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平成23年  環境農政常任委員会 09月29日−01号




平成23年  環境農政常任委員会 − 09月29日−01号







平成23年  環境農政常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20110929-000005-環境農政常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(河本・芳賀の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 本日新たに出席した当局幹部職員の紹介



5 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



6 口頭陳情の決定

  陳情第5号についての口頭陳情 許可



7 県内調査について協議・決定

  調査日程、調査箇所等については正副委員長一任と決定



8 報告事項(環境農政局長)

  「新たなエネルギー政策(かながわスマートエネルギー構想)の推進について」

  「神奈川県環境影響評価条例の一部改正素案について」

  「東京湾における化学的酸素要求量等に係る第7次総量削減計画(神奈川県)(案)について」

  「三浦市の地下水取水休止に係る「第2期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画(案)」の一部修正について」

  「第2期丹沢大山自然再生計画(素案)について」

  「第3次神奈川県ニホンジカ保護管理計画及び第3次神奈川県ニホンザル保護管理計画の素案について」

  「県内農林水産物における放射性物質検査について」

  「台風第15号に起因する被害等について」



(休憩 午前11時55分  再開 午後1時)



9 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



10 日程第1を議題



11 提案説明(環境農政局長)



12 経営状況説明(環境農政局長)

  「(財)かながわトラストみどり財団」

  「(財)神奈川県栽培漁業協会」

  「(公財)かながわ海岸美化財団」

  「(財)地球環境戦略研究機関」

  「(株)神奈川食肉センター」

  「(社)神奈川県農業公社」

  「三崎マリン(株)」



13 日程第1について質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



守屋委員

 先日、女性の環境保護活動家のマータイさんがお亡くなりになりました。2004年にはノーベル賞を受賞して、もったいないという日本語を世界に広めていただきました。残念ながらお亡くなりになりましたことを心よりお悔やみを申し上げますが、我々はその精神を、正にもったいないという日本発の精神を引き続き継承していかなければならないということを考えております。以上、意見を表明させていただきまして、質問に入らせていただきます。

 まず、御報告していただいた、かながわスマートエネルギー構想についてお伺いをいたします。

 かながわソーラープロジェクトにつきましては、6月に行われた第2回定例会において、なかなか議論が煮詰まっていないのではないかということで、9月に工程表、ロードマップをお示ししますということがありました。

 ですから、今回そのロードマップが示されたというふうに感じておりますが、果たしてロードマップとしてどうなのかなという部分も持っております。

 まず、原則論として、その構想の位置付けを確認させていただきたいんですが、かながわスマートエネルギー構想というものはソーラープロジェクトを推進する中で、2020年までの目標設定と書いていますが、この計画上の位置付けというものは、構想がどういう位置付けになるのか、そこら辺についてお伺いさせていただきたいと思います。

太陽光発電推進課長

 このスマートエネルギー構想でございますが、これまでソーラープロジェクトということでの太陽光の普及というところに注力してまいりましたが、昨今の電力需給のひっ迫化といった状況を見ますと、やはり中長期的かつ総合的なエネルギー施策が必要だというところで、もう少し幅を広げ、太陽光だけではなく再生可能エネルギー、いわゆる創エネ、それとエネルギー全体の消費を抑制するという意味での省エネ、それと有効活用を図っていくという部分での蓄エネ、こういったものを総合的に展開していくというところで、これまでの一品物からより総合的な形の長期的な計画という形に位置付けさせていただいたと、このように考えています。

守屋委員

 そうすると、繰り返しになってしまうんですが、今まではソーラープロジェクトで4年間で200万戸と言っていたものを、今回は計画期間も延ばしたし、太陽光だけではなくて間口を広げた神奈川県としてのエネルギービジョンを示したと、そういうふうに捉えてよろしいんでしょうか。

太陽光発電推進課長

 そのように御理解いただければと思います。

守屋委員

 そうしますと、今までの継続性という部分、正にこのスマートエネルギー構想の冒頭に4年間で200万戸分のソーラーパネルの趣旨というところから入っているわけなんですが、今回目標値が200万戸分という表現ではなくて、創エネ、省エネの合わせての目標設定になっておりますけれども、この4年間で200万戸分と言っていたものから目標を2020年に創エネ、省エネ、蓄エネ合せて20%の再生エネルギーだと、これは目標設定を変えたということになるのか、新たな目標設定を置いたということになるのか、その目標年限と設定についての考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 このスマートエネルギー構想につきましては、先ほどお答えさせていただきましたように、より総合的なエネルギー政策、ビジョンという形で取り組んでおりますので、単純に太陽光で何万戸ということではなく、エネルギー全体の指標といいましょうか、そういったものを捉えているというときには、こちらで新しく示しておりますが、全体のエネルギー消費量に対する一定の割合といったようなところに目標を変えさせていただいたと考えております。

守屋委員

 これもちょっとしつこいですが、確認ですけれども、目標を変更したというふうに捉えてよろしいんでしょうか。

太陽光発電推進課長

 それは目標の年次も含め変えさせていただいたと。ただ、その中には太陽光についても一定の数値、あるいはそれ以外の再生可能エネルギー等についても今後の取組の中で中間的な2014年度までの取組目標ということは、この工程表の中でお示しをさせていただいたという状況でございます。

守屋委員

 分かりました。では、目標が変わったということですね。ただ、知事は本会議における答弁の中若しくはその他の発言の中で、政策的にバージョンアップをしたという表現を使っております。政策的にバージョンアップというのは私としてはなかなか理解ができないところなんですけれども、何をもって政策的なバージョンアップという表現をされているのか、お伺いさせていただきます。

太陽光発電推進課長

 確かに知事はバージョンアップというふうな形で、この構想を表現をされております。一つは、先ほどから申し上げておりますように、今まで太陽光発電といった部分で限られていたものの間口といいましょうか、対象の施策を広げていったと。それと、もう一つは年次的にも4年間という短い期間ではなく、中期的なスパンでの捉え方ということで、構想の、まず体系を変えているということでございます。あとは、今後の取組も創エネ、省エネ、蓄エネというそういった新しい分野も取り込みながら総合的に展開するというところで質的な部分、そういった部分についても従来のただ数を増やしていくというところとは一歩踏み込んだ形のビジョンになっていますという意味合いを含めて、バージョンアップというふうに言われているのかなと、当局としては考えております。

守屋委員

 政策的バージョンアップというのは、余りこれまで使ってこなかった言葉なのかなというふうに思います。

 細かいところに入るまでに、まず現状の把握でもあるんですが、今回の報告資料のこれまでの経緯という中で、8月末時点で累計で4万8,000戸分の太陽光発電が設置されたと。たしか前回の委員会の中では現時点で3万幾つかというような話だったと思うんですけれども、もう一度この数字の内訳、つまり平成22年度末で何戸あって、それから4、5、6から8月末までに何戸増えたのかというところと、併せてこれも知事が盛んにおっしゃっていた、夏までに5万戸から15万戸付けたい、ここにもそういう表現が記載されておりますけれども、この関係についてどのようにその評価というか、実績をどう捉えているのかお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 現状の太陽光発電の設置状況ということで、前回6月の委員会でお話をさせていただいた数字と若干動いております。と申しますのも、我々の方で実際の設置状況といったものを様々な角度からもう一度精査をさせていただきました。

 特に直近の2010年度の数字で申し上げますと全体で3万9,611戸分ということで、4万戸弱でございます。これはトータルでございまして、内訳といたしましては住宅用が3万4,200戸で、非住宅が5,400戸分というような内訳になっております。

 この辺の数字が動いている一つの理由と申しますのは、前回御報告したときには2009年度の時点での実績に2010年度で増加した部分をプラスするということで進めておりましたが、住宅用につきましては県の補助だけではなくて、国の補助を使って設置されているケースもございます。県の補助が付かない、国の補助だけで設置しているケースです。それについて国の方での最終的な昨年度の設置件数、都道府県別の数字を出しておりますが、これが出たのは7月でございました。ということで、その部分が上乗せされているということと、それと非住宅の部分につきましては、2009年度までは国の方の数値がございましたが、それがその時点で終了しておりまして、2010年度の数字についてはなかなか確認する方策がなかったというところで、これは我々の方でパネルメーカーにアンケート調査をいたしまして、それで県内の非住宅向けに設置した設備容量アンケート調査で集計いたしまして、それを1戸当たり3.3キロの容量で割り返した数字を上乗せさせていただいたということで、それも8月に作業を最終的に取りまとめたということで前回お示しした数字と変わっているというような状況でございます。

 あと、5万から15万戸につきましては、結果的に8月末の時点では4万8,000戸ということで5万戸には届いていないという状況でございます。ただ、この5万から15万戸につきましては、この夏の電力需給のひっ迫化、それに伴う計画停電、これを何としても避けたいという思いからのメッセージという形になっておりまして、結果的には今回の夏につきましては何とか計画停電を避けることができたのかなということで、最低限当初の目的は達することができたのかなと、そのように受け止めております。

守屋委員

 数値については、もともと県が持っていたデータに加えて、より広範囲にデータを集めた結果、軌道修正というか、より精緻な数字に置き替わったということで理解をいたしました。

 計画停電が起こらなかったからというのと、5万戸付けたというのは、実はリンクしていないのかなと。計画停電が起きなかったのは日本全国が節電モードに入って節電したからであって、太陽光発電が8,000戸増えたから計画停電が引き起こされなかったというのは、ちょっと成果と手段の部分が私としてはリンクしていないのかなというふうには思います。

 ですから、要は、目標は今回の夏については届かなかったという理解でよろしいでしょうか。

太陽光発電推進課長

 数字的には届いていないということは、純然たる事実かなというふうに思っております。ただ、今回これだけの、4万8,000戸分という太陽光発電が付いたということは、これはやはり少なからず発電の部分での影響もあるのかなと。こういった4万8,000、発電容量でいいますと15.8万キロワットになります。7月から8月までの県内の最大電力の平均値でございますが、約693.5万キロワットということで、これのうち約2.3%に相当するということで、少なからずのその効果はあったんではないのかなと考えております。

守屋委員

 現状の押さえはその程度にしておいて、スマートエネルギー構想の今度は目標年度とか目標値について質問させていただきたいと思います。

 まず、この目標年次2020年、これまでは4年間と言っていたのが少しロングスパン、国の計画が2030年を目標としているに対しては10年間前倒しでというお話かと思いますが、改めて2020年を一つの目標年次に置いたその理由、考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 2020年とさせていただいた理由でございますが、大きく3点ほどございます。

 一つは、国の計画との整合性ということでございまして、国の方では現在エネルギー基本計画の見直し作業もしておりますが、それと並行いたしましてエネルギー環境会議におきまして革新的エネルギー・環境戦略といった策定作業を進めております。この戦略の中ではスパンを3年間の短期、2020年の中期、そして2030年または50年の長期という三つのスパンで具体的な戦略を展開するということで、この2020年については国の中期と整合するということで国の政策とのすり合わせができるのかなと考えています。

 もう一つは、この構想を推進していく上での課題でございまして、太陽光を中心とした再生可能エネルギーの大量導入を図っていこうということでございますが、その際、電力系統の連携に当たっての安定化対策が非常に重要な課題になってまいります。具体的には蓄電池を多く設定する、あるいは送電網の強化等々、そういったインフラ部分の対応も必要になってまいります。この辺につきましては、やはりすぐ対応できるということでなくて、一定の時間がかかるのかなというところも勘案させていただきました。

 もう一つは、やはり県の計画との整合性という点でございまして、エネルギー政策、これは地球温暖化対策に次いで推進していくべきものなのかなと考えておりまして、そういう中では県の地球温暖化対策計画につきましては、2020年を中期目標として掲げております。こういった期間との整合性を図るという三つの観点から、2020年といった期間を設定させていただいたところでございます。

守屋委員

 2020年の考え方は国の計画とか県の既存の計画との整合性ということで、分かりました。

 まず、基本的な考え方の中に大きく三つの原則を掲げております。原子力に過度に依存しない、それから環境に配慮する、それから地産地消を推進する、この三つの原則がありまして、個別のプログラムがこの後に出てくるわけなんですが、環境に配慮するということと地産地消を推進するというのは割とすっと理解できる部分なんですが、知事が前定例会の中の答弁、施政方針の中では脱原発というフレーズを使っておりました。それが今回、原子力に過度に依存しないという。その中で、神奈川県内には立地として原子力発電所があるわけでもありませんし、この報告資料の2ページの中でも国がどのくらい原子力に依存しているか、火力がどのくらいあるか、石炭がどのくらいあるかというのは分かるんですけれども、要は神奈川県内でどのくらい使われているかというのは把握のしようがないと思うんですね。ですから、そういう条件の中で、原子力に過度に依存しないということを原則に掲げた理由をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 この三つの原則の一つに、原発に過度に依存しないと原則を入れさせていただいております。これは、やはり東日本大震災に伴います福島原発の事故、それによる影響、そういったものを鑑みますと、やはりこれまで原発に依存し過ぎており、また、今後もその依存を、過度に負担を求めていこうというような政策そのものを、やはり全体的に見直すべき時期にきているのではないかという基本的な問題提起、そういったところから、この原則を入れさせていただいております。

