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神奈川県 神奈川県

平成23年  文教常任委員会 12月12日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 12月12日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111212-000008-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(三橋・根岸の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  4件申請 4件許可



4 口頭陳情の許否について決定

  陳情第27号−2についての口頭陳情 許可

  陳情第31号−2についての口頭陳情 許可



5 報告事項(教育局長)

  「県立高校改革の取組みについて」

  「神奈川県スポーツ振興指針「アクティブかながわ・スポーツビジョン」の改定について」

  「総合計画について」

  「第1次及び第2次一括法等による本県条例の制定等の取組状況について」



6 日程第1を議題



7 提案説明(教育局長)



8 同上質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



柳下委員

 自民党の柳下でございます。私の方から、アクティブかながわ・スポーツビジョンについて、何点かお伺いをさせていただきたいと思います。

 まず、今の神奈川の児童・生徒の体力について、本県の状況をお伺いをします。

スポーツ課長

 本県におきます子供ということで、小学6年生、中学3年生、高校3年生、この男女が体格、運動能力につきまして、近年の本県の最高値でございます昭和61年度の平均値と、直近の平成22年度の平均値について比較させていただきたいと存じます。

 体格につきましては、各学年とも平成22年度の平均値が昭和61年度の平均値をおおむね上回っておる状況でございます。ただ一方、体力・運動能力につきましては、ボール投げ、50メートル走、握力、これら3種目で見てみますと、中3男子の50メートル走を除きまして、各学年とも平成22年度の平均値が昭和61年度の平均値を下回っているというような状況でございます。

柳下委員

 では、本県の今の子供たちの体力が、他県と比べてどの程度の位置付けになるのかもお伺いをしたいんですが。

スポーツ課長

 先ほどと同様、小学6年生、中学3年生、高校3年生男女につきまして、本県の平均値と全国の平均値を比較させていただきますと、先ほどのボール投げ、50メートル走、握力、これらで見ますと、いずれも全国平均を下回っているというような状況でございます。

柳下委員

 本県の今の体力状況では全国平均を下回っている、そして運動能力も低下をしているということですから、このアクティブかながわ・スポーツビジョンが、より一層大切になってくるのかなと思います。

 その中で、この改定版の25ページですか、そこにネットワーク形成によるスポーツ振興という記載がありまして、スポーツ関係組織のネットワーク形成のイメージということで、図が出ているんですが、これについてちょっとお伺いをしたいんです。そもそも私の考えが足らないのか分からないんですが、もう少しどういう狙いのイメージなのか具体的に教えていただけませんか。

スポーツ課長

 このスポーツ関係組織のネットワーク形成でございますが、まず、県庁内と県庁外、この二つに分けて御説明をさせていただきたいと存じます。

 まず、県庁内のネットワーク形成といたしまして、スポーツ施策総合推進本部の設置がございます。この推進本部につきましては、スポーツに関する多様化した行政需要に部局横断的に対応するため、平成15年6月に設置したものでございまして、現在の県民局長を本部長に、教育局生涯学習部長を副本部長として、スポーツ振興に関連する施策等を検討しておるところでございます。

 同推進本部の大きな役割は、県が取り組むスポーツ関連施策事業の全体につきまして、スポーツ振興指針等との整合を図りながら、各施策に関わる事業を体系的に整理、推進することでございまして、今回のビジョン改定に当たっても推進本部で協議を行い、関連各課にて集約いたしましたものでございます。

 次に、県庁外のネットワーク形成といたしましては、県内の市町村スポーツ振興主管課との情報交換会議の開催や神奈川県体育協会等との各種事業実施における連携が挙げられます。特に、3033運動の推進に当たりましては、3033生涯スポーツ推進会議を設置いたしまして、県内各地のスポーツ団体、経済団体、大学や報道機関等に御協力をいただいて、3033運動の普及促進に取り組んでおるところでございます。

柳下委員

 今の中でちょっと私の考えが足らないのかもしれないんですが、中心に県民があって、周りにそのネットワーク、いわゆる外部のいろいろ学校やNPOやスポーツクラブがあって、結んでありますよね。そういうネットワークができるというのは分かるんですけれども、その真ん中の県民が、例えばどこにもチームとか団体とかに属していなくて、だけれどもスポーツ愛好者であるような方が、どこを頼れば直接的にそういう自分の体力増進であったり、指導技術の向上なりをすることができるのかというイメージが、ちょっとこの図だけだとよく分からないんです。その辺ちょっとお伺いできますか。

スポーツ課長

 図では直接的には図示してございませんけれども、県民の上にございます総合型地域スポーツクラブを御覧いただきたいと思います。これは各市町村に一つ以上設置することを目指して、今、取り組んでいるところでございますけれども、こちらの総合型地域スポーツクラブが、今、委員からお話しのあったように、様々な要望に対応する窓口になっていただきたいと私どもは考えておりまして、現在、市町村と協力しながら取り組んでおるところでございます。

柳下委員

 そうすると、窓口となるべきスポーツクラブをこれからつくっていくと。その横に学校も書いてありますよね。ですから、学校は学校で、また違う意味の窓口と考えてもいいんですか。

スポーツ課長

 学校では部活動又は学校開放事業等々、スポーツ関係の事業を行っておりますので、委員御指摘のとおりの意味でございます。

柳下委員

 では、このネットワーク形成のイメージ図では、これはもう県民にスポーツ関係の組織がオープンにされるものであって、こういうふうに県民が中心になって、いろいろなところに相談もでき、それを支える組織として県のスポーツ施策総合推進本部というのがあるんだということですね。そういう認識を持ってスポーツ向上に取り組むという解釈でよろしいですか。

スポーツ課長

 そのとおりでございます。

小川委員

 今のお答えで、私の地元の高津区には総合型地域スポーツクラブがあるのでお伺いしますが、そういう総合型地域スポーツクラブと県のスポーツ施策総合推進本部が、何らかの連携をとるということなんですか。

スポーツ課長

 スポーツ施策総合推進本部は、先ほど御説明したとおり部局横断的な県庁内の組織でございます。県庁内の様々な施策の情報交換等を行っておりますので、今、委員から御指摘のございました高津スポーツクラブの方と直接的にお話合いをさせていただいたり情報交換をするのは、スポーツ課になります。

小川委員

 そこら辺の、ネットワークといってもどういうふうに情報を交換されて、共有されて、それで地元にフィードバックされるのかというのは、柳下委員がよく分からないとおっしゃっていますけれども、私もよく分かりません。

スポーツ課長

 総合型地域スポーツクラブの皆様では、総合型地域スポーツクラブの協議会のようなもの、組織をつくっていただいております。年に何回か会合を開いていただいておるんですが、そのような場で県のスポーツ課の方からも情報提供をさせていただいたり、情報交換の場を持たせていただいておるところでございます。

小川委員

 それがフィードバックになっているというお答えですか。

スポーツ課長

 まだまだ不十分なところがあると思いますが、そういう形で現在のところ情報交換をさせていただいております。

小川委員

 その窓口が全くなかったときよりは情報交換の場があっていいんだろうと思うんですけれども、まだまだ各市に一つということですよね。横浜市なんかは大きい市ですし、川崎市も7区ありますけれども、140万都市の川崎市で一つ、本当に限られたところでモデル的にやっているわけですよね。それは国のモデル事業でやっているわけではないですか。それを神奈川県民の人口の6割以上か7割ぐらいが占めている政令市で、一つしかないところに頼って、それで全て情報交換をやっているというだけでは、ビジョンをつくるには余りにも貧困のような気がするんです。総合型地域スポーツクラブというのは国のモデル事業でしょう。私はそういうふうに承知しているんですけれども、県としてそれをもっと広げていこうとか、そういう考え方はどこにも示されていない気がするんですけれども、どうなんですか。

スポーツ課長

 総合型地域スポーツクラブは、現在、非常に数が少ない状況でございまして、まだ構築できていない市町村も県内にはございます。そのような中で、今、委員からも御指摘がございましたが、例えば川崎市では各区に一つ以上設置するという取組を、今、進めていただいておるという情報も川崎市から頂いております。同様に、非常に人口が多い横浜市、また相模原市、それと今のところ総合型地域スポーツクラブが設置されてない市町につきましては、一つでも多く、一つ以上の総合型地域スポーツクラブを設置して、それを情報交換の場としたり、そこから情報提供をしていただき、また、こちらから情報を提供させていただく窓口ともなっていただきたいと考え、現在のところ取組を進めているところでございます。

 まだまだ不十分でございますが、引き続き取組もさせていただきたいと考えてございます。

小川委員

 市町村が行っていること、国がやっていることに乗っかって、県のこういうスポーツビジョンをつくるというのは、それは乗っかり方によっては効率がいいのかもしれませんけれども、今の御答弁だと、非常に基盤がぜい弱であるように思いますし、県としての主体性を感じられない。だから分かりにくいということなんだと思うんです。イメージが先行しているから、いくらこんなにいろいろ書かれても、何だろうなという気持ちで読むしかないんです。そこら辺、市町村や国の総合型地域スポーツクラブを中心にしていくということになれば、県としての主体性が余りにもぜい弱であると私は考えるんです。実効性があって、その効率を高めて、また市町村と情報を共有しながらどう進めていこうとしているのかということを、やはり最初の答弁でお答えいただかないと非常に分かりにくい。

 今ちょっと細かいことを伺いましたけれども、将来どうしていくかというようなことは、どう考えているんですか。いつまでに、どういうふうにしようということを、市町村におんぶにだっこではなくて、県として主体的な立場でお答えいただきたいんですけれども。

スポーツ課長

 これは国の施策という御指摘を受けるかもしれませんが、各都道府県に、効率的にスポーツ振興を図っていく機能を持った組織としての広域スポーツセンターを設けることが、国の方のスポーツ立国戦略等でもうたわれてございます。

 本県では、この広域スポーツセンターは、神奈川県立体育センターがその役割を担わせていただいております。こちらの体育センターを中心に、先ほど来御説明申し上げました総合型地域スポーツクラブとの協議、また各市町村との連携を進めていきたいと考えておるところでございます。現在、体育センターの施設もかなり老朽化しておりまして、少しずつではございますが、施設整備にも取り組ませていただいておるところでございます。

 一方、先ほど国の施策、また市町村に頼るばかりではなく、県の施策展開をするべきだというお話でございます。その点につきましては、この体育センターの広域スポーツセンターとしての機能を充実させることによって、県としての地域との連携、また国との連携を図っていきたいと考えております。

小川委員

 それはいつ頃までにやるのかというお答えがないし、今のだとちょっと全然納得できないお答えなんだけれども、ちょっとどうなのかな、部長とか教育長。

生涯学習部長

 今スポーツ課長の方からお答えさせていただきましたけれども、確かに委員お話しのように、特に高津区のセルフというクラブなんかは活発に活動されているんですけれども、そういうところばかりではないのが現状でございまして、県内の総合型地域スポーツクラブの設置につきましてはなかなか進んでいないという状況がございます。今、課長がお話ししたように、体育センターが中心になって、今、体育センターの職員が各市町村等を回っております。特に、まだ総合型地域スポーツクラブができていない市町村については、なるべく設置をしていただきたいというお話をさせていただいております。

 その中で、なぜ設置が進まないかという点について申し上げますと、地域によってはスポーツ少年団ですとか、様々なクラブが既に展開をしており、独自に活動をされている地域も結構ございまして、単一種目で少年野球ですとかサッカーとかを各地でやられているわけでございます。しかし総合型ということで、一つの種目だけではなくて複数の種目で、子供からお年寄りまで様々な方が活動できるというのが総合型地域スポーツクラブの狙いでございますので、地域で自主的にやられている方々がそこまでなかなかまとまってできないという状況が本当にございます。そこは良い例を私どもで紹介をしながら、市町村に働き掛けて、一つでも多く設置できるようにしていきたいと考えております。

 期限はいつまでということでございますが、これは県が設置するものではございませんので、いつまでにというのでなくて、私どもとしては、なるべく速やかに市町村に一つずつつくっていきたいと考えておりまして、それは強力に市町村とも連携しながら進めていきたいと考えております。

小川委員

 よく分からないんだけれども、私の関連の質問はまた後でさせていただきますので、一応柳下委員に戻します。

柳下委員

 私がこのスポーツビジョンの改定版を読まさせていただいた中で、ネットワークのこのイメージはすごく大事ではないかと思うんです。でも読ませていただいて、一番大事なんだろうけれども全く理解できなかったんです。それはなぜかと言ったら、どういうふうにスポーツの振興を支えていくのかとか、それを推進をしていくのか、またチームであったり個人であったりスポーツをやる側からしても、どこを頼りにやっていけばいいのかということが全然分からない。申し訳ないけれども、ただこう並べて図をつくったというだけにしか見えなかったので質問をさせていただいたんです。やはりスポーツ振興は、健康で長生きをするということなど、いろいろな意味でプラスに働くわけですから取組をしているわけで、せっかくやるんであれば、もっと分かりやすく、県の主体性が出ている形にして、またどこを頼って、どうすればスポーツをやりたい人が回答をもらえるのかというようなところも分からなければ、あんまり意味がないんではないかなということだけをちょっと述べさせていただきたいと思います。

 では続いて、違う点で質問をさせていただきたいんですけれども、このビジョンの中にはいろいろあるんですが、競技力向上に向けたトップアスリートの育成・支援というのが48ページに出ているんです。このトップアスリートというのは、当然、オリンピックを目指したりする、国を挙げて応援するような選手を、神奈川県から生み出していこうということだと思うんです。ここでちょっとだけお聞きしたいのは、トップアスリートの活動支援という言葉が出てくるんですけれども、具体的にはどういうものなのかをちょっとお聞きしたいんです。

スポーツ課長

 トップアスリートの育成・強化の中の活動支援でございますけれども、直接トップアスリートの皆様を支援するメニューは、現在のところ神奈川県では持ってございません。ただし、将来、トップアスリートになっていただくジュニアの選手を鍛えていくということで、ジュニア期からの一貫指導体制の推進モデル事業、これは具体的に神奈川県体育協会等を通じて各競技団体で行っていただいております。

 具体的に申し上げますと3年間のモデル事業でございまして、今のコーチ陣が中学から高校に上がると替わってしまうとか、そういう指導者の変更による弊害を防ぐために、一貫して同じコーチや監督の方が指導できるような体制を各競技団体で築いていただこうと、3年間にわたりまして様々なモデル事業を展開しておるところでございます。現在のところ14の競技団体がそのモデル事業に取り組まれているところでございます。

 このようなモデル事業の成果と考えておりますけれども、現在も国民体育大会では、少年男子の力がかなり上がっておりまして、例年8位入賞をしております。このような状況でございます。

柳下委員

 今、御答弁いただいた中で、例えばこれからの子供たちを鍛えるということも言われておりましたけれども、具体的に、例えば14団体から、この子が優秀だからお願いをしますよというような特別なカテゴリーというか、選手を推薦するからそれを県としても認めるという解釈でよろしいんでしょうか。

スポーツ課長

 どのような選手を重点的に育成していくか、これは各競技団体の御判断に任せているところでございます。

柳下委員

 それでは、ちょっと今と違う見方をして、先ほど言った活動支援の中に、金銭的な支援というのは含まれるのかどうかお伺いしたいんです。

スポーツ課長

 トップアスリートの方に対する金銭的支援というものはございません。

柳下委員

 それでは、各団体での活動費若しくはそういうもろもろの中から、その選手を育成していくためにどれくらい費用をかけるかについては各団体にお任せをしているという解釈でよろしいでしょうか。

スポーツ課長

 全てその事業費を賄うということにはまいりませんけれども、神奈川県体育協会を通じて一部補助はさせていただいております。

柳下委員

 その一部補助という、その一部の内容をちょっと教えていただけますでしょうか。

スポーツ課長

 先ほど申し上げました一貫指導体制推進モデル事業も、その一部補助の一つでございます。また、選手育成支援事業等も行っているところでございまして、総額で申し上げますと、今、申し上げました選手育成・強化事業でございますが、総額で年間約4,700万円かけてございます。選手強化費として各競技団体合計で、そのうち4,200万円を年間補助としてお出ししているという状況でございます。

柳下委員

 今、金額の御報告もしていただきましたけれども、例えばこれが高いとか安いとか、良いとか悪いとかいうことではなくて、実際トップアスリートを育成・強化をしていこうとしたら、どうしてもお金が必要ということは現実論としてあるんです。例えば、ここのビジョンに書いてありますけれども、県民誰もが健康で楽しめるということですが、スポーツというのはやるだけではなくて、観戦したり、仲間とコミュニケーションをするなど、いろいろな楽しみ方があると書いてあるわけですね。私もそれは確かにそうだと思います。ただ、トップアスリートというのはその競技の見本というか、あこがれのような存在になっているわけで、それに対してやはりある程度の費用は支援をしていかないと選手は育たない。そこの選考過程をもう少し明確化していかないといけないと思います。つまり、どの選手が強化選手で、どういう競技に力を入れていくのか。例えば国体とか、いろいろな意味で今後、神奈川県が全国レベルのトップに入っていくようなところを目指していくのかという点で、この育成・強化をするに当たってもっと具体性がないと、一部補助をしているお金も無駄になってしまうと私は思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

スポーツ課長

 国体の正式競技だけでも40競技ございます。非常に多岐にわたる競技種目でございますので、全てにつきまして網羅するのもなかなか難しいところではございます。ただ、各競技団体が加盟してございます神奈川県体育協会の方と連携をとらせていただきまして、専門家の知識、また経験を生かして、各競技団体とその辺の詰めの作業を行わせていただいておるところでございます。

柳下委員

 是非とも競技団体との協力体制の下、育成・強化に力を入れていただきたいということで、ちょっとこの辺は終わらせていただきます。県としても、取組を一生懸命バックアップをしていただきたいと思います。

 ちょっと話は戻るんですが、先ほどのスポーツネットワークの形成のイメージ図の中の、学校についてちょっとお伺いをしたいんです。部活動というくくりの中で、運動部、文化部等々ございますけれども、例えば先日、12月5日の神奈川新聞の記事で、スポーツを通じ神奈川に元気を、ということで、学校部活シンポジウムという催しが行われたという記事を拝見をしました。この中で、教育委員会教育指導部の保健体育課長が出席をされてお話をされたということで聞いておりますが、神奈川県立高校のデータで結構ですけれども、現在の部活動の加入率、この運動部と文化部について、以前も私、聞いているんですけれども、もう一度ちょっとお伺いをしたいんですが。

保健体育課長

 加入率のお尋ねでございますけれども、平成23年度の県立高等学校は、在校生徒数が11万765名おりまして、運動部入部者が4万7,897人、加入率は43.2%でございました。文化部の方は3万1,330人おりまして28.3%でございます。

柳下委員

 その中で、例えば運動部も文化部もそうなんですけれども、専門的指導ができる顧問というかそういった先生は実際のところ、どの程度いらっしゃるのかということをちょっとお伺いをしたいんです。

保健体育課長

 専門的知識を有する者でございます。平成23年度の運動部の設置部数が1,968部ございまして、そのうち専門的指導者が配置されている部は1,241部、63.1%でございます。平成23年度の文化部における専門的指導者の配置の割合でございますが、1,699部あるうちに専門的な指導者が配置されているのは852部、50.1%でございます。

柳下委員

 その専門的な先生が、運動部では63.1%とお聞きしましたけれども、例えば専門的知識を持つために養成をするというか指導をするとか、そういうことが現実的に行われているのかどうかお伺いします。

保健体育課長

 神奈川県に高等学校体育連盟という団体がございますが、この高体連で普及育成事業という事業がございます。この中で競技別の指導者研修会を開催しておりまして、余り専門的には指導できない顧問の先生方を集めて、育成を図っているという状況でございます。

柳下委員

 やはりこの部活動というのは、専門的知識を持つということは、技術を向上させるという面だけではないんですよね。文化部では余りけがをすることはないんですが、運動部においては専門的知識を持っていない方が指導を行った場合に、けがをするというおそれが必ず付いて回るというのも現実だと思います。私もちょっと得ている情報では、専門的指導者がいないために部活動ができないという話も聞くんですが、例えばその専門的知識を持った先生なりが複数の高校を指導するということは、現実論として可能なのかどうかお伺いしたいんです。

保健体育課長

 複数校の指導についてのお尋ねでございますけれども、例えば専門的指導者の少ない競技、陸上競技ですとハンマー投げですとかやり投げといった競技種目、あるいはレスリング競技、こういった専門的指導者が少ない競技については、専門家がいる学校に複数の学校の生徒が集まって指導しているというような状況はございます。こういった専門的な指導者から指導を受けることによりまして、安全の確保、あるいは競技力向上、あるいは顧問もそこの学校に行って専門家の指導を教わるというようにいろいろなことが可能となりますので、これからも学校間の連携が十分にとれるようにいたしまして対応していきたいと考えてございます。

柳下委員

 そうですね、その辺の連携が十分に行われることは部活動の活性化にもつながりますので良いと思います。今度は逆に見方を変えて、部員が少ない学校だけれども部活動を一生懸命やりたいよと、でも大会にも出れないと。だけれども隣の学校と一緒になったら一つのチームとして大会にも出れるよとか、そういう統合的な部活動の実施がどの程度行われているのか、その辺をちょっと御説明いただけますか。

保健体育課長

 統合部活動についてのお尋ねでございますけれども、実は平成10年から全国的に学校の統廃合が進みまして、全国高体連の加盟人数を見ても、部員が少なくなったことが分かります。統廃合に伴って部員が少なくなった学校につきましては、単独校だけでなく複数校でチームを編成して全国大会まで出れるようにする、そういうシステムをつくりました。

