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平成23年  厚生常任委員会 03月09日−01号




平成23年  厚生常任委員会 − 03月09日−01号







平成23年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110309-000014-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(佐藤・安斉の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  3件申請 3件許可



4 当局発言(保健福祉局長)

  小児用肺炎球菌ワクチン・ヒブワクチンの接種見合わせについて



5 日程第1から第3を議題



6 同上質疑(所管事項も併せて)



石井委員

 これまで、常任委員会でいろいろ質疑をさせていただきましたけれども、今回の最後の質問に入らせていただきたいというふうに思います。

 まず、受動喫煙防止条例についてでありますけれども、この条例は、この4月から施行されてもうすぐ1年がたつということになるわけですけれども、これに関連して伺いたいんですが、平成22年度はこれまで条例の周知についてどのように取り組んできたのか、まずお伺いをいたします。

たばこ対策課長

 受動喫煙防止条例につきましては、条例公布後の平成21年4月から、県民への周知、啓発をいろいろな機会を捉えて行うとともに、事業者に対しまして条例の説明や相談などを行ってきたわけでございます。条例が施行されました平成22年4月以降も、引き続きこうした取組を進めておりまして、条例施行日の昨年4月1日には、京浜急行上大岡駅前において、受動喫煙防止キャンペーンのスタートイベントを開くなど、世界禁煙デーや禁煙週間、がんの制圧月間など、こういったところを活用しましてイベントをやってきたわけでございます。

 また、こうした取組と併せまして、昨年の9月から11月にかけましては、東京都、千葉県、埼玉県などと連携いたしまして、九都県市首脳会議での共同キャンペーンを実施したところでございます。また、事業者に対しましては、県主催の説明会や食品衛生の講習会など、条例の目的、内容でありますとか、事業者の責務などについて説明する段階、それから、団体の会報などを使いまして周知、啓発を行ってきたところであります。また、昨年の4月からは、商店街や繁華街を中心に、施設に対する戸別訪問を実施しているところであります。

石井委員

 今年度に入って、新たに戸別訪問を始めたということですけれども、戸別訪問の目的や対象、方法を教えてください。

たばこ対策課長

 戸別訪問でございますが、条例対象施設に対しまして条例の周知、指導を行うとともに、受動喫煙防止対策の取組状況を把握することを目的に実施をしております。訪問先は、より多くの施設を戸別訪問するために、第1種施設の物品販売店や第2種施設の飲食店などが集中しております繁華街や商店街を中心に訪問しております。実施の方法でありますが、職員が2人1組で訪問いたしまして、条例の周知、啓発を目的としました任意の訪問であることをお伝えしまして、施設の業務に支障がないように了解を得まして、条例の説明や取組状況などを確認しています。

石井委員

 条例施行前に、当局並びに知事の方からもお話がありましたけれども、たばこ対策室の方で30名の職員体制を整えると話もありましたけれども、今現在、人数はどういう状況になっているんですか。

たばこ対策課長

 受動喫煙防止条例の執行体制でございますが、本庁の方に職員が20名おりまして、出先に10名でございます。それから、非常勤職員が出先機関に20名おります。それからあと、戸別訪問の職員としまして本庁に4名の非常勤職員、合計54名でございます。

石井委員

 戸別訪問4名というのは、戸別訪問だけを専門に行っているのでしょうか。

たばこ対策課長

 戸別訪問でありますとか条例の周知は、職員も当然行いまして、今の非常勤職員4名というのは、職員と一緒にやる職員のことでございまして、本庁の場合は戸別訪問は常時8人、2名1組のチームで行っております。臨時的にそれが5チームというふうになる場合がございます。それから、出先機関につきましては、原則として常時1チーム、2人1組が動いている、そんな状況でございます。

石井委員

 戸別訪問で、商店街を中心に飲食店、物品販売などの施設を回っているということなんですけれども、条例の理解は進んでいるんでしょうか。また、条例への対応の状況はどうなっているのかお伺いします。

たばこ対策課長

 戸別訪問の結果で申し上げますと、1月末の数字でございますが、約1万7,000件ほど訪問しております。その結果で申し上げますと、訪問した施設の96.2%が条例を知っている、若しくは少し知っているという状況になっています。それから、条例への対応状況でありますが、第1種施設では98.4%の施設が分煙の措置を、それから第2種施設につきましては80.6%の施設が禁煙または分煙措置を講じている。こういった状況になっております。

石井委員

 今、1万7,000件ほど訪問したということなんですけれども、県全体では、確認なんですけれども、第1種施設、第2種施設、個々に何件あるんでしょうか。

たばこ対策課長

 施設の数でございますが、事業所統計からの推計でございますが、第1種施設が10万3,000施設、第2種施設が8万施設、合計18万3,000施設となっております。

石井委員

 そうしますと、18万3,000件ある中で1万7,000件という、パーセントからするとかなり少ないんですけれども、今後、4月から罰則規定も適用される中、訪問し切れていないというのが現状だと思うんだけれども、これはどういう考えでしょうか。

たばこ対策課長

 委員おっしゃるとおり、施設は18万3,000施設ございますので、それを全て訪問するということが本来理想なわけでございますが、体制上、全て訪問するということはなかなか難しい状況にございます。実は私どもは県の方で、平成21年11月に施設調査をしておりますが、その段階で条例への理解度であるとか、対応状況、そういったことを調査した中、いわゆる官公庁でありますとか、公が設置している機関についてはある程度取組が進んでいるということが分かりましたので、戸別訪問に当たりましては、民間の方々が中心になっている物品販売であるとか、それから飲食業であるとか、美容であるとか、理容、そういったところを中心に訪問する、そういった考え方でやっております。

 ちなみに、例えば飲食店で申し上げますと、条例上、調理場を除いた面積が100平方メートル以上ある飲食店は約8,000軒になっておりますが、飲食店につきましては、1月末現在で約3,500施設を訪問しておりますので、一応45%程度訪問しております。また、宿泊施設につきましては1万2,000施設ほどありますが、約50%訪問しているという状況でございまして、重点的にやっておりますので、そういったところについてはある程度訪問しておりますが、ただ、全ての施設を訪問するという状況には至っておりません。

石井委員

 これだけの数があるということで、おおむね事業者については、受動喫煙防止条例について、施行されているということは認識をしているのではないかというふうには思うんですけれども、ただ、まだ完全に理解をされていないというのが現状ではないかなと思います。誤解をしている。ちなみに先日、ある会合で湯河原のホテルに行ったことがあるんですけれども、宴会場で、ここは禁煙なんだよと言っている係員の人と、いや、ここは主催者が許可されているからいいんだというような、周知徹底がされていないようなケースがありました。そんなことを受けて、施設への指導が周知徹底をしていくために大切なことではないかなというふうに思うんですが、今後、どのように取り組んでいこうという考えなんでしょうか。今お聞きした中で、とても全部の件数を回るのは不可能だというふうには思うんですけれども、4月から罰則が適用される中、今後に対する問題は、全施設に対して周知徹底をすべきであろうというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

たばこ対策課長

 施設への指導の徹底ということ、委員お話しのとおり、条例が全面施行になりますので、引き続きしっかりやっていく必要があろうかと考えております。こうしたことから、引き続き受動喫煙防止条例の取組状況について、まず戸別訪問をしっかり行いまして条例の周知を図っていくということを考えております。それから併せまして、18万3,000施設、非常に施設の数も多いので、引き続きいろいろな団体の会合でありますとか、それから説明会、こういったところも活用させていただきながら、条例の内容についてしっかりと徹底を図ることを考えております。

 それから、今、宴会場のお話等ございましたが、受動喫煙防止条例の宴会場の取扱い等について、いろいろと内容的に複雑なものがありますので、理解が十分でないような動きもあろうかと思いますが、私どもとしましては、引き続き旅館組合等を通じまして、従業員等に対する指導の徹底も含めまして、条例の内容について徹底を図っていきたいと思っています。今後もこうした取組を行いながら、条例が十分機能されるように努めてまいりたいと考えております。

石井委員

 戸別訪問する人数的に限度があるかなと思いますけれども、第2種施設についても罰則規定がかけられてくるわけですので、その辺は引き続き周知徹底を図る意味で、しっかり頑張っていただきたいというふうに思います。

 次は、タンデムマス法による先天性代謝異常検査について、幾つか質問させていただきますが、これは、我が自民党の会派の中でも、今まで様々な質問をさせていただきました。平成21年2月には、土井りゅうすけ議員が一般質問させていただき、さらに9月には、こちらの佐藤光委員が代表質問にも入れさせていただきました。そんなことで、生まれたばかりの赤ちゃんの血液を検査することで、病気の早期発見、早期治療につなげることができるように、県では、検査を希望する全ての赤ちゃんを対象に先天性代謝異常等検査を実施してきておるわけですが、検査対象の拡大が可能となるタンデムマス法の検査について、既にこの方法で実施している横浜市立大学関連病院以外の他の病院でも検査を受けられるよう、これまで常任委員会で質疑を行ったり、先ほどの平成21年の本会議でも質問させていただきました。

 県民からの請願を採択して国に意見書を提出するなど、取組を進めてきたところなんですが、こうした中、平成23年度当初予算案に、タンデムマス法による先天性代謝異常検査を県のパイロット事業として実施することが盛り込まれたところでありますけれども、母子保健の充実に大きく寄与するものと期待しています。そこで、この内容や今後の予定などを含めてお伺いしますが、まず、今回の予算措置の内容について確認をさせていただきます。

健康増進課長

 平成23年度当初予算案におきまして先天性代謝異常パイロット事業費といたしまして、生まれたばかりの赤ちゃんに対するタンデムマス法による先天性代謝異常検査を、県のパイロット事業として実施するために、490万6,000円を計上させていただいたところでございます。内容でございますが、大きく二つございまして、一つは事業実施に向けた検討経費、もう一つは検査に要する経費というところでございます。

 まず、事業実施に向けた検討経費でございますけれども、この実施に当たりまして新たな疾患に対しまして検査を行うことになりますので、検査対象となる疾患に関すること、あるいは検査の結果や異常が認められた場合の診断ですとか治療の体制、こういったことを検討する必要がございます。そこで、事業を円滑に開始できますように、県をはじめ、政令市、あるいは県医師会、検査機関などで構成いたします検討会を立ち上げまして、課題の整理でございますとか、医療機関などとの調整を行ってまいりたいと考えてございまして、そのための経費を予定しているところでございます。もう一点、検査に要する経費でございますが、従来から実施対象としております6疾患がございますが、それに加えまして、更にタンデムマス法による検査を加えてまいるところでございますので、従来の検査費用に上乗せをして検査をお願いする形で考えているところでございます。

 それぞれ検査のための検討経費でございますけれども、100万円と、それと併せまして、検査に要する経費でございますが、事業の開始を今後の調整の期間を見込みまして年度後半に予定してございますので、半年分の検査費といたしまして390万余円を計上し、合わせまして490万余円を計上しているところでございます。

石井委員

 全ての新生児を対象とするということなんですけれども、今御答弁いただきましたパイロット事業という意味について、これは試験的に行っているというふうに解釈してしまうところがあるんですけれども、パイロット事業という意味についてお伺いします。

健康増進課長

 県内では、今、国が研究事業を進めております研究班の依頼で、平成20年度から県の医師会が中心となりまして、横浜市大の関連の病院、併せまして検査機関といたしまして県の予防医学協会の御協力を得まして、県医師会の方でパイロットスタディー、これを実施しているところでございまして、これまで、タンデムマス法でしか発見ができない症例が2件発見されるなど、一定の効果を上げていただいているというふうに認識してございます。

 そうした中、国の研究事業ですが、まだ継続されてございまして、国全体としての評価あるいは見解というところが定まっていないところでございます。この検査は、本来であれば全国どこでも同じ検査を赤ちゃんが受けられるように、同じ枠組みで行うことが基本ではございますけれども、現時点で、こうしたことで国の方の見解の整理がなされていない、そういう状況でございます。そうしたことで、事業の位置付けをいたしまして、本県といたしましては、従来の全国的に行われている6疾患の検査とは区別いたしまして、パイロット事業、こういう位置付けにさせていただいているところでございます。

 ただ、この検査の取組につきましては、全ての赤ちゃんを対象とすること、また、実際には別途御両親、保護者の方から検査の申込みを受けまして、同意を得た上で検査を行うことになりますけれども、赤ちゃんから再度採血など、赤ちゃんに新たな負担を掛けるということはございませんので、こうした中でパイロット事業を通じまして、これまで以上に多くの赤ちゃんが障害から救われまして、また多くの症例を本県で重ねることによりまして、国の研究事業が一層進むことを期待して進めたいというふうに考えているところでございます。

石井委員

 これまで、タンデムマス法の導入に慎重と受け止めていたんですけれども、具体的に取り組むに当たっての課題があればお伺いしたいんです。

健康増進課長

 課題といたしましては、大きく二つの点が挙げられると思います。一つは、導入に当たっての課題と、もう一つは導入後の課題というところでございます。

 まず、導入に当たっての課題でございますけれども、二つございまして、一つは、対象の疾患の整理でございます。現在、タンデムマス法による検査では、多くの基礎疾患が発見できる一方で、発見された疾患の中には、治療法が確立されていないとか、あるいは見付ける必要があるかどうか、十分判断されていない疾患もあるというふうに伺ってございます。発見後のフォロー体制も考慮しながら、どの疾患を今回のパイロット事業の中で検査対象にするのかという検討が必要かというところが一点、課題と考えてございます。