 委員の御指摘のとおり、直接個別の計画の中でこの原発への依存に対する施策といったものはございませんが、我々といたしましてはスマートエネルギー構想全体の取組を進める中で、再生可能エネルギーによる電力供給の増加、さらには省エネによる電力消費量全体を削減するということで原発への依存度といったものを結果的に低めていくということでの可能性といいましょうか、関連性は出てくるのかなと考えています。

守屋委員

 分かったようで分からない部分がやはりあるんですけれども、繰り返しになるのもあるんですけれども、そこは個別の計画は打てないわけですよね。このスマートエネルギー構想の着眼点としてはそういうのが当然あって、全体のエネルギー政策としては原子力の依存度を下げていくというのは十分理解をするところですし、別にそれに異を唱えるものではありませんけれども、神奈川がスマートエネルギー構想をつくっていく中で、この大原則三つの中に一つ、原子力に過度に依存しないというのがあることが、ちょっと私としては違和感があるというふうに考えております。もし何か今、再度違う観点でのお考えがあれば、もう一度お伺いさせていただきたい。

太陽光発電推進課長

 一つの考え方といたしまして、やはり確かに神奈川県で使っている電力のどのぐらいが原発から来ているかというのは、電気に色が付いていないということで私たちは分からないということになりますが、ただ、少なからずとも我々がこれまで電気を使って便利な生活を享受してきたという背景には、やはり原発を抱えている地域の方々のリスクといいましょうか、今のこの事故に伴う非常に大きな影響といったものをやはり踏まえた形での我々の生活だったのかなと。そういったものを考えますと、我々も、できるだけその地域でエネルギーを賄っていこうというところで、そういった取組のつながりとして原発への依存度が低下していくというところは、これはやはり我々の考え方としては一つしっかりと置かさせていただいて、総体的にそれにつながるような個々の施策を創エネ、省エネ、蓄エネの中で実行していきたいと考えております。

守屋委員

 次の質問に移ります。

 今回、スマートエネルギー構想の中で三つの省エネ、創エネ、蓄エネという大きな取組が出されております。この目標設定が創エネと省エネの割合を蓄エネと組み合わせて20%以上というところなんですが、創エネは文字どおり自然エネルギーを新しくつくっていく、ないものからつくっていくということ。省エネは全体で使っている量を減らす。これで目標設定をマイナス20%へ向けてというのは分かるところなんですが、蓄エネを組み合わせてということが、蓄エネ自身は総量は変わらないわけですね。ピークをシフトさせるための手段として蓄エネがあると思うんですよ。この三つを組み合わせるという意味合いですよね。省エネと創エネで20%といえば、ストンと落ちるんですが、それにこの蓄エネを乗せた施策体系にした、その考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 蓄エネにつきましては、お話にありましたとおり、それが直接発電あるいは電力の消費の削減というところにはダイレクトには結び付かないという状況でございます。ただし、我々といたしましては、やはりお話にありましたピークシフトの部分の役割は非常に大きいのかなと考えております。これは電力需給のひっ迫化に直接ダイレクトに影響するというふうに考えております。

 それともう一つは、先ほど系統連携の安定化というお話もさせていただきましたが、やはりこれから再生可能エネルギーをどんどん増やしていくという中では、この問題は避けては通れない。そういう中で、蓄電池の果たす役割は非常に大きいなと考えております。

 もう一つ、再生可能エネルギーの一つの課題がやはり発電の不安定性という点がございます。こういったものを蓄電池をかますことで安定供給を図るというようなことで、やはり蓄エネと創エネ、ここを連携させるということでよりこの創エネの導入促進が高まり、かつ我々が目指しております分散型といったエネルギー体系、こういったところにも非常に大きな貢献をするというふうに考えておりますので、この蓄エネも三つの柱の一つにさせていただいたというところでございます。

守屋委員

 私も蓄エネはこれから再生エネルギーを進めていく上では必要なこと、大きな重要な柱だというふうに思っていますけれども、もう一度確認なんですが、この図にもあるように20%というものは、要は省エネで4%足す創エネで16%で、それで20%だと。目標の数の捉え方は、そういう考え方でよろしいでしょうか。

太陽光発電推進課長

 目標の数値としては、そういった考え方で結構でございます。

守屋委員

 そうすると、またこれも少し分かりづらいところが、2020年でマイナス20%と言いつつ、当面4年間、つまり2011年度から2014年度に関しては6%程度に引き上げることはあるんですが、一方で5ページの当面4年間の取組体系と取組目標の方は設備容量、つまり単位がこれはキロワットなわけですよね。2020年までの方に関してはキロワットアワーという、そこがまた少し同列に扱えないことを中間目標に設定した考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 目標の単位というお話でございます。2014年につきましては、ここでは我々といたしましては、やはり当面の電力需給のひっ迫化への対応に最大の重きを置きたいと考えております。と申しますのも、今の原発の状況、特に停止中のものの再稼働の不透明性等々ありますと、今年の夏よりも来年の夏は更に厳しくなるだろうといった状況がここしばらくは続くのではないかなと。そういう中では、いかに発電能力を確保していくかが非常に重要になってくるかなと考えております。

 そういう観点からは、発電能力を示します設備容量をそれぞれの取組目標といたしまして、太陽光をはじめ、その他の再生可能エネルギーあるいは省エネ、蓄エネ、そういった取組目標を設定させていただいて、そこでしっかりその実績、結果を把握していくというような考え方から、当面の4年間の取組目標としては設備容量でありますキロワットを単位として書かせていただきました。

守屋委員

 おっしゃることは分かりますが、やはりスマートエネルギー構想で県がこういうふうに進んでいくんですと、県民も事業者ももしくは供給会社の方も全員が一つの指標として進んでいくわけですから、そこら辺の目標設定は、例えば今のものを並列に全部置いておくとか、4年間の設備の取扱目標とその削減目標とか、2020年に対しての設備の目標ともう一つ削減の目標とか、何かクリアに分かるようにしておいた方がいいのではないかなというふうに思います。

 それでは、目標、結構これはハードルが高いですよね。2009年度で2.3%だったのを、たった10年で20%まで高めていく、2014年度においては6%までと、どうやってそれを進めるかというのは正に重要な柱になっていくのかなというふうにも思います。それが当面の4年間の取組という中で出てきているかと思います。

 その中で、創エネの取組についてお伺いをさせていただきたいんですが、まず、個々の細かい話に入っていく前に、これも知事がよく使っていたフレーズで、自己負担なしで付けていただく、それから、損はさせません、今付けた方は後々付けた方よりも損はさせませんということを盛んにおっしゃっておりました。このスマートエネルギー構想の中にはそういう直接的な表現は記載されておりませんけれども、その考え方というのはこのスマートエネルギー構想に継承されているのか、それとも何がしかの軌道修正を行ったのか、お伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 知事の自己負担なしでといったお話は、知事が選挙戦の中で、太陽光の大量普及を図るためにはやはり自己負担がない形でないと目指す規模の普及は難しいのではないかというところで、一定の条件の中でこういったものは目指したいという思いでお話があったのかなと理解をしております。ただ、その前提といたしましては、いわゆる固定買取制度の中で住宅についても全量で、しかも、現状は10年でございますが、これが15年ないし20年という全量、長期といった条件が整えば、それは実質的に設備投資された部分を買取期間の中で回収するといったことは、理論上、十分可能だと考えております。

 しかしながら、我々がソーラープロジェクトを進め、かつ今回このスマートエネルギー構想を検討する中で、研究会の第1次報告書の中でも示させてもらいましたが、国のこれまでの新法に向けた検討状況の中では、住宅については現状の余剰かつ10年といった方向性が強いという中では、やはりそれを前提にした検討が必要だろうということで、それを前提としたシナリオ?、それと全量10年あるいは20年といったものがもし実現した場合を想定したシナリオ?、その二つに分けて検討して具体策を検討すべきという御提言を頂いたところでございます。

 それを踏まえて、県としては実現可能性あるいは現実性といったものを踏まえますと、やはりシナリオ?を主眼にこれまで検討を進めていまして、そういったものをソーラープロジェクト及びこのスマートエネルギー構想の中でも今後の取組の柱としていきたいと考えているところでございます。

 あと、損はさせないというところでございますが、これは知事が自己負担なしといったところのメッセージが非常に強く県民の皆様に波及いたしまして、付けるんだったら少しタイミングを見ようということで、逆に買い控えなり普及の足かせになってしまうということを懸念されて、早く付けてくださいよということを伝えるというところで、こういうメッセージになったのかなと認識しておりますが、現状のソーラープロジェクトないしスマートエネルギーでは、既に設置された方に対しても何らかのメリットが提供できないかなということは検討させていただいております。まだ仮定の話でございますが、太陽光、自然エネルギーを使った場合は、その環境価値を付けるという意味のグリーン電力証書と、それを証書化するという仕組みがございます。例えば既に太陽光を付けていただいている方にも、そういった枠組みに乗っていただけるような仕組みが検討できないかなといったところも、今後、ソーラープロジェクト及びソーラーバンク構想といったものを具体化する中で検討していきたいなと思っているところでございます。

守屋委員

 よく分からなかった部分があるんですが、まず、ちょっと切り分けます。最初の方の御答弁の中で、自己負担なし、損はさせないという考え方は今後の取組の柱に据えていきたいと答弁をいただいたんですが、それはどういう意味なのか、もう少し分かりやすく御説明をお願います。

太陽光発電推進課長

 私が申し上げましたのは、やはりこれから太陽光、これは住宅、非住宅、メガと大きく三つございますが、やはり住宅での設置といったのは非常に大きなウエイトになってまいります。その住宅への設置を増やしていく、その一つの鍵になるのが、やはりいかに自己負担部分を限りなくゼロに近づけていくかということだと思います。なかなか現状の設置コスト、それと想定されている買取価格、期間、あとは国の補助、県の補助を見ますと、なかなか現状ゼロというのは難しいと考えています。しかしながら、そういったものをパネルメーカー等々の御協力を得ながら、できるだけ削減していくといったところを今後のソーラーバンク構想の中で実現していきたい。そういったものを住宅分野での太陽光普及の拡大の一つの施策として今後検討、実施していきたいという意味でございます。

守屋委員

 この取組の中でも一括発注によって設置費用の低下を目指す、方向性はなるべく誰もが買いやすい価格の低下を目指すということは異論もないですし、皆さんそう思っているんですよ。でも、そこが自己負担なしですよ、損はさせませんよというふうに言っていたものが、本当にまだこの先実現の可能性があるのか、それとももう、特に第1次報告書ができたときにはまだ省エネ法ができていなかったからシナリオ?、?と二つを用意したんですが、現時点では成立している中で、より現実的にそれでも自己負担なし、損はさせないというのを目指していくのか、それとも現実的にはもうそれはできないんだという部分なのかは、明確なメッセージとして県民にお伝えした方がよいかなと思っているんですが、その今の考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 我々としては、様々な努力をする中で限りなくゼロに近づけると、こういう方向で、全く自己負担なしが実現できるというところを現段階で当然お約束はできないわけでございますし、ただ、方向性としてはそういった方向へ向けていかないと、逆に今想定している普及といったのも難しいのかなと考えてございます。

守屋委員

 自己負担なしというのは確かに現実的には難しいのかなというふうにも思いますし、それも多くの県民の方は何となく分かることなのかなと。ただ、それでも今の200万円が例えば100万円ぐらいになってくれれば、より買いやすくなるというのはあると思います。ただ、やはりこの損はさせないという部分が、これも冒頭から非常に引っ掛かっていて、先ほど、早く付けてくださいよという強いメッセージのために言ったというようなお話もありましたし、新聞報道によりますと、昨日知事からもそれに似たような発言があったというふうなことも聞きましたけれども、例えば今200万円要るんですと、これがもうちょっと質問をしていきますけれども、ソーラーバンクが軌道に乗って来年には100万円に価格が下がりました。普通に損はさせませんと考えれば、では来年にその100万円分を補てんしてくれるかなと、当然電力の買取料金なんかによっても影響があるのかもしれませんけれども、損をさせないという言葉自身がそういうふうに受け止めやすい、私も普通に聞けばそういうふうに受け止めてしまうんですけれども、そこはどういうふうに捉えているんでしょうか。損はさせないということをですね。

