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平成23年  建設常任委員会 03月02日−01号




平成23年  建設常任委員会 − 03月02日−01号







平成23年  建設常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110302-000012-建設常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(加藤・菅原の両委員)の決定



3 日程第1及び第2を議題



4 同上質疑(所管事項も併せて)



加藤委員

 平成23年度当初予算について局長から説明がありましたけれども、厳しい財政状況の中で、地域経済の安定の確保と県民生活の安全・安心の確保という視点から注目しておりますが、当初予算は骨格予算にも関わらず、一般会計が合計で前年の3月と比較して101%、約11億円の増額となっていました。公共事業と県単独土木事業の合計では前年度を超える予算額となっておりますが、最近3年間の予算額の伸びについて確認させてください。

県土整備局経理課長

 平成21年度、22年度、23年度の一般会計における公共事業費と県単土木事業費の予算額の前年度対比について申し上げます。

 まず、平成21年度の当初予算でございますが、公共事業費は578億6,600余万円で、前年度との対比では90.3%でございます。県単土木事業費が360億5,500余万円で、95.0%、合計で939億2,200余万円で、前年度対比では92.1%でございます。

 平成22年度の当初予算でございますが、公共事業費が396億3,300余万円で、前年度対比で68.5%、県単独土木事業費が311億6,300余万円、前年度対比では86.4%、合計で707億9,600余万円で、前年度対比75.4%でございます。この落ち込みは、相模原市の政令市への移行に伴います道路事業の移管ですとか、国の公共事業の大幅な削減によるものでございます。

 平成23年度の当初予算でございますが、公共事業費は、国の削減率と同等としており、県単独事業の方は、法人県民税・事業税の超過課税の活用やめり張りを付けた重点投資の結果、公共事業費は376億6,000余万円で、前年度対比は95.0%、県単独土木事業費が346億3,700余万円で、前年度対比では111.1%、合計で722億9,800余万円、前年度対比で102.1%というような数字になっております。

加藤委員

 平成23年度は骨格予算を編成しましたけれども、今回予算に計上したものと、今後の補正予算に回すものについて、どのような考え方で編成したのかお聞きします。

県土整備局経理課長

 平成23年度当初予算は骨格予算でございますので、現下の経済・雇用情勢や直面する喫緊の課題を踏まえ、政策的な経費の中でも県民生活に配慮すべき事業や既定の方針に基づく事業、さらには継続性を重視するような事業など着実に実施する必要があるものについて、当初予算で計上させていただいております。

 また、新規事業や国直轄事業などで年度後半からの事業進捗を図っても実施が可能なものや、年間を通じて事業の平準化が図れるようなものに関しましては補正予算で計上することとしております。

加藤委員

 骨格予算でありながら、予算額の減少傾向から一転して増額の予算となっておりますけれども、平成23年度予算の特徴についてお聞かせください。

県土整備局経理課長

 平成23年度当初予算の特徴でございますが、大きく4点ございます。

 1点目ですが、法人県民税・事業税の超過課税を活用した道路等の社会基盤整備でございます。これは、かながわのみちづくり計画を着実に推進するため、法人県民税・事業税の超過課税を活用しながら、道路等の社会基盤整備を進めるものでございます。

 2点目ですが、喫緊の課題への対応でございます。ゲリラ豪雨や台風などによります災害の未然防止対策などを図るなどの県民の安全・安心の確保と、依然として大変厳しい経営環境に置かれております県内中小建設業者の皆様への支援といたしまして、端境期対策としてのゼロ県債の活用など、地域経済の活性化に資する公共投資を推進してまいることとしております。

 3点目でございますが、公共土木施設等の計画的な維持管理や鉄道網の整備促進、市街地再開発の推進など、都市基盤整備を推進することとしております。

 最後に4点目でございますが、山・川・海の連続性を捉えたなぎさづくりの取組や羽田空港への連絡道路の整備促進、環境共生モデル都市圏の形成への取組など、中長期的課題に対応する将来を見据えた個別課題へ取り組んでいくということでございます。

加藤委員

 そのような特徴はありますけれども、この厳しい財政状況の中でめり張りを付けることが重要であると思いますが、当初予算において具体的にはどういった施策に重点的に配分したのでしょうか。

県土整備局経理課長

 今回の平成23年度当初予算は骨格予算でありますことや、国の公共事業費が前年度比で95%になったことなど厳しい状況ではありましたが、法人県民税・事業税の超過課税の活用や選択と集中によりまして、めり張りを付ける予算というようなことで考慮いたしました。

 具体的な取組といたしましては、まず、先ほども申し上げましたが、法人県民税・事業税の超過課税を活用した道路等の社会基盤整備を促進することで282億円、前年度対比では110.4%でございます。それから、ゲリラ豪雨や台風等による自然災害への未然防止への対応、県民の安全・安心を推進するということで、河川整備費や砂防費などに164億円、100.5%です。来年度以降に事業規模の拡大が想定されます市街地再開発を推進するということで26億円、104.6%としております。県土整備局といたしましては、骨格予算でありましても当初から進める必要があるとして、平成22年度の予算以上あるいは同等の予算を確保してまいりました。

加藤委員

 この法人県民税・事業税の超過課税を活用した道路等の社会基盤整備の推進ということについては後ほどお伺いいたしますけれども、県民の安全・安心という観点から、今言われましたゲリラ豪雨等の自然災害に対する未然防止策を打ち出しておりますが、具体的にはどのように取り組んでいくのですか。

河川課長

 今回計上させていただいておりますゲリラ豪雨等による自然災害に対する未然防止の対策の推進は、大きく河川整備と土砂災害対策の二つの柱がございます。

 まず、河川整備に関する取組でございますが、本県では、平成22年3月、特に過去の大雨で水害が発生した河川や、都市化の著しい地域を流れる18河川につきまして重点的に整備を進める計画である都市河川重点整備計画を策定したところでございます。この計画では、浸水被害が発生した境川や山王川の区間を整備対象の区間とし、矢上川についても洪水調節施設を整備するなど、これまでの計画を見直したものでございます。

 平成23年度は、これらの河川整備を進めるとともに、境川遊水地や引地川の下土棚遊水地、帷子川の河口部の改修などに取り組むこととしておりまして、総額84億9,400余万円を計上しており、着実に都市河川重点整備計画を推進することによりまして、台風やゲリラ豪雨等による自然災害の未然防止に取り組んでまいります。

砂防海岸課長

 もう一つの柱でございます土砂災害対策といたしましては、土砂災害防止施設を整備するハード対策、それから土砂災害警戒区域等を指定するソフト対策を推進するものでございます。

 ハード対策といたしましては、砂防事業費、地すべり対策事業費、それから急傾斜地崩壊対策事業費、これらを合計しますと73億500余万円になりますが、これをもちまして延べ266箇所において土砂災害防止施設を整備するものでございます。ソフト対策といたしましては、砂防関係事業調査費ということで、6億6,000万円をもちまして、土砂災害警戒区域等を指定するための現地調査などを行います。

加藤委員

 特に安全・安心という観点で、神奈川県は土砂災害等が大変多いですからしっかりと行ってほしいというふうに思います。また、市街地再開発の整備に重点的に取り組むということなんですが、平成23年度の取組についてお伺いします。

都市整備課長

 市街地再開発の整備の取組につきましては、平成23年度は、横浜、川崎、相模原及び横須賀市内で施工しております9箇所の再開発組合に対して助成を行ってまいります。

 これらの事業箇所でございますけれども、駅前周辺の土地の高度利用と、防災について向上を図る目的としまして、再開発ビルの建設と併せて、周辺の道路や広場などの公共施設の整備を行っております。

 具体的な取組内容でございますけれども、市街地再開発事業の事業計画の作成費、再開発建築物の建築設計費、また、再開発建築物の共同施設整備費や公共施設整備に対して助成を行い、市街地再開発事業による様々な事業効果を早期に発揮できるよう事業の推進を図ってまいります。

 また、市街地再開発事業は来年度以降、各事業地区の工事が最盛期を迎え、必要な補助の要望額の急増が想定されます。したがいまして、平成23年度につきましては、各事業者と十分調整を図りまして、可能な限り助成をしていくところでございます。

 今後の事業費の急増につきましては、地元市と知恵を出しながら、建設コストの縮減や平準化の検討をするなど、連携を図りながら市街地再開発事業に取り組んでまいります。

加藤委員

 最後に、平成23年度の当初予算では、必要な建設事業費を確保できたのでしょうか。

県土整備局経理課長

 骨格予算ではありますが、国の公共事業関係予算が縮減している中でも、法人県民税・事業税の超過課税の活用と一層の選択と集中を図りながら、道路等の社会基盤整備を進める他、喫緊の課題でありますゲリラ豪雨対策などに積極的に取り組むことといたしまして、県単独土木事業を前年度比111.1%計上することにより、公共事業、県単独土木事業、合わせて前年度を上回る102.1%を確保したところでございます。

 これによりまして、かながわのみちづくり計画に基づく自動車専用道路網等の整備、橋りょうの高齢化対策、治水対策、急傾斜崩壊対策、市街地再開発など、県民の皆様の安全と安心を守り、活力ある県土づくりに向けた取組を着実に推進できるよう、必要額を確保すべく努めたところでございます。

加藤委員

 地域経済の担い手である中小企業が活力を取り戻すため、県民の安全・安心の確保といった観点からも、厳しい財政状況ではありますけれども、必要な財源はしっかりと確保し、都市基盤整備を進めていってほしいと思います。

 それでは、先ほども言いました法人県民税・事業税の超過課税を活用した道路等の社会基盤整備について何点かお伺いいたします。新たにその活用目的を道路等の社会基盤整備に重点化する方向で見直しがされ、昨年の第3回定例会で、県税条例の改正が行われたところでありますけれども、平成23年度予算案における活用事業に関して確認の意味で何点か伺います。

 まず、法人県民税・事業税の超過課税は、道路等の社会基盤整備に活用されるということですが、どのような事業に活用するのでしょうか。また、活用項目の柱ごとの予算額は幾らなのかを改めて伺います。

県土整備局経理課長

 平成23年度当初予算におきます活用事業でございますが、事業費の総額ベースで申し上げます。まず、首都高速道路建設事業出資金や道路改良事業など、県土構造の骨格となる自動車専用道路網の整備として142億4,200余万円です。街路整備事業や橋りょう整備事業など、地域の交流、連携を支える幹線道路網等の整備といたしまして115億5,500余万円です。それから、河川改修事業や交通安全施設等整備など、安全・安心な道路環境の確保といたしまして159億1,200余万円、合計で417億900余万円を予算計上しております。政令市内におきましては県土の均衡ある発展を図るという観点から、政令市道路整備臨時交付金を創設しまして、10億3,000万円を予算計上しておりまして、これを含めますと事業費の総額は427億3,900余万円となります。一般財源の総額が193億2,000余万円となりますが、これに対しまして、法人県民税・事業税の超過課税分を145億8,100万円活用することとしておりますので、活用率は75.5%となっております。