 もう一点、周知の部分でございます。このタンデムマス法による検査につきましては、医療機関はもとより、保護者の皆様につきまして、まだ十分御理解いただいているかどうかというところがございます。そうは言いましても、1人でも多くの赤ちゃんに検査を受けていただけるよう、今後調整をしていく必要がございますので、そうした意味で、医療機関はもとより、県民の皆様への広報的な周知について検討していく必要がある、こういった課題があると認識してございます。

 あわせまして、導入後の課題というところでございますが、こちらにつきましては、検査の結果、異常が発見された場合など、早期に診断、治療につなげることが大変重要でございますので、そうした発見後のフォローについてしっかりした体制をとっていく、そういったことを築いていくところが課題というふうに認識してございます。

石井委員

 1点確認なんですけれども、現状、現行の検査では6種類の検査というふうに言われておるんですけれども、これがタンデムマス法になりますと、25種類のあらゆる症状に対しての検査ができるというふうに承知しているんですけれども、そういう状況でよろしいんでしょうか。

健康増進課長

 現在、横浜市立大学で行っておりますのは、22疾患を加えた形で行っているところでございます。これは、現在、横浜市立大学で大学病院において、検査と併せて、その後のフォロー体制を含めた形で行っておりますが、今回、全県にパイロット事業という形で広めるに当たりましては、個々の医療機関の御理解も得ながら事業を実施していく必要があると考えてございます。そうした意味で、先ほど課題の中でお示ししましたとおり、対象疾患をどのような形にするかにつきましては、今後、県医師会をはじめ、関係の医療機関の先生方ともよく御相談しながら、保護者の方に誤解のないような形で対象疾患を決めていきたいというふうに考えてございます。

佐藤委員

 関連で少し入らせていただきます。

 導入に当たっての課題の中で、疾患の整理をしなければいけない。それはそうなんでしょうけれども、治療が確立されていないというのはよく分かるんですけれども、自分の子が病気か病気ではないかも分からない中で体調がすぐれないというのは、多分保護者にとっては大変な恐怖だと思うんですよ。きめ細かいスクリーニングをしてもらって、何らかの症状がありますよということが一つ分かっただけでも、僕は大変前進だと思っています。ですから、我が会派はタンデムマス法のスクリーニングを県下の全てのお子さんに導入してくださいと言ってきたわけです。そこなので、これはよくよく理解してほしいなと思っています。

 それと、正に周知の部分で、保護者に、こういうタンデムマス法によっていろいろなほかの疾患が見付かりますよというのと同時に、今度、医療機関でどういう対応ができるのか、今までだったら予防医学協会でお子さんの血液をスクリーニングにかけただけだったのが、今度はタンデムマスによっていろいろな疾患が見付かるかもしれない。それを医療機関にフィードバックをする。この時に、医療機関の方にこういう疾患というのがありますというのを周知していないと、そこで混乱が生じてしまってもいけないわけですよね。

 そこで、医師会というお話もございましたけれども、これからは県が行政としてやっていくというお話なので、その辺でどんな覚悟を持って、あらゆる総合病院からいろいろなまちの産婦人科にどうやって周知徹底していただけるのか、結構タイムスケジュール的にもタイトな日程だと思っているんです。その辺、もし何か今のところありましたら、おっしゃっていただければと思います。

健康増進課長

 今回のタンデムマス法を県下に全面展開するということにつきましては、特に保護者をはじめ、医療関係の皆様にしっかり御理解いただくことが大変重要でございますので、くれぐれも不安ですとか誤解が生じることがないようにしていく必要があるのは、委員のお話のとおりというふうに認識してございます。具体的な内容につきましてしっかり議論を重ねまして、その中で、その内容を適宜適切に医療関係者の方にお示しすることが大変重要でございますので、県医師会に御協力いただきまして、実際に地元の郡市医師会の方に直接お話しする機会を設けていただくなど、しっかり先生方にお伝えできるような形をとりながら理解を深めていただきまして、実施に当たりましては、しっかり保護者の方が安心して受けられるような形になるように努めてまいりたい、このように考えているところでございます。

佐藤委員

 ですから、行政がやる中で、医師会にはもちろんお世話になります。それと同時に、県下の市町村も医療行政があるんですから、そういったところにもしっかりと神奈川県がこういうことをやっていくんだよということを周知徹底して、協力体制をつくっていくのをお願いするのと、いざ全部のお子さんにタンデムマス法でのスクリーニングをかけるとなると、今まで検査をしていた予防医学協会にはいかほどの臨時の負担といいますか、今まで検査をやって、スケジュール的に結果が2日で分かっていたものが、3日になってしまうのか、4日になってしまうのか、その辺の見通しというのは考えていますか。

健康増進課長

 今回、検査を拡大することによりまして、検査機関にお願いしております県の予防医学協会には、いろいろとまたお願いすることが多くなるというふうに思ってございます。そうしたこともございましたので、これまでいろいろと、県の予防医学協会とも調整を重ねさせていただいたところでございますが、一方で、予防協会からも、今回のタンデムマス法の導入に当たりましては、かねてから御提案いただきまして、横浜市大での取組でございますとか、先行する既存の3疾患につきましてもタンデムマス法を行っているというのがございましたので、それ以外につきまして、そういった実績もありまして、今回も円滑に対応できるようにしていきたいというお話を伺っているところでございます。今後、事業開始に向けましては、やはりテストラン、ランニングテストなどの準備も十分にしていく必要があると聞いてございますので、事業の検討と並行して、予防医学協会とも協調して、連携しながらしっかり準備を進めてまいりたいと考えてございます。

佐藤委員

 もう最後になりますけれども、今度は導入後の話ですけれども、正に体制の整備という課題だと思うんですよね。せっかく早期発見できたのに、その後にしっかりとした対応をとらなければ、もしかしたらここで食い止めることができるかもしれないのが、更に症状が悪化してしまうという可能性もあるので、そこのところで早期発見、そして早期治療して、また、できるだけそういったお子さんが健常者と変わらないような、症状が悪化しないような、そういった治療の整備も考えていかなければいけないと思うんですけれども、その辺を含めて考えていただいておりますか。

健康増進課長

 タンデムマス法によりまして検査をする、検査結果が出た、そこで終わりではない、委員おっしゃるとおりでございます。もし発見された場合に、その赤ちゃんに対してどういったフォロー、対応ができるかというのは大変重要でございます。現在の検査の中でも、県内のこども医療センターをはじめ、11の医療機関に御協力いただきまして、その後の対応についてお願いしているところでございます。今回、疾患も拡大されますので、基本的には今の病院を中心として考えておりますけれども、そうした対応がどちらでお願いできるかも含めて、しっかり今後調整させていただきたいと考えております。

石井委員

 我々も昨年、このスクリーニング検査を行っている金沢区の予防医学協会を視察させていただきましたけれども、その中で、神奈川県内では年間約8万人の赤ちゃんが生まれているわけでございまして、視察をさせていただいたところによりますと、検査をする機械なんですが、あそこの予防医学協会には1台しかなかったんですけれども、年間8万人の検査が十分にできるのかどうか、ちょっと疑問を感じているんですが、その辺はいかがでしょうか。

健康増進課長

 検査の対応につきましては、委員お話しのとおり、今後、疾患数の拡大というところから、数多い対応が必要になってくるというふうに伺ってございます。そうした中、県の予防医学協会の方でも、今回、かねてからタンデムマス法の導入というお話もいただいてございましたので、今後、協会の方で、来年度に向けまして更に機器を1基増設するというふうに伺ってございます。1台既に導入されておりますので、2台体制をとりまして対応に万全を期したいというふうにお話を伺っておりますので、そういった形で県の方でも今回パイロット事業ということで実施に向けて進めたいというふうに考えてございます。

石井委員

 最後にしますけれども、今後のスケジュールを教えてください。

健康増進課長

 事業実施に向けまして、予算をお認めいただきまして、4月以降に、行政あるいは県の医師会や検査機関等で構成いたします検討会、これを立ち上げてまいりまして、先ほどの課題等につきまして検討を進めるなど、事業全体のスキームについて整理、検討させていただきたいと考えてございます。検討と併せまして、先ほど佐藤委員からもお話がありましたように、周知が大変重要でございますので、医療機関へ周知でございますとか、あるいは県民の皆さんへの周知なども進めてまいりたいと考えてございます。こうした準備期間が必要でございますので、事業の開始につきましては、今、年度後半を目どと考えてございます。平成23年度の下半期から事業の実施に向けて取り組んでまいりたいということで、関係の皆様と今後連携を密にしまして進めてまいりたいと考えてございますが、私としては、できるだけ早い段階で、より多くの赤ちゃんがタンデムマス法による検査を受けられることができるように努めてまいりたいと考えているところでございます。

石井委員

 最後に1点だけ、この検査が平成23年度後半から全赤ちゃんに適用されるということなんですけれども、これを受けて、この施策に関して保健医療部長に決意をお伺いしたいんですが、いかがでしょうか。

保健医療部長

 決意でございますけれども、例えば乳幼児、新生児期で、突然、意識障害、けいれんで救急車で搬送された患者さんが、実はこういった先天性の代謝異常、乳酸異常とか、そういった問題があるという事例が散見されるというところがございます。そういった方たちをなるべく早く見付けるという意味では、タンデムマス法による生後間もなくの検査がすごく重要になってこようかと思います。そういう意味で、こういった方たちをなるべく早く見付けて早く治療につなげるという意味と、また、ソフト面でも、親御さんたちの不安をどういう形で解消するか、そういったところを含めて、県の医師会ですとか、あと小児科、また産婦人科、そういった専門の先生方とともにいろいろ議論を重ねてきて、神奈川県としてもパイロット事業を始めようという形で、今回、話が進んでおるんでございます。

 いずれにいたしましても、県といたしましても、とにかくこういう方たちをなるべく早く見付けて早く治療に結び付けることによりまして、こういった子供たちが健やかに育てられるような、そういった神奈川県を目指していく必要があろうかと思いますので、市町村を含めたいろいろな関係の方々と連携をしながら、事業がしっかり進められるような形で今後努力してまいりたいと思っております。

石井委員

 ありがとうございます。

 こうした取組は、発覚した患者もそうですけれども、親御さんが一番の心配だというふうに思うんですね。こうした取組が、保護者、親御さんが一番喜ぶ形になればいいなというふうに思います。我が会派で今まで主張をさせていただきましたけれども、こういった声を受けていただいたことに関しては感謝申し上げたいと思いますが、今後、関係者と十分に調整を図っていただいて、一日も早く実施していただくようお願い申し上げ、引き続き積極的な取組をお願いしたいという要望をさせていただき、私の質問を終わります。

とくやす委員

 私からの質問は、ターミナルケア、終末医療についてさせていただきたいと思っております。

 終末医療、非常に今、医療費の問題や、また尊厳死、さらには自分の最期を迎えることについての気持ちというものを重要視していきたいというようなことで、欧米諸国からもどんどんいろいろな概念が我が国に入ってきておりますけれども、まず、ターミナルケアというところから、例えば、がんなどについては緩和ケア病棟というものが非常に重要な施設であるというふうに聞くところであります。それだと、本県において緩和ケア病棟が不足しているというふうにも聞いているわけですけれども、本県の状況についてお伺いさせていただきます。

医療課長

 本県の緩和ケア病棟の整備状況ですが、県内に11ある二次保健医療圏のうち、七つの二次保健医療圏で11の病院が緩和ケア病棟を整備しておりますが、4圏域では未整備というふうになっております。このように、緩和ケア病棟については、引き続き整備の促進が必要と考えております。

とくやす委員

 引き続き整備が必要であるというふうに思われているということですけれども、整備について、何か具体的なものが今あるんですか。それとも、これから整備をしていこうということで、計画を立てていこうということですか。

医療課長

 緩和ケア病棟の整備については、昨年度立てました西部地域医療再生計画の中に、西部の救急医療を支えていくベーシックなそういう施設としまして、再生計画の中で整備をしていく方向で計画にしています。ちなみに、それに基づきまして、来年度、平成23年度は相模原協同病院の方に支援をしていくように、今回、予算案の方にも計上させていただいていると、そういう状況になっております。

とくやす委員

 確認ですけれども、四つ未整備のうち、そうすると二つは既に計画ができているということで、残り二つの整備を今後計画を立てていけばいいということでよろしいですか。

医療課長

 四つ未整備の地区があるんですけれども、その中の3地域は西部になっています。川崎北部は東部地域ですので、西部地域の相模原地域、県央地域、湘南西部は未整備圏域ですので、地域医療再生計画で、それらの三つの圏域について整備をしていこうというふうに考えております。

とくやす委員

 緩和ケア病棟が不足となっている根本的原因というのは幾つかあると思うんですけれども、それはどういうものなんでしょうか。

医療課長

 根本的原因は、おっしゃるように幾つかございますが、大きいのは、まず、供給面で足りない原因は、やはり緩和ケア病棟には手厚い看護が必要な一方で、入院に係る診療報酬には検査や治療が全部含まれている形になっておりまして、その額も高くはないので、それがまず一つの原因になっていると考えています。一方、需要面を考えますと、昨今、診療報酬の影響で、一般の病院に入っているがん患者さんが、長く入院すると診療報酬が下がっていくために、なるべく早く退院するような形になっておりまして、そうした方の転院先の一つとしまして緩和ケア病棟が選択肢になって、必ずしも、とう痛等の問題がなくても緩和ケア病棟を希望される方が多くなっているというような、供給面、需要面、両方の問題から不足が来ているというふうに考えています。

