議事ロックス -地方議会議事録検索-


神奈川県 神奈川県

平成23年  文教常任委員会 09月30日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 09月30日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第3回定-20110930-000005-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(三橋・根岸の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 傍聴の許否について決定

  4件申請 4件許可



5 報告事項(教育局長)

  「「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録の推進について」

  「伊勢原射撃場への指定管理者制度の導入について」

  「神奈川県スポーツ振興指針「アクティブかながわ・スポーツビジョン」改定版(案)について」

  「県立高校改革の取組みについて」

  「財団法人神奈川県教育福祉振興会の事業の概要について」



6 日程第1を議題



7 提案説明(教育局長)



8 同上質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



柳下委員

 まず質問の前に、自民党の一員といたしまして、東日本大震災の復興がなかなか進まない現状と今月に起きました台風では県内でも死者を出す多大な被害を受けたことにつきまして、被災された多くの方々にお悔やみとお見舞いを申し上げ、質問に入らせていただきたいと思います。

 3月11日以来、国全体で明るい話題が少ない。その中で、今回、文化庁の世界文化遺産特別委員会で鎌倉を世界遺産に推薦をすることが決定したということは、明るいニュースとして県民に受け入れられていると思います。我が党からも?山議員が、代表質問において鎌倉の世界遺産登録について取り上げましたが、この点を踏まえて質問をさせていただきたいと思います。

 まず、平成4年に暫定リストに記載されて以降、推薦決定が今まで遅れた経緯について、これまでの経過と理由を伺いたいと思います。

文化遺産課長

 鎌倉が世界遺産暫定一覧表に記載された平成4年ですが、今、委員のお話にございましたけれども、国では鎌倉を含めまして、同じく古都である京都や奈良の文化財など合計10件を登録予定物件としてユネスコの世界遺産暫定一覧表に記載しております。その後、国が主体となり、これら暫定一覧表に記載した物件の登録を順次進めておりまして、平成12年までに8件の登録を完了しましたが、鎌倉及び滋賀県の彦根城の2件が現在まで残ってございます。

 その理由でございますけれども、国が平成4年に暫定一覧表に記載した10件のうち、登録された8件につきましては、いずれも個々の文化財の集合体でございまして、当時は資産の数そのものはそれほど問題視はされておりませんでした。しかしながら、世界全体の登録の数が増加しておりまして、世界遺産として管理し切れない数となってきたことから、近年、登録の審査が年々厳しくなってございます。最近のユネスコの傾向といたしましては、構成資産につきましては、資産の価値を真に証明するもののみで、かつ世界遺産としての価値を推薦書の中で一つのコンセプトで明確に表現されていること、また、資産の保護措置が万全であり、更に積極的に公開及び活用等を行い、その価値を広く発信する仕組みが構築されている物件であることというこれら二つの要件を満たす物件に限り、登録と決議するというものになってきております。平成20年、世界遺産委員会におきまして平泉が登録延期という決議がなされたのも、この流れを受けたものでございます。こうした傾向を受けまして、文化庁が、従来、登録の準備が整ったものから順次推薦するという姿勢でいましたところを、確実な登録が見込まれるまで推薦書のレベルを高めた物件のみを推薦するという方針に変更いたしまして、現在に至っているところでございます。こうした経緯の中で鎌倉は、これまで「古都鎌倉の寺院・神社ほか」として世界遺産の名称を掲げておりましたけれども、これを「武家の古都・鎌倉」としまして、このコンセプトの下、京都や奈良とは異なる価値を有することを推薦書の中で明確に表現し、確実な登録を期すものに仕上げていく、この作業を行うために推薦までの時間を要したものでございます。

柳下委員

 今の理由をお伺いして、これは先ほども申し上げたとおり非常に明るいニュースなので前向きに取り扱っていきたいと思うんですが、推薦を受けまして、世界遺産として登録されるまでの今後のスケジュールを教えていただきたいんですが。

文化遺産課長

 今後のスケジュールでございますけれども、平成25年度の確実な登録に向けては、まず来年、平成24年2月1日までに国からユネスコに提出する推薦書正規版を国及び関係3市と共同しながら作成をしていきたいと考えてございます。ユネスコから受ける審査は書類審査が基本となりますので、この推薦書正規版の作成に当たりましては、イコモスや世界遺産委員会で登録との評価を頂けるよう、ビジュアルで分かりやすい推薦書となりますよう留意する必要がございます。そのため、さきに開催されました国の文化審議会文化財分科会とか同世界遺産特別委員会で出された御意見、それから今回出しました推薦書暫定版の提出後に、ユネスコ世界遺産センターやイコモスから頂く助言、アドバイスがございます。さらには国内外の最近の推薦書の事例などを参考としながら、既にユネスコに提出された推薦書暫定版のブラッシュアップをしていくという作業を進めていきたいと考えております。また、来年2月の推薦書正規版提出後は、夏頃にイコモスによる現地調査がございます。この場におきまして、推薦書で表現した「武家の古都・鎌倉」の価値を御理解いただけますよう、現地の案内から構成資産個々のプレゼンテーションまで細部にわたりまして県が率先して国と力を合わせながらしっかりと対応してまいりたいと考えております。

柳下委員

 今、登録までのスケジュールということでお伺いをいたしましたけれども、平成25年の登録を目指して頑張っていただきたいと思いますが、今までとこれから、神奈川県としてどのような形でリーダーシップを発揮していくのか、どのように関わっていくのかという点についてお聞かせください。

文化遺産課長

 先ほど申し上げました文化庁が示している登録の条件ですが、確実な登録を期すために、登録しようとする遺産を構成する資産が、文化財保護法などの法令で保護されており、さらに保存管理計画などが策定されているなど万全な保護措置が講ぜられていることが一つの条件になってございます。もう一つの条件としまして、登録しようとする遺産の世界遺産としての価値を推薦書の中でしっかりと表現されていることがございます。この2点が、国がユネスコに推薦する上での条件という形で示されております。そこで県は、まず鎌倉市、横浜市、逗子市と連携しまして、登録に当たっての基礎的条件と、今申し上げました構成資産の文化財指定、それから保存管理計画の策定に積極的に取り組んできたところでございます。「武家の古都・鎌倉」の重要な要素としております21の史跡のうち、平成4年の暫定一覧表記載以降、平成21年までに新たに国史跡指定としたのは3件、史跡の指定範囲の拡充は20件に上っておりまして、さらには各構成資産の保存管理計画の策定も平成22年までに全て終了しております。この策定あるいは指定に当たりまして県は、国との調整に当たったり、各関係市の指導・助言に当たったりしてきたところでございます。

 またこの他、称名寺の境内の保存整備、永福寺跡の保存整備など関係3市が行います史跡の保存整備事業に対しても文化財保護体系の枠組みの中で積極的な財政支援も行ってきたところでございます。

 さらには、平成19年7月に構成資産に関わる4県市の関係部局長で構成する世界遺産登録推進委員会というものを設置しまして、以後、この委員会が中心となって確実な登録を期す推薦書の作成などの作業を進めてきたところでございます。

 こうした中で県は、登録推薦に係る国との調整、推薦書原案の原稿の執筆、確実な登録を期す推薦書を作成するために海外の専門家から意見を聴取する場として開催いたしました国際専門家会議、これは都合4回開催しておりますけれども、この会議におけます会議資料の作成、説明役など積極的に県としての役割を果たしてきたところでございます。今後もこの3市をリードする形で、あるいは国との間に立って登録に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

柳下委員

 先ほどから何度も申し上げているとおり、これは本当に明るいニュースで、絶対と言っていいほど平成25年の登録に向けて県として力を注いでいただきたいと思うんです。先日、私たち文教常任委員会では、視察で平泉を訪ねました。そのときに平泉文化遺産センターというところに伺いまして、今後、登録に向けて一番何が大事かという取組の中で、情報発信とか宣伝をしていくということがすごく重要になってくると私自身も感じたんです。その中で例えば、平泉文化遺産センターのような器というか建物、センター設置に取り組むとか、そういう予定はあるのかどうかお伺いします。

文化遺産課長

 平泉文化遺産センターは、今、委員のお話にございましたような世界遺産の普及啓発、それに加えて世界遺産登録に当たって進めてきた調査の成果という形で、各種出土品の展示公開等を行ってございます。翻って鎌倉につきましては、現在、世界遺産のガイダンス施設の設置構想というものをつくっております。これは、平成21年に市が策定いたしました、第3次鎌倉市総合計画第2期基本計画中期実施計画の計画年度が平成25年度までになっておりますが、この計画の中におきまして、鎌倉市立御成小学校の旧講堂の保存活用という事業の中で位置付けられておりまして、事業目標として、御成小学校旧講堂の保存活用について世界遺産の登録資産に関するガイダンス機能や、出土品や重要文化財等の展示機能等の導入を視野に入れた検討を進めるという記述がされております。鎌倉市では来年度、総合計画の改定作業を進める中で、この構想の具体化に向けた計画を策定していくと伺っております。今後、県といたしましては、この鎌倉の構想の具体化に向けまして、ガイダンス機能や展示機能の整備に当たっての指導・助言を行うほか、文化財保護体系の下、国とも連携・調整をしながら、必要な財政的支援を行ってまいりたいと考えています。

柳下委員

 平泉では、出土品等々を展示をするためにも、そういうのがあった方がよいということで造ったということもあるとは思うんですが、これから平成25年に向けて鎌倉が取り組まなければいけないこと、そして県としても取り組んでいかなければいけないことは、先ほども申したように、普及していく、情報発信していくということです。今までの世界遺産に取り組んできた経緯ですとか、そういったことを含めて改めて鎌倉を知っていただくということ。ですから、俗に言う観光案内センターではないんですが、そういう場所を、県と鎌倉市とが共同でも結構ですから造ることが必要ではないかと思うんです。

 昨日、私は、鎌倉彫会館へ所用があって伺ったんです。たまたま私の息子が鎌倉学園に在籍しておりまして、よく鎌倉を訪ねるんですけれども、今回、世界遺産の構成資産として推薦を受けているところも狭いようで広いわけです。例えば、鎌倉駅を降りて、世界遺産の文化財について普及するセンター的なもの、市役所だけではなくて、何かそういうものができると、世界遺産登録に向けて非常にはずみがつくのかなということを思っております。

 それと、教育面において質問をさせていただきますけれども、同じく平泉では、県内の児童・生徒に郷土の歴史と文化とその理解を深め、郷土愛を持ってもらうための平泉授業を行っているということでした。世界遺産に推薦が決まって、これから県内関係3市だけじゃなくて神奈川県の中でも世界遺産に向けた鎌倉授業とか、改めて鎌倉について見直してもらうとか、それによって郷土愛を醸成していく、その辺りの考えがあるのかどうかを伺いたいんです。

文化遺産課長

 現在でも学校教育において、世界遺産登録あるいは地域の文化財を取り上げて、積極的な教育啓発といいますか、子供たちの文化財に対する保護意識を高めていただくような取組を進めているところでございます。

 一例を申し上げますと、私ども文化遺産課が所管している事業として、地域の文化財や鎌倉の世界遺産登録につきまして理解や関心を持っていただいて保護意識を高めていただくことを目的といたしまして、昭和47年度から実施している文化財保護ポスター募集事業というのがございます。この事業は、県内の中学校、特別支援学校中等部及び中等教育学校前期課程に在籍する生徒の皆さんから、文化財の保護、及び平成18年度からは世界遺産登録を目指す「武家の古都・鎌倉」を加えまして、この二つをテーマとしたポスターの元となる絵を積極的に広く募集をさせていただいております。この中で優秀な作品につきましては、県教育長が表彰の上、県内各地で巡回展示を行うほか、県のホームページに掲載をし、広く県民の皆様に紹介をしております。また、最優秀作品につきましては、ポスターとして印刷しまして、県内の中学校や神社、寺院の他、博物館など社会教育施設、県政情報提供コーナー等での掲出をお願いしているところでございます。

 応募実績を申し上げますと、平成22年度が文化財部門606点、世界遺産部門181点、計787点でございましたけれども、今年度は文化財部門が778点、世界遺産部門は465点と約2.5倍の伸びとなっておりまして、世界遺産登録への関心の増加がうかがわれるところでございます。

 この他、県におきましては、政策局におきまして、小学校中学年3、4年生向けの社会科の参考図書としまして、わたしたちの神奈川県という資料を作成しておりまして、県内全ての小学校、特別支援学校に配布しております。この中で、鎌倉をはじめ神奈川の様々な文化財を紹介いたしまして、教材として活用していただいているところでございます。

 高校生では、高校教育指導課の所管でございますけれども、平成22年度、昨年度に、日本史の教材として策定いたしました、郷土史かながわにおきましても、巻頭で、武家の古都・鎌倉の世界遺産登録に向けた取組を取り上げるとともに、随所に県内の文化財を紹介し、高校生が地域史を学ぶ中で文化財に触れる機会を多く提供させていただいております。

 さらには、県内の各市町村教育委員会におきましても、小学生及び中学生向けの参考図書を作成し、管内の小学校、中学校にお配りしているんですけれども、その中でも地域の文化財や文化を取り上げており、世界遺産登録を目指す鎌倉につきましても学習する機会を提供していただいております。ちなみに、鎌倉市教育委員会では、小学校3、4年生向け社会科学習用資料の「かまくら」、また中学生向け社会科学習用資料の「私たちの鎌倉」を作成しまして、その中で地域の文化財や世界遺産登録についても取り上げて、その意義や目的などを学べるようにしております。

 さらに、鎌倉市内の中学校、高等学校の中には、総合学習の時間を利用いたしまして鎌倉学というカリキュラムを設けまして、生徒が自主的に研究活動を進めるほか、専門家による授業を展開するといった取組も積極的に進めているところでございます。

柳下委員

 今答弁していただいた様々な取組は是非続けていただきたいということと、私が先ほど述べたように関係3市だけではなくて神奈川県全域で、この意義ある世界遺産登録に向けて取り組んでいるということの周知と、何よりも郷土愛を強める教育に取り組んでいただくということを是非ともお願いしたいと思っております。

 先ほど保護意識を高めていく、そして授業の中でもそういう取組をしていると言われましたけれども、文化遺産の保全は、最も神経を使うところだと思うんです。私が冒頭申し上げたとおり、最近、台風においても過去に例がないような甚大な被害を受けることがある。そういった被害から文化遺産を守るための保全管理体制への取組というのは、県としては始めていられるのか。今までにない規模の災害があり得るということを想定して、どのような取組をしているのかだけをお伺いしたいと思います。

