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平成23年  文教常任委員会 12月15日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 12月15日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111215-000009-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(柳下・飯田(満)の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  7件申請 7件許可



4 口頭陳情の聴取

  陳情第27号−2及び陳情第31号−2



5 日程第1を議題



6 同上質疑(所管事項も併せて)



斉藤(た)委員

 みんなの党の斉藤たかみでございます。それでは早速、質問の方に入らせていただきたいと思います。

 公務員の給料というのは世間の関心が非常に高く、その水準の在り方には様々に注目されているところでございます。そうした中、本定例会に学校職員の給与等に関する条例等の一部改正が提案されておりますので、そのことについて数点、伺いたいと思います。

 教職員の給料は本県の総人件費の67.2%を占めていることから、これについて取り上げさせていただきたいという思いが非常に強くございます。

 文教常任委員会の資料の1ページに記載されているように、人事委員会勧告等を勘案したという文言が示されておりますので、ここで質問できる内容というのは限られてしまいますが、数点お伺いします。

 まず、そこの1ページの学校職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例の概要において、2、改正の内容の、(1)学校職員の給与等に関する条例の一部改正の欄に、教育職給料表3級相当職以上の職員の給料に一定の調整率を乗じた額を減額する場合、その下の表の中に、教職員給料表は3級と、もう一つ4級、5級が示されております。まず、確認のために伺いますけれども、教育職給料表3級、そして4級、5級とはどのような職にある職員を指すのか、お教えください。

人事企画課長

 まず、教育職給料表が適用される職員でありますが、小中学校、高校及び特別支援学校などに勤務する教員等でございます。教育職給料表は、1級から5級までございまして、5級が校長、4級が副校長と教頭、3級が総括教諭となっております。

 なお一般の教員につきましては、2級と1級という位置付けがなされているところでございます。

斉藤(た)委員

 教育職給料表3級が、この表を見ますと100分の0.35、そして、4級及び5級が100分の0.55の率で、それぞれ給与が減額調整されておりますけれども、なぜ調整率が級により異なるのか、そしてまた、この0.35と0.55の算出根拠をできれば伺いたいと思います。

人事企画課長

 教育職給料表につきましては、行政職給料表1との均衡を基本に改定してきているところでございますので、まず、行政職給料表1についての考え方を申し上げたいと思います。

 今年度の給与改定につきましては、人事委員会勧告の50歳代後半層における公民の給与差を是正していくという考え方をベースとしたものとなっておりますが、50歳代後半層を含む高齢層の職員の給与抑制という観点に立った場合、表1の6級における年齢層別の職員の分布状況を見ますと、55歳を超える職員の占める割合が40.0%で、50歳を超える職員は64.5%という状況にあります。さらに7級について申し上げますと、55歳超の職員が36.9%にとどまりますが、50歳超で見ますと83.6%に達します。さらに8級の場合は55歳超が75.8%、50歳超で96.8%に達します。9級は55歳超で86.7%、50歳超で100%に達しまして、10級は全てが55歳超となっています。こうした職員の分布状況と、50歳代後半層における公民の給与差を是正していくという人事委員会勧告の趣旨を考慮しますと、比較的若い職員の分布する6級と、これに対しまして高齢者の多い7級以上の級とでは、調整率を変えるのが適当と判断したところであります。

 それから、具体の率でございますが、今回人事委員会勧告で公民較差につきましては、全職員で公の方が0.11%高いという報告がされております。これを一律に、仮に調整率を乗じるとした場合、5級と7級以上で分けない場合には、0.45%が必要ということになりました。この0.45%を6級と7級以上に分けましたときに、6級相当職については0.35%、7級以上につきましては0.55%必要になる、こういうことになりました。行政職給料表の1の6級に見合うものが、教育職給料表では3級になります。それから、行政職1の7級以上が、教育職の4級、5級に当たるため、結果としまして、教育の3級と4級、5級で調整率を変えることにいたしました。そういう経緯があります。

斉藤(た)委員

 確かにいろいろ複雑な話、そして算出方法があるというのは垣間見えまして、私も理解していないところがちょっと多いんですけれども、私が端的に聞きたいのは、例えば、この人事委員会勧告に関して見れば、50歳代後半層の職員に対する給料表の支給に当たっては、国との均衡を基本に、本県の実情を考慮して措置を講じることと書いてあるんです。それでも前面に出てきているのは級ということなんで、その整合性というのはどのように認識しておられるのか。

人事企画課長

 人事委員会からは高齢層職員に対する給料抑制につきまして、50歳代後半層の職員に対する給料の支給に当たっては、国との均衡を基本に、本県の実情を考慮した措置を講じるように勧告されたところでございます。一方、本県では、これまでも55歳以上の職員を対象とした昇給抑制措置など現在の人事制度、給与昇給制度の中で、高齢層職員の給料抑制を図ってきた経緯がございます。こうした中で、年齢を基準に給与を減じるとしますと、同様の職の職責で同じ給料を受けている職員間におきまして、一定の年齢に達すると対象となるものの、給与だけは下がるということになります。年齢による給与逆転現象が起きるという可能性があります。

 そこで、人事委員会勧告におきましては具体的な改定手法について言及していないこと、それから今申し上げましたような本県の事情を考慮させていただきまして、表1適用職員の中の6級以上の級におきまして、55歳を超える職員の割合が約4割、50歳を超える職員の割合が約7割という実情を踏まえまして、50歳代後半層における公民の給与差を是正していくという人事委員会勧告の趣旨をできる限り尊重して、6級相当以上の職員を給与抑制の対象にすることが適当であると考えたところでございます。

斉藤(た)委員

 では、ちょっと視点を変えさせていただいて、この資料の1ページにある2の(1)当分の間、減額措置というのは、どれぐらいの期間を指すのか教えていただきたいと思います。

人事企画課長

 今回の給与改定は県の人事委員会勧告に沿った内容でございますが、昨年、人事委員会勧告に基づきました平成22年の国家公務員の給与の改正がございまして、このときの手法をとったものでございます。昨年の国家公務員の給与改正の中身ですけれども、そこにも当分の間という規定がございまして、この当分の間という文言は給料表の改定ではないが、恒久的な制度改正ではなく、あくまでもその年の公民較差を解消する手法として行う措置を言い表しているとされております。こうしたことから、本県におきましては、来年の公民較差の状況によりまして、この措置を継続するかどうか、その時点で改めて検討することになるのではないかと考えております。

斉藤(た)委員

 公民較差に関しては様々な意見があるのは承知をしております。この委員会ではそれは言うことではないと思うんですけれども、触れたいのは、学校職員の給与に関して、昭和49年に制定された学校教育の水準の維持向上のための義務教育諸学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法、いわゆる人確法の概念があるというのは理解をしておりますけれども、しかし、平成24年度は、現時点で約900億円の財政赤字が見込まれている。そのように、神奈川県財政というのは、今は危機的な状況にあるのではないかと、私は考えております。そのため、人確法の観点からしてみても、今回の下げ幅というのは少ないんじゃないかなと思います。時間がございませんので、詳しくは意見発表で述べさせていただくといたしまして、次の質問に移らさせていただきます。

 次は、全国学力・学習状況調査の利用状況について伺いたいと思っております。

 前回7月の本常任委員会において、私は全国学力・学習状況調査について質問をさせていただきました。そのときに知事の所信表明で、マグネットというのはやはりどの分野にも適用可能な考えなんだよというお話がございました。そこで学力に目を向けたときに、果たしてそれに値する成績なのかなという観点から、7月に質問をさせていただいたわけでございます。その際に、子供たちの学力向上を目指した取組の充実や、県教育委員会と市町村教育委員会が一体となった取組について要望をさせていただきました。そういった中、10月18日付けの新聞に、都道府県別の配布希望状況が報道をされました。前回のテーマは成績であったわけですけれども、今回は参加率でございました。東日本大震災の影響で平成23年度の全国学力・学習状況調査は中止となり、文部科学省が、希望する学校へ問題冊子の配布を行っているというのが現状でございます。

 そこで再度、全国学力・学習状況調査について何点か伺っていこうと思っております。

 まず最初に、私が申し上げたいのは、この全国学力・学習状況調査自体に賛否両論があるというのも重々理解しておりますが、それを参加率が増えたからといって教育の質がぐんと上がるとは私は全く思っていなくて、別に良いとも悪いとも、私はまだ判断できていないというところでございます。そこで、まず確認のために、平成23年度の問題冊子等の利用状況について、改めて確認をしたいと思います。

子ども教育支援課長

 平成23年度の全国学力・学習状況調査の実施につきましては、4月19日に調査を実施予定としておりましたが、委員お話しのとおり東日本大震災の影響等を考慮いたしまして、結果的に今年度の調査の実施は見送りまして、希望する教育委員会及び学校に対して、国が作成した問題冊子等を配布することといたしております。

