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平成23年  県民企業常任委員会 09月29日−01号




平成23年  県民企業常任委員会 − 09月29日−01号







平成23年  県民企業常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20110929-000005-県民企業常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(高橋(栄)・さとう(知)の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 傍聴の決定

  2件申請 2件許可



5 県内調査について協議・決定

  調査日程、調査箇所等については正副委員長一任と決定



6 報告事項

 「NPO法人に対する寄附促進の仕組みに関する条例素案について」(県民局長)

 「かながわボランタリー活動推進基金21条例の改正素案について」(同上)

 「特定非営利活動促進法の一部改正に伴う特定非営利活動促進法施行条例の一部改正について」(同上)

 「パスポートの誤失効処理に伴う見舞金の支払いについて」(同上)

 「企業庁における夏期の電力使用制限への対応について」(企業局長)



7 日程第1を議題



8 議案提案説明(県民局長)



9 経営状況報告

 「(公財)神奈川芸術文化財団」(県民局長)

 「(公財)神奈川文学振興会」(同上)

 「(財)神奈川県企業庁サービス協会」(企業局長)



(休憩 午前11時44分  再開 零時58分)



10 日程第1について質疑(両局所管事項及び報告事項も併せて)



八木委員

 自民党の八木です。よろしくお願いいたします。

 私からは県民局所管の議案及び報告事項等について、少しお時間をいただきまして議論を深めたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 まず、NPO法人に対する寄附促進の仕組みについて何点かお伺いをさせていただきます。

 NPO法人への寄附に対する税制度の環境整備につきましては、前回の常任委員会で我が会派の高橋委員が質問をさせていただきまして、今定例会においても我が会派の委員が代表質問でお尋ねをさせていただいたところでありますけれども、今回、本委員会において、新たに整理する仕組みの素案について御報告がありました。

 今回の税制改正により、条例による住民税の寄附金控除の範囲が拡大され、県、市町村、それぞれが個別に条例で指定することによって、NPO法人に対する寄附金について住民税の控除ができるようになりまして、これからは地域で活動するNPO法人を、地方独自の制度を構築することによって支援していくことができるものと考えています。

 そこで、この県の条例指定の仕組みづくりについて何点かお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。

 示されましたこの仕組みについてでございますけれども、今回の地方税法の改正を踏まえて構築をしていくこととされておりますけれども、今回の税制改正で条例指定による住民税控除の仕組みが拡大された趣旨とは何でしょうか。

 また、県が構築しようとしているこの仕組みの狙いについてお伺いいたします。

NPO協働推進課長

 はじめに、今回の税制改正で条例指定による住民税控除の対象が拡大された趣旨ということでございます。

 今回の税制改正、平成23年度税制改正大綱によりますと、今回の一連の寄附税制改革は、新しい公共で支え合う社会の実現に向けて、NPO法人をはじめとする新しい公共の担い手と、これを支えていく環境を税制面から支援していくとされておりまして、特に住民税控除の対象が拡大された趣旨については、地域において活動するNPO法人を住民税控除、税制面から支援するといったこととされております。

 NPO法人に対する税制優遇のための仕組みであります認定NPO法人制度では、どれだけその法人が寄附を集めているかということを物差しといたしまして、その法人の市民からの支持の度合いを判定するパブリック・サポート・テスト、いわゆるPST要件と言われるものでございますけれども、これで認定の可否を判定しているところでございますが、地域において身近な活動、課題に取り組むNPO法人の多くは活動に精一杯で、寄附を手広く集めていくためのノウハウですとか、あるいは知名度といったものがないために、なかなかPST要件を満たすことができない法人が多いのが現実でございます。

 そこで、本県が構築していこうとしているこの仕組みの狙いですが、県といたしましては、これらの法人も寄附金の税制優遇が受けられますように、特にその活動の実績など、地域の実情を踏まえた地方独自の基準によって指定をしていきたい、このようなことで考えてございます。この仕組みの構築によりまして、NPO法人が寄附を受けやすい環境を整備することで、NPO法人が補助金等の特定の財源に依存するということではなくて、市民からの寄附によって活動が支えられ、自立的な活動が促進されるものと考えているものでございます。

八木委員

 さきの小川議員の代表質問の際に黒岩知事は、県民の共感と信頼に応えるNPOを指定するというモデルとなる仕組みを早期につくると述べられておりましたけれども、それは具体的にはどういうことなのかお伺いします。

NPO協働推進課長

 県民の共感と信頼に応えるNPOを指定するということでございますけれども、NPOの活動が本当に地域の住民に大切な活動である、支えていかないといけない、そういう住民からの共感の気持ちで受け入れられるような活動をしている法人に対して、実際に寄附し、その寄附が本当に住民の方の信託に応えてきちんと使われているかどうか、安心できる、本当に信頼できる法人かどうかということを考え、そうした信頼できる法人に対して応援していく、こうした仕組みにしたいと考えています。

 そのため、今回の仕組みでは、公益要件、主に活動の実態を見まして、本当にその法人が地域の課題等について貢献しているかどうかを見ていくとともに、本当に寄附をする住民の信託に応え、本当に安心できる法人かどうかというのを運営要件として判断し、指定していくといった考え方を持ってございます。

 また、こうした仕組みをつくることによりまして、住民の共感と信頼に応えていくNPO法人というものが増えていく、こうした効果が出てくればというふうに期待しているところでございます。

八木委員

 今の課長の御答弁によると、今回の指定の基準というのは大きくは二つの要件ということで、公益要件と運営要件、この側面から判断するという御答弁でございましたけれども、先ほど御説明をいただいた条例素案を見ると、指定の基準には、今の二つの要件という具体的な言葉が出てきませんけれども、条例素案のどの項目が、今おっしゃられた公益要件なのか、具体的にどのように判断するのかお聞きしたいと思います。

NPO協働推進課長

 今回の報告書の3ページで具体的な指定の基準、手続等、素案の材料をお示しさせていただいておりまして、(3)に指定の基準を記載させていただいております。この指定の基準では、アの事業の内容から次のページにわたりまして、内容を記載しておるわけですけれども、これらの項目のうちの、アの事業の内容、これが公益要件の内容についての要件でございます。

 具体的に申しますと、事業の内容は、(ア)でございます、不特定かつ多数の県民の利益に資するもの、(イ)地域課題の解決に資するもの、この二ついずれにも該当するもので、地域社会から支持を受けている活動であることを示す実績が認められ、なおかつその活動が今後とも継続される見込みであること、こういったことを要件としております。

 具体的には、今回の資料の11ページに、指定の基準の細目(案)ということでお示しをさせていただいておりますが、11ページの表の中で、公益要件(判断基準?)というものと、公益要件(判断基準?)というものを記載させていただいておりますけれども、まずこの判断基準?というところで、公益の目的について、住民税控除にふさわしい公益性であるかどうかを判断いたしまして、さらにその法人がその目的に沿って実際に活動し、地域で実績を上げているかどうか、これは判断基準の?の方で判断していく。そのときの判断のやり方について11ページに記載させていただいているところでございます。

 また、こうした活動が今後とも継続することにつきましては、その法人が中期的な計画を持っていただいているかどうかといったことで判断をさせていただくということであります。

八木委員

 今、公益要件の部分等についてお話を伺ったんですけれども、もう一方、運営要件のところを見ると、公益要件に比してかなり多い項目になっておりますけれども、NPOの側から見てこの辺の運営要件というのは重過ぎるということはありませんか。

NPO協働推進課長

 この素案の中で運営要件に当たりますのは、報告資料4ページの中の、イの運営組織及び経理というところから、カの不正行為等、これは不正行為等の実績がないか、ということでありますが、これらはいずれも市民からの信頼を得る法人として必要不可欠な条件と考えておりまして、具体的にはNPO法人がこの指定制度による条例指定を経まして、さらに認定NPO法人の認定を受けることも視野に入れまして、認定NPO法人制度におけるPST以外の要件の中から、この指定に当たって必要最小限のものを厳選して準用して定めさせていただいたところでございます。

 例えば、エのところに情報公開という規定がございますが、これが市民のNPO法人に対する信頼感を増幅させていく上では、事業活動の内容やその法人の財務状況など、NPO法人の運営が適正に行われていて、かつ情報公開がしっかり行われているといったことが非常に重要になってまいります。

 ただ、小規模の法人になりますと、こうしたことが負担になるといったこともございますので、そうした小規模な法人に対する配慮などはさせていただいているところでございます。

 以上のことから、NPO法人にとって特段大きな負担になるというふうなことではないということでございます。

八木委員

 いろいろ項目があるんですけれども、この県の示された今回の仕組みについては、国の認定制度と違って第三者機関で審査を受ける仕組みになっていますよね。NPO側から見ると、申請に当たって、指定の迅速性に欠けるのではないかと、第三者機関に審査を委ねることによって、そこでまた時間がかかるということになりますので、なぜそういう仕組みにしたのか、何かを参考にしたということがあれば、教えてください。

NPO協働推進課長

 先ほど国の認定制度における要件との違いを若干説明させていただいたところでございますが、国税の認定制度における中心的な要件であるPSTの要件、これはいわば全国における標準的かつ画一的な基準として設定されたものということで、誰が判定しても同じような内容でございますけれども、逆に今回、その地域での活動の実態をしっかり見て判断していこうということで、そうした意味では本当にその活動が地域に密着して一定効果を上げているかどうかを判断していく必要がございます。そうした意味で、その地域に合った判断をして統一していただくということで、法人の貢献度を個々の活動実績そのものによって判断していくことが適切と考えまして、こうした第三者機関による判断というものを導入させていただいたところでございます。

 こうした活動実績を判断するために第三者機関によって判断していく方式というのは、イギリスのチャリティーの制度がこうした考え方をとっております。国のPSTの要件というのは、アメリカの制度を倣ったものということでございますけれども、今回本県の方で提案させていただいておりますのは、イギリスの制度を参考としてつくらせていただいているものでございます。

八木委員

 今回のこの仕組みによって指定をされたNPO法人に寄附をしたときには、県民税と市町村民税、合わせて10%の税額控除ということになるわけですよね。そうすると、県だけがこういうことで指定をしていってもそこまでならないので、併せて市町村が条例によって指定していかなければいけない。いけないというかやることによって10%ということですけれども、県内市町村では同じような条例の状況は今どうなっているのでしょうか。

NPO協働推進課長

 条例の指定の検討状況ということでございました。

 まず、先に本県の状況ということで、今回条例の素案を作成させていただいておりますけれども、地方が自ら寄附促進のための税制措置に取り組むことができるよう、本県では以前から国に働き掛けてきたこともありまして、法改正以前から準備を進めてきたところですけれども、県内の市町村をはじめとして、全国の多くの自治体では今回の改正があってはじめて検討をスタートする、あるいはこれから検討していこうかというところがほとんどというような状況で、いわば検討のスタートラインに立ったという状況でございます。

 ただ、そうした中にあっても本県の場合には、昨年の4月から県内の市町村とこの件に関して意見交換、情報交換等を重ねてきてございます。現在の県内の市町村の検討状況でございますが、全てが一斉に県に合わせてということにはなかなかいかないんですけれども、県内三つの政令市の方では、まだ庁内の段階ということではございますけれども、検討をスタートしたと伺っているところでございます。

 また、その他の市町村につきましては、もう少し県の取組を見させてもらいたいといったところもございますので、一斉にということはなかなか難しいとは思いますけれども、全国に比べて本県の市町村の検討状況は一歩進んでいる状況かと認識しています。

八木委員

 今お答えを聞いたんですけれども、前回の委員会での高橋委員からの質問に対しては、引き続き市町村に対する説明や意見聴取を行いながら検討は進めていくという御答弁を頂いたと思うんですね。税収の側面から考えると、どの自治体も今、大変厳しい税収環境にあるわけで、所得税控除と違って住民税の税額控除ということになってくると、少なからず市町村の財政、県の財政等に影響が出てくるということであります。

 それで、今状況を聞いたんですけれども、それにも増してそういうNPOの活動を活発化させていくためには、我が会派においても税制控除の仕組みというのは訴えてきたところですけれども、今後少しそれを加速していくためには、もうちょっと県の方としても市町村に対する歩調を合わせていただくような仕組みを考えていかないと、条例がある市町村については10%、ないところについては6%がなくなると、こういうことになりますので、その辺のところを県がどう進めていくのか、また、控除の40%、60%の根拠というのをもう一回、また、都道府県民税で4%、市町村民税で6%、合わせて10%、この辺のところについて、もう一回御説明いただきたい。

NPO協働推進課長

 まず税額の控除についての効果でございますけれども、今回の税制改正の中で、まず国税の部分として、認定された法人については、所得控除のほか、税額控除がある。税額控除の場合は40%の税額が控除される。これだけではなくて、さらに地方が条例で指定すれば県が4%、市町村が6%ということで合計10%、トータルで50%ということで、言ってみれば寄附した額の半額が、簡単に言うとキャッシュバックされると、こういう効果を狙いとして税制改正が行われたものでございます。

 この4%、6%ということでございますが、個人住民税について課税所得に対して都道府県の場合は4%、市町村の場合は6%ですので、寄附金へ係る所得がそっくり控除されるということで、それぞれ4%、6%が控除されるといった制度として示されているものでございます。

 ただ、この4%、6%はどちらかが指定すればということでなくて、県税については県が、それから市町村民税については政令市と一般市の違いはございませんけれども、市町村が条例で指定することによって市町村民税が控除されるといったことになりますので、県だけではなくて県内の市町村が条例の指定を受けていただかないと、寄附者、あるいは寄附を受ける法人は、10%控除の恩恵を受けるにはいかないという状況になってございます。

 そうしたことから、今回の税制改正の効果が最大限に発揮されるようにということで、本県の条例指定の取組を進めるとともに、県内の市町村に対しても、条例指定の制度を設けていくことの意義をこれからも説明していきたいところでございます。

