議事ロックス -地方議会議事録検索-


神奈川県 神奈川県

平成23年  文教常任委員会 07月08日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 07月08日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第2回定-20110708-000004-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(柳下・日浦の両委員)の決定



3 傍聴の許否について決定

  6件申請 6件許可



4 口頭陳情の許否について決定

  陳情第9号−3についての口頭陳情 許可



5 同上聴取



6 日程第1を議題



7 同上質疑(所管事項も併せて)



柳下委員

 前回に引き続きまして、私の方からは学校防災について質問をさせていただきたいと思っております。

 はじめに、前回の委員会で学校防災マニュアルや作成指針の見直しを行い、遅くとも来週中に県内市町村教育委員会や学校へ送り、配備すると御答弁がありましたが、それは予定どおり行われるのか、お聞きしたいと思います。

広報情報課長

 前回もお答えしましたとおり、来週中には県内の市町村教育委員会と学校に送りたいと考えております。

柳下委員

 今回の東日本大震災における課題の検証は、この学校防災マニュアルの作成に当たり、具体的にどのような課題を把握したのか、説明を願いたいと思います。

広報情報課長

 この課題の把握でございますけれども、具体的には、まず3月末に全ての学校にアンケートを行いました。震災時における課題の抽出、分析ということを行いました。

 それから、帰宅困難者の受入れを行った高校など、県立高校8校の校長を集めて、課題の洗い出しを行いました。

 さらに、県立学校が所在いたします県内26の市町の全ての防災担当部局を訪問しまして、市町の地域防災計画において、県立学校を避難所等に指定している場合で、運営方法がまだ明確になっていないといったところもあると、そういうような課題を把握しました。

 加えまして、幾つかの市の教育委員会であるとか、県立学校長会などからも意見を求めたところでございます。

柳下委員

 今、答弁をいただいたその課題の把握という点で、今回見直しをしたと言われております学校における地震防災活動マニュアルの作成指針には、今のような課題の把握というのは十分に生かされたものになっているのかをお聞きします。

広報情報課長

 ただいま御質問がありましたけれども、課題につきましては、今回の大震災における課題ということで、前回の常任委員会でもお答えさせていただきましたとおり、五つの課題がございまして、そういった課題については、十分分析した上で、今回の作成指針に反映したものと考えております。

柳下委員

 今後この作成指針というのは、今つくり上げて随時見直したり、改めたり、検討などをすると、そういう余地は十分に含んでいるものでしょうか。

広報情報課長

 今回私どもの方でつくりました作成指針ですとかマニュアルでございますけれども、来週中に学校に送った後、学校におきましてそれぞれの学区における地理的な条件、実情に即した検討を行って、それぞれの学校のマニュアルを作成していただくものでございます。

 学校におきましては、そのマニュアルの実効性を確保するため、訓練を行って、訓練実施ごとに課題を見いだして、環境の変化なども踏まえてマニュアルを改善していただきます。

 そういった訓練とマニュアル改善を繰り返していくことによって、より実効性のあるマニュアルとなります。それから、いざというときのために的確でスムーズな対応ができるようになるものと考えております。そのように常に作成指針、マニュアルの見直しを今後もやっていく中で、教育委員会としましては学校のバックアップに努めていきたいと考えております。

柳下委員

 ちょっと具体的なことを例に挙げてお話をさせていただきますが、学校における児童・生徒の安全管理についても、徹底して見直しを随時考えていかなければならないと思います。その辺のことで、新たな部分として一番大きかったのが津波への対応ではないかと思います。今後、津波訓練等を実施する計画等があると思いますけれども、例えば沿岸部にある県立高校では、津波訓練がその市町村等で行われる場合に、地域と一緒に県立高校は参加するのかどうか、その辺もちょっとお伺いをしたいんですが。

広報情報課長

 今、柳下委員からお話があった件でございますが、今年度、津波対策訓練ということで、県と市が合同にやる訓練が今月31日の日曜日に茅ヶ崎市において行われる予定でございます。

 訓練の内容は、航空機や船舶による漂流者の救助に加えまして、サザンビーチの海水浴客であるとか、茅ヶ崎市が選定したビーチ近辺の住民の避難訓練などを主眼に行われるものでございます。

 茅ヶ崎市ですと、県立茅ケ崎高校と県立茅ケ崎西浜高校がございますけれども、この茅ケ崎西浜高校は茅ヶ崎市の地域防災計画におきまして、17箇所の津波避難施設の一つに指定されております。それで、学校は地域の防災拠点になりますことを私どもも市に伝えているところでございますけれども、今回の避難訓練におきましては、先ほど申しましたように、茅ヶ崎市が選定いたしましたサザンビーチの海水浴客、それから、サザンビーチ近辺の住民の方々を指定しておりますので、その方たちは西浜小学校と東海岸小学校に避難する計画ということでございます。

教育局企画調整部長

 先ほど申し上げましたけれども、今、柳下委員の方からは、県と市でいろいろ津波の訓練をするだろうが、そこに県立学校も参加していくべきじゃないかというお話かと思いますが、今、課長が答弁したのは、実は今回7月31日に行われる茅ヶ崎市の訓練について申し上げたものでございます。これについては、たまたま地域の選定が私どもの県立高校とは違う場所で行われるということで、参加することはちょっと難しいということでございますが、それ以外にも、沿岸の市がいろいろな形でこの夏に訓練を予定されております。例えば8月27日には平塚市で総合防災訓練が行われるということで、県立大原高校がございますので、参加しようということで今計画しておりまして、地域住民の方々が高校の校舎の上の階に避難するという訓練にも参加する予定でございます。

 教育委員会といたしましては、県立高校は、当然、地域の防災拠点ということですので、こういう訓練には積極的に参加することが必要だと考えておりまして、高校にもその旨確認しているところでございますし、市の防災部局に対しましても、なるべくそういうときには県立高校も参加させてほしいということで私どもからもお伝えしているところでございます。市町村から県立高校に情報提供していただければ、私ども県教育委員会で参加しますということで、この夏積極的にいろいろなところで行われる防災訓練には、県立高校として参加していきたいと考えています。

柳下委員

 今お答えいただいた内容で、ちょっとよく分からないのは、例えば県の教育委員会として、防災拠点に指定をされていないところでも、県から依頼をしてある高校を一緒に参加させてほしいと、地域一帯としてやらせてほしいとか、そういう要望でもって実現をするという可能性はないんでしょうか。

広報情報課長

 今、委員からお話のあった点でございますけれども、やはり学校は地域の防災拠点になるという役割も求められております。そういうことで、避難所にそもそも指定されている学校は、市町村の防災部局との連携が必要となっているわけでございますし、避難所に指定されていない学校に地域の方々が避難されるということも当然想定されるわけですから、私どもでは先ほど申し上げましたように、このたび県立学校の所在する全ての市町の防災担当部局を訪問して、いろいろと学校との連携をお願いしているところでございます。

 今回、修正版を出す予定の学校防災マニュアルにおきましても、避難所等に指定されない学校に地域の方々を受け入れた場合は、学校の支援を市の方にお願いするであるとか、そういった意味で市との連携という意識をより強く持っていきたいと考えております。

教育局長

 ただいま課長が申し上げたとおり、地元の市町村と県立学校とが強力な関係を構築しないといけないと思っております。

 先ほど、課題を生み出す作業といたしまして、県立学校の所在する市町村の防災部局と十分打合せをしていることを申し上げたところでございますが、私どもは、生徒の安全の確保や地域住民の皆さんの防災拠点としての県立学校としての役割、さらには委員御指摘のようにあらかじめ指定されていなくても避難する方々がいらっしゃったときの対応について検討をしているところでございます。しかしながら、避難の機能を十分備えてはございませんので、いらっしゃった方々の確保ということはまず行いますけれども、その際、避難生活にどうつなげていったらいいのかという課題もありまして、市町村との打合せで投げ掛けているところでございます。その上で、市町村が避難訓練を行うときにどのような計画とするか、私どもからも課題認識は既に伝えておりますので、いろいろな避難訓練計画をつくるに当たって、そのような課題認識を市町村にも持っておいていただいて、地域との連携が図れるような訓練計画を是非つくって、その中で私どもも必要な機能を果たしていきたいと考えております。

小川委員

 私たちが31日に一緒にやったらどうかということを申し上げているわけですけれども、第一に茅ヶ崎市で合同で行われる避難訓練には、生徒さんも含めて、市立の小中学校というのはどういう形で参加されるのか把握されているんでしょうか。

広報情報課長

 今回の茅ヶ崎市における訓練でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、海水浴客と地域のビーチ周辺の住民の方が小学校に避難するという想定でして、建物の中に避難するということでありまして、小学校の教職員、あるいは児童・生徒が参加するということではございません。

小川委員

 その前提によってまた話は違ってくるわけですけれども、たまたま休みのときに津波とか地震とかが起きるとは限らないわけですよね。今回の想定も、学校に子供たちがいなくて、住民の人が避難するという前提なわけです。本当は児童・生徒が学校にいて、なおかつ地域の住民の方が避難してくるという想定が一番大変なわけではないですか。その一番大事なところは全然避けてしまって、児童や教職員がいない学校が空の状態で、避難場所として提供するという考え方でやっているわけです。県立学校の場合は今回は参加しないというお答えがずっと続いているんだと思いますけれども、マニュアルとか指針などを見ても、実際に生徒や児童を親御さんに必ず引き渡すとありますね。必ず安否を確認してそうするんだと。親御さんが来ないときには、学校で教員がきちっと安全を確保すると細かく書いてありました。そういうことが実際に行われるのかどうか、指示を出しただけで、実際に行われるのかどうか、それが一番児童・生徒の安全上、心配なことなんです。ましてや、今回の3月11日のときにはそれが徹底されていなくて、いろいろなそごが生じたということも皆さんは把握されているわけだし、私たちも聞いている。そういう立場から質問させていただいているわけなんですよ。だから、場所を提供するとかしないとかというのではないのです。生徒さんは31日はお休みですけれども、一般の海水浴の方々、住民の方々と一緒に避難をするという姿勢が県単独にだってあったっていいんではないのかと、そういう意図の質問なんです。だから、避難訓練をしましょうよという指針は出しているんだから、茅ヶ崎市の場合はすごくタイミングのいい話なんじゃないんでしょうかと、私たちは考えているんです。その辺のところを工夫したらどうかということを言っているんですけれども、どうなんでしょうか。

教育局企画調整部長

 今回の訓練につきましては、県の安全防災局と茅ヶ崎市で計画をさせて、その中では一応手段として地域住民及び、先ほど繰り返して申し上げておりますけれども、海水浴客が対象になっているということでございます。ただ、その中では、当然茅ヶ崎市としても、小中学校の児童・生徒をきちっと安全なようにしなければいけないという視点は当然おありになると思います。ですから、是非とも今後、私どもとすれば、茅ヶ崎市にはそういう訓練の中では、なるべく小中学校の児童・生徒も盛り込んだ訓練を行っていただきたいというようなことを市の教育委員会には働き掛けていきたいと思います。一方、県立高校といたしましては、やはり先ほど申し上げたとおりマニュアルをつくって、それに基づいた訓練というのを当然やる予定でございます。そういう中で、先ほど言われた、実際に親御さんにはどういう形で生徒を引き渡していくのかということも訓練の中で実践的に盛り込んでいく必要があるんじゃないかなと思いまして、そういう中で実効性を確保していきたいと思っておりますので、この7月31日の訓練というのは、県の教育委員会としては、なかなか直接実施計画もなく、御意見も働き掛けにくい形の中でこれが組まれていくということなので、こういうふうな現実がありますことから、今回は少し参加できないということで、これについては御理解をいただきたいと思います。

小川委員

 県の教育委員会として市町にも防災マニュアルを御提示するわけですよね。提示するために改定をしてきた、修正をしてきたということです。今回の31日は間に合わないにしても、最初からそういう大規模な住民を巻き込んだ避難訓練があるということは教育委員会だって耳にされているはずなんですから、市町の小学校や県立の生徒も交えて、さらに住民も交えた大規模な避難訓練ができるかもしれないということを、やはり想定しておくべきだったと思いますよ。マニュアルを出している立場からしたら。これはこれで、市町で合同でやるというのなんて、これからそんなにないでしょう。だから、神奈川県の教育委員会として、市町の小学校、中学校、そして県立高校も交えて、大規模な住民の方々にも協力していただいた大規模な避難訓練なんてやる機会あるんですか、できるんですか。やるつもりもあるのか、その辺伺いたいと思います。

広報情報課長

 今この7月31日の茅ヶ崎市は、確かに県と市の合同訓練で、自衛隊も参加する非常に大がかりな訓練でございます。それから、夏休みから秋にかけまして、それぞれの市町村で単独といいますか、先ほど平塚市において8月27日の市の総合防災訓練があるというお話をさせていただきましたけれども、その市による防災訓練が行われるということもございます。平塚市の他にも、小田原市、鎌倉市等々でも幾つかそういった訓練があると聞いておりますので、そういった場に県立高校が参加できるような形で検討していきたいと思っております。

小川委員

 県立高校だけでなく、市町の小中学校にも御協力いただいて、子供たちの、児童・生徒の安全が第一じゃないですか。皆さんも御家庭では親御さんだと思うけれども、やはり児童・生徒の安全、それから、健全な発育のためにこういう委員会を開いて議論をしているわけでしょう。だから、大きい、国難とも言えるような震災があって、多くの子供たちが犠牲になったんだという前提を考えれば、子供たちや市町村も交えてですよ、やはり神奈川でも大規模な県教育委員会が中心となった避難訓練をきちっと計画して、親御さんたちも安心できるようなそういう体制を、1回と言わず数回つくるべきだと私は思っておりますが、検討するということでしたけれども、教育長いかがですか。

教育長

 委員おっしゃるとおり、実際にマニュアルをつくっただけではなくて、県がつくっているマニュアルといいますのは、一つは指針、それから、一つはマニュアルのひな形でございます。それに基づいて、それぞれの市町村教育委員会、小中学校、県立学校、それぞれが自分の立地している学校の特性に合ったような訓練のマニュアルが必要になってくる。今回、こういった震災の中で、それぞれの市町村で、相当防災に対する意識が高まっております。私が聞いているところでは、海に近いところの市町村では、小学校の対応でございますけれども、自分の学校の近隣に高いところがないという中で、学校独自に市と連携しながら、津波警報が出たときにどこに避難するかといった計画、例えば近隣のビルや市役所の上の階に逃げるとなどといった計画を立てていると。こういった計画も定めて、対応していく。ですから、一律にという考えもあるとは思いますけれども、それぞれの地域の特性に合った訓練なり計画なりが求められてくると私どもは理解してございます。

