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平成23年  厚生常任委員会 03月02日−01号




平成23年  厚生常任委員会 − 03月02日−01号







平成23年  厚生常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110302-000012-厚生常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(石井・北井の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 日程第1及び第2を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



石井委員

 まず、予算関係の方から質問させていただきたいんですが、障害者の地域生活支援施策についてですが、これも我が党の土井りゅうすけ議員が代表質問で質問させていただきました、かながわ障害者地域生活支援推進プログラム大綱に基づく障害者の地域生活支援施策なんですが、答弁の中で、平成23年度はグループホーム等の設置促進など、平成22年度からの取組に加えて、より重度の障害者への対応として、新たに通所施設の整備やケアホームの整備を支援するという答弁がありましたけれども、これの具体的な事業内容について、まずお伺いします。

障害福祉課長

 より重度の障害者への対応といたしまして、平成23年度に新たに取り組む事業として、まず通所施設の整備への支援についてですが、特別支援学校の卒業生が増加傾向にあることなどから、重度障害者へのデイサービスを行う生活介護事業所を3箇所を整備してまいります。また、ケアホームの整備の点については、車椅子で対応できる広さの居室ですとか、廊下、トイレをはじめとして、浴室へのリフト機器の設置など、重度障害者の方に対応できる建物、施設の整備に加えまして、非常時の避難にも配慮しました平屋建てのケアホームについて、1箇所を整備する予定でございます。

石井委員

 そして、同じく平成23年度の新規事業として、障害者について理解を促進する事業を推進するという答弁もあったんですけれども、これの具体の内容についてお聞きしたいんですが。

障害福祉課長

 地域で生活する障害者の方々にとっては、日常的な買物をしたり、あとバスなどに乗車する際に、障害を理解した適切な接客や配慮をしていただくことで、暮らしやすさが大きく変わってまいります。このため、障害者の方が利用する機会の多いスーパー、コンビニ、百貨店ですとか、バス、タクシー等の交通機関の方々などの障害者への接客対応が求められる民間企業等に、まず働き掛けを行います。そして社員研修に障害当事者を講師として派遣する事業を、新たにいたします。また、あわせて、どんな配慮が必要かですとか、そういった研修内容の相談にも応じて、研修のコーディネートも併せて実施いたします。

石井委員

 障害者の地域生活支援施策を推進する上で、市町村の役割もかなり重要であるというふうに思うんですけれども、市町村と協力して進めることが必要な取組について、どのように市町村に働き掛けようとされているんですか。

障害福祉課長

 障害者自立支援法ができましてから、障害者に対するサービスの実施主体というのが市町村に一元化されまして、県が市町村の取組を支援していくということが大変重要なことになっております。このため、市町村への補助事業の実施状況ですけれども、地域活動支援センターへの補助など、着実に利用が伸びているものもございます。その一方で、住宅設備のバリアフリー化ですとか、障害者の通学支援といった、市町村における取組が十分に広がっていない事業などもございます。そのため、市町村に対しましては、これまでも協力を求めてまいりましたが、今後も市町村の課長会議など、機会があるごとに改めて積極的に補助事業の活用をお願いしてまいります。

 また、私どもの方から地域に出向きまして、各市町村と率直に意見交換を行いながら、より多くの市町村に取り組んでいただけるよう、働き掛けていきたいと思います。

石井委員

 障害者の地域生活支援施策についてですが、当事者である障害者やその家族の意見を聞きながら進めていくということも必要だと思うんですが、県はそういった形で、どのように障害者などの意見を聞いていこうとされているんでしょうか。

障害福祉課長

 障害者やその御家族の方々の御意見を伺いながら障害者施策を進めていくということが重要なことですので、平成22年度はこれまで23回にわたりまして、様々な団体からの御意見を聞いてまいりました。また、当初予算編成の後ですとか、重要施策を取りまとめるときの節目などには、県内の主な障害者団体77団体を対象といたしまして、障害者施策説明会を開催いたしまして、直近では2月11日に平成23年度のプログラム大綱に基づく事業の内容を含めまして、当初予算案に障害福祉施策全般に対して説明をさせていただきました。

 この日は、県内各地から116名の方々に出席していただきまして、説明会の後半では御意見や御質問を伺う時間を設けまして、意見交換をいたしました。また、県では障害者基本法に基づく附属機関として、神奈川県障害者施策推進協議会というものがございますけれども、この協議会には、身体、知的、精神、それぞれの障害当事者の方ですとか御家族の団体の代表など、委員として御参加いただいておりますので、こうした場でも御意見を頂いておりまして、こういったことを踏まえて、今後の障害者地域生活支援施策を推進してまいりたいと考えております。

石井委員

 その協議会は、これは定期的に行われているものなんですか。

障害福祉課長

 法に基づく神奈川県障害者施策推進協議会につきましては、定期的には年2回開いております。

石井委員

 御意見を聞くのに年2回程度の状況で意見の把握というのはできるものなんでしょうか。

障害福祉課長

 神奈川県障害者施策推進協議会が年2回、あと節目に障害当事者への説明会を開いている他、今年度も個別の団体に対しまして、23回実施しております。全体の団体ですとかあと協議会といった場でお聞きするだけでは、まだ十分にお聞きできないこともありますので、個別に23回ほど御意見をお聞きしております。

石井委員

 平成23年度の障害福祉関係の予算を見ると、プログラム大綱に基づく事業の他に、障害福祉サービスに係る負担金や特別対策に係る事業もかなりの規模になっているんですね。改めて、障害福祉関係全体の予算の伸びとその要因についてお聞きしたいんですけれども。

障害福祉課長

 障害福祉関係の予算額については、平成22年度は約451億4,000万円でしたが、平成23年度は494億4,000万円となっておりまして、約42億9,000万円、率にして9.5%の増となっております。予算が伸びた大きな要因は、一つは、ホームヘルプサービスやグループホーム、ケアホームといった障害者自立支援法に基づく各種サービスの利用が着実に伸びておりますことから、そうした障害者の介護給付費の負担というのが、平成22年度の約133億4,000万円から、平成23年度には156億4,000万円と、約23億円、率にして17.2%も増えたことにあります。

 その他の増額要因といたしましては、プログラム大綱に基づく障害者の地域生活支援施策が、来年度約33億3,000万円で、約3億1,000万円の増となります。そして、地域作業所の改修工事や施設運営に対する補助などを行う特別対策については、来年度約55億3,000万円で、前年度と比べ約8億8,000万円の増となっております。その他、障害者への支給などが、来年度約122億9,000万円で、約8億2,000万円の増となっております。

石井委員

 昨年の12月に障害者自立支援法等が改正されましたけれども、このプログラム大綱に基づく取組との関係を含めて、今回の法改正は、障害者の地域生活支援にどのような影響を与えていくと考えているのか、また今回の法改正を踏まえて、県では今後どのように障害福祉施策に取り組んでいこうとしているのか、併せて伺いたいんですけれども。

障害福祉課長

 今回の障害者自立支援法等の改正では、相談支援の充実ですとか、障害児支援の強化などを中心に、制度の見直しが行われました。新たに創設されましたサービスとしましては、施設から地域生活への移行のための住宅の確保や、新生活の準備を支援する地域移行支援と、あと一人暮らしの方に夜間など緊急時のサポートを行う地域生活支援、また放課後や夏休みにおける障害児の居場所を確保するための放課後等デイサービス、そしてグループホームやケアホームを利用する際の家賃の補助ですとか、重度の視覚障害者の移動を支援するサービス、これらが新たに創設されたサービスでございます。これらの改正事項は、いずれも切実なニーズがありながら、現在の制度では十分支援が行き届かなかった部分であり、今後、サービスの更なる利用拡大にもつながっていくものと考えております。

 また、今回の法改正の内容は、障害者の地域生活支援を充実強化するものでありまして、グループホームへの家賃補助など、プログラム大綱に位置付けられた取組が制度に取り入れられて事業化されたものもございます。県といたしましては、今後、国から明らかにされる制度の詳細を確認しまして、新たに実施される支援の内容と、プログラム大綱に基づく取組との整合性を図りながら、総合的に障害者の地域生活を支えていけるよう、市町村と十分に連携を図りながら、障害福祉施策を推進してまいります。

石井委員

 本会議の代表質問の際に我が党の土井議員が発言した通りでありますけれども、障害者の地域生活を支える仕組みづくりは、まだ十分ではないと思いますけれども、法制度の先行きも見えない中、多くの障害者や家族、関係者は今後に不安を抱いているというふうに思います。県は、地域の実情をしっかり受け止めて、障害のある方々が安心して暮らしていけるように、地域生活支援施策の一層の充実に努めていただきたいという要望をさせていただきます。

 次に、孤独死防止対策調査事業についてですが、今回、孤独死防止対策調査事業の概要が報告されましたけれども、この調査結果を踏まえて、今後、具体の取組につなげていくためには、調査で把握した実態やニーズをしっかり分析することが重要であると思います。

 それで何点か質問したいんですが、まず、今回の調査の回収率は、ニーズ調査、意識調査ともに8割という、アンケート調査としては極めて高い回収率だと思うんですが、どのように調査を行って、またこの回収率を県としてどのように受け止めているのか、まずお伺いします。

高齢福祉課長

 まず、一人暮らし高齢者等ニーズ調査ですが、自治会の皆様に御協力いただきまして、団地にお住まいの65歳以上の一人暮らし高齢者を中心に、高齢夫婦のみ世帯など、1,200世帯へ調査票を配布し、このうち78.8%の945世帯から御回答を頂きました。

 次に、孤独死に関する意識調査ですが、各団地に設置した協議会の委員となっていただきました地域の関係者、具体には団地自治会役員、民生委員、地域包括支援センターの方、老人クラブなど、日頃から地域で見守り活動を行っている方々ですが、それらの方々を通じまして、それぞれの団体に所属する役職員の方112名へ調査票を配布し、このうち78.6%の88名から御回答を頂きました。いずれの調査も回収率は約8割という、アンケート調査としては非常に高い回収率となったことは、改めて孤独死等の問題に高い関心があり、御心配されているということを反映した結果だと受け止めているところでございます。

石井委員

 その報告された調査ごとに伺いたいんですけれども、まず孤独死実態調査ですけれども、孤独死された方は男性が約6割、女性に比べて男性が多くなっているんですけれども、その理由や背景というのはどのようにつかんでいらっしゃいますか。

高齢福祉課長

 男性の場合に、女性に比べて周囲から孤立化するケースが多く、その結果、孤独死につながっているのではないかというふうに考えております。

 ニーズ調査の中で、近所との付き合いの程度を尋ねた設問がございまして、付き合いがほとんどないという回答は、女性の一人暮らし高齢者では3.2%であるのに対し、男性一人暮らし高齢者は2倍以上の7.6%となってございました。また、近所の人との会話の頻度を尋ねた設問では、ほとんど話をしていないという回答は、女性の一人暮らし高齢者では6.7%であるのに対して、男性の一人暮らし高齢者は同様に2倍以上の13.6%でございました。また、見守り等を行っている団地自治会等の関係者の方から聞いたところでは、男性は、それまで会社という上下関係のある縦社会の中で仕事中心の生活を送ってきており、日常生活におけるごみ出しあるいは近所付き合いは妻に任せ切りの傾向が強く、こうした男性が会社を退職して家庭に戻っても、なかなか地域という横のつながりの社会になじめないということでございまして、そこに妻との死別や離婚という事態が生じた場合、地域とのつながりが更に薄くなり、孤立化していくということでございました。

石井委員

 この報告資料の、これは男女一緒のグラフになっているんですが、今の御答弁で、男女別に分かれているのであれば、このグラフも男女別に分かれているように書いていただけると分かりやすかったんですけれども、孤独死はやはり地縁、血縁、社会縁など、周囲とのつながりが薄れて、一人孤立化することによって起きることが多いというふうに思うんですけれども、一人暮らしの高齢者へのニーズ調査では、近所付き合いの程度について、調査結果が報告されましたけれども、いわば孤独死予備軍ともいえる、周囲とのつながりがほとんどなく孤立化している人はどのくらいいたのか、分かりますでしょうか。

高齢福祉課長

 ニーズ調査では、一人暮らし高齢者のうち、別居の子供、親戚、友人、知人のいずれもおらず、また近所とのお付き合いもほとんどなく、具合が悪くなったときに助けてくれる近所の人もいない。また、緊急時の連絡相手もいないという回答がございましたのは、数は少ないですが、3団地合計で2名いらっしゃいまして、いずれも男性でございました。これら2名の方については、身寄りがなく、周囲とのつながりがほとんどないことから、孤立化しているものというふうに考えられます。ただし、本調査は3団地にお住まいの一人暮らしの方の全員を対象とした調査ではなく、また調査票の回収率が約8割で、残り約2割の方からは御回答を頂けなかったところでございまして、そうした方々の中にも孤立化している方がいらっしゃることも考えられるところでございます。

石井委員

 次に、買物について伺いたいんですが、住んでいる地域で日常の買物に困難を感じている高齢者、いわゆる買物弱者ですが、経済産業省の研究会報告によると、全国で600万人程度と数字を出しているんですけれども、この推計と比較して、今回調査した3団地では、この買物弱者は多かったのか少なかったのか、その理由についても併せてお聞きしたいんですが。

高齢福祉課長

 経済産業省の研究会報告推計ですが、平成17年度に内閣府が60歳以上の方を対象に実施したアンケート調査では、日常の買物が不便という回答が16.6%ございまして、これを全国の60歳以上の人口に掛け合わせて、買物弱者をおよそ600万人程度と推計しております。

 一方、今回の県のニーズ調査では、買物で困っていることの部分について尋ねたところ、困っていることがあるという回答が38.2%、約4割を占め、国の調査の16.6%と比べて倍以上の高い割合となっております。

 その理由ですが、3点ほどあると思います。

 まず、1点目は、設問の違いですが、国の調査では買物が不便ということで、店が遠いとか、そういった立地状況にお困りということを尋ねているのに対し、県の調査では幅広く買物で困っているかと、そういう設問になってございます。

 2点目は、回答者の年齢の違いがあろうと思います。国の調査では60歳以上を対象として、回答者は60歳から64歳が25.6%、最も多くなっておりますが、県調査では70歳から74歳が30.2%と最も多く、県の調査の方が全体的に年齢が高いというふうになってございます。

 3点目は、住宅の違いがあろうかと思います。国の調査は一戸建てにお住まいの方が約9割となってございますが、県の調査は団地にお住まいの方で、ところによってはエレベーターの設置がないなど、階段の上り下りが困難ということで、お困りの方が多くなっているものと考えられます。

石井委員

 この調査を行った、いちょう上飯田団地というのは、私の地元ですし、すぐ近くですので、私もこの調査に入る前に、連合自治会長だとかの皆さんにお聞きしたところがあるんですけれども、やはり一番困っているのは、あそこは高層が2棟ありますが、ほとんどが低層、中層5階建てのエレベーターのない団地が多いものですから、重い荷物を持って階段を上がっていくのが大変不便だということもお聞きしたところなんですけれども、幸い、この団地については、近くにまだスーパーがありますので、遠いということはなかったんですけれども、そういう重い荷物を運び上げていくというのは大変だなという、この報告書にも、一番上に出ている通りの調査内容だなというふうに思ったんですけれども、こういった団地の立地条件や店舗の立地状況などによって、団地ごとに事情が異なるというふうに思うんですが、調査した3団地では、そうした違いはあったんでしょうか。

高齢福祉課長

 3団地それぞれお困りの内容に違いがございまして、いちょう上飯田団地ですが、今、委員御指摘の通りでございまして、3団地の中では比較的エレベーターが設置されており、また、団地付近にスーパーがございますので、買物に困っている内容は、重い荷物や大きい荷物を持つことが苦痛が72.5%と、最も多くなっておりました。

 次に、浦賀かもめ団地ですが、ここは団地内のスーパーが撤退し、バスに乗って近隣スーパーまで買物に行かないといけないという状況がございまして、買物について困っているという回答は51.3%と、3団地の中で最も高く、困っている内容についても、店が遠いことや交通が不便、バス代がかかるが6割強で、上位となってございました。

 平塚の横内団地ですが、3団地の中では、エレベーターが余り設置されていないものの、団地のすぐそばにスーパー、生鮮食料品店が立地していることから、買物について困っているとの回答は28.6%、3団地の中では最も低く、困っている内容は、階段の上り下りが困難が55.7%で、他の団地と比較して高くなっております。

石井委員

 今回の調査で、6割強の方が孤独死を身近に感じている。また、4割の方が買物に困っているという実態が明らかになったわけですけれども、この調査結果を踏まえて、今後、調査対象の3団地において、見守りや買物支援などにどのように取り組んでいく考えなのか。また、孤独死や買物弱者と言われる人たちに対して、この3団地に限ったことではなく、他の団地でも、戸建てでもそうなんですが、数多くあるというふうに思うんですよ。同様の事情を抱えているところがあると思うんですが、そうした他の団地や住宅地においてどのように取り組んでいく考えなのか、併せてお聞きいたします。

高齢福祉課長

 孤独死防止対策調査事業については、今後、更に調査結果の分析を行い、今月中に報告書をまとめる予定としてございます。

 そこで、まず3団地における今後の取組についてですが、ニーズ調査について、約8割と多くの方に御協力を頂き、また、関係者等に対する意識調査では、孤独死防止に普及啓発が有効との御回答を、約4割の方から頂いてございます。そうしたことから、調査結果について、団地にお住まいの方や関係者に配布して、孤独死防止の意識啓発、普及啓発を図ってまいります。

 また、協議会に御参加いただきました自治会役員、民生委員、地域包括支援センター等の関係者と、調査結果を踏まえた見守りや介護支援などの取組について、引き続き協議を行ってまいりたいと考えております。

 次に、3団地以外の取組についてでありますが、県営団地や市町村、社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会等、関係団体に幅広く報告書を配布し、普及啓発を行ってまいります。こうした取組を通じまして、孤独死防止のための見守りや買物支援など、高齢者が安心して生活できるよう、指導してまいります。

石井委員

 今回の調査結果を更に分析して、3月に調査報告書を作成するということなんですけれども、団地の関係者と協議して、また市町村等に情報提供するなど、見守りや買物支援など、高齢者が安心して生活できるよう進めていただきたいんですが、さらに一戸建ての分譲地みたいなところも、今、スーパーが撤退をしているという箇所がかなりございますので、そういうところも併せて、今後のこの調査結果を踏まえて、団地以外の住宅地にしても、そういうところの箇所がかなりあるというふうに伺っておりますので、今後、しっかりとこういった取組を、我々の会派としては、買物弱者ということに対しては注視をしていきたいというふうに思っておりますので、取組をしっかりお願いしたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。

井手委員

 今回、議案関係説明資料の方で、幾つかの予算が提案されておりますが、3ページの、今回新しい費用として、国民健康保険行財政指導費というのが1億5,000万円余り計上されております。この内容としましては、国保への助言、指導、監督ということになっておりますけれども、その内容をまずお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 国保への助言、指導、監督の内容でございますが、国民健康保険事業、この適正な運営や事務体制に対する充実強化に資することを目的といたしまして、私どもが保険者に赴くなどして、収納率の向上、あるいは医療費適正化の推進、こういった実施状況の聞き取りを行う。あるいは、そういった確認を踏まえまして、必要に応じて市町村等国保、保険者に対しての改善に向けての指導を行っていくというところでございます。

井手委員

 県内の国保料の収納率の内訳をお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 最新の決算数字は、平成21年度でございまして、現年度分が87.02%、滞納繰越分が13.47%、現年と繰越しを合わせますと68.17%でございます。

井手委員

 今の内訳で、平成19年と20年の分をお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 平成19年度でございます。89.81%、滞納繰越分が14.33%、現年と繰越しを合わせまして79.93%でございます。

 平成20年度につきましては、現年度分が87.29%、滞納繰越分が13.31%、現年と繰越しを合わせまして68.0%でございます。

井手委員

 収納率も含めて御答弁を頂いたんですけれども、19年から21年度にかけて、89%から87%へと、収納率が減ってきているというような内容でありますけれども、県内のこの状況を受けて、神奈川県としての対応はどういうふうにされているか、お伺いしたいと思います。

医療保険課長

 19年から21年度の推移の中で、一つございましたのが、後期高齢者医療制度が発足いたしまして、比較的収納率の高い被保険者の方々が別の後期高齢者医療制度に移られたということもありまして、19年度から20年度が約2%強減ったという経緯がございますが、やはり20年度の秋にリーマンショックがあった中で、景気の低迷、所得の減少といったことがありまして、傾向的に収納率が下がっている。この解消に向けまして、私ども市町村に対しまして、目標収納率の設定なりその実現に向けた指導に力を入れているところでございまして、具体的には、滞納されてる方の実態把握とか、あるいは滞納原因の分析、こういったことをしっかりとやっていただく。さらには収納体制の整備、あるいは納付環境の整備、こういったことも重要ですし、新規の滞納の発生予防、早期着手といった対策を実施していただくと。また、高額の長期滞納者の方々に対しては、財産調査を着手するなどの対策の実施を求めているところでございます。

井手委員

 今、御答弁いただいたのはその通りでやっていかなければいけないと思うんですが、おっしゃった内容というのは、市町村の国保の保険者がやるべきことなわけですね。神奈川県として、ではそういう取組に対して、どういう後押しが、具体的に県としてできるのかという部分について、お伺いしたいと思います。

医療保険課長

 議案の中にも入れさせていただいたものがございますが、昨年末に国民健康保険財政安定化支援方針という方針を定めさせていただきまして、市町村保険者に対して、県の役割をそこで示させていただいたところでございます。その中では、先ほど申し上げました目標収納率、被保険者数の規模に応じた目標収納率というものを設定させていただきつつ、県としてでき得る対策として、収納率の向上の中で、特に収納体制、人員体制の配置あるいは技術的な支援、ノウハウを獲得していただく市町村の事務体制に対しての支援というものを、そこに位置付けさせていただいているところでございます。

井手委員

 事務体制の支援というのは、例えば具体的にどういう部分ですか。

医療保険課長

 現在、収納率が低迷している、なかなか上がらないという市町村が幾つかございますけれども、従前から徴収アドバイザーの派遣という形でアドバイザーを市町村に派遣し、その事務職員に対する指導をさせていただいているというところでございます。

井手委員

 徴収アドバイザーの派遣なんですが、市町村から具体的に求められたことはありますか。

医療保険課長

 幾つかの市町村から派遣を求められておりまして、現在、年3箇所から5箇所に対して派遣をしております。

井手委員

 効果は得られているなという感触はありますか。

医療保険課長

 やはり、国保の収納事務をやっているセクションが、十分な事務員、職員が充足していないという中で、ノウハウが持ち得ていない。特に、財産調査なり滞納者の原因分析から始まる一連の過程の中で、どのように早期に見極めをしていくか、具体的なアドバイスをしていくということで、非常に市町村から評価を得ているというところでございます。

