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東京都 調布市

平成17年 第4回 定例会−12月08日-03号




平成17年 第4回 定例会

      平 成                        第4回
          調布市議会会議録第 20 号
      17年                        定例会

     12月 8日(木曜日)
       出席議員(28人)
         第 1番議員            小 林 市 之
         第 2番議員            八 木 昭 子
         第 3番議員            井 上 耕 志
         第 4番議員            川 畑 英 樹
         第 5番議員            宮 本 和 実
         第 6番議員            鮎 川 有 祐
         第 7番議員            小 林 充 夫
         第 8番議員            渡 辺 進二郎
         第 9番議員            荻 窪 貞 寛
         第10番議員            福 山 めぐみ
         第11番議員            大 河 巳渡子
         第12番議員            武 藤 千 里
         第13番議員            内 藤 良 雄
         第14番議員            広 瀬 美知子
         第15番議員            林   明 裕
         第16番議員            伊 藤   学
         第17番議員            伊 藤 義 男
         第18番議員            土 方 長 久
         第19番議員            杉 崎 敏 明
         第20番議員            前 当 悦 郎
         第21番議員            雨 宮 幸 男
         第22番議員            任 海 千 衛
         第23番議員            漁   郡 司
         第24番議員            山 口   茂
         第25番議員            大須賀 浩 裕
         第26番議員            鈴 木 正 昭
         第27番議員            白 井 貞 治
         第28番議員            元 木   勇
       欠席議員(0人)
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       出席説明員
         市長                長 友 貴 樹
         助役                中 根 義 雄
         収入役               鈴 木 信 幸
         教育長               榎 本 和 男
         政策室長              大 橋 立 子
         政策室参事             大和田 正 治
         総務部長              大 浦 幸 男
         財務部長              辻 本   務
         財務部参事             折 田 英 文
         生活文化部長            小 林 一 三
         産業振興担当部長          増 沢 俊 博
         子ども生活部長           斉 藤 順 子
         福祉部長              五 嶋 幸 弘
         環境部長              工 藤 忠 雄
         環境部参事             斉 藤 哲 雄
         環境部参事             井 上   稔
         都市整備部長            中 倉   勲
         都市整備部参事           高 橋 吉 雄
         都市整備部参事           望 月   裕
         教育部長              平 野 義 幸
         教育部参事             藤 本 和 成
         選挙管理委員会事務局長       斉 藤   稔
         監査事務局長            荻 本 末 子
       ──────────── ── ────────────
       事務局職員出席者
         事務局長              森 本 昌 宏
         事務局次長             小 川   武
         副主幹               宮 川 節 夫
         主任                福 山 武 志
12月 8日 議事日程(第3号)
 第 1   一 般 質 問
       40  23番 漁   郡 司 議員
       41  10番 福 山 めぐみ 議員
       42  11番 大 河 巳渡子 議員
       43   1番 小 林 市 之 議員
       44   2番 八 木 昭 子 議員
       45   5番 宮 本 和 実 議員
   午前 9時15分 開議
○杉崎敏明 議長  おはようございます。ただいまより、平成17年第4回調布市議会定例会を再開いたします。
 ただいまの出席議員の数は28人であります。したがいまして、定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。
 直ちに会議を開きます。
 日程に入る前に、本日も政策室広報担当並びに議会事務局による本会議場の写真撮影を許可しておりますので、御了承をお願いいたします。
 これより日程に入ります。
       ─────────── ── ───────────
△第1 一般質問
    40 23番 漁  郡司議員
○杉崎敏明 議長  日程第1 一般質問。
 昨日に引き続きまして、質問通告の順序により質問を許します。
 23番、漁郡司議員。
   〔23番 漁  郡司議員登壇〕
◆23番(漁郡司 議員)  おはようございます。チャレンジ調布21、社民党市議会議員の漁郡司です。質問通告に基づきまして一般質問を行います。
 私の質問は、第1に、許可制から協議制となる地方債新制度への考えと対応について。第2に、学校施設の現状と改修への基本的スタンスについて。以上2点について質問をさせていただきます。
 まず、第1番目の質問です。
 平成18年度4月、つまり来年4月から、これまでは旧自治大臣、現総務大臣や都道府県知事の許可制のもとで発行が認められていた地方債が、協議制へと新しい制度としてスタートいたします。
 地方財政法、通称地財法の第5条、地方債の制限には、公共団体の歳出は、地方債以外の歳入をもってその財源としなければならないと原則を規定しつつも、ただし書きで、学校その他の文教施設、保育所その他の厚生施設、消防施設、土木施設など公共施設の建設事業費や、そのための土地の購入の財源とする場合など5つのケースについては、地方債をもってその財源とすることができるとしています。ただ、この地財法の規定のほかに個別の特例法で減税補てん債、臨時財政対策債などの地方債発行が例外的に許可されてはおります。
 さて、この地方債の発行権については、旧地方自治法第250条で、当分の間、国や都道府県知事の許可が必要だとして、許可制が昭和27年度から地方自治体に押しつけられてきておりました。当分の間としたものが50年以上も続いており、地方自治体の自主性や自立性、地方分権の推進などの視点から専門家や首長や現場の財政担当者から問題が指摘され続けてきたところです。
 こうした中、平成12年4月1日に施行された地方分権一括法によって、平成17年度をもって許可制度が廃止され、平成18年度から都道府県知事との協議制へと移行することになりました。そこで第1の質問ですけれども、許可制から協議制に変わることで、具体的に何がどう変わるのでしょうか。また、自治体にとって、調布市政にとって、どんなメリットや同時に留意すべき点、デメリットが考えられるのでしょうか。お尋ねをいたします。
 同時に、財政自主権や自治権の拡大、ローカルガバメント、地方政府などの視点からどう受けとめ、評価されているのかについても、長友市長の御見解をお聞かせください。
 協議制になると総務大臣や都知事との協議が整わなくても、同意がなくても議会への報告によって地方債の発行ができるとも伺っております。首長の権限が拡大されると同時に、議会の役割もまた今まで以上に重く大きなものとなってくるものと考えております。これらに対する対応についても改善課題がおありのようでしたらお聞かせください。
 次に、2つ目の質問ですが、調布市の地方債の推移と現状について、この機会に改めて認識を深めると同時に、この間の長友市政の起債運営の基本姿勢と評価についてお尋ねをいたします。
 市債借入残高の推移を普通会計ベースで見ますと、一番多い年が9年前の平成8年度末で約482億円。長友市政が初めて予算編成をした平成15年度の決算では419億円、16年度決算では413億円となり、最大時に比べて約68億円の縮小、改善となっております。前市政の4期目4年間の平均市債残高が453億円であり、それと比べても40億円もの縮小、改善となっているところです。また、公債費比率を見ると、最大時の平成9年の12.0%が平成15年度では8.9%、平成16年は8.2%と約4ポイントも減少、改善されており、これもまた前市政4期目4年間の平均が10.9%であることに比べ、2.7ポイントの改善、縮小となっているところです。
 このように、具体的に我が市の地方債の推移や現状を見るとき、財政改革と財政の健全性を公約の大きな柱の1つとして、3年前に新市長になられた長友市政の財政運営を改めて正しく評価するものですけれども、市長としての御見解をお聞かせください。
 この質問テーマの最後に、協議制という新しい制度を受けて、これからの市財政運営における起債活用の方向についてお伺いをいたします。
 新制度では、地財法第5条の4、地方債についての関与の特例で、起債制限率が一定の率以上の地方公共団体など8項目のいずれかに該当する団体は、起債発行に総務大臣などの許可が必要となっています。公債費比率については10%以内が望ましい。15%になると警戒ライン。20%なら危険ラインとされ、20%以上の団体は、一般単独事業にかかわる地方債が、30%以上になると災害関連事業を除くほぼすべての地方債が許可されないとなっています。10%以内が望ましいとの基準をどう受けとめ、適正な起債運営を図るかについては意見が分かれるところでしょう。10%以内ならゼロ%により近い方がいいのかというと、そうとも言えないのではないでしょうか。地方債の活用を必要以上に抑制することで、優先すべき適正な公共の福祉の提供ができなくなったり、住民ニーズにこたえることができなくなったり、世代間の公平な利益と負担のバランスを欠いてしまったりする問題も指摘がされます。
 言うまでもなく健全な財政運営の基準には、公債費比率の物差しだけでなく、経常収支比率の物差しも車の両輪のように大切なものだと理解をしてはいるところです。財政の健全性を維持しながら行政課題や市民ニーズにいかにこたえていくか、難しいかじ取りです。財政あって市民がいないでは困りますし、市民ニーズや行政課題ばかり優先させて、財政破綻や世代間の負担の公平性を損なっても困ります。こうした視点と課題に立って地方債新制度のもと、どんな調布基準や物差しを持ちながら対応されているのかお伺いをいたします。
 次に、大きな2つ目の問題、学校施設の現状と改修への基本スタンスについてお尋ねをいたします。
 まず第1に、学校施設の雨漏りやアスベストの現状と対応、課題について伺います。
 ことしもまた異常気象が全国に大きな被害と不安を広げました。9月の集中豪雨では調布でも入間川がはんらんし、周辺住民や実篤記念館に甚大な被害をもたらしましたし、初夏から秋にかけては、記録的な台風の上陸と豪雨による被害が全国各地につめ跡を残しました。こうした中で、PTAや学校施設開放利用者の方々など学校関係者の皆さんから、教室や体育館の雨漏りに対する苦情や改善要望が私の方にも多く寄せられました。一般質問に先立って、平成16年度と17年度の学校施設の雨漏りの修繕状況についてお尋ねをしたところです。
 小・中学校で16年度に雨漏り修繕が31件、修繕費が約674万円、17年度は10月までで15件、512万円とのことでした。中でも17年度では、杉森小の体育館が5月、9月、10月と1年に3回も雨漏りをしているという状況です。各学校施設の建築年度の違いもあるのでしょうが、雨漏りが建築時の問題によるのか、建築後の定期的な修繕、改修の有無によるものなのか、学校の立地など環境の違いによるものなのか、さまざまな原因が考えられるでしょうが、対処療法で済むケースと根本的な修繕、改修が必要なものがあるように思われます。まず市として、こうした学校施設の雨漏りの現状をどう受けとめ、対処されていくのか、基本的な考えをお聞かせください。
 雨漏りと同時に、昨日の武藤議員の質問とかぶってしまいますが、子供たちや教職員ばかりでなく、学校施設を利用されている地域の方々の健康への影響が心配されるアスベスト対策についてもお聞かせください。
 マスコミによるアスベスト問題報道を受け、市は直ちに調査をし、その結果を9月20日付市報で中間報告、11月20日付市報で、11月2日現在の学校施設や公共施設のアスベスト実態調査、成分分析状況及び対応表を公表されました。いち早い対応や情報公開を評価しているところです。市報によると、小学校が15校、中学校が7校で、いずれも校舎の天井を中心に使用されているとのことで、11月2日現在では、まだ分析中となっているものも多いようです。アスベストの使用形状や形態によって飛散予想や危険度の違いもあり、より正確な情報提供が大切と思われますし、同時に緊急性を要するものへの1日も早い撤去が求められます。現状への認識と対応についてお聞かせください。
 次に、公共施設における学校施設の位置づけや役割への認識についてお尋ねをいたします。
 市は、平成16年4月の市公共施設維持管理計画のための基礎資料のまとめに続いて、17年5月に市立学校施設維持管理計画のための基礎資料をまとめ、公表いたしました。そこでは、目的として学校施設は児童・生徒の学習、生活の場であるとともに、地域住民にとって最も身近な公共施設であり、地域コミュニティーの拠点としても重要な機能を持つことや、災害時には応急的な避難場所としての役割を果たすと位置づけ、安全で良好な学校施設の維持管理を計画的に実施していく必要があると述べております。全くそのとおりだと思います。災害時の緊急一時避難施設として学校施設、とりわけ体育館の果たす役割の大きさを阪神・淡路大地震や新潟中越大地震の教訓から、我々も十分過ぎるほど理解をしているところです。また、地域コミュニティーの核として、さまざまなイベントや交流の場としての機能を毎年1年ごとに各地区広げてきていることも十分理解をしております。
 しかし、残念なことに市は、平成3年ごろまでは計画的な学校施設改修計画を立て、取り組みを始めようとしながら、バブルの崩壊による財政的な影響と、文化会館たづくり建設や都市計画道路建設や再開発事業にプライオリティーを置く施策を進めたために、学校施設の計画的な改修が先送りにされてきました。その後の幾つかの災害、震災被害の教訓を得ながらも、市としても優先させる施策とは位置づけられませんでした。
 長友新市政誕生後、それまで教育施策や施設改善の積み残されてきた課題、中学校給食、少人数教育、教員室への空調設備の配置、教室への扇風機設置、小・中学校全校での耐震調査の実施などなどに積極的に対応されてきました。私もその1人ですけれども、こうした取り組みに対して、市民からは大きな評価が寄せられております。
 しかし一方、学校施設整備費などの推移を分析して見るとき、新設校や八雲台小の大型改築工事などに教育費の学校施設整備予算を確保しなければならない状況の中で、周期的な修繕、改修への対応が不十分にならざるを得なくなってきたことを受けとめるにしても、課題を残しているように思われます。そこで、学校施設の位置づけや役割に対する認識について改めてお伺いすると同時に、これまでの学校施設改修事業の推移と課題について、どのように受けとめていられるのか、ぜひお聞かせください。
 最後に、今後の学校施設改修への基本スタンスについてお尋ねします。
 市立学校施設維持管理計画のための基礎資料では、校舎、体育館、耐震化、プール、校庭、給食室、建築設備の各施設ごとに分け、それぞれの行うべき修繕、改修周期を具体的に示しています。同時に、これまでの工事実績も記録として示しながら、不十分さについても自己点検がされております。これまでの周期的な修繕、改修事業の不十分さの教訓と反省を、平成19年度からの後期実施計画をまとめていくに当たって、どう生かされていくのか。この基礎資料をどう活用していくのか。多くの行政課題がある中で、プライオリティーの高い課題の1つとして位置づけられていくことを強く求めたいと思うものです。今後の学校施設改修への基本スタンスについて、長友市長のお考えをお聞かせください。
 以上、2点について一般質問をさせていただきました。長友市長の明快な御答弁をお願いいたします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。長友市長。
◎長友貴樹 市長  漁郡司議員から大きく2点にわたる御質問をいただきました。私からは、平成18年度より従来の許可制から協議制となる地方債新制度への考えと対応に関する御質問のうち、今後の起債活用の基本姿勢や課題と学校施設の役割や改修の基本的スタンスにつきましてお答えいたします。
 地方債新制度のうち地方債の活用につきましては、地方公共団体が財政上必要とする資金を外部から調達することに伴って負担する債務であり、その履行が1会計年度を超えて行われることから、広義な意味で会計年度独立の原則の例外と言えます。地方財政法第5条におきまして、地方公共団体の歳出は、地方債以外の歳入をもってその財源としなければならないことを原則として規定しておりますが、同条ただし書きにおきまして、地方債の対象とすることができる経費を列挙し、公共施設の建設事業費や災害復旧事業費などの対象を限定しています。この地方債の機能として、大規模な公共施設建設事業費などの所要財源として地方債を借り入れることで、後年度の元利償還金の支払い財源に後年度の税収等を充てることにより、世代間の負担公平化を図るといった機能があり、市長就任以来これまでの間、世代間負担の公平化、市債バランスなどに留意した行財政運営に努めております。
 この地方債の借り入れにつきましては、従来、国等の許可が義務づけられてきたことから地方公共団体の自主的、自立的な財政運営を制限するものとして議論が続いてきた経緯がありますが、地方分権の流れを受けて、平成18年度から許可制から協議制へと移行することになっております。
 従来の許可制におきましては、国の地方債許可方針に基づき、対象事業、充当率、資金区分などが限定されてきましたが、今回の協議制移行で地方公共団体の自由設計が可能となることから、メリットとして財政運営の計画性、自由性によって財政自主権の拡大がもたらされるものと評価しております。
 一方、デメリットとしては、地方分権の流れの中で、なお都道府県知事の同意が条件とされている点や、不同意となった場合に公的資金の借り入れができない点が挙げられます。今後、平成19年度から平成24年度までを計画期間とする後期基本計画策定に向けた諸準備が本格化してまいります。この計画期間を見通しますと、調布市の最重要課題であります京王線連続立体交差事業や、学校を初めとする公共施設の改修など、各種事業の所要財源として地方債の借り入れを予定しており、さきに御説明いたしましたとおり、世代間負担の公平化などの地方債機能に照らし、引き続き適切な行財政運営に取り組んでまいります。
 また、協議制への移行に伴い、これまでの許可方針に基づく対象事業の指定が撤廃されることになり、地方債の活用範囲が拡大することが見込まれます。しかしながら、現時点では制度、運用の詳細が明らかでないことから、その対応につきましては、地方財政法の規定を踏まえ、議会及び市民への説明責任を果たすとともに、世代間負担の公平化、市債バランスを踏まえた財政の健全性維持を基本に、住民福祉の向上を図るために適切な地方債の活用を図ってまいりたいと考えております。
 次に、学校施設の現状と改修への基本的スタンスのうち、学校施設の位置づけや役割と今後の学校施設改修への基本スタンスについてお答えさせていただきます。
 公共施設における学校施設の位置づけや役割への認識についてでございますが、学校施設は多くの児童・生徒が1日の大半を過ごす学習、生活の場であるとともに、地域住民にとって最も身近な公共施設であります。子供たちを通じた保護者によるコミュニティーや自治会などの地域活動の場としても利用されており、今後とも、こうした多目的な利用を図った地域コミュニティーの拠点としての重要な機能を果たすべきものと考えます。また、体育館につきましては、地域開放や災害時の避難所としての役割を果たすことから、安全で良好な施設環境の維持管理を計画的に実施していく必要があると認識いたしております。
 今後の学校施設改修への基本スタンスについてでございますが、施設の老朽化対策では、改修履歴や改修周期を踏まえ作成した、調布市立学校施設維持管理計画のための基礎資料を参考に、実効性のある維持管理計画を作成し、計画的な改修に努めてまいりたいと考えております。
 その他の御質問につきましては担当よりお答えさせていだきます。
○杉崎敏明 議長  辻本財務部長。
◎辻本務 財務部長  私からは、地方債新制度への対応に関する御質問のうち、地方債発行新時代への認識と評価、調布市の地方債の推移と現状の2点の御質問につきましてお答え申し上げます。
 先ほどの市長答弁にありましたとおり、地方債につきましては、広い意味において会計年度独立の原則の例外であると認識しており、地方財政法第5条ただし書きにおきまして、地方債の対象とすることができる経費が列挙、限定されております。
 平成12年4月の地方分権一括法の成立によりまして、地方自治法第250条、地方債許可の規定が削除され、平成18年度から従来の許可制から協議制に移行することになりました。これにより長年の懸案でありました国の地方債許可方針による制限がなくなり、地方公共団体の自己決定、自己責任による財政自主権が拡大することになります。
 これまでは、公共施設の建設事業や災害復旧などの単年度に多額の財源を必要とする事業につきまして、地方債の借り入れにより所要財源を確保するためには、市町村においては都道府県知事の許可が義務づけられ、国の地方債許可方針に基づいた対象事業、充当率、資金区分などが限定されてきました。
 来年度からの協議制では、総務省が定める協議における同意基準に照らした運用により、地方公共団体の自由設計が可能となるとともに、資金や金利の選択など、地方自治としての自己判断、自己決定による選択の多様性につながるものと評価しております。
 次に、調布市における地方債の推移と現状につきましては、さきの市長答弁にありましたとおり、年度間調整機能、世代間負担公平化なども含め、市債バランスに留意した対応を図ってまいりました。
 地方債の推移では、各年度の実施計画等に基づく公共施設建設や用地取得などの状況により借入額の変動はございますが、過去10ヵ年の地方債残高の推移では、平成8年度の476億円余の残高をピークに、市債バランスを考慮した行財政運営に努めてまいりました結果、平成16年度末残高では420億円余と、ピーク時との比較では約56億円余の減少となっております。また、この平成16年度末の地方債の残高を東京都26市で比較するため、市民1人当たりで算出いたしますと、調布市では1人当たり19万8,000円余となり5番目に少ない位置にありますことからも、適切な行財政運営に努めてきた結果であると認識しております。このほか、地方債の元利償還金も減少しておりますことから、財政指標上の公債費比率も改善されております。
 今後、本格的な事業進捗となります京王線連続立体交差事業などの投資的経費の所要財源としての活用につきましては、世代間負担の公平化とともに、中期的な市債バランスに留意しながら、総合的な判断のもとに財源調達を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  私からは、学校施設の現状と改修への基本的スタンスのうち、学校施設の雨漏りやアスベストの現状と対策と課題、学校施設改修事業の推移と課題等についてお答えさせていただきます。
