、キャップをかけるということですね。それを定め、一般会計総額に占める割合が一番高い人件費に手をつけ、そして次に、県行政の本来の役割と言える県有施設や各種事業見直しに入るのが、私は順序と考えます。

 日本航空、JALの再建を見ても、いきなり赤字路線を廃止すると言ったらなかなか理解は得られなかったでしょう。やっぱりそこは内部経費、人件費の問題だとか企業年金だとか、そういったことを見直すと言って、JALの再建が進んだものと私は思っています。

 私の持論に、税の使い方を変えるには県職員の意識を変えなければいけない、これは私の信念とも言える思いがあるわけでございますが、緊急財政対策には人件費の抑制の具体策として、職員数を削減、人件費総額の抑制とあるものの、これ以上の具体的な考え方は示されておりません。

 そこで、緊急財政対策の実現のため、聖域を設けずに、職員の危機感共有には必要と思われる人件費の抑制に強い決意で具体的に取り組んでいくべきと考えますが、最後は黒岩知事のお考えを伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 人件費の抑制についてお答えいたします。

 この緊急財政対策、県民の皆様にも厳しいことを申し上げなければいけない。まず、みずからの身を切ってということをずっと申し上げております。そのために、歳出予算の4割以上を占めます人件費総額の抑制と、これは極めて重要なこと、避けては通れない大きな課題だと思っております。

 ただ、先ほどの議論にもありましたが、ただ単に職員を切ればそれでいいのか、給与を下げればそれでいいのか。我々は大事な仕事をしていかなければいけない。そんな中で、まさに委員ご指摘のとおり、私の認識も同じでありまして、この厳しい状況にどう立ち向かっていくかという中で、業務のあり方の転換とか意識の転換とか、そういうものを図っていくチャンスにしたいと思っているところです。

 例えば、県有施設についても、統廃合を含めて全面的に見直そうと言っている中で、今まではなかなか手がつけられなかったけれども、県有施設全体を見渡した中で、この部分はこういうふうに集約できるなとかという中で、それならばこの仕事は要らなくなるではないかというふうな、そういうことが出てくる。それとともに、もう一つ大きく進めたいと思っているのはICT化であります。ICT化をどんどん進めることによって、実は意外なことに少ない人数でこの部分はこなせるだろうと、この部分の無駄はこんなに削減できるだろうと、そういうことを今、全庁的に見直していきたい、そう考えているところであります。

 以上です。

(梅沢委員長) 赤野委員。

(赤野委員) 知事からご答弁いただきました。

 緊急財政対策を行う上で、原資としての資産把握、これは絶対に必要です。先ほども申し上げたとおりでございます。施設の廃止だの移譲だのといったところで、まずはしっかりと将来コストの把握ができて、初めてテーブルにのるべきものと考えます。

 そして、やはりこういったことを進めるに当たっては、繰り返しになりますけれども、県内部の組織体質の改善、公務員制度改革、県の職員の人件費を幾らに削減するといったことを述べた上で、県民や企業、市町村等に対して、ぜひテーブルにのってくださいというのが、私は進める上での順番であると考えます。

 午前中の答弁で手術の話がありました。県の手術をする。手術をする前には手術に耐え得るしっかりとした体でないといけないんです。手術をするといっても、弱々しい体で手術をしたらうまくいきませんから、まずは手術に耐え得る県組織の体質の改善、そういったことにも取り組んでいただきたいと思います。

 あとは、知事の覚悟と本気度でございます。

 私の質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) みんなの党の楠でございます。よろしくお願いいたします。

 では、私からは、介護サービス基盤の充実についてお伺いいたします。

 本県では、全国を上回るペースで急速に高齢化が進んでおりまして、各種介護サービスへのニーズもますます高まっております。そうした介護サービスを支える人材の確保・育成や事業者の参入の促進など、いわゆる介護サービス基盤の充実は、本県の喫緊の課題であると認識しております。

 そのような観点から、今回の補正予算に関連して何点かお伺いいたします。簡潔なご答弁をよろしくお願いいたします。

 まず、今回の補正予算に計上されております介護職員処遇改善等臨時特例交付金事業費ですが、この事業は、基金を活用して小規模老人福祉施設の開設前の準備経費を助成するもののようですが、まずこの事業の概要と補正の理由についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 高齢施設課長。

(竹内高齢施設課長) お答えいたします。

 県では、介護職員処遇改善等臨時特例基金を活用いたしまして、認知症高齢者グループホームなど小規模老人福祉施設などを設置する民間事業者に対しまして、市町村を通じて施設の開設準備経費を助成しております。円滑な施設の開設のためには、施設の整備とともに早期からの開設準備が重要でありますので、この助成により、質の高いサービスを提供する体制整備を支援しているところでございます。

 今回、基金残額の活用を図るため、当初予算時点の補助対象期間を見直しいたしまして、このことにより新たな補助対象施設が見込まれますことから、約3,400万円の補正予算をお願いしております。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) では、開設前の準備に必要な経費として、どのような経費を助成対象としているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 高齢施設課長。

(竹内高齢施設課長) 助成の対象経費といたしましては、開設前6カ月間の円滑な開所に必要な経費としておりまして、備品購入などの物件費、それから給料、賃金などの人件費としております。このうち人件費につきましては、具体的には施設の開設準備に必要となります介護職員などの訓練期間中の雇い上げや、事務局職員の雇い上げの費用を対象としているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) では、こうした介護サービス基盤の充実については非常に重要でありますが、その中で、特に介護サービスに従事する人材に着目してお伺いいたします。

 まず、本県における介護職員の需給状況は現状どのようになっているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答えいたします。

 介護職員につきましては、介護福祉士などの資格を必ずしも必要といたしませんので、需給状況を見る上では、求人・求職数の比率である有効求人倍率が指標であると考えております。

 県内の介護職員の有効求人倍率は、平成20年度が3.16倍でございました。その後、景気後退に伴う他産業からの流入、あるいは介護職員の処遇改善に向けた取り組みの効果もございまして、平成21年度以降、有効求人倍率は低下傾向にございます。平成23年度の有効求人倍率は1.54倍となっておりまして、近年、不足感はかなり緩和されているものの、現在の全産業が0.5倍前後で推移しておりますので、これと比較しますと、まだ人材不足の状況にあると認識をしております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) では、介護職員の年齢別の割合がわかりましたらお伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答えいたします。

 財団法人介護労働安全センターが行いました平成22年10月1日現在の調査によりますと、直接介護に携わる訪問介護員、それから施設で働く介護職員の年齢別の割合は、20歳代が15.7%、30歳代が19.2%、40歳代が22.2%、50歳代が23.6%となっております。また、平均年齢は45歳となっております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) ただいまの課長の答弁で、やはり若年層が少ないのかなと思うんですけれども、今後、いかに若い介護職員をふやすか、若い人たちに介護の現場で働いてもらうかが、より重要になってくると思いますが、介護職員を希望する若年層の増加に向けて何か取り組みは行っているのか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉人材課長。

(水町保健福祉人材課長) お答えいたします。

 介護職員を希望する若年層をふやすためには、福祉・介護の仕事の魅力、それからやりがいなどを中学生、高校生などによく知っていただくことが大切だと考えております。そのため、県では、中学生・高校生向けに福祉の仕事を紹介するリーフレットを作成いたしました。また、毎年、大学で行われますオープンキャンパスにおいて高校生向けのセミナーを開催しております。さらに、福祉・介護の現場の方を招きまして、仕事について気軽に聞ける懇談会を開催しております。こういった取り組みを通じまして、若年層の増加に向けた周知の取り組みを進めているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) 将来の介護人材確保に向けて、例えば、これから就職を考える高校生を対象に、仕事のやりがいや働きがいなど介護職の魅力をアピールして、仕事の内容を広く知ってもらうことや、正しく理解していただくことが非常に重要であると思います。

 先日、現在の高齢化率が約30%、平成26年には33.2%見込みである石川県七尾市を視察してまいりました。約3人に1人が65歳以上ということもあり、介護人材不足について市役所の方にお伺いしたところ、介護職員も看護師も特に困っておらず、今後も市として特に人材確保に向けた働きかけを行う予定はないということをおっしゃっておられました。理由として挙げられますのは、市内に専門学校も3校あり、高校卒業後の進路として選択する学生も多いとのことでした。

 地域事情により異なることは多々あると思いますが、県立高校においても進路選択の一つとして、また高齢化社会の到来に向けた新たな時代の要請にこたえるためにも、広く介護職に関する情報提供を行うべきだと考えますが、現状についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 高校教育指導課長。

(久保田高校教育指導課長) お答えいたします。

 県立高校におきましては、卒業までにすべての生徒が家庭科や保健の授業で高齢社会や介護について学んでおります。また、福祉や介護に対する理解をより深めるために、福祉の科目を設置している学校もございます。さらに、教育委員会では、毎年6月に県立高校全課程の進路指導担当教諭を一堂に集めて進路指導説明会を行い、さまざまな情報提供をしております。その中で、保健福祉局の担当者から、介護の仕事内容を紹介した資料を配布するとともに、介護職の魅力などについて説明を行っており、県立高校全体に介護職に関する情報が伝わるように努めております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) 専門教育推進のため、福祉に関する分野では、これまでのコースの取り組みの成果を生かして、社会のニーズを踏まえた介護福祉士を養成する資格取得のための取り組みをさらに推進するべきと考えますが、対応についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 高校教育指導課長。

(久保田高校教育指導課長) お答えいたします。

 県立高校におきましては、急速な高齢化に伴う社会のニーズに対応し、福祉教育の充実を図るために、専門高校2校に福祉の専門学科を、普通高校の4校に福祉に関する専門コースを設置しております。そのうち、津久井高校の普通科における社会福祉コースでは、介護福祉士国家試験の受験資格の取得が可能であり、昨年度は在学中に17名が国家試験に合格するなど、大きな成果を上げております。