文化遺産課長

 鎌倉につきましては、同じ古都として世界遺産を有し国立博物館が存する京都や奈良とは異なりまして、地元の自治体が中心となってしっかりと世界遺産を保護、継承していく必要がまずございます。「武家の古都・鎌倉」を構成する資産や重要な要素につきましては、いずれも文化財保護法による国の史跡や古都保存法による歴史的風土、特別保存地区に指定されているほか、景観法、都市計画法など様々な法令による保護措置が講ぜられております。そのため、この地区の中で事業者や管理者の方々が土地の造成や樹木の伐採、建築物の設置などを行おうとした場合、所管機関が異なる様々な申請許可等が必要となり、当該行為のチェックが行き届かなくなる場合も想定されます。したがいまして、各構成資産の適切な保護、管理を図るため、平成19年に世界遺産登録を推進する組織として設置した県と関係市の関係部局長で構成する世界遺産登録推進委員会の事務局につきまして、現在でも県がその任を務めておりますが、今後、この組織を保存管理委員会という形で発展改組いたしまして、さらにこの委員会の下に関係法令の所管課で構成する資産の保存管理部会を設置いたしまして、開発案件ごとに関係部局が情報を共有しながら各法令に照らしたチェックをしっかりと行っていく体制を整備してまいりたいと考えております。

 さらに、資産の保護と継承には地域の方々の理解と協力が不可欠と考えておりまして、市民や地元企業の方々にも協力を要請いたしまして、日常的に構成資産を見守っていただく取組も推進していくなど、世界遺産鎌倉の万全な保護、管理に県が中心となって、さらに関係3市との緊密な連携の下でしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

柳下委員

 本当に、文化遺産を守っていくということはとてつもなく大変なことだとは思うんですが、災害というのはどのくらいの規模かどうか予測はできないので、保存管理部会では今後、綿密な計画の策定に取り組んでいただきたいと思います。

 今、御答弁いただいた中で、地域の理解と協力という言葉が出てきました。平泉を訪ねたときに私が感じたのは、街路灯とか自動販売機も周囲の景観に合わせて変わっているんです。町の協力もあって、文化遺産にふさわしい色彩や形の街路灯に変わっていたり、自主的に家の塀を変えたり、自動販売機も木目らしいような囲いをしてあるのです。私、平泉を訪ねたときに、その辺の取組は地域ぐるみというか、まちぐるみというか、市を挙げ、県を挙げてやっているんだなという姿勢を感じたんです。街路灯とか自動販売機など細かいことですけれども、今も私どもが鎌倉へ伺うと、自動販売機もそのまま置いてあるわけです。そういった点での取組はどうお考えでしょうか。

文化遺産課長

 鎌倉におきましては、現在でも文化財の保護という観点あるいは歴史的風物・風土の特別保存地区の保護という観点から、特に街並みの景観を大切にしておりまして、世界遺産にふさわしい形になるように様々な関係法令、条例等で規制はされておりまして、電線の地中化なども順次進めているところでございます。

 さらに委員のお話にありましたように、これから鎌倉を訪れる方々のためのホスピタリティーといった施策も今後更に積極的に進めたいと考えております。一例を申し上げますと、ソフト政策では羽田空港国際線ターミナルにおきまして、鎌倉を紹介する多国語によるパンフレットとかガイドブック等を配布しまして、適切な観光アクセスやモデルコースに係る情報を発信する、あるいは市民レベルの世界遺産保護団体がございますけれども、この団体との連携によりボランティアガイドを育成しまして、各構成資産に適切に配置するなどの取組を通じて観光客の方々の適切なインフラ整備を図ってまいりたいと考えております。

 更にハード施策ということで申し上げますと、現在鎌倉市が、市内にございます既設トイレの改修整備などを進めております。それから、4箇国語による遺産への行き方案内板の整備も順次進めているところでございます。さらには、先ほど申し上げましたように、世界遺産のガイダンス施設の設置検討も積極的に進めていくとのことでございますので、県としましてはこれら鎌倉市が中心となって進める施策の推進につきまして、国、横浜市、逗子市とも連携いたしまして必要な支援、協力を行ってまいりたいと考えております。

柳下委員

 今御答弁いただいたとおり、是非、市を挙げて、県を挙げて全体の環境を整えていただけたらと思います。

 確認の意味で1点だけお聞きしますけれども、今回の世界遺産に向けたキャッチフレーズというのは何でしょうか。

文化遺産課長

 キャッチフレーズと申しますか、世界遺産の名称ということでお答えさせていただきたいと思いますが、従来は暫定遺産の一覧表の中では「古都鎌倉の寺院・神社ほか」と、こうした文化財の集合体のようなイメージでございましたけれども、今回の世界遺産登録の推薦書記載の名称は「武家の古都・鎌倉」の一点に尽きると思います。鎌倉は武家文化発祥の地、武家政権発祥の地、こうしたことに思いを込めて付けさせてもらった名称でございます。是非この「武家の古都・鎌倉」をキャッチフレーズとして、県民の皆様をはじめ世界中の方々に対して積極的に周知していくよう取り組んでまいりたいと考えております。

柳下委員

 平泉は「いにしえの心、あしたを照らす光」というキャッチフレーズができているんです。別にどっちがいいとか言うわけじゃないんですけれども、「武家の古都・鎌倉」がキャッチフレーズですということであれば、これも先ほど述べたようにPRを徹底していただきたい。多く宣伝をしていただく、情報発信をしていただくということをお願いしたいと思います。

 最後に、1点要望させていただきますけれども、平成25年の確実な登録に向けて県が果たすべき役割は非常に大きいと思います。県がリーダーシップを発揮して、国の協力を得ながら関係3市と連携し、「武家の古都・鎌倉」の確実な保護と継承に努めていただき、また、この機会を有効的に教育現場にも生かしていくよう強く要望させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。

三橋委員

 さきに行われました県内中学校の教科書採択について伺わせていただきます。特に社会科歴史的分野、公民的分野の採択結果について伺います。

子ども教育支援課長

 社会科歴史的分野、公民的分野の教科書について、県内の採択結果についてのお尋ねでございます。

 まず、歴史的分野でございますが、採択した教育委員会の数でございますが、東京書籍につきましては14、学校数は109校、教育出版は9、学校数は93校、清水書院は2、学校数は24校、帝国書院は6、学校数は20校、日本文教出版は県教育委員会の一つでございまして、育鵬社は県教育委員会を含む3教育委員会で、学校数は168校でございます。

 次に、公民的分野でございます。東京書籍は20で、学校数は160校、教育出版が3、学校数は68校、清水書院が4で、学校数は9校、日本文教出版が県教育委員会を含んで5で、学校数は11校、育鵬社が2で、学校数は167校、以上のようになってございます。なお、育鵬社については、県内では横浜市148校、藤沢市19校で歴史、公民を、そして県立平塚中等教育学校で歴史を採択してございます。

三橋委員

 また、平成25年度からは高校も含めて学習指導要領が変更になります。そこで、高校の教科書採択の流れについて伺います。

高校教育指導課長

 新しい学習指導要領の実施は平成24年度に数学、理科の先行実施、そして平成25年度から全面実施となりますが、採択手続についての変更はございません。

 採択手続の手順でございますけれども、4月初旬から中旬に文部科学省から採択及びその採択事務処理についての通知が教育委員会に届きます。届きましたところで、教育委員会の方で県の教科書採択方針を決定し、それを教育長通知として各学校に手続要領として送ります。各学校では、その通知を踏まえて学校長を議長とする教科書選定会議というものを開き、各学校の使用希望教科書選定をその会議で行います。その選定された教科書の一覧と選定した理由書を教育委員会の方に各学校から送付していただき、教育委員会の方ではその使用教科書と教育課程が一致しているかということを確認した後、教科書調査委員会というものを8月上旬を目どに開催をし、この使用希望教科書のチェックをいたします。その後、教育委員会に各学校の使用教科書の採択を付議しまして、高校の教科書が決定するという手順でございます。

松田委員

 関連で質問いたしますが、今、再来年の平成25年度から新学習指導要領に沿って使う教科書についての採択の御説明がありましたが、確認ですが、来年、平成24年度の国の方の検定作業は、いつ頃終わるんですか。

高校教育指導課長

 来年度採択する教科書の検定は、今年度中に文部科学省の方での検定作業が終了する予定でございます。

松田委員

 3月にはその検定結果が出るということですね。ということは、今年の検定が3月に終わって、それで8月に採択があったと。高校の採択は、来年また行われるという認識でよろしいんでしょうか。

高校教育指導課長

 そのとおりでございます。平成25年度の入学生が使う教科書の採択は、来年の8月に教育委員会で採択決定をする予定でございます。

松田委員

 そうすると、この指導要領の改定のポイントはどの辺にあると考えておられますか。

高校教育指導課長

 新しい学習指導要領では全ての教科・科目に言語活動の充実というものが入り、生徒の調査、研究、そして発表というものがふんだんに取り込まれている教科書の改定になっております。各教科・科目でその内容は異なりますけれども、新しい学習指導要領では、そのような生徒の探求活動を中心とした内容が多く含まれているということでございます。

松田委員

 それでは、中学の採択の方に話を戻しますけれども、今回、中学の採択に関しまして過日の委員会でも質問をさせていただきましたけれども、その中で今回の採択というのはどこがポイントだったとお考えですか。

子ども教育支援課長

 今回の採択の特徴についてのお尋ねでございますが、今回の学習指導要領の改定は、今までの学習指導要領にない点がございます。それは教育基本法の改正、またそれに基づきます学校教育法の改正と、学習指導要領の上位法2法が改正されて、その内容を受けての学習指導要領の改定となってございます。その中で言語活動の充実はもちろんのことでございますが、伝統や文化、道徳教育等々が重要な事項として掲げられてございます。したがって、その内容を受けまして、今回、教科書採択の教科書を調査研究する際にも、そういう項目を明記いたしまして採択に当たった次第でございます。

松田委員

 今、資料要求をされたので、どのような採択結果になったのかは後日資料が出た段階でまた議論になるかと思いますが、その中で今お話があった教育基本法等上位2法の改正に伴って行われた採択については、県教委としては、その法律の改正に伴った採択が行われたかどうか、どのような認識をお持ちですか。

子ども教育支援課長

 私どもは、昨年度来から、今回の教科書採択に当たっては、新しい学習指導要領の内容を十分反映して採択に当たっていただきたいということで準備を進めてまいりました。4月以降も担当者会、課長会も含め、そういった内容で採択に当たっていただきたいということを繰り返し働き掛けてきた結果、それぞれのところで十分議論を尽くした上での採択の結果と私どもは認識しております。

松田委員

 神奈川県教委としてのこの採択への関わりは、今お話にあったとおりのことと思いますが、選定資料の編集は、大変大きな要素だと私は思っております。今回、選定資料を編集するに当たって心掛けた点について確認させていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 調査研究の資料の編集に当たって県教委として心掛けたことでございますけれども、繰り返しになって恐縮でございますが、先ほど申し上げました上位法2法の改正の趣旨を調査項目に適切に反映するとともに、県の教育ビジョンも含めながら、神奈川県の子供を育てる上での視点を明確にさせていただいたこと、そういう辺りを十分配慮しての調査研究を編集させていただいたと考えております。

松田委員

 他の都道府県の選定資料について我々も研究させていただいたんですが、本県の選定資料の中で、特に今、三橋委員の質問の中で歴史分野、公民分野というお話があったので、それに限定した話をしますと、竹島や尖閣や北方領土問題、そして拉致問題というものについて明快な仕切りをされたということを私は大変評価をしたいと思っているんです。他県にはそういう問題について、分からないものとしている部分がありました。選定資料の作り方をどうするかという点は、今後とも都道府県教委の大きな役割として、これからも鋭意努力しなくてはいけないと思っております。私どもとしても、今回の神奈川県教委の編集については評価をさせていただきたい。

 そういった中で、教科書採択が、各学校に渡っており、その後の過程がちょっと見えないところがある。いわゆる学校での絞り込みというか、学校票というようなものについての御認識はいかがですか。

子ども教育支援課長

 今御指摘の点につきましては以前にも指摘がございまして、絞り込みについて過去にはそういう実態もございました。しかしながら、それは適切でないということで、本県においてもそういった状況のないように繰り返し市の教育委員会にも働き掛けているところでございます。現状においては、資料を基にして、全てを客観的に公平に採択に当たっていると認識をしてございます。

松田委員

 これについても要求した資料の結果を見ながら議論をしていきましょう。

 この採択の結果については、他の都道府県で様々でありますが、かつての採択時に比べて静ひつな採択環境が守られたのかなという認識を私は持っております。そういう意味では、良い採択の状況を神奈川県教委としてもしっかりと見守ったのかなという思いはありますが、総括して今回の採択についてどのような認識をお持ちなのか、御担当の方にお答えいただきたいと思います。

支援教育部長

 まず、市町村教育委員会の採択に関する都道府県の役割としては、委員御指摘のように、選定資料が極めて重要だと思っています。そこで、選定資料については調査研究を行うたびに改善をしてきたということがございます。市町村がなかなか手が行き届かない部分も県教委ではきちっと人数も動員できますので、市町村への支援という意味でも、今後も引き続き精度の高い選定資料を作成していくことがまず基本かと思っております。

 それから、採択の方針ですが、先ほど課長が答弁しましたように、繰り返し行われた絞り込みについては、以前は各地区の採択協議会の中に整理員という制度がございまして、それがややもすると学校票に受け取られてしまうというようなことがございました。これは平成2年に文部科学省の方から教育委員会の権限をきちっと確立するようにという通知がございまして、その辺は本県においては平成13年度の小中同時採択から継続的に整理をしてきておりまして、そういった意味では本県では各教育委員会が適切に採択を行ったのではないかと考えております。

 ただ、今回の採択について、それぞれの各採択地区の仕組みなどについてはきちっと報告を求めておりますので、そういった中で検証していく必要はあろうかと思っております。不断の努力というか、不断の検証というか、透明性の確保であるとか、採択手順をより明確化にするといった意味では、市町村教育委員会と更に議論を深める必要はあるかと思っております。全体を通して、今、委員の御指摘があったとおり、いろんな部分で他県ではなかなか静ひつな環境をつくれないような状況も伺っておりますが、本県においては比較的静ひつな環境で進めることができ、それぞれの市町村の教育委員さんたちもかなり意識が高くなっています。そういった意味では適切に採択が行われたと認識をしております。

