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平成23年  文教常任委員会 10月04日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 10月04日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20111004-000006-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(柳下・斉藤(た)の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  4件申請 4件許可



4 日程第1を議題



5 同上質疑(所管事項も併せて)



斉藤(た)委員

 先日の本委員会におきまして、私はスクールカウンセラー、そしてスクールソーシャルワーク・サポーターについて質問をさせていただきました。引き続いて今日は、かながわ子どもスマイルウェーブ事業についてお伺いさせていただきたいと思っております。

 学校におきましては先生方も努力しておられますし、併せてスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど活用して取り組まれていることは承知いたしております。また、今年度の9月の補正予算に関しましては、スクールソーシャルワーク・サポーターや登校支援スクールカウンセラーなども加わって、重層的に様々な人材を活用しながら子供たちを支援していくということも重要だと思っているわけでございます。その一方で、子供たち自身が、友達を思いやる気持ちでありますとか、いじめや暴力は絶対にいけないんだという気持ちを強く持つことを育むことが非常に重要な要素であると私は考えております。

 そのような取組として、かながわ子どもスマイルウェーブ事業に関しましては、私は期待できる取組だと思っているわけでございますけれども、その中で、全県生徒代表総会について、今後の展開を含めて幾つか伺ってまいりたいと思っております。

 最初に、全県生徒代表総会を開催する目的について、確認の意味を含めて伺いたいと思います。

学校支援課長

 いじめ、暴力行為の防止に向けましては、これまでも様々な形で取り組んでいたところではございますが、こうした中でこれまでの取組はどちらかというと保護者だとか、学校だとか、大人主体の取組を中心に行われていたといった認識がございます。そういったことから、今、委員がお話しになられたように、生徒自ら主体的に安全・安心な学校づくりに取り組む機運を高めて、生徒一人一人に仲間意識や正義感を意識付けするということが非常に重要ではないかと考えております。

 その取組の一つとして、県内全ての中学校、高等学校等でいじめや暴力はいけないんだと、自分たちが何とか解決しなければいけないんだという意識付けをする、意識を共有する機会を設けることが必要だと考えまして、全県生徒代表総会を開催するということを考えております。

 あわせて、この全県生徒代表総会には、生徒だけではなくて、保護者や地域の子供の健全育成に取り組まれている団体の方々などにもお声掛けをするつもりでございます。そういった方々に子供たちの取組を認知していただきまして、学校や生徒の取組というものが、家庭や地域の取組ともきちんと連動して、より広がりを持って行えることを狙いとしているところでございます。

斉藤(た)委員

 今いろいろお話を伺ったんですけれども、全県生徒代表ということですが、具体的にどういった生徒が集まるのかお聞かせください。

学校支援課長

 一応お声掛けを予定しておりますのは、県内にございます国立、公立、それから私立、全ての中学校と高等学校、中等教育学校、それから盲学校、ろう学校を含みます特別支援学校、こういったところの中等部、高等部の方に参加いただければ有り難いと考えております。

 これらの学校から生徒会長など生徒会の中心的な役割を担っていただいている方に集まっていただきまして、来年度の本格実施をにらんでおります。中学校あるいは高校ともに、2年生辺りをターゲットにしていきたいと考えております。

斉藤(た)委員

 この全県生徒代表総会というのはいつ頃開催するのかということと、その理由も併せて伺いたいと思います。

学校支援課長

 全県生徒代表総会の開催でございますけれども、場所は相模原市にありますグリーンホール相模大野を会場といたしまして、来年3月21日、水曜日を予定しております。年度末で、学校行事を開催するには非常に慌ただしい時期ではございますがこの時期といたしました。年度末に開催する理由といたしまして、現在学校では、いじめや暴力等に対する様々な取組を行っておりますので、その途中経過という形で発表されるよりも、年度末である程度まとまった段階で発表いただいた方が、子供たちに非常にインパクトがあるのではないだろうかという理由が一つございます。

 もう一つは、年度末ぐらいになりますと、各学校とも翌年度の授業計画を組み始めておりますので、そういったところに反映したりできるのかなという理由でございます。

斉藤(た)委員

 その開催の理由は分かりました。先ほどの御答弁で、生徒自身が主体的に安全・安心な学校づくりに取り組む機運というのを高めて、仲間意識や正義感を意識付けることを目的としているようでございますけれども、この総会の運営方法についてはパネルディスカッションなどが書いてあったんですけれども、具体的にそれ以外にどのようなことを行うのか教えてください。

学校支援課長

 総会の具体的な企画とか運営というのは、私ども大人ではなくて、どちらかというと生徒たちに担っていただこうと考えております。実行委員会形式にいたしまして、その中で私どもがある程度サポートしていくといったスキームになるのではないかとは考えております。いじめや暴力行為等に対する対応が各学校の方で行われていますけれども、ある程度先進的な事例を生徒自らに発表していただいたり、その発表を踏まえてパネルディスカッションをしていただいて、全体的に盛り上げていただこうと考えております。

 ただ、神奈川県の各地から生徒が集まってまいりますので、こういった全県生徒代表総会の取組というものが、子供たちにとって非常にインパクトがあって、この結果を持ち帰っていただくためには、もう少し大きな仕掛けも必要かなと考えております。仕掛けといいましても、例えば会場の子供たちの気持ちを盛り上げるために、例えばブラスバンドの演奏だとか、演劇の上演だとか、そういったところも企画して、全体的にこの場を盛り上げていければいいなとは考えております。

斉藤(た)委員

 総会の開催というのは、ある種非常にインパクトがあることだと思うんです。この総会については、開催することによってどのような効果があるのか、そしてそれをどのように捉えているのでしょうか。その効果を持続させることが本当に大切だと僕は思っているわけでございますので、今後の展開についてはどのようにお考えでしょうか。

学校支援課長

 この全県生徒代表総会につきましては、いじめや暴力行為のない学校づくりに向けまして、来年度から本格的な展開を考えております。かながわ子どもスマイルウェーブ事業のキックオフイベント、宣伝のイベントと考えております。平成24年度につきましては、予算等の調整というのはこれから入っていくんですけれども、この全県生徒代表総会で集約、あるいは発表された取組を各学校に持ち帰っていただきまして、それぞれの学校が、それぞれの地域の実態や課題を踏まえた上で、新たに展開していく。こういったように、いじめや暴力行為の防止に向けた各学校の取組というものを更に推進していければと考えております。

 ただ、今抽象的にお話しさせていただいたんですけれども、具体的な展開のイメージとしましては、各地区において生徒主体でフォーラムを開催するとか、あるいは自治会と連携して、もう既に学校と自治会とはある程度連携しているんですけれども、そこに生徒という要素を入れて、学校の新たな取組を推進するなど、学校と地域の連携を更に強固に構築していただければと考えています。

 あわせて、学校と地域のいじめだとか暴力行為の防止に取り組む具体的な姿を、学校、生徒たち、あるいは地域と連携して、県教育委員会として大々的にPRできればと考えております。

斉藤(た)委員

 この総会について、非常に良い事業だなと個人的には思っております。この事業を契機に、先ほどの答弁にもありましたけれども、生徒主体の取組をどんどん進めていただいて、クラスや学校全体に仲間意識や正義感が高まって、加害者を絶対に許さない、そして被害者を守ろうという雰囲気が熟成されることが非常に重要かなと思います。是非とも地域一体となっていじめや暴力行為の本質に向けて、事業の展開を図っていただきたいと切に願うばかりでございます。

 これまでスクールソーシャルワーク・サポーター、スクールカウンセラー、そしてかながわ子どもスマイルウェーブ事業と、この三つの柱についていろいろ質問させていただきましたけれども、先日10月1日にイベントがありましたね。要はスクールカウンセラー、ソーシャルワーカーに関することは、基本はいじめや暴力対策ということだと思いますけれども、私からも何度も述べさせていただいておりますが、被災地からの転入生の受入れもあり、こういった対策の重要性が増していると認識しているわけでございます。お話によりますと10月1日、この近くであったイベントというのは、私はちょっと用事があって行けなかったんですけれども、そのときに被災地の子供たちにも進路相談等を行ったというお話を聞いておりますので、そのときの様子についてちょっとお聞かせください。

学校支援課長

 今、委員のお話がございましたように、10月1日、MM21の象の鼻パークを会場といたしまして、ファミリー・コミュニケーション・フェスティバルというイベントを実施させていただきました。フェスティバルという形で実施させていただいたのは今回が初めてでございます。過去、ファミリー・コミュニケーション・ウォークという形でウォーク大会を中心に据えたものがございました。もちろん今回のフェスティバルにつきましても、ウォーク大会を中核には据えておりますけれども、お話がございましたように被災地支援のブースも設けております。

 被災地支援の話をする前に、全体的な内容をお話しさせていただきますと、参加人数が約2,500名おられました。それで、当日の中核的な取組でございますファミリー・コミュニケーション・ウォークに御参加されたのが約1,700名でございました。

 一応、イベントの中身というのは、ウォークの前に協賛企業と連携した形で、体操のお兄さんの佐藤弘道さんにお越しいただきまして、約1時間を超える時間なんですけれども、子供たちと一緒に食育の関係の体操をしていただきました。それは大変盛り上がっておりました。アンケートをとりましたところ、この取組は非常に良かったと、是非今後も続けてもらいたいというアンケートの結果も頂いております。

 委員の方からお話がございました被災地支援のブースでございますが、最初は3組から事前の申込みがあったんですけれども、当日は8組24名の方が来られまして、こちらの方で用意いたしました福祉関係あるいは医療関係の進路資料を提供させていただきました。それでまたお子様で来年中学校から高校に進学される方につきましては、中学生用の進路関係の資料を提供させていただいております。

 具体的に御相談もございまして、3件御相談をいただきました。来年4月の公立中学校の進学に向けた不安、それから特別支援学校に今いるのだがこれから先どうなるんだろうかといった不安、それから高校受検についての相談などにつきまして、私どもの指導主事が対応して丁寧にお話をさせていただいたという形でございます。相談された方は、皆さん福島県から来られた方でございました。

斉藤(た)委員

 そのときにしっかりプライベートは確保されたんでしょうか。

学校支援課長

 今回はオープンスペースでやらせていただきました。ただ、プライベートを確保する必要があるような場合は、事前に指導主事と調整いたしまして、その場で相談はせずに、後日個別に相談するという取決めをしておりました。ただ、当日はなかなかそこまで突っ込んだ話というのは具体的にはございませんでした。

斉藤(た)委員

 そういった進路相談でありますとか、それ以上に非常に大事だと思うのは、やはり被災地の方でないと分からない相談というのが絶対にあると思うんです。そういった被災地の御家族同士の触れ合う機会、こうしたコミュニティーをどんどんつくっていくために、そのための機会をどんどん積極的につくっていく必要があるのかなと思っています。そこで、5月の転入生の集いでありますとか、又は10月1日のイベントでありますとか、こういったものは、今後どのように開催していかれる予定でしょうか。

学校支援課長

 今後の展開につきましては、ファミリー・コミュニケーション・フェスティバルが終了したばかりで、まだ総括もしている状況ではございません。ただ、このフェスティバルにつきましては、今後の予定といたしまして、また来年4月に開催したいと考えております。その中の取組の一環として、今委員の方から御指摘のございました被災地支援の取組というものをある程度取り込められればと考えております。

斉藤(た)委員

 そうですね。来年4月と聞いて、まだ結構日があるなと思いますので、それまでの間にもう一回できればとも思います。何かそういった取組を積極的に開催していただきたいと思っております。

 しっかりと心のケアを中心とした取組に力を入れていっていただきたいとお願いいたしまして、この項目の質問は終了させていただきます。

 次に、県立高等学校の充実及び入学者選抜制度の改善についてお聞きしたいと思います。

 今回の入学者選抜制度の改善について、神奈川県公立高等学校入学者選抜制度改善方針というのが示されましたけれども、平成25年度の実施に向けて円滑に実施するためには、周知の徹底というのは必要不可欠であると考えているわけでございますけれども、その具体的な内容や方法について伺ってまいりたいと思っております。

 まず第一に、今回の入学者選抜制度の改善により、県立高等学校の充実にどのように結び付くと考えているのか。今回の改善の趣旨について、まずお聞かせください。

高校教育企画課長

 今回の入学者選抜制度の改善の趣旨でございますが、新しい学習指導要領が求めております新たな学力をしっかりと把握していくこと、また中学校教育と高等学校教育を接続するといった考え方を生かした改善を柱としてございます。その中で、各高等学校の特色に応じた主体性の確保と生徒自らの希望に基づく志願、こういったものを確かなものにしていこうといった趣旨の改善でございまして、生徒の特性や長所も総合的に評価できるような改善を図ってまいりたいと考えてございます。

 それに加えまして、選抜期間の長期化ですとか選考基準の複雑化といった運営上の課題にも対応してまいりたいというのが趣旨でございます。そのため、これまでの前期選抜、後期選抜の特性を生かして一体化させた共通選抜を実施させていただき、共通の検査として学力検査と面接を設定することとしております。こうすることで、中学校と高等学校の接続の視点から、新しい学習指導要領における学力の3要素を的確に把握し、高校において更にそれらを伸ばしていく、こういったところにつながっていくと考えてございます。

 また、生徒資料の比率につきましては、一定の範囲の中で各校が設定できるようにするとともに、共通の検査に加えまして各校が特色検査を実施することも可能とすることで、各校の特色に応じて求める生徒像を踏まえた選抜を行ってまいりたいと考えてございます。

 この改善によりまして、入学者選抜という機会が、中学校における学びの指針になり、子供たちが中学校で学んだことを高等学校で更に伸ばし、充実した高校生活につなげていく契機になるものと捉えてございます。

斉藤(た)委員

 今回の改善の趣旨については、もう長いこといろいろ質問されたと思うんですけれども、周知用のリーフレットの作成と資料に記載があるんですけれども、具体的な内容についてちょっとお聞かせください。

高校教育企画課長

 周知につきましては、リーフレット、また周知用の冊子等も作成していきたいと現在は考えております。今回お示ししておりますのは、改善方針という大きな方針であることから、リーフレットにつきましては、選抜制度の改善のポイントとしてどのような点が変わるのか、またどのような点は変わらないのかといったことにつきまして説明させていただくほか、募集から合格発表までの流れ、そして検査の在り方や資料の扱いにつきましても中学生に分かりやすく説明できるものにしたいと考えてございます。

 新しい制度は平成25年度入学者の選抜から実施予定とさせていただいておりますので、リーフレットにつきましては中学校2年生全員に配布していきたいと考えております。またその次の年度の中学校1年生にも、全員に配布してまいりたいと考えてございます。

斉藤(た)委員

 リーフレットについて今説明を受けたんですけれども、分かりやすくしていただくのはもちろんなんですけれども、説明会の開催なども制度改善の内容を理解していただくためには必要ではないかと思っているんです。ここら辺どのようにお考えなんでしょうか。

高校教育企画課長

 今お話しさせていただきましたように、リーフレットや説明用の冊子を作成してまいりたいと考えておりますが、当然こういうものを活用いたしまして、中学校、高等学校の関係者のほか、中学校の保護者に対しても説明会を実施していくことが必要であると考えております。そのため、改善方針を策定することができましたら、すぐに中学校、高等学校、それぞれの校長先生を対象に、今回の改善の趣旨や基本的な内容についての説明会を実施してまいりたいと考えております。

 その後、中学校につきましては、進路指導担当の先生方、直接生徒に接する先生方を対象に、また高等学校では入学者選抜の実務を担当します副校長ですとか教頭、こういった先生方を対象に、具体的な内容についての説明会を開催していきたいと考えてございます。

 特に中学校の進路指導担当者につきましては、一堂に会してというのではなかなか理解が進まないということもございますので、各地区別の徹底した周知により、改善内容の理解を深めてまいりたいと思います。さらに、保護者向けの説明会につきましても、中学校の進路指導担当者同様、各地区ごとに開催させていただき、周知を図ってまいりたいと考えております。

斉藤(た)委員

 制度が始まる平成25年度の入学者選抜を受検する現在の中学2年生に対しての説明は、どのような方法で行うんでしょうか。

高校教育企画課長

 中学2年生につきましては、先ほど申し上げましたような形で全員にリーフレットを配布していきたいと考えてございますが、当然リーフレットを配布しただけではなかなか改善内容について中学生に御理解いただくのは難しい面もあるかと考えてございます。

 そこで、先ほどお話しさせていただきましたように、現在の中学校2年生の進路指導担当の先生方にお集まりいただきまして、リーフレットの内容を説明するほか、説明会では冊子を作らせていただきまして、例えば面接ですとか、特色検査に係る内容、その実施方法、さらには中学校から資料として頂きます調査書や面接の際に参考として活用させていただく生徒それぞれの特性や長所をまとめて記載していただいた書類の様式、こういった具体的な詳細についても冊子の中に盛り込んで説明させていただきたいと考えております。

 さらに、共通の検査として実施いたします学力検査につきましては、これまで以上に思考力や判断力、表現力等を測る内容としていこうということでございますので、その具体的な想定される問題をお示しできたらと考えてございます。こういったものを基に、中学校の進路指導担当の先生方に改善の趣旨、そしてその内容、また具体的な様式等について御理解いただいた上で、各中学校におきましてそれぞれの生徒を十分理解している先生の方から中学2年生の生徒を対象に、選抜制度の内容について御説明いただけるようにお願いしてまいりたいと考えております。

斉藤(た)委員

 今回の入学者選抜制度改善方針についてですが、基本的な内容については理解できるんですけれども、今後、詳細としては、どのような手順でその実施に向けて動いていくのかというのをお聞かせ願いたいです。

高校教育企画課長

 まずは、今回改善するということでございますので、徹底した周知ということに努めてまいりたいと考えてございます。また、先ほど申し上げましたリーフレットや冊子は、そのものを配布するというだけではなくて、ホームページにも掲載させていただいて、広く県民の方も含めて御覧いただけるようにしてまいりたいと考えてございます。

 その上で、入学者選抜の実施に係る詳細については、毎年度、選抜要項というような形でお示ししてございますが、新年度の早い段階で、新制度における選抜実施要領等も作成した上で公表してまいりたいと考えてございます。

斉藤(た)委員

 入学者選抜制度の改善というのは、当該の中学生はもちろんのこと、その保護者にとって大変不安を抱かせるものだと考えております。学校現場など教育関係機関も含めて徹底した周知、そしてまた丁寧な説明が必要不可欠であると思っておりますのでよろしくお願いしたいと思います。

 私からの質問は以上ですが、続いて日浦君の方から質問をさせていただきます。

日浦委員

 みんなの党の日浦和明でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 私からは、地域の教育力の向上と開かれた学校づくりについて質問させていただきます。

 次世代を担う子供たちの教育は大切な課題であると考えております。しかしながら、少子高齢化の進行や地域の人間関係の希薄化など、子供たちを巡る環境は大きく変化しておりまして、そのため今まで家庭や地域や学校が果たしてきた役割は機能しにくい状態になっていると思います。今、次代を担う子供たちの育成は、学校や家庭だけではなく、地域も含めて信頼関係の下に連携・協力していくことが必要であると考えます。また、そうした学校、家庭、地域が連携・協力できる環境づくりは教育行政の役割の一つであると私は考えております。

 そこで、本県の地域の教育力の向上と開かれた学校づくりに向けた取組についてお伺いいたします。

 まず、小中学校における地域の教育力を活用した取組の考え方とその状況についてお伺いいたします。

子ども教育支援課長

 まず、小中学校における地域の教育力を活用した教育の考え方でございますが、各学校がそれぞれの地域性を生かして地域の方々、そして保護者の方々と共に汗を流しながら協働して子供たちを育てるという意識がとても重要であると考えております。具体的には、小学校では生活科ですとか総合的な学習の時間に、子供たちの目線で地域の暮らしの安全等を見直す中で安全マップを作成するといった事業もございます。それを基に町内会の皆さんと話し合って、実際にカーブミラーが設置されたという事例がございます。

 また、中学校では、商工会議所等の方々の御協力を頂きながら、教育委員会、学校と連携して、地域で働く大人の方々を講師に挨拶ですとか言葉遣い、そして電話のかけ方といった実社会で通用するマナーを学ぶ講演会等々を開催してございます。そして、そういった地域の協力を頂いて、こうした職場体験学習を実施することで、中学生が社会のルールや働くことの意味を学ぶことができ、また地域の方々からお声を掛けていただくことで、地域の方々にとって、子供たちが地域の一員であるという認識を持っていただくという効果もございます。

 このような取組を通して、保護者や地域の方々から学校がよく見えるようになり、そして学校と地域のつながりが根付いていく、こういったことがとても重要であると考えております。

日浦委員

 小中学校において地域の教育力を活用した取組を推進する上でのポイントと、推進の方策についてお伺いいたしたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、ポイントでございますが、学校にとっても、それから地域にとっても互いにプラスになる双方向の取組をつくることがとても重要であると捉えております。例えば、地域の事業所の方が学校に講師に出向いていただいた際に、講師の役割を果たしていただくと同時に、その学校に出向くことがその会社にとっての社員研修の場と捉えていただいて活用していただいたり、子供たちや先生方が地域のお祭りや行事に積極的に参加することで、地域との交流を深めることが地域の方々の元気につながっていく、そういったことが考えられるかと思っております。

 次に、推進の方策でございますが、県教育委員会といたしましては学校、保護者、関係機関や団体、そして地域社会全体が一体となって、子供たちの笑顔があふれる学校づくりの取組を推進するために、この8月に、かながわ元気な学校ネットワーク推進会議というものを設置いたしました。推進会議の委員には、長年地域の子供たちの登下校を見守りながら、子供と関わり続けていただいている地域の推進者の方にも加わっていただきながら、実際に活動体験を踏まえた助言を頂いているところでございます。

 県教育委員会といたしましては、今後この推進会議の指導・助言を頂きながら、学校、地域、関係機関の優れた連携事例を収集、分析をして、連携の効果的な仕組みづくり、そして活動の方法などの情報をリアルタイムでホームページ等を活用して発信することで、各学校がより充実した地域連携ができるように後押しをしていきたいと考えてございます。

