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平成23年  環境農政常任委員会 10月03日−01号




平成23年  環境農政常任委員会 − 10月03日−01号







平成23年  環境農政常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111003-000006-環境農政常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(守屋・岸部の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 報告事項(環境農政局長)

  「総合特別区域に係る指定申請について」



5 日程第1を議題



6 同上質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



岸部委員

 まず、補正予算について伺います。

 今回、かながわソーラープロジェクト推進事業費ということで、共同住宅への導入支援1,500万円が計上されております。今回ここの部分については、かながわソーラープロジェクト推進事業費ということで創設されたわけなんですが、もともと戸建てのときに住宅用太陽光発電促進事業費ということで立てられていまして、その対象の中に共同住宅、兼用住宅が盛り込まれていましたので、それで十分対象になるのではないかと思うんですけれども、今回、住宅用太陽光発電導入促進事業ではなく、新たにかながわソーラープロジェクト推進事業費ということになったのは、何か訳があるのでしょうか。

太陽光発電推進課長

 現在、進めております住宅用の太陽光発電の中にも対象としては共同住宅も含まれています。ただし、その場合につきましては、共同住宅の屋根の部分に御自身でパネルを設置していただき、それを御自身の御自宅の居室の方に、専用線で電気を配分するといった場合に対象としております。しかしながら、現実的には共同住宅の屋根だと、これは共有部分になるということで、そこに個人の所有物であります太陽光発電を設備を設置して、御自宅に引き込むといったことは、現実的にはほとんどないといったような状況にございます。

 そういった一方で、今回御提案させていただきましたのは、共同住宅の中でも比較的設置が進みやすいと思われます賃貸用のアパート及び低層のマンション、こういったところにターゲットを当てまして、そこのマンションあるいはアパートの所有者の方が申請主体となり得るといったような形で制度そのものを更に拡大していくというところで、新しい予算立てをさせていただいたところでございます。

岸部委員

 そうしますと、今までは戸建ての個人を対象としていたわけですけれども、今度は所有者ということで費目が変わったから、対象となる個人の住宅の持ち方が変わったから違うということの理解でよろしいでしょうか。

太陽光発電推進課長

 一つ大きなポイントは、今まではあくまでも住宅用の太陽光発電ということで、そもそもは住宅部分におけるCO2の削減といったところがポイントでございましたので、そこにお住まいであるということが補助の第一要件でございました。今回は、オーナーの方がマンションなりアパートにお住まいでなくても、その補助対象にするというところでは、大きな違いがあると認識しております。

岸部委員

 そうしますと、市町村が持っている補助制度は住民の方々のためですので、市町村にこの制度はないと思うんですけれども、それでよろしいですか。

太陽光発電推進課長

 一部の市町村におきましては、こういった共同住宅も対象にしているところはございます。ただ、そこは2市のみでございまして、大多数の市町村については補助の対象となっていないということで、今回は県単独による補助といった形にさせていただきたいと考えております。

岸部委員

 そうしますと、県単でということになると、手続の方がちょっと心配されるんですが、これまでの住宅用の制度の特徴としては、県と市町村の補助金の受付が居住の市町村で一本化することで、申請手続の簡素化を図るということも、一つ特徴として挙げられていたと思うんですね。

 そうしますと、今回の場合に県単となると、住民の方たち、県民から申請は今までと同じように市町村に行くのか、県で独自にされるのか、その辺りの手続についての仕組みはどうなっていらっしゃるのでしょうか。

太陽光発電推進課長

 制度の仕組みにつきましては、細部は今後検討させていただきますが、基本的には県の方で一括で申請受付というような形に変更させていただきたいと思っております。

岸部委員

 窓口で県民の方や市町村の担当者が困るようですと、せっかく構想が始まって、新しくスタートするに当たって、混乱するというか、困るので、やはりここは市町村との連携、また周知をしっかりしていただいて、新エネルギー導入に意欲的な方々が県民にたくさんいらっしゃると思うので、その方たちの一つやってみようという気持ちを盛り上げるような施策になりますように、制度の方をしっかり図っていただきたいと思います。

寺崎委員

 かながわソーラープロジェクト推進事業費等について、何点か私から関連の質問をさせていただきたいと思っております。

 最初に、今触れられた共同住宅の導入のことについてなんですけれども、これはオーナーさんに対して新しく支援をというお話がありました。私は今回のソーラーパネルに補助金をこれから拡大をしていくという流れについて、必要性は十分認識しながらも、自分の中で感じている根本的なところの整理ができてない部分が、太陽光パネルは200万円以上するかなり高額な商品でありまして、買える人も正直限られている。高額商品に対して補助金を付けるということが税金の配分の方法としてどうなのかなという疑問がこれまでも私は自分の中の悩みでありました。

 まして今回はオーナーさんにということで、自分で使う分ではないという、また自分の住んでいるところではないところに付けるということについて、少しぜいたくな部分にパネルを付ける部分の補助になるんじゃないかという部分についての議論というのは、どのように考えられているか、まずお伺いをしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 今回の共同住宅につきましては、対象としてはオーナーといったのも一つの大きな対象とイメージしております。それ以外でも、いわゆる管理組合といったところも対象にしているというところは、御説明をさせていただきたいと思います。

 そうした上で、委員御指摘のあった部分でございますが、我々といたしましては、このエネルギー問題は、中長期にわたりまして安定的に供給していくと、そういった考え方からでは、太陽光発電の設備そのものを増やしていくというところにまず重点を置きまして、そのための手法としては、個人の住宅への補助、併せて数的には個人住宅を上回る共同住宅の方にも政策として手を講じていくということは、これは必要な措置なのかなと考えておりまして、再生可能エネルギー、太陽光発電の促進という観点から、こういった事業を提案させていただきたいと考えているところであります。

寺崎委員

 政策的な強い動機があるというふうに、今の御説明は認識しました。

 そこでなんですけれども、パネルを拡大していくに当たって、これまで全量買取りの話が最も象徴的なんですが、それを付けることによって、どれだけ電気代が安くなったり、元が取れるのかという話は、これが進むに当たって非常に重要であるということを認識をされているからこそ、全量買取りのお話にこだわれていたと思うんですが、オーナーさんのアパートなりに金を付ければ、その部分での効果というのはオーナーさんから見て少なくて、先般の御説明があったところでは、そういうのを付けてますということが一つの商品価値になるんだという面は、私もおっしゃられればそうなのかなと思うんですが、これまで検討の経過の中で、そういうものがもし付いたならば、付けてみたいとか、商品価値が上がるとか、現場のオーナーさん方とか不動産の関連の皆さんからそういう声というのは上がっていたものなんでしょうか、その辺お伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 我々もこういった事業を予算化するに当たりましては、正直申し上げて直接オーナーの方と個別にという話はしてございません。ただ、実際パネルメーカーでありますとか、販売会社等からは、現状についていろいろとお話を伺ってまいりました。そういう中で、様々な動機の中で、オーナーの方々にも、是非太陽光の設置も考えていきたいと。ただ、そのときの一つの後押しとして、国なり県の補助といったものがあると、更に足が進みやすいといったお話も聞いております。そういう中では、県が補助をするということを受けまして、設置の動きがオーナーの方々にも今後浸透していくのかなというふうに考えております。

寺崎委員

 政策の最初の段階として、いろいろな試みをしていくということは重要だと思いますので、一つのチャレンジとしてどれぐらいこの部分で進めるのか、私も期待してみたいとは思うんですが、今の御答弁の中で、さきの岸部委員の質問にもあったんですが、今度は受付窓口をどうするかということについて、県庁で受け付けるということが地理的に想定がしにくい中で、市町村にという議論もあると思うんですけれども、私はこのエネルギー構想を進めるに当たって、市町村の役割、また向こうから見れば負担だと思うこともあると思うんですが、そういうものを担わせていくということについては、少し慎重な協議と冷静な判断が必要だと思っているんですが、ちなみに今回のスマートエネルギー構想、ここに示されているものの中で、今この集合住宅について、市町村の窓口にということも検討しているということだと思うんですが、何か市町村に役割をお願いするようなものが想定があるのかどうか、お伺いをしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 まず、スマートエネルギー構想そのものにつきましては、まずは議会にお示しさせていただくということで、直接市町村と個別具体的な中身についてまだ協議をさせていただいている状況ではございません。そうした中、県といたしましては、当然第一義的には今進めております住宅補助の部分での更なる協力といったところ、それと太陽光以外の部分、特に再生可能エネルギーの中でも小水力ですとか、あるいは温泉熱、こういった部分は地域密着型という色彩が非常に強いということで、市町村の主体的な役割といったものを我々としては期待していきたいと考えております。

寺崎委員

 エネルギー関係の政策で私がいろいろなお話をいろいろなところに聞くと、行政体としても、県と市町村では大分温度差があるように私は感じております。

 私も市町村行政がどういう関心を持って住民に臨んでいるかということを調べるときに、いつもそれぞれの市町村議会も同じように議会をやっているものですから、よく最近インターネットで一般質問の通告一覧がほとんどの議会で見れます。全部は見れないので、主に私の地元の相模原になるんですけれども、ちなみに9月の議会というのを、この前まで相模原市議会がやってまして、24人の議員が登壇して大項目で80問質問しているんですね。こういう広い意味でのエネルギー政策は80問中4問しか取り上げられていません。

 ちなみに、隣の厚木も見てみたら、35問あって2問です。座間も見たんですが、43問中3問だったんです。

 これは住民の意見を一番身近で聞いている市町村議の皆さんが項目として取り上げて行政にぶつけているこの中身なんですけれども、市町村の行政も県の行政と向き合う部分もあるんでしょうけれども、一方で市町村議会と向き合ったり、住民と向き合う中で、必ずしもエネルギーのことについて、今ここで交わされている議論とは若干違う認識を持たれているんじゃないかと私は思っているんですが、一方で市町村の理解がなくて進まない分野でもありますが、この温度差についてどのような認識を持たれているのか、お伺いをしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 今、市議会での質問の状況というお話をいただきました。

 そういった一つの見方もあるかと思いますが、我々がふだん市町村といろいろと意見を交わさせていただきますと、全ての市町村ではございませんが、主な幾つかの市町村では、市町村の中での地産地消といった視点からの再生可能エネルギーの導入をいかに図っていくかといったことをいろいろと研究会も立ち上げられて、内部で議論をされているというような動きもございます。

 そういったところで、まだ県も正直言って4月からエネルギー政策といったのを展開している状況にございますが、市町村におきましても、こういった県の動きを見ながら、それぞれの地域でどういったこのエネルギー問題について取組ができるかといったことを御議論していただいているのかなと。そういった動きが幾つかの市町村から更に広域的に広がっていくというようなことで、少なからずとも各市町村レベルでも、こういったエネルギー問題について、様々な切り口から、こういった議論が交わされていくと、このように考えております。

寺崎委員

 今後、市町村に十分理解等を求めていく作業と同時に、何か具体的に役割を担っていただく場合があるならば、理解を求めるという誠意を持った精神的なお願いと併せて、それに関わる負担、はっきり言えば予算と人ということになると思うんですが、そういうものも考えてしっかりお願いをするということが広域行政としては非常に重要だと思うんです。県も国に対して仕事を出すならば財源もくれという話をよくしているわけでして、これは市町村から見れば、同じように県もそういう視点で見られているところがあると思いますので、今後スマートエネルギー構想を推進するに当たって、市町村の役割分担があるならば、そういう予算面も含めて、しっかり議論を市町村としていただきたいということをこの点ではお願いをいたします。

 続いて、先ほど岸部委員が触れました共同住宅の導入支援もそうですし、屋根貸しもそうなんですけれども、また先般の質疑でもあった一括購入の話も全てそうなんですが、メーカーさんと直接話をしているというお話をされました。メーカーさんと話をすることによって、メーカーさんが趣旨を理解して、安くしていただけるというのは、それに越したことはないと思うんですが、一方では私が御説明するまでもなく、ものはメーカーさんが作って、いろいろな事業者を途中で経過をして、消費者の元にたどり着くということで、その間を飛ばせば当然安くなるところはあると思うんですけれども、知事がいろいろなところでおっしゃっているように、この太陽光発電の普及促進を県内の産業、特に中小企業の活性化に結び付けていくためには、安ければ良いという話では私はないというふうに思っております。

 そこで伺いたいんですが、一括購入のイメージ、検討中だということだと今伺ったんですけれども、この検討に当たっては、今言ったように、途中で入っている中小の事業者さんというものがしっかり太陽光発電に意欲を持つ方がそこに参加できる枠組みでないといけないと思うんですけれども、その点はどういうふうに留意されているのか、お伺いをしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 一括購入の仕組みのイメージということでございますが、前回も議論させていただきましたが、基本的に県自らが調達するものではないという中では、メーカー、あるいは販社と設置を希望される県民の方々、ここをつなぐ役割が県の役割だなと考えております。具体的には、一定の条件の中での標準的な価格、我々も価格市場主義ということではございませんで、当然その安全性ですとか、信頼性、そういったところにも十分配慮する必要があると考えております。こうした情報を県の方から県民の皆様に御提供し、イメージしておりますのは、県民の方が直接メーカー、あるいは販社の方にコンタクトしていただくということで、現在主流となっております訪問販売による販売コスト、ここの部分の縮減が図られるのではないかなと考えております。

 そういった場合でございますが、パネルにつきましては、メーカーから直販で、直送で届けられるということではございませんので、当然設置に関わる部分につきましては、地元の設置事業者といったところを介して、設置希望者の方とコンタクトをとっていくのかなと考えております。そういう中では、地元の様々な業種の方も御参画いただけるような形で、太陽光発電の普及が地域への効果といったところでつながっていくといったところも配慮しながら、今後具体的な枠組みを検討していきたいと考えております。

寺崎委員

 今の御答弁で二つ伺いたいんですが、一つは私の考え方につながり、答弁を聞いて安心したんですが、だとすると、一括購入で結構かなり値段が安くなるのではないかというふうなイメージも一般的にあるんですが、多少安くはなるんでしょうけれども、そんなに大幅な割引きというよりかは、少し安くなるんだろうというぐらいの今のイメージの一括購入の安さかなと僕が思ったのが一つと、そのことを伺いたいのと、もう一つは訪問販売の分という話をされたんですが、私も全ての販売方式を把握しているわけではないんですけれども、例えばまちの家電屋さんとかはそれも含めてお金に入れて収入にしているわけじゃないですか、その部分についてはどういうふうに考えられているのか、2点お伺いしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 一括購入によりどのぐらい安くなるかというのがまず第一の御質問かと思いますが、正直言って、我々としてはベストといたしましては、10年で初期投資の部分を売電収入と節約分で回収できる、そこから逆算した設置を含む単価といったのが我々としてはベストのことだと思っています。ただし、こういった部分については、なかなか諸条件もございますし、すぐの段階でそれが実現できるかどうか、その辺は確固たるものはなかなか難しいかなと思っています。しかしながら、現状パネル自体の価格も市場全体としては下がりつつあるという中で、かつ海外も含めたメーカー間での競争もかなり進みつつあるという中では、いろいろな条件を整えれば、一定の価格低減といったものは可能ではないかと考えております。訪問販売につきまして、当然そういった部分でのところは、これからも少なからずは当然併存していくと思っております。

 我々が狙っておりますのは、そういった部分がコストとして販売事業者様の方での負担になっており、それが価格へ転嫁されているといった部分を見ますと、その部分のコストが削減されることで、価格にも反映されますし、そして何よりも数が増えていくというところで、それがビジネスの前提としての可能性が高まってくるのかなというふうに考えておりまして、その辺につきましては、販売会社、あるいはメーカー等の同様の御意見も頂いております。その辺がどれだけ結果として数字に反映できてくるのか、その辺をこれから具体的なシミュレーションもつくりながら、各関係者と協議、検討していきたいと考えております。

寺崎委員

 その意味では、付ける方のいろいろな御相談を私も聞いたときに、値段の話だけじゃなくて、家の古さであるとか立地であるとか、含めていろいろな御相談があって、悩まれているかに私も聞いております。また、事業者さんにはパネルメーカーさんもありますけれども、その他、多岐にわたる事業体、今の厳しい経済状況をここに活路を見いだそうという決意を持って、県の施策に期待されている方もたくさんいらっしゃるものですから、そこは余り私は急がなくていいと思うんです。しっかり丁寧に、一つ一つの段階の方々と協議をされていただくことをこの点ではお願いをしたいと思います。

 続いて、スマートエネルギー構想の中で具体的な取組で1点だけ伺いたいんですけれども、この中に幾つか取組がある中で、分散型電源についての記載があります。幾つか県として検討する、これをやるというのがある中で、4ページのウに、分散型電源、エネファームやコージェネレーションシステムの追加、国の補助金の活用等により普及を促進するとあるんですが、これは一見これだけ読むと、県として何をするかというのが書かれていないんですけれども、県としては具体的に何をするおつもりなのかお伺いをしたいと思います。

地球温暖化対策課長

 こういった分散型電源、もちろん太陽光発電も分散型電源の一つでございますが、そのうちこちらにございますエネファームですとか、あるいは事業用コージェネレーションシステムの設置でございます。

 こういった施設の設置を促進するための政策手法でございますが、もちろん直接的な経費への支援というのも大きな手法の一つだと思われます。それ以外にも、例えば民間金融機関との連携ですとか、あるいはメーカー、それから販売店と連携した設置効果を事業所なり、あるいは県民の皆様に十分に知っていただくというような、そういった普及事業などなど、様々なバリエーションがあろうかと思ってございます。

 例えば、太陽光発電につきましては、現在県として最も注力をしている、いわば分散型電源の設置促進でございますけれども、それにつきましては、再生可能エネルギーを活用した最も環境にやさしいものでございますし、さらに買取制度というものも含めまして、大変コストパフォーマンスの高い施設であるということもあり、県としてこれに注力をしているということでございます。

 いずれにいたしましても、限られた財源の中でどのような対象に対しまして、どういった設置促進方策を講じていくことが、政策的に最も効果が高く、さらに適切であるかどうかということにつきましては、今後県としても十分に検討してまいりたいというふうに考えてございます。

寺崎委員

 確認なんですけれども、施策の項目については、普及を促進すると書いてあるんですが、今後その中身については検討していくということでよろしいでしょうか。

地球温暖化対策課長

 おっしゃるとおりでございます。

寺崎委員

 今後のエネルギーに対するいろいろな取組をしていく中で、県として例えばですけれども、今まで電気自動車の充電システムをいろいろなところに造ってみたり、それが物量としてどれだけ役に立っているかというと、どうなのかなという面があったとしても、県がそこに設置することで、少なからず普及啓発が進んできたという面はあると思うんですね。

 私は太陽光もこれから発展途上の分野ですし、その他もおおむねそうなのかなと思う中で、いろいろなものにちょっと誤解を恐れずに言うと、薄く広くというんですか、県として行政体がチャレンジしていくというのは重要だと思うんです。

 いろいろなエネルギー政策がある中で、太陽光に少し比重を置き過ぎなのかなという印象を私は持っていることと、例えばこのエネファームなんかは、行政体で東京都をはじめ、幾つかの市区町村で具体的な補助金システムをやっていて、現にそういうところの方が普及率が高いという数字も出たりしている中で、チャレンジをしていく考え方があると思うんですが、ちなみに補助金という考え方もあるんですけれども、金額は別にして、補助金があるというだけで普及していく部分がありますので、是非検討していただきたいと思うんですが、その辺の御答弁をお願いしたいと思います。

地球温暖化対策課長

 おっしゃるように、補助金があればなというようなお話はいろいろ私どもも伺っております。分散型電源に限らず、省エネにしろ蓄エネにしろ、言ってみれば様々な機械器具、あるいは設備等がございます。これについては、私どもも是非とも様々な方法でこれを促進してまいりたいと思っておりまして、その最も有力な方法が確かにおっしゃるような補助金だと考えております。

 どういった設備、機械器具に対して、どういった支援を行っていくのが最も効果的であるのかどうなのかというのも、そういった薄く広く論ということも含めて、私どもは今後検討していかなければいけないというふうに考えているところでございます。