 お尋ねの問題冊子等の利用状況でございますが、問題冊子等の配布を希望した小中学校は全国で76.2%、本県では22.9%でございます。

斉藤(た)委員

 今回の問題冊子等の配布状況を見ると、今のお話にあったとおり、全国では76.2%の利用に対して神奈川県は22.9%であり、全国ワースト2位であるんですけれども、先ほど申しましたように、全国学力・学習状況調査自体に対して賛否両論がある中、2010年度から抽出調査に変更されました。2007年から調査自体が始まって、2010年からは抽出調査に変更されて、2010年はイレギュラーな形で配布のみという形をとったわけでございますけれども、10月18日付けの新聞だけを見たら、神奈川県は参加率がこんなに低いんだと思う県民の方が多かったと思うんです。

 確かに、神奈川県というのは政令市を抱えているから、政令市が独自で学習状況調査をやっておりますので、参加率が低いというのは理解できるんです。それは、僕らが政令市が三つあるという状況を知っていたりとか、バックグラウンドのデータなどを知っているからそういう考えが出るのであって、県民がこの見出しだけ見たら、マグネットという概念も考えますと、本当に神奈川県は教育をやる気があるんだろうかと思ってしまう方も多いと思うんです。そういった背景を踏まえて、本県の希望が非常に少ないことについて、政令市が三つあるということ以外にもどのような原因があると認識しているのか、お聞かせください。

子ども教育支援課長

 平成19年度から3年間しっ皆で実施されております全国学力・学習状況調査は、各教育委員会、そして各学校において調査結果を十分活用して、それらの取組をきちんと把握検証して、児童・生徒一人一人の学習状況の改善を図り、教員の授業改善ですとか、指導方法の工夫改善に努めているところでございます。しかしながら、平成22年度よりしっ皆調査から抽出調査に変更されたことによりまして、県全体の傾向につきましては、おおむね把握はできるものの、一人一人の学習にはなかなか生かしにくくなってきております。

 お尋ねの、本県での希望が少ないことの背景でございますが、委員のお話にございました県内の6割を占める横浜市、川崎市が既に長年、学年ですとか、教科等の枠を超えた調査を行っているということがまず一つございます。

 また、設置者の費用負担で採点等を行うこととなっておりますので、市町村、学校に大きな負担になることですとか、あとは、採点が学校や市が独自で行うことになりますので、国の基準とのぶれが生じるといったことから、なかなか精度が高まっていかない、そのような点も原因であると捉えております。

斉藤(た)委員

 いろいろお話を伺ってみて、全国学力・学習状況調査そのものについてもちょっと考えていかなくてはならないのかなという感じなんですけれども、考え方を変えると、全国平均で76.2%ということは、それなりに僕は活用の仕方もあるとは思うし、それなりの評価もできると思うんです。そんな調査そのものについて、県教委はどのように位置付けているのかというのを、考えをお聞かせ願いたいと思っております。

子ども教育支援課長

 全国学力・学習状況調査は、各教育委員会、学校等が児童・生徒の学力の状況を把握しまして、その結果を分析することで、子供たち一人一人の学習改善ですとか、学習意欲の向上等につなげることを目的に実施をしてございます。本調査は、平成22年度から抽出率約30%の調査に切り替えられておりますが、先ほども申し上げましたが、県全体の傾向についてはおおむね把握できるものと捉えております。

 本調査は、国語、算数、数学といった教科の調査というのがございます。その調査の結果の分析からは、基礎、基本の繰り返しの学習が重要であることですとか、それから授業では、生徒一人一人の多様な持ち味を引き出すことが大切であること、こういったことが明らかになっております。また、教科の検査とは別に、児童・生徒への質問紙調査がございまして、この調査からは、家で計画を立てて勉強する子供の割合ですとか、学校の決まりを守っている子供の割合が、全国に比べて本県は低いといったことが明らかになっております。したがいまして、こうした分析から得られた結果を、学校訪問の際に直接先生方に伝えて、日々の教育活動に生かしていただくことが大変重要であると考えておりまして、学力向上に向けた重要な取組の一つに位置付けさせていただいております。

斉藤(た)委員

 全国学力・学習状況調査の結果が実際にあるわけでございますけれども、そういった結果を受けて、県教委はどのような取組を行っているのか、ちょっと教えていただきたいです。

子ども教育支援課長

 全国学力・学習状況調査の結果を受けての県教育委員会の取組でございますが、平成19年度からの調査結果を踏まえまして、継続的な検証、そして改善といったサイクルが重要であるというふうに捉えまして、有識者、学校関係者、市町村教育委員会及び県教育委員会から成ります学力向上支援連絡協議会というものを立ち上げまして、結果の分析を行い、改善を図るために、かながわの学びづくりプランというものを策定をいたしました。

 平成20年度からこのプランを踏まえましたモデル事業でございますかながわ学びづくり推進地域研究委託事業を立ち上げまして、これまでに県内延べ22地区を指定いたしまして、学識経験者、そして県の指導主事等が授業参観をするなど、継続的に関わりました。また、保護者の方にもそういった授業研究に参加をしていただくなど、指導方法の工夫改善を図ってきております。あわせまして、シンポジウムを開催いたしまして、学校での取組事例ですとか、保護者の代表の方の意見を発表していただくなど、県内に広く取組を発信することにも取り組んできてございます。

斉藤(た)委員

 全国学力・学習状況調査が2007年から始まったわけでございますけれども、2007年当時に受けた小学校6年生は、2010年では中学3年生です。つまり、6年生だったときに苦手だった分野を、中学3年生で克服できたのか、そういったデータを知る、再度集計する良い機会だったと思うんです。でも、文科省が主導してその調査を行わないことになった。それ自体、結構問題があるとは思うんですけれども、そういった中で、じゃあ自治体で独自で調査しようじゃないかといっても、いろいろ費用とかもかかりますので難しいとは思うんです。そういった背景を踏まえて、今後県教委はこの全国学力・学習状況調査をどう活用していくのかというのを聞きたいと思います。

子ども教育支援課長

 全国学力・学習状況調査の今後の活用についてでございますが、やはり何といっても平成19年から平成21年までの3年間のしっ皆調査で得られました詳細なデータの分析結果を基に、各学校が教育活動ですとか指導方法の工夫改善に努めることが、やはり何より重要であると捉えております。例えば県内のある地域では、子供たちの基礎的な学力に課題があることが明らかになったことから、共通に学ぶべき内容を定めて全校で取り組んでいるという事例がございます。また、ある地域では、家庭学習の重要性が明らかになったことから、とにかく子供たちが継続的に家庭学習に取り組むよう、家庭とのやりとりに使いますカードを作りまして、そこに家庭からの一言欄を設けるなどして、家庭と協力して改善を図っているという事例もございます。

 こうしたことから、今後も継続的に全国学力・学習状況調査の調査結果の分析を行いまして、分析から得られました成果ですとか課題を、学校や家庭に広く周知を図りまして、授業改善ですとか、教育活動の工夫改善のために活用を図っていきたいと考えております。

斉藤(た)委員

 県教育委員会が全国学力・学習状況調査や県独自の学習状況調査の結果を踏まえて、本県の子供たちの学力向上につなる取組を継続的に実施し、充実させていってほしいと思います。

 しかし、全国学力・学習状況調査の利用については、今いろいろお話をさせていただいたとおり、課題があると認識をしております。今後、調査の実施等、国に働き掛けることなどを含めて、県教育委員会の役割が十分果たせるように取り組んでいただきたいと思っております。また、学力向上の取組については、県教育委員会が目指す狙いを達成できるよう、引き続き、市町村教育委員会と一体となって実施していただきますよう要望をいたしまして、我が会派の質問とさせていただきます。

渡辺委員

 私の方からは、二つだけ質問をさせていただきたいと思います。

 一つ目は、この委員会の中でも資料を提出していただきました、かながわグランドデザイン(仮称)実施計画編という中に教育関係の取組が幾つか書いてありまして、それに関連をして質問をしたいと思います。例えば資料の28ページです。児童・生徒が学ぶ環境づくりという項目があって、その中の一つ目として、高い指導力と意欲をもつ教職員の確保・育成と書いてあります。当委員会でも、前回の委員会で質問がありました。教職員の採用とその育成という質問がみんなの党からありまして、その中で、例えば初任者研修等についてうんぬん、さらには若手の教員をひとり立ちさせる指導主事の説明等を伺いました。さらには、再任用の教員を活用した制度を平成23年の9月から新たにスタートして体制整備をしていくという説明もいただいたところであります。そこで、私は、もうちょっと違う角度から、この高い指導力のある教員育成について質問をしたいと思います。

 前回も私、別の角度で質問をさせていただきましたけれども、教員の資質を向上させるのは非常に重要なことだと思います。この委員会でもつまびらかになったように、大量退職の時代になって若い先生が大量に採用されています。数は見合うけれども質はどうなのか、という課題があります。その中で総合教育センターで行っている研修だとか、あと各学校が行っている取組、この辺にちょっと特化をして質問をしたいと思います。

 教員の研修については、主に総合教育センターが中心になって行っております。教職員の経験年数に応じた基本的な研修だとか、あと児童・生徒支援の研修だとか、特別支援教育推進といった特定の課題に対応するための研修、こういったことが行われていると思いますが、確認を含めて、ちょっと概要の説明をお願いしたいと思います。