日浦委員

 小中学校の方についての取組についてお伺いしましたけれども、今度は県立学校等の開かれた学校づくりにどのように取り組まれているのかお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 県立高校でございますが、県立高校では平成12年度から展開してまいりました県立高校改革推進計画におきまして、取組の基本方向の一つとして、地域や社会に開かれた高校づくりを推進してまいりました。その中で、地域や社会との相互交流を進めて、地域とともに歩む高校づくりを推進していこうということで、地域社会との連携、交流を推進するとともに、地域の意見を反映した学校づくりに取り組んでまいりました。具体的な取組といたしましては、平成13年度からは日頃の様々な教育活動を広く公開することで、保護者の方や地域の方々に学校での取組の状況、またその理解を一層深めていただくことを目的といたしまして、学校へ行こう週間を設定し、全校で取り組んでいるところでございます。

 こういった取組を通じまして、地域の方々にとって、学校の教育目標ですとか教育活動の理解促進につながるとともに、おいでいただいた方々のアンケートの回答なども踏まえまして、学校の授業改善に生かすなど、保護者や地域の方々との連携・交流を深めてきているところでございます。

 また、学校教育活動に地域の方の教育力をお貸しいただくという視点から、例えば全ての県立高校では現在キャリア教育を展開しておりますが、地域の職業人を招いたインタビューですとかあるいは講演を行ったり、地域の企業等においてインターンシップなどの体験的な学習を実施する、こういったことにも御協力いただくなどの取組が進んでいるところでございます。

 こういった啓発的な活動を通じまして、生徒自らと社会、その双方から多様な気付きや発見を経験させることで、生徒の皆さんが将来を考える契機になっていると考えております。特に、キャリア教育を推進、充実させる上でも、保護者や地域の方々が持っている教育力が非常に重要なものになっていると考えております。

日浦委員

 県立高校では、保護者や地域の方々が学校運営にどのように参加、協力しているのか、具体的な取組についてお伺いしたいと思います。

高校教育企画課長

 県立高校におきましては、地域の意見を反映した学校づくりを推進してまいりたいということで、まず保護者や地域の代表の方、あるいは学校外の有識者などの参加を得まして、学校の教育目標ですとか教育活動、さらには教育環境などについて御意見あるいは御助言を頂く学校評議員制度を、平成14年度から全県立高校で展開してございます。具体的には、平成23年度の例で申し上げますと、978人の方に学校評議員として御意見や御助言を頂くという仕組みをつくってございまして、1校平均にいたしますと6.7人でございます。その方々の内容といたしましては、PTAの関係者はもちろんのこと、小中学校の関係者ですとか自治会の関係者、それから企業や商工団体の関係者、さらには地域の社会福祉関係の団体の関係者の方々に御参加いただいております。

 この学校評議員を活用することによりまして、学校が保護者や地域の方々の意向を把握して、その協力を得て学校運営が行われます。こうすることで、県立高校が地域住民の信頼に応えて、家庭や地域と連携・協力し、子供の健やかな成長を図っていく取組につながっていると考えております。

 また、平成21年度に開校させていただいたクリエイティブスクール3校では、保護者や地域の方々などとの協働による学校運営を目指した取組も行われているところでございます。各校では、保護者や地域の方々の声を集約した形で学校運営に反映させるとともに、地域と交流し新たな地域とのコミュニケーションをつくっていこうということで、相互の信頼関係を築く目的で取り組ませていただいております。

 例えば釜利谷高校では、釜利谷協議会というものを設置いたしまして、地域や保護者からの声を学校運営に生かすことにとどまらず、部活動の技術指導等にも御協力いただいていると伺っております。そうすることによりまして、共に学校づくりを行うという参画意識を持っていただき、学校の方も目的意識を持って学校、家庭、地域が一体となった学校運営ができる、こういった取組も進んでいるところでございます。

日浦委員

 地域の教育力の向上に向けては、公民館等が果たす役割というものは非常に大きいと思いますが、公民館における取組についてお伺いさせていただきます。

生涯学習課長

 公民館は、各地域で特色を持った活動をいろいろやっていられると伺ってございます。

 地域の教育力の向上ということですと、例えば、子育て中の親子を対象にした家庭教育学級ですとか、異世代間交流とか、それから読み聞かせのようなことなどいろいろやっているようでございます。

 そうした中で、特に学校と連携した事例ということで私どもが把握しているものですと、平塚市の金目公民館で通学合宿というのをやってございます。2泊3日で小学校のいろいろな学年の子供たちが集まって、一緒にその公民館に合宿して、自治会の人たちに助けてもらって、自分たちで買出しに行ったり食事をつくったり、それから夜はもらい湯といって、近所の家に伺ってお風呂に入れてもらったりといったことをやっていると伺ってございます。

 それから、厚木市の愛甲公民館は学校の敷地内に公民館がございまして、学校とその公民館の間でいろいろ連携してやっているということです。具体的には、学校事業で米作りとか、昔遊びなどの行事をやるときに公民館の協力を得ていると伺っております。それから、公民館祭りのときには学校側がいろいろ協力をしてくれるというように、連携をとってやっているということでございます。

日浦委員

 学校と地域との連携・協力の推進に、県教育委員会としては、地域に向けてどのような取組を行っているのかお伺いいたします。

生涯学習課長

 今お話ししましたように、各地域でそれぞれ特色を持ってやっておられますので、県としては、地域の指導者の育成という観点から、まずは研修をやっていきたいと考えてございます。今は、学校とか地域でいろいろボランティアをやっていられる方とか、受け入れる学校側の方、それから間をつなぐコーディネーター役の方、こういう方を対象にした生涯学習指導者研修地域協働推進コースということで研修会を開いて、学校と地域の連携とかコーディネーターの役割などについて学んでいただくということをやってございます。

 それから、特に公民館の職員を対象にして、その地域課題に向けてどういうふうに公民館は取り組んでいったらいいのかというような研修もしてございます。

 特に今年度は、学校支援ボランティアハンドブックというのを作成したいと思いまして、ただいま準備中でございます。学校でボランティアをやりたいというような方がおられても、どういうふうにやったらいいのか、学校側の方もそういう方を受け入れてどういうふうに活用できるのかなかなか分からないということで、いろいろお悩みの方も多いと聞いてございますので、ボランティアハンドブックを作って、是非活用していただければと思っています。

 12月には出来上がりますので、上旬にこのハンドブックの完成を期して、更に普及も図るために、フォーラムなども開催していきたいなと考えてございます。

日浦委員

 今回、地域の教育力の向上や開かれた学校について質問させていただきましたけれども、8月に私も福岡県の博多小学校を視察してまいりましたが、そこの事例を挙げますと、学校の敷地内に公民館とか幼稚園とかいろいろな施設があるわけなんですけれども、非常に面白い特色のある学校だったんです。その学校は地域のお年寄りとかいろいろな方が自由に出入りできるような環境でございまして、そういったことから小学校1、2年生の子供たちも、挨拶が非常にしっかりできておりました。誰が来てもおはようございます、こんにちはと挨拶することは、なかなか今どきの子供にはできないかと思います。そういう環境というのが整っていたわけでございますが、子供と地域の大人が交流するという面でも、開かれた学校づくりというのが、私にとりまして重要なテーマでありまして、今回質問させていただきました。

 次代を担う子供たちの育成のためにも、学校と地域、効果的な連携を基に地域全体で子供たちを守って育てていく環境整備に努めてもらいたいと思います。

 私からの質問は以上になります。

渡辺委員

 公明党の渡辺でございます。それでは、質問に入らせていただきたいと思いますが、はじめに前回のこの当委員会でも私は取り上げたんですが、高等学校の奨学金について質問したいと思います。

 今年の9月23日に会計検査院から、平成17年において各都道府県に移管された高等学校の奨学金の運営状況についての報告書が発表されたところであります。その中で、本県は、20年後約136億円の財源不足となるというショッキングな数字が記載されていまして、このことについては9月23日付けの朝日新聞の記事にも、高校奨学金資金不足のおそれと掲載されていました。会計検査院指摘、20年後までに11府県で不足ということです。調査の結果、11府県で交付金と返還金の合計が貸与額を下回り、このまま継続すると、福岡県が約321億円、神奈川県で約136億円が資金不足であると、こういう新聞記事が出ました。ある意味、非常にショッキングな報道というか、将来の高校奨学金制度の先行きに不安を与える内容の報道であったわけですけれども、そこで、この会計検査院の報告書の内容を基準にしながら、本県の奨学金事業の継続的、また安定的な運営に向けた、国からの交付金の在り方と本県の取組について、何点か質問していきたいと思います。

 はじめに、本題に入る前に、前回の第2回定例会の文教常任委員会で私から質問させていただいて、そのときに当局からは、高校の奨学金の資金源であります高校生の修学支援基金による奨学金事業が継続できるように、それの制度の期間の延長とともに、臨時特例交付金の追加交付について国に強く働き掛けると、こういう御答弁がありました。これは、経済対策も含めて平成21年から国の基金が来ているわけですよね。これがなくなってくると非常にダメージが大きい。この基金によって、約1,000人規模の方々が例の成績要件を除外されて貸与されているわけですね。そういう意味では、この制度がある前は、大体年間で4,000人規模の奨学金制度だったものが、この基金があることによって1,000人規模が膨らんで5,000人規模になった。しかしこれが期限が切れてくるし、どうなるのかという御質問をさせていただいたら、先ほど言ったような御答弁がありました。

 そこで、その後の国に対する働き掛けの状況と、国における取組の内容など、現状で分かっていることがあれば教えていただきたいと思います。

学校経理課長

 国に対する働き掛けについてでございますが、本年4月にまとめました神奈川県の平成24年度、国の施策制度予算に関する提案の中におきまして、高校生の就学支援につきましては、臨時特例交付金により造成しました高校生就学支援基金の取崩基準であります平成20年度の貸与者数実績と比較しまして、本県で実施している奨学金事業は平成21年度、平成22年度とも基準を上回る応募者数となり、平成24年度以降も基準を上回る応募者数が予測されるため、当該基金事業の継続が不可欠であるとの提案を行い、それを踏まえまして8月16日に、教育局企画調整部長が文部科学省に直接出向きまして、初等中等教育局財務課高校就学支援室長に対しまして、直接提案書の写しを渡すとともに、提案の趣旨等を説明いたしました。その際、同室長からは、国においても高校生就学支援基金の期間の延長と、交付金の追加交付の必要性について十分に思慮している旨の考えが示され、また、現在の第3次補正予算に所要額の要求をしたいという考えを聞いてございます。

渡辺委員

 引き続きその取組をしっかりお願いしたいと思うんです。今の要望に対して答弁が国からあって、第3次補正に入れたいということであれば、それはそれで素晴らしい話ですよ。しかしながら、この前の委員会でも、もし国の措置がなくても、県としてしっかり財政当局を含めて、それの取組を維持できるように頑張っていくという御答弁があったので、いずれにしてもその辺をしっかりお願いしたいと思います。

 そのことを確認させていただいたというのは、実は、こういう年度途中からの交付金が国から入ってくると、この会計検査院が見込んでいるものとも少しずつ違ってくるのかなと、資金不足の金額についても違ってくるのかなという思いもありましたので、そういう質問をまずさせていただきました。

 次に、当局として、この会計検査院の報告について、11府県ですか、特に神奈川県はこの支出となる貸付額と収入となる奨学生からの返還金及び国からの交付金とのバランスうんぬんという報告がありましたけれども、この収支の試算について、県としてはどのように捉えていらっしゃるのかお伺いしたいと思います。

学校経理課長

 会計検査院の報告書の収支試算の内容についてでございますが、これは旧日本育英会から奨学金事業が移管されました平成17年度から43年度までの27年間につきまして、奨学金の貸与額と返還金や交付金の収支を試算したものでございます。

 本県の奨学金事業につきましては、平成16年度以前の県単独の事業を引き継いでおります第1種奨学金と、旧日本育英会から移管されました事業を引き継いでおります第2種奨学金がございますが、今回の試算はこの両方を合わせた奨学金事業全体について推計されておりまして、その推計におきまして、本県で負担する必要が生ずると予想されるとされた136億円という金額につきましては、試算の対象となった27年間の奨学金の累積貸付額を推計し、この額から貸付けをするための財源として、この間の返還金の累計額と、それから移管分の交付金の累積額を差し引いた額となっております。本県の奨学金事業につきましては、県単独の奨学金事業を運営していることに加え、県単独の返還猶予制度や、あるいは返還免除制度を設けるとともに、貸付月額も移管奨学金事業の単価に上乗せしていることから、先ほどの136億円という金額につきましても、本県独自の奨学金を運営するための必要な資金を推計したものと理解してございます。

渡辺委員

 この報告書を見ると、今言ったように136億円というのが出ておるわけでございますが、今御答弁にありましたように、移管後、若しくは他の47都道府県とは違って、返還金免除だけではなくてプラスの財政支出をやって、他の県よりも手厚い奨学金制度を構築しているというようなことだと思います。さらには猶予制度について前のこの委員会でお答えいただきましたが、要は、高校卒業、そして大学進学、その後就労したときに、就労後も猶予ができる制度があったり、それが途中で1年猶予になったもの、その後、緊急経済対策で正規雇用になかなか就けないという社会状況もあり、更に2年に延長したりと様々な制度の転換があったり、制度設計が他県と違う部分があるのでこういう数字のばらつきがあるという御説明だったと思います。その部分については理解するんですが、それにつけてもちょっと確認しておかなければいけないのは、この会計検査院の報告書には、奨学金事業の継続的、また安定的な運営のための回収率の向上について言及している項目があるわけです。これについては、会計検査院が平成43年度までの収支試算で積算したときの回収率について、他府県に比べて、現状、本県はどういう状況なのか、これを教えてもらえますか。

学校経理課長

 他府県と本県の返還率の状況についてでございますが、会計検査院の報告書には平成21年度の実績で、文部科学省の試算による返還率が、現年度返還率で84%、過年度返還率で13%、この両方を下回った8県が示されております。それによりますと、各府県の返還率につきましては、現年度返還率の低い方から申しますと、順に福岡県67.2%、長野県69.8%、神奈川県は下から3番目でございまして75.7%でございます。次に過年度返還率におきましても、低い順に申し上げますと茨城県2.2%、静岡県3.2%、京都府6.6%となっておりますが、本県は高い方から2番目で11.7%という状況になってございます。

渡辺委員

 今の数字を聞きますと、国の方の基準というか会計検査院の基準が、現年度ですか、当然猶予期間があって、ある程度猶予した後に返すべき年度、そこに返ってくる回収率も見込みを84%にし、さらには過年度分も回収できる率を13%として要は見込んでいると。これはすごく高い数字なのかなという気はします。これは私もコメントできませんが、遅れて返還されたものも両方足すと返還率は97%になりますよね。それに対して、神奈川県は現年度が75.7%、過年度が11.7%と今御説明がありました。これを両方足すと87.4%ですよね。このかい離についてはどのようにお考えですか。10%近くという数字は、かなり大きくかい離をしている。

学校経理課長

 返還率につきましては、各都道府県での取組の内容、返還率、返還金の過去の取組の内容によって、様々変わってくるのではないかと考えております。

 本県につきましては、平成17年度以降、奨学金を借りたいという方が大変急増いたしました。その分、あってはならないことなんですが、返還金の回収に向けまして国が一応基準としました84%という基準からしますと10%近く低いという状況になってございます。これにつきましては、貸付者が増えたということに言い訳を求めてはいけないとは思うんですが、やはり貸付者の急増に伴い、債権管理事務、あるいは返還に向けた事務が急増しましたことによって、10%近いかい離が生じているのではないかと考えてございます。

 一方、過年度分につきましては、それは平成16年度以前の部分につきましても、一定程度、こつこつ返済者の方に返還をお願いした積重ねの結果ということで、国の13%には及ばないんですが、それに近い数字が確保できているのではないかと考えております。

渡辺委員

 実は、私、別の角度の答弁が来るのかなと思いながら、今推測しながら話を聞いていました。なぜかと言いますと、私が言った会計検査院のこの資料に基づく標準的な見込返還率は97%ですよね。これに対して、この資料に基づくと、当年度と過年度を足して神奈川県は87.4%という数字で、これの意味も今御説明はなかったんですが、私はこの文教常任委員会の中でこの奨学金について様々やりとりをしてきた中で、神奈川県の回収率の推移というのは87.4%ではなくて、実際はいろいろ鋭意努力をしていて、もう少し高いのではないかと認識していたんです。その辺の数字の捉え方の問題だとか解釈の問題が、国の問題と県が押さえている回収率と少しかい離があるのは、これこれこういう理由が若干あるんだという御答弁が来るのかなと思ったんですが、その辺についてはいかがですか。

学校経理課長

 返還率の捉え方につきましては、それぞれの年度で収入調定した金額に対してどれだけ入ってきたかを、それぞれの年度ごとに考えていく場合と、それから過去の、言ってみれば積み残し分も合わせまして、当該年度に合わせまして一括して収入調定し、それが過去の返還されるべき金額に対してどの程度の率を占めるかという計算方法、私どもはそれを累積返還率と申しておりますが、それにつきましては、例えば平成17年度で申しますと93.1%、あるいは平成18年度ですと90.7%という数字が出ておりまして、私どもとしては過去の分につきましても遡りまして、納付者に対して丁寧に対応することで返還金の確保に努めておるという状況でございます。

渡辺委員

 ちょっとよく分かりにくかったですけれども、私が少し分かっているのは、その累積返還率ですか、もっと言うと、過年度分についてはいろいろな意味で経理処理をしてしまえば、それで終わってしまうということも、経理上はあるわけですよね。それをしっかり、今言ったような取組をしながら、要はかなり年度は遅れるけれども、しっかり返還を求めていくという取組をして、もうちょっと高い数字を県としては維持しているということだと思うんです。

 さらには、今言ったようなこともそうですけれども、返還率が悪い時期もあって、その後回収率の向上に向けた様々な取組に取り組んだと、そういう結果が少しずつ出てきていると。今言った資料の返還率の数字は平成21年度ですけれども、そういう効果が少し出始めた数字だと私は理解しているんです。今、県が取り組んでいる回収率の向上についての取組がもう少ししっかりしていく、また回収事務の負担が軽減していけば、もう少し返還率も改善してくるのではないかと私自身は良い方に理解しているんです。そこで、この返還率の向上に向けた取組について、ちょっと確認をさせてもらえますか。

学校経理課長

 返還率の向上に向けました取組についてでございますが、本県では返還対象者の増加等に伴いまして、一時、返還率が低下いたしました。これを受けまして、平成18年度から返還金の取組を強化いたしまして、裁判所に対する支払督促の申立てにつきましては平成19年度に91人の方、平成20年度に57人の方に実施し、また自動口座振替につきましては平成21年10月から制度を導入し、また平成22年度から督促業務等の債権回収会社への委託とともに、全庁的な未収金対策の取組との連携を図りながら進めております。

 また、返還金の負担を軽減するため、平成22年度から、貸付月額として、国公立では2万円以外に1万8,000円、私立では4万円以外に3万円という少額の貸付けも選択できる制度を導入いたしました。

渡辺委員

 そういう取組をされているという部分ですが、今後についても改善点は多々あると思うので、今日はちょっと時間をかけることはできませんが、よろしくお願いしたいと思います。

 その上で、これは確認なんですが、もし私の間違いであれば訂正を願いたいんですが、神奈川県の高校奨学金の収支バランスですね。要は財政出動をして、今までプラスアルファでしているわけです。でも本来は、これは難しい話ですけれども、要は貸付金があって、その返還がちゃんとできてバランスがとれれば、新たな財政出動をしなくていい。しかしながら、返還までには期間猶予が大分あるので、しばらくの間そのバランスがなかなかとれない、返還率が九十数%のレベルにまでしか上がり切らないので、一般財源を多く投入しなければいけない、こういうバランスになっているわけですよね。

 これが、返還がある程度進んでくると、何年か先になると、貸付額と返還金がある程度ニアリーイコールになってバランスがとれてくる可能性が出てくる。私の認識が甘ければ教えてほしいんですが、平成三十二、三年度になれば、その辺の返還金と貸付金のバランスが、当然今の貸付規模であるという前提だと思いますけれども、そういうバランスがとれてくると。要は、一般財源を投入しなくても何とかなるということだと思いますけれども、これは交付金の絡みとかいろいろな絡みがあると思いますけれども、この辺についてはどのような認識ですか。

学校経理課長

 奨学金が一般財源の投入なく自立的に運営できる状況になるのはいつ頃かという御質問でございますが、これにつきましては、景気の状況ですとか、あるいは国からの交付金の状況によって大きく異なってまいりますが、私ども事務方で推計いたしました中では、平成30年代の半ばぐらいではないかと考えております。

渡辺委員

 当然、国も様々な不確定要素はあると思いますけれども、そういう形になれば毎年毎年一般財源を多く出動しながら、困っていらっしゃる高校生を支えてきたものが、ある意味では本来の奨学金の趣旨というか、貸したものはしっかり返してもらう、困ったときは貸すけれどもその後でちゃんと返還をしてもらうということになると。そのことによって、他の困った高校生にお金をしっかり貸すことができる制度として回っていくと思うので、様々な不確定要素があるとは思いますが、しっかりお願いをしたいと思います。

 それでは、次の質問ですが、この会計検査院の報告書では、平成43年度までの国からの交付金の額の推計において、制度が移管された平成17年度以降の交付金の推移が出ているわけですね。例えば福岡県、それとあと本県と人口規模がほぼ同等と認識している大阪府を見ると、移管された平成17年については多少ばらつきがあって、その翌年度の平成18年度は各県とも増えている。ここまでの推移はいいんですけれども、例えば直近の平成22年度を見たときに、神奈川県の交付金が約3億5,000万円ですが、それに対して大阪府は一つ桁が違って45億円という交付金になっています。そして福岡県は約16億円です。こういう金額が国から交付されていると、こういう表です。

 これを見たときに、要は制度が移行して、育英会でやっていた部分が各都道府県に移管されたわけですが、移管された差によって、こんなに交付金が違うのかなと思ってしまいます。特に、人口が同じであれば、生徒数というか高校生数も恐らく同じ規模であろう大阪府が、何でうちの県とは一桁違うような、十数倍の交付金が国から出されているのかなと。これぐらい頂いておれば、神奈川県も一般財政出動がなくたって十分できるのに、これはどうなっているのかと思うわけですけれども、分かる範囲で御答弁願えますか。

