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平成23年  商工労働常任委員会 03月02日−01号




平成23年  商工労働常任委員会 − 03月02日−01号







平成23年  商工労働常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110302-000012-商工労働常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(日下・亀井の両委員)の決定



3 日程第1及び第2を議題



4 同上質疑(所管事項も併せて)



梅沢委員

 前回、新たな中小企業支援体制の確立ということで御報告を頂きました。以前の常任委員会でも、私は、商工会、商工会議所と県との関係や、今後の在り方について質問をさせていただきました。

 ここへ来て新たな中小企業支援体制ということで、商工会、商工会議所と一体となった中小企業支援体制を確立していくということなので、その辺について何点かお伺いしたいと思います。

 先日の御報告では、県と商工会等との役割分担を見直して、民間活力を生かした新たな中小企業支援体制を確立するということでありました。中小企業の皆さんにお聞きすると、特に私が接するのは小規模企業の社長さんが多いわけですけれども、景気が少し持ち直しつつあるよというのは大企業の話であって我々とは別世界の話なんだと。ここへ来ていろいろな国の動向などもありますが、一番それを気にしているのは小規模事業者の方々なんです。これは本当に最近特に肌で感じるのですが、すごく神経質になっています。今ここで勝負に出たとして、来年はどうなるか分からない。見通しがつけばここは勝負に出るところなんだけれどもそれができない、という話も比較的よく聞いているんです。

 そんな中で、今回中小企業支援体制の見直しをされるということです。政府も言っているような、より身近なところで的確なサービスを、そしてそれをワンストップで受けられるようにするということだと思うんですけれども、この新たな中小企業支援制度についてお伺いしていきたいと思います。

 まず確認ですが、今回の見直しの内容、それから背景、見直した理由について改めて伺いたいと思います。

商工労働局経理課長

 はじめに見直しを行いました背景と理由でございますけれども、現在中小企業を取り巻く状況につきましては、今委員の御指摘にもございましたように大変厳しいということでございまして、各団体が行う中小企業に対する支援を充実していくということが重要と感じておるところでございます。多様化・高度化していきます企業ニーズへの専門的・総合的な支援、また先ほどもおっしゃられたような、地域密着型の迅速かつきめ細やかな支援、様々な課題にワンストップで対応できる支援というものが非常に求められてきている。これらの支援を行うために、県と各団体との役割分担をお願いしまして、平成23年4月、今年の4月から民間活力を生かした新しい中小企業支援体制をスタートさせるとしたものでございます。

 この見直しの内容でございますけれども、具体的には中小企業の利便性を向上する観点から、これまで地域県政総合センターで行っておりました中小企業に対する一般相談や専門相談の業務などにつきまして、商工会、商工会議所、それらの連合会、それから中小企業団体中央会、これらの団体に、従来から実施している指導支援事業に加え、新たに地域県政総合センターから事業を移行させていただき、その事業に対して県として助成させていただくということを考えてございます。

 あわせまして、かながわ中小企業成長支援ステーションを県内に設置いたしまして、経営及び技術の両面から商工会等に対して支援を強化していくこととしているところでございます。

梅沢委員

 地域県政総合センターで行っていた部分の大半の事業を商工会等の方に移すという理解でよろしいんでしょうか。

商工労働局経理課長

 地域県政総合センターが担っておりました相談事業、これを確実に商工会議所、商工会等に移させていただくということでございます。今回地域県政総合センターの方には、商工観光課という形ではもちろん残るんですけれども、それは観光を中心とした形で残っていくようにしまして、その他の商工会関係の支援の受付窓口といたしましては、商工会等の方に集約するというような形で進めさせていただいているところでございます。

梅沢委員

 ちょっと確認なんですが、今まで地域県政総合センターで行っていた中小企業支援がありますよね。そのうちの相談業務を主に移すよという話なんですけれども、今まではその相談業務というのは業務の中でどのぐらいを占めていたわけですか。

商工労働局経理課長

 観光の業務の方を残すという形になりますので、商工観光課といたしましては、およそ半分をちょっと超えたくらいの業務量ではないかと思いますが、業務量としてちょっと換算の方が難しく、大まかなもので申し訳ございません。

梅沢委員

 要するに中小企業支援の相談窓口は移しますよと、あと観光の業務は残りますよと理解したんですけれども、単純にそういう形でいいんですね。

商工労働局経理課長

 おおむねそれでよろしいかと思います。

梅沢委員

 この見直しは、見直しに至るまで様々な検討を加えてこられたんだと思うんですが、その検討体制についてお伺いしたいと思います。

商工労働局経理課長

 中小企業支援に関わります県と商工会等との役割分担や今後の在り方等につきまして検討していくことが必要だったものでございますから、昨年の5月に商工労働局内の各関係課長等を構成メンバーといたします中小企業支援に係る県商工関係団体の在り方プロジェクトチームというものを設置いたしました。それとともに、県と主な商工会、商工会議所の事務局長及び中小企業団体中央会の事務局長等を構成メンバーといたします調整会議というものを設置させていただきました。この調整会議の中で、中小企業支援のための県と各団体の役割分担や各団体の事業運営等につきましていろいろと意見交換を行いまして、相談事業を中心とした重複事業の一本化等によります中小企業支援の充実の必要性等について検討させていただきました。あわせまして、各団体の組織や事業規模等が相違していることなどを踏まえ、それぞれの商工会議所や商工会等を、商工労働局長以下幹部が現場にお伺いいたしまして、現場の声を把握するために意見交換を行ってまいりました。

 このような意見交換を行ったところ、商工会等では地域における総合経済団体として自らの存在意義を県に認めてもらうことは非常に有り難いことであり、会員、非会員を問わず、これまでも地元の中小企業のために努力してきた中、今回新たな役割を任せていただくこととなったので、期待に応えるよう頑張っていくといった御意見も頂いております。このように、今回の支援体制につきましては、商工会等からは好意的に受け止められているのかなと、また業務を引き受けることについて強い意欲を持っておると感じております。

梅沢委員

 調整会議、プロジェクトチーム、それから調整会議の中で商工会とか関係団体の皆さんに伺った上で検討体制を議論してきたと。そして、その中で皆様方が感じたのは現場である商工会の皆さんの意欲だとかモチベーションの高さを感じたというような理解をしました。実際に今まで、正直申し上げて、地域県政総合センターでやっていた相談事業とそれから商工会等でやっていたものがオーバーラップしていた部分があったわけですよね。それを整理して、こういう結果に至ったということなんですが、さりとて今度は意欲を持ってやるよと言ってくださったことは大変いいことだと思うんです。そうなると今まで以上に中小企業の相談体制を含めた支援が充実していかなければいけないわけですよね。見直しということですから、よく見直したのでしょうから。だから、そういった意味で、やる気はもちろんなんですが、今まで以上に現場にプレッシャーがかからないのかなという危惧があります。やっぱり県の方がいろいろな面でノウハウ、それから情報を持っていらっしゃるので、そういった意味で商工会等に相談業務が移る新たな体制になることによる現場のプレッシャーという課題が当然出てくると思うんです。そこで今後想定される課題は、皆さん方はどのように捉えていますか。

商工労働局経理課長

 今まで地域県政総合センターで行ってきました支援業務というものを円滑に実施していくための課題といたしましては、今、正におっしゃられたようなこと、商工会等の規模の大小なんかもあることから、職員の経験がかなり不足している部分も実情としてございます。やる気はありますけれども、商工会等が自らもっと職員のスキルアップを図っていかないといけない、そして中小企業から頼られる存在にならなければいけないというようなお話も伺っておりますので、正にこれが一つの大きな課題だろうと思います。このため、中小企業の皆さんに不便をかけないようにしなければいけませんので、スキルアップをすることはもちろんですが、それと並行いたしまして、県としてもいろいろな支援をしていかなければいけないということがあります。そういったことを商工会等からも要請なり相談を受けているというところでございます。

 また、地域県政総合センターでは、これから中小企業者のための経営相談というのは実施しなくなるわけでございますので、全体的に周知を徹底していって御不便をかけないようにする、二の足を踏まないようにするような広報を徹底していくことも一つの課題だと考えております。

 あわせまして、職員のスキルアップにつきましては、経営指導員等の資質の向上を図るということが一番大きいと思いますので、予算上ではございますけれどもこれまで中小企業大学校の専門講習みたいなものがあったんですが、より参加しやすい体制を整えていくことや、それからより実践的な研修を受けていただいて、一日も早くノウハウが身に付くような研修を進めるということも考えていきたいと思っております。

梅沢委員

 要するに、現場の職員の皆さんのスキルアップが中心だよということなんですが、今課長おっしゃった中で、その他いろいろな支援があるようですが、ちょっとその支援を一つ二つ教えていただけますか。

商工労働局経理課長

 まず、支援といたしまして具体的に申し上げますと、先ほど申し上げました中小企業大学校の専門研修等で研修科目や参加人数を増加させるために、財政的支援とともに分かりやすく行きやすくなるような研修とすること、それから商工会等の経営指導員を構成員とします指導事例検討会みたいなものを開きまして、具体的に経験のある指導員の方からいろいろな経験を教えていただくような研修を併せて検討していくような形をとっております。こういう場合には座学だけではなくて、具体的にこうした方がいいんだよなどと皆さんで検討しながら一人一人の個人がスキルアップしていく体制づくりができるような予算措置等を考えております。

 それから、あわせまして先ほど申し上げた広報の経費につきましても予算立てをしているところでございます。

梅沢委員

 分かりました。今は、業務が移る側の話を聞きました。今度は、本来やっていた地域県政総合センターでは、今度は商工関係のインフォメーションを扱うのが主な業務になるよという理解をしておりますけれども、要するにこの4月からこの体制が始まるんですよね。それに対する広報、周知が課題の一つとして今出てきましたが、その周知は、この県政総合センターでやられるのか、それとも商工会等もお互いがやるのか。業務はこういうふうに移るよ、体制がこう変わるよという周知をですね。それから、その地域県政総合センターでは今までの業務が無くなるわけで、体制が変わるわけですよね。その体制が変わることによって、例えば人の配置がどのくらい変化するのか、おおよそそれが予算的にどのぐらいなのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

