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平成23年  厚生常任委員会 12月15日−01号




平成23年  厚生常任委員会 − 12月15日−01号







平成23年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111215-000010-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(しきだ副委員長・西村委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  5件申請 5件許可



4 口頭陳情の聴取

  陳情第17号、陳情第23号及び陳情第28号−1



5 日程第1を議題



6 同上質疑(所管事項も併せて)



西村委員

 おはようございます。公明党の西村でございます。よろしくお願いいたします。

 最初に、本定例会の一般質問で取り上げさせていただきました不育症に係る質問をさせていただきたいと思います。幾つかの具体的な取組について、知事から答弁いただいたところですが、より詳しくお教えいただければと思います。

 まず、不育症に関する県内の検査あるいは治療の状況について、調査を行っているとの答弁がございました。具体的にはどんな調査を行っていらっしゃるのかお教えいただけますでしょうか。

健康増進課長

 不育症につきましては、専門的な検査や治療ができる医療機関が少ないという厚生労働省の研究班からの報告がございましたので、情報収集を進めていく必要があるということで考えてございましたところ、県で9月に開催いたしました母子保健地域対策検討委員会の中で、実態調査を行うべきという御意見を頂きましたので、それを踏まえまして、現在医療機関に対しまして実態調査を行っているところでございます。

 その内容でございますが、こうした調査は初めてのことで、やはり専門的な知見が必要でございますので、県の産科婦人科医会あるいは県の医師会の御協力を頂きながら御相談いたしまして調査内容を作成したところでございます。具体的な内容でございますが、一つにはそれぞれの医療機関で不育症に対応しているかという、具体的な対応の有無でございます。2点目は、不育症の原因とされております子宮形態、抗リン脂質抗体、夫婦の染色体などについての検査、あるいはヘパリンなどの治療を行っているか、こうした治療や検査の対応の状況。3点目でございますが、不育症に対応していない場合に、その医療機関から他の医療機関に紹介している場合には、その紹介している医療機関先に対して、御回答をお願いいたしまして、あわせて、こうした情報につきまして、今後公表してよいかという公表の可否についても今御回答を頂いているところでございます。

 調査につきましては、県内の産科、婦人科を標ぼうしております医療機関が467機関ございましたので、この全ての医療機関に対しまして先月11月7日付けで調査票をお送りいたしまして、11月末を回答の締切りにして、お願いしたところでございます。現段階で約8割の医療機関から回答を頂いたところでございます。

 また、こうした調査については、全ての医療機関からお答えいただくことが必要でございます。現在、回答をいただいていない医療機関に対しまして、引き続き、御回答いただくように督促という形でお願いしているところでございます。あわせまして、その内容につきまして、御回答いただいている医療機関に対しましても確認を行っているところでございます。

西村委員

 相談窓口の設置ということも検討していただくという御答弁を頂戴したのですけれども、具体的なイメージはありますでしょうか。

健康増進課長

 相談窓口のイメージでございますけれども、この不育症の相談の実施に当たりましては、まず一つに専門的知識を有する相談員の配置が必要でございますし、こういった悩みを抱える方に対しまして、相談を受けるに当たって、プライバシーの確保の環境整備が必要です。さらに、相談については、例えば、どこで治療や検査ができるかという情報を提供できることが必要でございます。

 こうしたことで、現在そういった調査も進めさせていただいております。こうした情報も踏まえて、考えてまいりたいと思っておりますが、現在、県では不妊に悩む方に対しまして、不妊専門相談センターを設置してございますので、こうした例も参考にしながら考えてまいりたい。こんなイメージで取り組んでまいりたいと考えております。

西村委員

 実は、この相談窓口ができるということで、早速、患者会の方々が私にたくさんの御連絡をくださっています。具体的に、こういうことをしたらどうですかという御意見がありましたので、御紹介させていただきます。そもそも不育症が何であるかを知らない人に対して、不育症相談窓口と看板を掲げているだけでは、十分な対応とはいえないのではないか、案内として、繰り返す流産や死産を経験したら不育症かもしれません、こちらに御相談くださいといったことを説明する短い文章を付けてはどうでしょうかという意見がありました。とても具体的な御意見だと思います。

 あと、不育症とは何なのかをきちんと説明してもらいたい、治るのかどうなのか言っていただきたい、どこで治療ができるのか教えてもらいたい、治療には幾らかかるのか目安が知りたい、精神的なケアをしてもらいたい、このような意見です。もちろん治療には幾らかかるのかということは、御承知のように様々な症例がございますので、一概に幾らということは言えないと思うのですけれども、例えば患者会の方と連携をとって、私の場合はこういう判断で、こういう検査をして、こういう治療をして、これぐらい費用がかかったということについて、患者会からの発信であれば、さほど大きな問題にならないのではないでしょうか。悩んでいらっしゃる方の目安になるのではないかと感じましたので、お伝えさせていただきます。

 それともう一つ、患者会の方がおっしゃっているのが、いつ頃、相談窓口を開設する予定なのか伺いたいという声が挙がっているのです。このことについて、お聞かせいただけますか。

健康増進課長

 相談窓口の開設に当たりましては、先ほど申したような体制等の整備が必要でございます。特に、専門的知識を有する相談者の確保が必要でございますし、また必要な人材の育成などの取組も、今後考えていかなければいけないと考えてございます。

 そういった意味では、県の産科婦人科医会等、関係団体の御協力は大変重要でございます。今後、そういった団体に御相談しながら相談体制を整えまして、できるだけ早い段階で相談窓口を開設できるように努めてまいりたいと考えてございます。

西村委員

 できるだけ早い段階で開設するとの御答弁を頂きました。ありがとうございます。

 県が動き出してくれるという喜びの声が挙がっています。それと一方で、患者会の方からは焦燥感といったものが伝わってきております。患者会の方々のお声をそのままお伝えしますと、出産できる期間が限られているのだ。私たちには時間の余裕はないのだ。こんなふうにおっしゃっていました。晩婚化の傾向がある今日、流産や死産を繰り返し、不育症を認識することができて治療を開始したとしても、ここにたどり着くまでの時間の経過を思えば、自分が出産できるのは何歳までだろうと不安になるとおっしゃっていらっしゃいます。

 ここからは要望でございます。一刻も早くこういった声に対する支援を実現させていただきたいとお願いすると同時に、また、患者会の皆さんは、同じ思いを経験する女性、御夫婦の力になりたいとおっしゃっています。県に対して、私どもの意見を伝えていきたいとおっしゃっていました。県の取組について、全面的に協力をさせていただきたいという声も挙がっております。どうぞ患者会の方々とも連携をとっていただきまして、より実用的な相談窓口にしていただき、また早期に開設していただきますよう要望させていただきます。この質問を終わります。

 続いては、やはり女性の医療なのですけれども、同じく性差医療について本会議で質問させていただきました。その際、知事からは男性と女性ではかかりやすい病気が違っていたり、同じ病気でも症状が異なることがあり、性差医療は、今後医療の中に取り入れていくことが重要であるという旨の答弁を頂きました。あわせて、女性が気兼ねなく受診ができる女性専門外来のある医療機関の情報を、ホームページ上で分かりやすく提供できるように取り組んでいくというお話も頂きました。

 そこで伺ってまいります。

 まず、現在、県がホームページ上でかながわ医療情報検索サービスとして医療機関の情報提供を行っていらっしゃるわけですけれども、どのような情報をどのように収集して、この情報を提供していらっしゃるのでしょうか。

医療課長

 県が行っております情報収集については、医療法の規定である医療機能情報提供制度に基づいて、全ての病院、診療所及び助産所の管理者から年1回インターネットあるいは調査用紙で報告をいただき、その内容を県民へ医療情報検索サービスとしてホームページ上で提供しているところでございます。

 その具体的な情報の内容ですけれども、医療機関の基本情報として診療科目、あるいは診療日、診療時間、その他、専門医の種類、人数及び診療内容といった医療連携体制に関する情報などのほかに、病院までのアクセスの情報、あるいは院内処方の有無などの院内サービスの情報など、各種にわたって様々な情報を収集し、提供しているものでございます。

 しかしながら、課題としましては、医療機関からの情報更新の提出率が例年80%ということで、100%ではないということが課題として挙がっているところでございます。

西村委員

 ただいま取り上げました女性専門外来は、診療科には含まれないと伺いましたが、この女性専門外来の情報はどのように収集されるのか、既に収集していらっしゃるのか。また、今お話しになったこの課題についてどう取り組んでいくのかお聞かせいただけますか。

医療課長

 委員御指摘のとおり、女性専門外来というのは診療科目という扱いではございません。そういう意味ではこれまで情報収集は行ってきておりません。ただし、情報収集の項目として、専門外来の有無及び内容という区分がありますので、専門外来がある場合には、その内容を自由記載欄に記載していただき収集しているという状況でございます。

 そのため、記載方法が様々でございまして、例えば女性というキーワードで検索しますと、女性診療外来、女性不妊、働く女性、女性のための専門外来といった検索結果となってしまっている状況です。このように、女性専門外来の情報が得にくいという状況になっている。それが課題だと思います。

 その課題の解決については、今後の情報収集する際に、記載方法を統一することについて、こちらから依頼することによって、その情報が得やすくなるようなことができるのではないかと考えております。

西村委員

 かながわ医療情報検索サービスの情報について、返ってくるのが8割とおっしゃっていた。しかも、女性専門外来については、自由記載という扱いであるということです。このようなことで、きちんとまとまるのか不安です。もう少しきちんとまとめられるように、具体的に取り組める方法とか手法はないですか。

医療課長

 検索が非常に難しいという状況でございますので、女性専門外来というキーワードに統一して、提供する方法を考えております。

西村委員

 分かりやすいと思います。ありがとうございます。

 また、本会議での性差医療を今後、医療の中に取り入れていくことが重要という答弁を頂戴したのですけれども、県として具体的にどういう取組が考えられるのでしょうか。

医療課長

 今、申し上げたような医療機関の情報の他にも、今、委員御指摘のとおり性差医療に関する情報を発信するということが求められるのではないかと考えております。例えば、本会議で知事が答弁されているように、循環器の学会で性差医療に関するガイドライン等も策定しているところがございます。そういうものをホームページ上で紹介することが考えられるのではないかと考えております。

西村委員

 それでは、要望をお伝えしたいと思います。

 女性専門外来を設置している医療機関の情報提供を、県から分かりやすく発信することによって、女性が気兼ねなく受診できる医療機関を選べるようになるでしょうし、性差医療の啓発にも資することになると思います。知事の御答弁の中で、東洋と西洋の医学の融合ということを一つ挙げられて、目指すところは個別化医療なのだということでございました。その個別化医療の一つの手法として、私としては是非、医療のグランドデザインの中に取り込んでいただくなど、今後の積極的な取組をお願いしたいと思います。

 次の質問にまいります。

 最後に、今回の代表質問で我が会派の?橋委員長が障害者地域生活支援施策の充実について質問させていただきました。知事からは前向きな答弁を頂いたところなのですが、これに関連して幾つか質問させていただきます。

 かながわ障害者地域生活支援推進プログラム大綱のこれまでの取組について、先月、障害者団体等の代表者と意見交換会を開催したということですが、またこの意見交換会の中で、相談支援などに携わる専門的人材が不足しているという御意見があったと伺いました。障害者や家族が地域で孤立せずに必要な支援を受けていく上で、相談支援は重要だと考えます。専門人材の確保に向けて、県ではどのように取り組もうと考えていらっしゃいますか。

障害福祉課長

 先月、11月9日に意見交換会をさせていただきました。そこの中では、確かに相談支援の充実、現場の人材不足の解消、養成した人材を活用していくための仕組みが必要だ、インセンティブを設けなければいけないといった意見がありました。

 そこで、相談支援でございますが、ここに携わる相談支援専門員というのは、サービスの利用調整などを行って、障害者が御自身の意思で必要なサービスを利用しながら、地域で生活していくための支援を行う大変重要な役割を持っております。この相談支援専門員につきましては、5年ごとの現任研修が義務付けられているわけですが、平成22年度からは本県独自に、相談支援の一層のスキルアップを図っていくことを目的とした研修を実施しているところでございます。この研修では、職員が実行しやすいように事業所等へ出向いて研修するなど、工夫をしながら実施しておりまして、平成22年度には約500人の方が受講されるなど、専門技術の向上に努めているところでございます。

 また、全県の相談支援体制を協議する場として、相談機関や政令指定都市などの行政職員で構成する神奈川県自立支援協議会を設置しているところなのですが、今年度からこの協議会に研修企画部会という部会を設置しまして、相談支援員の量的な拡大と質の確保について検討を進めることとしております。

西村委員

 相談支援員の質の向上とともに、相談支援員からの情報の収集という双方的な関係が持つことができればいいと感じました。

 もう一つこの意見交換会で、地域での市町村の取組を県が後押しすることが重要であるという御意見があったということです。特に、障害者地域作業所については、障害者自立支援法に基づき、市町村の地域活動支援センターへ移行する作業所も多いということなのですが、県ではこの市町村の地域活動支援センターに対し、どのような支援を行っているのか、また今後の方向性もお聞かせいただけますでしょうか。