井手委員

 徴収、収納率とも関係がありますけれども、神奈川県内の国民健康保険料の不納欠損額の総額と、その理由の内訳をお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 不納欠損額の総額、21年度決算ベースでございますが、市町村合わせまして161億9,000余万円でございます。

 総額における理由は、全て把握はしておりませんが、まずその理由は三つございます。地方税法の第15条の7で規定しております理由の一つが、滞納処分をすることができる財産がない。二つ目が、滞納処分をすることによって、その生活を著しく窮迫させるおそれがある。いわゆる生活困窮ということでございます。それから、三つ目が、その所在及び滞納処分をすることができる財産が共に不明であるということ、所在不明ということでございます。その内訳につきましては、総額のみ把握しております。

井手委員

 今、平成21年だけで161億円の保険料収納が諦められているというわけですよね。これは単年度においての額なので、私はかなり大きなと思っております。

 その理由については、三つお答えをいただいたんですが、財産がない方とか、処分することで生活が困窮になる方という方も、そもそも徴収対象になっているということ自体いかがかなというふうに、私は思っています。

 ただ、その3番目の所在不明、財産があるのかどうかが不明という部分については、また工夫の余地があるのかなと思うんですけれども、その辺りについてはどういうふうにお考えになっていらっしゃるでしょうか。

医療保険課長

 所在不明、あるいは滞納処分をすることができる財産が共に不明であるということでございますが、やはり先ほども徴収アドバイザーの中でそういった見極めが重要であるということがあるわけでございます。市町村の徴収部門によっては、そういった原因分析あるいは滞納者の方に訪問をいたしまして、生活実態を詳しく調査していく。こういった中で、滞納処分をすることができる財産があるのかどうか、それを詳細に把握していく必要があるというふうには考えております。

井手委員

 先ほども申し上げたんですけれども、制度自体にもいろいろと見直しをした方がいい部分もあるのかなとは思います。私はそういう思いを持っているんですが、低所得者に対する保険料軽減制度というのも、一方であるわけですね。そういう制度も含めて、県として制度設計上問題があるなというふうに受け止めていらっしゃいますか。

医療保険課長

 国保の収納率が低下しているその背景には、所得の低い方々が被用者保険側から加入されるというようないろんな事情がございます。そういった中で、基本的に国保制度というのは、所得の水準が比較的少ない方を対象に対応する制度で、そもそも設計されているという中で、保険料の軽減制度等があるわけでございます。

 先ほども申しましたように、ここ数年、さらに平成20年秋からのリーマンショック以降、非常に保険料の収納率が低減していると。そういった中にありまして、低い所得の方々に対する均等割りの減額措置ということがございます。それは、従前は所得によりまして6割から4割を軽減していた制度がございますが、昨年の国保法の改正によりまして、更に軽減割合を見直し、これも所得によりますが、7割、5割、2割に軽減率を強めている。さらに、これも暫定措置ではございますが、中間所得者層の方々の所得割負担の軽減ということも求められてきております。これは、平成15年度から暫定措置として4年間続いておりましたが、これも昨年度、暫定措置ということで22年度から延長されているということがございます。

 さらに、非自発的失業者の保険料軽減制度、すなわち被用者保険の段階で所得が、前年度所得があった方々が雇止めといいますか、整理解雇されまして、国保に移った場合の保険料は、前年度所得分を課税されますので、それを軽減するといった制度も今年から開始されているという、様々な取組がなされております。

 そういった中で、制度設計上問題があるかどうかということでございますが、現在、こうした国保財政の厳しい状況を踏まえまして、社会保障と税の一体改革論議の中で、国保のいわゆるこうした構造的な問題についても政府与党で検討されているというふうに聞いております。

井手委員

 私はよく分からなかったんですけれども、要するに問題があるというふうに思っているか思っていないかというところなわけですよ。要するに、先ほど御答弁があったように、単年度で161億円が県内で不納欠損になっていますから、これは、徴収の仕方を更に工夫しなければいけないのか、若しくは制度上、とてもじゃないけれども、全然今の実情に合っていないというふうに県として捉えているのか、そこをちょっと伺いたい。

医療保険課長

 確かに160億円余の不納欠損額を計上しているというのは、決して少ない額とは申せないというふうに受け止めております。確かにそれを減らせるかということでございますが、やはり所得が非常に厳しい、低所得になった方々で、財産がないという方について、不納欠損にせざるを得ないという状況もあろうかと思います。ただ、早期に財産調査をする中で、その滞納額を放置せず、財産処分し、換価することによりまして、若干の収入が上がるということもありますので、保険料の収納に対する取組を強めるという必要はあるというふうに考えております。

井手委員

 県としてどのくらいこの問題について取り組んでいくことができるかというのをちょっと確認していきたかったんですが、平成22年12月20日に全国知事会が国に対して意見書を出していると思います。この内容は、保険料については、高齢化、低所得層の増加により、十分な保険料を確保できず、保険財政が恒常的にひっ迫していると。こうした構造的な問題について議論されていないというような意見書を出しているわけですね。神奈川県としては、構造的な問題というのはどういうふうに捉えていらっしゃるでしょうか。

医療保険課長

 全国知事会が12月20日の高齢者医療制度改革会議で提起しました、国保の構造的な問題を議論することなく、高齢者医療制度の設計をするべきではないと。こういうような議論を提起させていただいた。その国保の構造的な問題というのは、先ほども申し上げた通り、国保というのは高齢者の増加による医療費の増加だけでなく、収入面、歳入面で所得の低下、あるいは低所得者の増加、こういったものを景気の変動を受けやすい制度として受け止めざるを得ない。それを運営している市町村の保険者にとって、財政運営が非常に厳しいという状況でございます。その赤字の穴埋めとして、市町村の一般会計からの繰入れをせざるを得ない。法定外の繰入れをせざるを得ない。こういった状況が、国保の財政を非常に厳しい状態にいる。こういったことを受け止めていることでございます。県としてもそのように受け止めてございます。

井手委員

 構造の問題がないとは、私も思わないんですけれども、ただ一方で、県としての工夫する部分もきちっと考えておかないと、このままどんどん収納率が減っていって、不納欠損額がどんどん膨らんでいくということになると、それは問題だと思うんですね。

 1点、確認をさせてもらいたいのが、地方税法の728条によると、滞納者への督促として、10日を経て徴収金を完納しないとき、財産の差押えをやるということで書いてあるわけですね、法律の中に。これは各市町村の保険者は淡々と行っているんですか。

医療保険課長

 滞納者の滞納処分の手続上の流れということで、地方税法728条がございます。これは、保険税を採用している市町村の場合についてでございますが、まず、納期限後、20日以内に完納しない場合は督促状を発送しまして、次に、督促状から10日を経過した日までに完納しない場合は、滞納者の財産を差し押さえなければならないとされています。従いまして、督促状発送後、10日を経過した後、しかるべき時点で財産の差押えを行うことになります。

 しかしながら、先ほども申し上げました通り、督促状を発送後、財産調査を行う中で、所在不明の方や生活困窮の方の状況も判明してまいりますので、こうした方々についての滞納処分の執行停止を行い、これらの方々については財産の差押えは行わないということでございます。

 なお、財産があり、支払能力がある滞納者への対応ということがしっかり行われるか、速やかに行われるかということですが、納付折衝は確かに時間がかかる。あるいはそのための訪問調査、財産調査を十分に行うだけの人員確保が市町村によって困難なところがあることが挙げられます。そういった中ではございますが、法に定める10日を経て、財産の差押えを行わなければならないという規定がございますので、可及的速やかに財産の差押え等を計画的に行っていく必要があるというふうに考えております。

井手委員

 今、答弁で、国保税についてのみというようなことで言われたんですけれども、保険料も入りますよね。

医療保険課長

 地方税法728条の規定は、保険税に当てはまります。保険料につきましては、政令で定める基準に従って、市町村の条例で定めるということになってございます。

井手委員

 各市町村の条例を全部見たわけではないんですけれども、大体保険税と同じような対応で定められているということでいいんですよね。

医療保険課長

 保険料を採用している市町村の滞納処分の規定でございますが、これは例えば横浜市でございますが、市長は督促状の指定期限後、60日以内に滞納処分に着手しなければならないという規定がございます。

井手委員

 ちょっと期日は違う部分もあろうかと思うんですが、基本の流れは多分一緒だということだと、私は受け止めました。

 この部分については、まず1点は、先ほど御答弁いただいたように、大変多くの額が不納欠損されているということ。それと、各市町村の実情もいろいろあろうと思いますけれども、県といたしましては、今の現状というのは決していい状況では少なくともないので、国の制度改正というのは、それはそれで求めていきながら、県としてできることというのは多分あろうと思いますので、まず現状を是非把握していただいて、きちっと市町村が対応されているかどうかもしっかり監督指導していただきたいと思いますので、一応意見を申し上げておきます。

 続きまして、後期高齢者医療制度に関わる部分でお伺いしたいんですが、平成22年度から平成23年度における保険料率の試算というものについて、厚生労働省から神奈川県の後期高齢者医療広域連合の方に通知を出されています。神奈川県も、この後期高齢者医療制度の保険には500億円以上の県負担金を出して運営を進められておりますので、この点について改めてお伺いしていきたいと思いますが、この国が広域連合に通知を出した内容に、保険料率の試算結果というものを報告するようにというようなことで通知をしているんですが、当局には情報ありますか。

医療保険課長

 私どもにその情報はありません。

井手委員

 先ほど申し上げましたように、県がこの後期高齢者医療制度に500億円以上の負担をしているわけですよね。この負担というのは、医療費が幾らぐらいになるのかというところから、そこが決まってから県の負担が法定で決まっていくわけじゃないですか。だから、この試算の中には保険料率の試算をすると同時に、医療費の見込みも試算をしているわけですよ。そういう情報が入っているものを、後期高齢者医療広域連合が国に出しているんだけれども、これは県は持っておくべきだと私は思うんですよね。それだけの額を負担しているわけだから。そこについて、お考えを伺いたいと思います。

医療保険課長

 本資料は、国が直接事務連絡で広域連合に依頼し、広域連合が平成22年度から23年度に必要となる医療給付費等を試算し、それらの費用を基に保険料率を試算した検討過程での資料というふうに考えております。

 今後は、県は保険料率の設定方法をチェックする立場として、必要な資料について、保険料率に関する情報を収集していきたいというふうに考えております。

井手委員

 その資料を個人的に欲しいんですが、もらえるでしょうか。

医療保険課長

 今後、資料の提供につきまして、広域連合と調整していきたいというふうに考えています。

井手委員

 あと、医療費を見るときに、ヘルスの保健事業がどうあるべきなのかというのがすごく大事になってくると思うんですよ。そこで、この医療費の健全化を図るための広域連合として、このヘルス事業についてどういうふうに取り組んでいらっしゃるのかというのをお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 後期高齢者医療制度におきます保健事業ということでございます。基本的には、健診等を含めまして、40歳から74歳までの特定健診等を行っているわけでございますが、それとほぼ同様な形での事業を、努力義務として定められておりますので、市町村と協議しながら、その保健事業をやっていく必要があるというふうに考えております。

井手委員

 40歳から74歳の方々、被保険者に対しての健診と、75歳以上の高齢者の方々に対しての健診のメニューというのは、一緒なんですか。

医療保険課長

 基本的には、75歳以上の後期高齢者を対象としました健康診査は、特定健診と同じ健診項目となってございます。ただ、腹囲の計測は除外する、あるいは糖尿病、脂質異常症等に代表される生活習慣病で既に受診されている方、高齢者の方々、かなり多いと思われますけれども、こういった方々に関しては、必ずしも健康診査を実施する必要はないといったようなことについては、若干違いがあるというふうに考えております。

井手委員

 そうすると、メタボ対策が中心となる40歳から74歳の方々への健診と、基本的には大きく変わりがないということでよろしいんですか。

医療保険課長

 委員おっしゃる通りでございます。

井手委員

 私としましては、いわゆる現役世代を含めた40歳から74歳の方々への健診と、75歳以上の方々と、全くメニューが一緒ということが本当にいいのかと感じます。やっぱり現役世代の方々への健診の在り方と、高齢者の方々への健診の在り方というのは、やっぱり一定の工夫の余地はあろうかと思うんですが、その辺についてお伺いしたいと思います。

医療保険課長

 生活習慣病の予防あるいは重症化の予防ということにつきまして、やはり年齢に応じた健診の在り様があろうかというふうに考えております。その中で、高齢者の方々については、やはり健診を、先ほどもありましたように腹囲の計測は除外するとか、生活習慣病で受診されている方は必要ないといったこともありますし、それ以外に、例えば生活機能評価といったようなところとの同時受診というようなことも、加齢に応じた機能をよく見ながら健診を受けていくという体制つくりが必要だろうというふうに考えております。



(休憩 午後零時1分  再開 午後4時24分)



井手委員

 それでは、引き続き質問させていただきたいと思います。

 市町村の保険者と神奈川県国民健康保険団体連合会の関わりについて、これについては、神奈川県は、管理する立場ということで私は認識しておりますので、質問していきたいと思います。

 まず1点目は、診療報酬審査支払手数料は、広域連合と国保連が協議により決定しているということですが、どのような協議が行われているのか、お伺いしたいと思います。

医療保険課長

 診療報酬、審査及び支払事務の委託でございますが、広域連合、後期高齢者医療制度に関する対応につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律の規定に適用する委託契約ということで対応しておりまして、前年に国保連から提示される手数料単価を広域連合が承認するという手続をとっているというふうに聞いてございます。

井手委員

 前年に国保連が提示したものを広域連合が承認するというふうに御答弁いただいたんですが、承認をするかしないかという判断基準というのも、広域連合の方に必要になってくると思うんです。その辺の判断基準というのはどういうふうになっているんでしょうか。

医療保険課長

 判断基準でございますが、国保連が提案しました年間審査処理件数の見込みの考え方、あるいはそれと人件費等の事業費の増減要因などを判断基準としているというふうに聞いてございます。

井手委員

 今、判断基準についての御説明があったわけですが、この国民健康保険団体連合会に対して委託しているのは、後期高齢者医療制度の広域連合だけじゃなくて、国民健康保険についてもそうだし、介護保険についてもそうだというふうに認識していますけれども、そういう認識でよろしいでしょうか。

医療保険課長

 その通りでございます。

井手委員

 ということで、今、後期高齢者医療制度については判断基準をお伺いしたんですけれども、国保と介護保険についても、国保連へ委託をしているわけですが、その辺の委託の判断基準というのは、提示をされたものについてのどうやって判断をしているのか、お伺いしたいと思います。

医療保険課長

 国民健康保険に関する審査手数料単価の算定につきましては、職員の人件費、あるいはシステムの運用経費、事務費などのコストを国保の診療報酬審査支払の見込み件数で割って算出してございます。このやり方につきましては、後期高齢者医療制度、さらには介護保険についても同様の方法で算出しているというふうに聞いてございます。

井手委員

 基本的に国保連から提示された単価というものを、それぞれの保険者で承認するという流れになると思うんですけれども、今まで国保連の提案した単価というものを承認しなかったというか、見直しをさせたという実績はあるんでしょうか。

医療保険課長

 後期高齢者医療制度の審査支払手数料単価の協議でございますが、国保連が提案した単価の妥当性を、広域連合がその判断基準を基に検証していると。絶えず提案したものについて協議を重ねながら、協議の過程の中で絶えず見直しがされているというふうに承知しておりますので、見直しをさせたというよりも、協議の過程の中で常に単価が整理されていっているというふうに承知してございます。これの協議過程につきましては、国民健康保険、介護保険についても同様というふうに理解してございます。

井手委員

 流れの中で、協議をして、国保連が単価を決定して、広域連合の方がその単価を承認するというような流れになるということなんですけれども、執行するところが、いわゆる単価を主体的に決めるところが国保連なのかなと思うんですよ。それに対して、いや、ここはこうなんだよと言えるだけのノウハウと知識というものが、保険者には求められると思うんですね。現状、そういう部分については十分しっかりとした協議になっているかどうかなんですけれども、その辺についてはいかがでしょうか。

医療保険課長

 国保連から提示される年間処理件数あるいは事業費の見込みというものをつぶさに広域連合なり各保険者が協議していく過程の中で、様々な情報提供をいただいています。こういう場は、予算編成作業に先立ちまして、こういった情報提供の場が設けられておりますので、十分な情報の下にやられているというふうに理解しております。

井手委員

 決して単価が言い値になってはいけないと思うんですよね。やっぱりそれに対してはしっかりしたチェック的な機能も、保険者には求められると思います。そういう部分というのはしっかりと確保していっていただきたいと思います。

 1点、ちょっと確認させていただきたいのは、後期高齢者医療制度や国民健康保険や介護保険について、その報酬支払の審査を国保連が受託するわけですけれども、この受託した事務というのを、そのまま国保連がじかでやっているのか、若しくは国保連がまた別のところに委託しているのか、その辺については現状どういうふうになっているのか、お伺いしたいと思います。

医療保険課長

 審査支払事務につきましては、国保連がじかに実施しています。

井手委員

 国保連、私の調べたところによりますと、やはり市町村の保険者が集まって設立させた公法人だということで認識をしております。したがって、保険者も、発注する方の市町村の保険者も行政でありますから、いわゆる行政が公法人にこういう報酬支払審査事務というものを委託するという形になっておりますので、チェック機能というのがなかなか働きにくい構造になっているかなと、私自身は思っています。

 そういう意味で、今の構造の中で、その報酬支払の審査がしっかりとしたものになるように、神奈川県としても現状というものを把握していただきたいということを要望させていただいて、私の質問を終わります。

此村委員

 まず、議案関係説明資料の28ページに、子育てを応援するしくみつくり推進という新しい事業をやるということで書かれているところでございまして、予算額6億9,040万円の事業内容ということで、企業子育て支援活動推進事業費、かながわ子育て応援カード推進事業、かながわ子育て応援団認証取得推進事業ということで、かねてからこの問題について、私も本会議、あるいは委員会で質問、質疑をしてきたところでございますが、特にこのかながわ子育て応援カード推進事業については、平成18年の本会議で質問をさせていただいているところで、子育て応援カードの創設ということを提案させていただきました。そのときは、去年の10月のときにも質問させていただきましたけれども、ちょっと視点が違っていまして、あくまでも子育て推進ということが視点であったんですが、この受け止め方が、商店街活性化を絡めてやったということで、商店街の活性化のためにこのカードを発行するかのような仕組みをつくってしまったと。それは違うんだということをかねてから申し上げてきたわけでございますが、実際、あれから4年経って、事実上、失敗に終わったと言っても過言ではなかったわけでございます。

 それで、あれから5年たって、やっと私が主張してきたことが、一応形の上でここに書かれてきたのかなと、このように思っているわけでありますが、今度は成功を願いつつ、一つずつ確認してまいりたいというふうに思っております。

 この子育て応援カードの登録、発行方法について、どのように考えているのか、まずお聞かせいただきたいというふうに思います。

次世代育成課長

 登録、発行方法につきましては、現在、詳細の設計につきまして検討中でございますけれども、今の時点で想定しておりますのは、なるべく多くの方に簡便に登録いただきたいということでございますので、御自宅のパソコンや携帯電話から御登録いただけるような方法を考えているところでございます。パソコンや携帯電話からアクセスをいただきまして、その画面の中に登録証が表示できるような形にさせていただきたい。それを、パソコンの場合ですとプリントアウトしていただいて、携帯電話ですとその画面を保存していただくということで、サービスを利用する際に、そのプリントアウトしたもの、あるいは画面などを提示していただければというふうに考えています。

 それから、パソコンや携帯電話を活用できないような方もいらっしゃるかと思いますので、そうした方については、紙の申請書で手続をいただいて紙の登録証を発行していきたいと考えております。

 今時点では、このようなことを考えております。

此村委員

 それとあと対象ですね。子育て世代ということで、子育てというのは何歳までなんだと、何歳からなんだと、こういう話があって、いろいろと全国的に私が見させてもらっていると、中学生までというところと、それから高校生までだと、いや大学も扶養家族なら大学生も含むというような、非常に幅広い設定が全国いろいろありましたが、それについては、私なんかは、とにかく子育てですから、やっぱり扶養家族といわれる、例えば大学生なんかが子供になるのかどうか分かりませんけれども、より広くそういった世帯に広げることによって、家計も助かるし、またそういった人たちが大いに利用してくれる商店とか企業だとか、そういうところも助かるという、そういう視点があるわけでありますけれども、より広く利用いただけたらいいなというふうに思いますが、現時点でどのようにお考えですか。

次世代育成課長

 今、御紹介いただきましたように、先行の都道府県が多いわけですが、確かに18歳未満とされているところ、それから御紹介ありましたように中学生以下とされているところ、あるいは小学生以下とされているところ、あるいは就学前とされているところ、それから特に規定を設けていないというところも1県ございますけれども、本当に様々な状況でございます。そういう中で、事業趣旨としましては、おっしゃるように子育て家庭を、親の孤立感を低減するというような、負担感の軽減ということ、それから、子育て家庭を地域で温かく支援していく機運の醸成というようなところが大きな目的になっているかと思います。

 そういう中では、特に子育てに負担感を感じるというのが、小さなお子さんがいる御家庭がまず考えられます。外出時にも様々な御不便もございますし、そういうような方々について支援をするという観点であれば、妊娠中の方から小学生のいる御家庭が一つ対象となるのではないかというふうには考えているところでございます。

 ただ、そうした先行の事例などもございますし、あるいは全国レベルではなくても、県内の中でも既に六つの自治体で先行実施がされています。その中でも様々な対象になっている状況がございますので、こういう県内の実施の先行事例の検証をさせていただきまして、そうした自治体の御意見などもお聞きして、今後の制度設計に当たって、対象年齢も研究してまいりたいというふうに考えております。

此村委員

 スタートは妊娠中からも考えるということで、今、御説明がありましたように、できるだけ多くの人、またより大きな効果があるような年齢の設定を是非お願いしたいと、このように思います。

 それで、もうとにかく5年前から主張し続けてきたことが、やっとここで実現するわけでありまして、その5年前のときはほとんどの都道府県でまだやっていなかったんですよ。いつもそうなんだけれども、提案するときは神奈川県で全国で初めて先駆けてやれと言うんだけれども、もたもたしているうちに、ほとんど他のところが実施し、こちらが、追い掛けるみたいなわけでありますので、せっかくここまで来たんだから、とにかく早めに実施していただきたい。私のところにもたくさんいろんな参考資料がありますが、これで全部あるぐらい。そのような事例も参考にしながら、是非早期の実施をお願いしたいと思いますが、実施に向けたスケジュールはどのようになっていますか。

