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平成23年  商工労働常任委員会 03月09日−01号




平成23年  商工労働常任委員会 − 03月09日−01号







平成23年  商工労働常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110309-000013-商工労働常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(森・伊藤(と)の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



4 日程第1及び第2を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



亀井委員

 公明党の亀井たかつぐです。よろしくお願いいたします。

 まず、はじめの質問は、雇用創出基金事業についてお尋ねしたいと思います。

 厳しい雇用情勢を背景に、地域の失業や創意工夫に基づき、雇用を創出するため設けられた二つの基金も、原則的には平成23年度で終了するということでございます。本県における雇用対策を推進する上で、基金事業の果たす役割は大きいものと考えます。

 そこで、残すところあと1年となった基金事業について、幾つかのポイントに絞って質問させていただきたいと思います。

 まず、予算の発表資料の中に、新たな取組として民間企業等を対象に、今後成長が期待される分野における事業を公募により実施するとの記載がありますが、公募導入の趣旨を確認しておきたいと思います。

雇用対策課長

 本県では、厳しい雇用情勢の中で、これまで様々な分野で基金を用いた事業を行ってまいりましたが、雇用創出のための新たな手法として、このたび民間企業等を対象に、事業の提案の募集を行うことといたしました。

 今回の募集は、事業内容を自由に御提案いただけるために、既存の契約の仕組みと比べまして、事業者の創意工夫ですとか、独自のノウハウを取り入れる裁量が大幅に広がっていると考えております。

 しかも、提案者自らに事業を実施していただくことによりまして、単なるアイデアではなくて、民間活力を導入いたしました新たな形の事業展開による雇用創出が期待できることから、公募を導入したところでございます。

亀井委員

 今回の公募にかけた事業テーマは、どのようなプロセスで決まったのですか。

雇用対策課長

 公募の対象となる事業分野でございますけれども、まず昨年、国から2度にわたりまして、緊急雇用創出事業のうち、重点分野に充てるための交付金の追加措置を頂いたところでございます。

 このことを踏まえまして、同事業におきまして、成長分野とされている分野を今回の公募の対象として設定をさせていただきました。その上で、テーマの選定に当たりましては、県庁内の各局におきまして、重点分野に該当し、かつ民間の自由な発想や企画に基づいた事業促進が期待されるものの検討を依頼したところでございます。

 その結果、三つの局から八つの事業テーマの提案がございまして、検討の結果、八つ全ての事業テーマにつきまして公募することとしたところでございます。

亀井委員

 今回の公募は、環境・エネルギー、介護・福祉、観光、そして産業振興・雇用対策の四つの分野から、八つの事業テーマについて募集されたんですけれども、それぞれの事業内容を簡潔に伺いたいと思います。

雇用対策課長

 まず、環境・エネルギー分野でございますけれども、家庭における太陽光発電等の普及啓発及び普及促進を図るために、その導入効果を調査をするとともに、県の施策の基礎資料の作成を内容とするものでございます。

 次に、介護・福祉分野でございますけれども、社会福祉施設におきまして、相談援助に当たる職員を支援するために、地域における人的及び情報ネットワークの構築を提案していただく内容となってございます。

 次に、観光分野でございますけれども、外国人観光客のソフト面の受入体制を整備する事業及び観光振興事業の将来の担い手となる人材育成を実施する事業となってございます。

 最後に、産業振興分野でございますけれども、四つございまして、一つ目は退職されたキャリア人材の活用による中小企業支援事業、二つ目は中小の製造事業者の情報発信の強化・推進事業、三つ目といたしまして企業における仕事と介護の両立の推進事業、そして四つ目といたしまして新卒未就職者等を対象とした人材育成事業、これらの募集をしたところでございます。

亀井委員

 では、ここで質問の角度を変えます。公募に関しては、私も昨日の予算委員会でも質問させていただいたんですが、部局間の連携と、やはり民間活力、民間資金の投入が非常に大切ではないかという問いかけの質問をさせていただいたんです。

 そういう意味で、公募というのは、民間活力とか民間の知恵を拝借する上で非常に私の昨日の質問にマッチした政策であるなと思います。だがしかし、お尋ねしたいのが、実質残り1年で公募になっているわけです。私はこれを見たときに、やはりもっと前からやらなければいけなかったのではないのかなと思いました。

 多分、この公募がここに来て出てきたというのは、やはりこの基金の使い勝手が悪いことも確かにあるんですけれども、もう全て使わなければいけないというせっぱ詰まった状態で、庁内でもいろいろ検討した結果、もう良い知恵が出てこないと、さらに、市町村とも連携をとったけれども良い知恵が出てこないんだと。それでもうしようがないから公募で民間の方々に何か良い知恵はないかとお願いしたというような、せっぱ詰まった状態でやってしまっている感じを受けたんですね。質問は、残り1年であるこの時期に公募をやった趣旨は何か、というものです。

雇用対策課長

 確かに委員のお話のとおり、民間から知恵をお借りすると、そういう側面があるのは事実でございます。

 ただ、一方で、先ほども御答弁いたしましたように、新しい提案による、新しい雇用創出がなされる可能性という点も、私どもが着目をしたところでございます。

 具体的に申し上げますと、既存の契約の仕組みでは、例えばプロポーザルで委託をするというところが多いと存じます。例えば私どもでやらせていただいている事業の中に、合同就職面接会がございますけれども、これを実施する際には、実施の時期ですとか、回数ですとか、あるいは企業の数ですとか、目標となる参加者数とか、かなり細かく設定をした詳細な仕様書をつくります。

 ところが、今回実施をしようとしている公募事業のそれぞれのテーマは、かなり自由度が高く、創意工夫の余地があるというところに着目をしたものでございます。

 委員お話しのとおり、確かに着手をする時期が遅かったというお叱りは、私ども受け止めさせていただきたいと存じますけれども、単に知恵をお借りするだけではなくて、それをすぐ実施をしていただく、実行していただくという点に着目をして、導入させていただいた点を、是非とも御理解いただきたいと思います。

亀井委員

 半分答弁になっていないような感じもしますけれども、今の御答弁では、すぐに実行に移すということでしたよね。

 そうであればもうちょっと前から、この時期に迫ってやらなくても、すぐに事業を起こすことも今の基金残高からしても必要だったことですから、もうちょっと前倒しでやっていただくことが必要だったのではないかなと思います。

 今の答弁も苦しい答弁になったと思いますけれども、そういう形で、今後基金の使い勝手もそうなんですけれども、進捗率も見ながら、公募の時期をもっと早めるなどの手続をお願いしたいと要望しておきます。

 次なんですけれども、今の質問の関連で申し訳ないんですけれども、最終年度の公募だということで、民間からのお知恵を拝借したところ幾つか集まりましたよと。その中で、一番良いものを選んだとしますね。その選んだものが、例えばスパンが3年ぐらいかかるものだとすると、残り1年でこの基金は終わってしまいますし、時間切れになってしまうと思うんです。1年は基金で済みますけれども、残りの2年に関しては、一般財源を使ってでもやるという決意はあるんですか。

雇用対策課長

 まず、この公募の事業の制約といたしまして、委員お話しのとおり、基金があと1年ということでございますから、最大限この1年の中で成果が出るように努めるということは当然でございます。そしてその後の対応につきましては、それぞれの所管をする事業課におきまして、その成果をどう引き継いでいくかということを、別途検討していくものと考えております。

亀井委員

 それは、ちょっとどうですかね。今の段階で何らかの指針を出しておくべきではないですか。それを各局に任せるとか、各局の組織のスタンスで決めてほしいということになってしまうんですか。

雇用対策課長

 それぞれの事業課ではそれぞれの事業を実施してございます。したがいまして、当然のことながら、今回この公募でやった成果を極力既存の事業に生かすというのは、当然のことだと存じます。

 ただ、その上で、この基金で実施をされる公募の事業を、更にどのように拡大をするか、あるいは発展させるかというのは、その事業の成果も見極める必要がございますし、それから既存の事業との整合もしんしゃくする必要があると思いますので、やはり今後の事業の展開は、それぞれの事業部局で考えていくということにならざるを得ないかなと思っているところでございます。

亀井委員

 ごめんなさい、しつこくて。ただ、例えば3年間の事業で提案してきてくれた方がいた場合、1年で切られてしまうよとなった場合は、その方の自己実現は図れないわけですよね。