学校経理課長

 交付金の額についてのお尋ねでございますが、まず基本的にこの交付金につきましては、旧日本育英会から各都道府県に奨学金事業が移管されました平成17年度から、交付金が交付されております。それにつきましては平成14年度、平成15年度の各都道府県における日本育英会の奨学金の貸付額の実績に基づいて配分率が算出されていると聞いてございます。したがいまして、各都道府県に移管される前は本県を含め、独自の奨学金を実施している自治体が多くございまして、その場合、各自治体の制度や規模の違いによりまして、平成14年度、15年度、当時における旧日本育英会の奨学金の貸付金の実績が各都道府県によって大きく異なる状況があったのではないか、その結果としまして交付金の額が大きく異なるという状況になったのではないかと考えてございます。

 ちなみに、本県の場合、詳細な数字については分析してございませんが、平成14年、15年度当時、県単独の奨学金の規模が大きく、その分旧日本育英会の分が小さかったのではないかと考えております。

 今、委員のお話にありました、例えば大阪府の場合、平成17年度から平成22年度まで、交付金の額がアップしているという部分につきまして、大阪府の方に電話で問い合わせをしたんですが、詳細な原因、理由につきましてはまだ調査中という状況でございます。

渡辺委員

 非常に残念だが、正直言って、何で福岡がこうで、大阪がこうなのか、私なりにも調べようと思って調べましたが、なかなか分かりづらいというのが実態でありましたから、今の御答弁の内容も多少理解いたします。例えば福岡県の場合は、奨学金事業というのを教育文化奨学財団という財団法人を活用してやっているんです。大阪府の場合は、育英会うんぬんというところに助成事業としてお金を投入しているんですね。これを見て、私自身が言っていることは正しくないかもしれませんけれども、驚いたのは、大阪府では、平成22年のこの育英会に対する貸付額が96億円もあるんです。すごいですよね。福岡県については平成21年に50億円となっています。神奈川県のいろいろな数字を見ると、ちょっと桁違いというか、規模が大分違うなという気がするので、奨学金制度自体が、各都道府県によって違うのかなという気もします。ただそうはいっても、国から来ている交付金について、神奈川県の場合は、育英会がやっていたものが小さくて、県がやっていたものが大きかったので、国から来る交付金が少ないんだということです。それは、理屈上はよく分かります。

 しかしながら、高校生の就学を支援する同じ制度なのに、国からの支援にこんなに差があるというのは、これは問題だと思うんです。

 例えば平成17年当初、この制度が移管するときには、そういうルールでやらざるを得なかったことがあったかもしれないけれども、毎年毎年こういう格差が都道府県別に出ていることについて、何らかの手を打つべきだと私は思うんです。

 例えば、神奈川県の場合は、先ほど答弁がありましたように、他県に比べて少し手厚い奨学金を出している。県立高校だったら2万円、私学だったら4万円と、他県に比べて手厚いです。あと、また準備金もありますよね。その部分についての平成17年から財政出動を見てみると、例えば8億円規模だったり10億円規模だったり、押しなべると八、九億円の一般財源が出ているわけです。例えば国からの交付金がしっかり確保できていれば、今、教育当局が困っていらっしゃるまなびやの建て替えの問題だとか、他に財源が繰り上げられる可能性も十分にあったと思うんです。これについては、今後どのように適正化していくのか。また、そういう考えがあるのか、御答弁を願いたいと思います。

学校経理課長

 本県の奨学金の規模につきましては、移管がされました平成17年度以降で見ますと、平成17年度は奨学生の数が3,238人であったものが、今年度が5,074人と56.7%の増加を見ておりまして、さらに貸付金額の大きい私立高校生の貸付けにつきましても、平成17年度1,148人であったものが、今年度3,245人と182.7%の増加を見ております。この結果、貸付金額も、平成17年度は9億5,442万円であったものが、平成22年度の実績で申しますと20億3,528万6,000円となり、113.2%の増加となっております。

 こういう状況を踏まえまして、国に対しましても当初の交付金の配分比率が平成十五、六年度を基準としているということではあったとしましても、本県の場合、今申し上げましたように貸付金あるいは奨学生の数が大幅に増えているという実態がございますので、今回のこの会計検査院の報告書を踏まえまして、文部科学省に対しましては、これまでの本県の奨学金の取組、真に奨学金を必要とする方に貸与できるようにということで充実拡大してまいりました取組に対して、交付金の額や配分率が極めて低い状況にあるということを文部科学省に理解していただいた上で、今後交付金の算定の見直しにつきまして、文部科学省に積極的に働き掛けてまいりたいと考えてございます。

渡辺委員

 是非お願いをしたいと思うんです。それで先ほど御答弁がありました、この資料、47都道府県の交付金額の一覧表が出てきたと。でもこれについて、大阪府がどういう実態でどうですかという問い合わせをするという話ではないんだと思うんです。そういう意味では、教育の財源をしっかり確保していく、そのことによって様々な教育費用を充実していく、そういう今後の取組のことを考えれば、しっかりこれを分析・研究しながら、どういうことをすれば国からの交付金が多くなるのかを考えながらしっかり対応していかなければいけないと思うんです。

 ただ、交付金に頼るのが本当に良いのかどうかという議論は、また賛否はありますけれども、こういう制度だから、この中でやっていくには、やっぱりその辺をしっかり国に対しても言っていかなければいけないし、あとは冒頭述べました、この制度の抜本的な交付金の問題もあるけれども、例えば臨時特例交付金の延長だとか、そういうことも絡めながら対応していくべき非常に重要な課題だと思うんですよね。

 県財政全体を見たときにも、教育分野だけではなくて全体としても大きな課題だと思います。その中であともうちょっと付け加えさせて言うならば、例えば、全体としての交付金で来ると、その中で奨学金事業だとか教育分野の事業に充てられないケースも出てくるので、そこはしっかり担保していただきながら、この制度を将来的にきちんと維持できるようにお願いしたいと思います。さらには、この不可解な交付金の格差については、しっかり対応していただきたいと思いますけれども、最後、決意をどなたかお願いをいたします。

教育局企画調整部長

 先ほどお話しいたしましたように、この事業につきましては、いわゆる旧日本育英会の事業と県単独の事業が、それぞれ第1種奨学金と第2種奨学金と、県民の方にとっては非常に分かりにくい形になっているということがまずあると思います。

 そういう中で、私どもは必ずしもこの交付金の内容について分析ができていないということもございますけれども、遅ればせながらでございますけれども、もう一回きちんと分析していきたいと考えております。たまたま平成14年度、15年度そういう状況だったということが、20年間それで拘束されてしまうというのは余りにも理不尽ではないかという考えがございますので、きちんと分析して、そして今まで正式に文部科学省にお話ししたこともございませんので、きちんとお話をして要望させていただきたいということを申し上げたいと思います。冒頭申し上げました、いわゆる臨時特例交付金のお話もございますけれども、そちらについても併せて国に働き掛けをいたしたいと考えております。いずれにしましても、平成24年度に向けてできることは頑張ってやっていきたいと思っております。



(休憩 午前11時54分  再開 午後1時)



柳下委員

 私の方からは、伊勢原射撃場の指定管理者制度について質問させていただきたいと思います。

 まず、大きいところでちょっとお伺いしたいんですが、前年からこの文教常任委員会で、我が党の竹内議員も幾度かこの伊勢原射撃場については質問していると思うんです。

 前回の選定基準と今回の選定基準の一番の違いは何かというところを、まずちょっと質問させていただきます。

スポーツ課長

 前回の選定基準と今回の選定基準との違いで一番配慮した点は3点ございまして、スポーツ競技振興、地域振興、安全管理、この三つの点について重視した選定基準にするという考えを打ち出したところでございます。

柳下委員

 前回はたしかプロポーザル方式ということで、スポーツ振興とか射撃の競技人口の拡大をしていくということが選定基準として出ておりましたけれども、その辺の考えというのは変わっているのでしょうか。

スポーツ課長

 従前の選定基準でも重視しておりましたけれども、さきの常任委員会等での御意見を踏まえまして、更に重視する形で今回臨んでおります。

柳下委員

 では、前回同様プロポーザル方式は採用するということでよろしいんでしょうか。

スポーツ課長

 そのとおりでございます。

柳下委員

 それでは、前回の選定から引き続きスポーツ振興にも力を入れていただけるということで、そういうところを選定していくということですね。今お考えを聞きましたけれども、次に施設についてちょっと質問をさせていただきたいんですが、伊勢原射撃場の土地は、あそこは全部県が保有している土地になるのかどうかお分かりでしょうか。

スポーツ課長

 一部借地がございます。

柳下委員

 その一部借地が、どの程度の広さであって、借地料の単価がいくらかというところ、数字的なところはすぐ出るのでしょうか。

スポーツ課長

 ただいま正確な数字は持ち合せておりませんけれども、大体3割程度が借地だったと記憶しております。

柳下委員

 どのぐらいの借地があって、どれぐらい借地料を払っているのか、また、それが高いとか安いとか比べるのもなかなか難しいんですけれども、もしそれを払い続けるよりも買ってしまった方が得であれば、それも一案だと思います。

 続いて、伊勢原射撃場の採算性という点についてお伺いします。まずこの射撃という競技は、私もまだまだ理解不足のところもあるんですが、神奈川県に競技人口がどれぐらいいるのかということは把握されているのでしょうか。数が分かればその数も教えてください。

スポーツ課長

 射撃の競技人口ということでは、申し訳ございませんが把握してございませんけれども、各射撃協会の会員数につきましては、団体の方からお聞きして把握してございます。

柳下委員

 では、神奈川県としては、おおよその競技人口も分からないのですか。

スポーツ課長

 クレー射撃協会とライフル射撃協会の会員数で申し上げますと、平成21年度現在で県のクレー射撃協会で147人でございまして、県のライフル射撃協会が318人、それと、猟友会のメンバーが県で2,901人でございます。

柳下委員

 なかなか教えていただけなかった数字なんですが、その方々が、もちろん毎日ということはないでしょうし、競技者だけでなく、愛好家などいろいろな方も利用されたり、他県から来られるというケースもあるんでしょうが、例えば、今この伊勢原射撃場が再開するに当たって、この1回当たりの利用料というのはどの程度をお考えでしょうか。

スポーツ課長

 クレー射撃の方でお答えさせていただきます。今のところ、県内と県外とで入場料の差を設けることを考えてございます。県外のお客様は1回当たり1,500円、県内の方は1,000円でございます。それと、クレー射撃の場合は的になる皿のことをクレーと申しますけれども、お一人で大体100枚程度お使いになりますが、1枚当たり47円で今のところ設定しております。弾のお金は別途利用者がお持ちになりますので、そうしますと、県内の方でクレー1回当たり入場料1,000円と、クレー代4,700円で、合わせまして5,700円程度を考えております。

柳下委員

 大体5,700円程度ということです。それと、伊勢原射撃場以外にも、神奈川県内には大井に射撃場がございますよね。それから、私も調べましたけれども、他に、山梨県に2箇所、静岡県に3箇所、千葉県に4箇所あるわけです。

 そうすると、例えば県内から車で1時間ぐらい移動してできる範囲で考えると、全部で10箇所ぐらいになります。

 何を言いたいかというと、この競技人口で、1人頭5,700円の入場料を取って、それがほぼ毎日ということはあり得ませんから、土曜日曜は混むにしても、これで果たして採算がとれるのかどうかということを非常に疑問に思っているんです。この辺については、単刀直入にどうお考えなのか、お答えいただきたいと思います。

スポーツ課長

 平成13年度末をもって伊勢原射撃場は閉場しておるわけでございますけれども、まず平成13年度の利用者数、これは延べ人数でございますが、申し上げますと約3万人でございました。全国のクレー射撃、ライフル射撃協会等々の会員数の減を見込みまして、新たに今回開場したときの入場者数は、ライフルとクレーを足しまして2万人程度の入場を見込ませていただいておりまして、平成13年度の3万人に対して約1万人減ると、こういう見込みでおります。

 先ほど申し上げましたクレーのお皿代の47円も、これは近隣の射撃場と比べてもほぼ同等程度のお値段でございまして、それで収支を算定いたしましたところ、若干ではございますが支出を収入が上回っていますが、採算はとれる見込みであることを申し上げます。

柳下委員

 例えば、平成13年度末で3万人というのは、開場していたときの利用者数ですよね。来年、平成24年に開場するということは、その時点からもう11年たつわけです。11年たてば、大変失礼な言い方ですけれども、その当時に利用していた70歳の方は80歳を超えているわけですし、60歳の方は70歳になって、実際に競技人口がもともとそんなに多くない競技で、新規に競技人口が増えてきているというよりは、やめていっている人の方が多いと思います。例えば、猟友会にしても年齢が上がっていて、リタイアされたという方の方が多くなっているということを考慮しての2万人という試算になるんでしょうか。その辺をちょっと伺います。

スポーツ課長

 その辺につきましては、各団体の会員数の減少率を基に見込ませていただいておりまして、日本クレー射撃協会で約18%会員数が減しておりまして、一方、日本ライフル射撃協会は約6%の減となっておりますので、3万名から2万名までの減で見込めるのではないかと考えております。

柳下委員

 では、一応今答弁いただいた数字を基に考えるといたします。今回、指定管理制度で管理者を募集するわけですけれども、正直言うと私は応募がないのではないかということをすごく心配しているんです。あれだけの施設があって活用しない手はないわけですが、前回の委員会で議案は通しましたけれども、鉛除去にも費用をかけていると。ちょっと遡って言うと、その鉛を取り除くうんぬん以前にも、整備をするためにおよそ10億円ぐらいかかっているわけです。そうすると、10億円以上、鉛除去にも2億円うんぬんかかっている施設をオープンさせるということになります。だけれども、今言った競技人口とか近隣の県にある他の施設との対比もそうですけれども、果たしてこれで採算がとれて、指定管理者としての手が挙がるのかどうかということを実際心配していまして、その辺の全体像の収支計画みたいなものというのは県でお考えなのかどうか、その辺をちょっとお伺いしたいんですが。

スポーツ課長

 収支想定は、収入及び支出ともに組んでございます。また今回の募集に当たりましては、募集要項にそれを明記させていただく予定でございます。

柳下委員

 確かに頂いております資料ですと、選定基準という項目の(2)の管理経費の節減等のアの適切な積算というところが今のお話に該当するんだと思うんです。私がちょっとお伺いしたいのは、県として収支計画の想定をしてあるという答弁をいただきましたけれども、例えばこの収支計画が元になって、それよりも支出が下回っているものが採用されるのか、それとも、県の収支計画はあくまで想定であって、それは度外視して、ただ業者がつくってきたものを、全くフリーの状態で見ていくのか。

スポーツ課長

 今回の指定管理者制度につきましては、全庁的な見直しで、納付金を納める指定管理施設、今回は伊勢原射撃場がそれに当たりますけれども、県の想定の収入と支出の差が最低納付金という形で定められることとなりました。現在、先ほど申し上げたとおり収入が支出を上回っておりますので、最低納付金が算定されます。その最低納付金を上回ることが合格の条件になりますので、それを下回る場合は失格となります。

柳下委員

 今の御答弁いただいた中で、最低納付金を設定しているということでしたけれども、ではその最低納付金の額と、あと、上限額の設定というのはされているのか、その二つをちょっとお伺いします。

スポーツ課長

 最低納付金は、今申し上げたとおり収入引く支出でございます。最高の納付金でございますが、これは満点とする納付金の額という定めをしてございますけれども、総収入額の5分の1を満点とさせていただいております。

柳下委員

 私も質問の仕方が悪かったのか分からないんですが、想定ではあるけれども、県は収支計画をつくっていると。そして、最低納付金というのを県として試算をしているわけですね。その金額、具体的に1,200万円とか1,000万円ですとかを知りたいんです。

スポーツ課長

 現在の試算でお答え申し上げます。現在の総収入約9,500万円程度、総支出を約9,300万円程度と想定してございますので、最低納付金は約200万円程度と想定してございます。満点とする納付金でございますが、総収入約9,500万円の5分の1でございますので、1,900万円を満点とする納付金として設定させていただいております。この1,900万円と200万円の間でどれだけ満点に近づいていただけるか、そこが審査の基準になります。

柳下委員

 今、数字を示していただいたので理解できました。前年の委員会で議論された内容よりは、最低納付金がかなり下がったということで、応募して指定管理者になるためのハードルは少しは下がったのかなと思います。本来、この収支計画というのは、もう指定管理である以上、指定管理をする側がつくって運営していくわけです。県としても、先ほどおおよその競技人口も聞きましたし、おおよその利用料も聞きましたが、例えばこれが指定管理で応募された側が5,700円ではなくて、それを何とか3,700円でやれば、200万円ぐらいぎりぎり出せますということであれば、それはそれでも構わないのかどうか確認いたします。

スポーツ課長

 納付金につきましては、最低納付金の額を上回っていただければ、募集要件を満たしますので、それは大丈夫でございます。

柳下委員

 では、利用料についても全体の収支計画も、指定管理に応募する側で少しずつ幅を持ってつくれるということですね。あとは審査をしていただくときに、その納付金の基準に合えばよいということが一つ大きなハードルになるのかとは思います。

 あと1点、今回示されております選定基準で、これは私なりに感じたことなんですが、(1)のサービスの向上のイの施設の維持管理という清掃業務などの項目があるんです。これが5点となっているんですが、例えばここは、私が感じるに、スポーツ施設のように人が集まる施設というのは、やっぱり維持管理というのはもう少し重きを置くべきではないかと思うんです。ですから、5点という配点よりは、もう少し高い配点でチェックするということを取り入れてみるのはどうかとは思うんですが、その辺についてはいかがでしょうか。

スポーツ課長

 こちらの配点につきましては、ひな形といいますか標準例が示されてございまして、ここの施設の維持管理につきましては、指定管理者制度においては5点が標準になってございます。

 今、委員御指摘のございました事故防止、安全面を重視するということで、4ページのエの利用者の事故防止の方の配点を、従来、標準例10点のところを15点としてございます。全体で50点という総枠が決まっておりますので、そちらの方で重視するポイントを付けさせていただいたと、このように設定させていただいております。

柳下委員

 全体的には、前年度示されているよりも内容的には随分幅が広くなって、ハードルも低くなっているのかなと感じます。

 私が本当は一番申し上げたいのは、スポーツ振興を目指して競技人口を増やしていくという目的をはっきり達成できる指定管理者が出てきてくれればいいなということです。でないと、もう一回基準に満たないで、そのまま施設はまた眠らせてしまうということの繰り返しになってしまい、今までかけてきた税金が無駄になってしまいます。でも今回、最低納付金の金額が200万円まで下がったということは、指定管理者を希望する業者の手が挙がるということを期待できるとは思います。

 ちょっと視点を変えて質問をさせていただきたいんですが、指定管理者制度の災害対応ということで、伊勢原射撃場に限らず少しお伺いさせていただきます。元来、指定管理者の募集について、募集するときに、災害対応はどのように盛り込まれているのか、その辺お答えをいただきたい。

行政課長

 災害対応でございますけれども、基本的には協定の中にございます。事故・災害への対応ということで、災害等緊急事態が発生した場合には、速やかに必要な処置を講じるということで、指定管理の業務の範囲内のことが協定の中に書かれております。

柳下委員

 速やかに対応ということは非常に微妙なニュアンスなんですが、実際いろいろな施設があると思うんです。例えば伊勢原射撃場は郊外の施設ですけれども、横浜市の近隣であれば武道館だとか、いろいろな教育施設があって、震災が起きたり災害が起きたときに、本来であれば学校に行くのでしょうけれど、近くに教育施設があるということで逃げてこられた。当然、指定管理者制度を請け負った業者は、そういう方がいらしたときに対応をするのですが、その対応が余りよろしくなかったということをちょっと聞いているところもあるんです。例えば、先ほど答弁いただいた協定に速やかに対応と盛り込むだけではなくて、もう少し掘り下げた対応を盛り込めるものなのか、お答えいただけますでしょうか。

行政課長

 先日9月14日の小川議員の代表質問の中で、知事からお答えさせていただいておりますけれども、基本的に指定管理業務以外のところで指定管理者に期待するところでは、そこまでの対応を求めるものではないというようなお答えをさせていただきました。やはりそこは県がやるところだという意味でございますが、県が直接手を出すまでの間、そこは指定管理者に緊急的にやっていただく必要があるということから、そこは協定なりを結んで適切に対応していただく、そういうことで今後やっていきたいと考えてございます。

小川委員

 質問した責任上確認したいと思いますけれども、県庁改革課に確認した上で申し上げるところではありますが、指定管理者で新たに募集をするときには、その募集要項などに、あらあらこういうことは災害対応してもらいたいということを示し、それに協力する団体からのみ応募を受け付けるというようなことを私は確認しているんですけれども、その辺はどうなんですか。

行政課長

 伊勢原射撃場は、今回は基準ということで御説明させていただきましたけれども、これから1月に募集をいたしますけれども、募集要項の中でそういう条件を付しまして、それに応じていただける方に応募いただくというようなことで考えてございます。

小川委員

 私が言ったことを受けて、それに応じていただくと今答弁されましたけれども、ちょっと伊勢原射撃場の場合について考えている内容について、きちっとお話ししていただけますか。

行政課長

 発災後のいろいろな対応につきましては、災害の規模ですとか被災の状況、周辺の状況もございますので、そこら辺は余り細かく書けないのかなということはございます。ただ、地域の市町村との連携の中で、要請があれば、当然適切に対応していただくということでございます。そこは指定管理者の方々に自主的に対応していただかないといけないところでございますので、そこについてはそういう適切な対応をすることということで募集をかける必要があるというふうに考えています。

小川委員

 ちょっと急に聞いたので、お答えがちょっと苦しいのか分からないんだけれども、そういう細かいことではなくて、募集をかけるときに、災害対応時はどういうふうにしてもらいたいということを書くつもりですかということを聞いているのね。県に協力するのかとか、そういう表現の仕方があるのではないですか。