 まず、学校施設の雨漏りについてでございますが、今年度の修繕は昨年度を大きく上回って実施いたしております。雨漏りにつきましては、学校からの情報が入り次第、速やかに対応しております。しかし、施設の老朽化も進んでおりますので、学校によりましては、複数箇所で雨漏りが発生しているといったところもございます。また、台風や大雨により雨漏りの規模が拡大する傾向にありますので、学校運営などに支障を来さないよう、根本的な改修工事の検討が必要と考えております。
 アスベストにつきましては、図面及び現場調査は完了いたしましたが、まだ、すべての材料分析の結果が明らかになっておりません。しかし、アスベストを含有している可能性のある露出吹きつけ材につきましては、既にビニールによる囲い込み措置を行い、安全確保に努めております。材料分析の結果がすべて明らかになり次第、調布市アスベスト飛散対策検討委員会において優先順位等を定めた上で、アスベストが含有されている吹きつけ材につきまして、除去を原則として対応してまいりたいと考えております。また、今後の情報提供につきましても、丁寧かつ迅速に対応してまいります。
 次に、学校施設改修事業の推移と課題についてでございますが、これまでは実施計画等に基づきまして、校舎の大規模改修や屋上防水等の改修を実施してまいりましたが、必ずしも必要とされる改修周期に対応してきたとは言いがたい部分もございました。今後は老朽化に対応するため、適切な維持管理計画に基づいて改修する必要があると考えております。
 また、耐震化やアスベスト対策を優先的に実施してまいりますが、体育館の耐震化とあわせて床を木製にするなどの整備工事につきましては、財政状況を踏まえながら検討、調整していく必要があると認識しております。よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  23番、漁郡司議員。
◆23番(漁郡司 議員)  大変丁寧で明快な御答弁をいただきました。どうもありがとうございました。要望と意見を述べて質問を閉じたいと思います。
 まず、学校施設改修へのスタンスについてです。
 長友市長から学校施設の位置づけや役割について、地域コミュニティーや災害時の拠点としての重要な機能を果たすとして、良好な施設管理を計画的に実施していくことや、基礎資料をもとに実効性ある改修計画を作成し、取り組んでいくとの答弁をいただきました。ぜひこの考えのもとに、市政の中でよりプライオリティーの高い位置づけのもと取り組んでくださいますように強くお願いいたします。
 特に体育館については、地域コミュニティーや災害時の緊急一時避難の拠点としての役割は非常に高いものと考えます。安全・安心のまちづくりのハードの面の視点に立って積極的な対応をお願いするところです。そのためにも予算、財源の確保が不可欠です。
 もう1つの質問である地方債の新制度への対応についてですけれども、市長からは、議会や市民に説明責任をしっかり果たすことや世代間の負担の公平化、市債バランスを踏まえた財政健全性の維持を基本にして、活用を図っていくとの基本的な考えが示されました。また、財政部長からは、中期的な市債バランスに留意して、総合的に対応してくとのお答えもありました。
 市債バランスについては、市債残高を前年度よりも減らしていく視点に立つのか、前年度並みの水準を維持していく視点に立つのか、公債比率10%以内を適正基準とする上限枠をしっかりと定めた中で対応する視点に立つのか、3つの考え方があろうかと思われます。いずれにしても、財政の健全性を維持することが前提となることは言うまでもありません。その上で緊急性や重要性を持つ施策の実現と世代間の負担の公平性の視点に立つとともに、将来必ず予想される支出を抑制するためにも現在の施策や事業を先行的に進めるとの視点を加えていただいて、新しい制度となる地方債の活用、運用を図っていただくように強く求めたいと思っているところです。
 以上、要望と意見を述べ、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○杉崎敏明 議長  以上で23番、漁郡司議員の質問は終わりました。
       ─────────── ── ───────────
    41 10番 福山めぐみ議員
○杉崎敏明 議長  続いて10番、福山めぐみ議員の質問を許します。
 10番、福山めぐみ議員。
   〔10番 福山めぐみ議員登壇〕
◆10番(福山めぐみ 議員)  おはようございます。10番議員、公明党の福山めぐみでございます。ただいま杉崎議長さんに発言のお許しをいただきましたので、ただいまより大きく3点にわたって一般質問を行います。どうぞよろしくお願いいたします。
 長い夏が終わり、あっという間に通り過ぎていった紅の秋。ひらひらと落ちる木の葉に思いを寄せる間もなく、気がつけばそこはもう師走でした。光陰矢のごとし、皆様もこんな思いではないでしょうか。こんな詩心を久々にたぎらせながら質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、文字・活字文化振興についてでございます。
 急速に進んできた国民の活字離れや子供たちの読解力の低下が指摘をされるようになり、ここに歯どめをかけ、本を読んだり、文章を書いたりするなど活字に親しみやすい環境をつくることを目的に、文字・活字文化振興法が本年7月に成立いたしました。
 文字や活字は人がコミュニケーションを図り、相互理解を深める上で欠かせないものであります。その重要性が高まる一方で、インターネットの世界的な普及に伴い、書かれた文章を味わったり、物事をじっくり考えるよりも、目先を通り過ぎる情報を慌ただしく追いかけるという、そんな忙しい社会環境が法整備を加速させたものと思われます。
 特に、子供に本の魅力を味わい、実感させることは、読書が持つ教育効果を考えるととても大切だと思います。本という翼に乗って時間、空間を超えていろいろな世界を見ることができます。そして、実生活の経験をもとに想像力を重ね、また本の世界に戻る。この繰り返しは子供の心を豊かにし、必ずや生きる力となっていくに違いありません。あふれる情報を選別したり、使いこなす資質の土台こそが活字であります。その重要性が高まる中で、活字離れや読解力の低下が生み出す社会的デメリットは、文化の衰退であり、ひいては他者を理解する心や倫理観の形成にも影響が出てくるものと危惧されます。
 とりわけ深刻なのが若い世代の読書離れであります。経済協力開発機構(OECD)が先進国の高校生を対象として行っている国際学習到達度調査2000年版によりますと、趣味としての読書を全くしないという日本の高校生は、ドイツ、アメリカを大きくしのぐワーストワンであったことは、日本の高校生の本離れを物語っていると思います。さらに、読解力については、2000年の調査で8位だった日本の高校生が14位まで後退したことが明らかになりました。このほか、文化庁が毎年行っている国語に関する世論調査を見ても、言葉が乱れていると思う人は8割を超え、書く力の低下を認める人は9割、読む力の低下を認める人も7割に上っています。そこで、初めの質問で、国民の活字離れと子供たちの読解力の現状について、本市の現状はいかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 こうした現状を踏まえ、同法では、国、地方公共団体の責務、公立図書館の設置、学校教育における言語力の涵養、文字・活字文化の国際交流、財政上の措置などを明記しております。
 そこで、2つ目の質問で、文字・活字文化振興法成立に際し、市の今後の取り組みについてお伺いいたします。具体的に市としては、どのような責務があるとお考えでしょうか。また、学校教育における言語力の涵養については、どのような方策をお考えでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 平成13年12月、子供がより読書に親しむ環境をつくるため、子供の読書の推進に関する法律が施行されました。その後、全国各学校では読書活動に大変活発に取り組むようになりました。ことし2005年4月の文科省の発表によりますと、朝の始業前、全校一斉に読書活動を行っている小学校は、2004年度で79.7%、8割に近い過去最高となっています。また、中学校でも66%、高校は25.7%と、いずれも過去最高となっており、各自治体の着実な取り組みの成果のあらわれだと思います。これを踏まえ、文部科学省は来年2006年度以降、小・中学校で読書活動の指導に当たる専任の司書教諭を大幅にふやす方針と伝えられています。この法律の理念に、子供の読書活動は、子供が言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものであり、すべての子供があらゆる機会とあらゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境整備が推進されなければならないとあります。
 このように、国の基本計画をもとに地方自治体は、独自の子供の読書推進計画を策定するよう努力義務として規定されていますが、本市の計画策定はどのようになっているのかお聞かせください。
 また、読書週間の初日に、10月27日を文字・活字文化の日と定めることになりましたが、それにちなんだイベントの計画を提案いたしますが、いかがでしょうか。法律の趣旨を生かした豊かな心をはぐくむ多彩な取り組みを期待したいと思います。御見解をお伺いいたします。
 次に、3番目のブックスタートの現状についてお伺いいたします。
 私は、平成14年第2回定例会でブックスタートについて一般質問いたしましたが、その後、事業がどのような成果を上げているのかをお伺いしたいと思います。
 このブックスタートは、1992年、平成4年にイギリスの第2の都市、バーミンガムで始められ、絵本を通して赤ちゃんと親が楽しい時間を分かち合えるよう、乳幼児健診の際に絵本やガイドブック、図書館案内のパンフレットなどをセットにしてプレゼントするというものです。現在では、イギリスのほとんどの自治体で実施されております。スタートより13年を経過し、子供がより早い時期に本と出会うことで、情操教育や思考、言語能力、表現力を高めるのに役立つとの調査結果が出ております。
 我が国におきましては、2000年の子ども読書年に初めて日本に紹介されました。赤ちゃんの成長にミルクが必要であるように、赤ちゃんの言葉と心をはぐくむためには、抱っこの温かさの中で優しく語りかけてもらう時間の大切さや、肌のぬくもりを感じながら言葉と心を交わす、そのかけがえのないひとときを絵本を介して持つというものです。また、本は子供に生きる力を与える栄養とも言われております。乳幼児のころから良書を浴びるように読み聞かせることが子供の成長に大きな影響を与えると確信いたします。
 このブックスタートは、絵本をプレゼントするだけの運動ではありません。赤ちゃんの4ヵ月健診や1歳半健診のときにあわせ、健康診断会場の一角に特設されたブックスタートコーナーで、実際に絵本を使って読み聞かせを行うものです。
 今、子供にどう接していいかわからないお母さんがふえており、放置すれば児童虐待につながる可能性も否定できません。その意味から子育て支援の強力な事業として、保健センターと図書館が連携して、特設コーナーを設置してブックスタート事業を行っていただきたいと思います。そして、この事業の理念や大切なポイントを共有しながら、家庭に広がる子育ての負担感、不安感を少しでも取り除き、心豊かな子育ての一助として取り組んでいただきたいと思います。御見解をお伺いいたします。
 続きまして、大きな2つ目のスクールソーシャルワーカー導入についてお尋ねをいたします。
 非行少年の検挙数の推移は戦後、1951年を最初に64年、83年と3つのピークがありました。ピークを過ぎた現在は横ばい、落ちついているとの見解もありますが、少子化の波と90年代に入ってからの検挙数の低下によって事態が深刻になっています。少年による犯罪は一貫して増加傾向、2004年の検挙数は15万7,000人で、成人の人口比10倍を超えるとのことであります。しかも、低年齢化し、凶悪化していると考えるのが妥当であると思います。しかも、戦後、減り続けていた成人の犯罪までが、ここに来て増加に転じていることを思えば、大人になれば落ちつくだろうと楽観視できないのではないでしょうか。我が国の将来を見据えたときに、国民が総力を挙げて、少年犯罪の防止策、更生策に正面から立ち向かっていくべきときが来ていると思えてなりません。
 私は、この夏、京都の少年院を視察してまいりました。京都医療少年院では、心身に医療措置が必要な少年144名に対して80名の医師や職員が、ほぼマンツーマンに近い形で必要な医療を施しながら24時間体制で矯正教育を行っていました。また、宇治少年院は、5万6,000平米の広大な敷地に運動場や家庭菜園、プールなどがあり、美しい自然の中で、定員104名に対して140名の少年が入院していました。法務教官の院長と次長から個別処遇計画に従って少年の矯正教育を行っているとの説明をいただきながら、そのあふれる情熱に心を打たれました。子供たちが素直に生きていけない環境に問題があるとのこと。家庭で本来行うしつけが全く備わっていない子供がほとんどであり、矯正教育のスタートは家庭教育から入っているとの実態を知りました。少年の集団行動訓練の様子を見せていただきましたが、あどけない少年の横顔を見たとき、胸が締めつけられる思いがいたしました。
 また、ちょうどそこに1人の少年が先輩の少年に付き添われながらリュックをしょって歩いてきました。家庭裁判所から鑑別所を経て入院してきたばかりの緊張した少年の顔には暗い影を感じました。短期処遇であれば6ヵ月、長期であれば2年、頑張って帰っていらっしゃいと心でメッセージで送り、少年の更生への可能性にエールを送らせていただきました。そして、私なりにこの少年たちの将来のために、微力ながらできることは全力で頑張ろうと決意をいたしました。
 平成10年1月28日、栃木県で中学1年生の男子生徒が、女子教師に注意をされたことが原因で、かっとなってナイフで刺殺した事件や、昨年6月1日午後、長崎県佐世保の小学校で6年生の女子が同級生の女の子にカッターナイフで切られ、死亡した衝撃的な事件など、皆様も記憶に新しいところだと思います。その後、幾つかの事件がありました。大人から見れば何の問題もないごく普通の家庭のごく普通の子供が、なぜ突然いとも簡単に人の命を奪ってしまうのでしょうか。少年犯罪になる前に差し伸べる手はなかったのでしょうか。大変無念な思いです。そこで、このような少年犯罪の傾向と対策について、市としてどのようにとらえ、どのような対策が必要とお考えでしょうか。見解をお伺いいたします。
 次に、2つ目のいじめや不登校対策の現状とメンタルフレンド派遣事業の進捗状況についてお伺いいたします。
 非行に走る病める子供たちの背景には、深刻な家庭病理や学校病理が存在すると言われております。その中で、行政としても多様なニーズを把握しながら、さまざまな取り組みに力を注いでいただいておりますことに心から感謝を申し上げます。
 先ほど非行の原因には言及しませんでしたが、さまざまな要因が複雑に絡んでいることから、これは断片的で対処療法的な施策では解決できない深刻な問題だと考えます。例えば、ある専門家は、親との関係につまずいている悲しい現実を指摘しています。親に認めてもらいたいとの思いがくじかれることで怒りや復讐心に裏返り、非行という悲しい自己アピールに走ってしまうケースがとても多いとのことです。
 また、子供は学校という子供が初めて出会う世間で社会というものを学びます。そこで、拒否、いじめをされたり、受け入れてもらえない、無視をされたり、このような体験をすると、人や社会に対して不信感やネガティブな感情を引きずってしまい、自分はだめな存在だということを幼い心に刻印してしまいます。学校という場所がこのために機能したとするならば、余りにも悲しいことであります。
 残念ながら、非行少年の多くは、学校に対する思いが、このようなネガティブなものに覆われ、学校によって自分の存在や価値を否定された者たちであると言われております。仲間から拒絶された体験が後に高い攻撃性を生むことになります。また、そのまま成人になるまで引きずられることがあり、怒りに満ちた危険な反社会性へと変質を遂げることもあると言います。だからこそ、学校におけるいじめや不登校は子供からのサインであると受けとめ、決して見逃してはならないと強く感じているのであります。
 そこで、本市のいじめや不登校の現状と本年度から始まった新規事業でありますメンタルフレンド派遣事業の進捗状況とあわせて、現在取り組んでいる対策についてお伺いいたします。
 また、現在、実施中のスクールカウンセラーの配置状況と教育相談所や児童相談所との連携について、さらに、不登校が始まったらどのような対応をしているのかお聞かせください。そこで私は、スクールソーシャルワーカー導入について提案をさせていただき、市の見解をお伺いいたします。
 スクールソーシャルワーカーは、アメリカで1900年代の初頭に誕生し、1986年から日本で実践活動がスタートしたものです。正式には、学校社会福祉援助技術のことでありまして、具体的にどのような活動をするのかといいますと、例えば、いじめや不登校が学校で生じた場合、家族や教師にも働きかけながら、子供に一番よいことは何かを軸にサービスの提供を行うものです。スクールカウンセラーは、一般的に子供の抱える問題を本人の心理面からとらえて対処しますが、スクールソーシャルワーカーの場合は、いじめの問題なら、いじめる側との調整、虐待問題なら、暴力を振るう親や地域、児童相談所などとの間に入って調整して解決を図るものです。
 今、学校には、自治体や児童相談所、地域などとの連携が必要だと言われておりますが、その間に立ってマネジメントする機能がありません。スクールソーシャルワーカーは、それを担い得るというものです。私も現に不登校が始まっている児童の相談を受けておりますが、半年間も何の手も打たれていなかったことに驚いています。とりあえず、学校に対して心を閉ざしてしまった児童と親の間に入って教育相談所につなぎました。教育相談所の指導をいただきながら、今頑張っている親子に早く明るいあしたが訪れることを祈っているところです。さまざまな要因があると思いますが、一方的な話ではなく、双方の考えを聞きながら専門的な助言が必要です。ただ、学校に来させれば解決というものではなく、子供が今の状況を受け入れ、楽しみながら安心して過ごせるよう手助けが継続的に必要だと思います。このような初期の段階で手を抜かないで、問題の解決のために、子供だけではなく、親、教員、地域、相談所などとうまくかかわるノウハウこそスクールソーシャルワーカーの持つ専門的な役割と考えます。日本では香川県で平成13年から導入されておりますが、新たな取り組みとしてのスクールソーシャルワーカー導入を御提案申し上げます。御答弁をよろしくお願いいたします。
 続きまして、3番目の高齢者の虐待防止法についてお尋ねいたします。
 本年11月1日、高齢者の権利を擁護するため、高齢者の虐待防止と養護者の支援の両面を盛り込んだ高齢者虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律が成立し、平成18年、来年4月1日より施行されることになりました。
 近年、急速に表面化している高齢者への虐待が大きな社会問題となっております。介護が必要な高齢者が家の中で放置されたり、殴られてけがをしたり、年金を取り上げて使い込むなど、その内容は広範にわたっており、特に昨年3月に厚生労働省がまとめた家庭内における高齢者虐待に関する調査の結果では、陰湿な虐待の実態が明らかになりました。
 その調査結果を見ますと、ケアマネジャーを通して得た高齢者虐待事例の分析は、脅迫などの心理的虐待が最も多く、介護、世話の放棄、暴力などの身体的虐待と続き、経済的な虐待もありました。高齢者を虐待する側を見ると60%が中心的な介護者で、その半数以上が介護をかわってくれる人がいなくて、孤立状態の中で相当のストレスを抱えていることがわかりました。このような中で、約1割の高齢者が生命にかかわる危険な状態にあることなど実態は大変深刻です。また、虐待者の54.1%に虐待の自覚がなく、逆に29.8%の高齢者に虐待を受けている自覚がないという現実が浮き彫りになりました。
 このような深刻な実態は、2000年に介護保険法が施行され、ヘルパーやケアマネジャーなどが家庭に入るようになって初めて明らかになってきたわけであります。高齢者の人権を守り、養護する側を支援していくための法整備でありますが、問題は今後、個々の虐待事例に具体的にどう対応するのか、市町村の体制が進まなければ高齢者の人権擁護は絵にかいたもちになってしまいます。
 そこでお伺いいたします。本市における法整備の背景と市の現状についてお聞かせください。この法律は虐待の定義を、1つ、暴力などの身体的虐待、2つ、介護など養護の放棄、3つ、暴言などによる心理的虐待、4つ、性的虐待、5つ、財産の不当処分などの経済的虐待の5点としています。高齢者が生命や身体に重大な危機が生じている場合、市町村への通報を義務づけるとともに、市町村の自宅への立ち入り調査も認められております。
 また、養護者に対する支援では、養護者への相談や助言を行うほか、養護者の負担軽減を図る緊急措置として、高齢者を短期間養護するための居室を確保するというものです。
 最後に、法律が来年、平成18年4月1日から施行されますが、市の今後の取り組みについてお聞かせください。
 以上、大きく3点にわたって御質問させていただきました。積極的かつ前向きな御答弁をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。長友市長。
◎長友貴樹 市長  ただいま福山めぐみ議員より大きく3点にわたり御質問をいただきました。私からは、高齢者虐待防止法についてお答えさせていただきます。
 高齢者虐待防止のための行政機関の責務や発見者の通報義務を定めた高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律、いわゆる高齢者虐待防止法が本年11月9日に公布され、平成18年4月1日より施行されることになりました。
 高齢者虐待防止法では、高齢者虐待を身体的虐待、介護、世話の著しい放棄、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待の5つに定め、虐待により高齢者の生命、身体に重大な危険が生じていることを発見した者は、市町村に通報しなければならないとされています。そのため市町村は虐待の通報先として、高齢者の保護、立ち入り調査など必要な措置をとることが義務づけられています。
 このような法整備は、高齢化の進展による要介護高齢者の増加、家族の介護力の低下や家族介護の負担感の増大、認知症高齢者等に対する理解不足などが背景にあるものと認識しております。
 調布市で把握している高齢者虐待の現状ですが、平成16年度で29人の該当者について45件の相談を受けており、平成17年度に入ってからも10人の該当者について22件の相談がありました。これらの相談に対する対応につきましては、個々の置かれている状況が異なる上、認知症や財産問題などにより専門的な知識を要する場合も多いため、多摩府中保健所を初めとする各関係機関との連携を図りながら、サービスの調整や入院、入所などの対応をしております。
 また、平成15年度より開始した生活支援見守りネットワーク事業、通称みまもっとにより、在宅介護支援センターが高齢者の虐待問題を含む総合相談窓口として周知されてきており、高齢福祉課の窓口での相談とともに地域における通報、相談の窓口として機能しております。
 今後の取り組みといたしましては、平成18年4月の法施行に際し、高齢者虐待問題について、各福祉関係機関などに対する研修を実施するとともに、市民への周知を図ってまいります。また、介護保険法の改正により、平成18年度より地域包括支援センターの設置が義務づけられました。調布市におきましては、市内に9ヵ所ある在宅介護支援センターを地域包括支援センターへ転換し、高齢者虐待防止を初めとする権利擁護事業を必須事業として取り組んでまいります。
 さらに、相談、通報の受理、事実確認、家族への支援を市と一体となって取り組めるよう地域包括支援センターに専門職を配置するとともに、一時的に保護が必要な高齢者の方が措置的対応として短期間養護を受けられるよう居室の確保に努めてまいります。
 これまで段階的に整備をしてまいりましたみまもっと事業につきましても、地域包括支援センターの設置に伴い、平成18年度からは市内全域で事業を開始できないか検討しており、ネットワークの構築を広め、高齢者虐待防止の一助としてその機能の強化を図ってまいります。
 いずれにいたしましても、高齢者虐待問題は大きな社会問題であり、市の果たす役割は重要であると認識しております。そのため、今後とも各関係機関との連携をより一層深め、高齢者の尊厳と権利を確保してまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
 その他の御質問につきましては担当よりお答えさせていただきます。
○杉崎敏明 議長  平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  私からは、文字・活字文化振興法の学校における取り組みとスクールソーシャルワーカーについての2点についてお答えさせていただきます。