松田委員

 各採択地区からの報告があるということでありますが、その報告がまとまりましたら、また報告を願いたいと思います。

三橋委員

 今、松田委員の方から話がありましたように、来年の高校の採択に関しても、明快なポイント、また仕切りを定めた上で取り組んでいただきたいことを申し上げさせていただいて、この質問を終わりにさせていただきたいと思います。



(休憩 午前11時59分  再開 午後1時)

柳下委員

 私の方から学校防災について質問をさせていただきたいと思います。

 代表質問で我が党の小川議員から指摘がありました県地震災害対策計画の文教対策と県教育委員会の地震防災活動マニュアルとの相違点について確認をさせていただきたいと思います。このときの教育長の答弁は、「今後、このようなことがないようしっかりと取り組んでまいります」というお言葉でございました。その後の対応はいかがになっているかお伺いしたいと思います。

広報情報課長

 本会議の小川議員の代表質問の再質問に対する答弁の中で、ただいま柳下委員から御説明ありましたように教育長が謝罪したわけでございますが、改めて経緯から御説明させていただきたいと思います。

 今回の件でございますけれども、県の教育委員会では平成16年10月に発生した新潟県中越地震等の教訓を踏まえまして、平成18年1月に学校における地震防災活動マニュアルの作成指針を策定いたしました。その中で地震発生後の学校の対応といたしまして、児童・生徒は保護者へ引き渡すことを原則とする見直しで県立学校に周知徹底するとともに、県内市町村教育委員会にお示しいたしました。本来でしたら、そうした見直しを行ったことを県の地域防災計画を所管いたします安全防災局に連絡する必要がありましたし、昨年7月に今回の県地域防災計画の見直しに関する意見照会があった際に、児童・生徒は保護者へ引き渡すことを正しく反映させる必要がございましたが、修正漏れとなってしまったわけでございます。

 その後の対応でございますけれども、平成23年9月16日付けで神奈川県防災会議の会長名で、神奈川県地域防災計画地震災害対策計画平成23年5月の冊子の内容の一部訂正についての通知が出されましたことから、私ども教育委員会では同日付けで市町村教育委員会など関係機関にお伝えするとともにおわびをいたしました。

柳下委員

 この問題は非常に大きい問題でありまして、当たり前ではございますけれども、今後このようなことがないように努めていただくということを申し上げたいと思います。

 続いて、9月上旬に起きました台風被害の状況把握についてお伺いさせていただきます。

 まず、県内の小中学校の状況と子供たちへの対応についてお伺いをさせていただきます。

広報情報課長

 県内の公立小中学校は全部で1,270校ございますけれども、その中で休校を決めた小中学校は208校、終業時間の繰上げが824校でございます。終業時間を繰り上げて下校させた小中学校でございますけれども、その下校の対応といたしましては、児童・生徒各自で下校させた学校、教員の引率があって集団下校させた学校、教員の引率なしで集団下校させた学校、保護者の引取りで下校させた学校、この四つのパターンがございました。

柳下委員

 今の四つのパターンがあって、各自学校が早く終わったという形で児童・生徒を帰したということなんですが、このときの状況で事故等の報告は上がっていないんでしょうか。

広報情報課長

 事故等の報告は特に受けておりません。

柳下委員

 県立高校の生徒に対してはいかがだったんでしょうか。

広報情報課長

 県立学校は、高校が144校、中等教育学校及び特別支援学校26校、合わせまして170校あるわけですけれども、その県立学校の中で9月21日を休校とした学校は50校ございました。終業時間を繰り上げた学校は80校でございました。高校につきましては、繰上下校ということで生徒が各自帰宅したと伺っています。

柳下委員

 先日の9月22日付けの神奈川新聞に、危険な状況下で下校もという見出しの記事が出ております。当然予想を上回る強風であり暴風雨だったわけですけれども、この中で実際に下校させている状況が新聞に載っているわけです。

 そこで、神奈川県地域防災計画地震災害対策計画と、神奈川県地域防災計画風水害等災害対策計画という、神奈川県防災会議の作成した資料についてお伺いしたいのですが、その中の文教対策というところなんですが、まず、地震災害対策計画1のイとして、「災害発生時には、児童・生徒等については教職員の指導のもとに全員を直ちに帰宅させることを原則とします」とあります。もう一つ、風水害等災害対策計画には、「災害発生時には、校長等は対策本部を設置し、情報の把握、児童・生徒等の帰宅、保護に関して的確な対策を講ずることとしています」とございます。こういう対応でいいのかどうか質問をいたします。

広報情報課長

 地震の対応につきましては、冒頭に説明いたしましたように、私ども地震に関しての学校の対策のマニュアルを作っております。そこの部分と地震災害対策計画との内容の違いがございましたので、そこの部分は今回訂正させていただきました。

 一方、風水害等災害対策計画には、今委員のお話のとおり書かれているわけですけれども、私ども教育委員会としては、風水害に関する独自のマニュアルを持っておりません。それで、風水害等災害対策計画の災害時の学校の対応では、「教職員の指導のもとに全員直ちに帰宅させることを原則とします」という表現になっております。その理由といたしましては、風水害、例えば台風につきましては、大きさや速度、現在の被害状況であるとか、今後の進路予想、こういった様々な台風に関する情報を収集いたしまして、ある程度事前に予測することもできることから、このような記載となっております。

小川委員

 関連で私の方から質問させていただきますが、風水害等災害対策計画は神奈川県地域防災計画の中の根幹の一つとなる計画で、平成22年6月に出されたものです。もう一つは、代表質問でさせていただいた、地震災害対策計画で、平成23年5月に出されたものです。地震災害対策計画については謝罪がありましたけれども、謝罪されたからそれで済むという話ではなく、安全防災局の職員にしても、教育長にしても、教育局長にしても、児童・生徒の立場に立てば、そしてこの防災計画を読めば、これでいいんだろうかという疑問を持ったはずなんですよね。安全防災局長にしても、どの職員の方も、どの議員の人もそうだと思うんですけれども、疑問を持たなきゃいけないと思うんです。大きな地震なのに子供を直ちに帰宅させていいのかということをです。同時に風水害の災害にしても、ゲリラ豪雨であるとか気候の変動によって台風の被害も年々ひどくなっている中で、直ちに帰宅させるということで本当にいいのかどうかということは、児童・生徒の立場になれば、年々歳々考えるはずだと思うんです。疑問を呈してもらわなきゃいけないし、検討してもらわなきゃいけない。災害の指針も、どういうふうにしたらいいのかというのを指摘される前に考えて、報告されるべきなんだと私は考えているんです。そこら辺についてはいかがですか。

広報情報課長

 先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、台風、風水害につきましては、いろんな情報を収集することでかなり事前に予測することができるということで、早め早めの対応をとる必要があるということ。そういったことに加えまして、小中学校あるいは高校といった学校の種類ごと、また、学年の違いによる発達段階等による対応の違いもありますし、学校が置かれている地域や立地条件の違いもありますから、私どもがこういった指針を示す中で、それぞれの学校なり市町村教育委員会の中で総合的に勘案して、帰宅の時間や方法を決めていただきたいという趣旨でございます。

小川委員

 それは今までの姿勢ですよね。しかし、地震災害対策計画の中の、直ちに帰宅させるということはとうに訂正されている。教育委員会の中では、これではまずいということになっている。風水害対策についても、この間も小田原での対応が問題となったように、各市町村では教育委員会の中で対応を統一しなければ、子供たちにとってまずいのではないかということから、いろいろなことが検討されている。そしてまた、この間の台風のときも帰宅困難の方がたくさん出られた。鉄道が止まって、職員の中にも帰宅できない方がいらっしゃったと思います。私どもの地域でも同じでした。子供たちを一斉に帰宅させたのだが、子供たちが家に帰れなかったというお話も聞いたこともあるし、一人で自宅で過ごしたということも聞いております。そういったことが発生しているのに、県教委として対応を今までどおりに、そのまま放置しておいていいのですか。どうですか、局長。

教育局長

 お話の内容は、地震災害の場合と風水害対策の場合とで対応に違いがある、それはどういうことかという御質問と理解しております。私ども、地震災害の場合は非常に広い範囲にわたって大きな被害が生じ、社会的な機能が麻ひをする事態をまず基本として押さえ、対応としましては、もちろん地震の場合も風水害の場合も、児童・生徒の安全確保を第一に考えるという理念は共通しておりますが、具体な対策としては、地震の場合には、まずは学校へとどめるべきで、その上で保護者への引渡しという順序が適切な対応と考えて対応策を定めたところでございます。

 一方、台風につきましては、先ほど来課長が申し上げておりますとおり、気象情報をあらかじめ把握をする。つまり、その対策を考える時間的な余裕がある。もちろん今回のように非常に広い地域にわたって被害が生じるということも視野に入れないといけませんが、基本的には風水害の特徴としまして、事前の情報を把握できるということと、地震災害に比べて地域の影響が限られている、そのようなことを特徴と考えているところでございます。

 そこで、ただいまお示しをいただきました神奈川県地域防災計画の風水害対策でございますが、171ページにございますように、基本理念は児童・生徒の保護でございまして、基本的な対応は直ちに帰宅させるということでございますが、そのときに視野に入れるべき事柄は、交通機関の利用者で交通機関が動いてない者や、留守家庭等で児童・生徒等の一時帰宅ができない者については、状況を判断の上、学校が保護をするという視野に入れているわけでございます。その上でそれぞれの学校にふさわしい具体的な行動を整備をしてもらうように、これまでも働き掛けてきているわけでございます。

 そこで、私どもは今の取組で良しとしているのかどうかということになりますとそうではありませんで、今申し上げました直ちに帰宅をさせるということと、それ以外の対応をとるときにどのようなことを考慮しないといけないのかということを考えなければいけない。もちろん保護者が家にいないということを把握ができればいいわけでございますが、把握ができないときに、社会状況を見た上で、保護者が多分どのような立場にいるだろうという推測をする、そのような判断の枠組みというものを極力明確にし、考慮すべき事柄というものをなるべくクリアにしていきたい。そして、それぞれの学校で的確な判断が行われるような環境を整えるという努力は必要だと思っておりますが、それぞれの災害の特徴に応じた対応策と考えることができます。

小川委員

 おっしゃっていることがよく分からないんですが、私は、県教委として風水害対策の計画の中に、今まで文教対策として書いてあることのままでいいのかどうかと聞いているんです。今の御答弁だと、そうでもない、どういうことを入れていくか考えるということですか。今の答弁でははっきりしないわけです。だから、どういうふうにしていくべきと考えているのか、もう一度御答弁いただきたいと思います。

教育局長

 風水害対策の文教対策といたしましては、基本は直ちに帰宅をさせること。災害の特徴からそのようなことを基本にするのが妥当と考えております。しかしながら、それは原則でございまして、他にも考慮するべきことがございますので、帰宅をすることがふさわしくない場合というものもここに盛り込んでいるわけでございます。帰宅をさせることがふさわしくない場合というのはどのようなことを考慮するべきかというのは、今後いろいろ明確にしていくことにしたい、そのように考える次第でございます。

小川委員

 そういうふうに考えていることはここには表れていませんよ。地震災害対策計画と風水害等災害対策が子供たちの対応についてもし違ったとしたら、本当にそれでいいのかと思ってしまいます。風水害にしたって、今まで想定されているものよりももっと大きいものが出てくるかもしれない。地震だってそうじゃないですか。それで今対応をやり直しているわけじゃないですか。そういう意味で、地域防災計画の中の二つの計画が、対応について違いがあってはおかしいと思いますよ。それに子供たちの立場を考えているんだったら、それを明確に書き込まなければおかしいと思いますよ。そしてまた、県の教育委員会として風水害対策のマニュアル、指針、そういうものがないのもおかしいと思います。学校に対して指針を出したけれども、それは地震のみであって、風水害に対しての指針がないというのは本当に不備なことだと私は考えています。これだけ大きな課題をこのままでいいということで放置しておいては、県教委としての責任が果たせないと私は考えておりますが、どうでしょうか。

教育局長

 風水害対策編で、今私が申し上げたことが書いていないのではないかという部分でございますが、冒頭申し上げましたように、交通機関の利用者、留守家庭等で帰宅できない児童・生徒については状況を判断し、学校が保護をすると、正にこの部分が私が申し上げたところでございます。学校が保護をする場合の学校においての判断の枠組みなり考慮するべき事柄というものは、なるべく列挙してクリアにしていく努力をしていく必要があるということを申し上げているのでございまして、計画の内容としては災害の特徴に応じた内容になっていると理解をしております。

 そこで、県教委の対応がこのままでいいのかどうかという部分でございますが、現在、それぞれの学校で的確に判断をしてもらうために、大きな枠組みとしてこの地域防災計画風水害等災害対策計画に記載のように示しているわけでございます。今申し上げました、どのようなことを考慮するべきか、ここには保護者が家庭にいないときには保護をするということですが、いる、いないということが分からないときには、社会の状況でどのようなことに着目をして保護をした方が妥当だと考えるべきか、そのような枠組みなり状況なりについては今後整理をして、市町村にお示しをしていく、このような努力はしていかなくてはならない、そのように確認をしてございます。

小川委員

 今おっしゃったこと、171ページと121ページ、2種類あるけれども、地震災害対策の中にも児童・生徒の保護者等への引渡しとか、遠距離通学者、交通機関利用者、留守家庭等で帰宅できない児童・生徒についてはと、両方同じことが書いてあります。両方同じことが書いてあって、地震災害対策の方は保護者に引き渡しますと書いてあるけれども、これは間違っていますよという謝罪があったわけでしょう。風水害の方も全く同じことが書いてあって、今いろいろおっしゃったけれども、読んだ人がそれをきちっと把握できなきゃ困るわけです。説明とか附則とか、詳細の内容について一々コメントしないと分からないような内容じゃ困るわけです。だから、きちっと両方とも同じ内容で対応するべきだと私は言っているわけです。

 それで、台風についても事前に分かるとか分からないとかとおっしゃっているけれども、この間も随分天気予報と違っていて、その直前になって雨が豪雨状態でスコールのように降ってきて鉄道も止まったわけです。それも大きな範囲で止まったのですよ。つまり地震のときと全く同じような状況が起きているわけなんです。だから、今まで想定されている中だけで考えていては駄目ですよとさっきから言っているのです。それを同じようにやっていくというのでは、児童・生徒に対してそれでいいとお思いですか。そういう答弁では納得できません。県教委として児童・生徒に愛情を持って、災害対策について検討しているのかということです。今の答弁では、全く分からない。