人事企画課長

 まず教職経験に応じた基本研修でありますが、高い指導力と意欲を持つ教育人材の育成を図ることを目標としまして、人格的資質、授業力、課題解決力といった教員として基本となる資質、能力の向上を目的としまして、全ての教員を対象に、年次別に実施しているものであります。

 少し具体的に申し上げますと、採用から10年目までをファーストキャリアステージ研修としまして、基本的な知識、技能の習得、あるいは授業力、指導力の向上を目的としまして、初任者、2年経験者、5年経験者の三つの研修を行っております。それから、11年目以降をキャリアアップステージ研修としまして、これまでの教育活動を踏まえた上で、レベルアップを図るとともに、若手教員を育てていく立場にあるということを意識付けさせることなどを目指しまして、10年経験者、15年経験者、25年経験者の三つの研修を行っております。

 それから特定課題に対応するための研修でございますが、今日的な教育課題の解決、あるいは神奈川の教育施策の実現を目的として実施しているものでございまして、具体的にはキャリア教育、情報教育に関するような研修、それからいじめ、不登校等に対応するための研修、こうしたものを行っております。

渡辺委員

 研修については様々な効果だとかを踏まえながら、改善も踏まえてしっかり取り組んでいただいているなということは、今の説明を聞いても認識いたしましたけれども、私はちょうど総合教育センターがあるところに住んでいますので、その近くでいろいろな話を聞く機会が多いんです。あとそのセンターでの研修も非常に大事だと思いますけれども、この委員会でも以前からずっとお話が出ておりますが、先生方が非常に多忙で、要は生徒と向き合う時間がなかなかとれなかったり、また前にもお話ししたように、これは教育委員会だけではありませんが、県全体の適正定員の問題もあって、授業以外の事務をしっかりやらなければいけないということもあって、先生方の負担感が非常に大きくなっている。

 そんな中で、今教育センターでやっている研修の意義は認めた上でお話をするわけですけれども、やはり教育センターに行って長い時間拘束される、長い日数拘束される、それでなくても部活動をやっている先生方は土日の休みがほとんどとれなくて非常に忙しい。そういう意味では、教育センターでの研修だけで本当にいいのかなという気がします。一部聞いた話ではございますけれども、学校現場でも、要は教育センターでの研修に見合うような研修に取り組んでいるというふうに聞いておりますし、私も議員になる前は、民間企業の商社に21年いましたけれども、やはり民間でいうOJTですね、要は現場に行ってその場で先輩が若手に教えるという教育が一番効果があると私自身は思っています。そこで、学校現場における何か研修の取組がありましたら教えていただきたいと思います。

高校教育指導課長

 教員の指導力の向上、あるいは授業力と言ってもよいかと思いますが、その向上については、総合教育センター等での校外研修、OFF-JTと言われていますが、これも重要ではございますけれども、それぞれの学校における授業研究等の実践的な研究であるOJT、これの充実を図ることも効果的であると思っております。現在行っている校内研修は、生徒を前にした実際の授業等の教育活動を実践する中で、授業公開であるとか、授業の自己評価、あるいは授業参観者等を交えた研究協議等を行うものでございます。その中で日々の教育活動に係る研修だけではなくて、若手教員育成を目的としてベテラン教員が積極的に若手教員の授業を指導して、優れた授業実践を研究させるなど、ベテラン教員の持つ指導力とか授業づくりの継承というものを行いまして、学校組織として高い指導力の育成にも取り組んでいるところでございます。

 また教員として、様々な今日的課題に対応するための人権研修であるとか、あるいはキャリア教育に係る研修なども、それぞれの学校の生徒の実態を通してテーマを設定するなどして、各学校が工夫して研修を実施して教員の指導力向上を図っているところでございます。

渡辺委員

 その辺も非常に大事だと思いますんで、今後、先生方の研修に行く負担軽減も含めて、どういう形が一番効率的なのか、有効なのか、検討していただいて、対応していただきたいと思います。

 次に、神奈川県としては平成19年からですか、神奈川県優秀授業実践教員表彰制度というのができたと認識しています。私も実はその1年前か2年前に、このことについて質問をさせていただいて、その当時は全国的には鉄人先生だとか、スーパーティーチャーだとか、そういう言葉がありましたが、優秀な先生、特に分かりやすい授業ができる先生を表彰し、さらにはその先生の授業を若手教員に見ていただいて、自分の血肉にしていただくという制度をやるべきだという質問をさせていただいて、それで神奈川県でも平成19年からスタートしていただいたと認識しています。そこで、ちょっと確認を含めて、どういう制度なのか、またその趣旨だとか対象者、また表彰者数について確認をさせていただきます。

人事企画課長

 表彰の名称でございますが、神奈川県優秀授業実践教員表彰と申します。まず制度の趣旨ですけれども、授業の実践に優れ、他の教員の模範となる者を表彰することにより、教員全体の意欲や資質・能力の向上を図っていくということでございまして、人材育成策の一つとしまして、平成19年に導入したところでございます。

 それから、対象者でございますが、県立学校と、政令市を除く市町村立学校に勤務する総括教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭等でございまして、教科指導をはじめ、特別支援教育、保健あるいは食に関する指導などにおいて優れた授業の実践が顕著な者を対象としています。校長や市町村教委から候補者の推薦があった場合には、教育事務所等の指導主事などが実際の授業を観察した上で評価して、県教委として受賞者を決定するという手続をとっております。それから表彰者の数ですけれども、平成19年度が18人、平成20年度19人、平成21年度16人、平成22年度20人、今年が38人となっております。

渡辺委員

 今、表彰者数が今年度急に増えた数字になっていたと思います。38人ということです。前からも私どもも思っていましたけれども、この制度の趣旨からいうと、当然、ある程度経験年数がある先生で、しかも分かりやすい授業ができる優秀な先生の方を表彰して、その方の授業の公表もしていくという制度ですので、ある程度経験が豊富な方々を表彰していくという制度だと思うんです。しかしながら、今若手の先生がたくさん出てきて、経験が10年とか15年とか20年なくても、努力をされていて、要は生徒から分かりやすいという評価をされている若い先生の中でも、そういう優れた方が出てきている。さらには、そういう先生方のモチベーションをしっかり担保していくという意味でも、やはり本当のベテランの先生ばかり表彰するんでなくて、若手の中からもそういう先生を表彰していくという意味の改善をされていると、先ほどの表彰者数を聞いて私は認知しているんですが、ちょっとその辺の御説明をお願いします。

人事企画課長

 委員のお話にありましたとおり、この表彰制度は、当初は純粋に優れた授業を行っている教員を表彰するという考え方をベースに導入しましたので、これまで若手とベテランを区別するようなことは行っておりませんでした。そういう中で若手も表彰の対象にはなりますけれども、結果としましては平成19年度から昨年までの4箇年で、合計の表彰数が73名おりますが、20代、30代は合わせても僅か5人、率にして6.8%という状況でございました。そうした中で、あと10年たつと教員の半分が入れ替わるという時期を迎えますので、表彰制度が若手のモチベーションにつながるようにということで、今年度教職経験と年齢に応じた2部制に変えました。具体には教職経験10年以上かつ35歳以上を対象とします第一部門と、教職経験10年未満又は35歳未満を対象とする第二部門に改めたところでございます。その結果としまして、本年度は第一部門で23名、若手対象の第二部門で15名を表彰したところでございますが、これを昨年度までと比較しますと、35歳以下の受賞者は過去4年で1人に対しまして、今年は14人に増えたという状況でございます。

渡辺委員

 分かりました。ただ、この制度ですね、本来であれば、生の声を聞く、生の授業を見る、そういう表彰された分かりやすい授業をやっている先生、授業の方法もそうだし、授業をやる上で現場に行って、教室に参加をすれば、例えば生徒が少しざわついたときにどうやって収めていくのかなということも含めて、他の教員がその授業を見て、自分のいろいろな経験にするというか、血肉にするということだと思います。そうは言いながらも県内には多くの学校があって、多くの教科があって、生でその教員の授業を見るというのが一番良いんでしょうけれども、なかなかそれができない部分があると思うんです。なかなか時間的なタイミングも合わなかったり、他の先生方も当然担当を持っていて忙しいわけですから。それに対応した何か課題整理はしていただいているんでしょうか。

人事企画課長

 受賞者には、県の公立学校教育にいろいろな形で広く貢献していただきたいという趣旨でいろいろとお願いをしております。まず受賞者に対しましては、表彰式の場などでも今後積極的に授業公開をしてくださいというようなお願いをしております。当然、同じ学校の教員は当たり前ですけれども、他校の教員も授業を見学できるように、受賞者のいる学校の校長が、地域の他校の校長にいつ授業公開するかを周知していただいております。また、市町村教育委員会におきましてもそうした授業公開の周知をしていただくなど、広く授業公開をお願いしているところではあります。

 それから特に若手の教員が、受賞者から直接、指導方法、あるいは児童・生徒の興味の引き付け方、授業づくりなどについて話を聞くことは非常に貴重な経験でありますので、現在総合教育センターで実施しております初任者研修、あるいは2年経験者研修の中で講師役をお願いしております。さらに、表彰された教員の授業をDVDに収録しまして、これを総合教育センターの中に授業研究ライブラリーというものを設けておりまして、そこでの貸出しや研修で使用していただくなど、その活用に努めているところでございます。