 本県ではこういうものではなく、例えばラグビーは15人ですが、他にハンドボールですとか、単なる部員数の減少によりチーム編成ができなくなった学校に対しましては、複数校で統合チームをつくり、県大会までは出れますよというような競技を設定してございます。こういったことで、練習等も定期的に統合チームで実施しておりますので、人数が少なくても部活動をやりたいという生徒のニーズに対応するために、こういった活動をこれからも促進をしてまいりたいと考えております。

柳下委員

 少人数のために大会に出れない、強いて言えば高校生活がそれで終わってしまうということがないように、そういう方向で進められれば良いかなとは感じております。

 その部活を支援していくということ、先ほど専門家の指導うんぬんということもお話をしましたけれども、私がちょっと聞き及んでいる中で、部活動支援社会人ボランティア事業というのが行われていると聞いておりますけれども、ちょっと御説明をしていただけますでしょうか。

保健体育課長

 部活動支援社会人ボランティア事業についてのお尋ねでございますが、この4月に設置いたしました企業等連携協議会に加盟している35団体の団体の社員、メンバーですが、そういった方々に県立高校でボランティアとして運動部活動の専門的な指導に関わる機会を提供するとともに、県立高校の運動部活動における専門的指導者の確保を目的に行う事業でございまして、実はこの10月から実施しておりまして、既に1社から3名の方が県立高校で部活動の指導を実際に行ってございます。また現在、5社から8名の希望がありまして、現在、派遣先を調整しているところでございます。

 今後は、更にこの連携協議会の加盟団体数を増やしまして、1人でも多くのボランティアの方が学校に派遣できるように取り組んでまいりたいと考えております。

柳下委員

 10月から動き出しているということで、まだ実績についてはなかなか述べられないとは思いますけれども、社会人ボランティア事業を導入した一番のメリットというのは何であるとお考えですか。

保健体育課長

 やはり実業団ですとか、昔、全日本や大学で専門的にやっていた方々で、ある程度仕事の年数がたって先も見えてきた中で、昔培ったものをもう一回子供たちに伝えたい、その気持ちも伝えたい、そういう部活の素晴らしさとかですね、あるいは技術的なものを伝えたい、そういったものを狙いとして社会人の方にお願いしております。校長先生の面接がございますので、誰でも入れるという状況ではございません。やはり学校の方針等々に合った方々に来ていただくというような方向でございます。

柳下委員

 その技術指導、また精神的な指導なり教育、そういう点では、そういうトップアスリートというか競技をやられてきた専門的な方がするということはプラスに働く部分もあるとは思うんです。ただ、もう10月から動き出していますけれども、例えば指導の中で行き過ぎた指導、体罰とか、若しくは事故とかが起こった場合の具体的な対処方法というのはどうなっているんですか。

保健体育課長

 まず、行き過ぎた指導でございますけれども、当然顧問がおりますので、学校と連携をとりながら練習計画をきちんとつくった中で対応してまいりますので、来た方が勝手に指導を自分のやり方に変えるという状況ではございません。

 それから、今、事故の件が出ましたけれども、学校管理下であればスポーツ安全保険が支払われます。また、それとは別にボランティア活動保険ということで、ボランティアの方には保険に入っていただきまして、その中で対処していくことで、双方に安全面の配慮はしてございます。

柳下委員

 当然部活動ですから顧問がいて、例えば生徒たちの方が、ボランティアで参加していただいている企業の方に出向くというケースもあると思うんです。企業の体育館に行って指導を受けたりとか、企業のグラウンドに行って何かをやったり、生徒が出向くということもあるわけですよね。その辺ちょっと確認というか、お伺いをしたいんですが。

保健体育課長

 基本的には学校でやることを原則にして調整をしてございます。万が一、そういった出向く場合につきましては、引率による練習という形になりますので、学校管理下であり保険の適用になると考えております。

柳下委員

 私が今聞きたかったのは、外部に出たときの顧問の引率について徹底されないと、例えば当初思っている指導内容等々が変わってきて、それがひいては行き過ぎた指導に発展をしてしまう可能性もあると思うんです。せっかく良い事業だと私は理解をしておりますので、これが発展できるように、なるべくマイナス部分を未然に防ぐため、そのマニュアル等々を徹底して作っていただければと思っております。

小川委員

 今の関連なんですけれども、今、県立高校の部活動の顧問についての質問をしているわけですけれども、顧問の先生がいるから大丈夫というお答えがさっきあったけれども、今まで不祥事がずっと報告されてきたわけです。中学校、高校ともに。そういう中で指導をしている顧問の先生が子供たちのお尻を触った、胸をもんだ、殴ってろっ骨を折ったという報告をずっと我々は受けているわけだけれども、不祥事がずっと続いている中で顧問の先生がそんなに頼りになるのでしょうか。

保健体育課長

 そういう事例がございますので、先般も各学校で行われる事故防止の研修がございましたが、現在私ども保健体育課の指導主事が行きまして研修をするといった対応を、部活動の盛んな学校についてはしております。不祥事が起きないように、そういった研修会等々も含めて現在行っております。

小川委員

 そんな簡単な問題ではないでしょう。不祥事がずっと続いているじゃないですか。我々がどんなに厳しいことをここで言ったって、現場ではずっと不祥事の報告が続いているじゃないですか。社会人のボランティアの方が、御指導していただいた方が、むしろ顧問とボランティア指導者の両方の抑制になっていいのかもしれないじゃないですか、ダブルになって。密室でやられていること自体がいろいろな不祥事を起こしているということだと思うんです。だから、今のお答えでは満点の答えではないと思うんです。

教職員部長

 体罰につきましては委員御指摘のとおり、平成23年度に入りましても、主に中学校において3件ほど教員による体罰がございました。この点につきましては、やはり学校長がきちんと教員を指導することが根本だと思います。それから、顧問と副顧問の二人がいても、事故が発生するのは、やはりどちらか一人が指導していたという場面のときが往々にして多いと思います。やはりそういった点を受け止めて、学校としてしっかりと複数で指導に当たる、あとは感情をコントロールできるような教員の資質向上に努める、こういったことを私どもとしては、月並みではございますが、研修や新採用の説明の際にきちっと本人に伝えて、こういった体罰があったときに教員として厳しく指導されるんだということも含めて自覚を促すということを徹底してまいることが本当に大切だと思っています。やはり不祥事につきましては繰り返して行われておりますので、私どもとしてもあらゆる機会を使って指導に当たっていきたいと思っております。

小川委員

 今、柳下委員が質問していた部活動支援の社会人ボランティア事業というものは、県立高校で評価が良いようだったら、やはり中学校とか、そういうところまで広げていくとか、いろいろなことが考えられると思うんですよね。複数体制の指導が良いんだというお答えだったから。いろいろ工夫していただいて、子供たちが安全に部活動ができるようにお願いして、私の関連は終わります。

柳下委員

 では、私の方から部活動について、最後に1点だけお聞きしたいことがありますのでお伺いします。今、小川委員の方からも顧問についての話が出ましたけれども、例えば県立高校で野球が強いとか陸上が強いとかという伝統校ってありますよね。そういう学校の顧問の人事異動では、例えば伝統がある学校には専門的知識を持っている指導者を配置するといった、意図的なそういう異動というのが行われるのかどうか、その辺をちょっとお伺いをしたいんです。

県立学校人事課長

 いわゆる部活動で一定の成績を上げている学校の部活動の顧問の異動につきましては、当然のことながら所属長である校長から、そろそろこの教員も長く学校にいて異動のタイミングが来ているから、ついては、子供たちの活動を継続したいために、ほぼ同じ程度の力の者を配置してもらえないかといった要望が、通常はその先生の異動時期の二、三年前からございます。ただ、教員を配置する人数というのは学校によって定数が決まっておりますので、何でもかんでもたくさん置けるというわけではございませんので、ちょうど同じような実力のある者をぴったりとしたタイミングで人事異動によって引き継げる場合と、定数の中に納まる場合には、前の年ないしは2年前から配置して、一緒に継続しで指導させてその後に異動させるという場合もございます。そういった努力はさせていただいておりますけれども、各学校からのオーダーが相当多い部活動の指導者ということもございますので、現場で足りない場合には外部指導者等の活用もさせていただいているといった状況でございます。

柳下委員

 ではまだ途中ですが、部活動の質問はこれで終わらせていただきます。



 (休憩 午後零時1分  再開 午後1時)



9 当局発言

  「教員の不祥事について」(教育長)

  「文化部における専門顧問数について」(保健体育課長)



10 日程第1について質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



柳下委員

 午前中に引き続き、私の方からちょっと質問をさせていただきたいと思います。

 今、冒頭教育長の方から報告がございましたけれども、確認も含めて、この逮捕された教諭、神奈川工業高校の教諭というのは部活等々の顧問をやっていたのかどうかという現状の報告をお願いします。

県立学校人事課長

 御指摘のありました教員の意向調書で確認いたしますと、ラグビーや剣道の指導ができるという記載欄はございますが、手元に個々の学校の顧問一覧がございませんので、可能性としてはラグビー、あるいは剣道等の部活に従事していたと思われますが、確認はできておりません。申し訳ございません。

柳下委員

 度重なることであり、他の委員の皆様方も大変遺憾だと感じておると思います。

松田委員

 今、教育長からお話がありましたが、今年になって何件目ですか。

教育長

 今年の12月1日現在で処分を行ったのは13名でございます。ですから、今回で14件目ということでございます。

松田委員

 何か甘くないか。今、教育長も痛恨の極みと謝罪しているけれども、教育委員会としてどういう体制をとって、何をやってきたんだということになるでしょう。一体何をやってきたんですか、今まで。

教育長

 これまで学校の中で、不祥事を防止するゼロプログラムといったものをそれぞれの学校の中で作成し取組を行う、また、月に1回は校長の方からきちんとそうした不祥事防止に対して、校長自ら職員を指導するといったような取組も、様々に重ねてきているところでございます。

 また今年度は、昨年度よりも早い段階でもう13件を超えてしまったといったような段階でありますので、市町村の全ての教育長さんたちともお話をして全員で協議をいたしまして、教職員の皆様へ、というペーパーを一人一人に渡してメッセージを送ろうという取組を行ったところでございます。このメッセージの中には、管理監督者はもとより、全ての教職員が職務上、そうした課題、それから個人的な悩みも抱えている人間もいるであろうということも踏まえて、目配せや気配せをそれぞれの管理職がきちんとするようにといったようなことの中で、強い使命感と、それから、誇りを持って業務に取り組めるようにということで、一人一人の職員に事故防止を訴えたという取組を行ってまいりました。

松田委員

 本人に対する処罰は警察的なもの、また地公法としてもあるだろうけれども、今までの対応も含めて、教育委員会が組織的に、管理者又は市町村教育委員会に対してどういう対応をしたんですか。

教育長

 年間通しまして様々な機会で、私は、直接校長、それから管理職などいろいろな方にお会いする機会がございます。いろいろな説明会とか何かの機会がかなりございます。そういった際には必ず不祥事防止、事故防止、それから教員を一人にしないようにといったようなことを常に見守るようにということの中で、プライベートなこともありますけれども、要は個人的なそういった悩みを抱えていると、なかなか難しい部分もあるんですけれども、本人のいろいろな細かなところまで、要は、踏み込んできちんと見てくださいと、こういったようなことを機会あるごとに管理職の方々にお話を申し上げているところでございます。

松田委員

 いや、校長など管理者がどういう罰を受けたのかということですよ。何かありましたか。

教育長

 管理者等も、それぞれの事案に応じまして処分を行っております。

調査免許課長

 大変申し訳ないことと思っております。この夏にかけまして教員の不祥事が御案内のように引き続いているという事態に今年はなっておりまして、県教委といたしましても非常に遺憾ということで、県立学校につきましては、夏の8月に第1回目の臨時の校長会議を開いて周知をしております。また9月にも同様なような趣旨での指導をし、改めて徹底を促しました。それと市町村教委につきましては、教育事務所管内の市町村の人事担当の方々に集まっていただき、ちょっと昨年に比べますと非常に異常事態であるというようなことでの注意喚起をしたところでございます。

 管理職への処分でございますけれども、これにつきましては県としまして懲戒処分の指針というのを定めておりまして、そういったものと過去の事例に照らし合わせながら、事故の重大性の度合い等を見ながら判断をしております。管理職として非常に過失が大きいというような場合につきましては、校長も地公法上の処分をもって臨むというようなことで、私どもとしましては厳正な対処をしてきたつもりでおります。

 今回もこういったような事案が発生したことにつきましては非常に遺憾と思っておりまして、午前中、一報が入っただけでございまして、まだ全容はつかめておりませんけれども、しっかりと調査をして厳正な対応をしてまいりたいと考えております。

松田委員

 組織として、やはり緩みが出ていると断じざるを得ない。厳正な組織としてしっかりした整理をして、今後このようなことが起こさないことを、教職員は当然でありますが県民に向かって、組織全体として、神奈川県としてそれを示すということを考えていただけるようにお願いします。

柳下委員

 それでは私の午前中の質問に引き続き、何点かちょっと質問させていただきたいと思います。

 スポーツビジョンの中で、よくこの中で出てきますが、場所の確保とか施設の充実とかいう文言が出てきますけれども、正直言うと、特に横浜市、川崎市においてはスポーツ自体ができる場所というのが確保されていない。現実、例えば野球でありサッカーといった屋外のスポーツにしても、武道といった室内のスポーツにしても、非常に場所等々が不足しているというのが現状だと理解しております。

 そこで1点、県立学校に限ってちょっと質問をさせていただきたいんですが、私は以前、県立学校の開放事業の資料を頂いております。そこから質問をさせていただきますけれども、この平成22年度の県立学校の施設開放事業で、全く開放していない学校もあれば、開放利用者が非常に多いという学校もあるんです。その辺はどこから違いが出てくるのかという説明をいただければと思います。

スポーツ課長

 平成22年度の学校施設の開放状況を申し上げますと、169校中155校、約92%の学校で施設開放を行っておるところでございます。その開放しております各学校の中でも、開放状況に差異があるという御指摘でございました。

 やはり開放状況の差異につきまして考えますと、学校教育に支障のない範囲で開放するという大原則がございますので、一番影響するのは部活動の活動状況と考えてございます。大体の学校において部活動の活動状況が非常に活発で、様々な部が活動されており、グラウンド、あるいは体育館を多くの部が利用されているところは、どうしても学校開放の利用頻度が低くならざるを得ないという状況が一つございます。また、その学校の立地条件、例えば住宅が密集している中に立地しているということで、近隣住民の方への配慮が必要な学校もございます。また、地域のクラブ等、その学校の施設を利用されるクラブが近隣にあるほど、学校開放の利用の率も高くなっているという状況もございます。

 ただ、部活動を活発に行っている学校でもいろいろ工夫をして、地域の皆様や関係団体の皆様に少しでも施設開放しようと努力している学校もございますので、今、多々申し上げましたが、それぞれの学校で努力は行っておるところでございます。ただ、それぞれの学校の持っている特色でどうしても差異が出てくると、このように考えております。

柳下委員

 実は、私この問題は非常に大きいと思っているんです。例えばこのようにスポーツビジョン改定版を出して、これからスポーツ振興等々、もっと力を入れていくという中で、私が認識しているのは、これは県立高校の部活をやっている先生からじかに聞いたんですけれども、学校の施設開放に当たっては先生の裁量というのがすごく大きくあって、先生の都合で1週間ぐらい前に部活をやるのかやらないのか決めるというようなことです。ですから、あらかじめ部活をやらなければ開放できる日もある。だけれども、その部活の先生が自分の都合で判断をしてしまう。そこまで引き延ばして、1週間後に部活やるよとか、そういうことが現実はあるんですということを私も何遍も聞いているんです。その現状というのは、例えば私がなぜ学校開放の質問をしているのかというと、これから当然地域ぐるみの防災とかにおいても、県立高校は本当に近くて遠い存在なんですよ。横浜市立中学とか小学校は近い存在なんですけれども、すぐ近くにある県立高校は近いのに遠いんです。それはなぜかといったら地域との距離があり過ぎると感じているんです。

 現状、そういう顧問をやっていた経験のある先生等々から意見を聞くと、内部でのそういう引き延ばしではないけれども、自己都合で判断をすると。だったら、もっと積極的に、半年ぐらい前にこの日は開放しますと、そしたら部活は対外試合で外に出ればいいではないですか。いろいろな方策というのが積極的に組めるはずなんです。ましてや横浜市内というのはグラウンドが不足している。県立高校等々があって、それを地域に開放して、地域も半年前に分かれば行事が組めたり、例えばスポーツチームなどの団体であっても大会を開こうとか予定が組める。ただ、それがいろいろ決まりごとがあって、確かに学校教育法では、教育上支障がない限りとは書いてはあるんですが、今やそういう時代ではなくて、これからもっと積極的な開放、それも早期スケジュールを出しての開放ということが必要であると私は思うんですが、それについてのお考えをお願いします。

スポーツ課長

 確かに様々なスポーツ活動、運動活動をするに当たっては、大勢の皆様がお集まりになるということから、スケジュールが非常に大切になろうかと思います。その意味で、今、委員から御指摘のあったとおり、早めにスケジュールが押さえられるような学校施設開放のスケジュール公表は非常に大事だと私も認識しております。

 各学校におきましては原則開放日というのを設けさせていただいておりまして、できる限り地域の皆様に施設開放ができるように努めておるところでございます。ただ、先ほど申し上げました部活動の関係等で、例えば天候で雨が続いたりという場合もございます。先ほど御指摘のあったとおり、スケジュール管理が非常に曖昧であるという場合もあろうかと思います。そういうものを含めまして、今後は特に地域の皆様と協力して、先ほど地域防災の話もございましたので、そういう御協力を頂くに当たっても、施設開放に積極的に取り組んでもらいたいと考えております。そのため、今申し上げました原則開放日等々の徹底、それと早めのスケジュールの公表につきまして、各学校長の理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。

柳下委員

 それは私、先ほど述べさせていただいたとおり、できる限りこういう地域が一体となる一つの材料としても、学校開放というのは、利用をする側も県立学校側もそれぞれがより身近になる一つの材料だと思いますので、なるべく早期公表をして積極的な開放に努めていいただきたいと思っております。

 それに関連をして、例えば県立学校の施設の充実、要にこのスポーツビジョンの中にも当然場の提供と施設の充実というのが出てくるわけです。それが、今の現状ではなかなか行き届かないだろうと思っております。

 それと、もう一つ、違う側面で言えば、中学校は武道の必修化をされるわけですね。来年度からスタートするんでしょうか。その辺も併せて、現状、施設の充実度というのはどういう認識をされているのか、ちょっとお話を伺いたいんです。

スポーツ課長

 学校を含めて、スポーツ施設全般、特に県立のスポーツ施設につきまして申し上げます。

 県立スポーツ施設は、藤沢の神奈川県立体育センターはじめ多々ございますけれども、施設の老朽化という課題がございます。各学校につきましても、まず耐震工事等々の財源が必要な工事が多々ございまして、施設につきましてはかなり厳しい状況にあることは確かでございます。

 そうは申しましても、まず、御利用いただきます方々、学校であれば生徒の皆さん、県立施設であれば県民の皆さん、こういった方々の安全が第一でございますので、老朽化した施設や器具につきましては、まず安全を第一に、財源を何とか振り絞って対応させていただいているところでございます。

松田委員

 今、武道関係のお話がありましたので、直接県立高校との関係ではないかもしれないので、ちょっと確認したいんですが、来年の必修化に向けて今どういう状況なのか、把握している状況があったらちょっとお示しを願いたい。具体的に言うと、例えば全中学校の中で武道が必修化されるが、武道というのは9競技ありますけれども、その中からどういう競技を選択しているのかとか、そういう把握はしていますか。

保健体育課長

 各学校にどういうふうな状況で授業をやるかということはアンケートをとっておりまして、中学1年生で77%が柔道を実施しております。それから2年生では81%、3年生では74%、先行実施ということで、来年から武道が必修化になる関係で、約9割の学校が先行で授業をしております。それから、中学1年生で剣道は約13%、それから2年生が14%、3年生が11%ということで、柔道の方が非常に多くやっているという状況でございます。

松田委員

 ということは、大体柔道と剣道でほぼ全てで、他の武道というのはありませんか。

保健体育課長

 相撲は三浦の方の2校ほどでやっておりまして、ですから割合でいきますと中学1年生で0.9%、2年生が0.7%、それから3年生が0.7%ということで、相撲は土俵がないとできませんので、土俵のある学校で実施しております。

松田委員

 ということは、大体この3道で、あと他のものはないという理解でよろしいわけですね。

 それでは今、スポーツをする場所の問題が出ていましたので、今おっしゃった学校では、いわゆる柔道場、剣道場、それと土俵は整備されているということでよろしいですか。

保健体育課長

 中学校の校数が413校あるんですけれども、そのうち柔道場のみ設置している学校が8%でございます。それから剣道場のみが27.6%、柔剣道併用の施設が23.5%ということで、全部足しますと59.1%というような実態になってございます。

松田委員

 ということは他の48%、これは体育館に畳を敷き、体育館で柔道などをするという認識でよろしいんですか。

保健体育課長

 委員おっしゃるとおり、体育館で授業を実施するという状況になると思います。

松田委員

 ちょっと今、柔道場、剣道場という話が出ましたが、柔道場はあった方が良いですね。剣道もできるとは思いますが。施設については、柔道場とか剣道場という言い方をしていますか。

