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平成23年  環境農政常任委員会 03月01日−01号




平成23年  環境農政常任委員会 − 03月01日−01号







平成23年  環境農政常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110301-000012-環境農政常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(杉山・長谷川の両委員)の決定



3 口頭陳情の許否について決定

  陳情第211号についての口頭陳情 許可



4 日程第1及び第2を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



杉山委員

 おはようございます。自民党の杉山です。

 順次質疑させていただきます。冒頭ですけれども、友人がニュージーランドに行きまして、大きな地震に遭いました。被災された方々にお見舞いを申し上げたいと思います。1日も早い復興を願いたいと思います。

 最近天変地異が多いようであります。その中で先ほどの高病原性鳥インフルエンザは、日本でも各地で起きているようであります。このことについて質疑をしていきたいと思います。一つ残念なことがありました。神奈川県議会の常任委員会は、時間1分たりともおろそかにできないはずです。しかし、昨日は一部の会派の時間的な考慮がなかったために、午後からの開催ということになってしまい、質疑もできずじまいでありました。私が知る限りでは、常任委員会でそういった例はなかったのであります。このことについて、大変な憤りすら感じます。やはりこういったことはお互い議員も自ら律するべきだと思っております。

 それでは質疑に入らせていただきます。今、冒頭お話をしました高病原性鳥インフルエンザ対策についてお話をお伺いしたいと思います。

 天変地異という言葉を使いましたけれども、昨日の農林水産省のホームページでは、28日に奈良県五條市で約10万羽を養鶏している養鶏場の一部から高病原性鳥インフルエンザの陽性反応が出たというニュースが飛び込んできました。また、28日の早朝では三重県の養鶏場でも22羽死んでいる鶏がいるということでした。そして、26万羽の鶏の殺処分を開始するという続報が来ております。神奈川県下で、もしこういう高病原性鳥インフルエンザが発生したら、これは大変なことになります。これにつきまして、これまでの県の対応と、今後万が一発生した場合の対策等について質疑していきたいと思います。

 まず、1点目でありますけれども、高病原性鳥インフルエンザがこれほど広域にわたって猛威を振るった例はなかったと思います。九州地方の宮崎県、鹿児島県、そしてまた近畿地方では、愛知県、和歌山県、三重県、奈良県の広域にわたって猛威を振るったわけです。今期に養鶏場で多発した理由はどのように考えられるのか教えていただきたいと思います。

畜産課長

 昨日の奈良県での疑似患畜の確認を含めまして、全国では発生した事例は、八つの県、21例170万羽余りとなります。現在、国の高病原性鳥インフルエンザ疫学調査チームが調査に入っておりますが、家きん疾病小委員会の中間報告では、今回、日本国内または韓国で発生しました高病原性鳥インフルエンザのウイルスの型が、極めて近縁であるという報告が出ております。そして、その由来は同じものであると考えられている報告がございます。

 野鳥の感染について、宮崎県それから鹿児島県をはじめ全国各地で確認されておりますけれども、渡り鳥が我が国へのウイルスの侵入源である可能性が非常に高い。野鳥の間でウイルスの感染が繰り返されて、野鳥の中でウイルスの増殖が行われていると考えられております。

 なお、今回の発生源及び感染経路につきましては引き続き疫学調査が進められておりますので、ウイルス全般の要因などが分析されて、おいおい解明されることとなると思います。

杉山委員

 まず、このことについて確認したいと思います。神奈川県の高病原性鳥インフルエンザ対策を検索しますと、県民の皆様へということで、その中に、食品、卵や肉を食べることにより人に感染した例は、世界的にも報告されていません。また、食品を70度以上で加熱すれば、高病原性鳥インフルエンザウイルスは死滅しますと書いてあります。これにつきまして確認なのですけれども、今回の高病原性鳥インフルエンザウイルスを万が一、食べてしまった場合に、人間にうつることがあるのでしょうか。

畜産課長

 まず、発生農場の対策については、家きんの移動ですとか移動制限がかかります。鶏卵、鶏肉が市中に出回って、それによって感染を起こすということは、まず考えられないわけでございます。万が一そうしたものが市中に出ても、食品安全委員会の見解によりますと、鶏卵、鶏肉を食べることによって、世界的に、今までうつった事例は一つもございません。高病原性鳥インフルエンザウイルスについては、原則的にそのウイルスが人に感染を起こすことはないと言われております。世界の例を見ますと、非常に濃厚に汚染した農場に入った人がうつったという例はございます。

杉山委員

 先ほどの質疑に戻りたいのですけれども、畜産課長から今回の理由は渡り鳥あるいは野鳥によるものが主な原因と考えられるというお話を頂きました。他の県で高病原性鳥インフルエンザウイルスが発生したことによって、神奈川県では家畜保健衛生所の家畜防疫員が養鶏場に立入検査等を行ってきたとお話を伺っています。これまでに高病原性鳥インフルエンザが発生したケースの中で、この養鶏場において防鳥ネットの一部が破損していた、防疫管理が徹底されていなかったことが報道されておりますけれども、今回、この立入検査を行った県内の養鶏場ではそういった問題が見つかったのか、見つかっていないのか。どちらでしょうか。

畜産課長

 県では2箇所の家畜保健衛生所が、島根県で高病原性鳥インフルエンザが発生して以来、立入検査の指導を行っております。特に、その立入検査の指導日に、委員がおっしゃられたとおり防鳥ネット等の破損状況の確認を重点的に行っております。確かに、改善が必要であった農家はございました。そういう農家については、市町村とも協力しながら、今随時指導を行っております。

杉山委員

 他県では高病原性鳥インフルエンザウイルスに感染した、先ほどの渡り鳥、野鳥などが死亡した例が幾つも報告されており、またこうした野鳥を経由した感染が懸念されていると言われています。県内でも、川崎市の多摩川沿いなどにカモをはじめとする渡り鳥が結構飛来しています。これまでに高病原性鳥インフルエンザの疑いがある死亡例について報告はあるのでしょうか。

自然環境保全課長

 野鳥の死骸などを見付けた県民の方などから県に連絡があった場合、必要に応じて職員が現地調査に赴きまして、その状況によって簡易検査を実施しております。全国的に高病原性鳥インフルエンザへの感染が発生していることから、2月になって県民の皆様の関心も高まっております。横浜市、川崎市については、それぞれ両市で簡易検査も行っていただいております。その他の地域での2月における状況で申し上げますと、現地調査に行ったのが41件、そのうち簡易検査を実施したのは21件となっております。現在までのところ、高病原性鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出た事例はございません。

杉山委員

 万が一県内で高病原性鳥インフルエンザが発生した場合、直ちにと殺といいますか、その鳥の生命を奪わなくてはいけないのだけれども、と殺等の防疫措置を行い、まん延を防止する必要があるのです。よく水際作戦と言いますけれども、三重県でさきの2月16日に発生が確認された養鶏場では、その前の13日に54羽、14日に79羽が死亡していたにも関わらず、15日に35羽が死んだのを確認した後でようやく、三重県に報告したということで、通報の遅れについて問題視している新聞も出ております。

 本県では、養鶏場に対してどういった状況になった場合に通報するのか。指導しているのか。それについて教えてください。

畜産課長

 早期発見と早期通報の徹底が、高病原性鳥インフルエンザ対策の非常に重要なポイントとなってまいります。養鶏場において、例えば死亡羽数が通常の2倍以上になった場合、あるいはまとまって鶏等の家きんに何らかの異常があった場合、例えば鶏舎内でまとまって10羽、20羽が死亡したとか、それから少し異常がある、沈鬱状態であるという場合には、直ちに通報していただくように各農家に対して指導の強化を実施しております。

杉山委員

 あと、法的に何か規定があるのでしょうか。家畜が感染した場合の通報の遅れについて、罰則は多分これからつくると思うのですけれども、現在、法的にはどのような整理がされているのでしょうか。

畜産課長

 家畜伝染病予防法に規定はございませんけれども、農林水産省の通知が現在来ておりまして、この基準に基づきまして指導の実施を強化しております。

杉山委員

 農林水産省からの通知ということです。分かりました。

 また、昨年宮崎県で、口てい疫が発生した際にも、農家の通報の遅れが拡大を招いたという指摘もありました。我が自民党では、通報ルールの整理、また家畜伝染病予防法の改正を政府に申し入れていると聞いております。一方で、農家が通報の必要性を適正に判断するためには、普段から家畜防疫指導員等が適切に指導していくことが重要と考えられますけれども、どういった指導を行っているのでしょうか。

畜産課長

 日頃から、家畜の伝染病を発生させないための予防衛生対策といたしまして、家畜伝染病予防法に基づく飼養衛生管理基準がございます。その定めに従いまして県の家畜保健衛生所の職員が家畜の防疫の指導を行っております。

 この基準の中に、具体的には畜舎等の清掃であるとか消毒を定期的に行う。家畜の作業着を清潔に保つ。それから、畜舎に出入りする場合には、伝染病の病原体が広がるのを防止するために必要な消毒の措置をとる。先ほどもありましたように、その他家畜の異常を早期に発見した場合、または異常が認められた場合には獣医師の診断を受けるという10項目を設けてございます。これらの10項目について、巡回指導時に徹底して指導を実施しているところでございます。

杉山委員

 10項目については、巡回指導の予防衛生対策のマニュアル化と捉えていいのですか。

畜産課長

 既に10項目にマニュアル化されておりまして、それぞれチェックができるような形でできております。

杉山委員

 野鳥については、先ほどの家畜伝染病予防法の対象ではないです。そういうことから、そもそも通報の義務や殺処分等の措置が法令では整備されていない。そうしたときに、現状ではどういった経路で野鳥の死亡等が県に通報され、死骸を検査するといった体制が整っているのでしょうか。

自然環境保全課長

 通報の窓口につきましては、ホームページでも広報させていただいたところですけれども、県の窓口といたしましては、横浜市、川崎市内の場合には私ども自然環境保全課に、それ以外の地域の場合には、それぞれ所管の地域県政総合センターの環境部に連絡をいただくことになっています。実際の連絡は、主に県民の方、それから通報を受けた市町村、あるいは警察署から連絡が入っております。

 連絡を受けました地域県政総合センター環境部では、状況に応じまして現地調査を行って、調査の状況で必要が認められる場合には、先ほど申し上げました簡易検査を実施しております。なお、横浜、川崎両市につきましては、簡易検査もそれぞれ両市で実施していただいております。実際には県民の方の連絡も両市に入っていることがほとんどでございます。

杉山委員

 分かりました。

 家畜伝染病予防事業費、1,990余万円が計上されています。この事業費の内訳として、先ほどいろいろな疫病の発生予防でまん延を防止するための検査や、防疫措置を実施すると書いてありますけれども、もう少し具体的に教えていただけますでしょうか。

畜産課長

 家畜伝染病予防事業費は、さきに宮崎県で発生しました口てい疫、現在猛威を振るっております高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病のまん延を防止することを目的といたしまして、家畜伝染病予防法に基づきます検査でありますとか、それから農家への立入指導を実施するために必要な経費として予算化をしたものでございます。なお、内訳といたしましては、例えば高病原性鳥インフルエンザ等の場合ですと、検査用のキット、薬剤、それから農家へ赴きますときの防疫服、または鳥の採血のための採血針等、検査用消耗品の購入費用などにこの費用を充ててございます。

杉山委員

 1,900余万円が多いのか少ないのかいろいろ議論がありますけれども、是非有効に役立てていっていただきたいものであります。万が一、県内の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生した場合には、直ちに殺処分しなければいけない。そして、あるいは焼埋却しなければいけない。これはすごく時間と費用がかかると思いますし、人手もかかります。そのための資材や機材が必要になると思うのですけれども、どのように対応するのでしょうか。

畜産課長

 まず、初動防疫対応のための防疫資材を、家畜保健衛生所に常時備蓄しております。例えば、防疫服、マスク、手袋といった防疫作業に必要なものがセットとなりましたものが常時400セットほど備えられております。そのほか、セットとは別に個別の防疫キット等の資材につきましては、500から1,000個程度、常に在庫されております。また、その後の防疫対応に必要な資機材につきましては、迅速に調達できるような体制を現在整えております。

杉山委員

 ちなみに一昨日の27日の報道では、三重県で26万羽の殺処分を始めたということです。一つの農場としては最大であるということと、その殺処分に当たるのは陸上自衛隊で、計200人を現場に派遣しています。自衛隊が1日200人送ったとしても、26万羽は、1日で処理できるような量ではないと思うのです。

 ちなみに神奈川県では、せんだって養鶏場の飼育状況をお聞きしましたが、神奈川県下では110万羽近くを養鶏として飼育されている。その中に、29万羽を飼育している養鶏場があったとする、例えばそれは25万羽でも30万羽でもいいのですけれども、これを、殺処分、焼埋却までしなければいけない場合に、人手が何人ぐらい必要なのか。それで何日間ぐらいかかるのか。それも朝8時から夜何時までということではなくて、多分24時間継続して殺処分を行うと思うのです。そんなシミュレーションの場合、何人ぐらい必要なのですか。

畜産課長

 防疫の従事者につきましては、規模によってかなり違ってまいります。現在、本県では家畜防疫員が家畜保健衛生所の職員42人、それと県の畜産関係の機関での獣医師が32名ということで、74人が防疫員として任命されております。この74人がそれぞれ中心となりまして、発生農場におきます、例えば鶏の処分の作業ですとか、それから消毒ポイントの設置等、いわゆる防疫作業を行うこととなると思います。

 これら一連の防疫作業につきましては、家畜防疫員の指示に基づきまして、県の職員が従事することを現在想定しております。この従事する県の職員でございますけれども、環境農政局の職員を中心に、知事部局の職員の中で、防疫作業に従事していただける職員を募集いたしまして、必要な人員確保に努めていくということでございます。また、消毒ポイント等の設置につきましては、10キロ圏内に設置いたしますけれども、例えば県警本部でありますとか、市町村、農協等の連携を図って、人員の確保を進めていくということです。

 委員からお話がありましたように、例えば26万羽以上という非常に大型の養鶏農家での発生という想定ですけれども、そういう大量の処分等が必要になった場合、県の職員だけではなかなか対応は困難な状況でありますので、そうした場合には、他の県の事例にもございますように、自衛隊への災害派遣要請を行うことも検討しております。この場合には安全防災局を窓口として、要請をかけていくということです。

 いずれにいたしましても、疑似患畜の確定後、速やかな防疫作業がとれるような万全の体制を整えているところでございます。

杉山委員

 防疫体制をとるということは大変なことです。

 和歌山県では、12万羽が殺処分の対象になったということです。そして延べ1,800人が24時間フル態勢で対応したという報道も出ているわけです。ですから、やはり人員確保も含めて、本県で発生しない方がいいわけですけれども、万が一そういう有事が発生したときにはしっかりと対応ができるように取り組んでいただくよう要望させていただきたいと思います。

 また、さらにこの高病原性鳥インフルエンザが発生した場合、養鶏農家の被害は甚大になると予想されます。殺処分した鶏の評価額の5分の4は国で手当金として支給されるとなっていますけれども、この評価額というのはどのように算定されるのでしょうか。また、支給額は実際の損失額に見合った額と言えるのでしょうか。どうなのでしょうか。

 まず、なぜ5分の4なのか。本来であれば5分の5でもいいと思うのだけれども、そこら辺も含めて分かる範囲でその理由を教えてください。

畜産課長

 まず、5分の4と規定されておりますのは、家畜伝染病予防法の中に規定が従前からされております。まず、家畜伝染病予防法に基づきまして、最終的な手当金の交付につきましては、農林水産大臣が評価額の決定をいたします。そのときに、都道府県知事の意見を聞かなければならないという規定が、家畜伝染病予防法の中にございます。なお、この手続を行うときに、都道府県では3人以上の評価人の意見を聞いた上で、手当金の算出をいたします。鶏の場合、1羽1羽の評価はできませんので、あくまでも群単位、日齢を勘案した中での評価算定となります。

 なお、実際に評価額だけでは、実は実際の損失に見合った額は支給されることはございません。そのため、現在こうした事態に備えまして、(社)日本養鶏協会が実施主体となった家畜防疫互助基金造成等支援事業という制度がございます。これによりまして、各農家がそれぞれ基金を積み立てて、高病原性鳥インフルエンザの殺処分がされた場合に、家きんの補償がされるという制度でございます。ただ、この家畜伝染病予防法に基づく手当金につきましては、法に基づく防疫を円滑に行うための手当金という性格がございますので、先ほど申し上げましたように、必ずしも実際の損失に見合った額が支給されるということにはならないということです。

杉山委員

 和歌山県のホームページですけれども、先ほどの国が5分の4を補償するということになっていますけれども、和歌山県知事は残りの5分の1を県が補償する方針を示したと出ております。そういう考えは、現在、神奈川県にはあるのかないのか。また、補償を含めて、そういう議論もされたのかどうか。それも少し教えていただきたいと思います。

畜産課長

 既定の5分の4は国から出てまいります。残る5分の1につきましては、家畜伝染病予防法上は5分の1が農家負担ということになりますけれども、これでは農家経営の継続等、今後のことを考えますと非常に痛手であるということで、5分の1につきましては、本県といたしましても、今後もしそういう事態になりましたら、検討を積極的にしていきたいと考えてございます。

杉山委員

 今後前向きに検討するという趣旨で受け止めさせていただきます。是非よろしくお願いいたします。

 それでは、要望させていただきます。この高病原性鳥インフルエンザが発生し、万が一、県内にその発生が確認された場合には、危機管理対策本部を立ち上げて全庁で対応することとなると思いますけれども、やはり主体は何といってもこの環境農政局になりますので、万全の体制で臨むよう要望いたします。

 次の質疑をさせていただきます。続いて、地球温暖化対策の推進について聞いてみたいと思います。

 本年度は神奈川力構想の実施計画の最終年度であります。環境農政局関係の戦略プロジェクトについて、この数値目標の達成状況等に関する報告を受けました。これまでの点検をしっかり検証していきたいと思いますので、この施策について幾つか質疑をします。

 今お話をさせていただきました地球温暖化対策の推進について、数値目標が書いてあります。県内の二酸化炭素総排出量を今年度までに基準年度である1990年の水準まで引き下げるという目標を立てておりましたけれども、2008年度の排出量は7,278万トンと逆に10%を超える増加となっています。そして、この分析の欄を読みますと、最終年度の目標達成も厳しい状況にあると書いてありますが、これではどこかの国のマニフェストと一緒ではないですか。言ったことが全然達成できない。どのように分析したのか、まず理由を説明していただきたいと思います。

地球温暖化対策課長

 速報値ではございますが、委員御指摘のとおり2008年度の二酸化炭素の排出量でございますけれども、7,300トン弱というところでございまして、基準年の排出量と比べると11.9%上回っているということになってございます。前年との比較で申し上げますと、5.8%減少しているという結果でございますけれども、これは燃料転換が進んだことですとか、根本的な省エネルギー対策が奏功したというよりも、むしろ2008年度の秋以降に生じました世界的な景気後退の影響を受けましてエネルギー消費量が減少したことが主な原因だと考えてございます。

 一方、判断する指標といたしまして、国が昨年12月に2009年度の排出推計を出してございます。これによりますと、やはり引き続く景気後退の影響から、温室効果ガスの排出量は2年連続減少したとされてございます。本県でございますけれども、経済活動等から考えますとやはり二酸化炭素排出量の減少傾向は2009年度も引き続くものと考えてございます。

 しかしながら、御案内のとおり2010年には経済状況、若干景気も回復基調に戻ってきているということもございますので、3年連続で排出量が大きく減少するということは、少し考えにくいと思ってございます。さらに、これに加えまして、排出量におけるシェアの3割を家庭部門ですとか、あるいはオフィスビルなどの業務部門の排出量が占めてございます。これは基準年と比較して4割前後上回っている現状でございます。したがいまして、この業務部門と家庭部門の減少率も低いというのが状況でございます。もちろん、事業者の皆様におかれては、排出削減に向けた取組は事業活動の存否に関わることでもございます。大変一生懸命に取り組んでいただいております。

 県といたしましても、一昨年には地球温暖化対策推進条例を策定いたしまして、昨年には地球温暖化対策計画を策定してございまして、排出削減に向けた施策展開に力を注いでいるところではございますけれども、ただいま御説明申し上げた状況も踏まえますと、最終年度の目標達成はなかなか難しいと捉えているところでございます。

杉山委員

 今のお話を聞いて、私は分かりましたという答えができない。自分がひねくれ者なのかもしれないのだけれども、確かに景気後退、リーマンショックも含めていろいろな様々な工場の生産の落ち込み等で影響もある。それで排出量が減ったということは分かります。でも、やはり1990年と比べて10%逆に超えてしまうというのは、おかしいと思います。どうやらこの最終年度も目的達成ができない状況にあるということです。

 では、ここでもう1回総論で聞きたいと思うのですけれども、目的を達成するためにはどのようなことが必要なのか。結論に近いことかもしれないけれども、この目的の達成をするにはどのようなことが望ましいのか。これを教えてください。

地球温暖化対策課長

 今ほども御答弁申し上げましたように、こういった状況の中、私どもとしては行政のみならず事業者の方、それから県民の方と連携を図りながら、一体となって温室効果ガスの削減に向けて取り組むための体制と、その基礎づくりを一昨年、昨年としてまいりました。一昨年には地球温暖化対策推進条例を制定させていただきましたし、地球温暖化対策計画も昨年の4月から全部施行してございます。この中で、例えば地球温暖化に係る事業活動において地球温暖化対策計画を進めていただくことになりました。特に大きな事業者にその計画を立てていただきたいという仕組みも設けさせていただきました。