障害福祉課長

 地域活動支援センターは、障害者の日中活動を提供する通所型の事業所として市町村が設置することとされております。県といたしましては、市町村による地域活動支援センターの積極的な取組が進むように、障害者地域作業所からの移行に際し、必要となる備品の購入であるとか、施設の改修工事等に対して補助を実施しているところです。

 また、移行後も、地域作業所がこれまで担ってきた身近な拠点としての役割を引き続き取り組むことができるよう、県単独の市町村補助事業として障害者地域活動支援センターへの事業費の補助を平成19年度から実施しているところです。具体的には、地元のお祭りだとかバザーへの参加など地域との交流であるとか、地域の障害者の相談に応じるなどの地域の拠点としての取組に対して、補助することとしております。

 今後も、地域活動支援センターが地域においてその役割を積極的に発揮できるよう、市町村や関係者の皆様の御意見を伺いながら支援を進めてまいりたいと考えております。

西村委員

 地域の声を生かし、そして地域に根付いた、こういう支援サービスが展開されればいいと考えておりますが、意見交換会では、精神障害者が適切な医療を安心して受けられるようにすることが必要であるという意見も出たと伺っております。これについては知事から、重度障害者医療費助成制度の適用について、精神障害者に適用を拡大する方向で、今後市町村と協議を進めていくという答弁がございました。具体的にどのような課題があり、どのようなプランで市町村と検討していかれるのか伺います。

障害福祉課長

 重度障害者医療費助成制度は、重度障害者の医療費の自己負担分を助成する市町村に対し、県がその経費の一部を助成するというものでございます。そのため、精神障害者への適用の拡大に当たりましては、市町村に新たな財政負担が発生するなどの課題がございます。県といたしましては、市町村ごとにそれぞれ事情が異なっているものと認識しておりますので、対象者や対象経費の範囲について市町村の財政負担の問題も考慮しながら協議していく必要があると考えております。

 また、実務的な課題といたしまして、精神障害者福祉手帳の有効期間は、2年間でございます。等級の変更もあり得るなど、身体障害者や知的障害者の療育手帳とは異なるところがあるため、制度の対象者であることをどのように確認していくのか、医療証の発行や更新はどのように行っていくのかなどについても、実務上の検討の必要があると考えています。

 精神障害者を対象に加えるに当たりましては、この他にも実務上の様々な問題がございますので、今後、速やかに検討会を立ち上げまして、精神障害者への適用の拡大に向けた協議を行ってまいりたいと考えております。

西村委員

 要望いたします。

 障害者の地域生活支援施策の充実は、我が会派が一貫して訴えさせていただいてきた課題でございます。かながわ障害者地域生活支援推進プログラム大綱に基づく障害者の地域生活支援施策については、在宅重度障害者等手当の経過措置が終了し、本格実施となる来年度に向けて多くの障害者の皆様が注目を寄せていらっしゃるところです。障害者団体等の代表者との意見交換会で示された意見を十分に踏まえ、施策の一層の充実を図っていただきたいこと、また、重度障害者医療費助成制度の精神障害者への適用の拡大については、家族会の皆様からも強く期待をされているところでございます。市町村と連携をして速やかに検討を進め、早期実現に向けて努力していただきますよう、要望いたしまして、私の質問を終わります。

笠間委員

 それでは3点ほど伺っていきたいと思います。

 まず、医療のグランドデザイン・中間とりまとめについてですが、本県にとって重要であるということで、いろいろ訴えてきました医療資源の適正配置、さらには地域偏在是正の取組を取り上げていただいており、大変期待をしております。とりまとめに当たっては、有識者である委員の意見を聞くことは大事なのですけれども、やはり、県民の生活圏の実情について、もう少しこの委員の方々にも理解していただいた上で、委員の意見を聞いていくことが非常に大事だということを、私は訴えておりました。地域の実情に応じた対策を検討する際に、先進的な取組をしている他県の状況や、県も把握し切れていない点について、市町村の状況を聞きながら把握して、委員の皆さんにそれに基づく方向性についての御意見を伺いながら、取りまとめていくことが重要だと考えております。

 そういった点から、今回の中間とりまとめでは、本県の医療の現状と課題、さらには今後の取組の方向性をまとめたということですので、何点か伺っていきたいと思いますけれども、まず今回の中間とりまとめにおいて、医療資源の適正配置・地域偏在是正について、どのように現状と課題を認識されているのか伺いたい。

医療課長

 中間とりまとめにつきましては、現状認識として単位人口又は単位面積当たりの医師の数や病院、病床数には地域的な偏りがあり、病院の機能や診療科ごとの配置にも地域偏在が見られる状況にあると記載されております。また、特に県央二次保健医療圏をはじめとして、救急輪番体制の維持が厳しい地域も見られるということも記載しているところでございます。

 このような現状認識における課題としましては、医師確保の取組とともに医療資源の配置実態を把握した上で、医療資源の集約化あるいは病院機能の拠点化を進めることが必要と指摘されているところでございます。また、特に県央二次保健医療圏などの医療資源の不足が深刻な地域につきましては、既存の資源を有効に活用しつつ、医療資源の偏在是正に取り組む必要があるとし、さらに是正を進めるに当たりましては、障害となっている病床規制の在り方について検討を深める必要があるという課題認識が示されているところでございます。

笠間委員

 そういった医療資源の地域偏在是正に向けて、この中間とりまとめを踏まえて、県は今後どのように取り組んでいこうという考えで、意見を集約しようとしているのか伺いたい。

医療課長

 中間とりまとめにおいて、方向性ということも記載しているところでございます。県としましては、まず二次保健医療圏における医療資源の配置実態を把握した上で、今後特に集約化や拠点化が必要な分野を整理していきたいと考えております。その中で、例えば医療資源が不足している地域として挙げられている県央二次保健医療圏においては、二次救急医療の拠点や救命救急センター、がん診療連携拠点病院、緩和ケア病棟を持つ医療機関の設置を検討することが必要と考えております。

 また、そうした検討において、各二次保健医療圏における既存の公的医療機関が具体的にどのような役割を果たすべきかについても、今後、最終取りまとめを踏まえて方向性を示していく必要があると考えております。

 さらに、地域偏在を是正する取組について、全国一律の病床規制が支障となるような場合には、県が独自に規制の柔軟な運用を図り、地域の実情に応じた医療提供体制の構築を進めるということも必要と考えております。

笠間委員

 そういった取組の方向性について、当然その課題や取組の方向性については住民に十分な周知と意見聴取をこれから行っていくということでございますけれども、市町村と問題意識を共有するということが非常に重要だと思うのです。地域偏在が起きている市町村においては、病院の採算性、さらには市民病院に対する理解度の不足、大きな病院だとか、またいろいろ評判になっている病院というところへ目が行くということ、こういったことは、どうしても病気を治したいという市民、県民の思いからすれば当然だということもあるわけです。今後の取組において、やはり問題意識を共有することが大切だということを痛感するのですが、どのように取り組んでいこうとしているか、その辺も伺いたいと思います。

医療課長

 中間とりまとめについては、県民から広く意見を募集し、年度内に取りまとめが予定されている最終報告案に反映を図りたいと考えております。

 現在、先日も答弁させていただきましたように、県のホームページ等で内容を公表した上で、12月12日から1月6日までを期限としてホームメールや封書、ファクスなどにより意見の提出を募っているところでございます。あわせて、市町村などの関係団体にも情報提供し、問題意識を共有してまいりたいと考えております。また、医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームの最終報告を受けて、県としてグランドデザインを策定する際にもパブリック・コメントを行い、住民や市町村など関係団体から広く意見を伺っていきたいと考えております。

 そのような機会の他にも、今後、保健医療計画の策定過程など、具体的な施策の形成に向けた検討において、市町村などにきちんと情報提供や意見聴取を行いたいと考えておりますし、医療関係団体や医療審議会などの御意見も伺ってまいりたいと考えております。

笠間委員

 医療資源の適正配置、さらには地域偏在是正ということが大きなテーマとして取り上げられたことは非常に評価します。今後、当然県民の意見を聞くのは大事ですけれども、より大事なのは市町村にきちんとこの中間とりまとめの段階から説明会を開いて、疑問なり何なりを聞く、単に意見を聞くのではなくて、この中間とりまとめの内容について、こういう方向性でいきたい、地域の課題についても、こういう課題として取り上げたということも含めて、説明会をして、意見を集約した上で、問題意識の共有に努めていただきたいということを要望させていただきたいと思います。

 次に、医療のグランドデザインの東洋医学と西洋医学との連携について伺いたいと思います。

 東洋医学に関しましては、これまで県は特段、取組を行ってこなかったと承知しております。西洋医学と東洋医学の連携は斬新な考え方だと大変評価しておりますが、中間とりまとめを見ますと大変疑問を感じる点がありますので、何点か伺っていきたいと思います。

 まず、東洋医学といっても幅が広いと思うのですが、どのような内容を取り上げようとしているか伺いたいと思います。

医療課長

 東洋医学は、近代の西洋医学に対して伝統的な医学とされているものであると認識しております。西洋医学は、病気に対して治療法を選択し、時にメスを使用して病巣を切除するという考え方であるのに対しまして、東洋医学の方は全人的に患者を診て、個々の症状に合わせて、主として保存的な治療を行う特徴があると考えております。東洋医学の内容としましては、例えば漢方、はり、きゅう、マッサージなどが代表的な治療法だと考えております。

笠間委員

 漢方だけでなく、今言われたように、はり、きゅう、マッサージなど様々な東洋医学について、病院の中で西洋医学と東洋医学を一体的に、医療を実施していくということが私は非常に重要だと考えておりますが、中間とりまとめでは東洋医学の中で漢方に特化して論じているようでございますけれども、それはなぜなのか伺いたいと思います。

医療課長

 東洋医学について、当初から漢方に特化していたというわけではございません。西洋医学と東洋医学の融合という検討テーマを掲げまして検討してまいりました。その検討過程の中で、東洋医学は大変幅が広く、その有効性について科学的に証明できていないものも少なくないという議論もございました。そうした中で、漢方については健康増進や未病の段階からターミナルケアに至るまで幅広い病気に使用できているという側面があることや、現在、我が国おいて漢方薬は医療保険が適用され、治療にも実際使われているものであるということもあります。西洋医学の中で、少なからず使われているという現状もありますので、今回に関しては漢方に絞って検討していくのが適切と考えたものでございます。

笠間委員

 医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームの検討については、当初、西洋医学と東洋医学の融合と言っていたと思うのですけれども、今回、中間とりまとめでは融合ではなくて西洋医学と東洋医学の連携に変わってきておりますけれども、なぜなのか伺いたい。

医療課長

 御指摘のように当初は融合で、中間とりまとめにおいては連携と考えたわけです。その理由でございますけれども、西洋医学、東洋医学とも、現在それぞれ独立したものとして確立しておりまして、医療がそれぞれ提供されているところでございます。

 そうした中で、今後の方向性を考えるに当たりましては、その二つの領域が溶け込むという意味合いの融合では、病気の態様についての見方あるいは考え方が大きく異なるなど、その文化がかなり異なっているために、融合は容易ではないという議論がございました。そこで、それぞれの分野の長所を生かして患者中心の個別化した新しい医療を提供するという意味合いから、連携と変更したところでございます。

笠間委員

 経緯は理解しましたけれども、医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームでは西洋医学と東洋医学の連携について、具体的にどのような議論がされたのか伺いたいと思います。

医療課長

 具体的な議論の内容についてでございますけれども、まずは国の動きはどのようになっているのか、県はこれまでどのような取組を行ってきたのか、あるいは医療の現場で東洋医学を取り入れた治療はどの程度あるのかなど、現状の把握や、今後の課題や論点となる事柄について議論を重ねてまいりました。そうした中で、東洋医学に対する正しい理解や人材育成の必要性などの幾つかの課題も出てまいりました。

笠間委員

 そういった議論は、まだまだ十分ではないと思うし、委員の中にも東洋医学関係者がまだ少ないようにも思います。当然、今後、検討を進めるに当たって大変課題は多いと思うのですが、実際に最終報告に向けて、西洋医学と東洋医学の連携について、さらに何を検討していこうとしているのか伺いたいと思います。

医療課長

 今後は、現状の医学生あるいは医療関係者への理解促進、県民への正しい知識の普及あるいは啓発が必要である。さらに、実態把握や科学的根拠に基づく評価を進める必要があるという方向性が中間報告では示されました。その方向性に沿って早急に着手すべき取組、中長期的な取組という視点に分けて、それぞれの具体的な方法などについて検討を進めてまいりたいと考えております。

笠間委員

 当然、治療は西洋医学が中心であり、東洋医学は補完的なものであるという考え方だけではなくて、逆に西洋医学では治らないことに対して、東洋医学においては、はり、きゅう、マッサージなど有益な治療技術があるわけです。

