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東京都 葛飾区

平成17年第2回定例会(第1日 6月 6日)




平成17年第2回定例会(第1日 6月 6日)





      平成17年第2回葛飾区議会定例会会議録


    平成17年6月6日              於  葛飾区議会議場


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 出 席 議 員 (44名)


    1番  むらまつ 勝康         2番  清 水   忠


    3番  会 田 浩 貞         4番  小 用   進


    5番  ふ せ 秀 明         6番  秋 家 聡 明


    7番  大 森 義 明         8番  上 原 ゆみえ


    9番  黒柳 じょうじ        10番  く ぼ 洋 子


   11番  三小田 准 一        12番  渡 辺 キヨ子


   13番  丸 山 銀 一        14番  杉 浦 よう子


   15番  斉 藤 初 夫        16番  秋本こうたろう


   17番  新 村 秀 男        18番  安 西 俊 一


   19番  福 本 亜細亜        20番  加 藤 和 男


   22番  大 高   拓        23番  早 川 久美子


   24番  鈴木 なおひろ        25番  鈴 木   烈


   26番  谷野せいしろう        27番  峯 岸   實


   28番  舟 坂 ちかお        29番  梅 沢 五十六


   30番  池田 ひさよし        31番  倉 沢 よう次


   32番  出口 よしゆき        33番  牛 山   正


   34番  大 塚   武        35番  中 村 しんご


   36番  野 島 英 夫        37番  渡 辺 好 枝


   38番  高 橋 信 夫        39番  小笠原 光 雄


   40番  遠 藤 勝 男        41番  反 町 直 志


   43番  矢島 やすたか        44番  ? 橋   侃


   45番  中 村 武 夫        46番  石 井 みさお


 欠 席 議 員  (1名)


   47番  石 田 千 秋





 出席説明員


   区長               青 木   勇


   助役               八木原 利 勝


   収入役              井 上   毅


   政策経営部長           青 木 克 徳


   総務部長             ? 橋 計次郎


   地域振興部長           高 橋 成 彰


   環境部長             鈴 木 昭 仁


   福祉部長             西 村 政 次


   保健所長             東海林 文 夫


   子育て支援部長          筧     勲


   都市整備部長           ? 澤 恒 雄


   都市施設担当部長         秋 田 貞 夫


   企画課長             濱 中   輝


   総務課長             菱 沼   実


   教育長              山 崎 喜久雄


   教育次長             小 川 幸 男


   教育振興担当部長         柏 崎 裕 紀





 欠席説明員  (0名)





 区議会事務局


   事務局長    都 筑 順 三   次   長  太 田   隆


   議事担当係長  種 井 秀 樹   議事担当係長 長 嶋 和 江


   議事担当係長  中 島 幸 一   議事担当係長 長 妻 正 美


   書  記    岩 佐 香奈子





   速   記   関 根 優 子








議 事 日 程





第 1  会期について


第 2  区政一般質問     33番 牛 山   正 議員


                38番 高 橋 信 夫 議員


                23番 早 川 久美子 議員


                 6番 秋 家 聡 明 議員


                14番 杉 浦 よう子 議員


                35番 中 村 しんご 議員


第 3  議  案  第40号 葛飾区特別区税条例の一部を改正する条例


第 4  議  案  第41号 葛飾区事務手数料条例の一部を改正する条例


第 5  議  案  第42号 災害に際し応急措置の業務に従事した者等に係る損害補


                償に関する条例の一部を改正する条例


第 6  議  案  第43号 葛飾区東四つ木工場ビル条例の一部を改正する条例


第 7  議  案  第44号 葛飾区保育の実施及び保育料等に関する条例の一部を改


                正する条例


第 8  議  案  第45号 葛飾区緑の保護と育成に関する条例の一部を改正する条


                例


第 9  議  案  第46号 葛飾区亀有南駐車場条例の一部を改正する条例


第10  議  案  第47号 葛飾区公共無人管理駐車場条例の一部を改正する条例


第11  議  案  第48号 葛飾区立住吉小学校耐震補強その他工事請負契約締結に


                ついて


第12  議  案  第49号 葛飾区立東柴又小学校耐震補強その他工事請負契約締結


                について


第13  議  案  第50号 葛飾区立本田中学校耐震補強その他工事請負契約締結に


                ついて


第14  議  案  第51号 都市計画道路補助第264号線(三和橋付近)橋梁架替


                (その3)工事請負契約締結について


第15  議  案  第52号 曳舟川親水公園(白鳥二丁目)拡張工事請負契約締結に


                ついて


第16  議  案  第53号 IT基盤整備用パーソナルコンピュータの買入れについ


                て


第17  議  案  第54号 コンテナボックス(葛飾区コンテナ中継所18立方メー


                トル)の買入れについて


第18  議  案  第55号 小型プレス車の買入れについて








  午前10時1分開議


○(谷野せいしろう議長) 出席議員は定足数に達しております。


 ただいまから、平成17年第2回葛飾区議会定例会を開会いたします。


 これより本日の会議を開きます。


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○(谷野せいしろう議長) 初めに、会議録署名議員を指名いたします。


 本日の会議録署名議員については、会議規則第121条の規定により、


   1番 むらまつ 勝康 議員


   3番 会 田 浩 貞 議員


  45番 中 村 武 夫 議員


 の3名を指名いたします。


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○(谷野せいしろう議長) 次に、事務局長に庶務報告をいたさせます。


○(都筑順三事務局長)(報告)


 庶務報告を申し上げます。


 47番、石田千秋議員から、所用により本会議を欠席する旨の届け出がありました。


 次に、伊藤まさき議員から、一身上の都合により、平成17年5月17日をもって議員を辞職したい旨の願い出が5月13日にありましたので、地方自治法第126条の規定により、これを許可いたしました。なお、公職選挙法第111条第1項第3号の規定により、欠員が生じた旨、5月18日付で葛飾区選挙管理委員会に通知しました。


 次に、区長から平成17年5月30日付専決処分報告書及び平成16年度個人情報保護制度の運用状況について(報告)、並びに財団法人葛飾区スポーツ振興公社、財団法人葛飾区地域振興協会、葛飾区土地開発公社、財団法人葛飾区文化国際財団の各出資法人の経営状況説明書類が議長あて提出されましたので、既に送付しておきました。


 また、本区監査委員から、例月出納検査報告書(3月末日、4月末日現在)が議長あて提出されましたので、既に送付しておきました。


 〔資料編参照〕


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○(谷野せいしろう議長) 区長から発言の申し出がありますので、これを許します。


 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) おはようございます。


 平成17年第2回区議会定例会の開催に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。


 平成17年度も2カ月が経過をいたしましたが、本年度の各事業は新政策推進システムを活用し、重点領域分野の選択や、それらの分野への行財政資源の集中的投入を行うことにより編成をいたしました平成17年度当初予算に基づいて、順調に推移をしております。区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力に対し、この場をおかりいたしまして深く感謝を申し上げます。


 さて、我が国の景気動向でございますが、内閣府の5月の月例経済報告によりますと、景気は一部に弱い動きが続くものの、緩やかに回復をしている。先行きについては、企業部門の好調さが持続をしており、世界経済の着実な回復に伴って景気回復は底がたく推移すると見込まれるとの基調判断が示され、雇用情勢については、厳しさが残るものの改善をしている。個人消費については、持ち直しの動きが見られるとしております。


 しかしながら、低下傾向で推移しているとはいえ、4%台と引き続き高水準にある完全失業率や、基調として横ばいの賃金動向などから、景気の動向はまだまだ油断ができない状況にあると認識をしているところであります。


 このような中、本区の行財政環境は、本年度も引き続き厳しい状況が続くものと考えられますが、ご案内の子供を産み育てたくなる環境づくり、高齢者のいきいきとした暮らしを支える取り組みをはじめとする五つの重要施策を着実に実施し、その目指すべき成果が得られるように努力を傾注してまいりたいと思います。


 同時に、日々に生じる課題や問題点、区民の皆様の要望等につきましても適切に対応することはもとより、中長期の展望を持ちながら、明日の元気な葛飾を実現してまいりたいと考えております。


 以下、平成17年度の五つの重要施策を推進するに当たりまして、主な重点事業の進捗状況について申し上げます。


 まず、子供を産み育てたくなる環境づくりについて申し上げます。


 初めに、子育て支援策の充実についてであります。ご案内のとおり、本区では次世代育成支援対策推進法に基づきまして、本年4月に子育て支援行動計画を策定し、現在、子育て支援課の窓口や区政情報コーナー、ホームページ等で公表をしております。この計画は、平成21年度を最終年度とし、今後5年間で区が実施する施策や具体的な事業について定めております。今後はこの計画に沿って、児童虐待への積極的な対応や保育所待機児の解消をはじめ、子供を産み育てたくなる環境づくりの一層の推進を図ってまいります。


 この子育て支援行動計画の策定にあわせて、本年4月に子育て支援部の組織を改正し、育成課、子育て支援課、保育管理課の3課体制にするとともに、福祉部の東西生活課から、母子相談にかかわる業務を移管し、ひとり親家庭への支援の充実を含めて、子育て支援行動計画に定めた事業を着実に実施をすることができる総合的な体制を整えたところでございます。


 本年度の取り組み状況でございますが、保育所待機児の解消につきましては、本年4月に青戸平和公園内に定員45名の青戸もも保育園が、また京成青砥駅前に定員43名の認証保育所、キャンディパーク保育園がそれぞれ開園をいたしました。また、6月1日には旧小谷野小学校に定員64名の小谷野しょうぶ保育園が開園をし、本区では初めてとなる年末年始保育をはじめ、休日保育や一時保育、病後児保育などを開始をし、多様な保育の充実に努めております。さらに本年秋ごろには、東立石二丁目に定員10名程度の認証保育所が開設される予定であります。


 また、学童保育クラブの整備につきましては、私立金町学童保育クラブへの入会希望の児童数が増加をしたことに伴い、本年4月に、金町小学校の通学区域内に20名の児童の受け入れが可能な分室として、区の助成によりつばさ学童保育クラブが設置をされました。


 次に、教育振興ビジョンの進捗状況について申し上げます。


 初めに、確かな学力の定着についての取り組みであります。


 去る4月12日に、区立小中学校全校におきまして、小学校4年生以上と中学校全学年を対象に、学習到達度調査と学習意識調査を実施いたしました。学習到達度調査により、児童・生徒の基礎的、基本的な学習内容の定着度を検証するとともに、学習意識調査では、家庭での学習習慣や生活習慣などをアンケート形式で聞き、学習に対する意識や家庭での生活習慣などと学力との相関関係を検証いたします。


 先日、調査結果の一部がまとまりましたので、その結果について申し上げます。


 まず、学習到達度調査でありますが、基礎的な学習内容において、各学年の目指すべき目標値を超えた児童・生徒の割合である達成率についてご説明をいたします。小学校では、国語と算数の2教科を対象に調査を行い、国語は4年生以上のすべての学年で、70%から80%台の達成率で、おおむね満足できるものでありました。しかしながら、算数につきましては達成率が70%を超えた学年は4年生のみという結果になっております。


 次に、中学校では国語、数学、英語の3教科を対象といたしました。国語では達成率が70%を超えた学年は1年生のみであり、数学ではいずれの学年でも達成率が70%に満たない状況でありました。また、英語では、2年、3年生ともに達成率が70%を超え、おおむね満足できる結果になっております。


 次に、学習意識調査の結果を申し上げます。


 まず、好ましい意識として、75%の児童・生徒が学校へ行くのが楽しいと感じていることが挙げられます。特に中学校1年生は約85%と高い割合になっております。また、近所の人に会ったとき、あいさつをしていると答えた児童・生徒の割合は、小学校、中学校とも全学年において80%以上の高い割合でありました。学校外でも多くの児童・生徒があいさつをしている実態がうかがえます。


 一方、改善が必要と考えられる事項としましては、まず、読書の習慣についてであります。1カ月の平均読書冊数が、小学校4年生から6年生の平均で7冊、中学校の全学年の平均で約3冊であり、小中学校とも学年が進むにつれて、1カ月の平均読書冊数が少なくなっております。また、テレビを見る時間については、平日の1日平均時間が小学校で4年生の101分から、6年生の117分、中学校では1年生の123分から3年生の130分となっており、学年が上がるに従い、時間が増えているという結果が出ております。


 今後、学習到達度調査及び学習意識調査の調査結果をさらに細かく分析をするとともに、この二つの調査結果の相関関係を検証し、授業や指導方法の改善、児童・生徒一人一人に応じたきめ細かな指導を行うための資料として活用をしてまいりたいと考えております。


 また、その他に確かな学力の定着につきましては、今年度、各種の取り組みを予定しておりますが、そのうち各学校での読書活動を推進するための学校図書館支援指導員の配置につきましては、4月から配置校を6校から29校へ拡大をするとともに、蔵書の有効活用を図るため、区内の学校間における図書交換車の運行を開始いたしました。また、習熟度に応じた少人数授業を推進するための学習指導員を25名から30名に増員をいたしました。


 第二に、あいさつ運動の取り組みについて申し上げます。


 区立小中学校においては、毎年4月と11月をあいさつ運動強化月間としております。この活動の輪を家庭や地域へ広げていくために、本年4月の強化月間におきましてはポスターコンクールを実施し、839点の応募作品の中の優秀作品を区民ホールで展示し、うち最優秀作品1点につきましては、啓発ポスターとして印刷をし、小中学校内での掲示にとどめず、各地域の青少年育成地区委員会や青少年委員、子供会、わくわくチャレンジ広場の関係者など、各関係団体へ配布をいたしました。今後は、11月の強化月間に向けて横断幕の作成や標語を募集するなど、さまざまなPR活動に努めて、あいさつ運動の輪をさらに広げてまいりたいと考えております。


 第三に、小学校普通教室の冷房化について申し上げます。


 児童・生徒が勉強しやすい環境をつくるため、現在、小学校の普通教室などと保田養護学校の冷房化工事を行っており、7月から冷房機器が稼働いたします。これにより、小学校の夏季休業日における夏季学習教室も快適な環境の中でより能率的な学習ができることとなります。今後は、昨年度の冷房化を実施いたしました中学校での成果を踏まえながら、小学校につきましても、確かな学力を定着させるための取り組みについて検討を進めてまいりたいと考えております。


 次に、高齢者のいきいきした暮らしを支える取り組みの分野における介護保険サービスの基盤整備について申し上げます。


 本年6月1日に、区内で6番目の介護老人保健施設となる、定員150名のお花茶屋ロイヤルケアセンターが四つ木五丁目19番に開設をされました。また、区内で7番目となる定員150名の仮称青戸こはるびの里が、青戸七丁目の旧東洋インキグラウンド跡地に来年1月の竣工を目指して建設中であります。これらの施設を加えますと、本区の介護老人保健施設の総定員は873人となり、第2期介護保険事業計画の整備目標である823人を50人分上回ることになり、本区の要介護認定者に対する介護老人保健施設の整備率は23区でも一、二を争うことになるものと見込んでおります。


 今後とも、介護保険事業計画に基づき、事業者が行う高齢者施設の整備を支援することにより、介護保険サービスの基盤整備を着実に進めてまいります。


 次に、区民とともに創る元気・安全・快適なまちづくりの分野における、きれいで清潔なまちづくりについて申し上げます。


 きれいで清潔なまちを実現するためには、区民や事業者、通勤・通学者等々、あらゆる人々にご理解とご協力を得ることが何よりも重要であります。このため、さきの第1回区議会定例会におきまして議決をいただきました、葛飾区きれいで清潔なまちをつくる条例の整備や内容等につきまして、広報かつしかやかつしかエフエムでの周知をはじめ、こどもまつりや、新小岩地域ふれあいまつりなどの地域のイベントでのキャンペーン、区内各駅でのポスターの掲示、JR新小岩・金町・亀有駅での横断幕やのぼり旗の掲出、自動車による巡回広報など、さまざまな方法で周知活動を行っております。今後は、8月1日の条例施行日に向けて、地域の方々と一緒に駅頭でのキャンペーンを行うなど、きれいで清潔なまちづくりの推進に向けてさらに取り組みを強化してまいりたいと考えております。


 また、条例施行日におきましては、ポイ捨てや歩きタバコの実態調査など、取り組みの効果につきましても検証してまいります。


 次に、公共交通網の充実について申し上げます。


 高齢社会の進展や障害者の方々の社会参加が進む中、より多くの区民の方々の交通の利便性を向上させる手段として、バス等の公共交通網の充実に対する期待は非常に高まっております。区では、平成9年度に実施をいたしました葛飾区交通アクセス改善調査に基づき、これまで小菅一丁目地区の地域乗合タクシー運行事業の実施をはじめ、地元議員をはじめとする地域の方々のご尽力により実現をしたバス事業者による南水元地区の循環コミュニティバスの運行、さらには亀有駅から水元地域へのバス路線の新設等を進めてまいりました。


 また、本年7月には、地域福祉障害者センター(ウェルピアかつしか)と、亀有・金町駅を結ぶ新たなバスの運行が予定されているところであります。今後とも、関係をするバス事業者との連携を図りながら、バス路線の新設や既存路線の延伸、大規模工場跡地等の開発に伴う新たな需要への対応など、公共交通網の充実に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、新たな課題への対応として、現在策定中の葛飾区基本計画について申し上げます。


 ご案内のとおり、区では現在、平成18年度から27年度までの10カ年にわたる基本計画を策定中であります。平成2年の基本構想の将来像として、水と緑ゆたかな心ふれあう住みよいまちを定め、この基本構想に基づき、平成3年及び平成9年と、二次にわたり基本計画を策定し、現在に至っております。