 今回は県の方でマニュアルをつくりましたけれども、基本的には、こういった考え方に立ってございます。各学校でマニュアルに基づいた対応を求めているわけでございます。しかしそれでは、それぞれの市町村の学校は実際には動けない。動けぬ者が動けるようなマニュアルをつくっていかないといけないと思います。考え方ではなくて、要は行動につながるようなマニュアルを是非各学校につくっていただきたいと、こんなことも今、私どもの方でこのマニュアルの配付に合わせて、そういったことも市町村教育委員会や各学校にお願いしていきたいと思っております。

小川委員

 せっかく御答弁いただいたんだけれども、避難訓練をやる気があるのかないのかというところを答えていただきたかったんです。それぞれ地域に合ったマニュアルを作成しますよね。それにはまた時間がかかるということもあるんでしょうけれども、今回の大きな震災を踏まえて、今までとは違った避難訓練をしなくちゃいけないと思いますよ。だから、単独でやっているのも必要でしょうけれども、地域で連携して一緒に訓練するということだって必要になってくる可能性があるんですから、今までと違った対応をしてもらいたい。それを子供たちのために生かす工夫を、我、関せずというように防災訓練は防災訓練、県教育委員会は違うよというんじゃなくて、機会があれば一緒に協力してやるという柔軟な体制をとっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

柳下委員

 全く私も同感でしてね、今、小川委員も言われましたけれども、やはり私自身が今回の対処というか、津波という災害を前提にすることはすごく大きいポイントだと思うんです。ですから、実践的な訓練というのは、今後いろいろな市町でも、沿岸部での訓練というのは計画をするでしょうし、また、それをいろいろバックアップしていただきたいとは思っております。そこで、地域との連携という観点で私がもう1点お聞きしたいのは、実際、私が住んでおります区役所で、今回の震災の当日、要は県立学校の状況が把握できなかったんです。夜遅くになって生徒の状況等々、現状が分かったと。私もついこの間、ちょっと区長の方から話を聞きました。確かに県立高校は県の教育委員会と連絡をとるということがまず第一だと思うんです。その地域の中で同じ区内にある学校であって、別にこれは避難所になっているかどうかは別として、地震があったら関係なく近隣の方も学校に逃げてくるということです。それに生徒も多少残っていて、家に帰れなかったという実態もあるわけです。そういう状況の中で、県立高校だけが地域から孤立してしまうんではないかという話を区長さんから聞いたとき、心配に思ったんですね。だから、地域の身近なところ、区役所は市の出先ですけれども、そういったところと連携して県立高校の孤立感を感じさせないような対応というのを是非していただきたい。その点について、どのようにお考えか。

広報情報課長

 災害時における学校の役割でございますけれども、まず児童・生徒の安全確保に努めるということで、今、委員からお話がございましたとおり、学校の設置者である市町村や県、それぞれが所管いたします学校の情報を正確に把握して、迅速な対応に努める必要がございます。そういう意味では、市町村については市町村、県立学校については県ということになっているわけでございますけれども、一方で、先ほど来から申し上げているとおり、災害時における役割としての地域の防災拠点として、学校に求める部分が非常に大きくなってきております。

 そういうことで、そもそも避難所に指定されている学校でしたら、市町村の防災部局との連携などをされているところでございますけれども、連携をしていないところに地域の方々が避難することもあるわけでして、やはりそうした場合につきましても、今回学校防災マニュアルの修正版でございますけれども、避難所等に指定されていない学校が近隣の方などを受け入れた場合につきましては、その学校への支援も市町村の防災部局に要請していくようには位置付けていく予定でございます。加えて、市町村とより一層連携をとっていきたいと考えております。

柳下委員

 ちょっと私がお聞きしたいことと違うんですが、例えば今お答えいただいたことは非常に理解できるんです。県立学校がそういう位置付けだろうなというのは分かるんですが、私が言っているのは、県立学校も地域の中にある学校なので、その生徒の安全を考えるんだったら、担当の防災部局を通してどうだこうだとか言っているのではなくて、どうしてそれがもう少し速やかに区役所1箇所に集約できないのかなということなんです。状況が夜遅くにならなきゃ分からなかったという現状があって、それも同じ区内でどうしてそういうことが起こり得るのかなと思うんです。逆に言うと、県立学校とすると、もっと速やかに区役所などに状況を伝えるということができないのかなということなんですよ。先ほどはそのことをちょっとお答えいただきたかったんです。だから、行政の防災部局がどうだとか、避難所がどうだとかと言っているわけじゃなくて、現に逃げてきた方々の状況について、連絡が余りにもとれていなかったのではないかと認識しているわけです。その辺のことを速やかに解決できるような方法はないものかということをお聞きしたいんです。今後のことも含めてですね。

広報情報課長

 まず、児童・生徒の安全につきましては、先ほど申し上げたような形での報告系統がございます。それで実際、地域の方を、避難所等に指定されていない学校に受け入れたときに、では、どこにどういう形で連絡するのかという御質問かと思います。そういう場合は、やはり避難してきた方々に対して、例えば食料など物の提供ということも必要ですし、いろいろな支援が必要となるということでございます。そういった支援が必要となる場合につきましては、やはり現状の体制の中では、学校の支援ということでは、市町村も災害対策本部に要請するというような仕組みでございます。

教育長

 今、区役所の方への情報提供はどうなのかというお話だったかと思います。今、実際、現場で、3月11日の震災当日など、災害が起きたときの現場の状況等を考えますと、県立学校においても、最終的に情報の把握は、夜の10時頃にならないとできない。そして、その間のやりとりも、なかなか情報がつながりにくかったという状況でございます。

 その中で、県の災害対策本部というものがございまして、私もメンバーの一員でございますが、それぞれの学校等に住民の方等が避難されてきた場合には、どこの学校に住民が何人避難されているのかという情報は、県立学校につきましては入ってまいります。ただ、それを区役所の方へ情報を回すというような仕組みには、残念ながらなってございません。基本的には私どもの方でも情報のやりとりは、ものすごい大混乱いたします。百四十数校プラス支援学校が26ありますから、170近い学校に電話で連絡をとるだけでも大混乱でございます。そういう情報を区の方に流すことが、果たして区の方としても大丈夫か、対応できるかどうかということはございます。もしそういうニーズがあるんであれば、これからそういうことも調整しなければいけないと思いますけれども、その辺のところは、災害対策本部を通じまして、市町村とやりとりはできていると我々は思っております。

 また、帰宅困難者対策のときにも、市町村の災害担当部局から県の災害担当部局の方を通じまして、例えば、横浜平沼高校を避難所として開けてもらいたいといったような情報のやりとりがありますが、災害対策本部という窓口に一本化した上で情報のやりとりをしていくという状況でございます。ですから、個別にそれぞれの学校からそれぞれの区役所なり市町村に電話をするという話になりますと、多分そういうやりとり自体も不可能になる可能性もあると考えております。

柳下委員

 そうだとすれば、確かに当日混乱したというのは分かるんですが、それはもう誰しもそうだと思うんです。だから、区役所も本当にひっくり返ったようで、建物自体も危ない状況ですから、もうとにかく大変だと、それはもう皆さん同じだと思うんですね。でも、私が言っている一つの大きいポイントは、県立学校が何となく孤立化しちゃうんじゃないかということがすごく不安なんです。例えば、何か支援物資が足らなかったらですよ、その避難してきた方を、うちにはないからよそに行ってくださいと、地区センターまで歩いて行ってくださいよと、そういう指示も徹底できるのかとかです。避難してきた方に対して何を与えるのか、そして何が足らないのか、あるいは仮にけが人とかが出ている場合に、一番身近なところに、どこに頼むのかといったら近くにある県立学校である可能性もあるんです。そういうときに、県の教育委員会に電話をかけて、また、その県の対策本部から連絡がいってなどとしていたら、対応がより遅れていってしまうと思うんです。私が言っているのは、単純に、県立学校を孤立化させないようなシステムというか、政令指定都市の中でもそうですが、そういう仕組みがつくれないものかなということなんです。

教育長

 今、県立学校が政令指定都市の中で孤立化をするというお話だと思います。ただ、私ども県立学校では、もし避難所等に指定されていない学校でも、住民の方が避難されてきた場合には、それを受け入れることとしております。しかしながら、やはり避難所等に指定されていない場合には、毛布ですとか水ですとか、そういった備蓄の部分の体制もとれていないので、周辺の交通機関等の安全などが確保された場合には、より設備が整ったところに御案内をする、多分こういったような対応になろうかと思います。次の避難所等に御案内するまでは、県を通じましてこういったような状況ですということを逐次連絡する体制になっておりますので、孤立することはないのかなと考えております。ただ、区の方に情報がどういう形でいくかという部分については、今後、区のいろいろなところと調整する必要があれば、そういったお話もしてみたいとは思います。ただ、そこのところ、情報の連絡等伝達の方法につきましては、今回も避難所に指定されている県立学校のある市町村など、県立学校のある市町村全てに担当の者が赴きまして、今後の対応等のお話をしておりますので、そういった中でそういったお話が出てくれば、検討をするということになろうかと思います。

柳下委員

 そういう身近な区役所とも連絡がとれるような体制になるということは、是非検討していただきたいなということは思っております。

 また、こういう答弁をいただいた中で、マニュアルを見直し、新しい作成指針というのをつくられたと思います。そうすると、その作成指針を送った後の県の教育委員会としての対応というのも、もちろんありますよね。送ったら送りっぱなしじゃなくて、今後、どういうことを決定して、どういうことをしていくのかということをお伺いいたします。

教育局企画調整部長

 既に何回かお話し申し上げましたけれども、正にその学校が避難所である場合もあるでしょうし、避難所として位置付けられていない学校など、いろいろな状況がございます。例えば横浜市内であれば、横浜市内の県立高校は避難所としては指定されていない状況でございます。横浜市は小中学校を避難所に指定しておりますので、県立学校は指定されていない。ですが、やはり横浜平沼高校のような場合もありますし、他にもそういう可能性があるということで、市町村と連携を深めるため、私どもも市の防災担当者にお願いしました。この作成指針に基づいて、災害時にどういうことが必要かということや、どこに連絡すればスムーズに対応できるのかというようなことも含め、本当に実効性のあるマニュアルを学校にはつくっていっていただきたいと考えております。そして、そのマニュアルに基づいて訓練することによって、少しずつブラッシュアップしていただきたい。そういう中で、マニュアルの中にもっとこういうことも盛り込むべきじゃないかという御意見を頂ければ、私どももそういう御意見を踏まえて、私どもの指針の方も随時見直していきたいと考えております。とにかくやらなければいけないのは、まず各学校がマニュアルをつくる、そしてそれを使って一度訓練をするということでございます。これだけは速やかに学校にやっていただきたいということ、現時点ではそういう考えでございます。

柳下委員

 今のお話、御答弁いただいた内容というのは、具体的に言うといつまでには見直すという、強い方向性みたいなのはございますか。

広報情報課長

 まずは来週中には送るという予定でございます。それから、それに基づいて学校がマニュアルをつくって、私どもに一旦提出していただきます。それから、学校自身がマニュアルに基づいて何回か訓練していくという予定でございます。そういったことを総合的に勘案しまして、私どもとしましては、年度内には必ずもう一回検証してみたいと考えております。

柳下委員

 是非年度内と言わず、すぐさま回答が戻ってきて、それをまた決定していくということで、できる限り早い時間でこういう防災マニュアルがつくり上げられることを私どもでもお願いをさせていただきます。

 それから、最後に今までの内容の全部に関わってくる話なんですが、連絡のとり方という点で、ちょっと1点だけ確認を含めてお聞きしたいんです。例えば県教育委員会のリーダーシップで、地域連携の重要性というのは私個人もすごく訴えているところなんですが、県立学校災害時緊急連絡システムという予算が今後認められたら、どういうスケジュールで導入を図るとか、思い描いている今後の予定はございますか。

広報情報課長

 災害用の携帯電話を購入いたしました後、学校管理職を集めまして、機器の使用方法についての説明会をすぐに開催いたします。それで、開催した後、その携帯電話を使いまして、全校を対象とした情報伝達訓練を実施したいと考えております。

 そういった中で、県教育委員会と学校との緊急時の連絡システムの検証を行ってまいりたいと考えております。

 一方、それぞれの学校におきましては、学校と保護者間の緊急用の伝達方法につきまして、学校のホームページの連絡用掲示板であるとか、災害用のウェブ伝言板、あるいは民間事業者が運営するメール一斉配信サービス、こういった様々な連絡ツールを活用した、より確実な連絡体制を提供していただいて、教育委員会と学校、それから、保護者の3者が連携して生徒の安全を確保する体制を整備していきたいと考えております。

柳下委員

 是非ともこの件についても、予算が認められた後に速やかに実行に移していただきたいです。これに関連してもう一つだけお伺いします。今ちょっとお話しいただいた学校と保護者との連絡方法については、やはりすごく重要になってくると思うんです。正直申し上げると、私には高校生の息子が2人おりまして、その保護者なんですね。例えば、今回の災害時に学校と連絡がとれなかったということは、もう皆さん経験しています。それに、今言われたような、ホームページ上でどうだとかいうのも、電気が落ちてしまったら何も使えない部分というのがあるわけです。だけれども、保護者は子供の状況がどうであるかが、やはり一番知りたい。心配でならないというのは本心です。だから、その辺の連絡方法が、できる限り私学と県立とで差がないようにしていってほしいんですよ。当然、私学というのは管轄外かもしれませんが、お金がある学校はこういうこともしっかりできるんだと思いますが、県立学校だとここまでしかできないよということもあると思います。でもそうではなくて、ある程度県内の学校、県立でも、私学でも、学校と子供たちとの情報を提供してくれるようなものを、何とか構築していただけたら有り難いなということを、これはお願いを込めて要望させていただきます。

根岸委員

 民主党・かながわクラブの根岸孝之と申します。初の常任委員会での質問になりますので、不慣れな点が多々あるかと思いますけれども、当局の皆様方にもその点御理解いただき、質疑等をさせていただければと思います。

 それでは、私の方から、我が国や郷土を愛する心の育成について質疑させていただきたいと思います。

 道徳性の育成については、小中高、各々の発達段階に応じて教育が行われていると思います。道徳という規範意識の醸成も大切ではあるのですが、その基本となるのは、愛国心や郷土愛であると私は考えております。子供たちに我が国や郷土を愛する心を育成し、国に守られているんだ、国に育てられているんだという我が国への帰属意識を育成することが大切であると考えております。入学式や卒業式における国旗掲揚であったり国歌斉唱というものは、一部愛国心やそういったものの醸成にもつながるかもしれませんが、セレモニー的な要素が強いという点で、十分な郷土愛などの意識の醸成にはならないと私は考えております。また、心からわき出る愛国心の育成というものには、やはり学校教育の現場が十分に関わっていかなければいけないのかなと考えております。

 平成18年12月22日、新しい教育基本法が公布、施行され、第2条の教育目標の一つには、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことと示され、これに伴い、新しい学習指導要領も改定されてきていると承知しております。