 当然、西洋医学の中に東洋医学を融合していくということは難しい。しかし、それぞれの長所を生かした連携について、もう少し幅を広げていただく必要がある。東洋医学について、具体的に研究チームを立ち上げ、連携、推進のためのプロジェクトをつくって検討を進める価値があると思っております。そうすれば、今後、病院の中で西洋医学、東洋医学を含め、いろいろ療法について患者と向き合って、どういう治療法がいいかということが実施できると思います。そういった治療を、県民も求めているわけですから、そういったいろいろな範囲の中で、納得できる治療が行われ、医者と患者さんとのより良い関係が構築されるのではないかと期待しています。是非、もう少し掘り下げた連携を行っていただきたいと思います。国の動向に左右されることなく、県として進めていただきたいと要望させていただきたいと思います。

 次に、病気にならない取組について、大きな柱で検討され方向性が示されておりました。中間とりまとめに述べられているように、本県における今後の高齢化の進展を踏まえると、県民が病気にならないための取組を進めることは極めて重要であると認識しております。

 そこで、何点か伺いますけれども、まず病気にならない取組では、医食同源の取組と併せて、食育の取組として、食生活の改善の取組や学校における食育を更に進めていくとしているが、どのような取組が考えられているのか、もう少し具体的に説明していただきたいと思います。

健康増進課長

 病気にならない取組といたしまして、これまでも取り組んでまいりました栄養・食生活改善の取組でございますが、かながわ健康プラン21の最終評価におきましても、食を中心とした取組になお課題があるとされているところでございます。

 また、例えば女性の減量の結果といたしまして、低体重児の出生につながっている、こんな御意見もございまして、中学、高校からの食育が大切だという御意見を頂いたところでございます。

 そこで考えられる取組でございますが、一つには県民の方が自ら行う健康づくりにおいて、セルフケアによるバランスのとれた食生活が大事でございます。こうした食生活が送れるように市町村や食生活改善推進員が行う栄養・食生活改善の取組を支援するために、例えば県のホームページで野菜を使った料理の献立を紹介することでございますとか、食生活改善推進員の人材育成を推進していくことと併せまして、社会全体といたしましてバランスの良い食生活が送れるための環境整備ということで、例えば外食産業の御協力をいただきながら、飲食店、給食施設で提供している食事について、食塩の量を減らしていただく、あるいは栄養成分の表示を適切に行っていただく、こんなことが考えられるところでございます。また、食育につきましては、幼少時からでございますので、学校における食育を更に進めていくことが必要であると考えられるところでございます。

 こうした取組につきましては、来年度、かながわ健康プラン21、あるいは県の食育基本計画でございます食みらいかながわプラン、こうしたものの改定も予定されてございますので、そうした中で更に取組を深めてまいりたいと考えております。

笠間委員

 次に、予防接種の促進の取組として、現場の予防接種医と行政との定期的な協議の場を挙げられておりますけれども、どのような協議がなされ、県民にどのような効果が期待できるのか具体的に伺いたいと思います。

健康危機管理課長

 本県につきましては、横浜市立大学医学部長から現場の予防接種の先生と行政との定期的な協議会を設けてはどうかという御提案を頂きまして、それを踏まえたものでございます。協議する内容といたしましては、定期の予防接種をはじめとするワクチンについて、どのように県民の皆さんにお勧めして接種率を上げていくかですとか、どのように広報するのが効果的か、そういった内容が考えられます。こうしたことにつきまして、現場の先生たちや市町村の関係者と定期的に協議いたしまして、問題意識を共有して、共に協力して接種率の向上等を図っていければ、県民の皆さんの病気の予防に資する効果が期待できると思っております。

笠間委員

 今回の不活化ポリオワクチン接種についての取組も、こういった協議の場から生まれてきたのか、それともあくまでも知事の一つの大きな思い入れから進んだのか。その点はどうでしょうか。

健康危機管理課長

 両方あると思います。定期的な協議の場が今あるわけではないので、これから検討するということなのですけれども、不活化ポリオワクチンを早く導入すべきだという現場の先生や、いろいろな関係者の声もございますし、知事自身が国の予防接種部会の委員でございまして、いろいろな声を聞いていらっしゃいます。いろいろな状況について非常にお詳しかったということがございます。そういった両方が相まって今回の施策について、皆さんの御理解もいただきまして進めさせていただいているところでございます。

笠間委員

 次に、最近、県民向けの公開講座を行う病院などが見受けられると思うのですが、私は病院は治療するだけでなくて、予防教育や健康教育にも関わっていただきたいという思いがあります。具体的には、医師や栄養士などの専門職が生活習慣病にならないよう支援したり、また講習会を開催するような取組が考えられると思います。

 そこで、継続的に市町村が病院と関わるということは、やはり大変重要だと思うのです。しかし中間とりまとめでは、病気にならない取組として、未病を治す取組、予防接種の促進の項目しかなく、予防教育、さらには健康教育は最も重要ではないかと思うのですが、なぜ健康教育が医療のグランドデザインに入っていないのか伺いたいと思います。

医療課長

 委員御指摘のとおり、病気にならない取組については、病院や市町村が一体となって県民に対する予防教育、健康教育を進めることは非常に大切だと認識しております。今回の医療のグランドデザイン策定プロジェクトチームにおいては、病気にならない取組の視点の中で、健康教育についても、地域の中核的な病院が地域に開かれた勉強会を実施し、地域医療を住民が支えているといった気運を醸成することも重要であるという意見を頂いております。

 中間とりまとめでは、未病を治す、予防接種の推進に関する予防教育は病気にならない取組の中で整理し、健康教育については、連携、協働、自律の医療の推進の項目にある県民の医療に対する理解と参画の促進の中で整理することとしております。県民の医療に対する理解と参画の推進について、資料の27ページでございますけれども、今後の方向性、取組として地域の中核的な病院が市民講座の実施など、地域住民との交流の場を設けることにより、地域住民の積極的な参加を通じ、地域医療を地域住民が支えているという気運の醸成が必要であると提言しております。

 今後、中間とりまとめ内容の具体化を進める際には、病院が行う健康教育に市町村が積極的に参画するよう、市町村に働き掛けてまいりたいと考えております。

笠間委員

 是非、病院において、健康教育、予防教育に関する講習会や実習について、本来、行政がやる仕事を病院と一体になって進めていくことが大変重要だと思うのです。行政は、市民、県民に対するチラシなどの情報提供が中心になりますが、病院はいろいろな医療の専門の先生がいるわけです。看護や介護のケアの相談に対応する部門を持った病院もあるわけです。地域における病院の信頼度を高めるため、病院で健康教育、予防教育をやっていただいて、それを行政が支援し、効果を上げていく。そういった病気にならない取組は重要です。その取組の中で、地域の状況、患者の生活習慣、病院の課題といったことが新たに発見できるのではないかと思います。是非、病院と行政がそういった面での連携を図り、長い付き合いをしていきながら、予防教育、健康教育等に取り組んでいくことが必要だと思います。そうすれば、県民は病気になったらそこの病院に行ってくれる。特に綾瀬市は病院が1箇所しかないので、よそへ行かれてしまうと、その病院がなくなってしまうわけです。予防教育、健康教育等の取組の中で、病院の重要性、病院に対する理解、病院に対する希望、そういった意識の橋渡しが県民と病院との間でできると思っています。是非、取り組んでいただきたいと要望しておきます。

 最後に、かながわ高齢者保健福祉計画並びに今回改定される障害者福祉計画が報告されましたけれども、この計画を改定するに当たっては、これまでの計画の中で立ててきた目標達成に向けた取組により、どのような課題が解決され、またどのような点がうまくいかなかったか、十分評価、検証して、その上で次期計画を考えていくということが私は非常に大事だと思っております。

 そういった点で、今までの現行計画でどういう課題が解決され、さらには今後、それをどうしていったらいいかといったものが、前面に出てくるような改定作業が必要だと認識をしております。全てを聞くことはできないので、まず特別養護法人ホームの整備について、また待機児童について何点か伺っていきたいと思います。

 まず、現行計画は本年度が最終年度であるということから、特別養護老人ホームの整備について、当初の目標とその実績見込みについて伺いたい。

高齢施設課長

 平成21年度から本年度までの3年間の現行計画におきましては、特別養護老人ホームの整備目標を全県で約6,200床としております。その整備見込みですが、約5,400床と見込んでおりまして、この3年間の整備率といたしましては約86%となる見込みです。

笠間委員

 86%であるということで、100%達成は困難だという状況であるという報告ですが、その要因、さらには今後の課題はどんな点があるのか伺いたい。

高齢施設課長

 100床規模の特別養護老人ホームを整備するには、大体約5,000平米程度の土地が必要となります。本県内では、こうしたまとまった土地の確保がなかなか難しいこと、また平成19年に都市計画法が改正されまして、市街化調整区域における社会福祉施設の整備についても開発許可が必要になったこと、さらには、整備を進めるに当たりまして周辺住民の皆様方の御理解がなかなか得られにくいことなどが挙げられます。

 整備が遅れている市町では、現在整備が遅れている状況を踏まえた上で、また次期の計画に目標を定めてまいりますので、本県といたしましては個別の案件ごとに相談、協議をこれまで以上に綿密に行い、支援していきたいと思っております。

笠間委員

 目標が達成できない大きな要因は、まとまった土地が確保できないので進まないということですけれども、5,000平米という広大な土地が必要だということなのですが、これをもっとコンパクトに設計する。そんな大がかりな施設ではなくて、コンパクト化した施設設計というものも考えられると思うのです。事業者に指導することも必要だと思うのですが、施設を整備する場合の基準が大きな障害になっているのかどうか。また県が補助を行う場合、全体の建築費を抑制するために補助金を下げているというようなことも聞いている。適正な計画の推進のために、どのようにチェックしているのか伺いたい。

高齢施設課長

 まず、特別養護老人ホームを設置する場合の国が定めております基準でございますが、省令によりまして施設としての目的を達成するために必要な最低限度の基準を設定しております。その中で、建物は原則として耐火建築物でなければならない。また、スプリンクラー設備、防火区画、避難口など防火、消火に関する設備の設置を義務付けております。さらに建物内の各設備、具体的には居室、静養室、浴室、洗面設備、便所、医務室、食堂等、それらのものに規定がございまして、例えば居室については、その定員と1人当たりの床面積、廊下につきましては廊下幅など、これは具体的な数値を定めております。

 なお、建設の要件につきましては、当然都市計画法等の関連法律又は条例、それから建築物については建築基準法関係法令、その他条例に適合する必要がございます。なお、建築基準法令におきましても特別養護老人ホームは、原則、耐火建築物、建築基準法でいう特殊建築物に分類されております。

 それと、施設整備に当たって、県が補助する場合、補助協議をしておりますけれども、そこで県によるチェックも行っているところですが、まず、県、市町村が補助金の交付手続に入ります前に、初期段階から建設予定の事業者の事前相談を行っておりまして、その中で、建物の設計金額ですとかレイアウトなどについて、まずは法令に適合しているか、その後の開設後に運営に致命的な支障がない範囲で予定が立てられているかなどの確認をさせていただいております。その際に、独立行政法人福祉医療機構が毎年発表しているのですけれども、実態調査を行っておりまして、建築実績として平米当たりの建築単価が、平均約23万円という数字が出ております。この単価も参考にいたしまして確認をしているところです。

 さらに建築工事を執行する場合には競争性を高めるということで、県の公共工事に準じて条件付き一般競争入札を実施するよう指導しているところでございます。

笠間委員

 当然、そういったいろいろな法律、基準、補助金等が大きな問題になっているという思いがするのです。どちらかというと豪華というか、相当費用がかかるというイメージを大変強く感じるのですが、今後、簡素化又は施設のコンパクト化をより積極的に進める必要があるという思いをしております。

 当然、建物が出来上がって、入居者の対応ということになるわけでありますけれども、その前に、その建物の設計段階から入所者の居室について、国がユニット型個室を推進しているということであります。私は相部屋の方が介護される人たちの交流が生まれ、ここで生活するに当たっての様々な情報交換等もできるので、いいと思うのですが、なぜ国がユニット型個室を推進しているのか、その辺について伺いたい。

高齢施設課長

 まず、ユニット型個室と申しますのは、10人規模の小規模の入所者のグループを単位といたしまして、食堂、リビングの機能を持つ一つの共同生活ルームを中心として、これを囲むように配置された個室をユニット型個室といいます。厚生労働省の資料に記載しています。厚生労働省では、施設における適切な介護を行う場合に必要なレイアウトであるということで、平成15年に省令に位置付けて推進しているところです。

