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平成23年  県民企業常任委員会 07月01日−01号




平成23年  県民企業常任委員会 − 07月01日−01号







平成23年  県民企業常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第2回定-20110701-000003-県民企業常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(軽部・谷口の両委員)の決定



3 報告事項

 「NPOの自立的活動をささえる寄附促進の仕組みの骨子案について」(県民局長)

 「平成22年度公営企業会計決算見込額の概況について」(企業局長)

 「東京電力株式会社との電力需給契約の概要について」(同上)

 「海老名市食の創造館(仮称)の建設に関する協定の締結について」(同上)

 「かながわ方式による水ビジネスの確立に向けた取組について」(同上)

 「水道管路用地の不法占拠に係る訴訟の提起について」(同上)



4 日程第1及び第2を議題



5 県民局議案提案説明(県民局長)



6 県民局経営状況報告(県民局長)

 「公益財団法人神奈川芸術文化財団」



7 企業庁議案提案説明(企業局長)



8 企業庁経営状況報告(企業局長)

 「財団法人神奈川県企業庁サービス協会」



9 日程第1及び第2について質疑(両局所管事項及び報告事項も併せて)



高橋(栄)委員

 それでは、私の方から幾つか質問させていただきます。

 今回、神奈川県新しい公共支援事業基金を活用した、NPO法人等の自立支援関係の施策があります。これに約1億2,000万円近い予算が計上されておりますけれども、この事業の狙いですとか事業内容、事業スキームを、改めて確認の意味も含めましてお伺いさせていただきます。

NPO協働推進課長

 本県の新しい公共支援事業の狙いでございますが、県民ニーズが複雑多様化する中で、行政だけではなく、NPOや企業、自治会など地域で活動する様々な主体が協働し、共に公共を担う社会、いわゆる新しい公共の実現を目指すために、その担い手となりますNPO等の非営利団体の自立的活動を支援しようとするものでございます。

 事業の基本的なスキームでございますが、平成22年11月26日に成立いたしました国の補正予算により、各都道府県に交付されることになりました総額87億5,000万円の交付金のうち、本県に交付されました3億2,200万円を、平成23年3月22日に条例制定されました神奈川県新しい公共支援事業基金に積み立てまして、これを原資として、平成23年度、24年度の2箇年で事業を実施するものでございます。

 各都道府県は、国が定めました新しい公共支援事業の実施に関するガイドラインに基づきまして、外部委員による新しい公共支援事業運営委員会を設置し、基本方針と事業計画をこの運営委員会に諮って定めまして、それに沿って各種の支援事業を行うこととされております。また、各事業の事業者の選定や各支援事業の支援対象者の選定につきましても、この運営委員会に諮った上で決定することとされております。

 事業内容でございますけれども、本県ではこうした枠組みの中で、NPO等の活動の基盤を強化する事業、NPOと企業等のネットワークの形成を促進するための事業、NPO等に対する寄附を促進するための事業、それから地域の多様な担い手による協働のモデル事業などを実施することといたしたところでございます。

高橋(栄)委員

 本事業の実施に当たりましては、実際に支援を受ける側のニーズも大変重要になるかと思います。特に今回、NPO以外にも地縁組織、自治会、町内会のようなものから、公益法人、労働組合、様々な団体、支援対象が幅広くあるかと思いますけれども、こういった団体に対する周知徹底の方法ですとか反応、若しくは今後の本事業の制定において、そういったものをどのように反映させていったのかお伺いさせていただきます。

NPO協働推進課長

 基本方針と事業計画は、神奈川県新しい公共支援事業運営委員会に本年の4月21日に諮問いたしまして、その場で審議、検討いただいた上で、5月23日に知事に答申をいただき、国の確認を経て決定いたしたところでございます。

 この運営委員会の委員でございますけれども、学識経験者や中間支援組織やNPO、企業、経済団体、金融機関の関係の専門家、市町村職員、マスコミ関係者など14名の委員で構成されておりますけれども、この委員のうち公募を含めました6名の委員がNPO等の関係者となっておりまして、実際に活動されておりますNPO等の方々の声が生かされやすい仕組みとなってございます。この運営委員会では、これらの委員から様々な御意見を頂き、これらを踏まえて基本方針、事業計画を策定したところでございます。

 具体的な意見の反映状況ということでございますが、NPOの関係の委員からは、例えば基本方針に関しまして、支援対象となる団体等は成果の公表や発信に努めるべき、協力すべき、あるいは支援を受けるNPO等の情報開示を徹底すべきだ、あるいは中間支援組織や支援人材の育成が重要であると、こういった御意見を頂きまして、これらの意見を踏まえまして、取組方針の充実を図ったところでございます。

 また、事業計画につきましても、活動基盤強化プログラム事業を中心に多数の御意見を頂きまして、例えばステークホルダーも含めたディスカッションですとか、ビジョン、ミッションの共有が必要だという意見ですとか、あるいはNPO等の発信力を強化するための研修として、団体の現状分析や各種媒体に関する研修を実施し、広報戦略を構築することから始めることが必要だといったような御意見を多数頂いたところでございます。これらの意見を踏まえまして、個々のプログラム内容に反映させていただいたところでございます。

高橋(栄)委員

 このプログラムの中の、新しい公共の場づくりのためのモデル事業、これが、選定スケジュールが大変タイトなものだと説明を聞いておるんですけれども、当然、周知徹底の時間が短いと応募し損なう団体も出てきますし、十分に活用されない可能性が出てまいりますけれども、そういった団体に対する配慮とか今後の対応等はどのようにお考えになっているのか、お伺いいたします。

NPO協働推進課長

 新しい公共支援事業は、実施期間が平成23年4月からの2箇年間に限られております。また、モデル事業につきましては、震災対応案件も想定されるところでございますので、補正予算の議決をいただいた後、できるだけ速やかに事業を採択し、NPO等の皆様にできるだけ早く事業に着手していただいて、良い成果を上げていただきたいと願っているところでございます。そのために、モデル事業につきましては、運営委員会による本審査を7月20日に設定させていただくとともに、実施は予算議決後に確定するとの留保条件を提示させていただいた上で、予算案作成直後から募集を開始させていただいたところですが、御指摘のとおり、募集期間は1箇月に満たないというタイトなスケジュールとなってございます。

 そのために、それ以前の早い段階から、NPO等の方々に事前に準備をしていただけますように、県のホームページ等で、新しい公共支援事業の国のガイドラインですとか事業の応募様式等を紹介させていただいたり、5月13日に開催した第2回の運営委員会に提出いたしましたモデル事業の募集要項の案、こういったものを掲示させていただくなど、工夫して情報提供に努めてきたところでございます。

 また、7月8日に提出が間に合わない案件についても、漏らさないようにきちんと応募いただけるようにということで、第2回の締切りを9月中に予定してございまして、それまでは継続的に申請を受け付けてまいるということにしてございます。

高橋(栄)委員

 是非多くの団体の方に御活用いただけるよう、引き続き配慮をしていただきたいと思います。

 こういったNPO等は日常の活動に大変忙しく、経理部分とか広報活動になかなか手が回らない団体が多いと聞いておりますけれども、そういった団体の基盤活動の充実というか強化は、こういった支援の中でも大変重要な部分だと思っておりますけれども、そういったことに関して、何か具体的な支援施策があればお伺いしたいと思います。

NPO協働推進課長

 NPO等の活動基盤を強化するための事業として、新しい公共支援事業の中に三つの支援プログラムを用意させていただいております。

 一つ目がビジョンミッション作成応援プログラムというものでございまして、これはNPO等の活動の根幹を成しますビジョンあるいはミッションを明確にしていただいて、それらを実現するための地域計画を作成するなどのプログラムを、個別の団体に応じて直接に指導していくといったプログラムを考えてございます。

 それから二つ目に、財務会計体質改善プログラムということで、財務会計に関する基礎的な研修をまず実施いたしまして、その上で、例えば公認会計士や税理士、中小企業診断士等の専門家を個別に支援対象のNPO等に派遣いたしまして、団体の希望や特性を踏まえた個別の指導をしていく、そういうことも考えてございます。

 それから三つ目として、発信強化プログラムということで、NPO等の活動を、市民や県民の皆様に発信して、またそれを寄附等で支えていただくために、NPO等の広報の力を強めていただくための支援や専門家による個別の指導といったことを予定してございます。

 これらは、先ほどお答えさせていただきましたように、運営委員の皆様からの意見を踏まえて明記したものでございますけれども、これらに加えまして、一般の中間支援組織やNPOの方々から、こういうプログラムをやった方が効果があるだろうというNPO側の提案したプログラム、これについても募集して採択して、そうしたプログラムについてもやっていこうということで、NPO提案型活動基盤強化事業というものも併せて実施していきたいと考えております。

高橋(栄)委員

 NPOの活動基盤強化をしなければいけないわけですけれども、活動基盤の中でも特に財政的な部分に関しましては、どうしても事業収入に、若しくは広報誌等がありましたらその広告収入以外にも、寄附金に頼る団体が多いと思っております。ただ、NPOが寄附金を集めるというのも大変難しい状況が多々あるかと思いますけれども、そういった財政基盤の強化について、何か支援体制というものを考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

NPO協働推進課長

 ただいま委員御指摘のように、NPO自身が市民や県民から直接頂く寄附金というのは、NPOの自立的な活動の実施に伴います大切な財源でございます。こうした寄附を増やしていくためには、個々のNPOの努力がもちろん大事なわけですけれども、寄附を行う市民や県民の側にNPOの活動などをよく知っていただいて、NPOの取組に対する共感や信頼というものを抱いていただいて、その活動を是非、寄附によって支えたいという、そういう気持ちを持っていただけるような、そうした環境づくりを進めていくことが重要であると考えております。

 そこで、本県では、新しい公共支援事業の取組として、寄附促進に向けたNPO認知度向上事業というものを位置付けまして、寄附がNPO等の社会課題解決に向けた活動を支援する有効な手段であるということを広く啓発し、キャンペーンの実施ですとか、個々のNPOの活動への寄附を考えている県民の方々に分かりやすく紹介していく双方型のウエブサイトの構築といったことによって、寄附の社会的意義についての認識を県民の方々に広く持っていただけるようなことを考えております。また、寄附を促進するための税制度等の環境整備の一環といたしまして、県民の方々とともに、寄附そのものの意味を問いますシンポジウムの開催なども予定しているところでございます。

高橋(栄)委員

 今の財政基盤の部分に対応しまして、先ほど、NPO法人に対する自立的活動を支える寄附促進の仕組みづくりというのも御説明いただきました。こういった仕組みができますと、NPO等に対する寄附促進が進み、当然それが団体の財政基盤の強化にもつながるかと思いますけれども、今回の税制改正によりまして、NPO法人への寄附に対する優遇措置が拡大されたということでありますけれども、そうした改正が行われるに至った背景や狙い等についてお聞きしたいと思います。

NPO協働推進課長

 NPO法人への寄附金に対する税制上の優遇制度といたしまして、平成13年にNPO法人の寄附者が税制優遇を受けられる認定NPO法人制度というものが創設されました。これは、国税庁が一定の要件を満たしたNPO法人を認定NPO法人と認定いたしまして、税制上の優遇措置の対象としていくというものでございますが、その認定の要件が大変厳しいということもございまして、全国に今、約4万2,000のNPO法人がございますけれども、税制優遇の対象となります認定NPO法人ということになりますと、本年の6月16日現在では、全国で218ということで、約0.5%という、非常に少ない水準にとどまっております。

 NPOの財政基盤が重要だと言われながら、寄附の優遇を受けられる法人が極めて少ないという中で、NPOの方々から、こうした税制優遇の対象を広げてもらいたい、そして寄附を促進してもらいたい、そういうことのための税制上の制度の改革をやってもらいたいという声が次第に高まってまいりまして、こうした中で、政府は平成22年の税制改正大綱の中で、市民公益税制特別措置委員というものを設置して検討していくということを盛り込みました。これを踏まえてプロジェクトチームが立ち上がりまして、昨年の12月に最終報告が取りまとめられ、それを踏まえて平成23年の税制改正大綱が12月に閣議決定されるに至ったところでございます。これを踏まえまして、ようやく税制改正法案の成立に至った次第でございます。

 今回の税制改正の狙いでございますけれども、大きく二つございます。一つは、まずNPOの基盤を支える寄附そのものを増やしていくために、寄附者に対する税制優遇を拡大して寄附を増やしていこうという措置、それから二つ目として、寄附対象の認定NPO法人を増やしていくための取組ということで、この二つの目的のために、今回の改正では、NPO法人の認定の主たる要件でありますPST、これが大変厳しいということで、このPST、パブリック・サポート・テストというものですけれども、これの緩和ですとか、あるいは仮認定制度の導入、それから個人住民税の控除対象寄附金の拡大等の措置を講じたところでございます。

高橋(栄)委員

 今回の税制改正の狙いの一つというのが、NPO法人に対する寄附金を大幅に増やすということのようでございますけれども、実際に寄附した方が受けるメリットというのは、どういったものになるんでしょうか。

NPO協働推進課長

 寄附者のメリットということでございますけれども、今回の改正では、寄附金に対する国税の優遇措置と地方税の優遇措置の二つがございます。まず、国税の方でございますけれども、認定NPO法人に対する寄附金から2,000円を控除した額につきまして、所得控除との選択制で40%の税額控除ができるようになりました。また、地方税につきましては、都道府県と市町村がそれぞれ条例で指定した場合ということでございますが、認定NPO法人に対する寄附金から2,000円を控除した額について、県民税については4%、市町村民税については6%を住民税から税額控除するということができます。両方指定されるということであれば10%で、国税と合わせますとトータルで寄附した額の50%が税額控除ということで還元されるといった効果がございます。

高橋(栄)委員

 この仕組みについてお話を聞いていますけれども、地方の各都道府県が持っている、補う部分もいろいろあると思いますけれども、全国的に見て神奈川県の取組状況はどういうふうになっているのか、都道府県の状況も含めましてお伺いしたいと思います。

NPO協働推進課長

 本県の条例制定に向けた取組状況と全国の都道府県の状況ということでございますが、本県におきましては、国に対して地方独自の寄附金に対する税制上の優遇措置を講じてもらいたいと国に要望してきた経緯がございます。要望してきた中で、国の方で、本県が要望してきた取組の方法と合致する改正が行われたものでございますので、そうした取組に一日でも早く、NPOあるいは県民の皆様が税制上の優遇を受けることができるように、税制大綱が閣議決定されました12月の段階で、外部委員によります検討委員会を立ち上げまして検討を進めてきたという状況でございます。

 他の都道府県につきましては、こうした改正の場合には、今回の条例指定は法律に基づく仕組みということになりますので、法律が改正されたことを受けて検討を開始するというのが一般的なのかなと思いますが、現時点において、幾つかの県で庁内部の検討を始めたというお話を伺ったり、また、私どもの取組に対する取組状況の照会を受けたりということはございますけれども、他の都道府県における具体的な検討はこれからというふうに認識してございます。

高橋(栄)委員

 本県は早い時期から取り組んできたということで、他の都道府県のモデルとなるような要素も含んでおると思いますので、これからも是非積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 寄附をした方が最大限メリットを受けるためには、NPOの認定以外にも、県だけではなく、県内市町村の条例の制定が必要不可欠だと思います。県としましては、県内各市町村との連携ですとか取組等をどのように行ってきたのかお聞きしたいと思います。

NPO協働推進課長

 お話しのとおり、県と市町村が共に条例を指定することによって、寄附者あるいは対象となるNPO法人のメリットが最大化されるということで、条例指定の仕組みづくりに向けて、県がいち早く検討を始めたわけでございますけれども、こうした検討状況、県の考え方、あるいは国の税制改正の動向といったことを市町村との会議の場として、昨年の5月にボランタリー活動施策推進会議というものを設置させていただいて、各市町村に情報提供し、また共有し、意見交換するという体制を整えさせていただきました。こうした中で、これまでいろいろな形で各市町村の方々の御意見を伺い、検討を進めてきたところでございます。

 また、先ほどの外部委員による検討委員会でございますけれども、中間報告が出されたことを踏まえまして、県内の3地区で巡回懇談会というものをやっていただきまして、市町村の職員ですとか、市町村の議会の議員ですとか、首長が来られたところもございますけれども、市町村の方々の参加、そうした形で関心を持っていただいている状況でございます。

高橋(栄)委員

 今回、仕組みというか、試算というのが提示をされたわけですけれども、今後、寄附をする方若しくはされる側のNPO等、若しくは県、若しくは県内市町村の様々な関係者の多くの声を取り入れる必要があるかと思います。そういった取組に関して、何かされているようでしたらお伺いしたいと思います。

NPO協働推進課長

 繰り返しになってしまいますけれども、先ほど県が市町村との会議の場を設けるということをさせていただいたということを申し上げましたけれども、その中で、この問題に関するNPOの基盤強化ですとか寄附促進について検討する分科会というようなものを設けさせていただいて、特に関心の強い市町村中心に、更に深く意見を聞いていくといったことも併せてさせていただいております。県の検討は、これから、より具体化させていただくことになろうかと思いますけれども、その過程の中で、各市町村の方々にそうした検討状況を逐次提供しながら、御意見を頂きながら進めていくといったことを進めておりまして、引き続き力を入れてまいりたいと思っているところでございます。

高橋(栄)委員

 これは是非、NPO等の財政基盤の確立も含めまして、若しくは寄附する側のメリットも当然あるわけですから、積極的に取り組んでいただきまして、少しでも早く制度化して、進めていただきたいと思います。



(休憩 午後零時3分  再開 午後1時2分)



高橋(栄)委員

 それでは、午前中の質問に引き続きましてお伺いしていきたいと思います。

 ひきこもり対策についてお伺いさせていただきたいと思います。

 青少年を取り巻く環境の中では、本人にとりましても社会的にも大きな損失であろうかと思います。自宅から外へ出られない、若しくは自宅の中の自室からも出られない青少年が数多くいるわけでありますけれども、ひきこもりの本人若しくは御家族の方もなかなか相談をしにくい環境、状況であろうかと思っております。実態を把握することは難しいかと思いますが、県内のひきこもり関係の現状を教えていただきたいと思います。

青少年課長

 ひきこもりにつきましては、確かに委員お話しのとおり、保護者さえも相談したがらないという状況があります。したがいまして、その実態を把握するのは非常に難しいのが実情でございまして、国の方も実態を把握するような調査は行っていないというのが実情でございます。昨年7月に内閣府が公表した調査結果がございますけれども、これは、15歳以上39歳以下の青少年6,000人を対象に調査をしたとのことでした。その結果、いわゆるひきこもりが回答者の1.79%を占めたということで、これを全国の今の同年齢に当てはめたところ、全国のひきこもりは大体69万6,000人いるであろうという推計結果を公表したものでございます。これを本県の同年齢に当てはめますと1.79%ということで、ひきこもりは約5万3,000人と推計をされているところでございます。

 また、内閣府の調査結果では、ひきこもりの直接のきっかけというのは、実は仕事とか就職活動が多いという結果が出ておりまして、それが半数近いという状況にあります。ただ、そうした中でも、その方々の小中学校時代の学校生活が必ずしもうまくいっていないという様子もありますことから、ひきこもりに至るまでには様々な要因があると考えております。したがって、ひきこもりを脱するきっかけについても一様ではないのではないかと、このように考えているところでございます。