新エネルギー・温暖化対策部長

 先ほど課長からも答弁をさせていただきましたけれども、この損をさせないという、何に対して損をさせないかという質問でございますけれども、これはあくまでソーラーバンクができたとき、それとの比較でございますので、極端なお話をすれば、今委員がおっしゃったとおり、ソーラーバンクができたときに価格が安くなればそれを補てんしてくれるのかという、確かに損というのと金勘定というのは誰だって結び付きますという話になるわけですけれども、それはできません。それは遡及してその分を補てんすることはありません。我々が今できますのは、基本的にはソーラーバンク構想なり、いわゆる何らかのシステム、仕組みが新しくできたときに、今まで設置された方についても、そのソーラーバンク構想で提供するサービスというものが遡及してきちんと希望者が受けられるようにするという仕組みをサービスで考えている一つが、先ほどのグリーン証書化することによってそれまでの環境価値を収入に変えていく、そういったことについては後から御希望いただいてもそれは可能でございますので、そういった分についてできることを遡及して、その格差というものをなくしていきたい、そういった考え方で、我々はこの損はさせないという部分についてのフォローをさせていただきたいというふうに思います。

守屋委員

 要は差額の補てんみたいなことはできませんという明快な御答弁だったのかなと思います。それはそれでしっかりと、そういうふうに思っている人は多いと思いますので、私の周りにも、最近そういう言葉は聞かなくなってしまったけれどもどうなんだみたいな話を聞くときもありますので、それができることとできないこと、制度設計はこれからだと思いますけれども、そこはしっかりと誤解のないように伝えていただければなというふうにも思います。

 そうすると、もう少しこのソーラーバンクというものの制度設計の中身を確認をさせていただきたいんですけれども、第1次報告書の中でソーラーバンクシステムのスキームというものがありましたけれども、もう一度ソーラーバンクというものはどういう制度設計をしていくのか、そこをお聞かせください。

太陽光発電推進課長

 このソーラーバンク構想について、我々はシステム、仕組みという理解をしております。これにつきましては県とパネルメーカー、あるいはその販売事業者との連携、それと金融機関との連携、こういった大きなフレームをつくりまして、その中で設置を希望される方への相談、さらにはその助言、そういったサポート、さらには一定の発注を取りまとめて行うということでの価格低下の効果、こういったものを生み出す仕組みを我々としては現在イメージしているところでございます。

守屋委員

 今の答弁の中で相談とか助言というのは割と分かりやすいところなんですが、大量発注、一括発注によって価格の低下を促す、これはよく使われているフレーズなんですが、第1次報告書の中では確かに県が発注するわけではないわけですよね。発注はあくまでも県民であるかなと思うんですが、県が直接発注するんだったら、今年50万個作ってくださいと、だから今まで200万だったのが150万でできますよねと、そういうのはあろうかと思うんですけれども、あくまでも発注者は他の団体なり県民個人であったりするのに、そこを一括発注でどうやってコストを下げるのか、その仕組みをお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 そこのところの仕組みにつきましては今パネルメーカー及び販売施工事業者といったところとヒヤリング、意見交換をさせていただいております。

 二つの要素があると思います。一つはやはり物理的に数が増えるということでのいわゆるコストダウン、ボリュームコストダウンの効果といった部分があるかと思います。もう一つは、いろいろとお話を聞いておりますと、その設置価格、費用の構成要素としてはパネルの値段だけではなくて、当然施工費もかかります。もう一つの要素が営業にかかる経費、これがかなりの部分を占めているということで、一定の枠なりお客様を取りまとめるということを県なり、あるいは第三者機関が行うということで、その営業にかかるコストの削減といったものがもし実現できるのであれば、その部分をお客様の方にフィードバックするといったようなことも一つ御意見として頂いています。その辺も踏まえながら、どういうような方法が可能なのか、その辺について今、鋭意検討させていただいているところでございます。

守屋委員

 検討中ということなんでしょうけれども、よく分からないんですけれども、営業利益の部分、通常、例えば200万円のうち諸経費が15%かかるとすれば、30万円ぐらいがその営業活動にかかる経費だとしても、県が果たす役割で何をもってそこの部分のコストを下げていくのか、例えば県が取りまとめますよと、個々の契約ですけれども県の責任でお客さんを5万人集めてきますというふうに、その代わり4万5,000人しか集まらなかったら県が損失を補てんしますとか、そういうことだったらまだ分からないでもないですが、恐らくそういうことはできないかと思うんです。そういう中で、県がどういう仕掛けとか行動を起こすことによって今のコストダウンを図っていくのか、もう一度、ちょっと分かりやすくお願いします。

太陽光発電推進課長

 一つは、やはり一定のメーカーごとでメーカーサイドの販売希望枠といいましょうか、そういったものを頂きながら、県民の方にこういったお値段で設置希望の方を募って、その数を、あるいはその情報をメーカーなり販社の方にお伝えするとか、そういう中間つなぎ的な役割を県が果たせないかなと。要はそれによってどのぐらいのコスト削減につながるのか、そういった部分を具体的に今、メーカー販社サイドと意見交換をさせていただいているというようなところでございます。我々も、メーカーサイドに県としてどういう役割を期待されているのかといったところも御意見を頂きまして、県が営業マンをやるわけではございませんので、そういった情報のつなぎというようなところでも一定の役割、効果というのはあるのかなといったところもお話しいただいていますので、ちょっとその辺は今の段階で具体的にこういう形ということはまだお示しができないような状況でございまして、様々な御意見を今お伺いしながら、ベストな方法論を検討しているというような状況でございます。

守屋委員

 今回、非常に高い目標設定を掲げて4年間で6%ぐらいやると、この後も他の手法についてもお伺いしますけれども、全て検討中だと本当に6%達成できるのか、やはり不安になりますよね。ある程度のもくろみが、確かに6月から限られた時間の中で積み上げてきたから、事業者サイドといろいろな役割を話合いの中で積み上げてきたとは思いつつも、やはり少しその各論の部分が見えてこないと、本当にこの構想自身が目標達成の実現可能性がどの程度あるのかなというのは不安視をせざるを得ないというところがあります。

 もう少し視点を変えて質問させていただきます。

 今のが個人用の住宅だとすれば、今回、補正予算でも共同住宅に対して新しい補助制度が予算案として計上されております。これはマンション等の大規模住宅と小規模な共同住宅とあえて分けて記載をされているところですが、今回補正予算で計上されている小規模なものについてはどの程度の、この対象の住宅の規模とか設備容量の上限も設定されているんですけれども、どのくらいのものを想定しているのかお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 今までは戸建てを中心とした普及策を展開してまいりましたが、やはり県内の住宅状況を見ますと共同住宅の方が多いので、こちらへの対応をしっかりやっていかないと全体のボリュームは出てこないと認識しております。そういう中で、共同住宅もお話のように規模で相当の差がございます。そういう中では、まずは設置しやすいというところに観点を置きまして、イメージしておりますのは賃貸のアパート、あるいは賃貸の低層のマンションといった物件でございますと、その意思決定の部分がオーナーさんの判断でできるのかなというところでは、規模的には10キロワットといったところを上限と考えておりますが、そういった規模の物件、発電設備といったものを想定しております。

守屋委員

 低層の比較的規模の小さいアパートということなんですが、この対象となる部分は共用部分なのか住居の占用部分なのか、それともどちらでもいいのか、その対象の範囲をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 現段階で共用、占用両方対応できるような制度設計にしていきたいと考えております。

守屋委員

 そうすると、あくまでも共同住宅という住宅の用途での対象の絞り込みであって、どこに使おうと管理組合とか、賃貸住宅だったら管理組合もないわけですよね。そうすると専らオーナーさん向けにアピールすることを考えているのかなというふうに思いますけれども、そうすると何か余り波及効果が少ないのではないのかなというふうには思います。今回が補正予算額が1,500万円で補助額が上限15万円ですから、100件ということになるんですけれども、この後、今回は補正予算ですけれども、これはこういう形での低層の共同住宅につなげていくのか、それともこれは試験的なものであって、今年のいろいろな申請の中で試行錯誤しながら、もう少し低層の住宅も広げていくのか、ちょっと将来展望をお伺いいたします。

新エネルギー・温暖化対策部長

 今回共同住宅に広げました趣旨は、では今まではなぜ個人住宅に補助をしていたかということに遡るわけでございますけれども、これは基本的には温暖化対策でございます。したがいまして、そこに人が住んでいて生活をしていて、そこから出るCO2を削減するために、ではパネルを付けていただきましょうというのが根本ですので、ですから、例えば大家さんが住んでいない、ただ単に共同住宅として貸しているといった分については、これは対象とはしないというのが今までの考え方でございます。ただ、このエネルギー政策はそこに住んでいる、住んでいないではなくて、物理的にパネルが設置できるところ、電力が発電できるところであれば、それは先ほどおっしゃった占用であろうと共用であろうと、すべて設置できるようにしていこうと。

 そうした中で、委員の方から余り波及効果がないのではないかというお話がございましたけれども、実際、今アパート業界の方では、その差別化の一つとして、つまり、うちのアパートはソーラーパネルを設置しているということによって共用部分の電気については環境に配慮した形でございますというのが一つの宣伝になって、非常に空き室率が減っていくと、こういう営業戦略の中で、戦略的にいわゆる管理会社、あるいはオーナーが設置をしていくという動きが、今出始めているところでございます。

 したがいまして、私どもは、先ほど委員がおっしゃったとおり、正にある意味ではオーナー、管理会社が設置することを基本的には想定しています。この動きというのはこれから多分加速していくだろうというのはその業界での判断でございますので、私どもは確かに100件からスタートさせていただきますけれども、これはある程度期待をしているところでございます。

守屋委員

 私も、頭の中をもう一度整理したところなんですけれども、戸建て住宅の場合は太陽光を乗せると余剰電力、余剰買取りなので、自分たちで省エネしようというインセンティブが働きますよね。私の知っている御家庭がパネルを設置したら、朝、調理する時間を早起きして夜間電力の時間に一杯電気を使って、それで余剰分を大きく生み出しているという、そんなお話もしていたのを思い出したんですけれども、そうすると、その居住者は、設置者はインセンティブだと、今の場合ですと、やはりオーナーが住宅の共有部分のところにやると、なかなか住んでいる人たちが省エネルギーモードに切り替えるというインセンティブがちょっと働きにくいのかなというふうには思ったんですけれども、そこのところの考えをお伺いします。

新エネルギー・温暖化対策部長

 委員のお話のとおりでございます。したがいまして、例えばアパートに賃貸で住んでいらっしゃる方がオーナーの許可を得て、では屋根に設置をさせていただくので自分のところに配電を引っ張ってきて、それで一般の御家庭と同じように設置をするという形というのはありますが、それは今の補助制度でもカバーできます。今、新しいマンションの中では屋上に何キロワットかのパネルを敷き詰めて、一戸一戸の御自宅に全部パワコンを引っ張って設置をしている形も出てきています。確かにそういう形だとインセンティブというのは働きますが、共用部分だけですと、やはりそういった住んでいる一人一人の方のいわゆる環境への配慮、節電といったことについてはなかなかつながりにくいというのも、そのとおりだと思います。

守屋委員

 そうすると、今、新築物件なんかでは正にマンションの売りとして省エネ性能というのはあると思います。でも、ある程度の規模のマンションがそれぞれ各家庭に引くようになると当然10キロワットでは足らなくなってくる。今回はあくまでも戸建てもしくは共用住宅も10キロワットという制限がかかっておりますので、それより大きい電力に対する補助制度というものを考えているかどうかお伺いします。

新エネルギー・温暖化対策部長

 基本的な太陽光発電の施策に対する考え方といたしまして、来年度からの新しい買取価格制度というのを念頭に置いております。したがいまして、10キロワット未満は余剰買取り、そうしますとどうしても最終的な負担というのは、10年間の買取り期間でそれを回収することは不可能であろう。そうしますと、やはり何らかの支援でそのインセンティブを与えていくという施策が必要だと思っています。それから、10キロワット以上につきましては、今度は全量買取りに移行する、それから少なくとも期間も15年間に延びてしまう。そうしますと、その15年間で採算がとれるというような形というのは十分想定されますので、そこの部分はまず自主的に、要は支援等なしで設置をしていただく、これが基本的な考え方でございます。したがいまして、今回の住宅の部分についても、いわゆる10キロワット未満の分については、これは支援をさせていただき、それ以上のところについては、基本的にはそれぞれで自ら設置をしていく、そういう考え方でおります。

守屋委員

 そうすると、10キロワット未満の場合は余剰買取制度が続くので、なかなかその補助制度という後押しが必要であろうと、それ以外のものについては全量買取りなので、自己資金だけでも何とか回収できるのではないか、そこで切り分けたんだというふうに理解いたしました。そこで、マンション等の大規模住宅については建築物環境性能表示制度、CASBEEかながわのツール等を使って新エネの導入の表示を追加することで普及を促進するということになると思うんですが、CASBEEかながわができてそんなに、まだ制度運用実績が数年だと思いますけれども、今まではどの程度の実績があるんでしょうか。

地球温暖化対策課長

 住宅性能表示につきましては、昨年4月から運用を開始してございまして、県域で、CASBEEかながわで判定をさせていただいた施設につきましては全部で59件ということになってございます。

