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平成23年  建設常任委員会 12月15日−01号




平成23年  建設常任委員会 − 12月15日−01号







平成23年  建設常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111215-000009-建設常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(杉本・宗像の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  6件申請 6件許可



4 日程第1を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



小野寺委員

 今回お示しをいただきました神奈川県住生活基本計画の改定素案について何点か伺っていきたいと思います。

 前回の委員会の質疑の中で、今回の新しい観点として居住コミュニティの創出・再生に向けた住まい・まちづくりということを御説明いただきましたけれども、これまでの現行計画と比較して、その他、これまでやってきた様々な施策について、一体どういう現状なっているのかという検証も踏まえなければいけないと思いますので、その観点で何点か質問したいと思います。

 実際に現行計画と新しい改定素案を見比べてみますと、単純な新旧対照というものはなかなか難しいぐらいに新しい観点、また考え方が盛り込まれていて、大変御苦労されたのかと思います。その中で、住宅の量というものが、今後の人口ピーク時においても充足しているという考え方が貫かれています。その一つの根拠というのが、今、相当数の空き家がありますので、住宅の戸数は足りているというような考え方は、神奈川県だけではなく国もそういう考え方に基づいていると思います。空き家対策において、頂いた資料を見ますと微増というような感じですけれども増えている。この空き家対策は、これまでどういった対策を講じてきたのか、また今後どのようにしていくのかをお伺いしたいと思います。

住宅計画課長

 これまでの空き家対策といたしましては、人口が減少している一部の自治体におきまして、空き家情報の提供ですとか相談やあっせんを実施しております。また、先進的な取組といたしまして、戸建ての分譲団地でございます栄区の庄戸地区などにおきまして、地域住民が団地内の空き家を借り上げまして、地域の交流サロンとして子育て支援でありますとか、多世代交流などを行っているといった事例もございます。県ではこれまで、こうした事例を収集いたしまして、広く県民に情報を提供するとともに、まちづくりの担い手を養成する研修講座などに取り組んできたところでございます。

 今後といたしましては、これまでの取組に加えまして、一つは多世代近居のモデル地区におきまして具体の事例に取り組み、全県の空き家対策に広げていく仕組みづくりをしたいと考えているところでございます。

小野寺委員

 今の栄区の事例などもありましたけれども、例えば戸建て住宅の空き家は、私たちも市街地を歩いていますと随分目立つようになってきました。そういった空き家は、それなりに優良な住宅ストックだと思いますので、できるだけ流通に乗せていくということがすごく大事なんだと思いますけれども、一方で空き家が多いと言われているわけですけれども、その中身を見ると、いわゆる最低居住水準未満の利用不適住宅も相当数ある。あるいは、なかなか今の居住水準を満たさないために、入居者を実際に募集していないアパートもかなりある。また、入居者を募集しているにもかかわらず、なかなか人が入らないといったものも相当多いというように聞いているんですけれども、その辺りの数字というのは具体的に神奈川県として把握されていますか。

住宅計画課長

 計画素案の中では、平成20年に行いました住宅土地統計調査に基づきまして、空き家の総数を約12万戸と置いてございます。このうち建物が傷んでいるものというのが、その統計の中では約3割弱に当たります3万2,600戸という数字になっております。傷んでいない空き家としての住宅が8万3,600戸という数字でございます。これが、戸建てと共同住宅等に内訳が分かれておりまして、戸建てにつきましては全体の空き家で約5万戸、共同住宅については6万2,000戸といったような内訳になってございます。

小野寺委員

 相当数が傷んでいるのが、どの程度なのか分かりませんけれども、12万戸のうち3万2,600戸が痛んだ住宅ということです。空き家の問題というのは先ほど申し上げたように、一方では流通させられるように何か施策をとるのが大事だろうと思いますし、また空き家が相当数発生しているから住宅は足りているけれども、言い方を気を付けなければいけないかもしれませんが、実際にはとても住めるような家ではないというような住宅が空いているということもあるわけですから、現状で、神奈川県の県営住宅も平均倍率は10倍を超えているということを考えても、余り量が十分であるとか充足しているという考え方は、なかなか難しいと思っています。

 次に、新しい計画素案の中に、年収300万円未満の低額所得者が増大しているということが書かれています。こうした低額所得者対策として、今回、具体的にどのような対策をこれから図ろうとしているのかお聞きしたいと思います。

住宅計画課長

 低額所得者の住宅対策といたしましては、計画素案の中の基本方向1の、安全・安心な住まい・まちづくりの中に重層的な住宅セーフティネットとして機能する住宅の確保と供給の促進といたしまして、施策を位置付けているところでございます。具体的には、公営住宅による真に困窮する者への的確な対応として、住宅の困窮状況を踏まえた入居者募集の検討でありますとか、入居管理の厳正化によって対応していくといったものでございます。さらには、公社やURなどの公的賃貸住宅を活用いたしまして、居住の安定確保や、あんしん賃貸支援制度によります、民間賃貸住宅の円滑入居に向けた取組などでございます。

小野寺委員

 今、重層的な住宅セーフティネットということでお話をいただいたので、その中の幾つかについて具体的にお聞きしていきたいと思いますが、高齢者あるいは障害者の方々が円滑に賃貸住宅を借りられる仕組みとして、今お話がありました、あんしん賃貸支援事業というのがあります。私たちも地元で宅建業者の方々と意見交換などをしておりますと、制度はあるけれども、なかなか保証が受けられなかったり、現実的には難しいところがたくさんあるというお話も伺うんですが、神奈川県の制度は、これまでどの程度実績が上がっているのか、お聞きしたいと思います。また同時に、この制度の中の問題点も併せてお聞かせいただきたいと思います。

住宅計画課長

 あんしん賃貸支援事業につきましては、高齢者、障害者、外国人などの入居を拒まない民間賃貸住宅を事前に登録していただきまして、県民の利便に供するとともに不動産の活性化に資する制度でございます。本年10月末現在で、高齢者向けの住宅といたしまして3,575戸を登録しております。問題点でございますが、本年3月に神奈川県居住支援協議会を通じまして、住宅を登録している不動産店に対してアンケートを実施しました。その中で、まず家主が高齢者世帯の入居に対しまして消極的な理由といたしましては、亡くなられたときの心配、居住内での事故の心配、火事の心配などを挙げる方が非常に多くございました。具体の契約に至らない事例といたしまして、家賃の高さでありますとか保証人の確保、こういった問題がほとんどでございました。こうした状況を受けまして、家主側では建物のバリアフリー化、緊急通報など高齢者向けに住宅を改造することや、保証人を不要とするなどの入居条件の引下げですとか、保証会社への加入、さらには連帯保証人とは別の緊急先の確認、こういった工夫をすることによりまして高齢者の入居につなげているという実態でございます。

小野寺委員

 ただいま御説明いただいた3,575戸登録というのは分かりました。先ほど私が申し上げたのは、今、保証会社などを使うというようなこともありましたけれども、これがなかなか、すんなりといかないケースも多いというようなことを聞いております。今、登録の戸数は分かりましたけれども、実際に、この制度を使って入居にまで至ったというケースはどの程度あるんでしょうか。

住宅計画課長

 実態の数字を把握するというのが、実は、個々の不動産店の動きなものですから、調べることは難しいのですが、そういった中で平成21年と22年に調査をいたしました。そこで上がってまいりました数字が、平成21年で37件の契約、それから平成22年で42件の契約をしたという回答になっております。

小野寺委員

 今の数字をお聞きして、本当にセーフティネットとして、きちんと機能しているのかどうかという心配をするわけですけれども、実際に入居の事務をする宅建業者とか実際の当事者の方々から、より正確な情報を得て、しっかり実効性のあるものにしていただきたいと思います。重層的なセーフティネットというテーマでお聞きしたいと思いますが、県、市町村等の公営住宅施策の連携強化ということが挙げられています。この中に、県営住宅における福祉世帯、これは高齢者、障害者、母子、父子、生活保護などの入居が約7割に達するなど、公営住宅施策が地域住宅福祉施策としての位置付けを強める中で、改めて県と市町村の役割分担を整理するというような記述ですけれども、この役割分担ということについて、これまで市町村とどのような話をされてきたのか。また今後、どういった方向で役割分担をしようとしているのかお伺いしたいと思います。