 そこで、介護福祉士養成に取り組んできたこれまでのコースの成果を生かして、より専門性を深めるために、平成25年度から、この津久井高校の社会福祉コースを専門学科福祉科へ改編し、これまで以上に資格取得の促進に努めてまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) 津久井高校の取り組み、非常にすばらしい取り組みだと思います。

 高校生が望ましい勤労観、職業観や職業に関する知識や技術、さらには自己の個性を理解して、主体的に進路選択できるようにするためのインターンシップの一環として、介護現場を体験することも必要だと考えますが、こちらのほうの対応についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 高校教育指導課長。

(久保田高校教育指導課長) お答えいたします。

 高校生に介護や福祉の仕事に関心を持ってもらうために、実際に介護の現場を体験することができるインターンシップは有効な手段であると考えております。これまでも、毎年多くの生徒が介護施設でのインターンシップを体験しておりますが、平成23年度は約1,300人の生徒が体験し、介護の現場やそこで働く福祉職の方々の仕事について学んでおります。

 今後も、さらに保健福祉局と連携しながら、受け入れ事業所の拡大に取り組み、福祉に関心のある生徒が介護福祉施設でインターンシップに参加し、介護の現場を体験する機会が拡大するよう努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) やはり部局横断で取り組んでいただきたいことだと思います。

 先ほどからの質問の中でも指摘させていただいておりますが、介護ニーズが増加する中で、その担い手である介護人材の確保に向けた取り組みについては、小規模な介護サービス事業所の立ち上げ支援や、将来を見据えた人材養成などが非常に重要となってきます。

 最後に、今後の介護サービス基盤の充実に向けてどのように取り組んでいくのか、保健福祉局長にお伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉局長。

(菊池保健福祉局長) 神奈川県では、今後、急速に高齢化が進むことから、介護ニーズも急速に増加するものと考えられ、介護サービス基盤の充実が求められているところであります。このため、介護が必要になったとしても在宅での生活を支援する取り組みを充実する一方で、グループホームや特別養護老人ホームなどの施設整備に対する助成を行うなど、高齢者保健福祉計画に基づき計画的に整備を進めてまいります。

 また、介護を支える介護職員の確保は大変重要です。高校生の介護体験や感動介護大賞の実施、若手介護職員の表彰などを通じまして、若い世代の方々が介護の仕事のすばらしさを理解していただけるようアピールするなど、今後とも人材の養成・確保、資質の向上に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上であります。

(梅沢委員長) 楠委員。

(楠委員) ご答弁ありがとうございました。

 今回は、新たな介護人材養成・確保を中心にお伺いしました。ただ、現在、介護職員として従事している方の離職率や処遇改善など、介護の現場では改善すべき点が多々あります。そこで、私、地元の特養、老健、グループホームに従事する方にアンケート調査を行いました。約300名の方からご意見をいただき、現在まとめておりますので、一般質問などの機会に知事にこちらご報告させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) 続いて、みんなの党の土居昌司でございます。早速質問に入らせていただきます。

 最近の厳しい雇用情勢の中、県は今回、補正予算案として、ひとり親家庭等在宅就業支援事業を提案しております。まず最初に、この事業の概要についてお伺いいたします。

(梅沢委員長) 子ども家庭課長。

(中田子ども家庭課長) お答えいたします。

 この事業は、国の安心こども基金を活用した事業で、安定した就業確保が難しいひとり親家庭等の経済的な自立を支援するため、参加者の能力開発、業務開拓、在宅就業のための業務処理等の取り組みを一体的に推進し、仕事と子育てを両立しやすい就業形態である在宅就業の拡大を図るものでございます。

 県が実施する事業についてでございますが、具体的には、訓練参加者を100名募集いたしまして、在宅就業に役立つIT関連の能力開発を、自宅でのeラーニングなどで3カ月の基礎訓練と10カ月の応用訓練として事業者に委託をして行います。また、訓練期間中の参加者の生活を支援するため、基礎訓練では1人月額5万円、応用訓練では2万5,000円の訓練手当を支給いたします。さらに、委託事業者が応用訓練の際に業務開拓して企業から業務を受注し、訓練生に在宅就業の仕事を実際に行ってもらうなど、実践的な訓練を行うとともに、在宅就業の就労に向けた相談などの支援を行ってまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) では、なぜこの時期に補正予算として計上したのか、理由を伺いたいと思います。

(梅沢委員長) 子ども家庭課長。

(中田子ども家庭課長) お答えいたします。

 ひとり親家庭の就業支援策であります本事業については、県では、先行自治体におけます事業効果などについて、これまで調査、検討を進めてまいりましたが、先行自治体におきまして、訓練参加者の約5割から6割程度が就業に結びついているなど、一定の事業効果が認められることがわかりました。

 そこで、本県といたしましても、このたび、今年度末を事業着手の期限といたします安心こども基金を活用して事業を実施するため、本定例会に予算案を提出させていただいたものでございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) この事業は、就職にしっかり結びつけるのであれば、生活保護の対策の一助にもなると思いますので、ぜひしっかりとやっていただきたいと思います。

 また、ひとり親家庭に対する就業支援も重要な課題ですけれども、知事の言う経済のエンジンを回すという点から、次世代を担う若者に対する就業支援もまた重要な課題であると考えます。この点について何点か伺います。

 まず確認の意味で、若者の雇用情勢についてどのように認識しているか、伺います。

(梅沢委員長) 雇用対策課長。

(新井雇用対策課長) お答えいたします。

 まず、若年者の雇用情勢でございます。完全失業率は、この8月末時点で、全国ベースで全年齢の平均が4.2%であるのに対しまして、15歳から24歳は8.0%と大変高い状況となっております。また、全国のこの春卒業した高校生の就職内定率ですが、3月末で96.7%、さらに全国のこの春卒業した大学生の就職内定率は3月末で93.6%と、どちらも前年よりは改善はしているんですけれども、依然としてリーマンショック以前の状況には至っていないということになっております。

 こうしたことから、若者の雇用情勢については、改善の傾向が見られるものの、依然として厳しい状況が続いているというふうに認識しております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) 情勢についてはなかなか改善しないというのは、ずっと最近のことなんですけれども、若者の就職に対する意識は、その時々で、情勢によって変わってくると思うんですけれども、若者の意識と行動をわかる範囲でお伺いいたします。

(梅沢委員長) 雇用対策課長。

(新井雇用対策課長) わかる範囲でお答えいたします。

 例えば、産経新聞社が全国の250大学の就職試験担当者を対象にして実施した調査で、2月に公表されたものがございます。それによりますと、近年の大学生は働く意欲が低下していると、また職業意識が未熟であるというふうに回答した大学が半数以上に上っているということでございます。具体的には、就職活動に当たりまして、働くことへの目的意識がないですとか、自立しようとする意識が希薄などの点を指摘する大学が多かったと、そんなような状況でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) そのような情勢、また若者の意識に対して、県はこれまで若者の就職支援としてどのような取り組みを行ってきたか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 雇用対策課長。

(新井雇用対策課長) お答えいたします。

 そうした若者が自信を持って就職活動に向かえるよう、神奈川県では、平成16年4月に、若年者の就業支援の拠点といたしまして、かながわ若者就職支援センターを設置いたしまして、ハローワークと連携しながら、キャリアカウンセリングから職業紹介まで一貫したきめ細かな就業支援を行ってまいりました。

 また、平成21年度以降には、若年者合同就職面接会などを開催いたしまして、数多くの若年者と企業との出会いの場を提供してまいりました。さらに、平成23年度からは、大学や高等学校等を未就職のまま卒業した方などを、企業での実習を通じまして正規雇用に結びつけることを目的に、新卒未就職者等人材育成事業というものを実施してまいりました。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) こうしたいろいろな取り組みを行っていると思うんですけれども、こうした取り組みの成果をどのように評価しているか、お伺いいたします。

(梅沢委員長) 雇用対策課長。

(新井雇用対策課長) お答えいたします。

 これらの取り組みによりまして就職に結びついた人数というのは、平成24年8月末までの累計で申し上げますと、若者就職支援センターを利用した若年者の就職者数は、平成16年度、設置当初からの累計で8,609人ございます。また、就職面接会で内定した若年者が765人、新卒未就職者等人材育成事業で就職した若年者が284人ということで、合計で約9,600人の若者を就職に結びつけておりまして、これまで一定の成果を上げてきたものというふうに認識しております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) 若者の就業支援については、県としてさまざまな取り組みを行って成果を上げていることはわかりました。

 一方で、県内産業を活性化させ、雇用につなげていくことも大変重要であると思います。そこで、若者の雇用の拡大に向けて今後どのように取り組んでいくのか、商工労働局長にお伺いいたします。

(梅沢委員長) 商工労働局長。

(桐谷商工労働局長) 神奈川の将来を担う若者の雇用、これは大変重要な課題でございます。今後も、若者を取り巻く現在の厳しい雇用情勢を踏まえまして、若者就職支援センターを中心に、国のハローワークともしっかりと連携し、引き続き就業支援に取り組んでまいります。

 また、職業技術校におきまして職業訓練の機会を提供し、若者が企業のニーズに合った技能や技術をしっかりと身につけられるよう、支援をしてまいります。

 さらに、若者の雇用を拡大していくという点で考えますと、その受け皿となる新たな雇用、やはりこれを生み出していくことが必要というふうに考えております。

 そのため、インベスト神奈川セカンドステップによる企業誘致策の積極的な展開、さらには特区を活用した新たな産業集積、こうした取り組みを通じまして、地域経済のエンジンを回し、新たな雇用の場をつくり出してまいります。

 こうした取り組みによりまして、一人でも多くの神奈川の若者が社会で活躍できるよう、全力で取り組んでまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 土居委員。

(土居委員) ありがとうございます。局長に決意を語っていただきました。ぜひ経済のエンジンを回すために尽力していただきたいと思います。

 20年前にバブルがはじけて以降、現在まで景気がよいという実感がなかなかできない中、その時々で起きている就職の問題に、よい改善策が見出せなく、また、最近の社会問題となっているニートやフリーターの問題、また雇用のマッチングの問題もあり、より複雑となってきている現在において、県としてもさまざまな工夫を凝らし、対策やイベントを行ってきていることはわかりました。