 さらに、中小事業者の方には、自ら省エネ診断をしてくださいということになりました。また、私どもが省エネ診断をさせていただきますので、それに基づいて施設改修、設備改修をしてください。そうすれば若干私どもから助成させていただきますという制度も設けました。さらに、家庭部門ですとかそういったところにつきましても、マイアジェンダ登録なども含めまして、民間の方と連携を図って、家庭における削減対策をどんどん進めていただきたいということを呼び掛けております。

 正直申し上げて、こういった取組によって、この1年、2年で、傾向が変わるということは難しいと思います。ただ、こういった取組を積み重ねていくことによって、地球温暖化対策計画で掲げてございます2020年度に、2010年度に対して25%削減という大きな目標に向けて着実に歩みを進めていきたいと思っております。

 恐縮でございますが、そういった形で、全力で施策を展開してまいりたいと考えております。

杉山委員

 事業者、県民一体となって取り組んでいかなくてはいけない。これは言い訳でも何でもなくて実態としてあるのですから、もう少しこの中身を聞いていきたいと思います。

 とりわけ、今お話しのように、多くの事業者が自主的に温室効果ガスの削減に取り組むことは重要なことだと思うのです。この事業活動温暖化対策計画書制度の運用が今年度からスタートしています。各事業者から提出された計画書によりますと、今後どの程度の温室効果ガスの削減を見込んでいるのか。どこまで把握されているか、教えていただきたいと思います。

地球温暖化対策課長

 事業活動温暖化対策計画書を提出していただきますのは、一定規模以上のエネルギーを使用している事業者の皆様でございます。これは特定大規模事業者と申しておりますけれども、475者が神奈川県域にございます。神奈川県の所管区域でございますが、475者の特定大規模事業者の皆様から計画書の提出を頂きました。この計画書の内容によっては、内容の助言などをさせていただいてり、あるいはもう少し何とか計画を前倒しできませんかとか、もう少し効果的な削減対策はできないでしょうかという御相談をさせていただくこともございますので、そこで少し時間がかかっていることもございます。これまでにその手続を経まして、計画の内容が確定した事業者の皆様が422者ございます。

 この422者を集計させていただいたのですが、まず基準年度の排出量がトータルで532万トンということになってございます。一方で、目標年度は事業者によって3年、4年、5年とあるのですけれども、その目標年度の排出量が517万トンということになってございます。削減率はトータルで2.8%程度でございます。削減の計画期間は今申し上げましたように、3年、4年、5年をそれぞれ選んでいただいています。したがって、計画期間がそれぞれ異なります。1年当たりの削減率は1.02%でございまして、量に換算しますと、年間5万トンぐらいのCO2が削減されると考えてございます。

杉山委員

 この計画書の制度については、特に導入前から様々な意見があったと思うのです。特に製造業では、景気の変動によって生産量が変わってくるわけです。それに伴って温室効果ガスの排出量も増減するということで、数年後の削減目標を上げることは困難、目標数値がつかめないという声があったと思うのです。実際にこの制度がスタートしましたが、業種によってこういう取組の内容や削減目標に大きな違いが出てきましたか。

地球温暖化対策課長

 委員御指摘のとおり、最初はなかなか先が読めないというお話もございました。今回、422者の計画を拝見すると、やはり業種によって少しずつ違いがあるということが分かりました。具体的に御説明いたしますと、計画書の対象の事業者は、大きく三つに分かれます。一つは、工場ですとか店舗、オフィスビルというカテゴリーです。もう一つは、コンビニエンスストアですとかチェーンストアといったような、チェーン展開をする店舗です。それからもう一つは、100台以上の自動車を使用している事業者です。大きくこの三つに分けました。

 まず、それぞれの特色でございますけれども、まずはコンビニエンスストア等の事業者でございますけれども、これは新規出店を織り込んで計画を策定している場合が多いということでございます。いわば、出店がイコール収益に直接関わるものでございます。目標年度の排出量が基準年度より3%余り増加しているということになってしまいました。

 それから、事業用自動車の使用者でございますが、こういった事業者のとり得る対策というのは、例えばエコドライブの推進ですとか、あるいは低燃費車への買換えといったことで、他の事業者に比べて非常にとり得る手段が少ないというのが現状でございます。したがって、1年当たりの削減率は0.6%にとどまっているということでございます。

 もう一つ、工場などの事業者でございますけれども、こういった事業者は多くが以前より、国の法律でございますけれども、いわゆる省エネ法によって管理された事業所がございまして、その事業所というのは以前より省エネ法で、細かく省エネ対策を義務付けられているというところがございまして、言ってみれば省エネ対策を着実に実施するノウハウですとかあるいは耐性を持っているということがございます。したがいまして、全体として、これは年1%強の排出量の削減を行う計画が策定されてございます。

 それから、業種別で削減傾向の状況を見ますと、一番削減量が多いのは製造業です。製造業は機器の入替えですとか、そういったことでドラスティックに削減量を減らすことができるという状況がございます。もちろんコストもかかります。それで、1年当たりの削減率で1.4%ぐらいです。それから、不動産業とか物品賃貸業ですとか、貸ビル業のようなところですが、これも1.9%ぐらいの削減です。一方で増加が見込まれる事業者は情報通信業が多いのです。今の企業活動はICT化が進んでいて、大きなサーバーを置いたりします。サーバーはものすごく電気を消費します。エネルギー使用量が多くなってしまうということになります。それから、小売店は先ほど申し上げたように、やはり出店自体が収益に直接つながるということでやはり排出量が若干多くなっている状況でございます。

杉山委員

 神奈川力構想・点検報告書(案)の82ページの新エネルギーの導入促進の中で、県内全市町村と連携して住宅用太陽光発電設備に対する補助制度を創設と書いてあります。その件で、当常任委員会提出資料の13ページに、住宅用太陽光発電導入促進事業について、予算額が3億2,200万円を計上していると説明されています。これは、たしか補助単価が1キロワット当たり、従前は2万円だったのですけれども、この補助単価を1万5,000円に引き下げた理由と、補助予定件数を6,200件とした根拠について教えていただけますか。

地球温暖化対策課長

 これは政府の対応でございますけれども、2020年までに2005年比で太陽光発電を20倍にするという計画を持ってございます。その目的の達成に向けまして、平成21年1月から住宅太陽光発電に対する補助金を復活させたところでございます。それに加えまして、太陽光発電の自立的普及を促進するため、補助対象とする設備に上限価格を設けまして、価格低下を誘導するということです。それから、同じ年の11月でございますけれども、余剰電力の固定価格買取制度を創設しまして、設置世帯のコスト回収の底入れを図ったところでございます。

 こういった国の施策が奏功しまして、太陽光発電市場も急速に拡大してございます。それから、メーカーの価格競争も進んでおりまして、太陽光発電の平均のシステム価格は平成20年から平成21年度の1年間で約6万円、1割程度低下しているというところでございます。

 それから、補助対象件数でございますけれども、この補助事業は市町村の補助額に上乗せして、県と市町村が連携して補助していこうという特色を持ってございます。そこで、まず住民のニーズに最も近い市町村の皆様に、補助対象数について要望を伺いました。そうしましたところ、おおむね全県で6,200件の補助のニーズがあると把握させていただきました。これは今年度の補助対象件数と比較いたしましても、ほぼ2割近く増えているというところでございます。

 今回の補助単価と予定件数でございますけれども、考え方といたしましては、厳しい財政状況をまずは踏まえつつも、市町村の要望する補助対象に、十分に応えていくということが1点あります。それから、2点目には、太陽光発電設備の普及が腰折れするようなことのない単価設定としなければならない。この二つを総合的に勘案いたしまして、市町村とも協議を重ねた結果、設定したものでございます。

 国もシステム価格の低下等を理由に補助単価を引き下げてございます。ですが、これらの諸条件を含めて試算したといたしましても、一般的な設備価格に関わる初期負担は昨年度に比べて8万円程度低下していると私どもは見ているところでございます。

杉山委員

 生産が増えれば、そういう設備価格も低減する。これも分かります。また、国、県あるいは市町村が補助している。県の補助は、基本的には市町村の補助に上乗せする形です。そうなりますと、市町村はそれぞれ独自に補助単価や上限を設定しているので、市町村によって受け取れる補助額が異なってくることも出てくるわけです。最も高額の補助額が出ている市町村と低い市町村とでは結構格差があると思うのですが、具体的にどのぐらいの格差なのですか。

地球温暖化対策課長

 各市町村の単価でございますが、既に当初予算として発表している市町村と、まだ内部で調整中というところもございますので、これは参考までということでございますけれども、まず1キロワット当たりの単価を見ますと、最も高い団体が5万円でございます。最も低い団体が5,000円でございます。

 しかしながら、単価が高くても上限の設定が低いともらえる分が少ないということにもなりかねません。そういった意味では補助上限額も問題になってきますので、補助上限額を見ますと、最も高い団体が12万円でございます。それから、最も低い団体が2万円ということになってございます。これもかなりの差がございます。

 仮に、3キロワットの設備を設置したといたします。大体3キロワットから4キロワットぐらいが一般の家庭のアベレージでございます。3キロワットの設備を設置したとした場合でございますけれども、最も高い補助金額は12万円ということになりまして、低いところは1万5,000円でございます。したがって、その差は10万5,000円ということになります。これが純粋な差になります。

 県の補助金は一定でございまして、1キロワット当たり1万5,000円でございます。したがいまして、3キロワットで4万5,000円。そこで、県と市町村の補助金を合わせますと、最も高い場合は16万5,000円、最も低い場合は6万円というところでございます。

杉山委員

 自治体の名前は聞いてはいけないですか。

地球温暖化対策課長

 これも冒頭申し上げましたように、まだ調整中のところもございますので、そういう意味でまだ固まっていないというところもあるかもしれませんが、それを前提で申し上げますと、最も高い団体は今のところ清川村で5万円でございます。最も低い団体は三浦市でございまして、5,000円ということになります。補助上限額で最も高い団体は藤沢市で12万円、最も低い団体は三浦市で2万円ということになります。したがいまして、3キロワットの場合、最も高い補助金を受けることができるのは藤沢市でございます。低いところは三浦市ということになります。

杉山委員

 調整中ということで、聞きおくということにします。

 さて、2月18日の新聞で、東京電力の話が出ていますけれども、温室効果ガス排出の削減に向けて、住宅用太陽光発電設備の導入が進むことは大変効果的ではあるものの、去年の11月から始まりました新たな買取制度による負担が生じることになりました。この4月から、電力会社から買い取った費用の電気料金の上乗せが始まるらしいです。この上乗せ額は電力会社によって違うのですけれども、特に本県は東京電力が多いわけですから、東京電力で聞きますけれども、月額で8円程度上乗せになると聞いておりますけれども、今後更に設備の導入が進むと、どの程度まで電気料金への上乗せが考えられるのでしょうか。

地球温暖化対策課長

 先ほども答弁申し上げましたけれども平成21年11月から、太陽光発電の余剰電力の買取制度が導入されました。その上乗せの仕組みですが、前年度の買取費用を太陽光サーチャージと申します。正式には太陽光発電促進付加金といいます。この太陽光発電促進付加金として、電力使用者の電気料金に上乗せをして、それで負担を求めるということになってございます。今年度でございますけれども、平成21年度の買取りが非常に少なかったということもございまして、サーチャージは発生しなかったということがあります。一方、先般の新聞に載っていたのは平成23年度でございますけれども、平成22年度の買取分なども勘案した上で、おおむね月額8円程度になったというところでございます。

 この買取制度の発足時の試算でございますけれども、そのときの試算では標準家庭の負担額は、この制度の導入後、5年から10年経つと、大体月額で月45円から90円が上乗せされるのではないかと言われておりました。

 一方、実はまたこれとは別の動きがございまして、太陽光発電以外の風力発電、小水力発電ですとか、こういった再生可能エネルギーを全量固定価格で買い取ろうという制度の検討を進めてございまして、そのための法案を今国会に提出する予定だと聞いてございます。この法案が成立いたしまして、またこの制度が導入された場合の負担なのですけれども、今のところ明確には示されてございませんけれども、制度導入の10年後には標準家庭で月に150円から200円程度の負担が生ずるのではないかという、経済産業省のプロジェクトチームの試算がございます。

杉山委員

 新聞にも、行く行くは地域格差をなくすとかいろいろと出ていますので、今後動向を見ていきたいと思います。

 続いて、当常任委員会提出資料の14ページの電気自動車推進事業費の予算額として3億8,700余万円を計上しておりますけれども、この電気自動車についてお伺いしたいと思います。

 この事業内容を見ますと、2億9,000万円を電気自動車導入費補助等に充てております。補助台数が700台と出ております。補助台数の見込みを700台とした根拠、そしてまた、2014年度までに3,000台のEV車を普及させたいと知事は言われていますけれども、これの達成の見込みについて教えてください。

交通環境課長

 はじめに、来年度のEV導入補助の台数、700台の根拠でございます。まず、基本的には、今年度の補助申請の実績は当初予算と補正予算を合わせた分でございますが、637台となっております。これをベースといたしまして、メーカー、ディーラーからの聞き取り情報及び来年度の需要動向を勘案いたしまして、初期需要の創出という観点から700台としたところでございます。

 車種的な内訳でございますが、まずは日産のリーフにつきましては550台、アイミーブについては100台。それと、来年末に発売が予定されております商用の軽自動車の電気自動車を50台、計700台という形でさせていただきました。

 次に、2014年度まで3,000台の普及の達成の見込みでございます。昨年度末の時点での普及台数が約250台となっております。これに今年度の補助対象となります637台、さらに補助対象以外の台数、例えば県や市町村による導入の台数等がございます。こういったものを換算いたしますと、今年度末で900台を超える見込みとなります。これに平成23年度の補助予定台数700台、さらにその先の平成24年度には現在の日産、三菱以外にもトヨタ、ホンダあるいはマツダなど、他メーカーによるEV等も予定されており、量産効果によるコストダウンも想定されております。こうした状況を勘案いたしますと、3,000台達成の実現可能性はかなり高いものと考えております。

杉山委員

 確かに量産すればコストが下がるので、これは分かります。

 これは確認なのですけれども、この3,000台の普及の中には、中古車も含まれて3,000台ということでいいのですか。

交通環境課長

 県といたしましては、電気自動車、これはいろいろな種類がございますが、基本的にリチウムイオン電池を搭載し急速充電器に対応するものについて3,000台とする目標と考えています。現状では、基本的にはそういった対応する車種は新車販売といったものを想定しております。新車販売というカウントで3,000台を見込んでおります。

杉山委員

 続いて、充電インフラの整備が確かに不可欠であります。平成23年度当初予算では、この補助費として2,000万円を計上しております。さらには補助対象基数を15基とされております。1基当たり幾らぐらいの補助をするのか分かりません。2,000万円は随分少ない金額だと思うのです。まずこの15基としている根拠、そして、さらには2014年度までに県内100基の充電インフラ整備の達成の見込みについて確認していきたいと思います。

交通環境課長

 国の地域グリーンニューディール基金を活用しました地域環境保全対策基金によりまして実施するものでございます。平成22年度、平成23年度の2箇年での実施を予定しております。100基の整備に向けまして、平成21年度末時点で急速充電器は、県内で約60基があるということで、残り40基となりますが、このうち10基につきましては自動車販売ディーラー等による整備が見込まれております。残りの30基は民間の事業者による整備を期待しています。平成22年度、平成23年度それぞれ2箇年で各15基ずつ整備しようという形で、この基数を設定したところでございます。

 次に、100基達成の見込みでございますが、現時点で県内での急速充電器は73基となっております。これに、今年度中に利用開始が見込まれるものを加えますと、年度末には八十数基程度と見込まれております。このため、来年度の補助15基が予定どおり実施されますと、来年度中に100基に達することも可能と考えております。

杉山委員

 分かりました。1月24日では70基になったということです。既に年度末に八十数基に増える勢いだということが分かりました。

 この急速充電器については、基数だけではなく、24時間利用できる体制を整備していくことも必要です。そうした中で、利用が可能な時間帯の状況というのは、これはいかがなのでしょうか。きちんと整備できているのでしょうか。

交通環境課長

 現在整備されております73基のうち、原則、平日の昼間のみの利用としているのが27基となっております。土日利用可能としておりますのが19基、さらに24時間利用対応可能となっておりますのが27基となっております。なお、原則は平日の昼間のみとしながらも、緊急時には対応するという施設も数箇所ございます。

杉山委員

 この温室効果ガスの削減については、県自体も事業者として率先して取り組んでいくことが必要であると考えます。この平成23年度当初予算において、蛍光灯型LEDの県有施設への試行的導入として3,580余万円を計上しておりますけれども、これはどの施設に導入して、どの程度の温室効果ガス削減効果を期待しているのか。確認のために教えていただきたいと思います。

環境計画課長

 今回、本年度予算で導入させていただきたい施設でございますけれども、厚木合同庁舎、平塚合同庁舎、環境科学センター、県立図書館、歴史博物館、生命の星地球博物館、横須賀高校、伊勢原高校の計8施設で、約2,700本の蛍光灯型LEDを設置したいと考えてございます。蛍光灯型のLEDは、通常の蛍光灯の約半分のワット数で同じ明るさを出せますので、約半分の電力消費で済み、利用時間にもよりますけれども、年間合計で約79トンのCO2の削減効果を見込んでございます。

杉山委員

 もう一度聞きますけれども、県央地域にはあるみたいだけれども、本庁舎では全くこれはないのですか。あれば明るさだとか体感したいと思っているのだけれども、ないのですか。

環境計画課長

 実は今年度試行的に環境計画課の室内に若干、それから3階の廊下の部分に半分程度導入させていただいてございます。是非御覧いただきたいと思います。

杉山委員

 すみません。不勉強でした。3階の廊下も寄っているのだけれども、それほど明るいと思わなかったのが実感でした。

 質疑を続けます。地球温暖化対策の推進の戦略プロジェクトの点検報告のまとめとして、中期目標2020年に県内の温室効果ガスを1990年時の25%削減の達成に向け、これまでの成果を生かした施策の強化を図る必要があるとしています。どのような政策の強化を図る必要があると考えているのか。これは環境部長にお答えいただきたいと思います。

環境部長

 本県では、平成21年に地球温暖化対策推進条例を制定いたしまして、昨年の3月には地球温暖化対策計画を策定するなど、本県の地球温暖化対策を総合的、体系的に推進するための礎を築いてまいりました。県内の温室効果ガス排出量を、2020年までに25%削減するという中期目標を達成するには、今回の条例に基づきます事業活動、建築物、開発事業のこの三つの計画書の整備にしっかりと取り組むとともに、計画に基づく施策の着実な推進を図ることはもちろん、施策の強化や新たな施策の展開を図っていかなければなりません。そのためには、まず本県企業の有する優れた技術ポテンシャルを活用した施策に、更に力を注いでいくことが重要と考えてございます。

 EVの開発普及は、正に本県企業の有する技術力を結集したプロジェクトでございます。全国の自治体に先駆けてEVの普及促進を図るための様々な施策、あるいはEVバスの開発など、日本をリードする先進的な取組を進めているところでございます。また、全国で初めて全市町村と連携しました住宅用太陽光の補助制度を創設するなど、意欲的な施策を実施しているところでございます。

 今後は、このEVのプロジェクトを更に強化するとともに、その基礎技術を生かしましてバッテリーと太陽光発電を組み合わせるなど、家庭や事業所におけるエネルギーのマネジメントシステム構築等を積極的に進めていく必要があると考えてございます。特に、基準年の1990年に対して伸び率が42%と非常に大きい家庭部門があるわけですけれども、この削減を進めるためには、県民一人一人がその行動を通じて、CO2の削減効果を実感できるような仕組みを検討していく必要がございます。我々が普段使っておりますエネルギーの消費、あるいは削減の取組がなかなか見えないわけでございますけれども、これを見える化するとともに、その削減実績をクレジットなどとして社会化し、県民の取組をより確実な削減行動につなげていくことも重要な取組でございます。さらに、新エネルギーの分野では、現在取り組んでおります太陽光に加えまして、神奈川らしい新エネルギーの開発普及の可能性を探ることも必要と考えてございます。

 国政が混乱する中で、国としての2020年に向けた温室効果ガスの削減の道行きは、いまだに不透明な状況になってございます。しかし、そうした中にございましても、県といたしましては、国の政策動向を注視しつつ、施策の見直しや強化、新たな施策の立案等について検討を行い、県民、企業、NPO等と連携しながら、削減目標の達成に向けて全力で取り組んでまいる所存でございます。

杉山委員

 この中期目標25%削減の達成について、是非前向きに取り組んでいただきたいと思います。

 今環境部長が話されました。今の環境問題というのは、様々多岐にわたっています。大気汚染、水質汚濁、廃棄物あるいは都市生活に密着した問題から、この地球温暖化防止施策、地球規模での環境問題というのが今日渦を巻いているのですけれども、ちょうど環境部長は今月で勇退されるということであります。出会いあれば別れもあるわけですけれども、そういう中での節目の時でもあるのですけれども、環境部長に最後にお聞きしたいのは、ずっとこの県の環境行政を第一線で担ってこられました。これまでの取組について、いろいろ印象に残っているものがあるかと思うのです。先ほどもESCOの事業、京都議定書あるいは太陽光発電を含めて県の環境行政の推進について、その所感を伺いたいと思います。

環境部長

 環境を守るための基本的な法律ということで、環境基本法という法律がございまして、この中では、人の健康の保護及び生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準として、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音について環境基準が定められてございます。県は、この環境基準の達成に向けまして、大気汚染防止法や水質汚濁防止法だけではなく、全国でも規制基準として最も厳しいと言われてございます生活環境の保全等に関する条例を制定いたしまして、これまで事業者に対する規制の指導を行ってまいりました。