とくやす委員

 需要面、供給面、両方から問題があるということも、今分かりましたけれども、私は、緩和ケアというものについては、言い回し方はよろしくないかもしれませんが、治らない医療ということに対する感覚が強くて、医療者、病院経営者などの意識が、緩和ケアに対しては非常に後ろ向きなのではないかというような意見を幾つか見受けたり、聞いたりしているんですけれども、その辺りについては、本県としてはどのように解釈されていますか。

医療課長

 委員おっしゃるように、緩和ケアについては、医療従事者や県民の皆さん含め、実態なり、目的なり、よく分かっていただいていない面もあると考えまして、医療従事者を中心に、ボランティアさんも入ったような研修なども実施しております。そういった周知というか、理解は、進めていく必要があるというふうに考えております。

とくやす委員

 また、病院の施設に対しての供給面がもし可能になったとしても、今度、緩和ケアをするお医者さんに対して、これがまた不足しているという情報があるんですけれども、これについてはどういうふうに把握されていますか。

医療課長

 患者さんの最期を見取る医師というのは、内科医などに一定数はいますが、終末期医療については、お医者さんに、終末期医療に関する正しい知識やマインドや技術を持っていただくことが重要ではないかと考えています。したがいまして、緩和ケアを行う医師というのは、そうした意味ではもっと増えるのが望ましいというふうに現状は考えております。

 なお、本県では、がん診療に携わる医師を対象として、緩和ケアについての基本的な知識を習得することを目的としました研修会を開催しております。また、緩和ケア病棟に従事する医師については、この研修を受けることによって、先ほど申し上げました、緩和ケア病棟入院に係る診療報酬を受けるための必要な医師になることができるというような状況になっております。

とくやす委員

 今の御答弁で、結局、供給側の施設側の面も、お医者さんの医師という面も、やはり意識の問題が非常にあるのかなという感じがいたしております。是非、そういう研修等を通して、意識の改善を図っていただければなと思っております。

 緩和ケアについて質問を続けさせていただきますけれども、今、医療施設についての質問をいたしましたが、当然、終末医療となってまいりますと、在宅における緩和ケアという希望者の方が非常に多くなってきている、若しくは病院施設の状況から在宅において終末医療をしていきたいという方向性もあると聞くところですけれども、この状況、本県においてどのように把握されていますか。

医療課長

 まず、国の方の調査から例を申し上げますと、終末期医療に関する調査では、自宅で療養を望む方が、平成10年度は57.5%だったんですけれども、平成20年度は63.3%に増えています。要は在宅で終末期を過ごす方が全国では増えている。本県においても同様な状況ではないかというふうに考えております。

とくやす委員

 そうしますと、増えているということは、それに対するサービスの提供、簡単に言ってしまえば、お医者さんやヘルパーさんなどの問題があると思うんですけれども、こういう方々の供給の問題点というのは、今はどういうふうにお考えですか。

医療課長

 なかなか在宅の御希望どおりならない最も大きな原因が、マンパワー不足ではないかと考えています。具体的には、一人暮らしの方なんかはそうですし、二人世帯であっても高齢者の方のみの老老介護と言われるような状況であったり、あとは家族がいても昼間働いていてなかなか面倒を見られないなどの、そういったマンパワー不足が在宅で終末期を過ごすための大きなハードルになっている。あともう一つは、医療側の問題として、24時間在宅で見てくれる診療所や訪問看護ステーションの確保が難しいという問題もあるというふうに考えています。

とくやす委員

 先に質問を進めますけれども、問題点は把握をされているわけですよね。特に24時間体制が難しいという問題が非常に大きいというふうに私も聞いているわけですけれども、そういう観点から、在宅医療に積極的なお医者さんも少ない、都市部はまだお医者さんの数も多いんですけれども、市町村によっては、過疎化に進む地域においてはそういう医療を行うお医者さんもいないというようなこともあって、平成18年に在宅療養支援診療所というようなものが制度改正で新設されたと聞くところであります。同時に、在宅療養支援病院、こちらの方もあると聞くんですけれども、この2点についてお聞きしますが、診療所の方のまず施設の概要と本県で現在設置されている数とか、全国での設置の数、これの状況についてお尋ねします。

医療課長

 在宅療養支援診療所については、基本的には在宅療養に主たる責任を持つ診療所で、患者さんや御家族からの連絡を一元的に受けまして情報を集約するという機能を持っていまして、24時間体制で診療を行うところです。本県の設置数は、平成23年3月1日現在、関東信越厚生局神奈川事務所から聞いたところによりますと、722件というふうになっております。全国の設置数については、平成22年10月1日現在の社会保障医療審議会医療分科会資料によりますと、1万2,552件というような状況になっています。

とくやす委員

 本県の設置数722件、これは設置されている地域というのは把握されていないんですか。

医療課長

 地域割は手元に持っておりません。

とくやす委員

 次に、在宅療養支援病院というのがあるそうなんですけれども、こちらの概要と設置数についてもお聞きしたいんです。

医療課長

 まず、概要については、地域療養支援診療所と機能は同じですが、ただ、診療所のない地域においてはこういった在宅療養支援病院が必要だろうということで、平成20年度の診療改定で設けられたものです。先ほどの在宅療養支援診療所の要件に加えまして、保険医療機関である病院であって、許可病床数が200床未満または半径4キロメートル以内に診療所が存在しないものであることということなどの要件がプラスされています。

 本県の設置数ですけれども、平成23年3月1日現在は12件となっています。ちなみに、全国の設置数は331件というような状況になっております。

とくやす委員

 在宅療養支援診療所という制度があって、在宅療養支援病院というのが新たにできたという、ここの背景というのは、どういうことであるかということは、何か把握されていますか。

医療課長

 背景で、私が聞いておりますのは、ちょっと先ほども申し上げたんですけれども、地域によっては診療所がないけれども病院があるというようなところがある中で、一般国民の方から見ると、うちの地区は近くに在宅療養支援診療所があって、うちは近くにないので受けられないというのは不公平になりますので、そういうところは病院であっても半径4キロメートル以内に診療所がなければ在宅療養支援病院ということで認めていこうというのが背景というふうに考えています。ただ、その後、平成22年度に、半径4キロメートルというのが非常にきつくて手が挙がりにくかったので、平成22年度に要件が緩和されて、200床未満というような条件が付いた。それによって、ちなみに本県も12件というふうに届出が、緩和されてから出てきたというふうに聞いております。

とくやす委員

 よく分かりました。在宅療養支援診療所がなぜないのかというところが一つのポイントだったと思うんですが、私が聞くところによると、24時間体制ということで従事するお医者さんが集まらなかったというのが、設置ができなかったというか、設置をしようと思っても難しかったというふうにいろいろなところで話を聞いているわけなんですね。すなわち、正に医療関係者のスタッフが不足しているというところなのではないかなというふうに思われるわけでありまして、医療関係者について、意識を改めて持っていただくという教育並びに研修、そういうものを県でも今後一層取り組んでいただきたいなと思うところであります。

 引き続き、医療従事者の不足という観点からの質問を続けさせてもらいますけれども、今回の予算の中にもありましたように、福祉・介護人材の不足に対して福祉・介護人材緊急確保対策事業というものがあるわけですが、この事業について簡単に御説明いただければと思います。

保健福祉人材課長

 この事業でございますけれども、福祉・介護人材の確保、あるいは現任者に対する資質向上のための研修を通じて定着を図るために、緊急経済対策の一環として平成21年度からスタートした事業で、幾つかの事業から構成されておりますが、一つとして、介護福祉士養成校の教育機能の活用、二つ目として、かながわ福祉人材センターの機能の強化、3点目といたしまして、小規模事業者に対する支援、こういった三つの柱で複数の事業で構成をしております。

 主な事業を申し上げますと、まず、介護福祉士養成校の教育機能の活用といたしまして、進路選択学生支援事業として介護福祉士養成校の職員が高校などに出向きまして、セミナーや進路相談を行うこと、また、潜在的有資格者等養成支援事業といたしまして、介護福祉士養成校が就職していない介護福祉士などに再就業を図るための支援などを行っております。2点目のかながわ福祉人材センターの機能の強化でございますけれども、福祉・介護分野の無料職業紹介事業を行うほか、このセンターに専門員を配置いたしまして、ハローワークの窓口に出向き、専門的な相談に応じるなど、関係機関と連携を強化して就労支援を行ってございます。3点目の小規模な事業者への支援といたしましては、複数の小規模な事業者がグループを組んで共同で採用活動や採用後の研修などを行う場合に、そういった事業に助成をするものでございます。

 以上のような取組について、介護福祉士養成校、県社会福祉協議会、神奈川労働局などの関係機関と連携して進めているところでございます。

とくやす委員

 非常に積極的に展開されていると思うんですけれども、本県における介護士の定着ベースということから考えますと、離職率について、ここ数年間の推移はどういう状況かをお尋ねします。

保健福祉人材課長

 離職率の数年間の推移ということですが、今、手元にございますのが、平成20年度と平成21年度ということですので、これでお答えいたしますと、平成20年度については16.5%、21年度については21.5%、このようになってございます。

とくやす委員

 これは全般的に見て高いのか、低いのかというのがよく分からないんですけれども、全国平均と比べますとどういう状況なんですか。

保健福祉人材課長

 全国平均を申し上げますと、平成20年度につきましては18.7%、平成21年度につきましては全国平均17%ということでございますので、平成21年度について見ますと、全国に比べまして神奈川の離職率は高い、こういう状況にございます。

とくやす委員

 17%と21.5%ですと、4%も高いということは、かなり何か問題があったのか、そこら辺は把握されているんですか。

保健福祉人材課長

 全国的な状況を見てみますと、政令指定都市のグループで見てみますと20.5%、一般の市で16.3%、町村で15.2%というふうになっておりまして、大都市ほど離職率が高い、こういった傾向にあるように受け止められております。離職率の中には、ほかの介護事業者への転職者も含まれておりますので、そういった中で、本県は大都市圏にありまして事業所数も多く、転職が容易なことから離職率が高めになっている、そういった要因もあるのではないかというふうに考えてございます。

とくやす委員

 新人介護士については、どのように把握されていますか。

保健福祉人材課長

 新人介護士についての、そこの部分についての離職率というのは、申し訳ないんですが把握はしてございません。ただ、施設の経営者の方にお伺いいたしますと、なかなか新人の定着が進まないということで、その点が課題になっているというようなお話は度々お伺いしてございます。

とくやす委員

 課題になっている問題点というのが、現場での仕事がきついということなのかもしれませんが、実は同様のことが看護師さんの方でもあるというふうに聞いているわけなんですが、看護師さんについての本県の離職率と全国平均とのかい離というのはどういう状態なんでしょうか。

保健福祉人材課長

 看護師について申し上げますと、平成20年度につきましては、本県が14.7%、それに対して全国平均が11.9%ということになっております。ということで、やはり看護師につきましても全国に比べて本県の場合は高い状況がございます。

とくやす委員

 また、新人看護師についてはどうですか。

保健福祉人材課長

 新人看護職員につきましては、平成20年度で全国平均が8.9%、それに対しまして本県の場合は8.7%、こういう状況になってございます。

とくやす委員

 全国平均と比べますと平均以下であるということで、新人看護師については成績がいいのかなという気もいたしますけれども、ただやはり新人看護師については、せっかく養成したにもかかわらず離職されてしまうという問題点があるということなので、ここに対する改善策というのは、本県でも何かしら積極的にとろうとされているわけですか。

保健福祉人材課長

 お話しのとおり、新人が早期に離職をしてしまうということは、非常に大きな損失になっていると考えておりまして、本県でも、新人看護師の離職防止というものは特に重点的に対策を立ててございます。平成19年度から、新人とその教育担当者を集めた集合研修を継続して実施しておりまして、その中で新人の離職防止に努めてまいりました。昨年4月から、新人看護師含めて看護職員の卒後教育の努力義務化というものが法定化されたこともございますので、そういったことを受けて、来年度以降、更に新人の看護職員の離職防止に向けた研修事業を強化していきたいというふうに考えております。

 具体的には、各病院が実施をしておりますOJT研修に対する助成、あるいは各病院が実施しているOJT研修に、なかなかそれが自前でできない小さな病院の新人看護師を受け入れた場合については、その助成を加算するということで、地域ぐるみで新人の離職を防止する取組に対する支援をする、あるいは組織的にきっちりと新人の研修体制を組んでいただくという目的で、看護管理責任者に対する研修事業、そういったものも新たに取り組んでいきたい、このように考えております。

とくやす委員

 非常に前向きな取組をされるように努力されていることがよく分かりました。一層努力を続けていただきたいわけです。

 これは県行政とちょっと異なるかもしれませんけれども、昨今、非常に話題となっております2国間経済連携協定、EPAの適用を受ける、アジアから来られた看護師さんや介護福祉士さんの制度について、若干お尋ねしたいんですが、この制度を適用して看護師さんが日本で資格を取る、介護福祉士さんが日本で資格を取る、そういう資格を取られた方が日本に定着できるというふうに解釈しておりますけれども、そういうことでよろしいでしょうか。