 そこで、以前までの学習指導要領と新しい学習指導要領における我が国や郷土を愛する心の育成の扱いはどのように変化したのか、また、現在学校においてどのような取組が行われているのか、伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、小中学校の学習指導要領の扱いの変化でございます。

 現行の学習指導要領におきましても、例えば小学校5、6年生の家庭科等の中では、我が国の伝統的な日常食である米飯とかみそ汁等の調理を扱ったりですとか、中学校の音楽科では、器楽指導に和楽器を指導するなど、従前の学習指導要領においても、委員御指摘の郷土等に関する事項につきましては、指導しておるところでございます。

 このたびの新しい学習指導要領におきましては、教育基本法の改正を受けまして、伝統文化に関する教育の充実、道徳教育の充実が示されています。具体的に申し上げますと、例えば国語では小学校の早い段階から、ことわざですとか古文、漢文の音読など、古典に親しむという学習の充実が図られております。また音楽では、教材として扱う唱歌の曲目数が増えております。そして保健体育の方では、中学校で男女ともに武道を必修にすると、このように内容の充実が図られているところでございます。

 また、道徳におきましては、先人の伝記、自然など児童・生徒が感動する魅力的な教材の充実が示されているところでございます。

 また、現在の取組でございますが、小学校では、今年度から学習指導要領による教育課程が全面実施されており、中学校では来年度からの全面実施になりますので、県内の教職員と合わせて、指導主事等に対しまして、より円滑な実施が行われるように、現在指導の継続を図っているところでございます。

根岸委員

 小中学校という発達の早い段階から、我が国独特の文化を伝えて、それで日本という国が昔から醸成してきた知識を育んでいくという姿勢と、今後の取組についてもちょっと期待ができますので、一生懸命取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、高等学校学習指導要領の扱いの変化と、現在どのような取組が行われているかについて伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 高等学校学習指導要領の扱いの変化と現在の取組でございます。

 平成21年3月に告示されました高等学校学習指導要領における道徳教育の目標において、以前平成11年3月に告示された学習指導要領の記載にはなかった、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛し、という文言が新しく加えられております。

 高等学校は小中学校とは異なりまして、道徳の時間というものがございません。しかしながら、学校の教育活動全体を通して道徳教育を行うこととされております。

 また、新しい学習指導要領では、道徳教育の目標を達成するための方策を総合的に示した道徳教育の全体計画を作成することが義務付けられております。これにより、学校は各学校の特色や、生徒の実態に応じて道徳教育の全体計画を作成し、その目標を達成するために各教科、科目、あるいは特別活動において道徳教育を進めているところでございます。

 県教育委員会といたしましても、道徳教育の推進に資するために、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛し、個性豊かな文化の創造を図る人間の育成をテーマとする活動を示しました、道徳教育ワークブックを現在作成しておりまして、9月末を目途に完成させて、全県立高校へ配付するという予定でございます。

根岸委員

 高校では、道徳という時間、科目があえてないという中で、学校ごとの特色や実態に応じて、各科目の中に織り込んで、先生方の工夫によって、道徳心の育成に取り組む時間をとっていただけると理解いたしました。今後とも総合実習やそういった科目の中を通じて、より愛国心、郷土愛を醸成していくような取組が、学習現場で進んでいけばいいのかなと思います。

 特に、この神奈川県において、特色のある取組には何があるのか、ちょっと伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 我が国の歴史や文化、伝統に関する理解を深めるとともに、それらを尊重する教育の充実という考え方を基本といたしまして、県立高校における県独自の取組といたしまして、来年度の県立高校入学生から、日本史を必修化したところでございます。この取組の中で、史跡や文化財が豊富にある神奈川を素材といたしまして、身近な地域や近現代の歴史を学ぶことを目的として、本県独自科目の郷土史かながわ及び近現代と神奈川という科目を創設し、そのテキストを作ったところでございます。この日本史必修化を実施する中で、我が国の歴史や文化に対する生徒の理解を深め、郷土を愛する心というものが育まれれば、と考えております。

根岸委員

 確かに私も中身を読ませていただきまして、大変素晴らしいものだと思います。県独自の取組として、しっかり教育現場でこの教科書を使った取組を推進していっていただきたいなと思います。

 さて、話はちょっと変わるんですけれども、今回の3・11東日本大震災を受けて、より国民の意識を上げていくというところで、郷土愛や愛国心というのを育んでいく必要があるとは思いますけれども、国民の心が一つになっているこの時期に、今後どのように指導していくのかというところがあれば、お答え願いたいと思います。

高校教育指導課長

 今回の東日本大震災におきまして、生徒たちが自主的な活動を行い、被災地への思いというものを様々な形で表現している例がございます。

 例えば、横浜駅に近い横浜平沼高校では、2年生が美術の時間を活用して、被災地への励ましの気持ちを込めたイラスト入りの茶碗の作成に乗り出したり、あるいは高浜高校では、吹奏楽部が同校の体育館で、東日本大震災被災地応援コンサートというものを開催して、来場者からの募金を新聞社等に寄附しております。

 また、厚木北高校では、生徒からの申出によって、被災支援活動を行っております。具体的には、生徒が各家庭に支援物資を依頼しまして、自主的に回収に周り、その頂いた物資を生徒たちが仕分けをしてトラックに積み込むところまで責任を持って取り組んだというものでございます。

 その他にも多くの学校において、生徒が自主的に募金活動を行っております。これらの活動の機運を捉えまして、それぞれの学校がホームルームや、総合的な学習の時間の中で、互いを思いやる気持ちの大切さというものを学んでいると聞いております。

 今後も生徒の気持ちを大切にしつつ、我が国と郷土を愛する心の育成というものを更に進めてまいりたいと考えております。

根岸委員

 最後に要望として、日本という国が第二次世界大戦の敗戦国という事実によって、他の国々に対して多大な被害を与えたという、何か自虐的な意識が多くある現状かと思います。また、そういったこととあわせて、戦後の高度成長の中、海外の他の国と比べて、愛国心や郷土愛という教育をどこかに置き忘れてきた感があります。東日本大震災を受けて、日本人の心が一つになっている今だからこそ、今後も国や郷土を愛する教育の一層の充実に取り組んでいただきたいと思います。

 続きまして、もう一点議案について質問させていただきます。

 今回の議案の中で、補正予算が組まれておりますが、唯一、私の目に特別に映るのが、伊勢原射撃場の補正予算についてでございます。

 その他の補正予算が震災対応、被害者対応といったものである中、あえてこの時期に伊勢原射撃場の補正予算だけがこのように組まれるのは、私の目にはとても浮かんで映る状況でございます。

 まず、この伊勢原射撃場の継続費の設定ということで、今年度2億1,600万円、来年度7,300万円という、この鉛処理と開場に向けた準備工事とは何か、質問させていただきます。

スポーツ課長

 御質問にございました開場に向けた準備工事でございますが、これは開場するために必要な施設整備工事のことでございまして、具体的には場内の側溝等の舗装工事、また、第一ライフル射撃場の標的等整備工事などでございます。

根岸委員

 今回、土壌汚染処理の予算と理解していたんですけれども、この必要な設備工事というのは、当初、平成20年度の9億4,700万円であると伺っておるんですけれども、その工事費に含まれていたのではないでしょうか。

スポーツ課長

 現在進めております伊瀬原射撃場の工事につきましては、鉛弾による環境汚染や騒音が発生しないように、全ての弾を回収する施設として整備するもので、弾が飛散することを防止する壁や騒音を防止するための射座囲い等を整備する工事でございます。

 一方、開場に向けました準備工事は、長く休場していたことから、開場するために必要な整備として既存施設の補修等を行うもので、全弾回収型施設として整備するためにお認めいただいた補正費には含まれていないというところでございます。

根岸委員

 もともとそういった鉛の処理がなくても、この7,300万円等々の予算は組む予定だったという理解でよろしいでしょうか。

スポーツ課長

 さようでございます。

根岸委員

 そういった予算は、当初予算のときに話し合っていただくものと思いますので、今回補正予算で出てきたという話になってしまうと、なかなか委員の皆様方の理解を得るのは難しいと思いますので、今後こういったことがないようにしていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 また、この射撃場は、昭和47年に横浜市の富岡から伊勢原に移転したんですけれども、その経緯と費用対効果について御質問させていただきます。

スポーツ課長

 現在の射撃場でございますが、昭和46年までは委員御指摘のとおり、横浜市金沢区富岡にございましたが、周辺の急激な住宅化等に伴いまして、現在の伊勢原市に移転したものでございます。現在の富岡の射撃場跡地は、富岡西公園の大部分となってございます。

 昭和46年当時の富岡射撃場の利用者数でございますが、年間約1万6,000人でございましたが、移転後の昭和47年の伊勢原射撃場の利用者数、これが約2万3,000人と大きく増加してございます。

 その後、休場する前年の平成13年には、年間3万2,000人を超える利用者がございまして、地域経済への貢献、また、スポーツ振興の場、猟銃技術向上のための練習施設としての役割を十分果たしてきたものと考えております。

根岸委員

 分かりました。費用対効果が上がっていったというお話でございます。

 最後の質問にさせていただきますが、射撃場の再開に合わせて指定管理者制度を導入するということで質問させていただきますが、まず昨年度実施した指定管理者の選定で、採用団体がなかった理由と、次回の募集に向けて、その解決策、そして、万が一再募集でも選定者がなかった場合の対応について、併せて御回答願います。

スポーツ課長

 まず、前回の募集で指定管理者候補が選定されなかった要因でございますが、評価委員会におきまして、管理経費の節減等の得点、これが零点と評価されたためでございます。

 具体的には、ある団体では、利用者数の想定が具体的でなく、人件費等についての事業計画書と収支計画書の整合が図られていなかったこと、また別の団体では、利用料金や減免基準等につきまして、具体的な提案が行われておらず、収支計算の算出根拠が不明確であったこと、このような点が指摘されてございます。

 また、応募団体、関係団体から納付金の設定条件が極めて厳しいという意見もございまして、これも選定に至らなかった要因の一つではないかと考えてございます。

 二つ目の御質問でございますけれども、まず今回、選定されなかった要因につきましては、いろいろ解釈してございまして、再募集につきましては、まず応募団体が、利用者数、また、利用料金等をどのように考えているか、この辺がはっきり分かるように、収支計算書の書式を様式化することを検討しております。また、現地説明会等におきましても、前回の募集で選定されなかった要因等について、丁寧に御説明申し上げて、より具体的な提案を求めてまいりたいと考えてございます。

 万が一再募集でも指定管理者が選定できなかった場合という御質問ですが、都合上、公の施設の管理につきましては、県直営での管理、あるいは指定管理のいずれかによることとされております。再募集で指定管理者を選定できなかった場合でございますが、県の直営ではなく、指定管理者の再々募集を行うことを考えております。再々募集に当たりましても、開場予定時期に間に合うように進めてまいりたいと考えておりますけれども、まずは再募集で指定管理者を選定できますよう取り組んでまいりたいと考えております。

根岸委員

 では、最後に要望させていただきます。

 既にこの施設には、私がお話を伺った中だけでも、当初予算の9億4,700万円、そして、先日の斉藤委員の御質問の中にありました、最初の鉛処理でも19億円、そして、今回の2億8,900万円と、概算で33億円程度お金がかかっております。震災のこの時期に、あえてこれだけの予算を使い、工程どおりに再開していこうという姿勢が見えるんですけれども、しっかりと指定管理者の選定をし、県民に有益に使われていくように、今後も取組を怠らないようにしていっていただきたいと思います。

斉藤(た)委員

 みんなの党神奈川県議会議員団の斉藤たかみでございます。

 先日の質問において、私は被災地からの転入生について触れさせていただきました。このような側面から、スクールカウンセラーの重要性は強く認識しておりますが、逆に、こういった時期だからこそ、もう一度スクールカウンセラーの具体的な業務内容などを再確認する必要があると思っております。

 先日、自民党の柳下委員も質問で触れられておりましたけれども、少し視点を変えて数点質問させていただきたいと思います。多少内容が重なってしまうかもしれませんが、よろしくお願いをいたします。

 視点といたしまして、東日本大震災による被災幼児・児童・生徒への支援の一環として、緊急スクールカウンセラー派遣事業費が6月の補正予算案に計上されております。この事業の概要やスクールカウンセラーについて、何点か伺っていきたいと思います。

 まず第一に、緊急スクールカウンセラー派遣事業を実施するに至った経緯や目的、また、事業内容について伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、経緯でございます。平成23年3月に発生いたしました東日本大震災により被災した児童・生徒の心のケアを図ることを目的といたしまして、文部科学省の第1次補正予算に緊急スクールカウンセラー派遣事業、これは国庫10分の10でございますが、新規事業として盛り込まれまして、5月に各都道府県及び政令指定都市に実施に当たっての募集が行われてございます。

 本県の公立学校におきましても、5月1日時点で政令指定都市を含めまして750名を超える子供たちを被災地から受け入れてございます。県教育委員会といたしましては、こうした被災した子供たちが安心して学校生活を送ることができるように、相談体制の整備をすることが大変必要だなと考えまして、これを申請し、政府関係の方から内定を受けた次第でございます。

 事業内容でございますが、これも5月1日現在の受入人数をベースにいたしまして、被災した児童・生徒がいる幼稚園、小学校、中学校に500回程度、そしてまた、県立高等学校には220回程度、臨床心理士など心理の専門家であるスクールカウンセラーを緊急派遣するという内容でございます。

斉藤(た)委員

 気になるのは、スクールカウンセラーはどのような役割を担うのかでありまして、具体的な業務内容を教えていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 スクールカウンセラーの業務内容でございますが、まず一つには、被災をした子供たちの学校生活の様子を実際に観察し、あわせて教職員からも子供たちの日々の様子を聞き取っていただくことでございます。なかなか子供さんたちの表面的な言動からは、心の中までは読み取ることができませんので、それぞれの子供の心理的な状態を的確に把握していただくことが一つございます。

 二つ目には、スクールカウンセラーの方に、直接、個別に児童・生徒のカウンセリングを行っていただいて、子供さんたちが抱える悩みですとか不安を、直接言葉にしていただいて、子供さんたちが安心して学校生活を送ることができるような具体的な支援を行うということでございます。ただ、その際に、保護者の方に対してもカウンセリングを行いながら、お子さんの心にどのように寄り添っていっていただくか、また、保護者自身の心のケアについても必要な助言をさせていただくものでございます。

 さらに、被災した子供を受け入れている学校の教職員に対しても、日常の学校生活ですとか、他のお子さんたちとの関係づくりなどにおける指導に当たって留意すべき点について必要な助言をしていただくといった内容でございます。