渡辺委員

 なかなかその場に行けない方々もいると思いますんで、そういう意味ではライブラリー化は非常に有用なことだと思うんです。ちょっと確認をしますが、この授業研究ライブラリーでDVDの貸出しをしているということですけれども、DVDを見る場所は、何か制約があるのでしょうか。

人事企画課長

 これまで総合教育センターにて貸出しを受ければ、学校に戻って使うことは可能でございます。

渡辺委員

 その辺がやはり少し今後の課題かなと思うんです。確かに教職員の中の先生の授業が出ているんで、その情報が余りにも外に出過ぎちゃうと、これはよくないことでありますけれども、ある程度制約はありながらも、やはり校内で見るというのは先生方も時間的な制限があるので、それこそ先ほどの話じゃないけれども、先生がDVDをしっかり見てたから、時間がなくなって生徒に向き合えないとかいうことが起きたりしかねない。

 またもう少し言うと、貸出しという話を聞くと、そこに行かないと借りられないという気もするので、やっぱりそういうのはデータ化をもう少しうまくやって、前の質問のときにもちょっと言っておりましたけれども、神奈川県教育委員会のネットワークシステムのポータルサイトなどで活用できるようにすべきと思うんですが、それについてはどうでしょうか。

人事企画課長

 DVDの段階ですと教育センターに行かないと借りられないということで、積極的な利用がなかなか進んでいない状況でございました。そこで教育センターの方で、DVDに収録した上で、さらにこれをデータ化して管理しまして、利用したい教職員がセンターのホームページにアクセスしパスワードを入力して利用することができるよう、総合教育センターで検討していただきまして、実はこの10月の末から、試行的ではありますが、学校にいながら見ることができるという状況になったところでございます。

渡辺委員

 そういう有用な取組をしていただいて、本当にありがとうございます。さらには校内でしか見られないという制限、先ほど言った様々な課題があるとは思いますけれども、その辺のセキュリティーをうまく考えて、是非制限をなくしていっていただきたい。前回の委員会で私、教育委員会の中では、要はクラウドを活用すべきだという質問をさせていただきました。これは自宅にいながらも、様々なデータを活用できる非常に有用なものです。今のシステムもセキュリティーがしっかり担保されていると聞いておりますけれども、さらにそれが向上したシステムの中で、要は自宅でもって自分自身の資質を向上できる、授業の内容を検証できる、研究ができる、また様々な事務手続についても対応できる、そういう意味ではもう少し前向きに進んでいただきたい。前回の委員会で、クラウド等については今のシステムが5年契約で契約したばかりなので、その後について研究しますというお話をいただきましたけれども、それも加味しながら、是非取組をしていただきたいなと思います。

 特に今の大量採用の若い先生方というのは、こういうIT資料を活用した世界に慣れています。そういう点ではベテランの先生たち以上に、どうやってITCを活用して自分のスキルアップをするかということが分かっていますので、是非そういう環境を整えてあげれば、更に教育力が向上するんではないかなと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 では、次にもう1点だけ、質問をさせていただきたいと思います。

 今定例会で、我が会派の代表質問で?橋議員が質問をさせていただいたことについて、当委員会でも少し取り上げさせていただきたいと思います。それは、特別支援学校の就労支援についてでございまして、その質問の趣旨というのは、今経済的にも非常に厳しい中で、通常の高校生、大学生も就職活動が非常に厳しい。そういう中で、特別支援学校の高校卒業者の就労についてしっかりやっていくべきだという観点で質問をさせていただきました。そういう中で、今関係者が一生懸命取り組んでいらっしゃることは分かっています。いろいろな企業のサポートを得るために、またどんな仕事をやるのかということで、教員が自らその企業に行って、職場を体験をし、それを就労支援の指導に生かしたり、また、高校生が研修に様々なところに行っているということは理解をしています。そういった中で、さらには、そういう企業の方々に学校の方に来ていただくというか、例えば学校の中にそういうスペースをつくって、そこで新たな取組として、生徒に就労経験をしていただくとか、そこで企業とのマッチングをするような取組をすべきではないかという代表質問をさせていただきました。それに関連して、幾つか確認をしたいと思うんですが、まずはじめに、全国の特別支援学校の卒業生の就職率、これは全国と県内、両方の数字を御答弁願いたいと思います。

特別支援教育課長

 特別支援学校卒業生の就職率、全国と神奈川県でございますが、平成22年度卒業、今年の3月に卒業した生徒で、視覚・聴覚系障害を除く生徒の数でございますが、まだ国の確定値が出ておりませんので速報値となりますが、まず国の方は、卒業者が1万5,020名で、このうち就職者が3,655名ということで、24.3%となってございます。本県でございますが、卒業生が1,030名で、就職者が262名ということで、25.4%でございます。若干、本県が国の率を上回っているという状況でございます。

渡辺委員

 今、単年度で24.3%全国平均、神奈川県が25.4%ということでいただきましたが、神奈川県の25.4%というのは、今まではどんな推移になっているのでしょうか。

特別支援教育課長

 本県の就職率の推移でございますが、平成17年度を見ますと16.6%ということでございました。この年、全国の就職率が22.4%でございましたので、約6%ほど低かったという状況でございます。平成18年度の本県の就職率ですが25.9%となりまして、およそ9%ほど一気に上昇したということでございます。これはこの間の様々な取組の中で上昇したということでございまして、平成18年度以降、25%前後を推移しているという状況でございます。

渡辺委員

 今の数字の中で平成17年度は16.6%という数字だったのが、平成18年度以降には25%台になったということでございますが、これは当然様々な経済環境だとか、県の取組があったからだと思うんですけれども、特に具体的な就労支援の取組について、どんなことをして、どういう成果が出たのかという御説明をお願いします。

特別支援教育課長

 就労支援に関する取組でございますが、まずは高等部の授業につきましては週に1日、又は週に2日、作業学習ということで、登校から下校まで作業班というところに所属をしまして、就職のための学習をしております。例えば、木工製品を作る木工班、陶芸作品を作る陶芸班といったようなものがございます。また、近年ではパソコンを使いまして名刺やカレンダーなどを作る印刷班といったようなものもございます。こうした作業学習を踏まえまして、校内実習を1年間のうちに1週間、あるいは2週間行いまして、そういったことを踏まえまして実際の企業に出掛けていって、現場実習を行うということで取り組んでおります。主に就職率を上げていった一つの要素といたしましては、この現場実習に積極的に取り組んだということがあるのかなと考えております。

渡辺委員

 よく分かりました。先ほど県内の特別支援学校の卒業生の就職率が大分改善をされて、平成17年16.6%だったものが25%台になったということでしたが、それについては、今言ったような取組をやりながら、改善をしてきたという御説明ですが、実際に就職を希望した生徒の数については、なかなか把握できにくいのでひょっとしたらしていないのかもしれないし、できていないのかもしれませんが、実際の就職希望率というのはどうでしょうか。

特別支援教育課長

 就職希望率についての把握というものはしてございませんが、私どもといたしましては、就職率30%を目標にしております。ですので、むしろ就職を希望していない生徒に対しましても、頑張ってやってみようよということで働き掛けていると、そういった取組がこの就職率の向上を生んだと考えております。

渡辺委員

 今の御答弁にはいろいろな意味が含まれていると思うんですね。本当に高校の生徒さん、当然障害の程度にもよりますけれども、今御答弁あったように、要は就職して頑張ろうよというような指導も含めてこちら側が体制整備をしてあげれば、就職しようとする方々が増えてくるし、こちら側が就職は無理なんじゃないかという思いで対応してしまうと、やはりその生徒さんの自立がうまくいかなかったり、就職を諦めたりしてしまう。そういう意味では今御答弁あったように、就職率30%というのは今の現状から見れば結構高いレベルだと思いますけれども、しっかりそれに向けて取組を進めてもらいたいと思います。これはその時代の環境ですから、その年度年度で生徒の質も違ってくる。だから一概に数字で表せるものではないと思いますけれども、今の御答弁のような取組を今後もしっかり行ってもらいたいなと思います。

 その上でちょっと聞きたいんですが、今障害者雇用の関係で法律も様々に変わって、特例子会社という制度が数年前からスタートして、前であれば、例えば障害者雇用率については、本社が東京だと神奈川などに工場があってもカウントされないとかいうことがあったと思うんです。それが変わってきていると思いますけれども、神奈川の特例子会社はどれくらいの数があるのか、さらにはそれとの連携ではどんな取組をしているのか、ざっとでいいので教えていただきたい。

特別支援教育課長

 特例子会社につきましては、今年の10月31日現在、41社あると聞いております。こうした特例子会社との連携の取組でございますが、まず生徒の職業能力評価ということをやっていただいています。これは主に知的障害者部門の高等部2年生を特例子会社に派遣をいたしまして、実習をやっていただきます。その評価を実際に企業の方から出していただき、この子はこんなところが得意で、こんなところを伸ばしてあげると良い、あるいはこんな指導をしてあげると良いよというようなことを評価していただきまして、それをこの生徒の3年時の進路学習に生かしていくという取組でございます。

