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平成23年  建設常任委員会 12月12日−01号




平成23年  建設常任委員会 − 12月12日−01号







平成23年  建設常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111212-000008-建設常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(田中・近藤の両委員)の決定



3 報告事項

  「総合計画について」(県土整備局企画調整部長)

  「第1次及び第2次一括法等による本県条例の制定等の取組状況について」(同上)

  「平成23年度県土整備局所管公共事業の評価結果について」(同上)

  「神奈川県土砂の適正処理に関する条例の一部改正素案について」(同上)

  「リニア中央新幹線県内駅の建設費負担について」(環境共生都市部長)

  「津波浸水予測図等の検討状況について」(河川下水道部長)

  「台風第15号等による被災施設の災害査定の状況について」(同上)

  「「神奈川県住生活基本計画」の改定素案について」(建築住宅部長)



4 日程第1を議題



5 提案説明(県土整備局長)



(休憩 午前11時45分  再開 午後1時1分)



6 日程第1について質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



田中委員

 まず、平成23年度補正予算案についてお伺いをしたいと思います。

 今回の12月補正予算、県土整備局において5月、6月、そして9月に続いて今回で4回目となっておりますけれども、まずその補正予算の計上に当たっての考え方、こちらについてお伺いができればと思います。

県土整備局経理課長

 12月補正予算案につきましては、災害に強い社会基盤整備を推進するため、道路、橋りょう、河川、砂防の防災対策に重点を置きまして、緊急度の高い事業の進捗を図ることとしております。

 具体には、東日本大震災の復旧や防災対策といたしまして、11月21日に成立いたしました国の3次補正予算、これに伴う公共事業等を追加し、同じく防災対策といたしまして、湘南海岸公園におきまして、国の交付金を活用して津波避難タワーを設置するものでございます。

 予算の規模といたしましては、道路橋りょう費は道路関係の国直轄事業負担金や南足柄市の県道78号の工事などで5億6,300余万円、河川海岸費及び砂防費は鶴見川の改修等に伴います河川関係の国直轄事業負担金や湯河原町のカヤの木沢での砂防施設の整備などで1億9,800万円、都市計画費は湘南海岸公園におきます津波避難タワーの設置で3,500万円、合計で7億9,600余万円となっております。

田中委員

 今の御説明と、先ほどの午前中の資料の中とで見ますと、こちら、5億6,000万円強で補正予算の中で額が一番大きいのが道路、橋りょう費ですけれども、こちらについての内容もお伺いをしてよろしいでしょうか。

道路企画課長

 道路橋りょう費の内容でございますが、国は3次補正の事業として、東日本大震災を教訓とし、災害発生時に被害を軽減し、円滑な応急活動を支援するための事業を実施することとしております。具体的には、広域的な幹線道路ネットワーク整備を図るため、さがみ縦貫道路の工事費を計上しており、県といたしましては、この整備に伴う国直轄事業負担金を計上したところでございます。

 また、その他の内容といたしまして、同じく国は国道1号や16号の防災・震災対策などを進めることとしております。これに伴う国直轄事業負担金と、県事業といたしまして県道78号の工事費や国道134号の橋りょう補修の調査費を計上しております。

田中委員

 では、続いて、額は都市計画費で3,500万ということで、そこまで大きくはないものの、今回、トピックス的な中身なのかなと認識していますけれども、津波避難タワーについてお伺いをしたいと思います。

 まず整備の目的や、このタイミングで計上した経緯であったり、そういった背景的な部分をお伺いできればと思います。

都市公園課長

 まず、津波避難タワーにつきましては、津波避難ビルですとか避難路の整備などの様々な津波避難対策の中の有効な一つの方法であり、県民や観光客、それから海水浴客などを津波から守るために設置するものでございます。

 これまで県と一部の沿岸市町とで、津波避難タワーの設置に向けまして検討を進めてまいりましたが、沿岸市町からは津波避難タワーの設置ですとか維持管理の費用、それから具体的な維持管理の内容が想定できないとの意見がございました。そこで、利用者の多い県立湘南海岸公園において、県が沿岸市町の先導的モデルとなり、公園の避難対策としても有効な津波避難タワーを設置し、その整備や維持管理に関する情報を沿岸市町に提供することで、沿岸市町の津波避難計画の検討の参考としていただくとともに、市町による津波避難タワーの設置促進を図っていくことを目的として、今回計上させていただいたものです。

 次に、12月補正予算で計上することとなった経緯でございますが、今年の11月26日に想定最大津波の高さですとか想定浸水深が津波浸水想定検討部会で承認されましたことから、その結果を踏まえた施設等の検討を行いまして、来年の海水浴場シーズンまでに間に合うように12月補正予算に計上させていただきました。

田中委員

 今、目的であったり経緯についてお伺いをしたんですが、こちらの津波避難タワーは、メディア等でも記事が出ていたんですけれども、メディアに一番最初に登場したのが11月の下旬頃でありました。私が見た記事ですと11月26日付けの神奈川新聞で記事があったんですけれども、一方で、県庁内や我々に対して、こういった情報が来るのが、新聞報道に劣後していたような認識もございまして、メディアがちょっと先行したのかなと思っているんですけれども、その辺りはどのように認識をされているでしょうか。

都市公園課長

 津波避難タワーにつきましては、これまでいろいろ検討を進めておりまして、本常任委員会の中では具体的なお話はしなかったかと思いますが、震災対策調査特別委員会の中では、これまでの津波避難タワー検討会の内容についてお話をさせていただいておりまして、県による津波避難タワーのモデルとしての検討を進めているということで、御報告をさせていただいたところでございますが、そういった意味で、当委員会への御報告が遅れてしまったのは申し訳ないと思っております。

河川下水道部長

 補足させていただきます。

 先ほど津波浸水想定検討部会の予測部分のところで報告させていただきましたけれども、まず11月17日に第3回検討部会があり、その時には、まだ図面はお示ししてございませんけれども、10月24日に安全防災局が所管しております津波対策推進会議で議論がされております。やはり推進会議ですから報道機関も入れるという状況の中で、取材に応じており、併せて、11月26日も第4回の部会が開かれました。その夕方にも取材を受けまして、それで報道されたといった経緯でございます。

田中委員

 今、部長に補足説明をしていただきましたけれども、今のお話ですと、手続を踏んだ上でのメディアの報道であり、先行報道ではなかったということでよろしいんでしょうか。

河川下水道部長

 先行報道というよりも、私どものやっている推進会議等もしくは部会は、公開条例によりまして資料のデータは公開することが原則になっていますので、それでメディアの方もそういう提供された公開データを使ったという経緯でございます。

杉本委員

 関連で質問をさせていただきたいと思うんですけれども、先般、久保寺委員も含めて陸前高田に行ってきました。陸前高田も大変な被害だったんですが、たまたま市役所は海岸線に近いんですが、その手前に市民会館があって、市役所の隣にスーパーの建物があって、みんなやられてしまったんですが、実は陸前高田の市役所では、市長などは屋上へ行った。屋上に行った人は、水に浸かったらしいんですけれども、助かったんですよ。市民会館にいた人は百何人いて3人しか助からなかった。そこは、もう水に全部埋もれてしまって、たまたま水がない空間があって、そこで息をしていた3人が助かった。その横のスーパーは5階建てだったですけれども、そこは誰も犠牲にならなかった。今回、津波避難タワーを造るというのは結構なんですけれども、陸前高田を見たときに感じたんですが、津波のときに、なぜスーパーでは誰も犠牲にならなかったかというと、そこの店長さんの機転で買物客を全員避難させたんです。だから誰も犠牲にならなかった。

 今回、津波避難タワーを湘南海岸公園の西側へ造りますよね。例えば、夏の海水浴客が大勢見えたと想定してみますと、いざ地震があった、津波が来るぞという話になってきたときに、やはり建物へ誘導するとか、そういう方が非常に重要で、これは県土整備局とは直接関係ないかもしれませんが、それが大変重要だと思うんです。

 要は、このタワーを造る場所ですけれども、これを見ますと、皆さんが海水浴に来られる海岸線の西側の方です。例えばここに、収容規模が100人のものを造るわけですけれども、これで十分足りると考えますか。例えば、いざ地震が起きたときに、もっと東側の方で遊んでいる人たちもいらっしゃるでしょうし、その人たちも含めて、ここで対応できるとういうお考えですか。

都市公園課長

 規模につきましては、湘南海岸公園の陸地側というか、国道134号の北側の部分には、今、津波避難ビルの指定等を、藤沢市さんがやっていると思います。

 今回の津波避難タワーにつきましては、まずは自分で自ら逃げる、自助というか、そういったことを基本としておりますが、海岸等を利用されている方が逃げる際には、やはり逃げ遅れる方が発生するだろうということで、逃げ遅れる方をここに収容するということで、この規模とさせていただいております。

杉本委員

 そうしますと、津波避難ビルが指定されて、逃げる方は、そこへ行く。逃げ遅れた人たちをタワーで救済する。場所的な問題ですが、例えば、逃げ遅れた方々がここで十分避難できて、津波に対する対応が十分だと考えていらっしゃいますかということです。

都市公園課長

 夏の海水浴場シーズンには相当のお客さんがここにお見えになると思いますので、そういった意味で、これで足りるというふうに考えるのかどうかというのは、なかなか難しいと思いますが、少なくとも今後ある程度、避難計画を考える中で、どれだけの避難者が発生するか、その方々がどこに避難するかという中で、いろいろ足りるか足りないかということも含めて検討していく話かなと思っております。

 それから、施設につきましても、公園内にある施設の活用ということもいろいろ考えていくべきだというふうに思っております。

杉本委員

 では、どのくらいの人を想定するかということの結論が出ないまま、まず造ろうということですか。本来は、検討会でこれを研究したんでしょうが、大体想定した結論から、このくらいの規模でここにタワーを造ればいいという結果になったわけでしょう。

都市公園課長

 検討会で津波避難タワー設置に向けての検討を行ってまいりましたが、津波避難者の数ですとか、どこに逃げるというようなことの検討が、まだ市町さんの方でも、新しい浸水予測図ができていない状況の中、また津波避難タワーの整備ですとか維持管理が、どのぐらいかかるかというのが分からない中で、まだ検討が進んでいない状況でございました。そういった意味からいきますと、まだこれから具体的に地域での津波避難の想定者数ですとか、どこに避難するということを具体に検討していくことになっております。

 公園の避難者対策としても、当然これは有効でございますけれども、今回の場合は、一つは市町がこれから避難計画を検討する中で、避難対応の施設として津波避難タワーが考えられますので、そういったことで県がモデル的にまず設置をして、その費用ですとか維持管理、そういったものを市町の方に情報を提供して、タワーの設置を促していくということも一つの目的として設置しているところでございます。

杉本委員

 そうすると、例えば最初にこういうタワーを県が造りました。こういう避難場所もあるということを含めて、今後、防災計画も見直してくださいよということですよね。いろいろ想定をして、これはどうしても不十分だ、足りないなということになったときに、県としてもう少しこれを増やそうかとか、そういう対応もお考えなんですか。

都市公園課長

 そういった検討をしていく中で、どういった避難対策を考えるかということが、まずあると思います。まずは陸地側に逃げるというのが大原則だというふうに考えております。陸地側に逃げる中で、やはりどうしても陸地まで逃げ切れない方もいらっしゃる場合に、津波避難タワーを考えるということになっていくんだろうと思っております。

杉本委員

 それはさっき聞いた答えですよ。逃げ遅れた人たちがそこへ来ると、さっき答弁しているんだけど、想定される範囲が、とても100人では大変だなということになれば、逃げ遅れそうな方々に対して、もう少しタワーを他に増設していくとか、何かそういうことを県としても今後考えていく必要があるのか、さもなければ、あとは藤沢市で考えてくれとするのか、その辺の対応はどうしていくんですか。

河川下水道部長

 私は、安全防災局の災害対策担当参事を兼任してございますので、今、委員御質問の話は、いわゆる市町村の避難計画とも相まっているお話なので、私の方から答弁させていただきます。

 今回、浸水予測図素案を提出させていただきましたが、これがある意味ではスタートとなって、今後、市町村では避難対策や避難計画を策定していくことになります。具体に海岸沿いですと、どこに避難すればいいのか、藤沢海岸を例にとってみますと、片瀬江ノ島駅の周辺は避難ビルが、かなり多く指定されております。ところが、西側のサーフビレッジ周辺の範囲の中は、非常に多く観光客が来る中で、まだ避難ビルの指定がされていない。そういう意味では、県がまずは県立公園として県が直接所管している公園で、先導的役割からモデルとして造っていこうと考えております。

 今後ですけれども、市町村との協議や、ある意味では調整ですけれども、避難計画をどういうふうに立てるかということによって、必要なものは連携して、どちらが造るというのではなくて、双方で連携して造っていくといったような形になるものと考えております。

杉本委員

 是非これからも、どこまでが万全かというのはよく分かりませんけれども、想定される範囲の中でしっかりと対応をしていただきたいと思うんですけれども、一番最初に話しましたように、スーパーでは誰も犠牲者がなかったというのは、やはり人の問題なんですよ。ですから、訓練も必要でしょうし、その辺を誘導する責任者も必要でしょう。これは県土整備局の話ではないような話でしょうけれども、やはり部長が災害対策担当参事をしているのなら、そういう話もしっかりしていただいて、ただハード面を整備すればいいというだけではないということをしっかりと認識した上での防災対策をお考えいただきたいと思います。

田中委員

 先ほど、避難タワーの報道のタイミングだったり、どういった手順で報告がなされたかというお話があったんですけれども、またそこに話を戻らせていただければと思うんですが、11月25日の震災対策調査特別委員会で、津波避難タワーの報告があったというような話を伺いましたし、先ほどのお話の中での26日付けでの新聞報道があったんですけれども、私たちの常任委員会への報告といったものが、大分、劣後してしまったのかなと思っております。これは報道のタイミングとはまた切り離して、先に特別委員会への報告があって、それに続く形で我々常任委員会の報告があったということでありますが、まず先には常任委員会の方にそういった話があってもいいのかと私は認識をしておるんですけれども、その辺りをお聞かせ願えればと思います。

河川下水道部長

 私どもも、建設常任委員会に真っ先に御報告という趣旨で考えておりますけれども、たまたまタイミングよくといいますか、11月25日に震災対策調査特別委員会が開催されるとあらかじめ決められておりましたので、24日に浸水会議が開催されましたので、逆に言いますと、震災対策調査特別委員会の方は、津波対策ばかりではないんですけれども、そこでもかねてより議論がされていました。そこでしっかりまずは報告させていただいて、本日、建設常任委員会の方に、これもまた同じようにしっかり報告させていただく、こういう経過でございます。

田中委員

 では、そのようなところで認識をさせていただきました。

 今、こちらの委員会の場でも津波避難タワーであったり、様々な意見や、やりとりもありましたから、これからますますそういった話題も大きくなってくると思います。今後ともしっかりこういった取組を進めていただくことを要望いたしまして、次の質問に移ります。

 では、続きまして、神奈川県土砂の適正処理に関する条例の一部改正素案についてお伺いをしてまいります。

 今回、県民の皆様から意見を募集したということでございますが、具体的に、どのように反映したとか、中には素案には反映をしません、と判断付けたものがございましたけれども、そういった意見の吸い上げであったり、また、そういう意見をどう判断をしていったかという、流れについて何か報告できるような内容があればお聞かせ願えればと思います。

建設リサイクル課長

 県民意見募集の結果といたしましては、中身的には事業者に対する規制ですとか、土地所有者の責務を更に強化すべきという意見を多く頂いたところでございまして、市町村からの意見も含めて8件を今回の素案に反映させていただきました。

 この8件のうち4件は、工事の立入検査、監視の強化、あるいは不適切な事業者の公表と許可の扱いという事業者に対する規制の強化に関するものでありました。工事の立入検査、監視の強化につきましては、定期的な報告の期間を6箇月から3箇月に短縮するとともに、完了届または廃止届において必要な図面等の添付を義務付けることにより、的確に施工状況を把握した上で適切な指導ができるようにするとともに、不適切な事業者の公表と許可の扱いにつきましては、措置命令を受けた者についても公表できることとした上で、これを履行しない者には新たな許可をしないこととしたところでございます。