雇用対策課長

 今回の公募はあくまでも単年度、平成23年度で完結するという事業でございます。

 したがいまして、提案者の思いは思いとしておありかと思いますけれども、形式的には平成23年度で完結する内容を御提案いただくということになってございます。

亀井委員

 分かりました。では、次の質問なんですけれども、先ほども公募導入の趣旨をお聞きしたところ、事業者の創意工夫だということで、そういう事業者が事業を実施できますよということをおっしゃっていただいて、一安心というところでもあるんです。例えば県民提案とか、あと大学の提案とか、NPOの共同提案等に関しては、採用されればそれだけの事業化ができるし、彼らにはインセンティブを与えられるわけですよね。

 今回の冒頭の質問で、事業者に関しては、創意工夫に基づいた事業化ができるよということで、何らかのインセンティブがあるのかなと思うんですけれども、一般の県民から応募が来たときに、彼らに対するインセンティブというんですか、そういうのは何か考えていらっしゃいますか。

 というのは、幾つかのテーマに絞って公募をするわけなんですけれども、雇用対策ということになると、けっこう難しい部分もあるのかなと思うんですね。ですから、やみくもに公募をしますと言ったところで、なかなか集めるのが難しいのではないかなと思うんです。そういう懸念はいかがですか。

雇用対策課長

 今回の公募に当たっての対象者、公募を提案できる方につきましては、法人、それからNPO等、条件は設定してございますけれども、一番根本的な条件は、提案をした内容を実施できる方というところにポイントがございます。

 それは、良い提案を頂いたとしても、素早く実行に移し、素早く雇用創出につなげていかなければいけないということで、今回の事業に内在する、いわば制約のようなものがございます。したがいまして、事業の実施能力のある事業者から御提案いただくという仕組みをとらせていただいたところでございます。

亀井委員

 分かりました。すぐ実施できる体力もあり、それなりの方向性を持っている団体ということですね、NPOにしても法人にしても。それで、今回の公募なんですけれども、どのぐらいの応募数を予想されていますか。

雇用対策課長

 今回八つの事業について公募しましたけれども、既に提案は締め切っておりまして、21件の御提案を頂いたところでございます。現在審査の作業をしておりまして、御予算を認めていただければ、4月1日以降に契約し、実施するという段取りになってございます。

亀井委員

 分かりました。この中には、今課長がずっとおっしゃっていたような形のものも、しっかり含まれているということですよね。

雇用対策課長

 審査の詳細はこれからでございますけれども、良い御提案を頂いていると受け止めております。

亀井委員

 分かりました。また質問の角度をもうちょっと変えて質問しますけれども、ふるさと雇用と緊急雇用の二つの基金についてですね、前回の質問の内容にあったかと思うんですけれども、これに関しては、神奈川県は進捗率が非常に高い方だということを御答弁されていたと思うんですが、他県で神奈川県と同じように進捗率が高いというか、しっかりと使っているところというのはあるのか教えていただけますか。

雇用対策課長

 大変恐縮でございますが、基金の進捗状況は公表をされておりませんので、私どもは、どの県が何パーセント進捗しているかというところは、つぶさには承知しておりません。

 ただ、近県、あるいは主要な都道府県について、相互に職員間の情報交換をさせていただいているというところでございます。特に昨年、追加で重点分野の雇用創造事業についての国からの追加措置が各都道府県にございましたけれども、今、お話として伺っているのは、例えば大阪府は、そういったものを非常に大変有効に多額の執行を目指されていると、そういう話は伺っているところでございます。

亀井委員

 そういう形で情報交換もされているということなんですけれども、何か参考になったところというのはあるんですか。

雇用対策課長

 大変卑近な例で申しますと、今回の公募事業でございますけれども、東京都が昨年の秋、関東地域では初めて実施をされたというところがございますので、東京都がおやりになった公募の仕組みについては個別に指導、助言を頂きながら、今回取り入れさせていただいたところでございます。

亀井委員

 分かりました。次の質問なんですけれども、私がこの基金の質問をしたときは前々回だったかと思うんです。そのときに私が指摘させていただいたのは、市町村との仕事のダブりということと、あとは人のダブりですね。二度三度と同じ人が来ているということがあると、やはり雇用の拡張ということを考えた場合、それでは広がっていかないのではないかという趣旨の質問をさせていただいたと思うんですけれども、その後どうですか、市町村との連携はどのようにとられていますか。

雇用対策課長

 まず、市町村事業とのダブりでございますけれども、当然のことながら、私どもで市町村からの申請を1件ずつチェックをさせていただきまして、交付決定もさせていただいているところでございますけれども、県の事業と市町村の事業は若干の違いがございます。

 具体的に言えば、市町村は当然のことながら、身近な事業や、市町村固有の事業を実施されている。例えば、樹木のせん定でございますとか、廃棄物の不法投棄対策でございますとか、あるいは地域の防犯活動といったものを主にやられている。

 県はどちらかといいますと、介護・医療分野に代表されるような人材育成事業等と、政策課題に対応したものにウェイトを置いているというところがございます。市町村と都道府県で全くダブりがないかといえば当然ダブる面もありますけれども、そういった意味では、個々の事業の目的としているところでかなり差があるのかなと受け止めております。

 それから、二つ目の御質問で、同一の者がダブってないかというところでございますけれども、これにつきましては、もとより基本的な条件でございますから、市町村、都道府県の中でチェックをする体制というのは、それなりに機能していると思っております。

 ただ、9月の御質問でもお話をいただいた、例えば自治体間のダブりというようなところにつきましては、大変恐縮でございますけれども、名寄せを十分するシステムというのがないところでございますから、そこまで厳密にはチェックができないという状況にはございます。

亀井委員

 分かりました。基金に関しても、残りもう1年と、冒頭申し上げましたように、残り1年の期間で公募をして、すばらしい提案もされているやに聞きましたので、進捗率を見ながらしっかりと計画的に取り組んでいただいて、基金に無駄のないように精一杯努力をしていただきたいなということを要望してこの質問を終わります。

 次の質問なんですけれども、外国人旅行者200万人来訪プロジェクトについて、何点かお尋ねしたいと思います。

 神奈川県観光振興計画におきまして外国人旅行者200万人来訪プロジェクトが位置付けられている本県にとっては、羽田空港国際化を契機として、外国人観光客の増加を図る絶好の機会であると考えます。具体的に海外からの誘客をどのように展開しようと考えているのか、何点か伺いたいと思います。

 まず、神奈川県観光振興計画において目標数値が設定されていますが、現在の進捗状況を教えていただけますか。

観光課長

 観光立県神奈川の実現に向けました達成目標のうち、外国人の来訪者に関する目標としては、訪問率、そして訪問者数の二つがございます。

 訪問率は、日本を訪れた外国人のうち、どれぐらいの数の方が本県を訪問したかという比率を表す数値でございまして、2009年の実績は16.7%、これを計画の最終年度の2012年に18.5%にする目標としております。また、外国人旅行者の訪問者数は、2009年113万人であったのを244万にする目標を立てております。また、2010年の単年度の目標につきましては、訪問率で17.5%、訪問者数は157万人を設定しております。

 1月26日に発表されました2010年度の日本政府観光局、JNTOの訪日外客訪問地調査結果によりますと、本県への訪問率は17.8%、訪問者数では153万人の外国人が訪問したと推定されております。

 目標に対しまして、訪問率は0.3%上回る結果となっております。また、訪問者数は目標を若干下回りましたが、前年を40万人上回る153万人という過去最高の数字となっています。

亀井委員

 次に、海外での活動は重要な取組であると考えますけれども、県は海外における現地プロモーション活動について、どのように考えているのか。また、これまで海外でのプロモーション活動について、本県はどのように取り組んできたのかも含めてお尋ねしたいと思います。

観光課長

 海外から多くのお客様に来訪をしていただくためには、国及び各自治体でも、東南アジアを中心として、現地でのプロモーション活動に積極的に取り組んでおります。

 本県は羽田空港からのアクセスも非常によく、外国人旅行者にとって多くの魅力がある地域ではございます。

 しかしながら、平成21年度に県が行いました外国人観光客実態調査によりますと、旅行の訪問地、目的地としましては、東京が71%と一番高い数字でありまして、一方、県内では箱根・湯河原が24.8%、横浜が17%、鎌倉が9.5%と、低い数字になっております。まだまだ本県の魅力を十分に伝えられていないと考えられます。