加藤委員

 次に具体的な活用基準について伺いますが、まず今御説明いただいた活用項目の一つの柱の自動車専用道路網の整備について、具体的に対象の路線をお聞きします。

県土整備局参事(国道調整担当)

 自動車専用道路網の整備に係る主な対象路線を申し上げますと、国直轄事業としまして整備が進められている路線といたしまして、圏央道の一部を構成しますさがみ縦貫道路、横浜湘南道路、高速横浜環状南線、また、国道246号のバイパスでございます厚木秦野道路などが対象路線となっております。

 次に、首都高速道路(株)が整備を進める路線といたしまして、高速横浜環状北線がございます。

加藤委員

 次に、二つ目の柱の地域の交流連携を支える主な幹線道路網の整備について、予算配分の考え方を教えてください。

道路整備課長

 地域の幹線道路網等の整備の予算の配分の考え方でございますけれども、事業効果を早期に発現させるということが重要でございますので、平成23年度に供用を予定している箇所をはじめとして、今後5年間で完成、供用が見込まれる箇所に重点的に取り組む予算としておりまして、具体的に申し上げさせていただきます。

 三浦地域では、三浦縦貫道路?期先行整備区間であります1.9キロの整備、湘南地域では、藤沢市と綾瀬市を結ぶ用田バイパス、鎌倉市の都市計画道路、腰越大船線、平塚市の国道134号高浜台交差点から西への4車線化、秦野市鶴巻温泉前の曽屋鶴巻線、それから県央地域の厚木市の中津川大橋の4車線化の整備、県西地域の大井町と開成町を結ぶ酒匂川2号橋、湯河原町の湯河原箱根仙石原線の整備などを予定してございます。

加藤委員

 三つ目の柱の安全・安心な道路環境の確保についてお聞かせください。

道路管理課長

 安全・安心な道路環境の確保としまして、災害への対応力の強化と道路の安全性、快適性の確保の二つの施策を位置付けています。

 まず、道路事業でございますが、災害への対応力の強化としまして、国道135号の吉浜橋などの落橋防止工事を実施いたします。これらの工事が完成しますと、緊急輸送道路上の橋長15メートル以上の耐震対策が完了いたします。

 道路の安全性、快適性の確保といたしましては、平成21年度に策定しました神奈川県橋りょう長寿命化修繕計画に基づき、県道71号の弘法橋や県道402号の関谷陸橋などの補修を行っていきます。また、国道1号の箱根湯本駅周辺では、歩行者の安全確保やバリアフリー化、交通の円滑化を図るため、横断デッキなどの工事を進めていきます。

河川課長

 次に、河川改修事業の内容でございますが、河川事業による浸水対策としましては、小出川の河川改修事業の橋りょうの架け替えや、帷子川の河口部、矢上川の洪水調節地の事業などに充てることとしております。

加藤委員

 今回の予算案に政令市道路整備臨時交付金として、10億3,000万円が計上されており、政令市においても交付金の趣旨に沿って活用されていくことになると考えますが、今後、県としてはどのように政令市に対する助成をしようとしているのでしょうか。

道路企画課長

 政令市道路整備臨時交付金につきましては、政令市域においても、県土の均衡ある発展を図るという趣旨から、各政令市における自動車専用道路網及びインターチェンジ接続道路の整備や幹線道路網のうち、主として市域外との連携を目的とした路線の整備について、政令市に対して助成するものでございます。

 具体的な交付方法につきましては、今後、政策局と連携を図りながら要綱等を定めていくこととしております。この要綱等の中では、各政令市から県への交付申請の内容等について定めていくこととしておりますが、申請に当たっては、交付金の対象路線や事業箇所等について具体的に記載してもらうことを想定しており、県といたしましてはそうしたことを確認し、政令市に助成してまいりたいと考えております。

加藤委員

 昨年の法人県民税・事業税の超過課税の議論の中で、我が会派としても、県土整備局に対して、超過課税分を道路等社会基盤整備に特化して活用することを十分自覚し、責任を持って道路事業に取り組むよう指摘をしましたけれども、今回、参事や各課長から御答弁をいただきましたが、改めて今後5年間、どのような考え方に基づいて道路事業に取り組んでいこうとしているのか、道路部長の考え方をお示しください。

道路部長

 道路事業につきましては、これまでも厳しい財政状況の下で、効率的、効果的な道路整備や道路施設の適切な維持管理の観点から、平成19年に策定しましたかながわのみちづくり計画に基づき取り組んできたところでございます。今後5年間は、さがみ縦貫道路を中心とする自動車専用道路の供用が予定されるとともに、それらをしっかりと受け止める一般幹線道路を整備するなど、本県の道路網の整備にとって最も重要な時期となってきております。

 昨年の第3回定例会におきまして、法人県民税・事業税の超過課税を道路等の社会基盤整備に重点的に活用することを認めていただきました。道路は、車両の円滑で快適な移動の確保や地域経済の活性化などに寄与することから、県土の均衡ある発展のため不可欠なものと考えており、また、企業の経営環境が大変厳しい中で、法人県民税・事業税の超過課税を御負担していただいていることも重く受け止めまして、今後ともかながわのみちづくり計画に基づき、より一層の選択と集中を図りながら、道路整備事業を着実に進めていきたいと考えております。

加藤委員

 この平成23年度の当初予算案では、公共、県単の事業費はおおむね前年並みとなっている中で、道路関係の予算額は約10%の伸びとなっています。この点については我が会派としても大いに評価しているところであります。先ほども申し上げたように、県土の発展と、県民の安全・安心の確保のためにも、この法人県民税・事業税の超過課税については企業の厳しい経営環境の中から御負担していただいている税でありますので、そのことを十分に踏まえて、道路整備をしっかりと行っていただきたいというふうに思っております。

 次は、神奈川県道路公社の今後の取組についてお伺いします。

 先日、神奈川県道路公社の償還計画の見直しについて報告がありましたけれども、道路公社は、有料道路事業者として大きな役割を担っておりますが、今後とも引き続きその役割を果たしていってもらいたいと思っていますが、今回の報告に対して何点かお伺いします。報告の中で、道路建設に関わる借入金の償還がピークを迎えるという説明がありましたけれども、もう少し詳しくお伺いしたいと思います。

道路企画課長

 神奈川県道路公社では、真鶴道路、本町山中有料道路、三浦縦貫道路、逗葉新道の四つの有料道路を管理しておりますが、現在、借入金の償還が残っているのは、本町山中有料道路と三浦縦貫道路の2路線となっております。

 現行の元金と利子を合わせた償還計画では、本町山中有料道路は、平成23年度以降、平成32年度までに約42億9,500万円を償還する予定となっており、三浦縦貫道路においては、平成23年度以降、平成31年度までに約65億6,800万円を償還する予定となっており、2路線合わせて約108億6,300万円を平成32年度までに償還する予定となっております。

 このような状況の中で、今後平成28年度まで毎年の償還額が15億円程度となり、償還のピークを迎えることとなっているものでございます。

加藤委員

 償還がピークを迎えることによる資金不足への対応として、道路公社は償還計画を見直すことによって対応できるということですが、具体的にどのように見直していくのか伺います。

道路企画課長

 道路公社は、今後、償還のピークを迎えることにより、平成24年度から平成32年度までの9年間にわたり、資金不足を起こすことが見込まれておりますが、道路公社が運営する路線はいずれも営業収支は黒字であり、毎年度10億円程度であれば償還は十分可能であるとの見通しを立てているところでございます。

 このため、既存債務の一部の41億円程度になりますけれども、これらを金融機関から借り換えることにより、現在の償還計画において、償還のピークとなっている平成23年度から平成28年度までの各年度に15億円程度償還する計画を、道路公社が各年度に償還可能と見込んでいる10億円程度に平準化して償還する計画に見直していくものでございます。

 このような償還計画の見直しにより、道路公社は資金不足の発生を回避できると考えております。

加藤委員

 県としては、今回の道路公社の行う借換えに対して債務保証を行うこととしておりますが、どのような考え方で県は債務保証をすることとしたものか伺います。

道路企画課長

 道路公社が運営するいずれの路線も営業収支は黒字であり、今回御報告させていただいている形で償還計画を見直すことができれば、最終的に全ての借入金の償還が可能であるとの見通しを立てているところでございまして、道路公社は償還計画を見直すために金融機関からの新たな資金調達が必要となりますが、今後の道路公社の安定した経営のためには、金融機関から可能な限り有利な条件で資金を調達する必要がございます。

 これまでに行った主な銀行からの聞き取りによりますと、県が債務保証を行うことにより、低利で長期的な貸付けが可能になるなど、道路公社にとって有利な条件になるとお聞きしております。県といたしましては、道路公社が行う借換えに対して債務保証をし、道路公社が有利な資金調達を行うことにより、道路公社の財務基盤の安定化が図られ、引き続き有料道路事業者として事業を実施していくことが可能になると考えております。

加藤委員

 平成21年に出された総務省の通知において、第三セクター等が行う資金調達に係る損失補償等の公的支援については、厳正に対処すべきとされているところでありますけれども、今回県が行おうとしている債務保証は、こうした点に照らして問題がないものなのか伺います。

道路企画課長

 平成21年6月に出された総務省通知では、第三セクター等が行う資金調達に際して、地方公共団体が行う損失補償等の公的支援について、単なる赤字補填を目的として行うべきではなく、既存債務の借換えに際し、損失補償の更新が不可欠と認められるときなど、限定して考えるべきものとされております。

 今回、道路公社が行おうとする金融機関からの資金調達は、既存の債務に追加して新たな資金を借り入れようとするものではなく、償還がピークを迎えることによる資金不足が生じないように償還計画を見直すため、既存債務の一部を借り換えるものでございます。この内容について総務省にヒアリングを行い、今回の道路公社の借換えに対する県の債務保証については、通知の趣旨に反しないものと確認しております。

加藤委員

 今回の措置により、資金不足への対応について見通しが付くものと考えられますが、今後、道路公社が安定した経営を行っていくためには、計画的に経営改善の取組を進めていくことが重要であると考えますが、これまで道路公社では経営改善に関してどのような取組を進めてきたのか伺います。

道路企画課長

 道路公社では、平成19年に中期経営方針・経営革新プログラムを策定し、中期財政基盤の確立、地域に根差した創意あるサービス、執行体制の総合的整備を三本の柱として、県とも連携しながら、経費の削減や収入の増大などの経営改善に取り組んでまいりました。

 具体的には、経費の削減については、職員体制のスリム化や役員給与の見直しなどを行ってきており、収入の増大については、地元市観光協会等と連携して作成したドライブマップの配布や、回数券の販路拡大による利用促進など、経営改善に取り組んできたところであります。

加藤委員

 これまで道路公社が経営改善について計画を策定し、それに基づいて取り組んできたことについては理解しましたが、更なる取組というのが必要と考えますけれども、今後、道路公社では経営改善にどのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