斉藤(た)委員

 これもちょっと重複してしまうかもしれないですけれども、この事業の中ではスクールカウンセラーはどのような方法で派遣していく計画か、いま一度伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、この事業で緊急派遣するスクールカウンセラーは、既存の事業でございますスクールカウンセラー配置活用事業で、既に現在、中学校と高等学校に配置しておりますスクールカウンセラーの方々にその業務を担っていただきたいと考えてございます。

 そのことは、中学校、高等学校で生活をしている被災生徒たちに対しまして、既に配置しているスクールカウンセラーを活用するということにより、緊急派遣する以外に日常的な生活の中でも支援の継続化が図られると考えての計画でございます。

 同様の理由によりまして、幼稚園、それから小学校に対しましても、同じ地域の中学校に配置をしておりますスクールカウンセラーを臨時で派遣していくと、そういう計画も考えてございます。

 あわせまして、県立の特別支援学校にいらっしゃる生徒さんたちに対しましても、教育局に配置をしておりますスクールカウンセラーのスーパーバイザーが対応をしてまいります。このスーパーバイザーにつきましては、県内の各スクールカウンセラーを派遣する中で、なかなか対応が難しい状況でございますとか、重大な問題に発展したようなケースに適切に対応していただく、役割も想定しての計画でございます。

斉藤(た)委員

 通常のスクールカウンセラー配置・活用事業で配置したスクールカウンセラーやスーパーバイザーを活用されるということでございますけれども、本県におけるスクールカウンセラー及びスーパーバイザーの活用について、報酬額でありますとか事業内容というのを教えていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 まず、平成23年度のスクールカウンセラー配置・活用事業で配置しておりますスクールカウンセラーでございますが、政令指定都市を除きます177の中学校、そして、54の県立高等学校を拠点とする全高等学校、さらには二つの県立中等教育学校に配置してございます。

 各学校におけるスクールカウンセラーの業務内容でございますが、平成21年12月にスクールカウンセラー業務ガイドラインというものを発表してございます。その中に幾つかスクールカウンセラーの業務内容を位置付けておりますが、主には、生徒や保護者に対する相談・助言、教職員に対する助言、生徒の心理に関する研修の実施、そして緊急時の対応と、こういった業務を通して、不登校、いじめ、暴力行為といった児童・生徒の指導上の諸課題に対応していくという内容でございます。

 また、教育局にスーパーバイザーを1名配置してございますが、このスーパーバイザーの方には、スクールカウンセラーに対する指導・助言、そして重大な事案ですとか、緊急事案が発生した場合の学校への対応というものをお願いしてございます。

 次に、報酬額というお尋ねがございましたが、臨床心理士等の資格を持つスクールカウンセラー及びスーパーバイザーにつきましては、1時間当たり5,000円、資格はございませんが、相談業務の経験を有するいわゆる準資格のスクールカウンセラーの方には3,500円と定めております。

 また、平成22年度からはこの要領を改定いたしまして、スクールカウンセラーとしての実務経験が3年未満の方に対しましては、1時間当たりの基本報酬から500円を減額した金額として定めて、実施をしているという状況でございます。

斉藤(た)委員

 今のお話ですと、時給が5,000円とか、3,500円というお話が出ていたんですけれども、例えばそういった報酬額や待遇について、現場の教職員の方たちはどのように感じているか、そういったアンケートとかデータとかというのはございますでしょうか。

子ども教育支援課長

 報酬額についての直接的なアンケートではございませんが、スクールカウンセラーを活用した上での各学校の評価というかアンケートを実施しております。その中では、中学校、高等学校のそれぞれ7割から9割の先生方が、スクールカウンセラーについては相談業務等で十分に活用しているという評価を頂いておりますので、私どもとしては適切なものであると捉えております。

斉藤(た)委員

 スクールカウンセラー及びスーパーバイザーの活用や報酬については、当委員会でもこれまで様々な議論があったと認識をしております。教育委員会としてスクールカウンセラーの活用に関して、事業の効果を上げるための工夫などをどのように行っているかを伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 委員からのお尋ねにございました事業の効果を上げるための取組の一つでございますが、平成22年度からスクールカウンセラーの勤務状況評価を実施してございます。これは、児童・生徒が抱える課題の解決に向けまして、心の相談の専門家としてのスクールカウンセラーがどのように関わることができたのか、どのような効果が見られたのか、また、学校の教育相談体制の確立のためにどのような役割が担えたのかなどといった視点から、学校とスクールカウンセラーが改善に向けて話合いを重ねまして、その取組について評価することで、学校における相談機能の充実を図ることを目的としてございます。

 具体的には、年度のはじめに校長先生とスクールカウンセラーが学校の生徒指導の状況ですとか、重点的に取り組む課題などについて共通認識を持ちまして、その後、7月及び1月、2回にわたりまして取り組んだ成果ですとか効果について、さらには改善点等について話合いを実施して、評価を行っていくという状況でございます。

 今お話を申し上げました勤務状況評価のこの制度の他に、先ほどもお話を申し上げましたが、スクールカウンセラーとしての経験年数による報酬額の見直しですとか、準資格のスクールカウンセラーを採用する際の公募制の導入、また、在籍する生徒数が多いなど課題を多く抱える中学校22校に対しまして、配置時間を倍増するなど、スクールカウンセラーをより効果的に展開していくための見直しを継続的に図っているところでございます。

斉藤(た)委員

 東日本大震災による被災幼児・児童・生徒については、繰り返しになりますけれども、表面的には明るく振る舞っていても、心の奥に抑えているものが非常に大きいと思いますし、またそれは一定の期間が過ぎた後に心の揺れとして襲ってくるものだと認識をしております。心のケアについては、受け入れた神奈川県として万全を期して取り組んでいただきたいと要望いたします。

 また、スクールカウンセラーやスーパーバイザーの活用につきましては、以前から当委員会でも取り上げられ、そして、教育委員会としても事業の見直しや工夫が始まっているようでございますけれども、今後もしっかりとそれらを徹底検証して、更に事業の効果を上げるよう取り組んでいただきたいとお願いをいたします。



 (休憩 午前11時57分  再開 午後3時57分)



8 傍聴の許否について決定

  1件申請 1件許可



9 日程第1について質疑(所管事項も併せて)



斉藤(た)委員

 先ほどは議案について幾つか質問をさせていただきましたけれども、今回は所管事項について少しお聞きをしたいと思っております。

 そこで、マグネット教育と全国学力・学習状況調査についてお尋ねしたいと思います。

 黒岩知事は、5月19日の所信表明演説において、マグネットという発想法は他にもいろいろ応用できると述べられました。つまり、教育においてもマグネット教育という視点を持って応用することも可能であると考えられます。

 しかし、2007年から始まった全国学力・学習状況調査における神奈川県の成績というのは、全国平均と同程度であると報告されておりますけれども、問題によっては全国平均を下回っているものもありますし、必ずしもマグネット教育とは言えない現状もあるのではないでしょうか。

 この調査結果だけで、教育の質を判断することはできないと思いますけれども、あくまで一つの側面としてマグネット教育との関連で、何点か伺いたいと思っております。

 まず、平成19年から始まった全国学力・学習状況調査とは一体どのような調査なのか、その内容を伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 全国学力・学習状況調査の概要でございますが、まずこの調査の目的は、各教育委員会、学校等が児童・生徒の学力の状況を把握し、その結果を分析することで、子供たち一人一人の学習改善ですとか、学習意欲の向上などにつなげることを目的としてございます。

 調査学年と教科でございますが、小学校6年生の国語と算数、中学校3年生の国語と数学につきまして、それぞれ知識の定着を問うA問題と、知識の活用を見るB問題、この2種類から成ってございます。あわせまして、児童・生徒への学習意欲や生活態度に関するアンケート調査、そして、学校への教育活動に関するアンケート調査といった調査になってございます。

 平成19年度から平成21年度までは、全生徒を対象といたしました、しっ皆調査で実施されておりましたが、平成22年度から3年間で一定の成果が得られ、そして、一定の傾向がつかめたということで、国の方針が変更されまして、全国の児童・生徒の約30%を抽出で行う調査となり、現在に至ってございます。

 今年度につきましては、4月に実施が予定されておりましたが、3月の震災の関係で中止とされています。

斉藤(た)委員

 次に、全国学力・学習状況調査による過去4年間の神奈川県の成績についてお伺いしたいと思います。

子ども教育支援課長

 本県における調査結果につきましては、小学校6年生の国語A、B、算数A、B、中学校3年生の国語A、B、数学A、Bのいずれにおきましても、全国と比較してほぼ同程度の結果でございます。

 また、設問ごとの正答率を見ますと、全国の平均正答率を5ポイント以上下回る問題が減少し、逆に5ポイント以上上回る問題が増えております。

 児童・生徒へのアンケート調査では、例えば学校の決まりを守っていると答えました児童・生徒の方が、学力調査の結果が高い傾向にあったりですとか、家庭学習を全くしないと答えた児童・生徒の割合が全国に比べて高い傾向があると、このような結果が分かっております。

 また、学校へのアンケート調査では、地域の方々が自由に学校に授業参観したり、ボランティア等による授業サポートを積極的に取り入れる割合が、全国に比べて高いことや、宿題を出す割合が全国に比べて低いと、こういうような結果が分かっております。

斉藤(た)委員

 それでは、その全国学力・学習状況調査の結果を受けて、県教育委員会ではどのような取組を行ってきたのかを教えてください。

子ども教育支援課長

 県教育委員会の取組についての御質問でございますが、県教育委員会といたしましては、有識者、学校関係者、市町村教育委員会及び県教育委員会から成ります、学力向上支援連絡協議会を設置いたしまして、毎年の結果を分析し、継続的に調査研究を行ってまいりました。また、改善を図るために、かながわの学びづくりプランを策定いたしまして、平成20年度から本プランを踏まえましたモデル事業、かながわ学びづくり推進地域研究委託事業を立ち上げまして、事業の工夫改善、そして、家庭との連携に関する研究などに取り組んでまいっております。

斉藤(た)委員

 それでは、かながわ学びづくり推進地域研究委託事業の概要と、これまでの成果について教えてください。

子ども教育支援課長

 かながわ学びづくり推進地域研究委託事業の概要でございますが、これまで県内延べ22地区を指定いたしまして、学識経験者や県の指導主事が授業参観をするなど、継続的に学校に関わりまして、あと保護者の方にも授業等に参加をしていただいて、授業評価に協力をいただくなど、指導方法の工夫改善を図っております。

 成果につきましては、まず一つとして、子供たちの学習態度ですが、4月当初、先生の授業を聞きながらノートをとるといった授業態度だったものが、その後、子供たちが積極的に発言をしたり、グループ活動で子供たちが自分の意見を述べるなど、非常に活発な授業に変わっていったということがございます。

 それから、もう一つ、研究に対する先生方の姿勢でございますが、授業公開をした後、研究会を開くわけですが、はじめは先生方が各々発言をするような研究会でして、さほど活発なものではなかったのですが、その研究が深まるにしたがって、積極的に御自分から発言をしたり、小グループに分かれた後、各グループでは黒板に付箋を貼って自由に意見交換をする方法を採用するなど、活発な研究会になってきておりまして、先生方自身が主体的に研究に取り組むという状態に変わってきてございます。

 こうした結果、学校全体でも学習に対する授業づくりに対する先生方の意欲が向上し、その結果、指導力の向上につながり、児童・生徒の方も学習意欲が高まって、家庭との連携も図られるなど、そういった成果がだんだん見られております。

斉藤(た)委員

 最後に、全国学力・学習状況調査における神奈川県の成績は、先ほども言いましたけれども、全国平均と同程度であると報告されておりますけれども、問題によっては全国平均を下回っているものもあると聞いております。マグネット教育という視点に立って、今後どのようにかながわ学びづくり推進地域研究委託事業の成果を学力向上に結び付けていくのかというのを教えていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 マグネット教育という視点に立って、かながわ学びづくり推進地域研究委託事業の成果をどのように学力向上に結び付けていくかというお尋ねでございますが、県教育委員会といたしましては、子供たちはもとより、地域の方々を引き付ける魅力のある学校づくりが大切であると考えております。

 具体的に申し上げますと、例えば児童・生徒が、授業がよく分かるですとか、学ぶことが楽しい、学校に行きたいなどと思えるようになること、そして、先生たちが授業にやりがいを感じて、教えることに意欲的になり、そして、子供たちを育てていきたいという思いになれるようにすることでございまして、そんな魅力あふれた元気な学校にしていくことに結び付けばと思っています。

 あわせて、学校が、PTAですとか地域のボランティアの方々と連携することで、地域にしっかりと根差しまして、地域に育まれる学校になると、そういったことが大切であると考えております。

 県教育委員会といたしましては、このかながわ学びづくり推進地域研究委託事業で得られた成果を基にいたしまして、今後は学校、市町村教育委員会及び県教育委員会が一体となりまして、研究の推進を図り、そして、公聴会ですとかPTA協議会など関係団体にも御協力をいただきながら、研究の成果を県内に普及することによりまして、子供たちの学力の向上を図ってまいりたい、そのように考えております。

斉藤(た)委員

 最後に要望といたしまして、全国学力・学習状況調査の結果や県独自の学習状況調査の結果を受けて、かながわ学力向上支援連絡協議会やかながわ学びづくり推進地域研究委託事業など、子供たちの学力向上を目指した取組が充実するということは大変喜ばしいことだと思います。

 マグネット教育という観点に立って、県教育委員会が考える狙いや効果が達成できるよう、県教育委員会と市町村教育委員会とが一体となって、支援をしていただきたいと要望させていただき、私の質問とさせていただきます。

日浦委員

 みんなの党神奈川県議団の日浦和明でございます。教員による不祥事に対する懲戒処分について、御質問の方をさせていただきたいと思います。

 先月6月24日の新聞で、県教育委員会が大井町の公立中学校教員による体罰について、懲戒処分を行ったとの報道がなされました。子供たちに教える立場にある教員による不祥事は、当人の降格のみならず、事案によっては、学校あるいは教育行政全体に対する保護者や地域の信頼関係を大きく失墜しかねないものであり、その意味であってはならないことだと思います。

 今後とも円滑な学校運営がなされていくためには、保護者等との信頼関係の構築は外せない課題であり、不祥事があった場合には、厳正に処分して説明責任を果たしていくことも重要なことであると思っております。

 こうした視点から、教員による不祥事に対する懲戒処分に関して、何点か確認いたします。

 まずはじめに、今回の体罰事案の概要についてお聞きします。

調査免許課長

 御指摘の事案の概要でございますが、当該教諭は平成23年4月11日、午後1時30分頃、放課後部活動説明会に説明者として出席する生徒の待機場所となっている校内の食堂に、部活動を退部したと思っていた被害生徒が入ろうとしたので、関係のない生徒は駄目だよということを言ったということでございます。しかし、生徒が部活動を退部していないことが分かり、食堂内に入ったところ、生徒は長テーブルをひっくり返してしまったという事案でございまして、それに対して当該教諭が注意したところ、生徒が教諭の方に突進してきて、互いに胸ぐらをつかみ合う形となり、教諭は右手こぶしで1回生徒の左ほほを殴り、生徒から殴り返され、もみ合いとなった後、更に右手で1回生徒の左ほほを殴ったが、また殴り返されたというものでございます。