商工労働局経理課長

 広報の関係につきましては、現在、各地域県政総合センター等の商工関係団体や関連するところに関しまして、既に4月以降の業務の受付窓口や方法が変わりますというリーフレットのひな形を送らせていただいておりますし、各商工会等が発行しております機関誌等にも載せていただくよう全て依頼済みでございます。これを年度末、つまり今月ぐらいに発行するものの中に全部折り込んでいただくということを検討しているとともに、4月以降は、新年度予算の中でこういった形に変わりましたということを団体に周知徹底するために、リーフレット等を印刷いたしましていわゆる県の団体等の主要なところに配架させていただくとともに、それぞれの団体に渡して通知するという形を考えているところでございます。

商工労働局企画調整課長

 今、委員の方から、事業が商工会等に移った後の県政総合センターの体制について御質問を頂きましたけれども、県政総合センター自体は所管は政策局の方になりますので、私どもとはいろいろ連携しながら今新しい体制を組んでやっているわけでございますけれども、一つは、先ほど経理課長の方から答弁いたしましたように、一般相談、専門相談などが商工会等に移りますが、地域との密接な連携が必要な観光業務等については引き続き地域県政総合センターが担うということでございますので、まずこの観光業務に必要な事業は当然配置されることは考えられます。ただ、そのほかにもインフォメーションでありますとか、あるいはその一部が地域県政総合センターに残る部分もありますので、そういったところを勘案しながら政策局の方で4月以降の人員体制を考えているというふうに、一応聞いております。

 ただ、今回一般相談、専門相談が移ったことによりまして、センターに配置されております中小企業診断士につきましては、先ほど経理課長からお話しさせていただきました、かながわ中小企業成長支援ステーションの方に移管させていただきたいと考えつつ、4月以降の具体の体制をつくっているところです。

梅沢委員

 分かりました。広報なんですけれども、4月以降に、予算の関係もあるんでしょうけれども、4月以降に大々的にすると受け取ったんですが、業務はもう4月から始まるわけですよね。その辺は大丈夫ですか。

商工労働局経理課長

 基本的には、現在御相談に来ているような団体などに関しましては、広報紙を通じたり、地域県政総合センターへ3月中には配付されますリーフレット等で周知ができますけれども、やはり4月以降については、もう少しきちんとした連絡体制をつくる必要はあろうかと思います。

 基本的には、相談そのものが4月に全部来るということではないのでございますけれども、4月以降の体制についてきちんと周知することにつきまして、やっぱり十分な対応をとるため、今、地域県政総合センター等と協議しているところでございます。ほかにどんなことができるのかということを、プラスアルファでできることを今考えておるところでございます。

梅沢委員

 そのとおりであって、4月に全部集中するとは言ってないですよ。だけれども、きちっとした体制でスタートしましょうということです。だって良いものをつくったんでしょう。良いものをつくったなら、こういう体制でより相談を受けやすくなりますよということをもっとアピールしたらどうかなという思いで今お話ししたんです。

 あと先ほど答弁の中で、かながわ中小企業成長支援ステーションという名前が出てきましたけれども、これはやっぱり、今まで聞いている中でも様々な課題があるということで、私の想像ではその課題を解決するためのバックアップ体制として新たにできたのかなという理解なんですが、その役割と体制についてお伺いしたいと思います。

商工労働局企画調整課長

 今お話しのとおり、かながわ中小企業成長支援ステーションは、先ほど来経理課長が答弁いたしましたいろいろな課題に対応するためにつくっているとお考えいただいて間違いないと思います。このステーション自体は、経営、技術の両面から商工会、商工会議所等を支援することや、あるいは潜在力を持った中小企業に対して、その成長段階に応じまして集中的な支援を行うために、海老名市にあります産業技術センターの中に設置することとしております。その役割は、主に三つございまして、一つは経営、技術の両面からの商工会、商工会議所等の支援、二つ目が、成長企業の発掘ときめ細やかな支援、俗にハンズオン支援などと申しますけれども、こういったものを実施すること、三つ目が、企業連携の促進による民間の産業ネットワークの構築をしていくこと、こういった主な役割を考えております。

 体制といたしましては、先ほど少しお話しいたしましたが、経営に関する専門知識を有する職員であり、現在地域県政総合センターに配置されております中小企業診断士7名を集約して配置することを予定してございます。

梅沢委員

 人的には7名体制で始まり、様々な支援、要するに商工会なんかに対する直接的な支援と、もっと幅広の支援をここでやるんだという理解をしました。

 今まで、様々聞いてきましたけれども、この各商工会等が担うことになる新たな体制によって、それに伴う県の財政支援はどうなるのかというのをお聞きしたいと思います。

商工労働局経理課長

 平成23年度の当初予算におきましては、新たな中小企業支援対策の拡充のための商工会の充実強化という方針の下、各商工会とも事業費を充実させることを基本に考えてございます。このため、商工会等に対する補助金につきましては、商工会等が従来から実施してまいりました経営指導等の支援業務に加え、新たな中小企業支援体制の確立のために地域県政総合センターから移行して商工会等に担っていただく一般相談や産学公連携事業等に対するものとして、平成23年度予算といたしましては17億5,651万円となっております。これは平成22年度の当初予算の16億733万3,000円と比較いたしますと1億4,917万7,000円の増ということになりまして、率で申し上げますと9.3%の増ということで、充実、強化に努めさせていただきました。

 また、中小企業団体中央会に対する補助金につきましては、事業協同組合の設立や運営指導等を行う指導員の設置費及び組合等が直面しています経営や運営面の問題解決のための講習会の開催経費など並びに地域県政総合センターから中小企業団体中央会に担っていただく事業運営相談などを含めまして、平成23年度予算といたしましては2億5,079万2,000円となっておりまして、平成22年度の当初予算額2億3,789万9,000円と比較いたしますと1,289万3,000円の増ということでございまして、率で申し上げますと5.4%の増となっております。

 これらの合計が20億730万2,000円でございまして、平成22年度の当初予算額18億4,523万2,000円と比較いたしますと、1億6,207万円の増額ということで、率で申し上げますと全体として8.8%の増という形で、充実強化を努めさせていただいてございます。

梅沢委員

 分かりました。前年に比べての話ですけれども、この支援体制、いろいろな工夫をされたんだと思います。現場である商工会等の皆さん、それから関係団体との擦り合わせによってこうやって出来上がったということですよね。さっきも言ったように、やっぱり現場はモチベーションが上がっていると、我々も県がやっていた仕事をできるんだよということなんだと思うんです。要するに、最終的に大事なことは、この支援体制が旧体制よりも中小企業にとってメリットがなければいけないことだと思うんです。

 もう一回最後に確認しますけれども、やっぱりこの体制になって中小企業には更にこういうメリットがあるんだよと、自信を持ってお答えをいただきたいと思います。

商工労働局企画調整部長

 今回、こういう見直しをさせていただく中で、今の県の体制でこれだけ多様なニーズにどれだけ対応していくのか、また、地域で普段中小企業の皆さんと接しておられる商工会や商工会議所の皆さんがどれだけこの先その活動を充実していっていただけるのか、そこをいろいろと議論しながら進めてきた経過がございます。

 そういう中で、やはり多様化しているニーズに県が直接いろいろとかかわっていくということで、本当にそのニーズに対応できるようなやり方ができるのか。それよりも、もっと地域でいろいろなことを普段から接していられる皆さんにもっと力を付けていただいて、そちらに県としても全面的なバックアップをする体制でやることが、中小企業の皆さんにとっても、よりきめ細やかですし、いろいろなところに行かなくても基本的にはワンストップで、何かあれば商工会、商工会議所に相談に行けば何らかのことをやってもらえると、そういう姿をつくっていくというのが一番中小企業の皆さんにとって望ましいことではないかと考えた次第でございます。

 その結果として、予算につきましてもこれだけ厳しいシーリングの中で、前年度よりもかなり増額を図らせていただきまして、それをお認めいただきたいということで提案することができましたし、その中でそれぞれの商工会、商工会議所が持っている課題として、先ほど申し上げた人的なスキルアップというものがございますので、このスキルアップについても今回の予算の中に様々組み込ませていただきました。例えば、それぞれのところでやるのではなくて、例えば隣町の商工会議所がノウハウを持っているのであれば、そことうまく連携しながら助け合って、それぞれのスキルを高めていく、そしてそれぞれのニーズに応えていく、そのような形での工夫も補助金の中に組み込ませていただいております。さらに、県の方でこのバックアップ体制というのをしっかりとっていくことによって、これは中小企業の皆さんにとって確実に効果のあるような頼りがいのある商工会、商工会議所になっていただけるような、そういう仕掛けというのを双方の中でつくっていくことはできたと考えております。今後、実績をしっかり上げるように、その運用の中でまた力を尽くしていきたいと考えております。

梅沢委員

 ありがとうございました。やっぱり今まではどっちかというと中小企業者に対して、それぞれの立場で一方通行とは言いませんが、別々に支援していたと。これが、今度は新しい体制によって、商工会とか商工会議所の規模とかノウハウのいろいろ差があるが、横の連携も強められるということだと思うんですよね。やっぱり中小企業を、現場で支援する体制として、これは本当に良いスタートを切ってほしいなといった思いから、ちょっと細かく質問させていただきました。是非、この体制が良いスタートを切れるように願っておきます。

 それでは、次の質問に移ります。やはりこれも中小企業者にとっては命綱であります中小企業の制度融資についてお伺いします。この融資というのはそれぞれの経営者にとっては血液でございますので、これが国の制度が無くなるだろうと、そしてそういったことで継続しないということでは、やっぱりいろいろな面で不安を感じてしまう。それをどのようにフォローしていくのか、県として独自のことをやっていくことも検討する必要があるのではないかと、そんな観点で質問させていただきます。