高橋(栄)委員

 大変大きな数字であろうかと思います。特に都市部は御高齢の方の孤独死にも表れますとおり、今、地域のコミュニティも不足しがちなので、もしかしたらこれ以上の大きな数字になる可能性もあるかと思いますけれども、そういった中で、本県としてはどのような取組をしてきたのか、お伺いしたいと思います。

青少年課長

 県では、法によって設置される協議会として青少年問題協議会、通称、青問協と申しておりますけれども、これで3期6年にわたって様々な視点から論議を行ってまいりました。その論議に基づきまして、現在いろいろな青少年対策をしておりますけれども、具体に申し上げますと、ひきこもりを含む青少年の悩みを相談する場としての青少年サポートプラザが紅葉坂にございますけれども、そちらの運営でございますとか、ひきこもりの青少年の支援に取り組むNPOに対する活動の場の提供、さらに相談事業費の補助や、研修会などの人材養成といった支援、それから、ひきこもり等の青少年の自立に向けた体験の場を提供するためにNPOと協働いたしまして、例えば農業であるとか林業であるとかの就労体験といったことを実践活動として一緒にやっておりますし、支援活動も行っているというところでございます。

 特に相談事業におきましては、ひきこもり等の青少年支援というのは行政単独ではなかなか難しいということがございますので、実際には経験豊富なNPOにアドバイザーとして相談に当たっていただくといったことなど、NPOとの協働や連携が非常に効果的であると考えておりますので、こういったことを現在は積極的に進めているところでございます。

高橋(栄)委員

 ひきこもりの場合、家族からの情報を含めまして、なかなか本人に、こういった支援制度があっても情報が届かないということが大変懸念される課題かなと思います。ただ、そういったひきこもりの方々の外部との接点の一つとして、インターネットですとか携帯電話のコンテンツ等、数少ない接点というのがあると思いますけれども、そういったものの活用に関してはどのようにお考えでしょうか。

青少年課長

 確かに、自室にひきこもっている青少年はインターネットを利用している方が多いというのが、調査で分かっております。委員御提案のインターネットを活用する手法というのは、一般の方に比べてひきこもりの方は非常にインターネットを多く使っているというのは分かっておりますので、非常に効果的ではないかと考えております。

 実は、実際にNHKの厚生文化事業団というところが、過去にひきこもり情報というサイトを開きましたところ、ひきこもり本人の書き込みも一杯ありましたけれども、そのほかに、例えばひきこもりの経験者が自分はこんなに回復したという体験談を載せたり、支援者の方々がこういう支援をしているというような書き込みをしたりということが非常に多くありました。実際には、自分が書き込みをしないまでも、ずっとそのサイトを見ているという方が非常に多いということも分かっております。

 我々から考えますと、インターネットのサイト運営というのは非常に有効だと思いますけれども、ただ一つ注意しなければいけないのは、ひぼう中傷とか、そういうのがネットの中に書き込まれたのでは非常に問題があるということ。そういう問題はあるにしても、自室から出てこないひきこもりの青年に対して、人と接する、人と交流する場としてのインターネットというのは非常に有効な場であると考えておりますので、前向きに取り組んでいく必要があると考えているところでございます。

高橋(栄)委員

 当然、インターネットは匿名性を利用したというか悪用した、ひぼう中傷が数多くあるかと思います。ただ、ひきこもり対策を行っているNPOも数多くあると思いますので、午前中に質問させていただきました新しい公共支援事業、こういった制度をうまく活用しながら改善策に取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、私立学校の校舎、若しくは幼稚園の園舎の耐震化についてお伺いしたいと思います。

 東日本大震災を受け、改めて建物、学校の耐震化が脚光を浴びておるところでありますけれども、本県におきましても以前から耐震化に取り組んでいると聞いております。

 先般の東日本大震災での県内の私立学校の被害状況を教えていただけますでしょうか。

学事振興課長

 3月11日に発生しました東日本大震災による被害状況でございますが、建物の壁が崩落し、建物全体が著しくゆがむなど、建物の使用が困難な状況に陥ったというところが1件ございます。それ以外に、建物の壁や屋上に大きなクラックが入った学校が2件、その他窓ガラス、ブロック塀、うち壁等にひび等が入った軽微な被害があった学校が58件で、全体としては61件の被害の御報告を受けているところでございます。

高橋(栄)委員

 そうした被害を受けた学校に対して、県はどのような支援を行っているんでしょうか。

学事振興課長

 3月13日付けで国が、激甚災害として今回の震災を指定したということでございます。これに伴いまして、国では、震災により被災した私立学校の校舎等の復旧に一定規模以上の工事費がかかる場合にあっては、2分の1以内の補助を行うこととしまして、国の第一次補正予算において予算が計上されたところでございます。また、私立学校共済事業団というのがございますが、こちらでは今回の震災に当たりまして、当初の5年間は無利息ということで、通常よりも有利な条件でお金を貸し付けるという制度を行っているところでございます。

高橋(栄)委員

 今回の震災に対する対応というのは承知いたしました。

 何か起こってから対応するのではなくて、日頃からのあらかじめの予防が大変大切だと思っております。県では耐震診断に対して補助をしておるはずですけれども、どの程度進んでいるのか、進捗状況をお聞きしたいと思います。

学事振興課長

 県内の小中高等学校につきましては、平成22年4月1日現在でございますが、全体で533棟の建物がございます。そのうち、新耐震基準になる前、つまり昭和56年以前の旧建築基準法で建設された建物は248棟ございます。このうち、既に210棟の建物が診断調査を実施しております。したがいまして、小中高につきましては84.7%が耐震診断を行っている状況でございます。一方、幼稚園でございますが、全体では1,026棟ございます。このうち、昭和56年以前の旧建築基準で建てられました建物は496棟で、既に344棟の建物が耐震診断調査を実施しておりますので、耐震診断実施率は69.4%となってございます。

高橋(栄)委員

 耐震診断を受けまして、当然、不都合が見付かった場合も多々あるかと思います。その後の耐震工事の件ですけれども、耐震化率の進捗状況、工事を進めるに当たりまして県はどのような支援を行っているのかをお聞きしたいと思います。

学事振興課長

 まず、小中高等学校でございますが、今申し上げました耐震診断を実施した210棟のうち、改修工事が不要とされましたものが51棟ございます。これはオーケーということになります。改修工事が必要と診断され、既に改修工事を行った建物は114棟ございます。これに新建築基準法で建設されましたものを加えますと、全体で533棟のうち既に450棟については耐震化が終了しているということになりますので、耐震化率は84.4%になります。同様に幼稚園につきましては、1,026棟のうち既に827棟が耐震化を終了しているということから、80.6%となります。

 小中高につきましては84.4%、幼稚園については80.6%でございます。こうした状況の中で、県として耐震化を進めるに当たって、その前提となります耐震診断の促進を図る必要があるだろうということで、委員の方から御指摘がございましたように、耐震診断の調査費について補助をしているところでございます。加えまして、耐震診断の結果、改修をしなければいけないということに関しましては、工事費の2分の1から3分の1を補助するという国の制度がございます。この国の制度を活用することを、私どもとしては促しているということでございます。

 それと併せまして共済事業団がございますが、ここは通常においても比較的、民間銀行よりも低金利でございます。こちらの利用についての働き掛けをしているというところでございます。さらに、こうした事業団の融資でも足らない場合がございます。その場合には、県として県内の金融機関からお借りいただくことを促した上で、利子補給を県としてさせていただいている。こうした三つの制度を組み合わせて、県内の耐震化工事が進むように働き掛け等をさせていただいているところでございます。

高橋(栄)委員

 今、具体的な数字を提示いただきましたけれども、耐震診断の実施率ですとか耐震化率というのは、全国的に見てどのような位置付けになっているかお聞きしたいと思います。

学事振興課長

 耐震診断実施率でございます。小中高につきましては、先ほど申し上げましたように神奈川県は84.7%であるのに、全国平均は54.8%となっております。また、幼稚園につきましては、本県が69.4%に対して全国平均は47.7%。したがいまして、両方とも20%から30%、全国よりは高い状況ということになります。

 次に、耐震化率でございます。小中高は、本県が84.4%であるのに対して全国は69.6%、幼稚園につきましては、本県80.6%に対して全国は70.6%ということで、こちらも全国に比べますと10%から15%は高いという状況になってございます。

高橋(栄)委員

 全国的に見ても大変積極的に取り組んでいるのかなというような感じが受けられますが、幼稚園の方が若干遅れているのかなというような感じにも思われます。

 こういった幼稚園の園舎に対する耐震化を進めるに当たりまして、どういった取組をされているのかをお聞きしたいと思います。

学事振興課長

 今、委員御指摘のとおり、幼稚園につきましては、耐震化率あるいは耐震診断実施率が小中高に比べて低いという状況でございます。こうした中、まずは耐震診断を促していくことが必要になろうかと思います。

 そこで、今年度、新規事業の予算としまして、子育て神奈川方式の一つとして、私立幼稚園施設整備費補助というものをお認めいただいたところでございますが、このメニューの中に耐震診断というものも御用意させていただきましたことから、今回の震災を機に、各幼稚園の耐震化が急務であるということで、私どもの方からアンケートを実施するとともに、加えて、この新たな予算を使って是非とも耐震診断を進めていただきたいということで調整を進めさせていただいたところでございます。

 その結果、昨年度は神奈川県の耐震診断を行っていただいた幼稚園は2園にとどまっていたのですが、今回、こうした取組を御紹介あるいは進めさせていただくことにより、現時点で26の幼稚園から、今年度、県の予算を使って耐震診断を進めていただけるというお話を今頂いているところでございます。したがいまして、この予算等を活用させていただいて、是非とも、若干遅れていた幼稚園の耐震診断を今年度急きょ高めるということをさせていただきたいと思っております。その結果、耐震診断実施率69.4%と低かったものが75%まで高まっていくことになると思っております。

杉山委員

 今、お話を伺っていた中で、全国平均よりも神奈川県は耐震化を進められているんだと、そしてさらには、幼稚園の園舎の方についても耐震診断をすることによって実施率が69.4%から75%まで引き上げられる。これは大変素晴らしいことで、まずは急ぎ促進していただきたいと、これは要望したいんですが、3月11日に電車が止まりました。そして、我々も車で帰ったり、中には電車がありませんから会社から徒歩で帰宅されたというようなニュースも報道で出ていました。そこの中で、私学学校でも、地震があったので帰りなさい、下校しなさいという形で子供たちを学校から出したのか、あるいは様子を見ましょうということで、学校にとどめるといいますか、学校内で待機をさせるようなケースがあったんでしょうか、どうでしょうか。

学事振興課長

 手元にデータを持ってきていないんですが、午後の震災でしたので、各小中高、学校に多くの生徒がいた状態だったということで、帰れる子たちは帰ったということは聞いておりますが、おおむね1万人以上は各学校に一晩泊まったという状況がございます。

杉山委員

 学校内は安全であり、学校外に出るよりは学校内にとどまることによって子供たちの生命を守れるというような判断に基づいて、学校が独自にしていいわけですか。もちろんそれは父兄といいますか、親御さんに連絡することもあるでしょうし、中には電話が通じなくて連絡が取れない場合もあるかもしれませんけれども、そういった裁量というのは学校に任せているわけですか。

学事振興課長

 御存じのように、現実に電車が止まったということがあります。特に私立学校の場合には、比較的遠方から来ている生徒がいらっしゃるという状況がございますので、そうした社会的な周辺状況を考えて、各学校の設置者である理事長あるいは校長先生の御判断で学校にとどまるという判断をしていただいているところでございます。それともう一つ、連絡については各学校とも、携帯等がつながらないということで、親御さんに、そうした学校にとどまるという情報を伝えることには非常に苦労したと。そのときに、一番有効に伝達できたものは、結果的には固定電話であったということで、各学校の方からは、今後の備えとしては、今、固定電話を皆さん減らしてきてしまったんですけれども、固定電話を各学校に少し増やそうというような動きがあるというふうに承知してございます。

杉山委員

 関連ですので質問はこの程度にしますけれども、今お話しのように、備えあれば憂いなし、これは昔からの教訓でありますので、引き続き耐震診断の促進を要望して関連を終わります。

高橋(栄)委員

 今、いろいろお話をお伺いしまして、神奈川県はわりと診断若しくは耐震化が、全国的に見ても進んでいると思いました。

 ただ、昨日の日経新聞にも出ておりましたけれども、非構造部材、例えば石こうパネルですとか、窓、照明器具といったものの耐震化が全国的にもまだまだ遅れているというような記事が記載されておりました。政府としましても、補正予算に対策費を組み込むというようなことも書いてありましたけれども、是非、今までの耐震化以外の部分でも、これから何か施策を検討していただきたいと思います。

 続きまして、神奈川フィルハーモニーの件を幾つかお伺いさせていただきたいと思います。

 県内唯一のプロのオーケストラとして四十数年活動されておるわけですけれども、今、公益法人制度改革の中で、様々な転機に立っていると思っております。

 はじめに、神奈フィルが今まで行ってきた活動ですとか、地域に対して、より親しみを持って活動ができるように取組をされてきたのかどうか、そういったことをお伺いしたいと思います。

文化課長

 神奈フィルのこれまでの活動ということですが、今、委員お話しのとおり、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、神奈川フィルは、昭和45年3月に県内の若手の演奏家が中心となって発足しております。それ以来、本県唯一のプロのオーケストラとして、音楽ホールや地域に出掛けての演奏活動、青少年に対する音楽の普及活動など、多彩な活動を展開してきております。また、演奏の内容につきましても、定期演奏会や各地の主要ホールでの特別演奏会などでのクラシックの演奏をはじめ、オペラ、バレエ、映画音楽の演奏に至るまで幅広いジャンルに及んでおりまして、県民が優れた芸術活動に触れ、潤いのある生活を送る上で欠かせない存在となっております。

 特に地域での活動ということでございますので、いくつか御紹介させていただきたいと思いますが、昨年度の実績ですと、まず、全国植樹祭での演奏など小さな編成をつくりまして、演奏会や音楽鑑賞教室といったものを各地で行っております。また、地域に根差した活動として、日産スタジアムでマリノスの公式戦で金管楽器の演奏をしたり、あるいは県内の音楽大学と提携して、神奈川にゆかりのある若い音楽家の育成といったものにも取り組んでおります。

高橋(栄)委員

 今、公益財団法人化を目指しておるというふうに把握しておりますけれども、法人への移行の中でやはり一番問題になるのは、経済的な事情かと思っております。神奈フィルの経営状況は大変苦しいとは思いますけれども、どういった経営の改善に取り組んでいるのか、そしてまた法人の移行に関してどのような対応を行っているのかお聞きしたいと思います。

文化課長

 今、お話のありましたとおり、神奈フィルだけではなくて、日本のオーケストラはいずれも大きな企業、法人、あるいは自治体の援助がなければなかなか立ち行かないという経営体質になっております。神奈フィルにおきましても、演奏会のチケットの売上げといった事業収入だけでは、なかなか賄い切れないということで、地方自治体などの助成金や寄附などの収入を得て経営しているということでございます。そういった状況ですので、この楽団につきましても、特に平成5年以降赤字が続いておりまして、平成10年から経営改善計画を策定しまして、計画的に経営改善に努めてきております。

 しかしながら、今年の3月、平成23年3月末で約3億1,300万円の債務超過といった状況になっております。いろいろ経営努力をしているわけでございますが、例えば、演奏会の経費、そういった諸経費の削減に努めるほか、楽団の方の給与を大幅に減額する、あるいは65歳の定年制を導入するといった支出抑制の取組、また、演奏会などを年間160回以上実施することにより、演奏会入場者あるいは定期会員の増加に取り組み、収益の確保に取り組んでいるところでございます。

 こういった状況の中で、今、お話のありました公益法人制度改革への取組ということでございますが、公益法人制度改革に向けては、今、この楽団は財団法人でございますので、公益の財団法人、これを目指していくということでございます。ただ、公益の財団法人を目指していくためには、純資産を300万円以上確保しなくてはいけないというのが一つのハードルになっておりますが、先ほど申し上げましたように、実際、今、債務超過の状況でございますので、それを何とか解消しなくてはいけないという状況でございます。

 そこで、神奈フィルの中に神奈フィルブルーダル基金というものを設けまして、今お話をしましたように、純資産の確保あるいは経営基盤の強化のために、5億円を目標に寄附を募っているところでございます。県といたしましても、県民全体の力で何とか支えられないかということで、民間企業の方々などと御協力をしまして、今年の2月25日に、がんばれ!神奈フィル応援団、というものを発足させて、今申し上げましたブルーダル基金の造成への募金活動を支援しているところでございます。

高橋(栄)委員

 広く県民から愛される楽団づくりということであって、今回行われますファミリークラシックコンサート、これは大変良いことなのかなと思っておりますけれども、内容についてお伺いしたいと思います。

文化課長

 今、お話のありましたファミリークラシックという事業ですが、今年度、子育てを地域で支援する取組の一環として行うものです。これは、日頃、生の演奏に触れる機会の少ない子育て中の親子の方々に音楽を聞いてもらうだけではなくて、バックステージツアーや、あるいはいろいろ質問コーナーを設けるといったことを行いまして、参加型の演奏会ということで開催していきたいと考えております。

 親子ということでございますので、乳幼児、ゼロ歳の子供から入場できるというふうにしまして、親子で一緒に良い音楽に触れてもらう、また、親同士の交流も深めてもらおうと考えております。この8月から実際に事業を開始して、県内で8会場、具体的に言いますと横浜が1、川崎が1、相模原が2、平塚が1、逗子が1、南足柄が1、箱根が1で計8会場でございますけれども、そこで開催することとしておりまして、全部で約6,000名の親子の方々を無償で招待するということで考えております。

高橋(栄)委員

 今、親子を対象にしたコンサートと伺いましたけれども、こういった子育て中の親子以外に、高齢の方ですとか様々な障害を持った方、若しくは青少年の情操教育にも、こういった生の音楽を聞くことは大変効果的だと思いますけれども、そういった取組をされているようでしたら教えていただきたいと思います。

文化課長

 今、まずは高齢者、障害者というお話がございました。神奈川フィルといたしましても、地域に根差したコミュニティオーケストラといったものを目指しておりまして、その活動の中に社会貢献活動もしていこうということで、県内の養護学校を中心に、病院、老人ホームなどを、室内楽を編成して回るといったボランティア活動を行っておりまして、昨年度の実績ですが、26回、そういった訪問をしております。

 また、青少年の育成という視点での活動ということでございますけれども、神奈川フィルはおおむね年間160回ぐらい演奏会をやっておりますが、その3分の1、約50回ぐらいは子供のための演奏ということになっております。少し具体的な取組について御紹介させていただきますと、昨年度の実績では、青少年に身近にクラシックに親しんでもらおうということで、夏休み名曲コンサートということで、テレビでも活躍しております作曲家さんに、実際にいろいろなおしゃべりをしながらクラシックを聞いていただくといったようなコンサートを3回ほどやっております。また、小学生を対象に、ワークショップによる音楽指導と演奏会を組み合わせた子供たちの音楽芸術体験授業を3校で実施しておりますが、その内容としましては、まず小学校に楽団の人が行って、事前に楽器指導をします。その後に楽団の人が行って、共同で、一緒になって演奏会をするといった取組もしております。さらに、青少年のクラシック音楽への関心を高め、豊かな情操と感性を育てるということを目的とした音楽鑑賞教室を、小学校から高等学校まで39公演を実施しているという状況です。