寺崎委員

 続いてなんですけれども、スマートエネルギー構想について、11月に県内3箇所で説明会を行われるという話を聞きましたが、概要をまず伺いたいのと、もう1点ですが、今回私たちに提示をいただいたこの資料をこのまま提出をされて説明をされるということなのか、その点をお伺いをしたいと思います。

地球温暖化対策課長

 今回、この対話の広場を開催することといたしましたのは、今議会で知事から所信表明といたしまして、かながわスマートエネルギー構想を御提示させていただいたわけでございます。今回、改めてといいますか、新たに初めて県民の皆様にお知らせする今後の神奈川県政の言ってみれば帰すうをお示しするところの大きな構想でございますので、これは県民の方々にまずは直接御説明をさせていただく機会を持たなければいけないというふうに考えまして、今回このような対話の広場を設けたわけでございます。

 趣旨は以上でございまして、内容につきましては、このスマートエネルギー構想についての基本的な考え方をお示しをさせていただきたいというふうに考えてございまして、資料につきましては、今回お示しさせていただいた常任委員会の資料がベースになろうと思いますが、さらにこれを参加される方々に分かりやすいような形にしていきたいというふうに考えてございまして、その内容については今後検討させていただきたいというふうに考えておるところでございます。

寺崎委員

 資料が何かという一言一句のことでなくて、スマートエネルギー構想の性質の問題でそういうことを確認したいんですが、例えばここ議会でやりとりをされている中身について、柔軟に加筆修正なりされて、県民に提示をされるとか、またそこでの対話を踏まえて、議会でまた御報告を頂くとかというふうに、今回示されたこのエネルギー構想のこの資料というのは、柔軟に膨らんだり、縮小されたり、変化していく性質のものであると考えてよろしいでしょうか。

地球温暖化対策課長

 今回の対話の広場でございますが、このスマートエネルギー構想について、県民の皆様にお知らせをしていくだけではなく、当然県民の皆様方からの御意見を頂いて、その御意見に基づき所要の修正なり、あるいは厚みを増すような、そういった対応をとっていくということも、私どもの目的の一つでございます。

 したがいまして、こういった対話、今回3回の対話の広場ということはお話し申し上げておりますが、この対話の広場以外にも県民の方々からは様々な意見をいろいろなチャンネルで頂いてまいることになろうかと思っております。そういったことも含めて、この構想の具体化に向けて更に煮詰めていくというように私どもは考えてございます。

平本委員

 今、寺崎委員が伺っていたことと関連で、これはとりあえず大きいのが3回でしょう。その説明会には知事が出席されれるということですか。

地球温暖化対策課長

 今回、対話の広場を用意させていただきましたのが横浜、小田原、相模原の3会場でございまして、ここには全て知事が出席をし、知事自らの口からこのスマートエネルギー構想についての御説明をさせていただくというつもりでございます。

平本委員

 前回の常任委員会の中でもいろいろ質疑があって、今日もまだ質疑がいろいろこれから先も続くわけですけれども、さっき寺崎委員が質問した中の会場でやるときの細かい内容は別にして、先ほど御報告があったように、各自治体の議会の中でも余り質疑がされてない。こちらの方の見解で言えば余り周知が徹底されてないんじゃないかという危惧があるわけですよね。まして県民の方になれば、今度分からないところがたくさんあるし、新聞報道の方でも大まかな概要は伝わっても、細かいことについては伝えられてないことが非常に多い。

 一般の県民の方は、耳に残っているのは選挙の公約に掲げた4年間で200万戸でお金がかからないということが一番そのまま残っちゃっているところが非常に多いわけです。ですから、今回こういうふうな説明会を会場で開くときに、スマートエネルギー構想については、方向性については、これはそういう方向性で進めていただきたいというのはあるんだけれども、きちっとその辺けじめをつけて、本会議の質問でも知事は200万戸はあきらめてないみたいなことをまだ言っているので、新聞なんかの記事によると、一部公約修正かみたいなことも書かれてますけれども、その4年間で200万戸ということが足かせにならないように、きちっとそういう説明会の会場で、知事の口からこれは難しいんだということをはっきり言うべきだと思うんだけれども、その辺はどうなんですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 今回、県民の皆さんと直接対話の場を設けるというその趣旨は、私ども知事からお聞きしておりますのも、今、委員から御指摘があったのと基本的には同じ考え方でございます。知事も今回議論してきた中で、200万戸の部分についてのこれまで発言してきた内容、それから新たにお示しをさせていただくこの基本的な考え方、これについてきちんと説明をしなければいけない、そういう認識の下で、知事が直接出席をして、直接会話をしたい、そういうことで知事からもお話があり、我々もそうすべきだということで調整をさせていただいたものであります。

 したがいまして、前回も答弁いたしましたけれども、まだこの基本構想、基本的な考え方をまず議会にお示しをさせていただいたという段階でございます。したがいまして、確かにまだ市町村に対してもきちんとした御説明もしておりません。私どもとしましては、これを契機にいたしまして、きちんと県民の皆様、それから市町村の皆様、きちんと協議をさせていただき、中身について、充実するところは充実させていく、見直すべきは見直す、そういう形で最終的には総合計画の中で、これがオーソライズされていくというふうな結論を得ていくというふうに考えております。

平本委員

 確認なんですけれども、さっき今回の説明会の趣旨はとおっしゃったときに、スマートエネルギー構想の説明だということしかおっしゃってなかったけれども、今、部長の答弁を伺うと、もちろんそれはあるけれども、その前にさっき申し上げた具体的には4年間の、この4年間というのは知事が責任を持って行政を司ることができる在任期間なので、その4年間のことと200万戸のことについて、これは難しくてできませんというようなことをきちっと県民の前で説明をした上で、エネルギー構想の趣旨について説明をすると、趣旨は二つあるというふうに理解していいわけですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 基本は新たなこのエネルギー構想を県民の皆様にきちんと御説明させていただくというのが目的でございます。ただ、その中では当然今までの知事がおっしゃっていたこと、あるいは我々も御説明してきたことについて、それとの関連というのが当然出てまいります。その過程の中で、なぜこういう目標を掲げることになったのか、そういった点についても関連しながらきちんと御説明をするという考えでございます。

平本委員

 県民の皆さんたちは、その辺がきれいに整理できてないみたいなので、是非そこのところはきちっとけじめをつけて、スマートエネルギー構想をというような方向に持っていっていただければというふうにお願いしたいと思います。

岸部委員

 まだまだ議論を尽くさなければいけないものもあろうかと思いますが、県民の皆さんに理解していただいて、協力していただくことが一番大事だと思いますので、広く県民の人たちが納得して進められるようにお願いしたいと思います。

 それでは、続いて温泉熱利活用推進費についてお伺いします。

 今回、地元自治体からの要請を踏まえて、検討組織を立ち上げるということですが、これから調査、研究、検討していくについては、この予算額は大変少ないんではないかなという心配をしているんですけれども、この辺り温泉熱ということですが、地熱発電も大変重要なエネルギーと聞いていますが、温泉熱に絞っているのか、また併用しているのか、温泉地学研究所という県の大きな施設があるわけなので、これまでの研究等もあるので、あえてこういう少額で進めていくのか、若しくは市町村で既に取組があって連携していくのかお伺いしたいんですが。

太陽光発電推進課長

 予算的には非常に少額という御指摘でございます。基本的には学識者、行政機関、さらには事業関係の関係者といったようなところでのメンバーで、とりあえずは現状の分析、さらに共通のコンセンサスをつくっていくということと、具体的な手法としてどういった方法が可能であるか、その辺を議論していこうということで、具体的に実証試験、そういったものを想定している内容ではございません。

 その中身につきまして、温泉熱、地熱というお話もありましたが、エネルギーとともに、温泉といったものは地域の観光資源としても非常に重要な資源でございます。こちらに悪影響を及ぼすといったものは我々としては望んでおりません。そういう中で、地熱発電につきましては、かなり温泉源への影響といったものも懸念されて、各地域の中でもいろいろと問題が起きているといったのも聞いております。そういう中では、こちらの研究会につきましては、温泉熱、温泉の未利用熱、廃熱、これを活用するということで、地産地消型のエネルギーといったものが生み出せないかといったところに絞って検討していきたいと考えております。

岸部委員

 地熱発電ですと、大分とか鹿児島の方ですか、大変大きなホテルでやられて、それをまた見に観光客も集められているということで、一つの資源として集客の今エコツアーなんかも大変盛んなので、目玉になるかなというふうに思うんですね。ですから、是非箱根の活性化も含めて、検討していただきたいと思います。

 次に、鳥獣保護管理対策費について伺います。

 新たな情報提供を行うためにモデル事業というふうに書かれているんですけれども、もう少し詳しく御説明いただきたいと思います。場所であるとか対象について、ニホンザル及びアライグマということで二つ組んである意味などが分かりかねますので、お願いいたします。

自然環境保全課長

 モデル事業につきましては、事業内容としては3本の中身になっております。

 一つは、ニホンザルの被害対策モデル事業ということで、今回第3次計画の素案を報告させていただいておりますけれども、その中で最終的にすみ分けを目指していくということを基本方針として出させていただいております。それを実施していくために、具体的には西湘地域を考えたいと思いますけれども、サルを山地の方へ追い上げるモデル事業を県の方で実施したいと思っています。

 それから、二つ目にアライグマの事業ですけれども、これまで被害対応の捕獲を行っていたものを今年度から第2次防除実施計画というのをスタートさせまして、その中ではもう少し計画的に、面的に捕獲をしていくということになっております。

 そうした場合に、被害拡大を防止するためには、生息数がまだ少ない段階で捕獲をしなければいけない。生息数が少ないところでは、捕獲がなかなか難しいので、そういった場所での効率的な捕獲がどういった形でできるかといったものを検証していきたいというのが一つでございます。

 最後にもう一つが鳥獣被害状況調査ということで、各地域で被害対策に取り組んでいただいていますけれども、対策の効果検証というのがなかなかうまくいってないと思います。効果検証を実施することで、より効果的な対策を実施できるだろうということで、その対策の効果検証について、県でモデル的に地域を選んで実施してしいる、こういう三本立てになっております。

岸部委員

 そうしますと、今お話の中にも第3次の保護管理計画ということで関連しているというお話だったので、今回サルとシカとの保護管理計画があって、それとまた別に対策の効果検証を行っていくということですか、地域を限ってということなのですか。

自然環境保全課長

 先ほど申し上げましたように、第3次計画では最終的に人とサルとのすみ分けというのを目指していくということを基本方針にしています。そのすみ分けを図るためには、サルに人間の生活圏から離れてもらうということで、山地の方へ移動させなければいけない。そのためのモデル事業として、今年度補正予算から組んで、県の方でまずモデル的にやって、各群れに応用できるような対策を考えていくといったことでございます。

岸部委員

 そうしますと、これはその下に果樹生産対策事業費もありまして、これも地域は西湘かなというふうに思うんですね。県西部ということで、こちらの対策とはまた別個にやっていくということなんですか。

農業振興課長

 果樹につきましては、委員おっしゃるとおり、中晩かんの時期においては、この猿害というのが非常に増えていると、いわゆる温州みかんの時期が終わった後に残る中晩かんへの影響ということで、特にこの点について、地域への支援を行っていくことが必要でございます。

岸部委員

 保護管理と農業との被害を守るということとまた別個にやられていることは分かったんですけれども、これから秋に向けて収穫等、いろいろな動物たちも食べる量が増えてくるということで、今回の被害の効果検証等の情報というのは、非常に有効かなと思いますので、是非しっかりとやっていただいて、生かしていただければなと思います。

水・緑部長

 ただいま委員の方からお話もございましたけれども、まずシカ、サルの関係の部分、もちろんサルの関係が多うございますが、第3次保護計画は当然やっていくわけでございますけれども、今の果樹対策でございますが、これ自体はいわゆる管理計画等との整合性の中で、別個のものでやっているものではなくて、いわゆる総体的に絡んでいるもの、農産物の対策というのが当然そこの根底にあった中で、保護といわゆる管理体制をもきちんと整理をしていかなければならないということで、要するに第3次をやっていくわけでございますので、必ずしも別個の施策ではなくて、必ず関連し合って、その中で補完をしていかなきゃいけないということで、我々がモデル事業をこの山地でやらせていただきたいということですので御理解をいただきたいと思います。

岸部委員

 ちょっと私の方も不勉強で、別個と申し上げましたが、それぞれ補完し合うというような考え方でということで分かりました。

 では、続きまして第2期丹沢大山自然再生計画(素案)についてなんですけれども、前回もこの委員会で水源環境保全・再生実行計画と一部内容が重複している部分についての説明を伺ったところであります。両方の目的に共通する取組があることは理解したところなんですが、また実際に水源環境保全税を導入しているものについても、その観点について御説明していただいたところなんですが、確認のためというか、裏返しになってしまうんですけれども、水源環境導入税でしない部分について、丹沢大山では予算の方としては削られてきていると伺っているんですけれども、そこのところはどんな施策があるのか御説明願います。

自然環境保全センター所長

 改めまして水源税を使っている事業、使ってない事業を御説明させていただきたいと思います。

 環境農政常任委員会報告資料の20ページ、21ページでございますけれども、この一覧のうち下線を付しました一部の事業が森林の保全、再生に関連しまして、水源施策として位置付けております。

 ?のブナ林の再生では、右側の構成事業にあるように、一つ目になりますが、ブナ林生態系の健全性評価手法の開発から、四つ目のブナハバチの密度抑制手法調査、ここまではブナ林の調査研究として、さらに一番下にありますが、林床植生衰退・消失地における土壌保全事業、これは土壌流出対策として水源施策としても位置付けております。

 その下の人工林の再生では、水源整備に関連しまして、上から公益的機能を重視した混交林等への転換、その下の森林資源の活用による持続可能な人工林の整備などがございます。一つ飛びまして、渓流生態系の再生では、四つ目の渓畔林の整備、21ページにまいりまして、シカ等の野生動物保護管理では、高標高域におけるシカの捕獲などがございます。こういう形で水源施策の目的と合致する事業は、水源特会を充当しておりますが、これ以外の多くの地域の再生、それと下線部の水源施策を除いたシカ等の野生動物の保護管理、希少種、外来種、自然公園などの多くの事業は山本来の事業でございますので、一般財源を活用させていただいているという形でございます。

岸部委員

 県財政の厳しい中で、一般財源で取り組む事業がまだ多くあるということで、この計画達成のために、今後一般財源でどのように取り組むのか改めてお伺いします。

自然環境保全センター所長

 今後、県財政は一層厳しくなる状況だと私どもも予想しております。そういう中で、丹沢大山の自然再生を図る中では、様々な喫緊の課題に取り組まなければいけない。それも的確に対応していく必要があると考えております。

 そこで、国庫補助制度の活用などによる財源の確保、それとともに複数の課題を抱えております中で深刻化している地域、そういうのは優先的な捉え方で単年度事業を集中して対応するというような形で事業の効果を上げていきたい。また、この丹沢大山自然再生計画、民間の方の計画という形の中に県の計画を入れております。県民、企業、団体などの民間と行政がこれは両輪でございます。全国にない素晴しい計画でございます。そういう中で、丹沢大山自然再生の取組という仕組みを生かしながら、民間と協働という形で充実強化を図りながら、県以外の多様な主体と取組を拡充してまいりたいと思います。

 さらには、計画中においても事業内容や本計画自体の見直し、様々な形での自然再生委員会と併せながら、事業を効果的に進むように工夫してまいりたいと思います。

岸部委員

 喫緊の課題、深刻化する事業に優先的にというお話がありました。

 ちょっと気になることで、ブナハバチの被害状況について伺うんですが、全国でブナ林がブナハバチの発生によって衰退しているということを聞いているんですけれども、全国のこの状況についてはどうなんでしょう。

自然環境保全センター所長

 ブナハバチに関しましては、全国に例えば北海道から九州までブナ林がございます。その中で、それぞれのブナにブナハバチの生息は確認されております。そういう中で、私どもの方で文献調査や聞き取り調査を行いましたところ、栃木、群馬など、9都県において過去に大発生の報告があるということでございます。

岸部委員

 全国状況については分かったんですけれども、この7月に神奈川の丹沢でブナハバチの幼虫が大量発生して、食害について心配との記事がありました。本県のブナハバチの発生状況についてお願いいたします。

自然環境保全センター所長

 丹沢のブナ林ですが、この衰退という形では大きな三つの要因という形でございます。オゾンなどの大気汚染、それと林床植生が衰退するという中での土壌の乾燥、またさらにこのブナハバチが大発生して最後にブナの枯死につながるのではないかと、そういう形がだんだん明らかになっております。その中で、私どもブナハバチに関しては、度重なる食害、こういう中で枯死に至るという形での大きな要因ではないかと注目して研究をしております。

 そこで、当センターで行っておりますブナ林衰退の仕組みの研究の中で分かってきたことでございますが、ブナハバチの生態や大発生、これはおおよそ今のところ平成5年にブナハバチが新種であるという形が分かりました。そういう中で、発生ですけれども、おおむね10年間隔で起きていると、それと同時に一度発生すると2箇年連続するというような形になっております。

 大発生の状況ですが、今年は、平成9年、10年、それと平成19年という中で大発生しているんですが、10年間隔の中では今回4年という短いサイクルで発生いたしました。そういう中で、今回私ども現地に赴きまして現地調査、さらには空中写真などでその被害実態などを調査しているところでございます。

岸部委員

 新種ということで、なかなか知見も少ないだろうと思うんですけれども、この地域は大事な水源の森であるということを考えると、薬剤等をなかなか使えないということで、対策が非常に難しいかなと思うんですけれども、今後対策についてどのようにお考えなんでしょうか。

自然環境保全センター所長

 先ほど委員からお話がありましたように、ブナが生息しているところは自然公園の特別保護地区ということで、規制が一番厳しいところでございます。その中で生物多様性の観点からもなかなか薬剤が使えないという中で、ブナハバチの生態の中で一度幼虫が幹を登るという習性がございますので、幹に粘着トラップを付けていくというのを行っております。と言いますのは、ブナハバチというのは、ある程度老朽化が進み、衰弱した木を狙って発生しているというのもありますので、そういう習性を生かしながらやっていきたいと思います。

 また、それは短期的なハード的な対応ですけれども、ソフト的対応としては、幼虫のふ化とブナの葉が開く時期が一致したときに大発生につながると、ブナの転葉のときに幼虫がふ化しないように、気象データなどを確認しながら、大発生対策の手法を開発していきたいと考えております。

 さらには、そもそもブナハバチの発生地域の現場に行ってみますと、下層植生がかなり衰退しているエリアになっています。土壌も乾燥しています。そういったところでは、地中にあるブナハバチのまゆの天敵であるネズミなどもいなくなっていますので、下層植生との連携により、植生保護柵の設置や土壌流出対策により、さらにはシカの管理捕獲などと連携しながら対応していきたいと考えております。

岸部委員

 そうすると、これからソフト面でもやっていくということと、またこの今の喫緊の課題の下層植生の減少となると、今度はハチよりもシカの高密度化の方が問題になってくるのかなというふうに思うんですけれども、今回も第2期の方ではかなりシカの高密度化のことが言われているんですけれども、ここで出されている丹沢大山自然再生計画と先ほどもちょっと話がありましたサルとシカの第3次保護管理計画の素案ということで、これは丹沢との関連でというふうに考えればよろしいのでしょうか。

自然環境保全センター所長

 丹沢大山計画とシカの計画でございますが、これは連携しながら対応しているものでございます。

岸部委員

 ここのところで、サルもシカも丹沢以外の都市部に近いところでもかなり被害もあるということで、なかなかこの3次計画にも難しいものが一杯あると思うんですけれども、その辺りについて、今後この第3次計画の素案について、もう少し詳しくお聞かせ願いたいんですけれども。