 私も実際に事業者に立入りを行いまして、燃料を重油からガスに転換するようにお願いしたり、あるいは排水処理施設の水質検査などを行ってまいりました。また、大気汚染の大きな原因となってまいりますディーゼル自動車につきましては、平成15年から排ガス中の粒子状物質、ディーゼル黒煙でございますけれども、これを東京都などと協調いたしまして、条例に基づき運行規制を行ってございます。現在では、この効果によりまして、黒煙をまき散らす大型のディーゼル車はほとんどなくなりまして、浮遊粒子状物質の改善に大きく寄与したところでございます。

 大気の環境基準の達成状況を見てまいりますと、二酸化硫黄、浮遊粒子状物質、一酸化炭素については環境基準を達成しておりますが、川崎市内の産業道路などの道路沿道で二酸化窒素の環境基準が未達成でございまして、さらに光化学オキシダントにつきましては、依然として県内の全部の測定局で達成していないばかりか、光化学スモッグ注意報も年に数回発令しているところでございます。

 一方、水質につきましては、有害物質に係る環境基準は、箱根の早川、これは火山由来の原因でヒ素が環境基準を超えてございますが、これを除いて県内ですべて達成してございます。それから、河川や海域などのBODなどにつきましては、県内の9割の水域で達成してございます。しかしながら、東京湾、相模湖、津久井湖などで窒素、リンの環境基準が達成しておりません。植物プランクトンのアオコや赤潮が発生をしており、利水上の障害が発生しているところでございます。また、地下水についてもいまだに環境基準を達成していない地点が多くございます。こうした大気、水質といった課題に対しましては、これまでの環境規制、事業所に対する規制ということだけではなくて、可能な対策を組み合わせて実施するということが必要ではないかと考えてございます。

 例えば、相模湖、津久井湖のアオコ対策でございますけれども、事業所に対する規制は、今でもやってございますけれども、これと併せて湖内の浄化対策をやる。あるいは対策や様々な諸技術を組み合わせて、環境基準の達成に向けて総合的に取り組む。こういった取組が大事ではないかと考えてございます。

 次に地球温暖化対策でございますけれども、大気や水質の場合は排出された場所と影響を受ける場所が非常に近くて、汚染されると直接健康への影響があるということになるのですけれども、地球温暖化の場合は直接CO2が目に見えないということと、出されたところと影響を受けるところが随分違っている。全世界的になってくるということで、対策に難しさがございます。公害の問題と比べまして、グローバルに取り組む必要があるということでございます。

 地球温暖化対策としては、公害のような規制的な手法がなかなかとれないわけでございます。自主的な取組ということになります。こうした取組が、正に地球温暖化対策推進条例でございます。今後とも、地球温暖化対策につきましては、こうした対策を進めていく必要があると考えてございます。さらに、自主的な取組につきましては、先ほど御答弁でお話ししましたように、EVの取組のように、企業の有する優れた技術ポテンシャルを活用した施策を進めていくことが必要であると考えてございます。

 次に、廃棄物の問題につきましては、廃棄物処理法と循環型社会形成推進基本法、それから個別のリサイクル法、本県の廃棄物の不適正処理の防止等に関する条例により、普遍的な枠組みが整備されてまいりました。こうした取組によりまして、廃棄物の排出量が10年前と比べて大幅に、産廃ごみ、一般ごみともに減少しておりますけれども、そういった中でリサイクル率がかなり上がっております。また、広域的な廃棄物の処理が進んできてございます。

 今後につきましては、こうした廃棄物の広域的な処理というものを踏まえまして、3Rの推進をより重点化することにより、廃棄物をリサイクルする静脈産業を育成することにより、環境保全が前進できると考えてございます。

 これまで、本県は、幾多の公害問題あるいは環境問題に直面してまいりました。その時々の英知によりまして、解決若しくは改善を見たわけでございますけれども、今後もただいま申し上げましたとおりの取組を進めていくことによりまして、本県の環境は今よりももっとすばらしいものになるものと確信するところでございます。

 私からの答弁は以上であります。ありがとうございました。

杉山委員

 今ちょうど環境部長のお話を聞いているときに、正しく環境立県神奈川というキーワード、それとディーゼル車の話、ガスの話も聞いて思い出しましたが、たしか岡崎前知事は環境省出身の知事でしたけれども、そういう環境立県神奈川の礎を築いてこられた方だと思います。是非これからも後進にしっかりとこうしたことを浸透させていただきたいと思います。

 要望して終わります。今回、質疑しました新エネルギーの導入促進、またEVの普及拡大は、地球温暖化防止に効果的であるだけではなく、地域経済の活性化にもつながります。時代の変化を先取りしながら、今後とも新たな視点で施策に取り組んでいただくよう要望いたします。



(休憩 午前11時55分  再開 午後1時2分)



杉山委員

 午前中に引き続きまして、質疑させていただきます。

 農林水産業の新たな展開をテーマとしたいと思います。この戦略プロジェクトにあります新たな展開について、今TPPで盛んに話題に出ておりますけれども、今後の農業改革の在り方はやはり大きな目玉だと思います。担い手の育成、農地の集約、流通の多様化といった問題が論議されていると思います。その中で、その3点を中心に聞いていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、この担い手の育成についてです。これまでも農家の後継者不足や高齢化問題がありましたけれども、県内農業の就業者数の10年の推移は、減少していると思いますけれども、この10年間の推移を教えていただきたいと思います。

就農参入支援課長

 本県の販売農家数における農業就労人口でございますが、5年ごとに調査されております農林業センサスによりますと、平成12年が4万2,904人、平成17年が3万5,604人、平成22年はまだ概数値でございますが2万8,337人でございまして、ここ10年で1万4,567人減少、約34%の減少となってございます。

杉山委員

 10年で約30%、すごい減少傾向が見られるのですけれども、同じく神奈川力構想・点検報告書(案)を見ますと、この数値目標として農業の担い手数があります。新規就農者数の目標を設定していますけれども、2009年度は目標の125人に対して実績は71人です。増えていないのです。むしろ減っているのです。厳しい経営環境が続く中で、毎年度の目標を下回っており、最終年度も目標達成できない見込みとなっています。

 先ほどもマニフェストの話をしましたけれども、最終の目標を達成できない見込みとなっている。こういう分析ではやはり我々は、はいそうですかと納得するわけにいかないのです。この分析について御説明いただきたいと思います。

就農参入支援課長

 神奈川力構想で目標としました新規就農者数でございますが、2005年の農林業センサスの販売農家1万6,414戸のうち、65歳未満で年間農業従事150日以上の専従者のいる農家数、6,877戸を維持するために必要な新規就農者数として設定してございます。目標達成に向けて、県内の農業高校生を対象に、先進農家やかながわ農業アカデミーを視察することで、新規就農の啓発を目的とするイベントであるみどりの学園、新規就農ワンストップサービスの開始などにより、新規就農者の確保に努めてまいりましたが、なかなか目標の達成まで、新規就農者を伸ばすことができなかったという状況になってございます。

杉山委員

 神奈川力構想・点検報告書(案)の34ページですけれども、この中で大型直売センターでの延べ購買者数の実績はみんなAランクです。次の木材生産量はBランクです。やはり担い手数がBランクということで50%台です。少ないのが残念だと思うのですけれども、この農業の発展を支える担い手の育成、確保は大変重要な課題だと思いますけれども、来年度、平成23年度当初予算においては、とりわけこのかながわ農業アカデミーで就農支援のワンストップサービスが行われていますが、就農支援活動費の額は少ないです。79万円です。参入希望者の短期研修を行う新規就農者育成事業費もやはり247万円です。決して多くはないと思います。こうした事業により必要な担い手は、果たして確保できるのかどうか。いかがでしょうか。

就農参入支援課長

 新規就農者の数でございますが、年によってばらつき等ございますが、40歳未満の方を捉えますと、おおむね70名程度という状況になってございます。その中で、農家の後継者を見ますと、若干最近減少の傾向となってございます。そのような中で、農業に意欲的に取り組むことを希望される農家以外の都市住民の方に対して、農業参入を積極的にサポートしていくために、平成20年度からかながわ農業アカデミーに就農支援ワンストップサービスを設置して、研修先の紹介、就農計画の作成支援、農地確保の支援などを行ってきてございます。

 また、かながわ農業アカデミーの短期研修でございますが、従来、農家の方のUターン就農者を主な対象としておりましたが、平成22年度から農家以外の方を対象にした先進農家研修等のコースを充実いたしました。また、より受講しやすいように、土曜日開講も開始してございます。農家以外の方の就農の実績数はまだまだのところがございますが、このようなかながわ農業アカデミーの研修、ワンストップサービスの充実などにより、今後も新規就農者の増加に向け、担い手の確保に取り組んでまいりたいと考えてございます。

 また、農家後継者の方も含めてでございますけれども、新たに就農された方々が、安定的な農業経営者になれるよう育成していくことも非常に重要なことでございますので、普及指導員による指導、助言などを通しまして、就農後の育成についても努めてまいりたいと考えてございます。

杉山委員

 委員会提出資料の10ページに、農林水産業の活性化についての中で新しく農業青年等経営支援事業費として110余万円が計上されていますけれども、この中でセミナー等を実施して中核的な農業経営者を育成するということが書かれていますけれども、これまでたしかこういう同じような取組があったと思うのですけれども、何か違いがあるのでしょうか。

就農参入支援課長

 2005年の農林業センサスでより詳細に販売農家の状況を分析しますと、農産物の販売金額700万円以上の農家層が、県の農産物の販売額の7割以上を占めていると試算することができます。このようなことから、本県の農業生産の担い手として、販売額700万円以上の農家層を育成確保していくことが非常に重要であると考えてございます。

 そこで、平成23年度から新たに取り組みます農業青年等経営支援事業でございますが、就農後おおむね10年以内、経営の確立準備段階にありまして、農業経営の発展及び改善を目指す農業者は、毎年70名程度を想定してございますが、3年間にわたりまして、個別巡回指導、講演、交流会などの就労研修を行いまして、それぞれに年間農産物販売金額700万円以上を目指す経営ビジョンを作成していただこうということです。そのビジョンを作成していただき、その達成に必要な知識の習得を図ることで担い手の育成に取り組んでいきたいと考えてございます。

 今までとの違いでございますが、これまでも新規就農者に対しまして、農業セミナーや個別巡回指導を通じた支援などを行い、育成に努めてまいっておりますが、本事業では、従来の取組に加えて、ちょうど農業セミナー等が終わって、基礎的な農業経営に関する知識、技術等を身に付けた段階で、経営ビジョンの明確な目標を定めていただいて、農業経営の発展に取り組んでいただくという点が新しい点でございます。

杉山委員

 最近になりますと、企業の参入があります。最近ですと牛どんの吉野家が出資している法人など、法人形態で栽培や販売などの企業進出があるかと思うのですが、こうした法人はどの程度今設置されているのでしょうか。教えてください。

就農参入支援課長

 平成21年12月に農地法等が一部改正されまして、一般企業も農業参入が可能となりました。ですから、それ以前に農業生産法人の要件をクリアした法人の農業参入ですとか、構造改革特別区域法若しくは特定法人貸付事業等により、企業、NPOの農業参入が可能でございました。その当時からの参入も含めてでございますが、現在までに21件の企業等の参入を把握してございます。なお、平成21年4月に庁内に企業の農業参入の相談窓口を設けまして、市町村等とのコーディネートを行ってきてございますが、この窓口を通じて現在までに4件の参入が実現いたしてございます。

 今後も参入時の課題であります農地の確保など、より円滑に進むよう市町村と連携して取組を進めてまいりたいと考えてございます。

杉山委員

 分かりました。

 続いて、農地の集約でありますけれども、農業の生産性を上げるためには、農家1戸当たりの耕地面積を拡大するのが必要なことだと思うのですけれども、この10年間の本県の推移について教えていただきたいと思います。

農業振興課長

 国が5年ごとに実施してございます農林業センサス並びに農林水産統計を基に、平成22年とその10年前の平成12年で比較させていただきますと、平成12年の農家1戸当たりの耕地面積は71アールでございまして、これは県の耕地面積2万1,700ヘクタールを農家戸数でございます3万705戸で割って求めた値でございまして、これに対しまして、平成22年は耕地面積が2万400ヘクタール、農家戸数で農林業センサスの概数ですけれども2万8,006戸でございますので、1戸当たりは73アールということとなりまして、10年前の71アールと比べましてほとんど変化はございませんでした。

杉山委員

 1戸当たりの耕地面積はそれほど変化がない。しかしながら、神奈川県、とりわけ都市部においては、耕地面積を拡大するということは大変厳しい状況にあるわけですけれども、農地の集約化を促進するという観点からでは、やはり今後の取組が必要と思うのですけれども、その取組はどのように進めていく気構えがあるのか教えてください。

農政課長

 農地の集約化について、個々の農家で見れば、経営耕地面積の拡大を図るということになると思います。一つは貸借を促進するということで、農業経営基盤強化促進法に基づく要件設定という仕組みがございます。そうしまして、この制度運用の助言、指導等を行っているわけでございますけれども、その仕組みは農家が農地の貸借をするといった場合に、市町村が貸借の内容を農用地利用集積計画という形で定めまして公告することで農地の貸借ができる仕組みということでございます。この契約期間が過ぎますと、契約が切れるという形になりますので、貸付農家は安心して貸すことができるという仕組みでございます。

 これは年々増加しておりまして、平成21年12月末の数字ですと約590ヘクタールが要件設定されているということで、10年前に比べますと160ヘクタール、4割ほど増加しているという仕組みが一つございます。

 もう一つが、先ほど規模拡大は、都市部において難しいということでございました。農地の価格が高いので、売買での拡大は難しいということがあるわけですけれども、県の農業公社が農地保有合理化事業で進めております農地の売買を中心にした取組がございます。本県の場合、農地価格が高いということがありますが、特に三浦市を中心としまして、この制度を使いますと税金の優遇措置も受けられるということで、毎年2ヘクタールから3ヘクタール程度の実績がございます。

 もう一つ、直接の規模拡大の支援策としての直接の取組ということではございませんけれども、規模を拡大していくということになりますと、やはり効率的に農作業ができることが条件となってきますので、ほ場整備でありますとか農道整備、そういった基盤整備を進めることによって、規模拡大をしやすくするという条件づくりも大事と考えてございます。

 今後も、こういったソフト面あるいはハード面の取組を進めることによりまして、経営規模の拡大を引き続き支援していきたいと考えてございます。

杉山委員

 続いて、神奈川力構想・点検報告書(案)の35ページに大型直売センターの計画的な整備などによる地産地消の推進という項目があります。確かに、流通の多様化という観点からすれば、様々な流通があるわけです。直売もあったり、あるいはスーパーマーケットと直接契約だとか、その中でこの大型直売センターはそれなりの成果を出していたのですけれども、今年度までに10箇所が計画どおりに設置され、購買者数も目標を上回る見込みということでありましたけれども、今後この大型直売センターの設置を促進する計画がないと聞いております。なぜ10箇所で打ち止めになってしまうのでしょうか。その考え方を教えてください。

農業振興課長

 大型直売センターは、県内で生産されました新鮮で安全・安心な農産物を県民に供給する地産地消の取組の一つとしまして、事前の効果検証あるいは県内の配置バランス等を考慮しまして、地域の実態に即し、県内10箇所に整備するとしたものでございます。今年度で目標とする整備が終了するわけでございますが、大型直売センターには、常時新鮮な地場産の農産物の品ぞろえというものが求められております。県では、整備にあっては地場産率を70%程度確保したいと考えてございます。現状ではおおむね達成はされてはいるものの、夏場の端境期などの時期におきましては、他県からの農産物に頼らなければならない直売センターがあることもまた事実でございます。今後は、地域における計画的な生産指導について、更に力を入れる必要があると考えているところでございます。

 また、大型直売センターの整備を行う場合、特に市場あるいは量販店、それから小売店など、既存の流通との共存というものにも配慮する必要がございます。こうした状況を考えますと、政策的に推進する上では、一定の配置というものができたと考えているところでございます。しかしながら、相模原市など一部においてはまだ整備ができていないところもありますので、地元の農家や団体あるいは市町村と意見交換を行いまして、地域の実態に即して、今後事業を活用しながら整備支援に努めてまいりたいと考えてございます。

杉山委員

 今度は、林業についてお聞きしたいと思います。

 林業の中では、とりわけ木材生産量の実績を見ますと目標を1割程度下回っています。そんな中で、新規事業として神奈川県の県産木材活用促進費補助は1,070万円ぐらいを予算の計上をしています。県産木材を使用して、住宅を新築あるいは改築する人に対して補助を行うという補助事業を考えていらっしゃるのですけれども、どの程度の量の県産木材の消費が期待されるのか確認しておきたいと思います。

環境農政局企画調整部長

 この県産木材活用促進費補助を利用して木造戸建て住宅を想定した場合、通常1戸当たりの木材消費量が平均で17立米でございますので、それをすべて県産木材で建築した場合、1物件当たりの補助額は21万円となります。これを予算計上額で見ますと、51棟分の補助が可能であると考えております。したがいまして、1戸当たりの木材消費量は17立米でございますが、これに51棟を乗じますと、約900立米の製材品が必要となり、素材はこれの約2倍必要になりますので、素材としての使用量が約1,800立米の消費になると思われております。

 昨年度、県産木材の生産量が約1万4,000立米でございましたので、そのうち建築部材として流通したものが推計で約3,800立米でございます。当該事業での消費量は、県内消費の約半分程度に相当しますが、これだけで県産木材住宅の建築が飛躍的に促進されるというところまでは至らないと考えております。

 しかしながら、この事業分の実施に当たりまして、住宅建設を予定している方を対象とした説明会を実施しようと考えております。これに隣接して、神奈川県産木材住宅フェア、仮称でございますけれども、このようなものを工務店、建築士、製材事業者などと連携いたしまして開催し、消費者ニーズを直接的につかむ機会ということにするとともに、消費者には、県産木材住宅のPRを行い、県産木材を使用することが県内の森林整備の促進などに役に立つということを積極的にPRして、今後の県産木材の消費拡大につなげていきたいと考えております。

杉山委員

 さらに、今後の林業施策の展開を見ていきますと、平成23年度の予算案においては、林業再生総合対策事業がありまして、取組の課題を見ていきますと、森林循環による持続的な人工林の再生を目指し、生産、加工・流通、消費にわたる総合的な取組を進めていきますと出ておりますけれども、この生産から消費にかけての林業再生総合対策事業は、どういった考え方に基づいているか教えていただきたいと思います。

森林再生課長

 本県では、森林再生50年構想に基づきまして、林道から近いおおむね200メートル以内の人工林については、できる限り間伐材などの木材を搬出して、利用種ごとにより森林整備を促し、森林循環による人工林の再生を図ってまいりたいと考えています。こうした考え方を基本にいたしまして、これまで間伐材の搬出に対する助成でありますとか、あるいは大規模森林所有者と一定量を毎年出材をしてもらうという生産協定によりまして量的な確保に努めてまいりました。

 この結果、平成17年度には間伐材の搬出量は約3,000立方メートル程度でございましたけれども、平成21年度には約9,000立方メートル、さらに平成22年度は約1万1,000立方メートルとなる見込みでございまして、そういう意味では順調に生産量を伸ばしてきてございます。平成26年度までには2万4,000立方メートルの間伐材の生産を目標としてございます。

 しかしながら、現在山から切り出されている木材は、主としてA材と呼ばれておりますけれども、柱などに加工して使う曲がりのない、あるいは曲がりの少ない、いわゆる質の良い木材を中心に生産されておりまして、曲がり材などのB材以下の木材は、価格が安いということもございまして、利用されずに山に切ったまま置かれている。そういう状況にございました。B材以下の材を山から出してこなければ、先ほど申しました生産目標は達成できませんし、他県産材との競争が非常に激しくなっている昨今、一定量を安定的に出していかなければ市場の信頼は得られませんし、県産材として市場から相手にされなくなる可能性もございます。そのことは、とりもなおさず森林循環による森林整備が進まないことにもつながります。このために、A材とともに、価格的には安いのですけれども、B材以下の材を山から搬出して、加工して付加価値を付け、しっかりと消費に結び付けていく。それを山に還元していく仕組みが必要であると考えております。

 こうしたことから、平成23年度では、生産コストの削減を図りながら、間伐材などの安定的な生産体制づくりでありますとか、県産木材製品の供給体制の確保を図るため、県産木材拠点構想を推進するとともに、公共施設や住宅の県産木材の利用促進を図る生産、加工、消費にわたる一体的で、総合的な取組を進めていくこととしてございます。

杉山委員

 林業行政といえば森林再生課長の右に出る人はいないのですけれども、林業の変化を目の当たりに見てこられたと思いますし、昨年では植樹祭もあったり、いろいろなことがありました。森林再生課長から見られまして、特に力を入れて取り組んできた事業を含め、県の林業施策について所感を伺いたいと思います。

森林再生課長

 私は昭和49年に入庁いたしまして、そのころ一時的には下火になっておりましたけれども、やはり拡大造林を進めていくということで、毎年度300ヘクタール以上の拡大造林が行われていました。現在、植林は10ヘクタール前後ですので、約30倍近い造林が行われていた。そういう時代でございました。こういった人の手によって植えられた人工林というのは、引き続き人の手によって育てることが必要でございます。しかしながら、昭和55年をピークに木材価格というのは下降線を描きまして、長く林業が停滞してきたことから、特に平成の時代に入りまして森に手が入らなくなってまいりました。

 その結果、このままでは水源かん養機能など、公益的な機能が損なわれる。そういう危機感を持っておりました。折しも平成8年の本県の渇水問題がございましたけれども、それを契機に荒廃した森林の再生を図るために、平成9年度、水源の森林づくり事業をスタートさせまして、森林の公的管理の支援に取り組み、さらに平成19年度から水源の森林づくり事業を推進し、森林整備を加速化させて進めてまいりました。