 また、土地所有者の責務に関しまして、責任を持って土地の管理、運営に当たらせること、あるいは土地所有者への相応の罰則の適用といった2件の意見が出されたところでございまして、このことにつきましては、土地所有者に対して施工状況を確認し、許可の内容と明らかに異なる土砂埋立行為が行われているときには、知事に報告するという義務を課した上で、事業者が措置命令を履行しない場合には、この報告義務を履行しなかった土地の所有者に勧告し、勧告を履行しなかった場合には命令できることとして、併せて罰則規定も設けることとしたところでございます。

田中委員

 意見提出の件数は26件ほどあったということなんですけれども、こちらは意見を提出された方が1人と2団体ありまして、大分絞られているかなと思いますけれども、これはどういった団体から御意見が寄せられたんでしょうか。

建設リサイクル課長

 2団体の方でございますが、今回の改正の中身といたしましては、事業者の規制強化ですとか、土地の所有者に対する責務の強化等を予定しているということでございまして、そういった中で、1団体は(社)神奈川県建設業協会ということで、事業者であります建設業者の団体ということでございます。

 もう1団体は神奈川県農業会議でございまして、こちらは農地における土砂埋立行為が多いことから、この観点から御意見を頂いたと考えております。

田中委員

 また、今回の改正に当たって、とりわけ事業者の周辺住民への事前説明が求められておりまして、申請前までに行いなさいという内容なんですけれども、これはどういった事前説明のことを言っているか。例えば、説明会があって、最低これだけ時間をかけなさいとか、いろいろあると思うんですけれども、そういった具体的な部分をお聞かせ願えればと思います。

建設リサイクル課長

 事前説明につきましては、原則として説明会を開催していただくという形で考えておりまして、説明をしていただく事項といたしましては、土砂埋立区域の位置ですとか面積、土砂の数量、埋め立てる高さ、工事期間などといった許可申請事項というふうな形にしたいと考えています。これは、具体的には規則の方で定めることになります。

 ただ、説明会を開催するという部分で、地元の住民の関心もございます、例えばトラックの通行など、住民の生活環境に関わることについても、当然説明を求めることができるということになろうかと考えていますので、こういった部分についても、一定の配慮を促す効果があるのではないかと考えております。

田中委員

 説明会ということですと、例えば建築物等でもこういった説明会が周辺にあったりするんですけれども、たまに説明会で紛糾したなんてケースもあろうかと思うんですけれども、土砂にまつわる説明会で、業者さんも十二分に配慮をされた上で住民の方が納得されればよろしいんでしょうけれども、例えば紛糾をした場合なんかは、神奈川県としては、もうちょっと説明を続けなさいとか、もうちょっと住民に配慮したことを、さらに盛り込んでくださいだとか、そういった指導はしていくんでしょうか。

建設リサイクル課長

 条例につきましては、あくまでも説明会の実施ということでございますので、同意まで求めるというのは、なかなか許可事項としては難しいかなと思いますが、ただ、実態として住民の方と、なかなかお話がつかないようなら、行政指導の中でできるだけ理解を得るように事業者に対して求めていくということになろうかというふうに思っております。

田中委員

 また、こういった土砂条例は神奈川県のものもあれば、市町村でもこういったものがあるかと思うんですけれども、となると二重の条例となりますから、やはり連携であったり、そういったお互いがどうすり合わせていくかというものが必要かと思うんですけれども、今、市町村との連携というものは、どのような現状になっていますでしょうか。中には、市町村の方で、なかなか連携に前向きでないとか、そういったところがもしかしたらあるのかなど、その辺りいかがですか。

建設リサイクル課長

 今、委員の方からお話がありましたように、市町村と県で、例えば市町村で条例を持っているところについては、500平米以上2,000平米未満が市町村で、2,000平米以上が県条例の許可ということになっておりまして、そういった中で問題になりがちなのは、当初、面積が小さくて市町村の許可の案件だったものが、違法に区域を拡大してしまって県の許可が必要な面積になってしまった。そういった場合は、どうしても元の市町村の許可と県の新たな許可の連携が必要になってくる場合があります。

 それ以外にも、例えば市町村が水道管理者として関わっているような場合もございまして、そういった中で、県の許可であったものが、過剰な土砂を搬入して土砂が崩壊して水路を埋めてしまうといったような事態も起こることがございます。

 こういったような形で、県と市町村がそれぞれで連携協力して、足並みをそろえて是正指導を行っていくということが実は必要なんですが、実態としては、なかなかうまくいかないといった場面も見られるところでございます。この辺は、今回、条例で連携の規定を設けることによりまして、県と市町村の課長会か、あるいは地域ごとの連絡会議等を定期的に開催する中で、より密接な連携協力を深める中で業者に対する指導をきちっとやっていきたいというふうに考えています。

田中委員

 今のお話の中ですと、県と市町村が足並みをそろえていくのが望ましいけれども、なかなかそうでもないこともあるということですと、やはり連携に余り協力的でない状況というのもあるということなんでしょうか。

建設リサイクル課長

 実態としては、やはり、それぞれが権限を持っていますと、どうしても押し付け合いということが見られる場合も、たまにはあります。それをいかに一緒に連携していくかというところが、やはり大事なところだというふうに考えております。

田中委員

 実際、条例を改正しても、あくまでこの改正の条文というのは机上論的な話ですから、現場でこういった条例の改正が求める部分というのを実際に運用していかないと、やはり意味がないと思っております。是非とも今後、この改正案がしっかり現場でも運用されるような形で適切に進めていただきたいと要望いたしまして次の質問に移ります。

 では、続きまして、リニア中央新幹線県内駅の建設費負担について質問をさせていただきます。

 こちらは11月21日にJR東海から従来の方針を転換する考え方が示されておりますけれども、その内容というものはこれまでと大幅に変わったなと認識をしております。

 ただ、そういったところに至るまで、沿線6県の申入れがあったり、そういったやりとりがいろいろあったと思うんですけれども、急に、こう大幅に考え方が変わり、我が県にとっては歓迎すべき内容であったのかと思うんですけれども、ドラスティックに考え方が変わった中で、それを初めて聞いた担当の方は恐らくびっくりしたんじゃないかなと思うんですけれども、これまでどういったやりとりがあったり、またこういった考え方というのを神奈川県としてどう捉えたか、その辺りをお聞かせ願えればと思います。

交通企画課長

 今、委員のお話のとおり、本年度5月、交通政策審議会の答申の附帯意見の中で、建設主体のJR東海でございますが、各駅の具体的な建設規模等を精査して、駅の建設費用負担については自らの考え方を示すべき、といったような附帯意見がございました。その後、JR東海の方から、その附帯意見を踏まえた意見が出てくると我々事務方としては待っておりましたが、なかなかJR東海からはお示しがありませんでした。

 そんな中で、環境影響評価の手続等、着工に向けて着々と動きが進む中で、リニア中央新幹線の県内駅の建設費負担といったものは、本当に避けては通れない重要な問題でありまして、また中間駅を設置する神奈川県を含めた6県にとって、本当に共通の課題ということで、各県が個別に対応するのではなく、全国の同盟会の枠組みの中で足並みをそろえて対応していこうといったような話が持ち上がりまして、それで11月11日に神奈川県も申入れといったような流れになったものでございます。

 もちろん、それまでにも各県で県議会の皆様や県内全市町村や経済団体等、一丸となって取り組んでまいりました各期成同盟会の要望等は、各県ごとにJR東海の方へ要望してきたわけですけれども、そんなやりとりがございまして、今回、JR東海が県等と実現に向けて、中間駅の建設費用の負担といった問題を解消しなければ前に進まないといったような英断をなさっていただいて、事業進捗が最も重要との認識を持っていただいたというふうに我々は思っておりますけれども、そんな関係から、申入れから短期間でこうした回答が頂けたのかなと考えております。

田中委員

 今回の定例会では、我が党、自民党から梅沢議員の代表質問に対する種々の御答弁の中で、年度内には具体的な駅の位置を絞り込んでまいりたいと考えておりますというお話がございました。

 ただ、神奈川県内の駅となりますと、今、地下駅となっておりまして、地上駅とは異なった部分で、駅部分の建設用地及び地下の余剰スペースの活用というような協力が求められておるんですけれども、この内容がどういったものであるのか説明いただければなと思います。

交通企画課長

 11月21日のJRのこういった考え方の発表を受けまして、地下駅の特殊事情という本県への協力要望の対応につきまして、JR東海の方へ確認をしましたところ、現時点で把握できている内容は、基本的な考え方のレベルではございますけれども、以下の2点ほどが把握できました。

 まず、第一に、駅部分の建設用地の活用といった点につきましては、JR東海としては地表の用地について工事中は必要である。当然、工事ヤード等が必要であるが、工事完成後は出入り口以外は必要なくなる。埋め戻してしまって、入り口が必要なくなるということで、その用地は駅前広場であるとか、駅へのアクセス道路の整備に活用できることから、そういった整備をする地元自治体に買い上げてほしいという協力の要請ということをお聞きしました。

 第二に、地下の余剰スペースの活用についてでございますが、地下駅は、先ほど報告でもお話しさせていただいたように地下3階にホームがあります。地下2階の一部には改札口やトイレ等、必要な施設がある。ただ、この地下の公共物のスペースというのは、駅を造ると必然的に生じてくる公共スペースですので、JRが使用しない部分の空間も当然出てくる。その部分については、地下駐車場等いろいろ活用できるだろうということで、やはりこれも地元自治体の方に買い上げるか、もしくは借り上げてほしいといったような説明でございました。

田中委員

 今のお話ですと、大分、地元の自治体への要望が大きいのかなとお伺いする中で、11月21日に新たな考え方が示された後に、県と相模原市とで既に話は何かされたんでしょうか。

交通企画課長

 JR東海からの公表の後、すぐ私ども事務レベルで今回のJRの内容といったようなものについて話をさせていただき、今後協力してやっていくといったところで話合いをさせていただいたところでございます。

田中委員

 これまでの進捗の中では、なかなか、うまく駅の負担の割合で話が進まないなと思っていましたが、21日に突然JR東海から新しい考え方が示され、進捗の動き幅がちょっと大き過ぎるかなと思いますので、是非とも神奈川県として、県民を代表して調整窓口をしていただいておりますから、県民の皆様に今後も密に説明ができるような、そういった進捗というものを進めていただければなということを要望いたします。

 次の質問に移ります。

 続いて、津波浸水予測図素案でございますけれども、こちらについて質問をさせていただきます。

 まず、この予測図は私たちの方に郵送されてきて、かつ、今日も手元に配付をいただいたんですけれども、浸水深と右下の方に表示があるんですけれども、たしか地域によっては10メートル以上の浸水が予測されるというような地域もあると思うんですが、こちらは、最大が5メートル以上というような表現しかないので、そうしますと、例えば5メートルと10メートルとでは倍の開きがあるので、これですと、やや説明不足だと考えるんですけれども、この辺りはどうなっていますでしょうか。

流域海岸企画課長

 今、委員御指摘の図面の中に記されているところは、浸水深が5メートル以上という部分でございますが、まずこちらの方の色分けの部分というものは、今、いろいろ危険度で区分をしているということでございます。

 まず、浸水深が一番下のレベルで15センチというのがあるんですけれども、浸水深が15センチを超えると歩く速さが遅くなりまして、迅速な避難が難しくなる。また、80センチを超えると人命に影響するおそれがあるとされておりまして、浸水深は危険度を表す指標としてあるということで浸水深別にやってございます。

 しかしながら、この素案を公表したところ、県民の方や沿岸の市町の方からも、やはり5メートル以上の表記がないということで、自分のところがどのくらいかなのか分からないとか、沿岸の市町さんからは、避難計画を立てる際に、その辺の高さについて分かってから避難計画を出したいという御意見を頂いております。こういったことを踏まえまして、今後、作成に当たっては、こういったことも考慮して表現していくというふうに考えてございます。

田中委員

 こちらは素案ですから、最終的には成果物たる成案を目指していくと思うんですけれども、その最終形になるときにはこれが解消され、例えば10メートルであれば、そういったものが反映された予測図が出来上がると認識してよろしいんでしょうか。

流域海岸企画課長

 今お話しされたように、5メートル以上のところの表記の仕方は、いろいろ検討して入れていきたいと思っています。ただ、どういった区分にするのか、1メートルおきに色をつけていくのか、また例えば3メートルおきか、それはいろいろな意味が恐らく市町村でも避難計画を立てる際にはあると思いますので、こういったことは市町の方の御意見や、あと私どもでやっております検討部会委員の方々の意見を聞きながら、表現方法については考えていきたいと思っております。

田中委員

 そうしますと、まだこれからそういった打合せ等も進んでいくことでしょうから、いろいろな表現の仕方はあると思いますけれども、やはりこの予測図を見れば、自分のところは6メートルだ、7メートルだ、5メートル以上の幅のところでも県民の皆さんがあらかじめ予備知識として蓄えたり、備えられるような、そういったマップになることが望ましいと考えております。

 また、今、避難ビルを各市町で指定をしていますが、こういった予測図の発表があり、これの見直しもしなければならないというような市町もあろうかと思いますし、また意見等もあるでしょうから、そういったところをしっかりと地域の方や市町からの意見を拾い上げる形で、良い予測図にしていただければと思いますが、この予測図、例えば水際のところですと防潮堤があったり、水が来ないようにする施設や機能があると思いますが、実際、私たち建設常任委員会でも北海道への視察でそれを確認してきたんですけれども、余りにも大きい地震であれば、その機能が失われてしまうことも想定されるのではないかなと思うんですけれども、この予測図を作成するに当たってそういったいろいろな条件があると思います。水際の防潮堤が正常に機能した場合だとか、していない場合だとか、もちろんそれだけではないでしょうし、そういった条件の拾い上げというか、機能を失ってしまった場合などは想定をしているんでしょうか。

流域海岸企画課長

 今回お示しした津波浸水予測図の素案では、海岸堤防、防潮堤などの施設のうち、地震時に被害が予想される施設については、地震発生後に、例えば護岸上に突起物、パラペットのようなものがあるものについては、これを考慮しないとか、機能の一部が失われたものと想定して予測図を作成しております。

 なお、護岸形式の施設については、背後に地盤がございますので、こういった地盤により効果を判断しているということでございます。

 それから、護岸施設ではないんですけれども、そもそも海については潮の満ち引きがございますので、予測図は大潮、満潮時に津波が到達するという条件で作成してございます。

田中委員

 こちらの津波浸水予測図は浸水深については記載があるんですが、津波で重要なのは、どのくらいの高さの津波が来るかという点と、到達時間が重要かと思うんですけれども、こちらには今、記載はないんですけれども、そういったものというのは今後反映をさせていく予定はあるのでしょうか。

流域海岸企画課長

 津波の到達時間については、やはり避難のために重要な情報ですので、予測図に示していきたいと考えております。しかしながら、どの到達時間にするかが課題でございまして、例えば津波の最大波の到達時間を示すのか、または浸水深、例えば50センチとなる時間を示すのか、1メートルになる時間を示すのかとか、どういったものを示していくのか、そうすることによって使いやすい予測図とするために、まだまだ議論が必要だと考えております。今後、検討部会、沿岸市町の意見を聞きながら、より良いものとしていきたいと考えてございます。

田中委員

 私も当初、こちらの津波浸水予測図が事務所に送られてきた際には非常に気になったので、食い入るように見させていただきました。また、県民の皆さんも恐らく、これを見たときに、沿岸の住民の方は、恐らく自分の家と照らし合わせながら、自分のところはどのくらいの津波が来るのか参考にされたと思います。中には、津波がこんなに来てしまうのか、だから、今後十分気を付けなければならないといった認識を持たれた方がいる一方で、もしかしたら、ああ、私のところは大丈夫だった、地震が来ても大丈夫だろうと思われた方もいる。要は、この地図があるばかりに、ややもすると油断をしてしまう、そういった気持ちをもたらしてしまうような背景もあるのかなと考えております。

 県民の皆さんから反響もあったということなんですけれども、そういった県民の皆様の御意見、要望等はありましたでしょうか。

流域海岸企画課長

 県民の方からは、今、委員がお話しのように、実際に図面を見て自分の家のところは津波の高さはどのくらいなのかという質問や、先ほども表記のところで色の使い方をもっと工夫してほしいといった御意見。ほとんど青系の色を使っているので、識別があっても見にくいじゃないかというような御意見がございました。