保健福祉人材課長

 お話しのとおり、EPAの制度の中に、日本に看護師候補者、介護福祉士候補者として研修に来ている方が、日本国内のそれぞれの試験に合格した場合については、日本に在留してその仕事に就くことができる、そういった制度になってございます。

とくやす委員

 人材不足という観点からは、こういう看護師さんの研修に来られた方のコメントが新聞紙上に紹介されているのを見ますと、非常に良質な研修を受けられてよかったというようなコメントをよく見るんですけれども、今回、日本の看護師の資格が取れたという方はどの程度おられるのか、把握されていますか。

保健福祉人材課長

 看護師国家資格試験でございますけれども、平成22年2月に実施をされました試験におきまして、インドネシア候補者の中からお2人、フィリピンの候補者のうちの1人、合計3名が合格したと、そのように把握してございます。

とくやす委員

 すみません、これは全体では何名の受入者ですか。

保健福祉人材課長

 看護師候補者につきましては、制度開始以来、インドネシアから全国で316名、フィリピンからは全国で約39名の受入れがございます。

とくやす委員

 インドネシアやフィリピンでは現地で相当数の方が資格も取られているという、こういう方々が、3年程度の研修を受けて1%に満たない合格者なわけですね。資格が取れないというのは、何らかの問題点があると思うんですけれども、これはどういう問題点があるというふうにお考えですか。

保健福祉人材課長

 こうした候補者につきましても、資格を取るためには日本国における看護師国家試験に合格をしなければならないということですけれども、試験が、医療安全の面から医療の専門的な用語を用いているような状況がございまして、候補者はそれぞれ日本語の研修をしっかりとやってはいるのですけれども、試験に合格できるような日本語能力のところまで達することができていないといったことが一番大きな原因ではないかというふうに考えております。

とくやす委員

 本県においては、こういう人たちを受け入れされた体制というのはどういう状態だったんでしょうか。

保健福祉人材課長

 本県におきましては、看護師につきましては、制度開始以来、インドネシアから14名、そしてフィリピンから4人の方を受け入れてございます。

とくやす委員

 私が聞くところによると、受け入れしても、受入先もある意味では義務化的なもので、協力するという意味で受け入れていて、余りこの制度に積極的に参加していないようにも聞くところでありますが、それはいろいろな理由があるんですね。経済的な負担を強いられるとか、いろいろとあるようなんですけれども、せっかくこういう方々を本県でも18名も受け入れているわけですから、制度上の問題がいろいろとあるかもしれませんけれども、本県においても人材を確保するという意味から、様々な観点で御支援を頂きたいと、こういうふうにお願い申し上げて、私の質問を終了させていただきます。



(休憩 午前11時46分  再開 午後3時17分)



此村委員

 まず、私から、神奈川県高齢者居住安定確保計画(案)について質問をさせていただきたいと思っております。昨日まで開かれていました予算委員会でも、我が党の方でこの問題を取り上げさせていただいて、相当程度話を詰めさせていただきましたので、今日は、ポイントを絞ってお聞きしたいと思っております。

 この計画案の中に、サービス付き高齢者向け賃貸住宅を4,500戸供給すると、そういうふうにありますが、これについて具体的に教えていただきたいと思います。

高齢福祉課長

 サービス付き高齢者向け賃貸住宅ですが、生活援助ですとか、見守り、相談等、そういったサービスが付いた高齢者向けの賃貸住宅、これは新規に4,500戸整備するということで、民間賃貸住宅での整備を予定しているところでございます。

此村委員

 最近、各地でこうした住宅が用意されているというか、造られようとしている状況にあるんですが、民間でやるとなると結構高いんですね。普通のというか、低所得者はなかなか入れないと、こういう状況にあるんだろうというふうに思っております。ちなみに、大体家賃とか入居条件はどの程度か、御存じでしたらその辺のところもお聞かせいただけますか。

高齢福祉課長

 私が承知している範囲内で申し上げますと、大体家賃8万円から10万円ぐらいです。事業者に伺ったところですと、通常に企業にお勤めになって厚生年金が支給されている一般のサラリーマンの方が入居できる家賃水準の設定ということでございます。

此村委員

 課長からそういうお話があったんですが、相当程度高い、そのほかにまたいろいろとお金が取られると、こういうことで、なかなか普通の方では入りにくいなと、こんな状況で私も承知しているんです。

 そこで、そちらの方で今度、孤独死予防対策調査事業ということで、県営住宅をリストアップしていただいて三つの団地の調査が行われて、様々な報告も頂いているわけであります。私も、自分の地域をずっと回ってみますと、実に県営住宅とか市営住宅、高齢化が相当進んでいると、こういうことで、本県の県営住宅だけでも4万数千世帯、高齢者、65歳以上ということでありますが、新しい県営住宅ならまだ比較的若い方も多いんですが、古い住宅になりますと、高齢化率50%を優に超えて60%にも達しているというような県営住宅が数多くあるわけであります。

 回ってみますと、何でこんなお年寄りが1人でここに住んでいるんだという、自分でこの人たちは生活できないだろうと、どうやって生活しているのかと思えるような人が非常に多いんですね。そういった人たちは特別養護老人ホームにどうぞといっても、特別養護老人ホームでも受け入れるだけの体制が整っていない。ところが、これからそういった県営住宅とか市営住宅のお住まい方は、どんどん年をとっていくわけですから、一人暮らしの、それから自分で自分のことができないような高齢者が、現に県営住宅などでは非常に増えているという現実があります。

 今度、そういった人たちをどうするのかということが、高齢者居住安定という視点から見るならば、極めて大事なポイントの一つだろうと思っておりまして、私もかねてから住宅問題、福祉との関連ということで、ずっと長年質問等やってまいりまして、私は基本的には住居は基本的人権があると思っているんです。ヨーロッパは、住宅というと福祉部門に属しているんですね。日本は、建築部門に属しているんですが、ヨーロッパでは住居というのは福祉部門に属しているという意味で、根底には、居住の安定確保というのは正に基本的人権なんだという発想があるわけでありまして、日本は、だんだんそういうふうになりかけてはきているんですが、必ずしもまだ十分ではないのかなという思いがあります。

 したがいまして、例えば一つの方策として、県営住宅に住んでいる、そういう人たちが一杯いる中で、県営住宅のそういった人たちの面倒を見る体制ができないだろうか。その辺はどのように考えておられますでしょうか。

高齢福祉課長

 高齢化が進んでおります県営住宅において、そういった高齢者の面倒を見る、例えば一人暮らしや認知症の高齢者を支援する相談ですとか、見守り、あるいは生活援助などのサービスを提供することは、非常に重要なことと考えてございます。昨日の予算委員会でも亀井委員の方から御質問いただきまして、県営団地へのサービス事業者の入所につきましては、身近なところでサービスが受けられて利用者の利便性が向上するとともに、事業者にとっても効率的な事業運営が期待できるものと考えられることから、県土整備局と連携する中、事業者の入居について研究をすると答弁させていただいたとおりでございます。

此村委員

 昨日の委員会での公共住宅課長の答弁では、検討するでなくて、横浜でそういった事業者を横浜市営住宅の中に入れて、それで業者が市営住宅に住んでいる高齢者の面倒を見るというか、サービスをするということを、国に、国交省の方に申請、お願いをしているんだと、そういうでことがきるようにと、こういう話がありまして、まだ回答は来ていないと、こういうことでしたですよね。

高齢福祉課長

 委員お話しのとおりでございます。

此村委員

 その時に非常に気になったのは、公共住宅課長が、横浜はそういうふうな対応をしている、国がどのような回答をよこすかを待っていますと、それを待って対応したいという、こういう答弁をしたのは覚えておられると思うんですが、私は、なぜその時に県も一緒になって申請をして国に強く要望しないのか。これは非常に大事で、横浜とかどこかがやって、それに対する国の対応を見て、それでオーケーになれば県もやりますなんて、何か当事者意識に欠けているというか、人任せというような姿勢であってはいけないと思うんです。むしろ横浜と一緒になって県もこういうふうに申請をして、国に要望してやるべきだと、全国各地からそういった声がどんどん上がれば、国に対するおのずから圧力になって、国の方もそういった決断をせざるを得なくなるといいますか、そういうふうになってくると思うんですが、いかがでしょうか。

高齢福祉課長

 県営住宅というのは、家賃を低廉に設定をするために国庫補助を受けてございます。そうしたことから、住居以外の例えば訪問介護事業所や通所介護事業所を入れるとなると、目的外使用となりまして、これについて国との協議が必要となってまいります。昨日の公共住宅課長の答弁ですが、まだ県営住宅の方に、そういう事業者からの入居希望という具体的案件がないことから、そういった答弁をさせていただいたものだと考えております。

此村委員

 逆に希望があったらやるということですか。更に言うならば、そんなことなくても、ちゃんとこういう構えができていますよということになれば、事業者が手を挙げてくるだろうと思うんです。そうなっていないから事業者が手を挙げないだけであって。鶏と卵の関係で、どっちが先かの問題ですが、結局県で、もしそういう事業者があれば受け入れますよという姿勢、構えを示しておくことが大事なんだろうと思うんですね。だから、積極的に対応してもらいたいと思いますが、御答弁をお願いします。

高齢福祉課長

 昨日、県土整備局と連携しながら研究してまいりますというふうに御答弁させていただいたところですけれども、ただいまの此村委員の御意見を踏まえまして、再度、県土整備局の方に伝えまして、研究、さらには、具体に打って出るかについても検討させていただきたいというふうに考えます。

此村委員

 是非お願いします。

 それと、事業者を入れると目的外使用なんですが、昔、県営住宅とか市営住宅に、連絡委員という人が配置されていたと思うんですよ。私もずっと回っていると、大体各団地の101号室というのは連絡委員なんですよ。県からのいろいろなお知らせがあると、それを入居者に連絡をするという、そういう役割も担って、この住宅に住んでそういったことをやっていると。これは所管が違うから問いませんが、そういうのがある。今は連絡委員というのはほとんどいなくなってきた、最近はね。何でいなくなってきたのか、よく事情は分かりませんが。例えばそこに住んで見回りをする、声掛けをしたり、高齢者の面倒をある程度見る。法的にはいろいろな一定の制約があるんだろうと思うんですが、そこに住んでいる人がそういったことを、ある一定のサービスを行うという、何かその辺のことは考えられないんでしょうか。

高齢福祉課長

 団地に居住をして、住民に対する見守りなどのサービスを提供するということですが、これにつきましては、まず市町村では、介護保険を運用する中で各種サービスを提供してございまして、また、介護保険事業者以外でも、ホームヘルパー派遣等をやってございます。また、東京都足立区などでは、UR団地ですが、空き店舗に相談員を常駐させて高齢者を支援する取組などを開始したと聞いてございます。居住という形ではないですが、そういったサービスについては、基礎的な自治体である市町村が提供するのが適当であるというふうに考えてございまして、県としてはそういうサービスを提供する市町村を支援してまいりたいというふうに考えます。

此村委員

 言葉のあやを捉えて申し訳ないんですが、そういうサービスをする市町村が出たら支援をしてまいるのではなくて、この居住安定計画というのは積極的に県が主体となってつくっている計画ですから、むしろそういった市町村が出てくるように、県として積極的に市町村に働き掛けていくという姿勢が大事だと思うんですが、申し訳ないんですが、その辺、どうでしょうか。

高齢福祉課長

 高齢者居住安定確保計画ですが、市町村の方で地域包括ケア体制というのを組む際に、拠点となるのは地域包括支援センターでございます。その設置促進に向けて、県は市町村に対して設置促進を働き掛けてまいりたいと考えております。また、この計画に記載しております地域包括ケアシステムの拠点である地域包括支援センター、その職員に対して県は研修を行っておりますので、そういう研修を充実するなど、支援を行ってまいりたいと考えております。それについて、計画に明記のとおりで、そういった支援を行う中で、計画の更なる推進に取り組んでいきたいというふうに考えております。

此村委員

 もう一つ、前にもちょっと質問させていただいたんですが、民間賃貸アパートに高齢者を大家が入れない主たる原因の一つとして、家賃の滞納というのがあるんですが、これはこれで一定の法律ができて対応している。十分にその役割を果たしているとは思えないんですが、一応できた。もう一つは、その高齢者が病気になったときに誰が面倒を見るんだ、死んだら誰が面倒を見るんだという、こういう問題があるんですね。それについて、今、高齢者の一人住まいが多い中で、現にそういったことが起きているんですね。その場合、どういう形の対応をされているか、お聞かせいただきたいと思います。

高齢福祉課長

 これまでは、お子さんやあるいは親戚の方が保証人となったり、そういった緊急事態に対応すると、こういうことが一般的でございました。しかし、そうした身寄りがいない一人暮らし高齢者の方が入居でき、それを支援するということについて、検討が求められているというふうに考えてございます。例えば、全く身元が分からない、いわゆる行き倒れの方について、行旅病人及行旅死亡人取扱法がございまして、これについては市町村が取り扱うことになります。あるいは、孤独死の場合などでいうと、これは住所地あるいは身元が分かっておりますが、誰も親族等受けてくれないという場合については、これは本に書いてあったものですけれども、家主が負担を負うのが実態となってございます。