高橋(栄)委員

 今、広く県民各界各層に親しまれる楽団に取り組まれているとお伺いいたしました。

 県知事はじめ、横浜市長ですとか財界も含めまして、様々な方が参加して応援団を結成されて、今は公益財団法人化を進めておる、支援をしておるところでありますので、是非、神奈川県としても支援体制に取り組んでいただきたいということを要望させていただきまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 続きまして、DV関係の質問を幾つかさせていただきたいと思います。

 5月末の神奈川新聞ですけれども、県内のDV相談件数が2年連続で6,000件を超えたというような内容の記事が記載されておりました。これは大変深刻な問題だと思いますけれども、それを踏まえまして何点かお伺いさせていただきます。

 まず、DVに関する相談件数ですとか、相談者の傾向といったものをお伺いしたいと思います。

人権男女共同参画課長

 DVに関する相談でございますが、県内では県民センターと女性センターに配偶者暴力相談支援センター、これはDVセンターと言われておりますが、それを設置しまして、DVの相談に対応しているところでございます。

 相談件数の推移でございますが、平成18年には4,776件でございましたDV相談でございますが、年々増加しまして、平成21年度に6,263件と、一番多い件数になってございます。平成22年度でございますが、若干減りまして6,040件という形になっておりますが、平成21年度から連続して6,000件を超えているという高い状況になってございます。

 また、この6,040件でございますが、DV被害を受けた直接の御本人からの相談が4,609件でございます。そのうち女性からが4,531件と、ほとんどDVの被害者の方、女性からの相談でございます。また、その内訳ですが、30代、40代の女性の方からの相談が多くなってございます。

高橋(栄)委員

 神奈川県内には日本語を母国語としない方も数多く住まわれていると思いますけれども、そういった方への相談状況ですとか対応等についてお伺いしたいと思います。

人権男女共同参画課長

 DV相談を希望されます外国籍の県民の方でございますが、県では平成18年度から外国語による相談を実施しております。相談は、月曜から土曜まで、10時から17時の間にやっておりまして、英語や中国語、韓国語、朝鮮語などの言語で相談を受けております。相談件数でございますが、平成18年度は738件という件数でスタートしてございます。この相談についても年々増加しておりまして、平成21年度には931件となってございます。平成22年度でございますが、先ほどの総体の相談件数とちょっと比例しておりまして、平成21年度より減っておりまして847件という形になってございます。この相談につきましても、DV被害者御本人からの相談507件で、ほとんどが女性の方という状況になってございます。

高橋(栄)委員

 外国籍の方に対する配慮ということもお聞かせいただきましたけれども、先ほどお話がありましたDVセンター以外にも、緊急を要する場合など、警察に直接相談に行かれる方も数多くいらっしゃると思います。状況によっては、そのまま警察等の保護も必要な場合もあるかと思いますけれども、警察との連携はどのようになっているのかをお聞きしたいと思います。

人権男女共同参画課長

 生命の危険を感じるようなDV被害というのは多々ございます。緊急性の高い場合は、相談窓口に行くというよりも、身近な警察署とか交番に行かれるケースがございます。こういうケースでございますが、相談者御本人の希望を受けまして、女性相談所という県の機関がございますが、そこで緊急に保護するかどうか状況を判断するわけでございますが、そこで緊急に保護する必要があるとなった場合、相談機関と警察が協力しまして、相談者を安全な場所に移送するということをやっております。

 こういう感じで、緊急性が高いDV被害者の場合、警察との連携が一番重要となってございますので、県警の生活安全課等とよく連携をとって、情報の交換とか情報の共有化をしているところでございます。また、地域レベルのお話になりますと、地域の警察署と市町村の連携を進めておりまして、実際の対応状況の事例等をお互いに確認して、どういう形でやったらいいのかというような、そういう形で情報交換を進めながら連携しているところでございます。

高橋(栄)委員

 年間6,000件を超える相談があるということですけれども、外部からは発見しにくい問題かと思われます。潜在的な被害者も数多くいると思いますけれども、そういったDV相談の啓もう活動、PR活動はどのように行っているのかお聞きしたいと思います。

人権男女共同参画課長

 DVにつきましては、委員のおっしゃるように、なかなか周りの方も気付きづらいということもありますし、それよりもDVの被害を受けていらっしゃる方が、自分がDVを受けているんだと認識されないケース、それがDVではないのではないかと思っているような、そういうこともございますので、DVというものを一般の県民の方に広く知っていただくために、毎年11月12日から25日まで、女性に対する暴力をなくす週間というのがございますが、その週間に合わせまして、県の広報紙等、DVに関する説明とか相談窓口の紹介を行っております。また、DVに関するリーフレットを作成して配布したり、ホームページでPRをしております。

 また一方、リーフレットですと、家庭にそのリーフレットを持ち込むと、家庭の中で相談をしようとしていると分かってしまうような話がありましたものですから、携帯性に考慮したカード状の相談窓口案内というのを作っておりまして、女性が多く利用される病院、公共機関等の窓口、女性用の化粧室等にそういう小さなカードを置いて、利用しやすいような工夫もしております。また、JRの駅で配布している時刻表がございますが、時刻表にも相談窓口の案内をして、時刻表を見た方が、自分の周りでDVの被害者がおられたら、是非、相談窓口に行くような形の、そういう工夫もしております。こういう工夫をしながら、これからもDVに関するPRをしていきたいと考えているところでございます。

高橋(栄)委員

 DVは、親しい間柄であっても、配偶者間であっても、大変大きな人権侵害であることは間違いないことであります。

 今日も、有名なプロ野球選手のお身内の方が、親しい間柄の女性に暴力を振るったというような事件があったようでありますけれども、いち早くこういった方々が相談できる体制づくりというのを今後も検討していただきたいと思います。そしてまた、DVといいますと、被害者は女性というのが今までのイメージがありましたけれども、最近は男性の被害者も多く発生していると思いますので、そういった方々に対する配慮もしていただきたいということを要望として付け加えさせていただきます。

 続きまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 海外との交流に関して伺いたいと思います。

 私自身がライフワークとして、海外との交流を積極的に行っていくというような関係もありましてお伺いさせていただきますけれども、神奈川県はどのような地域や国々と現在交流を行っているのかお伺いしたいと思います。

国際課長

 ただいま神奈川県では、全世界の100の地域と交流をしております。具体的には、昭和56年に友好提携を結びましたアメリカのメリーランド州、中国の遼寧省、ドイツのバーデンビュルテンベルク州、韓国の京畿道、ウクライナのオデッサ州、マレーシアのペナン州、スウェーデンのヴェストラジョータランド県、オーストラリアのゴールドコースト市、以上でございます。

高橋(栄)委員

 海外との交流は、特に私は青少年の情操教育若しくは将来の人格形成に大変役立つと思っております。青少年の交流事業はどのようなものを行っているのかお聞きしたいと思います。

国際課長

 青少年の国際交流事業でございますけれども、私どもとしましても、青少年の方々が言葉や文化の壁を超えて相互に理解を深めていただく、そうした経験が今後の次世代の皆さんの育成にとって非常に重要なことだと思っておりまして、その中で特に特徴的なものとして、青少年のスポーツ交流事業を展開しております。中国の遼寧省と韓国の京畿道、それから本県と、3地域が合同で実施をしております。男子のサッカーと女子のバスケット、この代表チームによる交流を、毎年8月に3地域の持ち回りという形で実施しておりまして、昨年は京畿道で開催させていただきました。今年は遼寧省での開催を予定しております。これまで620名の選手が参加させていただいたところでございます。

 こうしたスポーツの交流、それから高校生のメリーランド州への派遣事業というものも実施しておりまして、昨年度3月にメリーランド州へ8名の高校生を派遣しました。これまで累計で、高校生は47名ということで参加をしていただいてございます。このような青少年の交流事業を展開しているところでございます。

高橋(栄)委員

 本県の特徴的な交流方法ですとか、他との交流実績がありましたらお伺いしたいと思います。

国際課長

 特徴的なものは、先ほど申し上げました北東アジアの3地域による交流というのが本県独自のものであろうと思っております。具体的には、先ほどのスポーツ交流の他にも、様々な行政課題、環境ですとか公衆衛生ですとか、そうした特定の課題を共通の課題認識としまして、解決に向けた協議をするというようなことをしております。

 それから、本県独自の取組としましては、韓国の京畿道との交流ということで、特に鶴見区の県立三ツ池公園の中に韓国式の庭園、コリアン庭園というものを平成6年に、韓国の京畿道との友好交流のシンボルとして建設いたしました。造り方に当たりましても、建設の資材を京畿道から御提供いただいて、建設の仕方等、韓国の専門家の方に御助言をいただき造ったもので、開設以来、三ツ池公園で定着してございまして、年に一回、交流のイベントも開催しており、昨年度は土日の2日間で1万人以上の方が見えるということで、友好交流の中から地域に定着したような場をつくらせていただいたということで、特徴的なものかと存じます。

 そのほかにも、国際児童画展というような取組とか、ゴールドコースト市とは海岸の交流の中で、ライフセーバーの方との市民の交流とか、そういったものも特徴的な交流かと存じます。

高橋(栄)委員

 最後に私からの要望として、横浜市にパートナー都市制度という国際交流の制度があります。これは、特定の分野に限定して、時期を決めて交流するという制度でありまして、私が住む横浜市保土ケ谷区も、ブルガリアのソフィアという町と文化芸術、スポーツ、また子供、教育、この分野に限って3年間、途中3年間延長しているんですけれども、こういった取組をして積極的に交流をしているところであります。

 えてして、友好都市が締結された後、なかなか実態が伴わないような現状もあると聞いておりますので、是非こういった制度も参考にしていただきながら、積極的な国際交流をこれからも進めていっていただきたいということを要望、提案させていただきまして、私からの質問は終了させていただきます。

八木委員

 自民党の八木大二郎でございます。よろしくお願いいたします。

 高橋委員に引き続いてで恐縮でございますけれども、私からは、企業庁関連の提案あるいは要望について順次質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 まず、水道事業の経営、それと神奈川方式による水ビジネスの取組について、何点かお伺いいたします。

 御案内のように、水道事業については、県内12市6町を給水地域として、県民の約3割に当たる278万人に対して給水事業をされております。安全で良質な水を安定的に供給する県民のライフラインとして、また、市町村をまたがる広域水道として、その役割は重要であることは間違いありません。そこで、県営水道事業の経営状況、それから今後の見通しについて何点か伺いたいと思います。それと、かながわ水ビジネス研究会について、今年度より本格的な取組を進めているようでありますけれども、現在の取組状況、また今後のスケジュールなどについて何点か伺いたいと思います。

 まずはじめに、水道事業収益の多くを占めている水道料金収入について、平成22年度の実績は平成21年度との比較でどのような状況であったのか、もう一度確認させていただきたいと思います。

経営課長

 水道料金収入の状況でございますが、平成22年度の実績は、トータルで546億2,000万円ほどでございまして、前年度の実績、平成21年度につきましては547億6,000万円でございました。比較いたしますと、約1億3,900万円ほどの減収となってございます。その内訳を、家事用、業務用などの用途別に申し上げますと、家事用につきましては、平成22年度の実績で約1,500万円ほどの増となってございます。こちらにつきましては、給水人口等の若干の増等もございまして増となりました。また、営業用、工業用等の業務用につきましては、1億4,000万円ほどの減となってございます。

八木委員

 平成21年度に比べて水道料金が減少したということでありますけれども、その理由を当局ではどのように見ているんでしょうか。

経営課長

 水道料金の基となります使用水量につきましては、平成22年度の実績は3億2,080万立方メートルほどでございました。平成21年度は3億2,010万立方メートルでございまして、70万立方メートルほどの増となってございます。

 使用水量が増加しているにもかかわらず料金収入が減少した理由でございますけれども、まず使用水量の状況は、家事用等につきましては全体の8割を占めてございます。こちらにつきましては、節水思想や節水機器、トイレですとか洗濯機、かなり水が少なくても使えるようになってございます。これによりまして、1戸当たりの使用水量は減少しているものの、給水コストや給水人口は若干増えておりますので、家事用につきましては、0.4%ですが増となってございます。一方、業務用につきましては、平成20年後半からのリーマンショック以来の不況で、世界的景気低迷の影響とともに、節水型社会に移行していることもございまして、使用水量が減少してございます。前年度に比べて30万立方メートルほど減となってございます。このように、家事用に比べまして業務用の水道料金の単価が高うございますので、業務用の使用水量が減少いたしまして、水道料金収入全体では、先ほど申し上げた1億3,900万円ほどの減少となったものと考えております。

八木委員

 今お聞きしますと、家事用、それから事業用、使用水量が減少してきていると、こういうことでありましたけれども、本年度、平成23年度予算についてはどのように水道料金収入を見込んだのかお伺いいたします。

経営課長

 平成23年度当初予算における水道料金につきましては、538億1,700万円余りを計上させていただいております。前年度に比べまして2億4,800万円ほどの減額をしております。用途別の内訳でございますけれども、先ほど申し上げました家事用につきましては、給水戸数自体はプラス0.3%ほどの緩やかな伸びを示しておりますけれども、1戸当たりの使用水量が若干減ってございますので、トータルといたしまして平成23年度予算は344億6,000万円余りを計上して、前年度に比べて4億8,000万円ほどの減としてございます。一方、業務用につきましては、特に工業用において、先ほど申し上げました景気低迷の影響を受けて使用量も減少してまいったところでございますが、平成22年度、前年度と比べて若干よろしい状況がございまして、また、平成23年度に大口需要者が本格稼働するような特殊な事情もございましたので、平成23年度予算は179億7,000万円余りということで、2億1,300万円余りの増額の計上をさせていただきました。

八木委員

 今お話しいただいたように、料金収入が大変厳しくなってきている中で、重点的に取り組むこととした事業の進捗というのはどうなっているのか、現在の主な重点事業の進捗状況について教えてください。

経営課長

 平成22年度における主要事業の進捗状況でございます。

 まず、災害や事故に強い水道づくりということで、水道管の更新に際しまして耐震化を進める耐震化促進事業を行っております。こちらにつきましては、耐震化率、平成16年度末9.5%を、平成27年度までに16.5%に向上させることを目標としておりまして、平成22年度までに14.8%に改善してございます。

 また、安全でおいしい水づくりにつきましては、お客様の不安感を解消し、同時に漏水を抑制するため、鉛管の給水管につきまして取替工事を進めてまいります鉛管解消事業を行っております。こちらにつきましては、平成16年度末におきまして10万7,000件余り、平成27年度までに全て解消するということを目標としておりまして、平成22年度までの達成率は56.3%でございます。

 また、安定した水の供給という観点で、漏水ですとか、赤水の原因になります老朽管を更新いたします老朽管更新事業、こちらにつきましても平成16年度末の22%から17%程度に減少させることを目標にしてございますけれども、こちらは平成22年度までに19.0%まで解消しております。

 主な事業につきましては、ほぼ予定どおり進捗している状況と考えております。

八木委員

 このたびの東日本大震災は県営水道の経営にどのような影響を及ぼしていくと捉えているでしょうか。

経営課長

 3月11日に発生いたしました東日本大震災は、各地の経済活動に大きな影響を与えたところでございます。私ども県営水道につきましても、平成23年度の4月の水道料金収入でございますけれども、水量で予算に比べまして97.6%、金額で96.4%というような形で減少しております。また、5月になりまして若干影響が少なくなってきておりまして、先ほどの97.6%が98.3%というような形で戻ってはございます。ただ、業種別に見ますと、デパートですとか百貨店では20%ほど水量が減っておりますし、食料ですとか食品関係も25%程度、文化ホールですとか、そういう公共的な施設も20%以上減った状況がございました。

 ただし、5月に入りまして少しずつ戻ってございまして、また、全体の、私どもが毎日送水している水量で、大体1年を平均いたしますと、97万から98万立方メートルぐらいは送水しているところですが、夏等になりますと100万立方メートルを超える量になります。その100万立方メートルの数字が、先週の火曜日から10日間のうち8日間は100万立方メートル以上送水するような状況に戻ってきております。全体としまして、影響はございましたけれども、良い材料も出てきているような状況でございますが、引き続き動向を注視し、経営の方を確実に進めてまいりたいと考えております。

八木委員

 いろいろ御事情をお聞きすると、家事用、事業所ともに、節水意識も相まって、節水機器などが非常に伸びてきているということで、今後とも料金収入は余り期待できない状況だとは思うんですけれども、その中でも、水というものは県民のライフラインでありますので、これを維持するために必要な事業というのはきちんと行われなければならないと思っておりますけれども、今後の事業推進についてどのようにお考えになられているか伺います。

経営課長

 委員御指摘のとおり、水道料金収入の増については、なかなか見込むことが難しくなってきている状況でございまして、経営環境についても年々厳しくなっている状況でございます。県営水道事業は、昭和30年代から40年代の高度成長の時期に浄水場や水道管等のハードの施設の整備を行ってまいりましたが、その施設が現在、老朽化が進んでおります。また、大規模地震のひっ迫性等もございまして、水道施設の更新が大きな課題になっていると考えております。このような基本認識に立ちまして、水道事業の経営計画の中で、災害に強い水道づくり、より安全でおいしい水の供給、そして経営改革の徹底というような3点に重点を置いて事業を推進しているところでございますけれども、これらの事業を円滑に推進するために、私ども、経営計画の徹底に関しましても、全ての営業所に工務部門を配置して、安全・安心のサポート体制を強化する機能改善を行いつつ営業所の再編を行ったり、民間活力の導入ということでお客様コールセンター等を開設するなどの改革にも取り組んでまいりました。県営水道といたしましては、今後ともライフラインを担う重責を自覚し、水道事業の持続性を確保していく必要がございますので、今後とも様々な分野にわたって経営改善に取り組むとともに、安全でおいしい水の安定供給に努めてまいりたいと考えております。

八木委員

 先ほど企業局長の方からも、神奈川方式による水ビジネスの確立に向けた取組についての報告もいただきましたけれども、これについて、箱根水道営業所管内を水道事業のフィールドとした経緯や考え方について改めて伺いたいのですが。

計画課長

 神奈川方式でございますけれども、県内の水関連企業が自主的に水ビジネスに参入できるよう、県営水道給水区域の一部をフィールドとして、水道業務全体を包括的に委託することにより、水道事業運営の実績を積んでいただくというものでございます。

 箱根水道営業所管内の業務でございますけれども、浄水施設や水道管の維持管理や、メーターの検針、料金の収納など、水源から蛇口に至る業務全体についてのノウハウの習得が可能な状況となっております。特に浄水施設でございますけれども、あく処理、あるいは紫外線処理といった新しい浄水技術を取り入れた設備もありまして、また、水を送るためのポンプなどの電気機械設備、こういったものも非常に数多くございます。参入する企業の経験の幅も広がりまして、水道事業の包括的業務委託を行うフィールドとしては最適であるということで判断したところでございます。

