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平成23年  厚生常任委員会 10月28日−01号




平成23年  厚生常任委員会 − 10月28日−01号







平成23年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111028-000007-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(原・若林の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  3件申請 3件許可



4 日程第1を議題



5 報告事項(保健医療部長)

  「不活化ポリオワクチンの接種について」



6 日程第1について質疑



山口(貴)委員

 自民党の山口貴裕です。よろしくお願いいたします。

 不活化ポリオワクチンの接種について、報告がありましたけれども、それについてお伺いをさせていただきます。ポリオ、いわゆる小児麻ひは、発症すると、麻ひの後遺症が残ったり、命を落とすこともあると認識しております。この病気を予防するには、ワクチン接種を進めていくことが大変重要であると思うわけです。今回、県は不活化ポリオワクチンの接種を実施する方針を明らかにしたわけであります。これは子供の命と健康に直接関わる重大な問題であることから、我が会派自民党でも、十二分に承知しておくことが必要であります。これらについて幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。

 まず最初に、知事による生ポリオワクチンは危険だという発言がありましたが、これは知事が先走って発した言葉なのか、それとも、県当局も容認しているのか。いわゆる不活化ポリオワクチンを導入するということは、とりもなおさず生ポリオワクチンは危険だと言っているのと同じ意味だと捉えますが、当局はどう考えておりますでしょうか。お聞きをいたします。

健康危機管理課長

 今回の取組の事業目的につきましては、生ポリオワクチン接種の健康被害の不安等を訴えている保護者のお子さんたちをまず対象としているということでございます。生ポリオワクチンは危険だとか、生ポリオワクチンの接種をするなということを主張しているつもりはございません。

 知事の発言の中でも、そういったお子さんをお持ちの保護者の方のお気持ちをおもんぱかった意見の中で触れていることと理解しております。

山口(貴)委員

 知事が危険だということは、今県民が思っている危険という認識とは少しかけ離れているという理解でよろしいのでしょうか。

健康危機管理課長

 知事としてそういうお考えだと思います。

山口(貴)委員

 ポリオの生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンの両方があるわけでありますけれども、どういった点が違うのか。また、不活化ポリオワクチンのメリットというのはどういったものがあるのか、お聞きをしたいと思います。

医療課長

 生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンのメリットとデメリット等についての御質疑でございます。

 まず、ポリオウイルスに関しては、1型から3型という3種類がございます。そして、生ポリオワクチンについては、その三つの型を弱毒化して健康的に接種させるというものでございまして、非常に免疫を活性化させる力が体内で増えるという点から、強く持続するという特徴がございます。1回の投与では、残念ながら全ての三つの型が増えることがないので、複数回の接種が必要となります。

 日本では、通常2回接種が行われますが、海外では通常3回接種が行われているところでございます。

 生ポリオワクチンのメリットは、今申しましたように、免疫獲得力が非常に強いということでございますけれども、先ほど来のお話でありますように、突然変異等がございまして、病原性が高まり、100万人に1人程度の確率で発症し、脊髄炎を発症し、麻ひになる場合がございます。

 また、ウイルス増殖に伴って下痢症状、あるいは感冒症状に発展することがございます。また、経口でございますので、子供にとっては痛みがない、あるいは注射器などの器具を使う必要がないという点から、発展途上国などでは逆にメリットがあると言われているところでございます。

 一方、不活化ポリオワクチンは、生体内でウイルスが増殖することがございませんので、ポリオ発症あるいは二次感染がございません。デメリットとしては、免疫獲得力が弱いという点がございます。通常4回以上の接種が必要で、なおかつ、青年期、あるいは成人期でも追加接種が望ましいと言われているところでございます。

 投与方法は、通常、日本では皮下注射ですが、今回の輸入品に関しては筋肉注射ということですので、痛みを伴うということになります。

 そのために、ポリオワクチン以外でもそうですが、予防接種に通常見られるような注射部位の発赤、腫脹、発熱等の症状が出ることは想定されますし、また注射針に含まれる防腐剤あるいは抗菌薬などのアレルギー反応も一定程度の割合で出ることが想定されています。

山口(貴)委員

 この不活化ポリオワクチンの輸入に関してでありますけれども、我々が承知している中では、スイス又はフランスから輸入するというお話であります。スイスとフランスの輸入品に違いがあるのか。また、輸入の手順はどうなるのかお聞きをしたいと思います。

薬務課長

 輸入の手順について御説明したいと思います。

 外国の未承認薬でございます。一般的に薬事法に基づく承認を得ていない薬品については、医療品として輸入、そして販売することはできません。

 例外的に認められる方法として、医師が患者の治療のために使用する場合などに、厚生労働省の地方厚生局へ輸入報告書を提出いたしまして、国の薬事監視専門官の発行いたします薬監証明を取得することにより、輸入することができます。

 現在、全国の医療機関で使用されている不活化ポリオワクチンにつきましては、この個人輸入という方法で、医師が薬監証明を取得しまして輸入し、そして予防接種をしているという現状でございます。

病院事業課長

 冒頭の報告書の中に、県と県立病院機構の共同事業に記載させていただいてございます。

 今回の輸入に係る部分でございますけれども、現行の仕組みにより、医師個人の名義で輸入するという形になってございます。この不活化ポリオワクチンの海外からの輸入につきましては、国に提出する書類の作成にあたっては、県立病院機構の医師の名義で輸入させていただくということでございます。

 したがいまして、今回の輸入のやり方は、県立病院機構の医師を介して輸入することを考えてございます。

薬務課長

 先ほどフランス製とスイス製の医薬品で品質に違いはないかというお尋ねがございました。フランスのメーカーと、それからスイスのメーカーで製造しているものにつきましては、両国ともに日本と同等の製造管理、品質管理がなされておりまして、その安全性につきましては大きな違いはないと認識しています。

山口(貴)委員

 スイス製とフランス製との比較の中で、大きな違いがあるのか。また、神奈川県は、どちらの国を主流として輸入するのかお聞きします。

薬務課長

 フランス製とスイス製の違いでございますけれども、添加剤が一部違うとは聞いております。しかしながら、製造の管理につきましては、EU諸国でも同じような制度で管理されております。製造、品質管理につきましては同一基準で定めていると認識しております。

保健福祉局企画調整部長

 どちらの薬を使うかということにつきましては、今、独立行政法人とも調整しているところでございます。いずれにしても、医師の名前で購入することになっておりますので、そうしたところでよく調整していきたいと考えております。

山口(貴)委員

 先ほど、日本と同等というお話がありましたけれども、日本と同等というのは、いわゆる生ポリオワクチンと同等という意味合いなのですか。

薬務課長

 日本と同等というのは、日本と同等の製造管理、品質管理の基準によって製造されているという意味で、同等と申し上げました。

山口(貴)委員

 それでは、ポリオに感染する危険性がないと言われる不活化ポリオワクチンでありますけれども、県内に不活化ポリオワクチンが接種できる14の医療機関があると承知をしているところであります。この接種を拡大するために、県はまずそうした医療機関の情報を県民の皆さんに提供することが必要だと思うのですけれども、そういったことは考えていますか。

健康危機管理課長

 この14の医療機関のほとんどが、地域のかかりつけの医師により、不活化ポリオワクチンの接種を行っているという状況であります。保護者から不活化ポリオワクチンの接種を特に希望するという話があった場合に、対応しております。

 地域の小児医療を担っているかかりつけ医でございますので、例えばワクチンだけを接種するために来るということではなくて、地域のお子さんの健康を管理する一環として実施しています。例えば、他からということで余り来られてしまうと、通常の小児医療に支障を来たす。そういう混乱が危惧されています。ホームページにも載っているのですけれども、余り宣伝してほしくない。自分の患者でない方が来てしまうのは、困るというお話を頂いております。県でも、積極的に推進するという姿勢は控えたいと思っております。

山口(貴)委員

 県の控えるという姿勢は、基本的に今後の方針と随分かけ離れているのではないかと思いますし、その地域の医療機関の気持ちも分かるのですけれども、やはり、県民の気持ちは、一刻も早く、この不活化ポリオワクチンを打ちたいということが本当だと思うのです。

 これから、準備が整い次第、不活化ポリオワクチンの接種を開始するということであります。やはり、開始されるまで、県民の方々、また子供たちがその不活化ポリオワクチンを打てない期間が出てくるわけであります。県の責任として、やはり逆にその地域の医療機関の方々にお話をして、積極的に協力していただけないかという取組をしなければいけないと思うのですけれども、その辺のお考えはありますでしょうか。