住宅計画課長

 現在、これまでの計画を策定いたしました平成18年度以降、県と政令市におきまして、毎年、担当者または課長レベルの会合を持ちまして、住宅政策に関する情報交換などを行ってきております。これまでの内容といたしましては、例えば保健福祉局が主体となって進めております、買物支援や見守り活動などの取組につきまして、情報交換を行っているというところでございます。

 今後につきましては、広域の居住ニーズを担っております県と、それから地域福祉の担い手である市町村ということをベースに、住宅施策と福祉施策との連携について、特に県営住宅における運営の在り方、こういったものを中心にして県、市の役割分担を検討してまいりたいと考えているところでございます。

小野寺委員

 現場で福祉を担う市町村との連携というのは大事だと思いますので、しっかりと取り組んでいっていただきたいと思います。

 もう一つ、重層的なセーフティネットの実現に向けて、公的賃貸住宅を活用した居住の安定の確保という項目がございます。この公的賃貸住宅というのは恐らくURでありますとか、神奈川県で言えば県の住宅供給公社の住宅というところが主になると思いますが、そうした公的賃貸住宅との連携というのは具体的にどういうことをしようとしているんでしょうか。

住宅計画課長

 公営住宅と公的賃貸住宅との連携といたしましては、一つの事例として、古くなった団地の建て替えに当たりまして、市とURとが連携したということがございます。具体的には茅ヶ崎市にあります浜見平団地におきまして、現在、UR賃貸住宅の建て替えが進められておりますが、その中でURが造った住宅を茅ヶ崎市が20年間借上げをいたしまして、市営住宅として提供するものでございます。特に、借上げをした市営住宅の一部につきまして、UR住宅に従前お住まいだった方を優先入居していただく枠を設けているといった取組がございます。こうした連携によりまして、URにとりましては建て替え事業の促進が図れますとともに、市にとりましても借り上げたことによりまして、毎年の経費負担が平準化された中で、公営住宅を供給できるといった、両者にとりまして、また市民にとってもメリットがあるといった取組を行っているところでございます。こうした事例を基に、重層的なセーフティネットの実現に向けて検討してまいりたいと考えております。

小野寺委員

 今、URと茅ヶ崎市の取組が一例として挙げられましたけれども、例えば県営住宅の倍率が、まだ高い状態が続いているというお話を先ほどいたしました。なかなか抽選に当たらないという場合に、例えば県の住宅供給公社の賃貸住宅で昭和40年代ぐらいに建設された、いわゆる県営住宅と似たような構造の階段室型の中層コンクリート造りといった住宅などを見てみますと、比較的県営住宅ほどではありませんが、低廉な家賃で入居が可能な物件も一定数あるように思っています。神奈川県において、住宅供給公社との連携ということは、具体的に考えられるんでしょうか。

住宅計画課長

 現在、具体的な事例をちょっと把握しておりませんので、先ほどのURの連携、そういったものをベースにして、県の中でも建て替え団地の話等ございますので、今後、具体的な検討をしてまいりたいと考えております。

建築住宅部長

 補足させていただきますと、基本的に公社住宅は中堅の勤労者の住宅ということで造ってきたわけでございますけれども、今、御紹介がありましたように、確かに昭和40年代後半に、県がかなり低利融資などをしてきたものですから、今となっては、かなり家賃も低く低所得者の方でも入れるような住宅になってございます。現に私どもの住生活基本計画の中での考え方として、重層的という中には、公社の中にも一定の割合で、そういう方が現にお住まいになっていらっしゃいます。そして空いたら、やはりそこにそういった方が入ってくるということで、実質的にそういう補完機能を既に持っていただいているという位置付けで考えておりまして、それに対してこれからどういうことを検討するかということについては、今後ということになりますけれども、既にそういう役割を持っているということでございます。

小野寺委員

 なかなか収入に見合った住宅が見付からない。特に今、高齢化が進展していて、前回の委員会の質疑の中でも高齢者の所得のことに言及させていただきましたけれども、年収200万円以下の、高齢者のみの世帯においては、4割を超えているというような時代にあって、低廉な家賃で安心して住める住宅の供給というのは、すごく大事なことだと思いますが、公営住宅が十分に、例えば県営住宅戸数が供給できればいいわけですけれども、なかなかそういうわけにはいきませんから、できるだけ低廉な家賃の住宅を求める人たちに対して、情報を提供していくというようなこともすごく大事だと思います。一方で、公社は事業ですから、家賃の滞納ですとか、そういったものに対して非常に用心深くなるということは分かります。例えば今、公社の賃貸住宅に入るときの所得の基準のようなものはどのようになっているのか教えていただけますか。

公共住宅課長

 公社住宅は県営住宅と違いまして、基本的には中堅勤労者向けということでありまして、収入の上限ではなく、いわゆる下限といったものが設定されておりまして、住宅の家賃に応じて段階があるんですが、大体、家賃の4倍程度の収入がある人ということで、先ほど委員の方からお話がございます比較的低廉な家賃、住宅が古くて月額の家賃が5万円程度の例で申し上げますと、20万円の月収が必要ということになっております。ただし、60歳以上の高齢者の方については所得水準が低くなる傾向があるということを国も配慮いたしまして、その際には16万円に緩和しているという措置や、所得が8万円であっても一定以上の貯蓄がある高齢者については、月額8万円でも入居を認めていくといった形で対応してございます。

小野寺委員

 先ほどのお話で、いわゆる公営住宅に住めるような方々、そういう所得層の方々も公社には多くお住まいということでありました。やはり、重層的なセーフティネットの一翼を担う存在であることには間違いないわけですから、公社と連携し、できるだけそういった階層の方々が住みやすい、そういう環境づくりをしていただきたいと思います。

 最後に、公営住宅の供給目標量です。10年で5万6,000戸とございますけれども、新規建設、建て替え、空き家募集を合わせた数ということですが、その数値の内訳を教えてください。

住宅計画課長

 公営住宅の供給目標量につきましては、現在、国と協議中でございますので、今後、修正される場合もある未確定の数字でございますけれども、平成23年度から平成32年度までの10年間の合計で5万6,000戸と算出しております。この内訳といたしまして、新規建設が400戸、建て替えが4,200戸、既存住宅の空き家募集が残りの5万1,400戸であります。

小野寺委員

 今回の改定素案は、神奈川県の住生活についての様々な課題認識がちりばめられていて、その一つ一つは的確かつ明確なものであると思います。問題は具体的な対策、施策ということになるわけですけれども、例えば住宅の質の問題、冒頭に申し上げた空き家の対策、そして何よりも居住の安心を図っていく、居住福祉という観点からのセーフティネットの構築、こういった重要な課題がたくさん盛り込まれておりますので、しっかりとこれから市町村あるいは関係団体、もちろん県民の御意見もしっかりと取り入れて、良い計画にしていただきたいと思います。現行計画を見ても、掲げられてはいるんだけれども、実際には進んでいないというものもあると思います。子育て世帯が狭い家に住み、一人、二人暮らしになった高齢者が広い家に住むといったミスマッチの解消ということもありますけれども、なかなかこれも難しいし、例えば今回の公営住宅におけるグループホームの推進というのも掲げられておりますけれども、具体的には、なかなか困難というような御説明もいただいています。様々な幅広い施策が中に掲げられていますけれども、実際に実現可能なこと、その辺りの選択と集中といったこともしっかり考えながら、より実効性のある計画にしていただきたいと要望いたしまして、この質問を終わります。

 次に、今回、請願が出ております道路と鉄道の立体交差における費用対効果についてお伺いしたいと思います。

 道路と鉄道の立体交差方式というのは、地形の状況あるいは地域の状況等様々な条件を勘案して決められるものだと思います。今回の請願に関わる大和市の事例では、本年5月に提言書というものが取りまとめられて、一般に公表されているという状況であります。大和市内の県道45号丸子中山茅ヶ崎線と小田急江ノ島線との交差箇所では、駅が大変近いということから、まちづくりへの効果というものも期待されていると認識しています。ついては、今回示された提言書の内容や考え方について詳しく伺っていきたいと思います。