 いよいよ法が実際に成立いたしましたら、これからさらに市町村に対して、条例指定に取り組んでいただけるように働き掛けを強めていきたいと考えているところでございます。今までも各市町村の市民活動を推進するセクションに対していろいろお話をしてきましたけれども、それだけではなく、税に対する効果、あるいは影響ということがございますので、市町村の住民税も含めてきちんと説明をさせていただいて、税の控除に足るだけの効果を指定したNPO法人が発生すれば、どれだけその地域にとって効果が大きいのかということをしっかり伝えてまいりたいと思います。

杉山委員

 関連でお聞きします。よく補助金でも、いろんな事業をするときに半分は事業者が出してください、残りの50%を県と市で半分ずつ出し合って助成しますから、是非その事業をやってくださいという、そういう応分の負担だとかがあるではないですか。なぜここで4%、6%なのか。別に5%でも8%でもいいではないですか。そういう基本的な疑問があるんだけれども、もうちょっと単純に分かりやすく教えてください。

NPO協働推進課長

 税額控除ということで、元々所得に対する税金が県の場合には4%、市町村の場合は6%ということでございます。

杉山委員

 それに基づいてということでいいですね。

NPO協働推進課長

 そうです。

八木委員

 市町村に対する意見照会というのを先ほど見させていただきましたけれども、これを見ると、県と市町村で指定の可否が分かれることがないようにといった意見ですとか、県あるいは県の審査会の判断に任せたいといった市町村からの意見もありますよね。市町村が県の判断に任せたいとか、県の審査会にとか、ちょっと他人事みたいな感じと受けたらいいのか、逆にNPOの手続の簡素化、利便性を考えた意見なのか、この辺はちょっと分かりませんけれども、例えば仕組みとしてそれぞれ県の審査会に審査を委ねる、市町村の審査会に審査を委ねる、こういう形で審査を委ねないで、審査会を例えば一つにして、市町村からの事務委任になるのか事務委託になるのか、その辺を活用して一本化をするということは制度上どうですかね。

NPO協働推進課長

 先ほど、市町村の側からの意見ということで、県と市町村の判断が分かれないことが望ましいということでございますけれども、指定を受けるNPO法人側、あるいは寄附をする方にとって、県では認められたけれども市町村では認められなかったとか、その逆ですとか、そういった面で非常に分かりにくい仕組みというのがございます。できればそういった意味で、県と市町村の指定の考え方が大きなところでは共通性を持って指定をしていると、その結果、同じ判断になれば更に望ましいと考えているところでございます。

 ただ、それぞれの条例で指定する事柄でございますので、県の判断、市町村の判断は、地方自治の考えによれば、それぞれが判断をしていくことでございますので、結果的には差が出てしまうということも、これはもう、どうしてもということであれば、それはやむを得ないことなのかもしれません。

 ただ、今ここで市町村の方から出されております、例えば県の審査会での判断に任せたいと、こういった意見を言われている趣旨でございますけれども、審査会の判断ということで、審査会の設置自体が、事務としてはかなり重たい。NPO法人の数も、都市部ですとかなり多いんですけれども、県西部等に行くと少し数が少ないということで、指定のために第三者機関を設置するということは、効率性を考えてもいろいろ難しいといった御意見があるのも事実でございます。

 そうした中で、委員の方から指摘のありました、例えば審査について委託を受ける場合、そういったことも一つであろうと思いますし、あるいは実際には指定の申出は、県税については県、市町村民税については市町村にそれぞれ申請をしていただくということでございますが、両方受けようと思えば、どうしても両方に同時に申請をしていただくということになりますので、例えば、県が県の申請に当たっての審査をすると同時に、その結果は公表いたしますので、その公表結果を見て市町村は判断していくというところも一つの方法としては考えられます。そうした、どういう形で県の審査会を活用するのか、この辺については市町村の方でいろいろと考えて対応していただいて、これからまた市町村にその辺の意向をお伺いしながら詰めていきたいと思います。

八木委員

 その辺のところをどう考えたらいいのか。NPOの方から見ると同じ税控除の部分での指定を受けたい。けれども、県の方に審査会がある。それから市町村の方も条例をつくって、例えば同じ仕組みにしていくとすれば市町村独自の審査会を設けるということで、審査会を設けないで県あるいは市町村の機関の中でやっていくというのであれば、県と市町村で調整をすれば意見集約が図れると思うんですけれども、それぞれ別の審査会ということになると、場合によっては違う結論が出るということもなきにしもあらずといったことを考えると、もうちょっと仕組みとして合理化をしていくところも検討をしていってほしいなという思いがありますので、市町村の考え方なども聞きながら、もうちょっとうまく全体で活用できるところは活用をしていってほしいなと思いますけれども、その辺も併せてまたよろしくお願いしたいと思います。

 今の段階でその審査の仕組みはどうですか。

NPO協働推進課長

 市町村の方が審査会を県と同じように設けるかどうかといったことは、最終的に市町村が決めていくことになりますが、県の審査会を活用してという形をとりたいということであれば、それが可能なように県の方の仕組みも考えておりますので、これからの話合いの中でそうした運用の仕方を調整させていただきたいと思います。

 また、市町村の方で例えば、県の審査会ではなくて自ら審査会をやるんだといったところは、それはそれで市町村のお考えですから、尊重してもちろんやっていただくことになるわけですけれども、指定に当たっては、法人の活動の及ぶ地域の市町村に、その活動が本当に地域にとって貢献している活動なのかどうなのか、こういう観点で市町村自らが聞くこととしております。その意見照会については審査会にかける前に市町村に意見の照会をし、その市町村の意見も含めて審査をいただくといった流れで考えてございますので、審査会の判断の中で市町村の判断も尊重していただくといったことが可能な流れで考えてございますので、そういった意味で市町村との判断になるべくそごが生じないような仕組みということで今検討させていただいてございます。

八木委員

 その辺のところは細部の詰めというか、上手な運用の仕組みのために、もうちょっと検討していただきたいなと思います。今、他の委員さんからも出ていましたけれども、NPOによっては幾つかの市町村にまたがって活動をしているところがありますので、それぞれがまた審査会をつくると、手続が複雑な上にばらばらな結果が出ると果たしてどうなんだと。審査というのは、見方によって全然ばらばらということにもなりかねない部分もありますので、その辺の検討も踏まえて市町村と上手に調整を行っていただきたいというふうに思います。

 最後に要望をさせていただきたいんですけれども、今回の仕組みを見ますと、大きく分けて前提となるのが、不特定かつ多数の県民の利益に資するものというのが指定の一つです。もう一つが、地域課題の解決に資するもの。こういう前提がありますよね。不特定かつ多数の県民の利益に資するというのは、非常に判断が難しいというか、多数の県民の利益に資するといっても、一定の地域でしか活動していないNPOだってあるし、これをどう見たらいいのかということもあります。

 それから、地域課題の解決に資するといっても、NPOによっては設立の目的がそれぞれ違うので、地域課題といっても、地域特有のいろんな課題がある。これを解決に資するといったって、元々NPOを指定するときにはそういうことが認められているという部分もあると思います。

 それでかつ今回、税制の控除を指定をするときに、こういう二つの前提があるということで、これで見ていったときに、例えば審査会の中でも、それぞれ審査会の委員さんの見方があって、余り漠然としていると、それぞれの見方によって、この団体は県民多数の利益に資するとか、いや、そうではなくて一部の利益だとか、いろんな意見が出るので、どこを基準に判断をしていくのか。

 あるいは、最終的な指定に当たっては、県議会の議決が必要ですよね。県議会の議員の中でも見方によっては、この団体を指定するのはちょっとどうなんだという人もいれば、いや、これはいいではないかと、いろんな見方が出てくると思うので、審査をする側で、いろいろな考え方もできないような、もう少し細部の分かりやすい基準をつくってもらわないと、最終的に県議会で指定するときに、これは合わないではないかと、範囲が広過ぎてしまうと審査のしようがないというのがあるので、チェックリストみたいなのはあるんでしょうけれども、これだけだと、まだよく分からない部分があるので、もうちょっとこの要件のところが、こういう部分がここで言っている部分に該当するんだというような、分かりやすいような規則に細則を設けるのか、基準を設けて一致するのか分かりませんが、その辺をもうちょっとはっきりしていただきたいと要望するのが一点です。

 それからもう一つは税額、住民税控除ということですけれども、例えば生活保護もそうですけれども、生活保護を受けるために反社会的団体みたいなものがいろんなことをやって、後から発覚するとか、事件になったりするではないですか。

 例えば、このNPOの関係で、そういう団体に対して寄附をする、こういったことが反社会的構成員、あるいはそうした隠れみのになるようではもちろんいけないわけで、審査の段階でそれはきちっとしていくんでしょうけれども、これは往々にして後でいろいろな問題が起きるわけですけれども、税金を逃れるためにそういう団体に対して寄附をして、後になってそのことが発覚をした場合、そのときに寄附をしたことに対する、税の控除を受けた分については、遡って徴収しないと私はおかしいのではないのかなと思うんですね。

 それは、税法上の問題でどこまで遡って徴収ができるかは、またこれは別ですけれども、ある一定の地方税法上の遡り徴収、これは指定取消しの要件に該当するようなことが後から発覚して指定を取り消した場合、そのことを偽って申請をして、それに対する寄附をして控除をされた、税逃れがはっきりしているようなときに、遡って取らなかったら、県にしたって市町村にしたって税収に関わるわけですから、これは後からでもしていただきたい。この辺を申し上げておきたいと思います。

 続いて、今度はかながわボランタリー活動推進基金21の改正について何点かお伺いをさせていただきたいと思います。

 この基金21は、平成13年に、当時の岡崎知事の英断によって100億円を超える基金の全額を県が出資をして設立をされたボランティアの活動推進のための公的基金であって、本県におけるボランタリー団体の成長発展の上で大きな役割を果たしてきた。そして10年という年になりました。この基金21の現在の運用状況と、事業の取組状況について、まず聞きたいと思います。

NPO協働推進課長

 まず、基金21の現在の運用状況についてでございます。

 かながわボランタリー活動推進基金21は、今、委員が申し上げましたように平成13年に、当初104億7,000万余円の基金、これは全額県の方で助成をいたしまして、現在に至っているところでございます。平成22年度末時点での残高でございますけれども、基金の原資であります賃貸住宅建設資金貸付金等の債権、これの残高が67億8,393万余円、それからこれまで債権が償還された現金、その残高が39億7,918万余円、合計で107億6,312万余円という状況でございます。

 このうち、償還された現金につきましては、条例の定めにより、最も確実かつ有利な方法によって運用するということで、そのほとんどは地方債により運用しているところでございます。

 基金21の事業費でございますけれども、こうした地方債の利子や、債権により生じた利子などの運用益を充てているところでございまして、平成23年度の運用益は1億1,081万余円と見込んでいるところでございます。こうした年度の運用益を元に事業に取り組んでいくということでございますが、次にこの事業の取組状況ということでございます。

 基金21では三つの基本的な事業を実施しております。

 一つ目は協働事業負担金というもので、これは、ボランタリー団体が提案をして県と2者の協働を結んだ協働事業でございます。それについては年間で最高1,000万円の範囲内で、最長5年にわたって負担をしていくということでございます。

 二つ目はボランタリー活動補助金というもので、これはボランタリー団体等が行う地域社会が抱える課題解決に自発的に取り組む事業に対して補助を行うというもので、限度額200万円の範囲内で、NPOへの補助最長3年間ということで実施しているものでございます。

 三つ目は、やはり同じくボランタリー団体の取り組む事業で、他のモデルとなるような実践的な活動で、地域社会にも貢献度が高く、今後更に継続、発展が期待できるような活動に対して、これはボランタリー団体というか個人になりますけれども、これに対して表彰を行う、ボランタリー活動奨励賞というものでございます。これについては表彰に併せて、団体であれば100万円、個人であれば50万円を上限として奨励金を出しているところでございます。

 それぞれの事業の実施件数について直近のもので申しますと、平成23年度、今年度の負担金事業は14件、継続の事業もございますが、今年度新規に採択されたのは2件、それから補助金事業につきましては9件、うち3件が新規案ということでございます。なお、奨励賞は10月1日から募集開始というところでございます。

八木委員

 今回のこの見直しというのは、県のボランタリー活動推進基金審査会から出された意見具申を踏まえたものということでありますけれども、この審査会の役割ですとか、今回出された意見具申のポイントについて御説明ください。

NPO協働推進課長

 まず、この審査会の役割でございますが、この審査会は、基金事業に係る公平かつ透明な選考審査を行うために設置された審議をする機関ということでございます。具体的には、負担金、補助金、それから表彰の各事業を実施するに当たりまして、知事の諮問に応じて調査、審議をいたしてございます。

 それから意見具申についてでございますけれども、平成22年度で10年目の節目を迎えるということで、神奈川県ボランタリー活動推進基金審査会で、これまでの事業の実施状況ですとか、社会環境の変化を踏まえまして、基金21の制度や運用全体について検討を行い、知事に意見を具申されたというものでございます。そのポイントでございますけれども、今後の基本的な認識といたしまして、基金21の果たす役割は今後とも大きいということで、設立当初からの理念、それから制度の枠組みなどを継承すべきだということ。さらに、基金21の特性を生かして地域課題の解決に効果的な事業を支援するという姿勢、役割を更に鮮明にしていくといったことが言われてございます。

 現在取り組んでいる事業について更に展開を図っていくために、具体的な提言の中身といたしましては、有識者による協働事業のコーディネイトの推進体制を充実していくべきだということですとか、その支援は、基金21による事業を終了した後の事業評価、さらにその後の対応についての充実、それから基金21についての広報の強化、審査対象の充実強化、こういったことが提案されております。

 また、社会環境の変化、社会潮流を踏まえた今後の基金の在り方に関しましては、県民や企業からの自主的な寄附を受け入れて活用する制度の導入が検討されるべきだとか、課題に応じて多様な主体と連携、協働すること、地域の重大的な課題に的確に応える活動に取り組めるよう、その促進方策を検討すべきだといった御意見を頂いておりまして、こうした提言を踏まえて基金の見直しをさせていただいているところでございます。