自然環境保全センター所長

 シカとサルの両方というお尋ねかと思います。

 保護管理計画についてはシカとサル双方とも平成15年度に1次計画を策定しております。これについては、平成11年の6月に鳥獣保護法が改正されまして、特定鳥獣保護管理計画制度というものができました。それに基づいて、生息調査などを行って、準備が整った段階で二つの計画を策定したということでございます。その後、平成19年度に第2次計画を立てて、シカについてもサルについても対策を強化して取り組んでいるところでございます。

 まず、シカでございますけれども、第2次計画では推計計測数を3,700頭から4,500頭としまして、そのうちの中間値、4,100頭を基数としまして個体調整などに取り組みましたけれども、今回第3次計画策定に当たって生息数を調査したところ、3,000頭から5,500頭ということで、顕著な減少が見られていないという状況にございます。こうしたことから、3次計画ではこの生息推計数の上限値5,500頭を基数として個体数調整等に取り組むということで、結論から言えば捕獲数をより強化して取り組んでいくということになります。

 それから、サルの対策ですけれども、これまで市町村でもいろいろ取り組んでいただいていますけれども、なかなか農業被害等が減らない状況にございます。そうした中で、今回新たな取組としては、新たな加害群は生じさせないというのが一つでございます。

 それから、もう一つは人の生活圏とサルの生息域を分けて、最終的にすみ分けを目指すと、先ほど申し上げたことを実施していきたいというのが一つです。

 それから、細かい点になりますけれども、生活被害のみを発生している群れに対する捕獲というのは、準備計画では明確な記載がございませんでしたので、生活被害も出ておりますので、3次計画では明確にそれを計画に盛り込むといった強化を図っていこうと考えております。

岸部委員

 生活被害の部分もお困りになっていらっしゃる方もたくさんいるということなので、是非進めていただきたい。ただ、捕獲を強化するというところでは、今猟友会の方々も高齢化しているというところで、人材の確保が難しいということと、あと県では今度新たな手法による捕獲も進められるということなんですが、その辺りもう一度御説明ください。

自然環境保全課長

 確かに、猟をやられる方、特に銃の猟をやる方の人数というのは減っておりますし、それと高齢化をしております。そうしたことに関しては、猟友会の方でPRなどを行っていますので、それに協力をして、なるべく免許所有者が増えていただきたいとは考えておりますけれども、なかなか銃ですと費用もかかりますので、それほど増えていく状況にはないと思います。

 そうした中で、一つは新しい捕獲方法ということで、これについては一つは山りょう部、山の上の方ですと、なかなか地形が急しゅんということと、登山客などの方がいらして、安全面の配慮ということで、今まで管理捕獲というのは組猟、20人ぐらいのハンターの方が犬を使って、チームになってやっていただいていたんですけれども、そういった組猟が実施できない物理的状況にございます。

 そうしたところで、シカが高密度化している状況がありますので、そこで少人数による例えば山りょう部のくぼ地ですとか沢ですとか、銃が外れても登山客の方に安全のような場所を探して、そこでシカを効果的に銃で捕獲するということを一つ考えております。

 もう一つは、木の保護を図るために植生保護柵というのを作っていますけれども、この植生保護柵の中の育った樹木を餌にする形で、植生をわざと使ったわな捕獲というのができないかということを考えております。

 それから、山麓部で言いますと、銃を使えないところもありますので、これについてはわな免許の取得者が増えるように、昨年度から農協が実施する講習会などへの補助を行っていますので、それについては引き続き協力していきたいと思います。

岸部委員

 山の中でやらなければならないというところで、いろいろな関連団体の御協力が必要かなと思います。是非連携を持って進めていただきたいと思います。

 最後に、関連団体ということで伺いたいんですけれども、もう一つ森林再生に関しましては、県では森林再生パートナー制度というのがあって、企業による協力を得ていると思うんですけれども、長引く不況の中で、なかなか企業の協賛というのが非常に難しいと思うんですが、丹沢大山で今企業による協力というものがどの程度行われているのかお尋ねします。

自然環境保全センター所長

 企業という形でございますが、サントリーが丹沢の中で「天然水の森 丹沢」という形で自然再生プロジェクトを立ち上げて、こちらの中で自然再生に取り組んでおります。そういった、森林の整備だとか、土壌だとか、間伐、そういうことを行いながら、自然再生に取り組んでいるという形がございます。

岸部委員

 県でも一生懸命県民の方たちに誘い掛け等をやられているのはよく存じ上げているんですけれども、企業によるこういった研修であるとか間伐の実施とか、マスコミを使っての広報などもされていて、非常に目につくんですね、JXさんであるとか。そういった意味では企業がまた一つパートナー制度の中で動いていただくことが周知の部分でも非常に有効かと思いますし、またその事業自体も関連してなさっているということなので、有用かなというふうに私は考えるんですけれども、その辺り財政が大変厳しい中でもありますので、こうした企業の協賛をもっと増やしていくことで、事業自体がよりよく進むのではないかなというふうに考えるんですが、それについて方向性とかございますでしょうか、丹沢に限らず森林全部でも結構なんですけれども。

水源環境保全課長

 確かに、企業の御協力を頂いて森林整備をされていくというのは非常に効果的だというふうに思っております。県の方では、以前今の森林再生パートナーの前に水源林パートナーという制度がありまして、これは平成21年度までに実施しておりました。このときは企業の方から寄附金を頂いて、その頂いた寄附を原資に水源林の整備をしていくというものでしたが、それは22年度からは森林再生パートナーという形で一歩進めまして、頂いたお金を、企業が場所を特定して、そこの場所にネーミングライツという形で、例えば何々企業の森という形で、まず企業の名前を付けていただくと、そこの場所でまた企業の従業員の方等に森林整備等の活動をしていただくということで、今その取組をしておりまして、企業のお力、また県民の力という形で森林整備を一緒に進めていきたいというふうに考えております。

岸部委員

 水源環境の保全と丹沢大山、本当に身近な、神奈川県の誇る財産でもあるので、両輪で取り組んでいくことが大切だと思いますので、水源環境保全税と一般財源を上手に使っていただいて、計画の着実な遂行が求められていると思います。

 また、要望にもなるんですけれども、この間の台風の12号、15号で他県の様子を見ていますと、山間部での土砂崩れ等が都市部に非常に大きな被害をもたらすということで、森林の健全な保全の重要性というのは、再確認されたかなというふうに思います。今回、新たな計画を出されているということですので、実効ある取組がなされるよう、調査研究等、御努力をお願いして一旦この質問を終わらせていただきます。



(休憩 午前11時56分  再開 午後1時)



岸部委員

 3月11日の原発事故以来、県内では空間線量の計測を実施しているところですが、先日私の住む横浜市では、港北の地域住民の計測により、道路側溝から0.91マイクロシーベルトと高い数値が出て、改めてまた検査したところ、側溝に堆積した泥から4万200ベクレルという高濃度のセシウムが検出されました。他の市町村でも、こういった住民の方たちの自発的な計測で行われているような、地域住民の不安というものがこういった行動に出たのかなというふうに私は思ってはいるんですけれども、こういった意味で放射能汚染の問題というのは、まだまだ解決されていないし、今後も抱えていくのではないかというところで何点かお伺いいたします。

 まず、足柄茶についてなんですけれども、解除に向けた取組ということで、報告の方では頂いているんですけれども、今年度中に全ての市町村において安全性が確認されるのか、見通しと来年度への取組についてお伺いいたします。

農業振興課長

 足柄茶につきましては、県内10市町村で出荷の制限がされたわけでございますけれども、それにつきましては、7月から解除に向けた検査を実施しているところでございまして、これまでに南足柄市、山北町、松田町においてそれぞれ3番茶以降のお茶について、出荷停止が解除されたところでございまして、残る7市町村につきましては、10月に秋冬番茶での検査を実施するよう計画しているところでございます。

 県では、年内の解除に向けまして、放射性物質を含む古い葉を切り落とすなどの栽培の技術指導を行っているところでございますので、何とか解除ができるのではないかと考えているところでございますが、茶の樹体内に残っている放射性セシウム濃度というのは、地域によって差がございますので、年内に全ての安全が確認されるかどうかにつきましては、楽観はできないものと考えているところでございます。

岸部委員

 今回、早々と南足柄が解除されてということで、次のステップに行くのかなというふうに思っていますし、また是非ともクリアしてほしいなと願ってはいるんですけれども、解除の問題で安全性が担保されたことを丁寧に何度も県民に知らせていかないといけないんではないかなというふうに思います。

 本会議における知事の答弁の中でも、知事が先頭に立ってとおっしゃったんですけれども、来年度一番茶のシーズンになって、急に安全ですと言われても、なかなか一度放射能汚染とイメージがついてしまったものはとれないと思うんですけれども、今年のうちから丁寧に今こういう状況ですとか、こういうふうに安全性が確認されましたということを県民に広く伝えていくということが必要だと思うんですけれども、それについてはいかがでしょうか。

農業振興課長

 委員お話しのとおり、一度失った信用を回復するということは、なかなか難しいというふうに考えております。

 そこで県では、解除検査で出荷停止が解除された後におきましても、当該市町村で茶の出荷を行う茶期ごとに、それぞれ3箇所の工場において荒茶の検査を行って、安全性についてを確認していきたいというふうに考えております。また、その検査の結果につきましても、県のホームページ等で公表するとともに、茶の販売店等でも消費者に対して周知できるよう、情報提供を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

 さらに、県としましては、より安全な茶の生産ができますように、引き続き放射性セシウム濃度を減らすための管理作業につきまして、農業技術センターが中心となった生産者への指導を徹底してまいりたいと考えているところでございます。

岸部委員

 賠償が始まったといっても、まだ半分でありますし、生産農家の御負担というのは非常に大変なものかなというふうに思うんですね。ですから、PRの部分ですとか安全性の部分を生産地にお任せするのではなくて、県としても広く今から打って出るというか、広報していくことは必要かなと思いますので、県の方でも是非率先して進めていただきたいし、また県が自ら先頭に立ってとおっしゃったので、大々的なアピール等も是非計画していただきたいと思います。

 続いて、その他の食品について伺います。

 食品の検査状況ですが、毎回検査結果については随時御報告を頂いているところです。県民の安心・安全のためにも引き続いて検査の実施が必要と考えているんですが、これらの検査は費用と問題もあろうかと思うんですけれども、これまで検査をしてきて、大体1品当たり検査の費用というのはどれぐらいかかってきて、今何件ぐらい終わって、総額今のところどれくらいのものなのかというところについては、補正予算等で計上されてはいないんですけれども、この費用についての説明とそれがどこから入手されているのかお聞かせください。

農業振興課長

 費用につきましては、様々な民間の分析機関が幾つかございますけれども、幾つか聞いてみましたところ、大体1検体当たり2万円前後というふうにお聞きしてございます。農産物につきましての検査費用でございますけれども、これにつきましては、県は3月21日から検査をやっているわけでございますが、検査の当初から国と調整させていただきまして、国の検査の枠の中で検査をさせていただいているわけでございまして、検査費用につきましては、国の予算の中でさせていただいているということでございます。

岸部委員

 費用の点については、国ということで分かったのですけれども、心配なのが今回の検査の計画について、10月までについては御報告いただいているんですけれども、11月からは策定中とあるんですね。私が考えるには、先ほど申し上げたとおりに、なかなか放射能に対する県民の不安感が拭えない以上、食品の検査についてはこれまでと同じぐらいか、更に拡大してやっていただきたいなと思っているんですけれども、その辺りの作成の方針等ありましたらお聞かせください。

農業振興課長

 これまで、6月27日に農林水産物の放射性物質検査についてということで、厚生労働省から通知がございまして、神奈川県が検査の対象自治体ということに規定されましたので、新たに7月15日に県の検査計画を立てました。この時点では、当面10月までの検査計画ということで立てたわけでございますけれども、この検査につきましては、県内を東西の二つのブロックに分けて、主要な農作物について対象として検査を実施しているということでやってまいりました。

 今後の11月以降の検査ということでございますけれども、これまで検査を行っていなかった市町村というものが幾つかございます。こういった市町村につきましても、きちっと検査するような形で計画を立てていきたいと考えてございますし、また既に実施した農産物でありましても、例えば春キャベツであれば、これから取れる秋キャベツというのがございますが、こういった作柄の異なるものにつきましても、実施するということで、市町村、団体と調整して、これから検査をしてまいりたいとに考えてございます。

岸部委員

 食に対する不安というのは、実際に小さなお子さんを持っている方の不安というのがとても大変でして、横浜市では給食に対する食品を、一校ですけれども全品調査というところまで、かなり進んでやらなければならないような保護者の声があるんだと思うんですね。どちらかというと自治体がやろうと思っていることよりは、保護者、また住民の方々の声でやらざるを得ないようなことになっているんじゃないかなというふうに思います。多分これは横浜だけでなく他の市町村でも、特に給食に対しては小学生、また幼稚園、保育園のお子さんをお持ちの御家庭というのは、大変な不安がありまして、私が聞き及んでますところには、子供に食べさせるものは、関西以西でありますとか、遠くのものをわざわざ取り寄せて食べさせている。大変家計費に対する負担が重いんだという話も伺っているところなので、食に関しては、おっしゃったように、まだ測っていなかった市町村についても実施していただきたいですし、回数の方もできるだけ多く実施していただきたいと思います。

 公表についてちょっと伺うんですけれども、先ほど県内市町村でも独自に検査をしているところがあるということで、県がなさっている検査結果と併せて、県の中で一括して公表することで、県民の方々の安心感、検査への信頼感というのが増すと考えるんですけれども、公表の在り方についてはどのようにお考えでしょうか。

農業振興課長

 県内の市町村では、三つの政令市の他に、4市町ほど独自に検査されているというふうに承知をしているところでございまして、こういった検査結果を有効に、県としても一括に周知していくということは重要なことであるというふうに感じてございますし、またそういったそれぞれの市町村との連携を持った検査計画を立てていくことも重要だと思っております。

 検査の公表につきましては、市町村で検査されたその結果が保健福祉局の食品衛生課の方にすぐ来まして、これを食品衛生課の方では一括してホームページで公開させているというふうになってございます。

岸部委員

 食品に対することで保健福祉局の方で一括ということなんですけれども、県民の方たちはどこの局を見たらいいかということは分からないものですので、例えば環境農政局の方からもリンクをして、よく今ホームページからこちらへとか、リンクとか、大変見やすくなっているんですけれども、申し訳ないんですけれども、県のホームページの方はかなり意欲を持って調べないと、なかなか次から次へと移ることは難しいホームページになってますので、いろいろな部局がまたがっているのは承知はしているんですけれども、この辺りも関心の高いところを見やすくというのは非常に重要かと思いますので、この食品のところだけでも是非少し改善していただけたらなと思います。一括してくださっているということなので、それを更に見やすくとか、環境農政局からもリンクをしたり、見やすい表示をしていただくような工夫をお願いしたいと思います。

 食品についてなんですけれども、今回牛肉が県外からの稲わらを餌にしていたということで大問題になったんですが、牛肉に関しては国のトレーサビリティシステムがあったので、非常に迅速な調査だったり、流通経路を確認することで安心な措置ができたと思うんですけれども、食品は物流の中でも大量販売店も多いですので、なかなか流通経路を追跡、把握するためというのが非常に難しいなと思ってはいるんですけれども、その辺りについて、お米や牛肉に加えて野菜などでこうした取組を行うことについて、県としてはどんなお考えかお聞かせください。

農業振興課長

 現在、トレーサビリティが行われているのは、法律で牛肉とお米ということで、この二つが行われているわけでございますが、特に牛肉などにつきましては、1頭がさらにその各部位ごとに流通され、さらに消費者に渡るときにはグラム単位で小分けになってございますし、またお米につきましては、古米、古々米というふうなことがございまして、長期間保存が可能であるというふうなこと、またこれも同様に小分けで販売、流通がされるというふうなことがございます。

 しかしながら、野菜につきましては、正に新鮮なものでございまして、1日、2日、そういった中での流通がされていると。また、流通も農協、市場から、市場を通じてスーパーにというふうな流れも非常に単純なわけで、これが流通の履歴をたどるというふうな段階で、さほど問題なくたどれるというふうなことから、今野菜についてのトレーサビリティシステムというものが必要というふうなことは、県としては現在考えているということはございません。

岸部委員

 野菜については、出荷から店頭までが比較的追いやすいというのがお答えだったかなというふうに思います。農業活性化指針の中で、安全で安心な農畜産物の提供という中で、県としても農畜産物の生産流通情報を追跡、把握するための生産流通履歴情報把握、トレーサビリティシステムの導入促進ということがうたわれているんですけれども、そうしますとこれに関してはどのようなものをお考えになったのでしょうか。

就農参入支援課長

 かながわ農業活性化指針の中で示されております生産流通履歴情報把握というのは、生産物が生産された状況、例えば農薬の散布回数ですとか、どういう農薬をかけているとか、そういうものについて、買うときにバーコードで読み出せば情報を得られるという、そういう情報把握のためのツールとして、当時この活性化指針を作成した頃に、国全体でそういうシステムの構築みたいな方向が打ち出されてきております。

 ただその後、非常にコストと手間がかかる、それと、あと消費者の方が買う段階でバーコードで一々農産物をチェックするという行為が、余りそういうニーズが深くなかったということもございまして、全体としては求められればそういう情報はすぐ出せますという方向に国としてかじを変更してございます。

 それで、その中で生まれた一つのシステムとして、GAPという仕組みがございまして、GAPというのは生産者の方が自分が生産するときに、不適切な農薬ですとか、あと菌が付くとか、そういうことを防ぐために、自らの栽培の管理を自分でチェックするという仕組みになっています。そして、そのチェックしたものを自分でとっておいて、この農産物については、どういう生産の仕方をされていますかと聞かれたときに、その資料をいつでも出せるという状態を整えるという仕組みで、今GAPという仕組みで農産物の安全を担保していこうということで、全国的にもそうなんですけれども、県内でも技術の普及を今図っている状態でございます。

岸部委員

 トレーサビリティにしろGAPにしろ、自分が食べているものがどういうふうに生産されたのか知りたいときに、そういう情報が手に入れられるということが大事なのかなと思うので、方向がまた違ったとしても、知りたいことの目的は考えられているところでは納得はできるんですけれども、それが生産者の方の自らのチェックとか、またやる気のある方だけがそれをやっているということでは困るので、県としては一応全部の生産農家がそれを実行しているというふうに考えてよろしいのでしょうか。

就農参入支援課長

 GAPについては、21年度から普及を始めてございまして、まだ生産者全体で全て取り組んでいただけているという状況にはなってございません。21年度、22年度で県の普及指導員に対しまして、GAPの指導員の研修を行いまして、それで一応23年度、今年度中に主要な産地に関して、GAP手法を導入していこうということで、県として全体の計画をつくって進めている段階ですので、まだ申し訳ございませんけれども、全体という形には至ってございません。

岸部委員

 システムが全ての生産者まで行き渡るというのは、なかなか時間もお金もかかることだろうと思いますが、食の安全というのは、今回放射能がすごく出ていますが、先ほどおっしゃったように農薬の問題もそうですし、いろいろな大きい問題があります。食べるものに関しては、神経質になっているとかなっていないではなくて、安全性の確認というのは非常に重要だと思いますので、是非とも進めていただきたいと思います。

 食べ物の中で、牛肉では県内産の牛の餌となる稲わらの汚染が問題となったわけなんですけれども、現在県内で畜産に用いられている稲わらもどうかと思うんですけれども、県内での稲わらの検査の実施についてはどうなっているのか、また県内産の稲わらというのはどれぐらいの量があるんでしょうか。

畜産課長

 まず、県内の稲わらの利用状況でございますが、年間約4,200トンが利用されております。主に牛への利用ということでございます。

 このうち2,200トンにつきましては、神奈川県内で生産されました稲わら、それから残り2,000トンにつきましては、他県で生産されました稲わらの利用でございます。

岸部委員

 牛が1日に食べる量からすると、本当に少ないかなというふうに思うんですけれども、そうすると県内で飼われている牛や何かについては、ほとんど県内のものを使用しているということで、この調査については、まだ引き続き行われているのでしょうか。