 この間、本区を取り巻く行財政環境は、バブル経済の崩壊後の長引く不況による財政状況の悪化をはじめ、急速に進展する少子高齢化、ITの普及による高度情報化、地球規模での環境悪化、経済のグローバル化やデフレ不況による中小企業の経営の悪化、犯罪や事故、そして頻発する災害の発生への不安など、区民を取り巻く社会環境は大きく変化をしております。


 このような新たな社会経済状況を踏まえまして、平成18年度に終了をする現在の基本計画を1年切り上げ、引き続いて区民のだれもが明るい、夢と希望を持てる元気なまち葛飾の実現に向けた取り組みを18年度からスタートをさせるため、現在、新たな基本計画の策定作業を鋭意進めているところであり、その状況は逐次所管の委員会を通じて区議会にご報告をしているところであります。


 策定作業は、区民との協働による区政運営を基調とし、区と区民とでつくり上げ、区と区民が共有する計画とするために、多くの区民の方々の参加を得て進めており、区民参加の策定委員会をはじめ、区民モニターや世論調査、政策・施策マーケティング調査等を実施をし、集計したデータを区民の皆様にわかりやすい形で計画に組み込んでまいります。


 また、厳しい財政状況にも柔軟に対応できる計画とするために、優先すべき政策や施策、事業とともに目標や成果をわかりやすく数値で明らかにし、行政評価制度を軸に、経営資源の最適化や事務事業の改革を効果的かつ効率的に進めていくために、計画、実行、評価、改善、すなわちPDCAサイクルを活用してまいります。


 さらに、区民の皆様のご意見や統計資料をもとに、にぎわい、安全、安心、快適、協働、そして経営の視点から、戦略的な政策の展開をお示しし、今後の区政の長期的ビジョンを明らかにしてまいります。先駆的な取り組みにつきましては、リーディングプロジェクトとして私みずからが積極的に開拓をしていくことで、元気な葛飾を全国にアピールをしてまいります。現在、基本計画の素案をまとめておりますが、今後、この素案に対してパブリックコメントの実施をはじめ、幅広い方々のご意見をちょうだいしてまいりたいと考えております。


 なお、進捗状況につきましては、随時区議会にご報告をし、ご意見を伺ってまいります。


 以上、平成17年度の主な重点事業の進捗状況について申し上げましたが、このように平成17年度は葛飾区のこれから進むべき道筋を決定する重要な1年であり、また先ほど申し上げたとおり、現在、策定中の基本計画は、平成18年度以降の10年間をその期間としております。一方、私の区長としての任期もあとわずかとなりましたので、この際、今後の区政運営についての考え方を申し述べさせていただきたいと思います。


 私はこれまで3期12年にわたって、区政の信頼回復と行財政の基礎固めを目指して、公正で透明な、そして簡素で効率的な行政運営と、景気に左右されない安定した財政基盤の構築に向けて、鋭意経営改革に取り組み、平成13年度以来5年にわたって財政不足を解消した収支バランスのとれた予算編成を実現してまいりました。この結果、今、区政はようやく安定基調に移行をしてまいったところと考えております。これからは、この安定した行財政運営のもと、地方分権の流れの中で21世紀にふさわしい地域特性を生かした個性的で活気のある葛飾を創造していくことが必要であると考えております。


 現在、私が先頭に立って取り組むべき課題としては、三位一体改革への対応や主要5課題問題の解決をはじめ、都心区と比べて本区が立ちおくれている各駅周辺を中心とした都市基盤の整備や鉄道網の整備、犯罪や事故のない、そして災害にも強い、安全、安心、快適なまちづくり、少子高齢社会に対応する施策を、より一層安定したものに構築をして推進をしていくこと、そして二次にわたる経営改革の成果を踏まえて、さらに簡素で安定した行財政基盤を完成すべく、新しい公共経営の視点から指定管理者制度等、民間活力の活用をもより一層推進をするとともに、簡素化した執行体制の力を余さず発揮をさせるために、職員の育成や人材の確保により一層力を注ぐこと等々が当面の解決すべき課題であると認識をしております。


 こうした課題への対応を含め、次期の基本計画を作成し、それを着実を推進をしていくことが求められていると考えております。私は、この先の葛飾区のよりよい発展を求めて、これまでに築き上げた基礎をさらにより強固なものとして、その上に立って次の世代に引き継ぐために、これまで私の区政運営の総まとめを行って、加えて現在の区民の皆様が将来の葛飾区に夢と希望を持っていただけるように、区議会の皆様とも連携をしながら、明日の元気な葛飾づくりに向けて、積極的に今後の区政を展開してまいりたいと考えております。


 そのため、私といたしましては、許されるならば、引き続き区政を担当してこれらの課題に誠意と責任を持って取り組むことが、これまでにご協力をいただきました区議会並びに区民の皆様に対しての果たすべき道であると決断をしているところでございます。


 区議会をはじめ各方面の方々のご理解をお願い申し上げまして、平成17年第2回区議会定例会の開催に当たりましてのごあいさつといたします。


 なお、本定例会にご提案を申し上げます案件につきましては、後ほど上程の折に、主管者から詳細にわたりご説明をさせていただきますので、十分にご審議をいただき、よろしくご決定を賜りますようお願いを申し上げます。


 ご清聴ありがとうございました。(拍手)


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○(谷野せいしろう議長) これより本日の日程に入ります。


 日程第1、会期についてを議題といたします。


 お諮りいたします。


 今期定例会の会期については、本日から6月23日までの18日間とすることに異議ありませんか。


 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


 異議なしと認め、会期については、本日から6月23日までの18日間と決定いたしました。


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○(谷野せいしろう議長) 次に、日程第2、区政一般質問を行います。


 質問は通告の順に許します。質問者は、要点を簡潔、明瞭にご質問願い、また答弁者は質問の要旨を把握の上、明確にお答えください。


 33番、牛山 正議員。


 〔33番 牛山 正議員 登壇〕(拍手)


○33番(牛山 正議員) お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、区長並びに関係理事者に対し一般質問をさせていただきます。


 初めに、新基本計画の策定についてお伺いいたします。


 基本計画は区政の骨格をなす重要なものであり、区民が将来にわたり希望の持てるものでなければならないと考えます。青木区長はさきの区長あいさつの中で基本計画についてのお考えを述べられ、さらに引き続き区長みずから先頭に立って、その計画、立案、実行のかじ取りをされるとのご決意を示されましたことに敬意を表します。


 区長は、これまで二次にわたる基本計画において、葛飾区の将来像である水と緑豊かな心ふれあう住みよいまちの実現に尽力され、その間、経営改革宣言のもと、すべての事務事業の見直しを進め、厳しい財政状況を克服してこられましたことを改めて評価するところであります。


 景気の兆しも明るさを増しているとの総体的な見解が内閣府の月例報告などで示されているものの、本区の財政環境は依然厳しい状況にあると認識しております。このような現状にあって、医療をはじめ高齢者支援、子育て支援、防災・防犯対策、街づくり、学校教育、IT化の推進など、今後10年への区民の期待はより大きなものとなっています。国の三位一体改革や都区の主要5課題をはじめ、地方分権が一層進展する中にあって、今後10年の区政のかじ取りいかんに本区の将来がかかっていると言っても過言ではありません。


 今後の区政を考えたとき、少子高齢化に伴い、納税者数の減少と扶助費等の増加という避けては通れない課題を抱えており、加えて中小零細企業の多い本区にとっては、景気の回復はおくれがちであり、引き続き厳しい財政環境下にあって、より少ない経費でよりよい区民サービスを提供するためには、聖域なき改革を断行して、計画を推進するための財源を積極的に確保していく必要があると考えます。


 同時に、限りある経営資源を有効に活用するためには、真に重要な政策や事業を見きわめ、経営資源を最適な方法で配分していく必要があると考えます。一方で、人的資源という観点から見ると、今後10年の間に団塊の世代の多くが定年を迎えます。その方々が地域で活躍できる場を提供していくことも大事であると考えます。


 そこでお伺いいたします。新基本計画において、区民の幸せを実現していくためにどのようなビジョンを描き、今後の区政運営に取り組まれるのかお考えをお示しください。


 実効性ある計画推進に当たり、新たな仕組みが必要と考えますが、ご見解をお聞かせください。また、その具体的な方策についてお示しください。


 現在、新基本計画を策定中とのことですが、検討中の重点事項について、その概要をお示しください。また、最近、ガーデニングが注目されていますが、公園などで花を育てたいという区民の方は少なくありません。駅前や公園、歩道の植え込み、河川敷や未利用地などを有効利用し、植生を考え、維持管理にも配慮した花のある街づくり・公園づくりを重点事業の中に取り入れ、進めるべきと考えますが、ご見解をお聞かせください。


 次に、区民との協働事業の推進についてお尋ねいたします。


 本区はこれまでも自治町会や青少年育成地区委員会、各種ボランティア団体等と連携・協働して区政を推進してまいりましたが、障害をお持ちの方や高齢者における在宅福祉の推進、子育て支援、防災対策、環境問題、街づくりなど、これまで以上に区民との連携・協働を進めるべきと考えます。


 そこで、連携・協働を進めるに当たっては、これまでご尽力いただき、実績のある自治町会等の団体との連携推進を第一義とした上で、課題によってはNPOのような課題対応型の団体とも協働を進めるべきと考えます。また、連携・協働に当たっては、現在行われている取り組みの枠を前提にした協働を考えるのではなく、単独では取り組みが難しい課題についても、行政と団体が互いに役割分担し、協力することで、新たな取り組みが可能になると考えられるので、既存の枠にとらわれることなく、柔軟に進めていくことが大切であります。そのような視点から見ると、今年度から本区で始めたNPO等との協働事業提案制度は、新たな取り組みの第一歩として評価いたします。


 この制度において、連携・協働する団体等は、おおむね課題の解決に向けた熱意や思いがあっても、それを実現するための活動拠点や財政基盤が脆弱なことが多く、事業を推進するに当たっては区の支援が必要であり、育成をしていくという観点も大事であると考えます。


 そこでお尋ねいたします。区民との連携・協働の必要性について、どのように認識され、連携・協働の相手としてどのようなものを考えているのかお示しください。


 NPOなどとの協働事業提案制度について、制度の趣旨、内容はどのようなものなのか。また適正な審査が必要と考えますが、本区においてはどのような審査が行われるのか。そして、この制度を今後どのようなものにしていくお考えなのかをお示しください。


 連携・協働の相手方の団体の支援や育成について、どのようにお考えなのか、ご見解をお示しください。


 次に、耐震改修制度の今後の取り組みについてご質問いたします。


 本年は、平成7年1月17日に発生した我が国の地震災害にとって決して忘れることのできない阪神・淡路大震災から10年目に当たります。本区においては、阪神・淡路大震災を教訓に、木造住宅の耐震診断助成を行ってまいりました。その成果は100棟を超えると聞いております。しかしながら、診断をした多くの建物は倒壊の危険性、耐震上の不安があるにもかかわらず、耐震改修などへの取り組みは、そのうちの2割程度にすぎないと聞いております。こうした実態を踏まえ、本年度予算において他区に先駆け、木造住宅の耐震改修助成の経費を計上したことは、長年の課題である木造密集市街地改善のためにも、大きな契機になるものと期待しております。


 震災時には、被災者の方々が一日も早く復興に取りかかることができるようにするためには、まずは生活の基盤となる住宅が地震で壊れない安全なものであることが、震災対策の最も大事なことの一つであると認識しているところであり、また多くの区民の方々から、たくさんの問い合わせや相談をいただいております。しかしながら、このような関心の高さがあるにもかかわらず、今年度の財政措置では、こうした区民の方々の要望に十分に応えていけるのか心配であります。


 そこで、この事業の実現に向けお尋ねをいたします。耐震改修制度事業を推進するに当たり、本区としては、どのような考え方、目的を持って事業を推進するのか、お考えをお示しください。地震に強い木造住宅を増やし、安全な市街地としていくためには、どのような建築物、どのような地域を耐震改修の助成とするかお考えをお示しください。


 さらに多くの区民の要望に応えていくために、耐震改修の具体的な助成条件や助成内容と事業推進方法について拡充していくべきと考えますが、お考えをお示しください。


 次に、区民の健康づくりについてお尋ねいたします。


 国は、平成12年から第三次の国民健康づくり運動として、21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)をスタートさせました。この運動は、生活習慣病を予防し、壮年期死亡の減少を図るのはもとより、生活の質の向上とともに、健康寿命の延伸を目指したものであります。さらに平成15年5月には健康増進法が施行され、国民みずからが生涯に渡り健康状態を自覚し、健康増進に努めることと規定され、あわせて国・地方公共団体、医療保険者等の関係者がお互い連携・協力しながら、国民の健康増進を支援することとなっております。


 本区においても、平成14年2月に健康日本21の地方計画として、健康かつしか21を策定し、平成16年3月には一部改定がなされました。現在、たばこ・アルコールなどの依存症予防対策、歯科保健医療の充実、がん対策の充実、糖尿病対策の推進、循環器疾患対策、介護予防の推進など、14項目について具体的な指標を設け、施策の展開が図られています。


 そこで、本区の現状を見ますと、本年3月末までの高齢者人口は8万3,000人を超え、総人口に占める割合も約19.6%に達しております。また、介護保険に関する要介護、要支援認定者数の推移は、平成14年度末が約9,400人、平成15年では1万600人、平成16年では1万1,300人となり、年々増加傾向を示している現状です。このように、ますます高齢化が進む中、生活習慣病を予防し、元気で健康な生活を送っていくことはだれしもの願いであり、そうした社会をつくり上げていくことが強く求められていると考えます。


 また、若年層に目を転じますと、近年、学校を卒業後、定職につかないフリーターやニートと呼ばれる若者が増加してきており、定期的な健康診断の機会を失っている現状も見受けられます。


 本区においては、こうした課題に対し、関係部署において生涯スポーツの振興や乳幼児から高齢者までの各種検診など、さまざまな施策を展開しておりますが、今後の長寿社会の実現を目指していくためにも、本区の関係機関がその目的に沿った事業展開を図るだけではなく、それぞれの分野が連携して区民の健康増進のための指標を示し、情報提供の充実や事業の連携、課題を見据えた新たな事業の構築などを進めるべきと考えます。


 そこでお伺いいたします。区民の健康づくりは、各世代にわたる重要な施策であると考えます。本区としては、今後どのように取り組むお考えなのか。そしてその推進に当たり、全庁的な取り組みが必要と考えますが、ご見解をお聞かせください。


 フリーターなどに加え、ニートと呼ばれる若者が増えるなど、就業体系の変化が著しい昨今、定期的な健診の機会がなく、若いうちから成人病を患い、気づいたときにはかなり重症で、就労どころかかなりの時間を費やし、療養しなければならないというケースも見受けられます。このような事態は、ご本人の人生にとっても、また社会全体にとっても大きな損失だと考えます。その意味からも、若い世代の健診機会を確保するために、節目健診のさらなる充実が必要であり、具体的には20代による節目健診を実施すべきと考えますが、ご見解をお示しください。


 成人病予備軍とも言われる方への健康づくりの啓発のため、健康診断の結果を示す用紙の中の所見欄に、その方に適した健康づくりについて、より丁寧に記載する必要があると考えます。例えば、運動が必要な方であるならば、スポーツセンターで実施しているスポーツ教室等のメニューを紹介し、また、バランスのとれた栄養の摂取が必要な方へは、栄養教室を紹介するなど、健康づくりへの意識の啓発とあわせ、積極的な受講を呼びかけることが大事だと考えますが、本区のお考えをお聞かせください。


 要支援や要介護1といった軽度の認定者数が増加している現状を踏まえ、これから先、高齢者への自立支援に効果的な介護予防サービスの提供が不可欠であると考えますが、本区のお考え、そして今後の取り組みについてご見解をお示しください。


 以上で、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴大変にありがとうございました。(拍手)


○(谷野せいしろう議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 牛山議員のご質問にお答えをいたします。


 初めに、新基本計画においてどのようなビジョンを描いて、これからの区政運営に取り組むのかというご質問でございました。葛飾区が今後も持続的に発展をしていくためには、葛飾区を形成する区民や産業、そしてまちが活気にあふれ、元気になることが第一であると考えております。その実現には、区民との協働が不可欠であることから、区民と創る元気なかつしかを基調として、にぎわい、安全、安心、快適、協働、そして経営から成る六つの戦略を明らかにして、職住近接のメリットを生かしたにぎわいのあるまち、強固な防災や防犯体制に支えられた安全に暮らせるまち、高齢期や子育て、環境への不安がなく、子供たちが健やかに育つ安心して暮らせるまち、利便性が高く、快適に暮らせるまち、区民との協働により地域に愛着を感じる、そうしたまち、そしてそのようなまちをつくるために、新たな公共経営システムによる効率的な区政運営をすること、これらをビジョンとして掲げたいと考えているところでございます。これらのビジョンの具体化を着実に図って、区民の幸福の実現に全力を傾注してまいりたいと考えております。


 次に、新基本計画を進めるための新たな取り組みやその具体的な方策についてのご質問でありますが、経済が成熟化し、歳入の大きな伸びは期待できない状況の中で、新たな事業を計画化するためには、既存事業のスクラップ・アンド・ビルドが不可欠でございます。また、区民と創る元気なかつしかを進めるためには、区民との協働を計画の前提とする必要があります。