 しかし、まだまだやれることはあると思います。例えば、横浜にあります県が運営のかながわ若者就職支援センター、そこはフリーターなどの若者を安定した職に結びつけることを主な目的として設立され、若者支援の拠点として結果を出している施設でありますけれども、厚生労働省の調査で、全国には約176万人のフリーターが現在いると推測されております。当センターの利用者数から見ると、利用者数がもっと多くていいのではないかと思います。フリーターの中には、当センターを知らずに、就職活動そのものをあきらめてしまっている若者もいるかもしれません。というのも、県が行っている広報活動、特に若者をターゲットに絞った媒体ではないため、なかなか若者の目に入ることがないのではないかと思います。財政状況の厳しい中であると思いますけれども、ぜひ知恵を絞っていただき、若者がよく利用する施設、例えばネットカフェや漫画喫茶といった場所で周知に取り組むなど、またフェイスブック等、インターネットなどをさらに活用して、若者に情報が届くような周知方法を行っていただきたいと思います。

 また、明日から若者向け合同就職面接会が新都市ホールで開催されるとのことですけれども、昨年視察させていただいた際には、多くの参加者、出展企業で会場はにぎわっていました。今年の6月に同じイベントをやったそうですけれども、内定者のその後の行動の状況は変わってきているとのことです。今後もしっかりとした状況把握をして、今後の雇用対策に取り組んでいただきたいと思います。

 ただ、働く場がなければ、幾ら求職者が活動しても職にありつけないのです。求職者の選択の幅を広げる意味も含めて、知事が言う経済のエンジンがしっかり回るよう、新しい産業の育成、企業誘致、また、あらゆる面で東京に比べ神奈川で起業するメリットが感じられないという話も聞きます。特に若者が起業しやすい環境づくり、この辺も知事に考えていただき、エンジンが空回りして、沈みかけの船がさらに沈まないよう、着実にエンジンが回るよう取り組んでいただきたいと要望し、私の質問を終わらせていただきます。

(梅沢委員長) 以上で、みんなの党の委員の質疑は終了しました。

 この際、休憩いたしたいと思いますが、ご異議はございませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(梅沢委員長) それでは、休憩いたします。

 なお、再開は15分後、3時15分とさせていただきますので、よろしくお願いします。

      (休  憩 午後 3時01分)

   ───────────────────────────────────────

      (再  開 午後 3時16分)

(梅沢委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開いたします。

 引き続き、質疑を行います。

 質疑者の方はどうぞ。

 亀井委員。

(亀井委員) 公明党の亀井たかつぐでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、国資金の有効活用についてということで、何点か質問させていただきたいと思います。

 今現在もそうですけれども、生活保護の受給世帯は増加の一途をたどっておりまして、現在、戦後最多を更新し続けております。この6月時点における受給者は全国で211万人以上、そして世帯数では154万世帯以上になっております。2008年秋のいわゆるリーマンショック後においては、とりわけ現役世代が急増しているのが現状であります。

 厚生労働省の調査によりますと、受給者のうち、働く能力のある人が多く含まれるその他の世帯の数は、今年6月現在で約28万世帯以上です。これは全世帯の18%に達しております。リーマンショック前の2008年9月との比較では何と2.3倍になっており、全世帯での増加幅である1.3倍を大きく上回っているのが現状です。

 今回、補正予算として計上されております生活福祉資金貸付事業は、戦後、激増した低所得者層に対して自立更生を促進する世帯更生運動に端を発している事業だと承知しております。また、現在の事業目的は、低所得者世帯などに対して低利または無利子での資金の貸し付けと必要な援助指導を行うことにより、経済的自立や生活意欲の助長・促進、在宅福祉や社会参加を図り、その世帯の安定した生活を確保することだということも承知をしております。

 昨今の金融・経済状況の悪化によりまして、私たちの安心な暮らしが脅かされております。ましてや低所得者世帯などの日々の生活に大きな影が落ちる状況が続いております。こうした方々が生活保護に陥らないように、第二のセーフティネットに位置づけられたこの事業の重要性は、さらにこれから増していくと思います。

 そこで、まずは生活福祉資金貸付事業について伺いますが、補正予算額として1,200万円以上が計上されておりますが、その補正予算の内容をまず確認させてください。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) 生活福祉資金貸付事業は、厚生労働省の通知に基づき、各都道府県社会福祉協議会が実施主体となって行っている貸付制度ですが、今年度、貸付事務のうち、主に償還業務に係る経費について国庫補助が追加されました。補正内容といたしましては、社会福祉協議会が行う償還案内等に係る通信費や各種通知、帳票類の作成委託費など、償還に係る諸経費について予算計上させていただいたものでございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 概要はわかりましたが、本貸付事業というのは、多重債務の未然防止や生活保護に至らないための第二のセーフティネット機能の役割も果たしていると承知しています。その中で、今回補正増額が出ているわけですが、この貸付事業の利用状況を確認します。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) リーマンショック後の厳しい雇用経済情勢に対応し、低所得者層に対して本制度のさらなる活用促進が図られ、効果的な支援が実施できるよう、平成21年10月に大幅な制度改正がなされ、連帯保証人要件の緩和や貸付利子の引き下げが実施されたことにより、貸付実数は資金全体で、平成20年度の480件から平成21年度は1,956件、22年度には2,299件と大幅な増加となっております。平成23年度は1,533件と若干落ちつきを見せておりますが、依然、制度改正前に比べて高い貸付実績となっております。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 生活の困窮者が本当に増加しているんだなというのが今のご答弁でよくわかりますし、またこの事業は、先ほど社会福祉協議会の行為によって行うということなんですけれども、民生委員の方々を中心に非常にご苦労されているということがあるので、そのご努力にはこの場でしっかりと敬意を表していきたいと、そのように思っております。

 次に、本事業は、先ほど言いましたように社会福祉協議会の事業であるわけなんですが、県内における貸し付けに対する利用状況に地域的特性があるのかどうか伺います。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) この資金は、政令市にお住まいの方も貸し付けの対象となっております。特に地域による利用状況の特性は見受けられませんけれども、貸付件数は人口の多い横浜市、川崎市、相模原市の順で多くなっております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 今、政令市は人口が多いということもあって、ここにかかわる方々が多いという話なんですけれども、これは単に人口が多いからという理由なんですか。それとも、経済的な要因が含まれるということで考えてもいいんですか。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) 働いている方が多いということが考えられます。この資金につきましては、リーマンショック後の経済・雇用体制のために、失業者が多くなったということで設けられた資金制度でございますので、貸付者についても失業者を対象としております。したがいまして、働いている方の多い人口の集中した地域の方が多く利用されているという状況だというふうに推察しております。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) わかりました。

 先ほども申し上げたんですが、生活保護受給者は増加しているんですが、生活保護に至らないための第二のセーフティネットということで、非常に大きいとは思うんですけれども、この貸付事業を利用後に生活再建に至った人数、残念ながら生活保護に至った人数というのは、把握していますか。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) 生活再建に至るというのは、償還をもって言うのか、あるいは貸し付けたことによって生活再建をしたと見るのか、何をもってはかるのか難しいものがございます。しかし、この資金を借りたことにより、多くの方が助かったということは事実だろうと考えております。また、生活保護になってしまった件数でございますが、本人から申し出がない限り、すぐに把握することは難しく、統計的に何件という数字は出ていないというのが現状でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 確かに、統計的に把握して一つ一つ調べるのは難しいということなんですが、この事業というのは、先ほども言いましたように第二のセーフティネットですから、ここの効果検証ができるかできないかによって、これから、お金をただ単に提供しているだけなのか、それとも本当にそこから立ち直ることができるのかという、一つの分岐点みたいなところを把握していかないといけないと思うんです。ですから、その部分でしっかりと検証しなければいけないと思いますが、今後検討していることがあったら教えてください。

(梅沢委員長) 生活援護課長。

(小川生活援護課長) この貸付制度が平成21年度の改正による所期の目的を果たし、第二のセーフティネットとしての役割が十分発揮されるよう、現在、県社会福祉協議会において、本貸付事業を含めた今後の事業運営について検討しておりまして、県もそのメンバーとなっております。

 本事業につきましては、引き続き社会福祉協議会と連携しながら、効果的な運用を図るとともに、この制度は国の制度でございますので、事業効果の把握や実態を踏まえた制度の改善などについて、今後も国に働きかけてまいりたいと存じます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 県としては、社会福祉協議会ともそうですし、国ともしっかりと連携をとって、この事業の効果というものをしっかりと検証した上で、この事業が本当に第二のセーフティネットだと自他ともに認められるような制度設計をこれからも模索していただかないと、生活保護に陥った方々をもう一回戻すということに関しては非常に労力がかかりますので、その前の段階で、こういう事業がしっかりと軌道に乗ることによって、生活保護に至らないような大きな歯どめができるような形で、これから取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 次に、本事業は、先ほど申しましたように、多重債務状態に陥らないためのセーフティネットでもあるわけですが、我が会派では多重債務者対策をずっと取り上げておりまして、私自身も、本会議における質問において、本県の多重債務者問題を扱ってまいりました。多重債務者対策に関しては、地方消費者行政活性化基金を活用して取り組みを行っていると承知しております。

 まず、県内の多重債務者の状況について伺います。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) 平成19年度当初、消費者金融からの借り入れが5件以上ある多重債務者は、全国で200万人を超えると言われ、家庭崩壊や自殺の一因となるなど、大きな社会問題になっておりました。その後、平成22年6月に改正貸金業法が完全施行され、収入の3分の1までしか借りることができなくなったため、平成24年8月には全国の多重債務者は37万人に減少しております。