保健体育課長

 以前、格技場という名称はありましたけれども、現在は柔道場というような名称で統一されております。

松田委員

 かつて、格技場という名称については私も何回もこだわりましたけれども、もうほぼ格技場という言い方はないです。格技ではないですからね、柔道、剣道という道がつくところは。単なる格技というものでは表現できないものを求めているんでしょう。武道という中で流汗悟道という言葉がありまして、汗を流し、道を悟るという言葉であり、いかに汗を流していくかということによって道を悟る域に達するという意味です。初めは分からなくていいと、とりあえずやっているうちに分かってくるんだという、そういうことでしょう。世界に誇る日本の文化でありますから、その武道が必修化となったときに、場所も含めて、子供たちが流汗悟道できる体制を整えるべきだと私は考えています。体育館ではなくて、できたら道場というものを与えてあげて、そこで汗を流すだけではなくて道を悟るような領域まで上げてやるようなものを求めておきます。

 さあ、もう一つは、指導者です。先ほど来お話に出ていましたね。ただ組み合って、また、ただ竹刀を振ってというだけではとてもこの武道の域までは行かない。指導体制はどうなっていますか。

保健体育課長

 柔道の必修化に向けまして柔道連盟、剣道連盟との連携をとりまして、今年度も2回ほど研修を行ったんですが、実は12月にアンケートをとりましたところ、やはりまだ不安がある先生がいらっしゃるということが分かりました。そのため、やはり柔道の事故が非常に多いので、年が明けまして1月に柔道、2月に同じく柔道と、全教諭を対象に2回の研修会を武道館で開催いたします。一つは、警察の方で南区にあります刑務所の道場でやりまして、もう一つは、武道館を借りてやる予定であります。このように、講習会を年明けから2回やって、先生方の指導力の向上に資したいと考えております。

松田委員

 では、ちょっと話を変えましょう。課長、なぜ速成の講習会をやらなきゃいけなかったのか、それについてはどういう認識ですか。

保健体育課長

 今般、テレビ等でも、柔道で頭を打つことによってけがが発生しているという報道がされておりまして、先生方のアンケートの中にも、やはりやる以上はきちっとやりたいというような回答が多くございまして、そういった要望を反映したものであると考えています。実は、この12月から指導主事が学校を巡回しております。地区によってはその地区の中学校の体育の先生にみんな集まってもらって、本県の指導主事と柔道連盟の指導者が現場に出向きまして、実際に授業形式で柔道の指導をやってもらって先生方の研修をするという計画をしておりまして、年末年始にかけて各学校でそういったものもやる予定でございます。こういった研修等により、4月の実施に向けまして、なるべくけがが起きないような状況で迎えるようなことをしていきたいと考えております。

松田委員

 日本の武道には段位制というのがあります。これは世界に例を見ないものなんですけれども、柔道ですと黒帯、いわゆるブラックベルトを有しているかどうかというのが、一つ、指導の鉄則になりますが、ちょっと聞いた話ですが、短期間に段位を認定しているものがあると聞いているんですが、それはどうでしょう。

保健体育課長

 体育センターでやっております研修で、弓道、柔道、剣道の有段者を育成するもので、4日間の日程でやっております。県の弓道連盟、柔道連盟、剣道連盟のそれぞれの主催で、4日間の研修を終えた上で試験受けて、初段を取得するという形の講習を実施しております。

松田委員

 そこだと思うんだよね。4日で黒帯、ブラックベルトになるということですが、世界の人たちにとっては、黒帯はマスターオブアーツという表現もするぐらいで、その段位に相当しているんだという認識を持っているわけです。その4日間で黒帯を取った人たちは、本当にこの道というものを指導していけるんだろうかというちょっとおびえのようなものが僕にはあるんですよ。速成ではなく本格的な指導ができるような体制を組まないと、単なる安全性や単なる技の指導ではなく、先ほど言った、汗を流したときに次に来るもの、その域に達するために、4日間の研修の後に、次のメニューを用意しておかなければ、その柔道の技だけではない、武道の教育というのは僕は先が見えているような気がしてならないんです。4日間の研修の後の次のステージは、何かお考えなんですか。

保健体育課長

 県の柔道連盟の方で主催しております指導者講習会等がございますので、そういったものは今、実は教員の参加が非常に少ないという実態がございますので、こういったものを広報して、先生方に参加するように各地区を通して促していきたいと考えております。

松田委員

 答弁が重なっておりますからこの程度にしますが、現実的な話の中で、各地区には柔道、そして剣道、様々な武道ができる方々が、地域の中にいらっしゃいますよね。さらに、中学のOBの方や地元の正しく商店街のお父さんや、それからOBの方々でも相当の域に達している方がたくさんいらっしゃると思うんです。そういう方々を活用しない手はないと私は思っているんです。それこそ各連盟に要請すれば、そういう方々の名前が浮かんでくると思いますが、体育の授業で、速成の黒帯ではなく道を極めた人というか、そういうまちの中にいる方々の手を借りるということは考えられませんか。

保健体育課長

 実際に、大磯町とか二宮町の方でそういった事例がございますので、そういったものを広く他の中学校にも広めていきたいと思います。そういったところには道場が一杯ありますし、道場の指導者の皆さんにもそういった協力をしていただけるという話も頂いていますので、その辺の活用を今、委員指摘のとおり、更に掘り起こしてやっていきたいと思っております。

松田委員

 これについては当然、各警察署の力も借りてもいいでしょうし、様々な形があると思います。武道必修化に関して、もう少し様々な手を使いながら、せっかく平成24年度からスタートするので、それが頓挫しないように、もう少し様々な要素を使い、その教育法又は指導要領があるというのは分かりますけれども、もう少し幅広の見方で進めていくことができるんではないかと思っていますので、それを要望します。

 次にもう1点、指導要領の変更に伴って、平成24年度から武道必修化のみならず、他のものも変更があったと思いますが、どういうものがあったのかお示しを願いたいと思います。

高校教育指導課長

 高等学校においては、各教科・科目の科目名が変更になるような教科もございますが、共通事項として言語活動の充実ということが、全ての教科・科目に位置付けられました。言語活動というのはただ国語だけではなくて、それぞれの教科・科目で生徒の思考力、判断力、そして特にいろいろな生徒が研究発表とかプレゼンにおいて必要とされる表現力で、実際に授業の中で行うよう努力するということになっております。大きな変更点というのはそういうところでございます。

子ども教育支援課長

 中学校におきましては、平成24年度から全面実施になっていくわけですが、例えば家庭科での和服を扱う授業、それから中学校、小学校もそうですけれども、国語の中で古典を扱う、そういった変更がされております。

松田委員

 指導要領改正に伴う質問については、また来年度からできることをしたいと思います。いずれにしても、今の議論の中では、スポーツという概念の中で柳下委員がずっと議論をしてくれた。これは教育という概念の中でスポーツも教育の一環に入っているということ、そういう家庭や地域の行う教育の一環なんですよ。学校だけではない。そうすると、すごく地域と密接な面もある。ですから、このスポーツのビジョンが出てきたんでしょう。だから学校と地域を切って考えるべきものでもない。やはりスポーツビジョンという中で全体として、いかにスポーツが、いつでも、どこでもできていけるかという、そういう中にスポーツはあると私は考えながら、先ほどの議論を見ていました。ややもすると、何か学校というところが、ただ別の組織に見えてならないところがあるものですから、このスポーツビジョンができたときに、いかに学校と地域を融合させて、さらにまちの中の人にも入ってきてもらうことを目指す。このように一体となることが本当の意味で教育に資することだど僕は認識していますので、是非そういうものも要望しながら、また今後の議論の中で深めていきましょう。

嶋村委員

 今、柳下委員、それから、松田委員の方からスポーツビジョンについての話、また、武道については特に施設の充実等々について質疑があったんですが、柳下委員の方から施設の充実という面で、神奈川県立高校の施設の有効活用というような質疑がなされました。スポーツビジョンの方の説明も一通りしていただいたわけなんですが、私が感じるところ、ソフト面については、今、松田委員からも話があったように、学校施設の開放だけではなくて、県教育委員会として、広く神奈川県民に対してのスポーツの振興というような意図の話がありましたので、私もそのとおりだなと思います。一方で、このスポーツビジョン中で、まだちょっと私の方には伝わってこないんですが、当然ソフトがあれば、ハードがつきものなわけです。ソフトやハードもなくて、すぐできるスポーツというのはなかなかないはずなんです。それを実践するための場所、施設、そして指導者という、いろいろなものがかみ合って、その技術を磨くことができるわけなんですが、このスポーツビジョンの中で、ソフトとは別に、ハードについてはどのようにお考えなのかをちょっとお聞きしたいと思います。

スポーツ課長

 スポーツを行う場、またそれを観戦する場、応援する場、これは非常に大事だと考えております。先ほど県立のスポーツ施設の現状を申し上げさせていただきました。非常に老朽化が進んでおりまして、安全面には十分配慮して取り組んでおるところですが、更に新設するというのは非常に厳しい状況でございます。各市町村におきましては、身近なスポーツ施設を拡充していただきたいということで、スポーツ主管課長会議等でもいろいろお願いしておるところでございますが、各市町村においても非常に厳しい財政状況だということを聞いております。

 そのような中、先ほど申し上げたとおり、学校の施設開放について、本年度は169校中155校で施設開放を行っていることを先ほど申し上げましたが、まだまだ十分な施設開放ができていない状況でございます。

 今後のハードの展開につきましては、今申し上げたように非常に厳しい財政状況でございますが、現在の施設を更に活用していきたいということと、県内には民間、あるいは大学の施設が多くざいます。これにつきまして少しでも県民の皆様に開放していただけないかということにつきまして、大学の連絡会議とも連携をとり、先ほどの3033推進本部会議のメンバーにも加わっていただいておりますので、御協力をいただくようにお願いをしておるところでございます。

 また、保健体育課の方で行っております、かながわドリームアシストコミュニティ事業の中でも民間の協力が得られつつございますので、そういうところにも御協力を求めてお願いにあがりたいと考えておるところでございます。

嶋村委員

 結局できないという回答だったと思うんですが、ソフトだけ一生懸命やってハードはできませんというようなことでは、今のこのスポーツビジョンをつくっても何の意味もないんではないかなと思います。もっと知恵を出してもらいたい。

 単刀直入に言いますけれども、我々も地元で、それぞれの地域で活動していますが、今までで一番県のことで話題になっているのは県有地なんです。県有施設をどう利活用するかということは、我々地元選出の議員からすれば大きな問題であり、また、地域からも一番声が掛かる問題なんです。どういうところから声が掛かるかというと、そこに建物を建ててくれという人はいないんです。地面があるんだったら、それをそのまま使わせてくれないか、使える期間だけでいいから貸してほしいという声が一番多いんです。雑草を刈ったらどうなると思いますか。グラウンドになるではないですか。グラウンドがあれば何ができますか。サッカーができる、野球ができる、グラウンドゴルフができる、今、スポーツ推進をしている3033運動についても、そのままその場で生かすことができるんではないでしょうか。そして、地域、県民の先ほどのネットワークの図がありましたね。25ページの図ですが、こういった県有施設を使って、極端なことを言ったら、市町村なり団体なりに管理運営をしてもらうことによって、使用されていない県有施設の安全・安心が守れるんではないでしょうか。そういった話合いがこういったところでできない限り、スポーツの推進なんかできるわけがないですよ。ですから、私らは一つの提案としてですけれども、県有地の利活用を、是非、教育委員会の方から言っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

スポーツ課長

 スポーツ施策総合推進本部でも、そのような部局横断的な会議を設けてございます。是非そういう場を活用して、今、委員から御指摘のありました県有財産の管理部門等にも働き掛けていきたいと考えます。

嶋村委員

 くどくど言いませんので、是非検討していただきたい。要するに、お金をかけて施設を造るというだけがスポーツ振興ではないと私は思います。現在のところ、いかに小さな面積であっても何かスポーツができる場所というのはあるはずだし、それを探して、県民の皆さんも動いているわけですから、県がどれだけ協力できるかというのが、このスポーツビジョンの成功にもつながるものではないかなと思います。そういう意味では、ハードの提案も是非していただきたいと思います。

 すみませんがもう一つ、施設という面で聞きたいんですが、先日、テニスコートの芝生化についての視察を私たち有志で行かせてもらったんですが、これも学校のグラウンドがクレーのまんまではなくて芝生にすることで、教育面でもいろいろとプラス要素があると思います。これも一つの施設の有効利用だと思うんですけれども、この学校の芝生化というものに対してどう行っているか、ちょっとお聞きしたいんです。

まなびや計画推進課長

 県立学校の芝生化というお話でございますけれども、これまで私ども平成21年から、特に高校等を中心に芝生化ということに取り組んでまいりました。当面試行という形で進めさせていただいておりますけれども、平成21年度に、まず手始めに県立高校2校で芝生化を始めております。それから、翌年の平成22年度には高校で5校、特別支援学校2校で始めさせていただきました。今年度、平成23年度でございますけれども、全面的な芝生化を含め、既に2校で実施しております。それから、芝生は植える時期がございまして、ちょうどこの冬の時期は適さないということがございますので、あと7校ほど2月から3月ぐらいにかけて芝生化をさせていただく予定ということでございます。都合合わせますと、この3年間で11校で実施済みであり、それから、実施予定の7校を合わせますと、トータルで18校の芝生化をやってまいりたいと考えております。

嶋村委員

 18校で順次実施や計画をしているということなんですけれども、県立高校は100校を超える学校があるわけです。最終的な目標とかは、現時点でお考えはあるんですか。

まなびや計画推進課長

 この芝生化の対象とする学校につきましては、私ども毎年度、芝生化に関する要望ですとか、それから、グラウンド整備の予定の有無、こういったものをいろいろ勘案いたしまして、これらの学校と調整を行った上で実施校を決めているという状況でございます。

 したがいまして、各年度のいろいろな状況によりまして、芝生化ができる学校というのは数的にも毎年異なってくるわけですが、当面は、今年度と同程度の数は取り組んでまいりたいと考えております。

 それから、将来的な目標でございますけれども、試行3年目ということでございまして、今後の進捗ですとか具体的な成果、課題等を見極めながら検討してまいりたいと考えております。

嶋村委員

 まだ芝生化に取り組まれてからさほど長い年月がたっているわけではないと思うんですが、これから進めていく上で、現時点で良い面とか悪い面とかありましたら、ちょっと御答弁いただけますか。

まなびや計画推進課長

 芝生化を始めて3年目ということでございますけれども、そういった中で本当にこういった点は良いなという部分もございますし、それから、なかなか難しいなという部分も正直言ってございます。

 具体的に良い面でございますけれども、実施校のいろいろな意見を聞く機会がございますけれども、そうした中でやはり多いのが、部活動ですとか体育の授業を行う際に、生徒たちがストレッチが思い切りできるというようなこともございますし、それから気持ちよく伸び伸びと体を動かすことができるんだというようなお話も伺っております。

 それから、一般的なお話としましては、芝生というのは土のむき出しよりは、膝に対する負担が軽減されまして、結果的にけがの予防に結び付いていること、それから、緑があるということで生徒さんに対するリラクゼーション効果も期待できるというお話も頂いております。

 それからあと、周辺環境への影響ということでございまして、学校のグラウンドというと、やはり日頃の砂ぼこり対策というのが非常に頭の痛い問題なんですが、やはり広い面積の芝生を植えたところでは、周辺からの苦情も大分減ってきたというお話も頂いているところでございます。特別支援学校でも実施しておりますが、そういったところには、転んでもけがをすることがないということがございまして、子供たちが外で遊ぶ機会が増えたというお話も伺っております。

 それから課題でございますが、芝生を植えた際には、しっかりと定着するまでの間、あるいは冬越しのために冬芝の種を植えるといった場合は、どうしても養生の期間というのが必要になってきます。これも1週間、2週間という期間ではなくて、2箇月、3箇月という期間がどうしても必要でございまして、グラウンドの使用を制限せざるを得ない期間が出てくるというのが課題でございます。

 それから、定期の芝刈りですとか夏場の草刈り等、よりきめ細かな維持管理を行うためには、それに応じた体制を学校内に整えることが必要になってくるという点も今後の課題であると考えております。

嶋村委員

 芝生化については、今までの議会の中でも、森議員を中心に、我が党がかなり前から推進をしてきたことは御理解いただいていると思うんですが、芝生は非常に高価なもので、メンテナンスにも費用がかかるというような問題点があったことを承知しておりますが、実際ここ最近では、鳥取方式といって、ティフトンという非常に頑丈な、野芝に近いような性質の芝が流通していて、簡単に植えられて、低コストで管理できるというようなものが存在しております。そういった芝生のテストもしていただいていると思うんですけれども、コストをかけない芝生化もできるということを私も実感しているわけなんですが、これからの進め方とか方策について何かお考えがあればお聞かせください。

まなびや計画推進課長

 お話のとおり、今回の試行の中でも、その取組方といいますか植え方といいますか、これもいろいろな方法を試してきたわけでございますが、コスト的な部分でかなり差が生じているなということがございます。これは私どもといたしましても実感として認識しております。例えば、私どもの方法の一つとして、私どもは何でもかんでもやってしまうと、それこそグラウンド整備を行う際には、それに合わせて表土の改良ですとか排水の改良ですとか、こういったものをやってしまうといった事例がございますが、そういった事例の場合、これまでの実例ですと、大体平米当たり数千円、4,000円とか5,000円とか、あるいはもうちょっとかかってしまうというようなことがございます。逆に例えば学校が、生徒さんですとか教職員が主体的、自主的に自分たちで種を調達し、それをまいて維持管理するという実例もございますが、そういった場合には、それこそ二、三百円の範囲でできてしまうということもございます。

 こうしたコスト面という問題を除いても、まず理想としては、関係者に芝生に対する愛情を持っていただいて、維持管理等も自主的に対応をしていただくということでございます。今後の維持管理等を考えると、どうしてもそういうことがやはり理想だろうなという認識しております。そうした意味からも、学校の積極性ですとか主体性が発揮でるような、そういう取組を進めてまいりたいと考えておりますが、しかしながら、当分の間、試行ということもございまして、私どもとしてもモデル的に事業を進めてみたいということがございます。そのため、できるだけ実例を増やして芝生の良さを多くの方に知ってもらうこと、これもこの試行の大切な役割だと思っています。このためには先ほど申しましたように、生徒や教職員が主体的に取り組む方法と併せて、私どもが指導的に進める方法とを併用しながら、当面取り組んでまいりたいなと考えております。

嶋村委員

 前段に施設の話をしたんですけれども、スポーツをやる方は必ず施設を使うわけで、ハード施設であれば体育館であるとか武道場であるとか、そういったものについてもそうなんですけれども、教育の一環、クラブの中の一環で、必ず後片付けをするとか掃除をするとか、自分の使っている道具を大切に使うということも教育の一環になっていると思うんです。外のスポーツであっても、終わったら必ずグラウンド整備をして次に備えるとか、練習前にグラウンド整備をする、そういったスポーツした後の施設を自分たちできちんと管理をする、整備をする、そういったことも教育をしていく一環だと思います。

 そういった施設について、今までは基本的に物であるという考え方だと思いますが、芝生というのは生き物なんですね。唯一、生き物の上でスポーツをするというのは、芝生の上が一番ではないかと思うんです。ですから、生き物の上でスポーツをするということの大切さというか、そういったものも今までの施設管理とは違う観点の施設管理につながるんではないかと思うんですが、芝生の上でスポーツをやったりするということが、どれだけ自分たちが気持ち良くできるかということ、それは芝生が生きているからであるということも加味した中で、教育をしていくということはとても良いことだなと私は思っています。

 そういう中で、学校の管理者、教職員の方々だけで芝生の管理をしていこうということではなくて、利用する生徒たちもその芝生の管理をするということが大変大切なことだと思うんですが、最後に、維持管理をしていくということからすれば、悪い言い方をしちゃうと職員の独占的な管理であるとか、あの人でないと管理ができないということではなくて、学校全体でその施設運営をしていく中に芝生の維持ということを考えながら維持をしていただきたいなと思うんですが、その点について何かお考えがあれば。

まなびや計画推進課長

 委員お話しのとおり、例えばこれが私どもが主導的にやった場合であっても、やはり維持管理というのは学校の現場にお任せをしなければいけないということがございます。

 それから、例えば自主的に取り組んだような学校におきましても、それを使うのはやはり生徒さんが中心になってくるということもございます。そういった意味から考えると、やはり使う一人一人の生徒さんに、愛情を持って芝生の維持管理、維持管理というよりは育成といいますか、そういうことが非常に大切なことだと思っております。

 そのように生徒さんとともに芝生に接している部分もございますが、まだなかなかちょっと広まっていないと、どうしても維持管理は先生方が中心になってやっているというようなお話も伺っております。ただ、今後、学校の現場ともよくお話をさせていただきながら、必要なところとの調整をさせていただきながら、できるだけそういうような方向に持っていくようなことを、私どもも今後の宿題という形で捉えさせていただきたいなと思っております。

嶋村委員

 最後に、要望になりますが、維持管理もそうなんですけれども、低コストでチャレンジができるということは良いことだと思うし、それをうまく有効活用して、あの学校で試合がしたいね、あの芝生の上でやってみたいねというような話が出てくれば理想的だと思います。それを体験した相手チームが、是非自分のところでもできるんだというような広がりがあれば、その県立学校の学校間でのグラウンドの整備、維持についてのやり方など、そういったものが広がるんではないかなと思いますので、是非そういうムードでつくっていただきたいと思います。これで関連を終わります。

柳下委員

 では、私の方から最後、このアクティブかながわ・スポーツビジョンについて、ちょっと最後に質問させていただきます。県の教育委員会として、このビジョンの思いを伺いたいと思いますので、教育長よろしくお願いをしたいと思います。

