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平成23年  厚生常任委員会 10月04日−01号




平成23年  厚生常任委員会 − 10月04日−01号







平成23年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111004-000005-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(山口(貴)・久坂の両委員)の決定



3 日程第1を議題



4 同上質疑(所管事項も併せて)



山下委員

 まず、臓器移植は臓器移植ネットワークを通じて行われることは周知の事実ですが、その臓器移植ネットワークに臓器移植を希望する際に登録料がかかると聞いたのですが、その実態を伺います。

保健予防課長

 臓器移植希望者の方につきましては、最初に臓器移植ネットワークに対しまして新規登録料としまして3万円の費用が必要となっております。また、これは毎年更新の費用がかかるということで、更新料として5,000円が必要となっているという状況でございます。

山下委員

 それでは、登録料の他に臓器移植の際など希望者が負担する費用は他にどんなものがあるのでしょうか。

保健予防課長

 臓器移植希望者が負担するその他の費用でございますけれども、実際に移植を受ける際にかかる移植手術や入院の費用の他に、さらに摘出をしました臓器の搬送費及び摘出医師の派遣費、臓器移植後のいわゆる拒絶反応を最小限にするための血液検査用の搬送費、またコーディネート経費の金額10万円、こういったものが必要となります。さらに臓器の移植希望者の場合は、別に組織適合検査、白血球の適合を確認するということで、この実費が別に必要になっているという状況でございます。

山下委員

 それらの費用は生活保護の世帯の場合はどうなるのか伺います。

保健予防課長

 こういった経費につきましては、生活保護の受給者の方あるいは住民税の非課税の方については免除ということになっております。

山下委員

 改めて聞いてみますと、希望者の負担も大きいと想像するのですが、本県でこれらの費用に対する助成制度はあるのか伺います。

保健予防課長

 本県では現在こうした臓器移植に必要な費用の助成については行っておりません。

山下委員

 本県ではないということでございましたが、他県やその他の団体ではそれらの費用に対する助成制度があるのかお伺いします。

保健予防課長

 他の都道府県で申し上げますと、私どもが承知している範囲で申し上げますと、昨年度までは兵庫県において健康財団を経由して移植希望登録料の一部を助成していたということがございましたけれども、現在では助成は今年度から廃止ということで、今現在では全国47都道府県のどこでもこういった費用についての補助は実施していないという状況でございます。

 なお、腎臓の移植希望者に対する組織適合検査のための血液検査につきましては、東京都が1万円の助成を行っているほか、他県でも財団法人などを通じまして助成を行っている例がございます。本県におきましても、かながわ健康財団を通しまして費用のうち1万円の助成を行っている。なお、この財源は県費の中で対応している状況でございます。

山下委員

 今の御答弁を聞きまして、財団を通して本県でも助成されているということですけれども、希望されている方の負担が少しでも軽減されるように、更なる拡充を求めますとともに、毎年10月は臓器移植普及推進月間だと聞いておりますので、この普及強化にも是非お取り組みいただきたいと思います。

 続きまして、がんセンターについて経営状況の報告がございましたが、がんセンターに特化して御質問させていただきたいと思います。

 がんセンターの施設整備の推進ということで、放射線治療器でありますリニアックが2台から4台に今度の新しい整備では増えておりますが、以前1台あったマイクロトロンがなくなっています。この辺の経緯を教えていただければと思います。

病院事業課長

 新がんセンターの整備を行うに当たりましては、幾つかの大方針を掲げました。例えば外来待ち時間の短縮でありますとか待機患者数を減らす、あるいは療養環境の改善、こういった大方針を掲げました。加えまして、再整備とともに高度最新のがん医療を推進するという大きな方針を掲げてございます。これにのっとりまして、放射線治療を実施する治療装置につきまして、マイクロトロンが非常に老朽化をしているということでございますので、リニアックを4台設置する計画をしたものでございます。

山下委員

 老朽化ということです。分かりました。

 続きまして、経営状況の資料を拝見しても、がんセンターは目標に向けて着実に成果を上げていると思いますが、医師等の負担もそれに伴い大きくなっているのではと憶測いたします。医師数、看護師数の推移を教えていただきたいと思います。

病院事業課長

 最近5年間の数字の比較で申し上げたいと思います。平成19年4月1日と直近の平成23年4月1日の比較で申し上げたいと思います。

 まず、医師でございますが、平成19年4月1日現在76名であったものが、平成23年4月1日現在87名ということになってございます。看護師でございますが、平成19年4月1日現在304名であったものが、平成23年4月1日現在327名ということになってございます。いずれも採用が困難な職種でございますけれども、幸いなことに県立病院は比較的医師の充足率は高くなってございます。看護師は日本全国的な看護師不足の中で若干苦労しておりますけれども、着実に数は増やしているという状況でございます。

山下委員

 実際の数を拝見しても御努力がうかがえると思いますが、看護師の方はいささか不足がちということでございますので、患者さんたちの利益を考えても、更なる充実を要望していきたいと思います。

 また、がんセンターやがん診療拠点病院で治療した患者の全体と、神奈川県全体の生存率の比較について伺います。

健康増進課長

 生存率につきましては、地域がん登録といって県内全体の生存率は出しておりますけれども、拠点病院ごとの生存率は出してございません。ただ、がんセンターだけは全国がんセンター協議会に加盟しておりまして、その中で独自に生存率を出していると伺っております。

山下委員

 大阪府においては、がん診療連携拠点病院で治療した患者の5年相対生存率が公表されておりまして、ホームページからの抜粋ですが、この格差では最大15.9ポイントということで、がん診療連携拠点病院で治療した方とそうでない病院で治療した方の生存率に大きな差が生じています。ですから本県ではどうなのかという点でも今後調査の実施を要望したいと思います。

 また、今後がんセンターの高度で先進的な治療に関して、県全体に広げていく必要があると思いますが、その点についての取組状況について伺います。

病院事業課長

 県立がんセンターでございますけれども、各都道府県のがん医療の中心を担う病院として、国から都道府県がん診療連携拠点病院として指定されてございます。国の指定の要件として三つございまして、一つにがん医療に携わる医師、看護師、薬剤師等の人材育成の研修を実施するということ、二つ目に情報提供、症例相談、診療進言を行うということ、三つ目に都道府県がん診療連携拠点病院連絡協議会が主体となって、地域におけるがん診療の連携協力体制等を構築すること、こういったことが要件として求められてございます。この取組を通じまして、県立がんセンター、がん診療連携拠点病院を中心としまして、がん治療の均てん化を図っているところでございます。

山下委員

 こちらも是非持続的な推進を要望いたします。高い水準でのがん医療の均てん化、全国どこでも誰もが標準的ながん医療が受けられるように、体制の整備をお願いしたいと思います。

 5大がんの共通地域連携パスを作成したそうですが、その状況を伺います。

健康増進課長

 がん地域連携クリティカルパスでございますけれども、がん診療連携拠点病院の指定要件によりまして、我が国で多い5大がんでございます胃、大腸、肺、肝、乳の五つの部位につきまして、平成24年4月までに整備するように求められているところでございます。しかしながら、本県ではこれまで拠点病院においてパスの整備が進んでいなかったところでございます。そこで県内の拠点病院で構成いたします神奈川県がん診療連携協議会がございますけれども、昨年5月にこの中に部会を設けまして、県医師会との連携の下に拠点病院で共有化できます標準的なパスを作成しようということで検討を進めてまいったところでございます。

 その結果、今年の3月に神奈川県医療連携手帳という形で、こういった拠点病院と共有できる標準的なパスの形がまとまりました。これにつきまして、現在順次、拠点病院で運用を開始いたしまして、現段階では全ての拠点病院で整備が完了したと伺っているところでございます。

山下委員

 この共通地域連携パスの作成は、具体的に県民にとってどういう良い効果が生まれるのかを確認したい。

健康増進課長

 メリットは二つほどあると考えております。このパスでございますけれども、患者さんに関する治療計画でございます医療の全体像が明らかになるものでございます。そういう意味で一つには、患者さん、その御家族にとりまして今後の診療予定が明らかになる。また拠点病院とかかりつけ医で診療の情報が共有化される。こうしたことから安心して医療を受けられるようになるということが一つでございます。

 また、二つ目でございますけれども、拠点病院とかかりつけ医の間で役割分担が図られますので、例えば患者さんが拠点病院へ通院する時間でございますとか待ち時間、こうしたことが短縮されまして患者さんの負担軽減になる効果も期待されるということでございます。

山下委員

 今お話を聞きますと、医療全体における二つの大きな課題が随分と改善されるようなお話でした。是非推進をお願いしたいと思います。

 また、平成23年に行った緩和ケア研修の主な内容と研修受講者数、またその後の実施状況などを伺います。また平成21年度実績では61名なのに対し、平成22年度では55名と若干の減少が見られていますが、その点についても少しお伺いできればと思います。

病院事業課長

 平成23年2月に行いました緩和ケア研修でございますけれども、内容はがん性とう痛緩和、痛みの緩和、それから身体症状に対する緩和ケア、それからこれは非常に重要な部分でありますけれども、精神面に対するケアを内容として研修を実施いたしました。研修の受講者数は55名ということでございます。この研修はがん診療に携わるお医者さん等が普段診療を行っておりますが、その医療の提供に支障のない範囲で御参加いただいているということで、受講者数については毎年変動がございます。その変動要素の中で平成21年61名に対して、平成22年55名となってございますけれども、この研修の修了者そのものにつきましては、平成21年度40名に対して、平成22年度48名ということで、単位をきちんと取って修了していただいた方は増えているという状況でございます。

山下委員

 分かりました。

 イレッサについて伺いたいのですけれども、この名前は耳にされた方も多いと思うのですが、2002年頃からでしょうか、肺がんの臨床適薬として脚光を浴びましたイレッサですが、副作用により国内で600人の方が死亡しています。その後、2005年に神奈川県は東京医科大学の教授とがんセンターとが共同で臨床研究に取り組むと発表しております。

 その後どうなっているかということも気になりますが、また2008年には神奈川県内の女性が薬害イレッサに対して国と輸入元の会社に訴訟を起こしていますが、このたび今年3月23日に判決が東京地裁でありまして、国の薬害に対しての賠償責任を認めております。こういった形でイレッサに関する使用というのは長きにわたっていろいろな変動があるのですけれども、県立がんセンターにおいてのイレッサの使用状況、その辺の推移というものを少し確認したいと思っているのですが、どうでしょうか。

病院事業課長

 イレッサは肺がんの抗がん剤でございますけれども、この薬は一部の肺がんには極めてよく効くということで出てきた薬ですが、よく効く反面、一部重篤な副作用が問題になったということで、今委員のお話にございましたけれども、今から五、六年ほど前、そういったことが問題になりました。ただいまお話しのあったがんセンターと東大の医科研究所との共同研究については、そこを踏まえまして、共同研究を進めてまいりました。

 その後、それ以外の様々な研究がなされてございますけれども、これはがん細胞が出します2種類のタンパク質を解析することによりまして、投与前にその患者さんに効くのか効かないのか、あるいは副作用が出るのか出ないのか、そういう診断が付くようになりました。そこで現在では肺がん学会の方でイレッサ使用のガイドラインを作成しておりまして、各医療機関でガイドラインに沿ってイレッサの使用を行っているという状況でございます。がんセンターもこのイレッサ、そのガイドラインに沿った使用を現在行っておりまして、それに基づいて適切な使用を行っているものと認識しております。

山下委員

 今後も様々な大腸がんの医薬品として、ベバシズマブだとかアバスチン等も出ておりますけれども、慎重な使用に努めていただきたいと思っております。

 がんセンターについては最後、緩和ケア病棟に関して、ボランティアの参加については現状どうなっているのか伺います。

病院事業課長

 現在、県立病院においては、たくさんのボランティアの力をお借りしながら運営を行ってございます。がんセンターでも現在3団体のボランティアが入っておりまして、91名の方のお力をお借りしている状況でございます。

 緩和ケア病棟のボランティアといたしましては、ランパスという団体がございまして、この団体を中心に様々な患者支援のボランティアをやっていただいております。具体的には身の回りのお世話ですとか、病棟に季節のお花を飾っていただいたり、催物のお手伝いをしていただいたり、このような形で力をお借りしております。その他にも外来、病棟で、音楽、手芸といった様々ボランティアの力に支えられているという状況でございます。この他、がんセンター以外で、こども医療センターでもオレンジクラブというボランティア団体が入っていただいているということもございまして、こういった形でボランティアの方々と協働しながら、共に良い病院づくりに励んでいる状況でございます。

山下委員

 ボランティアに関しましては、先日当常任委員会において県外視察をさせていただいた緩和病棟において、お花が生けてあったり、温かみのあるボランティアの方の参加を拝見して、やはり必要なのだと思いました。更なる推進を求めたいと思っております。

 次に、ピンクリボンかながわ2011でございます。私も行ってまいりましたが、幾つか伺いたいと思います。

 開催の趣旨と運営形態に関して確認させていただきたいと思います。

健康増進課長

 ピンクリボンかながわは、乳がんの早期発見・早期治療の目的のためのイベントでございます。乳がんは現在は女性がり患する最も多い部位のがんでございます。そういったことから乳がんの正しい知識を広めて、早期発見・早期治療につなげることは大事でございます。そうした啓発のためのイベントを行うことで、開催を毎年しているものでございます。

 運営形態でございますけれども、本県では(財)神奈川県予防医学協会が事務局になっておりますピンクリボンかながわという団体の主催でございまして、県はこの開催趣旨に賛同いたしまして、一昨年、平成21年度から共催という形で参画しているところでございまして、この形では今年で3回目となってございます。

山下委員

 3回目ということでございますが、来場者の推移を伺いたいと思います。

健康増進課長

 一昨年でございますけれども、神奈川県庁他3会場を会場としまして、来場者は約2,700名、昨年でございますが、やはり神奈川県庁を中心に3会場で行いまして約3,700名、今年度でございますけれども、メインの会場を横浜公園内へ移しまして、こちらは今年横浜カーフリーデーというイベントを行っておりましたが、そこに参画する形で開催いたしまして、あわせて象の鼻パークと横浜マリンタワーの3会場で行わせていただきました。来場者につきましては、現在集計中ということでございますけれども、横浜カーフリーデー2011の来場者は、天候に恵まれたこともございまして約1万5,000名と伺っております。そこから推測いたしますと、これまでの最も多く参加を得られたと受け止めているところでございます。

山下委員

 これは1人でも多くの方に知ってもらいたいと思うのですが、このイベントの広報手段について伺いたいと思います。

健康増進課長

 委員お話しのとおり、より多くの方に御参加いただきまして、啓発効果を高めたいと考えてございます。主催でございますピンクリボンかながわの方でチラシを作っていただいたり、あるいはポスターを作りまして各地で周知をさせていただく。あわせまして、県としましても記者発表させていただく、あるいは知事から直接会見の中で開催について触れていただく。そうした取組など様々な機会で広報を重ねてきたところでございます。

山下委員

 今回は本庁舎、いつも夜は各名所がピンク色にライトアップされる等しておりますが、今回で新庁舎がピンク色にライトアップされなかったそうですけれども、これについて何か理由があれば教えてください。

健康増進課長

 県が共催した平成21年と昨年平成22年度につきましては、今委員からお話がありましたとおり、夜に県庁の本庁舎をピンク色にライトアップする取組という形で行わせていただきました。その結果、マスコミでも多く取り上げてきたところでございます。しかし、今年度でございますけれども、東日本大震災の中で電力の供給不足という懸念がございまして、県の中でもイベントにおける節電の配慮の方針が示されているところでございました。主催者の方、関係者の方とも相談した結果、今年度はライトアップは見送りとさせていただいたところでございます。

山下委員

 現状はよく分かりました。今回は当日は球場で試合があって、横浜公園は来場者がとても多く感じました。できればこの場所は次回も継続してもらいたいと思うのですけれども、この辺はどうでしょうか。

健康増進課長

 委員お話しのとおり、今年は会場を県庁から横浜公園内の会場に移しまして、当日はまた野球の試合も開催されているなど大変多くの方の来場が得られたところでございます。

 こうした不特定多数の県民の方が多数いらっしゃる場所での啓発活動は、やはりがんに関心のない方も多くいらっしゃることから、こうした取組を行う上で大変効果があると受け止めたところでございます。そういった意味で来年度の開催場所でございますけれども、同じ場所での開催を含めまして、今回同様の啓発効果が得られるイベントにつきましての開催を念頭に置いた上で、主催者の皆さんと御相談しながら決めてまいりたいと思います。

山下委員

 開催前後に新聞の掲載もありまして、とても大きな啓発効果が期待できます。当日の来場者は、たくさんの子供たちがピンクの風船を持っていらっしゃって、親子連れで大変良いと思いました。またダンスチームダイナさんが一生懸命啓発パンフレットを配っていらっしゃって、その熱意というのは非常に伝わるのではないかと思います。すばらしい事業だと思いますので、今後の拡充を要望したいと思います。

 同じくがん対策についてですが、9月22日に横須賀共済病院でがん体験者による相談、ピアサポートが始まりますと記者発表がありました。また忙しいことだと思いますが、この件について実施に当たり、その経緯を教えていただきたいと思います。

健康増進課長

 がん患者さん、その御家族にとりまして、がんに対する恐怖あるいは再発や一定の不安、そうした精神的な不安定な状態の中で、その不安や悩みを解消し支援することは大変重要でございます。

 県では拠点病院の中の相談支援センターによりまして、がんに関する様々な相談を行ってきたわけでございます。がん体験者によります相談、いわゆるピアサポートは行われていませんでした。そうした中、NPO法人と共同事業という形、具体的にはキャンサーネットジャパンというNPO法人がございまして、こちらにつきましては、がんに関する情報発信ですとか啓発活動に関わる人材育成、こうしたことを行っている団体でございまして、また他の自治体におきましてピアサポートの運営実績があるということです。こうした団体がございましたので、そちらの団体との共同事業の形でピアサポートを開始するという形にさせていただきました。

 昨年7月には第1弾といたしまして、相模原協同病院でピアサポートを開始したところでございます。相模原協同病院でのピアサポートは、病院の方の御理解、御協力もありまして、大変相談者から御好評を頂いたところでございます。さらにキャンサーネットジャパンとも御相談したところ、さらに拠点病院でも設置を進めるということで、いろいろと御相談し調整を進めたところ、このたび横須賀共済病院で10月6日からスタートすることになったところでございます。

山下委員

 やはり相談事業というのは、ただ単に体験者というわけにもいかず、患者さんに対する非常に繊細な対応が求められておりますが、どのような方なのか、どういうスキルを持ってらっしゃるのか確認できればと思います。

健康増進課長

 ピアサポートでございますけれども、がん体験者の方が自身の体験を生かしまして、がんの患者さんやその御家族から相談を受けているものでございます。委員お話しのとおり、どなたでもできるというわけではございませんで、相談を受ける方の最もプライベートな部分まで入り込む、あるいは寄り添うことが必要でございます。体験者でございましてもどなたでもできるものではないと考えてございます。

 今回、共同事業の相手方とさせていただきますキャンサーネットジャパンにおきましては、がんに関する相談に対応できる人材の養成講座を行ってございまして、このピアサポートを行っている方がこの講座を受講いたしまして、部位ごとのがんの特徴でございますとか、治療法あるいはがん患者さんの抱えている問題、そういったことについての研修を行っておりまして、そのピアサポーターの方は十分御理解いただいていると受け止めてございます。今後、現在相模原協同病院で行っているピアサポートあるいは今後行う横須賀共済病院のピアサポートにおきましては、この研修を受けられた方が対応するということになってございます。

山下委員

 分かりました。先ほどのお話にありますとおり、協同病院に次いで2箇所目になりますが、やはりこれは1箇所でも多く拡充していく必要があると思うのですが、今後の予定などはいかがでしょうか。

健康増進課長

 本県は人口900万人を超えてございますし、それだけにがん患者さんも非常に多い状況でございます。また先ほどから御答弁申し上げているとおり、相模原協同病院でやっている取組は大変好評であるという状況で、実績が上がっているところでございます。

 こうしたことから県といたしましても、新たにピアサポートの設置を進めていくことは必要だと考えてございます。またキャンサーネットジャパンでも同様の意向と伺ってございます。しかしながら、先ほどの課題でございます、例えばどなたでも相談に対応できないという人材の確保の課題でございますとか、あるいは設置するに当たりましても、相談の中で医療との連携を求められることもございますので、設置をします病院側の御理解も求めていく必要がございまして、そうした中でピアサポートを円滑に運営していきたいと考えてございます。そうした課題がございますので、今後キャンサーサネットジャパンと連携を図りながら、設置場所の選定を含めまして、更なる拡充に向けて検討を進めてまいりたいと思います。

山下委員

 最後に、1点だけ確認ですが、横須賀共済病院での開催ですが、相談無料、予約不要、本人のみならず家族、友人でも利用できるということですばらしいことだと思うのですが、実施病院外からも利用可能という認識でいいのか確認だけさせてください。

健康増進課長

 委員のお話のとおりでございます。

山下委員

 分かりました。

 続きまして、ターミナルケア、ホスピスにおける訪問看護、訪問介護について伺いたいと思います。増加するがん患者のケアとして、初期の段階から緩和ケアの提供が必要であります。ターミナル期においては患者の苦しみを少しでも和らげる必要があり、とう痛緩和等などのケアが必要でありますけれども、そこで数点伺います。

 ターミナルケア病棟の整備状況について幾つか伺います。ターミナルケア病棟の整備状況と病院数、ベッド数、またターミナルケア病棟は地域の身近なところにあるのが望ましいと考えますが、現状において地域に偏りがあるのか、今後の整備の考え方について伺います。

医療課長

 緩和ケア病棟の整備についてでございますけれども、県保健医療計画において二次保健医療圏に1施設以上の整備に向けて医療機関を支援することとなっております。平成23年9月現在で県内11ある二次医療圏のうち七つの二次保健医療圏で整備されておりまして、施設数としては11施設が、病床数としては211床となっております。

 なお、平成22年度からの地域医療再生計画によって、緩和ケア病棟の未整備地区の緩和ケア病棟の整備を行う医療機関に対して助成を行うとしております。

山下委員

 二次医療圏に一つということでお話を伺いましたけれども、なるべく地域に偏りがないように今後の整備を進めていただきたいと思います。

 またターミナル期のがん患者の対応としては、がん患者の増加に伴いどうしても対応し切れなくなるということは予想し得る範囲ですけれども、在宅におけるターミナルケアに関してどのように取り組んでいるのか伺います。

医療課長

 ターミナルケアを推進するに当たっては、医師あるいは看護師などの医療従事者だけではなくて、患者やその家族を精神面などで支えるボランティアなどがターミナルケアについて深い理解を持つことが必要と考えております。

 そこで県としましては、緩和ケア病棟を有する医療機関がターミナルケアに関わる人材育成を図るために、医療従事者などに対する研修を行う場合に、一定の補助を行ってきているところでございます。これまでに緩和ケア病棟を整備しました5医療機関が実施するターミナルケア研修事業に対して補助を行っております。平成24年度からは新たにまた緩和ケア病棟を整備する医療機関が実施する人材育成事業に対して、再生基金を利用した補助を予定しております。