道路企画課長

 県としては、債務保証を行うことからも、道路公社が一層の経営改善をする必要があると考えているところであり、また、昨年実施された県主導第三セクターの事務事業評価においても、更なる効率化を図る必要があるとされたところでございます。

 このため、道路公社では、今後とも経営改善に取り組むこととしており、職員数の削減、役員報酬、時間外手当等の給与費の削減など、執行体制の効率化を図っていくとともに、有料道路の料金徴収におけるSuica、PASMOによる電子決済システムの導入など、サービスの充実、強化による利用促進に取り組んでいくこととしております。

 また、三浦縦貫道路、本町山中有料道路の利用促進を図るため、県、横須賀市、三浦市と検討会議を設置し、地元開催イベント等と連携しました利用促進策について、検討、調整していくこととしておりまして、県といたしましても、こうした道路公社の経営改善の取組が一層進むよう、適切な指導等を行ってまいりたいと考えております。

加藤委員

 県内道路網の機能強化のために、道路公社が担っている役割というのは大変重要であると認識しておりますので、今後、道路公社が資金不足への対応をしっかり行うとともに、更なる経営改善に取り組んでいく必要があると考えます。

 また、今、経営改善に取り組んでいく更なる計画ということでお話がありましたけれども、広告代理店に勤めていたのでこれは私の提案ですけれども、料金所に行って料金を徴収した後に、領収書を頂きますね。あの裏面に広告ですとか、そういった何か新しい観点で考えていったら良いのではないかと思います。先ほどイベントの話もありましたけれども、看板を付けるとそこに目が行ってしまって、事故が起きてしまったりすると困ってしまいますので、領収書とかそういったところに、イベントの告知ですとか、何か収入を得られるようなことを考えていったら良いのではないのかなというふうにこれは御提案として言わせていただきますが、こうした道路公社の取組を着実に進めて、適切に指導を行っていくよう要望させていただきます。

 次に、南足柄市と箱根町を連絡する道路についてですが、ルートが決まったということで新聞記事等で読ませていただきましたけれども、この道路は、足柄平野の北部と箱根を結ぶことになるため、地域全体の観光振興、活性化につながる道路として、以前から県西地域の方々の期待や関心も大変大きい道路であると聞いておりますので、この連絡道路について何点か伺います。

 まず、県と市町の研究会で検討を行ってきたということですが、これまでどのような検討を進めてきたのか、この道路が検討されてきた背景を含めて年度を追ってその対応についてお聞ききします。

道路整備課長

 まず、検討を行ってきた背景ですけれども、南足柄市と箱根町を直接連絡する道路というものは、十分な状況ではございませんでした。箱根町の道路網は、国道1号などの道路に依存しておりまして、地震などの災害時の代替ルートの確保などが課題となっております中、地域の回遊性を高めて、観光振興などの地域活性化を図り、災害に強い地域づくりを図るため、連絡道路を整備することが望ましいということで、平成18年度から検討を開始しております。

 具体的な検討の経緯でございますけれども、平成18年度から2箇年は、県と南足柄市、箱根町で研究会を設置しまして、五つのルート案を設定し、ルートごとに課題整理や検討を行ってまいりました。平成20年度は、周辺の1市4町を加えまして、周辺地域との広域的な観点からの検討を行ってまいりました。平成21年度は、研究成果を県民の皆様にお示しして、連絡道路に関する意見募集を2回ほど実施しております。そして、今年度でございますが、これまで行ってきた検討内容や意見募集の結果を基に、研究会で1ルートに絞り込んだということでございます。

加藤委員

 5ルートで検討してきたということですけれども、5ルートというのはどのようなルートなのか、簡単に御説明願います。

道路整備課長

 研究会では、周辺の道路網の現状や地形の状況を踏まえまして、南足柄市と箱根町のそれぞれ二つの地域を結ぶ道路を設定しております。一つは、南足柄市のちょうど静岡県境付近と、箱根町仙石原地区を結ぶ道路として、3ルート設定してございます。もう一つは、南足柄市大雄山最乗寺付近と箱根町の宮城野地区を結ぶ道路として2ルート設定しております。それで、全部で5ルート設定したということでございます。

 道路構造の方から見ますと、既存の林道などを利用するルートとして3ルート、新たにトンネルを整備するルートとして2ルートをそれぞれ設定してございます。また、幅員としては、車道2車線を確保できる幅員として、7メートル程度を想定しております。

加藤委員

 大体の概略は分かりました。今回ルートを絞り込んだということなんですけれども、ルートの絞り込みに当たって、どのような視点で行ったのか説明してください。

道路整備課長

 研究会ではルートの絞り込みに当たりまして、平成21年度に行った県民意見募集の結果を基に、四つの視点を設定しております。

 具体的には、自然環境、経済性、事業効果、それから既存ストックの活用と早期利活用という視点で、過年度の検討結果を踏まえて総合的に検討してございます。この2月の研究会で、南足柄市の静岡県境付近と箱根町の仙石原地区を結び、既存の林道を活用する案として、新聞にも載っておりましたいわゆるCルートということで絞り込んだということでございます。

加藤委員

 Cルートに絞り込まれたということで、Cルートについて具体的に説明をお願いいたします。

道路整備課長

 Cルートは、既存の三つの林道、明神林道、黒白林道、それから定山林道という三つの林道をつなげるルートでございます。南足柄市の県道御殿場大井線から箱根町の国道138号に接続するというルートでございます。

 Cルートの現況でございますが、延長は約10.9キロ、このうち約9キロは、林業関係者のみが通行できる道路でございます。残りの約2キロでございますが、こちらの方は、一般車も通行できる区間でございます。

 主な構造物としては、この区間内に延長約330メートルのトンネルが一つございます。道路幅は全延長の約75%に当たる延長約8.2キロ、これは現在でも普通車の相互通行が可能な幅員5メートルが確保されているということでございます。

加藤委員

 新聞では、環境に配慮するというふうな記載がありましたけれども、このCルートについて、自然環境への配慮としてどのようなことをお考えですか。

道路整備課長

 今回、道路が通過する地域というのは、富士箱根伊豆国立公園、それから矢倉沢・明神ヶ岳自然環境保全地域という指定の場所でございまして、自然環境に及ぼす影響について、十分な配慮をしなければいけないという地域でございます。

 そういうことから、昨年度まで進めてきました5ルートの検討においては、Cルートは現況の道路幅5メートルを一般的な2車線道路として7メートルに拡幅するということで、全線にわたって道路幅員を約2メートルほど広げるということで、そうしますと山を削るなどの大規模な工事が必要となって、環境への影響が大きくなるということが考えられます。そこで、自然環境へ配慮するという視点などから、極力現在の道路幅5メートルを活用して、普通自動車程度の車両が相互通行可能な道路として、環境負荷を軽減するということで考えております。

加藤委員

 国立公園等の中を通過するので、自然環境への配慮ということは分かりましたけれども、一方で、この道路を使って林業が行われておりまして、そのため一般道路として開放するには、例えば、林業関係者との調整も必要だと思うのですが、県として今後、事業実施に向けてどのようなことを進めていこうとしていますか。

道路整備課長

 事業実施に向けた今後の取組ということでございますけれども、一般の車両が利用できるようにするためには、まず、委員のお話のように、林業関係者の御理解を得ること、それから交通安全の確保について、警察との協議、調整を行うことが今後の作業となっております。

 また、この地域は山地部でございますので、道路管理の面からも、大雨や降雪時の通行規制などについて、その対策の検討を考えております。

 また、事業費については、当初想定しておりました道路幅7メートルの規格であれば、約90億円程度必要になると試算しておりましたけれども、今回、現況の道路幅5メートルを極力活用するということによりまして、コスト面での工夫もしてまいりたいと考えております。

 こういう中で、来年度は、県と市町の研究会において、環境負荷軽減策を検討するとともに、冒頭で申し上げました林業関係者、それから交通管理者との協議も進めてまいりたいというふうに考えております。今後は、これらの調整が整い次第、早期に事業に着手し、一般車両が通行できるようにしたいというふうに考えております。

加藤委員

 新聞発表後に、地元の南足柄市や箱根町の反応というものは何かありましたか。

道路整備課長

 新聞を見て私どもの方に問い合わせ等があったのかということですけれども、現時点で問い合わせ等は入っておりません。

加藤委員

 南足柄市と箱根町を連絡する道路を県西地域の経済の活性化、発展につながる道路として、今何もお話がないということだったのですけれど、両市町が接する地域というのは、緑豊かで森林に覆われた起伏に富んだ山地部となっておりまして、自然環境への配慮なども踏まえて、引き続き両市町と十分連携し、道路を早期に利用できるよう、より一層積極的に検討を進めていただきたいというふうに思います。

 次に、県営住宅等の指定管理者の選定について伺います。

 先日、県営住宅の指定管理について、平成23年4月に新たな指定管理者を公募するに当たっての選定基準について報告を受けましたけれども、それに関連して何点か伺います。さきの議会の意見等を踏まえて、指定管理者の選定手続の標準例が整理されたとの説明がありましたけれども、まずこの標準例の内容についてお伺いしたいと思います。

 また、標準例と今回の県営住宅等における選定基準の関係についても、併せて伺います。

公共住宅課長

 指定管理者の選定の手続につきましては、さきの議会をはじめ、各方面からの御意見を踏まえ、選定スケジュールなどの見直しをこれまで行ってまいりました。

 今般の選定基準の標準例の見直しのポイントとして二つほど申し上げます。1点目といたしましては、きめ細かなサービス、迅速なサービスの提供のためには、地域との連携と協力が必要ということで、地域の人材ですとかボランティア団体等々の活用を審査項目に入れました。

 2点目といたしましては、指定管理料の提案額について、応募事業者の節減努力をより的確に評価に反映していこうということで、計算式を用いた審査方法に改めたことでございます。

 また、標準例と今回御説明申し上げました選定基準との関係でございますが、今回の見直しでは、標準例のうち、三つの大項目と配点については、標準例に倣って各施設ごとに選定基準を定めると。それから、個々の審査項目については、標準例を基本といたしますけれども、それぞれの指定管理施設の特性等を踏まえ、施設ごとに具体的な選定基準を定めるといった形になってございます。

加藤委員

 その標準例を基に、各施設の特性に応じて、審査項目などの具体的な選定基準を設定するということですが、今回の県営住宅に係る選定基準について、その辺りはどのように反映されているんですか。

公共住宅課長

 ポイントとしては主に3点ございます。1点目としては、県営住宅は入居者の方の生活の場でございます。そういった意味では、指定管理業務においては、日常的な施設の維持管理と入居者管理の二つが業務の大きな柱となってございますので、この部分につきましては、それぞれの業務実施方針と実施体制のそれぞれに分けてよりきめ細かく審査をすることといたしました。

 2点目といたしましては、県営住宅における様々な課題を応募事業者の方できちんとつかんで、主体的な提案をしていただきたいと。そういったことについても審査項目にしてございます。3点目といたしましては、地域との連携並びに県内企業との連携についての審査でございます。