 文字・活字文化振興法は、豊かな人間性をはぐくむ上で、文字・活字文化の振興が欠かすことのできないものであることにかんがみ、国及び地方公共団体の果たすべき責務を明らかにするとともに、必要な施策の総合的な推進を図るため、本年7月に制定されたものでございます。
 調布市といたしましても、議員御指摘のとおり、子供たちの活字離れや読書離れによる理解力の低下を懸念する観点から、教育委員会において、特に学校教育及び図書館サービスの分野において、文字・活字文化の振興に関する取り組みを初め、具体的な施策の推進に当たっての中心的役割を担うことが求められるものと受けとめております。
 次に、学校での取り組みと児童・生徒の読書量の低下についての御質問ですが、調布市においては、平成13年から学校図書館資源共有型モデル事業を実施し、学校図書館の充実に努めてまいりました。その結果、学校図書館の蔵書のデータベース化、図書流通システムの構築により学校間の図書相互交流等が実現し、あわせて司書の全校配置により、児童・生徒1人当たりに年間26.8冊を貸し出すという成果を上げております。
 しかし、個々の子供の読書量には大きな開きがございますので、読み聞かせや朝読書を推進するなどして、子供たちがさらに興味を持ち、本を手にとることができるように工夫してまいります。
 子供の読書力の低下についてでございますが、平成17年10月26日付の中央教育審議会の答申では、子供たちの学力の現状については、昨年12月に公表された国際的な学力調査の結果から、読解力、記述式問題に課題があると述べられております。
 平成16年度に東京都教育委員会が実施した児童・生徒の学力向上を図るための調査によると、調布市においては、小学校において、読むこと、書くこと、言語事項については都平均を上回っており、逆に、中学校においては下回っているという現状でございます。この点からも、小学校から中学校にかけて一貫した読解力の向上が必要であると認識いたしております。また、同調査によりますと、国語の正答率では、読書活動の実施校と未実施校では、話すこと、聞くこと、書くことに差が見られる結果となっております。このことから、読書活動が読解力の向上につながっていると推測することができます。引き続き、学校図書館を利用したさまざまな活動を積極的に推し進め、読解力を含めた総合的な学力の向上に努めてまいります。
 次に、言語力の涵養についてでございますが、教育委員会では言語力がすべての学習の基本であるという認識から、国語授業の充実を図りながら言語力の向上について、各校の実態に応じた指導をするように依頼しております。各校では授業改善推進プランを作成し、朝読書や読み聞かせの実施、作文指導の充実、補助プリントを活用した指導などに取り組んでおります。
 次に、スクールソーシャルワーカーの導入についての御質問についてお答えさせていただきます。
 まず、少年犯罪の傾向と対策についてでございますが、調布市におきましては、現在のところ、青少年による凶悪な犯罪は発生しておりませんが、自転車を盗む、万引きなどの初期型非行は後を絶たない状況にございます。これらの犯罪は、将来大きな犯罪につながる可能性があることから、教育委員会といたしましても、その対策に取り組んでおります。子供を犯罪の加害者にしないためには、従来、個別に行われてきた非行防止教育と被害防止教育を有機的に関連づけ、相乗効果を生み出すことが必要であると考え、今年度、セーフティー教室を小・中学校全校で実施するように取り組んでいるところであります。
 また、非行防止や犯罪の被害防止のための具体的なスキルを身につけさせるだけでなく、ルールや規範を守ることの大切さを全教育活動、特に道徳の時間や特別活動で指導しております。
 なお、ルールや規範を守ることの大切さを指導することにつきましては、現在、調布市学校教育充実プラン検討委員会の心の教育部会でも検討中でございますので、その動向を見ながら、今後さらに具体的な対策を実施してまいります。
 また、地域の健全育成推進地区委員会やPTAの皆様、そして、調布市青少年問題協議会など青少年関係機関や調布警察署と連携をとりながら、青少年の犯罪防止に努めてまいります。
 次に、いじめ及び不登校の現状と対策についてお答えいたします。
 調布市立小・中学校のいじめの発生件数は、平成15年度は小学校3件、中学校8件の計11件、16年度は小学校6件、中学校6件の計12件となっております。不登校児童の生徒数は、平成15年度は小学校33名、中学校98名の計131名、16年度は小学校31名、中学校90名の計121名となっております。出現率は全校、東京都平均よりも低くなっておりますが、中学校では依然2.8%と、1学級に1名という割合でございます。
 この不登校対策として、本年度より東京学芸大学と連携して、調布市不登校児童・生徒支援事業、SWITCHプロジェクトを開始しております。これは、不登校、または不登校が危惧される児童・生徒の個別票を作成し、この個別票をもとに東京学芸大学心理学研究室のスーパーバイザーに助言をいただき、ケースによってはメンタルフレンドという学生ボランティアを家庭などに派遣するものでございます。このメンタルフレンドは、現在3名を小・中学校に派遣しておりますが、メンタルフレンドとともに家の外に出ることで人間関係が広がり、社会性が身についてきているという報告もいただいているところでございます。
 また、いじめや嫌がらせに対しては、人権教育の視点からも毅然とした態度で指導するように努めております。
 次に、スクールカウンセラーの配置状況でございますが、中学校においては全校に、小学校では4校に配置しております。なお、子どもと親の相談員も小学校2校に配置いたしております。
 また、学校現場以外でも不登校児童・生徒を支援する体制が必要でございます。調布市においては教育相談所が担当し、不登校を抱えた親子のカウンセリングを通じて、相談だけでなく、学校、医療機関、児童相談所等、他の相談機関との連携を図りながら問題の解決に当たっていきます。
 議員御指摘のスクールソーシャルワーカーの導入についてでございますが、子供のために、一人一人の子供の価値を尊重した上で、学校をベースに子供たちの成長を阻む障壁を取り除くことを目的とした活動でございます。カウンセラーの活動が子供の心理面の葛藤へ焦点を当てることを中心とするのに対し、子供を取り巻く家族や学校、地域社会との関係の中で問題解決を図ることを特徴としております。
 20世紀初めにアメリカで誕生したこの考えは、我が国では1980年代後半の埼玉県所沢市での活動を手始めに、兵庫県赤穂市、香川県及び本年度からの大阪府のスクールソーシャルワーカー派遣導入といった先行例がございます。調布市では、今後こうした先進事例を参考に検討していきたいと考えておりますので、御理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  藤本教育部参事。
◎藤本和成 教育部参事  私からは、文字・活字文化振興についての図書館の取り組みにお答えさせていただきます。
 図書館でございますが、文字・活字文化振興の視点では、これまでも毎週、市内11館で幼児を対象とするおはなし会や、中央館で小学生を対象とした読書会を実施するほか、絵本の読み聞かせ講座に取り組み、子供の読書を推進する保護者やボランティアを対象とした事業を展開しております。
 また、毎年10月27日から11月9日までの読書週間には、読書推進を図る講演会を開催しておりますが、ことしは特に、10月27日の文字・活字文化の日にあわせて、市制50周年記念事業として、『子どものための調布のむかしばなし』を刊行しました。子供たちへの読み聞かせ図書として、お役立てていただければと願っております。
 次に、子供読書活動推進計画についての御質問でございますが、図書館には、子供たちはもとより、市民の書斎として読書推進を担う責務がありますことは、議員御指摘のとおりでございます。そこで、この計画の策定に向けた現在の取り組み状況についてお答え申し上げます。
 図書館では、平成16年8月から、まず本計画の担当課として名乗りを上げ、内部プロジェクトにより計画策定の方法、計画案の骨子等について協議を重ねてまいりました。その後、平成17年度に入り、図書館協議会、利用者懇談会、庁内関係各課、小・中学校、幼稚園等との調整、策定準備に着手しており、折しもこのほど内部調整をほぼ終了し、計画素案を本議会終了後にも改めて広く市民にお示しした上で、御意見、御指導をいただき、平成18年度中には計画が策定できるものと考えております。
 計画案の内容につきましては、図書館が担当する部門計画として、子供の読書推進を図るための基本理念、指針について明確にするものであります。
 次に、ブックスタート事業の現状でございますが、図書館では平成13年度から健康課が行う1歳半健診時に幼児向け推薦図書リストの「このほんよんで!」と図書館案内、幼児の登録申込書の入ったブックスタートバッグを配付しております。
 また、一方、健康課においては、1歳半健診の待ち時間に絵本と親しむ場を設け、3歳児健診時に読み聞かせボランティアによる絵本の読み聞かせを実施している状況にあります。この事業の運営につきましては、平成14年第2回定例会におきまして、既に議員から御指導をいただいているところでありますが、図書館と健康課による連携事業としてのシステム化につきましては、今後、子供の読書活動推進計画内での具体的取り組みの1つとして、4ヵ月児、1歳半、3歳児等のすべての集団健診時におけるシステム化されたブックスタート事業の実現に向けて協議してまいります。
 いずれにいたしましても、文字・活字文化の振興につきましては、未来に羽ばたく子供たちの豊かな人間性の涵養に向けて、教育委員会を中心として鋭意取り組んでまいる所存でありますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  10番、福山めぐみ議員。
◆10番(福山めぐみ 議員)  大変御丁寧な、また、非常に積極的な御答弁をいただきました。ありがとうございます。ここで再質問を1つさせていただきたいと思いますが、高齢者虐待防止法につきまして、市内9ヵ所の在宅支援センターを地域包括支援センターへと転換して、高齢者虐待防止を初め、権利擁護事業を必須事業としていかれるということでありますが、これについて専門職を配置するということは非常にありがたいことだと思っております。
 そこで、介護者を一時的に保護する必要性が出てきた場合、短期養護を受けられるよう居室の確保に努めていくとおっしゃっておりますが、昨日の質問の御答弁の中にもベッドの数が今、特養ホームの待機者が630名いるという中で、果たしてその居室の確保というのがどうなのか、ちょっと心配をしております。これについて再質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。五嶋福祉部長。
◎五嶋幸弘 福祉部長  ただいま福山議員から高齢者虐待について再質問をいただきました。
 高齢者虐待については、その実態が身体や生命に重大な影響を及ぼすと判断される場合は、措置的な対応として緊急一時保護が考えられます。居室の確保については、有料老人ホームを初め、介護保険施設と契約を結び、高齢者の安全確保に努めてまいりたいと考えております。高齢者虐待防止については、市の果たす役割が重要であることから、居室の確保など実効性が上がるよう努力してまいりますので、御理解賜りますようお願いいたします。
 以上です。
○杉崎敏明 議長  10番、福山めぐみ議員。
◆10番(福山めぐみ 議員)  今回、文字・活字文化振興法につきまして御質問をさせていただきました。非常に御丁寧な御答弁をいただきまして感謝を申し上げます。
 読書につきましては、現在、調布市でも各学校それぞれ朝の読書を行っていると思いますが、学校全体で一斉にやるということが、なかなか足並みがそろわないのかなというふうには感じております。このあたりは、ぜひ今回、新たに策定をしていただきます子供読書活動の推進計画、この策定、今、準備中ということでありますので、この中でしっかりと体系的に読書ができる環境づくりに努めていただきたいというふうに要望いたします。
 それと、スクールソーシャルワーカーにつきましては検討していただけるということで、今それぞれカウンセラー、または、これから行われますメンタルフレンド、スーパーバイザーの方たちのコーディネートは確かにある面ではできると思いますが、福祉的なものが行政の教育の中に入っていくということでは、いろいろなバリアもあるかもわかりませんが、ぜひそういった調整をしていくということが子供たちのサインにしっかりこたえることになるというふうに思いますので、ぜひともこれは御検討いただきたいというふうに思います。
 今回、文字・活字文化振興法は、平成13年に公布されました文化芸術振興基本法から派生をいたしました、より具体的な施策の展開をするための個別法に当たります。第18条に、国語についての理解を定めておりまして、そこに国語が文化芸術の基盤をなすと明記されております。国語教育の充実や知識の普及などの必要な施策を講じるよううたわれておりまして、言葉による理解は文化芸術活動の骨格であり、言語能力の向上により、文化的な活動から日常生活のコミュニケーションの全般に至るまで人々の自己実現を大いに助けるものだと言われております。このように、このたび子供読書活動推進計画の策定も、18年度中に策定ができるというふうに今準備をしていただいておりますので期待をいたしますが、ぜひ子供の読書の環境をしっかりつくっていただきたいと要望しておきます。
 特に、ブックスタートにつきましては、現在632の自治体で実施されております。それぞれの自治体で独自性があってもよいと思います。調布の場合は、ブックスタートコーナーで、1歳半の健診のときに、図書館でつくっていただいたブックスタートの紹介をする本をお渡ししているということでありますが、それだけではなくて、実際に読み聞かせをすることによって、赤ちゃんとお母さんがそこに参加をします。そうすることによって、子供への接し方やしかり方が変わってきたとの声が多く寄せられております。縦割りの弊害を乗り越えて、今回は、ぜひともチャイルドファースト社会の構築のために、急先鋒としてブックスタートを頑張ってやっていただきたいと強く要望しておきます。
 特に、調布の図書館は、平成14年4月23日、ユネスコが定める世界本の日を子ども読書の日と定めたわけでありますが、初めての記念フォーラムが開催されましたときに、子供読書活動に取り組む自治体の中で、全国を代表して優秀実践図書館として表彰された輝かしい実績があります。こういった意味からも、ぜひ頑張っていただきたいと思います。ちなみに、このときに学校図書館では、調布中学校が表彰されました。1つの自治体で2つの部門で表彰されるということは、調布の市民の皆様の意識が非常に高いということを感じております。
 スクールソーシャルワーカーにつきましては、多感な時期の子供の隠れた心の痛みの部分に光を当て、学校を舞台とした関係者に福祉的なかかわりをしながら、継続的にケアをしていくものです。教員の手の届かないところへ専門的な力と人材を配置することが、大切な未来の宝である子供を守っていくことにつながると思います。今後、メンタルフレンド事業を初め、子供の目線で子供たちを支える基盤をつくり上げるための手段として、ぜひとも御検討いただき、そして、現在注目されております、学校で行われます特別支援教育におけるコーディネーターとしての機能もここに必要とされることから視野に入れて御検討願います。
 折しも12月10日は世界人権デーです。子供からお年寄りまで人権が大切にされる社会の構築のために、そして、調布の基本構想、笑顔輝くまち・調布を実現していくために、ともどもに私たちは幸せになるために生まれてきたと。そして、その人権が担保されることが一番幸せなことだと思いますので、そういった環境づくりのために私たちもともに頑張ってまいりますので、行政の皆様もしっかりと力を蓄えて、そして団結して、横の連携、このことが一番調布のネックだというふうに思っております。連携をとること、縦割り行政の弊害が市民福祉の向上の妨げになるようでは、これは今後の新しい時代の調布のまちづくりには大きなマイナスになると思いますので、この点もぜひ御検討いただきまして、頑張っていただきたいと期待を申し上げますので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。
 以上です。
○杉崎敏明 議長  以上で10番、福山めぐみ議員の質問は終わりました。
       ─────────── ── ───────────
    42 11番 大河巳渡子議員
○杉崎敏明 議長  次に11番、大河巳渡子議員の質問を許します。
 11番、大河巳渡子議員。
   〔11番 大河巳渡子議員登壇〕
◆11番(大河巳渡子 議員)  おはようございます。元気派市民の会の大河巳渡子でございます。一般質問をさせていただきます。
 18年度の行財政運営の基本方針は、市長の在任期間からとらえますと、公約を実現するための任期総仕上げの方針と言えます。
 市長は公約実現のため、行財政改革アクションプランを策定いたしました。この行革プランは聖域を設けず、市民に痛みを伴う提案も含まれておりました。16、17、18年の3ヵ年でさまざまな事業の見直しから20億円の財源確保を目指したプラン達成には、まだ難しい課題が残されておりますが、このプランも18年度が最終年度であります。17年度の市長の基本的施策では、コンパクトシティーという概念に着目して、調布市のまちづくりに、この観点を重視したいとしています。これは環境問題を重視し、無秩序な開発を否定した上での生活空間の確保であり、そのためには、自治の進展なども上げておられます。しかし、現状では、この考え方を実践するための自治体経営の方針が職員の中で共有されていないために明確な戦略が挙げられず、今日に至っております。
 地方分権が進む中、市民ニーズの多様化など刻々と変化する先が見えない時代には、むしろ自治体としての意思を明確にして、組織の強化を図っていく必要があります。市は行財政運営の基本方針の作成、一般財源枠配分方式、行政評価制度の導入等の政策を推進してまいりました。現在、まちとしてあるべき姿を示す後期基本計画の策定作業に入っております。
 10月4日には、平成18年度における調布市行財政運営の基本方針が示されました。この方針は、市長の行政の経営方針を踏まえ、策定されたと認識しております。市長は、自治体経営のかじ取り役として、経営能力をいかに発揮するかが問われております。任期総仕上げのこの時期、公約実現に向けて経営方針を明確にされ、早急な計画、行革、予算一体的な自治体経営への改革と自治体経営を担う人材育成を求める立場から大きく2つの視点から質問いたします。
 まず、大きな1つ目の質問は、計画、行革、予算一体的な自治体運営への改革を求めるという視点から4点にわたりお聞きいたします。
 まず、1点目は、17年度行財政基本方針をどのように評価し、改善し、18年度の経営方針を立てたかについてでございます。
 現在、19年度から24年度までの6年間のこれからの調布市のあるべき姿を定める後期基本計画策定作業が進んでおります。今後は、後期基本計画に沿った行政の役割、地域の中でどのような存在であるべきかという明確な経営理念が計画実現に向け、必要となってきます。
 18年度の基本方針に沿い、予算編成方針も明らかにされております。この基本方針の前提には、市長の経営理念、これからの調布市のあるべき姿、目指すべき市民の暮らしの姿、それらを実現するために必要な組織のあり方などがあって提案されたものと認識しております。
 明確な経営理念を持った自治体として、全国一大きい村、人口5万3,000人の岩手県滝沢村があります。滝沢村役場を視察する機会がありましたが、村はもう1つの日本一を目指しております。それは、日本一顧客に近い行政になることです。顧客は幅広くとらえておりますが、その中心はもちろん地域の住民であります。なぜこの考え方ができたかといいますと、滝沢村には行政としては珍しい経営理念があり、理念の実現を考えると、役所が目指す姿は住民と一体となった姿にあるというふうにしております。幸せ地域社会の創造というのが村の理念であります。言葉は至って平凡ですが、この村のすごいところは、理念が職員の腹に落ちている。すなわち共有されているということであります。なぜかといえば、理念づくりに全職員が何らかの形で参画をしたからです。トップの意思はもちろん反映しておりますが、トップから与えられた理念ではなく、自分たちがつくり出したものという認識があるからです。総合計画は理念を実現するための戦略として策定されております。理念があるから企画も財政も人事も立場を超えて対話と協力をしながら、住民との協働で総合計画の策定が可能となったと聞いております。
 現在では、総合計画の実現に向けた人材育成の仕組みづくりに取り組んでおります。新たな制度、仕組みをつくるとき、また、今ある制度、仕組みを見直すときは、必ず理念に照らし合わせて考えます。ですから、制度、仕組みは理念という軸が1本通り、体系化され一貫性を持っています。理念は個々の職員の意思決定に判断軸を与えています。職員の意思決定にぶれが少ないから信頼して権限を委譲することができるのです。権限を与えられた職員は、より自主性が発揮され、顧客の近いところで顧客ニーズに合った意思決定ができるわけです。職員のやる気と顧客満足度の好循環が起こってきます。
 そこでお聞きいたしますが、長友市長は、17年度行財政基本方針をどのように評価、改善し18年度の経営方針を立てたのでしょうか。市長の経営理念とその方針を貫いている市長の明確な骨太の経営ビジョンについてわかりやすく御説明ください。
 次に、2点目の質問は、一般財源枠配分方式の本格的導入に当たっての課題は何かをお聞きいたします。
 18年度に本格的導入される一般財源枠配分方式。計画、行革、予算一体的な自治体経営を目指すための取り組みの1つであります。一般財源枠配分方式の意図しているところは、各部署への計画、行革、予算を含めた委譲を目指しているものと受けとめております。各部署は予算編成に当たり、年度の行財政運営の基本方針と重点政策に沿って全事業を見直し、現在市民に求められている事業は何か、その優先度を吟味します。この作業から市民への説明責任、各事業への明確な意思決定システムが構築され、行政内の改革も進みます。しかし各担当部局からすれば、現行の組織では、予算、政策が密接に関連する作業にもかかわらず、政策については政策室からの調整、予算に関しては財務部からの調整と、両部門からの調整に時間を要しているのが実情であります。
 また、事業の判断基準として行政評価制度が導入されていますが、計画部門である政策室主導の中では、コストパフォーマンスなど予算面からはなかなか認識されにくい状況があります。私は現状の中ではこのような幾つかの問題があると考えております。18年度の予算編成が進められている中で、市長は一般財源枠配分方式本格的導入に当たりましての課題をどのように認識されているのでしょうか。
 3点目の質問は、庁内分権、権限委譲と全体の進行管理のあり方についてお聞きいたします。
 市長公約は1期4年間で実現する市民とのお約束であります。公約実現に向けて行革を推進する任期最終年度を迎えた市長のトップマネジメントを補佐する体制の強化が求められます。短期間で成果を出すためには、場合によっては時限的な組織改革も必要になってきます。
 市長は3月議会で、元気派市民の会の代表質問の答弁で、管理職のリーダーシップ像について2つのタイプを挙げております。まず第1は卓越した管理で自分の仕事ぶりで部下を牽引するタイプ、もう一方は、部下に大幅に権限を委譲するが、最終責任はみずからが負うという包容力旺盛なタイプを挙げております。この考え方に照らし合わせてみると、市長は後者の、各部への庁内分権を推進し、最終的な責任はみずからが負うという包容力旺盛なリーダーシップを発揮しながら自治体経営を現在進めております。これは行財政改革アクションプランの21世紀の市役所づくりの自治体改革でも明らかにしてきています。
 今推進されている一般財源枠配分方式は庁内分権を推進するための象徴的な政策です。行革プランでは事業の見直し、業務の民間委託などを推進し、職員の定数削減策が進められております。限られた職員定数の中で庁内分権がより機能するためには、人事も大事な問題であります。各部門が抱えている事業が実現できる年度内の人員配置、各部署が必要とする人材、任期などを含めた人事に対する庁内分権も今後は視野に入れているのでしょうか。
 16年10月には、調布市人事育成基本方針が策定されました。策定に当たって案をまとめた庁内プロジェクトチームが行った職員アンケート結果から、人事制度全般に対して職員一人一人が納得できる制度への移行を切に願っていることがうかがえるとまとめられております。庁内分権を推進するに当たっての市長の基本的な考え方、その範囲とこの政策を進めていく上での今後の課題についてはどのようにお考えでしょうか。
 また、庁内分権を基本に据えた場合、個々の職員の成熟が必要ですが、これを総括する行政全体としての進行管理は欠かせません。明確な経営方針に沿ったコーディネート能力を重視した組織として機能することが大変重要です。市長は公約実現に向けて、庁内分権と全体の進行管理のあり方についてどのように認識して体制の強化を図っていくのでしょうか。そこには時限的な組織改革も視野に入れていらっしゃるのでしょうか。