 本県の状況でございますけれども、県単独の多重債務者のデータはありませんが、全国のデータから人口比率により算出いたしますと、平成19年度当初は約14万人、平成24年8月時点では約2万6,000人と推計されます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) やっぱりまだ多くの方が多重債務で苦しんでいらっしゃると思いますので、ここに関しては県の施策としてしっかりと力を入れていただきたいなと、そのように思います。

 また、多くの借金を抱え、支援を求める方々に対する支援策として、県は、今申し上げました地方消費者行政活性化基金を活用して、具体的な取り組み、どのような取り組みを行っているか、具体策をお聞きします。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) 本県では、地方消費者行政活性化基金を活用しまして、多重債務者対策として、生活再建支援相談、出前相談、市町村サポート事業を実施しております。

 生活再建支援相談は、多重債務や住宅ローンの返済などに困っている方に対して、債務整理の相談に加え、再び多重債務に陥らないよう、家計管理の手法により生活再建を支援するものでございます。

 また、出前相談は、相談者の身近な市町村で生活再建支援相談を受けられるように、市町村に専門家を派遣して相談会を実施するものでございます。

 市町村サポート事業は、市町村の生活再建支援相談体制の整備などに関するアドバイザーや職員研修の講師を派遣するものでございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 確認の意味でもう1問なんですが、この基金のできた経緯、そして目的、設置された内容を細かく教えていただけますか。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) まず経緯でございますけれども、ガス湯沸かし器の一酸化炭素中毒事故など消費者が被害に遭う事故が多発したことから、国では、消費者行政を一元的に推進するため消費者庁を創設するとともに、地方自治体の消費者行政を強化するため、相当の財源確保に努めることになりました。具体には、地方への支援策として、国は平成20年度第2次補正予算に消費者行政活性化交付金を計上し、各都道府県は、これを原資として消費者行政活性化基金を設置したところでございます。

 目的でございますけれども、各都道府県及び市町村において、この基金を活用し、国が提示する事業メニューに基づき、各自治体が地域の実情に応じた事業を実施することにより、消費者の安全で安心な消費生活の実現を図るもので、取り組み期間は本年度までの4年間となっております。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) この地方消費者行政活性化基金なんですけれども、これの全体事業規模、そしてその活用状況、今後の見込みも含めてお尋ねいたします。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) まず事業規模でございますけれども、市町村事業も含めまして、平成21年度は1億1,300余万円、平成22年度は3億1,900余万円、平成23年度は3億2,600余万円、最終年度、平成24年度は4億余万円で、4年間の総額では11億5,900余万円となっております。

 活用の状況でございますけれども、本県では、消費者生活センターの相談体制の強化や、専門研修の実施による消費生活相談員の人材育成のほか、被害未然防止のためのDVD教材の作成や研修会、講演会の開催などに取り組んでまいりました。また、県内市町村においても、本基金を活用いたしまして、相談体制の整備や被害未然防止の広報、情報提供など、消費者行政の充実に取り組んでおります。

 今後の見込みでございますけれども、現時点では集計が整っておりませんが、今年度末が基金事業の期限となっておりますので、県及び市町村事業におきましても、適切な進行管理に努め、基金を最大限有効活用できるように努めてまいりたいと思っております。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) この基金に関して、課長から有効に活用していくという答弁がありましたけれども、有効に活用していくのは当たり前の話なんです。毎年度、基金の趣旨に沿って無駄なく活用しているということで、今承知をしたんですけれども、では確認しますが、この基金事業に関しては、事業開始以来、毎年度の事業計画で積んだ予算額と最終的な執行額、年度ごとに、直近の二、三年でもいいですが、確認させていただけますか。予算額と執行額。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) 平成21年度でございますけれども、予算額が2億380万円です。決算額が1億1,372万余円でございます。平成22年度が4億8,998万余円でございまして、決算額が3億1,955万余円でございます。平成23年度が4億439万余円でございまして、決算額が3億2,600万余円でございます。平成24年度は予算額は4億67万余円でございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) この前の質問のときに、課長から有効に活用するということだったんですが、予算額と執行額の乖離が1億円以上あります。これはなぜですか。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) 今申し上げたのは、おのおのの年の予算額と決算額でございますけれども、市町村補助金等ございますので、その年度において不用額というものが出ます。それは後の年度のほうで予算化して有効活用を図ると、このようになっております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 後の年度に持っていくという話なんですけれども、最終年度も迫っています。それでいて1億円ぐらいの乖離があって、このままいくと。平成24年度に関してはまだこれから、決算を迎えていないのでまだわからないということだと思うんですけれども、これは、そのお金をどんどん後ろ倒ししていくんですけれども、使い勝手が悪かったということでよろしいんですか。

(梅沢委員長) 消費生活課長。

(渡邉消費生活課長) 先ほど申し上げた数字は、各年度ごとの当初予算とそれぞれの決算額ですので、余った金額は次の年にどんどん計上していって、基金が全体に有効に活用されるということでございます。

 それと、使い勝手の話でございますけれども、基金ができた当初は、確かに人件費、あるいは広報啓発事業に使えないといった課題がございました。それにつきましては、全国知事会あるいはそれに呼応した各都道府県から、国に対して要望を申し上げまして、かなりの部分が使い勝手がよいように改善されております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) わかりました。最終年度も迫っていて、それ以上の後ろ倒しはできないという認識でいいと思うので、ここに関してはしっかりと、全部使ってくれという話ではないんですけれども、国から来たお金なので、有効に使うというスタンスは最後までしっかりと持っていただいて、県民のために本当に有効利用していただきたいということを要望しておきます。

 今の基金の話もそうなんですけれども、基金と言えば、一番大きい額であります安心こども基金に関して少しお伺いするんですけれども、午前中の質疑でもありましたが、安心こども基金というのは、毎年の予算額に対して30億円ほどの残額が出るというふうな話でありましたけれども、この予算に関して、先ほども質疑がありましたが、30億円の残額が出るというのは、まず理由をお聞きしたいと思います。

(梅沢委員長) 次世代育成課長。

(井上次世代育成課長) お答えいたします。

 安心こども基金につきまして、現時点では34億2,000余万円の最終残高を見込んでいるところでございます。これは、今年に入って期限の1年延長が決定されまして、国から平成24年3月末に追加交付約98億6,000万円を受け入れたことが直接の原因になってございます。

 実は年明けに突然、基金の期限延長が決定されましたため、基金の主要な部分を占めます保育所整備に必要な所要額を市町村で精査していただく時間的な余裕がございませんでしたが、県では、市町村からのご要望どおりの追加交付を受け、絶対に不足が生じないように十分な資金を確保させていただいたところです。

 ただ、実際には保育所整備がそれほど進んでいないため、今、市町村に一層の有効活用を働きかけているところでございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 今現在の現状をお聞きしたんですけれども、先ほどの議論でもありましたけれども、基金に関して、保健福祉局の所管している10ぐらいの基金がありましたけれども、延長の話が出ていて、その延長に安心こども基金も入るかどうかということも心配なところもあるので、保健福祉局の持っている基金のうち、概算ベースでもいいんですが、延長が今見通せるようなものというのがあれば、教えていただけますか。

(梅沢委員長) 保健福祉局総務課長。

(山田保健福祉局総務課長) 午前中の質疑の中で、保健福祉局で主に使っております基金は10あると申し上げました。

 その中で、現在、国の事業官庁のほうで、平成25年度の概算要求の中で財務省のほうに要求しているものが、可能性として期限延長の可能性があるものということで、私ども理解をしております。私どもが承知しておりますのは7基金ございまして、順に申し上げますと、妊婦健康診査支援基金、今お話に出ております安心こども基金、障害者自立支援対策臨時特例基金、社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金、地域自殺対策緊急強化基金、介護基盤緊急整備等臨時特例基金、介護職員処遇改善等臨時特例基金、これについては国のほうで今概算要求があって、検討中というふうに承知しております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) よくわかりました。七つの基金ですね。その中に安心こども基金も入っているということなんですが、課長からのご答弁で、唐突な国の事業通知があったと。あと、私も確認したところ、当初1回しか要求を認めないという縛りもあったということで、この基金は、こういう形で残額も出てきてしまったという話なんですけれども、制度の是正を求めるべきだと思うんですが、当局の考え方はどのように考えていますか。

(梅沢委員長) 次世代育成課長。

(井上次世代育成課長) 安心こども基金につきましては、これまでも機会をとらえまして、制度の改善を国に提案・要望してまいりました。具体的には、例えば地方の負担分を軽減していただきたい、あるいはメニューの自由度をもう少し増してほしい、そういったことを要望してきたところでございます。

 平成23年度からは、児童虐待の防止の関係のメニューが基金10分の10の事業として実施できるようになりまして、一歩前進が見られたところというふうに受けとめておりましたが、逆に今年度からは、住民税の年少扶養控除の廃止の関係で、従来、幅広い子ども・子育て家庭への対象事業として活用が可能であったメニューがほぼ全廃をされまして、そういう意味ではまた使い勝手が大変厳しくなってございます。

 そういったことで、今年の7月にも「国の施策・制度・予算に関する提案」の中で、引き続き改善、あるいは複数年度の延長の要望をさせていただいておりますし、今後も機会をとらえて提案・要望をしていきたいと考えてございます。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) わかりました。

 先ほど私、延長の話を質問させていただいたんですが、安心こども基金を延長したことによって、どのように改善すると思いますか。

(梅沢委員長) 次世代育成課長。

(井上次世代育成課長) 県内におきましては、保育所待機児童の問題が依然厳しい市町村が少なからずございます。そういったところでは、基金を延長していただくことによりまして、今、先ほど申し上げました見込みの残高も十分に活用させていただき、また追加交付もお願いしなければならないかと思っております。ただ、改善の要望をしている部分につきましては、なおもって課題というふうになってまいりますので、引き続き働きかけをしていきたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 今、基金の質問をさせていただいたんですけれども、基金に関しては、国の要綱等の縛りもありまして、使い勝手のよいものではないやに、今までの答弁を聞いていてそのように承知するんですけれども、片方では緊急財政対策、いわゆる神奈川臨調の取り組みの中で、補助金等をゼロベースから見直しを図ろうということで、補助金、そして施設もゼロベースからというとになっています。であるならば、国からのものとはいえ、やっぱり貴重な財源を使い切らないということは、県の施策の取り組み方、バランスからいっても、問題があるのではないかと思うんです。