加藤委員

 それでは、具体的に大項目の区分に沿って伺いますけれども、サービス向上の中で、審査項目のカの県営住宅等を取り巻く様々な課題についての取組については、県営住宅の課題の対応状況などを審査するとしておりますけれども、これは具体的にどういうことですか。

公共住宅課長

 県営住宅においては、高齢者ですとか生活保護世帯の方が相当数お住まいになっております。そういった意味では、日常的な御相談あるいは苦情に対して、非常にきめ細かく対応していく必要がございます。また、築40年以上を経た建物が多くありますことから、緊急的な修繕への対応が日常的に発生してくるといった県営住宅特有の諸課題、そういったものに的確に対応していただくために、事業者の方でその特性をよく踏まえ、主体的な取組を提案されてきた場合、そこを審査していきたい。そういった観点で審査項目を設けてございます。

加藤委員

 同じ審査項目のクの地域と連携した魅力ある施設づくりでは、迅速な対応を図るため、県内企業等の業務委託の考え方が審査の視点に挙げられていますけれども、具体的に内容をお聞かせください。

公共住宅課長

 県営住宅が老朽化していて日常的に維持修繕の業務が発生すると。また、県内に広く分布しているということもございます。そうした意味で、迅速かつ的確に対応していただくためには、地元の中小企業者の方々の力も上手に活用していく必要がありまして、それが地元事業者の方から見ると、受注機会の確保といったことにもつながっていくだろうということもあり、応募事業者のそういった部分をどう考えていくのか、そういった創意工夫の部分を評価してまいりたいと考えております。

加藤委員

 地元業者の受注機会をなるべく広げていただくと、これは私たちもいつも言っていることなので、この項目に対しては、しっかりとそういったものを入れていただきたいと思います。

 次の大項目の(2)の管理経費の節減についての審査項目のイの節減努力等について、資料記載の計算式を使って、どのような審査を行うことになるのかということをお伺いします。

公共住宅課長

 計算式を使っての説明になりますので、建設常任委員会報告資料の55ページの(2)のイの節減努力等の項目に記載させていただきました計算式を御覧いただきながら、説明させていただきます。

 まず、計算方法でございます。計算式の左側の分数の部分がございます。これは、応募事業者の提案額が、県があらかじめお示しします積算価格、県で計算いたしました標準的な経費といったことでございますけれども、これに比べてどれくらい節減されているのか、その割合を計算する部分であります。その節減率が、あらかじめ県が期待する節減率と同じか、もしくはそれ以上だったときに、右側の配点の項目に20点配点してございますけれども、満点の20点がとれるように、あらかじめ調整係数を設定させていただきます。この調整係数は、県が期待する節減率の逆数の形になります。

 具体的には、例えば県が期待する節減率が2割、すなわち全体の5分の1である場合、調整係数をその逆数の5に設定いたします。そうすると、応募事業者から提案された節減率が仮に20%だったとすると5分の1、そこに5を掛け合わせた数字が1になります。そこに20点を掛けていきますので、満点の20点を応募された事業者は得点することができるということになります。節減率が18%であれば18点、15%であれば15点というように、応募事業者の方の節減努力の度合いに応じて得点を計算していくという方式になってございます。

加藤委員

 次の大項目の(3)の団体の業務遂行能力についての審査項目のエのこれまでの実績では、共同住宅の管理実績を審査の視点に盛り込んでおりますけれども、管理戸数などの目安などがあるのか伺います。

公共住宅課長

 少なくとも賃貸、分譲を問わず、500戸以上の住宅を管理しているといったことを目安とさせていただきたいと思っておりまして、4月に募集をかけますが、応募要項にもそういったことは明記して、応募事業者の方に広く周知してまいりたいと考えております。

加藤委員

 先ほどからの説明で、県営住宅等の指定管理に応募するに当たっては、高齢化とか老朽化など様々な課題を抱える県営住宅等の実情をよく理解していることが重要な要素になってくると考えますが、新規で参入する事業者から見ると、現に指定管理業務を行っている事業者に有利に働くような状況が考えられるわけなんですけれども、これから応募する事業者間の競争性の確保について何か考えはあるのですか。

公共住宅課長

 確かに委員の御指摘のような点も考えられますので、募集要項あるいは仕様書、説明会の資料などにおいて、指定管理業務の詳細については、できる限り具体的に記述してまいりたいと。さらには、県営住宅の現況、つまり入居者の世帯構成ですとか過去の修繕工事の状況あるいは居住者から指定管理者に寄せられた相談ですとか苦情の実例など、どういったことで居住者との間での問題がエスカレートしてしまうかといったようなことも含めて、県営住宅の実情や特性が分かるような情報をできるだけ提供することにより、新規参入で応募する事業者の方が県営住宅の特性を具体的にイメージし、そこから提案していただけるように工夫を図ってまいりたいと考えております。

加藤委員

 県営住宅というのは、利用者である居住者にとっての生活の場であるために、不特定多数の県民が一時的に利用する他の施設とは異なり、指定管理者の実施するサービスが居住者の日常生活に直結していると。したがって、今後の作業において、そうしたことを十分に踏まえて指定管理者の選定を行ってもらいたいと思います。

 応募者の側から見ると、新規参入の事業者に比べて、現に管理を行っている事業者に有利な面があると今お話をいたしましたけれども、今後の募集に際して、各応募者に対して情報提供を十分に行って、事業者間の競争性がしっかりと確保できるよう要望させていただきます。



(休憩 午後零時2分  再開 午後3時23分)



菅原委員

 まずは、この別添資料2の県庁改革の取組みというものの中で、県土整備局に係る部分なんですけれども、9ページにあるように出先機関の見直しをされていると思うんですけれども、一体どういう点で県庁改革に資する取組だったのかという御説明を頂きたいと思います。

県土整備局企画調整課長

 出先機関の見直しにつきましては、地方分権改革の進展や、公的サービスの担い手の多様化、さらには県内三つ目の政令指定都市の誕生などの事情を踏まえ、県庁の総合力、組織力の向上の観点から再編を進めたというものでございます。

 再編に当たりましては、出先機関全体でそれぞれの機能を整理し、地域における各機関の役割が最大限発揮でき、現場での課題解決力が向上するよう、総合的な検討が必要ということでございまして、9ページに記載のとおり、県土整備局につきましては、相模原土木事務所及び津久井土木事務所を厚木土木事務所に再編・統合し、横浜治水事務所及び川崎治水事務所を横浜川崎治水事務所に再編・統合したというものでございます。

菅原委員

 この再編には、相模原市が政令市になったという部分も影響していると思うんですけれども、横浜と川崎の治水事務所を再編した中では、具体的にどういった改革の成果が出ているのでしょうか。

県土整備局企画調整課長

 横浜治水事務所と川崎治水事務所の再編・統合の効果ということでございますが、横浜市域と川崎市域の事業を一つの所属で所管するということになっております。これら二つの政令市の業務を一体的に展開するということで、河川改修や急傾斜地崩壊対策の事業において、より大きな予算規模で機動的に、そして効果的で効率的な事業ができるということで、スケールメリットを生かした業務が可能というものでございます。

菅原委員

 この再編によって、運営に係る費用が減ったとか、そういった成果も表れているということでよろしいんですか。

県土整備局企画調整課長

 人件費の削減等の効果があったものと考えます。

菅原委員

 具体的に数字は分からないんですね。

県土整備局企画調整課長

 具体的な数字は把握してございません。

菅原委員

 今後、他の出先機関の見直しの計画はあるのでしょうか。

県土整備局企画調整課長

 県土整備局関連では具体的に検討している出先機関はございません。

菅原委員

 今の土木事務所の配置にしても何にしても、今は適正であるということでよろしいんですか。

県土整備局企画調整課長

 現在の出先機関を基本とし、具体的な検討はしていないということです。ただし、地域県政総合センターの見直しということもございますので、各土木事務所と地域県政総合センターとの連携という観点からは、いろんな検討は必要だというふうに思いますが、どの事務所とどの事務所をどう再編・統合するかといった具体的な目標というものはございません。

菅原委員

 今もお話にあったように、地域県政総合センターと土木事務所の連携というのは、例えば、同じ建物に事務的な部分について一緒に入れてしまうとか、そういった物理的な統合を含めてということでよろしいんですか。

県土整備局企画調整課長

 今のところはそういう具体的なところの検討はございません。連携についてはこれから検討するということでございます。

菅原委員

 連携とは具体的には何なのか、幾つかその連携のイメージというものを挙げられますか。

県土整備局企画調整課長

 議会の方に総務局で報告した資料がございまして、その報告の内容としては、地域県政総合センターと土木事務所はそれぞれ分かれた形になっておりますので、それぞれの仕事の進め方として連携していくというようなイメージでございます。

菅原委員

 それから、18ページの指定管理者制度の活用という部分のところですけれども、県土整備局の方でも幾つかの施設、特に公園を中心に指定管理者制度を導入しているんですけれど、何年か経過したところでの指定管理者制度の導入の成果、あるいはデメリットがあれば御説明を頂きたいと思います。

都市公園課長

 公園につきましては、平成18年度から指定管理制度を導入し、平成21年度からは全ての県立公園について公募による指定管理者制度をとっております。

 現在の私どもの評価としましては、利用者サービスの観点からしますと、やはり公園として活性化したというのが1点ございます。いろんなイベントを行ったり、指定管理者自らの発意による様々な取組が増えているということと、コストの縮減という形で申しますと、おおむね1割程度のコストの削減は図られているのかなと。ざっくりとした数字ではございますけれども、そのような評価をしてございます。

菅原委員

 特にデメリットはなかったということでいいですか。

都市公園課長

 指定管理者制度になりまして、現在のところ重大な事故が起こったりということはございませんので、デメリットは今のところはないというふうに考えております。

菅原委員

 大磯港も指定管理を受けているのですけれど、こちらの方はどういった感じなのか御説明を頂けますか。

砂防海岸課長

 港を指定管理でやっておりますのは、葉山港、湘南港、大磯港、真鶴港でございます。大磯港と真鶴港につきましては、町の方に管理をしていただいております。その一つの理由としては、ヨットハーバーのような機能ではなくて、大磯港で言えば、砂利の積み出しと受入れの港であり、真鶴港においても真鶴石の積み出し港というようなことでございまして、民間の方にお願いしておりますのは、ヨットハーバーの機能が充実しております葉山港と湘南港でございます。指定管理として民間の方にお願いしておりますので、例えば、指定管理者の発意で休日も営業するですとか、出港するのにどういう状況になっているかというような気象情報の提供の仕方の改善などもしていただいておりますので、利便性が非常に上がっているというふうに認識しています。