健康危機管理課長

 おっしゃるとおりだと思います。いわゆる隙間を埋めるために県として提供の機会を増やしたいと思っています。内部でまだ詰めなければいけないことは多々あるわけで、もう少し時間がかかるわけです。未承認薬にまつわるいろいろな問題、課題がございます。地域の医療機関で決断されてやっていらっしゃる皆さんは、本当に大変な御苦労と決意を持ってやっていらっしゃると思います。

 ハードルの高いことであるので、なかなか難しいと考えております。

山口(貴)委員

 未承認薬なので、地域医療の関わりが必要であるということでした。しかし、やはり県民の気持ちを考えるなら、県も積極的に地域医療と連携をしていただいて、この隙間の期間を埋めていただくよう要望をさせていただきたいと思います。

 次に、国の不活化ポリオワクチンの導入でありますけれども、早くても平成24年度の終わりの頃の予定というお話があります。県では、なぜそれを待たずに今、接種を行うこととしたのか。改めてお伺いをしたいと思います。

健康危機管理課長

 一つには、やはりこの4月から6月の接種者の大幅減少が挙げられると思います。神奈川県内でも21.5%、全国でも17.5%という、かなりの数の未接種者の方がいらっしゃいます。

 また、中国でも野生株のポリオが発生した。未接種の方、免疫を持たない方については、流行の可能性があるわけです。緊急事態だと考えております。

 その緊急事態に対して、生ポリオワクチンの接種を推進しているのですけれども、生ポリオワクチンは不安があって受けられないという方は、生ポリオワクチンの接種が難しいので、その隙間を埋めるために、不活化ポリオワクチンの接種をしてもらう取組をしております。

山口(貴)委員

 これから、生ポリオワクチン接種を考えている子供の親も、また、既に生ポリオワクチンを接種した子供も、大変心配をしているわけであります。ポリオに関し、混乱し、情報が正確に伝わっていない現状であると思うのですけれども、実際、私のところにも、県民である保護者の方々から、いろいろとお話があります。不活化ポリオワクチンの導入により、生ポリオワクチンのキャンセルが増加し、接種率が更に落ち込んでいるというお話もありますし、現実取りやめた話ということも、事実として聞いております。

 県は、生ポリオワクチンを接種した県民の不安に対して、どのように説明し、また広報していくお考えなのかお聞きしたいと思います。

健康危機管理課長

 接種の実施主体である市町村におきまして、母子手帳とともに予防接種と子供の健康という小さな冊子を保護者の方にお配りしております。この冊子の中で、ポリオの予防接種の内容、接種後の注意事項のところで、ワクチンにより、何日間ぐらいでこういうことがありますということを正確に書いてございます。

 また、保育園での取組が心配されるわけですけれども、お子さんの健康状態の確認の一環として、保護者さんとのお話の中で、他の予防接種も含めてどういう接種を受けたか、お子さんを預かる立場として、きちんと聴取させていただいていると聞いております。保育園等において、市町村により広報がきちんと行われる仕組みとなるようにしております。是非、県といたしましても生ポリオワクチンの正確な情報の提供に努めてまいりたいと考えております。

山口(貴)委員

 どのように正確な情報を伝えていくのかお聞きしたい。

健康危機管理課長

 実は、県で予防接種の広報は余りやっていないのです。定期予防接種については、横浜市などの市町村が手厚い形で広報を行っています。ただし、ヒブ、肺炎球菌、子宮けいがんなどのワクチンにつきましては、まだ定期予防接種の対象ではないが、公費助成の対象になっているということで、この当常任委員会でのお話もありまして、県でもチラシとインターネットで、広報させていただいています。

 県として関わりがあるものは、正確な情報の提供をしていきたいと考えております。

山口(貴)委員

 先ほど、冊子を配っているという話がありました。私が関係する保護者の方に確認をしたところ、そういった冊子をもらっているかどうか分からないということでした。

 通常の保護者の方は、冊子を余り読んでいないという現実があります。普通に生ポリオワクチンを接種している。生ポリオワクチン、又は不活化ポリオワクチンについて、余り情報提供がされていない。基本的に生ポリオワクチンについて、こういったことに注意してくださいという認識があるだけです。冊子を見ない保護者に対して、何か他に情報を提供できる体制にはなっていないという現実があるわけです。

 保護者に提供される、生ポリオワクチンの情報は、大変乏しいし、新聞等々で危険ということだけが先走れば、これに対して不安が募るのが現状であります。生ポリオワクチンについて、ある程度被害が出てしまうという話はお聞きしております。このような情報提供について、今後県としても取り組んでいただくことをお願いします。県として、市町村に生ポリオワクチン、また不活化ポリオワクチンに関する情報の周知について、指導はしているのでしょうか。

健康危機管理課長

 今回の県の不活化ポリオワクチンの接種につきまして、当然、定期予防接種の主体である市町村にお話をさせていただいています。市町村は、予防接種法に基づき、定期予防接種として生ポリオワクチンの接種を実施している。法律に基づいて行っています。市町村も窓口で、不安をお持ちになっている保護者の方に、生ポリオワクチンを受けてくださいと申し上げますけれども、結構ですと言われる方たちに対して、対応に困ってしまうところがある。

 今後は、県の隙間を埋める取組を案内することについて、市町村としても協力するということで受け止めていただいたと考えてございます。

山口(貴)委員

 生ポリオワクチンを1回目打って、2回目以降に、安全性を考えて、不活化ポリオワクチンを接種したいと思う保護者もいると思うのですけれども、1回目は生ポリオワクチン、そして2回目以降において不活化ポリオワクチンに切り替えて接種したい場合、それは接種として可能なのか。また、人体等に影響はないのかお聞きしたいと思います。

医療課長

 併用についての御質疑でございますけれども、1回目に生ポリオワクチンを接種した場合、2回目以降は不活化ポリオワクチンで問題ないと考えております。1回目の接種である程度の抗体等の免疫が付いておりますので、2回目以降に発症する可能性は低いと考えます。御家族が心配で、不活化ポリオワクチンを打ちたいということであれば、それは別に支障はないと考えております。

山口(貴)委員

 例えば、今度、逆に1回目に不活化ポリオワクチンを打って、次の費用をどうしようかと心配する御家庭があった場合に、1回目は不活化ポリオワクチン、2回目以降は今度生ポリオワクチンにするという可能性もあるわけですけれども、それはどうなのでしょうか。

医療課長

 併用の逆のパターンの御質疑でございますけれども、これもまた、可能でございます。不活化ポリオワクチンを打つことで免疫力が付くのですが、その付き方では長期間持続しないということがございますので、ある程度免疫を付け、生ポリオワクチンを使うことで、長期にわたる免疫が獲得できる。一部の国では、不活化ポリオワクチンを打った後に生ポリオワクチンを打つことも、2008年の時点で行われていることは承知しております。ですから、それも可能です。

山口(貴)委員

 今、両方で安全だというお話であります。やはりこれも非常に大切な情報だと思います。そういったことも基本的に周知をしていただきたいと思います。

 次に、不活化ポリオワクチンでありますけれども、希望者全員が接種できるのか、お伺いをいたしたいと思います。また、県は保健福祉事務所でワクチン接種を行うということでありますけれども、県所管域以外の政令市等にお住まいの方々が大変多いわけでありますけれども、そういった政令市の方々への対応はどうなのか、お聞きをしたいと思います。

健康危機管理課長

 希望者がどれくらいか、まだなかなか読めないところでございます。体制の問題もありますけれども、可能な限り、希望される方に対応したいと考えております。また、県所管域以外での対応ということですけれども、政令市が定期予防接種を行っている同じ場所で不活化ポリオワクチンの接種を行うのは、なかなか難しいと考えます。県と県立病院機構の共同事業ということで、県の所管する保健福祉事務所を会場にして、計画させていただいています。

 もちろん、その場所では県民の方であれば、居住地域を問わず接種することを前提としております。

山口(貴)委員

 神奈川県の中で、政令市の方々は、人口で64%ぐらいいるわけでありまして、一般市は36%と、政令市の方々が多い中で、接種しやすい環境づくりも必要だと思うのです。なかなか政令市との横並びで事業を進めていくことが難しいというお話でありますけれども、例えば、政令市において場所の提供とか、そういったことで、何か御協力いただけるシステムづくりができるのではないかと思うのですけれども、その辺についての協力関係はどのようにお考えでしょうか。