 ですから、神奈川臨調のほうは非常に極端に厳しくて、国への要望の仕方に関してはまだ要望の余地があるかなというふうに思います。ですから、ここで知事としては、ダブルスタンダードではないですけれども、二重の基準があるんだと県民に思わせてはまずいと思うんです。ですから、国への要望も今以上にしっかりと行動を起こしていただかなければいけないと思います。

 そこで、基金の期限の延長のみならず、子育て環境の充実に向けては、不活化ポリオワクチン、これもやっぱり基礎自治体の負担が非常に大きいんですが、この接種や、認可外保育施設への支援など、現在の充当範囲を拡大して、基金を使うべき事業は多々あると考えますが、知事の見解を伺います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 委員ご指摘の基金をもっと有効に使えということであります。これは非常に貴重なご指摘だと思っております。

 基金の活用に当たっては、対象事業の多くが県・市町村の財政負担を伴うといったこと、また、国による財政措置がなされている事業、また自治体で既に実施している事業、これは対象外だということで、さまざまな制約もあります。ご指摘の不活化ポリオワクチンは対象外、認可外保育施設については認可保育所と同等の水準の施設でなければ対象にならないなど、非常に使い勝手が悪い制度となっているのが現状であります。

 ただ、我々も基金の活用に知恵を絞っているということは一つの事実であります。例えば、県では、神奈川フィルハーモニー管弦楽団によります親子向けのファミリークラシック事業に安心こども基金を活用しているということなどもあります。本来は、子育て支援の充実に向けて、使途制限のある基金制度ではなくて、地方が創意工夫を発揮できるよう、税財源の移譲というものが求められるところであります。基金の使途拡充についても引き続き国に働きかけてまいりますが、ご指摘のとおり、基金についてはしっかりと使い果たすよう、努力を進めていきたいと思っております。

 以上です。

(梅沢委員長) 亀井委員。

(亀井委員) 本年6月26日の衆議院における社会保障と税の一体改革に関する特別委員会、また、8月10日の参議院における社会保障と税の一体改革に関する特別委員会でも、この基金に関して……

(梅沢委員長) 亀井委員、質疑時間を過ぎましたので、簡潔にお願いします。

(亀井委員) わかりました。

 附帯決議が出ていまして、活用しやすい支援措置となるよう改善することというふうに、国会のほうでもこういう附帯決議が出ていますので、それも踏まえまして、今が本当に国に言うべきときではないかと思いますので、知事に再度申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

(梅沢委員長) 以上で、公明党の委員の質疑は終了いたしました。

 ここで、当局出席者の入れかえのため、暫時休憩をいたします。

      (休  憩 午後 3時47分)

   ───────────────────────────────────────

      (再  開 午後 3時49分)

(梅沢委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開します。

 引き続き、質疑を行います。

 質疑者の方はどうぞ。

 相原委員。

(相原委員) 委員長のお許しをいただきましたので、今日は時間の許す範囲内で、保健医療政策にかかわる諸課題について数点質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。

 まず冒頭に、緊急財政対策に関しての基本認識について伺いたいと思います。

 今回の9月補正予算では、後ほど言及するように、神奈川科学技術アカデミーの研究拠点設置費補助や県立衛生看護専門学校改修工事設計費など、喫緊の政策課題に対する事業が計上されておりますが、その編成方針については、7月9日に予算編成に係る依命通知が出されています。その中で厳しい財政状況の認識が示されているわけですが、この認識と全く同じ認識を持って、去る9月21日に緊急財政対策本部調査会の最終意見が取りまとめられました。9月27日には、これを受けた形で県の緊急財政対策案が発表されたところであります。

 この内容を見ますと、さまざまな課題に対してその検討の方向性が示されているものの、その最終的な形についてはこれからのこととなっています。私は、緊急財政対策本部調査会が示した最終意見は、100%とは言いませんが、一定の評価をしており、尊重され、できる限り具現化されていくものと期待しているところであります。

 最終意見だとしますと、県民への行政サービスが低下する可能性を完全には否定できないところでありますが、相当程度具現化しないことには、厳しい財政状況を乗り切れないと認識しています。

 そのような中、私は、まず初めに決断すべきは、職員の福利厚生や内部管理経費等の経費に手をつけることだと確信しています。また、県はさまざまな調査会や研究会等をつくりますが、出された結果を、都合によっては行政に反映させ、都合によっては無視するような調査会等の恣意的な利用は戒めるべきであります。結果を尊重しないのならば、調査会自体が時間と経費の無駄とも言えます。県が設置するからには、果は最大限に尊重すべきであります。今般の調査会の最終意見は厳しいものではありますが、すべてとは言わないまでも、相当程度具現化されるべきと考えております。

 そこで、知事に質問したいと思いますが、調査会等の答申結果に向かい合う基本的な態度について、知事のご所見をお伺いしたいと思います。

 あわせて、今回の調査会の最終意見は厳しいものではありますが、すべてとは言わないまでも相当程度具現化されるべきだと考えておりますが、どのように具現化しようと考えておられるのか、知事のご所見をお伺いいたします。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) それでは、お答えしてまいります。

 まず、緊急財政対策本部調査会などからの意見結果に対する基本的な態度であります。

 こうした調査会等といいますのは、有識者の皆さんから、専門的な立場から県の政策の方向性などについてご助言をいただくためのものであると認識しております。皆様、大変お忙しい時間を割いて検討していただいているわけでありますから、そこでまとまったご意見というものは、非常に重いものだと受けとめております。したがいまして、可能な限り県の施策として実現していくよう努めることが行政としてあるべき態度と考えております。

 次に、今回の緊急財政対策本部調査会最終意見の具現化についてであります。

 調査会からは、県有施設の3年以内原則全廃、補助金を一時凍結した上で抜本的に見直しなど、本県の財政状況を反映した大変に厳しいメッセージをいただいたものと受けとめております。このたび、それをもとにお示しした緊急財政対策案というのは、こうした調査会の意見を真摯に受けとめまして、緊急財政対策本部において検討を重ねた上、取りまとめたものであります。

 これまでも、神奈川県というのは行政改革に非常に熱心に取り組んできたと私は思っておりますけれども、それまで以上に相当踏み込んだ内容になっているということだと思います。もちろんこれを実現するために多くの困難が予想されますが、まずは県みずからが身を削る努力を示しまして、そして県民の皆様と危機感を共有した上で、この実現に全力を挙げて取り組んでまいりたいと思っております。県民の皆様とのしっかりとした意見交換といったものを通じて実現していきたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 相原委員。

(相原委員) 次に、大いに期待をしているところの京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の推進について質問します。

 最初に、財団法人神奈川科学技術アカデミー研究拠点設置費補助についてであります。

 今回の9月補正予算では、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区における取り組みの一環として、神奈川科学技術アカデミーの研究拠点設置費補助が計上されています。そこで、この神奈川科学技術アカデミーの研究拠点設置が特区の目標実現にどう貢献するのか、簡潔明瞭にご答弁をお願いします。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) 神奈川科学技術アカデミーでございますが、これまでライフサイエンス分野での先端的な研究を重ね、特に最近では、産業支援につながる成果の出る研究を重視してきております。こういう科学技術アカデミー特区に研究拠点を設けることで、この区域内に集積しているライフサイエンス分野の研究機関、それから企業、そういったところと密接に連携して、より効果的な研究を展開することが可能になります。そのことにより、ライフサイエンス産業の創出や振興という特区の目標の実現を加速させるという形で貢献できると考えているところでございます。

(梅沢委員長) 相原委員。

(相原委員) 次は、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区における医学部の新設についてお伺いいたします。

 医学部の新設については、私は、今年の6月の第2回定例会の本会議での代表質問において質問したところでありますが、改めて申し述べますが、私は、医学部の新設は画期的なことであり、大いに期待しているところであります。

 第2回定例会のとき、医学部の新設が本当に具体化するためには、一つは、国が医学部新設についての特区の中で認めるという、つまり国が方針を変えるということ、そしてもう一つは、実際に医学部新設を担う主体が出てくるということ、この二つがなければ実現をしないが、この二つに関して知事は、実際に本当に具体化してくると考えているのかと質問をしたところであります。知事からは、実現可能性を手ごたえとして持っているプランであると答弁をいただきました。

 そこで、知事に質問をいたしますが、6月の本会議質問から約4カ月が経過しているところでありますが、この間の状況、実現可能性についての知事の見通し、そして今後の取り組みについて、知事のご所見をお伺いいたします。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 医学部新設についてでありますけれども、国際的な医療人材を養成する医学部、いわゆる国際医学部というものを目指しております。これまでに、国際医学部といったものを新設するためにクリアしなければならない規制とは一体どういうものなのか、課題はどこにあるのかと、こういったものを整理してきたところであります。そして、新設を初め既存大学の誘致、また複数の大学による共同設置など、あらゆる設置パターンというものを検討しているところであります。その方向性について、特区の共同事業者であります横浜市、川崎市に対しましても、医学部設立の目的や養成する人材像などについて、県から説明させていただいているところであります。

 実現の見通しですが、これは7月に閣議決定されました日本再生戦略においても、ライフ成長戦略の取り組みが重点施策として位置づけられております。この中で革新的医薬品・医療機器創出のための支援体制、臨床研究、治験環境等の整備、それから先端医療の推進など、国際医学部が貢献できる内容が盛り込まれていることから、これは実現の追い風になると思っております。

 事業主体についてでありますけれども、これもいろんなところと調整を続けているところであります。現時点で特定の大学に絞っているわけではありません。国内外の大学を含めて幅広く検討を進めているところであります。