 今、委員のお話にあったように、逆に、自分のところは来ないから大丈夫だというような電話はなかったんですけれども、正に御指摘のとおり、家までは来ないから大丈夫だというようなことではなくて、やはり想定でございますので、それ以上いくことも考えていただいて、今後そういうふうにしていただきたいと考えております。

田中委員

 よく、備えあれば憂いなしというような言葉もありますけれども、こういった災害等でいえば、やはり備えがあっても憂いというものは必ずある。だからこそ、最近ですと防災ではなくて減災というような言葉も使われております。こういった予測図というツールを活用しながら、県民の皆様に防災意識というものを伝播していただければと、そんなことも要望をいたします。

 次に、津波に対する海岸、港湾施設の整備についてお伺いをしてまいります。

 我が党、自民党の梅沢議員の代表質問において、知事とのやりとりもあったようですけれども、そういった話や説明いただいた資料の中で、最大クラスの津波に対しても、すぐ壊れない構造、いわゆる粘り強い構造とあったんですけれども、言葉で粘り強い構造といっても、どういったものが粘り強いのかどうかというのは、ちょっと分かりづらいと思いまして、どういった構造であったり、どういった効果がその結果生まれるのかというのをお聞かせ願えればと思います。

砂防海岸課長

 常任委員会報告資料の29ページの反対側の図面を御覧ください。29ページの反対側にある、三つ図面があります。これを見ながら御説明させていただきます。

 粘り強い構造物の基本的な考え方は、津波が海岸堤防などを乗り越えた場合でも、ちょうど真ん中の図の一番左のところに掘られている絵がございますが、堤防等の基礎が掘られたり、のり面の被覆コンクリートが損壊、流出しないように裏のり被覆工の流出ということが書いてございますが、こういうことが起きないようにコンクリートや捨て石によって基礎部を保護するといった、資料の下の方にあります裏のり尻の被覆というようなことや、のり面の被覆コンクリートを従来より厚くしたり、ここに書いてありますように緩勾配化とともに、コンクリートを厚く打っているわけです。

 もう一つ、一番上の図ですが、ここの堤防の天端に突起物があり、これは波返し工なんですが、こういうような波返し工が設置されている場合は、津波の力で波返し工が倒壊しないように、波返し工の高さまで堤防を、かさ上げしてしまう、あるいはこの波返し工を補強鉄筋で更に丈夫にするというようなことが、粘り強い構造物という基本的な考え方でございます。

 こういうことにより、津波が海岸堤防を乗り越えた場合でも、施設の損壊までの時間を少しでも長くする、あるいは全壊に至る可能性を少しでも減らすということを目指すものでございます。このように施設の効果を粘り強く発揮されると、浸水までの時間を遅らせることができます。そのために、避難のためのリードタイムも長くすることができる。あるいは浸水量が減ることによって浸水面積や浸水深が低減したり、第2波以降の被害を軽減するというような効果が期待されると言われているものでございます。

田中委員

 粘り強い構造とは言い得て妙というか、よく表現したと思うんですけれども、今後こういった考え方でいくということですけれども、既存のものでいえば、先日、真鶴港の沖防波堤について委員会で見てきたんですけれども、あちらは今、県と業者との間で、いろいろ問題がありますけれども、現在どういった状況になっているんでしょうか。また、今後どのように進むのか状況をお聞かせ願えればと思います。

砂防海岸課長

 前回、浸水時に傾きが起きて作業を中止いたしました2かんのケーソン、これにつきましては、引き続き業者の方で作業を進めていただきまして、11月8日から14日で1かん目、それから14日から17日に2かん目、それぞれ進水、えい航、据付作業を無事行うことができました。

 今回は、進水時にケーソンの傾きを修正するため、海上でバラストコンクリートを打ちまして、水平に沈下しました。また、平成22年度から3かん目の製作をしておりまして、これにつきましても12月10日に進水作業行いまして、昨日えい航し、現在、据付作業を現地で進めているところでございます。これについても海上でバラストコンクリートを打って水平にいたしました。

 次に、今後の沖防波堤の整備のスケジュールでございますが、沖防波堤は全部で8かんのケーソンを設置する計画でございます。既に3かんを現地で据え付けたわけですけれども、4かん目と5かん目のケーソンにつきましては、平成23、24年度の2箇年の債務で製作、据付けまでの工事を既に発注、契約をしておるところでございます。引き続き、6かんから8かんまでの製作、据付けを今後行いまして、全体としては平成26年度の完成を目指して、引き続き整備を進めてまいりたいと考えております。

田中委員

 最後の8かんまで、同じ業者への発注ですか。

砂防海岸課長

 1かん目、2かん目は、製作した会社は別です。1かん、2かんを同時に据え付けるという工事を発注いたしましたが、3かん目と4かん目の業者は違いますので、それぞれ入札、契約をしております。

田中委員

 そうしますと、工事の進捗が止まってしまっていた業者に対しては、引き続き進行をお願いし、係争のポイントになっていた設計図がどうであったとか、そういった話というのは、まだ今後の持ち越しということでしょうか。

砂防海岸課長

 仲裁につきましては、2回ほど審議を行っておりまして、現在、双方の主張を求めているという段階でございます。3回目は年明けにやる予定でございますので、今後、まだ審議については続くということになっています。

田中委員

 そういった係争の話というのは、まだ今後持ち越しということでございますが、とにかく沖防波堤を据え付ける予定が止まっていたが、無事に物理的には収まったという中で、こちらは震災前から、この防波堤というものは計画していたものですので、粘り強い構造ではないものだと思うんですけれども、今、この粘り強い構造の考え方が出てきた中で、真鶴港だけに限定されずに、他の既存の沖防波堤や施設で何か改修や付け加えていくとか考えがあるんでしょうか。

砂防海岸課長

 この沖防波堤の設計は東日本大震災前のもので、いわゆる粘り強い構造物にはなっておりません。

 今回の震災で被害を受けました釜石港の湾口防波堤、これもケーソンで工事をやっているものですが、今回、やはり地震で倒れたり沈んだりしております。この復旧の仕方ですけれども、国はケーソンの下の基礎マウンドの上部に被覆ブロックを高く積み上げて、その施設を津波が越流しても深く掘られるのを防ぎ、そのマウンドを高くすることによって津波の波圧に対して受けるというようなことで、マウンドから滑り落ちないようにするという検討をされております。

 これらの実例を参考にしながら、それからまた、今後、国は港湾の施設の技術基準をお示しすると聞いておりますので、そういうものを参考にしながら、今後、具体の補強、改良というのを検討して実施していきたいと考えております。

田中委員

 新しく新設するものについては、新たな考え方が盛り込まれたもので造られるんでしょうけれども、過去の既存のものというのは、今の話のように粘り強い構造ではありませんという答弁ですけれども、やはりそういった過去のものも見直しをきっちりしていくということも肝要なのかと感じております。そういったことも要望させていただきまして、次の質問に移らせていただきます。

 続きまして、神奈川県住生活基本計画の改定素案についてお伺いをしてまいります。

 まず、こちら、計画の基本目標に、居住コミュニティづくりとございますけれども、これは言葉で聞くと何かきれいな言葉のように聞こえるんですけれども、なかなか具体的なイメージが湧かないというのが私の個人的な考えでして、これは具体的にどういったものを指し示しているのかというのをお聞かせ願えればと思います。

住宅計画課長

 今回の計画改定に当たりましては、有識者ですとか公募委員など14名からなります住宅政策懇話会におきまして、様々な専門分野から御意見を頂きまして検討してまいりました。その中で、これまで住宅供給を主体としておりました住宅政策の動向を、少子高齢化などによってコミュニティ活動が低下している住宅地の状況を踏まえまして、地域でコミュニティづくりを進めていこうというソフト的な取組を重視した方向へと転換していくということから、居住コミュニティということを新しく打ち出したものでございます。

 具体的には、お住まいになっていらっしゃる隣近所から、もう少し広がりのある団地内ですとか町内会ですとか、そういった居住地の様々な広がりの中でのコミュニティというものを想定しております。

田中委員

 この居住コミュニティづくり、今あった中で、多世代近居のまちづくりというキーワード、言葉も出ておりますが、こちらの施策というのは、そういったコミュニティづくりにまつわるものになってくるんでしょうか。また、多世代近居とはどういったものなのか、お聞かせ願えればと思います。

県土整備局参事(住宅企画調整担当)

 多世代近居のまちづくりでございますけれども、県内には昭和40年代に開発されました多くの住宅地がございます。その住宅地の多くが高齢化の進展あるいは若年層の流出ということで、コミュニティの活力の低下や商店街の衰退といった問題が見られておるところでございます。

 多世代近居のまちづくりは、こうしたことを背景に、平成22年に県と横浜市、川崎市、相模原市の3政令市の四首長懇談会というものを契機に、4者が共同して課題解決のための研究を進めてきたものでありまして、今回の住生活基本計画に位置付けたものでございます。

 この施策は、駅前や周辺の住宅団地を一体的に捉えて、住宅団地の活性化に取り組むとともに、地域全体で子育て世代の流出を防ぎ、高齢者の支援というものに取り組むということでございまして、子育てしやすい環境づくり、高齢者支援施設の供給、それから居住地の再生といった三つを解決していく施策でございます。具体的に申しますと、駅周辺につきましては、子育て世代を地域に引き止めるための支援施設、あるいは高齢者向けの住宅供給などを行い、周辺の住宅団地には高齢者の見守りや介護の支援ができる施設、多世代が交流できる場の整備などを行って、高齢者、若者、子供たちといった様々な世代が住みやすい環境づくりを進めるということでございます。

田中委員

 今の御説明であったり、また素案についても、こういった膨大な資料がございますし、直近の話で言えば震災もあったり、神奈川県民の皆さんも大分住まいに対する大切さといった意識というのが生まれ、再認識したと感じております。中には、東北の方から、こちらへ避難なさってきた方もいらっしゃいましたし、今、こちら素案の中を見ますと、スマートエネルギー構想を反映させて推進していくというようなものもございますので、是非とも今の現状であったり、これから神奈川県に起こるであろう住宅の問題をしっかり解決、解消できるような形で取り組んでいただければということを要望させていただきます。

 次の質問に移らせていただきます。

 続いては、台風15号と、12号もございましたけれども、河川施設の災害査定の状況について伺ってまいりたいと思います。

 こちらは主な被害が9月にあり、災害査定を受けたのが11月だったと思いますが、単純に2箇月時間がたっているわけですけれども、査定に影響が出るようなことはなかったのかどうかと、今、災害があった場所、被災の場所、現在の状況というのはその後どうなっているのか、その辺りをお聞かせ願えますか。

河川課長

 被災後の出水により施設が更に壊れるような危険性のある箇所につきましては、速やかに大型土のうによる応急復旧を行いましたし、結果として大きな出水もございませんでしたので、更に壊れたという箇所はなく査定には影響はございませんでした。

 なお、現在におきましても、その後の被害というものはございません。

田中委員

 こちらは9月に被害があり、11月に災害査定を受けたということで2箇月あったけれども、幸いにも査定には影響が出なかったということなんですけれども、こちらはいつも災害査定を受ける場合のタイムラグというか要する期間というのは、やはり2箇月ほどかかってしまうものなんでしょうか。

河川課長

 やはり、その年の全国的な災害の多さだとか、そういったもので若干期間というものは変わってくると思います。

田中委員

 これから復旧工事に取り組んでいくということですが、来年の出水期が予想されるんですけれども、復旧工事の方は間に合うものと認識してよろしいでしょうか。

河川課長

 今年度の当初予算におきまして、平成23年災害復旧費としまして2億5,000万円を計上しております。国の災害復旧事業として認められました平成23年全体の事業費は、この予算の中に収まっておりますので、補正予算を組まずに、すぐ発注できる状況となっております。目下のところ、来年度の出水期までに復旧工事が何とか間に合いますように設計、積算に取り掛かっておりますので、速やかな発注に向けて準備を進めておるところでございます。

田中委員

 是非とも間に合う形での工事ということが望ましいと思いますし、近年、本当にゲリラ豪雨と私たちは言葉にしますが、夏場だけではなくて、何かもう季節の変わり目に関係なく、こういった突如としたゲリラ豪雨があると感じております。

 是非ともそういったことに耐え得る県土づくりの、ますますの推進を期待し、また要望いたしまして私の質問を終えさせていただきます。

向笠委員

 県西地域における出先機関の再編について伺いますけれども、行政機関設置条例の一部を改正する条例についての説明の中に、庁舎別の配置というのがございます。県西土木事務所を足柄上合同庁舎に置くとともに、小田原土木事務所庁舎に小田原土木センターを設置するとなっているんですが、この業務執行体制について、どんなふうになるのか、そしてどんなメリットが考えられるのか、その辺の御説明をいただきたいと思います。

県土整備局企画調整課長

 両庁舎の業務執行体制でございますが、まず工務部門につきましては、基本的には現在の松田土木と小田原土木と同じように、それぞれ道路等の整備や維持管理、それから災害対応を行うこととしております。一方、広域的な幹線道路網の計画調整あるいは酒匂川の上下流一体的な治水対策につきましては、足柄上合同庁舎に業務集約して一元的に行うということとしております。

 また、計画建築部門でございますが、許認可業務につきましては、現在と同じように両庁舎それぞれに設置いたします。

 一方、開発許可及び建築確認業務につきましては、足柄上合同庁舎に業務集約をするということとしておりますが、申請者等の利便性を確保するため、小田原土木センターにも建築確認あるいは開発許可の窓口を設置いたしまして、受付あるいは交付などに必要な対応を図るということとしております。

 次に、再編の主なメリットでございますが、ただいま答弁いたしましたような体制を整備いたしまして、必要な業務集約や機能強化を図るということで、1点目として円滑な計画調整によりまして、県西地域の広域的な幹線道路網の計画推進に当たる。

 2点目といたしまして、酒匂川の総合的な土砂管理などによりまして、上下流一体的な治水対策を図るということでございます。

 さらに、足柄上合同庁舎の防災機能を確保するということで、西湘地域との相互支援を図られ、地域防災力が強化するというものでございます。

向笠委員

 今回の再編に関して、土木事務所の再編については余りにも唐突であると申しますのは、県西総合センター、足柄上、そして小田原合同庁舎の統合というのは、小田原合同庁舎が新たに建て直されたのは、もう6、7年たつんでしょうか、免震構造で地震にも強い、そして中も相当大きな建物であって、これはいずれは足柄上合同庁舎と一緒になるんだということが定説になっておるらしいし、あるいは足柄上住民の皆さんも、いずれはそうなるだろうと承知をされている。そして、今回の未曽有の大災害の中で統合に踏み出したのかなということは理解できます。

 ただ、そのついでに土木も一緒にしてしまうということになったのかどうか分かりませんけれども、小田原市民にとっても、いわゆる関連業界にとっても、なぜ唐突に今、土木事務所の再編なんだという強い意見が出て、それを私も聞きました。

 そこで、県幹部、当局の皆さんには何度か足を運んで現地に行っていただき、市民の声、業界の声、そして要望等も聞いてきていただいていると思いますけれども、どのような意見が多かったのか御説明願いたいと思います。

県土整備局企画調整部長

 私の方で地元の説明をしておりましたので、私から簡単に説明させていただきます。

 まず、9月に当委員会で報告をして以降、9月30日になりますが、各71関係団体がございますけれども、説明させていただいて、それから地元の市町の首長さん方に説明させていただきました。

 特に、今回、再編に関わりのある西湘地区の湘南建設業協会につきましては、9月30日に小田原土木事務所長が説明して以降、私どもの方でも3回ほど先方に足を運びまして説明をさせていただきました。その中で、地元の建設業団体の方からは、再編に関わる不安であるとか不満であるとか、意見が当初強く出されました。

 具体的に申し上げますと、まず小田原土木事務所という非常に歴史のある事務所が再編によって県西土木事務所と一緒になるのは理解できないという一つの声、それから今、委員から御指摘がございましたけれども、再編の話が急である、もっと事前に説明があってしかるべきであるという御意見を頂きました。それから、具体的な中身としては、再編の中で防災機能の強化と言うんだけれども、地元の災害対応に支障が出るのではないかというようなこと、それからさらに、小田原土木センターでこれまでどおり工事などの事業が行われ、また入札が行われるのかといった不安でございます。それから、最後に、許認可などの申請が足柄上合同庁舎まで行くということで県民サービスが低下になるのではないか、こういう質問なり御意見が出ておりました。