 なお、当該教諭は今回の体罰の事案につきましては、今年1月、別の生徒を指導した際、足蹴りにされ、また、左ほほを殴られたことがあり、そのときと雰囲気が同じだったので、恐怖心で自分の身を守ろうと思い、殴られまいとして生徒を殴ってしまったと供述しております。

 しかしながら、こうした体罰を先に加えたことは、教育公務員としての職の信用を著しく失墜させるものであり、今回教諭を戒告処分としたものでございます。

日浦委員

 公立学校の教員に対する懲戒処分の法律上の規定はどうなっているのか、ちょっと教えていただきたいと思います。

調査免許課長

 公立学校の教員は、地方公務員法の適用を受ける地方公務員でございます。同法の第29条に懲戒の規定がございまして、同条第1項では、法令等に違反する場合、また、職務上の義務に反し、または職務を怠った場合、または全体の奉仕者たるにふさわしくない非行があった場合に、これに対し懲戒処分として、戒告、減給、停職、免職の処分をすることができると規定をしております。

 また、同条第4項におきましては、懲戒の手続及び効果を条例で定めなければならないとなっておりまして、この規定を基に、本県では職員の懲戒の手続及び効果に関する条例が定められております。

 さらに、こうした法令とともに、事案ごとの懲戒処分の決定に際し、処分の公平性を失することのないよう、過去における本県の教員の不祥事などを参考に、事案の対応ごとに懲戒処分の標準的な目安を示すものとして、県教育委員会として懲戒処分の指針を定めているところでございます。

日浦委員

 県教育委員会では、懲戒処分を決定していくプロセスについてもお聞きしたいと思います。

調査免許課長

 不祥事が発生した場合には、まず、県教育委員会に電話等で一報がございます。不祥事が発生した所属におきましては、関係者等の聴取を行い、事故報告書を作成し、県教育委員会調査免許課の方に提出されることになっております。

 調査免許課は、事故報告書を受けた後、同課の職員が不祥事を起こした本人や関係者等から弁明を含めて事情聴取を行います。

 その後、教育局内におきまして、調査免許課による調査結果ですとか、地方公務員法、あるいは懲戒処分の指針等を基に、懲戒処分の量定、どの程度の処分内容にするかということでございますが、量定を検討し、懲戒処分に係る事務局案を作成いたします。その事務局案を県教育委員会に付議いたしまして、最終的に処分内容を決定しているところでございます。

日浦委員

 不祥事はあってはならないことでございますけれども、学校での不祥事を防止する取組について、お聞きしたいと思います。

調査免許課長

 不祥事防止の学校での取組でございますが、県立学校における不祥事防止の対策につきましては、学校管理運営規則で不祥事の発生を未然に防止する体制の確立に資するため、各学校に事故防止会議を設置することを以前からやってきております。

 また、不祥事が平成18年度に多発したことから、同年度から不祥事ゼロ運動に取り組んでいるところでございます。この運動は、県教育委員会所管の各所属で、全職員参加で不祥事ゼロプログラムを策定し、その実施と検証を行っているところでございます。また、県教育委員会としましては、各学校での不祥事防止の取組を支援するため、わいせつ行為、セクハラ、体罰などテーマごとに研修資料を作成し、学校現場等に提供しているところでございます。

 なお、市町村立学校の教員に対しましては、各市町村教育委員会が服務監督権限を持ち、日頃の指導に当たっておりますが、調査免許課で行う事情聴取の際に確認しているところでは、県教育委員会が作成する研修資料等を活用した研修会ですとか、事故防止会議などが開催されておりまして、ほぼ県立学校と同様な取組が行われているものと認識しております。

日浦委員

 神奈川県における教員による不祥事の発生状況といいますか、推移についてお聞きいたします。

調査免許課長

 政令指定都市3市を除く県教育委員会全体の、過去3年間の教員に対する懲戒処分者数の推移で申し上げますと、平成20年度18人、平成21年度16人、平成22年度11名となっております。

 次に、対応事案の内容といいますか、対応別の件数でございますが、過去3年間の中で主なものを申し上げますと、セクハラ等の関係が最も多く、平成20年度は4人、平成21年度5人、平成22年度5人となっております。続いて多いのが体罰関係でございまして、平成20年度が2人、平成21年度が5人、平成22年度1名となっております。この中で変化がございますのは、交通法規違反等に関するものでございまして、酒気帯び運転等につきましては、年々減少傾向にございまして、この3年間は発生していない状況にございます。

日浦委員

 不祥事の再発防止に向けて、今後の対策をお聞きいたします。

調査免許課長

 円滑な学校運営は、児童・生徒や保護者との信頼関係に支えられるものでございまして、教員による不祥事は、一瞬にしてその信頼関係を根底から壊しかねないものと考えております。不祥事防止につきましては、教員一人一人が教職という仕事が子供たちへの教育を通じて、その成長に大きな影響を与えるものであるとの自覚をしっかりと持ち、不祥事は絶対に起こさないとの意識を強く持ち続けていくことが重要と考えております。

 各学校において、管理職等から研修会等の様々な機会の場を通じて、繰り返し繰り返し不祥事防止のための意識喚起を図っていくことが必要と考えております。

 県教育委員会といたしましても、今後の不祥事防止対策に向けまして、教育局内関係課が協力をしながら、学校における不祥事防止の取組を引き続き支援してまいりたいと考えているところでございます。

日浦委員

 子供たちへの指導を行う教員による不祥事は、社会的にも非常に大きい影響があるものと考えます。このため、教員による不祥事はあってはならないことであると思います。教育委員会では、不祥事の再発防止に努めているとは思いますが、新聞等で不祥事に対する懲戒処分の報道が絶えないのは残念であります。それぞれの事案をよく検証してもらい、再発防止に努めていってほしいと思います。

渡辺委員

 公明党の渡辺でございます。1点だけ質問をしたいと思いますが、私の方からは特別支援学校ですね、入学を希望する方が年々増加していることに関しまして、この議会でもたびたび質疑をされているところでありますが、それに伴うスクールバスの整備について何点か質問をしたいと思います。

 私も実は選挙区が相模原から藤沢に移りましたけれども、今年度、相模原中央支援学校等を開設していただいて、それに伴ってスクールバスも相模原中央支援学校に3台ですか、あと既設校に4台、本年度予算の中でも7台増車をしている。毎年少しずつ努力をされていることは分かりつつ、またそれを評価しつつ、そうは言いながらも、まだまだ様々な課題が残っていますので、それに関連して質問を何点かしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 まずはじめに、このスクールバスの乗車対象者は、どんな理由に基づいて決められているのか、お伺いしたいと思います。

 あわせて、現状のスクールバスの乗車対象者の人数に対して、実際に乗車している子供たちの数と、その割合がどれぐらいなのか、御報告を願いたいと思います。

特別支援教育課長

 まず、乗車対象者でございますが、義務教育段階でございます小学部と中学部の児童・生徒としております。ただし、肢体不自由教育部門と視覚障害教育部門の児童・生徒につきましては、障害の状態から、車椅子に乗っていたりとか、あるいは白じょうをついたりということで移動に困難あるいは危険性も伴う場合があることから、高等部につきましても対象としております。

 なお、知的障害と聴覚障害の高等部の生徒につきましては、卒業後の社会自立に向けまして、電車・バスなどの公共交通機関を利用いたしまして、将来通勤したり、あるいは休日に外出したりという能力を育成するという教育的意義を重視しまして、自立通学を原則としております。

 続きまして、人数でございますが、平成22年度の調査でございますが、乗車対象者は2,349名、うち乗車を希望している数が1,883名、実際に乗車している人数は1,776名となっております。乗車対象者2,349名に対する実際の乗車人数の割合は約76%となります。また、乗車希望者に対する乗車人数の割合は、およそ94%となっております。

渡辺委員

 今の御説明の中で人数的な説明がありました。例えば乗車希望者に対して、実際に乗車をされている方の率、これが今の御答弁だと94%と。数字だけを見れば比較的高いような数字に聞こえるわけですけれども、足し引きしますと実際は希望されていますけれども、実際に乗れない方が107人いるということになるんだと思いますけれども、この乗車できない子供たちは、どんな理由で乗れないのか、御答弁願いたいと思っております。

特別支援教育課長

 スクールバスの乗車に当たりましては、バスの運行ルート上に幾つかのバスポイントを設定して子供たちを乗降させておりますが、そのようなバスのポイントが自宅と離れていて時間がかかるといったような場合に、やむを得ず自家用車等で直接送迎しているという場合がございます。また、児童・生徒数が増加して、バスに乗れる数を超えてしまった場合、自家用車等による送迎が可能な家庭につきましては、送迎をお願いしているということもございます。こうしたケースが107名あるということでございます。

渡辺委員

 何とかそれでもぎりぎり回っているという実態があるんだと思いますけれども、それについては、今の御答弁の中にありました保護者の方々にかなりの負担があると思いますし、この負担の下に何とかクリアできているという状況だと思いますけれども、保護者の方々からは、このスクールバスについて具体的にどんな要望が寄せられているのか、ちょっと御答弁願います。

特別支援教育課長

 保護者からの要望についてでございますが、まずは乗車時間が長いのでもっと短くしてほしいということ、それから、自宅の近くにバスの乗降ポイントを設定してほしいということ、また、スクールバスに乗りたいのに乗れないので何とかしてほしいということなどでございます。社会的自立を目指しております知的障害者教育部門の高等部の生徒についても、重度の知的障害の場合には自分1人で通学することはできないので、バスに乗せてほしいという御希望も含めまして、バスに乗りたいのに乗れないといった意見が多く寄せられております。

渡辺委員

 今の御答弁にありましたそういう御要望に対して、県教委として、これも当然努力をしてきたということは認めますが、そうであってもまだまだ満足に対応ができていない状況があると思います。それについてどんな工夫をされているのか、御答弁ください。

特別支援教育課長

 保護者の御要望に対しましては、私どもも障害のある子供につきましては、1人で通学することが困難な場合が多く、また、特別支援学校は自宅から遠いという場合が多いため、保護者の負担は大きいものがあると考えております。

 こうしたことから、就学保障の一環として、通学につきましても何らかの手段を講じなければならないと認識をしているところでございます。

 こうしたことから、通学負担の軽減という意味も含めまして、10年間で5校、2年に1校のペースで新しい学校の整備を行ってまいりました。

 またスクールバスについても、既設校への増車に取り組みまして、10年間で新設校に13台、既設校に12台、合わせて25台の増車を行ってまいりました。ただ、これだけでも十分ではございませんので、その他の工夫につきましては、車両を更新する際に、従来中型バスであったところを大型バスに替えることによって乗車の人数を増やしたり、毎年コースを見直しまして、有効なバスコースを検討して、少しでも多くの子供が乗れるようにしたりするといったことがございます。バスコースの見直しとは、例えばあるコースのバスが満員になって乗れない子供が出てしまった場合、隣のコースを走っているバスがその子供を乗せるようにバスコースを設定し直すといったことでございまして、保護者の方にも御協力をいただきながら、取組を行っているということでございます。

渡辺委員

 今言った数字的な、これまで数年間の御努力ですね、これについては評価をするべきですし、数年前に比べれば、少しずつこういう要望に対して県教委が対応してくれているというものは私自身も実感をします。

 しかしながら、ちょっと論点が変わるんですが、例えば平成23年度の教育委員会の点検評価という資料がありまして、これは昨年度の事業ですけれども、これについて特別支援学校については、今までの取組と、あと平成22年度の取組について当局並びに外部の有識者の意見等が記載をしてありますね。これについては、今言ったような学校の新設など、要は大規模化に対応していくうんぬんという、今の御答弁と同じような記載があるんですが、残念だなと思ったのは、スクールバスの配備については、平成21年と22年の取組に関する台数的な記載はあるんですけれども、今御答弁いただいたような、要は、本当に保護者の方々が求めていらっしゃるようなことについて、また、今後どうなっていくのかというようなことについて読み取れるような文章の記載がほとんどないことなんです。これについては御答弁できますか。

特別支援教育課長

 今後私どもとして、バスの整備についてどのように考えているかということでお話をさせていただきたいと思いますが、今後の対応の基本的な考え方といたしまして、まず長時間乗車の解消ということで、具体的には60分を超える長時間乗車の解消を目指したいということが1点ございます。

 もう一点は、先ほど、乗車を希望していながら乗れていない生徒が107名いるというお話が出ましたが、希望者が全員乗れるように取り組んでいきたいと考えてございます。

渡辺委員

 今の御答弁聞いていると、非常に心強い御答弁なんですが、そういうものがやはりこういう文章の中で分かるように表現をしてもらいたいと思うんです。それで、例えば平成22年度の外部評価の記載の中で、これはスクールバスだけではありません。要は特別支援学校の新設というものも含めてですが、外部の方々がどのように言っているかというと、施設整備などの受入体制の充実とともに、計画的な実行とその説明が必要であると、こういう記載がされているわけです。これは私と同じ意見だと思うんですよ。それにはやはり今後どうなっていくのか、例えばこの問題がずっと続くのか、そういうことについては、やはりもう少し丁寧に取組を説明していくような方向性が必要かなと思います。

 その上で御質問を続けたいと思うんですが、今、増車については言いましたけれども、スクールバスの単純な増車という取組以外で、工夫している点があると先ほどありましたけれども、その中でちょっと確認をしたいのは、この4月に相模原中央支援学校が新設になりましたね。それでもってスクールバスが3台配備をされて、その他頑張っていただいて、既設校にも4台配備されて計7台と、例年にない台数が今年度配備されていますね。しかしながら、県財政は非常に厳しいということで、今言った課題などをクリアしていく上で、要は今後ですけれども、例えば横浜西部、藤沢地域の支援学校が平成25年4月に開校予定になっています。さらには、その後に県央地域の支援学校が平成28年4月に開校予定になっている。

 この中で、今の御答弁と関連がありますが、この新設校ができれば、当然全くゼロからスタートなんで、要は新しいスクールバスを何台か配備をしなくてはいけない。それに対して、今年は頑張ってくれて既設校にも4台配備してもらった。こういう考え方が、新設校ができるタイミングでも引き続き継続できるのかどうか。要は、新設校ができる年は、既設校は我慢をしなさいよということになってしまうのかどうか、その辺の御答弁をいただけますか。

特別支援教育課長

 先ほど申し上げた考え方というのは、全県共通なものと考えておりますので、長時間乗車の解消、全員乗車の実現ということで取り組んでまいりますので、新設校のある年度については既設校への配備はないよという前提でやっていくという考えはございません。そこは新設、既設合わせまして、県内の県立特別支援学校のバスの運行時間、あるいは全員乗車ということについて実現をしたいという方向で取り組んでいきたいと考えております。