八木委員

 今回のこの県の方から御提示されている骨子案に対する県民の意見を見させていただきますと、市民ファンドの存在意義や役割について十分な配慮を求めている、こういう県民意見もございますが、この点も含めてどのような考え方で寄附を受け入れていこうとされているのでしょうか。

NPO協働推進課長

 今お話がありました市民ファンドということにつきましては、明確な定義があるわけではございませんけれども、一般には、市民が主体的に設置運営し、市民からの寄附を中心に市民の活動を助成する仕組みというふうに言われておりまして、全国各地に様々な枠組みで設置されているところでございます。

 本県の中でも、例えば分野特定型でございますけれども、神奈川子ども未来ファンドというようなものがございますし、また規模は小さいんですけれども、NPO支援かまくらファンドといった取組もございます。県民の意見は、そうした民間のファンドの意義や役割を理解した上で、そうしたファンドに対する寄附を県の公益な機関で募集することで、そうしたファンドへの寄附が阻害されることのないよう配慮を求めるものというふうに理解してございます。

 県といたしましても、現在検討を進めている寄附促進の仕組みは、市民が応援したいNPO法人の活動として直接な寄附を促すというものでございますので、市民ファンドを含めました、民が民を支える仕組み、これがボランタリー活動を支えていく仕組みと考えております。

 そこで、今回の基金21の寄附の受入れでございますけれども、支援先として団体の分野や特定の団体を指定した寄附、こういうものを入れますと、正しく市民ファンドですとか、あるいは条例指定による直接の寄附、こうしたものと競合するおそれがあるので、こうした団体指定、分野指定の寄附は受け入れずに、あくまで基金21が行う事業の趣旨に賛同していただいて、この基金21の支援の取組そのものを応援したいと、そういう趣旨でなされる県民の寄附の受皿として受け入れていきたいというふうに考えているところでございます。

八木委員

 今回のこの基金の見直しでは、県民などからの寄附の受入れと併せて三つの事業の拡充方法が示されておりますけれども、これらの取組は平成22年4月に施行されたボランタリー団体等と県との協働推進に関する条例で位置付けられた施策の方向性とは整合性をとってあるんですか。その点についてお伺いします。

NPO協働推進課長

 平成22年4月に施行いたしましたボランタリー団体等と県との協働の推進に関する条例は、ボランタリー団体と県との協働に関する基本部分等を定めている条例でございますが、併せてボランタリー団体等の活動の推進に対する施策の安定的、継続的な推進を図っていくという趣旨で、推進すべき施策の根底に条例上、位置付けをしているところでございます。

 その内容といたしましては、協働事業の提案に係る制度を整備するなどの、協働の推進に関するもの。それから、ボランタリー活動の促進として団体等への支援、それから活動の支援と大きく二つございますけれども、こうした考え方の中で基金を活用した補助であるとか、条例指定の取組を進めようとしているけれども、税制度等の環境整備、あるいは活動に関わる人材を育成する、それから相談回数を整備する、こういったもろもろの施策に位置付けているところでございます。

 今回、基金21の拡充内容としてお示しさせていただいた、ボランタリー団体等を中核とする多様な主体との協働の推進、それから、重点的課題分野における協働事業の提案の促進につきましては、ただいま申し上げました条例の中でボランタリー団体等と県の協働の推進のための施策の一つでございます、協働事業の提案に係る制度を整備することに関係するものでございます。

 また、自立的活動基盤の整備を目指すボランタリー団体に対する成長支援でございますけれども、これは条例の中でボランタリー活動の促進のための施策の一つとして、ボランタリー団体等の支援に対し必要な施策を整えたということになってございまして、これに該当する部分でございます。それぞれの事業は、ボランタリー団体等と県との協働推進活動の条例で位置付けられた施策の方向性と整合をとっているものでございます。

八木委員

 今御説明があった、多様な主体との協働の推進では、県との2者間の協働だと効果的な解決が困難な地域課題にも配慮するため、ということでありますけれども、3者以上の協働のパートナーとして、民間企業とか市町村も含まれると考えてよいのか、また、そうである場合に、企業とか市町村が担っていく役割に対して、経費に対する負担金として支出するのか、その点についてお伺いします。

NPO協働推進課長

 まずお尋ねの、多様な主体として、民間企業、市町村が含まれるかどうかということでございますけれども、これまではボランタリー団体と県との2者で取組を進めて協働の事業を推進しているわけですけれども、課題によってはその2者だけではなく、例えばまちづくりというようなことになりますと、市町村、あるいは地域の自治体や商店街といった団体との連携というものが不可欠なものもございます。また、企業の持っている技術を活用することが、課題解決に大きく寄与するといった事例もございます。そうしたときに県との協働だけではなくて、課題解決に必要なパートナー、これもしっかり協働の枠組みの中で捉えて協働提案をしていただく。そうしたことが望ましいと考えておりまして、そういう意味で、民間企業や市町村も含めた3者以上の協働のパートナーとして捉えているところでございます。

 それから、2点目の、経費の負担についてでございますけれども、これまでの協働事業負担金といったボランタリー団体と県との協働についても、基本的に県が負担金として支出しているのは、ボランタリー団体がその事業の取組を進めていく上で必要な経費についてでございまして、これがまた3者以上の多様な主体との協働の推進になっても、基本的には考え方は同じということで、したがいまして、その協働事業の中における企業ですとか、市町村の担う部分の経費、これはそれぞれ持っていただくことになってございます。

八木委員

 いずれにしても、県民から寄附を受け入れて、県民と一緒にボランタリー活動の推進を図っていく取組については、この基金21の取組というのは、これまで以上に県民の理解あるいは支持というものを求めていく必要があると思うんですけれども、より県民に理解を得ていくためにどういう取組をされていくのでしょうか。

NPO協働推進課長

 基金21について、更に県民に理解の趣旨を得ていく必要ということでございますけれども、先ほど御紹介させていただきました基金審査会の意見具申の中でもこの基金のPRをしっかりやっていくべきだと。中でもこれまで支援を受けてきたボランタリー団体が自ら、基金がこれだけ役に立ったんだよということをしっかりアピールしていただく。そうした支援を受けた団体についても、自らPRを図っていただくということが期待されているわけでございますけれども、もちろん県といたしましても、しっかりこの点についてPRしていく必要があると考えております。

 特に県民からの寄附を受け入れていくということになりますと、寄附者に対しても、しっかりその意義というものをPRしていく必要がございますし、そうした中で、基金審査会の委員の皆様からもいろいろ御提案も頂いております。例えば今までは、未来を開く推進者たちという表題を付けた、成果をまとめた冊子を作りまして、これでPRをさせていただいておりますけれども、こうしたものですと発行部数も限界がありますので、もう少し広く多くの方に基金の趣旨や成果を理解していただけるように、寄附をしてみようかなと思っていただけるように、もう少し基金のリーフレット等についても考えていくべきではないかというような御意見を頂いているところでございますので、どういった形がいいのか、これから更に検討させていただきまして、そのPR強化について検討してまいりたいと思います。

八木委員

 その点については特に重要なので、やっぱり県民の理解をしっかりと得ていくということが必要なので、その点はよろしくお願いしたいと思います。

 それで最後に1点、この附属機関の設置ということで、今のこの基金21の、神奈川ボランタリー活動推進基金審査会、この役割を一部組み直す条例改正案がありますが、この審査会によって活動基盤整備に関わる支援対象団体にNPOを加えていくということが新たにあると思うんですけれども、先ほど私が質問した税額控除の新しい審査会、やはりこの指定を受けるNPO団体指定のために審査会をまたつくるということではないですか。同じような目的の審査会をもう一つつくるのかというイメージがぬぐえないわけですけれども、今まであるこの審査会に、更に新たに加えて、先ほどの税額控除をして、NPOの指定を加えたりして、二つ並び立たないような審査会の在り方というのは考えられなかったんでしょうか。

NPO協働推進課長

 審査会の設置についてでございますけれども、まず現在のボランタリー活動推進審査会の方でございますけれども、今事業としては3本掲げておりまして、年間を通じて相当ハードな審査をしていただいております。審査会の下には幹事会というのを設けまして、書類審査、相当なボリュームのものを審査いただいて、さらにその審査していただいたものについて、今度は例えば企画の事業ですと、公開プレゼンテーションをしていただいて、その中で選定していくということで、1日の審査を考えますと、朝6時から夜の7時頃ということでございまして、非常に大きく負担もかかる。そうした中でこの基金21の充実、強化に当たって、その辺の体制の強化というものの必要性を訴えています。

 それから、条例指定の審査でございますけれども、支援というところと、税の控除にふさわしいかというのは、おのずと異なった視点での審査ということになりますので、そうした異なった視点での審査をやることになりますと、二つを一つの委員会がやる場合に、当然、ふさわしい人選というのは違ってくることが考えられるし、そういう意味で、委員会の持つ事務量、それから審査をやろうとする趣旨から考えまして、今の基金21の審査会に、条例指定のセクションを追加するということで対応することは、ちょっと難しいかなと考えまして、条例指定については、新たな審査会を設けることを提案させていただいているところでございます。

八木委員

 客観的に見ると、行政改革を進めている中で、余りその目的が似通って、ボランタリー団体、それからNPO、同じくそれにふさわしい税額控除等も含めて指定をしていく意味では、かなり類似した審査会になっているのではないかなと思うわけですね。ですから、当初はこれでやむを得ないのかもしれないんですが、例えばもう一回その審査会の親会そのものの中に、例えば基金21がやっているような所掌の分科会ですとか、もう一つ、先ほどの指定NPOの分科会だとか、何か工夫をして、どんどん附属機関を増やしていくということは、その辺のところは今後御検討いただきたいなという点も併せて指摘をしたいと思います。

 いずれにしましても、こういった取組というのは重要なことだと思っていますので、今後の仕組み等も併せて、より充実していただけるよう御努力をお願いしたいと思います。

 次の項目に移らせていただきたいと思います。ちょっと私もこだわりがあるんで、ただ、この前一般質問をしてそっけない御答弁を頂いてしまったんで、余りやりたくはないんですけれども、パスポートの権限移譲の問題について、何点かお伺いしておきたいと思います。

 パスポート発給事務の市町村への移譲の実施については、私も大体把握をしておりますけれども、改めて全国の状況、あるいは県内の直近の状況をお伺いしたいと思います。

国際課長

 平成18年3月に旅券法が改正されましてから、全国の都道府県において市町村に移譲するということが行われてきております。その中で、現時点では埼玉県、静岡県、広島県、新潟県など全国24の道府県において事務の移譲がされているということでございます。そのうち8県においては全ての市町村に移譲がされている状況でございます。

 本県の状況でございますけれども、今議会に条例提案をさせていただいております藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町さんへの条例による移譲のほか、相模原市さんの方から現在要望が寄せられておりまして、移譲に向けた協議を進めているというのが現在の状況でございます。

八木委員

 今回の改正によって2市1町に移譲するわけですけれども、具体的な移譲する部分の事務について、もう一度お伺いしておきます。

国際課長

 旅券発給事務は旅券法に基づいて、外務大臣から都道府県知事に法定受託をしている事務でございますけれども、今回御提案させていただいている事務の中で、旅券法の事務自体は大きく分けますと四つございます。申請の受理、内容の審査、旅券の作成、それから交付という、この四つの事務でございますけれども、今回移譲したいと考えておりますのは、四つのうち、作成を除いた、申請の受理、内容の審査、交付の三つの事務でございます。作成事務につきましては、引き続き県が担っていきたいと考えております。

 その他、例えば海外の事故等でお亡くなりになったときに、親族の方が緊急に現地に赴くような、極めて迅速に発給をするような事務についても、県で引き続き行っていきたい。あるいは、旅券の作成に際して刑罰等の関係で特殊な処理が必要なものにつきましても、引き続き県が担っていきたいと考えております。

八木委員

 今回の条例改正によって藤沢市、茅ヶ崎市、それから寒川町ということで2市1町にこの事務を移譲するわけですけれども、どんな体制でやっていくんでしょうか。例えばその2市1町で、法による一部事務組合をつくって組合でやるのか、どういう方式なのか分かったら教えてください。

国際課長

 藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町の2市1町の皆さんにおかれましては、既に平成22年4月に地方自治法に基づく法定協議会を設立されていらっしゃいます。今回の事務移譲に当たりましても、この法定協議会で議論をされまして、県から2市1町の皆さんへの事務移譲後の体制についても課題の整理などを行ってきていらっしゃいます。この議会に御提案させていただいています条例案が可決されましたら、まずは県から移譲された事務を各市町においてどのように共同処理するか、先ほど申し上げた協議会の中で御議論いただいて、それぞれの市町の中で共同委託するようなことを、それぞれの議会に御提案をされていくこととなると考えています。

 なお、その際には受付の窓口として、JR辻堂駅前の湘南シークロスの広域連携ゾーンの中に共同のパスポートセンターの開設を目指して、来年の7月頃を目どに進めていこうとされているというふうに承知しております。

八木委員

 ということは、その2市1町で一部事務組合をつくる方式ではなくて、例えば今、課長が御答弁いただいた藤沢の辻堂の方に設置ということですから、藤沢市が基本的にこの事業をやると。茅ヶ崎、寒川が事務委託方式でその事務を藤沢市に委ねると、こういう方式になる可能性があるということでしょうか。

国際課長

 事務を委託して共同処理する方式で、藤沢市に委託する方向というふうに承知しております。

八木委員

 それで、移譲後ですけれども、この2市1町の住民の方々というのは、その新しく設置をする辻堂の、この名称がパスポートセンターになるのか分かりませんけれども、ここでしか申請ができないんでしょうか。県のパスポートセンターで申請というのはできないんですか。

国際課長

 県から2市1町の皆さんに移譲する事務でございますので、2市1町の住民の皆さんは基本的にはその窓口で申請、交付を受けていただきたいというところがございます。ただし、先行している、先ほど申し上げた都道府県の例でも、移譲した市町村の住民の皆さんの利便性を第一に考えて、その市町村域ではない場合でも、県のパスポートセンターを利用することを認めている例がございます。例えば藤沢の方が関内で就学しているとか就労しているというような、就労や就学の観点で利便性があるというようなことであれば、県のパスポートセンターが横浜にもございますし、川崎、小田原、厚木にもございますから、そういうところにある県のパスポートセンターを利用することは可能となるような方向で、現在調整をしているところでございます。