菅原委員

 コストの削減が図られたということですか。

砂防海岸課長

 今、具体の金額を持ち合わせておりませんが、経費の節減にもなっております。

菅原委員

 特に事故とか、そういうデメリットはなかったのですか。

砂防海岸課長

 ございません。しっかり管理をしていただいていると認識しております。

菅原委員

 町の方にもやっていただいているところもあるということですが、それは基本的には民間と競合させることはないということでよろしいんですか。

砂防海岸課長

 一法人で指定をしております。

菅原委員

 最後に、この県庁改革の取組全体についてお伺いしたいんですけれども、県庁改革の取組をどのように進めていくかという具体な取組がもしあるのであればお知らせいただきたいと思います。

県土整備局企画調整課長

 県庁改革基本方針というものは、平成26年度までの期間で設定しておりまして、プランは平成21年度から22年度でそれぞれ目標を設定してございます。新たなプランの策定ということでございますけれども、それは改めて検討していくというふうに総務局から聞いております。

菅原委員

 今お伺いした限りでは、県庁改革で一定の成果が出ているということですので、今後もこういった成果を上げるために、県庁改革に取り組んでいただきたいというふうに申し上げます。

 続いて、県央・湘南都市圏の整備についてですけれども、基本的にこの都市圏とは県央と湘南に限らず神奈川力構想に基づいて計画されていると思うんです。知事が今回辞められるということなのですが、今後こういった計画に関して、知事の交代で影響というものは出てくるのでしょうか。

環境共生都市整備課長

 都市圏の継続性についてお答えさせていただきます。この計画自体は、狭小な都市圏をネットワーク型の都市圏、環境と共生する都市圏の形成を目指してつくられたものでございます。現在この都市圏を実現するために、交通ネットワークの整備、まちづくりの整備を行っていますが、実際、これらの交通のネットワークづくりやまちづくりには時間がかかるものだというふうに考えております。したがって、このような計画につきましては今後も継続していきたいというふうに考えております。

菅原委員

 いきたいということは、当局の皆さんがやりたいのですか。トップの交代の影響というものが、それなりに計画に出てくるものなのかということでお伺いしているのですけれども。

環境共生都市整備課長

 トップの交代の影響ということでございますが、まずこの地域の状況を説明させていただきます。品川駅、羽田空港、横浜港からも至近な距離にございますので、将来的には東海道新幹線の新駅やリニア中央新幹線の二つの高速交通機関をチョイスできるような位置にあります。そういうことで、いろいろな地域から、人、物、情報が集まる地域でございますので、県としても重要な地域であると考えております。この地域の将来のためにこの都市圏の市町村と連携しながら、環境共生ということを念頭に置いて、継続して進めていくことが重要であると考えております。

菅原委員

 そうした中で、個別の各論の部分に入ってくると、例えばリニア中央新幹線の建設というものがあると思うんですけれども、ようやくJR東海の方でも造っていくということを決めて、だんだん実現の可能性が高まってきたんですけれども、この新駅を造るに当たって結構な費用がかかってくると。具体的に今現状でどれぐらいの費用が県の負担として出てくるというふうに把握されているんでしょうか。

交通企画課長

 リニア中央新幹線の県内駅の建設費ですが、現在、リニア中央新幹線の中間駅は1県1駅というふうにJRが話をされておりますが、その中間駅の建設費用につきましては、JR東海は地元負担を主張しております。沿線都県の首長ヒアリング等もございまして、松沢知事からも昨年6月4日の交通政策審議会の小委員会の方でお話をさせていただきましたが、その辺の費用負担については、国とJR東海に是非軽減をお願いしたいということでお願いさせていただいております。

 そんな中で、JR東海の試算でいきますと、地上駅で新たに中間駅を造ることによって増える費用は約350億円、地下駅になりますと2,200億円というふうにJRは主張しております。

菅原委員

 地上だと350億円で地下だと2,200億円とかなり額も違うんですけれども、実際問題としてこの計画を進めていくに当たり、現実的にはどっちの形になる雰囲気なんですか。地上なのか地下なのか、それはこちらで選べるのですか。

交通企画課長

 ルートも新駅の概要につきましても、まだJR東海が国の交通政策審議会の答申を受けての国土交通大臣からの建設主体、営業主体に指名されておりませんので、正式なお話は伺っておりませんけれども、これまでの新聞報道等で伺ったところによれば、首都圏を一連で用地取得をすることは非常に難しいことから、恐らく地下を通過して神奈川県に来るだろうというように認識しています。

菅原委員

 そうすると、350億円じゃなくて2,200億円の費用がかかる方になるであろうと。多分、JR東海はその費用を県内の地元が全部負担しろと。仮に、2,200億円をやはり全部地元が出さなければもう駅は造れないという状況になったとき、例えば滋賀県でもありましたけれども、駅の建設を止めようという意見も出てくるわけで、そういった場合にはこうした計画が変わってしまう可能性というのも否定はできないのでしょうか、トップがそういう人になってしまったら。

交通企画課長

 変わってしまったらという仮定の話は私からはお答えできかねますけれども、基本的には、リニア中央新幹線の県内駅というものは、これからの活力ある神奈川に向けて、先ほど環境共生都市整備課長の話にありましたように、我々が目指しているリニア中央新幹線の県内駅、いわゆる北のゲート及び倉見地区の東海道新幹線新駅、いわゆる南のゲート、この二つの南北のゲートを形成し、全国との交流の窓口にしたいというふうに考えておりますので、この二つの新駅を何とか実現させていきたいというふうに考えております。

菅原委員

 仮にこの2,200億円を地元が負担する場合、県と相模原市が負担する形になるんですか。また、その負担割合みたいなものは分かるんですか。

交通企画課長

 地方負担がどれぐらいになるかは別にいたしましても、県と市とどちらが持つのかということに関しても、これまで一切議論をしてございませんので、今後、利用者等いろいろ考えた上で検討していくものというふうに認識しております。

菅原委員

 仮に、2,200億円が全部、地元負担になったときは、このお金というのはなかなか出すのが厳しい。厳しいというよりも出せるものなのかどうか。出せないから、多分、JR東海に出してくれと言うんでしょうけれども、地元が全額負担にならないような可能性はどれぐらいあるのでしょうか。何とも言えないでしょうけれども、分かる範囲でお願いします。

交通企画課長

 先ほどもお話ししましたように、2,200億円というのはJR東海の試算でございますから、実際にどれぐらいになるのかということは私どもも把握はしてございません。少しでも負担の軽減をしていただきたいということで知事自ら昨年の交通政策審議会でもお話をさせていただきました。

 今後、JR東海が建設及び営業の主体と指名された暁には、その辺の調整が始まると思われますので、沿線自治体の意向というものを国及びJR東海の方に要請していきたいというふうに思っています。沿線自治体には、駅ができれば駅舎の建設以外にも駅前広場であるとか道路ですとかの整備にも費用がかかります。財政状況が非常に厳しい状況にありますことから、少しでもその費用負担の軽減に向けて頑張っていきたいというふうに考えています。

菅原委員

 リニア中央新幹線駅というのは、神奈川県の北の玄関口としては必要なのかなとは思っています。確認ですが、地上では350億円ということであって、こちらの選択は基本的には難しいという認識でよろしいですか。

交通企画課長

 先ほども申し上げましたが、まだJR東海から詳しいルートとか駅の位置というのは実際いただいておりませんので、その辺につきましては、あくまで今までいろんな御説明を聞いた中では、恐らく地下で来るであろうという想定をしておるわけでございます。地上になるケースがゼロかというと、まだゼロではないとは思いますが、都市化した首都圏のエリアにおいては恐らく地下で来る、来ざるを得ないのかなと考えています。

菅原委員

 続いて、JR相模線の複線化の現状についてお伺いします。この実現の可能性と県が負担しなければいけない費用はどれぐらいになるのですか。

交通企画課長

 相模線の複線化につきましては、これまで、将来の複線化を目指した段階的な整備ということで、行き違い施設の整備といったようなものを沿線市町の皆さんとともにいろいろと検討させていただきました。

 JR東日本の方でも、いきなりの複線化というよりもそれと同程度の速達性の向上が見込まれる策を検討していきたいというようなお話もありまして、昨年、新たな輸送改善施策の一部について提案がございました。ただ、それにつきましては、信号機器であるとか分岐器の改良といった既存の施設の改善といったことで速達性の向上等を図るといったようなものでございまして、今までは県及び沿線市町が行き違い施設等を検討してきたもの、それからJR東日本が新たにこんなものもできると言ってきたようなものも含めて、総合的に何が一番効果的なのかというのをこれから沿線市町の皆さんと、また、事業者としてできる限りJR東日本にも参画していただけるよう、いろいろと調整をしながら検討を進めてまいりたいということで、実際の費用については現在固まっておりません。

菅原委員

 どれぐらいの時期にそういう形になるかというおおよその期間もまだ分からないということでよろしいんですか。

交通企画課長

 JR東日本から新たな輸送改善施策の提案といったものもございましたという話をしたのですが、JR東日本としても事業者サイドの観点から今後、リニ中央新幹線や東海道新幹線の新駅、それからさがみ縦貫道路といったような県央地区の県土の骨格となるべき構造が変わってくるであろうということから、今後、この地区の輸送需要等を踏まえて、長期的な視点でいろいろ考えていきたいというようなお話を受けておりますので、そういったものも踏まえて、何年かかるのかということでは、1年、2年の短期ではいかないものと思っております。

菅原委員

 神奈川県の人口動態からすると、県西部の方からだんだん人口が減り、全体的に落ち込んでくる形になってくると思うのですけれど、複線化をするための期間が何十年も先ということになると、計画を実行しようと思ったときには、実はその当初とまた違う状況になっている可能性、つまり交通需要がそこまでない可能性もあると思うんですけれども、そこら辺はどういうふうにお考えでしょうか。

交通企画課長

 いわゆる輸送需要の関係ですけれども、確かに神奈川県の人口は平成31年がピークということで減少に転じ、減少の低減率については他の自治体に比べて緩やかではあると。ただ、平成31年にピークになってしまう事実があるものの、インベスト神奈川により非常に企業の集積もあるといったことで、単なる人口というよりも、そういった企業の出勤の方法や通学の人も含めて、その辺についてはきちんとした精査をしていかないといけないと考えております。

菅原委員

 いずれにせよ、こういう何十年にもわたる計画というものは、実は当初計画した頃と、だんだんずれてくるところもある。何十年もやっていると、皆さんもいなくなってしまうかもしれないですけれども、私はそういうふうに思います。

 続いて、神奈川県道路公社の償還計画の見直しについてお伺いしたいと思います。

 債務保証について、先ほど他の委員からもあったんですけれども、債務保証の是非についてお伺いします。今回の借入れに当たっては、債務保証というものをやっぱり県がしなければならなかったわけですか。

道路企画課長

 今回の道路公社の借換えに当たり資金調達をするということについて、道路公社の今後の経営を考えたときに、有利な形で借りる必要があると。また、道路公社が運営する路線につきましては、路線ごとに収支を見た場合には黒字になっておりますので、基本的には償還計画を平準化すれば返すことができると見込んでおります。銀行からは有利な条件で借りる必要があるということで、県といたしましては、道路公社と一緒に銀行のヒアリングを行いました。その結果、やはり県の債務保証があった方が有利な条件で借りることができて、今後の道路公社の経営にとって有効になるということで判断いたしまして、今回、債務保証を予算の中でお願いしているものでございます。

