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平成23年  文教常任委員会 02月28日−01号




平成23年  文教常任委員会 − 02月28日−01号







平成23年  文教常任委員会





◎《委員会記録-平成23年第1回定-20110228-000011-文教常任委員会》



1 開  会



2 記録署名委員(横山・伊藤(久)の両委員)の決定



3 県政記者の写真撮影許可



4 傍聴の許否について決定

  4件申請 4件許可



5 報告事項(教育局長)

  「県庁改革の取組みについて」

  「県立高校改革の取組みについて」

  「伊勢原射撃場について」

  「「神奈川力構想・点検報告書(案)」について」



6 日程第1及び第2を議題



7 提案説明(教育局長)



8 同上質疑(所管事項及び報告事項も併せて)



小島委員

 それでは早速質問に入らせていただきますが、先ほどの説明の中では特に触れていない部分ですが、日本史必修化がこれから始まっていく中で、昨年9月以降、郷土史かながわ、近現代と神奈川の教材につきましては、いろいろ改訂に改訂を重ねた感じで、産みの苦しみと知事がおっしゃっていた部分ですけれども、何とか形になったと私も思っているところです。なおかつ、従来の高校の検定教科書よりも中身的には良いものができたのではないかと思っている次第でございます。

 ただ、私の知り合いは、太平洋戦争ではなく大東亜戦争だと文句を言ってきた方もおられましたけれども、それはそれとして、今後の課題の中で解決していきたいというふうには思います。

 さて平成23年度には、県立高校20校で、この二つの教材を用いた先行授業が開始されていくわけですけれども、昨年来の話の中で、学校で教える際の教員向けの指導書を作成しているという話があったわけであります。それで、当然ながら4月から始まるわけですので、もう指導書はできているのかなという前提で質問させていただきます。まず、指導書はどのような方針に基づいて作成をしているのか伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 日本史の独自教材に関わる指導書の方針でございますけれども、郷土史かながわ及び近現代と神奈川、この二つの科目の目標が達成されるよう、学校における教員の教材を活用した適切な指導に資することを目的として現在作成しております。

 この指導書の構成でございますけれども、授業展開例や学習指導上の留意点、あるいは教材に取り上げた人物及び歴史的事項の解説といったものを掲載するとともに、生徒の歴史的思考力を養うために教員が生徒に自ら考えさせる指導をする際の留意点というものについても記載しているところでございます。

 また、歴史的事項の中で解釈が諸説あるものについては、それぞれの説について紹介をするというような構成になっております。

小島委員

 それで、今、いろいろと解釈が分かれる事項という話がありましたが、具体的にその解釈が分かれるような項目はどういうのがあるのか、具体例を挙げていただきたいと思います。

高校教育指導課長

 現在、作成途中ではございますけれども、例えば南京事件の犠牲者数に関する諸説というものがございます。

 この諸説については、日中の歴史共同研究など、南京事件に関わる研究動向や国の見解を踏まえて記載する予定でございます。犠牲者数については、中国政府の主張する数から、虐殺自体がなかったという説までございます。また、外務省からの見解も出ているところでございます。こういった諸説や国の見解を紹介することで、南京事件について教員が生徒に自ら主体的に考えさせる指導というものをしていきたいと考えております。一つの例でございますが、以上でございます。

小島委員

 南京事件は昨年来いろいろと議題になった件ですが、南京事件以外に、何か今、取り上げられるものとして挙がっていますでしょうか。

高校教育指導課長

 南京事件以外では、相模ダムの建設についての記載で定まっていない部分がありますので、自治体や国の調査結果などを踏まえて教材の記載となっている根拠について紹介する予定でございます。

 例えば神奈川県史の記載、あるいは外務省の調査報告書の記載を紹介することで生徒に自主的な学習を促す指導をしていく予定でございます。

小島委員

 それで、あと1箇月したら4月になるわけですが、本当はできていないといけないのではないかと思うのですが、今、どういうスケジュールになっているのか伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 今後のスケジュールでございますけれども、現在、作成の途中でございますが、3月上旬には事務局が行っている編集作業を終えて、3月下旬に日本史研究協議会を開催いたしまして、有識者、県民代表者の方々からの意見聴取を経て完成させた後、今年度中に全県立高校へ発送したいと考えております。