 2点目といたしましては、保護者の企業見学会を実施しております。先ほど申しましたように、保護者や本人が企業に就職しよう、チャレンジしようという気持ちを持っていただくためには、実際に見ていただいて、障害者に対してこんなに様々な支援をやってくれているんだということを知っていただくことが大切ですので、企業見学会をやっております。

 3点目といたしましては、教員を企業に派遣をいたしまして、教員をそこの企業で働かせていただく。そんな中で、企業というのはこういう場所で、こういったやり方をしているのだなということを学んできてもらって、学校に生かしてもらうというものです。このような形で連携した取組をやっております。

渡辺委員

 今の御答弁にあったように、特例子会社との連携という非常に有用な取組だと思うんです。一つは、今言った、高校生が自らそこで研修を受けることによって、ああこういう仕事があるんだな、自分の適性はどういうところにあって、こういう仕事だったらできるかもしれないなということを実体験をしていく。就職に対する意識付けというのは非常に重要な取組だと思うし、さらにもう一つは、先生自らがそこに行って自分が経験をし、それを指導に生かしていく、これも有用な取組だと思うんです。特例子会社というのは主に、どちらかというと、大手の企業が中心になって特例子会社をつくっているという企業が大半だと思うんです。しっかりした経営基盤があって、その中で、要は貢献もしっかりしていこうということで特例子会社をつくる。今までですと、神奈川県の中はどちらかというと特例子会社がそんなにない時代があって、一般の企業が障害者を雇用するという状況でした。それで差別をするわけではありませんが、経営基盤ということになると、要は、特例子会社を持っている親会社とは随分違うということがあったと思うんです。そういう意味では特例子会社が41もあって、その後に今言ったような取組ができるということは、神奈川としてはある意味で、他県に比べれば本当に素晴らしいエリアというか、多くの企業が特例子会社をつくってくれている地域なんで、大いにそれを活用しながら、今の取組を更に進めていってもらいたいなと思います。

 それで次に大事なのは、商工労働局と保健福祉局との連携ということになります。知事も言いましたが、部局横断的に取り組むのが大事だということで、この就労支援についても、やはり連携をしっかりするということが大事だと思うんです。教育委員会が幾ら一生懸命取り組んでいても、その連携がなければうまくいかないと思うんです。その辺はどのようにされているのか、御答弁願います。

特別支援教育課長

 商工労働局、あるいは保健福祉局との連携についてでございますが、例えば、商工労働局が主催をいたします県障害者雇用推進連絡会、あるいは保健福祉局が行っております県障害者自立支援協議会、こういったところのメンバーとして県教育委員会が参加いたしまして、障害者雇用に関わるそれぞれの取組の情報交換を行うことによりまして、連携と障害者雇用の促進の強化を図っております。

 具体的な取組として一つお話をさせていただこうと思いますが、これは商工労働局が主催をしておりますが、県障害者技能競技大会、いわゆるアビリンピック神奈川というものがございます。これは成人も含めまして幾つかの競技種目がございまして、そこで競技をして順位を競うというものでございますが、今回は11月19日の土曜日に行われましたが、木工部門に小田原養護学校の生徒が2名、それから縫製部門に瀬谷養護学校から生徒が7名、参加をしております。その他にパソコンデータ入力ですとか、喫茶サービスとか、様々な競技種目がございますが、この木工部門で小田原養護学校の生徒が1名銅賞を受賞しております。それから、縫製部門では瀬谷養護学校の生徒が金、銀、銅、全て頂いたということでございます。こうした取組によりまして、子供たちの実習への意欲、あるいは就労への意欲を高めていくことを図っております。

渡辺委員

 是非その連携を今後も進めていただきたい。今御答弁がありましたけれども、アビリンピックに参加することは有用だと思います。ただ、その他の連携について、具体的な例が出なかったので少し心配をいたしました。そういう意味では更に連携を深めていかないといけないのかなと思いますし、正に、いのち輝くマグネットというキーワードからすれば、今までの連携以上に、更にどんな連携ができるのか模索すること、それをしっかりお願いをしたいなと思います。

 それで最後に、代表質問でうちの?橋議員が質問をしたことですが、企業にスペースを提供して、何か就労につなげていくような取組ができないかということについて聞きたいと思います。これは本会議での御答弁にもありましたので、ちょっと確認の意味でも読ませてもらいますと、知事からは、企業の方に校内のスペースを使っていただき、学校の中で生徒が企業の業務を体験できることは、生徒が自分に合った就労先を確認できることや、企業の方に生徒の可能性を知っていただくことができる、そしてそこから実際の就労につながるといった効果が期待できる、こうしたことから、今後学校の実情を踏まえ、これまで以上に企業と連携した新たな就労支援の取組の具体化に向け、NPO法人や障害者を多く雇用している企業などからも十分お話を伺い、子供たちの自立と社会参加が更に進むよう取り組んでまいります、こういう御答弁をいただきました。こういう御答弁をいただいたので、前向きなのかなとは思いますが、さらにどのように、時期的なことも含めた目どで構いませんので、どのようなことから始めていくのか具体の御答弁をいただけますでしょうか。

特別支援教育課長

 企業に学校のスペースを提供して実習を行うことについてでございますが、私ども他県の状況なども機会を捉えて情報収集をしておりますが、こういった取組があるということは今のところ聞いてございません。そのため、本当に新たな取組になると思います。それで、まずは今年度中にリサーチをする必要があるかなと考えております。具体的には、近隣に協力してもらえる企業はあるか、それからその学校に提供できるスペースがあるか、こういったことも調査をしながら、立ち上げに向けては、まずはそうしたリサーチの結果を踏まえまして、次年度に試行的に取組を行いまして、その中で実施に向けた課題等を整理し、その後の対応を検討してまいりたいと考えております。

渡辺委員

 次年度に、モデルケース的に取り組みたいということだと思いますけれども、是非お願いをしたいなと思います。この質問をさせていただくに当たって、国内に先進事例はあるかということを我々も調べさせていただきましたが、今御答弁にありましたように、他県等の取組はまだありません。というのは、手前どもの?橋議員が質問したのは、実は、もともとフランスの取組なんです。神奈川県にも第三セクターを含めた、様々な負担金だとか、分担金を出している部門もありますので、もし教育委員会だけで調査ができなければ、そういう第三セクターの調査機関を活用しながら海外事例なんかもうまく取り込んでいってもらいたいなと思います。そういう要望をさせていただいて、私の質問は終わります。



(休憩 午前11時49分  再開 午後3時55分)



7 傍聴の許否について決定

  2件申請 2件許可



8 日程第1について質疑(所管事項も併せて)



柳下委員

 では、私の方から何点か質問させていただきたいと思います。

 学校防災についてお伺いをさせていただきますが、前回の委員会において我が会派の意見発表の中で、風水害の対応に関わるマニュアルの作成に当たっては、分かりやすく実効性のあるものにしていただくよう要望をいたしました。そこで、現在はどのような対応までいっているのかをお伺いをしたいと思います。

広報情報課長

 風水害時における学校の対応に関しての対応状況でございます。まず、県の地域防災計画の風水害等災害対策計画に記載されている表現が誤解を生じるおそれがあることから、解釈に関する通知を出します、こういう形で答弁をしたかと思うんですが、その対応状況でございます。

 安全が確認されるまで児童・生徒等を学校で保護することを最優先とすること、それから安全が確認された場合には、教職員の指導の下に帰宅させるか、あるいはあらかじめ決められた保護者等への引き渡しの方法により対応するものとするが、その際には交通機関の運行状況や保護者の在宅状況なども勘案して、必要に応じて児童・生徒等を学校で保護すること、こういった2点に関しまして、県の考え方を明確にいたしまして、改めて市町村の教育委員会や県立学校等に通知を出しました。

 もう1点、風水害に関するマニュアルの作成についての検討状況でございます。市町村における風水害時の学校の対応についてでございますが、現在、計画策定中の一つの市を除く32の市町村のうち、小学校の状況でございますが、19の市町村が風水害の状況により保護者への引き渡しや安全確認後に下校を判断することとしております。それから8市町が保護者へ引き渡す、そして四つの市町が安全確認後下校、また一つの市が直ちに帰宅と、こういう状況でございます。それから16市町が、警報が発令された場合に学校長が適切な判断を行うこととしております。

 こういった市町村の状況も踏まえまして、子供たちの安全確保のためにどのような表現が適切で分かりやすいかといった観点を含めて検討を進めているところでございます。現在、地震防災活動マニュアルにつきましては、このたび整備いたしました災害用の携帯電話による連絡についての記載を追加する形で修正を予定しておりますので、そうした修正と併せまして検討を行いまして、新年度には市町村の教育委員会や学校に風水害についての対応のマニュアルをお示しできるんじゃないかと考えております。

柳下委員

 では続いて、我が会派の梅沢議員が代表質問を行った際に、地震災害対策計画をはじめとする防災関係計画の見直しについて、知事は新たな課題への対策を抜本的に見直して、来年度当初までに修正を行うと答弁をされました。教育委員会においては、この計画に記載されている文教施策についてどのような視点で修正をしようと考えているのか、それについてちょっとお伺いをさせていただきます。