 あわせて、横浜市、川崎市と協議し、具体性を高め、実現を目指してまいりたいと考えているところであります。実現に向けて一歩一歩着実に進んでいるとお考えいただきたいと思います。

 以上です。

(梅沢委員長) 相原委員。

(相原委員) では、期待を申し上げまして、次のテーマに移りますが、最後は看護師養成についてお伺いをしたいと思うんです。

 今回の9月補正予算では、県立衛生看護専門学校改修工事設計費が計上されておりますが、この改修工事自体は、准看護師の養成から看護師養成への転換に向けての必要な対応として高く評価しており、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 全国で准看護師の就業者数は、2000年以降の約10年間で約3万人減少しています。一方、看護師の就業者数は約31万人増加しているところでございます。これは、准看護師の社会的な需要が減少していることの間違いなく一つのあらわれであると私は認識しています。

 そこで、私は、准看護師に対する社会的需要が間違いなく減少していると考えておりますが、このことについて保健福祉局長のご所見をお伺いいたします。

(梅沢委員長) 保健福祉局長。

(菊池保健福祉局長) 准看護師の養成は、戦後、急激な病院の増設に看護師の供給が追いつかず、女子の高校進学率が30%台で、看護師を十分に確保することが難しかった時代背景の中で、中学校卒業を資格要件として昭和26年に創設されたものであります。

 本県におきましても、看護職員のうち准看護師の占める割合が、平成2年には約3人に1人でございました。ところが、平成22年には17%まで減少しております。また、准看護師は医師または看護師の指示がなければ、療養上の世話または診療の補助を行うことができないということになっておりますことから、病院や訪問看護ステーションなどにおいて求人が少なくなっております。

 医療の高度化に対応し、患者や家族にとって安全で安心な看護サービスを提供していくためには、准看護師養成を停止し、看護師養成を充実させることが求められていると考えております。

(梅沢委員長) 相原委員。

(相原委員) 最後に、我が国の看護師養成課程のあり方についてお伺いをしたいと思うんです。

 我が国における看護師養成課程は、看護専門学校から4年制大学など多岐にわたっています。指定された養成期間を経た者のみが国家試験の受験資格を与えられる我が国の資格職のうち、看護師の養成課程ほど多岐にわたり複雑なものはないと言ってよいと思います。

 私は、医療の高度化への対応や我が国のあらゆる分野における高学歴化という状況から、今後、4年制大学の看護学部が看護師養成機関の中心になっていくべきと考えています。今後、医療現場において、看護職は医師、薬剤師等と同様に高度専門職化していくものと考えるところであります。また、実際に4年制の大学の看護学部の設置が相次いでおり、さらに今後の設置も予定されているところであります。

 そこで、最後に知事にお伺いをいたしますが、我が国の看護師養成機関の将来のあり方についてどのように認識をされているのか、知事のご所見をお伺いいたします。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 我が国の看護師養成機関の将来のあり方についてであります。

 医師の養成機関というのは一つなんです。医学部だけです。それが、看護の場合にはえらい複雑になっております。実は20年前の平成3年頃まで、看護大学というのは全国に10カ所程度しかなかったんです。ところが、それが現在は200カ所を超えているんです。将来的には、委員ご指摘のとおり、看護教育も看護大学に一本化されるべきだというふうに考えております。それにいきなりはいけないので、今回、准看護師養成停止ということを打ち出させていただきましたけれども、その200も大学がふえているという状況の中で、准看護師養成というものが時代の流れから取り残されているということ、これは間違いないと私は認識しております。

 看護師養成の中身については、リアリティショックといったもの、まさに現場に出てきたらこんな現場だったのかということで、大変ショックを受けてやめてしまう、こういう教育をやっていることが間違いでありまして、その養成方法を見直して、臨床重視、実践力の高い人材育養成をするような、将来的には看護大学というものに一本化していくべきだと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 相原委員に申し上げます。質疑時間が終了しておりますので、結びの発言のみ簡潔にお願いします。

(相原委員) はい。時間がまいりましたので以上で終わります。どうもありがとうございました。

(梅沢委員長) 以上で県政会の委員の質疑は終了しました。

 ここで当局出席者の入れかえのため、暫時休憩いたします。

      (休  憩 午後 4時05分)

   ───────────────────────────────────────

      (再  開 午後 4時07分)

(梅沢委員長) 休憩前に引き続き、委員会を再開します。

 引き続き、質疑を行います。

 質疑者の方はどうぞ。

 長田委員。

(長田委員) 自民党の長田でございます。午前中に引き続き、また質問させていただきます。

 私たちの神奈川県の財政は、リーマンショックが起きる前の段階にさかのぼれば、不交付団体になるかというぐらいの状況でありました。しかし、あのショックが起きて、自動車産業を初めとする神奈川県内の産業は大きなダメージを受けて、このわずか数年の間に大変な厳しい財政状況になった。その結果、これまで百数十年もかけて培ってきた私たち神奈川県のさまざまな県有資産・財産を全廃していこうとなれば、これは、各論において県民の皆さんの中で不安を持つ人が出てくるのは当然だと思います。

 しかし、県民総体としては行政のスリム化を求める声も多分にある。だから、行革は進めてほしいし、センセーショナルに全廃というような話が出てくれば、支持する声もたくさんあるでしょう。そうした中で、これからどういう落としどころを見つけていくのかというところが、我々の大変大切な責務だというふうに思っています。

 そこで、知事は今回の臨調の中で、一方で、神奈川県の財政をよくしていくために経済のエンジンを回していくんだというようなお話もありました。この観点に基づいて質問したいと思います。

 本定例会に補正予算が計上されております財団法人神奈川科学技術アカデミー研究拠点設置費補助についてでございますが、これは、京浜臨海部ライフイノベーション特区の区域内にKASTの研究拠点施設の一部を設置するための経費と承知しておりますが、この拠点ではどのような研究を実施するのか、お尋ねいたします。

(梅沢委員長) 科学技術政策課長。

(平田科学技術政策課長) KASTが特区の中で行う研究でございます。

 三つございまして、まず一つが、血液の中を流れるがん細胞を識別する装置、これによりまして、血液を調べるだけで短時間でがんの診断ができる、そういった装置を開発する血中がん診断装置の開発、これが一つでございます。

 それからもう一つ、いわゆる機能性食品というのがございますけれども、そういった食品について、遺伝子レベルで科学的エビデンス、科学的根拠に基づいた体への有効性、安全性の評価法というのを確立する食品の機能性評価という研究。

 それから三つ目、光触媒などの抗菌・抗ウイルス性の評価を確立し、医療関係の抗菌・抗ウイルスの性能を評価する研究、以上でございます。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) KASTの研究成果が、ぜひライフイノベーション特区の目標であります革新的新薬、あるいは医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出ということにつながっていただくことを心から期待したいと思います。

 一方、県においては、さがみ縦貫道路沿線地域において、ロボット産業特区というものをやってみたいということで、国に申請を行ったというふうに承知しております。そこで、今回、ロボット産業に焦点を当てて特区申請をした、この理由についてお尋ねしたいと思います。

(梅沢委員長) 新産業振興課長。

(?澤新産業振興課長) お答えいたします。

 今回、地域活性化総合特区のテーマといたしました生活支援ロボットは、少子・高齢化の進行により増加するニーズへの対応や、切迫する自然災害への対応といった、本県が抱える政策課題を解決していく上で極めて有効でございます。

 また、生活支援ロボットは、感知、判断、駆動という幅広い技術の集合体でございまして、そのため多くの物づくり企業がかかわることができる分野であります。あわせまして、介護用ロボットなどでは、使用する方々の個別ニーズに合わせた製品づくりが求められるケースも多く、きめ細かいニーズに柔軟に対応できる中小企業向きの特性を持っております。

 こうしたことから、生活支援ロボットの開発・実用化に当たりましては、高い技術力を持つ多くの中小企業等の参画が期待できるところでございまして、将来的に成長が有望視されている分野でございます。

 そこで、政策課題の解決と地域経済への貢献の両面から効果的な生活支援ロボットに焦点を当てて、総合特区構想を構築したところでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) これをさがみ縦貫道路の沿線に沿った地域にしようということにされた理由について、お伺いします。

(梅沢委員長) 新産業振興課長。

(?澤新産業振興課長) お答えいたします。

 今回の特区の対象区域でございます、さがみ縦貫道路沿線地域等には、ロボット関連産業の事業所が約2,200カ所立地しておりまして、全民営事業所に占めるロボット関連事業所の割合も全国的に見て非常に高い水準にございます。また、産業技術センターや総合防災センターといった県の施設、神奈川県総合リハビリテーションセンターや北里大学病院といった医療関係の施設、神奈川工科大学や独立行政法人宇宙航空研究開発機構など、JAXAでございますけれども、ロボットの研究等を行っている施設など、生活支援ロボットの実証実験等に役立つ施設も多数集積しているところでございます。

 さらに、この地域は、さがみ縦貫道路の全線開通を目前に控えまして、新規立地を検討する企業からの注目も集まっている地域でございます。

 このように、高いポテンシャルを持ち、政策課題を解決するための生活支援ロボットの実用化には最適な場所でありますことから、この地域を総合特区の対象地域としまして、実証実験等に必要不可欠な規制緩和を国に求めることとしたところでございます。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) その沿線地域に住まう県民の一人として、大変期待をいたしております。

 特区を申請するということは、さまざまな規制を緩和してもらうということが大きな目玉ではないかと思いますが、このロボット産業特区については、具体的にどんな規制が現状あって、そのどの部分を緩和してもらうことにメリットがあるというふうにお考えか、お尋ねします。

(梅沢委員長) 新産業振興課長。

(?澤新産業振興課長) お答えいたします。

 生活支援ロボットの実用化に当たりましては、例えば、災害救助ロボットが被災者を捜すときに使用する電波が制限されているなど、実証実験を行う際のさまざまな規制がございます。また、臨床研究については医師主導でなければ認められないため、企業側にすばらしいシーズがありましても、なかなか実証や実用化に結びつかないといった状況がございます。