畜産課長

 今申し上げました数字、4,200トンにつきましては、県内2箇所に現在ございます家畜保健衛生所の方で、毎年年に1回、頭羽数等の調査を実施しております。その折に、実はこの稲わらの調査におきましては、口てい疫等の背景もございまして、そういう関係で、どのくらいの利用がされているのかということで、毎年調査をされまして、その数字が先ほど申し上げました4,200トンということでございます。

岸部委員

 今回の放射能の汚染の調査については、今後も同じようにされていくのですか。

畜産課長

 まず他県の稲わらの放射性セシウムが検出された状況につきまして、本年7月に、本県としては牛を飼養する全農家に対して、それぞれ稲わらの利用状況の調査を実施しております。

 このときの調査の内容でございますけれども、まず稲わらが原子力事故の以前にまず収集されていたものかと、その収集されていたものを適正に、いわゆる事故後に汚染をされない形で屋内等に保管をされていたかどうかの状況について、全農家に確認しています。その結果、県内の農家については、県外産も含めまして、いわゆる適正な収集時期と適正な保管がされていたということで、この時点で確認を実施しております。

岸部委員

 数は少なくても、県内でも葉山牛のようなブランドも育っているので、稲わらについてもしっかり調査をしていただきたいと思います。

 続いて、土壌についても伺いたいんですけれども、食品だけでなく、県では土壌についても検査を実施してきていますが、この6箇月間の農用土壌についての検査の状況を伺います。

就農参入支援課長

 農用地土壌の検査でございますが、福島原子力発電所の事故後、県では3月下旬からおおむね2箇月ごとに検査を実施してございます。

 今まで検査を行った9地点の放射性セシウムの最大値でございますが、3月下旬に測定しましたキログラム当たり202ベクレルでございます。その後の検査では、キログラム当たり大体二十数ベクレルから120ベクレル程度で推移をしている状況でございます。

 国の原子力災害対策本部が発表いたしました水田土壌中の放射性セシウム濃度の上限値キログラム当たり5,000ベクレルを大きく下回っているという状況でございます。

岸部委員

 3月以降、6箇月の中で9地点ということで、多分これは研究所のようなところでの定点観測としての数値だと思います。それが下がってきているというようなことで、安心はするんですけれども、土壌があって農作物ができるというところで、土壌のことについても不安を訴えられる方もいるんですけれども、この農用地土壌が今までの定点以外の検査地点を増やすということについて考えておられるのかどうか伺います。

就農参入支援課長

 県内の農用地土壌の検査につきましては、現状の検査結果等からも見まして、現在行っている検査以上に地点数を増やす必要性は、県としてはないと考えてございます。ただ、農林水産省の方で既に調査をし、公表されているんですが、福島県及び周辺5県の農用地土壌における放射性セシウムの濃度分布調査というものを1都十数県に拡大することを現在国の方で検討されてございまして、本県に対しても協力依頼がございました。

 本県については、おおむね20地点程度を予定しているというふうに伺ってございます。そうなりますと、現在の9地点以外も実施するということになるんですが、県としましても、協力する方向で調整を図っているという状況でございます。

岸部委員

 先ほど申し上げたとおり、できるだけ検査地点は増やすべきと考えますので、今聞いた措置でも現状の2倍にはなるということで、またいろいろな地域等が考えられると思いますので、是非全市町村に広げていただいて、やっていただきたいと思います。

 土壌に関連してなんですけれども、農地は今測っていただいているほかにも、すき込みや埋却もしますし、その後堆肥も中に入れて生産されるということで、堆肥についても放射能セシウムで汚染された牛のふんや腐葉土から高濃度のセシウムが検出されたということで、一時期園芸店から腐葉土が全く姿を見せなくなるような騒ぎにもなっております。県の中では、畜産のふん尿やせん定枝など、堆肥に使われていると聞いているんですけれども、それにつきまして、検査の実施状況や結果について伺います。

就農参入支援課長

 本県で生産されている堆肥でございますが、牛や豚などの家畜のふん尿から生産される一般に家畜ふん堆肥と言われるもの、あと各家庭のいわゆる木とか、あと街路樹なんかの枝や葉っぱ、そういうもののせん定枝、若しくは除草したときの草などですけれども、そういうものから生産されるせん定枝堆肥というのが主なものとなってございます。

 堆肥の検査の考え方でございますが、家畜ふん堆肥につきましては、牧草などの飼料の検査で安全が確認されているということ、放射性セシウムに汚染された稲わらも与えられていないということで、本県で生産される家畜ふん堆肥については、検査の必要はないというふうに判断してございます。

 せん定枝堆肥につきましては、国からの指導もございまして、例の福島の原発の事故の3月11日以前に収集された材料で生産された堆肥で、その後雨に当たっていない、屋内で管理されているという状況で管理されたものを除いて、全ての堆肥を検査することということで、暫定許容値ということでキログラム当たり400ベクレル以内の堆肥のみを出荷をするということで進めてございます。

 県内には、堆肥を製造しております特殊肥料生産届出業者が約200社ございます。このうちほとんどが家畜ふん堆肥の生産業者ですので、せん定枝堆肥の生産を届け出ている業者が36業者ございます。うち10業者については、聞き取りを行ったところ、当面生産の予定がないということでございましたので、当面の間は残りの26業者について、その業者が生産された堆肥について、全て検査をするという方法で進めてございます。

 検査結果でございますが、県の検査を9月上旬から始めてございますが、報告資料にございますように、17点の検査を行いましたけれども、今のところ許容値を超えた堆肥は出ておりませんでしたが、県が検査を始める前、業者が自ら行った自主検査で2点ほど許容値を超えたという御報告を受けてございます。

岸部委員

 自主検査では出てきていますが、9月以降には数値としては出ていないということで、安心かなと思います。農家だけでなくて、今家庭菜園等でも、まだいろいろなところで心配だから自分で作るという方もいらっしゃるくらいですので、そういった意味で、本当に農産物、畜産も含めて、食べ物に関する関心が高いんだというふうに受け取っていただきたいと思いますし、この間県が率先して検査を行ってきたことは、評価できると思います。

 ただ、しつこく申し上げますけれども、半年過ぎて食に関する関心については、弱まるどころか強まっているという認識は、県の皆さんも持っていらっしゃると思うんですけれども、そこを県民や消費者に応える形で、県の調査の方もできるだけ多くの検査で、またしっかりした検査を行っていただいて、迅速な公表をしていただくことで、消費行動が下回らないようにというところの努力をしていただきたいと思います。

 廃棄物の方の質問に移ります。

 焼却灰について伺いますが、東京の江戸川の清掃工場で、一般の焼却灰から高濃度の放射性セシウムが検出されたことが報道されたんですが、県内市町村に一般廃棄物の焼却施設があると思うんですけれども、この焼却灰の放射性濃度の状況と焼却灰の処理に困っている市町村はないのか、現在の段階で県が把握している状況をお聞かせください。

資源循環課長

 東日本大震災に伴います原子力発電所の事故に伴いまして、一般廃棄物焼却施設における焼却灰の取扱いにつきましては、国より放射性セシウム濃度で1キログラム当たり8,000ベクレル以下のものについては、一般廃棄物最終処分場、または管理型最終処分場での埋立てが可能という見解が示されております。

 その関係で、平成23年6月に環境省から連絡がございまして、6月から7月、一部は8月になっておりますが、県内市町村におきまして測定を一斉に行ったところ、県内市町村の一般廃棄物焼却施設において測定された31箇所全てにおきまして、8,000ベクレルを相当下回る数値ということになってございます。最大でも飛灰で1キログラム当たり3,123ベクレルという結果になっております。また、現在のところ、一般廃棄物の焼却灰の処理が滞っている市町村はないものと承知しております。

岸部委員

 では、一般廃棄物の焼却灰については、1キロ当たり8,000ベクレルとすごい高い数値なんですけれども、それを超えない限りは一般の廃棄物の最終処分場または管理型処分場に通常どおり処分していいという理解でよろしいんでしょうか。

資源循環課長

 今回の原子力事故に伴う国からの連絡におきましては、国の方において再度検討した結果、そのような取扱いをするようにということで承っております。

岸部委員

 先ほど確認した中で、管理型処分場というと、県の中では芦名のかながわ環境整備センターが思い浮かぶんですけれども、今一般廃棄物ということだったんですが、下水道汚泥の焼却灰など、産業廃棄物については、かながわ環境整備センターのような管理型処分場でないと受け入れられないということになるんでしょうか。

資源循環課長

 例えば、8,000ベクレル以下の下水道汚泥の焼却灰の処分に関しましては、国の方の原子力災害対策本部から、個別に安全性を評価して、長期的な管理方法を検討した上で、埋立処分が可能という見解が示されており、また一方で環境省におきましても、これら管理型最終処分場、または一般廃棄物最終処分場で埋め立てる際の留意事項というのが示されておりますので、こうしたことを勘案いたしますと、下水道汚泥など、産業廃棄物管理型最終処分場のみならず、一般廃棄物の最終処分場でも埋立ては可能というふうにも考えられます。

 また、市町村の一般廃棄物最終処分場は、廃棄物処理法の第11条第2項の規定によりまして、市町村が必要と認めれば産業廃棄物の処分も可能というふうにされております。ただ、したがいまして、市町村の一般廃棄物の最終処分場でも可能性としては受入可能ということにはなりますけれども、一般廃棄物最終処分場の設置者でもございます市町村が施設近隣の住民の方々の御意見を聞くなどして、市町村の方でそれぞれ慎重に検討していくべき問題かというふうには考えております。

岸部委員

 正しく今市町村が認めればというところで、横浜では本牧の埋立てが近隣住民、市民からの声で凍結されたということで、廃棄物については国は一定数値を出しましたけれども、地域住民の理解が得られなければなかなか進まないということで、本当に悩ましい問題だなというふうに思います。

 セシウムというのは、処分の中で今まで想定されなかった部分だと思うんですね。今焼却してやっていくんですけれども、横浜では下水道の中では活性炭をゼオライトというものに替えるとかなり吸着して、廃棄するときの水分、水の中のセシウムを減らすということで、そういうものを使うという話があるんですが、そういった現段階でできる工夫などは県ではどうされているんでしょうか。

資源循環課長

 下水道の方は所管ではございませんが、一般廃棄物の焼却施設におきましては、環境省の方から通常の一般廃棄物の除却処理施設を持っていれば、問題なく処理はできるということで連絡いただいておりますので、通常の焼却施設の焼却、物質の除去施設の対応で現在対応しているところでございます。

岸部委員

 昨日から除染の問題など、財政的なものは国が持つような方向で話が出ていますけれども、今後も放射能の問題は除染等も出てこようかなと思います。その中で、除染をして土をはげば、それが廃棄物になるということで、なかなか目に付くものをどかしたところで、廃棄物処理の問題があるのかなと思うんですけれども、県内で今のところ除染は各市町村ということになってくるんですけれども、除染された土壌の始末についても、今のお答えと同じように、一般廃棄物の処分場でということになるのでしょうか。

廃棄物指導課長

 今、委員お尋ねのありました土壌を除染するために一定の割合で土が出るわけですけれども、土につきましては、廃棄物処理法の対象外ということで、それぞれの市町村が今現在国と調整しながらやっていただくということになろうかと思っております。

岸部委員

 対象外ということで、失礼いたしました。

 ただ、焼却灰は市町村で処分ということですが、一つは目に見えない放射能が灰というものに姿を変えて、一旦管理としてはできる形になるということだと思うんですね。自分の身の回りにあるときには目に見えないものが汚泥や土になって、焼却灰という形を持つということで、逆に言うと管理ができる形に変わるのかなと思うんですけれども、今後それが市町村であっても県であっても、県民が住む場所にそれが保管されるということの問題は出てくるかなと思いますので、厳重な保管や事前に作業に当たる事業者や地域住民への説明なんかが必要かなと思うので、この廃棄物のことについても県民や市民の方にきちんと周知や連絡がされることを要望いたします。

 これで質問を終わります。

芳賀委員

 まずはじめに、放射能の県産農作物への影響について、数点伺いたいと思います。

 先ほど岸部委員の方もおっしゃっていましたけれども、横浜の最終処分場で下水汚泥の焼却灰の処理ということが凍結ということになっておりまして、喫緊の課題になっていると思います。本県の茶葉についても、放射性物質を含んでおりまして、その処分についていろいろな報道がされますと、農家の方にも不安に思っている方がいるのではないかと思い、ちょっと気になるところなので、何点か伺わせていただきたいと思います。

 放射性物質を含んだ農作物の処分について、国からこれまでどのような指導が行われてきたか伺いたいと思います。

農業振興課長

 放射性物質を含んだ農産物の処理につきましては、農林水産省が5月6日に野菜生産のQ&Aにおきまして、福島県の一部の地域を除く一般の廃棄物として埋却等の処分をしてよいと示されたところでございまして、茶におきましては、5月24日に出荷の自粛が行われた茶園の茶葉については、従来と同様に農地に埋却していただいて構いませんといったQ&Aを出したところでございます。

 さらに、8月25日に、お茶についてですけれども、生産ほ場が明らかなものについては、当該ほ場に還元施用できますというふうな処分が行われました。

 いずれにいたしましても、農地の放射性物質濃度をむやみに増加させることのないよう、放射性物質を含んだ農産物につきましては、生産されたほ場に戻すことが指導されているところでございます。

芳賀委員

 本県で国の暫定規制値を超えた農作物はお茶だけなんですけれども、茶の生葉については、具体的にどのような処分方法で指導されたのかお伺いしたいと思います。

農業振興課長

 茶につきましては、5月11日に暫定基準値を超えたものが出てしまったんですけれども、この時点では国からの処理方法が示されてございませんでした。そこで、残った茶葉につきましては、1箇所に集めておくようにというふうなことで農家の方にはお願いをしてございます。

 その後5月24日に、先ほどお話しさせていただきましたが、農水省から茶の生産についてのQ&Aという形で、出荷自粛が行われている茶園の茶葉については、従来と同様に農地に埋却して構わないというふうな指導がございましたので、市町村、生産者団体及び農業技術センターの普及指導を通じまして、生産者に指導を行いました。

 ただし、埋却してよい旨の根拠については、特にこの時点では示されておりませんでしたので、農業技術センターで茶樹の古葉や土壌などについて、放射性物質の検査を行うとともに、文献等も調べまして、茶については根からの放射性セシウムの吸収は少ないものと推定し、農地への埋却処理を推し進めてまいったところでございます。

芳賀委員

 国の考え方に基づいて処理を行って、安全性も独自に担保をして今回対応されたということで、是非そちらも粛々と行っていただきたいと思います。

 そして、賠償に関しましてまた何点かお聞きをしたいんですが、対策会議があります。その対策会議の今後の開催状況みたいなものについては、何か予定があれば教えていただきたいんですが。

農政課長

 原子力事故に対応するということで、県の農業被害対策会議ということで開催をしてきてございます。報告書にございますように、5月31日の第1回から今まで5回開催をしてございます。また、この会議の下には補償部会などの部会も設けてございまして、随時開催してきてございます。

 あらかじめ定期的な開催ということではございませんで、その時々の取組の進み方でありますとか、あるいは損害賠償請求の動き、国の動きなどを踏まえまして、各農協、あるいは全市町村といったメンバーが入ってございますので、そういう中で情報の共有、あるいは意見交換等、必要な状況が生じれば、今後も随時開催をしていきたいというふうに考えてございます。

芳賀委員

 その賠償の支払などについて、今粛々と国、東電から行われていると思うんですが、それについての県として粛々としっかりと対応してもらっているとか、何か要望することがあるとか、もし何かあればお聞きをしたいんですが。

農政課長

 損害賠償の関係につきましては、これも報告資料にございますように、JAグループの協議会が取りまとめを行って一括して請求をしてきていると。その辺の経過につきましては、仮払いの状況まで含めまして、資料のとおりでございます。

 今後、協議会としましては、今まで一番茶、二番茶の生産、販売をしている農家の営業損害に対する補償、賠償の請求ということでございますけれども、これ以降はまだ生産の関係では秋冬番茶等ございますけれども、茶業センターでありますとか荒茶工場、それから自家飲用の農家の方々の請求も上がってきてございませんので、この辺については、今後また随時請求をしていくということでございます。

 県としましては、先ほど申し上げました対策会議の中で、そういった取組についての具体的な進行状況について、関係機関で情報共有をしていく、関係する生産者等にそういったものを周知をしていくということで、適切に損害賠償等が行われるように取り組んでいきたいというふうに考えております。

芳賀委員

 確認の意味なんですけれども、今までやられてきた部分で何かトラブルがあるとか、そういったところは特になくて、報告のとおり粛々と損害賠償金が払われていますけれども、そういったところは特に問題がないということですか。

農政課長

 今までの取組の中で、それぞれ農協なり市町村、あるいは県の出先機関等へ周知に取り組んできていまして、個々の相談の対応というのも受けてございますけれども、特段トラブルというような形のものはないと認識しております。

芳賀委員

 そのような話をお聞きして、少し安心をしました。これからもしっかりと国、東電への対応をよろしくお願いしたいと思います。これは要望させていただきます。

 次に、エネルギー政策の話に移らせていただきます。

 今、県庁の電力供給体制は入札によって決められているということについて存じ上げているんですけれども、入札に際して国からの基準もある、そして神奈川県独自の条件などもあるというふうにお聞きしているんですが、その概要をお聞きしたいと思います。

地球温暖化対策課長

 委員御案内のとおり、電力供給の規制緩和が行われたのが平成12年からでございまして、この12年から一般電気事業者だけではなくて、新規参入の電気事業者からも電力の購入が可能になってございます。

 これを受けまして、神奈川県では県庁舎の電力購入につきましては、平成16年度から入札を開始してございます。今年度、平成23年度では、全体で知事部局、教育委員会等々、16施設が入札を実施することになってございます。

 ただ、これはあくまで金額の面での入札を実施するというところでございます。それでは言わば電気事業者の発電に伴う二酸化炭素の排出の状況には差がありますから、価格だけでの競争ではいかがかということもございまして、環境農政局におきましては、平成20年度の電力の購入分から、電力事業者の環境配慮の評価方法を含めた神奈川県の電力のグリーン購入制度を設けて、この電力の入札制度を行う場合には、このグリーン購入制を使ってほしいということで、全庁にお願いをしているところでございます。

 この内容につきましてでございますけれども、一定の電気事業者の環境配慮の取組を評価いたしまして、評価結果によって事業者を格付けいたします。それで、入札参加資格の有無ですとか、あるいは参加できる入札の範囲を決めるというものでございます。

 それから、国も神奈川県と同様でございまして、既に国も平成19年度から実施しているところでございます。

 それと、基本的には、神奈川県と国でございますけれども、大きなところは特に変わりはございませんが、ただ神奈川県の場合はISOですとか、それからエコアクションとかエコステージ、こういった環境マネジメントシステムの導入有無なども取り入れているというところに特徴があるというふうに考えてございます。

芳賀委員

 環境農政局では、入札による電力供給体制が決まる施設については、どのような状況かをお聞かせいただけますでしょうか。

地球温暖化対策課長

 環境農政局としては、電力の使用実績といいますか、使用状況が大きい施設でございますけれども、かながわ環境整備センターが入札制度で電力を購入しているところでございます。

芳賀委員

 この電力の入札、環境農政局ですと1箇所ということなんですが、もしあればそのメリット、デメリットについて教えていただきたいんですが。

地球温暖化対策課長

 まず、メリットでございますけれども、何といっても単価が総体的には下がってきているのかなというふうに考えてございます。全国的な傾向でも、資源エネルギー庁の統計ですと、入札制度によって、開きはもちろんございますが、数%ぐらい電力料金の値下げにつながっているのではないかというふうに言われてございます。

 一方で、デメリットでございますが、基本的には御案内のとおり、電気事業法では電気事業者が電力を安定供給しなければいけないと、それから一定の品質の電力を供給しなければいけないと定められてございますので、直ちにこの入札をやったからといって、そういった面でのデメリットはございません。