 まず、今年度のこれまでの取組、実績が報告されました。今年度の最終実績見込みを含めて、この内容をどのように捉えているのかお伺いしたいと思います。

金融課長

 1月末現在の制度融資の実績、これは前年同期を若干下回りますが、ほぼ同水準の1,948億円となっております。

 今後の見通しといたしましては、昨年12月に年末、年度末の資金繰り支援の緊急対策としまして、緊急経済対策融資に保証料補助を実施しました。その効果がこれから出てまいります。それから、年度末の資金需要期を2月、3月に迎えることになりますし、また信用保証協会が100%保証します景気対応緊急保証制度、これが3月末で終了いたしますので、最後の駆け込み需要が見込まれております。そういう意味では、残り2箇月の制度融資実績見込みは、昨年は2箇月で562億円出しておりますが、それ以上の実績、600億円近く行くのではないかと見込んでおりまして、年額では昨年同様2,500億円を超えるものと見込んでおります。そういう点では、県が年度当初に目標としておりました融資規模である2,600億円は、ほぼ県内中小企業に供給する役割を果たすことができると考えてございます。

 また、この実績を支えます緊急経済対策融資は、金額で前年比101.5%と維持されております。全国の状況を見ますと、緊急的な資金需要が一巡したと考えられることから、全体的に8割程度となっている中、県の制度融資、緊急経済対策融資につきましては資金繰り支援の充実に機動的に取り組んだ成果もあったと思いますが、そういうことで効果が上げられたかと考えております。また、県内の中小企業はまだまだ厳しい経営環境にあるということも認識しております。

梅沢委員

 今、お話を伺っていると、制度融資の工夫をしたことによって、借り手からすると利用しやすくなった反面、融資割合が他県より多いという数字は、やっぱり中小企業の経営の厳しさの表れだということですよね。使い勝手のいいものにしていただくということは大変結構なんですが、だからといってその数字が上がったことによってまだまだ景気の厳しさが逆に証明されるというようなことで、これが実態なのかなという思いです。

 緊急経済対策融資は、先ほどのお話にもありましたけれども、年度末対策として小規模・零細企業への保証料補助を実施してきたわけですけれども、これもお話がありましたけれども、今後の見込みを含めてちょっとお伺いしたいと思います。

金融課長

 緊急経済対策融資の保証料補助について、12月から1月の2箇月間の実績でございますが、1,319件、319億円ということになっております。これは前年同期の2箇月分で見ますと、104.8%という状況で伸びているということになります。また、保証料補助の対象となります従業員30人以下の小規模・零細企業の実績は先ほど1,319件の中の1,187件で279億円、全体のおおむね9割が30人以下の小規模零細企業者が利用されたという形になっています。

 今後、2月から3月の前年同額と申しますと350億円超えでございましたけれども、それの実績は上がっていると考えてございまして、総額としては昨年度の緊急経済対策融資の総額1,527億円をほぼ超えるのではないかと考えております。そういう見込みからは、12月から年末、年度末対策ということで、特に業況の厳しい従業員30人以下の小規模・零細企業の資金繰りに当初目標以上のおおむね2,600件、600億円をこの4箇月で供給できるのではないかと考えてございます。

梅沢委員

 分かりました。それでは、次に平成23年度の中小企業制度融資関係予算の考え方、これを伺いたいと思います。

金融課長

 まず、平成23年度の考え方でございますが、小規模・零細企業の金融円滑化につきましては制度融資でしっかり支えていきたいと考えておりまして、平成23年度の融資規模を今年と同じ、ここ数年続けておりますが緊急対応分を含めまして2,600億円を確保したいと考えております。その中で、予算の基本的な考え方といたしまして、1点目は依然厳しい小規模・零細企業の経営環境を踏まえた経営安定支援、それから2点目に厳しい雇用情勢を踏まえた金融面からの雇用対策支援、それから県内産業の成長促進につなげる創業支援、この三つの面に重点を置いております。具体的には、1点目の経営安定支援では、中小企業の経営環境の悪化や、先ほど申しました国の景気対応緊急保証制度の終了、こういう政策動向を踏まえまして、安定的に資金繰りを確保し事業を継続できるように、激変緩和策として県独自に景気対策特別融資を創設し対応してまいります。この経営安定型の融資規模は、昨年より35億円増やしまして938億円を確保しました。それから、雇用対策支援では、雇用対策特別融資を新設し、特により多く雇用したり、積極的な障害者雇用に取り組む中小企業には金利面で優遇して支援していきます。また、県内産業の成長支援ということでは、創業支援融資の融資対象要件であります従業員要件、これを撤廃しますし、また次世代を担うベンチャー企業、新産業分野の成長促進を図るためにスタートアップ融資の金利を当初3年間は全国トップレベルの0.9%という低金利で実施いたします。また保証の付与の円滑化や、中小企業の負担軽減の面からは、保証協会への代位弁済補助や保証料補助の充実強化をいたしました。

梅沢委員

 様々な運用をされているというのは理解しました。この国の景気対応緊急保証制度は今年度3月31日で終わってしまうと。この4月以降これはどのような形になるのか、県としてフォローするものがあるのか、ちょっと教えてください。

金融課長

 景気対応緊急保証制度は、業況が特に悪化している業種を国の方で指定しまして、その業種の中小企業が融資を受ける際に信用保証協会が100%保証をするという制度でございました。その保証制度が終了する4月以降は、リーマンショック前に機能しておりました、原型でありますセーフティネット保証後のものがございまして、これに戻るという形になります。この保証においても保証協会の100%保証は続きますし、一般保証とは別枠で8,000万円の無担保融資が確保されております。しかしながら、大きく三つの点で影響が出てくることが想定されます。

 一つ目は、まず対象となる不況業種の数が縮小されます。今は日本標準産業分類の全業種が原則として指定されておりますけれども、全業種とは中分類で申し上げますと82業種なんですが、これが4月以降48業種と大体6割方になってしまいます。それから、信用保証料については、現在0.8%で設定されておりますが、これについては1.0%にという形、それからセーフティネット保証後も企業の認定における売上減少要件がございます。直近3箇月が前年同期の売上高で3%以上減少しているという要件がございます、これが5%以上の減少が要件となるということで、この辺の条件も引き上げられた形になります。

梅沢委員

 三つ大きく影響があるということでいいんだと思うんです。82業種から48業種へ対象業種が6割に減る。それから保証料が0.8%から1%。それから売上高の減少幅が3%から5%というようなことで、これは相当大きなダメージになるのかなという思いがあるんですけれども、これに対して今度県は、国の制度を補完するという意味ではないですが、この影響を当然抑えるためにいろいろな工夫をされると思うんです。そこで、どのような考え方があるのか。あれば具体的にどういうことなのか教えていただきたいと思います。

金融課長

 4月以降で業況の厳しい中小企業の取組方ということでございますが、県では、御説明したとおり景気対策特別融資を新設しております。この中では、セーフティ別枠と一般枠という二つの取組をパッケージにしまして、融資規模として855億円を確保してございます。業況に応じて、中小企業の資金繰りを隙間なく支援していく仕組みとしております。具体的に申し上げますと、セーフティネット保証後も不況業種の指定の減少や売上減少要件5%以上などとなります。この認定が受けられる企業につきましてはセーフティ別枠といたしまして、従前の緊急経済対策融資と同じ条件、これを維持してまいります。つまり、10年間で金利1.8%の固定金利、8,000万円の無担保ということでございます。これは100%保証になります。

 それから一方、認定対象外になる企業につきましては、従前業績回復融資を実施しておりましたが、これを引き継ぐような形で、これは全業種を対象にいたします。そこで、売上減少は1円でも減少していればいいとしております。それから、金利は従前、業績回復融資2.2%のところを2.0%まで引き下げています。そういう形で、ここは一般保証の方ですが無担保として8,000万円を確保し支援している。また、特に厳しい小規模零細企業の負担軽減のためには、信用保証料につきましては、先ほど0.8%から1.0%に上がると申し上げましたが、これは30人以下の小規模零細企業に対しては0.2%の補助を実施し0.8%を維持してございます。また、一般枠につきましては、9ランクの保証のランクがありますけれども、特に業況の厳しい1から4ランクのところに5分の1の保証を実施してまいります。

梅沢委員

 今聞いただけでも、相当な豊富なメニューできめ細かく対応していただけるんだろうと思います。こういう国の制度が年度末で終わってしまうというのは、やっぱり経営者は敏感に反応するわけです。自分のところがそういうメニューを利用するしないは別にして、そういう国の動きというのには敏感に反応している。それは私が話していても一番感じるところです。ですから、国の制度は無くなるけれども、その代わりに県ではこういうことをしますよという説明を私もしたいわけです。ですから、是非そういう工夫を県でもしていっていただきたいなと思います。要するにそれぞれがその場に合った形ですぐには変わらないにしても、やっぱりそういう現場というか、経済状況を県の方が把握されて敏感に反応するというような姿勢でいていただきたいと。いずれにしても、まだ経営は先行き不透明という現実がありますので、是非よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、時間の関係でちょっと急ぎますけれども、次は若年者の就業支援に移らせていただきます。テレビなどのマスコミを通じて、この課題というのはずっといまだに続いています。やっぱり現場で見ていても、いろいろなミスマッチ等はあるんです。まだまだ本当にやる気はあるんだけれども、学生さんを含めてもがき苦しんでいる若者がいると。この間も、私の事務所の近くに大学がございますが、今いろいろな活動をしていると、ちょっと話を聞いてくださいという形で学生さんが3名入ってきまして、たまたま私が事務所にいましたのでお話を伺いました。テレビでああやって取り上げるけれども現実はもっと厳しいし、世の中ってこんなに情けがないのかなと思うんですよと。全然知らない人ですよ。どうぞ話してくださいと言ったらいろいろ話してくれたんだけれども、やっぱりもう、まず土俵にさえ乗せてくれないんだと。面接などで人を見てそれでうちの会社に合わないよと言ってくれるならいいんだと。だけれども、その土俵に乗れない人たちが、自分たちはいいんだけれども友達にいると。だけれども、どうしてあげることもできないので、やっぱり少しでも関わっている人のところに行って、本音を聞いてもらおうと思い、たまたま事務所が見えたので入ってきましたということでした。そんな中私は、県に対しても、それを少しでも改善をしていただく努力をしていただきたいという思いで、ずっとこの件は、今まで繰り返し確認をしてきました。今回は年度の最終回なのでいろいろな形でちょっと質問したいと思うんです。まず、やっぱり今の就職状況というんですか、これを確認させてください。それから、現状もそうなんですけれども、次年度はどうなるのか教えてください。