 4点目の質問は、自治体経営のマネジメントサイクルを見直す仕組みと横断的に機能する組織へ移行をという点についてお尋ねいたします。
 庁内分権は組織としての価値感が共有されていないと、全体がばらばらになる危険性もあります。この点をしっかりさせるためには、個々の職員の仕事のやり方をどう変えていくかも大事な視点であります。後期基本計画の策定、実現に向けて、計画、行革、予算、三位一体的な自治体経営が可能な改革を効果的に進めるために、具体的にはどのように工夫されるのでしょうか。
 現在、数多くの基本計画が多くのコンサルタントを活用しながら策定作業が進められています。私も策定過程を知るために積極的に委員会を傍聴しています。担当職員の日ごろの努力につきましては評価をしているところであります。しかしながら、計画をつくることにエネルギーを使い過ぎると、実施、評価、改善の余裕がなくなります。また、評価し、チェックすることだけに追われていると、職員が実際に市民と向かい合う時間がなくなるようでは、これもまた困ったことになります。常にむだな仕事、むだな仕組みなどについてマネジメントサイクルを見直しする仕組みというものがないと組織がすぐに硬直化してしまいます。人は仕組みに合わせて仕事をするとやる気をなくしていきます。大きく変わっていく時代の中では自治体経営のマネジメントサイクルを見直す仕組みを持つことも大変重要です。この点についてはどのように認識されているのでありましょうか。
 これからの時代には、施策実現に向けて横断的に機能する組織が求められております。例えば、まちづくりには建物や道路などハード面の課題と、どのような視点、理念でまちづくりを考えるのかといったソフト面での課題がありますが、両面からアプローチすることで真に人に優しいまちづくりが推進できると考えます。
 現在、バリアフリーのまちづくりという施策に関連して交通バリアフリー基本構想の策定委員会が開催されております。ここにはあらゆる分野の責任者、関係者が一堂に会しております。さまざまな障害を持った市民の方が委員として参加して具体的な要望も出されております。ここではアンケート調査も実施し、623票を回収し、多様で切実な要望が明らかにされております。まちをだれもが自由に移動できるための政策は基本的な人権の保障であることがわかります。障害者計画、地域福祉計画などの策定委員会でも、道路、歩道等都市基盤整備にもさまざまな要望が出されております。環境管理基本計画策定の委員会では、道路に地球温暖化防止のための緑化政策が期待され、また交通政策として自家用車から公共交通利用促進への配慮も求められております。都市基盤整備には、ハード面に詳しい職員だけではなく、福祉分野、あるいは環境分野に詳しい職員も担当すれば、市民のだれもが住みやすいまちづくりへとつながってまいります。次年度に向けて時代に合った柔軟な組織整備をするためには、今、市長は、計画、行革、予算一体化に向けた組織改革も視野に入れ、具体的に考えていることはあるのでしょうか。ぜひお聞かせいただきたいと思います。
 次に、大きな2つ目の質問として、自治体経営の中における人材育成についてお伺いいたします。
 いわゆるお役所的風土と役所での市民対応への不満をよく耳にすることがあります。これからの市役所は市民本位の組織風土の醸成が必要になってまいります。改革の時代にあって、自治体経営を担う職員に必要とされる能力は多岐にわたりますが、経営方針の中に、あるべき職員の姿が明確でないと、職員研修に参加しても実際には効果が上がりません。18年度の基本方針でも、人材育成方針に基づく環境整備が挙げられております。人材育成は急務であります。そこで、人材育成への具体的な取り組みにつきまして3つの視点からお聞きしたいと思います。
 まず1点目は、自治分権時代にふさわしい職員の育成につきまして、基本的な考え方をお聞きいたします。
 平成16年3月に若手職員を中心とした調布市人材育成基本方針策定研究会が職員アンケートを実施、策定されました調布市人材育成基本方針には、これからも調布市が時代ニーズに合った安全で住みやすい笑顔輝くまちであるために、これまでの体質や固定概念から脱却し、みずからの意識改革を進め、新たな課題にチャレンジしなければなりません。今こそ新たな時代に即した風土、制度をつくっていくのですという考え方が示され、調布市人材育成基本方針の目指すべき職員像を何事にもチャレンジする職員としています。市民にとって職員は人材という市民福祉の向上を実現する貴重な財産とも言えます。
 この基本方針には3本柱があります。まず、市民ニーズに的確にこたえる職員になる、次に、自己を磨く職員になる、そして事務の効率化を図る職員になるが3本柱であります。経営感覚を育成するための意欲的な取り組みを項目に挙げているなど評価すべき点も多いと受けとめておりますが、基本方針で行政が目指すべき職員像をどのように考えているのかを具体的な説明をもってお聞かせいただきたいと思います。
 次に、方針の進捗状況と課題につきましてお聞きいたします。
 人材育成基本方針策定から1年を経過しています。基本方針を実現するには、何のためのどのような研修を行うことが必要かなど具体的な検討をしながら実際取り組む中で課題も見えてきた時期だと思います。行財政改革アクションプランでは、職員の能力向上を図る研修の成果に対する職員満足度を16年度は60%、17年度は70%、18年度は80%と目標を数値化しております。現状での達成状況はどうなっているのでしょうか。現在の人材育成方針の進捗状況と、基本方針を定めるに当たって調査されました職員アンケートにある問題認識から見えてくる課題は何か、それぞれにつきましてお聞かせください。
 3点目としまして、庁内の意識改革への今後の取り組みにつきましてお聞きいたします。
 行革プランにもありますように、地方分権にふさわしい自治体経営の一端を担う職員としての自覚をまず促すことが重要です。後期基本計画策定に向けてタウンミーティングが開催されました。市民との協働のまちづくりを職員が実践しているよい事例です。個々で出された意見を報告書として公表されたことは評価しておりますが、意見の分類で終わることなく、一歩進めて分析することができれば市民の声を施策に反映することにつながります。これからは住民の声を事業化できる、コンサルタントに任せないマーケティング能力、今求められているのは何かを考える政策立案能力、行政の考え方をわかりやすく市民に伝え説明責任を果たすためのプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力の向上を図るための研修も必要です。今後、庁内の意識改革につながる人材育成に向けて行政では具体的にどのように取り組まれていくのでしょうか。
 庁内分権を進めるに当たっては、管理職にも新たな研修が必要となってきます。組織内の対話を促進させ、議論をして課題を掘り下げることのできるファシリテーターの養成、職場の現実に即したマネジメント、変化する行政環境に対応できる能力、部下とのコミュニケーション能力、カウンセリング能力、改善への能力や財政分析の研修も欠かせません。この点につきましてはどのように取り組みをされているのかお聞かせください。
 最後に、多様な人材を生かす戦略として、具体的に1点お聞きいたします。
 市長公約では、女性助役の登用など積極的な女性政策の推進を市長は提唱してまいりました。また、男女共同参画推進プランでも、市の管理職への積極的な女性の登用、市女性職員の職域拡大の推進の事業があります。しかし、現状では、まだまだ女性管理職の比率も職域も狭い現状があります。民間企業では、多様な属性──性別、国籍、あるいは年齢や価値、発想を組織に取り入れることで職場環境の変化に迅速に対応して企業の成長と個人の幸せをつなげていくといった動きが始まっております。行政職員の男女比はおおよそ6対4。その4割の女性職員の中でも保育士、保健師、図書館司書等専門職の女性職員の割合が高い分野があります。市の重要課題である子供政策、教育政策の推進を掲げている中で、幹部登用への仕組みの工夫など新しい発想に立った動きも必要となってまいります。また、さまざまな専門職の職域拡大での人材の生かし方も大事な視点でありますが、それぞれについてどのように考え、取り組まれているのかお聞かせください。それぞれにわかりやすい御答弁をお願いいたします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。長友市長。
◎長友貴樹 市長  大河巳渡子議員より、自治体経営に係る御質問をいただきました。
 私からは、平成17年度行財政運営基本方針をどのように評価、改善し18年度の経営方針を立てたのかという御質問と、自治分権時代にふさわしい職員の育成についての基本的な考え方についてお答えいたします。
 先行きが不透明な社会経済状況の中で市民の価値感の多様化に伴う市民ニーズの変化や国の三位一体改革など、自治体を取り巻く環境が目まぐるしく変化しております。こうした中で、私は、地方分権の潮流に先んじた対応を推し進め、みずからの選択で自立した道を開き、自治体間競争にも打ち勝つ体制強化に努めることが必要であると強く認識しております。市長就任以来、市民の暮らしを守り、未来に明るい夢と希望を見出すことを追求していくために、まず、市役所の果たすべき機能の強化と、それを可能にする職員の意識変革が何よりも優先して重要であると考え、これまで全力を傾注してまいりました。
 また私は、行政は地域経営であるという基本認識を持っております。地域経営に求められていることは、市民の皆さんから税金をお預かりし、サービスの対象である市民にそのニーズに沿ったサービスを提供し、結果として市民の満足度を最大に高めることであると考えております。そのためにはサービスを提供する行政の側において効率的な業務が行われているか、成果が上がっているかなどを常にチェックしていかなければなりません。言いかえれば費用対効果を意識した取り組みが重要であると考えております。つまり、みんながつくる・笑顔輝くまち調布を実現するために市民の目線に立ち、限られた財源の中で、より効果的、効率的で満足度の高いサービス提供を目指していかなければならないということであります。そのためには、これまでの行政の意識、行動、体質、慣習等といった常識を総点検し、制度、構造、さらには組織文化まで抜本的に変える行動が要請されております。
 経済が右肩上がりの時代の行政運営スタイルから、選択と集中を意識した行政経営にシフトしなければ、自治体経営そのものが立ち行きません。私はこの機を市政運営上の転換期ととらえ、今から将来の見通しを先取りした取り組みを進めるべく行財政改革アクションプランを策定し、また、計画、行革、予算の一体的な自治体経営が可能となるよう平成16年度から新たな行政評価システムの導入に向けた取り組みを開始いたしました。
 平成17年度の基本的施策においても申し上げたところでありますが、今年度はこうした考えに基づいて行財政改革アクションプランを着実に推進するとともに、行政評価システムの構築や一般財源枠配分方式による予算編成の導入、さらには広く民間経験者からの人材を登用するなど市政運営の効率化と活性化に取り組んでいるところであります。
 平成18年度の行財政運営の基本方針では、平成16年度に策定した実施計画や行財政改革アクションプランが議員御指摘のとおり平成18年度に計画の最終年度を迎えることから、その総仕上げに向けて全庁一丸となって取り組むこととしたところであります。また、この行財政運営の基本方針では、施策の推進に向けた3つの方針も示したところであります。
 1つ目は、参加と協働を進めるために、よりわかりやすい市政情報の積極的な提供を行うとともに、各事務事業を実施するに当たり、市民、事業者、NPO等との連携、協働の視点を反映するように努めることといたしております。
 2つ目は、計画的な行財政運営の確立として、行政評価システムと連動した後期基本計画の策定や実効性のある行財政運営のマネジメントサイクルを構築するとしております。
 3つ目は、組織整備及び人材育成として、効果的かつ効率的な行財政運営を確保するために必要に応じた組織体制の整備を図り、また地方分権時代にふさわしい職員の育成を図るため人材育成基本方針に基づく環境整備を図ることなどであります。
 また平成18年度は、後期基本計画開始の前年であり、助走期間でもありますことから、各種施策を横断的に展開できるよう柔軟で機動的な組織で対応していかなければならないと考えております。今後も計画行政や行財政改革、予算編成、人事制度など市政運営の根幹をなす制度の改革と職員の意識改革に果敢に取り組むとともに市民の負託にこたえられる市役所づくりを進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、自治体経営の中における人材育成についてお答えいたします。
 分権時代の中で、多様な行政課題に意欲的に取り組み、大きな成果を上げるためにも、また行政の効率的な経営のためにも各部門の裁量による人事配置は必要であると認識しております。そのことは、既に行財政改革アクションプランにおいてお示しをしているところでございます。具体的には、庁内分権に伴い、部内全体の運営の進捗状況を把握することができることになり、部内調整を通して政策形成、調整能力の強化が図れます。また、部内全体の進行管理能力を身につけ、経営感覚を備えること等の意識改革が図られ、より市民ニーズに的確にこたえられる職員育成が行えます。さらに、効率よい人員配置により、一層の人件費の削減効果もあると考えられます。既に実施をしております一般財源の枠配分と各部門による人事配置を行うことにより、事業と予算と人が結びつき、一層の庁内分権と経営感覚の向上を図ることができると考えております。
 なお、将来的な展望といたしましては、各部門での定数管理、役職の配分、研修の実施等を視野に入れるべきと考えますが、当面は職員定数条例、組織条例等の関係規定を変更することなく、各部門による人事配置について具体的な検討に入っていきたいと考えます。
 その他の御質問につきましては担当よりお答えさせていただきます。
○杉崎敏明 議長  辻本財務部長。
◎辻本務 財務部長  私からは、一般財源枠配分方式の本格的導入に当たっての課題は何かとの御質問につきましてお答え申し上げます。
 予算編成における一般財源枠配分方式の導入につきましては、各部における自主・自律性を尊重する中で、歳入と歳出を連動した予算編成を通じた職員のコスト意識の向上、部長等による各部のマネジメント機能の向上を目的として平成16年度予算編成において都市整備部で試行実施いたしました。
 続く平成17年度予算編成では全庁的に試行導入いたしました。これは、平成18年度予算編成から実施するとした調布市行財政改革アクションプランに掲げた目標年次を1年度前倒しで実施したものであります。
 試行実施を評価、検証した結果、歳入と歳出が連動した予算編成となり、新たな財源確保やコスト縮減方策の検討、職員のコスト意識の向上、各部門における優先度等による事務事業の選択による所要財源の重点配分につながるといった効果がありました。一方、一般財源配分額の算定方法の精度の向上や各部内での検討・調整期間の確保といった課題もあり、これらを解決して、現在、18年度の予算編成に取り組んでいるところであります。
 議員御質問にございます本方式における予算編成の課題といたしましては、複数の部で共同実施する事業につきましては、部を超えた調整が必要でありますことから、部門横断的な調整機能の確保が課題として残されております。また、現在取り組んでおります行政評価による振り返り評価などと連動した予算編成の実現や財政規律の確立という課題についても解決していかなければならないものと認識しております。引き続き一般財源枠配分方式の検証を重ねながら残された課題を解決し、より精度を高めてまいりたいと考えております。さらには行政評価と一体となった枠配分方式により、各部門の自律性を向上させ、担当職員レベルから予算編成に取り組むといった現場主義による体制を確立し、市民サービスの向上につながるよう努めてまいります。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  大橋政策室長。
◎大橋立子 政策室長  私からは、庁内分権と全体の進行管理のあり方及び自治体経営のマネジメントサイクルを見直す仕組みと横断的に機能する組織への移行についてお答えいたします。
 調布市行財政改革アクションプランにおいて庁内分権の推進をプランの1つとして掲げております。この内容は、縦割りを排した施策中心の組織に変え、各部門の企画立案機能の強化、主体的な政策判断、迅速な意思決定を図ること、枠配分に基づく予算編成、一定額の出納管理、人事配置等を行えるようにすることとしております。このことは、現在、政策室、総務部、財務部が担っている機能を各部に分権することを想定しております。既に枠配分に基づく予算編成については実施しているところでありますが、今後は個々の課題を整理しながら他の業務についても導入を検討してまいります。
 また、この政策、つまり庁内分権の推進を進めていく上での課題はということでありますが、主に次の2点であると考えております。
 1点目は、情報の一元化と共有化であります。
 市民ニーズを把握するとともに、市長の政策や指示を理解し、適切な施策へつなげるためには、迅速に正確に情報を一元化し、かつ共有化できることが必要であると考えております。現在、職員からの情報収集につきましては、現場にいる職員の声を聞くことでより多くの市民ニーズを把握することができますので、職員と市長との率直な意見交換を行う場であるふれあいミーティングや行政経営会議の作業部会の1つである施策企画部会での意見なども集約するなど、多くの職員から情報を幅広く収集しているところでございます。
 2点目は、組織を超えた横断的な課題や施策への対応であります。
 横断的な課題や施策への対応については、例えば児童虐待防止に関しての関連部署による連携などこれまでも対応してまいりましたが、横断的な施策についても先ほど市長からも答弁いたしましたが、柔軟で機動的な組織で対応していきたいと考えております。また、全体の進行管理につきましては、常に行政経営会議において情報を共有化し、解決を図っていきたいと考えております。
 次に、自治体経営のマネジメントサイクルを見直す仕組みと横断的に機能する組織への移行についてお答えいたします。
 まず、計画、行革、予算一体的な自治体経営が可能な改革を効果的に進めるための工夫についてお答えいたします。計画、行革、予算を一体的に進める手段として、現在調布市では平成16年度から新たな行政評価システムを導入するための作業を実施しております。この行政評価システムは、評価結果を、計画、予算、人員配置に反映させ、事務事業の改善につなげること、職員の意識改革と組織の体質改善を図り、目標管理による業務を推進することを主な目的としております。
 効果的に進めるための工夫ということでございますが、行政評価システム導入の目的にもありますように、何よりもまず職員の意識改革と政策形成能力の向上が肝要であります。そのためには、研修や演習などを通して、職員が常に事業の有効性、効率性、公平性を意識しながら仕事ができるようにならなければいけないと考えております。
 次に、自治体経営のマネジメントサイクルを見直す仕組みについてでございます。
 マネジメントサイクルを構築したとしても、その制度が将来にわたって固定され運用されるべきものではないと考えております。みずから導入、構築したシステムにみずからが使われてしまうといったことがあってはならないと考えているところです。マネジメントサイクルはその時々の社会経済情勢や調布市を取り巻く財政状況等により見直されるべきものであります。そのため、自治体経営のマネジメントサイクルを常に見直すための仕組みも検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  大浦総務部長。
◎大浦幸男 総務部長  私からは、調布市人材育成基本方針に基づく人材育成についてお答えいたします。
 地方分権が進展している今日、調布市基本構想に掲げるまちの将来像、みんながつくる・笑顔輝くまち調布を実現するためには、これまでの固定観念から脱却し、意識改革を進め、時代に即した職場風土をつくっていく必要があります。そのためには、人材の育成が大変重要な位置づけになります。
 平成16年10月に策定した調布市人材育成基本方針において目指すべき職員像を何事にもチャレンジする職員とし、その3つのアプローチとして、市民ニーズに的確にこたえる職員、自己を磨く職員、事務の効率化を図る職員の育成を挙げました。具体的には、市民との対話能力、自己研さん意識、コスト管理能力等を高める必要があると考えております。これら職員の能力向上を図る研修の充実につきましては、ことし2月に市民の方を対象に実施いたしました窓口アンケートの結果をもとにした接遇研修や政策形成の理論、手法、企画立案能力研修、わかりやすい説明説得方法、コミュニケーション能力の向上等の人材育成基本方針に基づく研修を実施し、職員の職務遂行に必要な知識や技術の改善点の認識や自己研さん意識の向上に一定の効果を得ております。その結果、平成16年度の職員研修満足度は83%となっております。しかし、研修で学習したことを市民サービスの向上につなげ、市民満足度を高めなければ研修効果に結びつかないため、研修の目的を明確に伝え、さらなる研修の充実に努めてまいります。
 人材育成基本方針策定に係る職員アンケートによると、今後、時代に即した職場風土の醸成を図るために、職員課主体の研修のほかに各職場の現状に合った職場内研修(OJT)が最も役立つ研修方法であるという結果が出ております。基本計画に沿った施策の効率的な進行管理や個人の目標と施策の実現の関連性を示し、職員の意識改革を図ることは職場の管理職が果たすべき重要な役割であり、そのために職場内研修(OJT)の充実が必要となります。今後は、職場内研修(OJT)をより一層機能させる組織的な推進体制を整備することが課題ととらえています。この課題を解決すべく、担当部署では経営理念と人材育成が体系的に組まれ、職場研修を積極的に推進している藤沢市や鳥取県の視察を終え、現在は職場研修規程の作成に入っております。
 調布市としての具体的方策は、各職場に職場研修推進員を配置し、この職場研修推進員を中心に各職場で必要となる知識や技術の向上を目指すものであります。また、管理職研修においても、人を育てる職場の環境づくりやマネジメント能力の向上、多面観察評価システムによる自己認識と開発課題の明確化を図る内容を取り入れて職場での指導に生かしております。一方、最近増加傾向にある心の病気の職員の対応としてメンタルヘルス研修を実施する予定であります。
 すべての職員に必要となる市民と協働のまちづくりを進めるための能力向上につきましては、10月に市民参加プログラムの概要について、係長職を対象に研修を実施いたしました。今後は、この市民参加プログラムに基づいた実践研修や市民との協働のために必要となる政策形成能力、説明説得能力、コミュニケーション能力研修の継続のほか、まちづくりに携わっている市民の方を講師に招いた研修も検討してまいります。
 最後に、女性管理職の登用について御説明いたします。
 性別や年齢別等さまざまな属性から、新たな発想や価値感を取り入れて行政運営に当たることが組織の活性化につながり、住民サービスの向上にも寄与するものであると認識しております。現在、職員としてのキャリアを形成するための一般的な研修科目で職種や性別による差異はありませんが、女性職員については多様な属性の視点や感覚をより一層生かし、多種多様にわたる行政サービスの向上に資するため、人間関係学に基づく組織人しての人間観、労働観、人生観を学ぶ研修を実施しております。また、平成15年7月に施行された次世代育成支援対策推進法に基づき、子育てしやすい職場環境の整備等を図っております。
 女性職員の管理職登用につきましては、専門職の管理職のあり方について早急に検討を進めているところでございますが、一般職として幅広いセクションでの女性職員の登用は、これまでも積極的に行ってきたところでございます。しかしながら、管理職の女性職員が占める割合はまだ低い比率であるのが実情でございます。これを改善するために管理職試験の受験率の向上を期待しつつ、職場環境の改善、職員の意識啓発等さまざまな取り組みを今後も行ってまいります。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  11番、大河巳渡子議員。
◆11番(大河巳渡子 議員)  それぞれに御答弁ありがとうございました。
 再質問を3点ほどしたいと思います。端的にお答えいただきたいと思います。
 まず1点目は、市長答弁に、各種施策を横断的に展開する観点から、柔軟で機動的な組織で対応していくというふうなお話がございました。きのう雨宮議員が総務省の新地方行革指針への対応の質問に関しまして、当市では、既に指針にある6項目を含んでいる行革プランがあるので、新プランは19年度からというようなお話がありましたけれども、行革プランは実施計画を可能にするための財源確保のプランでもありまして、数値もはっきりしているわけですね。しかし、それは18年度が最終年度になっているんです。限られた期間の中で、市長答弁にあった着実な推進に全課一丸となってといっても、どんなふうにやっていくのかということが明確でないと、あと1年を切っている期間でどのように実現できるか大変難しいような気がいたします。ですから、柔軟で機動的な組織で対応していくというのは、具体的にはどんなイメージを持ってこれからやっていくのか。そのことについて、まず1点お聞かせください。