次世代育成課長

 私どももなるべく早く立ち上げたいと思っておりますけれども、先ほど申し上げたような登録システム、個人情報等といった関係もございますので、そうしたシステム設計をしっかりとやっていきたいというふうに考えてございます。そうしたことで、システム設計に一定程度の時間がかかることから、秋頃にスタートを、募集開始をさせていただければというふうに考えているところでございます。

此村委員

 それと、子育て世帯から見たサービスの中身に当たる、どういったお店でそのカードを使えるのかと、こういうことになってくるわけで、とりあえず神奈川県内はどこにでもと、こういうことになるんだろうというふうに思うんですが、想定するお店についてはどのようにお考えでしょうか。

次世代育成課長

 全国の例なども拝見しますと、大きなスーパーなどで全国展開しているようなところですとか、あるいは百貨店とか、ファミリーレストランですとか、コンビニエンスストアですとか、そういうチェーン展開しているような量販店等もございます。それから、地域の商店街ということも当然あろうかと思います。それ以外にも、例えば博物館ですとか遊園地などの文化施設、レジャー施設、そういうものもあろうかと思います。私どもとしましては、この神奈川県の中で、子育てに関わる事業展開されている方々について、幅広く御検討いただければというふうに考えているところでございます。

此村委員

 その上で、例えば全国でもいろんな、1割引きとか5%引きだとか、それから行くと飲物を提供するとか、ポイントだとか、いろんなサービスがあるわけでありますが、県ではどのようなサービスを想定しておられるのか、お聞かせいただきたいと思います。

次世代育成課長

 これは先行実施の事例も、概ね同じようなサービス内容になってございますけれども、基本的にはカードをお見せして、そこのお店に行った場合に提供されるサービスはお店に任せているというところが多くございます。そういう中では、一番分かりやすいのは、例えば置いてある商品の割引を、例えば5%割引にするとかというような商品の割引、それからサービスの提供ということでは、子育ての赤ちゃんのお湯の提供、そういうようなこともございますし、あるいは実施されているイベントへの招待券ですとか、あるいは景品、プレゼントなどを提供する、そういうようなサービスをされているところもあります。

 また、スペースの中で少し設備的な面のサービスを提供するというようなところもございますので、私どもとしましても、今後神奈川県でこの事業を展開する際に、そのようなサービス提供を事業者の方が提供していただけるものと考えております。

此村委員

 当然、登録をするわけですね。どういった店が登録されているかということは、どのような形で県民の皆さんは知ることになりますか。というのは、主たるものはお店になるんだと思うんですが、お店の中に、例えばどういうマーク、ステッカーみたいなのを掲示するのか、旗にするのかとか、その辺のところはどのような、分かりやすいような表示の仕方が必要かと思いますが、どうでしょうか。

次世代育成課長

 まず、実際に街を歩いているときには、お店の目立つところにステッカーを貼っていただくというようなことを考えております。それから、出掛ける際に、今、事前によくお調べになる場合もありますから、そういう場合には、携帯電話あるいはパソコンなどで事前に地域検索できるような仕組みも考えています。先ほど申し上げた少し準備が必要というのは、そういうような検索機能もこれからシステム設計してまいりたいと思っておりますので、そういう中でお店を選ぶ情報を提供していきたいというふうに考えています。

此村委員

 当然、ステッカーを貼る、それから検索できるということは、いわゆる子育て支援に積極的な店舗、お店ということで、お店にとってもこれは非常に宣伝効果というか、協力しているんだ、社会的責任を果たしているんだということで、やっぱりメリットも当然生じてくるんだろうというふうに思います。しかし、サービス内容がどう考えても、登録はしたけれども、本当にこれがサービスかよというような、そういうところが出てこないことを願うわけでありますが、その辺のところの防止のために、やっぱり一定の基準と言っていいんですか、資格と言っていいんでしょうか、とはいえ余りそのハードルを高くすると集まらないということもありますので、その辺はどのようにお考えになっておられますか。

次世代育成課長

 今、お話しのように両面があろうかと思いまして、カードをお持ちになってお店に行ったときに、サービス内容に御不満を感じるという面もあろうかと思いますけれども、今、私どもの方で先行の都道府県を調べたところ、事前にサービス内容の質をある一定程度、例えば商品割引ですと10%以上の割引でないと協力店として認めないというような形で、一定の基準をあらかじめ設けているところはございませんでした。

 そういう意味で、私どもとしましても、もう一度、委員御指摘の、幅広くいろんな方々にサービス提供事業者として加わっていただきたいということも大変重要だと思っておりますので、現時点では、あらかじめ一定基準を示した上で参加いただくというよりは、なるべくお店の中で、少しでも参加していただける事業者を増やしていきたいということで、地域で温かく子育て家庭を支援している機運を醸成したいということで取り組んでまいりたいというふうに考えております。

此村委員

 シミュレーション等をやっていて、もし分かればという話でお聞きいたしますが、どのぐらいの企業が参加するか。それで、それを県民がどのぐらい利用して、どのぐらいの効果ですね。例えば現物、現金でぼんとやった場合に、幾ら幾ら、何億円とか何十億円とかとなるんですが、そういったサービスの提供を受けてどのぐらいの効果があるか。ちょっと難しいかな。なかなかお金に換算できないような、そういういろんなサービスもあるし、いろいろなんですが、その辺のところは何かシミュレーションとか一定の想定なんかされているんでしょうか。

次世代育成課長

 対象施設としてどういうようなところがあるかということでございますけれども、例えばコンビニエンスストアですと、県内に3,000を超えた数がございます。それから、ファミリーレストランなどですと900弱のお店がございます。それから、大規模小売店舗ですと623程度ございます。それから、観光施設で、博物館、水族館等が70程度あるというふうに、現時点で把握してございますので、そうしたところが仮にサービス提供に御参画いただければ、幅広いサービス提供ができるのかなと。

 それから、もちろん、地域の商店街はもう大変な数があろうかと思いますので、そうしたところの御参画もいただければ、神奈川県は地域ぐるみで子育てを応援しているというようなメッセージになっていくのかなというふうに思います。

此村委員

 これは、こういうサービスを受ける側からすれば、これは例えば我々の孫、おもちゃを買ってなんていうと相当、結構お金がかかる。それが5%引きであったり1割引であっても、相当の金額になってくるというようなことは想像できるわけでありますし、またそれによって、じゃあ物を買おうと、これだけの割引があるんだから物を買おうという購買意欲を駆り立てることによって物が売れるというようなことで、双方にとって非常に大きな効果がある。予算が大体1億円弱と、こういうことで使うんですが、相当大きな経済効果、それから子育て支援になると、こういうことになると思いますので、それがより効果が大きくなるような一つの組立てを是非お願いしたいと思います。

 それと、これは関西とか九州では、それぞれの都道府県、区にとどまらず、広域的にもうやっているんですね。九州は九州でやっている。それから関西は関西でやっていると、そうすると、大阪の人が兵庫で買う、兵庫の人が大阪で買う、奈良で買うという、それをみんなお互いにやると、よりこの効果が相乗的になっていくということは、もうこれはある意味で言わなくても当然のことでありますが、関東では、東京はまだやっておりません。私は川崎だから言うわけじゃないんですが、大体川崎の人間は東京に行って買物をする機会が非常に多いと。それから、今、御承知のように、東京から横浜に遊びに来たり買物に来る人が多いということで、相互の交流は非常に高くなっていると。こういうことでありますので、まず神奈川県が実施すれば、東京都で何でやらないのという、そんな話にももちろんなってくるとは思うんですね。東京都の方でも盛り上がってくるんだろうと思うけれども、盛り上がるのを待たずに、神奈川県でこういうことをやるので、是非東京都もそういうことをやってくれないかと、また連携してやろうじゃないかと。あと、アクアラインがありますから、千葉県もあるでしょうし、埼玉県もあるでしょうし、より広域的にやれば、より子育て支援の効果が上がるという、また相乗効果もそれによって増してくると、こういうことになるわけですが、それについてはどのようにお考えになっておられますでしょうか。

次世代育成課長

 確かに広域的に九州と関西でやっているということは、私どもも承知してございます。ただ、実際に関東の中でということでございますと、御指摘のように、東京都につきましては、広いカード事業の範ちゅうの中には類似の取組をしてございます。ただ、私どもが今目指している取組ではございません。

 そういう中では、まずは私ども、まだ、この秋にスタートしていこうという準備段階ということでございますので、当面はしっかりと神奈川県の中で制度設計をしながら浸透を図っていきたいと。それで、その後に、場合によって近県との広域連携ということについては、今後研究していきたいというふうに考えております。

此村委員

 それと、子育てを応援するまちづくり推進事業費補助金と、こういうことで、認証取得を推進して、それから企業による子育て支援の取組を推進すると、こういうことになるわけでありますが、新規事業として予算計上される補助金の概要について教えていただけますか。

次世代育成課長

 この事業は国の安心こども基金を活用させていただいて、先ほど申し上げたような大規模小売店舗さんですとかいろいろな事業を展開されている方々、特にお子さん連れで立ち寄ることが多いというような施設について、そこの中で、例えば子供用のトイレですとか、おむつ換えのシートですとか、トイレの中でちょっとお子さんを掛けさせるようなことができるベビーキープですとか、そういうようなお子さんを連れての外出を支援するための備品ですとか設備、そういうものを導入していただく際の費用を補助するものでございます。

 この事業は、来年度の単年度事業としてしっかりとやっていきたいというふうに考えているものでございます。

此村委員

 この補助金の対象となるのはどんなような施設になりますか。

次世代育成課長

 公共的な施設と、子供連れの利用が多い民間施設ということでございますので、例えば駅ですとか病院、それから診療所など、お子さんが立ち寄る公共的な施設という意味では、博物館などの文化施設や遊園地、映画館などのレジャー施設、それからデパート、店舗、コンビニエンスストアなど、先ほど申し上げたような子供連れの利用が多い民間施設が対象になるものと考えています。

此村委員

 予算が5億5,000万円と、こういうことで単年度事業ということになっているわけですが、その範囲内でやるということですけれども、この積算単価、子供用トイレやおむつ換えシートなどの単価は、大体どのぐらいなんでしょうか。

次世代育成課長

 おむつ交換のシート、ベッドなどは、一つ20万円ぐらいというふうに考えています。それから、ベビーキープなどは一つ10万円程度と。それから、子供用のトイレは、設置の費用を除くと、一つ15万円程度ということで考えているところでございます。ただ、この例示以外にも様々な遊具とかそういうものもあろうかとは思っておりますけれども、おおむねそのような金額でございます。

此村委員

 そうしますと、この予算額を全部執行した場合に、ざっくり大まかで構いませんが、どのぐらいの箇所数の整備がされるのか、お聞かせいただきたいと思います。

次世代育成課長

 仮におむつ交換用のベッドを、先ほど申し上げたような20万円ということでございますので、その20万円で5億5,000万円を全てこれで設置したということにしますと、仮の数字でございますけれども、2,750箇所程度が整備されるものというふうに考えております。

此村委員

 このように重点的に整備を図っているということでありますが、既にこの整備した施設の情報が、子育て中の家庭にきっと伝わる広報をしなければならないと、こういうことになるわけでありますが、県では現在もありますね。携帯でどこにトイレがあるかとか、赤ん坊のためのそういったベッドですか、トイレに子供の掛けるところがあるところとか、そういうのがいろいろと既にホームページで、子育て支援情報サービスを神奈川県においてやっておりますけれども、この子育て支援施設はどのぐらい、今現在、そういう施設があるんでしょうか。最初のころは、それほど数はなかったようですが、その後増えているんだろうと思うんですけれども、伺います。

次世代育成課長

 文化観光学習交流施設ですとか、学校、病院、公園、広場、それから交通機関、店舗、行政施設などを合わせますと、全体で約600箇所を紹介させていただいてございます。

此村委員

 最後に、とにかくこれ600箇所があると。今度、来年度、23年度設置されると、こういうことになるわけですが、これらについて、今後どのように情報提供をしていこうと考えているのか、今までのやり方をそのままやるのか、更にもっと新しいものを加えて、広く県民に広報していくのか、その辺はいかがでしょうか。

次世代育成課長

 これだけの整備費をかけて補助もさせていただきますので、なるべく多くの方に使っていただきたいということでございますから、先ほど御答弁させていただいたようなシステム設計の中では、今出しております子育て支援情報サービスかながわを、このシステムを拡充いたしまして、より使い勝手のいいものにして情報提供していきたいというふうに考えています。パソコンですとか携帯で気軽に検索できるようなシステムにして、情報提供を拡充していきたいというふうに考えております。

此村委員

 是非しっかりとやっていただきたいことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。

山本(俊)委員

 私の方からは、県央地域における救急医療体制の再構築について伺いたいと思います。

 現在、県央医療圏における二次救急輪番体制は、4ブロックに分かれて運用されておりますけれども、大和市、海老名市及び座間・綾瀬市の3ブロックでは、二次救急輪番体制から離脱する病院が相次ぎ、特に座間・綾瀬ブロックでは、輪番体制を維持することが難しくなっています。県では、西部地域医療再生計画で、総合的な緊急医療体制の整備充実と、地域医療連携の強化を掲げて、再構築に取り組んでいることは承知しておりますが、こうした状況について何点か伺いたいと思います。

 県央地域における救急医療体制の立て直しを中心として、神奈川県西部地域医療再生計画を策定したと承知しておりますが、内容について伺います。

医療課長

 西部地域の医療再生計画の方の内容ということですけれども、まず、安心できる総合的な救急医療体制の整備充実ということと、地域医療連携の強化というのが、基本的な目標となっています。その中で、具体的には、現行の輪番体制を支えている参加病院の離脱の歯止めをかけるために、既存病院の受入機能強化と、あと新たに参加する医療機関に対する支援などの事業を中核としまして、二次救急医療体制の整備充実に向けて、軽症の患者さんなどが適切な救急応需に資するように、相談機能や情報提供機能などの充実や、あと一次救急の充実というような再構築をするような事業です。

 それと、救急医療体制を支える、脳卒中や心臓病や糖尿病などの、そういった疾病ごとの連携体制を充実していこうというような事業を、神奈川県西部地域医療再生計画には位置付けております。

山本(俊)委員

 実際にこの施策の実施に当たっては、どのような形で予算対応されているんでしょうか。

医療課長

 平成23年度当初予算案では、広域的に患者さんを広く受け入れていく仕組みということで、二次輪番の医療機関の負担軽減を図るために、まず、新たに輪番に参加する医療機関への設備整備に加えまして、小児救急患者さんを広域的に受け入れる拠点的病院への支援事業、それと脳卒中や心臓病や、あと症状が重い患者さんを広域的に受け入れる医療機関への支援事業を実施することとしております。

山本(俊)委員

 今、課長の方から説明のあったメニュー、それぞれ良いメニューだと思うんですけれども、実際にそれを使ってもらわないと意味がないわけですが、実際にそれぞれの今おっしゃったメニューについて、何件ぐらい、それぞれそのメニューを利用するということで予定しているのか。実際にそれぞれのメニューに対しての対応件数をちょっと確認したいんですけれども。

医療課長

 一応、予算上、事業対象箇所ということで想定しておりますのは、まず、小児救急機能強化というのは1箇所です。それと最後に申し上げました脳卒中とか心臓病とか重症の患者さんの受け入れる病院の施設整備を支援するところが3箇所、運営費を支援するところが7箇所、輪番の参加促進ということで、新たに輪番に参加してもらうところへの補助が1箇所です。

山本(俊)委員

 こうした事業を進めていくに当たっては、地域の自治体ごとに進めるということよりも、やはり県がリーダーシップをとって広域的な事業展開を図っていく必要があるというふうに思うわけですけれども、23年度の事業をどのように県として進めていくお考えなのでしょうか。

医療課長

 広域的にやっていくために、まず、現在土台となっています現行の輪番について新規参加の強化をしていきます。イメージ的には、2階をつくるようなことになるんですけれども、ブロックを越えた広域的な事業展開として、先ほど申し上げました県が支援する脳卒中や心臓病等の重い症状を診る医療機関については、座間、綾瀬だけじゃなく、座間、綾瀬も含めた広域的に患者さんを受け入れていただくようなことを考えております。

山本(俊)委員

 そうすると、今問題になっている座間、綾瀬の部分についての二次救急を受け入れる病院の拠点の確保という部分について考えると、今、手を挙げているところというのはあるんですか。

医療課長

 今、手を挙げているというか、現在調整しているところはありまして、そこが例えば座間、綾瀬地区ではなくて、大和とか海老名にあった場合も、その医療機関がやってもらう場合には、座間、綾瀬、大和、海老名、全体から患者さんを多く受け入れていただくというようなことをお願いしまして、調整をしようというふうに考えております。

山本(俊)委員

 そうすると、いわゆる座間、綾瀬の患者さんも受け入れるということを前提に、輪番に参加するという話になるんですか。

医療課長

 それは、輪番と表現するかどうかなんですけれども、通常の輪番は輪番で今までどおりやっていくわけなんですけれども、イメージとして、2階建てとして、その輪番に加えて、座間、綾瀬、海老名、大和を全部診てくれる小児なり、脳卒中、心臓病、重症の患者さんを診る医療機関に手を挙げていただきます。そこがまた何曜日とかいうふうなことになるかは、これから調整いたしますけど、状況によっては、365日診てくれるようなところが手を挙げていただける可能性もあると考えております。

山本(俊)委員

 事業の広域化と併せて、8機関から3機関まで減少した輪番体制参加病院を増加するため、新たな病院を造る選択肢もあると思いますが、これについては、病床規制のハードルがあると認識しています。この点について、県の考え方を伺っておきたいと思います。

医療課長

 座間市、綾瀬市が所属する県央二次医療圏は、現行の保健医療計画では病床過剰地域でありまして、現時点では、病院の新規開設や増床は原則として困難な状況となっています。どれぐらい過剰かと申し上げますと、平成22年3月末現在では286床の過剰というふうになっています。

 この医療圏内の病床の偏在は、病床の少ない市町村にとっては切実な問題であると認識しております。現行の医療法では、病床過剰な医療圏内において増床ができないため、必要と認める場合に県の裁量で増床可能とするよう、病床規制の弾力化について、昨年11月16日に厚生労働省に要望書を提出したところです。

山本(俊)委員

 要望させていただきたいと思いますが、先ほどから申し上げているように、県央地域では、地域の中核となる拠点的な機能を有する病院が少なく、二次救急輪番体制の維持が厳しい状況にあるわけで、今後、県央二次医療圏については、広域的な視点から、県がリーダーシップを発揮して、医療連携体制を強化しながら、救急医療体制の再構築のために、地域医療再生計画を着実に推進していただいて、県民の安全と安心の確保に引き続き取り組んでもらいたいというふうに思いますし、最後の質問にもあるように、病床規制のハードルの解消についても、特段の御理解と御協力をいただいて、早期に問題解消に向けて最大限の努力をしていただくよう要望して、次の質問に移ります。

 次に質問させていただくのは、院内保育の推進事業について伺いたいと思います。

 病院等で働く医師や看護職員が不足する中、看護職員等の職場定着及び離職防止の観点から、子育てをしながら働き続ける環境を整備するため、院内保育を進めることが必要であるというふうに思います。

 そこで、県が実施する院内保育推進事業について、何点か伺います。

 院内保育の推進に向けて県はどのように取り組んできたのか、その概要について簡潔に伺います。

保健福祉人材課長

 院内保育推進事業でございますけれども、医師や看護師等が子育てをしながら働くことができる環境づくりを支援するということを目的といたしまして、医療人材の確保、定着を図るために病院等が開設している院内保育施設の運営費の一部に対して助成するものでございます。最近の新たな取組といたしましては、平成21年には院内保育所の開設を促進するために、院内保育施設の整備に対する助成制度を設けました。また、平成22年度には、院内保育の対象を学童保育に拡大いたしました。これは、地域医療再生基金を活用し、国庫制度よりも補助要件を緩和いたしまして、使いやすい形として、本県独自の取組といたしました。

山本(俊)委員

 そうしましたら、院内保育に関する事業の平成22年度の実績状況はどのような状況ですか。

保健福祉人材課長

 平成22年度の院内保育施設の運営費に対する助成につきましては、当初予算額2億6,518万円で、民間の病院など104施設に対して助成を行ってございます。今年度開始いたしました院内学童保育運営への助成につきましては、当初予算額3,712万円で、未就学児の保育と併せて、学童の保育を行っている36施設に対して助成を行っております。また、施設整備に対する助成につきましては、当初予算額1,277万円で、6病院の申請を予定してございましたが、このうち5病院が計画を取り下げいたしましたので、結果として1病院に対して助成を行っております。

山本(俊)委員

 施設整備に対する助成についてですけれども、22年度当初は6箇所予定していたということがあったということなんですけれども、実際には1箇所しか実施されなかったということですが、その理由について伺いたいと思います。

保健福祉人材課長

 平成21年7月に、県内の全病院に対しまして、平成22年度の施設整備補助の希望の有無につきまして照会いたしましたところ、その時点では6病院から計画書の提出がございました。この調査結果に基づきまして予算措置をいたしましたが、その後、5病院につきましては、病院収支の悪化による工事計画の延期または凍結などの理由によりまして、取下げの申出があり、補助実績は結果として1箇所というふうになりました。

山本(俊)委員

 それでは、院内保育に関する事業について、23年度はどのような状況なんでしょうか。

保健福祉人材課長

 平成23年度につきましては、運営費補助については、当初予算案といたしまして2億1,525万円を計上してございます。対象施設数は112施設ということで、平成22年度よりも8施設の増加を見込んでございます。加算措置につきましては、これまでの24時間保育加算や病児保育加算などに加えまして、来年度は休日保育についても加算の対象として追加する予定でございます。

 また、院内学童保育への補助につきましては、当初予算額として4,760万円を計上してございます。補助対象は37施設で、平成22年度より1施設の増加を見込んでございます。施設整備に対する助成につきましては、補助対象1施設を見込んでおりまして、当初予算案としては734万円を計上してございます。この1施設でございますけれども、こちらは平成21年度に申請の取下げがあった施設が、再度整備計画を進めているものでございます。

山本(俊)委員

 施設整備や学童保育への助成など、これまでも取組も行われてきたようですけれども、実際に補助対象となっている施設は極端に増えているという状況ではないが、今後、院内保育所を設置する施設が更に増えることが、非常に私としては期待されるところだと、重要だというふうに考えているわけですけれども、この点について県のお考えを伺いたいと思います。

保健福祉人材課長

 病院等の院内保育への取組を進めまして、子育て中の看護師等が働き続けられる環境を整えることは、看護師等の確保、定着の有効な方策の一つでございます。県といたしましても、より多くの病院が院内保育を実施できるよう、支援することが必要であると、このように考えてございます。

 このため、県内の病院の看護部長が集まる会議の場などで、補助制度の周知を図るとともに、看護部長クラスを対象といたしました魅力ある職場づくりに関する研修事業の中でも、院内保育の必要性について啓発を行っているところでございます。また、こうした会議や研修の参加者から御意見を頂くなど、現場のニーズの把握に努めております。