教育局長

 地震災害への対応と風水害への対応が同じでなくてはならないというように承ったわけでございます。しかしながら、先ほど来申し上げておりますとおり、対応というのは災害の特徴に応じて変えていく必要があると思います。かつて私どもも、地震の場合におきましても直ちに帰宅を原則としていたわけでございます。しかしながら、中越地震の状況を見ますと社会的な影響が非常に大きい。まずは社会的な機能が麻ひをするんだということを前提に児童・生徒の保護を考えなくてはいけないと思いまして、対応策を改めた次第でございます。

 それに対しまして、風水害の場合には、何が今後予想されるかということに問題が至るわけでございます。確かに今回の台風15号のように、全県にわたって社会的な機能が麻ひをするような事態も想定されるわけでございますが、局所的な影響に限られる場合もあるわけでございます。さらには時間の経過に伴って被害の状況が急激に変化をするということも災害の特徴としてあるわけでございます。そのようなことを考えましたときには、どちらも児童・生徒の安全確保、保護を最優先にしているという理念では共通はしておりますが、具体の対応としては原則帰宅ということが妥当だと考えます。しかしながら、それは原則でございまして、原則を採用してはいけない場合というのはどのような場合かというのは、できる限りクリアにしていく。すなわち、妥当な判断ができるような監督をすることが必要だと思っています。

小川委員

 そのような努力というのはどういう形で表すんですか。こういう計画をつくるときは最悪を想定してつくるはずなんですよ。地域防災計画にしても、今までは最悪の状態が甘過ぎたからということで、地震について考え直している。だから、風水害にしても最悪の場合を想定し直すということが必要じゃないですかということを言っているわけなんです。それで、どういうことをこれから検討していくのですか。

教育局長

 災害対策に当たりまして、最悪の事態を想定するというのは私どもにとっても大事な観点でございます。しかしながら、地震の場合は、時期、規模、範囲がにわかには把握ができないというのが大きな特徴だと思っております。一方、風水害の場合には気象情報、諸般の状況があらかじめ入手できるという特徴があると思っているわけでございます。そのようなことから、対応の内容としまして、原則として定まる対応内容がおのずと異なってくると考えているわけでございます。そこで、今後何を明らかにしていくのかということは、正に帰宅をさせてはいけない場合、学校で保護をするべき場合というものを極力クリアにしていく。そして、そういう場合がクリアにできないにしても、そういう判断をするときに考慮するべき事柄、現在の計画では交通機関の利用者、留守家庭等の児童・生徒のうち帰宅できない者、このようなことが示されたわけでございますが、要考慮事項としてこれで足りるのかどうか、そのようなことを検討の場で明らかにしていく必要があると考えております。

小川委員

 その検討はどこでやるんですか。教育委員会の中でやるんですか。

教育局長

 最終的には私どもが県立学校に対して指示をします。また、市町村教育委員会の皆様に対して、私どもはこのようなことが合理的だと考えているという考えをお示しをするというのが私どもの仕事だと思っております。しかしながら、私どもだけでできる話ではございませんので、県立学校の現場の状況、市町村立学校の現場の状況、これまでの対応の反省点、どのようにしてそのような判断に至ったかという判断の経過、このようなことも情報収集をしながら合理的な判断の枠組みをつくっていくように進めたいと思っております。

小川委員

 今のお話を総合すると、風水害等災害対策計画の中にもコメントを付け足さなくてはいけないんじゃないかと思いますよ。原則はこうだけれども、こういう場合はこうだと。そうなると、防災会議にも諮らなくちゃいけないし、安全防災局とも相談をしなくてはいけないと思いますので、安全防災局と相談の上、どういうふうにしていくのか回答をお願いしたいと思います。

教育局長

 先ほど来申し上げておりますとおり、私ども、災害の特徴に応じまして対応の内容を定めていくものでございます。そこで、風水害におきましては、直ちに帰宅させることを原則としつつ学校で保護をしなくてはいけないことがあり得ると。さらに、その例示を現在、風水害等災害対策計画にも示しておりますので、現在の計画については、にわかにこの計画を改める必要が認められるとは考えておりません。しかしながら、学校で保護をする場合について、ここに書いてある以上にクリアにする努力はしていかないといけないと考えます。また、そういう努力をする中で地域防災計画を修正する必要が生じた際には、そのような手続をしたい、そのように考えております。私どもといたしましては、学校で保護をする場合の判断の枠組みを極力分かりやすくしていく努力をしないといけないと思います。

小川委員

 私が指摘するまで地震災害対策計画の中でのそごも訂正しないで、そのままずっと来ていたわけです。今度の風水害対策のことについても、今の御答弁でよいとは私は思っておりません。安全防災局ともじっくり相談して、それで納得できる回答を持ってきてもらいたいと思います。それでなければ、今の回答では納得できません。



(休憩 午後1時52分  再開 午後3時8分)



小川委員

 地域防災計画の風水害等災害対策計画の中の文教対策、学校の対応の中で「児童・生徒等については、教職員の指導のもとに全員を直ちに帰宅させることを原則とします」という部分について、前後の関係はあるにしても、ここだけ一人歩きをし、誤解を招く可能性が非常に高いと考えます。それから、市町村でそれぞれ立てている防災関係のマニュアルにも対応していると思えませんので、ここの部分をもっと児童・生徒の安全を考えた表現に変更するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

教育長

 今お話のありました地域防災計画の風水害等災害対策計画の中で、私どもとしては児童・生徒の保護といったようなことを冒頭の方で掲げておりまして、先ほどの御指摘された記載の下にも、あらかじめ決められた引渡しの方法で、確実に生徒を保護者等へ引き渡すものと書かれてはございますけれども、今御指摘のございましたように、原則という条件があるなかで、直ちに帰宅という部分だけを仮に見た場合には、見た者に誤解を与えることもあり得えます。したがって、現在、県の教育委員会として地震災害についてはマニュアルがございますけれども、風水害については県としてのマニュアルは示してございませんので、風水害対策のところの解釈につきまして学校教育関係機関に、ここはこういう意味である、要は安全を確保した上で、確認した上で生徒を帰宅させるといった解釈であるということを私の方から通知をしてまいりたいと思っております。その上で、ここの記載部分については、今、委員からもお話しございましたけれども、市町村の対応等もございますので、どういう表現がいいのかということも考えてまいりたいと思います。

小川委員

 今、教育長の御答弁にあったように、県の教育委員会として風水害等対策のマニュアルがないということから、明日にでも明後日でもまた大きな台風が発生した場合に、この計画に基づいて対応してしまう。それでは子供たちの安全を確保できないと考えますが、すぐに県の教育委員会から対応してくださるということですので、それならばその対応を待って、私どもとしても児童・生徒の安全を守っていくために努めてまいりたいと思います。県教育委員会としての風水害対策のマニュアル、指針については明確にお答えしておいていただきたいんですが、作っていくという方向でよろしいんですね。

教育長

 風水害につきましては、ここに書かれている以外は県としての方針を示してございませんので、今、私の方から通知をして、解釈も含めまして、市町村の教育委員会、公立学校へお示しします。その中でも、市町村は市町村で、それぞれ独自に小中学校を持ってございますので、現実の対応等について市町村の状況等も確認した上で、今、県の方には地震につきましてはマニュアルがございますので、地震と風水害について、別にするのがいいのか、その中に含めるのがいいのか、そういったことも含めてきちんと示すようにしていきたいと考えております。

小川委員

 ということは、今ある地震災害対策マニュアルと同じ内容として指針を、風水害対策を入れ込むかもしれないし、そうじゃなくて別立てでまた作っていくかもしれないということですね。それはどちらにしても、児童・生徒や親御さん、そして教員にも分かりやすく本当に活用できる実効性のあるものにしていただきたいと私から要望して関連の質問を終わりたいと思います。

柳下委員

 今の件に関しては、今後の対応、経過なども踏まえて、まだまだ細かい点は質問等をしたいところなんですが、まずもって県の教育委員会として児童・生徒の安全を第一に考えて、しっかりとこの問題にも取り組んでいただきたいと思いまして、この質問を終わらせていただきたいと思います。

飯田(満)委員

 まず、先般来ました台風12号及び15号におきまして、お亡くなりになられました皆さんには心から哀悼の意を表したいと思いますし、また、被害を受けられた方々及び自治体には心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 昨今、明るい話題がありました。スポーツに関係する話でありますけれども、なでしこジャパンがワールドカップで優勝して、そしてロンドンオリンピックへの出場権も得たと。また、本県につきましては、ゆかりのある選手がいらっしゃるということもありまして非常にうれしい思いと同時に、スポーツ振興という意味も含めて、そうした神奈川にゆかりのある選手の方々が、この神奈川県のスポーツ、そしてサッカーをやっている選手に活力を与え、また指導等も含めて今後行っていただければ、神奈川県のスポーツも今後盛り上がっていくのかなと思いますし、そういったことが期待できるのではないかと思います。

 早速、質問に入らせていただきたいと思います。

 まず最初に、定県第64号議案、神奈川県スポーツ振興審議会条例を廃止する条例について伺っていきたいと思います。

 スポーツ振興法に基づいて設置された神奈川県のスポーツ振興審議会でありますけれども、今般、スポーツ基本法が国会で可決成立いたしまして全部改正がされたことに伴って根拠法がなくなり、スポーツ振興審議会条例を廃止していくという条例でありますけれども、これまで行ってきたスポーツ振興審議会における審議内容の有効性がどのように担保されていくのかお聞きしたいと思います。

スポーツ課長

 スポーツ振興審議会の設置に関して、その根拠となる法律がなくなったわけでございますが、これまで審議会委員の皆様から有意義な御意見、建議などを頂いてきたところでございます。

 具体的に申し上げますと、平成16年には神奈川県スポーツ振興指針の策定につきまして御意見を頂きました。また、平成20年には同指針の改定に関する御意見を頂いたところでございます。また、建議といたしましては、幼児期からの運動・スポーツ振興施策の在り方について御建議いただきまして、様々な施策に取り組ませていただいているところでございます。

 この有効性につきましては、文部科学副大臣からのスポーツ基本法等の施行について、その通知の留意事項で、スポーツ振興法の規定により策定された地方スポーツ推進計画についてはスポーツ基本法による計画とみなすとされております。現行の指針も新法にのっとっていくこととなりますので、これまでスポーツ振興審議会において御審議いただいたことは、そのまま生かされていくものと考えております。

飯田(満)委員

 このスポーツ振興審議会というのは長きにわたる歴史のある審議会でありまして、それを各歴代の委員が審議をされてきたわけであります。この審議内容について、これから継続をすると同時に事業実施等の担保をしっかりされていくのかどうか、確認の意味でもう一度お伺いしたいと思います。

スポーツ課長

 これまでのスポーツ振興審議会におきましては、県がスポーツの振興を図る上で大変貴重な御意見、建議を頂いてまいりましたので、御審議いただいた内容につきましては、その趣旨を踏まえまして引き続き取り組んでまいります。

 なお、直近の第117回の審議会まで御審議いただいた神奈川県スポーツ振興指針アクティブかながわ・スポーツビジョンの改定につきましては、新しいスポーツ推進審議会におきまして引き続き御意見を賜れればと考えているところでございます。

飯田(満)委員

 神奈川県のスポーツ振興審議会なんですけれども、知事の意見を聞いて教育委員会から委員に委嘱をされてメンバーが構成されているわけでありますけれども、午前中、議案の説明のところで少しありましたけれども、この委員の処遇についてどのように考えればいいかお伺いしたいと思います。

スポーツ課長

 スポーツ振興審議会がなくなることに伴いまして、現委員の皆様についてはその任を解く手続をさせていただくこととなります。また、新たなスポーツ推進審議会の設置につきましては、選出団体など委員の構成につきましては、これまでの審議会と同様とし、引き続き御意見を賜れればと考えております。

飯田(満)委員

 スポーツ振興審議会の委員におかれましては、一度委員の任を解かれるということですね。では次の質問に入ってくるわけですけれども、定県第67号議案の附属機関の設置に関する条例の一部を改正する条例の制定についてお伺いしたいと思いますが、これは先ほど言いましたように、スポーツ振興法がなくなったことに伴ってスポーツ振興審議会が廃止されるわけでありますけれども、同時にスポーツ基本法が制定されたことに伴って今度はスポーツ推進審議会が設置されるということでございます。今まではスポーツ振興審議会条例という形をとって来ましたけれども、今度は条例ではなく附属機関にした理由についてお伺いしたいと思います。

スポーツ課長

 まず、附属機関としての位置付けは、県のスポーツ振興審議会も、新たにお認めいただける場合のスポーツ推進審議会も附属機関としては全く同じでございます。ただ、個別条例でその審議会を定めるか、あるいは附属機関の設置に関する条例、包括条例で定めるかの違いがございます。その辺につきまして御説明申し上げます。

 これまでのスポーツ振興審議会でございますが、スポーツ振興法第18条におきまして、都道府県にスポーツの振興に関する審議会その他の合議制の機関を置くものとするとございまして、各都道府県必置の機関でございました。この規定の場合は、神奈川県の場合は個別条例でその審議会を設置するという形で今までやらせていただいておりましたので、個別条例で設置していたものでございます。今回施行されましたスポーツ基本法におきましては、その第31条において、審議会その他の機関を置くことができるとなっておりまして、地方自治体の裁量により設置できることとなったものでございます。本県におきましては、自治体の裁量により設置する審議会につきましては、地方自治法第138条の4第3項、普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として、審議会その他の機関を置くことができるという規定に基づきまして、附属機関の設置に関する条例で審議会を位置付けることとさせていただいておりますので、今回このような手続をとらせていただいておる次第でございます。

飯田(満)委員

 確認をさせていただきたいんですけれども、この審議会に当たっては、条例で審議会を定めるものと、逆に今言われたように附属機関の中に組み込む審議会とで、性格の違いにつきましてはどういうものがあるんでしょうか。

スポーツ課長

 審議会は全て附属機関でございますのでその性格は異なりませんけれども、その審議会を位置付ける条例が、個別条例で設ける場合と、包括した附属機関の設置に関する条例という一括の条例のどちらで定めるかという違いでございます。