守屋委員

 1年ちょっとで59件ですか。

地球温暖化対策課長

 昨年度、平成22年度の1年度間で59件でございます。

守屋委員

 そもそも、県内のこれに該当するボリュームというのはどのくらいあり、それで将来この59件がどの程度まで普及促進をするというのは、どの程度までいくことを想定されているのかお伺いします。

地球温暖化対策課長

 私どもの推計でございますけれども、建築確認の件数、私ども神奈川県の所管分でございますけれども、戸建て住宅ですとか長屋を除きまして年間3,000件程度だというふうに考えてございます。その中の、また共同住宅ですとか、そういったところというところでございますと、おおむね2割から3割ということになります。その3,000件のうちの、面積要件が5,000平方メートル超でございます。その5,000平方メートル超につきましては、おおむね昨年度59件というふうに申し上げましたが、ポテンシャルとしては、景気の影響等もございますので100件前後というところだと思っております。その中で、共同住宅ですとかということになりますと2割から3割というところだというふうに私どもは試算してございます。

守屋委員

 1年間の運営した中で、あくまでも表示をしてくださいという制度なので、環境性能をここまで高めてくださいという制度ではないですね。今回、この59件の中でいろいろなランクがあろうかと思いますけれども、その59件でどの程度の環境性能評価をとっているのかお伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 昨年度の例で申し上げますと、ランクはAランク、言ってみればSランクに次いで高いランクが5割を占めてございました。あとはBプラスランクが45%、ほとんどAランクとBプラスランクで占めているというところでございます。

守屋委員

 その実績が、今回スマートエネルギー構想の中で太陽光発電の普及のためのツールとしてCASBEEかながわを使っていくと。今、内訳をお伺いしたんですが、それぞれ太陽光発電というのはどの程度の導入実績があるのかお伺いします。

地球温暖化対策課長

 太陽光発電の導入の状況でございますけれども、トータルで59件のCASBEEを出していただいた中で、太陽光発電設備については16件導入をするという実績を頂いてございます。

守屋委員

 約3分の1程度、それは今後、全量買取りが導入されれば当然、施工者とか販売側ももっとインセンティブが高まるので、逆に標準装備ではないと売れなってくるような状況がくるのかなと、そういう期待もするところでございます。

 改めてこの項目を読み返しますと、大規模住宅について建築物環境性能表示制度において新エネルギー導入の有無を表示に追加することにより普及促進を図るというふうにも伺っております。ここの新エネルギー導入の有無を表示に追加するというふうな、具体的なイメージがあるのかお伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 現在の神奈川県の建築物環境性能表示でございますけれども、この中には地球温暖化防止対策、それからヒートアイランド対策を、五つの葉っぱのうち、幾つの葉っぱで表すかというような形で表示をさせていただいてございます。それから、総合評価は満点が五つ星でございまして、それで星を幾つとれるかといった表示にしてございますが、例えばその中の一つといたしまして、太陽光発電ですとか風力発電ですとか、そういった新エネルギーを取り入れているかどうか、あるいはどの程度取り入れているのかどうかということを、表示の中に組み込むということも一つの手と考えてございます。

守屋委員

 よく車の性能とか家電の性能とか、そういうのを五つ星とか幾つかで表す、そんなイメージなのかなというふうに思います。この取組自身は最近いろいろなところで導入がされているやり方なのかなと思いますけれども、他の都道府県ではどんな導入のやり方をしているのか、先進事例があればお伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 例えば東京都につきましては太陽光、それから太陽熱を取り入れた場合にその能力に応じて星の数を決めると、それを表示するという方法を実施してございます。

 また、兵庫県でございますけれども、これは太陽光発電を入れた場合にお日様のマークを一つ表示するというようなやり方も実施してございますので、そういった他の自治体の表示の仕方も参考としながら検討してまいりたいと考えてございます。

守屋委員

 先ほど、去年4月からこの制度が始まったと、今回のスマートエネルギー構想で新しくその要素を付け加えてということなんですが、さっきの数字の確認をもう一度させてもらえますでしょうか。まだ22年度の1年間しか実績がないわけなんですけれども、対象となる住宅の全体の量と該当の量を、もう一度数字の確認をさせてください。

地球温暖化対策課長

 平成22年度の実績でございますが、全体でCASBEEの届出がございましたのが59件でございます。このうち住宅系でございますけれども、これが13件、比率にいたしますと22%というところでございます。

守屋委員

 戸建て住宅には余剰買取制度の中で、例えば当初予算で6,000戸で、今度は補正予算で6月で6,000戸、そういう単位、万単位で増やしていくということに比べると、今の13件というのは、ちょっとその桁が二つ、三つ違うのではないのかなというふうにも思います。これからのお話なんでしょうけれども、やはりその面積、対象の件数をどんどん増やしていかなければ意味がないのかなというふうにも思うんですけれども、今はCASBEEかながわの届出の対象の定義がどのくらいのものであるか、どういう規模のものを対象とするのかお伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 延べ床面積で5,000平方メートルを超える建築物という規定になってございます。

守屋委員

 先ほど小規模な共同住宅が低層の2階建てぐらい、私の感覚でいうと五、六百平方メートルというような規模になるのかなというふうに思います。今のCASBEEが5,000平方メートルだとすると、その間が空いてしまうような気もするんですね。省エネ法なんかではもう少し規模の小さい、例えば2,000平方メートル以上のものも対象になっているかなというふうにも思います。新しい制度を導入することというのに合わせて、その対象拡大、つまり今空白になっている部分に対しても何がしかの措置を講じる必要があると思うんですが、そこら辺のお考えをお伺いします。

地球温暖化対策課長

 お話のとおり、私どもはこの59件のうちの住宅の13件、これが昨年度については例年より若干少ないのかなというような気はいたしますけれども、確かにこれは対象面積が5,000平方メートルということであれば、数字としてはそれほど大きく広がるわけではないのかなというふうに考えてございます。したがいまして、今後、私どもはこの制度、今は5,000平方メートル超ということになってございますけれども、この面積を引き下げることが可能であるかどうかということも含めて、条例改正の可能性について検討してまいりたいというふうに考えてございます。

守屋委員

 ありがとうございます。是非、その制度の拡大について取り組んでいただければというふうに思います。

 それでは、今度は市民ファンドについて質問させていただきます。

 今回、本会議における我が党の桐生議員の質問の中でも地域発電ということをテーマにさせていただきました。その中で知事の答弁も、非常に意欲的な答弁をなされたのかなというふうに記憶しております。地域発電という場合、いろいろなタイプのものがあるわけです。その答弁の中でも自分で使うものもあれば、市民ファンドでお金だけ出してそのリターンを得るというタイプがあろうかと思うんですけれども、どんな市民ファンドのスキームとか、スタイルが考えられるのかということをお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 市民ファンドでございますが、現状想定しておりますのは、いわゆる多くの市民あるいは企業の方々から御協力を得まして出資というような形で資金を募り、それによりまして公共施設あるいは民間の工場、事業所といったところの屋根を使わせていただいて、そこにパネルを設置する。そのパネルで発電した電気を売電して、その収入を設置者や出資者の方々に還元していく、このような大まかなスキームを想定しております。

守屋委員

 市民ファンドの導入事例は全国にも幾つかあるというふうに承知しておりますけれども、代表的な事業例はどんなところがあるのかを教えていただきたいと思います。

太陽光発電推進課長

 現状、幾つか出ておりまして、代表的な例は長野県飯田市で、おひさまファンドということで数億円規模のファンドができております。ただ、資金の半分近くは環境省の交付金を使って、残りの部分を市民出資という形で資金調達していると、それによりまして市内の三十数箇所に太陽光発電を設置し運営していると聞いております。

守屋委員

 環境省の交付金を用いてということですが、やはり何がしかの公的な資金がなければ回らない仕組みなのか、それとも、それはこれから県が考える部分も含めてなんですけれども、純粋に市民からの出資金だけで回るものなのか、お伺いしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 そこは少し難しい部分もあるかなと考えております。ただ、一つ大きな違いはやはり全量買取制度が具体化してくるとその売電収入といったものが長期にわたって見込まれるというところで、一定の事業採算性、かつ設置のコストの部分のパネル価格の低下、そういったものも踏まえますと、いわゆる民間の資金で回る可能性もあるのかなと思っております。一方、国の方でも再生可能エネルギー法を議論する中で、一つの推進方策として市民ファンドといったのも位置付けられておりますので、今後、国による支援といったのも我々としては期待していきたいなと考えております。

守屋委員

 今、国による支援、スキームもこれからということなんですけれども、県にはどのような支援があるのかないのかも含めて、どういう市民ファンドに対する関わり方を持っていくのかお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 基本的な県のスタンスとしては、その仕組みづくりといいましょうか、環境整備といったところで汗をかくのかなと考えております。債務保証ですとか、そういったことは想定はしておりません。あとは、例えば設置する場所、例えば県有施設といったところを提供かつ活用していただく、そのような形で運営が回っていく、それと県が何らかの形で関わることで出資者の方に安心感といったものを提供できればなと考えております。

守屋委員

 なかなかその金銭的なものについての直接のサポートは難しいと、側面支援ということなのかなというふうにも思いますが、さっきの質問にも戻るところがあるんですけれども、自分で自分の住宅の屋根に載せたいけれども、諸事情があって載せられない。でも、自分が持っている遊休地がある。それはメガソーラーみたいなそんな大きな土地ではなくて、ちょっとした土地があったりする。そういうのも、この中で考えている市民ファンドになじむのか、もしくはそれだと規模、スケールメリットからいって、ちょっと投資が回るものではない場合に、何かの方策、そういう気持ちのある人を救うような方策があるのかお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 具体的にどういったケースが発生するか、まだ想定していないところありますけれども、やはりいろいろなニーズが出てくるのかなと。我々といたしましてもいろいろな個々の御事情があって、太陽光の普及についての気持ちがなかなか形に結び付きにくいといったようなケースもあるかと思いますので、我々としては様々な形で、そういったものをフォローしていきたいと。ただ、現状の買取制度、あるいは電気事業法といった法律の規制でネックになる部分もいろいろと出てくるのかなと。そういった部分を県として様々な形で相談、あるいはサポートするような形も考えていきたいと思っております。

守屋委員

 やはり4年間の取組のディテールの部分はもう少しこれから検討しますということが続くと、なかなかこのスマートエネルギーは、本当に実現の可能性があるのかなと、また改めてちょっと疑問符が付くという印象を今持っております。

 それではメガソーラーについて、お伺いをさせていただきます。

 今、メガソーラーに適地を選定して基礎調査を補正予算で行って、情報提供を民間事業者にするとのことですが、適地の選定やメガソーラーを推進するために、現行の各種土地の規制だとか、そういうものが弊害になっている場合、何か県としてその情報提供ではなくて、後押ししていくような用意があるのかお伺いをいたします。

太陽光発電推進課長

 今お話にありましたように、我々としてもメガソーラーを県内で是非展開していきたいと考えておりまして、それの候補となるような適地について、まずは県内の市町村に向けて適地の有無についての調査をかけさせていただきました。

 今後はこれに県有地、さらに個別にいろいろとお話も頂いている民有地といったものも合わせて、この9月補正予算で調査費も計上させていただいておりますが、具体的な調査をする中で、県内での事業展開を御検討される事業者の方に御提供するということでのマッチング的な機能を是非果たしていきたいと思っております。

 あと、このメガソーラーの実施に当たっての様々な諸規制ということで、土地利用につきまして、基本的なスタンスとしては現行の規制の枠内でお話を進めていただければなと思っております。その他、メガソーラーにつきましては、その規制緩和の策といたしましては工場立地法で対象工場として太陽光の発電施設も位置付けられているということで、結果としてその敷地の面積につきまして、面積率50%といった枠が決まっております。一方、水力発電や地熱発電についてはこの工場立地法の対象外となっているというところを鑑みまして、我々としては太陽光発電につきましても、この工場立地法の適用対象外施設にしていただけないかということを、現在申請を準備しております総合特区の中で規制緩和ということで国に対して要望していきたいと考えております。

守屋委員

 ちょっと前の話になるんですが、新都市ホールで開催したシンポジウムの中で、鹿野農林水産大臣が全国で40万ヘクタールの耕作放棄地のうち30万ヘクタールぐらいは使い道がなかなかないから全部メガソーラーを置いてもよいぐらいの発言をされていたかと思うんです。それがきっかけかどうかは別にして、結構、耕作放棄地の農地の活用策というふうにも期待している人も中にはいるというふうに聞いております。そこら辺に対するスタンスというのがあれば、お伺いしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 県内ではなかなか、まとまった広い耕作放棄地というのはほとんどないといったような状況でございますので、まずは工場や何らかの施設の跡地といったところからとりかかっていくといったようなところが、まず現実的な策なのかなと。設置に当たりましては土地の造成工事といったものもかなりそのコストに影響しますので、できるだけ更地で設置のコストがかかりにくいところからまずは着手していければなと考えております。