 また、これまでターミナルケア地域連携推進事業として、地域医療連携機能を持つ病院においてモデル事業として委託をしまして、ターミナルケア提供のための地域関係機関との連携ネットワーク形成のための調査、課題抽出等を行ってまいりました。平成24年度からは今まで申しました人材育成事業と併せて、地域連携ネットワーク事業についても検討してまいりたいと考えております。

山下委員

 また在宅ターミナルケアにおいて訪問看護ステーションや訪問介護を利用していることは承知しておりますが、現状はどうなのか伺います。

高齢福祉課長

 在宅におけるがん患者のターミナルケアについてでございますが、平成18年4月から介護保険における特定疾病の中にがん末期というものが追加されまして、40歳以上の方々について介護保険サービスが受けられるようになったところでございます。具体的には在宅の末期患者に対するとう痛緩和などの訪問看護ステーションの対応につきましては、これは医療保険が対象となっておりますが、末期患者の方々の多くは病状の悪化に伴いまして短期間のうちに日常的な起き上がりであるとか寝返り、こういったことが困難になるケースもございます。またそうしたことから介護ベッドの貸与、あるいは日常生活におきまして食事の世話や入浴の介助等が必要な方もあるということで、訪問介護などの介護保険サービスの提供を受けている方がいらっしゃるということは承知してございます。

 また介護保険サービスを利用する場合にありましても、ケアマネジャーによるケアプランを作成しなければいけない。その際に医療機関や又は訪問看護ステーション、こういった方々との連携が大変重要になりますので、日頃から連携がスムーズにいくようなネットワークの構築が重要な課題であると受け止めているところでございます。

山下委員

 今後大きな課題を抱えている分野だと思います。引き続きネットワークの構築等の取組をお願いしたいと思います。

 最後に、大きな項目として、県福祉バスともしび号について伺いたいと思います。県福祉バスともしび号ですが、利用団体の対象が変更になったと聞いておりますが、詳細を確認したいと思います。

障害福祉課長

 日頃外へ出る機会のない障害者が、団体で文化・レクリエーション活動に参加する機会の拡大を、移動の面から支援するという意味で福祉バスを運行しているところでございます。

 県の福祉バスを、利用できる団体でございますが、政令市を除いた神奈川県内に所在する障害者団体等でございます。このように県の福祉バスの運行事業は、政令市の団体を対象としていないということから、相模原市が平成22年4月に政令市に移行したことに伴いまして、対象とならないことになっております。ただ、この事業は、委託契約を結んでおりまして、バス会社との委託契約が平成18年8月から平成23年7月までという長期継続契約となっております。そうした関係から相模原市ともいろいろ協議いたしました結果、現行の契約期間、平成23年7月までは引き続き相模原市から応分の負担を頂くことによりまして、御利用いただけることといたしました。したがいまして、新しい契約となる平成23年8月1日からは、相模原市の団体の方々は相模原市の福祉バスを御利用いただくということで対象が変更になっております。

山下委員

 今のお話で相模原市が政令指定都市になり、対象から除外されたということですが、相模原市のともしび号の利用状況はどんな感じだったのか確認させていただきます。

障害福祉課長

 相模原市に所在する団体の利用状況でございますが、平成20年度が32日間、全体の利用の約10%、平成21年及び平成22年度は40日の御利用ということになっておりまして、全体の御利用の中の13%程度となっております。

山下委員

 またその方々に、10%、13%利用されているということですが、使えなくなるという変更のお知らせはどのようにされたのか伺いたいと思います。

障害福祉課長

 お知らせでございますが、まずは平成23年2月に開催いたしました、障害団体のほとんどが関係する障害者施策説明会におきまして、相模原市の政令市移行に伴う福祉バスの利用について資料を配布して御説明申し上げ、御案内いたしました。その後、平成23年4月から県のホームページにお知らせを掲載しているところでございます。その他、障害者団体との話合いなどの機会が頻繁にございますので、その機会を捉えて御案内に努めてまいりました。

 なお、相模原市につきましても、平成23年8月から相模原市の福祉バスを御利用いただくこととなりますので、市の方からも積極的に周知していただくよう御依頼申し上げているところでございます。

山下委員

 それに当たりまして、やはりお知らせが届かなかった方がいらっしゃって、前回はともしび号を使われて、本当にすばらしい制度だと思う。こんなに良い制度があるなんて本当に感謝していますというブログの書き込みを見付けたのですが、今回は制度変更を知らされていないために申込みができずにとても悲しんでいらっしゃいました。ですから制度変更のはざ間でこういった方々の悲しい思いを取り除けるように、是非こういったときは繊細な注意を払っていただきたいと思います。すばらしい制度ゆえに思います。

 最後に、一つだけ業務委託が本年7月をもって5年間の契約が終了して、委託を公募したそうですが、業者は変更になったのか、またサービスにこれまでとの変更がないのかあるのかを確認したいと思います。

障害福祉課長

 福祉バス運行事業の委託業者の選定につきましては、平成23年2月に公募いたしました。現委託先である1者から応募がありまして、私どもで審査いたしましたところ、委託先とすることが適当であると認められたことから、引き続き平成23年8月から平成28年7月までの5年間の長期継続契約を締結したところでございます。したがって、同一業者ということになります。

 サービス内容の変更についてのお尋ねでございますが、特に変更点はございませんが、この福祉バスは、新型にリニューアルされて、床の全面フラット化であるとか、車椅子席が四つ中央に確保できる仕様になったなどの変更点が一部ございます。

山下委員

 先ほどのブログの方も、運転士さん、ガイドさんが1人付いたそうですが、非常に良い方で親切にされたと書いておられます。サービスに変更がないということですので、安心したところでございます。

 以上をもって私の質問を終了いたします。

久坂委員

 みんなの党、久坂誠治でございます。委員長からお許しをいただきましたので、何点か質問させていただきたいと思います。

 まず、自殺に対する県の取組について質問させていただきます。

 自殺に関する問題は社会問題として非常に報道でも取り上げられ、全国で3万人の方が毎年自殺で亡くなるということです。これは数字として出ているものですので、その裏に隠れて、本当は自殺が原因ですけれども、何日かたって亡くなったとか、あとは報告が出ていないなど含めると、本当に1年ごとに一つの市町の人口が消えているという状態となっております。その中で神奈川県は毎年1,800人前後で自殺者は推移しておりまして、数としては全国で3位ですが、これは人口が多いということで、ここでは問題ではなくて自殺率が非常に低い、神奈川県は全国でも最下位ぐらい自殺率が低いということですので、そういう良い取組があれば他にも広げていかなければいけませんし、解決すべき点もあるかと思いますので、幾つか質問させていただきます。

 まず、9月の補正予算で電話相談拡充、フリーダイヤル化を図るということが出ておりますが、こころの電話相談は、どのような目的で、誰を対象にしたものか、市町村や民間の相談との違い、その辺を御説明いただければと思います。

保健予防課長

 こころの電話相談でございますが、これは心の健康相談全般に対応しまして、相談に対する助言ですとか、あるいは必要に応じて医療機関やその他の相談機関を紹介するなど、悩みを抱えている人が心理的に追い込まれることのないよう、心の健康の日々増進を図ることを目的として実施しております。対象は広く県民を対象としておりまして、昭和52年度から精神保健福祉センターにおいて実施しているものでございます。

 次に、市町村の相談でございますけれども、市町村の場合には、住民の身近な行政ということでございますので、介護ですとか子育てですとか、そういった悩みから具体的な悩みを受け付けている状況が多いと聞いております。またきめ細かな相談対応を実施しているということでございますが、専用の電話相談窓口を開設しているところは県内でまだ少ない状況でございまして、健康づくりの所管課ですとか、そういったそれぞれの所管課が個別に相談に対応している市町村もまだまだ多いという状況でございます。

 また、民間の相談機関でございますけれども、これも様々にございますが、いのちの電話などで申し上げますと、24時間体制でボランティア相談員が共感的な態度でいわゆる相談者の話を聞く、傾聴と言っておりますが、そういう傾聴を通して相談者に寄り添って心の支えとなって相談者の悩みを軽減する対応をしている相談を実施しているところでございます。

久坂委員

 先日、精神保健福祉センターを視察させていただきまして、非常に良い施設だと感じました。その中で精神保健福祉に関する拠点であって、いろいろ研修室もあったり、書物も非常にたくさんあるということですので、こういう様々な支援について、非常に広範囲に支援をされているということなので、視察時間も短かった関係もありますので、具体的な事業実績などをここでもう一度お伺いできればと思います。

保健予防課長

 精神保健福祉センターは、精神及び精神障害者福祉に関する法律に基づいて県内の技術的な精神保健に関する中核機関として定められて設置しているものでございます。そこでは基本的には精神保健福祉に関する知識の普及あるいは調査研究、心の健康づくり、自殺対策、精神科救急、こういった事業を実施しております。また地域の精神保健福祉に関わる相談機関に対して職員を派遣して、複雑困難な事例に対しまして技術的な支援、助言を行う、こういった活動をしているところでございます。

 具体的に一つの例で申し上げますと、今自殺対策のお話をさせていただきますが、地域に出向いて例えば鬱病患者の家族セミナーですとか、あるいは休職されている方の家族セミナー、さらに職場復帰と鬱病を考えるセミナー、こういった形で具体的にそれぞれ悩みを持っていらっしゃる方への支援を地域へ出向きながら、保健福祉事務所あるいは関係機関とともに御支援していく活動を実施している状況でございます。

久坂委員

 今御説明あった精神保健福祉センターの中で、特にセンター長などが最近はかながわ自殺予防情報センター事業に力を入れているという説明を受けましたし、私も今回の質問の中で自殺を取り上げていますので、そのかながわ自殺予防情報センターの事業について、どのような事業を行っているか教えていただければと思います。

保健予防課長

 かながわ自殺予防情報センターでございますが、平成21年4月に精神保健福祉センター内に設置してございます。地域における自殺予防や持続支援の充実を図ることを目的としまして、実際の活動としましては、自殺対策に関連する情報の収集あるいは人材の育成、関係機関との連携推進を実施しているところでございます。情報収集提供の具体的事例としましては、県内の自殺の実態の状況を情報収集し、市町村単位にこういった統計を作成しまして、県あるいは市町村の自殺対策の取組を含め、市町村への情報提供を実施しております。また人材育成では、地域で自殺の際に気付くゲートキーパー養成のための研修について、市町村保健福祉事務所の職員を対象に実施しているほか、労働基準監督署と連携しまして、職域におけるメンタルヘルス研修も実施しているところでございます。

 最後に、関係機関との連携強化でございますけれども、地域自殺対策連絡協議会を県内の各地で実施しておりまして、市町村や保健福祉事務所と情報交換あるいは事例検討を実施しております。またさらに、司法書士会等関係機関が主催します心の健康に関する相談についての研修へ講師として派遣したり、また一緒になって相談を開始して相談に結び付ける形での協力支援を実施しているところでございます。

久坂委員

 今後も県全体で自殺対策を行うことが重要だと思います。神奈川県は自殺率が低いということは、やっぱり働き盛りの人が多いという社会的な要件もあると思うのですが、今後とも県、市町村、民間団体で、先ほどのお話にもありました連携が必要だと思うのですが、その中で今関係市町村ないしは保健所等々と連携という話がありました。県はどのような役割を担って連携していくのか、自殺対策を進める上での県の市町村関連機関との役割はどのように連携してやっていくのかということを、もう一度県の立ち位置的なところをお伺いできればと思います。

保健予防課長

 県の自殺対策の役割としましては、現状におきまして、県内の自殺の実態分析あるいはハイリスク対策など広域的な調整が必要な対応、あるいは自殺未遂者支援、あるいは精神科救急医療対策の充実など専門領域の分野では、まだ県がこういった部分については自殺対策を指導できるように実施していく必要があるかと考えております。また平成21年度から基金が設置されまして、県内市町村でも自殺対策における取組が始まりましたけれども、まだ市町村によってはなかなか進んでないところもございますので、市町村に対する情報提供、あるいは先ほど申し上げましたゲートキーパー養成の指導者研修の実施など、市町村の自殺対策の推進対策の支援も県の役割として残っていると思います。

 また、それに付随しまして、市町村の役割でございますけれども、基本的には地域の住民の最も近いところですので、住民の方々に民生委員とか対象としまして、身近なところで悩んでいる方のサインに気付いていただいて、できるだけ早く相談につなげる役割を果たすゲートキーパーを養成していただきたいと思っておりますし、また地域で気付き、つなぎ、見守り、こういった形での機能強化を図っていただければと思います。

久坂委員

 最後に要望でございますが、今御説明いただいたとおり、私も見た感じで言いますと、非常に神奈川県は自殺対策が進んでいるという印象を受けました。これを全国的にも広げていく、そして宣伝していく。このセンターでは全国にもセミナー講師を派遣したり、全国からこちらのセミナーに来るという話も伺ったので、非常に神奈川県は自殺対策は進んでいるという印象がありましたので、これからも続けていただきたい。先ほどのお話にもありました県はセンター的役割、研究などの役割があるということなので、これからもセンターを充実させていただいて、今までは自殺は個別事例だったと思うのですが、例えば海外の事例とか他県の事例を集めて、情報収集をしてある程度カテゴリー分けをするとか、そういうことも県の役割とも思っております。そういったことでどんどん拡充していって、産みやすい、育てやすい、暮らしやすい神奈川、自殺者が少ないということは、暮らしやすい神奈川にもなるということだと思いますので、是非そちらの方を今後とも強化していただくよう要望させていただきます。

 この質問に関しては以上です。

 続きまして、海水の放射能濃度測定についてお伺いさせていただきます。

 今年開設された海水浴場における海水の放射線濃度の測定について、当常任委員会にも逐次御報告いただいておりましたが、どのように取り組んできたのか、また結果はどうであったのか、改めて確認させていただきたいと思います。

環境衛生課長

 今年開設されました海水浴場は、県内で27箇所ございました。海水浴場を利用する方々に安心して楽しんでいただけるよう海水浴シーズン前の5月9日からシーズン中の8月23日にかけまして、県内27全ての海水浴場の周辺の25箇所の海水について放射能濃度の測定を実施してまいりました。なお、その都度、測定結果を記者発表するとともに、県ホームページへも掲載し、海水浴場の安全性をアピールしてきたところでございます。

 その結果についてでございますけれども、相模湾のほぼ中央に位置する茅ヶ崎市の海岸では週1回定点観測をいたしまして、またその他の海水浴場につきましては毎月1回、計112回の測定を実施してまいりました。いずれの海水からも放射能は検出されておりません。

久坂委員

 放射能に関しては、県として肉や魚、食物、口に入る物の測定を継続的に実施されておりますが、放射能被害の県民の不安というのは非常に大きいものでありますので、神奈川は海が一つのキーワードでもありますので、年間を通して、夏だけではなくサーフィンなどマリンスポーツを楽しむ方もおられると思いますので、多くの来訪者を迎えると思います。そんな中で海水の放射能濃度の測定は、海水浴シーズン終了後も年間を通じて実施していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。

環境衛生課長

 海水の放射能濃度の測定につきましては、海水浴場の海水の安全性を確認するために、海水浴場等に関する条例を所管する立場から調査は実施してきたところでございます。8月末日をもちまして海水浴場の開設期間内が終了したこと及び環境省が6月に示しました水浴場の放射性物質に係る水質の目安が今年の夏限りの暫定的な値としていることを踏まえまして、今年の海水浴場における海水の測定は終了したところでございます。

 なお、今後の測定につきましては、安全防災局におきまして、測定頻度や測定場所を絞った形で継続していく予定と聞いております。

久坂委員

 要望ですが、やはり神奈川県は海のイメージです。放射能の濃度が低いということは我々委員は報告を聞いて分かっておりますし、海水というのは非常に拡散するものだということも理解はしております。ただ、放射能については先日私が行ったタウンミーティングで30歳代後半の子供を持つお母さんたちが、やはり最も真剣に調べている、最も心配しているということで、タウンミーティングの話のほとんどが放射能だったのです。子育ての話ではなくほとんど放射能だった、それぐらい関心のあることだと思います。放射能の濃度が低いから検査を全く行いませんというのは少し厳しいかと思っております。先ほど継続的にやっていただくということで非常に安心しましたので、今後も継続してもらいたいと思います。

 また、当然想定されていると思いますけれども、大雨で非常に大きな水が流れてきたとか、ホットスポットが海の近くで見付かったとか、そういうことがありましたら、是非そのときには迅速に対応していただきたいと思います。とにかく情報があるということで安心感を持つということが放射能に関しては非常に大事だと思います。是非正確な情報をなるべく早く伝える仕組みをつくっていただければと思います。

 この問題については以上でございます。

 続きまして、同じ海ですが、全然つながりはないのですが、いわゆる海の家について質問させていただきます。

 まず、今年の県内の海水浴場のいわゆる海の家の認可の状況はどのようになっていますか。もう一度御説明いただければと思います。

環境衛生課長

 海水浴場につきましては27箇所開設がありました。海の家と申しましても、更衣休憩所と飲食店営業等とありますが、海水浴場は27箇所でございましたけれども、更衣休憩所としましては、施設数としまして全部で170の海の家ということになっています。飲食店につきましては207箇所となっております。

久坂委員

 海の家を営業する場合はどのような許可が必要なのでしょうか。

環境衛生課長

 事業者が海の家を海水浴場に設置する場合には、海岸法等に基づく土木事務所など海岸管理者の占用の許可が必要となります。こうした占用許可を取得した上で、海の家におきまして更衣休憩の営業を行う場合は海水浴場等に基づく条例に基づきまして、保健福祉事務所又は保健所による更衣休憩所の許可が必要でございます。さらに海の家で飲食物を提供する場合には、食品衛生法に基づく飲食店営業の許可も併せて必要となります。

久坂委員

 海の家の中には夜遅くまで営業して結構うるさいという苦情などもよく耳にすることもあります。これは一部のところだと思うのですが、神奈川県において海岸は大事な観光資源と考えられるのに、一部のそういううるさいという苦情のせいで、全体の評判が悪くなるのは非常に良くないと考えます。もし目に余る営業をした場合、来年から許可しないなど、もっと厳しい態度で臨むことができないかと思っております。営業時間を日中に限定するなど、そういう規制はできないものでしょうか。

環境衛生課長

 委員お話しのとおり、海の家の中には海水浴場が閉じた後も引き続き飲食店として営業しているところもあることは承知しております。海の家におきまして、飲食店営業の許可を行う場合は、食品衛生法上の営業施設として営業時間の規制はかけられないこととなっております。

 なお、事業者が海水浴場等に関する条例に基づきまして、更衣休憩所の設置の申請を行う際には、開設期間及び開場時間も申請することとなっております。開場時間は条例規則上、日の出から日没までの時間内において定めることと規定されておりまして、更衣休憩所としての営業は日中に限られることとなります。

久坂委員

 確かに日が沈んでから着替えて泳ぐということは余りないと思います。そちらはそれで大丈夫だと思うのですが、先ほど回答にもあったとおり、保健所ということで法的な規制ができないということがあったとしても、飲食店というと他の飲食店と同じですよということだと思うのですが、海岸はある程度限定された場所なので、何かあったら非常に目立つという場所でもありますし、保健所は飲食店として許可をしているだけなので、それ以上のことまで踏み切れないというのは重々承知はしているのですが、それでも海水浴場について、保健所に関することなので、こういったことは県の所管だと県民の方は思っています。ここで営業した許可は誰が与えたのか。そういったことも踏まえて県として海水浴場の開設に伴って事業者や組合、そういうところに対して、目に余る場合の排除など何らかの対策が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

環境衛生課長

 海水浴場をはじめとしまして、海岸利用の諸課題につきましては、県の関係機関も参加する地域の会議、例えて申しますと、横須賀三浦地域近辺のマナーアップ関連機関連絡調整会議などというものがございますが、そういった中で海水浴場における飲食店の夜間営業による騒音の問題等についても議論をしております。海水浴場組合として、海の家の飲食店の深夜営業を自粛するなど一定の効果を上げている事例もございます。また当課では環境農政局や県土整備局、警察本部といった県の関係部局や国、市の関係機関、海水浴場組合連合会等の関係団体を構成員とする海水浴場対策連絡協議会を設置しております。こうした会議の場を通じまして、深夜営業の自粛など地域の自主的な取組事例を紹介するなど、関係機関と情報交換や問題の共有を図っていきたいと考えております。

久坂委員

 要望ですが、海水浴場対策連絡協議などで指導を行ってもらっていて、しかもそれで深夜営業がなくなるなど海岸によって非常に改善されたという話も聞いております。本当に一部のところだけということもあるのですが、例えば神奈川県で外国人を呼び込むという知事のお話もありました。その中で海はやはり大事な観光資源だと思います。やはり海水浴客はかなり多いと思いますので、そこで非常にうるさいところがあるとマイナスであると考えております。

 都市にある海岸としてはハワイ、コタキナバル、モナコとかニースとか、そういうところと神奈川の湘南海岸は一緒とは言いませんけれども、そこに近いぐらいの細やかな気遣いがあって、観光客、外国人に対する感じも良いと思います。ニース、モナコへ旅行に行ったときもそういうところはなかったように感じます。本当にそれぐらい視点を広げて神奈川の海の観光は大切だと思います。これからも海水浴場対策連絡協議会などでも十分な指導などをお願いしたいと思います。要望とさせていただきます。

 この問題については以上でございます。

 続きまして、不妊治療の支援についてお伺いします。

 不妊治療は、子供ができなくて治療を望んでいる夫婦にとっては本当に必要なことと考えております。私どもの16人の会派の中でもやはり1人、不妊治療を行っている人がいます。1回の治療費が高く、経済的負担も大きいことから、少子化対策の一つとして見ても、不妊に悩む方に対して経済的支援は非常に大事であると考えています。そこで不妊治療の助成について幾つか伺いたいと思います。

 はじめに、不妊治療に対する助成の概要についてお伺いしたいと思います。

健康増進課長

 不妊治療のうち高度生殖医療でございます体外受精県費助成につきましては、1回の平均的な治療費が30万円から40万円以上と大変高額であると伺ってございます。医療保険の適用はされておらず、全額患者負担となってございます。こうしたことから、その経済的な負担を軽減するために県で医療費の助成を行っているところでございます。また県以外でも政令指定都市の横浜市、川崎市、相模原市の3市、あるいは中核市でございます横須賀市におきましても県と同様の内容で助成を行っているところでございます。

 その要件でございます。大きく4点ございまして、1点は法律上の婚姻をした夫婦であること、2点目は夫婦の一方は県域に住んでいらっしゃること、3点目は県の指定医療機関で治療を受けたこと、4点目は所得制限を設けてございまして、夫婦の合算730万円未満という要件でございます。助成額でございますが、現在は1回当たり最大で15万円まで、10回まで助成を受けられますので、最大で150万円まで助成を受けられることになってございます。この制度、平成16年10月に助成を開始いたしましたが、当初は1回当たり10万円、年度1回、通算2回ということで、助成総額は最大で20万円でございました。その後順次助成額を拡充しておりまして、平成18年度では最大で50万円、平成19年度では最大で100万円まで、平成21年度は現行の150万円までと段階的に助成制度を拡充させていただいているところでございます。