 引き続き、関係団体と連携をいたしまして、院内保育に関する県の取組の一層の周知を図るとともに、院内保育施設の整備など、働きやすい勤務環境の整備を検討しようとしている病院に対する相談体制、こういったものも検討してまいりたいと思っています。

 今後とも、現場で働く看護師等のニーズの把握に努め、補助制度を必要に応じてより使いやすくなるように工夫いたしまして、院内保育の導入の拡大を果たしてまいりたいと思っております。

山本(俊)委員

 最後に、要望させていただきたいと思いますけれども、先ほど課長が言っていたように、院内保育の目的を達成するためにどういうことが必要なのか、どういう取組が必要なのかということをやはりもう一度考えてもらいたい。というのは、実際に普通の保育事業の中で、今年度も4,000人の定員増を図られているわけでしょう。来年度は5,000人かというようなことが言われているのに、実際に院内保育の事業でどのくらい定員増に貢献できたのか。ただ、19年度からこういった取組が始まっていますよということを前に伺った中で、年々着手する箇所が増えたのかというと、そんなに極端にこの院内保育について取組が進んでいるというふうには、はっきり言って感じられない。

 そういうことから考えると、この事業の目的、内容の趣旨に示されている医師、看護職員の離職防止と再就職促進のために、新たに開設をする事業者が増えるようにするための、やっぱり県としても努力をしてもらいたいなというふうに思うし、課題となっている就業環境の改善のためにどういった取組が今後必要なのかということを、やっぱり現場の状況、先ほど6箇所予定していたのに実際は1箇所しか実施されなかったというところの理由が、経営の収支悪化というところの答弁があったんだけれども、そういうことで、常に実現できないということになってしまうと、今、病院の経営が難しいということは私も理解していますが、そこで理解してしまって、もうしようがないということだと、この院内保育の事業について、ずっとそれが理由になっていたら、もう一生進まないんじゃないかなと思うわけで、じゃあどういう切り口でこの点、対応していったら、この問題を少しでも改善できるのかということを、やっぱり県として真剣に取り組んでもらわないと、子育て支援の問題も、この業界で全然進まないということになるわけじゃないですか。その辺、何か院内保育推進事業について、今までこうやってきましたということは分かっているんですけれども、いま一歩、二歩でも進むような取組を今後検討していただきたいということを要望して、私の質問は終わります。

岩本委員

 まず、ドクターヘリの運行状況なんですが、昨年度の運行の主だった実績についてお伺いします。

医療課長

 本県の平成21年度におけるドクターヘリの搬送件数は、340件になっております。直近の3箇年では、平成19年度が345件、平成20年度が299件ということで、安定的な運行が図られていると考えております。

岩本委員

 昨年度ので結構なんですけれども、ドクターヘリの事業の主な成果というんですか、主だったもので何か目立つものがありましたらお願いします。

医療課長

 ドクターヘリの搬送患者さんの傷病なんですけれども、外傷が184件で、全傷病者に対する構成比で54.3%、疾病によるものが45.7%ということになっております。平成21年度にドクターヘリ運航調整委員会の調査結果によりますと、ドクターヘリを用いて搬送治療をしたことによって、救急車のみで搬送したと仮定した場合と比べてどれぐらい良かったかという調査結果を見ますと、搬送の62例で、生命若しくは機能上の予後が改善されて、うち44例の方の命が救われたというふうな推定結果が出ておりまして、治療上の効果が認められると分析しております。

岩本委員

 最近、周産期医療の妊婦や脳血管障害の重篤患者がたらい回しになり亡くなった方もいると耳にしましたが、特に周産期医療に限って、どの程度の利用度があったかはお分かりですか。

医療課長

 産婦人科疾患というふうな分類になっておりまして、それについては、2009年4月から2010年3月の集計ではゼロということになっています。

岩本委員

 それでは、全体として、ドクターヘリが結果的にどうしても必要だった患者の数という、そういう数の把握はされていますか。

医療課長

 重篤な患者さんがどれくらいいたかということですけれども、それを見ますと、まず、外傷、外因等によるものの中で、心肺停止という疾病分類の方は、総計9人で、全体の中の2.7%ということになります。脳血管疾患は61名の方で、全傷病者に対する比率は18%、重症重篤の分類は、重症が全症例の42.2%、重篤が37%というふうな状況になります。

岩本委員

 比較的、神奈川県よりも人口の少ない地域の方がドクターヘリの出動回数が多いような傾向にあるような気がするんですね。その辺について、何か調査とかされていますか。

医療課長

 委員がおっしゃる傾向はありまして、人口10万人当たりの搬送件数の少ない方から申し上げますと、大阪府の1.1人、神奈川県の3.4人、埼玉県の3.8人という形で、比較的大都市圏に位置する府県の出動回数が少ないというふうに考えています。

岩本委員

 ちなみに、人口比の多い県というのはどこになりますか。

医療課長

 搬送件数を人口で割った数字の多い県というのは、手元の資料によりますと、最も多いのが長崎県の39.5人、和歌山が38.7人、あと静岡県が25.3人ということでそれらが多い県というふうになっています。

岩本委員

 大分その数値に差があるんですが、それはどうなんでしょうね。特に病気が多い県でもないですよね。そうすると、地域的なものなのか、あるいは総合病院の数が少ないとか、何かそういった理由は分析をされていますか。

医療課長

 やはり神奈川県、大阪府なんかが典型的ですけれども、狭い県土に多数の医療機関や救急救命センターがあるというような県については、ドクターヘリだけではなくて、救急車でも十分救命が可能だというような状況があります。

岩本委員

 神奈川県内を見ましても、大分ばらつきがあるんですね。例えば愛川町は年間60回、小田原が35回、年間1回も利用していないところが6市町ある。使っていない自治体は、毎年使っていないというのは、これは例えば利用する文化がまだないのでしょうか。愛川町とか小田原市が、例えばよそと比べてそうそう近くに病院がないとも思えないんですよね。意外と人口の多い都市でもドクターヘリの利用が少ないというところもあったりしますから、その辺の県内の分析というのはされていませんか。

医療課長

 県内では、委員おっしゃるように、運行実績がゼロとなっているのが6市町ございます。それで、ゼロになっているところに共通するのは、川崎市、横浜市、藤沢市もゼロなんですけれども、救命救急センターが自分の市にあると。あと、他の鎌倉市、逗子市、葉山市というのも、いずれも救命救急センターなどの医療機関が多数立地する県の東部に位置しているということなので、やはり要請のない、ないしは少ないところは、近くに救急車で十分運べる、近くに医療機関があるという要素が大きいと考えております。

岩本委員

 あと、ヘリポートの数についても、非常にばらつきがあって、茅ヶ崎市は3箇所しかないんですけれども、そういうことについて県が市に指導するのか、東海大学に指導するのか分からないですけれども、ある程度ヘリポートの数を確保するような指導というのはされているんですか。

医療課長

 ある程度、もうドクターヘリ運行を始めてから長い時間がたっていますけれども、私どももそうですし、東海大学病院の方でも、確保の努力はしていただいていると考えています。

 それで、委員おっしゃるように、ヘリポートの数が茅ヶ崎市は例えば3箇所で、少ない方と言えば少ない方なんですけれども、ただ、先ほど申し上げました、ヘリポートがないから利用ができないという状況というのはないので、ヘリポートがネックになって搬送ができないとか利用ができないという状況ではないというふうに認識しております。

岩本委員

 年間の利用回数を見ると、1日に2回飛んだり3回飛んだりする日があるんでしょうけれども、同じ時間帯に2箇所や3箇所から要請があって1箇所しか行けなかったみたいなことはありませんでしたか。

医療課長

 ドクターヘリが飛べなかった状況というのを把握していまして、まず天候不良や、委員おっしゃった重複要請などの理由によって、出動を断った件数は、平成21年度では48件でございます。それで、48件のうち、要請が重複で断った件数が、21年度は12件というふうになっています。その12件のうち、ヘリ搬送を断ったため東海大に救急車で運ばれた分については状況が分かっていまして、その6名中、5名の方は、治癒されていました。1名の方はお亡くなりになっているんですけれども、この方は、焼身自殺だということで、1箇月後に亡くなっているということなので、この方についても、ドクターヘリと救急車で予後が変わったという例ではありません。まとめますと、重複要請で飛べなかったことはあることはあるんですけれども、その場合にもちゃんと救急車で補完ができていまして、予後についても変わっていない状況だというふうに分析しております。

岩本委員

 要望しておきますけれども、重複がたとえ1件でも2件でもあって、そのために命が失われるということがあってはならない。そういう重複した場合があるでしょうけれども、その場合にきちっと対応できる、ドクターヘリと同様の救急医療体制が組めるようなことを常に心掛けていただきたいと、要望しておきます。

 もう一つ伺います。児童虐待のことについてお伺いしますけれども、最近、いじめだとか虐待だとか、あるいは親が我が子を死なせてしまうみたいなニュースがたくさんあって、大変悲しいことなんですが、いわゆる児童相談所の一時預かり、それから養護施設、そういうところで子供たちを保護する、この状況が、数字的に見るとつじつまは合っているけれども、実際には足りていないのではないのかなと思っています。特に養護施設については、実はもっとあった方がいいのではないか。例えば、幼児の場合なんかは足りないと思うんですね。あと、中学生とか思春期のお子さんの場合にも対応が難しいでしょうし、そういった点のことだけで結構なんですけれども、虐待された子、あるいは捨てられた子たちの対応について、現状、どのようになっているか、お伺いします。

子ども家庭課長

 様々な事情で、親元から一時的に離れていただいて保護せざるを得ないお子さんたちがおります。そういったお子さんたちにつきましては、まず児童相談所の一時保護所ですとか、その他施設等で一時保護をさせていただいているわけですけれども、まずその状況についてお話をさせていただきます。

 県所管の児童相談所の一時保護所、定員で全体で65箇所ほどございますけれども、その入所状況を見ますと、平成21年度の入所率は87.7%でございました。今年度におきましても、平均いたしますと、定員の範囲内で保護ができている状況でございます。なお、お子さんによっては、特に小さな乳児のお子さんなどにつきましては、乳児院ですとか里親さんのところで保護するということも行っているところでございます。

 それから、施設の方の状況でございますが、これまで社会的な養護を必要とするお子さんたちの受皿につきましては、新しく施設を造るですとか、あとは里親委託を進めるというようなことで取り組んできたところでございますが、現在、県所管域には乳児院が3施設、それから児童養護施設が15施設ございます。定員につきましては、乳児院が全体で85名、それから児童養護施設が1,059名、これは今年度の定員ということになりますけれども、現在、2月1日で入所率を見てみますと、乳児院が95%、それから児童養護施設が91%となってございます。経年で見ましても、ここ数年、入所率は90%前後で推移しているというような状況でございます。例年、この時期が一番数が多くなる状況がございますけれども、現在でも多少お子さんを受け入れるような状況がございますので、おおむね県所管域の施設の定員につきましては充足しているものと考えてございます。

 なお、今後の計画といたしましても、政令市を含めまして、施設の整備計画等を伺っておりますので、県全体で見ますと、定員が更に増えるような状況がございます。子供たちの受皿の確保が更に進むものと考えてございます。

岩本委員

 そういう数字ですと、充足しているかのように見えるけれども、例えば病院の場合でも、常に満床にしておかないで、救急患者のためにベッドを二つ、三つ空けておくとか、普通の飛行機なんかでもわざわざ空けてありますよね。そういうようなことを養護施設や乳児院でもやっておられて、緊急の場合用に何人かの分を空けておくというようなことを、普段やられているのではないかなと。そういうのをされていなければいいんだけれども、入所しなくてはいけない人をちゃんと全部受け入れた結果、こういう数字が出ているならいいんだけれども、ある程度残しておくようにというような指導をどこかがされていて、そのために100%でない、あるいは110%でない。だとしたら、行きたいけれども行けない子がどこかで我慢をしなくてはいけないという状況があるのかなと。その辺がちょっと心配なんですけれども、そういうことはないですか。

子ども家庭課長

 お子さんたちを施設の方にお願いする場合ですけれども、まず児童相談所の一時保護所等で、御本人の状態等を確認した上で、施設の方とやり取りをしましてお願いするということがございますけれども、一つには、100%になっていないというような部分につきましては、やはり施設のお子さんたちの構成比などもございますので、受入れがその時点でできる年齢層というのがございます。やはり集団ですので、その辺のバランスをとらなければいけないということがございますので、そういったところで一時的に空いている状態というのはございます。

 それから、お子さんたちを施設にお願いする場合に、お子さんたちがその施設に適応できるような状況になっていただくというようなことも必要な面もございますので、そういった状態のお子さんにつきましては、ある一定期間、一時保護所の方でお預かりした中で、タイミングを見て施設の方にお願いしているということでございます。

 したがいまして、そういったことはございますけれども、緊急の受入れのためにあえて定員を空けておいていただくというようなことは、例えば児童相談所から指導しているとか、そういったことはございません。

岩本委員

 中学、高校を卒業されて、施設から家庭に戻れる子はいいとして、一人で生きていかなければならない子はたくさんいらっしゃると思いますが、そういうお子さんたちに対する保護というのは、県はどのぐらい関与しているんですか。

子ども家庭課長

 まず、児童福祉法におきましては、児童福祉施設の役割といたしまして、入所しているお子さんたちだけではなくて、退所した方に対する相談や自立のための援助ということも行うことになっております。そういったことから、施設から巣立った子供たちにつきましては、まずは施設が中心となりまして、子供たちからの相談に応じたり、必要に応じて職場や住まいの方に出向き、ケアを行っているところでございます。そういった際に、児童相談所が一緒に関わっていくということもございますし、特に学齢期で退所されたお子さんにつきましては、市町村ごとに設置しています要保護児童対策地域協議会などの仕組みを利用しましてフォローするというような体制になってございます。

岩本委員

 児童養護施設とか乳児院にお世話になっているお子さんたちについては、いろいろ問題もあって、三つ子の魂じゃないですけれども、小さいときから虐待を受けていると、精神的に非常にダメージが大きくて、それが適齢期になっても、そのダメージが抜けない、そういうお子さんもいると思いますし、非常に、一見元気なんだけれども、実はとても傷ついているという子がたくさんいるので、かなりしっかりとした、心配の上に心配を重ねると言いますか、お子さんたちの将来をきっちり見てあげられるような、もう少し手厚い仕組みをつくっていただきたいなと要望して、私の質問を終わります。



 (日程第1、第2及び所管事項については、この程度とし、次に日程第3を審査することに決定)



(休憩 午後5時47分  再開 午後6時46分)



6 日程第3を議題



7 提案説明(北井議員)



8 同上質疑



牧島委員

 今般、議員条例で提出されました神奈川県不妊治療支援条例について、幾つか質問をしたいと思います。細かな条文等については、私の後に石井もとみち委員が質問をすることになっていますので、総括的なところだけ、私の方から質問をさせていただきます。

 我々はもとより、この不妊治療に多額な費用がかかること、なかなか受けにくい環境にあることについては、十分理解しておりますし、できるならこうしたものが国でもっとはっきりした制度化をして、治療が受けやすい環境になることを望んでいます。

 しかし、今般皆さんからお出しいただいた条例については、いささか問題点もあるように散見しますので、抜本的なことについてお聞きしたいと思います。

 私自身も勉強不足で、一体この不妊治療という種類にはどんな治療方法があるのか、十分理解をしているわけではありません。また、県民の多くも、不妊治療という言葉は知っていても、実際、当事者以外では、ほとんど理解がされていないんだろうと、私はそういうふうに思うんですが、一般的に不妊治療の種類、治療によってはやはりカテゴリーがいろいろ違うと思うんですね。こうしたものを治療する医学的な分類、これも含めて、ちょっと説明をしていただきたいと思うんですけれども。

井手議員

 牧島委員の御質問に御答弁申し上げます。

 まず、国の方で制度として定めております特定不妊治療費助成事業については、二つ治療方法がございまして、一つは体外受精というものがございます。内容といたしましては、人為的に卵巣から取り出した卵子を培養器の中で精子と受精させて培養しまして、子宮内に戻すというものが体外受精であります。もう一つが顕微授精でありまして、こちらについては、人為的に卵巣から取り出した卵子に、顕微鏡下において、精子を直接注入して授精させ、子宮内に戻すものというものでございます。

 この特定不妊治療以外のものについては、まず1点、栄養素やホルモンの補充などの薬物療法というものがあります。もう一つは、造精機能回復と、精路通過障害などに対する手術療法というものがございます。また、無精子症などに対する生殖補助医療がございます。また、排卵時期を予測するタイミング療法、さらに排卵誘発剤などの薬物療法、卵管疎通障害などに対する手術療法、また一般的に人工授精と言われますが、器具を用いて精液を直接子宮口に注入するものがございます。

 種類については以上であります。

牧島委員

 特定の場合にはかなり細かな定めがあるので、これは理解できるんですけれども、やっぱり今のお答えだと、今度の条例にどこまでこれを適用していくのかというのが、大変分かりにくい。この条文を見る限りは、不妊治療支援というふうにくくると、あらゆる不妊治療に支援をしていこうという判断を誰でも持つと思うんです。特定の場合には、もうこれは国が定めているわけですから、この特定に対して何を支援していくのかというのも見えないんですけれども、それ以外のもので、今、御説明いただいたものというのは、保険適用ができる治療ですよね。今度、この不妊治療になると、保険適用外も中に入れていくのかどうかというのが、実際、見えないんですよ。だから、この保険適用外の治療について、どうその条文の中で表しているのか、説明をお願いしたいと思います。

井手議員

 保険適用の部分と、保険適用外のものになります。御承知の通り、特定不妊治療については保険適用外ということで、国から、また県からの助成、中核都市、政令都市からの助成があるわけですが、今回、それ以外については保険適用で、人工授精だけは保険適用外ということで、一定の自己負担がかかってしまうというような状況でありますが、今回の条例に関しては、保険適用外、保険適用というものについて、どの程度まで踏み込んでいくのかというところまでは想定はしておりません。

牧島委員

 そうなると、条文の表題そのものが不妊治療支援条例ということをしていくと、今、私が指摘したように、これは見た限り、この条文を読む限り、不妊治療全てに支援をしていこうというふうにしか読み取れないんだよね。だから、不妊治療の中の例外措置は何なのか。それから、この特定はどんな形で支援をしていくのか。あるいは、保険適用治療についてはどんなことをしていくのかというのは、この条文を見る限りどこにもないんですよ。だから、これはどうしてないのかというのが、我々は理解できない。だから、どうしてこの条文の中に、この条文の適用範囲というのを明示しないのか、この辺の理由はどうなの。

井手議員

 今、御指摘の通り、特定の範囲であるとか、特定不妊治療に対しての対応であるとか、また保険適用について、保険適用外についての、どういう形での関わりを持っていくのかという御質問でありますけれども、基本的に、第9条の方で財政上の措置ということで定めておりますけれども、財政上の措置を講ずるよう努めなければならないというような表現の仕方にさせていただいております。ここについては、今、御質問にあったような部分については、具体的な予算措置というふうに、議員提案として踏み込むような内容になってまいりますので、私どもが条例の提案しているその趣旨といたしましては、そこについては具体的に提示をすることによって、知事の予算提案権に踏み込んでしまうおそれもございますので、趣旨といたしましては、当該者に対しての相談事業等の、今、現行サービスをしておりますけれども、当該者以外に、周囲における方々にも併せて理解をしていただこうという趣旨で、この条例を提案させていただいておりますので、こういう形になっております。

牧島委員

 それじゃ、やっぱり表題を変えた方がいいよ。神奈川県不妊治療支援条例といったら、不妊治療全てに何らかの形の支援をしましょうというふうに、それは大多数の人がそう思いますよ。だから、その中で、保険適用の治療もあるし、保険適用外の治療もあるし、保険適用外の治療の中で、特定という形の中で、国が支援を展開しているものもあるじゃないですか。だから、治療そのものだって、はっきりと保険適用、保険適用外、そしてさらには特定という形の中で、体外受精やそういうもの、顕微授精とか、こういうものについては保険適用外でも支援の体制というのは国でとっているわけじゃないですか。

 だから、こういう治療そのものがかなり細かく分類されているにもかかわらず、この不妊治療支援というと、不妊治療支援、何でもこういう不妊治療で、何で俺の方は適用外なのか、それは県の予算執行に支障があるからできない。だから予算執行に支障があるものはできないんだったら、条例を出すことないじゃない。むしろ、ちゃんと県に条例を出しなさいと言う方が正しくて、議員条例で出す限りは、条例提案者の方でその不妊治療の分類やそういうものをしっかりと明記をしておかない限り、この条例が一人歩きして、神奈川県にはこの条例があるから、いかなる不妊治療にも支援が受けられると思わせてしまったらどうにもならないじゃないですか。そういうものでないんだというんだったら、表題そのものを変えないと、不妊治療のうち啓発に係るものなら啓発に関わるものとか、周知に係るものなら周知に関わるもので、これは不妊治療と書いてあるんだよ。だから、どう考えたって不妊治療なんだから、治療の概要が示されない限り、条例にならないと思うよ。その辺、どう考えているの。

北井議員

 ちょっと補足いたしますけれども、今、井手議員の方からお話しさせていただいたのは、医療費助成の件についてであります。例えば、国の定める特定不妊治療費助成に関しまして行っていることでありますが、保険適用の一般不妊治療に対する助成を行っている府県もございます。医療費助成に関しましては、この後、どこまで踏み込んでいくのかというのは、また条例をお認めいただいた後に、どこまで認めるのか、助成の費用の範囲はまた皆さんと御協議させていただきたいと思うんですが、これはあくまで治療費助成だけのお話ではございませんで、治療を受ける際に、時間的制約がどうしても出てしまうですとか、精神的な苦痛を被ってしまう。これは一般不妊治療も特定不妊治療も境目はないわけでありまして、全ての不妊治療といわれるところのものを対象としたいというふうに考えています。

牧島委員

 全ての不妊治療を対象にしていると、今、言ったわけで、全ての不妊治療を対象にして支援をするといったら、全ての不妊治療を受ける人は、全て支援が受けられると思うじゃないですか。全ての不妊治療を支援する条例なんだといったら、提案した支援というのは、こういう治療については支援が受けられますと書けなければ、条例にならないじゃない。そっちでもって意見が違うなら、調整してもらわなければしようがないだろう。

北井議員

 この支援というのは、お金だけの支援ではなく、不妊治療を受けやすい環境整備全体に当たる話になります。

牧島委員

 支援のことを言っているんじゃないの。治療と言っているの。不妊治療って、あと全ての不妊治療に支援するというふうに言っているんだから、それは保険適用内も適用外も、特定もそうでないものも、全て含まれるんですかと聞いたら全てだと言うから。全てなんでしょう。全ての不妊治療に支援をしていこうというんでしょう。それで、不妊治療の概要を聞いたら、ごく当たり前の返事しか出てこないわけですよ。そうでしょう。