守屋委員

 今のところ特に考えていないというふうに受け止めました。なかなかやはり難しいと思うんですよね。ただ、私も前定例会で話をしたんですけれども、仮に農地をもう一度耕作放棄地から戻すのに、例えば何かの施設栽培をやりたい、そのための発電エネルギーを太陽光発電で、農地の限られた中での地産地消というものがあるのであれば、それは農業振興にもなるし、再生可能エネルギーの推進にもなるのかなというふうに思っております。のべつ幕なしにこれから農転を認めていくと農業振興という面ではマイナスになるかと思いますので、もしやられる場合は、そこら辺は慎重に御検討いただければなというふうにも思います。

 先ほど、県有地とか県有施設を利用してメガソーラーであったり市民ファンドの話をするというようなお話もありました。一方で、今回、県有施設の省エネルギーの促進というものも補正予算として計上されておりますが、今まで県有施設でどのくらい太陽光発電の導入実績があるか、お伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 施設数でいうと約60施設程度で、発電設備容量でいいますと約1,000キロワットといったレベルになっております。

守屋委員

 60施設、1,000キロワットということなんですけれども、大分以前に設置されたものもあるのかなと、それから結構小規模なものが多かったのではないのかなというふうな印象を持っておりますけれども、ちなみにそれの売電収入もしくは自家消費によって抑えた電気容量を金額ベースで換算すると、例えば投資が幾らで、それによる効果が幾らみたいなものが数字をつかんでいれば、お伺いしたいと思います。

太陽光発電推進課長

 現状、県有施設で付けておりますのは自家消費を目的にしておりますので、売電収入で幾らといったところは現状では把握していないといったところが実情でございます。

守屋委員

 どちらかと言うと、今までは付けることに意義があったのかなというふうに思います。今回は、県有施設の省エネルギー対策は太陽光発電ではなくてLED照明というふうになっております。これは本庁舎等ということになっているんですが、今回対象としている施設は本庁舎以外に何かあるのでしょうか、お伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 今回の本庁舎等でございますが、新庁舎の一部、具体的に申し上げますと、議会控え室、それから議長、副議長室といったところを交換させていただきたいというふうに思ってございます。

守屋委員

 県有施設で直管型蛍光灯のLEDを現時点で設置済みの箇所があれば、お伺いいたします。

地球温暖化対策課長

 おおむね21年度から事業として実施してございまして、本庁庁舎につきましては庁舎管理課の分室、保安員室、トイレ、展示コーナー、さらには平成22年度は試行といたしまして本庁庁舎の環境計画課の事務室、それから廊下に設置しているというところでございます。

守屋委員

 直管型蛍光灯のLEDが、毎日本当に日進月歩の技術でいろいろなグレードが良くなってきているのかなというふうにも思います。一方で、かつて割と早い時期に導入したものだと、ちらつくとか、ちょっと暗い感じがするとか、そういった声も耳にいたします。今、実際に使っている環境計画課では、使用した感じはいかがでしょうか。環境計画課長にお伺いしたいと思います。

環境計画課長

 私の席の上近くに付いておりますけれども、他の蛍光灯に比べると非常に明るいです。ちらつきですとか、そういったものも私自身特に感じたことはございませんし、職員に確認をいたしましたけれども、そういった部分での不都合というのはないというふうに聞いております。

守屋委員

 特に問題ないということですので、広げていただければなと。8,700万円ということですから、結構な予算規模ですね。

 それでは、その他の自然エネルギーについてお伺いをさせていただきます。

 エネルギー構想の中では風力、小水力、温泉熱など地域特性に応じた再生可能エネルギーについてもやっていくと。今回、特に温泉熱について36万円の検討の経費が計上されております。この辺は太陽光以外のその他の再生可能エネルギーに対する考え方で、今回は温泉熱だけを一つの検討の、優先順位は高いというふうに、だからこそ予算が計上されているかと思うんですが、そこら辺の考え方をお伺いいたします。

太陽光発電推進課長

 太陽光以外のその他の再生可能エネルギーにつきましても、お話にありました風力、小水力、温泉熱等々、バイオマスもございますけれども、こういった部分について県としても様々な可能性はこれから追求していきたいと思います。ただ、県域のポテンシャルとしては必ずしもボリューム的には太陽光ほど大きくはないといったところですが、やはり地域特性を生かして、いわゆる地産地消といった視点からこれから県として取り組むべき重要な方法かなと考えております。

 そうした中、温泉熱につきましては、これは一つ懸念といたしましては、やはり温泉の源泉への影響でございます。こういったものを避けるということで、いわゆる一般的に言われる地熱ですと、これはダイレクトに地中深くまで井戸を掘りまして、200度から300度の高温の蒸気を取り出すということで、少なからず温泉源への影響が出てくるということが懸念されますが、そうした形ではない、温泉への影響を及ぼさない、そういったような形で未利用のエネルギーをうまく使えないかということで、地元の町からもそういったお声も頂きまして、神奈川の一つの地域特性、自然特性を生かしてそういう新しいエネルギーができないかというところで、まずはどういった方法が可能かどうかといった現状分析も含めて、まずは検討してみようというところで、今回予算計上させていただいたというところでございまして、それ以外のところにつきましても様々な、例えば小水力につきましては農業用水路の活用ですとか、そういった可能性も順次検討、あるいは実証試験といったところにつなげていければなと考えております。

守屋委員

 ここも温泉熱については地元の町から県と連携したいという話、結構やはり温泉熱であるとか地熱、これは全然ものが違ってくるわけなんですけれども、地元によっては大歓迎するべき要素もあれば、やはり貴重な資源が枯渇する危険性があるのではないかと、そういう心配する声もありますので、是非一緒にしっかりと研究を進めて、新たな可能性を探っていただければというふうにも思います。

河本委員

 少し関連して何点か質問させていただきます。

 まず1点なんですけれども、文言ですが、常任委員会報告資料の3ページのソーラーローンのところですが、余剰買取制度の継続が見込まれる住宅についてという文言がありまして、金融機関の低利のソーラーローンの利用などを通じて自己負担をできる限り軽減し、設置を促進するとあるんですが、このソーラーローンなんですが、基本的には持ち出しはないかもしれませんけれども、当然借入れが発生するわけなので、この自己負担をできる限り低減というのがどうなんでしょう、その辺のちょっと意味を教えてください。

太陽光発電推進課長

 全て御自身の資金で調達していただくといったのも一つの方法でございますし、そういったことが難しいときには一旦こういった低利のローンを使っていただき、その返済に当たっては、売電収入あるいは太陽光発電を使うことによる節電といった部分を返済に充てていただくということで、トータルで負担軽減につながればと考えてございます。

 あともう一つは、その上段でも記載させていただきましたが、補助制度と併用していただくということで、トータルでの負担の軽減といった形になればなと考えております。

河本委員

 例えば今現状ですと大体200万円ぐらい自己資金がかかるんでしょうかね。例えば、そういった場合に売電収入という話もあるんですが、当面の間ですと例えばこのシステムがどういった量の、期間とか金利が分からないんですが、そういった場合にそれを全部、例えば今お話しになった売電収入とか、そういうもので補えるということですか。

太陽光発電推進課長

 現状の設置にかかるコストを、売電の価格、期間ではすべてを補うことは困難であると考えております。

河本委員

 だとすると、この設置を促進するというところが、例えば県民の方に、こういったシステムがあって、こういう方法をとってくれといった場合には、例えばこういったものがパンフレットだとかリーフレットとかにすればどうかなという感じがしますけれども、その点、何かあればお伺いします。

太陽光発電推進課長

 その点は誤解のないような形でしっかりと説明をさせていただきたいと思っておりますし、また我々も太陽光につきましては、太陽光以外も再生可能エネルギー全体でございますが、やはりその資金の回収というところだけがポイントではないんではないのかなと、いわゆる自然エネルギーを使っていく、地球環境に貢献していくという思いをお持ちの方もかなりの部分いらっしゃると思いますので、そういう方にしっかりとアピールができるような内容でこの設置の促進を働き掛けていきたいと考えております。

河本委員

 誤解のないように、その辺のところは十分説明をしていただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。

 それから、創エネ、省エネ、蓄エネとあるんですけれども、今回はやはり再生可能エネルギーというものがその取組目標の中に入っているんですが、中心はやはり太陽光なんですけれども、今後、取組目標というのが、その他の再生可能エネルギー等の普及促進が約4万キロワットということで、その他というくくりなんですが、今後、例えばバイオマス、地熱、水力といろいろあるんですが、この取組目標が変わってくるのですが、そのくくりというのは、その他というところのくくりになってくるんでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 その他の再生可能エネルギーの中に含めておりますのは、いわゆる小水力ですとか風力、そういったものがその他の中に含まれておりまして、その分について、今後、新たに買取制度の対象になりますので、そういった分についても今後一定の伸びがあるというふうに期待しておりますし、先ほど答弁しましたように各市町村も地域とそれぞれ密接に関連しているエネルギーでございますので、市町村とも綿密に連携をとりながら具体的な事業化を来年度はしっかりやります。

河本委員

 多分、いろいろな再生可能エネルギーに取り組んでいる市町村がありますので、先ほどの再生可能エネルギーというものを、この項目に入れた中で、やはり太陽光というのも確かにその基本的なものとか、いろいろな意味では可能性があるんでしょうけれども、それ以外のものも是非再生可能エネルギーという中で取り扱っていただきたい。そしてまた、できれば個々の目標も設置してもらいたいというのを私の要望にしておきます。

 そして、その続きになってしまうんですが、省エネというところで、この省エネの目標というのが創エネのソーラープロジェクトの約百八十何万キロワットの次の87万キロワットということで、自分が感じるのは、今年は皆さん、各家庭、また事業所は危機感があって非常に省エネに積極的に取り組んだという経過があって、計画停電もなかったということだと思っているんですが、家庭でもそうですが、事業所なんかは非常に厳しい状況の中で省エネをしたということをいろいろ聞きます。そういった中で、来年、再来年ずっとこれを続けるというのは非常に厳しいと私は思っているんですが、その辺のところは事業所、家庭、そういったところにどういう説明をされていくのか伺います。

地球温暖化対策課長

 確かに今般の7月に始まりました電力制限令、それからそれに先立つ景気低迷、さらにはこの夏期中の電力制限令にかからない小口の事業家、家庭の皆さん、そういった方々の省エネ努力と申しますのは非常に火急な課題に対して何らの備えもなく対応しなければいけなかったということもあり、非常に厳しい状態であったというふうに私どもも承知してございます。その中で、先般報道されてましたように、昨年度に比べて16%もの省電力という実績をつくったというところではございますけれども、これがずっと数年にわたり同じような取組を続けていってくださいというだけで実効のある省エネ対策ができるとは、私どもも承知してございません。したがいまして、今のような省エネの実績を今のような無理をすることなく、できるだけ無理をすることなく実効が上がるような方法ということを考えていかなければいけないというふうに思っています。

 一つは、こちらの資料にも書いてございますように、例えば事業所におきましては自らのエネルギー使用量を見える化していくことが非常に重要なことでございますので、例えば大きな事業所では既に工場のエネルギーを総合的にマネジメントするシステムなどを導入しているところもございます。小さな事業所ですと、電力がピークに差し掛かったときに警報が鳴るような施設などもございます。例えばそういった設備の導入を促していくような格好で、自らの節電努力を更に続けていっていただくというような仕組みを私どもの方で検討していく。あるいは家庭におきましては、例えば今年度補正で計上、御議論をお願いしてございますLEDでございますけれども、例えば家庭の電力使用量の15%は照明で使われているというふうになってございますので、その半分といいますか、その全てを例えばLEDに換えるだけで計算上ですが7%の省エネになるといったこともございます。こういったことを皆様方にお伝えしながら、照明のLED化を促進していくというような取組を進めながら、できるだけ無理のないやり方で効果的な省エネが進めるような方法を検討してまいりたいというふうに考えてございます。

河本委員

 家庭の話でLED導入となっているのですが、なかなか県の方でそういったLED化するのにやはり財源がないとか、そういう話もあって、家庭もそうだと思うんですね。だから、そのところが本当にすぐ取り組めるような形の中でうまく誘導していただきたいし、個々の家庭によって、また事業所によって、今回は本当に厳しかったと思うんですね。そういったものがやはり現状でいくと2年3年は非常に厳しいと私は思っていますので、例えば県の方で支援というか、何かそういったアドバイスもそうなんでしょうけれども、是非していただいて、今言われたように無理なくできる体制を、これは本当にいち早くやってほしいと思っていますので、その辺は要望させていただきます。

 先ほど、ちょっと質問の中で、パネル業者ですか、そういったところといろいろな話をしているということですが、何社ぐらいとそういった話をやっているんでしょうか。

太陽光発電推進課長

 メーカー的には今、七、八社とお話をさせていただいているところでございます。

河本委員

 七、八社ということなんですが、各メーカーの反応は個々に違うと思うんですが、その辺のところを、もしよかったら教えてください。

太陽光発電推進課長

 各社、やはり様々な御対応と受け止めております。非常に積極的に県のソーラープロジェクトに賛同していきたいといったお声も頂いている一方、なかなかそのコストダウンのところは現状難しいというようなお話を頂いている会社もございます。あとは、やはりそれぞれの営業形態、代理店方式、直販方式等々ございますので、そういう中でどこまで我々のイメージしている仕組みに入っていただけるか、その辺につきましてはできるところ、できないところ、その辺を率直に御意見を頂きながら、我々としても最大限の効果が生まれるような方法を今検討しているというような状況でございます。