 国が個室の整備を推進している理由を具体的に申し上げますと、特別養護老人ホームは、ついの住み家としての生活の場でもあるから、個人の尊厳の保持の観点から、施設における介護においても、入所者一人一人の個性や生活のリズムを尊重したケアが求められており、まず個室と共同生活のセットを設けることで在宅に近い居住環境を実現し、一人一人の個性や生活のリズムを保つことができる。それから、職員はユニットごとに専任として配置し、かつ入所者の生活のリズムに沿ったケアを行うこと、入所者となじみの人間関係が形成され、家庭的な雰囲気を保つことができる。また、三つ目として入所者同士、又は地域の方々との関係についても、個室と共同生活室との使い分けによって個性が尊重されるとともに人間関係も築くことができる、このような理由でユニット型個室を推進しているということでございます。

笠間委員

 次に、この介護施設が、建設計画や国の基準どおりできた。しかし、できたからといって入所する方が適切な処遇を受けられるというわけではないという実情があります。実際の運営の中で、そこで働く職員全員が入所者とどのように向き合っていくのかが非常に肝心であると思いますし、県なども施設に赴き指導を行っていると思うのですが、どのような点を確認し、指導しているのか最後に伺いたい。

高齢施設課長

 高齢施設課、保健福祉事務所、市町村は、法に基づきサービスの質の確保あるいは向上を図ることを主眼として指導を行っております。

 この指導には、事業者に一つの会場に集まっていただいて行う集団指導と、私どもが施設に赴いて行う実地指導の二つがございます。また、この指導は、いわゆる監査とは異なりまして、より良いケアの実現のために事業者の方に省令の基準に定めるサービスの取扱いですとか、基本的なルールを再確認していただく。また、制度の周知や報酬請求の誤り、このようなことを防止するという趣旨で行っております。具体的には、人員、設備、運営について基準どおりの人員がいるのか、基準どおりの設備があるのか、基準を理解してしっかりルールに沿って運営しているのかといったようなことがございます。特に、高齢者虐待防止といった点については、重点的に確認、指導をしているところでございます。

 また、実地指導の結果を踏まえまして、特に施設にもこれは徹底した方がいいといったようなことにつきましては、毎年全施設を対象に、先ほど申し上げました一つの会場で集まっていただいて講義形式で行っております。集団指導のテキストにも盛り込んで周知徹底、注意喚起を図っているところでございます。

笠間委員

 特別養護老人ホームについて、次期計画においても、待機者の解消に向けて、引き続き整備が必要でありますが、今後の整備の推進に当たっては、これまでの取組を評価、検証し、本県の実情を踏まえたより実効性のある整備を推進していただきたい。特に、この評価、検証の箇所は、やはり県民に分かるように、こういった点で良かった、こういった点では問題があり、これから解決したい、そういうものをきちんと項目によって表示していただくと、より分かりやすいのではないかと思います。県民にとって、全体計画全ては見切れない場合もあると思うので、ポイント的なところの検証課題については、理解できるようにしていただきたいと思います。また当然事業者の指導もしっかりしていただきたいと思います。今、いろいろ介護職員の不足が論じられておりますけれども、事業者に対して、しっかりとした配慮をしていただき、また経営に対する思いを指導していっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。

若林委員

 まず、補正予算のうち、子ども手当の支給などに関する手続法の施行に伴う費用の算出に関して伺いたいと思います。

 今回、安心こども交付金事業費のうち子ども手当支給などに関するシステム改修費の予算をどの程度見込んでいるのか、また内容についても併せて伺いたいと思います。

子ども家庭課長

 まず、今回のシステム改修費についてでございますけれども、今年度、市町村全体で3億2,500余万円ほど見込んでおります。そのうち、平成22年度に2月補正予算で予算計上した予算のうち1億2,400余万円を明許繰越しておりましたので、それらの経費については既に9月に交付申請を受けまして、10月に既に予算計上している分の交付決定を行っております。不足額でございます2億余万円を11月補正予算として予算計上させていただいたところでございます。

若林委員

 この助成額、交付額については、どのように算定をされたのでしょうか。

子ども家庭課長

 このシステム改修費につきましては、国から必要な経費につきまして全額国庫で負担していただけるという仕組みになってございます。これにつきまして、必要な経費として、市町村から挙げていただいたものを県として交付決定し、支給するという形になっております。

若林委員

 子ども手当が創設されて以来、制度の見直しが続いてきたわけですが、県内市町村においては、平成22年度にもシステムの改修費、事務費、様々な費用が発生していると思うのですが、分かる範囲で、制度創設以来どれだけの費用が発生しているかというところについて、システムの改修費に特化していただいても結構ですので、教えていただけますか。

子ども家庭課長

 まず、市町村の支給に関わる電算システム改修の経費についてでございますが、平成22年度につきましては総額で4億2,400余万円という金額になってございます。システム改修費以外にも子ども手当支給に係る事務経費がかかるということでございまして、そういったものについては、従来の児童手当の支給に係る事務の経費を除きまして、子ども手当の支給に当たり新たに必要となる経費について、国が直接市町村に対して事務取扱交付金といたしまして全額、国費で交付することとなってございます。

 平成23年度につきましては、現在4月から9月分までの市町村が事務に必要な事務費について、8月に国から市町村全体で3億4,000余万円の交付が決定されておりますけれども、10月以降の事務費については、まだ国で準備中と聞いております。

若林委員

 今回の特別措置法では、子ども手当から特別徴収など行うことができるとされているのですが、この徴収の対象となる費用はどのように調整されているのか伺いたいと思います。

子ども家庭課長

 今回の特別措置法におきましては、御本人から子ども手当の学校給食費や保育料に充てる旨、申出があった場合でございますけれども、市町村が子ども手当からこれらの費用を徴収できるという規定を設けているところでございます。

 この仕組みによって徴収できる費用についてでございますが、省令で規定するものとなってございまして、例えば、学校給食費、保育料、それから幼稚園での保育料ですとか、それから義務教育の学校における学用品の購入代、放課後児童健全育成事業の利用に要する費用などが挙げられております。

 なお、あわせまして、保育料につきましては、児童福祉法第56条3項の規定により市町村が徴収するということになってございますけれども、それらについては強制的に徴収可能な特別徴収もできるという規定になってございます。

若林委員

 特別徴収と分けて考えるのは、やはり今のお話であったように保育料は公会計で処理されているということだと思うのですが、学校給食費は多くの市町村で公会計になっていない、すなわち市町村の算入となっていないわけです。私会計で処理されている費用が徴収できるという法的な根拠はどこにあるのでしょうか。

子ども家庭課長

 私会計である学校給食費等を子ども手当から徴収できることの根拠ということで、特別措置法におきましては、まず公法上の債権であります保育所保育料につきましては、子ども手当の受給者が保育料を支払う扶養義務者である場合には、本人の同意に基づかなくともあらかじめ本人に通知をすることによりまして、強制的に徴収可能な特別徴収の制度が設けられております。一方、私法上の債権であります学校給食費等につきましては、この特別徴収ができません。そこで、特別措置法第25条には、子ども手当受給資格者から申出があったときは、市町村が子ども手当から学校給食費等を徴収等できるという規定が設けられております。例えば、子ども手当を学校給食費の支払に充てることを希望する子ども手当の受給資格者である保護者は、市町村長に対しまして所定の様式により申し出ることとなってございます。このように、本人同意により子ども手当から納付できる仕組みとなっております。学校給食費は、保護者の同意により負担義務が発生する私法上の債権でございまして、自治体によって公会計又は私会計で取扱いがされているところでございます。

 なお、今年9月30日付けで厚生労働省から発出されましたQ&Aによりますと、学校給食費が私会計である場合には、子ども手当から徴収した費用については市町村が給食の食材提供業者等に直接支払うこともできるという内容になってございます。このように、特別措置法にのっとった形で対応するということが根拠となるところでございます。

若林委員

 昨年、県の教育委員会が市町村に、平成22年度の段階で子ども手当の支給に関する法律等の施行と学校給食費の未納問題への対応についてという文部科学省からの通知に基づいて通知をしているのですけれども、その経緯を見ますと、学校給食費の徴収というのは未納問題への対応というところから始まった議論であると思うのですが、今回の給食費の徴収も、いわゆる未納対策という位置付けなのでしょうか。

子ども家庭課長

 今回の学校給食費の徴収については、これまでの議論の中で委員のおっしゃるような話が出ていたということについては承知しているところでございます。そういった中で、今回、特別措置法の中では、こういった学校給食費についても子ども手当から徴収できるという規定が設けられております。この場合に、例えば学校給食費が私会計の中で処理されている場合であっても、市町村が債権者、例えば給食の食材提供業者などに直接支払うことも可能であるということ、あるいは学校長を通じてそういったところに支払うことも可能であるという規定が設けられておりますので、恐らく委員がおっしゃるようなことを想定して、こういった規定になったものと理解をしてございます。

若林委員

 おっしゃるとおり、もし滞納対策であれば、未納という事態が生じた場合には、債権債務の考え方でいうと市町村は債権者ではなくて、多くの場合、私会計で処理されている学校給食費の債権者は、立替えをしている形をとっています。債権者の多くは事実上立替えをしている保護者なわけです。例えば100人分の給食費のうち、10人の未納があれば90人の保護者が払っているわけですから、その方たちが債権者なわけで、恐らく市町村の歳入として給食費が計上されているかどうかというところが非常に重要で、例えば33市町村で会計がどのようになっているかということを把握をする必要があると思うのですが、教育委員会とはこの間、調整のような場はあったのでしょうか。

子ども家庭課長

 基本的には、実際にこの支給準備については市町村で行っていただいていますので、市の教育委員会とそれから子ども手当の担当部署との間でのやりとりをしていただいていると承知しております。私どもとしましては、国から今回の手当のいろいろな仕組みにつきましては、Q&Aをはじめとしまして、いろいろな形で資料を提供していただいていますので、そういったものの内容を伝えるという形で、県の教育委員会にも承知していただいておりますし、あわせましてお問い合わせが市町村からあれば、それに対してお答えをする対応をとっているところでございます。

若林委員

 昨年の5月の県の教育委員会からの滞納問題の対策としての子ども手当との相殺についての通知があったときに、市町村からは滞納対策といったときに、どの程度の金額を滞納とするのか、それから現行の学校給食の徴収のシステムと子ども手当の徴収のシステムの互換性の問題について、具体的な意見もあったと聞いています。

 また、来年度から、子ども手当の支給に当たって所得制限を求めるという制度の改正が見込まれているわけです。そうなると、再度システム改修が必要になると思うのですけれども、仮に法的に問題ないということで、私は公会計にされていることを前提としての話ですが、子ども手当から学校給食費を徴収するということであれば、それも踏まえたシステム改修を行った方が無駄がないと思うのです。そういう検討について、関係部局との調整、情報共有が必要だと思うのですが、今後の取組について確認しておきたいと思います。

子ども家庭課長

 今、委員からお話しいただいた点についてですが、まずこのシステムをどういう形で運用していくか、また、こういった学校給食費等を子ども手当等から徴収するかどうかということにつきましては、市町村の判断に委ねられているところです。規定につきましても、これは義務規定ではございません。できる規定となってございまして、市町村に聞いているところでは、子ども手当からの徴収を進めたいというところと、取扱いについては慎重にしていきたいというところとございます。

 したがいまして、来年度の子供に関わる現金給付の制度がどうなるかということもまだはっきり分かっておりませんので、そういった情報が入ってきた段階で、国にも詳細について確認をしながら、情報提供を市町村に対してしてまいりたいと考えております。

若林委員

 続いて、医療と介護の現況について伺っていきたいと思います。

 医療のグランドデザイン・中間とりまとめにおいて、また、高齢者保健福祉計画素案においても、医療と介護の連携、在宅医療の重要性が見られるわけですが、特に医療のグランドデザイン・中間とりまとめで、クリティカルパスの介護の導入を目指す必要性も挙げられております。

 現在、介護の分野では地域包括支援センターやケアマネジャーによってケアプランニングも行われているところなのですけれども、こういったクリティカルパスの介護への導入が、ケアマネジメントにもたらすメリットはどういうものなのか伺いたいと思います。

高齢福祉課長

 地域連携クリティカルパスの介護への導入による効果でございますが、在宅で療養する重度の高齢者の方々については、医療的な対応を必要とする場合が多く、医療と介護の連携が必要だということになってございます。例えば、脳卒中などの治療を終えて医療機関から退院し、介護保険によるリハビリテーション、あるいは訪問介護などの在宅介護サービスが必要となる高齢者につきましては、医療と介護に関わる専門人材の密接な連携において、切れ目のないサービス提供が必要となってまいります。

 こうした場面において、医療機関からの情報を踏まえたケアマネジメントに基づく適切な介護サービスの提供が重要であると考えます。

 今回、医療のグランドデザインの中でクリティカルパスを介護へ導入するということの方向性が示されましたので、私どもとしても本格的に導入の方向に向けて検討することとしてございます。仮に、クリティカルパスが介護で導入されれば、この情報の共有化が一層進み、医療と介護の役割分担が明確となる中で、高齢者の状態が変化した際にもスムーズな対応ができるのではないか。そういった関係を構築することがこのパスの導入による効果ではないかと思っております。そうしたことが進むことによって、医療と介護の連携強化に結び付くのではないかと期待をしているところであります。