雇用対策課長

 先週の厚生労働省の発表によりますと、今年の春の卒業予定の大学生の就職内定率は12月1日現在で、調査を取り始めて以来最低となります68.8%、それから県内の高校生の就職の内定率でございますけれども、1月末現在で73.1%といずれも大変厳しい状況となっております。

 また、来年3月卒業予定の大学生の就職の採用見通しでございますけれども、民間の調査結果によりますと、増えるとする企業の割合は9.3%となっておりますが、減るとの回答は7.5%と、増えるが僅かながら上回っております。しかしながら、変わらないとの回答も約半数でございますし、一方3割の企業が分からないと回答しておりまして、今後の景気の動向を注意深く見守っていく必要があると考えております。

梅沢委員

 調査を開始して以来最低だということですよね。やっぱりこれは全国的に見ても神奈川県内の高校生の就職率というのは残念ながら下位の方にあるということなんですけれども、東京に次いだ首都圏なんですけれども、下位にあるというのはどういうようなことだと分析されていますか。

雇用対策課長

 本県の高校生の就職の内定率が低い要因については、複数の理由が考えられております。まず、いわゆる雇用のミスマッチが大きいと思っております。具体的には、本県の高校生の求人倍率でございますけれども、1月末現在で1.35とこれは全国でも上位に位置するものと考えられております。しかしながら、県内の高校生が希望する例えばサービスですとか販売、こういった職種の求人が非常に少ないという状況にございます。また、高校生の大企業指向がある中で、本県の求人の割合は7割以上が中小企業となっているということで、雇用のミスマッチが指摘されているところでございます。

 ただこうした状況に加えまして、本県では求人倍率が高くかつ求人の絶対数が多いことから、他県の生徒が県内企業に就職しているという状況が統計からも明らかになっておりますし、それから限られた採用枠を大学生と高校生が競合しているというような状況があります。さらには、本県はアルバイトの雇用機会が非常に多いということから、就職できなくてもアルバイトをすればよいという安心感があるのではないかという要因も指摘されているところでございます。

梅沢委員

 まずはミスマッチがあると。それから他県からの流入ということですね。これはやっぱり逆に言うとさっき言ったみたいに首都圏であるがゆえの悩みになってくるんでしょうか、どうですか。

雇用対策課長

 委員のおっしゃるとおりでございますけれども、一方で私どもが現場から伺っているお話としては、地方の学生の方が、就職先が限られているということで、やはり就職に対する意識が非常に真剣であると、こういうところが結果的に就業の格差に反映しているのではないかと、こういう現場の企業からのお話も伺っているところでございます。

梅沢委員

 分かりました。このミスマッチが指摘される中で、今年の1月から業界別就職面接会、これが今日まで3回やっているんでしたか、その業界別就職面接会とかいろいろな工夫をされているんですけれども、これに参加した人の反応、それから企業側の反応など分かっていたら教えてください。

雇用対策課長

 委員の御質問にありました中小企業の業界別就職面接会は、3月末までに5回予定しておりますが、現在製造業、情報通信業、卸小売業の3回を既に終えてございます。その際の参加者の反応でございますけれども、これまでの集計がとれている2回分のセミナーの参加者アンケートの結果ということで御容赦いただきたいと存じますが、業界への興味、理解が深まったとした参加者が約9割、それからほぼ全員の参加者が中小企業に魅力を感じたと受け止めていただいているところでございます。

 一方で、参加企業の反応でございますけれども、満足とされる企業の割合が6割から8割、それから再度こういう機会があれば参加してみたいという企業が約8割となっておりまして、こうした結果から、現段階においては参加者及び企業の側からおおむね肯定的な反応を頂いているものと受け止めております。

梅沢委員

 分かりました。業界別就職面接会は今年から始まっていますよね。そのほかの面接会というのも年に6回やっていましたよね。こんな話を聞きましたのでお伝えしておきますけれども、当然就職には時期というものがあります。その時期を逸してなかなか職に就けないという方をフォローするためにやっている。でも、ある中小企業の方は、これをもう少し早めに始めていただくと更に有り難いんだというような話をしていました。やっぱり最後に、内定がまだ頂けない方もそうなんだけれども、もう少し早めにやっていただくことによって、私たちも学生により多く会うことができるんだというようなお話でしたので、是非この点はちょっと頭に入れておいていただきたいなという思いがあります。

 それから、かながわ若者就職支援センターを通じてもいろいろな工夫をされたんだと思います。あとこれとは別に、これも前の常任委員会で質問しましたけれども、やっぱりキャリア教育ですよね。これは短期的な対処ではないんですけれども、中長期的にやっぱりキャリア教育をしっかりしなければいけない。そんな中で、それぞれの業態での専門家がいて、こういう時期だから私たちのノウハウを学校の教育に生かしますよと、差し出しますよと言っている。しかし、なかなかそういうチャンスが与えられないという話です。何も商売でやるのではないんだよという話をしましたよね。その時に課長は、いろいろな人材バンク的な構想を持っており、今進めているんだという答弁があったやに記憶しているんです。これはやっぱり大事なことなので、最終の議会なものですから、今どうなっているのか、具体的に進んでいるのかどうか、具体的に前進したならば今どんな状態かちょっと教えていただきたい。

雇用対策課長

 委員からこれまでの委員会の中で御提案いただきました人材バンクにつきましては、庁内の若年者の雇用対策を進める検討会議の場を通じていろいろな議論を重ねてきたところでございます。その検討状況でございますけれども、県の人材育成支援センターが運営しております能力開発スタッフバンクを活用する方向で検討を進めております。具体的な検討状況でございますけれども、2点ございまして、一つは利用する学校と実際お使いいただく、あるいは支援してみたいと思われている専門家の方、双方にとって利用しやすいシステムとするための登録項目の検討を行ったほか、一方で実際使う側の学校側が登録情報に容易にアクセスできるように情報提供の在り方についても検討を進めてまいりました。今後でございますけれども、年度内に関係機関との最終的な調整を行った後、県内全ての高校に対する周知を行うとともに、広く県民の皆様に新たな登録の呼び掛けを行うことによって、委員から御提案いただきました人材バンクをスタートさせていきたいと考えております。

梅沢委員

 分かりました。そこで課題になるのは、登録したのに、しかし登録だけで全然活用されていないよという課題があると思います。けちを付けているのではないですよ。そういったことも含めて検討されているという理解でよろしいでしょうか。

雇用対策課長

 先ほど申し上げました検討会議のメンバーには、県の教育局、それから私学も入っております。したがいまして、私どももバンクをつくったはいいけれども利活用されないのでは何もならないと考えておりますので、先ほど申し上げました県内全ての高校に対する呼び掛け、これは関係するセクションから、公立のみならず私学も含めて連携して呼び掛けを行っていくということを考えているところでございます。

梅沢委員

 是非そのように進めていただきたいと思います。時間もなくなりました。私がこの質問を繰り返すのは、人生で初めて実社会に入るときに若い人たちをつまずかさせたくないという思いの一点であります。そういった意味で、やっぱり景気回復が一番大事だと思います。しかしながら、いろいろなミスマッチもある。いろいろな形の施策をきめ細かにやっていただいているのを理解しましたので、引き続き、これは来年度もしっかりやっていくよという決意をお聞きしたいと思います。

労働部長

 前回もたびたび若年者の雇用について生の情報も頂きながら、御質問を頂いてきたところでございます。こうした中で、私どもも様々な工夫をして取り組んできたところでございますが、依然として厳しい状況が続いている。委員おっしゃるように、こうした状況が続けば、アルバイトやパートということではなかなか将来を見通した職業生活の設計というのも難しくなってきますし、経済的な自立も困難となるということでございます。単に県民個々の問題ということだけではなく、将来の神奈川の活力低下につながりかねない大きな課題であると、こういう認識を持って取り組んでいるところでございます。

 また、業界別の面接会などにも実際私どももお邪魔しましてお話を伺っております。中小企業においては技術の継承ですとか、変化の激しい経済状況に対応した事業展開、また経営改善などにおいて力を発揮してくれる若い力を、厳しい中ではあるんですけれどもやはり無理してでも確保していきたいと、こういう企業もたくさんいるということをますます実感したところでございます。例えば従業員が数名の企業でも、将来の屋台骨となってくれるような人を10年以上かけて今後採用活動をしていきたいというような企業も実際にお聞きしたところでございまして、中にはそういった企業もたくさんいらっしゃるということも分かってまいりました。

 そういったことから、一人でも多くの若者が、キャリア教育などを通しまして、自らの職業観をしっかり持ちながら、正規雇用へと結び付いていくように、私どもも、教育局も、これは単に学校だけということではなくて教育局の本庁ですね、そういった組織も巻き込みながら、また国の労働局とも、そしてさらには実際に企業を結ぶ経済団体などとも、具体的な連携を今後図っていきたいと思っております。今まで様々な工夫をしてきた取組の中でも、個々の課題が分かってきておりますので、そういった課題を一つ一つ、理解し、解決しながら、若者の就職支援にとして実のあるものとしていけるように、全庁、そして対外的な団体さんとも連携を図り、取り組んでいきたいと考えております。

梅沢委員

 ありがとうございました。私の質問はこれで終わります。



(休憩 午前11時58分  再開 午後4時26分)



作山委員

 民主党・かながわクラブ作山友祐です。どうぞよろしくお願いいたします。

 常任委員会の資料に沿って進ませていただきます。

 まず委員会資料の11ページにあります基金を活用した雇用・就業機会の創出ということで伺っていきたいと思います。

 雇用の創出のために、国からの交付金を基に造成しました緊急雇用創出事業臨時特例基金、そしてふるさと雇用再生特別基金、この両基金とも期限があるんですが、一部を除きまして平成23年度までとされておりまして、来る新年度が実質的には最終年度となります。現況の県内の経済や雇用情勢がこういった厳しい状況の中で、このような基金を有効に活用していくことは重要な課題でありますし、これまで我が会派としても繰り返しそういった指摘をさせていただいたところでもあります。そこで、平成23年度において、二つの雇用創出基金事業にどのように取り組んでいくのか質問させていただきます。まず、この事業の進捗状況と基金総額に占める平成23年度当初予算額の割合を確認したいと思います。