小島委員

 そのスケジュールで間に合うということでよろしいですね。

高校教育指導課長

 鋭意、そのスケジュールに間に合うように作業をしているところでございます。

小島委員

 あとは指導書が出来上がった後の話ですが、出来上がって各学校で指導する教師は、指導書を基に生徒たちを指導することになると思いますが、学校の授業においてこの指導書が適切な指導に使われるために、学校に対してどういう指導を行っていくのかということと、これがきちんと指導されているというのは、フィードバック的なものを何か考えているのか、その辺のところを伺いたいと思います。

高校教育指導課長

 この指導書を用いた授業について、学校への教育委員会からの指導という御質問でございますが、平成23年度に県立高校20校で、郷土史かながわ、近現代と神奈川の教材を用いた授業を先行実施することになっております。3月の中旬に先行実施校20校と教育委員会との連絡会議を開催する予定でありまして、各学校はその会議において二つの科目の来年度の年間指導計画を提出することとなっております。

 教育委員会では各学校が作成しました年間指導計画が、指導書の内容を踏まえたものになっているかというものを点検し、適切なものになるよう必要に応じて各学校に対して指導、助言を行ってまいります。

 また、平成23年度は各先行実施校における指導の実態を教育委員会が把握するとともに、必要な指導、助言を行うために指導主事が直接学校に赴いて授業観察を行ったり、あるいは先行実施校の連絡会議において適切な授業が行われているかというものを把握、指導していく予定でございます。また、先行実施校が行う公開研究授業への参加や教育課程説明会などの機会を通じて指導書の内容を先行実施校以外の県立高校にも周知していこうと考えております。

 このような取組を通しまして、日本史必修化が全面実施される平成24年度から二つの科目の授業が円滑に行われるよう鋭意努力をしていきたいと思っております。

 また、教育委員会のフィードバックに関しては、指導主事が回る教育課程調査において授業観察をするなど、適切な授業を行っているかについてしっかりと把握してまいりたいと考えております。

小島委員

 間もなく実際に始まっていくので、大変期待しているところでありますが、今回、神奈川が全国に先行して日本史必修化を行う上で、全国的に注目をされていると思います。その点、産みの苦しみもあったわけですけれども、今のお話にもありましたとおり、指導書を有効に活用して、生徒たちが歴史をきちんといろいろな角度から正しく認識をしていけるような、そういう道筋を付けてあげていただきたいと要望させていただきます。

堀江委員

 今の日本史必修の関係について、関連で質問をさせていただきたいんですけれども、この4月から小学校では新しい指導要領がスタートするわけですが、今現在、県下では、私の知っているところだと小田原市の小学校だけが神奈川の偉人であります二宮尊徳公についての副読本を使っておりますが、それ以外の小学校が実際に副読本として使っているのかどうなのか、その辺のところを把握されているかどうかを確認させていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 今、お尋ねにございました小学校における二宮尊徳公の偉人に関する資料集でございますが、委員がお話しになりましたように、私ども、小田原市において二宮尊徳に関する資料集を使っているということを承知しております。その他の市町村においても各地域における偉人等については取り扱ってございますが、特に二宮尊徳に関連する資料集を使っているということは承知してございません。

堀江委員

 せっかくこの4月から新しい指導要領の下で授業が進められるわけですから、神奈川県は、県立高校では歴史をしっかりと粛々として取り扱っていくんだよという、そういった知事の肝入りの中で4月から先行実施校はスタートするわけですから、その辺を踏まえて新しい指導要領もこれからスタートするということですから、県としての役割は、その辺の指導をどうするのと、こういう話なので、一生懸命やっているのが小田原市だけで他の市町村の小学校は何もないよというのは、これでいいのという思いをするんですけれども、どうですか。

子ども教育支援課長

 新しい学習指導要領では、伝統文化を尊重するというところが打ち出されております。

 今回、高等学校における日本史必修化に絡んだ資料集については、市町村教育委員会の方にも配付をしていただけると承知をしておりますので、それらを活用して県内においてもそれらを参考にして、二宮尊徳をはじめとして県内の偉人についての学習を充実していただくよう働き掛けてまいりたいと考えております。

堀江委員

 是非、こうした機会を捉えて神奈川の偉人である二宮尊徳公の副読本を小田原だけではなくて、もっともっと普及するべきだと、こういうことを私は申し上げておきます。

小島委員

 日本史必修化に向けては万全の体制でやっていただきたいということを要望させていただいて、次の質問にまいります。

 次に、入学者選抜制度の改善につきまして質問をさせていただきます。

 本日の説明でも、改善に関わる検討状況が報告されました。この入学者選抜制度の改善につきましては、毎日いろいろと新聞を読んでおりますと、何回か記事としてかなり大きく出たりしておりまして、第5回の協議会の内容、それから17日の記事では和歌山県が入試制度改革を進めて前期、後期の2回の選抜機会を一本化して、全員が学力検査を受けることによって中学生が勉強するようになったというような、研究員のコメントまで載っていたりしたわけでございます。