健康危機管理課長

 同じ場所での接種は、難しいとは思いますけれども、検討の余地はあると思います。また、接種の状況ですとか、どのぐらいの希望者の方がいるのか、またこちらの体制の問題もあります。検討課題とさせていただきたいと思います。

山口(貴)委員

 不活化ポリオワクチンの値段ですけれども、大体5,000円から6,000円ということですけれども、この五、六千円という値段の根拠というのは大体どのようなものなのか、お聞きしたいと思います。

 また、民間でも大体14医療機関が実施している中で、各医療機関における値段、また平均的な値段と比較して、この五、六千円が妥当なのかということも併せてお聞きしたいと思います。

健康危機管理課長

 ワクチンの原価であるとか、初診料ですとか注射代等を積み重ねていくと、ちょうどそのくらいの金額になるということです。県立病院機構で検討している金額です。

 県内の14の医療機関で金額まで分かっている医療機関は全部ではないのですが、平均しますと大体5,200円ぐらいです。全国の公的な医療機関で接種している平均の1回当たりの費用が約6,000円ぐらいでございます。五、六千円という金額はちょうどその間に入っておりますので、市場相当だと思います。

山口(貴)委員

 市場相当ということですが、4,300円、4,500円というところもあるわけです。やはり県民の負担を少なくした中で接種を実施するのも、県の責任、役割だと思うのです。その辺について、民間では4,500円というところもあるわけですけれども、その値段を合わせることはできるのでしょうか。

健康危機管理課長

 県立病院機構でいろいろな料金設定の決まりとか、仕組みがございます。その中でお決めになるということです。県としてどうかというのは、なかなか難しいと思っております。

山口(貴)委員

 県民の負担を軽減するという県の考えを、県立病院機構にしっかり伝えていただきたいと思います。

 不活化ポリオワクチンの接種でありますけれども、県と、県立病院機構が共同して行うというお話であります。

 先ほどの値段の設定もしっかりと共同して設定していただきたいと思うわけでありますけれども、今回の不活化ポリオワクチンの接種において、県立病院機構の役割はどのようなものがあるのかお聞きをしたいと思います。

病院事業課長

 無接種者が増加する状態を看過しないで、国に先駆けて神奈川県が先行して、実施をするという方針がございます。県立病院機構としまして、県からの協力依頼を受けて、県の方針を理解した上で、県との共同事業に、参画することになっております。

 県立病院機構が実施する主なものとして、二つございます。一つは、先ほども御答弁申し上げましたとおり、病院機構の医師が、今回の不活化ポリオワクチンの輸入者となる。これは現行の仕組み上、海外から医師個人の名義で輸入しなくてはいけないということがございますので、病院機構の医師が輸入者となることとなりました。

 もう一つは、集団接種会場におきまして、実際に県立病院機構の医師が実際の接種業務を行うということがあるわけです。主なものとしては、今の二つがございます。

山口(貴)委員

 不活化ポリオワクチンであれば、ポリオに感染するという危険性がないということは承知はしておりますけれども、医薬品である以上、健康被害が生ずる危険性があることは、やはり誰もが心配することでありますし、想定されるわけであります。そういった事態が起こった場合、県が何ら責任を負わないというのは、県の責任の放棄ではないかと考えるわけでありますけれども、県として、もし何か起こった場合の補償措置といった何らかの対応は検討しているのでしょうか。お聞きしたいと思います。

保健医療部長

 御案内のとおり、不活化ポリオワクチンは、現在のところ未承認薬でございます。法的な補償制度がないので、まずはそれを十分説明して御理解をいただいた上で、接種に当たらせていただくということが基本になると思います。

 ただ、委員おっしゃるように、局所の反応だけではなくて、全身の反応も、0.01%未満とはいえ起こり得る。ゼロではないというところが、医薬品の難しさだと思いますので、万一そういった不幸にも重大な健康被害が生じた場合につきましては、県立病院機構とともに、県としても十分誠意を持って対応させていただきたいと考えております。

 具体的には、例えばその接種と健康被害の因果関係についての、県と県立病院機構だけではなくて、外部の識者も入れた検討の場なども考えつつ、共同で検討を加えて、今後の対応についても、誠意を持って対応させていただくという形をとりたいと思っております。

山口(貴)委員

 知事も、もしそういったことが起こった場合には、きちんと誠意ある対応をしていきたいという御発言があります。起こってはならないことでありますけれども、起こった場合に、県又は県立病院機構等において誠意ある対応をお願いしたい。ちなみに、その誠意というのはどういったものなのか、お聞きをしたいと思います。

保健医療部長

 どのような形で補償するか、具体的に考えていかなければいけないと思います。それにつきましては、今後検討させていただきたいと思っています。

山口(貴)委員

 12月ぐらいまでには、こういった補償制度を構築できるのかお聞きをしたいと思います。

保健福祉局企画調整部長

 現在、実施に向けて県立病院機構と様々な調整をさせていただいています。今、委員のお話のそういった補償問題についても、県立病院機構と議論させていただいているところでございます。実施に当たっては、そういったことも詰めて実施していくことになると思っております。

山口(貴)委員

 輸入まで大体4週間程度かかるということです。不活化ポリオワクチンを打つのか、それとも生ポリオワクチンを打つかという選択で、県民の方々はどちらにしようか、今悩んでいるのが現状でありますけれども、県としてはそういった方々に対して、どのような見解を持っているのでしょうか。またそういう質問があった場合にどのような受け答えをされるのか、お聞きしたいと思います。

健康危機管理課長

 基本的には、定期予防接種として、市町村が生ポリオワクチンの接種をやっておられます。そちらについて御説明をして、生ポリオワクチンについて、正確な情報のお話をし、それに不安を感じている方たちについては、これからの県の独自の取組も考えております。決まり次第、お知らせさせていただきます。今電話で相談される方に対しては、そういう御案内を申し上げております。

 不活化ポリオワクチン接種の取組を始めた際にも、定期予防接種により生ポリオワクチン接種を市町村が続けているが、それに対して不安をお持ちの方へ、機会を提供をするために、きちんとしたお知らせをさせていただきながら、不活化ポリオワクチン接種をやらせていただきたいと考えております。

山口(貴)委員

 最後に、やはりこの不活化ポリオワクチンは、ポリオに感染する危険性がないという点で、県が接種に踏み切ったことは、ワクチン後進国となっている我が国として風穴を開けたという感じがいたしますが、今、厚生労働省との溝が大きくなってもよくないと思います。今後そういった課題を解消していただきたい。しかし不活化ポリオワクチン接種に当たり、まだ議論が足りないところもあると思います。先ほどもお話ししましたように、こういった課題が残され、また県民が混乱しているのは周知の事実であります。今後は県民や県議会に十二分に説明をしていただき、その理解を得ながら進めるとともに、これからの課題において十分な検討を行い、県民の不安解消のため、正確な情報をしっかりと伝えていただき、県民の期待に応えられるよう、取り組んでいただきたい。同時に、知事の危険という言葉で県民が今混乱しております。新聞だけでなく、やはり知事の生の声で、県民にメッセージを送っていただくことを強く要望させていただきます。

 また、県が実施する以上、県の所管地域だけではなくて、政令市等においても、県が不活化ポリオワクチン接種の実施について、取り組んでいただきたいと思います。また健康被害が生じた場合の対応は、重要な問題だと考えております。不活化ポリオワクチンの輸入には4週間程度かかるとお聞きしております。実施までにいましばらく時間があることから、県としても健康被害の様々な対応について、しっかりと十分検討していただくことを強く要望させていただいて、質疑を終わりにさせていただきます。

山下委員

 不活化ポリオワクチンについて伺います。ポリオワクチンに関して、先進国で生ポリオワクチンを使用しているのは日本のみであるといった状況の中、国が不活化ポリオワクチン接種を来年度末に実施予定と聞きました。その間のリスクに対し、本県において知事のリーダーシップにより、不活化ポリオワクチン接種の導入を決めたことについては一定の評価をいたします。

 しかし今回、新聞記事等でポリオワクチンについて唐突に取り上げられた感があり、乳幼児の親御さんや妊婦さんたちの中には、様々な不安が存在していると思います。そこで、何点か伺います。