教育長

 このスポーツビジョンにつきましては、県民の皆様が、いつでも、どこでも身近なところでライフステージに応じてスポーツに親しむことができるといったようなことで、今後の方向性を示させていただいたものでございます。

 スポーツビジョンの基本理念は、スポーツのあるまちづくり、暮らしづくりということでございます。そうしたことから、先ほども質疑の中で出てまいりました総合型地域スポーツクラブは世代に関わりなく、身近なところでスポーツに親しめるような環境づくりを目指していきたいということでございます。

 また、もう一つは、学校とか、そういう教育の中でのスポーツの位置付けということでございますと、健康維持とか体力増進とかいうことは当然でございます。また、フェアプレーの精神ですとか礼儀ですとか、思いやる心を養うこととか、こういったものが非常に大切なことだと思っております。

 いずれにしましても、スポーツを通じまして県民の皆様が様々な場面で親しんでいただきまして、健康で明るく豊かな生活を営んでいただけるようにということでスポーツを位置付けていきたいと考えてございます。

柳下委員

 では、最後、要望を含めてちょっと私から述べさせていただきますけれども、先ほども私、質問の中で言ったネットワークのこのイメージでの質問もさせていただきましたけれども、申し訳ないですが、このイメージでは形が見えてこないと思うんです。理想は非常に分かるし、スポーツをする、みる、支えるというテーマはすごく良いと思います。ただ、それを本当に、県が主体性を持って支える形がつくれているのかどうか、それがやはり見えてこない。では、神奈川のスポーツ推進はどこに向かっていくのかという、その明確な、もっと分かりやすい形を是非教育委員会としても力を入れていただきたい。本当に先ほど言った、スポーツをする、みる、支えるというテーマをバックアップできる体制づくり、あとソフトとハードですが、ハードの部分も学校開放を含めて積極的な取組を要望させていただいて、私のこのスポーツビジョンの質問は終わらせていただきます。

三橋委員

 三橋でございます。私は、11月に行われた産業教育フェアの方に行ってきたんでありますが、まず、県立高校改革推進計画の10年間の成果と課題ということで、公立高校改革のことについて伺うに当たって、まず教育委員会が、ここ10年間に取り組んできましたいきさつと、昭和40年には57校しかなかった県立高校が、その後、高校100校新設計画の中で平成2年度には166校まで高校が増えてきたことに関して、ここ20年の高校数というか学校数の変遷について報告をいただければと思います。

高校教育企画課長

 高校数の変遷というお話がございました。今お話がございましたように、高校100校新設計画の前の昭和47年は、65校という高校数でございました。中学校の卒業生徒数がピークとなります昭和62年には165校ということで、正にこの100校計画によりまして100校の新設をさせていただいたところでございます。

 また県立高校改革のお話がございましたけれども、県立高校改革が始まる12年前、平成11年ですが、これは平成7年に開校いたしました神奈川総合高校を含めて166校というような状況でございました。

 県立高校の改革推進計画では10年間にわたり、県立高校の規模の適正化、また適正配置に努めてまいりまして、計画期間の最終年度には143校の県立高校、それに加えまして中等教育学校2校といった現状になってございます。

三橋委員

 特にこの10年間、高校の統廃合を重ね、いろいろと努力してきた中だと思います。この10年間の成果と課題の中には、柔軟な学びのシステムの実現、またカリキュラムの方の取組もありますので、私が見てきました神奈川県産業教育フェアを踏まえて、その辺の高校の柔軟な学びのシステムの現状についてお伺いしたいと思います。

 まず神奈川県産業教育フェアは、いつから、どのような目的で行っているのか、また、工業高校の生徒の発表の場は他にどのようなものがあるのか御報告お願いいたします。

高校教育指導課長

 神奈川県産業教育フェアは平成9年度から取組を始めまして、今年度で14回目の開催となります。その目的ですけれども、県内にある農業、工業、商業、水産、そして家庭、看護、福祉等の専門高校に学ぶ生徒たちが、日頃の学習成果を発表するというステージでございまして、特色ある教育内容を、中学生やその保護者をはじめ、広く県民の皆様に対して理解していただくことを狙いとしております。

 また、専門高校生の発表の場としては産業教育フェア以外に、平成16年度から毎年2月に、農業、工業、商業、水産、看護、福祉に係る研究実践活動発表会というものを開催しております。これは、自ら課題を設定して学んでいる生徒たちの成果、課題研究の成果、あるいは看護臨床実習、社会福祉演習における成果を発表するために設定したものでございます。参加者は約200から300名でございます。

 他にも、学科ごとに行われる農業クラブの神奈川大会であるとか、あるいは商業高等学校の生徒研究発表会であり、あるいは工業高等学校の生徒研究発表会等、生徒の成果を発表する場は年々少しずつですけれども増えてていっております。さらに、各学校が地域と連携した取組、あるいは各種コンテストにおける全国大会の出場など、専門高校生は様々な成果を上げているところでございます。

三橋委員

 神奈川県産業教育フェアに関しては、10年間の改革推進計画の前から取組を始め、成果が出ていると承りました。今、専門高校は地域と連携し、その成果を上げているともお聞きしましたが、ものづくりやソーラーカー、全国の大会で結果を出しているとも聞いています。具体的な成績と具体例を何点か御報告お願いいたします。

高校教育指導課長

 専門高校の成果でございます。まず、地域との連携ということでございますと、商業高校ではチャレンジショップという地域の空き店舗を利用して地元の特産品、あるいは専門高校の生産物等を販売する実践活動、あるいは対外的なビジネス活動というものを行い、地域活性化の一助になっております。

 また、農業については地元特産品の振興支援として、相原高校では特産品であるゆずの収穫や、それに至るまでの下草刈り、ゆず木のせん定といったボランティア活動を行って、地元特産品の振興を支援しているところでございます。

 工業高校については、神奈川工業高校ですけれども、近くの幼稚園や保育園から壊れたおもちゃを預かって修理するというボランティア活動も行われているところでございます。

 また、全国大会については、今年8月6日に行われた鈴鹿ソーラーカーレース、エンジョイクラスで平塚工科高等学校が総合優勝をいたしました。これは昨年度に引き続き2連覇ということでございます。

 他にも、第9回全国高校生ものづくりコンテストで、神奈川県の代表者が旋盤作業部門、あるいは電気工事部門で優勝しております。また、測量部門では準優勝、自動車整備部門では3位という好成績を残しているところでございます。

三橋委員

 今、お伺いしたところによれば、この10年間、学校数は減っていても地域との連携による成果がかなり上がっていると考えています。

 そこで、専門高校と普通高校の教育課程上の大きな違いについて、またこの10年間で高校では特色ある教科・科目がどんどん増えていると伺っていますので、具体例、数字などを交えて教えていただければと思います。

高校教育指導課長

 専門高校と普通高校の教育課程上の違いでございますけれども、専門高校においても普通高校においても高等学校を卒業するためには、各教科・科目の単位数、それから総合的な学習の時間の単位数含めて74単位以上の習得が必要であるということでございます。さらに、専門学科では、それに加えて、全ての生徒が専門教科・科目を25単位以上履修することとされており、普通科と比べまして専門性を進化させた学習ができるような教育課程となっているというところが違いでございます。

 また、特色ある教科・科目についてでございますけれども、現在、学校設定教科・科目、これは学習指導要領に定められた教科・科目ではなくて各学校が独自に制定できる教科・科目ですけれども、現在までの届出数は44教科、科目数は4,916科目について本県では届出が出ております。

 一つの例を申し上げますと、例えば三浦臨海高校では、教科は郷土ですけれども、科目は馬に親しむもので、乗馬をやる科目もあります。横浜国際高校では、教科は専門の家庭ですけれども、国際食文化という科目を立てて、各国のライフスタイルであるとか食文化であるとか、マナーを学んでいる科目もございます。また、神奈川文学探訪という科目を設けて、実際に神奈川にゆかりのある文学者について調べ、自分の足でそこに行く現地調査までやっている科目もございます。その他には、演劇であるとか、体の科学であるとか、環境であるとか、様々な教科が設定されておるところでございます。

三橋委員

 最初に私は専門高校について伺い、次に、普通高校における総合学科のことも含めてお話を伺わせていただきました。その中で今では5,000科目近くに及ぶ科目数の中で生徒が学んでいると認識しております。

 私が行った産業教育フェアは専門高校のイベントではありますが、その中で生徒から伺った話は、いろいろな科目を受講できるので何かしらやりたいことが見付かるというようなお話を伺ったところではあります。

 その中で、ここ20年間における退学率に関して、説明をまずお願いさせていただきます。

高校教育指導課長

 公立高校の20年間における退学者の推移というものを御説明いたします。普通科と専門学科に分けて御説明します。

 20年前、平成2年では、普通科では1.46%、専門学科では3.94%でございました。10年前の平成12年には、普通科が2.01%、専門学科は3.38%、昨年度、平成22年度ですが、普通科が0.96%、専門学科は1.81%と、普通科、専門学科どちらも平成22年度になると減少してきております。これは全体的な退学率の低下については、各学校できめ細かな生徒指導、あるいは学習指導への取組の成果ではないかなと捉えております。

 また、専門学科の退学率については、普通科よりも若干高いという状況ではございますけれども、20年前と比較しますとその値は半分以下になっており、将来を見据えて目的意識を持った生徒が増えたことによって、退学率が徐々に減少しているものと考えております。

三橋委員

 この10年間の成果と課題という中で改革を進めてきたわけではございますが、私の方からもう1回ちょっと補足させていただきますと、平成2年度のときに普通科では約2%ぐらいの退学率がありましたが、平成12年度のときには全日制の普通科が2.01%、専門学科が3.38%、平成22年度のときには0.96%と1.81%という形で、大体この10年間は半減をしているという状態だと認識をしています。それには、先ほど報告していただきました、5,000科目もある中からは何かしらやりたいことが見付かる、特に専門高校においては明確な目的意識を持って学ぶことができ、自分探しができるような学校が増えてきているのかなと考えているところでございます。

 高校の柔軟な学びのシステムについての要望としては、生徒が高い意欲を持って学べる特色ある専門高校の更なる取組を期待しております。

 続きまして、県立高校の改革の取組について伺わせていただきます。

 県立高校改革の取組については、新たな時代の要請に応える専門教育の推進として幾つかの方向性が報告されました。そこでまず、専門教育の推進について何点か伺います。

 まず、専門高校の充実・改善のための方向性として、神奈川の特性を踏まえた専門教育を推進するため、学校改編や教育課程編成を見直すとありますが、神奈川の特性と専門教育との関連について伺います。

高校教育企画課長

 神奈川の特性と専門教育との関連ということでございますが、県の産業教育審議会から平成21年5月に頂きました、これからの社会を見据えた専門高校の在り方に関する報告の中で、将来のスペシャリストを育成することや将来の地域産業を担う人材を育成していくこと、また、人間性豊かな職業人の育成、こういった三つの役割が示されたところでございます。それぞれの専門性に応じて神奈川県の産業に寄与する人材、地域社会に貢献する人材の育成、こういった方向が示されたものと私ども受け止めてございます。

 本県の専門教育におきましては、例えば豊かな水を育む森林環境の保全ですとか、京浜工業地帯の一角を担うといった立地状況、さらには首都圏有数の商業施設、また、大小様々な企業があるというような立地、さらには多くの観光資源など、神奈川ならではという特性と、その地域産業とは決して切り離すことができないものであろうと捉えております。

 専門高校におきましては、これまでも神奈川の地域産業を支える人材を多数輩出をしてきておりますし、先ほど高校教育指導課長からも、現在の専門高校生の活躍等につきまして御報告をさせていただきました。今後の専門高校におきましても、これまで以上に地域の産業を担う人材の育成が求められていると考えてございまして、専門教育を推進する上で、この神奈川の特性をしっかりと踏まえたものとしていきたいと、このように考えてございます。

三橋委員

 農業高校における改編も先ほど説明で伺いましたが、工業高校では学科の改編は行わず、位置付けの見直しを行うとあり、4校を総合技術科に改編したとあります。その考え方の違いについて御報告をお願いいたします。

高校教育企画課長

 県立高校の改革推進計画における総合技術科への改編でございますが、これは、これからの工業分野におきまして総合的な視野を持って活躍できる人材を育成するために、工業の基礎や基本を1年次に学んだ上で、2年次以降に一人一人の目的ですとか、適正に応じて、更に専門分野を選択して深めていく学びを提供していくといったものでございます。その中では実践的な技能を身に付けるとともに、上級学校でより専門性を深めていくことも含めて、総合的な工業人材の育成を目指しております。

 一方の小学科を持つ工業高校でございますが、専門的な内容を3年間かけて計画的に積み上げ学ぶことができるといったことから、基礎的・基本的な知識と技術を習得し、ものづくり教育を基盤とした実践的な力を備えた人材育成を図ることができるという面を持ってございます。

 このような地域産業の担い手につながる実践的技術を備えた人材の育成は今後も必要でございますので、こうした小学科制での工業教育についても必要があると考えてございます。

 地域の特性や現状における進路状況なども考慮いたしまして、工業の分野におきましては教育課程編成などの見直しによりまして、上級学校への接続に向けた理工教育の推進、あるいは実践的な教育展開の重視、こういった各校が担う役割の明確化を図っていきたいと考えてございます。

三橋委員

 今のお話を伺いますと、適所適所にて多様性やまた専門性を深めるというようなサービスが含まれていると理解いたしました。

 引き続き、福祉の分野では普通科専門コースから複数専門コースという専門学科に改編するとのことですが、普通科専門コースが専門学科になり、どのように変わるのか御報告お願いできればお願いします。

高校教育企画課長

 今のお話にございました津久井高校の専門コースでございますが、津久井高校では普通科でありながら社会福祉コースとして多くの専門科目を設置し、特に在学中の介護福祉士の受験資格の取得に取り組んできているところでございます。この介護福祉士受験資格の取得については、現在でもおよそ48単位以上の専門科目を学んでおりまして、通常の専門高校の最低基準は25単位でございますので、普通科にあってもそれを大きく上回る専門科目を学んでいる現状がございます。

 しかしながら、普通科高校であるということの制約がございまして、例えば普通科目を専門科目に代替することができないなど、資格取得を目指す生徒にとってもハードルとなっているといった課題もございます。専門学科に改編いたしました後は、専門科目を学ぶ量としては大きな変化はございませんが、普通科としての制約もなくなることで、生徒が福祉を学ぶ上で、一層意欲を喚起できるものになると考えております。

 また同じ校舎で学ぶ普通科の生徒にとりましても、専門性の高い内容の科目を選択して学ぶことができるなど、高い目的意識を持った生徒同士の交流といったメリットもより高まっていくものと考えております。

三橋委員

 専門学科ということで、普通の人が考えると、普通科よりも多くの人や物といった資源が投入されているものと理解するんですが、普通科の中でやることで、一見すると専門学科を片手間のようにするように感じるところがあるんですが、果たして普通科の中に専門学科をつくりまして、展開していく上で何か不都合とか、そういうものはないんでしょうか。

高校教育企画課長

 今、専門学科と普通科を併置する学校の課題というようなお話でございました。総合学科といたしましても高等学校でございますので、当然、国語や英語、数学など、いわゆる普通教科は専門学科の生徒も同じように学んでまいります。また津久井高校では、これまでも同じ普通科の中ではございますけれども、一般コースと専門コースといった形で展開をさせていただいてまして、展開を円滑に行ってきているという実績もございます。

 先ほど申し上げましたように、教育課程上の違いも改編前と大きく変わらないということもありますので、現在のところ特段の課題があるとは考えておりません。むしろ、先ほど申し上げましたような、それぞれの学科の特性を生かした地域との連携ですとか、普通科と福祉科の合同による様々な活動を通じまして、地域に必要とされる一体感のある学校づくりが図られていくものと考えてございます。

三橋委員

 今の話であれば、特に不都合はないというように伺ったんですが、では逆に、そのような形で、資格を取れる専門学科のような教育ができるのかどうか、改めてちょっと伺わせていただきます。

高校教育企画課長

 先ほど申し上げましたように、現在の津久井高校でも専門科目、特に福祉に関する科目を48単位学ぶというカリキュラムを展開してきてございます。その中で今お話しがありましたように、専門科目を学ぶ場面と、そして普通科目を共通に学ぶ場面、こういったものを相互に展開していくことができると考えてございますので、当然、資格取得等に支障が出るというようなものではないと捉えております。

三橋委員

 ちょっと私が理解不足のところがあるんですが、その48単位を専門コースで取っただけで受験資格が取れるということですので、専門学科にする必要があるんでしょうか。専門学科にしないでも専門コースの48単位だけでもいいのではないかなと、ちょっと今のお話を聞いたら感じたんですが、その辺はいかがでしょうか。

高校教育企画課長

 説明が不十分で申し訳ありません。先ほど申し上げましたように、普通科であることによって、例えば総合的な学習は必ず履修しなければいけない、こういった制約がございます。専門学科になりますと、こういったものを専門科目で代替ができますので、専門学科とすることで生徒への負担がなく、この専門科目を学び、受験資格を取ることができるようになるということでございます。

三橋委員

 この辺は外から見るとなかなか分かりづらい部分もありますので、今後は慎重に展開をお願いしたいと考えます。

柳下委員

 ちょっと1点だけ関連で質問させていただきますが、先日、普通科専門コースの白山高校を見学させていただきました。その中で、国際教養の専門コースがありまして、この充実・改善プログラムの5ページに書いてある文言を言うと、発展的に拡大し、と書いてあります。解消をしますと。それの理由を教えていただけますか。

高校教育企画課長

 今、お話がございました白山高校でございますが、平成8年度に外国語と、それからもう一つ、伝統文化、特に陶芸を中心とした日本の工芸を学ぶ国際教養コースを設置して展開をさせていただいてまいりました。平成14年度には国際分野と美術分野を一層深く学ぶために再度改編いたしまして、国際教養コースと美術コースの二つのコースを設置する形で展開をしてまいりました。二つのコースがそれぞれの魅力を発信しながら、学校の特色づくりの中心を担うといったものと受け止めてございます。しかしながら、グローバル化の進展でございますとか、国際教養コースで取り組んでいる国際的な視野の育成、多様な文化が共存する国際社会の中で生きていくためのコミュニケーション能力の育成、こういったものは、今後全ての生徒に求められてくるものと考えております。

 そこで、これまで特にコースとして展開をしてきました国際教養の取組を学校全体の取組として、例えば第2外国語を一般のコースの子も選択することができるようにするとか、さらに、英語のコミュニケーション能力を高めるような科目を全体に広げていくなど、今までの成果を学校全体が共有できるようにして、国際理解教育の推進を図っていきたいと考えてございます。

 このような点から、国際教養コースについては、白山高校全ての生徒にそういった魅力を提供していけるようにしてまいりたいと考えたことから、発展的な解消という形で整理をさせていただいたものでございます。

柳下委員

 正直、見学をさせていただいた感想で申し上げると、ちょっと残念ながら国際教養も私が感じた中では、特色等々は余り認識できなかったかなと。ただ、美術において言えば、楽しい授業風景や工夫された課題等々あって、非常に生徒も楽しみながら専門的知識が養われるのかなと思いました。

 ただ、私が一つ思うんですけれども、専門コースとか専門学科をつくるということは、ただ、選択肢を多くするだけではなくて、そこに入って就職なり進学を目指すに当たって、どういう学校で、どういう専門教育だったのかという、何が身に付いたのかということまで取り組まなきゃいけないと思うんです。だから、さっきの退学率うんぬんのデータもありましたけれども、せっかく学校に入って3年間やるわけですから、全然予想と違ったなということにならないように、やはり専門コースという名が付く以上は、それなりに就職なり進学なりに役立つ基礎的なものを身に付けられる、そういう授業内容も是非とも求めたいなとは思うんです。それで1点だけ、白山高校の美術コースの専門教科の先生はどんな感じになっていますか、内容はお分かりですか。

高校教育企画課長

 今お話しのありました白山高校は、美術コースということで、普通教科の芸術の中の美術の分野ということでございますので、当然教員につきましてもその教科の配置という形になってございます。白山高校では県内に唯一の穴窯を設置しておりまして、そういう意味では陶芸の面での指導にたけた教員を配置していただけるように、これまでもお願いをしてきましたし、今後もこういった普通科における専門コースの特色を生かせるような教員配置についてお願いをしてまいりたいと考えております。

柳下委員

 私がなぜこれを言ったかというと、当然穴窯があるのも知っていますし、その陶芸の美術の先生でも陶芸を主に専攻している先生、あと日本画を主にやっている先生、あとグラフィックをやっている先生、そういう先生たちが配置されていることも知っています。同じ美術という一つの中でも、個々に専門的要素を持っている先生が白山高校の美術コースにいるんです。だから、これは生徒にとっては、その専門的興味というか、先ほど言った自分がどういう職に就こうかと考えるときのきっかけには、環境的には非常に良いんではないかと思うんです。だから、そういう面で他の専門コースにも魅力ある先生や、能力にたけた先生というのが配置をされるということが非常に求められるんではないかなということを、是非要望をさせていただきます。

小川委員

 県立高校改革の取組について今、専門教育に関して質疑をしてきたところですけれども、県立高校改革に関する前期と後期の計画が終了し、その後も生徒に合わせた間断なき改革を続けていくよう議会からも求められ、一生懸命に皆さんが取り組んでこられたことは承知しておりまして、普通高校のいろいろな工夫については、最後、手を付けられていなかった高校についても今回いろいろとそ上に上がっている。それについては皆さんの努力を一定の評価をしたいなとは考えております。