 こういうふうに、学力重視の入試制度改革が全国的に進んでいるように思えますけれども、本県の選抜制度の改善につきまして前回も質問させていただきましたが、今回も幾つか伺いたいと思います。

 このたびの入学者選抜制度の改善に当たって、どのような視点と方向性で検討を進めてきたのか、確認の意味で伺いたいと思います。

高校教育企画課長

 協議会における入学者選抜制度の改善検討でございますが、まず、これまでの本県の入学者選抜制度の理念となっております、生徒一人一人を多面的に捉えて、数値のみでなく、生徒の特性や長所に着目した選抜制度ということや、自らの進路希望に基づいて学校選択できるような選抜制度、こういったこれまでの理念を踏まえるとともに、高校改革の検証に基づきまして、今、検討しております今後の高校教育の在り方や、新しい学習指導要領の実施など状況の変化への対応と、併せまして運営上の課題への対応を図るという視点を持って検討が進められてまいりました。

 方向性といたしましては、1点目として、新しい学習指導要領では、本日も御報告させていただきましたが、基礎的・基本的な知識・技能や、思考力、判断力、表現力といった能力だけでなく、学習への意欲ということも学力の要素として明確化されてきておりますので、それらの新たな学力を的確に把握する選抜制度であるとともに、2点目として、生徒が各高校の特色を十分に理解した上で、自らの適性、学習希望に応じて学校選択できる選抜制度であること。さらに3点目といたしまして、学力検査の結果などの数値のみではなく、中学校生活の様々な活動状況など、生徒の良い面も評価できる選抜制度である。こういった大きく三つの方向性の下に検討が進められ、併せて指摘されておりました選抜期間の長期化、あるいは中学校の授業などへの影響、こういった運営上の課題の対応についても協議が進められてきたところでございます。

小島委員

 非常に理念的には理解ができるところですが、具体的な中身についてですけれども、今回の具体的な改善の内容に関しましては、検査の種類や内容、合否判定のための選考資料というものが、今の制度と比較した場合、どういうふうに変わっていくのか、これは皆さんが一番興味あるというか、肝心なところだと思うんですが、どのように変わっていくのかというところをお伺いいたします。

高校教育企画課長

 具体的な改善の内容でございますが、協議会では新しい学習指導要領が求めている、新たな学力の三つの要素を的確に捉える。そして、これは初等教育、中等教育を一貫したものであるという視点から、中学校から高校への接続というような視点も重視しながら、入学者選抜において新たな学力を一層伸ばす機会として捉えていこうといった考え方で協議がなされました。

 現行制度では前期選抜と後期選抜を行っておりますが、評価尺度の異なる機会を設けてそれぞれの選抜機会で合否を決定させていただいておりますが、現行の前期選抜で実施しております面接、これはこの新たな学力のうち、いわゆる学習意欲を測るという点については、たけている面はございますが、逆に、知識や思考力等を測るというのはなかなか難しい面があるということ。一方の後期選抜で実施している学力検査では、知識、技能や思考力を測るということについては、たけておりますが、なかなか学習意欲を測るのは難しい面があるということ。

 そこで、具体的な検査の在り方といたしましては、新たな学力の三つの要素を的確に把握するため、これまでの学力検査と面接、あるいは学力検査と作文など、多角的、多面的な検査を組み合わせた形態、これを全ての高校で実施する共通の検査とすることが望ましいのではないかというふうにされてございます。

 また、選抜の機会につきましては、新たな学力を共通の基盤として把握していくことから、これまでの前期選抜の特性と後期選抜の特性を生かしながら、それらを一体化した選抜を実施することが望ましいというふうにされております。

小島委員

 一体化したということで理解できるところなんですが、全員が学力検査を受けるということ、すなわち人から見れば学力重視の流れだと見られてしまうと思いますけれども、今回の改善の方向性というのは学力重視というふうに考えていいんでしょうか。