若林委員

 それでは、現在の介護保険制度に基づくアセスメントや情報共有には、どういう課題があると捉えていらっしゃるのか伺いたいと思います。

高齢福祉課長

 現在のケアマネジメントにおける情報共有の課題でございますが、利用者のニーズや課題に応じた適切なアセスメントを実施するために、現在、サービス担当者会議を開催してございます。そうした中で、他職種の協働の取組がされるわけですが、現在それが十分に機能していないという指摘もございます。あるいは、医療関係者との連携もまだまだ不十分であるといった指摘が現状としてあるということでございます。

 ケアマネジャーにつきましては、当然のことながら介護などの実務経験が5年以上を有する方が資格を取得できるわけでございますが、現状を見ますと、医療系の看護師とか保健師の基礎資格を有する者は1割弱となってございます。その一方で、福祉系の介護福祉士や社会福祉士の方々が約8割ということでございますので、必ずしも医療に関する知識を十分にケアマネジャーは備えていないのでないかという指摘もございます。そういったことが課題であると思っております。

若林委員

 今後、どういった条件が整えばクリティカルパスの導入が進むのか、介護の分野に導入する際の障害があるとすれば、どういうことが考えられるのか伺っておきたいと思います。

高齢福祉課長

 やはりクリティカルパスの介護への導入につきましては、医療関係者が、適切な医療の提供に必要なのだという認識を持っていただくことが大事なのではないか、医療関係者又は介護関係者双方の環境整備が重要ではないかと思っております。例えば、主治医から情報提供される主治医の意見書とか指示書といった内容があるわけでございますが、こういった内容がクリティカルパスの中に包含されれば、医療機関における文書作成、あるいは介護サービス側からも情報入手の手間が省けるのではないか、こういったメリットが考えられるところでございますので、やはり導入又は普及するため、双方にとって、これは鍵になるのではないかと考えているところでございます。

 また、現在、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病という4疾病につきましては地域連携クリティカルパスが導入されておりまして、この部分については医療関係者相互の情報共有に使われているわけですが、その一部については診療報酬上の評価もございます。ですから、介護へ導入し、普及するためには、やはり評価の見直しも必要ではないかと考えてございます。

若林委員

 それで、平成21年度の介護保険における報酬改定ですけれども、医療と介護の連携強化推進を図る観点から、入院時や退院、それから病院などを利用する方の情報共有などをする際の評価を導入する医療連携加算、それから退所加算も導入されていると思うのですが、その加算の取得状況はどうだったのか伺いたいと思います。

高齢福祉課長

 委員御指摘のとおり、平成21年度の介護報酬改定によりまして医療連携加算、あるいは退院・退所加算がケアマネジメントの評価ということで導入されてございます。実際には、この医療機関の職員と連携を行った場合に算定することとなっておりますが、県への事前の届出義務がなされていないということもありまして、現状、県として把握をしていないということでございます。

若林委員

 引き続いて、かながわ高齢者保健福祉計画について1点お伺いしておきたいのですが、市町村の次期計画における第1号被保険者の保険料について、今回、様々な要因から上昇するだろうということが言われているのですが、現在の県内市町村の動向について伺いたいと思います。

高齢福祉課長

 現在、各市町村におきましても第5期の介護保険事業計画の策定作業を今進めているところでございます。そうした中で介護保険料の試算も行っているわけでございますが、現段階では人口推計あるいは要支援・要介護認定者数、サービスごとの利用者数、あるいは給付の見込み数値等々を市町村が試算しまして、私ども県としても10月にヒアリングを行ったところでございますが、その段階でもそれぞれ各市町村において明らかな誤りもございましたし、また、疑問もあったということで、そうした部分を10月の段階で、それぞれの市町村に投げ掛けたところでございます。

 その後、市町村から来週に再度ヒアリングをするということで、徐々に試算の結果が出てきていますが、現実のところ、次期報酬改定の報酬のアップ率等々がまだはっきりしていないということもございますので、今回、給付費見込みとか認定者人口、こういったものが正しいのかどうかとか、そういったところが中心になろうかと思っています。今後、1月に入った段階で、国の報酬改定の中身がはっきりすると思いますので、再度、再算定をお願いしてヒアリングを行ってまいりたいと考えています。

若林委員

 1点要望いたします。

 市町村が次期計画における介護保険料を提示するに当たって、例えば介護保険給付費準備基金を活用した場合に、どの程度の保険料の軽減が図れるかといった情報をほとんど提供していません。最大の保険料が示されている事例が大変多いわけです。素案における情報は非常に不足していると思います。先ほども間違いがあったということや、疑問を感じるということがあったのですが、市町村に対してはパブリック・コメントを行うに当たって十分な情報提供を行うことを是非、促していただきたいと思います。

 それから、県としても、財政安定化基金の取崩しをされるということなのですが、やはり貴重な財源ですので、高齢者保健福祉計画に沿った目的で活用していただきたいと思っています。要望とともに、今後のことになるかと思いますが、取崩しに当たっての基本的な指針があれば、考え方をお示しいただいて、質問を終わりたいと思います。

高齢福祉課長

 今、委員からお話がありました介護保険財政安定化基金の取崩しでございますが、こちらにつきましては65歳以上の介護保険料の上昇抑制を図るために平成24年度に限り特例としてできるという法改正が行われたところでございます。県としましても、その法改正の趣旨を踏まえまして、可能な限り取崩しを行い、市町村を支援してまいりたいと考えてございますし、また、県の基金活用の部分につきましても、介護保険に関する事業に充てるよう努めることとすると法律ではなってございますので、県としても将来の介護給付費の上昇抑制に効果が期待されるような介護予防事業などの市町村支援をしていきたいと考えてございます。

若林委員

 質問を終わります。

原委員

 はじめに小児慢性疾患の患者への支援の現状についてでありますが、このことについては一般質問で行わせていただきましたが、知事から今後、キャリーオーバーの問題の解決について、国に働き掛けるという御答弁を頂きましたが、このキャリーオーバーについて、我が会派が調査をしましたところ、先天性代謝異常の治療には特殊ミルクが必要であることが分かりました。

 そこで、これについて何点かお伺いをさせていただきます。

 はじめに、先天性代謝異常の治療には、それぞれの病気に応じまして様々な特殊ミルクが必要だということが分かりました。この特殊ミルクにはどのようなものがあり、それを必要とする20歳を超えた方はどれくらいいらっしゃるのか、県で把握していればお聞かせいただきたいと思います。

子ども家庭課長

 特殊ミルクにつきましては先天性代謝異常の治療に用いるもので、アミノ酸代謝異常や糖質代謝異常など、それぞれの病気に応じたものがございまして、大きくはまず医薬品特殊ミルク、それから登録特殊ミルク、さらには登録外特殊ミルク、市販品特殊ミルクと四つに大別されているところでございます。また、この特殊ミルクを必要とする方々で、医薬品特殊ミルクについては、販売元へ確認をいたしましたところ、アミノ酸代謝異常のフェニルケトン尿症による利用者が全国に数百人、メープルシロップ尿症による利用者は全国に数十人で、利用者の年齢については、把握はしていないということと聞いてございます。

 さらに登録特殊ミルク、それから登録外特殊ミルク、市販品特殊ミルクにつきましては、(社)恩賜財団母子愛育会の特殊ミルク事務局に確認したところ、ここは特殊ミルクの安定供給のための販売管理をしているところでございますけれども、そちらに確認したところでは、登録特殊ミルクの利用者は全国に800人ほどで、うち20歳以上は100人強と聞いてございます。それ以外は把握していないという回答でございました。

原委員

 医薬品で使われているミルクを必要としている方が全国に数百人ということで、数は余りいらっしゃらないのかと感じます。数が少ないからメーカーの採算事業ではないということも言われておりますし、その点についてはしっかりとまたフォローしていかなければならないと思っております。

 今の答弁で、20歳を超えて、特殊ミルクを必要とされている方がいることは分かりましたが、国では新たな難治性疾患対策の在り方検討チームを設置して、キャリーオーバー問題の検討を進めていると聞いておりますが、この検討チームではどのような検討が行われて、そしてまたその中で特殊ミルクは取り上げられているのかお聞きします。

保健予防課長

 難治性疾患対策の推進につきましては、医療、研究、就労、雇用、こういった支援などについて、制度横断的な検証が必要なことから、厚生労働省におきましては平成22年4月に新たな難治性疾患対策の在り方検討チームを庁内に設置してございます。この検討チームでは、難治性疾患の患者に対しまして、小児慢性特定疾患に関するキャリーオーバーの問題を含む医療費助成の在り方、研究事業の在り方、福祉サービスの在り方、就労、雇用の在り方、支援の在り方、こういったことを主な検討事項としております。この検討チームはこれまで5回ほど開催されておりまして、厚生科学審議会の難病対策委員会での検討結果も踏まえまして、医療費助成の在り方につきまして、今後法制化も視野に入れ、希少難治性疾患を幅広く公平に助成の対象とすることや、また内閣府の障害者制度改革推進会議におきます長期慢性難治性疾患患者に対する福祉サービスの在り方、こういった検討などを踏まえながら、今後の難病対策の方向性について、大枠の中で議論を進めているといったところで把握しております。

 そういったことで、特殊ミルク問題を含む具体的な課題について、検討はこれまでこの会議の中では行われていないと承知しております。

原委員

 特殊ミルクの検討が行われていないということで、特殊ミルクが重要であるということを国にしっかりと分かっていただくよう県に対応もしてもらいたいと思いますが、特殊ミルクは先天性代謝異常の方の治療に欠かせないものであり、その必要性を十分認識することが重要であると思います。県としてこうしたキャリーオーバー問題について今後どのように取り組んでいくのかお聞かせください。

保健予防課長

 20歳になるまでの先天性代謝異常症の患者さんの医療費助成を行う小児慢性特定疾患治療研究事業や、また、年齢を問わず難病のうち56疾患の医療費助成を行っております特定疾患治療研究事業は、全国一律の制度として国の対象疾患を定めておりまして、難病対策につきましては国が主体的に責任を持って進めていただく必要があると考えております。

 県ではこれまでも、国に対しまして難病対策につきまして保健、医療、福祉、労働を包括した総合的、体系的対策とするため、難病対策の基本法の制定を速やかに図るなど、難病対策を抜本的に見直し、支援施策の一層の充実を図ること、また、特定疾患治療研究事業の対象疾患を拡大することなどについて要望を重ねてきております。今後も国に対しまして引き続き同様の要望を行うとともに、新たな難治性疾患対策の在り方検討チームの検討動向も注意しながら、20歳以降の医療費助成を受けることができないキャリーオーバー問題の解決についても国に働き掛けてまいりたいと考えております。

原委員

 要望でありますけれども、小児慢性特定疾患の方々は19歳で全国に2,500人いると聞いておりますし、その方が毎年20歳を迎えるとキャリーオーバー問題に向き合わなくてはならないということであります。小児慢性特定疾患も11疾患群514疾患だったと記憶しておりますが、まだまだその中に入れない患者の方ももちろんいらっしゃるのですが、これは目を背けて過ごしてはいけない問題だと思っておりますし、これからもしっかりキャリーオーバー問題については、県としても国に訴えていくようにお願いを申し上げます。

 次の質問なのですが、子育て応援パスポート事業についてお聞きさせていただきます。

 この子育て応援パスポート事業についても一般質問で質問させていただきましたが、もう少し掘り下げてお聞きしたいと思います。

 まず類似の事業は、子育て応援カードやエンジェルパスポートなど、様々な名称で他の都道府県でも実施されていると思いますが、全国の都道府県における実施状況についてお伺いさせていただきたいと思います。そして、特に人口も子供の人数も日本一の東京都での取組はどうなっているのか、併せてお伺いさせていただきたいと思います。

次世代育成課長

 今年度スタートする子育て応援パスポート事業でございますが、地域のお店などが子育て家庭に様々な優待サービスを提供していただく仕組みでございまして、事業の協力店の目印になる店頭に掲げるステッカー、ポスター、それから子育て中であることを示すカードに共通のマークですとか、あるいはイメージキャラクター等を使って、子育てを応援する地域の企業、事業者と子育て家庭をつなぎ合わせるという仕組みとなってございます。このような仕組みを、内閣府では企業参画型子育て支援事業と総称しておりまして、内閣府では全国の実施状況を調査しておりますが、それによりますと、現在、都道府県レベルでは44の都道府県で導入されているということでございます。名称は、先ほど御紹介もありましたが、例えばぐんまちょいとくキッズパスポート事業とか、埼玉県のパパ・ママ応援ショップ、あるいは石川県ではプレミアム・パスポート事業など、様々な名称で行われてございます。

 このような中で、東京都の取組についてですが、東京都では毎月第3土曜日、日曜日を家族ふれあいの日として設定しておりまして、この第3土曜日、日曜日に限って、親子連れの方がインターネットからプリントアウトした優待券を提示していただくことによりまして、レジャー施設などの協力施設の割引とか、あるいはファミリーレストランでお子様にジュースの無料サービスが受けられるといった、手軽に御利用いただけるような仕組みをつくられておりまして、人口もお店も非常に多い東京都ならではの工夫をされていると承知しております。