久坂委員

 これに対しては国としても、県としても対策をきちんと行っているということはよく分かりました。今の助成条件の中に所得制限ということがありまして、先日の質問の中でも所得制限の撤廃などはどうかという話がありましたが、より多くの方が支援を受けるために所得制限の撤廃というのはできないものでしょうか。

健康増進課長

 この助成制度でございますが、国庫補助制度を活用いたしてございまして、その財源の2分の1を国から受けて、国の制度に基づいて実施しているものでございます。この要件といたしまして、国が国庫の制度に基づいて実施するということになってございます。所得制限を撤廃するということになりますと、本県は独自の所得制限を設けるという形になりますが、これを国に確認いたしましたところ、国で定める要件以外の要件で実施する場合には国庫補助を一切受けられないというお答えでございました。平成22年度の助成実績を見ますと、総額で約2億7,000万円の助成を行ってございまして、このうち2分の1の約1億3,500万円、これは国から補助を受けてございますので、県独自に所得制限を撤廃する形になりますと、県で新たに大きな財政負担が生じることになりますので、撤廃は困難と考えております。

久坂委員

 この制度は、国との折半ということで理解はしているのです。ただ、そうなると感覚的には神奈川県もどこの県も国との折半だから同じ助成の仕組みでやられているということになります。いわゆる産みやすい神奈川県、育てやすい神奈川県を目指すのであれば、県独自に他の県よりも神奈川県というのは子供を産みやすい、ここは生まれる前の話ですけれども、そういうことが求められているのではないかと思います。やはり工夫する必要があると思うのです。所得制限の撤廃というのは一つの案ですが、本当に子供がたくさんいればという視点で質問させていただいたのです。それが難しいということであれば、他に県独自で、他の県にはない、神奈川はすごく産みやすいのですという仕組みがあれば教えていただきたい。

健康増進課長

 助成制度そのものにつきましては、御答弁申し上げましたとおり、本県独自の取組はございません。ただ、この助成対象となります指定医療機関は、今年度5月現在で申し上げますと、全国で587施設ございますが、そのうち県内では31施設となってございまして、全国で4番目の数となってございます。また、さらに本県ではこうした指定医療機関は、県内だけではございませんで、他の県で指定されております指定医療機関につきましても助成の対象とさせていただいているところでございます。こうしたことから、例えば里帰りなどで治療を受けたいという方におかれましても、治療を受けやすいように配慮させていただいたところでございます。

 全国の平成22年度におきます治療実績を見てみますと、全国では約9万6,000件の不妊治療の助成が行われているところでございますが、県内で見ますと7,794件と全国の約8%を占めているところで、全国で2番目に数が多い助成の件数を見ているところでございます。今後とも不妊治療を望む方々に対して、治療を受けやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

久坂委員

 また話は戻りますが、治療費も非常に高額であるので、治療への支援内容ですけれども、治療への支援内容を充実させることはできないのでしょうか。

健康増進課長

 御答弁申し上げましたとおり、今回この制度につきまして、平成16年の助成開始以来、助成額につきましても拡充させていただいてきたところでございます。平成16年10月から始まりましたので、助成開始後、通年になりました平成17年当時は約5,000万円の助成実績でございましたが、平成22年度には約5倍強の2億7,000万円の助成をさせていただいてございます。そのうち2分の1が御答弁申し上げましたとおり国、残りの2分の1を県が一般財源として負担させていただいているところでございます。

 この間の例えば県の当初予算で見ますと約6%の伸びにとどまっているところから、助成実績としましては大きな伸びを確保しているものと考えてございます。さらに平成23年度の当初予算におきましても、平成22年度に比べまして約1億円以上多い3億9,000万円の予算措置をさせていただいているところでございます。そういう意味で私どもといたしましては、年々この助成事業を活用して支援を望む方が増えてございますので、まずは県としてこの制度、国庫補助制度も活用いたしまして、しっかりと財源を確保いたしまして、助成制度を継続して支援を望む方に応えていくことが重要と考えているところでございます。

久坂委員

 よく分かりました。やはり、国の制度が一番大きいと思います。これに関して一番大きく変わるのは国の制度が変わるということだと理解できました。例えば県から国に対して何か働き掛けなどは行っていますでしょうか。

健康増進課長

 この不妊治療につきましては、少子化対策基本法の中で不妊治療に望む方に対して、良質かつ適切な保健医療サービスが提供できるように必要な施策を講ずることとされてございまして、国自身の少子化対策の重要な柱となっているところでございます。助成事業の充実につきましては、こうした意味から全国的な観点からどこでも誰でも同じく助成を受けられることが大切でございますので、国の責任において考えていただくものと考えております。こうしたことなどを踏まえまして、国全体の少子化対策として不妊治療に対する経済的支援を継続することは重要でございますが、現在保険適用とはなっていないこの特定不妊治療につきましては、医療保険の対象とするよう国に働き掛けを行っているところでございます。

久坂委員

 要望になりますが、実質的に予算が伸びているということは、やはりそれだけ望んでいる方が多いということでございます。今後とも不妊治療に対するニーズは増えていくことだと思いますし、社会的にも大きな問題になると思います。そして子供を持ちたいと思う夫婦の希望を実現するために不妊治療があって、子供を持てるならそれはすばらしいことだと思っております。ただ、やはり子供を持ってない人との差が開いたりとか、そういう問題があるかもしれませんが、やはり年々伸びているということであれば、それは非常に皆さんが望んでいるということでもございますので、必要な財政を確保して、必要な方への支援を継続していくことは非常に大事だと思います。

 必ず出てくるのは保険適用という問題なのですが、これは国の話なので、更なる制度の拡充など国に対して働き掛けていただいて、不妊治療へ支援の更なる充実をお願いして、神奈川は産み育てやすいということなので、それの実現に向けてしていただければと思います。

 この問題については以上です。

 続きまして、胆道閉鎖症早期発見の取組についてお伺いします。

 胆道閉鎖症早期発見の取組につきましては、第2回定例会の代表質問で我が会派の塩坂源一郎議員が質問したところでありますが、その後の状況について幾つか伺いたいと思います。

 今、国立成育医療研究センターで実施しているパイロット事業について確認の意味で伺いたいと思います。

健康増進課長

 まず、胆道閉鎖症でございますけれども、これは生まれつき、または生後間もなく肝臓と腸をつなぐ胆管が詰まり、肝臓で作られました胆汁が腸に流れにくくなるというものでございまして、発見が遅れますと非常に重い障害が残る難病でございます。早期発見、早期に手術を行うことが大切でございますけれども、この病気は生後約3箇月ぐらいまでの間に、赤ちゃんのうんちの色に異常を来すことが多いことから、便の色を見ていくことで早期発見につながるところでございます。しかしながら、生後間もない赤ちゃんの便の色が異常かどうかというのは保護者の方にはなかなかなじみがなくて、判別がしづらいところがございました。

 国立成育医療センターで行っています事業でございますけれども、こうした保護者自身が赤ちゃんの便の色でいち早く胆道閉鎖症を発見できるように、センターの院長が開発いたしました便の色の見本、いわゆる便のカラーカードによりまして胆道閉鎖症の普及啓発あるいはその効果の検証を行っているものでございます。こうした中、現在は自治体と協力いたしまして、便カラーカードの具体的な効果の検証を行うためにパイロット事業に取り組んでいるところでございます。

久坂委員

 パイロット事業における本県の取組について伺いたいと思います。

健康増進課長

 本県といたしましても、これまでにこうした胆道閉鎖症の早期発見の取組につきまして、センターに御相談してまいりました。そうしたことから昨年の夏でございましたが、本県に対しましてセンターの方からパイロット事業に対しての協力の御依頼がございました。この御依頼に対しましては、本県といたしましても、胆道閉鎖症の早期発見に向けまして、保護者の方への普及啓発でございますとか治療の体制づくり、こうしたことが期待できますので、このパイロット事業への協力をすることといたしました。具体的にその後取組を進めてまいったところでございますが、一つには母子保健サービスの窓口でございます市町村に対しまして、この便カラーカードを保護者に配布していただけるように働き掛けを行ってきたところでございます。

 一方、カードを配布しただけでございますと、実際異常が疑われた場合に速やかに医療につなげることはできないということがございますので、そうした医療体制は必要でございましたけれども、同時にそういった体制がこれまでございませんでしたので、本県といたしまして、そうした仕組みも併せて整備したところでございます。

 具体的に本県の取組を申し上げますと、まず市町村に配布された便のカラーカードでございますが、それを保護者が赤ちゃんの便の色を見ていただいて、異常と判断いたしましたら、まずかかりつけ医に御相談いただきます。その結果、かかりつけ医がより精密な検査が必要と判断いたしましたら二次医療機関、あるいは更に重症の症例等考えられる場合には専門の医療機関を受けていただく仕組みで行っているところでございます。

久坂委員

 今、本県での実施状況はどのようになりますでしょうか。

健康増進課長

 まず、市町村の対応でございますけれども、昨年の12月から準備ができました市町村で順次カードの配布をしてまいりました。当初は24の市町村で行っておりましたけれども、その後9月現在でございますけれども、26の市町村になってございまして、さらに今月2市が配布をする予定となってございまして、これまでに33のうち28の市町村で実施又は実施予定となっているところでございます。

 また医療体制でございますけれども、まず県の二次医療機関といたしましては53の病院、また高度な医療を担う専門医療機関といたしまして、東京都内の病院を含めまして七つの病院を定めまして、バックアップ体制とさせていただいたところでございます。カードにつきましては、これまでに約18万枚の配布をしてございまして、患者さんが見付かった件数でございますけれども、カードにより見付かった方が1名いらっしゃったということになってございます。

久坂委員

 そうすると33のうち28市町村で実施ということは、5市がまだ実施をされていなということで、その5市が実施をしない理由があるのですか、それとも単に事務的な手続の遅れでしょうか御説明願います。

健康増進課長

 具体的に4市1町でございますけれども、それぞれの自治体にお伺いいたしますと、一つにはこうした胆道閉鎖症は、なかなかなじみがないことから、問い合わせなどがあった場合に対応が十分にできない、そういう体制が確保できないということでございます。あるいは地元の医療機関との連携等、関係機関との調整が必要でございますけれども、そうした関係機関との調整が付いていないとお答えをいただいているところでございます。

久坂委員

 その1市4町に対して働き掛けなどはどのようにされていますでしょうか。

健康増進課長

 市町村に対する働き掛けといたしましては、最初の段階からまず現場で特にカードについての御相談等をいただく保健師さんを中心に研修を行いまして、そうした中でこの胆道閉鎖症の早期発見・早期治療の必要性を御理解いただく中で市町村の働き掛けという形で進めてまいったところでございます。さらに、例えば県の主催いたします母子保健主管課長会議などの場で市町村に参加を呼び掛ける、あるいは具体的に実施、未実施の市町村の一覧を市町村に提示いたしまして、自分のところはやっていないということも分かりますので、そうした形で促してきたところでございます。

久坂委員

 説明ありました便カラーカードは非常に分かりやすくできています。まずこれを置いていただくだけでも非常に良い取組だと思います。是非お願いします。カラーカードを使った早期発見について、今後の取組についてあれば伺いたいと思います。

健康増進課長

 まず、委員からお話がありましたとおり、県内全ての市町村で配布していただくことが大切でございます。現段階で行っていない五つの市町につきまして、引き続き働き掛けてまいりたいと思います。またこのパイロット事業は今年度末で一旦終了と聞いてございますが、国立成育医療研究センターでは今後の継続を検討中と伺ってございます。

 本県ではこれまでにこのカードの利用によりまして、御答弁申し上げましたとおり発見につながった赤ちゃんがいますので、本県でパイロット事業を実施した効果が具体的に表れていると受け止めてございますし、さらに医療体制を整備したところでございます。このカードを使って胆道閉鎖症の早期発見、診断治療の検証を行うパイロット事業を本県で行うことにつきまして、引き続き御協力を十分できるものと考えてございます。こうしたことから、このパイロット事業を本県で継続して行うよう国立成育医療研究センターに働き掛けているところでございます。

 あわせまして、例えばカードを広く周知するという意味では母子健康手帳へ掲載するということが考えられます。このカードにより、早期発見につながることが期待できることから、このパイロット事業の成果も踏まえまして、国に対しまして母子健康手帳に掲載するように要望させていただいているところでございます。

久坂委員

 最後に、要望でございますが、先ほどのお話にもありましたとおり、胆道閉鎖症から新生児を守るためにカラーカードを活用して、子供が助かったという事例を伺いました。先ほどの不妊治療の話にもありましたように、少子高齢化で子供を産み育てやすいということは非常に大きなテーマだと思います。いろいろな施策を打っていただきたいと思う中の一つが、便カラーカードだと思っております。非常に分かりやいカードですので、これを本当に皆さんに見ていただくことが一つ大事だと思います。是非引き続き継続をお願いするとともに、先ほどの5市町を含めて、神奈川全部で早くやるということを働き掛けてもらって、更にこの運動が広がるように国にも働き掛けていただきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。



(休憩 午前11時55分  再開 午後1時2分)



久坂委員

 午前中に引き続きまして、質問を続けさせていただきたいと思います。

 児童相談所の業務体制についてお伺いしたいと思います。

 児童虐待対応の専門機関として、児童相談所の役割は最近非常に重要になってきています。増加する児童虐待に対応するために県では平成19年以降、児童福祉司いわゆるケースワーカーのことを指すと思うのですけれども、専門職員を増員して体制強化に努めてきたことは承知しておりますが、今後とも増える児童虐待に対し、的確な対応をするには現在の児童相談所の体制が妥当なのかどうなのか、その辺が気になるところでございますので質問させていただきたいと思います。

 まず、児童相談所の組織体制について教えてください。

子ども家庭課長

 児童相談所の組織体制ということでございますけれども、本県の児童相談所は、政令3市と児童相談所設置市であります横須賀市を除く地域を所管してございます。現在五つの児童相談所を設置しております。このうち中央、厚木、県北地域の三つの児童相談所につきましては、一時的に子供を預かる一時保護所を併設してございます。児童相談所には主に来所による相談ですとか障害相談に対応いたします子ども相談課と児童虐待などを担当しております子ども支援課、さらに子供の一時保護を担当しております養護課並びに管理課がございます。

 さらに、中央児童相談所におきましては虐待対策支援課を設置しておりまして、他の児童相談所に対しまして、特に困難な事例への対応などにつきまして医療、法律などの専門的な援助を行っているところでございます。

 それから、子ども相談課と子ども支援課には児童福祉司、それから児童相談員、児童心理司、保健師が配置されておりまして、複数の専門職員がチームを組んで支援を行っております。

久坂委員

 今ありました相談ということですが、児童相談所ではどのような相談をどのくらい受けているか、数を知りたいと思います。児童相談を担当する児童福祉司1人当たりの担当ケース、およそで構いませんので教えていただければと思います。

子ども家庭課長

 まず、相談件数についてでございますけれども、平成22年度におきまして、五つの児童相談所で受けました相談件数は、電話相談を除きますと6,815件でございます。そのうち児童虐待を含みます保護者の家出、死亡、病気、出産など養育が困難な子供の養護相談が2,602件、全体の38.2%、それから発達の遅れや心身に障害のあるお子さんの障害相談でございますが、3,361件で49.3%と約半数を占めてございます。その他にも非行相談ですとか不登校、家庭内暴力などの育成相談などを受けているところでございます。

 また児童福祉司の担当ケース数ということでございますけれども、日々変動する数でございますけれども、この9月30日現在で児童福祉司1人当たりの担当ケース数を見てみますと、平均で78.4ケースでございます。このうち施設入所や里親委託をしております子供は27.6ケースで約35%、残りの65%の子供は関係機関と連携をしながら在宅で支援をしているという状況でございます。

久坂委員

 ただいまお答えいただきました1人当たり平均78.4というケースですが、例えば1人の児童福祉司が年間、1日どれぐらいの来訪や相談を行っているのか、例えば来てもらうだけではなくて、こちらから行くというケースもあるでしょうから、1人の児童福祉司がどのくらい相談、支援を行っているのか、相談の他にどのような業務を行っているのか教えてください。これはどれぐらい大変なのかということを聞きたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

子ども家庭課長

 まず、児童福祉司の主な動きを御説明させていただきますが、保護者や子供本人、それから親族などとの面接を来所や家庭訪問によって行っております。それ以外に保育所や学校などの関係機関へ訪問調査、施設入所、里親委託などをしている子供につきましては、施設や里親訪問などをしております。そういった児童福祉司の年間の調査や面接、訪問などの状況でございますけれども、1人当たりで見ますと平成22年度では延べ1,280件、1日当たりに換算いたしますと4.9件となってございます。ただ、新たに虐待の通報や通告があった場合でございますけれども、子供の安全確認など速やかに対応しなければなりませんので、そういった連絡があった場合には、関係機関への調査、それから子供や家族との面接、場合によっては一時保護が必要ということもございますので、そういった場合の調整など、一つの事例でも丸一日かかってしまうという事例もございます。

 また、相談支援の関連業務ということでございますけれども、援助方針の協議決定をするための会議への出席、対応記録の作成、それから一時保護や施設入所などを行った場合には、その決定通知書の作成などの業務も行っております。その他、このような直接の支援に関わる業務とは別に、関係機関との連絡会議ですとか、市町村の養護児童対策地域協議会への出席、さらには市町村の児童相談の窓口の職員の支援ということでの助言などを行っておりまして、対応以外でも様々な業務をやっているという内容でございます。

久坂委員

 ただいま1日1人当たり4.9件、約5件の案件があるということで、それ以外にもいろいろなところに行かなければいけないという話を伺いました。その中で例えば関わりの程度によって事例が違う、1日かかるものもあれば、すぐ終わるものもあるということですが、例で構いませんので、比較的簡単に終わる事例というものはどのようなものか、具体的に一つ例を挙げて教えてください。

子ども家庭課長

 例えば夜遅く子供の泣き声がするという近隣からの通報がありまして、家庭訪問ですとか関係機関への調査などをした結果、状況が確認できまして、虐待が認められなかった場合ですとか、あるいは子供を強く叱責するなど多少親子関係に問題があるという事案であっても、比較的軽微でして、市町村の保健師などの関わりがあるということが確認された事案など、地域の関係機関のサポート体制が得られる場合には数回の対応で終わることで終結をしております。

久坂委員

 一方、1回で終わるケースではなく、非常に関わりが困難な事例ないしはすごく長期にわたる事例などがあれば、これも例を挙げて教えていただければと思います。

子ども家庭課長

 まず、関わりが困難な事例でございますけれども、例えば近隣や関係機関から虐待通告がありまして、訪問をして子供の状況確認をしようとした場合に、拒否をされまして子供の安全が確認できないという事案がございます。そういった事案の場合には、場合によっては警察等の協力を得ながら一時保護に結び付けるという対応をしてございます。

 さらに、特に関わりが困難な事案としては、親が虐待を認めないという事案でございます。そういった場合には、速やかに子供の安全確保をしなければいけないわけですけれども、やはり保護者がしつけであるということを言い張ってやりとりができないという場合がございまして、例えばそういった場合にも職権による保護などを使いまして対応してございます。

 それから、長きにわたり関わりを持つ事案につきましては、今のお話をしました事例で施設入所をさせた場合でございます。保護者が同意しないという家庭裁判所への申立てをしまして、家庭裁判所の承認を得て施設入所させるという事案がございます。

久坂委員

 今、比較的に簡単に終わるものと非常に長くかかるものをお伺いしましたが、その中で早期に解決する事案と対応が長期間にわたる事案というのは、大体比率としてどれぐらい起こってくるものなのか、分かる範囲で構いませんので教えてください。

子ども家庭課長

 児童虐待相談のうち2回から3回程度の関わりで終結する相談につきましては、全体で約3割でございます。この他10回未満、数箇月という比較的早く終結する事案が3割弱でございます。ただ、虐待状況が改善された場合でもすぐに終結させずに3箇月程度様子を見て終結とすることもございます。また虐待その他の家庭の事情から、先ほども申しましたように、親元から子供さんを離さなければいけないという事例、施設入所や里親委託をする場合には、入所に至るまで親御さんとのやりとり、関係機関との調整等、何度にもわたって調整するということで、関わりが長くなるという事例がございます。

久坂委員

 児童虐待は、年々増加しているという報道もあります。担当職員の負担も今お伺いしたところ、大体3、3、3ぐらいの割合で長期にわたるものも相当な数だと聞いております。そうするとこれから増えてくるということは大体予想が付くと思います。それに対して的確に対応するために、これまでの対応方法を見直すなど工夫は何かされていますでしょうか。

子ども家庭課長

 委員の御指摘が先ほどございましたように、児童相談所の職員を増員すること以外ということでお話ししますと、まず相談情報の共有化と事務処理の効率化ということを図るために、平成20年度からネットワークシステムを導入してございます。さらには治療的な関わりが必要な親子関係を調整する必要のあるケースにつきましては、親子支援チームを設置して、専門に当たってもらうということで、組織としての対応を強化しているところです。

 さらに、職員一人一人の資質を向上させるということから、ベテラン職員をスーパーバイザーとして配置いたしまして、新人職員の現任訓練の実施などを図ってきたところでございます。

久坂委員

 要望でございますが、やはり共有化、効率化というものは必要だと思っております。そしてベテランのスーパーバイザーというのも非常に有効な制度だと思いますので、ボランティアでも何にしろ、そういう専門家、経験を持っている人の意見を聞くという話を伺って安心しました。あと地域的にまだまだカバーし切れてないところについて、これから体制の拡充をしていっていただければと思います。

 この質問に関しては以上でございます。

 最後、無料低額宿泊所に入所中の生活保護受給者について質問させていただきます。

 私の生活域の近隣に生活保護を受給しながら生活する無料低額宿泊所という施設がありまして、最近の報道では貧困ビジネスとして取り上げられることも多く、入居者の生活状況について不安を感じるところがあります。そこでこうした状況を踏まえ、施設への県の指導や入所者への支援の取組について再確認の意味で質問させていただきます。

 まず、無料低額宿泊所とはどういう施設で、県の所管域で何箇所あるのか、またどういう人たちが入所しているのか、年齢構成など含め伺いたいと思います。

生活援護課長

 無料低額宿泊施設は、生計困難者のために無料又は低額な料金で利用させる宿泊施設で、社会福祉法で規定された事業でございます。ホームレスなどがアパートへの居宅に移行するまでの一時的な施設として利用されております。数でございますけれども、平成23年8月末現在で政令・中核市を除いた県所管域で45施設ございます。入居者は元ホームレスの方が多く、年齢構成は昨年6月に行った調査では40歳から65歳の方が最も多く全体の約68%、65歳以上が26%、残りの6%が40歳以下でございます。

久坂委員

 県ではそうした施設に対してどのような指導を行っているのか伺いたいと思います。

生活援護課長

 県では平成21年度から政令市・中核市を除いた県所管域の無料低額宿泊所を対象として、適正な運営の確保を目的に監査を実施しております。監査に当たっては重点監査項目を定め、県のガイドラインの下に行っておりまして、ガイドラインの施設の基準等を守っているかどうか、また生活保護費の事業者による詐取はないかどうか等をチェックしているところでございます。