高校教育企画課長

 今、全員が学力検査を受けるというお話がございました。学力検査については、これまでも後期選抜において実施をしてまいりました。

 先ほどお話しさせていただきましたように、今回の改善の検討は、新しい学力指導要領が求めている新たな学力の三つの要素を的確に捉えていこうということで、特に学習の意欲を的確に測るためにはこれまでの学力検査だけでは難しい面もあることから、前期選抜で行っていたような検査、学習意欲を測るための面接や作文などの検査も組み合わせたらどうかというようなお話でございました。

 そうしたことから、結果的に共通の検査として学力検査を全員に課すということにはなりますが、学習意欲を含め三つの要素を的確に把握するための検査としている点で、一般的に言われておりますペーパーテストで測ることができる知識の量ですとか、理解の度合いといった点に重きを置いているという意味での学力重視とは趣旨が異なっているものと受け止めております。

 こういった三つの要素を的確に捉えるためにということなので、今後の中学校、高校における学習指導の一層の改善にもつながるものであろうと思っておりますし、さらには三つの要素を含めた全体的な確かな学力の向上といったところにつながるものであると捉えております。

小島委員

 それでちょっと戻りまして、現行の制度の中で、選抜期間の長期化、そして中学校における指導など現行制度の中の運営上の課題がいろいろと今も指摘されているということは認識しているんですが、こうした課題についての対応は図れていくのかどうか伺いたいと思います。

高校教育企画課長

 今、御指摘がありましたように、現行選抜制度の運営上の課題といたしまして、まず、選抜期間の長期化ということが挙げられておりました。これは多元的な評価尺度で前期、後期という複数の選抜機会を設定していることが大きな要因の一つであったものと私どもも受け止めてございます。

 今回の改善では、これまでの前期選抜の特性と後期選抜の特性を生かして一体化した選抜を実施する。こういったことになれば、当然、選抜期間の大幅な短縮化が図れるものと考えてございます。

 また、前期選抜の合格発表以後、既に高校への合格が決定している生徒と、後期選抜に向かって更に努力を続けている生徒が一つのクラスの中に混在して、中学校の指導上の課題や授業に取り組む姿勢の課題が指摘されておりましたが、こういった点につきましても一体化した選抜機会を設定するという改善が行われることになれば、このような状況が解消すると考えられますので、そういった課題解決が図られるものと捉えております。

小島委員

 それで今、そういった形で進んでいるのかと思いますが、現役の中学生や保護者の方々にとって一番気掛かりなのは、いつから実際に新たな選抜制度が開始されるかということかと思うのですが、この制度改善の方向性が示されれば、当然ながら速やかに改善をしていくべきかと思いますけれども、どういう考え方でいらっしゃるのかを伺います。

高校教育企画課長

 選抜制度の改善に当たりましては、入学者選抜制度検討協議会から最終的な報告を受けました後、パブリック・コメントも踏まえて私ども教育委員会の方で制度設計を進めてまいりますし、中学生、保護者の方々に対しましても、十分な周知期間をとって実施してまいりたいと考えてございます。

 新たな制度の実施年度を含めた制度設計を行うに当たりましては、新しい学習指導要領が平成24年度に中学校で全面実施されていく。そして、そこで学んだ生徒が平成25年度に高校に入学してくるということを踏まえる。こういった必要性についても2月15日の第5回協議会で委員の方々により協議がなされております。

 また、報告を頂いた以上は、今、お話にもございましたように、課題の早期解決に向けて早急に改善に取り組んで、可能な限り早い時期に新たな制度で選抜を実施していくことも必要であると考えてございます。お話がありましたように、早急に改善をするという視点、そしてまた、入学者選抜制度検討協議会から新たな学習指導要領の実施も見据えてというようなお話も頂いているという点、それからもう一方、十分な周知期間を考えてというようなことを考慮しながら進めてまいりたいと思っております。

 ただ、実施に当たっての詳細をお示ししております実施要綱、要領等につきましては、例年6月頃教育委員会で決定させていただいていることから、少なくとも次回の選抜である平成24年度の入学者選抜、ここはパブリック・コメント後の制度設計ですとか周知期間を考えますと、平成24年度の入学者選抜における新たな制度での実施については現実として難しいというふうに捉えております。

小島委員

 ということは、早くて平成25年からというふうに思っていてよろしいですね。

高校教育企画課長

 今、申し上げましたのは、そういった時間的な問題から早ければというお話でございまして、先ほど申し上げましたような周知期間等も含めて早期に制度設計をさせていただきまして、実施の時期につきましても早めに示してまいれるように努力してまいりたいと思っております。