 そこで、区民と共有する新基本計画を目指して、計画策定の初期の段階から、区議会はもとより広く区民の参画をいただくとともに、近年の決算の増減傾向や本区を取り巻くさまざまな状況などから、経営資源の最適化の方向性を導き出そうと、葛飾区独自の政策・施策方向性検討シートというものを開発いたしました。さらにこのシートと施策評価によるPDCAサイクルを円滑に運用することによって毎年計画を評価して調整をするとともに、3年に1度計画自体をローリングさせる方式を採用したいと考えております。これによって、計画の実施に当たって経営資源の最適化を図れるようになり、より計画的かつ効率的な区政が実現をするものと考えております。


 次に、基本計画の重点事業についてでございますが、大学の誘致や文化とスポーツのまち構想など、今後10年間に大きく成長をさせたい五つのリーディング事業と子ども総合センターの建設や新中央図書館の建設など、五つの大規模な事業、合計十の事業を合わせまして、元気満10(まんてん)プロジェクトというネーミングのもとに、まとめていきたいと考えております。


 ご提案いただきました花のある街づくり・公園づくり事業につきましては、大変重要な施策と考えておりますので、ご意見を踏まえて区民が夢の持てる新基本計画としてまいりたいと思います。


 次に、協働事業の推進についてのご質問にお答えをいたします。


 まず、連携・協働の必要性でありますが、本区においては従来から地域におけるさまざまな課題に対して、自治町会や青少年健全育成地区委員会、民生委員、児童委員、各種ボランティアの皆さんなどと密接な連携・協働を行って、区民とともに地域社会の課題解決に当たってまいりました。今日、少子高齢化の著しい進展や区民の価値観の多様化などを背景として、区に寄せられるさまざまな課題や区民ニーズも大変に多様化をしておりまして、そのすべてに行政が単独で対応をすることがますます困難になっている状況の中で、阪神・淡路大震災をきっかけに、新しいタイプの社会貢献活動として、その役割と重要性が広く認識をされてまいりましたボランティア団体やNPO活動団体との連携・協働による課題への対応という方策も、それに適した分野においては有効なものであるという観点から、協働事業の一層の推進が必要であると考えております。


 協働の相手方としては、協働事業の内容に応じまして、適切な相手方を選択してまいりたいと考えております。


 次に、木造住宅の耐震助成に関するご質問にお答えをいたします。


 初めに、耐震改修を進めるに当たりどのような考え方、目的を持って事業を推進するのかというご質問でございます。ご質問で述べられている阪神・淡路大震災の教訓にもありましたように、大地震における木造住宅の倒壊は、多くの人の生命を奪うことにつながります。また倒壊によって避難道路が閉塞をされ、避難の妨げとなることや、救助活動の障害となることも想定をされます。そこで、耐震性が不足する木造住宅の耐震改修を図ろうとする区民に対しまして、その費用の一部を助成するため、耐震改修助成制度を新たに創設をしたものでございます。


 この制度の実現によりまして、震災による木造住宅の被害を軽減させて、人命の安全や財産の確保、震災後の円滑な復旧活動の推進を図って、地震に強い街づくりを進めてまいりたいと考えております。


 次に、区民の健康づくりへの取り組みについてのご質問にお答えをいたします。


 ご案内のとおり、65歳以上の高齢人口は8万3,000人を超えて、総人口に占める割合も20%に近づいて、それに伴って要介護認定者数も年々増加をしております。区民の皆さんがますます元気で健康な生活が送れるように、区としてさまざまな支援を行っていくことは今後の重要な課題であると認識をしております。


 現在、保健所において乳幼児から高齢者に至る各種健診などを実施し、その後、個人や集団指導及び各種教室・講座を開催するなど、病気の予防とともに健康づくりへの支援を行っているところであります。


 また、生涯スポーツ課では、スポーツを行う場の提供とともに、各種の競技スポーツの振興、そして地域におけるスポーツの普及などに努めております。


 一方、高齢者支援課では、高齢者を対象に介護予防や機能回復を目的とした各種事業なども実施をしているところであります。


 このように、各セクションにおきまして健康づくりを目的としたさまざまな事業を実施しておりますが、今後それぞれのセクション間における連携を強化してまいりたいと考えております。具体的には、相互の事業紹介や情報提供などに努めるとともに、スポーツと栄養指導を組み合わせた共同事業の実施や新たな事業の構築などを行い、今後とも区民の健康づくり、健康増進への自助努力を積極的に支援してまいりたいと考えております。


 その他のご質問については、所管の部長から答弁をいたさせます。


○(谷野せいしろう議長) 地域振興部長。


○(高橋成彰地域振興部長) NPO等との協働事業提案制度についてお答えをいたします。


 この制度はNPOやボランティア団体の専門性や柔軟性等を生かし、多様化する地域の課題や区民ニーズに効果的、効率的に対応することを趣旨として、今年度新たに実施するものでございます。制度の内容でございますが、区から課題を提起して提案を受けるものと、自由な発想による提案の2種類の提案を募集し、区で審査の上、今年度の協働事業と来年度の協働事業とに分けて、それぞれふさわしいものを決定し、実施していこうというものでございます。


 審査方法といたしましては、公平・公正な審査とするため、区の職員だけでなく、学識経験者や公募区民なども入れた審査会を設置し、提案者から個別に提案内容についての説明を受けたり、提案に関係する所管課と詳細について協議してもらうなどしながら、書類審査、一次審査、二次審査と段階を踏んで進めていきたいと考えております。


 なお、審査に当たりましては、この制度が新しく、各団体ともふなれであることなどを考慮して、市民活動団体を育成していくという視点も入れた審査方法をとってまいりたいと考えております。


 この制度の将来像についてですが、各団体が区との協働事業の経験を積んでいく中で、事業運営上の力を蓄えていくとともに、区の内部におきましても、NPOやボランティア団体に対する理解を深めることにより、協働事業を増やしてまいりたいと考えております。


 あわせて、提案制度の対象を地域活動団体などにも拡大していくことにつきましても、検討してまいりたいと考えております。


 次に、連携・協働の相手方の団体の支援や育成についてお答えをいたします。


 区としては、区政のさまざまな分野でこれまで以上に区民との連携・協働を進めてまいりたいと考えており、このためには相手方の団体の支援や育成が必要であると考えております。特に、NPOやボランティア団体のように、活動基盤が十分に固まっていない団体につきましては、区との連携・協働の相手方となるにふさわしい活動基盤の構築が欠かせないものと認識しており、平成16年4月にNPOとの協働及び支援に関する基本的考え方を策定し、区議会にもご報告したところでございます。


 今後の具体的な支援策等につきましては、この基本的考え方に基づき、区との協働事業を積み重ねていく中で、効果的な支援策について相手方の団体とも十分に意見交換をしながら、育成を着実に図ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 都市施設担当部長。


○(秋田貞夫都市施設担当部長) 次に、どのような建築物、地域を耐震改修の助成対象とする考えなのかとのご質問にお答えします。


 地震に対する建築物の安全性につきましては、昭和56年に耐震性能の向上を図るため、建築基準法における耐震基準の規定が改正され、それ以降に建築された住宅の耐震性は強化されました。このため、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などでは、昭和56年以前に建築された耐震性の低い建築物に特に大きな被害が集中しております。また、大地震時には、建物の倒壊による避難道路の閉塞や隣家に被害をもたらすことを防ぐことも必要であります。そこで、こうした状況を踏まえまして、昭和56年以前に建築された区内全域の木造住宅について、耐震診断の結果、倒壊の危険が高いと診断され、かつ外壁から前面道路や隣家まで一定の距離以内に位置する住宅につきまして、助成対象としてまいりたいと考えております。


 次に、多くの区民の要望に応えていくために、耐震改修の具体的な助成条件や助成内容と事業推進方法について拡充すべきとのご質問にお答えいたします。


 本制度では、対象要件を満たす既存の住宅について、耐震改修に要する費用の一部、50万円を限度として助成する事業を行ってまいります。また、防災上、特に危険と考えられる堀切や四つ木、立石地区など、防災都市づくり推進計画における整備地域では、木造3階以下の準耐火建築物に建て替える場合につきましても、同額を助成してまいりたいと考えております。


 制度創設後は、区民の方々への広報をはじめ、建築設計事務所や建設業など関係団体に積極的にお知らせし、事業の活用促進に努めていく所存でございます。


 なお、本事業につきましては、これまで多くの区民の方々から問い合わせや相談をいただいております。事業の執行については今後とも国・東京都と協議会を図り、より多くの区民の方々の要望に応えられるよう努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 保健所長。


○(東海林文夫保健所長) 20代の方に対する健康診査の実施についてのご質問にお答えいたします。


 本区では、医師会など関係機関のご協力を得ながら、乳幼児から高齢者まで各世代にわたる健診を実施し、区民の健康保持に努めているところでございます。ご指摘のように、企業に就職されないフリーターやニートと呼ばれる20代の方が増えていることは認識しております。


 企業に就職されている方は、事業主に健診が義務づけられておりますが、フリーター等は任意に健診を受けなければなりません。自主的に医療機関に出向き、健診を受診される方は決して多くないと聞いております。本区において、これらの方々が受けられる健診事業として、保健所及び金町、新小岩、小菅の各保健センターで実施をしている一般健康相談がございます。本区は、これまで区民各層にわたる健診機会の拡充に努め、今年度新たに30代健診を創設したところでございますが、今後、既存事業の見直しを通じて、ご指摘の健診の創設の可能性について検討してまいりたいと存じます。


 健康診査受診者に対するスポーツ教室、栄養教室などの受講の呼びかけについてのご質問にお答えいたします。


 区では壮年者健診、節目健診、高齢者健診など、各種健診を実施しているところでございます。健診は、自己の健康状況の確認や生活習慣病の予防、疾病の早期発見、早期治療に役立つものであり、区民の健康保持に寄与するものと考えております。ご指摘の健診結果の所見欄に具体的な運動内容を記載することにつきましては、健診を担っている医師会のご意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。


 また、健診結果の説明時に、スポーツ教室や栄養教室などの区の事業の紹介を行うことは、結果の異常のある、なしにかかわらず、受診者すべて健康づくりの情報が提供されることとなり、区民の健康の維持増進に寄与するものと考えております。今後は、生涯スポーツ課との連携のもと、わかりやすいスポーツ事業や栄養事業の一覧などを作成し、受診者全員対象に配布するなど、自主的な健康づくりを呼び起こすきめ細かい対応に努めてまいりたいと存じます。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 福祉部長。


○(西村政次福祉部長) 高齢者への自立支援に効果的な介護予防サービスの提供についてのご質問にお答えいたします。


 高齢者がいつまでも介護を必要とすることなく、健康で生き生きとした生活を続けられるようにするためには、介護予防事業の推進が重要であると考えております。このため、本区においては、これまでパワーリハビリテーションやヘルスリズムス、脳の健康体操など、他の自治体に先駆けて、新たな介護予防サービスの提供に取り組んでまいりました。


 国では、現在審議されている介護保険法改正案において、軽度者を対象とする新予防給付や要支援、要介護になるおそれの高い高齢者を対象とする地域支援事業の創設など、要介護状態になる前からの段階を含め、予防重視型の介護保険システムへの転換を図っております。


 本区におきましては、今後、介護保険制度として創設される新予防給付や地域支援事業の適切な運営に努めることはもとより、高齢者の自立支援をさらに一層促進するため、新たに開発された先進的な介護予防サービスをモデル的に導入し、その有効性を検証し、区民に普及するなど、区独自の介護予防サービスの提供について検討してまいりたいと存じます。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 38番、高橋信夫議員。


 〔38番 高橋信夫議員 登壇〕(拍手)


○38番(高橋信夫議員) 私は、日本共産党区議団を代表いたしまして区政一般質問を行います。


 最初に、大型店出店から中小商店とまちを守る取り組みについてです。


 まずイトーヨーカドー・ショッピングセンターのペデストリアンデッキ問題です。4月28日亀有地区センターにおいて、区都市整備部主催で亀有三丁目環七香取神社前に、大型横断橋(ペデストリアンデッキ)を設置するための説明会が開かれました。このペデストリアンデッキは(「ペデストリアンデッキ」との声あり)山田酒店の前からエスカレーターを立ち上げ、イトーヨーカドー・ショッピングセンターに直接入る構造になっています。


 区は当初、この地域の開発を、亀有駅前との回遊性を確保するとか、既存商店街との共存共栄及び地域商業の活性化を図るとしてきました。しかし、このペデストリアンデッキ計画では、共存共栄どころか、イトーヨーカドーの利益を露骨に優先するもので、商店街への回遊性は全く生まれないと言わざるを得ません。このまま放置されれば、まち壊しそのものになってしまうものであります。


 このように、特定の企業の利益の計画を、区が説明会を開き、住民を説得しようというのは本末転倒ではありませんか。住民から、何も住民の意見を聞かずに図面ができているのはどういうことか。駅前からイトーヨーカドーへの回遊性でしかないとか、136号線側につけるべきだ。そして香取神社側の区道におりられるようにしてほしいなど、さまざまな意見が相次いだのであります。当然のことながら、説明会は紛糾し、時間切れになり、住民の合意は得られたものとは言えません。このペデストリアンデッキ計画は白紙に戻すべきであります。回答を求めるものであります。


 今、亀有のまちづくりで大事なことは、にぎわいのある商店街と住民が暮らしやすいまちをどうつくっていくか、真剣に考えていくことではないでしょうか。私はさきの定例会の代表質問で、大店法廃止のもとでも有効性を持つ商調法を活用すること。また、大型店からまちを守るまちづくり条例を制定することを求めました。この私の質問に対し区は、商調法は紛争解決等のための緊急避難的な措置を規定しているものとの理由で、東京都に適用を求めないとの答弁でした。しかしその後、私は商調法を何度も読み返しましたが、運用の仕方では大店法と同じ効果を持つと判断できる内容になっているものであります。


 現に、これまでも商調法の適用が16件あります。近年では、東京都書店組合が東京都に調整を申請し、都が仲介に入り、話し合いで計画の変更が合意されたという実例も出ているではありませんか。


 商調法は業種別組合や商店街振興組合などが、中小商店が著しく影響を受けるとして、知事に申し出をし、知事がそれを認めれば、東京都が調査し、その上で大型店の事業規模縮小の勧告、計画の一時中止、それに従わなければ罰金まで課すことができるものであります。葛飾の商店は、89年の6,867店に対して、02年では5,234店と、実に3軒に1軒の廃業という事態になっているのであります。ある商店街振興組合の会長さんからは、大型店の相次ぐ出店に何らかの有効な手だてがないのかという率直な声が寄せられています。


 そこで伺います。東京都はさまざまな理由をつけて、商調法が申請・活用できないような対応をされていますが、区が貫くべきは、区内商業者の立場に立って、大型店出店の際、地域の求めに応じて商調法を適用し、協議が行われるよう都に求めるべきです。答弁を求めます。


 さて、中心市街地活性化法、大店立地法、改正都市計画法のいわゆるまちづくり三法が施行されて6年となります。大型店の相次ぐ出店は、地元商店街に壊滅的で打撃を与え、地域経済を疲弊させ、まちのコミュニティまで壊しており、先ほど来から指摘しているとおりであります。


 大型マンションの建設は、各地で良好な住環境を壊し、学校や保育園などの公共施設受け入れ困難を生み出し、良好な地域コミュニティ形成の阻害となっております。そして購入したマンション居住者にとっては、大型であればあるほど大規模修繕や将来の建て替えの合意づくりの困難性など、新たな問題となっています。このように、まちづくり三法で、今やまちづくりどころか、まち壊しが急速に進んでいることは、だれの目にも明らかになっております。


 本区でも、工場跡地はそろいもそろって大型マンションに大型ショッピングであります。今後もこんなまちづくりでよいのでしょうか。日本商工会議所を含む中小企業4団体は、04年7月に、まちづくり三法の抜本的な見直しを要求する要望書を出しました。今年の2月、政府はやっと重い腰を上げて、大店立地法のみ指針の見直しを決定しました。しかし、その程度の見直しでは不十分であります。区は、国の動向を見守るという消極論ではなく、区内商業者と地域住民の立場に立って、積極的に三法の見直しを国に求めるべきであります。


 同時に、三法の見直しまで座して待つことなく、自治体として、住民の声を生かしたまちづくりとするために、葛飾にふさわしいまちづくり条例の制定をすべきと考えます。


 前回紹介した金沢、長野に引き続いて、仙台市、尼崎市、そして福島県でもまちづくり条例の具体化のための検討会を立ち上げ、県レベルの規制・調停を始めています。


 区長は、本区では葛飾区地域産業活性化プランがあるから、まちづくり条例を制定するつもりはないと拒否しましたが、本気でこのプランで、大型店などの横暴なまち壊しから、まちを守れると考えているのでしょうか。大型マンションや大型店の出店の際は、住民生活や商店街の環境に対する影響評価を行わせ、住民や自治体との合意を得る仕組みづくりは最低限の課題であり、まちの活性化計画に支障を来す出店は原則禁止するぐらいの規制は必要であります。


 既に全国の自治体では、大型マンションや大型店の立地と事業活動、道路交通や駐車場、商店街、商業集積のあり方を盛り込んだまちづくり条例の制定づくりなどが進んでいます。葛飾でも本区にふさわしいまちづくり条例の制定をすべきであります。三菱製紙跡地開発は、これまでの延長線上の大型マンション、大型スーパーが先にありきの計画ではなく、住民の声に基づき根本的に見直しをすべきです。それぞれ答弁を求めます。