雇用対策課長

 国から交付を受けて積み立てた基金の総額は342億4,000万円でございますけれども、これに運用益を加えたものを総額として捉えますと343億9,000余万円となります。この金額をベースといたしました年次別の進捗状況でございますけれども、平成21年度は全体の約16%、平成22年度は約32%となっておりまして、平成23年度当初予算額は総額の約52%となっています。

作山委員

 では、この当初予算、平成23年度の予算として計上された事業について、その特徴を伺います。同時に、予算の規模及び創出される雇用数は、平成22年度当初予算と比較してどういった形になっているんでしょうか。

雇用対策課長

 まずは、予算の規模と雇用の創出規模でございますけれども、当初予算177億5,000余万円でございまして、平成22年度の当初予算に比べまして39億余万円増となっております。また、雇用の創出規模につきましても、予算の増額に伴いまして、昨年度、平成22年度当初予算の事業計画ベース6,700人に対しまして、平成23年度当初予算におきましては8,300人規模となり、1,600人の増となっているところでございます。次に、事業の特徴でございますけれども、まず県の緊急雇用の事業について特徴を申し上げますと、介護分野、それから治安・防災分野、さらに教育・研究分野で全体の7割以上を占めているというところが特徴でございます。主な事業でございますけれども、介護分野においては看護職員の雇用創出支援事業や介護福祉士の人材育成事業などを実施してまいります。また、治安・防災分野におきましては、高齢者世帯訪問による交通安全指導や、深夜の犯罪防止のためのパトロール事業、こういったものに取り組んでまいります。

作山委員

 では、この県の自主事業についてなんですが、10ページの計画内容にもありますが、このふるさと雇用に関連するものが14億5,000万円余りだということで、緊急雇用が同じく83億8,000余万円と計上されていますが、主な事業の分野と特徴について伺います。

雇用対策課長

 まず、ふるさと雇用再生特別基金事業でございますけれども、事業分野といたしましては、産業振興、観光、介護福祉の分野が中心でございまして、主な事業といたしましては、専修学校、各種学校への就職支援事業でございますとか、バイオベンチャー人材活用事業等がございます。

 次に、緊急雇用創出事業臨時特例基金事業についてでございますけれども、介護分野が約29億円でございまして全体の約35%を占めております。次いで、治安・防災分野が約21億円でございまして全体の約25%、さらに教育・研究分野が約11億円でございまして全体の約13%ということでございます。先ほどの答弁と重複いたしますけれども、以上の3分野で全体の約7割以上を占めているという状況でございます。

作山委員

 同じく、今度は市町村の自主事業についてなんですが、このふるさと関係が16億4,000万円余り、緊急雇用が60億4,000余万円計上されておりますが、同じくこの主な事業分野の特徴について伺います。

雇用対策課長

 まず、ふるさと事業についてでございますけれども、事業分野といたしましては、教育・研究分野が全体の約半分を占めまして、次いで産業振興、介護福祉が続いております。主な事業といたしましては、小中学校への情報化支援員を配置する事業でございますとか、地域ブランドの育成事業などとなっております。

 次に、緊急雇用の事業でございますけれども、事業の分野別では治安・防災分野が約13億円で全体の約23%、次いで環境分野、介護分野、情報通信分野がいずれも約7億円で、それぞれ全体の約13%となってございまして、以上申し上げた4分野で全体の6割以上を占めてございます。主な事業でございますけれども、治安・防災分野にあっては、防犯灯の現況調査でございますとか、放置自転車対策など、また環境分野では街路樹のせん定ですとか、不法投棄対策などに取り組む市町村が多くなっております。さらに介護分野では介護人材の育成事業が大半でございまして、情報通信分野では各種のデータですとか、台帳等の電子化に取り組む市町村が多くなっている、こういった状況でございます。

作山委員

 では、この新たな取組の実施ということで公募がありますが、この公募事業について伺います。平成23年度の事業に導入されたこの公募事業、昨年12月に、当委員会にもおられます関口議員からの代表質問での御提案もあって実現したと受け止めていますが、この公募事業の概要、そして現在の進捗状況を伺います。

雇用対策課長

 大変厳しい雇用情勢が続く中で国の雇用創出基金を有効に活用いたしまして、本県における一層の雇用創出を図るために、新たな手法として公募事業を実施したところでございます。具体的には、今後成長が期待されております環境・エネルギーあるいは介護福祉、さらには観光といった分野の中から、県が八つの事業テーマを設定して募集を実施いたしました。その結果、21件の応募を頂いているところでございます。今後のスケジュールでございますけれども、御提案いただいた事業の実施方法が国で定めた緊急雇用の要件に合うかどうか、こうした基本的な形式審査を行った後、各事業ごとに設けられております審査会で審査を行うこととなっております。その後、各局で行われる機種選定会議で最終的に採択事業を決定いたしまして、4月1日以降、提案内容に基づいて各事業所管課において契約を締結するという段取りになっております。

作山委員

 この県の実施事業については公募を取り入れるといった工夫を加えているということです。一方、市町村における事業の進捗に関しては、基金の一層の活用に向けてどういった働き掛けを行ってきているのか伺います。

雇用対策課長

 市町村に対しましては様々な働き掛けを行っておりまして、まず一つは市長会、町村会などを通じて、トップに対して基金事業の更なる取組の促進を要請しているところでございます。こうしたことに加えまして、商工労働局の幹部職員が直接市町村に出向きまして、働き掛けを行うとともに、地域の県政総合センターからも市町村への働き掛けを強めてもらっているところでございます。さらに、県内市町村の事業ですとか、他の都道府県の先進的な取組といった情報提供も、私どもなりにきめ細かく情報提供しているところでございます。加えまして、県の市町村財政課から、市町村の財政当局に対して基金事業の促進要請も行うなど、市町村に対しましては様々な形で基金の活用を促していくという取組をやっているところでございます。

作山委員

 最初にもお話ししたのですが、平成23年度は一部を除きまして基金の最終年度となるわけであります。この点に関して、この基金をしっかりと施行することができる見通しが立っているのか伺います。

雇用対策課長

 平成23年度当初予算におきましては、これまでの基金の残額をほとんど計上させていただいているところでございます。しかしながら、今後の執行段階におきまして、入札残金の発生ですとかあるいは事業計画の進捗により、計画額が減少するということも考えられるところでございます。そこで、平成23年度の事業執行に当たりましては、執行残額が一定額生じるということも念頭に置きまして、現段階におきまして更なる事業計画の積上げを各部局に要請し、準備を進めているところでございます。あわせまして、市町村に対しましても県の取組を参考にしていただきまして、入札等に伴う事業計画の減額を想定いたしまして、追加の事業計画を御用意いただくなど柔軟な対応ができるよう働き掛けをしてもらいたいと考えております。

 今後とも、庁内はもとよりでございますけれども、市町村との連携を一層緊密に図りながら、厳密な事業の進行管理を行いつつ、併せて庁内外に対する適切な助言ですとか情報提供をしながら、しっかりと全額執行に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

作山委員

 新年度予算で計上されましたこの177億円余りのこの事業費をしっかりと雇用の創出のために有効に執行していただくこと、県庁はもとより市町村とともに緊密な連携をとりながらこの執行に努めていただきたいということを最後に要望させていただきます。

 次に、同じくこの委員会資料の20ページからの記載にあります新たな中小企業支援体制の確立という項目の中で、ベンチャー企業等の事業化支援について伺いたいと思います。平成20年9月のいわゆるリーマンショック以来の景気の冷え込み、国内ももちろんこの影響を受けまして、ベンチャー企業の株式上場も大幅に落ち込んできています。こういった中ではありますが、県内の経済の再活性化あるいは従来の産業復活や復興と同時に、革新的な技術を持ったベンチャー企業の活躍が必要であります。幸いにも、この神奈川には多くの大学や研究機関が存在します。そのポテンシャルは存在しているという認識です。まず、県内のベンチャー企業をはじめとする企業の創業を巡る環境は今現在どういった状況にあるのか伺います。

産業活性課長

 少し古いデータで恐縮でございますけれども、国の調査によりますとリーマンショックのあった平成20年度では、例えば大学発のベンチャー企業設立数が90社と、その前年度の164社からマイナス45%という形で大きな減少を見せております。また、本県が平成17年度から実施しております大学発ベンチャー創出促進事業というのがあるんですけれども、例年20件程度の応募があるんですけれども、本年度は今5件にとどまっておりまして、リーマンショック後の世界的な景気後退あるいは株式市場の低迷など資金調達が困難をきわめている中、なかなか創業にまで至ることが難しい状況になっていると考えております。しかし一方で、ベンチャー企業を見いだすため優れた研究開発や新しいアイデアを公募して開催するかながわビジネスオーディションでは、昨年度を大きく上回る公募があったこと、あるいは各所で開催されております創業セミナー等々での参加者というのはかなり盛況であったということなどを踏まえますと、新事業立ち上げの機運、気概というものは依然維持されている、こんな状況かなと思っております。

作山委員

 この新事業の立ち上げの機運が依然維持されているといった状況を受けまして、来年度、ベンチャー企業などの事業化の支援にどのように取り組んでいくのか伺います。

産業活性課長

 本県では、これまで(財)神奈川産業振興センターですとか神奈川県産業技術センター、KSP、あるいは(財)神奈川科学技術アカデミー等と連携しまして、創業者やベンチャー企業に対して技術、資金、人材、ネットワークなど各成長段階において総合的な支援を講じてまいったところでございます。しかしながら、先ほど申し上げたとおり、創業を取り巻く環境は厳しく、また国の実施した調査によりますと、企業を立ち上げる前後は極めて苦しい資金調達を強いられているというのが現状でございまして、創業に当たっての大きなハードルとなっていると捉えております。