八木委員

 本年度は研究会を開催するということでありましたけれども、この研究会の概要、それからその他の取組内容についてお伺いします。

計画課長

 まず、研究会でございますけれども、民間企業が主体的に水ビジネスに取り組むために必要な情報交換の場づくりを提供するとともに、学識経験者、国等の関係機関、民間企業等と意見交換を行うことによりまして、公民連携による水道事業の新たな共同事業体の形成を目的としているところでございます。

 研究会につきましては、今年度は3回予定をしておりまして、第1回は8月5日に予定してございます。水道に詳しい学識経験者、それから厚生労働省や経済産業省の方々をお招きしまして講演をいただいた上で、今後、共同事業体となり得る民間企業、それからフィールドを提供する私ども県企業庁を加えたメンバーで、様々な観点からパネルディスカッションを行いたいと考えてございます。

 また、今年度のその他の取組でございますけれども、箱根水道営業所管内の業務を包括的に委託する際には、持続性のある水道事業を営む上で、委託する業務の範囲でありますとか、委託先の選定、それから水の安全安心を確保するためのモニタリングの方法など、様々な課題がございますので、これらを検討、整理することを目的に、民間のシンクタンクの方に基礎調査業務委託をしているところでございます。

八木委員

 本年度はビジネスモデルの基礎を確立していくという段階にあるようですけれども、今後のスケジュールはどのようになっているのか伺いたいと思います。

計画課長

 今後のスケジュールでございますけれども、先ほど申しました、今年度実施しております基礎調査業務委託の成果でありますとか、これから開きます研究会における意見などを踏まえまして、平成24年度から業務委託の範囲の設定でありますとか、契約条項の整備など、事業者の選定に向けた具体的な検討を行った上で、できるだけ早い時期にビジネスモデルの全容を御提示させていただいて、平成25年度中には包括的業務委託の手続が開始できるよう取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

八木委員

 今まで水道事業の経営、それから水ビジネスについて何点かお伺いしてまいりましたけれども、いずれにしても、水道事業というのは県民生活や社会活動を支える基幹的な事業であると私は思っています。県民が安心して水を利用するには、安全・安心に向けて不断の維持管理が必要でありますし、何より長期的な見通しと効率化によって、安定的で継続的な経営を行う必要があると考えますので、是非、最大限の努力を今後とも払っていただくようお願いします。

 それから、神奈川方式による水ビジネスの展開でございますけれども、研究会の参加者の募集、それから包括的業務委託についての基礎調査の開始、こういったことでいよいよ本格的に取組が動き出したとの印象を受けました。今後とも、全国に先駆けた取組、これを着実に進めていただきまして、県内企業の活性化につながるビジネスモデルを是非実現させていただくよう要望させていただきます。

 次に、茅ヶ崎市今宿地内における漏水事故についてお伺いさせていただきます。前回の委員会の際にもお話をお伺いしておりますけれども、今回も同じ箇所の漏水事故の損害賠償について説明を受けたところでありますけれども、それに関連して何点かお伺いいたします。

 まず、今回議案提出された1件について、もう一度改めてお伺いします。

水道施設課長

 今回議案提出させていただきました1件の方でございますけれども、漏水により、直接、大量の砂利などを含んだ水道水を家屋全体に浴びせるような状況になってしまい、屋根の破損や外壁の損傷が各所に見られる状況になってしまいました。屋内につきましては、浸水により一時的に停電という状況になりましたし、1階リビングと和室、2階は全ての部屋が浸水してしまいまして、家屋などの破損や汚れが、内装に至りましてはあらゆる箇所でクロス張りが浮いてしまうという状態になってしまいました。また、車両も、フロントガラスにひびが入りましたのと同時に、車体も傷等で被害を受けてしまったという状況で、全体の被害額が大きくなってしまったというものでございます。

 茅ヶ崎市今宿地内における漏水事故の被害に遭われた方は、全部で16名いらっしゃいましたけれども、今回議案提出させていただきました1件が、補償の対象となっている方の最後の被害者でございまして、これで全ての被害者の方々と基本合意に至ったものでございます。

八木委員

 全体で16件ということで、今回の件で全て合意に至ったという御説明でしたけれども、今回のこの案件だけ一番時間を要したのはどういう理由でしょうか。

水道施設課長

 今回の配水管漏水事故の被害者16名の中で、被害が非常に甚大であったということもございますし、また、この住宅に住めなくなってしまったというような点もございまして、他の被害者の方に比べまして補償内容が、仮の住居費用や引っ越し費用、家屋調査費、クリーニング費用等多岐にわたってしまったということで、被害者から提出されます見積書の項目が非常に多くなり、交渉回数も多くなってしまったということでございます。また、さらに、お子様の高校受験とか成人式など、被害者の方の都合も重なってしまいまして、交渉日程を調整するなどした結果、被害者の中で一番多くの時間を要してしまったものでございます。

八木委員

 今回の補償額を見ても、2,000万円を超える。前回も委員会のときにお話しさせていただいたんだけれども、4,000万円を超える損害額でしたよね。私の感覚ですと、家が丸ごと1棟建てられてしまうような額なんですけれども、算定はどのようにしてやられたのかということをまずお伺いしたいと思います。同時に、今回の16件全てで、損害賠償額はどの程度になるのか、併せて伺います。

水道施設課長

 補償額の算定につきましては、被害者の方からそれぞれ、家屋、家財、車両等に分けて被害の見積額を提出していただき、その見積書について、県営水道が契約しております損害補償の鑑定会社に確認作業を行っていただきました。その後、見積書と鑑定額に当然、かい離が出てまいりますので、これについて話合いをしながら補償額を決定してまいります。また、判断が難しい内容がどうしてもいろいろ出てまいりますけれども、こういう内容につきましては、県の法務担当部署、あるいは弁護士とも相談して補償額を決定してまいりました。この結果、今回の事故における全体の補償額は、被害者16名の総額で1億500余万円となっております。

八木委員

 これだけの損害賠償になってしまった現場ですけれども、今、漏水事故現場の状況というのはどういうふうになっているんですか。

水道施設課長

 事故が発生いたしました管路ですけれども、これは昭和42年に布設された水道管でございまして、老朽管という位置付けになっております。再発防止の観点から、今年度から着手いたします大口径老朽管更新事業におきまして、寒川町から茅ヶ崎市に至る路線なんですけれども、茅ヶ崎市の国道1号線内、管路全体の更新に着手することといたしました。平成23年度は、今回漏水した箇所を含む約110メートルの区間を更新することといたしまして、現在のところ、請負業者がほぼ決定いたしまして、実は本日契約する予定となっております。12月中には何とかこの工事をしゅん工させたいと考えております。

 また、更新工事が完了する12月までの間、しばらく時間を要してしまいますので、緊急的な処置といたしまして、この事故が起きました前後、両端に仕切り弁を設置いたしまして、その区間だけ現在水を止めて、平成23年5月末まで水は止めた状況で水回しを行いまして、支障が無いようにしているところでございます。

八木委員

 めったにあることではないんでしょうけれども、今もお話があった大口径老朽管が、一旦このように破裂をすると、通常、アスファルトの路盤材というんですか、それはもちろんですけれども、その下に敷き詰めてある砂利が、水と一緒に機関銃のように飛んでしまって、今回は家ですとか、車ですとか、そういったものにばんばんと当たって、結局は大きいもので4,000万円とか、2,000万円を超える損害が出てしまったということで、大口径の老朽管が破裂すると、とんでもないことになってしまうなという思いがするわけですけれども、もう一度確認の意味で、大口径の老朽管というのはどういうものをいうのかお聞きしたいと思います。

水道施設課長

 県営水道におきましては、昭和46年以前に布設いたしました、衝撃などの大きな力に対して強度的に弱い鋳鉄管、それと同時期に布設しました鋼管と合せまして、約1,600キロメートルを老朽管として位置付けております。このうち、経営計画の期間、平成27年度までに優先度の高い老朽管を最新の耐震型ダクタイル鋳鉄管や溶接鋼管に更新する予定でございまして、老朽管の延長を1,250キロに減少する予定でございます。

 この中で、大口径の老朽管というものに位置付けているものでございますけれども、口径が450ミリ以上の全ての管、それからもう一つは、450ミリ未満であっても浄水場と配水池又は配水池と配水池を結びます送水機能を持っている管につきましては、これも大口径老朽管の中に分類しておりまして、220キロこれが該当するということで、今、計画に取り組んでいるところでございます。

八木委員

 今、220キロということですけれども、具体的な大口径老朽管の更新事業というのは、今後どのように進めていこうとされているのでしょうか。

水道施設課長

 大口径老朽管の220キロですけれども、この中で、経営計画の期間、平成27年度までですけれども、これまでに約17キロの大口径老朽管の更新を現在計画してございます。現在、平成18年度から平成27年度の経営計画の後半に入るところでございますけれども、大口径老朽管の更新計画を具体化いたしまして、今年度から水道施設課県央駐在事務所におきまして、大口径老朽管の更新に着手したところでございます。

 この更新ですけれども、財政面、技術面など様々な困難な要因がございまして、なかなか今まで手が付けられなかったんですけれども、今回のような漏水事故を未然に防ぎ、安定給水を確保するためには必要不可欠な事業でありますので、今後、積極的かつ計画的に進めてまいりたいと考えております。

八木委員

 前回の委員会のときも今回の御説明も、詳細にお聞きしましたけれども、当局としては損害賠償に誠意を持って、何回も足を運んで、これだけの件数をお伺いして、最終的には損害賠償について合意をされてきたというふうな印象は私自身も持っていて、こういった破裂したことによって、皆さん方も大変だったとは思うんですけれども、ただ、こういう破裂があると、今回は高級な部材を使った住宅ですとか、高級車ですとか、いろいろな要因もあったかと思うんですね。今後、こういうことがあると、また大規模な損害賠償額というのもあり得るのではないかと思いますので、今後も大口径の老朽管、220キロあるということで、更新も大変だと思いますけれども、積極的に更新していくように是非お願いしたいと思っていまして、何よりも安定的な水事業の供給に今後も御努力いただきたいというふうに要望させていただきます。

 続いて、水道管路用地の不法占有に係る訴訟の提起を今回されたという報告がございましたけれども、それについて何点かお伺いしたいと思います。

 まず、この管路用地がなぜ不法占有されてしまったのかということで、管理不十分ではなかったのかというふうに、一見すると私は思うわけですけれども、その辺はどうなんでしょうか。

企業庁財産管理課長

 この管路用地につきましては、隣接の地主であり、近隣で中古自動車等を販売している被告が、販売目的で所有する車両やクルーザーを、管路用地上部に放置したものでございます。この土地は鎌倉水道営業所が管理しておりまして、昭和63年から平成23年までの間、当局といたしましては内容証明書付き郵便等での通知、また、本人との面談を通じて撤去要請を繰り返し行うとともに、警察や市役所への相談を行ってまいりました。また、平成18年には当該用地をロープで囲い、柵を設置し、「管路用地を不法に占有しており、危険防止のためにロープで囲っています」、等の看板を掲げ、近隣住民に注意を喚起するなど、継続的な管理に努めてまいりました。しかしながら、相手方の理解を得ることができず、結果的に長期にわたる不法占有となったことは遺憾と考えてございます。

八木委員

 資料も見せていただいたんですけれども、昭和63年4月にクルーザーと車両が放置されて不法占有が判明したと、こういう資料でありますけれども、二十数年たってしまっているわけですね。二十数年たってしまって、今頃になって訴訟というのはなぜなんですか。

企業庁財産管理課長

 委員おっしゃられましたように、昭和63年に不法占拠が判明しまして、企業庁といたしましては、相手方との話合いによる解決を図るために、これまで再三再四にわたり合計39回、内訳といたしましては、口頭が33回、書面が6回、不法占有物の撤去と土地の明渡しを求めてきました。しかしながら、相手方の主張が、当初は撤去する、次は払い下げてもらいたい、次はコインパーキングとして借りたい、最後は管理費をもらいたい、と一貫せず、撤去につきましても一切応じない。また、この1年につきましては面談を拒否し、話合いもできないという状況になってございました。また、放置されているクルーザー等は老朽化しておりまして、倒壊等の危険がございましたので、これ以上話合いによる解決を求めることは困難という判断をし、平成23年2月14日付け文書により最後通告をしました。しかし、期限になりましても撤去に応じなかったために訴訟を提起したものでございます。

八木委員

 今、御事情をお聞きすると、相当皆さん方も不法占有者に対していろいろ対応を何十回とやってきた。こういうことは理解できますけれども、それにしても相当ずうずうしい相手だなというふうに私も思いますけれども、20年以上放置しておいて、近所の方、住民の方、こういった方々から苦情とかはなかったんですか。

企業庁財産管理課長

 今、委員おっしゃいましたように、クルーザー等が放置されているという連絡を最初に頂きましたのは、昭和63年4月でございまして、地域住民の方、目の前の運送会社の方から頂いてございます。また、同年の7月には、鎌倉市の市民相談課を通じまして、住民の方より撤去してほしいという相談がございました。それ以降、何度か連絡は頂いておりました。また、近年では、クルーザーがさび、倒壊の心配があるため、早急に撤去してほしいという要望が鎌倉市の市民相談課又は水道局の方にも直接ございました。

八木委員

 土地の管理は企業庁でやられていると思うんですけれども、自らが土地の所有権者であるわけですから、その土地の上に他人が不法占有で物を置いたりとかした場合、皆さん方で撤去をするとか、代執行なり、何かそういう手段というのはないんですか。

企業庁財産管理課長

 今、委員のおっしゃられましたように、企業庁が自ら撤去する方法といたしまして、行政代執行というのは法的に可能かというのは検討させていただきました。しかしながら、水道事業が適用されている水道法では、水道事業者が行政的な義務を果たさない方たちに代わり、行政機関が撤去、排除を行うという強制的な措置を講ずる根拠という規定がございません。このために、行政代執行ができないということが分かりまして、行政代執行による撤去は困難でございました。したがいまして、土地の所有者であっても他人の動産を勝手に処分することは許されず、現在まで苦慮したところでございます。

八木委員

 なかなか動産の撤去は難しいのかなとは思いますけれども、これはたまたま県の土地だからそうでもないけれども、自分の土地にそんなことをされたらたまったものではないという感じを受けるわけですけれども、いろいろ大変だなと思います。

 6月3日に第1回の口頭弁論が開かれたということでありますけれども、相手方はどういう主張をなさったんですか。

企業庁財産管理課長

 相手方の主張といたしましては、まず、管路用地の隣接地主である自分が、駅周辺の安全のために致し方なく、企業庁の承諾を受けた上で車両等を置き、かつ、チェーンロープ等を使って管路用地を管理してきたというのが1点でございます。2点目といたしましては、今まで管理してきた管理料を企業庁に請求する。最後に、この地形と現状から見て、今までの管理方法には問題がなかったはずだ。以上のような主張をしております。企業庁といたしましては、相手方が再三の撤去の要求にも応じず、土地を不法に占拠してきたという認識でございます。

八木委員

 今後の訴訟の日程はどういうふうになっているんでしょうか。それと、こういう事案なので明らかに向こう側が悪いとは思うんですけれども、企業庁としては勝訴できる見込みがあるのかどうなのか、当然勝てると思ってやっているんでしょうけれども、一応確認しておきます。

企業庁財産管理課長

 6月3日の第1回口頭弁論におきましては、訴状のチェック、事実関係等の確認等を行ったところでございます。第2回口頭弁論の期日でございますけれども、7月8日に予定されております。それ以降につきましては、1月から2月に1回の口頭弁論が予定されておりまして、約1年間で判決の決定が出るというような見込みでございます。

 また、第1回口頭弁論の相手方の主張は全く根拠がなく、当然、企業庁の主張が認められるものと考えてございます。

八木委員

 分かりました。今回、これだけやって訴訟を提起しなければならなくなったという事情は十分理解できるわけですけれども、しかし、20年以上たって訴訟を提起すると、20年以上やりとりをすると、こういう人は恐らく何回やっても、何年たっても駄目だよね。今後はもうちょっと早く法的措置をある程度やって、口頭で言っても駄目だったらきちっと文書でやって、文書でも言うことを聞かなかったら訴訟を提起する、そんなことは、他の世の中では民事の中で幾らでもありますので、ずうずうしいやつが勝つような世の中ではいけないと思うんです。ですから、そういう手続をちゃんとやって、それでも動かさないような人はちゃんと訴訟を提起する、こういう積極的な姿勢を持ちながら、今後御努力いただきたいなと思っていますし、また、県民の固定資産なんですから、その辺のことを十分に踏まえて今後ともよろしくお願いしたいと思っております。

 それでは、今回の震災関連でちょっとお聞きしたいと思います。

 まず、企業庁における被災地への支援活動についてお伺いをしたいと思いますけれども、今回の東日本大震災では未曽有の被害が発生いたしましたけれども、その一方で支援の輪も広がっておりまして、被災者の救援に尽力をされている自衛隊ですとか消防ですとか警察など、こういった救済活動関係者の皆さんには、私も敬意を表するところでございます。神奈川県でもいち早く災害対策本部を設置して支援体制を整えるとともに、様々な分野での人的・物的支援を行ってきたということは承知をしております。

 そんな中で、企業庁では発災の翌日から、被災地である栃木県矢板市などに赴いて応急給水活動を行って、さらには放射能について危惧をされているいわき市などにおいては、応急給水活動だけではなくて、水道施設の応急復旧支援活動を行ってきたということであります。そこで、企業庁が行ってきた応急給水及び応急復旧支援活動について何点かお伺いいたします。

 まず、地震発生の翌日には、すぐに栃木県の矢板市などに応急給水支援隊を派遣したと聞いておりますけれども、どのような要請があって派遣したのか、その経緯を教えてください。

計画課長

 全国に水道事業体がございますけれども、全国的な組織である(社)日本水道協会というのがございまして、この会員となっております。この協会の下で、災害時には相互に応援、支援するといった仕組みが既にございます。平成16年の中越地震、さらには平成19年の中越沖地震などでもしっかりとこの仕組みが機能したものでございます。

 今回、地震発生直後、12日の深夜でございますけれども、この日本水道協会からの電話によりまして、栃木県矢板市、それから市貝町への応急給水支援隊の派遣要請がございました。企業庁といたしましても、企業庁地震災害対策本部を立ち上げておりましたが、ここで協議をいたしまして、この要請に応ずるべく、その当日午後1時には寒川浄水場を出発しまして、夕方には現地に入り活動を始めたところでございます。

 また、企業庁では千葉県水道局との間で災害協定を締結しておりまして、千葉県浦安市にも派遣をいたしました。これは、千葉県水道局との協定に基づいて要請があったということでございますので、これに基づいて派遣したということでございます。

八木委員

 今、その経緯をお聞きしましたけれども、要請を受けて応急給水支援隊、それから応急復旧支援隊、これを被災地へ派遣していますけれども、支援活動の全体の概要について伺います。