 次に、中小建設業の擁護と育成について質問いたします。


 現在、建設業は長期の建設不況の中で大変なところにおります。私のところにも建設労働者や中小工務店の方から、仕事が激減している問題や、賃金や単価の引き下げ、不払いなどの相談が来ております。倒産が相次ぎ、中には自殺する人も出ていると言われております。もともと建設業は公共事業に依存する部分が多い産業です。そこへ90年代に、国が失業対策として公共事業を拡大し、建設就業者を増やしてきました。しかし、96年を境に公共事業が減少したため、産業全体が危機とも言える状態がつくり出されました。


 我が区の普通会計決算で見ても、建設事業の割合は、バブル絶頂期の91年で31.2%のピークに達し、その後、徐々に減少し、96年を境に激減し、今では8%にまでなっております。もちろん無駄な公共事業は必要ありませんし、財政危機が言われているときに、公共事業の見直しは避けては通れない課題です。同時に、それが直接建設業に影響を及ぼしているのも事実です。そこに行政が擁護・育成しなければならない理由がありますし、他の産業と違った性格を持っているものであります。


 そこで、私は幾つかの課題で提案をし、区長の見解を求めるものです。第一は、耐震改修助成制度を利用者にも建築事業者にも、使い勝手のよいものにすることです。木造住宅の耐震工事助成は、我が党が10年前から提案したものであります。これまで区は、個人資産形成だと拒否してきましたが、その態度を改め実現したことは大変評価します。そして対象件数や助成額の増額を一層求めるものです。


 この制度を知った区民から歓迎の声が寄せられております。しかし、だれに頼んだらいいか、改修結果の効果はどの程度なのかという質問にあわせて、この年になって高額な改修はしたくないとか、うちは違反建築なので関係ないといった否定的な声も寄せられています。違反建築の改修は、今回、提案の事務手数料条例の改正によってクリアできるという説明ですが、それ以外のことについては、これからの課題となっております。


 横浜市のように、最高限度額450万円もあればかなりのことが可能でありますが、我が区のように50万円ではできることはおのずと限られています。しかし、最低の基準として、建築物等の倒壊による圧死を防ぐこと、せめて倒壊しない程度の耐震補強は必要であります。その際、利用者も工事施工者も、どの程度の工事がどれぐらいの値段でできるのかを想定できるようにすることが必要になると思います。


 先日、私は静岡県地震防災センターに行ってまいりました。そこには、建築中をイメージした現物大の家が展示され、筋交いによる耐力壁の増設、腐食した柱と土台の入れ替え、天井や壁を壊すことなく補強する準耐力壁、筋交いと柱・土台を接合する筋交いプレートなど、素人の私たちにも大変わかりやすいものでした。特に、工事実例と値段が表示されているパネルは印象に残りました。我が区でも、区民ホールや区民地区センターホールを利用して、耐震改修の実例展示やパネル展示コーナーを設けることは有効であると考えますが、いかがでしょうか。


 耐震改修をするには、耐震診断が前提であります。我が区の耐震診断の実績は、01年が8件、02年が10件、03年が20件と余り進んでおりません。実績を伸ばすには二つのことが必要です。一つは、耐震診断士を増やすこと、もう一つは診断を無料で行うことであります。


 中野区では、建築士等を対象に講習会を実施し、木造住宅耐震診断士として認定をしていますし、横浜市も建築士・建築施工管理技師を対象に講習会を行い、認定し、いずれも無料で派遣しております。その結果、中野区の耐震診断実績は昨年1年で85件と言われています。横浜では、手元にある資料が01年7月31日現在までしかありませんが、約半年で709戸と、我が区とはけた違いです。


 また、信頼できる施工者を増やすことも大事であります。中野区では、区内在住の大工や工務店を対象とした講習会を実施して、耐震改修工事施工者として登録し、区民の要望に応えております。横浜市では、講習に加えて誠意を持って良心的に業務に当たることを宣誓させ、登録しております。


 我が区でも、中野区や横浜市に学んで、耐震診断士を思いっ切り増やす制度をつくるとともに、耐震診断を無料にすべきではないでしょうか。また、区が講習会を実施して、区内の大工、工務店、建築業者を耐震改修工事施工者として登録・公表すべきと思いますが、いかがでしょうか。


 中野区では、家具転倒防止助成として、登録施工者を派遣して補助をしております。我が区でも実施すべきと思います。


 さて、より安心な耐震改修を進めるのは、50万円の補助を起爆剤にして、どれだけの工事をするかで実効性が決まります。区は利用者が少ないことを理由に、住宅修築融資あっせんをやめてしまいましたが、助成とあわせて融資制度はどうしても必要です。耐震改修融資及び住宅リフォーム助成を新設すべきですが、見解を求めます。


 第二は、官公需における中小企業の受注機会の拡大です。


 我が区議会は一昨年の第1回定例会で、全会一致で区内業者育成に関する請願を採択しました。しかし、建設事業費の縮小もあって改善された感じはありません。そうした中で、昨年7月に、中小企業者に関する国等の契約方針が閣議決定されました。大手ゼネコンが縮小した官公需のパイのシェア拡大をねらって、官公需法の見直しが求められているとき、この閣議決定は大きな意味を持っていると思います。特に、中小企業者の受注機会の増大のための措置をとるように求め、分離分割発注の推進をうたい、その中で新しく加わったものに、分離分割の理由の公表、分割発注のための人材の育成、外部人材の活用等を求めています。また、技術力のある中小企業者の受注拡大もうたっています。我が区の官公需もこの立場で見直ししてみる必要がありますが、どうでしょうか。


 特に、近年分割可能な事業も効率化や低価格化を理由に怠る傾向が見られます。これでは、区内中小企業育成に役立ちません。また契約方針では、特に中小建設業者に対する配慮として、共同による請負の一層の活用、地元建設業者、専門工事事業者等の中小建設業者の活用を挙げています。中小企業同士のJVによる大規模工事への参入の促進、区内事業者優先が求められています。区のお考えをお聞かせください。


 葛飾は他区に比べて他区の業者の参入に寛容過ぎるという声も聞かれます。改善が必要であります。近年の地方自治法の改正やPFI法の制定によって、入札の仕方が大きく変わろうとしています。そうした中で、葛飾建築協会が今年4月からPFI勉強会を毎週行っていると聞いております。我が党はPFIによる公共施設の建設や指定管理者制度には基本的に賛成しておりませんが、だからといって実施に当たって無手で傍観するものではありません。民活事業を大企業に独占させるのではなく、区内中小企業が参入できるよう、区が適切な支援を図ることを求めるものです。


 私は、横浜市の十日市場小学校整備事業のPFIで、地元グループが入札価格で優位に立ったものの、提案審査で敗北し、結局、大手の大成グループが落札したというニュースに注目しております。新聞報道の範囲ですが、地元グループは企画・提案力で不足が目立ちます。また応募する際の経費負担も膨大で、このまま受注できない応募を重ねると、先行投資が経営を圧迫しかねないと心配があります。民活事業に地元中小企業が参画できる方策を、資金面も含めて研究しなければならないと思いますが、いかがでしょうか。


 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○(谷野せいしろう議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 高橋信夫議員のご質問にお答えをいたします。


 まず、大型店の出店等の規制のためのまちづくり条例の制定についてのご質問でございました。お話にもございましたとおり、現在の大型小売店舗の設置にかかわる法律といたしましては、周辺の生活環境の保持のために、大規模小売店立地法が施行されておりまして、区としてはこの法律に基づく対応や指導を行って、周辺地域の環境保持に努めているところであります。


 大型店の出店規制を行うという考えは、この法律の趣旨にはないものでございます。区が商業調整を目的とする条例を制定するということは、認められないものと考えます。また、大型マンションの規制につきましても、現状の法律で規制をしていくことは難しい状況にございます。こうしたことを踏まえまして、ご質問にあるような条例の制定等については考えていないわけであります。


 次に、耐震改修助成制度についてでありますが、阪神・淡路大震災においても見られましたように、大地震における木造住宅の倒壊は、多くの人々の生命を奪うことにもつながります。また、倒壊によって避難道路が閉塞をされることにより、避難の妨げとなることや、救助活動の障害になることも想定をされます。


 そこで、耐震性が不足する木造住宅の耐震改修を図ろうとする区民に対して、その費用の一部を助成するために、耐震改修助成制度を創設したものでございます。この制度の実現によって、震災による木造住宅の被害を軽減をさせ、人命の安全や財産の確保、震災後の円滑な復旧活動の推進を図って、地震に強いまちづくりを進めてまいりたいと考えます。


 次に、区の官公需を見直すべきというご質問でございました。


 お話にありましたように、国は毎年中小企業者に関する国等の契約の方針を閣議決定し、中小企業者への受注機会の増大を地方公共団体に対しても要請をしているところでございます。本区ではこの方針を踏まえまして、これまでも物品等の発注に当たっては、可能な限り分離分割発注に努めているところであります。また、分離分割発注については、各所属に徹底をしておりまして、研修等を活用して人材育成にも努めているところでございます。


 外部の人材活用については、現在のところ考えておりませんけれども、引き続き発注能力の向上等の体制整備を進めるとともに、価格面等から見て適切かどうかを十分に検討した上で、可能な限り分離分割発注を行うように努めてまいりたいと思っております。


 次に、PFIや指定管理者制度など、民活事業に地元中小企業が参画をできる方策を研究すべきであるというご質問にお答えをいたします。


 PFI及び指定管理者制度につきましては、企業の持つノウハウやサービス向上策、さらには効率性を活用する仕組みでありまして、企業の創意工夫を生かすことにより、中小企業を含めて幅広い参画が可能となっております。また、施設や事業規模が大きい案件であっても、地元企業が共同企業体等の構成員として参画することも可能となっているところでございます。今後、PFIにつきましては、今年度実施をいたしますPFI事業化等調査において、地元企業等の参加促進が図れるような条件の整理等につきましても、対象事業ごとに検討をしてまいりたいと考えております。


 なお、PFIにおける資金面につきましては、PFI事業の仕組みの中に資金調達を含めた金融機関との提携が必須となっておりまして、その中で対応できるものと考えております。


 その他のご質問につきましては、所管の部長より答弁をいたさせます。


○(谷野せいしろう議長) 都市整備部長。


○(?澤恒雄都市整備部長) 初めに、ペデストリアンデッキ計画は住民の合意を得られていないので、白紙に戻すべきとのご質問にお答えいたします。


 亀有駅の東側に位置する本地区内のまちづくりは、適切な土地利用の誘導を図るため、亀有駅東地区地区計画を策定し、まちづくりを推進しているところであります。本区の都市計画マスタープランにおいても、亀有駅周辺は広域生活拠点として適正な土地利用を誘導する複合市街地として位置づけているものでございます。お話にあります環状七号線を横断する立体横断施設は、これらのまちづくり方針を踏まえながら、幹線道路を多くの歩行者が安全に横断できる施設であることに加え、エレベーターやエスカレーターの導入を図るなど、バリアフリー対応を積極的に進めた人に優しい施設となっております。さらに、幹線道路の交通渋滞の緩和にも寄与する有効な施設と考えているところでございます。


 これらを踏まえまして、区ではこの施設の必要性を説明するため、町会、商店街などに対して住民説明会等を開催し、住民の方々のご理解をいただいているところでございます。今後は、立体横断施設の早期完成に向けて、地域にとって利便性の高い、にぎわいのある複合市街地を目指し、まちづくりを推進してまいりたいと考えております。


 次に、三菱製紙跡地開発は、大型マンション、大型スーパーありきの計画ではないかとのご質問にお答えいたします。


 この地域におけるまちづくりについては、都市計画マスタープランにおいてにぎわいと活力のある中心市街地の再生、三菱製紙中川工場跡地の再開発による新たな拠点の形成などを掲げてきているところであります。区といたしましては、平成17年2月に新宿六丁目地区街づくり方針を策定し、目標として新たなにぎわいの創出、暮らしの質を豊かにする街づくり、地域の個性を生かし育む街づくりを掲げており、これからの整備事業の前提となる土地利用や都市基盤のあり方及び事業手法などについて、区の基本的な考えを示したものであり、大型マンション、大型スーパーありきの計画とは考えておりません。


 この方針の内容につきましては、これまで議会に報告するとともに、関係する町会、商店会、さらに地元組織の代表者等で構成されたまちづくり意見交換会などを通じて説明を行うなど、理解を得てきたところであります。今後とも、関係機関と協議・調整を図りながら、この街づくり方針に基づき、地域にふさわしい魅力ある街づくりを推進してまいります。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 地域振興部長。


○(高橋成彰地域振興部長) 小売商調法の適用についてのご質問にお答えをいたします。


 この法律は、大企業が物品販売事業を開始することなどにより、中小小売商業者との間で生じる紛争解決等のための事例ごとの適用について、商店街振興組合等の申請による緊急避難的な措置を規定しているものであり、商業調整を目的としたものではありません。大店立地法に基づく手続を正規に行っている個別具体的な紛争が生じていないような事例においては、東京都に対して小売商調法の適用を求めることはできないものと考えております。


 次に、転倒防止器具の設置工事助成を新設すべきとのご質問についてお答えいたします。


 区では、転倒防止対策を各家庭で行っていただくよう、防災の備えのパンフレットや研修会等を通じ、転倒防止器具の取り付け方法や安全な家具の置き方などの普及に努めているところでございます。また現在、葛飾ゴム工業会が開発中である転倒防止器具を、ゴム工業会や自治町会と連携し、区民へ廉価で普及促進することを検討しており、多角的に取り組むことにより、転倒防止対策を推進してまいりたいと考えておりますので、ご質問にあります直接的な設置工事助成につきましては考えておりません。


 以上です。


○(谷野せいしろう議長) 都市施設担当部長。


○(秋田貞夫都市施設担当部長) 次に、中小建設業の擁護と育成についてのご質問にお答えします。


 初めに、区民ホールや地区センターホールを利用して、耐震改修の実例展示やパネル展示コーナーを設けるべきとのご質問でありますが、議員のご質問にもある実例展示については、多くの費用や広い空間を必要とすることから、実現することは難しい状況にあります。しかしながら、多くの区民の方々に耐震改修工事等を理解していただくため、毎年行っている建築相談会や防災訓練などの機会を活用しまして、耐震改修のイメージ図や写真、耐震改修に用いる金具などを展示してまいりたいと考えております。


 次に、耐震診断士を思いっ切り増やす制度をつくるとともに、耐震診断を無料にすべきとのご質問にお答えします。


 本区の耐震診断助成は、希望する方の申請を受け、葛飾区建築士事務所協会を紹介しております。また、申請者みずから建築士に依頼する場合もございます。現在のところ、本区の助成制度を執行していく中では、診断を行う建築士が不足するといった状況にはありませんので、新たな制度の創設は考えておりません。


 また、耐震診断を無料にすべきとのご意見についてでありますが、個人の建築物は、本来、その所有者が本人の負担で維持管理すべきであると考えております。しかしながら、現在お住まいになっている住宅について、耐震上の心配をしている方の不安を解消し、耐震改修を促進するため、その費用の一部を助成しているものであります。したがいまして、今後とも耐震診断を無料で行うことは考えておりません。


 次に、講習会を実施して、区内の建設業者等を耐震改修工事施工者として登録・公表すべきとのご質問にお答えします。


 本区では、本年度耐震性の劣る木造住宅を改修しようとする方々のために、耐震改修助成事業を創設する予定であります。事業の実施に当たりましては、耐震改修計画や耐震改修工事に能力と人材を要する本区の建築士事務所協会や建築業の団体の協力を得て進めてまいりたいと考えております。


 また、制度を活用する区民の方々に対しましては、区内の関連団体を通じて工事業者等を紹介することにいたします。したがいまして、現段階では講習会の実施や耐震改修に関する建設業者の方々の登録・公表などの新たな制度創設の必要性はないと考えております。


 次に、耐震改修融資及び住宅リフォーム助成を新設すべきとのご質問にお答えします。


 本区では、昭和52年度から住宅の修繕、模様替え、増築について融資のあっせんを行うとともに、利子の一部を補給してまいりました。また平成8年度からは、耐震診断の結果に基づき、必要となる耐震補強工事についても融資のあっせんを行ってまいりました。しかし、これらの制度は開始当初と異なり、民間金融機関での対応が十分可能になり、応募件数が減少するとともに、耐震改修助成制度を創設することになったため、平成16年度をもって新規の申し込み受付を終了いたしました。


 また、住宅のリフォームにかかわる助成につきましては、現在のところ、今回創設する耐震改修助成制度以外は考えておりません。そのため、新たな耐震改修融資及び住宅リフォーム助成を新設する考えはございませんので、ご理解いただきたいと思います。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 総務部長。


○(高橋計次郎総務部長) 中小企業同士のJVによる大規模工事の参入の促進を図り、区内業者優先を進めるべきとのご質問についてお答えいたします。


 本区では、工事における共同企業体の発注取り扱い要綱を定め、区内の中小企業者の工事施工能力の増強を図るとともに、大規模工事における区内業者の受注機会を確保しているところでございます。今後とも本要綱に従い、競争性を確保するとともに、区内業者優先に努めてまいります。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 暫時休憩いたします。


 午前11時29分休憩


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 午後 1時 1分再開


○(丸山銀一副議長) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 区政一般質問を続けます。


 23番、早川久美子議員。


 〔23番 早川久美子議員 登壇〕(拍手)