 また、行革プランを着実に推進に取り組んでいるというふうなお話がありましたけれども、これは議案の上程時にもお話ししたように、現実には行革プランがどのような進捗状況になっているのかというのは、私どもには16年度の内容しかないわけですが、実際は18年度について取り組んでいるという話になるわけですね。そうしますと、17年度方針にもありました行革プランをどういうふうに評価して、検証して18年度の経営方針にしたのかということがわからないわけですね。そもそも市民に痛みを伴う内容も含んだプランであるわけですので、経営者として市民との協働のまちづくりを進めているわけですから、情報の共有という視点からも、行革プランの情報提供についての考え方が示されていませんでしたので、その辺を確認させていただきたいと思います。
 そして最後に、女性の職員のことにつきまして、かなり丁寧な御答弁ではあったと思いますが、次年度、育成対策支援法に基づいた整備というふうなくだりがございましたけれども、やはり専門職分野の女性にチャンスを与えていくということは大変重要なことだと思いますけども、この答弁は、まず男女共同参画推進プランにあります、基本目標であるあらゆる分野での男女共同参画の推進にあります課題としての政策方針決定過程における男女共同参画を解決するためという大きな視点に立ってのことだというふうに受けとめていますが、それでよろしいのかどうかということですね。チャレンジする職員を目指すといっても、その前に条件をクリアする障害がたくさんあってはできないわけですので、ぜひそういう意味で積極的な答弁であったのではないかと受けとめておりますけれども、前向きにやっていくというふうに受けとめていますけども、それでよろしいわけですね。
 以上3点、よろしくお願いします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。長友市長。
◎長友貴樹 市長  具体的にお答えします。
 調布市では、行政評価制度と連動して後期基本計画の策定に、今取り組んでいるわけであります。この取り組みの中で、調布市のまちづくりの課題を解決するための方策である施策を再整理すると。それとともに各施策の現状、課題を明らかにして今後の目標値を設定しようということで取り組んでいるわけでありますけども、それらの取り組みが各施策が幾つかの部署にまたがるということから、関係する課が一堂に会し行政経営会議の作業部会である施策企画部会で議論しながら行っているという現状であります。
 こうした取り組みにより、それぞれの施策の課題や目標を関係課が共有することができる。現行の組織を超えて横断的に問題の解決が図られるものというふうに考えております。全施策においてこういう取り組みを行うというのは今までにないことでありますので、さらにこうした体制により後期基本計画策定を進めてまいりたいと考えております。
 京王線連続立体交差事業や子供の安全対策という面におきましては、1つの部署にとどまらず多くの部署に関連する課題、テーマであります。関連課の職員によるプロジェクトチームでの対応や関連する課の連絡会を開催し、これも横断的に対応してまいります。それぞれの課題を迅速、適切に処理するために、今後も必要に応じてこのように現行組織を超えて柔軟に横断的、機動的な対応を行っていきたいと思っております。
 次に、行財政改革アクションプランについての御質問。
 平成16年度の取り組み状況については、その財政効果を含め、さきの10月にお示しいたしたところであります。平成17年度については、まだ年度の途中でありますので、現時点ではお示しするに至っていないわけであります。しかしながら、実施計画の財政計画には、行財政改革等による財政効果額も含めているということから、平成17年度の取り組み状況を踏まえ、平成18年度の予算編成に当たっていかなければならない。これが現状であります。現在、各プランの進行管理を含めて、その状況把握は急いでおりますので、取り組み状況について可及的速やかにお示ししたい。そのように努力してまいりたいと思っておりますので、御理解をよろしくお願いいたします。
○杉崎敏明 議長  大浦総務部長。
◎大浦幸男 総務部長  大河議員より、女性職員登用の際の環境整備についてということで再質問をいただきましたので、お答えいたします。
 女性職員登用の際の環境整備につきましては、次世代育成支援対策推進法に基づきまして調布市特定事業主行動計画第一次行動計画を策定いたしました。この第一次行動計画は、職員課と所属長の基本的な役割の確立、育児休業などの制度の改善ととりやすい環境整備、男性職員の育児参加の促進、超過勤務の縮減と休暇取得促進等の環境整備を推進するために策定したものです。今後、子育てに関する制度を職員に周知徹底することや国や東京都の動向を見ながら休暇制度の改正とより充実した女性職員登用に必要な環境整備を検討してまいります。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  11番、大河巳渡子議員。
◆11番(大河巳渡子 議員)  では、ちょっともう1点確認いたしますけど、具体的に施策企画部会をやっているというお話でしたけれども、そうはいいましても1年を切っているわけですので、例えば行革本部ではございませんけど、そういったかなり積極的な組織というものを場合によっては見ながら、より果敢にやっていくという認識でよろしいんでしょうか。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。長友市長。
◎長友貴樹 市長  いい提言をいただいたと申したいと思っておりますけれども、中身が柔軟で機動的な組織にするだけでなくて、そういう何をやるかということについても柔軟に考えていきたいと考えておりますので、あらゆることを視野に入れて検討してまいります。
○杉崎敏明 議長  11番、大河巳渡子議員。
◆11番(大河巳渡子 議員)  丁寧な答弁がございましたので……そうはいっても6分ですので、一応私の方も。今の行政評価は可及速やかにというお話がありましたけども、上程のときにもございましたが、やはり可及速やかっていつなのか。行政評価や成果をしているんですけど、時期の設定というのは明確に指示しないと結果が出ないということはぜひ御自覚いただきたいと思います。
 私は、任期総仕上げのこの時期、公約実現に向けまして経営方針を明確にされ、早急な経営の改革と人材育成を求める立場から質問させていただきました。市長は、行政は地域経営、市民満足度を高めることが大事だと。ですから市民の目線に立って行動できる組織を目指していくというふうなお話がありました。今回、滝沢村の例を挙げましたけれども、これからの課題は、市長が話された市民とは一体だれなのか、その定義をそもそも職員ときちんと話し合ってきたのか。こういうことが残された任期に問われていくのではないのかなというふうに思っております。市民を受益と負担の関係ではない協働のまちづくりを進めていくパートナーとして認識することが重要ではないですか。協働の前提は信頼関係にあるということですけど、このキーワードになるのは、まさに情報の共有です。計画の推進にあるような情報の共有ということであります。適時性のある情報提供をぜひお願いしたいと思います。
 私は、よい組織は三遊間ゴロが拾える組織だということを聞いたことがございます。お互いをカバーし合える信頼関係のある組織づくりが重要ではないでしょうか。重なり合った守備範囲というのり代が多ければ組織は強固なものになり、機能していきます。目指すべき方向性を共有している前提があれば、お互いに支え合う組織になっていくのではないでしょうか。今後さまざまな改革を推進する上で、市長が描いております行政は地域経営だという認識を全体のものにつなげるためにも、部を超えてまず議論をするというプロセスを踏んでいくことを強く要望いたします。その積み上げが、先ほどもお話しした制度、仕組みが理念という軸が1本通ってきて、庁内分権が目指している、まさに市民ニーズに沿ったサービスの実現へとつながっていくものと確信しております。またこれが職員のやる気と顧客満足度の好循環にもつながるのではないかと思います。
 市長は、右肩上がりの時代の行政スタイルから選択と集中──私は常にこのことは言ってきたと思うんですが──を認識した行政経営にシフトしなければ自治体経営そのものが立ち行かないとの認識も示されました。財政面からも、今後の施策は、まさにあれもこれもではなくて、あれかこれかの時代であります。地方財政法の5条という話がございましたけど、地方公共団体の歳出は、地方債以外の歳入をもってその財源としなければならないということがあります。これが財政規律を基本にするという考え方の根本にあるものです。市債バランスではなく、まず、収支バランスを基本にするという考え方をぜひ再度確認していただきたいと思います。
 家庭では、限られた家計をまず頭に描きながら、できるだけ収入の範囲内でやりくりをしております。子供たちに無用なツケを残さないためにも、あれかこれかではなく、しっかり考えてやりくりをする。これは5条にも通じる家庭での財政規律であります。既に経営難に陥っている政府は、新たな負担を国民に求めていく気配がございます。この、家庭では当たり前の感覚が国に当初からあれば、今のような赤字財政にはならなかったはずであります。市がこれから進めていく改革の方向性としまして、みずからの選択で自立した道を開かれていくというしっかりとした意思をお持ちとのことでございます。この点につきましては、心強く受けとめてみたいと思います。まさに財政規律の確立を念頭に置かれまして、今後もより一層の努力をされることもあわせて要望いたしまして、私の一般質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
○杉崎敏明 議長  以上で11番、大河巳渡子議員の質問は終わりました。
 ここで暫時休憩いたします。
   午前11時38分 休憩
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   午後 1時28分 開議
○杉崎敏明 議長  本会議を再開いたします。
       ─────────── ── ───────────
    43  1番 小林 市之議員
○杉崎敏明 議長  続いて1番、小林市之議員の質問を許します。
 1番、小林市之議員。
   〔1 番 小林 市之議員登壇〕
◆1番(小林市之 議員)  こんにちは。議席番号1番、小林市之です。ただいま議長より発言のお許しが出ましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 まず、質問に入る前に、奈良県、広島県、さらに栃木県で相次いで幼い児童が殺害される痛ましい事件が起きていることについて、犠牲になられた子供さんの安らかな御冥福を祈らずにはいられません。また、御両親や御家族の心中を思うとき、私も2人の娘を持つ親として胸が張り裂ける思いでございます。御冥福をお祈りいたします。
 さて、1948年12月10日、人類史に光彩を放つ世界人権宣言が採択をされて57年。ことしも12月4日から10日まで人権週間であります。法務省の統計によると、平成16年中に人権擁護機関によって救済手続が開始された人権侵害は過去最多を記録しました。障害者などに対する差別待遇が昨年に比べて44.5%増と急伸。暴行、虐待は3年連続して5,000件の大台を超え、被害者の8割以上を女性、あるいは児童、高齢者が占めるなど、自分より弱い者を傷つける卑劣な行為は後を絶ちません。
 最近の事件の共通性の多くは、抵抗のできない幼い、特に女の子であり、また新聞報道も女性に対する事件が多いように感じており、憂慮する事態であります。再発を未然に防ぐ地域社会の見守りの大切さはもちろんのこと、行政がこのことを再認識していただき、積極的な働きをしていただきたいと思います。強く要望するところであります。
 それでは、質問に入らせていただきますが、今回は大きく4点にわたり質問をいたします。
 まず初めに、男女共同参画推進条例の早期制定についてであります。男女共同参画社会を目指すための具体的な方策について何点か質問をさせていただきます。
 1999年に男女共同参画社会基本法が制定、施行され、その基本法の前文に「男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる」社会とあります。男女の共同参画社会は、一人一人の人間がそれぞれの可能性や能力、適性を存分に生かせる社会、男女がともに認め支え合う社会であり、それは先日、PTA連合会主催の学校対抗バドミントン大会を見学いたしましたけれども、これを例に例えるとすれば、バドミントンのダブルスのプレーにおいて、パートナーがしっかりしていればよい試合ができるようなものということではないでしょうか。この条例については、現在、市民の皆さんに参画いただき、検討され、17年度の制定を目指していると伺っております。現在の取り組み状況をまず教えていただきたいと思います。
 次の質問は、固定的役割分担の意識についてであります。つまり、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきであるとの意識であります。内閣府による国際比較調査によると、この固定的役割分担を、日本では賛成する割合が高くなっております。調査した海外の国よりも男性、女性ともに高い。妻は家庭内にとどまり夫に扶養されるというこれまでの社会制度の考え方であります。
 先日私は、自民党の猪口邦子少子化・男女共同参画担当大臣の出席の勉強会に参加いたしまして、その講演の中で、少子化克服のキーポイントは、仕事と生活が両立できるような形で働けるワーク・ライフ・バランスであり、男女の関係性にも新しいあり方が必要になってくる。その解決の手がかりは男女共同参画の形成にあると話され、また別の会合では、少子化対策も、男女共同参画や仕事と家庭、育児の両立支援策を通じてのみ明るい解決が見られると述べております。
 また、先日ラジオを聞いていた折に、結婚に対するイメージで、外国の女性の考え方は、共働きで収入が2倍になり家事の負担が半分になると考える。そして結婚への明るい広がりがあると答えていたそうであります。その反面、日本の女性の結婚は、逆に家事の負担が2倍になるとのイメージを持っているとありました。
 そんな中、我が家の話をするのは恐縮でありますが、先日うちの奥さんが職場の同僚である30代前半の共働きの青年に、食事とか育児のことを奥さんだけに任せないであなたもしているのと聞いたそうであります。その青年は、食事の支度も育児もしていますよと。そのことで偉いわねと言ったのよということを我が家で話をしておりました。それを聞いていた私の25歳の娘は、お母さん、何言ってるのよ。偉いなんて。当然のことよ。当たり前のことを偉いなんて。そういう考え方がおかしいのよと。実は娘は、イギリスで10年近く暮らしておりましたので、レディーファーストが当たり前で、職場の男性上司、これはアメリカ人でありますが、料理はつくるし育児も共同作業が当然と。うちの奥さんいわく、なぜ私だけが料理、洗濯、掃除をしなければいけないのと。私はというと、自慢ではありませんが、料理、洗濯、掃除は全くできない。できるのは食器洗いぐらいでございますが、きょうの新聞にも、妻の才能を見くびっていないかとのコラムもありました。会社人間が定年と同時に妻から離婚届を突きつけられるのは10数年前から日本の家族風景で特別珍しいことではなくなりました。
 今人気の渡哲也のドラマ「熟年離婚」、きょうが最終日でございますが、こんな影響もあるのかなと思いますが、先日私は、奥さんに教わりながらシチューをつくってみました。この議会の中でも、毎朝朝食だけはつくられているという立派な男性議員もいらっしゃるというふうにも聞いておりますが、少し本題からずれてきていますが、最近の若い世代の方は、比較的固定的役割分担という意識は少ないように感じられます。ただ、私のような50代以上の男性、あるいは女性にその意識は高いのではないでしょうか。そこで、固定的役割分担をどのように考えているのかお尋ねいたします。
 また、男女共同参画社会づくりに、今バックラッシュ、揺り戻し、反発が起きている現実もあります。性別を問わず、男女平等、共同参画への共通の理解をしていただくためにも、フォーラムや研修会、勉強会を積極的に開催していただきたいと考えますが、御答弁をお願いいたします。
 男女共同参画社会の構築は、真の共生社会を目指す意味でも、男性がもっと真剣に取り組まなくてはいけない課題であると私は思っております。議会の私を含めた男性陣を対象に、ぜひ勉強会の開催をお願いしたいなと、そんなふうに思っているところであります。
 最後に、率先垂範しなければならない行政の取り組みについて伺いますが、先ほど午前中、大河議員も質問をし、重なっておりますが、御答弁をお願いしたいと思います。審議会や各種委員への女性の登用、また女性管理職任用への取り組みは、現在どのようにされているのかお伺いいたします。
 次に、大きな2番目といたしまして、アスベスト対策について質問をいたします。
 そこでまず、公共施設の具体的な除去計画について伺います。市報によると7月から調査をしていたとのことでありますが、公共施設は全体で何ヵ所あり、それをどう調査をかけたのか。調査基準について具体的に御答弁をお願いいたします。
 また、アスベストが発見された学校や施設で除去、囲い込み、あるいは封じ込みなど段階に応じての対策を講じているというふうに聞いておりますが、調査結果による飛散の恐れなしといった状態は、封じ込み、囲い込みの中であったのかどうか。このような状態は、結局のところアスベストが残留している状態であり、現時点においての緊急的な措置であることはやむを得ないにしても、将来的にはアスベストが除去されることを前提に計画を策定するなどの実効性のある対策を講じていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。また、すべてを除去するのにどのくらいの費用がかかるのか、御答弁をお願いいたします。
 さらに公表の方法についてでありますが、現在、市報で公表されておりますが、もっと詳しくできないでしょうか。例えば、学校のアスベスト状況については、在校生や卒業生、保護者の方々の不安も考慮に入れると、細部にわたり具体的に公表することが必要と考えます。他の自治体では、学校名、使用部屋名、使用面積、アスベストの種類、含有量、石綿粉じん濃度測定結果などであります。このように、公共施設に対しても、具体的な公表をホームページなどでしていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 次に、調査、規制についてであります。
 まず、市が管理している他市にある施設はどうなっているのでしょうか。また11月29日の報道によれば、厚生労働省と文部科学省は、石綿粉じんが飛散する恐れのある公共施設の石綿使用実態をまとめ、そこで、市内の白百合大学、桐朋大学でも飛散する恐れのあるアスベストがあることが公表されました。それでは市としてどのように対応したのでしょうか。近隣住民の方の不安もあると思いますので、お尋ねいたします。また、市内にある保健所などの他の行政施設はどうなっているのかについてもお聞かせください。また、最近の解体は、ユンボ等の大型機械で解体している現状があります。構わず解体されてしまえば近隣住民に影響が出てまいります。どのような規制、対応を考えているのでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 次に、法律、条例、要綱についてであります。
 一般の建築物の屋根や壁などにアスベストを含有する建材が広く使用されております。これらの建材は、通常ではアスベストが飛散する心配はありませんが、解体する際には飛散する恐れがあります。そこで、アスベストの解体の際、建設リサイクル法との関係、都条例、環境確保条例と大気汚染防止法との関係についてはどのようになっているのかお聞かせください。また、アスベスト含有建材を使用する建築物を解体する場合の融資や助成制度についてでありますが、現行制度の中に取り込むのか、あるいは新たな制度をつくるのかお伺いいたします。私は、一歩進めて、市が必要な指導や勧告、あるいはアスベストの調査や解体も含めて助成できるような制度、市独自の制度、アスベストに関する新たな条例、仮称でありますがアスベスト条例をつくってはいかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 続いて、大きな3点目として耐震化の促進についてお尋ねいたします。
 建設設計事務所による耐震データ偽造が大きな社会問題となっております。現在、国会でも取り上げ、原因を解明しているところでもありますが、耐震強度が偽造された建物に住まわれている住民の皆さんの安全と安心を国や各自治体の支援も含めて早期に解決できるよう祈るばかりであります。
 そこで、耐震化の促進について何点かお聞きします。
 まず、公共施設の耐震化の現状と耐震改修計画についてお尋ねいたします。公共施設の耐震診断についての結果はどうなっているのでしょうか。早期に耐震工事をするところはあるのでしょうか。また、耐震化しなければならない施設はあるのでしょうか。安心・安全が叫ばれている現在、特に自分では逃げることもできない幼い子供さんが多くいる保育園などの施設は、早急に耐震診断を実施すべきであると考えますが、御答弁をお願いいたします。また、すべて改修するとすれば費用はどのくらいかかるのでしょうか。さらに、耐震改修計画はどのように考えているのでしょうか。それぞれ御答弁をお願いいたします。
 次に、耐震改修促進法改正後の取り組みについてお尋ねいたします。
 減災──災害を減ずるということですね──対策の柱となる耐震補強を大きく進展させる法改正が行われました。今回の改正のポイントは、計画的な耐震化の推進、建築物に対する指導等の強化、支援措置の充実と伺っております。市の今後の取り組みについてどのように考えているのかお伺いいたします。御答弁をお願いいたします。
 最後に大きな4番目として、災害対策についてお尋ねいたします。
 まず初めは、危機管理体制についてであります。災害は、時なし、場所なし、予告なしです。災害が起き、首長の号令1つで減災、あるいは増災にもなってしまいます。そこで、夜間、休日等の対応はどうされているのでしょうか。また、いざというときに本当に職員の方は集まれるのでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 災害が発生すれば、機器等を備えている本庁舎の5階が災害対策本部になり、市長を中心に防災会議を開き、指示、命令を流していくというふうに思いますが、もしも本庁舎が使用できない場合はどのように対応するのでしょうか。私は、バックアップ機能を持たせた防災センターを耐震化が完了している文化会館たづくり内に設置し、本庁舎内の同等な機能を持たせることが必要ではないかと考えますが、積極的な御答弁をお願いいたします。
 また16の市町村が参加した水害サミットの報道によれば、市役所に行けるのが、通常15分で行けるところ、3、4時間かかり、来ている職員もわずか、電話はパンク状態、消防団員や職員は地域で救援活動をしているがその情報が一部しか本部に伝わらなかったとのことでありました。そこで、全職員に一斉通報が可能な緊急通報システムの導入を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 次に、集中豪雨による水害対策についてお尋ねいたします。
 ことしの9月4日から5日未明にかけて東京地方は激しい集中豪雨に見舞われました。調布市でも1時間に89ミリ、総雨量178ミリを記録し、床上・床下浸水104件という30年ぶりの大きな被害が発生いたしました。中野区や杉並区等では、1時間に最大112ミリ、総雨量263ミリに達し、東京都全域では5,000棟に及ぶ水害被害でありました。中小河川は雨量50ミリ対応と聞いておりますが、現実としてそれ以上の雨量となっております。
 そこでお尋ねいたしますが、今後の中小河川である野川、仙川、入間川の対策はどうされるのでしょうか。また、現在、東京都では野川流域の浸水予想区域図が公表されておりますが、早急に野川流域の洪水ハザードマップをつくり、近隣住民に周知させていくことが必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 さらに、先ほどの水害サミットでは、広報車を出したが、風雨が強く、家の中では情報が全く聞こえなかったとありました。テレビや普通のラジオにはない、ピンポイントで地域情報を伝えることのできる調布エフエムをもっと活用してはどうでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 最後に、男女共同参画の視点を取り入れた防災・災害復興対策についてお尋ねいたします。