行政課長

 県立施設であるということを考えた上で、そこのところを判断していただくというようなことだと思いますが。

小川委員

 だから、そこのところとかというのはそういうふうにおっしゃっているけれども、そうではなくて、どういうふうな姿勢で募集要項に盛り込んでいくんですか、県として災害対応についてはどういうことを応募してくる人に求めるんですか、その辺をしっかり言ってくださいとお話ししているんだけれどもね。細かいところについて聞いているわけではないのです。災害対応としては、県として指定管理者にどういうことを求めるんですか、そしてそれを明示するわけですよね。では、どういうことを書くんですか、と聞いているんです。

行政課長

 指定管理者に対しましては、今回特に電話の途絶などもございましたので、県との連絡をとるまでの間、若しくは、今回武道館がございましたけれども、発災後避難所として指定された場合の一時的な対応について、適切にお願いするというようなことを約束していただくということだと思います。

小川委員

 適切に対応していただくといったら、応募する人は適切に対応しますと皆言うではないですか。そこのところはきちっとまだ考え方が決まっていないで答えているという印象が今あるんだけれども、県庁改革課の方からはきちっとした指示が出ているのではないかと思うんです。この委員会が始まる前に、そこのところはきちっと指示してくださいねと、私は県庁改革課の方にお話ししてあるので伝わっているはずなんだけれども、そこを認識していただいていないとまずいと思うんです。そこは担当課長でなくても、どなたかでも結構なんですけれども、きちんと認識していただいていないとまずいと思うんです。

行政課長

 大変申し訳ないんですけれども、県庁改革課からはそういう一時的な対応については、県が対応できるまでの期間について指定管理者に自主的にやっていただくこと、あと、発災後につきましては、県の指示に従って適切な対応をしていただくことについて、協定若しくは募集要項に定めるというお話を頂いているところでございます。

小川委員

 それは大枠のお話なんです。これからまた細かいところが入ってくると思うんですね。

 そうすると、教育委員会として、今指定管理をしているところに対しても、新たに募集するところに対しても、指定管理者にどういうものを求めていくのか。その災害の規模によっても、災害の種類によっても、一時避難所に指定された場合も、それから帰宅困難者を受け入れる場合もいろいろなことが想定されると思うんです。そういう、想定された事態の中で、現在の指定管理者に対してもどういうことをお願いするのかということを個別に考えていかなければいけないのではないですか。それをこれから、今の指定管理者も含めて検討していただいているはずなんですが。それぞれの施設によって求める対応がもちろん違っていると思います。いろいろなことを想定しながら考えていかなくてはいけないと思いますが、今結んでいる協定書も、それぞれの想定される役割によって防災対応について盛り込むという御答弁を本会議場でいただいているわけですから、それらについても教育委員会として御検討いただかなくてはいけないと思っているんです。

 だから、これから募集するところに対しては、今あらあらの概要の御答弁があったから、そういう方向で伊勢原射撃場が果たすべき役割については盛り込まれていくんだと思います。それで、今現在指定管理しているところに関しては、それぞれの施設に対してどういったことを考えていらっしゃるのでしょうか。例えば、大地震があった場合、それから風水害の場合、その2点に限ってお話をしていただけますでしょうか。

行政課長

 それぞれの施設によって、例えばふれあいの村ですと宿泊施設という特徴がございますし、武道館のように比較的畳敷きで多くの人が滞留できる場所もございますので、施設ごとにその中身を想定しながら指定管理者の方と話合いをして、その協定で盛り込める内容については御相談を一つ一つしていかないといけないだろうと思っています。

 例えば、伊勢原射撃場ですと、会議室と少しのスペースしかございませんので、避難所として対応するのはなかなか難しいかと思いますけれども、仮に何かの要請が市町村からあった場合に、それに対応できるような、少し広めの対応を想定した協定の中身ということでは、御相談していかなければいけないと考えています。

小川委員

 伊勢原射撃場に関してはるる柳下委員から適切な質問がありましたので、指定管理者の募集に関して、災害対応はきちっと詰めていただければと思います。現在指定管理している山岳スポーツセンター、西湘地区体育センター、スポーツ会館、武道館、こういうのは都会の中にあったり、郊外にあったりの差はありますけれども、帰宅困難者の方々が避難する場所、一夜を過ごす場所と想定され得ますよね。武道館も含めて、今回は発災当初はかなり混乱されていたというお話も聞いています。ですからそういう経験を基に、毛布ですとか食料ですとか、それから県庁とどう連絡をとって適切な対応をするのかとか、細かいことを詰めていかないと、やはり指定管理者の方々も混乱されるでしょう。県教育委員会としてどう対応していくのか、それを考えておかなくてはいけない。いつ災害が起こるか分からないわけですから、その辺は早急に詰めなければいけないと思っているんです。こういったことをどういうスケジュールでお決めになるんですか。

行政課長

 県全体の取組もございますので、県庁改革課と連携しながら、先ほど申し上げたような施設の特徴もそれぞれございますので、そういうことも含めて、教育委員会からもいろいろ意見を申し上げながら、早々に県庁改革課と連携して対応してまいりたいと考えております。

小川委員

 場所によっては県庁から職員が来られないような場合もあるでしょうし、その指定管理者の職員に多くの部分を担っていただかなくてはいけない場合もあると思うんです。

 指定管理者の職員の方々の備蓄とか、食料ですね。そこの場所に閉じ込められてしまって帰れないような場合で、周りに店もなく何も買えないようなことが想定される場所もあるわけですから、そういう指定管理者の職員に対する備蓄等に関して、指定管理料の中で今までと同じ額で対応させるのか、若しくはその分は県で考えるのかとか細かい部分について詰めることが必要だと思います。指定管理者の職員の方々も県の職員と同じ立場で任務を遂行していただいているわけなので、防災対応についても一定の御理解をいただいて協力いただくのであれば、その辺のところも詰めていただかないといけないと思うんです。

 それは指定管理の全体を考える中で、そういう災害対応の部分も含めて考えていただきたいと私たちは思っていますし、新しく募集する伊勢原射撃場に関しても、そういう部分を十分に考慮していただいた上で応募していただくことが大事だと思っています。その辺のところ、指摘を受けた上で、どういうふうに考えていらっしゃるか、局長、お願いします。

教育局長

 指定管理で行っていようと、県が直接管理していようと公の施設であることには間違いがないものでありまして、施設を県民の皆様に御利用いただくという面が第一の基本でございます。そして一旦事あるときには、県有施設として災害対応に積極的に活用する、このように考えてございます。

 その際に、どのように活用していくのか、あらかじめイメージを持って、直営施設の場合でしたら現場主義ということになるわけでございますが、指定管理の場合におきましては、指定管理者と明確な共通認識をつくっておく必要があると、私もそのように思います。

 また、施設の性格がそれぞれ違うという面も非常に重要な部分がありまして、例えばふれあいの村は宿泊機能を持っておりますので、利用者の安全確保ということをまず最優先にしなければいけないんですが、次の段階では避難されてきた方の受入れも意識しながら、利用者の安全確保をしていくことが重要です。また、御指摘のありましたスポーツ会館など都市部にあるものはおのずと機能が異なっていまして、場合によっては帰宅困難者を受け入れるということもイメージしなくてはいけない。また、西湘地区体育センターのような、県内では地震の発生が非常に心配をされる地域にあっては、例えば建物の被災状況の確認をした上でどのような受入れができるのか、その連絡体制をどのように確保するのかということをしなければいけない。夜間の場合には、宿泊機能のあるふれあいの村三村以外は職員が基本的にはおりませんので、どのくらいの時間で新しい活動の態勢が構築できるのかというようなこと、こういったことを一つ一つ想定し、指定管理者と協力する中で明確にしなければいけない。

 年度替わりまで引っ張るというつもりはさらさらございませんが、指定管理者の協定について、基本的なお約束は既に持っておりますが、翌年度の仕事を明確にして指定管理料とのバランスを図っていくという作業を毎年度しておりますので、年度替わりを一つの大きな節目と意識しながら取り組んでまいりたいということでございます。

小川委員

 よくお話は分かりました。災害はいつ起こるか分からないということを前提に、慎重に、なおかつスピーディーに検討を進めていただきたいと要望して私は終わります。

柳下委員

 今、小川委員の方からも話がありましたけれども、公の施設ですから、指定管理制度の中での取組をいち早くお願いしたいと思います。

 また、伊勢原射撃場の方で、先ほど御答弁いただきましたけれども、収支計画の想定ということで、総収入9,500万円引く総支出9,300万円という数字が出ておりました。この辺については、またちょっと私の方で機会を改めて、その根拠というか分析をお聞きしたいと思います。今日は時間の関係もありますので、これで私の質問は終わります。

三橋委員

 教科書採択について9月30日に続きまして質問させていただきます。

 少し重複するかもしれませんが、今年度は、来年度、平成24年度から中学校で使用する教科書についての採択が実施されました。県民の方々の関心が高まる中、歴史的分野、公民的分野の教科書や沖縄県八重山地区の採択なども話題となることが多かったかと承知しております。そこで、今年度の神奈川県内における中学校の教科書採択の状況について何点かお伺いいたします。

 まず、9月30日に社会科、歴史的分野、公民的分野について質問させていただきました。神奈川県内全体の採択結果について、県内の採択状況について改めて説明をお願いいたします。

子ども教育支援課長

 公立中学校の平成24年度から27年度使用教科用図書の採択状況でございます。

 一例として国語につきましてお話し申し上げますと、東京書籍につきましては、採択の教育委員会が1市で、使用学校数が9校となっております。続いて学校図書は、採択教育委員会は県教育委員会なんですが一つで、使用学校数が1校でございます。三省堂が、教育委員会数が3、使用学校数が25校、光村図書では、採択の教育委員会数が30で使用学校数が380となってございます。このような形で、国語から始まりまして、最後、外国語まで整理させていただいております。

三橋委員

 前回6月の議会では、調査研究の結果につきまして、質問をるるさせていただきました。県教委は、教科用図書調査研究の結果を市町村教育委員会に示すかと思いますが、市町村教育委員会ではどのようにして中学校の教科書採択を進めているのか、その手順を教えてください。

子ども教育支援課長

 市町村における採択の手順についてのお尋ねでございます。

 市町村教育委員会では、文部科学省からの通知、そして県教育委員会が示します採択方針を基に地区の採択協議会を設置いたしまして、採択方針を定めております。さらに、調査委員会を設置いたしまして、県教育委員会が作成いたしました調査研究の結果を参考にしながら、独自に調査を行っております。この調査研究の結果の報告を受けて、地区の採択も協議会等で検討していただいて、市町村教育委員会が採択を行っております。

 市町村におけるこの地区の採択審議会のメンバーは、県と同様に、学識経験者、行政、保護者等々から構成されております。

三橋委員

 今、説明を二つしていただきました。今は市町村の中学校のことについて伺いました。そして、最初に話があったのは各市町村がどのような採択をしているのかの統計のお話だったと思います。今度は市町村の中学校ではなくて、県立中等教育学校の採択の手順についても確認の意味で伺わせていただきます。

子ども教育支援課長

 県立中等教育学校の採択の手順についてのお尋ねでございます。

 県立中等教育学校の採択につきましては、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の第13条第3項で、公立の中学校で学校教育法第71条の規定により高等学校における教育と一貫した教育を施すもの及び公立の中等教育学校の前期課程において使用する教科用図書については、市町村の教育委員会又は都道府県の教育委員会は、前二項の規定にかかわらず、学校ごとに、種目ごとに一種の教科用図書の採択を行うものとすると、このようになってございます。

 具体的には、採択方針、そして採択の手続要領に基づきまして各学校で専門委員会を設置し、教育委員会が作成いたしました調査研究の結果を参考にしながら調査研究を行って、十分検討した上で、採択を希望する教科用図書を選定しております。県教育委員会では、学校から選定した教科書について一つ一つの教科書を十分審議の上、学校ごとに採択しているという状況でございます。

三橋委員

 今お話があったように、市町村の中学校と県立中等教育学校の採択の手順については、もちろん組織が違うので流れが違うことも頭の隅にちょっと置いておいていただいて、次の質問項目に移らせていただきたいと思います。

 公立中学校、平成24から27年度使用予定の採択状況と、6月のときにお話しさせていただいた調査研究の結果を見合わせてみると、例えばその調査研究の結果に関するものについては、歴史の12ページというところに神奈川ゆかりの人物が載っているんです。そこに書いてある表では、例えば二宮尊徳のものは自由社と育鵬社が載せているところではありますが、こちらの方を見ますと、それほど採用されていないかのように見えます。つまり、神奈川ゆかりの人物が十分に取り上げられていない教科書を採択している場合が見受けられるということでございます。そういったことから、調査研究の結果の内容が反映されていないように感じますが、考えを伺わせてください。

子ども教育支援課長

 調査研究の結果の内容が採択結果に反映されていないのではないかというお尋ねでございます。

 県教育委員会は、市町村教育委員会が行う教科書採択に関して、事務について指導し、そして助言、援助の方法の一つとして、教科書の調査研究資料を作成してございます。この資料作成に当たりましては、まずそれぞれの教科の調査研究の項目に、神奈川県に関連することというのを設けさせていただいております。委員の今お話にございました歴史につきましては、神奈川県に関連する人物として源頼朝、北条政子からはじまりまして尾崎行雄まで取り上げて、記載の有無を調査しているものでございます。

 先ほども申し上げましたが、県教育委員会が行う調査研究というのは、市町村教育委員会が教科書採択を行う際の参考となる資料を作成するというものでございます。

 また、もう一つ、基本的に市町村における教科書採択の権限は、それぞれ市町村教育委員会にございまして、市町村の教育委員会は各地域の実態、そして子供たちの特性を踏まえて採択を行うと、我々の方はそのように捉えさせていただいております。こうしたことから、市町村教育委員会では、県が作成いたしました調査研究の結果を十分に参考にしつつも、独自の調査研究を行った上で、各地区の特性を踏まえた適切な採択をしていただいていると認識しています。

三橋委員

 今のお話で、市町村の流れの部分と県の流れの部分は違うということを再確認させていただいた上で、例えば県の中等教育学校においては、平塚と相模原の二つがあるわけなんですが、その二つの学校で採択結果が異なっています。歴史的分野については、平塚中等教育学校では育鵬社を、相模原中等教育学校では日本文教出版を採択しています。同じ県の中等教育学校でも採択結果が異なっていることについて、それぞれの学校の採択理由について伺います。

子ども教育支援課長

 中等教育学校2校のそれぞれの社会科の歴史的分野についての採択結果、その理由についてのお尋ねでございます。

 まず、平塚中等教育学校でございますが、それぞれの中等教育学校には設立の狙いというものがございまして、それを踏まえながら、今回の採択の中で、特に歴史的分野の中では身近な地域の歴史を調べること、それから神奈川に関連する資料や記載事項が充実していること、さらには多面的な見方ですとか考え方、そして分析して表現する力、これらを生徒たちに培うための資料が充実しているという理由から育鵬社を採択してございます。

 一方、相模原中等教育学校につきましては単元ごとに学習をまとめて、発表ですとかディベートといった学習に活用できるような課題解決的な学習を設定していることから、そのために必要とされる図書ですとか文献資料が総合的に充実しているという観点から日本文教出版を採択している、そういう状況でございます。

三橋委員

 今までお答えいただいた中では、今の答弁はとても分かりやすいと私は思いました。これは、県立中等教育学校の方が、県教育委員会を通して神奈川県教科用図書選定審議会の方に諮問しまして、そちらから出ました答申を県教育委員会の方で採択するというとても分かりやすい流れがあります。そして、今、課長の方から答弁がありましたように、それぞれの目的に合致したものがはっきりと分かるものだと私は思っております。

 しかしながら、さきにありました市町村の方は、各市町村教育委員会と採択地区協議会、また調査委員会の調査依頼等報告を受けた上で、果たして明らかに目的に合致したものが選ばれているかどうか、しかも横浜においては150校近くの学校を抱えている中で、それらの学校の目的に合致しているのか、なかなかそこは疑問が残るところではございます。

 教科書採択については、県民の方々も非常に高い関心を示しております。静ひつな環境を確保し、十分な調査研究の下、教科書採択に当たっていただきたいと考えています。

 さらに今後も県教育委員会の責任と権限の下、適正・公正な教科書採択が実施できるよう、市町村教育委員会をはじめとする採択権者に指導、助言、援助を行っていただきたいと考えています。

 次に、公立高校入学者選抜制度の改善について伺いたいと思います。

 このたび、文教常任委員会への報告として、神奈川県公立高等学校入学者選抜制度改善方針が示されました。小川議員が本会議代表質問で取り上げたように、この入学者選抜制度の改善については、我が会派としても、県民生活において重要なことであると捉えています。

 そこで、代表質問における質疑応答なども踏まえ、何点か質問します。

 まず、7月の入学者選抜制度改善方針案公表後、県民意見募集を行ったとの報告がありました。いわゆるパブコメですが、どのような意見が多かったのか、内容と反映状況について具体的に伺いたいです。

高校教育企画課長

 県民意見募集で頂いた意見の内容でございますが、最も多かったのは面接に関する意見でございまして、118件ございました。内容といたしましては、選考に当たって面接の結果が2割になるのは非常に割合が高いのではないかというような御意見、また、面接に当たってはその評価の観点等を明確にして客観性を持たせてほしいというような御意見、さらには、そもそも面接そのものを実施すべきではないというような御意見もございました。

 また、現行の後期選抜においては、一部の高校において学校独自問題による学力検査を実施しておりますが、新たな制度の中では学力検査は全校の共通検査として学校独自問題を実施しないこととしておりまして、このことに対する御意見も100件を超えてございました。内容といたしましては、これまでの学校独自問題を残すべきではないかというような御意見、また、学力検査の内容についてもう少し難易度を上げるべきなのではないか、こういった御意見が多くございました。

 その他には、選抜機会の一体化に関して、一体化することを評価をする、賛成するというような御意見が多うございました。このような御意見が非常に多かったという状況にございます。

 次に、反映の状況でございますが、報告資料でも御説明させていただきましたように、四つの区分を設けさせていただきました。

 一つは改善方針案で7月にお示ししたものの中で、既に反映されている内容、又は賛成というような御意見でございます。

 それから、改善方針という枠組みの中ではなかなか反映することが難しいもの、これは入学者選抜制度検討協議会において検討され、頂いている報告の中にある提言や方向性とは、明らかに異なっているような御意見でして、こういったものについて反映は困難と整理させていただきました。例えば、面接は実施をせずに学力検査だけにしてほしいという御意見などについては、提言の中にある内容と異なる御意見ということで、反映は難しいという整理をさせていただいております。

 また、今度新たな制度で選抜を実施していく上での検討に当たり、今後の運営に当たり参考とする意見という形で整理させていただいたものがございます。これは、例えば先ほどの面接に当たって評価の観点等を明らかにして客観性を高めてほしいというような御意見などですが、今後運営の中で整理をしていける部分でございますので、今後の運営に当たり参考とする意見という形で整理をさせていただいている状況でございます。

三橋委員

 今のお話の中では、改善方針に反映しているものよりは、今後の運営において参考にする御意見が多かったということですが、今後どのように県民意見が反映されるのか伺います。

高校教育企画課長

 先ほどの例で申し上げましたように、例えば面接検査の実施に当たりまして、評価の観点などを明らかにしていってほしいといった御意見、あるいは評価の客観性について懸念をしているというような御意見、こういったものにつきましては、基本的に運営に当たって留意しなければならない点について御意見を頂いたものと考えてございます。

 今回、選抜制度の改善方針という大きな枠組みをお示ししているわけでございますが、こういった方針を策定した後、実際に入学者選抜を実施するに当たりまして、各高等学校が取り扱う内容の中に盛り込めるものと捉えてございます。

 以上のような点を踏まえまして、今後より一層選抜制度の趣旨や内容の理解を深めた上で、この御意見に見られるような運営上配慮できる事項についてはしっかりと詳細の検討を進めてまいりたいと考えてございます。

三橋委員

 今お話しにありましたが、委員会資料にございますように、改善方針に既に反映しているもの、その次に今後の運営に当たり参考にするもの、その次に反映は困難なもの、その次にその他という分類がありまして、その中では、反映は困難なものという項目の御意見が一番多いんですね。

 ちょっと大きな項目だけ取り上げていくとすると、今回の改善のポイントは、これまでの前期選抜と後期選抜の特性を生かして一本化し、共通選抜として学力検査と面接を全員に課すという部分だと思います。そして、それに対する御意見も多かったと思っております。パブコメの方では面接についての御意見がたくさんありましたが、代表質問においても面接の評価の客観性を担保していくためにしっかりと校内で面接担当者がシミュレーションを行うという答弁をしていただいておりますので、その内容についてもう少し具体的に教えてください。

高校教育企画課長

 面接のお話でございますが、現行の選抜制度でも前期選抜におきまして全校で面接を実施していただいている状況でございますが、その際にも面接を実施する場合の取扱いについて通知させていただいております。その中では、面接の内容ですとか評価方法、また人権上の配慮なども含めた留意点、さらには評価の観点、そして質問の設定、こういった基本的な指針をお示ししているところでございます。その上で、面接をする各学校では、例えばこういった質問に対してこのような答えが返ってきた場合、特に優れていると評価をすべきか、また満足できると評価をすべきか、さらには満足できる水準を下回っていると評価をすべきか、その内容につきまして校内で共通した評価基準を定めていただいております。そして、この評価基準に基づいて面接を行っていただいているところでございます。

 各学校におきましては、当然面接において様々な業務の分担をすることになるわけでございますので、全ての教員が面接の担当となるわけではございませんが、面接を担当します教員全員が各校で作成した評価基準に従って評価できるように、質疑応答のシミュレーションを通じまして評価のすり合わせを事前に行っているということでございます。

 言い換えれば、模擬面接という形で事前の研修を重ねることで、面接担当者間で評価基準がぶれないように評価の客観性を担保していく取組でございます。今回の改善制度では、面接を受検者全員に対して行っていくことになるわけでございますが、面接における評価の客観性を一層高められるように、教育委員会といたしましても、各学校においてこうした取組を徹底していくよう指導してまいりたいと考えてございます。

三橋委員

 確認させていただきたいんですが、各校ごとに面接に備えてそういうような取組をすると伺ったんですが、県教育委員会全体としては何か統一したそういう取組はするんでしょうか。

