議事ロックス -地方議会議事録検索-


神奈川県 神奈川県

平成23年  建設常任委員会 05月23日−01号




平成23年  建設常任委員会 − 05月23日−01号







平成23年  建設常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第2回定-20110523-000001-建設常任委員会》



1 開  会



2 正副委員長就任挨拶



3 記録署名委員(田中・栄居の両委員)の決定



4 県政記者の写真撮影許可



5 委員の自己紹介



6 担当書記の紹介



7 当局幹部職員の紹介



8 日程第1を議題



9 提案説明(県土整備局企画調整部長)



10 同上質疑



杉本委員

 このたび、当委員会に付託されております議案は1本だけということでございまして、津波浸水想定調査費が上程されております。今回の大震災がありまして、即時に見直そうというのは非常に的を射たものだというふうに思っております。

 昨年の3月に地震防災戦略というものが中央防災会議で決定されたということでございますけれども、基本的に今回の東日本大震災を見たときに、こういう言葉が適当かどうか分かりませんけれども、未曽有の大震災、マグニチュード9だということでございます。本県で津波が発生すると考えられているのは、三浦半島断層群地震、神奈川県西部地震で、どのぐらいの規模の地震を想定するかということですけれども、このときはたしか、三浦半島の断層群地震も神奈川県西部地震もマグニチュード7です。まず、ここで見直し、再検証するということでございますけれども、これらの地域にもし津波が発生したときには大変な被害が出るわけでございます。今回の見直しに当たりましてどのぐらいの規模を想定されているのか、お聞かせいただきたい。

流域海岸企画課長

 県で現在どのような想定をしているのかという御質問ですけれども、県土整備局では平成18年、19年に南関東地震、それから神奈川県西部地震の他に四つの地震を想定した津波浸水予測というものを行ってございます。その後、安全防災局の方でやっております平成21年の神奈川県地震被害想定調査委員会によりまして、さきに浸水予測を行った四つの地震を含めまして、本県の地震被害が想定される九つの地震について、東京湾内も含めて浸水予測等を行い、津波被害の想定がまとめられました。

 その主な結果でございますけれども、南関東地震や神奈川県西部地震では相模湾の広い範囲で2メートルから3メートル以上の津波が想定され、真鶴町付近では最大8メートル程度、藤沢市付近では最大6メートル程度の津波が想定されております。一方、東京湾沿岸では2メートル程度の津波の想定がされてございます。

杉本委員

 今のは九つの地震を想定した中での津波ですよね。藤沢でいうと6メートルぐらいだと。これから部会でやっていくんだろうとは思うけれども、これは一番大きな東海地震でマグニチュードは8で想定しているんですよね。どの地震でも想定規模をマグニチュード8以下と想定しているんです。ですから、各部会で見直しをされていくんだと思います。今後、県土整備局の方で津波浸水想定検討部会というものを立ち上げて、運営をしていくんだろうと思う。その中では、専門家の方々を含めておやりになっていくんだろうと思いますけれども、もう少し規模の大きなものを見通していかなければいけないんだろうというふうに我々素人でも思うわけで、そういった中で、どういうふうな形でこの1年間、部会を進めていこうとしていらっしゃるのか御説明をお願いします。

流域海岸企画課長

 津波浸水想定検討部会は、現在ございます神奈川県津波対策推進会議の下に、技術的見地から、現在想定している津波の規模の再検証を沿岸市町と行う部会として設置したものでございます。

 今回この津波浸水想定検討部会の中で、この部会については専門家の先生も参加してございまして、海岸工学、地震学それから都市防災、津波防災の専門家の先生と、県の行政機関といった委員で構成しておりまして、浸水予測等を再検証してまいりましょうということでございます。

 これを進めるに当たり、津波浸水想定検討部会で意見を伺いながら、津波シミュレーションを行うのですが、その計算のための条件の設定を行って、その後、津波シミュレーションを実際に実施し、再検証していくという形で進めていきたいと考えております。

 この部会の検討結果は、上位の組織でございます神奈川県津波対策推進会議というものがございますが、ここには沿岸の市町と国も入ってございますので、適宜報告をしながら意見を反映していきたいというふうに考えてございます。