渡辺委員

 分かりました。よろしくお願いしたいと思います。今、課長の御答弁の中で、スクールバスに乗車する該当者、小中学校は基本的に全員であると。高校生については、知的は駄目だよと。それ以外の肢体でどうしても乗らなければいけない高校生は乗るよという話ですね。そうすると、今、課長が御答弁された全ての方が乗れるような体制をつくりたいという、この全てというのは、あくまでも今と同じように高校の知的障害のある方は除かれるんでしょうか。それとも、入る方向も含めて取り組むという意味なんでしょうか。

特別支援教育課長

 対象者については、基本的な考えは同じでございますので、乗車対象者としては義務教育段階の生徒であるものと考えております。知的につきましては、先ほど申しましたような自立に向けて、基本は自立通学をしていただくことに変わりはないと考えておりますので、義務教育段階において、希望者については全員乗車を実現していきたいという意味でございます。

渡辺委員

 分かりました。残念な状況だと思うんですね。

 要は、ひとくくりでもって知的の高等部は乗車できないということがです。それが先ほど言った将来的な職業訓練の一環の中でやっていくという考え方は分かるんです。ですが、当然知的の中には重い方も軽い方もたくさんいらっしゃって、変な言い方、差別する言い方ではありませんよ、将来的にそんなにたやすく社会復帰できるというか、一般的な社会に出れる方々だけではないと思うんです。そうではない方がたくさんいらっしゃる。そういう方々も知的の高校生だから、自主通学が原則だよという中で、スクールバスに乗れない状況の方々がたくさんいらっしゃる。もうちょっと別の背景を言うと、そういうお子さんを抱えている御家族というのは、要は中学校までは乗れているわけですよね。その中で、お父さん、お母さんが共稼ぎをしながら経済的に一生懸命お金をためる、もしくは子供の将来のことも考えながら蓄財も含めてやっている。それが高校生になって、子供がバスに乗れないということになると、お父さんないしお母さん、主にはお母さんでしょうけれども、仕事を辞めて送り迎えをせざるを得なくなる。そうすると、知的の方が高校生になると、経済的な余裕というかいろいろな蓄財のすべというのが抜けていく。そうすると、将来的な不安が増大していくということになるんだと思うんです。だから、画一的に知的の高校生だから乗れる、乗れないということではなくて、先ほど肢体不自由児の方々もそう言っていましたが、高校であっても、肢体不自由でどうしても通学が困難だという方々はバスに乗れるという観点と同じですね。それはやはり個別の状況があると思うんですが、これについては、どのようなお考えですか。

特別支援教育課長

 委員御指摘のとおり、知的障害の重いお子さんがいることは確かで、保護者の方にいろいろ御負担をおかけしているなという認識を持ってございます。

 そうしたことから、委員のお話にもございましたが、現状ではスクールバスに空席がある場合には、高等部の方にも乗っていただいております。

 また、現在は保護者の付き添いが必要なんだけれども、学習の中で自立通学が可能となるであろうという自立通学を目指す生徒につきましては、保護者と相談をしながら、1人で通学できるような指導プログラムを組みまして、自立通学の練習を行っております。

 またそれ以外にも、スクールバス等を含め、全般的に通学支援ということになってくると思いますが、やはり障害のあるお子さんの通学につきましては、スクールバスの整備だけでは不十分であると考えております。こうしたことから、知的障害の高等部のお子さんも含めまして、特別支援学校へ通う障害児の通学支援という視点で、平成22年度から市町村がスクールバスの送迎場所や学校までの通学支援を開始した場合の補助制度が創設されております。今年度は3市町村が取り組み始めておりますので、これは保健福祉局障害福祉課の事業でございますが、こういったことにつきましては課を越えて連携をさせていただきまして、教育委員会としても他の市町村にも働き掛けて、通学支援という視点で取り組んでまいりたいと考えております。

渡辺委員

 今、通学支援という話の中で、スクールバス以外でも保健福祉局の制度云々という御答弁がありましたけれども、これは課長も分かっていて私は答弁しているんだと思いますが、市町村が行っている通学支援にも課題はたくさんありますよね。例えば今の御答弁の中に関連をさせて言わせてもらうと、今まで通学支援を市町村単独でやっていたのは3市しかありませんでした。それに対して、新たに3市が加わって6市だということです。ところが、神奈川県下の支援学校は26校あって、所在している市町村は12市町村あります。そうなってくると、今言ったような制度でも救えないという方々がたくさんいらっしゃる。そういう意味では、保健福祉局という言い方をせずに、保健福祉局としっかり協議をしていただいて、要は抜け落ちている市町村とどういう対策を進めていくのか、こういうことも必要だと思います。

 また、通学支援を行っている6市でも、市によって制度が少しずつ違うというばらつきがある。そういう課題も認識されていると思うんです。そうであれば、しっかりその辺もやってほしいなと思います。

 我々県民から見れば、例えば私も代表質問をさせていただきました。その中で、例えば在宅重度障害者手当の見直しの件について、その財源も使って例えば通学支援もやるべきだと。そうすると、あれは福祉事業であるから、学校の通学支援については教育局の所管だというふうにおっしゃいますよね。でも、県民から見れば県のやることで一緒なんです。また、障害者から見ても一緒なんですよ。特に特別支援学校は、県が所管をする学校ですから、そういう意味では県財政という意味からすれば全く同じなんです。そういう意味では、しっかりそれに取り組んでいただきたい。そうしないと、これからも新設校が出てくる。バスも増車をしなければいけない。既設校についてもやらなければいけない。では、その中でバスに乗る余裕ができたら、知的障害児の高等部も乗れるというけれども、実際に乗れていないわけですよね。乗車はいつまでにできるようになるのかという話になると、やはり市町村がやるという話になる。私は県が直接やってもいいと思いますけれども、通学支援の取組と、このスクールバスの取組をセットで協力的にやっていかなければいけないと思います。最後に、決意としてどなたかお願いできますか。

支援教育部長

 委員御指摘のとおり、スクールバスにつきましては、様々なところから様々な声を聞いておりますし、今後も支援校の設置と同時に、子供の環境改善について全力で取り組んでいかなくてはいけないと思っております。

 また、先ほど御指摘にございました保健福祉局との事業について、お互いの所管がどうこうということではなくて、やはり一緒になってどうするかという方向性を考えていくのは大切なことでございますので、今、実は課長同士がそういった意味では、今後どうするかということについてかなり密接に相談を始めたところでございます。そういった部分も含めてスクールバスの改善については、一刻も早く環境が改善されるように、引き続き新設校と併せて最重点に取り組む課題としてまいりたいと考えてございます。

渡辺委員

 最後に少しだけ要望させていただきたいと思います。

 直接、県教委のこととは関係ないかもしれませんけれども、この委員会で答弁するというか、要望する内容とはちょっとほど遠いかもしれませんが、先ほど来、答弁の中で時々出ていたんで、関連して言わせていただくと、市町村の地域生活支援事業費の助成ですね、これも初年度は県が全額負担をするけれども、次の年度からは市町村が半額負担をするわけです。そういう課題があるので市町村が手を挙げない。市町村も財政が非常に苦しいですから。そういう課題があって、最後にもうちょっと言うと、スクールバスを民間委託するわけですね。この額が幾らとは言えませんけれども、今の額で本当にスクールバスの増車がうまくいくのかという話など、課題が幾つかあると思うんですね。そういうことをやはり総合的に取り組むということを是非お願いをしたいなと思います。

 経済がこんなに厳しくなっているという意味では、その中で障害を持っている子供たちを支えるお父さん、お母さんは、もっともっと厳しくなっています。そういう意味では、そういう方たちを少しでも救えるような環境を是非お願いしたいと思いますし、教育委員会の財源ではないかもしれませんけれども、県全体の財源を見れば、在宅医療の障害者等の手当の財源もあるわけなので、そういうものもしっかり活用できるような横串を指した取組をしっかりやっていただきたいということを要望させていただいて、私の質問は終わります。

柳下委員

 午前中に引き続き、私の方からは、県立高校の部活動についてちょっとお尋ねしたい点がありますので、質問をさせていただきます。

 私自身プロゴルファーの資格を持っておりまして、学生時代から部活動でかなり鍛えられたという経験を持っております。そういう点で、私自身は学校における部活動というのは、かなり関心も高いし、必要であろうという点を考えての質問ということでさせていただきますけれども、まず、県の教育委員会として、部活動の意味合いというか位置付けについてお答えをしていただきたいと思っております。

保健体育課長

 部活動の位置付けの御質問でございますが、平成21年3月に公布されました高等学校学習指導要領では、生徒の自主性、自発的な参加により行われる部活動については、生徒をスポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感のかん養等に資するものであり、学校教育の一環として教育課程との関連が図られるよう留意することというように示されており、部活動が学校における教育活動の一環であるということが明記されております。

柳下委員

 教育委員会の点検・評価という資料の中でも、部活動の活性化というところには、外部有識者の意見として、部活動は学校教育の活動の中でも重要な位置にあるということが書いてあります。私も全くそのとおりと思っておりますけれども、先日7月6日の新聞に、企業と学校の部活動指導について日経新聞に掲載されていました。実は私は詳しい内容は分からないんですが、ちょっと説明を願いたいんですが。

保健体育課長

 ただいま、県教育委員会と企業との連携の関係の記事のお話でございますが、これは県教育委員会と企業、大学、専門学校、NPO等が連携協力するとともに、企業等と相互の連携協力を促進することにより、企業が持っている人的資産、あるいは物的資産などを積極的に活用して、学校の教育活動、特に部活動を支援することを目的に事業をやるものでございます。

柳下委員

 この記事をぱっと読む限りでは、例えばJリーグの選手だとか、NECや富士通のバレーボールの選手だとかいうことも記事で触れておりますけれども、今言ったような人的資産とかをいろいろ活用するに当たって、例えば、一つ専門的な指導者としての位置付けであれば、どういう選定方法になっていくのか、その辺をちょっと御説明いただきたいんです。

保健体育課長

 これはあくまでも各企業の方に企業のCSR、社会的貢献活動の中で、できる範囲の中で学校現場で活動していきたいというようなものを、企業を周ってお話を伺ったところ、こういったものが出せるよということで伺ったものでございます。特に、私どもの方でレベルを指定するだとか、こういう資格を持っていなければ駄目だとかいうことは決めておりません。ただ、当然学校の方で面接等ございますので、そういった中で学校との調整をしながら、適材であるかどうか確認して、学校の方で活動するというような形でございます。

柳下委員

 では、ちょっと先ほども申し上げましたけれども、私はプロゴルファーの免許を持っているんですね。私がやらせてほしいといったら、私は、オーケーしてもらえるんですよね。

保健体育課長

 今、この企業等連携協議会に入らなくても、個人で近隣の学校等でそういった指導がしたいということであれば、学校の方でも受け入れる体制でございます。ただ、今回は団体として活動していただくという形になっておりますので、委員がどこかの団体に属するんであれば、その団体と調整して企業等連携協議会から入ってもらうという形もございます。

柳下委員

 団体としてというお話がありましたけれども、例えばこの選定方法でいろいろな方が選ばれましたと。その際の指導者としての報酬というのは、どの程度を考えていられるのか。例えば種目によっても幅があるように考えていられるのか、その辺ちょっと教えてください。

保健体育課長

 ボランティアでございますので、報酬は、交通費など全て含めて、団体側に面倒を見ていただくという形でございます。

柳下委員

 ボランティアとして企業・団体等が受けて、学生のために力を尽くしていただくということですね。こういう形は、実現をしていくに当たっては非常に良いと思うんですが、そこでちょっと一つ不安というのは、例えば体罰とか、セクハラとか、いじめとか、そういう問題が出てきたときに、どこに責任が発生をするのかということなんですが、そこは考えておられますか。

保健体育課長

 責任の所在についての話でございますが、基本的には学校の方で、その事案について双方に事情を聞きまして、その事情に応じて対応するしかないかなと考えてございます。というのは、一方的に事故が起きるような現状、器具等々の問題で事故が起きる場合もあれば、指導上の問題で起きる場合もあり、事故が起きるケース違うと思いますので、その事案事案に応じて対応していければと考えてございます。

柳下委員

 その辺の問題はケース・バイ・ケースといったらそれまでなんですが、起こってしまったら、その問題が大きくなるということは十分考えられますので、その辺のお膳立てというか、しっかり考えておいていただきたいということをお願いいたします。

 次に、私がよく耳にするのは、希望する県立学校に入りたいんだけれども、希望する部活がないからどうしようというようなお話です。例えば企業・団体と連携して、専門的指導者がどの程度生まれるかどうか分かりませんけれども、そういう希望する学校に希望する部活がないということ、部活の多様性が確保できているかという問題だと思いますが、改善できるのか、また、改善しようとしているのかをちょっと教えてください。

保健体育課長

 委員お話しのように、改善するためにこの企業等連携協議会を設置しまして、企業の指導者に学校に来ていただいて、部活動を見ていただくということでございます。ただ、本当に希望どおりの指導者がいるかどうかという問題もございます。そういう場合は、他の方法で近隣の中学校、高校等と連携しながら、指導者のいる学校に行ってもらうような手立てもございます。とりあえずは、企業の皆さんには指導者が学校で不足しているので、来られるケースがあるかというような問い掛けをしてまいりたいと考えております。

柳下委員

 私の手元には、以前あった、かながわ部活ドリームプラン21という資料があるんですが、今お話ししている新聞に掲載された記事というのは、このプランを見直してより発展するという考え方でよろしいんでしょうか。

保健体育課長

 このプランは平成19年につくりまして、4年間このプログラムで活動してきまして、この4月にこのプランをもう一回見直しまして、資料の中では5本の柱になっていると思いますが、今回は3本の柱の中で、その中に地域との連携という内容をより深めて活動していくため、この企業連携というものを加味してございます。いずれにしても、平成19年につくりましたプランの延長線上ということで、更に部活動が活性化するようにという思いを込めてつくったものでございます。

柳下委員

 そうすると、新たに3本の柱ということで、これはもう本年度スタートするのか、例えば何月からどう始まるのかということをちょっと教えていただけますでしょうか。

保健体育課長

 基本的には平成23年度、今年度からこの形で部活動の活性化を取り組んでまいりたいと考えてございます。

柳下委員

 では、もう既にスタートをしていて、この新聞にこだわるわけではないんですけれども、記事の中に出ていて、もう専門的指導者、企業、団体としてボランティアとして学生のために頑張るよという方がいるということですね。現状ではどれぐらいの方を獲得されているのか、ちょっと教えていただきたいんですが。