 そこで、来年度はこの創業期前後という時期への支援を強化することといたしまして、県内外から有望なビジネスプランを募集した上で審査をし、成長が見込まれる事業に対してインキュベーターとかあるいはコンサルタントなど、事業化支援のプロを通じまして、市場調査、試作品製作、特許取得、会社設立などの創業支援に取り組むこととしたいと思っております。

作山委員

 今、総合的に伺いました。この支援というものがこれまでの支援策と異なる点、あるいは類似した点というのがあるようでしたら伺います。

産業活性課長

 繰り返しになって心苦しいんですけれども、創業の大きなハードルとなっておる創業期前後のアーリーステージに焦点を絞って、一律で定型的な支援ではなく、個々のニーズに対応した支援を最大500万円の範囲でインキュベーターなどの創業支援機関に委託して支援させていただくという点、それから、対象分野につきましても国の新成長戦略の成長分野であるとともに、既に本県での集積が進みつつあり、また各種調査におきましても県内中小企業の進出意欲の高い分野であるライフサイエンスですとか環境エネルギーを中心にターゲットを絞って事業展開してまいりたいと思っています。

 また、全国から起業家、事業家など企業を創業する方や投資家を集めていこうと思っておりますが、その広報の在り方につきましても、従前のような広報ではなくて、例えばソーシャル・ネットワークなど、新しい情報伝達の手法を民間企業から提案していただいて、委託して広報をお願いしていくという点も新しい取組だと思います。

作山委員

 ベンチャー企業等の支援は、非常に無粋な言い方をしますと、何が当たって何が外れるかというのはちょっと難しいかとは思うんです。そこで、支援をするベンチャー企業などを決定する際の評価というのは、どのように行うのか伺います。

産業活性課長

 先ほど申し上げた支援を決定しますと、インキュベーターですとか大学ですとか、コンサルタントなどの事業家支援機関を通じて、ビジネスの立ち上げの支援をすることとしておりまして、公募に当たりましては、こうしたパートナーとの連名を条件とする考えでございます。したがいまして、入り口の段階でこうしたプロが本気で支援していこうというビジネスプランであることが必要になってくるだろうと考えております。そしてまた、採択に当たりましても、第1次審査として書類審査を経たところにつきましては、プレゼンテーションを行っていただきまして、ベンチャーの創業者あるいはベンチャーキャピタル、経営コンサルタント、金融機関、知的財産の専門家、あるいは技術的な研究員などで構成する委員会的なものをつくりまして、技術面、経営面、そして起業家本人の人柄など総合的に判断して事業性を評価してまいりたいと考えております。

作山委員

 判断される方ということで、プロの経営の方あるいは専門家の方で委員会をつくっていくということを伺いました。そしてその後につながる支援のフォローが大変重要だと思います。このフォローアップについてはどのように取り組んでいくのか伺います。

産業活性課長

 認定委員会と言いますが、そちらで認定させていただきましたベンチャー企業等に関しまして、創業者に対し、先ほど申し上げた事業家支援パートナーを通じて支援するほか、スタートアップ融資として当初黒字化が大変厳しいでしょうから、3年間は全国でもトップレベルの年0.9%以内という低利融資を用意させていただいております。また、認定した段階でビジネスプランの発表会をさせていただくと。それから年度末におきましても、その1年間の事業成果の発表会をさせていただくということで、共同事業者との連携ですとか販路拡大の機会、あるいは投資などのビジネスマッチングを促進してまいりたいと考えています。さらに、その年度が終了した後におきましても、ライフサイエンスや先ほど申し上げた環境関連事業でのビジネスマッチングというものを促進するため、企業や大学、研究機関等とのネットワークを充実強化し、事業化促進の発表会ですとか商談会、交流会、こうしたものを通じて認定プロジェクトを軌道に乗せるお手伝いをさせていただきたいと考えております。

作山委員

 こういった取組による効果というものは、どういったものを期待しているのか伺います。

産業活性課長

 開業率、廃業率というものがございます。一定の期間に新たに開業した事業所数あるいは廃業した事業所数を、その期間の当初の全部の事業所数で割ったものでございまして、当然ながら開業率が廃業率よりも高ければ、事業所数は増加している、その逆であれば事業所数は減少していると、こんな指標として我々はつくらせていただいております。

 本県の開業率、廃業率を見ますと、平成8年までは開業率が高かった。その後は廃業率が高くなっており、本県のGDP、県内総生産も平成8年をピークに低迷が続いているという状況かと思います。そこで、成長が期待できる新しい企業を立ち上げ、支援を行い、この開業率を引き上げる効果を期待し、本県産業の活力を維持していきたいと考えております。

作山委員

 このベンチャー企業を支援するということとは、そもそもスタートアップの時期が一番しっかりとした支援を行って成長につなげていかなければならないことだと思っています。こういったプロジェクト、いわゆる公募を行うことによって有望なベンチャー企業を集めて、おっしゃられたような県経済に寄与する新産業の糧となるよう、あるいは県の屋台骨になるような産業になるよう支援しなければならない。そういう中で雇用の創出や産業の育成に積極的に取り組んでいっていただきたいということを、最後に要望させていただきます。

 次に、ワークライフバランスについて委員会資料の10ページにありますが、質問させていただきます。

 本県では、出産・育児などによって離職する女性の働き手の割合が他県と比べて高く、同時に男性の労働時間が長いという傾向があります。晩婚化の傾向あるいは共働きや生活スタイルの変化などによって、育児休業や介護休業が取得しやすい職場の環境づくりというのが大きな課題となっています。今後、高齢化の進展、高齢化の本格的な到来とともに、介護をしながら働く方の増加も予測されますが、介護と仕事の両立支援という観点も含め伺いたいと思います。

 まず、本県の男性及び女性の育児休業取得率や介護休業取得率はどのようになっているのか伺います。

労政福祉課長

 平成21年10月に県が実施いたしました働く環境に関する事業所調査によりますと、本県の育児休業の取得率は女性が93.1%、男性が1.2%となっております。ただし、女性の場合には、やはり出産・育児を契機に退職してしまう方が依然7割程度いらっしゃるということを考えますとやはり女性の就業継続への支援というのは必要なことであると考えておる次第でございます。

 そしてまた、同じ調査でもって介護休業の取得率を調査したわけですけれども、その取得率の割合、女性は0.05%、男性が0.02%と、いずれも取得されている方の割合というのはごく僅かという状況になっている次第でございます。

作山委員

 ほぼ取得していないと言っても過言ではないような数字だと思うんですが、昔から比べると生活スタイルが大分変化してきた中で、ワークライフバランスの推進については、いわゆる外資系の企業や、国内でも大企業では認識も高まって様々な取組が進められておりますが、この経済環境がまだ厳しい中、いわゆる中小企業がコストをかけて取組を進めていくのには非常に難しい状況ではないかと思います。県としてこういった状況に関しての働き掛けや支援というものは行っているのでしょうか。

労政福祉課長

 まず1点目といたしまして、ワークライフバランスの取組を検討なさっている中小企業に対しまして、専門のアドバイザーを派遣いたしまして、現状分析でありますとか、あるいは取組の提案、さらに取組に向けたいわゆる管理職や従業員の方々に対するセミナーなどを実施するという支援を行っております。そして、また既にこのアドバイザーの派遣を受けた企業を中心に、その企業の担当者の方の交流会というものを開催いたしまして、より良い取組の促進のための情報交換を促進しているところでございます。さらに、生産性向上のための働き方改革ガイドブックという冊子を作成いたしまして、ワークライフバランスの導入に向けて生産性の向上のための業務改善でありますとか、あるいは意識改革に向けた具体的な方策、さらに育児休業制度などの利用促進をするための具体的な手段、こういったものを紹介いたしまして、お役立ていただいているところでございます。そしてまた、先進的な中小企業さんもおられますので、そうした企業が取り組んでいる事例集も作成いたしまして、中小企業の皆様の参考にしていただくといったことを行っているところでございます。

 こうした取組を通じまして、中小企業の皆様が円滑にワークライフバランスにお取り組みいただけますよう、お手伝いさせていただいているというところでございます。

作山委員

 いわゆる企業相手、民間相手になるわけですから、民間の生産、民間の業績というものに悪影響を与えてはならない。というのは、つまりこのワークライフバランスを過度に推し進めることによって業績が悪くなってしまう場合もありますし、一方で人権的な面をとってみればこういったワークライフバランスをうまくとって生活していただきたいという二面性があるわけですが、実際、中小企業を対象とした取組をされている中で、その反応というものはあるんでしょうか。あるいは、県にこうしてほしい、ああしてほしいといったものはあるんでしょうか。

労政福祉課長

 こうしたアドバイザー派遣を通じまして、やはり、こうしたやり方をすれば生産性の向上を加味しながらワークライフバランスが推進できるんだということが初めて分かったとか、改めて認識したというような反応を頂いており、かなりこのアドバイザー制度の事業に対しては好評を頂いているというところが率直なところでございます。

作山委員

 では、このワークライフバランスに関してですけれども、今度は介護の面からお伺いしますが、年をとった親を介護しなければいけない、そういったことを理由に仕事を辞める方が全国で年間15万人ほどいるといった統計も出ているそうです。もう近い将来ですが、いわゆるベビーブームの団塊世代が高齢期を迎えてくる、そして今後仕事と介護を両立させながら働く方が急増する、時の政府にとってもいわゆるゆりかごから墓場までといった福祉政策を打てなかった場合には、両立して働かなければならない方が急増するわけです。こういった点については、今県としては現状どういった認識を持たれているんでしょうか。

労政福祉課長

 同じく平成22年度版の高齢社会白書によりますと、委員のおっしゃるとおり、家族の介護を理由に退職される方というのは平成19年度で全国15万人ぐらいいらっしゃいます。そして、その中で男性は2万5,000人以上いるというような結果が出ております。さらに、5年前の平成14年に比べますと、男性の離職される方というのは74%も増えているという結果も出ています。この状況につきましては、やはり現在の未婚率の状況でありますとか、あるいは少子化により親を支える子供の数が少なくなってきているというようなことがあろうかと思われます。したがいまして今後、子供一人で両親の介護をしながら働かなくてはならない、あるいはどうしても両立が困難なので辞めなくてはならないというような方が増えていくということが懸念されるところでございます。