杉本委員

 これはいつ立ち上がるんですか。

流域海岸企画課長

 この津波浸水想定検討部会につきましては、今月13日に第1回の部会を開催いたしました。

杉本委員

 いつまでに津波対策推進会議の方に結果報告を上げるんですか。

流域海岸企画課長

 津波対策推進会議につきましては、検討が進んだ段階で適宜、報告していくということで考えております。津波浸水想定検討部会につきましては、現在県の方で津波の浸水を含め再検証するということで進めてございますが、国の方でも中央防災会議でいろいろな検討が進められてきております。こういった国の動きを注視して、それを踏まえながら検討を進めていかなければいけないということでございまして、できる限り早く結果を出していきたいというふうに、今考えているところでございます。

杉本委員

 今回、地震対策の見直しをして、津波だけでなくて想定される全ての被害に対する見直し、また改善しなければならない部分もいろいろ出てくると思うし、安全防災局を中心にやっていると思いますけれど、私の聞き及んでいる範囲からいきますと、少なくとも平成23年度中にはその全部を改定したいと。それと併せて今すぐ手を打たなければならないところに対しては遅くとも平成24年度には事業を進めていきたいというふうな考え方を安全防災局は持っているようでございますので、ある意味では、例えば国の対応もあるだろうけれど、少なくとも省庁全体の中で防災に対する取組というのは同じ足並みで進めなければいけないと思うんです。ですから、適宜報告していきますではなくて、やはりこの辺はしっかりと先が見えるような形で、いつ津波が来るか分からない状況にありますから、余り先延ばしされても困る話で、是非その辺の対応はしっかりと、いつまでにはこういうふうにしていくということをお出ししてほしい。津波対策推進会議の方から言われたら出せばいいやというのでは困るわけです。その辺はしっかりと進めていただきたいというふうに思います。

 その結果として、次に検討結果を実際に生かしていかなければいけないわけです。やりっぱなしでは困るわけでありまして、それをどういうふうに生かしていくのかをお伺いします。

流域海岸企画課長

 この津波浸水予測というのは、津波浸水予測図を修正していくということでございますが、現在県が公表している津波浸水予測図を修正して、今後これを広く県民に周知するとともに沿岸の市町へ提供することによりまして、避難に関する対策の充実を図っていくことが可能になると考えております。

 また、市町の方で津波ハザードマップというものを作成しているのですけれど、この津波ハザードマップを作成するに当たって、作成の手引というものを作っています。こちらの方を改定し、市町に提供することによりまして、市町で行う津波ハザードマップの作成の一層の支援が行えるというふうに考えてございます。

杉本委員

 神奈川県では、湘南海岸を中心に夏なんかは非常に海水浴客も多い。この地域というのは、ある意味では他県と違って局地的に人が集まる。例えば、地震が夏に起きるのと冬に起きるのと全然違います。夏に起きますと、これは相当な被害者が出るという想定があります。三浦半島では、今だって4,000人以上亡くなるとはっきり言っているわけで、神奈川県西部地震でも2,460人から2,470人くらいの方が亡くなると言われているわけです。津波に対する被害というのは、冬場の夕方ぐらいになるとぐんと減るわけです。だから、私たちは最悪のところで想定していかなければいけない。今の答弁を伺っていると、非常に具体性がないです。何か漠然としていて、避難対策が充実されていくとか、もっと具体的にどういうふうにしていくのかというところまで生かしていかないと、こういうものを作ってもいざ有事の際に本当に生かされるのかということが非常に疑問です。これから実際にスタートするわけですから、その辺はしっかりと具体的に地震が起きたときに津波に対する行動や対応の仕方についてそれぞれの市町村が具体的にすぐに動けるというものにつなげていくような結論を是非出していただきたいというふうに思います。

 例えば、ハザードマップ作成の手引ですが、各市町もハザードマップを作るだろうからというのではなくて、一体的でもいいはずなんです。市町村も県も国も含めて、やはり最悪の想定の中でみんなで共有できるということが一番重要だと思うんです。そのために、国の動きを見ながらしっかり作っていただいて、県は県でやって市町は市町でやってくれればいいでは困るわけで、常にこれは一体的なものを作って、その中で津波対策について具体的にどういうふうに取り組んだらいいかということを誰が見ても分かるような形で是非やっていただきたいと要望いたしまして、質問を終わります。