飯田(満)委員

 分かりました。その包括的な附属機関の設置条例の中に組み込んだということと認識をさせていただきたいと思います。

 それから、今後、スポーツ推進審議会にされていくわけなんですけれども、そのときの委員についてお伺いしたいと思います。

スポーツ課長

 今回は法改正に伴います審議会の設置根拠に関する変更でございまして、スポーツ振興についての調査・審議あるいは建議など、その役割はこれまで同様新たな審議会にも引き継がれていくものと考えております。

 また、委員につきましては、年度途中、任期途中ということもございますし、また、現在、神奈川県スポーツ振興指針アクティブかながわ・スポーツビジョンの改定を進めている中で貴重な御意見を頂いており、協議の最中でもございます。これらのことから、新たな審議会であるスポーツ推進審議会の設置につきましては、先ほど申し上げましたが、選出団体など委員の構成につきましてはこれまでと同様とし、引き続き御意見を賜れればと考えております。

飯田(満)委員

 余り深く議論をするつもりはありませんけれども、この審議会は、今後の神奈川県におけるスポーツの現状、スポーツ振興にとっては非常に重要なものだと思います。今後、更なる少子化も迎えますし、高齢化も進行することが予測されるわけでありまして、この審議会の果たすべき役割というのは非常に重要になってくると思っています。この審議会が今後どのような方針を持って運営をされていくのか、また、今後の役割について明確にお答えをいただければと思います。

スポーツ課長

 新たなスポーツ推進審議会につきましては、前審議会と同様、スポーツ振興指針の改定あるいは生涯スポーツ社会の実現に向けた施策検討など、スポーツの推進に関する大変重要な事項を調査・御審議いただきまして御意見を賜ることで、より一層スポーツ振興に取り組んでまいりたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 冒頭にも言いましたように、今後、スポーツというものは人間性を高めるという部分で、教育においても非常に大きな役割を担うものと思います。スポーツはいろんなものがありますけれども、競技を通じて、またスポーツというものを通じて、学校ではなかなか学ぶことのないことも学べますし、今後、スポーツの精神というのは非常に重要なものになってくると思いますので、そういった役割もしっかりと担っていただき、この審議会の運営をお願いしたいと思います。

 次の質問に移りますが、生命の星・地球博物館については補正予算でも出されておりますけれども、この博物館事業について伺っていきたいと思います。博物館においては昭和26年に制定された博物館法というのがありまして、社会教育の精神に基づいて規定されているものなんですけれども、博物館の健全発展を図ると同時に国民の教育と文化の発展に寄与することが目的とされている法律であります。そこで、県立生命の星・地球博物館については、どのようなコンセプトを持って運営に当たっていらっしゃるのか、また、その運営手法を含めて、その特徴についてお伺いしていきたいと思います。

生涯学習課長

 生命の星・地球博物館は、日本全国でもこういう自然系の博物館が余りない中で、もしかしたら委員も御覧になっているのかもしれませんけれども、大きなテーマとして地球46億年の生命の神秘と、人類と地球の自然との関わりということを掲げております。神奈川を中心にしたいろんな自然科学に関する資料なども収集してございますし、神奈川の自然に関する展示というものもやっているということでございます。

 もう一つ特徴的なこととしては、調査・研究機能がございまして、学芸員の方たちがいろいろな資料を収集してきて研究してございます。県内に自然科学系の学部を持っている公立大学はございませんので、そういう意味ではシンクタンク的な機能も持ってございまして、絶滅危惧種などいろんな野生生物の調査結果などをレッドデータブックにまとめて、生物の多様性の保護に貢献をさせていただいていると考えてございます。

 あわせて教育委員会の社会科学施設ということですから、当然学校での学習支援機能にも力を入れていきたいと考えてございまして、毎年多くの小中学校等にも利用いただいているという点がコンセプトというか、特徴的な機能と思っております。

 それから運営手法ですけれども、今お話ししたように、長期的な視点で資料の収集をしなくちゃいけませんし、継続的な調査・研究という活動も特性でございますので、現在のところ、指定管理者制度ということではなくて、県が直営で施設を運営してございます。ただし、入り口の総合案内業務とか設備の運転管理業務などは委託可能な業務ですので、それは委託をして運営をしているということです。

飯田(満)委員

 県内外の自治体直営または指定管理者制度によって運営されている博物館は多く見受けられますが、どの博物館も来場者数の増加には非常に努力をされ、工夫をされているところだと考えています。そこで、この生命の星・地球博物館の年間来場者数について伺っておきたいと思います。

生涯学習課長

 昨年度の実績でお答えさせていただきますと、常設展示及び年間何回か企画展をやってございますけれども、常設展示ですと昨年有料で入った方が9万1,700人ほど、無料の方が11万6,900人ということで、合計20万9,000人ほどとなってございます。それから特別展の入館者、ミュージアムライブラリーなどもございますフリーゾーンの入館者も全て加えますと、年間29万8,000人程度、約30万人という数になってございます。

飯田(満)委員

 観覧料については四つに区分されると思います。中学生以下、15歳以上20歳未満、20歳以上65歳未満、高校生・65歳以上と四つに区分をされるんですけれども、直近の来館者数のデータをお示しいただきたいんです。中学生以下については小学校低学年、幼稚園児も来館すると側聞しておりますけれども、来館者数を把握するために、四つの区分ごとに人数把握ができていらっしゃるかどうかについてお伺いします。

生涯学習課長

 今委員からお話があった大きな分類でいきますと、中学生以下が9万4,000人、15歳以上20歳未満が2,700人、20歳以上65歳未満が6万9,000人、高校生・65歳以上合わせて1万9,800人ほど、障害をお持ちの方その他が2万2,900人ほどとなってございます。中学生以下の細かい内訳といたしましては、園児については2万1,400人ほど、小学生が6万3,500人、中学生が約9,000人という数字になってございます。

飯田(満)委員

 中学生以下の9万4,000人の内訳として小学生が6万3,500人、幼稚園児は約2万人ということなんですけれども、小さいお子さんの来館が多いようです。全体的に見まして約半数を占めますので、中学生以下の方々が多いのかなと思います。

 そこで、この博物館は1995年、平成7年に開館されていまして、16年が経過しているんですけれども、この間の年間のランニングコストについてお伺いしたいと思います。

生涯学習課長

 今年度の予算でお答えさせていただきたいと思います。合計で1億9,866万円ほどが館全体の予算になってございます。内訳は、光熱水費とか清掃代、設備の管理委託など、いわゆる維持管理の関係が1億7,300万円ほどです。それから特別展の開催とか常設展の総合案内の委託など、いわゆる展示事業費が1,750万円ほどです。それから本県の自然環境に関する研究活動を学芸員の人たちなどがやってございますので、この調査研究で195万円ほど、それから調査研究活動や展示事業に必要な資料の収集整備費が380万円ほど、その他、県民向けのいろいろな講座なども学習支援事業ということでしてございますので、これが195万円ほどでございまして、これらを全部合わせて先ほどお話ししました1億9,800万円ほど、約2億円というところでございます。それから、いろんな資料を収集してございますので、情報システムのデータベースの運用経費として約3,100万円ほどかかってございますので、両方合わせると2億3,000万円程度ということでございます。

飯田(満)委員

 当館については維持管理で1億9,800万円、約2億円かかっているということなんですけれども、これが高いか安いかという判断は個々それぞれ違ってくるとは思うんですけれども、それにしてもこの館を運営していくに当たって一つの事業体として考えていく中においては、経営的な感覚もやはり必要になってくると思うんです。経営感覚ということを考えた場合、今後様々な工夫が必要になってくると思うんですけれども、そこについてはどのような考えを持っていらっしいますか。

生涯学習課長

 もっとお客さんを引き付けるために展示品の充実などを図っていきたいところですが、予算がなかなか厳しい中では難しいところがあるのかなと考えてございます。ただ、一つ考えておりますのは、展示内容と関係する大学等とも連携を結んでおりますが、そういう中で展示品などについても寄附を頂いたりするのもいいのかなということでございます。それから、箱根に立地してございますので、なるべく地域振興に役立てるように、地域の観光関係のところと提携を組んで、こちらもお客さんにたくさん来てもらえるような宣伝をする、協力関係を結んでいくこともいいかなと思っております。あとは、学芸員の方一人一人が自分で創意工夫をして、いかにお客さんを呼んでこれるか、そういうところに努力をしていって力を結集していただければ経営的にも上向きになってくると感じているところです。

飯田(満)委員

 実は先般、生命の星・地球博物館に伺わせていただいてきました。立地的にも箱根の入り口にありまして場所も非常に良いところだと思いますし、立派な施設で、観覧をするにしても非常に見やすい施設だという印象を受けました。ただ、館を運営していくに当たっては維持管理が占める部分は大きなものになってきます。先ほど伺った予算の中の占める割合でいくと、80%から85%ぐらいがほとんど維持管理経費に当たっていくのかなと思っております。観光案内所など、様々な箱根の施設等ともいろんな連携をとっていかなくちゃいけないということでありますけれども、来館者数を増やすという意味も含めて、先ほど約20万人という答弁がありましたけれども、これを25万人なり30万人にするための工夫をしていっていただけたらなと思っております。

 そして、博物館の中にはミュージアムシアターがありました。このミュージアムシアターにネーミングライツパートナーが導入されていると側聞しているんですけれども、そのパートナーについて伺いたいと思います。併せて契約金額がどのくらいなものかお伺いしたいと思います。

生涯学習課長

 ネーミングライツのパートナーですけれども、星槎大学、星槎国際高等学校などを運営されております学校法人国際学園をパートナーとしてございまして、今委員からお話がございましたミュージアムシアターの名称も、SEISAミュージアムシアターという名前を付けてございます。

 それから契約金額ですが、年間52万5,000円、5年間で262万5,000円ということになってございます。

飯田(満)委員

 ネーミングライツを導入されていて、星槎大学がこの命名権を取得されていらっしゃるんだという答弁なんですけれども、私が訪問したときに頂いた案内のパンフレットの中には、星槎大学という名前が出てこないんです。配置図を見てもミュージアムシアターという名前でしか場所の提示はされていないんですが、命名権を買われている星槎大学との契約の中身はどのようなものになっていらっしゃるんでしょうか。

生涯学習課長

 配布が遅れていたのかもしれませんけれども、今はパンフレットとかシアター前の看板などには新しく星槎の名前を付けたものを作成してございます。それから、ホームページなどでも星槎学園の名前が出てくるようにしてございます。ネーミングライツパートナーですので、当然相手方も紹介をしていくという内容になってございます。

飯田(満)委員

 入館のときに頂いたパンフレットの中に載っていないというのは、古いものを配られていたという理解でよろしいんですか。

 つまり、何のために命名権を買われたのかというと、一つはPR効果も含めて5年契約で262万円という金額を出されていると思うんです。やはり星槎大学の宣伝も含めてこういうところに載せなくてはいけないんじゃないかなと思っております。ましてや年間来客数が20万人ですので、20万人の方々の目に付くような形をとってあげないと、命名権を買った意味はないのではないのかなと思います。内容を察するに、多分古いパンフレットがたくさんあって、それを配らなきゃいけないのかなということもあるかと思いますので、そうであるならばシールを上から貼るとか工夫をされた方が、相手側の立場を考えた場合に重要だと思いますので、その辺は是非よろしくお願いしたいと思います。

生涯学習課長

 委員お話しのとおり古いパンフレットにつきましては、残部については使い終わるまで使用させていただけるということで学校法人国際学園の了解を得ているということでございます。今新しいものを印刷予定で、11月頃にはできるということでございます。しかしながら、お金を頂いてネーミングライツをやってございますし、信義、誠実という相互の理解がございますので、こういうことがないように今後気を付けてまいりますし、何より利用者の増に努力をして応えていきたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 事情はよく分かりました。シールをつくらなきゃいけないという作業が出てまいりますし、お金のことも絡んでくると思いますので、ネーミングライツパートナーとの間でそういう話ができているということであるならばそれでいいです。

 それから、命名権の金額が年間52万5,000円と設定されているんですけれども、5年間で262万5,000円という金額の根拠についてお伺いいたします。

生涯学習課長

 類似施設の事例を踏まえて見積もったということです。初めての試みでしたから、それしかなかったんだと思いますけれども、参考にしたのは相模原公園グリーンハウスで、ここは平成20年度の利用者が約7万人でございます。ここが50万円でネーミングライツをやっておりました。生命の星・地球博物館のミュージアムシアターの映像を年間約5万人に見ていたただいているとして、相模原公園の7万人よりは少し少ないんですけれども、類似の規模ということで参考にさせていただいて、落札価格が52万5,000円ということでございます。予定価格は50万円でやりました。

飯田(満)委員

 県有施設、県有財産につきましては、この間の一般質問でもさせていただいたんですけれども、類似施設を一つの目安とされていらっしゃるということです。今の答弁にもあったんですが、そこの施設について、館の中の一部でありますので、どのくらいの管理コストがかかっているかというのはなかなか算出しづらいとは思うんですけれども、次の入札契約のときには少しでも高く買っていただけるように付加価値をしっかりと付けていただきたい。そのためには先ほども言いましたように、当館における来場者数を増やしていくということが付加価値を高めていくことになるんだろうと思います。もう1点は、シアターで行われている映像の充実を進めていくということが大事なのではないかと思います。そこについては是非よろしくお願いしたいと思います。

 それから、ミュージアムシアターにおけるネーミングライツに関してはよく分かったんですけれども、一方で生命の星・地球博物館というハード全体における施設命名権の考え方についてはいかがなものでしょうか。

生涯学習課長

 実は他の博物館の事例で、その施設全体にネーミングライツを導入しようとしたときに、資料の寄贈者から、一企業が運営しているような勘違いをされる施設には余り寄贈したくないというような経緯でネーミングライツが取りやめになったというお話も承っております。この生命の星・地球博物館は寄贈資料が非常に多うございます。昨年度は3万4,900点ほど資料を受け入れていますが、そのうち寄贈によって受け入れたのは1万3,000点で、3分の1が寄贈でございます。頂く資料の中には貴重な標本類、コレクションなども寄贈されてございまして、館の運営には寄贈者の協力は欠かせないと認識をしているところです。そのような事情もあって、ネーミングライツの導入に当たっては、利用者とか資料寄贈者の理解が得られなければいけないと考えてございますので、現段階では施設そのものへのネーミングライツの導入は考えていないということでございます。