高校教育企画課長

 先ほどお話しさせていただきましたように、面接の観点についてはしっかりと事前に公表できるように進めたいと考えてございます。また評価基準の設定例、それから評価の尺度の例、こういったものについてもお示しして、統一した形で展開できるようにしてまいりたいと考えております。さらには、事前の研修、それから先ほど申し上げましたようなシミュレーション等の取組については、必ず行っていただけるように全校を統一してまいりたいと考えております。

三橋委員

 よく分かりました。今の入学者選抜制度においても、前期選抜の面接において、重視する観点をあらかじめ示すなど選考基準を公表していると思いますが、これまでの前期選抜での面接と今後改善される制度で全員に課す面接との違いを伺います。

高校教育企画課長

 まず、面接につきましては、受検生と対面して直接にその生徒の資質を見取るという意味がございますので、大変重要な検査であると捉えております。これまでの面接におきましても、当然一人一人の長所や特性を捉えて、高校生活への意欲などを確認しておりますので、そういう意味でも現在行っておる面接も非常に意義ある検査であると考えてございます。

 その上で、今回の改善制度で実施いたします面接につきましては、これまでのように生徒の長所や特性を捉えるとともに、今回の改善の趣旨になってございます新たな学力の要素をしっかりと捉えていく、そういった観点から新たな学力要素の一つとして総合的な学習への意欲を測るという点で、更に重要な位置付けになっているものと考えてございます。

 また、これは入学者選抜制度検討協議会からも提言されましたが、調査書に記載をされている中学校での活動実績に対して、細分化して点数化することは、適正にその意欲を把握できない側面があるのではないか、そのため、生徒の特性や長所の捉え方についても一層の工夫と改善を図っていくことが求められるということでございます。そこで今回の改善の選抜制度では、調査書に記載された活動実績ということではなく、面接の中で教科外の活動に対する取組、その活動意欲を見ていくということを重要な改善の視点であると捉えてございます。

三橋委員

 ちょっと私が今の御答弁をまとめると、間違っていたら後で訂正してほしいんですが、今までは生徒の特性や長所だけを面接の中でよく見ていたが、これからは、学力の要素として学習意欲までも面接で見るというような形で面接をするという形で考えていらっしゃるんでしょうか。

高校教育企画課長

 改善選抜制度では、新しい学習指導要領が求めている基礎的、基本的な知識、技能や、これらを活用して課題解決に当たっていく思考力、判断力、表現力といった能力、さらには主体的に学習に臨む態度、いわゆる学習意欲をしっかりと見ていく必要があるとされております。これは、学校教育法の第30条の2で、教育基本法の改正に伴って、しっかりとこういった学力を育むことと規定されてございますので、新しい学習指導要領ではこういった力をしっかりと身に付けさせることが明確にうたわれております。そういう意味で、新しい入学者選抜においてもそういったことをしっかりと判断できるようにというところから、この協議会の協議も出発しておりますし、今の改善方針もそれを根底につくってまいりました。

 そういう中で、これまで行っております学力検査では、当然のことながら基礎的な知識については把握することが可能ですし、またその中で思考力等を見るような問題も設定していけますが、学習の意欲というのは、具体的にはその生徒との対話やあるいは学習のプロセスなどを見取っていく必要がございます。そういった点から、なかなか学力検査という形式ではこの学習意欲という要素を測ることが難しい。

 一方の面接は逆でございまして、学習の意欲をその生徒の言葉から捉えていくことができる一方、基礎的な知識、技能という部分について測ることは難しい。そのため、共通の検査として学力検査と面接を課していこう、そして、一体化した検査としていこうということでございますので、今、委員から御指摘がございましたように、面接の中でこの学力の要素である学習意欲についても捉えていくといった位置付けとしてまいりたいと考えてございます。

嶋村委員

 今パブコメの結果について幾つか質問をさせてもらっていたと思うんですが、ちょっと改めて幾つか質問をさせていただきますけれども、まずこの時期においてパブコメを行った一番の理由というか趣旨というか、それはどこにあるか教えていただけますか。

高校教育企画課長

 今回、県民意見反映手続をとらせていただきましたのは、先ほど来お話しさせていただいたように、昨年度、入学者選抜制度検討協議会を設置させていただいて、その協議会からの御報告、提言を3月に頂いてまいりました。その後、協議会に対する御意見募集もさせていただきましたが、7月の段階で前回の文教常任委員会に御報告申し上げましたように、教育委員会としてその提言を踏まえた改善方針案をつくらせていただきました。それを踏まえまして、今後方針を策定していくに当たり、県民の皆様から意見を求めることが必要であると考え、7月4日に御報告させていただいた後に公表させていただいておりましたが、7月15日から8月15日まで1箇月にわたり意見を募集するとしたものでございます。

嶋村委員

 県民の意見を取った結果がここに出ていて幾つか見せてもらっているんですけれども、賛否が分かれていて、反映の状況の区分としてのABCDの考え方もお聞きしたわけなんですが、この数字だけ見ると、Aが評価するという賛成意見で、Bがその他、Cにおいてはどちらかというと反対意見というような御答弁をされていると思うんですけれども、これはABCDの割合について分析すると、はるかにCの方が多いのですが、その点についてはどう考えていますか。

高校教育企画課長

 先ほどお話しさせていただきましたように、反映は困難なものとして整理させていただいた部分というのは、入学者選抜制度検討協議会の提言あるいは考え方、方向性とは異なる御意見ということで整理をさせていただいております。

 私どもは昨年1年間かけて協議会で協議していただき、またその中では中学校、高等学校の先生方の代表者にもお入りいただいて協議をしてきた内容でございますので、ここで頂いた提言を尊重し、それに基づいて改善方針案というものを作成してまいりました。したがいまして、今回の御意見の中でこの提言や方向性とは異なる御意見については、反映は困難なものとして整理させていただいたものでございます。

嶋村委員

 そうすると、案とはいえ、その協議会の方で決まった内容が基本的にもう決まったような状況になっていて、意見を聞いたけれども、それに反するものは全て反映されないということになると思います。つまり、最初から決まったような状況で分類されているように見えるんですけれども、その点についてはどうなんでしょうか。

高校教育企画課長

 このような御意見を多く頂いたという部分については、私ども自身の反省もございます。と申しますのは、方針案という形でお示ししてございますので、非常に大きな骨組みでございます。そして面接を行うということしかお示ししてこられなかったことがございます。先ほど三橋委員から御質問がございましたように、その面接の内容、位置付けであるとか、意義などについて方針案では十分伝えられていなかった部分があったと考えてございます。

 面接の意義等について十分に御理解を深めていただくことができていなかったということは、大きな反省点であろうと思っておりますが、今回の改善の趣旨に照らしたときに、例えば面接を実施しないという形にすると、先ほど申し上げましたような学力の要素を、別の形で測るという方策を取り入れなければいけなくなります。この部分については、多角的な検査を組み合せて三つの学力要素を測ることが望ましいとされている協議会の意見をきちんと捉えて、それを踏まえた方針案にしていきたいということがございますので、先ほどお話ししたように方向性とは異なる御意見として整理させていただいたという状況でございます。

嶋村委員

 特に面接についての評価方式なんですけれども、このパブコメの中にある内容で私の印象がかなり深いのは、面接をしてもいいんだけれども、現時点の評価では全体の2割くらいが面接の評価とされており、それだけ面接が重視されているということについてかなり懸念されているような意見が出ているということです。

 現在の入試制度では、前期と後期の試験のやり方を変えて選抜していると思うんです。前期後期のその中で、極端なことを言うと半数が面接重視、半数は試験重視というようなことで、ある程度分類されて行われているので、ある意味では性格の違った受検者が、それぞれ得意の分野で入学することができるというような利点があったのではないかと思います。

 それを今度一本化するということにすると、どっちを重視するのかということが、これから受けようとする子供たち若しくは中学校の教育者側にまだ伝わっていないのかなという感じがするんです。ですから、現時点で、一本化するんだけれども面接を20%と重視するよということになると、要するにちょうど当確ラインというかな、その部分の行き違いにかなりの幅があるのではないかという懸念がされていると思うんです。つまり、今回一本化する趣旨というものがまだ伝わっていなくて、その中で特に面接というものが重要視されていることについての懸念があると思うんですが、その点についてどうですか。

高校教育企画課長

 今御指摘がございましたように、現行の選抜制度では、前期では個性に応じた選抜という形、そして後期では学力検査を伴う形で数値を中心にした形で評価させていただいております。性格が違うというお話がございましたが、正に尺度の異なる複数の選抜機会を提供する形で設定してきてございます。

 今回は、先ほど申し上げましたような新しい学習指導要領が求めるものをベースとして一体化をし、前期後期それぞれの良さを生かした形で一つの共通の選抜としていこうという趣旨でございまして、総合化して生徒一人一人の力を見ていこうとするものでございます。そのため、三つの要素を測る面接の重みというものも当然あると捉えておりますし、知識、技能や思考力、表現力を測るのと同じように面接を考えていかなければいけないという視点で捉えております。その上で、今回は学力検査と面接という二つの検査の結果に加えまして、中学校での学習活動における調査書の評定も含めて三つの資料、これらを全て活用していくという形でございますので、今お話がありましたように、それぞれの割合につきましては、面接については2割を最低限として、各学校の中で重視する部分について考えていただくという方式にしたものでございます。

 今御指摘がありましたように、その一体化をするということ自体の趣旨の県民の御理解ということについてもまだまだ不足しているのではないかということでございますが、そういった御意見があるということは否めない部分だろうと思っておりますので、午前中もちょっと答弁させていただきましたけれども、今後この改善の方針における内容とその意義や趣旨について、正に周知の徹底を図ってまいりたいと考えてございます。

嶋村委員

 周知の徹底は当然していただかなければいけないとは思うんですが、このパブコメの数字だけ見ると、面接に対する改善要望みたいなものと受け止めたとすれば、もう一度面接というものに対する評価を考え直すというよりは、ちゃんと説明ができるような内容にして周知していかないといけないと思います。これは受け入れる高校側とあとは中学校の職員、要するにこれから2年生から3年生にかけて受検対策をしていかなければいけない方々、それと実際に受ける今の現2年生の方々にとって、面接と学業とを両天びんでやっていかなければいけないことになりかねないわけです。ですから、そこをちゃんと教育ができるように、説明をしていかないと、これはかなり混乱を招くのではないかなと懸念しますので、そこについてはしっかりとやっていただきたいなと思います。

 もう一つ、パブコメの中で改善制度の導入時期について、現行出ている時期は変えないつもりで動いているんだと思うんですが、全ての意見が平成25年度の実施について、余り賛成意見はないではないですか。要するに全部Cになっていて、ABに値するような意見というのは一つもないわけです。そういうことからすると、協議会の方ではなぜ平成25年度からやっていくという方針で固めているのか、逆に言うと、やってくださいという意見はどこから出ているのかをちょっとお聞きしたいと思うんです。

高校教育企画課長

 今お話がございましたように、導入時期に関して、協議会の方では、明確に平成25年度から実施をすることが必要であるとはお示しいただいておりません。ただ、この導入時期につきましては、新しい学習指導要領をベースにしていることから、新しい学習指導要領が平成24年度から中学校で実施され、そして平成25年度からはこの新しい学習指導要領を学んだ生徒が入学するという時期であることを見据えて、さらには、今回選抜制度の課題に対応して改善するという趣旨も含まれておりますので、できる限り早い時期に導入することが必要である、そういったお話を頂いてきたところでございます。

 今回の改善内容につきましては、先ほど申し上げましたように、新しい学習指導要領と密接な関係がございますので、そういった新しい学習指導要領で学んだ生徒が高等学校に入学してくる段階から導入することがふさわしいものと捉えさせていただいて、改善方針案におきましても平成25年度の実施ということでお示しさせていただいてまいりました。このことは、先ほどのパブコメの反映は困難な理由と重なるものでございますが、早期に改善を実施してほしいという御意見と、新しい学習指導要領を見据えた対応をお願いしたいといった方向性とは異なるものということで、このような整理をさせていただいたものでございます。

嶋村委員

 新しい学習指導要領であるとか教科書選定であるとか、そういった時期との兼ね合いがあるというのは分からなくはないんですけれども、それを理由として平成25年度からやるということであれば、それはこちらの都合であって、実際にこれから新しく県立高校に入ろうという子供たちのことを考えた場合、我々のそういった大きな動きの中に巻き込まれてしまうような状況では非常にかわいそうな部分があると思うんです。公立高校を目指している子供は、今までこうやって前期後期でやるんだということで中学校に入った時点からそのようなプロセスを得て、少なくとも1年半勉強してきたという過程があったわけですから、いきなりここへ来て一本化されるということを知らされるのは酷ではないかという意見が、このパブコメにおける改善制度導入のCランクになっている意見の大半ではないかと思うんです。ですから、あくまでもこれから学校に入ろうという中学生の立場と、中学校側の教育の方針というものも考慮してこういった時期は考えるべきではないかと思うんですが、その点についての考慮はされているんでしょうか。

高校教育企画課長

 改善の実施時期につきましては、当然私どもとしても周知の期間など、先ほど来のお話の中でもちろん我々も反省しなければならない部分はたくさんございますけれども、きちんとした理解を進めるのに必要な時間が必要であり、その意味で私どもは前回も1年半という期間で周知させていただいて、実施してきております。さらにこの改善の大きなポイントでございます一体化していくことの趣旨であるとか、面接等を行っていく意義付けであるとかについても今後周知させていただいて、進めてまいりたいと考えております。

嶋村委員

 ちょっと質問の方を先に進めます。今月から10月に入りましたが、今回の委員会でも幾つか説明していただいた中に、今後のプロセスが載っていて、以前からお聞きしているように、この10月が非常に大きな動きをする時期のように思えるんです。要するに、今月にこの入学者選抜制度の内容がほぼ固まるという時期に来ているのかなということです。それに伴って周知をしなければいけないという具体的な動きを計画されているようなんですが、その辺の動きについて、今回の定例会の議決の案件にはなっていないので、その辺のプロセスについて、ちょっと詳しく教えていただけますか。

高校教育企画課長

 今回、改善方針として策定する案という形で御報告させていただいております。したがいまして、ここで頂いた御意見を基に、更に修正すべき点があれば修正をかけるということを教育委員会にお諮りした上で、教育委員会の方で方針として付議、決定をしていくというプロセスになろうかと捉えてございます。その上で、先ほど来お話のありましたような付議、決定した後につきましては、きちんとした周知のスケジュールで進めてまいりたいと考えてございます。

嶋村委員

 その修正すべき点があるかないかは、いつまでに決めるんですか。

高校教育企画課長

 このような形で御意見を頂いている中で、教育委員会として考慮しなければいけない部分があるかどうかということを、10月の教育委員会定例会までには整理していきたいと考えてございます。

嶋村委員

 10月の定例会というのは10月18日ということですか。どこかの資料に10月18日に本会でと記載されているところがあるんですけれども、日にちを教えていただけますか。

高校教育企画課長

 教育委員会の10月定例会は10月18日と伺っております。

嶋村委員

 では、実際のその修正すべき点があれば修正をかけるというお話があったんですけれども、今回のパブコメがある意味では修正するかしないかの判断材料に使われると僕はそのように解釈しているんですけれども、その点について、現時点で修正すべき点というのは出ているんですか。検討する内容というのは出ているんでしょうか。

高校教育企画課長

 私どもは、頂いた御意見を参考にしながら、そしてまた協議会からの提言等を基に今回方針の案という形でお示ししてございます。方針案からの変更点は、現在のところございません。

嶋村委員

 では、今回我々議会の中でも、委員会の中でもいろいろと議論させていただいているんですけれども、例えば面接に関する問題であるとか、導入時期の問題であるとか、るる質問させていただいているんですが、その点についても改善すべき、検討すべき課題ではないとおっしゃるということでよろしいんでしょうか。

高校教育企画課長

 お示しした方針案の段階では、先ほど反映状況についても御説明させていただきましたので、現段階で方針の案としてお示ししているものは、私ども教育委員会はこのように考えているということで捉えていただいて結構だと思っております。

嶋村委員

 そのまま進むということであれば、我々の方には議決権はないので致し方ないのかなと思うんですけれども、ちょっと納得がいかないのは、特に面接に関することであるとか、周知の仕方です。現実にこれだけのパブコメをせっかくとって、これだけの意見が出たということに対して、これらの懸念を払拭するような説明がされていないということなんです。これでは到底納得されないと思うんです。

 ですから、そういったことを踏まえてこれから進んでいただかなければいけないと思うんですが、特に今回の予算に出ているリーフレットの作成についてなんですけれども、130万円ほどの予算が付いているわけなんです。どんなものができるのかちょっとまだ分かりませんが、学校関係者若しくはこれから受けようとする中学校2年生や1年生に配布するということですので、これだけの内容のものをこれだけの費用で本当に周知できるのかどうか、ちょっとまだ我々は内容も見ていない状況なので、これでやってくださいととても言えるような状況には見えないんですけれども、その点についてはどう思いますか。

高校教育企画課長

 現在お示ししてございます予算でございますが、まずリーフレットの作成につきましては、中学校1、2年生全員にお渡しし、また中学校と高校の先生方全員にお渡しするというような形で考えてございまして、現在18万5,000部と積算させていただいてございます。単価は6円ということで考えてございまして、A3を二つ折りにした内容で進めていきたいと考えてございます。

 その中で、午前中も申し上げた部分もございますが、今回の選抜制度で変わっていくこと、そしてまた、例えば中学校の2年生、3年生の評定を使わせていただくというような部分については全く変更がございませんので、これまで取り組んできた学習がそのまま生きるというような部分についてもしっかりと御説明させていただきたいと考えております。

 それに加えまして、募集から合格発表までの流れがどのようになっていくかというような、生徒自身が受検をシミュレーションできるような流れについてもお示しし、さらに、中学校の生徒の皆さんが疑問に思うような点についてQ&Aで載せていくような形で、今内容を検討させていただいております。

 あわせまして、先ほどのリーフレットに加えまして、説明用の冊子の予算についてもとらせていただいております。この冊子につきましては、説明会等で中学校の先生方を中心に、先ほど申し上げましたような面接の観点でございますとか評価基準の設定例、さらにはこれも午前中答弁させていただきましたが、学力検査につきましても、思考力等をより問うような問題を充実させるということでございますので、想定される出題例を盛り込んだものをお配りできるように予算をとらせていただいております。

小川委員

 関連で伺いますけれども、この入試制度の改革というか改善というか、いろいろ読めば読むほどすごく分かりにくいと思うんです。というのは、各生徒が選んで受ける学校、高校によって、その面接の配点が最低2である。だから、3になるところも4になるところも5になるところもあって、学力検査の結果がどのぐらいの配点で重視されるのかとか、内申書がどのぐらいで重視されるのかとか、特色試験がどういう配分で重視されるのかなど、170校近く、それぞれ学校によって全く違うわけですよね。それがまだ全く各学校で細部が決まっていない、これから決めていくと。決めていくけれども、最低でも面接が2割で、あと共通の学力検査があるんですよということで、非常に分かりにくいと思うんです。

 だって、自分が受けたい学校を想定するとして、その受けたい学校がどういう内容で配点が決まるのかまだ分からないわけでしょう。それで、分からないところに分からない内容をどうやってリーフレットで知らせるのよということ。私たちはこうやって議会で何回も伺って直接課長からも話を聞いているのに、それでも分かりにくい。これからどうなるのかな、各学校の試験の内容はどうなるのかなということがです。私たちだって分からないのに、生徒、保護者が下手なリーフレットを見て、どう思うのかしら、どういう不安を持つのかしらというのが一番心配なんですね。だって、聞けば聞くほど疑問がどんどん湧いてくる。

 皆さんは長い間この改善に携わってきて、こういうふうにするんですよ、試験の内容はこうですよとおっしゃるけれども、特色検査にしても、いわゆる学力検査ではないけれども筆記試験みたいなことを想定されているみたいだし、伺えば伺うほどまだ過渡期なのかなと、これから作っていくんだなというのが見えてくるわけです。完全に確立されていない。そういうところで、どういうパンフレットを作るのよ。子供たちが余計混乱してしまうのではないのかなという心配がすごく私たちにはあります。こう質疑をしていたって分かりにくい。そこら辺のところをどういうふうに払拭していくんですか。

高校教育企画課長

 今お話がございましたように、今ここで決定していこうとしているものは、正に改善の方針でございます。そういう意味で、具体的な選抜に当たりましては、選抜の要綱や実施要領を定め、さらには中学生に対してこの募集案内を配っていくという流れが必要でございます。

 今お話がございましたように、まず方針を決めた上で、各校でそれぞれの割合等について検討していただき、そういったものを取りまとめて、次の段階では募集案内等で詳細にお示ししていきたいと考えてございます。現行のものについては、最終的な進路先、志願先を決定していただくために、7月の段階で全ての中学3年生にお配りさせていただいて、例えば現在でも学力検査と調査書の比率等についてはそれぞれの学校で定めておりますが、具体的にこういったものを記載させていただいており、新しい募集案内等にも同じように記載させていただく予定です。

 それから、特色検査という名称ではございませんが、必要に応じて実施できる検査についてもこういった冊子の中でお示しして、この学校は自己表現活動を実施するとか、あるいはこの学校は実技検査を実施するなどといったことを理解いただいた上で、志願先を決めていただくといった流れとして今までも進めてまいりました。

 今後、パンフレットにつきましては、先ほど申し上げたように、今回改善となる主な点についてしっかりと御理解をいただく内容のものをまずお配りし、その後当然、そのパンフレットの中に今後の情報提供がどのようになされていくかということについてもお示しさせていただきたいと考えております。方針を決定した後、早急に各学校の方でもどのような形で実施するかについて検討いただいた上で、先ほど午前中にも答弁させていただいたように、新年度の早い時期にお示しできるように進めてまいりたいと考えてございます。