 こういう御意見については、酌めるものは酌んで再編の中で中身に入れるとともに、なるべく丁寧に分かりやすく説明をさせていただいたところでございます。

向笠委員

 いまだに小田原市民の間では、土木事務所がなくなってしまうというのが定説になっているような部分があるので、これもどこかで周知を要請しなければいけないのかなと思っておりますけれども、土木事務所に関わりのある建設業界からの意見が多いようですが、そういった意見に対してはどのように対応していくのか御説明願えますか。

県土整備局企画調整課長

 まず、災害対応や入札執行につきましては、小田原土木センターの所長に工事や入札契約などの必要な執行権限を付与いたします。また、今後、担当する部長を設置いたしまして、現在と同様な対応を図るということとしております。

 また、県民サービスにつきましては、先ほども答弁させていただきましたように、許認可につきましては分庁舎に設置をいたしまして、それから足柄上合同庁舎の方に業務集約いたします建築確認業務等につきましては、土木センターにも必要な窓口を設置するということでございます。

向笠委員

 今回の再編は行政システム改革による出先機関の再編というふうに理解してもいいと思いますけれども、土木事務所の人員は減ってしまうのか、また小田原土木事務所でいうと藤沢土木に次いで予算額が多かったところなんですが、公共事業の事業量等が減っていくのかどうなのか、その辺の御説明をお願いします。

県土整備局企画調整課長

 まず、人員でございますが、調整中のため、具体の人員数を現段階でお示しすることは難しいですが、工務部門につきましては、業務が円滑に進行できるように、これまでと同様な人員を見込んでいます。

 一方、職員の服務や予算の執行といった内部管理部門につきましては、より効率的な業務運営に努めることによりまして、スリム化を図ってまいりたいというふうに思っております。

 それから、公共事業の事業量でございますが、これまで県土整備局といたしましては、かながわのみちづくり計画や新セーフティリバーなどの計画に基づきまして、限られた予算の中で選択と集中を旨に、各地において事業を推進してきております。今後とも、そうした考え方で県西地域の都市基盤整備にもしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 また、県内建設業者への配慮ということで、早期発注や分割発注などにつきましても、引き続き取り組んでまいりたいということでございます。

向笠委員

 事業量は減らないということですか。

県土整備局企画調整課長

 再編を理由として業量を減らすということではございません。

向笠委員

 今回の再編の内容は理解しておりますけれども、最後、局長に一言答弁をいただきたいと思っております。

 地元の建設業界から陳情も出ているようでございますけれども、神奈川県は、かながわ方式という独自の入札制度をスタートさせて、もう既に5年ぐらいたつんでしょうか。県内の一般競争入札の悪い面を反面教師にして、神奈川県独自の入札制度を確立してきて、さらに二度ほど最低制限価格に対する対応も変えていただいたわけでございます。

 再編後、公共工事の事業執行あるいは入札執行について、現行体制、つまり、かながわ方式というのは地元の業者を大切にしましょうとか、常に災害協定を結ぶような業者は大切にしようというのが根底にあるはずだと思うんです。そういうものを維持しながら入札執行できるのかどうなのか、その辺をまず一点伺いたいと思います。

 再編の目的が達成され、将来にわたって小田原土木センターの機能がずっと維持されるのかどうなのか、局長から一言お願いをいたしたいと思います。

県土整備局長

 かながわ方式は、議会の皆様と我々とでつくり上げてきた方式だというふうに思っておりまして、その根底には、やはり地元の業者さんをしっかりと育てていこう、一緒になってやっていこうというもので、災害時において、我々だけで県民の安全・安心を守れるというふうには思っておりませんので、やはり地元の業者の方たちの御協力なくしては県民の安全・安心は確保できない。そういう意味で、土木事務所の役割というのは、県民の安全・安心確保、そして地域の活性化といった大変重要な役割を担っていると認識しております。

 御指摘のように、地元の業者と一緒にやっていくという姿勢は引き続き維持していきたいと思っておりますし、かながわ方式もまだまだ完全なものだとは思っておりませんので、地元の業界の皆様の御意見も伺いながら、改善できるところは改善していきたいと考えております。

 それから、小田原土木センターの将来ということでございますけれども、県西地域の県土整備行政の推進に当たりましては、県西土木事務所と、それから小田原土木センターの二つでしっかりと推進していきたいということで、先ほど課長の方からも答弁させていただきましたが、小田原土木センターには事業の執行権、それから工事の契約、執行といったことに対する権限を所長に付与いたしますので、その中で現在と変わらない対応を図っていきたいと考えています。事業費についても、しっかりと確保して、県西地域の守りをしっかり固めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

向笠委員

 最後は要望させていただきますけれども、県土整備局長のお考えを聞いて、再編する土木事務所が将来にわたってその機能を維持し、県西地域でいろいろな役割をしっかりと果たしていくものと確認をいたしました。とりわけ、県西地域は山岳地方も多いし、大規模地震などへの対応も大変な地域でございます。地域の活性化も喫緊の課題となっている中で、今回の再編を通じて、県民にとって真に安全な、そして安心な県土整備行政が展開されますよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

木村委員

 一点だけ質問をさせていただきます。

 かながわのみちづくり計画の改定について質問をさせていただきます。

 まず、かながわのみちづくり計画に基づいて、神奈川県の道路整備と維持を着実に今進めているところであります。計画が始まったのは平成19年度から22年度まで4年間が経過をしているわけですが、おおむね進捗が図られているというふうに承知をしております。第2回定例会において、かながわのみちづくり計画の改定について報告を受けたところでありますが、現在、改定内容に関して県民意見募集を行っていると聞いております。

 そこで、かながわのみちづくり計画の改定について何点かお伺いします。

 まず、確認の意味で、かながわのみちづくり計画の改定に向けた考え方について、基本的な内容がどういうものなのかお伺いをいたします。

道路企画課長

 県では、平成19年に策定いたしました、かながわのみちづくり計画に基づき、道路の整備と維持管理に取り組んでいますが、今年度、策定から5年が経過するため、改定を行うこととしております。

 改定の考え方でございますが、本県の道路の現状は、現計画策定時と変わらず、依然として深刻な交通渋滞の発生や大規模地震発生の切迫性といった様々な課題を抱えていることから、現計画策定時に掲げた目標や施策体系などの元を築き、計画を進めることといたします。

 また、道路整備計画については、今後とも真に必要な道路整備は着実に進めていく必要があることから、事業化に向けた調整等を行う事業化検討箇所を追加することといたします。

 あわせて、道路維持管理計画については、東日本大震災を踏まえ、被害への対応力の強化に向け、取組が可能なものから積極的に対応してまいりたい、そのような形で基本的な改定を考えたいと考えております。

木村委員

 事業化検討箇所を追加をするということですが、なぜ今これを追加するのか、その考え方をお伺いいたします。

道路企画課長

 今後の道路整備を円滑に進めるために、とりわけ重要となっているのは、地域の皆様や行政など関係機関と事業の必要性や事業整備手法などを含めた検討や調整を行う時間を十分に確保し、合意形成を図っていくことであると考えております。このため、現計画の期間内において、これらの検討や調整を行う時間を確保するために、今回の改定において事業化に向けた調整等を行う事業化検討箇所を追加することといたしました。

木村委員

 事業化検討箇所追加に当たって、市町村から意見聴取、首長さんから意見聴取をしていると思うんですけれども、その内容についてお伺いいたします。

道路企画課長

 今回の改定に当たりましては、本年8月に市町村に対しまして改定に向けた考え方や事業化検討箇所の追加の考え方などについて説明を行い、市町村から意見をお聞きしております。市町村からは、市町村の総合計画等における位置付けや関連する事業との調整といった、まちづくりの観点なども含めた道路整備に関する意見を伺っておりますので、現在、これらの意見も参考にしながら改定作業を進めているところでございます。

木村委員

 市町村からの要望というのは大体何箇所ぐらいあるのか、そして、それをどういうふうに取捨選択していくのかという考え方をお伺いしたいと思います。

道路企画課長

 21市町村から48件の意見がございました。これにつきましては、我々は重点化しようということで、事業化検討箇所の箇所ごとにいろいろ客観的な評価をしようとしております。その際に、この市町村からの意見というものも参考にしながら、その作業を進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。

木村委員

 検討箇所48件ということなんだけれども、それを大体どのくらいまで絞り込むお考えなんですか。

道路企画課長

 具体的に何箇所というのは、今、作業中でございますので、申し上げることができませんけれども、事業化検討箇所というのは、事業化に向けて土木事務所、あと市町村等が協力し合いながら検討、調整を行うという箇所でございますので、やはり無尽蔵に箇所を増やすということはできないと思っておりますので、その中で今後、検討、調整がしっかりできる箇所、マンパワーとかの制約もございますので、そのような形の中で絞り込みをかけながら追加していきたいと、そのように考えております。

木村委員

 できれば早い時期に、この委員会にも報告をいただきたいなと思っています。

 次に、震災対策の対応も含めると出ていると思いますけれども、具体的にどのような対応を考えているのかお伺いいたします。

道路管理課長

 道路維持管理計画におきまして、東日本大震災を踏まえた対応をしております。

 まず、津波対策でございますが、沿岸部の道路を利用する方々に一早く大津波警報発令などの情報を提供するため、道路情報板を沿岸部の国道134号や国道135号などに設置してまいります。また、日頃から道路利用者に道路の高さを認識していただき、大津波警報が発令されたときの避難に役立つよう、沿岸の国道134号、135号などに道路高さを記した海抜表示板を設置してまいります。

 次に、橋りょうの耐震補強でございますが、これまで阪神・淡路大震災を受けて補強を進めてまいりました。今回の東北地方太平洋沖地震に対しましては、現在、国において検討を行っており、この動向を見ながら、今後とも耐震対策を進めてまいります。

木村委員

 今回、県民意見募集も行っているんですけれども、県民からはどんな意見が出ているのかお伺いいたします。

道路企画課長

 今回の改定に当たり、多くの県民の皆様から意見や提案を頂くために、11月15日から12月14日までの1箇月間、県民意見募集を行っております。県民の意見の募集期間としては、明後日までとなっておりますけれども、本日までに14人の方から意見を頂いております。件数としては59件ほどに仕分けをしております。

 主な意見といたしましては、先を見越して道路整備の検討箇所を増やすことには賛成。また、東日本大震災を受けて、できるものから取組をすればよい。また、経済効率優先でない、人に優しい道路整備を求める。このような意見が寄せられています。

木村委員

 今後のスケジュールを聞かせてください。

道路企画課長

 現在、道路整備計画については、事業化検討箇所の追加について、また道路維持管理計画については、東日本大震災を踏まえた対応などができるよう改定作業を進めているところでございます。これら改定作業を進めるに当たっては、市町村から提出された事業化検討箇所の追加に関する意見や、明後日が期限となっておりますが、県民からの意見も参考にしながら、今年度内の改定を目指してまいりたいと、そのように考えております。

木村委員

 それでは、要望をさせていただきます。

 道路は県民生活の利便性向上や地域経済の活性化、さらには今回の改定でも取り上げていますが、東日本大震災のような災害時における安全・安心などに寄与するものである。県は、厳しい財政状況にあっても、昨年から道路等の社会基盤整備の重点化している法人二税の超過課税も活用しながら、今後とも引き続き道路事業にしっかりと取り組む必要があります。このため、今回の、かながわのみちづくり計画の改定については、市町村や県民から寄せられている意見を踏まえながら、しっかり進めていただきたいということを要望して終わります。

近藤委員

 まずはじめに、定県第83号議案、神奈川県行政機関設置条例の一部を改正する条例についてであります。

 先ほど向笠委員からも県西地域における出先機関のいろいろ御質問がありましたが、私も質問していきたいと思います。

 いろいろ現場で意見があるようであります。このことを踏まえて、常任委員会に陳情という形で出てきているのではないかなと思っておりますが、我が会派としては、県行政の効率化を促進するための再編整備という意味では、大いに理解しているものでありますけれども、この再編について庁内の決定がされたというのはいつなのでしょうか。

県土整備局企画調整課長

 今回の県西地域におきます出先機関の再編につきましては、本年3月に発生した東日本大震災を受けて喫緊の課題への対応という側面が非常に大きくございましたので、本年の8月に入りましてから庁内で再編の方向性について掲げまして、同月から地元の首長をはじめとする関係団体への御説明を開始したものでございます。

近藤委員

 8月に庁内で決定をされて、我々常任委員会に説明があったのは9月30日だったと記憶をしております。先ほどもお話しあったように、非常に歴史のある土木事務所である。沿革を調べますと、小田原土木事務所にあっては明治32年、松田土木事務所においては明治41年にそれぞれ土木派出所として発足をしているということです。大変歴史のあるこのような組織を再編するにおいては、少し慎重にやられた方が良かったんじゃないかなと思っています。

 るる答弁があったわけですけれども、市町村、湘南建設業組合を中心として71団体の団体があって、いろいろな説明をされてきたということですけれども、要は関係団体の理解は得られているのかいないのか、ここら辺の感触を伺いたいと思います。

県土整備局企画調整課長

 ただいま委員からお話しがございましたように県土整備局関係の71の団体に、これまで御説明あるいは情報提供させていただきまして、全ての団体から御理解、御了解をいただいたと認識しております。

近藤委員

 状況は状況として分かりました。

 しかしながら、庁内で8月に決定して、今回議案として再編ということが出ているんですけれども、なぜこの短期間で再編を進めなければならなかったのかということをお伺いできればと思います。

県土整備局企画調整課長

 先ほども答弁させていただきました喫緊の課題への対応ということでございまして、切迫性が指摘されている神奈川県西部地震に対する地域防災力の強化、あるいは近年、台風が多発しております、特に昨年の台風9号の記録的な豪雨といたします酒匂川流域の一体的な治水対策ということで、こういった喫緊の課題への対応を早急に図るということでございまして、本年8月に庁内で方向性を固めまして、来年の4月から再編を行うということにしたものでございます。

近藤委員

 防災力強化のためということで、いろいろ強化するというようなこれまでの説明を理解するものであります。地域の状況の話がありましたけれども、団体にとどまらず県民に対する理解をしてもらわなければいけないと思いますけれども、ここら辺の県民周知については、どのようにやっていくのでしょうか。

県土整備局企画調整課長

 県民への周知でございますが、今回、条例改正の議決をいただきましたら、速やかに県民や事業者の皆様に混乱が生じないように、3箇月間でございますが、集中的に周知を図ってまいりたいというふうに考えております。

 具体的な周知の方法につきましては、県のたより、ホームページを使いまして、県の広報媒体のほか、関係市町の広報紙も活用したいと考えております。さらに、県土整備局あるいは関係市町の窓口におきましても、チラシを配布したり、関係団体へも直接御説明をして、相談に乗りたいと考えております。

 いずれにいたしましても、きめ細かく丁寧な対応に努めてまいりたいと考えております。

近藤委員

 このことについては最後にしますけれども、とにかく県民の混乱がないようにしていただきたいと思います。

 また、さらに、今後も組織の再編ということはやっていかなければならないことだと思うんですけれども、今後やる場合には慎重に進めていただきたいということをお願いしたいと思うんですけれども、今後のことについて、何かあればお伺いしておきたいと思います。

県土整備局企画調整課長

 今回の再編に当たりましても、地元の関係団体をはじめとして丁寧な対応に努めてきたところでございますが、今後、必要な再編を進める場合には県の方針が決まった段階で、なるべく柔らかい段階において速やかに県議会に御説明をするとともに、地元の市町村や地元の関係団体などの皆様に対しまして、丁寧に御説明を行うようにし、御意見を伺いながら進めてまいりたいと思っております。

近藤委員

 是非その方向性で、大胆な組織再編を行っていただきたいと思います。

 次に、先般の委員会でも質問させていただきましたが、県管理下水処理場の汚泥焼却灰の処理について質問したいと思います。

 福島第一原子力発電所の事故の影響によって、県管理下水処理場の汚泥焼却灰から放射性物質が検出されたところでありますが、その後、何か状況の変化や取組の変化などあれば、何点か聞いていきたいと思うんですけれども、まずは焼却灰の保管状況について伺わさせてください。