飯田(満)委員

 寄贈者のこともあって、それから今後新たな収蔵等をすることを察すると、現段階においては当館においてのネーミングライツの導入はなかなか難しいのではないのかなという答弁だと思います。それも極めて大事なことだと思うんですが、先ほどの繰り返しになりますけれども、一方で経営的な感覚を取り入れるということによれば、約2億円の維持管理費を県民の血税を使っていくわけでありますので、それを少しでも抑えていく努力は必要なのではないのかなと思っております。今の答弁にあったような配慮もあって、ネーミングライツの導入については、ミュージアムシアターだけになったのではないのかなとは思ってはいるんですけれども、今後様々な努力をしていただければと思います。

 それから、先ほど来から出ていますミュージアムシアターですが、先ほど来館者数について答弁をいただきましたが、9万人と約半分は中学生以下であります。幼稚園児が2万人、小学生が6万人という人数なんですけれども、このミュージアムで流されている映像は三つありまして、生命の星・地球奇跡の旅立ちが15分程度、生命の星・地球生命の輪舞も15分程度、それからお子さん用のインタラクティブクイズ怪人ネイチャーランドの挑戦が約20分間ということで、この三つの内容を1日6回行っていると説明を受けてまいりました。生命の星・地球奇跡の旅立ちと、生命の星・地球生命の輪舞は大人向けのもので、子供に映像を理解させるにはなかなか難しいものだと思うんですけれども、その内容を子供さんたちにも理解させるための工夫、努力は必要だと思います。そこについて考え方をお伺いしたいと思います。

生涯学習課長

 今お話があった映像のうち、奇跡の旅立ちと命の輪舞の2本は中学生以上から大人までを対象として、地球と生命の奇跡の歴史とか生命の不思議さなどを内容としている映画です。これ自体は博物館を御覧になる前のガイダンス的なものと考えて作っているということでございます。今、小学生以下のお子さんには、内容がなかなか難しいんじゃないかということで、怪人ネイチャーランドの挑戦というクイズ番組風のものを館としては作成したところでございます。館の職員の話を聞きますと、団体で訪れている小学生とか幼稚園児でもかなり楽しそうにクイズに参加している様子が見られますということです。それから、春や秋の遠足シーズンなどにはシアターが大変賑わっていると。確かにもっとずっと小さいお子さんには難しいのかなという話がありましたけれども、全体的には小学生の課外学習には役立っているんじゃないかなという印象は今のところ持っているようです。ただ、今のような御指摘もございましたので、実際見られている方たちがどのぐらい理解されているのか館の中で検証していく努力は必要なのかなと思ってお話を承りました。

飯田(満)委員

 教育局の皆さんもこの館に行ったときに是非御覧になっていただきたいと思うんです。私が行ったときは休みの日だったものですから、お子さん連れの方も大勢いらっしゃいまして、たまたまお昼の時間帯の怪人ネイチャーランドの挑戦を上映していましたので、私も一緒に見させていただきました。これはクイズに参加をするんですね。三つのクイズに対して答えをボタンで押せるようになっていて、私が行ったときには55名がクイズに参加されていました。そのうちお子さんは40名ぐらいだったと思うんですけれども、このお子さんの中に泣いちゃったお子さんもいました。というのは、御覧になっていただくと分かりますが、怪人ネイチャーランドですから、出演者が怪人のメイクをしていて、それに驚いて泣いちゃったというお子さんがいましたので、小さいお子さんが学習するということであるならば、もうちょっと夢のあるキャラクターが出てくるものにされた方が非常に喜ばれるのではないかと思いました。また、そういう方が楽しさも出てくるんじゃないかなと思います。たまたま私が挑戦したものは走るスピードについての映像だったんですけれども、大学生でも分からないような計算式が出てきまして、時速についての説明だったんですけれども、私でもあの説明では分かりませんし、子供さんでは余計に分からないと思います。やっていることは楽しく面白いんですけれども、中身が難しいのかなと思いますので、次に中身の改定があるときには工夫をしていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 それから、お子さん用に配られている三つ折りのパンフレットなんですけれども、博物館へようこそという文章が書かれていまして、その中で、複雑な地球環境に適応した発展とか、現在まで進化し多様化してきましたというように、難しい言葉が使われていまして、私の前にいた小学校4年生の女の子に聞いたら、言葉がよく分からないと言っていました。小さいお子さんが来るということもあって仮名の振ったパンフレットが配られているんですけれども、これについても新たに作るときには工夫を凝らしていただければと思っておりますが、決意をお願いします。

生涯学習課長

 仮名を振るなどの努力はしていたようですが、今御指摘のとおり、適応とか多様化という言葉は確かに難しいのかなと感じました。今、これとは別に幼稚園児などの幼児向けの、動物とか植物とかたくさんのオリジナルスタンプを押しながら館内を周って歩けるようなリーフレットタイプのものも作成中でございますが、なるべく小さい頃から博物館で楽しんでいただければと考えてございますので、より良いものを作る努力をしてまいります。

飯田(満)委員

 是非よろしくお願いいたします。

 それでは、補正予算の質問に入らせていただきたいと思いますが、生命の星・地球博物館資料整備費、231万円が計上されております。今回、どのような経緯から映像を作成することになったのか伺いたいと思います。あわせて制作した映像をどのように活用されていくのか伺いたいと思います。

生涯学習課長

 先ほどもちょっとお話ししましたけれども、なかなか財政状況が厳しい中で、映像も平成7年の開館当初から同じハイビジョンの映像を上映しております。今回、国の、住民生活に光をそそぐ交付金の活用ができることになりましたので、それを積極的に使って住民の方々に箱根地域の魅力を再発見していただくとか、県の外に向かっても生命の星・地球博物館をアピールできるような、観光産業にもつなげられるような目的も持って新しい映像を作りたいと考えているところでございます。

 それから、活用の方法につきましては、今お話ししました箱根地域の魅力をアピールするということでございますので、貴重な環境の保全とか地域資源の活用などを促すというような内容も盛り込みながら、映像をDVD化して学校とか旅行会社とかにも配布をして、生涯学習施設としての博物館の活用の促進につなげていきたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 予算額を見ますと231万円と低い金額ですけれども、この内訳についてはどのように考えていらっしゃるんでしょうか。

生涯学習課長

 この231万円は今年度の企画構成案をつくったり、脚本の制作のための委託費用と考えてございます。実際、中身については来年1年かけて箱根の四季折々の自然環境なども撮影したいと考えてございますので、今年の231万円は最初の企画関係の予算ということでございます。

飯田(満)委員

 今年度に関しては企画に関する予算が231万円であると。では来年度については、このDVD、映像を作るに当たってどのくらいの費用が必要になってくるのかについて伺いたいと思います。

生涯学習課長

 これから予算要求をしてまいりますので余り細かな話はできませんけれども、3,000万円ぐらいは映像会社への委託料としてかかるのかなと考えてございます。内訳としては、演出費用、スタッフ費用、編集費、ロケーション関係、機材関係ですと撮影機材とか録音機材費、制作に当たってのスタジオの使用料など、もろもろ含めて大体そのぐらいかかるのかなと今のところ見込んでございます。

飯田(満)委員

 先ほども議論させていただいたんですけれども、今回の231万円と、この後も含めて3,000万円ぐらいの費用をかけてDVD、映像を作っていくということでありますので、是非子供たちにも分かりやすいように、映像にも工夫をしていただきたいと思います。

 また、ジオパークを目指すために箱根の魅力というものをアピールしていく映像ということであるんですけれども、どのような映像とイメージをすればよろしいんでしょうか。

生涯学習課長

 博物館のあるところは箱根の入り口でございますので、箱根は火山の博物館と言われるような地形でもございますので、火山の様子、県民の財産として箱根地域の自然の魅力をふんだんに盛り込んだ内容にしたいと思っています。具体的には空撮とかハイスピードカメラなども使って、ふだん人の目では見ることができないような映像を盛り込んでいきたい、できれば県外とか海外にもアピールできるような質の高いものを作っていきたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 今回、この補正予算の目的からして、箱根の世界ジオパーク認定に向けた取組を推進していくんだという意味合いを含んでいると私は理解するんですけれども、ジオパークにおける生命の星・地球博物館の役割についてはどのように認識をされていらっしゃるか伺いたいと思います。

生涯学習課長

 ジオパークに向けた認識ですけれども、基本的には地元の市町村、小田原市、箱根町、真鶴町、そして湯河原町の1市3町が中心になって進めていくものと認識をしてございます。ただし、箱根の入り口のところに博物館がございますので、学術的な知識のフォローとか博物館内にある展示施設を有効に活用し、1市3町を強力にバックアップできるようにしていきたいと考えてございます。

 ちなみに今年も、12月の実施事業として、箱根ジオパークをめざしてという企画展を開催する予定ですし、学芸員が講師となって、箱根をジオパークとして楽しむためにという講座をやって盛り上げていきたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 箱根のジオパーク認定に向けて取組を進めることについては、私は非常に賛成でありまして、先ほど議論もありましたけれども、「武家の古都・鎌倉」の世界遺産の登録に向けて、今、鎌倉も本県も我が国においても、一生懸命努力をされていただいているところでありますけれども、一方、このジオパークについても登録に向けて箱根も一生懸命努力をされています。現在、日本における世界のジオパークというのは洞爺湖の有珠山とか島原半島が認定されている状況でもありますし、神奈川の中においても、一方では世界文化遺産の認定を目指し、もう一つは箱根という町がジオパーク認定を目指して努力するということは、県民としてはうれしい話でありますので、どうかこれに向けてひとつよろしくお願いしたいと思います。

 ちなみに、平成24年度の認定に向けて頑張っていかれるということでありますので、今回、DVDを作っていくというのは、その一助になっていくのだろうなと思います。ですから、中身の映像については鋭意工夫をしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 それから、この映像資料についてなんですけれども、基本的には博物館の中のミュージックシアターで上映をしていくという考えでいいのか、それとも別のところでの活用、先ほど旅行会社ということをおっしゃっていましたが、教育活動の中でも使っていかれる予定があるのかどうか伺いたいと思います。

生涯学習課長

 映像として作成したものに館のPRの内容を一部加えるような形にしてDVD化をし、旅行会社など観光関係、さらには学校などにも配って学習にも使っていただけるようにと考えてございます。

飯田(満)委員

 博物館としての役割をしっかりと果たしていただきながら、魅力を高めていただくように鋭意努力をお願いいたします。また、老若男女を問わず幅広い方がこの生命の星・地球博物館という施設を訪れるわけでありますので、今後も来館者数を高めていく努力は必要だと思います。そこに向けての努力もよろしくお願いをして、次の質問にまいりたいと思います。

 次は、神奈川県のまなびや基金について伺ってまいりたいと思います。今回、補正の中でもまなびや基金の積立てとして4億4,700万円を計上されているんですが、教育施設の整備推進をしていくということで、財源確保の面でもまなびや基金というのは大変重要な役割を果たしていかれるのではないかなと思っております。

 そこで何点か伺いたいんですけれども、まず、確認の意味で、まなびや基金を設置した目的を伺っていきたいと思います。

教育財務課長

 現在、教育委員会ではまなびや計画に基づき県立高校の耐震化など施設整備を進めておりますが、こうした整備事業には多額な財源を必要としますので、可能な限り自主財源を確保する必要がございます。一方、卒業生等で組織しています同窓会などの篤志家の方々からは、母校の教育環境につきまして高い関心が寄せられておりまして、寄附の話も頂いておりました。こうしたことから受け入れた寄付金を適切に管理いたしまして、県立学校などの教育環境の整備に是非活用させていただきたいということから、平成21年度に神奈川県まなびや基金を設置したものでございます。

飯田(満)委員

 このまなびや基金は、これまでどのくらいの寄附があったのかお伺いします。

教育財務課長

 平成22年度末で約1億円の寄附を頂いてございます。

飯田(満)委員

 約1億円という額なんですけれども、これはこれまでどのように運用をされてこられたんでしょうか、また、使ってこられたんでしょうか。基金取崩しで使った事例とかあったら、紹介していただきたいと思います。

教育財務課長

 これまで2件使っておりまして、1件は武山養護学校のちゅう房の改装でございます。もう1件は秦野養護学校のトイレの改修でございます。

飯田(満)委員

 この基金の性格なんですけれども、どのような使い方をされてもいいという理解でいいのか、それとも目的を持った使い方をしなければいけないのか、性質についてお伺いしておきたいと思います。

教育財務課長

 基本的には教育環境の整備ということで使わせていただいております。内容は、指定寄附といいまして特定の場所の改修に使うのと、場所等が指定されないで全部使い方を任されるという2種類の寄附の申出を受け入れるスキームになっております。

飯田(満)委員

 今まで寄附を頂いた中については、目的を問わず寄附を頂いたものが多いのではないかなと思います。その中でこれまで2件の支出があった事例の詳細については伺っているんですけれども、今回計上されている4億4,700万円という金額はどこから寄附を頂いているものなのか、差し支えなければ答弁をお願いしたいんですけれども。

教育財務課長

 寄附をしていただいた相手方は、本年解散いたしました二つの財団法人でありまして、残余財産をまなびや基金に寄附したいと大変有り難いお話を頂きましたので、受入れをさせていただいたものでございます。具体的には(財)安藤為次教育記念財団から4億円、そして(財)神奈川県ふれあい教育振興協会から約4,000万円、それぞれ6月と7月に御寄附を頂いたものでございます。

飯田(満)委員

 財団の解散に伴って受けた寄附であると。そのうち額の多い安藤為次教育記念財団は、どのような性格の財団なんでしょうか。

教育指導部長

 安藤為次教育記念財団は、かつて横浜で長く教育に携わっていらっしゃいました安藤為次さんという方が非常な篤志家でいらっしゃいまして、御自分の財産を子供たちのために使ってほしいという本人の遺志を継いで、この記念財団ができました。これまで長年にわたりまして、地域に貢献している県立高校の部活動等団体に対して、記念賞として最高で50万円ぐらいを毎年、何団体かに送ってこられてございまして、総額にしますと数百万円単位でございました。そういった記念賞により、一生懸命やっている高校生、一般の社会人の団体にも表彰等をしていただきました。ただ、今こういう世の中になってきまして、なかなか維持運営が難しくなってきたということで解散したと伺っております。いずれにしましても、これまで私ども教育委員会、県立高校、私学も含めて、生徒の活動に対して大変な御寄附を頂いた財団であるということでございます。

飯田(満)委員

 今の御説明にありましたように、学校教育の発展に寄与し、活躍されている団体等に非常に理解がある財団であったということで、それが解散されるということは非常に残念ではあります。一方で神奈川県にこれほど多額の御寄附を頂けるということについては非常に敬意を払わなければならないと思います。それを是非有効に活用させていただかなければいけないんではないかと思うんです。そこで何点か伺いたいんですけれども、この寄附を受けるに当たって課税上の措置というのはどのようにとらえていらっしゃいますか。