小川委員

 今経済状況も不況不況と言われていて、公立の高校に進みたいけれども進めなくて、やむを得ず定時制に行っている子も多くて、全日制への進学率が落ちたということを皆さん心配されていらっしゃるわけですよね。その皆が行きたがっている県立高校に、特色を持たせて、改革もしてきて、どうぞ皆さん県立高校へいらしてくださいという形でやっている中で、6割以上の生徒が希望する県立高校の入試制度が変わるということは、やはり生徒や保護者の皆さんは非常に不安を持つと思うんです。生徒や保護者の方、また学校関係者の方のために、どういうリーフレットを作るのかというのは非常に大きな問題だと私たちは感じていますので、是非慎重にやっていただきたいと思うし、内容について私たちも非常に責任を感じます。この予算を黙って通してしまって、変なリーフレットを配られてしまったらどうしようと。我々の責任になってしまいます。そのぐらいに重く受け止めているということを申し上げて、私の関連の質問は終わらせていただきます。

三橋委員

 どうしましょうというのは私の感想ではありますが、納得いかないポイントも多いです。しかしながら、改善できるところはしっかり取り組んでいただきたい、そう述べさせていただいて、次の質問に移らせていただきます。

 次は、教員の不祥事について質問させていただきます。このところ夏からずっと教員の不祥事が続いております。夏休み期間中には教員の不祥事の報道が続き、この9月13日には逮捕された案件もあるかと思いますが、そのことについて確認の意味で教えていただきたいと思います。

調査免許課長

 御質問の事案は県立高等学校の教諭34歳男性が、覚せい剤取締法違反で逮捕されたものでございます。所轄の渋谷警察署の情報によりますと、当該教諭は平成23年9月13日、覚醒剤使用の容疑で自宅を調べられたところ、注射器が発見され、その後同警察署において取調べを受け、覚醒剤使用の容疑で逮捕されたものでございます。

 その後、同署ないしは東京地方検察庁に対しまして問い合わせを引き続き行っておりますが、体内に覚醒剤を摂取したということまでは教えていただいておりますが、それ以降の内容について、詳細についてはまだ伺えていない状況でございます。

三橋委員

 確認のため、9月22日に発表された事案の概要についても伺わせていただきます。

調査免許課長

 9月22日の発表は懲戒免職の発表でございまして、4件の事案につきまして発表いたしました。

 1件目は、県立高等学校教諭25歳男性が、平成23年6月下旬又は7月の上旬から8月17日までの間、店舗内等において繰り返し女性を盗撮したもので、懲戒免職としたものでございます。

 2件目は、県内の公立中学校の教諭24歳男性が、自校の女子生徒1名に対し、平成23年8月、自家用車内及び自宅においてキスをし、又は自宅において性行為を行ったもので懲戒免職といたしました。

 3件目は、県内公立中学校の総括教諭50歳男性が、平成23年2月3日、自宅において児童買春を行ったもので懲戒免職としたものでございます。

 最後に4件目でございますが、県内の公立中学校の教諭51歳男性が、平成19年11月17日、酒気帯び運転を行い、同年12月21日懲戒免職としたところ、その後当該教諭は裁判所に提訴し、平成23年9月8日、最高裁判所の決定により当該教諭に対する懲戒免職処分が取り消されたため、改めて停職6月の処分を行ったものでございます。

 いずれも教育公務員としてはあってはならない行為であり、生徒、その保護者をはじめ県民の皆様に御迷惑を掛け、大変申し訳ないと思っております。

三橋委員

 これは一件一件、大変重大に対処していかなければいけない案件だと考えております。

 そこで、この5年間の処分者数の推移をまず教えていただけますでしょうか。

調査免許課長

 過去5年間に県教育委員会が行った懲戒免職、地方公務員法上に至る処分者数でございますが、監督責任を除き平成18年度から申し上げます。平成18年度27名、19年度18名、20年度19名、21年度21名、22年度12名となっており、平成22年度は例年に比べかなりの減少となっております。しかしながら、今年度は上半期終了時点、9月末現在で既に処分者数10名となっておりまして、このところの不祥事の発生状況を見ますと、昨年度の処分者総数を超えて再び増加に転じてしまうのではないかとの懸念を持っているところでございます。

三橋委員

 今のお話を伺いますと、平成18年は約30人弱で、平成22年は約10人まで減ってきていると、一応減少傾向にはありますが、平成21年度はちょっと21人と一度増えて、その後下がってきている。減少傾向にあることはいいことではあるんですが、もともと不祥事があってはならないということを考えれば、そういう数の問題ではないと思います。

 それで、毎年度の不祥事において、内容別にはどのような傾向があるのか教えていただければと思います。

調査免許課長

 懲戒処分の傾向について、主な内容別の過去5年間、平成18年度から22年度までの平均発生件数ということで、お答えさせていただきます。

 一番多いのはセクハラ、わいせつ行為関係でございまして、毎年度での平均が5.8名となっております。体罰関係が2.8名、酒気帯び運転、服務の不適切な取扱い、入学者選抜に係る不適切な対応等、あと私費の不適切な取扱いや着服等がそれぞれ1件となっておりまして、最も多いのはセクハラ、わいせつ関係、次に体罰関係となっております。

 なお、事案全体での過去5年間の発生件数は、ほぼ19.4名ということで、約20名前後の処分者数となっております。

三橋委員

 これは繰り返しになりますが、相対的に少ないから良いというものではないんですが、そうは言っても、他の県の処分者数と比べて本県はどのような状況なのか、多いか少ないかも含めて伺わせてください。

調査免許課長

 文部科学省では、毎年度教育職員に関わる懲戒処分等の状況についてという調査を行っております。直近では平成21年度の調査結果が公表されておりますが、この調査による処分者数を学校基本調査による教員数を母数としてその割合を試算いたしますと、平成19年度が、順位で申しますと23位で、率で申しますと0.074%、平成20年度が順位が28位で、率で0.066%、平成21年度が23位で0.065%ということでございます。パーセントで申し上げましたけれども、ちょっとイメージしにくいかと思うんですが、1万人当たりの教員数に対して6ないしは7名の処分者数が出ているという状況でございまして、全国平均は1万人当たり大体10名から11名前後という数字となっております。その全国平均から比べますと少ない方と認識しております。

三橋委員

 当然、個々の学校では日頃から不祥事防止には努めているとは思うんですが、県教育委員会としては具体的にこれまでどのような取組を行ってきたのか、教えていただければと思います。

行政課長

 先ほど調査免許課長から答弁がございましたように、平成18年度に27名という非常に多くの懲戒免職者がございまして、その当時やはり危機感もあり、事故・不祥事ゼロ運動という運動を始めまして、今年で5年目になります。

 事故・不祥事ゼロ運動の中身でございますけれども、各所属において不祥事ゼロプログラムという、各所属のリスクですとか課題などに対する対応を個別に検討していただいて、具体的に対応していただくものでございます。例えば今年でいいますと、昨年度不適正経理の処分がございましたので、不適正経理の再発防止ですとか、件数が多かった個人情報の漏えい問題ですとか、そういったことは必ず課題に加えてくださいということを提示いたしまして、それぞれの学校でそういう観点から計画をつくっていただき、対応していただくということをやっております。

 具体的な中身でございますけれども、例えば研修を実施し、その研修については必ず年1回は外部の講師を招いてやることでございます。もう一つは、年1回は必ずセクハラの研修をすること、あとリーダーシップが重要でございますので、所属長に必ず月1回自らの言葉で不祥事防止を呼び掛けていただくといった取組をさせていただいております。

 教育委員会といたしましては、各課それぞれの所管持ち回りで啓発資料を作りまして、その職場の研修で役立てていただけるように、例えば先ほど申し上げたセクハラですとか、個人情報の保護ですとか、そういったことを一人一人がチェックできるような項目を作ったり、基本的な考え方を示したりして支援しているところでございます。

三橋委員

 今のお話では教員に対していろいろな研修が行われているということですが、もうちょっと具体的に教えていただければと思います。

人事企画課長

 教員に対する不祥事防止の研修でございますが、県立学校や小中学校の教員に対しまして、教職経験に応じた年次別の研修を行っております。具体に申し上げますと、初任者研修、それから2年、5年、10年、15年、25年の経験者研修と都合六つございますけれども、この中で不祥事防止関係の研修を行っているところでございます。

 それから、特に県立学校の教員につきましては、総合教育センターにおきまして、不祥事防止会議担当者向け研修を実施しておりまして、この研修に各校の総括教諭クラスが参りまして受講し、その後各学校に戻って、研修の講師として同僚の教員に研修を実施していただいております。

 それから、もう一つ、管理職に対する研修でございますけれども、特に一般の教員から初めて管理職になるという部分では、教頭になるところが一つの大きな節目と考えておりまして、新任の教頭研修において、管理職として注意すべきことについての研修を行っております。それ以降、副校長、校長になるところでも節目としてきちんと研修を行っているところでございます。

 それから、市町村立学校の教員に対してでございますけれども、県の教育事務所の方で小中学校の教頭を対象とした研修会を実施しております。そうした中で、教頭が各学校に戻って、校内で不祥事防止研修を行っております。

 それから、小中学校の場合ですと、県の教育事務所の中に退職された校長が教育指導員ということで雇用されておりますので、小中学校が校内で行う研修での講師役として派遣要請があれば出向いていきまして、そこで講師役を務める取組を行っているところでございます。

柳下委員

 ちょっと関連で確認をさせていただきたいんですが、平成18年から今年度9月まででも、セクハラとわいせつ行為での処分というのが圧倒的に数が多いわけです。先ほど御答弁いただいた中で、セクハラの研修という言葉が出てきたんですが、具体的な内容というのはどうされているのかお答えいただきたいんです。

行政課長

 セクハラにつきましては、スクール・セクハラというのが以前話題になりまして、学校の中で起こるセクハラについては全て対象になるということでございます。まずセクハラの定義、自分が好意を持って生徒に対して何か言った言葉でも、それはセクハラに当たるんだといったセクハラの定義はどこからかというようなことから始めております。スクール・セクハラということでは、生徒にアンケートをとって、生徒のセクハラ意識についても教育をしているわけでございますけれども、教員についてもそういうことを自覚してもらう研修をしています。

柳下委員

 セクハラというのは企業とかでも非常に難しい問題なんです。同じことを言っても、ある人はセクハラではないけれども、別の人はセクハラになるとか、非常に微妙なところなんですけれども、この今の研修というのは、当然全教職員、新人であれば新しく教師になった方も受けているわけですよね。

行政課長

 全体の教員研修の中でセクハラについては特別取り扱ってございませんけれども、先ほど申し上げた校内研修の中では必ず取り上げるようにと申し上げております。

柳下委員

 先ほどの数字を聞いた限りは、なるべく件数を減らすためにも、積極的に研修を増やしていくということを努力していただけたらと思います。関連の質問は以上です。

小川委員

 ではまた関連で伺います。教職員の不祥事が、最近とみに多いということで、私たちも心を痛めているところです。先ほど、酒気帯び運転で懲戒免職処分になった方が裁判を起こして、6箇月の停職処分に変わったという案件がありました。それについて伺いますけれども、酒気帯び運転については行政職員と教育職員で対応は同じなのでしょうか。

調査免許課長

 本県の懲戒処分に当たりましては、懲戒処分の指針というものを設けております。これにつきましては、教育委員会も知事部局も同趣旨の基準を持っておりまして、現行の指針によりますと、基本的には、酒気帯び運転で事故を起こした場合におきましては免職となっております。ただ、前日に飲んだお酒等が翌日に残っている場合等における酒気帯び運転の認定につきましては、停職とする場合がございます。基本的には知事部局も同じでございます。

小川委員

 これまで、二、三年間で行政職員として酒気帯び運転で懲戒免職になった人数、それから県の教育委員会教職員の処分された人数をお伺いします。

調査免許課長

 現行の酒気帯び運転につきまして厳罰化を図り、平成18年9月に指針を見直ししておりまして、それ以降の適用で免職となっておりますのは、知事部局2名、教育委員会関係4名となっております。

小川委員

 懲戒免職を受けた中で、その処分が不服として裁判を起こした人数をそれぞれ教えてください。

調査免許課長

 教育委員会が所管し免職と処分いたしました4名のうちの2名となっております。

小川委員

 行政職員で処分を受けた人は裁判を起こしていないわけですか。

調査免許課長

 起こしておりません。

小川委員

 今処分の基準を伺いましたけれども、教職員の方は、教壇に立って、生徒たちに社会に出ていくときに規則を守るべきことがいかに大切かを伝えるとともに教える役割を担っています。その教職員の方が、自分が酒気帯び運転をして懲戒免職になったこと、規則に違反して懲戒免職になったことについて不服申立てをしている。特に教職員が2名も不服申立てをしているということに関して、非常に腹立たしい感じがするんです。行政職員の方2名は、そのまま処分を受け入れていらっしゃるわけですよね。裁判を起こした場合、全国的な流れがあるかと思うんですけれども、酒気帯び運転の場合についてどういった傾向にあるか伺います。

調査免許課長

 全国における酒気帯び運転に係る裁判の動向ということでお答えさせていただきたいと思います。全国的に統計調査、裁判の統計データが公表されているわけではございませんので、神奈川県教育委員会として全国の状況を把握している数字ということでお答えさせていただきますと、最高裁判所まで争っている事案は11件ございまして、そのうち1件がまだ係争中でございまして、処分された側が勝訴しておりますのは2件となっております。

小川委員

 そういう不服申立てをして裁判まで起こすというのは、なかなか個人の考えとしては起こすのは難しいんだろうなと感じているんです。やってはいけないことをやって処分が決まった場合には、その処分を素直に受け入れるというのが普通の対応だと思うんです。

 それが裁判を起こして6箇月停職処分に変わった方がいるというわけですけれども、その方に対しては、今どう対応しているんですか。

小中学校人事課長

 当該市町村教育委員会において、学校の教壇ではなく教育施設の方で研修を進めているところでございます。主に服務研修を中心とした研修をやっておりましたので、大分長い間教壇から退いていることになったため、今は学習指導要領などの勉強も含めた研修を行っている状況でございます。

小川委員

 教壇に戻るという前提での研修ですか。

小中学校人事課長

 御本人からはあくまでも教壇に立ちたいという申出がございますけれども、委員御指摘のように、当然法に違反することをやっておりますので、その辺の反省を十分見極めた上での判断と考えていきたいと思っております。

小川委員

 反省したことを十分に見極めれば教壇に戻すんですか。

小中学校人事課長

 市町村立学校の教員でございますので、当然その地区の状況、保護者の考え等を鑑みて、十分な反省がなされたかということと、市町村の状況を見まして判断していきたいと考えております。

小川委員

 不祥事を起こした教職員に関しましては、私も今までも何人もの教職員の方々の対応について教育委員会に提言してきました。今回が初めてではありません。それで、規則を犯した教員が教壇に戻って、生徒にどういう顔をしてどういう態度で何を教えるんだろうと考えたら、幾ら裁判で懲戒免職が6箇月停職処分に変わったとはいえ、裁判は裁判ですし、生徒たちにどういうことを教えるのかと考えてしまいます。そして、生徒たちはどういう先生を求めているのか。そういうことからすると、この研修の期間でお給料を出していることすら私たちは不満です。どう思われますか。

小中学校人事課長

 委員の御指摘のとおり、生徒の前では法、ルールを守りなさいと指導をしている教員が法を破った。当然、その教員が教壇に立つ資格はないだろうという御指摘は、そのとおりだと思っております。

 ただ、この裁判をする過程の中で、保護者あるいは地域の方がその教諭を支援していたというような話もございます。特に部活動で一生懸命活動されていた先生だったと伺っておりまして、再度子供たちに部活の指導をしていただきたいという保護者等からの要望も出ているようでございます。そういったことを受けて裁判を起こされ、教壇に再度立ってみたい、また指導してみたいという希望を今持っていらっしゃいます。

 ただ我々としましては、先ほども申し上げましたように、どの程度反省をしているのか、そして、服務研修でどの程度理解して、今後どういう教師としてやっていくのか、そういった姿勢は当然見極めていく必要があろうかと思っております。

小川委員

 本当にその必要があると思いますよ。もう一人裁判を起こしていらっしゃるわけだし、教職員としてどういう自覚があるのか。もともとの自覚に問題があるのではないかと思いますよ。生徒たちにどういうことを教えていくのかという基本が分かっていない。また、そういう教員を採用したということも問題なのではないかと私は思っておりまして、不祥事を起こすような先生たち、そういった可能性を持った方が多い。そういう先生たちが、入試で生徒の面接をどういうふうにやるのか。そこも私は不信に感じております。教職員の不祥事は一件も起こしてはいけない。たくさん良い先生がいらっしゃるのは分かりますけれども、生徒に対する責任から、本来であれば一人もそういう不祥事を起こしたらいけないと思うんです。

 最近は不祥事の数が増えているということから、やはりもう一度、県教委として教職員に対する対応を考え直さなくてはいけない。採用に関しても同じです。対応を研究しなくてはいけないと私たちは考えております。そこを指摘して私の関連の質問は終わります。

三橋委員

 一言強く言わせていただければ、県教委には教職員の不祥事に対してしっかりと適切に取り組んでいただきたい。そう要望させていただきまして、この質問項目を終わらせていただきます。質問を終わります。

根岸委員

 それでは私の方から質問させていただきます。まずは本委員会にて報告資料の中にございます(財)神奈川県教育福祉振興会について伺っていきたいと思います。

 こちらの設立の目的として、神奈川県における県民の自発的な教育文化活動を支援するとともに、市町村立の小中学校の教職員その他の教育関係者の福祉の増進を図ることをもって、神奈川県における教育文化の振興に寄与するという目的が書いてありますが、これではなかなか分かりにくいので、一体どのような団体であるのか、また具体的にどのような事業を行っているのか、もう少し詳細に伺いたいと思います。

厚生課長

 今お話がございました目的に従いまして活動しております公益法人でございますが、県内の市町村の小中学校の教職員及びその退職者を会員とした県域的な互助組織でございます。平成22年度末の会員数は約4万3,000人でございます。

 続きまして、事業の概要でございますけれども、今振興会が実施しております主な事業は、大きく三つに分けられます。まず一つが、今お話にございました県民の教育文化の発展を目指した公益事業でございます。それから、次に、現職の小中学校の教職員、現職会員と呼んでおりますが、こうした方を対象にいたしました福利厚生事務、三つ目に、退職の教職員、継続会員と呼んでおりますが、こうした方を対象にいたしました福利厚生事業でございます。

 具体的な事業につきまして幾つか挙げさせていただきますと、まず公益事業といたしましては、児童・生徒等を対象にいたしましたコンサートなど教育文化事業の支援を行っております。

 次に、現職会員向けの事業といたしましては、結婚祝い金あるいは災害見舞金などの給付、それからレクリエーション活動や芸術文化活動に対する補助などの厚生活動、さらには住宅建設資金の貸付けなどを行っております。

 また継続会員、OB向けでございますが、医療費の補助でございますとか積立年金の給付、あるいは生きがいのための教養講座の実施などを行っております。

 こうした事業につきましては、振興会会員の会費収入をメインにいたしまして、あとは貸付金の償還金、あるいは基本財産の運用益などで賄われております。概要は以上でございます。

根岸委員

 今の事業は大まかに、公益事業と、現職及び退職者の福祉厚生事業というところで三つということでございます。その他には児童・生徒対象のコンサートの支援だったり、祝い金の給付や貸付けだったりを行っているというところです。市町村の小中学校の教員が会員とのことですが、県の教育委員会とはどういった関係があるのか御説明願います。

厚生課長

 県との関係でございますけれども、設立の経緯から御説明させていただきたいと思います。

 振興会の設立は、資料に記載のとおり昭和59年でございますが、その頃まで市町村立の小中学校の教職員の福利厚生につきましては互助組織の有無等によりまして、市町村間でかなりの格差が生じておりました。実は、その頃ほとんどの都道府県では、県域レベルでの福利厚生のための互助組織が設けられておりまして、神奈川県にはなかったということがございました。そういったことから県内の市町村教育委員会の方から、本県においても県域をカバーする広域的な互助組織を設置するよう強い要望を頂きました。市町村立の小中学校の教職員に対しましても、県も給与負担者という立場から一定の役割があるということでございますので、県が5,000万円を出資いたしまして設立をしたものでございます。

 このような経過から、設立当初からこの振興会に対しまして様々な支援を行うなど、会の運営につきましても県として密接な関わりを持ってまいりましたが、事業の見直しがございましたり、あるいは県の第三セクターの改革などがあり、県との関わりにつきましても徐々に見直しが行われてまいりまして、現在では、県からの人的あるいは財政的な支援を一切受けない自立した第三セクターとして、主体的に運営されているところでございます。

根岸委員

 小中学校の教員が会員となる県域をカバーする組織の要望があったため、県が5,000万円を出資して設立し、その設立後、第三セクター改革等の見直しをして、現在は県の人的、財政的な関わりがないということであります。こういった振興会については、先般の我が党の市川議員が本会議において厚生福利振興会の資産運用について伺ったところであります。こちらの方もまた似たような教育福祉振興会という名前でありますので、そういった面がちょっと心配になるんですけれども、先般本会議で問題になった資産運用における外国債など、また為替等の影響を受けるようなものについて資産の運用があるかどうか伺いたいと思います。

厚生課長

 振興会におきましては、資産管理の基準でございますとか、あるいは金融機関の選択などにつきまして資産管理規程を設け、資産の適切かつ効率的な運用を図っているところでございます。具体的には三つの点、1点目は安全性の確保、2点目が流動性の確保、3点目が効率的な関与の三つの基準を基に運用するということにいたしております。その規程の中で、金融商品や金融機関の選定条件などを明記いたしますとともに、運用に当たりましては基本的に満期保有、つまり途中で換金するのではなくて満期保有をすること、それから分散運用、いろいろな金融機関や金融商品で運用することを原則としております。また、資産の元本が損なわれないよう安全性を優先させるということが明記をされているところでございます。

 実際の資産の運用の状況でございますけれども、ほとんどが国債、それから神奈川県債をはじめといたします地方債等で運用がされておりまして、残りにつきましても、大口定期預金をはじめといたします預貯金で運用されております。話題にございました外国債など為替変動の影響を受けるもの、それには当然株式も含まれますが、そういったものでの運用は一切行われていない状況でございます。

 なお、国債を含めました債券につきましては、御案内のとおり市場の金利推移により価格が変動することがございまして、また公益法人会計基準では、実際にそういった変動した時価によりまして債券価格、保有債券等につきまして、いろいろな帳簿あるいは財務諸表に表示するということにされております。当振興会につきまして調べましたところ、平成22年度末の資産管理状況におきましても、債券の取得額に比べました評価損というものは一切生じていない状況でございます。