 ただ、実際に入札をすることになりますと、この格付けですとか、入札の公告、あるいは入札の実施といったもろもろ言ってみれば業務コストがかかりますので、実際に電力使用量とそういった業務コストとの見合い、これが入札を導入するかどうかというところで、悩むところなのかなと思ってございますが、いずれにしてもグリーン電力調達に関しては、直ちにデメリットというものは、私どもはないと考えてございます。

芳賀委員

 これから天然ガスとか、既存の化石燃料を燃やすよりはCO2の排出量が低い火力発電所への切替え等々、これはスマートエネルギー構想に当てはまらない部分ではあると思うんですけれども、こういうことが起こってきたときに、県内の火力発電所を既存のものから新しい、なるべくCO2の排出が削減されるというものに移行していくことについて、政策を打ち出していったり、補助策を打ち出したりとかという検討とかをされたりというのは、これからされる可能性があるかどうかを聞かせてください。

地球温暖化対策課長

 確かに、電力をつくる折に、これは排出ガスといいますか、温室効果ガスの観点でどの程度地球温暖化対策に資するかどうかという点については、私どもとしても非常に関心があるところでございます。これがスマートエネルギー構想におきますところのまずは環境にやさしいといったところに関わるものでございます。したがいまして、電力のグリーン購入についても、現在のところこの格付けの一つの基準といたしまして、前年度の1キロワットアワー当たりの全電源平均の二酸化炭素の排出計算といったものをその中に組み込んでございますので、そういった点で入札を通じて地球温暖化対策に資するようなエネルギーの導入を図っていくというのも一つの方法かなというふうに、私どもは考えてございます。

芳賀委員

 それで、ここが一番聞きたいところなんですけれども、スマートエネルギー構想を受けまして、その前述の基準を改めてこのスマートエネルギー構想に合ったような形に見直すといったような検討も、併せてされていったりする可能性があるのかどうなのかをお聞きしたいと思います。

地球温暖化対策課長

 今申し上げましたように、電力を生み出す場合の二酸化炭素の排出量ですとか、あるいは前年度の未利用エネルギーの活用状況、さらには新エネルギーの導入状況、それからグリーン購入ネットワークへの加入状況、こういったものを私どものこの制度の中に格付けの一つの基準として組み込んでございます。

 これをきちんとワークさせることによって、最終的には望ましいエネルギーを導入する、そのきっかけの一つにはなるのかなと思ってございますが、ただ、今般再生可能エネルギー特措法が施行されますと、その施行後は、現在、電気事業者による新エネルギー導入の促進に関する法律というものがございまして、一定割合を電気事業者が再生可能エネルギー、新エネルギーを導入しなければならないというふうになっておりまして、私どものこの評価基準の中にも、この法律に基づいてどのくらい再生可能エネルギーを導入しているかどうかというのも基準の一つとなってございます。

 ただ、再生可能エネルギー特措法が施行されますと、先ほどの法律、RPS法と申しますが、それが廃止されますから、それに代えて更にこのスマートエネルギー構想、これを実効あらしめるために、何らかの基準を盛り込んでいくということも考えるべき課題かなというふうに認識はしてございます。

芳賀委員

 電力の一部が自由化されている県の組織と違って、今後も国のエネルギー政策上では多くの県民の皆さんの電力契約というのは、東京電力との関係がずっと続いていくと考えられますので、スマートエネルギー構想を推進するに当たっては、県民の皆さんは東京電力との関係なんだという部分では、県における電気供給の設定を分かりやすくスマートエネルギー構想を入れたものにして、旗振り役として走るようにどんどん進んでいただきたいと思います。これは要望させていただきます。

 では、スマートエネルギー構想について伺わせていただきます。

 県としての考え方が示されまして、知事も記者会見にて、議会で説明していくというような発言もあり、その上で目標変更が行われ、脱原発実現、再生可能エネルギー導入をしていくに当たっての現状の最善策とも言えるエネルギーのベストミックスを目指していくということは、評価をさせていただいております。

 本委員会でも質疑がなされて、かなり具体性が増してきた部分とこれから詳細が詰められなければいけない部分と切り分けられてきたところであります。総合政策への位置付けなどの取組もされるということで、当初の太陽光発電200万戸分設置を4年間で行うという正確性を欠いたメッセージというところから、現実的に分かりやすい方針に進化してきたのではないかなと感じております。

 そこで、今回分かりやすくなってきた中でも不透明な部分があると私どもは感じておりまして、その部分についてお伺いをさせていただこうと思います。

 県が再生可能エネルギーの導入促進の旗を振っている現在ですが、導入後のケアや責任のとり方などが不透明なのではないかと感じておりまして、スマートエネルギー構想で、太陽光パネル設置後のフォロー、ケア等、再生可能エネルギーを入れた後の位置付けとなる方針等があれば教えていただきたいと思います。

太陽光発電推進課長

 まず、一つは現状でございますが、現状では住宅への補助制度の中で一定の対応を図っております。具体的には、補助の対象となるシステムの要件といたしまして、メーカー等によるメンテナンス体制の確保といったところを入れさせていただきます。これは国による補助も同様な要件を設けておりまして、県、国、共に歩調を合わせてございます。

 具体的なメンテナンス体制につきましては、これは各メーカーによって現状様々でございます。例えば、ウェブモニタリングサービスということで、発電量の変化を定期的にチェックいたしまして、もし発電量に不具合があるということが確認できれば、メーカーから専門員を派遣してその不具合箇所をチェックするといった部分、あるいは最近ではそういった発電量の情報をパソコンや携帯に飛ばして、設置者自らが確認できるといったようなシステムも今動いております。

 今後の方針といたしましては、ソーラーパネルシステムの中でメーカーによって様々な取組が行われていますが、これに一定のレベル争い、あるいは標準化、こういったことも検討してはどうかといった意見も研究会の方で議論もされているところでございまして、今後県といたしましては、詳細な具体化につきまして、メーカーと協議、調整も図っていきたいと考えてございます。

芳賀委員

 ここでまた少し出てきてしまうんですけれども、電気契約は個人と東京電力との関係ということで、ここの部分について県で太陽光パネルが入った後に東電との契約上で何かこの先、国で電力自由化とか、いろいろ何らかの形で起こったとき、もしかすると今までのような価格で買えなくなったりとか、そういった部分の担保といった意味合いで、県の方針の中に何らかの対策が必要かなと考える部分があるんですけれども、その点についてはどのような形になっておりますでしょうか。

太陽光発電推進課長

 基本的に、自由化というのは、一定の大口需要家を対象にしておりまして、一般の家庭向け、小口の自由化といったものは、現状では実施されていない状況でございます。

 我々のスマートエネルギー構想の中では、そこの自由化まで今踏み込んで検討しているような状況ではございません。ただ、御家庭と東京電力との関係につきましては、買電と売電がございますが、その売電契約をしっかりやっていただくと、これが再生エネルギー法で買取義務ということで、法的な理由付けというとこがございますので、こういった中でしっかり実行について、担保していただくものかなと考えております。

芳賀委員

 次に、構想における蓄電池の部分について伺いたいと思います。

 蓄電池はまだ市場規模も小さくて、一般家庭の導入には至っていませんけれども、今までの御答弁でもありましたように、安定化対策には蓄電池が一番キーになってくるかと思うんですが、市場規模の拡大など、時期が来れば、導入に対する助成制度の創設など、新たな対策というのも既に検討はされているというふうに考えてもよろしいんでしょうか、それともまだそこまでは至ってないでしょうか。

地球温暖化対策課長

 蓄電につきましては、蓄電プロジェクトの予算については第2回定例会で御議決いただいたもので、いずれにしても蓄電に対する取組といたしましては、電気自動車の普及に伴って、電気自動車の用に供さなくなった蓄電池の活用方法について、実証実験を実施しようとしているところでございます。

 これは安価な蓄電池の家庭への普及促進方策であるということでございまして、言わば電池の普及方策については、こういったプロジェクトの推進によって進めていこうというふうに考えてございます。これに加えて、補助金ということにつきましては、現段階では考えてございません。

芳賀委員

 補助金等々については、まだ検討していないということなんですけれども、今電気自動車の日産リーフなどは、蓄電池と家庭で使える電源をつないで、蓄電をしたものを使うことができるようになるというような技術開発をされておりまして、蓄電の補助は今のところ検討はないということですけれども、日産のリーフというのは自動車という範ちゅうを超えて、蓄電池としても使えてくると、このような技術進歩がこれからどんどん起こってくることを考えますと、一番安定化に寄与するのは蓄電池ですから、是非とも蓄電池の補助というものも検討していただいて、その際には電気自動車を電気自動車と捉えるのではなくて、蓄電池の部分としても是非捉えて、そのような形で電気自動車の普及というものに、もっと更なる政策展開をお願いしたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

交通環境課長

 今、委員がおっしゃいました、電気自動車、日産自動車の件でございますが、こちらは電気自動車の車載用の電池から電気を取り出す給電システムということで、電気自動車にそのシステムをつなげて使うものでございますが、今年8月に日産自動車が発表いたしまして、今年度中に発売する予定と聞いております。

 日産自動車の電気自動車のリーフは、24キロワットアワーのバッテリーを登載しておりまして、日産自動車によりますと、これは一般的な家庭の2日分の電気を賄える量ということで、給電システムを整備すれば、電気自動車が大型の蓄電池と同じ効果を持つことになります。

 しかしながら、まだ今の段階では価格ですとか、この給電システムの仕様は決まっていない段階でございます。ですから、今後日産自動車や他の自動車メーカーの開発状況を見ながら、県としてどのような支援措置ができるのかを検討してまいりたいと思っています。

芳賀委員

 続いて、その現状の蓄電池というものに目を向けますと、私たちは県外調査で稚内のメガソーラーとかを見てきた中で、NAS電池という大容量電池がありまして、ただこれは日本ガイシというところしか作ってなくて、1社独占なので、買えば買うほど日本ガイシしか買うところがないという部分の問題はあるんですけれども、これを県として導入をして、独自の蓄電池による実証実験も可能ではないかと考えるんですけれども、そういった新しいものを県独自で実施をしていこうという計画について、もし検討等があれば教えていただきたいですが。

地球温暖化対策課長

 委員御案内のとおり、NAS電池については、平成15年ぐらいに開発されたものでございまして、この技術自体はかなり成熟したもので、海外のメーカーにもこれは販売している、言わば実用化された技術だという私どもは認識でございます。したがいまして、これを導入するか否かについては、その目的ですとか、あるいは必要性、それからそれによって得られるメリットですとかコスト、その見合いで決まってくるのかなというふうに考えてございます。

 今後、新しいNAS電池の活用方策なりが課題となった場合、県の役割としてこのNAS電池に関わる実証実験なりを実施することがなじむのかどうかということも含めまして、検討していくべき課題だというふうに考えているところでございます。

芳賀委員

 では、次にスマートエネルギー構想において、今までの質疑でも、電力供給の安定化、そのための実証実験などの様々な専門的な技術が必要と答弁をされていると思うんですが、委員会の調査もそうですし、私自身の政務調査活動で沖縄の宮古島のメガソーラー等々見てきましたが、重要性を認識しておりまして、実証実験について、神奈川県においては県として行うのか、それとも電力事業者というようなところが行うのか、NEDOといった専門機関が行うのか、これは2020年までに再生可能エネルギー20%ということを考えると、ある程度準備もそろそろ始めなければならないのかなと思いますが、その辺の実証実験についてはどのような方向で検討されておりますでしょうか。

太陽光発電推進課長

 実証試験ということでございますが、現状、スマートエネルギー構想では、実証実験そのもの、あるいは技術開発そのものを県で担っていくといった考えはございません。基本的には、これは民間サイド、あるいは国の研究機関、大学といったところが担っていただくべきものなのかなと。ただ、その際、県として側面的に様々協力していくというような形での関わり方は十分可能と考えておりますので、そういった実証実験のいわゆるサイトと言いましょうか、場所としての施設の提供といったような形で関わることで、この実証試験がより早く実用化につながるといったところを通していければなと考えてございます。

芳賀委員

 ちょっと確認でお伺いしたいんですけれども、実証実験をするその相手というのは、まだ電力事業者なり専門機関なりというところで、お話が来たら受けるという姿勢なのか、それとも県として実証試験をやってくださいというような形でお願いしに行くのか、それはどちらの対応になるのでしょうか。

太陽光発電推進課長

 基本的に実証試験と申しましても、非常にコストもかかりますし、その成果といったものも100%保証されているわけではないという中では、なかなか民間においても単独での資金を捻出するというのは難しいのかなと考えております。

 そうなりますと、具体的には国による共同開発のプロジェクトといった交付をされる事業に手を挙げていくと、そういったときに県がこういう方向を目指しているというところで、県に対して様々な機関から一緒に共同研究はどうかといったお話も出てくる可能性もありますし、また県として今後必要な技術開発なので、関係するところにお声掛けをして、一緒に共同申請していくというような展開が今後可能かなと考えております。

芳賀委員

 宮古島ですと沖縄電力がやっていて、稚内はNEDOが北海道電力に委託したというところで、各地域の電力事業者がそのような実証実験を行っている現状で、このままの状況が続くのであれば、神奈川県はもちろん東電の管内ですから、東京電力というところが実証実験を実質的には担うのかなと思います。国が音頭をとって、その委託先が東京電力になったりするのかなと思うんですけれども、そうすると現状のこのエネルギー政策のプレイヤーとして、東京電力という存在はすごく重要だと考えるんですけれども、東京電力については神奈川県の見解としてはどのようにお考えでしょうか。

太陽光発電推進課長

 東京電力の役割ということでございますが、我々としては、三つの立場で非常に重要かなと考えております。

 一つは、電力の供給事業者でございます。安定的に電力を供給していただく。

 それと、もう一つは再生可能エネルギー法に基づく発電した再生可能エネルギー電気の買取義務者という立場で、しっかり買取義務を履行していただく。

 もう一つは再生エネルギーの発電の事業主体としての取組でございます。これは御案内のとおり、川崎市内で浮島、扇島というところで現在できている、それと今後予定されている部分で、併せて日本最大級のメガソーラー、これは実証試験というよりも事業としてやっていかれるということで、非常に役割としては大きいと認識しております。

芳賀委員

 スマートエネルギー構想において、現在東京電力とどのようにコンセンサスを図っているのかを伺いたいと思います。

太陽光発電推進課長

 スマートエネルギー構想につきましては、まずは県議会に御報告させていただくということを第一義的に考えておりますので、まだ東京電力と具体的にスマートエネルギー構想の中身についてお話をしている状況ではございません。今後、当然いろいろな部分で関わりがございます。そういう中では、東京電力との様々な場面を持っていきたいと考えております。

芳賀委員

 確認の意味でお聞きしますけれども、ということは今出てきているスマートエネルギー構想について、技術的な部分とか、そのような数値の正確性というところについて、どのような担保がされているのか。

 私の想像といたしましては、東京電力とある程度コンセンサスを図って、専門的なところの数値があって、積み上げがあったのかと思ったんですけれども、そう考えると東京電力などと専門的な技術分野と相談したときに、数値が変わってしまうという可能性がこれからあるというふうに考えてよろしいでしょうか。

太陽光発電推進課長

 当然、我々が目指している目標を実施するに当たっては、様々な技術的課題もあるかと認識しております。そういった部分については、その課題をどうやって克服していくかというところが重要になってくるかと思いますので、我々としては、そういった課題解決といった方向に向けて、東京電力並びに関係機関と、様々な場面を通じて意見交換、あるいは具体的な議論といったものを詰めていきたいと考えております。

新エネルギー・温暖化対策部長

 委員から今回の構想についての基礎的なデータ等々といったお話がございました。もちろん、今回例えば太陽光発電がどの程度普及しているかといったものについても、全て東京電力から実際の契約件数等のデータを頂いて、こういった調製をさせていただいているということでございますので、そういったいわゆるエネルギー政策に関する具体的な情報の交流といったものについてもやらせていただいておりますし、あるいはこれまでも、例えば電気自動車の普及をさせていくための協議会にも、東京電力にも加わっていただいて、こういった形で通常の要請というのは、今言ったように進めてきております。

 ただ、今後につきましては、我々が目指す方向というのは地域分散型でやっていきましょうという形になっていますので、ある意味では東京電力の今までの体系と若干視点が違う。我々としてみれば、よりいろいろ協力していただきながら進めていかなければならない分野というのもこれから出てくると思います。

 そういった部分では、若干立場が違う部分もあるかもしれませんが、地域での電力業者としてのこれまでの実績、それから持っている資産というのは、ばく大な資産があるわけでございますので、こうした部分については十分調整を図りながら進めていきたいというふうに思っております。

芳賀委員

 再度確認なんですけれども、今上がってきている数値に関しては、変更する可能性が話合いによって出てくるのかどうなのかというところについて、できれば分かりやすくお答えをいただきたいと思います。

新エネルギー・温暖化対策部長

 今回、この構想の中で示させていただいている数値というのは、基本的には国のエネルギー基本計画の抜粋とそれぞれの取組目標でございます。私どもが独自に示しておりますのは、この取組目標というところでございますけれども、これについては私どもが一定の今後の取組内容等を踏まえて積み上げをさせていただいたものですから、これは私どもがこれからこれに向けてやっていきたいと思っております。

 ただ、最終的にいろいろな例えばメガソーラーをこれから設置していくことについても、それぞれ東京電力とのいろいろな接続ですとか、そういった事業を進めていく中では調整が出てまいります。その事業の実施する過程、あるいは結果とすれば、それは実績というのは変わってくるものでございますけれども、基本的にはこの目標については当面これを私どもは追求をしていきたい。もちろんこれからいろいろな御意見等を頂きますので、最終的な総合計画にオーソライズされるまでに、それは変更される可能性というのはありますけれども、我々は今お示しさせていただいたこれを全力で取り組みたいというふうに思っております。

芳賀委員

 お話を聞いて、今回のこの構想には東京電力とか、専門的な技術を持っている民間企業とのコンセンサスがない中で、とりあえず基礎的な情報を頼りにこの構想をつくられたというふうな理解でよろしいでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 細かい具体的なところまで東京電力と調整しているわけではございませんけれども、基本的な我々の考え方なり、制度については、ある程度熟知していただいているというふうに考えております。ただ、中身の具体的なものについては、更に詰めていくことはこれからだと思っております。

芳賀委員

 ちょっとびっくりな部分ではあったんですけれども、今後このスマートエネルギー構想を推進していくためには、国で今電力のいろいろな制度面の論議はされていますけれども、当面このまま続くということを考えた場合に、東京電力とパートナーシップというか、建設的なタイムスケジュールの話であるとか、それこそこの実証実験の話であるとか進めていかないと、2020年20%というのは大変厳しい数字なのではないかなと思いまして、そこの部分で特にまだコンセンサスがないという部分では、是非ともこの東京電力もいろいろ3・11以降ありましたけれども、表に引きずり出して糾弾をしてというような部分ではなくて、改めて神奈川からエネルギー構想をつくっていくという部分では、私はいろいろコンセンサスがあったもので、これが出てきているのかなと思いまして、それであれば是非県民の皆さんにオープンな形でそういうコンセンサスを図る場をつくっていっていただきたいと考えていたところなんですけれども、そうではないということなので、なおさら県民の皆さんへの情報公開ということも含めて、これから東京電力と技術的な話、数値的な話、いろいろ詰める部分はあるかと思うんですが、そういったところを是非とも見えるところで、県民に情報公開をするというところで、どういった理由でこの数値が達成できなくなるのかとか、こういった時期に東京電力ではこういう実証実験が必要だと考えているというような、そういったやりとりを是非ともしていただきたいのと、そのような場の設定をお願いしたいと考えているんですが、それについてはどうお考えでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 電気事業者のいろいろな情報公開を含めたやりとりというのは、なかなか難しい要素もあるかとは思います。それは今もいろいろな裁判になっていますけれども、我々としましては、もちろん電力政策、エネルギー政策をこれから議論していく上では、いろいろなデータというのが必要になってくる。それは最終的にはいろいろな企業のいろいろな情報にも結び付いていくし、あるいは個人の情報にも結び付いていくといった部分もあるかと思うんですけれども、基本的なそうした情報については、私どもも一定の配慮はしながらも、情報は頂きたいということで、この間もお願いをして、先ほど申し上げたとおり、必要な情報というのは頂いてきております。