 全国あるいは県内でポリオワクチンの無接種者が増えている理由について、資料に載っておりますが、その他の理由について、何か確認していることがあれば、県はどのように捉えているのか伺います。

健康危機管理課長

 今年の4月から6月の状況を検証すると、まず東日本大震災で特に東北地方から避難されている方が、住所地でなかなか予防接種が受けられなかったということがあるだろうと思います。関東でも、その影響が恐らくあるというお話があります。

 それからもう一つ、ヒブ、肺炎球菌ワクチンの法定接種でいろいろ健康被害が出ている。その接種が止まっていた時期がありまして、4月から再開された。それから、もう一つ最大の理由は、生ポリオワクチンの被害が100万人に1.4人という報告が出されまして、それに対して不安を感じた親御さんが接種をさせなかった。こういった大きな理由あるのではないかと言われています。

山下委員

 今の御説明にもありました、生ポリオワクチンの健康被害について、全国で15人のワクチンによるポリオ発症があったと伺いました。それでは、この中で本県における発症報告があったのかを伺います。

健康危機管理課長

 10年間での15人の中の数字には含まれていないのですけれども、平成22年5月に予防接種をされた藤沢市内のお子さんが、ポリオワクチンによりポリオを発症されて、現在、国に申請を上げており、認定審査中です。審査が通れば15人に加わると聞いております。

山下委員

 今の話では、やはり県内でもそういった事例が発生しているということを確認いたしました。

 また、接種時期の方向性について伺います。実施期間について、準備が整い次第開始といったお話もありますが、おおむねどんなスケジュールで、いつ頃からの実施を考えているのか。また、実施場所は県保健福祉事務所のうち5箇所という記載がありますが、具体的にどこを候補としているのか伺いたいと思います。

健康危機管理課長

 実は、お医者様ですとか、接種会場の場所、実施の段取り、予約方法など、現在も内部的に詰めなければいけないことが多々ございます。

 実際、具体的な予約の開始日ですとか、実施時期につきましては、もうしばらくお待ちいただきたいと思います。決まり次第、お知らせしたいと思っております。

 また9箇所ある保健福祉事務所のうち、施設の規模ですとか会場として適しているかどうか検討しており、5箇所程度を考えております。

 その5箇所の候補として、今考えているところを申し上げると、平塚、鎌倉、小田原、茅ヶ崎、厚木の各保健福祉事務所を考えています。ただ、場所が空いていなかったときには、他のところも含めて考えさせていただきたいと思います。

山下委員

 それでは、先ほど山口委員からも、政令指定都市との連携について幾つか質疑があったのですけれども、そこで伺いたいのですが、資料の2ページ目に生ポリオワクチン接種者報告数とあります。この神奈川県接種者数の推移が載っていますが、これは政令指定都市が含まれているのか、含まれていないのか。どちらなのか。

健康危機管理課長

 政令指定都市を含む、全県の数字になっております。

山下委員

 そうしますと、前年より1万7,093人減少とありますが、この政令市分、非政令市分の数の把握はできているのでしょうか。

健康危機管理課長

 出そうと思えば出せるものですが、今、まだ数の精査はしていないです。全県で見ると傾向は分かるのですけれども、例えば市町村によっては春と秋の2回に分けているところが多いのですけれども、通年やっているところがあったり、4月から6月は、たまたまやらない市町村もあるのです。

 大体毎年同じ傾向でやっているので、県レベルとか全国レベル、関東地方レベルの形で、接種の人数を比較するところでは意味があると思うのですけれども、特定なところで傾向を見るということは、国でも余りされていないようでございまして、それもあって数字でまだ比較したことはございません。

山下委員

 政令市分の数字が分かれば、未接種者数が政令市においてどのくらいいて、さらにいろいろ改善していなかればならない点が分かってくると思います。その点について、把握するように要望をさせていただきたいと思います。

 あと、保健所で接種を行うというお話ですが、予防接種の実施について、県が主体となるのは恐らく初めてに近いのではとないかと思われますが、条例上、問題がないか確認させてください。

健康危機管理課長

 法令、条例に関して検討しますと、保健福祉事務所での医療行為は、届出が既にされているところでございまして、既に保健所が医療機関としての医療行為はできる形になっております。

 今回、県立病院機構が出張して接種するということになりますと、新たに医療法に関する手続が必要になると思うのですけれども、もともと、届出の出ている医療機関ですので、法令上の問題はないと考えます。

保健福祉局企画調整部長

 今回の接種は、県と県立病院機構と共同ですが、実施の際に、先ほど輸入は県立病院機構の医師の名前でやる。それから接種についても、県立病院機構の業務として県立病院機構の医師が行うということで、収入等についても、これは県立病院機構の収入となる。それから薬品を買うのも県立病院機構でございます。その部分について、県立病院機構が主体になります。特にその部分についての問題は生じていないだろうと思います。それから、先ほどの保健福祉事務所を使う場合の問題は、健康危機管理課長が答弁したとおりでございます。

山下委員

 それでは、本年度は不活化ポリオワクチン接種の対象人数は、どれくらいと考えているのか伺います。

健康危機管理課長

 今年の春期で、約1万7,000人接種者が減少しているわけですけれども、先ほど申し上げたように三つの大きな理由がございますので、1万7,000人が一つの参考の数字になると思うのです。ただ、このうちのどのくらいかというのは、予約等を受け付けてみないと分からないと思っております。

山下委員

 これは把握しづらいところもあると思うので、よろしくお願いいたします。

 また、続きまして、現在、小児期の予防接種は、ワクチンは種類や回数が増加しており、接種のスケジュールが過密かつ複雑化していると思われます。

 本県で不活化ポリオワクチンの接種を実施する際は、現在行われている予防接種のタイミング等をどのように調整していくのか伺います。

医療課長

 これまで、ポリオの生ポリオワクチンは年に2回、主に春と秋のシーズンでやっておりました。他の予防接種のスケジュールに対して、優先する形でやってきました。今回の不活化ポリオワクチンに関しましては、そういうシーズンは限定されませんので、通年でできるということです。ですから、特に春と秋という形でやる必要がなくなります。

 不活化ポリオワクチンの接種については、一応日本小児科学会のスケジュールの推奨案がございますので、その中に組み込んでいくという形になろうかと思います。

 また、不活化ポリオワクチンは接種後1週間たちますと、他のワクチン接種ができる。生ポリオワクチンは一応4週間空けるということになっております。そういう点からも接種に必要な回数が増えても対応は可能だと考えております。

 ただし、国で今検討している不活化ポリオワクチンについて、平成24年度末に出てくるものは、これまでの3種混合ワクチンを合わせた、4種混合というものを用意しております。それが入れば接種回数は少なくて済むのですが、今回の県で予定しているものは1種類の単独のものを予定しております。確かに接種の回数が増えるのはそのとおりでございます。

 県による混合ワクチンなどの同時接種は、当面やらない予定です。

山下委員

 今回は、先ほどのお話にもありましたが、輸入をされるということですが、例えば、1回分の輸入する金額は幾らぐらいなのか伺いたい。

健康危機管理課長

 ワクチンの原価について、海外からの輸入ですので、輸入にかかる運送代ですとか、通関のコストがかかってくると思います。一度に発注する量が多ければ、例えば、輸入にかかる費用というは若干低減すると思いますが、試算の分ですけれども、大体2,000円ぐらいだと伺っております。

 ただ、どのぐらい一度に注文するかは、実施体制、それから予約の人数等を考慮しなければいけません。一度に注文すると保管が大変でございます。看板方式ではございませんけれども、必要なものを必要なだけ、必要な都度という形で考えていくことになると思います。

山下委員

 大体、2,000円前後という話がありましたが、そうなりますと、こちらで接種料金が6,000円とありますが、その分の差額は一体どういう扱いになるのか伺います。

健康危機管理課長

 県立病院機構の収入という形になります。県立病院機構がドクターを出し、接種を行い、いろいろな体制を整えるということがございます。当然、費用との金額の差額はその県立病院機構の中での必要経費といったものになるわけでございます。