 しかしながら、水源の森林づくり事業等の公的管理がいつまでも続くわけではございません。この事業がスタートした平成9年度に、20年間所有者から県が山をお預かりして公的管理を進めてきましたけれども、平成29年度には、満期を迎えてまいります。それ以後、順次森林所有者に森林を返還することになりますけれども、そうしますと、所有者など民間の手による森林管理が行われることになります。しかしながら、このまま所有者による管理となった場合、手が入らず再び荒廃した森林に逆戻りしてしまう。そういう危惧がございます。

 このことを念頭に置きまして、現在小さな森林所有者をまとめて生産規模を拡大する事業集約化でありますとか、あるいは技術者の確保を図りながら、神奈川の地形、地質に適した高性能林業機械あるいは路網整備をセットにした低コストの林業を進めることによりまして、効果的、効率的な森林循環による人工林の再生を進めていく必要があると考えております。

 また、地域によっては、間伐材の生産などに熱心な地域もありますし、あるいはそうでない地域もあります。また、林業事業体におきましても、技術的な格差というのがかなりあるわけでございます。そういったことから、こういった地域内あるいは地域外、さらには事業体間での技術供与でありますとか共同事業、あるいは合併といった取組を進めることによって、林業事業体の体質強化を図り、森林整備を確実に実行できるような、林業事業体の協力体制を再構築していく必要があると考えております。

 こうした取組を進めるとともに、先ほど御答弁させていただきましたけれども、山から切り出した間伐材などを確実に加工し、商品に結び付いていく、そういった県産材の流れをつくるためには、一体的、総合的な取組を並行して進めていく必要があると考えてございます。長い年月と多くの人手、多額の人件費を必要とします。

 昨年の9月に台風第9号により山北町、静岡県小山町を中心に災害が発生いたしました。また、これは私の入庁する2年前でございますけれども、昭和47年に集中豪雨によって山北町に大きな被害があり、死者も出ております。しかし、当初よりも今回の台風第9号は、短期間でより大きな大量の雨が降ったにも関わらず、林地の被害は昭和47年度に比べてはるかに少なくて済みました。それは、営々としてたゆまず治山工事を進め、併せて水源の森林づくり事業などで森林の整備を進めてきた結果、災害に強い森林が形成されたものと受け止めてございます。

 今後とも撤退することなく、災害に強い森林にするよう進めていく必要があるのではないかと思っています。

 最後になりますけれども、昭和57年から県有林で約300人から始めた県民ボランティアがございます。それが、昨年の実績では9,000人の大台に乗るということで、また企業によるCSR活動も盛んに行われるようになりました。昨年の5月には、本県で初めての全国植樹祭が神奈川県で開催され、森林再生50年構想に基づく神奈川の森林づくりを全国に発信するとともに、県民の皆様とは50年後の森の姿を共有しながら森林づくりを進めていく機運が更に高まったものと思っております。多くの県民の皆様に末永く森林に関心を持っていただくよう、あらゆる機会を活用して森林づくりの大切さをPRするとともに、森林とのふれあい、関わり合える機会の提供、技術支援など、引き続きの取組によりまして、森林づくりの輪を更に広げていってほしいと思っております。

 今後、県民の1人として神奈川の森づくりに関心を持ちながら、微力ではございますけれども、お手伝いすることがあれば、県民の1人として協力していきたいと思っています。誠にありがとうございました。

杉山委員

 森林再生課長、本当にお疲れさまでございました。

 ボランティアの参加者が300人から9,000人へ増加したしたということです。すごいです。やはり自分の心、気持ちというのがすさんでしまいがちな時代ですけれども、やはり我々の心そのものに例えば、田んぼであれば新田を耕していくことがあるように、それぞれの心に、今、森林再生課長が言われたように森林づくりの輪といったものを植え付けていきたいと思います。本当にお疲れさまでした。

 最後に、水産業についてお話を伺いたいと思います。

 水産業のところを見ていきますと、新規事業として豊かな海づくり推進事業費は871万円を予算計上しております。まずそこで、東京湾ナマコ資源増大調査事業と書いてありますけれども、これはナマコを養殖しようという話かもしれませんけれども、これはどんなことなのでしょうか。

水産課長

 現在、東京湾底引き網漁業というのを盛んにやってございますが、シャコとかマコガレイが非常に不漁でございまして、非常に厳しい状況が続いておりますが、数年前から今まで漁獲の対象としていなかったクロナマコというのがございまして、漁獲してございませんでした。しかし、これが中国向けに高値で売れるということになりまして、厳しい中でも貴重な財源となってございます。

 しかし、ナマコというのは魚のように大きな移動をするわけではなくて、海底におりますので、漁獲の影響を受けやすいという状況がございます。漁獲量が早くも少し減少ぎみになってきております。こういうことから、漁業者の方々からもナマコの資源を大切に使っていきたいという要望がございまして、そのための研究をしっかりやってもらい、それに基づいて資源管理等を行っていくということがございました。

 そういうことから、平成23年度にこの予算を計上させていただいて、お認めいただきましたら、しっかりとした調査を基に資源管理して、漁業者の収入の安定に努めてまいりたいと考えているところでございます。

杉山委員

 確かに中国に、ナマコが結構高級食材として売られているようですし、日本から輸出できるのであれば、良いナマコを輸出していただきたい。やはり食の安全・安心をキーワードに、さらには地産地消ではありませんけれども、神奈川の大自然、その自然の中の山、海それぞれの宝物に対して、県当局におかれましては、今後ともしっかりと諸施策を推進されますことを要望いたします。

 続きまして、項目としては最後でありますけれども、ツキノワグマ対策について質疑したいと思います。

 実はこれは昨年の、平成22年12月21日、伊勢原市議会から意見書が出されてまいりました。確かに今年度は全国的にクマの出没が多く、本県でも過去に例がないような出没状況であったと思います。昨年、我々の仲間により結成されている、神奈川県の農業を推進する会というのがあるのですけれども、このときに伊勢原市内に現地視察に行った際、偶然クマが捕獲されたとの情報が入り、その捕獲現場も見せていただいたところです。実際に、人里に近いところにクマが出たということで驚きました。特に今クマは冬眠中でありますけれども、北海道でもやはりクマとの遭遇とかいろいろあるわけです。このツキノワグマは絶滅危惧種とされて、保護の対象となっている現状であります。そうした中で、今後、人家の間近まで来るような状況にあっては、これはやはり人身的な被害も懸念されるわけでありますので、この点について何点か確認を含めてお聞きしたいと思います。

 今年度、ツキノワグマがどのぐらい目撃されているのか。また、捕獲は何頭ぐらいされているのか。昨年、何年か前を含めて教えていただきたいと思います。

自然環境保全課長

 目撃に、足跡やふんなどの痕跡、捕獲を合わせた総数と捕獲数について申し上げます。今年度は目撃等が64件でございました。そのうち捕獲は8頭になっております。過去の状況ですけれども、平成18年度目撃等が34件、捕獲が1頭です。平成19年度は目撃等が20件、捕獲が2頭となっております。平成20年度、平成21年度は捕獲はございませんで、それぞれ目撃等が平成20年度が11件、平成21年度が17件となっておりまして、ここ何年かで今年は非常に多い状況になっております。

杉山委員

 確かに今年は目撃等が64件ということです。大変多い数字になっているのですけれども、もちろんこれは生態系にもよるでしょうけれども、本県におけるツキノワグマは、果たして神奈川県内に何頭が生息しているのか分かりますか。

自然環境保全課長

 まず、これまで2回の調査で数値を出しております。一つが、平成9年3月の丹沢大山自然環境総合調査報告書では生息数30頭前後と推計しております。これは、平成3年度に実施しました神奈川県ツキノワグマ生息実態調査報告、それからそれに引き続いて行った生態調査に基づく推定でございます。また、平成18年度から平成20年度に実施しましたヘアトラップ調査では35頭の個体が確認されております。

 ヘアトラップ調査と申しますのは、木に有刺鉄線をくくり付けまして、三角形あるいは四角形に囲って、その中にハチみつを入れたバケツを置きます。クマがハチみつを取りにこの中に入るときに有刺鉄線に毛が絡まりますので、その毛から遺伝子を採取して頭数を調べるものです。正確な頭数までは分かりませんけれども、過去2回の調査結果を見ますと、丹沢大山には30頭から40頭のクマが生息しているのではないかと推定しているところでございます。

杉山委員

 大体そういった調査の中では、平成18年から平成20年で、約35頭と調査で確認できたということです。そういうクマたちが人里への出没に、県として、これまでどのように対応してきたのか。

自然環境保全課長

 県は平成18年度に神奈川県の人里でのツキノワグマ出没時の対応マニュアルを作成しまして、これに基づいて、市町村それから警察、猟友会と連携して対応しているところでございます。対応マニュアルでは、出没レベルを5段階に分けておりまして、そのレベルに応じて対応を強化しているところでございます。

 まず、最初に目撃がされた場合ですけれども、地域住民の皆さんへ注意喚起を行うとともに、目撃などの情報提供を呼び掛けております。次に、複数回同じようなところで目撃された場合には、定期的なパトロールあるいは追い払いなどを実施しております。さらに、追い払いなどを実施してもなお出没を繰り返して、その地域への執着が認められる場合には、おりによる捕獲を行っております。捕獲したクマですけれども、絶滅危惧種であることから、学習放獣と申しまして、クマの嫌がるトウガラシスプレーを噴射するなどして、人への恐怖心を植え付けて、再び人里へ出没しないよう措置した上で、丹沢山中の奥山へ放しています。

杉山委員

 この伊勢原市議会の意見書の中で、先ほどの生息数を検証してくれという内容が1点ありました。実際に伊勢原市内で捕獲したクマは、絶滅危ぐ種ですから勝手に殺処分はできない。また、山に帰さなくてはいけない。伊勢原市内で捕獲したクマを相模原市で放獣できない。相模原市で捕獲したクマは相模原市内で放す。しかし、できたら県政総合センター所管区域を越えた放獣先の検討をすべきではないでしょうか。つまりは、この伊勢原市内の山に帰すのではなくて、もっと奥の方といいますか、山間の中で放獣してもらえないかという検討をしていただきたいという要望が出てきております。そういうことについて、広域行政の中で可能なのでしょうか。

自然環境保全課長

 今お話がありましたとおり、放獣場所については要望を頂いております。これまで、放獣先については、捕獲した市町村内で放獣することを原則としていましたけれども、今年度のように出没が相次ぎまして捕獲が数多くありました。その場合に、同一の市町村内では放つ適当な場所がないという事態も今回2回出ております。そのとき、別の市町村の方へお願いしまして放した事例が2件あります。今後また、同じように出没が相次いだ場合に、その市町村内では適当な場所がないということも考えられますので、今後関係の市町村と協議いたしまして、恒久的に前もって放獣先を幾つか決めたいと思っております。そうした調整を今後していきたいと考えているところでございます。

杉山委員

 放獣したけれど、また戻ってくるということも考えられる。また人里に戻ってくるとかいろいろな懸念もある中で、放獣後のクマの行動を把握できないかということで、伊勢原市議会ではGPS又は電波発信機器等を付けてくれたらどうかという話なのです。そういう把握をするという意味で、どのように考えていますか。

自然環境保全課長

 伊勢原市からの御要望の趣旨は、正に今おっしゃったように、再び戻ってくることを事前に察知できないかという御要望だと思っています。そうした中で、GPSにつきましては、首輪に装着してその中に記録装置がございます。動物の位置データを蓄積いたしまして、一定期間になったら首輪が自動で外れる。その首輪を回収してデータを分析するというやり方、あるいは調査員が発信機を持ってクマを探してキャッチするというやり方がございます。リアルタイムでキャッチするのは、今非常に技術的には難しいということです。試験的には導入されておりますけれども、実用化には至っていないという状況でございます。

 それと、電波発信機でございますけれども、これは常にクマのいる位置を毎日調査員が追い掛けなければいけませんので、これについては多額の費用がかかることになります。ですから、リアルタイムでクマの位置を測定するのは非常に困難と思っています。ただし、再びクマが人里へ来るということは、心配であるということは分かりますので、現在生態調査を実施している大学等もございますので、そうした専門家の方の御意見も伺いながら、被害防止対策について、どういったことを工夫できるか検討していきたいと考えているところでございます。

杉山委員

 分かりました。要望させていただきます。

 勝手にクマが来たから、邪魔だからGPSを付けて山に追い返すなんて、これは我々人間のおごりであり勝手な話なのだけれども、ただ、我々はやはり人の生命、財産を守っていかなくてはいけないということがあります。今のところ人身に被害が起こっていないものでありますし、そのためにも県が主体となって、先ほど市町村とも連携していきたい、あるいは専門家の方々の御意見もいろいろと伺っていきたいということでした。今後の取組について早急に検討いただくよう、是非とも要望させていただきます。

 最後の質疑でありますけれども、これは是非環境農政局長にお伺いしたいと思います。

 いよいよこの平成22年が終わりまして、今まで平成23年の予算案についていろいろ伺ってきました。来年度の環境農政行政への取組、決意について、知事が何か代わるとか代わらないとか、去就問題がいろいろ出ていますけれども、やはり行政は生き物で、首長が不在であっても行政は淡々と県民の生活を守っていかなければいけない。また、諸施策を遂行していかなければいけない。その観点に立って、環境農政局長のこれからの新年度にかける思いを述べていただきたいと思います。

環境農政局長

 平成23年度に向けての考えというお尋ねでございます。

 今回の本会議の三好議員の御質問にもございました。まず、農政、農林水産業をとりまく状況にとって、非常に厳しい環境が続く中で、さらにTPP等の経済連携の議論も行われております。こういった中で、やはり見失ってしまっていけないのは、神奈川の都市農業という形の筋をしっかりと立てていく中で、いかにしっかりと前に進めるかということだと思います。また、環境については、今日杉山委員の御質疑でも特に地球温暖化対策、CO2の削減がなかなか進まないではないかということがございます。

 環境も農業も確かに政策のベースとして、国政のいろいろな政策がございます。特に地球温暖化対策でいえば国全体の政策の中で、かなりの取組があり、県独自の中でそれに更に地域特性を出していくことが必要であると思います。農政も同じでございます。そういった意味で、特に神奈川の場合に、農業も都市農業、環境については逆に言えば他県と違って、全国の中では産業も集中し、また業務も集中し、CO2の排出量が多い構造を持っている。いわば全国一律の対策でない部分を、いかに県が補うかということが非常に重要な時代だと思っております。

 今回の御審議をお願いしております平成23年度当初予算は、あくまでも骨格ということで、新しい施策等々については、今後更に議論がなされるものと承知しておりますけれども、今申し上げたように、全国一律の部分に対する国へのいろいろな注文をしっかりと付けつつも、神奈川の環境、神奈川の農業、この部分を県がいかにしっかりと押さえていくかという部分で、平成23年度において、更なる前進を図っていきたいと思っております。

杉山委員

 環境農政局長、御答弁ありがとうございました。私の質疑を終わります。

平本委員

 民主党・かながわクラブの平本でございます。

 幾つか質疑をさせていただきたいのですけれども、まず最初に、昨年の9月8日にありました台風第9号に関わる漁業被害についてまず伺いたいと思います。当時当常任委員会のメンバーは北海道を視察している最中でした。集中豪雨が発生したということで、当常任委員会のメンバー全員も非常に心配をしました。これについては、1月20日に連合調査会でもいろいろと議論がございました。また、その後、小田原市漁業協同組合から要望を受けて、先月2月2日に我々の会派の大井委員、村田委員そして私は、また現地の市会議員の方も含めて、現地調査を船上からも含めて行わせていただき、その後いろいろと現場の方々と現状に対する様々な問題点も議論させていただいたわけであります。また、我が会派の鈴木議員が、本議会の代表質問で取り上げさせていただきました。まだ漁業被害についての不安が解消されていないだとか、またこれからそうしたことに対して、県としても予算措置を組んでいただかなければいけないといったことがございました。そうした観点から、何点か状況を伺わせていただきたいと思います。

 まず、最初に、我々も漁業について専門家でないので、易しく説明していただきたいと思います。漁法について、刺し網漁ですとか、あるいは定置網漁であるとか、またはアワビの素潜り漁など、幾つかの漁法があると思います。酒匂川から流出した流木だとか、あるいは土砂が大量に流れ込んだということです。現在の漁獲量が低下すると、漁業者の売上収入が減少し、生活に直接響いてくるわけであります。この辺について平年と比べて、現在どの程度減少しているのか、現状についてまず最初に伺わせていただきたいと思います。

水産課長

 定置網漁業につきましては、当初ごみが大量に入ったということで、5日間ぐらい操業できなかったということです。そのときはごみを取るのが大変で、漁獲はなかったということを聞いております。その後は漁獲は回復いたしまして、小田原市漁協の年間の水揚げ金額は前年より良かったと聞いています。

 ただ、その中で、今一番心配されているのは、酒匂川河口のヒラメ刺し網漁業は個人の漁業者が営んでいる漁法でございまして、大体数メートルの丈の透明な網を大体長いもので2キロメートルぐらいにわたって海底に設置するというものです。そうすると、海底に重りが着きまして数メートルの上に浮きが付いていますので、そこを通ってくる魚が、網が分からずにそこへ頭を突っ込んで、それで1日ぐらい空けて網を取ると、そこへ突っ込んだヒラメなどが採れるという漁業でございまして、この漁業は、下にそういう大木とかそういう木の根っこなんかがございますと、そこに網が引っ掛かってしまいまして、上げられなくなって、漁業がやりづらくなっているということでございます。

 統計数字を見てみますと、12月1日からヒラメの刺し網漁が始まりまして、20日現在まででございますが、小田原魚市場に上がっている小田原市漁協の管内のヒラメの水揚げが大体5,300尾ぐらいございました。昨年は同じ時期で5,500尾という統計がございますので5%減、一昨年と比べますと、逆に110%ということで増加となってございます。これはなぜかと申しますと、小田原市漁協の刺し網の操業区域というのは、二宮町の境から真鶴町の境まで結構広い状況にございまして、河口で木の根っこに引っ掛かるようなところは駄目でございますが、全体とすれば捕れているという状況でございます。

 それから、アワビについてお話がございましたが、現在のところ1月から解禁になってございますが、今は寒いものですから、潜り漁というのは普通の裸にゴム製の黒いウエットスーツを着まして、それで自分の呼吸だけで潜るものです。大体、小田原市近辺だと5メートルぐらいまで潜ります。そこでアワビ等を捕ってくる。やはり暖かいときの漁が最盛期になりますが、小田原市の魚市場への水揚げですと、1月14日に75キログラム、2月10日に60キログラムほど水揚げされておりまして、昨年の水揚げと比べますとほぼ同じ水準という状況になってございます。

平本委員

 今お聞きしたら、平年に比べると漁獲等についての被害は出ていないということです。

 最後にお答えいただいた、素潜りでやるアワビなのですけれども、ちょうど11月から12月が産卵期に当たるので、今回海底に大分土砂とか泥が堆積していることによって、幼生が大分死滅してしまっているのではないかと思います。今回、さっきおっしゃった1月14日と2月の水揚げ量は同じ水準ということですが、産卵期に土砂が流れ込んできたということで、先々幼生が大人になるまでにはまだ2年、3年、4年かかるわけです。そうしたときに影響が漁獲量として出るのではないかということなのです。その辺のことについて、状況的にはどうなのでしょうか。

水産課長

 確かに、このアワビの卵が産まれるのがちょうど11月、12月ということで、そのときに生まれた卵が精子と海底でくっ付いて、それで幼生となって岩に定着しますけれども、研究の報告ですと、岩の上に泥が、0.1ミリぐらい積もっていてもうまく定着しなくて、それから育っていかないという報告がございます。今は大分きれいになりましたけれども、その当時の岩の状況としましては、やはり数ミリの泥が積もってございましたので、ちょうど2010年の11月、12月に生まれたアワビは、非常に心配な状況にございます。

 では、それがいつ分かるのだといいますと、これから1年ぐらいたちますと、幼生は2センチメートルぐらいまでになってきます。そうすると水産技術センター相模湾試験場の職員や漁業者の方が調査をすると、今年は昨年生まれのものがいないということが分かってまいります。そこら辺で三、四年後の漁獲の状況は分かるのではないかと考えております。

平本委員

 今お話しいただいたように、現状はさっきの定置網とか刺し網の被害はそんなに大きな被害ではないという印象も受けるのですけれども、それは冬の時期であるからだと思います。アワビの話もそうですけれども、漁の最盛期はこれからです。先々こうした状況がどのようになるか、今の段階では正確に予測はできないのです。先々もし被害がかなり出てきたということになった場合、今回は台風による集中豪雨が原因になろうかと思いますけれども、こうした自然災害によって、売上げが減少してしまったりとか、いろいろ様々被害が拡大していったときの、被害の捕てん制度というのはあるのですか。

水産課長

 事業収入に対する捕てんでございますが、刺し網漁業者は大体23人ぐらいございますが、一番熱心にやっておられる、そのうち16人の方は漁業共済という一種の保険に入ってございます。この漁業共済につきましては、刺し網の場合でございますが、収入が1年通じて85%に達しない部分を収入の見合いということでお金が出るという制度でございます。これにつきましては、国や県も掛金の助成をしておりまして、漁獲がもし下回った場合は、これによる救済措置ということが有効であると思っております。