下水道課長

 焼却灰の保管状況でございますが、県の処理場で発生します焼却灰は、いずれも埋立処分を可能とする国の暫定基準値、1キログラム当たり1,000ベクレルを下回っておりますが、周辺住民等の放射能に対する不安から埋立処分ができず、また多くは再利用に向けた搬出もできず、12月8日現在、ごみ処理場の合計で4,619トンの焼却灰を処理場内で保管をしているところでございます。

 搬出の状況でございますが、受入側では低濃度の処理場の焼却灰から徐々に受入れを再開しておりまして、少しずつではございますが、県の処理場では8月末から搬出が再開されまして、これまでに約327トンの焼却灰を搬出したところでございます。

近藤委員

 徐々に低レベルのものを搬出しているということであるんですけれども、これまでも県としては放射線量を測定してきているわけであり、最近の測定結果並びに、その傾向がどうなっているのか教えていただければと思います。

下水道課長

 各処理場におきまして、焼却灰の放射性物質濃度の測定を行っております。

 最近の測定結果では、11月28日に採取した試料となりますが、最も高い処理場では1キログラム当たり1,221ベクレル、最も低い処理場では651ベクレルの放射性セシウムが検出されております。これまでの最大値といたしましては、5月30日に採取した試料から4,424ベクレルの放射性セシウムが検出されております。測定値の傾向でございますが、5月以降、これまで約7箇月間、各処理場で継続的に測定をしておりますが、雨の影響もあるかと思いますが、8月頃までは測定値は測定のたびに上下するような場合もございましたが、9月頃からは少しずつではございますが、以前と比べますと安定しながら低下してきているといったような状況でございます。

近藤委員

 徐々に低下していてきているということなんですけれども、いずれも国の基準を下回っているわけですが、なかなか処分が進まないという、その状況は私も理解をしているものであります。

 現在、県では11月に国に対して緊急要望を行ったと聞いておりますが、その要望の内容、またその結果について、分かれば教えてください。

下水道課長

 この件に関しましては、県のみならず市町村でも同様に苦慮しておりまして、県と県内の全33市町村が連名で、11月1日に国の原子力災害対策本部、それから環境省、また国土交通省に緊急要望を行ったところでございます。

 要望の内容でございますが、5点ございまして、1点目は、県内で発生するような比較的低濃度の汚泥焼却灰等についても、国が具体的な処分方法を明示し、国の責任で最終処分場を確保すること、2点目といたしましては、安全性が確保される基準値などを法令で定め、安全性について国民へ十分な周知を図ること、3点目といたしましては、再利用した製品について風評被害が発生しないよう十分な対策を講じること、4点目といたしましては、放射性物質濃度を低減する方策や処分方法などについて必要な調査研究を推進すること、5点目といたしましては、必要となった追加的な支出につきましては万全の補償を行うこと、この5点を要望いたしました。

 結果でございますが、要望当日、国の方からは、まず8,000ベクレル以下のものまで国が処分するということになりますと、作業量が相当膨大になり、なかなか難しい。しかし、国の定めた基準がいかに安全であるかということについては、国としてもしっかりと国民に説明していきたい。また、分かりやすい説明を準備しているところだというような話がございました。それから、放射性物質濃度の低減策等につきましては、当時3次補正予算の中で調査費を計上したので、研究を行っていきたい。補償につきましては、東電の補償が円滑に進むよう国としても対応していきたいなどといった話がございました。

近藤委員

 焼却灰の放射性物質の濃度も、少しずつではありますが、下がってきているようであります。今後もしっかりと測定を行って、再利用できるものについては、安全を確保した上で搬出していただきたいと思います。

 また、国においての放射性物質の低減技術の検討等も始まったとのことなので、今後も国の動きを注視しながら、しっかりと県民の安全や安心の確保に万全を期すようにお願いを申し上げまして、私からの質問はこれまでとしたいと思います。

栄居委員

 それでは、議案から何点か質問させていただきたいと思います。

 まず、事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例についてでありますが、市町村の処理する土地区画整理法に関する事務の範囲などについて改正を行うと説明がございましたが、そこで、この改正について何点かお伺いをしたいと思います。

 まず、この条例改正によって市町村に権限移譲される具体的な事務の内容を確認したいと思います。

都市整備課長

 今回、権限移譲の協議が整いました移譲先である鎌倉市が、新たに行うこととなる事務内容ですが、土地区画整理事業の許認可などの事務となります。

 具体的には、施行面積5ヘクタール未満の土地区画整理事業を実施する区画整理組合や個人施行者の設立から事業終了までの手続において、事業計画や換地計画認可、組合解散の認可など様々な許認可事務の権限を移譲するものとします。また、鎌倉市と海老名市のみの移譲となりますが、新たに区画整理会社施行についての施行の認可や事業または会計の検査事務などの権限を移譲いたします。

 なお、その他、藤沢市、秦野市、伊勢原市につきましては、新たな移譲事務はございません。

栄居委員

 それぞれ権限が移譲されるということでございますが、権限移譲される市に対し、どのように調整、働き掛けを行ってきたのか、また、この権限移譲が各市に対して業務の支障となるようなことはないのか、お伺いをいたします。

都市整備課長

 今回の権限移譲に当たりましては、事前に市町村に対して移譲対象事務に関わる説明会を行い、その事務内容を説明しております。その後、市町村に対しまして権限移譲を受ける意思があるかどうかの意向調査を行いまして、移譲を希望する市町村に対し、県と市町村間の法定協議を実施しているところでございます。実際の権限移譲を行う場合につきましては、移譲先の市に対して、必要に応じ事務の引継ぎ、意見交換などを行ってまいります。また、移譲先であります市の業務の支障とならないように、今後も権限移譲後も必要に応じ、県、市で調整を図るというふうに考えています。

栄居委員

 今後、調整も行いながらということでありますが、最初の答弁で幾つかの市については、今回移譲される事務がないというような説明もございました。

 現在、権限移譲を受けていない市があるということでありますが、これはどのような理由であると考えていますでしょうか、お伺いいたします。

都市整備課長

 市が土地区画整理法に関する事務について権限を受けていない理由としましては、まず市の組織体制や人員などの問題などにより、具体的に権限移譲を希望するまでには至っていない状況にあるですとか、土地区画整理事業に関しまして実績が少なく、許認可上の適正審査などの事務処理への不安もあるというふうに考えております。

 それと、土地区画整理事業の実施の見込みが当面ないというようなことから、具体的な動きになっていない、そのように考えてございます。

栄居委員

 既に権限移譲を受けて、事務処理をしている市から、事務処理上の問題等の相談は現在あるのかお伺いいたします。

都市整備課長

 既に権限移譲した市からも、県は様々な相談を受けています。特に区画整理事業の経験者がいないことから問題や疑問が生じた場合には、市の考え方や判断について県に確認を求めたり、過去の事例を蓄積している県に意見を聞くような相談事はございます。今後も、権限移譲したそれぞれの市が円滑に業務を遂行できるよう丁寧な対応、支援を行ってまいります。

栄居委員

 今後、市町との調整や意見を聞きながら、事務の効率化に向けて一層の取組をお願いいたします。

 次は、相模川流域下水道の焼却炉改築工事についてであります。

 今回入札が行われたということでありますが、入札の経過と業者の方々が幾つか辞退をされておりますが、そういった時期なども含めて、この経過の説明をお願いいたします。

下水道課長

 入札までの経過でございますが、平成23年8月12日に公告をしまして、同31日まで入札参加資格の確認申請を受け付けまして、4者から申請がございました。9月9日までにその4者に資格を有している旨の確認結果を通知いたしました。その後、9月20日まで工事内容の質問を受け付けまして、10月3日までに質問回答を閲覧した後、10月4日に入札を行いました。辞退につきましては、2者からは郵送で辞退の届出がございまして、日付はそれぞれ9月28日付け、同30日付けでございます。他の1者は、入札当日に辞退をしております。

栄居委員

 入札が近づいてからのそれぞれ辞退ということで、これは入札制度の概念からいけば残念なのかなという感想でありますが、最低制限価格というのは幾らであったんでしょうか。

下水道課長

 最低制限価格につきましては、今回の工事はWTO案件のため、設定をしておりません。

栄居委員

 WTO案件であると設定をしないというのはどういうことでしょうか、御説明をお願いします。

下水道課長

 WTO案件となる建設工事につきましては、地方公共団体の物品等または特定役務の調達手続の特例を定める政令によりまして、地方自治法に定められている最低制限価格の規定を適用しないこととされております。

栄居委員

 そういった規定の範囲内ということは、既存の入札制度においても、やはり整合性はあるということでよろしいんでしょうか、お伺いいたします。

下水道課長

 そのとおりでございます。

栄居委員

 今回、この工事が落札をされたということでありますが、4者応募をして、結局、入札の最後に残ったのは1者だけであったというような結果でありました。入札の制度として適度な競争があるべきというふうに考えております。

 先ほど、局長の方からも、かながわ方式について、現状は必ずしもベストではないという旨の御発言もありましたので、今後も適正な競争が行える仕組みづくりについて研究を行っていただきたいと考えます。

環境共生都市部長

 ただいまのWTOの案件の最低制限価格の件ですが、WTO案件は国際競争力の強化という点もございますので、そういう面で最低制限価格の設定をしないというのが根本的な部分であります。私どもの、かながわ方式とは、先ほど答弁させていただきましたが、地元企業の健全育成、技術力強化というものを加味してございますので、その面で最低制限価格を設定しているということでございますので、基本的な制度自体の枠組みが多少異なります。

栄居委員

 ただ、それにしても、やはり入札を行うということでありますので、多少の競争はあってしかるべきかなというふうに思っておりますし、直前になってこのように辞退が続くということになると、どうしても要らぬ心配というのもあろうかと思いますので、今後とも是非よろしくお願いいたします。

 次は、津波避難タワーについてであります。

 先ほど議案の中でも御説明をいただきまして、質疑も田中委員の方から行われたところでありますが、今回の津波避難タワーはモデルということでありますが、モデルとして、どのような情報を県として得ようとしており、得た情報について具体的な評価をするような項目というのは用意してあるんでしょうか、お願いいたします。

都市公園課長

 津波避難タワーのモデルとしての役割ということでございますが、県が率先して設置することによりまして、整備や維持管理に関する情報を沿岸市町に提供いたしまして、津波避難タワーの設置を図ることであります。具体的には、県が津波避難タワーを計画いたしまして工事を行い、維持管理をしていく中で蓄積いたしました技術ですとかノウハウといったものを、例えば設置場所ですとか規模をどのように決めたかということ、それから整備や維持管理に関する経費がどの程度であったのかということ、塩害対策や安全対策、それから通常時の利用方法をどのようにするかというようなことや、整備や維持管理上の課題等について、市町の方に提供していくということで考えております。

栄居委員

 今、御説明がありましたが、これは県として具体的に今説明があったようなものの中で、もう対応や方策など決まっているものはあるんでしょうか。

都市公園課長

 常任委員会の報告資料で説明させていただいておりますように、場所についてはサーフビレッジ等の周辺ということで、設置場所については景観ですとか、周辺の地域からの眺望、そういったことも踏まえながら設置場所等については決めさせていただいておりますし、規模等についても逃げ遅れ対策ということで、今回、全国的な設置例を基に標準的なモデルということで設置をさせていただいているということでございまして、これから実際に、整備ですとか管理に関する費用、それから塩害や安全対策等についての内容などについては、これから作成し維持管理をしていく中で出てくる話だというふうに考えております。

栄居委員

 そうしますと、夏場などは、先ほどの説明でも県外から観光客の方なども来られるというような話もありましたが、多くの方々が訪れる地域でありまして、津波避難タワーが藤沢にあるというような周知というのも当然行っていかなければいけないと思いますが、これはどのように進めるのかということと、また、併せてこういったことについては、今回、藤沢市の協力ということもあるのでしょうか。

都市公園課長

 津波避難タワーを有効に活用していくためには、普段から公園利用者や海岸利用者への避難方法ですとか、それから津波避難タワーの役割、そういったものを十分に周知していくことが重要であると認識しております。

 具体的な周知方法といたしましては、津波避難タワー本体、いわゆる公園の管理事務所であるパークセンター、それから公園の主要な園路や広場等へ周知看板の設置を図ってきております。それに普段から園内放送を通じて周知の方も図っていきたいというふうに思います。さらに、藤沢市及び指定管理者と連携した避難訓練の実施も検討していきたいと思っております。

 周知方法といたしましては、公園のホームページですとかパンフレット、そういったものへの記載による周知、それから公園内でイベント等が行われる可能性もありますので、そういったイベント主催者に周知するといった周知方法を考えているところでございます。

栄居委員

 かなり集中的に周知を行っていただくということでございます。

近藤委員

 津波避難タワーについて、私の方から質問させていただきたいと思います。

 私も海を抱える逗子市と葉山町の選出ということもありますが、この県の取組は非常に住民も注視をしております。今回、モデルということで藤沢の湘南海岸公園に設置をするということなんですが、今後どうしていこうとするのかというのを伺いたいんです。

 というのは、やはり今、津波浸水被害の想定調査が行われていて、今年度末に報告書がまとまる。となると、新年度、報告書がまとまった上で、新年度から県の報告を基に、海に面した関係市町の対応、予算、住民に対する浸水予測図に基づいた避難であったり、生命、財産を守るという、そういう住民の声が非常に高まるはずなんです。その中で、やはり津波避難タワーを設置したいというような声も出てくるはずなんです。そういうこともありますので、今後モデルをつくった後で、その後どうしようとしているのかというのを端的にお伺いしたいと思います。

都市公園課長

 県立公園を管理しております私どもとしましては、今回、津波浸水予測図の素案が示されましたので、沿岸域にある各公園、8公園ほどございますけれども、そちらの公園につきまして、想定浸水深といったものを確認いたしまして、公園利用者の安全を確保するための具体的な対策について検討していきたいと考えています。

 検討に当たりましては、まずは公園内にある高台への避難というのを、まず一番最初に考えたいと思っておりますが、高台のない公園というのもございますので、高台のない公園については、公園内の既存施設の活用ですとか、市町と連携して、周辺にございます高台や津波避難ビル等への避難について検討していく考えです。

 津波避難タワーにつきましても、今後の話ですけれども、今回の湘南海岸公園のように多くの方が海岸や海から公園を通過して、内陸部に避難されることが想定される公園につきましては、地域全体で津波避難対策を検討することが必要だというふうに認識しておりますので、津波避難計画を策定する市町と連携をさせていただきまして、例えば逃げ遅れ対策としての津波避難タワーも、その対策の選択肢と考えまして、景観や眺望への影響も考慮しながら調整をしていきたいと考えています。

近藤委員

 3月11日の東日本大震災以降、浸水予測図の見直し、また今回の津波避難タワーの設置とか、当局の皆様は必死になって、よくやられているということは僕もよく分かります。ただ、やはり浸水想定の素案が出ましたので、私の事務所にも、逗子市内は大丈夫なのかという意見が本当にたくさん寄せられております。そういう意味では、皆様方の立場に立って、僕も住民に対応していますので、理解はしているものなんですけれども、今回の明応と慶長地震の浸水予測図を見ても、三浦半島の北西部である葉山と逗子と鎌倉、そして湘南海岸公園がある藤沢の江の島のエリアが、やはり一番、浸水がひどいわけです。その中で藤沢には公園に津波避難タワーが設置されるということで、なるほどと思いました。では、他方、鎌倉、逗子、葉山はどうなんだという話になって、私で言えば関係する逗子、葉山においても何らかの予算編成を新年度でしなきゃいけないなんていう声がある。

 そのような中で、今後どうしていくのか伺った次第なんですけれども、非常に市町村も厳しい財政状況の中、今回は交付金2分の1と県費2分の1でタワーを設置する。ただ、課長がおっしゃられたように、命を守るということが必要だと思うんです。タワーができればそれで完了じゃないということは重々理解しているつもりです。

 先般、実は我々の部会で平成5年の北海道の南西沖地震で津波と、その後の火災で壊滅的な被害を受けた奥尻島の調査に行ってきました。正にスーパーハードによる対策をやっていて、11メートルの高さにもなる防潮堤であったり、今回の避難タワーでいうと27億円もの予算を付けて、漁港区域で400人規模で収容できるような避難タワーを設置しているような現場も見てきました。どこまでやるのかという話が他の委員からもありましたけれども、やはり危機管理として、県としてちゃんと考えて対応していますよということが大事だと思います。