鈴木(恒)委員

 今の話で、通勤や通学で利便性がある場合ということなんだけれども、これは証明のようなものを出すわけですか。

国際課長

 先ほど申し上げた全国の例では、例えば社員証とか学生証とかを提示するような例もございますし、あるいは事情説明書というようなものをお出しになる場合もございますし、対応については様々でございますけれども、私どもとしましては、県の窓口に見えた方が、余り煩雑な証明行為というような形でないものでお出しできないかと。基本は当該市町村でお受けいただきたいんですけれども、やむを得ない事情ということであれば、県のパスポートセンターの活用ということも工夫していきたいと考えております。

鈴木(恒)委員

 藤沢だと地下鉄1本で関内まで来られる地域もある。県の事務を市町村に委託する事務があるんだけれども、パスポートセンターでは6日間、出張所だと8日間で交付を受けられると思うんですけど、事務移譲をされたところだと何日かかるのですか。

国際課長

 申請と交付は移譲しますが、作成は県に残りますので、申請書類を県に送り、県から作成したものを市町に送る日にちが必要となるということで、8日間程度を想定してございます。

鈴木(恒)委員

 県では6日間と、市町より早くできるので、2市1町の住民が県のパスポートセンターに行ったときは、利便性ということで受け付けていただけるんでしょうか。

国際課長

 パスポートにつきましては、海外渡航に当たってかなり事前に御用意される場合が多いかと存じます。緊急な場合は先ほど申し上げたような対応もいたしますので、基本的には原則の日にちというものはしっかりと守っていきたいと考えております。

鈴木(恒)委員

 他の道府県だと直接市へ移譲をしているというのもあるけれども、神奈川県の場合は、ある程度の単位、大きさで移譲していくという流れだけれども、こういう流れは受付場所を1箇所にするという意識で進んでいるわけですか。

国際課長

 今、県では県内の市町村への事務移譲、パスポート発給事務の移譲につきましては、基本的に50万人程度のまとまりということで考えています。それにつきましては、パスポート発給事務自体が正確性を要する習熟性が必要だというようなことから、セキュリティーの面からもしっかりとした体制をお組みいただいてやっていきたいというようなこと。そうしたところで、ある一定程度のまとまりをお願いしたいということで、今回のまとまりいただいた申請ということになっているところでございます。

鈴木(恒)委員

 例えば法定協議会をつくって2市1町で受けるのはいいんだけれども、そこに新たな場所をつくると、人件費とか何かも発生することですよね。例えばそれぞれのセンターとかでやれば、いろんな各証明書の業務と抱き合わせでできるということもあるので、他で市町村に移譲したところはそういうことでやっているんだよね。それがいろいろ機密性や安全性が保てないということと一致してしまうのかなと、非常に何か疑問に感じるんだけれどもどうですか。

国際課長

 神奈川県では、現時点では先ほど申し上げたような方針で市町村の皆さんに事務移譲のメニューを示しているところでございますので、この方針でやっていきたいというところでございます。他県の状況については、申し訳ありませんけれども、現時点で具体的な内容については承知してございません。

鈴木(恒)委員

 50万人の単位で事務移譲する方針というのは、それはそれで分かったとして、これからやる場合に、1箇所の建物でそこに集中して受けないといけないのかどうかということを聞いているだけで、例えば3市でやったら、どこかの市町村のセンターで受けられるということもできるのですか。

国際課長

 事務移譲に当たりまして、先ほど申し上げましたセキュリティーの関係、それから県と市町村との書類の送付箇所との箇所数の関係等がございますから、私どもとしましては、多くの箇所から県の方にたくさん送られてくると、またそれを処理してその多くの箇所に送り返すというような事務が生じてまいります。ですから、私どもとしましては、移譲に当たり、県との窓口は1箇所にしていただきたいということでお願いをしているところでございます。セキュリティーの観点からこのような考え方をしているところでございます。

鈴木(恒)委員

 県は確かに1箇所から来た方が楽だと思うんだけれども、先々のことを考えると、どうなのかなと思うのだけれども、パスポートを扱うことについては、資格か何か要るわけですか。

国際課長

 この受理に当たって特に資格というものは必要ございません。

鈴木(恒)委員

 市町村の人材を訓練していこうという、人材を市町村に派遣しようという考えはあるんですか。

国際課長

 移譲に当たりましては、先ほど申し上げた正確性や事故防止という観点から、移譲を受ける皆様方への机上の研修、それから実地の研修、あるいは移譲後も県のパスポートセンターの習熟した事務員を派遣しての現場での指導、マニュアルの作成といったことをしっかりと行いまして、移譲後の事務の遺漏のない執行を市町村の皆さんにやっていただきたいと考えております。

鈴木(恒)委員

 先々の話ですけど、例えば各証明書だってセキュリティーが必要だし、住民票だって印鑑証明だって、みんなセキュリティーが必要な基礎自治体の業務があるわけだから、もちろんパスポートはセキュリティーが高いというのは分かるけれども、住民票などの窓口でもできるようなシステムに変えていった方がいいのかなと思うんだけれども、1箇所でやっているけれども、市町村の担当する職員を研修したり何かで、そういうことを抱き合わせとしてやっていきながらやられていった方がいいのではないかと思うんだけれども、その辺についてはどう思いますか。

国際課長

 パスポート発給事務の市町村の皆さんへの移譲につきましては、基本的には県としてもワンストップサービスという形で進めていきたいという、利便性の向上という基本的な方針がございます。ただ、移譲に当たって、事務の正確性の関係等から、一定の要件の下で移譲させていただきたいという方針で臨ませていただきたいということでございます。

鈴木(恒)委員

 建物を借りて、人もそこに配置してやると、パスポートだけではなくて住民票なども抱き合わせでやるのかどうか分からないけれども、それだけやるというのはなかなか大変な話だし、県のパスポートセンターに来る人が減って収入も減ってきてしまうし、効率的な行政というものからすると、どこかで一律に事務移譲してしまって、全体的に再編統合していく考え方を持った方がいいのではないかなと、そういう中での事務移譲というふうに捉えた方がいいのではないかなと思っているんですけれども、その辺はまた要望いたしておきます。

八木委員

 先ほどの鈴木委員からの質問に関連して、確認の意味でもう一度質問させていただきたいんですが、先ほどの2市1町の方は、基本的には藤沢の辻堂で申請、受領をしていただきたいということですよね。先ほどの課長のお話ですと、例えば横浜に来た場合には在勤か在学、この二つと言われましたけれども、例えば厚木に行くという方がいた場合には、厚木市内に在勤か在学かと、この要件でいいですか。もう一回確認のためにお尋ねします。

国際課長

 現時点でも県のパスポート発給につきましては、どちらの市町村に御在住の方も、県のパスポートセンターであれば、どちらでも申請、交付が受けられるようになっております。横浜であれ、川崎であれ、厚木であれ、可能でございます。出張の窓口とはちょっと機能が違いますが、今申し上げた3箇所では可能でございます。小田原も可能でございます。

 そうした中で、今回の移譲を受けた藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町在住の住民の方々が、基本的には新たに市町村の中で設けられたところで交付を受けていただきたいわけですが、今申し上げたような県内各所の県のパスポートセンターにおいて申請、交付を受けることがやむを得ないということであれば、それについては発給事務をお受けすることとしていきたい。その際には、他県の例などでは、通勤、通学というものが一つの要件等になっているというようなことでございます。

八木委員

 私が確認したのは、通勤、通学というのは先ほど課長がおっしゃいましたから、それは分かるんですけれども、例えばこの2市1町の住民の方が横浜のパスポートセンターに行った場合には、どこの範囲にお勤めとか、在学していればOKということなんですか。横浜市内という意味ですか。厚木の場合とか、川崎などでもいいですけれども、どこの範囲のことなのかということをお聞きしたいんです。

国際課長

 現時点で横浜市何区というようなところまで詳細に決めているわけではございません。ですので、その辺のところは2市1町の皆さんともまた調整してまいりたいと思いますけれども、他県の先例などでは県の窓口に来た方について、利便性の中でなかなかお断りできないような例もあると聞いておりますので、その辺のところも勘案しながら考えてまいりたいと思いますけれども、今お話しのように何区まではどこで受けるというようなことの調整は、現時点ではございません。

八木委員

 ちょっとよく分からないんですけれども、今の課長のお話の中で、窓口に来てしまった方には、なかなかお断りができないとおっしゃいましたけれども、断る線と認める線とをはっきりしておかなかったら、来たときの感情によってとかもあるかもしれないし、ちょっといかがなものだろうかなと思うんですね。だから、例えばここに在住している住民の方はどこへ行ったら認めるんだということは、はっきりされておいた方が私はいいと思うんですけれども。

国際課長

 住民の方がどこの窓口に行って受けられるか、大変重要なことでございますので、移譲事務の施行時期等をきちっとした中で広報してまいります。そうした中で、その辺のところもはっきりと住民の方に分かるような形で広報してまいりたいと考えております。

くらし文化部長

 若干、国際課長の答弁を補わせていただきますが、先ほど来、他県の例を引いて国際課長が答弁させていただいていますが、要件と運用の面の話とかやや入り乱れていたかもしれません。その点が一つ。委員御指摘のように、今回改正条例を提案させていただいておりますので、施行日までに規則を定めたいと思います。そこでどういう範囲、またはどういうところで交付を受けられるか、手続ができるということをきちっと読めるようにすることがまず第一だと思っております。その上で、窓口でどういう対応が現に起こって、どう対応するかというのは、また別の話になるかなと思いますので、委員御指摘のように、どこの窓口に行ったらできるのかという要件は、きちんと施行日までに整理したいと思います。

八木委員

 ちょっと違うんだよね。今定例会に2市1町へ移譲するための条例改正を諮るということになってくると、その段階で例えば審査をして、2市1町の方については今後どうなっていくのかという青写真がはっきりしていなかったから、議会としても、審査する方も困ってしまう。今の段階ではその辺のアウトラインはないんですか。

国際課長

 市町村の皆さんに権限移譲する際に、このような条件でと示しているものがございます。それに基づいて、今回2市1町の皆さんも申請をいただいて御協議をいただいております。その中の特記事項として、県として市町村の皆さんに、移譲を受けた市町村の住民は、居住する市町村で手続をすることが基本となるが、利便性の低下を回避するため、県のパスポートセンターでの手続を希望する住民に対しては、就労、就学を要件として対応する方向で検討するというものをお示しした上で、御協議をいただいているところでございますので、その方向で考えてまいりたいと考えております。

八木委員

 ですから、私が聞いているのは、就労、就学の範囲というのは、どこまでお勤めになっている方をよしと認めるんですかということなんですよ。先ほど来、課長がそういうふうに御説明なされるんで、藤沢、茅ヶ崎、寒川の人は辻堂で取る以外に、どこの範囲にそのお勤めや在学をしている人を認めていく方向なんですかということをお聞きしているんです。例えば県内に住んでいればどこで取ってもいいのか、そうではなくて横浜なら横浜に在勤、在学なのか、川崎なら川崎なのか。それが分からなかったら困ってしまうではないですか。

国際課長

 県内のパスポートセンターは、横浜市、川崎市、厚木市に所在してございます。あるいは小田原市にもございます。そうしたところの在勤、就労、就学というところが一つの目安となると考えます。

八木委員

 だったら、最初からそれを言ってくださいよ。本当にそれでいいんですね。2市1町の人が横浜に行った場合には、横浜市内に在勤、在学の証明がなければ取れない。川崎の場合にはそう。厚木の場合はそう。そう解釈していいんですね。それは統一見解ですか。

国際課長

 現時点でそのような方向で検討してまいりたいということでございます。先ほど部長も答弁させていただきましたけれども、規則については今後正確に定めていくということでございますので、その中で明確にしてまいりたいと考えてございます。

八木委員

 規則はいいですよ。それはテクニカル上の問題で、条例の下につくというのは分かっていますけれども、やっぱりこういう制度、条例をつくるときには、規則の中身まである程度思い描いた中で当該市町村と協議していかないと、我々議員だって審査できない。住民の利便性も併せて判断をしなければいけない責任があるのだから、そういったアウトラインというのは今の段階できちんとしてくださいということを申し上げているんですよ。いいですか。

くらし文化部長

 先ほど課長が権限移譲のメニューとしてお示ししている基本的な方向としては、在勤、在学という方向で検討するというふうに市町村に投げ掛けていますというお話をさせていただきました。その在勤、在学の範囲というのを詰めた状態で市町村に投げ掛けたのかという委員のご指摘に対しては、就労、就学を要件とするということしかお示ししていない。その移譲を受けようとする市町村が単独でやろうとするのか、2市1町のように広域連携でやるのか、それぞれのケースに応じて具体的に詰めていくことにするということだと思います。

 それで、2市1町については、ここで条例の一部改正をして移譲の枠組みをつくらせていただくことにさせていただきますので、それを受けて課長が答弁していましたように、どういう共同処理の仕方をするのかとか、それぞれのお考えは漏れ伝わってまいりますけれども、ではどういう共同処理の仕方、つまり事務委託なのか、委員おっしゃった一部事務組合なのか、それぞれの市町で議決を経て、それから協議会の中で決定してくるといった手順を踏んでいきます。そういう中で、どの範囲がこの場合は合理的なのか、また、住民サービスの観点から余地がないのかというようなことを勘案しながら、具体的には決めさせていただくというふうに考えているところでございます。

八木委員

 どうもそれよく分からないんですけれども。2市1町がどのように事務処理をするかというのは、2市1町の問題ですよね。一部事務組合をつくるのか、事務委託方式でやるのかとか、いろいろな体制や利便性を考えて決めることです。

 ただ、県の今のパスポートセンターがどういう範囲でその事務を受けるのかというのは、県の考え方になってくると思うんですけれども、違いますか。県との事務の中で、現にこのような改正案が出てきて、市町村との協議が調ったということで出てきているわけですね。ですから、県がそれでは2市1町の住民の方はお困りではないのかなと、私は思うんです。