 時代の流れとともに、今は県立高校も、特に経済状況から言って、生徒や親御さんから要望が多いということで、時代に合わせて県立高校も対応の仕方を変えていかなくちゃいけないなとは考えているんです。特に先ほど中退率なんかについての言及もありましたけれども、前期と後期の計画で統廃合してきたところは主に中退率がすごく高いところを中心に改革を進めてきて、我々からも中退率が高いことを指摘されて、それで努力をしてきた結果、様々な経過があって中退率も下がってきている。専門学校、専門学科については普通科高校よりも多いということで、中退率がまだ1%以下には下がっていないのは残念ではありますけれども、ある程度の成果が上がってきたんだなということが数字で分かるわけです。その中でも、私は特に福祉の分野について危惧があるので伺いたいと思いますが、介護保険が制定されたときに、最初にヘルパーを大量につくるために、派出婦であるとか付添婦のところに速成でヘルパーの研修を受けさせて、ヘルパー2級を大量に速成したという経過からも分かるように、ヘルパーというのは施設においても訪問介護においても、全ての場面において優秀な福祉職であると私は考えております。

 そういう意味で、高校を卒業して、高校のときにいろいろな学科を勉強して専門的に福祉の勉強をして、資格を取れるようになるということも十分大事なことだと思っておりますけれども、要するに、高校を卒業しただけでは、社会人として、そしてハウスキーパーとして一人前ではない。例えばトイレ掃除にしても流しちゃいけないものを流したりとか、そういうことをしてしまう十八、九の青少年を見て、生活の基本がない、家庭の基本がない人はヘルパーとして本当に未熟なんだなということをずっと見てきました。そういう点からいって、専門コースで専門の知識はあるけれども、社会人として、ハウスキーパーとして一人前でないために職場に受け入れられない、そういうことがあるといけないので、福祉コースを専門にしていくんであれば、福祉マインド、それから、本当にハウスキーパーとしての力がなければ福祉職としては一人前になれないんだということをしっかり教えていただかないと意味がないと私は考えております。その辺はいかがでしょうか。

高校教育指導課長

 今、御指摘があったことに関してですけれども、やはり介護福祉士になるためにはそれなりのスキルと、また人間力というものが必要であることは事実だと思います。現在、津久井高校では、今の介護福祉基礎だとかコミュニケーション技術だとか、心と体の理解というような専門科目で様々なことを学んで、その介護福祉士としての心構えというものも学んでおります。やはり今後は、福祉科の専門学科高校として、例えば学習指導要領で定められた教科・科目においても、他の専門科目以外でも全人的な教育を行うカリキュラム、こういうものを組むことによって、若くはありますけれども人間性豊かな介護福祉士の育成というものが行えるように努めてまいりたいと考えております。

小川委員

 専門学科で専門的な知識を身に付けるということは非常に素晴らしいことだと思いますけれども、やはりまだ自分は非常に若いんだと、未熟な部分がたくさんあるんだという、そういう謙虚な気持ち、素直な気持ちを育てるように配慮していただければと要望して、私は終わります。

嶋村委員

 今、三橋委員の質問から始まっていろいろ聞いている中で、高校生という3年間は、自立心であるとか夢だとか、希望だとか、そういったものを蓄える一番大切な時期だと思っておるわけなんです。今日、お話がありましたかながわグランドデザイン、こちらの素案の方を見せていただいて、この22ページ、23ページの中で、教育部門について記載がされているわけなんですが、これだけで皆さんがお考えのものを表現するというのは非常に難しい、基本的には難しいのかなと思っているわけなんです。2025年に向けてという表題がございますけれども、高校生にとっては、将来に向けた夢とか希望とか、目標なんかも非常に大切なものだと思うんですが、このページ中には目標という字は余り見受けられないんです。夢、希望というのは、長い目で見れば常に持ち合わせていなければいけないと思うんですけれども、目標というのは本当に身近なもので、一つ一つのステップアップをするためのものだと思うんで、目標というものは大切だと思うんです。その辺はどうでしょうか。

高校教育指導課長

 現在いろいろな高校においてよく言われるんですけれども、夢は持ってもいいけれども、夢は見るなとよく言われますけれども、その夢というものは具体的な生徒の将来の目標につながるものだと思っています。高校3年間においては様々な経験を積むことによって、まず知ることから始まるんですけれども、物事を分かって、そして自分を変えていく、そして将来につなげていくということが大切だと思います。高校教育ではいろいろな取組がございますけれども、それぞれの取組が生徒をどう変えたのか、どう変わっていくのかということをしっかりと各学校に把握してもらって、ただ取り組んだだけで終わらないように、生徒がどう変容していくかということをしっかりと認識するような指導も、教育委員会として今後やっていきたいと考えております。

 また、生徒の目標が持てるような教育を実施するように、各学校を指導していきたいと考えております。

嶋村委員

 今、御答弁いただいたように、この中でも表現されていますが、夢や希望が持てる社会、また目標を持てる青少年を築き上げるということは私も大賛成で、大変良いと思うんです。ただ一つ、23ページの丸の二つ目に、希望を与え信頼にあふれる学校づくり、という表現になっているんです。22ページの一番上の枠の中には、将来に夢や希望をもつことのできる社会、23ページの一番上の丸の中でも、将来に夢や希望がもてる教育、となっています。唯一、この二つ目の丸だけが希望を与え、というふうになっていまして、どちらかといえば、希望が持てるという表現の方が私は柔らかいというか、自立心が旺盛な教育ということにつながると思うんで、ここだけが上目線になっていて、上から押さえ込んで、お前たち、希望持たなきゃ駄目だぞみたいな話になってしまうような気がするんですが、せっかくこういった流れがあるので、やはり希望が持てるという表現に変えていただいた方がいいかなと思いましたが、いかがでしょうか。

教育局企画調整課長

 この基本的な高校の施策の展開、基本的な視点ということでここにまとめさせていただいてございますので、今回、全常任委員会の皆様方にお示しさせていただいて、様々な御意見を頂きながら、政策局の方とも調整させていただいて、今の御意見を反映させるような格好の中で検討してまいりたいと考えております。

嶋村委員

 是非御検討いただきたいと思います。

三橋委員

 今、松田委員をはじめ、小川委員、嶋村委員、柳下委員と関連でお話をいただいたところではございますが、高校改革に関して、今グランドデザインが示されているところでもありますので、是非それを反映してこの難しい高校改革、新しい学習指導要領でも、生きる力の育成という言葉がありますので、是非神奈川の児童というか学生には、生きる力を持って、神奈川で育っていってほしい、そういうような環境づくりに取り組んでいただけますよう、要望をさせていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

山口(ゆ)委員

 山口でございます。よろしくお願いいたします。

 今回、先ほどからの質疑にもありますように、公立高校の改革の取組について御説明をいただいておりますので、何点か質問をさせていただきます。

 今回、平成25年に向けて専門高校の学科の改編に取り組んでいくということでございますが、今回触れていない、県立高校改革で新設してきた新たな部分の専門高校について、どのような総括をされ、検証をされているのかお伺いをさせていただきます。

高校教育企画課長

 公立高校の改革推進計画の中では、専門高校の魅力づくりの推進、その一環といたしまして特にこれからの社会に必要とされる人材の育成ですとか、高齢化、国際化、あるいは情報化、科学技術の高度化、こういったものに対応できますように、新たな専門高校の設置を進めてきたところでございます。

 具体的には、工業分野における総合技術科や商業分野における総合ビジネス科、こういった工業、商業、それぞれの分野における新たな教育展開を図るための学科ですとか、さらに海洋科学ですとか福祉、国際、芸術、スポーツ科学、理数など、新たな分野の専門学科など、10校を設置してまいりました。

 こうした新たな分野の専門高校の新設を柱とした専門高校の魅力づくりの推進を通じまして、特に社会状況ですとか産業構造の変化、こういったものにも対応することができ、特に生徒一人一人の進路希望ですとか、幅広い分野の興味、関心に応じた専門科目を学ぶことができるといった、専門教育の推進を図ってこれているんではないかと考えてございます。

山口(ゆ)委員

 先日、集合型専門高校という弥栄高校に行ってまいりました。1校に複数の学科を合わせ持つこの集合型専門学校は4コースがある集合型の専門高校でした。余り他県にも例がないかと思われまして、珍しいということで一定の評価はさせていただいているんですが、その成果として、私としては大学の進学について大変評価をさせていただいておりますが、その成果と課題をどのように受け止めていらっしゃるのかお伺いいたします。

高校教育企画課長

 今お話しがございました集合型の専門高校でございますが、特に多様な学習ニーズですとか産業のグローバル化、こういったものにも対応もして、特に普通教科の内容を発展させた分野、あるいは教科横断的な分野、こういったものの専門知識や技能を身に付けて、これからの社会で活躍する人材を育成していきたい、こういう狙いを持って、横須賀明光高校と弥栄高校、この2校の集合型の専門高校を設置をさせていただきました。

 弥栄高校のお話がございましたが、弥栄高校は芸術科、国際科、スポーツ科学科、理数科という四つの専門学科を設置をさせていただいて、入学した学科での専門性を深めるために、関連する他の学科の専門科目も選択して学ぶことができるといった特徴を持ってございます。両校とも再編統合により、それまでの普通科専門コースの取組を発展させるという形で開校したところでございますが、目的意識を明確に持って入学してくる生徒たちの学習意欲に応えて、より深い専門性を学ぶことができていると捉えております。

 今お話しがございましたが、特に進路の関係でございますが、今年の3月には新校になって初めての卒業生を送り出したところでございます。その進路状況を見ましても、4年生大学や短期大学、専門学校など、高校での学びをより伸長させるための上級学校への進学が大幅に増えています。また、そこで学んだ専門性の内容、特に自分自身が興味、関心を持って深く学んでいったものを基にして、AO入試で活躍するなど、新たな専門高校における教育展開の成果がこういったところに現れてきているものと考えてございます。

 また、課題ではございますが、先ほども委員からもお話しがありましたように、他県を見渡しても余り見当たらないような新しい展開ということもございまして、集合型専門高校という新しい概念があることについて、こういった学校を一層知っていただくための取組が必要になっていると捉えております。

山口(ゆ)委員

 とにかく2校が1校になったが、施設をそのまま2校分使っているということで、グラウンドも2倍、体育館も2倍、全て施設が広い中で、芸術、またあと国際コース、スポーツ、理数だったり、いろいろな面でいろいろな教室を使われていたのには驚きました。特に県立高校でありながらピアノが何台もあり、その練習のコースも本当に素晴らしいと本当に感動して帰ってところでございます。

 こういった高校を他県では複合高校とか呼んでいることが多いみたいですけれども、本県の集合型専門高校は、是非とも推進していただきたいと思います。神奈川からスペシャリスト、特に学校の先生とお話をさせていただいた中で、大学と連携したり、本当に有名なスポーツ選手を輩出されたりしている学校であると聞き及んでおりますので、是非ともこういった集合型専門高校ですね、是非ともこれからじっくりともっともっと伸ばしていくように考えていただき、推進をしていただきたいと、そう思っております。

 今回、農業、工業、商業という職業的な専門高校の改編という説明を受けました。仮に全校改編後は、こう変わるんだという位置付けも理解させていただきました。その中で、職業的な教育であるがゆえに、実習が非常に重要になってくると思うんですが、ハード面、いわゆる機械だったりソフトだったり、ソフトはコンピューターのソフトでハードではないんですけれども、あとソフト面だったり、そういったものの充実というのは、どのように図っていかれるのかお伺いいたします。

高校教育企画課長

 今回、農業、工業、商業という、いわゆるこれまで既存の専門学科である部分について改編を行っていこうということでございますが、今回も報告させていただきましたように、改編を行う学科にあっても、地域の特性ですとか、神奈川の特性、こういったものをうまく生かしながら、学科の名称も含めて整理をしていくという視点から改編を行っていきます。また、工業等につきましては教育課程上の改善というようなところでございますので、例えば県立高校改革で行ってきたような統合により新校を設置するというような大規模なものは必要ないと考えておりますが、今後、学校とそれぞれの教育内容について調整をし、今日、御報告させていただいたように平成25年度から展開をしたいということでございます。そのため、新たな教育内容の展開に必要となる施設や備品等について、それぞれの学校の教育課程に合わせた形で検討を進めてまいりたいと考えてございます。

山口(ゆ)委員

 理解はさせていただきましたが、では、全日制の普通科専門コースは今後どのように進めていこうとされるんでしょうか。

高校教育企画課長

 普通科専門コースにつきましては、学年制の普通科として、普通科の科目を中心としながら、生徒の興味、関心に応じて、大きく専門性を学ぶことができ、そして、上級学校での学びなどにつなげていくことも可能なコースでございます。普通科全体の中では小さな規模ではありますけれども、一般コース全体で専門性の高い科目の設置をしてまいりますので、当然学校全体としての特色づくりの取組の中核になっていくものと捉えております。その中で専門コースの教育内容を、先ほど美術のお話もございましたが、福祉にしろ、外国語にしろ、やはり様々にその専門性を高めるために必要なものがございます。これまでも例えば外国語においてCALLの教室、いわゆるコンピューターによるLLシステムですとか、福祉については介護のためのベッドであるとか浴槽であるとか、こういったものの整備も行ってきました。そういったものの充実に向けた取組を、今後、この改善・充実のプログラムとあわせて進めていくことができればと考えてございます。

山口(ゆ)委員

 なかなか時代を先読みするということが難しいことはよく存じ上げております。特に普通科の専門コースは、一番難しいと私は考えております。なぜならば、普通科であるがゆえに、この最低でも普通科の単位を取らなければならないという任務を背負っているわけですから、その中でいかに個性を伸ばすコースにするかというのは、本当に四方八方に目をやっていかないと進んでいかない。今回もただ、名前を変えました、単位も少し変えてみました、やり方も少し変えてみました、でも結果は同じですというのであれば何の意味もないと思っておりますので、是非この全日制の普通科の専門コースを、今後本当にアンテナを張り巡らせて頑張っていっていただきたいと思います。

 次に、今度、多部制の定時制高校が平成26年にできるという御報告を頂きました。本会議でたきた委員長が代表質問で取り上げましたように、現在の神奈川の高校教育における大きな課題は、全日制の進学率の向上につながるのか、つながらないのかということですが、このことはつながらないと考えております。全日制ではなく多部制を新設する、その趣旨を改めてお伺いいたします。

高校教育企画課長

 多部制定時制高校についてでございますが、現在、定時制高校への進学希望者、また進学者ともに増えているというような実態がございます。さらに、定時制課程には様々なこれまでの学習歴ですとか、あるいは不登校経験を持つ生徒も多く学んでいる状況がございますし、かつてのように昼間働いて夜学ぶといった正規の就業者もほとんどいないといった実態がございます。そういう中で、全日制ではなくて定時制の仕組みで昼間の時間帯に学びたいといったニーズが高いと捉えているところから、新設をしていくものでございます。

 確かに御指摘のように全日制ではございませんので、全日制の進学率に関わるものではございませんが、教育委員会といたしましては、定時制における教育改善に向けた学習の場づくりとして、多部制定時制高校の新設ということが必要であると判断してきたということでございます。

山口(ゆ)委員

 この多部制定時制高校を受けることによって、全日制の進学率にはつながらないけれども、昼間の学校の進学率には寄与すると、そういうふうに今のお答えで理解させていただきましたけれども、今、進路希望者、いわゆる全日制に行きたいという生徒はどのくらいいらっしゃるんでしょうか。

高校教育企画課長

 全日制への希望につきましては、入学する前、10月段階で調査をさせていただいておりますが、平成23年は91.4%というような状況でございます。

山口(ゆ)委員

 それで現実に全日制に進まれた方の率は、ここ五、六年を振り返ってどうなんでしょうか。

高校教育企画課長

 先ほど全日制高校への進学を希望していた者の率をお話しさせていただきましたが、同じように公立中学校卒業生徒の割合からしまして、実際に全日制に入学している率でございますけれども、平成23年度は88.0%というような状況でございました。数年を遡ってみますと、平成19年度は89.3%、平成18年度は89.6%、平成17年度には91.1%でございました、平成18年度から90%を割り込んでございまして、それ以降低下を続け、先ほど申し上げましたように、平成23年度選抜におきましては88%まで低下しているという状況にございます。

山口(ゆ)委員

 88%という数字は、平成22年度の進学率で見ますと、全国の中でも、確か神奈川県はワースト1だったような記憶があるんですけれどもどうでしょうか。

高校教育企画課長

 今お話しをさせていただきました全日制の進学率は、先ほど申し上げましたが、県内の公立中学校卒業生の数に対しまして、全日制の公立、私立、さらに、県外の高校に進学した生徒の数を足したものを割合で示したもので、本県独自の数字でございます。お話しにございましたような全国的な比較ができる数値というのは、文部科学省の方で公表されているデータでございますが、県内の国公私立中学校の卒業生を分母といたしまして、全日制高校への進学者数の割合を算出した進学率がございまして、こちらは平成22年度で89.29%という状況でございます。この数字が全国でワースト1であるということでございます。

山口(ゆ)委員

 その神奈川独自の数字が88%なんですけれども、独自とはいえ、他の県と比べて、これはどうなんでしょうか。それは独自なんで、なかなかこれということはないでしょうけれども、少しお考えをお伺いしたいんです。

高校教育企画課長

 先ほど申し上げました分母が違いますので一概に比較はできませんが、国公私立中学校卒業生の全日制高等学校への進学者数が、全国的にも非常に低いという状況にございます。本県独自で出している公立中学校の卒業生徒数に対する割合、これもそういった点からするとかなり低い数字になっているという認識でございます。

山口(ゆ)委員

 かなり低いと受け止められているようですけれども、これは比較対象がないので私の私的な言葉になりますけれども、かなり低いではなく、低いと思っております。公立の定員が6割という、この決めごとが一つのネックになっているんではないかと思います。先ほど多部制定時制高校を新設することによって、昼間に通う学校への進学率は非常に上がってくると思いますし、今、上がっていると思います。しかしながら、やはり中には、本会議の知事の言葉ではないですけれども、4年間じっくりここで学びたいという生徒さんもいらっしゃるでしょう。しかしながら、数字から見ると、不本意で入学される方がやはり増加していると受け取らざるを得ないと思います。この全日制への進学率が低下していることも、県の教育委員会として今後、入学定員をどのように定めていくことが望ましいと考えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 現在、公私間による設置者会議というところで次年度の定員をどのようにしていくかというような協議をさせていただいているところでございます。当然、この中にあっても全日制への進学実績を向上させる努力をしようといったことが基本的な考え方の一つになってございます。そういう意味で、全日制高校への進学実績の向上は、今後も目指すべきものと考えてございます。

 平成25年度以降、入学定員を検討するに当たりましては、県の教育委員会といたしましても、平成24年度までの3年間の入学者選抜の結果をしっかりと検証した上で、単に6ですとか4ですとかいう比率や数のみの議論ではなくて、子供たちを取り巻いている経済的な状況でございますとか、一人一人の学びのニーズ、また公私立高校の魅力づくりも含めて総合的に考えた上で定員を検討していくことが必要なのではないかと考えてございます。

山口(ゆ)委員

 是非とも、今お答えになったとおりに実施していただきたいと思っております。

 今、高校改革の質問をさせていただきました。学びの場はいろいろあっていいと思います。そして、全日制、定時制、通信制を含めて、子供に合っていて、なおかつ希望した学校に入れるようにしていただきたい。ただ、高校は義務教育ではございませんのでどこかでボーダーラインを引くことは間違いございませんが、であるがゆえに、先ほど申し上げました全日制の枠の拡大を含めて御検討いただきたいと思います。そして、全日制の高校へ入学される、入学を希望している方々の中心はやはり子供だと、生徒だと思っております。大人の論理に振り回されることなく、是非とも子供を中心に考えていただきたいということを要望いたします。

 次に、県立学校の施設整備における木材の利用状況についてお伺いしたいと思います。

 平成22年10月に公共建築物における木材の利用促進に関する法律が施行されました。それに伴いまして、地方自治体等、公共建築物を木材で整備するよう、努力義務ではございますが、書かれております。それについての質問をさせていただきます。

 まず、約1年たちましたけれども、全国的に見て、この木材利用の学校はどのぐらいあるのか御存じでいらっしゃいますでしょうか。

まなびや計画推進課長

 全国的な学校施設における木材の利用状況ということでございますけれども、学校施設におきましては、戦前、戦中は木造校舎が中心でございましたけれども、戦後は防災上の観点ですとか、安全上の観点から、不燃化、堅牢化を進めるということで、鉄筋コンクリートによる建物が主流でございました。

 しかしながら、安全性だけではなく、ゆとりですとか潤いといった観点が教育委員会の中でも重視されるようになりましたのが昭和50年代後半でございますけれども、全国的に内装なんかにおきまして木材を活用するような事例が見られるようになっております。昭和60年代以降は、文部科学省におきましても木材利用に関する普及啓発を行うようになりまして、もう骨組みから木材で木造として建設される学校も出始めました。その割合も毎年度徐々に増加しておりまして、文部科学省の方で木材利用状況調査というのを行っておりますが、それの最新の平成22年度末のデータでございますけれども、全棟数の18.3%が木造で整備されているという状況でございます。

 それから当然ながら鉄筋コンクリートで新築ですとか改築を行った施設につきましても、そのうち62.7%につきましては、床ですとか壁ですとか天井など、何らかの形で内装の木質化というのが行われている状況でございます。

山口(ゆ)委員

 神奈川県では、特に小学校、中学校、県立高校においての木材の利用状況はどうなんでしょうか。

まなびや計画推進課長

 県内の公立学校、小中学校、高校、特別支援学校の木材の利用状況でございますけれども、近年、木造で正に骨組みから木造として新築とか改築を行ったという事例はないと承知しておりますが、ただし、建材としては内外装ともに幅広く使用している事例から、ごく一部で使用している事例まで多種多様でございますけれども、多くの学校において様々な形で使用されていると承知しております。