菅原委員

 県が債務保証を付けるということは、完全な民間の団体ではないという捉え方を県はしているということでよろしいですか。

道路企画課長

 道路公社につきましては、道路公社法に基づいて設置された団体でございます。道路公社の設立の目的といたしましては、道路公社が有料道路事業を実施することによって、その地域の道路整備を進め、地域の交通の円滑化を図っていくという形の中で、県と一体となって道路の交通混雑の緩和とか、そういうことを含めて行っている団体と認識しております。

菅原委員

 県と一体となってというお話があったんですけれども、そうなると道路公社にはしっかりとした経営をしていただかなければならなくて、今回、債務保証をして借入れをし、何とかしのいでやっていけるだろうという見通しが示されているわけですけれども、更にまた足りなくなって、債務保証をして借りてしまう可能性というのは今後はないということでよろしいんでしょうか。

道路企画課長

 今回、県が債務保証をするに当たりまして、道路公社ともいろいろ打合せ等を行っております中で、しっかりとした資金計画をつくると。借換えをしていくということは、今後の道路公社の経営を見通した中で議論させていただきました。今後、道路公社がより一層の経営改善を進めることが重要と思っておりますので、より一層の経営改善に取り組めるように、県としても指導等を行ってまいりたいと考えております。

菅原委員

 先ほどのお話の中で、各道路では黒字を計上しているということなんですけれども、たしか当初これだけの交通量があって、これだけの収入になるだろうという予測があったと思うんですが、四つの路線があると思うんですけれども、その全てで予測に達しているんですか。

道路企画課長

 今議論させていただいている本町山中有料道路と三浦縦貫道路でお答えさせていただきます。本町山中有料道路でおおむね7割、三浦縦貫道路でおおむね3割という形になってございます。そういう意味では、計画どおりの交通量がないということで、計画どおりの償還ができなくなっているのは事実でございます。今回、借換えすることによって平準化して償還をしていくと。要は、当初借りたときの償還計画に合うような形の交通量はありませんけれど、例えば三浦縦貫道路の維持管理に係る費用とかそれに伴う本社経費とか、そういうことと料金収入を比較しますと、料金収入が多く路線ごとの収支は黒字になっていると、そういうふうに申し上げているところでございます。

菅原委員

 7割というのはまだちょっとどうかなと思うんだけれども、3割というのはかなり当初の予測とは違うわけで、そうすると今後はこの3割の現状に合わせた形で、それを前提として運営していくということでよろしいですか。

道路企画課長

 今回の資金計画の見直しにつきましては、基本的には現況の交通量をベースに考えさせていただいております。しかし、三浦縦貫道路が3割のままでいいのかという議論は当然ございますので、道路公社が中心となって、県、横須賀市、三浦市と一体となって検討会議を設置し、三浦縦貫道路も含めた利用策を今後検討していきたいと考えております。

菅原委員

 3割というのはかなり計画違いなわけであって、なぜ3割になってしまったかという原因はもう既に分かっているはずですから御説明を頂けますか。

道路企画課長

 三浦縦貫道路につきましては、今申し上げているのは?期区間でございます。その先に?期区間がございまして、その?期区間が、当初の計画よりも遅れているような状況がございます。そういうことも原因の一つかと思います。それから、周辺の市道の道路整備等の状況で交通量が計画どおりに伸びなかったというふうなことでも認識しております。

菅原委員

 先ほど県が道路公社を指導するというお話があったと思うんですけれども、確かに県と一体かもしれないけれど、道路公社には道路公社の経営陣がいるわけですよ。本来であれば、その経営陣がしっかりと経営、運営していくべきであって、それを常に県が指導していくという形は、一応独立した団体である道路公社に対してちょっと違うのかなと思うんですけれど、今後も県が指導していくという形になっていくわけですか。

道路企画課長

 委員がおっしゃるように、基本的には道路公社が自主性を持って、経営改善とか資金調達をすべきと考えておりますし、そういう形で公社が実施していくことを我々としても望んでいますので、道路公社といろいろな話合いをしております。

 先ほど私が申し上げた指導等というのは、県が設置している団体でございますので、委員がおっしゃるように、道路公社が自主性を持って取り組むことができるような形での指導をしていくと、そのように思っております。

菅原委員

 今、しっかり運営することを望むというふうにおっしゃったんですけれども、ということは、今の県の道路公社に対する評価というのは、県が思うほどうまくなされていないという評価なのでしょうか。

道路企画課長

 私が申し上げたのは、今、道路公社がそういう形になっていないということではなくて、道路公社自身も自分たちで銀行にいろいろと話を聞いたりとか、自主性を持って取組を行っているところでございますし、今望むと申し上げたのは、今後とも引き続き、より一層、道路公社の自主性を持って取り組んでほしいと、そういうふうな意味合いで御答弁をさせていただきました。

菅原委員

 私も道路公社に視察に行ったことがあるんですけれど、たしか道路公社の経営陣の方というのは、県のOBの方も結構いらっしゃるのではないですか。

道路企画課長

 現在の道路公社のトップは理事長でございますけれども、県の出身の方でございます。

菅原委員

 もっと経営陣の選択のパイというものを広げていくということはできないんですか。要するに、県のOBでなくても民間というのは変ですけれども、民間の方とかそういう選択というものはないんですか。

道路企画課長

 県の出身者がよろしいのか、民間の方がよろしいのか、いろいろ議論はあるかと思いますけれども、現在の理事長になっていただいている方は、やはり道路公社の運営上しっかりやっていただける方という形の中で、県が任命していると思っております。

菅原委員

 私は県出身の方がいいか、民間の出身の方がいいかということだけではなくて、経営ができる人がいいと思うのであって、どこの出身であってもいいわけです。ただ、多分今の選択のパイは、最初から県しかないのかなというふうに思ったので、それを最初から広げたら良いんじゃないかなというふうに思ってお伺いをしました。

 今、県と一体的な経営が基本的になされている状況の中で、昨年9月の我が会派の井手議員の一般質問の再質問の中で、道路公社を廃止しているところも結構全国にあるというような知事の答弁の中で、神奈川県でも廃止もあることは認識している、そういうことも含めて検証をしていくみたいな御答弁がたしかあったのですけれども、そういった検証ということはやっているんでしょうか。

道路企画課長

 道路公社の今後の在り方につきましては、やはり国の方でもいろいろな検討等をされておりますのでそういうことも踏まえながら、今回の資金の問題で一定の形の中で道路公社が今後経営ができるようになると我々は考えておりますけれども、それと並行して道路公社の今後の在り方というのも、引き続き考えていく必要があると考えております。

菅原委員

 廃止も含めて、そのような可能性は排除しないということでよろしいんですか。

道路企画課長

 我々としては、道路公社が地域で果たしている役割というものは大変重要なものがあると思っておりますので、廃止というふうなことを今の段階で私の方から申し上げることはできませんけれども、今後、道路公社の在り方を考えるということなので、いろいろな部分でいろいろな可能性はあるかと思います。我々としては、まずは道路公社がしっかりと有料道路事業者として地域での役割を果たしてもらうという前提でどういうふうな在り方が良いのかということを検討してまいりたいと考えております。

菅原委員

 いずれにせよ、基本はやっぱり経営の問題であって、特に道路公社の場合は使うお金が大きい分だけ、経営を失敗したときには県に与える影響が大きい。県に与える影響が大きいということは、県民に与える影響が大きいということがあると思いますので、今回は債務保証という形になりましたけれども、今後こういったものがまた出てこないように経営の指導をしていただきたいというふうに思いますし、指導というよりもそういう経営陣であっていただければいいと思います。

 続いて、神奈川県高齢者居住安定確保計画の策定についてなんですけれども、たしか12月の議会で素案が出て、この委員会の中でも質疑をさせていただいたんですけれども、素案と今回の案で何か変わったことはあるのでしょうか。

住宅計画課長

 報告資料の51ページからの高齢者居住安定確保計画の策定についてということでございますけれども、53ページに素案に対する意見等を踏まえまして、充実した主な内容ということで、4点御報告させていただいております。

 1点目が、公的賃貸住宅における子育て支援施設の併設による団地再生の取組を計画案の中に入れたということでございます。2点目といたしましては、保証人や緊急連絡先等の確保が困難な高齢者への対応。これにつきましても、意見を踏まえまして記載させていただいております。3点目が終身建物賃貸借制度の普及啓発で、4点目が神奈川県居住支援協議会における具体的な活動内容でございます。この他もかなりの部分に意見等を踏まえ訂正したところがございまして、52ページにはそういった内容を反映して直したということでございます。

菅原委員

 意見を募集したということなんですけれども、例えば、県民意見をお伺いしたときに、意見総数が33件で22名ということなんですけれど、この件数あるいは人数というものはどうなんですか。この計画に対する意見としては適切な数だというふうに思われているんでしょうか。

住宅計画課長

 計画の内容に対してどうだというふうなことであるとすれば、もう少々意見があると良かったというふうには思っております。

菅原委員

 おっしゃったようにもう少々あった方が良いというふうに私も思うんですけれども、逆にもう少し出るような取組はできなかったのかなと思っていて、これは全て県全体にも共通するんですけれども、やり方が大体どれも同じ手続で、紙を置いてみたいな形なんですけれども、大体どれも少ないわけです。もうちょっと何かひねることはできなかったんでしょうか。

住宅計画課長

 今回の意見募集の方法でございますけれども、県民局の方で作成いたしましたかながわ県民意見反映手続要綱によりまして、意見の募集の手続として方向を定めてまいりました。具体的には、資料にも記載してございますように、ホームページと県の窓口におきまして、所管課、県政情報センター、各地域県政情報コーナーで閲覧できるようにしたわけでございます。

 その他に、昨年11月に設立いたしました神奈川県居住支援協議会の場も使いまして、関係者の方々にこういう案をつくりました、意見も募集しておりますということの周知をお願いしたところでございます。その他には、報道機関への情報提供を行ったところでございまして、ちょうどこの素案ができた12月中旬でございますけれども、県で素案をつくりましたという報道もございました。報道機関への提供というのは、かなりの期待が持てるかなというふうに思ったんですけれども、意見募集そのものにつきましては、残念ながら報道の方でも取り上げていただけなかったということもございます。

菅原委員

 今、意見募集のお話をしたんですけれども、幾つかの計画で意見募集がされていて、根本的には県民局の話になるのかもしれないですけれども、全体として意見募集をしたときの意見の数がかなり少ないような気がするんです。下水道に係る計画の見直し等について見ると、3件で1名しか意見募集をしていなかったと。こうなってくると、何のために意見募集をしているんだろうというか、何かアリバイづくりのようなことになっているようにしか見えなくて、多分皆さんも問題意識は持たれているはずだと思うんです。県民局ももうちょっとやり方を変えた方がいいんじゃないか、改善をしていくべきだと思うんです。このままこんなものだということで続けていくのか、それとも何か改善していこうと思っているのか、ここら辺はどういうふうにお考えなんでしょうか、全体的な話として。