 このように振興会につきましては、現在安全かつ適切な資産運用がされているかと思いますけれども、今後とも必要な助言を行ってまいりたいと考えております。

根岸委員

 私の方もこの資料を読んで、こちらの方の後半部分の財務諸表の方を見せていただいて、今お話にあったとおり、危険なものは見られないとは感じました。

 ちょっとこれを詳細に財務面において中を細かく見せていただいたところ、まず感想は大変分かりにくい財務諸表だなということです。県のこういう三セクみたいな外郭団体のものは全てこうなのかなと思いまして、先ほどお話に出た厚生福利振興会のものと見比べてみましたら、全く書き方が違うんです。

 まず、何が分かりにくいかというと、先ほど事業が三つあるというお話でしたけれども、公益事業と福利厚生事業、この二つにおいても分けて書いていないんです。全部同じ収益の中に入れてしまって、各事業にかかった印刷代なら印刷代、それぞれの事業でかかった印刷代とやればいいのに、印刷代は丸めて印刷代と出してあって、どこがどう収益を上げている事業なのか、どこがどう損している事業なのかというのが大変分かりにくい財務諸表となっております。

 こういったことを、私としてはこの部分までの資料しか分からないんですけれども、当局としては中身を事業ごとに収支損益は把握しているのかどうかということをお伺いしたいと思います。

厚生課長

 ただいまのお尋ねでございますけれども、確かに事業別に収支を表す方が分かりやすいのかと思うんでございますけれども、例えば実際の公益事業につきましては、基本的には基本財産の運用益で賄うということになっておるんですが、実際にはここのところ金利が低迷化している中で、一律では出せないということがございますものですから、運用的にはいろいろなものを運用して事業を行っているということがございます。

 その他、例えば退職者に対する事業につきましては、特定資金として積み立てたものを使っていただいておりますので、そういったものはその中から算出することができるわけです。ただ、今お話がございましたように、基本財産に基づく公益事業と、それから現役の職員に関する事業の区分けが、この表では分かりにくいというのは確かでございますので、それについてはきちんと確認できるような表にすることを検討してまいりたいと考えております。

根岸委員

 なぜ問題に上げたかというと、やはり既存の財産の運用益でやっているとおっしゃっていましたけれども、その運用益で賄えていないところがあって、もしかしたら会員収入で補填されているといったようなことがあると、ちょっとおかしな状況だと思うんです。そういったものが読み取れない諸表というのは、やはり、先ほどお話で三セク改革の見直しで人的、財政的な部分は危険はないと言っておりましたけれども、管理する必要はあると思うんです。事業仕分けではないですけれども、必要なものとそうでないものを見るためには、しっかりと財産状況が分からなければいけないと思います。

 他団体では行っていて、この団体だけできないというのはおかしいと思いますので、会計がごっちゃになっているというのはやはり是正していくべきだと思います。事業ごとに他会計への貸付金とかで、こっちが赤字でこっちは黒字というように補填をしている場合というのがあるかもしれない。そこをまとめてしまうと本当に分からない諸表になってしまいます。今の質問の部分からは少し外れてくるんですけれども、これで本当にいいのかなというところもございますので、ちょっとそのことについて質問させていただきます。

 こちら、後ろの方にちょっと見ていただきたいところがあるんですけれども、例えば45ページの一番上が見やすいと思うんですけれども、退会記念品金給付引当資産として6億8,500万円ものお金が資産としてあります。これなんですけれども、23ページを見ますと、平成22年度は使用しているのは2,200万円弱です。これだけ積立てがあって、今年度の支出が2,200万円弱ということですが、一体退会記念品は何を差し上げているのでしょうか。

厚生課長

 退会記念品でございますけれども、旅行会社の旅行券をお渡ししているということでございまして、会員期間が10年以上の方を対象に年齢で分けまして、50歳から54歳までの方については1万3,000円の旅行券、それから55歳以上の方については2万円の旅行券をお渡ししているということです。

根岸委員

 退会記念品については一応人数が出ているので割り返してみると、確かに1万3,898円ほどになります。大体1万4,000円弱です。これをなぜ問題視するかというと、記念品の件は例示でありまして、42ページの正味財産の増減のところを見ていただきますと、前年度が14億6,300万円で、当年度が10億6,900万円と、実に3億9,000万円も減っております。正味財産が減となっている。

 40ページの貸借対照表の方を見ていただきまして、資産合計が188億8,000余万円と、前年度から5,400万円増えている。先ほどお話しした下から2行目の正味財産の部分ですが、3億9,000万円減っています。私が目についたのは退会記念品がちょうど増額しているところですが、5,800余万円と、全体の貸借対照表で増えた分とほぼ同じくらいというところなんです。ですから一番最初にあえて目的を読ませていただいたのは、県民の自発的な教育文化活動を支援する、そして神奈川県における教育文化の振興に寄与するとうたっている中で、退会記念品ばかり積み立てている状況があって、資産を運用して上げた利益というものを純然たる教育の振興、教職員の福利厚生に充てないで、退会記念品のためだけに充てているように見える部分が、私はちょっと問題だと思い、この部分について質問させていただいたんです。そこで、所見をお伺いしたいと思います。

厚生課長

 42ページの評価損が出ているものにつきましては、これは前年度の対比という形で出しているものでございまして、平成21年度よりも22年度の方が、いろいろな金利などの関係で運用が前年度より悪かったために、平成21年度に比べれば評価損も出ているということでございます。先ほど申し上げましたように、当初の取得時に比べれば評価益は出ている状況でございます。実は前年度の表では、ここが評価益という形で出ていたんでございますけれども、今年はこういった形で毎年度変わってくるものでございますので、ここはそういった表記をせざるを得ないという状況がございまして、決して特定のものに充てるために評価損が出ているということではございません。

根岸委員

 実際こうやって充てている部分でたまたま数字が一致しているのかもしれませんけれども、この組織は、昨今運用益の減退とかはよく耳にいたしますが、1年でこんなに3億9,000万円も減ってしまって大丈夫なのでしょうか。現時点で、会員というのは増えているんでしょうか、減っているんでしょうか。

厚生課長

 会員数につきましては、現職の教員については教員の数によりますが、退職会員も含めればここ数年につきましては、ほとんど増減がないような状況でございます。

根岸委員

 私の勝手な思い込みですみませんが、先ほどの会費収入というのは現職教職員だけだと思っていたんですけれども、退職教職員からも会費を取っているということですか。

厚生課長

 失礼いたしました。会費は基本的には現職の会員から取っておりまして、基本的な給与額の1,000分の8、このうち1,000分の1を現職中のいろいろな福利厚生、1,000分の7を退職後の医療費の補助でございますとかあるいは積立年金という形で運用しているものでございます。

 ですから、そういった形で、会費の積立ては現職から行われるんですが、実際にその資金を取り崩して事業に充てるのは、退職後に充てる部分もあるということでございます。

根岸委員

 ということは、実際に問題となるのは現職の会員が増えているかどうかという問題になると思いますので、その点もお答えいただきたいと思います。

厚生課長

 現職の会員もほとんど増減はないようでございますが、ここのところ教員の採用が若干増えておりますので、人数自体はここ数年は増えている状況でございます。

根岸委員

 そうなりますと、給与の天引きということなので、会費が減るということはないということですが、私としては、やはり正味財産がこれだけ減っているということが不安なわけであります。今後の存続についての展望について伺いたいと思います。

厚生課長

 今の会費の関係につきましては、確かに教職員の数自体は若干増えているという評価もございますけれども、いわゆる団塊の世代が退職して若い教職員が加入しているという状況がございますので、一人当たりの会費額という点では、例えば3年前に比べますと大体10%減っているような状況でございます。ですから、そういった点での課題は確かにあろうかと思います。

 ただこの法人につきましては、会費収入をベースにしていろいろな事業計画を立てたり予算を立てるということでございますので、会費の減がすぐに事業に影響するといったことはなかろうと思っております。そういった意味で、平成25年11月までに今の公益法人制度改革に基づきまして、いろいろな移行手続を今後していくという予定にしております。その中では先ほどお話もございましたけれども、いろいろな財務の関係も含めまして整理をし直すということをやっていく予定でございますので、先ほどお話しいただいた点についてもその中で取り組んでいきたいと考えてございます。

根岸委員

 今御答弁いただきまして、一応問題点があるということは自覚していると理解いたしました。この収支計算書の48ページの方で、今あえて会費というところにおいて質問させていただいたんですけれども、この負担金収入というのが会費収入だと私は思っているんですが、間違いないでしょうか。

厚生課長

 負担金収入についてでございますが、これは公益事業として親と子を対象にいたしましたイベントを実施しておりますが、他の団体と共同で実施しておりますため、その他の共催団体からの負担金をこちらの負担金収入としたものでございます。

根岸委員

 会員が安定的であって、多少減るかもしれないけれども会費収入は安定的であるというお話だったんですけれども、事業活動収入を見せていただくと、やはり運用益、事業益の部分で異なっている部分が多いと思いますので、ここでまた質問させていただきます。

 もともとある資産を運用してやっていく中で、先ほどお話ししたとおり安定的な資産があるといっても、やはりこうした円高の状況とかで減額してしまったのが、正味財産で3億9,000万円あると。あと、そういった3億9,000万円下がってしまったという状況の中、事業がどうやって効率的に行われているのかが分からない諸表になっているということは、私は非常に問題だと思います。

 やはり、その事業ごとに収支を丸めてしまうと、もともと投資したときからは評価損はないといえども、結局、膨らんだ状態の資産で一番マックスで良かったときの事業運用益を基に見込んでしまっているので、減ってしまうと大変問題が出てくる。運用した当時のものでやっているわけではないではないですか。そうなってくると、膨らんでしまった事業を縮小していく作業というのがこの振興会には必要ではないかと私は考えます。そのために、事業ごとの分かりやすい報告書の作成というものに努めていただきたいと思いますが、もう一度、課長に所見を伺います。

厚生課長

 事業の実施に当たりましては、先ほどの繰り返しになりますけれども、退職後の事業につきましては特定資産を積み立てて、その運用益も含みまして事業を行っているということがございます。現職につきましては、そういった会費の範囲内でやる。会費の中でやっていくということがございます。ですから、今、委員御指摘のとおり、当然毎年度の収入に見合った形で事業を見直していく、あるいは予算を組むというのは当然のことだと思っております。これにつきましては毎年度理事会を開催する中で、私どももそういったことをお話ししていかなければいけないと思っております。

根岸委員

 毎年の実績によって事業を見ていくということなんですけれども、このように膨らんでしまった事業というのを切っていくというのは本当に大変な労力が要ると思います。よほど論理的に、しかも財政的に昨今の状況から鑑みるところがないと、この年度はこれをやらないということは多分できないと思うんです。

 この平成22年度と平成23年度の事業報告を見ると、やっていることがほとんど同じなんです。例えば住宅の貸付金も金利が1.98%と、民間に比べて大変安いというところもあります。是非昨今の状況を鑑みた事業、身の丈に合った事業を行えるように、そして、まずは財務諸表をきちんと見られるようにしていただきたい。

 そこで伺いたいんですけれども、こういった振興会によって各収支決算書なりが違うというのは、統一的なフォーマットがないということなんでしょうか。

厚生課長

 会計基準に従った財務諸表が作成されていると私どもは認識しておりますので、適切、不適切というのは特段ないのではないかと思います。

根岸委員

 不適切なことがないというお話でしたけれども、例えば先ほどの厚生福利振興会については、事業ごとにやっているから事業ごとの高い貸付金があったりとか、そういった中で運用がおかしいところとかが見えてくるんです。それに比べて、この教育福祉振興会の諸表では不十分だと思うので、より透明性のある諸表というものを我々にも示していただけないと、判断がつかない。事業内容はどうなっているんですかという質問に対して、ぱっと出てきたらいいんですけれども、この表だと一つの袋にお金をどんと入れてしまっているので、多分誰も分からないと思うんです。だから、この会計自体をきちっとしていく方向性に持っていかないといけないと思います。こういったことを意見として是非真摯に受け止めていただいて、何らかの対応をしていただければと思います。

 引き続き私の方から質問をさせていただきます。

 今般の委員会にて補正予算で出ております、委員会資料2ページの補正事業概要の(1)、いじめ・暴力行為対策の推進と不登校への対応の中の、かながわ子どもスマイルウェーブ事業費について、私の方でも更に細かく質問をさせていただきたいと思います。

 それでは、まず内容については午前中の質問の中で詳しく説明していただいたので分かりましたが、その他の点で私なりに疑問点がありましたので、もう少し深く掘り進んで聞いていきたいと思います。

 対象生徒を国立、公立、私立の全中学生と全高校生ということでしたが、もう一度、中身を詳細に掘り進んで御説明いただきたいのと、全体で何名で、どのような方々を募集するのかということをお答えいただきたいと思います。

学校支援課長

 一応、県内の全ての国立、公立、それから私立の中学生、高校生、それから盲・ろう学校を含みます特別支援学校の生徒たちを対象に、全体で750名ぐらいの方々を集めまして全県生徒総会を開催したいというものでございます。

根岸委員

 例えばその生徒たちは無作為に集めるのでしょうか。学校のどの部分の方たちを集めるのかという説明をいただきたいと思います。

学校支援課長

 一応全ての公立高校、それから私学も含めまして、全ての学校にお声掛けをさせていただきまして、全ての生徒ではかなりの人数になってしまいますから、その学校の中の代表という形でございまして、例えば生徒会長だとか、あと生徒会の役員だとか、そういった生徒さんに来ていただくことを考えています。ただ、そうはいいましても、生徒会長ですと3年生であることが想定されますので、そうではなくて、翌年度の平成24年度もこの事業はございますので、そのときに活躍していただけるような2年生、あるいは特別支援学校等の高等部あるいは中等部の2年生、そういった方々にお越しいただければと考えております。

根岸委員

 翌年度に本格的に達成率を上げたいということで、継続性を持たせるために2年生対象ということは分かりました。

 この生徒総会を実施するに当たって、それだけ集めてどのように開催していくのか。例えば、今750名というお話がありましたが、そこから更に代表なりが必要になってくると思うんですが、そういったところのお考えについて伺いたいと思います。

学校支援課長

 生徒総会の開催に当たりましては、基本的に私ども教育委員会が主導してやっていくのではなくて、全校の生徒の代表者の方のうち、更に代表となる生徒、例えば生徒会長の中でも各地区ごとに来ていただくといった形で、ある程度10名とか20名ぐらいの規模になろうかと思うんですけれども、そういった方々に内容を詰めていただいて企画していただく。それで、その企画につきましては、当然私どもの方からも多少はアドバイスをさせていただきます。今回は生徒が主体なんですけれども、私どもも多少アドバイスをさせていただいて、一緒に盛り上げていくというスキームを考えております。

根岸委員

 10名なり20名の実行委員みたいな生徒たちはどのように選出していくんでしょうか。

学校支援課長

 主体は高校生、それから高校生と一緒になって活動していただく中学生を想定しておりますもので、高校生につきましては各地区ごとでございますので、校長会を通じましてお話をするとか、あるいは文化祭等を実施しております高文連という団体にお声掛けをしまして選んでいただくといったような形でございます。

 それから、中学校につきましては、市町村の教育委員会等にお話をさせていただきまして、こちらもやはり各地区ごとに推薦していただくとか、あるいは立候補していただくという形になろうかなと思うんですが、ちょっとまだその辺りは詰め切れていないところではございます。

根岸委員

 それで、そうやって選抜された10名から20名の高校生、中学生が総会に向かってその事業を組み立てていくという話です。そして、パネルディスカッション等を行うと。パネルディスカッションというと、イメージでは、コーディネーターがいて、ディスカッションする人たちがいるというところなんですけれども、総会当日、そのパネルディスカッション等は、やっぱりコーディネーターを大人がしてあげるのか、それとも完全に子供主体でそこまでやらせてしまうのか。どのような形で当日は行っていこうと考えているのかをお聞かせ願います。

学校支援課長

 これも子供たちが実行委員会の中で最終的には決めていくことではございますが、基本的には子供たち中心のハンドメイドの総会ができればと考えておりますので、事例発表、それから事例発表を踏まえたパネルディスカッション、こういったところも子供たちが主体でやっていただければいいかなと考えております。

根岸委員

 午前中の答弁にもございましたが、大人の緩やかなコントロールの下、子供たちの発想を優先して取り組んでいくということですが、そういったものは私も地元の青年会の活動でやってみてなかなか難しいのは分かっているので、しっかりと達成できるように、そして次年度に向けての良いスタートができるように是非お願いしたいと思います。

 内容についての質問は以上で、次にこの事業自体がどのような予算で運営されていくのかということを伺いたいと思います。今回の補正で出ているもの、410余万円ですが、国庫10分の10の負担ということになっておりますが、2箇年事業ということで、来年度はどのようになっていくのかお伺いしたいと思います。

学校支援課長

 委員御指摘のとおり、国庫の住民生活に光をそそぐ基金を活用する事業では、今年度は全県生徒総会を中心に展開していこうと考えております。

 ただ、全県生徒総会の開催というのは年度末でございます。その成果を生かすためには、翌年度、各地域に持って帰っていただいて、各地域での展開を図っていただくということを考えております。さらに、各地域で展開していただくだけではなくて、そういった情報を私ども県教育委員会の方に集めさせていただきまして、それをやはり地域の方々に発信していく、情報提供をしていくというスキームも必要かなと考えております。基本的には二つのことをするための予算が来年度に必要であると考えております。つまり一つは、全県生徒総会でやったことを地域で展開するためのお金、それからもう一つは教育委員会でそういった情報を集めて発信するためのお金、ということでございます。

山口(ゆ)委員

 今、次年度のお話を聞きましたけれども、この事業の仕組みというか事業予算の積上げというんですか、それをお伺いしたいんですけれども。

学校支援課長

 今年度予算はスマイルウェーブ事業として約414万円を措置させていただいております。中身としては三つの事業に分けられております。

 一つは中核的な事業である全県生徒総会、これはおよそ300万円でございます。それから、いきなり全県生徒総会という形に持っていくのではなくて、ある程度機運を盛り上げるという部分がございますので、今後、各市町村教育委員会とか学校の方に働き掛けをしまして、生徒が主体的にこういった事業を展開するためのスローガンだとかシンボルマークというものを生徒たちに募集をかけるという事業で基本的に3万円ほどを考えております。それからもう一つ、こういった元気な学校づくり全県生徒総会は、私ども県教育委員会も絡んでいくんですけれども、あわせてこの住民生活に光をそそぐ基金の一つの要件としまして、新たな雇用創出という部分もございますので、事業推進員という形で一人、非常勤職員を雇用するお金として約115万円程度を考えておりまして、こういった大体三つのスキームで出来上がっております。

山口(ゆ)委員

 今言われた事業推進員ですか、身分はどういった方でしょうか。

学校支援課長

 非常勤職員という形で考えておりますが、今後、この事業を御承認いただきましたら、募集をかけまして、私どもの方で選考して採用していく形になろうかと思います。

山口(ゆ)委員

 身分としては正規ではないということですけれども、その方の役割が、スローガンの募集をしたり、PRをしたり、いろいろなところでかなり重要なお仕事なのかと思いますけれども、どういった形で採用するんですか。

学校支援課長

 今、委員御指摘のとおり、これは相当いろいろなお仕事をやっていただくという形でございますので、募集をかける際に、当然募集広告を出しますけれども、あわせまして面接する際に、即戦力となってもらわなければなかなかこの事業というのは回らないと考えておりますので、やはり面接をさせていただいて、その方の事業経験等を見させていただいた上で採用していきたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 年齢もいろいろあるでしょうし、男女もあるでしょうし、この事業に対する見方もいろいろあるかと思いますが、この事業が成功するにはこの方がどう動いていくかというのが結構キーワードになろうかと思いますので、是非とも慎重に選んでいただきたいなと思っております。

 あと、中学校、高校の生徒が対象のこの全県生徒総会なんですけれども、この事業の目的であるいじめのない学校づくりという観点から考えて、小学校でもいじめは多く発生していると思いますが、今回小学校を外した理由というのは何なのでしょうか。

学校支援課長

 全県生徒総会の開催に当たりまして、実行委員会というものを組むということ、その主役というのが、先ほどもちょっとお話しさせていただきましたように、中学生と高校生を考えていたんですけれども、小学生も確かにいじめや暴力の発生という視点から考えますと外せない学年だとは認識しております。ただ、小学生がこういったハンドメイドで新たな事業を展開するという可能性を考えますと、中学生や高校生と比べて、まだまだ学校や保護者の方のアドバイスの影響力が強くなってしまうのではないか。そういったところから、今回は小学生は外させていただきましたが、この事業の狙いとしては中学生や高校生だけが対象ではございません。この全県生徒総会の成果については各地域に持って帰っていただいて、各地域の学校とそれから地域の方々、そういったところと一緒になって展開していくということを考えていますので、その展開場面においては小学校や、あるいは場合によっては幼稚園との展開もあるのではないかと考えております。そういったことから、決して小学生を排除しているわけではないと御理解いただければ有り難いと思います。

山口(ゆ)委員

 よく分かりました。これから発展していく事業だと思いますので、地域に持って帰って、幼稚園や小学校での活用も考えられるというお話がありました。この暴力行為とかいじめ問題の芽は、やっぱり小学校で摘んでおきたいと思っておりますので、是非ともこの成果をフィードバックしていただきたいと思うんです。

 そこでお伺いするんですけれども、この総会の風景、また会場の風景というのは何か画像などの記録にお残しになる御予定はあるんでしょうか。

学校支援課長

 まだ中身的にはこれからでございますけれども、確かに今御指摘があったように、初めての総会でもございますし何らかの形で記録に残す。画像ベースで残していく必要性はあろうかと思います。

山口(ゆ)委員

 最後に要望させていただきたいんですけれども、初めてのこういった事業を住民生活に光をそそぐ基金でおやりになるということでありますので、是非とも今まで光が当たっていなかった心の闇、子供の心の闇にこの事業が届けばいいなと思っております。画像を是非とも撮っていただいて、市町村の教育委員会を通じて各小学校にも全部とは言いませんけれども、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちがこういう形で頑張っているという姿を、普及を含めて配信していただきたいと思いますが、いかがですか。