山下委員

 また、他県や他の市町村などで、県全体あるいは市全体で不活化ポリオワクチン接種の実施を行っている例はあるのでしょうか。確認させてください。

健康危機管理課長

 私が承知している限り、そうした例はまだ存じ上げておりません。

山下委員

 また、調べていきますと、昭和50年から52年までに接種を行った方々は、当時の接種ワクチンが理由で、ポリオに対する免疫が低いということです。実は私も昭和51年生まれで、それに該当しているのですけれども、免疫が一番低いらしいのです。生ポリオワクチンを子供が接種した場合、二次感染のリスクは高まるという認識でよろしいのでしょうか。

医療課長

 委員御指摘のとおり、当時の厚生労働省の調査によると、昭和50年から52年の生まれの方では、特にポリオウイルス1型と3型に対する抗体保有率が低いということが言われております。50%程度と言われております。2人に1人程度は免疫抗体のない状況となっております。

 その原因としましては、当時のワクチンを改良し、安全性を高めた結果、多少ウイルスが増殖しにくくなるとか、あるいは当時の接種率が五、六十%と低かったことなどが原因ではないかと言われているところです。

 委員御指摘のとおり、抗体がなければ、お子さんが生ポリオワクチンを飲んだ際、二次感染として感染し、発症することもあり得る。事実、そういう例もございます。

山下委員

 確認なのですけれども、ポリオワクチン関連性麻ひは、大人でも発症するという認識でいいのですよね。

医療課長

 そのとおりでございます。

山下委員

 それでは、一応、不活化ポリオワクチンは、ほとんど副作用がないと言われているのですけれども、あるとした場合の副作用の症例を確認されているようでしたら伺いたいです。

健康危機管理課長

 海外では、例えば、1種類のワクチンだけの場合もありますし、4価である、DPTなどと一緒になっているワクチンもあります。一律にはなかなか比べられないということがあるのですけれども、例えば発熱ですとか、腫れは、軽い副反応として、往々にして起こる可能性が報告にございます。

 ただ、重篤な健康被害については、調べる限りそれほどの報告は入ってきてございません。

山下委員

 先ほどの御答弁では0.01%未満というお話であります。そのような状況と思っております。

 冒頭にもお伺いしましたけれども、不活化ポリオワクチン接種の実施を県が先頭に立って、早期に実施したことは評価しております。ただ、不活化ポリオワクチンは感染の危険性がゼロであるとはいえ、現段階では未承認薬である以上、やはり医師への訴訟などのリスクもある。先ほど山口委員からもお話がありました補償に関しては、私もいろいろ質疑をしたかったのですが、山口委員がおおむねしてくださいました。要望として、やはり万が一の際の診療や補償体制も含め、子供の両親が安心して接種できる環境づくりが重要です。

 是非、その点も鑑みていただきたいと思いますし、今後、市町村や医師会とも一層連携を密にした形になると思いますが、現場では相当混乱しているというお話も聞いております。

 そうした、県民が本当に安心できる予防接種の環境づくりを進めることを要望いたします。

茅野委員

 関連です。先ほど、山下委員の小児の予防接種の質疑のところで、免疫が弱い。抗体が余りない。予約制で希望者を募集するということですが、年齢制限はあるのですか。

 例えば、大人で今抗体がないから抗体を付けたいということで、県に申込みがあった場合について伺いたい。もし今、二次感染の不安があるという親でいて、私も子供と一緒に受けたいという申出があった場合に、県はどういう対応をするのですか。

保健福祉局企画調整部長

 そういう場合もあると思いますが、今回の接種は基本的にはお子さんを対象にしています。そういう中で、大人の接種について対応できるかどうかは、検討してみたいと思います。

茅野委員

 今の話は、不活化ポリオワクチンについてですよね。生ポリオワクチンであればどうなのでしょうか。

医療課長

 厚生労働省も、昭和50年から52年生まれの方に対して、生ポリオワクチンを飲むよう推奨しているところであります。

 ただ、定期外接種ということになりますので、有料です。市町村によって値段とか、やっているところとやっていないところがあるという状況がございます。飲むことは可能です。

茅野委員

 二次感染の予防のため、子供は不活化ポリオワクチンでその親は生ポリオワクチンという可能性もあり得るということでいいのですか。

医療課長

 そのとおりであります。ただ、親が飲んで、子供が不活化が1回目となりますと、まだその時点では抗体が付いていないので、親から子供への二次感染も起こり得るので、まずはお子さんに打っておいて、それから成人が飲む、親御さんが飲む。時期をずらしてやっていただければ問題はないと思います。

茅野委員

 やはりある程度、広報でそういうことも含めてやらないと、混乱が生じるのかではないかと、今感じたところです。県として、その辺も含めた形でスタートしていただきたいと思います。関連ですからこれで終わります。

久坂委員

 みんなの党の久坂でございます。

 国の不活化ポリオワクチンの導入が進まない中、知事のリーダーシップによって、全国に先駆けて、いわゆる神奈川方式として接種の実施を決めたことは、良い取組だと思っています。

 ただ、先ほど山口委員の話にもあったとおり、私も小さい子供がおります。ママ友からも電話がかかってきます。たとえ100万人に1.4人という確率であっても、それによってポリオを発症する危険性があるという生ポリオワクチン、そして今回の不活化ポリオワクチンの神奈川方式について、接種対象の子供を持つ親の視点から、何点か伺いたいと思います。

 先ほど、山口委員の質疑の中で、広報について多くの質疑があり、その答弁も頂いております。例えば生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンとの危険性の違いとか、未承認であるとか、そういうことに関しての質疑は、先ほど山口委員の質疑の中にありましたので理解しました。

 やはり今の世の中、風評被害は、すごく大きいと思っております。ポリオワクチンの接種は絶対必要であるということを、私はいろいろ調べて認識しておりますが、そもそもポリオワクチンが生ポリオワクチンであろうと不活化ポリオワクチンであろうと、とにかく接種しなければいけない、そういった広報について、県が今どれくらいの取組をしているのか。

 そして、今度ポリオワクチンが二つできることによって、また混乱してしまって、接種率が下がってしまうということは、一番いけないことだと思っております。

 まず、絶対にポリオワクチンを打たなければいけないということに対する広報について、県がどのように考えているかについて、お伺いしたいと思います。

健康危機管理課長

 おっしゃるとおりだと思います。生ポリオワクチン、不活化ポリオワクチンのどちらかにしろ、ワクチンを打たなければいけないという強いメッセージは発していかなければいけないと思っております。そのために工夫させていただいて、発信させていただきたいと思っております。

久坂委員

 具体的にはこれからということで考えてよろしいのでしょうか。一つは、命のことに関して、やはりホームページで広報しているからそれでいいのか検討すべきだと思います。今、具体的にこれからやることが決まっているものがあれば、ここで教えていただきたいですし、これからということであればそれで構いませんので、御答弁をお願いします。

健康危機管理課長

 不活化ポリオワクチンの取組については、まだ具体化していませんので、それが具体化したときに、同時期にやる方が効果的だと思っています。その時点で広報を行いたいと考えております。

久坂委員

 続きまして、先ほど山口委員、山下委員の質疑の中で、個人輸入のやり方とか、あとは値段についてお伺いいたしましたが、輸入の経費は誰が負担するのか伺いたいと思います。

病院事業課長

 先ほど御答弁を申し上げましたとおり、輸入の名義は県立病院機構の医師個人の名義を使わせていただきます。しかし、これはあくまで県立病院機構として輸入するものでございますので、その経費につきましては県立病院機構が負担する形となります。

久坂委員

 先ほど、山口委員の質疑の中にあったのですが、安全性について、そして海外のメーカーのどれを選定するのかという話は、先ほどの質疑と答弁がありました。

 その答弁の中で、今後、独立行政法人などが選定するという御答弁がありましたが、今、どういう方向性で選定するのか。その方向性について分かっていれば教えてください。

健康危機管理課長

 国内外での使用状況と実績に基づいて、安全・安心なものはどちらなのかということで、お決めになると思います。国内に輸入されているのは、これまでの国の調査でも、パスツール社のワクチンが95%、日本で使われているという実績がございます。ただ全世界的にはどうなのかというと、それほど品質に違いがあるわけではございませんので、どちらも同じということです。我が国においては、パスツールが結構ポピュラーな状況にあるようでございます。それも含めて御検討をいただくことになると思います。