県土整備局企画調整課長

 かながわ県民意見反映手続要綱は、平成13年度から運用しておりまして、確かに件数が少なかったものもございますが、道路計画の方では400件を超えるような御意見を頂いているケースもございます。個々のケースによっては、限られた分野や専門性が高いということで、県民の方からの御意見が余り多くなかったというものも確かにございます。

 今後はより幅広く広報、広聴の手段を使ってやっていくため、個々の計画においては様々な説明会の場で関わりの深い団体に御説明をして、広く意見を聴取するとかいったことを個々の案件に応じ、これから研究をしていきたいというふうに思っております。

菅原委員

 県民局ではなくて、こちらサイドである程度の柔軟性を持ってやっていけるということでよろしいんですか。

県土整備局企画調整課長

 制度のより良い運用という点で、県土整備局が個々の事例によって具体的に検討していきたいというふうに思っております。

菅原委員

 下水道の話はよく分からないんですけれども、今の高齢者居住安定確保計画なんかでも、何か言いたい人はいらっしゃるんだけれども、そんなことを県でやっていることを知らなかったという人も現実には結構いるんです。周知するのはすごく難しいことですけれども、この数では少ない気がするので、問題意識を持って、今後計画をつくるときにこれを改善しながら取り組んでいっていただきたいと思っております。

服部委員

 平成23年度の当初予算の特徴というのは、先ほどの質疑の中で、主に4点あるということで、なるほどというふうに思いました。法人県民税・事業税の超過課税の問題、喫緊の課題、中小企業の経営の安定の問題、それからなぎさづくりなどの個別事業においても、大事な神奈川の県土づくりの表情を決めていくということで、すごいなというふうに思いました。新年度も県民の期待と夢をつなげていただきたいことをまずは要望しておきます。

 私たちは皆様方の御努力に頼る県民の皆様の負託を受けてこの場にいるわけでございます。そういう意味では、皆様方にこうして御質疑させていただけるということは、非常に幸せですし、役割の重さを感じてなりません。皆様方も自ら立てた約束事、そして県民からの広聴、広報活動を通じた声を生かしていくということに人生をかけていらっしゃる。本当に心から敬意を表します。

 そこで、去年の第2回定例会でも申し上げましたが、局長を中心とした皆様方の職員力というか、パブリックサーバントの力というか、これについて局長宣言をされたわけで、確認しておきますが、これは知事に対して誰が宣言したのでしたでしょうか。

県土整備局長

 以前にも御答弁させていただいたことがあったのですけれども、私の方から直接宣言させていただきました。

服部委員

 その宣言は、県民にどれだけ伝わっているのか。約束事の位置付けとして、ないよりはあった方がいいということもありますが、その約束をきちっと果たすということにおいては、ないよりはあった方がいい。それは知事への事業進捗を約束するだけではなくて、それがはね返って県民の利益になるものだというふうに思っております。松沢知事と局長とで宣言して、以前の議会でもそれが何ぼのものだというようなこともありましたが、それでは終わらないと。恐らく局長もそういったことが幅広く公共の利益につながっていくだろうと信じているから、松沢知事とお約束をしたんじゃないかと思いますが、いかがですか。

県土整備局長

 そのとおりでございます。

服部委員

 その知事が約束を交わしておきながら、急に都知事選に出ることになって、約束した相手がいなくなってしまうという可能性がある。約束した相手がいなくなっちゃったときはこれはどうなるんですか。どんなふうに受け止めていますか。

県土整備局長

 宣言した内容につきましては、知事の在任中にどの程度達成できたかということについて報告することとしております。

服部委員

 在任中に報告するということですが、その約束事は年度を期間としてスタートしたと思いますが、在任中ということになれば、年度は残余の日数があるわけでして、その点を残したままの評価をしておしまいという中途半端な報告というふうに理解していいですか。

県土整備局長

 平成22年度につきましては残すところ1箇月程度ございますが、年度末に何がどの程度できているのかということはほぼ今の時点で見通せますので、その内容で御報告したいと思っております。

服部委員

 それはお二人の関係ではそういうふうに処理できると思いますが、幅広い県民にどうやって理解してもらうのかということでは難しいというふうに思います。その時点で精査するということでまたそこで時間もかかる。この年度末の忙しいときに、どうしてそのようなことができるのか。あの約束事は一覧表の小冊子になっておりますけれども、それでは定量的に何%として出すのか。その辺の数値や進捗事業量の捉え方というのは、事業量なのか予算なのか、どういったものですか、知事が離任する時点で。離任する日が決まったら、本当に離任するまでにやらないと、翌日から民間の人になって、神奈川県の当局が報告する義務はあるのかということにもなりますので、そういったことだって日にちを見定めなければならない。非常に捉えどころがなくて難しい。この年度末で事業を進めていくには、非常にはた迷惑じゃないかなというふうに思うので、そういう意味では、このようなものは初めから結ぶ必要がないんじゃないかなと思っております。神奈川力構想があり、マニフェストがあり、そしてそれらの中で処理していく様々な事業というものがたくさんあるわけでございますから、その辺の検証ということでは、議会を通しながらでも様々な方法があるわけで、あえてそんなことをする必要はなかったのではないかというふうに思います。この2点のお答えを頂きたいと思います。

 1点目は、日数的に時点が様々ある中で、6月に発表した内容に数量的な進捗の具合を一々はじき出すのかということと、それから、知事から私人になったときに、その報告義務はないだろうというこの辺のところについてどうですか。

県土整備局長

 日数的な限りがある中で、進捗状況は報告できるのかという1点目の質問でございますが、先ほど申し上げましたように、いろんな工事の完成の見込み、今年度内にできるとかできないとかいうことは、現時点で相当の確率で推測できますので、そういった数字を御報告したいというふうに思っていますので、これは可能だと思っております。

 それから、公人から私人になった場合に報告する義務はないのではないかという2点目のお話ですが、公人から私人になるという話は一昨日の急な話で、どうしようかということに今は考えが及んでいませんが、その辺の日程的なことはこれから他の部局長の宣言もありますので日程調整がされていくと思います。私人になってからではなく、私の気持ちとしては、公人のときに御報告したいというふうに思っています。

服部委員

 局長はそのようにおっしゃいますけれども、当初掲げた事業の進捗が整理されて、知事が公人のうちに報告できれば良しとしますが、そういったところに無理があれば、それ自体が問われるんじゃないかと思います。やったけれども報告する相手は既に私人だと。報告する義務はないと私は思っていますけれども、宙に浮いちゃうわけですよ。そういう中で、行政の継続性を皆さん方は生かしていかなければいけない中で、その時々の特別職である知事の様々なそういう政策に対応していかなきゃならないという難しさはありますが、そういう理不尽なやり方に応ずるというところで皆様方は大変でしょう。私人になったら報告する義務はないというふうに私は思っておりますから、どういうふうになるかその点は注目していきたいと思っております。

 県土整備局においては、今後5年間にさがみ縦貫道路の開通が予定されていたり、または法人県民税・事業税の超過課税を活用した道路等の社会基盤整備を推進することとしておると。これは非常に時宜を得た施策の展開であるというふうに受け止めております。今後もかながわのみちづくり計画の着実な推進が期待されておりますし、御説明にありましたように本当に重要な施策が満載であると思います。道路公社の経営改善の中期ビジョン、神奈川の住宅確保の政策も実のあるものにしていかなくてはいけない。県立都市公園の整備や管理の基本方針も出されております。流域下水道の全体計画や相模湾沿岸の侵食対策など、様々な公共事業や県単独の事業の推進の重要性をしみじみと感ずるわけでございます。

 そこで、県土整備局全体のここ10年間の予算額の推移を簡単に説明してください。また、平成23年度の当初予算案は、ピークのときと比べてどのぐらいになっているのか、その辺のお話を伺っておきたいと思います。

県土整備局経理課長

 ここ10年間の公共事業及び県単事業の予算額の推移でございますけれども、平成14年度から3年ごとの予算額ということでお話しさせていただきます。

 平成14年度は、公共事業が約833億円、県単事業が約439億円、合計で1,272億円になります。平成17年度は、公共事業が745億円、県単事業が382億円、合計で約1,128億円、平成20年度が、公共事業が約640億円、県単事業が379億円、合計で1,020億円。平成23年度でございますが、公共事業が約376億円、県単事業が約346億円、合計で722億円となっております。この合計の比較では、10年間で56.7%となっております。また、ピークのときと比較いたしますと、公共事業のピークが平成11年度でございまして約1,092億円、県単事業は平成6年度の約1,129億円となっておりまして、平成23年度予算は、公共事業のピーク時の34.5%、県単事業はピーク時の30.7%となっている状況でございます。

服部委員

 これは本当に隔世の感がするわけです。神奈川は全国をリードする県でもございますが、他県でもこのような状況ですか。

県土整備局経理課長

 他県のデータは今はございませんけれども、国等の公共事業の影響というものがかなり大きいと思いますので、同様な傾向にあるというふうには思われます。

服部委員

 ピーク時の34%ということになりますと、直接県民生活に影響のある様々な事業、中でも道路事業の予算額と河川事業の予算額の推移というのはどうなっているのですか。

県土整備局経理課長

 10年前の平成14年度から申し上げます。平成14年度は、道路事業が約606億円、河川事業費が約281億円。平成17年度は、道路事業費が629億円、河川事業が235億円。平成20年度は、道路事業が561億円、河川事業が199億円。平成23年度は、道路事業が約356億円、河川事業が179億円というような状況でございます。

服部委員

 平成23年度のこうした落ち込みについて、主な原因を伺っておきます。

県土整備局経理課長

 主な原因としては、国の公共事業関係予算が減っておりますことでございまして、平成14年度に8兆4,239億円あった公共事業関係予算が、平成23年度では4兆9,743億円で、59%の大幅な減額になっており、その影響によりまして、国庫補助事業等が減額されております。

 また、この10年間、県自体も厳しい財政状況の中での県債の発行抑制等、公共事業と並行した形での減額もございます。さらには道路事業で言いますと、平成22年度に相模原市が政令市に移行したという部分がございまして、この影響額が約73億円ございますので、別な要素ではございますがそういったことがあるものと思います。

服部委員

 そうしますと、様々なところに影響が出てくると思いますが、いずれにしても、冒頭に申し上げた今回の予算の特徴を支え、推進する県土整備局の技術系職員の皆様方の数の推移も心配ですがどのようになっていますか。