○23番(早川久美子議員) お許しをいただきまして、葛飾・民主・区民連合を代表し、一般質問をさせていただきます。


 一般的に一人当たり生涯にかかる医療費は2,200万円と言われています。そのうちの半分、つまり1,100万円を70歳までに使い、70歳からの残りの10年くらいで1,100万円を使うと言われています。なぜ70歳以降にこれほどの医療費を使うのかといいますと、介護であります。葛飾区に限らず、日本全体で高齢社会が進行中であり、それに伴う医療費の増加はいたし方ないと思います。しかしながら、今までの医療、とりわけ高齢者の介護というのは後手後手に回ってきたと言えるのではないでしょうか。つまり、予防という視点が十分ではなかったということです。今現在行われている議論の多くは、いかに介護保険のための予算を捻出するかでありますが、今後は、いかに介護を必要とする人を減らしていくかが議論していく方向だと思います。


 80歳までに20本の歯を残していこうという8020運動というものがございます。かむということは非常に健康に影響があり、また、歯が多く残っている老人ほど認知症が少なく、入れ歯でもきちんと合ったものをしておけば、それに同様の効果があると報告されています。歯科衛生士を施設に配属するだけでも、その成果は上がるということも言われています。つまり、歯科診療をさらに充実させると、高齢者になってからの認知症は少なくなり、健康に過ごせ、さらに医療費を軽減することができると言えるのです。


 どの程度医療費の削減ができるかと申しますと、日本全体で高齢者にかかる医療費は約10兆円と言われております。そのうちの2割の約2兆円が高齢者の歯科医療にかかる額であると考えられます。67%の人が8020運動を達成しないと考えられている今ですから、もしその人たちがすべて達成したと言えば、軽く1兆円の医療費が削減が可能ということです。本区に置き換えてみましても、医療費、そしてその後の介護費削減が見込めるということです。


 歯科衛生士を有効に活用する利点は、単に虫歯の予防にとどまりません。虫歯や入れ歯のふぐあいをなくすことで、潜在的な認知症の予防、または認知症の症状の改善につながるというデータもあります。寝たきりの方の口腔衛生を管理することで、症状が改善したり、起き上がれるようになることもあると報告されています。


 広島県御調町では寝たきり老人をつくらないという施策を行い、介護予防、自立回復、介護軽減ができたとのことです。このことからも、介護予防や認知症予防には口腔衛生管理が大変重要だとわかります。口腔衛生と全身の健康には密接な関係があり、言い換えるならば、歯科と医科は極めて密接な関係にあると言えます。


 全国介護保険担当課長会議の資料からも読み取れますように、平成18年4月あたりから、本格的に介護予防事業をスタートさせなければなりません。現在、介護予防関連のサービスは、区独自の一般財源による事業が主なものであり、今後恐らくこれらの事業を大きく見直すことになると思います。国でも現在、介護保険制度の見直しが進められておりますが、その中でも高齢者の口腔ケアの重要性が指摘されています。区としてはどのように考えているのかお伺いをいたします。


 口腔ケアは高齢者にとどまらず、子供たちにも必要と言われています。昨今、児童虐待は社会問題となっています。その中でも、ネグレクトといって子育てを放棄される子供がたくさんいます。しかし、ネグレクトの一つの問題は、虐待と違い、外傷がないものですから早期発見は難しいのです。つまり、統計にはあらわれていない相当数の被ネグレクトの子供がいると考えられるわけです。


 確かに外傷はないわけですが、歯科医から見ると、ネグレクトされている子供の歯というのは一発でわかるそうです。皆様も子育てをなさったならばご承知していると存じますが、子供というのは、親が強制しないと歯磨きをしません。ところがネグレクトの場合は、子供は無視されているわけですから、歯磨きをせず、歯が悪くなるのは当たり前のことなのです。


 私は、この問題は定期的な歯科健診を充実させることでクリアできるのではないかと考えていますが、現在の健診時には、果たして歯科医が虐待を受けている乳児、幼児を発見しても、それを児童相談所に報告することが実際に行われているのでしょうか。虐待の早期発見に努めることからも、健診時に歯科医が児童虐待を受けていると思われる乳児を発見したら、児童相談所に報告するなどの制度をつくってはいかがでしょうか。答弁を求めます。


 口腔衛生管理には、新しい施設も機材を購入する必要もありません。現在の歯科医や歯科衛生士を有効に活用することで、子供たちの虐待の早期発見となり、ひいては高齢者の健康維持にとっても、また、医療、看護にかかる費用を削減することもできるという観点から見ても、口腔衛生を施策に取り入れることは有意義であると考えます。何とぞご検討いただきますようお願いをいたしまして、次の質問に移ります。


 続きまして、立石の再開発事業についての質問をさせていただきます。


 本区では、立石の再開発事業は連続立体事業と一体で進めることにより、総合的なまちづくりの効果が早期にあらわれるという視点から進められてきました。立石北口地区は7年前から、南口地区は5年前から研究会がスタートし、現地にまちづくり事務所を設けるほか、権利者の主体的な取り組みを本区では支援してきたところです。しかしながら、現状を見ますと、再開発の計画は実質的にとんざしていると感じざるを得ません。(「そのとおり」との声あり)


 今年3月に、区長あてに立石の再開発計画の中止を求める陳情書が提出されました。内容は、現計画では採算性に問題があり、立石に高層ビルは合わないので中止を求めるというものです。この陳情書は、権利者総数で71名の署名がなされています。組合設立は権利者の3分の2の参加が必要なことから、この署名数から見ても、再開発組合を立ち上げるには絶望的な数字だと言えます。(「そうだ」との声あり)この陳情書が出てきた事実を受けとめ、計画を再度考え直す必要があるのではないでしょうか。答弁を求めます。また、71名もの再開発反対署名数をどのように受けとめていらっしゃるのでしょうか。


 この陳情書で見られるように、現在、多くの方の立石再開発事業の理解が得られない理由としては、幾つかの要因が考えられます。一つは事業のスケジュールです。再開発事業と鉄道の連続立体交差事業が抱き合わせになることは非常に多いケースであり、国土交通省では、この二つを抱き合わせることを推奨しています。本来は別事業であるにもかかわらず、抱き合わせることで分断されていた市街地が広く一体となり、それによって広く面的な開発を促進できるからです。国側の目的は、連続立体交差事業を起爆剤に再開発することによって、一定の税の投入でより大きな投資効果が得られるとしているところです。さきに申しましたとおり、京成立石の立体化事業もこれに例外でなく、立石駅再開発事業が前提になっています。


 平成16年度第4回まちづくり・交通特別委員会での当時の課長が、立石駅の仮駅舎の完成が平成20年前後と答弁されています。開発事業をやった後に立体化事業を行うというスケジュールなのですから、そうなりますと、当初の予定より北口においては再開発事業を進めるに当たり、かなりおくれているように感じざるを得ません。現実的に平成20年完成予定の仮駅舎は間に合わないと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。


 あわせて立体化事業についても心もとなく感じます。もっとも、この立体化事業の事業主は東京都でありますので、東京都の方がいずれ見直しを出してくるであろうと予想しますが、本区といたしましては、今、この状況をどのように受けとめていらっしゃるのでしょうか。再開発事業とあわせての事業計画、スケジュールなど、せめて期限を切って考え直すべきと思いますがいかがでしょうか。答弁を求めます。


 多くの方の立石再開発事業の理解が得られない理由として、次に、事業の採算性の問題があると考えます。再開発事業をやることによって、地権者の方が商売ができなくなった、家がなくなった、土地もなくなったのでは、再開発の意味もなくなってしまいます。そのあたりが陳情書の反対署名71名という地権者から理解が得られなかった大きな要因となっていると思います。


 ここで、20坪の床を持っている方が再開発後、立石に残留し、今までどおり商売を営むことができるかどうかシミュレーションしてみます。


 平成16年度3月に出された立石北口再開発検討調査結果その4、79ページによりますと、6割の方が再開発後残留するとしていて、今、持っていらっしゃる方すべての残留者の方々の土地を合計すると5,400坪。それが再開発後のビルで、その方々の分として4,800坪が保障されるとしております。このモデルケースで試算すると、20坪を4,800坪分の5,400坪で掛けると17.7坪。従来の20坪が17.7坪と試算されているわけでございます。17.7坪であるならば、継続して立石で営業が可能と考えられます。しかしながら、ビルの床の値段は二つの化け方をします。


 少々長くなりますが、採算性があるかないかを認識していくためにも、この二つの化け方を説明いたします。


 その一つがグロスとネットというものです。マンションを思い浮かべていただくとわかりやすいのですが、必ず共有部分というものがあります。占有の床だけではエレベーターも廊下もなくなってしまうから、共有部分として皆で使う部分を供出し合います。広めにエレベーターや廊下をとれば占有部分は70%。これが商業の床になると共有部分をさらに多くとるので、自分の占有部分は60%程度ということもあります。この占有部分の60%を、先ほどの17.7坪に掛けますと10.62坪となってしまいます。この時点で、従来の20坪が10.62坪になってしまうわけです。


 さらにもう一つの化け方に、効用比率というものがございます。これは商業ビルのような場合や住宅、商業と混在している床に使われているものですが、要は人通りのいい1階、2階に高い床の値段をつけて、上層階には人が入りにくいから、安い値段をつけようというものです。再開発ビルの通説では、1階は1.7、2階は1.4というウエートをつけて計算をします。今まで1階で商売を営んできた方々は、当然、1階に住まわれると仮定いたしますので、効用比率1階の1.7倍でウエートをつけ試算いたしますと、先ほどの10.62坪が6.3坪になってしまいます。結局、1階で商売を続けようと思った場合、従来の20坪の土地を持っている方は、6.3坪しか、厳しく見積もると与えられなくなってしまうのです。現状の20坪が6.3坪、これでは到底事業の継続はできないと考えますが、区の見解をお示しください。


 もちろん、最終的には既存資産と交換に新たに与えられる資産の面積や条件などについて、個別にしか説明のできないことは理解します。しかし、モデルケースを使ったおおよその数字を示すことは現時点でも可能だと思いますが、いかがでしょうか。


 また、固定資産税は資産価値が上がった分だけ上がることになるのは、個別建て替えの場合でも同様ですが、再開発研究会においては、どれだけ上がるかは従前の資産状況によって変わると説明されています。従前の資産によって変わるということは事実なのでしょうか。もし従前の資産状況によって固定資産税が変わるとするならば、今の時点でもおおよそその数字を出すことができると考えますが、いかがでしょうか。


 今まで述べてきたような不安が拭い切ることができていないので、営業者、住居者は、本当にこのまま再開発後、継続して立石に住居可能なのかと不安に感じ、その要因一つ一つが重なり、3月の再開発反対の陳情書の提出につながったものだと考えます。再開発の話がスタートして既に7年の月日が経過しているにもかかわらず、多くの方々の理解が得られるどころか、反対する方々が増えていってしまっているのは、そもそも開発事業の採算性に問題があるか、もしくは説明の方法が足りなかったのではなく、間違ってきたと考えられますが、いかがでしょうか。


 また、住民が住み続けられるまちづくりが前提ならば、ほかの手段を考え直した方がよいと思われますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。


 次に、改めて立石再開発事業の目的、手法について確認をしていきたいと思います。


 以前、担当部長より、再開発の目的は災害問題も解決でき、地域の活力も解決でき、交通問題までもが解決できるという答弁から、まさに立石再開発事業は一石三鳥、四鳥の計画と聞こえます。しかし、再開発のみですべての問題が解決するような事業を本当にできるのか、疑問に感じてなりません。無理に続行していけば、そのしわ寄せは地権者の方に行ってしまうと感じてなりません。立体化事業という決定済みのほかの事業実施の必要性に導かれた理念なき再開発ならば、考え直すべきです。(「そうだ」との声あり)再開発ビルによる土地の高度利用を核心とする再開発事業は、低成長の時代、加えて都心から若干離れた、このような立石のような地域には不向きの事業手法となっているのは明らかです。床の処分、テナントの誘致など、見通しは明るいはずがありません。金町の再開発においても、駅前再開発ビルのテナント募集に苦戦し、実質的な公費投入と言うべき図書館の再開発ビルへの設置という苦しい策に出ざるを得なくなってしまっているわけです。


 区はさきに述べましたとおり、立石再開発事業の目的の一つに災害対策としています。当然、それは必要なことです。しかし、このような災害対策を必要とする場所は一部ですし、一街区など耐火のしっかりした建物も多く、消防車が入れる道路の幅もあります。この一部の防災上危険と言われるところを整備すれば、全体の開発事業を進める必要性はどこにあるのかと感じてなりません。もし地権者が損をするような再開発事業であるならば、コストと時間はかかっても、防災、地域振興、交通整備とそれぞれの問題を一つずつ確実に解決していくことが必要と感じます。(「そのとおり」との声あり)


 再開発すれば、何でも解決できるという安易なやり方ではなく、別々にきちんと問題と解決策を検討していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。


 私は立石のまちづくりには、あらゆるそれぞれの地域、地区ごとにさまざまな手法をミックスして取り組むことが必要と考えます。例えば、この防災の問題を解決する一つの提案として、消防車が入れないような地域をまずは洗い出し、消火栓を設けることから対策を始め、緊急の災害対策はすぐに実施するようにしてはいかがでしょうか。


 面のまちづくりについては、再開発事業ではなく、地区ごとに住民主導の共同建替の手法を推進するなどの方法を検討してみてはいかがでしょうか。共同建替とは、隣接する住民同士、権利者同士が話し合い、隣地の交換や借地の精算などを通じて面としてのまちづくりを進める一つの手法です。再開発の最も原始的な手法というべきものです。本来、住民同士の話し合いで進めればよいだけのシンプルな方法ですが、合意形成やビジョンの構築のために専門家のアドバイスが必要です。


 そこで、区がそうした共同建替に通じたまちづくりの専門家を共同建替推進プランナーとして認定し、プランナーに区役所としてのお墨付きを与えると同時に、プランナーが地域住民の合意形成を行う際には、会議や資料の費用などをサポートするような共同建替推進プランナー制度を設けてみてはいかがでしょうか。今後は、このような再開発事業に依存しない災害対策なども検討していただきたく存じます。


 私が生まれ育ったまち立石は、昔ほど活気がなくなってきたとはいえ、温かみを感じるまちであることには変わりはありません。伸び伸びと歩くご婦人方、休日の夕暮れどきにはお酒でご機嫌になったお父さん方、お年寄りもカートを押しながら、車を気にせずゆっくりと買い物を楽しんでいます。八百屋さん、酒屋さんと、昔からのお店も数多く、まるで映画のセットに出てくるかのような呑んべえ横丁、全国的にもまちが誇れる鳥屋さん、もつ煮屋さんもあります。一本路地に入れば、住民の方がきれいに手入れされた緑や花が並び、雨上がりの路地は、それは風情がある風景です。まさに立石は情緒あふれた温かなまちなのです。


 私の留学時代の外国人の友人が東京を訪ねることがたびたびあります。彼女、彼らと地元立石のまちを一緒に歩きますと、六本木や新宿を紹介しながら歩くときよりも大変感激し、喜び、カメラをまちに向ける回数も圧倒的に増えます。また、そんな彼女、彼らに優しく接する商店の方々が立石のよさでもあり、そんなまちで育ったこと、そして住んでいることを私は誇りに感じます。


 無論、何度も言いますように、防災面、その他の面で再開発をしていくことは必要です。しかし、強引な再開発でこういった立石の個性を奪い、立石北口再開発検討資料にあるような、どこにでもある無機質なまちをつくることが、本当に地域の活性化につながっていくのでしょうか。未来のゴーストタウンを生み出す結果にはならないのでしょうか。情緒のあふれる温かなまちが生き続け、この立石というまちを愛する住民の方々が住み続けられるようなまちづくりになるよう、ぜひしっかりとご検討し直していただきますよう、再度お願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。


 ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○(丸山銀一副議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 早川議員のご質問にお答えをいたします。


 まず高齢者の口腔ケアについてであります。


 現在、国会において介護保険制度の見直しが進められておりますが、本区においては、一般施策として平成2年に他区に先駆けて歯科医師会の協力を得て、たんぽぽ歯科診療所を開設をし、65歳以上の寝たきり高齢者の歯科診療事業の充実を図ってきたところでございます。


 たんぽぽ診療所には、これまで延べ1万5,000名を超える人々の利用があり、区民からは高い評価をいただいているところでございます。また、たんぽぽ診療所での診療に加えまして、診療所に通所できない方に対しても、家庭での訪問診療を実施をし、きめ細かい対応に努めているところでございます。


 さらに平成13年度から歯科医師会と連携をしたかかりつけ歯科医紹介窓口を開設をし、区民からのさまざまな相談を受けながら、寝たきり高齢者の診療・相談が可能な地域の歯科診療所の紹介についても行っているところでございます。


 また、保健所におきましても、歯科医師及び歯科衛生士による訪問相談を実施をし、寝たきり高齢者を含めた、区民の口腔衛生の向上に努めているところでございます。今後とも、こうした事業の推進を通して、寝たきり高齢者の口腔衛生の維持に努めてまいりたいと存じます。


 介護保険における区の取り組みにつきましては、後ほど所管の部長から答弁をいたさせます。


 次に、再開発問題の基本的な考え方を申し上げます。


 本区におけるまちづくりは、都市基盤としての道路・交通網や緑とオープンスペースの整備、市街地の防災性の向上、また商店街の活性化等々、さまざまな課題の解決のために都市計画マスタープランを策定し、総合的にまちづくりを推進をしているところでございます。立石駅周辺地区では、鉄道による南北地域の分断の解消や木造密集市街地の整備、あるいはまた商店街の活性化等を一体的に実施をするために、京成押上線連続立体交差事業に合わせて再開発事業を計画し、地域に根差した区民主体のまちづくりを推進してまいったところでございます。


 区といたしましては、都市計画道路事業や連続立体交差事業に再開発事業等の面的な事業を組み合わせることは、事業の採算性や効率性、実効性等が高く、有効な方策の一つであると考えております。今後もまちづくりに当たりましては、地域にお住まいの方々とともにまちづくりを総合的、一体的に進めてまいりたいと考えます。