久坂委員

 今、パスツール社ともう一つの会社というのは、何という名前なのですか。参考までに教えてください。

健康危機管理課長

 グラクソ・スミスクラインという製薬会社が作っていると伺っています。

久坂委員

 続きまして、先ほど山下委員の質疑に対する答弁の中で触れられておりましたが、厚生労働省は、今後、DPTワクチン、いわゆるジフテリア、百日ぜき、破傷風の3価のワクチンから、ポリオワクチンを加えた4価のワクチンの導入について、平成24年度末で導入の検討をしていると聞いています。

 そうすると、その間に今の3価の方のワクチンを打った人が、次に4価をまた打つとなると、三つのものに関してはダブルになってしまうわけです。そうすると、その間を埋めるために、今の不活化ポリオワクチンのみの接種が必要になると思うのですが、国が4価に移行したときに、直ちに神奈川県が1価をやめてしまったら、3価を打っている人たち、そして、先ほどの関連の質疑の中にもあったとおり、大人の方で抗体が少ない方で不活化ポリオワクチンを打ちたいという人に、4価を打つわけにはいかないと思います。そうすると、県の取組について、国が4価を導入したらすぐにやめてしまっては、困る人も出てくるのではないかと思います。県の独自の取組をいつまで続けるか、今どのようにお考えなのか伺いたい。

健康危機管理課長

 おっしゃるとおり、DPTとポリオの予防接種をしていただく場合、他の予防接種もそうなのですけれども、なかなかスケジュールが近接していて、難しいところがあるのです。4価が入ってくる前は、3価のワクチンを当然受けていらっしゃいますから、どうしても程度の範囲で単抗原のワクチンが必要となる。大人も含めてですけれども、おっしゃるとおりだと思います。

 だから、すぐにやめるということではない。やはり需要がある、県民の方で必要とされている間は、数の問題もありますけれども、すぐにやめない対応を考えております。そういうことも含めて考えさせていただきたいと思います。

医療課長

 国はその4価をまず先に用意しますけれども、単価も用意する。少しずれて出てくると認識してございます。

久坂委員

 要望に入らせていただきたいと思います。

 本当に、県民の健康や安全を考えたときに、不活化ポリオワクチンの導入はすぐにでも実施してほしいと思います。親御さんたちも、話をよく聞いて理解すれば、これは良い取組だと分かると思うのです。

 ただ、情報がないために混乱したり、知事の発言力は結構強いですから、知事の発言によって混乱することによって、接種率が下がる。もっと究極なことを言うと、この非常に安全である不活化ポリオワクチンですけれども、全く違う要素でお子さんが何らかの病気にかかったとか、最悪の場合、後遺症が残ったとか、そういうことになったときに、県が独自にやった取組によって、風評被害が生じてしまう。県がせっかく良いことを始めたのに、それが県によって良くないことになることもあります。とにかく、先ほど山口委員、山下委員からも話があったとおり、そういうことを防ぐために、接種率を下げないようにしながら理解を求めていくということをお願いしたいと思います。

 最初に申し上げたとおり、ポリオワクチンを打たないと野生のポリオが入ってきたときは本当に大変なことになります。とにかくポリオワクチンを打つということが重要であるということ、そして、接種率を絶対下げないようにしてもらいたいということを要望とさせていただいて、私の質疑を終わりたいと思います。

西村委員

 公明党の西村でございます。よろしくお願いいたします。

 不活化ポリオワクチンの導入について、私ども公明党といたしましては、早くからポリオ患者家族会の方々から御意見、また御要望を頂戴してまいりました。

 これはポリオだけに限らず、ワクチン接種で子供の健康を守ろうという親御さんたちの動きがございまして、問題意識を持って国に対して働き掛けを続けてまいりました。

 本年6月15日に開催されました衆議院の厚生労働委員会で、我が党の古屋範子衆議院議員が不活化ポリオワクチンの早期承認と緊急輸入の実現を訴えたところでございますが、当時の細川厚生労働大臣からは、可能な限り早期に不活化ポリオワクチンが導入できるように取り組むという答弁を頂戴しました。

 それを受けて、8月31日に政府では検討会が立ち上げられておりますし、この検討会においてはもう既に接種体制なども議論する段階に入っていたと承知をしております。そして、10月4日には小宮山厚生労働大臣が、会見の中において2012年度の終わり頃には導入をしたいと明言していらっしゃるわけです。

 不活化ポリオワクチンの導入をすべきだという姿勢に変わりはありませんが、少し導入の手順というか、時間というか、この辺りについて改めて質疑をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 まず、県に対して、不活化ポリオワクチン導入をしてくださいという要望とか、生の声が届いていたというような経緯はあるのでしょうか。

健康危機管理課長

 直接、県民の方、団体から、県で要望を受けたということはございません。

西村委員

 先ほどの御答弁では、生ポリオワクチンの接種者の数が減ってきた。また不活化ポリオワクチンを導入していくという世論というか、全体的なそういう流れを鑑みて、今回不活化ポリオワクチンを導入するという決断をされたと認識してよろしいのでしょうか。

健康危機管理課長

 そのとおりでございます。

西村委員

 この不活化ポリオワクチンに導入を踏み切っていこうという時期があると思うのですが、この取組が県で検討されたのはいつ頃なのでしょう。

健康危機管理課長

 4月から6月の数字にポリオワクチンの接種率が落ちてきたことは、10月の調査で国が発表するわけなのですけれども、4月から6月において、数字がどんどん落ちていそうだというお話も伺っている状況がございましたので、その後、やはり夏ぐらいから、これについてどうすべきなのか具体的な方法の検討を続けているところでございます。

西村委員

 今回の第3回定例会の当常任委員会で、私は感染症予防計画について質疑をさせていただきました。この中では、特に具体的なこととして、不活化ポリオワクチンは挙げませんでしたが、子供さんの健康を守る上でのワクチン接種の必要性その他のやり取りがあったはずです。

 そこでこういう流れがあるという説明がなぜなかったのでしょう。

保健福祉局企画調整部長

 予防接種は、基本的には市町村の業務でございますので、不活化ポリオワクチンを県がやるということについて、様々な整理すべき課題が多々ございました。市町村がやっていることとの整合性ですとか、県が取り組まなければならない役割だとか、そういったことについては様々な議論があって、必ずしも県がやるべきかどうかという議論も、実はさせていただいたところです。

 ただ、健康危機管理課長が答弁いたしましたように、4月から6月の接種率が昨年度に比べてかなり低くなってきている。そうした実態を踏まえると、生ポリオワクチンは、予防接種法に基づいて市町村に努力していただく。しかしながら親御さんの不安があるという中で、接種率が下がっているという状況を県として評価し、このままの状態が続くのは、野生のポリオ株が入ってきたときに健康被害が増大してしまう。そういう状況を県として位置付けて、これから具体的な調整をしなければいけない。実は今も調整中でございまして、委員からスケジュールだとかいろいろ御質疑があっても、まだ言えない状況です。調整は、まだ今後を待たなければいけない。そういう状況であることを、是非御理解いただきたいと存じます。

西村委員

 確認なのですが、そうであればなおさら審議をすべき問題であったのではないのかという気がするのですが、どのように認識されていますか。

保健福祉局企画調整部長

 やはり、もう少し、具体的な形を全体のスキームも含めて整理をして、御議論いただくということが望ましいと思っておりました。大枠だけしか決まっていない段階で、出てきたということがございまして、まだ煮詰めなければいけない状況の中で進めているという部分がございます。

西村委員

 余り責めて悪いと思っていたのですが、本来であればもう少し固めて、そして会期中でもありますから、審議をした上で決めていくのが筋であった。これは実はメンツとかそういうことではないのですが、明らかに現場が混乱をしております。この混乱を避けなければならない。

 ようやく、本来の質疑に入らせていただきます。まずは金額の問題です。様々こういうことで、こういう経費がかかったという御答弁を頂きましたが、私ども公明党は、ヒブにおいても、肺炎球菌ワクチンにおいてもそうです。いわば、経済的な医療格差をなくすために、こういったものの公費助成を訴えて、実現させてまいりました。

 1回6,000円を4回となると、接種をあきらめるという御家庭も出てくると思うのですが、このワクチン接種への公費助成について、県としてはどのようにお考えでいらっしゃいますか。

保健福祉局企画調整部長

 実は、これは正に市町村がやっている予防接種法に基づく予防接種との整合性を、県としてどうするかいろいろ議論させていただいたところでございます。

 今、委員お話しの公費助成ということについて、一方で予防接種法があって市町村がやっている生ポリオワクチンがある中で、県が不活化ポリオワクチンに公費助成をするということは法体系の中で、なかなか難しいという判断をしました。