久坂委員

 報道などでよく出るものですから、地名で申しますと大阪などで貧困ビジネスが度々報道されていますが、こういうビジネスは県だけあるいは市だけで取り組めばというものではなく、やはり関東圏でも少しずつ問題になってくる可能性があると考えますので、県はどのようにこういう貧困ビジネスについて考えておられるのか伺いたいと思います。

生活援護課長

 生活保護者が入居している施設で届出のある無料低額宿泊所は、県による監査などでチェックができますけれども、届出のないところにつきましては実態がなかなか把握が難しいという状況がございまして、県の6保健福祉事務所のみならず、県内の市に対してはアパートなどでも実態のよく分からないところには生活保護者を極力入居させないように会議などで申入れを行っているところです。また生活保護費を詐取されるなどの事件が後を絶ちませんけれども、こうしたことを行う者は、委員おっしゃるように広域的に活動する場合もありますから、県では政令市を含めて県内で予兆や動きがないかどうか定期的な会議の中で毎回確認し、情報交換を行うなど取り組んでいるほか、機会あるごとに近県とも情報交換に努めているところでございます。

久坂委員

 生活保護は今の比率の中で65歳から40歳、それ以下ということは68プラス6%ということなので、必ずしもそこで生活費だけで生活しているわけではなくて、受給と同時に自立に向けて踏み出していくためのものでもあるという認識が私の中ではあります。その中で入所者が生活保護費から先ほど搾取の話もありましたが、食費や入居料ということでほとんど搾取されて手元に残るのはほんのわずかな小遣いということになると、結局自立しようにもお金がたまっていかないわけなので、非常に悪循環を生んでしまうと思います。そういう入所者に対してどのような支援というか、コンサルティングなり次の自立に向けてのステップなどへの支援をどのように行っているか伺いたいと思います。

生活援護課長

 年齢構成からしても先ほど申し上げましたように、7割以上の方が稼働年齢層と言えると思います。中には一定数の障害者の方や傷病者の方がいますけれども、多くが働ける年代ですので、県や市の福祉事務所ではケースワーカーなどが訪問活動により入所者の就職支援などを行っています。また契約に基づいて食費や入居費を納めるという形をとっていますので、県の無料低額宿泊所につきましては、契約に基づいて双方納得の上でお金を出しているという状況ですけれども、おっしゃるようにやはり手元に残る額というのが少ない。そういう中でなかなか就労をしていくということが難しいですから、県でも社会福祉士の相談員を雇いまして、支援を希望する無料低額宿泊所に定期的に派遣しまして、入所者への就労支援や施設を退所してアパートなどの居宅に移行する支援を併せて行ってまいりたいと思います。

久坂委員

 今御説明ありました支援の中で、具体的にこういう成果がありましたという事例があればお答えいただきたいと思います。

生活援護課長

 そうした活動によりまして無料低額宿泊所の入所者の就労は一般の方に比べて大変困難な状況ではございますけれども、平成22年度のデータでございますけれども、政令・中核市を除く県所管域の無料低額宿泊所から退所された500人の方がいらっしゃるのですが、その30%近い145人の方が自立され、生活保護をやめることができまして、民間のアパート等に入居されております。また生活保護は続いていますけれども、1人で生活できるということでアパートなどに移った方が11%、57人いらっしゃいます。

久坂委員

 最後に要望でございますが、無料低額宿泊所に入所中の生活保護受給者への支援の仕組み、状況を伺いまして、定期的訪問とか自立に向けての取組を聞いて非常に良い取組だと思いました。生活保護はやはり自立を支援するための制度でもあるとは思っております。無料低額宿泊所の届出制は国の役割だということなので、国に対して届出を義務化させる要望も行っていただきたいと思います。このことについて要望をさせていただきます。私の質問はこれで終わりたいと思います。

 以上でございます。

西村委員

 公明党の西村でございます。よろしくお願いいたします。

 まず、先ほど久坂委員の方から胆道閉鎖症の早期発見、便色カラーカードについての御質問がございました。私も胆道閉鎖症に関する団体の幹事会のお母様から直接御意見を承っている者として、改めて何点か確認をさせていただきたいと思います。この便カラーカードの未実施の地域が4市1町あるということだったのですが、どちらでしょうか。

健康増進課長

 鎌倉市、秦野市、伊勢原市、南足柄市及び開成町の4市1町でございます。

西村委員

 このパイロット事業はいつからいつまでの実施でしょうか。

健康増進課長

 現在国立成育医療研究センターで行っていますのは、平成21年度から23年度、今年度まで3年間でございます。このうちパイロット事業として本県で取り組んでおりますのは、昨年12月から来年3月までという形になっております。

西村委員

 先ほど18万枚を配布したということでしたが、これはそうなると、この期間はどういう期間なのですか。

健康増進課長

 先ほど答弁いたしました配布枚数につきましては、各市町村からの希望を県で取りまとめて国立成育医療研究センターにお伝えして、国立成育医療研究センターからお配りになったものでございます。

 実際のところ現在県内の出生数につきましては年間約8万人程度でございますので、かなり多いという御指摘だと思うのですけれども、これにつきましては、事業を始めたばかりという中で、市町村の窓口だけではなくて、例えば産院など医療機関に配布したりする数も含めてお配りするということで、具体的には、例えば、一つには例えば妊娠届を出した段階で、もう一方では出生届を出した段階で、要は複数で出しませんと現在お生まれになった赤ちゃんに行き届きませんので、そういう意味で市町村に向けてかなりの枚数でお配りしたいということから枚数が増えた形になっております。

西村委員

 18万枚配布した中での1人発見というのは、別に発症率を示すものでは全然ないということですね。

健康増進課長

 そのとおりでございます。

西村委員

 1人発見された赤ちゃんは、どちらで生まれた赤ちゃんですか。

健康増進課長

 横浜市内でお生まれになった赤ちゃんでございまして、最終的にこども医療センターで対応したと聞いております。

西村委員

 川崎市での事業スタートは、本年4月からだったと思います。日時が少し明確ではなくて申し訳ないですけれども、市の事業として母子手帳に挟み込むという形をとっているかと思います。この数字も今の18万枚の中には入っているのですか。

健康増進課長

 入ってございます。

西村委員

 先ほど配布の方法がまちまちであるということです。まだ事業が走り出したところだからということだったのですけれども、ここからは要望でございます。

 今、核家族化が進んで、あるいは少子化が進んで、里帰り出産をされて長くお帰りにならないお母さんが本当に多いです。出産をされてからもらうというのでは神奈川県で対応しない方も出てきてしまう。これは早期発見のためのツールですから、あるいは長く帰っていらっしゃる、1箇月、2箇月帰っていらっしゃる間に、60日以内に何とか見付けようということで使っていただきたいものですから、この意味合いがなくなって困ってしまう。

 そうなると一番良いのはやはり母子健康手帳に、しかもなくさないように挟み込んでいただくという形だと思う。国には私ども公明党が厚生労働委員会で8月23日に、この問題を取り上げさせていただきまして、小宮山厚生労働大臣から前向きな御回答を頂戴したところです。ところがまだ具体化をしておりません。本年、10年に一度の母子手帳の改訂に当たっているかと思います。県としてもしっかりこの母子手帳への全国的な挟み込みができるようにすべきだと考えます。先ほどの逆で、神奈川県に帰ってこられて出産をされる方もおいでだと思うのです。国に訴えていただくと同時に、県としても前向きなフォローアップ体制を整えていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

健康増進課長

 委員お話しのとおり、本県としてできる限りの取組を重ねたいと考えます。これが全国展開できることが最終的には全ての赤ちゃんのためになると考えてございます。そういった意味から引き続き協力できることは県としてもしっかり協力してまいりたいと考えてございますし、先ほどの久坂委員の答弁でも触れさせていただきましたけれども、私どもといたしましても、母子健康手帳に掲載するなど国として全国的にこのカードを活用していただける仕組みをつくっていただきたいということで要望してございます。今後ともそういう形で国にも働き掛けをしてまいりたいと考えてございます。

西村委員

 次の質問ですが、神奈川県感染症予防計画について改めて伺わせていただきます。

 感染症の予防で重要なことを、改めてお教えいただけますでしょうか。

健康危機管理課長

 感染症の予防で重要なことといたしまして感染症発生動向調査体制、サーベイランス、予防接種の推進、医療提供体制の整備の3点がございまして、計画に位置付けさせていただいております。

西村委員

 予防接種が感染症の予防として有効である。県としても積極的に推進していくべきだと考えますが、どのようなお考えをお持ちでしょうか。

健康危機管理課長

 予防接種が感染症予防に有効でございますので、県としても市町村が実施する予防接種が円滑に行われるよう担当者会議等を開きまして情報の共有、接種の推進に努めているところでございます。

西村委員

 それでは、この計画の中では予防接種はどのような位置付けになっているのでしょうか。

健康危機管理課長

 ワクチンに関する正しい知識の普及を進め、県民の理解を得つつ、予防接種法に基づき推進すると計画に明確に位置付けさせていただいております。

西村委員

 確かに明確に書かれているのですが、計画では例えば結核についての記述が18ページから28ページと10ページを大きく割いております。それと比較をすると予防接種の記載が少ない気がするのですが、予防接種の積極的な推進について、もっと具体的に記述を記載するべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

健康危機管理課長

 この計画は感染症全般に対しての予防計画でございまして、実は法律の名前もまた変わりまして結核という名前がなくなってしまったのですが、もともとは結核予防法という形で、日本で古くて新しい今でも重要な感染症の最たるものの一つは結核でございます。国でも特定感染症予防指針という形で、結核についてはかなり丁寧にボリュームをかけて計画をつくるようにということでございます。予防接種は、非常に重要な感染症予防の一つですけれども、あくまでもその一つということで、基本的事項についてこの計画では書かせていただいておりまして、実は感染症法に基づく計画ですので、予防接種自身は予防接種法という法律の方でやっているということもありまして、基本的な事項の頭出しということにとどめております。

西村委員

 例えば本年は急激に気温が下がったということで、もうインフルエンザがはやり始めたと伺っております。また山下委員がお話しになっていた手足口病は西日本から徐々に広がってきたということですけれども、気候の変化であるとか西日本からあるいは北からといった地域的な流行の推移から、感染症の流行の予測が可能なのではないかと思うのですが、感染症の予防のために流行する感染症をあらかじめ予測して、県民に周知できればより効果的と考えますが、その辺りはいかがでしょうか。

健康危機管理課長

 委員おっしゃるとおりだと思っています。今あるシステムとしても、感染症発生動向調査というのがあるのですけれども、特に重篤な病気につきましては、医療機関から全数を報告いただきます。また多数の患者さんが出る病気につきましては、定点といいまして、あらかじめ医療機関にお願いして、その患者さんが病院にかかったときには1週間分まとめて、若しくは1箇月分まとめて報告を頂いております。全国共通のシステムでございます。その数字によっては注意報、警報を発令いたします。当然寒くなってくるとインフルエンザ、夏になると手足口病とかいう形で病気がはやるのですけれども、全国の注意報、警報の発令の状況ですとか、神奈川県内での数字の流れによって早めに県民の皆様に今年はこの病気がはやりそう、既にはやりつつあるので特に御注意くださいという形で注意喚起をさせていただくシステムを運用しております。

西村委員

 アメリカに優先順位を決めて接種を勧奨する諮問機関、ACIPがございまして、医療従事者だけではなくて患者会であるとか、一つのオブザーバーとして一般の国民も参加してこういうワクチン接種を行うべきというプログラミングを全て開示した状態でやっている委員会だそうです。これは国に対して要望することなのかもしれませんが、医療トップを目指す本県として、また医療関係の様々な企業が入ってきている本県として、こういうことを参考にした予測予防周知、ワクチンの確保など計画を立てる機関の諮問機関の創設というのは考えられないものでしょうか。

健康危機管理課長

 オールジャパンでそういう話が出ているというのは耳にしたことがございます。実は予防接種、ワクチンは感染症を防ぐ一つの手段ですけれども、全ての病気にワクチンがあるわけではないので、例えば手足口病につきましてはワクチンがございません。要は申し上げた予防的な形でしか防げないということでございまして、この季節はこういう感染症が早くはやっているから早めにワクチンを打ちましょうということは、ごく限定的な部分では確かにあると思いますけれども、まずワクチンの種類が少ないということ、それから全国的な試みとしてはあり得るのでしょうけれども、都道府県単独では例えば神奈川県が一番最初にはやる地域とは限らないものですから、なかなか予測も難しいというところで、御提案ではございますけれども、難しいと考えております。

西村委員

 一つの方向性として、そういう可能性もあると御提案させていただきました。

 さて、今実施されている基金を設置している子宮けいがん、それからヒブ及び小児用肺炎球菌の3ワクチンの接種事業は、今年度限りとされていたかと思うのですが、国の予算委員会において、これも我が党の質問に対して、小宮山大臣からは定期接種化か基金の創設かは明らかにはされませんでしたけれども、引き続きこの事業が展開できるよう取り組むと答弁を頂戴しております。確認をさせていただきたいと思います。本県でも実施されているこの対象者へのワクチン接種事業の継続は大丈夫でしょうか。

健康危機管理課長

 小宮山大臣の答弁でもありましたけれども、県といたしましても、国の責任で必要な財源を確保した上で、3ワクチンの定期接種化を図るように要望させていただいていたところですが、その後の総務省の地方財政措置ですとか、厚生労働省の概算要求などを見ていますと、大臣の言われるように、まだ基金なのか定期接種化になるか微妙です。定期接種化のときには必ず税財源の見直しが不可欠になると思うのですけれども、どちらかの方向で必ずもう1年は続くものと予想しております。

西村委員

 明るい予想をありがとうございます。市町村の皆様も、これから継続するかどうかで大変危惧されていると思いますので、県でもしっかりとしたバックアップ体制の整備をよろしくお願い申し上げます。

 予防接種推進に関して、先般、新聞の一面で高齢者用の肺炎球菌ワクチンの広告が掲載されておりました。その新聞広告の中に助成制度を設けている自治体もあると書かれておりますが、県下では高齢者用肺炎球菌ワクチン助成に乗り出している市町村はあるのでしょうか。

健康危機管理課長

 横浜市と綾瀬市が高齢者の肺炎球菌ワクチンの助成をしております。ただし、横浜市は身体障害者手帳内部障害1級をお持ちの方ですとか、綾瀬市は74歳以上の方、若しくは65歳以上で医師が必要と認めた方ということで、おおむね3,000円から4,000円の間の金額が補助されていると伺っております。

西村委員

 県としては肺炎球菌ワクチン接種についてはどのように取り組んでいこうとお考えでしょうか。

健康危機管理課長

 実は予防接種の定期接種につきましては市町村がどういうワクチンでどういう副作用があって、いつからいつまで当市ではやります、皆さん受けに来てください、若しくは受けてくださいというのを周知しているのですけれども、先ほど委員からのお話にもありました子宮けいがんワクチン、ヒブワクチン、お子さん用の肺炎球菌ワクチンにつきましては、まだ任意接種ということで、必ずしも当初市町村側の広報に載ってないところがありました。県で改めまして情報周知を図る形でフォローさせていただいております。

 御高齢の方の肺炎球菌ワクチンにつきまして、高齢者の方で肺炎でお亡くなりになる方が多いわけですけれども、そのうちの3割ぐらいは肺炎球菌だとも言われておりますので、有効なワクチンにつきましては、正確な情報を実は市町村でもどこでも伝わっていないものですから、こういうワクチンがありますという正確な情報の周知について、計画でも載せさせていただいております。その辺を取り組ませていただきたいと考えております。

西村委員

 最後に、要望であります。今回はワクチンに関わる角度から御質問させていただきました。ワクチンは重い感染症の発症を防ぐ確実な予防法の一つでありますが、ただいま答弁の中にもありましたけれども、必ず重い、軽いにかかわらず副作用を伴うものです。副作用を併せてプラスマイナス双方の情報を県民の皆様に広く開示し、そしてまたこういったワクチンがあるという情報自体の周知を図っていただきまして、助かる命を早く助けるという体制を整えていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 続いては、がん対策について伺っていきたいと思います。

 今月の県のたよりの一面です。がん検診受診を呼び掛ける記事が掲載されているのを私も拝見させていただきました。全国でも同様の状況と伺っておりますけれども、本県でのがん検診受診率は3割以下と大変低い数字にとどまっています。受診率向上に向けて工夫が必要ではないかと考え、質問させていただきます。

 この10月、先ほど乳がん月間ということでピンクリボンかながわの御提示ありましたけれども、我が党が推進してまいりました女性特有のがんである乳がんと子宮けいがんについては、平成21年度から5歳刻みで特定の年齢の方にがん検診無料クーポン券が配布されるようになりましたが、その効果というのはどのように出ているのでしょうか。

健康増進課長

 クーポン券事業の効果でございますが、クーポン券事業は市町村でお配りいただいてございますので、市町村がん検診を受診される方の部分で見てまいりたいと存じます。

 直近の数字で申しますと平成21年度の数字がございます。平成21年度の市町村がん検診の受診率、その前年の平成20年度と比較いたしますと、乳がん検診につきましては、平成20年度は12.4%に対しまして、平成21年度が16.3%と3.9%上昇してございます。また子宮がん検診につきましては、平成20年度が19.3%に対しまして、22.3%とやはり3ポイント上昇してございます。他の部位で見てみますと、胃がんが0.5%、大腸がんが0.8%、肺がんが0.8%ということで、ほとんど伸び率がない中でこの二つの女性特有のがん検診につきましては、かなりの伸び率を示している。こうしたことからこの無料クーポン券事業の配布の効果が表れていると受け止めているところでございます。

西村委員

 県下では全ての市町村で実施を継続しているのでしょうか。

健康増進課長

 委員おっしゃるとおりでございます。

西村委員

 ただし、これは当初のスキームと変わってしまいました。国の予算も大きく削られる中で市町村は大変な思いをして継続をされていると思うのですが、このクーポン券配布事業の継続に当たり、県としてはどういった取組を考えていらっしゃいますでしょうか。

健康増進課長

 このクーポン券事業につきましては、個人の方へのがん検診の受診を勧奨をする一つの工夫としまして非常に効果が表れているものと受け止めてございます。そうしたことから、この事業を継続して行うことが、ひいてはがん検診の受診率の向上につながるものと受け止めてございますが、一方でこれは予算措置という形で毎年、単年で国が予算を措置しませんと、この継続の見込みが立っていかないというところがございます。

 県といたしましては、こうした市町村におけるがん検診をしっかりと実施していただく仕組みが必要と考えてございます。市町村がん検診の受診をしっかり行っていただける仕組みについて、国に対して要望させていただいてございます。今後ともそういう形で国にしっかりと仕組みつくっていただくように働き掛けてまいりたいと思います。

西村委員

 どうぞしっかりと強く訴え掛けていただきますようによろしくお願いいたします。また、この検診の無料クーポン券と言えば、大腸がん検診についても今年度から配布をされることになりましたが、この新たに始まる大腸がん検診クーポン券の配布事業の取組はどのように進めますか。

健康増進課長

 大腸がん検診でございますが、大腸がんは、現在全国でもり患者が約10万人、お亡くなりになる方が年間で約4万人と、我が国で非常に多いがんということでございます。この部分に着目いたしまして、先ほどの女性特有のがん検診事業と併せまして、こちらにつきましても、クーポン券事業によりますがん検診受診促進を始めるという形で始まったところでございます。具体的にはやはり節目の検診として、年齢といたしまして40歳から5歳刻み、60歳までの方を対象として実施することと伺ってございます。

 事業の実施主体は市町村でございますけれども、その財源につきましては、女性特有の検診と同様でございまして、国が2分の1、市町村は2分1の負担により行ってございます。この中で県内の実施状況でございますけれども、現在33ある市町村のうち31の市町村において実施している状況でございます。

西村委員

 あと残り二つはどちらでしょうか。

健康増進課長

 清川村と真鶴町でございます。

西村委員

 実施できない理由はなぜでしょうか。

健康増進課長

 まず、清川村でございますが、こちらは今年度から大腸がん検診を全て無料で行っているということで、このクーポン券事業は行わないと伺ってございます。真鶴町でございますけれども、町の地域特性もございまして、がん検診は集団検診方式でしか行ってございませんが、実施時期が既に来ていて、これからも予定は決まっている。年に2回ほどしか行いません。今年度のがん検診実施時期とクーポン券事業の配布時期と合わなかったということで、今年度は見送ったと聞いてございます。

西村委員

 前向きな取組を行っているので、2町は入っていないと考えてよろしいですね。

健康増進課長

 県といたしましても、そのように受け止めてございます。引き続き来年度に向けては、清川村は別といたしまして、真鶴町につきましては、工夫していただくようにお願いしているところでございます。

西村委員

 先ほどからクーポン券配布事業の経過を伺っておりまして、個人に郵送をする、あるいは、手帳を配布するというのは大変有効的な手段であると思っております。今後もこの事業の継続のための県の対応を強く要望させていただきます。

 もう一つが、今回のがん対策の中で企業に働き掛けをするというお話がございましたが、乳がんと子宮けいがんの検診というのは女性特有の検診であるために、がん検診を実施している企業においても必須の検診となっていないというお話を伺いました。大腸がんや胃がん、肺がんの検診とこの女性特有のがん検診も企業においてセットで行っていただけることはできないのでしょうか。

健康増進課長

 委員お話しのように、全てのがん検診をセットにして、1日で行うことができますれば、検診を受ける方の利便性が向上いたしますので、受診率の促進が見込まれると思っております。がん検診については、市町村あるいは企業あるいは健康保険組合等で行っているところでございますので、全てのがん検診をセットで行うといたしますと、例えばまず医療機関側の体制において、がん検診でありますと内科とも関わりますし、婦人科等診療科の対応が必要になってございます。また本県のがん検診の実施については、市町村でございますけれども、聞いてみますと病院等で契約しているのが延べ2,800箇所ほどあると伺っておりますけれども、そのうち全ての検診を行っている医療機関は37箇所にとどまるということでございます。なかなか医療機関の体制においても全ての医療機関でセットの検診を行うことは難しいと伺っているところでございます。しかしながら、こうした工夫ということは大変重要だとは考えておりますので、今後関係者の御意見も伺いながら、どのような工夫ができるのか、引き続き検討してまいりたいと思っております。

西村委員

 企業へのがん検診の普及啓発を行っていくということが補正予算の中に組み込まれているわけですが、これはどういった方法をとられるのでしょうか。例えばパンフレットを作るとかそういった内容はあるのでしょうか。

健康増進課長

 一つに、やはり普及啓発という面でございますと、リーフレットという形で具体的ながん検診の必要性、重要性という点で、特に従業員の方の命を守ることが、ひいては企業の経営にもつながる。そういった視点からの働き掛けをやらせていただくことを考えてございます。

西村委員

 ただいま伺った女性特有のがん検診についての記載というのは、このリーフレットの中にありますか。

健康増進課長

 子宮がん、乳がんの検診についての説明はございますけれども、女性特有のがん検診自体の説明については、特に今のところ触れてはいないところでございます。

西村委員

 今のところということは、変更は可能でしょうか。

健康増進課長

 今年度の取組につきましては、既に関係機関と御相談して始めてございます。今後当然のことながらこの取組については継続したいと思っておりますので、そうした中で工夫をしてまいりたいと考えております。