計画課長

 まず、応急給水支援隊でございますけれども、先ほど言いましたとおり、地震発生後の翌日、12日から延べ13日間、栃木県矢板市などに派遣いたしました。それから、福島県いわき市につきましても、3月24日から延べ20日間派遣いたしました。さらに、いわき市については一旦ここで終了したのでございますが、4月11日に震度6弱の余震が起きまして、再びいわき市で大きな断水が起きたということで、4月13日から延べ6日間、追加派遣をしたところでございます。

 次に、応急復旧支援隊でございますけれども、液状化の激しかった千葉県浦安市につきまして、3月17日から延べ6日間、さらにいわき市へは4月5日から延べ18日間、官工事業組合の皆さんの協力を得まして、復旧活動を行ったところでございます。

 支援隊活動に要した人数でございますけれども、全体といたしまして職員64名、延べ304名、官工事業組合員48名、延べ288名、合計で112名、延べ592名ということになってございます。

八木委員

 皆さん方の活動というのは、本当に迅速に行われたということは十分評価しているところでありますけれども、支援活動を行った矢板、それから千葉の浦安、福島県のいわき、ここにおける水道施設の被害状況はどの程度だったんでしょうか、教えてもらえますか。

計画課長

 まず、矢板市の状況でございますが、市街地を給水しております主要な配水池、ここに損傷がありまして、給水戸数の約6割に当たる約8,000世帯が断水したと聞いております。復旧が完了して断水が解除されたのは、一月以上経過した4月28日と聞いてございます。

 また、いわき市の状況でございますけれども、地震発生後、市内の全13万世帯が断水したと聞いております。特に主要送水管、600ミリ、60センチの主要な管でございますけれども、これが漏水したということで、広い範囲について、長時間断水が続いたというように承知してございます。

八木委員

 具体的に応急給水支援業務はどのような支援活動なのか伺います。

計画課長

 まず、矢板市でございますけれども、私どもは4トンと2トンの加圧式の給水タンク車を持っておりますが、この2台を派遣いたしました。職員につきましては8名送りまして、給水活動を行ったところでございます。具体的な作業内容でございますけれども、広域避難場所とされています小学校のグラウンドに給水タンク車を配置しまして、水を取りに来られる住民の方々へ給水するという活動でございます。10日間で延べ1万3,000人ほどに給水を行いました。また、人工透析を行っている病院がございまして、受水タンクというのがございます。ここへ水を補給するといったことで、加圧給水装置の付いたタンク車の特性が発揮されたというところでございます。

 さらに、いわき市への応急給水の支援でございますけれども、これは2トンの加圧式給水タンク車1台、それから職員4名で給水活動に当たったところでございます。こちらの方は、主に郊外の団地の給水を任されまして、幾つかの団地の拠点を巡回しながら水をお配りするという活動を行ったところでございます。特に家を出られない高齢者の方が非常に多かったということもございまして、地元の民生委員の方々と一緒に連携を密にしまして、きめ細かい給水活動を行えたかなと思っております。いわき市につきましては、20日間の活動で、延べですけれども1万1,000人ほどに給水させていただいたというところでございます。

八木委員

 今、応急給水の支援業務の関係を伺ったんですけれども、いずれにしてもこの3市にとっては相当助かったのではないかなというふうに思います。

 もう一つ、水道応急復旧支援業務、これはどのような体制で支援活動を行ったのでしょうか。

計画課長

 応急復旧支援でございますけれども、まず、先ほど申しました浦安市に1隊、それから福島県のいわき市に3隊、計4隊を派遣したところでございます。支援隊の標準的な編成でございますけれども、職員4名、それから神奈川県管工事業協同組合、さらには湘南管工事業の組合連合会に御協力いただきまして、各隊に復旧班を2班、組合員の方12名、合わせて16名で1隊を編成して作業を行ったところでございます。

 作業の内容でございますけれども、復旧を任された地区で、配水管に水が張られていないということでございまして、一旦水を張って漏水を確かめていく。漏水が確認されたらそこを修理すると。さらには通水していくということ、これを何回も繰り返すような形で復旧を拡大するというような作業を行ったところでございます。

八木委員

 福島県いわき市、これは3月24日に行ったということでありますけれども、福島第一原発からは比較的近い土地ですので、当時、まだ放射能の影響が相当懸念されていたんだと思うんですけれども、何か対策を講じられていたのでしょうか。

計画課長

 委員お話しのように、いわき市の一部は原子力発電所から30キロ圏内に位置しているところもございまして、緊急避難準備地区となっている地域もございました。派遣に当たっては、放射線の情報が当時、余り十分ではなくて、派遣する職員にどのような影響が生じるかということは非常に懸念されたということでございましたので、職員を派遣した後、企業庁対策本部で放射線のモニタリング状況を常にインターネット等を通じて把握する、さらには放射線量計を2台携帯させまして、放射線の体への影響ですとか、活動時の放射線への対応といったものを示した作業心得というものを急きょつくりまして、派遣職員の健康管理に留意したということでございます。

八木委員

 危険極まりないというか、大変な業務で、本当に御苦労であったというふうに思います。

 今回の支援活動、この経験を通じて、教訓として皆さん方が得られたものが何かあるとすれば、その教訓を今後の皆さん方の県営水道の災害対策にどのように生かしていこうと思っていらっしゃるでしょうか。

計画課長

 今回の支援隊の派遣を通じまして、被害の状況を目の当たりにしました。そういったことから、災害対策や応急給水に対しての強化など、より一層進めていく重要性を改めて感じたところでございます。応急給水につきましては、先ほども触れましたとおり、高齢者の方々への給水方法、あるいは病院や学校に設置されている受水タンクへの水の補給など、市町との連携の重要性ですとか、機材の在り方、さらには地域に密着した管工事業の組合との日頃からの組織的な連携の大切さを改めて認識させていただいたところでございます。このような教訓から、市町や管工事業組合との連携について、今後、合同訓練などを通じた体制の充実強化、それとともに、今回の補正予算におきまして加圧式給水タンク車2台を購入させていただくということで、今議会で御審議いただいているということでございます。

八木委員

 私の地元は神奈川県民の水源地でもありますけれども、改めて水の大切さ、社会のライフラインの大切さというのを思い知るわけでありますけれども、今回の大震災に当たっての企業庁の皆さん方の素早い対応、機動力といったものについては、本当に私も1人の県民として誇りに思いますし、高く評価させていただくところであります。いざ、この地域にそうした震災が起きたときは、県民のためにまた努力をしていただかなければいけないなと思っていますので、今後もそういったことも想定しながら、水の供給というものについて、改めて災害対策にもしっかりと取り組んでいただくことを要望しておきます。

 続けて、いろいろとうわさも含めて心配というか、私の地元もそうなんですけれども、地震時のダムの安全性について少々伺っておかないといけないなと思っています。

 東日本大震災では2万人を超える死者と行方不明者がいらっしゃいますけれども、発生から3箇月以上の期間が経過しましたけれども、甚大な被害が生じており、いまだにその全容がよく把握できない状況があります。

 そのような中で、新聞などの報道によれば、今回の地震によって、福島県内にある藤沼ダム、このため池のダムが決壊して多数の尊い命が失われたという報道がございます。神奈川県でも主要な河川である相模川、境川の上流には幾つかダムがあって、報道を見ると、本県のダムは地震に対して本当に大丈夫なのかなというのは、私だけではなくて、一般の県民もそのように考えるところでございます。そこで、地震に対する本県のダムの安全性について、何点か伺わせてもらいたいと思います。

 まず、今回決壊した福島県のダムについて判明している情報を、承知している範囲で結構ですので教えていただきたいと思います。

利水課長

 まず、今回の地震により決壊しました福島県須賀川市にあるダムでございますけれども、これはかんがい用のダムでございます。いわゆるため池を形成しているものでございます。このダムは、昭和24年にしゅん工いたしまして、アースフィルダム、土を盛り立てたような構造になっているダムでございます。この管理につきましては、地元の土地改良区の方が行っておりまして、事業を主管しております農林水産省の方から、これまで公式な報告がまだ出されておりません。という中で、決壊した原因については現在のところ不明ということでございます。

 この藤沼ダムが造っておりますため池でございますけれども、農林水産省のホームページによりますと、長年水不足に苦しんできた、昔の地名で旧長沼、桙衝、稲田の1町2村の人々が主に人力で築き上げたもので、昭和12年に着工し、12年の歳月を経て終戦直後の昭和24年に完成したという記述がございます。また、他のホームページの中では、過去に2回ほどダム本体の漏水修理などの工事が行われたという記載も見られます。

八木委員

 今回の地震で大きな被害が生じている地域、ここにはどのぐらいのダムがあって、また、それらの被害状況というのはどうだったんでしょうか。知っている範囲でいいから教えていただきたいと思います。

利水課長

 県内の最大震度で6弱以上を記録した県でございますけれども、岩手、宮城、福島、群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉県がございました。これらの県内におきまして合わせて338のダムがあるということで承知しております。国土交通省や農林水産省などから、まだ最終的な被害報告が出されておりませんので確定した数字ではございませんけれども、こちらの方でインターネット等いろいろ駆使しながら集めた情報によりますと、この338のダムのうち、決壊したダムは藤沼ダムのみでございます。また、ダム堤体等からの漏水など、ダムの機能を失うような重大な被害は報告されておりませんが、堤体の上部、天端とよく言われますけれども、そこでひび割れあるいは沈下などの軽微な被害、ダムに支障を及ぼさない被害が、点検の結果、16のダムで報告されております。

八木委員

 ダムを建造するに当たって、当時のダムということですから、私もよく分かりませんけれども、どのような耐震設計方法をとって、また、どのようなことに留意して建造されたのかお伺いしたいと思います。

利水課長

 河川の中にダムを建設する場合でございますけれども、国土交通省が定める耐震設計に関する基準により設計を行うこととなっております。現行の基準におきましては、1971年、昭和46年にこれが制定されております。本県が管理しております相模ダム、城山ダムあるいは三保ダムにつきましては、現行の基準が策定される以前に設計はされておりますけれども、現行の国土交通省の耐震基準である震度法と呼ばれる方法により当時も設計されております。

 また、ダムの建設に当たりましては、事前に建設地点の選定場所については十分調査いたしております。特に地質調査は入念に行いまして、岩盤の悪い場所、あるいは断層帯がある場所は避けて建設するということになっております。さらに施行段階におきましては、基礎地盤の検査、あるいは固い岩盤であったといたしましても、岩盤のすき間に、セメントを水で溶いたようなものでございますけれども、セメントミルクというものを注入して、しっかりとした地盤にした上に強い施工のダムを造っていくという形で建設に努めてまいりました。

八木委員

 では、今後、神奈川県内で発生が予想されている地震におけるダムの影響については、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

利水課長

 今後、神奈川県内に発生が予想されている地震ということでございますけれども、平成21年3月に、神奈川県地震被害想定調査委員会が公表しているものがございます。それによりますと、相模、城山、三保の各ダムで震度5強以上が想定されている地震といたしましては、まず東海地震によりますと、三保ダムで震度5強、その次に南関東地震によりますと、相模、城山ダムで震度6弱、三保ダムにおきましては震度6強、神縄・国府津‐松田断層帯地震によりますと、相模、城山ダムにおきまして震度5強、三保ダムで震度6弱、次に東京湾北部地震によりまして、相模、城山ダムにおきまして震度5強、それと参考という形になっておりますけれども、南関東地震と神縄・国府津‐松田断層帯がもし連動して地震が発生した場合ということがございまして、これによりますと、全てのダム地点で震度6強という地震が想定されております。これが想定の中では最大の震度ということになっております。

八木委員

 最後に、本県のダムの地震に対する安全性について、もう一度再確認の意味で伺っておきたいと思います。

利水課長

 県内のダムでございますけれども、ダム等の施設の耐震基準等を定めます河川管理施設等構造令というものがございます。この中で、神奈川県は強震帯地域ということで区分されております。また、ダムの構造計算に用います設計震度でございますけれども、この中で重力式コンクリートダムでは0.1以上を使うということで、同じ構造の相模、城山ダムではこの0.12を使用しております。それと、ロックフィルダムにおきましては0.15以上の値とするということになっておりますが、同じ構造の三保ダムにおきましては、この当時はもっと安全な0.2を適用して設計されております。

 今回も神奈川県と同じ強震帯地域に区分されております、東北地方にある重力式コンクリートダムですとかロックフィル式のダムにおきまして、これも先ほどと同様の基準で設計されたものがございますけれども、今回の東北地方太平洋沖地震により震度6強を観測したダムもございます。その中では、一部のダムに、頂上に、先ほど言いましたようなひび割れなどの軽微な被害は確認されたところがございましたけれども、ダムから水が流出するなどの、下流に影響を及ぼすような被害は全くございませんでした。

 また、これ以前に発生いたしました兵庫県南部地震、これは平成7年でございます。あと平成16年新潟県中越地震、それと平成20年岩手宮城内陸地震等ございましたけれども、先ほどの構造令によって設計されたダムにおきましては、安全であるという国の見解も示されております。

 このようなことによりまして、本県のダムにおきましては、地震に対する安全性というのは十分に確保されていると考えております。

八木委員

 今の一言を聞きますと、本県のダムは地震に対して十分な安全性が確保されているということですから、それを信じたいと思います。私の家はぎりぎり城山ダム、津久井湖のすぐ上の方でしたから、あのダムを造るときの移転には当たらなかったですけれども、私の親戚はかなりの部分が、ダムを造るときには皆さん方の先輩と、むしろ旗を持って闘争して、移転を余儀なくされて、今は相模原市内に出てきておりますけれども、そういったいろいろな過去の経緯があって今のダムがあるんだということでありまして、これが何かあったときに決壊されたのでは、私たちも今この付近に暮らしていてたまったものではありませんので、今の見解どおり、安全が確保されているということを私も信じますし、今後も慢心することなく管理を十分に行っていただくことを要望させていただきます。

 最後に、県営水道の放射能への対応についてお伺いしたいと思います。

 県営水道の水道水については、3月22日から毎日、放射能濃度を測定して、その結果をホームページで公表していただいておりますけれども、3月25日以降は放射性ヨウ素も放射性セシウムも不検出となっておりまして、安全だということで、改めて県営水道の放射能への対応について、現在の状況や今後の取組などについて、何点か伺ってまいりたいと思います。

 まず、県営水道において水道水の放射能濃度を軽減させるために取り組んでいることがあれば教えていただきたいと思います。

浄水課長

 厚生労働省から3月19日付けで、放射性物質については粉末活性炭等による処理によって、濃度が指標値以下になるよう取り組むよう通知が出されております。また、今後も高い濃度で放射線が検出される影響があるということも示されましたので、県営水道といたしましては、一定量の雨が降った場合には、浄水処理の過程で粉末活性炭を注入するなど、浄水処理を強化しております。

 その後、6月21日に、厚生労働省から放射性ヨウ素に関して、水道水中の濃度上昇が見られた場合に限定して活性炭投入に取り組むよう依頼がございましたが、県営水道の浄水場は河川に近接しておりまして、原水の影響を直ちに受けること、また、お客様の放射能に対する不安感が依然として大きいということから、当面、一定の雨が降った場合には粉末活性炭の注入を継続することとしております。

 また、放射性セシウムに関してですけれども、セシウムは土壌に吸着しやすい性質があるということですので、浄水場における濁度管理の徹底に努めるよう、厚生労働省から依頼が出ております。県営水道におきましては、従前から濁度管理の徹底に努めておりまして、水道水から放射性セシウムが検出されたことはございませんが、今後も引き続き浄水場における濁度管理を徹底して、水道水の安全性の確保に努めてまいります。

八木委員

 5月20日の新聞に、浄水場の汚泥から放射能が検出されたという記事が掲載されておりましたけれども、水道水は3箇月以上不検出であったのに、なぜ汚泥からは検出されたんでしょうか。

浄水課長

 県営水道の水道水からは、3月25日以降、放射性ヨウ素、放射性セシウム、両方とも検出されておりませんが、浄水場で発生しました汚泥からは、主に放射性セシウムが検出されております。放射性セシウムは土壌中の粘土質等に吸着しやすい性質がありまして、それが現在においても、一定の雨が降ったときに、河川の濁りとともに流れ込んでいるものと予想されております。浄水場におきましては、河川の濁りを凝集沈泥、砂ろ過等の浄水処理工程により取り除いて、安全な水道水として供給しておりますが、汚泥の中にはその濁りが濃縮されて放射線が高くなっているということで、放射性セシウムが検出されるものと考えております。

八木委員

 放射能が検出される前の汚泥の再利用というのは、どのようにされていたんですか。

浄水課長

 県営水道の谷ケ原浄水場で発生した汚泥につきましては、全量をセメント原料として再利用しておりました。また、寒川浄水場で発生した汚泥につきましては、セメント原料、園芸用土、グラウンド用土、この三つの用途で再利用しておりまして、その割合は、昨年の実績では、セメント原料は約1割、園芸用土が約8割、グラウンド用土が約1割でございました。

八木委員

 私たち自民党県議団の当委員会所属委員は、寒川浄水場を見に行ってまいりましたけれども、放射能が検出された後、汚泥の再利用というのは継続されているのか、また、汚泥についてはどのような措置をとっているのか、改めて確認の意味も含めてお聞きします。

浄水課長

 谷ケ原浄水場、寒川浄水場とも、汚泥から放射能が検出されました5月19日以降、搬出を一時停止して、現在、場内に保管をしております。両浄水場とも、雨風をしのげる建物内又は屋根付きの作業ヤードに保管しておりまして、必要に応じてブルーシートで覆いをして飛散防止に努めております。さらに、保管場所周辺の放射線についても定期的に測定を行っておりまして、その結果は県内のモニタリングポストである茅ヶ崎市における値と同程度になっておりますので、健康に影響があるレベルではないことを確認しております。

八木委員

 私たちもこの場内での保管場所というのを見せていただきましたけれども、あとどのぐらいの期間保管できるだけのスペースがこれらに残っているのでしょうか。

浄水課長

 谷ケ原浄水場につきましては、おおむね10月の中旬辺りまで、屋内の屋根付きのヤードに保管することができると考えております。一方、寒川浄水場では、おおむね8月の上旬まで建物内に保管することができると考えております。

八木委員

 今の御説明では、いずれにしてもそんなに長い期間保管ができるような状態ではないと思いますけれども、何らかの対策を講じなければいけないと思いますけれども、どのような対策を講じていかれるおつもりですか。

浄水課長

 これまで、放射性物質が検出された浄水汚泥に関する基準はございませんでしたけれども、6月16日付けで厚生労働省から、当面の取扱いに対する考え方につきまして通知がございました。セメント原料につきましては、最終製品として放射性セシウムが1キログラム当たり100ベクレル以下となるものにつきましては利用可能、また、園芸用土につきましては出荷を自粛し、今後安全性を評価すると示されました。この考え方に基づきますと、谷ケ原浄水場から発生する汚泥については、放射性セシウムの濃度が6月27日に採取した最新のデータで1キログラム当たり102ベクレルございましたので、基準の100ベクレルより若干高い数字でございますが、セメント原料として搬出できるかどうか、現在、複数のセメント業者と折衝を行っております。

 また、寒川浄水場においては、放射性セシウムの濃度が、同じく6月27日に採取したものの値で1キログラム当たり787ベクレルございましたので、当面、保管を継続することとしております。なお、現在の保管場所が満杯となった場合には、場内の空いているスペースに仮設の屋根などを設置しまして、フレコンバックと呼ばれる袋に詰めて保管する予定でございます。