 こうしたことから、海外におきまして、更なる効果的なPR活動が重要であると考えております。

 東アジア、特に中国におきましては、民間と行政が一体となった現地セールスを行い、現地の関係者との人的なパイプづくりや、旅行会社やキーパーソンとの商談等が、効果的かつ重要であると言われておりまして、現地におけますプロモーション活動の充実が必要であると考えております。

 これまでの県の取組でございますが、県といたしましては、近隣自治体との広域連携による観光プロモーション活動を実施してまいりました。

 具体的には、富士箱根伊豆国際観光テーマ地区推進協議会におきまして、台湾への教育旅行セールスや、タイへの国際観光展への出展をお願いしました。また、東京都、千葉県との連携によるシンガポールへの教育旅行セールスや、関東1都9県で構成します協議会でのシンガポールでの国際観光展への出展など、様々なプロモーション活動に取り組んできております。

 また、韓国へのプロモーションとしましては、京畿道国際観光博覧会に平成17年以降、毎年神奈川県観光協会が出展し、本県のPRに取り組んでいるところであります。

 また、昨年8月には、県内の高校生を上海へ派遣しまして、現地の学生との交流会において、本県の観光地を紹介する活動も行っているところでございます。

 さらにまた、海外の各駐在事務所では、観光展への出展やセールス活動に取り組んでいただいております。以上のような活動を行っております。

亀井委員

 東京の71%に比べて、箱根も横浜も鎌倉も数字的にはまだまだ低いんですよね。今課長がおっしゃった中に、現地に行って、キーパーソンと言われるような方々との商談が必要であるというお答えがあったんですけれども、質問の角度としては違うかもしれませんけれども、観光課長はじめ、職員の方々がこういうところのプロモーション活動のために海外に出向いて、契約が取れるまで帰ってこないぐらいの意気込みでするべきかと思うんですけれども、何かそういうことに関して壁があるんでしょうか。

観光課長

 本県では、平成21年度以降、職員の海外渡航を原則行わないこととなっております。平成20年度までは観光課の職員が現地に赴いて、セールス活動を行っております。

 ただ、ほかの自治体におきましては、現地でのプロモーション活動を積極的に行っていますし、その成果も現れているというようなことがございますので、今後そういう現地でのセールス活動の必要性をもう一度庁内で認識を合わせまして、積極的な現地での活動に取り組んでいきたいと思っています。

亀井委員

 システム的に、平成21年度から海外出張ができなくなったということのようですけれども、観光立県というからには、やっぱりそのぐらいの覚悟を持って取り組まなければいけないと思うんです。この辺の縛りがある中でも、何とか、今の課長の答弁だと海外に行って、しっかりとやっていきたいという決意もあるようですが、この辺のところ局長はいかがですか。

商工労働局長

 海外でのプロモーション活動は非常に重要なことだと思っております。確かに、神奈川を愛する職員が言うのと、業者に任せるのとでは、ちょっと相手への伝わり方も違うかなとも思っております。

 いろいろな制約はございますけれども、そういった活動も必要だということを庁内でも議論させていただいて、実現できるような形で進めてまいりたいと思っております。

 今はまだまだ少ないとはいえ、平成23年度には多少その殻を破って、派遣を実施していこうかなというふうに思っておりまして、今事業化に向けて取り組んでいるところでございます。

亀井委員

 平成23年度からは、1人くらいは派遣できるというぐらいの形になってきているんでしょうか。でも、多勢に無勢ではなかなか太刀打ちできないかなと思いますので、是非局長にも、今御答弁にあったような前向きな姿勢で対応していただければと思います。

 次もちょっと角度を変えまして、これは多分大丈夫かなとは思うんですが、大連に設置されます中国経済事務所との連携で、仕事の内容がちょっと違っているとは思うんですけれども、やはりここを神奈川県の観光振興の拠点にするということも一つ考えられるかなとは思うんです。もちろんそこにお客さんがいるかどうかということが一番問題だと思うんですけれども、この点はどうでしょうか。

産業立地課長

 大連の方には、現在はサテライトオフィスという形でございますけれども、新年度からは(財)神奈川産業振興センターの経済事務所という形にして、体制を強化いたします。

 基本的な役割といたしましては、私どものやっております県内への企業誘致、それから県内中小企業の中国への進出への支援を大きなテーマとして仕事をしていただくことになりますけれども、今委員がおっしゃったような観光の面でのセールスにつきましても、努力していただきたいということについて、今話合いをさせていただいているところでございます。

亀井委員

 分かりました。ありがとうございます。次の質問は、非常に総論的な質問になってしまって大変恐縮なんですけれども、今日質問するに当たって、昨日、神奈川県観光振興条例、あと神奈川県観光振興計画の方も目を通してきたんですけれども、何かこの条例には、神奈川県の独自性みたいなものが見えないんですよね。だから、条例の中の神奈川県という語を、ほかの都道府県にしても当てはまりそうな感じがするんです。その神奈川らしさというのは、この条例上はもう表現できないんでしょうか。それと今後、何か表現するというか、条文を変えるぐらいの形で表現を変えていくということは考えられますか。

産業部長

 観光振興、観光立県、また国においても観光立国ということで、日本全国挙げて取り組んでいるということで、そういう意味では地域における展開ということにつきましても、手法、あるいは考え方という面で若干似てくることはあろうかと思います。

 ただ、私ども、この観光条例をつくるに当たって、本県だけが持っていること、例えば、他県とは違う観光資源の豊富さといったこととか、あるいは大学とか地域との連携などを重視した次第でございます。

 そういった中で、今条例の考え方というお尋ねがございました。現在のところ、この条例をつくったばかりで、まだ1年目ということでございますので、この条例に基づきまして、観光立県神奈川を推進していくということで、現在のところは考えているところでございます。

亀井委員

 今の答弁の中身ですと、やっぱり神奈川県としての神奈川県らしさというのは、ちょっと感じにくいかなというところもございます。

 例えば、この条例の第2条の第1項で、観光資源というところがあるんですね。観光資源のところを読むと、多分この第2条を基に御答弁いただいたのかなと思いますけれども、この第2条の第1項は、これは他県でも成り立ってしまうかなというところはあると思うんですね。

 ですから今後は、観光立県と言うぐらいですから、その観光立県である神奈川県の観光振興条例なんだと言えるように、もちろん観光振興計画ではしっかりやりますよということになるかもしれませんけれども、そのような観点での条例の見直しについても、これからもし見直しをされるんであれば、そのような形で考えていただきたいなということを最後に要望しまして質問を終わります。

河野委員

 では、インベスト神奈川について伺います。インベスト神奈川の中での、施設整備等助成制度ですけれども、この制度に基づく企業規模別の助成金の割合は、昨年の10月の段階では、大企業が87.2%、中小企業が12.8%と、こういう数字になっております。

 現段階では、大企業と中小企業の割合、さらに金額、これはどうなっているでしょうか。

産業立地課長

 現段階では、インベスト神奈川での施設整備等助成金の総額で言いますと、現時点で658億5,584万円になっております。

 そのうち、大企業と中小企業の別で申し上げますと、大企業が573億4,177万円、それから中小企業につきましては85億1,407万円と、このようになっております。

河野委員

 そうしますと、大企業、中小企業の比率は10月段階と余り変わらない。大企業は87%、中小企業が約13%という、その状況は変わっていないと思います。

 それで、この間、当初の申請に比べて、設備の投資額が大幅に変更になった企業があると思うんです。例えば富士フイルム(株)ですけれども、当初460億円という投資額でしたが、これが262億円になっています。味の素(株)も400億円という投資額でしたけれども、これが218億円という変更になっているんですが、この辺の理由はどういうことなんでしょう。

産業立地課長

 当初の申請の後に、その企業を取り巻く様々な環境の変化に伴いまして、新たにインベスト助成金を受けて整備する施設の規模の縮小を行ったり、あるいは建設コストの節減に取り組んだり、さらには導入する設備機器の見直しなどを行った結果、投資額が減額になったと受け止めております。

河野委員

 それは、助成金を受けることよりも、企業のいろいろな事情でコストを節減するだとか、正に企業戦略が優先になるということが示されているのかなと思うんです。それで、大企業に対する助成金が573億4,177万円ということですけれども、2011年度、新年度では幾らになってくるでしょうか。