 その他の具体的な質問につきましては、所管の部長から答弁をいたさせます。


○(丸山銀一副議長) 福祉部長。


○(西村政次福祉部長) 介護保険の見直しにおける高齢者の口腔ケアに対する区の取り組みについてのご質問にお答えします。


 介護保険法の改正案は、現在、衆議院を通過し、参議院で審議を行っている段階です。法案においては、介護保険制度の持続可能性の確保、明るく活力ある超高齢社会の構築、社会保障の総合化を基本的視点として、制度全般について見直しが行われています。この中で、介護保険法の基本理念である自立支援をより徹底する観点から、軽度者を対象とし、要介護状態の軽減、悪化防止に効果的な新予防給付が創設され、口腔ケアについても新予防給付の一つとして検討されております。また、昨年度国が実施しました口腔ケアのモデル事業の評価結果においても、そしゃく機能や栄養状態の向上など、一定の効果が示されています。


 本区においても、介護老人福祉施設や介護老人保健施設においては、既に施設の連携医療機関として歯科医院が協力している実態もあります。今後、口腔ケアが高齢者の在宅生活を維持する上で、その重要性が高まるであろうことは認識しておりますが、現時点では具体的な実施基準が示されておりませんので、法案成立後に実施基準が示された段階で、口腔ケアのあり方について検討を進めてまいりたいと考えております。


 以上です。


○(丸山銀一副議長) 保健所長。


○(東海林文夫保健所長) ネグレクトを受けている乳幼児を発見した場合の対応についてのご質問にお答えいたします。


 虐待を受けている子供はネグレクト、すなわち養育の放棄、怠慢や養育者からの身体的虐待の結果、極端に虫歯が多かったり、不自然な歯の外傷を受けているなど、歯や口腔の健康を損なっている場合が見受けられます。歯科医師は、保健所、保育施設等で行っている乳幼児歯科健診や診療などの場で、日常的に乳幼児に接することが多いことから、地域における虐待防止に積極的にかかわることは重要であると考えます。保健所では、歯科診療の結果、歯や口腔の状況並びに養育環境等から虐待が疑われる場合、保健師や他の関係機関と連携し、虐待の防止を図っているところです。


 また、区が児童虐待防止の協議機関として設置している子供サポート調整会議には、歯科医師会からも参画いただいているところです。虐待の疑いのある児童を発見した場合、子ども家庭支援センターの相談員が調査し、緊急性が認められる場合には児童相談所と連携して、子供の一時保護をすることに努めております。


 今後とも、歯科医師会をはじめとする関係機関との連携を図りながら、いわゆるネグレクトによる児童虐待が放置されないように努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(丸山銀一副議長) 都市整備部長。


○(?澤恒雄都市整備部長) 立石再開発事業と連続立体交差事業にかかわる仮駅舎とスケジュールの見直しについてのご質問にお答えいたします。


 初めに、立石再開発事業につきましては、防災性、利便性、快適性の向上と商業の活性化を図るため、京成押上線の連続立体交差化を大きな契機として、北口再開発研究会、南口地区再開発勉強会を中心に、再開発事業に向けて積極的な活動に取り組んでいただいているところでございます。


 次に、連続立体交差事業につきましては、事業の認可を得てから2年を経過しましたが、現在の用地買収の進捗状況は契約率が約16%であり、再開発区域を除く全権利者に対する個別訪問もほぼ完了して、各権利者との交渉に入っている状況でございます。


 現時点でのスケジュールの見直しについてでございますが、事業者である東京都に確認したところ、この事業に着手したばかりでもあり、仮駅舎も含めて現時点でスケジュールの見直しを行う予定はないということであります。区といたしましては、今後とも都の連続立体交差事業と整合を図りながら再開発事業を支援し、進めてまいりたいと考えております。


 次に、陳情書についてのご質問にお答えいたします。


 区といたしましては、3月に提出された陳情書を真摯に受けとめ、陳情者の方々の考えを確認するため、代表者に署名者を明らかにするよう申し入れましたが、いまだに応じていただけておりません。これらのことを踏まえ、今後のまちづくりを進めるに当たり、再度権利者の方々の真意を確認する意向調査を早急に進めてまいりたいと考えております。


 次に、生活再建、権利変換モデルとそれに伴う固定資産税及び住み続けられるまちづくりの手段についてのご質問にお答えいたします。


 まず、お話の20坪から6.3坪になるとのご指摘にかかわります権利変換につきましては、等価交換が原則であり、基本的には従前従後の資産評価が変わることはございません。これまで区では、土地や床の面積のみだけでなく、その価格や建物の資産評価など、条件を加味して相談的に評価をし、さまざまな事例とともに権利者に説明してきたところでございます。


 次に、モデルケースでの権利変換の提示につきましては、現在進めております北口地区の施設建築物計画案の中で、あくまでも平均的なケースを示してきたところであります。


 次に、固定資産税についてのご質問でございますが、現在、従前の資産状況が従後の固定資産税に影響を与えることはございません。ご質問の上がり幅の差異については、従前の資産状況を個別に把握しておりませんし、従後の資産価値を予測することも困難であることから、現段階ではわかりかねます。なお、再開発事業の場合は、従後資産として取得した住宅について5年間にわたり、固定資産税の3分の2の減免という特典がございます。


 区といたしましては、お一人でも多くの方々が地区内に住み続けられることを第一に再開発事業を検討しているところであり、生活再建が可能な事業計画の作成に向けた活動を支援してまいりたいと考えております。


 再開発事業の採算性と説明方法についてのご質問にお答えいたします。


 再開発事業は、防災性の向上や商業の活性化等、さまざまな視点からまちづくりを検討する必要があり、これまで事業性や採算性についてもコンサルタントなど専門家の活用や権利者を主体とした見学会、勉強会の開催など、適切な対応をとってきたところであります。再開発事業を行うことは、権利者の方々の個々の思いやそれぞれの状況が異なるなど、その合意形成に長期間を要してきたことは、亀有、金町の例を見ても明らかであります。今後とも、これまでと同様、権利者のご意見等を聞きながら、事業の推進を図ってまいりたいと考えております。


 次に、市街地再開発事業によらない共同建替等の手法と共同建替推進プランナー制度についてのご質問にお答えいたします。


 立石地区のまちづくりにつきましては、これまで区のみならず、権利者の方々を中心にして、市街地再開発事業を最も有効な手法と考え、その実現に向けて積極的な活動を進めているところでございます。北口地区では、平成14年度に作成した基本方針案をもとに、平成16年度には施設建築物計画を作成し、その実現に向け採算性等も含め、事業化への検討を行っております。また、南口地区では、権利者による意見交換に必要な計画案の作成を進めているところであります。


 今年度は、現在の計画案の検証や関係機関との協議を行うとともに、権利者の意向に即した案の作成を目指しております。また、よりよいまちづくり案を権利者の方々とともに作成するため、既定の再開発プランナーや専門コンサルタントなどを活用しながら、さまざまな角度から検討を進めるべきと考えており、議員ご提案の共同建替推進プランナー制度を設ける考えはございません。


 次に、立石の防災対策についてのご質問にお答えいたします。


 議員ご提案の緊急対策につきましても重要なものと考えておりますが、立石地区におきましては、東京都の防災都市づくり推進計画において、重点整備地区11カ所の一つに掲げられております。また、立石駅周辺の場合、東京都による地域危険度調査によりますと、火災危険度もさることながら、建物倒壊危険度が高いことが指摘されております。個々の建築物が建て替えられることで、その危険性が低下すると思われますが、これには長い年月が必要となります。そのため、建物をある時期に一体的に更新することのできる手法である市街地再開発事業は、そのための有効な手法であると考えております。


 以上でございます。(「しがみついてちゃだめなんだよ」との声あり)


○(丸山銀一副議長) 6番、秋家聡明議員。


 〔6番 秋家聡明議員 登壇〕(拍手)


○6番(秋家聡明議員) お許しをいただきまして、私はさきの通告に従い、自由民主党議員団を代表いたしまして一般質問をさせていただきます。


 今定例会から葛飾区議会におきましても、国会に倣いクール・ビズが導入されまして、上着やネクタイの着用をしなくてもよいということになりました。私も今回、上着、ネクタイを着用しておりません。(「わかるよ」との声あり)本会議の場でこのような軽装は、私にとりまして今はまだいささか違和感があるのでありますが、環境保護を主な目的として、真夏でも温度設定を28度にするわけですから、積極的に協力してまいりたいと思います。(「そうだ」との声あり)襟元は締まっていなくても、気持ちはしっかりと引き締めて質問をさせていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。(「いいぞ、頑張れ」「写真写り悪いぞ」との声あり)(笑い声あり)


 まず初めに、新基本計画の策定についてお伺いいたします。


 青木区長は、これまで二次にわたる基本計画において、葛飾区の将来像である水と緑豊かな心ふれあう住みよいまちの実現に力を注がれ、その間、変化の激しい社会環境の中、経営改革宣言のもと、すべての事務事業の見直しを進め、厳しい財政状況を乗り越えてこられましたことは、我が党としましても高く評価するところであります。これから新しく策定される新基本計画のもと、時代に即した新しい体制で、より積極的に区政発展のため取り組まれることを我が党といたしましては期待するところであります。


 本年2月の第1回定例会において、我が党の清水忠議員から現基本計画策定時における社会経済状況の想定や現基本計画の達成状況、さらには現基本計画の反省の上に立ち、新基本計画にどのように取り組もうとしているのかにつきまして代表質問がありました。私は、この代表質問に続くべく、4点につきまして区長のお考えを伺いたいと存じます。


 我が国の産業経済状況は、金融機関の不良債権処理が一巡し企業の設備投資や新規採用も増え、個人消費が伸びているなど、このところ景気の兆しもわずかずつですが、明るさを増しております。本区においてもいわゆるバブル経済の崩壊以降の区民生活が久しく厳しいものであっただけに、今後の区政に対する期待は、これまでにも増して高まっているのではないかと考えているところであります。こうした意味からも、今後10年間の区政の進むべき方向性を明らかにする新基本計画の策定は、区民生活を支える上でとても重要なものであり、十分に議論を重ねて策定すべきものと考えます。


 しかしながら、現在のように社会経済状況の変化が激しい中にあっては、これまでのように今後の10年間を固定して考える計画のつくり方では無理があるのではないか。せっかく多くの時間と労力をかけて策定した基本計画も、わずか数年で計画の内容と実際とが大きく異なり、役に立たなくなってしまうのではないかと私は心配するものであります。また、地方分権が進展している中にあっては、区民とのより一層の協働が不可欠であるという観点から、これまでのような行政の手による行政のための基本計画という考え方や計画の位置づけは、区民に対して一方的に押しつける計画になってしまい、区民の理解と協力を得ることは難しいのではないかとも思います。


 そこで、変化のスピードの速い今の社会経済状況に、柔軟かつ的確に対応でき、区民と計画を共有できるような基本計画のつくり方を、区民に最も身近な基礎的自治体葛飾区としては考える必要があるのではないかと、私は強く思うのであります。


 そこで、第1点目として区長にお伺いいたします。


 新基本計画の策定は、社会経済状況の変化が激しく、また地方分権が進展している中にあっては、これまでのような基本計画のつくり方では対応が難しいと考えますが、新基本計画の特徴について具体的にお示しください。


 次に2点目といたしまして、新基本計画の策定経過と今後の進め方についてお伺いしたいのであります。


 新基本計画の策定は2カ年にわたり進められていますが、我が党としても十分に議論を重ねたいと考えており、そのためにはこれまで区がどのような検討を進めてきたのか、その内容を明らかにしていただきたいと思うのであります。また、区議会としての意見を新基本計画に反映させるためには、新基本計画策定の今後の進め方をあらかじめ知っておく必要があり、区長も10年に1度という基本計画策定の意義を十分に認識され、区議会に対しては最大限に配慮していただきたいと思うのであります。


 そこで伺いますが、区はこれまでどのように新基本計画の検討を進めてこられたのか。また、今後はどのように進めていかれるおつもりなのか、区長の考えをお示しください。


 次に3点目としまして、新基本計画の重点項目についてお伺いいたします。


 景気の兆しは明るさを増しているとはいえ、中小零細企業の多い本区にとっては、景気の回復はどうしてもおくれがちであり、本区の財政状況は依然として厳しい状況が続くと言わざるを得ない状況にあります。そのような状況にあっては、不要不急な事業を取りやめ、限りある財源を有効に生かしながら区民生活を支え、夢や希望を与える事業に重点を置き、区政を展開することが必要と考えます。


 言うなれば、高齢者や障害者の生活に対する施策、次世代を担う子供たちの保育と教育に対する施策、都市基盤整備に関するまちづくりや防災、公園、交通などに対する施策、産業の活性化や就労に対する施策、観光や文化、スポーツなどに対する施策など、真に必要とする施策を実現するために、高い効果が見込める事業に対して区の経営資源を積極的に投入すべきと考えるのであります。


 そこでお伺いしたいのでありますが、新基本計画において区は何に重点を置いて取り組んでいかれるのか、区長のお考えをお示しください。


 4点目としましては、新基本計画と行財政改革の関連について伺いたいと存じます。


 新基本計画の実現にとって財源の確保は非常に重要な課題であると思います。区長はこれまでも第一次、第二次にわたって経営改革宣言を発し、事務事業の見直しやその執行体制の見直しに取り組まれ、これまでに約180億円の経費の削減や約700人の職員数を削減して、この財政効果を新規事業の経費に充ててこられました。もちろん第二次経営改革宣言と、これに基づく行財政改革アクションプランは、いまだ取り組み期間における最終年次であります。そしてこの中には、確かに職員定数の削減のように目標値をクリアしている項目もありますが、保育サービスの再構築や学校関係職員のあり方の検討など、当初に掲げた目標に達していないものもあり、積み残された課題をいち早く解決していくことが必要であると考えます。


 その上で、第二次経営改革宣言を十分に総括し、目標値がどこまで達成され、何が不足していたのか、残された課題が何なのかを明らかにし、次につなげていくことが必要なのではないでしょうか。現在の社会経済状況から、区の財政が急カーブで好転していくとは考えづらく、区の財源が限られているとするならば、常に行財政改革の視点を持って新基本計画を策定し、推進すべきと考えます。


 そこでお伺いいたしますが、新基本計画は行財政改革が緊密に絡み合って進めることができるようにすべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。


 次に、区有建築物の震災対策に関しての質問をさせていただきます。


 このところ日本をはじめ世界各地で大きな地震が後を絶ちません。昨年10月23日の新潟中越地震では、震源地は新潟県中部、マグニチュード6.8、震度7、避難者約10万人、住宅損壊約9万棟以上と新潟県内各地で被害が発生し、住宅、道路、鉄道、河川等で大きな被害が発生しました。さらに今年3月20日の福岡県西方沖地震では、震源地は福岡市北西約40キロ沖、マグニチュード7.0、震度6弱で、被害者は死者1名、負傷者約750名、避難者約1,100名、住宅被害2,800棟を記録しています。世界規模で見ますと、昨年12月26日のスマトラ沖地震では、震源地はスマトラ島北部、マグニチュード9.0という巨大地震が襲い、最大10メートルの大規模な津波などにより、死者は22万人を超える被害が発生しました。


 私たちの住む東京周辺でも地震は頻発しております。調べたところでは、関東地方の地震は今年に入り、1月で4回、2月、3月はともに21回、4月は19回、5月は24回と多く発生している状況です。また先月、関東の地下に新たなプレートが存在すると産業技術総合研究所活断層センターが発表し、新聞報道もされたところであります。


 日本は地震列島であると言われており、私たちは何度となく大きな地震に襲われ、被害を受けてきました。過去の地震の教訓として、地震をとめることはできなくても、地震による被害をできるだけ小さくする努力が必要であるというのは、だれしもが考えるところではないでしょうか。この点について、行政には厳しい財政状況下にはありますが、最善の努力を期待するものであります。


 先ほど述べたような強い地震が本区を襲った場合には、大きな被害が想定されますが、数百と言われる区有建築物の施設は、大きな地震に耐えられるようになっているのでしょうか。低層の鉄筋コンクリートでつくられた建物は比較的安全であると言われており、本区で発注したものは区の技術職員が監督をし、工事がされてきたと聞いております。しかし、それでも区有建築物の耐震性の検証は必要であると思うのであります。というのも、区の施設は大きな地震が起こった際、多くの区民が避難所として利用されますので、特に地震に強い建物にしておく必要があるからです。前もって地震に備えた対応がしてあれば、区民の安心感は大きく増すことと思います。


 国は、今年になって国土交通大臣のもとに、住宅・建築物の地震防災推進会議を設置し、耐震化の目標設定や目標達成のための施策の方向、地震保険の活用方策などについて検討を始めました。葛飾区では平成9年に、葛飾区防災体制緊急見直し委員会における耐震診断調査に関する報告書に基づき、施設の耐震補強が進められておりますが、まだまだ旧耐震設計で建てられた施設はあると思います。厳しい財政の中、国の補助金制度等を活用して、当初計画した優先的な対象施設は順次着実に実施し、数年以内に完了する時期となった今こそ、さらなる耐震施策を進めるべきときに来たと思うのであります。保育園や旧小学校施設等、まだまだ旧耐震設計で建てられた施設がありますので、どのような考えでどのようにしていくのか、区の内部に検討組織を設置し、検討する必要があると思います。