広報情報課長

 東日本大震災におきましても、児童・生徒の命が守られた東北地方の学校がございます。その状況でございますが、そういう学校では、いざというときにはどこに逃げるかという訓練を頻繁に行ったり、津波が押し寄せたときには各々が一目散に高台に避難するという津波てんでんこという教えが徹底されていたなどの状況がありました。やはり、事前の訓練や教訓を生かすことの重要性が改めて明らかになりました。一方、首都圏では御存じのように公共交通機関の運行中止によりまして、保護者が帰宅できなくなった中、子供たちを帰宅させた学校もあって、一人不安な中で子供たちは夜を過ごしたという課題もございました。

 そこで、地震災害対策計画に記載いたします文教対策につきましては、東日本大震災で明らかになった様々な課題、あるいは教訓に対して、具体的には、学校における津波防災教育の充実に向けた取組であるとか、帰宅できない保護者も想定されますことから児童・生徒等の帰宅に際しては、保護者に引き渡すことを原則として、学校で児童・生徒の安全確保に努めるといったことについて記載する方向で、現在作業を進めているところでございます。

柳下委員

 それは例えば、いろいろな防災関係の計画等々について別添として学校対応マニュアルみたいなものを作成するのか、それとも今までどおりの防災計画の中に文教施策を盛り込んでいくのか、その辺についてのお考えというのはどうかお伺いをさせていただきます。

広報情報課長

 この点につきましては、前回の当委員会でもお答えしましたように、新たにその風水害の対策のマニュアルを作るのが良いのか、今私どもが作っております地震の防災対策の学校マニュアルの中に入れるのが良いのか、どちらが適当なのかという検討を進めているところでございます。

柳下委員

 御答弁の意味がちょっと違うんですが、今後例えば、各計画の中に、文教対策というのがどういう点で盛り込んだ方が効果が上がるか、どのような扱いにしていったらより学校関係、教育現場等々も分かりやすいのかという方向性みたいなものを考えておられるかどうか、ちょっとお伺いしたんですが。

広報情報課長

 県で作っております地震災害対策計画というのは、いわゆる本県の防災対策の根本をなす計画ですので、私どもといたしましては、学校の防災対策といいますか、教育委員会でつくるものの中で具体なものは盛り込んでいきたいと考えております。

小川委員

 関連ですが、今お答えになった内容についてなんですけれども、地震災害対策なり、風水害対策なりの四つの計画は、県の防災計画の根幹をなすものだと。重要であるから、そこに書いてあるものが基本になるということです。でも、その基本になるところが間違っていたから指摘をさせていただいたわけだけれども、学校というのは子供たちの変化というのが激しいじゃないですか。そうすると、その学校対策というのは、ひょっとしたら県全体の計画よりももっとどんどん変えていかなければならないかもしれないじゃないですか。だから、大ざっぱなところだけその根幹をなす計画のところに書いて、あとの細かいところは別添のマニュアルなり、計画なり、教育局の持っているものを参照してほしいというようなやり方もあるのではないかと思うんです。防災会議で一々検討して内容を変えていくというのは大変じゃないですか。今回みたいなこともあって。ですから、そういう時代の流れ、子供たちの変化により即応した計画とするために、学校関係の計画を別添参照というやり方もあるのではないでしょうかという提言を、今柳下委員からさせていただいたんです。私たちみんなも、そういうやり方もベターなのではないかと考えているんですが、その辺の工夫はどうなんですか。

広報情報課長

 先ほどの答弁が至らなくて大変失礼いたしました。今、小川委員の御指摘があったように、県のいろいろな風水害であるとか、地震であるとか、そういう総合的な対策を定めた県の防災計画があります。そういった中で、教育委員会として学校のマニュアルを作っておりますので、そういう中でいろいろな事象に対する詳細な対応について記載していきたいと考えております。

小川委員

 そうしたら、根本のところにそういうことも書いておかないといけないでしょう。根本の計画の中に、詳細は別添のこちらの資料を参照のこととかというように書いておいてもらわないと、やっぱり自分たちだけが思っていたのでは駄目だから、皆さんの方で、市町村の方々が混乱しないような工夫というのが必要だと思いますので、そこら辺は詳細に検討していただきたいと要望して、私の関連は終わります。

柳下委員

 その際、やはり基本としては、各地域の特色に合った方針なり、本当に災害時に生きる文章表現を是非とも私の方からもお願いをしたいと思っております。

三橋委員

 関連で、災害時における連絡について、私の方から質問させていただきます。

 災害用の携帯電話を全ての県立高校に配備することについては、6月補正予算において議決され、前回の常任委員会において通信テストの実施状況などについて質問したところであります。その際、繰り返し通信テストを行い、いざというときに必ず使えるようにしていただきたい旨要望しましたが、災害時における連絡については非常に重要なことであるので、改めて、通信テストの実施状況などについて何点か伺います。

 まずはじめに、災害用の携帯電話を使っての通信テストはこれまで何回、どのような内容で実施してきたのか、また、その結果がどうであったかを教えていただきます。

広報情報課長

 災害用の公用の携帯電話を使った通信テストでございますが、携帯電話は8月30日に全ての学校に配備しましてから、これまでに6回行っております。内容でございますが、1回目から3回目までは、電話が鳴ったときにすぐ対応できるかといったことを主眼といたしまして、携帯電話の設置場所の再確認であるとか、バッテリーの補充、あるいは電話の使い方について、管理職だけではなくて全ての職員が対応できることを訓練内容といたしました。4回目以降の訓練ではこうしたことに加えまして、現在校内にいる生徒、教職員の数、あるいは校外活動中の生徒、教職員の数など、人数を把握して報告するといった訓練を行っているところでございます。

 この通信テストでございますが、メールによる照会、回答を行うもので、これまで原則として、学校には訓練を行うことを予告せずに抜き打ちで実施しております。各学校からの回答に要した時間というものを見てみますと、30分以内に回答があったという学校は、第1回目は102校で全体の約60%だったんですが、最近の12月7日、先週行いました第6回目の訓練でございますけれども、141校で、82.9%が30分以内に回答したという状況でございました。このように、ちょっとまだ全校までがすぐに対応するという状況には至っていない状況でございます。ただ第1回目には2時間以内にも回答がなかった学校が27校あったんですけれども、第4回目のテストでは全ての学校が1時間以内に回答があったというようなことで、取組につきましても大幅な改善が図られているという認識でございます。

三橋委員

 第4回目以降は100%の学校が1時間以内に返信があったと今承りました。しかしながら、30分以内に返信があったのは8割にとどまるという結果が、12月に行ったテストにおいてありましたので、やはり早さは大切なので、津波はもう本当に10分以内に来てしまう場合もあるそうなので、なるべく30分以内に全ての学校と連絡がとれるような状況にしていただければと思います。

 また、それぞれのテストではどのような課題があり、その解決に向けて、教育委員会ではどのように取り組んでいるのか、御報告をお願いいたします。

広報情報課長

 まず、訓練に関するくだりでございますけれども、訓練当初は携帯電話の着信が分からなかったであるとか、電池が切れていて気が付かなかった、あるいは管理職が不在のために回答できなかったという課題が明らかになったところでございます。そこで、教育委員会では訓練を行った後に課題を分析しまして、回答に要した時間と併せまして、全学校にその結果をフィードバックいたしまして改善するような形で指導をしております。

 その結果でございますけれども、3回目以降からの訓練では、その電池切れであるとか、管理職が不在による未回答といった学校がなくなるとともに、先ほど申しましたように、回答時間の短縮が図られるなど改善が見られております。

 先ほども申しましたように、第4回目以降のテストでは、実際にその子供たちあるいは教職員の安否確認といいますか、現在位置についても報告をさせておりますので、今後も引き続き、こういった訓練を繰り返し行っていきたいと考えております。

三橋委員

 いろいろな工夫をして意識を高めるのはとても大事なことだと思っております。一つには、教育委員会と高校との連絡がかなりパイプが密につながってきたのかなと理解したんですが、県立学校と保護者との連絡手段は現在どうなっているか、御報告をお願いいたします。

広報情報課長

 今、お話のありました学校と保護者間の連絡手段でございますが、電話による連絡以外につきまして、170校の県立学校を調べましたところ、学校ホームページを利用しているという学校が120校、それから、管理職が校外からも書き込みができるようになっていまして、生徒や保護者がそれを閲覧できるという連絡掲示板を使用している学校が73校、それから、民間事業者によるメールの一斉配信サービスを利用している学校が107校ということで、170校の学校のうち、複数の連絡手段を使っている学校は、今106校という形でございます。学校におきましては、例えば始業時間を繰り下げるであるとか、臨時休校にするといった緊急時の連絡につきまして、こういった手段を利用しているところでございます。私どもといたしましても、学校と保護者との連絡がスムーズに行われるということは非常に重要だと考えておりますので、各学校には複数の連絡手段を整備するよう指導しているところでございます。

三橋委員

 今お話にあった県立学校と保護者との間の連絡テストも、教育委員会と県立学校との間の通信テストに加えて、一緒に行うことが重要と考えますが、その辺はいかがお考えでしょうか。