此村委員

 したがって、現実はもう進んでいるんですよ。引受け手がいない、身寄りがないお年寄りが亡くなった時には、市が面倒を見ると、現実は進んでいる。積極的にそういうことを打ち出すことが、身寄りのある方とか、そういった人たちにどう影響を及ぼすかという課題はあるんですが、現実に身寄りがない方とか、そういった人たちについては市が対応するということになっている。ところが、一般の大家とか、そういった人たちに対しては、そういったことは本当に誰がやってくれるのかよく分からないものだから、実際、そういった人が入居することについては断ってしまう、こういう変なパターンになっているんですね。

 それならば、居住安定確保計画のどこか中に、市町村との話合いによりますが、身寄りのない方とか、引受け手がない方については市がちゃんと面倒を見ますよというようなことを、きちっと市との協議の中で決めて、それをお年寄りの皆さん、不動産屋を通じて大家の皆さんにも言う形になるんだと思うんですが、きちっとそういうことを示せば、その部分については大家も安心して高齢者の皆さんの入居をある程度受け入れる。病気になったときはこうだ、死んだときはこうだという、その時にもっと具体的なものを市町村との取決めの中で示すべきだと思いますが、その点はどうでしょうか。

高齢福祉課長

 高齢者居住安定確保計画では、保証人や緊急連絡先等の確保が困難な高齢者の対応につきまして、神奈川県居住支援協議会、こちらの協議会を活用して対策を検討することとしております。この協議会ですが、県や政令、中核、特例市、宅地建物の取引やあるいは賃貸住宅を管理、供給する団体等で構成されてございますので、そういった民間賃貸住宅に入居する高齢者に対する支援、市町村が責任を持って対応すべきという、そういった委員の御意見につきましても踏まえながら、この協議会を活用する中で、関係団体、市町村の意見も聞きながら検討してまいりたいと考えております。

此村委員

 是非よろしくお願いをしたいと思います。

 次に、重粒子線治療装置の導入についても、これは何回もいろいろと議論されているところですが、重粒子線治療装置について、一時、県立がんセンター以外でも、横浜市立大学や川崎市の京浜臨海部地区に重粒子線治療装置の整備計画が持ち上がった時期があったわけでありますが、最近余り聞かないんですけれども、現在、その計画はどのようになっているか、御存じであればお聞かせいただきたいと思います。

病院事業課長

 横浜市についてでございますが、昨年11月に市が公表いたしました、市の基本構想を具体化するための実施計画でございます中期4か年計画、この原案の中で、県立がんセンターに整備される重粒子線がん治療施設に対し人材確保等の支援を行うということを市大と一緒に取り組む、そういった形で位置付けられておりますので、県としてもこの方向で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、川崎市の臨海地区についてでございますが、昨年9月に川崎市が公表いたしました、京浜臨海部におけるライフサイエンス・環境分野の国際競争拠点形成に向けた国際戦略総合特区構想(提案)におきまして、この治療施設につきましては、民間が実施主体となりました共同利用型放射線がん治療センターを整備するという計画を公表しているところでございます。想定されております実施主体につきましては、平成18年6月に民間が中心となって設立されておりますが、具体的なこういった事業計画等については、現在までのところ発表がない、こういう状況もございます。

此村委員

 分かりました。

 神奈川県で三つもできるのかななんて、喜んでいいのやら、ちょっと大丈夫かなという思いやら、複雑だったわけですが、今のところ、県立がんセンターで進められているのが唯一の計画だろうと、このように理解をいたします。

 今、治療に約300万円かかるというふうに言われているわけですが、医療というのは基本的に誰でも同じような医療を安く受けられるという、これが基本だろうというふうに思うんですね。ところが、300万円以上かかるとなると、受ける人も限られてくるし、結局、がんになっても、地獄のさたも金次第みたいな、ある意味で典型的な一つの事例になっている。これを早期に改めなければならない、こうなってくるわけですね。そのための努力としては、治療代をいかに安くするかということと、保険適用させると、こういうことだと思うんですが、その点についての現在の経過と、それから今後どうしていきたいかという決意といいますか、対応をお聞かせいただきたいというふうに思います。

病院事業課長

 まず、保険適用についてでございますが、昨年4月に診療報酬の改定が行われましたが、それに先立ちまして、昨年1月に中央社会保険医療協議会の先進医療専門家会議におきまして、重粒子線治療につきましては、骨軟部腫瘍や皮膚がんについて保険適用するかどうかの議論が行われました。この際には、施設の全国的な普及状況や様々ながんでの治療例、こういった点で更なる検討が必要というふうなことになりまして、昨年の診療報酬改定では見送られたと承知しております。

 現在、全国には七つの重粒子線治療施設が稼働しておりますが、今年、これに加えまして2施設が稼働し、さらに平成24年から25年にかけましては3箇所で稼働する予定となってございます。こうしたことから、県といたしましては、こういった全国的な施設の配置が進んでまいります状況を踏まえまして、保険適用に向けまして、他の自治体と連携をしまして国に働き掛けを積極的に行ってまいりたいと考えております。

 また、こういった費用につきまして、今、先行して実施しております例えば群馬大学の重粒子線治療施設におきましては、治療時に300万円と委員御紹介のとおりの費用がかかりますので、借入負担を軽減するといった目的から、一定の条件の下、利子補給制度、こういったことも行っておりますので、こういった点についても併せて検討してまいりたいと考えております。

此村委員

 分かりました。

 大事なことは、がんになっても大丈夫なんだという安心感を与えることが大事だと思うんですね。今、がんになったらどうしようかという、がんでなくても、元気な人でも、将来がんになったらどうしようかという不安が先立っているということが、ある意味では非常に不幸なわけですから、がんにならないことが一番いいわけですが、そのためには、がんになっても治療をちゃんとやっている、誰でもちゃんと治療を受けられるという、そういう社会制度といいますか、体制といいますか、それをつくることが県民のために大変重要であると、こう思いますので、今、課長から答弁がありましたように、是非御努力をお願いしたいというふうに思います。

 最後に、医療ツーリズムという言葉ですが、このことについて私も非常に抵抗がありまして、医療という人間の健康と命を守るようなことをツーリズムと抱き合わせて、ともするとちょっと違った、ある意味いろいろな誤解とか、様々な捉え方があるというふうに思っております。私が先ほど来申し上げているように、医療というのは低廉な価格で、誰でもどこでも同じような医療が受けられるというのが基本であるわけでありますけれども、一部の金持ちの人たちのために医療が使われるというような、そういう見方もされている医療ツーリズムでもあるわけでありますし、また一方では、日本の優れた医療を求めて、誰でも世界から来ていただくという、ウエルカムという姿勢で対応すべきだという考え方もありますし、その辺いろいろとあると思うんです。

 そこで、医療ツーリズムに対してメリット・デメリット、それからどのような考え方を県がお持ちなのか、それをお聞かせいただきたいというふうに思います。

医療課長

 医療ツーリズムを進めることについては、まず、課題が多いと考えています。具体的にはどういう課題かと申し上げますと、一般の医療に関わるお医者さんなどの人材が減少し、医療の質と量が低下する可能性があるのではないかということ。また、県の医師会や県の病院協会など医療関係団体の理解を得ることがございます。また、一般患者さんが医療ツーリズムの影響で検査を待ったり、診療を待ったりするような悪い影響が生じるかもしれないという課題や、あとは、現実に進めるに当たっては医療通訳などの育成なども課題になると考えています。

此村委員

 国の方でも、観光行政について経産省と厚労省との考え方が若干、違っているような感があります。我々から見ると、経産省の方は積極的に医療ツーリズムを今後進めていくかのような構えを示している。どうも厚労省は、まだ検討中で、どちらかというと消極的に見えるというふうに思えるんですね。県においても、どうなのか分かりませんが、医療ツーリズムという一つの言葉から見れば、商工労働局の方と、それから保健福祉局のそれぞれの立場というのがあると、こういうことなんですね。

 先ほどもちょっと質問させていただいた、川崎の京浜臨海部の中での医療都市といいますか、良質な医療施設を造って、羽田空港の国際化に伴って、どんどん外国からも来てもらうみたいな華々しい話が川崎市を中心にしてあることも事実なわけであります。というのは、民間では、どんどんそういったのがある程度進みつつある、現実に進んでいる。

 神奈川県は、一体それについてどういうふうに考えているのと。例えば大阪府ならば、医療ツーリズムに伴う様々な支援といいますか、一定の、通訳を養成するだとか、いろいろなことを支援しているような、そういった自治体も出てきているというところもあるわけでありますが、当然、そういう流れが今後ずっと出てきた時に、神奈川県としてはどうするのか、どういう考えなのかという、そういったものを示す必要があるというふうに思うんです。その辺については、見解といいますか、現在そういった見解を持っているよというならばそれでいいし、ないならばないで、今後はどうしていくかと。これは別にそれを進めなさいとか、進めるなとか言っているのではなくて、一定の考え方をきちっと県が示すことが大事である、このように思うんですが、いかがでしょうか。

保健福祉局企画調整部長

 医療ツーリズムについては、民間の旅行業者もそういったものをやり始めているというのは事実です。医療ツーリズムといったときに、どこまで医療ツーリズムが可能なのかという量的な問題というのを全然議論しないで、医療ツーリズムの言葉だけが先行している部分がありますが、医療課長も答弁しましたけれども、一般の県民が医療をきちんと受けられるというのが、医療ツーリズムを推進するにしても何にしても、前提であります。そういったことが、本県の今の医療提供体制の中でどこまでが可能なのかといったことも、まず議論の前提として考えなければいけない。

 もう一つは、よく医療ツーリズムで話すのは、健診とセットでツーリズムをやるみたいなものがあったりする。これは、一般のがんを治療するとかということではなくて、旅行するついでに1日だけ空けて、健診機関、これは保険適用ではないわけですが、そういう所でやる。そういった医療ツーリズムについてのいろいろな形がありますから、少なくとも私どもとしては、県民医療を確保するという大前提の中で、そういったものに対してどこまで議論が深めていけるのかというのは、今後、そこを前提として議論を進めていかなければいけないというふうに思ってございます。まだ、医療ツーリズムについて、県として保健医療の立場からこうだというものはありませんが、少なくとも前提としては県民医療の確保、これは最大限守らなければいけない、その範囲の中での議論であるというふうに理解をしています。

此村委員

 分かりました。

 是非その姿勢を貫いてください。それによって県民が受けるべき治療が受けられなくなったり、また、混雑しているからと遅くなったり、また、お金をかけられる人の方が優先だということが絶対あってはならないことだと思います。その上で、グローバルなことを考えれば、金持ちしか来られないという状況もあるんですが、優れた日本の医療の恩恵を世界の中に施していくといいますか、それはもちろん来るだけではなくて、こちらから向こうへ行くとか、いろいろなやり方ももちろんあるわけでありますけれども、世界に貢献をしていくという、そういう視点も当然大事だろうというふうに思います。

 いずれにいたしましても、企画調整部長が言われましたように、医療ツーリズムという名前そのものに、私もこれでいいのかというような、そういう感じが、名前が一人歩きしているような、そういう状況がございますので、今申し上げたような視点から、県としてきちっと一定の見解を持っていただいて、当然これから民間だとか、いろいろなところから問い合わせとか、いろいろなことが今後あるだろうと思いますので、きちっと県としてはこういう立場だよと、こういうことが言えるようなものを是非つくっていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

山本(俊)委員

 それでは、私の方から何点か質問したいと思います。

 まず、産科医師の確保対策について伺いたいと思います。

 全国的に産科医師不足が言われている中、本県でも公立病院などで分べんの取扱いを制限したり休止するなどの状況があり、県民に身近な出産の場を確保することが喫緊の課題であるというふうに言えると思います。県では地域医療再生計画で、周産期をはじめとする安定的な医療提供体制の確保及びそのために必要な医療従事者の確保を掲げて、産科医師をはじめとする医療従事者の確保対策に取り組んでいると認識しております。そこで何点か伺います。

 まず、本県の産科医師の状況について伺います。

医療課長

 平成20年度の産科産婦人科の医師数は670人で、10年前の699人よりも少ない状況になっています。ただ、平成18年度について言うと638人となっておりまして、平成20年は2年前の平成18年度よりは少し増えている、そういうふうな状況になっています。県では、減少に歯止めをかけるため、お医者さんを増やす対策、あと辞めない対策、両面から対策をやってきていますので、歯止めがかかったことは大変喜ばしい状況だと考えていますが、依然として厳しい状況には変わりない状況であります。

山本委員

 続きまして、医師を増やすための取組として、医師修学資金の貸付けを行っておりますけれども、これまでの状況についてお伺いします。

医療課長

 医師修学資金貸付制度については、横浜市立大学医学部とあと聖マリアンナ医科大学の2大学について、医師修学資金の貸付けを行っています。まず、横浜市立大学については、現在、1年生、2年生の5名ずつ、計10名に貸付けをしておりまして、聖マリアンナ医科大学については、1年生の5名に貸し付けておりますので、現在は15名に奨学金を活用していただいて学校で勉強しているという状況です。ちなみに、将来はこういった制度で、両大学合計で平成27年度以降に95名の医師が、県内の産科をはじめとする医師不足の診療科の業務に就く見込みとなっています。