くらし文化部長

 具体的に2市1町の方から、県の窓口利用に関するようなお話は、正式には私どもまだ頂いておりません。というのは、繰り返しになりますけれども、2市1町の自治体が、県からまず移譲を受けます。それを共同処理するための主要な手続がこれから行われてきます。その際、恐らく2市1町でも御議論になるだろうと思っておりまして、現時点では繰り返しになって大変恐縮でございますが、在勤、在学の基本方向ということだけで御理解をいただきたいところでございます。

八木委員

 これは私の考えがおかしいのかどうなのか。これまでずっと水面下も含めて2市1町で協議をされてきて、2市1町がこういうふうに合意するというのは、ここまでは自分のところでやりますと。ただ、こういう場合は今までどおりパスポートセンターでパスポートの発給申請、受領についてはやってくださいよというふうなことも含めて、県と市町村で協議が調ったからこういう条例を県として提案するというのが、私は普通なことだと思います。こういう人を受け入れますとか受け入れないとかはっきりしないうちに、こんな条例出されても困るわけですよ。



(休憩 午後2時35分  再開 午後3時20分)



くらし文化部長

 パスポートの発給事務移譲後の窓口に関しましては、移譲後の住民の利便性の向上を考慮し、県パスポートセンターに設置されている地域に就労、就学されている方を基本に受け付ける方向で、今後調整してまいりたいと考えております。

八木委員

 今お答えを頂きましたとおり、県民の利便性が低下しないように、今後とも引き続いてこのパスポートの発給事務のお取組をいただきたいと思ってございます。

 そして、今回が初めての市町村への移譲ということになるわけでございまして、相模原市も今、県と協議していると伺ってございますし、今後、他の市町村においてもこの移譲の件についてお話があるかもしれませんので、今後とも様々な事情があると思いますけれども、前向きにお取組をいただきたいと思います。

 かつ、今の県の置かれている状況、すなわちこれまで2市1町と長い期間進めてきた事情等は十分理解をしておりますので、今の段階で基本的な考え方をうんぬんと言うつもりはございませんけれども、全市町村に移譲されている県もございます。そうした意味を考えると、今の基本的な県の方針である、人口50万人がないと基本的には移譲をしないということで、今回も恐らくそうした事情から2市1町という形になったんだと思いますが、現状、それ以下の人口を有する市町村においても、パスポートの申請事務の受付というものが私はできないとは思っておりません。

 そうした意味で、できるだけ身近なところでこういったサービスを受けられることが県民にとっても利便性の向上につながることでありますので、そうしたことも御配慮をいただきながら、一段落をしたらその辺も含めて次なるステップを考えていただきたいということを申し添えて、この件については質問を終わります。

 続いて、私学の学費補助の拡充について、何点かお伺いさせていただきます。

 私立の高等学校等に通う生徒を対象にいたしました学費補助制度につきましては、代表質問でも質問があったところでございますけれども、これについて引き続き何点かお伺いいたします。

 まず、平成22年度に導入をされました国の就学支援制度と合わせて、学費補助制度を具体的に運用することによって、就学支援の充実を図ったということでありますが、平成21年度と22年度を比較した場合、どのように支援の拡充が図られているのか、まずお伺いいたします。

学事振興課長

 今、委員お話しいただきましたとおり、平成22年度に国の就学支援金がスタートしたということがある中で、これまでの県が行っておりました学費補助制度、両者をうまく組み合わせていくという観点から、学費補助制度につきまして再度構築をしたということがございます。具体的には平成22年度におきましては、生活保護世帯について国の就学支援金と県の学費補助制度、この両方を合わせることにより、本県の私立学校の平均授業料42万円まで補助をするということをさせていただいたところでございます。

 また、所得の低い世帯に対してこうした手厚い補助をするとともに、従来よりも所得区分を細分化することによりまして、よりきめ細かな制度とするとともに、全体的な底上げを図ったという状況でございます。

八木委員

 本年度において、更なる学費の補助については拡充を図ったということでありますけれども、確認の意味で、この辺の御説明をもう一度お願いいたします。

学事振興課長

 今申し上げましたとおり、平成22年度につきましては、生活保護世帯につきましては42万円ということで、実質的な無償化だったということでございますが、平成23年度におきましては、さらに住民税の非課税世帯に対しても実質的な無償化が図れるよう、42万円まで補助をする体制を整えたところでございます。

 具体には、平成22年度と23年度で非課税世帯を比べますと、平成22年度は、非課税世帯に対して26万7,600円の補助であったところが、平成23年度には15万2,400円の増額をし、トータルで42万円まで充実をさせていただいたところでございます。

八木委員

 平成22年度には生活保護世帯、そして平成23年度には住民税所得割の非課税世帯について、実質的に無償化を図ったということでありますが、どのような効果があったのか伺います。

学事振興課長

 平成22年度から充実に向けた取組を進めさせてきていただいたところでございますが、平成21年度と平成22年度を比較させていただきますと、この制度の利用者が平成21年度は1万5,000人台であったものが、先ほど言いましたように、実質無償化を図った平成22年度時点には1万8,000人台にまで利用者が増えたということで、この制度を利用して私学に行っていただいている方たちが増えてきたという状況がございます。

 それとあわせまして、平成23年度には、住民税非課税世帯の無償化をさせていただいたわけでございますが、今年度につきましては、現時点で年度途中でございますので、昨年の7月と比べて申し上げさせていただきますと、特に年収500万円程度未満の方たちの利用者数が伸びているところでございます。特に住民税非課税世帯につきましては、平成22年度と23年度で比べますと大幅に増加が出ているという状況で、こうした制度を拡充させていただいたことによりまして、制度を活用していただいている方たちが増えているのかなという効果を感じているところでございます。

八木委員

 学費補助制度の拡充によって生徒の私学への就学、また高校選択の機会を確保しようとする県の努力については、大変私も評価をしていますけれども、一方でこうした制度の拡充について、まだまだ知らない保護者もいらっしゃるのではないかと思いますけれども、制度の周知についてどのように行っているか、お伺いします。

学事振興課長

 今、委員から御指摘がありましたとおり、保護者の方、あるいは学校関係者の方から、この制度が十分に周知をされていないという声が寄せられているところでございます。そうしたことから周知に当たりまして、今までもチラシは作っておったところでございますが、制度を正確に伝えることを中心にしてチラシを作ってきたということで、その制度を浸透させるためのチラシではなかったという部分がございます。

 そうしたことから、今年度分については現在作成しているところでございますが、もちろん内容の正確さということは一方で必要ではございますけれども、やはりそのチラシを手に取ってもらわなければいけないということが必要になりますので、内容もさることながら、そのチラシを手に取っていただけるように、よりビジュアル的なものに、より分かりやすいものに変更するということで、新たなチラシを作成させていただいているところでございます。

 また、そのチラシ等をどの場面でお配りするかということも重要になってくるのかなと考えているところでございますが、従来から公立中学校の3年生に対してはこのチラシをお配りしていたんですが、中学の校長先生が集まる席でもお配りをさせていただいたところでございます。

 しかしながら、それ以上にということで、私立高校の方にもお願いをしました。オープンキャンパス等には当然、生徒さんや保護者の方たちが大勢来ます。そうした方たちにこのチラシを私立高校の方で配っていただくということと、あと、中学校の進路担当教員という方がいらっしゃいまして、この方たち皆さんが集まる席というのがございますので、その席にも私どもが出向いて行って、更に周知を重ねていきたいということで、内容等周知の機会の回数を増やすような取組を今後していきたいと考えております。

杉山委員

 さきの代表質問でこの学費補助について聞いていますけれども、知事の答弁は年収の制限はあるものの、就学支援金、学費の補助金、奨学金があるとしていましたけれども、最大でいくらの支援があるのなんですか。

学事振興課長

 知事答弁では、99万9,000円という数字を使わせていただいております。これにつきましては、学費補助金、就学支援金の両方で42万円というお話をさせていただいたんですが、合わせまして県の奨学金もあるということで、それも加えた数字ということで99万9,000円という数字を使わせていただいております。これは、貸付金と補助金、両方を加えた数字でございます。

杉山委員

 ということは、今作られている新しいチラシは、国、県において、奨学金、補助金があり、最大で99万9,000円の支援がある旨の周知を図ってまいりますという認識でよろしいのでしょうか。

学事振興課長

 委員おっしゃっていただきましたとおり、そうした両方の制度を活用すると、そこまで支援がありますよということを周知していきたいと考えています。当然、内訳としては補助金の部分と貸付金の部分があるということは、きちっと明記をしております。

杉山委員

 是非、県としてもこういう形で私学に通われる方々への学費補助といった施策を行っていることに対して、周知を図っていただきたいというように思います。

八木委員

 現在、国では公立高校の授業料の無償化に併せて、私立高校の就学支援金制度についても必要な見直しをしようという動きがあると承知をしてございますけれども、この就学支援金については多くの生徒、保護者の方々が利用していて、その制度がなくなった場合、多大な影響があると考えられますけれども、本県としてこの動きをどのように考えていらっしゃいますか。

学事振興課長

 先ほど、活用している方の人数を述べさせていただきましたが、現在、私立学校に通う方たち、保護者、生徒さんも含めてこの制度を多く活用している状況がございます。県の学費補助制度だけではなくて、国の就学支援金が最大24万円程度であるということ、全員においては12万円程度、正確には11万8,800円が出るということで、非常に私立学校に通う方たちにとっては大きい数字になっていると認識をしております。そうした中で、今、委員よりお話がありましたように、国では、必要な見直しに向けた検討をするというようなお話がございます。

 ただ、必要な見直しということであり、私ども廃止ということではないと考えておるところでございますけれども、どちらにしましても、就学をしていくために非常に大きな制度であることは間違いございません。全国知事会でも、この就学金の支援制度の継続を要望する声明を既に9月15日には出させていただいたところでございます。全国知事会でもそうした動きがあります。全都道府県がこの制度の重要性を認識した中での動きというふうに認識しておりますが、引き続き全国知事会とも連携をとりながら、この制度が継続して実施されるよう、あらゆる機会に対応を図っていきたいと考えておるところでございます。

八木委員

 今年度の入試の状況を見ましても、経済的な理由によって全日制への進学を諦めている方もいたりして、その結果として定時制に進学するしか仕方がないという御家庭もあるとお聞きしています。高校への進路選択を経済的な理由で諦めるということがあっては、将来にわたった一生の問題でもありますので、今回、制度の周知について御計画をされているということでありますから、その辺をしっかりと今後対応していただきたいということと同時に、学費補助の関係についてはしっかり取り組んでいただきたいと思います。

 今お答えを頂いたように、国の就学支援金制度については廃止されることがないように、その辺の動向を十分注視していただいて、国がそういう動きにならないよう、あらゆる機会を捉えて、神奈川県としても国に働き掛けていただきたいということを要望して、この件については終わりにします。

 続いて、東日本大震災における被災地支援ボランティア活動についてお伺いいたします。

 3月11日に起こったこの大震災については、平成7年1月に起こりました阪神・淡路大震災と同様に、全国から多くのボランティアが支援に駆けつけて、被災地への大きな力となっているところでありますが、この東日本大震災における被災地支援ボランティア活動ということで、本県の取組について何点かお伺いをしたいと思います。

 県としては被災地へのボランティアバスの運行、それから金太郎ハウスの整備、こうしたことなどを通じて災害救援ボランティアに対する支援に積極的な取組を進めていることは大きく評価をされてきたと思っております。これらの取組、全体としてどのような体制で行っているのか、個別についてはいろいろとあるんですが、全体としてどうなのかということを再度お伺いしておきたいと思います。

NPO協働推進課長

 災害ボランティア支援に関する取組についてでございますけれども、災害が起きましたときに、県の災害対策本部の設置に合わせて、ボランティア支援のために県民活動サポートセンターが神奈川災害救援ボランティア支援センターを設置するということで、通常取り組んでおりますが、このたびの東日本大震災では東北地方を中心とする被災地の方々への支援をしたいといった県民の方々の声が大変大きかったということで、通常の支援の取組を拡充するために、かながわ東日本大震災ボランティアステーション事業というものを立ち上げさせていただきました。この取組は、県側としてはかながわ県民活動サポートセンター、神奈川県社会福祉協議会、それからボランタリー側として神奈川災害ボランティアネットワーク、この3者における共同の取組として、ボランティアバスの運行や、金太郎ハウスの設置など、様々な取組をされているところでございます。

 全体の事務局といたしましては、神奈川災害ボランティアネットワークになっていただいておりまして、その活動スペースとして県民センターの11階に場所を提供させていただいているところでございます。

 バスの運行等については、バス協会と連携しながら安定的に運行する仕組みをつくって、実際の運営は神奈川災害ボランティアネットワークが中心になってやっていただいているということでございます。また、金太郎ハウスの設置につきましては、県が主体となって場所の整備をいたしまして、ボランティアの方々に利用していただいているといった状況でございます。

八木委員

 このボランティアバスというのは、本県をはじめ、全国の自治体でやられるようになりましたけれども、ボランティアバスという制度をやり始められるようになったきっかけですとか、あるいはボランティアバスを運行させてみて、被災地の方やボランティアの皆さんからはどのような評価があるか、承知をしていますか。

NPO協働推進課長

 このボランティアバスがどういう経緯で始まったかということでございますけれども、承知している範囲で申し上げますと、2007年に中越沖地震が起こった際に、ボランティアバスパックという形で始められたのが普及の始まりだと認識しております。このボランティアバスパックは、被災地に負担をかけないでボランティアとボランティア活動で必要とされるような機器をセットとして被災地に届けている、自己完結型のボランティア活動と言われておりまして、現地の負担以外にも例えばリーダー、あるいは活動経験者がいるということで、又は研修などもしていただくということで、参加するボランティアの方々にも非常にメリットの大きいシステムとなっています。今回の東日本大震災におきましても、当初なかなか被災地のボランティアセンターの方の受入態勢が整わないということで、県外からの支援はしばらく見合わせてもらいたいという形が続いたんですけれども、そうした中にあって、ある程度固まった形であれば受け入れていきますよという形で、このボランティアバスの形態であれば受けますよというところが出てきまして、それでかなり今回の震災におきましては、全国のいろんな自治体等からボランティアバスによる支援という形が広まったということでございます。