 そして、新年度以降、大企業に対する助成金は何年間続くのか、そして、2011年度以降、総額幾らになるのかということについて、お答えをお願いします。

産業立地課長

 新年度の当初予算の額で申し上げますと、インベスト神奈川2ndステップの施設整備等助成金の総額が64億7,693万9,000円となります。このうち、大企業と中小企業の別で申し上げますと、大企業が57億3,417万7,000円、中小企業が7億4,276万2,000円となっております。

 いつまで続くのかということを申し上げますと、平成34年度まで続くという予定でございます。

 それから、もう1点、平成23年度以降の交付見込額ということでございますけれども、現段階の見込みで申し上げますと、総額で568億2,353万円、そのうち大企業と中小企業の内訳で申し上げますと、大企業が498億6,061万円、それから中小企業は69億6,292万円となっております。

河野委員

 大企業全体としては平成34年度までということのようですが、大企業の場合には、ほぼ10年間ということになると思うんですね。それで、2011年度も含めて498億6,061万円と、相当なお金が出ていくということになるわけです。この多額のお金を出すということについて、地域経済が活性化するだとか、税収が増えるだとか、いろいろ言われてきたわけですね。

 それで、常任委員会の報告資料によりますと、2010年度の県税の増収効果が17億5,816万円という形になっております。個人県民税、法人二税、それから不動産取得税、それぞれ内訳が記載されているわけですが、この金額が出された根拠、どんな形でこの数字が出ているのかというのをお聞かせいただきたいと思います。

産業立地課長

 この税収影響額の算出につきましては、県の税務担当のセクションの方でやっております。そちらから伺っている範囲でお答えいたしますと、まず個人県民税の算出の方法でございますけれども、新たに県外から県内に転居した方、それから新たに採用された県内在住の方、この二つをインベスト神奈川によって個人県民税が増加する要素とみなし、これらの人数に県民1人当たりの平均課税額を乗じて算出したと、このように伺っております。

 それから、法人二税、すなわち法人県民税と法人事業税でございますけれども、こちらにつきましては、新たに県外から県内に転勤された方、それから新たに採用された方、こちらをインベスト神奈川によって増加した従業者とみなしまして、平成22年度の各企業の実際の課税実績に基づいて算出したと伺っております。

 最後に、不動産取得税でございますけれども、こちらインベスト神奈川の助成対象施設に対して課税された不動産取得税のうち、平成22年度中に実際に課税された額を集計した額だというふうに承知しております。

河野委員

 もうちょっと具体的に伺いたいんですが、個人県民税については、神奈川県に新たに転居してきた人ということと、それから新規に採用したと、この合計というところですけれども、実際の人数では何人になりますか。

産業立地課長

 私どもの方で集計した数字で申し上げますと、6,750人という数字になっております。

河野委員

 6,750人ということのようですけれども、これは先ほど御答弁があったように、転居者と新規採用者、これを積み上げた数ですよね。ただ新規採用者というのは、その事業所において退職者を補充したという新規採用もあるはずなんです。それは考慮されているのでしょうか。

産業立地課長

 委員おっしゃるように、退職者の補充といった意味合いでの新規採用もあろうかと思います。この点については、私どもの調査では考慮しておりません。

河野委員

 そうしますと、今後だんだん積み上げていけば、退職者補充で新規採用しているだけで、どんどん個人県民税の増収効果は増えていくという状況になっていくのかなと思うんです。

 ただ、非正社員については、かなり退職者というか、辞めさせられたという人がいるのではないかなと思うんですよね。

 例えば、今まで出された資料で見ますと、年度によって企業の数が変わりますから全部同じ比較ではないんですけれども、非正社員の数は、2006年は全体で3,300人、07年が3,900人、08年が4,900人、ここまでは増えているわけですね。ただ、御存じのとおりリーマンショックがあって、派遣切りとか行われてきたわけです。それで、2008年度の場合には4,900人だったのが、翌年は3,600人になっているんです。明らかにこれは派遣切りがあって、そこにいる非正規である従業員がカットされたという形になっているわけですよ。これはかなり大きな数なので、そういうところも見ないで積み上げていくというのはおかしいと思いますよ。もっと派遣切りをされていると思うんだけれども、少なくともこの積み上げた数の中から1,300人というのは差し引かないと、実態にはならないのではないかと思いますがいかがでしょうか。

産業立地課長

 今回も議会で報告させていただきましたインベスト神奈川の経済波及効果につきましては、毎年度同一時点で、そのときのインベスト神奈川の対象企業に対して行っている調査でございますので、その時点での人数ということで表させていただいております。

河野委員

 その時点での人数といっても、新規採用だけを積み上げていったんでは正確な数ではないということですよ。明らかに削られている社員というのはいるわけです。従業員そのものが派遣切りで1,300人減っているんですよね。そのことは全く脇に置いて、採用された人だけを積み上げていくというやり方では、正確なやり方ではないですよ。派遣切りされた方が5人だとか6人だったら、それは余り問題にされないかもしれないけれども、明らかに従業員総数の中で1,300人という非正社員が少なくなっているんですからね。そこのところを考慮しないで積み上げて個人県民税を出しても、これは正しくないですよ。

産業立地課長

 委員から御指摘いただいておりますけれども、企業に対して調査を行って数字を出しておりますが、やはりどうしても企業側の負担を考えたり、あるいは税収面での影響額というのを推計する上では、当然委員がおっしゃるような、現実と一部かい離した部分があるかもしれませんが、やはりこの方法でやらせていただいているということでございます。

河野委員

 これは一部かい離しているのではないですよ。1,300人という人数は。先ほど新規採用と転居を含めて6,750人と言ったでしょう。6,750人の中で1,300人というのは一部ではないですよ。このようなデータを基にして個人県民税が増えているとするのは、やっぱり正しくないです。

 それと、企業にとって負担だと言うけれども、それでもきちんとしたデータを出していかないといけないと思いますよ。経済波及効果がどうだったのかという問題や、それから税収がどうだったというのは、正確にしていかなければいけないわけです。

 670億円ですか、多額の助成金を出すわけでしょう。大企業だけで573億円を出すわけですから、やっぱりここのところはきちんとしなければいけないと思いますけれどもね。

産業立地課長

 繰り返しの御答弁になりますけれども、今このような形で算出させていただいているということでございます。ただ、これから私どもも少し内部で検討いたしまして、より実態に合ったような算出方法としてどのようなものができるか、少し検討していきたいと思っております。

河野委員

 ではそういうことで、そこのところはより正確に出して、退職者補充とか、採用したんだけれども辞めたような方の数、そういうことも含めてちゃんとやっていただきたいと思います。

 それで、法人二税についてなんですが、新規立地・再投資による増加従業員数ということです。そうすると、この増加と、それから転居も含まれるんだけれども、例えば富士フイルム(株)で言えば、先端コア技術研究所が造られましたね。そして、県に出している申請のときの従業員数は600人となっているわけです。その場合には、法人事業税の増収効果を算出する場合、富士フイルム(株)のコア研究所で600人増えたと、こういう計算で出しているということですね。

産業立地課長

 法人事業税につきましては、税収影響額ということで、インベスト神奈川の助成対象となった施設で増えた人数、それに、その企業全体の事業、課税実績といったものを考慮して算出しているというふうに伺っております。

河野委員

 それも正確ではないわけですよ。富士フイルム(株)はどう計算したか分かりませんけれども、先端コア技術研究所と、それから足柄工場がありますね。足柄工場の場合には、どういうふうに考えたんですか。先端コア技術研究所の場合には、大体、有価証券報告書だと1,209人となっているんです。県に出された従業員数というのは600人ということになっているんですが、足柄工場についてはどう考えたのですか。

産業立地課長

 先ほども御答弁させていただきましたけれども、税収影響額につきましては、税務サイドの方で算出しております。

 具体的にどのような形で算出したかということについては、私どもは承知しておりません。

河野委員

 税務サイドでと言うのではなくて、商工労働局が、ここの従業員はこれだけ増えていると調べたものに基づいて、税務サイドが計算しているんでしょう、違うんですか。

 だって、税務サイドだって、どうやって出したらいいか分からないでしょう。税務サイドで言えば課税実績というのは分かるけれども、ではそこの研究所で何人増えたのかという数字が分からなければ出しようがないのではないですか。