 そして、さらに共働き世帯が専業主婦世帯を上回っているという現実がございます。今後、そうしたことからすると、男性、女性ともにいわゆる育児だけではなくて、仕事と介護の両立もできるような職場環境の整備が必要であると認識しているところでございます。

作山委員

 現在、やっぱり生産年齢人口が減少している、つまるところ今お答えにもありましたように、介護による離職者が増えている状況でありますが、ドラッカーの言葉ではありませんが、20年後の予測というのはある程度できるわけでして、人口に関しては、例えば今出生率が1.37ですから、20年後はその生産労働人口が明らかに減ってくるわけであります。企業にとって労働力の大きな減少というものは大変なリスクになってまいります。企業に関する意識啓発は大変必要なことでありますが、県としては今後どういった取組を考えているのか伺います。

労政福祉課長

 やはり、一般的に介護を理由に離職するという方というのは40代後半から50代の方々、いわゆる管理職世代の方が多いかと思われます。これは、やはり企業にとって経験を積んだ貴重な戦力の喪失というリスクが生じることになろうかと思います。そしてまた、育児と異なりまして、介護というのは突然に訪れるものでございますし、また、介護の程度ですとか介護に必要な期間なども予測がなかなか難しいというのが現実であろうかと思っております。そうしたことから、企業にとりましてはやはりこういった貴重な人材を失うというリスクを回避するためには、いつ介護休業制度の利用者が出てきた場合でも柔軟に対応することができる準備をしていく必要があるのではないかと思っておるところでございます。

 こうしたことから、県ではこの3月、今月なんですけれども、仕事と介護の両立の重要性でありますとか、あるいは企業の先進的な取組事例、こういったものを紹介した冊子を作成いたします。それによって、まず企業に対して介護問題に向けた重要性でありますとか喫緊性を御理解いただけるように努めてまいりたいと考えておる次第でございます。

 そしてさらに、今後は緊急雇用創出基金なども利用させていただきまして、そうした中で事業提案制度という方式によりまして、民間企業の持っているアイデアでありますとかノウハウも活用させていただきながら、仕事と介護の両立に向けた効率的な事業を進めてまいりたいと考えている次第でございます。

作山委員

 現在は、例えば、1960年代や70年代のような高度経済成長期、いわゆる大量生産や大量消費に代表される時代とは異なり、社会自体が成熟化し、個人個人の考えも多様化している。そういった中で、この個人個人が自分の人生というものをしっかりと見付けながら歩んでいくという時代になりました。今も伺ってきましたように、県としては、ワークライフバランスを推進するために様々な工夫をされていますが、こういった取組を継続していくことによりまして、どういった効果を県民生活に期待しているのか伺います。

労政福祉課長

 まず、企業にとりましては、働きやすい職場環境を整備するということによりまして、従業員のモチベーションが上がりましたり、生産性の向上あるいは業績のアップにつながるといったことが期待できるのではないかと思っております。

 そしてまた、労働力人口が減少していくというのが現実問題としてある中、企業においてはやはり中長期的に優秀な人材を確保していくことも大きな課題になっているのではないかと考えております。そうした観点からしますと、ワークライフバランスを進める企業というのは社員を大切にする企業であると評価されることが期待され、人材確保の面からでも効果が期待できるのではないかと考えております。

 さらに、働く方にとりましても、育児、介護等といった家庭生活だけではなくて、例えば地域活動でありますとか自己啓発のような取組も充実を図ることができますので、そういった面の充実感が、逆に仕事に対する意欲を向上させる、あるいは生活への幸福度、満足度が高まることが期待されます。こういうことが積み重なりますと、社会全体の活力アップや、また少子化対策などにも良い影響を与えることになるのではないかと考えている次第でございます。

作山委員

 要望させていただきますが、このワークライフバランスの推進は、労働力人口が減少する現在、単なる子育て支援という枠を超えて、介護と仕事を両立できるような誰もが働きやすい職場環境づくりとして生かされていかなければならないと思います。厳しい経済環境はまだ続いていますが、このワークライフバランスに関する意識啓発、特に中小企業などの取組への支援などを是非進めていっていただきたいと思います。

 次に、産業観光の推進について伺います。最近ではニューツーリズムとして医療やスポーツを素材としたツーリズムなど様々な観光が注目されています。その中でも、様々なものづくりや先端研究の現場を見る産業観光、昨今は工場夜景などでも注目を集めておりまして、日本有数の産業集積を誇る京浜臨海部を有する本県としては、こういった既存のものを大いに活用すべきであると思います。

 このニューツーリズムを推進していくためには、もちろん様々な課題が想定されるわけでありますが、どのように取り組んでいくんでしょうか。

観光課長

 ニューツーリズムを推進するに当たりましては、観光分野とは異なる様々な分野の方々の観光振興に対する御理解と御協力が不可欠となってきます。例えば、農業体験を中心としますグリーンツーリズムでは、何よりも農業関係者の方の協力が必要であります。そうしたことから、観光面だけでなく、ニューツーリズムの推進に当たりましては様々な課題が存在していると考えております。

 今後、ニューツーリズムを推進していくには、観光以外の様々な分野での連携が必要であり、庁内の連携を図る必要があることから、知事をトップとします観光戦略本部を設置して取り組んできております。また、今年度、宿泊業者や交通事業者、農業、漁業団体など、観光に関わる幅広い主体の参画によります観光立県かながわ推進連絡会議を設けまして、観光振興のため情報の共有化を図り、オール神奈川による観光振興の取組も進めているところでございます。

作山委員

 では、産業観光の推進に当たって、県の基本的な考えを伺います。

観光課長

 観光振興条例では、観光立県の実現に向けた基本的な施策の一つとしまして、多様な観光資源の有効な活用のため、その充実に資する活動への支援について規定しております。

 本県は、自然、歴史、文化など豊かな観光資源に恵まれております。一方で日本経済をけん引してきました京浜臨海部の産業や、県内各地に根付いた伝統技術、世界レベルの研究機関など、産業に関する施設などが数多く集積しております。このような全国に誇れる産業施設などを、観光資源として捉えて活用していくことは旅行者のニーズの変化に対応するものであり、また競争力のある観光地づくりにつなげるための重要な要素と考えております。また、羽田空港の国際化が実現した現在では、日本の産業技術を見学できることは海外からの旅行者に強くアピールできる観光資源であり、本県のインバウンド推進にも必要な取組と考えております。こうしたことから、産業観光の推進は、観光立県かながわの実現を目指すため重要な課題であると考えております。

作山委員

 では、今御説明がありました考えに基づいた産業観光について、具体的にはどういった取組を行って、結果としてどういった成果が上がっているんでしょうか。

観光課長

 産業観光の推進に当たりましては、一昨年6月に100社を超える企業等で構成します京浜臨海部産業観光推進協議会を設置し、この協議会を中心として様々な取組を行っています。具体的には、外国語による京浜臨海部産業観光パンフレットを作成し、配布したほか、協議会参加事業者による情報発信事業やクルーズ事業などへの支援を行うなど、産業観光を推進するための集客情報発信事業及び旅行商品化への支援を行っております。協議会のバス部会では、平成21年より、鶴見駅を起点にして4箇所の産業施設を巡る産業観光巡回バスを運行しており、昨年は夏休みの期間中の土曜日に6日運行いたしまして、合計1,300名を上回る利用がございました。また、昨年の3月の春休み期間には、川崎駅を起点とした巡回バスを初めて運行しまして、560名の参加を得ております。さらに、同協議会では、産業観光に関する研究活動と異業種、同業種間の連携による新しい事業創造を目指した視察交流の取組を実施したほか、海外ランドオペレーターの視察と商談会等を実施する予定でございます。

 一方、県ではふるさと雇用再生特別基金事業といたしまして、京浜臨海部の産業観光ツアーの開発を行いまして、夜の工場見学や産業観光と地域の食を組み合わせたツアーなどを開催いたしまして、これまで30回実施し、約1,000人近くの方々に参加いただいており、終了後のアンケートでもおおむね好評を頂いているところでございます。

作山委員

 今、県の取組を伺いましたが、市町村あるいは民間ベースでの取組も当然あると思うんですが、どのような状況なんでしょうか。

観光課長

 川崎市では、川崎市観光協会連合会と連携いたしまして、工場夜景ジャングルクルーズや、産業観光屋形船ツアーなどを実施しているほか、川崎産業観光検定なども行っております。また、去る2月23日には川崎市で全国工場夜景サミットが、川崎市商工会議所と川崎市観光協会連合会主催で開催されまして、参加いたしました室蘭市、四日市市、北九州市の商工会、観光協会が新しい観光資源として工場夜景観光の魅力を訴求することや、工場夜景観光を通じた相互協力を図ることを内容とする四大工場夜景エリア共同宣言が採択されております。また、民間事業者の取組ですが、交通事業者への取組としまして、はとバスやJRによる商品化、また横須賀におきましては産業クルーズなどが実施されております。

作山委員

 行政がやっていること、あるいは民間がやっていることを伺いました。こういった産業観光というものの推進に向けて、様々な課題があると思うんですが、現状ではどういった課題があるとお考えになっていますでしょうか。

観光課長

 産業観光の更なる推進に当たりましては、産業観光自体に多くのリピーターは期待しにくいことから、新たな需要の開拓に努める必要があると考えております。具体的には、京浜臨海部に隣接する羽田空港の再拡張・国際化を踏まえまして、アジアを中心としました海外からの産業観光による誘客の推進を図っていくことが課題であると考えております。また、パンフレットだけでなく、ホームページを通じて国内外に向けた情報発信を積極的に行い、産業観光に関心を持つ人を増やす継続的な取組が必要であると考えております。

 一方で、受入側につきましても、更なる魅力の向上と受入態勢の強化が求められております。具体的には、魅力の向上の面で申しますと、例えば単なる産業施設の見学だけではなく、夜景、食事、クルーズなどといったほかの観光資源との組合せによる更なる魅力の向上への取組が必要でありますし、また、受入態勢の面では巡回バスなどの交通手段の充実、受入可能施設の拡大などが課題であると考えております。