 したがいまして、今後の更なる議論の中で、もっとオープンにということでございますが、それについては、それぞれの場面で、あるいはそれぞれの方法の中で、どういう関わり方ができるのかというのは、東京電力とも協議をしながら進めさせていただきたいと思っています。

芳賀委員

 先進的な取組になると思うんですが、東京電力管内の他の自治体で、東京電力とこのエネルギー政策をしっかりとつくって、これから先に向けて目標に向けてやろうという自治体はまだ多分ないと思うんです。それを今この神奈川でしっかりとパートナーシップというか、協議をしてやっていくというような方向性になれば、東電管内の自治体同士で連合をして、東電管内での再生エネルギーを増やしていくというような大きな政策にもつながる可能性がありますし、今回神奈川でやるに当たって、東京電力とのコンセンサスの後に数値の詳細な部分というのは出てくるべきなのではないかと考えまして、しっかりとコンセンサスを図って、具体的な数値をこれからこのスマートエネルギー構想に落とし込んでいっていただければと思います。

 要望といたしまして、私の質問は終了して安川委員に譲ります。

安川委員

 それでは、まずエネルギーの関係で要望させていただきます。

 常任委員会の視察で北海道の稚内の再生可能エネルギーの取組を見てきました。また、個人で岩手県葛巻町の取組を調査させていただきました。葛巻町は町の消費電力の160%以上を自然エネルギー、再生可能エネルギーで賄っています。葛巻町はこの自然エネルギーを掲げまして、自然エネルギーの町と前面に出すことで見学者がたくさん訪れて、町の活性化にもつながっていると実感いたしました。

 国とか第三セクターがバックアップする中で、太陽光発電、風力発電、太陽熱温水器、木質バイオマス化発電、畜ふんバイオマス、その他、木質ペレットのストーブなどを使っていました。本当に様々な取組をしていたわけなんですが、かながわスマートエネルギー構想に本当に参考になるものが随所に見られました。

 ところが昨年の大雪のとき、そして今回の東日本大震災のとき、町が真っ暗です。町で発電した電気は東北電力に売電しているからです。目の前にソーラーパネルがあり、風力発電のブレードが回っているにもかかわらず停電状態、住民のジレンマは本当に理解できました。

 送電設備を町で造ればいいじゃないかということなんですが、そんな予算はあるはずがありません。電力の地産地消ができればと町の担当者はおっしゃっていました。私も同じ場所に立ってそれを実感しました。

 かながわスマートエネルギー構想の原則の一つに、地産地消を推進するとあります。東京電力としっかり話し合っていただきまして、このことを推進し、かながわスマートエネルギー構想が知事のおっしゃるように日本一の構想になるようにお願いいたします。

 それでは、第3次神奈川県ニホンジカ保護管理計画について幾つか質問させていただきます。

 まず、午前中にも少し伺ったんですが、第1次、第2次の保護管理計画の経緯、そして実績についてもう少し詳しく教えていただきたいと思います。

自然環境保全課長

 まず、シカの保護管理計画の策定までの経緯でございますけれども、ちょっと古くなりますが、まず昭和28年、29年にシカ猟が解禁になりました。これでシカの個体数が激減しまして、その後、昭和30年から15年間、シカの狩猟が全面的に禁止をされました。このときに時期を同じくして、人工林の造成が盛んになりまして、シカの食物環境が向上したという状況がございます。

 そうした中で、人工林の被害ですとか農業被害、それからシカの個体数の増加というのが出てきております。人工林などは被害対策をとりますので、そうした場合にシカがもう少し標高が高い自然林の方まで行きまして、標高の高いところでも被害が出たという経過をたどっています。

 そうした中で、被害対応として対策をとってきたんですけれども、先ほど申しましたように平成11年6月に鳥獣保護法が改正されまして、特定鳥獣保護管理計画制度が創設されたことに伴って、より計画的に対策を講じていこうということで、12年、13年度に生息調査を行って、14年度に計画を策定し、15年度から第1期計画をスタートさせたというものでございます。

 具体的な取組でございますけれども、一つはブナやモミなどの標高が高い地域を中心としました自然植生回復地域、あるいは人工林や二次林が多い山の中腹を中心としました生息環境管理地域においては、シカの採食による自然植生の劣化が著しいことから、その回復のため、県においてシカの管理捕獲、あるいは植生保護柵の設置を行っております。

 実績ですけれども、管理捕獲について、第1次計画の平成15年から18年の4年間で283頭であったものが第2次計画の22年度までの4年間の実績で1,351頭と大幅に増やしておるところでございます。

 さらに農地や市街地が広がる山麓部である被害防除対策地域では、市町村が農作物被害低減のため、農地周辺への侵入を防ぐ防護柵の設置や管理捕獲を行っております。

 こちらも実績で申し上げますと、第1次計画での管理捕獲は926頭、第2次計画の22年度までの4年間で2,123頭と大幅に捕獲数を伸ばして取り組んでおります。

安川委員

 報告資料の24ページにある個体数調査に関する事項で、先ほどもちょっとお話がありましたが、第2次計画で平成18年度末について、生息数が3,700から4,200頭、これに対し第3次では3,000から5,500頭とあるんですが、減少でなく増えているような気がするんですが、固体の数え方を変えたから、正確にするようにしたから増えていたということなんでしょうか。

自然環境保全課長

 調査の方法は変更しておりません。調査の方法としては、名称は区画法と申しますけれども、1平方キロメートルほどの区域内の生息数を10人程度の調査員が目視で調査を実施しているものでございます。2次計画策定時、それから今度の3次計画策定時も、大体丹沢大山の50箇所程度の調査地を設定いたしまして、目視で調査を実施したということで、調査方法は変えてございません。

安川委員

 では、減少していないということなんですが、その原因はどこにあると思われますか。

自然環境保全課長

 報告資料の方にも記載をさせていただいております2次計画の個体数調査の基数として3,700頭から4,500頭の中間値である4,100頭を基数として個体数調査を行ったということになっております。

 4,100頭がまず生息しているだろうと推定をした上で、例えば自然植生回復地域では1平方キロメートルごとに県の暫定基準を目標にしております。それから、農作物被害については、被害がゼロになるのがいいわけですから、市町村の方で被害の状況に応じて計画数を立てています。

 実際に2次計画での計画数と捕獲数を比べてみますと、ほぼ計画どおりの捕獲が進んでいますので、4,100頭がもし正しければ、生息数はもう少し減っているだろうということが推測されます。それが今回の調査で3,000頭から5,500頭ということで、顕著な減少は見られないということは、4,100頭という2次計画の基にした数字が過小評価であったというのが一つ理由として考えられると思います。

安川委員

 本会議の代表質問で、実数を把握するのは難しい、もっといるのではないかという県民の皆さんの意見がありましたというふうに?山議員がおっしゃっていました。数とか生態数をしっかりと把握、調査して実行していっていただきたいと思います。

 そのことも含めまして、今後の課題への取組を教えてください。

自然環境保全課長

 これまで2次計画として、様々な取組で一定の成果を上げられていますけれども、自然植生への影響、あるいは農作物被害などが継続しておりますことから、全体的に捕獲を強化して取り組みたいと考えているところでございます。

 まず、自然植生の回復を図るためには、従来の方法による管理捕獲の回数を増やすというのが一つでございます。

 それと併せて、これまで捕獲が困難でありました山稜部における猟犬の使用をしない手法による捕獲など、新たな手法による捕獲の実施を検討しております。

 次に、山麓部では農作物被害を軽減するため、農地周辺へのシカの侵入を防ぐ防護柵の設置と防護柵の開口部における捕獲の強化を図るほか、農地周辺での捕獲の担い手を育成するため、わな猟免許の取得促進に引き続き努めてまいりたいと思います。

 さらに、狩猟については1人1日当たり2トンまでという捕獲頭数の制限を撤廃するほか、シカの狩猟期間について、2月15日までとなっているものを2月末日まで変更するなど、規制緩和を検討してまいります。

 こうした取組によって、捕獲数を大幅に増加したいと考えているところでございます。

安川委員

 今度はそれに関連いたしまして、ワイルドライフ・レンジャーについてお伺いします。

 午前中にお話を伺っていますので、新しい捕獲方法については、今お聞きすることはありませんが、専従的に携わられるハンターについて、どういった方たちに依頼をなさっているんでしょうか。

自然環境保全課長

 来年度からの取組ということで、実際にまだどなたにということまでは進んでおりません。ただ、私ども想定しているのは、先ほどちょっと申し上げたように、山稜部においてなかなか銃が撃てないということがございますので、銃が撃てるような場所を探して、少人数によって効果的な捕獲を実施していくということですから、実際に野生動物の生態に詳しく、それから御自身で銃も撃てる、そして捕獲の計画を立案できるような、そういった方を予定をしております。

安川委員

 ということは、猟友会の方たち中心ということでしょうか。

自然環境保全課長

 実際に、例えば財団法人で各都道府県のこうした鳥獣対策の計画の立案ですとか、実態調査をやっているようなところもございますので、そういったところへのお願いということで、猟友会とは違うところへと考えております。

安川委員

 それでは、ちょっとこういう話はよくないのかもしれませんが、実際、報酬とかはどれぐらいなのでしょうか。

自然環境保全課長

 先ほど申し上げましたとおり、まだこれからの取組でございますので、予算的にはお一人年間600万円程度で考えているところでございます。

安川委員

 ハンターの皆さんの平均年齢はお幾つぐらいでしょうか。

自然環境保全課長

 私ども平均年齢というのはちょっと押さえておりませんで、最新の年齢の分布で申し上げますと、平成21年度で20代が1.6%、30代が6.5%、40代が14%、50代が22.1%、それから60歳以上が55.8%ということで、ちなみに5年前の17年度、60歳以上が48%でしたので、かなり高齢化が進んでいる状況があるということが言えると思います。

安川委員

 今、高齢化が進んでいるということだったんですが、今年の1月の読売新聞にこんな記事が載っていました。

 切り株に腰をかけて一休みする猟友会副会長さん。この日は神奈川県の猟友会の支部から集まった28人で23頭のシカを捕獲した。狩猟は急しゅんながけや道なき道を一日中歩き回る重労働です。今は何とかなっているが、5年後、10年後はどうなっているのやら。神奈川県山北町の丹沢湖に近い山中の急斜面で、同県の猟友会副会長の方がおっしゃっていました。愛用のライフル銃を手に掛けて、切り株に腰を下ろしてつぶやいた言葉です。増加するニホンジカによる食害で荒れた丹沢山の植生回復のため、県から委託されているシカの管理捕獲、この副会長さんは6月から翌年の3月までの間、多いときに月に7回、およそ20人の狩猟仲間とともに山に入っていらっしゃいます。平均年齢はもちろん60歳を超えています。好きでやっていることとはいえ、じいさんにはこたえる。狩猟者は激減し、絶滅危惧種並みだというふうにこの方はおっしゃっていまして、人材育成は急務と話していらっしゃいます。

 この点についてどう考えていらっしゃいますでしょうか。

自然環境保全課長

 一つは、猟友会の免許取得の促進策ということで講習会やPRを行っていますので、それについて県としても協力をしていきたいと考えております。

 それから、県実施の管理捕獲にできるだけ新規の方に従事していただきたいということで、そうした新規従事者の方を対象に、保護管理計画に関して研修を行うことで、管理捕獲の担い手を育成をしているところでございます。

 それから、もう一つは銃器が使用できない人家の近く等で、わなによる捕獲を推進するため、先ほど申し上げました、昨年度から農協が行っておりますわな免許の取得促進策について、県の方で支援をさせていただいております。

安川委員

 次世代の捕獲の担い手の育成が急務ということで、いろいろやっていらっしゃるようですが、周辺の県、例えば山梨県、静岡県との連携はどうなっていますでしょうか。

自然環境保全課長

 現時点で管理捕獲の例えば相互乗り入れですとか、そういったところまでの連携には至っておりません。ただ、捕獲の担い手の減少とか、そういう共通の課題がありますので、以前から山梨県、静岡県とはニホンジカ、ニホンザルについての情報交換会も持っていますし、先日関東の他の都県も合わせて、こういった対策についてどう取り組んでいくかということを協議させていただきました。将来的には、管理捕獲の相互乗り入れみたいなことも実施できればと思っているところでございます。

安川委員

 シカも生物多様性の一要素で、人間と共生できるというふうに思っているんですが、しかし第2期水源保全・再生実行5か年計画、そして丹沢大山自然再生計画にとっては、大きな課題でもありますシカ問題です。しっかりと丹沢大山、そして水源を守るためにも、是非計画の遂行をよろしくお願いいたします。

 続いて、第3次神奈川県ニホンザル保護管理計画についてです。

 こちらについても、まず第1次と第2次の保護管理計画についての経緯と実績の報告をお願いいたします。

自然環境保全課長

 サルですけれども、戦後、生息環境の悪化などによりまして、農作物への依存度を高めております。県内では、昭和40年代から箱根山麓の西湘地域のミカンを中心に被害が発生し始めまして、昭和50年代には市街地に侵入し、人身被害を発生させるようになっております。

 先ほども申しましたけれども、サルの方も個々の被害対応ということだったんですが、鳥獣保護法の11年6月の改正に伴いまして、サルについても計画的に取組をしていくということで、第1次保護管理計画を15年に策定したところでございます。

 これまでの取組でございますけれども、まず被害防除事業としましては、電気柵の設置ということが進められております。これについては、第1次の計画である15年から18年では約8.9キロメートル、それから第2期の計画、22年度までの4年間ですけれども、19.8キロメートルの電気柵が設置されました。それから、追い払いを実施する専従者が複数の市町で配置されまして、また自治会ごとの自営組織が設置されるなど、地域における追い払い体制が構築されつつあります。

 また、県では平成17年度から鳥獣被害対策についての専門的知識や経験を持ちます鳥獣被害防除対策専門員を各地域県政総合センターに配置しまして、被害地域を巡回しながら、野生鳥獣の生息状況や被害状況を把握して、市町村の職員の方、あるいは農協の職員の方などに情報提供、技術支援を行っています。この専門員の主な業務としてサル対策を行っているところでございます。

 さらに、人身被害の発生、または発生させるおそれのある個体の捕獲、それから第2次計画からは群れの分裂による被害拡大防止のための捕獲など、計画的な個体数調整にも努めているところでございます。

安川委員

 少しずつ、一歩ずつ進んでいるというふうに捉えさせていただきました。

 ところで、サルには群れて行動するものとハナレザルという単位があって、私がいろいろな資料を調べたところによりますと、ハナレザルの方が人家侵入や人身被害が多いというふうにあったんですが、神奈川県内のハナレザルの推定生息数はどれぐらいか分かりますでしょうか。

自然環境保全課長

 ハナレザルが何頭いるかというのは、確認をしておりません。

 それと、人身被害と生活被害の多さということですけれども、ハナレザルによる被害というのはあるのは間違いないと思います。ただ、ハナレザルの方が被害を多く発生させているという調査結果は私どもの調査からは出てございません。

安川委員

 テレビで捕獲大作戦みたいなのをやっているのが印象に強くあったのだと思います。

 ところで、資料の29ページなんですけれども、レベル1からレベル5まで加害レベルを付けていらっしゃいますけれども、各レベルの推定生息数はどれぐらいか、お願いいたします。

自然環境保全課長

 きれいに1から5までということで分かれておりませんで、群れによって4から5の間とか、そういった評価をしております。

 それぞれ申し上げますと、4から5という評価が群れ数で言いますと二つの群れがございます。個体数としては35頭でございます。それから、3から4という群れが8群ございまして、個体数は416頭になります。それから、3というレベルが4群ございまして、個体数が294頭でございます。それから、2から3という評価が3群ございまして、個体数が118頭になります。それから、1という評価が1群ございまして、個体数は89頭ございます。

 ちなみに、ここに全体で18群、1集団となっていますけれども、1集団についてはレベルの把握を行ってませんので、今申し上げた数には入っておりません。

安川委員

 今レベル4から5というレベルの群れが二つありましたけれども、具体的にどんな被害を人家に与えたり、農地に与えたりしたかお分かりでしょうか。

自然環境保全課長

 こちらは両方とも西湘地域の個体群でございまして、農作物被害というよりは生活被害、人身被害を多く発生させている状況でございます。

安川委員

 ということは、引っかいたりとか、そういったことだと思うんですけれども、大切なのはサルと人間のすみ分けを目指すことだと思うんですけれども、人の生活圏とサルの行動圏が重なっているところの解消方法はどのようなものでしょうか、具体的に教えていただきたいと思います。

自然環境保全課長

 これを実際やろうとしますと、かなり他の地域と連携して計画的、それから相当程度の期間を見た対策が必要だと思いますけれども、具体的には農地や住宅地など、サルの侵入を防ぐ地域をまず定めまして、その地域外へ群れが移動するまで継続した追い払いを行っていきます。

 サルの泊まり場、夜寝る場所を徐々に市街地、農地から山の方へ誘導していきまして、それを繰り返すことによって、最終的に山地への定住を目指すというのがすみ分けを目指す方法だと考えております。

安川委員

 すみ分けまでかなり時間がかかるとは思うんですけれども、追い払い方法とか、サルが寄ってこないようにするためにどんな対策をとっていらっしゃいますか。

自然環境保全課長

 まず、追い払いを行いましても、住宅地、農地がサルにとって魅力ある餌場であってはいけないということで、放棄果樹ですとか放棄野菜の管理を徹底するということがまず一つ大事なことだと思います。

 追い払いの方法ですけれども、銃器が使用できる場所であれば銃器を使用することもあります。それから、鳥獣の追い払い専門の煙火、花火ですけれども、大きな音がする花火がありますので、それによる追い払いが主なものだと思います。銃による追い払いを経験しているサルは、煙火もすごい大きな音ですから、銃が撃たれたと勘違いしてなかなか効果があると聞いております。

安川委員

 先ほども申しましたが、大変地道な作業だと思いますけれども、皆さんには頑張っていただきたいと思います。

 それと、外来種、例えば台湾ザルなどに対してなんですけれども、現在どれぐらいの数が認知されていますか。

自然環境保全課長

 本県では、サルで言いますと台湾ザル、カニクイザル、アカゲザルというのが外来種になりますけれども、野生での生息は確認はされておりません。

安川委員

 サルの問題、シカの問題、農家の方にとって、それから水源を守る方にとっては大変な問題だと思います。

 ところで、サルに関してなんですが、32ページの今後のスケジュールで意見募集を行うと載っております。東京湾における化学的酸素要求量などに関わる第7次総量削減(案)では、県民の意見が1件しかなかったということでした。一方、高校入試の制度が変わる件については、県民意見が672件とかなり数が集まったようです。

 今回、丹沢、西湘、南秋川地区の方々をはじめ、県民の方の声がたくさん寄せられると思うんですが、どのような形で県民の皆さんの意見募集を周知される予定ですか。

自然環境保全課長

 10月中旬から11月中旬で考えておりますけれども、募集方法としては県のホームページへの掲載、それから市町村、関係団体である農協ですとか森林組合、自然保護団体、猟友会への意見照会、それと地域県政情報コーナーでの閲覧を予定しております。

 本来、県のたよりに掲載をしたかったんですけれども、これについてはちょっと紙面の分量の関係で掲載はできませんでした。ただ、丹沢大山自然再生計画の意見募集については、県のたよりにおいて周知をさせていただきますので、実際丹沢大山の方へ関心を持たれた方がシカ、サルの計画も見えるような、そういったホームページのリンクですとか、それから実際に置いてある場所の工夫ですとか、そういったことを実施して、なるべく多くの県民の方に周知をしていただきたいと思っています。