近藤委員

 私は逗子・葉山の選出でありまして、両エリアとも海を持っているということもあって、私の事務所の方にも津波被害についてどう対応するのかというような苦情めいた電話が日々あります。

 そういった中で、今回は震災を受けて初の定例会の中で、津波被害を再調査、再検討するということに率直に評価をいたしたいと思います。

 ただし、今議論を聞いていて、いつまでに出すという明確なロードマップがないというのはやはり問題だと思うんです。これはしっかりしていただきたいと冒頭にお願いしておきたいと思います。

 私は震災後、宮城県の女川の方に視察や支援のために行ってまいりました。本当に津波の破壊力のすごさを目の当たりにしてきました。自然災害というのは我々の予想を大きく超えるんだなということを肌で感じてまいりました。

 併せて言うならば、行政の計画では防災、防災と言うのですけれども、行政の力のみによって災害をゼロにするような防災は不可能だろうと考えます。これからは防災ではなくて減災計画と言い換えるべきなのではないのかなと、そんなことも痛感した次第であります。

 なるべく早いうちに、今回の津波対策の浸水想定を再検討して、早いうちにいろいろな予測図を公表するということですけれども、冒頭に基本的なことを確認したいんですが、神奈川県において九つの地震被害想定があるではないですか。今回の浸水予測の再検証というのは九つの地震を全部見直すということでよろしいんでしょうか。

流域海岸企画課長

 委員のお話にございますように、今想定しているもの九つについての検証を行うということでございます。

近藤委員

 九つを再検証するということと認識いたしました。ともかくスピード感を持って対応しないといけないと思うんです。津波被害でいったら県西部であったり、どこで一番被害が出るというものを当然、当局としては持っておられるのでしょうから、絞り込んでやっていいと思うんです。

 時間が無いので観点を変えますけれども、先ほどの質疑にもありましたが、ロードマップを具体的に示さなかったのですけれど、その中で国の防災会議の進捗も見据えてというようなお話があったんですが、なぜ国の動きを待たなければいけないのかというところを御説明ください。

流域海岸企画課長

 国の方でも今回の地震を受けましていろいろ検討しているわけでございますが、それでは神奈川県の地震対策にどういった形で影響してくるのか、そういったものもある程度見据えて、その中で県の津波浸水予測というものを見ていくというふうに考えてございます。

 それとともに、国の方でも中央防災会議の他、国土交通省、農水省、水産庁、海岸関係の省庁の方で海岸における津波対策検討委員会というものをつくりまして、この中で海岸、津波の被害とか、施設の保全性の検討などをやってございますし、津波被害の建築構造基準や津波避難ビルというものが自治体によってはあるんですけれども、そういったものについて、津波被害を踏まえた建築構造基準についても国の方で検討していくということで聞いております。こういった動きも見ながらやっていかなければいけないと考えてございます。

近藤委員

 私が言いたかったのは、当然、今回の検討部会でもいろいろな識者がいらっしゃるわけです。国がやろうとしていることを神奈川県でもやると思うんです。国の出方を待たずしては出せないというのでは遅いかもしれないということを指摘したかったんです。

 国の被害想定なんかもあって、より精度の高いものを作るということで、県も定めていくということでしょうけれども、ここは意見にとどめますが、県としてもやはり独自の調査に基づいて一刻も早い被害想定や調査を出してもらいたいと思います。

 今回の津波被害の再検討に当たって、いろいろな防災計画に影響を与えるはずです。これは少し県土整備局と離れるかもしれないですけれども、地域防災計画全部に影響を与えることではないのか、全体に影響していくということでよろしいんでしょうか。もう少し細かく言うと、地域防災計画では風水害であったりコンビナートであったり原子力災害の対策であったり、それぞれの計画に分かれていますよね。例えば、津波でいえば川崎選出の議員がいますけれども、コンビナートに被害を与えるでしょうし、いろいろなところに津波被害の影響を及ぼすはずです。この検討部会の調査の結果を受けて、地域防災計画なり行政の計画全部を変えていくということでよろしいんでしょうか。