 これは要望にとどめますけれども、関係市町は新年度予算で子細な県の浸水被害調査を受けて、必ず何らかの施策をやらねばならないような状況になると思います。いろいろな対応策があると思いますけれども、都市公園に限らず、河川も砂防もそうですし、急傾斜もそうですけれども、県土整備局のハード対策が、今、正に必要とされていると私も肌で感じておりますので、是非とも関係市町と連携する中で万全を期していただくようお願い申し上げまして、私からは以上とさせていただきます。

栄居委員

 次に、報告事項から津波浸水予測図についてお伺いいたします。

 以前から議論されてきたところではありますが、今回この予測図を作成するに当たって、ハード対策で防ぐ津波と最大クラスの津波という2種類の津波を想定して今回の予測図が作成されたということですが、それぞれどのようにして、こうした津波を予測してきたのかお伺いをいたします。

流域海岸企画課長

 今回、津波の想定を考えたときに、住民の避難を主体として津波の総合的な対策を行うための想定する津波といたしまして最大クラスの津波と、あと、海岸保全施設等、施設設置に当たって想定する津波、頻度の高い津波ということですけれども、この二つの津波を想定いたしました。

 東北の大震災があったことを踏まえますと、やはりハードだけでは対応するのが厳しいということで、今まで以上にソフトとハードの組合せを、しっかりとって対応していかなければいけないということで、最大クラスの津波と頻度の高い二つのレベルで想定しているという考え方をとったわけでございます。

栄居委員

 そこのところから議論が出発して、いろいろ検討されたと思うんですけれども、具体的にどのような検証を行ったんですか、お伺いいたします。

流域海岸企画課長

 まず、神奈川県では平成20年度までに九つの地震津波を想定しておりました。こちらの津波規模や想定の範囲等の検証に当たりましては、まず既存の津波については、新たにあった知見はないのか、新たな知見があった場合はそれを採用することにしました。

 それから、もう一つは今まで設定していなかったもの、できるだけ過去に遡って、本県にとって最悪となるシナリオとして起こり得るもの、考え得る津波というものも含めて検証していくということで進めてきたということでございます。

栄居委員

 そうすると、これは検討部会で今御説明いただいたような議論がなされるに当たって、それに先立って、いわゆる2種類の津波というのを想定してきたんですか、お伺いいたします。

流域海岸企画課長

 今回、二つのレベルの津波を考えたのは、5月に設置いたしました津波浸水想定検討部会、これは津波関係の学識の先生、それから地震関係等の学識の先生と、県、国、市が入りました行政の委員からなる部会なんですけれども、こちらの方で検討いたしまして、9月に中間とりまとめを出しましたが、その際に、今後の津波対策の対象とする地震津波の考え方ということで、二つのレベルの津波を考えていこうということになったわけでございます。

河川下水道部長

 補足して説明させていただきます。

 まず、部会では、これまで平成19年、20年に既に公表しております、基本的に既にあったのは四つで、それ以外にも安全防災局が五つの地震を想定して全部で九つでございます。四つの地震は、地域防災計画を策定する上で必要な防護水準として基本にございます。参考までに、いわゆる西部地震、南関東地震、元禄地震、それから神縄・国府津の断層帯による地震の四つでございます。これを防護水準として私どもは今まで進めてきたわけです。

 1498年に明応地震が起きて、鎌倉の大仏様のところまで津波が来たという歴史的資料がございます。東日本大震災を受けまして、こういったことをやはりちゃんと注視して調べなくてはいけないということから、もう既に約500年経過していますけれども、私どもも途方もない最大クラスの津波を想定したわけではなく、やはり歴史上ある地震をしっかり議論して、こういったものも最大クラスの津波という形で今回評価させていただきました。

 一方、慶長型地震と言われているのは、それよりも200年後でございますけれども、同じ南海トラフ上で起こった地震で、各地に被害は結構あるんですけれども非常に揺れが長い。今回の東日本大震災も非常に揺れが長かったんですけれども、そういった形で地震が起こりますと、津波被害の及ぶ影響が非常に大きいという専門家からの御意見もございまして、明応型の地震と慶長型の地震がちょうど伊豆半島の南側で発生することから、主に湘南海岸、鎌倉、逗子、葉山というエリアが、やはり一番大きな津波が行くというシミュレーションの結果が今回出ましたので、最大津波の場合には、やはり避難をする。

 また防護する基準としては、例えば鎌倉海岸に14.4メートルの防波護岸をすることの是非や、湘南海岸に10.5メートルの防波堤を設置することの是非、こういったことはコストや早急的な対応ということを含めますと、やはり現実的ではないという判断から、二つのレベルで分けたという結果でございます。

栄居委員

 特に、最大クラスの津波について、どういう検証をなさってきたのかという説明をされたんですが、今回初めてよく理解をいたしました。

 一方で、ハード対策で防ぐ津波という考え方について、そういう枠をあらかじめ、はめてしまうということになると、結論ありきの予測というものにならないんでしょうか。議論の順番などがあると思うんですけれども、どういう経過で議論がされてきたのか御説明いただければと思います。

河川下水道部長

 先ほどちょっと触れさせていただきましたけれども、やはり現実的な対応として百数十年から数十年規模で発生する確率の高い地震を対象にしました。

 今回、海岸保全施設の整備に当たっての基本的な形を、今回の報告書の方に説明をさせていただいておりますけれども、そういった部分で対応していくという形が、同時進行の部会の方で議論された結果として、今回報告させていただいております。

栄居委員

 海岸保全施設等の構造については、先ほど田中委員からありました粘り強い構造ということでありますが、国が示す技術基準に基づき最大クラスの津波に対しても、すぐ壊れないような構造とするということであります。今現在、報告資料などを拝見すると、通常より改良されたものというものが説明されているわけでありますが、これは国が示す技術基準に基づくということなのでしょうか。

砂防海岸課長

 現在、粘り強い構造物の考え方は、国から基本的な考え方ということで11月に示されており、今後、海岸保全施設の構造の変更は、そういう海岸保全施設の設計の技術上の基準等の改定も視野に入れて、更に検討する必要があるというふうに報告されております。

 したがいまして、私どもは示された内容を検討して、これから造る施設あるいは今ある施設、そういうものについて考え方の具体な基準に基づいて検証しながら、整備あるいは補強をしていく、このように考えております。

栄居委員

 そうすると、あくまで国が示すものについて追随するというような形で構造を決めていくのか、また県として国の基準を再検証して、新たなものを造ろうとするのか、そういったところはいかがですか。

砂防海岸課長

 現在、海岸保全施設等の整備の対象としている地震は、南関東地震と神奈川県西部地震をレベルに、今、進めております。それでもまだ必要とされるところ、全てのところに、その基準で整備されているわけではないという現状でございます。したがいまして、今後、整備するに当たっては、新しい考え方に基づいて整備をしていく必要があると考えておりますし、今ある施設についても今後検討していき、高さあるいは構造の考え方に基づいて、必要であれば補強あるいは改築をやっていくということになろうかと考えております。

栄居委員

 あと、津波浸水予測図の完成に向けて、先ほども、見やすさというような観点や、見せ方というような観点から質問がありましたが、これは防災警察常任委員会でも非常に議論されていて、本当にこれからの課題であると思っております。そういった中で、先ほどの御答弁ですと、これから議論なども重ねていくというような御回答でありましたが、県としての完成版が発表されるというスケジュールに何か変更などあるのでしょうか、お伺いいたします。

流域海岸企画課長

 今、完成に向けて、県内市町の御意見などを伺いながら、それから部会で先生方の意見を聞きながら進めていくということでございまして、浸水予測図の完成は来年の3月に向けて検討していく。具体的には津波の到達時間や浸水方向とか、そういった情報についてもこの中に入れて、分かりやすいものにしていきたいというふうに考えてございます。

栄居委員

 分かりました。よろしくお願いします。

近藤委員

 今、市町の連携の話があったんですけれども、私からもちょっと質問させていただきたいと思います。

 今回、今まで9本だった地震を14本まで含め、最悪のケースを想定して浸水予測をつくっているんですが、いよいよ100日後に本案ができるということだと思います。

 今回、最大の津波高、慶長や明応が大きいというのは分かったんですけれども、今までの元禄地震だったり南関東地震などと比較すると、最大の津波の到達時間は、ものすごく長くなりました。慶長地震でいうと80分。ただ、うちの逗子、葉山の話だけで言うと、元禄地震なんかは約10分以内ぐらいで第1波が来る。南関東地震だと本当に10分よりも短い時間で来るんです。要は、市町において想定地震を同じにしないと、それぞれ避難計画も同じもの、統一したものがつくれないと思います。例えば、葉山では明応地震で80分後の避難を想定しているけれども、逗子では10分の避難を想定している。足並みがそろわないと混乱が起きると思います。既に、葉山で言うと元禄地震を想定していて、逗子で言うと南関東地震を想定している。地続きなのに市境や町境でハザードマップなんかが全然違うんです。このことは、ものすごく地域住民にとって混乱を招いています。

 今回、100日後に本案の発表を控えて、そういった市町との震災や津波高、避難やハード等の対策も含めて、どういうすり合わせをしようとしているのか、その点、あればお伺いしておきたいと思います。

流域海岸企画課長

 現在、作成しているハザードマップにおいては、確かに葉山町の方では元禄地震、それから逗子市の方は南関東地震ということになってございます。

 今回、地震については14の地震を想定しているということで、特に大きい地震を今回の素案で示しているわけでございますけれども、委員からありますように、隣接しているような市町であれば、隣が地続きだとか当然ございますので、なるべく同じようなものを想定していく方が、混乱がないというところは確かにあると思います。

 ただ、市全体を眺めたときに、どの津波、どの地震に対してハザードマップ等を作成していくことが望ましいのかというのは、地震による浸水の範囲や、今お話にありましたように到達時間でも第1波が到達する時間なのか、もう少し高い、浸水深が15センチ、20センチ、どのタイミングのところかというのがございまして、その辺のところは今ある到達時間、到達の方向等の情報を市町が検討していく中で、どういった形で作成していきたいかというのは、今後、市町とも話していきたいというふうに考えてございます。

河川下水道部長

 補足説明させていただきます。

 今回、例えば鎌倉ですと、最大浸水区域は明応地震が最大ですが、到達する津波の高さは慶長地震の方が大きいというように、地震や場所によって違うというケースが実は出てきております、

 避難計画の策定においては、やはり第1波、第2波、第3波、それから第何波が最大のシミュレーションの結果になっているかという細かい情報までも、市町村にしっかり私どもも情報提供いたしますし、できている部分は既に提供してございます。ですが、まだ不足している部分もございますので、そういった情報提供を今進めておりますので、いろいろな連絡会等を通じまして、情報を重ねることによって避難計画が策定できるように、私どもも、しっかり情報提供をさせていただたいと考えております。

近藤委員

 部長の話を聞いてほっとしているところでありますが、現に市と町で対応の違うところもあるんです。浸水予測図は、その後のソフト対策をする上で、その基になるものであり、今後が重要でありますので、予測図の情報提供であったりとか、ソフト、ハード対策に生かすため市町もしくは安全防災局との連携もあろうかと思いますけれども、更に深めていっていただいて実のあるものにしていただくようお願い申し上げまして、私は以上とします。

栄居委員

 次に、リニア中央新幹線についてお伺いをしたいと思います。

 まず今回の建設費の負担について、新しい見解がJR東海の方から示されて、この考え方を受けて、事業における県の負担部分というのはどのようになったか、現状を報告いただければと思います。

交通企画課長

 JR東海が示しました新たな費用負担の考え方では、中間駅の建設費をJR東海が全額負担するということで、リニア建設事業費につきましては、県の負担は、ないと考えてございます。しかし、先ほども御説明させていただきましたが、地方自治体に対しては用地取得や発生土処分先のあっせんと人的な協力であるとか、駅前広場や駅へのアクセス道路など、リニアの広域利用の促進につながる、ひいては県全体の発展につながるような施設の整備について求められています。また、地下駅となる神奈川につきましては、地下駅の特殊事情を踏まえた協力として、駅部分の建設用地及び地下の余剰スペースの活用といったものも求められてございます。

 今後、地元の相模原市の方ともよく調整、協議しながら、早く詳細な内容をJR東海に確認し、具体の調整を進めていきたいと考えてございます。

栄居委員

 負担がより明確化したということで、これから県としても取り組むべき課題ということが分かってきたと思うんですが、建設費負担について、県として評価というか、感想があるのか伺いたいと思います。

交通企画課長

 JRの新たな考え方では、JRが全額費用を負担するということですが、JR東海は建設費や鉄道の運営費を徹底的に圧縮するとともに、効率性と機能性を追及したコンパクトな駅を目指すとした上で、中間駅の建設費を全額負担すると公表してございます。

 一方、地方に対しては、先ほどお話し申し上げたように用地取得や発生土処分等のあっせん等の、いわゆる全幹法第13条4項の地方協力、そして元来の分担であります駅へのアクセスと駅前広場といった、まちづくりに関する施設整備といったものを求められています。今回、JR東海から中間駅の建設費用に関する新たな考え方が示されたことで、懸案だった費用負担の問題というのは大きく前進したものと素直に考えてございます。今後は、この考え方を基に地元の相模原市と調整しながら、協議が本格的にスタートしていくものと考えております。

栄居委員

 今後、まちづくり等で、やはり県としても役割を果たしていくということでありますが、自治体としても予算には労力を割いて、この事業を行うということが言えると思うんですが、県は経済性という観点から、そもそも、このリニア事業が自立し得る、またリニアの事業は採算がとれるというふうに考えているのか、認識をお伺いいたします。

交通企画課長

 11月21日のJR東海が公表いたしました新たな考え方は、大きな転換をされましたけれども、このことによってJR東海が中間駅部分、概算で計算しますと5,900億円程度、負担が増えるわけでございますけれども、JR東海が公表した中では全般的に徹底した建設費の圧縮を行うといった部分、そして駅の設備内容としては、将来の旅客輸送を踏まえて、従来の形にとらわれない、運用面も含めて効率性、機能性を徹底したコンパクトな駅を目指していくといった意味では、建設費ばかりでなく運用面も含めて圧縮をしていくといったような企業努力をした上で、何とか乗り切るといったような考えを示しております。

 今回、5月に答申の出ました交通政策審議会の小委員会の中でも、検証において、JR東海の財務的な事務遂行能力といったものも認められたという経緯もございまして、神奈川県といたしましては、この考え方、こうした検証の仕方、結果といったものを尊重してまいりたいと考えております。

栄居委員

 県としても、JR東海の考え方というものを尊重しているということでありました。

 今回、リニアの事業自体に、各中間駅についても事業主体のJR東海が負担をするということで、9兆円とか10兆円とか言われるような建設費用がかかると言われている中で、JRとしても本当に社運をかけた事業であるわけであり、一方、県としても、そういった事業の一環として一緒になって、まちづくりなどを進めていくというようなことであると思います。そのために多くの税金も投入される見込みであるというふうに言えると思うんですが、県もリニア中央新幹線事業を支えるための採算性にまつわる諸条件、つまり採算をとれるような条件が長期的に続いて、そして県も、まちづくりを進めることによって地域が潤う、また活性化するというような認識、見通しを持っているということでよろしいんでしょうか。

交通企画課長

 先ほどの繰り返しになってしまいますが、県の方も頑張っていきたいと思っておりますし、そのようになると考えてございます。

栄居委員

 今後のことでありますし、こういった長距離のリニアの試みというのは世界でも初めてでございます。個人的にはもっと国内でも注目されてしかるべきというような事業であると思っていますし、本当にJR東海さんは会社をかけて、こういう事業をやるんだろうなというふうにも思うので、県としてのサポートはしっかりしてほしい一方で、やはり未知の事業であるわけですから、前回質問させていただいた安全性でありますとか、また県の立ち位置というものを踏まえて、しっかりと情報を公開してほしいと考えております。そのためにも、今後のJR東海との連携を深めていただければというふうに思います。