山本委員

 今、計画的に進められているということで、中長期的にはこうした修学資金制度を利用して、産科等の医師確保を図っていこうということですけれども、現在の産科医師不足に対してどういった取組をされているんでしょうか。

医療課長

 現在の取組ですが、まず、後期研修医と言いまして、初期研修が済んで少し経過してから各専門科を選ぶという段階があるわけなんですけれども、後期研修医の確保のために、産婦人科医会や、あと4医科大学が行います講座等への補助をやっているというのがまず1点です。次には、分べん手当や指導医への手当への補助を行っています。また、医師バンクに今年度から改良を加えまして、産科医の就業を希望する先生と医療機関の橋渡しをやっているという状況です。

山本委員

 これで成果は出ているんでしょうか。

医療課長

 どこまでの成果かまだ分からないわけなんですけれども、例えば県内の4医科大学の中には、産婦人科の医局に入局が増えました。一方、最後に申し上げた医師バンクの方は、休職の方が現在5名登録をしていただいて、求人の方は22病院等が登録していただいているんですけれども、まだ成約がないという状況なので、成果がなかなか上がらなくて苦しいところと成果が上がっている面と、両面があるというような状況になっています。

山本委員

 産科医師を短時間で増やすということは難しいということは、私も理解しているんですけれども、助産師を活用する院内助産などの取組が行われているというふうに聞いておるんですが、この取組についての支援とか、そういった対応はされているんでしょうか。

医療課長

 平成22年度、今年度は、助産師外来を新たに導入する横須賀共済病院の設備整備に対し補助を実施しました。

山本委員

 それでは、今後、産科医師確保対策はどのように進めていくのか、伺いたいと思います。

医療課長

 冒頭にちょっと触れましたが、産科の先生の数は平成18年度に比べ平成20年度は少し増加しており、歯止めがかかったという状況で、基本的には、現在、我々がやっている対策は間違ってはいなかったというふうにまず考えています。ただ、そうは言っても状況としては厳しい状況ですので、今後も増やす対策と産科医の先生が辞めない対策、両面からの対策が必要だと考えています。ただ、医師の需給については、抜本的な対策については国の役目ということがございますので、国にも、うちの県のように、特定の診療科が足りないようにならないように仕組みを考えてもらうなど、そういった提案をしております。

山本委員

 最後は要望させていただきますけれども、先ほどの答弁にもありましたが、産科医師の減少傾向には歯止めがかかったということで、成果が出ているというふうに感じましたけれども、依然として県内の産科医療は厳しい状況であるというふうに思っています。今後は、こうした地域医療再生計画を着実に推進していただいて、県民の身近に産科医療施設が確保できるよう取組を進めていただくよう要望して、次の質問に移ります。

 次の質問は、国民健康保険料収納率の向上に向けた県の支援についてということで伺いたいと思います。

 国民健康保険については、医療費が増える一方、景気低迷などで加入者の保険料負担も限界に来ており、市町村としては厳しい財政運営を強いられていることは、皆さん周知のことだと思います。そうした中で保険料収入の確保に努力しているが、その努力にもかかわらず、私の地元である座間市のように、収納率が神奈川県で最下位に甘んじているというところもあって、こうした対応、県の支援というものが必要であるという認識の中で、何点か伺いたいと思います。

 まず、昨年12月に県が作成した国民健康保険財政安定化支援方針の目的と県の果たすべき役割について伺いたいと思います。

医療保険課長

 国民健康保険財政安定化支援方針でございます。この目的につきましては、この表題にもありますとおり、市町村国民健康保険の財政の安定化を支援する、そのとおりでございますが、支援の重点といたしまして、保険料あるいは保険税ということでありますが、その収納率の低下に歯止めを掛け、引き上げていくことを挙げております。そうしたことで市町村の収納率の向上対策を支援していくということとしております。

 これについての県の役割といたしましては、3点掲げております。一つ目は、収納率向上対策の計画及び進捗状況に対する助言及び指導、二つ目でございますが、納付折衝や滞納処分の知識や経験を持った収納率向上アドバイザーの派遣による技術支援、三つ目でございますが、市町村の収納担当者の人材育成のための研修の実施、それから人材の配置に向けた支援ということとしております。そのほかにも、納付意識を啓発していくための広報といったものも、県の使う媒体を機会あるごとに活用していくということも、県ができ得る支援の役割というふうに考えさせていただいております。

山本委員

 座間市もそうですが、非常に経済的に厳しい状況の中で、いろいろな形で影響を受けて収納率が低下する状況になってしまうということで、保険料の収入確保について、努力はしているけれどもなかなか改善が図れない、そういう市町村に対して、県として手厚く支援を行い収納率の底上げを図っていくことが、まずこの状況を改善するのに必要ではないかなというふうに考えているわけですけれども、そのための具体的な対策としてどのようなことを考えているのか、改めて伺いたいと思います。

医療保険課長

 収納率の低下あるいはその低迷といったことは、制度的な問題もございますが、それと併せまして、地域経済あるいは雇用状況などの地域的な事情が大きく起因しているというふうに受け止めてございます。先般、収納率の問題につきまして座間市にお伺いした際も、座間市の地域特性というお話を伺ったわけでございますが、生活保護世帯が多い、全体的に低所得者の方々が多くなっている、その方々には最近職を失った方々もいらっしゃるということで、こうした方が新たに国民健康保険の被保険者となるケースが多くなっている、そういったことを聞いております。

 滞納される世帯も、所得が不安定で、さらに、世帯主等の所在が不明であるといった方も出てまいりますし、昼間、お声を掛けてもいらっしゃらない、滞納される方々への納付折衝が困難な事案が増えているというふうに承知してございます。そうした世帯の実態を把握していく、そうしたことから滞納整理の方向を早期に見極めるといったことなど、重点を絞った滞納者対策、滞納される方々への対応を行うことが重要であるということでございまして、県といたしましては、これまでも助言、指導といったところにとどまらず、先ほども申し上げました、収納率向上アドバイザーの派遣、これを更に拡充いたしまして、収納率が低迷している市町村、こういったところに重点的に派遣をさせていきたい。

 さらに、これまで初任者研修というのをやっておりましたが、滞納整理を担当される中堅リーダー層の方々への研修も来年度立ち上げたいというふうに考えておりまして、これにも是非参加していただきたい。それから、収納率が低迷している市町村につきましては、必要に応じまして私どもも一緒になって共に市町村と滞納原因分析などを行いまして、収納率向上に向けた対策の具体化に向けて、個別具体的な御支援をしてまいりたいというふうに考えております。

山本委員

 最後、要望させていただきますけれども、先ほども申し上げましたように、いろいろ収納努力をしているにもかかわらず低い収納率水準に苦しみ、財政的にも厳しい運営を強いられている市町村に光を当て、一歩でも二歩でも前進した成果をもたらしていくということは、県全体の水準を引き上げていく上でも大変重要ではないかなというふうに思っています。先ほどもいろいろと対処法についてのお話もありましたけれども、県の果たすべき役割をきっちりと明確にしていただいた支援方針というものを、せっかくこのたびつくっていただいたわけですので、それをただつくったというだけではなくて、実際にそれを生かして成果につなげていただきたいというふうに思います。

 どちらかというと今までは受動的なというか、向こうから聞いてきたら教えてあげるよみたいな、そういうスタンス的な部分というのがあったのではないかなというふうに思うわけですけれども、県の方から積極的に、先ほど課長にお答えいただいたように、一緒になってというお話もありましたので、積極的な取組、一緒に改善計画を立るとか、そういった踏み込んだ対応をしていただくことによって、収納率の向上が図られるのではないかなと思いますので、積極的な対応をお願いして、次の質問に移ります。

 最後の質問ですけれども、精神科救急医療体制についてお伺いしたいと思います。

 今定例会の提出議案説明資料の11ページに、平成23年度当初予算案の新規事業として、精神科救急機能強化事業の記載がありました。これについて何点か伺いたいと思います。

 精神科を受診する県民が増えていますけれども、本県の最近3年間の精神科救急の相談受付件数はどのような状況にあるのか伺います。

保健予防課長

 精神科救急医療体制の窓口ですが、精神科救急医療情報窓口というものを県と3政令市、4県市で共同して、今運用しております。そこで受けた件数でございますが、まず平成19年度の件数でいきますと6,600件、平成20年度は8,592件、平成21年度は8,803件と、増加傾向にあるという状況でございます。なお、平成19年度につきましては、下半期から24時間体制になりましたということで、深夜帯の受付が始まっておりますので、若干平成20年度に比べますと数字が落ちておりますけれども、こういった制度変更があったというところでございます。

山本委員

 相談受付件数が増加しているということでありますけれども、患者の受入れについての課題というのは何がありますか。

保健予防課長

 相談の中にはいろいろございまして、中には症状に対する助言、あるいは御家族の方から本人への関わり方に関する助言、あるいは単に悩みを聞いてほしい、話を聞いてほしい、こういった内容も、いわゆる電話対応で済むようなもの、あるいはお話を伺った中では急を要せず、翌日の昼間の対応でも十分可能だと判断されるようなケース、そういったものが全体の約9割ほどございます。残りの約1割が救急対応が必要なケースとなっているといったところで、電話対応の中で一つのトリアージを整理しているということがあると思います。

 また、患者の受入れに当たりましては、特に薬物依存あるいはアルコール依存、こういった依存症の方、こういった方につきましては、通常の精神症状の方とはまた特別な対応が必要なものがありますので、そういった方々や、あるいは精神疾患のほか身体合併症を持っておられて、まず身体合併症の方を優先して治療すべきである方、そういった方々については、基本的には受入側は精神科病院ですので難しいので、そういったものについては対応できていないといったことがございます。

 また、受入れの病院側の方の数でいきますと、土日祝日の昼間や夜間帯に比べますと、深夜帯、夜の10時以降翌朝の8時半まででございますけれども、こういったところでは受入医療機関の数が少ないということと、それからあと、当番医療機関の地域的な偏在もあるといったこともございまして、受入体制の整備については更に今後検討していく必要があるというふうに考えております。

山本委員

 今の答弁の中で分かりましたけれども、深夜帯の受入病院の整備等が課題になっているということでありますけれども、こうした現状の課題を踏まえ、今後の精神科救急体制の充実に対してどのような対応を考えているのか伺います。

保健予防課長

 現在、先ほど委員お話しのありましたように、平成23年度当初予算案では、深夜帯の受入れの医療機関を増やすといったことから、県西部の地域の方で2箇所ほど、受入れの医療機関を増やさせていただきたいといったところで、関係機関と調整を進めさせていただいているところでございます。その中で、今、夜間は7病院で受けておりますが、今度、それを更に増やしまして、特に地域的な偏在、県西部の地域に少ないということがございますので、そういった偏在をなくすということと数を増やしていく、この整備を進めてみたいなというふうに考えております。

 また、薬物等の依存症関係の受入体制の整備ですとか、あるいはまた身体合併症患者さんの受入体制の整備、こういったものにつきましても、県の地域医療再生計画の中に盛り込ませていただいておりまして、平成25年度までに関係機関と調整して、こういった精神科救急医療体制の整備、こういったものを進めてみたいというふうに思っております。

 また、今、県の方では、圏域の各市町村、それから医師会等、警察署等々含めまして、こういった精神科救急医療システムについての検討する会議を持っております。そういった会議につきましても、現状の課題とか、それから個々具体的な実務的な打合せ、そういったものと切り離しまして、中長期的な立場で精神科救急医療体制をどういうふうに構築していくのか、そういったところを平成23年度以降、改めまして会議をもう一度再編しまして、今後の体制の充実に向けて検討を開始していきたいというふうに考えております。

山本委員

 要望させていただきたいと思うんですけれども、昨年、私の地元で、精神科救急の相談を受けました。奥さんが自殺を図るということでした。それを止めるのに旦那さんは子供を抱えていてパニック状態だと。友人に電話をかけたんだけれども、その友人というのは私の友人なんですけれども、しようがないから子供を預かった。旦那さんは病院に連れていったんだけれども診てくれない。実際は電話をかけて病院で診てもらったんだけれども、奥さんを本当は入院させたかったんだけれども、受け入れてもらえなかった。そのまま奥さんを連れて帰ってくると、また自殺をするのではないか、自殺をしそうな精神状態にある奥さんと子供と一緒に生活するのは、もしかしたら何かあった時に、子供を連れて踏切にでも飛び込まれたら大変だから、ずっと見ていなければいけない。だから、子供は私の友人が預かって大変だったという話を聞いたんですけれども、こういう場合にどうしてあげたらいいのか、私も初めてこういう電話の相談を受けて感じたわけなんです。

 話を聞くと、県西部の地域は、こうした精神科の夜間、深夜帯の受入れの体制が余り充実していないというお話もあったので、できれば早期の対応をしていただきたいなというふうに思いますし、県内どこでも安心して精神科の医療機関を受診できるように、引き続きこの取組については力を入れていただければというふうに要望して、私の質問を終わります。



(日程第1から第3及び所管事項について質疑を打ち切り)