 例えば鉄筋コンクリートなどで新築、増築、改築等を行った施設であっても、文部科学省の先ほどの調査で申しますと、平成22年度の時点で神奈川県の場合には約80%の施設において内装に木材が使用されているという状況でございます。

 県立学校ということに限ってみますと、平成22年度は新築したり増築、改築というのはなかったんですけれども、主に耐震化に伴う大規模補強というのが中心でございました。この対象としては4棟ほどございましたけれども、量や箇所は限られておりますが、全ての学校において、何らかの形で木材を使用しているという状況でございます。

山口(ゆ)委員

 何らかの形で木材を利用されているとお答えいただきましたが、これはやはり積極的に利用しようとしているのか、それともどうなんでしょうか、お伺いしたい。

まなびや計画推進課長

 これまでは、その木材の公共建築物における木材利用促進法というものがございませんでしたので、例えば木材にうまく適しているという箇所については使用されていました。例えば作り付けのベンチの座る部分ですとか、それから、壁と天井の間の化粧材みたいな形で使われていたと承知はしております。

山口(ゆ)委員

 そうした利用促進法に関係なく、そのまま木材が適しているところに木材を利用したんだというように私には聞こえたんですけれども、今後、例えば多部制定時制高校が始まりますけれども、そういうときに積極的に使うとか、そういった考えというのはあるんでしょうか。

まなびや計画推進課長

 法ができたうんぬんということもありますけれども、一般的に建材としての木材というのは、例えば熱拡散率というんですか、そういったものが小さいことから保温性がいいだとか、それから木の性質として湿度の調整に適しているですとか、材質として柔らかいというのがありますので、けがの予防なんかに役立つということもございます。そして何よりも、この木の香りなんかがやはりリラックスの効果をもたらし、子供たちの情操面でも良い効果を発揮するというお話もございます。今後におきましては、私どもとしても法の精神も併せまして、前向きに木材の利用というのを考えていきたいなと思います。

山口(ゆ)委員

 前向きに考えていただくというお答えをいただきまして、安心しましたけれども、当然木材を利用するメリット、デメリットというのがあろうかと思います。それをしっかりと見極めていただきまして、今後ともさっきおっしゃったようなメリットに向かって大いに木材を活用していただきたいと思っています。

 次に、英語、いわゆる国際教育についてお伺いしたいと思っております。

 英語力、英語で話せるコミュニケーション能力、これを充実していこうというのは今の時代、国際教育の中心になっているかと思います。その中で高校生に英語教育をすることが重要視されているとも考えています。

 そこで、生徒さんが英語を一生懸命やるのは分かっているんですけれども、それを教える教師の方々がどのくらいの資質が必要なのか。今以上に向上しなければならないんではないかと、そのように考えておりますので、指導する先生の側に立って少しお伺いをしたいと思っております。

 まず、県立高校の生徒さんでは、TOEICやTOEFLを受験なさっていらっしゃるだろうし、英検も取っていらっしゃる方ももちろん多いと思いますけれども、教員の方々での受験率というのは、お出しになっていらっしゃいますでしょうか。

高校教育指導課長

 英語教員の英検やTOEICの受験率というような御質問でございますが、平成23年9月1日付けで全県立高校を対象にした調査を行いまして、県立高校の英語担当教員のうち、英検準1級以上に相当する力を有するとされる級やスコアを取得している教員の割合ですけれども、約48%となってございます。

山口(ゆ)委員

 全国平均はどのくらいか御存じですか。

高校教育指導課長

 全国平均もほぼ同じぐらいの数字だと把握しております。

山口(ゆ)委員

 48%も50%も余りパーセンテージは変わりませんが、全国はほぼ5割程度の有資格者がいるというふうに言われております。5割が高いか低いかはちょっと別問題として、未受験者がどのくらいいらっしゃるのかお分かりでしょうか。

高校教育指導課長

 平成15年度から19年度まで5箇年計画で実施いたしました県立高校の全英語教員を対象とした英語教員指導力向上研修講座では受験者全員、つまり英語教員全員がTOEFLのテストに準じたTOEFL ITPというようなテストを受験しておりますけれども、一般的な個人が受験する資格試験としての英検、TOEFL、TOEIC、これを受験していない英語の担当教員は全体の約20%ということになっております。

山口(ゆ)委員

 約20%の方々は全く何も受験していないということですよね。確かに資格を持っていれば資質が高いということではないとは思いますが、恐らく学校の教育の中では、生徒さんに対して、英検等々含めて一生懸命取りましょうという方向に行っているかと思うんです。20%の英語教諭の方が未受験ということですが、これは何か理由があるんでしょうか。

高校教育指導課長

 英検とかTOEFL、TOEICといった各種検定試験というのは個人の資格試験ということもあり、英語教員としての条件とはしておりません。また、検定試験も大半が土曜日や日曜日という休日に行われておりまして、休日に行われる学校行事等の運営に従事することや、あるいは部活動の一環として休日に練習を行ったり、あるいは対外試合、あるいは発表会というものを行って生徒を引率するということ等もあることから、外部検定試験を受験できない状況もあると考えております。

山口(ゆ)委員

 理由は今お聞かせいただいて一部理解はいたしますが、先生方がお忙しいのはどの先生方もお忙しいのは知っています。部活動をされている方々や、どこかに引率しなければならない方々が土日に引率するということ、これは毎週毎月、1年間続くとは到底思えません。私が思うに、やはりそういった環境をつくってあげることが大事なことも重々承知しておりますが、やはり御本人が自己啓発をどう思っているのかということだと思うんです。個人的なこともあるしというふうにおっしゃいましたけれども、8割の方が受けて、落ちるのは仕方がないと思います。何度もトライすればいいことなんですけれども、全くの未受験ということは、その姿を生徒が見ているわけです。そういった自己啓発という部分を、県教育委員会としてはどう捉えていらっしゃいますでしょうか。

高校教育指導課長

 今、委員おっしゃるように、全ての英語の先生が検定試験を受験するための取組というのは、積極的には現在のところ行っていないんですけれども、英語の授業においては、やはり英語を通じて言語や文化に対する理解を深め、生徒に積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成というものを図ったり、情報や考え方などを的確に理解したり、適切に伝えたりするコミュニケーション能力を養うことが求められていますので、先生が生徒に英語を教える上において、英検やTOEFLやTOEICの資格を持つということは、必要不可欠なものではないんですけれども、委員おっしゃるように英語教員が自らの英語力というものを向上させて、そしてその成果を検定試験等で客観的に測定して、更なる専門性の向上を図ることは重要なことではないかなと考えています。

山口(ゆ)委員

 一般企業では、社内の会議は英語オンリーというところも多くなりましたから、就職するに当たっても、一体どのぐらいの能力があるのかというのを計る目安といたしましても、やはり資格が必要ではないかと思います。それがなければ最初から受験できない企業もございます。そういう意味からも、高校の時代から英語を推進していくんだということで、そういった推進校ができているんだと思います。そうであるがゆえに、英語教師の方々が率先して取っていただくような環境づくりと、またそれを条件とはしないとおっしゃいましたが、やはり条件としなくても不可欠な要素の一つの中に入れていただいて、今後とも英語教員の方々の専門性の向上を図っていただきたいと思っております。

 次に、いじめの問題の対応を、お伺いをしたいと思います。

 先日、熊本の教育委員会に行ってまいりました。なぜ熊本の教育委員会に行ったかといいますと、いじめの認知件数が神奈川県を1,000件以上上回っているにもかかわらず、その対処率は97%を超えているということで、一体どんな取組をしているのかお伺いするために行ってまいりました。

 そこでまず、神奈川県ではどのようないじめ認知の掘り起こしをしているのか、その取組をお伺いしたいと思います。

子ども教育支援課長

 本県におけるいじめ認知の掘り起こしの対応でございますが、毎年度、県内の全ての公立学校に対しまして点検調査を実施しております。この調査は、いじめ問題に学校としてどのように取り組んでいるかということに関して自己点検を行うものでございます。具体的な内容項目といたしましては、いじめ問題に対して教職員の指導体制を確立しているかですとか、いじめは許されないという認識を子供たちに持たせているか、そして、いじめの訴えを受けた際には、いじめられた子供や周囲の子供などから聞き取るなど事実関係を正確に確認をしているか、そういった内容でございます。この点検を通じまして、各学校がいじめを見逃さず、きめ細かく認知し、いじめ問題に対する取組を充実させるよう、教育委員会から働き掛けているところでございます。

 これを受けまして、各学校では、子供たちに対して実態把握のためのいじめアンケート調査の実施に今、力を入れているところでございまして、平成22年度にはいじめアンケート調査を年1回から数回実施してる学校の割合が、前年度の47.2%から倍増いたしまして95.1%という状況になってございます。

山口(ゆ)委員

 今お話にあった、いじめアンケートの実施率のパーセンテージが上がったということで、それはすごく喜ばしいことで、掘り起こしの一つになると、それは信じております。

 しかしながら、1回から数回の実施ということで、これは学校にお任せをしているということがあるんでしょうけれども、熊本県では最低、最低ですよ、1年に3回ぐらいやられます。それはやる時期とかタイミングというのは、各市町村にお任せをされているようなことでございます。またその中で、アンケートに工夫をされておりました。各学校に共通の部分、また独自の部分というように設定を工夫されておりましたけれども、神奈川県のこのいじめアンケート調査というのは、内容的にはどのようになっているんでしょうか。

子ども教育支援課長

 これは各学校と市町村教育委員会に実施を求めてございます。実施回数的には、今、委員の御指摘にございましたように、昨年度、小学校で約6割、中学校で約3割の学校が年間に1回の実施という状況でございます。具体的な内容につきましては、例えば、いじめに対する正しい認識を児童・生徒に持たせているかですとか、定期的なアンケート調査を確実に実施しているですとか、おおむね学校や教育委員会の指導体制等を聞き取っているような内容でございます。

山口(ゆ)委員

 先ほどお話がありましたように、共通項の質問プラス各自治体の状況もあるかと思うんですけれども、そういった何かアンケートの例をお渡しをして、それで市町村がもっと取り組みやすいようなアンケート調査ができるような取組というのは、考えていらっしゃるんでしょうか。

子ども教育支援課長

 先ほど委員の御指摘にございました熊本県のアンケート調査等、私どもも拝見させていただいております。日常的に、いじめを見逃さず認知するという点からいたしますと、やはり少なくとも学期に1回はアンケート調査を実施して、子供たちから直接状況を聞く機会を確実に設ける必要があると考えております。

 今年度、市町村教育委員会が学校にそういったアンケート調査の実施を働き掛けているところでございますが、今後アンケート調査の質問項目の参考例などをやはり示していく必要性があると認識させていただいておりますので、次年度の取組に反映できるように十分検討してまいりたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 是非ともそのような体制を検討していただきたいと思います。

 しかしながら、どんな良いアンケート調査をしていても、それを見て、悩みを解決してやらないと何にもならないと思います。

 熊本、熊本とさっきから申し上げておりますが、熊本県では、1年たって集計するのではなくて、やった随時、県教委の方に結果を上げています。なぜそうするかというと、スクールソーシャルワーカーの取組を県教委の方に報告するという意味もあって、随時その積み上げをされているそうです。

 神奈川はそうしているかどうかというのもお答えいただきたいのと、スクールソーシャルワーカーの取組も神奈川県も力を入れておりますが、熊本県では、学校の内外で非常に熱くやられておりました。そういった学校の外でもソーシャルワーカーの活用が神奈川県でありましたら、教えていただきたいんですけれども。

子ども教育支援課長

 まず件数の積み上げという部分でございますが、私ども本県では各年度のいじめの状況について今、確認をさせていただいているところでございます。

 二つ目のソーシャルワーカーの具体的な取組についてということでございますが、具体的に一例を申し上げますと、いじめや暴力行為がなかなか改善をされない、そして、学校の指導が定着をしていかないお子さんがいらっしゃって、そのお子さんや保護者の方に、先生方をはじめとして繰り返し状況を確認する中で、どうも家庭での経済的な困難が背景にあるということか見え隠れしてまいりました。そこで、スクールソーシャルワーカーに関わっていただいて、保護者を専門的な行政機関につなげることで、子供の精神的な安定が得られたという事例が一つございます。

 また、別な事例で申し上げますと、いじめをしている側の保護者の方といじめを受けている側の保護者の方が、いつも双方でトラブルになってしまったため、その仲介を学校がずっとしてきたんですけれども、やはり専門的な立場からの対応が必要ということで、スクールソーシャルワーカーの方に入っていただきましたところ、どうもお話を伺う中で、いずれかの保護者の方に精神疾患の状況が見られるということで、その保護者の方を適切な医療機関につなげて問題の改善につなげたという事例もございます。

 したがいまして、学校ではなかなか一つ一つのいじめ事案に対応する中で、学校だけでは改善が進まないという状況がございますので、スクールソーシャルワーカーが社会的な支援をして子供たちの環境に働き掛けるということは、非常に重要なことだと私どもは捉えております。

山口(ゆ)委員

 いじめにはすぐに対処しなければならないということは、もう周知の事実だと思います。また、専門的なソーシャルワーカーが必要な事業であれば、しっかりと資金を使っていただいて、より早く手を打っていただきたいと要望させていただきます。

 次に、神奈川県の特色ある教員確保対策についてお伺いしたいと思います。

 来年度の採用の候補者について、神奈川県で教壇に立たれますかという確認作業を、今、されていると思います。これまで、より質の高い教師をより多く確保するために、いろいろ御努力をされてきたことと思います。そこで、昨年度と本年度の採用試験に何か特徴の違いがあれば、その内容をお伺いしたいと思います。

小中学校人事課長

 まず、昨年度と本年度の受験状況をお話をさせていただきます。

 昨年度、平成22年度の受験者でございますが、全体で7,655名、受験倍率の方は4.5倍でございました。本年度、23年度の受験状況でございますが、全体で受験者数が7,527名、受験倍率は4.8倍となっております。したがいまして、受験倍率で見ますと、昨年度に比べ0.3ポイント上昇しているという状況でございます。

 また、今年度、改善点として取り組んできたことがございます。まず、小学校と特別支援学校を対象といたします第一次試験を、初めて県外で実施をいたしました。会場は福岡県の九州大学でございます。この他にも応募資格要件を拡大いたしまして、臨時的任用職員として直近2年のうち1年を勤めていれば特別選考の対象とするというものでございます。ただしこの要件につきましては、今年の5月1日現在もお勤めをされているという要件で特別選考の対象としております。以上が昨年度と比較して変わった状況でございます。

山口(ゆ)委員

 県外の会場でやられたというのは一定の成果があったのかなということは感じましたけれども、今現在の合格者で、県外の方と県内の方の割合はどのくらいなんでしょうか。

小中学校人事課長

 まず、今年度実施をいたしました受験者の応募者数でございます。先ほど申し上げました小中学校特別支援、そして高等学校の全校種におきまして8,864人の応募がございました。その内訳といたしましては、県内の出身者が4,724人、県外出身者が4,140人でございました。割合を見てみますと、県内出身者が53.3%、県外出身者が46.7%となっておりまして、県外出身者の受験者は約5割近くいるという状況でございます。依然として県外の受験者が多いという状況でございます。

山口(ゆ)委員

 県外の出身者が半分近くあるんですが、これは大学別で見ると、神奈川県から遠いところの大学が多いんですか、それとも神奈川県内の大学にいらっしゃる県外出身者ということでしょうか。

小中学校人事課長

 受験の状況でございますが、先ほど申し上げました割合につきましては、受験者の現在お住まいのところ、それと現在学生として学んでいるところから割り出したという状況でございます。

山口(ゆ)委員

 分かりました。では、ほぼ同じだと考えていいんですね。そこで、県外出身者が多いと合格の辞退率が高いと言われているわけですけれども、その対策として何かされておりますか。

小中学校人事課長

 まず、県外出身者を確保する取組といたしましては、先ほど申し上げましたように県外の受験者が5割近くいるということから、小学校と特別支援学校を対象にしました第一次試験を県外会場で実施をしたという状況でございます。

 県外での試験を実施した背景といたしましては、地方の採用試験では募集数に対しまして受験者数が非常に多く、なかなか教員になりにくいという状況がございます。大変競争倍率が高いという状況でございます。

 そこで、九州地方や中国・四国地方の教員を目指す者を、この神奈川県の教員採用試験を受験してもらおうという気持ちで県外を会場とした採用試験を今年度初めて実施をしたという状況でございます。

 また、小学校を受験する者を対象といたしまして、これまで2日間で実施をしておりました第二次試験を1日に短縮するという配慮をしております。いわゆる地方からの受験者の負担軽減を行っております。

 この他にも、教員免許を取得できる全国の大学を個別に訪問いたしまして、直接学生に対して説明会を行っております。平成22年から23年にかけましては、地方を含む91の大学を訪問させていただいております。そこでこちらから説明をさせていただく内容でございますけれども、本県の採用試験の受験案内や、それと神奈川が求める教師像、さらには教師という仕事の魅力等についてPRを行っているところでございます。

山口(ゆ)委員

 それは県外の方の辞退率をうんぬんというよりも一般的な活動だとは思うんですが、教師になりたい、神奈川で教壇に立ちたいという方を、いわゆる県外、県内問わず、やはり多く集めなければならないという努力は当然されていらっしゃると思います。それが志願者説明会ということであろうかと思いますが、私も藤沢で開催されました志願者説明会に行ってまいりました。そのときは、志願者説明会をもっと充実する必要があると感じて帰ってきたわけでございますが、志願者説明会の狙い等々も含めて、これからどのように改善したらいいとお感じになっているのか、また実際もう改善なさったところがあれば、御報告お願いしたいんですけれども。

小中学校人事課長

 志願者説明会につきましては平成19年度から実施をしております。そのときは大体年間1回でございました。その後、年々増やしていきまして、今年は県内で3回、そして県外で1回と、合計4回開催しております。

 この説明会を行う狙いでございますけれども、受験者に安心して本県の教員採用試験を受けていただこうということが一つございます。志願手続、あるいは本県の求める教師像、さらには教師としての魅力、こういったものを理解していただきながら、神奈川県の教員として是非来ていただきたいという訴えをしております。

 また確実な応募につながるよう、一人でも多く神奈川県の教員採用試験を受けていただくために、本県の教員に興味、関心を持っていただくということも一つの大きな狙いになっております。

 次に、今後の志願者説明会の工夫改善でございます。こちらにつきましては、一つは、どうしてもこちらの説明が中心であったという反省がございます。当然受験の仕方ですとか、提出をする願書の書き方ですとか、あるいはどんな試験科目があるのかとか、そういった説明が中心でございましたけれども、それだけではなくて、例えば先ほど申し上げました教師の魅力、そして、神奈川県として研修が非常に充実しているんだというようなPRをしながら、一人でも多く神奈川県の採用試験を受けていただきたいという内容で説明会を行ってきました。

 その説明会に対して、受験者からいろいろ御意見を頂いておりまして、その一つは、できるだけ学校の状況を聞かせていただきたいというようなお話もございました。したがいまして、いろいろな映像などを使いながら、説明会の仕方を工夫していきたいと考えております。

 なお逆に、非常に好評でしたのが現役の先生方による説明でした。それによって、生の声が聞けます。あるいはその後の座談会で、自分の不安であるとか、あるいは神奈川の教師になるためにはどうしたらいいんだというような個人個人の疑問やら不安を聞く場を設けまして、これは、引き続き、来年度の各説明会で取り入れていきたいなと思っております。

山口(ゆ)委員

 先ほど申し上げたように、私も藤沢の説明会に参加をさせていただいて同じことを感じたわけでございます。一つ、私が懸念していることは、パンフレットを読み上げるなど、書類を見れば分かるようなことに時間を割き、先ほどもおっしゃいましたがバーチャル的なものが何もなかったし、働いている受験生からの質問で、休みをとらなきゃいけないので二次試験は大体いつ頃になるんでしょうかとおっしゃっていたにもかかわらず、そのときは結局、今ここではお答えすることはできませんというような形で答えていらっしゃいました。やはり働いている方にとって二次試験がいつあるのか、夏のいつ頃あるのかというのはすごく重要なことだと思うんです。いわゆる二次試験だけでなくて、そのスケジュールが言えるような形で説明会でお示しはできないのかと疑問に思うんですけれども、いかがでしょうか。

小中学校人事課長

 今年度の説明会の中で担当者の方から回答させていただいたわけでございますが、当然、説明会に出席をしている者だけに情報提供するというのはいかがなものかということがございまして、そのときには控えさせていただきました。実際には、この後、受験をする人たちに周知をしていくというような機会があろうかと思いますので、その辺は今年の反省を踏まえまして検討していきたいと考えてございます。

山口(ゆ)委員

 わざわざ説明会に来ているわけですから、そういった情報は先にお届けするのも一つの平等性かなと思います。

 とにかく心に響くような説明会にしていただきたいと思います。その後、ブースにはかなりの学生さんの方々がお残りになって、いろいろなお話をうちの職員に聞いていたのも見てまいりました。神奈川らしい特色ある教員の確保、神奈川らしいというところが非常に課題だとは思いますが、特にこれから高校改革をしていこうという中で、やはり質の高い教師の方々を採用するということは本当に必要なことだと思います。

 来年度は、新しい説明会の会場を模索していただいたり、また、その採用試験の具体的な内容についてもっともっと早く知らせるために、早い時期での開催をしていただきたいと思いますが、その辺りについてお伺いしたいと思います。