教育財務課長

 法人につきましては損金勘定ということで控除されることになってございます。個人からの寄附につきましては、確定申告による所得税、住民税の寄付金控除が対象になってございます。

飯田(満)委員

 ということは、今回この寄附を受ける県は税金はかからないということですか。

教育財務課長

 そのとおりでございます。

飯田(満)委員

 分かりました。理解いたしました。

 そこで、これまで受けた寄附も含めて4億4,700万円という額があるんですけれども、これをどのような形で今後有効に活用されていかれるのか、その運用の仕方について考えを伺っておきいたいと思います。

教育財務課長

 この基金の使い方ということでお話しさせていただきますと、今回寄附をしていただいた団体は長年にわたって神奈川県の教育に支援してこられた団体でございまして、例えばこの寄附の運用益を教育環境の向上に資する事業の財源の一部にして末永く有効に活用させていただくなど、今後、教育委員会内で検討するとともに、財政当局とも調整を図ってまいりたいと考えてございます。

飯田(満)委員

 本県にとっても、また学校や生徒にとっても有り難い御寄附を頂いたわけでありますので、その運用につきましては是非慎重審議の上、活用を図っていただきたいと思います。

 それから、こうした寄附は大変有り難いことで、更に寄附を受け入れて、基金を活用していかなければならないんですけれども、頂くに当たってのPR活動といいましょうか、今後どのような工夫をされていかれるのか伺いたいと思います。

教育財務課長

 まなびや基金につきましての周知でございますが、これまで県のホームページへの掲載のほか、県内に本店をお持ちの企業など約170社にリーフレットを送付するとともに、県内の市町村にもリーフレットを配布いたしまして、多くの県民の方々がおいでになる市町村の施設に置いていただけるようお願いしているところでございます。さらに、教育委員会の現場においてリーフレットを配布したほか、神奈川新聞の県民の窓や県のたよりにもまなびや基金につきまして掲載させていただいているところでございますが、引き続き効果的な広報につきまして努めてまいりたいと考えております。

飯田(満)委員

 この神奈川県においても例外ではないんですけれども、財政的には厳しい状況でありますので、是非こういう基金を活用していっていただきたいと思います。

 また、この基金を設立するに当たって議会の中からもいろいろな要望があったと側聞いたしておりますので、それらも踏まえて、今後県立高校の維持管理というものも含めてうまく使っていっていただければなと思っておりますので、周知のための工夫もさることながら、引き続き有効に活用していっていただきたいと要望させていただきます。

 次の質問に入りたいと思います。アクティブかながわ・スポーツビジョンの改訂版について伺っていきたいと思います。

 条例の中でもちょっと出てきたんですけれども、スポーツ基本法が国会で成立いたしました。超党派によるスポーツ議連で法制化に向けて長年様々議論をしてまいりました。私も前々職のときからスポーツ基本法の制定においては様々な勉強会に出席させていただいた経緯もありまして、今回このスポーツ基本法の制定に当たっては個人的にも非常にうれしい思いであります。さらにこの法律が、スポーツをする方々、見る方々、サポートする方々にも有益な形のものになっていくことに我々も努力を惜しまず協力していきたいと思っております。

 実は、このスポーツ振興法が制定されたのは東京オリンピックの前、1961年でありまして、その後はプロスポーツが発展してきまして、スポーツに参加する方々も徐々に増えてきました。現在はスポーツをするのはもちろんなんですけれども、見る、ボランティア等も含め支える、といったような形でスポーツへの関わり方が進化してきています。

 そこで、確認の意味でも伺っていきたいんですけれども、アクティブかながわ・スポーツビジョンは、国会で成立したスポーツ基本法との整合性が図られているのかどうかについて伺いたいと思います。

スポーツ課長

 スポーツ基本法の特徴と主な内容でございますが、報道などでスポーツ権という言葉がよく使われておりますけれども、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとし、今回、全ての人々がスポーツを楽しむ権利が明記されたことが挙げられます。一方、県のスポーツ振興指針でございますが、スポーツのあるまち・くらしづくりを基本理念としておりまして、県民の皆様が生涯にわたってスポーツに親しむという考えが基本となっておりますので、スポーツ基本法の考え方と同じ方向性にあるものと考えております。

飯田(満)委員

 スポーツ基本法というのは前文で、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことが全ての人々の権利と明記されていまして、すなわちユネスコの体育・スポーツ国際憲章で定めたスポーツ権というものを人々に認めているというのがこのスポーツ基本法なのであります。

 そこで、このスポーツ基本法には、地方公共団体はスポーツ事故の防止に努めると記載がありまして、このスポーツ基本法に基づいてスポーツ施設の安全管理、施設修繕・改修などが今後の課題になってくると思うんですが、神奈川県としての取組を伺いたいと思います。

スポーツ課長

 県民の方が少しでも快適に御利用いただけるよう努めることは大変重要であると考えております。中でも施設の安全管理は、御利用になる皆様の安全の確保ということで、最も重要であると考えております。具体的には日々の施設管理の中で安全管理に努めますとともに、施設の不備、故障が発生した場合には必要な修繕等につきまして、緊急性、優先度を十分鑑みながら対応してまいりたい考えております。

飯田(満)委員

 スポーツ基本法の法制化の中で、安全性に努めなければならないということが特徴的に示されております。2006年の夏に埼玉県ふじみ野市で、市営プールの排水口に女児が吸い込まれて亡くなった事故がありました。その後、全国で4,000箇所のプールの排水口の不具合が見付かったという事例があるんですけれども、仮にスポーツ基本法がその前に示されていれば、スポーツの安全性が確保されるという意味で、こういう事故はなかったんじゃないかと推測をするんです。そういう意味でも今回のスポーツ基本法の制定というのは非常に重要な部分でありまして、安全管理に関しても、今後声が非常に上げやすくなると思っています。

 そして、このスポーツビジョンなんですけれども、策定された年度が今年度の2011年であり、2015年、平成27年度までを計画期間と定めていて、一定の成果を上げようとするもののようです。そこで、これまでの取組の成果、中間評価がアクティブかながわ・スポーツビジョンの中では行われていると思いますけれども、その内容について伺っていきたいと思います。また、その課題についてもお示しをいただきたいと思います。

スポーツ課長

 アクティブかながわ・スポーツビジョンでございますけれども、スポーツ振興に向けた全庁的な様々な取組を推進しておりまして、この6年間の取組につきまして総合評価を行いましたが、全体的には、2010年までの当面の取組につきましては、おおむね予定どおりに取り組めていたと考えてございます。

 数値目標でございますが、平成27年度、2015年度までの数値目標として、成人の週1回以上のスポーツ実施率を2人に1人、50%以上にするというものを掲げてございますが、その数値が策定時の平成13年度、37.1%でございました。それが平成22年度には42.2%まで向上していることが挙げられると存じます。

 今後の課題でございますが、運動やスポーツをしたいが、できないという成人の方が、アンケート調査で49.1%にも上っております。スポーツをしなかった理由を尋ねますと、20代から50代の方中心に、「仕事が忙しくて時間がない」、「機会がない」という回答が多くを占めております。このようなことから、仕事が忙しくて時間がない方々にも運動やスポーツを実践していただけるようにしていく取組が必要と認識しております。この点につきましては、3033運動あるいは毎年10月に行っております県民スポーツ週間などにおきまして、一層の工夫をしながら継続して取り組んでまいりたいと考えております。

飯田(満)委員

 今御説明いただいたように様々な課題があるわけでありまして、それを今後の課題として改めていくことも必要になってくるのではないかなと思います。2004年に策定されてから今年で7年ですから、27年まであと約4年ありますけれども、その中で一つ一つ課題をクリアにしていっていただきたいと思います。

 それから、このスポーツビジョンについては少し踏み込んだ議論をさせていただきたいと思います。改訂版の序章の(3)、スポーツ振興における県の役割の中で、住民に身近なスポーツ環境の整備については市町村が行っていくんだとあります。それから、広域的・横断的あるいは専門的で高度なニーズや課題に関するスポーツ環境の整備については神奈川県が担うんだというふうに書かれています。ここで言う県の役割について、具体的にどのようなことを想定されているのか伺っておきたいと思います。

スポーツ課長

 まず、スポーツ環境の整備ということで申し上げますと、身近な、あるいは地域のスポーツ施設、地域の特色を生かした海水浴場などは市町村の役割であると考えてございます。また、県立体育センターなどの大規模大会を開催する広域的なスポーツ施設、教育力向上の拠点となる高度で専門的な設備あるいは山岳スポーツセンターや相模湖漕艇場など特殊な競技施設は県の役割と考えております。

 また、地域に密着したスポーツ施策ということでは、身近な地域のスポーツ大会や交流大会などの企画・立案・実施などは市町村の役割であると考えておりまして、市町村を横断するような広域的なスポーツ施策あるいは市町村や関係団体等と連携した施策などの企画・立案等につきましては県の役割であると認識しております。

飯田(満)委員

 言葉で言うのは非常に難しいところもあると思うんですけれども、単体のものに対しては市町村で、横断的なものについては県の中で取り組んでやっていかれるんだということなんだろうと理解いたします。

 それから、第3章のスポーツのあるまち・くらしを実現するためにでは、二つの柱、七つの施策について示されていますが、二つの柱の中の、スポーツ活動を拡げる環境づくりの推進の中で「しくみづくりは・・・」と「場づくりは・・・」というものがあります。「場づくりは・・・」という方に着眼していきたいと思っているんですけれども、神奈川県の中においてもスポーツ施設というのは十分ではない、不足していると私は理解しているんですけれども、スポーツの場における充実については、県としての取組はなかなか進んでいないのかなと思います。そこで、スポーツの場についての認識と、それへの課題についてはどのように取り組んでいかれるのか伺いたいと思います。

スポーツ課長

 スポーツ振興を図っていく上でスポーツ活動の場を確保することは大変重要であると考えております。また、スポーツを行うに当たりまして活動の場をより多く確保していただきたいという御要望があることも十分承知しております。しかしながら、県で新たにスポーツ施設の整備を行うことは、現在は非常に難しい状況でございますので、既存のスポーツ施設をいかに有効に利用していくかが重要になってくると考えております。そこで、県で県民の皆様に学校体育施設を御利用いただけるよう学校施設の開放に積極的に取り組み、ほとんどの小・中・高の学校におきまして施設開放を実施させていただいているところでございます。

 さらに、県内に多くの大学があること着目いたしまして、そのスポーツ施設を有効に活用させていただけないかと考えまして、県内大学の施設利用につきまして調査を実施させていただきました。その調査からは、回答していただけた大学の約半数が、所有するスポーツ施設を開放していいとのことでございます。今後はこれらの大学により一層の施設開放の協力をお願いするなど、県民の皆様のスポーツ活動の場の拡大に努めてまいりたいと考えております。

飯田(満)委員

 アクティブかながわ・スポーツビジョンの「場づくりは・・・」に、スポーツにおける運動施設についての記載がありますし、スポーツをするには当然のことながらグラウンドや体育館などの施設というものが必要になってまいりますので、そこの場づくりというものは県としてもしっかり進めていただきたいと思います。

 それと、県立高校のグラウンド、大学・企業が持っているグラウンド等のスポーツ施設があります。企業・団体が持っているのと、企業の福利厚生施設として持っているものがあります。これらについて県民が利用するに当たって、神奈川県として交渉に当たっていただく等々への配慮というか、グラウンド確保に向けて取組を進めることができないものかどうか伺いたいと思います。

スポーツ課長

 今、民間施設の開放等につきまして県としての取組はいかがかという御質問だったと考えますが、まず、大学に着目して調査を行いましたのが民間の最初の出発点でございます。大学と県とのつながりは様々ございますので、まずは大学からそういう調査をさせていただきました。今後はそれを更に拡げまして、民間企業にも、スポーツ施設等の開放のお願いをさせていただけないかどうかにつきまして、市町村との協力体制も含めて取り組んでまいりたいと考えております。

飯田(満)委員

 取り組んでいただけるということでありますので、是非お願いしたいと思います。私の地元にも民間企業のグラウンドがあります。そこは健康保険組合で所有しているグラウンドなんですけれども、平日は使っていない状況です。土曜、日曜も含めてそんなに利用頻度が高いものではないように見受けられますので、そういう企業の福利厚生施設も含めたグラウンド等を是非リストアップしていただいて、使用できるよう、御努力をお願いできればなと思います。

 それから、野球というスポーツに特化をして質問させていただきたいんですけれども、神奈川県が有する七つの野球場のうち、硬式ボールを使った野球ができるのは保土ケ谷・神奈川新聞スタジアム1箇所しかありません。御存じのようにプロ野球は硬式球を使っていますけれども、高校、大学、社会人は専用のグラウンドを持っておりますので、当然そこの施設を利用して野球の練習、試合を行っております。しかし中学生が行っている硬式野球、いわゆるクラブチームはリーグが幾つかありまして、シニアリーグ、ボーイズリーグ、ポニーリーグの三つが代表的なものですが、こういう中学生のクラブチームの中で硬式ボールを使っている野球があります。そういうリーグの選手たちは硬式ボールを使って野球をやる場所がありません。各自治体のグラウンドも硬式球が使えるところはどうしても少ないので、どうしているかというと、神奈川県のチームでありながら近隣の千葉県、山梨県、埼玉県、静岡県の方まで交通費を使ってわざわざ週末に行って練習をしている状況です。硬式球を使用している子供たちからすると不便でなりません。

 そこで、先ほどの場づくりということが焦点になってくるわけなんですけれども、広域的、横断的、専門的な高度なニーズや課題に関するスポーツの環境整備については県が担うということが、明確にアクティブかながわ・スポーツビジョンの中で定められているわけでありまして、中学生を対象とした硬式ボールを使っている野球チームについては、どのようなスポーツの場づくりをしてあげられるかというのが今後の課題になってくるとも思いますけれども、この課題解決を図っていくための見解を伺いたいと思います。

スポーツ課長

 先ほど申し上げたとおりでありますが、既存の施設の有効活用を第一に考えさせていただきたいと思っております。例えば県立学校でも、53校につきましては硬式のグラウンドの開放が可能となっております。いつでも使えるということではございませんが、53校ございます。