 アワビにつきましては、実は全国でもアワビ漁業者に対する共済制度がございますが、小田原市漁協はこれには参加してございません。なぜかといいますと、共済の保険をかけるにはしっかりとした売上げの把握が必要でございます。市場に出す他に、個人的に商店、食堂、いそ料理屋に持っていかれる例もございます。そういうことがございまして、しっかりした売上げが把握できないために、アワビ漁業者の方は入ってございません。三、四年後の漁獲の減少というものがはっきり表れるのは今年の末ぐらいということでございます。その場合はアワビ漁業者に対しましては、三浦半島地域でアワビの資源を回復するために資源回復計画というのをやっております。漁場の造成をして、そこへアワビの稚魚を放流して、そこで増やすという取組を県も支援してございます。そういうやり方で将来的な漁獲の減少に対する支援を行っていきたいと思っております。

平本委員

 確認ですが、刺し網の場合には前年比が85%未満の場合、つまり15%漁獲量が減った場合には、そうした共済制度から支払があるということです。アワビは、インターネットで調べたら、岩手県とか自治体ごとに結構共済制度が出ていまして、岩手県の場合は、確かにアワビに対しての共済制度が用意はされているけれども、本県の場合、この小田原漁協に関連する漁民の方々は、入っていなかったということです。これに対しては、今おっしゃったように、三浦市等の地域でやっている形の支援を先々やっていくということです。分かりました。

 多少、所管が違う話になってしまうかもしれないのですが、昭和56年に酒匂川の取水ぜきのところが、土砂で大分埋まってしまったということがありました。たしか8箇所あるうち4箇所が埋まってしまって機能しなくなったということです。これによって水道の取水が困ったということでした。その後、昭和56年7月に、神奈川県、市及び神奈川県内広域水道企業団が参加して、酒匂川河口漁業対策協議会が組織されたと聞いているのですけれども、組織されたときに酒匂川河口漁業対策協議会災害特別積立金運用基準というのが定められたということです。今回の被害は、その対象になるのではないかと思うのです。台風等による河川ごみ災害があると、災害特別積立金運用基準がありますから、それぞれ被害を受けた団体に見舞金が支払われたということが過去にあったということです。今回まだ、そういうことが行われていないのは、なぜでしょうか。もう一つは広域水道企業団の設備が土砂に埋まってしまったということなのだけれども、現場での一番の心配は、土砂が大分たまっているので、これを除去するときに漁業被害が更に広がるおそれがあるのではないかということです。

 今回こういう台風被害があったのに、見舞金が支払われなかったのかということと、さっき言った取水ぜきの土砂を除去しなければいけないと思いますけれども、このときに漁業被害が起こるのではないかという心配を現場でしているのですが、これに対してはどういうことになるのか。

水産課長

 まず、酒匂川河口漁業対策協議会の見舞金でございますが、これは小田原市が窓口になって広域水道企業団に、そういう見舞金の支出について今、働き掛けていると聞いています。一番直近では平成3年に支出しているということです。最後に見舞金の支払をしたときから間が空いてしまいましたので、この制度の趣旨について、広域水道企業団の内部で今もう一度おさらいしていると聞いてございます。これから総会で認めて見舞金を支出するということになっているそうです。今その準備をしていると聞いています。

 それから、もう一つ、酒匂川の飯泉取水堰の土砂についてでございますが、非常に漁業者も心配してございますが、広域水道企業団もそれなりの手法を今とっております。今まではゲートを上げて砂を出すだけでございましたけれども、ゲートの前の土砂を重機で取って、その砂を今までは海に流していたものを、重機で取って別の場所へ仮置きして、搬出等を考える。あるいは今取水口にどうしても土砂が流れていってしまいますので、そこに流れ込まないように堤防を造って、砂止めをするという工夫をしております。そこら辺につきましていろいろ対策をとっているということで、漁業者の方になるべく心配を与えないように、対策を進めているところでございます。

平本委員

 飯泉の取水口については、これは技術的な対応で被害が広がらないようにきちんと対応するということをお答えいただきした。

 それから、もう一つ、酒匂川河口漁業対策協議会災害特別基金の積立ては平成3年が最後になっていることです。積立金と書いてあるけれども、積立ては県が代わりにやってきているということなのですか。それもストップしてしまって、放っていることになっているということなのですか。

水産課長

 積立金について、1,000万円を超える額がしっかりと積み立ててあるようでございます。

平本委員

 積立てはその後も継続して行われているのですか。その結果が1,000余万円となっているのですか。それとも、積立金はもうストップしてしまってそのままになっているのかということを聞いたのです。

水産課長

 積立金は1,000万円を下回ると、それに対して少ない分は捕てんすることになっているようです。現在積立金は1,000万円を超える程度となっているので、積み立てていなかったと聞いています。

平本委員

 分かりました。

 2月に海底耕うんの作業をした際に、ヘドロの状態になってしまっている土砂がたくさんすくい上げられたということがあったそうですけれども、その後どのような状態になっているのか。調査等を行っているかどうか。それについて少し伺います。

水産課長

 海底耕うんを行ったその後の状況でございますけれども、水産技術センター相模湾試験場が小田原市にございまして、そこでその後の効果につきまして調べることになってございます。定期的に河口域に数点ポイントを定めまして、底の泥を取って、底の泥がどうなっているかという変化の調査を、今年それから来年度、平成23年度も予算をお認めいただければやることになってございます。その中で明らかにしてまいりたいと考えてございます。

平本委員

 国府津の海岸付近のところにグミという生き物が大量に発生してしまって、特に飯泉の取水ぜきでしゅんせつした土砂を国府津海岸で養浜で使うようになった3年ほど前から、地元の人はグミと呼んでいるらしいのだけれども、奇妙な生物が発生して刺し網にくっ付いてしまって、操業に支障を来しているということです。現場の方たちは飯泉の取水ぜきでしゅんせつした土砂を入れたからこうなったのだとおっしゃっているのだけれども、このグミの正体と発生状況についてはどうなのですか。

水産課長

 グミはナマコの一種でございます。先ほどクロナマコ、アオナマコ、アカナマコがあって、これは食べられますという話をしましたが、これは食べられないナマコでございます。体長10センチメートルぐらいのナマコでございます。大体水深20メートルから80メートルの砂れきにいるものでございます。実は、これは神奈川県だけではなくて、全国的にも非常に被害を受けて困っているところがあると聞いてございます。九州地方の福岡県で大変に大量発生いたしまして、駆除に苦労したということです。それから、県内では三浦半島の東京湾側の金田湾とか松輪という地区でも大量に発生して困ったことになっています。それから、一昨年ですと房総半島の館山でも発生したということでございまして、いろいろなところに被害が出ているという状況でございます。

 その因果関係ははっきり分かっていないということでございます。国府津で養浜しますと、どうしても砂が若干海底へ出ていきますから、それによってちょうどグミが生息しやすい環境になったのかもしれません。また別の影響があるのかもしれません。そこら辺の原因については断定できないという状況でございます。

平本委員

 今お話を伺うと、昔からグミがいたということではなくて、最近いろいろ環境が変わってきたので、発生していると受け取れたのですけれども、これについては、事例が表れて時間がたっていないから、はっきり分からないということです。そういう被害があり、刺し網の業者としては非常に困っているということなのだけれども、これの除去をする対策は具体的に行っているのですか。

水産課長

 昔の文献によりますと、相模湾でも大量発生したことはあったらしいですが、そのときは肥料にしたということです。それで、今の考えている対策でございますけれども、ちょうど九州地方の福岡県で大量発生したときに、これを取って船に上げて、それでばちばちと切って放流するとまたそこから増えてしまうということがございますので、1回陸に上げて塩漬けにしてしまうと内臓が浸透圧のために出てしまって、それで死んでしまうということです。その死んだグミについてはタイ釣りの餌にいいという研究もございます。そういうこともありますので、まず駆除の仕方は塩漬けにすればいいだろうということです。では、どうやって取るかということになりますが、刺し網を掛けて引っ掛かってきたものを丁寧に外して、おかに上げてもらうとか、あるいは今やっております海底耕うんで入ったものを処分する方法が考えられると思います。この間国府津地先の海底耕うんでもグミが入ってきたようでございまして、それを上げて処理したということも聞いてございます。そういうやり方で処理するのが、一番いいと思っております。

平本委員

 現場ではそれで大変困っているということです。今おっしゃったように、そうした形で対処するということなのだけれども、そういう知識を現場に伝えるだけなのですか。それとも、何かそういうことについて具体的に対策をとることまでは考えていないのでしょうか。

水産課長

 現在、漁協に委託して実施しております海底耕うん事業については、平成22年度の予算を流用させていただいてやってございますが、これは県の事業でございますので、漁協の皆様が併せてグミも積極的に退治してくれということであれば、その漁場をよく知っている漁協に委託してございますので、その中で一緒にやっていただきたいと考えてございます。

平本委員

 分かりました。いろいろ台風の被害について伺ったのですけれども、ちょうど今予算組みということもあるので、これまでいろいろと予算の記者発表あるいはまたその資料を見ますと、酒匂川及び河口の土砂流入海域における漁場環境調査等として、本年度の既決予算が608万円で、来年度は当初予算で4,152万円を計上していると聞いています。酒匂川の河口の土砂流入回避の海底ごみ除去として、本年度の既決予算が海底浮泥除去として200万円、来年度は当初予算で299万円を計上しているということです。来年度の当初予算で酒匂川及び河口の土砂流入海域における漁場環境調査等の対策として4,152万円を計上しているわけです。確認ですけれど、海底浮泥除去の対策として、来年度の当初予算で299万円計上されていますが、これは4,152万円に含まれているということでしょうか。

水産課長

 酒匂川及び河口の土砂流入海域における漁場環境調査等4,152万円というのは、実は酒匂川のアユの遡上調査ですとか、藻の発生状況ですとか、あるいは魚類がどのように生息しているかという魚類調査をやろうというものでございます。それから、もう一つ、海底につきましては、先ほど言いました酒匂川河口域の数点の泥を取りまして、水産技術センターで分析の委託をかけて、その内容を調べるという調査関係の予算でございます。

 それから、海底浮泥除去の対策として、来年度の当初予算で299万円計上されている金額はそれと別でございます。真鶴町方面の岩礁域に、大分泥は少なくなりましたけれども、まだ少したまっているところもございますので、来年以降のアワビの産卵のためにも、そういうスポット的に重要な部分の泥を、水中ポンプを使いまして、吸い上げて海の沖の方へ流してしまうという対策費でございます。

平本委員

 酒匂川河口の土砂流入海域の海底ごみ除去として299万円計上されている金額は、海底ごみということで沈んでいる流木を引き上げるのに使う予算と解釈していいですか。

水産課長

 299万円のうち、199余万円が海底の耕うんと河口域に大きい流木もありますので、その除去を漁協の方に委託するお金でございます。流木の除去を中心にやるのか、海底耕うんを中心にやるのか、あるいは海底耕うんをやりながらグミも一緒に取ってしまうのか、そこら辺は漁協の意向もお聞きしながら、対応していきたいと思っています。

 残りに99万9,000円ほどございますが、それが平成23年度に海底浮泥除去の実施試験調査のためのお金でございます。ポンプで泥を吸い上げる技術はございませんので、ウニを吸い上げて除去しようという装置を参考にしようというものでございます。いそ焼きといいまして、ウニが大量繁殖して海藻を全部食い尽くしてしまって、普通は商品ですけれども、ウニが害になってしまう。そういう地区では、ポンプでウニを優しく吸い上げて、ウニを少なくして、海藻が出るようにするという装置が開発されています。それを泥の除去に利用できないかということで、まず試験的に今年度にやってみる。うまくいけば来年度本格的に、スポット的にではございますが、平成23年度に漁協に委託してやっていただこうという仕組みでございます。

平本委員

 今伺ったことを基に考えると、199万円は海底耕うんということで、河口域の流木を処理するということです。とにかく相模湾というのは海底が激しくでこぼこしているということです。特に、ここにも書いてありますけれども、水深30メートルから70メートルぐらいのところにかなりでこぼこがあって、深くなっている箇所に根っこや枝が付いた流木が流れ込んでしまっていて、網を掛けるときに、このために網がみんな破損してしまうということです。河口域ではなくて、もっと深いところにある流木がどうにも分からないということです。上から見ても見えるわけないので、どこに入っているかということをきちんと調査してもらって、とにかく引き上げてもらいたいということについて現場から要望があったのです。そういう流木に対しての対策に予算が付いていないように聞こえますけれども、その点はどうなのですか。

水産課長

 ごく浅いところの河口域については、現在の予算で対策がとれると思っておりますが、技術的に見て、30メートルより深いところは、実際にではどうやって取ろうかということを考えますと、まずダイバーが潜って、そこで木にロープあるいはそういうものを引っ掛けて、それで取らないとできないわけです。そうしますと、30メートルがダイバーが潜る限界でございます。もっと深いと、数分潜ってもまた上がってこなくてはいけないものですから、実質的に不可能ということです。私どもとしては、技術的な観点から、30メートルより深いところは、自然に朽ちていくかあるいは転げて海底に行くしかないのではないかということを考えておりまして、漁業者の方にもそういうやり方しかないのではないのかというお話はしているところでございます。何とかしてほしいという御希望はございますけれども、技術的に無理ではないかと考えております。

平本委員

 おっしゃっていることは分かるけれども、現場に対しては、その辺について丁寧に説明していただきたいと思います。現場の受け取り方として、県はできないから現場でそれをやるべきだと受け取っているわけです。とてもそういうことまで、財政的にもできない。今おっしゃったように、10年、15年ずっと待てと言われても、この人たちの生活があるわけです。河口から近いところが突然深くなったりしています。そういうところは完全に漁場なわけです。そういった箇所へどういう対策があるのかということについては、今おっしゃっていただいた状況であるということです。今はそういう説明の仕方しかないのかもしれません。ただ、生活している人たちとしては、ただできませんと答えられるだけではとても納得がいかない。網の破損もかなり多いということなので、技術的にどうしようもないのだったら、丁寧にもっと理解していただけるように説明していかないといけないと思います。現場の方は、何とか県にしてもらいたいという非常に強い御意見をおっしゃっていました。自分たちの資力だけではとてもできないのだということを盛んにおっしゃっていました。結論として、今おっしゃったことにならざるを得ないのかもしれないけれども、もう少し現場に分かっていただけるように、お話を是非していただきたいと、御要望で申し上げたいところです。

 行政の連携について意見を申し上げさせていただきたいと思うのですが、酒匂川の濁水による漁業被害などに対する県の対応は、環境農政と県土整備の両局にまたがっているわけであります。また、環境農政局の中でも、所管の区域が西部漁港事務所、水産技術センター相模湾試験場、そして内水面試験場にそれぞれ幾つかに分かれてしまっているわけですけれども、その事案によっては小田原市の他に神奈川県や広域水道企業団あるいはNEXCO中日本、様々な方々がそれぞれ関係してくるわけなのです。県でこれらそれぞれの関係する部局とか、あるいはまた関係する方面にできるだけ連携して、全庁を挙げて対策に取り組んでいただきたいというのが現場での御意見でありますので、その辺について、今後は幾つかに所管が分かれているものについて連携を密にして、対応を全庁挙げてやっていただきたい。どのように対応されるか。その辺のことについて伺ってみたいと思います。

水・緑部長

 自然災害ではございますけれども、漁業者の方々には本当に心労をお掛けしているという意味で、行政としてできるだけのことをしたいという考えを持っております。

 河口ぜきの関係から海底の部分まで、いろいろその辺り問題がございますけれども、今は台風第9号の濁水被害に係る県西地域連絡会議というのを開いております。これは、当然それぞれの所管の管理者が、市町村も含めましてそれぞれ集まって、その中で部会も開いております。今その濁水被害に関係する連絡協議会の中に、四つの部会をつくってございます。

 実は今お話がございましたような、台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会は、本庁の河川管理者あるいは海岸管理者、そして海面ですから私どもの所管もございますし、それから市町村、それからごみが上がった場合の後の処理の部分でいう廃棄物対策といったレベルに関連している部局が全部入ったところで、検討部会を開いてございます。そういった中でやはり部局の方々に、これからの部分での情報の提供ですとか、それから情報の共有、そして迅速に対策をとっていくために、検討していく体制を今整えております。そういった中で御心配にならないような形をとっていきたいと考えているところでございます。

平本委員

 分かりました。

 今おっしゃっていただいたように、是非現地の方に対策について、御心配にならないような形をとっていきたいという意向があるということもお伝えいただいて、今後まだ被害が予想される部分もありますので、対応をよろしくお願いしたいと思います。

 次の質疑ですけれども、海にも関連があるのですが、境川あるいはまた引地川の水質管理について伺いたいと思うのです。水質管理のことについて知識がないので、一番はじめに河川等の公共用水域については水質汚濁に関する環境基準が分かれている。一つは人の健康を保護する環境基準というのがあって、もう一つが生活環境の保全に関する環境基準という、二つ基準があると伺っているのですけれども、この基準の概要を簡単に御説明いただけますでしょうか。

大気水質課長

 環境基準は環境基本法第16条に基づきまして、人の健康を保護し及び生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準として定められております。その中には、人の健康の保護に関する項目は全部で26項目ございますが、これと生活環境の保全に関する項目が全体で10項目になります。この二つがございます。

 人の健康の保護に関する項目では、カドミウム、シアンなど、人の健康に係る被害を生ずるおそれがある物質について、これをすべての水域において一律の基準となっております。一方、生活環境の保全に関する項目でございますけれども、有機汚濁物質の指標となりますBODでありますとか、また浮遊物質量など、水域の利用状況、利水状況に応じまして定められた類型値でございます。この類型ごとに基準が定められています。

平本委員

 今説明していただいた中で、生活環境の保全に関する環境基準の説明をいただいたけれども、河川等の公共用水ごとに水域類型が指定されており、水域類型ごとにそれぞれ基準値が設定されていると伺っているのですが、その水域類型と基準値ということについて概略の説明をお願いしたいと思います。

大気水質課長

 水域類型そのものにつきましては、環境省の告示の中で定められているものでございます。大きく分けまして、河川類型とそれから湖沼類型、それから海域類型、こういう区分にまず分かれてございます。それぞれの水域の利用目的が、例えば水道水として利用されているのか、それから水産物としてどのような魚種を対象にしているか、また農業用水として利用されているかなど、こういう利用目的に応じてまず類型が定められております。河川におきましてはAA類型からE類型までの6類型が定められております。この類型と基準値の関係ですけれども、例えば河川のAA類型におきましては、BODにつきましては1リットル当たり1ミリグラム。以下A類型からE類型まで、A類型においては2ミリグラム、B類型においては3ミリグラム、C類型においては5ミリグラム、D類型においては8ミリグラム、E類型においては10ミリグラム、このような基準が設定されてございます。

平本委員

 今お話しいただいたように、水域類型は三つ、河川とそれから湖や沼とそれから海と、簡単に言ったらこの三つだということです。それぞれで基準値が設けられている。今それもAA類型からE類型の説明をされましたけれども、これも行政の現状での水質についての基準なのか、あるいは目標としてA類型にしなさいとかB類型にしましょうということで掲げられているのか。それはどちらなのですか。

大気水質課長

 先ほど申しましたが、環境基準につきましては、環境基本法に基づきまして、人の健康保護または生活環境を保全する上で維持することが望ましい基準と定められております。これは行政目標となります。

平本委員

 この基準は、行政目標ということですから、逆に言ったらまだそこまで達していないという状況が一般的です。例えばB類型、C類型いろいろあるわけですけれども、C類型と書かれていたら現状はC類型ではない。C類型にするようにしていかなければいけないという解釈の仕方でいいのですか。

大気水質課長

 類型の指定は、基本的にはそこの河川の水域の利用目的に応じて設定されます。したがいまして、そのときの設定した時点において、水質がその環境基準に合っていない場合については、例えば年限をいつまで、例えば5年の中とか直ちにとか、達成するようにとか、そういう決め方をしているものでございます。

平本委員

 分かりました。

 そういうことを前提に伺いたいのですけれども、具体的には一つ境川、これは東京都町田市に水源があって、最終的には藤沢市の片瀬海岸、ここには海水浴場があり、東浜海岸と西浜海岸がありまして、境川は西浜海岸の方の近くに注いでいるわけですけれども、その境川は今おっしゃった類型でいうと何になるのですか。

大気水質課長

 境川の類型につきましてはD類型に指定しております。

平本委員

 こちらでも調べさせていただいたのですけれども、いわゆる河川としてのD類型ということになると、これは工業用水とか農業用水として利用する河川という位置付けになってくるわけです。それでいいですか。

 そこで伺いたいのは、もう一つ今度は鵠沼海岸に注いでいる引地川があります。引地川は類型で言ったら何になるのですか。

大気水質課長

 境川と同じD類型を指定しております。

平本委員

 今お話ししたように、片瀬海岸あるいは鵠沼海岸のすぐ近くに流れ込んでいる境川や引地川は、水質類型としては農業用水や工業用水を使う目的の河川として指定されて、D類型となっていることは分かりました。夏になるとかなりたくさんの県民の方々が利用する海水浴場を含む海域は海水類型としては何になるのですか。

大気水質課長

 片瀬海岸がございます水域につきましては、海域類型のA類型を指定してございます。

平本委員

 その海域類型というのは、さっき言った利用目的からいったら具体的には何になるのか。

大気水質課長

 海域類型につきましては、まず一つは水浴というものが利用目的にございます。それから、水産物でいいますと、水産の1級というものがございます。このような目的に該当するものをA類型と申します。

平本委員

 一般の感覚として、今おっしゃったように、夏に海水浴場として利用する相模湾の海域類型として、その海域はA類型として指定されているわけです。ところが、すぐ近くに流れ込んでいる境川は農業用水、工業用水の水質を維持するように努力しなければいけない河川となっています。引地川も同じようなD類型になっているということをお答えいただいているわけであります。普通の一般市民の感覚からいったら、海水浴場としてたくさんの方が来られるところのすぐ近くに、河川のD類型の工業用水と農業用水に使うような水が流れ込んできているという状況に対しては、納得がいかないだろうというのが一般市民の感覚だろうと思うのです。