小島委員

 それでは要望させていただきますけれども、非常にこの問題、課題というのは皆さんの関心事でございまして、今、お話の中でありました周知等、大事な部分だと思います。

 やはり、競争社会の中で試験というものは避けることができないものですから、その試験の形態が変わることで一喜一憂する生徒、保護者の皆さんもいるだろうかとは思います。学力重視という流れの中で、確かにこういう方向性が示されてきているようにも感じるところでありますけれども、来年度、恐らく詰めていかれると思いますので、この新たな選抜制度の具体的な検討を進める際には、もろもろの、今、答弁の中にあったことを念頭に置きまして、きっちりした制度設計をして、実施に向けて作業していっていただきたいということを要望させていただきます。

堀江委員

 今の小島委員の質問に関して、関連で質問をさせていただきますが、お話にございましたように、学習意欲、学力重視、学力向上と、こういう中で見直しをしていくよということでありましたが、昨年、文教常任委員会の中でも何度か私からも全国学力・学習状況調査について質問させていただきました。特に中学校については、正にこの入学選抜と非常に関連をしてくるものでございます。

 昨年の常任委員会の中では、全国学力・学習状況調査は現在の抽出調査からしっ皆調査にするように、国にしっかりと働き掛けていくといった答弁があったと記憶しているわけでありますが、民主党政権の中では学力調査は依然として抽出調査で行うような状況でありました。全員参加のしっ皆調査とはならないようでありますので、神奈川県が国に対してどのような働き掛けをしたのか、また、働き掛けをした結果はどうだったのか、確認させていただきたいと思います。

子ども教育支援課長

 お尋ねの全国学力・学習状況調査の、国への働き掛けでございますが、国への平成23年度の要望の中で、しっ皆調査へ向けてということで要望させていただいたということがございます。その結果につきましては、残念ながら抽出ということでございます。現状としては、そのような状況でございます。

堀江委員

 今、答弁いただいたわけでありますが、平成23年度は要望したということでありますが、要望の仕方や要望先等、また、それは何回もやったのか、その辺のところを具体的にお答えしていただけませんか。

子ども教育支援課長

 市町村の教育長の連絡会の方からも、私どもの方に全国学力・学習状況調査のしっ皆調査をというお話がございまして、県の方からは、文部科学省への要望、あとは担当者会というのが開かれておりまして、その担当者会の中でもできるだけしっ皆に向けてというお話をさせていただいておりまして、委員からの御質問の何箇所ぐらいとか、どこのという資料はございません。今の私の答弁が、私が分かる範囲でございまして、申し訳ございませんが以上でございます。

堀江委員

 この問題は、今、正に入学選抜のことでお話があったように、学力重視とか学力向上とかいった形の中で入学選抜をしっかりとしたものにしていきたいと、新年度そういう形の中で結果を出していきたいと、こういうことですから、であれば、この全国学力・学習状況調査をしっかりやることによって、学力重視、学力の向上、学習の意欲につながるものと私は理解するのであって、だからこそしっかりとやってくださいよと。そして、各市町村から話を聞くと、県がきちんとやってくださいよということも言っている。こういう話も出ているわけですから、今の抽出調査の中では、もし国がしっ皆調査をやってくれなかったら県はやってくれるんですかという、市町村からの要望が非常に多いわけです。県はそこのところをしっかりやってくださいと、こういう要望を市町村に持ち掛けると、うちは予算がないんですよと、またこういう話になってくる。国は国で、依然として民主党政権の中ではしっ皆ではなくて抽出でやってよと。

 今回、神奈川県が入学選抜について検討している中では、学習意欲とか学力重視とか学力の向上とか、そういった文言を並べておりますが、具体的にどうなのと。こういうことになってくると、今、言ったような形の中で国に要望してもしっかりとした形じゃなくて、具体的にいつどこでこうしましたというようなのもないし、また、市町村との関係はどうなんだという話も出てきた時には具体的には話が出てこない。だったらどうするのということに、これでいいんですかということを言わざるを得ない。

子ども教育支援課長

 全国学力・学習状況調査の抽出という部分に関しましては、国の方は抽出で全国の状況を把握できるという判断で抽出というふうに私ども承知しておりますが、神奈川県の学力を把握するのは県教育委員会の重要な役割であると考えております。