 震災などにより被災者となった女性の数に比べて、行政やボランティアなど支援をする側に女性が少ないことから、男女のニーズの違いを把握し切れない現実的な問題が起こっています。具体的には、女性用品の不足、トイレが男女一緒であるため夜1人でトイレに行けない、着がえや授乳する場所がない、相談する相手が男性だと相談しづらいなどが挙げられています。このような被災地での経験から、今後の防災対策では男女の違いを把握しながら、被災、復興における女性をめぐる諸問題を十分検討して、男女共同参画の視点を取り入れた防災・災害復興体制を確立する必要があります。御所見をお願いいたします。
 以上、多岐にわたり質問をさせていただきました。御丁寧な御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。中根助役。
◎中根義雄 助役  ただいま、小林市之議員より大きく4点にわたり御質問をいただきました。
 私からは、災害対策について順次お答えさせていただきます。
 夜間や休日の災害発生時における危機管理体制といたしましては、現在、市内において震度5弱以上の地震が発生した場合、直ちに市役所本庁及び避難所に駆けつける初動要員を定めております。いざという災害時に初動体制が早急に確立されることが大変重要であることから、今後につきましても、職員参集訓練の実施など危機管理体制の充実を図ってまいります。
 次に、災害時に市役所本庁舎が使用できない場合に災害対策本部を文化会館たづくりに設置できないかとの御提案についてでございます。
 いざというときに災害対策本部機能を果たすことができるよう、あらかじめ複数の設置可能な場所を計画しておくことは有効な手段であると考えております。この点、文化会館たづくりは耐震性にすぐれているとともに、東京都と交信できる無線電話も屋上階に備えてありますことや、本庁舎に隣接しているなどの機動性も考慮し、1階のむらさきホールなどを候補の1つとして具体化に向けた検討を進めてまいります。
 また、全職員に一斉通報が可能な緊急通報システムの導入についてでございますが、現在、市民向けの安全安心メールシステムを10月24日から稼働させております。このシステムの機能を利用し、災害対策本部員や初動要員、全職員向け等個別メールによる情報発信が図れるようなシステムの構築を計画しております。
 3点目に時間雨量50ミリを超える都市型水害等の集中豪雨対策についてですが、議員御指摘のとおり、9月4日の大雨では、市内においても床上・床下浸水を初め、多数の被害が発生いたしました。近年においては地球温暖化も影響し、台風のように事前に予測可能な雨による水害ではなく、短時間に局地的に雨が降る都市型水害が全国的に多く発生しております。
 現在、野川等の中小河川においては、1時間当たり雨量50ミリの雨に耐えられる設計になっておりますが、今年度東京都では1時間当たり50ミリを超える水害対策として野川流域等の浸水予想区域図を公表し、調布市においても、これに基づき、住民へ水害対策の啓発を実施しております。今後につきましては、災害情報伝達システムの構築や緊急初動体制の確立等、防災力の向上に努めるとともに、野川等都市型水害対策の洪水ハザードマップの作成につきまして、多摩川を管理する国土交通省及び野川等の中小河川を管理する東京都と協議しながら検討を進めてまいりたいと存じます。
 また、大雨の際に広報車等の情報が聞こえないという御指摘についてでございますが、調布エフエム、調布ケーブルと災害時の協定を締結しております。今後も引き続き市民が求める情報提供を行ってまいります。
 次に、男女共同参画の視点での防災・災害復興対策についてでございますが、女性に対する配慮につきましては、今後、避難所運営等における装備品の充実やマニュアルの見直しの中で生かしてまいりますので、御理解と御協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
 その他の御質問につきましては担当よりお答え申し上げます。
 以上です。
○杉崎敏明 議長  小林生活文化部長。
◎小林一三 生活文化部長  ただいま、男女共同参画社会の実現に関して、大きく4点にわたり御質問いただきました。順次、お答えさせていただきます。
 まず初めに、男女共同参画社会の実現を目指した現在の取り組み状況についてですが、男性も女性も性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮できる社会の実現は大変重要な課題であると考えております。そのため、本年2月には男女共同参画社会の実現を目指す拠点として市民プラザあくろす・男女共同参画推進センターを開設いたしました。講座、講演会の開催、相談事業、情報の発信、団体活動支援などを実施いたしております。
 また、本年度の大きな取り組みとして、調布市男女共同参画推進プランの改定及び(仮称)男女共同参画推進条例の制定を目指して平成17年2月に男女共同参画推進に関する検討会を立ち上げております。この検討会の中で、男女共同参画社会の実現という基本理念や制定の意味、そしてどのような内容にすべきかなど、学識経験者を初め、団体関係者、公募市民など広く御参加をいただき、現在活発な御審議をいただいているところでございます。
 次に、男は仕事、女は家庭といった固定的な役割分担意識につきましては、そのような意識を強調することなく、男女がともに個性や能力を発揮できる社会を形成することが大切なことであると考えております。そのため、議員御指摘のとおり、男女共同参画社会の構築には、男性、女性双方の理解と取り組みが必要不可欠なものであると認識いたしております。
 そうした観点から、男女共同参画社会の実現に向けた環境づくりにおいては、特に平等と参画の意識づくりは今まで以上に取り組みを深めていく必要があるものと認識いたしております。本年度も既に、男女共同参画推進センターにおきましては、男女共同参画週間記念講演会の実施や女性のための再就職講座、男性のための料理教室など、男女平等、共同参画に関する幅広い分野の課題を取り上げ、男女の自立促進に向けた啓発活動を行っております。引き続き、男女平等、共同参画の視点に立ち、意識啓発の充実を図ってまいります。
 次に、審議会等への女性委員の登用につきましては、改定版調布市男女共同参画推進プランの中で、最終的には50%とする目標値を定め、その達成を目指し取り組みを進めているところでございます。調布市における女性職員の参加率は、平成17年4月1日現在36.3%であり、国や都と比べますと上回っておりますが、さらに女性の参加率を高め、両性の視点に立ったバランスのとれた意見が反映されるよう、今後とも女性の積極的な登用を促す環境づくりを進めてまいります。
 また、女性管理職の任用につきましては、平成6年度から管理職昇任試験制度を導入し、平成17年4月1日現在、全管理職中8.6%を占めておりますが、男女共同参画社会を推進していく立場からは、多くの職員がチャレンジできる環境づくりは重要であると考えております。現在、総務部では中堅女性職員を対象としたヒューマン・ディベロプメント・セミナーの実施や職層別研修、自主研究グループへの支援、通信教育研究などを実施いたしておりますが、生活文化部としても、そうした取り組みの充実を図るよう連携してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  折田財務部参事。
◎折田英文 財務部参事  私からは、アスベスト対策についてと、学校施設を除く公共施設の耐震化の促進についての大きく2点の御質問につきまして御答弁させていただきます。
 初めに、アスベスト対策における除去、公表についての御質問でございます。
 調布市におきましては、市民の皆様が利用される公共施設の安全性を最優先とした対応を基本として取り組んできております。アスベストにつきましては、健康に多大の影響を与え、人命に及ぶ危険性もありますことから、これまでアスベストが使用されていると見込まれる施設の調査や飛散防止の応急的措置を講じるとともに、庁内検討組織としてアスベスト飛散対策検討委員会を設置するなど積極的な対応に努めてまいりました。
 調布市における公共施設のアスベスト調査につきましては、厚生労働省、東京都、日本石綿協会等のデータに基づき、アスベストを使用していたとされる平成8年以前に建築された93の施設につきまして調査を行ってまいりました。
 調査方法は、1次調査として職員による設計図書の点検、2次調査として専門家による現場確認とアスベストが使用されていると見込まれる箇所の成分分析を行ったところでございます。調布市では、この調査と並行して検討委員会による国や他の自治体の情報収集を初め、アスベストが使用されていると見込まれる施設におきましては、飛散防止対策として該当箇所をビニールで覆う、いわゆる囲い込みの応急措置を講じたところでございます。
 なお、成分分析結果がすべて出そろうまでには、いましばらくの時間を必要とする見通しでございますので、現時点ではすべての施設につきまして飛散の状況をお知らせするまでには至っておりませんことを御理解いただきますようお願い申し上げます。
 また、アスベストに対する計画策定など今後の対策についてでございます。
 調布市では、アスベストは除去していくという基本方針であり、平成18年度行財政運営の基本方針における重要課題にも位置づけているところでございます。このため、現在実施中の成分分析の結果がすべて出そろいましたら、除去にかかる工事費を算定し、アスベスト濃度、対象箇所、施設の状況等を踏まえた優先順位を決定し、計画的に除去するための計画を策定してまいります。また、除去費用の総額につきましては、計画策定にあわせまして明らかにしてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。
 次に、公表方法について、もっと詳しくできないかという御質問についてでございます。先ほども申し上げましたが、現在、成分分析結果がすべて出そろっておりませんので、結果が判明した時点で議員御指摘の事例等も参考にさせていただきながら、今後の対策を含め、より詳細に、そして速やかに情報を提供してまいりたいと考えております。
 次に、市外の公共施設につきましての御質問にお答えいたします。
 市外に設置しております八ケ岳少年自然の家や木島平山荘及び多賀荘についてでありますが、いずれの施設におきましても、階段の裏側部分の吹きつけ材にアスベストが含まれている可能性がございますので、現在、成分分析を実施しているところでございます。分析結果が判明いたしましたら、安全性を確保するための応急措置等を講じ、計画的に除去するなど適切な対応を行ってまいりますので、御理解をお願いいたします。
 続きまして、大きな2点目の御質問としていただきました、公共施設のうち学校施設以外の施設における耐震化の促進についてでございます。
 公共施設につきましては、安全・安心な施設であることが最も優先されなければならないと認識いたしております。また、公共施設は、地震による建築物の倒壊等の被害から市民の皆様を守るとともに、被災後の地域住民の応急的な避難所となることなどから十分な耐震性能を有していることが何よりも必要であると考えております。
 平成7年に施行されました建築物の耐震改修の促進に関する法律では、階層が3階以上で延べ床面積が1,000平方メートル以上の建築物を対象施設としており、調布市では市庁舎、グリーンホール、市民センター、クリーンセンターの4施設が該当しております。そのうちグリーンホールにつきましては、耐震診断の結果、十分な耐震性を有していることを確認しております。また、市庁舎につきましては、平成15年度に実施した耐震診断により一部の補強が必要であることから平成18年度に補強工事を実施する計画となっております。
 一方、その他の施設につきましては、施設の運営状況、地盤や建物の現況等により耐震診断を実施してまいりますが、特に子供が利用する保育園等の施設を優先して実施するよう努めてまいります。診断の結果を踏まえまして、大規模改修にあわせた耐震工事を実施するなど、計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、早急に耐震化工事を必要とする施設につきましての御質問でございます。
 現時点におきましては、重要な行政機能を果たし、防災の中心拠点であります市庁舎が早急に対応しなければならない施設として認識をしており、先ほどお答えいたしましたとおり、平成18年度に耐震化工事を実施する計画でございます。
 次に耐震化に係る工事費用の総額についての御質問でございます。
 現在のところ、すべての施設における耐震診断が終了しておりませんので、耐震化に要する工事総額を想定することは難しい状況にございます。今後、診断結果に基づく工事費用を積算し、総額の把握に努めてまいります。
 最後に、公共施設全体の耐震改修の計画についての御質問でございます。
 調布市では、平成16年4月に公共施設維持管理計画のための基礎資料を作成し、今後に見込まれる維持補修分の経費等につきまして、明らかにいたしてまいりました。この資料に加え、耐震化に係る改修工事の計画を重ね合わせて、公共施設に係る総合的な計画作成に努めてまいりますので、御理解をお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  工藤環境部長。
◎工藤忠雄 環境部長  私からは、アスベスト対策の調査、規制と法律、条例、要綱についての御質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。
 まず、市内の大学のアスベストの飛散の状況についてでありますが、文部科学省の調査で石綿等の飛散するおそれがあるものとして公表されました市内の白百合大学、桐朋大学の飛散についてでありますけれども、学校に確認したところ、いずれの大学も通常、学生が出入りする場所でない機械室や空調室等であり、応急対策を講じておりまして、除去工事につきましても年内に実施するとのことでありました。
 次に、保健所等の他の機関の公共施設についてであります。旧狛江調布保健所の建物についても、東京都から年内にアスベスト含有調査を実施するという報告を受けております。
 その他、都の所有するアスベストを含有している市内の施設はないとのことが確認されております。
 次に、大型重機による解体時のアスベスト対策については、東京都環境確保条例で作業施行計画の提出が義務づけられておりまして、工事の内容が技術的基準に適合するものであるか否かを審査し、現場での飛散防止等安全対策を図って対応しております。
 次に、建築リサイクル法関連についてであります。建築リサイクル法では、建物が80平方メートル以上の建物の解体について届け出の義務があり、その際には開発調整課におきましてアスベストの有無を確認し、適正に指導を行っております。
 次に、大気汚染防止法と都条例の関係でありますけれども、アスベストによる大気汚染につきましては、大気汚染防止法が基本法となっておりまして、濃度に関する基準は、アスベストを取り扱う事業所及び工場の敷地境界で、空気1リットルにつき上限が10本と定められております。また、同法では石綿を使用する建物の解体時の対応について定められておりますが、具体的には東京都環境確保条例によりまして市長が取り扱う事務となっております。
 最後に、市独自の条例による安全な解体の確保と、民間建築物に対するアスベスト調査及び除去工事への助成等についてでありますが、国並びに東京都の動向を注視するとともに、他の自治体の対応を研究し、今後アスベスト飛散対策検討委員会におきまして、より実効性のある対応を検討してまいりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  私からは、公共施設のうち、学校施設の耐震化について、その現状と改修計画についてお答えさせていただきます。
 学校施設は、地震発生時においては、児童・生徒などの人命を守るとともに、被災後の地域住民の避難所となることや、教育活動の早期再開を可能とするために十分な耐震性能を持たせることが必要と考えております。
 学校施設の耐震診断の結果につきましては、今年度、耐震診断を実施しております3校を除き結果が出ており、本年5月に作成いたしました調布市立学校施設維持管理計画のための基礎資料の中に、参考資料として耐震状況を明記いたしております。現在、耐震性があると確認されてている校舎が3校、体育館は8校となっております。補強の必要な学校は、耐震診断が完了していない3校を除きますと、校舎で22校、体育館で17校となっております。
 校舎の補強工事につきましては、補強箇所が多い学校から、緊急度に応じた順位により実施を予定いたしております。また、体育館につきましては、避難所としての機能も持たせることから、地域バランスを考慮した順位としております。現時点では、耐震診断が完了した学校での耐震化のための工事費は、総額で概算37億円余と見積もっております。
 学校施設の耐震化計画についてでございますが、基本的には、校舎については大規模改修等が見込まれる施設等を除き今後5年間、体育館については3年間で耐震化を図る考えでございます。
 今後、この基礎資料に基づき、全校の耐震化の早期実現に向けて、関係各課との調整を図りながら維持管理計画を作成し、計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 しかし、昨年の新潟県中越地震等の教訓からも、早急に学校施設の耐震化を図っていく必要がございますことから、計画に先立ちまして、今年度は5校の体育館の耐震化を実施し、安全で良好な教育環境の整備に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  高橋都市整備部参事。
◎高橋吉雄 都市整備部参事  私からは、耐震改修促進法改正に対する取り組みについてお答えさせていただきます。
 平成17年11月の耐震改修促進法改正のポイントは大きく3点でございます。
 まず、1点目の計画的な耐震化の促進についてですが、今回の法改正で、都道府県は施行後1年以内に耐震改修促進計画の策定が義務づけられ、市町村は市町村計画を可能な限り作成する努力義務が課せられました。現在、調布市においては、平成11年3月の東京都既存建築物耐震改修促進計画を受け、平成14年3月に策定しました調布市既存建築物耐震改修促進実施計画をもとに、耐震化の促進を推進しております。今後は、今回の法改正の趣旨をかんがみ、東京都と協議を行いながら、現在の調布市の計画を見直し、さらなる公共建築物の計画的な耐震改修の促進と、民間建築物の耐震化の指導、助言の検討を行いたいと考えております。
 2点目の建築物に対する指導等の強化についてでございます。
 今回の法改正により、地震時に通行を確保すべき道路の確保と、地方公共団体が指導すべき建物として、学校、老人ホームが追加されました。これにつきましても、促進計画見直しの中、指導等の強化の方法を検討してまいる所存でおります。
 3点目の支援措置の充実についてですが、耐震改修計画の認定対象に一定の改築を伴う耐震改修工事が追加されました。耐震改修計画の認定により、耐震関係規定以外の建築基準法上の不適格事項が適用されないという特例が設けられました。今後は、この制度の活用を建物所有者に促しつつ、市内の建築物のさらなる耐震化を促進してまいりたいと考えております。よろしく御理解のほどお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  1番、小林市之議員。
◆1番(小林市之 議員)  御丁寧な御答弁ありがとうございました。特に折田参事におかれましては、初登板、デビュー戦を飾っていただき、御苦労さまでございました。それでは、何点か意見、要望をさせていただきます。
 まず、アスベスト対策であります。
 公共施設の安全性を最優先する取り組みにつきましては、大変評価するものでありますが、早急に疑わしきものはすべて取り除くという姿勢で取り組んでいただきたいというふうに思います。また、アスベストの解体に関するきめ細かい指導や規制ができるよう、調布市独自のアスベスト条例をつくるよう要望いたします。さらに、公表につきましても提案したように、詳細についての公表をお願いいたします。
 次は耐震化の促進であります。
 学校関係につきましては、すべての学校で耐震診断が出る前に、小学校体育館5校の耐震化工事を実施されたことは、大変評価するものであります。今後の取り組みに期待するとともに、耐震化率を早く全国平均にまで引き上げ、また東京都平均以上を目指して頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、学校施設以外の耐震化についてであります。
 長友市長は、今議会の中でも、答弁の中で幾度も、安心・安全のまちづくりと御答弁をされております。しかし、現実は、今回の対象外になった施設の中には、保育園を初め、幼い子供たちが集まる施設が多くあるということであります。安心・安全、命の大切さはアスベストの問題も通学路の問題も同じであり、耐震化についても全く同じであります。特に、幼い子供さんを多く預かる保育園は、なおさらであります。子供さんは、1日のうち、多くの時間、保育園の特に施設の中で生活をしております。何かあっても、余りに幼く、自力で逃げることは不可能であります。先ほど、保育園などにつきましては、最優先していただけるとの明確な、また前向きな御答弁をいただきましたように、まず耐震診断については早急に実施されるよう、まさに強く強く要望するところであります。
 次に、災害対策についてであります。
 中根助役さんには、私の提案を御理解いただき、文化会館たづくりにおけるバックアップ機能について、明確なる御答弁をいただきました。具体的な検討を進めていただけるとのことで、安心をいたしました。
 また、野川のハザードマップにつきましても、早急につくっていただき、市民の皆さんに周知させていただきたい。この点については強く要望をさせていただきます。
 また、台風や大雨は、雨戸を閉めていて防災行政無線や広報車の情報は全くと言っていいほど聞こえないのが現実であります。これは要望でありますが、ぜひ地域情報が流せる唯一の情報発信機能であるFM放送が受信できる小型ラジオを高齢者世帯だけでも、無償で配布していただけないでしょうか。これは御検討をよろしくお願いいたします。また、83.8に合わせることを知らない市民の方は多いのではないでしょうか。市民の皆さんにPRもよろしくお願いいたします。
 最後に、男女共同参画社会についてであります。
 まず、審議会等への女性の登用でありますが、50%を目指して頑張っていただきたいと思います。また、女性管理職については、職員総数の比率が違いますので一概には言えませんが、優秀な女性自身が挑戦しないという残念な声も聞くわけであります。ぜひとも環境づくりにはしっかり力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 また、性別による固定的な役割分担や偏見を見直し、このことを英語で言えばジェンダーをなくす社会であり、また過激な性教育など一部に誤った理解や誤解もあることから、正確な理解のための広報、啓発活動を進めていただきたいと思います。これは強く要望させていただきます。
 我が党の浜四津代表代行も、21世紀は女性の世紀。これからの社会の進むべき方向として、女性も男性も一人一人の個性を尊重し、生き方を尊重し合える男女共生の社会、男女共同参画社会を進めていく。さらに、生命を慈しみ守りゆく豊かな感性を持ち、現実的な平和主義者でもある女性の視点から、人間主義の政治を。そして、女性の声が生かされる社会は、人間に優しい社会であるとも言われております。お釈迦様の時代にも、善男子、善女人と呼びかけているように、多くの女性が活躍をされていたそうであります。ある識者は、女性には人類全体を正しい軌道へと導くすばらしい力が備わっている。また、女性こそ21世紀をリードする希望の太陽であるとも言われています。私もこの点につきましては賛同するところであります。
 この議場の中の希望の太陽である女性の皆様にエールを送りながら、一般質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
○杉崎敏明 議長  以上で1番、小林市之議員の質問は終わりました。
       ─────────── ── ───────────
    44  2番 八木 昭子議員
○杉崎敏明 議長  次に2番、八木昭子議員の質問を許します。
 2番、八木昭子議員。
   〔2 番 八木 昭子議員登壇〕
◆2番(八木昭子 議員)  こんにちは。一般質問をさせていただきます。
 今回は、学校教育について3点にわたり質問いたします。まず第1点の特別支援教育モデル事業についてお伺いいたします。
 これまで福祉制度の谷間に置かれ、支援の手が差し伸べられてこなかった知的障害を伴わない自閉症やアスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などの障害者を支援する発達障害者支援法が昨年末に議員立法で成立し、17年4月から施行されました。
 発達障害とは、さきに挙げたようなさまざまな症状を持つ脳機能の障害で、通常は低年齢であらわれます。そのため、発達障害者支援法では、教育における支援が欠かせないとして、その第8条で、国及び地方公共団体は、発達障害者がその障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるようにするため、適切な教育的支援、支援体制の整備、その他必要な措置を講じるものとすると規定しています。教育における発達障害者への特別な配慮、支援体制、措置、いわゆる特別支援教育を義務づけております。