 そうじゃなしに、それじゃ、会告って分かりますか。

北井議員

 日本産科婦人科学会の会告だと思います。

牧島委員

 そうです。日本産科婦人科学会の会告というのがあると思うんだけれども、あなたが言う全ての治療というと、この会告上、国内で実施が認められないものも、不妊治療なんだよね。そこまでも踏み込むんですか。

井手議員

 いや、基本的に私どもが想定しておりますのは、国で医療として認められているものに限っているということで考えております。

牧島委員

 条文のどこに書いてあるの。あなた、今、全てと言ったんだよ。

北井議員

 すみません、訂正させてください。全てではなくて、国の定めるところのです。

牧島委員

 私が質問したときに、全ての不妊治療に適用するんですと。その全ての不妊治療を支援することなんですと、あなたは再三、これは議事録にも載ると思うんだけれども、再三答弁されているんですよ。それで、今になったら、僕が会告の話をしたら、全てじゃないと言っているわけじゃないですか。だから、どっちが正しいのか。もし全てでないのなら、前の全てをということを議事録から削除してもらわないと、これ以上審議できないよ。その辺どうするの。あなたは、再三言うけれども、全ての不妊治療に支援をするんですと、こう言っているわけよ。だから、全ての不妊治療に支援を何らかの形でしていくんですよと。ただ、どういう支援をするかは、条例は自分たちで出したけれども、あとは県がどうやって予算を付けるかは俺は知らないと言っているんだよ。我々は出すだけで、どうやってやっていくかは、あとは県が予算をどうやって付けるかですって。県が予算をどうやって付けるかと言ったって、予算上、不妊治療の分類や支援の方策が書かれていない限り、県が予算化なんかできるわけがないじゃないですか。当たり前でしょう。この条例が、あなたたちが提案したって通れば、神奈川県の条例なんだから、その条例をもって、当局が予算措置をしなければならないでしょう。

 だけれども、今、あなたたちの方で全てと言ったら全てなんだよ。全ての不妊治療を類型別に分けて、それで支援の対策というのを県が出さなければならないのであって、だからその点は県に任せてじゃ、これは支援って言われたって、県だって困るだろうよ。

 その点が一つと、私が会告の話をしたら、もう言葉が変わってしまったんだよ。全てじゃありませんと言っている。だったら、何のためなのかをしっかりと提示して条例の中に組み込まないと駄目だと言っているの。だから、神奈川県の不妊治療支援条例という名前がおかしいんじゃないですかと言ったのはそういうことなんですよ。

 それで、もし、全ての不妊治療じゃないというのなら、どの不妊治療に適用していくのか、支援をしていくのか。それを整理してもらわないと、これ以上議論できないですよ。

 それで、そういうふうにするつもりなら、北井議員が答えた全ての不妊治療というものを、前言を取り消してもらわないと、審議ができないよ。

安斉議員

 牧島委員の再度の御質問にお答えさせていただきたいと思います。

 先ほど来の牧島委員からの御質問に対する答弁のやり取りの中で、全てという言葉を発しましたけれども、それはその前の問いの、いわゆる保険適用が認められている一般不妊治療と、それから保険適用外の特定不妊治療、それを含んでいるという趣旨で発言をしたということでありまして、私たちは、日本産婦人科学会が認めている療法というふうに考えて、この条例を組み立てております。

牧島委員

 だったら全てじゃないんですよ。産婦人科学会が国内での施術を認めていない不妊治療もあるんだから、全てじゃないじゃないですか。だったら、この全てじゃなしに、神奈川県会告により国内で治療が認められた不妊治療を支援する条例じゃないとおかしいじゃないですか。

 だから、これだと不妊治療の範囲が特定できないんだよ。だから、あなたが再三、全てのって言っているが、それじゃ、全てじゃないの。もう一度聞くけれども、全てじゃないなら、前言を取り消すことをしてくださいよ。

井手議員

 基本的に国が医療行為として認めているというのが大前提のつもりで御答弁をさせていただいております。

 どの治療に対してどういう形で助成をしていくのかという部分については、第8条で計画の策定などというのがございまして、これについては、4条、5条、6条について、啓発、情報提供、また相談体制、また関係機関との連携支援、また県の職員に対する不妊治療に関する措置等々、計画を県が定めるというような位置付けをさせていただいております。

 ただ、その計画の中で、タイムスケジュールの中で、医療機関とのネットワーク整備、また共同イベント実施などを、例えばやりながら、助成制度の実施というものも想定を、私どもはさせていただいております。その中で、国内で医療行為として認められているものについて、どういう形の治療についてどういう助成をしていくのかということが、また議論されていくのではないかというふうに考えております。

牧島委員

 再三同じことを言うのは嫌なんだけれども、それはもう医療機関と提携して啓発活動をやるとか、そんなことなんか、私は全然聞いていないの。もっと根本的なことを聞いているわけで、このあなたたちが出した不妊治療支援というのの支援する治療は何なんですかと聞いたんだよ。そうしたら、北井さんは、全てですと言ったんだよ。それで、もう一人の人は、全てじゃないんだと。国内で治療が認められているものだと言っているんだから、国内で認められているものの支援の条例なら、それを書かないと駄目だと思うよ。

 だから、この治療の範囲とか、少なくとも治療の助成の措置については、今後に課題を移したとしても、百歩譲って、これから先の条例が制定された後の当局とのすり合わせとかそういうものの中で、支援の内容を考えるということは、百歩譲っていいとしても、支援する治療の内容が、概要が示されないで、どうやって施策を打つのというの。

 だから、本当に、もう一度聞くけれども、全ての治療じゃないなら、やっぱり北井さん、あなたが答えたことを撤回して、議事録から修正しない限り、矛盾から解放されないよ。

北井議員

 あくまで、この入り口は全てなんです。入り口は全ての不妊治療に関して、全てであります。ただし、そこに医療費助成を考慮するとなった場合は、その国内で認められている、今言われました会告の中で認められているものという形になってまいります。お金の支援をするというだけのものではございませんから、その辺を御理解いただければと思います。

牧島委員

 それはどこに書いてあるの。不妊治療の入り口部分を支援するといったら、それだけで一文作らないといけないんじゃないの。制定の趣旨の中に、全ての不妊治療を支援するものではありませんと。治療の支援するものはこういうものですと。こういうものの中に保険適用で、更にどんな支援ができるのか。特定不妊治療の中で、国が定めた、あるいは政令市が定めた、あるいは一般市の中でも上乗せ助成している。こういうものの中でどんな支援をしていくのか。ちょっと分類別に分けて、この問題については啓発活動だけですとか、この問題については保険適用外ですけれどもこんな支援をしますとか、これは特定内ですけれどもこんな支援をしますとか、少し整理してくれないと、誤解が誤解を生んでどうにもならないよ。

 だから、要は、基本的にこの条例案で、中身は何もないのさ。私みたいな、不妊治療なんか全然関係ないアマチュアだって、見る限りでちょっとおかしいんじゃないのと思うくらいで、本当にこれは不妊治療を望む人を救うものになっているのか、あるいは一般の男性、女性にしろ、これから結婚するにしろ、この条例があったことによって随分助かったというふうになるのか。当局だって、この条例が制定されました、可決されました、どうやったら県の施策の中に盛り込むのか、範囲も決まらなければ、概要も決まらなければ、何も決まらなかったら、施策として打ち出せるわけないじゃないですか。こういう矛盾点をどうやって解決するの。

井手議員

 まず、冒頭申し上げたいと思っているんですが、現段階で、緻密に細部にわたる施策についてコンプリートするということは、今、考えておりません。先ほど申し上げましたように、第8条で計画を県が策定するということを書かせていただいておりますが、その計画については、これは当然、議論の中で定められていくことだと思いますけれども、まず、私どもが問題意識を持ちましたのは、現行ではまず支援が足りないなと。それはどういう部分が足りないのかといいますと、特定不妊治療助成の件数は平成21年度1,857件、しかしながら、今設置をされております不妊専門相談センターについては、平成21年度で相談をした件数が123件ということで、10分の1以下であります。この相談の体制というものが果たして十分なのかという疑問がございます。また、パブコメもとらせていただいたり、いろんな医療機関、不妊になった方々から直接お話を伺ったところによると、こういう相談センターがあるということ自体を認識されていない方々もいるということが分かりまして、この部分については、まずしっかりとした周知が更に必要だろうということで、この部分はまず不妊で悩んでいらっしゃる方々の御支援になるのではないかということで、4条に啓発、情報提供で、4条2項には相談体制というようなことを書かせていただいております。

 不妊で悩む方々への御支援については、そういう部分もまず、現行の状況から更に踏み込んで支援ができるものというふうに考えております。

牧島委員

 もう言い訳をいつまでも聞いてもしようがないので、だったら、不妊治療に対する啓発を促進する条例とか、そういうことにすればいいじゃない。不妊治療支援条例というから、治療に対する支援が受けられるんだと誰でも思うんだよ。条文の頭から見ればそうだろう。だったら、もう一度、本当にくどいようだけれども、議事録にずっと残るからね。北井君が全ての治療に対する支援をするというふうに言ったのも残るし、井手さんが言った、そうじゃないですというのも残って、もう今、2人の答弁の中で矛盾が感じられるし、総論はそうだけれども治療は違うんだと、どこにも書いていないんだよ。だから、そういうことも、3人が答えたら三者三様じゃ、どうにもならないじゃないですか。だから、もう一度、条例の趣旨は不妊治療を支援するものじゃなしに、不妊治療を周知徹底させるための啓発とか、相談窓口を支援する条例というならまだ分かるんだよ。不妊治療を支援する条例、治療を支援する条例といったら、県民の期待はそこにいくわけだよ。保険適用内の治療についても何か支援策があるのかしら。保険適用外の特定の治療についてもどんな自己負担が軽減されるような支援があるんだろうか、あるいはそれも適用しない不妊治療についても支援がもらえるようになったのかしらと思うんだよ。だから、その辺の整理が全然できていないし、私たちもそれは分からない。素人の俺だって分からないんだから、誰もこんなの分からないよ。

北井議員

 繰り返し申し上げますけれども、支援という形にはいろいろあろうかと思います。今言われた、全ての不妊治療か、そうじゃないのかという中の話で、治療費助成に関しては、国が認めているものに特定されるというふうに考えています。ただし、今、井手の方が申し上げました、例えば相談事業、これは全ての不妊治療に当てはまるというふうに考えています。

 例えば、この不妊治療を受けるに当たって、対象者の皆さんがお困りになっていることというのは、経済的負担が大きいというだけではございません。周りの理解がなかなか得られない、周りの人が不妊治療、不妊症のことについて知っていない、そのために、例えば挨拶の言葉一つで、子供まだできないのなんていうやり取りですら、ものすごい精神的苦痛を受けているということがありまして、そういう会話、精神的苦痛がない社会環境をつくるというのも大きな支援であります。不妊治療を受けている方々にとっての非常に大きな支援であります。

 相談窓口にしても、いろんな不妊治療の形があります。治療の方法があります。その中で、その相談窓口に関しては、これは限定してはならないということでありますから、そのことで全ての不妊治療をまずは入り口として対象としますというふうに申し上げました。

牧島委員

 もう何回も話すのは嫌だ。そうしたら、神奈川県不妊対策支援条例にすればいいじゃない。あるいは不妊対策啓発条例とかね。不妊治療と書いてあるから、その不妊治療を支援する条例だと誰でも思うんだよ。治療だけじゃないというんだったら、あるいは今の話を聞いていると、治療のところまで踏み込む気なんかないし、踏み込む細かなところまで精査しているわけじゃないじゃない。本音で言えば。そうでしょう。

 だとすれば、表題からしておかしいじゃないかと思う。不妊対策支援条例とか、不妊対策啓発支援条例というなら分かるよ。今の精神論も分かるよ。だけれども、この表題を見た以上、子供を欲しいような人たちは、不妊治療を受けて、それに対する支援というものが神奈川県でできたんだなと思うんだよ。そうじゃなければ、こんな表題使っちゃいけないの。誤解を招くだけだから。

安斉議員

 牧島委員の重ねての御質問に、私の方からお答えさせていただきたいと思いますけれども、端的に言えば、いわゆるこの表題の不妊治療支援という言葉をどういうふうに捉えるのかということだと思います。私どもは、今、北井議員から御答弁させていただいたような、不妊治療に対する理解を世の中にも広めていく。あるいは相談活動を受けやすい環境をつくっていく。そのことも不妊治療の支援の一つというふうに、大きく広く考えておりますので、牧島委員がおっしゃっている、不妊治療のいわゆる治療費助成とか経済的支援ということだけに限定していないということは、是非御理解をいただきたいと思います。

牧島委員

 だったら、また新しく出せばいいじゃない。神奈川県不妊対策理解促進支援条例とか、そういう言葉にすればいいじゃない。そんなことは、条例をつくるまでのまねごとだね。神奈川県に対して不妊対策に対する、やる窓口や、相談件数が少ないじゃないかと。もっと積極的なこういう相談業務が開かれていることを、多くの皆さんに知ってもらうようにすればいいじゃないかで済んじゃう話じゃないですか。わざわざ条例までつくって、不妊治療対策をやりますと言っているんだから、誰にしたって、どんなマスメディアにしたって、一般の人だって、保険適用、保険適用外、特定、僕は会告のところをもう少し詳しく聞きたいと思ったんだけれども、それ以前の問題なの。

 またさかのぼってしまってしつこいようだけれども、これ議事録にちゃんと残したいから、北井君の名誉のために言っておくけれども、全ての不妊治療に対する支援の条例だなんていうことは言わない方がいいよ。不妊で悩む人たちの理解を求めたり、また一般の社会通念上、不利益が被らないようにするための条例なら、そういう表題に変えた方がいい。それで前言は取り消した方がいい。

 これは見解の相違とかそういうものじゃないんだって。見解の相違みたいなことで片付けられるものじゃないんですよ。見解の相違にいくんだったら、もっと細かなこと一杯ありますよ。治療の方法について、これはどうするんですか、これはどうするんですかという話は幾らでもできるの。幾らでもできるんですよ。そんなこと踏み込んでいくと時間もかかってしようがないから、私は言いませんけれども、とりあえずは北井さんの前言の撤回を、私は要求した方がいいんじゃないかと思いますよ。全ての不妊治療を対象にしているという言葉は大変重い言葉だし、全ての不妊に悩む人たちの支援するというなら分かる。あるいは理解を深めるというのも分かる。啓発をしていこうというのも分かる。だけど、この条例が歩き始めて、それで、あなたは、あとは県が施策の中でやればいいんですと言う。この条例が通ったといって、県が施策でどうやって予算を付けたり啓発活動をしていったりできるの。せめてやるんだったら、相談センターの窓口があるのを積極的に皆さんに知らせますというだけだよ。本当に。そんなもの、こんな条例つくらなくたってできるよ。こんな条例なくたって、委員会の中で、あるいは本会議の中で、もっと国に対する社会的な認知を高めなさいとか、悩む人たちの悩みが消えるようなセンターについての充実をさせなさいとか、そういうふうに言えば済む話なんだよ。何も大げさに不妊治療を、神奈川県不妊治療支援条例なんて、こんな大上段に構えて出す必要が果たしてあるのか。

 重ねて委員長に言いますけれども、北井議員が答えたことを取り消してくれないと、私、次の質問に入れないと思うんですけれども、ちょっと相談してくれませんか。



(休憩 午後7時50分  再開 午後9時48分)



北井議員

 本条例が対象としているのは全ての不妊治療であります。本条例による不妊治療支援とは、その対象者が被る精神的苦痛、時間的制約、経済的負担などの社会的、精神的な不利益を軽減することであります。

 井手議員の申し上げた保険適用の一般不妊治療と、国の定める特定不妊治療に限定したものは、あくまで経済的支援に係るものであり、仮に医療費助成を実施する場合には、当然国内において医療行為と認められているものが対象であります。

 その他に、精神的苦痛を軽減させる支援策については、不妊治療の範囲を限定できるものではないので、全ての不妊治療ということになります。

牧島委員

 この表題どおり、全ての不妊治療を支援しようと、こういうことに、今、お答えが整理されたようであります。

 冒頭申し上げたように、不妊治療、不妊対策とか不妊に対する啓発とか、こういう言葉を使わないで、不妊治療支援という表題になる以上、やっぱり一般の人たちが治療に対する何らかの支援を期待するということ以外、読み取れないんじゃないかなと、こういうふうには思っています。

 ですから、この条例の概要を整理する限り、治療本体あるいは支援の概要、内容、こういうことに全く踏み込んでいないので、私はこの表題は不適切だと、今でも思っていますが、このことを議論していくと、本当にまた時間が経過をしますし、また休憩を繰り返すなんていうことにもなりかねないので、了承はしませんけれども、今の説明は聞き置きました。

 そこで、重ねて北井議員から、全ての不妊治療という言葉を頂きましたので、1点だけお聞きしたいと思っています。

 不妊治療の中で、非配偶者間体外受精、俗に言う精子提供、それから非配偶者間体外受精、卵子提供、それから非配偶者間体外受精、受精卵提供、代理懐胎、それから代理母、これも不妊治療として国際的には認められているし、アメリカ等では話題になっている不妊治療方法なんですけれども、これらの不妊治療も支援の対象になるんでしょうか。

井手議員

 支援は様々な形での支援があるわけでございますけれども、例えば医療行為に関しての支援ということに限定をされるというになりますと、特定不妊治療支援で国が定める制度と同じように、婚姻関係にある夫婦が前提であるというように、もし医療行為の支援をするとすれば、そういうふうに私どもは考えております。

牧島委員

 そうすると、不妊治療全てという、また先ほど北井議員が答弁したこととどうも整合性がとれない。全ての不妊治療じゃなしに、全ての不妊対策に対する支援をしますよと。医療行為に対する支援はこうしたものなんですよという項目がないと、よしんばこの条例が通って、県がその条例の意に沿って、県の責務、知事の責務で予算化していくというふうになっていても、そのことがないと、どうも整合性がとれないと思うんですね。

 今、私がお話ししたのは、もう世界的に不妊治療行為として認められているものなんですよ。これは、精神的に支えるけれども、治療行為を行うときには駄目だというなら、全ての不妊治療に対する支援というのは、やっぱり矛盾があると思うんだけれども、矛盾があると思いませんか。

北井議員

 例えば相談事業ですね。今、国内で認められている治療行為そのものを全て試してみたんだけれども駄目だったという方が、もし相談に来たときに、全く追い返すわけにはいかないという考え方なんです。ただ、先に、一番最初に再開後に申し上げた通り、もし仮に経済的支援となった場合は、先ほど申し上げた通り、国内において医療行為と認められているものが対象だという意味ですから、今申し上げた、牧島委員の言われたものに関しては対象にならないというふうに考えています。

牧島委員

 じゃ、治療行為に対する支援は、条文には全く書いていませんけれども、何も書いていないから、僕はこの条文は不完全だと思いますけれども、百歩譲ってそれはいいとしたとしても、こういう人たちが特定不妊治療を受けましたと。通常、保険内適用の治療方法もやってみましたと。しかしどうしてもできないんですと。だけれども、私たちは子供が欲しいので、こういうふうにしたいと思いますという、夫の了解も、あるいは妻の了解もあって、今、私が列挙したような治療をアメリカで受けるんですと。全ての治療を支援する、治療行為に対する支援はできないけれども、こういう人たちに対する精神的なものを取り除くとか、あるいは社会的な認知を高めるとか、あるいは海外渡航のお手伝いをするとか、海外の治療施設を紹介するとかという、そういうところまでは医療行為じゃないわけだよね。相談行為になる。そこら辺まではやるんですということに受け止めていいのですか。

井手議員

 今、牧島委員がおっしゃった通りだと思います。

牧島委員

 では、具体的にどういう支援をするんだろう。治療行為じゃないけれども、海外の医療機関を紹介するとか、渡航費用を幾らか支援してやるとか、そういうところとのパイプをつなぐようなことというのも、やっぱり支援の対象になるんですか。

北井議員

 倫理に関する見解には、実際、どこまで踏み込めるのかというのはやはり大きなテーマだと思います。渡航支援ですとか、医療機関を紹介するというところは、やっぱり倫理に関する見解になってくると思うんですが、精神的な苦痛を和らげるということに対する不妊治療支援ということは十分可能だと思っています。

牧島委員

 よく分からないね。だからこういう人たち、国内で許されている保険適用治療を受けて、授かりません、特定不妊治療を受けて授かりません、もうこれ以外に方法がないんですと。ただ、国内で治療はできませんと。会告の中に、国内で認めていないから。あなたたちの見解は、会告で、国内で治療が認められていないものに対する医療的支援はしない。だから、精神的な支援や、そういうものはしていくわけでしょう。全ての治療の相談なんだから。しかし、それはどうやってその人たちの痛みを解いていったりすることができる。最低限、医療機関を紹介するとか、研究者に相談業務を任せるとか、治療費以外にも、ばく大な金がかかるんだから、そういうものはそういうことをサポートするシステムをつくるとか、そういう具体的な支援策というのがない。それで、全ての治療に対して支援するというのは、ちょっとやっぱり答えにならない気がするんだけれども。

北井議員

 例えば、この不妊治療を様々試されている方々にとって、例えば孤独感というのは非常に大きい、精神的な苦痛の一つであるように思います。例えばそういう方々のネットワークを構築してあげて、孤独感から解放して差し上げるなんていうのも一つの支援じゃないかと思っています。

牧島委員

 そこまで悩んで方々の治療を受けてやっている人は、孤独感も何もないよね。本当にそういう人たちが支援してもらいたいのは、もう治療方法があるにもかかわらず、国内では受けられない、そういうことに対する悩みが圧倒的に多いんじゃないの。私にもそういう相談がときどきありますけれども、もう全てやりましたと。そんな人、孤独感なんかないよ。もう本当にけなげで、懸命で、一生懸命だし、だからそういう人たちの孤独感があるということ自体に、そういうことを決め付けること自体が、ちょっとやっぱりこの条例の趣旨からしてみると違うんじゃないの。そういう気がするよね。

 だから、子供がいない人が孤独感があったり社会的迫害を受けているという物の考え方そのもの自体がもう、ちょっとずれているんじゃないのと思うよ。こういうことは条文に書いてあるので、後ほどまた条文のところで議論されると思うんですけれども、これも全然納得できる答えじゃないけれども、ここだけでまたやっていても、またこれもすぐ時間が経過するだけなので、さて置きます。

 そして、国内で治療が許されているものに関しては、医療的助成、あるいは支援の方法も考えると、さっき言っていた。その内容については、今後議論すると言っていましたけれども、そういう見解でいいんですか。国内で許されている、あるいは認められている治療に関しては支援をしていこうと。それはどんな形になるかは別として、言葉だけじゃなしに、実質的な支援をしていこうということの物の考え方は間違いないの。