西村委員

 要望でございます。先ほども申し上げましたように、企業でのがん検診で、女性特有のがん検診は含まれない場合が多々あると伺っております。企業への普及啓発を図るときに、できれば文字でリーフレットの中にそういうものを入れていただきたい。それが今間に合わないのであれば、せめて各企業の健康増進の担当の方に口頭でも是非お伝えをいただきたい。女性が職場においては言い出しにくい状況にあるかと思います。機関が違うということは、休みを別にもらってがん検診を受けに行かなくてはならないという背景も生まれてまいりますので、その辺りの理解を深めていただきますよう御努力いただけるよう要望いたします。

 県民のがん検診の受診機会を増やすことは受診促進のために有効だと思いますが、市町村のがん検診において、休日や夜間の検診は行われているのでしょうか。

健康増進課長

 市町村に対しまして、県からがん検診の実施状況を伺っております。今年度当初に各市町村にお伺いしたところ、県内で21の市町村におきまして、何らかの形で休日、夜間の検診を行っていると伺っております。ただ、実施の有無だけ伺ってございますので、具体的にどのような形で行っているかまでは把握はしてございません。

西村委員

 生活の習慣というかサイクルが変わってまいりました。昼間では検診が受診できないという方が多くいらっしゃるということは事実だと思います。県としても新たにそういう対応を考えていただいて、休日であるとか、夜間であるとか、こういうときに検診が受けられる体制を整えていただきたいと思いますが、何かしらそういう提案あるいは取組というものがありますでしょうか。

健康増進課長

 受診の機会を多く得るために、そうした休日や夜間の検診の機会を確保していくことも一つの工夫として大変大切なことだと思っております。そうした中、現在市町村の状況について、県で十分承知していないところでございますが、実際に実施した場合には検診機関との調整の中で、様々な検診の実施運営形態があると聞いてございます。また時間外等における対応となりますと、市町村における予算措置も考えなければならないと考えてございます。

 市町村の中には過去にこうした休日・夜間の検診を行っていたところ、受診者が余りいなかったので現在は取りやめているという市町村もあったと伺ってございます。そうしたことから市町村の御判断になってしまいますけれども、こうした取組を全ての市町村に広げることはなかなか難しいとは受け止めてございますが、そうは申しましても、その一方で通常の診療であっても現在休日・夜間で行っている医療機関も増えてきてございます。そういう状況もございますので、市町村の実施状況をよく把握いたしまして、今後とも市町村に情報提供するなどして取組を促してまいりたいと考えてございます。

西村委員

 よろしくお願いいたします。ただいま休日・夜間ということで絞ってお話をさせていただいたのですが、他の自治体の効果的な取組事例を参考にするのも一つ方法であるかと思います。他県ではこういった事例があって、こういう効果的な結果を得ている、そういうことを把握し、あるいは活用されようとしているのでしょうか。

健康増進課長

 他県というお話でございます。県では平成22年度に私どもの方から他の都道府県に対しまして、県内の各市町村で受診率の向上につながった取組を照会いたしまして、その中で受診率の高い都道府県における、より効果的な取組あるいは工夫につきまして、県内の市町村の方に情報提供させていただきました。具体的には主管課長会議の中で紹介したところでございます。今後ともこうした自治体の取組について、他の市町村に大変参考になると思いますので、市町村と情報を共有するということも必要になってまいります。こうした情報収集に努めながら市町村に対して情報提供して、受診促進に努めてまいりたいと思います。

西村委員

 よろしくお願いいたします。

 最後に、少し違う質問ですが、がん登録について1点確認をさせていただきたいと思います。実は当常任委員会の県外視察で久留米大学先端癌治療研究センターに行かせていただいたときに、久留米大学の医事課の方だったと思います。久留米大学ではがん登録がなかなか推進できない。患者さんの退院後の状況が把握できない。行政が手伝ってくれないという声が上がっておりました。本県ではがん登録は、どのような状況になっているのか伺わせていただきます。

健康増進課長

 本県におきましては、県立がんセンターが中心になりまして、県医師会の協力を得まして、がん患者さんの状況等について把握、いわゆる地域がん登録を進めているところでございます。本県ではそういった形で取組を進めているところでございます。

西村委員

 久留米大学で伺った話では、退院されてから後、お亡くなりになったときの情報を行政が回してくれないということでした。これはデータとしては大変使い勝手の悪いものになっているというお話だったものですから、具体的にその1点も伺っていいですか。

健康増進課長

 本県で行ってございます地域がん登録の中で、データを提供していただいております協力医療機関から、患者さんの情報について照会をいただいた場合には、お亡くなりになった患者さんの死亡年月日でございますとか、死亡場所といった情報を提供する形で返してございます。そういう意味でがんセンターと医療機関との連携がとれているところでございます。

西村委員

 しっかりとした体制をとっていただいてありがとうございます。がん登録の推進は、これからのがん治療のあるいは一つのデータ化にも重要な役割になるかと思いますので、今後もよろしくお願いいたします。

 要望をさせていただきます。がんは、ただいまお話をさせていただいたように、早期発見・早期治療で治癒率が高まる病気であることは広く県民の皆様も感じていらっしゃることです。御自身もがん検診を受けようと思っていらっしゃる方は多いにもかかわらず、なかなか検診率が上がってこない。ここが一つの大きな要になってきていると感じております。健康なときにこそ、がん検診を受診するというこの考え方を周知していただきまして、受診促進につなげていただくとともに、今後ともがん検診の実施主体である市町村をはじめ、関係機関と連携をし、取り組んでいただきますよう要望させていただきます。

 続いて、質問させていただくのが自殺対策についてです。これも当常任委員会で、何回か質問に上がっておりましたけれども、改めてもう一度伺いたい。先ほどこころの電話相談のお話がございましたけれども、こころの電話相談の相談件数や相談対応時間などはどうなっているのでしょうか。

保健予防課長

 本県のこころの電話相談でございますが、昨年、平成22年度までは主に自殺対策の側面から一番相談していただきたい中高年男性に利用していただくということで、今まで平成21年度に昼間の時間を夜間帯の17時半から21時に変更したところでございます。現在も17時半から21時ということで実施してございますが、今回9月補正予算で計上させていただいた新たな拡充としましては、この時間帯を平日朝の9時から夜の9時までということで12時間に延長するという形を考えてございます。併せて回線の増設も実施していくという状況で今準備をしているところでございます。

 また、相談の実績でございますけれども、平成21年度から22年度にかけまして時間帯を少し見直しをした関係で若干受付件数が減ってございます。平成22年度の実績でございますが、延べ235日、これは月曜日から金曜日までですが、235日で1,813件の実績を受けております。ちなみに平成21年度でございますが、これは昼間の時間帯9時から12時、それから13時から17時までということで、このときには4,934件という実績でございました。

西村委員

 昼間実施していらっしゃったときの対象者は、どういう方々が多かったのでしょうか。

保健予防課長

 対象者につきましては、実は今年度も、平成22年度もそうなのですけれども、やはり女性が多いということでございまして、ちなみに平成22年度の割合でいきますと、女性が63.5%ということで男性の約2倍という状況になっております。

西村委員

 これは個人の相談だけを受け付ける窓口と考えてよろしいですか。

保健予防課長

 相談にかけてきた方は、御本人が自分のことで御相談なさっている方もいらっしゃいますが、御家族の方ですとか知り合いの方とかいろいろな方がいらっしゃいます。中でもやはり一番多いのは本人のこと、自分のことでというのが約7割の相談となっております。

西村委員

 電話の相談窓口を拡充していただくことは大変重要である、ゲートキーパーとしての役割だと思います。要望でございますが、ただ、この時間帯がどうなのかという気がいたします。素人考えながら、深夜になって1人になって、そのときに何かしら誰かに声を聞いていただきたいという、こういう心理状態が普通なのではないか。昼間の時間プラス9時までということで、一体どれだけの方のゲートキーパーたる務めができるということを、お考え直しいただきたい。時間の拡充に向けて動き出していただきたいと要望させていただきたいと思います。

 もう一つ、この自殺の背後にあります問題について伺っていきたいと思います。

 来年に予定されております自殺総合対策大綱の完成に向けて9月13日、国立精神・神経医療研究センター内の自殺予防総合対策センターが提言を発表いたしました。そこでは、今後の自殺対策として重要な活動、施策といたしまして、精神疾患にり患した者に対する支援の充実、精神疾患の背景にある問題に対する施策の充実、調査研究の推進とそこから得られた知見の活用、人材育成、その他が挙げられております。WHOの報告でも自殺する直前は何らかの精神疾患にかかっており、中でも鬱病の割合が高いため、自殺を減らすためにはしっかりと鬱病対策を行うことが重要だと思われます。そこで本県の自殺対策の中の鬱病対策について伺っていきたいと思います。

 まず、県では今までどのような鬱病対策を行ってきたのか、その経過、概要についてお教えください。

保健予防課長

 県の鬱病対策の取組でございますが、やはり鬱病は非常に自殺の関連が深いということでございまして、平成16年度から鬱病と自殺予防との関連から鬱病対策に着手しております。

 まず、県民に鬱病を理解していただくため、鬱病と自殺予防の講演会の開催ですとか、あるいは鬱病に関する啓発リーフレットの作成を平成16年度から開始しております。また平成17年度につきましては、そういった取組に加えまして、鬱病の家族に対する支援として、鬱病家族セミナーを開催して現在に至っております。

 また平成18年度につきましては、鬱病対策の側面の取組と併せまして、自殺対策の総合的な取組の中でこの鬱病を取り組もうということを打ち出しまして、まずその体制整備としまして、庁内の関係各課で庁内会議を設置したところでございます。また平成19年度には、さらにこの枠を県内の民間団体、市町村、関係機関とも連携するということで、かながわ自殺対策会議を設置し、神奈川県全体で鬱病対策、自殺対策に取り組むという形をつくっております。

 また、さらに鬱病の方は体の不調からかかりつけ医を受診することが多いということから、かかりつけ医をゲートキーパーとしまして養成するための鬱病対応力研修というものも平成20年度から実施してきているということでございます。

西村委員

 海外では鬱病対策というか、その治療の一環として薬物療法だけではなく認知行動療法を普及させ、効果を上げている。特にイギリスなどはその効果は顕著だと伺いました。本年4月から我が党の主張が実りまして、保険適用となった認知行動療法の県内の普及状況の実態についてお教えください。

保健予防課長

 委員お話しのとおり、認知行動療法につきましては、精神療法の一つとして薬物療法等に代わるものとして、その有用性、有効性について認められたということで、診療報酬の適用が平成22年度から実施されております。ところが実際この認知行動療法の実施に当たりましては、その算定の要件としまして、認知行動療法に習熟した医師がまず治療計画を立てる。もちろん患者さんの同意の下で1回の診療時間が30分を超えた場合に一定点数を算定できるということになってございます。しかしながら、医師がこの保険適用にのっとった方法で実施しているという医療機関は、我々が調べました限りでは、県内で3機関だけが診療報酬で算定しているという状況でございまして、まだまだ非常に少ないというのが現状ではないかと認識しております。

西村委員

 県の医療機関を使って普及していくというお考えは県にはないのでしょうか。

保健予防課長

 先ほど3機関と申し上げましたけれども、これは全て県内のクリニックでございまして、実際には保険適用で算定はしていませんけれども、認知行動療法を自由診療で実施しているところは幾つかあると承知しております。またその中でこれはあくまでも個人に対して実施した場合に算定できるものでございまして、集団療法とかそういった形でやった場合には残念ながら今の段階では診療報酬は算定できません。そういった中で芹香病院などでは集団で認知行動療法を実施しているとは承知しております。

西村委員

 患者の方の経済的な負担から考えれば、保険適用を取り入れていくという姿勢が必要なのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

保健予防課長

 当然費用負担を安く抑えるために保険適用を行うことは、もっともな話だと思います。そういう意味では現行の認知行動療法の算定の条件が端的に申し上げまして、点数と実際にお医者様のかける時間に差があって、報酬に見合わないのではないかという声は一部医療機関から聞いております。そういうこともございますので、更に保険適用が進むに当たりましては、診療報酬上、更なる評価を高めていただくことが重要かと認識しております。そういった意味で国で何らかの形でこの診療報酬の次回の改定の中で上げていただければ、更に県内で普及するものと理解しております。

西村委員

 今点数と労力が見合わないというお声が医療の現場から上がっているというお答えを頂戴したのですけれども、認知行動療法に取り組もうとされている医療機関はさほどないと捉えていいですか。

保健予防課長

 実際に私も幾つかお話を聞きますと、例えば先ほど申し上げました集団でやっているとか、あるいは心理療法の専門の方が認知行動療法をやっているとかいうことで、院内でもそういった取組を勉強し出している、あるいは試行的にやっているとか、それらの例は見受けられます。また国で、幾つかの研修を今実施していますけれども、県を通してそういった紹介をし、受講者の申込みをさせていただいておりますが、非常に希望者が多いという状況でございます。現場レベルとしましては認知行動療法について、非常に関心が高いと理解しております。

西村委員

 関心は高いけれども、まだ稼働していないと捉えていいのでしょうか。

保健予防課長

 そのように理解しております。

西村委員

 このたび国でも国立精神・神経医療センター内に認知行動療法センターが開設されまして、この認知行動療法ができる専門医を増やしていこうという体制が整いつつあると伺いました。こちらは要望でございますが、今県を通じて募ったところ、多くの方が集まっていらっしゃるということで、人材確保に当たる専門医の育成に県もバックアップをしていただくことを強く要望するとともに、診療報酬の点数と労力が見合わないということについて、これも国に対して訴え掛けていただきたいと思います。もう一つお話の出た医師だけではなく、臨床心理士が行う場合も保険が適用できるということも県として国に対して訴え掛けをお願い申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 鬱病予防あるいはメンタルヘルス対策の推進は大変重要な課題だと思います。これらについて具体的に県としては今後どのような対策を重点的に行っていこうとお考えなのか教えてください。

保健予防課長

 鬱病予防とかメンタルヘルス対策の推進の重要性につきましては、現在精神疾患にかかられている患者さんが非常に多い。300万人を超えているという状態の中では、やはり非常に大事なことだと認識しております。今年の3月に策定しましたかながわ自殺総合対策指針の中でも、鬱病対策や心の健康づくりの推進を重点的に取り組むことにしております。特に鬱病予防につきましては、国でも昨年から睡眠キャンペーンということで、お父さん、眠れてるという、まず症状的に睡眠ということを一つのきっかけとして早期発見に努めるという取組を行っております。

 県におきましても、そういったキャンペーンの推進を図っていく、一緒に取り組むことですとか、あるいは先ほど申し上げました様々な広報媒体を使って、講演会、チラシ配布、ホームページ等で周知を県民の方にしていくということも努めていきたいと考えております。また9月10日の世界自殺予防デーに合わせまして、自殺予防週間ですとか自殺対策強化月間、こういった時期におきまして、街頭キャンペーンですとか県民向けの講演会、シンポジウムを自殺対策で取り組んでおります。こういった中でもやはり鬱病予防、メンタルヘルス対策の啓発事業も併せまして集中的に啓発に取り組んでいきたいと考えております。

 また、心の不調を防ぐためには、あらゆるところで心の健康づくりが必要でございますので、地域あるいは学校、そういった場所におきます心の健康づくりの推進体制の整備、あるいは職場におけますメンタルヘルス対策の推進に積極的に取り組むというところから、まずは地域保健、産業保健、学校保健関係職員の資質向上のため、研修などにも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

西村委員

 先ほどかかりつけ医と連携をとって、かかりつけ医がゲートキーパーになっていただくというお話を伺いました。大変有効的な手段であると思うと同時に、実は鬱病であるかどうかの判断は大変難しい、専門医でも難しいということを伺いました。せんだって光トポグラフィー検査が初めて精神疾患の分野においても高度医療として認定をされて、この検査が先ほど御紹介した国立精神・神経医療センターや東京大学病院で取り入れられているというお話を伺いました。こういった取組について、県として何かしら検証であるとか、そういうことを進めていこうというお考えはないでしょうか。

保健予防課長

 鬱病も今までは問診でしか判断できないということで、一定のお医者さんのキャリアみたいなものが必要となった場合があると思います。そういった客観的に診断技術としてあるいは治療技術としてノウハウの検査ですとか、あるいは血液検査を使ってとか、そういった先進的な動きが今あちらこちらで研究され、またその成果が発表されているのは承知しております。しかしながら、今後それが一般の保険適用になるのにはもう少し時間がかかると思っております。ただ、いずれにしても、鬱病の治療が進むということは良いことでございますので、県としてもそういった情報をできるだけ注視してまいりたいと考えております。

西村委員

 要望また提案でございますけれども、り患者の負担とならない保険適用の認知行動療法の普及に県が率先して努めていただきたい。これは要望でございます。

 もう一つは、早期発見の一助になると思われる光トポグラフィー検査だけではない、先ほど科学的なことが分かってきているという御意見がございました。そういったものの検証も県として進めていかれてはどうか、これを一つ提言させていただきます。自殺対策に資するという思いから鬱病対策について質問いたしました。先ほど人口比で捉えればという御発言がありましたが、神奈川県は他県よりも進んでいるということです。でも平成21年度と22年度を比べてみたら全国的には率が減少している中で神奈川県は本当に僅かではありますが、その亡くなられた方の数は増加しております。他の疾病やあるいはその他の事故とは違って自殺、自死ということを余り私は比率で測るべきではないのではないと思いまして、一言呈させていただきまして、この問題を終わらせていただきます。

 在宅重度障害者等手当の見直し財源を本県の障害者福祉施策の底上げのため、例えば精神障害者を重度障害者医療費助成制度の対象とすることに活用することができないか、我が党の小野寺議員が代表質問において御質問させていただきました。今後検討していくべき課題であると知事から御答弁いただいたところですが、この点について何件か確認しながらお伺いしてまいりたいと思います。

 まず、県の重度障害者医療費助成制度は身体、知的障害者を対象としておりますが、事業規模や対象者数などは現在どのような状況なのかお教えください。

障害福祉課長

 御質問いただきました重度障害者医療費助成制度でございますが、県の単独事業といたしまして、市町村が実施している重度障害者医療費助成に対して政令・中核市である横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市にあっては3分の1、その他の市町村にあっては2分の1を県から補助するものでございます。身体障害者1級、2級の方やIQ35以下の知的障害者などの方々に対して、医療費の自己負担分を助成する制度でございます。現行の制度、身体と知的合わせて約11万人が対象となっておりまして、平成22年度の事業費の総額といたしましては146億円となっております。このうち県の補助実績額というは約57億円ということになります。

西村委員

 その中で県内の11の市町村において既に精神障害者を対象としていると承知をしております。精神障害者を対象とすることについて、市町村はどのような意見を持っているのか掌握していらっしゃいますでしょうか。

障害福祉課長

 既に精神障害者を対象としている市町村は、御質問のとおり県内33市町村のうち11の市町となっております。精神障害者福祉手帳1級を対象としているところや1、2級を対象としているところがあるなど、市町村ごとに取扱いは異なっております。市町村の意見でございますが、既に対象としている11の市町からは当然ながら県の補助を期待する意見がございます。特に1、2級を対象としている市町におきましては、対象を2級まで広げて実施すべきだという御意見もございます。一方で横浜市や川崎市につきましては、対象者も多いということから財政的負担も多いなどの事情もあると思われるのですが、精神障害者を対象とすることについての要望は頂いてはいないところです。このように市町村の中でも財政負担を含めてそれぞれ事情が異なっているものと認識しております。

西村委員

 財政負担の話が今出たのですけれども、県がこの事業に乗り出した場合、事業の実施主体である県及び市町村、双方の負担というのはどの程度になるのかということは出ているのでしょうか。

障害福祉課長

 あくまで推計にすぎないということになります。基本的に今の実施状況から考えますと、身体障害と知的障害の補助は、11万人が対象で総事業費が146億円ということから推計すると、今の身体障害、知的障害の方への補助は1人当たり約13万円かかっているということになります。精神障害者の1級の方を加えた場合というのは、今精神保健福祉手帳1級お持ちの方は約6,600人ということなのですが、実際この方々1人当たり幾らかかるかというのは実は分からないところで、推計不可能ということになっています。ただ、実際に実施している市町はございますので、そちらの経費から推定すると1人当たり約30万円と見込まれていると想定できます。推計はなかなか個人の事情がありまして入院、通院等かかる費用はいろいろありますので大変難しいことがあるのですが、30万円として6,600人を掛ければ新たに出てくる事業費というのは、単純に計算すると19億8,000万円という数字に事業費としてはなろうかと思います。

西村委員

 財政的な負担は大きなものになるのを分かった上で、他の都道府県の例を見てみますと、精神障害者のうち通院の患者さんだけ対象としている自治体もあるし、たしか東京都は交通費の助成を行うとか様々なスタイルでこの事業に乗り出してきております。県としてどのように展開していくべきなのか、私は市町村それぞれの御意見はありますけれども、3分の1が乗り出しているのですから、今しっかりと検討していくべき時に来ているのではないかと思うのですが、御見解を伺えますでしょうか。

障害福祉課長

 他の都道府県の状況を見ますと、確かに19県で精神障害者を対象としているところです。そのうち4県が通院のみを対象ということで実施していると把握しております。精神障害者を対象とするためには、先ほど申し上げました財政的な負担の問題だけではなく、団体、関係者等から入院の長期化につながるという懸念とかこれから対象者数の増加の可能性とか様々な状況を検討しなければいけないと認識しております。したがいまして、知事が代表質問で御答弁申し上げましたように、検討していく課題であるという認識でおります。

西村委員

 最後に、要望としてお伝えさせていただきたいと思います。精神障害者の皆様を医療費助成制度の対象とすることについては、障害者団体から強い要望も上がってきております。私も直接家族会の方にお話を伺いました。また本年は残念なことにお子様が精神障害をお持ちの方、親御さんがその子供さんをあやめてしまうという事件も起こっております。これはもちろん医療費の助成という経済的な問題だけではないとは思いますが、一つ大きな課題となってきていることは事実だと私は感じております。

 県は神奈川県障害福祉計画の満了を迎えるに当たり、平成24年度を初年度とする新しい計画を策定しなければならないという時に来ています。国も現行の障害者自立支援法を廃止し、2013年8月までに施行する目標の障害者総合福祉法の法案作成作業に入ってまいります。時は今だと思うのです。先延ばしにするのではなく、精神障害者を対象とするためには様々な課題があるのは承知の上で、市町村との検討会を立ち上げるなど今この時に検討を始められるよう強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

笠間委員

 それでは、二、三点質問をさせていただきます。まず最初に医療のグランドデザイン策定についてお伺いしたいと思います。知事もいのち輝くマグネット神奈川の実現のために、医療のグランドデザイン策定は非常に重要だと言っています。力が入った取組と認識するのです。8月にプロジェクトチームが設置されて鋭意検討が始まったという報告が当常任委員会でありました。

 この医療グランドデザイン策定は、文字どおり医療が中心だということは分かるのですが、患者にとっては医療から在宅、さらには介護へという道筋が大変大切であると思っております。そういった点で医療にかかる前に予防という問題について、意外と医学でもこれから重要な分野になっていると思うのです。予防についても大変重要だと思っております。そういった点で医療のグランドデザイン策定で医療以外の介護や予防について、どのように検討しようということになっているのかどうか、まず伺いたいと思います。