 まず、提言が出された個所について、現在どのような状況になっているのかお伺いします。

道路整備課長

 まず、県道丸子中山茅ヶ崎線でございますが、横浜市内は現在4車線で整備が完了してございます。これに対しまして、大和市内に入りますと2車線ということで、幅は狭くなる分、交通渋滞が発生しているということで、現在、横浜市境から大和市内の国道467号までの区間、1キロメートルの区間でございますけれども、4車線化整備の事業を進めておりまして、平成28年度を目途に事業を行っているところでございます。今回、提言が出されたという箇所でございますけれども、事業区間の西側に続く箇所でございます。県道と小田急江ノ島線が踏切で交差している箇所ということで、踏切の交通量は1日約1万2,000台でございますので、非常に渋滞しているということでございます。このため、現在4車線化を進めている事業の区間に続いて、立体交差事業を行うということを考えておりますけれども、現在のところ、かながわのみちづくり計画には位置付けられておりませんで、事業化よりも前の段階というところでございます。

小野寺委員

 今、事業化の前の段階というお話だったんですが、そういった状況の中で、なぜ今回この提言書を取りまとめたのか。その目的ですとか提言書を取りまとめた検討組織、これはどういうものなのかお伺いしたいと思います。

道路整備課長

 まず1点目でございますが、提言書を取りまとめた目的ということでございます。先ほど委員からもお話がありましたように、この踏切の交差箇所は小田急線の駅の桜ヶ丘駅でございますけれども、ここまでの距離が約200メートルしかないということで、立体交差事業はこの地区の、まちづくりに大きく影響するであろうということで、計画の柔らかい段階から市民の方々に呼び掛けを行いまして、まちづくりや交通に関する専門家の方々にも参画していただいて、鉄道交差箇所の望ましい整理の在り方について検討するということを目的にして行っているものでございます。

 次に、検討組織でございますけれども、検討組織は事務局として県と大和市が行っておりまして、平成21年4月に学識経験者を中心とした検討委員会を立ち上げまして、地元関係者や大和市民の方々を中心とする意見交換会、市民討議会の組織も設置いたしまして、幅広く御意見を頂きながら検討を行ってまいりました。そして本年5月に、検討委員会が提言書を取りまとめたというものでございます。

小野寺委員

 今回、立体交差方式の選定過程の中で、一番大きな課題となっている費用対効果、いわゆるB/Cというものが算定されているわけですけれども、この事業におけるB/Cの算定方法というのはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

道路整備課長

 B/Cいわゆる費用便益比ということで呼んでおりますけれども、事業の効果を金銭に置き換えて、その妥当性を評価するというための指標でございます。検討委員会では、このB/Cの算定については客観的に把握が可能であること、それから十分な精度で計測が可能であること、それから金銭表現が可能であること、こうした理由から国土交通省が出しております費用便益分析マニュアルに基づいて算定しております。

 具体的な算定方法ですけれども、まずB/Cの分母に当たるCの部分は費用ということでございます。これについては、現時点におけるデータに基づいて立体交差事業の事業に要する費用、関連道路整備に要する費用、その道路の維持管理に要する費用の三つを合算しております。それで費用であるCという分母の数字を出しております。

 それから次に、B/Cの分子に当たるB、いわゆる便益の部分でございますけれども、これについては旅客の移動時間がどれだけ短縮されるのか、人身事故などの交通事故がどれだけ減少するのか、それからガソリンなどの、いわゆる走行経費がどれだけ減少するのかという便益を合算して分子に当たるBに置いております。

小野寺委員

 Cの方は、おのずと明確になっていくものだと思いますが、Bの考え方である便益の方ですが、確かに今の御説明ですと明確に数値化できるものということに限られているように思いました。例えば環境への影響ですとか、まちづくりへの効果といったものは考慮されているんでしょうか。

道路整備課長

 B/Cということでまず申し上げますと、今回の検討委員会では国のマニュアルに基づいてB/Cを算出しておりますので、客観的な貨幣換算を行えないという理由から、まちづくりとか環境などの効果についてはB/Cの便益の中には含めておりません。県といたしましても、事業費が、ばく大な事業であるということで、国の予算を活用してこの事業をやりたいと思っておりますので、費用便益比の算出に当たっては国のマニュアルに沿って算出をする必要があると考えております。他県におきましても、連続立体交差事業においては、このマニュアルに沿って算定をしているという状況でございます。しかしながら、委員お話しのように、まちづくりとか環境への効果というのは非常に重要な要素だと私どもも受け止めておりまして、国のマニュアルに基づけばB/Cの中には入りませんけれども、事業実施上の、まちづくりへの効果とか課題については、定性的に評価をすることが重要だと考えております。そういうことから、今回の提言においても、仮にB/Cだけの評価で提言を頂くのであれば、道路だけを地下に通すという道路地下方式が最も望ましいとするところでございますけれども、まちづくりの効果に応えるという定性的な観点を重視いたしまして、今回の提言においては、最終的には効果も総合的に判断して、鉄道を上に上げる、いわゆる鉄道高架方式という方式を選んでおります。

小野寺委員

 国のマニュアルに基づいて算定をしたということでありますけれども、それなりに今の御説明ですと、言葉は適切ではないかもしれませんが、一番安上がりなのは道路を下に通すことだけれども、様々な、まちづくりや環境といったことを考慮して、鉄道を上に持ち上げるというようなことにしたという御説明になるかと思いますけれども、今回の請願の内容を見ると、鉄道を地下に潜らせられないかというような要望が入っているわけですけれども、いわゆる貨幣換算できることばかりで公共事業をやっていくと、私もこれまで委員会でも様々議論をさせていただきましたし、本会議でも取り上げさせていただいてきた、例えば景観というような問題も、ほとんど考慮されないような、そういう、まちづくりが進んでいってしまうんではないかという危惧を持っているわけです。そういう環境ですとか、まちのにぎわいですとか、景観ですとか、そういった効果をしっかりと評価すべきではないかと私自身は考えています。言い換えれば、貨幣換算できない効果こそ、事業を評価する上で非常に重要ではないのかと認識しているわけです。先ほども御説明がありましたけれども、今、私が申し上げた環境への影響、景観、そして市街地ですから全国一律のB/Cの国が定めたマニュアルがあるとおっしゃいましたけれども、でもこれは、田舎と言ったら語弊があるかもしれませんが、そういった地域なのか市街地なのかによっても考え方が変わってくると思いますし、まちのにぎわいですとか住環境ですとか貨幣換算できない効果については、今回はどういうふうに評価したのかを伺いたいと思います。

道路整備課長

 例えば環境への影響とか、まちづくりの効果という点でございますけれども、まず具体的には環境への影響、例えば騒音、振動や日照といった問題ですけれども、各種法律や指針で規制値が示されておりますので、それを満足するかどうかというのをまず確認しております。それから景観や眺望等につきましても、この地域での都市計画の制限とか現在の町並みなどを確認するとともに、先ほど来から、この事業をやっていくに当たって必要だと申し上げております、今後の、まちづくりの中でも判断をしまして、事業による影響だけで景観や眺望というものが判断できるものではないということで、まちの発展の中でも考えていくべきものだと委員会の専門家の方々には御判断をいただいております。また、まちづくりの効果につきましては、意見交換会や市民討議会の方で出された意見の中でも、東西地域の一体化を図りたいとか、それから、まちのにぎわいを持たせたいというような御意見を頂いております。そういう中で、今回、私どもが立体交差方式で検討している方式が、それを満足できるのかどうか、実現可能なのかどうかというのを一つずつ判断いたしまして、鉄道高架方式でも皆さんがおっしゃっていられるような、東西地域の一体化などが満足できるだろうということで判断をしております。委員会の中ではB/Cということで、国のマニュアルということを基準に置いておりますが、今回は定量的な評価ということだけでなく、今申し上げたような定性的な観点につきましても、技術的、専門的な学識者の方々から、一般的な立場からの方々の御意見を頂きながら提言書を取りまとめたというものでございます。