 参加者からは、こうした形だと参加しやすいということで、実際、気軽に参加できて、お手伝いができて、有り難がったという声や、感謝の言葉を多数頂いております。

 また、被災地の方からも、ある程度まとまった形でボランティアバスが派遣されるということ、特に神奈川県の場合は定期的にコンスタントに派遣しているということで、被災地における支援団体等からも当てにされ、感謝の言葉を受けてございます。

八木委員

 これまでは夏休み、休暇などを利用してボランティアバスを利用したという方も多かったのではないかと思います。そうした期間を過ぎて、これからボランティアバスは、どのようにされていくのでしょうか。

NPO協働推進課長

 8月末までは夏休み中ということで、週3便を、間の日を空けずにフル回転という形でボランティアバスを運行してまいりましたけれども、9月に入りましてボランティアの参加者の方々、あるいは、それを運営するスタッフ側、それぞれ会社勤めの方は会社に戻っていくということもございますので、なかなか夏休みと同じような形では、バスとしては動いてない状況になっておりますけれども、ただ一方で、まだまだ被災地からもボランティアバスに期待する声が強いものがございますし、県民の皆様からもまだかなり高いニーズがあるということで、9月からは週2便程度ということで、引き続きボランティアバスの運営を行っているところでございまして、10月も引き続き同様の形で回していきたいなと考えているところでございます。

 ただ、11月以降、だんだん冬場になってまいりますけれども、またいろいろと走りながら考えていく部分もございますので、いろいろとまた課題も出てくるとは思いますけれども、先ほど申し上げましたように、まだまだ被災地のニーズ、追加があるものもございますし、支援をしたいという気持ちもあるわけでございますから、何とかいろいろと工夫していく中で臨機応変に対応しながら継続はしていきたいと考えております。

八木委員

 では、金太郎ハウスについてお伺いをしたいと思うんですけれども、神奈川県として金太郎ハウスと銘打って遠野にプレハブを設置して、ボランティアの支援に取り組みましたけれども、当委員会でも先般9月9日に視察に行って、金太郎ハウスで現地の皆さんの意見もお伺いをしてきたところでございますけれども、県としてこの金太郎ハウスを設置して、参加者や被災地の皆さんからどのように評価を受けているのか、それからまた県として、この事業全体として、この金太郎ハウスを設置したことにどのような効果を期待できるというふうに考えたのでしょうか。

NPO協働推進課長

 金太郎ハウスについてでございますけれども、参加者の皆様からは、実際にこの金太郎ハウスを利用して、参加者の個人の負担経費が軽くなり、また様々なサポートを受けられるということで、非常に参加しやすいということで、有り難いというような声を頂いております。

 また、被災地の方からも、ある程度こうした形で施設整備をしたことにより、長期的、継続的に取り組む姿勢が見えてきているということで、高い信頼関係に基づいて支援活動の継続ができるというような評価を頂いているところでございます。県といたしましては、県民の皆様の強い思いとして、今回の災害、明日は我が身、他人事とは思えない、是非被災地に支援に行きたいというような、非常に大きな県民のニーズがございますので、そうした県民のニーズに応えていくことができるようにしているわけであります。

 さらに、今回の場合は県外での被害が大きかったわけですけれども、こうした他県への支援活動に携わる経験、そこで得られた全国的なネットワークというものは、当県が逆に被災地になって、他県から支援を受ける側になった場合においても、大いに役立つ財産になっていくと受け止めているところでございます。

八木委員

 現地にプレハブの金太郎ハウスを建てて、そこを運営するスタッフの御苦労を目の当たりにするわけでありますけれども、県の費用全体としてかかっている部分があると思うんですけれども、全体として金太郎ハウスを設置することによってどれぐらいの経費がかかっているんですか。

NPO協働推進課長

 今回、災害に伴う取組ということで、あらかじめ予算立てをしていたということではない中で、何とか財源を工面してこの取組を進めているわけでございますけれども、金太郎ハウスの施設整備については、およそ1,300万円の経費がかかっております。この他に、この施設を運営するスタッフの経費ですとか、金太郎ハウスに行って、そこからさらに海岸部の被災地へ今度はマイクロバスで移動して行くための運行経費もかかっております。まだ事業の途中ですので確定的ではないんですけれども、こうした経費が2,500万円以上かかっております。

 その他にも金太郎ハウスの運営とボランティアバスと密接に関係あるわけですけれども、ボランティアバスの経費については利用者の負担等も頂きながらやっているわけですけれども、それでもやはり3,000万円近くのお金がかかっている。

 もろもろ合わせますと、今分かっているだけでも1億円を超える費用がかかっているわけですけれども、企業からのCSRということで寄附の御協力をいただいたり、バス協会などからも寄附を頂いて、行政の財源の方も、例えば国の緊急雇用の基金を活用したりするなど、県の一般財源の予算はありませんでしたけれども、既存の予算の中で約1,300万円ちょっと超える額を捻出いたしましたけれども、それに対して経費が1億円ということで、かなり多くの皆さんの協力をいただくことで、維持できているという状況でございます。

 途中経過ですので、この額は最終的には変動してまいると思いますけれども、いろいろと皆さんの御協力があって、はじめて成立している事業ということでございます。

八木委員

 こういう非常時でありますからお互い様ですが、それにしても、民間の企業、ボランティア、多くの皆さんの支援があって金太郎ハウスのような運営ができると思うんですけれども、金太郎ハウスそのものは委員会でも視察をしましたけれども、単にこちら側から神奈川県民が被災地にボランティアに行って宿泊をするというだけの機能ではなくて、そこでボランティアをどこの被災地、どのような仕事を割り振るかというコーディネイトをする役割もあると思うんですけれども、この辺について具体的にどのような現地のボランティアの皆さんと協力関係を築いているのか教えていただけますか。

NPO協働推進課長

 金太郎ハウスを設置いたしました遠野市は、岩手県内の沿岸部であり、津波被害を受けた際の後方支援拠点であり、市自身もそのような取組を進めているところでございますけれども、遠野市にはいろいろなボランティア団体が集まってきて、沿岸部の支援に取り組んでいるところでございます。

 その中心となっておりますのは、遠野市の社会福祉協議会ですとか、あるいは3月11日を契機としてつくられましたNPO法人遠野まごころネット。これは全国から被災地支援のために遠野に集まってきたNPOや各種団体、神奈川ボランティアネットワークも参加しておりますけれども、そこが中心となって沿岸部の被災地の支援活動を調整している。金太郎ハウスにおきましても、このNPO法人遠野まごころネットや遠野市社会状況協議会と連携を密にしながら現在もいろいろな支援の取組を進めているというところでございます。

 県としましては、この遠野まごころネットと緊密に連絡を取りつつ、沿岸被災地各地の災害ボランティアセンターとも協力、連携しながら、効果的、効率的なボランティア活動を実施していくものでございます。

 また、遠野市後方支援連絡調整会議という、いわば被災地支援に関わるいろいろな団体の横の連絡会議というのが設けられておりまして、県もこちらの方に参加をさせていただいておりまして、遠野市において様々な復興支援活動を行っている他の自治体、団体等と緊密に連絡を取ってございます。

八木委員

 この金太郎ハウスは、平成25年3月まで運営するというふうに伺っておりますけれども、被災地の状況などとも合わせて、今後どういうふうにされていくのかお伺いします。

NPO協働推進課長

 これからしばらくは瓦れき撤去などもなくなるわけではありませんけれども、徐々にそうしたものも一段落していく中で、被災地の様々な支援のニーズといったことも視野に入れて取り組んでいく必要があるかなと考えております。被災地において、例えば一時避難所から仮設住宅に移っていった方々にそれぞれいろいろなニーズがあると聞いておりますし、まずそうしたニーズをしっかり把握をしながら、どういった支援ができるか、可能な支援を神奈川から届けていく、こうしたことが今後必要になってくるかなと考えております。そのために、現地、そして神奈川県に支援の調整をするためのコーディネーターを置き、今後そうしたニーズに対してどういった対応ができるのか、走りながら検討して実施してまいりたいと考えているところでございます。

八木委員

 平成25年3月までというふうに聞いておりますけれども、現地の状況がそこまでにかなり改善をするかというと、なかなか厳しい状況だとも思います。そういった中で余りしゃくし定規にということではなく、現地の状況をよく確認しながら、ボランティアの手が必要だという状況に合わせて対応をしていただきたいと思うわけですけれども、あるいはまた、いつ大災害が起きるか、どの地域で起きるかも分かりませんが、この金太郎ハウスは一旦終息をしていって、遠野から撤去することになっていくであろうけれども、ハウス自体はどういうふうに保管されていくのか、どういうふうにしていくんでしょうか。

NPO協働推進課長

 金太郎ハウスそのものの建物はユニットハウスでございますけれども、本体の建物の方は2年間のリースという契約になっておりますので、一応そこまでというふうに現時点では考えております。ただ、多目的棟などは、寄附という形で頂いているものでもございますので、そうしたものを今後どう活用していくのかというのは、現時点ではまだどうなるか分かりませんので、こうしますというお答えはなかなかできないんですけれども、ただ、この2年間の期限が切れる際には、その後どうしていくのか、寄附されたものを含めて、どう活用していくのかということは検討していかなければならないと考えておりますので、これから走りながら考えることを申し上げましたけれども、とにかくいろいろなニーズが、やっていく中で見えてくると思いますので、それに応じて臨機応変に対応してまいりたいと考えております。

八木委員

 その辺のところは今回のこうした経験を生かしていただいて、いかなる時期にまたどのような災害が起きるか分からないので、また次に災害が起こったときに現地のボランティア支援が迅速に立ち上がるように、是非お願いをしたいと思っています。

 まだ幾つかお聞きしたいことがあったんですけれども、これをやっていると今日は終わらないんで、一旦ここで私の質問は終わりにさせていただいて、次に移りたいと思います。

鈴木(恒)委員

 一言だけ。今日、読売新聞を見ていたら、本牧神社の補助金の話が出ていたけれども、監督官庁は学事振興課なんだけれども、この補助金というのは学事振興課から出ているのか、あるいは教育委員会からなのか伺いたい。

県民課長

 宗教法人の所管については、昨年から県民課が宗教法人の認証業務を行っております。

鈴木(恒)委員

 そうすると、県民課が監督官庁であるということだけれども、この記事によると、木造船修復費と書いてあるんだけれども、幾らぐらいの金額の事業で、横浜市とはどういう割合で補助金を出していたのか、あるいはどういう根拠で出してたのか伺いたい。

県民課長

 新聞報道にあるような船の修理に係る補助金につきましては、私ども県民課の方で所管してございません。教育委員会の文化財の関係の補助金というふうに聞いているところでございます。

鈴木(恒)委員

 分かりました。文化財の方の、つまり教育委員会の補助金の話であるということですが、一応監督官庁は県民課であるので、この辺の経過の話というのは教育委員会から直接聞いていないということでよろしいんでしょうか。

県民課長

 私ども、宗教法人のいわゆる設立に伴う認証と、それから宗教法人法に基づきます毎年の備付帳簿の提出期日の確認をしているところでございます。宗教法人の指導権という部分につきましては、宗教法人法の中では、憲法上の信教の自由というところで、宗教法人の自主性というものをかなり善意的に捉えておりまして、監督官庁としての、宗教法人に対する調査権、直接的な調査をするような部分までの調査の権限というのは有してございません。

 ただ、公序良俗に反するような大きな事態に発展するようなものがありましたらば、その辺は主務官庁である文化庁と連携をとりながら指導するということはございますけれども、今回の本牧神社の事件につきましては、現在のところは、あくまでも、法人内部の中での宮司側と氏子側の対立ということでございまして、こちらとすると、法人内部の中でよく相談していただいて、解決していただければなというふうに考えているところでございます。

鈴木(恒)委員

 分かりました。これ以上聞いてもしようがないんで、今日たまたま、このような記事が出ていたので、どこの法人なのかなと思ったものですから、一応確認をさせていただきました。

高橋(栄)委員

 それでは、引き続きまして、私は企業庁関係に対しまして幾つかお伺いをしたいと思っています。

 今日頂きました報告資料について先ほど御説明いただきましたけれども、東北の大震災に端を発しまして福島の原発が停止になったということで、大幅に電力の供給量が減少したことにより国民で一丸となって今年は節電に励むというような状況の中で、大口の事業者に対してはペナルティーを課した電力の使用制限が行われたということであります。

 前年対比15%の削減を示してマックス85%まで削減しなさいよということでありますけれども、この上水道に関しては生命の維持に必要なことから5%に緩和をされたと、前年対比95%まで使用が認められましたけれども、この緩和をされた背景、これは事業者側から国に対して何か緩和に対して要望を出したのか。それとも国の方からの策としてこういう緩和が行われたのか。まずそれを教えていただきたいと思います。

浄水課長

 今回の電力制限につきましては、今年の4月8日に国の電力需給緊急対策本部から夏期の電力需給対策の骨格案が示されておりますが、その中では契約電力が500キロワット以上の大口需要家については最大使用電力の25%を抑制するための計画を作成して実施するというものでございました。この電気の使用制限は電気事業法第27条に基づくものでありますが、もともと電気使用制限等の規則の中で上下水道の用に供する利用設備、その他の経済産業大臣が指定する利用設備につきましては、適用しないとされております。

 しかし、この適用除外については大臣が指定した場合に限られるという解釈がありましたため、上水道を含みます衛生、公衆安全、それから医療等の各団体から適用除外を求めて国への働き掛けが行われております。上水道につきましても電力制限を行うということは、浄水場で使用電力の90%以上を占める取水送水ポンプの運転制御をすることが必要となりますので、当初4月の段階で出されました25%の電力削減をするとなりますと、期限断水が免れないという状況でございました。そのために県水道におきましても、日本水道協会の担当地方支部を通じまして、4月28日に厚生労働大臣に対しまして、夏期の需要ひっ迫期に向けた電力使用制限に係る水道設備等の適用除外についての要望を行いました。その結果もありまして、今年5月25日に経済産業省から電気事業法に基づく使用制限の具体的内容が発表されまして、その中で生命、身体の安全確保に不可欠な重要設備としまして、上水道につきましては削減率5%とされたものでございます。