産業立地課長

 その雇用者数等につきましては、私どもの方で、企業に対して行った調査の数字を税務サイドの方に提供しております。

河野委員

 富士フイルム(株)なんですけれども、インベスト神奈川の申請第1号ですよね。それが、2004年の12月に申請した。それで、2005年の3月31日に神奈川県内の従業員数というのは5,192人だと。それが、2010年度の3月31日では3,588人だった。1,604人減っているんですね。

 神奈川県に入る実際の法人事業税というのは、全国の従業員数を分母にして、神奈川県内従業員数が何人かということで、全体で出している課税から割り出すわけですよね。先ほど言ったように、先端コア技術研究所だけで何百人増えているか分からないけれども、それを基に税収影響額で出すのでは正確ではない。実際には従業員数が減っているわけだから、神奈川県全体の法人事業税で言えば、マイナスの影響額になるわけです。その辺は考慮されているんですか。

産業立地課長

 確かに、県内に幾つか複数の事業所を持つような企業も、インベスト神奈川の助成対象企業でございます。

 ただ、こういった状況をどう考えるかということでございますけれども、やはりデフレに伴う国内市場の縮小ですとか、あるいは円高による為替の問題、それから新興国の追い上げといったように、企業経営を取り巻く環境というのは日々変化していると受け止めております。

 こうした中で、それぞれの企業は次の時代ですとか、世界市場の動向、こういったものを見据えながら、最適の生産体制を模索して、経営の効率化ですとか、コストの削減に取り組んでいくものと私どもは認識しておりまして、事業所間での人のシフトといったものにつきましても、その一環ではないかと思っております。

河野委員

 いや、それはいいんですよ。人員配置は企業がそれぞれの戦略でやるんですけれども、税収を出す場合には、従業員数の増減を算入しないといけないのではないかということを私は言っているんです。

 だって、実際に神奈川県に入る税収というのは、そこの新しくできたところだけではないんだから。新しくできたところと、もっと別のところも含めて入ってくるわけで、新しい研究所、富士フイルム(株)で言えば間違いなく足柄工場からの転居者がほとんどですよ。だから、足柄工場は多く減っていますね。そういうところを考慮しないで、増えたところだけを取り上げて税収を計算したのでは、神奈川県全体に入る税収とは違ってくるでしょうと私は言っているんです。

 企業がいろいろ何かやるということは、それは企業の判断でしょうけれども、県が税収を判断するときには、そういうやり方では問題だということを言っているんです。

産業立地課長

 私どもで報告をさせていただいておりますインベスト神奈川による経済波及効果というのは、あくまでもインベスト神奈川の助成に伴う投資による影響ということで受け止めさせていただいております。

河野委員

 先ほどの個人県民税の場合でも同じですよ。だから、その計算では正確な税収の状況とは言えないでしょうと私は言っているんです。実際に神奈川県に入ってくる税収に、どういう影響を与えるのかということを見ないと問題だと思いますよ。

 例えば、ほかの企業で言いますと、日産自動車(株)も新しい研究所で2,000人、それから、あと本社で2,000人増えたと公表されています。そうすると4,000人増えたという形で計算するのが今のやり方だと思うんですよ。

 では実際はどうかといったら、本社の場合には確かに2,000人近く、1,988人が本社の従業員で増えてますよ。ですから本社の場合には大体合っているんです。ですが、新しい研究所では、5年間でたしか2,811人増えているんです。しかし一方、追浜工場で1,757人減っているし、横浜の工場でも730人減っているんです。そういうところを全く抜きにして、日産の場合でも4,000人増えているよということで課税実績に算入するというやり方は、これも適切ではないですよ。

 それから、(株)リコーも同じです。(株)リコーも、海老名のテクノロジーセンターの従業員数は2,500人というふうに言われてきましたけれども、去年の3月31日時点で2,367人なんです。これは有価証券報告書によるものです。それで、秦野の事業所で146人減って、厚木の事業所で508人減っているんです。実際の県に入ってくる税収の増収分として計算するのであれば、その分は差し引かなければいけないということになるわけですよ。

 こういう実態をいろいろ考えてみた場合に、プラスになったというか、新しく造ったところだけでは問題だし、これは富士フイルム(株)だけではなくて、日産自動車(株)も同じだし、(株)リコーも同じだし、全体としてそういう状況になっているではないですか。これは、やっぱりちゃんと、ここのところもやり方として見直さなければいけないですよ。いかがですか。

産業立地課長

 繰り返しの答弁になりますけれども、やはり私ども、インベスト神奈川による影響額ということで出させていただいております。

 委員のおっしゃるようなことを考慮にいれるといたしますと、インベスト神奈川とはまた別の部分での企業実績といったものを反映しなければいけないことにもなろうかと思いますので、そのあたりは慎重に考えなければいけないと思います。

河野委員

 だから、インベスト神奈川による実績と言いますけれども、インベスト神奈川で企業に助成することによって、従業員が移ってきているわけです。だって、正社員が2万何千人増えたとか言っているけれども、結局、県内業者が7割近くでしょう。県内から移ってきているのに、そんなのは全然、法人事業税が増えたことになりませんよ。県内で移っただけの人まで含めて税収プラスだなんて言ったら、こんな出し方というのは本当にいい加減なやり方です。あたかもこれだけ増えているかのような算出方法は、絶対に見直しをすべきですよ。局長いかがですか。

商工労働局長

 雇用の人数についての考え方は、委員のおっしゃるのは、委員のお考えだと思います。

 私どもは、インベスト神奈川で工場、あるいは研究所を立地して、雇用を確保しておりますが、それがなければどうであったかというのは、分からない話でございます。インベスト神奈川で誘致をした工場でしっかりと雇用を確保し、それに基づいていろんな税も計算をさせていただいているということでございます。

河野委員

 立地や雇用を確保している、誘致しなければどうなったのか分からない、それはそれでいいですよ。

 雇用を確保していると言うけれども、事実問題として、ほかの事業所では雇用が少なくなっているという事実があるわけです。これが事実でしょう、違いますか。

 インベスト神奈川で誘致して雇用を確保したのは事実かもしれないけれども、インベスト神奈川というものをやって、それでそこに新しい研究所や工場ができたけれども、ほかのところから従業員は移ってきているわけです。同じ県内から。そしてそういう人は66%くらいいるわけです。そういうことを全く無視して、プラスの助成をしたところだけ計算するというのは、これはやり方としては正確ではないですよ。

 それでは、富士フイルム(株)は、実際は従業員が1,604人減るんだけれども、これで神奈川県の税収が増えると思いますか。

商工労働局長

 繰り返しで恐縮でございますが、インベスト神奈川で誘致して、工場、あるいは研究所を造ることによって雇用が確実に確保されている。この部分を効果として算出して、税額とか、様々な取引とか、そういう効果を算出しているということでございます。

河野委員

 ですから、私が今聞いているのは、富士フイルム(株)が、神奈川県全体の従業員を1,604人減らしているという事実を踏まえて、富士フイルム(株)が神奈川県に納める法人事業税というのは増えるということになるんですかと聞いているんです。

商工労働局長

 要するに、委員がおっしゃっているのは、これまでの従業員の数が全く変化しないということを前提に、それが移ったというようなことをおっしゃっているのかなと思うんですが、企業は、先ほど来申し上げているように、景気の変動等で、残念ながら従業員を減らすという場合もあるし、増やすという場合もございます。

 我々は、インベスト神奈川で研究所や工場を誘致したことによって、例えば、仮に減る予定だったものを、そこに確保することができたということもあるのかなと考えております。そういったことで、繰り返しで恐縮ですが、こういった研究所、工場で確保している雇用に、そういったものを基礎にして影響額を算出しているということでございます。

河野委員

 私が聞いているのは、法人事業税というのは、都道府県の企業の従業員数で決まるわけですよ。

 富士フイルム(株)で言いますと、企業全体で5年間で1,630人減らしている。そのうち、神奈川県で1,604人減らしているんですよ。そしたら全体で納める税収が、この5年間で見れば、間違いなく神奈川県に入る法人事業税の全体額は減るのではないですかということなんです。その事実はどうですか。その事実は認めないですか。

商工労働局企画調整課長

 ただいま委員の方から大変詳しいお話がありましたけれども、私が、局の全体の予算の基本計算をやっております関係でお答えをさせていただきます。税収に関しては、個々の従業員、例えば研究所にいる者、あるいは工場にいる者、皆が同じように税の中で1.0と見るわけではございません。それはよく御存じではあるかと思います。それと先ほど来、例えば工場が減ったからというようなお話がいろいろとありましたけれども、私どもインベスト神奈川で、とにかく県外に流出しないように、一生懸命県内に確保しようということでやってきました。