井手議員

 今の御質問については、計画を県で定めた中で、啓発、相談事業、そしてまた医療機関の連携をする中で、例えば医療費の助成をするということが計画に盛り込まれるとすれば、そこについての助成があり得るんだろうというふうに考えています。

牧島委員

 この条例の中で、そのことは、触れていない。だからこんなの完全じゃないんだけれども、言葉の上で、今まで皆さんは、国内で許されている治療については、それは保険内適用治療であろうが、特定不妊治療であろうが、様々な支援の方法を考えますと。でも、考えるのは自分たちじゃありませんと。この条例が通ったら県が考えればいいんですと、いわば丸投げをしているわけだよな。そういうことも全然書いていないから、この条例そのものが全く不完全だということははっきり分かっているわけだから、それ以上追及してもしようがないけれども、1点だけ、国内で会告によって認められている治療は、治療助成対象でいいのか悪いのか、この答えだけ聞かせてくれますか。対象になり得るのかならないのか。

井手議員

 先ほど一番最初の冒頭、どのような治療方法があるのかという御質問の中で、特定不妊治療支援の内容とか体外受精、顕微授精、その他タイミング療法、ホルモン療法等々、御答弁させていただきましたが、その内容についての助成ということで考えております。

牧島委員

 もう一度聞きますけれども、産科婦人科学会で、会告として国内で治療を認めているものに関しては、医療費そのものに対する助成制度は考える必要があると、こういうことでいいですね。

井手議員

 国内で認められる医療行為については、先ほど申し上げましたけれども、計画を策定する中で、医療機関との連携の中で、医療費助成をする必要があるということになれば、今、御指摘の部分についての助成があり得るのではないかと考えております。

牧島委員

 これからの計画とか、行政側がやればということは、ちょっと排除してくれない。この条例が通ったからって、行政側がどんな対応をしようが、どこにも書いていないから、現実にはできないんですよ。できないの。だから、前段の議論として、あなたたちは再三、国内で許されている治療に関しては、医療的助成あるいは補助、サポートが必要なものに関しては、したいと思っているんでしょう。その答えには間違いないよね。

井手議員

 先ほど御答弁させていただいた通りであります。

牧島委員

 これ最後の質問になりますけれども、それじゃ、俗に言うAID、非配偶者人工授精。第三者の精子を妻の子宮に医学的に注入。遺伝子の面では、半分は母親、半分は第三者、精子提供者のものとなる。こんな治療というのは、実は会告で、国内で治療が認められているんですよ。じゃ、これも含むということでいいんだね。

井手議員

 婚姻関係にある夫婦に対して、計画の中で医療助成をする必要があるということになれば、これについては助成をするという形になるんだろうというふうに考えています。

牧島委員

 第三者の精子だよ。婚姻関係にないんだよ。第三者の精子を妻の、妻のということは夫が認めたということだよ。妻の子宮に医学的に注入。遺伝子の面でも、半分は母親、半分は第三者、すなわち精子の提供者だよね。この治療法は、会告によって、国内で治療を受けることが認められているんですよ。認められているんですから、これもいいんですねと聞くと、答えが違うんだよ。答えが違うんだったら、前言の言葉は違うじゃないか。国内で治療が許されているものに対する助成を考えるというのはおかしいじゃないか。

井手議員

 計画の中で、経済的支援として、医療費助成を公費で行う場合は法令で定められているものになるということで、先ほどの答弁の通りだというふうに考えております。

牧島委員

 法令で認められるんですよ、これ。会告で認められているんです。国内でこの精子提供というのは認められているんですよ。

井手議員

 先ほど申し上げましたように、医療助成をもし行うということになるのであれば、公費で行う場合は法令で定めたものになるというふうに考えております。

牧島委員

 国内で治療が認められているんだってば。だから、これ認めるの、認めないのと聞いているの。

井手議員

 牧島委員がおっしゃるように、治療自体は認められているということでありますけれども、今、御答弁申し上げているのは、公費で行う場合は法令で定められているものということで、先ほど御答弁した通りでございます。

牧島委員

 だから、全ての不妊治療に対する支援なんていうのは、おかしい。だから一つ一つ精査をしていかないと誤解を招きますよと言っているんですよ。だからこうした条例を出すには、もう少ししっかりと研究をしてもらって、保険適用、一般的な不妊についてはどうなるのか、保険適用外の生殖補助医療についてはどうなるのか。この生殖補助医療なんていうのも、人工授精は実は特定不妊治療の助成事業の対象じゃないんですよ。多分、これは金額が少額だからということなんだろうと思うんですけれども、そういうことだって、考えてみれば矛盾があるわけですよ。

 それから、産婦人科学会の会告の中で、さっき何かあなたたちが言っていたけれども、会告の中にあるもので、今、私がさっき名前を挙げたものって、実は不妊治療の範囲の中に入っていないんですよ。冒頭挙げた非配偶者間体外受精以下、代理母までは、国内で認められていないんですよ。だけれども、これも不妊治療としては世界的な認知を受けているんです。だから、全ての不妊治療といったら、それが保険適用内だろうが、特定不妊治療の助成事業の中であろうが、そうでなかろうが、不妊治療ということになったら、ここまで範囲が広がるんですよ。だから、全てですかということを言えば、全てですと言うし、治療に対する助成はどうですかと聞くと、それは国内で認められたものだと言うし、じゃ国内で認められたAIDはどうですかと言うと、もう分からなくなってしまうから、もう行政の任せにして、行政のカリキュラムに乗ればいいですよとか。そういうものじゃないんだよ。あなたたちが条例を出しているんだから。

 全ての不妊治療だというんだったら、治療の概要とその内容と適用するものというのをしっかりと明文化しない限り、条例を制定したって、県が予算化なんかできないと言っているの。あとはそれは県に任せればいいって。県に任せればいいだったら、県に条例をつくらせればいいじゃないか。そうでしょう。

 だから、ちっとも県に何回も何回も言っているけれども、県がどうしても条例をつくらないから、だからやりましょうということで発生した条例じゃないんだよ、これは。今回、出しませんでしたけれども、理美容の条例なんていうのは、再三、私たちは代表質問でも一般質問でも、あるいは委員会の審査の中でも、神奈川県は踏み切りなさいと言った。パブリック・コメント、アンケートまでやって、それでもやらないというから、議員提案しようかと言っているんだよ。

 だから、成熟していないんだってば。治療の方法、治療の概要。そういう仕分け、選別までできていないんだよ。それで、精神的行為や啓発行為や理解という問題と、この条例ができて一般の人たちが期待する不妊治療に対する支援というものは、大きなかい離があるんだってば。私ばかりやっていると時間ばかりかかってしようがないから、もうそうした矛盾だらけで、全く整合性がない、あるいは条例として制定しても県が対応がしようがないような、非常に不完全で、成熟されていない条例だということだけ指摘して、私、質問をやめます。やりたいんだけれども、答えが返らない可能性があるので、あと、条文の内容についてはまた石井委員も準備しているようなので、総論的な不妊治療という問題についての議論はもうこれ以上続けても答えも期待できませんので、私は質問をこれでやめます。すみません。

石井委員

 牧島委員から代わりまして、私の方から質問をさせていただきますけれども、今、牧島委員の方から総論に関して質問をさせていただいて、納得いかないお答えが返ってきたというのも事実でありますし、私の方は各論について数点、ちょっと御質問させていただきたいんですけれども、まず冒頭、我が会派としては、この不妊症に悩んでいる方たちを支援することに関して、それは決して否定はしておりませんので、それだけはお断りをしておきたいというふうに思っております。これを適切な条例にするということであれば問題ないんですけれども、この件に関して、各論について質問させていただきます。

 まず、先日の本会議で、神奈川ネットの山本議員からの質問がありましたけれども、この条例の提案者、確かに男性の方たちばかりであります。それに対して違和感を感じたんですけれども、そのときの答弁で、プロジェクトチームを立ち上げて、その後、女性の議員の御意見を聞いたというような答弁もあったかと思うんですが、民主党さんは会派の中で一番女性議員が多いわけですよね。この不妊の原因については、女性と男性は半分であるわけですね。あとは原因不明というところもありますけれども、原因については男女同レベルであるわけですので、女性の御意見を聞いて、この条例を提案してこられているんですけれども、この条例に女性の議員たちの意見がどこに反映されているのか、教えてくれますか。

井手議員

 どこにといいますか、この条例案が最終的に、今、御提示された内容になっておりますが、当初、この不妊治療支援というテーマを確認をしたのも、提案者以外7名の女性議員も含めた会派全体でしたところであります。不妊治療支援条例作成チームが作業を進めていったわけですが、随時、団会議に諮りながら、女性議員を交えた中での御意見を頂きながら、また質問を頂きながら、作成をしてきておりますので、どこに反映しているかということについては、全てにおいてということでお答えをさせていただきます。

石井委員

 それで、プロジェクトチームをつくられて、会派全員でという今のお答えなんですけれども、プロジェクトチームに女性議員を入れる気持ちはなかったんですか。

北井議員

 ありました。団会議で呼び掛けまして、ただし、それぞれ違うプロジェクトも動いておりましたので、そういう形にはならず、側面支援というか、いろんなところで御意見を頂きながら進めてまいりました。

石井委員

 今、違うプロジェクトということだったんですが、女性たちの議員は、全部他のプロジェクトにいっていたからという理由なんですか。

北井議員

 その通りです。

石井委員

 この問題は、やはり先ほどこの条文の中の説明を聞いている中で、不利益を生じるというような条文の項目も入っているんですけれども、その辺を含めて、どういう、女性がプロジェクトに入っていれば、あるいは提案者に入っていろんな細かな女性としての御意見が出れば、もう少し違った条文ができてきたのかなというふうには感じているところです。それと、不妊症や不妊治療の問題に関して、昨年の第2回定例会で一般質問されておりますけれども、先ほど牧島委員もお話がちょっと出ておりましたけれども、会派としてこの問題に取り組んでいるのであれば、不妊症や不妊治療の問題に関して代表質問をするなり、この厚生常任委員会で当局に質問するなり、そういうことをまず、するべきではないでしょうか。会派全体の責任としてこの条例を出すんだということであれば、代表質問にも出すべきだろうし、常任委員会の方でもそれなりの質問をされてしかるべきだなというふうに思うんですが、その辺はどうして行わなかったんでしょうか。

井手議員

 去年の厚生常任委員会で、私の方で、この不妊治療に関しての質問をさせていただいております。

石井委員

 代表質問はどうでしたんですか。

井手議員

 代表質問については、石井委員おっしゃる通りでございます。

牧島委員

 今、石井委員から、女性が複数いる会派でプロジェクトチームにも入らない、代表質問でもこうした議論はしていないという指摘があったんですけれども、何も民主党の中に女性が多いから何で入れないんだというそんな単純なことじゃないんですよ。結果的に不妊の原因というのは、医学的に見ても男女五分五分だろうと、こういうふうには言われているし、それも統計上出ているんですね。だけど、不妊治療になってくると、圧倒的に女性に負荷が多いんですよ。分かりますか。治療の経過や治療の内容について、圧倒的に女性の方に負荷がかかるんですよ。結果的に原因はほぼ五分五分であっても、我々がこれに、何で民主党さんが女性の提案者もいないのか、答弁者もいないのか。今日の委員会で女性がいないのは、最初から委員じゃないからしようがないとしても、少なくとも本会議の中では、女性議員が答弁者に立つとか、あるいは提案者になるというのは、かなり必然性が高い。なぜなら、不妊治療における負荷は女性の方が圧倒的に高いからなんですよ。そういうことが情勢的に分かっていながら、何でそうなんだという質問なんです。

 また治療の話になってしまうと長くなってしまうんだけれども、いわば男性の不妊の原因って、簡単に言えば、精子が出ないか、精子が弱いかという程度じゃないですか。だから、これは医学的に見ても、精管形成術みたいなものしか治療の方法がない。あとは体外受精、若しくは特に男性の場合には顕微授精が圧倒的に多いわけですけれども、治療法もかなり単純なんだよね。そんなに痛みは感じないんですよ。

 女性の場合の、結果五分五分であっても、女性の不妊の治療とか、あるいは不妊に至る経過とか、こういうことってかなり複雑なんだよね。そうじゃありませんか。そう思いませんか。

井手議員

 おっしゃる通りだと思います。

牧島委員

 単純に言って、やっぱり女性不妊は、子宮内炎症とか卵管不妊とか排卵障害とか、種類別に見てもこうした種類が分かれているし、それに対する治療も、かなり痛みを伴ったり、注射を打ったりというような、苦痛も伴う治療というのが、最近医学が発達してきて、昔ほど大きな、精神的苦痛は別として、肉体的苦痛を伴うものもないわけじゃないんだけれども。この薬物療法にいく、あるいは排卵誘発剤といったような薬物療法もあるし、卵管の通気とか通水という、ちょっと男性では想像できないような治療もあるわけで、そうしたことを経過してきて、それでこの、今言っていることって、実は全部、保険適用内の治療なんだよね。だけど、これはどうしても駄目だということは、要は、体外受精とか顕微授精とかというものに結び付いて、ここの範囲になってくると特定不妊に至るわけだよ。だから、特定不妊に至るまでの不妊の原因、あるいは治療の手法、流れ、こういうものというのは、圧倒的に女性に負荷がかかっているんだってば。そうでしょう。

 だから、また言いたくはないけれども、女性の人が入っていたらこんな条文はつくらないんだよ。自分たちは痛みなんか何も救済されないから。あなたたちは、痛みを救済するとか、社会的にどうとか、不公平がどうとか言っているんだけれども、男性は本当に余り感じないの。むしろそういうことを感じているのは女性なので、治療の痛みとか。お金のことじゃないよ。治療の痛みとか、精神的苦痛とか、そういうことをやっぱり女性の方が、この不妊治療の場合、負荷は大きい。

 その女性が1人も入っていないから、条文が未整備になってしまうんだよ。これ、女の人が見たら怒りますよ。一体何助けてくれるのと。私の痛みや苦しみなんか全然分かっていないじゃないって、男がつくっているんだから。

 だから、どうして女性が入らないですかと、山本議員はそこまで言わなかったけれども、私は聞いていて、やっぱり女性の痛みというものに敏感な人は、この条文やこの概要について、やっぱり矛盾とか未整備さを体感するんですよ。だから、なぜ私たちがしつこく、女性のスタッフがいないんですか、女性の痛みを聞いていないんですかと聞くことになる。うちもこれを団でやりました。勉強会開きました。女性入れてやりましたよ。誰とは言いません。でも、うちの方が人数少ないから、何人もいないけれども。痛烈ですよ。私たちの苦しみなんか全然この条文の中に加味されていないって、その女性議員は言っていました。我々はその人たちの意見を聞いて、どんな苦痛があるんですか、どんな精神的、肉体的な痛みがあるんですかということを、我々は聞いていますよ。だからこういう質問ができるんです。私は女性の体についてなんか全然詳しくないですよ。そういう人に我々は学ばせてもらっているんだってば。女性ならではの感性とか、女性ならではの痛みとか、こういうことというのは、我々勉強して、今日ここへ出てきている。

 あなたたちは、条文作成のカテゴリーや成案するための準備するために、女性の声が何も入っていないから、こうしたずさんな条例になるんですよ。そのことを指摘したかったの。女性を入れるとかどうのこうのって、こんなの他会派のことだからどうでもいいよ。だけど、こうした事案のものについては、女性に負荷が大きくて、女性に苦痛が大きくて、女性は体験上、様々な、自分がそうでなくても、人に話を聞いたり、関係者に話を聞いたり、男はそんなの聞けないって。卵管の通水だとか通気なんて、どうやってイメージするんだって、できっこない。女性であればできるんですよ。俺たちはそんなものできっこないじゃないって。だから、こうしたこと、治療の問題とか、そのプロセスに関して、女性の意見が反映されていないんですかと、それを聞いているんですよ。

安斉議員

 石井委員と関連しての牧島委員からの御質問にお答えさせていただきたいと思います。

 お二人からの御指摘は全くごもっともな御指摘でありまして、私どもの認識も同様であります。と言いますのは、原因は男女双方にあるということは明らかであるにもかかわらず、現在の我が国の状況の中では、精神的にも、そして牧島委員から御指摘があったように、医療行為自体も、女性が受けている重みがずっと多いということは、私どもも十分に認識しているつもりであります。

 そして、この条例を成文化して提出するに当たっては、素案の段階から、先ほど井手議員が御答弁申し上げましたけれども、女性議員も含めて練り上げてきています。これは事実であります。そして、パブリック・コメントも実施をさせていただいて、149の回答をいただいておりますが、そのパブリック・コメントでの質問内容、アンケート項目についても、我が会派の女性議員からの意見も多く取り入れて、そのパブリック・コメントを実施しておりますし、パブリック・コメントの中にも女性からの御意見が、男性の約2倍の比率で御回答いただいております。

 そういったことで、女性の意見は、私どもとしては十分に受け止めた経過で作成しておりますけれども、結果として、議会の慣例上、その提出者、我が団の全ての議員を書くわけにはいきませんので、我が会派の団長、副団長及びこのプロジェクトに所属したメンバーを書かせていただいたということで、あえて女性を無視したり女性を排除したということは全くございません。

石井委員

 ちょっと今の関連で戻りますけれども、先日の山本議員の質問に対して、長友議員が、どうしていないんですかという質問に対して、長友議員の答弁では、言われるまで気が付きませんでしたという、大変お粗末な御答弁をしていたんですが、その辺について、我々とすれば、今のお話と大分違うんじゃないかという感じも受けたんですね。その辺の女性の気持ち、心が入っていない条文なのかなというふうに、我々も受けている。

牧島委員

 本会議で初めて気付いた言っているんだから、それで今、ここでもってずっとやっていますなんて、こんな矛盾に満ちたものないじゃない。

石井委員

 言われるまで気が付かなかったという答弁をされているんですよね。議事録に残っていると思いますよ。それ、今の話で、プロジェクトの皆さんが提案されている皆さんの今のお答えと、大分隔たりがあるんじゃないかなと。事実はどうなんですか。

井手議員

 議事録を読ませていただくと、提案者は、おっしゃる通り13名、男性でありましたと言っている。確かにこれは言われるまで気が付きませんでした。私ども民主党・かながわクラブ県議団には7名の女性議員がいます。これまでの議論の中で、その女性議員の意見を踏まえた上でこの提案に至ったということであることを是非御理解いただきたいと思います。前段の部分については、今、石井委員のおっしゃった通りでございます。

石井委員

 そんなような気構え、またこれをやると尽きなくなってきますので、その辺の問題で一つだけ追及をさせていただきたいと思ったところです。

 あと、次に、この不妊治療の問題については、本県では、国が15年度に制定をした少子化社会対策基本法という、これに基づいて、16年度から本県でも、47都道府県全部でやっているわけですね。数字から見ますと、神奈川県においても、16年年度、初年度は助成実績259件、年がたつほど、相当数の件数が増えてきているんですね。平成21年度には1,857件、2億5,700万円もの助成がされているんですね。

 本県の市町村でやっているものもあります。平成20年度には横浜市や横須賀市でも助成を始めて、21年度には川崎市でも開始しております。結果、相談件数から見ても、相当数の相談件数が年々増えてきているんですね。そういった意味で、やはり不妊に悩む人の気持ちというのは、我が会派でも理解はさせてもらっているんですけれども、そういう問題で、相談センターについても、不妊の専門の相談センターというのも、茅ヶ崎の福祉事務所に設置されておりますよね。

 このような問題で、本県としても相当数の件数及び治療助成についても行っているんですね。22年度は2億7,000万円ぐらいの予算も出しております。このように、不妊治療に対する行政の支援について、これまでずっとやっているわけですね。

 あえて皆さんがこの条例までつくってやる必要がどこにあるのかという意味が酌み取れないんですけれども、その辺はどういうお考えなんでしょうか。

井手議員

 石井委員の御質問にお答えします。

 そもそも条例が必要なのかという趣旨だったと思いますが、社会環境及び時間的、経済的な制約により、不妊治療を受診しづらい現実があるというふうに、私どもは認識しております。そのため、一部の大手民間企業では、独自の支援制度も設けられているというふうにお伺いしております。

 ということで、条例化をすることにより、ある一定の県民しか享受できなかった支援を広く享受できるようにするための条例制定であります。平成16年度から、特定不妊治療費助成制度がスタートしたわけですが、その年度は259件でありまして、21年度は、今、石井委員もおっしゃっていたように、件数は7倍以上に伸びているというような状況であります。

 そういう意味で、まだまだカバーできていない部分がたくさんあるというふうに、私どもは受け止めておりますので、現状の施策による支援のみでは不十分であるというふうに考えております。

北井議員

 助成の金額も大幅に増えまして、必要ないんじゃないかと言われましたけれども、この不妊治療に関しましては、経済的な負担だけではなく、精神的苦痛、時間的制約という、こういう社会的、精神的な不利益も同時にございます。医療費助成という形で、それまでにはない支援を受けているのは、おっしゃる通り間違いないと思います。ただし、それでは支援が足りないと判断して、こういう形にいたしました。

石井委員

 まだこれも支援が足らないというのは、先ほど私言いましたように、年々増えてきているんですね。本県においても、こういった茅ヶ崎保健福祉事務所で相談所を設けて、こういうようなチラシ等も作っているんですよ。これは、各市町村の窓口にも置いてあるんじゃないですか。

 ちょっと1点、行政の方にお聞きしたいんですが、これは各市町村に置いてあるものなんでしょうか。

健康増進課長

 このチラシにつきましては、広く県民の皆様に相談を受けていただくことができますように、市町村の窓口や保健福祉事務所の窓口で配らせていただいているものでございます。

石井委員

 今の当局側から御説明のように、各市町村、保健福祉事務所にこのチラシ、パンフレットを置いてあるんですよ。このように広く周知しているのに、何が足らないとおっしゃっているのか、理解できないんですけれども。助成事業の方も、相当数件数が増えている、額も増えているのに、何が足らないのか、理解ができないんですけれども。

井手議員

 パブコメ等やりましたら、150余名の方から御意見を頂いたわけですが、相談機能を設置してほしいという意見が実は結構出てきたんですね。でも、石井委員がおっしゃるように、相談機能というのは既にあるわけです。そういう、要するにあるけれども認知がされていない、周知が十分できていない状況があるというのが、1点ございます。

石井委員

 また繰り返しの質問になってきてしまいますが、相談したい方というのは、各市町村の窓口、それから保健福祉事務所、大概そこに行きますよね。行政側が一言相談を受けたら、こういうパンフレットがありますから、茅ヶ崎の相談センターに行かれたらどうですかというふうになるわけですよ。深刻に悩んでいる方というのは、この茅ヶ崎にあるわけですから、行くでしょう。何が足らないのか、理解が本当につかめない。