八木委員

 県営水道として、放射能対策として皆さん方が対応を強化しようと考えていることがありましたら、最後にお聞きしたいと思います。

浄水課長

 水道水につきましても、浄水汚泥につきましても、今後、放射能濃度の測定を充実強化する必要があると考えておりまして、この6月補正予算案におきまして、放射能の測定装置の購入を計上してございます。現在、水道水につきましては、県内水道事業者で唯一測定装置を保有しております横須賀市上下水道局に、汚泥につきましては民間の検査機関に、それぞれ放射能濃度の測定を依頼しておりますが、県営水道としても放射能測定装置を購入できれば、迅速性や機動性を高めることができると考えております。

 なお、昨日ですけれども、6月30日付けで厚生労働省から通知がございまして、福島第一原子力発電所から大量の放射性物質が再度放出されたときの措置としまして、浄水場の浄水のモニタリングを毎日実施するとともに、可能であれば原水については毎日検査することなどが示されておりますので、県営水道としてもできるだけ早く自前の検査体制を整えたいと考えております。

 また、放射線対策は、県営水道としても初めて経験することばかりでしたので、これまでも水源を同じくする県内の大規模水道事業者と連絡調整を行うとともに、放射能濃度の測定に関しましては協力体制を築き、情報を共有しながら対応してまいりましたけれども、今後とも連携を図りつつ、厚生労働省など関係機関と情報交換に努めまして、水道水の安全性の確保に万全を期してまいります。

八木委員

 長時間にわたり、るるお聞きいたしまして、御答弁をありがとうございました。

 最後に1点だけ要望させていただきたいと思います。

 今回、福島第一原子力発電所の事故がいまだに収束しない中で、依然として水道水を飲むことに対して抵抗のある県民も少なからずいらっしゃると思います。多くの県民が抱いている放射能に対する不安を払拭させるためには、どのような情報を人々は求めているのかということを皆さん方にも常に意識していただきまして、正確できめ細かな情報提供が必要だと思いますので、今後とも県民の視点に立った情報提供を続けていただきますことを要望して、私の質問を終わります。

合原委員

 民主党の合原と申します。よろしくお願いいたします。

 先ほど来、自民党の八木委員の方から放射能問題に触れていただいてきたので、最初にその関連から聞いていきたいと思うんですが、企業庁関係の質問に絞らせていただきます。

 水道事業ですけれども、まず、放射能の汚染に関する水道水の安全性ということですが、その基準というものがあれば教えていただきたいと思います。

浄水課長

 飲料水に関する基準といたしましては、原子力安全委員会が飲食物制限に関する指標値としまして、放射性ヨウ素が1キログラム当たり300ベクレル、放射性セシウムが1キログラム当たり200ベクレルと定めております。厚生労働省からは、3月19日付けの通知におきまして、この指標を超える水道水については飲み水としての使用を控えることなどの見解が示されておりますので、県営水道におきましてもこの指標を基準としております。なお、厚生労働省からは3月21日付けの通知で、放射性ヨウ素が1キログラム当たり100ベクレルを超える場合には、粉ミルクを水道水で溶かして乳児に与えるなど、乳児による水道水の摂取を控えるよう広報を行うよう通知がございましたので、1歳未満の乳児につきましてはこの値を基準としております。

合原委員

 先ほど、一定の雨が降った場合には粉末の活性炭処理という話があったと思うんですが、一定の雨という、その条件が分かれば教えてください。

浄水課長

 強い降雨がありますと当然、周辺の流域の土壌ですとか降り積もった放射性物質を洗い流して、それが河川の方に流入して、下流部に濃縮した形で流れてくるということがございますので、寒川浄水場では現在、大体目安として1時間降雨として10ミリの降雨がありましたら活性炭を入れる形で基準を設定しております。上流の谷ケ原浄水場につきましては、上流に相模湖、ダムがございますので、相模ダムが放流してから12時間後に谷ケ原浄水場で活性炭を注入するといった基準を設けております。

合原委員

 例えば家庭用の浄水器に活性炭が入っていますよね。それによって、普通の水道水、蛇口からではなくて、いわゆる家庭用の活性炭入りの浄水器を通した場合には、放射能は減るものなのか、それから、減るとしたらどの程度減るものなのか、その辺、もし分かれば教えていただきたい。

浄水課長

 家庭用の浄水器は、活性炭を使用しているものがございますけれども、放射性ヨウ素につきましては、活性炭はある一定の効果がある。これは、浄水場で使います粉末活性炭の実験結果ということなんですけれども、ということでございますので、活性炭を使った浄水器につきましては、若干、ヨウ素につきましては除去をする能力があると思います。ただ、どの程度除去できるかというのは、詳しい調査をしたわけではございませんのではっきりは分かりません。ただ、当然、活性炭に吸着されますと、活性炭の中にヨウ素が濃縮されるような形になりますので、定期的に活性炭を交換するような措置が必要かと考えます。

合原委員

 先ほど八木委員の方から、ダムに関する耐震性についてはいろいろ御質問いただいたので、いろいろ分かったんですが、私は浄水場の耐震についてちょっと伺いたいと思います。

 まず、震災などによって停電が発生した場合には、当然、送水ポンプが停止してしまう。そうすると浄水が供給できなくなる。県内に寒川浄水場と谷ケ浄水場という、大きな二つの浄水場がある。どちらも自家発電設備を有していると聞いているんですけれども、寒川浄水場と谷ケ原浄水場の現状あるいは今後の対応について、少しずつ分けて伺いたいと思います。

 まず、両浄水場のポンプ設備、それから貯水タンク、これは東日本大震災並みの地震が起こった場合に耐えられるだけの耐震強度となっているとは思えないんですけれども、予算とかを見ますと平成21年度から耐震診断を行っている。平成23年度予算では、新規事業として耐震補強事業も盛り込まれているんですけれども、県営水道施設の耐震化対策は、まずどのような地震を想定してどこを耐震補強するのか、あるいはまたどの程度の耐震設計となるのか、お答えいただければと思います。

計画課長

 これまでの県営水道の耐震対策でございますけれども、浄水場や主要配水池などの耐震化対策でございますけれども、発生の切迫性が指摘されております東海地震を想定して実施しておりました。この東海地震による給水区域内での地震度が、震度5弱から震度6弱でございます。これによる耐震対策につきましては、ほぼ完了したところでございます。しかしながら、平成20年3月に厚生労働省の省令、具体的に言いますと、水道施設の技術的基準を定める省令というものが改正されまして、浄水場でありますとか給配水池等の基幹施設につきましては、当該地域で想定される最大規模の地震動に対応することが求められたところでございます。

 こちらは、県営水道給水区域でいいますと南関東地震ということになりますけれども、こちらの方は震度6弱から震度7ということでございます。県営水道といたしましては、この南関東地震に対する耐震化が必要になったということから、平成21年度から順次耐震診断を実施しておりまして、今後、順次耐震補強工事を実施することといたしております。

合原委員

 確認ですが、そうしますと、震度7の地震があっても大丈夫なように、今後やっていくということでよろしいですか。

計画課長

 南関東地震を想定しておりまして、その場所場所で最大規模ということになりますので、最大震度7ということになります。

合原委員

 浄水場にいろいろな施設がありますけれども、まず送水の部分のポンプだとかそういうものの耐震強度、それから貯水タンクというんですか、あるいは浄水池、その辺、どこの耐震強度を高めていくのか、全部なのか、その辺を具体的に教えていただければ有り難いです。

計画課長

 平成21年度に寒川浄水場と谷ケ原浄水場は耐震診断を実施いたしました。寒川浄水場につきましては8施設、沈殿池でありますとか浄水池などの5施設で耐震補強が必要だということで診断されております。同様に、谷ケ原浄水場につきましても、沈殿池、浄水池、それから取水施設等、14施設のうちの11施設で耐震補強が必要とされましたので、今後順次、耐震補強にかかってまいりたいと、このように考えております。

合原委員

 完成はいつ頃と考えているのか、全部が震度7に耐えられるように補強できると見ているんですか。

計画課長

 寒川浄水場につきましては平成29年度に、谷ケ原浄水場につきましては平成33年度ということで、今のところ見込んでいるところでございます。

合原委員

 それで大丈夫なんですか。大分先だというイメージがあるんですが、地震に関してはいつ起こるか分からないと言われていますが、それで大丈夫なのでしょうか。

計画課長

 浄水場では、複数の過程を経て浄水処理を行っております。両浄水場とも多くの施設がございまして、今回の耐震診断では、その大半の施設で補強が必要だという診断結果が出ております。水道水を供給するために支障を来さないように補強工事を行う必要がございまして、工事はある程度分割して実施しなければならないということでございます。さらに、耐震補強以外にも施設の更新工事などもございまして、これらの工事と重複しないように実施する必要がございます。特に夏場などの水の需要があるときには、工事も抑制しなければならないということがございまして、このようなことから、一時期にまとめて耐震補強工事を行うことは、浄水場の場合は水を送りながら工事をしていかなければならないということがございまして、ある程度の時間を要するということでございます。

合原委員

 そうしますと、もし起こった場合には水が供給できなくなる可能性もあるという覚悟を、県民はしなければいけないですね。

計画課長

 先ほど言いましたとおり、現在のところ、発生の切迫性が指摘されております東海地震に対しましては耐震補強が済んでございますので、震度7の地震が来たときには耐震診断の結果のとおり、ある程度施設に支障を来すということになりますけれども、切迫性の指摘されている東海地震に対しては大丈夫であると考えてございます。

合原委員

 地震によって浄水場が停電となって送水量が減少あるいは停止した場合に、どの程度の水が確保されて、それは県民1人当たりどれぐらいの量に相当するのか、何を何で割ってその数字が出てくるのか、できれば分母と分子を伺いたいんですが。

計画課長

 県営水道におきましては39箇所の配水池等を災害用指定配水池ということで指定しておりまして、ここに飲料水を確保することとしております。これらの配水池には地震計を設置しておりまして、震度6弱相当を検知しますと、いろいろまた条件がございますけれども、配水池の流出管に設置されております緊急遮断弁というものが閉じまして、飲料水を確保するという仕組みになってございます。確保される水量でございますけれども、39箇所ございまして、合計で約33万立方メートル確保されることになっております。これは、給水人口が約278万人程度でございますので、これで割り返しますと、1人当たり約120リットルということになるものでございます。

合原委員

 その確保された水ですが、神奈川県民というか、政令指定都市、川崎市とか横浜市とか、市営の水道がありますよね。そうすると、非常時になって市も県もないと思うんですが、川崎市だとか横浜市だとか、市営水道との連携はどのような体制になっているか伺いたいです。

計画課長

 まず、私どもの給水区域の場合の応急給水でございますけれども、基本的には市町で行うということになりまして、こことの連携をとりながら給水区域内では給水を行っていくということになろうかと思います。

 その他の市町との連携ということに関しましては、先ほども少し御答弁させていただきましたが、日本水道協会というフレームがございますので、こういった枠組みを使って協力し合うということになろうかと思います。さらに、特に横浜市でありますとか、隣接する座間市などとは連絡管を設置しておりますので、こういった管を使ってお互いに給水するという協力体制をとって、県民の皆さんに給水を行ってまいりたいと考えております。

合原委員

 それから、平成23年度予算で加圧式給水タンク車2台の予算要望があると思うんですが、実際に県が保有する給水車の保有台数、それから供給可能な水量が分かれば教えていただきたい。

計画課長

 現在、県営水道では、加圧装置の付いた給水タンク車は3台ございます。内訳といたしましては、4トン車が1台、2トン車が2台でございます。その他に加圧装置の付いていないタンクでございますけれども、これが3.5トンという比較的大きなものが1基、この給水タンク車3台と3.5トンの給水タンク、これを寒川浄水場、谷ケ原浄水場に配備しているところでございます。

 その他に、各水道営業所に1トンのアルミ製の給水タンク、これはトラックに積んでお配りするというものでございますけれども、これにつきましては合計で24台配備しているということでございます。さらに、先ほども申しましたとおり、今回の震災の教訓から、今回の補正予算ということで、加圧装置の付いた給水タンク車2台の配備をお願いしているところでございます。

合原委員

 給水、水はいいんですが、実際に震災が起こったときに、ガソリンスタンドに車が並んで車が走れなかったという事例があるんですが、タンク車の燃料といいますか、ガソリンか軽油か分かりませんけれども、その辺の保有量はどうなっているか伺います。

計画課長

 給水タンク車のガソリンということでございますけれども、正直、給水タンク車は、普段はそれぞれ浄水場に停車してございますので、基本的には常にガソリンについては満タンにしているということで対応をとっているということでございます。

合原委員

 満タンであれば、非常時でも車は、何時間か分かりませんけれども動ける、ガソリンの給油はそれほど行わなくても大丈夫だ、何時間かもつというだけの十分な燃料が保管されていると考えてよろしいわけですか。

計画課長

 今回、発災当日、3月11日でございますけれども、停電が長引いたことによりまして、それぞれ給水タンク車を出動させたところでございます。大きな断水に至らなかったものですから、それほど活動はしなかったのでございますが、基本的には、そのときにガソリンを補給したということは聞いておりませんので、ある程度の日数であれば対応できるということで考えております。

合原委員

 寒川浄水場の自家発電設備というのは、停電時に送水量の約3分の1に相当する約6,000立方メートルが供給できると、谷ケ原浄水場の場合も4分の1程度が送水可能と伺っているんですが、送水するための燃料在庫が大体1日、24時間程度だということなんです。そこで、両浄水場における送水量と自家発電設備によって送れる水の量、そして両発電所における発電機の燃料の種類が違うようですが、それの備蓄量、自家発電設備の稼働可能日数、そしてその根拠について伺えればと思います。

浄水課長

 浄水場の自家発電設備でございますけれども、まず、寒川の第二浄水場に灯油を原料としました自家発電設備がございます。これは3,750キロボルトアンペアの出力を持ちまして、先ほど委員おっしゃいましたとおり、1時間当たり6,000トンの水を送ることができます。これは、寒川浄水場の最大供給量、一番送れる量に対してはほぼ4分の1なんですけれども、通常時平均の送水量に対しては、先ほど御指摘のとおり3分の1を送ることができます。

 それから、谷ケ原浄水場につきましては、2,000キロボルトアンペアという出力の自家発電設備がございまして、これはA重油を用いてございます。こちらの方は、1時間当たり4,800立方メートルの水量を送ることができます。これは、谷ケ原浄水場の最大水量に対しましては約65%、平均の水量に対しましては約77%。設置した当初は、全体の契約電力量の4分の1としての設定をしたんですけれども、実際に送れる水量は、実際には通常時の77%を送るだけの能力を保有しております。

 それから、運転可能時間ですけれども、寒川第二浄水場の自家発電設備につきましては、約29時間運転できるだけの灯油を保有しております。保有量は4万リットルでございます。谷ケ原浄水場につきましては、A重油、これは約57時間運転できるだけの量を保有しておりまして、タンクの容量としては2万リットルを常時保有してございます。

合原委員

 普通の状態であれば1日とか2日分でいいのかもしれませんけれども、今回みたいな大きな震災があった場合、なかなか電源の復旧ができないということも想定できるのではないかと思うんですが、その辺はどのようにお考えでしょうか。

浄水課長

 今回の大震災に伴う停電につきましては、夕方に発災しましてからすぐ停電しまして、翌朝の3時半に県内の電力は一旦復旧いたしました。その後、その翌週から計画停電が実施されましたので、その段階でも、自家発電設備は計画停電に対しましても運転をしたという状況でございます。

 24時間以上停電した場合に水が送れなくなるという御指摘ですけれども、神奈川県内には広域水道企業団という、横浜市、川崎市、横須賀市と県営水道、4者で設立した用水供給の団体がございますので、そちらの浄水場等から水を融通して、寒川、谷ケ原浄水場管内にそれらの水を受水することによって、できるだけ断水の時間を短くするような計画を持っておりますので、水の運用におきまして、発電容量の不足を補っていきたいというふうに考えております。

合原委員

 次に、蓄電について伺います。

 寒川浄水場でナトリウムイオン電池、NAS電池の導入によって、電気料金の削減効果というふうにうたっているんですけれども、導入コストとか、あるいは耐用年数、実際どれぐらい電気料金の削減効果に寄与しているのかということが分かれば伺いたい。

浄水課長

 県営水道で保有していますNAS電池、これは谷ケ原浄水場管内の相模原市中央区にございます淵野辺加圧ポンプ所に設置されております。このNAS電池は、東京電力が停電した場合に、加圧ポンプ1台3時間程度の運転が可能となるように、非常用電源として1,200キロワットパーアワー以上を常時蓄電しております。目的としましては、東京電力から電力の供給が途絶した場合に3時間加圧ポンプを運転するという役割もございますが、普段の運用としまして、夜中に電力を蓄えて、それを昼のピーク時に放電して、それで電力を削減するという措置もとっております。これによりまして、ポンプ場の契約電力が500キロワットから420キロワットへ約2割減少いたしまして、電気料金としては年間約300万円の削減ができております。

合原委員

 谷ケ原浄水場の浄水方法、急速ろ過と緩速ろ過、その違いからまず御説明いただきまして、その後御質問させていただきたいと思います。

浄水課長

 谷ケ原浄水場は、凝集剤を用いて、それでろ過をします凝集沈殿急速ろ過方式と緩速ろ過方式、ゆっくり水を流すという二つのろ過の方式を保有しております。急速ろ過方式につきましては、先ほど言いましたように、凝集剤という薬品を注入しまして、それによって小さな濁りを大きなフロップという固まりにして、それを沈殿池で沈めた後、その上水を砂ろ過のろ過池でろ過をする方式でございます。

 一方、緩速ろ過方式は、砂の表面にできますゼラチン上の生物膜の中に住む生物の働きによって水を浄化するという仕組みになってございます。特徴としましては、生物膜で処理をしますので、生物膜を壊さないために非常にゆっくりしたスピードでろ過を行う必要がございます。緩速ろ過、1日当たりのろ過速度として4メートル程度、それに対しまして急速ろ過のろ過速度は1日当たり140メートル程度になりますので、その差は35倍程度になります。

合原委員

 緩速ろ過の場合には大体12時間ぐらいお水をつくるのにかかる、急速ろ過の場合は5時間ぐらいかかると承知をしているんですが、谷ケ原浄水場の水全体を100とすると、緩速ろ過でろ過した水というのはわずか3%から4%しか含まれていないということなんですが、緩速ろ過を行っている意味を教えていただければと思います。

浄水課長

 緩速ろ過は、先ほども申しましたとおり、生物の力を利用して処理する方法で、非常にまろやかでおいしい水をつくることができると言われております。谷ケ原浄水場の中では緩速ろ過の水量の割合というのは非常に少ないんですけれども、このように薬品に頼らずに生物の働きによっておいしい水をつくることができる、非常に環境に優しい浄水処理方法ということで、おいしい水ですとか、エコロジーへの取組として、県民に対しても非常にアピールにもなると考えておりまして、この緩速ろ過を行っているところでございます。