小中学校人事課長

 ただいま委員御指摘のありましたことにつきまして、特に採用試験の案内を早い段階でしてほしいという御指摘だったと思います。採用者数が決まり、そして、その試験の内容、これは近隣の政令市ですとか、あるいは東京都、千葉、神奈川、埼玉といった各近県との話し合い等もございます。どういう状況であるのかというのをお互いに情報交換を深めながら、採用の視点をどうしていくのかというところも本県としても検討していきたいなと思っております。なるべく早い段階で周知ができるよう、検討してまいりたいと思っております。

山口(ゆ)委員

 前向きなお答えを頂きましたので、是非それを頑張っていただきたいと思っております。

 今回、臨任だった方から多くの合格者が出たと聞いております。その臨任という考え方、先日いろいろとお勉強させていただきました。他県とは違うんだなと、当然横浜市とも違うんだなということを痛感いたしました。一旦社会に出た方が、神奈川で、よし教壇に立ってやろうと思えるような枠組みを前向きに考えていただきたいことを要望して、この質問は終わります。

 次に、学校給食の安全性についてお伺いをしたいと思います。

 最近、今回の第3次補正でこの学校給食環境設備運営費を創設したことに伴って、給食の放射線基準値がどうのこうのという話をいろいろと耳にいたしますが、まずはこれについて、どのように把握されているのかお伺いしたいと思います。

保健体育課長

 国の動きについてのお尋ねでございますが、文部科学省が学校給食の安全性を支援するための新しい事業を打ち出しました。この中で、学校給食の食材に含まれる放射性物質は1キロ当たり40ベクレルを新しい基準とするような表現がございまして、厚生労働省の暫定基準値との関係から、この点について疑義が生じているという状況でございます。それにつきましては、12月6日付けで文部科学省からの事務レベルの通知があり、文部科学大臣の記者会見の内容として、1キロ当たり40ベクレルというのは、使用する機器の検出基準を示したものであり、食品衛生法の法的規制値を示すものではないということ、それから今後、厚生労働省から新しい規制値が示されるまでの目安であるということ、そして、子供の安全を第一に考え、事業の円滑な実施を図っていくこと、こういったことが示されているところでございます。

山口(ゆ)委員

 御苦労をお掛けしていると思いますが、今現在、神奈川県の学校給食について、放射線量の検査を独自でやられていると思うんですが、県としてはどのように把握されていらっしゃいますか。

保健体育課長

 学校給食の放射能検査の状況でございますけれども、現在12市町であり、実施回数や対象食材につきましてはそれぞれの市町が定めておりまして、市の衛生研究所であるとか民間機関に調査をお願いしているというような状況です。

山口(ゆ)委員

 各市町村が独自でやられているということでございますが、それを集約した形で、何か県として、例えばホームページに載せるとか何かそういった御努力というのはなされていらっしゃるんでしょうか。

保健体育課長

 市町村が独自に行っている検査結果につきましては、各市町村の給食に係る情報の一部と捉えておりますので、学校給食の実施主体であります当該市町村教育委員会が、それぞれの判断で公開するものと考えております。そういうことで、各市町村の教育委員会が学校給食に係るホームページをそれぞれ作っていて、18市町村ぐらいで作っていますので、そのホームページと私ども県教育委員会の保健体育課のホームページをリンクさせて、全体の様子が分かるような状況でやっていければ良いなということで、関係機関と調整しながら、今後その段取りをやるというふうに進めております。

山口(ゆ)委員

 各市町村が独自でやられていて、その学校給食のホームページと県教育委員会のホームページとのリンクと言いましょうか、県が情報を集約するということは、見る者にとっても比較ができますので、是非とも進めていただきたいとは思うんです。そこで一つお聞きしたいのが、この学校給食の安全性というガバナンス、これは県の役割としてどのように感じていらっしゃいますか。

保健体育課長

 大変重要なことだとは認識しておりますが、例えば食中毒が起きたような場合には、衛生面の管理徹底ということで県が統一的に全市町村に指導、助言を行うことはできるんですけれども、今回のような放射能検査につきましては保護者の不安を取り除くという目的がまだ強いという中でございまして、学校給食はそれぞれの市町村が実施主体でやっておりますので、まずは一義的には市町村の判断でやっていただくという立場で私どもは対応していると考えております。

山口(ゆ)委員

 そうすると、県として学校給食のガバナンスはしないんですか。そういうふうに認識してよろしいんでしょうか。

保健体育課長

 一般的には、その食材に限って話をすれば、流通しているものは各都道府県の検査を通っているという観点がありますから、特に今、給食食材だけを取り上げて、県の方でそれぞれの市町村の数値を比較していくことになると、これはまた風評被害とかいろいろなことが想定され、県の立場としては時期尚早ではないかなというような状況でございます。ただ、委員おっしゃるようにガバナンスについては大変重要なことでございますので、情報提供等含めて、各市町村へは県の方からいろいろな情報は提供したいという状況でございます。

山口(ゆ)委員

 今の県の立場は、本当に十分分かります。各市町村の食の安心・安全、特に学校給食の安心・安全はこうあるべきだという指針は、私も当然見させていただいております。しかしながら、県としての指針も私は必要だと思います。そうでないと、何かあるたびに右往左往してしまって学校給食の安全性が保てないと思います。学校給食というのは安全性が第一なのは当然ですが、栄養価も考慮されているなど、いろいろな要素が含まれているんですね。今回の放射能の件だけではないと思うんです。ですから、しっかりと給食の安心・安全、県としてのガバナンスを培っていただきたいと思うんですが、やはりお答えは同じでしょうか。

保健体育課長

 県の大きな食育推進計画、その中にも学校給食の部分もありますので、そういったものも踏まえて、ただ単に委員がおっしゃるような放射能だけではなくて、全体的なものにつきまして考えていきたいと思います。先生方を対象とした研修等も行っていますし、県としての意向は十分言っているつもりなんですけれども、もう一度市町村とこの関係で話す機会がございますので、市町村とも意見交換をしながら県としての方向性を十分に伝えていきたいなと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

山口(ゆ)委員

 引き続き国の動向を見守りながら、関係機関と調整連携を図っていただいて、学校給食の安全性について努力していただきたいと思います。

 次に、県立図書館についてお伺いをいたします。

 平成22年度、人口当たりで考えると図書館の数というのは神奈川県はワースト1だったと思います。そこで、県立図書館について、何か特徴があれば教えていただきたいんですけれども、よろしくお願いします。

生涯学習課長

 今、委員から御指摘がございましたように、資料費につきましては、人口当たりでいくと1人当たり6.2円ということで大変低くなってございます。そこを補わなくちゃいけないということでいろいろ努力してございますけれども、一つは、県立の図書館と市町村の図書館で購入する資料を、少し役割分担を意識しながらやっていこうということを進めてございます。市町村の方は、一般的な児童図書とか文芸書、県の方は、比較的専門性が高い資料に重点を置いて購入しているというような努力をしてございます。

 それからあとは、市販されていないいろいろな資料、地域の資料とか行政資料とか、それから、専門的な技術資料とかございますので、こういうものの収集というのも県立図書館で基本的に力を入れてやってございます。

 あと、どこの市町村も財政状況が厳しく、限られた予算の中で必要な本を全部買うことはできませんので、KLネットといって、各市町村間でお互いに貸し借りができるような体制でして、これは県が中核になって運営してございますけれども、これを構築して、県と市町村がお互いに補うような貸し借りのシステムを運営しておるところでございます。

山口(ゆ)委員

 その利用状況というのはかなり頻繁な状況なんですか。

生涯学習課長

 平成22年度でいきますと、今のシステムを使いまして全体で12万冊流通してございまして、これは全国の中でも多分トップクラスの数字だと認識してございます。

山口(ゆ)委員

 これは資料費が少ない分、工夫していただいていて、全国でも優秀なシステムで貸し借りをしていると判断をいたします。ただ、図書ということを考えれば、当然県立高校にも図書室があるわけです。その県立高校の図書室と県立の図書館との関係や連携は、どのようになっていらっしゃいますか。

生涯学習課長

 県立図書館の大きな役割の一つは、やはり県立高校の図書館のバックアップという点だと思っています。

 それで、先ほどお話ししましたKLネットのサブシステムとして、神奈川県内高等学校の相互貸借の管理システムというのを今までずっと検討してきまして、今年の1月から運用が開始されました。県立の図書館の中にサーバーがございますけれども、そこに県立高校の図書館のデータを集約して、横断的に各学校で検索ができるようなシステムでございます。現在9月までの段階で、33校がデータ集積をしたということでございます。

 それから、もう一つ、県立高校の学校司書の方を対象としたホームページを作ってございまして、このホームページ上で県立図書館の司書が、学校の司書が抱えているいろいろな疑問とか課題に対してアドバイスをしたり、それから、高校生が参考となるような図書を紹介するというようなこともできるようになってございます。その辺りが今、両者の連携となっております。

山口(ゆ)委員

 今33校が、現状、KLネットのサブシステムにデータ打ち込みが終わっているということなんですけれども、これは全ての学校が終えるのはいつぐらいを予定されていますか。

生涯学習課長

 なかなかこのシステムに蔵書を打ち込んでいくというのは、図書館の中にその専門のコンピューターがないとできないものですから、その整備も合わせて今いろいろ予算要求などしてございますけれども、基本的には来年度一杯で形が整うと考えてございます。ただ、古い図書などは台帳管理なんかをしてございますので、本当にその台帳どおり本があるかどうかチェックしながら状況を調べていかなくちゃいけませんので、そういう細かい点はございますけれども、基本的には来年度中ということで認識してございます。

山口(ゆ)委員

 大変な作業だと思いますが、一日も早くそのシステムが、全ての高校に行き届くように期待しております。

 あと、先ほど司書の方のお話が出ましたが、県立図書館の司書の方と高校の司書の方とは具体的に顔を合わせた研修などあるんでしょうか。

生涯学習課長

 研修は年3回ほど開催をしてございます。具体的には平成22年度ですと、科学技術情報の調べ方とレファレンスの考え方という研修名で、これは川崎の図書館が科学技術とか産業技術専門にしてございますので、そこの司書さんが来て研修をしていただいたり、あと人物情報の調べ方という研修、このときは県立図書館の司書が講師役としてやってございました。それからもう1回は、先ほどお話ししましたシステムづくり、これは県立図書館と高校で連携しながらやっていかなくてはいけませんので、具体的な操作の仕方などを研修の中でやってございます。今年もそういう研修をやってございますけれども、その他に美術資料の調べ方というような研修も今年度はやってございます。

山口(ゆ)委員

 まだまだ深掘りしたいんですが、ちょっと時間の関係上、これ以上お伺いしませんが、やはり司書の研修というのは何か本の取出し方、資料の出し方、そういうことの研修もあるんですが、どのようにしたら県立の機関と県立高校の図書館とが一体となった活用ができるかということについて、やはりシステムを考えていかなければならないと思っております。どうかそのシステムづくり、それがハード面、ソフト面、いろいろあろうかと思いますが、その充実をしっかりとなさっていただきたいことを要望して、飯田委員にお渡しいたします。

飯田(満)委員

 私からの質問については1項目だけ行わせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 まず、県立養護学校、特別支援学校の過大規模化対策と自動体外式除細動器、いわゆるAEDの導入状況等について伺わせていただきたいと思います。

 まず、特別支援学校の入学希望者が定期的に増加をしている傾向があるんですけれども、これについては様々な要因があるとは思います。そこで、本県の養護学校の現状について、まず伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 特別支援学校への入学希望者生徒数についてお答えいたします。

 県内の特別支援学校の全ての学校の児童・生徒数合わせまして、平成19年との比較で申し上げますが、平成19年度は6,356名でございました。これが平成23年度、今年度5月1日でございますけれども7,522名ということで、この5年間で約18%の増という状況でございます。とりわけ知的障害教育部門の高等部の入学者の生徒が顕著でございますので、この数字を申し上げますと、平成19年度の県内の知的障害教育部門の高等部入学者数を合わせまして851名でございました。これが今年度1,167名ということで、およそ37%の増加となっております。

飯田(満)委員

 全体的には18%の増、しかしながら、知的障害の生徒さんに関しては37%も増加していると。平成19年度比でそれほど増えているという現状が本県にも表れています。

 定員の枠を増やすことによって、教育課程とか施設等にも影響が生じてくると考えますけれども、現状についてはどのような対応をとられているのかお聞かせ願いたいと思います。

特別支援教育課長

 過大規模化に伴いまして、教育課程ですとか施設等への影響についてお答えをさせていただきます。

 まず、特別支援学校につきましては、子供の障害の特性を踏まえまして、将来の自立生活を目標とし、子供一人一人に応じた教育課程を編成しておりますので、そうした意味で教育課程そのものが過大規模化のために影響を受けるということはございません。

 しかしながら、実際の指導につきましては、例えばパニックになった子供をクールダウンさせる部屋がないということで、廊下を歩きながら、あるいはグラウンドを一緒に歩きながら子供を落ち着かせるといったようなことだったり、あるいは図書室をホームルーム教室に転用しているため、図書室以外の空いているスペースを利用して読書活動を行っているといったことをしておりまして、施設面ではそういった課題があると認識をしてございます。

飯田(満)委員

 生徒さんが増えたことによって、いろいろな教室を普通教室に転用していかなければいけないという課題等も出てくる。また、何か事が生じれば、今言われたように外に連れていかなければいけない事態などが出てくるということなんですが、全体的に見て、この県立養護学校の過大規模化に対する対策として、神奈川県としてはどのように行っていくのか伺いたいと思います。

特別支援教育課長

 過大規模化に対します県の対応でございますが、まずは新しい学校を3校、優先的に取り組んでございます。

 まず一つは、平成25年度に向けまして横浜市瀬谷区にあります元日向山小学校を活用した学校の新設、2点目は、平成28年度の予定としまして県立中央農業高校の敷地を活用した新校の設置、加えまして、現在これはまだ具体的な目どが立ってございませんが、横浜北部方面にもう1校、過大規模化の対応として優先的に設置が必要であろうと考えてございます。加えまして、高等学校に分教室を設置しておりまして、来年度も3校に設置する予定としおります。

飯田(満)委員

 日向山小学校と中央農業高校のそれぞれの敷地、それから北部地域に1校と、3校新設をしていくんだということなんですが、これ自体は分かりました。

 この過大規模化を原因として、根本的に学校の敷地の狭あい化が非常に目立ってくると思うんです。そのため、生徒が学校外で活動している状況というのが非常に多くなってくると思うんですが、今の現状についてちょっと御説明いただきたいと思います。

特別支援教育課長

 学校が手狭になることに伴う校外の活動という御質問でございます。

 例えば遊具が一つしかない学校で、二つのグループが同じ時間に使いたいといったような場合、あるいは調理室が一つしかないところで、二つの学年が同時に使いたいなんていう場合が生じてまいります。そうした場合には、時間割の調整ですとか、あるいは近隣に公園があれば一つのグループは歩き方の指導等も含めて公園で授業をやって帰ってくるというようなことがございます。

 一方、特別支援学校につきましては、卒業後それぞれの住む地域で自立した生活をする力を身に付けるために、ふだんから日常的に校外に出ることは多くなっております。例えば電車、バスを利用して買物学習に出たり、それから、卒業後の就労に向けた企業や福祉施設での実習などがございます。買物学習につきましては、どの学部、学年もおおむね月1回程度実施をしております。それから、就労体験につきましては、主に高等部が、年に1回から2回実施しておりまして、1回につき5日間又は10日間という日程で、実際の企業や福祉施設で実習の活動をしておられます。

 この他、特に知的障害教育部門の児童・生徒でございますが、体力づくりを目的といたしまして、毎朝の日課として体力づくりという時間を設けまして、校内、あるいは校外のスペース、例えば学校の周りを走れるようなところは学校の周り、あるいは近隣に公園があるところには、そうしたところに出かけていってランニングをすると、このような活動状況でございます。

飯田(満)委員

 分かりました。就労体験で外に行かれたりするということに関しましては、これは個々の生徒さんということだろうと思います。それ以外に今、答弁いただいたように、買物の学習だとか体力づくりで生徒さんが学校の外をランニングするとか、又はクラスによって校外で体力づくりをされるという学校もあるかと思います。

 そこでですが、先週5日の月曜日、県立みどり養護学校さんで、高等部の2年生の生徒さんが持久走の後に倒れられて、搬送された病院で亡くなったという報告を頂きました。生徒さんには心から哀悼の意を表したいと思いますし、また、御家族、御遺族の方につきましては心から御冥福をお祈りしたいと思います。

 その事件に関係することで報告は受けているんですが、説明できる範囲内で原因についてちょっと現状だけ教えていただけますか。

特別支援教育課長

 5日、県立みどり養護学校の校内マラソン大会に向けました近くの公園での練習中に事故が起きました。この日の午後でございますが、近隣の公園におきまして合計1.2キロメートル、400メートルを3周ということで持久走をいたしました。その後、この生徒は倒れまして心肺停止状態となりました。担当教員などで心肺そ生を行いまして、学校に設置されたAEDも使用いたしまして、一時、自力呼吸が回復をいたしました。その後、救急車により病院に搬送されましたが、再び心肺停止状態になりまして、午後4時6分に亡くなったという状況でございます。

飯田(満)委員

 時系列な御説明を今いただきまして、また、今日までにも報告らしいものは頂いておりましたが、学校側に対しては迅速な対応をとっていただいたんだろうと思います。しかしながら、やはり今回の件を機に、生徒さんの命を守るという観点からも、できることは様々、やっていかなければいけないのかなと思います。

 そこでなんですが、AEDを使われて心臓の細動を取り除いて、一度はそ生されていらっしゃいます。これがもっと時間が早ければということもあるかもしれませんけれども、早い遅いの話は今回ちょっと置いといて、そのAEDが各養護学校にどのような形で設置をされているのか、設置状況と導入の形態、それから、設置場所の3件について答弁いただきたいと思います。

保健体育課長

 AEDの設置についてのお尋ねでございますが、平成19年度から特別支援学校全26校にAEDが各1台ずつ配備されております。26台のうちリース形式が17台、買取形式が9台となっております。設置場所でございますが、各学校の状況に応じて分かりやすい場所に設置いたしまして、全職員にその場所と使用方法について周知をし、非常時には、いつでも、誰でも持ち出して使用できる状態になっております。また、学校行事などの際には保健福祉局医療課並びに当保健体育課の方でAEDの貸出しを行っております。

飯田(満)委員

 分かりました。26校各校にこのAEDが設置をされて、今回の件におかれましても、校外でマラソン大会の持久走の練習をやって倒れられた。学校にすぐに連絡をとって学校から持ってきてもらって、この間およそ5分と伺っているんですが、仮に移動式のAEDを持っていれば5分という時間が即座に使えたかもしれませんし、そういうことができることも今後は考えていかなければならないのかなと思います。

 そこでなんですけれども、各校に設置されているというのは分かるんですが、これはあくまでも学校に設置をされているということなんですけれども、とりわけ校外で活動されている特別支援学校の生徒さんという特性を鑑みて、持ち歩き式、移動式のAEDを導入するべきではないのかなと思いますが、その件について見解を伺いたいと思います。

支援教育部長

 今回みどり養護学校において教育活動の中で、かけがえのない生徒が亡くなったことにつきましては、教育委員会として大変重く受け止めております。この事故を教訓といたしまして、緊急時の対応として更に必要なこと、あるいは更に取り組むべきことがないか、今後しっかり検証し、お話にございました持ち出し用のAEDの導入といったことも含めまして、可能な対策を講じていきたい、こう考えておるところでございます。

飯田(満)委員

 生徒さんの大切な命でありますので、より万全な体制をとるために、校外活動の多い学校への配置について優先順位を高めるなりして、導入には是非前向きな検討をお願いしたいなと思います。

 意見、要望を何点か申し上げまして終わりますけれども、こういう事件が起きますと、学校の教育活動においても、結構、自粛をするところがあります。そういう傾向が見られますが、是非、生徒さんに必要な教育というものは、校外の活動においてもあると思いますので、そういった部分での自粛がないようにお願いしたいのが、まず1点。

 それから、今回のこの事件において学校間の情報の連絡体制をやはり密にとっていただきたいということでございます。

 それから、3点目は、今、部長さんからも御答弁いただきましたけれども、やはり移動式のAEDの導入を早期にお願いできればと、これは強く要望をさせていただきたいと思います。以上で終わらせていただきます。

日浦委員

 みんなの党の日浦和明でございます。本日もよろしくお願いいたします。私からはキャリア教育の推進について質問をさせていただきたいと思います。

 文部科学省のホームページのキャリア教育の記述の中に次のようなものがあります。それは、今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められています。この視点に立って日々の教育活動を展開することこそが、キャリア教育の実践の姿です。学校特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしいキャリア教育をそれぞれの学校で推進・充実させましょう、というものでございます。

 また、高等学校のキャリア教育の手引の中でも、今、子供たちが生きる力を身に付け、社会の激しい変化に流されることなく、それぞれが直面するであろう様々な課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人として自立していくことができるようにする教育が強く求められておりますと、キャリア教育の必要性と意義についても触れられております。そこで、県教育委員会では、キャリア教育についてどのように考え、これまでどのように取り組んできたのかお伺いをさせていただきたいと思います。

高校教育企画課長

 キャリア教育でございますが、子供たちが将来、社会人、職業人として自立できるよう、様々な課題に柔軟に、かつ意欲的に対応して社会の一員として役割を果たすとともに、一人一人が持っております個性、持ち味、そういったものを最大限に発揮できるよう、必要な能力や態度を養い、その中で勤労観や職業観を自ら形成、確立することができるようになる、こういったものを目指すものと捉えてきております。