河川下水道部長

 杉本委員からの御質問も含めて、ロードマップというお話がございましたので、その点も含めてお話しさせていただきます。

 まず、今回の津波被害では行方不明者も含めますと3万人を超え、地震発生後、津波が襲って来たのは3時40分ぐらいですから約1時間弱です。もしこれが神奈川県を襲った場合にはどうなるかということを考えてみますと、例えば南関東地震若しくは神奈川県西部地震ですと、第一波の予測は4分から5分です。第二波が24分から25分ぐらいと想定されております。

 先ほどの委員からの質問にもございましたように、30分の余裕も無いわけです。そうしますと5分の中でどうやって避難ができるか。夏場だけでも400万人以上の多くの方々が来られる海水浴場では、東北地方の災害とはまた別な視点で神奈川県独自に検討しなくてはいけない大きな課題の一つというふうに認識しております。

 そういうことで、30分でいいからとかではなくして、短時間に避難できる方策はないだろうかということを一番の課題にさせていただいています。

 それから、地震の規模というお話もございましたけれども、中央防災会議では南関東地震とか首都圏直下型地震もやるそうでございます。あと東海地震、東南海地震、南海地震と比較的大きなプレート境界型の地震も想定していると。

 ところが、神奈川県西部地震は、県独自でやらなくてはいけない部分もございます。しかも大きなプレートの地震が発生しますと、今回も幅が250キロか何百キロ、長さでいきますと400キロの範囲内で連動型の地震が起こっているということを考えますと、神奈川県独自にやらざるを得ないという判断をしたものですから、国とは別に神奈川県独自で検討していこうと。その中で9月ぐらいに中央防災会議の結果がほぼ示されるだろうというふうにも想定しています。そういうものも併せ持って全体的に地震の規模を示しながら、私どもは今年度中にその結果を出していきたいと。一方で、今年度中でいいのかという議論もございますので、できる限り早期に、年内にはそういう意味ではできる限り早くということで対応を進めるべきだということで、部会の学識経験者も認識を持っております。そういう形で第1回目を開いたところで、早期にやろうということです。

 もう一つは、今まで想定されていたよりも大きな津波が来ますと、東京湾での影響もございますから、いろいろなところに波及してまいります。東京湾での予測は2メートルで、この前の津波でも、相模湾の早川の方では0.9メートルの津波が来たと。ところが東京湾は1.6メートルということでした。河川の遡上も観測されております。そういった視点では、神奈川県だけの防災計画ではなくて、市町村が持っている地域防災計画といったものにも波及しますので、総合的、全体的な地域防災計画でしっかり早期に検証して、委員の皆さんや市町村も含めて情報を提供し、私どもも、もう出したからいいではなくて、一緒になって考え、地域防災をやっていこうという形で進めていこうとしているものでございます。

近藤委員

 部長の覚悟はよく分かりました。部長からもお話がありましたように、逗子・葉山だけで一夏で140万人も昨年度は来たんです。そんなときに津波が来たらどうなるのか。当然、行政も地元の議員もいろいろ責任を問われるでしょうから、ともかく早くロードマップを示してもらって、県の動きをまずは見せるべきだと、そういう思いで質問をさせてもらっています。

 とにかく早い時期にということと、いかに精度を上げるかという二つの議論があったと思うんですが、平成18年、19年にも浸水の予測図を出しているではないですか。今回の補正で5,910万円の予算が出ておりますが、東北の震災を受けて、今回の補正で前回とは違う取組はあるのでしょうか。何が言いたいかというと、より早くより正確にいろいろな資料や予測を出すために、それなりのことが積算されているのかということであります。

流域海岸企画課長

 まず、平成18年、19年のものを再検証ということで、今あるものについてその中を見てみて、それで一回、一回といいますか、計算やシミュレーションをしてみるということでございます。その中で、以前やったものについて、例えば先に地震が起きて、それから津波が発生するわけですけれども、どういう発生の仕方をするかとか、それが伝わってきたときにいろいろな形で海岸を直撃してくるわけですけれども、そういったものについてこの部会に出ている専門家の方に意見を伺って、どんな点について検証したらいいのか、そこも含めて部会の方で議論していただきたいというふうに考えております。