河本委員

 この大量発注の話はもう3箇月ほど前から知事がお話しになっています。多分そのころからそういったメーカーと接触を持っておられると思うんですが、これが今やっている最中という話なんですが、現状それが実現というか、その目どが立つ時期というのは考えているんでしょうか、教えてください。

太陽光発電推進課長

 今、我々といたしましてはこういった発注の仕組み、それと相談助言機能、こういったものを合わせて、ソーラーバンクシステムといったものについて年度内にはスタートさせていきたいと、このように今考えているところでございます。

河本委員

 そしてもう一つ、例えばそのメーカーなんですが、それは例えば1社になるのか数社にするのか、その辺のところは具体的にどうでしょう。

太陽光発電推進課長

 やはりお客様の御要望、ニーズといったものも多様でございますので、我々の方で1社、2社に絞り込むといったようなところは想定はしておりません。お客様の方では価格だけではなくて発電効率ですとか、あるいはデザインも含めて様々な御要望もございますので、その辺は広く受け止められるような形がとれないかなと考えております。

河本委員

 どうしても大きなお金が動くので、お客様というか県民の方々に誤解がないように、また、公平性をなくさないように、是非それぞれの段階で公表していただきたいし、できれば県民の声も聞いていただきたい、そういったことは要望させてください。

 今回いろいろな質問させていただいたんですが、まず、この新しい制度になったということで今一番混乱しているのが、多分、県内の市町村、そして県民の方だと私は思っています。市町村においては新しい神奈川のスマートエネルギー構想ですか、そういったところがまだ見えていないところもあります。そんな中で、やはり県と歩調を合わせていきたいという市町村は多いんですが、今回こういった新しい構想ということですが、こういうものが二転三転すると、逆にマイナス効果にもなると思いますので、是非その辺の連携をしてほしい。是非続けてほしいし、いち早くそういった情報というか、会議でも何でもいいでしょうけれども、そういったものを是非やってほしいと思っています。

 そして、県民に関しては、やはり今回のスマートエネルギー構想というものが、私たちもいろいろなところでいろいろなことを聞いてきてやっと分かってきたんですが、例えばこれが紙面に出ても多分分からないと思うんですね。ですから、本当に何かいろいろと集会でしたか、何かやられると思いますが、そういうことだけではなく、本当に分かりやすく県民に周知してほしいですし、もしそういうことを考えておられればその周知方法、また市町村の連携についてもお伺いします。

新エネルギー・温暖化対策部長

 まず市町村につきましては、やはり一番心配されているのは、今の住宅用太陽光発電に対する補助を来年どうしていくのかということだと思っております。これについては先に市町村とも打合せをさせていただきました。それぞれ市町村のお考えも聞いておりまして、様々な御意見があります。要は、当初は3年間の約束で始めたのではないかと、ちょうど3年目が終わった中で、我々も、ある程度の一区切りというふうに最初は思っておりました。これが知事が代わって政策が変わってという中で、市町村にとってみると、この勢いで来年再来年もまた増えていったら予算措置ができるのかどうか、そういった部分も直接関わってきます。したがいまして、来年度の予算編成に向けましては、その補助制度の在り方を含めまして、それから先ほどの新しい再生可能エネルギー、いろいろな取組、そうした部分も我々は市町村と一緒にやっていきたいと思っていますので、きちんと話し合う機会を設けまして、各市町村のお考えも聞き、我々の考えていることも十分説明しながら、場合によっては最大公約数で進めさせていただきたいと考えております。そういった部分についても、きちんと整理をしていきたいというふうに思っております。

 それから、県民の皆さんにつきましても、なかなか分かりにくいという部分というのは確かにあると思います。それについては、これからいろいろな事業が具体化する中できちんと説明をしていきたいと思っておりますが、先ほどから委員から、聞いていてもなかなか具体化していないのではないかという御指摘がございますので、その点について一つだけお答えをさせていただきたいと思うんですが、御案内のとおり国の方が法律は成立したんですけれども、一番肝心な買取価格と期間というのがまだ決まっていません。そうしますと、我々は具体的な事業をこれから検討していこうと思っても、その事業採算性というのを計る上で根本の部分が決まっていないと、例えば先ほどのメガソーラーにしても、どの程度の規模でというのが、単純に価格と買取期間が決まっていれば、ある程度の収入というのは見込めるわけですから、その中で事業の採算性があるところをある程度やらなければといった作業に入っていくわけですけれども、まだそこのところがない。そうすると、とりあえずはまず可能性のあるところをピックアップしてみて、その中で調査をしながら、それに対して備えていこうという状況で、先ほどのソーラーバンクのシステムについても、ある意味ではそういう部分がございました。したがいまして、そういった国の動向等を見込んでいながら、いろいろな具体化をさせていく、その中で県民の皆さんにも御理解をいただけるようにしていきたいと思っております。

河本委員

 広く県民の方に理解して、また協力していただく、また、そういった再生可能エネルギーは、非常に県民の方は理解がありますから、こういった時期にそういったものを広く普及させる、それは当然必要だと思っているので、これはお願いしたい。

 それと、太陽光の国の動向が決まってからとか、そういう話があったんですが、だとしたら逆に、先ほど言った再生可能エネルギーはいろいろなものがありますから、そういったものも目標値に入れて、私は併用して推進してもいいのではないかなと思っています。太陽光だけが中心になってしまうと、やはり今言ったように、検討とか国の動きを見て、なかなか決まっていかない。だとしたら、あらゆるそういった可能性のあるものを、規模は小さくてもいいんですが、そこで取り組んでいくという姿勢が必要だと思っているので、是非その辺のところも今後、検討していただきたいと思います。

国吉委員

 知事は再三、本会議等におきましても、脱原発ということを御発言、御答弁されていらっしゃいました。今日も、このスマートエネルギー構想の3の基本的な考え方の中で、原子力に過度に依存しないというふうなことが明確になっていますけれども、原子力に過度に依存しないということは原子力を認めるとこういうふうなことでよろしいですね。原子力エネルギーの政策を支持していくという基調に立っているというふうな考え方で理解してよろしいんですね。

新エネルギー・温暖化対策部長

 知事は過度に依存をしないという言い方をしておりまして、それは今の状況の中で、今までのように原子力に依存した政策をとり続けることが実態的にはできないという、そういう認識を示されているというふうに私どもは受け取っております。

国吉委員

 よく分からないんですけれども、はっきり明確に言ってほしいんですが、ただ単に原子力だけに依存をしないという、そういう中で新たなエネルギー政策を中長期に推進していくんだと、この再生可能エネルギーを拡大していくんだと、確保していくと、こういう考え方は分かるんですけれども、脱原発というふうに発言をして、今回のこの提案の中には原子力に過度に依存しないというふうに言っているわけです。そういうところは、修正ということでよろしいんですね。基本的な考え方として、今までの考え方を調整したということですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 私どもが知事から伺っておりますのは、特に修正ということではなくて、もともと知事も原子力を全面否定は全くしていないわけでありまして、それはこれからも一定の電力の確保のためには必要だと。ただし、今までと同じようにそれに頼っていくという実態的な状況ではなくなった中で、再生可能エネルギーをこれから更に導入をしていかなければいけないという基本的な問題意識、認識というものは変わっていないというふうに私は思っております。

国吉委員

 脱原発であって非原発ではないということは確かに伺っておりますが、その脱原発ということの意味の内容というのは、ただいま答弁された、その内容で知事は一貫しているというふうなことで理解してよろしいんですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 今回、この資料をまとめるときにも、この三つの原則というのはそもそも何なんだということで知事から直接、幹部の会議の中でも話がありました。そのときにも、当時から知事が考えていたことというのを改めて整理したのがこの三つなんだということでございまして、原子力に依存しないというのは当初から知事がおっしゃっていた思いを改めて整理をさせていただいたものというふうに聞いておりますので、中身は変わっているというふうには私ども考えてはおりません。

国吉委員

 この3のところの中段で、そのためにはというところ以降なんですが、電力会社を中心とした集中型のエネルギー体系を、より環境に配慮したものとするというふうなことで、点が入っておりますけれども、これはつながるセンテンスだというふうに理解できるんですが、そういうことでよろしいですか。つまり、集中型エネルギー体系を、より環境に配慮したものにするという考え方ですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 ここで意図しておりますのは、今のいわゆる火力発電等々、そういった系統の電力を更に環境に配慮したものにしていく、つまり具体的には例えば石炭、石油というような、そういった化石燃料の部分を天然ガスに変えていくというような形で、系統、集中型の電力についても、やはり少しでも環境に配慮したものに変えていくべきだという考え方を示させていただいております。

国吉委員

 そうすると、考え方の3行目ですか、原子力発電所で失われた電力を補いということですから、基本的には国のいわゆるナショナルポリシー、国の総合政策としてエネルギー政策、これを補うということですから、一定の役割分担は読みとれるんですけれども、これは福島第一原子力発電所が爆発したと、それによって国民生活あるいは経済に影響したということの直接のインパクト、原因が書いてあるんですけれども、地球温暖化対策と今おっしゃられたんですね。石炭、石油、いわゆるそういうことのCO2削減ということがありますよね。今、臨時的にそういう久里浜の方も稼働し始めました。これも変わってくるわけで、そうした変化がこれからもいろいろとあり得るのではないかというふうに思うんです。世界的な動向ですと、23%ですか、25%ですか、そういうことがあります。そうすると、消費量と電力量との関係で、その辺の数字がキロワットだとか、キロワットアワーとかそういうふうに書いてあるんですが、その辺の基礎的な数値が基本的に変わってくる可能性があり得るというふうに理解してよろしいんですか。この計画そのものが大きく変動してくると、つくり直さなければいけないという、簡単に言えば、そういうふうな事態も想定できますか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 国の現行の基本計画は、資料にもお示しさせていただいているとおり2030年に向けて原子力、それから再生可能エネルギーに移行した、いわゆるCO2を排出しないエネルギーで7割以上持っていくという政策でございました。ところが、少なくとも原子力分については今のシナリオというのは描けないであろうという中で、そうしますと当然、国の方も正に今その議論がされているわけでございまして、したがいまして、我々は今、国のこれを目線に置きながら考えてはおりますけれども、国自身もこの部分というのをどういうふうな新しいシナリオなり政策というものを示されていくか、これは来年策定をするというふうに言っておりますので、そうした国の動向もやはり見据えながら、場合によっては委員がおっしゃるように、これからいろいろと議論というのは出てくると思いますので、こうしたことについても踏まえながら政策というのは進めていかなければいけないというふうに思っております。

国吉委員

 このスマートエネルギー構想というのは、神奈川県の総合計画、基本構想、これにつながっていくもので、この内容がそっくりそのまま基本的には移行していくというふうに理解しておりますが、そういう理解でよろしいですか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 今回、いわゆる構想としてお示しさせていただいた部分というのはある意味では基本的な考え方でございまして、これが行政計画上、個別計画ですとか何かでまだ正式に位置付けられているわけではございません。我々がこの間、議論してきたものをまとめてお示しをさせていただいたと。これをこれからはきちんと行政計画程度にオーソライズしていかなければならないという作業になります。それは、一つは総合計画の中で新たな基本構想の中でのエネルギー政策について盛り込んでいくという形になっております。あるいはプロジェクトの中に盛り込んでいく、そうした中で行政計画としてきちんとこれからオーソライズしていく作業をしていきたいと思っております。

国吉委員

 そういうことになると、ここには、特に先ほど申し上げましたように、電力を補いというふうな表現もありますし、9電力会社を中心とした集中型エネルギー体系をうんぬんというふうに書いてありますので、それとは別にということも読みとれるんですが、行政計画ということになると、国と県との役割分担、機能分担、連携、こんなことについて触れて、明確に示していかなければ、神奈川独自のエネルギー構想である20%だけで県民生活を守る、経済を活性化する、水準を維持するということはできないわけですから、その辺のところはきちっと国の役割分担、いわゆる総合的なエネルギー政策の所管というのは国であるわけですから、そういうふうな一つの分担と、県の新しいエネルギー政策を中長期に進めるということの内容と方向性をきちっと、手法だとかロードマップだとか、そんなことを含めて、これは最後のところに政策推進に当たって、留意事項のところでまだ不透明な部分があるわけですね。この辺は十分承知はしているんですけれども、その辺の動向は見極めなければいけませんが、買取制度は法律が通っただけですからまだ分からないところが多いかと思いますけれども、しっかりと国が所管をするエネルギー政策と県の政策とのいわゆる役割分担、そして連携をするところ、また国に具申するところ、制度改革を求めるところ、こんなことを含めてきちっとこの中には、もうちょっと明確にすべき部分があるのではないかというふうに思っておりますがいかがですか。