 そこで区長にお伺いします。旧耐震設計で建てられた区有建築物の耐震補強について、区の内部に検討組織を設置し、より一層進めるべきと考えますが、区長の見解をお示しください。さらに、旧耐震設計で建てられた区有建築物は何施設あるか、そのうち補強済みのものは何施設あり、補強予定のものは何施設か、また予定のないものは何施設か伺いたい。また、旧耐震設計で建てられた区有建築物の耐震診断を早急に行うべきと考えるが、区長の見解を伺いたいと存じます。


 さきにお話ししました福岡県西方沖地震の被害で特徴的だったのは、都市型地震であり、窓ガラスの被害が出たことです。市内の中心部では全壊した建物はなかったものの、昭和30年代に建てられた10階建てオフィスビルの窓ガラスが400枚以上割れて歩道に落下し、4人がけがをしました。腕を12針縫う方もおりまして、ガラスなどの二次部材の危険性が明らかになりました。これは現在では認められていない旧工法で窓を設置していたことが原因ですが、この議会棟の2階窓ガラスも古いガラスと窓枠をパテで固定する旧工法でつくられております。サッシが鉄の部分もあり、開閉困難な箇所も多くあります。窓の下には区民の方も多く通行しておりますので、安全なガラスにかえるなど策を講じるべきと考えます。そこで、総合庁舎、議会棟2階のスチールサッシの窓ガラス対策はどのようになっているのか、伺いたいと存じます。


 次に、鉄道の安全性とその対応策についてお伺いいたします。


 昨今、社会的に見ても非常に大きな問題となった鉄道事故が連続して起きました。一つは、兵庫県尼崎市で起きましたJR西日本福知山線の脱線事故であり、もう一つは東武伊勢崎線竹ノ塚駅の踏切事故であります。どちらの事故も、本区の鉄道事情に照らし合わせて考えますと重なる点があり、本区の問題として考えるべきだと思います。


 まずはJR福知山線の脱線事故であります。この事故の原因につきましては、まだ解明されていない部分もありますが、明らかになっている事項もあります。


 1点目は、脱線した当該列車は、運行時刻におくれが出ていたことです。若い運転士にとっては、定時運行が求められる業務の中では、このことはかなりのプレッシャーになっており、必要以上にスピードを出し過ぎたのではないかと推測されています。本区を走る京成線でも、今後、成田高速鉄道が走ると言われており、列車の定時走行は今以上に運転士に求められていくだろうと思います。


 2点目は、脱線した部分のカーブはかなり急であったことです。京成青砥駅の高架を見ましても急なカーブであり、鋭い金属音を上げて走行しております。立石駅から青砥駅の区間は、高架化をすると、現在のカーブでは曲がり切れないとの話も聞いております。また、ホームが短い駅が多くあり、行き過ぎて停車位置を変更することにも遭遇したことがあります。


 そして3点目は、市街地に接して線路が敷設されていることです。家と家の間を走る電車は、京成線だけでなく、都電や江ノ電などにも見られ、どこかノスタルジックな風景をつくり出し、本区にとりましても下町葛飾を演出する重要な要素であることは間違いありません。しかし、一歩間違えると福知山線の事故のように、民家に影響する事故が起きないとも限りません。


 もう一つの竹ノ塚駅の事故は、さらに緊迫性のあるものであります。この事故では、踏切警手の操作ミスで歩行者4人が死傷いたしました。我が区にも開かずの踏切と言われる京成高砂の踏切があります。竹ノ塚も高砂も、人が操作する第一種乙踏切と言われる踏切であり、都内の代表格とのことであります。


 この事故の原因の1点目は、開かずの踏切を緩和し、少しでも踏切の開放時間を長くしようとする鉄道会社の思惑があったと聞いております。2点目には、踏切警手に対する通行人からのプレッシャーがあったのではないかということです。朝夕には通行人から怒鳴り声もあったようです。3点目には、内規違反でありながらも、それを許していた企業体質が問題であったと言われています。


 こうした原因を踏まえて高砂駅の踏切を見た場合、非常に類似する点があると思うのであります。私は、踏切問題の解消は、一鉄道事業者の力のみで解決することは難しいのではないかと考えており、公共交通問題として当該自治体が主体となって取り組むべき問題であると思うのであります。(「そうだ」との声あり)


 今回、二つの大きな鉄道事故を教訓に、多くの死傷者が発生した鉄道事故に対する自治体の対応のあり方や、危険性の高い鉄道施設改善の必要性、さらに鉄道施設整備はまちづくりとして取り組むべき事項であること。人の安全性をつかさどる職員に対する教育、指導の重要性を改めて認識したところであります。


 こうしたことを踏まえまして、以下4点についてまとめて質問をさせていただきます。


 第一に、本区では、この4月より危機管理担当を設けておりますが、今回の鉄道事故に見られるような多くの死傷者が発生した場合の事故に対して、どのような対応を図っていくのか。その対応方針と行動計画について伺いたいと存じます。


 第二に、福知山線のような危険なカーブが京成線には何カ所あり、列車自動停止装置などの安全対策はどのようになっていると認識しておられるのでしょうか。


 第三に、現在本区では立石や高砂、お花茶屋などで鉄道の高架化に取り組んでおりますが、こうした事業により、危険なカーブや鉄道に隣接する市街地との危険性をどのように解決できると考えておられるのか。


 第四に、竹ノ塚の事故を踏まえ、京成電鉄が高砂駅の踏切において現在どのような対策を図っており、今後、どうしていくべきと考えているのか、本区では把握しているのでしょうか、お聞かせください。


 次に、少子化の進行と本区の地域産業の発展について質問させていただきたいと存じます。


 さきに厚生労働省が発表いたしました2004年人口動態統計によりますと、低水準にある合計特殊出生率は小数点第2位まででは1.29と昨年と同数になっておりますが、小数点第3位まで求めますと1.291から1.289とわずかですが下げ続けていることがわかります。また並行して、2007年には団塊世代が一斉に退職する2007年問題の観点から、ものづくりの技術伝承が危機的な状況を迎えつつあり、官民一体での人材育成の必要性も叫ばれております。


 そのような中、先月11日、子供にかかわりが深く、我が区の基幹産業の一つであります玩具産業の区内2社の経営統合が新聞報道等のマスコミで発表されました。経営統合を発表したトミーとタカラは、それぞれに強力なキャラクター玩具を有しており、今回の合併により、経営の合理化や効率化、相互の得意とする分野をより一層伸ばそうという視点にあることは、当然のことと推測しているところであります。この合併による経営統合は、玩具産業にとどまることなく、本年4月末に情報配信産業のインデックス社が、タカラの発行済み株式の22.2%を占めるゲーム大手のコナミが保有していた全株式を買い取ったことにより、タカラへの役員派遣を行い、経営強化策を検討しているという状況へと発展しているようであります。既に、玩具産業首位のバンダイとゲーム大手のナムコが経営統合を発表しており、少子化による総売上高の減少に対応すべく、玩具産業は今まさに変革の時期に来ていると思うのであります。


 このような強力な企業が合併する中、これらの産業の基盤を支えていくべき役割を担う本区では、こうした事態についてどのような戦略で、どのような体制で取り組むお考えなのでしょうか。本区では先ほど述べさせていただきましたが、現在、新基本計画の策定を進めております。現状の分析には力を入れて計画策定をしているものと考えますが、現状分析のみをもって区民の求める課題を解決できるものではありません。新たな視点、今後どうしていくのかという戦略をぜひとも示していただきたいのであります。本区の重要な課題である少子化について、今までの政策に対する認識を示すとともに、今後の具体的な戦略を示すべきであります。


 また、地域社会や地域産業の発展を考えると、今後ますます政策的、戦略的なまちづくりや産業の振興が必要であります。鳥取県境港市では、漫画家水木しげるさんが描く妖怪を活用してまちづくりを図り、青梅市では、昭和30年代をモチーフにしたまちづくり、新宿区高田馬場西商店街では、手塚プロダクションがあることから、1馬力が1円相当の10馬力、100馬力、200馬力のアトム通貨をつくり、ボランティアに参加した人に配っております。さらに、埼玉県川越市では、数十年来の蔵づくりがようやく実り、来客が倍増していると聞きます。どの取り組みも、まちの持つ潜在的能力を発揮させ、地元の人々のより一層の意欲を高め、そのまちのイメージを大変高めていると思うのであります。


 本区を見てみますと、現在、全国的なレベルでシンボルとなるアニメや映画、玩具産業のキャラクターがあります。トミーやタカラに見るまでもなく、今、本区にある潜在的なストックをもっと積極的に活用すべきではないでしょうか。著作権や版権などが障害になっていることは承知しておりますが、子供の身近なところにあるものを活用するならば、子育て推進区の葛飾区のイメージは大変高まり、同時にマスコミ、出版社などが取り上げ、玩具産業にとっても今まで以上にビジネスを展開していきたくなるようなまちになり、その効果は、葛飾区には何倍にもなって返ってくると考えるのであります。


 三菱製紙や日本板紙の工場が転出してしまったことにより、税収あるいはその地域の外食産業などには大きなダメージがあったのではないかと思いますが、葛飾区の発展のために、特徴あるまちづくりをぜひとも実現させていただきたいと考えるのであります。


 こうしたことを踏まえまして、六つの質問をさせていただきます。


 第一に、今後の我が区の少子化が本区の政策にどのような影響を及ぼすと考えておられるのでしょうか。


 第二に、少子化の時代を新基本計画ではどのように位置づけ、どのような戦略的な施策を展開していくお考えなのでしょうか。


 第三に、我が国の少子化の影響は、本区の産業構造、産業振興にどのような影響をもたらすと考えていらっしゃるのか。


 第四に、少子化の動向を踏まえ、今後、我が区の産業振興戦略をどのように展開していくお考えなのでしょうか。


 第五に、本区にはシネマやアニメ、キャラクターなど、まちづくりや地域振興での期待ができる重要なストックを抱えておりますが、今後こうしたストックの活用を図り、戦略的なまちづくりや地域振興を進めるべきと思うが、いかがでしょうか。


 第六に、玩具産業の合併を機に玩具産業や情報産業、マスコミ関係者などによる本区のまちおこしにつながる連携の体制を強め、まちの発展、産業の発展を図っていくべきと考えますが、区長のお考えはいかがでしょうか。


 次に、資源のリサイクルについて質問いたします。


 昨今高まる環境意識の中で、無資源国とも言える我が国の状況や地球規模的な環境問題を考えますと、限られた貴重な資源を有効に活用するためには、資源のリサイクルシステムをしっかりと構築し、資源循環社会を形成することが不可欠であると考えております。分別品質の高いペットボトルについては、昨年から実質的なリユースと言える完全循環型のボトル・トゥー・ボトルが実現しており、私たちの生活の中でも着実に広がりを見せております。本区におきましても、循環型社会の形成のため、発生抑制を主とした普及啓発事業や、さまざまな資源の回収事業を行っております。さまざまな工夫をし、着実に実績を伸ばしていることについて一定の評価をするところです。


 残念ながら区内の幼稚園、小中学校では実施しているところがまだゼロでありますが、平成14年から実施している拠点回収事業は、区内の全公立・私立保育園70園のうち約8割、55園の参加を得て着実に回収量を増やしております。朝夕の送り迎えの時間に保護者とともに子供が紙パックや食品トレー、ペットボトルをリサイクルボックスに入れる姿は、将来間違いなく、何の抵抗感もなく資源循環社会を受け入れる世代が育っていると心強く感じるのであります。


 さて、本区の資源回収品目等を見ますと、新聞、雑誌、段ボールなどの古紙、瓶、缶、ペットボトル、食品トレーなどを実施しているところであります。さきに第24回特別区の統計が配られ、他区との比較をしたところ、その数字に大きな開きのあることに気がつきました。そこで改めて調べてみますと、平成15年度の実績で古紙や瓶、缶の収集量は他区と同程度に回収されておりますが、ペットボトルの収集量は、江東区の1,380トンと比べ、本区は約3分の1以下の415トンでありました。人口規模には大差ないと思いますが、なぜこのような差が生じているのでしょうか。本区ではどのように理解していらっしゃるのかお伺いしたいと存じます。


 さらに、平成16年度区が実施したごみの性状調査の結果では、集積所の不燃ごみの中に、本区が資源回収しているペットボトルなどの品目についても多く混入されており、特にペットボトルについては、量として約900トンも混入されているという結果が出ているところです。私は、2年前の本会議において、資源回収のためリサイクルボックスの設置を環境学習の見地からも、各学校に設置すべきとの提案を行ったところでありますが、現実に不燃ごみに出され、埋め立てられている現在の状況を考えますと、拠点回収の拡大や集積所での回収も含め、区民がリサイクルに協力しやすい環境を整えるべきであります。今こそ、これを資源として回収することが大切であり、拠点回収の拡大や集積所での回収を行うことが必要と考えますが、区長の見解を伺います。


 続きまして、子育て支援策について、公立保育園の民営化と私立学童クラブの補助金システムの点についてお伺いします。


 平成15年度から公立保育園を民営化すべく、プロポーザルの提案まで求めた中青戸保育園の民営化問題ですが、残念ながらそのときは利用者との説明会にも入れず、この問題は表面的には進展を見ないままになっています。しかし、私立保育園をはじめとしたプロポーザルに参加した団体は、平成14年12月も押し詰まってからこの話を聞き、あるところは時間がないということで断念し、あるところは平成14年の暮れから15年の正月にかけて、慌ただしい思いをしてそれぞれの提案を作成した経緯がございます。当然のことながら、提案を出してきた団体には、平成15年4月からの民営化断念の話は説明されているわけでありますが、民営化が決定される日を、作成した提案を温めながら待っている団体もあることと思います。


 そういった団体のみならず、多くの区民にとりましても、この問題は今後どのように展開してくいのか、関心の高いところであります。保育園の利用者、関係者はもとより、保育園に直接関係のない世代にとりましても、106人規模の平均的な保育園が民営化されることによって、1園当たり年間4,500万円の運営費が削減されるということは、限られた区の財源をかんがみても、関心がないわけはありません。私は、一日も早く利用者の理解を得て、民営化すべきであると考えるのでありますが、一体この問題は今、どのような状況にあるのか。先に進んでいるのか、平成14年12月から変わっていないのか、よくわからない状況にあります。(「本当だ」との声あり)区長の午前中の所信表明の中にもありましたが、安定した子育て支援施策には公立保育園の民営化は必要であると考えるところであります。(「そうだ」との声あり)


 そこで、以下4点について質問をさせていただきたいと存じます。


 第一に、中青戸保育園の民営化はその後どのような話し合いが持たれているのでしょうか。また、民営化についてはどのような方法で検討していらっしゃるのか、教えていただきたいと存じます。


 第二に、公立保育園の民営化が進まないことに対し、区はどのように考えていらっしゃるのか。


 第三に、公立保育園の民営化を進めるためには、何が障害になっているのか。また、解決には何が重要と考えているのかお聞かせください。


 第四に、葛飾区全体の公立保育園民営化計画と言えるものはあるのでしょうか。あるのならば、具体的にお伺いしたいと存じます。


 続いて、私立学童保育クラブの補助金システムについてお伺いいたします。


 本年度から単独学童保育クラブがすべて民営化されたことは、保育園の民営化が進まないことに比べますと、あまりにもドラスティックでダイナミックな変貌と言えると思うのであります。しかし、それに伴いまして、今までは小さな声だったものが、大きな声として聞こえてくるようになり、民営化した学童保育クラブの安定した運営にかかわる問題としてクローズアップされてまいりました。それは補助金システムの問題であります。


 現在、私立学童保育クラブには運営費として6月、7月、12月、1月の4期にわたり補助金が区から私立学童保育クラブに入金されております。同時に直接保護者から毎月徴収する利用料もあります。しかしながら、区の補助金の割合は、保護者から徴収する金額の3から4倍であり、私立学童保育クラブの運営は、区の補助金に大きく依存しているのが現状であります。


 60人規模の私立学童保育クラブでは、保護者からの一月の徴収金額は全体で35から36万円であり、それだけでは学童保育クラブが抱える複数の職員の人件費すら全額支払えない金額であります。先ほども申しましたとおり、区からの補助金は6月に第1期分が支払われますので、4、5月分の学童保育クラブ側の支出は、保護者からの徴収金額だけでは、計算上、大きなマイナスが生じることになります。


 同様のことが10月から12月にかけても起きております。実際には、施設長が立て替えるなど、各施設の工夫と努力によりこの事態を乗り越えているのでありますが、葛飾区の民営化の方針に協力したはずの施設が、本来の学童保育事業以外の面で困難を抱えるようなシステムは、速やかに改善すべきと思うのであります。(「おっしゃるとおり」との声あり)本区としては、このことをどのようにとらえているのか、またどのような改善策を考えていらっしゃるのか伺いたいと存じます。


 また、本年度より、40人規模の私立学童クラブに対する補助金が増え、私立学童クラブの運営に対して区が努力されたことは大いに評価いたすところであります。しかしながら、将来の社会経済状況を考えたとき、今後、私立学童保育クラブの補助金を上げていくことはかなり大変なことであり、区の全体の財政状況を考えたとき、私は悲観的にとらえております。しかしながら、どの私立学童保育クラブにおいても、新築の施設はなく、長期的に見て多額の建物修繕費が今後必要とされるのは明白であり、また、スタートしたばかりの学童保育クラブの人件費が現在より上昇していくのは、ごく自然のことであります。言い換えるならば、スタートしたばかりの多くの学童保育クラブの運営費は、今現在は長期的な視点から見ると、経費が余りかかっていない時期にあると言えるのであり、対策を考えるなら、まさに今しかない絶好の時期なのであります。