高橋(栄)委員

 そうしますと、本県に限らず全国の他の事業者についても同じように5%ということで緩和をされたということだと思います。本県におきましては、8施設が該当するということであります。その中で4箇所、加圧ポンプ所、これは常時運転をしなければいけないということで、制限がなかなか難しい状況の中で、共同使用制限スキームというのを決めていたということでありますけれども、資料の2ページを見ますと、三つのグループに分けられて、この三つのグループでどれだけ削減されたというような、割と大まかな資料となっております。実際どうして大幅に削減できたのか。また、どのような工夫を行って削減が行われたのか。その辺具体的なことをお伺いいたしたいと思います。

浄水課長

 今回、共同使用制限スキームという枠組みを使いまして節電を行ったわけでございますが、このグループ分けの中、グループ2にございますポンプ所が5箇所ございます。今回、単体の施設の中で最も電力の削減が大きかったのは、このグループ2の中の平塚ポンプ所という施設でございます。使用制限期間中の電力使用量の最大値は57.4%、削減率でいいますと42.6%の電力削減を行っております。

 この平塚ポンプ所が、なぜこのように大きな削減率を達成できたかという理由でございますが、平塚ポンプ所は高台にある配水池、水を揚水するためのポンプ所でございます。この揚水のためのポンプは、配水池に水があるうちは、その配水池から直接水が御家庭の方に送られますので、ポンプを止めても配水池に水がたまっている間は給水が継続できます。その機能を利用して夜間の間にポンプを運転して、昼間配水池に水がたまっているうちはポンプを停止する、そういう運用が可能でございますので、このように大きな削減が達成されたというふうに考えています。

高橋(栄)委員

 そうしますと、この平塚ポンプ所以外で大きく削減したところはあったんですか。大きく削減できたところはここだけだったんですか。

浄水課長

 今回5箇所のポンプ所の中で平塚ポンプ所が57.4%の使用率だったんですが、それに続く施設としては稲荷ポンプ所で、約85%ぐらいの使用率でございました。この稲荷ポンプ所は加圧ポンプ所で、直接水を加圧して高台に送る機能と、先ほど申しました配水池の揚水の機能と両方併せ持っているポンプ所でございますので、その揚水の部分で、ある程度電力削減ができておりますけれども、加圧もございますので、平塚ポンプ所よりは使用電力は少し多くなったという状況でございます。

高橋(栄)委員

 今、ポンプ所のお話をしていただいたんですけれども、二つの浄水場については何か特別なことはされたんですか、されなかったんですか。

浄水課長

 それぞれ浄水場から各地に向けて配水池に水を送っておりますので、先ほど言いました揚水ポンプ所のような機能を果たしておりますので、浄水場につきましても、昼間はポンプの運転を止めるわけにはいかないんですけれども、抑えまして、その減らした分を夜間に増量して水を送ると。そういう運用を行いまして、昼間の電力の使用量をカットしたというものを行いました。

高橋(栄)委員

 今、取組というか運用した内容をお聞きしたわけですけれども、節電をして送水の給水量が減ったような状況になっていると思いますけれども、実際に利用者側、水道の契約者側から、何か水道に向けた、少なくなったとか、そういったクレーム等はなかったんでしょうか、あったんでしょうか。

浄水課長

 今回の電力使用制限による運用の中で、先ほど申しましたように昼間の運転を抑えて夜間に配水池に揚げるというような運用を行いましたので、水の供給につきましては、特に断水等の御不便をおかけすることなく、通常の送水を行っております。お客様からの苦情等はございませんでした。

高橋(栄)委員

 利用者側のクレームがないことが一番のことだと思いますけれども、この使用制限は9月9日に一応解除されたと。それで9月末までは努力目標として残っておりますけれども、そういった状況の中で神奈川県では電力節電対策基本方針、これを変更しないということで、9月末まで同じような運用をされるということが期待されております。10月以降、どのように取り組んでいくのか、その辺をお伺いしたいと思います。

浄水課長

 夏期の電力使用制限は日中の最大使用電力を抑制すること、すなわちピークカットを目的として行いました。10月以降、秋になりますと使用水量が夏期に比べて1割程度減少する。また、使用電力量も少なくなります。東京電力の供給力にも余裕があるということでございますので、最大使用電力を削減するピークカットにも、今後は全体として使用電力量を削減する節電対策が基本となるものと思われます。

 このため10月以降は運用を元に戻し、省エネ化機器の導入などを図りながら、全体的な使用電力を抑制する方向で総合的な節電に取り組んでまいりたいと考えております。ただし、再び電力需給がひっ迫するなど、状況に変化があった場合には、国の方針に従い最大電力削減等に対応してまいる所存でございます。

高橋(栄)委員

 この件に関しましては、かながわスマートエネルギー構想でも省エネで4%削減するということを知事が力強く言っておりますし、今年の取組を見ますと、大変良い結果で節電が行われているということでありますので、是非積極的に今後はこういった活動を進めていただきたいと思っております。

 続きまして、浄水発生土の放射性物質の関係についてお伺いをしたいと思います。

 私たちも6月に寒川の浄水場を拝見しまして、発生土を見てまいりました。また、テレビや新聞等でも報道されていますし、県のホームページでも公表されておりますので、これは県民の方々の関心も高い事項かなと思っております。先般の議会でも他会派の方が質問されたという状況の中で、もう一回この件についてお聞きをしたいと思いますけれども、まずこの浄水発生土の放射能濃度の推移をもう一回確認をさせていただきたいと思います。

浄水課長

 浄水発生土の放射性濃度でございますが、測定を開始した5月中旬には放射性ヨウ素とセシウムが検出されておりましたが、6月の中旬以降は放射性セシウムだけが検出されております。具体的な数値としましては、谷ケ原浄水場の浄水発生土の放射性セシウムの濃度は当初1キログラム当たり248ベクレルでございましたが、7月11日以降、1キログラム当たり100ベクレル以下が継続しているため、セメント原料として8月22日から搬出を再開しております。

 一方、相模川の下流に位置いたします寒川浄水場の発生土の放射性セシウム濃度でございますが、当初は1キログラム当たり1,232ベクレルが検出されましたが、直近、昨日9月28日の値では127ベクレルと大幅に減少してきております。以上のように多少の変動はございますが、全体としては減少傾向にございます。

高橋(栄)委員

 谷ケ原の方は8月22日から再度、搬出が再開されたということですけれども、依然まだ残留がゼロになったわけではありません。この搬出が再開に至った経緯ですとか、今まで検出されなかったものが多少なりとも検出をされているわけですから、それに伴って以前との相違点がありましたら教えていただきたいと思います。

浄水課長

 浄水発生土の再利用につきましては、厚生労働省から6月に当面の取扱いに関する考え方等が示されております。この考え方では、製品として市場に流出する段階でクリアランスレベル以下になるものは利用可能とされております。

 浄水発生土の再利用先でございますセメントの放射性セシウムのクリアランスレベルは100ベクレルとなりますので、谷ケ原浄水場の発生土につきましては、7月11日以降、セシウム濃度が1キログラム当たり100ベクレル以下で継続しておりますので、通常これまで契約しておりましたセメント会社がセシウム濃度100ベクレル以下の浄水発生土の受入れを再開したことから、8月22日よりセメント原料として搬出を再開したものでございます。

 費用としましては、搬出を再開するまでしばらく仮置きをしておりましたけれども、谷ケ原につきましては100ベクレル以下という数値も出しましたので、通常契約している単価で引き取りが可能でございます。ただ、放射性濃度が高い発生土につきましては、処分の単価が当然高くなりますので、これまでよりも費用が大きくかかるといった条件がございます。

高橋(栄)委員

 そうしますと、その余計にかかった費用というのは、東電に対する損害賠償の対象になるんでしょうか。

浄水課長

 今回、浄水発生土に放射性セシウムが検出された件は、全て東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴うものでございます。国の方も、今回の賠償の範囲に上下水道の事業も含まれるという見解を示しておりますので、当然この費用の増加分につきましては、損害賠償の請求をするという予定でございます。

高橋(栄)委員

 そうしますと、もう一つは寒川の方の問題が残っているわけでありますけれども、今後の再開の見通しというのは立っているんでしょうか。

浄水課長

 寒川の浄水発生土でございますが、直近で100ベクレルは超えておりますが、かなりセシウム濃度が下がってまいりました。そういうことからこれまで再利用に向けて調整を進めてまいりましたが、実は本日9月29日から改良土の原材料として搬出を再開することができました。本日から搬出を再開しているといった状況でございます。

高橋(栄)委員

 以前見たときにも、保管スペースに限りがありますからどうなのかなと思っていましたので、今のお話を聞いて安心であります。こういう浄水場内に放射性物質を含む浄水土を保管するというのは通常考えられない、イレギュラーなケースだと思いますけれども、働いている職員に対する安全確保ですとか、地域住民に対する安心感を与えるような情報提供といったものにどのように取り組んでこられたのか、その辺を教えていただけますでしょうか。

浄水課長

 安全対策でございますが、放射性セシウムを含む浄水発生土につきましては、フレコンバッグと呼ばれます化学繊維の袋に詰めまして、その上から防性シートでくるみ、浄水発生土が飛散することがないよう対策を講じた上で、囲いをした浄水場内の仮置き場に現在保管をしております。

 また、フレコンバッグの下にはパレットと呼ばれる木の枠を作りまして、下からの雨水の浸透も防止をしております。周辺への放射能の影響も確認するために、保管場所の周辺におきまして空間の放射線量を測定しております。これはほぼ毎日測定をして、県内のモニタリングポストの値と比較しておりますけれども、ほぼ同じ値であることを確認しております。

 また、作業員に関しましては、必要な防護服を着用させて、線量計も設置をさせて1日に浴びる放射線量を管理しながら安全に万全を期しながら作業をしているところです。

高橋(栄)委員

 地域住民に対する情報提供ですとか対応については、どういうふうに行われていたんでしょうか。

浄水課長

 先ほど申しましたように、周辺の放射線量の測定を日々行いまして、安全を確認する作業をしております。特にこれにつきましては、当然、周りに飛散がないようにですとか、外部にも鋼板で囲いをするような措置もとっておりますので、特に周りに放射線の影響が出るようなことがないように確認を日々行っているといった状況でございます。

高橋(栄)委員

 日々の取組というのはお伺いしてあるわけですけれども、それを適切にきちんと地域住民に対して告知しないと、地域に住む方々は安心感を得ないんだと思うんですよね。特にうちの会派の八木委員は浄水場の近くにお住まいなわけですけれども、やはり地域住民に対する情報をいかに正確に伝えるか、それによって安心感を得るというような取組をされたのかされなかったのか、これをちょっと教えてほしいんです。

浄水課長

 今回、浄水場内の配水処理施設内に浄水発生土を保管するに当たりまして、今回特に周りの住民の方に説明会を開いて説明するということはしておりません。ただ、先ほども言いましたように、まず周りへの影響がないことを確認いたしまして、そのような問い合わせがあったときには丁寧にお答えをする体制をとってございます。

 また、今日から搬出を始めましたけれども、当面は1日に10立方メートルという量ですけれども、これは来週以降、また増量して保管量をどんどん減らすような方向で今調整を進めていますので、できるだけ早く場内の保管量を減らして全量を搬出できるように取り組んでまいりたいと考えております。

高橋(栄)委員

 今後こういったケースが発生しないことが望ましいわけですけれども、仮に発生した場合、今言ったように日々測定をして、その中で問題があるとか、ないし、把握をされるのは当然の話なんですけれども、地域住民に対する迅速かつ的確な情報提供を心掛けていただきたいなと思っております。これを要望として付け加えさせていただきます。

 続きまして、企業庁の安全対策という点に関してお伺いをしたいと思います。

 先般、我が会派の?山議員が質問をさせていただきまして、企業庁長に答弁いただきました。東日本大震災では今までに経験しなかったような大きな地震を体験したと。それに伴う津波等の未曽有の被害を受けたわけであります。そういったことを踏まえながらお聞きをしたいと思いますけれども、先般の企業庁長の答弁の中で、この災害対策計画、平成8年に大きく改正をして、その後も随時見直しを行ってきたというような御答弁があったかと思います。

 大分時間もたっていますし、具体的にどういう形で今まで8年間、行われてきたのかということをお伺いしたいと思います。

計画課長

 今、委員のお話がありましたとおり、災害対策計画につきましては、阪神・淡路大震災後の平成8年に大きな改定を行いました。その後、関連マニュアルの作成など順次見直しを行って充実を図ってきたところでございます。ただ、具体的には平成17年には前年の10月に発生しました新潟県の中越地震、これは支援隊を派遣したわけですけれども、この教訓から速やかな職員の派遣でありますとか、円滑な支援活動といたしまして、地震災害支援派遣マニュアルというものを作成したところでございます。今回の震災でも、これによりいち早く翌日には被災地に職員を派遣することができたということでございます。

 さらには組織再編がございまして、3局体制から2局体制へとなったことを契機といたしまして、全庁的な体制で災害対策に臨むよう、勤務時間外及び休日における職員配備計画作成基準というのを定めまして、計画の充実を図ってまいりましたところでございます。

 さらに県内で震度5弱以上の地震を観測した場合に、速やかに地震情報でありますとか、水道施設の稼働状況等を幹部職員全員にいち早く知らせるために、災害時水道施設状態速報システムといったものを構築しました。具体的に申しますと、寒川浄水場の配水池の状況でありますとか、そういったものの監視制御、状態の監視をしております。

 さらに災害指定配水池に地震計が設置されておりまして、こういったところの地震の状況、加速度でございますけれども、何ガルといった状況、こういった情報を幹部職員に携帯のメールを使って知らせるというものを構築しました。こういったことを構築して計画に反映させてきたところでございます。