近藤委員

 今回のこの予算で、検討部会は何回ぐらい開かれるんですか。課題がたくさんあるけれども、どれぐらいの会合を開催して検討するのか、お伺いしたいと思います。

流域海岸企画課長

 今、この予算の中で先ほど言いましたように1回開きましたが、それ以外にあと3回想定してございます。

近藤委員

 全4回の中で進めていくということでしょうけれども、重ねてスピード感を持ってやっていただきたいと思います。

 先ほど、他の委員からもあったんですけれども、この浸水調査を出した上でいろいろな対策の計画を策定したり、若しくはハザードマップを作っていくのは市町ではないですか。そこでも一層の県の協力をお願いしたいと思うんです。

 一つは、例えば私の地元でいうと、津波ハザードマップの津波予測があるんですけれども、葉山と逗子では予測している津波が違うんです。陸続きでありながら、浸水想定が違うんです。二つのマップを並べたときに地元の人間は混乱いたします。そこら辺の足並みをそろえるとか、減災に努めるために、より一層の想定の大きいものを使って避難経路を確保したり、用地を確保したりとか、県として積極的な関与をお願いしたいと思うんです。前回の平成18年、19年と比べて、今回の取組で何か違うことを考えているようであれば聞かせてください。

砂防海岸課長

 前回やったときは何パターンかの津波浸水予測をしまして、防災の水準としては南関東地震あるいは神奈川県西部地震の備えをしていこうということで津波ハザードマップを作ったり、施設の整備水準を予想していく中で、他の地震についても津波浸水の予測をしました。例えば南関東地震というのは大正時代の関東地震の再来です。あともう一つは、元禄型関東地震という地震がございまして、それは非常に大きな地震がございました。その津波浸水想定も行っております。そのときの元禄型の地震というのは今後50年間の発生が0%で、2,300年間隔ということで、我々としては防災の水準として定める地震ではないと正直言ってそう思っていたわけです。先ほど言いましたように、葉山町は元禄型関東地震を対象にハザードマップをお作りになりました。現に我々もどの地震を対象にハザードマップをお作りになるのかという話を進めるのに、手引の中では南関東地震と神奈川県西部地震を当面の対象として整備しましょうと。ただ、他の地震を対象にすることは構いませんということです。

 委員もおっしゃっていましたけれども、要するに神奈川県にとって一番不利なモデルを考えて浸水予測をすると。そうすると、当然それは大きくなると。そういうものを対象に避難の計画を立てるということで、ある意味では最悪の津波を想定してソフト対策をしていこうと。津波対策は二段階で、要するに防護するレベルというのはもう大きな津波では不可能で、そういう二段階のレベルでやるのが一番いいのではないかということで、次回というか今回、ハザードマップの作成手引を作ろうというときは最悪のものを想定したものでお作りすることをお勧めするような形で考えております。

 それから、県が何をやっているかということですけれども、一つはこのハザードマップを市町がお作りになったら、避難場所と分かるように現地に看板を作っています。それから、津波注意報・警報が出たときに、回転灯ですぐ知らせるような表示板も作っています。そういう意味では、海岸管理者である砂防海岸課としてもできるだけ市町と一緒になってそういうことをお知らせする取組をやってまいります。

近藤委員

 災害が起きたときに、私の地元でいえば逗子市だけで対応できることは限られているでしょう。近隣の鎌倉市や葉山町と協力しながら減災に努めるべきなんですが、おっしゃられたように元禄型関東地震で葉山町は9メートルの津波を予測しているんですけれども、逗子市は5メートルとしているわけです。当然、マップはつながるわけですから住民は混乱いたしますので、そういうことがないように、課長が言われたような方向で進めていただきたいと思います。

 あわせて、今マップを貼り出すようなことを言っていましたけれども、非常に良い取組だと思います。なぜならば、そのマップを持って日々生活している人はいませんから。要は、地震が来たときにここまで津波が来ますみたいなマーキングを県内、市内、町内にするようなことも一案だと思うんです。看板にとどまらずということです。こっち側に避難してくださいとか、県民の命を守るためにそういったような新たな取組も検討していただきたいと思います。