 もっと簡単な言い方にすると、海水浴場でやっている脇を、かなり汚い水が流れてきている可能性があるということになってくるのではないかと思うのですが、当局はその辺をどのように認識されているのですか。

大気水質課長

 類型指定に関しましては、これは制度的なお話になるかと思うのですけれども、まず一つ環境基準は、先ほど申しましたように、環境基本法に基づきましてその環境で維持することが望ましい基準ということで設定するものでございまして、国において、この基準を設定する考え方につきまして環境省の告示ということによって示されてございます。この告示による環境基準の設定についての考え方は、水域ごとに水域の利用目的に応じて設定するという考え方が示されております。したがいまして、この考え方によりまして、境川の水域の場合は利用目的を踏まえましてD類型といたしまして、また相模湾につきましては、その利用目的からA類型としたものということでございます。

平本委員

 今の説明、説明としては分かるのですけれども、一般の人たち、県民たちの感覚からすれば、やっぱり引地川や境川という工業用水レベルの河川の水が、自分たちが泳いでいるすぐ近くに流れ込んでいる。それも、海の中に河川のようにずっと真っすぐ流れていけばいいですけれども、当然かくはんされたり様々な形で海水浴場の方にも流れ込んでくるということは、当然考えられます。これについてはやはり水道だとか水浴に適した、類型としてはA類型の指定にすべきだろうと私は思うのです。

 いろいろ調べてみたら、D類型の指定は、昭和47年に類型指定がされているのです。また、指定があった昭和47年のちょうど3月17日に引地川も境川も類型指定が行われたまま、見直しが全く行われていない。ただ、このD類型にしなさい、D類型をずっと維持ができるような水質にしなさいということが行われていて、達成期間がこれも何かイロハニといろいろ分かれているのですけれども、境川も引地川もイロハのハなのです。ハというのは、5年間を超えてもいいけれども、その5年間を超えたできるだけ可及的に速やかな期間の間にD類型に適合する水質にしなさいということです。それが昭和47年3月17日に指定されているということなのですけれども、そういうことで間違いありませんか。

大気水質課長

 そのとおりでございます。

平本委員

 まず、5年間を超える期間、5年を超えてもいいけれども、できるだけ6年か7年、早めにD類型を達成しなさいと言っていて、その後について他の県内の河川をずっと見ると、見直しを平成12年、平成13年にやったりしてはいるけれども、引地川と境川について特に強調して言うのは、さっき言ったように河口に海水浴場があるわけです。そういう河川について、その後、この40年間全く見直し指定はされていない。このことについてはどういう認識をお持ちでしょうか。

大気水質課長

 類型指定の見直しに関しましては、一つは先ほど申しました水域の利用目的に応じて決めるということがございます。利用目的に変化が生じまして、利水の状況等、水域類型に不整合が生じている場合に行うこととなります。また、現在の水質が水域類型の上位の類型にかかる基準値を達成してその状態が継続している水域についても見直しを行うということにしております。こういうことによって、過去に見直しが行われた水域があるということです。

 その中で、境川につきましては、環境基準の達成を評価する地点がございまして、これは環境基準点と呼んでございますけれども、この地点においては、例えば平成21年度で見れば環境基準を達成してございます。ただ、境川について環境基準点以外にもこの水域全体の状況を把握するということで、9地点ほど測定する地点を設けてございます。その地点では、ここ例えば5年間の間を見ても、環境基準を達成していないというところが認められております。同じように引地川につきましても、近年急速に改善が進んできておりまして、最近においては環境基準を達成する状況が続いてございますけれども、平成16年でありますとか平成13年は、今の環境基準を達成していませんし、また、先ほど言いましたように上位の類型を達成していることかどうかというと、まだそこの状態には達していない。

 こういうことから見ますと、まだまだ上位類型の基準を継続して達成しているという状況にあるとは考えられないことから、また、両水域の利用目的にも変更がない。現時点において見直しを行う状況にはないと考えております。

平本委員

 今、細かいこともおっしゃったけれども、要はさっき言ったように5年を超える期間になったら、可及的速やかにD類型を達成しなければならないということです。今おっしゃった境川は、たしか9地点で一応達成はしているけれども、1地点ができていない。これを見ますと、境川全域でD類型にしなさいと言われたのは昭和47年です。5年以内にと言われれば、もう既に40年以上たっているのにD類型が達成できていない。あるいは引地川も同じということでしょう。だから、達成のための取組が足りないのではないかということが考えられます。あるいはまた逆に、その間見直しを行っていないということは、ある意味で言ったら怠慢なのではないのですかと言いたいわけです。

 現状はまだD類型になっていないわけでしょう。だからその上のC類型に見直しを行うことができないという理屈です。おかしいではないですか。5年を超える期間で可及的速やかに達成しなさいとなっている。とっくに47年過ぎている。

大気水質課長

 境川も引地川も、最近において非常に水質の改善が進んできております。例えば境川につきましては、平成21年度はD類型の基準は8ミリグラムでございますけれども、これが2.9ミリグラム、環境基準でございますが、2.9ミリグラムになっております。それから、引地川につきましては、環境基準点は富士見橋というところになってございますが、同じく8ミリグラムの基準に対しまして1.8ミリグラムとなってございます。また、先ほど言いましたようにここ5年ごとで見ても、格段に良くなってきている状況でございます。

 したがいまして、この水域について水質の改善に関して何も進んでいないのではないかということに関しては、そういう意味では改善が進んできていると思います。したがいまして、今後その状況の中で見直しをかけていきたいと考えております。例えば、両水域とも都市部にあるということです。負荷量的に生活排水が非常に多いということが明らかになっております。これにつきましては施策として下水道整備でありますとか生活排水対策を進めてきた。その効果がここに来て出てきていると考えております。

平本委員

 私が言っているのは、昭和47年にD類型に指定されて、5年以内、5年超えてもいいけれども、可及的にD類型にしなさいとなっている。最近は改善されているということでは話にならない。この間何をやっていたのだということになります。5年ないし6年、7年ぐらいのところでD類型にしなさいと言われているわけです。途中が20年も30年も飛んでしまって、最近はこのような状況になっています。D類型の基準が達成されていないから上のC類型に指定を変更できませんということを言っても仕方がないでしょう。その間何をやっていたのですか。

 それについてはどう感じているのですかということをさっきから聞いている。どうなのですかと聞いているのです。

大気水質課長

 先ほど申しましたように、対策といたしましては、主に下水道の整備を進めてきておりまして、下水道整備率についても、それぞれの各地域について90%を超えるところまでになっています。確かに直ちにできなかったかという話になると、頑張ってはいたのですけれども、これまでなかなか効果が出てこなかったということはあると思います。

平本委員

 全然議論がかみ合っていないから、別の観点から聞きますけれども、さっきから言っている昭和47年は、ちょうど私が大学を卒業した年です。もう40年ぐらいたちます。さっき言ったように、私から言わせれば5年以内、5年を超えたその前後でやれということが全然できていないではないかということに対しての具体的な答えがないと思います。その間にさっきおっしゃった一つの理由として、河川の利用の仕方によって、類型を指定するということをおっしゃっていました。境川や引地川は、工業用水又は農業用水としての使途の川という位置付けをしているということです。

 ところが、例えば平成11年から国土交通省、文部科学省、環境省、農林水産省のそれぞれが協力、連携をして、子どもの水辺サポートなど、要は最近いろいろなところの川の近くに公園を造る取組がなされています。親水公園などを造り、できるだけ多くの方に川に親しんでいただくことで、川の重要性を学習していただきたいという取組がどんどん進められているわけです。具体的に、これについては、さっき言ったように、国がそういう方向で、子供が水の中に入って、ザリガニを取ったり魚を取ったり、水遊びできるような支援を行っていて、境川・鶴間子どもの水辺協議会という団体ができていて、引地川、境川の水系の近くにある鶴間を中心に取組を行っている。他にも引地川・下福田子どもの水辺協議会という団体もできています。

 私が何を言いたいかというと、以前は工業用水・農業用水の用途ということで河川類型が指定されたかもしれないけれども、この40年間川の持っている目的だとか性格が変わってきて、水に親しんでくださいということで川の近くにサイクリングロードができたり、休憩所ができたり、河原に入っていける階段まで付いているわけです。それぞれの自治体がそうやって親水性を高めるような施策をやっていて、川の持っている性格、利用の仕方が変わってきている。川の目的は農業用水だけでない、工業用水だけでない。そういった意味から言って、類型の指定の見直しをしなければならない。現実に全然合っていない状態ではないですか。

 また、さっき申し上げたように、一般の市民感覚として、河口に海水浴場がある脇を、D類型の環境基準に達していない河川が流れ込んできているということに納得がいきません。そしてまた、昭和47年から全然見直しが行われていない。見直しをしたり類型指定をするのはどこかと聞いたら、神奈川県だと言うことです。県がそのつもりになればすぐできることです。D類型をC類型にするあるいはC類型からB類型に変える。そしてそれを受けて努力をするのは神奈川県がやるべきことです。

 国が勝手に決めるわけではない。神奈川県自らがその川の利用の仕方をどのように考えているのか。どのように位置付けようとしているのか。それに合わせて水質をどのように改善していこうとしているのかということは、県が自らやらなければいけないことでしょう。そういった努力をやっていないのではないですか。その点どうなのですか。

大気水質課長

 利用目的に、確かに水浴というものがございます。ただ、水浴に関しましては、いわゆる親水公園等で水遊びをするというところのものとは違うということです。環境省に確認したところ、やはり水浴というのは海水浴場等で行われている水浴であるということです。類型の指定そのもの自身は県知事が行いますけれども、指定するに当たってどういう基準で、どういう考え方でやるかということについては、これは環境省の告示によって定められてございますので、その範囲内でやるということにならざるを得ないということです。その中で、その目的に該当するD類型を指定しまして、更に今後改善が進んでいくならば、その類型を変えていくという見直しをしていくということであります。現状ではまだ上位類型への見直しは難しいと考えているところでございます。

平本委員

 今おっしゃったことは分かるのです。ただ、小さい子で背が小さかったりすれば、大人の膝ぐらいの深さでも全身がつかってしまいます。水の掛け合いをして遊ぶこともあります。今河川に隣接する自治体では、川の安全性を確保しながら、水の中に入っていろいろ体験しなさいということを進めているわけです。確かにそこで泳ぐということは言っていないけれども、人が直接肌に触れる水ということがあるわけです。その辺について考え方を変えていただきたい。何よりもさっき申し上げたように、類型の指定について環境省が告示するとおっしゃったけれども、A類型にするのかB類型にするのかC類型にするのかは神奈川県がやるのです。自ら目標を設定して、それに向かって水質を改善していく努力をするわけです。類型の告示は国がやっているかもしれないけれども、指定は神奈川県がやっているものです。それなのに、この40年間全然見直しもされていない。類型が上がっていない。この現状について、私はおかしいと思う。D類型ではなくC類型にするべきであると思う。類型についてもう1回見直しをきちんとやっていく必要がある。周りの環境が変化している。河川の利用の仕方も変わってきている。見直しが必要だと思います。環境農政局長に御答弁いただきたい。

環境農政局長

 ただいまの境川、引地川の課題について、るる御指摘がございました。大きく3点の御指摘があったかと思っております。一つは昭和47年の類型の指定以来、5年を超えてできるだけ早期に達成すべき課題ということに対して、大分年月がたっているのに課題が改善できていないということについてどうかということです。2点目として、川の利用形態も時代とともに変化してきているのではないか。そういう観点からすると、今の川の利用についての在り方、現状を正直に受け止めていくべきではないか。そして、3点目としまして、川の基準と海の基準についての整合性が、市民の方の一般の感覚からすると少しずれているのではないか。そういう御指摘をるる頂いたところでございます。

 大気水質課長が個別に御答弁申し上げたように、個々の環境基準の取扱いについて現行制度上は、今の形は、ある意味では矛盾がない一つの整理の仕方になってございますけれども、委員御指摘のように、いわゆる常識的な感覚からしたらどうかと考えると、幾つかの課題は確かにあるものと考えております。委員の御指摘を踏まえまして、現状の課題について、少し内部で総合的に勉強、検討させていただきたいと思っております。

平本委員

 とりあえずこの項目についてはこれで終わりにします。

 それでは、廃棄物行政について伺いたいと思いますけれども、大変恐縮なのですけれども、かながわ廃棄物処理事業団で破産処理が行われている。債権放棄の額はおよそ15億円だったと思います。この間説明も受けて、とりあえず区切りを付けたわけです。このことについて何年も前から、私も含めて、本会議、包括外部監査、多くの会派などから、この事業団の早期整理の必要性の厳しい指摘が何度もありながら、かながわ廃棄物処理事業団をずっと継続してきました。県としても一生懸命に努力をしてきたのですけれども、結果的に多くの損失を出すことになってしまったということです。通常一般の民間企業だったら、それなりの損失を出したということになれば、責任の所在は明確にしなければいけないということは当然のことなのですけれども、行政として、その辺についてどのように受け止めているのか。県民あるいは議会に対してどのように考えているのか。それを一つ伺わせていただきたいと思います。

廃棄物指導課長

 かながわ廃棄物処理事業団の解散につきましては、この間、昨年来本会議で知事も答弁してまいりましたとおり、設立目的である県内の産業廃棄物の適正処理や民間処理施設の設置促進につきましては、一定の役割を果たしてきたものと考えておりますけれども、この間東京湾岸地域への複数の民間の大型中間処理施設の進出や、産業廃棄物のリサイクル技術の進展、あるいは最近の世界的な経済不況等々ございまして、県、横浜市、川崎市の3公共団体が各首長の指導の下、外部有識者の意見等を踏まえ、事業団を解散し、事業を民間に譲渡したものでございます。3公共団体は、事業団の運営について、その時々に検討、協議を重ね、その時点で総合的に判断をしてまいったものでございますけれども、かながわ廃棄物処理事業団の解散によって多額の県費の負担が生じましたことにつきましては重く受け止めており、誠に遺憾なことと存じております。

 今後につきましては、先般の本会議の知事答弁もございましたように、中間処理につきましては民間に委ね、行政としては廃棄物のリサイクルなど3R推進により重点化していく取組を進めてまいるということでございます。

平本委員

 とりあえずこのことについては分かりました。

 同じ産業廃棄物の処理の問題なのですけれども、昨年、平成22年に海上での不法投棄防止活動として、名前が長いから略しますけれども、産廃スクラムという活動が行われたと聞いているわけであります。そうした活動について、神奈川県だけでなくて他の多くの自治体とも連携して、行われたわけでありますけれども、具体的にこの実績はどのようなものであったか伺いたいと思います。

廃棄物指導課長

 産廃スクラムにつきましては、関東甲信越地域の29の自治体、これは都道府県あるいは政令市を含めた数でございますけれども、29の自治体と連携し、広域にわたる産業廃棄物の不適正処理の防止に取り組んでいる団体でございます。具体的には、年に1回、高速道路料金所等での産業廃棄物収集運搬車両の一斉路上調査を実施している他、自治体間で不適正事案の情報交換等を毎年2回程度行っているものでございます。

平本委員

 海上での不法投棄の話に限定したいのだけれども、このような産廃スクラムの取組はキャンペーンなのですか。それとも具体的に何か成果を上げているのかどうかということを伺いたい。

廃棄物指導課長

 委員から今お話のございました海上での不法取締りの件でございますけれども、これは昨年、実は初めて実施したものでございます。事務局を務めております東京都が海上保安庁と具体的な話の調整をいたしまして実施したものでございます。具体的には、昨年10月15日に、不法投棄撲滅の強化月間がスタートしております。それに併せて実施したものでございます。東京都、横浜市、川崎市、神奈川県は実際に東京湾の海面の海上での不法取締りの所管をしておりませんので、オブザーバーとして参加したというものでございまして、今回につきましては1回目ということもございまして、委員お話しのございましたようなキャンペーン、あるいは啓発活動の一環として実施したものでございます。来年度以降について継続して行うかどうかについても今後検討することになっております。

平本委員

 キャンペーンとして初めて行ったと受け止めさせていただきたいと思うのですけれども、海上における産業廃棄物の不法投棄については、直近のここ何年間かの間での取締状況の実績は分かりますか。

廃棄物指導課長

 海上での産業廃棄物の不法投棄につきましては、所管が海上保安庁になります。海上保安庁では、毎年の全国の海上環境法令違反の送致件数というのを公表しております。それによりますと、平成21年度は全国で739件ございまして、このうち船舶以外からの廃棄物の不法投棄や不法焼却、廃船等の不法投棄につきましては156件と公表されております。地域別のものは公表されておりません。

平本委員

 分かりました。

 海洋投入について、前に私も本会議の代表質問で知事に質問させていただきました。このことについて伺いたいと思うのですけれども、現在神奈川県では、アルミニウムを精錬するときに出てくる赤泥と建設現場から出てくる建設汚泥を海洋投入処分しているということです。今まで年間の投棄量はかなり多いです。100万トン以上あるということです。平成27年までに赤泥と建設汚泥の両方について、海洋投入処分をゼロにするという目標を掲げているわけであります。この現状は、その後計画どおりになっているのか伺いたいと思います。

資源循環課長

 海洋投入処分の実績でございますが、平成19年度は約117万トン、平成20年度は約113万トンございまして、平成21年度につきましては速報値ということでありますが、約83万トンとなっており、重量で約30万トン、比率では約27%の減少になっております。83万トンのうち、建設汚泥は約50万トン、赤泥につきましては約33万トンになっております。

 県廃棄物処理計画におきましては、平成21年度の目標は16万トンとなってございますが、実績は平成21年度について約83万トンとなってございまして、平成20年度に対しましては約30万トン程度の減少ということではございますが、目標に対しては67万トン上回っている状況でございます。

平本委員

 赤泥も建設汚泥について、立てた目標と、数字でいえば大分かい離があります。目標に全然達していない。目標が達成されていないという理解でいいわけですか。

資源循環課長

 申し訳ございません。現状におきましてはそのような状況になってございます。

平本委員

 平成27年まで、余り時間がないですけれども、前いろいろ伺ったときには、必ずゼロになりますとおっしゃった。ところが、目標に対して実績がかなりかい離しているということになっているわけでありますけれども、海洋投入処分をゼロにするという目標達成は、このまま行ったら厳しいということになるのだけれども、今後はどのようにしようと県としては考えているわけですか。あくまでも平成27年度にゼロにするという数値を変更するのか、その辺はどのようになっていますか。

資源循環課長

 平成13年度に県の廃棄物処理計画を策定しております。その策定に当たっては、当時県内の最終処分場のひっ迫、県外自治体の搬入規制、県外における大規模な不法投棄事案が発生しており、県内においてできるだけ廃棄物の適正処理を行う、廃棄物の県内処理を100%にするということを理念として策定しております。しかしながら、その後の社会経済情勢も大きく変化しております。現在、廃棄物処理計画の改定作業に着手しておりますが、今回の改定作業に当たりましては、学識者から成る検討委員会も設置いたしまして、御意見、御助言を伺いながら、基本的な理念ですとか事業目標、目標値などにつきましても見直す改定を行うという方向で検討をしてまいりたいと考えております。

平本委員

 具体的に伺いますけれども、前に私が質問したときには、赤泥と建設汚泥と二つに分けて質問したのですけれども、当時いろいろ状況があって、ボーキサイトからアルミナ、そしてアルミニウムにしていくときに出てくるこの赤泥は、私が伺った中では、神奈川県の昭和電工という会社が出しているそうなのだけれども、その工場を神奈川県から別のところに移設する。だから神奈川県はゼロになるのですという説明を伺った。でも、この論理はおかしいのではないかということを言ったのです。現実の問題として、その話というのは具体的に予定どおりに進んでいるのですか。

資源循環課長

 以前にお話し申し上げましたとおり、その後、昨年の8月31日に排出事業者が具体的な発表をしてございまして、赤泥の発生の元となりますアルミナの生産につきましては、平成26年1月、インドネシアに事業所をつくって行うということで、平成27年末までに横浜市での赤泥での海洋投入処分は終了するとしているところでございます。

平本委員

 神奈川県の岡崎前知事のときに産業廃棄物の県内処理100%を掲げ、これについて松沢知事もこれを引き継いでいるという答弁をいただいています。具体的方策について今伺ったわけであります。当初の予定だと産業廃棄物の処理については、海洋投入処分について平成27年度で赤泥も建設汚泥も両方ともゼロにするという目標達成は、かなり現実的に難しいということになっています。計画の見直しについて、ホームページを見たら3年ごとに改定しますと明記されています。そうすると、平成13年に策定されてから3年ごとに改定が繰り返されてきて、本来だったらば今年の3月、今月に改定版が出るべきであります。その改定作業は当然その前から行われているということなのですが、今年のこの今月3月に、3回目の改定計画が出せるのですか。

資源循環課長

 ホームページに、廃棄物処理計画の改定につきまして、記載をさせていただいております。廃棄物処理計画は平成13年に策定されまして、それから平成16年度、平成19年度と確かに3年ごとに改定してきたということを記載させていただいております。今回の改定に当たりましては、先ほど申し上げましたとおり、かなり大幅な改定ということを考えてございますので、現在学識者から成る検討委員会を設けて、平成23年度中に改定させていただきたいという方向で、今作業を進めているところでございます。

平本委員

 今月にその改定版が出ないということです。やはりホームページはたくさんの人が見ます。特に産業廃棄物、海洋投入処分などのことについては環境に関心のある方は当然そのホームページを見るわけです。3日ほど前に私が見たときにも、全然何も追記をしていない。ホームページを見て、今年の3月に改定版が出ると思っていました。そうでないのだったら、きちんと広報の情報として、平成23年度中と今おっしゃいましたけれども、改定版は遅れますという記載をしないということは非常に無責任なことだと思います。それはすぐにでも記載すべきだろうと思います。いかがでしょうか。