 本県では、県立高校改革推進計画の基本的な視点の中でも、個が生きる教育の実現とともに豊かな人間性、望ましい社会性、こういったものを基本的な視点としてしっかり据えて改革を進めようということもございまして、平成17年度にはいち早く、かながわキャリア教育実践推進プラン、こういったものを立てさせていただいて、実践推進のモデル校も13校を指定をさせていただいて、キャリア教育のカリキュラム研究を進めてまいりました。

 この実践推進プランでは、卒業までを見通したキャリア教育の展開、そして、教育課程に明確に位置付けていくことや、学校外の教育力の活用による充実を図っていくこと、さらには子供たちの社会体験活動の充実、インターシップですとか地域貢献、ボランティア活動など、こういった取組を充実させていくことなどを掲げまして、先ほど申し上げました実践推進モデル校の実践例ですとか、カリキュラムでもこういったものを作成し、取組を行ってきたところでございます。

 平成20年度からは、全ての県立高校におきまして、先ほど申し上げましたように、卒業までを見通した各校独自の指導計画、キャリア教育実践プログラムというのを作成し、このプログラムに基づいてキャリア教育を展開しているところでございます。

 また、勤労観、職業観を育成するためのインターンシップの充実・拡大といった取組についても進めてまいりました。

日浦委員

 県立高校では、各校独自にキャリア教育実践プログラムを作成しているということでございますけれども、具体的にどのような取組内容があるのかお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 キャリア教育実践プログラムでございますが、各学校におきましてキャリア教育の視点に立って学校教育活動を捉え直して、生徒の発達段階に応じて全体の教育活動を通してキャリア教育を展開するための全体計画、そして、それを具体化した指導計画というようなものとなっております。

 このプログラムの中では、その学校が取り組む目標、あるいは狙いといったようなもの、さらには入学から卒業までの指導の計画、そしてキャリア教育に係るそれぞれの教育活動や、その取組を通して育成したい能力、あるいは態度、こういったものとの関係、こういうようなものを具体的に示すという形になってございます。例えば、このように各学校ごとにつくっているキャリア教育実践プログラムの中身を見ますと、まず、その学校におけるキャリア教育の考え方として、キャリア教育の方針をどのようなものとしていくかというようなことが書いてあり、また、3学年通じてという観点では、例えば1学年では発見というテーマがあり、2学年では行動、3学年では実現、こういったキーワードを各学校ごとに作成しながら、さらに教科・科目における方針ですとか、総合的な学習の時間における方針、さらにはキャリア教育でその学校が育もうとする能力をどのような場面で付けていくか、このような具体的な計画を作成しているところでございます。こういう形で、キャリア教育実践プログラムは学校全体としてのキャリア教育を推進する上での重要な計画という位置付けとなってございます。

日浦委員

 具体的にキャリア教育を通じて、将来社会人として自立できるよう、どのような取組を通して、どのような能力を身に付けさせようとしているのか、具体的にお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 一人一人の社会的、職業的な自立に向けて必要な基盤となる能力や態度は、非常に幅の広いものがございますが、特に基礎的な部分といたしましては、一つは、人間関係をつくっていくような力、社会を形成していくような能力、いわゆる人と関わることに関する力、それから、自らを理解する、あるいは自らを管理するという自己理解や自己管理の能力、しっかりと自分を捉えていく力、さらには様々な課題に柔軟に対応して、自らその課題解決に当たる課題対応の力、そして、最終的には自分の未来、将来を構想していくようなキャリアプランニングの能力、こういったものが求められていくと考えてございます。

 こういった力は、例えば、総合的な学習の時間などを中心といたしまして、学校全体の教育活動、それぞれの教科・科目などにも通じまして身に付けていくべきものと思っております。さらに、地域貢献やボランティア活動といった学校の中だけの活動ではなくて、外側での活動、さらには企業等でのインターンシップ、こういった体験的な取組を通じて、このような力を養っていくことが必要だろうと考えてございます。

日浦委員

 高等学校の卒業後は様々な進路先が想定されると思いますけれども、そこで単に進路先を決定するということだけではなくて、将来を見据えた指標というものが求められると思いますけれども、具体的な取組としてどのようなものがあるのかお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 将来を見据えた形でございますが、各高校におきましては、それぞれの学校の生徒の特性、あるいは地域の実態等も踏まえまして、地域の社会人の方、あるいは職業人の方に学校の方においでいただいて講演会を行っていただくなどしていただき、正に働く方から直接話を聞かせていただくという取組をしてございます。そういった中で職業人インタビューを設定するなど、働くことの意義を考えるとともに、今学んでいることが将来どのように結び付いていくのか、こういうことを考えてもらう機会を設ける、そういった取組を行っております。

 また、当然、高等学校の段階だけで終わるものではなく、長い将来を通して発達と変化を伴っていくということを踏まえまして、生徒に自らの将来設計、例えばライフプランのようなものを書いてもらうといった取組を行っている学校もございます。こういったライフプランの作成などを通しまして、市民生活、家庭生活、文化生活など、様々な生活の局面において様々な役割があることを理解させる、そして、学ぶことと働くこと、生きることなどを結び付けていって、長い人生の中で長期的に自分がどのように生きていくのか、どのような在り方を求めていくのかを考えさせる、こんな取組を行っているところでございます。当然このような取組を通じまして、進学を希望している生徒さんに対しまして、大学等の向こう側にある社会を意識させて、自己の将来について考えさせていくことが重要であると捉えております。

日浦委員

 将来を見据えた指導というのはとても重要でありますけれども、そのためには高校段階において年金とか保険とか、税の仕組みなどをきちんと学ぶことは大切なことであると私は考えております。このことについて、これまでの取組についてお伺いをさせていただきたいと思います。

高校教育企画課長

 お話にありました、年金や保険などの社会保障制度につきましては、基本的に公民科の現代社会ですとか、家庭科における家庭総合などの授業の中で、社会保障制度の意味ですとか役割を理解させるとともに、医療、年金などの保険制度において見られるような諸課題についても理解をさせるという学習を行っております。

 また、税の仕組みにつきましても、政治経済といったような科目において、税制度の基本を考えたり、あるいは国民生活における租税の意義ですとか役割、公平で適切な負担の在り方などを考察させるようにしております。正に納税の義務を果たすことと併せまして、納税者としてその使い道、使途について関心を持つことの大切さを授業として学んでいるということでございます。

 しかしながら、こういった授業における取組だけではなくて、やはり体験的、実践的な教育ということが必要でございますので、教科・科目の学びだけではなく、例えば社会保険労務士会や司法書士会の御協力を得まして、社会の一員としての自覚を深めることにとどまらず、雇用保険、厚生年金保険などの社会保障制度の仕組みですとか、賃金や就業規則、労働条件、あるいは雇用の仕組み、そのルールなど、講師の方に来ていただきまして授業を行っているといったような取組を現在進めているところでございます。

日浦委員

 そのような社会保障に関する学びを通して、生徒はどのようなことを学んだりしているのかお伺いをさせていただきたいと思います。

高校教育企画課長

 今お話しいたしましたような、例えば社会保険労務士の方から御講演をいただく、あるいは出前としての授業をやっていただく、そういうものを実施した学校からは、実際、講師の方が求人票など、実際の資料を使って、生徒の目線に立って興味、関心を持てるような工夫をしていただいております。そしてまた、具体的な事例に基づいて詳しい説明をしていただいているというような報告を受けております。参加した生徒からは、保険などの話は難しいところもあったけれども、社会に出る際の非常に参考になったという意見や、働くことは生きていく上で大切なことだという根本的なところを理解した、あるいは初めて労働契約書を見て、どこが一番大切かということを教えてもらった、給料の仕組みが分かり、働くのは自立するためだということを学んだ、あるいは保険や年金を人ごとのように思っていたが、自分から考えなければならないことだと感じたなど、働くことの意味、あるいは一人一人が社会を支える役割を担っていることなどにつきまして意識も高まっております。社会保険労務士などの方々を、専門家による講演ですとか出前授業、正に実際の社会において生きる知識を学ぶため有効なものとなっていると捉えております。

日浦委員

 キャリア教育の一環として取り組んでいるシチズンシップ教育の中で、例えば消費者教育も非常に大切であると考えます。社会保障のこと以外に関する取組としては、どのような取組を行っているのか、あればお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 消費者教育は今お話しがございましたように、キャリア教育の一環として取り組ませていただいております。契約トラブルですとか多重債務など、消費者問題への関心は昨今非常に高まっており、特に若者の経済的な自立についての課題が指摘されておりますので、広く経済社会の仕組みを理解させて、消費者としての基本的な権利、あるいは責任を学ぶことによって、主体的に社会を形成する意欲と態度を養うことを目的に、消費者教育に取り組んでございます。

 このような消費者教育に係る内容についても、当然、現代社会や政治経済、家庭科などにもございますが、やはり現実の体験を専門の方にお話しいただくような学びが必要だと考えておりまして、例えば消費者基本法ですとか契約法といった法律を踏まえて、高金利や多重債務などの問題についてお話をいただくという取組ですとか、あるいはキャッシュレス社会の進行、金融商品の多様化について考える、あるいはローンやクレジットカードの仕組みですとか契約トラブルといった身近な問題を取り扱っていくような形で、外部の方に御協力をお願いをして、消費者としての権利や責任について考えさせる学習をするという取組を進めさせていただいているところでございます。

日浦委員

 今後も、キャリア教育、さらにはシチズンシップ教育を推進することが必要であると考えます。キャリア教育、シチズンシップ教育の今後の方向性についてお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 今までもお話しさせていただきましたが、高校においてはそれぞれの教科・科目の中で、こういった社会的な自立に向けての学習ということは、当然内容として盛り込まれているわけでございますが、やはり先ほど申し上げましたように体験的な活動を通じて学ぶということは一番重要であると思っております。そのため、これまで以上に体験的な活動を体系的に取り組んでいけるような教育課程をつくっていくことが重要であると考えておりますし、先ほどお話をさせていただいたキャリア教育の実践プログラムを、それぞれの学校が実際に進めていく中で再度検証し、そして、改善を図っていくというようなことが求められていると思っております。

 また、シチズンシップ教育につきましても体系を重視しておりますが、どうも一過性のイベント的な取組になりやすいという状況もございますので、学校全体で事前研究、事後研究、そして体験とが有機的に結び付いた取組となるよう、また、一部の教科や先生方が取り組むということではなくて、学校全体を挙げて取り組むことができるような方向での充実を図ってまいりたいと考えております。

日浦委員

 一昔前の教育では、社会、そして人生について教えるような機会はなかなかなかったように思います。私の時代でもです。キャリア教育、シチズンシップ教育は、社会に出てからのことを想定した教育内容であるのは承知しました。高校を卒業する前は一般的に未成年であるものの、社会人、職業人として自立が迫られる時期でもあります。このため、高校段階において学ぶことや働くことへの意欲や社会に積極的に関わる態度を育てるとともに、社会の中で自らキャリア形成について計画して、行動する力を育成することがますます求められると私は考えております。

 キャリア教育、シチズンシップ教育を通して、自分の人生に向かい合い、自分の将来についての思いや考えを巡らし、社会に出てからのことをきちんと考えることはとても大切なことであります。自らの能力や可能性を伸ばし、社会の厳しい変化の中でも社会人として自立するとともに、積極的に社会に参加し、貢献できる人になれるよう、キャリア教育、そしてシチズンシップ教育の一層の充実に努めていただきたいと思います。

 また、私の個人的な意見といいますか思いも込めてちょっと要望させていただきたいと思うんですが、先ほどライフプランという言葉が出たんですけれども、やはり私が高校3年生ぐらいのときに人生設計という名目で、自分が何歳から何歳まで、例えば平均寿命が80歳ぐらいと想定して、それについて自分が将来こうなる、ああなるとかいう図を書くんですけれども、私はこの授業を受けまして、本当に自分がいついつに結婚して、子供が生まれて、そしてこうなるだろうという道筋を立てて目標もできましたし、あと自分がいつ死ぬんだというところから逆算して、だから自分が何をしなければいけないのかとか、そういう様々な思いとか考えが湧いてきた記憶がございます。

 この人生設計のライフプランというのは、子供に限らず、私もたまに自分自身でやることがあるんですけれども、本当にそういう自分自身のこれからの人生、何をしなきゃいけないとか、本当に家族を大切にしなきゃいけないとか、いろいろな思いが巡ってくるんです。これは是非とも高校3年生の皆さんに、将来、これから社会に出ていくような子供たちのためにやっていただきたいという要望をさせていただきたいと思います。

 次の質問に入らせていただきます。次は、教員の大量退職に関連して、教員採用とその育成について御質問をさせていただきます。

 本県の教育については、いわゆる団塊の世代が大量退職していく影響によりまして、若い先生が増えていると承知しております。若い先生が増えるということは、学校が活気づくという良い面もあると思いますが、一方で保護者の中には、ベテラン教員とのいろいろな面での大きな差で不安になるというような声を耳にすることも多々あるわけでございます。

 そこで、教員の退職の状況とそれに対応した教員採用の在り方、そして、若手教員の育成などについて質問をさせていただきたいと思います。

 まず政令市を除きまして、本県の教職員の退職者数はどのような変化をしているのか、10年前、5年前、昨年度と、過去からの変化の状況を含めてお伺いをさせていただきたいと思います。

小中学校人事課長

 政令市を除きます公立の小中学校、それと県立学校、特別支援学校全ての校種におけます退職者数は、10年前が594人、5年前が920人、そして昨年度が1,163人でございました。このような退職者数は年々増加しておりまして、10年前と比較しますと約2倍に増えている状況でございます。

日浦委員

 退職者が増加している中で教員の採用数はどのような状況になっているのか、また、退職者と同様に、10年前、5年前、そして昨年度と、過去からの変化の状況についてお伺いをしたいと思います。

小中学校人事課長

 退職者数と同様に政令市を除きます公立の小中学校、それと県立学校、特別支援学校全ての校種におけます採用者数でございます。10年前が364人、5年前が923人、昨年度が1,232人となっております。採用数も退職者数と同じく年々増加しておりまして、10年前と比較しますと約900人増えている状況でございます。依然、大量採用の時代が続いているという状況でございます。

日浦委員

 団塊の世代が大量に抜けて、若手が急増することによりまして、学校運営上、様々な影響が出てくると考えられますけれども、そういう状況に対して学校の責任である校長がいろいろな工夫をされていると思いますけれども、少し具体的な例がございましたらお伺いしたいと思います。

小中学校人事課長

 教員の大量退職と大量採用の時期に入りまして、今後は学校におけます教員の世代交代が急速に進むと予想されます。そのため、これまで豊かな教職経験を積んでこられた教職員の方々が、若手教員に対する指導、支援を積極的に進め、今後の学校づくりの中心となる次世代を担う教員を育成していくことが非常に大事な課題となっております。初任者をはじめ、教職経験の少ない教員が、児童・生徒との良好な関係を築き、意欲的に教育活動に当たるとともに、それぞれの個性を生かしながら教員として成長し続けるためには、その指導に当たる教職員からの助言、あるいは励ましというものが非常に大事になっていくと思っております。それとともに、初任者をはじめ、若手教員を迎え入れる学校の教職員が共同体制をとりながら、学校全体で若手教員を育てていくという体制づくりも必要であろうかと思っております。

 そこで、初任者をはじめとします教職経験の浅い教員につきまして、指導的な役割を担うベテラン教員と同じグループに所属をさせまして、誰が指導を行っていくのか、その役割の明確化を図っている状況でございます。例えば、けんかやいじめがあったときの対応の仕方をどうすべきなのか、あるいは保護者との望ましい関係づくりをするためにはどうしたらいいのか、同じグループあるいは同じ所属であれば、ベテラン教員から直接指導が受けられるというような場面が意図的に設定できるということがございます。こういったところについて、各学校で工夫をいたしまして学校運営体制をとっていくという状況でございます。

日浦委員

 ベテランの先生方とすれば、若い先生方に代わっている状況だと思いますけれども、このような状況に対して教員の採用段階で何か工夫しているものなどありましたら、お伺いしたいと思います。

小中学校人事課長

 この大量退職、大量採用の時代にありまして、スムーズな交代ができるように、そのためには新たに多様な経験を持ち、優秀な教職員を補充していくということが大事かと思っております。

 そこで、本県の教員採用試験におきまして、これまで学校現場を経験したことのある正規教員、あるいは臨時的任用職員として経験のある人の中から、授業をする能力が高く、児童・生徒指導に対する豊かな経験を持ち、実践的で能力の高い人材を確保するために、一部の筆記試験を免除するなどの特別選考を行っているところでございます。いわゆる即戦力としての人材確保という試験制度でやってございます。このように学校現場などで経験を積み、能力の高い人材を補充していくことは、経験豊かなベテラン教員の持つ教育指導のノウハウを着実に引き継ぎ、そして、若手教員と世代交代がスムーズに行えることができると考えております。

日浦委員

 様々な工夫をして採用試験を改善し、受験者を確保することも大事だと思いますけれども、教員が若手であろうとベテランであろうと、教壇に立てば同じだと思いますし、そういう観点からすれば、採用後は円滑な教育活動ができるよう初任者をはじめとする若手の育成とか支援ということを重要と考える必要が私はあると思います。そこで、研修機関である総合教育センターにおいて、どんな取組等を行っているのかお伺いをさせていただきたいと思います。

人事企画課長

 初任者をはじめとします若手の教員に対する総合教育センターによる支援育成の取組でございますが、まず、初任者に対しましては教員として必要な基本的な知識、あるいは児童・生徒への接し方、心構え、こうしたことを身に付けられるように、初任者研修を1年間かけて実施しております。しかしながら、新任の教員におきましては採用と同時にクラス運営や、あるいは保護者への対応など、なかなか学生のときに身に付けることが難しいという側面があると思うんですが、こうしたことで不安を抱えるようなケースが出ていると思います。

 そこで、この初任者研修を通じまして、初任者をより一層適切、効果的にサポートできるように、今年度から県立高校の初任者を対象にしまして、新たな取組として若手教員チームサポートという取組を試行的に導入したところでございます。

 具体の中身ですが、これまで例えば高校の国語の教員を30人採用した場合、30人を1グループとしましてセンターの指導主事3人が全般的に関わるという取組を基本としておりました。これを改めまして、試行的ではございますが、30人とった場合、まず1グループ5人程度の小グループを六つつくり、その上で一人の指導主事が2グループ、10人程度を集中的に見るという方法に変えました。そして、このオプショングループごとに初任者同士がお互いの課題、不安、考え方を出し合い、意見を交換して結論を導くというような取組をしております。さらに、その場で指導主事が適切なアドバイスを行うということによりまして、初任者の理解を深めるということに努めることとしたところでございます。

 それから、こうした取組を積み重ねていく中で、担当の指導主事と初任者一人一人が相談や支援をしやすい人間関係ができているといいますか、そうした中で指導主事がグループを直接サポートする時間以外にも、両者の信頼関係の中でいろいろな相談ができるというような取組に発展させたいと考えております。

 さらに、小グループでの中での初任者同士の学び合いが進むにつれまして、初任者同士のネットワークが形成されるということまで期待しております。こうした結果として、初任者研修は1年で終わりますが、2年目以降も仲間同士のネットワークの中で、より成長していくというようなこともまた期待しているところでございます。

日浦委員

 退職者が多い中で、ノウハウを蓄積してきた優れたOB教員に若手の育成をしていくために活用するとかいうことも必要なことではないかと考えますが、何か対策等講じているのかお伺いをさせていただきたいと思います。

人事企画課長

 様々な知識経験を重ね、優れた能力を持っている教員を、退職後も学校現場で活用するということは、大量退職、大量採用の時代におきましては特に大切なことと考えております。現在退職者の再任用制度を活用しまして、若手教員への指導や支援の充実に努めております。県立学校の場合で申し上げますと、例えば校長で退職した者を総合教育センターの教育指導専門員として再任用いたしまして、この専門員が採用2年目の教員に対して学校を訪問した上で指導するような取組を、今年の9月から試行的に実施しております。

 その具体の中身ですが、まず、対象者の授業観察を行っていただきまして、その上で個々の状況に応じて必要な指導、助言を行うと、それから、その場で課題ですとか悩みについての相談を受けるというような取組をしております。さらには、訪問先の校長や教頭に対しまして、当該若手職員をこういう方向で指導してください、育成したらどうですかといったアドバイスなども送っているところでございます。

 また、市町村の方でございますけれども、同様に退職者を教育事務所に教育指導員として配置しまして、同じように学校を訪問して指導しているという状況でございます。

 それ以外に、初任者の校外での指導役としまして、退職した教員を学校に配置して直接若手指導を行うというような取組も実施しているところでございます。

日浦委員

 子供の成長過程では、教員が与える影響は大きいと思いますし、そういう意味で優秀な教員の採用とその育成は大変重要であると考えます。人材確保策の更なる充実と、OBの活用も含めた人材育成について、今後もしっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 また、ちょっと不祥事の話がありましたので、今回若手の育成という部分において、総合教育センターで初任者教育をするということでございましたけれども、この辺も最初が肝心ということでございます。新しく入ってきた学校の先生方は、今回処罰を受けた先生方を見ても20代後半とか30代前半ぐらいの先生方が多いと思うんです。この辺で私からの要望なんですけれども、例えば薬をやって逮捕された、覚醒剤等のこういう事例があるとか、様々なそういう事故防止の研修を初任者教育の段階でしっかりとやっていただいて、不祥事を起こさないような取組をやっていただきたいと、私からはそれを要望させていただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。



11 次回開催日(10月4日)の通告



12 閉  会