 そこで、今回のさがみロボット産業特区では、こうした規制の緩和を求めるとともに、実証環境の整備・充実に向けまして関連企業を誘致するため、産業適地の創出を促進する都市計画法ですとか、農地法の規制緩和なども国に提案しております。

 提案いたしました規制の特例措置は、指定された特区ごとに設置されます国と地方の協議会を通じて実現を図っていくこととなっておりますことから、指定後に予定されている国との協議にも全力を挙げてまいりたいと考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) そこで、知事にお尋ねをしなければならないことがあります。

 過日の本会議で、特区申請について、かつて指定を受けられなかったグリーンイノベーション特区について、知事は、あれは別に特区がとれなくても関係なかったという発言をされました。ややもすれば、県民の皆さんからすれば、知事は本当に特区というものについてやる気があるんだろうか、ある種の投げやりな発言だったというふうに受け取られかねません。改めて知事からこの発言の真意についてご説明を願いたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) お答えいたします。

 改めて言葉というのは難しいものだなとつくづく思います。投げやりな態度というふうにとられた。もしそういうことがあったとするならば、全くの心外であります。私は、グリーンイノベーション総合特区を皆で目指してまいりました。そのためにいろんな人が努力をした。これに対しては心から敬意を表したいと思っております。

 しかし、残念ながらこれは国の指定をとることができませんでした。いろんな人が落胆をしておりました。そういう皆さんに対して、私自身がどういうメッセージを出したいかといったときに発した言葉でありました。確かに、グリーンイノベーションの総合特区の申請はしている。しかし、神奈川からエネルギー革命を起こすんだという強力なメッセージを我々は全国に向けて発信をしてきた。そんな中で、最終的に特区ではなくても、そこで要請していたものは全部勝ち取ろうではないかと。結果的に、特区申請で国に求めておりました制度改正や財政支援のうち、例えば太陽光発電施設が工場立地法の届け出対象施設から除外された。また、家庭用燃料電池や蓄電池導入のための補助金が創設・拡充された。スマートエネルギー構想を推進するための環境整備もどんどん進んできたわけであります。

 そういったことを踏まえて、一生懸命、グリーンイノベーション総合特区をとろうと努力した皆さんに対して、大丈夫だ、落胆することないぞ、関係ないんだと、ちゃんととれたじゃないかという励ましの意味で使ったつもりでありましたが、投げやりととられたとするならば、私の言葉足らずだったと思いまして、心から反省したいと思います。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 少し前に「そんなの関係ねえ」というギャグがはやりましたけれども、関係ないという言葉は、余りいい言葉遣いではありませんでしたね。

 知事が言われる真意ですけれども、グリーンイノベーション特区の指定を受けなくても、その後、エネルギー革命が次々進んでいる、だからとれなくてもこれからやっていけるんだと、こういう話だと思います。

 私もこの神奈川県に住んでいて、この1年何がしかの間に、神奈川県内でエネルギー革命と知事が言われるような革命が本当に進んでいるという実感は残念ながら持てません。それが進んでいるから、グリーンイノベーション特区の指定がとれなくても関係なかったというのは、どうしても解せない。

 改めて、エネルギー革命というものがどの程度進んでいて、そもそもグリーンイノベーション特区というのは何を目指していたのか、それに対してどの程度革命が進んでいたのか、その辺の兼ね合いについてもう少し説明をしてください。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) エネルギー革命が起きていないという認識でいらっしゃいますか。それは私と全く違います。今、この神奈川県で、私が当初、選挙戦の最中に、太陽光発電だと言ってもなかなかご理解いただけませんでした。ですから、ソーラーパネルを持ち歩きました。そういう状況だったというのが去年の3月の時点、4月の時点でありました。今、ソーラーパネルを知らない人がいるでしょうか。そして、当時は随分お金もかかるだろうと言われましたけれども、今、ご承知のとおり、この神奈川県ではソーラーバンクシステムというものの中で、ほとんどのプランが自己負担なしでソーラーパネルをつけることができる。そんな状況になるということはだれが予測したでしょうか。これを革命と言わずに何と言うでしょうか。

 住宅展示場も行ってください。今、かつてなかったような動きが全部起きています。エネルギー対応型の住宅、スマートエネルギー、そういうふうな家のあり方、どんどん進んでいます。まち全体をスマートエネルギーにしていこう、そういう動きもどんどん進んでいます。これを1年半前にだれが予測できたでしょうか。これは私は革命と言うしかないと思っています。

 関係ないという言葉、これはどうしてそういう言葉じりをつかまえるんでしょうか。私はマスコミ出身ですから、かつてそういう批判も受けました。しかしそれは本質的なことでしょうか。関係ない、みんなが失望しなくていい、君たちの責任ではない、関係ないという意味の関係ないであります。その真意をしっかりとご理解いただきたいと思います。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 今日はテレビの中継も入るということでございますから、改めて神奈川県民に私は問いたい。本当にこの神奈川県でエネルギー革命が進んでいると県民の皆さんが考えているだろうか。だとするならば、そもそも特区とは何だろうかと知事に問いたいと思います。

 今回のロボット産業特区、ロボット産業というものは、これ自体、我が国全体の成長戦略に組み込まれた重要な産業であります。我が国全体でもこれから飛躍的にこの分野の産業は進んでいくでしょう。しかし、私たち神奈川県が特区を申請してこの産業を育成していこうというには、先ほども話がありました規制の緩和を受け、そして企業が立地し、雇用を生み、そして税収を上げていくという、この地域特有の目的があるはずです。しかし、先ほどのエネルギー革命について、今言ったようなことが起きているのかどうか。残念ながら、特区ということを目指したことと知事が関係なかったという今の状況とは、全く状況が違うのではないかと私は思います。

 そこで改めて、さがみロボット産業特区の実現に向けて知事の意気込みをお伺いしたいと思います。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) さがみ縦貫道路がつながるということ、これは私は危機だと思っています。チャンスだと言っている人がほとんどですが、私は危機だと思っています。というのは、これがつながることによって、もしかしたら埼玉のほうにどんどんどんどん本社機能が移り、工場が移り、拠点が向こうに行ってしまう可能性も十分にあるのではないか。私は大変な危機感を持っております。だからこそ、相模を、県央という部分を力強いところにしなければいけない、そういった思い、それは県知事になってからずっと考えてまいりました。

 この県央は、さまざまなポテンシャルがあります。そのポテンシャルをうまく生かして、こちらにどんどんどんどん引きつける、私がマグネットと言っているのはまさにそのとおりであります。マグネットの力を持った県央にするためには何が大事なのか。今持っているポテンシャルを集めてみたときに、その先にどういう姿が描けるか、それが一つの象徴としてロボット産業、生活支援ロボットといったことであります。この潜在的パワーはいっぱいある。そして大きな夢、ここに向かっていこう。そのためには、それを早く進めるためには、さっき申し上げたような規制もいろいろある。その規制を緩和してもらうような特区を県全体を挙げてやっていこうということであります。そして、その先には、必ずここから経済のエンジンが回って、この神奈川を救う大きな力が県央から出てくると、私はそう信じているところであります。

 以上です。

(梅沢委員長) 長田委員。

(長田委員) 知事のその怒りをパワーに変えていただきたいと思います。

 議会は言論の府であります。今、知事は言葉じりと言われました。言葉じりもまくら言葉も言葉は言葉です。この場では、我々が発した言葉、議決権を有する議会の議員の言葉、そして執行権を有する執行者の皆さんの言葉、その言葉の一つ一つを織り込むようにして、一つの言論を積み上げていく。その言論が結果として予算を伴い、事業になっていくわけです。その言論が、やがて条例やその他の規制となって県民の皆さんの生活に影響を与えていくわけです。だから、我々はその言葉の一つ一つを決してゆるがせにしてはならないと思うのです。決してあなたを困らせようと思ってこんなことを言っているわけではありません。知事の言う言葉は900万神奈川県民にとっての羅針盤でなくてはなりません。知事の言う言葉に900万県民が安心して後をついていこう、そうでなくてはなりません。

 ですから、知事が今言われたような施策を実現していきたいというのであれば、これからはぜひその言葉の一つ一つにお気をつけをいただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) 自民党の最後のバッターでございますので、よろしくお願いします。石井もとみちでございます。

 今回の緊急財政対策で、県有施設の全廃や県単独補助金の抜本的見直しなど、取り上げておりますけれども、地域経済のエンジンを力強く回していく施策を展開するということが報告をされております。これに伴って、緊急財政対策本部調査会の中では、成長のエンジンの起動に向けた神奈川県の主な取り組みというものを提唱しております。この中で、私からは、新たな観光の核づくり、「水のさと かながわ」について質問をさせていただきます。

 まず、新たな観光の核づくりについてでございますが、これは1回目の募集において5件の応募がありました。その中で、核として認定に至らなかったことも承知をしておりますけれども、審査結果の概要と今後のスケジュールについてお伺いします。

(梅沢委員長) 地域政策課長。

(守屋地域政策課長) お答えいたします。

 このたびの核づくりの審査に当たりましては、応募いただきました5件につきまして、書面による1次審査を行いました。そして、そのうち3件について公開プレゼンテーションによる2次審査を行ったところでございます。審査に当たりましては、外部有識者あるいは公募委員等により構成されますアドバイザリー委員会から、意欲、地域性、先進性などの観点からご助言をいただきまして、県として総合評価を行ったところでございます。

 その結果、三浦市等からのご提案、こちらにつきましては、地域資源を活用し、民間資本を生かした大変スケール感のある取り組みであり、新たな観光の核づくりという事業趣旨に合致しているということでございまして、継続審査といたしまして、今後、より具体的なイメージについて補足説明をしていただくことといたしました。