 最後に、いち早くこの浸水想定を策定して市町村の防災計画に反映できるよう、更なる御検討をよろしくお願い申し上げ、私の質問を終わります。

宗像委員

 初めてこの委員会で質問させていただきます。よろしくお願い申し上げます。

 まず、平成18年、19年のときにもこのような津波浸水調査をされましたけれども、参考までにそのときの予算と、それから今回の津波浸水想定検討部会のメンバーが前回と変わられているのかどうか、その点をお尋ねしたいと思います。

流域海岸企画課長

 前回の津波浸水調査でございますけれども、こちらの調査については平成16年度から18年度の3箇年で、合計約8,900万円というふうになっております。

 それから、津波浸水想定検討部会のメンバーでございますが、今回のメンバーで、学識経験者つきましては、早稲田大学の海岸工学の先生と都市防災の先生です。地震についての先生につきましては前回も入っていただいておりまして、今回もお越しいただいております。また、今回は独立行政法人の港湾空港技術研究所で津波防災の御研究をされている先生にも入っていただきました。それから、国では国土交通省の京浜河川事務所長が前回も入られています。県の方では温泉地学研究所の所長と安全防災局、それから県土整備局が入っております。前回、これ以外に津波浸水想定検討部会の中では、理事として土木事務所の所長と各市町でございますが、今回は学識経験者を中心として議論をなるべく早く進めたいということで、こちらの方々には来ていただいておりませんので、12名で部会を構成しております。

宗像委員

 私もいわき市の現場の方に行ってまいりましたけれども、かなり堤防等の決壊がございました。また、地盤の隆起や沈下によりまして、想定外に浸水範囲が広がっているというような現状も見受けられております。今回のこの調査に当たりましては、細かい話でございますが、地盤の沈下とか隆起ということも踏まえて、この調査に入られるのかどうかお尋ねしたいと思います。

流域海岸企画課長

 現在行っている津波浸水予測の際にも地盤の隆起とかそういう関係については考えておりまして、相模湾沿岸のほぼ全域で隆起傾向があると。沈降傾向にあるところは一部でございますけれども、地盤が沈降した場合に浸水深が大きくなるというふうに考えられます。ここの沈降の部分だけを初期条件として、地盤の沈降量のみを考慮して算出しているということでございます。

宗像委員

 県民の生命や財産を守っていくということで他の委員からもございましたが、できるだけ早くこの調査結果を反映すべく、努力していただきたいと思います。これで質問を終了させていただきます。

小野寺委員

 今回の予算の規模、そして平成18、19年に公表された津波浸水予測図に関わる調査にかかった金額も教えていただきました。今回は前回と違って1年というか、今年度だけ行うということです。この5,910万円というのが前回と比べて果たして大きいのか小さいのかという評価をなかなか私たちはできないと思うんですけれども、この5,910万円の内訳をざっくりで結構ですので教えていただきたいと思います。

流域海岸企画課長

 5,910万円の内訳を御説明いたしますが、まず地震モデルの再検証というものが約1,325万円です。津波浸水予測の再検証、こちらの方が約1,660万円、それから津波浸水想定検討部会の運営の資料作成等で300万円、そして対策計画の検討で約980万円、浸水予測図の作成で約1,700万円ということでございます。

小野寺委員

 ざっくりと教えてくださいというふうに申し上げたわけですけれども、本当にざっくりとした数字が出てきました。これは例えば、地震モデルの再検証に1,325万円とか、津波浸水予測の再検証に1,660万円。8,900万円をかけて行った前回と比べてどうなんですか。いきなり細かい数値を言っても難しいでしょうけれども、今こういうことに1,300万円、こういうことに1,600万円という金額を伺ったわけですけれども、先ほど検討部会が4回開かれるというふうに伺いました。委員の方々を外部からお招きしてやっているわけですけれども、そういったところの人件費といったらいいんでしょうか、そういうものが主なのか、それとも、こういったモデルの再検証というときには例えばスーパーコンピュターを借りるとかいうことにお金がかかるとか、どういうところに一番予算が向けられているのか、その辺りのことだけでも教えていただければと思います。