学校支援課長

 基本的には来年度の事業スキームになるかと思いますけれども、一応今頂いた御指摘の部分につきまして、内部で至急検討させていただきまして、できる限り御要望に沿った形で対応していきたいと考えております。

山口(ゆ)委員

 是非とも御検討いただきまして、このスマイルウェーブ事業が、来年度に向かっての起爆剤になれるように頑張っていただきたいと思います。

根岸委員

 引き続きこのスマイルウェーブ事業について質問させていただきます。

 そもそも、このスマイルウェーブ事業のこの全県生徒総会というものは、キッザニアみたいな形でどこかの取組でやっていたものを持ってきたものなのか、この事業の生まれどころを御説明いただきたいと思います。

学校支援課長

 この元気な学校づくり全県生徒総会の検討に当たりましては、いじめや暴力等の対応につきまして今までいろいろなアプローチをしてまいりましたが、学校の中での問題として、なかなか明快な意味での危機感がなかったという経緯がございます。そういった流れの中で、主役であるのは学校や地域だけではなく、やはり子供たちも主役ではないかと、子供たちがある程度中心になってやっていかなければいけないのではないだろうかと教育委員会内で検討したのが発端でございます。私どもが知っている範囲内では、近県ではこういった取組は行っている形跡はございません。

 ただ反面、聞くところによると北陸地方の小さな県ですと、ある程度皆さんが集まりやすいという雰囲気も環境もございますので、やっているやには聞いておりますが、この東京、埼玉、千葉といったところではちょっと聞いたことはないものでございまして、何かをベースにして全県生徒総会を開催しようとしているというわけではないということを御理解いただければと思います。

根岸委員

 神奈川県独自の取組であるというお話でありましたが、この構想自体がいつ頃からどのように積み上げてきて生まれたものなのか、それとも何かぽんと出てきたのか、発想の出所を伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 この事業の出発点ということでございますが、いじめ、暴力行為、不登校などの課題について昨年度の段階で、私どもが取り組んでまいりました事業を見直しいたしました。当時、事業として約31の事業がございましたが、問題事象に視点を当てて解決を図ってきた状況でございました。そこで子供たちが置かれている環境も含めてしっかりと見直して、本当に効果のある事業を展開することが一番問題解決に至る近道になるのではないかということで、三つの柱を立てて事業を整理させていただきました。

 一つ目は、学校が中心になって学校の問題として捉えなければならないということ、二つ目には、地域の方々の協力を得ながら、地域にとってもこの問題は自分たちの問題だという認識を持って参加していただけるような状況をつくっていくこと、それから三つ目は、関係機関と連携して問題行動を適切に即時的に解決できるような仕組みをつくっていかなければならないこと、こういう3点から整理させていただいて、とりあえず今までの視点からは少し整理した形で取組をさせていただくこととなったものでございます。昨年度の段階で、私どもの方としては、このかながわ子どもスマイルウェーブとは別に、もう一つ、かながわ元気な学校ネットワーク推進会議というのを立ち上げてございます。この推進会議を母体として、今申し上げた三つの柱に対応する形で、三つのプロジェクトを立ち上げました。これらを県民の方々に十分知っていただくために、周知広報も兼ねて、かながわ子どもスマイルウェーブ事業を位置付けた経緯がございます。

 そして、今、学校支援課長の方から御答弁させていただいたように、地域の問題、大人の問題だけではなくて、子供自身にとってもこれは自分たちの問題だという認識を持っていただき、自律的に解決に向かうという取組も必要だろうということで、全県生徒総会というものを位置付け、昨年度来時間をかけて整理してきたと捉えていただいてよろしいかと思います。

根岸委員

 今まで行ってきたいじめ、暴力対策がなかなか効果が見られてこなかったということと、同じことを続けているだけではこれ以上の飛躍的な改善がないといった中で、新しい取組を行っていこうという考えの中から生まれてきたのかなと、今の答弁を聞いて感じたところであります。昨年来の積上げを本年度に生かしたということでございます。

 最後になりますが、10月19日に知事が対話の広場というところで、たまたまテーマがこちらと似通っているのではありますが、いじめと暴力対策でしたので、そういったところとの絡みについて伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 知事の対話の広場でございますが、前回は自殺を防ぐ社会づくりというテーマでございまして、その中で、命を大切にするという視点から子供たちのいじめですとか不登校という問題が上がってきたと私どもは捉えさせていただいております。

 ただ、私どももこのことを考えるときに、やはりベースは同じだと考えています。いじめ、暴力行為、不登校、それぞれの問題を考えるときに、子供たちの命を大切にするという学校教育の基本的なベースは何ら変わるものではございません。今回知事の対話の広場でテーマを取り上げていただいた部分を私どもも生かさせていただきながら、県民の方々に私どもの考えやこれから進んでいこうとするその道筋を御理解、御協力をいただきながら、この問題への対応を図っていきたいと考えております。

根岸委員

 次に行われる10月19日の対話の広場に直接的に関わっているかどうかをお聞きしたかったので、もう一度お答え願えますでしょうか。

子ども教育支援課長

 10月19日の対話の広場に、私どもが考えているこの問題と、知事のお考えとが合致して取り上げていただけるということで、神奈川県としてもこの問題は前知事から十分問題意識を持っていただいておりまして、改めて黒岩知事になりましてもいのちというキーワードの中で、この問題を位置付けていただいておりますので、10月19日に取り組んでいただけると捉えております。

根岸委員

 では、最後に意見というか提案なんですけれども、対話の広場を行ったら必ずチーム会議というものが開かれて、そこで何かの成果が出てくるところであります。それが、この生徒総会が開催される3月21日よりも早く出てくると思うので、是非ともそこで出てきた提言なりを子供たちにも情報として提供してあげて、何らかの解決策になるように、参考資料としてでもいいですから、生かしていただき、このかながわ子どもスマイルウェーブ事業を成功させていただければと思います。

 続きまして、県立教育施設の排水溝、雨どいにおける放射線の対策について伺いたいと思います。

 10月3日、昨日放送のNHKニュースの中で次のような報道がございました。ちょっと読み上げさせていだだきますと、横浜市の住宅街にある側溝で比較的高い放射線が測定されたことから、市内の全ての小中学校で側溝の放射線量を測定することになり、また先月市民の要望を受けて、横浜市は、港北区の5箇所で放射線量を測定しました。その結果、大倉山の住宅街にある道路脇の側溝の周辺で、放射線量が1時間当たり0.91マイクロシーベルトあり、これを年間の線量に換算すると、文部科学省が学校の校庭などで除染対策を行う目安としている1ミリシーベルトを上回っています。また、大倉山の住宅街の側溝の堆積物からは、1キロ当たり4万200ベクレルの放射性物質が検出され、これは、汚泥に関する基準の場合、周辺の住民が受ける放射線量を抑える対策をとった上で埋立処分しなければならない量に当たります。横浜市は、側溝や雨どいなどでは局所的に放射線量が高い可能性があるとして、市内の全ての小中学校のほか、子供の利用が多い公園などの公共施設で、雨水がたまる側溝などの放射線量を測定することになりました。国の目安を超える放射線量が検出された場合は、土砂を撤去するなどの措置をとることにしています、とニュースの全文をNHKのウエブ上から引っ張ってまいりまして読ませていだだきましたが、このように0.91マイクロシーベルト、年間の線量に換算すると学校の校庭では除染対策を行わなければならない線量であると。堆積物も1キロ当たりにすると4万200ベクレルで、埋立処分しなければならないものが、すぐそこの大倉山にあるというお話であります。そこで、横浜市はすぐに対策をとって、小中学校の方の線量調査に取り掛かったのでありますが、このような状況を受けて何点か伺いたいと思います。

 現状における県立の教育施設の側溝や雨どいの放射線量の調査状況やその調査結果を受けた対応について説明をお願いします。

広報情報課長

 県立の施設における状況という御質問でございます。

 まず、その前に県内の状況について少し御説明させていただきたいと思います。

 現在の県内の状況でございますけれども、県が実施しておりますモニタリングポスト等による空間放射線量の測定や食品等の各種検体の放射能検査の他、市町村が実施しております学校や公園等を中心にした約3,000箇所に及ぶ測定結果などからは、県域全体として現段階では健康に影響のあるレベルではなくて、安全性は確認されているという認識でございます。

 これに対しまして、今委員から御指摘のありました横浜市などをはじめ、川崎市であるとか大和市といったところの数箇所で高い放射線量が計測されている状況がございますが、委員から御指摘がありましたように、側溝や雨どいの下といったような、いずれも生活空間とは異なる地点で、面的なものではなくて、極めて局所的に堆積したもの、又は一時的に集積された汚泥であるとか落ち葉において線量が高いということでございまして、それを除去することで放射線量は問題のないレベルに下がったという状況がございます。

 そういう中で、測る際の基準がやはり必要でございますけれども、こうした局所的な環境汚染への対処に関しましては、現時点での指標といたしましては、文部科学省、それから日本原子力研究開発機構が福島県あるいはその近隣県の状況を踏まえて作成いたしました学校等における放射線測定の手引がその指標に当たるかと考えております。それによりますと、除染をするかしないかの一つの判断の目安といたしまして、小学校以下においては50センチメートルの高さ、中学校以上においては1メートルの高さで、空間放射線量が毎時1マイクロシーベルト以上という基準が示されております。

 県内の状況におきまして、この1マイクロシーベルトという目安で見てみますと、県内におきましては、そういった数値を超えるような値はこれまで出ておりませんことから、県立の施設におきましては計測していないという状況でございます。

根岸委員

 本日の神奈川新聞にも、今のお話に関連する記事が載っております。そこには、港南区の市立丸山台中学校の3階ベランダの側溝から毎時0.7マイクロシーベルトの放射線量が検出されたとあります。こちらは、横浜市において直ちに対応されたのではありますが、実際、大倉山の住宅街は側溝であるから問題にはならないですけれども、これが学校の中であったら直ちに除染対策を行う目安としている年間線量の1ミリシーベルトを上回っているのであって、学校と一般のところとは違う基準になっていると思うんです。その辺りについてもう一度見解を伺いたいと思います。

広報情報課長

 先ほどの答弁と若干繰り返しになるかもしれませんが、私どもといたしましては、除染するかどうかの一つの指標といたしまして、1時間当たり毎時1マイクロシーベルトを目安としてございます。学校等における放射線測定の手引きの中でそのように示されており、本日の新聞にあった港南区の市立丸山台中学校3階のベランダ側溝にたまった土砂についても、0.70マイクロシーベルトという値でございます。

 それから、先ほど委員から御指摘のあった大倉山の例えば大綱小学校も限りなく1マイクロシーベルトに近いんですが、0.92という値です。また、日吉の日吉台中学校においても0.97マイクロシーベルトという値が出て、これは格技場の雨どいの下という状況でございまして、横浜市においてはこういう高い数値が出たところについては、小中学校を含めて調査し除染していくということでございます。ただ私どもといたしましては、県立の施設につきましては、現段階では先ほどから申し上げている手引きの中の目安であります1マイクロシーベルトを一つの判断基準としております。

教育局企画調整部長

 ちょっと補足させていただきますが、横浜市は実は0.59マイクロシーベルトを基準にして対策をとるという独自の基準をつくられているということでございます。一方私どもは、先ほどから申し上げているとおり、文部科学省と日本原子力研究開発機構が示している年間1ミリシーベルト以下というのを目標にするわけですけれども、それは毎時に直すと1マイクロシーベルト以下であれば十分にクリアできるものでございまして、そこを除染の目安にしております。その部分で、若干横浜市とは考え方が違っていることを御報告させていただきます。

根岸委員

 おっしゃることはよく分かるんですが、文科省の基準が最適であって、その中での対応というのは確かに分かるんですけれども、現状としてこのように県内の側溝、雨どいのところが高い放射線量が検出される可能性があり、県立の施設だけが放射線が検出されないという確信があるのなら構いませんが、今回のケースのように、他のところよりも高い値が検出される可能性も考えざるを得ない状況があると私は思います。

 県民の要望を待ってから対応していたのでは、県民から、行政は何もしないだとか、対応が遅いとか言われる原因になると思います。日常生活の中での行政対応としては県民からの要望で初めて対応するという考え方でも仕方がない部分があるとは思うんですが、今回の原発事故という通常の生活の中では起こり得ない状況では、行政が積極的にその義務を果たす責任があると思うんですけれども、そのことについてお伺いしたいと思います。

広報情報課長

 県では、これまでも市町村からの個別の要請に応える形で直接測定に出向くなどの対応を行ってきておりますので、そういった要望がございましたときには、その地元市町村である施設管理者と調整して対応していきたいというスタンスでございます。

根岸委員

 スタンスは分かるんですけれども、恐らく対応するまでのハードルが高いんですよ。要望を待つというのは行政の怠慢なのではないかと、どうも感じざるを得ないんですけれども、その辺についてちょっとお考えを伺いたいです。

教育局企画調整部長

 この放射能の問題につきましては、前回の常任委員会でもいろいろ御質問がありまして、私どもも答えさせていただきました。

 単に教育委員会だけの問題ではない全庁的な問題で、安全防災局の危機管理対策課とは毎日連絡を取り合いながら、どのような対応をしていくかを話し合っておりますし、こういう新聞情報等も当然、安全防災局も知っております。その中で、先ほど申し上げた1マイクロシーベルトを超えるよう値は現実に今のところまだ出ていないという中で、確かに先ほどそれに近いような数字にはなっておりますけれども、まだ現実にはそれを超える値が出ていないという中での判断でございます。現時点ではまだ都市公園など他にもいろいろ県の施設がございますけれども、そういうところも含めて、そういう判断をさせていただいているということでございます。

根岸委員

 恐らくこの場だけでは同じ質問の繰り返しになってしまうとは思いますので、最後に要望を申し上げますが、多分他の各常任委員会でも同じような話が出てきて、安全防災局に情報が集まってきていると思いますが、やはり我々の文教常任委員会で管轄している施設は子供の施設であり、大人が利用する施設よりも影響を受けやすい子供に近いというところなので、より優先的に役割、任務を果たしていくべきだと考えます。ですので、今回の事実に基づき、0.9幾つだからぎりぎりセーフという考えではなくて、何もしない、対応が遅いと言われてしまうことのないように、しっかりとした役割を率先して果たすことを期待して、この質問を終わらせていただきたいと思います。

 続きまして、9月21日の台風15号による教育施設等への被害について伺いたいと思います。

 9月21日、関東地方へ上陸した台風15号は、交通機関を麻ひさせ、首都圏に大きな被害をもたらし、我々も含め皆さんも帰宅困難者の一員となったと思います。その翌日は、木が折れて散乱していたり、標識が曲がってしまっていたりとか、様々な被害を目の当たりにするほど甚大な損害を受けていることを感じたところであります。

 県立教育施設についても相当な被害があったものと推察しますし、実際に被害を聞いておるんですが、どのような被害が各地の県立教育施設であったかということをお伺いいたします。

学校経理課長

 台風15号による被害の報告のあった教育施設でございますが、全体で113施設でございます。内訳といたしまして、高校が89校、それから特別支援学校が10校、そして社会教育施設が14施設でございます。

 被害の主な内容といたしましては、倒木あるいは枝が折れるなどの樹木の被害、あるいは室内への雨漏り、建物やフェンスなどの破損が挙げられます。件数といたしましては、樹木の被害が55件、雨漏りが62件、建物やフェンスなどの損壊が95件となっています。この数字につきましては、一つの施設で複数の被害があるということもございますので、合計値では先ほど申しました被害施設とは一致しておりません。

 なお、幸いにいたしまして、倒木やフェンスの破損などによる生徒や周辺住民の方への人的な被害はありませんでした。

根岸委員

 倒木55件、雨漏り62件、破損95件というところで、その学校関係者の方から倒木が撤去されずにそのまま校庭に置いてあるとか、また破損されたところにおいてはどのような破損だとかいうのは分からないですけれども、そこについての対応は今後どのようにしていくのかお伺いしたいと思います。

学校経理課長

 私の方からは、倒木への対応ということで御回答させていただきます。

 まず、被害を受けた樹木につきましては、まず職員で対応するということで、職員が撤去、移動等の処理をしております。それが困難な場合につきましては、業者に処理を依頼することになりますが、今回の台風では県内で多くの倒木の被害があったということで、業者の手配につきましてもなかなか困難があるということでございますので、今回につきましては生徒やあるいは施設利用者への安全ということを基準にしまして、緊急性のあるものについて優先して対応しているという実情がございます。

 そうした状況から、倒木等につきましては、生徒や施設利用者の通行の安全ということも考えまして、それに影響のない場所にまず移動して仮置きをし、その後、業者へ依頼し廃棄するという手順でございますので、現時点でまだ仮置きの樹木がある状況であると聞いてございます。

 こういうものの処理に当たりましては、まず各教育施設の既決予算の中で直ちに対応するということでございますが、その予算では足りないという場合につきましては、速やかに県教育委員会から予算を配分いたしまして、迅速な処理をとっておる状況でございます。

根岸委員

 今の答弁の中で、仮置きの期間、予算については各施設で対応しつつ、足りない予算については県教委が負担するという話であります。その予算は、予備費みたいなところから出ていくのでしょうけれども、一番気になったのは仮置きの期間でして、一応どのぐらいを目どにその撤去ができる見通しなのか、現段階で構わないのでお伺いいたします。

学校経理課長

 学校の方には、まず既決予算の中で至急対応するようお願いしてございます。また、小さな樹木などにつきましては、職員の手作業で小さく切って邪魔のないようにするということをしてございますが、大きなものにつきましては至急業者への手配をし、廃棄処分をするようお願いしてございます。特に1週間以内とかの目安を学校に指示していることはございません。

根岸委員

 9月21日から既に2週間余りたっているのですけれども、まだ仮置きの状態のものもあると受け取ってよろしいのでしょうか。

学校経理課長

 申し訳ございません。各学校の方に最終的な処理状況を確認してはございませんが、予算の再配当につきましても、至急県教育委員会の方からしているということもございますので、最終的には確認はしてございませんが、台風の被害からもう2週間ほどたってございますので、大方の学校では処理が済んでいるのではないかと考えてございます。

根岸委員

 それは今すぐ調べがつくようなものではないんですか。

学校経理課長

 各学校の方に、処理状況ということで電話等で問い合わせをいたせば、確認は可能でございます。

根岸委員

 ということは、結局、翌日以降の報告を受けて、そのままの状態であったと認識してよろしいのでしょうか。

学校経理課長

 現場での処理への対応につきましては至急ということでありますが、その処理状況の確認につきましては、申し訳ございませんが、確認してございません。

根岸委員

 やはりここは、各校ごとの予算で済むのであればそれでもいいのかなと思うのではございますが、県としても予算が足りないところに関して補填していくというお話があったので、把握していないと言われてしまったのですが、しっかりと管理する必要があると思います。

 もう一点、建物破損等をお伺いしたと思うんですけれども、具体的にはどのような被害だったのか伺いたいと思います。

まなびや計画推進課長

 建物の被害というお話でございましたけれども、今回の台風によりまして建物が受けた直接的な被害といたしましては、例えば屋上の防水シートが強風で剥がれて飛んでしまったとか、それに伴いまして激しい雨漏りがあったとかいうことがございます。その他、外から飛散してきた物で、窓ですとか扉が破損したといったものが主な状況でございます。

 特に老朽化している施設につきましては、今回の風雨によりまして普段ではなかなか考えられないような激しい雨漏りがあったという報告を受けております。学校によっては、この激しく漏ってきました雨水によりまして、各階の天井材が水を含み、その重みで一部が落下するような事態もあったということでございます。

 それから、外部から校内に電気を取り込むケーブルがございますが、これも損傷を受けまして、全校で一時的に停電状態になったというような被害もございます。

根岸委員

 大分深刻な被害があったというところで、ちょっとびっくりしたというのが感想なんですけれども、ではこのような被害に対して県としてどのように対応をしていくのか、今後について伺いたいと思います。

まなびや計画推進課長

 施設被害の報告を受けまして、私どもはまず危険性の予想されるものあるいは授業の支障となり得るものを選別いたしまして、台風通過の翌日から私どもの技術職員が各学校に伺って、直接その被害状況の把握を行いました。その上で、例えば先ほどお話しさせていただきました電気ケーブルが損傷した学校ですとか、あるいは天井材が雨水で落ちたような学校につきましては、台風通過後たまたま連休がございましたので、その期間を利用しましてケーブルの交換ですとか、更に落下しそうな天井材の撤去など応急的な対応を図ってまいりました。

 今後の対応ということでございますけれども、先ほどございましたように、第一に軽微な被害につきましては各学校の方でお持ちの予算で対応していただきます。それで足りない部分につきまして、私どもから修理費という予算がございますので、そこから改めて再配当させていただくということでございます。

 それから、学校だけではどうしても対応できないものというのがございます。こちらは私ども緊急営繕という予算の枠がございますので、そちらを使いまして私どもが直接対応させていただくということで、今対応を進めているところでございます。

根岸委員

 ということは、軽微なことに対しては各施設ごとで、その他については緊急営繕の予算のところで全て今回の建物的な破損については賄えるということでよろしいでしょうか。

まなびや計画推進課長

 今回の台風の被害につきまして、前回の地震の際にはそれだけでは足りないということもございまして、補正予算をお願いしたところでございますけれども、今回は緊急営繕の枠の中で何とか収まると考えております。

根岸委員

 今回補正予算等を組まないで大丈夫だったということなので、今後、まなびや計画で耐震化を進めていくんでしょうけれども、そういった中でも今回の経験を踏まえて老朽化しているところは積極的に直していただき、私からも一般質問で質問させていただきましたとおり、昨今台風やゲリラ豪雨というのが大変多くなっておりますので、もうシーズンは過ぎましたが、来年に向けての対策としてしっかりとこの破損等については対応していただきたいと思います。

 最後に意見として言わせていただきますけれども、ちょっとびっくりしたのは、台風の対応についても部局によってこんなに分かれているんだなというところでございます。

 是非とも教育局も同じぐらいスピード感を持った対応をしていただきたいというところを要望しまして、私の本日の質問を終わります。



6 次回開催日(10月11日)の通告



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