作山委員

 今お答えにもありました、リピーターが期待しにくい産業観光でもありますから、これは時代が生み出したと言っていいんでしょうか、あるいは新たな価値を生み出そうという県民あるいは国民の皆さんの判断だったと思うんですが、今後こういった産業観光を進めていく上でどのような形で推進していくのか伺います。

観光課長

 産業観光の今後の推進に当たりましては、引き続き京浜臨海部産業観光推進協議会を中心に、民間事業者と連携を密にしながら取り組んでまいります。具体的には、民間事業者の取組が一層推進されますよう、民間事業者の産業観光推進に向けた取組への支援、事業者間ネットワークの構築への支援、さらには幅広いPR活動等に努めてまいります。また、海外からの誘客促進に向けては、海外ランドオペレーターの視察旅行の実施や、海外での観光展でのPRなどに加えまして、県内観光案内所や羽田空港の観光情報センターにおきますPRなどの実施に取り組んでまいります。

 さらに、京浜臨海部だけでなく県全体での産業観光資源を生かした取組を推進してまいりたいと考えています。

作山委員

 要望になりますが、この産業観光は観光立県を実現していく上で重要な要素の一つであると思います。本県にはまだまだその新鮮な素材が多く存在していると思います。そういったものをうまく発掘して、あわよくば恒常的な観光産業になるよう関係機関としっかり連携されて、何よりも民間事業者との連携も密にして、こういったものの取組を促進していただきたいと思います。

 次に、外国人旅行者の誘客への取組ということで伺わせていただきたいと思います。本県は、国際観光都市の横浜や古都鎌倉、温泉観光地の箱根などを有していまして、外国人の観光客にとっても魅力のある地域であります。さらに、昨年の7月に中国人観光客のビザの緩和が実施され、それと同時に10月末には羽田空港が再拡張・国際化されるなど、本県に外国人の観光客を誘客する可能性が更に高まっています。こういった状況の中、本県はどのように取り組んでいくのか伺いますが、まず、羽田空港の国際線ターミナル開業に伴い、外国人観光客の増加が期待されるところであります。本県はこの機会をどのように生かしていくのか伺います。

観光課長

 羽田空港の国際化は、羽田に隣接します本県にとりまして、外国人旅行者の増大を図る上での大きなチャンスであると考えております。羽田空港の国際化の一番大きなメリットは、外国人旅行者にとって、空港から神奈川へのアクセスが成田に比べ飛躍的に向上したことにあります。成田から横浜までは移動時間が約90分でありましたが、羽田からは30分と大幅に短縮され、東京都心への所要時間と差がなくなっております。このことによりまして、従来は成田空港を利用するために東京を起点として横浜、鎌倉など周辺を日帰りで観光するケースが多かったわけですが、今後は横浜などを起点として県内や都心への観光を行うことによりまして、本県のインバウンド推進に当たっての課題の一つであります宿泊滞在へ結び付けることが可能となってきました。もとより神奈川には、自然や歴史、文化など外国人にとっても魅力のある観光資源が数多くあります。これらの観光資源の情報の発信とともに、首都圏における恵まれたアクセスをアピールすることによりまして、本県の外国人旅行者を増やす必要があると考えております。そのために、プロモーション活動の強化や羽田空港観光情報センターの活用、インターネットを活用した情報発信の充実などにより、神奈川の魅力を最大限発揮し、来訪者の増加を図っていきたいと考えております。

作山委員

 今、直近の訪日来客数の状況及び本県への外国人の訪問者数について、主な国別の状況を含めて伺います。

観光課長

 JNTO、日本政府観光局でございますが、こちらの発表によりますと、2010年の訪日来客数は、前年に比べまして26.8%増の861万2,000人となり、過去最高を記録いたしました。国別の訪問者数の上位は、1位が韓国で244万人、2位が中国で141万人です。中国は過去最高の数字となっています。3位が台湾で126万8,000人。次いで4位が米国で72万7,000人となっています。この要因としましては、世界各国の景気回復による海外からの旅行需要が拡大したことや、訪日旅行の宣伝効果、さらには昨年10月からの羽田空港の国際化による国際定期便の就航などが考えられております。全体の訪問者数のうち、各都道府県への訪問者の比率を表します訪問率は、本県は17.8%で全国では4位となっており、数では過去最高の年間153万人の外国人が本県を訪問したものと推定されております。本県への訪問者の国別状況は、第1位が中国で51万人、第2位は韓国で26万人、第3位が台湾で17万人、第4位が米国で15万人と、以上のようになっております。

作山委員

 特に本県への外国人訪問者数について、中国、韓国、台湾、アメリカの順だということを伺いました。当然、本県としては、特に中国あるいは韓国といったところに今後プロモーションをしていかなければいけないと思うんですが、県としてどのような取組を今行っているのか伺います。

観光課長

 中国に関しますプロモーション活動は、今年度は県の外国語観光パンフレットの中国語版、簡体字版を作成いたしました。それを県の上海サテライトオフィスやJNTOの上海事務所へ送付を行いまして、現地でのPR活動に活用してもらっております。

 また、山梨、静岡、神奈川県の行政と民間事業者等で構成いたします富士箱根伊豆国際観光テーマ地区推進協議会の取組といたしまして、中国から著名な作家を招へいいたしまして、3県の旅行記フォトエッセイを出版する事業や、中国のランドオペレーター視察事業を実施いたしまして、本県の観光資源をPRするとともに、商談会を実施し、中国の旅行会社に旅行商品化に向けての必要な情報提供を行っております。さらに、将来のリピーターづくりを目指します訪日教育旅行に関する取組といたしまして、観光庁が中国、韓国の教育関係者、旅行会社、行政関係者などを招待して開催しました日中韓教育旅行シンポジウムの視察先といたしまして本県を取り上げ、県内の高校への訪問や、三渓園、横浜市民防災センターの視察を通じまして、訪日教育旅行の目的先としてふさわしい観光資源を体験してもらい、訪日旅行の誘致増に向けた取組を行ってまいりました。

作山委員

 先日、羽田に降り立った中国の方あるいはアジアの方が、東京に観光で行ってしまう方が多いということをいろいろ話を聞きまして、上野ですとか秋葉原を先日見てきたんですが、街中というと過言ですけれども、至るところに中国語の表示がありましたし、あるいはデパートや商店といったところには銀れんカードが使えますよという表示があらゆるところにありました。本県でも、もちろん横浜やあるいは鎌倉、箱根などの観光施設がありますし、土壌はそろっていると思うんですが、余りそういった案内表示の充実ですとか、銀れんカード利用可能な商店等の普及が見受けられない気がしますが、どのような取組を県としては行うのか伺います。

観光課長

 平成21年度に県が実施いたしました外国人実態調査での中国人のアンケート結果によりますと、日本国内を旅行する上での課題ということで、日本人の外国語に対する会話力の向上を求める比率が全体の43.4%と一番高く、次いで街中や駅、飲食店等での外国語表記の充実が34.6%となっております。そういったことから、言語面での対応が重要な課題であると認識しております。さらに、どこでもカード払いが可能な環境を望むかという問いに対しましても31.5%が望んでいるということでありまして、この面での受入態勢の整備も必要かと感じております。多言語化の取組といたしましては、交通事業者や宿泊施設等で多言語表記や外国人案内所の設置などが取り組まれておりますほか、県西地域では国際おもてなしマイスター養成講座を開催いたしまして、宿泊施設におきます中国語、韓国語による接遇面での充実にも取り組んでおります。また、銀れんカードはデビットカード機能を備えておりまして、中国人の海外旅行者には必須のアイテムとなっております。中国人の旅行者の増加に伴い着実に増加し、総発行枚数は本年1月末で約22億枚というふうに聞いております。日本国内の銀れんカード加盟店数は約2万店を超えておりまして、県内におきます加盟店数は、本年2月末現在で約650店舗となっております。これは、この2年間で約3倍に増えている状況でございます。

 県といたしましても銀れんカードの普及につきましては、外国人実態調査からも課題の一つであると認識しておりまして、富士箱根伊豆国際観光テーマ地区で開催しましたインバウンド研修会におきましても、銀れんカードの内容やメリット等について説明を行っているところでございます。

作山委員

 最後のちょっとまとめの質問になりますが、今後中国をはじめとした東アジア各国からの誘客あるいは世界中からの観光客の拡大についてどういった取組を行っていこうとしているのか伺います。

観光課長

 本県ではこれまで、先ほど申しましたように静岡県、山梨県などと連携いたしまして、国際観光展への出展や、海外からのメディアや旅行会社の招へい事業などに取り組んでまいりました。平成23年度はこうした広域連携による事業に引き続き取り組むとともに、旅行者の出発前の事前情報収集ではインターネット利用によるものが大半であるということから、情報発信面での取組を充実してまいります。具体的には、国の緊急雇用基金を活用しまして、本県の観光資源を映像でPRするためのDVDを、英語、韓国語、中国語などの6カ国語で作成し、海外におけるPR活動に活用してまいります。また、情報発信の充実強化を図るため、県内の様々な観光魅力を外国人目線で取材した特集記事などを海外に発信する外国語キャンペーンサイトを構築しまして、対象国、言語別にそれぞれの国の旅行者のし好に沿った記事、コンテンツを配信し、認知度の向上に新たに取り組んでまいります。さらに、海外からアクセス数の多い大手日本観光サイトと連携し、より多くの外国人が本県の観光情報に触れ、来訪のきっかけとなるような誘導を図ってまいります。これら様々な取組を展開することによりまして、東アジア各国からの誘客拡大に努めてまいります。

作山委員

 まとめになりますが、外国からの観光客誘致は本県にとって大変重要であります。本県は幸いなことに恵まれた観光資源が豊富にあり、海外において効果的なPR活動を展開することが大事であります。そして、それと同時に受入態勢をしっかりしていく、そういったことで外国人観光客の増加につなげる取組を今後とも引き続き行っていただきたいと思います。



5 次回開催日(3月9日)の通告



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