流域海岸企画課長

 津波浸水予測の再検証という部分で、津波予測計算の方ではコンピューターを入れて計算するということで、これは幾つものパターンをコンピューターで計算するということで、この辺の費用が全体の中では一番大きな部分を占めているということでございます。それから、津波予測図の成果品の製本というものにかなりの出費があると。それから、ハザードマップの作成手引も作ってまいるということで考えてございます。

小野寺委員

 大体のイメージはつかめました。大変細かいところで恐縮ですけれども、今日頂いた資料の補正予算の内容で、現在想定している津波の規模、浸水範囲等について技術的解析を行うという記述がございます。現在想定しているという、この現在という部分はこれまで想定していたというふうに理解してよろしいんですか。それとも、今回の東日本大震災を経ていろいろ変わってきたのか、どちらでしょうか。

流域海岸企画課長

 現在想定しているというのは、これまで浸水予測を行ったものについてでございます。

小野寺委員

 そうしますと、現在想定している津波の規模、浸水範囲等について技術的解析ということが書かれているんですけれども、普通に読むと技術的解析、津波の規模や浸水範囲等について、技術的な様々な細かい解析を行った上で、想定が出てくるのではないかというふうにも思うんですが、その辺りはどうなんですか。つまり、この技術的解析というのは既にこれまで想定していた、これまでの津波の規模とか浸水範囲等についての技術的解析というのは、既に解析済みであるのではないかというふうに思うんですが、その理解は違うんでしょうか。

流域海岸企画課長

 今回、新たに予測、再検証するに当たって、県にとって最悪の津波、最悪の状況を勘案していくと。部会の中では今ある四つの想定で作っているわけですけれども、このときの条件がいろいろございましたが、その中で今回の東北の大震災において、その中でどういった部分について取り入れていけるのか。それを取り入れて計算したときに現在の浸水の規模全体も違ってくるということもございますので、その辺での再検証というふうに考えております。

 いずれにしましても、どういったものについてやっていくかということについては津波浸水想定検討部会の専門の先生に聞きながらやっていきたいというふうに考えてございます。

小野寺委員

 新たな技術的解析を加えるという解釈なのかなというふうに思いましたので、それは理解いたしました。是非、県民の生命、財産を守るためにしっかりとしたものを作り直していただきたいと思います。

山本委員

 私の方からは質問ではなくて要望をしたいと思うんですけれども、まず、今回の震災についての教訓というのは、今まで想定してこなかった規模の地震と津波ということであって、今まで言われていた学者さんから防災に対するアドバイス、あるいは防災に対する実際の避難計画とか、総合防災センターと言われるようなハード的な施設の設置についても、こういうところでこういうものを作っていれば住民の安全が守られるということが言われていたわけですけれども、そういったものが全て役に立たなかったというふうに言っていいのではないかということが大きな教訓として私たちが受け止めなければいけないというふうに考えています。

 ですから、先ほどまでの質疑の中で、当局の答弁では県にとって一番厳しい想定をした浸水予測が、津波に対する被害を軽減していくだろうということで、県民の心配は、従来型の予測ではあり得ないことが、自分たちの身に降り掛かってくるのだということを行政としても踏まえた中で、対応していくということを考えていかなければ、県民の安全・安心というものについてのリクエストには応えられないというふうに思うので、可及的速やかに今回の教訓で学んだ自然に対する予測不可能な部分についてもしっかりした対応をこれからしていかなければいけないというふうに受け止めております。こうした部分について私たちも国と力を合わせてできるだけ早く、平成23年度内にこの報告を受けた中で、平成24年度からは具体的な取組を実際に進めていけるような予算付けというものをアクションとして出していかなければいけないというふうに思います。もし可能ならば、本年度内からそういった取組をできるところから予算を付けて着手していくということが県民から与えられた私たちの使命であるというふうに考えています。こうした部分については、他の方々からも早い対応をということで求められておりました。皆さん方も厳しく受け止めていただくように要望して終わらせていただきます。



(日程第1について質疑を打ち切り)



11 日程第1について採決



12 審査結果報告書の案文委員長一任



13 閉  会