高橋(栄)委員

 先般の答弁の中にも勤務時間内の初動体制の重要性でありますとか、停電、津波対策、こういったことの重要性もいろいろ討議されております。

 それと先ほどのお話と重複しますけれども、放射性物質に対する対応も新たにしなければいけないのかなと思っておりますけれども、この中で今年度末を目途に見直しを実施していきたいというような回答がありました。地震発災から半年が経過をしまして、今年度ももう折り返しに来ているわけでありますけれども、現状どの程度まで進んでいるのか。また、今年度末までというお話がありましたけれども、地震がいつあるか分かりませんから、一刻も早い見直しが必要になってくるわけですよね。そういったタイムスケジュール的なことも含めて、現況どうなっているのか、お聞きしたいと思います。

計画課長

 現在の進捗状況ということでございますけれども、まず今回、企業庁全庁対応ということで震災の対応に当たったわけですけれども、8月末をもって各所属からアンケート調査を行っています。今、それをまとめている状況でございます。

 それから、通信の確保といったものについても訓練を実施しようということで、9月1日に訓練を実施する予定でおりましたけれども、県全体の訓練が延期という形になりましたので、連絡網の確認であるとか、時間外に発生したときに所属長がなかなか自分の所属に行けないということが想定されますので、近傍の救助の職員を参集するといった訓練を実施しようということで計画していました。これは、救助災害対策訓練というのを年3回やっておりますけれども、既に7月に1回実施しておりまして、今後2回訓練を実施しようとしております。こういった訓練をやることによって検証を踏まえまして、今後の計画に反映してまいりたいと考えています。

高橋(栄)委員

 そうしたら、具体的な災害対策計画及び関連のマニュアルの再整備の時期というのはどうなんですか。

計画課長

 見直しの具体的なスケジュールでございますけれども、本会議でも答弁させていただいたように、県の地域防災計画の見直しというものがございます。それと、津波浸水予測の再検証というのも11月に出されるというふうに承知しています。こういったこととも整合性を図りながら、さらには私ども、あと2回訓練を行いますけれども、こういったことと併せまして、年度末には計画を見直してまいりたいと考えています。

高橋(栄)委員

 災害なのでいつ発生するか分からないので、年度末という目標は1個置いておいていただいても結構ですけれども、少しでも早い見直しを行っていただきたいなと思います。

 続きまして、ダムの安全性に対してお聞きをしたいと思います。

 前回、八木委員の方からも質問があったかと思いますし、今議会でも?山議員の方から質問がありました。先般も玉川ダムへの視察がありまして、安全性は十分に確保されているというふうに思ってはいますけれども、今回の地震のように、計画当初予想しなかったような大きな災害が起こっていますので、しっかりとその辺の安全確保には取り組んでいかなければいけないなと思っております。あれだけの規模のダムが決壊しますと、当然、水による直接被害もさることながら、その後の神奈川の大事な水源確保ということに関してもいろいろと影響があるのかなと思っております。現在、県内のダムでは、平常時の点検をどのように行っているのか、また、3月の地震では、神奈川県では震度6弱程度の地震だったのかなと思っておりますけれども、その後、どのような点検を具体的に行ったのか、お聞きをしたいと思います。

利水課長

 ダムの日頃の点検でございますけれども、各ダムに点検整備の基準がございまして、それにより実施しております。具体的には、ダムや附属施設、貯水池などの外観点検につきましては、ダムの中に設置されている機器などにおいて、ダム堤体下の水量の変化を把握するための揚水の計測をおおむね月1回、それとダム堤体と岩盤の密着状態を確認するための揚圧力の計測を3箇月に1回ほど実施しています。

 また、ダムのゆがみといいますか、その程度を確認するための変形量というものも測定しておりまして、それもおおむね3箇月に1回実施しております。また、平常時、年に1回、堆砂状況等の測量もいたしまして、ダムの安全確保のために様々な点検をいたしております。

 また、地震時におきましては、国土交通省の通知によりまして、ダムまたはダム近傍地点で、気象庁震度階で震度4以上、または、ダムには地震計が設置されている場合もございますので、地震計で25ガル以上を観測した場合には、直ちに目視によって、ダム本体のひび割れですとか、附属施設の破損の有無ですとか、周辺ののり面の状況等を外観点検により実施することになっています。

 さらにこの震度4で被災を確認した場合ですとか、気象庁震度階で震度5弱以上になった場合等、若しくは地震計で80ガル以上を記録した場合には、より詳細な目視点検を実施しまして、さらに先ほど申し上げましたようなダム本体内の漏水量ですとか、たわみですとか、その計測機器を用いた点検を実施しております。

高橋(栄)委員

 玉川ダムを拝見したときにも、感心したというかびっくりしたのですが、上の方から基礎部分まで長いひものようなものをたらしまして、下に振り子がついていまして、震度計のようなものがありました。これは県内のダムにも同じようなものが備わっているんですか。

利水課長

 県内のダムにつきましても、同じような施設がありまして、それを確認しているということでございます。

杉山委員

 ちょっと確認をしたいのですが、神奈川県下にあるダム1施設ごとに今言った振り子みたいなものがついているんですか。

利水課長

 規模の大きいダムという形になりますけれども、例えば城山ダムですとか三保ダム、あと、国の方の宮ヶ瀬ダムについては、承知はしておりませんが、当然あるものと感じております。そういう形で整備しています。

高橋(栄)委員

 ダムの災害時の対応、訓練といったものを定期的にやられているかと思います。この訓練の内容に対する見直しを今後行っていくのかどうか、また、どのぐらいのことを現状されているのか、この辺をお伺いしたいと思います。

利水課長

 訓練につきましては、各ダムにおいて地震発生後のダムの管理施設等の点検実施要領というのを、相模川水系ダム管理事務所、酒匂川水系ダム管理事務所、両事務所とも備えております。それにより、最低1年につきましては、地震時にどういう対応をとるかという訓練を実施しておりまして、その訓練の実施についても、単に定められたような訓練ということではなく、シナリオどおりというよりは、利水課の方から条件を与えて、それに対応した訓練をやるというようなことで、いわゆるロールプレーイング形式の訓練をやっておりまして、いざというときの対応ができるような形の訓練を実施しております。

杉山委員

 今、高橋委員がダムの災害訓練についてお聞きしたと思うんですが、ちょっとその前の質問に私関連していたので、教えてください。

 先ほど、城山ダム、三保ダム、国の方での宮ヶ瀬ダムについて、振り子というのか地震計、これはあるのかもしれませんというお答えだったんですが、3月11日の東日本大震のとき、県庁も大分揺れましたよね。ダムでもそういった揺れは観測できたと思うんですけれども、それぞれのダムでどのぐらいの揺れを観測されたのか、もし分かれば教えてください。

利水課長

 地震の震度階を計測しておりまして、相模ダムにつきましては震度4でございます。城山ダムにつきましては震度5弱、三保ダムにつきましては震度4でございます。

杉山委員

 そうしますと、80ガル以上はより綿密な目測というんですか、当然80ガル以上ということで理解をし、点検が始まったということでいいんですか。

利水課長

 委員おっしゃるとおり、震度5弱以上を記録しておりますので、綿密な点検はやってございます。ただし、異常はないということで報告を受けております。

高橋(栄)委員

 安全性に関してですけれども、さきの企業庁長の御答弁の中に、震度4以上の地震が観測された場合に、目視であるとか、中の機器の点検を行うというような御答弁があったかと思います。震度4未満の地震に対して何か対策をされているのか、また、この震度4未満の地震の際の対応に関して伺いたいと思います。

利水課長

 震度4未満の場合には国の点検の決まりはございませんけれども、当然ダムを管理しておりますので、地震があった場合には、異常があったかどうか様々な計器類等を確認しております。あと、ITV、いわゆるテレビカメラ等ございますので、そこで確認はしてございます。ただし通常の場合、当たり前といえば当たり前なのかもしれませんけれども、異常なしということで、常に地震があった場合にはダムの方から報告が上がってまいります。

高橋(栄)委員

 今の点検等は、地震の発災時からどのぐらいの時間内に行う計画になっているんでしょうか。

利水課長

 最初の軽易な目視でございますけれども、ダムは24時間体制でやっておりますので、1時間以内に河川課の方に報告することになっております。それと、震度5弱以上ですとかいろいろなってきますと、3時間以内ですとか24時間以内、いろいろ状況に応じて報告するという形になっておりますけれども、最初の目視は1時間以内に河川課に報告ということでございます。

企業局長

 今までの御質問の中で、課長の方で答えさせていただきましたけれども、基本的にダムは24時間体制、2名で相模川水系、酒匂川水系、県内ダムを監視してございます。

 その中で地震計、あるいは漏水計、あるいは揚圧力といったものが、データ的に自動的に監視室に送り込むシステムになっています。したがいまして、2名の監視業務の職員は、その数値をまず確認するのが第1でございます。それと当然のごとく、先ほどから課長が答弁させていただいておりますように、目視で外の状況を見ていく。それからITVカメラ、遠隔で操作しているところがございますので、遠いところはITVカメラを見ている。例えば三保ダムですとか、そういうところはITVカメラ。例えば相模川水系ですと相模ダム、それからあと道志ダム、こういったものは城山ダムと一括で管理しておりますので、相模ダムあるいは道志ダム、こういったもののITVを見ます。そちらの方でダムの状況を確認する。

 そういったものをまとめて、先ほど課長の方から答弁させていただいたように、1時間以内にまずは概況報告をする。それで、状況に応じて、先ほど言いました基準以上の数字が出ましたら、さらに職員が登庁しまして、登庁した中で具体的に、今回東北の方に視察に行かれたダムと同じように、監査廊といいまして、トンネルがございまして、そのトンネルの中にそういう機器が全部埋まっておりますので、監査廊のあるダムにつきましては、そういったところで全部調査をしてまとめた結果をさらに二次点検という形で報告してきている。そのような二重三重の調査をさせていただいている状況でございます。

高橋(栄)委員

 今、ダムは様々な安全体制を講じているということはお聞きをしました。しかし、ダム自体が大分老朽化をしているということもありますし、昭和22年完成の相模ダムは、完成当時と違いまして、今回の地震のように、その当時の想定外の様々な要因があろうかと思います。

 先般、コンクリートの健全度や耐震化の調査について、これから計画的に実施をしていくという御答弁がありましたけれども、国の動向ですとか、本県がこれからどういうふうに更なる安全性を確保するために取り組んでいくのかということをお伺いしたいと思います。

利水課長

 現在のダムにつきましては、地震の揺れによる影響、震度法という方法により設計されております。企業庁が管理しておりますダムは、この震度法でやっておりますけれども、現在、全国に1,200ほど、河川法の許可に基づいたダムがございますけれども、これまでのところ大きな地震での被害はございませんでした。

 この中で国土交通省の動向でございますけれども、阪神・淡路の平成7年の兵庫県南部地震以降、平成12年の鳥取県西部地震、平成16年には新潟県中越地震などの地震が頻発しました関係で、新たな耐震設計の方法に取り組んでいるという形で聞いております。

 国土交通省によりますと、現在、この耐震設計方法について、今回の東北地方太平洋沖地震を踏まえて検証を行っているということでございますので、神奈川県でもそういう動向を見極めた中で耐震調査ですとか健全度調査を実施していきますけれども、耐震性の調査についても計画的に実施していきたいと考えております。

高橋(栄)委員

 これからもダムの安全性の確保というのは、重点課題として取り組んでいただきたいと思います。

杉山委員

 関連だけれども。災害対策について、うちの党の代表質問で?山議員から質問させていただきまして、企業庁長から答弁頂きました。また当委員会でも、様々なダム、また災害というくくりの中では安全と、そしてまた企業庁長から水質検査等、様々な観点から、事前の対策も含めてマニュアルを作成するなど、要はこの計画の見直しをしますよというお話も頂きました。これは心強い限りですが、さらに今年度末を目途に実施してまいりますという話ですけれども、時期的なこと、それと、今年度末というのは次年度にまたがっての話なのか、こういう計画ができますよということを当委員会で質疑ができるのか、スケジュールをちょっと教えてください。

企業庁長

 今回の大災害を受けまして、私ども今、計画の見直しを行っています。委員からもいろいろお話を頂いて、なるべく早く見直せという形で言われていますけれども、作業は急いでおります。ただ、私どもの作業は無駄があってもいけないし、やり直しがあってもいけません。今後、津波想定が間もなく出てきますので、それも受けた上で、また、県としての本体では地震防災計画の見直しが出てきますので、それらを受け止めた上で、企業庁としても災害対策をまとめたいと考えております。先ほども答弁させていただいておりますけれども、今年度中にまとめるという形で、年が明けて開かれる2月の議会に見直しの骨子を御報告させていただく、こういう形で今考えてございます。そこで議会でもいろいろ御意見を頂いた上で、年度中には決裁という形で正式に見直せる行為をしようというスケジュールでございますので、よろしくお願いいたします。

杉山委員

 骨子が出せるということですので、是非よろしくお願いします。

高橋(栄)委員

 では最後に要望といいますか、お願いなんですけれども、日本は水道事業に関しましては、蛇口をひねれば安定したお水が飲める。シャワーですとかそういうのが、本当にきれいなお水が絶えず安定的に供給をされるということで、世界的にも大変素晴らしいんだなというふうに思っています。

 しかし、今回の東日本の震災を受けて、この安定して供給を受けられる体制の重要性ですとか安全性というのを、もう一回見直されている時期だなと思います。先ほどのダムの件もそうですけれども、まず、安全性を最大限に配慮していただきたいと思います。そしてまた、安全なお水が絶えず安定的に供給されるという仕組みづくりが今も行われていますけれども、維持管理が大変これは重要なことなのかなと思っております。

 この水道事業は、大部分が路面の地中に埋まっていたり、見えない部分が多いわけですから、鉛管の取替え等も大変御苦労が多い事業だと思いますけれども、安全な水が安定して供給できる仕組みづくりに今以上に努力していただきたいなということを述べさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。



11 次回開催日(10月3日)の宣告



12 閉  会