医療課長

 本県でも高齢化の進展があるわけですので、病気にならない取組もますます求められているということは承知しております。医療のグランドデザイン策定の中では医療と介護、在宅との連携については、地域に根ざした医療の視点で急性期から退院後に至る効率的で継ぎ目のない安全な医療提供体制の構築を目指して、今後10年程度先を見据えた医療との介護の連携の視点、方向性あるいはICT技術を活用した医療機関、介護事業所等との情報の共有化あるいは今後増加が見込まれる認知症患者対策としてのクリティカルパスの導入、あるいは高齢者のみ取り、終末期治療、自己が選択できる仕組みなどを検討していきたいと考えております。

 また予防につきましては、病気にならない取組の推進の視点から食生活習慣の改善に加えまして、病気の治療と日常の食事との関連に着目して食材等を育てる農業を含んだいわゆる医食農同源という取組も検討してまいります。また高齢者や未成年者への予防接種の推進あるいは県民に対する病気の予防に関する情報の提供など健康寿命を伸ばす対策を検討してまいりたいと考えております。

笠間委員

 医療の広い意味での全体構想ということであるから、なおさらそういった意味では今まで取り組んできた様々な計画、事業、施策を反映できるようにということで大変広範囲に検討が進むと期待をしております。当然それと並行して今年度、高齢者保健福祉計画、さらには障害者福祉計画の改定も行うということで、当然並行してその前に改定作業に必要なポイント、さらには3年の一つの区切りの中で一、二年やってきてどうだったとか、また前回の計画は改定して成果が出ているのかとか、いろいろ検討しながら今後の改定に臨んでいると思うのですけれども、まず高齢者保健福祉計画の改定のポイント、さらには障害者福祉計画の改定のポイントがあれば、両方伺いたいと思います。

高齢福祉課長

 高齢者保健福祉計画の改定のポイントでございますが、本年7月に国から示されました計画の改定に係る基本指針案を踏まえまして、まず改定作業を進めようと思ってございます。その中では平成23年6月25日に成立いたしました介護保険法等の改正に伴いまして、高齢者が地域で自立した生活を営めるよう、これまでの医療、介護、介護予防という3分野に加えまして、住まいあるいは生活支援サービス、こういったものが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムの推進が掲げられてございますので、まずこれを目指したいと思っております。

 この他、先ほど医療課長からも答弁がありましたように、増加する認知症高齢者への対応ということで総合的な認知症対策の推進、介護保険制度の円滑な運営と適切なサービスの提供あるいは元気な高齢者の健康生きがいづくり、高齢者が安心して生き生きと暮らせるまちづくりについて、これまでのいろいろな課題を踏まえて、戦後生まれのいわゆる団塊の世代の方が高齢者の仲間入りする平成26年度末の時点におけるいろいろな施設整備であるとか、介護サービス等の目標値を織り込みながら、高齢者福祉施策を総合的に展開したいと思っております。

障害福祉課長

 神奈川県障害福祉計画の改定のポイントということでございます。障害福祉分野では、平成18年7月に一人一人を大切にすることを基本的な考えとするかながわの障害福祉グランドデザインを策定しております。これを障害福祉の基本的な理念としてまいりまして、この考え方を改定計画においても引き続き検証していくということといたしまして、ポイントとして第1にホームヘルプサービス、グループホーム、ケアホーム、生活介護、就労支援など障害者自立支援法に基づく各種の障害福祉サービスについて、障害者が地域で安心して暮らしていけるよう必要なサービスを計画の中で確保していくことでございます。

 第2のポイントといたしまして、障害者がそれぞれのライフステージに応じた住まいの場を選択し、生きがいの一つとして自分に合った働き方を選べるよう、福祉施設から地域生活への移行や福祉施設から一般就労への移行を推進することでございます。

笠間委員

 今お話がありましたように、国の指針を前提にしながら、改定のポイント、現状分析、さらには将来に向けた取組ということも含めて、県の状況、県下の各対象者の状況が相当網羅されていると思うのですが、今のポイントと今回作成している医療のグランドデザイン策定の検討内容との整合性はどうなるのでしょうか。具体的に二つの計画を着手しているわけです。神奈川県障害福祉計画と医療のグランドデザイン策定との反映の仕方について、どう関連付けようとしているのでしょうか。8月から始まったプロジェクトの中での検討項目も大変多岐にわたっているし、いろいろな人が来ているわけです。

 神奈川県障害福祉計画は、そうした中で具体的に今課題になっている3年間を見据えた当面の計画、医療のグランドデザイン策定は10年ぐらいを見ながら計画するという話です。その辺の整合性をどのように反映していくのか伺っておきたいと思います。

高齢福祉課長

 高齢者福祉保健計画の改定に当たりましては、本県が策定する様々な計画がございますので、そうした他の計画や施策との調和や整合性を保ちながら策定することは当然でございます。そこで今回策定される医療のグランドデザイン策定におきましても、高齢福祉課もこのグランドデザインのプロジェクトチームの事務局として参加させていただきまして、今後の検討状況を踏まえながら私どもの計画に反映してまいりたいと思っております。

 具体的には現在、医療のグランドデザイン策定として先ほども医療課長から答弁がありましたとおり、検討の視点のうちに地域に根ざした医療の中で検討すべき事項として、医療と介護の連携ということが掲げられてございます。高齢者保健福祉計画におきましても、今後強化すべきテーマとして、やはり医療と介護の連携の強化、ネットワークづくりということが重要でございますので、そういったことを今後計画の重要施策として位置付けてまいりたいと考えてございます。

笠間委員

 是非そういった具体的で、喫緊な課題を十二分に盛り込んで、医療のグランドデザイン策定について、大きな将来像を見ながら策定の作業が進むことを望んでおります。当面の計画、さらには来年度予定されている保健医療計画は大変重要な計画です。県下の保健医療行政の柱と思っているわけですけれども、この改定作業と医療のグランドデザイン策定との整合性、位置付けが非常に重要だと思うし、知事も保健医療計画等改定について、医療のグランドデザイン策定で示していくという力強いお話も頂いていますけれども、その関連性をまず確認をし、検討の内容をどのように反映させていくのかも含めて、保健医療計画の改定についてお願いします。

医療課長

 現在の保健医療計画は平成20年度からの5年間の計画となっているということで、全ての県民が健やかで安心して暮らせる社会の実現に向けた保健医療施策の総合的な基本指針であるということは委員御指摘のとおりでございます。一方、医療のグランドデザイン策定が今後10年先を見据えた方針を出すというところで、将来のあるべき姿、そして現在の医療課題の解決の方向性の検討を進めていくということになっております。医療のグランドデザイン策定の検討結果を踏まえまして、短期的あるいは中期、長期の目標に分類させていただいて、それぞれの施策を行っていくことになるわけですが、短期、中期の目標については平成25年度からの次期保健医療計画の中で5年間で実現すべき施策として位置付けてまいります。10年を超えるところについては、次々期の保健医療計画の中に盛り込んでいくことになろうかと思います。

笠間委員

 そういった大事な医療のグランドデザイン策定の作業ということで報告がありましたが、検討項目、委員20名の数、しかも期間が今年度中ということで短期間であるということから考えて、様々な計画や神奈川県下の保健医療行政を反映しながら進めるとなると大変な作業であるという思いです。県として医療のグランドデザイン策定に向けてどう検討を進めていこうとしているのか、その辺をまず聞いておきたいと思います。

医療課長

 委員御指摘のとおり短期間のうちで18の課題を掲げて検討するということで、非常に期間としても短くて我々としても非常に難しいことをやっていくという認識を持って取り組んでいるところでございます。先ほど20名という専門家の方々に委員として御就任いただいたわけですけれども、県内の医療に精通した学識経験者あるいは医療、看護、介護の関係団体、ICTの専門家などに出席していただいて、その英知を頂きつつ検討を進めているという状況でございます。ところが、委員の皆様も非常にお忙しくて、なかなか一堂に会して検討することが難しいということがございます。そこで、実際はそれぞれの検討項目について、例えば介護関係の委員に出席していただけるときには、医療と介護の関係など関連する項目をまとめて検討していただく方向で議論を進めている状況でございます。

 また、多くの検討項目のうち、現在課題となっている事項あるいは県として独自性を発揮しやすい事項は、あらかじめ論点を提示して議論を進めて深めていただくということをやっておりまして、効果的、効率的に検討を進めてまいりたいと考えております。

 また検討時間が1時間半ということで非常に限られておりますので、eメール等で委員同士が意見交換をできる工夫などもしてまいりたいと考えております。

笠間委員

 大変な作業だという前提で策定作業を進めているという決意であることは感じられるのですけれども、この有識者の意見を聞いて取りまとめるという作業については、当然委員の皆さんの意見は大事だと思いますけれども、私も代表質問で今回の医療計画の中で特に医療資源の偏在の問題も地域の実情に合った形できちんと把握して、それをどう取り組んだらよいか、先進事例だとかまたいろいろな他県の状況等も見ながら反映し、偏在解消へ向けて具体的な方向性を示すべきだということを言わせていただきました。当然これも医療のグランドデザインに盛り込むという話を知事はされましたけれども、これを進める意味で、やはり県のすなわち県職員の皆さんがスタッフになるわけです。事務局として、先ほどの高齢者の問題、障害者福祉計画等の改定作業の内容だとかいろいろなものをみんな長年にわたって積み上げてきているわけですから、具体的な課題について、委員の方に、事前にすり合わせをしながら、そして最終的には合同で取りまとめをするという、少し進め方に工夫が必要だと思うのです。その辺どのように検討を進めていく気なのか、その考え方を伺いたいと思います。

医療課長

 委員御指摘のとおり、県内の医療の実態をきちんと把握した上で、他の先進的な取組などを参考にしながら方向性を議論するということは、医療のグランドデザイン策定を即応性のあるものにするために重要であると認識しております。そこで現在のプロジェクトチームの会議におきましても、検討項目ごとに現状、課題、国の状況や他県の参考事例、事務局が考える論点を例示して検討を進めていただいているところでございます。

 医療のグランドデザイン策定の検討項目として、例えば医療資源の機能分化、地域偏在是正、医師養成確保、あるいはICTを活用した医療情報共有などを位置付けておりますので、今後検討を進めていくに当たりまして、県内医療機関の機能の現状、あるいは患者受療行動等の実態あるいはニーズ、医療人材の配置状況や果たしている機能、県内医療機関の電子カルテの導入状況あるいは先進的なICT導入事例等について、さらに詳細に把握していくことが必要になると考えています。今後プロジェクトの委員の御意見を伺いながら必要な調査を行いまして、その結果を踏まえて議論を深めていただき、県民のためになるグランドデザインの策定を目指してまいりたいと考えております。

笠間委員

 今お話しのように、大変短期間で多くの先生方の意見を聞きながら、県のすばらしい医療のグランドデザイン策定をしてほしい。私自身も期待を大にしています。当然これは事務局たる皆さん方の日頃の様々な課題解決に取り組んだ施策なり、また今後の対応策なり、そういったものもきちんと整理をしながら意見を聴取し、アドバイスを頂きながら策定するという作業に全力を挙げて、意義ある実効性のあるデザインができることを期待して、この件については終わります。

 次に、地域における医療人材の育成ということで、これも地域における医療人材の重要性については、前から私も絶えず大きな課題だということを指摘しています。県も取組を進めていると思うのですが、県は今年度、医療のグランドデザインを策定し、来年度は保健医療計画を改定し、いのち輝く神奈川を実現するという方向で、県全体の医療保健サービスのレベルアップを図るために、県民に一番身近な市町村のレベルアップを図ることが非常に私は重要だと考えております。そういった点で地域の医療行政、施策を担う市町村との連携や市町村職員の人材育成をどのように今後進めていくかという点について、何点か伺いたいと思います。

 まず、医療行政として、県と市町村の基本的な役割分担について認識を新たにしたいので、確認をさせていただきます。

医療課長

 まず、医療行政における市町村の役割についてですが、地域住民に密着した健康相談や母子保健事業など、保健医療サービスの提供やかかりつけ医などによる初期医療を市町村単位、ここでは一次保健医療圏で提供していくことが保健医療計画に位置付けられております。また市町村を越えた二次保健医療圏は、一般的な入院医療へ対応するための病床整備を図る保健・医療・福祉の連携した総合的な取組を行うための一体の区域として設定されており、県と市町村が協調して二次医療に取り組むこととなります。さらに県の役割としましては、県全域を範囲とした三次保健医療圏で高度特殊な専門的な医療や広域での保健医療サービスの提供体制を整備することとされております。また医療資源の地域偏在の解消など、広域的な課題に対する取組も県の役割でございます。

笠間委員

 それでは、県の保健医療計画の法令上の位置付けはどうなっているのか。この点について説明していただきたい。

医療課長

 保健医療計画は、医療法第30条の4第1項に規定され、策定することが義務付けられている法定計画でありまして、都道府県はその基本方針に即して、地域の実情に合わせて医療提供体制の確保などを図るための計画を定めております。

笠間委員

 そうなってくると当然保健医療計画を策定する際に、市町村の考えを聞いたり、市町村と連携しながら改定していくということですが、当然今役割分担等、さらには保健医療計画の法令上の位置付け等説明を受けると、どのような連携になるのか、上下関係なのか、並行なのか、さらにはボトムアップなのか、いろいろ解釈があると思うのですが、どのような連携を図って、この策定に生かしていこうということなのか伺いたいと思います。

医療課長

 保健医療計画は、県が設置しております医療審議会あるいは保健医療計画推進会議において、医療関係団体や学識経験者、また先ほど委員御指摘の市町村の代表の方の御意見も伺いながら策定しております。また県全体の保健医療計画を基本にして、県内8地域における地域保健医療計画を策定してきております。この地域の保健医療計画の策定や進行管理は、市町村、医療福祉関係団体からなる地域保健医療推進会議で進められておりまして、二次保健医療圏における計画の推進に取り組むとともに、地域の課題を協議する場となっており、このように計画の改定や計画の進行管理に当たりましては、市町村などと連携しながら、県民一人一人が生き生きと豊かに暮らせる保健医療体制の整備に向けた計画を策定してまいりたいと考えております。

笠間委員

 この保健医療計画、さらには地域性を重視した地域保健医療計画の中で県が市町村と連携して策定していくのだということです。当然その中で各市町村も独自に保健医療の分野にどのように取り組んでいくか。そういったものを政策的にきちんと策定しているところと、さらにそれを計画ということで具体的に実効性を高めていく、そういう計画を持っているところと、いろいろあるように聞くのですが、県としてはどのように把握されていますか。

地域保健福祉課長

 市町村では医療法に基づく先ほどの保健医療計画はありませんが、まず一つは各市町村総合計画というのがございまして、その中に保健医療の分野に関わる方針等を定めているというケースもございますし、中には先ほど委員おっしゃいましたように、福祉も加えて保健医療福祉という分野での個別の計画をつくっているところもあると聞いております。

笠間委員

 当然そういった計画なり、また方針を持って各市町村はそれを取り組むということになると、策定から管理、さらには実効性を高めるための具体的な様々な施策をやるには、やはり市町村の職員の能力なりレベルアップというものが非常に求められて、職員自身もそういった体験の場等を通じながら地域医療の分野にいろいろ精通していく。当然医者との付き合いだとか、さらには医療機関、また実際に治療を必要とする市民の動向とか、そういったものをいろいろ実体験することによって、レベルが上がっていると思うし、そういう計画があればあれほど人材育成にプラスになるとも思っておりますけれども、実際にそういった方々が人材育成されないと困ることになります。これからは基礎自治体がそういったものを具体的に全て担っていくこととなる。大変重要なポイントだと思うのですけれども、県ではこういった医療保健分野について市町村との連携を図っているというのですけれども、その前段の市町村の職員を対象に、そういった共通の土俵に上がるための勉強だとか研修をやっているのかどうか、その辺を少し伺いたいと思います。

保健福祉局企画調整課長

 県では医療保健分野におきまして、市町村職員も含めた研修として、保健師、栄養士、歯科衛生士等の専門職の技術の向上、知識の修得を図るための保健衛生研修というものを実施してございます。そのうち保健師を対象とした研修は、昨年度階層別の研修として基礎コース、中堅コース、リーダーコースの他、指導者を対象とした研修を実施いたしまして、合わせて延べ150名の受講がございましたが、そのうち117名が市町村の職員でございました。その他、栄養士を対象とした研修あるいは歯科衛生士を対象とした研修等を実施しており、昨年度保健衛生研修全体では合計で延べ289名の市町村職員に御参加いただいたところでございます。

笠間委員

 今言われたように市町村職員の研修会ということだけれども、どちらかというと専門研修という形で専門職が中心だと思うのですけれども、それでいいですね。

保健福祉局企画調整課長

 そのとおりでございます。

笠間委員

 そういうことで、研修等も専門的な分野の人に更に専門的な研修なり教育をする。しかし、医療計画の策定だとか、さらには医療施策をコーディネートする事務だとか、そういった職員の育成は市町村では大きな課題だと思うのですけれども、なかなか市町村として独自に人材育成をし、そういった地域医療を担う事務方としての能力アップは大変難しい状況にあると思うのです。県としてはこの市町村の医療を担う職員を対象に今後どのように研修をしたりまたは能力アップをしていくか、それを具体的に県が手を出して教育したり、人材育成をするというシステムはないということですけれども、どのようにレベルアップをし、市町村の実務担当者の人材育成を進めるのか。その辺の考え方を伺いたいと思います。

保健福祉局企画調整課長

 今後の市町村人材の研修等人材育成に関する御質問でございますが、御指摘のとおり、市町村の医療保健サービスのレベルアップのためには、市町村人材の育成は重要であると認識してございます。県の保健福祉のビジョンにおきまして、市町村の関係職員をメンバーとした会議を設置し、地域の保健医療に関わる課題共有や意見交換を行うとともに、市町村との職員交流も行ってございまして、保健福祉局ではここ5年間で医療課、保健福祉事務所等延べ15名を受け入れているところでございます。県では引き続き市町村と意見交換、交流職員の受入れを進めるとともに、今後市町村の要望もお伺いしながら、保健医療行政を担う事務職員の育成のための研修を検討するなど、市町村の人材育成を支援してまいりたいと考えております。

笠間委員

 当然市町村の人材育成として、専門職の医者、看護師、保健師だとか、そういった方々はそれなりの機関で育成されていますけれども、それをコーディネートしたり、また市民の要望を一つの計画にしたり施策にしたり、市町村行政を担う職員の育成はすごく大事だと思っております。この点は是非今後県としても指導的な立場でうまく誘導していただいて、今お話の職員交換だとか派遣だとかいろいろな形でレベルアップにつなげていただきたいと思います。

 県も県立病院が独立行政法人化したことによって、県職員が病院勤務を経験する機会が少なくなると思っていますし、当然医療や病院に精通した県職員の人材育成にも相当影響があるのではないかと思っております。そういった点で市町村の医療保健サービスのレベルアップを求める意味で、市町村人材の育成をどのように県としては取り組んでいこうとしているか。県の職員の問題も非常に大きな課題であると思うけれども、当然市町村の人材育成も欠かすことができないので、今後の対応について伺いたいと思います。

保健福祉局企画調整課長

 県は独立行政法人神奈川県立病院機構へ現在まだ職員の派遣をしてございます。そういった状況の中でということになろうかと思います。先ほど医療課長からも御答弁申し上げましたように、県の保健医療計画は、市町村等の意見を聞き、連携をする中で計画を策定してございますので、県共々市町村人材のレベルアップも非常に重要だと思います。そういった地域の保健福祉事務所での会議を通じて意見交換、情報共有の実施の他、それぞれの人材育成ということでは、私ども自身もそうですけれども、市町村人材の育成という点では、医療、保健に関する研修も今現在は国民健康保険に関する研修しか実施しておりませんけれども、今後、そうした研修の実施についても検討してまいりたいと考えております。

笠間委員

 いろいろな立場、規制、地方自治法の問題も含めてなかなか難しい課題だと思いますけれども、やはり市町村人材育成という問題については連携をし、お互いに刺激をし合い、また現場にどれだけ派遣し、出向いていけるか、そういった場づくり、いろいろなものを考えながら総合的に市町村の人材育成も必要なのだということは、是非頭に入れて対策を進めていただきたいということをお願いしておきます。

 最後に、神奈川県総合リハビリテーションセンターの再編整備についてお伺いしたい。

 この件については複数の会派からいろいろ質問が出ておりますけれども、私としては、まずリハビリテーションの拠点の施設あるいはリハビリテーションセンターの多目的な機能をどのようにこれから切り開いていくかということを前提に何点か伺ってみたいと思います。

 神奈川県総合リハビリテーションセンターは、県立病院として患者さんに対し高度専門的な医療を提供するということに加えて、医師をはじめとする医療人材の育成という重要な面も持っていると今までお伺いしました。当然脳血管疾患についてはこれまで七沢病院245床で運用しており、人材育成の面でも大変大きな貢献をされていると思っておりますし、また神奈川県総合リハビリテーションセンターの再編整備に当たっては、40床規模で人材育成の機能を十分に発揮できるのかというところが大変危惧される大きな要素でもあります。そこでまず、神奈川リハビリテーション病院と七沢病院の現在の人員配置状況について伺っておきたいと思います。

病院事業課長

 直近の平成23年9月1日現在の主な職種の配置で申し上げます。神奈川リハビリテーション病院につきましては、医師40名、看護師172名、理学療法士22名、作業療法士15名、その他職種を加えまして369名の職員が配置されてございます。七沢病院につきましては、医師16名、看護師100名、理学療法士30名、作業療法士16名、その他職種を加えまして合計257名の職員が配置されているところでございます。

笠間委員

 次に、2病院を機能統合した場合、人員配置について基本的にどういう方向で考えているのか、基本的な考え方について伺いたいと思います。

病院事業課長

 人員配置の基本的な考え方ということでございますけれども、今回2病院を統合して一つの新しい病院になるという中で、病院のたたずまいが変わります。その中で人員配置の中でポイントとなる部分というのは、これまでどおりきちんと医療人材が魅力ある病院として来てくれるかという部分の御懸念かと思います。その点に関しまして申し上げますと、まず医師でございますけれども、幸いなことに神奈川県総合リハビリテーションセンターは二つの大学の医局と関係を持ってございます。横浜市立大学の医学部と東京慈恵会医科大学、二つの病院と関係を持ってございまして、医師に関してはこういったこともございまして、今後も優秀な医師の派遣を働き掛けていきたいと考えてございます。

 看護師でございますが、流動性の高い職種ではございますけれども、神奈川リハビリテーション事業団で厚木看護専門学校を運営している。そういった利点も生かしながら、その確保に努めていきたいと思っております。

 神奈川県総合リハビリテーションセンターの特徴である、理学療法士、作業療法士のいわゆるリハビリテーション専門スタッフでございますけれども、再整備に伴います2病院の機能統合で現在よりも手厚い配置が可能になるというように考えてございまして、こうした人材を有効に活用するということを検討してございまして、こうしたことによりまして、再整備の新病院においては、そのリハビリテーション機能を更に重点強化していきたいと考えてございます。