小野寺委員

 今の御説明で環境への影響あるいは、まちづくりへの効果といったものは貨幣換算ができないから、B/Cの算定以外で評価を行っているということでございました。それは理解いたしました。ただ、評価は本当に的確なのかどうか。過小評価、あるいは過大評価となっていないのかといったことも含めて、分かりやすい評価をするということに努めるというのは大変重要だと思っていますし、また地域住民の皆さんとの合意形成の過程においても、大変重要なファクターになってくるだろうと思います。

 そこで、現在は提言書が取りまとめられたという状況でありますけれども、今後、県として、この事業を実施するために、どのように地元調整を進めていこうとしているのか伺いたいと思います。

道路整備課長

 今回の検討を契機にいたしまして、駅周辺の、まちづくりに関する機運が高まったということは、我々にとりましては大変に有意義なことだと認識しております。委員お話しのように、今後、事業を円滑に進めていくためには、何よりも地域の皆様方の合意形成が大変重要であると、私どもも強く受け止めているところでございます。今回、提言書を取りまとめるに当たりまして、騒音、振動、日照それから景観、眺望というような環境面を危惧される御意見というものを頂いておりまして、今後とも事業化に向けては更に私どもの方としてもきちんと検討を進めさせていただいて、環境面に対していろいろ御心配をされている方々にも丁寧に説明ができるように、事業に御理解をいただけるような努力を続けていくことが必要だと考えております。今後、我々は行政として交差方式の決定、それから事業計画を策定して都市計画を決定していくというプロセスを踏みながら、事業に結び付けていくということになりますけれども、引き続き地域の皆様、それから市民の皆様や県民の皆様に、こういう大きなプロジェクトをやるということについて御理解をいただけるように、私ども県だけでなく地元の大和市さんとともに、まちづくりについて御理解をいただきながら、この地域の道路整備によって渋滞解消が図れるというのが、本来の道路整備としての役割でございますので、地域の発展とうまく連携させながら、この事業を進めていきたいと思っております。

小野寺委員

 この事業は踏切の渋滞解消とか、円滑な道路交通を図るという道路事業であることは間違いないわけですけれども、同時に、まちづくりへの効果というものが大変期待される事業であると思っています。今、るる御説明いただいて、現在の国のマニュアルに基づいてB/Cの算定をする以外にないわけですから、貨幣換算ができない効果というものを反映するというのは難しいんだというのは一定の理解をいたしましたけれども、先ほど申し上げたように、貨幣換算できない効果というものが、実は、まちづくりにとっては非常に重要なんだということを、まず我々もそうですけれども、行政の側の頭を切り替えなければいけないのではないかと思っています。本当に日本のまちづくりは、清潔ではあるけれども世界一に無秩序で醜悪だというような悪評ももらっているまちづくりを、転換し良質な国民の共有財産や県民の共有財産を形成していく。社会資本を整備していく上では、本当に我々も頭を切り替えなければいけないのではないかと思っています。これから県として立体交差方式を正式に決定していくということなんだと思いますけれども、今、課長の御説明がありましたけれども、地域住民の方々の、まちづくりへの期待あるいは不安、そういったものに対してしっかりと分かりやすく、今、私が申し上げた様々な要素について県としてどういう評価をしているのかということをお示ししながら、事業化に向けてあくまでも丁寧に進めていただきたいと要望いたしまして、この質問は終わります。

 最後に、津波対策について2点お伺いしたいと思います。

 先般の本委員会での質疑の中でも、海岸堤防等の粘り強い構造の基本的な考え方について御説明いただいたり、様々な質疑があったわけですけれども、ハードとソフトを合わせた津波対策を進める上で、非常に重要な取組だと思いますので、もう少し詳しく伺いたいと思います。実際に、津波をどれくらいの規模で想定して、実際にそういったものを造っていくのかということについても、確定要素があると思います。国から示された、いわゆる粘り強い構造の検討経緯あるいは内容について、少々詳しく教えてください。

砂防海岸課長

 国は東日本大震災により甚大な被害を受けました地域の、海岸堤防などの復旧が速やかに進むよう、学識経験者を含む海岸における津波対策検討委員会というのを立ち上げまして、11月に復旧に関する基本的な考え方というのを提言として取りまとめたものでございます。検討に当たりましては、国は、東日本大震災における被災された青森から千葉県、そういう津波の高さや海岸堤防などの被災状況を調査いたしまして、被災の形態、特徴を整理いたしました結果として、提言で粘り強い構造物の基本的な考え方が示されたというものでございます。内容としては、3点大きな考え方がありまして、一つは堤防を越えても、のり尻が壊れないような対策を講じること、それから2点目としては堤防の天端、それから海側、陸側の被覆が壊れないように、流出したり中の堤体の土砂が吸い出さないようにする、それから3点目として堤防天端の波返し工、これが倒壊あるいは壊れないようにするという3点が、粘り強く効果を発揮する、より良い海岸堤防等の構造として国が提言をしたものでございます。

小野寺委員

 今、3点の考え方をお聞きしましたけれども、それ以外の要素というのはないんでしょうか。

砂防海岸課長

 その提言では、先ほど御説明した3点の他に、今後、引き続き検討を進めるべき工法として幾つか提案されております。その一つとして、海岸の堤防の天端幅自体を大きくするということでございます。この場合は、中に詰めてあります土砂に空気が含まれており、水圧で浮力が生じますので、今後、揚圧力に対する検討というものが必要です。それから、引き波に対しても検討をするべきということも提言されております。具体には引き波は地形等の条件で低いところ、水が集まりやすいところから引いていくわけでございますので、引き波の特性に合わせた対策というのも検討するということが必要です。例えば、引き波のときに堤防があって、海側に消波ブロック等が置いてあることが多いと思いますが、そういうのが引き波の時に掘られるのを防止する効果もあるということも含めて、引き続き検討する必要があると提言されております。今後、私どもの方でも海岸保全施設の整備をしていくわけですけれども、国の検討状況を注視しながら粘り強い構造物に取り組んでまいります。

小野寺委員

 津波対策というのは言うまでもなく、現在、神奈川県の喫緊の課題であると思います。これまでも御説明いただいたように、想定し得る最大クラスの津波を施設によって完全に防ぎ、被害から守るというのは困難であると思いますけれども、壊れにくい構造とすることによって浸水までの時間を遅らせる、あるいは避難する時間をしっかりと確保するという効果や浸水被害を軽減する効果などが期待できると思いますので、今後、堤防等の整備に当たっては、いわゆる粘り強い構造へしっかり取り組んでいただきたいと要望しまして私の質問は終わります。

山本委員

 それでは私の方から何点か伺いたいと思います。

 小野寺委員からも質問がありましたが、神奈川住生活基本計画について何点か伺いたいと思います。

 神奈川県住生活基本計画の改定に当たっては、少子高齢化の進行、社会経済情勢の大きな変化、今回の東日本大震災など様々な課題に対応する必要があると思います。そこで、改定素案について伺いたいと思いますが、まず本県についても大規模地震発生の切迫性が指摘されているところでありますけれども、今回の改定素案では安心・安全面での防災、災害対策をどのように反映させたのか伺いたいと思います。

住宅計画課長

 災害対策につきましては、改定素案において基本方向1の安全・安心な住まい・まちづくりの中の、安全に配慮した住まい・まちづくりと、大規模災害発生時を想定した住まい・まちづくりに各施策を位置付けたところでございます。主な施策といたしましては、国の交付金制度を活用して住宅の耐震対策を推進することや、大震災によって液状化が生じた住宅地がございますので、今後とも必要に応じて適切な情報提供を行っていくとしてございます。また、これまでも行ってまいりました応急仮設住宅の供給や公営住宅等を活用した受入住宅や、被災した個人住宅の再建支援の取組や応急仮設住宅の建設可能地データベースについて、今回の大震災を踏まえて体制の強化でありますとか、津波被害を想定した所要の見直しを行うとともに、避難タワーの整備や高層マンションの耐震対策なども盛り込んだところでございます。