 したがいまして、平成23年度においては県の学習状況調査を充実していく方向で、今、取組を進めております。

 あわせて、市町村教育委員会の方にも各市町村におけるその県の学習状況調査への積極的な参加ということも働き掛けさせていただいております。そういった部分を含めて確かな学力の充実、これからの新しい学習指導要領の目指す方向性についてはきちんと県教育委員会としても対応させていただきたいと考えております。

堀江委員

 これから入学選抜の制度はしっかりと、前期、後期ではなくて具体的な形の中で行っていく方向で学力重視、学力向上といった形の中で進めていくのであれば、市町村と一体となって、仮に全国学力調査におきまして市町村がやった場合に、その手を挙げられた、全国学力調査に参加しますよと、希望しますよというところについては、県として、補助金か何かでそういったカバーをすることまで考えていらっしゃいますか、どうなんですか。

子ども教育支援課長

 今、委員のお尋ねの補助金等への対応を考えているかということにつきましては、現段階ではそういった支援は考えておりません。

堀江委員

 であるならば、この入学選抜の制度や、学力重視ということになってくると、本当にできるのという具体的な施策が示されていないじゃないかと言わざるを得ないんですよね。だから、少なくとも新年度は新しい学習指導要領も入ってくるわけですから、是非そういった意味で、これをやらないんだったら県はしっかりとやってくださいよ。補助金も出しますよというところまでのしっかりとした決意を持たないと、入学選抜制度そのものが言葉だけで終わってしまうと思うんですが、その辺の決意を聞かせてください。

支援教育部長

 県としての学力向上に向けた決意でございますが、実は、今日御説明いたしました文教常任委員会の資料の中に、いじめ、暴力行為、不登校の対応のところの新たな授業の中に、かながわ学力向上実践推進事業費というのを計上させていただいております。これは、今まで行っていた県の独自の学習調査を、学年、対象教科を増やしまして、基本的には国への参加が低いので、県で独自でやろうという意味もあるので、そういった意味で、まず、学力についてきちんと県としても把握したいと。そういった意味ではそういう部分の予算については、厚くさせていただいています。

 それから、なおかつ個別の学校の授業ということで、県の教育委員会が直接学校に入って具体的な授業で学力を上げるという取組を含めて、新たな授業としては新規で挙げさせていただいておりますので、そういったものも活用しながら学力について取り組んでいきたいと思っております。

堀江委員

 いじめとか校内暴力の項では、今、お話しのように学力向上が入っていますけれども、私が今言っているのは、入学選抜の中での学力向上や学力重視を行ったことに対して、県は具体的に今の国の全員参加ではなくて抽出でやっている。抽出でやったって神奈川県は二十数%しか行ってないわけですから、それでこの入学選抜の中で学力重視はどういうふうにできていくんですか、本当にできるんですかと。だったら神奈川県が決意して、もし希望もあれば神奈川県は補助金を出しますよというぐらいのしっかりとした態度を新年度の中で見せてくださいよ。それで、来年度からは新しい指導要領が小学校から、平成24年は中学で始まるんじゃないかということの中で、今、県の決意を私があえて求めているわけですから。今、言われたのは、それはいじめ、校内暴力の中での項目じゃないですか、学力向上とか、今、言われたのは。そうじゃないんです、私は入学選抜で言っているんですよ。一緒にしないでくださいよ。

支援教育部長

 基本的には委員の御指摘のとおり、学力向上というのは大変重要な施策ではありますが、ただ、本県の状況を見た場合に表裏一体だという考え方を持っております。いわゆる不登校への対策と学力向上は、要するに学校内で不登校になってしまう子供とか暴れる子供というのは基本的に学力が十分身に付いていないと、そういった全体的な底上げというのは絶対に必要だと思っておりますので、そういう意味で関連した授業として位置付けてはおりますが、これはただ、位置付けはそうなっておりますが、従来からの学力向上の施策を、二つの事業を一つに合わせて新たな事業として立ち上げたということでございまして、委員の御指摘されている学力向上と基本的にはつながってくると思っていますので、これをきちんとやりたいと考えております。

堀江委員

 いずれにいたしましても、県立高校改革が10年過ぎて新たな形の中でこれからの県立高校改革を入学選抜も含めて実施をしていかれるとこういうことですから、学力重視をしていく中で、あるいはまた、学習意欲を求めていく中ではこういった全国の学力調査もしっかりとやっていく必要もある。であるならば、県の姿勢を見せてくださいよと、こういうことですから、この辺のところもしっかりと神奈川県の役割として必要だと思うんですよ。一緒になってこの辺のところをやっておかないと入学選抜は表明だけで終わってしまうと思いますので、このことを私から申し上げてしっかりとやっていただきたいと思います。