 今後、11月初旬にアドバイザリー委員会を開催いたしまして、提案の補足説明をいただき、その結果につきましては、11月上旬に最終判断をする予定となっております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) そのアドバイザリー委員会の中で、継続審査となった1件、三浦半島地域の件でございますけれども、今後、新たな観光の核と認定された場合、その構想について県はどのような姿を期待しているのか、あるいはどのようにバックアップしていこうというふうに考えているのか、お伺いします。

(梅沢委員長) 地域政策課長。

(守屋地域政策課長) お答えいたします。

 まず、県が核づくりに期待する姿でございますけれども、その地域の自然、文化、食あるいは建築物、こういったものについて地域ならではの特徴ある資源を活用し、海外にも強力に発信できるような新たな国際観光地を形成するという姿でございます。この三浦市からのご提案についても、こういった国際観光地となることを期待しているところでございます。

 また、この制度全般といたしまして、募集に当たっての構えでございますけれども、そのための手法といたしましては、地域の開発だけでなく、例えば祭り等のイベントでございますとか、商店街等のエリアの形成、こういった多様な形態も想定しているところでございまして、今後の募集に当たりましても、さまざまなご提案を期待したいと考えております。

 今後、新な観光の核を認定した後は、広報紙あるいはホームページ、観光キャンペーン、こういったPRはもちろんのことでございますが、海外のメディアを招聘した場、あるいは海外観光展、こういったところでのPRも行うなど、観光の核を国内外に強力に発信してまいりたいと考えております。

 また、必要があれば、具体的な事業に即しまして関係機関と協議をし、実現の方策を検討するなど、事業主体をバックアップしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) そうした場合、今回継続となった三浦地域を対象としている、今のご答弁いただいたさまざまな企画を持たれているかと思うんですが、今、三浦半島の提案では、ホテルの誘客、温泉施設とか並べていらっしゃいますけれども、こういった施設ができれば、災害時に地域の避難場所という形にもなるのではなかろうかというふうに思います。そういった意味で、本定例会に補正予算が今出されておりますけれども、再生可能エネルギー等導入推進基金事業費という補助対象になるのではなかろうかというふうに思うんですが、その辺のところの考え方をお伺いします。

(梅沢委員長) 太陽光発電推進課長。

(山口太陽光発電推進課長) 本基金事業の補助対象となる民間施設につきましては、地域住民を初めとした不特定多数の人が利用するなど、災害時において地域の防災拠点となり得る施設とするという国のほうから考え方が示されております。ご質問の施設につきましては、市町村の地域防災計画等におきまして、避難所等に位置づけられているのであれば、本補助金の対象になり得るものと考えております。ちなみに、三浦市内においては、幾つかの宿泊施設、既に避難施設として位置づけられているものもございますので、こうした形での位置づけが行われれば補助対象になると、このように考えております。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) そこで、新たな観光の核づくりというのが示されておりますけれども、ここで横浜、鎌倉、箱根に続く第4の国際観光地を目指すというねらいをされております。観光に関しては、3・11の東日本大震災以来、減少した外国人観光客がいらっしゃいます。それ以後、回復傾向にあったんですけれども、ここに来て、尖閣諸島や竹島の問題において、中国、韓国の外国人観光客が大幅に減少しております。この問題は大きな問題として取り上げていかなければならないと思いますが、今後、外国人観光客の誘客に対しては、県はどのような取り組みを考えているのか、お伺いします。

(梅沢委員長) 観光課長。

(鍛治観光課長) お答えいたします。

 外国人観光客の誘客につきましては、これまで経済成長が著しく、本県への来訪者数が多い中国や韓国など、東アジアの国や地域を主なターゲットに事業に取り組んでまいりました。今後も、その時々の国際情勢や経済環境の変化により来訪者の増減は想定されますが、市場の大きさや距離的な近さ、また、これまでの取り組みの積み重ねを生かしていく意味からも、中国、韓国を初めとした東アジアを中心に誘客事業を継続してまいりたいと考えております。

 また、これまでは外国人観光客の訪問者数をふやすことを主な目的としてきましたが、観光消費をさらに高めるため、県内の観光地の連携を強化し、宿泊滞在につながる取り組みも進めてまいりたいと思います。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) 今のご答弁で東アジアという話が出てきましたけれども、アメリカ、ヨーロッパという関係のほうにつきましては、どのような考え方をお持ちでしょうか。

(梅沢委員長) 観光課長。

(鍛治観光課長) 県が取り組む外国人観光客の誘客の基本的な考え方は、先ほど申しましたように、東アジアを中心に今後も取り組んでいきたいと思いますが、アメリカ、ヨーロッパにつきましても、それぞれの国の特徴を踏まえました誘客に努めてまいりたいというふうに考えております。

 以上です。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) そこで、商工労働常任委員会の中で報告をされました「神奈川県観光振興計画」の改定計画骨子案が報告をされておりますけれども、この中で、重点プロジェクトとして、「かながわグランドデザイン」のプロジェクトから観光振興に関連する取り組みを抽出しているんですけれども、重点プロジェクトに期待されている「水のさと かながわ」について、観光振興だけでなく、水資源に恵まれた本県の特有さがございます。今年の夏の水不足も本県では影響なかった。本県の特有かなというふうに思いますが、観光振興の中で、多彩な取り組みが盛り込まれているというのは承知していますけれども、そこで「水のさと かながわ」づくりのプロジェクト全体の取り組みがどうなっているのか、お伺いをさせていただきます。

(梅沢委員長) 土地水資源対策課長。

(村松土地水資源対策課長) お答えいたします。

 「水のさと かながわ」づくりのプロジェクトは大きく三つの柱で構成されております。まず水源の保全・再生でございます。良質な水を将来にわたって安定的に確保していくため、水源の森林を適切に管理・整備してまいります。

 次に、水をはぐくみ守る取り組みでございます。神奈川の水をはぐくみ守ってきた水源地域の活性化を図るとともに、水を大切にする心をはぐくむ観光、環境教育、体験活動などに取り組みまして、水の魅力を神奈川の資源として発信してまいります。

 さらに、三つ目が水を生かす取り組みでございます。水に着目した観光スポットや親水空間の整備などに取り組むとともに、豊かな水そのものを観光資源として活用いたしまして、地域の魅力の向上を図るため、水の観光キャンペーンなどに取り組んでまいります。

 以上でございます。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) 本県は本当に水が豊かなところがございます。また、ダムも幾つかあり、観光地としても景観のいいところ、芦ノ湖の自然の湖もあります。そういったような観点から、水に対しての観光づくりに重点を置いていただき、またさらには、水源税というものを有効活用していただきたいと思います。

 そこで、知事にお伺いをさせていただきますが、「水のさと かながわ」づくり、三つの柱から構成されているというご答弁をいただきましたけれども、その中の水を生かす取り組みの中に水の観光が入っております。また、その中には、「水のさと かながわ」が成長のエンジンの起動に向けた神奈川県の主な取り組みということも報告をいただいております。

 そこで知事にお伺いしますけれども、「水のさと かながわ」の推進に向けた決意というものをお伺いさせていただきます。

(梅沢委員長) 黒岩知事。

(黒岩知事) 委員ご指摘のとおり、神奈川というのは本当に水に恵まれたところであります。この夏の水不足、関東は水不足と言っている中でも、神奈川を除くという話が入っていました。まさに先人たちが必死でそのことについて取り組んでくださった成果だと思って、心から感謝しているところであります。

 そういった水というものを大事にはぐくんでいる神奈川というものも、一つのブランドイメージとしてもっともっと打ち出していきたいと考えているだけであります。水という言葉に徹底的にこだわってみる。水という言葉にこだわってみたら、そこからいろんなものが出てまいります。水が豊かだからこの食がうまいとか酒がうまいとか、ここにはこんな特産品もあるんだと。水がこういうふうに流れているからこそ川のこんな楽しみ方もあるんだ。海へ行けばこんなサーフィンもあればダイビングもあれば、そして船で回っていくと神奈川というのはこんなふうに見えるんだと。水に徹底的にこだわっていく、そういうふうな観光のあり方、目指し方といったもの、これが私は観光産業の一つのかぎになるのかなと思っているところであります。

 やっぱり観光と言うと、行ってみたいなと思わせることが大事です。どんなところなのかという、そのイメージ、その一つとして「水のさと かながわ」というものをどんどんどんどん広げていくことによって、水づくし神奈川に行ってみたいという思いを皆さんに持っていただけるようにということで、今、進めているところでありまして、今年はスタートしたばかりでありますけれども、このイメージをどんどんどんどん膨らせませていくために、水という言葉にしっかりこだわってまいりたいと思います。

 以上です。

(梅沢委員長) 石井委員。

(石井委員) 今、知事のご答弁のように、本県の立地というのは、山間部は水源が含まれた大きな山を抱えた水の里があり、半面、県は半分以上が海岸線でございます。海水、山水、両方に恵まれた本県ではなかろうかと思います。

 知事は、あらゆる場面で「いのち輝くマグネット神奈川」ということを提唱しておりますけれども、その中で、今回、緊急財政対策に関しては、今まで委員がいろいろな質問をさせていただきました。財政対策、今、大きな手術を行うというご答弁も先ほどありました。ただし、経済のエンジンを回すからにはガソリン代を払わなければならない。お金をかけるべきところはしっかりとかけなければならない、こういったことも忘れてはならないのではないでしょうか。

 ぜひこの辺のところを十分ご理解をしていただき、明日もありますけれども、今回は補正予算が絡んだ予算委員会でございますけれども、来年、しっかりとまたこの予算委員会で議論をさせていただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。

(梅沢委員長) 以上で、第2順位の自民党の委員の質疑は終了しました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度とし、次回引き続き審査を行いたいと思いますが、ご異議はございませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

(梅沢委員長) ご異議がないと認め、そのように決しました。

 それでは、次回は明10日午前10時30分から、当会議場において開催いたします。

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(梅沢委員長) 以上で、本日の委員会を閉会いたします。

 まことにご苦労さまでございました。

      (閉  会 午後 4時46分)