山本委員

 今の再建支援でも取組についてお話を伺ったわけですけれども、例えば耐震対策に、どういうことを今後予定されているのでしょうか。

住宅計画課長

 住宅の耐震対策の推進につきましては、具体的には市町村の方で、民間住宅の耐震診断でありますとか耐震改修について補助しているといったことがございます。こういったことにつきまして、県の方では市町村に対して、一つは安全防災局の方で財政的支援を行っているということや、私どもの方では国の交付金制度といったものを活用して支援をしていきたいということで、統合的に推進を図ってまいりたいと考えております。

山本委員

 素案を見ると、市町村公営住宅は耐震改修が必要なものも残っていることから、交付金や県の補助制度を活用して利用促進を図りますと書いてあるんですけれども、この点について、いわゆる耐震改修が必要となっている箇所とか、耐震対応しているパーセントについて状況はどうなっているのか。県も補助制度を活用してということなので承知されていると思いますけれども、その状況について伺いたいと思います。

住宅計画課長

 公営住宅だけに限った数字ではなくて、全ての住宅を含んだ形での数値になりますが、現行の計画を策定したときに調べましたものが、平成15年の値でございまして、県全体で82%の耐震化ができているという数字がございました。これに対しまして、今回、計画をつくるときのベースとなります平成20年度の値では86%という状況でございます。今回の計画では目標時点であります10年後の、2020年での目標数値として95%の耐震化を目指すという形で計画をつくってございます。

山本委員

 高齢者対策もこの点についてはうたわれているわけでありまして、今後どのように進めていくのかお伺いします。

住宅計画課長

 改定素案では、本県の高齢化が、かつてないスピードをもって進展することが見込まれているということから、高齢者の身体能力や認知能力を標準といたしまして、今後の住まい・まちづくりを考えていく、いわゆる高齢者標準社会の実現を基調としております。計画の随所に高齢者対策をちりばめておりますが、こうした中で高齢者の住宅対策のうち、主なものを申し上げますと、一つは公営住宅での高齢単身者対策の強化、公社やURといった公的賃貸住宅では高齢者向け住宅の整備でありますとか改善、社会福祉施設などとの併設、また民間住宅におきましては、先頃、制度が創設されましたサービス付き高齢者向け住宅の供給促進でありますとか、高齢者の住まい探しの円滑化に向けました取組、さらにはバリアフリー化などの住宅改造の普及促進に向けた業者の住宅登録制度の普及促進など、以上のような取組でございます。

山本委員

 私は個人的には、こういう言い方をするとちょっと違うと言われるかもしれないですけれども、例えば高齢者対策としてバリアフリー、例えばエレベータの設置のことについて力を入れていくとか、こういうことを重点的にやっていきますというものがないと、何か網羅的になっていて、やろうとしていることの成果が検証できないのではないかと思うんです。県としては県営住宅の中で、いわゆる高層の住宅についてはエレベータを設置しているけれども、5階ぐらいまでの住宅については、階段を上っていくという対応が築30年、40年経過した県営住宅についても、やはり高齢化が著しいという中で、5階に住んでいる方については低層の階に移転してもらうという対応もしているようですけれども、やはり住み慣れたところを移るという抵抗感から考えると、いわゆるエレベータ設置などの対応によって、バリアフリー化を進めるという考え方も今まで以上に進めるべきではないかと思っており、そうした対象の箇所がどのくらいあるか私は承知しませんけれども、そういった中で住みやすさを高齢者の方々に提供していくという部分については、今までと同じように、あるものを有効活用していくということができない部分については、やはりそういった対応をしていくという前向きな考え方がないと、何もしないけれども、ソフト的な部分で全部対応をしていこうというのは難しいと思うので、それだけではないのは十分承知していますけれども、その点については当局の方の理解というかそういった部分で、やはり進めていこうというお考えも強く持ってもらいたいと思います。

 高齢者の部分はこの辺で終わらせておきますが、この報告資料の中にもスマートタウン構想というのが載っていまして、藤沢の事例もあるわけですけれども、どのような形で展開していく予定なのか、構想について伺いたいと思います。

住宅計画課長

 この改定素案におきましては、県では環境農政局が中心となりまして、省エネ、創エネ、畜エネを組み合わせて効率的なエネルギー供給を地域において実現していくことを目指している、スマートエネルギー構想を推進しているところでございます。こうした考え方に通じます具体的な、まちづくりとして、スマートタウン構想というものが幾つか進められているということでございます。具体的には藤沢市の工場跡地におきまして、藤沢市と民間の9者が協力いたしまして、2013年度の、まち開きを目指しております藤沢サスティナブル・スマートタウン構想がございます。これ以外にも今後、県内でも環境に配慮した、まちづくりが展開されていくと思っておりますので、改定素案におきましては国の交付金制度を活用いたしまして、支援をしていきたいと考えているところでございます。

山本委員

 藤沢のこういう事例もあるということなんですけれども、私としては、神奈川として全国に先駆けてこういったスマートエネルギー構想、新たな時代を迎えてエネルギーの供給の問題、脱原発という考え方も視野に入れながら、どういう形で県民の生活、エネルギー面での生活を守っていくのかということについては、やはり県も積極的にスマートタウン構想に協力して展開していくべきだと思います。藤沢の事例一つで満足するわけではなくて、もっとたくさんいろいろな形でこうした事業を下支えするというか、市町村の取組を促していくという責務が、県にはあるのではないかと思うので、この点につきましては要望ですけれども、更なる取組を期待したいと思います。

 最後、この案件につきまして要望しますが、今回の住生活基本計画の背景は、東日本大震災を踏まえた安全・安心の強化や、多世代近居のまちづくりといった新しい方向性を打ち出すなど、非常に意義のあるものであると考えております。今後、県民の意見を計画に十分反映させるとともに、市町村や関係団体との連携を十分に図っていただきながら、各施策が実効性を持つ、すばらしい計画となるよう要望して次の質問に移ります。

 先般の委員会報告で説明がありましたように、地方分権を推し進める第2次一括法の成立によって、都道府県が有する事務処理権限の一部が市町村に移譲されることとなりました。市町村が自らの責任と判断で事務処理することとなったわけでありまして、県民の視点からすると、移譲される事務の引継ぎが円滑に行われるのか、ちょっと気になるところでありますけれども、そこで何点か伺いたいと思います。

 改正される条例のうち都市計画法に基づく事務があると思いますが、これはどのような改正内容なのかお伺いします。

都市計画課長

 事務処理の特例に関する条例の改正のうち、都市計画法の改正に伴う市に権限移譲される事務としては、合計で16の事務がございます。このうち、これまで県が実際に行っていた中で、例年、県民の方から具体の申請がある代表的な許可事務といたしまして、都市計画施設の区域及び市街地開発事業施行区域内の建築の許可がございます。この事務は都市計画法第53条に基づく事務でございまして、条文の名前を取って、よく53条許可と呼ばれるものでございます。この事務につきましては、これまで都市計画法で指定都市、中核市、それから特例市に権限が付与され、また本条例によりまして鎌倉市、藤沢市、秦野市の3市に権限が移譲されておりました。今回の第2次一括法が施行されますと、全ての市において当該事務ができるということとされますので、鎌倉市、藤沢市、秦野市の他に、新たに逗子市、三浦市、伊勢原市、海老名市、座間市、南足柄市、綾瀬市の7市で、この事務を行うというものでございます。

山本委員

 都市計画法の改正について説明がありましたけれども、いわゆるこの改正に伴い、新たに移譲される七つの一般市の事務量は、具体にどの程度見込まれるのかお伺いしたいと思います。

都市計画課長

 新たに移譲される7市では、現在、県の土木事務所がその事務を行っておりますが、平成22年度の許可実績を見てみますと、座間市域における許可件数が一番多くなっておりまして、年間で22件でございます。許可の実績は建築需要の動向等で左右されますので、もちろん変動もいたしますが、最大でもおおむね20件から30件程度の事務量が想定されると考えておりまして、大きな事務負担になることはないと考えております。