原委員

 今、店頭にステッカー、ポスターを貼るということですけれども、やはり神奈川県においても、この店がこういう取組をしているのだということを一般の方に分かっていただくには、目立つステッカーを貼っていただきたいと思っておりますし、44都道府県が参加されているということなのですが、神奈川県らしい取組、他県とはこういうところが違うといった部分があるのでしょうか。

次世代育成課長

 既にたくさんの都道府県で実施されておりまして、そういった中で本県ならではという部分ですけれども、1点は、今委員のお話の中にもございましたようにステッカーについては、目立つようにするということで、できるだけ神奈川らしいイメージキャラクターで、ステッカーを使えるようにしていきたいということがございます。

 それから、携帯電話でお店の情報などを検索できるような仕組み、それからお店の側からも、パソコンも含めて、携帯電話等から、そういった情報の入力、更新ができる仕組みに対応できるように開発しているところでございます。そういう意味では、全国的に見ても、一番便利のいい、使い勝手のいいものになるべく、開発するということでございます。

原委員

 次に、パスポートの対象なのですけれども、例えばこれも県によって違うと思います。お子さんの人数、年齢の設定があると思うのですけれども、神奈川県では、年齢設定はどのようになっているのかお聞かせください。

次世代育成課長

 パスポートの対象となるお子さんの年齢につきましては、小学生以下のお子さんを想定しているところでございます。具体的には、もしお子さんが複数いらっしゃる御家庭を考えますと、第1子の方の妊娠が分かった時点から一番下のお子さんが12歳に達する年度の3月31日までという時期を設定しています。こちらは、子供連れで外に出たときに、一番大変な時期なのは、ミルクをあげたり、おむつを替えたりしなければいけない時期から、大体10歳ぐらいまでの時期が一番周囲に気を使う時期と受け止めております。それを過ぎますと子供も聞き分けがよくなります。そういった意味で周囲との関係を考えまして、温かく見守っていただきたいということで、小学生以下を想定しているところでございます。

原委員

 知事の答弁にもありましたし、先ほども携帯電話を活用するということでありましたが、携帯電話によるパスポート発行を主体に考えているようでありますけれども、それはどうしてなのか教えていただけますでしょうか。

次世代育成課長

 地方の県では、子育て家庭に紙などで作られたカードを配布して、この事業を進めているところも多いです。例えば石川県では、毎年カードを郵送で対象家庭にお届けしているということでございまして、年間のその経費は、1,600万円強と承っております。石川県の14歳未満の年少人口を調べますと15万9,000人ほどですが、これに対しまして神奈川県では118万7,000人ということで10倍近い人口がございます。そういったことを踏まえますと、神奈川県でカード方式をとりますと膨大な予算が必要になってしまいます。持続可能な仕組みとしてこの事業を展開していこうということで、まず携帯電話を主体に考えたいということです。

 それから、今、どなたもどこにいてもカードが発行されますので、お財布の中にカードが一杯という方が多いと思います。利便性という意味で重宝していただけると受け止めております。

 ただ、携帯電話をお使いにならない方もいらっしゃると思いますので、そういった方には紙製のカードも御用意したいと考えております。

原委員

 知事の答弁では、協力店舗に商品などの割引サービスやおむつ替えの場所など設備のサービス、またミルクのお湯など心配りのサービスを提供してもらうとのことでありましたが、このうち設備のサービスに関しては、同じ安心こども基金として進めている子育てを応援するまちづくり推進事業費補助金があると思いますが、そちらの事業との関連について教えていただけますでしょうか。

次世代育成課長

 子育てを応援するまちづくり推進事業費補助金は、子供連れでも外出を支援するために、民間の施設でおむつ替えのスペースですとか子供用のトイレなどを整備していただく事業に補助しているものです。現在、5月16日から募集を開始いたしまして、11月末時点で1,000件近い御申請を頂いております。この補助金を活用して整備された箇所につきましては、この子育て応援パスポート事業において、サービスの提供協力者として登録していただくこととしてございます。さらに、補助金で整備していただいた上で、病院とか診療所は除きまして、商業施設とかレジャー施設などに対しては、更なる応援の協力について、働き掛けをしてまいりたいと考えております。

原委員

 今の子育てを応援するまちづくり推進事業費補助金の申請があった1,000件も協力店舗ということでありますが、具体的に協力店舗として、今後、登録募集や登録のための手続はどのような形で進められるのでしょうか。

次世代育成課長

 協力店舗の登録については、先ほど申し上げましたようにパソコンや携帯電話を使ってお店の側から簡単に登録していただけるようなシステムを開発中でございます。ただ、このシステムの開発が当初の予定よりも若干時間を要しておりまして、そのため当面は紙によって申込みをお受けすることになろうかと思うのですが、年内にはできれば協力店舗の登録募集を開始いたしまして、それから商工関係の団体、あるいは市町村などを通じて、先ほど申し上げました子育てを応援するまちづくり推進事業費補助金の補助対象者に対して、幅広く協力参加を募ってまいりたいと考えております。

 また、安心こども基金を使って広報経費も用意させていただいていますので、チラシやポスター、あるいは新聞広告などのPRもさせていただければと思っております。

 具体的に御登録の申請を頂いた場合でも、事業の性質上、例えば風俗営業ですとか、青少年保護育成条例で青少年の立入りを規制している深夜営業のインターネットカフェとか、あるいは宗教活動をするような施設、そういったところは御登録いただけません。私どもで審査をさせていただいて、登録に至るという手続を想定しております。

原委員

 登録先店舗の情報なのですけれども、インターネット上に登録して携帯電話からでも検索できるようにするということでありますけれども、情報がなかなか更新されないと利用する側にも不便があると思うのですけれども、そのような更新はどのような形で行うのでしょうか。

次世代育成課長

 登録いただいた店舗の情報更新は、御指摘のとおり、このシステムが有効に活用される上では大変重要だと受け止めております。ただ、人員的にも予算的にも限られた中で、そのコストを最小限にするということがこの仕組みを持続可能にする上で、大変重要だと受け止めているところです。

 そういった中で、先ほど御説明させていただいた開発中のシステムは、店舗の登録をいただいたときに、その店舗の方にIDを付与しましてパスワードを設定していただけるようにいたしまして、そういったものを使って店舗側から随時、情報更新ができるような仕組みにしてまいります。そういったことから、基本的にはその店舗の責任で情報の更新をお願いしていることになるわけですが、併せて登録のシステムを導入いたしまして、定期的にインターネットから情報の更新を働き掛けるようなメールをお送りするといったことで、何とか掲載情報が生きた情報として皆様にお役立ていただけるように努めてまいりたいと考えております。

原委員

 最後に要望なのですけれども、やはり私も子育て世代でありますし、街に出たときに神奈川らしいステッカーを貼ってあるお店が一気に広がれば、わくわく、どきどきすると思うのですけれども、そんな形で協力店舗、協力企業にしっかりと賛同していただけるように、県からもしっかり働き掛けていただきたいと思っておりますし、こんなことが始まったのだということを、利用者に周知徹底いただけるように、情報をどんどん開示していっていただきたいと思います。

 以上で私の質問を終了します。

山下委員

 まず議案の動産の処分の変更について伺います。

 委員会資料17ページの動産の処分の変更についてですが、県は新型インフルエンザの流行に備えるために、神奈川県医薬品卸売業協会会員と抗インフルエンザウイルス薬を備蓄するための売買契約を締結しておりますが、その契約などについて何点か伺います。

 まず、神奈川県医薬品卸売業協会の構成員は10者と聞いておりますが、全ての構成員と事前の売買契約を締結しているわけではないのか、確認で伺います。

健康危機管理課長

 確かに10者が構成員でございます。ただし、タミフルとリレンザの薬を取り扱っている6者とだけ契約を締結してございます。

山下委員

 関連なのですが、この協会は、災害時の医薬品供給に係る協定を県と結んでいると思います。この協会はJR根岸駅近くに所在する神奈川県総合薬事保健センターに住所を構えているかどうか確認で伺いたいと思います。

薬務課長

 神奈川県医薬品卸業協会でございますけれども、今おっしゃったとおり、神奈川県総合薬事保健センターの4階に事務所を構えております。なお、総合薬事保健センターは横浜市磯子区西町に所在しており、地上5階建ての建物でございます。

山下委員

 当センターは12月8日に公開されました神奈川県津波浸水予測図素案で避難区域となっています。津波浸水被害を受けた場合には、電気系統は大丈夫なのか確認で伺いたいと思います。

薬務課長

 神奈川県津波浸水予測素案でございますけれども、神奈川県総合薬事保健センターは、その素案の中で、最も甚大な場合に50センチメートルから80センチメートルの浸水被害が想定される区域に入っております。同センターの建物は、屋上に非常用電源装置を持ちまして、配電設備も同じく屋上に設置されていることから、浸水被害が生じたといたしましても電気は確保することができると聞いております。

山下委員

 今、電気系統が大丈夫だということは分かったのですが、次に、電話が通じない場合も予測されると思うのですが、協会との通信手段をどのように確保するのか伺います。

薬務課長

 電話が通じない場合の通信手段でございますけれども、神奈川県医薬品卸業協会にバッテリーを搭載したMCA無線を配備しておりまして、電話が通じない場合の通信手段に対応しております。なお、災害発生時に確実に通信が確保できるように、年2回の通話訓練も実施しているところでございます。

山下委員

 ありがとうございます。今の説明を聞いて安心いたしました。

 続きまして、介護職員等によるたんの吸引についてでございますが、こちらは先日、代表質問で我が党の曽我部議員がお伺いしたところでありますが、何点か伺います。

 たんの吸引が必要な方には様々な状態の方がいらっしゃるために、介護職員の方はそれぞれのケースに合わせて、安全に行うことが必要であります。介護職員の養成に必要な研修では、安全性の点についてはどのような内容が盛り込まれているのか伺いたいと思います。

介護保険課長

 研修には、たんの吸引を不特定多数の方へ行う場合と、特定の方に行う場合の2種類がございます。平成24年度以降のカリキュラムはまだ示されてございませんけれども、本年度の事業で研修会をやっておりまして、それを見てみますと、不特定多数の者を対象とする研修では、どんな状況の方にでも対応できるという研修ということから、講義時間が50時間。それを行います施設や在宅等での実地研修におきましても、口くう内のたんの吸引が10回以上、あるいはその他、経管栄養等については20回以上で、十分な回数を実施することとされております。

 また、特定の者を対象とする研修につきましては、講義と演習が9時間ということになってございますが、特定の方につきましては1種類のたんの吸引ということになってございますので、少ない時間や回数であっても安全性は確保されていると考えてございます。

 また、さらに、講義とか演習とか実施研修の3段階それぞれにおきまして、修了時に筆記試験並びに医療職等の技能習得のチェックが用意されておりますので、十分安全に配慮した研修内容となっていると考えてございます。

山下委員

 たんの吸引の研修が都道府県以外の民間事業者で実施できるとされているのは、より多くの従事者を養成するためではないかと思いますけれども、県としてはどのように研修を進めていくのか伺いたいと思います。

介護保険課長

 県といたしましては、できるだけ多くの介護職員が安全にたんの吸引を行えるように研修を実施していきたいと考えておりまして、県として実施する、その他にもこれまでモデル事業等でたんの吸引の研修を委託実施している事業者がございますので、そういった事業者にもお願いをして登録事業者になっていただくということで、多くの方々が研修を受けるということができるように、県と民間企業が協力しながら取り組んでいきたいと考えてございます。

山下委員

 これまではやむを得ない措置として認められていた、たんの吸引を行ってきた介護職員は、県の認定を受ければ来年度以降も同様に行えると聞いています。県ではいつからどのような手続で認定を行うのか伺いたいと思います。

介護保険課長

 たんの吸引ができる事業者に、県が認定した従業者名簿の添付が必要になるということもございますので、まず一番最初の業務としては、経過措置者の認定を行っていきたいと考えてございます。先週の10月9日にようやく厚生労働省から認定証等の参考様式が示されましたので、早急に事務処理方法や様式の設定をそろえまして、その後、介護職員等へ認定方法等の周知を行いまして、来年、平成24年1月頃から申請を漏れなく行っていただけるよう取り組んでいきたいと考えてございます。

山下委員

 また、介護保険事業所がたんの吸引を行う事業所として県の認定を受ける場合には、当然、安全性に配慮された体制が確保されていることが最優先だと思います。どのような基準が定められており、どのような手続が必要となるのかを伺います。

介護保険課長

 介護保険事業所にございましては、たんの吸引を行うための登録を県に申請する場合に、安全性を確保する登録の基準が定められております。登録基準では、医師、看護師その他の医療関係者との連携に関する基準が様々定められておりまして、内容を見ますと、その介護職員がたんの吸引を実施することが適当かどうかという医師の指示書、あるいは医師又は看護職員による対象者の定期的な状況確認、あるいは、緊急事態等に備えて医師等への連絡体制の整備、こういった安全性に配慮した仕組みが定められているということでございます。