 あくまでも、接種をしない方がいらっしゃる。そこに一つの選択肢として県が不活化ポリオワクチンを用意する。そういった全体の構想の中で進めてきているところでございます。

西村委員

 やはり、枠組みが決まっていなかったところでの発表だった。今の御答弁からも感じたところなのですが、この報道がされてから、県民の皆様からはどういった御意見、御質問が上がってきておりますでしょうか。

健康危機管理課長

 10月17日から昨日までの間に、県民の方からの電話での私どもへのお問い合わせは468件寄せられております。そのほとんどは、いつから予約が開始できるのとか、何歳の子が打てるのとか、そういう具体的な実施方法に関するお尋ねでございます。

 わたしの提案等により、今までに10件の御意見がメールで寄せられております。県の取組に賛成するとか感謝するとか、あるいは励ましの内容になっております。

西村委員

 いつからとか、何歳という御質問が来たときに、個々の子供さんのワクチン接種のスケジュールについて、その都度御回答はされているのでしょうか。

健康危機管理課長

 お母さんの方で、そういう御相談をされる方ももちろん中にはいらっしゃいます。既に接種したお子さんのワクチン接種のことを細かく聞かれるお母さんもいらっしゃいますが、やはりそこはかかりつけのお医者様と相談してもらうのが基本になります。そこら辺は接種スケジュールも含めて、かかりつけのお医者さんと相談して、その上でお考えになってはいかがですかという御回答をさせていただいています。

 県は、まだまだ調整中です。皆さんに予約方法等、別途お知らせします。もう少し時間がかかりますと回答させていただいています。

西村委員

 かかりつけのお医者様に直接聞く。それが一番明確であるとは思うのですけれども、こういった報道がされたとき、やはりまず不活化ポリオワクチンを接種したいという発想になる方が多いと思うのです。

 しかし、例えば、先ほどお話しさせていただいた、肺炎球菌であるとか、ヒブの方が発症の確率は高いわけで、通常で考えればそちらを先に接種して、その後から不活化ポリオワクチンというワクチン接種のスケジュールになってくると思うのです。

 予防接種については、こういった周知もしていかなくてはならないと思うのですが、どのようなお考えでいらっしゃいますか。

医療課長

 委員御指摘のとおり、スケジュールはやはり重要な問題であります。何を優先するかということもあります。小児科学会の方から推奨案が出ておりまして、今までは生ポリオワクチンしかなかった。今回、この不活化ポリオワクチンをやるに当たって、どの時期でやるかということでしょうけれども、やはり小児科学会の推奨案を参考に予防接種を受けるのが基本だろうと思っております。

西村委員

 話を元に戻しますが、先ほど、他会派からもどこが輸入をするのだとか、そういったお話が出ました。この事業を始めるに当たって補正予算は必要になってくるのですか。

健康危機管理課長

 輸入並びにその料金徴収を含めて、県立病院機構で行うということです。県の予算を使ってやるということは考えておりません。

西村委員

 個人のワクチンスケジュールについて伺いました。これの周知をしていただきたいと要望するところなのですが、もう一つ、WHOが生ポリオワクチンから不活化ポリオワクチンに移行するとき、国が統一したワクチンスケジュールを出していますよね。

 本来でしたら、国の仕事になっていたところを、今、県が手を挙げてしまっているわけですが、これへの取組についてどのように考えていらっしゃいますか。

医療課長

 具体的にどのようにするかというのは、我々が決めるべきことではないのかもしれませんけれども、今の日本の現状は、ポリオが根絶しています。あえてこれまでWHOが言っているように、不活化ポリオワクチンと生ポリオワクチンを併用するような必要はないのではないかと思います。不活化ポリオワクチンに100%代えていくことは可能ではないかと考えます。

西村委員

 個人的な意見の相違があるかもしれません。生ポリオワクチンの場合は、腸内で万が一発症することもあり得るわけですよね。先ほどの、昭和50年から52年、一説には53年5月までにワクチン接種を受けられた方もリスクがあるという話もあります。そのことを考えたら、もう少し安全性を高める意味では、生ポリオワクチンと不活化ポリオワクチンの併用についても、神経質になってもいいという気がするのですが、これは私の個人的な意見として、もう一度検討していただきたいと思います。要望に移らせていただきます。

 改めて確認をしますが、私ども公明党は、不活化ポリオワクチンの導入を進めてまいりましたし、訴えもさせていただいてまいりました。県の不活化ポリオワクチン接種は、我が党がこれまでの取組の方向に合致するものであるということを、あえてもう一度確認の意味で言わせていただきますが、今回の発表の仕方は、広く県民の方々に困惑を広げてしまったということも事実かと思います。

 また、先ほども質疑させていただきました。経済的な医療格差という問題もございます。そして、ワクチン導入について県のスケジュールを確定をしていない。こういったところを早く整えていただきまして、先ほどの皮下注射ではなく筋肉注射ということは、アジュバントその他の副反応も出てくる可能性があるかと思いますし、そういったことをしっかりと周知をしていただいて、保護者の方々に賢明な選択をしていただけますように、ここに力を注いでくださいますよう、そしてまた、もう一度医療格差をなくすために県でも助成制度を検討していただけますよう、お願いを申し上げます。

医療課長

 今、委員からアジュバントのお話が出ましたけれども、調べた範囲においては、今回の輸入ワクチンにはアジュバントは含まれていないようでございます。

西村委員

 分かりました。私の質疑を終わらせていただきます。

笠間委員

 不活化ポリオワクチンの接種を県が実施をするということです。現在ポリオワクチンの接種率がぐんぐん下がっている。先ほどのお話のように風評被害があるということです。ポリオに対する怖さについて、どっちが危険かということの認識が狂っている状態です。そういった中で、このような対処をされたことについては、非常に感謝すべきことだと思います。しかし、県が接種を実施することについては、いろいろ課題があり、またそれについての考え方もいろいろあろうかと思うので、まずその点について伺います。

 まず、先ほど来、いろいろワクチンについての役割分担の話が出ていますけれども、現行の生ポリオワクチンの接種について、国、県、市町村の役割分担がどうなっているのか各行政機関の役割分担について伺いたい。

健康危機管理課長

 ポリオワクチンを含め、定期予防接種におきましては、国がまず法令に基づいて対象疾病、対象者、接種するワクチンについての使用方法をお決めになります。

 その方法に基づきまして、都道府県知事若しくは保健所長の指示に基づきまして、市町村が実施主体となって行うという形になります。

笠間委員

 国が決定した内容を、県が実施方法などを精査して、市町村に実施をしてもらうということなのか。国から、直接、市町村に話が行くわけではないと理解していいですか。

健康危機管理課長

 定期予防接種については、法令に基づき、都道府県若しくは保健所長が指示をするということになっておりますけれども、基本的に、その指示の中身は、法令の中身そのものでございます。

 要は、例えばポリオのことに関して言えば、生ポリオワクチンだけがワクチンとして定められているものでございますので、対象年齢にポリオワクチンを接種してくださいという指示を行っているということになります。

笠間委員

 ポリオについては、生ポリオワクチンが指定され、今回、提案され実施されようとしている不活化ポリオワクチンについては、一応未承認薬ということであるという前提について、公明党の話にもありましたけれども、国に対してどういう調整をしてきたのか。その辺を確認したいと思います。

健康危機管理課長

 ワクチンの輸入ですとか、県立病院機構による保健福祉事務所での接種でございますので、そういったことについて、法令に抵触せず実施できるように、厚生労働省と調整させていただいています。現在も調整をしているところでございます。

笠間委員

 その調整の結果として、医師の個人名義で輸入し、県立病院機構が接種主体でやっていくという前提でスタートしている。県は不活化ポリオワクチンを早く認めろ、そしてすぐ執行しろ、執行しないのだったら先にやるよという捉え方になったのではないか。そういう経緯であると理解しています。これが今、いろいろな不安を呼んでいる。生ポリオワクチンが危険だから、早く危険ではないものを国が認めて、国民、県民の安全を確保すべきではないかという論法になってしまっているのではないか。