合原委員

 おいしい水、微生物からというのは分かるんですけれども、実際にはそれをブレンドしてしまっているわけですよね。急速ろ過でやったお水と緩速ろ過でやった自然のおいしい水、わずか3%から4%。別々に飲むなら分かるんですが、混ぜてしまっているとそれほど意味がないのではないかということなんですが、その辺はいかがでしょうか。

浄水課長

 実際にブレンドして送る部分には、どうしても緩速ろ過の水だけを送ることはできないんですけれども、緩速ろ過のおいしい水を一部の方だけにお送りするのは非常に不平等になるという点もございまして、ブレンドして送ってございます。

 確かに実際の効果として、余り緩速ろ過の水を直接飲む機会はございませんけれども、この緩速ろ過は県営水道の創設時に造った浄水構造物でございまして、県営水道のシンボル的な存在でもございます。また、神奈川県内で大型の緩速ろ過が残っているのも谷ケ原浄水場だけになってしまいましたので、そういうシンボルとしての意味も含めまして継続させていただいているところでございます。

合原委員

 急速ろ過よりもランニングコストがかかる、そして土地面積も多く必要だと。それで実際に浄水できる量が少ない、それなのにとっておく意味というのを伺いたいんです。

水道電気部長

 現在、手間は若干余分にかかっています。ただ、緩速ろ過池は、まだまだ耐用年数から考えても、使える施設でございます。いずれの機会かに更新の時期が来れば、それはまた緩速ろ過を造り直すのかと問われれば、これはその段階で再考することは十分考えられます。新しい浄水処理方法もいろいろできてございます。膜処理という最新のコストがかからない浄水方法もございます。急速ろ過ということもあるかもしれません。ただ、この浄水場を今、造り替えるとなりますと、同じ量の処理量をするのに数十億円かかるということになりますので、急速ろ過に比べますと緩速ろ過というのは非常にろ過速度が遅い分、傷みが遅いということもありまして、まだまだ使える施設でございますので、大事に使っていきたい。ただ、更新の時期がいずれはまいります。そのときには、委員お話しのようなことも十分検討の材料にはさせていただきたいと考えております。

合原委員

 当局ではあと何年もつというか、いつ頃と考えていらっしゃるんですか。

水道電気部長

 緩速ろ過が耐用年数を迎えたという例を考えてみますと、まだ20年程度は使えるだろうと思っています。ただ、その間にいろいろな状況の変化があるかもしれません。それは、浄水場を幾つか取りやめたり、他の浄水場に切り替えたり、あるいは他の事業者との連携があったりという大きな議論で、また、今、下の方の寒川で採っている水を上流から採るとか、水利権等について大きな変化があれば、それもきっかけにはなると思います。

合原委員

 水のことはこれを最後に、一回終わりたいと思うんですが、きれいな水源を得るためには森林の整備というのが必要になってくると思うんですね。所管が違うかもしれませんが、間伐の重要性というのが指摘されていますが、本県における森林の間伐が十分とは言えない状態が続いていると。おいしくて良い水を得るために、その水源を得るための森林整備ということを、企業庁としてどのようにお考えになっていらっしゃるか、もしあればお伺いしたい。

利水課長

 水源かん養林でございますが、相模原市の牧野財産区、あと青野原財産区に、現在、電気事業として持っております。それぞれ、当初は50年の期間で締結した造林契約に基づきまして水源かん養の保育を行ってまいりました。それが、平成21年1月からの地上権設定ということで契約を締結しまして、引き続き水源かん養林の保育を行っているということがございまして、水源林を保存するということと水を確保するという形で、そういう考え方の下に、現在、水源かん養林の保育事業をやっているというところがございます。

合原委員

 そのための予算というのは十分とられているんでしょうか。

利水課長

 予算でございますけれども、保育費といたしまして、平成23年度は1,500万円を計上しております。

合原委員

 1,500万円という数字を聞いても私は分からないんですが、それで森林の整備ができて、良い水源を守るには十分な予算なんでしょうか。

利水課長

 現在、2箇所につきまして、植林されている面積といたしましては426.83ヘクタールの面積を保育しております。道志川の流域になりますけれども、一応そういう形で水源林を維持していきたいという考えで、その流域につきまして保育をしているという形でやらせていただいております。

合原委員

 しつこいようで申し訳ないんですが、やることによって大丈夫なんですかと伺っているんです。つまり、もっと予算をとって、間伐だとか、そういうことをしなくて森林が守れて、良い水資源が確保されるんですかと。ですから、イエスかノーか伺いたい。

企業庁総務課長

 水源環境保全に係る事業につきましては、平成17年11月に神奈川水源環境保全再生施策大綱ということで、県全体の取組で進んでおりますので、それを通じまして水源かん養林の整備も進んでいくということで、先ほど利水課長がお答えしましたのは、企業庁が持っている水源かん養林ということで、これは従来から水道事業者等が費用を負担してやっている事業でございまして、今それぞれ負担している事業費で十分足りているというように考えておりまして、将来的な問題につきましては、こういった県全体の取組の中で進んでいくものというように理解しているところでございます。

合原委員

 それでは、これから電気事業に関して企業庁にお伺いしたいと思うんですけれども、黒岩知事は脱原発を掲げて、各家庭、企業、公共施設に太陽光発電施設の設置を推進していらっしゃいます。再生エネルギー法案がどうなるか分かりませんけれども、国会で可決されて、発電電力の全量買取りがもし実現すれば、太陽光発電パネルの普及というのは、私は一挙に進むものだと考えています。仮に現在と同じ余剰電力の買取りのままであっても、世の中の流れとして、原発アレルギーといいますか、放射能は怖いということで、一般国民は自然エネルギー発電、再生エネルギー発電にシフトするというふうに考えられるんですけれども、企業庁におきます電気事業の展望と太陽光発電並びに自然エネルギー発電に対する考え方を、まずお伺いしたいと思います。

発電課長

 県営電気事業についてでございますけれども、水力発電を中心としました電力の供給と、あと水道原水の供給を行っているところでございます。水力発電所につきましては、運転時に二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーとして、地球温暖化防止の観点からも再認識されております。今回、大震災に伴いまして、再生可能エネルギーが注目されておりますけれども、今後、電気事業といたしましては、小水力又は太陽光など、再生可能エネルギーの積極的な導入を図っていきたいと考えております。

合原委員

 神奈川の場合、湯河原だとか、箱根だとか、温泉地が幾つかありまして、最近、地熱エネルギー発電ではなくて、温泉発電なんていうことが、小規模ですけれども出てきたようなんですが、その辺について企業庁でお考えがあれば伺いたいと思います。

発電課長

 地熱発電につきましては、神奈川県内においては、現在実用化されているところはございませんで、日本国内ですと、東北地方、九州地方ということでございます。先ほどお話がありました温泉発電でございますが、比較的低い温度で発電ができるということで注目されておりますが、国内における実施例というのはまだ研究段階でございまして、実例が少なくなってございます。これからは再生可能エネルギーが注目されておりますので、その辺の研究もしていくということになると考えております。

合原委員

 そうしますと、今年度はともかくとして、来年度以降、その予算を企業庁としては要望されるというふうに考えてよろしいんでしょうか。

発電課長

 現在の段階においては研究段階でございますので、特に具体的に予算化するというところまで現在は考えておりません。

合原委員

 そうしますと、様子を見てということですね。県としては予算をとって積極的に研究開発はするつもりは、今のところはないというふうに解釈してよろしいですね。

発電課長

 そのとおりでございます。

合原委員

 県営の電気事業と東京電力(株)との電力の需給契約の更改内容についてお伺いしたいと思うんですが、まず、東京電力に電気を売る、それから東京電力と電力料金をどのような考えの下に算定されているのか伺いたいと思います。

発電課長

 東京電力に供給しております電力の料金でございますけれども、経済産業省が定めました卸供給料金算定規則というのがございまして、それに基づきまして、いわゆる総括原価方式で算定しております。総括原価方式につきましては、料金収入を得るための適正な原価を算定するものでございまして、発電に必要な経費と適正な事業報酬を加えて算定するものでございます。具体的には、契約期間内におきます電気事業の遂行に必要な経費であります設備の修繕費や人件費、あと設備の減価償却費などの必要な経費に、将来の発電所の建設や改良のための費用となります事業報酬を加えて算定してございます。

合原委員

 報告資料にございます、今回の電力需給契約による平成23年度の収入見込額算定の概略について、もうちょっと詳しく伺いたいと思います。

発電課長

 料金収入の見込みの算定でございますが、城山発電所を除く12発電所につきましては、基本料金が24億9,700万円ということになっておりまして、それに目標供給電力量が3億3,700万キロワットパーアワーに、その単価であります1円88銭を掛けた額で算出いたします。揚水発電所であります城山発電所につきましては定額料金となっておりますので、電力料金27億4,600万円を加えまして、これらの総額が電気料金収入となります。本年度におきます見込額といたしましては、合わせて58億6,900万円になる見込みでございます。

合原委員

 この考えと東京電力の契約なんですが、今回は非常に大きな事故を起こしまして、電力供給が大変なことになっている。今回の電力契約について、東日本大震災の影響について伺えればと思います。

発電課長

 今回の大震災の発電設備の被害状況でございますが、城山発電所をはじめとする県営13発電所の全てにつきまして、発災当日の3月11日の18時には現地確認を終えまして、各施設とも被害がなかったことを確認しております。東京電力の送電線が震災のために停止いたしましたので、その関係で、3箇所の発電所においては発電機が停止しておりますが、送電線が復旧しました翌日の3月12日には、全ての発電所が運転を開始しております。

合原委員

 本県以外にも地方公営企業による電気事業者があると伺っているんですけれども、本県以外の事業者の電力需給契約の更改状況について、承知している範囲で構いませんので、お伺いしたいと思います。

発電課長

 電力需給契約につきましては、基本的に2年ごとに契約を行っておりまして、この3月に電力契約を行った事業者は、全国の26公営事業者のうち11事業者ありまして、そのうち東京電力管内は、神奈川県を入れまして4事業者となってございます。契約を行いましたのは、神奈川県をはじめ群馬、東京、山梨の3事業者でございまして、残りの栃木県は来年度更改の予定でございます。

合原委員

 今回の平成23年度から平成25年度の電力需給契約の更改を受けて、今後の神奈川県における県営電気事業経営について、企業庁のお考えをお伺いしたいと思います。

発電課長

 県営電気事業は、先ほど申しましたように、発電事業のみならず電力の供給と水道原水の供給を一体的、効率的に行っておりまして、県民のライフラインであります電力と水の安定供給を行っているところでございます。このような状況の中で、県営電気事業は将来にわたりまして着実な事業経営を行うために、平成21年度に、今後10年間の経営を定めます神奈川県営電気事業経営計画を定めております。今後の電気事業につきましては、この計画に基づきまして着実に事業を推進いたしまして、職員が一丸となって事業を推進していきたいと考えております。

合原委員

 電気事業に関しまして、電気をつくるだけではなくて、太陽光発電が進んだ場合、蓄電という問題も出てくると思うんですが、蓄電事業については、現在やってはいないと思うんですが、そのことに関して、企業庁はどのようなお考えでいらっしゃるか伺います。

発電課長

 蓄電事業につきましては、太陽光発電や風力発電のような自然エネルギー、非常に不安定な自然エネルギーが増えたときに、その電力を安定化させるために必要な設備というように考えております。現在は、電力の調整については電力会社が行っております。今後、その調整をどこで行うかという問題でございますが、電力会社が引き続いて行うのか、また、そのような電源を設備した設置業者とともにやるのか、その辺のところは今、国の方で検討している段階でございまして、神奈川県がそれに対して地域でやることになるんだということは、今のところ未定でございますので、その辺の動きを見ながら、これから検討していきたいと考えております。

水道電気部長

 先ほど発電課長が、温泉発電あるいは地熱発電について、予算計上する気はあるかというお尋ねに対して、ないというふうにお答えいたしましたけれども、これは現時点でというふうにお答えさせていただきたいということでございまして、現段階ではまだまだ採算性という面で厳しいものがあります。ただ、研究テーマとして再生可能エネルギーを企業庁が捉えている、これは確かでございますので、今後の国の状況ですとか、あるいは、いろいろな状況、予算編成に当たってはそういう状況を十分考えながら、企業庁、電気事業本体としては採算がとれないといけないということもありますけれども、いろいろな視点を置きながら予算編成に当たっては検討してまいりたいと考えてございます。

合原委員

 相模貯水池の大規模建設改良事業、ダム関係の問題についてお伺いをしたいと思います。

 まず、この事業の目的、それから事業計画の概要について確認をしたいと思いますので、御説明をお願いいたします。

利水課長

 この事業の概要でございますけれども、神奈川県民の水がめとして重要な役割を果たしてまいりました相模貯水池でございますけれども、昭和19年のたん水開始からおおむね65年経過しております。そのために、ダムの宿命と言われます堆砂が進行しております。そのため、昭和57年になりますけれども、台風10号の洪水により、大量の土砂が流入したことも相まって、貯水池の上流地域、山梨県の方になりますけれども、家屋の浸水等の被害が発生しております。このことを契機にいたしまして、平成5年度からは、従来から実施しておりましたしゅんせつの規模を拡大するとともに、対策を強化いたしました相模貯水池大規模建設改良事業を実施してございます。この目的は、貯水池上流域の災害防止、それと有効貯水量の回復を目的に事業を進めております。

 相模貯水池といいますのはひょうたん型のような形状をしておりまして、皆様がよく相模湖と言われる湖面部、それと山梨県の方に行きますと上流部と言われますところがございまして、それをつなぐように細い狭さく部と言われる部分がございます。そういう相模湖の形状になっております。この事業におきましては、上流部の災害防止に対しまして効果的なしゅんせつ箇所ということで、狭さく部と上流部のしゅんせつを行っております。具体的に申しますと、現在の事業計画でございますけれども、しゅんせつにより年間15万立方メートルのたい積土砂の除去を行う予定でございます。さらに、桂川橋という橋がございますけれども、そこの上流におきましては山梨県の民間砂利採取業者が1万立方メートルのたい積土砂を除去するという計画になってございます。

合原委員

 毎年15万立方メートルの土砂をしゅんせつしているとのことですけれども、それらの土砂の処分状況を伺いたいと思います。

利水課長

 しゅんせつ土砂の処理につきましては、資源の有効利用という観点から、建設用骨材としての利用を第一に考えております。それと、公共事業などの盛り土材、又は、現在は海岸の養浜材ということなど、全てしゅんせつした土砂は有効に使わせていただいているということでございます。現在まで、事業開始の平成5年度から平成22年度までのしゅんせつ土砂の処理の実績でございますけれども、409万立方メートル、横浜スタジアムに換算しますと13個分という土砂を処理しております。その内訳といたしましては、骨材利用といたしまして180万立方メートル、埋立処分といたしまして約229万立方メートル、この他の処分先といたしまして、海岸の養浜材といたしまして約17万立方メートルの土砂を有効に活用させていただいています。

合原委員

 数字は分かったんですけれども、その効果と今後の見通しについて伺えればと思います。

利水課長

 効果と申しますと、海岸の養浜材でございますけれども、平成19年度からは企業庁と海岸の管理者でございます県土整備局が費用を負担しながら実施しているところでございます。平成22年度末までに16万7,000立方メートルの養浜としての有効活用が行われまして、計画では、本年度におきましても3万立方メートル活用するという計画でございます。このような中で、茅ヶ崎海岸の中海岸地区でございますけれども、最も侵食が進んでいた海岸の中央部でございますけれども、約15メートル海岸線が前進するということで、養浜の回復が図られているということで、県土整備局の方から聞いております。

合原委員

 超党派で、なぎさ議連というのができているぐらい、相模湾が侵食されて砂がなくなっている、非常に重要な問題だと思うんですが、しゅんせつ土砂が有効に使われるというのは非常に良いことだと思うんです。そのために、企業庁関連の予算と県土関係の予算、接点があると思うんですけれども、まず土砂をさらってトラックで運ぶ、その部分の予算は企業庁の予算と思っているんですが、それが侵食されてやせ細った砂浜を十分に修復できるだけの予算が毎年十分に措置されているのかどうか。というのは、きれいになって、その分、砂浜の砂が多くなったからいいというものではないんです。結局毎年つぎ込んでいかないと、だんだんやせていってしまうわけですから、そのお金というのは半永久的に必要だというふうに考えてもいいと思うんですが、その辺の具体的な内容だとか予算措置に関してお伺いしたいと思います。

利水課長

 現在の養浜でございますけれども、県土整備局におきましては、茅ヶ崎海岸の中海岸地区でございますけれども、平成18年度から平成27年度までの10年間で養浜をしていくということで計画的に進めております。このような中で、県土整備局と企業庁におきましては、同期間、10年間を協定期間といたしまして、相模貯水池のしゅんせつ土砂の海岸養浜利用に関する基本協定を締結しております。その後、海岸管理の方でどういう計画を立てるかという話はございますけれども、海岸の侵食問題につきましては神奈川県にとりましても重要な課題であるということは認識をしておりますので、県土整備局と綿密な連携を図りながら、協力を続けていきたいと考えております。

合原委員

 素人なので分からないのですが、十分な砂浜を保有するということは、災害対策にとって良い影響があるのか、余り関係ないのか、その辺、もし分かれば教えていただきたいのですが。

利水課長

 砂浜が海岸の方に長くあるということは、波が来る力がそこで抑えられるということもございますので、もし海岸が復元すれば、波が来る威力とか、そういうものに関しては効果があるのではないかと思っております。海岸管理者の方もそういう形、昔のような海岸に戻したいという計画で進めているというふうに考えておるところでございます。

合原委員

 これを伺ったのは、砂を使うことによって、さっきも震災の問題が出ていましたので、津波の影響が緩和できるのかなというのがあったものですから関連で伺ったんです。失礼いたしました。

 それでは、最後に、相模貯水池大規模建設改良事業について、今後の考え方についてお伺いできればと思います。

利水課長

 現在、相模貯水池大規模建設改良事業の目的であります上流域の災害防止、これにつきまして計算いたしまして、既に安全性が確保されているという状況でございますので、今後は流入する土砂に対応したしゅんせつを行いまして、安全性の維持に努めていくということを考えております。また、有効貯水容量の回復につきましても、経済性等を考慮しながら、流入した土砂に対応したしゅんせつを行いながら、事業目的を達成していきたいと考えております。また、今後、上流域の災害防止とか、そういうことを含めながら、かけがえのない貯水池である相模湖ですので、貴重な貯水池を後世に伝えていきたいと考えております。

 これらに加えまして、当初計画では考えていなかったような新しい土砂の活用方法も出ておりますので、そういうことも考えて、環境へも配慮しながら、今後も各種関係機関と調整していきながら、より良い貯水池の保全に努めてまいりたいと考えております。

合原委員

 電気とか水道という、生きていくためにどうしても必要な、特に水というのは、3日もなければ人間生きていけないわけですから、非常に大事な事業だと思っております。一番心配だったのは、もしこのたびの大震災のような大きな地震が神奈川県で発生した場合、特に浄水場付近だとか、水や電気を供給する部分で発生した場合に、県民の安全が確保されるのか、これが一番心配だったわけで、ある程度御説明を聞いて納得したといいますか、それだけ現場の皆さんが一生懸命、耐震について考えていらっしゃって、それなりにしていただいていると。ただ一つ、残念というか、致し方ないんですけれども、水道事業は止めるわけにいかないので非常に年数がかかっている、それまでに大きな震災がないことを願っております。