広報情報課長

 大規模災害の発生時におきましてはこれまで御説明しましたように、教育委員会と県立学校だけではなく、保護者も含めた三者が一体となりまして情報共有することが非常に重要であると認識しております。こうしたことから、明日の12月16日には教育委員会と学校、そして保護者、これが一体となった連絡訓練を行う予定でございます。

 その内容でございますが、教育委員会と学校の間では災害用の公用携帯電話を利用いたしまして、先ほどから申し上げているような形で、今現在校内に子供たち、あるいは教職員が何人いるのか、あるいは校外活動中の生徒、教職員はどうなのか、そういった実際の人数を把握する調査を行います。

 またこういった訓練に加えまして、学校と保護者間の連絡でございますが、民間事業者によるメールの一斉配信、あるいは事前に生徒を通じて保護者に配布いたしますお願いの文書などを通しまして、保護者がその定められたホームページにアクセスして緊急情報を確認するという訓練でございます。こうした訓練を今後も定期的に行うことによって、三者間の情報共有をスムーズに図っていくということができるようにしたいと考えております。

三橋委員

 是非今後もこの取組を継続して、良いものにしていってほしいと思います。

 また先頃、津波浸水予測図が県において公表されましたが、浸水被害が想定される県立学校は何校あるのか伺います。

広報情報課長

 このたび公表されました神奈川県の津波浸水予測図の素案でございますが、最大クラスの津波と言われます三つの地震、明応型地震、慶長型地震、それから元禄型関東地震と連動したタイプということで津波の浸水予測を図に表したものが公表されました。この津波浸水予測図の素案に基づきまして県立学校の位置を確認しましたところ、校舎まで浸水の可能性のある学校は5校、それから校舎への浸水はありませんけれども、グラウンド等まで浸水の可能性のある学校は3校ということで、計8校の県立学校が浸水被害の可能性があるという状況でございます。

三橋委員

 津波被害が想定される地域の方々は学校などの高い建物に避難されると思われますが、その際、学校はどこに情報連絡を行うのか伺います。

広報情報課長

 災害が発生した場合でございますが、それぞれの県立学校は児童・生徒、それから教職員の安否確認であるとか、あるいは建物の被害状況を速やかに把握した上で、固定電話やこのたび配備しました災害用の公用携帯電話などを使いまして、県の教育委員会に状況報告をするということでございます。

 実際、3月11日の東日本大震災が発生した際も、なかなか電話がつながりにくい状況がございました。例えば学校に避難されている方がいらした学校においては、そういった避難されている方々の人数の報告がございまして、このことを県の災害対策本部会議において教育局から報告いたしまして、県として情報の共有を行ったという状況がございました。市町村の地域防災計画によりまして避難所に指定されている県立学校にあっては、市町村の担当職員が駆けつけて、市町村と連絡を取る仕組みとなっておりますけれども、このたびの大震災におきましてもかなり混乱も見られましたし、震災時には様々な状況もあろうかと思いますので、避難所の指定の有無にかかわらず、地域の方々が県立学校に避難してきた場合には、学校から市町村の防災本部へも連絡をして、必要な指示、あるいは措置を受けることができるように、今後連絡体制の充実を図っていきたいと考えております。

三橋委員

 是非とも、今後の連絡体制等の充実に対しては、本当に県民が期待するところだと思いますので、取組を進めてくださるようお願いいたします。

 今まで風水害、地震災害、津波災害と順次伺ったので、次に原子力災害について伺います。

 放射能は目に見えないことから、正確な災害情報がきちんと伝わらないと避難が遅れ大変なことになります。そこで、まずはじめに静岡県にある浜岡原子力発電所に一番近い神奈川県立学校はどこで、どの程度距離が離れているのか、また、浜岡原子力発電所で事故が起きた場合、その情報はどのような形で学校に届くのか伺います。

広報情報課長

 静岡県の御前崎市にございます浜岡原子力発電所でございますけれども、一番近い神奈川県立の学校まではおよそ110キロメートルから120キロメートルぐらいの距離がございます。原子力発電所からの距離に関しましては、防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲であります緊急時計画区域、通称EPZと呼ばれていますけれども、この範囲は8キロメートルから10キロメートルと定められております。ただ福島第一原子力発電所の事故を受けまして、現在その範囲を30キロメートルまで拡大する素案が国から示されております。さらには放射性物質が大気に乗って流れてくるといった影響も考慮し、この30キロメートルからさらに、参考値でございますけれども、50キロメートルという範囲についても今後検討事項とされていると聞いております。そうした状況ですので、先ほど申し上げました110キロメートルから120キロメートルという距離はかなり離れておりますので、国の原子力防災行政の枠組みの中では、この距離は影響範囲の外にあるということでございます。

 もう一つの御質問の情報伝達でございますけれども、情報伝達につきましては本県では県内各地で空間放射線の量を常時監視しております。そこで異常値が出れば、直ちに安全防災局から全庁に情報伝達がされますので、そこで情報の共有が図られます。そういった中で、教育局から速やかに各学校に連絡することとなります。また、あわせまして、国などから随時入手いたします事故情報についても庁内で共有される体制となっております。

三橋委員

 本当に原子力災害に関しては目に見えないので、是非連絡体制をしっかり確立しておいていただきたいと同時に、最後に私の要望として、災害用携帯電話については、いざというときに有効活用できるようにしていただくために、高校が保護者と連携した訓練を行い、児童・生徒の状況が速やかに把握できるように要望します。

 今まで地震災害対策計画、風水害等災害計画、原子力災害対策計画等の連絡を確認してきました。災害はいつどのように起こるか予測不可能です。地震が起これば火災等も発生します。今後複合災害に対応できるようにしっかりと連絡体制の構築を要望いたして、私の質問を終わらせていただきます。

小川委員

 一言だけ言わせていただきたいと思います。今、原子力災害とかその他の体制について御答弁がありましたけれども、実際に今回の大震災が起きた後、こんなに離れた本県であってもいろいろな想定外のことが起きた中で、よく簡単にあんな答弁ができるなと思って聞いていたんだけれども、そんなに簡単にできるんですか。もっと危機管理体制というか、連絡できないかもしれないという気持ちでやってもらわないと、原子力発電所で何かあったときとか、実際に対応できないのではないか。私はそんなに簡単にできるとは思わないですけれども。

広報情報課長

 決して簡単にできるということではなくて、やはりそういった原子力災害というのは基本的に国でいろいろと基準とか指針といいますか、そのように定めていく中で、やはり県では一義的には安全防災局が窓口となっておりますので、そこときちんと連携して情報が必ず学校にも伝わるといいますか、そういう形で徹底していきたいということでございます。

小川委員

 盤石にしていても盤石にできないのが災害時だと思います。だから、しっかりとそれを肝に銘じて対応していくように、油断のないようにお願いしておきます。

柳下委員

 では、これにて質問を終わらせていただきます。



(日程第1及び所管事項について質疑を打ち切り)



9 日程第1について意見発表



柳下委員

 本常任委員会に付託されました諸議案に対し、自民党を代表しまして、意見、要望を申し上げます。

 グランドデザインの基本構想編について。希望を与えるものではなく、希望を持たせることが最も大切と考え、表現の変更を要望いたします。

 続いて、県立高校改革への取組について。文教常任委員会報告での県立高校改革の取組において、新たな時代の要請に応える専門教育の推進として、幾つかの方向が示されました。専門教育の推進に当たっては、通常の学習活動や産業教育フェアなどの体験を通して、専門知識や技術を身に付けたり、資格を取得したりしながら、卒業後の進路、将来への自分の姿を探求していくことから、生徒が高い意欲を持って学べる、特色のある学校づくりの更なる取組に期待するものである。

 続いて、防災計画について。防災計画における文教施策の見直しについては、どのような視点で修正しようとするのか、各地域の特色に合った方針が示されているのか、災害時に生きる効果的な文章となっているのか、以上のポイントが盛り込まれた計画に変更されるよう、強く要望し、今後それを生かした防災教育の充実と実行を併せて要望いたします。

 災害用の携帯電話については、いざというときに有効活用できるようにしていただくとともに、高校が保護者と連携した訓練を行い、児童・生徒の状況が速やかに把握できるよう要望します。

 今まで、地震災害対策計画、風水害等災害対策計画、原子力災害対策計画、コンビナート等防災計画の連絡を確認しましたが、災害はいつどのように起こるか予測不可能です。地震が起これば火災等も発生します。今後、複合災害に対応できるよう要望いたします。

 続きまして、アクティブかながわ・スポーツビジョンについて。スポーツ関係組織のネットワーク形成のイメージ図を見る限り、県の立ち位置が不明確であると感じます。県民へのスポーツ振興を促進していくためには、県の立ち位置を明確にし、県民の体力向上、スポーツの普及に努め、県が目指す生涯スポーツ社会の実現に向けて、神奈川県スポーツ振興指針アクティブかながわ・スポーツビジョンに示された内容について、十分な取組を行うことが必要と考えます。その際には、市町村や様々な関係団体等との連携を推進し、効果的、効率的に取り組み、優先順位を明確にし、県が主体性を持って責任と役割を果たし、スポーツの振興に努めるよう、要望いたします。