山本委員

 今、件数について伺ったわけですけれども、こうした事務の引継ぎについてはどのような対応をされているんでしょうか。

都市計画課長

 移譲に当たりましては、各市が混乱して県民サービスの低下がないようにするということが、まずは大事だと思っておりまして、事務の引継ぎはしっかりと行ってまいります。具体には、既に各市に対しまして文書で権限移譲の情報をお知らせしておりまして、年明けの1月には移譲先の7市、それからこれまで事務を行っていた土木事務所が一堂に集まっていただきまして、この中で事務処理の細部についてしっかりと情報の交換をしてまいりたいと考えており、権限が移譲される来年4月1日以降も各市が事務を行う上で円滑に進むよう随時相談を受けるほか、こういった体制を県としても整備してまいりたいと考えております。

山本委員

 要望させていただきますけれども、件数の問題ではなくて、やはり個別具体な事例に対して的確な対応をいかにするかということが問題であると思います。ですから、1回いいと言ったけれども、よく調べてみたら駄目でしたというような話では非常に困るわけですので、事務を移譲するに当たっては、市の担当の方に、これを読んでおいてくれれば分かりますからというような話で済めば、人間は要らないわけですから、実際には、いろいろな関係法令等の理解とか、実際に現場の対応はどうなっているかとか、いろいろな書類上にない部分などの許可事務の部分というのは、当然、今までされていた担当の方々のノウハウというものが県にあるわけですので、そうした細かな点につきましてもアドバイスをしていただくよう要望して、次の質問に移ります。

 最後に、鉄道駅の耐震補強について伺いたいと思います。

 先般の新聞報道によりますと、今後、国土交通省では利用者が1日1万人以上の高架式ターミナル駅を対象に耐震化を重点的に促進していくという報道がありました。公共交通機関である鉄道施設の耐震化を高めるということは、県民の安全・安心の確保という観点からも重要であると考えますので、その点について何点か伺います。

 まず、県内の鉄道で耐震補強が必要な駅は幾つあるのか伺います。

交通企画課長

 県内全ての駅の状況を把握しておりませんが、例えば平成18年度から始まりました国の補助制度の中で、主要駅と定義されております1日の乗降客数が1万人以上かつ折り返し運転が可能であること、または複数の路線が接続しているといった駅について申し上げますと、県内にはそうした駅が26駅ございまして、これらのうち本厚木駅などの13駅でまだ耐震補強が未完了となっております。

山本委員

 今、駅の耐震補強がまだ終わっていないのが13駅ということですけれども、県は今後耐震補強についてどのように考えているのか。また、県の防災計画上の位置付けはどうなっているのか伺いたいと思います。

交通企画課長

 まず、県の耐震補強に対する考え方ということでございますけれども、公共交通機関である鉄道駅を含む鉄道施設の耐震化につきましては、その重要性を十分認識しておりますが、鉄道施設の安全性を確保するといったことに関しては、まず基本的に鉄道事業者の責務であると考えてございます。一方で、大規模なターミナル駅を除きましては、駅周辺にお住まいであるとか、使用されている方々の利用といったことを踏まえますと、必要に応じて地元市町村との連携の下に取り組んでいただきたいと考えてございます。また、防災計画等への位置付けということでございますが、例えば県の地域防災計画等でいきますと、東海地震の警戒宣言が発令されましたときに、小田急線の相武台前駅などが、東京方面から来た列車を折返し運転するための、折返し駅という位置付けがなされていると理解しております。

山本委員

 県としては第一義的に、こうした対応については事業者の役割というようなお話がありましたけれども、安全・安心面から考えると県のこうした防災対応の中に、駅の耐震化の対応というものも見ていかなければいけないと思うわけで、県の方は関係ありませんみたいなニュアンスでは、やはり県民の安全・安心を守るという仕組みからすると、ちょっと不十分ではないかという物足りなさを感じているわけでありまして、財政的にどうするということが直接的に関係するのは、国と地元自治体ということで、県はスルーされているからこうした部分については言及しないというような話は、ちょっとどうなのかという部分も非常に感じるわけでありまして、今後こういった点についても、やはり県として関心を持ちながら、先ほど本厚木駅がその対象の一つになっているという話もありましたけれども、1日の利用者が1万人以上という拠点となる駅に大きな被害が生じた場合に、利用者もそうですけれども、その後の部分についても大きな支障が出てくるわけであり、先ほども申し上げたように、大規模地震発生の切迫性が指摘されている本県において、こうした部分を県として何も見ていかないというのは、いかがなものかと思いますので、今後も県の対応や、国と地元自治体との連携を更に深めていただく中で、鉄道駅の耐震対策についても積極的な対応を求めて私の質問を終わります。



(休憩 午後零時2分  再開 午後3時45分)



杉本委員

 先般、12月9日に吉田邸を再建ということで、記事が載っていたんですけれども、実は、再建をするというのがどうなっているのかと思っていたところ、急に吉田邸の再建という記事が載ったので、県議団で話したんですけれども、改めて確認の意味も含めて、いろいろお聞かせいただきいたいと思いまして、質問させていただきます。

 7ヘクタールある大磯城山公園は、昔の三井財閥の別荘の跡地ですが、その整備が進んでいる。その道を挟んで約2.9ヘクタールぐらいの吉田邸がありますが、そこを県が購入されて、城山公園の整備に対する区域の拡大という考え方の中で、整備を進めていくというお考えのようでありますけれども、まず、そこまでに至った経緯についてお聞かせいただきたいと思います。

都市公園課長

 大磯城山公園の区域拡大に関するこれまでの経緯でございますけれども、平成17年より県と大磯町で、国による整備活用を求めてきましたけれども、国から困難との回答があったため、旧吉田邸の整備保存を求める5万人もの署名も踏まえまして、平成18年9月県議会定例会で県立都市公園として整備することを知事が表明し、調査や基本設計に着手いたしました。しかし、平成21年3月22日に火災に遭いまして、翌日開催されました建設常任委員会調査会で被災状況等の報告をさせていただくとともに、本会議で平成21年度予算として用地取得の予算を可決いただきました。その後、平成21年4月、6月、12月の建設常任委員会で経過報告、それから建物に関する検討状況の報告をさせていただくとともに、同年12月定例会本会議で用地取得議案の御承認をいただき、平成22年度より本格的な公園整備に着手しているところでございます。

杉本委員

 いわゆる元々の城山公園の整備は終わっているわけです。吉田邸は焼失してしまったんですけれども、そちらの方を区域拡大して城山公園の一部としてこれから開発していくということで、土地の取得と基盤整備については県がやっていき、吉田邸については大磯町がやっていくという流れのようでございます。大磯町もいろいろ募金活動とかございまして、2億5,000万円ぐらいの基金があるようでございます。あの地域は、本当に歴史的にも文化的にも非常に後世に残しておきたい財産として、すばらしいところだと私も認識しているところですし、開発をした以上は早期にやってほしいと思います。今、都市公園としての整備状況は、どの辺まで進んでいらっしゃるんですか。

都市公園課長

 公園としての整備状況でございますけれども、平成21年度に用地を取得した後に焼失を免れました兜門や七賢堂に対しまして、防護フェンス、それから監視カメラ、機械警備システムなどの防火設備を設置し、さらに夜間における警備体制を実施しながら防災体制に努めております。平成22年度より庭園の整備工事に着手いたしまして、バリアフリーに配慮した園路、広場の整備、それから刈込み等によります当時の日本庭園の復元整備を進めております。また、防火水槽の設置など防火体制の強化、こういったことにも努めております。今年度は引き続き園路、広場の整備や庭園樹木の、せん定に加えまして兜門の修復などにも着手いたしまして、平成25年度のできるだけ早い時期に一部開園を目指して、現在、整備を進めているところでございます。

杉本委員

 今回、吉田邸の再建をしていくという方針を打ち出されたわけですけれども、これは大磯町がやるわけです。その辺、県がやる整備と吉田邸をこれから再建していく絡みというのはどういうふうになっているのか。県は、いわゆる庭園の整備を随時しております。吉田邸の建物そのものは、大磯町が単独という言い方は変ですけれども、やはり一体的な再建を図っていく必要があると思いますけれども、建物の建て方や整備など、どういうやり方をしているのでしょうか。