 次は、土砂の適正処理に関する条例についてであります。

 さきの委員会で行政代執行の説明などもいただきまして、そういった実情なども踏まえての一部条例の改正だと理解しておりますが、今回、県民の意見募集を行って、いろいろ意見もお伺いしたということでありますが、意見反映状況について、合計26件の御意見を頂いたということでありますが、それぞれ多様な内容であったということでよろしいのでしょうか。

建設リサイクル課長

 県民意見といたしましては、1個人と2団体から、今質問にありましたように合計26件ということでございました。内訳といたしましては、行政等の責任の明確化を求めるなど、条例全般に関するものが3件、工事中の立入検査、監視の強化を求めるものなど、事業者の規制強化に関するものが10件、不適切な事業者の公表と不許可の扱いを求めるものなど、適切な土砂埋立行為の遂行に関するものが5件、それから土地所有者に相応の罰則の適用を求めるものなど所有者の責務に関するものが6件、搬入経路の交通安全対策など、周辺住民及び市町村への対応に関するものが2件でございました。

栄居委員

 パブリック・コメントなどを行うと、特定の団体が同じ文面で、例えば名前だけ変えて意見を出すとか、そういった事例もあると聞いておりますので、今回そういったことがなかったのかという意味で確認させていただきました。頂いた御意見のうち、今後の参考にするもの、という分類項目がありますが、これはどのように今後活用していくのか、その見通しなどをお伺いいたします。

建設リサイクル課長

 今後参考とするものは10件ございまして、内訳といたしましては、事業開始時や定期的な立入検査の実施など、土砂埋立行為期間中の指導強化を求めるもの、これが一番多くて7件ございました。その他に行政の責務の明確化などの意見が3件ということになっております。これらの御意見につきましては、今後、土砂埋立行為等を指導、監督する際の参考とさせていただきたいと考えてございます。

栄居委員

 今後、是非ともしっかり参考にしていただければと思います。

 この条例の適用対象は県内19市町であるということでありますが、他の市町の整備状況というのはいかがでしょうか。

建設リサイクル課長

 県内で土砂条例を制定している市町が19市町ございまして、この条例の内容といたしましては、500平米以上の土砂埋立行為について、当該市町村長の許可が必要という形になっています。このうち、相模原市、秦野市、伊勢原市、南足柄市、この4市につきましては、県条例と同等以上の効果が期待できるものとして、県条例は適用除外となっております。したがいまして、この4市につきましては、2,000平米以上についても市条例に基づく許可をしているということでございます。その他の15市町は500平米以上2,000平米未満は市町長の許可、2,000平米以上は知事が行うといった形になっています。

 なお、残っております横浜、川崎を含む17の市町村、これにつきましては土砂条例を制定しておりませんので、県の条例だけが適用されるといった形になっています。

栄居委員

 そうすると、今後、規制強化という方向で、今回打ち出されたんだと思うんですけれども、そういったところで足並みをそろえるとか、検討していくというようなことはあるのでしょうか。

建設リサイクル課長

 基本的には、市町村でできる部分はやっていただきたいという方向で考えていきたいとは思っておりますが、これはあくまでも市町村が、いかに考えていただけるかということでございますので、その辺につきましては、今回、市町村との連携規定を設けた上で情報公開なり情報共有を図っていく中で、必要があれば条例を制定していない市町村に対する条例制定の働き掛け、あるいは市町村の条例上、現状で問題があるところがあれば、その強化の働き掛けなども行っていきたいと考えております。

栄居委員

 前に報告があった代執行などにおいても、多く税金が使われているというような状況でありました。今後、より一層の規制といいますか、そういったことが起こらないような予防的な措置も含めて、いろいろ取組を行っていただければと思います。

宗像委員

 それでは、津波浸水予測と避難タワーの関係につきまして、何点か御質問をさせていただきます。

 まず、津波予測の結果は、主に沿岸市町を対象としている結果になってございます。中には、河川も遡上してくるような津波ということで、県民の皆様が、内陸においても津波で堤防を乗り越えて、我々のところへ被害が及ぶのではないかというような不安を抱かれている方がおりまして、今回の浸水予測が沿岸市町を中心にされておりますけれども、河川を遡上してくるところの予測については、どのような検証されているのかお伺いしたいと思います。

流域海岸企画課長

 今回、河川遡上の検証を行った対象といたしましては、一級河川、二級河川、こういった河川についても検証を行ってございます。

 検証条件といたしましては、初期水位は海岸と同じように、さく望平均満潮位での河口部に津波波形を与えまして、詳細なメッシュ、今12メートルのメッシュサイズを使っていますけれども、その地形データを基に試算をしているところでございます。

 なお、今回、素案としてお示ししておりますのは最大クラスの津波でございますので、このことで市町の避難対策等を進めるということになってございます。

宗像委員

 河川の方も当然、堤防というもので一時的に防いでいただけるとは思うんですが、先ほど海岸保全施設に関しては粘り強い構造とおっしゃられていましたけれども、河川のいっ水対策については、どのようなことを今後考えて対応を図られていくのかお伺いいたします。

河川課長

 河川を遡上してくる津波に対する河川施設の整備につきましては、先ほどの報告でもありましたけれども、海岸保全施設等の整備についての考え方、これを基本的に踏まえて進めていくことにしております。今後、津波浸水想定部会により出される意見等を踏まえまして、河川の遡上対策についても必要な対策、検討を進めます。

宗像委員

 河川についても、是非とも今後、県民の不安がなくなるように対策の方向付けをいただければと思います。

 続いて、前回の議会でも審議されておりました湘南港の管理事務所の実施設計についてお尋ねしたいと思いますが、今回、津波浸水予測の結果が出ました。前回の議会では、この結果を基に、実施設計を見直すというような御報告があったかと思いますが、今回、この予測を受けまして、実施設計に大きな変更が生じるのかどうかお尋ねしたいと思います。

砂防海岸課長

 湘南港の管理事務所につきましては、屋根の一部に安全な高さの避難施設を設置するよう設計を修正するということでございます。今回、津波浸水想定検討部会におきまして検証中でありますが、まず浸水予測によれば、素案でございますけれども、新港湾管理事務所の建設予定地付近の浸水深は、慶長型地震で大体5メートルから6メートル程度、一方、これまでの実施設計では避難施設の設置を想定しております管理事務所の屋根の高さというのは10メートル前後ございます。したがいまして、今回の予測による浸水深に対しても、屋根の上に設置するという従来の考え方で大幅な変更なく設計を進めることができるものと考えております。

宗像委員

 そうしますと、この実施設計の変更のスケジュールですとか全体設計のスケジュール等、大幅な変更をすることなくできるかと思われますが、その点についてお伺いさせていただきます。

砂防海岸課長

 具体の設計の修正内容につきましては、業者の皆さんの御意見も伺いながら、予定どおり今年度内を目途に取りまとめていきたいと考えております。また、建て替えについても、現在の管理事務所の老朽化が非常に著しく、一刻も早く建て替えを行う必要がありますので、これも従来の考え方のとおり、来年度、平成24年度から25年度にかけて工事を行って、26年度の早々に供用開始を目指していきたいという考え方でございます。

宗像委員

 こちらの湘南港の仮事務所も、当然、津波が来たときには避難施設の一つとなるということで、平成26年度しゅん工に向けて、大幅な遅延がないようにお願いしたいと考えております。

 続きまして、湘南海岸公園の津波避難タワーの整備についてお伺いします。

 既にもう各委員の皆様からいろいろ質疑がありましたので、ちょっと視点を変えてお伺いしたいと思います。

 この津波避難タワーでございますが、これは建築基準法でいいますと、建築物になるのか工作物になるのか。これをなぜ聞くかといいますと、当然、公園施設というものに対しましては、設置できる施設というのが公園法等で制限がされていると思いますが、初めて私も津波避難タワーというような名称を耳にしたものですから、公園に設置するものとしてどのような考えがあるのかお伺いさせていただきます。

都市公園課長

 まず、津波避難タワーでございますけれども、高さが最大で7メートルということでございますので、建築基準法上からいきますと、高さ8メートル以下の工作物という扱いになりまして、特に規制もなく手続の方も不要でございます。

 それから、平常時は、海や江の島を眺望できる展望台として使用する予定でおりますので、都市公園法上は展望台ということで公園施設に位置付けられておりますので、設置につきまして特段の支障はございません。

宗像委員

 展望台ということですので、通常は上れるタワーであると思います。ただ、夜間などは湘南海岸公園というのは若者の、いろいろなトラブル等が発生しているということもございまして、お尋ねしたいのは、既にもう管理体制まで踏み込んで検討されているのかどうか。当然、津波というのは、いつ発生して、いつ来るか分からない。夜間若者が出入りするため何か事故があってはいけないということで、そちらを閉めるというようなことをしますと、実際津波が発生したときに避難ができないということも考えられます。現段階で結構ですが、その管理体制まで踏み込んで検討がされているのかどうかお伺いします。

都市公園課長

 昼間は展望台として使いますので、開放しておりますが、夜につきましては、やはり防犯や安全対策の話もありますので、ドア等を設置して閉める予定で考えております。ただ、そうはいっても、夜、地震が起きる可能性もございますので、今検討しているのは震度に応じてドアが開閉するようなシステムを考えておりまして、鍵がかかることはかかるんですが、震度に応じて鍵が開く、そのようなことを考えている次第でございます。

宗像委員

 鍵ということで、今後十分にハードとともに、ソフトの方も考えられていただければと思いますが、もう一つ、ちょっと気になる点がございます。先ほど答弁で景観ということを配慮するんだ、ということを回答されておりましたけれども、この地区は風致地区ということで、やはり景観に重点的に取り組まなければならないような地区に設定されているかと思います。特に、私も質問しましたが、高さ制限があるというところで、屋根の高さの制限との整合性はとられているのかお尋ねします。

都市公園課長

 当該箇所につきましては、神奈川県の風致地区条例、これにおきます第4種風致地区に指定されておりまして、建築物や工作物の高さの制限といたしまして、15メートル以下との規制がございます。ただし、都市公園施設については許可不要となってございまして、今回設置するタワーの高さにつきましても、最大で7メートルということでございますので、許可基準以下となってございます。

宗像委員

 分かりました。

 風致地区の高さの制限以下ということでございますが、風致地区の目的としましては景観ということもございます。津波の避難と相反するところでございますので、今後も十分に検討していただければと思います。

 風致地区に関しまして、もう一点お尋ねしたいんですが、津波浸水予測図を受けまして、他の沿岸市町からは風致地区や用途地域の建物の高さ制限、特に低い建物、第一種低層住居専用地域と呼ばれるような2階建てまでしかできないところ、また風致地区でも規制が厳しいところの高さ制限の緩和といいますか、合理的に変更していただけないかというような声も上がってくると思います。高さ制限の変更につきまして、どのようなお考えをしているかお伺いいたします。

都市計画課長

 今回の津波浸水予想図素案によりますと、沿岸部の一部の市町におきまして、浸水範囲がかなり広くなっております。こうした市町におかれましては、今年度末の新たな津波浸水予測図を基に、どの地震を対象に、どういった避難可能な区域があって、避難困難な地域はどういった家があるといったような、まずは具体の避難計画を策定することが必要になってまいります。その結果として、用途地域などで建築物の高さを規制している地域においては、高さ制限を超える建物を建てることが,場合によっては必要になることも考えられると思っています。

 一方、本県の沿岸地域では高さの制限を定めることによりまして、良好な風致景観を守ってきたという実績もございますので、そういった観点と、それから人命を救うという新しい重要な観点、この二つの観点につきまして、どうやって折り合いをつけていくか、こういったことが非常に重要になっていると思います。そういったことにつきまして、各市町が地域特性を踏まえまして、まずは地域のコンセンサスを得るということが非常に重要になってくると思っています。県といたしましては、今より全体の土地利用について、そのバランスに配慮していくことが重要になってまいりますので、そういった観点を示しながら、沿岸市町の取組内容を伺ってまいりたいと思います。その上で、都市計画の高さについてどのように扱っていくのか、変更する必要があるのかどうかなど、十分に検討してまいりたいと思います。

宗像委員

 では、この項目につきまして、何点か要望させていただきます。

 まずは、河川の津波の遡上でございますが、今後、浸水想定におきましては、県民の不安がなくなるよう、こちらの検証もお願いして、県民の方に十分周知を図っていただきますようお願い申し上げます。

 あと、用途地域、風致地区の高さ制限につきましては、当然、沿岸市町の地域防災計画によって、いろいろ変更が生じる可能性がありますので、こちらにつきましても市町村の要望に従いまして柔軟に対応していただいて、まずは人命の確保ということに取り組んでいただきますよう要望申し上げます。

 続きまして、契約者の選定方法につきまして、何点かお伺いさせていただきます。

 こちらも既に各委員の方から御質問がありまして、答弁もいただいているところでございます。私の方から、視点を変えましてお伺いさせていただきます。

 今回の補正予算の提案におきましても、くじということで入札業者の決定が多いというような状況にあるように思われます。今年度事業において、くじで業者が決定されたというような種目別の件数、また合計件数及び全体契約に関する割合、その辺りのデータを教えていただければと思います。

県土整備局経理課長

 平成23年10月末時点の工事の入札件数は472件ございますが、そのうち151件、32.0%でくじ引きが実施されております。工種別で見ますと、発注件数が多いような、業者も積算に慣れている土木一式が73件、とび、土工、コンクリートが43件、舗装が26件などで多く発生しております。

宗像委員

 3分の1弱が、くじで決定されているということですが、かなり大きな金額でも同額ということがございます。予定価格の作成方法だとか予定価格の調整率について、どのようにされているのかお伺いさせていただきます。

県土整備局経理課長

 予定価格につきましては、神奈川県の財務規則41条で定められておりまして、その運用通知で、直接契約に関係する責任職員以外の者をこれに関与させることなく、厳にこれが漏れることを防がなければならない、というふうに掲げられておりまして、これは、すなわち設計書などの作成におきましては、複数の職員が関わっているため、事故防止の観点から、県土整備局でいいますと、本庁では企画調整部長あるいは経理課長、出先では土木所長等ですけれども、こういった入札執行権者が設計金額に若干の調整を行いまして、予定価格を設定しております。調整する額といいますか、率に関しましては、入札執行権者が入札案件ごとに定めておりまして、予定価格につきましては、入札執行権者以外は知り得ないというような状況にあります。

宗像委員

 厳密に入札の予定価格の調整率を掛けており、外部に漏れないようにということで管理がされていることで私の方も理解しました。

 ただ、一方ではこれだけ多くの、くじで契約者が決まってくるということになると、何らかの理由があるのではないかと思いまして、入札が同額となる理由というのは、当局の方ではどのようなお考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。

県土整備局経理課長

 先ほど部長からもお話のありました、平成18年度から導入しております入札制度、かながわ方式、これは建設業者の健全育成ですとか、不良不適格業者の排除を目的としておりまして、本県では標準積算基準書ですとか、あと最低制限価格率の算出式など、具体的に公表しているという形でございます。

 こうした、かながわ方式が安定的に活用されてきた現状におきまして、近年では特に地元建設業者の皆さんの積算の能力が向上されているというようなこともございます。したがいまして、設計金額ですとか最低制限価格率につきまして、公表されている資料によって正しく積算ができるというようなことが、大きな要因になってきて同額入札が増えてきているというようなものが考えられます。さらには、建設業界の厳しい経営環境も反映して、近年、最低制限価格と同額あるいはそれに近い額で入札する傾向というのもございまして、その狭い範囲の中で競争が行われるために、同じ額で一緒になってしまうというようなことも一因かと考えているところです。

宗像委員

 それでは、要望させていただきます。

 先ほども向笠委員、栄居委員の質疑もございまして、局長の方からお答えがございましたが、今後、入札参加資格だとか、今、行われている入札制度につきまして、今後もより良い方向で改善していただくという答弁もございました。私といたしましても、なるべく、くじで決まることのないように、良好な改定ができるよう要望させていただきまして、この項目の質問を終了させていただきます。

 それでは、都市計画決定関係について、何点かお尋ね申し上げます。

 まずは、区域区分、地域計画につきましてお尋ね申し上げます。

 県では、都市計画法に基づいて、昭和45年以降、おおむね5年ごとに基礎調査と呼ばれる調査を実施し、様々な課題に対応しながら線引きの見直しに取り組んでいると思われます。直近に行った線引きの見直しでございますが、現状と合わないというようなことも県民の方から聞かれます。直近に行われた線引きは、どのような考えで行われたのか、お尋ね申し上げます。