保健体育課長

 現在、35団体の企業と協定を結ぶ予定でございますが、具体的にまだ個別に企業に行って、社員の方が学校に入って活動するというところまではいってませんで、まだ調整中でございます。これからやる協定は、来週月曜日に協定式をやるわけでございますけれども、その後にやる内容につきましては、基本的には、まず部活動指導者のための講習会などを中心にやっていって、そういう中で企業の社員の方で学校に個人的に行ける場面ができれば、まだ保険の問題ですとかいろいろな問題がありますので、その辺のところを整理しながら、また企業によっても対応が違いますので、その辺の協議をしながら、個々それぞれの企業と話合いをしながらやっていきたいと思っております。年末には何とか、何人かを学校に送れるような形で、中学校、高校の中で対応していきたいと考えております。

柳下委員

 例えば今のいろいろな保険の問題だとか、もろもろクリアできて、学校に対して専門的指導者を送るようになりましたと。でも、これは逆の考え方もありますよね。例えば生徒の要望である部活をつくりたいんだけれども、設備がなかったり、場所がないときです。そうすると、今言った企業・団体と契約をしたその団体が持っているグラウンドなり道場だったりとか、そういう施設の活用ですね。生徒が移動してそこで部活を行うと。そういうことも十分考えられるのか、ちょっとお聞きしたいんです。

保健体育課長

 今最も問題なのは器械体操でございまして、器械体操は設備等お金も高いです。なかなか学校での設備、あるいは指導者も不足しているという実態の中で、徳洲会という病院がございまして、ここは体操の選手がいらっしゃいまして、現に今、近隣の県立高校が鎌倉の体育館を使ってやっております。実は11日の協定には間に合わないんですが、今るる話を進めておりまして、そういった形では活用は十分可能かと考えております。

柳下委員

 では、そのように生徒が企業の施設に出向いて、そこで部活動を行うということが今後十分あり得るだろうということです。ということは、逆に言えば生徒に対する保険も掛けて、万が一事故等が起きたときにも対応できるように考えておかなければならないということですよね。その辺も網羅できるような体制を是非つくっていただきたいんです。あと一つ、ちょっと事例を交えてお尋ねしますが、例えば、県立高校に優秀な指導者が来てその部活が強くなったと。その部活が、先生が異動して後任がいなくなると急激に弱くなって衰退してしまう。そうなると名ばかりの顧問も来なくなってしまう。そういったケース、強くなった部活に引き継ぎとして充当できるような指導者が来ないというケースもよく耳にするんですが、この辺の現状はどうお考えか、お聞かせいただきたいんです。

県立学校人事課長

 委員御指摘の部活動指導者の継続性ということでございますけれども、必ずしも当該種目の継続が担保できる人的配置ができないという実態は事実ございます。できるだけそうならないように、教員の複数年での配置を、学校長と相談をしながら、その教員が出た場合に次にどういった人材が必要かという計画を立てまして、人事異動を組ませていただいているというのが現状です。必ずしも同じ程度の力の者を他から異動で持ってこられるとは限りませんので、その場合には今、保健体育課長の方からも話がありましたけれども、そういった場合に外部指導者も活用させていただきたいと考えております。既に外部指導者を活用した制度もございますので、正教員で賄えない場合には、外部指導者等の活用により、何とかその学校の要望に応えていくような人事で、努力はさせていただいている状況でございます。

柳下委員

 今のように、例えばこのかながわ部活ドリームプラン21が、また新たにいろいろ進化したようですので、外部団体とかと是非いろいろ連携していっていただきたい。部活動だけで先生を異動させるということはなかなか難しいでしょうし、一つの学校がずっと強いままでい続けるということも、生徒も入れ替わるわけですから、そういうこともあり得ないんですが、やはり指導者の良し悪しというか、そういったものがやはり生徒からすると気になることかと思いますので、現実的には今後、外部指導者のシステムができることによってカバーできる部分も多いのかなとは感じておりますので、その辺は期待をさせていただきます。

 ちょっと話を戻すようですけれども、中学校と高校なんですが、高校は県立学校で構いませんけれども、部活の加入率というのは一体どれくらいか、数字的なものを教えていただけますか。

保健体育課長

 部活動の加入率でございますが、まず県立高校でございますが、平成23年度の全日制県立高校の在籍者数11万765名、そのうち運動部に入部している生徒は4万7,897名、入部率は43.2%でございます。中学校でございますが、申し訳ありませんが1年古いデータでございますけれども、平成22年度の公立中学校の在籍者数は約20万人で、入部率は64.1%でございます。

柳下委員

 では、ちなみに文化部の方の数字は把握できてますか。

保健体育課長

 高校の文化部でございますけれども、平成22年度のデータで申し訳ございませんが、入部率27.3%でございます。平成22年度の公立中学校の文化部入部率でございますが、21.5%でございます。

柳下委員

 余り運動部のことばかり聞くと、運動をやらない方に批判を受けるわけなので、文化部のことも重点にちょっと数字だけお聞きしましたけれども、合わせると県立高校でも、かなり加入率はいいのかなと思います。これは年度ごとにグラフを見ると、加入の目標数値というのを立てておりますよね。その目標数値というのは、どういう根拠があるのですか。

保健体育課長

 平成19年にこのかながわ部活ドリームプラン21を作成する際に、目標値50%と、数字としては高かったんですけれども、県立学校では半分の子供を運動させなければ駄目だという思いもございまして高目の設定をいたしました。特に、細かい積算をして50%とか、そういう思いではございません。目標を高くということで、やらせていただきました。

柳下委員

 できれば、今、いろいろ家庭環境とか、あと子供の生活スタイルも変わっていますから、運動部に入ったりして部活動をやるよりは、塾に行ったほうがいいという子供も多いでしょうけれども、あと一つだけちょっとお聞きしたいのは、部活動の加入率というのは、学校によってばらつきというのはかなりあるんですか。

保健体育課長

 委員御指摘のとおりばらつきは相当ございます。高いところは70%、80%の学校もあれば、低いところは20%を切るような学校もございます。

柳下委員

 私の個人的な意見だけではなくて、加入率が20%を切るような低い学校は、何が一番問題だとお感じになっているかを教えていただきたい。

保健体育課長

 一つは経済的な理由があるかなと思っております。授業が終わっても、アルバイトに行かざるを得ないような状況、あるいはいろいろなものに興味をなくしているかのような状況、要は、自分の行きたい学校に行けなかった思いをもって通学しているというような現実もあるわけでございます。その辺の子供たちの心理的なものも影響しているんではないかと考えてございます。

柳下委員

 できる限りその辺の対応というか、金銭的なフォローはできなくても、いろいろ楽しい部活があるんだよということを少しずつ体験できる機会とか、そういう取組をしていただいて、加入率を増やしていただければとは思っております。

 あと、横浜市が来年度から中学校で武道の必修化というのを行いますけれども、県立高校も今、武道の必修化は行われているとは思いますが、ちょっと現状だけお伺いしたいんですけれども、県立高校ではどのようになっていますでしょうか。

保健体育課長

 武道の必修でございますけれども、高校によって柔道又は剣道を選択して、あるいは他にも少林寺拳法など武道は幾つかございますが、主には、相撲と柔道と剣道をやるという授業になってございます。

 部活動では、柔道部や剣道部というのは、やはり他の競技に比べると若干少ないという現状でございます。

柳下委員

 授業では、武道というのは必修化されていると認識してよろしいんですね。

保健体育課長

 選択して、必ずやるというふうになってございます。

柳下委員

 私の先輩である松田委員は、武道の達人なので、私が言うのも恐縮なんですけれども、やはり武道というのは日本人の心であって、精神と体を鍛える、また、礼儀等々、やはり武道の授業というのは、また部活動であっても、日本人の心を育む上で非常に大切だと私は認識をしております。是非その辺の必修は欠かさず、なるべく間口を広げて選べるような形もとっていただけたらなと思います。いろいろ予算がかかる等々ありますでしょうけれども。

 では、最後に一つだけ、かながわ部活ドリームプラン21というのは、今おっしゃったように、今年度から新たな取組でスタートするということです。私の希望も含めてなんですが、この取組は、今後企業とか団体とかいろいろ交えて専門的指導者が増えるということですから、インターハイでも神奈川県の生徒さんが活躍する競技が増えるということを期待できるのでしょうか。

保健体育課長

 インターハイは、私学の方も、県立ももちろん、インターハイに1校でも多く出られるように頑張っていますけれども、神奈川県全体として1校でも多く関東予選、あるいは県予選を通って全国大会に行けるように、関係の高等学校体育連盟の方も含めまして、指導しながら頑張っておられるところです。

柳下委員

 いろいろ御答弁ありがとうございました。最後に要望を一つだけ申し上げさせていただきますが、今後、神奈川県がスポーツ競技等々、部活動にも更なる力を入れていただくように要望だけ述べさせていただきたいと思います。

 知事が先日、6月21日に知恵袋会議というのを行っているんですね。その新聞記事を読みまして、そこにオリンピックの柔道の金メダリストの山下泰裕氏が言った言葉が掲載されております。自殺者が後を絶たない現状を憂い、生涯スポーツの振興により日本人の病んだ心を改善し、活力ある神奈川をつくりたいとコメントをしたと載っておりました。学生時代に良き指導者に巡り会ったり、専念できるものが見つかればと、大人になってもその経験というものは一生忘れないものなので、是非とも県の教育委員会にしても、武道者など、専門的な指導者につきまして、更なる充実をしていただけますよう要望させていただいて、質問を終わらせていただきます。

根岸委員

 引き続き、郷土愛と愛国心を養う教育について、質問させていただきます。

 高等学校教育において、道徳の時間がないと、先ほどの答弁で分かりました。小中学校から続いてきたものがなくなるということで、私としては非常に懸念を感じているところであります。

 そこで、高等学校学習指導要領の取扱いの中、道徳心の規範意識の醸成をどのように授業へと盛り込んでいくのかを具体的に聞かせていただければと思います。

 特に、次年度からの日本史必修化の実施に向けての絡みの中で、詳しく話を伺いたいと思います。どのような取組を持って、日本史の中で道徳心の醸成、特に今回は郷土愛や愛国心といった部分に取り組んでいくのか、そして、県独自の取組として新たに教科書を作成したことも聞かせていただきました。それとの関連をもって質疑に対応していただきたいと思います。

 まず、県独自の日本史資料、郷土史かながわと近現代と神奈川の学習の狙いについて、詳しく伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 まず、郷土史かながわの学習の狙いでございます。郷土神奈川の歴史や文化というものを通して、我が国の歴史について考察させ、郷土神奈川及び我が国の歴史や文化に対する興味・関心を高めるとともに、歴史的思考力を養い、調べたり考えたりしたことを自分の言葉で表現する力を育成することをねらいとしております。

 特に、身近な題材や地域の文化財に着目して、課題解決的な学習を取り入れるなど、歴史への興味・関心を高めて、学習意欲の向上を図ることでございます。また、様々な資料を比較したり、諸事象の変化を読み取ることを通して、各時代の特色、歴史的事象の背景や要因などを考察させることに留意することとしております。

 次に、近現代と神奈川の学習の狙いでございます。近現代を中心とする我が国の歴史の展開を、神奈川の題材を取り入れながら、現代社会からの視点や世界的視野に立ったグローバルな視点から考察させることによりまして、我が国及び神奈川県の歴史や文化というものに対する生徒の興味・関心を高めるとともに、郷土史かながわと同様、歴史的思考力を養い、調べたり考えたりしたことを自分の言葉で表現する力を育成することを狙いとしております。

 特に、テーマ学習においては、神奈川から見た世界、あるいは世界の中の神奈川という視点から、現代の諸課題に着目して考察させるようにすること、あるいは体験的な学習や課題追究学習等、世界的な歴史を追究する活動を行って考察を図らせたりすること、こういうことに留意することとなっております。

根岸委員

 それでは、郷土史かながわについて、詳しく御説明していただきたいと思います。

 例えば、9ページになりますけれども、たどってみようという欄がありまして、JR線を降りて駅からどのように行くのかの道順が記載してあったり、また10ページにはこの時代の地域別学習例として、高校生たちが通う学校に実際どのような遺跡があったのか自ら調べられるようになっていたり、本当に地域の歴史に触れられている教科書であると思います。このフィールドワークについては、特に15ページの方の出かけようフィールドワークの欄では、実際にどのような地層があるかとか、また、フィールドワークを行うに当たっての留意点が書いてあったりと、大変詳しく、生徒に内容を伝えやすいものになっていると思います。

 それらを踏まえた上で、この教科書をどのように使って授業に取り組まれるのか、また、課外授業や、個人の学習の中でどのように活用していくのかということを御説明願います。

高校教育指導課長

 この郷土史かながわの教材の中では、委員御指摘のように、たどってみようというものと、フィールドワークの事例を、各項目に多く示させていただいております。例えば9ページのたどってみようの中には、相模原の旧石器時代や縄文時代の遺跡を学ぶコースを、3時間から4時間の歩くコースで示し、その下の探求しようの欄に、そこに出土された写真を基に縄文時代の人々の思想や装いなどについてどんなものだったのかなということを考えさせるような学習の展開になっております。

 このように、たどってみようといった体験学習を行うことで、生徒が主体的に歴史を探究しよう、追究しようという活動を行って、考察を深めたいと思っております。

 実際に訪問することで、気付いたことなどをまとめ、発表し、また、話し合うという場面でも活用できるのではないかと思います。

 今現在、この郷土史かながわの先行実施校が10校ございますけれども、その中には夏休みの期間を利用して、このたどってみようというフィールドワークを中心に集中授業を行う予定の学校もございます。

根岸委員

 そういったところをつなげて、郷土愛の定着や、また、成果の確認等もしていっていただきたいと思います。

 また、この教科書の方に書いてありますけれども、神奈川という表記自体にも大分こだわりがありまして、平仮名の「かながわ」は1893年に南多摩、北多摩、西多摩3郡が東京区に移管される前の状態を平仮名の「かながわ」、漢字の「神奈川」はそれ以降だというこだわりもありますので、そういったところもしっかりと生徒たちに教えてあげていってほしいなと思います。

 続きましては、近現代と神奈川について御質問させていただきます。

 こちらの方ですと、例えば2ページにありますところで、上のグラフから横浜が貿易の中心となった理由を考えてみようなど、考えてみようという項目が全体で14箇所程度、また、3ページの方の調べてみようというところで、上の地図に廃藩置県で設定された4県を書き入れてというところがあり、自分の通学している地域が当時何県に属していたのか調べてみるという学習をする部分があります。こちらの方も、どのように授業の中で取り組んでいくのか、御説明願います。

高校教育指導課長

 やはりこの近現代と神奈川というテキストの特色として、いろいろなところに、調べてみよう、あるいは考えてみようという項目を多く取り入れているという点が挙げられます。例えば、考えてみようでは、今例に挙がりました2ページにありますように、折れ線グラフと円グラフを示して、生糸が輸出品の大半を占めていることを読み取るわけですけれども、こうしたことから、横浜が貿易の中心となった理由、とりわけ生糸が貿易の中心となった理由を考察してみよう、考えてみようというところです。