 それで、先ほど来、例えば富士フイルム(株)で言えば、開成町の先進コア技術研究所のあれほどの人数が、よそと競り合って結果として確保できたということですので、もしインベスト神奈川がなくて、あの研究所が維持できなければ、当然の話ですけれども、それよりもはるかに大きい雇用が神奈川から失われていたわけであります。先ほど来、局長が答弁しておりますように、税収影響額の算出方法として、その施設の確保できた人数をそれぞれの個人県民税、法人二税に照らし合わせて算出して、税収影響額として出しているということ自体は、大変適切な方法であると考えてございます。

河野委員

 私が聞いているのは、先ほどのように会社全体で1,630人減らしていると。その中で神奈川県内の従業員が1,604人減っていると。こういう事態の下で、実際の神奈川県に入っている同じ法人事業税全体での比較で見れば、神奈川県に入ってくるのは少なくなるのではないですかと聞いているんです。それをイエスかノーでお答えいただきたい。

商工労働局企画調整課長

 先ほど冒頭申し上げましたように、千六百何人といっても、工場の従業員さんと、研究所の研究員さんと、例えば本社ならば本社の社員、それぞれみんな違いますんで、数え方が。そこの過程が正確に出ない限りは、増えるとか減るとか、事実として申し上げるということはできないのかなということでございます。

河野委員

 工場の人数というのは1.5倍にして計算するというのは知っていますよ。それをやったとしたって、ほとんど神奈川県内で従業員が減っているわけだから、当然同じ法人事業税を払うとすれば、神奈川県に入ってくる分は少なくなるというのは目に見えて明らかではないですか。

 そう言うんだったら、そこまで詳しく計算してみてくださいよ。そうやって反論するんだったら。

 足柄工場から先端コア技術研究所に移った場合に、研究員が移ったかどうか分からないけれども、恐らく研究員がほとんどではないかなと思うんです。工場から移ったとすれば、足柄工場では1.5倍だったのが、研究所の場合、1倍になってしまうんですよね。

 これ以上時間がないですからやめますけれども、いずれにしても県税への影響額という場合に、増えたところだけをやったんでは正確なものは出ないと考えます。ソニー(株)だって3,000人と言っているわけだから、実際こちらに何人で報告が来ているか分からないですが。しかし、ソニー(株)の厚木の研究所で実際に増えているのは、ほかから移ってきた人だとか、同じ厚木の研究所から移ってきた人などを算入しなければ、3,000人と言っていたのが、実際は876人なんです。それを3,000人という数字を基にして法人事業税を出したら、それは的確でないという、そういうことです。その辺のところは、今後、数字として出しているんだから、そこはきちんとやるべきではないかなと思います。

 それで、次に大企業が納めている法人事業税の額なんですけれども、これはJX日鉱日石エネルギー(株)とNECエナジーデバイス(株)、この2社については、県として課税調査の対象になっていないということで、この2社を除いた法人事業税を、地方法人特別税による影響額を除いた額で比べると、2008年度が大企業18社で345億100万円だった。それが、2009年度が101億4,000万円、2010年度の見込み額が80億5,500万円ということです。2011年度の見込額は、少し上がったけれども113億2,000万円という状況になっているわけですね。これは税額から引いたんですけれども、こういうことについては、掌握はしておられるんですか。

産業立地課長

 私どもの税務サイドの方からは、お話は伺っております。

河野委員

 2008年度の345億100万円から、2011年度113億2,000万円ということで、2008年度に比べると、2011年度はその32.8%になっているんですが、リーマンショックの影響だとは思うんですが、こういう数字についてどのような認識をされているでしょうか。

産業立地課長

 法人事業税というのは、それぞれの企業の事業の実績といったものが色濃く反映されるものでございます。今委員からもお話もありました、リーマンショックなどの経済情勢の影響に伴いまして、こういった数字になったのではないかと認識しています。

河野委員

 インベスト神奈川2ndステップでは、こういうことの反省からでしょうか、過去3年間の平均税収を上回っていなければ助成金を出さないこととなった。これは、この苦い教訓の中から想定したことと思いますが、法人事業税全体で減っている割合も、助成金を受ける18社の大企業の方が減る率は大きいんですよね、県全体と比べてみても。そういう点では、こういうところに多額の助成金を出すというのは、いかがなものかなと思うんですよ。

 それで、時間もないからもうちょっと進めますけれども、大企業で57億3,400余万円ですか、これは商工費の予算の何%を占めているのでしょうか。

産業立地課長

 平成23年度の当初予算額、商工費の予算総額が139億9,364万円になっております。うち、インベスト神奈川の助成金は64億7,694万円となっております。比率で言いますと46%ということでございます。

河野委員

 大企業の占める割合は分かりませんか。

産業立地課長

 インベスト神奈川の助成金のうち、大企業への助成金につきましては、57億3,417万円となっております。比率で言いますと、41%ということでございます。

河野委員

 商工費全体の予算の中で、大企業約20社に対する助成金が41%を占めているというのは、これは商工費のやり方としては非常に偏っているし、私は異常だなと思います。

 しかも、税収が当初思ったよりも増えていないということもあるし、大企業の法人事業税は、県全体の法人事業税の減っている割合よりも多く減っているという状況の中で、商工費の予算の41%も大企業の20社だけで占めるというのは、本当に異常なやり方だなと思います。

 それで、新たな中小企業の支援体制がこの前も質疑をされましたけれども、商工会議所と商工会に対する助成金については、2011年度は2010年度に比べて増えているということなんですが、2009年度に比べるとどうですか。

商工労働局経理課長

 経営支援事業費補助と中小企業団体中央会補助金を合わせたものといたしますと、平成23年度予算は20億730万2,000円でございます。それから平成21年度は、21億7,551万1,000円ということでございますので、1億6,819万9,000円の減でございます。率で申しますと、平成21年度と比較しますと7.7%の減となっております。

河野委員

 2010年度が大幅に減らしたということなんだと思います。

 もう一つは、中小企業事業内訓練費補助というのがありますけれども、これは新年度では、今年度に比べて、どんな状況ですか。

技能振興・全国技能大会推進課長

 平成23年度予算は4,640万円でございます。平成22年度の当初予算が5,200万円ということでございますので、560万円の減、前年度と比べまして10.8%の減となっております。

河野委員

 休止とか廃止した事業もいろいろあるようで、それはシーリングが大きな影響だとは思うんですけれども、そういうところの予算枠を減らして、57億円もの予算を大きな企業に出すというこのやり方は、やはり問題だということを指摘して私の質問を終わります。



(休憩 午前11時49分  再開 午後2時56分)



(日程第1、第2及び所管事項について質疑を打ち切り)



6 日程第1及び第2について意見発表



森委員

 自由民主党神奈川県議会議員団を代表して、当常任委員会に付託された日程第1及び第2の諸議案に対して、賛成の立場から以下数点、意見及び要望を申し上げます。

 まず、雇用対策の充実についてであります。

 1点目は、基金を活用した雇用、就業機会の創出です。

 雇用創出のために、国からの交付金を基に編成した緊急雇用創出事業臨時特例基金、ふるさと雇用再生特別基金の両基金は、原則、平成23年度で終了することとなり、市町村分を含め、約340億円にも上っています。

 県内の雇用情勢は依然として厳しい状況の中、庁内各部局と県内市町村との連携を緊密に図りながら、創意工夫を凝らして、この基金を最大限有効活用し、全力を挙げて雇用対策に取り組んでいただきたいことを要望いたします。

 第2点目は、こうした厳しい雇用情勢の中にあって、特に厳しい状況にある若年者の就業支援についてであります。

 若年者を巡る雇用環境は、12月の完全失業率を見ても、15歳から24歳の若年者の完全失業率が8.8%と、他の世代と比べても極めて高く、また、今春卒業予定の大学生の就職内定率は、12月1日現在で68.8%と、平成8年度の調査開始以来最低となり、超就職氷河期とも言える状況となっています。

 さらに、本県の今春の卒業予定の高校生の12月末時点における就職内定率は、文科省の発表によると71.2%で、全国ワースト5位となるなど、若年者の雇用については改善の兆しが見えていません。