小島委員

 入学者選抜制度の改善については、以上とさせていただきます。

 次に、いじめ・暴力行為対策の推進と不登校への対応について伺います。

 この問題は、私が議員になってからずっと追い掛けてきている問題でございまして、毎回、折に触れて質問しておりますが、ここ例年、数字の上では暴力行為等がワースト1位という状況に神奈川がなっている以上、今回の説明の中で、あるいは来年度の予算案の中で教育委員会の重要な施策の中で、いじめ・暴力行為対策の推進と不登校への対応ということが挙げられていると確認をいたしましたが、まず、いじめ、暴力行為、不登校に関する来年度施策の基本的な考え方について伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 お尋ねの平成23年度の施策を実施する上での基本的な考え方でございますが、現在の児童・生徒指導関係の事業を三つの視点から見直しを図りました。

 一つ目には、問題行動や不登校の対策として有効な取組を全県に普及させる、そういった部分で効果があるかどうか。二つ目といたしましては、教育事務所を中心とした地域のネットワークを活用できるものであるかどうか。3点目としては、問題に対して即時的に対応する策として活用できるか、そういった観点から見直しをさせていただきました。

 その結果、四つの視点から学校や市町村教育委員会の取組を支援していきたい。四つと申しますのは、一つには地域の支えによる魅力ある学校づくりの推進ということで、確かな学力、これをベースにしてきちんと子供たちに身に付けさせたい。二つ目には、関係機関との行動連携による課題への即時的な対応。三つ目には、問題行動を防止する有効な対策、これを全県に普及していきたい。そして最後、四つ目には、不登校の児童・生徒の社会的自立に向けたネットワークを活用していきたい。

 以上、四つの視点から平成23年度の施策を関連させていただきました。

小島委員

 それで、具体的な中身について伺いますが、いじめや暴力行為、これは当然なくなれば一番いいんですけれども、なかなか人間の社会は、子供の社会もそうですけれども、そこがうまくいかなくなってずっときている状況かと思うんですが、基本的に子供たち、児童・生徒もうまく人間関係を築いてコミュニケーション能力が上がっていくということが必要だろうと思いますけれども、そういった取組というのは、今回何かやっていらっしゃいますか。

子ども教育支援課長

 児童・生徒が学級の中で友人とのトラブルなど人間関係で悩む、こういうことが子供たちの成長の段階の中で乗り越えていかなければならない一つのハードルであると我々は考えておりますけれども、そういったハードルを越えるにしても、子供たちには、まだまだ社会経験が乏しかったり自分の感情をコントロールできないといった面が見えますので、やはり子供たちには自制心をきちんと持つとか人間関係を構築してノウハウを身に付けていくことが大変重要であると考えております。

 そこで、児童・生徒の幼少期からの様々な体験不足を補完しつつ、年齢相応の社会性を育成するために、人間関係づくりのための心理教育的プログラムを活用いたしました仲間づくり教室を子供たちに、そして先生方に対しては、絆づくり研修講座というのをずっとやってまいりましたけれども、平成23年度の事業の中では、こうしたものを総合的に対応できるような一つのプログラムを作成させていただいております。あわせて、こういった仲間づくり教室や絆づくり研修講座というのを、より全県的に広めながら子供たちの人間関係づくりに役立てていきたいと考えております。

小島委員

 そういった人間関係の基礎的な部分って、本来は家庭で教えるべきものだと思いますし、新しい教育基本法には家庭の責任を第一義的なものとして掲げられているということもありますけれども、実際になかなか現実の話となると難しいので、そこを学校側が一定程度、補完をするという意味合いということで非常によろしいのではないかとは思います。

 私も最近、地元のお母さんから相談されたりしましたけれども、子供がいじめられているといった相談ですけれども、学校に相談しても、いや、いじめられていませんよとか、いろいろと意見が相違するケースがあるわけですが、学校の教室の中での子供たちの人間関係というのは、なかなか1人の教師だけでは見にくい。全てを把握するのがなかなか難しい。その間にいじめがエスカレートしたり不登校になっちゃうという傾向があるように思ったりしますが、こういった子供たちの学級の中での状況を教師が把握する方法について何か改善策みたいなものはありますでしょうか。