安川委員

 県民の意見をしっかりと取り入れていただきたいと思います。

 言うまでもなく、人は自然にあらがうことができません。山の中の生き物は弱肉強食によって個体数が調整されるというのが本当は理想なんですけれども、残念ながら既に野生の自然淘汰のシステムは崩壊しています。現実的なものではなくなっています。人の手を加えながら、丹沢大山の自然、そして水源を守りつつ、シカ、サルと人間の共存を目指す必要があると思っています。しかし、サルの被害と20年、30年付き合っていらっしゃる農家のことを考えますと、じくじたるものがありますので、すみ分けについての計画をしっかりと進めていただきたいと思います。

 これで私の質問を終わらせていただきます。



7 当局発言(環境農政局長)

  「荷揚げヘリコプターの墜落事故について」



佐々木委員

 かながわスマートエネルギー構想について幾つか質問をさせていただきます。

 まず、様々な議論が出ておりますけれども、このかながわスマートエネルギー構想は重要な政策でしょうから、これは総合計画に入れて、様々な審議会等を経て、事業評価もされるというようなことに今後なっていくというふうに思います。もしかすると、外部評価委員会でも取り上げて評価していくんだろうなと思いますが、全体的に本当に県民のためになるスマートエネルギー構想に絶対に仕上げていかなければいけないと、このように私自身も議会の立場として思っているところでございます。

 まずはじめに、確認の意味で、このかながわスマートエネルギー構想の基本理念、趣旨について伺います。

太陽光発電推進課長

 まず、基本的な理念でございます。

 東日本大震災に伴います原子力発電所で失われた電力を原子力以外のエネルギーで補うということ、そのためには将来いかに安全・安心なエネルギーを安定的に確保していくことが主となるものです。そのためには、太陽光発電の普及だけではなく、原子炉に過度に依存しない、環境に配慮する、地産地消を推進するという原則に基づきまして、エネルギー政策を中長期的に推進していくという考え方に立っております。

佐々木委員

 この中身について、先日骨格というか、触りの部分を説明をいただいたわけでありますけれども、すごく今気になっておりまして、創エネの部分の太陽光発電の普及促進のところが大まか182万キロワットというので、残りのその他の再生可能エネルギーの普及4万キロワット、そして分散型電源の普及等が約8万キロワットということで、この太陽光パネルの設置の割合というか、重きが大き過ぎるんじゃないかなと思うんですね。太陽光パネルだけでいいのかと、今すごく疑問に思っています。

 例えば、昨今話題になっていますボーイング787なんかは炭素素材が使われています。すごく軽量化になっていますし、この間の日経新聞に出ていたのは、自由自在に曲がるソーラーパネルが今後2013年に出てくるという、そういうようなことを考えると、今の現在の重たいパネルを屋根の上に乗せていくということでいいのかどうか、この説明にも2015年以降は新技術の開発など、変動要素が見込まれるから、今後そういう動向、状況を見極めて検討するというので、15年以降はそういうことも考えているんだなとは思ったんですけれども、この2014年までの間はこの構想でいくわけですから、今想定されている太陽光パネルを軒並み付けていくということに依存していくのかどうか、すごく私自身は今の段階でどういうような変化が生じてくるか、この4年間で分からない中で、太陽光パネルに随分重きを置き過ぎているんじゃないかという印象を受けているんです。

 そこで、せっかくですから様々なエネルギーの普及について議論をさせていただきたいと思うんですが、この高い目標を達成するために、様々な角度からのアイデアというものが議論されなければならないなというふうに思っています。

 そこで、先ほどの委員から幾つか御質問がありましたけれども、EVの蓄電池の話なんかもありましたが、例えばこの住宅用の太陽光発電の普及について、東日本大震災によって東京電力の計画停電の不安ということもあって、この住宅用の太陽光発電に対する県民の期待、これの中で例えば太陽光が夜発電ができないということで、この蓄電池と組み合わせることが良いなというふうに思っているんです。

 そうしますと、電力を使わなくていいですから、昼間太陽光でためておいて、夜それを使うことができれば、本当に電力を使わないで済むんじゃないかという発想もあるし、勉強もするべきだと思うんですが、その辺の県の考え方、取組なんかについてお伺いしたいと思います。

交通環境課長

 委員のおっしゃるとおり、東日本大震災をきっかけに、各家庭でも太陽光発電だけでなく、太陽光発電で発電した電力をバックアップ用として蓄電池にためるということで、蓄電池への関心が高まってきております。各電機メーカーはこういった関心の高まりを受けて、家庭用の蓄電池の販売を始めているところでございますが、まだまだ市販価格は高い状況と聞いております。

 県では6月補正予算で議決をいただきました蓄電プロジェクトを現在進めているところでございますが、ここの蓄電プロジェクトは電気自動車に付いています車載用のリチウムイオン電池を、電気自動車等の利用には適さなくなったものを蓄電池として採用する蓄電システムの実証実験でございます。この実験によりまして、車載用のリチウムイオン電池が蓄電池として再利用できるようになれば、現在まだ高い蓄電池の価格について大幅なコストダウンを図ることができると考えておりまして、こういったことから蓄電池の普及が進むのではないかと、現在この蓄電プロジェクトの取組を進めているところでございます。

佐々木委員

 6月26日に太陽経済という会議もあって、県もその主なところを担ってやっていたわけですけれども、金がかかる、経済を回すというところで、すごくそっちに特化したようなパネリストの話なんかもあったと思うんですけれども、私はなるべく電力を使わない、電力会社を使わないような、そういう発想も片方ではあるべきなんじゃないかなというふうに思っているんです。

 ですから、そういう太陽光パネルと蓄電池をセットにするような検討をもっと力を入れてやっていくべきではないかなと。リチウムイオン電池、レアアース、そういうものについても、中国に九十七、八%ですか、依存しているということもあるので、高いとかいろいろなこともレアアースについてはあるから、今後の課題ではありますけれども、そういう研究をもっとしていくべきじゃないかなと、こういうふうに思っております。

 創エネのところで、まずこの自給自足で電力について取り組んでいくということが非常に大事だなというふうに思っているんですけれども、こういう研究を更に深めていく、そしてまた今回総合計画に入れてくるだろうかながわスマートエネルギー構想について、もっとこの辺を強調して普及に取り組んでいくつもりがあるのかどうか、それをちょっとお聞きします。

太陽光発電推進課長

 太陽光発電と蓄電池の関連性という御質問でありますが、蓄電池の役割については大きく二つあるものと認識しております。

 一つはピークシフトでございまして、例えば電力負荷が小さい夜間等に電気を蓄電池にためておき、夏場の昼間、負荷の大きいときに使うことで、電力使用のピークをなだらかにしていくという一つ大きな役割があると思います。もう一つは系統の安定化でございます。太陽光、あるいは風力といった再生可能エネルギーは、天候、気象条件によって出力が大きく変動いたします。そういったときに、一旦このバッテリーに蓄電することで、電力発電量の安定化を図るということで、電力系統への接続に当たっての安定化といったものが実現できると期待をしております。

 こういったことは、我々が今想定をしておりますスマートエネルギー構想を進める上では非常に重要な役割と認識しておりますが、現状ではまだまだ高価であるというところで、大量普及には若干時間がかかるのかなと認識しております。

 しかしながら、このスマートエネルギー構想では、当面は発電容量の確保というところに重点を置いてまいりましたが、今後市場が広がるにつれて、太陽光とともにそういった一般化していく蓄電池の普及を更に後押しできる、そういった政策へと今後シフトを図っていくというようなことも、この構想を進める中で具体化を検討していきたいと考えております。

佐々木委員

 日本の電力需要が電力会社に依存してきたというか、シフトしてきたそのもともとの政策自体に、今まで依存して蓄電池の開発が進んでなかったという現状だと思いますし、外国に本当にいつの間にか追い抜かれて負けてしまっているというようなことから、日本の素晴しい技術を更にこの蓄電池にも重きを置いていくということが大事だと思いますので、行政側としても、そういうところにもどんどん力を入れていただきたいなというふうに思います。

 それから、かながわソーラーバンク構想でこのソーラーローン、それから価格の低下、こういうものによって県民の負担を減らすというようなことを目指しているのは、すごく理解しているんですけれども、200万円近いという初期費用の負担を減らすというには、私はLEDのときにも言ったんですが、リースがいいんじゃないかなと思うんです。こういうリースの発想というのが考えられると思うんですけれども、環境省も今年度から取り組んでいるというふうに聞いているんですけれども、県民の負担を考えると、リースだとか、後でちょっと紹介しますけれども、今日の朝日新聞にも書いてありました、電力ゼロ照明というのもありましたし、県民の負担を減らすというようなことで、初期投資の費用を減らすということで、リースなんかを考えなかったのか、県はどう考えているかお願いします。

太陽光発電推進課長

 初期費用の負担の軽減という観点からは、リースといったものも効果があるものだなと受け止めております。

 お話にありました国、環境省でエコ・リース促進事業といったのを今年度からスタートしておりまして、この事業はもともと省エネの設備でございまして、高効率のボイラーですとか、あるいは冷凍設備、照明設備、それに並んで太陽光発電といったのも位置付けられていると聞いています。

 県といたしましては、現状は補助金といった形で進めておりますが、今後そういったリースについて、特に法人向けについては一般化しておりますが、一般の個人に向けては、まだまだなじみが薄いのかなというふうな認識をしております。今後、国のこういったリース制度の利用状況等々、あるいは民間のリース事業者も様々なビジネスチャンスを捉えて、今後参入が図られればなと期待しておりますので、そういった動向も注視しながら、今後リースの活用の可能性についても検討してまいればなと思っております。

佐々木委員

 この環境エネルギー問題というのは、経済面というのも大事なんですけれども、基本的には地域のための社会貢献でなければならないというものです。そういう意味で、今までのエネルギーを供給してきた日本の体制から、そういう極端な思想形成を変えなきゃならないぐらいと私自身は思っているので、そういう意味では県民の負担を軽減させるためにどういうことが必要なのかという、太陽光パネルをたくさん付けようということばかりに頭がいかないで、軽減負担、あるいは省エネをどうやっていくんだということを併せて考えていく必要があるんじゃないかと思っているものですから、リースについてもそういう今回の様々な政策をつくるときに視野に入れて、盛り込んでいっていただくようにお願いをしたいと思います。

 もう一つはファンドの話なんですけれども、公共施設なんかに設置していくために、県民とか企業の参加を得て、市民ファンドの導入をやっていこうと、屋根貸ししてやっていこうということでありますけれども、様々なバリエーションがあると思いますけれども、市民ファンドを規模とか、具体的に少しこの間も質問があったと思いますけれども、事例も幾つか長野県だとか調べて、教えてもらったこともありますが、神奈川県として市民ファンドの在り方をどういう感じに考えているか、もう一度お願いします。

太陽光発電推進課長

 市民ファンドはお話のように幾つか類型があるかなと、大きく二つのパターンがあるかなと考えています。

 一つは、いわゆる基金方式と言いましょうか、県民や企業の皆様からのいわゆる寄附によって基金を造成し、その基金によって太陽光発電を設置しようといった動きでございます。これにつきましては、県内では茅ヶ崎市で市民立太陽光発電所といった事例も出てきています。ただ、発電規模が10キロワット未満と非常に小規模になってしまうという部分がございます。

 もう一つは、いわゆるファンド方式ということで、方法論としては匿名投資組合といった組合方式によりまして、県民、企業から出資を募りまして、それを原資に太陽光発電設備を設置いたしまして、発電した電気の売電収入により、その投資費用を回収し、出資者へ配当を行うといった部分でございます。これにつきましては、お話にありました長野県での太陽光、あるいは北海道での風力といった事例が既にございます。

 我々といたしましては、一定の量を確保していくという意味ではファンド方式といった方式で、できるだけ多くの県民、企業の御協力を頂きながら設置を進めていきたい。現状まだ具体的な規模につきましては、この辺はいわゆる再生可能エネルギー法の全量買取制度のその買取価格や期間、この辺の状況が非常に大きく影響いたしますので、この辺の動向を見ながら、具体的な規模、あるいは対象となる設置箇所、そういったものも検討も今後具体化を進めていきたいと思っております。

佐々木委員

 一括購入をしていくと、なるべく大きなファンドの方が一括購入しやすいということなんですか。市民ファンドを幾つかつくって、神奈川県でそれを全部ファンドをまとめるという感じなんですか。

太陽光発電推進課長

 それはいろいろと方法論があるかと思います。

 一つは、大きな金額を出資可能な企業ですとか団体、そういったところからマザーファンドと申しましょうか、母体となるようなファンドをつくって、そこから個別の設置箇所に対して資金面、個別の箇所に対して直接市民、県民の方から出資を仰ぐといったような、そういったパターンの組合せも可能なのかなと考えております。

 いずれにいたしましても、そういった動きを各地域で実際に展開しているものがありますので、その辺のそれぞれの特徴、あるいはメリット、デメリット、そういったものもしっかり分析して、最良の方法を実現していきたいと考えております。

佐々木委員

 リターンがある場合と社会貢献的な、投資的なそういう形もあると思うので、それがうまくまとまっていくのかどうかすごく不安なんですけれども、その辺は自信ありますか。

太陽光発電推進課長

 是非そういった形を目指して頑張っていきたいと思っています。

佐々木委員

 次に、企業の話も幾つか出ましたので、県民とか企業に積極的に参加してもらうというのは非常に大事なので、ちょっと質問したいんですが、企業のCSRなどの観点から、県でも取り組んでいる、さっきもたしか森林の方でネーミングライツというのがありましたけれども、例えば今の太陽光パネルを見ていると、黒っぽくて、見た目で何か絵が描いてあったりするといいかなと思ったり、真剣に思っていたんですけれども、そういう技術革新もあって、ああいう色じゃなくたっていいんじゃないかと。例えば、そこにネーミングライツパネルみたいな、そういう企業から出資してもらって、パネルを付けるのにネーミングライツパネルにすれば、公共施設に付ける際に、知事じゃありませんけれどもただでできるかもしれませんね。

 そういう意味で、いろいろな野球場ですとか、サッカー場ですとか、そういうところにネーミングライツになっていることもあるので、技術革新が進んで、あの色じゃなくてもいいんじゃないかと、そこに字が書けたり、絵が描けたりすれば、ネーミングライツパネルなんていうのも考えられるんじゃないかと思うんです。そういう発想、議論というんですか、高めていくためにも、そういう研究とか取組をしていくつもりがあるのか、それを今回のスマートエネルギー構想に神奈川県として盛り込んでいくつもりはあるかお聞きします。

太陽光発電推進課長

 我々もいろいろな手法、手段で多くの民間資金を活用しながら、できるだけ多くの太陽光パネルを付けていきたいと考えています。

 そうした中、お話にありましたネーミングライツにつきましては、現段階で具体的な形を検討している状況ではございません。ただ、これまでもお話にありました様々な県自体の取組もございますし、また一つの発想としては、マイパネル構想といったのも、この市民ファンドと組み合わせた形でできないかなといったことも検討しております。これもどちらかというと、ネーミングライツに近い発想なのかなと、個人の気持ちといったものが形になって、個人の方も充足感を得ていただくといったような取組も、今後幅広く導入をしていく上では必要な措置かなと考えております。

佐々木委員

 答えになっているような、なってないような感じでしたけれども、個人が持っていて、自分はやったんだという自分の内面的なそういう達成感じゃなくて、ネーミングライツというのはコマーシャルなわけですから、それを本当にこのパネルのところに書くようなそういう技術をしっかりメーカーとかにもお願いして、積極的にそういうことができれば、企業のそういう資金を有効に使えて、パネルがたくさん張れるんじゃないかという発想で真剣に考えていただきたいなと思っている次第でございます。

 ちょっと戻りますけれども、市民ファンドのところで、これは非常に大事なところなので、今回の補正予算の様々なこのメニューの中で、市民ファンドがどういう形でつくられるかという、研究事業としても調査すれば良かったんじゃないかなと思うんですが、この表現上ではこれは予算に反映していると見えないんですけれども、どこかそういう補正予算の中に市民ファンドの調査研究みたいな、そういうところをやろうとしている事業はあるんですか。

太陽光発電推進課長

 委員会提出資料の3ページ、かながわソーラープロジェクト推進事業費ということで、(2)内容ということで4点ございます。

 この中のエの太陽光発電設備の設置拡大に向けた調査・検討といった部分に200万円の記載がございます。この中の一部にお話がありました公共施設、民間事業所等へ発電設備の設置の促進を図ろうという手法の一つとして、市民ファンドの活用といったものを調査などを含めて計上させていただいているところでございます。

佐々木委員

 どういうところにコンサル費用を払われるんですか。

太陽光発電推進課長

 これはソーラープロジェクト研究会の調査・研究ということで委託している調査機関でございます。もともと市民ファンドにつきましても、ソーラープロジェクト研究会の中の一つのテーマになってございますので、これを併せて研究課題ということでそこにお願いできればなと考えております。

佐々木委員

 次に、省エネの質問をしたいと思います。

 先ほど申し上げましたように、電力ゼロ照明ということで、最近話が出ておりまして、今日もたまたま朝日新聞に記事が載っておりました。

 自宅、家庭、工場へ電力ゼロ照明ということで、太陽の光がそのまま入ってきて、電力を使わずに反射板で八畳一間を照らす、例えばそれを照らすのに25万円ぐらいでできるというのも載っていましたし、家庭だけでなく、これが注目されるところは、化粧品の大手メーカーなんかが約4,200平方メートルに82台設置したというんです。7メートルの高さから水銀灯と変わらない明るさだというのもあって、そのうち電力量で年9万キロワットアワー、二酸化炭素の排出量で年34.5トンの削減効果があるということで、これを今度は他の下着メーカーなんかもどんどん取り入れていこうとか、コンビニなんかもトイレに設置したとか、採光道具、それからアルミ製の筒を使って反射板でやっていくという太陽光をそのまま室内光にしているという記事が今日たまたま載ってましたけれども、こういうことも推進していくべきなんじゃないかなと。

 この省エネのところで、消費量を見える化することで、自浄努力を発揮させようというようなことも大事なんですけれども、具体的にこういう電力ゼロ照明というものなんかも出てきているわけです。だから、太陽光パネルをたくさん付けるという、それに何かどんどん特化しているみたいなんですが、そういう発想にこのかながわスマートエネルギー構想をさせちゃいけないんじゃないかなというふうに思うんです。

 ですから、先ほど申し上げましたように、そのうち技術革新も進んでいって、2015年にはそういう技術革新を踏まえて見極めると書いてあるけれども、2015年までにはこのロードマップでいくんでしょうから、その中で太陽光パネルの設置だけでいいのかというようなことをどう思っているのか、その辺をお聞きしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 現状の技術レベル、あるいは具体的な市販化されている商品、製品、そういったものを見ながら、この再生可能エネルギーの導入可能性、さらに神奈川県の地勢的な条件も含めた導入のポテンシャルといったものを見ますと、現状では太陽光発電の比重が大きくなるのかなと思っております。

 我々といたしましても、その他の再生可能エネルギー、小水力ですとか風力並びに温泉熱、こういった可能性、バイオマスも含めてでございますが、この辺はしっかりと追求していきたいと思っております。ただ、当面具体的な普及ということでは、現状導入の可能性といった点では太陽光発電が一番優位性が高いのかなと認識しております。

佐々木委員

 何のためのスマートエネルギー構想かということを最初に聞いたわけで、県民の利益になるためにやるのが一番大事なわけですから、経済を活性化させていくということであれば、いろいろなメーカーが海外に出て行ってもいいと思うんです。今日も読売新聞も書いていたけれども、カナダに三菱UFJが太陽光発電に85億円ですか、投資するとか書いてあったし、日本でやらなくたって、日本の技術を海外で使っていって、経済を国内産業を潤していけばいいわけで、あともう一つとしては、今言っていた太陽光のパネルに依存しないで、こういうゼロ照明みたいなものにどんどん取り組んでいくというのは必要だと思うので、神奈川新聞も書いてあったけれども、不確定要素がすごく多いというふうに書いてあるように、まだまだ何かこのままいっていいのかというのが非常に私は不安になるんです。