 あと、先ほど申し上げました大学のスポーツ施設の有効活用を、是非大学にお願いしてまいりたいと考えてございます。

 また、身近なスポーツということで当然市町村の御協力も欠かせませんので、市町村に対しましてはスポーツ振興くじtotoの助成等の御紹介を毎年行わせていただいておりますので、その辺で市町村としてのスポーツ施設の設置をするといったように御協力を仰ぎたいと考えております。

 また、地域におけるスポーツ活動の受皿、総合型地域スポーツクラブというものがございますけれども、そちらの活動等も踏まえて推進していければと考えております。

飯田(満)委員

 最後に意見、要望で終わらせていただきたいと思いますけれども、今、スポーツの中には特殊性というものがあります。テニスでは軟式、硬式がありますし、野球も軟式と硬式があります。軟式ボールを使って頑張っている高校生もいますけれども、高校野球では中学校のときに硬式球を使っていた選手がほぼ全てと言っていいほど多くおります。中学校で硬式を握っているシニアリーグ、ボーイズリーグなどの選手たちの野球に対する環境の整備をしっかりやっていってあげなければいけないのかなと思います。

 そこで、今、課長から、高校のグラウンドの開放、大学のグラウンドについても開放していきたいということをおっしゃっていただきましたけれども、公立高校のグラウンドは部活動をされていることがありまして、これを使うに当たっては学校長等の理解がなければいけないのかなと思っております。そこは今後の課題にさせていただきたいと思いますけれども、さりとてスポーツを通じた教育が人間形成を高めていく意味でも今後非常に重要になってまいりますので、スポーツをする環境整備につきましては、アクティブかながわ・スポーツビジョンの中でも定められていただいているように、今後是非お力添えをいただいて、スポーツ環境においても県としての取組を推進していただければと思います。以上、要望とさせていただきまして、質問を終わらせていただきます。

斉藤(た)委員

 みんなの党神奈川県議会議員団の斉藤たかみでございます。

 まずはじめに、先日発生いたしました台風12号と15号で被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々に心より御冥福をお祈りいたします。

 では、質問に入らせていただきます。

 まず、登校支援スクールカウンセラー強化事業についてでございます。前回の常任委員会で私は、日々重要性が増しているスクールカウンセラーについて、重要性が増している時期だからこそしっかりと業務内容を確認し、なおかつ効果を最大化するようお願いをいたしました。それで今回の9月補正予算に登校支援スクールカウンセラー強化事業ということで計上されているわけでございますけれども、この事業の概要、そしてスクールカウンセラーについて何点か伺っていきたいと思っております。

 まずはじめに、被災地からの転入生受入れの観点からもスクールカウンセラーの配置強化は私も強く支持するところでございますけれども、そもそも現行のスクールカウンセラー配置活用事業では、神奈川県内の小中高等学校にどのくらい配置をされているのかお聞かせください。

子ども教育支援課長

 県教育委員会による現行のスクールカウンセラーの配置でございますが、まず、中学校は政令市を除いた3学級以上全ての中学校177校に配置してございます。また、中学校に配置しておりますスクールカウンセラーを、全ての小学校及び3学級未満の中学校に派遣できる体制を整えておりますので、県内の全小中学校でスクールカウンセラーが対応できる体制となってございます。さらに、県立高等学校におきましては、54の拠点校を中心といたしまして、中等教育学校も含めまして全ての県立学校に派遣する体制となってございます。

斉藤(た)委員

 今回の登校支援スクールカウンセラー強化事業では、新たにどのような学校に配置をしようとお考えなのかお知らせください。

子ども教育支援課長

 今回の登校支援スクールカウンセラーの配置校でございますが、小中学校におきましては県教育委員会が不登校対策事業として別に実施をしております登校支援トータルサポート事業の推進協力校を、県内で6中学校に指定してございます。この6中学校に重点配置をいたしまして、域内の小学校にも派遣をしていくように考えております。

 また、高等学校におきましては、不登校対策に積極的に取り組んでいただいている学校につきまして、全日制・定時制高等学校合わせて10校に重点的に巡回する形で配置をしてまいる予定でございます。

斉藤(た)委員

 登校支援トータルサポート事業の推進協力校というお話がありましたけれども、それはどういったものか、また、登校支援スクールカウンセラーはそこではどのような取組を行うのかお聞かせください。

子ども教育支援課長

 お尋ねにございました登校支援トータルサポート事業でございますが、不登校の未然防止から早期発見、早期対応、そして長期にわたる不登校への支援、学校生活の再開まで、学校において総合的な登校支援が日常的に行えることを推進するために開始した事業でございます。

 県内の六つの地域に推進校を配置したわけでございまして、これまで県内で効果が上がった取組、例えば小中連携シートとか学級集団アセスメント調査といったことを中心にモデル的に実施をしていただきまして、その成果を基に、地域の各学校で利用してまいりたいと考えてございます。

 今回の登校支援スクールカウンセラーには、推進協力校で取り組んでおります登校支援策の推進に中心的な立場を担っていただいて、未然防止から学校の再開に向けた支援まで全ての段階にスクールカウンセラーが関わっていただくことを考えております。そこでのスクールカウンセラーの具体的役割といたしましては、一つには子供たちの豊かな人間関係づくりのための授業プログラムの作成への助言とか補助、それから学校における今の支援を更に充実するために学級運営、児童・生徒の個別支援に関する支援検討会に積極的に参加をしていただくということ、さらには、地域の小学校における児童、保護者、教員等に対する相談業務や、支援を要すると思われる小学校6年生の児童に中学校入学後の具体的な支援策等についての助言をさせていただく、こういった内容を考えて今進めている最中でございます。

斉藤(た)委員

 委員会資料によると、県立高等学校で巡回相談を行うとあるんですけれども、このスクールカウンセラー5名の役割と業務について伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 高等学校における登校支援スクールカウンセラーにつきましては、重点的に支援を行う対象とする生徒をまずは把握させていただきまして、学校と登校支援スクールカウンセラーが立案した支援計画の下に、一つ目は当該生徒とか保護者へのカウンセリングとか家庭訪問を実施していきます。二つ目には教職員や保護者を対象とした不登校に対する研修会、講座の実施ですとか先生方へのプレゼンテーション、さらには、不登校の未然防止策として有効である社会生活に適応していくためのソーシャルスキルトレーニングといったものを実施していく、そのように考えております。

斉藤(た)委員

 登校支援スクールカウンセラー強化事業を通じて得られた成果を今後、県内においてどのように広げていこうと考えておられるかを伺います。

子ども教育支援課長

 私ども、この事業の効果として想定しておりますのは、一つには、スクールカウンセラーの方が校内における支援検討会等に参加することによって、学級集団とか個別の児童・生徒に対して、教師という先生方の立場とは違った、心理職としての視点からの専門的な御助言を得られるということです。二つ目には、小中学校の連携に係ることでありまして、小学校のときに欠席の多かった中学校1年生の生徒さんに予防的に関わることで、早期に支援を図って不登校の未然防止につなげていかれればと考えております。これらのことを今想定される成果として考えております。こうした不登校の未然防止から学校生活の再開に向けた支援まで、スクールカウンセラーの方に積極的に関わっていただくことで、その成果を、年に数回開催してございますスクールカウンセラーの連絡協議会の場を通じて、全県へ普及してまいりたいと考えております。

日浦委員

 私の過去の経験からカウンセラーについてお話しさせていただきたいんですけれども、私が遠い昔、防衛研究所に勤務していたときに、お悩み相談というか、カウンセラーの方がいらっしゃったんですけれども、カウンセラーって、結構皆さん相談しづらいという傾向がありまして、半年で誰一人相談する人がいなかったというデータもありまして、疑うわけじゃないんですけれども、実際にスクールカウンセラーがきちんと機能しているかという部分をお伺いさせていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 実際のところスクールカウンセラーが本当に機能しているのかというお尋ねでございますが、小中学校で不登校の生徒さんたちに指導を行った結果、登校できるようになったという方々に、特に効果があった一番の取組は何かというアンケートを取らせていただいております。その一番の取組としてスクールカウンセラーの対応だったという回答が、約8割を占めているというデータもございます。高等学校で申し上げますと、ちょっと古くなって恐縮でございますが、平成19年度のスクールカウンセラーへの相談件数が大体4,000件だったものが、平成21年度には5,000件近くにまで上っておりまして、学校でもかなり活用していただいている実態があると私どもは捉えさせていただいております。

日浦委員

 子供の立場から、もっと活用しやすい環境を是非つくっていただきたいと思います。私からは以上です。

斉藤(た)委員

 最後に一言なんですが、今回の登校支援スクールカウンセラー強化事業によって、未然防止から早期発見、早期対応、そして長期にわたる不登校児童・生徒への支援、そして学校生活の再開に向けた支援まで様々な不登校対策が学校に根づいていくことを強く強く期待をいたします。そのためにもどのような支援がうまくいって、どのような支援がうまくいかなかったのかというのを蓄積した事例を分析することで、この事業の効果が全県に広がっていくよう、今後に生かしていただければと思います。

 次に、スクールソーシャルワーク・サポーター派遣事業について聞かせていただきたいと思います。スクールソーシャルワーク・サポーター派遣事業費が同じように9月補正予算案に計上されているんですけれども、この事業の担い手であるスクールソーシャルワーク・サポーターを中心に何点か伺ってまいりたいと思っております。

 まず、今回配置するスクールソーシャルワーク・サポーターは、スクールソーシャルワーカーを補助するとありますけれども、そもそもスクールソーシャルワーカーはどのように子供たちを支援しているのかお聞かせください。

子ども教育支援課長

 スクールソーシャルワーカーがどのように子供たちを支援しているかというお尋ねでございますが、スクールソーシャルワーカーは社会福祉に関する専門的な知識をお持ちの方でございます。問題を抱えた児童・生徒に対して、その児童・生徒が置かれた環境へ働き掛けて問題の解決を図っていく。さらには保健や福祉、警察、医療といった関係機関とのネットワークを構築して、そういった機関と連携をしながら社会福祉的なアプローチをもって問題の解決を図って対応していくという人材でございます。

 具体的には、そのスクールソーシャルワーカーは、児童・生徒が置かれた家庭環境、地域の問題に焦点を当てて、できるだけ多くの情報を集めて、それを適切に分析して、その上でこの生徒さんにとって何が課題なのかを明確にしてその課題を特定し、その上で具体的な方策を立てていく、そういった形で学校内の担任、教育相談コーディネーター、そして養護教諭、先ほどもお話しいたしましたスクールカウンセラーの方々の支援ということで支援チームを立ち上げまして、解決に向けた目標を設定し、具体的な手立てを考えながら課題解決を図っていくという現状でございます。

斉藤(た)委員

 今回なぜスクールソーシャルワーク・サポーターが必要になったのかということと、スクールソーシャルワーク・サポーターの役割、業務内容を併せてお聞かせください。

子ども教育支援課長

 現在、県で活動していただいているスクールソーシャルワーカーの方々は、学校から情報の収集整理、関係機関との連絡調整のための時間を含めてお子さんたちの問題への解決に当たっております。限られた時間の中でより効果的にこのスクールソーシャルワーカーの活用を図っていくためには、スクールソーシャルワーカーを補助して情報の整理、関係機関との連絡調整等に当たる人材を置く方がより効果的に活用できるのではないかと考えた次第でございます。

 そこで、スクールソーシャルワーク・サポーターには、情報整理、関係機関との連絡調整を行っていただいて、スクールソーシャルワーカーを補助して、より迅速に課題への対応と、より多くの課題解決を図ることを狙っております。もう少し具体的に申し上げますと、例えばサポーターの方が学校から情報を頂いて、先ほどお話ししましたように、どんなことが問題で、今後どういうふうにしていったらいいかというような情報をきちっと整理をしてスクールソーシャルワーカーに引き継いでいくことで、スクールソーシャルワーカーの方がお子さんの状況を見立てて具体的な手立てを立てる期間がより短縮をされて、即時の対応につながっていくと考えてございます。

斉藤(た)委員

 この補正予算に関して、教員OBをスクールソーシャルワーク・サポーターに配置すると書いてあるんですけれども、教員OBである理由を教えていただきたいです。

子ども教育支援課長

 私どもの考え方といたしましては、教員OBに限らず、教育と福祉に関して知識・技術を有するとともに、過去において教育・福祉の分野で活動経験の実績のある方々から幅広い採用を考えているところでございます。先ほどもお話し申し上げましたように、学校におけるスクールソーシャルワーカーの活動をより円滑に進めていくためには、スクールソーシャルワーク・サポーターの方には、学校の状況について理解をいただいている教員OBの方々も効果的ではあるとは捉えさせていただいています。

斉藤(た)委員

 教員OBなどと書いてあるんですけれども、具体的に教員OB以外ではどのような人材を想定されていらっしゃるのか。

子ども教育支援課長

 教員OB以外の人材というお尋ねでございますが、先ほどもお話しいたしましたスクールソーシャルワーク・サポーターの業務内容を考えますと、社会福祉に詳しい方とか精神保健の福祉機関とか医療機関などとの連携が期待できる、市町村に主に配置しております心の相談員といった心理相談に詳しい方々を想定しております。

斉藤(た)委員

 今後、事業の目的を達成するためにどのような工夫をされるかを伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 スクールソーシャルワーク・サポーターは、事業に対して共通理解を持っていただくということがまず一番大事だろうと考えております。そのために、この活動を始める前にこの事業が担う内容を研修できるような機会を設けさせていただいて、一定の研修期間の中でスキルアップを行いまして、具体的なケースについての理解を深めていただきたいと考えております。

 さらに、この活動に当たっては市町村の教育委員会の指導主事との連携が不可欠であると私どもは捉えております。したがいまして、市町村教育委員会の指導主事の方々ともしっかりと連絡・調整の場がとれるように連絡を密にしながら、子供たちの支援に当たっていかれるようにしていきたいと考えております。

斉藤(た)委員

 今回のスクールソーシャルワーク・サポーター派遣事業によって、スクールソーシャルワーカーの活動が今のお話のようにスムーズに行われて、ソーシャルワークの視点からの児童・生徒支援が多くの学校に広がっていくことを期待いたします。そのためにもスクールソーシャルワーク・サポーターに対する研修というのもしっかり行っていくなどして、事業の効果を最大限に引き出していただきたいということをお願いいたしまして、本日の私の質問とさせていただきます。



9 次回開催日(10月4日)の通告



10 閉  会



特記事項

 資料要求

 「公立中学校(平成24〜27年度使用)採択状況」