 今、開業医が、子供の状況に合わせて個人輸入をして、その医師の責任において不活化ポリオワクチンを接種しているわけです。結構それも増えてきているわけです。当然、子供はいろいろな状況の子供がいます。体質もあったり、生活環境の問題があったりと、いろいろあるわけだよね。そういうところに対応して、医療行為としてやっている。そういった形で、実施するのであれば、これは全然問題ないわけです。

 その辺の説明が十分でない。逆に生ポリオワクチンは危険だから、早く安全な不活化ポリオワクチンにしなければならない。ああいう発言が大臣からも出てしまって、県民からしてみれば不安が増強してしまったのではないか。

 しかし、ポリオワクチンは接種しなければいけない。接種率が低下しているということについて、子供のことを考え、もっと奨励していくため、県が強い姿勢を示したと捉えてもらえるように、是非、今後も国との調整を進めていただきたいと思っております。

 今度は市町村ですけれども、国の指示で県が調整して、定期予防接種を実施をしている市町村に、相当混乱があったと思うのです。その辺の状況について、どういう問い合わせがあったり、またはどういう説明があり、それに対する対応をどのようにしてきたか。その辺はどうでしょうか。

健康危機管理課長

 市町村にお集まりいただきまして、市町村が実施している生ポリオワクチン接種を否定するものではないこと、生ポリオワクチン接種に不安をお持ちの保護者の皆さんに機会を提供していくということ、市町村と一緒になって接種率を上げていこうというスタンスだということを御説明を申し上げました。市町村からも、今不安を持っている、どうしても生ポリオワクチンは嫌だという方は確かにいらっしゃるので、そういう方たちに、県の不活化ポリオワクチン接種の話もできるようになる。そんなところで、御理解を求め、市町村からも一定程度の御理解を得ているというところでございます。

笠間委員

 当然、今言ったようにポリオワクチンの接種率を高めることは大事なことです。これは市町村にとって、市民、町民の人たちが感染し、まん延する可能性が絶えずあるわけです。今は心配ないということだけれども、世界的に見るとまだまだポリオにかかって、まん延の状況になることが考えられる。国によってはワクチンが手に入らない状況も耳に入るくらいである。

 日本はきちんとそれを用意して、ポリオにかからないようにワクチン接種を奨励している。今言った別な意味で、生ポリオワクチン接種による弊害だとか、またそれによる事故のために、一番肝心な認識が欠けてしまっている。今、安全な状況であると言いながらも、そこに不安を感じる。

 100万人の1人の発症率で、不安ということになっているわけです。こういったことを考えると、市町村ともう少し連携をとっていただきたい。保健福祉事務所に県立病院機構が出張して、ポリオワクチンの接種を行う、何しろワクチンを接種しなさい、どうしても生ポリオワクチンが嫌だったらこういうのもあります、かかりつけ医に相談して、きちんと個別的な指導を受けてワクチン接種をしてくださいというところまで、やはりきちんと説明ができるようにすべきです。県の立場だけを説明するのではなくて、実施母体である市町村が市民の混乱を招かないような形で、接種率を高める方法を努力してもらうところに、もう少し力を入れていただきたい。

 当然、県立病院機構も医療機関として、それだけの知識や権威を持っています。やはり県の立場、県立病院機構の立場、市町村、こういったところを整理しながら、接種率をより一層高めていただきたいと要望して、私の質疑を終わります。

若林委員

 生ポリオワクチンの接種によって健康被害があるということや、二次感染によってポリオ患者が発生しているという現実があるわけです。そういう中で、希望する方に不活化ポリオワクチンの接種という選択肢を用意していただいた。この取組に関して支持をしています。

 その上で、今様々、接種料の問題や公的補償の問題とか、指摘があったのですが、本筋としては県としてやっていかなければならない。各自治体でも意見が出されているようですけれども、緊急輸入を特例承認していただく、この流れをしっかりと加速させる働き掛けが必要だと思っています。

 実際、今、緊急輸入が進まないのは、国としてやはりその特例承認の要件を満たさないという見解がある。そういう状態になっているのだと思うのですが、県としてはその国の見解を論破していかなければいけない。県として主張していかなければならないわけですから、まずは現在の国の議論の状況と、それに対して県はどのようなスタンスで見解を主張していくのかというところを、改めて確認させていただきたいと思います。

健康危機管理課長

 国会の審議の中でも、今委員のおっしゃった特例承認、緊急輸入ということには触れられているわけなのですけれども、その答弁がありましたのが7月から8月にかけてで、その後、実は国自身が10月14日に接種率が落ちているというお話、それから中国でポリオの発症の報告が始まったのが9月ぐらいだったのです。10月に累計で10名発症という話になってきています。かなり状況が変わってきているのではないかと思います。

 つまり、薬事法の14条の3第1項というのが特例措置の条文になるのですけれども、要は他に替え難い医薬品であるとか、それから国民の間にある種の疾病が拡大する可能性ということが隣国で起きている。それから接種率が落ちているという状況ということです。

 今ある生ポリオワクチンを飲むことを了解してくださらない。その方たちにとっては、輸入する不活化ポリオワクチンでないと、現時点では対応が難しい。背景となる状況が違ってきていると思いますので、その点を是非お話しさせていただいて、国に要望していきたいと考えております。

若林委員

 既に、不活化ポリオワクチンの導入のプロセスは始まっているというところではありますし、是非そこは頑張っていただきたいと思うのです。例えば、今日お示しいただいたデータも、当然ながら法定で実施をしている生ポリオワクチンの接種者の数の報告がされているわけです。一方で不活化ポリオワクチンを選択された方たちの実態というのはなかなかつかみづらいところもあると思うのです。先ほどの質疑を聞いておりますと、地方厚生局で、個人輸入をされた方に薬監証明を出されている。この数を捉えれば、県内でどれだけの方が不活化ポリオワクチンを選択をして、そのニーズがこれだけあるのだということが、きちんとデータとして示せるのではないのか。その辺りは可能なのでしょうか。

健康危機管理課長

 国会答弁の中で薬監証明の数につきまして、厚生労働省からは件数しか報告が上がっていないのです。薬監証明自身は、確かにドクター個人のものになりますけれども、一体情報がどこまで開示されているか、なかなか難しいところがあると思います。

 ただし、国内でどれぐらいのワクチンが使われたかというのは、10月14日の国の資料もありますので、それを見合わせていくと、平成22年4月から平成23年7月までに、全国で1万7,091名に対して、ワクチンの接種が行われたというお話になっております。このうちの一定の数と理解しております。

若林委員

 今のデータは、たしか小児科学会とか開業医さんなどでとられたデータだと思うのですが、たしか回収率が60%ということでしたが、それでもそこは大体の動向は捉えられるという見解であると思います。例えば県内で接種を実施している施設が、恐らく14診療所あるいは病院だろうということですが、若干増加しているのではないかというお話も伺いました。

 そういう現状をきちんと捉えられるということも、国に働き掛ける上では必要なプロセスだと思います。是非、現状の把握について検討いただきたいと思います。

 いずれにしても、世界的には生ポリオワクチンよりも不活化ポリオワクチンの安全性が確認をされていると捉えています。また、先ほども4価のワクチンとして混合接種する場合に、隙間になってしまう方への配慮として、単抗原のワクチンについても対応を考えているという御答弁もありました。そもそも隙間を埋める取組として不活化ポリオワクチンの検討を始めたのですから、はしごを外すことのないように、是非しっかりと取り組んでいただきたいということを要望させていただきます。

保健福祉局企画調整部長

 様々な委員の皆様から、不活化ポリオワクチンの導入に関して、ポリオ全体としての接種率を下げない、そういった方向性での国や市町村、あるいは広報の取組をすべきという意見を頂きました。

 そうしたことを踏まえて、今後もきちんと整理をさせていきたいと考えております。

参事監兼保健医療部長

 不活化ポリオワクチン導入につきましては、方向的にもいろいろな課題がある中で、今までの経緯を含め、いろいろなところで調整に入ってきたところでございます。

 一応方向性は定まったわけですけれども、細かいところはまだこれからしっかり詰めていかなければいけないという段階に入ったところでございます。

 この秋には更に予防接種の実施率が減ってしまうのではないか。地域で多分違うとは思うのですけれども、そういう地域もあると聞いております。やはり、県立病院機構と共同して行う不活化ポリオワクチン接種の事業に関して、しっかり取り組んでいかなければいけないと思います。その辺の準備に関しまして、迅速に対応させていただきたいと考えてございます。



(日程第1については本日この程度)





7 閉  会