都市公園課長

 建物の再建と公園整備というのは、一体的に進めていかなければいけない話でございます。建物の再建につきましては、現在、県庁内関係各課と大磯町による旧吉田邸再建検討会議というのを開いておりまして、これでどういった形で再建していくかというようなところ、それから課題等を含めて、今、検討を進めているところでございます。こういった大磯町との連携を図りながら、公園整備の方を進めていくということで考えておりまして、今後の進め方といたしましては、来年度になりますけれども、平成24年度に駐車場、休憩所や園路等の公園整備を行っていく予定でございまして、旧吉田邸の再建につきましては、今、(財)吉田茂国際財団からの寄付もありましたことから、国庫補助の導入の可能性も含めて、県や町が参加した再建検討会議を開催いたしまして、事業の主体ですとか役割分担などを大磯町と協議いたしまして、再建レベルそれから利活用計画などの検討を進めているところでございます。具体的には大磯町から吉田邸に至るまでのエリアを対象といたしまして、大磯の歴史ですとか文化を生かした魅力あるまちづくりを進めていこうということで、国庫補助の導入についても国に相談しておりまして、補助先となる大磯町が事業主体となって再建を進めていく考えで調整を進めています。再建後の維持管理や運営につきましても、公園と一体的に進めていく必要がございまして、大磯町の魅力あるまちづくりと一体になって行っていく必要がございますので、町で行う形で調整を進めております。県といたしましては、公園整備で必要な、のり面等の基盤造成工事を行うことしておりまして、再建に当たりましては、町と連携して一体的に進めるために、大磯町に対して技術支援も行っていく考えで、今取り組んでおります。

杉本委員

 そうすると再建に当たっては、再建検討会議で、いろいろ話合いの中で結論付けていくわけでしょうけれども、いつ頃までに出るんでしょうか。

都市公園課長

 いつ頃までというところで言いますと、国庫補助の導入の関係、それから再建した後の利活用をどのようにしていくかということ、それから再建するレベルといますか、仕様ですとか材質をどうするといったところの検討も進めてまいりますので、これを今、町の方と県で一緒になって取り組んでおりますので、できるだけ早く取りまとめをして、整備を進めていきたいと考えております。

杉本委員

 5万人からの署名があるわけですから、あそこの再建を大磯町だけではなくて地域住民の大勢の方が非常に期待しているわけです。のんびりやっているのは余りよくないですから早く取りまとめて、どんどん進めていただくことが大事だと思います。早く検討結果を取りまとめられるように、努力していただきたいと思うんですが、あそこは国道1号線が走っており、吉田邸と公園が南北に分かれておりますけれども、城山公園と一体的に管理していくわけですから整合性がいるわけです。城山公園と称して区域を拡大したわけですから、一体的に城山公園として、これからも地域住民に多く愛される土地として守るためには、何か渡れるものがなければいけないだろうと思けれども、ただ道路を渡れば、つながっているから良いという話ではないと思いますが、何かその辺のお考えをお持ちですか。

都市公園課長

 委員おっしゃるように、既に開園している部分と、これから拡大する部分の一体的な利用というのは大事なことでございますので、既に開園している公園部分との一体利用を図るために、国道1号線を横断する連絡橋を計画しておりまして、接続する予定で考えております。連絡橋につきましては、現在、まだ拡大区域の公園整備や旧吉田邸の再建に向けた取組を先行しておりますので、まず拡大区域の方を早期に完成させた後に、連絡橋について具体的な検討を進めていきたいと考えています。検討に当たりましては、町の都市計画審議会の附帯意見といたしまして、周辺景観への配慮、それから町民意見の反映といった附帯意見が出ていますので、そういった具体的なことも含めて検討を進めていきたいと考えております。

杉本委員

 これからの話でありますから、何しろ早期に完成させていただいて、先ほど言いましたように、歴史的にも文化的にも非常に重要で、私たちに、いろいろすばらしいものを与えてくれるものだと思っておりますので、大勢の県民が早く城山公園に入れるような状況にしていただいて、すばらしい文化の香りが漂う地域として再建していただくことを望むわけですから、是非、早期の整備をお願い申し上げまして、私の質問を終わりにしたいと思います。



(日程第1及び所管事項について質疑を打ち切り)



6 日程第1について意見発表



田中委員

 平成23年第3回定例会建設常任委員会に12月7日に付託されました諸議案について、自由民主党神奈川県議会議員団を代表して意見、要望を述べさせていただきます。

 まずは平成23年度12月補正予算についてであります。

 今回の12月補正予算は、東日本大震災の復旧、復興や防災対策として11月21日に成立しました、国の3次補正予算に伴う公共工事等を追加するとともに、湘南海岸公園において津波避難タワーを設置するものとなっております。予算の規模は約8億円ですが、こうした限られた予算を有効に使い、道路、橋りょう、河川、砂防などの防災対策について緊急度の高い事業の進捗を図り、着実に災害に強い社会基盤整備を推進していただきたいと考えております。また、津波避難タワーについては、県が先導的にモデルとして設置するものであり、今後、沿岸市町の避難対策の取組につながるよう進めていただきたいと考えます。

 次に、神奈川県行政機関設置条例の一部を改正する条例についてであります。

 県西地域における県土整備行政を一体的に推進するため、平成24年4月から小田原土木事務所と松田土木事務所を再編し、県西土木事務所を足柄上合同庁舎に設置するとともに、小田原土木事務所庁舎に小田原土木センターを設置するとのことであります。県西地域は記録的な豪雨や切迫性が指摘されております大規模地震への対応をはじめ、地域の活性化も喫緊の課題となっておりますので、今回の再編を通して、再編後の土木事務所が将来にわたって、その機能を維持し県民にとって真に安全・安心な県土整備行政を展開されるようしっかりと取り組んでいただきたいと考えます。

 次に、神奈川県土砂の適正処理に関する条例の一部改正素案についてであります。

 改正素案では事業者に対する規制の強化や適切な土砂埋立行為の遂行確保、土地の所有者の責務の強化、周辺住民及び市町村への対応といった内容が具体的に示されました。不適正な土砂埋立行為が行われると周囲への被害や影響も多いことから、こうした違反行為を未然に防止するための条例改正の内容でありますが、とりわけ市町村と密接な連携、協力を図りながら事業者に対して適切に指導していくことが重要です。条例の効果的な運用についても、適切に進めることができるようお願いを申し上げます。

 続いて、リニア中央新幹線県内駅の建設費負担についてであります。

 先月、11月にJR東海からリニア中央新幹線の中間駅の建設費負担に係る新たな考え方が示されました。JR東海が自ら中間駅の建設費を負担し、建設することを決断したことは、リニア中央新幹線の実現に向けて大きな前進であり、当局の皆様のこれまでの努力の結果とも大きく受け止めております。その一方で、中間駅の地方部分に当たる用地の買上げなど本県にとって解決しなければならない課題については、引き続きJR東海と十分、十二分に調整をしていただきたいと考えます。

 次に、津波対策についてであります。

 津波浸水予測図素案が先月、11月に公表され、テレビや新聞等でも大きく取り上げられ、市町や県民からも大きな反響があったと伺っております。今後、この予測図が十分に活用され、県民の防災意識の向上につながるよう、引き続き津波想定検討部会や避難計画を立てる沿岸市町の意見を聞きながら、来年3月の成案の策定に向けてしっかりと取り組んでいただきたいと考えております。また、真鶴港沖防波堤工事については、今後とも早期完成に取り組んでいただくとともに、沖防波堤のいわゆる粘り強い構造については、東日本大震災での事例を参考にしながら、また今後、国から港湾施設の技術基準が示されれば、く体構造物の補強、改良など適切な対応を図っていただきたいと考えます。

 次に、台風第15号等による被災施設の災害査定の状況についてであります。

 台風や、いわゆるゲリラ豪雨による災害は毎年発生しており、その復旧は県民生活の安定のため非常に重要なものと認識をしております。台風15号等による災害については、国の災害復旧事業として1億5,000余万円が認められたとのことでありますので、今後は復旧工事を速やかに発注し、来年の出水期までに復旧工事の完成を間に合わせるようお願いを申し上げます。