県土整備局企画調整課長

 県土整備局の技術系職員数の推移を平成14年度から3年ごとで申し上げます。

 平成14年度が842名、平成17年度が824名、平成20年度が789名、平成22年度が742名ということでございます。なお、県単事業予算のピークだった平成6年度が984名ございましたので、平成22年度と平成6年度を比べますと、平成22年度はおよそ4分の3という規模でございます。

服部委員

 最盛時の4分の3という中で、どこの部局でも問題であり、警察本部でも問題になりましたが、それまで職員の皆様方が得た技術をどのように伝承していくかということですごく心配されると思います。人数は、予算によって変わっていくという側面もあって、皆様方がお出しになった県庁改革の特別メニューに向けても、効率的な業務の執行からするとやむを得ない部分もありますが、その中身の職員の皆様方が人生をかけて入職していただいて、その中で得た経験や技術をどう伝承していくかというのはすごく大事だと思います。これらのカバーをどのようにされていきますか。

技術管理課長

 これまで技術系職員が培ってきた技術を後進に伝承していくということは、県の公共工事の品質確保ですとか向上につながることであり、とても大切なことだと認識しております。若手職員は、自らが担当する設計積算ですとか現場の施工管理を行う中で、経験豊かな職員からの助言・指導を受けながら、必要な知識や技術をこれまで身に付けてまいりました。近年では、再任用制度を活用しまして、経験豊かなベテラン職員から直接学び、少しでも多くの技術が伝承できるように対応しております。

 また、現在のマンパワーでは、若手職員であっても即戦力となることが求められておりまして、日々、担当業務をこなしながら、他の職員の現場の対処方法を聞いて参考にしたり、検査の際に経験豊富な検査官の指導などから管理上のポイントを学ぶなどの必要な技術を身に付ける努力をしております。

 それに加えまして、県土整備局では、現場での施工管理ですとか工事監督に必要な知識を得るため、そういった研修を体系的に実施するとともに、全国標準の技術などを集中的に習得できる国土交通大学校への派遣ですとか、実務レベルの測量実習など、そういった研修を実施いたしまして、職員が効率的に技術を身に付けられるように取り組んでおります。

服部委員

 どうか引き続きしっかり頑張っていただきたいというふうに思います。

 予算も激減に近い状況というふうに思います。これを担う職員の数も減少しているという中で、本年度の県の予算が神奈川の未来づくりとして特徴付けられているわけで、こうした厳しい現状の中でも様々な事業があります。各分野でどのような課題があると考え、それにどのように取り組んでいこうとしているのか、それぞれの部長にお尋ねしておきたいと思います。

県土整備局企画調整部長

 企画調整部は、県土整備局の事業を円滑に行うことができるように、人事や予算であるとか、契約事務、用地取得事務についてその条件整備を図っております。未来に向けた神奈川県の県土づくりに当たって、事業を効果的、円滑に進めるためには委員がおっしゃったとおり、人員も予算も限られている中で執行体制を十分に整えていくことが不可欠であるというふうに考えております。

 まず、人事につきましては、職員数が非常に厳しい中で、事業を積極的に行っていくということで、時宜にかなった職員の活用であるとか兼務体制であるとかいうものをやりながら、また、職務内外の研修を通じて、技術職員のみならず事務職員も含めて、全職員の技術の向上を図っていきたいというふうに考えております。

 また、予算につきましても計画的な執行ができるように、議会並びに県民の皆様に御理解をいただきながら予算額の確保に努めると。また、事業の根幹となる用地取得につきましても、本庁と事務所で十分連携を図って進めていきたいというふうに考えており、県土整備局の礎として、しっかり支えていきたいというふうに考えております。

環境共生都市部長

 環境共生都市部の課題といたしましては、まず、地域間の交流と連携を支える交通網、特に鉄道網の充実・強化が課題の一つであり、また、環境共生の都市づくりの二つが大きな課題であるというふうに考えております。

 第1の鉄道網の充実・強化に関しましては、全国や首都圏との交流連携の窓口となります東海道新幹線新駅とリニア中央新幹線の県内駅によります南北ゲートの形成に重点的に取り組んでいるところでございます。リニア中央新幹線につきましては、国の交通政策審議会の審議状況にも留意しながら、南北のゲートとなる二つの新幹線新駅の実現に向けまして、JR東海との調整を積極的に進めてまいりたいと考えております。

 また、利便性の高い鉄道網の整備に向けましては、神奈川東部方面線の整備などにも引き続き取り組んでまいります。

 次に、環境共生の都市づくりでございますが、平塚市大神地区、寒川町倉見地区におきまして環境共生モデル都市、ツインシティの整備に重点的に取り組んでいるところでございます。このツインシティは、東海道新幹線新駅の受皿にもなるまちづくりでございますので、新駅実現のためにも早期の都市計画決定を目指して、地元市町と連携を図りながら、地権者及び関係機関との調整を進めてまいりたいと考えております。今後も、社会経済情勢の変化でありますとか、地域の特性に的確に対応したまちづくりに取り組んでまいりたいというふうに考えております。

道路部長

 道路部でございますが、道路は県民の日常生活や産業、経済活動を支える最も根幹的な社会基盤であります。本県における渋滞の損失時間は全国ワースト3位となっているなど、道路整備はまだまだ不十分な状況にございます。

 また、高度成長期に建設された多くの道路施設の高齢化への対応が喫緊の課題であり、加えて大規模地震をはじめとする自然災害への対応力の強化なども課題であると認識しております。そうした中で、平成19年に道路整備と維持管理の総合的な計画として、かながわのみちづくり計画を策定し、厳しい財政状況の中で整備箇所の選択と集中を図り、より効率的で効果的な道路整備や適正な維持管理に取り組んでいるところでございます。

 一方今後を見据えますと、県土の骨格として重要であるさがみ縦貫道路をはじめとする自動車専用道路の開通が予定されておりまして、県土が一体となることによりまして均衡ある発展が図られるなど、本県の道路網整備にとって大変重要な時期を迎えます。

 このため、今後の道路事業につきましては、法人県民税・事業税の超過課税を活用させていただき、県の均衡ある発展に資する道路整備を着実に推進していくとともに、計画的な施設の長寿命化など、適正な維持管理や自然災害に対する備えなどにしっかり取り組んでいく考えでございます。

河川下水道部長

 近年のゲリラ豪雨の多発化、台風の大型化、さらには切迫性が指摘されております地震への対応策、こうしたものが求められているものと考えております。こうした自然災害から県民の生命、財産を守るための予防策として、河川下水道部では、河川、砂防、急傾斜地、海岸、港湾、下水道の各事業がありますが、それぞれの施設整備がまだ不十分な状況にあり、こうした取組を進めるに当たりましては、流域が一体となった総合的な浸水対策や、土石流やがけ崩れなどの土砂災害対策を推進するとともに、地震や津波による被害に対しましても、災害に強い県土づくりが求められておりますので、ハード面だけでなく、減災に向けた避難体制の整備などのソフト面も一層充実させる必要がございます。また、生活環境の向上を目指した流域下水道施設の整備も引き続き進める必要がございます。

 県の財政状況は依然として厳しい状況ではありますが、県民生活の安全性を確保するため、早期に事業効果を図るよう、関係機関や市町村と連携しまして、水の安全・安心の基盤整備を推進してまいりたいと思います。

建築住宅部長

 最後に、建築住宅部の課題についてお答えいたします。将来の県土を見据えてということになりますと、やはり少子高齢化で若年層が減少し、高齢者世帯が増加するというようなことで、高齢者の孤独死の問題、商店街の衰退ということで地域コミュニティーの活力が低下し、生活の場としての機能を損なう住宅市街地が増加してきていることが最大の課題であるというふうに認識してございます。

 建築住宅部におきましては、時代の変化に合わせ、住宅市街地の一翼を担います県営住宅の建て替え等を引き続き進めていくということももちろんでございますが、今後は、子育て世帯あるいは高齢者の世帯、こういう多くの世帯が同居とはいきませんけれども、近居というような形で安心して住むことができるような将来の神奈川の居住環境を目指しまして、市町村、保健福祉局などの様々な公的機関、さらには居住支援団体ですとか、様々な民間機関と連携いたしまして、そうしたことに資する施策や仕組みづくりに取り組んでまいりたいと考えております。今回、御報告させていただきました高齢者居住安定確保計画もその一つでございますが、住生活基本計画も改定作業を行っておりますので、そうした中でしっかりとこうした施策を検討してまいりたいと考えております。

服部委員

 各部長の方からお話を伺いました。本当にありがとうございます。お話を聞けば聞くほど、神奈川の素晴らしさというものも実感できます。お一人お一人が担当されていらっしゃる各部の政策も、本県の南北ゲートも岡崎知事からのものでありますし、近い将来、神奈川県の役割がもっと大きくなるということを見据えた取組だと思います。

 道路にしても、県民が日々実感しているこれからの道路ネットワークというものに十分応えようとされている。河川にしてもそうでございますし、住宅の方も国、県、市町村と連携をとってやっていく大事なキーパーソンは神奈川県であるということも痛感いたしました。行政は継続性という原理に基づいて進んでいくこと自体にも期待したいと思います。

 最後に県土整備の発展のために局長は今まで尽くされてきたと思います。どうやら今年度で引退されるということで、私もそうでございますけれども、いろいろな思いもあろうかと思います。非常に大事な時代を担ってきたというそのお立場で、どのような思いで取り組んでこられたのか、また、今後の事業の発展に向けて、これを担う職員に対して期待するメッセージ等があれば、伺っておきたいと思います。

県土整備局長

 おっしゃるとおり私も3月末で退職でございますので、その辺の思いも込めて、少し御挨拶させていただきます。私が神奈川県庁に入庁したのは38年前でございます。その当時は土木技術者として、様々な土木施設を造って、地元の方に使ってもらって喜ばれ、造ってくれてありがとうということでこれを生きがいにしておりました。それから30年経ち、時代が変わり経済状況が悪化してまいりました。事業費も先ほどの答弁のように、3分の1程度に減っているという中で、今の思いとしては、日本全体が沈滞ムードに陥っていても神奈川県だけはしっかりと活力を維持していきたい、エネルギーは引き続き保ち続けたいという気持ちでありました。そのために必要な都市基盤整備を十分やっていかなくてはならないという気持ちは、今も強く思っているところであります。

 今後の職員に対してのメッセージとしましては、県土整備局の技術者はコンピューターのプログラマーなどとは違い、総合力がないといけない。例えば、地元の方にいろんな事業内容を御説明し、御理解をいただく。それから測量業者や設計業者、工事の請負業者さん、そして職場の上司や同僚、本庁と出先機関、県議会議員の先生ももちろんですが、様々な関係の方と信頼関係を結びながら仕事をしないと前へ進まないというところを実感いたしました。後輩の職員については、総合力を養っていただき、自分がやっている仕事が楽しいという気持ちを持ち、その上で今後とも活気あふれる神奈川の未来づくりに全力で取り組んでもらいたいというのが私からのメッセージでございます。

服部委員

 ありがとうございました。



5 次回開催日(3月9日)の通告



6 閉  会