笠間委員

 今現在の人員配置の状況とこれから統合された後の人員配置ということを伺ったのですが、具体的に平成27年に、245床のうち40床を残してあとは廃院になるということになると、当然そこにいたスタッフ、医師並びに療法士をはじめ257人体制で従事していたスタッフ人事が相当大きく変わらざるを得ない。当然40床で賄うとなると、医者の数は何人必要で、看護師が何人、おのずと規模が3分の1か4分の1に縮小していく。

 この人材育成の面で捉えて、今まで七沢病院が脳血管疾患のリハビリテーションセンターとして全国、さらには県民からすごく信頼を受けたのは、やはりこれだけの規模があって、当然大学から人材をもらうけれども、実際に現場の中でいろいろな症例だとかまた実例を前提に訓練等しながら人材育成がされ、その結果がすばらしい病院である、またすばらしい人材がいるということになったと思うのです。この人材を育成していた点は大事な一つの大きな機能だと思うのです。

 当然今いる神奈川リハビリテーション病院の369名の現在の人員にプラス何人という体制ではあるでしょうけれども、しかし、特に専門分野に関わる人材育成については、やはり人だと思うのです。限られた人間だけだと、当然そこではレベルアップを求めようとか、またはより良い技術を習得しようとかそういった意欲については非常に低減してくる。ある程度患者さんは少ないけれども、スタッフが多くていろいろなことをやってみて結果を出していく。当然今言ったように公立病院として専門性だとか民間ではなかなかできない技術、人材育成も含めてそういった場でやる。ただ治療する場だけではないということを考えると、この人員的な規模縮小が今後の神奈川の医療関係者並びに専門技能者のレベル低下に大きく影響するのではないか。

 特にこれから多くなると言われている脳血管疾患に伴うリハビリテーションの分野、これを民間に任せればよいのだという論法で、今回重度重複障害だけを専門的にやっていくのだと言っていますけれども、今いるスタッフの段階で専門性が発揮できるのであって、これから40床で専門だと言っても、そこへ重度の人が来ても全然対応できないということが考えられます。結果的には何の力も発揮できない。七沢病院すなわち脳血管リハビリテーションとしての意義がすごく衰退していくのではないか。

 患者は民間にお願いしていく、しかし人材、技術だとかそういった面については何としても継承しながら、できれば民間病院に派遣して指導したり、さらには神奈川県としての医療人材のレベルアップについて、当然行政として学校任せではなく、やっていくのだと、そういった意欲について見ると相当衰退すると思うのですけれども、その辺を含めて再整備に伴う人材育成をどう考えているのか伺いたいと思います。

病院事業課長

 先ほど申しました優秀な医療スタッフを確保することと同時に、委員お話しのとおり、人材をその中で育成していくということが非常に重要なポイントだと思っております。医療は人であるということを考えますと、非常に重要なポイントであると思っております。まず、医師でございますけれども、若手の医師が若いうちに御自分の持っている専門分野を超えて幅広く医療に携わるということが、正に医師の育成につながるものと思っております。

 今回のリハビリテーションセンターの再整備でございますけれども、2病院を統合することにより、また一定規模の病床の見直しによりまして症例が減ってくるという面はございますけれども、神奈川リハビリテーション病院では、これまで脊髄損傷、それから高次脳機能障害など運動系のリハビリテーションを中心にやってございました。七沢病院は脳卒中等の脳血管疾患のリハビリテーションを専門に提供してきたということで、今後新しい病院の中で運動系のリハビリテーション医療と脳血管疾患系の双方のリハビリテーション医療が体験をできるということが、医師にとっても一つのスキルアップにつながるのではないかと考えてございます。例えば脳神経外科の医師でございますけれども、専門分野であります脳血管疾患のみならず、様々な症状の患者さんの医療に携わると、あるいは患者さんに対応するということが医師のスキルアップ、人材育成につながるのではないかと考えてございます。

 また医師以外の医療職員、特に神奈川リハビリテーション病院でございますので、理学療法士、作業療法士等のリハビリテーション専門の職種でございますけれども、こちらにつきましても、様々な症状の患者さんに対するリハビリテーション専門職としてのリハビリテーションも提供していくということは可能になりますので、それが個々のスキルアップあるいはノウハウの今後の新たな蓄積につながっていくのではないかと考えているところでございます。

笠間委員

 当然、機能統合して一つの病院になって、分野的には広くなっていくということが考えられます。しかし御存じのように、医者というのはセクト主義というか、自分たちのやっている環境の中でいろいろ勉強して育っていくのであって、今言ったように大きなスケールに入ればよいのではない。七沢病院のリハビリテーションセンターとしての脳血管疾患患者のリハビリテーションに対する技術というのは、やはりその分野でなければなかなか生み出せないので、ただ単に学校教育みたいに、こういった経験も、ああいった経験も、こういう症例もああいう症例もありますといって八方美人でできる仕事ではないわけです。この一つの道をやっていくためにはどうしたらいいか、これが若い医者、さらには年配の経験者、こういった連携がうまくできていかなければできない。

 当然257人のスタッフのうち3年か4年で廃止していくという段階で、定年退職者が抜けていくだけで若い者が全然入ってこない。このままずっとスライドしていくと思う。なぜかといったらくびを切れないから。急に100人でいいと、では160人切っていいのか、これはできないはずなので、そうすると何年間か余裕を見ながらただ切っていく。これは人材育成からいってすごくマイナスです。自分のくびを切られるのを待っているだけですから、その間病院があるというだけで何らそこでスキルアップなり、また後進にいろいろ伝えていこうとか、そういう症例をこれから積み上げていこうとか、そういう意欲につながるかどうか大きな一つの弊害になるとも思います。とりわけ医療の人材育成、さらには専門性の充実を図る意味でも、ある程度の規模はきちんと維持しながら専門性を貫いていく、こういった面が大変重要だと思います。これも大きく検討していただきたいと思います。

 最後に、人材だけではなくて医療機器等の整備を含めたハード面についてですが、今回の計画では神奈川リハビリテーション病院と七沢病院が統合して、総病床数280床を再編するということですけれども、脳血管疾患以外の機能についても、県の拠点施設として機能充実をさせることが非常に重要だと思うのです。県の拠点病院としての機能を発揮するためには、やはり相応の施設、さらには設備等の整備が必要だと考えているのですけれども、今まで二つの病院で同じものを持っていた。一つになった。これは最新的な設備がより整備しやすくなった。良いチャンスだとも思うのですけれども、280床と530床の病院の規模で、2台あったということで県の負担も大変だったのだろうけれども、それが一つになる。こういったことを踏まえて、規模的に280床の病院でそれだけの新しい施設とか設備が整備できるのかどうか、その辺も含めて考え方を伺いたいと思います。

病院事業課長

 病院の施設整備につきましては、今年度は基本設計に取り組むことになってございます。具体的に作業を進めるに当たりましては、まず1点、リハビリテーションセンターの開設以来40年にわたりまして一貫して運営を担っていただいたリハビリテーションセンターの職員は、実際に運営に携わった当事者でございます。この立場で参画してもらって、まず機能面からの意見を頂くということ。また調査設計からお願いしております設計事務所は、多数の病院を設計してきた実績がございまして、その実績を踏まえた建築の専門家の立場から様々な提案を頂く。こういったことをしながら、リハビリテーションセンターが新たな機能を発揮するために必要となる施設全体の規模あるいは配置等について設計を進めてまいります。

 なお、医療機器、検査機器などの機器等の整備につきましては、まず建物く体の設計を進めまして、一定程度施設の全容が見えてきた後に詳細に検討いたしまして、新しい病院にふさわしい高度専門的なリハビリテーション医療を提供するための機器の整備を検討していきたいと考えてございます。

笠間委員

 神奈川県総合リハビリテーションセンターの再整備に当たっては、病床の規模に加えて人材育成や施設設備の整備規模など、様々な課題を抱えていると思います。やはり縮小するということについてのマイナス要因は、いろいろな面で大きいとも考えられますので、今後も施設利用者、さらには地元市町村、医師会など様々な関係者の意見を聞きながら、更に検討を進め柔軟な対応をしていただくよう要望させていただいて、私の質問を終わります。

若林委員

 最初に、安心こども基金の事業に関連して伺いたいのですけれども、今回の補正予算で10億6,000万円が計上されておりますが、事業内容について既に質疑がありましたので、私は財源となる安心こども基金の状況についてまず伺っておきたいと思います。

 基金の積立額ですけれども、平成20年2月の補正予算で基金が創設されておりますけれども、創設時から積み増しをされてきた経過も含めて、まず積立金額についてお伺いいたします。

次世代育成課長

 安心こども基金の積立額についてでございますが、委員のお話にございましたように、安心こども基金は平成20年度に国で予算措置がされまして、平成21年3月に県でこれを受け入れる基金を創設いたしました。その後都合3回にわたりまして追加の交付がありまして、平成22年度までで累計で196億2,000万円が交付されたところでございます。この金額の積立てを行っております。

若林委員

 次に、この基金の執行状況について伺います。年度ごとでその状況をお伺いできればと思います。

次世代育成課長

 今申し上げたように、基金を創設いたしましたのが平成21年3月でございまして、執行は平成21年度からとなっております。平成21年度の執行額が14億1,000万円ほど、それから平成22年度の執行額が45億8,000万円ほどということでございまして、合計で平成22年度末までに59億5,000万円ほどの執行となっております。

若林委員

 当初の執行状況については若干低調であったかなとお伺いしたのですが、その理由について伺えますでしょうか。

次世代育成課長

 この基金の制度が創設されるということが決定されましたのが、国において平成20年10月30日でございました。その後、都道府県への具体的な配分額ですとか制度の具体的な概要が示されましたのは平成21年1月に入ってからでございまして、県市町村とも平成21年度の事業化に向けた検討になかなか間に合わない時期であったということが影響していると思います。

 こういった中で基金の当初の主眼でございます保育所の緊急整備についてでございますが、保育所の整備にはまず適地の選定あるいは周辺の御理解をいただくための調整などなど、一定のリードタイムが必要でございます。またこの基金では保育所整備には市町村あるいは事業者の負担が伴うということで国で多額な交付金を頂いているのですが、なかなか思うようには進まない部分がございます。それから公立の保育所の整備は対象外であることとか、あるいは保育所整備以外に全ての子供、子育て家庭のために使える10分の10のメニューもございますが、こちらは既存の国庫補助制度がある事業は対象外ということでございまして、仮に全国で数千万円の予算しか付いていない場合でも、そういった事業には充当できないという厳しい制約があることが足かせとなっていると受け止めております。

若林委員

 それでは、今の御答弁の中にあったこの基金の主眼であった保育所整備のところで伺いたいのですけれども、この基金を活用してどの程度認可保育所の整備が進められ、定員増が図られたのか、整備効果について伺います。

次世代育成課長

 基金を活用いたしました認可保育所の整備についてですが、平成21年度、22年度の累計で定員増を伴う整備が合計で104件、定員増の合計が5,670人分となっております。

若林委員

 5,670人の定員増が図られたということですが、それでもまだ3,000人余の待機児がいるということで、今後更なる整備も必要かと思いますが、都市部においては保育所整備に適した土地が不足していると、そこが大きな課題かと思うのですが、今後の保育所整備における課題についてはどのように整理をされているか、この間の取組も踏まえてお伺いできればと思います。

次世代育成課長

 先ほど申し上げましたように、保育所の整備の適地を探すという部分も含めてでございますが、特に待機児童が多い都市部におきましては、国の安心こども基金のメニューもございますが、賃借物件の活用なども積極的に進めていただいているところでございます。こういった様々な方法を使って待機児童の解消を図っていくということが課題となっていると受け止めております。

若林委員

 今おっしゃった賃借物件による保育所整備ですが、今回どの程度整備をされてきたのか伺います。

次世代育成課長

 平成22年度までの実績といたしまして、県全体で43箇所賃借物件による整備が行われております。

若林委員

 43箇所に対して現在補助額というのはどのぐらいになっているのでしょうか。

次世代育成課長

 賃借物件に対する賃借料の補助ということでお答えさせていただきます。平成22年度43箇所に対して、実績といたしまして1億6,400余万円の実績となっております。

若林委員

 最初に、この間の整備の箇所数が104施設ということで、賃借物件がその中で43箇所あるということですが、この基金は今年度末で終了するわけですけれども、賃借料というランニングコストに対して応えてきた補助に対して、基金終了後はどうなるというところが大変心配されるところですが、現時点でどのように考えていらっしゃるのか伺います。

次世代育成課長

 基金の今後についてはまだはっきりしたことは分からないのですが、私どもとしては、引き続き国で同様の補助制度が講じられることを働き掛けてまいりたいと考えております。

若林委員

 是非お願いしたいと思います。最初に保育所整備で土地の確保が難しいということもお話ししたのですが、それに加えて都市部では大規模なマンションの開発で一気にそこに保育ニーズが発生する。一方で街の成り立ちによって、ある程度年数を経た保育所で定員割れの問題も起こる。そういう中で保護者にとっては利便性の高い保育所を望むということで、賃借物件による保育所整備は、事業者にとっても、そこを利用する方にとってもメリットはあると思いますし、安心こども基金を使っての家賃助成の制度は土地を持っていない、財産がなくても地域のニーズに応えたいというNPO法人も保育所運営に参入できる大きな補助制度ですので、是非何らかの形で継続できるように、県としても方針を持っていただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 次に、認可保育所の面積基準の問題について伺いたいと思います。地域主権改革関連3法の成立を受けた規制見直しの中で保育所の面積基準については、従うべき基準として整理をされてきたところだと思うのですが、一部の自治体については先般、待機児童対策の観点から面積基準を自治体の判断で引き下げられるという特例措置が設けられておりまして、神奈川県においても5市が指定されたと聞いております。

 まず、特例対象地域の基準とこの対象となった指定をされた自治体について確認をさせていただきたいと思います。

次世代育成課長

 お尋ねいただきました地域主権改革推進一括法の関連で保育所の設置運営基準について委任条例を定める。その中で保育室等の居室の面積につきまして、待機児童対策の観点から国の示す基準の標準として、地域の実情に応じた基準を定めることができる地域というものが、去る9月2日に厚生労働省の省令で示されたところでございます。この地域を定める考え方といたしましては、待機児童問題が特に深刻な地域ということで、平成22年4月1日時点の待機児童数が100名以上の市町村、それから保育所の新増設を図るために土地の確保が困難であるという基準といたしまして、当該市町村の住宅地の公示地価の平均が三大都市圏の住宅地の公示地価の平均を上回る、この二つの基準を満たす、それに該当する市町村ということで指定がされたところでございます。その結果、本県では横浜市、川崎市、藤沢市、茅ヶ崎市、大和市、以上の五つが保育所の居室面積緩和可能な特例地域となったところでございます。

若林委員

 今の政令市を除く藤沢市、茅ヶ崎市、大和市、この3市における基準については、神奈川県が最終的な基準についての判断を行うということでよろしいですね。

次世代育成課長

 委員のお話のとおりでございます。

若林委員

 首都圏では東京都あるいは千葉県、埼玉県の市町村が今の基準で特例措置の指定を受けているようですけれども、現在他都市の動向はどうか伺います。

次世代育成課長

 首都圏の他都市、他都県の状況についてでございますが、東京都におかれましては、既に昨年度中から今回の委任条例制定に向けた準備を進められているところと承知しております。具体的には東京都の児童福祉審議会の下に学識者あるいは市町村関係団体などの代表による調査検討の場を設けまして、昨年度末に中間的な取りまとめが行われまして、その成果を踏まえて早い時期の条例制定を目指しているところと伺っております。東京都以外の自治体の動向につきましては、情報収集中でございます。

若林委員

 私も児童福祉審議会の答申を読みましたし、既に報道されているところによると、0歳児及び1歳児の面積基準について、3.3平方メートルから2.5平方メートルまで緩和をするという方向性が出されていると思うのですけれども、この経過で間違いないでしょうか。

次世代育成課長

 委員お話しのとおりと承知しております。

若林委員

 これまでの面積基準の根拠というのは児童福祉施設の最低基準ということになると思うのですが、2.5平方メートルというのが緩和ということであれば、神奈川県はどうなのかというところですけれども、例えば横浜市では乳児室又はほふく室の面積基準、0歳児及び1歳児の対象の部屋となると思うのですが、ここが既に2.475平方メートル以上とされている。この基準についてはどのように考えればいいのか、これまでの基準の策定根拠というか、そこが問われる問題とも思うのですけれども、県内他都市の状況も含めてどのように考えればいいのかお伺いできればと思います。

次世代育成課長

 保育所の面積基準につきましては、今お話がありましたように、児童福祉施設最低基準の中でお子さんの年齢に応じた基準が定められております。今お話がありましたゼロ歳児、1歳児の保育室に関しましては、国のこれまでの最低基準では乳児室は子供1人当たり1.65平方メートル、ほふく室、これは、はいはいをする赤ちゃんのための部屋ということですが、こちらにつきましては、子供1人当たり3.3平米となっております。この中で本県では長く乳児室、ほふく室につきましては、0・1歳児室といたしまして1.65平方メートルと3.3平方メートルの中間値でございます子供1人当たり2.475平方メートルを認可運用基準としてきた経過がございまして、政令市、中核市、それから今回特例措置の対象となった市も含めまして、県内では同様の扱いとなっているところでございます。

 一方、先ほどございましたように、東京都では0歳児、1歳児につきまして、お子さん1人当たり3.3平米、全国的には1人当たり1.65平米以上の乳児室のみでよいとしている例とか、あるいは1.65平米と3.3平米を合計いたしまして、1人当たり4.95平米としている例まで様々でございます。こういった状況にあるということを現在認識しているところでございます。

若林委員

 最低基準の適用状況を精査する必要がまずあるということなのかと思うのですけれども、既に現況調査を実施されていると聞いているのですが、調査の内容はどのようなものなのかお伺いしたいと思います。

次世代育成課長

 条例を制定するには、その前提といたしまして、正確な現況の把握が必要でございますので、保育所の現況調査を市町村を通じて、県所管域の認可保育所は、約300施設ございますが、こちらに対しましてまだ実施中でございます。条例制定の基礎資料となるデータを収集することを目的としておりまして、保育所の保育室ですとか、遊戯室、調理室などの施設の面積等の現況ですとか、屋外遊戯場の現況等を把握する内容の調査を行わせていただいているところでございます。

若林委員

 有効面積を確認される作業だと思うのですが、壁心から測るのか、内のりから測るのか、それからいろいろな棚とかそういうものを有効面積からたしか1人で移動困難な物品を除いた面積とか、どのように運用するかで面積はかなり変わってくると思うのです。現場で長い間、過去保育園ができてからの間でどういう運営をされているのかという確認してみないと分からない。どのようにそれを有効面積としてカウントしているかということも含めて、様々確認をしていただかなければいけないと思っています。

 それで、よく面積緩和の問題の是非が問われるときに、ナショナルミニマムのラインというのは3.3平米という数字だと思うのです。そこを基準に緩和する、しないというそういう議論があって、東京都の2.5平米が緩和だということです。でも実は神奈川はそれよりも小さな面積2.475平米で運用しているということです。そういうことも含めて関係者や緩和を求める待機児の保護者もいらっしゃる中で、神奈川県の基準をこれを機会に決めていくよい機会だと思います。またそこで整理しないと、六十数年にわたってずっとつながってきたこの制度が、恐らく現状に合わなくなっているのだと思いますので、是非この機会に整理をしていただきたいと思うのです。今後のチャートというか、今現況調査をされていて、いつ頃までに現状を把握して、次のどのようなステップに進んでいくのか、その方向性が分かっていれば伺いたいと思います。

次世代育成課長

 先ほど面積基準の特例地域を定める省令が9月2日に定められたというお話を申し上げたところですが、まず、そもそもの保育所の最低基準のうち、最低基準には例えば人員配置ですとか調理室などの設備ですとか様々な基準が含まれているのですが、どの部分を従うべき基準とし、どの部分を参酌するべき基準とするかということを定める省令案について、8月中にパブリック・コメントが国で実施されたのですが、制定が遅れているということで、まだそちらが示されていない状況にございます。その省令を受けまして準備を進めさせていただければと思っております。

若林委員

 それでは、補正予算のうち地域支え合い体制づくり事業について伺っていきたいと思います。

 まず、高齢者の介護ボランティアポイント制度の調査研究事業ですけれども、この事業についてどの程度の事業規模を想定しているのか、ここから伺っていきたいと思います。

高齢福祉課長

 事業規模でございますが、何をもって事業規模というかということがありますが、まず予算計上している額は499万円でございます。事業の展開を予定していますのは県内の3地域で4市4町を予定してございます。ボランティアの受入施設といたしましては、4市4町のうちにあります高齢者の施設等の80箇所ぐらいを予定してございます。またボランティアとして登録いただく方の数につきましては、4市については各80名、また4町については合計で80名ということで、事業全体では合計400名のボランティアの方を予定してございます。

若林委員

 今予算額が499万9,000円ということだったのですが、この予算の内訳についても伺います。

高齢福祉課長

 予算の内訳でございますが、先ほど申し上げた額でございまして、本事業は委託方式で実施する関係から、その内訳というものは設定してございません。ただ予算の積算とこれから委託事業ということで業務の仕様の過程で経費として想定しているものを申し上げますと、当然事務局としての人件費、さらにはボランティアのポイントを管理するためのICカード、それとそのカードの読み取り機器の借上料、さらにはボランティア登録者に対する謝礼として、神奈川県産品の購入経費、さらには広報、そして最後に事業実施をした後、ボランティアの方々あるいは受入施設に対してアンケートの調査をしたいと思っておりますので、そうした経費ということで予定しておりまして、その他は対象市町村ないしは全市町村を集めた説明会とか、または事業実施後の検証会、こういったときの開催経費に充てたいと思ってございます。

若林委員

 それでは、事業目的ですけれども、介護予防にも有効な事業として、その効果を検証するとあるのですけれども、先ほどのお話ですと400人のボランティアの登録者数を想定しているということでしたが、事業期間が5箇月と非常に限定的な中で、介護予防の効果についてどのように検証されようとしているのかお伺いいたします。

高齢福祉課長

 まず最初に、確かに事業全体は5箇月でございますが、ボランティア活動をしていただくのは11月中には事前準備ということで委託事業者が、それぞれのボランティアを受け入れる施設であるとか登録の勧誘とか、こういったことをしていただきます。実際のボランティア活動は12月から2月にかけて3箇月を実施いたしまして、残りの3月は、その結果を基に市町村の担当者を集めて検証会議をして、そこで得られた課題などを整理して、次年度以降の市町村の取組に資する報告としてまとめたいと考えてございます。

 あと委員お尋ねの介護予防の目的というのは、そもそも今回の私どものモデル事業の目的は、介護ボランティアではなくて、市町村が実施する介護ボランティアポイント制度の介護予防に資するということでございまして、今回私どもがやる事業につきましては、今後の市町村が取り組むに当たって、どのような課題があるのか、また活動範囲であるとかボランティアポイントの還元方法をいろいろとモデル的に実施をさせていただいて、それらを今後実施する市町村に情報提供させていただく、そういった役目でさせていただきますので、いろいろなバラエティーの富んだモデル事業をそれぞれ4市4町でやっていただいて、その結果を検証したいと考えています。