資源循環課長

 ホームページの記載につきましては、過去の例のままになっておりまして、大変恐縮だと思っております。今の委員の御指摘を踏まえまして、早急に平成23年度中に改定ということで記載の内容を変えさせていただきたいと思います、申し訳ございませんでした。

平本委員

 今おっしゃっていただいたように、平成23年度中に改定して、改定版が平成23年度中に出る。それとも、平成23年度中に改定作業をやって、翌年平成24年度に改定版が出される。どちらなのでしょうか。

資源循環課長

 ただいまの予定では、平成23年度中に改定版を出したいと考えております。

平本委員

 分かりました。

 資源循環課長がおっしゃったように、ホームページの表示についてきちんと訂正していただいた方が良いと思います。当初の予定だと平成27年度には海洋投入処分をゼロにする。その手法については非常に疑問に思うところもあります。平成27年度に海洋投入処分をゼロにするという目標達成は、実際は難しいというお答えを頂いています。海洋投入処分の量を削減していってゼロに近づけていくという努力は継続して行わなければいけないのですけれども、無理な計画を立てて、結果として全然目標達成がされていないというのが今回のこの計画の状況だと思います。是非、平成23年度中に策定される計画については、その辺をきちんと議論していただいて、計画を立てていただきたいということで、私の質疑を終わるようにします。

赤井委員

 それでは、私からも今回報告いただきました報告資料等に基づきまして、何点か質疑させていただきます。

 はじめに、雇用経済対策の取組ということで、横断的に資料を全部まとめてありますので、農林水産業の支援ということで、特にその中の14ページに多様な担い手の育成確保について質疑させていただきたいと思います。

 かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画の1番に据えられている水源の森林づくり事業の推進という事業の枠組みの中の林業担い手対策事業費の中に位置付けられている、かながわ森林塾は、昨年度、平成21年度から実施されているわけです。このかながわ森林塾の募集定員は、新年度で森林体験コース35人、演習林実習コース20人になっています。当初はもう少し少なかったと思うのですが、いずれにしましても、担い手の育成対策のために研修を行ってきているはずです。たしか様々なコースかあると聞いていたのですが、その辺について御説明をお願いします。

森林再生課長

 平成22年度の実施の状況でお答えさせていただきたいと思います。

 大きく分けまして、就労前の方の研修、既に就労している方の研修、それからその他としまして、例えば造園業あるいは土木建築に携わっている方の森林の研修と大きく三つの定義をしてございます。

 最初の就労前の研修につきましては、森林体験コースと演習林実習コースの二つに分けてございまして、まず、森林体験コースでは、平成22年度は定員30名ということで公募しましたけれども、応募人数が89人いらっしゃいました。そのため、定員30人ですので抽選を行いまして、2割増しの36人の受講生を決定して、この森林体験コースに進んでいただきました。次に森林体験コースに進んでいただいた中で、更にもっと学びたい、林業に就職をしたいという方につきましては、80日間の演習林実習コースを設けてございまして、この定員につきましては20人ということで、この森林体験コースから公募した方が25人いらっしゃいました。25人のうち、選考前に辞退された方が4名いらっしゃいまして、選考の結果不合格となった方が2人いらっしゃいました。したがって、最終的に決定をさせていただいたのが19人ということでございます。80日間の研修の中で、リタイアされた方が2人ということで、最終的には修了者は17人ということになってございます。

 それから、既に就労している方につきましては、水源の森林づくり事業などで、多様な森づくりをしていくという技能を身に付ける。それから搬出、素材生産と搬出技術を身に付けていただくということで、素材生産コースではそういう間伐材を効率的に搬出するための技術を学んでいただく。それからもう一つは多様な森づくりをということで、単に現場での伐採技術だけではなくて、全体をマネジメントするとなっていますが、そこから木材を出して、どれぐらいの収入があるということをきちんと森林所有者に提示できる技術者を養成するために、水源森林管理コースを設けてございます。

 それから、森林整備基本研修につきましては、先ほど言いましたように、他産業から林業に参入してもらうということで、定員50人に対して修了者は若干増えまして52人が受講しまして、全員が修了しています。このような状況でございます。

赤井委員

 昨年が、今のお話にありましたように、森林体験コースから始めて、そして最終的に実習まで行うということで、最初89人から最終的に実習コースを受けて17人が修了したという話を今伺いました。その前の平成21年度の実績も資料として頂きましたけれども、平成21年度は応募が66人で修了が28人でした。最終的に実習まで行ったのが15人でした。今回は89人応募で修了したのが80人です。その後、実習まで行ったのが17人です。そういう意味では、少しずつですけれども、平成21年、平成22年と徐々に増えてきていると思うのですが、実際にこれらの方々が就職につながらないと、やはり意味がないと思うのです。そういう意味で、平成21年度の修了者は、たしか15人と伺っておりました。それから平成22年度17人が修了したと伺いました。これらの方の就職状況はどうでしょうか。

森林再生課長

 平成21年度の修了者は、委員お尋ねのとおり、15人が修了していまして、最終的に就労したのは9人でした。森林組合あるいは林業会社に就職して、現在もお勤めしております。昨年は、そういう意味では修了した人と就職をした人との差がかなりあったのです。やはり現場で70日研修をした中で、体力的に難しいということでリタイアされた方もいますし、また、就職の希望としては、通年働くのではなくて、週に3日とか4日とか、そういう非常勤というような形で就職したいという方がいらっしゃいました。それが、やっぱり求人側といたしましては、通年働いてもらいたいという要望があり、ミスマッチがありまして、最終的には平成21年に就職できた方は9人にとどまったという状況でございます。

 平成22年度につきましては、現在就職活動中の方もいますけれども、2月28日現在で8人の方が内定しておりまして、あと5人の方につきましては、2次面接等を受けている状況でございます。残りの4人の方については、体力的なものもありますし、それから家の家事をやらなければいけないという状況の中で、既にリタイアといいますか、就職しないという状況になっています。13人が新たに林業へ進んでいただいて、森林整備をしていただく状況になると思っております。

赤井委員

 今のお話の中に、体力的にきついだとか、いろいろな話を伺いました。ちなみに平成21年度の受講者の年齢構成は、どんな構成になっているのですか。平成21年度と平成22年との比較で何か特に差があるのでしょうか。

森林再生課長

 平成21年度に関しましては、年齢制限を設けてございません。その結果、就労した方9人で申し上げますと、20歳代1人、30歳代が3人、40歳代が2人、50歳代が1人、60歳代が2人という状況になってございます。50歳代を過ぎますと、体力的に厳しいという形でお辞めになる、就職しないという方が出てまいります。平成22年度については54歳以下の方に応募していただくという年齢制限を設けました。これは、林業会社は60歳から65歳の定年制を設けていますので、定年60歳ですと少なくとも塾を卒業して5年間は山の仕事に従事していただくことが可能であるということで設定させていただきました。

 最終的に受講生の平均年齢が35歳ということになりました。前年度の平均年齢が47歳だったことと比べますと12歳若返ったということでございます。

赤井委員

 本当は元気な高齢者も使っていただきたいと思うのですが、確かに山の仕事ですから、そんなに簡単にはいかないと思います。

 それから、10日間の座学、それから実習は80日間ということで、他の仕事を持っていたら多分兼業等はできないと思うのです。そういう意味では、例えば職業訓練校ですと、手当が考えられるのですが、このかながわ森林塾の場合は、入学金はないですけれども、授業料を払うものなのか。日当か何かそういう手当が出るのか。そういう点についてはどのようになっているのですか。

森林再生課長

 授業料につきましては、無料で実施してございます。実際に山の現場で、本来ならば県が森林整備をするために森林組合あるいは林業事業体に発注して森林整備をする場所をフィールドとして研修生に提供して、森林整備を行っているということで、それに見合う対価として1人、1日当たり8,050円から9,680円の範囲で賃金をお支払いしながら、研修していただくという状況です。ただ、既に働いているベテランの労働賃金が、今の標準単価でいえば1万2,500円ぐらいですので、それよりも70%ぐらいの額の賃金の中でお支払いしているという状況です。

赤井委員

 1回につき8,500円平均、80日間、80日間全部が山の中に入っているわけではないのかもしれないのですが、これで生活するのは厳しいと思います。応募がこれだけあって、そして最終的に卒業というか、受講が修了して、そして就職にまでつながったのが13人ということです。率的にはすごく良い率と思います。今後、これをしっかりと継続させていくことによって、実際に林業に携わる方々にしっかりと守ってもらえる体制は今後もしっかりと続けてもらいたいと思うのですが、ちなみに森林再生のために必要な林業に従事する人たちは、高齢の方が結構多かったと思うのです。高齢者の方々がいますが、これから3年、5年、10年経っていったときに、今のこのようなかながわ森林塾の体制だけで足りるのでしょうか。

森林再生課長

 かながわ森林塾を開講しました大きな狙いは、平成29年度にいわゆる水源の森林づくり事業などの森林整備がピークを迎えます。そこから、あとどれくらい推移するかという状況の中で、現状の林業労働力では将来の労働力が不足する。何とか新しい外からの人を呼び込んで、林業に就労してもらいたい。そういう思いがございまして、かながわ森林塾を開講いたしました。ちなみに、基本的な考え方ですけれども、平成20年度現在も林業に従事している方の労働者数が356人でございまして、これよりも50人増やして406人として、全体としては、延べ人数としましては1万500人の労働力を確保したいということがございました。

 さらに、既に60歳以上で、山で働いている方が10年たちますと70歳に達しますので、そういった若返りも必要だろうということで、全体の3割弱に当たります100人の方が、既に60歳を超えておりますので、そういった人たちの若返りを図るということで、全体としては150人の方を10年間で新規就労者として確保していく必要があるという基本的な考え方の中で、150人を10で割りますと毎年15人を目途に、新たに林業労働者を確保しなければいけない。そういうことで、かながわ森林塾で技術者を養成し、林業に就職していただく。そういう考え方で進めているところでございます。

赤井委員

 毎年15人養成していかなければならないということです。平成21年度に就職された方が9人ということです。このかながわ森林塾を卒業しなければ、林業従事者になれないというわけではないので、その他から、他県から希望を持って林業に携わるという人もいるかもしれないのですが、ともあれ神奈川県として自前でこれから林業に携わる人たちをきちんと確保したいという思いで始めたわけです。平成21年が9人、平成22年が13人と徐々に増えてきている。そして、今後平成29年には400人の大台に乗せたいということで、そうなると年間大体約15人ということになります。これについては、このままのペースで行けばできると思います。是非こういう点についてはしっかりとアピールしながら進めてもらいたいと思うのです。かながわ森林塾は、平成21年から始めたところですが、当初は年齢制限がなかったということです。それについて年齢制限を設けなければいけないということで、年齢制限を54歳にしたとか、いろいろとやっていくうちに様々な課題も出てきていると思うのです。今後のかながわ森林塾において、しっかりと生かしていくべきことがあると思うのですが、例えばかながわ森林塾を修了した人たちのアンケートや意見の集約の場だとかというものは今あるのでしょうか。

森林再生課長

 アンケートということではございませんけれども、現在、2週間単位でカリキュラムをいろいろ変えてございます。その中で、1週間ごとに週報というもの、いずれは日報になるんですけれども、週報というものを塾生に書かせておりまして、その中でいろいろな案件なり、それを現場で生かしていきたいということで進めております。一例を申し上げますと、平成21年度につきましては、2週間のカリキュラムの中で1週間ごとに講師を代えて実習をしていました。そうしますと、やっぱり講師の方も塾生がどれだけ習熟しているのか、なかなか見えてこない。塾生からすれば、未習熟のまま次のカリキュラムに進んでしまうということがある。そこで講師は現場の第一線で働いている方なので、そういう意味では自分の仕事に支障を来しますけれども、2週間のカリキュラムを通して、同じ講師によって実習していただくことにしました。そういう意味ではきちんと塾生の熟度を見ながら指導できるようになったと考えています。

 また、間伐材の搬出網ということで、神奈川県としてもその整備を推進していますけれども、そういう中でやはり塾生としては、もともとカリキュラムの中には素材生産というカリキュラムがございませんでした。先ほど言いましたように、3年過ぎて就労した後に本格的な素材生産の技術を学んでいただくということになっていますが、研修生からどうしてもどういうものかやってみたいというふうな要望がございました。そこで本格的な実習ではございませんけれども、簡単な小型ウインチを使った簡易な方法での搬出の作業をカリキュラムに入れながら取り組んでおります。やはりそういう研修生の意見や要望を取り入れることによって習得度も上がりますし、林業に対する興味が増し、就業への意欲も高まってくるのではないかということです。

赤井委員

 このかながわ森林塾は、森林再生課長が考えたと思っております。ともかく、これから3年、5年、10年後、しっかりと神奈川の森がこのことによってきちんと整備されて、そして県民の財産として守られていくように、後輩の人たちにしっかりと受け継いでいただきたいということを要望いたしまして、次の質疑に入ります。

 台風第9号の被害に関わる復興・復旧対策につきまして、先ほど来何点か質疑がございました。私もこの対策等について報告資料の36ページに記載があります、特に酒匂川及び海底のモニタリングについての調査について何点かお伺いしたいと思います。

 まず、水産技術センター内水面試験場がコケの調査をした結果、本流は薄く支流は濃いということで、資料、写真も見せていただきました。コケの発生状況と、2月からはこの調査に加えて、さらにアユの遡上量の調査を実施しているとありますが、この調査については既に結果か何か出たのでしょうか。また、どのような内容の調査をしたのでしょうか。

水産課長

 アユの遡上量調査は、2月22日、そのぐらいの時期に始めております。手法は、酒匂川の飯泉取水堰のところに漁場がございますので、そこに人を配置して目視でカウントするというやり方をとってございます。ただ、22日の時点では遡上は確認されておりません。通常、漁業協同組合が行う調査は4月からでございますので、時期的にも非常に早い時期からどうなのかということを調べたいということで始めたものですから、時期がまだ早いという気はしております。

赤井委員

 本来は4月からということなので、結果として確認できなかったということでした。さらには、海底について、先ほども流木の話がございました。特に2月2日に、昨年11月の調査で泥の堆積が確認された江之浦沖の岩礁域では、泥の減少が確認されたということですが、この減少は、どういう形で確認するのでしょうか。例えばピンポイントで見るのか。確認の仕方はどのようにしているのですか。

水産課長

 2月2日の調査でございますけれども、11月にも潜水あるいは水中ロボットカメラで岩礁域を調べてございます。底がどのようになっているかということで、大体同じ地点でもう1回潜ってみて、それで変化を確認しているということでございまして、状況としましては、浅い岩礁域のところはかなり泥が落ちています。海藻ですけれども、11月の時点ではかなり泥が付いておりましたけれども、解消されました。場所によってはフジツボとかそういうものも見えてきて、魚等も出ている写真がございますが、そういう部分が確認されたということです。ほぼ同じ場所を見て、その変化を確認したということでございます。

赤井委員

 それは同じ場所を見ないと意味がないのでしょうけれども、その同じ場所というのがピンポイントで1箇所とか2箇所だけを見て、それでこういう判断してしまうのはどうなのか気になるところですが、いずれにしましても、ここら辺の泥の堆積等については、先ほど民主党の御質疑にもありましたけれども、現場の漁業関係者等はやはり相当御苦労されていると思います。また、その前にもあります流木についてもやはり相当多く沈んでいるという話もまだまだ聞いておりますし、この泥の現象等について、私も昨年11月、公明党県議団として相模湾試験場等にも行ってきまして、スライド等も見せていただきました。その状況を見ますと、本当にチョコレートが葉っぱの上に乗っかってしまっているような状況も見せていただきました。大変な状況だと思います。この辺について、本年と、それから来年度の事業ということで、先ほども話がありましたが、報告資料の酒匂川の濁水・土砂対策の項で、酒匂川漁業協同組合が3月に河床耕うんを検討していると記載されております。

 それから、その下に相模湾の漁場環境と水産資源の回復のため、小田原市漁協で海底耕うんを行うと書いてあります。さっきも話がありましたけれども、河床の方は川ですから、ある程度範囲に限度があるのですけれども、海底耕うんは、耕うん機の耕うんでしょうから、船に乗っけて船から何か引っ張るような感じで海底の泥をかき回すことだと思うのです。素人目に見てもあの広い海、あの河口をどういう形でやるのかと思うのです。大体ごみがあるところが分かっている場所、あるいは泥がたまっている場所を限定してやるのでしょうけれども、あの広い場所の海底耕うんをすると言っているのですけれども、本当に大変だと思うのです。本当に針の穴に糸を通す感じになってくると思うのです。その辺について、例えば、期間はどのぐらいで、どんなものを使って、どの程度やるのかという、この辺が全然明確になっていないのですが、その辺は何か考えていることがあるのですか。

水産課長

 現在、海底耕うんを始めてございますが、小田原市漁業協同組合がかつて作成しておりました、ちょうど1メートル二、三十センチメートルの鉄の枠に歯を付けて、すきみたいなものを付けている、その後ろに網を付けている、そういう道具が二つございます。それを2隻の船で引っ張って、それで泥をかくはんしようということで、今もう2回ほどやってございます。

 ただ、やはり委員がおっしゃったように、それでは広い海の中のすべての範囲を行うのは大変だという御意見もございます。また、漁業者の方は海底の地形を十分把握してございます。それに基づいてやってきております。やり方につきましては、漁業者、漁協の方と今後検討してまいりたいと考えてございます。

赤井委員

 すごく原始的な方法しかないということが分かりました。でもそれにしても、広い海の中を1メートル幅の鉄製の枠を用いて、船で引っ張っていっていくということです。その様子が見えていれば掃除するみたいに分かるのだけれども、海の中です。幾ら漁業の関係者の方が海底を知しつしているとはいっても、そのとおりに実際にいくかといったら、なかなかいかないと思います。この辺については他に例がないのかもしれないのですけれども、神奈川県として、いろいろなことを考えていただいて、何か先例をつくって、今後何かがあったときに神奈川でこのようにやってうまくいった事例が提供できればいいと思うのです。災い転じて福となすではないですけれども、神奈川県で、是非その辺について、もう少し技術的に知恵を使ってもらいたいと思うのです。

 さらには、報告資料の37ページにも、3月からは岩礁域に堆積した泥を除去する技術の開発を行うと出ておりますけれども、この泥を除去する技術開発で、何か今考えていることがあるのですか。

水産課長

 これにつきましては、ウニを除去する水中ポンプを使用して、ダイバーが潜って岩礁域にまだ残っている泥を吸い取って、船の上に吸い上げて拡散させるということです。これも原始的かもしれませんが、そういう手法を、国それから民間の業者の方でやっている事例がございました。それを参考にして、泥に応用できないか試験をしてみる予定でございます。

赤井委員

 先ほど平本委員がその辺について質疑されていたときに、ウニの被害があったときに使っているという話をしていました。ウニの場合だと、ウニが見える、またウニが大体いるところは分かっているでしょうからできるのだと思います。今回泥ですから一面に多分あるわけなので、この方法でやるのは、やはり大変だと思うのです。吸引するよりも逆に洗浄みたいに洗浄機ではないですけれども、水を噴射するという方が、拡散されていいのではないかと思うのですが、その辺はいかがですか。

水産課長

 噴射するやり方は、東京湾の中で千葉の漁業者がタイラギという泥の中に潜っている貝をジェット水流で、泥を出していって、見付けて採るという漁法がございます。それが利用できるかどうかというところでございますが、聞いた話ではかなり水流が強くて、それでやると数十センチメートルの泥を飛ばすほどだということですが、岩礁にいる小さな貝とか海藻を吹き飛ばしてしまうのではないかというおそれがございます。委員のおっしゃるように、ポンプのやり方で緩くやればできるのかどうか。そういうこともございますので、それにつきましては、今のところ難しいかもしれませんが、もう少しその情報等を収集してみたいと思っております。

赤井委員

 今相模湾の漁協関係の話を少しいたしましたけれども、いずれにしましても、前回の当常任委員会のときに私が連絡会議を設けたらどうかということで、連絡会議と四つの検討部会を検討して設けていただきました。現在連絡会議を今開いていただいているということについては感謝いたします。ただし、先日、資料によると、2月18日にある程度大量の雨が降ったときにも、やはり県境にある十文字橋、酒匂橋、文明用水路等で、濁度の値が急激に悪くなってきています。これは雨の結果だと思うのです。また、来年度から静岡県側でまた工事が始まると思います。そういう点で、またこのような状況が出てくると思います。台風第9号による相模湾、酒匂川等の被害に対する様々な復旧・復興対策について、県内の関係機関や静岡県側とよく連携をとっていただいた上で、漁業関係者その他の方々に影響のないように、また、御迷惑の掛からないように対策を進めていただきたいということをお願いいたします。

 次に最後の質疑ですが、今日3月1日がちょうど1年前、県立花と緑のふれあいセンター花菜ガーデンがオープンいたしました。ちょうど1年たったわけでございますが、私も地元でありますので、このことにこだわっております。今回の平成23年度の予算につきましても、前年度と変わりなく、この花菜ガーデンに対しての予算が付けられるようであります。その辺の状況について、開園当初は、それなりに予算が必要だったのでしょうが、これから事業を継続するという意味では、もう少し低くてもいいという感じもしていますがいかがですか。