 また、こうした状況の要因の一つとして、若年者と中小企業との雇用のミスマッチも指摘されているところであります。

 若年者が職に就けない状態が続けば、本人の職業能力の開発の機会を奪われるとともに、経済的な自立も困難となり、また、将来的には地域の活力が失われかねない。未来の神奈川を明るいものとしていくためにも、若年者の雇用は大変重要な喫緊の課題となっています。

 こうした中、若年者合同就職面接会や業界別面接会の開催、また、企業向け採用活動支援セミナーの実施など、若年者の就業支援に積極的に取り組んでいることについては、一定の評価をしているところであります。

 来年度はさらに、基金を活用した新卒未就職者等人材育成事業の実施や、人材育成支援センターの能力開発スタッフバンクを活用した取組など、新たな若者たちの就業支援に取り組むところでありますけれども、今後とも国や市町村等の関係機関との連携を図りながら、一人でも多くの若者を就職に結び付けていくよう、取組を進めていただくとともに、将来を見据えたキャリア教育の推進についても、教育局と連携して取り組むよう要望いたします。

 第3点目は、産業雇用の環境変化に対応した人材育成です。

 厳しい雇用情勢の中、若年者や離職者等を、新たな雇用に結び付けるための職業訓練の果たすべき役割は、ますます重要になっています。

 多くの離職者等の訓練ニーズに的確に対応し、雇用機会の早期確保を図るために、職業技術校等の機能を最大限に活用した訓練を実施するとともに、民間教育訓練機関等に委託した職業訓練の充実、強化を図っていただくこと、また、企業の人材ニーズを的確に捉えた、就職に結び付く職業訓練の実施や、オーダー型の訓練など、よりきめ細かな在職者訓練を行うことにより、一人でも多くの方を就職に結び付けるよう努めていただくこととともに、併せて中小企業等の人材育成支援を推進していただきたい。

 また、多様化、高度化する企業の人材ニーズや、求職者の訓練ニーズに的確に応える職業能力開発を推進するために、東部総合職業技術校に続き、秦野市に整備することを予定している西部方面職業技術校につきましては、県の西部地域における人材育成と、職業能力開発の拠点として、地元地域からの期待も大変高いものがありますので、現在の厳しい雇用情勢に対応するために、平成25年4月の開校に向け、円滑に整備工事を進めていただくよう要望します。

 次に、中小企業支援についてです。

 まず、第1点目は、新たな中小企業支援体制の確立についてであります。

 景気は持ち直しに向けた動きが見られるものの、中小、特に小規模・零細企業の経営環境を見ますと、その実感は薄く、大変厳しい状況が続いているとの声を、多くの中小企業者から聞いています。

 我が会派では、昨年10月の当委員会において、商工会、商工会議所等が、地域経済を支える小規模事業者をはじめとする中小企業者への支援のほか、地域経済の活性化に向けた事業を実施する地域の総合経済団体としての役割を担っていることを指摘し、県と各団体がそれぞれ担うべき役割につき、基本的な考えに立ち返って、十分に話合いを行い、その結果として団体にお任せするものはお任せするというスタンスで、中小企業の支援体制を検討していただきたい旨、要望させていただいたところであります。

 このたび、県と商工会等々の十分な協議、調整の下、民間活力を生かし、多様化、高度化する中小企業のニーズに対して、地域密着型のきめ細かな支援と、様々な課題にワンストップで対応できる新たな中小企業支援体制を確立し、中小企業支援の充実、評価を図ることにしたことは、高く評価するところであります。

 しかしながら、この新たな支援体制におきまして、中小企業にとってのメリットが確実に現れてこなければ、支援体制を見直した意味がありません。商工会等の職員のスキルアップや新体制が良いスタートを切って、中小零細企業の皆様の期待に応えられるよう、かながわ中小企業成長支援ステーションによるバックアップや、新たな体制についての積極的なPRなどにもしっかりと取り組んでいただくよう要望をします。

 第2点目は、中小企業への金融支援についてであります。

 県内の中小企業を取り巻く経営環境が厳しい中、国の景気対応緊急補償制度が平成22年度末で終了することによる中小企業への影響を鑑み、県ではこれまでの緊急経済対策融資及び業績回復融資を組み合わせて、充実、強化した景気対策特別融資を新設し、業況の厳しい中小企業の経営基盤の安定や、資金繰りを総合的に支援することにしたことは評価するところであります。

 小規模・零細企業は、資金繰りが依然として厳しい状況にあり、景気や原材料高騰など、外部環境の変化に対して極めて弱い存在でありますので、今後とも国の制度の変化があったとしても、県内中小企業のために、資金繰り支援の手を緩めることなく、しっかり取り組んでいただくよう要望をいたします。

 第3点目は、中小企業の海外展開支援についてであります。

 我が会派では、やはり同じく昨年10月の当委員会において、最新の経済情勢や市場の動向などもリサーチしながら、神奈川にとって最も有益な地域に海外駐在員事務所を設置することが必要であることを指摘し、あわせて、県内中小企業の高い技術力など、神奈川の魅力や価値を海外に積極的にPRしていくべきであると提言をしたところであります。

 こうした中、来年度、成長著しい中国との経済交流の拠点として、大連で(財)神奈川産業振興センターが運営する中国経済事務所を支援することによって、民間活力を活用した県内中小企業の国際化支援及び中国企業の県内誘致の取組を強化することとしたことは、我が会派として大いに評価するところであります。

 景気の回復はまだまだ実感できず、さらに国内の長引くデフレや市場の縮小傾向の中で、海外市場への事業展開を目指す県内の中小企業も多いと思いますので、そうした意欲ある県内中小企業の海外展開支援について、関係機関と一体となって、オール神奈川の総合力を発揮し、県内中小企業の世界市場への挑戦を積極的に支援していただくよう要望をいたします。

 最後に、これまでるる申し上げましたが、商工労働局は、雇用、経済を担う重要なセクションであることを改めて肝に銘じていただき、常に県民や中小零細企業の切実な声に耳を傾けていただきながら、長引く景気低迷による厳しい経済雇用情勢から一日も早く脱却し、活力ある神奈川を取り戻すため、国や関係機関等とも連携しながら、県民や中小企業の安心・安全の確保と、確かな景気回復に向けて、全力で取り組んでいくことを要望します。

 以上、意見と要望を申し上げて、当委員会に付託されました日程第1及び第2の諸議案につき、自由民主党として賛成いたします。

作山委員

 私は、民主党・かながわクラブ神奈川県議会議員団を代表しまして、当常任委員会に付託されました、日程第1及び第2の諸議案に対して、賛成の立場から以下数点、意見及び要望を申し上げます。

 まず、雇用創出基金事業についてでありますが、平成23年度は一部の例外を除き、基金の最終年度となります。新年度予算で計上されました177億円という巨額な事業費が、雇用創出のため有効に使われるよう、県庁内はもとより、市町村とも緊密な連携を図りながら、その執行に努めていただきたいと思います。

 次に、ワークライフバランスの推進についてであります。

 ワークライフバランスの推進は、労働力人口が減少する中、単なる子育て支援という枠を超え、介護と仕事の両立など、誰もが働きやすい職場環境づくりとして進めていかなければなりません。

 厳しい経済環境が続きますが、ワークライフバランスに関する意識啓発や、特に中小企業の取組の支援などを進んで進めていただきたいと思います。

 次に、ベンチャー企業などの事業化支援についてであります。

 ベンチャー企業を支援するということは、そもそもスタートアップの時期に、一番しっかりとした支援を行い、成長につなげていかなければならないことであります。

 こういったプロジェクトを、いわゆる公募を行うことによって有望な企業を集めることになりますが、これは県経済に寄与する新産業の糧となり、あるいはその県の屋台骨になるといった産業に将来なるかもしれません。

 そういった創出、育成に努力をされ、積極的に取り組んでいっていただきたいということを要望させていただきます。

 次に、産業観光の推進についてであります。

 産業観光は、観光立県を実現する上で重要な要素であります。本県には、まだまだ新鮮な素材が多く存在しています。そういったものを発掘し、関係機関としっかり連携し、民間事業者の取組を促進していただきたいと思います。