井手議員

 先ほど申し上げましたが、パブコメについて150余名から御意見を頂いております。一方、茅ヶ崎の不妊専門相談センターについては、平成21年で123件であります。そういう状況がございまして、実態を十分周知された中での今の不妊専門相談センターの運営になっているかというのはちょっと疑問もあると。あわせて、年間予算が180万円ほどということで、この相談事業については予算計上されているという状況でありまして、果たしてそれで十分なのかという疑問はございます。

石井委員

 平成21年の123件というのは、これは私どもで聞いたところでは、平成20年度に横浜市、横須賀市で開始しているわけですね。21年度には川崎市で始まったわけですよ。それ以前は、県の相談センター一本でやっていたものですから、16年度からずっと件数が増えていって、横浜市、横須賀市、川崎市で始まったから、3箇所で同じ相談を受けているから、この123件に落ちたという実績なんですね。

 今、実際、これ横浜市、横須賀市、川崎市で何件相談があったか、今、数字が私の手元にないので分からないんですけれども、そういう4箇所で相談を受けているはずなんですよね。それは、先ほどから井手議員の方からも数字が上がってきていないから、私自身もちょっと分からないところがあるので、そういった面で、相談を受け付けている。それで、実際、助成事業も数字としてはかなりの額で上がってきているわけですよね。こういう実績で何が足らないのかというのが、非常に疑問点を感じているところです。

佐藤委員

 当局の方にも聞いても、こういったのは各市町村にも配っていると。しかしながら、民主党さんの言っていることは、まだまだ周知徹底が足りないということだと思うんですけれども、逆に、これを条例化すると、周知徹底できる根拠は何なんですか。これは、条例制定するまでもなく、これをいろんな知恵を絞って、市町村の関係機関のみならず、例えば医療機関にも置いてください、民間の医療機関にも置いてくださいよとか、そういったことをこの場で議論して、周知徹底していけばいい話であって、条例制定すればこれが周知徹底されるという根拠が何だかよく分からないんですけれども。

井手議員

 周知の部分についてお答えをさせていただくと、今、佐藤委員が御指摘をされた神奈川県不妊専門相談センターの、このオレンジ色のパンフレットについては、今、先ほど健康増進課長が御答弁されたように、市町村にもう置いてあるということでありますが、この周知の仕方というのは様々あろうかと思いまして、今、県内では海老名市の方が、県の事業を市の広報紙で告知をしているというふうにお伺いしております。それ以外の市町村に関しては、そういう形でやっているということの御報告はまだ受けておりませんで、その周知の仕方についてはまだまだ工夫の余地があるだろうというふうに感じております。

佐藤委員

 だから、条例が今、制定されなくても、そうやって県とうまくコミュニケーションとりながらやっている自治体もあるんだから、他の自治体もやってくれと言えば、それで済む話じゃないの。だから、条例を制定しなければ周知できない根拠というのは全く見当たらないんだけれども、どうなの。

井手議員

 施策の強化でカバーできるのではないかというような趣旨かと思いますけれども、まず、県が条例で宣言することが、広く不妊治療の社会的課題を克服することになるだろうというふうに考えます。

 もう1点、施策だけでは弱いというふうに、私どもは考えております。そして、悩みを抱える方々を支えるため、条例にうたうことが望ましいと考えております。また、確かに行政計画を定め、あるいは要綱などにより、社会環境整備を進めることとし、必要なものを予算化をすることによる施策の強化で、不妊症や不妊治療に対する社会的認知度や理解度を高めることは可能でありますけれども、それでは行政による取組という位置付けにとどまってしまいます。条例化するということは、県民を含む神奈川県全体での取組となりまして、県のルールとして位置付けられることになりますので、一層の推進が期待できると思います。

 本来、国が更に積極的に対応すべき課題ではありますけれども、まず、地域から取組を進めることで国の施策を先導することができると。そのために条例化は効果的であるというふうに考えます。

佐藤委員

 もうこれ以上言っても堂々巡りなので言わないけれども、先ほど石井委員が指摘しているように、厳しい神奈川県の財政状況の中でも、こうやって予算措置をしてきたわけですよ。厳しい財政状況の中でも、市町村と知恵を絞りながら、周知徹底に努めてきているわけですよ。そこですぐに、唐突に条例をつくって周知徹底しろというのはちょっとなじまないと、私は思っております。ならば、今やっている施策をもっと強化していただいて、県と県下の市町村に頑張っていただくと。これがまず最初の筋だと思いますので、それだけ言わせていただいて終わりにします。

石井委員

 では各条文について、質問させていただきたいんですけれども、まず第1条なんですが、第1条に、不妊症及び不妊治療に対する社会的認知度及び理解度が十分でないことから、子を望む夫婦に対する様々な不利益が存在する現状に鑑みと書いてあるんですが、この条例で、不妊症及び不妊治療に対する社会的認知度及び理解度を高めることが主たる目的なのか、それとも、不妊症や不妊治療に悩んでいる人々を助けることが目的なのか、どちらなんでしょうか。考え方を教えてください。

井手議員

 今、石井委員の御質問については、この第1条に書いてあるとおりでありまして、後段にあります個人の意思の尊重の基に不妊治療を受けやすい環境を整備するということが目的になるだろうと思います。

石井委員

 ですから、この認知度を高める、理解度を高める条例なのか、不妊症に悩んでいる人たちを助けるのが目的なのか、どっちなんですかということを聞いているんです。

井手議員

 社会的認知度及び理解度を高めることによりまして、不妊で悩む方々を御支援するという条例でございます。

石井委員

 両方の意味が含まれているということの解釈でいいですか。

井手議員

 目的は、先ほど御答弁した通りでございます。

石井委員

 それと、同じく1条で、子を望む夫婦に対する様々な不利益というのがあるんですが、これは、具体的に不利益というのはどういうことを考えているのか、どういう認識なんでしょうか。

井手議員

 不利益については、大きくは3点ございまして、まず1点目は、精神的苦痛。人に言えない、相談できない、受診にたどり着かない、理解が得られないというようなことが考えられます。

 2点目は、時間的制約でございます。会社が休めない、周辺理解が得られない、時間が取りにくいなどが考えられます。

 3点目については、経済的負担、言ってみれば、特に高額であるということと、特に高度生殖医療は保険適用外であるということなどでございます。

 最後に、仕事を辞めなければ時間的に治療を受けることができない。仕事を辞めてしまえば、経済的に治療を受けることができないという課題も認識されております。

 以上、不利益だというふうに、私どもは考えております。

石井委員

 今の3点の理由については、後ほどちょっとまた別なところで質問をさせていただきたいんですけれども、次に、4条の方なんですが、4条2項で不妊治療を望む夫婦(婚姻の届出をしている者に限る。)に対し良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるようとあるんですが、これ、先ほど牧島委員の方からの質問にちらっと入っていましたけれども、必ずしも婚姻していることを前提にしなくてもいいではないかというふうに思うんですね。婚姻の届出をしていない事実婚の方も、事実あるわけですよ、この世の中には。また、相談も、と書いてあるので、不妊治療を望む夫婦以外の者、例えばこれは当人、当事者同士、御夫婦なのかあれですけれども、当事者同士が悩みを持っていると、親や兄弟にもそういう相談をするというのがあるわけですね。ここに、このまますんなりこの条文を読むと、親や兄弟は相談できない。括弧書きで、婚姻の届出をしている者に限るという限定をしているわけですから、そういう親兄弟が相談できないという場合に、どうなんでしょう。親兄弟は相談できないんでしょうか。いかがですか。

 ここの4条2項に、相談のことだけ言います。相談その他の必要な施策を実施すると書いてあるんですよ。相談だけ取り上げた場合、夫婦の当事者の親兄弟にも相談したりして、夫婦当事者は行きづらいんだけれども、親がこういう窓口に相談に行くといった場合に、括弧書きで、婚姻の届出をしている者に限ると限定しているので、親兄弟は窓口に行って相談することはできないんですかということを言いたいの。

井手議員

 相談については、電話での御相談、また面接での御相談等々ございますが、実態として運営をしていく中で、そういう言い方が適正か分かりませんけれども、この人は婚姻をしているのかしていないのかという判断の中で、あなたには答えられないとか、そういうことには、実態運営上はあり得ないかなというふうに思っています、相談についてはですね。実態としては御相談に乗ってくるということだと思います。

石井委員

 実際は相談に乗ってくるというなら、ここへ書かなければいいんじゃないの。これは、括弧書きは必要ないんじゃないの。

井手議員

 今、婚姻の届出をしている者に限るということについての、なぜかというところかと思いますけれども、実はその話については、私どもの会派内でも議論になりました。女性も含めて議論になったところであります。

 厚生労働省の特定不妊治療助成事業による助成の対象者という部分について、法律上の婚姻をしている夫婦という形に、最終的には会派としてまとめていこうというふうになりました。先ほども御答弁しましたが、公金の支出の可能性が想定されるものについて、法律上の夫婦であるということが望ましいからということであります。

石井委員

 そこを聞いているんじゃないんですよ。実質は、ちょっと当局に参考にお聞きしたいんですけれども、分かる範囲でいいですけれども、実際、相談の窓口、電話でも受け付けたり、茅ヶ崎で相談を受けているんですけれども、親兄弟の相談というのは把握されていますか。

健康増進課長

 相談につきましては、必ずしも相手方に、御本人かどうかで確認を取っているわけではありませんが、こちらで把握している範囲でございますと、本人またはその配偶者及びその他ということでの相談を受け付けてございますので、必ずしも配偶者間のみ相談を受けている状況ではないという実態でございます。

石井委員

 事実そうやってあるわけですよね、その他の方というのが。ですので、ここの括弧書き、それは不妊治療を望む夫婦というのもそうですけれども、括弧書き限定をする必要はないんじゃないかなというふうに思うんですが、これについてどういう見解をお持ちですか。

井手議員

 2項についてのお話だと思いますけれども、こちらに書いてありますとおり、県は不妊治療を望む夫婦に対し、良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるように、必要な情報提供、相談その他の必要な施策を実施するものとするということで、先ほど課長の方から御答弁ありましたように、情報提供、相談、その他の必要な施策の実施については、親兄弟の方々も関わることができるのではないかなというふうに考えております。

石井委員

 だから、括弧書きは必要ないんじゃないのということを言っているんですよ。いかがですか。事実、相談を受けている人もいるわけですよ。だから、括弧書きは要らないんじゃないの。

北井議員

 不妊治療を望む夫婦(婚姻の届出をしている者に限る。)に対し良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるようなんですね。ここであえて、婚姻の届出をしている者に限るとしたのは、公金の支出の可能性が想定されるため、法律上の夫婦といたしました。

石井委員

 相談はどうなの。

北井議員

 相談は、限定したとはお答えしておりません。良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるということの、必要な情報提供、相談でありますから、この夫婦に対する相談に限ったことではございません。

石井委員

 堂々巡りになってしまうので、明確に答えてくださいよ。相談ということを、私は今、言っているわけ。必要な施策を実施するというのは分かりますよ。相談は、実際、現状、その他の人たちも相談を受けているし、これに対する施策だったらば夫婦に限定でも分かりますよ。でも、相談まで絡めて言っているわけですから、括弧書きは必要ないんじゃないですかということを言っているわけ。いかがなの。

安斉委員

 条文の読み取りに解釈の若干のずれがあるのかなというふうに思っております。北井議員の答弁の繰り返しになる部分もございますけれども、この4条2項につきましては、不妊治療を望む夫婦(婚姻の届出をしている者に限る。)という、あえて限定をしたのは、先ほど来、質疑がありました医療費助成等が想定される中で、やはり特定医療で認められている対象者が、戸籍上の夫婦となっておりますので、その戸籍上の夫婦が、良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるように、そのために必要な情報提供や相談その他の必要な施策を実施するということであって、情報提供や相談自体は、広く県民押しなべて、当然、していただくということでございますので、その辺は是非御理解をいただきたいと思います。

石井委員

 ちょっとそれも理解できないんですけれども、堂々巡りになってしまうから、その辺の不備な条文もあるというところだけ、話をさせていただきます。

 次に、今度は第6条の関係なんですが、6条について、ここで言っているのは、県及び事業者は、従業者が不妊治療を受けやすい環境を整備するよう努めると定めているんですね。まず、ここを捉えて質問させていただきたいんですけれども、まず、用語の定義なんですけれども、事業者というのは何を指しているんでしょうか。

井手議員

 事業者については、条例や規則で使われる用語が、社会通念上、一義的に意義が定まっている場合や、条例や規則を解釈するに際して重要でない場合には、その用語について定義をする必要はないというふうに私どもは考えておりまして、一般的に言われる事業者ということで考えております。ちなみに、この事業者を改めて定義をしてしまいますと、その定義に漏れるところが、この条例の対象にならないというようなこともありますので、先ほど申し上げた通りの御答弁となります。

石井委員

 この事業者って、一般論で何を指しているんですか。

井手議員

 広く一般に事業を営む者、すべからく事業を営んでいる者というようなところでございます。

石井委員

 いわゆる、これは会社を経営しているとかということなんですか。一般の会社、要するに従業員がそこに勤めている会社の経営者という意味を指しているんですか。

井手議員

 本県内の住所地にある事業所に、そういう今、経営の話もありましたけれども、そこも含まれるということでございます。

石井委員

 そこで、これ例えば、不妊治療を受けるための休暇制度を設けることも考えているんでしょうけれども、この不妊治療というのは、ある程度の日数がかかるわけですね。女性の場合ですよ。そのときに、大企業ならまだしも対応できるかもしれませんが、またその大企業も、労働基準法の中の定義から言ったら、有給休暇だって、あれは一定の決められた期間しか取れないと決められているわけですね。そこで、またさらに中小企業の社員になったときに、この不妊治療をするための一定休暇というのは、かなり支障を来して難しいんじゃないかというふうに思うんですけれども、こういう問題についてはどういうふうな考え方を持っていらっしゃいますか。

井手議員

 決してそうしなければならないということではなくて、先ほど休暇休職制度の導入のお話もあったと思いますけれども、そうしなければならないということではなくて、いかにして不妊で悩む方を支えるのかという部分を、例えばそういう休暇休職制度というものもあるということで、あくまでも促すということが条例の趣旨であります。

石井委員

 というのは、努めるものとするのは、これ努力義務という解釈でよろしいんですか。

井手議員

 こちらに提示をさせていただいているとおりであります。

石井委員

 だから、はっきり答えてくださいよ。努めるものというのは、努力義務ということの解釈でいいんですか。

井手議員

 おっしゃる通りです。

石井委員

 この労働基準法の中で、この不妊治療に対しての問題なんですが、先ほど言いましたように、労働基準法の中で有給休暇は定められておりますが、不妊治療の問題は出てきていない。先ほど言いました少子化社会対策基本法に基づいて、この不妊治療関係は都道府県が施行しているんですけれども、労働基準法には不妊治療の問題はどこにも出てきていない。これは妊娠している女性、妊産婦に対しては、労働基準法でもある程度の基準を設けております。

 それで、あともう1点は、男女雇用機会均等法というのがありますよね。そこでも、妊産婦に関してはある程度の勤務に対しての規制をしております。ただ、不妊治療に対しての規制というのは、法律では、少子社会対策基本法だけで、今、定めているだけですけれども、そういった問題で、この今言った県及び事業者ということになってくると、法の整備までしていかなければ、この不妊治療を望む人たちに対しての施策がとれないというふうに感じるんですが、その辺はいかが思っておりますか。

井手議員

 法で定められると、石井委員がおっしゃるように、いろんな意味でスムーズな導入が図られるのかなと思いますけれども、ただ、法で定められない中でも、会社の経営の考え方として、その制度自体を導入しているところもあるというふうに、私どもは伺っております。

石井委員

 あると伺っているというのは、どこにあるのか。要は、県の条例を今、つくろうとしているわけですね。国の法律を超えてまで、県は条例でそこまで規制をすることができないわけです。今のあるというのは、どういう事例なんでしょうか。

井手議員

 シャープの方で、そういう休暇休職制度というものを導入しているということをお聞きしております。

石井委員

 そのシャープって何ですか。会社のシャープですか。それは一企業の話ですよね。

 だから、私が言いたいのは、県でこの条例をつくっていくという、今、これをやっているわけでしょう。法律を超えてまでこの条例で制限をすることはできないんですよ。神奈川県でも、県の条例ですから、神奈川県の企業というのはどれだけあるのか把握されているんでしょうし、大企業が本当に少なくて、中小企業が98%、神奈川県内にはあるわけですよ。そこの従業員がほとんどでしょうから、どういう捉え方、考え方を持っているのか、この条文だけでは理解がしづらいですけれども。

井手議員

 県ができないというふうな認識を、私どもは持っておりません。

石井議員

 県としてできないというのは、何ができないのか、意味が、主語がないのでよく分からないんですけれども。

井手議員

 今、議論になっておりました休暇休職制度の導入についてであります。

石井議員

 よく分からない。

井手議員

 もう一度、事業者について御答弁をいたします。

 広く一般に事業を営む者、すべからく事業を営んでいる者、事業者自身が自ら対策の必要性を認識し、対応することを施すための条例であります。事業者を定義すると、定義から漏れる事業者は条例の対象から外れ、責務や必要な対応を講ずる必要がなくなります。したがって、狭義な規定をせず、事業者の認識に負うこととします。したがって、実際上は、県内に事業者や事業所があり、従業者を雇用している事業者は全て該当することになります。

牧島委員

 じゃ、個人事業者は関係ないんだ。従業員を雇用していない人は関係ないんだ。個人事業者は関係ないんだ。従業員がいないから、個人事業者は関係ないんだ。それこそ差別じゃないの。

 今のことは改めて聞きますけれども、本人たちが、私は事業者じゃないと、従業員もうちはいませんと、こういう人たちはこの条例の適用範囲外になる。そういう解釈でいいよね。だから、それはむしろ、この条例は選別し、等しく県民が求めるものじゃなしに、特定の人たちを指している、そういうものだという感じが強くします。そういう解釈でいいんですか。

安斉議員

 先ほど来、御質問をいただいております事業者の定義についてでありますけれども、私どもとしては、井手議員が再三お答えをしたとおりの定義付けでございまして、条例上、事業者の範囲を特定する場合は、その条例の目的とするところによって限定をしている条例も確かにございます。具体的には、神奈川県個人情報保護条例、あるいは消費生活条例、この場合の事業者は、商業、工業、サービス業、その他の事業所、事業を行う者をいうと。あるいは、神奈川県青少年喫煙飲酒防止条例、神奈川県環境影響評価条例、あるいは地球温暖化防止条例、そして昨年来議論になっております受動喫煙防止条例、こういうものにつきましては、事業者の範囲を限定してございます。

 しかし、先ほど来、井手議員が御答弁しておりますように、あえて狭義の規定をするということによって、事業者の定義を狭めるということは、この条例が狙う、広く事業者にこの条例に協力していただくという趣旨からして、そぐわないというふうに、我々は考えて、あえて事業者、事業所を限定的に規定をしなかったということでございます。

牧島委員

 だから、私は県民によって不利益が生じる可能性があるでしょうと言っているけれども、どうして事業者という言葉をここにあえて使うのか、従業者じゃなければ、不妊治療を受けやすい環境を整備する対象にならないじゃない。農家のお母さんの場合、農家のお父さんが事業者で、お母さんが従業者とはとても思えないでしょう。本人たち、そういう感覚持ちませんよ。本人が持てばいいというなら、何もここに事業者だとか従業者って入れる必要ないじゃない。これが差別だと言っているんですよ。一人一人で事業をしている人とか、一人で、夫婦で商店を切り盛りしている人、法人でもない人、個人事業者の人なんてたくさんいるじゃないですか。こういう人たちが、この条例の従業者に入らなければ、恩恵は被れない。どうしてここで事業者や従業者という言葉が出るんですかと聞いているんですよ。これは差別じゃないですかと。そんなこと書かないで、条文の中に、県及び県民はと書けばいいことじゃないですか。何でこれ、事業者とか従業者。県民だったら、全ての事業者も、一人親方も、農家のお母さんも、みんな県民ですよ。どうしてここで事業者とか従業者って書かなきゃいけないのと聞いているの。これは不公平じゃないのと聞いているんですよ。それに対してちゃんと答えればいいんだよ。

安斉議員

 いわゆる個人事業主、個人商店等の場合には、その方が不妊治療のための時間を割くこと等が、その方が営む業より優先すると御自身がお考えになれば、当然に許可を得なくても、そういった不妊治療に費やす時間も取れるわけです。ただ、雇われている方、従業者が事業主の許可がなければ、通院休暇、あるいは療養休暇も取れない立場にあるわけです。そういった意味で、従業者を雇用している者、そして県内に事業所や事務所がある事業所全てを対象とするということで、従業員数とか業種とかをあえて限定しなかったということでございます。

牧島委員

 よく分かりました。あなたたちの発想がね。だから、本当に私たちの感覚と違うんですよ。商業者とか農業者とか、そういう人たちは自分で決められると言うけれども、年次の休暇が決まっているわけじゃないし、毎日毎日汗を流している人たちの方が、むしろ治療を受けたり時間をつくったりすることの方が難しいの。やっぱり会社、大きな会社で、理由さえ話せば治療に行ったり病院に行ったり、そういうことのできる環境の人と、個人で一生懸命汗を流して働いている商店の人も、農業の人も、そんなあなたたちが言うように、自分が決めれば行かれるとか、時間を割くことができるなんて思っていること自体が、もう本当にナンセンスなんですよ。そういうことをできる人というのは、大企業に勤めていたり公務員だったりすれば、休暇を取れたり、上司に許しを得てどこでも出掛けますよ。そんな、自分が一生懸命菜っ葉を植えていて、魚を釣っていて、私がいなくなったらどうしたら生計が立てられる人なんていうことの、そういうことの方がはるかに時間も取れないし、自分で決められないんだよ。

 認識の違いなんだよ。だから、これ以上どうこう言ってもしようがない。

 それから、差別じゃないとしたって、あなたたち、さっきも言っているように、実際にこの条例が通ると、この条例提出者は事実婚を認めないことになりますよ。本当に。現実には一杯そういうことがあるんですよ。もう少し民主党は開かれた政党で、別姓を強調したり、様々な人権問題に触れているじゃないですか。実際、事実婚なんていうのは世の中にたくさんありますよ。夫婦じゃなくたって、婚姻の形をとっている人や、あるいは同せいしている若いカップルなんてたくさんいますよ。そういう人たちは、さっきも言うように、相談の対象にもならないということで、この辺がこの条文の不平等なところ、未整備なところと指摘する以外にないんだよね。

 事実婚のことだけ聞きたいね。事実婚を完全に認めないんだね。

北井議員

 今、言われたお話は、本当に議論しました。子を望む夫婦としないで、子を望むカップルという、婚姻関係にあるかないかというのを入れるかどうかというのは議論しました。最終的に、医療費助成という公金の支出があるので、国の特定不妊治療費助成の規定に倣って、こういうふうにした次第であります。