農政課長

 花菜ガーデン関係の予算のお話でございます。

 今年度の予算でございますけれども、施設整備等の割賦代金相当分、施設の維持管理の運営費、修繕費が計上されてございますけれども、合計で2億3,905万4,400円ということで、昨年に比べまして、427万7,000余円の減額という形になってございます。この減額の内容ですが、維持管理の運営費につきましては、日銀の調査統計局が出しております物価指数に応じて算定するという形になってございまして、その改定率を掛けると、来年度予算につきましては本年度予算に比べまして若干のマイナスの改定ということで減額になっているということでございます。

 2年目ということで、もう少し少なくてもいいのではないかというお話がございましたけれども、PFI事業ということで実施してございまして、平成41年までの20年間につきまして、施設整備等の割賦代金の相当分ということで、途中で消費税改定等がもしあれば変わる部分がございますけれども、これについては基本的には均等にお支払をしていくということでございますし、また、維持管理運営費につきましても、あらかじめ入園者数等計画想定というのをいたしまして、そのサービスに対する必要な対価ということで算定してございますので、基本的には毎年度大きな変動のない形での予算の計上をしております。

赤井委員

 そこで、提案されていました計画と、現状の入園者の実績についてはどの程度の差があったのでしょうか。

農政課長

 手元にまだ2月分の集計が届いてございませんので、昨年の3月に開園してから1月までの入園者数は、14万2,478人でございます。計画が32万6,777人ということでございますので、1月末まででございますけれども、計画に対する実績の対比は43.6%となってございます。

赤井委員

 私はたしか当常任委員会で、また様々なところでこの入園者数が4割前後のままではいけない。どうするのだということを言いました。オープンしてから3箇月、4箇月でそんな形だった。3箇月やそこらだからしようがないかと思っていたのですが、やはり1年近くたってみても4割ということで、このままあと2月、1箇月を入れたとしても一気に実績が良くなるとは思えないのです。この計画と実績との差については、どのように当局として思っているのですか。

農政課長

 既に開園から1年ということでございます。この間の毎月の入園者数と計画との対比ということで見てみますと、計画上は5月に10万人を超える10万1,949人という入園者数を見込んでいました。それに対しまして、5月の実績は3万3,363人ということで、32.7%ということでございます。それ以降、例えばローズフェスティバル等を行いました10月、あるいは11月を見ますと計画との対比で65%、51%ということで、通常の月の平均を上回る月もあったということで入園者数の変動はありますが、入園者数の実績について計画を達成できなかったということがございます。

 入園者数について月別で見れば多少の変動はございます。やはり天候などに恵まれなかったということは多少あったと思いますけれども、まだまだ認知度が低いということもあると思いますし、1年目ということで、植物がまだ成長過程であるために、魅力に若干欠けている部分があるということ、そういったところが基本的には入園者数が計画に比べて伸び悩んだ原因だと思います。

赤井委員

 今農政課長おっしゃったことは、当初から大体分かっていたことだと思います。そういう意味で、契約上例えばGAパートナーズにペナルティーがあった場合、契約を解除できるといったものはあるのですか。

農政課長

 契約上のペナルティーでは、業務要求水準というのを示して契約ということになってございます。ですから、例えば何らかの事業者の理由によって休園をしてしまうとか、あるいは何か法令に違反するような業務内容があったというときには、ペナルティーということで、維持運営費等を減額するということがあるわけですけれども、入園者数そのものについては、何人に至らなければ何ポイントのペナルティーだという形の契約にはなっていません。

 あくまで入園者の数が計画を下回るということであれば、それは事業者の努力で計画に近づけていただくという枠組みになっております。

赤井委員

 どうしても公立の施設ということになると、入園者は増えなくてもいいという考え方があるようです。せっかく造ったわけです。入園者数の実績が計画の4割という状況について、何とかなるように県としてもう少し後押しをしてほしいと思います。GAパートナーズにしっかり頑張ってもらう必要があると思うのです。

 GAパートナーズが倒産してしまったらどうなってしまうのですか。

農政課長

 92.9%出資しているのがグリーンアンドアーツということで、そちらの方から融資を受けるという形で運営しています。倒産するというようなことを想定していないということです。収入が減っているということがございますが、PFI事業でございますから、入園者数に向けての努力をしてもらう。また、支出については当然民間企業のノウハウを生かす。切り詰めるところは切り詰めていただく。こういった努力を事業者にしていただく。それについては、PFI事業の契約の中で対応していただくということでございます。

 当然、県としましても、今までいろいろな場面で、委員に御説明した場面もございましたけれども、県として、広報の関係、関係機関への働き掛けなど、小中学校の方にもっと来てもらいたいということであれば、来年度のカリキュラムに是非入れていただきたいということで、精力的に事業者と近くの小中学校、幼稚園を回るということもしている。また県が持っている媒体の中で広報にも努めているということでございます。そういった努力はなお一層、今まで以上に努めていかなければいけないと思っております。

赤井委員

 いずれにしろ、これは全国的にも珍しい施設だと思います。そういう点では、県内はもちろんのこと、全国にもしっかりと発信して、そしてここをまた拠点にしながら、神奈川県の観光にもつなげていっていただきたいと思います。是非この花菜ガーデンについて2年、3年と徐々に入園者数が伸びていって良かったということになってほしいと思います。施設自身も3年、5年たたないと落ち着いてこないと思います。落ち着いたときに本当に造って良かったと言われるような施設にしてほしいと思います。是非お願いしたいと思います。

 以上で終わります。

長谷川委員

 最初に、補正予算の中で地産地消の推進の関連の事業費がマイナス9,900万円となっております。この予算の削減について今後のことも含めてお話をお願いいたします。

農業振興課長

 この事業につきましては、強い農業づくり交付金を受けてよこすか葉山農業協同組合が事業主体となって、ファーマーズマーケットを整備するという事業がございました。この減額に至った経緯ということでございますけれども、これにつきましては、昨年の国の行政刷新会議の事業仕分けによりまして予算要求の縮減ということで、事業費の2分の1から3分の1程度の予算要求の縮減の努力をしていただきたいということになりまして、県への交付金が少なくなったということです。これに基づいて県の予算を減額したという経緯でございます。

長谷川委員

 今日の午前中からの質疑の中で、大型直売センターが、県内での実験で、とりあえず目標が達成できたということがありました。今回のこの強い農業づくり交付金が2分の1から3分の1に減額されたという御説明だったのですが、今の大型直売センターに関しては、こういう国の助成金が入っているわけです。今後はこの辺については、まだこれから計画しようとするところがあると思うのですが、国の助成金についての考え方は、県としてはどのように整理されているのですか。

農業振興課長

 本県の大型直売センターの整備ということにつきましては、大型直売センター整備事業ということで、県単独事業で上限1,950万円として、補助をしてございますけれども、このよこすか葉山農協のファーマーズマーケットにつきましては、今回強い農業づくり事業を活用した事業ということです。今回10箇所で整備してございます事業につきましては、国庫補助の対象となっています。他の事業につきましては県単独事業等で支援をしているものでございます。

長谷川委員

 今後は国の補助金を当てにしない。もしそういう企業が地元の農業団体ないしは認定農業者とか、あるいは生産直売をやろうとする団体、個人があった場合に、県単独事業で支援していこうということが、今の時点での県の考え方だということでよろしいのですか。

農業振興課長

 県は大型直売センターは非常に効果が高いと考えています。中小の直売センターではなく、基準としますと売場面積100平米以上ということで、大型直売センターの整備を県で支援していこうという考えで整備の支援をしてございます。したがいまして、小型並びに中型のものにつきましては、市、団体等にお任せするということで、県は大型直売センターの整備の支援を行うということです。この4年間で10箇所の整備を計画して、ほぼ達成ということになってございます。

 今後のことにつきましてですけれども、現時点の直売センターの使命としますと、地場産率をきちんとその直売センターで高めていかなければいけないということです。県としまして70%程度の農産物は地元のもので整備していきたい、そろえていきたいと考えております。そういった中で、基本的には一定の整備ができたと考えているところです。

 ただ、相模原市等につきましては、整備ができていないところもございますが、この辺につきましては、事業として一定の整備はできたということで、県単独事業としてはこれで終了と考えてございます。今後は団体、また地元と調整しながら、国庫事業を活用しながら整備のための支援をさせていただきたいと考えてございます。

長谷川委員

 今回のこの事業仕分けの対象となった、強い農業づくり交付金の中の役割を見ますと、国と地方の役割分担ということで、この辺について地方に委ねるべきだ、県と市でやるべきなのではないかという考え方が出ていると思いました。そういう点で、財源移譲がどうなるのかよく分かりませんけれども、私は今の県内の大型直売センターにおいて地場産率を70%にするのは非常に難しいと思います。大型であればあるほど、あちこちの全国のものを置いているところもかなり見受けられます。そういう意味では地場産率を70%にするというのは、私は目標としていいと思うのですけれども、その達成は難しいと思うところがあるのです。

 しかし、私はやはり直売センターは必要だと思っているのです。それが中型、小型であれば、市町村がその分の助成をしていくということです。必ずしもJAが事業主体でなく、個人や農業者団体、生産法人でもできるようにしていくということも必要だろうと思うのです。そうなった場合に、役割の分担に応じて市町村がそれに支援できるような財政の根拠はそれで必要なのではないかと思っているのですが、その辺の国からの国庫補助の話は、今のところは強い農業づくり交付金に絡んでも全く分からないのですか。

農業振興課長

 強い農業づくり交付金自体が、昨年のこういった経過の中で、非常に厳しいという状況になってございます。平成23年度の予算がどういった形で行われるのかということにつきましては、国の情報収集をしているわけでございますけれども、なかなかその辺の情報はつかみにくい状況でございます。

長谷川委員

 分かりました。

 直売センターの整備は、特に政令市は市でやっていくべきだと思うのですけれども、その辺りについて国の制度ないしは県の制度含めて、できるところではやっていっていただくように考えていっていただきたいということを要望して、これについては終わります。

 次の質疑は、台風第9号の被害のことで関連してお聞きしたいのですが、連合調査会があったときに、私は漂着ごみに関連して質疑したのですけれども、それについて答弁をいただきました。平成21年7月に公布された海岸漂着物処理推進法の話が質疑の中でも出てきました。この海岸漂着物処理推進法ができて以降、台風第9号の濁水被害に係る県西地域連絡会議で、神奈川県として漂着ごみについて、どのように県として処理していくかという枠組みづくりとか仕組みづくりについて検討した経過というのはどうなのかお聞きしたいのです。

資源循環課長

 海岸漂着物等処理推進法につきましては、国の立法ということでできておりますけれども、神奈川県におきましては、湘南海岸の清掃を中心としたかながわ海岸美化財団がございまして、そちらで通常のごみ処理について行っているということでございます。海岸漂着物等処理推進法は国でできましたけれども、県ではあらかじめ、かながわ海岸美化財団がございますので、その枠組みの中で対応させていただいているということでございます。

長谷川委員

 今の御答弁では、海岸漂着物処理推進法は議員立法でできているけれども、特に神奈川県として海岸漂着物、ごみに対してどのように新たに検討していくか、かながわ海岸美化財団があるということで検討してこなかった。特別にそのことについて市町村と検討する、そういう仕組みづくりについては取り組んでこなかったということでよろしいのですか。

資源循環課長

 もともとかながわ海岸美化財団は平成3年にできていますが、県と相模湾沿岸の13市町と協定をつくって、県と13市町が協調してできている財団でございますので、その意味においては、既に地元と県とで協調して行われている事業と理解しております。

長谷川委員

 今回の台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会とか、それから今の漁協とか市町からの要請を見ると県としても今のかながわ海岸美化財団に、これまでどおりにかながわ海岸美化財団にだけそういう役割を担ってもらうということでは解決できない。このままでは、やはり難しいのではないか。特に漂着ごみ等については、きちんと役割、枠組みを、こういうときに備えていかないと難しいのではないかということが露呈しているのではないかと思うのですけれども、そういう考えはないのですか。

水産課長

 海岸に漂着したごみにつきましては、今資源循環課長がお話ししたとおり、かながわ海岸美化財団あるいは港湾、漁港、海岸の管理者がやるということで一応の仕切りはできてございますが、今回の会議につきましては、漂流して海に漂って定置網等に入ってしまうごみをどうするかというところを主眼に置いた会議でございます。1回目の会議でも基本的な漂着物につきましては一応整理が付いて、その後漂流ごみについて今検討しているところでございます。

長谷川委員

 確かにこの法律は海岸漂着物等処理推進法となっている。ですから、漂着したごみに対してはそれぞれの海岸の管理者がやるようになっているということです。神奈川県ではかながわ海岸美化財団がやるということになっているということです。ただ、この海岸漂着物等処理推進法の範ちゅうを超えて、漂流ごみを含めていって、広範囲なところでそれぞれの都道府県の地域計画で、その役割をどのように処理していくかということについて、市町村との協力、国の支援を含めて、そういう枠組みをそれぞれの公共団体で新たに見直して、今回の台風第9号のような広域的なことが起こった場合にどうしていくかということを促していかなければならないと思います。この法律はそういう考え方になっているのではないかと思ったのです。平成21年7月にこの法律ができて以降、神奈川県として、かながわ海岸美化財団に任せておくということだけでは、取組としては弱いのではないか。漁港とか市町に、今改めてこの台風第9号の後始末をどうするかが非常に求められています。県に対していろいろな要望が出ている。今そういうものをつくらなければいけなくなっているのではないかと思うのですけれども、この法律ができて以降の県の取組が少し弱かったのではないか。そういう意味でリスクとして今回のような事態を想定していなかったのかと思っています。

 この法律の中で都道府県の地域計画とか、そういうものをつくることになっているのですけれども、それについて県は対応しているのですか。

資源循環課長

 まず、海岸漂着物等処理推進法でございますけれども、これは国でも申しておりますけれども、あくまで海岸に漂着したものが対象ということで、海中に漂っているごみ、あるいは海底に沈んでいるごみはこの法律の対象外であるということで、それについては国でも検討していかなければいけないという状況だと聞いております。

 それから、この海岸漂着物等処理推進法の地域計画につきましては、法定計画ということで、かながわ海岸美化財団の取組などを中心として、その計画の策定を今年度中に行う予定で作業しております。

長谷川委員

 そうすると、この地域計画は、今かながわ海岸美化財団につくってもらっているということなのですか。県の資源循環課が一緒につくるということなのですか。

資源循環課長

 あくまでこれは県の計画でございますので、県の資源循環課が中心となって策定しております。

長谷川委員

 漂着ごみについては法定計画という位置付けです。都道府県が地域計画をつくらなければいけないということになっています。今回、水産課長の所管になる台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会があって、そこでいろいろなことが検討されている。その中で市町とそれから県、かながわ海岸美化財団、それから海岸の管理者が、いろいろな役割をどうするかということについて、検討している。これとその計画はリンクしないのですか。

資源循環課長

 海岸漂着物処理推進法において、海中に漂っているごみあるいは海中ごみについては対象外ということでございます。あくまで法定計画として定めておりますので、基本的にはリンクはしないで、現行の法律の範ちゅうで、あるいは現行の取組の中で一つ一つ決定する予定でございます。

長谷川委員

 先ほどどなたかおっしゃいましたけれども、漂流しているのを待って、とりあえずここに着いてしまったところが処理する。例えばこの間の真鶴町みたいに、真鶴町の漁港に着いたら真鶴町が管理をやっているから、そこでやらなければいけない。漂流しているごみと漂着したごみの違いで対応することになっている。国の法律は漂着ごみという言い方をしているから、そこはやむを得ないところは私はあると思うし、できるだけ自分のところでその処理の責任を負いたくないということが非常に見える気がするのです。

 実際には、この法律に基づいてつくる法定計画である地域計画の中で、一定の役割分担をつくっていくべきだと考えます。今後の漂着ごみも含めたごみの処理をどのようにしていくか、台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会でも、考え方として接点を持っていかざるを得ないのではないかと思うのです。そういうことも踏まえた上で法定計画にしていくべきではないかと思うのですがいかがですか。

資源循環課長

 今策定しようとしております地域計画につきましては、あくまで海岸漂着物処理推進法の法定計画ということでございますので、この法律の枠組みの中でまずは策定させていただきたいと考えております。当然、台風第9号の関係で、現在いろいろ御議論もございますので、またそういったお考えについて、国等にもお伝えしながら、更に先の検討ということになろうかと考えております。

長谷川委員

 そうすると、今回の台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会では、ごみの処理の役割分担について、あくまでも今のような考え方に基づいて、これまでの法的な関係を崩さないという前提で、仕組みも含めて役割分担を決めていくということになるのですか。

水産課長

 海岸の漂着物処理については、先ほど既にお答えしているとおり、既に役割分担は終わってございます。通常の漂流物、それから定置網に入ったごみについては、通常の範囲で管理の範ちゅうですと、それは定置網の漁業権者が処理するというところでございますが、今回その範囲を超えた大きな部分についてはどうしようかということを、今関係の各課で検討しているところでございます。一応海岸の漂着物についてはもう整理ができているということで、沖に漂うそういうごみについて検討したいと考えております。

長谷川委員

 その沖に漂うごみというのは何なのですか。

水産課長

 定置網に入ってきたごみでございますので、この間の事例ですと、浮遊ごみとか草、木、そういうものでございます。

長谷川委員

 それは何なのですか。今の前提だとそれは漁業管理者が処分すべきものなのですか。

水産課長

 通常の漁業活動の範囲内に入る部分は、台風でなくても若干のごみがございますから、そういう部分は、基本は漁業権者が処理するものでございますが、今回の台風第9号では、小田原市ですと30トン以上を超えたごみが入ってございます。これはやはり定置網漁を営む者の処理の範囲を超えているだろう。そういうことについてどうしようか検討したいということでございます。

長谷川委員

 そうすると、その線引きはどこでするのですか。

水産課長

 何トンだから処理の範囲を超えるとか、何トンだから処理をしてもらうという線引きはできないと考えております。ただ、どう見ても今回のように処理をするのに5日間ぐらいの作業に追われる状況は、大きくそれぞれの範ちゅうを超えたものだと考えてございます。

 そこら辺は臨機応変な対応が必要だということになるかもしれませんが、一概には線を引けないということでございます。

長谷川委員

 そうすると、今の水産課長の答弁だと、今やっている台風第9号の被害の対策について、台風第9号による対応を踏まえた河川からの流出ゴミに関する検討部会でやっている。この中では、結局今の形のまま、これまでの法律を踏まえた上で、これまでの関係を崩さないところでやっていこうという決着に落ち着いて、もし今回の台風第9号の被害と同じようなレベルで起こった場合、結局は、また同じようなことが起こっていくわけです。そのたびにこういう連絡会議とか検討部会をつくっても、従来の仕組みを超えて対処しなければいけないことが起こったときにどうするかということについて、広域行政の地方政府である県が、何ら実効的な対策なり、中期的な視野に立った施策展開ができない、そういう方針を示せないということになってしまうのではないかと私は思うのですけれども、いかがですか。

水・緑部長

 今御質疑がございましたけれども、台風あるいは大雨の関係で海が荒れて、そして流木が出る、そして定置網やそういったものが引っ掛かる。そういったものに対する被害は、それぞれの台風で全く状況が異なります。ですから、線引きを決めておくことがなかなか難しい部分がございますし、そもそも漁業権を有している漁業者は、排他的に漁業ができるとなっておりますので、通常の管理の範囲内の適切な管理を行う義務がございます。そういった意味でいいますと、当然浮遊している通常のごみ、あるいは雨等で、ある程度のごみが流出した場合については、御自分のフィールドの範囲内で処理しなければいけないということが、当然出てまいります。

 先ほど水産課長からもお話をしたことでございますが、今回のような台風について、そういった適切な通常の管理の範囲をだれが見てもやっぱり超えているだろう、漁業に相当影響が出てくるだろうという判断を、行政がその都度やっていくために、関係者に集まっていただく必要がある場合が大きく二つあると思うのです。例えば漁業者の方々ができるだけ早く情報を欲しい。それから正確な情報が欲しい。そういった部分に対応するための関係者の集まりがございます。

 それから、その中で先ほどから申しているように、いわゆる適切な管理の範囲を超えている部分をどう判断し、どこまで何ができるのかということを、それぞれの管理者の中で考えていく。被害が起こった段階の集まりで対症療法的な対応になってしまうかも分かりませんが、基本的な部分から言いますと、国の制度の関係で浮遊物について、明確な規定はございません。やはり行政としてやれる精一杯の部分をその中で協議して、できるだけ早く迅速に動くような体制をつくる。そういったことが大事なので、今回も連絡会議をつくったわけでございます。そういうことで御理解をいただきたいと思います。

長谷川委員

 平成21年のこの海岸漂着物処理推進法ができた背景に、各都道府県でそれまでそういった漂着物が非常にあちこちにあって、そのことに対する処理に困っているということがありました。今回の台風第9号のようなことも含めて、いろいろな漁業関係者だとか市町が困っているということがあって、それで議員立法でできたということが背景にあったと思っています。今もこれについての議論が続いていると思っているのですが、多少なりとも扱いが曖昧な部分がある漂流ごみに対して、通常の処理の範囲を超えてしまったときにどうするのかという枠組みとか対応の仕方について、都道府県がつくる地域計画に、やはり一定程度を組み入れることができるのではないかと思っています。

 漂流ごみと全くリンクせずに、今回のような経験があったにも関わらず、一般的な法定計画だからということで地域計画をつくるだけでは、やはり意味がないのではないかと疑問を持っているということです。その辺を踏まえて、もちろんこれはお金のかかることなので、全部県が引き受けるべきだと言っているわけではありませんが、できるだけ対症療法的な検討を超えて、今後に方向性として示せるような地域計画をつくっていただきたいということと、台風の後始末に関しても、そういう方向で仕組みとか枠組みづくりになるような検討を行っていただきたいということを要望して終わります。



6 次回開催日(3月9日)の通告



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