都市計画課長

 直近の見直しは平成21年、平成22年に行った第6回線引き見直しでございます。この線引き見直しは、大きく四つの観点で進めたものでございます。

 1点目は、インターチェンジ周辺の幹線道路沿道におきまして、産業系の市街地整備を推進するというふうにいたしました。これは、さがみ縦貫道路の供用が間近に迫っておりますので、このタイミングを逸することなく産業用地を創出していこうという考えでございます。

 2点目は、保留区域の一部区域について、先行して市街化区域へ編入できる、こういった制度に改めました。これは、これまでの運用では区域全体を一括して市街化区域に編入することとしておりましたが、地域の合意が図られた一定の規模以上の区域を先行して市街化区域に編入できるという基準といたしました。

 3点目でございますが、既成市街地の空洞化が課題でございましたので、そういった課題への対応として、既成市街地の再編整備を進めるという、こういった観点で進めています。これは、中心市街地の活性化や工場跡地などの利用が促進されるよう、具体には都市再開発の方針という都市計画を、ほとんどの都市計画区域において定めました。

 4点目でございますが、市街化調整区域において、地区計画を積極的に定めるという方向性を出しました。これは、農地や緑地などを適切に保全しながら、市街化調整区域の性格を変えない範囲で地域の活力を維持する上で必要な住宅などが立地できるというような基準として、市街化調整区域の地区計画の適用の範囲を拡大しております。

宗像委員

 今、ちょっと御説明がありましたが、インター周辺において幹線道路沿道に産業系の保留区域を設定したということを言われましたが、保留区域については設定しただけではなかなか進まないと思うんですが、その後の取組状況については、どのようになっておりますか、お伺いいたします。

都市計画課長

 第6回線引き見直しでは、さがみ縦貫道路のインターチェンジ周辺を中心としまして14の産業系保留区域を設定してございます。このうち、市街化編入に向けた取組の状況でございますが、3地区につきましては、土地区画整理事業を進める上で必要となる事業計画が、ほぼまとまりまして、地域における合意の形成が図られるなど、編入に向けた取組が進んでおります。早ければ年度内にも都市計画法に基づく手続に入っていくことを目標として、現在、調整を進めております。その他の地区におきましても、土地区画整理事業の実施に向けた取組が進められておりまして、既に準備組合の設立がされている地区が1地区、それから来年度に設立を予定している地区が3地区あるなど、編入に向けた取組を進めているところでございます。

宗像委員

 インターチェンジ周辺におきましては、取組が徐々に進行しているということで、今後も取り組まれることを願っております。

 ただ、一方では、社会情勢の変化といいますか、産業用地の空洞化で、インターチェンジでないところに産業が引っ張られて、他の地域で空洞化が起こっているというようなことも社会問題になっているというようにお聞きしています。このような地区に関して、どのような対応をされているかお伺いいたします。

都市計画課長

 工場の転出によって産業用地が空洞化しているという状況は、都市の活力を維持する上でも好ましくない状況だと考えております。特に、都市内の大規模な工場跡地につきましては、そこは通常工業系の用途地域になっておりますので、それまで同様、工業用地として活用されることが、まずは望ましいと考えています。

 しかしながら、昨今の産業構造の変化を受けまして、工業用地としては、なかなか活用されずに、商業用地あるいは住宅用地であれば立地の需要があるという事例が増えてございます。このような場合には、例えば住宅用地に転用されれば、周辺の工場の操業環境に与える影響もございますし、商業用地に転用されれば、そこへ集まってくるような車によって交通基盤に与える影響もございます。こういった点に対応した上で、適切な用途地域へ変更するといった対応を図っております。用途地域のように、土地利用規制の基本をなす重要な都市計画につきましては、これまでも変更に当たっては慎重な対応を図っておりましたが、これからも慎重に対応してまいるとともに、引き続き市町とともに的確に、産業構造の変化等に対応できるよう計画を図りたいと思っています。

宗像委員

 用途地域を適切に変更していただけることが市町にとっても非常に有効なことかと思います。

 その中で、地方分権一括法が成立したことによりまして、今言われていた用途地域の決定が市町に権限移譲されたということを、私も承知しているところでございます。今まで用途地域というのは、主に県の方で変更していたというところが大きかったと思いますが、今後、移譲された市町村におきまして、都市計画の見直しが適正に行われなければならないと思いますし、また硬直化してしまうと、まちづくりに大きな影響が生じると思います。このように市町において適切な都市計画が運用されることに関して、県としてどのような役割を果たしていくかということを考えられているのかお伺いいたします。

都市計画課長

 第2次一括法案が施行される平成24年4月からは、これまで県が持っておりました都市計画決定権限の多くが市町に移譲されます。具体的には、政令市に区域区分の権限が移譲されますし、その他の市町には用途地域、それから土地区画整理事業、市街地再開発事業なども権限が移譲されます。

 移譲される都市計画につきましては、市町が都市計画を決定する際に県と協議をするということになってまいりますが、その協議に当たりまして、県が策定した広域的なマスタープランと整合がとれているか、それから隣接市町の接点において不整合が生じるようなことがないかどうか、こういった観点に注意しながら、まずは市町村との協議を行っています。

 また、権限の移譲の後ですが、各市町の実情に応じた適正な都市計画の運用が行われるためには、それぞれの市町がそれぞれの運用基準を策定していくということが必要になると考えています。県といたしましては、市町にその策定を促すということ、それから県がこれまで持っているノウハウがございますので、こういったものをしっかりと市町に伝えていくといったことを行いたいと思っています。

宗像委員

 続きまして、都市計画道路関係の見直しに関しまして、何点かお伺いさせていただきます。

 本県におきましても、都市計画決定後、長期間経過しても事業に未着手だったり、なかなか事業が進捗しないという都市計画道路につきましては、県が18年3月に都市計画道路の見直しのガイドラインというものを策定し、地域のまちづくりの主体を担う市町が、その見直しを進めているということは承知しております。

 そこで、何点かお伺いいたしますが、都市計画道路につきましては、仮に廃止された場合、用途地域が残り、周辺とのミスマッチが生じてしまう。そこに都市計画道路ができれば、それなりの効力があると思いますが、都市計画道路がなくて、用途地域だけ残ってしまうということに関しまして、まちづくりとしての点で、その対応等をどういうふうにしていくのかということをお伺いさせていただきます。

都市計画課長

 一般に、都市計画道路の沿道は、その道路の整備によって土地を高度に利用することができますので、一定の幅を定めまして帯状に用途地域の制限を緩くするといったようなことをやっております。都市計画道路の見直しの結果として、都市計画道路を廃止する際に、こういった一段緩和された沿道型の用途地域が設定されていながら、用途地域の変更を併せて行わないといったような場合、それから、その都市計画道路のところに現在何も道路がない、現道がないという状態になりますと、委員御指摘のようなミスマッチが生じることになります。

 本県におきまして、これまで都市計画道路の廃止を公表した事例のうち、県が用途地域を定めることになっている、政令市を除く一般の市町でございますが、一般市町におきまして、沿道型の用途地域を設定している路線が2例ございます。しかしながら、この二つの路線につきましては、いずれも都市計画で定めた幅員に近い現道がございまして、現在の道路を活用した土地利用を図られても支障がないというふうに考えておりますので、沿道型の用途地域を併せて見直す必要性はないと考えております。

 今後も引き続き都市計画道路の見直しを進めてまいりますが、県が策定した都市計画道路見直しのガイドラインにおいても、都市計画道路の見直しに当たっては周辺土地利用との整合を図るということにしておりますので、御指摘のようなミスマッチが起きないよう、今後も努めてまいりたいと思っています。

宗像委員

 もう一点でございますが、高度な土地利用が図られている区域において、都市計画道路がありますと、特に53条と呼ばれる制限がございまして、2階から3階の建物しか都市計画道路内に建てられないということで、周辺から比較して低い建物しか立地されていないような部分が存在しているということもあり得るのではないかということで、こういった都市計画道路の弊害、仮に都市計画道路が廃止された場合の対応策など、検討されているのかどうかお伺いいたします。

都市計画課長

 都市計画道路を廃止することに伴う対応策といたしまして、都市計画道路の区域内に権利をお持ちの方々に対しまして、損失補償などを行った事例はございません。全国的にもないというふうに承知しております。

 都市計画道路を廃止する際には、その廃止の理由ですとか、周辺道路への交通の影響、それから都市計画区域内の建築制限の解除などについて、住民の方々に十分説明して御理解をいただきながら進めるといった対応が、まずは肝要だというふうに考えております。引き続き、県も都市計画道路の廃止をしてまいりますが、県の場合に限らず、市町が廃止を決定する場合も、市町の丁寧な対応を求めていきたいというふうに考えております。

宗像委員

 それでは、都市計画関係につきまして、御要望させていただきます。

 地方分権一括法が成立したことに伴いまして、各権限が市町に移っていくというようなところでございます。ただ、市境や町境等におきましては、都市計画のバランスという点で大きな相違がないように、県としての誘導なり、指導徹底していただいて、全県としてバランスのとれた、まちづくりが行われますよう御配慮していただきますよう、お願い申し上げるところでございます。

 続きまして、下水道法に関する製造業及びガス供給業に係る規制緩和についてお伺いさせていただきます。

 何点かお伺いしますが、製造業、ガス供給業関係につきまして、汚水のところが規制緩和になったというようなことを私も承知しておりますが、この概要についてお伺いさせていただきます。

下水道課長

 下水道法では、公共下水道管理者は政令で定める基準に従い、条例で製造業またはガス供給業から公共下水道に排除される下水の水質の基準を定めることができるとされております。また、政令では、それらの施設から排除される汚水の合計量が、処理場全体の汚水量の4分の1以上であると認められるときは、より厳しい基準とすることができるとされております。

 こういった中で、相模川流域下水道では、供用開始した当初は製造業などからの汚水の割合が高く、4分の1以上であったことから製造業等からの汚水については、現在まで各市町の条例で、より厳しい基準を定めてまいりました。しかし、一般家庭の下水道整備の進捗などに伴いまして、年々製造業等からの汚水の割合が下がってきておりまして、平成19年度には、その割合が約23%となりまして、4分の1に相当する25%を下回るようになってまいりました。このため、相模川流域下水道の関連市町では、現在の厳しい基準となっている条例を、通常の基準に改正する手続を進めているところでございます。

宗像委員

 私の資料によりますと、県の方から各関係の市町の方に規制緩和について条例を改正してくださいというような事務連絡が送付されているようでございます。ちょっと私も勉強不足かもしれませんが、関係市町の条例改正と県の関係についてお尋ねいたします。

下水道課長

 今申し上げましたとおり、下水道法では、公共下水道管理者が条例によりまして、この基準を定めることとなっております。一方で、製造業等からの汚水割合の算出につきましては、流域下水道では関連市町の下水を、県が管理する処理場で一括して処理をしておりますので、市町単位で算出するのではなく、相模川の流域全体として算出する必要がございます。

 したがいまして、そこで県と関連市町などで構成する相模川流域下水道事業連絡協議会の中で、この件に関しまして検討いたしまして、今、関連市町が条例改正の手続を進めることとなったものでございます。

宗像委員

 今、御答弁の中にありましたけれども、相模川流域下水道事業連絡協議会という協議会の組織内容と役割についてお伺いいたします。

下水道課長

 相模川流域下水道事業連絡協議会の組織の概要でございますが、構成員は県知事、それから関連の9市3町の市長または町長、それから(公財)下水道公社の理事長、そして県の関係の部長となっております。

 その役割でございますが、相模川流域下水道事業を促進し、円滑に運営するために、建設や維持管理に関する基本的な事項などについて審議することでございます。

宗像委員

 私の手元の資料によりますと、連絡協議会及び分科会で議題が承認されたというようなことを伺っておりますが、実際どのような議論があったのかお伺いいたします。

下水道課長

 この件に関しましては、今年の5月31日に、協議会の中の水質等専門分科会というのがございまして、ここで一つ議論をしています。それから、その上に幹事会というのがございまして、8月19日に幹事会を開催し、検討を行っております。

 具体には、事前に検討の材料となる各市町ごとの事業所などの汚水量に関するデータなどを提出していただきまして、県でそれを取りまとめ、相模川流域全体としての現状や今後の見込みなどのデータを、この分科会及び幹事会でお示しをいたしました。関連市町の方々からは、そのデータにつきまして、特段の御質問や御意見等はございませんでした。

 その後、条例の施行日をそろえたいとの御意見が各市町からございまして、各市町で調整した結果、平成24年1月1日から条例が施行できるよう、各市町が準備を進めるということになりました。

宗像委員

 これは、排出される汚水を緩和するというような条項で、私のところに声が聞こえてくるのは、緩和して河川の水質が悪化しないのか、というようなことをお尋ねになられる県民もいらっしゃいます。緩和によって水質の変化というのはどのように変化するのでしょうか、お伺いいたします。

下水道課長

 処理場の水処理施設ですとか汚泥処理施設は、予想される流入水質に応じた施設計画となっておりますが、現在の施設は製造業等からの汚水の割合が4分の1未満であれば、条例を改正しても放流水の水質が確保できるような施設計画となっております。

 したがいまして、現時点で条例を改正しても水質に影響等はございません。

宗像委員

 現在、水質等影響ないということですが、この計画では、たしか平成42年の長期のことを見越して、その水質処理が可能かどうかというような検討がなされなければならないというふうに私は理解しているのでございますが、その理由についてお教えいただけますでしょうか。

下水道課長

 相模川の流域下水道につきましては、おおむね20年後を見据えました全体計画につきまして、今年の6月に見直しを行ったところでございます。その見直しの中で、平成42年におきましては、相模川流域下水道の一日の最大計画汚水量が全体で約93万立米となりまして、このうちの工場排水は約13万立米、その割合が約14%となりまして、4分の1をかなり下回ることが見込まれております。

 したがいまして、条例を改正した状態でも安定した下水処理が行える施設計画としているところでございます。

宗像委員

 これは仮の話でございますが、規制緩和に関する条例につきましては、関係市町の議会で、この条例の改正の可否が検討されていると思います。仮の話で恐縮でございますが、ここで条例改正が否決でもされた場合には、その対応をどのようにするのか、お考えをお伺いいたします。

下水道課長

 今回の件に関しましては、県の方では流域全体のデータを各市町の皆様にお示しをさせていただきましたが、それを受けまして、条例についてどのようにされるかというのは、下水道法に基づき、公共下水道を管理する各市町で御判断されることでございます。

 したがいまして、条例の改正が仮に否決された場合の対応につきましても、各市町におきまして御判断いただくことになると考えております。

宗像委員

 それでは、下水道法に関連する規制緩和について御要望させていただきます。

 規制緩和について、今の段階におきましては、水質が悪化されるということはないようでございます。今後ともこれを注意深く見ていただいて、規制緩和による水質悪化がされないように十分配慮していただきたいと思います。

 最後に、1点、経過についてお尋ね申し上げます。

 横浜市の港北区の小机地区におきまして、液状化被害について対策を取り組まれていたかと思いますが、その経過の状況についてお尋ねいたします。

流域海岸企画課長

 まず、港北区小机町で6月20日からボーリング調査を実施しまして、その結果を基に、学識者の意見を聴取をして、今回、液状化現象について検討しております。

 説明の経過でございますけれども、8月6日に地元説明会を開催し、ボーリング調査等の結果について報告、9月10日に中間報告として、この地区にふさわしいと考えられる対策等について説明を行いました。その後、10月8日に説明会を開催し、今回の液状化のメカニズムなどを説明した上で、住居の復旧方法や再液状化に備えるための地盤改良などの対策について、一般的な工法や概算費用などを検討し説明をいたしました。皆様には一応の理解は得たものの、一部の方からは、県の報告は教科書レベルにとどまっている、小机の特性が反映されていないといった厳しい意見を頂きました。

 県といたしましては、個別の対策をとることは難しいと考えておりますが、今後、横浜市とも調整の上、地元の関係の方の意見を伺い、必要に応じて再度説明等を行いたいと考えてございます。

宗像委員

 今後とも、住民の不安をなくすように説明会等をよろしくお願い申し上げます。

 以上をもちまして、私の質問は終了させていただきます。



7 次回開催日(12月15日)の通告



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