 この他にも、その事業所の施設長や医師、看護職員、介護職員からなる安全委員の設置とか、感染症予防措置、これらの安全面に関する基準も定められているということになってございます。今後、この各事業所から申請を受けるに当たりましては、これらの基準を全て満たしているということを確認して、県として登録承認を行いますので、今後、混乱のないよう十分に事業者に周知しながら取り組んでまいりたいと考えてございます。

山下委員

 介護職員が行うたんの吸引の制度の活用が進むためには、たんの吸引を必要とする方や家族が、実施する事業者を容易に知ることが必要だと思います。今後、それらの方々にどのように周知していくのかを確認させてください。

介護保険課長

 たんの吸引を行う事業者が増えても、たんの吸引を必要とする方々にとって、どこでやっているのだということが、分からなければ意味がないと考えてございます。県では事業所情報等を掲載しておりますインターネットサービス、介護情報サービスかながわがございますので、ここにアクセスしていただければ分かるようにしたいという仕組みを考えております。

 そうかといって、インターネットを使うのは不得手だという方もいらっしゃいますので、利用者らと一緒に居宅介護支援計画をつくるケアマネジャーの方がいらっしゃいますので、そういったケアマネジャーの方々にも計画作成のときに、たんの吸引事業者が分かるということを周知していきたいと考えております。

山下委員

 最後に2点だけ、児童デイサービスについて確認させていただきたいのですけれども、今後、児童デイサービスにつきましては児童福祉法の改定により仕組みが変わるということで、以前他の委員からも質疑があったと思うのですけれども、今後、児童デイサービスを受けたくても、事業所の数が少なく思うようにサービスを受けられないという家族の方の声も聞きます。改正後の仕組みといたしましては、事業所が参入しやすくなるのかどうか伺いたいと思います。

障害サービス課長

 児童デイサービスに係る事業所につきましては、平成20年11月、53箇所、定員632人から、3年後の平成23年11月では、事業所115箇所、定員1,332人とおおよそ倍増してございます。事業者の参入につきましては、現存の事業者に係るサービス管理責任者の基準は、1人以上は専任かつ常勤とされておりますが、新たな基準の案でございますと、サービス管理責任者を児童発達支援管理責任者と変更いたしまして、業務に支障がない場合は他の職務の兼務と可能とされてございますので、事業拡大の可能性があるのではないかと思ってございます。

山下委員

 事業所の数の増加傾向ということでありますが、今度、質をどのように確保するかという点が大変重要だと思いますが、その仕組みはどうなるのか伺います。

障害サービス課長

 事業所の質の確保等のため、実施している監査など指導監督につきましては、根拠となる法律が障害者自立支援法から児童福祉法に変更されることとなってございます。各法に基づく監査などが実施されるため、大きな変更はないと想定してございますけれども、直接サービス支援をする保育士の質の向上等につきましては、今後とも取り組んでいかなければならない課題だと認識してございます。

山下委員

 是非よろしくお願いします。

 また、要望といたしましては、家族の方々からPT、STなど、専門的な機能訓練のサービス提供も、小さい頃からやっていくことが、大変重要だという声を聞いております。こちらの配備も強く要望させていただきまして、私からの質問を終わります。



(休憩 午後零時14分  再開 午後3時50分)



(日程第1及び所管事項について質疑を打ち切り)



7 日程第1について意見発表



原委員

 私は、自民党県議団を代表して、当常任委員会に付託された補正予算及び条例その他関係の諸議案、併せまして当常任委員会で取り上げてまいりました諸課題について意見を申し上げます。

 はじめに、11月補正予算についてであります。

 保健福祉局では、地域医療再生臨時特例基金の積立て、安心こども交付金事業の事業費、児童手当施行費などの補正予算が提案されております。

 まず、地域医療再生臨時特例基金の積立てについてであります。

 今回の補正予算では、10月に国から約41億円の内示があったことから、基金に追加して積み増しするもので、これに基づき県内全域を対象として一般救急医療、地域医療連携、精神科医療、周産期、小児医療、医療人材の育成に係る課題を解決するための地域医療再生計画を国に再提出したとのことであります。前回の東部、西部地域医療再生計画に加え、今回策定した計画を推進することにより、地域の喫緊の医療課題を解決し、県内の医療提供体制のより一層の強化が図られていくと考えますので、地域医療再生基金を十分に活用し、着実な事業の推進に努めていただくよう要望します。

 次に、安心こども交付金事業についてであります。県内の保育所待機児童数は本年4月1日時点で5年ぶりに減少に転じており、このことはここ数年の安心こども基金を活用した保育所整備の効果が表れてきたものと受け止めております。また、待機児童対策をはじめとする子供に対する施策は、更に充実させていく必要がありますので、その財源となる安心こども基金の時限の延長はもちろんのこと、地域の実情に応じた柔軟な制度にすることについても、国に対して更に強く働き掛けていただくよう求めます。より良い施策が実行に移せるようにしっかり対策をとっていただくよう求めます。

 次に、保健福祉局所管事項に対する意見、要望を数点申し上げます。

 まず、医療のグランドデザインについてであります。グランドデザインは、今後の県の医療施策推進上での基本方針となる重要なものと考えますので、幅広い方々の意見を十分に集約してグランドデザインを構築していただくよう強く求めます。

 次に、神奈川リハビリテーション病院の再整備についてであります。神奈川県総合リハビリテーションセンターに対する地元市民の期待は大きいものがあります。その大きさをしっかり受け止め、今後も地元市町村や市民、県民に対して丁寧な説明に努め、誰もが納得でき、県の拠点施設として機能強化された医療サービスを提供するリハビリテーションセンターとなるよう、またかつては東洋一と言われた名実ともに先導的、先駆的な役割を果たし、県民や患者の期待に応えてきたわけでありますので、再び東洋一と言われるようにしっかりと再整備の取組を進めていただくよう強く求めます。

 次に、不活化ポリオワクチンの接種についてであります。今回の試みは全国が注目するところであり、また、国の不活化ポリオワクチン導入を早めるための重要な取組でもあります。このワクチンは海外でも広く使用されていますが、現時点では国内未承認薬であり、接種に際しては丁寧な説明が必要であると考えておりますので、応募者には正確な情報を提供していただくとともに、重篤な副反応の発生を防止する最善の努力を求めます。

 次に、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの接種についてであります。ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンの接種について、少しでも接種率が上がるよう県民の方に対して十分周知していただくようお願いします。

 また、両ワクチンの公費継続について小宮山厚生労働大臣が、方法はともかく継続を約束したいと答弁しておりますので、定期接種化又は基金のいずれかで公費継続がなされることと思います。しかし、単に定期接種化が図られるだけでは、実施主体である市町村の負担が増加するだけであり、財源も含めた見直しが不可欠でありますので、こうしたことを含めて県として国にしっかりと提案していただくよう求めます。

 次に、神奈川県障害福祉計画の改定計画素案についてであります。障害者が安心して暮らしていくためには、身近な地域で必要なときに必要なサービスを利用できるようにしなくてはなりません。障害福祉サービスの利用について、実績は着実に伸びていますが、地域生活移行の推進や特別支援学校の卒業生などのニーズに対応していくためには、更に拡充していくことが必要であると考えます。今後3年間の見通しで適切な数値目標を設定するとともに、その実現に向けた取組をしっかりと定め、障害者や家族の期待に応えられる計画をつくるよう強く求めます。

 次に、身体障害者の補装具支援についてであります。

 身体の一部を失い、心身ともに深い傷を負った方にとって、人工乳房や義肢等の補装具は社会復帰や社会参画、さらには生活や活動の質の充実を図り、その後の人生を前向きに、幸福に、心豊かに過ごしていくためには、なくてはならないものであります。しかし現在、公的支援の対象となっておらず、高額な費用や自己負担をしなければならないことから、購入を諦める方も数多くいらっしゃいます。

 こうしたことから、医療保険制度による医療費や障害者自立支援法による補装具として人工乳房や義肢などをはじめとする失われた身体の形状容姿等を補完する補装具が公的支援の対象として認められるよう、我が会派としても意見書の提出を含めて強く要望すべきであると考えておりますので、県当局におきましても国に働き掛けていただくように強く求めます。

 次に、小児慢性特定疾患の患者への支援の拡充についてであります。

 先天性代謝異常の多くは、国の小児慢性特定疾患治療研究事業の対象となっておりますが、その補助対象者は20歳までであるため、20歳を過ぎますと医療費助成を受けられなくなる、いわゆるキャリーオーバー問題が生じます。このキャリーオーバーについては、我が会派が調査したところ、先天性代謝異常の方の治療には特殊ミルクが必要なことが明らかになり、その必要性を十分認識していただくことが重要であります。

 国では現在、新たな難治性疾患対策の在り方検討チームを設置して、キャリーオーバー問題の検討を進めていると承知しておりますので、県としてもキャリーオーバー問題の解決について国に強く働き掛けていただきますよう、強く求めます。

 以上、要望と意見を申し述べてまいりましたが、質疑の中で申し上げたことも含め、こうしたことを県当局において、しっかりと受け止めていただくよう重ねてお願いして、当常任委員会に付託された諸議案に対して賛成をいたします。

山下委員

 私は民主党・かながわクラブ神奈川県議団を代表いたしまして、当常任委員会に提案された諸議案について意見を述べさせていただきます。

 はじめに、医療のグランドデザイン・中間とりまとめについてであります。このグランドデザインは、今後10年程度を見据え、現在も県における医療が抱える課題解決に向けた大変重要な計画であります。具体に、ドクターヘリの運航時間の延長の着実な推進、県央二次保健医療圏におけるがん診療連携拠点病院の設置、また、緩和ケア病棟について、二次保健医療圏全てに整備されるように要望いたします。

 また、西洋医学と東洋医学の連携に関しては、具体的に漢方が取り上げられております。利用している県民も多く、関心も高い中で、しっかりとした原材料や店舗における安全性を確保するため、引き続き、取り組んでいただきたく要望いたします。

 次に、不活化ポリオワクチンについてです。12月15日から4箇所において不活化ポリオワクチン接種が始まる中で、応募状況が明らかになってきております。やはり横浜市からの希望者が多い中、更なる接種者向上に向けて横浜地域における接種患者の確保を要望いたします。

 また、国が早期導入に向けて前向きな発言をしていることは、黒岩知事の積極的な行動の成果とも言えます。高く評価するとともに、当局におかれましても積極的で、丁寧な取組をお願いいたします。

 次に、県立汐見台病院あり方検討委員会の設置についてであります。

 県立汐見台病院は、施設面ではやはり老朽化が激しく再整備が求められておりますが、年間約800件の分べんを行うなど、産科医療機関が増えない中で、大変重要な役割を果たしているとともに、さらには二次救急病院としての役割も担っております。今後も引き続き、県立汐見台病院あり方検討委員会の中で、各有識者の方々、さらには地域住民の声を十分に聞いて、県民から求められるより良い医療等を提供できるよう、十分に議論を進めていただくことを要望いたします。

 次に、食品衛生法に基づく営業の施設基準等に関する条例の改正についてです。生食用の食肉の規格基準が新たに施行されまして、営業者又は県民への影響は大きいと考えます。しっかりと周知や指導を行っていただきたく要望いたします。

 次に、神奈川県障害者福祉計画改定素案についてであります。ITの利用支援につきましては、障害者の方々にとって大変重要な役割を担っています。また、昨今では、スマートフォンやipad、携帯電話など先端機器を使った支援の在り方も研究が進んでいると聞いております。展示品に変化がない、情報の更新がない、それではこの事業が廃れていってしまうばかりでございます。訪れた方が希望を見いだすことができる環境の整備を強く要望いたします。

 続いて、地域就労支援センターにつきましては、生産年齢人口と保健福祉センターの数を比較した状況から、地域の偏在がうかがえます。昨今、幅広い支援が求められており、障害者の皆様にとっての就労の要でありますから、更なる拡充を要望いたします。

 また、パーキングパーミット制度につきましては、課題は多いと思われますが、身体障害者用駐車スペースにつきましては、車椅子の方が利用する際は、通常より多くの横幅を確保しなければいけない中、そのような事情がきちんと理解されていないために、このスペースにバイクを留めてしまったりと、やはり啓発において課題があるのも事実です。デメリットもあるということは伺っておりますが、他の自治体を見ても普及が見られることから、是非、本県においても研究と検討を引き続き行っていただくよう要望いたします。

 動産の処分の変更につきまして、神奈川県総合薬事保健センターは12月8日に公表されました津波予測図の被害区域となっています。この施設の場合は、先ほどの答弁で有事の際の体制がしっかりと確認できたわけですが、他にも浸水被害を想定されている災害時の重要施設、特にこの厚生関係は、県民の皆様の命に直結するという面もあります。チェックが必要であり、しっかり取り組んでいただきたいと思います。