 最後に、外国人観光客の誘客への取組についてであります。

 中国をはじめ、東アジアからの観光客の誘客は、本県にとって将来、今後とも重要であります。

 本県には恵まれた観光資源が豊富にあり、海外において効果的なPR活動を展開することにより、その外国人観光客の増加につなげる取組を行っていただきたいと思います。

 以上、意見と要望を申し上げまして、当委員会に付託されました日程第1及び第2の諸議案につき、民主党・かながわクラブとして賛成いたします。

亀井委員

 公明党といたしまして、当常任委員会に付託されました日程第1及び第2の諸議案に対しまして、賛成の立場から意見と要望を申し上げます。

 まず、はじめに雇用創出基金事業についてであります。

 厳しい雇用情勢を背景に、地域の実情や創意工夫に基づき、雇用を創出するため設けられた二つの基金も、原則的には平成23年度で終了することとなりますが、本県における雇用対策を推進する上で、基金事業の果たす役割は非常に大きなものがあると考えます。

 昨年は、国の予備費や修正予算により基金事業費が拡充され、本県でも10月及び12月の2度にわたり、補正予算において基金の積増しを行ったところであり、新年度予算を含め、基金の有効活用が求められるところであります。

 新年度の新たな取組としましては、民間活力を導入するため、公募による新たな形での事業実施が盛り込まれておりますが、こうした取組によって基金が最大限有効に活用され、一人でも多くの方の雇用が実現されることを強く期待するところであります。

 次に、観光振興についてであります。

 神奈川県観光振興条例に基づく観光振興計画には、外国人旅行者200万人来訪プロジェクトが位置付けられているところであります。

 昨年10月には、羽田空港の国際化が実現しましたが、このことは外国人観光客の増加に取り組む本県にとって絶好の機会であり、我が会派としましても大きな期待を寄せているところであります。

 この好機を捉え、確実に外国人観光客の増加に結び付けるためには、国内におけるPR活動のみならず、職員自らが海外に赴き、現地の政府関係者や旅行事業者に対し、直接プロモーション活動を行うことが大変有効な手段であると考えております。

 そこで、厳しい財政状況であることは認識しておりますが、是非とも海外におけるプロモーション活動が可能となるよう、積極的な働き掛けを進めていただき、外国人旅行者200万人来訪プロジェクトが達成されることを期待いたします。

 また、あわせて、障害者や高齢者等にも配慮したユニバーサルツーリズムの促進に向けた環境整備にも力を注いでいただき、真の意味で来訪者に優しい観光立県神奈川の実現に向けて取り組んでいただくよう要望いたします。

 以上、意見と要望を申し上げ、当委員会に付託されました日程第1及び第2の諸議案につきまして、公明党として賛成いたします。

河野委員

 共産党としての意見発表をさせていただきます。

 日本共産党は、五つの議案のうち、定県第1号議案と定県第162号議案に反対し、定県第15号議案、第172号議案、第194号議案に賛成します。

 意見を申し上げます。

 新年度の予算案には、インベスト神奈川施設整備等助成制度による助成金が64億7,693万円計上されています。このうち大企業20社に対する助成金は、57億3,417万円となっています。この金額は、2011年度以降6年間も続き、2011年度から10年間の総額で言うと498億6,061万円にもなります。

 2011年度の57億3,417万円は、新年度の商工費139億9,364万円の41%も占めています。2009年度が13.2%でしたが、2010年度が38.2%と急激に増え、新年度は更に増えています。

 多くの事業がシーリングをかけられている中で、僅か20社の大企業に対する助成金だけで商工費の41%を占めているのは、あまりにも偏った予算編成です。

 企業の誘致や県内再投資が増えれば、地域経済が活性化し、税収も増えると期待をしてきました。そして、インベスト神奈川による税収効果は、2010年度が17億5,816万円としていますが、この数字は本日の質疑でも明らかにしたように、実態を正確に反映したものではありません。

 県の試算は、個人県民税の計算においては、正社員、非正社員の新規雇用者と、県外からの移住者を合わせた毎年の人数を積み上げた数、6,750人を個人県民税を納めた人数としています。しかし、新規採用者の中には、退職者補充のための採用もあったはずです。

 また、非正社員の数は2008年度4,900人いましたが、2009年度は3,600人となっており、2009年度は2008年度に比べて1,300人減っています。派遣切りが盛んに行われた時期です。この1,300人の非正社員の分を考慮しなければなりません。しかし、県の試算にはこのことが考慮されていません。

 法人二税についても同じです。都道府県の法人事業税は、その企業の中で都道府県に何名の従業員がいるかで計算されます。ところが、県の試算方法は、インベスト神奈川で助成した研究所や工場の雇用者増加数だけを見て、法人事業税の影響額を見ています。

 しかし、これは問題があります。例えば日産自動車(株)で見ると、新研究所2,000人、本社2,000人、合わせて4,000人の従業員の増と県の資料で公表されていますが、しかし、実際には追浜工場で1,757人、横浜工場で730人従業員を減らしていますから、1,513人しか県内従業員が増えないことになります。

 (株)リコーにも同じようなことが言えます。

 また、富士フイルム(株)は、この5年間で県内の事業所の従業員を5,192人から3,588人に、1,604人も減らしています。企業全体で1,630人のリストラですから、リストラのほとんどが神奈川県です。ですから、富士フイルム(株)が納める法人事業税が企業全体の課税実績で同じとすれば、神奈川県への配分は少なくなります。税収効果とするなら、より正確な調査に基づくやり方をすべきであり、助成対象施設だけを取り上げるやり方は、インベスト神奈川のプラスの効果だけを強調するものであり、実態に合っていません。このようなやり方は、とても容認できるものではありません。

 また、県の方法を是としたとしても、2007年3月の試算では、インベスト神奈川による税収の効果は、個人県民税、法人二税、不動産取得税、合わせて146億6,700万円とされていましたが、実績は最も大きい2008年度でさえ17.5%にとどまっています。経済不況の影響とはいえ、大きくかい離していることは厳しく問われなければなりません。

 さらに、何度もこれまで指摘をしてきたことですが、日産自動車(株)の研究所への助成金についてです。

 日産自動車(株)が、青山学院大学から研究所建設のための土地の売買契約を結んだのが2002年3月14日、実際に土地を買い、所有権移転を行ったのが2003年3月28日、そして、その後直ちに神奈川県環境影響評価条例の手続を始め、環境アセスメントの手続を終えて、事業着手届を松沢知事に出したのが2004年7月、そして、青山学院大学の校舎の解体を始めたのも2004年7月となっています。

 その3箇月後にインベスト神奈川が策定され、既に校舎の解体を始めて、事実上の研究所建設が始まっているところに助成金80億円を交付する、これは全く許されるものではありません。

 本社建設もインベスト神奈川が策定される以前に、ゴーン社長が中田市長と記者会見をして明らかにしているところです。日産への助成金は、企業誘致のためでもないし、県内企業への再投資のためにも当たらないことは明確です。

 2002年11月に土地を購入した味の素(株)についても同様のことが言えます。

 武田薬品工業(株)が、大阪府と茨木市合わせて200億円を超える助成金を出すとしていたのに、新しい研究所を旧湘南工場に建設しました。

 武田薬品工業(株)のホームページを見ると、なぜ湘南に研究所を造るのか、この質問に対して、当社は昭和38年に、この地に工場を稼働させて以来、長年にわたり地元の皆さんとともに歩んできました。首都圏に近く、また数多くの文化財や自然環境にも恵まれ、国内外を問わず優れた研究者を引き付ける条件を備えた湘南という地域の特徴と、これまでの皆さんとの関係から、湘南に研究所を造ることにしました、としています。

 80億円の助成金については、全く触れられていないわけですが、もともとあった工場跡地に企業戦略により研究所を建てるわけですから、80億円の助成金を出す必要性は全くなかったのです。

 企業の投資は、企業の戦略が何よりも重視されるところであり、経済産業省の調査でも、立地企業が立地をした選定理由の中で、国、地方自治体の助成と挙げているのが、2007年が第9位、2008年が第8位、2010年が第10位と位置付けとなっています。これは、全国で競い合って行ってきた助成制度が、大きな効用がなかったことを示しています。

 インベスト神奈川での大企業への助成金は見直すべきであり、大企業への助成金が予算計上されている二つの議案には反対です。

 以上で意見発表を終わります。



7 日程第1及び第2について採決



8 日程第3閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



9 審査結果報告書等の案文委員長一任



10 意見書案等の協議



11 正副委員長挨拶



12 閉  会