 一つ最後に要望だけお願いしたいと思うんですが、お金がかかってもやらなければいけないことはやらなければいけないと思っています。何でも採算性だけでものを考えると思うんですけれども、採算性抜きにとは言いませんけれども、安全だとか安心だとか、非常に大事な問題については十分に予算要求をしていただいて、我々が安心して生活できるようにしていただきたいというふうに最後にお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきたいと思います。

さとう(知)委員

 民主党のさとう知一でございます。

 今回、主に県民局の所管について質問させていただきたいんですが、今の合原委員からの質問を受けて、要望事項だけ一つさせていただきたいと思います。

 途中で部長の方から、温泉熱発電について、これから取り入れていくというふうな発言がありました。是非ともお願いしたいと思います。というのは、温度差発電を研究している慶応大学の環境情報学部の教授がいらっしゃいまして、私自身、その先生の下でSFC研究所の上席所員という形でおります。私が所管しているのは電子自治体なんですが、同じ研究室で温度差発電をしています。SFC研究所というのは神奈川県の藤沢市にあるんですが、実際に温泉熱で発電している、実証実験といいますが、それを行っているのは静岡県の熱海市なんです。同じような形で発電床というのもやっているんですが、発電床が行われているのは東京駅。せっかく神奈川県のど真ん中で世界的に非常に有名な先生により研究が行われているのに、神奈川県がそこで指をくわえて傍観していて、今後検討していくというのは大変情けない話だと思っています。

 温度差発電については、熱海市ぐらい大きな温度差がないと、例えば我が厚木市にも七沢温泉とかありますが、ちょっと温度が足りないというのもありますけれども、箱根辺りだったら恐らく実験ができますし、この技術を応用すれば、例えば車の排熱などを利用して電気が十分に賄えるというふうな結果もあります。太陽光に負けず劣らず、太陽光はお金がかかるんですが、非常にシンプルなシステムで電気ができるシステムでございますので、何よりも神奈川県で研究しているシステムでございますので、前向きにしていただきたい。これは要望ですので、答弁は求めません。

 それでは、質問に移りたいと思います。

 質問に入る前に、先日、パスポート発給に伴う事故がありました。この点について、私たちも資料は頂いているんですが、委員会としての正式な説明を受けていませんので、この経緯についてまず説明をお伺いしたいと思います。

国際課長

 パスポートの発給に伴う事故ということで、6月13日でございましたけれども、関西国際空港から出国されるという方が出国審査の際に旅券をお見せしたところ、その旅券が有効な旅券ではないということで出国ができなかったということが発生いたしました。その持参したパスポートが失効していたということで、同日の午後3時頃でございますけれども、外務省から本県のパスポートセンターの方に連絡がございました。本県のパスポートセンターの方で確認をしたところ、昨年の7月12日でございますけれども、県パスポートセンターの県央支所において扱った申請処理に誤りがございまして、関西国際空港から出国されようとした県外の男性のパスポートについて誤って失効処理をしていたということが分かりました。

 どうしてこのようなことが起こったかということでございますけれども、まず、昨年の7月12日に本県県央支所に見えた方が、以前、有効なパスポートを持っているということを口頭で申請されましたけれども、窓口にはパスポートを御持参されませんでした。御持参されませんでしたので、パスポートを二重に発給することができませんので、その方のアルファベットのお名前と生年月日で、オンラインによりその方の旅券のデータを検索しましたところ、検索データに、県央支所に見えた本県在住の方のデータと、それからもう一人、全国のデータベースでございますので、もう一人県外の方のデータと2件出てまいりました。全国に同一生年月日でアルファベットが同一の方がお二人いらっしゃったということでございます。

 県央支所では、その際に窓口に見えた方が旅券を持っていたということで、その申請書の中に旅券の番号を記載いたします。その記載した番号が、本来ですと窓口に見えた方の番号を記載して失効処理をしなければいけないところを、全国でお二人いる同一生年月日、同一アルファベットのお名前の欄を間違えて転記してしまいました。そうしたことにより、有効な旅券を失効処理してしまったということでございます。

 それに伴いまして、関西国際空港でその日は出国ができずに、翌日の便に手配を振り替えました。その方は御夫妻での御旅行でございましたが、御夫妻が関西国際空港のお近くにお泊りになって、翌日御出発されたということでございます。

さとう(知)委員

 同様の事故というのは過去にあったんでしょうか。

国際課長

 本県ではございません。また、私どもが承知している限り、外務省からもそのような事例があったということは聞いてございません。

さとう(知)委員

 今回のパスポート発給に伴う事故が、我が厚木市で行われたというのも一つあるんですが、それ以上に、パスポートについて勝手に失効登録が行われるというのは本当に困ったことであります。今回の事象に合わせてですけれども、例えば今回、間違った相手が出国をしていた方であったら、こうした事故の可能性があったのか、なかったのか伺います。

国際課長

 システム的には、今のような処理をしてございますので、起こり得る可能性があるというふうに考えております。

さとう(知)委員

 これは神奈川県に限ったことではないのかもしれませんが、私自身も海外の生活が多少人より長かったのですが、先進国若しくは途上国などに行ったときには、パスポートだけが頼りなんですよね。そうした中で、実際に第三国を経由して、例えば入国の厳しいアメリカなどに行ったときに入国できなかったりとかする。アメリカならば大使館があるからいいけれども、アフリカの国ですと、もしかしたら生死に関わるかもしれないし、今回の事例でも、1年間たって出国しようとして初めて発覚したわけですね。もしかしたらこれ、10年パスポートで9年目に分かってしまうような事例かもしれない。

 そうした中で、今回の再発防止策、今後気を付けますという、研修を実施したり、慎重に判断するよう審査の方法を徹底するということだけで本当にいいんでしょうか。つまり、システム的にこういうことが絶対に起こり得ないように行っていくべきだと思うんですが、この辺りはどうでしょうか。システムを変更したりとかというのは検討しないんでしょうか。

国際課長

 先ほど概要の御説明をさせていただきましたけれども、今回発生した事故は、様々なミスが複合して起こった事例でございます。3段階に分かれてミスが生じておりました。まず第1段階でございますけれども、申請に当たり同一のお名前の方がいらっしゃったというところの転記ミス。それから、受付でデータを検索した後に、その裏で、頂いた申請の内容をチェックする別の職員が2人います。私どもは受付審査を第一次審査と呼んでおりますが、受付審査で転記ミスが起こり、その後ろで改めて別の職員が二次審査として申請書類を見ます。その後、また別の職員がその書類のチェックをいたします。その際に、第一次審査、受付で転記ミスが生じたわけでございますが、後ろで審査をした人間が、今回失効してしまった方に有効な期限があったものを、有効期限がない書類としての申請書を作っておりましたことについて、チェックが漏れてございました。そのようなことが第二次審査、第三次審査で起こっておりました。

 さらに今回、複合した処理のミスということでは、その翌日でございますけれども、そうした書類により、新たにパスポートを作成するという事務にまいります。作成する事務にまいりました段階で、今回の事例ですけれども、有効期限があるパスポートを失効処理しようとしておりますから、システム上、このパスポートは有効期限があるので失効できませんというエラーメッセージが出てまいりました。本来ですと、そこでまたチェックが掛かるわけですけれども、今回の申請者の方が、たまたま本籍地の変更をされてございました。パスポートの申請理由の中で、例えば結婚によりお名前が変わるといいますと、パスポート有効期限内であっても変更するということがありますので、本籍地も同じでございます。そうした今回の処理が、本籍地の変更ではないかということで、有効期限内ですけれどもパスポートを切り替えようという申請だということで、また誤った認識で処理をしました。

 今申し上げましたように、今回のあってはならない事故でございますけれども、三つの段階で複合的なミスが生じたということは、極めてまれな例だと感じております。今お尋ねのように、こうしたことが起こらないような再発防止をしっかりとやることと併せまして、年間40万件の申請処理をこなしておりますので、そうした中で、私どもとしては今後、年間40万件の申請処理をしっかりとやるというところに、今回の事例の反省を踏まえた再発防止をしっかりとやっていきたいと考えているところでございます。

さとう(知)委員

 年間40万件処理しているから許されるということでは全くないと思います。

 もう一回確認なんですけれども、今回の事件で、本籍地や漢字の名前というのは同一だったんですか。もう一回確認します。

国際課長

 漢字は相違してございました。読みが一緒ということで、検索上は同じ方が出てまいりますが、漢字は相違してございます。本籍地も相違してございました。そういう意味で、間違えない欄ではございましたけれども、転記の際に間違えてしまったということでございます。

さとう(知)委員

 本籍地も違っていて、漢字も違っていて、しかも間違えられて、先輩からも、今回の質問をするに当たって、本来であるならばもっと別なところに質問時間を充てるべきだというふうにも言われたんですが、ここについては私自身本当にこだわっていて、個人的なことにもなりますけれども、例えばスリランカで内戦になったときにも、地元のNGOと一緒に現場をずっと回ったりとか、タイとミャンマーの国境に行ったりしたときにも、パスポートは危険だから置いていけと言われたんですね。それぐらい命というか、本当に帰れるか帰れないか、私の場合はそんなに危険ではなかったんですが、そういう人たちもたくさんいる中で、知らない間に失効していたというのは、命にも関わるようなことだと思うんですよ。

 今回の再発防止策、いろいろ出されていますけれども、絶対に起こらないように是非していただきたいと思います。これ以上詰めてもなかなか出ないとは思いますが、また、現場の方々も責任を十分に認識されていると思いますので、これ以上は言いませんが、是非よろしくお願いいたします。今回は出国前に分かってよかったというふうにも思えますが、同じような偶然が同じように重なるということはよくある話でもありますので、例えば10年後、20年後に起きないということがないとは言えないわけですから、是非ともそこについては慎重にお願いしたいと思います。

 質問を移ります。

 被災地拠点活動の整備とボランティアバスの運行についてですが、今回私たちもインフォメーションを頂きましたけれども、この点、もう一度概要について説明いただけますでしょうか。

NPO協働推進課長

 今回の被災地の拠点整備とボランティアバスの記者発表でございますけれども、今回の東日本大震災が発災しましてから、多くの神奈川県民の方から現地の救援にボランティアとして向かいたいという声を頂いておりました。ただ、そうした中で、被災地の方ではなかなか受入体制が整わないということで、県外からのボランティアの受入れはしばらく待ってくれという状況でございましたけれども、ようやく1箇月程度経過したくらいの時点から、ボランティアバスという形で、ある程度団体で送り出してもらえるのであれば受け入れるという体制が徐々に整ってまいりました。そうした中で一つ、思い出品の収集という形でボランティアバスを出すきっかけがございまして、それを契機として、神奈川県では岩手県沿岸部と宮城県に、4月9日以来、ボランティアバスを出すようにいたしました。

 ただ、御参加いただいた方から参加費や、岩手方面ですと遠方でございますので、日帰りで行って6,000円、7,000円というバス料金がボランティアバスでもかかっておりました。そうした中で、もう少し何とか受け入れることはできないかというお話もございまして、神奈川県の方で県のバス協会にその辺を御相談させていただいた中で、バス協会の方からも、社会貢献ということで是非協力させていただきたいというお申出がございまして、6月1日に県と神奈川県バス協会との間で協定を締結させていただきまして、神奈川県が送り出すボランティアバス等に対して助成していただくということで料金を図ったところでございます。

 また、宮城の場合には神奈川からでもかなり遠方ということで、往復の夜行バスで行った場合、現地での活動時間が非常に限られるということで、これは何とかできないかということ、それからまた、今回の東日本大震災では災害の復旧活動や復興活動に相当時間を要するというお話もございました。そうしたことで、現地に対するボランティアの活動を支援するために、拠点を整備したらいいのではないかということで、特に神奈川県が派遣した中で、遠方であります岩手県沿岸部に対する拠点といたしまして、岩手県内陸部になりますけれども、遠野市に被災地救援ボランティアの支援を行う拠点施設を整備していこうということを発表させていただいたところでございます。この施設は、7月の下旬に整備して御利用いただけるようになる予定でございます。

さとう(知)委員

 思い出の品収集というふうに具体に出たんですけれども、これは思い出の品収集なのか、それとも、現地に行くと、他にもいろいろな仕事がありますよね。私も0泊3日で現地に行ってボランティアセンターの方に聞いたのですが、そのときの仕事によって、例えばどぶさらいなのか、汚泥の撤去なのか、今言われたような思い出の品の収集なのか、若しくは引っ越しのお手伝いなのかというのは、その場にならないとなかなか決まらないというふうに認識しているんですが、この辺りについてもう一度お伺いいたします。

NPO協働推進課長

 ただいま御説明申し上げた中での思い出品の収集ボランティアでございますけれども、これは災害救援ボランティア支援センターからの申出がございまして、津波で流された御家庭の遺品、写真等が瓦れきの中に埋まってございまして、重機で撤去する前に何とかそれをまず拾い集めて被災者の方にお返しする。また、被災者の方が見付からない場合にはそれを保存して、津波の記憶として、あかしとして残していくと、こういった趣旨でそうした活動をされているところがございまして、そうしたところからのお声掛けで、是非そういう活動の手伝いをしてもらえませんかというお申出があったものですから、これは一つ良い機会ということで、そういったボランティアの支援という形で、神奈川県としては初めてのボランティアバスという形でしたけれども、試行という形で実施させていただいたところでございます。

さとう(知)委員

 今した質問の意図は、思い出の品収集の作業として行ったんだけれども、現地では充足しているから、どぶさらいとか汚泥の撤去とか、そういうのに回される可能性があるのかどうかという話なんです。なぜ聞くかというと、我が会派の最年少の議員も震災後の初期の頃に現場に行って、薄いぺらぺらのマスクで作業をしていたら、それから3箇月間ぐらいせきが止まらなかったというか、肺炎というか、ちょっとおかしくなってしまったという、そういう話を聞いて、私も現地に行くときは、大きなマスクだとかゴーグルだとか、しっかり準備して行くようにしていたんですよ。仲間同士でバスに乗り込んで行ったんですが、中には紙のマスクをしているような方も非常に多い。むしろそういう方々の方が多いわけですね。

 以前もちょっと指摘した記憶がありますが、ボランティアバスの運行を県が主体的にやるのは非常に良いことだと思いますが、是非ともマスク若しくはゴーグルや、思い出の品収集で瓦れきの中を歩くのであれば、できればそれに向いた鉄板が入っているような靴であるとか、それはないかもしれませんが、長靴であるとかいったものを持っていくような注意事項みたいなものをしっかりとつくり上げていくべきだと思いますが、この辺りについてはいかがでしょうか。

NPO協働推進課長

 神奈川県から出しているボランティアバスに参加の際には、必ず研修会に出席していただくことを条件とさせていただいております。その事前の研修会の中で、実際にはテキストを配付して具体的な携行品の御案内をさせていただいたり、また、事務局の説明のほか、参加経験者からいろいろと注意事項を伝えていただく。くぎ抜きの話だとか、いろいろな経験を伝えていただいて、注意をさせていただく。さらに、ボランティア活動保険には必ず加入していただくといったことをさせていただいております。

 そうした中で、ゴーグルと防じんマスクということですけれども、マスクも通常のマスクではなくて、きちんとした防じんマスクを使ってくださいと、そして使い方を間違えますと十分な効果が得られませんので、マスクの使い方も含めて、事前の研修会の中で指導させていただいております。また、マスクとゴーグルにつきましては、それぞれ御持参いただくようにお願いしていますけれども、忘れた方が時々出てまいりますので、そうした方への予備についても用意させていただく、そうした安全面の注意については万全を期した形で実施をさせていただいているところでございます。

さとう(知)委員

 ゴーグルとか防じんマスクについては、実費でもいいんですけれども、是非そのようなインフォメーションをしていただきたいのと、乗り合いでありますと、私自身も経験したんですが、土木作業にすごく慣れているプロのような方と私のような素人の男性と、あとは女性とお年寄りみたいな方々が一緒に作業をすると非常に危険だと思いました。以前もちょっと指摘しましたけれども、慣れない一輪車の中に大きな石を入れて、それをばんとやるときに、はね返って女性がけがをするとか。ですからボランティア保険だけは任意ではなくて、入っていただくことを条件にと思っておりますが、この辺についてもう一度お願いいたします。

NPO協働推進課長

 ボランティア保険についてでございますけれども、必ず御加入いただくことを参加の条件とさせていただいております。ボランティア保険ですけれども、天災タイプという形のもの、補償額にもよるんですが、年間で490円のものと720円のものとございますけれども、どちらかに入っていただくことを必ず条件という形でやらせていただいております。

さとう(知)委員

 被災地に関わることで、今回新たに緊急スクールカウンセラー派遣事業費というものがございます。東日本大震災で被災した幼児、児童、生徒の心のケアということでありますが、この点について、もう一度事業の内容について、簡単で構いませんので御説明いただければと思います。

学事振興課長

 今回、被災地の方から神奈川県の方の幼稚園、小学校、中学校に避難している方がございます。それが5月1日時点で幼稚園が90名、小学校が3名、中学校が3名。この96名の方に対して、避難してきたことによって環境が変わったという中にあって、いろいろな悩み相談等の必要がある場合に、要請があった場合にカウンセラーの方をお送りして御相談に乗っていただくということで、今回予算を計上させていただいたものでございます。

さとう(知)委員

 今回、具体に96名という人数も出ていて、ただし要請があった場合にということではあるんですが、恐らく現地からそういう要請があったり、声があったりするから、こういうふうに予算化したようにも思うんですけれども、この辺りについては、現地の事情についてどんな形で予算としてなったんでしょうか。

学事振興課長

 今回、国の第一次補正予算が付いたということで、本県においてもそれに対する対応をさせていただいたということでございます。今、委員から御指摘のございました、現場の方からそうしたことに対する要請があるかなしやということにつきましては、私ども、今回、国の第一次補正予算に対応するに当たって、幼稚園にいくつか確認させていただいたところでございます。その時点では、先ほど申し上げましたとおり、今回は対象者が、幼稚園が圧倒的に多いということで、幼稚園の方は多分、避難してきたということに対する意識という点で余りないというお話の中で、需要としては非常に少ないだろうというお話は聞いていたところでございますけれども、今後、まだ時間が長引くようであれば必要性も出るだろうということで、予算としては対応させていただいたところでございます。

 また、90名の方がいらっしゃる全ての幼稚園に確認したわけではございませんで、本当に幾つかの幼稚園に確認させていただいたところでございます。そうした中で、先ほどのそういった状況であったと。その後、今回、予算を計上させていただいた後にも、今、具体の仕組みをつくるということで、どのぐらい需要があるかということによって、どの程度相談員を用意するかということがございますので、今回また改めて10以上の幼稚園に御連絡をしたんですが、今のところ、是非やっていただきたいというような状況にはないところでございます。したがいまして、今後、いろいろな状況の変化の中で対応が必要になるだろうという要素に対して備えておくということになろうかと思います。



10 次回開催日(7月8日)の宣告



11 閉  会