7 日程第1から第3について意見発表



石井委員

 私は、自民党県議団を代表して、当委員会に付託された予算案、条例関係の諸議案並びに当委員会で取り上げてまいりました諸課題について、意見を申し述べます。

 はじめに、平成23年度の当初予算についてでありますが、昨年12月に発表されました日銀短観によりますと、我が国の経済情勢は、リーマンショック以降の回復局面において、2009年6月から改善が続いておりましたが、エコカー補助金の終了や新興国向け輸出の伸び悩みから、1年9箇月ぶりに悪化したと報告がありました。また、依然として失業率が高水準で推移しているとともに、電気、機械産業におきましても、家電エコポイント制度が縮小されるなど、大変厳しい状況にあり、デフレの影響も懸念されるなど、景気の先行きについては今後も予断を許さない状況にあります。

 本県の財政に目を転じますと、介護、医療関係費などの義務的経費の増加傾向とともに、公債費や団塊の世代の大量退職に伴う退職金の増大など、今後一層財政運営が難しくなっていくものと認識しております。そうした大変厳しい財政状況にありますが、平成23年度当初予算総額は、県民生活の安定確保に向けて、雇用、経済対策や子育て支援など、県民生活に深く関わる喫緊の課題に対して積極的な対応を図るため、一般会計で過去最大の規模となりました。

 一方、保健福祉局の当初予算は、民生費、衛生費、大学費を合計した一般会計ベースで3,610億円を計上し、対前年度比105.1%、額にして174億円の増額となっております。保健、医療、福祉施策はその全てが県民生活に直結していますので、厳しい財政状況の下にあっても、県民生活に配慮し、様々な見直しや国の基金事業も最大限に活用するなどの工夫により、前年度を上回る予算が確保されており、一定の評価をするものであります。国民健康保険や介護保険に係る県負担金などの介護、医療関係の義務的経費は、保健福祉局予算のおおむね3分の2を占めており、今後一層急速な少子・高齢化の進展や雇用経済環境の悪化などにより、今後も大幅な伸びが見込まれます。こうした義務的な経費についても、今後とも着実に予算措置を行うように要望します。

 あわせて、保健、医療、福祉分野は、地域医療の再構築やがん対策、次世代育成対策、障害者や高齢者への施策など、県民の要望が強い喫緊の課題が山積しております。また、現下の雇用経済情勢の悪化から、県民生活の安定のためには、生活困窮者などに対してもきめ細かい配慮も大変重要となってまいります。これまで以上に選択と集中を徹底し、あらゆる工夫をして政策的な経費を確保し、県民が真に必要とする施策が着実に実施されることを強く要望いたします。

 2点目は、自殺対策についてであります。

 全国の自殺者数は、平成10年以降、12年連続で約3万人という深刻な状況にあり、本県の自殺者数も平成10年に急増し、以降、毎年1,600人から1,900人台で推移しております。喫緊の課題と言えます、この問題に関しては、国、県、市町村においても緊急の課題と位置付け、様々な事業を実施していると承知しておりますが、なかなか自殺者数の減少に結び付いていないのが現状であります。本県では、今後、かながわ自殺総合対策指針を策定し、この指針に基づき、国、市町村、民間団体とも連携し、自殺対策を一層充実することとしておりますが、秋田県や長崎県など、自殺対策の先進県における取組なども参考にして、市町村、民間のNPOなどと緊密に連携し、官民一体となった自殺対策が一層推進されることを強く要望いたします。3月は自殺対策強化月間でもあります。自殺者を1人でも少なくするよう、しっかりとした対策を是非ともお願いいたします。

 3点目は、孤独死防止対策についてであります。

 本県では、全国的に社会問題化している孤独死等について、その実態を把握し、防止対策の検討を行うために、昨年10月に浦賀かもめ、いちょう上飯田団地など3団地において、一人暮らし高齢者等ニーズ調査と孤独死等に関する意識調査が行われ、その結果が今定例会で報告されました。両調査とも回収率が約8割と非常に高く、調査対象の団地の皆さんにとって、孤独死や日々の買物の問題は、非常に身近で喫緊の課題として意識されているものと感じました。県営団地では、過去3年間に177件の孤独死が確認されており、調査結果からは、孤独死の実態や一人暮らしの高齢者のニーズ、孤独死に対する意識などに関して、非常に意義深い結果が明らかになりました。今後はこの調査結果を十分に分析し、孤独死防止対策や買物弱者対策に、県庁内で部局横断的に対応するとともに、市町村や関係団体などとしっかりとした連携の下、積極的に施策推進することを強く要望いたします。

 4点目は、障害者の地域生活支援施策についてであります。

 本県では、平成21年6月定例会で、在宅重度障害者等手当条例が改正され、平成22年度から在宅重度障害者等手当を大幅に見直し、その見直し財源を活用し、障害者の地域生活支援施策を充実することとされ、様々な施策が展開されております。条例改正を審議していた当時、議会において激しい議論を行い、決して福祉の後退があってはならないという旨の厳しい指摘をさせていただいて、議会としてもこれまでの推移を見守ってまいりました。

 平成23年度当初予算を見ますと、新たな施策も盛り込まれており、障害者の地域生活を支援する予算総額としては充実が図られてきております。しかしながら、本委員会でも報告された神奈川力構想の実績においても、障害者の地域生活を支える仕組みづくりについては、まだ十分な成果を上げている状況にはないものと認識しております。地域における実態把握に努めていただき、今後、障害者が必要とする施策が実施され、地域生活が推進されることを強く要望しておきます。

 5点目は、がん対策、特に重粒子線治療装置の整備についてであります。

 平成23年度当初予算では、新がんセンターの平成26年度中の重粒子線治療の開始に向け、治療装置の設置経費と放射線技師等の人材育成経費の計上が盛られました。県民が重粒子線治療に寄せる期待は大変大きいものであります。是非、より多くの皆さんに対し、高度な重粒子線治療が提供できるように、しっかりと施策、設備の整備、人材育成などに当たり、県民の期待に応えていかれることを要望いたします。

 また、これまでも要望してまいりましたが、重粒子線治療につきましては、現在、300万円もの個人負担が必要となり、この治療に早急に医療保険が適用されるように、国に対し県が粘り強く要望し、保険適用が実現できるようにするなど、患者の経済的な負担の軽減が図られるよう、重ねて強く要望いたします。

 6点目は、新生児の先天性の代謝異常を発見するマススクリーニング検査におけるタンデムマス法についてであります。

 これまで、タンデムマス法の必要性、有効性については、本会議や本委員会におきまして様々議論を行い、我が会派としては、県内全域でこの検査法が早急に行われることを強く要望してまいりました。この結果として、平成23年度予算措置が行われ、ようやく県内全域でタンデムマス法によるマススクリーニング検査の実施についての目どが立ちました。今後のスケジュールとしては、4月以降、行政、医師会、検査機関等で構成する検討会を組織し、事業全体のスキーム等を検討していくとの報告がありました。予算措置ははじまりにすぎません。関係者が十分に連携し、速やかに検討を開始し、1日でも早く事業が開始され、早期により多くの新生児がタンデムマス法による検査が受けられるよう、しっかりと対応をお願いいたします。

 最後に、議員提出第7号議案、神奈川県不妊治療支援条例についてであります。

 現在、不妊に悩む方々が非常に多くおられる中で、国をはじめ、県や市町村においても様々な取組が行われております。本県では、平成16年から実施している特定不妊治療への助成制度も年々充実が図られており、また、茅ヶ崎保健福祉事務所には不妊専門相談センターが開設され、不妊にお悩みの方々に対して専門的な相談事業に応じております。こうしたこれまでの取組につきましては、一定程度評価ができるものと考えます。今後もこうした不妊治療に対する支援や専門的な相談事業、不妊治療の普及啓発などはしっかりと行っていただくことが必要ですので、我が会派といたしましても、この点を当局に対して強く要望いたします。

 さて、今回、民主党・かながわクラブから御提案のあった条例案を細かく見てまいりますと、本会議や委員会での審議の際にもるる申し上げてきましたが、条例の趣旨や目的をはじめ、多くの条項において疑問な点が多く、この点に対する提案者側の答弁も不明確で、私どもの疑問はいまだに解消しておりません。提案者側の議論も未成熟なまま提案されたものであると言わざるを得ません。こうした多くの疑問点や不明確な部分を残したままでの拙速な条例化には、賛成することができません。また、不妊治療は生命の尊厳の問題でもあり、個人のプライバシーに関わる非常にデリケートな問題を抱えております。もっと多くの県民の皆さん、特に女性の皆さんからの御意見をしっかりと伺い、不妊治療の現状や課題なども十分に把握し、そこから条例化の必要も含めて改めて十分に議論を尽くすことが必要だと考えます。したがいまして、我が会派といたしましては、この条例案につきましては継続審査が適当であると考えます。

 以上、要望を含めて意見を様々申し述べてまいりましたが、これらにつきまして、県当局においてしっかりと受け止めていただくよう重ねてお願いし、議員提出第7号議案以外の本委員会に付託された諸議案に対して賛成することを表明いたします。

井手委員

 民主党・かながわクラブ神奈川県議団を代表しまして、常任委員会に付託されました諸議案について、賛成の立場で、関連事項を含む要望を交えながら意見発表を行います。

 まず1点目は、国民健康保険事業についてであります。

 平成23年度予算案で、国保への助言、指導、監督が一部新しい事業として計上されております。この内容としましては、国保事業の適正な運営や事務改善体制の充実、強化に資することを目的として、保険者に赴くなどにより、収納率向上や医療費適正化推進の実施状況などの聞き取りや確認を行い、必要に応じて改善に向けての文書指導を行うというふうに伺っております。県内の収納率が年々下がっておりまして、平成21年度では87.02%とお伺いをいたしました。現状の景気なども原因の一つだというふうに考えておりますが、県としては、下降する収納率の原因をしっかり把握した上で、各市町村の実情に合った対策を講じていただきたいというふうに考えます。

 また、深刻なのが、国民健康保険料の不納欠損の県内状況であります。お伺いしたところによりますと、県内で160億円余りの不納欠損が生じており、大変な額と受け止めております。市へ不納欠損の理由などもリサーチをしてみましたけれども、明確な分析が示されませんでした。いずれにせよ、なぜここまで不納欠損額が膨れ上がったのか、県としてはしっかり把握して対応していただきたいというふうに考えます。

 現在の不況の中で、国保の制度自体に無理があるとの考えもあるようですが、現制度の中でもしっかり徴収できる点についてはしっかり徴収するというスタンスで市町村を指導していただきたいというふうに考えます。また、国保法に基づく都道府県調整交付金の交付に関する条例の関係については、現状の運営に問題はないというふうなコメントを提示されておりますけれども、交付額が急激に伸びていることをしっかり踏まえて、運営全体に問題、課題はないのか、県としてしっかり検証していただきたいと考えます。特に各市町村のヘルス事業の取組については、特定検診の受診率をはじめ、決して現状が適正とは言えない状況であります。このことも踏まえ、しっかり市町村を指導していただきたいと考えます。

 次に、健康増進事業についてであります。

 市町村健康増進計画策定については、平成16年から始まったというふうに承知しておりますが、平成22年12月1日現在で策定済みの市町村が20箇所ということで承っております。各市町村の健康増進に対する意識の問題として、私どもは受け止めております。未策定の自治体に対する指導と現状の確認をしっかりやっていただければと考えます。また、平成17年の厚生労働白書では、健診事業の先進事例が多数例示されておりますので、神奈川県としましても、状況を把握された中で市町村をしっかり指導していただきたいというふうに考えます。

 次に、後期高齢者医療制度についてであります。

 後期高齢者医療制度の保険料の算定については、広域連合から国に提出された医療費見込みを含めた保険料試算結果など、神奈川県には資料が所有されていないというふうな御答弁がございました。多額の県税の投入が毎年行われておりまして、保険料算定に関わる情報は、県として保持しておく必要があると強く要望しておきます。

 また、診療報酬支払手数料については、広域連合と神奈川県国保連合会の協議により手数料単価が決定されると伺いましたが、決して国保連の言いなりになってはいけないと考えます。広域連合として適正な単価決定に臨めるよう、情報収集まで県として指導していただきたいと考えます。

 また、後期高齢者医療制度におけるヘルス事業においては、74歳までの方々と同じメタボ対策を中心とした特定健診を適用しているというふうに伺っておりますが、その年齢に合った健診事業などのメニューも用意した中で対応されることを県として促すような働き掛けをしていただきたいと考えます。

 次に、ターミナルケア並びに医療従事者の不足についてであります。

 ターミナルケアは、施設、人員ともに供給不足である現状について、本県としても深刻に受け止め、把握している原因を的確に分析し、施設運営者をはじめ、医療従事者などの終末医療に対するモチベーションを高める施策の展開を望みます。

 看護師や介護福祉士の不足を補う施策の展開を一層進める中、2国間経済連携協定、EPAで受け入れる看護師の訓練に対して、本県医療機関の受入体制が十分に発揮できるよう、体制を支援し、また、従事者の医療現場でのサービスが好評であるにも関わらず、最終目的の資格試験合格者が1%にも満たない障害を乗り越えさせるために、本県としても何らかの支援策を講じていただけるよう、前向きの取組をお願いいたします。

 最後に、我が会派から提案をいたしました神奈川県不妊治療支援条例につきましては、提案説明でも申し上げましたとおり、不妊症で悩む方々の環境は、経済的な面、さらに、周囲の認識の問題から、大変厳しい状況と考えております。このことは、関係者との意見交換、さらには、パブリック・コメントからもよく分かったところであります。現在の県の相談事業とホームページによる啓発だけでは、不妊症の方々の支援にはほど遠い状況にあるというふうに考えております。これまで御説明させていただいた趣旨を踏まえて、賛成とさせていただきます。各委員の皆様におかれましては、御同意いただきますようお願いをいたします。