 ですから、この4年間の中でももっと柔軟に、このままいくと多分パネルをどれだけ設置するかという狭いところにシフトしていってしまうような気がするものですから、そういうものをもうちょっと柔軟に対応できるような政策につくり替えていくというか、つくっていくというか、そういう発想になればなと思っているのと、私は省エネで4%、それから創エネで16%という数字は、多分そうなってこないんじゃないかなとすごく思うんです。省エネがもうちょっと大きくなっていくんじゃないかと、最後は全部で20%といったことになるんじゃないかなと思うんです。ですから、この構想を達成するためにも、柔軟にいろいろな技術革新を取り入れながらも、2014年までも柔軟に達成するというようなことで、政策をつくっていっていただければなと思いますが、いかがでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 国でも今いろいろな議論がされておりますけれども、委員からお話がございましたように、これから創エネ、再生可能エネルギーを加速化させていくということは非常に重要であるけれども、それが国民負担にはね返ってくると、そういった要素についても十分考慮していくべきだと。

 そうすると、一方では再生可能エネルギーもそうですし、あるいは火力発電についても同じで、海外からどんどん輸入が増えれば、それは結局は電力料金にはね返ってくる、そういった観点を踏まえますと、この省エネというのを今まで以上にきちんと取り組んでいかないと、国民経済、あるいは県民の生活といったものが維持できなくなっていくという危機感というのも、我々も強く持っておるわけでございます。

 そういった意味では、この2014年までのワット数を御覧いただいても、省エネに相当大きなものを置かせていただいているわけでございますけれども、そういう点では我々も創エネだけではなくて、正に省エネも含めて一体だという考え方というのは、我々もそういう認識に立っているというふうに考えてはおります。

 あと省エネにつきましては、確かにこれはプロジェクトの見える化というのは出させていただいておりますけれども、実際に今、委員からお話があった新しい技術の開発をやっております。先ほどの太陽光についても、基本的には新しく新築をする、あるいは改築をする、そういう機会を捉えていかないと、なかなか既存の中でそれだけを導入していくというのは、それはまた経費がかかってしまうということでございますので、そういったタイミングを捉えながら、どういった施策が向いているのか、建築についても、我々も温暖化対策条例の中で、様々なそういった指導もさせていただいておりますので、そういった中でも技術革新等も取り入れながら、省エネを力を入れて進めていきたいというふうに考えております。

佐々木委員

 この間も、なかなか法律が通らない中で、買取価格が決まらないとか、そういう部分があるという答弁がありましたが、それを待っていろいろなことを決めていくと進まないので、例えば今の話なんかでは、電力ゼロ照明なんていうのは電力がかからないわけですから、今の時期でも進められるわけです。なかなか決まらないというのは言わなくてもいいわけです。だから、進められるところは、全体的には総合計画に入れていくのでしょうけれども、今やれることはすぐにでもやっていくという、省エネの部分とか蓄エネの部分を今やればすぐにでもやっていくという、そういう積極性がないと、全体をまとめてからというのではなくて、やれることをやっていくという、そういう発想で臨んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 委員のお話のとおり、国のこれからの施策の動向を見ながらという部分と、それから県としてもやれる部分とございます。そうした意味では、我々のスタンスとしてはできるものは全てやっていくというスタンスで今取り組んでおりますので、省エネ、蓄エネについても取り組めるものについて、具体的にこれまでも検討してまいりましたけれども、さらにそういったことについても、加えた形でできるものにしていきたいというふうに思っております。

佐々木委員

 横浜、相模原、小田原でそういう対話の広場もやるようですので、インターネットなんかにもあらかじめどういう質問をしたいですかというふうに載せていたし、私も行ってみようかなと思っています。

 それで、その中には先ほど議論もありましたけれども、ソーラーバンク構想で当初自己負担について、必ずしも正確でない、そういう県民へのメッセージがあったというのは、私は否めない事実だと思うんです。自分の地域でも、太陽光パネルを付けようと思うけれども、もうちょっと待った方がいいですかなんていうことを聞く方がいて、県会議員だからどうなのと実際あるものですから、それは事実だというふうに思います。ですから、そういうところでしっかりとした県民に周知をしていく上でも、そういう3会場だけでなく、様々な趣向を凝らして、様々な手法で県民に正しいソーラーバンク構想、それからスマートエネルギー構想について伝わるように努力をしていただきたいことを要望をさせていただきます。

 続きまして、LED照明の導入について、お話をさせていただきたいと思います。

 このLEDの導入の狙いについて最初にお伺いします。

地球温暖化対策課長

 東日本大震災とそれに引き続く福島第一原子力発電所の事故によりまして、電力需給のひっ迫が大変大きな課題になりました。

 7月1日から敷かれておりました電力制限令は9月9日に解除されましたけれども、いまだに電力需給は引き続き予断を許さない状況にあると認識してございます。

 こうした中で、コストパフォーマンスに優れ、比較的簡便な方法で導入ができる照明のLED化は非常に効果的な節電対策の一つというふうに私どもは認識してございます。

 しかしながら、一方でLED照明はいまだに高価だということもございます。さらに新しい技術でございまして、照明性能への認識が必ずしも十分ではないということもございますので、事業者の皆さんですとか、あるいは県民の皆さんにおきましては、本格的な導入にちゅうちょするような傾向もないことはございません。それがまた課題だというふうにも認識してございます。

 そこで、まずは県として、より積極的な節電対策を図るということが第一点と、それからもう1点としては、廊下などの共用部分をはじめ、執務スペースといった、言ってみれば事業活動の中枢部に県が率先してLED照明を導入することによりまして、民間事業者や家庭へのLED照明の導入への動機付け、これは安全・安心で、しかも非常に使い勝手の良いものですよということを分かっていただき、そうやって導入を促進していく。そのためにこういった事業を実施するというものでございます。

佐々木委員

 本庁舎と新庁舎の一部に付けるということで、補正にありますけれども、大体本庁舎の何割ぐらいの照明器具がLED化されるかについてお伺いします。

地球温暖化対策課長

 これは概数でございますが、本庁舎全体では大体照明器具6,400灯ほどあるというふうに私どもは考えてございます。そのうちの実際にLED化になじまないものが若干ございまして、それを除きまして、おおむね直管型の蛍光灯は5,500灯ぐらいあり、これをLED化いたしますと、LEDの導入率はおおむね9割程度というふうになるというふうに考えてございます。

佐々木委員

 本庁舎については9割程度導入されるということで、県民へのアピールになるというふうに思います。

 そのことによって、今回のこの事業、使用電力量は年間でどのくらい程度削減されるのか、また電気料金の削減額はどの程度見込んでいるのか、この全体の対策推進費としてお聞きします。

地球温暖化対策課長

 今般のLED照明の導入よりまして、電力削減量でございますけれども、最大で24万キロワットアワーが年間の削減量でございます。この額にいたしますと、最大で年間約500万円余りというふうに試算してございます。

佐々木委員

 他の都道府県で、県庁の中枢の庁舎にほとんどLEDを導入しようとしているところはあるんでしょうか。

地球温暖化対策課長

 私どもが承知している範囲では、まず最初に京都府が22年度末にトイレ、それから廊下、駐車場などに1,400本ほど導入し、そのときの京都府の記者発表では、こういった取組は都道府県レベルでは全国初ではないかというふうに発表されておりました。

 その後、徳島県で23年度、今年度でございますが、あそこはLEDの発祥の地という位置付けがありますが、そういった意気込みで440基ほど入れるというお話を聞いたことがあります。

 しっ皆調査をしたわけではございませんけれども、私どもが近県ですとか、あるいはこういった先進の都道府県にお話を伺った限りでは、私どもの導入量が今のところ一番多いのではないかなというふうに考えております。

佐々木委員

 LED導入については、都道府県の中でも先進的だということで、予算が大変な中で御努力をしたことは、非常に評価に値するというふうに思います。

 そして、新庁舎の一部は議員控室などに入れてくださるということでありますが、県の庁舎の中でも、24時間のところもあるかもしれませんが、県有施設の中で今の既存の蛍光灯を一番使っているところに先に導入すれば、消費電力の削減になるわけです。

 例えば、議員は毎日来ているわけではありません。閉会中もありますし、調査に行っているときもありますから、今回は導入の動機付けになるということが主目的でありますから理解はしますけれども、導入する段階では、例えば病院にしても企業庁にしても、例えば県有施設の中で、そういう照明を多く使っているところをピックアップして、そこから順次やっていく方がいいんじゃないかと、余り来ないところに先に付けても、いつも付けてないところに付けたって全く意味ないわけですから、電気使用量が多い県有施設から順番に付けていく、それが従来は本来の在り方じゃないかと思いますが、最後にそこをお伺いします。

地球温暖化対策課長

 委員御指摘のとおり、何といっても電力の削減量に着目した場合には、御指摘のとおり照明器具を長時間使用している箇所なりに優先的に付けていくというのがやはり王道だというふうに認識してございます。

 一方で、これもまた委員のお話にもございましたように、神奈川県庁としてこれを率先してLEDを導入していくこと、これが県民ですとか、あるいは企業の皆さんの大きな動機付けになるということも、今回の事業の大きな目的でございますので、今後、来年度以降LED照明を導入していくときに、どういった格好で具体的に導入していくか、更に詰めてまいりたいというふうに考えてございます。

佐々木委員

 そのとおり、きちんと行っていただきたいと思いますし、一遍に全部LEDに換えられるわけじゃないと思いますから、計画的にやっていくんでしょうから、4月に付けるのと次の年の3月に付けると1年も違うわけですから、そういうところは電力の量が多いところから順次付けていくような、そういう御努力をお願いしたいことを付け加えて終わらせていただきます。

 次に、台風15号に関する農林水産業の被害についてお伺いしますが、農林水産業の被害も多く出ているというふうに思います。特に農家のビニールハウスの損壊とか、あと作物の収穫に大きな影響が出ているということもあって、現時点で掌握している範囲で構いません。簡潔にお願いしたいんですが、農業、畜産業、林業、漁業、それぞれについて被害状況と被害額も含めて教えてください。

農業振興課長

 農業被害につきまして、まず施設がございまして、施設につきましては、温室、パイプハウスなど、ガラス、ビニールといった施設の破損など、県全体で小規模な被害報告が上がってございます。こちらにつきましては、被害報告がございました計18市町の施設全体で4,500万円程度になってございまして、また農作物につきましては、ホウレンソウ、コマツナなどの軟弱野菜といったものが強風により葉を傷めているといったことがございます。

 また、水稲につきましても、県全域で広範的な被害が倒伏被害がございます。あと果樹につきましても、強風で例えば川崎の梨とか、中井のキウイフルーツといったものが被害を受けてございますが、農作物全体で16市町から被害が上がってございますが、全体としては壊滅的な被害というのはございませんでしたので、比較的被害は軽微で、6,200万円程度というふうな金額で承知してございます。

畜産課長

 畜産につきましては、同じく全県下にわたっておりますけれども、71件の被害がございます。

 被害の内容でございますが、まず施設として畜舎関係の被害です。軽微なものを含めまして64件ございます。一部では畜舎全体が傾いたなどというものが6件ございまして、その他中程度、それから一部破損と、軽微なものも含めて畜舎全体では64件。その他でございますけれども、種苗畑、トウモロコシでございますけれども、作物の倒伏というのが2件ございました。これが2.3ヘクタール。それと同時に当日停電、または雨のため、強風のため、漏電を起こしたということで、生乳、牛乳廃棄等がございまして、これが5件の1,460キロリットルあったということで、総額の被害額は、概算でございますけれども、約4,600万円という被害額でございます。

森林再生課長

 被害の内容は林地の倒木や崩壊の発生などでございます。

 倒木につきましては、鎌倉市で2箇所、3本、逗子市で1本、合わせて3箇所、4本の倒木があり、市道に影響がございました。また、崩壊につきましては、相模原市で3箇所、山北町で1箇所、合わせて4箇所で0.22ヘクタール、2,200平方メートルの崩壊が発生し、道路などへ土砂が流出するなどの被害も発生しました。被害額は7箇所合わせて約80万円でございます。

水産課長

 漁業被害についてお答えをさせていただきます。

 漁船につきましては、係留中に浸水したり、流されて座礁したり、船舶が破損するなどの被害を受けておりまして、横須賀市から湯河原町に至る広い範囲で14隻が被害を受けております。現時点で把握できている被害額といたしましては、約90万円でございます。

 また、定置網につきましては、網が流失したり、ロープや網が破損するなど、14箇所の定置が被害を受けておりまして、同じく横須賀市から湯河原町に至る広い範囲で発生しております。現時点で把握できている被害額といたしましては、約1億3,900万円でございます。

 他にも漁具倉庫や冷蔵庫等にも浸水、破損等の被害が出ておりまして、現時点で把握できている被害総額は約1億4,000万円ということでございまして、引き続き調査をしているところでございます。

佐々木委員

 昨年、酒匂川の水害の状況を見に行ったのですが、台風被害で上流から大量の土砂が出てきたということもあったでしょうし、様々な流木などもあったでしょう。その中で、今回そういう影響はどうだったのか、また漂着物の除去については実施するつもりはあるのかについてお伺いします。

水産課長

 県水産技術センターの相模湾試験場の調査によりますと、昨年の台風9号で酒匂川河口域に堆積した大量の土砂、ごみは潮流や波浪等により徐々に拡散、流出し、漁場として一部回復してきたとの報告を受けたおりましたが、今回の台風12号や15号により再度河川から土砂やごみが堆積した可能性がございます。したがいまして、今後とも引き続き調査を続け、地元漁協と協議しながら、泥の除去や沈んでいるごみの回収方法を検討するとともに、新たな漁場造成を含めた対策を検討してまいります。

 また、海岸に漂着したごみの処理については、海岸管理者であります西部漁港事務所が小田原市や地元と協力して実施するほか、かながわ海岸美化財団の協力を得て行っておりますが、小田原漁港内では既に30立方メートル程度を処理し、海岸については山王川河口、御幸の浜、早川海岸に打ち上げられたごみや流木を順次撤去し始めており、遅くとも10月中旬までには終了する予定でございます。

佐々木委員

 今、海岸美化財団が取り組んでいるということだったんですけれども、この経営状況報告書にも報告されておりましたけれども、美化啓発活動を盛んに行われているようなんですけれども、今後の取組の方向について最後にお伺いします。

資源循環課長

 かながわ海岸美化財団は、御案内のとおり平成3年に県と相模湾沿岸13市町が中心となり設立されておりまして、今年で20周年を迎えたところでございます。

 事業報告にもございましたが、美化財団では海岸清掃事業は、年により変動はございますけれども、おおむね6,000トンから8,000トンの海岸ごみを処理しております。また、お話がございました海岸の美化啓発活動にも取り組んでおりまして、事業報告にもありましたように、県内42の会場でビーチクリーンアップキャンペーンを行ったり、海岸ごみの状況に関するパネルを作成して、各地でのイベントの際にパネル展示を行うなどして海岸美化を呼び掛けております。

 今後の取組の方向性ということでございますけれども、美化財団の設立20周年を記念して、この10月29日の土曜日ですが、学識者、ボランティア団体、海水浴場、漁業などの関係者を招いて、シンポジウムを開催することとしておりまして、これを契機に今後の方向性の検討を深めてまいりたいと思っておりますが、引き続き効率的な海岸清掃の実施に努めるとともに、ごみが流れ着かないなぎさを目指しまして、ごみの発生抑制につながる取組を更に強めていく必要があると考えております。そのためには、海岸だけではなくて、河川中上流域の美化団体等との交流促進や連携した環境美化の取組が必要だろうと考えており、また学校とも連携し、次代を担う子供たちへの海岸美化に対する環境教育といったものを更に進めることが必要ではないかというふうに考えているところでございます。

佐々木委員

 これから台風シーズンになるので、終わったわけじゃないものですから、被害が出たときにはスピーディな対応をお願いしたいと思いますし、また環境活動もより一層のお願いをさせていただきたいと思います。

 最後にリサイクル製品の認定制度について、何点かだけお伺いさせていただきますけれども、県が廃棄物の3Rを推進して、廃棄物の削減を目指した取組を進めているということなんですが、この平成22年4月から創設されましたリサイクル製品認定制度について、ちょっとお伺いしたいと思いますが、この一定要件を満たしたリサイクル製品、県が認定することで信用力を付与する制度ということですけれども、この認定制度はそもそもどういう制度なのか、はじめにお伺いします。

資源循環課長

 リサイクル製品認定制度は、地域内でこれまでは不要であるとして廃棄されていましたものを資源、原料として、製造、加工された製品の中から、品質や安全性について一定の基準を満たしたリサイクル製品を認定するという制度でございます。この認定制度により、リサイクル製品の製造が増えまして利用が進めば、廃棄物の減量化や資源としての循環利用、あるいはリサイクル産業の育成にもつながるということで、循環型社会づくりに役立つものというふうに考えております。

 本県では、認定期間はおおむね3年間としており、認定された製品は認定マークを付して販売できるようになるなど、販売に際して一定の便宜が図るようにしているというところでございます。

佐々木委員

 22年度の認定の状況と23年度の手続の状況についてお伺いします。

資源循環課長

 昨年度は第1回目の認定ということで、7事業者、14製品を認定しております。認定された主な製品といたしましては、ペットボトルやペットボトルキャップなどをリサイクルしたプランターや植木鉢などの園芸用品、生ごみなどの食品残さから製造した堆肥、肥料といった農業用品、古着や古繊維などをリサイクルした軍手などの日用品などとなっておりまして、多様な製品を認定しているところでございます。

 平成23年度の2回目としては6月に申請を受け付けておりまして、現在5事業者、9製品について審査を行っている状況でございます。

佐々木委員

 この製品の安全性のチェックはどのように行っているのかお伺いします。

資源循環課長

 本県では、このリサイクル製品認定制度を運用していくために実施要綱を定めておりますが、安全性の基準といたしましては、人の健康や生活環境被害を生じるおそれがあります特別管理廃棄物を原料として使用しないことですとか、製品の中に含まれる有害物質が一定の基準を満たしていることなどを定めております。

 これらの審査に必要な検査書類等を申請者に提出していただくということと、該当する場合には製品として例えば日本工業規格ですとか、国または公的機関が定める規格などに適合していることを証明する写しを事業者に提出していただいた上で、廃棄物などに関する専門家5名からなる審査会で、安全性など、リサイクル製品として総合的に判断して妥当性があるかを審査していただくという仕組みにしております。

 さらに、認定期間については、先ほど申し上げましたとおり、無期限ではなくて、おおむね3年ということで、同一製品でも更新申請をしていただいて、改めて審査をしていただくという形をとっております。

佐々木委員

 最後に、この認定制度を施行するに当たりまして、どのような課題があって、それらを踏まえてどのように進めていこうと考えているのか、最後に伺います。

資源循環課長

 認定されたリサイクル製品の販売促進というのは、これは事業者が責任を持つのが原則ということでありますけれども、県といたしましても、リサイクル産業の育成ですとか、廃棄物の減量化を進めるためには、利用促進を図るということが課題ではないかというふうに考えておりまして、現在県でもホームページですとか、環境イベントで認定製品の実物を展示して各種PRを実施したりしております。

 また、県内部の率先利用を促すために、神奈川県グリーン購入基本方針の中に位置付けているほか、神奈川県の会計局が所管ですけれども、神奈川県あっせん調達要綱というのを改正して、認定した製品を県が物品購入する際は随意契約で購入できる金額を10万円以下から160万円未満まで引き上げるというようなこともしております。

 今後はこの認定製品の展示会やプレゼンテーションを実施するなどして、利用拡大を図ることを検討することですとか、消費者である県民の皆さんに対して意識調査などを実施することなど検討して、リサイクル製品に対する県民の意識やニーズを把握し、県民の皆様にリサイクル製品の利用を促すように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

佐々木委員

 要望で終わりますが、この廃棄物の資源を最大限に活用するということは非常に大事なことで、こういう認定制度は様々な自治体でも導入していると思いますので、この循環型社会に貢献するという意味でも、この制度をさらにより良いものにしていただくよう、引き続き努力をお願いして質問を終わります。



8 次回開催日(10月11日)の通告



9 閉  会