 そして、調べてみようというのは、生徒の学習活動において、ただ考えるだけではなくて、データを書き込んで、実際に市町がどのようになっていたのかというようなところを自ら調べ、そこに記入するようなワークシート形式の教材を作成したところでございます。

 このように、実際の授業の中ではグループワークなどを通して、生徒同士が意見交換をしたり、主体的に考察すること、こういう学習に活用していただければと考えております。

根岸委員

 是非ともそのような成果をしっかりと出していただいて、生徒たちの郷土愛の醸成につながるよう授業を進めていっていただきたいと思います。

 先ほどのお話にもありましたとおり、先行実施校があるとおっしゃっていましたが、現在の取組状況の方を伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 現在、この近現代と神奈川のテキストを使って10校、そして、郷土史かながわを使って10校、計20校が先行実施校として、今年度、この教材を使った授業を展開しております。

 この授業においては、県教育委員会の指導主事が各学校を訪問いたしまして、科目のねらいに即した各学校の創意工夫について、指導・助言等を行っております。現在、各学校は科目のねらいの実現に向けて、指導の工夫を行っているところでございます。

 例えば、そういう学校においては、土器を作成するなどの体験学習をこの郷土史かながわの中で行ったり、あるいはたどってみようで、先ほど示した場所を実際に訪問したりというような活動も実際行われております。

 8月上旬には、先行実施校の連絡会議というのを県教育委員会で開催しまして、これまで各学校が実践した取組について報告を行うとともに、地域の文化財を活用した取組、あるいは体験活動や言語活動を重視した取組については、学習指導案というものを基に、その目的や成果について様々な先生方からの意見を頂いて、研究協議を行う予定でございます。

 また、新たな科目の先行実施校による実践授業を公開研究授業という形で公開することも計画しておりまして、各県立高等学校にその成果を周知していくということも今後行っていく予定でございます。

根岸委員

 本年度の先行実施の経験を、その先行実施している学校だけの経験でなくて、しっかりと全校が共有できて、次年度以降の充実化とスムーズなスタートが切れるように、是非対応していただきたいと思います。

 最後に要望となりますが、神奈川という郷土を取り上げたテキスト、また、近現代を神奈川から見たテキストは、これまでにない新しい県独自の取組としてとても有用と考えております。また、こうした地域に密着した教育というものが郷土を知り、そして、郷土愛につながり、そして、さらには愛国心の醸成に発展していくのだろうと思います。

 来年度からの日本史必修化の実施に向けて、今後のこういったフィールドワークや自ら考えて行う学習、または発展的には遺跡の発掘などの体験型学習を通じて、より充実した授業が展開され、そして、内から湧き出る郷土愛、愛国心の育成となることを望みます。

 また、日本史だけでなく、高校には道徳の授業がないということですから、他の教科にも同様の郷土愛や愛国心を育む仕組みが展開されていくことも検討していただきたいと思います。



(日程第1及び所管事項について質疑を打ち切り)



10 日程第1について意見発表



柳下委員

 本常任委員会に付託されました諸議案に対し、自民党を代表しまして、意見、要望を申し上げます。

 まず、3月11日に発生しました東日本大震災は、死者1万5,000人以上、現在でも行方不明者7,000人以上を数え、多くの被災者が避難所生活を強いられている状態です。また、その震災から福島原発の事故が起こり、今までにない大災害となっております。この日本の現状から、神奈川県として何ができるのか、何が必要なのかを考え、自民党県議団はこれからも被災地の一日も早い復興に取り組んでまいります。

 まず、震災後の教育現場の学校防災についての取組に重点を置くことを望みます。学校防災マニュアルの作成指針は、修正をしていると聞きますが、県内市町村教育委員会や学校に対し、新たなマニュアルの作成指針を速やかに送り、その後も周知徹底し、震災からの課題を生かしていくことが大切だと考えます。

 特に、今回の震災は津波と放射能による被害や不安が大きく、津波に対しては県内にも県立学校を沿岸部に抱えておりますので、津波に対する避難マニュアルと訓練などが改めて重要であると考えます。また、放射能については、正確なデータを把握し、公表することが、保護者、子供に対して安心を与えることだと思います。

 学校は安全なのか、そのような不安を拭うためには、放射能に関する適切な情報を伝えることを要望します。

 また、震災時、児童・生徒の保護者への引き渡し方法をはじめ、児童・生徒や一般の帰宅困難者の方への対応、地域との連携体制の強化、震災に関する情報伝達、情報収集などの点から、災害用緊急連絡システムの充実など数々の課題について、今回の経験を生かしていかなければなりません。

 児童・生徒の安全、保護者の安心を第一に考え、学校における地震防災マニュアルの作成指針などに明確に示した上で、震災時に的確かつ迅速な対応が、県立学校のみならず、市町村立学校でもできるよう努力するよう求めます。

 続いて、公立高校入学者選抜制度について、当委員会に県立高等学校入学者選抜制度改善方針案が示されました。平成22年7月に学識経験者や学校教育関係者等からなる入学者選抜制度検討協議会を設置し、検討を続けた結果、平成23年3月に協議会より入学者選抜制度の改善についての報告を受け、このたびの改善案につながったと聞きました。

 新しい学習指導要領に合わせた、新しい学力を試す工夫をされるようですが、県立高等学校の入学者選抜制度を変えることは、生徒にとって一生を左右しかねない重要な問題であります。中学から県立高等学校への推薦入学が廃止されること、高校入試に複数の機会が与えられていたものが1回のみの入試機会に変わること、学校独自の入試問題は作成せず、共通の入試問題に変わること、定時制や通信制もその定員の8割までは共通の入試日において選考されることなどなど、生徒にとっては大きな変革であります。

 高等学校への進学率が98.2%であることを考慮すれば、生徒たちが基本的学力、基本的知識を確実に身に付けられることに主眼を置き、各生徒の個性や能力が十分に発揮されることを第一に考えた入試制度への改革策になるよう検討を求めます。

 続いて、教科書採択についてであります。

 このたびの教科書採択は、大変重要な意味合いを持つことは明らかであります。県では速やかに教科用図書調査研究の結果を提示し、市町村教育委員会に対し適切な教科書採択に必要な情報提供をしていますが、教育委員会においては次の点を踏まえ、公正かつ適切な採択を実現されるよう要望します。教育委員会内で採択に携わる者に教育基本法、学校教育法、学習指導要領の改定内容についての周知徹底を図り、理解を深めること、教育基本法、学習指導要領の目的・目標等の達成を目指す教育委員の責任の下、地域の教育活動に最も適した教科書採択が行われること、以上を要望します。

 続いて、拉致問題について。

 拉致問題は、人権侵害にとどまらず、国家の主権をも侵害するという、決して許すことのできない問題です。北朝鮮による拉致の事実認定後も、現在はかばかしい進展が見られず、時間だけが流れ、御家族の高齢化やこの問題に対する国民の関心と国際世論の停止が危惧されております。

 本県においても、アニメめぐみの児童・生徒への見学機会の徹底を図ること、さらには、教育長答弁にもあったように、「めぐみ−引き裂かれた家族の30年」の上映を機会として、より児童・生徒への拉致問題に対する理解を徹底させることを求めます。

 この拉致問題に対する意識が高まるように、教育委員会を挙げて正しく理解させるための一層の努力を期待いたします。

 最後に、県立高校の部活動について、今後の取組で企業との連携により専門的指導者が増え、施設も確保できることが生徒の意識や技術の向上、学校生活の充実につながり、生涯忘れない良き経験を与えられるよう、県教育委員会として積極的に取り組むことを要望いたします。

 以上の意見を申し述べ、諸議案に対して賛成いたします。

飯田(満)委員

 民主党・かながわクラブ神奈川県議員団を代表いたしまして、本常任委員会に付託されました諸議案に対し、賛成の立場から意見を発表したいと思います。

 まず、高等学校育英奨学金貸付金についてであります。

 本奨学金の貸付金の財源は、被災児童・生徒就学支援等臨時特例交付金を活用した神奈川県高校生就学支援資金から拠出する全額国庫による貸付金であります。東北地方太平洋沖地震の影響により被災し、本県に避難され、経済的理由で就学困難な高等学校等の生徒に対し、所得制限はあるものの国の緊急経済対策交付金を活用した制度と同様の貸付けを行うもので、被災生徒が非被災生徒と同等の高等学校等の教育機会を確保でき、何ら不自由なく安心して学校生活を過ごせるためにも、本制度及び本事業は有効な施策であると考えております。

 つきましては、本制度の利用を希望する被災生徒の誰もが公平に奨学金貸付金制度を利用でき、その周知と制度説明を、被災した在学生徒に対し速やかに行うことを要望させていただきます。

 次に、神奈川県公立高等学校入学者選抜制度改善方針案についてです。

 新学習指導要領の実施に伴い、新たな学力の的確な把握、中学校教育と高校教育の接続、各学校の特色に応じた主体性の確保、生徒の特性や長所を総合的に評価することを目的とした、ゆとり教育からの脱却と現行選抜制度の長期化及び複雑化など、生徒の立場から課題を一定程度整理した共通選抜はおおむね理解できるものであります。

 しかし、残る課題は、中学校生活を懸命に頑張ってきた生徒を、総合的な所見で評価、PRができる調査書の内容と、高校側が受検生を正しく見極めるための材料、資料の充実であります。

 制度改正に当たって、それらを十分に配慮した内容であること、同時に、制度改善決定及び生徒、保護者、中学校、高校等への周知は、現行の予定より一日も早い周知に努めていただくよう、強く要望させていただきます。

 次に、県立学校災害対策用防災備品等整備についてであります。

 生徒の生命、安全を確保する立場の観点から、災害発生を想定した教職員の備蓄食料の整備をしておく本事業推進費の計上については、賛成をいたします。しかし、学校に食料備蓄や通信設備など、住民の避難所としての機能を整備するという学校施設の在り方を議論していた文部科学省の報告書案のとおり、災害時における生徒の備蓄食料の確保については急務であります。

 教育局の方針を統べるのであれば、私費の運用を預かるPTAに対し、教育局から生徒の備蓄食料の整備についても協力要請することを要望させていただきたいと思います。

 次に、県立学校での放射線量測定についてです。

 東日本大震災の影響で、福島第一原子力発電所の事故の発生による放射線被害は、東北、北海道、そして、首都圏にとどまらず、これまで広範囲による被害状況が報告、また、報道されています。そこで、本県教育局に寄せられた教育施設における県民などからの問合せは、204件に上ることが本委員会の質疑で明らかになり、その内容は学校給食の食材に関する不安や、校庭、グラウンドの放射線調査、プール水質調査及び計画停電などによるものとのことであります。

 そうした県民の不安を払拭するためにも、学校施設における放射線量測定を要望させていただきましたが、学校の安全は保たれているとして、教育局としての独自調査は行わない旨の答弁が今議会の中でも繰り返し行われてまいりました。

 県民の生命・財産を確保する意味からも、特に教育機関における放射線量の測定は、全校と言わずも市町村別に1校の割合で定点調査を行うべきでありますので、これを強く要望させていただきます。

 最後に、伊勢原射撃場汚染土壌処理等工事費についてです。

 当射撃場は、平成16年4月から2年間、約19億円の県費を投入して、鉛土壌処理改修工事を実施しているにもかかわらず、今般、新たな鉛土壌が検出されたことから、今年度整備に要する施設工事費を含め、2億8,900万円が計上されています。県財政が厳しい状況の中、同射撃場の追加補正は、県民の理解を得る上でも、当局の県民に対する丁寧な説明は必要不可欠であります。指定管理者の選定においては、慎重審査の上、法人を決定されますよう要望させていただきます。また、今後新たな鉛土壌の検出がないよう、細部にわたり調査されますよう、強く要望申し上げます。

 以上、意見発表を申し上げ、本常任委員会に付託されました諸議案について、民主党・かながわクラブ県議会議員団として賛成をいたします。

斉藤(た)委員

 私は、みんなの党神奈川県議会議員団を代表いたしまして、当常任委員会に付託されました日程第1の諸議案に対し、賛成の立場から意見及び要望を申し上げます。

 まず、伊勢原射撃場汚染土壌処理等工事費についてでございます。

 伊勢原射撃場は、県民に射撃に関する知識の習得及び技能の向上の場を提供し、もって県民のスポーツ振興に寄与するという重要な施設であるということは認識しております。その本県における重要な施設において、今回基準値以上の鉛が検出されてしまったということは、非常に残念なことだと思っております。

 前回に同場所において鉛が検出された際は、平成16年から18年にかけて約20億円の費用を投じ、汚染土壌除去工事を行ったにもかかわらず、今回その工事対象外の場所から検出されてしまったことについて、その理由はいまだ解明されておりません。できる限りの因果関係の究明を行った上での工事を行わなければ、今後も同じような事態が起こらないとも言い切れません。水質汚染などの直接住民に影響を与える状況には至ってはおりませんが、鉛の汚染は公害であることから、的確な対応を行う必要があると考えております。

 また、あわせて騒音被害対策なども視野に入れた近隣住民への配慮を行った上で、伊勢原射撃場の再開に向けた取組を行うよう、強く要望いたします。

 次に、スクールカウンセラー派遣事業費についてでございます。

 私は5月末に藤沢で行われました被災地からの転入生の集いに参加させていただきました。そのとき私が非常に驚かされたのは、被災地からの転入生が非常に元気に振る舞っていたことでありました。しかし、彼らは表面上では元気に振る舞っていても、内面には大きな傷を抱えており、また、そういったものは一定の期間が過ぎた後に襲ってくるものだと思っております。そのような観点からもスクールカウンセラーの重要性は強く認識いたしております。

 また、同時にスクールカウンセラーの重要性が増している時期だからこそ、いま一度その具体的な業務内容を講習し、そして、活用方法について再確認する必要があると考えております。

 スクールカウンセラーの活用については、以前からも当委員会でも数多く取り上げられ、教育委員会としても事業の見直しや工夫が始まっているようでありますが、今後ともしっかりそれらを検証し、更に事業の効果を上げるようしっかりと取り組んでいただきたいと強く要望いたします。

 以上、申し上げました観点から、なお一層の当局の御努力を期待いたしまして、当常任委員会に付託された諸議案について賛成いたします。



11 日程第1について採決



12 日程第2請願・陳情を議題・審査



13 日程第3閉会中における調査事件

  当委員会の付議事件については議会閉会中調査を行うため付議要求すべきものと決定



14 審査結果報告書等の案文委員長一任



15 意見書案等の提案確認

  提案なし



16 県外調査について協議・決定

  調査日程、調査箇所等については正副委員長一任と決定



17 閉  会