 トップアスリートの育成について。子供たちの憧れでもあるトップアスリートを育成・強化していくためには、相当の投資が必要となることは理解いたします。それでもある程度、資金、設備等において支援していかなければ、トップアスリートの育成・強化は図れません。本県の競技水準の向上を図るためにも、トップアスリートを育成・強化していくことは必要不可欠であり、どの競技に力を入れていくのか、どのレベルまで選手を育成していくかなど、選手の育成・強化への取組には具体性を持たせることが必要であると思います。県が具体的な取組内容を示し、トップアスリートの育成・強化に積極的に力を注ぐよう要望いたします。

 武道の必修化について。平成24年度から必修化される武道については、武道を教える教員の資質向上が不可欠であるが、現在の指導者教員のうち、有段者においては、関係団体の主催の下実施している短期間の4日間の研修で、初段の段位が与えられるということであるが、このような短期間では道を極めることはできない。柔道、剣道連盟や、地域で活躍する武道に関わる方々の協力もいただき、外部指導者として学校活動に関わることのできる仕組みについても推進するよう併せて要望する。

 県立学校の学校開放について。県民の方々から、近くて遠い県立学校と言われないように、地域とのコミュニケーションツールの一つとして、また、学校施設を利用する方々の立場に立って、開放時期を早めにお知らせするとか、定期的な開放時期を設定するなど、県立学校が地域に開かれた学校となるように積極的な学校開放を進めていくよう要望いたします。

 また、アクティブかながわ・スポーツビジョンの改定版において、どこでも、だれでも、いつでも運動やスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会を目指すことが示されているが、特に都心部においてはスポーツを行う場所が少なく、スポーツの場を確保する手立てを講じていくことが不可欠であることから、県教育委員会から県の各当局に対し、県有の遊休地活用について積極的に働き掛け、少しでもスポーツ活動の場として確保されるよう、併せて要望いたします。

 校庭の芝生化について。芝生化については低コストで整備できる手法も含め、県立学校の校庭等の更なる芝生化が可能となるよう検証を行うこと。また、芝生の維持管理に当たっては、教員、生徒も含めた学校全体で取り組むことにより、芝生の維持管理に関わる負担の軽減にもつながる。これらを踏まえて、県立学校の校庭の芝生化について、今後も広げていくよう要望いたします。

 最後、教員の不祥事について。度重なる教員の不祥事についてであるが、これまで文教常任委員会においても教職員の不祥事については厳しく追及し、意見してきたところであるが、いまだに不祥事が跡を絶たない。児童・生徒を含めた県民全体の信頼が得られるよう、再度、県教育委員会一人一人が不祥事を根絶させるための強い意識を持ち、時代に合った教職員の研修を導入し、一丸となって不祥事を根絶させるための対応を講じていくことを強く要望する。

 以上、意見を申し述べ、諸議案に対し賛成いたします。

飯田(満)委員

 民主党・かながわクラブ県議会議員団を代表して本常任委員会所管事項及び議案に対し、意見、そして要望を表明させていただきます。

 県立養護学校の過大規模化対策と自動体外式除細動器、いわゆるAED導入についてであります。

 本県県内特別支援学校の在籍状況は、平成19年度6,356人に対し、平成23年度は7,522人と、対平成19年度比で18%の増、そして、知的障害高等部への入学生徒は、平成19年度851人に対し、平成23年度は1,167人と、実に対平成19年度比で37%もの増となったことが分かりました。養護学校への入学を希望する児童・生徒の増加は全国的にも同様の傾向であり、2007年学校教育法の一部改正に伴い、特別支援教育の一人一人の教育的ニーズに応じた適切な支援という理念に基づき、公教育全体で障害児教育に取り組むという考え方に移行したことから、専門的な教育を公教育の場で受けさせたいとする保護者のニーズが重なったことも増加の要因であると側聞いたしております。

 本県は、過大規模化に対する対策として、平成18年3月に新たな養護学校の再編整備検討協議会がまとめた養護学校再編整備の在り方について、報告でも過大規模化は全県的な課題とした上で、優先的に建設する地域を限定し、今般、元日向山小学校への新設、県立中央農業高校の敷地を利用しての建設を具体化したことは評価するものであります。山積する課題に対しては、今後、計画性を持って取り組まれますことを意見いたします。

 また、県立養護学校におけるAEDの設置等についてですが、今月5日、県立みどり養護学校高等部の男子生徒が校外で持久走を行った後に倒れ、搬送先の病院で亡くなられた事件で、学校に設置されていたAEDの使用によって一時呼吸が回復したことの報告を受けました。養護学校に在籍する児童・生徒の特性を鑑みて、校外活動を実施する際、不測の事態に即応するためにも、携帯できるAEDの配備は、安全・安心の観点、児童・生徒の命を守る観点からも有益と考えると同時に、県立みどり養護学校の保護者からもそのような声を頂いております。校外活動の多い学校を優先的に携帯用AEDを早期に配備されますことを強く要望いたします。そして、事件、事故が発生すると、その活動等が一般的に自粛される傾向に陥りがちであります。今事件における影響で、教育活動が自粛、自制されませんよう、意見を申し上げます。

 また、今事件を教訓とした対策法など、学校間における情報の共有によって、可能性がゼロではない不測の事態に対しては、全校で適切な対処ができるよう、体制を整えていただきますよう、意見、要望を申し上げます。

 以上、意見表明を行い、本常任委員会に付託されました議案については、民主党・かながわクラブ県議会議員団としては賛成を表明し、意見表明を終わります。

日浦委員

 私は、みんなの党神奈川県議会議員団を代表いたしまして、当常任委員会に付託されました日程第1の議案に対し、意見及び要望を申し上げます。

 まず、学校職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例についてであります。公務員の給与は世間の関心が非常に高く、その水準の在り方については様々に注目をされております。そのような中、今定例会に定県第104号議案が上程されたわけでございます。本条例改正の概要を見てみますと、人事委員会勧告等を勘案して、学校職員の給料月額、諸手当等の改定を行うと記載してありますが、そもそも県人事委員会は、県内民間企業の従業員の給与や生計費の状況を調査した上で、職員給与と比較し勧告を行っているそうでございますが、本県において約96%を占める50人未満の企業は比較対象ではなく、調査対象割合と県内業者割合の差異が大きく、実態を反映しておりません。その結果、民間給与と公務員給与に大きなかい離が生じていると考えられます。本県の職員数は平成23年4月時点で7万3,826人であり、50人未満の企業と比較することは余り意味がないという声もあるのも事実ではございますが、県内企業の大多数を占める50人未満の企業を度外視するということ自体に大きな問題があると考えます。

 また、給与改定の条例案についてでございますが、人事委員会の勧告では50歳代後半層の職員の給与を減額とされておりますけれども、条例改定では等級による削減が提案されております。50歳代後半ということであれば、年齢を対象として、減額を行うことが適切であると考えられ、勧告との不合理が見られます。50歳代後半層の給与が、民間と比較して高いことから減額が調整されているわけでございますが、この改正により、どのように是正がされるものか明確化する必要があると考えております。

 また、先日代表質問において、職員給与を7.8%引き下げることを国から指示された場合にはどう対応するかという質問に対して、知事は、財政状況を見て判断するとの答弁をしております。平成24年度はおおむね900億円の財政不足が見込まれるということからも、本県の財政は危機的な状況であるということは明らかであります。このような状況にある中で、学校職員の給与に関しても、昭和49年に制定されました、学校教育の水準の維持向上のための小学校の教育職員の人材確保に関する特別措置法の概念があるのは理解しておりますが、今回の引き下げ率は異常であると考えざるを得ません。

 以上の点から、定県第104号議案、学校職員の給与等に関する条例等の一部を改正する条例については反対をいたします。

 次に、私が質問をさせていただきましたキャリア教育の推進についてでございます。

 子供たちが生きる力を身に付け、社会の激しい変化に流されることなく、それぞれが直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人、職業人として自立していくためにも、キャリア教育は重要であります。平成8年の中央教育審議会におきまして、21世紀を展望した我が国の教育の在り方についての第一次答申において、学校教育の基盤を成すものとして、確かな学力、豊かな人間性、健康、体力など生きる力が提唱され、その育成が強く求められてきました。生きる力を育成するという基本的な考え方に立ちつつ、学校教育に求められているのは、学ぶことと、働くことを関係付けながら、子供たちに生きることの尊さを実感させる教育であり、社会的自立、職業的自立に向けた教育であります。そのために児童・生徒が社会の一員としての自己の存在を理解し、社会での職業や勤労及び学校での学習や諸活動に積極的に関わる意欲、態度を持つよう指導することが大切となります。学校教育現場においてはその意義を明確にし、学校の教育活動全体を通して、積極的に取り組んでいただきますよう要望とさせていただきます。

 以上、意見、要望等を述べた上で、我が会派の意見発表とさせていただきます。



10 日程第1について採決



11 日程第2請願・陳情を議題・審査



12 日程第3閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を継続すべきものと決定



13 審査結果報告書等の案文委員長一任



14 意見書案等の提案確認

  提案なし



15 閉  会