 また、介護職員等によるたんの吸引につきましては、我が党の代表質問で、知事からは、ようやくできた制度であるために、県としても精一杯取り組むとの回答を頂いております。たんの吸引に関しましては、常時の医療的ケアが必要な高齢者の方や障害者の方々にとっては命に関わる問題であります。これまで家族と看護職員以外では、一部の介護職員のみに認められていた行為でありました。来年度以降は、職業としてようやく介護職員も行うことができるようになりましたが、一方で安全性を最大限考慮して取組等をしていただきますように要望いたします。

 最後に児童デイサービスでございます。小中学生からPT、STなどの専門的な機能訓練のサービス提供は非常に重要であると考えます。障害児の更なる機能訓練の向上につながりますよう、各事業所にPT、STなどの機能訓練士の配置について取り組むよう要望いたします。

 以上、意見、要望を述べまして、提案された諸議案に賛成いたします。

楠委員

 それでは、当常任委員会に付託されております諸議案及び当常任委員会に関連します事項につきまして、みんなの党神奈川県議団として意見発表を行わせていただきます。

 まず、議案として付託された11月補正予算に関しましては、効率的かつ効果的な予算の執行をお願いいたします。また、その他の議案についても賛成いたします。

 次に、地域包括ケアの推進についてです。

 今後、高齢者の急速な増加に伴い、本県においてはこれまでに経験したことのない超高齢社会が到来することが見込まれております。そのような中、かながわ高齢者保健福祉計画改定素案において、高齢者が安心して元気に暮らせる社会づくりとして、地域包括ケアの推進が掲げられております。高齢者の誰もが安心して暮らしていける地域包括ケアを実現していくには、地域包括支援センターの機能強化をはじめ、医療と介護の連携や地域での見守り活動の強化など、まだまだ課題が多いと思われます。県としては、高齢者施設の整備と併せて県全体の状況や市町村の取組状況をこれからも十分把握し、人材育成や情報提供など、これまで以上に市町村を支援することで、県内全域で地域包括ケアが推進されるよう取り組んでいただきますよう要望いたします。

 次に、助産師の活用についてです。

 産科医師の不足が叫ばれる現代ですが、解消のため医師を養成するためには少なからず時間を要します。産科医不足の方策として、また妊婦が安心できる環境づくりの方策として助産師を活用することが現状を改善するためには必要と考えます。特に、昨今問題となっている乳幼児虐待の防止のためには、産前産後の母親に寄り添うことができる助産師は非常に大きい役割を果たします。助産師外来、院内助産所の数を増加させて、助産師が活躍する場を増やすことについて、もちろん必要ですが、その質も同時に向上させてもらいたいと思いますので、助産師が学べる機会を増やすなど、人材育成の取組を是非、推進していただきたいことを要望いたします。

 次に、ハートプラスマークの周知についてです。

 身体障害者の中には、外見からは障害が分からない内部障害や内臓疾患のある方がいます。見た目は健常者と変わらないため、周囲の理解が得られず苦い思いをすることがあると聞いております。このため、内部障害者、内臓疾患者が快適に暮らせる社会づくりを行うことを目的に、身体内部に障害を持つ人を表すハートプラスマークが特定非営利活動法人で作成され、普及推進がされております。このマークの周知については今後の広報活動が重要になりますので、県としてもホームページ等で広報していただけるとのことでございますので、早急に作成をしていただきたいということを要望いたします。

 次に、脳脊髄液減少症についてです。脳脊髄液減少症は、激しい頭痛の他、吐き気やめまいなど様々な症状がありますが、治療法が確立されておらず、難病指定がされておりません。県としては、国に対して毎年、診断基準や治療法を早期に確立し、速やかな病態の解明と保険適用が実現できるよう要望を行っているとのことですが、一日も早く疾患研究が進み、保険適用の実現が図られ、少しでも負担が軽減されるよう、引き続きの取組を要望いたします。

 最後に、放課後児童クラブについてです。

 放課後児童クラブ、通称学童保育は、保育所に比べると法的な補助が薄く、設置運営業態も市町村により様々である中で、課題も多いと聞いております。運営に関しては市町村でありますが、県は広域自治体として看護師や介護士などの保健医療、福祉人材と同様に専門的な人材の育成、確保について役割の発揮が期待されるところであります。研修方法に関しては、時間帯や場所などを幅広く指導員の方に受講していただけるよう配慮しているということですが、現場で子供に直接、接する指導員の資質や専門性の向上のためにも、引き続き放課後児童クラブの指導員研修の充実を図られるよう要望いたします。

 以上、要望を含めて意見を申し述べてまいりましたが、これらにつきまして県当局においてしっかりと受け止めていただくよう重ねてお願いし、当常任委員会に付託された諸議案に対して賛成することを表明いたします。

西村委員

 私は公明党神奈川県議団を代表いたしまして、当常任委員会に付託されました諸議案に対し、賛成の立場から意見、要望を申し上げます。

 まず、児童自立支援拠点の整備についてであります。児童虐待の急増などにより、より専門的な支援が必要な子供が増えています。発達障害への周知不足から保護者も精神的に追い込まれ虐待に及ぶケースや、ネグレクトなどの経験が、子供に重い情緒障害を引き起こすとも伺いました。これから、こういった複合的課題を持つ虐待児は残念ながら増加の傾向にあると言わざるを得ません。県として、早急に児童自立支援拠点の整備を進めるべきと考えます。近隣の理解や政令市との折衝など山積する問題を解決し、可及的速やかに候補地の決定、拠点整備に取り掛かっていただけますよう要望いたします。

 また、県の果たすべき役割として、課題に即応する先駆性、複雑化する諸課題に対応できる専門性、県所管域全体の支援体制を強化する広域性を兼ね備えた、新たに養育期の自立支援機能、医療機能、研究、研修機能を充実させた整備を目指すと伺いましたが、これらの機能が深い連携の下、子供の自立支援により生かされるよう、コーディネーターの設置が必要と考えます。

 また、施設内はもちろん、家庭や社会との連携においてもコーディネーター設置を検討いただけますよう要望いたします。

 次に、障害者の地域生活支援施策の充実についてであります。

 かながわ障害者地域生活支援推進プログラム大綱に基づく障害者の地域生活支援施策については、在宅重度障害者等手当の経過措置が終了し、本格実施となる来年度に向けて多くの障害者が注目を寄せているところでございます。障害者団体等の代表者との意見交換会で示された意見を十分に踏まえて、施策の一層の充実を図っていただけますよう要望いたします。

 また、重度障害者医療費助成制度の精神障害者への適用拡大については、家族会などからも強く期待をされているところでございます。市町村との連携を密に持って速やかに検討を進め、早期実現に向けて努力していただきますよう要望いたします。

 次に、不育症についてであります。

 不育症に悩む方々への支援の取組については、今定例会での私の一般質問への知事の答弁に対し、既に多くの反響を頂きました。特に患者会の方々は相談窓口の設置に向けて具体的な提案を頂きました。県として患者会の御意見をしっかりと受け止め、より有効的な窓口設置を目指していただけますよう要望いたします。

 次に、性差医療についてであります。

 男女差による医療提供の在り方、性差医療については、成人男性を標準として研究開発されてきたこれまでの医学、医療のはざ間で、時に適切な診断、治療を受けることができないことがあった女性にとって、新たな光明ともなり得るエビデンスを有していると考えます。

 医療の先進県、マグネット神奈川として知事が目指される個別化医療、言い換えれば一人を大切にする医療の一つとして医療のグランドデザインに是非、取り込んでいただけますよう要望いたします。

 次に、不活化ポリオワクチン接種についてであります。

 本日より不活化ポリオワクチンによる予防接種が始まりました。11月26日の予約受付開始から13日までで既に1,373人が予約をされたと報じられておりました。WHOでは、世界的に不活化ワクチンへの移行の方針を訴えており、現在、開発途上国等で生ワクチンが接種されているのはワクチンの効用効果の問題ではなく、実は費用面での課題と注射針の使い回しへの懸念であるというお話を、実際にWHOと連携し不活化ポリオワクチンへの移行提唱活動をされている医療研究者の方より伺いました。

 国においても、不活化ポリオワクチンの導入を決めてはいるものの、国産ポリオワクチンの開発にこだわり、導入時期は早くても2013年春という姿勢を崩さずにおりました。当常任委員会として不活化ポリオワクチンを定期予防接種と位置付けることや、緊急輸入の特例承認等を求めた不活化ポリオワクチン早期導入のための意見書を国に提出したところでございますが、このたびの参議院厚生労働委員会での小宮山大臣の導入前倒し発言は、さきの当常任委員会の意見書もけん引の一因となっているのではないかと考えております。

 県としても引き続き不活化ポリオワクチンへの早期導入を国に対し強く訴え、子供のための健康、安全・安心のための施策として推進されますよう要望いたします。

 次に、食品衛生法に基づく営業の施設基準等に関する条例についてであります。

 本日、牛レバー内にO157がいることが厚生労働省の調査で分かったとの報道がございました。この調査結果は、20日に開かれる審議会に報告され、委員の意見がまとまれば、レバーの生食も禁止になる可能性が高いということです。当常任委員会では、食品衛生法に基づく営業の施設基準等に関する条例の改正について審議がなされましたが、この問題が4月に発生した腸管出血性大腸菌食中毒から端を発し、国が食品添加物等の規格基準を改正したのが9月12日、規格基準施行が10月1日と迅速な対応とは言い難く、消費者、事業者ともに大変に御心配、御迷惑をお掛けしていると感じたところです。

 既に、牛の食肉とともに、レバー等の内臓の生食についても県として注意を呼び掛けていることは承知しておりますが、今回においても国の対応を待つことなく、県民に対し正確な情報を公開し、注意を促すよう提案をいたします。

 以上、意見、要望を申し上げまして、当常任委員会に付託されました諸議案に賛成をいたします。

若林委員

 当常任委員会に付託されました諸議案については賛成するということを表明いたしまして、以下、保健福祉局が所管をされる事業を含め、若干意見を申し述べたいと思います。

 まず、補正予算として提案されている安心こども交付金事業並びに児童手当施行費に関連して意見を述べます。

 本補正予算において、平成23年度における子ども手当の支給に関する特別措置法の施行に伴い、子ども手当に係る県負担金を市町村に交付するとともに、システム改修を行う市町村への助成を行うとしています。

 このたびの子ども手当や特別措置法では、保育料や学校給食費を手当から徴収できるとされていますが、学校給食費等については県内の多くの市町村が私会計で処理しているなど、今後、事務事業を進める上で検討を要する課題もあると考えます。関係部局で情報共有を行い、市町村に適切に情報提供されるよう努めていただきたいと思います。

 子ども手当の創設に伴い、既に税制改定が行われ、このたびの子ども手当特別措置法により支給額を変更、さらに2012年度6月分以降は所得制限を導入するなど、制度は目まぐるしく変化しております。子ども手当の支給事業を担う市町村においては、今後も制度の見直しにより更なる負担、費用の発生が見込まれます。県としても、市町村が抱える課題の把握に努めていただきたいと思います。

 次に、かながわ高齢者保健福祉計画並びに医療のグランドデザイン・中間とりまとめに関連し、とりわけ医療と介護の連携について意見を述べます。

 今後の高齢化の進展に伴い、在宅医療、在宅介護を可能とする地域包括ケアの構築に向けた取組が求められております。地域医療連携クリティカルパスの介護への導入については、重度要介護高齢者のアセスメント、在宅サービスの充実におけるメリットが挙げられています。介護の分野では、利用者の暮らしの中の多様な要素がクリティカルパスの対象になっていくと思われます。また、特定疾患に対する指標とは異なる要素も多いと思われます。利用者のニーズや環境を的確に評価、分析していくツールとして、機能するよう十分な検討を望みます。

 また、介護報酬には、制度創設以来、各種加算が設けられてきましたが、取得状況にばらつきもあります。また、加算の仕組みが利用者や事業者にとって複雑であるとの指摘もあります。一定程度の期間を経た加算については、検証、見直しも必要になってくると考えます。今後の課題としていただきたいと考えます。

 市町村においては、次期老人福祉計画、介護保険事業計画などの策定作業が進行していますが、高齢化率や要介護度認定の上昇、国の方針転換などの影響により、次期介護保険事業計画においては、第1号被保険者の基準月額保険料について、これまで以上の上昇が予想されています。

 国においても様々負担軽減措置が検討されている中、市町村においても負担軽減に向けた取組を促していただくとともに、併せて市町村とともに県としても市民に十分な情報提供を行うことに努力いただきたいと考えます。

 最後に、県として財政安定化基金を活用するに当たっては、かながわ高齢者保健福祉計画に沿って、広域性、専門性、先駆性を発揮し、貴重な財源を生かした施策を推進していただきたいと思います。



8 日程第1について採決



9 日程第2請願・陳情を議題



10 審査結果報告書等の案文委員長一任



11 意見書案等の協議



12 閉  会