子ども教育支援課長

 各学校では、日頃から担任の先生をはじめ、複数の先生方で児童・生徒の何げない言動ですとか様子の変化に気を配りながら児童・生徒に対しての指導を行っております。

 そうした中で、今の子供たちの人間関係や心の動きがなかなか見えにくくなっているという、そういう課題意識がございまして、そういったものを何とか指導につなげていくために、児童・生徒の現状を把握するための一つの方法として、学級集団アセスメント調査を活用する学校が増えてございます。

 この学級集団アセスメント調査は、児童・生徒へのアンケートを実施して、それを集計、分析することで一人一人の生徒の学級集団への満足度ですとか学校生活への意欲といったものを扱うもので、一般的によく使われるもので、級友調査なんていうものもございます。

 こういう調査をした結果として、先生方の中からは、今まで見えなかった子供たちの人間関係が見えてきたりですとか、何らかの不満を持っているとは思っていなかったような子供たちに課題があるというのが見えてきたということで、非常に効果があるということでございますので、こういった調査を各学校の中で活用していただく、そういう施策も考えさせていただいております。

小島委員

 しかるべき方向性かと思いますが、こういったいじめ、不登校、暴力行為については、神奈川県は数値的に悪いんですが、こういう試みを全県下に普及していく必要性があると思いますが、どういった形でその辺をやろうとしていらっしゃるのか伺います。

子ども教育支援課長

 今後の全県への普及でございますが、平成23年度の新しい事業として、登校支援ポータルサポート事業というのを考えてございます。その中で普及を図ってまいりたいと考えております。

 この事業は、具体的に申し上げますと、県内6地域で推進協力校、各地区1中学校区、これを指定させていただきまして、各学校において、年間を通して人間関係づくりのためのプログラムを活用いたしまして、先ほどもお話し申し上げました仲間づくり教室ですとか学級集団アセスメント調査、これを活用して、小学校、中学校との連絡会を開催するなど、そういった中から子供たちの実態を把握していただいて各学校の中に普及をさせていただきたいと、そういう考えで取り組ませていただいてございます。

小島委員

 昨日もちょっと地元の方と話をしていて、本当に不登校の子供なんて多いんですかと、逆に聞かれたりしましたけれども、不登校の子供って家にいるから外に出ないのでその辺は分からないんじゃないですかとかいう話もしたりして、神奈川県は多いんですよという話もしたところです。いずれにしても地元の人たちとか地域とか、そういった人たちの協力も是非必要かと思うのですが、今回、先ほどの四つ目の視点ということで、不登校児童・生徒の社会的自立に向けた地域ネットワークというような項目がありますが、これについて伺いたいと思います。

子ども教育支援課長

 現在、各市町村においては、不登校の児童・生徒の学校生活の再開ですとか将来的な社会的自立に向けて支援を行う機関として、各市町村で設置をしております教育支援センター適応指導教室がございます。県教育委員会では、そこに専任教諭を配置いたしまして、地域における不登校対策の中核的な役割を担っていただけるよう、巡回相談の派遣ですとか研修の実施を通して支援をさせていただいております。

 また、各地域では不登校児童・生徒を支援しているフリースクールですとかフリースペースを運営するNPOの団体がございまして、このNPOの団体等は連携協議会を設置いたしまして共同事業を行うなど、これまで連携を深めてまいっております。

 今後は、こうした各地域における取組をより強固なものとするために、互いの顔の見える関係を基盤として各地域において県教育委員会、市町村教育委員会及び教育支援センター、NPOとの各機関のそれぞれの特性を生かした連携によるネットワークを構築してまいりたいと考えております。

小島委員

 本当にここ数年、神奈川県においては、いじめ、暴力行為、不登校ということで非常に不名誉な位置付けにあるわけで、全国的に比較した場合、数字的にはよくない状況というのは事実なんだろうとは思うのですが、継続的に、今、お話にあったようないろいろな施策をしていくことで少しずつ改善をされていくのかと思いますし、本当に不登校になっている子供も何らかの形で学校とつながっていなくては、その後の経過が非常によろしくないという話もありまして、いろいろな形での支援を充実していただきたいと思います。そして未然に防止する意味でいろいろな施策を打っていただきたいということを要望させていただきながら、不登校の問題については横断的な質問は予算委員会で行おうと思っていますので、またその時はよろしくお願いしたいと思います。この問題は引き続き対応していただきたいと思いますが、以上とさせていただきます。



9 次回開催日(3月2日)の通告



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