 以上で意見発表とさせていただきます。

此村委員

 公明党県議団を代表いたしまして、当委員会に付託された諸議案に対して意見の発表を行います。

 まず、子育てを応援する仕組みづくりの推進について申し上げます。

 その中の新規事業である子育て応援カードについては、質疑の中でも申し上げましたが、既に平成18年からその創設を提案してきました。もっと早く実現していれば、子育て支援家庭が大いに助かるとともに、子育て支援の環境づくりに大きく貢献しただろうと思うと、大変残念ですが、現担当者の皆様が実現に踏み切ったことは評価いたします。秋頃までに実施とのことですが、県民の立場、子育て支援家庭の立場に立って内容の充実したものにしていただきたいと思います。

 次に、高齢者の居住安定確保についてでありますが、特に高齢化が著しい公営住宅について、高齢者を支援する体制の整備が必要でありますので、早期の対応を求めます。

 県立がんセンターでの重粒子線装置の導入につきましては、県民誰もが安心をして治療を受けられるようにするため、治療の低価格化に一層努力をお願いするとともに、早期の保険適用を国に強く求めていただきたいと思います。

 その他、今議会、また平成22年の各定例で公明党として取り上げた諸課題に対し、その早期の対応を求めたいと思います。

 次に、民主党・かながわクラブ提出の神奈川県不妊治療支援条例案について意見を申し上げます。

 不妊治療支援につきましては、極めて重要な施策であることは論を待たず、既に十数年前から、超党派の女性議員を中心に支援を求める活動が進められてきました。その一つの結果として、平成15年7月に少子化社会対策基本法が施行され、第13条の母子保健医療体制の充実等の中で、国及び地方公共団体は、不妊治療を望む者に対し良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるよう、不妊治療に係る情報の提供、不妊相談、不妊治療に係る研究に対する助成等、必要な施策を講ずるものとすると規定され、国及び本県において所要の施策が講じられてきたところであります。しかし、私も多くの県民と接する中で、助成金の引上げや医療体制の充実などの一層の充実が強く求められており、国会議員等との連携を図りながらその努力をしてきたところであります。

 そうした中、民主党・かながわクラブより、このたび、神奈川県不妊治療支援条例が提出されたわけであります。不妊治療支援充実という趣旨については一定の評価をするところですが、条例の中身が、不妊症及び不妊治療に対する社会的認知度及び理解度を高めるための施策に偏っており、県民及び当該者の多くが求めている助成金の引上げなど、経済的支援や医療体制の充実など、具体的な施策の記載がなく、残念ながら真に当該者が求めている不妊治療支援としては不十分と思わざるを得ません。

 また、不妊治療支援がこれまで国等においても超党派の女性議員を中心に進められてきた歴史的経過を見ると、本来、本議会にあっても超党派で幅広く意見を出し合って、真に不妊治療を求める方々のニーズに応える条例制定等を含む施策の充実を図られるべきところ、任期満了を目前とした今、議会に民主党・かながわクラブ単独で、他会派に何ら事前の働き掛けもなく本条例案が提出されたことは、大変に残念であります。

 不妊治療支援について、公明党はこれまでも各党の先頭に立って取り組んでまいりましたし、これからもその姿勢は変わりません。よって、不妊治療支援については、今一度検討が必要であると考えます。

 したがいまして、我が会派といたしましても、神奈川県不妊治療支援条例案につきましては、継続審査が適当であると考えます。また、その他の諸議案に対しては、賛成することを表明いたします。

山本(俊)委員

 県政会神奈川県議団を代表いたしまして、本委員会に付託された諸議案について意見を述べさせていただきます。

 平成23年度当初予算案は、一般会計総額1兆7,763億円を計上し、厳しい財政状況の中でも県民生活の安定確保や新たな子育て支援施策などに取り組み、神奈川の未来づくりに向けた予算編成を行い、知事選挙のため骨格予算としての編成でありますが、国の交付金を原資とする基金などを最大限に活用した結果、前年比1.0%増で過去最大の予算規模を確保したとのことであります。

 そうした中で、保健福祉局の当初予算案について見ると、一般会計総額3,610億円を計上し、平成22年度当初予算との比較で174億円の増額、伸び率では5.1%増となりました。義務的な経費の伸びが大きい中で、安心こども基金をはじめとした国の交付金を財源とする基金事業も最大限に活用し、政策的な経費については231億円増額するなど、子育て支援、高齢者施設の整備、がん対策の総合的な推進など、県民生活に深く関わる喫緊の課題に対して適切に対応する予算案となっており、その施策効果を大いに期待するものであります。

 特に保育所待機児童の解消に向けての取組など、子育て支援策の充実については、私自身、本会議や委員会質疑の中で取り上げ、県の積極的な対応を求めてきたところであります。平成23年度当初予算案の中で示されている子育て支援神奈川方式については、安心こども基金の活用に加え、この交付金により市町村の取組を後押しする形で、神奈川の子育て支援施策が充実することは大変有意義なことであり、本県全体の子育て環境の充実につながるものと、大きな期待をしております。今後、各市町村事業の進捗状況を把握した上で、更なる子育て支援施策の充実に向けて、県の積極的な取組を要望いたします。

 次に、今後の保健、福祉、医療政策を推進するに当たり、特に御留意いただきたい事項に関して、順次意見と要望を申し上げます。

 まず第1点は、救急医療体制の再構築についてであります。

 県内の二次救急医療については、休日夜間における診療を病院群輪番制の当番病院で実施しておりますが、輪番事業参加病院に減少が見られております。特に県央医療圏における二次救急輪番体制は、4ブロックに分かれて運用されておりますが、大和市、海老名市及び座間・綾瀬市の3ブロックでは、二次救急輪番体制から離脱する病院が相次ぎ、地域の中核となる拠点的な機能を有する病院が少ないことから、二次救急輪番体制を維持することが難しくなってきています。是非広域的な視点から県のリーダーシップを発揮し、医療連携体制を強化しながら救急医療体制の再構築のために、地域医療再生計画に基づき、平成23年度当初予算案に位置付けた二次救急医療機関確保事業を着実に推進し、県民の安全と安心の確保に引き続き取り組んでもらいたいと考えます。また、輪番参加病院を増加させるため、病床規制のハードルについても早期の解消に向けて最大限の努力をしていただくよう、併せて要望いたします。

 2点目は、院内保育推進事業についてであります。

 院内保育推進事業の目的に示されているように、医師、看護職員の離職防止と再就職促進のためのメニューでありますので、課題となっている就業環境改善のためには、院内保育所の新たな開設に取り組む病院を増やすことが急務であります。しかし、病院の経済的な事情から院内保育所の開設に着手する事業者が少ないのであれば、院内保育を推進する上でどのようなメニューが必要なのかを当局として再考すべきであり、事業を行っていく中で開設事業者が年々増加し、院内保育の分野でも子育て支援が進むような取組を検討していただくことを強く要望します。

 3点目は、産科医師確保対策についてであります。

 全国的に産科医師不足が言われておりますが、本県でも公立病院などで分べんの取扱いを制限したり休止する状況があることから、県民に身近な出産の場を確保することが喫緊の課題となっております。県では、地域医療再生計画で、周産期をはじめとする安定的な医療提供体制の確保及びそのために必要な医療従事者の確保を掲げ、産科医師をはじめとする医療従事者の確保対策に取り組んでおり、その結果、産科医師の減少傾向に歯止めがかかってきたとのことでありますが、依然として県内の産科医療の状況は厳しいと考えます。今後も地域医療再生計画を推進するとともに、県民の身近に出産の場が確保できるよう、産科医師確保などの取組を着実に進めていただくことを要望いたします。

 4点目は、精神科救急医療体制についてであります。

 地域医療体制の整備の一つとして、平成23年度から新たに精神科救急医療における深夜帯の県西部の受入体制の充実を図るとのことであります。心の病気にかかる人が増えている中で、県民がいつでも安心して精神科医療を受けられるようにするため、精神科救急医療体制の充実は重要でありますので、夜間休日等に精神科症状が悪化した場合、県内どこでも安心して精神科の医療機関を受診できるように、精神科救急医療体制の整備を引き続き進めていただくことを要望いたします。

 5点目は、国民健康保険の収納率向上についてであります。

 国民健康保険については、様々な課題がある中でも、収納率の向上は喫緊の課題であります。医療費が増える一方で、景気の低迷で加入者の保険料負担も限界に来ており、市町村としては厳しい財政運営を強いられております。そうした中で市町村も保険料収入の確保に努力しておりますが、その努力にもかかわらず、座間市のように収納率が下位に甘んじているところもあります。収納努力にもかかわらず低い収納率水準に苦しみ、財政的にも厳しい運営を強いられている市町村に光を当て、一歩でも二歩でも前進した成果をもたらしていくことは、県全体の水準を引き上げていく上で重要であると考えます。県では、県の果たすべき役割を支援方針として明確にし、この方針に基づいて、今後、市町村が個々の事業運営を円滑に行えるよう、直接、細やかで実効ある指導や支援をしていただくよう要望いたします。

 最後に、議員提出第7号議案、神奈川県不妊治療支援条例について意見を申し上げます。

 今回提案のあった条例案を見ますと、様々な疑義がある条例だと言わざるを得ません。例えば、不育症が条例の対象となっておらず、子供が欲しいと願っている方に広く手を差し伸べるという条例の趣旨からすると、不育症に対する配慮があってもよいのではないかと思いますし、また、条文では、保健医療サービスの対象者が婚姻者に限られていることから、不妊治療相談に当たって婚姻の有無を確認しないと相談できないのではないかといった懸念が生じるなど、県や知事並びに事業者に対して責務を課す条例としては、条文の受け止め方によって誤解を招くおそれがあるなど、今回の条例案の検討に当たっては、より慎重な審査が必要であると思います。こうした疑問点について、委員会審議で議論いたしましたが、それぞれの明確な答弁がなく、今回提案された条例は未成熟であると言わざるを得ませんので、この条例案につきましては継続審査が適当であると考えます。

 以上、要望を含めて意見を申し述べましたが、当局におかれましては、これらについて適切な対応を重ねてお願いいたします。

 また、本委員会に付託された議案については、議員提出第7号議案については継続審査とし、その他の諸議案については原案に賛成いたします。

岩本委員

 みんなの党県議団を代表して、本委員会に付託された諸議案に対して意見を申し上げます。

 まず、先進的な取組をなされている保健福祉局の皆さんに敬意を表したいと思いますし、その努力を一生懸命されていることも伝わってまいりました。大変感謝申し上げます。ただし、一つ一つの先行きを見ますと、一言申し上げなければならない点が幾つかございます。

 まず、救急医療のシステム、これについては、まだまだ先の見えない難しい問題を抱えたままで、システムそのものがもう少しうまく構築されなければならない点がたくさんあるということが分かりました。特にドクターヘリなんですけれども、例えば御殿場の方々は近くの東海大学に行きたくても、東海大学のドクターヘリを使うことができないという不条理があります。こういったことを解消するには、例えば複数のヘリを広域で利用するなどの新しい仕組みも必要かなと考えております。

 周産期医療体制については、今後、整備計画ができるようですけれども、果たして整備計画どおりにいくのかどうか、現状の課題を考えますと大変心配をしているところでございます。特に周産期の妊産婦の搬送については、全例応需が望ましいのですけれども、これに至るにはまだまだ課題が多い。こういったことについて、しっかりと対応していただきたいことを望みます。

 また、重粒子線治療施設の導入ですけれども、大変期待をしたいところですが、患者1人に対して250万円から300万円、非常に高額な治療費を要するということに対して、誰もが安易にこの治療を受けられるような体制が望ましいので、その方向についてより一層の御検討を願いたい、お願いしておきます。

 児童相談所、養護施設に関してなんですが、私の調べた限り、児童相談所は既に目一杯の職務状態にあるのではないだろうか、また、養護施設についても十分に充足しているとは思えません。再度実態を調査されて、子供たちの行く場所、助けられる場所が着実に確保される状況をつくるようにお願いをしておきます。

 また、子育て支援に関するところでは、いまだにたくさんの課題がありますけれども、今後、新しい課題や、あるいは事件にも発展するような問題を内包しております。日々ゴールが遠のいていきますので、皆さんの御努力も、ゴールを追い越す勢いでなお一層お願いしたいところです。

 保健福祉局のお仕事というのは、直接県民の命に関わる事業でございます。念には念を入れて事業の計画、執行については十分に先を見た事業をやっていただきたいことをお願いしておきます。

 民主党から出された神奈川県不妊治療支援条例について、一言申し上げます。

 最初にこの条例案を読ませていただいたときに、かゆいところに手が届かず、全身がかゆくなってしまったというのが、正直な感想でございます。県民が真に求めているものの把握が果たしてなされているか、私には明確に伝わってきませんでした。条例案の目指す果実が見えません。したがって、この条例案には反対をさせていただきます。それ以外の付託された諸議案に関しては賛成をし、意見発表といたします。



8 日程第1から第3について採決



9 日程第4請願・陳情を議題・審査



10 日程第5閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



11 審査結果報告書等の案文委員長一任



12 意見書案等の協議



13 正副委員長挨拶



14 閉  会