環境農政局長

 ただいま国吉委員から国の政策と県のかながわスマートエネルギー構想の役割分担といいますか、関係もしっかりと押さえてという御指摘をいただきました。今回お示しをしたかながわスマートエネルギー構想は、基本的にはこれまでエネルギー政策が原子力と、石油、石炭、天然ガスという海外からすべて調達をするという国策でのエネルギー政策が全体でございまして、ほとんど自然再生エネルギー等の位置というものはなかったわけでございます。今回の原子力事故を契機に、地域もやはりそういうことを考えなければいけないということを前提に、今回スマートエネルギー構想として神奈川県の考え方を取りまとめたという形に今の段階ではなっております。これをつくるに当たっては、委員御指摘のとおり、もともとエネルギー政策全体は国にまずあるということ、ただし、それに対して地域から分散型のエネルギー体系を今後は考えていく、あるいはある程度はつくっていかなければいけないということをお示しをするという意味合いにおいて今回の構想はつくられております。お出しをした資料の2ページのかながわスマートエネルギー構想のこの図の下の白い部分、これ全体が、基本的には再生可能エネルギー等意外の部分がはるかに多いわけでございまして、この部分は国の集中型のエネルギー体系で賄われているというふうなことを前提に置いております。そこの部分が表現上は明確に入っておりませんので、いずれにしろ、先ほど部長が申し上げましたとおり、これは現時点での考え方をお示ししております。これをベースに今後、県の正式な行政計画等々に正式に位置付けていく、その議論の中で今御指摘のあった部分についてはしっかと整理をしていきたいというふうに思っております。

国吉委員

 これから県民に対して責任のある行政計画というものを実行していくだろうと思いますので、今回は考え方ということで初めてお示ししていただいたわけですけれども、また今後、県民の意見も聞くという今後の計画になろうかと思いますけれども、是非緊密な連携をとりながらこの委員会でも議論をしていきたいと思っております。

長田委員

 前回の6月の定例議会で私の方からこの知事の構想について、4年で200万戸をどうやって進めるんだということについて答えが十分でなかったので、一旦審議が中断して副知事がお見えになり、副知事がこの場で、この9月定例会までにロードマップを示しますと言われました。ロードマップというのは、目的地に向かってどうやって進んでいくのかということを筋道を立てるのがロードマップだろうというふうに思います。今、部長は考え方を示したと言われました。残念ながら、私も正直言ってこの資料を見て、ロードマップが示されたという印象は受けませんでした。むしろハワイ旅行が無理そうなので沖縄にしましたというような印象です。ただ、私たちは今回の福島第一原発の事故を受けて、神奈川県が新しいエネルギー政策を打っていくということについては決してネガティブではないんです。むしろこの知事の政策に夢を託したいというふうに思っているので、今日るるいろいろな質問をさせていただいたわけです。今、国吉委員が言われましたけれども、これまでの質問の中でも遊休地、農地の利用の問題がある。これは恐らく環境農政局だけの課題ではないでしょう。それから、あるいは新築の家屋を今後新しく建てる場合にはパネルを付けてくれなんていう義務付けをするなんていうことになれば、それは県土整備局の課題でしょう。教育の分野でも、いろいろと子供たちに教えなければならない部分、そういうことを考えると、これはもう神奈川県の一大施策として総合計画の中で位置付けていかなければいけないんだろうということです。そして、予算的な裏付けも、その中でしていかなければならない。

 1点言いたいのは、当初の段階で知事が民間企業との間で大きな話をされていて、大きな会社の大きな社長さんの名前がどんどん出てきて、そういう方向へどんどん行きそうな話のときに、我々はまさか債務保証みたいなことはないですよねということを代表質問で申し上げて、そういうことではないという答弁を頂いた。しかし、本当にこの事業を進めようというのであれば、必要な予算はしっかり確保して、必要なことはしていかなければならないんだろうというふうに思うんです。そういう意味で、その辺は誤解をしないでいただきたいなというふうに思います。

 ただ、問題なのは時間がないという面がある。知事は圧倒的なスピード感と役人魂、公務員魂と言われたんです。今回、この夏の計画停電を乗り切ったことで、だんだん県民の皆さんも、ああ、大丈夫ではないかと、この半年前までの危機感がこれからどんどん風化していってしまうおそれもある中で、やはりスピード感を持って、この半年のうちに皆さんが、ああ、もうここまでやったんだという公務員魂を示してくれるような施策を持ってほしいんですけれども、改めてそのロードマップと呼べるようなものは、総合計画も含めてどういうタイミングで出てくるんでしょうか。

新エネルギー・温暖化対策部長

 前回の議会でそういう御指摘を頂きまして、サマーレビューを含めて、この間ずっと議論をさせていただきました。十分ではないという御指摘がございますけれども、現時点で我々が考えている手法、それから基本的なその考え方を、これについては全てお出しをさせていただいたというつもりでおります。

 そうした中で、今お話がございましたように、せっかく県内からの申請も既に昨年の1.4倍ということで、非常に多くの方から住宅用の太陽光発電の申請も頂いております。こうした県民の皆さんのせっかくの意識の高まりといったものを減速させないように、具体的な協議との御指摘がございましたけれども、今我々が考えている、できるだけ早く具体化していく作業をしていかなければいけないと思っております。その作業というのはやはり今お話があったとおり、一つは総合計画を来年末までに策定していく中でオーソライズしていく。それから、来年度の当初予算の中で、今9月補正でもいろいろ頭出しはさせていただいておりますけれども、具体的な事業化の中で予算措置をさせていただく、検討させていただく、そうした中で、これからより具体的なロードマップというのもきちんと皆様にも御説明をしていきたいというふうに考えております。

長田委員

 先ほどハワイ旅行が沖縄旅行なんて失礼な言い方しましたけれども、少なくとも暖かい方へ行くのだったらいいかぐらいの大きな気持ちの中で我々も見守らなければいけないとも一方で思っているんです。ですから、是非御検討をお願いしたいというふうに思いますけれども、長洲知事のときには環境アセスメントというのを実現された。岡崎知事のときには排ガス規制を実現された。そして松沢知事のときには水源環境税という大きな事業をされたと思います。それぞれの事業は必ず負担を強いられる人がいる中で、大きな反対もあって、それでも乗り越えて実現してきた我々神奈川県は、環境先進県だというふうに思うんです。今回の太陽光発電に関して負担を強いられるので反対をするという人たちはいない。おおむね県民の皆さんはやってほしいと思っている課題だというふうに思いますので、自信を持って、ある意味走りながら考える部分も必要だというふうに思いますので、御検討をよろしくお願いして質問を終わります。

守屋委員

 スマートエネルギー構想は考え方だと思います。やはり政策は細部を議論して初めて県民にお示しできる。確かに基本的な理念がなければ細かい施策はできないんですけれども、またその逆もあって、細かい制度設計がなければ、いつパネルを設置しようかとか、来年共同住宅を着工しようとしている人がどう判断するのか。確かに国の買取期間とか価格が決まってないから、その情報さえあれば県としてもどんどんやりますよというところも十分理解をした上でですけれども、やはりそこは限られた条件の中で、より具体的なものを本当に早く出していただければなというふうな要望をさせていただきまして、スマートエネルギー構想に関する質問を終わらせていただきます。

 それでは、丹沢大山自然再生計画について質問させていただきます。

 前定例会において、水源環境保全・再生実行5か年計画の内容を議論させていただきました。また、現在、水源環境保全税の改正議案というものも出されております。改めて、その特定財源は丹沢の再生計画にも使われる部分もあれば、水源環境保全・再生計画にも使われる部分もある。この二つの計画の関係性について、まずお伺いいたします。

水源環境保全課長

 まず、水源環境保全・再生実行5か年計画の方ですが、これは良質な水の安定的な確保を図るために水の恵みの源泉である水源環境の保全・再生をするための特別対策事業、これを位置付けた計画であります。その内容は水源の森をつくる事業ですとか、河川・水路における自然浄化対策ですとか、水源かん養や公共用水域の水質改善など、水源環境の保全・再生の直接的な効果が見込まれる取組を対象としております。

 一方の丹沢大山自然再生計画の方ですが、こちらの方は丹沢大山の失われた自然環境を取り戻すことを目的として、丹沢大山の再生基本構想に基づいて地域の生態系を回復し、次世代へ向けて、その良好な状態を保全し続けると、こういう目的であります。

 対象とする取組ですが、ブナ林ですとか人工林などの森林の保全・再生ですとか、シカの保護管理、希少種の保全や外来種対策など、自然再生を進める上で課題となっている各種対策を実施していきます。

 よって、水源環境の保全・再生計画と丹沢大山自然再生計画の方ですが、目的は異なるところもありますが、そのエリアが重複するようになるということと、森林の保全・再生など共通する部分について、それぞれの計画に位置付けて実施をしていくという関係にあります。

守屋委員

 丹沢大山も水源林がありますから、実際のところその目的が違っても、特定財源としては使っている部分があるのかなというふうに思います。今回、丹沢大山自然再生計画が初の改定を迎えるわけなんですけれども、今ちょっと答弁にも触れられていたと思うんですが、そもそもこの計画ができた、その背景とか経緯についてお伺いいたします。

自然環境保全センター所長

 丹沢大山でございますが、1980年代から広範囲にわたるモミやブナの立ち枯れ、ニホンジカの個体数の増加によります林床植生の後退など自然生態系の異変が始まっておりました。県ではこの対策としまして、平成11年に丹沢の保全計画を策定いたしまして、保全するための取組を進めてまいりました。

 しかしながら、自然環境の劣化に歯止めをかけることには至らず、平成16年に市民団体、学者、企業、行政など多様な主体によります丹沢大山総合調査実行委員会が組織されまして、平成17年度までの2箇年をかけまして丹沢大山総合調査を実施いたしました。この調査ではブナ枯れなどに代表される丹沢大山の自然環境の劣化、これは、この地域の人間の様々な営みによる影響を受けていることが原因であり、それらが累積かつ複雑に絡み合って引き起こされているということが明らかになりました。

 この調査を受けまして、これまで進めてきました丹沢の自然を保全するという側面だけではなく、失われた自然環境を取り戻すという形の自然再生という視点で、丹沢大山自然再生基本構想に基づき、県は丹沢の自然再生計画を平成19年に策定したという形でございます。

守屋委員

 相当過去の経緯、丹沢の生態系や自然環境をどう残していくかというところの取組だというふうに思います。この計画を策定する、若しくは事業を推進していく中で、自然再生委員会というものは非常に大きな役割を果たしてきたのではないかなというふうに思っておりますが、自然再生委員会というものはそもそもどういうメンバーで、どんな役割が期待されて、これまでどんな議論をされてきたのかについて、お伺いいたします。

自然環境保全センター所長

 自然再生委員会でございますけれども、県はこの委員会の一員として参加しておりまして、自然再生の実施主体として、この基本構想に基づき自然再生を進めるための丹沢大山自然再生計画を策定し、丹沢大山の自然再生の取組を推進しているところでございます。

 そこのメンバーでございますが、私ども県もおりますが、基本的には民間の団体でございまして、先ほど申させていただきましたが、学者、市民団体、それと企業などの今現在41人の委員で構成されております。

 その事業の進め方でございますけれども、私ども県の方が計画しております丹沢の自然再生計画に対しましてモニタリング等を実施しております。こういうものに対して柔軟に対応する順応的管理、こういうのを報告しながら、自然再生委員会でPDCAサイクルに基づいて事業の点検評価を受けるという形で進めさせていただいております。

守屋委員

 第1期の計画の事業規模と、その財源内訳を教えてください。

自然環境保全センター所長

 予算規模は5箇年で27億円、そのうち一般財源が12億円、水源特会が約15億円となっております。

守屋委員

 そうすると、特別会計、水源環境保全税の方は半分、50%を超えているということと思います。

 ちなみに、それが今度2期ではどのように、今のお話のような事業規模という点でいくと、どう変化するのでしょうかお伺いいたします。

自然環境保全センター所長

 予算が約27億円という形でございまして、一般財源が約9億円で、水源特会が約18億円という形でございます。

守屋委員

 そうすると、1期から2期で全体の事業規模は27億円で変わらない。当然、中のメニューは会計ですから変わりますけれども、そこで財源内訳が一般財源が12億円から9億円に減って、その分が水源環境税の方が3億円増える。これは、どういう結果でこうなったんでしょうか。

自然環境保全センター所長

 一般財源の方ですが、事業の見直しで減、事業の関係の方で森林整備の森林環境調査ですとか、シカの捕獲増で水源特会が増となっております。

守屋委員

 もう一度最初に戻ってしまうかもしれませんけれども、第1期計画素案の概要の中で下線を付した構成事業は水源環境保全・再生の特別会計事業に該当することなんですけれども、もう一度そこの財源構成と、この事業は一般財源になるんだ、この事業は特別会計でやるんだというところの考え方、この一番基本的なところをもう一度お願いいたします。