 次に、神奈川県住生活基本計画の改定素案についてであります。

 今回の改定では、安全・安心で心豊かな暮らしを実現する住まいの居住コミュニティづくりを基本目標に掲げ、住宅政策の基本方向について新たに住宅供給を主体とした取組から、地域でコミュニティづくりを進めていくという取組を重視した方向へと転換することを打ち出したとのことであります。東日本大震災が発生し、安全・安心な住まい、まちづくりが一層求められておりますので、改定素案について県民の皆様の意見を十分に聞きながら、本県の住宅政策の課題が解決できる計画となるよう取り組んでいただきたいと申し上げます。

 次に、かながわのみちづくり計画の改定についてであります。

 かながわのみちづくり計画の改定に当たって、現在、市町村や県民の皆様から意見を聞いているとのことであります。申し上げるまでもなく、道路は県民生活の利便性向上、地域経済の活性化、さらには東日本大震災のような災害時における安全・安心などに寄与するものであり、県は厳しい財政状況にあっても、法人二税の超過課税を活用しながら着実に取り組む必要があると考えております。引き続き市町村や県民の皆様から寄せられている意見を踏まえ、計画の改定をしっかりと進めていただきたいと考えております。

 最後には、県立大磯城山公園の区域拡大と旧吉田茂邸の再建についてであります。

 旧吉田茂邸については平成21年3月22日に焼失してしまいました。しかしながら、市内には貴重な文化的かつ歴史的な財産が今も残っております。建物の再建については大磯町とよく調整をしていただきながら、具体的な内容を検討し、そして早期に取りまとめるとともに、公園としての整備を着実に進めていただき、早期開園を目指していただきたいと考えております。

 以上、意見、要望を申し上げさせていただき、付託されております全ての諸議案に賛成をさせていただきます。

栄居委員

 民主党・かながわクラブ神奈川県議団として平成23年第3回定例会当常任委員会に付託された諸議案と報告等に対し意見を申し上げます。

 はじめに議案から、津波避難タワーについてであります。

 今回、沿岸市町への先導モデルとなる津波避難タワーということでありますので、その効果や事業により得られた情報を更に検証し、各市町への情報共有を行うこと。また今後の施策への意見調整、更なる事業実施の際など積極的に関与することを求めます。

 次に、神奈川県行政機関設置条例の一部を改正する条例についてです。

 提案のあった県西地域総合センターや土木事務所の再編について、実際に利用される方々の意見を参考にしながら、利用しやすい行政機関となること、また、事務の一体的推進という観点からの今回の統合であることから、更なる事務事業の執行体制強化となることを求めます。

 次に、報告にありました神奈川県土砂の適正処理に関する条例の一部改正素案についてです。

 本年1月には土砂の流出を防止するため、県が行政代執行を実施したところでありますが、違反行為の再発防止のためにも、今後、条例の改正が求められます。県民意見も活用しながら、更なる改善を進めることを求めます。

 次に、リニア中央新幹線、県内駅の建設費負担についてです。

 先般JR東海が中間駅の建設費負担について、新たな考え方を示したことにより、JR東海と行政との役割分担が明確になってきたとのことであります。今後、県としても地元自治体と連絡を取りながら、社会状況を十分に勘案した、まちづくりが進むように尽力することを求めます。また、そのためにもJR東海から、より多くの情報を得るよう働き掛けをすることも合わせて要望します。

 次に、津波浸水予測図等については、今回、検討、公開された情報が更に活用されるよう、周知徹底のための方法、手段を検討するほか、より詳細な情報を予測図に記載すること、またその際、多くの方にとって見やすい予測図となるように工夫することを求めます。

 最後に県管理下水処理場の汚泥焼却灰の処理についてであります。

 福島第一原子力発電所事故の影響により、県管理下水処理場の汚泥焼却灰から放射性物質が検出されたことは、誠に憂慮すべきことであります。本県は5月以降継続して焼却灰の放射性物質濃度の測定を行っており、最近の測定結果の傾向として、僅かではありますが、低下しているとの報告も受けました。今後も放射性物質濃度の測定をしっかりと行い、再利用できることついては安全を確保した上で搬出するとともに、国においては放射性物質の低減技術等も始まったとのことでありますので、国の動向もよく注視し、安全や安心の確保に万全を期するように求めます。

 以上、意見要望を申し添えまして、民主党・かながわクラブ県議団として、当委員会に付託された諸議案に対し賛成します。

宗像委員

 それでは当常任委員会に付託されております諸議案及び同委員会に関連します事項つきまして、みんなの党神奈川県議団として意見発表を行わさせていただきます。

 最初に津波浸水予測図についてです。

 3月11日に発生した東日本大震災において、本県では津波による港湾、河川施設等への被害はほとんどなかったものの、県民からは津波に対する不安の声が寄せられるとともに、相模湾沿岸の市町長からは、津波の浸水予測図に必要な見直しが要望されており、このほど最大クラスの津波といわれる幾つかの地震を対象に、津波浸水予測図の素案を作成し、公表したところです。

 公表されました津波予想結果を見ますと、主に沿岸市町を対象として発表がなされており、想定外の高さの津波が発生することの予測がされています。一方、河川を遡上し、被害を生じさせる津波被害も想定されますが、予測図では、その範囲は限られたものになっております。

 東日本大震災では、東京湾内の県管理河川において、約1.5メートルの水位上昇が見られたことから、今後の検討におかれましては、河川遡上による津波被害につきましても十分な検証を行い、影響のある範囲を公表していただくとともに、その対応が図られますよう要望いたします。また、津波浸水予測図の素案の公表を受けまして、沿岸市町では地域防災計画の見直しがなされるものと考えます。その見直しに合わせ、防災上の観点から風致地区や用途地域の建物の高さ制限を、見直してほしいといった依頼がなされることも想定されます。当依頼に関しましては、関係部局とも協議の上、現地の状況把握に努め、積極的な対応を図られますよう要望いたします。

 次に、契約者の選定方法についてです。

 今回の補正予算につきましても、入札額が同額で、くじにより契約者が決定されるケースが多く見受けられます。業者選定にあっては、過去、数度の改善がなされ、その取組は評価するところでありますが、同額の入札が多く発生する現状を鑑みますと、これらの課題の改善に取り組まなければならないものと考えます。委員会での答弁もありましたが、より良い方式への改善検討がなされ、くじによる契約者の決定が減じられますよう一層の取組を進めていただきますよう要望いたします。

 次に、都市計画関連についてです。

 地方分権一括法が成立したことに伴い、都市計画においては用途地域の決定権限が市町に移譲されることになり、今後は市町の権限において変更等が行われることになります。これらの権限が県民に近い市町にあることは、県民要望を反映する点におきまして、効率的かつ効果的であると考えております。一方、広域的な視点から都市計画を考えますと、市町境界における用途地域が、市町で相違することなど、まちづくりの連続性に弊害となることも考えられます。また、現況調査である基礎調査の反映や都市計画の見直しが適正に行われず、硬直的な運用になることも懸念が生じます。県におかれましては、本県の目指すべき、まちづくりの目標実現に向けて、市町に決定権限のある都市計画が移譲後も適切に運用されるように配慮していただきますことを要望いたします。

 次に、製造業及びガス供給業に係る規制緩和関係についてです。

 下水道法に関連する製造業及びガス供給業に係る規制緩和については、相模川流域下水道事業連絡協議会で慎重な検討がなされ、その方針が決定されたことは承知しておりますが、県民からしますと、規制緩和をすることの目的が理解しづらい点もあると考えます。また、規制緩和は平成42年という長期的な視点での計画予測を基にしており、今後において状況が変化することも考えられます。このような点を踏まえまして、県におかれましては市町を通じて県民の理解を深められるとともに、今後の状況を慎重に見極めていただき、状況変化に適切な対応が図られますよう要望いたします。

 以上申し上げた観点から、なお一層の御努力を期待いたしまして、当常任委員会に付託された諸議案について賛成いたします。



7 日程第1について採決



8 日程第2請願・陳情を議題・審査



9 日程第3閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



10 審査結果報告書等の案文委員長一任



11 意見書案等の協議



12 閉  会