 義務教育においても、この特別支援教育を行うため、東京都教育委員会は法の成立より前に、東京都心身障害教育改善検討委員会に対しまして、東京都における心身障害教育の今後の基本的な方向について諮問をいたしました。同委員会は、平成15年5月には中間まとめを公表しており、その中で、一人一人のニーズに応じて適切な教育的支援を行う新たな特別支援教育の構築が求められるとしております。
 東京都は、さらに地域の総合的な特別支援教育のシステムづくりが必要になるとして、地域でのモデル事業を3年間にわたって実施することを決め、16年度から八王子市や北区など4自治体が実施をしています。そのうちの1つとして、調布市でも特別支援教育モデル事業に取り組んでいるところです。
 初年度に当たる昨年は、東京都の中間まとめのプログラムに沿う形で、特別支援教育コーディネーターを中心とする校内委員会の設置や、フレンドリーティーチャーを巡回指導で派遣して、支援を必要とする児童・生徒の個別指導を中心に事業を実施してきました。しかし、17年度には巡回指導はやめ、障害児教育の専門家チームを編成し、学校への巡回相談内容の充実を図る一方、教員の専門性を高めるための研修にウエート置いた内容に変えました。
 また、15年度の東京都の調査によると、通常の学級に在籍をしている児童・生徒のうち、個別の指導や特別な支援が必要であると学級担任等が考えている子供の数は、調布市の場合、小学校で450人、中学校で125人ということです。今後こうした数字にどう対応できるのか、大きな問題があるように思われます。まず、この間のモデル事業の成果と課題をどのように認識しているのか伺います。
 さて、私はこの1年ほど、発達障害に悩む子供の保護者や本人の方たちが行う学習会や講習会に参加しまして当事者の方々の意見を伺ってまいりました。また、日本での学習障害研究の第一人者と言われる東京学芸大学の上野一彦教授や、調布市内でスクールカウンセラーとして当初からかかわってくださっている松尾助教授の講演も聞かせていただきました。
 こうした中から私が理解いたしましたのは、発達障害の場合、問題なのは障害そのものではなく、障害に対する不適切な対応が引き起こす2次的情緒障害なのだということです。障害のために、皆が普通にできることができずに落ち込むところに、しかられたり、注意されたりばかりしていると、自己イメージが下がり、自分はだめだと思うようになります。このことをセルフエスティームが下がると言いますが、これは発達障害を持つ人の関係者の間では、ごく一般的に使われている言葉です。セルフエスティームが高いか低いかは非常に大きな問題です。セルフエスティームが低く、2次的情緒障害に陥った例が、福岡市発達教育センター指導主事・森孝一氏があらわされた著作に書いてございます。
 例えば、Aさんはおしゃべりは得意なのに、字を書いたり絵をかいたりすることが苦手です。授業中、話し合い活動では積極的に参加しますが、苦手な書くことを強制されると、ノートを隠したり破ったりするようになり、そのたびに担任に叱責されています。友達とのかかわりも少なくなって孤立するようになったAさんは、登校を渋るようになってしまいました。
 また、Bさんは生活全般に落ちつきに欠け、さまざまなトラブルが絶えません。順番や役割などを守ることができないため、周りの人からいつも注意を受けています。また、友達のささいな言動に敏感に反応するために、そのことがきっかけで言い争いになることも少なくありません。言葉のトラブルだけでなく、衝動的に手足が出ることもあります。
 Cさんは、相手の気持ちを察したり、周りの状況に合わせて行動したりすることが苦手です。興味や関心に偏りがあるために、同年齢の共通話題に乏しく、会話に参加することができません。友達は徐々にCさんを避けるようになり、からかいやいじめも起こり始めました。算数の計算には強いのに、国語の時間になると集中できません。教員や友達にはふざけているか、サボっているかのように受け取られています。あるきっかけでパニックを起こすようになり、学校で暴れるようになりました。
 この3つの例で、Aさんが登校を渋ること、Bさんの言い争いやけんか、Cさんの暴れることなどが2次的な情緒障害と言われるものです。障害への理解不足と不適切な対応が2次的障害を起こします。一方、Aさんが字や絵を書くことが苦手だったり、Bさんが落ちつきに欠けること、Cさんの興味や関心に偏りがあることは、本人にはどうすることもできないことです。
 当事者の方たちからはよく、障害は病気ではないから直らないとか、障害は個性という言葉を伺いました。障害があると責められても、自分で直すことはできないということです。問題行動を叱責するのではなく、それを乗り越えた経験を数多く積み重ねることで、自分にもできたと自信を持たせ、セルフエスティームを上げることが特別支援教育には求められていることです。そのためには、教員が一人一人の子供の特性を理解し、適切な対応をとることが必要です。モデル事業で取り組まれている特別研修などの内容は、望ましい対応を学ぶためのものだと考えます。
 そこで問題になるのは、どれぐらいの先生が特別研修に参加し、特別支援教育の意味を理解しているかです。ただ1人の理解者に救われたという例もあれば、たった1人の先生の不適切な対応で2次障害を起こしたという人もありますが、やはり望ましいのは、教員全員が特別研修に参加することだと考えます。
 さらに大切なことは、障害があるからといって差別をせず、他の子供と一緒に成長していけるよう手助けをすることです。もっと大事なことは、障害と決めつけないことです。障害があってもなくても、この子が成長して大きくなったとき、意欲を持って働き、充実した人生が送れるよう、知識や人間関係を身につけられることが教育の目的です。一度研修に参加しただけで、自分のクラスの問題を抱える児童に、ADHDかもしれないから診断を受けたらどうかと言った教師の例が本に載っておりましたけれども、そうした短絡的な反応をしないような、きちんとした研修内容も必要です。
 こうした望ましい対応は、たとえ頭で理解したとしても、一朝一夕に身につけられるものではなく、常に授業をフィードバックして検証していく作業が必要になってくると思いますが、そうした場合の校内委員会の役割なども、さらに明確化していくことが必要だと考えています。
 また、子供たちは将来社会人として、社会でともに生活をするわけですから、学校内での特別支援教育とあわせて、地域での理解や支援も必要です。最終年度に当たる18年度のモデル事業は、特別支援教育を総合的に検証して課題を抽出していく年になると考えます。最終年度の課題をどう認識し、どんな計画を立てていくのかお聞きいたします。
 次に、スクールサポーターについてお聞きします。
 調布市のスクールサポーターは、市立小・中学校の生徒が学級集団不適応などの場合、その改善のために学校長の要請によって派遣されています。子供から見れば先生、担任にとってはアシスタントという存在です。17年度は、都の予算で配置されている定年退職後の教員2名と、市採用の3名のスクールサポーターが活動しています。
 スクールサポーターの活動は、基本的には授業中、その子供のそばについて学習の手助けをしたり、子供が教室の外へ出ていったりした場合には行動をともにします。1対1の関係が基本ですが、もともと人間関係をつくるのを苦手としている子供が多く、週1回の訪問では、子供とのよい関係をつくれず悩む場合も多いということです。
 しかし、週1回の訪問があるだけでもまだよい方で、学校の潜在的な要請はまだあると教育委員会は考えているようです。さきにも述べたように、担任などが何らかの特別な指導や支援が必要と考えている子供の数は、小学校450人、中学校で125人です。その中には、2次的情緒障害に移行している子供もいることを考えると、現行のままで十分なのか疑問です。スクールサポーターの増員について、どのように考えているのか伺います。
 スクールサポーターは、要綱の上では、学校長や保護者等の要請に基づいて派遣されることになっていますが、現実には学級の授業を進めるために校長からの要請で派遣されています。特別支援教育モデル事業で16年度に派遣されていた巡回指導教員、フレンドリーティーチャーが17年度には廃止されたため、かわりの個別指導のための教員として期待をした保護者もあったようですが、実際にはそうした保護者の希望には沿えていません。私は、さきに紹介したグループにお願いして、御本人や知り合いの方にスクールサポーターについて考えていることを書いていただきました。調布市外の方もあり、お子さんの年齢もさまざまですが、その文面からは、スクールサポーターへの期待が見てとれます。
 国語系のLDを持っている我が子は、先生方に理解していただけずサポーターをつけていただけませんでした。障害の有無に関係なく、低学年にはスクールサポーターが必要だと思います。スクールサポーターをつけていただきたいのですが、我が家の場合は学校で落ちついているので難しいのが現状です。でも学校でのストレスを家に帰ってから出すので、なるべくストレスのない学校生活をしてほしいと願っています。スクールサポーターが入ると伺ったとき、子供について共通認識を持っていただきたいのと、子供の存在を受容していただきたいという思いを伝えたかったのですが、結局サポーターには会わせてもらえず残念です。また、スクールサポーターと担任との連携をとって、お互いに話し合いを持って役割分担をしてほしい。軽度発達障害の子供について知識を持ってほしい。
 こうした保護者の意見の中で多いのは、スクールサポーターに専門性を求めている点です。目に見えない障害であるだけでなく、これまで余り知られていなかった障害であるだけに、専門家でないスクールサポーターに不安を感じています。スクールサポーターの委嘱条件は、学士号か、それに準ずる資格を有する者。また、児童・生徒の健全育成事業の経験が3年以上ある者となっていて、障害に対する専門性を求められてはおりません。しかし、今の支援の状況では、障害に対する知識や経験がなければ、とてもサポーターとしての仕事をやり遂げることは不可能です。指導室には、相談できる養護学校OBの先生はいらっしゃいますが、それだけではサポーター自身も指導に自信が持てないのではないかと考えます。スクールサポーターの専門性確保についての認識、また、そのための研修体制について伺います。
 最後に、スクールサポーターと担任教師、保護者との協力体制についてお伺いいたします。
 現状では、スクールサポーターが派遣されているケースは、子供が2次的障害を起こして、担任の先生1人では対応が困難になっている場合に限られているようです。そうした中で派遣されるサポーターに対しては、担任からの的確な指示がなければならないのは当然のことです。派遣要請があった場合には、指導室の養護学校OBの先生が同行して、子供と面接し、担任とも話をしてから支援に入るということですが、実際に支援に入ってからは担任との協力体制はどうなっているのでしょうか。ついサポーターにその子のことは任せきりになってしまいがちだとも聞いていますが、ある担任の先生は、その子に合わせた指導の指示を具体的に書いた上、その子の現在の状況や学習の目標を書き込んだ個別指導計画のような書類を手渡されたそうです。こうしたものがあると、サポーターとしては、担任の意図や計画を理解して、子供の支援をできるのではないでしょうか。スクールサポーターと協力体制をつくるのに、こうしたペーパーを用意しておくことは極めて有効ですし、こうした計画書で保護者との連絡や意見交換ができるのではないかと考えます。保護者とスクールサポーター、担任という子供に一番近いところにいる人たちの連携はとても大切です。他市では、スクールサポーターをつけたことを保護者に連絡さえもしていないところもあるそうですが、保護者の声にもあるように、サポーターとの話し合いを保護者は望んでいます。個別指導計画をもとに、担任、サポーターなど、関係者の連携を行うべきではないかと思っています。御見解を伺います。
 3つ目の質問として、学校選択制についてお聞きします。
 きのうの一般質問でも多くの議員が取り上げられておりましたが、私としても疑問に思うところはきちんとお聞きしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 ことしの第1回定例会で、平成19年度から市立中学校に学校選択制を取り入れると教育長から発言がありました。そして、学校選択制を含む学校教育の改革を目指す調布市学校教育充実プラン検討委員会が7月に発足し、3つの部会に分かれて活動中です。学校選択制については、個性伸長部会という部会で検討されていますが、19年度からの導入は決定事項として、部会はその方法について検討していただきたいということだったそうです。多くの委員の方たちにも唐突な提案だったようで、委員会の議論は推進、反対の平行線が続いているようです。10月にまとめられた検討委員会概要も、検討経過というよりは、それぞれの意見の羅列という印象は否めません。第一、4つの大きな柱のうち、学校選択制に限って議論を重ねてきたのはなぜなのでしょうか。個性伸長部会というなら、学校選択制より前に、特色ある学校づくりや課外活動の充実、特別支援教育の充実などを議論すべきです。
 11月には学校選択制について2つのシンポジウムが行われましたが、多くの保護者から突然のことで驚いたという声が上がったそうです。特に、PTA連合会が主催したシンポジウムでは、知らなかった、どんなことになるのかとても不安という声が大勢を占めたと聞いています。まだまだ保護者や子供自身にも学校選択の議論は不足していると考えます。今はまだ検討会で議論をしている段階であり、19年度導入は決まっていないと考えていますが、それでよろしいでしょうか。
 学校選択制を導入する理由を担当課に聞きますと、毎年新入生からの要望があるからということ。そして、学校を選択されるという危機感を与えることで、学校にやる気を出してもらいたいという2つの理由が示されました。新入生の要望はともかく、もう1つの選抜競争がなければ教師は努力しないという論理は、学校にふさわしいものでしょうか。学校教育充実プランでも、1つの学校がすべての内容について充実した教育活動を行うことには限界があるとしていますが、学校だけで特色を出すように努力したからといって、中学校はたった8校しかない中で、そのどれも自分には当てはまらないと考える子供はどうしたらいいのでしょうか。また、選択した学校がどうしてもその子に合わない場合には、どうするのでしょうか。自分で選んだ自己責任として、12歳の子供の選択に、そこまで責任をとらせるのでしょうか。
 平成13年度に、いち早く学校選択制を取り入れた品川区では、結局保護者も子供も少ない情報に振り回され、選ぶ子供が少なくて小規模になった学校に通う生徒が、選ばれなかった学校の生徒というマイナスの自己イメージを持つようになってしまったという報告もあります。学校を選んでいるつもりで、実は子供たちの方がその学校にふさわしいかどうかを選ばれているということになりはしないでしょうか。何の目的で学校選択制を導入するのか、まずお聞きいたします。
 また、学校は地域とつながることで、その安全を確保している面があります。昨今、子供が巻き込まれる凶悪な事件が続き、改めて地域のつながりや大人の見守りが求められています。小学校のときから見知っているから、中学生になって生意気になったり、悪ぶったりしていても大目に見てやったり、注意の声かけをしてやったりもできますが、中学生になって初めてかかわりを持つのは、実際には難しいものです。
 また、子供が離れた中学校に通学することになれば、PTA活動などにも影響が出てきます。地域と学校のつながりが希薄になるのではないかと思います。見解を伺います。
 また、学校選択制を導入した多くの市では、学校の統廃合につながっているのも事実です。選択をする子供が本当にいなくなった場合だけでなく、極端な小規模校になり、学問的には何の根拠もないながら、適正学校規模を割ったからといって廃校にしてしまうといった事例もあったようです。調布市では、当面は学齢人口も伸びることが予想されていますから、統廃合にはつながらないという説明でしたが、それもいつまでも保障されているとは限りません。選択する子供が少なく小規模校になった学校は、施設の改修や改善も後回しにされて、ますます小規模化していくという事例が全国にあります。学校の統廃合につながることはないのかどうかお聞きしておきます。
 また、現在、所得や学歴の格差がどんどん広がり、社会は二極化してきています。勝ち組、負け組という言葉に象徴される格差社会の広がりは、学校選択において、できる学校とできない学校への振り分けにつながることは容易に想像できます。今回の制度導入に当たって、昨年の学力テストの結果が影響していることは、だれもが感じていることではないでしょうか。そして、個性伸長の具体的方策として、充実プランは長期休業中に学習の発展的、補習的講座を行うことを例として挙げています。学力低下に対する懸念は理解できますけれども、本来はどの子にも基礎学力は保証するのが教育行政の責任です。選択制によって子供をさらに競わせるのではなく、むしろ少人数学級など、一人一人の子供が力をつけられるような体制にすべきです。学校選択制によって公立学校が序列化される危険はないのかお伺いします。
 最後に、非常に直接的な心配ですが、毎月の教育委員会の議事録を見てみると、必ず数件の交通事故や痴漢行為の報告が載っております。中学校に限っても、毎月何らかの事件に子供が巻き込まれています。こうした中で、全市を通学区域とするような学区選択制をとって、子供たちの安全が守れるでしょうか。何か事件が起こったとき、それも、あえて遠い学校を選んだ本人の責任だとするのでしょうか。小学校に比べればしっかりしてきている中学生ですが、その分帰りの時間は遅くなるし、地域の学校でなければ土地カンもないところを通学することになります。また、知り合いの人もいないかもしれません。自転車通学は禁止という方向だそうですが、通学時間が余りにかかり過ぎる場合は守られないかもしれません。本人の選択という理由で、通学の安全についても責任をとりませんというのでは、余りにも行政として無責任ではないでしょうか。通学路の安全確保についてはどのように考えているのかお伺いします。
 子供を持つ親にとっては、いずれも大変切実な問題です。誠実な御答弁をお願いいたします。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。榎本教育長。
◎榎本和男 教育長  ただいま、八木昭子議員より大きく3点にわたり御質問をいただきました。私からは、特別支援教育モデル事業についてお答えをさせていただきます。
 小・中学校における通常の学級に在籍しますLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、高機能自閉症等の児童・生徒に対する学習や生活での教育的対応は、極めて重要な課題となっております。
 また、平成17年4月から施行されております発達障害者支援法においても、LD等の発達障害の児童・生徒への適切な支援を行うことについて、明確に位置づけられたところでございます。
 こうした状況を踏まえ、調布市におきましては、平成16年度東京都特別支援教育体制・副籍モデル事業を受託し、3ヵ年の予定で小・中学校における校内支援体制の整備、専門家との連携体制の構築、教員の資質の向上を図る取り組みを行ってまいりました。これまでの成果といたしましては、まず市内すべての小・中学校に校内委員会の設置、特別支援教育コーディネーターの指名が完了いたしました。各学校において支援体制が確立できたことでございます。
 2点目として、精神科医師、臨床発達心理士等の専門家で組織した調布市特別支援教育専門家チームを編成し、各小・中学校へ派遣する巡回相談を実施したことでございます。この巡回相談とは、通常の学級に在籍する子供たちの行動やそれに対する教員の支援のあり方について、専門家が直接観察し、学校へ指導、助言を行うという事業でございます。
 3点目は、研修を通して、発達障害や特別支援教育などについて、教職員の意識向上を図ることができたということでございます。研修では、個別指導計画の作成、保護者の参画のあり方などについて、実践的な研修を行っております。現在まで延べ190名程度の教員が受講しておりますが、参加した教職員の感想からも意識向上が図られたことが見てとれます。
 今後も、議員の御指摘のとおり、教員の研修について受講者数をふやすと同時に、より実践的な研修となるよう工夫、改善してまいります。また、校内体制の整備につきましても、特別支援教育コーディネーターを中心に校内委員会をより充実させるよう指導してまいります。
 モデル事業最終年度となります平成18年度につきましては、専門家チームを活用した具体的な支援のあり方、関係諸機関と学校との連携の強化、教員のさらなる資質向上を目標に取り組んでまいりたいと考えております。
 具体的には、各学校が個別の教育的支援が必要な児童・生徒に対して、専門家等と連携して個別指導計画を作成し、支援に当たるよう指導してまいります。保護者の参画もいただきながら、一人一人の子供たちのニーズに応じた教育が展開されるように努めたいと考えております。
 また、小学校第1学年、中学校第1学年における教育的な対応が重要であることから、本年度組織した調布市特別支援教育専門家チームを年度当初に各学校に派遣し、できるだけ早期に適切な対応について学校と協議できるよう支援してまいりたいと考えております。
 特別支援教育におきましては、学校教育法等の改正議論を踏まえ、今後も慎重に対応してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 その他の御質問につきましては担当よりお答えさせていただきます。
○杉崎敏明 議長  平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  私からはスクールサポーターと学校選択制についてお答えいたします。
 現在スクールサポーター制度は、調布市スクールサポーター派遣事業実施要綱に基づき、児童・生徒の学級集団不適応等の改善に資するため、指導、助言、その他の援助を行うことを目的として行っております。
 現在、都費の嘱託員2名と、市費の嘱託員3名を市内小学校10校に派遣しております。具体的には、学級内における児童の学習への支援、個別指導等を行っているところでございます。特別支援教育の推進に伴い、通常の学級に在籍している発達障害の子供たちの一人一人のニーズに応じた教育的支援を行っていくことは、学校教育においても大きな課題となっております。これらの教育的支援を行うためには、スクールサポーターを十分に活用していくことも必要になると考えております。
 しかしながら、現在すべての小・中学校にスクールサポーターを派遣することは難しい状況にありますが、議員の御指摘のとおり、スクールサポーターの増員につきましては、今後前向きに検討してまいりたいと考えております。
 スクールサポーターの研修に関しましては、現在、発達障害についての資料を提供したり、市教委が実施している特別支援教育に関する研究会に参加したりすることにより実施しております。スクールサポーターについては、発達障害についての専門性を持ちあわせることが今後ますます重要になることから、研修を指定して受講させたり、研修時間を確保するなどして、専門性をより高めていくようにしてまいります。
 また、個別指導計画についてでございますが、これは一人一人の子供たちの教育的支援の具体的方策について記した個別の指導計画であり、派遣を要請した学校が責任を持って作成するものでございます。この個別指導計画に基づき、スクールサポーターは担任と連携をとりながら、子供たちの支援を行うことになります。個別指導計画の作成については、現在の要綱に定めがないため、作成している学校と、そうでない学校がございます。さきにも述べましたとおり、一人一人の子供たちのニーズに応じた教育的支援を推進していくためには必要なものでありますので、今後スクールサポーターを派遣するすべての学校で作成する方向で検討してまいります。スクールサポーター派遣事業につきましては、これまでの成果を生かしながら、さらなる充実を図ってまいりたいと考えております。
 次に、学校選択制でございますが、学校教育を取り巻く環境の変化の中で、子供たちが将来に夢と希望を持ち、生き生きとはぐくまれるためには、基礎学力と豊かな心を身につけると同時に、一人一人の子供たちの個性を認め、それを伸ばすことが大切なことであると考えております。また、子供と保護者が意欲を持って、みずから学校を選ぶことにより、従来にも増して学校に強い関心を持ち、学校との強い信頼関係が生まれます。受け入れ側の学校においては、特色のある学校づくりのためには、教育を受ける側に配慮した教育活動を工夫することになり、積極的な情報公開等も必要になることから、開かれた学校づくりが一層促進されます。このように、学校選択制は子供の個性を認め、よりよい学校生活が送れる環境づくりを目的といたしております。
 地域と学校のつながりが希薄になるのではないかという御質問ですが、各中学校と学区内小学校が一体となり、地域教育懇談会を設置して、地域の情報交換を積極的に行っております。今後とも、これにより地域と小学校、中学校の良好な関係づくりを促進してまいります。