自然環境保全センター所長

 水源特会の導入という形の中では、私どもの水源環境保全・再生施策が目指します森林づくりと合致する事業であるとともに、水源環境の保全・再生に向けました特別対策の要件であります水源再生に直接的効果が見込まれる事業について水源特会を使わせていただいているという形でございます。

守屋委員

 そうすると、ちょっと確認になるんですが、やらなければいけない対策というのは1期の計画で全部支援をして、反省点でこのようになって、その事業の中で、これは水源環境の保全に資するというものをまずそちらの財源の方から持ってきて、それに該当しないものを一般財源の事業にしたと、そういうような認識でよろしいんでしょうか。

水源環境保全課長

 水源の計画の観点から御説明させていただきます。

 まず水源税を充ててから、その税が充たらなかったものを一般財源で使うという制度ではございません。そもそも水源の5か年計画の方が直接的効果がある取組について新規拡充する取組というのがまず絶対条件になりますので、丹沢大山は従前から取り組んでいた取組の中で新たにこの5か年計画ができたときに、水源環境保全・再生をやっていこうという中で、その新規拡充する取組で水源環境の保全・再生にも効果があるという取組を新規拡充したものでありますので、どちらが先でということでなくて、まず税を充てて、使えなかったときに一般財源を充てるということではありません。

守屋委員

 ちょっと私の言い方も悪かったのかもしれませんが、水源環境保全・再生計画としてやるべきものがある、拡充しなければいけない事業がある。それは丹沢大山とは切り離してまずやらなければいけない施策があって、それに対して保全税を充てると。それが丹沢大山再生計画の中でも丹沢大山の植生だとか自然環境の保全に効果がある事業としてこちら側に載せているという、そういう理解でよろしいんですね。

水源環境保全課長

 そのとおりでございます。

守屋委員

 前回、保全・再生5か年計画が出てきたんですが、あのときは上流域、山梨に対する税の投入ですね。県民から頂いた税金で、水源の森林づくりという観点で、神奈川県以外の地域に対しても税を投入するという考えだったかと思うんですけれども、今回、この丹沢への再生計画にはそういった要素は全くないというふうに考えてよろしいんでしょうか。

水源環境保全課長

 丹沢大山自体につきましては、まず丹沢大山保全区域が決まっておりますので、その区域自体は全部神奈川県内にあります。一方、水源の5か年計画の方の県外上流域については、相模川の上流域、これは山梨県の桂川ですが、そこからリン等がたくさん入ってきて、相模湖の富栄養化につながってくるというところで、本県の水源環境保全対策を図るためには県外対策が必要だということで整理をしておりますので、丹沢の計画とはそこが違っております。

守屋委員

 植生というのは当然、県境を越えてつながっている部分があるので、ある意味、丹沢大山を守るためには山梨なんかの方でやっていただかなければならない仕組み、仕事もあろうかと思います。この計画策定に当たって、山梨県もしくは他市町村があるのかどうか分からないですけれども、隣接県に対してどのような意見調整だとかを行ってきたのかお伺いいたします。

自然環境保全センター所長

 丹沢大山に関わる形の中で、他の県との直接的な意見交換というのはないと思います。ただ、NPOの方たちも参加して県外との交流もありますので、その中ではある程度の形では理解していただいているのかなと思います。

守屋委員

 では、水源環境保全・再生計画を策定するに当たっての他県との調整についてはどうでしたか。

水源環境保全課長

 まず、相模川上流域につきましては、もともと大綱にその対策の推進の必要性が記載されております。そこで第1期計画の中で、まず上流域の共同調査をしようと、こういうようなことを事業に据えております。その関係で山梨県と連絡協議会をつくっておりまして、その中でどんなふうな共同調査をするのかですとか、その共同調査結果を踏まえた対策をどうしていくのかと、それは連絡協議会において検討してまいりました。静岡県の方につきましては、特定の水源に特化したような連絡協議会等はございませんが、今回の2期計画の策定の中で酒匂川上流域である鮎沢川流域の森林整備等の状況の把握を行うということで、静岡県の方にも働き掛けをいたしまして、協力体制は築いております。

守屋委員

 先ほど丹沢大山再生計画で1期、2期のそれぞれの総額27億円ということをお伺いしたんですが、今回、水源環境保全・再生計画は9月補正予算として計上されておりますが、今期計画と次期計画の事業の5箇年のボリュームをもう一度確認させてください。

水源環境保全課長

 事業は12事業で、また、その中で細かい事業もありますので、事業費全体でお答えさせていただきますと、1期計画のときの計画時の事業費は5箇年で190億8,800万円で、単年度で38億1,800万円でございました。今回の2期計画では、5箇年間の新規必要額が192億3,000万円、単年度で39億600万円を予定しています。

守屋委員

 今の1期計画、2期計画で県外に投資するというか、県外で行う事業の金額を教えてください。

水源環境保全課長

 まず1期計画のときには山梨県の方で共同調査を実施しましたので、その共同調査費が計画額で1期のとき9,800万円です。それが今回の2期では共同事業を実施したいと考えておりますので、これが5箇年間で3億6,500万円を予定しております。

守屋委員

 そうしますと、約4倍、3.5倍ぐらいの金額、全体としても数%増えたわけなんですが、県外へ投資する、実施する事業の割合が相当増えたということにもなったと。丹沢大山のことは今は質問しませんけれども、似たような事業なので、併せての比較しながら質問をさせていただきました。

 今回の2期計画の中で、里地里山の保全再生活用というものが実現可能性の検討調査というふうに挙げられておりますけれども、その具体的な内容についてお伺いいたします。

自然環境保全センター所長

 里地里山保全再生計画ですけれども、里地里山における良好な自然という形で、里山の環境保全、農業関係、というものを地域の住民と話を通しながら対応していくものでございます。

守屋委員

 それは一般論としては分かるんですけれども、もう少し具体的に何をやるのか教えてください。

自然環境保全センター所長

 神奈川県里地里山の保全、再生及び活用の促進に関する条例に基づきまして里地里山保全の地域を選定しまして、その地域における活動団体と土地の所有者の調整に基づき活動を実施していくというものでございます。また、地域住民や関係団体と連携いたしまして取り組む鳥獣被害対策や里地里山の保全、再生、地域資源を生かしましたエコツーリズムなどの取組を協力しながら地域と一体となって活動していく、このような形でございます。

守屋委員

 もう少し何をやるかが、そのイメージを聞かせてもらいたいんですが、あわせて、今、保全条例のお話が出ましたけれども、丹沢大山以外でも地域指定がされているところが何箇所かあったと思いますが、そこでやる事業内容が同じなのか、丹沢大山に限っては別なのかについてお伺いいたします。

農地保全課長

 里地里山保全条例は、特に丹沢大山地域に限られたことではなく、県下全域を対象にしておるところでございます。基本的には市町村への支援と、それからその里山保全の指定地域で活動していただく民間の団体の方々に対する支援という、大きく分ければその二本立てで事業が成立しておりまして、これは丹沢大山だけに限らず、全く別の形で地域指定がなされておるところでございますので、どのような活動がなされているか、様々でございまして、いわゆる荒廃した里山を旧の状況に戻すというような活動に対して補助をしていくことでございます。丹沢大山地域では、秦野市の名古木、菩提、堀西、さらに愛川町の八菅山が里山地域として選定されておりまして、これらの地域での荒廃農地の復元や水路等の維持管理などの保全活動等に対しまして、県が支援を行っています。

守屋委員

 他の地域でもやっている里地里山の保全活動ということと理解いたしました。

 さっきの水源の話に戻るんですが、山梨県域に対する事業の割合が増えたと、その取捨選択をする中で、当然限られた財源ですから優先順位付けというのは当然あると思うんですね。ですから、県域外でやるべき事業によってあきらめざるを得なかったというか、相対的な優先順位が低かった事業というのが当然出てこようかと思うんですけれども、そこら辺の事業の優先順位の考え方をお伺いいたします。

水源環境保全課長

 優先順位の考え方ですが、まず基本的には県の一番この5か年計画のメインであります水源の森林づくり事業、これをしっかりと推進していくというのが一つです。あとは、市町村交付事業の地域水源林整備ですとか、市町村の河川水路、ダム集水域の下水、合併槽整備というのがありますので、この市町村交付事業にはできるだけ影響を与えないと、市町村の意向を最大限尊重していきたいと、こんなふうな形で優先順位を付けていくわけですが、ただ、今回の日程とかにつきましては各市町村からの出された要望、うちの方の2期の事業を精査していくわけですが、基本的にはこの案の前の素案の段階では県外対策を除いて41億5,000万円の事業費の見込みでしたが、その後どんどん精査をかけていきまして、今回この額になったわけですが、その間で落ちた事業というのは基本的にはございません。

守屋委員

 精査という言葉はなかなか難しい言葉かと思うんですが、41億円で、その優先順位でやめてしまった事業で38億円になったわけではなくて、精査をしたら38億円になったということの意味をちょっと教えてください。

水源環境保全課長

 例えば、従前ですと県の水源の森林づくり事業については、実際の入札額と設計額に当然開きがありまして、実際の入札額の方が低くなっているというのがあります。県の方は実際の落札額といいますか、入札額、その実績に近いところで積算していたんですが、市町村の方ではまだその実績に基づかない、設計額の方でやっていた分が、例えば下水道整備ですとか河川水路の整備事業ですとか地域水源にあったと。これは1期のときはそういう手法でやったわけですが、今回2期に当たりまして、その精査をしていく段階で、要は財源が余ってもしようがないわけでありまして、当然それは使って加速していくという考え方になりますが、その事業費の中で本当にその額が必要なのかと、これだけの事業をやるのに本当にこの額が必要なのかというところで精査をさせていただいたというところで、設計額ではなくて入札額、落札予測額の方で積算をしていったので、より実態に近い形で事業費を積み上げたというものであります。

守屋委員

 よく分からないというか、設計額があって、例えば設計したら1億円かかりましたと。たまたま去年は、それが落札したら9,000万円でしたと。そうしたら、その9,000万円を事業費として全部積み上げていった、そういうことでよろしいんでしょうか。

水源環境保全課長

 そのとおりでございます。

守屋委員

 それは計画のつくり方としていいのかなというふうにはちょっと疑問があるんですけれども、設計額が1億円、たまたまその者は9,000万円で落札したのかもしれませんけれども、今度はそれをベースに設計が組めないというふうに思うんですが。

水源環境保全課長

 たまたま9,000万円となったということではなくて、1期の今までの4年間の実績を追い掛けていった中で、より実績に近いということで事業費を出しております。今、委員がおっしゃったとおり、確かに設計が1億円かかって予算が9,000万円しかないと、これは予算が組めませんが、ただ、全体のボリュームとしては4月1日から全部事業が走るわけではないということがありますので、設計としては組んでいけると。その設計自体は1億円で組んで、1億円で入札にかけていかないとこれはできませんので、実際は今までどおりの形でいきますと、それが入札残で出てくるという形になりますので、またそれを原資にしていけば交付決定を順に打っていきますので、事業は推進できるということになります。

守屋委員

 ローリングしながら、個々の設計の中では無駄はないし、間違った入札ができるわけないけれども、当然それは一遍に事業を実施するわけではないので、より有効に財源を使っていく、そういうふうな認識だというふうに理解いたしました。

水・緑部長

 残金の部分も当然、そのファクターとしてはございますけれども、トータルな部分がまだまだいろいろございまして、市町村等への交付金という部分が相当ございます。ですから、県が直接やっているものと市町村の交付金でやっているものがございます。そうすると、各市町村で事業を計画し、地域水源やいろいろなものがございますけれども、そういう中でエントリーをしていきますが、当然私どもはその事業の部分で、まず年度初めのときに精査をしています。そういった部分を経た上で、やはり必要でないもの、過度なもの、あるいは目的に該当しないような部分のところは削らせていただいている。そういったものが当然ありますから、やはり一番実効的な部分としてその市町村でやっていただく、いわゆる組織的なボリュームですとか、無理がない範囲、あるいは適正な事業の範囲というものを我々の方で計算しております。ですから、そういう中では予算を組んでいても少しの幅が出てくる、入札を実際に行えば、その中での入札残金が出てくる、実際にお金をかけてみたけれども、我々が予定した分よりかは実効が上がった、パーセンテージは上がったけれども、それほどお金がかからなかったというふうなものも、もろもろございます。そういった部分でのプライオリティを全部洗い直した中で、結局、県外の関係をどれぐらい寄せられるかということを考えたときに、結果的にはいわゆる御負担していただいている部分は変わりなく、トータルの金額の中に収まったという考え方でございますので、決して無理やり何かをやめてしまったり、止めてしまったり、ちょっと待ってよというような形でやったものではないということで御理解いただきたいと思います。

守屋委員

 よく分かりました。以上です。



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