若林委員

 今お話しのあった市町村が取り組む介護予防事業について伺いたいのですけれども、各市町村では介護予防事業の入り口で、要支援、要介護状態になるおそれのある高齢者の把握にも取り組んできた経過があると思いますが、県内市町村ではどの程度把握が進んでいるのでしょうか。

高齢福祉課長

 要支援、要介護状態のおそれのある高齢者に対して介護予防事業を実施して要支援認定をしないという取組が、従前は特定高齢者を対象とした事業と言っていましたが、名称が特定高齢者というのはふさわしくないということで、今二次予防事業と言っております。

 この二次予防事業の対象者や事業の参加者については、毎年厚生労働省が調査をしてございます。今手元にある調査結果は平成22年度で、私ども神奈川県内におきましては、現在は対象者は4万6,030人ということで、高齢者人口が181万人でございますので、比率にしますと2.5%という把握ということになっておりますが、申し訳ございません、全国平均はまだ国の集計が終わってないということで入手してございません。ちなみに、昨年度の状況を申し上げますと、今の本県の割合が1.4%、それに対しまして全国の割合は3.4%ということで、それ以前も全国平均よりは本県の把握率は低い状況にございます。

若林委員

 今参加の状況を少し伺いたかったのですけれども、最新のデータがないということで、そういう対象者をまず把握して、その方たちがどれぐらいプログラムに参加されて、そのことによって新たな要支援や要介護者がどのくらい減らせたかというのが最終的な事業評価だと思うのですが、県内の市町村において予防事業の検証、評価をする取組は進んでいるのでしょうか。

高齢福祉課長

 まず、参加者のデータでございますが、そちらをまず答えますと、平成22年度は先ほどの対象者に対して4,901人が参加してございますので、比率としては10%程度という参加の状況でございます。

 また確かに参加者において、それぞれの事業について3箇月間、集中的にやる事業でございますので、参加前のその方の状態と実施をされて3箇月後の状態とで改善効果があったかどうかというのをそれぞれ見極めることは各市町村によって行われてございます。ただ、実際に介護認定に至らなかったというのが3箇月後ということではなくて、一応年度末の状況でその方々が要支援、要介護にならなかったかどうかというのを尺度として見ているわけでございまして、そこの部分はまた市町村によっても捉え方がばらばらでございます。それぞれの介護予防事業で実施前、実施後で把握しているところもあれば、単純に要介護、要支援のそれぞれの市における見込みの人数、それと実際に認定した人数、その差額をもって介護予防効果があったとする市町村もございまして、様々な捉え方をしているという状況でございます。

若林委員

 介護予防事業については、その効果として保険料の軽減が見込まれるという一方で、効果をどう検証するかという課題はずっとあるわけですけれども、先ほどのお話でも地域包括ケアを推進する中で一層予防の推進をしていこうという柱があります。これを介護保険の事業の中でやるのであれば、やはり事業の中で評価をしていくということは非常に重要だと思いますし、どういう指標を持つかというのが市町村も非常に悩んでいるということであれば、県として支援計画をつくる中で介護予防の事業を評価していく、その事業への更なる取組を促進する視点が必要ではないかと思いますが、見解があれば伺います。

高齢福祉課長

 先ほど御答弁申し上げましたのは各市町村での検証の方法でございますが、県としましては、平成18年にこの介護予防の事業が始まったときに、市町村の介護予防市町村支援委員会を設置いたしまして、市町村が取り組んでおります運動機能向上、栄養改善、さらには口くうケア、この三つの介護予防事業につきましては、それぞれ実態調査表を県で作成いたしまして、それぞれ事業に取り組んでいらっしゃる介護予防事業者にアンケート調査をさせていただいて、毎年度その結果について委員会に報告をし、また委員会の各部会、口くうケアであれば口くうケアまたは閉じこもりとか鬱予防部会であれば、そういった部会、また運動機能向上であれば運動機能向上のそれぞれ専門家からなる部会から御意見を頂きまして、そうした意見を提言書としてまとめて、各市町村には次年度以降に取り組むための参考となるように意見の情報提供を、県として取組をさせていただいております。

若林委員

 今の地域包括ケアの部分とこれは改定介護保険法で次期計画に踏み込んだところを少し伺ったのですが、今回、介護基盤緊急整備等臨時特例基金を活用した事業で地域支え合い体制づくりが展開されていくわけですが、これは平成24年度からは市町村で負担してくださいと書かれているのですが、当然ながらこの間の質疑を通じても、これを新たな介護予防・日常生活支援総合事業の中で恐らく市町村が展開していくだろう。そういう想定の下、いろいろな検証をされたり支援をされているのだろうと思っているのです。まずその方向だけを確認させていただいてよろしいでしょうか。

高齢福祉課長

 今委員がおっしゃられました介護予防・日常生活支援総合事業は来年度から取り組むことができることとなったところでございまして、またその財源構成も今までの任意事業として配食サービス等をやっておりましたが、これからは生活支援が重要であるということで、この介護予防・日常生活支援総合事業の中に位置付けることによって、より財源の投与ができるようになったということでございます。また今までは地域の支援事業として、市町村では介護保険財政の3%の枠を使ってそれらの事業を行ってございましたが、この3%についても現在国では検討中であるということで、国の概算要求資料などを見ますと、この3%については今後の財務省との予算折衝の過程で決められているという記述がされているものを拝見しているところでございます。私どもとしてはいずれにしても新しく法改正になって、市町村が更に一層強化して取り組める事業として位置付けられたところでございますので、市町村に対しては的確な情報、国からのいろいろな情報をスピーディーに伝えるとともに、県としてはこういった事業が全ての市町村で取り組めるように調整を図っていきたいと考えております。

若林委員

 最後に要望しておきます。今3%の枠のことも聞こうと思っていたのですが、その枠がもしあるとすれば、一定の枠内の事業になってしまうということと、恐らくこの新しいスキームで市町村の負担は軽くなるので、これを積極的に取り入れていくということが想定されるわけですが、それが進んだときには枠がある。要支援者の予防給付が縮小されることはないだろうかとか、生活援助サービスが制限されないだろうかということも危惧していたわけです。ですから、そこは今後の国の検討も踏まえてということでありますが、そういうことが起こらないように県としても支援計画の策定に当たっては、是非御留意をいただきたいということをお願いしておきたいと思います。

原委員

 地方独立行政法人神奈川県立病院機構の業務実績、業務成果について伺います。

 まず、県立病院機構は平成22年4月に独立行政法人となり、平成22年度の業務実績は法人として初めてのものになりますが、今回評価委員から知事に提出されました平成22年度の業務実績の評価結果が議会に御報告されていますが、これについて何点かお伺いさせていただきます。

 まず確認をさせていただきますが、病院機構の業務実績評価の仕組みについてお伺いさせていただきます。

病院事業課長

 地方独立行政法人法の規定によりまして、知事の附属機関として独立行政法人の業務実績を評価するための独立行政法人評価委員会が設置されてございます。この評価委員会が業務実績を評価しまして、この評価結果を知事に報告をする。知事はこれを議会に報告をするということになってございます。この制度の趣旨でございますけれども、地方独立行政法人制度におきましては、法人の運営は法人の自立性を基本といたしますが、しかし病院機構が行う業務の公共性あるいは透明性、こういったものの確保の観点から、各事業年度の業務の実績についても評価委員会による事業評価を行いまして、その結果について公表することとしたものでございます。

原委員

 初年度の平成22年度の評価結果については、全体として中期計画の達成に向けて順調な進捗状況にあると評価されたとのことでありますが、評価結果を本県としてはどのように受け止めているのかお伺いさせていただきます。

病院事業課長

 県といたしまして、独立行政法人の初年度として順調な進捗状況にあるとの評価を頂いたことは大変有り難いことと受け止めてございます。純粋な民間病院とは違いまして、県立病院は政策医療でありますとか、あるいは地域の中核的医療を県民の皆様に提供していくという責務がございますけれども、独立行政法人化1年目の結果を見る限りでは、その役割を果たすことができたのではないかと考えてございます。また収益につきましても、純損益及び経常損益で一定の黒字を計上することができたということで、良好な病院経営を維持しながら、その役割を果たせたのではないかと受け止めているところでございます。

原委員

 病院事業庁から独立行政法人化に伴いまして、県の組織の一部ではなかなかできなかった新たな取組ができたのではないかと思いますが、そうした取組に対する評価、またどんな取組ができたのか、そんな実績があれば教えていただきたいと思います。

病院事業課長

 人材面とそれから業務運営体制面の大きく二つであろうかと思います。1点、人材面の例でございますけれども、医師の確保と育成について、一つの例としまして、今まで県の条例定数の縛りの中で採用できなかった医師等を確保することができました。病院機構におけます医師の充足率は非常に高くなってございまして、95%を超えているということで、なかなか医師が確保できないという中で県立病院機構の医師の充足率は、一定程度の率を達成することができてございます。

 それから、看護師の確保と育成の部分でも採用試験の回数あるいは県内にとどまらず県外の採用試験を実施する等いたしまして、なかなか十分とは言えないのですけれども、全国的な看護師不足の中で一定数確保することができたのではないかと考えてございます。

 もう1点、業務運営体制の面でございますけれども、業務運営体制の部分では、理事会を毎月1回定例化して活発な議論を行っていただきまして、各病院への諸課題の対応の検討を行うとともに、必要な予算・人事の権限等を各病院の病院長、総長等に移譲して、各病院が自立的、機動的に運営ができる体制を整備したところでございます。

原委員

 また三つの大項目評価について、全てA評価であったと報告が出されておりますが、小項目についてはA評価以外の評価も幾つかあったと以前説明を受けましたが、その項目や理由について伺いたいと思います。

病院事業課長

 小項目全部で62項目ございましたが、うち58項目でA評価、残り4項目がB評価でございました。これはSABCD5段階評価のA評価とB評価でございます。そのうち幾つかB評価の部分の例を申し上げますと、精神医療センターとがんセンターにおいてB評価の部分と御意見がございました。こちらは例えば薬物依存症と中毒性摂取障害を対象とした専門治療プログラムによる依存症医療を実施することにつきまして、外来初診の患者の数が目標に達しなかったということで評価委員会からB評価を頂いたという例があります。

 またがんセンターおきまして、外来化学療法あるいは放射線治療を実施して、がん対策を推進するということにつきまして、やはり治療の件数が目標値に達しなかった、あるいは同じくがんセンターにおきまして、臨床研究所における臨床研究で腫瘍の組織の収集の数が目標に達しなかった。こういったことでB評価を頂いた部分がございます。

原委員

 外来が目標に達しなかったということは、これは逆に言ってみれば良いことでもあるでしょう。

病院事業課長

 こちらは精神医療センターに係る部分の治療プログラムの外来初診の数ですが、両面の評価があろうかと思います。病院側としては見れば、患者さんが来ていただけるという部分ではもちろんプラスになりますが、これはやはり基本的には患者さんが発生しないといいますか、少なければ少ないほど良いという両面の部分があります。ただ、今回病院といたしましては年度計画、年度目標の中にこの件数を目標と掲げたこともございまして、評価委員会として、その目標値に従って今回評価をしたということですので、自らが掲げた目標の件数に対して達しなかったということで、評価委員会としてはBという評価を下したということでございます。

原委員

 最後になりますが、この評価結果を踏まえまして、今後県として法人に対する支援など、今後どのような取組を進めていくかお伺いさせていただきます。

病院事業課長

 県と独立行政法人の関わりでございますけれども、平成22年度から26年度までの5年間、独立行政法人が達成すべき中期目標を独立行政法人に指示いたしまして、独立行政法人としてはこの目標を受けまして、これを達成するための中期計画あるいは各年度において実施すべき年度計画を策定して医療を提供してまいります。今回、評価委員会から平成22年度の実績については、全体として順調な進捗状況にあるという評価を頂くことができましたけれども、引き続き中期目標の達成に向けて順調な進捗が続くよう県としても必要な支援をしていきたいと考えております。今後も各病院の特徴を生かした医療機能あるいは施設設備の充実はもちろんのことですけれども、病院にとって最も重要であります先ほど申し上げました医療人材の確保に努めながら、県民の皆様に質の高い医療を提供していきたいと考えております。

原委員

 これは要望になりますが、独立行政法人に移行しまして初年度の業務実績が順調である状況にあることは確認できました。病院機構が5年の中期目標期間中、県立病院としての果たすべき役割である高度専門医療、そしてまた地域の医療の支援等行っていくことによりまして、県民医療を確保し、県内の医療水準の向上にこれからも取り組んでいただきますように要望させていただきます。

 続きまして、次の質問ですが、高濃度の放射性セシウムの検出された牛肉の流通の対応についてお伺いさせていただきます。

 東京電力の福島第一原発の事故を原因といたします大量の放射性物質の放出によりまして、神奈川におきましても足柄茶、そしてまた他県においてもホウレンソウなどの葉物野菜から暫定規制値を超える放射性物質が検出されました。また各都道府県では放射性物質の検出を強化し、暫定規制値を超える放射性物質が食品から検出された場合には、販売、流通を中止させまして、安全を確認した上でその食品が流通するシステムが構築されつつありましたが、残念ながら暫定規制値を超えた牛肉が全国に流出してしまいました。牛肉の放射性問題で県民の不安がますます広がっていると思いますが、安全な食品の流通確保のために本県がどのように取り組んでいるのか、幾つかお伺いさせていただきます。

 まず、放射性セシウムが暫定規制値を超えた牛肉の県内の流通量や販売した施設の種類や施設数がどうなっているのかお伺いさせていただきます。

食品衛生課長

 流通調査につきましては、7月12日から始めまして9月28日の時点で放射性セシウムが暫定規制値を超えた牛肉の流通につきましては、県内26市町への流通を確認しているところでございます。保健所を設置している五つの市を除く県所管域での流通量は、報告資料記載のとおり1,371.9キログラムでございました。それらの牛肉を販売していました施設は48施設あり、その内訳は食肉卸売店8施設、食肉小売店14施設、スーパー26施設でございました。合わせて512.9キログラムが販売されておりました。また牛肉を調理して提供していました飲食店も6施設ございまして、123.6キログラムが提供されておりました。

原委員

 こうして聞いてみるとかなり多くのお肉が出回っていると思うのですが、消費される方も、そしてまた飲食店側も安全なものを扱いたいと思っていると思うのですが、またそんな中でこの流通調査ですけれども、全国規模で実施されていると聞いておりますが、どのような調査を行っているのかお伺いさせていただければと思います。

食品衛生課長

 この調査につきましては、厚生労働省の通知に基づいて全国の自治体で実施しているものでございます。生産地や市場を所管する自治体の調査によりまして、本県への流通が判明した場合、その自治体から固体識別番号ごとに流通調査の依頼がございます。牛肉の流通先の店舗を所管する保健福祉事務所におきましては、店舗の調査を実施いたしまして、他自治体において検査を実施していない牛肉の保管が確認された場合には、その牛肉を流通させないようにまず指導いたします。そして衛生研究所で放射性セシウムの検査を実施しているところでございます。

 検査を実施しました結果、暫定規制値以下の場合であれば流通を認めるものです。逆に暫定規制値を超えていた場合には流通をさせないようにしているところでございます。その検査結果につきましては、本県から厚生労働省に報告しまして、国のホームページに掲載されます。また本県におきましても、県のホームページに掲載することにより、広く情報提供をしているところでございます。

原委員

 今の答弁で各都道府県で汚染された牛肉の流通調査を実施しているということが分かりましたが、暫定規制値を超えた牛肉が保管されていた場合の対応についてお伺いさせていただきます。

食品衛生課長

 保管が確認された牛肉につきましては、保健福祉事務所が直ちに卸元に返品するように指導し、また保健福祉事務所におきまして返品されたことを確認しているところでございます。

 なお、これらの肉の処理につきましては、農林水産省が決定いたしました国産牛肉信頼回復対策におきまして、食肉流通団体が牛肉を買い上げまして処分することとされております。本県におきましては、神奈川県食肉事業協同組合連合会が買取りを行いまして処分することになると聞いておりますが、時期や処分先については未定と聞いているところでございます。

原委員

 今の中で返品されたものがどう廃棄されているのか決まってないということなのですが、これからも長い目で見ていくことが必要だと思っております。

 流通調査結果から暫定規制値を超えた一部の牛肉が消費されてしまったとのことでありますが、放射性セシウムが暫定規制値を超えた牛肉を食べたことによる健康への被害というものはどのようなものがあるのかお伺いさせてください。

食品衛生課長

 食品安全委員会では、暫定規制値の根拠となっております放射性セシウムの実効線量が1年当たり5ミリシーベルトという数値につきましては、相当な安全性を見込んだものであるとしているところでございます。暫定規制値につきましては、食品の放射能濃度が半減期に従って減っていくということを前提に、このレベルの汚染を受けた食品を飲食し続けても健康に影響がないものとして設定されております。仮に国内で検出された最高値であります4,350ベクレルの放射性セシウムが検出された牛肉を200グラム食べた場合の人体への影響は0.011ミリシーベルトでございます。これは東京からニューヨークに飛行機で移動した場合の人体への影響は0.1ミリシーベルトでございますが、この約9分1程度でございますので、一時的に数回摂取したとしましても、健康に影響を与えることはないと考えております。

原委員

 今200グラムの肉ということですが、200グラムも食べられない方がいると思っております。やはりそんなに過剰になることもないと思うのですが、今実際子育てをしている子育て世代の家庭ですとか、これから子育てをしていこうという方々もいらっしゃいますので、やはり安全面についての対策はしっかりと県でやっていただきたいと思います。

 また健康への影響については分かりましたが、暫定規制値を超えた食品が流通しないようにするために、県は今後どのような対策を講じていくのかお伺いさせてください。

食品衛生課長

 今後も調査対象の牛肉の流通が判明し続ける限り、調査及び検査を実施してまいります。また神奈川食肉センターに出荷された牛の全戸検査を実施することにより、県内における牛肉の安全・安心の確保を図ってまいります。その他の食品全般につきましても検査体制を充実させ、県内で生産、出荷、流通している農畜水産物の検査を実施することで、暫定規制値を超える食品の流通防止を図ってまいりたいと考えております。さらに、食品中の放射性物質に関する県民への情報提供を進めていくことで、今後も引き続き食の安全・安心の確保に努めてまいります。

原委員

 最後に、要望でありますが、今後引き続き検査体制や情報提供を充実させて、また県内で流通している食品の安全性を明らかにしていただくことで、また消費者、販売店の安全等を図っていただくように要望させていただいて、この質問を終わります。

 続いて、パトカーへのAED搭載モデル事業についてお聞きさせていただきたいと思います。

 私の住んでおります中区におきましても、商店街ですとか人が多く集まるところに、この頃AEDが設置されまして、かなり台数が増えてきたと肌身をもって感じているところでありますが、今回の9月補正におきましてパトカー20台にパイロット的にAEDを搭載するという事業が盛り込まれましたが、このことに関連して何点かお伺いさせていただきます。

 まず、県内におけるAEDの設置状況はどのようになっているか、お聞かせいただきたいと思います。

医療課長

 平成22年度の厚生労働省の研究報告によりますと、平成22年12月現在、神奈川県に設置されているAEDの設置台数としましては、1万7,543台でございます。このうち医療機関及び消防機関に設置されているAEDを除く一般の方が使用できる設置台数は1万3,358台ありまして、前年に比べて2,156台増加している状況でございます。

原委員

 今具体的な数を聞いて、かなりの台数が設置されているのだなという印象はありますけれども、県としてAEDの普及啓発にどのように取り組まれているのかお聞かせいただければと思います。

医療課長

 AEDは設置されていても、それがどこにあるか分からなければ使いようがないという状況でございますし、使い方を知らなければ使えないという状況でございます。したがいまして、AEDの使い方に関しまして、県民向けの講習会としては、九つの保健福祉事務所において講習を実施しているほか、医師会を通じまして集客施設管理者や保護者を対象とした心肺そ生講習、あるいは乳幼児の心肺そ生講習会等実施して、その中でAEDの使い方についても講習を行っているところであります。

 また普及啓発についてですが、毎年9月の県のたよりにおいてAEDを含めた救急手当について掲載しておりまして、今年も9月号において、「あなたにもできる応急手当」として一面に掲載させていただいたところです。

 また、県のホームページにおきましても、県や市町村の施設における設置状況の情報を収集し、情報提供を行うとともに、現在AED設置場所検索サイトを運営している(財)日本救急医療財団への設置の登録をお願いしておりまして、身の回りにあるAEDの設置場所の情報提供にも努めているところでございます。

原委員

 今お話を聞いて、なかなかAEDの講習を受ける機会も少ないと感じているところでありますが、例えば高校の授業などにAEDの使い方等を盛り込めば、もっといざというときに使いやすくなる環境が生まれてくるのではないかと感じているところでありますが、今回のAEDをパトカーに搭載する事業の目的及び効果についてはどのように考えられているのか、お聞かせいただきたいと思います。

医療課長

 今回のパトカーに搭載することに関しましては、警察官は救急法について研修を受けているということがございます。またAEDを搭載するパトカーの乗務員については、改めてAEDの操作訓練を行うということで実施すると聞いておりますので、AEDを使用した救急救護の活動も可能であると思います。また命を守るために重点的に取り組んでおります保健福祉局としましては、パトカーの機動力という点に着目しまして、パトカーへのAEDを配備することにより、一人でも多くの命を救うことを目的としているところでございます。また、その効果としましては、パトカーに乗務中の警察官がAEDが必要となった場面に遭遇したときに、救急隊より先にパトカーが到着しているという場合もございますので、そういう場合に速やかに救命措置ができるのではないかと期待しているところでございます。

原委員

 どのような場面での活用が想定されているのかお聞かせいただきたいと思います。

医療課長

 先ほど答弁させていただきましたように、AEDを搭載したパトカーが事故現場に駆け付けた際に、あるいはパトロール中に道で人が倒れていたということを発見した場合など、救急隊が来る前に救命措置が行われるまでに活用することができるのではないかと想定しております。

原委員

 今後どのように進めていくのか、効果の検証等スケジュールも含めて教えていただきたいと思います。

医療課長

 今回の9月補正予算案で議会の御承認をいただけましたら、速やかに購入の手続に入らせていただきます。AEDの納品を受けまして、実際にパトカーに配備いたします時期としましては、11月下旬から12月上旬を見込んでおります。

 効果についての検証の期間については、パトカーへ配置後1年間程度を見込んでおりまして、その間に救急活動にAEDを使用した状況等を取りまとめ、警察本部と効果測定を行うとともに、状況について定期的に報告を受け、その報告を基に保健福祉局としての検証をしてまいりたいと考えております。

原委員

 これから先は要望ですが、AEDがパトカーに搭載されていることによりまして、また本来救えなかった命が救えることになってくるかもしれません。また先ほど県内で1万7,543台のAEDを設置されているということでありますが、よく関係機関とも連携を図っていただいて、是非パトカーに積む20台について、格差のないように、できればAEDの少ない地域に行く形で平均性をとっていただければと思います。また今後も命を守る取組を引き続きよろしくお願い申し上げます。



5 次回開催日(10月11日)の通告



6 閉  会