牧島委員

 だからおかしいんだよね。公金、助成制度みたいなものには、確かに夫婦である証明みたいなものがないと、治療を受けて助成を受けられないんだよ。ここでうたわなくても、もう法で決まっているんだってば。だから、条例の中に同じように盛り込むのはおかしい。だから相談業務をしたり、そういうことについても夫婦じゃなければいけないんですかという議論が出てしまうんだってば。条例の範囲なんだから、もっと幅広く、子を求める県民は等しく相談を受けることができる。そこだけ書いておけばいいの。治療を受けるときは治療の法律があるんだもの。治療にまで及ぶなら、さっき私が言ったように、治療の経過一つ一つに対して、今の制度と助成制度や、あるいは国の制度に対する更なる制度について、明確に指示をすればいいんだよ。

 だから、今回は治療のことは全く触れていないし、治療以前の相談とか理解とか啓発ということになってきて、そこにも事業者や、そこにも夫婦だったりするという、ここに入れること自体が、もう不平等なんじゃないのといっているの。だから、この条文そのものは差別に満ちあふれていますねというのはそういうことなんだよ。

 意見だからいいや。答えは要らない。

石井委員

 次に、第7条なんですけれども、第7条でプライバシーの保護というふうにうたっているんですけれども、これは当然の話だと思うんですが、この規定を設けた理由が分からないんですね。というのは、今、法律の中で個人情報保護法というのがありますよね。県条例でも、こういう似たような条例をつくっております。それ以上に、あえてここで保護する必要があるのかというのを、ちょっと問いかけたいんですが。

井手議員

 なぜプライバシー保護をあえてうたっているのかという部分については、相談事業が今ございます。その相談事業の中で、確実に、大変デリケートな内容になってくると思われますので、改めてしっかりと規定をしておく必要があるというふうに考えました。

 あわせて、認知度、理解度が高ければ、必然的にプライバシーは保護されるというふうに考えますが、それでは現状としては低いため、プライバシーが侵害されるおそれがあるというふうに、私どもは受け止めております。

 また、一定の環境整備を図ることで、手続などが発生した場合、対象となる個人が特定されることから、そうした情報を取り扱う組織及び担当者に対して厳格な対応を求めるものとして、改めて設けているところであります。

石井委員

 だから、それは、そういうもう全ての問題に関して個人情報保護法という法律があるでしょう。ましてや、この不妊症の問題、相談窓口というのは、ここでうたっている県及び事業者、ここでもうたっていますけれども、当然ながら、これは法律の方が最優先で、重きを置いて、全ての情報は保護しなければならないんじゃないですか。どうしてあえてここに入れ込んだのか。必要と思ったのか。

井手議員

 個人情報保護法により個人情報の保護が図られるわけですが、プライバシーに範囲が限定されるもの、侵害された場合のダメージが大きいので、厳格な取扱いを定めておく必要があると考えました。

石井委員

 同じ答えが返ってくるんでしょうね。プライバシーの保護というのは、個人情報保護法に該当するんでしょうか。

とくやす議員

 個人情報保護法の対象事業主というのは、私のうろ覚えで申し訳ないんですけれども、5,000件以上のデータを扱う事業主に限られているというのもあります。ですから、限定事業主なんです。そういうところから考えますと、あえて県という公共機関では大丈夫でしょうけど、事業者ということで考えますと、あえてここにプライバシーの保護をうたうことが、より一層、個人情報を保護する規定になったと思われます。

石井委員

 思われますといううろ覚えって何ですか。

とくやす議員

 うろ覚えじゃないです。5,000件だったか3,000件だったか。

石井委員

 うろ覚えだとかそういう話が出ましたし、そう思いますという明確な答弁が返ってこないというのは、これはやっぱりはっきりした考えを出していただかないと、この条文の問題、協議が続かないと思うんですけれども。

 とりあえず、そうしたら、このプライバシー保護の規定が必要となる具体的なケースというのはあるんですか。どういうことを想定したの。

井手議員

 具体的にどういうところが想定されるかということでございますけれども、いろんなケースが考えられるかなというふうに思っています。例えば、相談事業に関して、これは相談を受けたときにも、その情報のやり取りというのが、当然そこで出てくるわけですけれども、本人は大変切実な思いで相談をする中で、意図せぬ形でその情報が悪い形で返ってくることもあり得るのではないかなというふうにも思います。

牧島委員

 誰が漏えいするの。

井手議員

 それはいろんなケースがあろうかと思いますけれども。

牧島委員

 だから聞いているんだよ。

井手議員

 相談をして、相談を受けた方がいらっしゃって、その中で情報が漏えいするということもあるかと。

石井委員

 だから、誰なんですか。受けた方個人ですか。

安斉議員

 更に補足させてください。

 いろいろな相談事業に関わってもそうですし、あるいは、例えば、企業に勤める従業員の方が雇用主に不妊治療のためのお時間を頂きたいという申入れをしたときに、雇用主側がそのことについて、我々としてはあってはならないことだと思うんですが、残念ながら、今現在の不妊症、不妊治療に対する社会的認知度、理解度はまだまだ十分といえない状況の中で、そういった相談をされた従業員の正にプライバシーに関わる部分が、何かの形で、例えば労務管理だとかいろいろなところに漏れて、その方に不利益が生ずることもあるのではないかと。そういうことで、あえてプライバシーの保護に事業主も配慮しなければならないという規定を設けた、そういう経過です。

石井委員

 ちょっと当局に確認したいんですけれども、この茅ヶ崎の不妊専門相談センターというのがありますけれども、ここに相談を受けてこられた人たちについて、これはセンターにいられる方というのは、そういう情報というものは、もし漏れたら何かの規制はあるんですか。

保健福祉局企画調整部長

 公務員でございますので、地方公務員法の守秘義務違反ということになると思います。

石井委員

 そこで、相談センターで受けたものは漏れないということになりますよね。今言っているのは、事業者に限定した話だけになってくるんでしょうか。これは、なくてもいいんじゃないですか。いかがですか。

とくやす議員

 非常にデリケートな案件の相談でありますので、相談される方が少しでも安心できるように、重ねて県に関しては、ここで重ねて規定しているわけであります。そういう形です。また、事業者の場合は、当然、そういう守秘義務というものが法律上ないということもあり得るケースもございますので、ここで規定をしたということです。

石井委員

 次、8条なんですけれども、8条2項に、策定した計画を適切に評価し適宜見直しを図るというふうにあるんですけれども、これはどんな手法でやろうとしているのか、この策定した計画を適切に評価するという、必要な計画という、まずその必要な計画というのは何なのか、とりあえずお伺いします。

井手議員

 まず、計画に関しては、4条と5条と6条に規定する事項であります。啓発、情報提供、また相談体制、関係機関との連携支援、また県職員に対する不妊治療に関する措置等を計画として考えております。このそれぞれの計画について、年次計画を定めていくというようなことを考えております。

 適宜見直しについても、計画の期間によりますけれども、基本的には計画期間の終了前に見直しをして、次期計画に反映させることが考えられます。また、毎年度見直しをした結果、計画に修正を加えるローリング方式も検討できるというふうに考えております。適宜というのは、行政サイドに委ねるためでございます。

石井委員

 最後の質問にします。

 次に、附則のところで、この条例の施行期日が平成23年4月1日というふうになっているんですけれども、今、ここで議論させていただいて、この条例が可決、成立した場合、残り2週間ということになるんですが、この2週間の期間で、この条例、県民に周知ができて施行されるというふうに思っているんでしょうか。

井手議員

 非常に限られた期間でありますけれども、保健福祉事務所の相談センターを含めて、最大限、周知に努めるということでございます。

石井委員

 誰がやるんですか。これは、県当局がやるんでしょうか。それならば、保健福祉事務所も利用して、あらゆる行政機関を利用して、この2週間の間にこの条例を周知できるというふうに、本当に思っているんですか。

井手議員

 2週間の間に全て、この条例が求めるものが周知できるというふうには考えておりませんけれども、現状、不妊症の方が神奈川県内に何人いるのかも分からないというのが現状でございますので、その中で模索をしていきながら進めていくことになるというふうに思っております。

石井委員

 周知できないという、今、言葉が出てきましたよね。先日、我が会派から提案させていただいた神奈川県歯及び口腔の健康づくり推進条例でも、6箇月という期間を設けたわけですよ。今年の7月1日施行という。やはりこれだけの期間、一定期間がなければ、この条例制定しましたので2週間後に施行ですというのは、とても今、困難だと思いますし、今そういうふうな言葉もちらっと出てきましたけれども、そう思っている以上は、まず施行期日も考え直さなければ、難しいんじゃないかなというふうに思います。今、議論をさせていただいて、1条からこの附則に至るまで、様々な内容について、また、用語についても、ちょっと不具合なところが多々あります。そんなことの疑問点がある。そのことを指摘して私の質問を終わります。

此村委員

 各個別の各条項については、今、いろいろと質問がありましたし、問題点が多く浮かび上がってきたと、こういうふうに認識をいたしておりますが、私の方から、若干総括的なことで、何点かお聞きしておきたいと思っております。

 この不妊治療支援ということについては、我々も10年以上前からは取り組んでいるところでございまして、特に不妊治療についてはやっぱり女性議員なんですよ、先ほどあったように。やっぱり自民党の野田聖子さんだとか、うちの浜さんだとか、松さんだとか、民主党さんは10年前だからあったかどうか分かりませんが、どなたか出られて、超党派でいろいろとこの議論はしてきて、そしてこの少子化社会対策基本法ができて、その中にこの不妊治療の課題も入れたと、こういう歴史的な経過があるわけなんですが、それで、この少子化社会対策基本法で、この母子保健医療体制の充実等を定めた13条になっている。これが今まで県が、国が少子化対策で進めた根拠になる法律だろうというふうに思うわけでありますが、その13条に、国及び地方公共団体は、不妊治療を望む者に対し良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるよう、不妊治療に係る情報の提供、不妊相談、不妊治療に係る研究に対する助成等必要な施策を講ずるものとする。と、このようにあるわけなんですね。私もずっと長年やってきて、やっぱり条例の制定を県に求めたり、やろうとしたときは、一定のルールがあって、何でも条例にすればいいというものではなくて、国の施策があって、一つの法律があるならば、それに更に足りない、きめ細かな分とか上積みをする部分とかということですね。あとはまた、国の法律等がなくて、何も定めがないものについては、やっぱりきちっと条例でやりましょうという、一定のルールというものがあるんだろうと。ただ何でもいいから出せばいいというものじゃないと、こういうふうに思っております。

 それと、もう一つは、条例の制定の意義、効果について、先ほどもお話しさせていただきましたが、私はそれはよく認めています。だから私は、いろんな福祉のまちづくり条例をやるべきだとか、それから犯罪のない安全・安心まちづくり条例をつくるべきだとか、がん対策条例をつくるべきだと、いろんなのを提案してきた。それは、国の法律でなかったり、国の法律そのものがあっても、さらにこれが非常に不十分であったり、また地方になかなかきめ細やかな配慮がなされていない、やはりしっかりと上積みをしていくという一定の法則の下で、やっぱり我々は条例というのを提案をしてまいったわけですし、これからの条例の制定もそうあるべきだと思っているわけですが、そこで、この少子化社会対策基本法の第13条に書かれている中での不妊治療に係る情報の提供、不妊相談、それから不妊治療に係る研究に対する助成等必要な施策という、これも定められている。

 それで、今回民主党から出てきたこの不妊治療支援条例は、こういう法律がある上において、ある中であって、更に条例制定をする必要がある内容の条例になっているのかどうか。私は、最初は期待したんですよ。不妊治療支援ということでして、それは確かに今のいろんな国の法律でやっていることについて、私は不十分だと思っています、正直言って。それで、いろんな方から、もっとこういうふうに充実してもらいたいという声が一杯ある。それは分かっている。

 だから、この皆さんが出された条例がその期待に応える、国の定めを超えるだけの中身の条例になっているとお感じになっているのかどうか、その辺はいかがでしょうか。

井手議員

 今、此村委員がおっしゃるように、そもそも条例の制定については、国の施策が、また法律があって、足りない部分を上積みするという一つの条例の制定の仕方と、国の方でなかなか整備されていない部分を条例で補うという、2通りの条例の制定の在り方が、基本はあるだろうと思うんです。

 今回、私どもの条例の提案というのは、恐らく後者になるのではないかなというふうな認識を持っています。今、此村委員から、少子化社会対策基本法13条のお話がありましたけれども、本会議で寺崎議員が山本議員に御答弁しましたように、少子化、高齢化社会の進展の中で、少子化対策という意味合いでこの不妊治療を取り上げる方もいらっしゃるんですけれども、私どもはそういう観点ではございませんで、いわゆる産めよ増やせよの延長線上にこの条例を考えはじめたわけではありません。あくまでも個人の尊重という前提の中で、不妊で悩んでいる方々を御支援するという趣旨で提案をさせていただいております。

此村委員

 何のためかというのは分かったんですが、その具体的な内容が伴った条例になっているのかどうかということをお聞きしているわけです。

井手議員

 具体的な内容に関しては、4条の啓発、情報提供と、5条の連携支援、6条の環境の整備というのが、具体的な内容になっているかなというふうに思っております。

此村委員

 内閣府のホームページの意見募集で出された意見の結果ということで皆さんのお手元にあるんだろうと思うんですが、その中に、不妊治療について非常に関心があるといいますか、寄せられた意見が、助成金の引上げや所得制限の緩和、保険適用の拡大等、経済支援を更に充実してほしいという意見が73%。それで、少なくとも今回の皆さんがつくられた条例案の中身は、あの文面を見る限りは、どうしても私の読み方が浅いのかどうか分からないけれども、社会的認知度及び理解度をいかに深めるかということと、相談体制ということに何か特化されているとしか、皆さんの条例案の中で見えないんですが、本当にやっぱり私なんかもいろいろと個々にいろんな方からそういう要望を聞くと、例えば今、年に2回の治療で、40万円ぐらいかかるんですが、助成が15万だと。こういう中で、もっと金額を増やしてほしいとか、5年という期間をもうちょっと長くしてほしいとかという、そういう問題が圧倒的に多いんですよ。それで、自ら不妊治療で悩んでいる方は、ホームページだとかそういうところで相当の、自分たちは情報を持っています。もちろん、事業者だとかそういった人たちはどうか分かりませんよ。少なくとも、本人たちはたくさんの情報を持っているんですよ。あえていろんなことをしなくたって、みんな自分で探すぐらい情報を持っている。

 一番問題なのは、やっぱり経済的な支援、これをやっぱり県民の該当される方が一番思っておられると、こういうことなんですが、先ほど来のいろんな議論も詰めていくと、どこにその文面があるかほとんど分からない。でも、皆様の意図するところは、全ての治療に対する支援、その中で経済的支援というのも含まれているんだと。ところが、皆さんの文面を見ると、よく分からないんですよ、全然。どこに含まれているのか。仮にこれが、この条例を制定して、広報紙でこういう条例ができましたよと見たって、多くの人が期待をしている経済的支援とかそういったものが具体的なことが書いていない中で、先ほども牧島委員からありましたように、この不妊治療支援条例という支援全体をイメージするものと非常にかい離があるような中身になっていると。こういうことでありますけれども、もっとその辺のところを、経済的支援というか、少し浮かび上がらせるような条例案、条例文というか、それは書けなかったのかどうか、その辺はどうなんでしょうか。

井手議員

 今、御指摘の部分については、私どもとしては、8条の計画のところで、計画を定めて、その中で、助成制度が必要であるということが盛り込まれるのであれば、そういう方向に行くのではないかなと思います。8条の2項の方にも、計画を適切に評価し、適宜見直しを図るということも書かせていただいておりますので、そういうニーズというものを踏まえた中で、医療助成の部分が盛り込まれることもあり得るのではないかというふうに考えております。

此村委員

 先ほど、経済的支援ですね、治療に対する支援も含まれているというのは、先ほどの質疑を通して初めて我々は分かったんですよ。それまではどこに書いてあるんだろうと思って、全然浮かび上がってこない。どう見たってそれは書いていない。皆さんが提案している条例は、要するにこの社会的認知度及び理解を高めるためと、それから相談体制の整備ということしか、正直言って読めないんですね。

 それで、先ほども話がありましたけれども、繰り返しになりますが、制定された場合、恐らく当局は、計画も社会的認知度を高めるための計画と、相談体制を更に充実する改正、計画しかつくらない危険性がある。ましてや、予算措置もありますよというこの条項も、そのための予算しか付けないのであって、真に県民が求めている治療に対する支援、経済的支援というものまで、到底、この中から読み取れないというふうに思うんですが、その点はいかがですか。

北井議員

 先ほどの平成17年度と比較して、助成額がこれだけ上がったんだから、もう経済的支援は十分だろうという御発言もいただきましたけれども、そういう認識の方もいらっしゃるかと思うんです。実際にお話をいろいろ聞いてみて、不妊治療の対象者がいて、それをまず全体がいかに理解して、どういう状況にあるのかと認識したところ、この計画等々もしっかりと助成を増やしていこうじゃないかと、そういう議論にはなっていくのではないかというふうには思っています。

此村委員

 私も余り細かいことを踏み込むと、また時間がかかってしまいそうですが、これは条例でもう既に計画をつくりますよと言っているわけでしょう。理解度を深めているわけ。1年後、2年後、3年後に計画をつくるわけじゃないわけですよ。要するに、現在の認識の中で計画がつくられていると、こういうことですよね。

 それと、現在の認識がそういう経済的支援とかそういったところに及ばない中で計画がつくられれば、当然それが入らない。ということは、多くの県民の皆様が期待している、そういった計画案にならないという、こういう危険性というか、あるわけですよね。どうなんでしょうか。

北井議員

 おっしゃる通り、現在の認識、今までお話しさせてもらった中では、社会的認知度ですとか理解度が低い状況の中では、今おっしゃるとおりだと思います。なので、まずこの認知度と理解度をいかに高めていくのかという取組というのは非常に重要なものになってくると思います。

此村委員

 この社会的認知度が低いと思われると考えるのは、要するに、先ほど皆さんが想定したのは事業者を中心とする環境ですよね。少なくとも当事者はもう関心を持って、とにかくどういう治療方法があるのか、それに対する経済的にどういうふうに、負担解消にどういうふうに対応していくのかという、経済的な面でも本当に悩んでいる。それは現実です。それで、先ほど申し上げたように、七十何%の人が経済的支援を現実に求めているわけです。

 それで、社会的認知度、理解度を求めているのは、わずか7%。その10倍以上の人が、経済的支援をというふうに言っているという中で、まずは社会的認知度を高めるための活動をやらせてくださいよと。経済的支援はその後ですよということでは、やっぱり県民のニーズに的確に応えないどころか、今、自分たちが求めたことをやらないで先送りするというようなことに対して、かえって県民から失望を受けるというか、県民が失望するというような結果にならないか、心配しているんですが、その辺はどうなんでしょう。

北井議員

 此村委員がそのような御発言をどんどんしていただけると、速やかに経済的支援が進むような気がしてなりません。

此村委員

 これは、そういう答弁で受け止めておきますが、それで、要するにこの条例を出した時期、なぜ今出したのかという、こういうことと、民主党単独でなぜ出したのかという、こういうことなんですよ。だから、先ほども自民党さんも言われていましたけれども、この不妊治療に対する支援というのは大変重要だということは、みんな認識しているんです。恐らく各党はみんなそうだと。もっとちゃんと推進しなければならないということを認識しているんですね。だから、できたらそういう提案する条例、今、既にいろんなことを県が進めている。しかしまだ不十分だ。それを更に進めるために条例を制定した方がいいならば、これは条例を制定するべきだ。そこまでいかなくても、まだとりあえずは県の施策で推進してもらうといえばそれでもいい。とにかく、不妊治療の支援を進めるということが一番大事なんですよね。

 ところが、今回、民主党さんが、現時点で今回出されたと、急に出してきたと。先ほど申し上げましたように、この不妊治療の支援の歴史というのは、女性議員が中心になって、もちろん男性も協力したが、女性議員が中心になって、超党派で今日まで推進してきたんです。ここでいきなり民主党が単独でぼんと出してきた。本当に皆さんが、この不妊治療を支援するために、中身を本気で議論したんですか。そういう条例を通そうと思えば、本来ならば、私も例えば、がん克服条例なんかは、もうそれは何年か前に松沢知事ともやりましたよ。本会議でもやったし、予算委員会でもバトルをやって、それで、当局がやらないと言うから、みんなでとにかくやろうじゃないかということで、みんなで話し合って、この、がん克服条例をみんなで議論して、何箇月も議論して、それで各党の中でいろんな意見をみんな入れて、そしてみんなで提案して実現をしたんですよね。

 本来、本当に不妊治療を推進しよう、それで悩んでいる方を救済していこうという思いがあるならば、成立するということ、実現するということを大前提にして、本来、提案をすべきではなかったかと思いますよ。

 しかし、今回は、ある意味ではいきなりぽんと出てきた。そして、選挙の直前に出てきた。こういうようなことをいろいろと思い合わせると、ちょっと、パフォーマンスだとか、そういう批判を受けても、これはやむを得ないのではないかと思います。

 そうなってくると、結果として、不妊治療に一生懸命悩んで、みんなで応援をしよう、またそういう当事者を応援してもらいたいという中で、1党がパフォーマンスで仮にそうやって出して、その内容が不十分でつぶれたら、がっかりするのは、やっぱり不妊治療で本当に悩んでいる、毎日悩んでいる、そういう皆さんなんですよね。だから本来ならば、本当にいろんな意見もあるわけだから、成立させるということが前提であるとするならば、民主党さんだけじゃなくて、一生懸命勉強されているということもよく分かるけれども、自民党の意見も、むしろこの法律は自公で成立させた、そして少子化対策という中で不妊治療ということをどんどん進めてきたわけでありますし、そういった意味で、また、これは十何年前から、我が党もこの不妊治療のことはやっているぞという自負を持っているわけですよ。みんなそれぞれ。それを差し置いて自分たちだけでぽんと出すという、この辺の感覚が、申し訳ないんですが、本当に不妊治療を推進しようというふうに思っておられるのか。自分たちの選挙、本当に失礼な言い方で申し訳ないけれども、この選挙のためのパフォーマンスで出したというふうに言われてもしようがないようなタイミングで出してこられたというふうに思うんですけれども、だからむしろ私は、もう1回、中身も不十分、皆さんもいろいろと感じられたと思うし、こういった点も入れればいいかな、こういったふうにすればいいかなというふうに感じられたところもあるんだろうというふうに思いますから、1回やっぱり出し直すなり何かでやられたらどうですかね。



9 次回開催日(3月3日)の通告



10 閉  会