 次に、学校の統廃合になるのではないかという御質問ですが、教育委員会では、現行8校のそれぞれの特色を持たせた学校づくりを行うという視点から、御懸念の統廃合は一切考えてございません。
 次に、学校の序列化につながるのではないかという御質問ですが、学校のあり方をどのような価値尺度に基づき判断するかによりますが、尺度の多様化と特色ある学校づくりを継続的に推進して、それぞれに価値を認めていけば、御心配の序列化の懸念は払拭されると考えております。
 次に、通学路の安全は確保できるのかという御質問ですが、通学は徒歩によることが望ましいと考えていますが、保護者の責任で安全が確保できるのであれば、公共交通機関を利用することも必要と思われます。また、自転車通学につきましては、交通事故の防止の観点から、原則禁止する方向で検討いたしております。
 以上のように、御指摘いただきました問題点につきましては、学校教育充実プラン検討委員会において検討してまいります。
 なお、今後とも心配に思っている保護者の皆様の御意見にも耳を傾け、配慮しながら対応してまいりますので、御理解くださるようお願いいたします。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  2番、八木昭子議員。
◆2番(八木昭子 議員)  大変、御丁寧な御答弁ありがとうございました。1点、再質問をさせていただきます。
 検討委員会の冒頭では、19年度実施が決定事項だというふうな御説明だというふうに受け取られた委員の方もいらしたようですけれども、きのう来、御答弁を聞いていますと、保護者の方たちの意見にも十分耳を傾けて意見を聞きたいというお話がありましたので、ということであれば、例えば19年度実施はもう決定事項ではないというふうに確認をさせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  学校選択制の実施時期に関することについて御質問をいただきましたので、お答えを申し上げます。
 今後、学校教育充実プラン検討委員会の答申を受け、教育委員会において協議をして決定いたすわけでございますけれど、検討委員会からの答申が議員の御質問の趣旨であれば、教育委員会としても当然、答申内容を尊重して判断をすることになると考えております。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  2番、八木昭子議員。
◆2番(八木昭子 議員)  そういうお答えをいただきましたので、まとめさせていただきます。
 特別支援教育については、まだ3年目に入っていませんけどれも、2年間にわたって大変熱心に取り組まれたことを感謝しております。
 当初、特別支援教育につきましては、巡回個別指導という形で、学級から離れたところで指導を中心に行うという御説明でしたので、生活者ネットワークとしては、それは差別につながるものではないかという危惧も抱いておりました。しかし、モデル事業の方向性として、教員の意識改革を最優先課題として取り組むことになったということは、評価をしているところです。それが他の子供や保護者、地域の意識を変える第一歩だと考えております。
 特別支援教育は、特別な子供を特別に支援するということではなく、一人一人の子供に気を配って授業を行う、いわば教育のユニバーサルデザインを目指すものだというふうに考えています。これによって、学校教育は大きく変わらざるを得ません。現在のように、40人もの生徒を一斉に指導する形の教育ではとても対応できず、必然的に少人数学級が必須となってまいります。また、モデル事業で、現役の教員に対して行われている研修は、今度は教員養成の課程として行われるべきものです。モデル事業での実践が、一人一人の子供たちの教育を受ける権利を保障するために役立つものになることを期待しております。
 また、スクールサポーターについては、要請に十分対応し切れていないという現状もありますので、当然増員を考えるべきと思っています。今のままでは、サポーター自身も専門性を身につけるための研修に行ったり、専門家に相談をしたり、保護者と面談をしたりという時間的な余裕が全くとれない状態です。今後、担任が個別指導計画を作成して、担任とサポーターとの連携もさらに進めていくということですから、子供にとって、よりよいサポートができるように、まずは人員体制の充実が必要だと思います。
 また、学校選択制については、先行して取り入れた自治体で現実に起きてきた数々の問題点を指摘いたしましたけれども、調布市ではそれはないという御答弁に終始していたかと思います。その予想が外れて問題が顕在化したときに、被害をこうむるのは行政ではなく子供です。その責任はだれがとるのか。もともと学校選択制をとったことによる影響であれば、その政策選択は大変重いものとなります。
 市立中学校が現在さまざまな問題を抱えていることは事実です。それらの問題を解決するには、学校や保護者、地域が一体となって地道な努力を重ねることが大切で、学校自身がやれることはまだまだあるはずです。それを学校選択という、いわば外圧によってその弊害を無視して、一挙に解決を図ろうとするのは、義務教育の責任を負う行政としては無責任であるということを指摘しておきたいと思います。慎重で責任のある政策判断を要望いたしまして質問を終わります。
○杉崎敏明 議長  以上で、2番、八木昭子議員の質問は終わりました。
       ─────────── ── ───────────
    45  5番 宮本 和実議員
○杉崎敏明 議長  続いて5番、宮本和実議員の質問を許します。
 5番、宮本和実議員。
   〔5 番 宮本 和実議員登壇〕
◆5番(宮本和実 議員)  皆さん、こんにちは。5番議員、宮本和実、ただいま議長からお許しをいただきましたので、本日最後の一般質問をさせていただきたいと思います。簡潔に、元気よく行っていこうかと思いますが、先ほどのお昼の御飯で、骨がのどに刺さってしまいまして、詰まる部分もあるかもしれませんが、どうぞお許しをいただきたいと思います。
 今回は、大きく2点の質問をさせていただきたいと思います。
 まず第1点目は、美しい住みやすいまちづくりを進めていくための手法として、PPP、パブリック・プライベート・パートナーシップと呼ばれる手法の1つであるストリートファニチャー事業について御提案をさせていただきます。
 このストリートファニチャー事業とは、本来は自治体やバス事業者が整備しなくてはならないバス停留所などの公共インフラを、民間企業が設計、製造、設置のほか、補修、交換、清掃などの維持管理までを含めて、すべて無償で行い、その代償として広告スペースの提供を受け運営する完全独立採算型の事業であります。
 調布市においては、念願であった京王線の連続立体化交差事業が始まり、数年後には中心市街地が大きく変わる最大の美しい町並みをつくるチャンスが訪れます。私は、このようなときこそ新しい手法を取り入れていくきっかけとしては、最高のチャンスではないかと考えております。
 以前に一般質問で私が御提案させていただきました企業広告の導入と同じ趣旨ではありますが、今後は財政難に苦しむ地方自治体には欠かせない手法の1つだと思います。具体的に御提案させていただきますと、この手法を導入する最高の機会となるのが、まず連立事業に伴う駅前の再構築であります。駅広研究会や鉄道敷地利用検討会でも市民の方々の御意見を取り入れながら、着々と構想ができつつありますが、基本理念は美しい町並み、高齢者に優しい町並み、市民にとって快適で利便性のある空間の創造ということであると思います。そうしたまちづくりの中のバスの停留所や道路上で必要とされるバリアフリー公衆トイレ、行政情報パネル、各種案内板、ベンチ、ごみ箱、街路灯など、公地に立っている建造物や設置物の多くが、このストリートファニチャー事業の対象となり得ます。
 例えば、このバス停留所で言えば、広告パネルつきバスシェルターとして、暴風ガラス、屋根つきでベンチを設置し、シェルターのデザイン、モデルを統一し、夜間照明をつけることによって、バス利用者、バス事業者にとっては風雨からの保護、ベンチなどの設備拡充、運行案内等バス利用者に必要な情報の提供、清潔、快適な環境などをつくれるメリットがあります。また、事業者にとっては、シェルターの整備、維持が無償で実現できます。そして、一般市民や自治体としても、都市景観、美観の維持向上、屋外広告の新しいモデルの提示、広報媒体としての利用、雇用機会の創出、さらには夜間照明による防犯効果などというメリットが期待できます。
 バス停に限らずトイレや街路灯、案内板なども、自治体が建設、維持管理している従来の自治体経営の手法から、民間の力を利用した、このストリートファニチャーの手法をぜひとも研究、検討、そして実現へと御提案をするものであります。このような取り組みは、連立事業のような新たにまちをつくり直す、こういった時期が最もきっかけとしてはよいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 ちなみに、このストリートファニチャー事業は、1960年代にフランスのパリで誕生した、パブリック・プライベート・パートナーシップ、PPP手法の事業であります。では、日本で既に多様な事業が行われるようになってきたPFI事業と何が違うかといえば、PFIは国や地方自治体が基本的な事業計画をつくり、資金やノウハウを提供する民間事業者を入札などで募る方法を指しております。これに対してPPPは、例えば事業の企画段階から民間事業者が参加するなど、より幅広い範囲を民間に任せる手法であります。
 PPP、PFIは、ともに本格的にはイギリスで発達をしてきた官民協力の手法でありますが、PPPの手法はPFIからスタートし、後に進化した手法と言われております。現在では、PFIはPPPの1つの手法であると位置づけられて、本家のイギリスを初め、ほかの国でもPFIという言葉は次第に使われなくなり、かわりにPPPが使われるようになってきたとも言われております。
 このような民間事業者の経営理念や経営手法を公共部門に適用して、公共部門の合理化や、コスト削減などを実現する公共経営論、NPM、ニュー・パブリック・マネジメントと呼ばれておりますが、これは以前に東府中の郷土の森で講演をしていただきました北川元三重県知事が話されていた公共経営論でもあります。現在では、社会資本整備のおくれている東ヨーロッパ諸国でも、90年代のイギリスに倣い、このPPPが盛んに取り入れられております。
 日本では、2003年1月に出された規制緩和によりまして、広告パネルつきバス停留所の設置が認められ、岡山市、横浜市、神戸市、そして万博をやりました名古屋市などが実施をスタートし始めました。自治体の財政負担軽減や、より良質な行政サービスを提供するためにも、ぜひともこのような新たな手法の御検討をお願いしたいと思います。
 続きまして、この駅前のまちづくりに合わせまして、駅前利用者の方の多くが不便を感じております駐輪場の問題ですが、今回は調布駅周辺の駐輪問題についてお聞きいたします。
 現在も甲州街道から旧道の間や、東口周辺などでも違法駐輪に悩まされている歩行者の方や、逆に自転車をどこにとめたらよいのかわからないという方も多くいるようであります。現在まとめられている連立事業後の調布駅駅前広場計画についての整備構想案からは、今ある南口ロータリー内の駐輪場もなくなるようですが、連立事業の工事期間である今と、完成後と、この駐輪問題について、どのように対処されていくのかお聞かせください。
 続きまして、大きな2点目の質問に入りたいと思います。
 以前に、議会の一般質問で御質問をさせていただきました学校給食の献立について、その後の検証と改善されたところがあるのか、現状と今後の対応についてお聞かせをいただきたいと思います。
 御承知のとおり、来年の4月より、残りの中学校が給食を開始され、市内公立小・中学校の全校に給食が導入されます。以前にもお話をさせていただきましたが、私は子供の好き嫌いに合わせていくのではなくて、健康を考えた食事を提供するべきだと強く考えております。そのためにも、日本食、特に主食はお米、米飯を主張させていただきました。担当部長からも、保護者や生徒たちの意見を聞き、栄養士と相談してできるだけ米飯ふやしていきたいとの旨の御答弁をいただきましたが、改めて幾つか質問をさせていただきたいと思います。
 まず1つ、中学校給食が親子調理方式で実施をされ、小学生と中学生が同じメニューの食事になっておりますが、量的な問題と、その献立の内容について、生徒や保護者、そして教員の反応、こういったものはいかがでしょうか。また、栄養士の意見についてもお聞かせください。
 2つ目に、食育の推進について、どのようにお考えなのか。また、食育とはどのような教育とお考えなのか、改めてお聞かせください。
 そして、第3点目に、主食を米飯にすることについて、どのようにお考えなのか。都市部においては米飯給食が非常に少ない現状ではありますが、完全米飯給食のモデル校などをつくってみてはどうかと思いますが、いかがでありますでしょうか。
 また、以前に小林充夫議員からも御提案がありましたが、地場野菜などを積極的に使用する地産地消の推進についてですが、現状をお聞かせください。
 今回は、大きく2点の質問をさせていただきましたが、どちらもこれから本格的なスタートをする事業であります。最初が肝心です。途中からでは変えることにも時間もかかり、多くのむだが伴います。新たな取り組みをするときこそ、最大の改革のチャンスだと思います。他の自治体の後追いをする及び腰な姿勢ではなく、前向きな姿勢の御答弁をよろしくお願い申し上げます。
○杉崎敏明 議長  答弁を求めます。望月都市整備部参事。
◎望月裕 都市整備部参事  ただいま、宮本和実議員より、民間の力を活用したストリートファニチャーの導入についての御質問をいただきましたので、お答えいたします。
 調布駅周辺につきましては、京王線連続立体交差事業によって鉄道が地下化されることに伴い、まちの様相が大きく変化することは容易に想像されるところであります。
 調布市では、連立事業と一体となった市街地再開発事業を初めとするまちづくり事業を鋭意推進するとともに、南北が一体化される駅前広場や、鉄道が地下化された後の鉄道敷地利用について、周辺との整合性を考慮し、市としての基本計画を現在検討中であります。
 バス停や公衆トイレ、案内板等、いわゆるストリートファニチャーの具体的な計画につきましては、基本計画の策定後に検討していくこととしております。施設の規模や配置、デザイン等を検討するに当たっては、良好な都市景観の形成やライフサイクルコスト、道路法など各種法令等を考慮し、市民や企業の参加、協力を得ながら進めていくことが重要であると考えております。
 議員御指摘のとおり、新たにさまざまな施設を製作、設置し、将来にわたって維持管理していくためには、多大な費用が必要となります。今後の社会情勢を考えると、公共の費用でそのすべてを賄うのではなく、民間の資金やノウハウを有効に活用することは、非常に有意義なことであると考えております。
 今後は、他都市での取り組みを調査、研究するとともに、具体的な施設を計画する際は、民間活力の有効活用についても検討してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○杉崎敏明 議長  工藤環境部長。
◎工藤忠雄 環境部長  私からは、調布駅前の自転車等駐車場対策につきましての御質問をいただきましたので、お答えさせていただきます。
 最初に、調布駅周辺の自転車等駐車場の状況についてであります。現在、市内全体には43ヵ所、約2万5,000台の自転車等駐車場がございます。
 うち、調布駅周辺につきましては10ヵ所、約7,500台を確保しておりますが、ピーク時には満車の状態であり、駅前広場や大型店舗の歩道上に自転車が放置される状況が起きております。
 このため、車いすや歩行者の通行の妨げとなるばかりではなく、緊急車両の活動の支障となるおそれも出ておりますことから、それらの自転車に対する警告札での注意、撤去等の対応をしているところであります。
 これらの放置自転車対策といたしまして、調布駅周辺で平成16年度は年間5,300台の自転車を撤去しております。残念ながら、引き取りに来る方は、その約半分でございます。
 このため、自転車等駐車場の確保に努めておりますが、駅前の一等地のため、用地確保が困難な状況の中、現在の整理員、誘導員の弾力的な活用によりまして、今まで以上に放置自転車の取り締まりを徹底してまいりたいと考えております。
 また、自転車利用のマナーの向上について、駅前放置自転車クリーンキャンペーンの実施など、調布警察署等関係機関と連携を図りながら、啓発活動を推進してまいりたいと考えております。
 次に、京王線連続立体交差事業完了後の調布駅周辺の自転車等駐車場対策についてでございますが、現在、調布駅周辺の自転車等駐車場10ヵ所のうち5ヵ所は地主の御厚意によりましてお借りしていることから、いつ返還しなければならなくなるのか、常に不安を抱えている状態となっております。
 このようなことから、事業完了後のまちづくりを想定した自転車対策総合計画を現在策定中でございます。その計画の中で、鉄道敷地の活用も視野に入れた自転車等駐車場の整備について検討してまいります。
 いずれにいたしましても、調布駅は都心に近く、交通至便に恵まれているベッドタウンとして今後も人口が増加しているとともに、自転車が環境にもすぐれて手軽な交通手段であり、駅周辺への自転車利用者が今後も増加している傾向にあります。
 今後とも自転車等駐車場の恒久的な確保と、利用者のマナーの向上のための意識啓発活動等を推進し、安全で快適な自転車利用の対策を推進してまいりますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  平野教育部長。
◎平野義幸 教育部長  私からは、学校給食の献立内容の検証と改善点についてお答えさせていただきます。
 今年度から、中学校4校におきまして給食を開始いたしておりますけれど、給食の申し込み状況につきましては、1学期、2学期とも全生徒の約94%となっており、保護者の方に御理解をいただいたと認識しております。
 また、給食を開始した中学校4校の生徒に、昼食に関するアンケート調査を実施いたしましたところ、おいしい、量がちょうどいいといった回答が多くを占めております。ただ、一方で、味が濃い、薄いといった意見や、量が多い、少ないといった意見もいただいております。栄養士は、生徒の反応を見ながら調整いたしております。
 また、この献立については、親子調理方式であり、小学校と同一の内容となっております。しかし、小学校と中学生とは体格や運動量、食事量及び味に対する嗜好等に違いがあり、アンケートでも御意見をいただいていることから、栄養士は調理員とも調整し、中学生にもおいしく食べてもらえるよう努力をしているところでございます。今後、中学校生徒へのアンケート調査結果や、保護者等への試食会での御意見や御要望を参考に、献立の内容について反映するため、現在検証を進めているところでございます。
 次に、食育の推進についてでございます。子供たちに朝食の欠食、孤食、肥満傾向が見られ、正しい食事のとり方や望ましい食習慣を身につけ、生涯にわたって健康で生き生きとした生活を送ることができるような食に関する指導が重要と考えております。
 こうしたことから、食品の安全性等の判断能力の育成や、地場農産物への理解、食文化の継承、自然の恵みや勤労の大切さの理解を得られるような教育が必要と考えております。
 今後、食生活指針や本年7月に施行されました食育基本法に基づき、教育活動を通じ、発達段階に応じて食生活に関する指導を推進できるよう検討してまいりますので、御理解くださいますようお願いいたします。
 続きまして、米飯給食に関してですが、米飯給食が小児生活習慣病予防のための砂糖や脂肪の摂取の抑制や、そしゃくという観点からも健康によいとの認識で、回数の拡大に努めているところであります。週当たりの米飯給食回数は、11月時点で前年と比較して、小学校では12.3%増加し2.6回、中学校では2.9回となっております。今後、米飯給食モデル校も視野に入れ、米飯給食回数の増加を図ってまいりたいと考えております。
 最後になりますが、給食食材への地場野菜使用の現状につきましては、現在小学校17校が給食の食材として地場野菜を取り入れ、食や農についての理解を深める取り組みなどをいたしております。今後も学校への地場野菜の安定供給や品数、品質の確保の方法などについて、食材を発注する栄養士と市内の小学校と地元の農家を結ぶ組織であるS&Aや地元農業者団体等、関係機関と協議をし、地場野菜活用拡大に取り組んでまいりたいと思います。よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
 以上でございます。
○杉崎敏明 議長  5番、宮本和実議員。
◆5番(宮本和実 議員)  御丁寧な御答弁まことにありがとうございました。
 それでは、私の意見を含めましてまとめをさせていただきたいと思います。
 今回、この2点の質問をさせていただきましたが、まず1点目のストリートファニチャー事業ですが、研究、検討されるという前向きな御答弁をいただきましたが、今回、私が提案した連立事業に合わせた駅前の整備は、あくまでもこのような手法の取り組みの1つの例でありまして、大きく見ればさまざまなところで活用できるものであると思います。例えば、これから道をつくっていく調布保谷線ですとか、深大寺、観光名所としての町並みづくりなどにも活用はできるんではないかと思っております。
 また、企業広告という手法から見れば、既に実施をされている市報や便利帳だけでなく、さまざまな分野でも活用が可能であると思いますし、今回御提案させていただいた手法も屋外広告の1つだと思っております。
 ただ1つ、行政側の問題点を指摘させていただくのであれば、やはり縦割りの組織構造が、こういった新たな発想や取り組みというものが生まれづらい原因の1つであるとは思っています。組織については、先ほど大河議員からも質問がございましたけれども、現状の組織で考えるのであれば、やはり政策室が先頭に立って、各部署の横断的な改革、あるいは発想というものを進めていただきたいと思っております。
 今、この調布市政に求められていることは一体何なのか、そういうことを考えると、私はやはり少子高齢化社会に備えたまちづくりだと思っています。今回、一般質問においても多くの議員の方が、教育の分野の質問をされております。そういったものを見てもわかると思いますが、子供を安心して育てられる、そして高齢者が安心して暮らせる、そういったまちをつくるには、やはり財源の確保ということも並行して行っていかなければ実現することはできないと思います。今後の地方分権の社会に生き残っていくためにも、民間の力をどう利用、活用していくかということを庁内においても、より真剣に研究をしていただけたらと思います。
 そしてまた、自転車問題についても、これからまちづくりを進めていく上で、やはりどんどん自転車というものはふえていくと思います。そういった意味でも連立事業に合わせて駐輪場問題、真剣に取り組んでいただきたいと思います。
 そして、2点目の給食の問題でありますけれども、米飯給食が健康によく、回数をふやす努力をされているということでありますが、そうであれば御答弁の中にもありました米飯給食のモデル校、これを完全米飯給食のモデル校の実現というものにぜひとも全力を挙げていただきたいと思います。まだ、日本全国を見ても、山間部、そういったところは別ですが、この都市部の中ではほとんど例のないことであります。他市に先がけて取り組んでいただけますよう、ぜひともよろしくお願いをしたいと思います。
 また、地産地消、地場野菜を取り入れていくということも大事だと思うんですが、逆に農家の方々にもいろいろな努力をしていただけないと、この給食に対してすべてものを運んでいくということも難しいかと思います。そういった意味でも、お互いにそこは努力をし合うような形の仕組みを早くつくっていけたらと思いますので、御努力のほどお願い申し上げます。
 最後に、先ほども申し上げましたけれども、他市の後追いをする弱腰な姿勢ではなく、前向きな姿勢で、これからも市政運営に取り組んでいただけますようお願い申し上げまして、一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○杉崎敏明 議長  以上で5番、宮本和実議員の質問は終わりました。
 これで一般質問はすべて終了いたしました。
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○杉崎敏明 議長  以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。
 議会運営委員長の報告のとおり、委員会審査等のため、12月9日から12月15日までの7日間休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○杉崎敏明 議長  御異議なしと認めます。よって、12月9日から12月15日までの7日間休会とすることに決しました。
 したがいまして、12月16日午前9時に御参集願います。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後 3時32分 散会