 そのような中、現在の補助金のシステムでは、年度末決算で余剰金が発生すると区に返還することになっております。先ほども述べましたが、ほとんどの私立学童保育クラブは、民営化後3年以内の新しいクラブですから、今、年間を通して考えると運営は経費的に見て楽な時期にあると思いますので、将来発生する建物修繕費や増大する人件費に備えさせるのは今しかないと考えるのであります。将来私立学童保育クラブの要請に応え、補助金を増やすのは、私は相当困難であると思いますので、要綱を見直し、一定のルールを決めた上で余剰金を返還するのではなく、引当金として準備させたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。(「理事者は答弁できるのか、そういう質問」との声あり)


 民間では効率よく補助金を使っていくノウハウを持っていると思われることから、一定の引当金を認め、最大限に民間の能力を発揮してもらい、区が支出する金額を増やすことなく、私立学童保育クラブの安定運営を図っていくことこそ、民営化の真の目的と思うのですが、引当金の制度の導入には障害があるとするのならば何なのか、お伺いしたいと思います。


 最後に、葛飾区の教育について質問をさせていただきたいと存じます。(発言する者あり)


 まず、葛飾区内の中学校の現状についてお伺いいたします。


 警視庁少年育成課の資料によりますと、平成16年中に非行少年として検挙された中学生は3,802人、不良行為少年として補導された中学生は1万3,558人であり、ともに前年に比べ増加しているとのことです。非行行為の中では、万引きや自転車・オートバイ等の窃盗犯や傷害の割合が、不良行為の中では深夜徘徊、喫煙、風俗営業所等への立ち入りが高い割合を示しています。高校生の検挙・補導数が減少している中で、中学生による非行は増加傾向を示しており、問題行動の低年齢化はなかなか改善される兆しがありません。


 日々のニュースを見ても、小学生や中学生による信じられないような事件が次々と起こっています。青少年の非行問題が多様化、低年齢化、深刻化している現状を改善するために、学校と警察との相互連絡制度やスクールサポーター制度、サポートチームによる地域支援システムなど、関係諸機関が連携した幾つかの取り組みが始まり、少しずつではありますが、成果を上げ始めているようです。非行等の問題行動を防止し、児童・生徒の健全育成を進めていくためにも、学校と関係諸機関がそれぞれの役割を果たしながら、相互に緊密な連携を図り、効果的な対応を図ることが望まれます。


 さて、本区の中学校に目を向けてみますと、昨年テレビや新聞等で報道されたように、多くの中学生が逮捕されています。また、逮捕には至らないまでも、問題行動を繰り返し、学校や家庭での指導が難しい生徒も少なくないと聞いています。このような問題行動が起きるのはどこに問題があるのでしょうか。さまざまな要因が考えられ、原因を特定することは非常に難しいことですが、あえて二つに絞ってお話をしたいと思います。


 一つは家庭の問題です。ある中学生は無断外泊や家出を繰り返していますが、そのことについて親はほとんど関心を示していないとのことです。親に関心を払ってもらえず、自分という存在に自信が持てないことに悩み、いらだち、結果、問題行動に走ったのであります。私は、このような子供のためにも、葛飾区に中学生の居場所を数多くつくることを提唱したいと思います。スポーツの好きな子、音楽や踊りの好きな子、読書の好きな子など、さまざまな子供たちのニーズに応えられるような居場所をつくり、子供が何かに夢中になれるようにすることが問題行動をなくす一つの方法であると考えます。


 もう一つは学校教育の問題です。本区の中にも、生活指導上に課題のある生徒が多く、先生の指導が困難な中学校があると聞いております。そのような状態の学校で、生徒は学校生活を楽しみ、自分の持てる力を十分に発揮することができているのでしょうか。学習にもスポーツにもやる気を失っているのではないでしょうか。もしそのようなことがあるとするならば、とても不幸なことです。中学校時代の3年間は、これからの人生を歩んでいく上で極めて重要な3年間であると考えます。義務教育の最後の3年間として、確かな学力を身につけることや、一生の支えとなるような友人を数多くつくること。部活動に夢中になること。自分の将来を考えることなど、やらなければならないことは限りなくあります。この大切な3年間をどのように過ごすのかによって、子供たちの今後の生き方に大きな影響を及ぼすであろうことは疑いようがありません。私は、葛飾区の中学校に通うすべての子供たちに、すばらしい3年間を過ごしてほしいと心から願っています。


 そのようなことからも、学校は、たとえ生活指導上に多くの課題を抱える生徒であっても見捨てることなく、全力で接していただきたいと願います。学校だけで課題の解決が困難な場合には、関係機関とも連携して生徒の指導に取り組んでいただきたいと思います。


 そこでお伺いしたいのですが、現在、本区に先生方の指導が困難な学校は存在しているのでしょうか。そして、そのような学校に対しては、どのような対策をもって改善される方針なのでしょうか、お聞かせください。


 次に、教科書採択についてお伺いいたします。


 本年は4年に1度の中学校用教科書採択の年に当たっております。特にその中でも、歴史教科書の採択については話題になるところであります。思い起こしますと、4年前の平成13年、新しい歴史教科書をつくる会のつくった歴史教科書の採択をめぐっては、マスコミを巻き込んで全国的に各教育委員会につくる会の教科書を採択しないよう圧力とも言える動きがありました。(「何が圧力だ」との声あり)そのような圧力の結果、一たん採択を決めた教科書を審査をやり直し、別の教科書を採択し直した教育委員会もありました。私はあのような動きは、教育委員会の自主性を阻むものであって、あってはならないものであると考えるのであります。(「わかってるのかよ」との声あり)


 歴史の学習に当たっては、自国の歴史を美化し過ぎてもいけませんが、自虐的であり過ぎてもいけないと思うのであります。(「何が自虐的だ」との声あり)歴史教科書の中には、どこの国の教科書かわからない記述があるものもあると聞いております。(「読んだことあるの」「あるよ」との声あり)現在、竹島の不法占拠の問題や、海底資源の問題など、隣国と解決していかなければならない課題もありますが、日本人としてしっかりとした誇りを持って取り組まなければならないと思うのであります。(「そのとおりだ」「そのとおりだぞ」との声あり)


 葛飾区議会では、本年4月、日中友好議員連盟の有志のメンバーが、反日デモの吹き荒れる中、中国への親善訪問を果たしました。帰国後、訪問をしたメンバーは、今までで一番友好的な雰囲気の中、親善交流ができたと話しておりました。このことからもわかるように、隣国との関係では、ぎくしゃくした面もありますが、今までの努力から友好の芽も確かに育っているのであります。隣国であるがゆえに、一方の利益が他方の不利益につながることもありますが、日本人としてしっかりとした歴史観と誇り、自信を持って主張すべきことは主張し、未来志向の関係を築いていかなければなりません。(「そのとおりだぞ」との声あり)そして私は、歴史教科書にはそういった意識を子供たちの中に育てることを期待するものであります。


 そこでお伺いいたしますが、歴史教科書を含めて、本区の教科書採択における基本的姿勢はどのようなものでしょうか。また、歴史教科書の採択の仕組みはどのようになっているのでしょうか。加えて、自虐的な内容の歴史教科書は子供たちにふさわしくないと思うが、教育長の見解をお伺いいたします。(「つくる会の教科書を採択しろと言ってるのと同じじゃないか」「静粛に」との声あり)


 最後に、性教育についてお伺いいたします。


 我が党の調べでは、各地でいわゆる行き過ぎた性教育が行われているとの報告がなされており、現在もさらに詳しく調査をしているところであります。(「何が行き過ぎた教育だ。勝手に打ち上げたんじゃないか。裁判中だよ」との声あり)命の大切さを教え、人の尊厳を教えることはもちろん大切なことなのでありますが、(「何考えてんだ」との声あり)小学1年生や2年生から、余り露骨な表現を使って教えることには抵抗感があります。やはりその年齢に即した内容で教えるべきであろうと考えます。


 また、補助教材の中には、露骨過ぎる人形などがあるようで、大変驚きを感じているところであります。さらに報告の中には、保護者が知らない密室での虐待が行われているとされており、私は本区の状況を大変心配しているところであります。


 そこでお伺いいたしますが、各学校で行われている性教育の実態について、葛飾区はどのような方法で把握されているのでしょうか。また、いわゆる行き過ぎた性教育について、保護者からの苦情などはどのような状況になっているのでしょうか、お示しください。また、実態のつかみづらい補助教材については、どのように把握されるのでしょうか、教えていただきたいと存じます。


 以上で私の質問を終了させていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


○(丸山銀一副議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 秋家議員のご質問にお答えをいたします。質問者と同じく胸襟を開いてお答えをしたいと思います。(笑い声あり)(拍手)


 初めに、新基本計画の特徴についてであります。これまでの基本計画は、原則として次の改定時期まで見直すことはありませんでした。しかし、お話にもありましたとおり、社会経済状況が著しく変化をし、地方分権が進展する中にあっては、変化に適宜適切に対応可能な計画を策定することが必要であると考えております。また、区民参画の一層の推進を図るため、区民との協働をさらに目指した計画づくりが求められております。


 そこで、策定過程の初期の段階から、総務委員会等区議会からのご意見をいただくとともに、世論調査や区民モニター、政策・施策マーケティング調査などにより区民の声の収集に努め、これらを指数化して予算・決算の動向や区を取り巻く状況などと比較検討をすることにより、経営資源の最適化の方向性を導き出す、葛飾区独自の政策・施策方向性検討シートを開発いたしました。さらに、このシートと施策評価によるPDCAサイクルを円滑に運用することによって、毎年計画を評価し、調整をするとともに、3年に1度計画自体をローリングさせる方式を採用したいと考えております。これにより、常に、計画の実施に当たって、経営資源の最適化を図れるようになり、より計画的かつ効率的な区政が実現するものと考えております。


 次に、これまでの検討経過と今後の進め方についてお答えをいたします。


 昨年の7月以来、世論調査や区民モニター等を実施し、その結果を踏まえて、区民参加による策定委員会において合計7回の検討を進めてまいりましたが、このたび素案を取りまとめましたので、所管である総務委員会への報告をはじめ、地域別区民フォーラムやパブリックコメントを通じて、広く区民の皆様のご意見をいただく予定でございます。そして本年8月開催予定の第8回策定委員会における審議を経て、案として取りまとめ、第3回区議会定例会で所管委員会へ報告をし、十分なご審議をいただいた上で、本年10月を目途に新基本計画書として印刷・発行したいと考えております。


 また、新基本計画における重点項目についてでありますが、にぎわい、安全、安心、快適、協働、そして経営からなる六つの戦略を掲げ、特別養護老人ホームの建設支援や介護予防をはじめとする高齢者支援、保育所待機児の解消や児童虐待への対応などの子ども家庭支援、都市計画道路の整備や水辺の整備などのまちづくり、住宅の耐震改修などの防災対策、葛飾ブランドの開発やキャリアアップなどの産業・就労支援、学力の向上を目指す学校教育、さらには観光・文化・スポーツの振興等々にも重点を置いてまいりたいと考えております。


 中でも大学の誘致や文化とスポーツのまち構想など、今後10年間に大きく成長をさせるべき五つのリーディング事業と、子ども総合センターや新中央図書館の建設など、五つの大規模な事業を元気満10(まんてん)プロジェクトと名づけて取りまとめていきたいと考えております。


 次に、行財政改革の考え方についてお答えをいたします。


 厳しい行財政環境の中で、新たな時代に真に必要とされる施策を新基本計画として策定をし、積極的に展開していくためには、これまで以上に簡素で効率的な行政システムと安定した財政基盤の確立が必要であり、そのためには不断に経営改革を推進していくことが重要であると認識をしております。これまで区は、第一次経営改革宣言に引き続いて、第二次経営改革宣言と、これに基づく行財政改革アクションプランの実現に努力をし、全力で取り組んでまいりました。その結果、平成13年度予算から5年連続して財源不足を生じさせることなく予算編成を行うことができ、子育て支援や高齢者対策、まちづくり等の区の重点施策にその財源を振り向けることができたわけでございます。


 新基本計画においても、六つの戦略の一つとして経営戦略を位置づけ、PDCAサイクルを活用した経営資源の最適化、簡素で効率的な行政システムの構築、マネジメント責任者への権限の移譲、公共施設の適正配置等に取り組んでまいりたいと思います。また、新基本計画の策定にあわせて第二次経営改革宣言にかわる新たな指針としての、仮称でございますが、葛飾区経営改革大綱と行財政改革アクションプランにかわるべき行動計画を策定してまいりたいと思います。そして見直すべき事務事業を見直すことは当然のこととして、さらには上位の施策への貢献度の低い事務事業を廃止・縮小するほか、職員定数の削減に努めるなどにより、区民と創る元気なかつしかを実現するため、さらなる経営改革の推進を行ってまいりたいと思います。


 次に、耐震検討組織に関するご質問にお答えをいたします。


 本区では、平成7年に発生した阪神・淡路大震災の後、葛飾区防災体制緊急見直し検討委員会を発足させました。その下部組織として、耐震診断調査分科会を設け、区有建築物の耐震診断に関する報告書を取りまとめました。区有建築物の耐震診断を行う基準として、第一点は3階以上の建築物であること、第二点は避難所等の防災施設であること、第三点として、第一次診断によって第二次診断が必要とされた総合庁舎あるいは小中学校等の緊急性の高い施設から順次これを行うことを決定をし、実施をしてまいりました。


 お話にありますように、当初に計画をした112の施設につきましては順調に推移し、間もなく終了をする予定であります。


 次に、耐震診断調査を行っていない2階建て等の施設につきましては、まず技術職員による第一次診断や現地調査などによる実態調査を行った上で、必要な対応方針を策定する必要があります。今後、より一層耐震対策を進めるために、庁内に第一次診断や実態調査等を踏まえた耐震の技術的な検討組織を設置して取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、最近発生した鉄道事故に見られるような多くの死傷者が発生した場合の事故への対応についてご質問にお答えをいたします。


 まず初めにお話にございました尼崎市や足立区での鉄道事故で犠牲になられた方々に、謹んで哀悼の意を表する次第であります。こうした事態が本区内で発生しないことを望むものでございますが、大規模な事故や被害の拡大が予想されるような事故などが発生するということを含めて、区の危機管理体制の強化を図るために、本年4月に危機管理担当課を設置いたしました。


 区におきましては、平成13年に葛飾区危機管理初動対応指針を策定をいたしました。初動の対応方針を定めておりますが、この指針においては、区で直ちに実施する行動の計画として、速やかに関係部課長による危機管理初動連絡会議を設置し、まず情報の収集、整理等を行うこととしております。その結果、大規模な被害が発生または予想され、被害拡大の防止や支援活動等に全庁的な対応が必要なことであると判断をした場合は、私を本部長とした災害対策本部を設置し、全庁的な体制を構築した上で、事故の内容や規模に応じた対応を迅速かつ的確に、適切に実施をいたしたいと思います。


 また、こうした大規模な事故については、当然のことながら区単独で対応することはできませんので、当初の段階から、警察、消防等の関係機関との連携を十分に行い、緊急の事態に対応してまいりたいと考えております。


 次に、危険なカーブが京成線に何カ所あり、安全対策はどうなっているかというご質問がございました。


 区といたしまして、今回のJR西日本の事故を受けまして、京成電鉄に対し、事故箇所と同様の曲線半径が300メートル以下のきついカーブ箇所の把握や安全対策の現状などについて説明を求めました。京成電鉄によりますと、それらの箇所数につきましては、現在、連立事業を進めている立石・青砥間を含め、葛飾区内に7カ所あるということでございます。その安全上の対策につきましては、既に信号に連動をし、速度照査機能のついたATSが設置をされているとともに、曲線半径が250メートル以下の5カ所については、いずれも脱線防止レールによる対策が実施されているとの回答を得ております。区民の安全性の確保や環境面の配慮につきましては大変重要なものであり、今後とも京成電鉄との話し合いの機会を持っていきたいと考えております。


 次に、鉄道の立体化により、危険なカーブや鉄道に隣接する市街地との危険性をどのように解決できるのかというご質問でございました。


 本区が取り組んでいる鉄道の高架化は、単に交通問題の解消を図るだけではなく、一体的で総合的なまちづくりの推進にも寄与をする事業であります。そのため、四ツ木・青砥間の連立事業におきましても、単に立体化するだけではなくて、立石駅東側の曲線半径を現在の300メートルから400メートルに変更をし、都市計画決定を行っておりまして、鉄道利用者だけでなく、隣接する市街地の安全性を高めるためにも有効であると認識をしております。


 次に、竹ノ塚の事故を踏まえ、高砂駅の踏切ではどのような対策が図られ、今後どうしていくのかとのご質問にお答えをいたします。


 竹ノ塚の事故を受けまして、これまで国土交通省におきましては3月16日付で注意喚起の文書を鉄道各社に通知をし、京成電鉄としては、それに対しまして従来以上に注意義務を持って業務に努めていくことと、抜本的な踏切対策を検討するという回答をしたということを聞いております。区といたしましても、その重要性にかんがみ、京成電鉄に対し、当該踏切の安全対策などの要請を文書により実施をしたところでございます。それらの対策として最も望ましいものとしては、連続立体を進めることと考えておりますが、今回の竹ノ塚の事故を受けて、早急な安全対策も必要であると認識をしております。そのため、現在、東京都と京成電鉄、区の三者で連携をとりながら、具体的な検討を進めておりまして、できるものから早い段階で実施をしていきたいと考えております。


 次に、少子化が本区の政策に及ぼす影響についてお答えをいたします。


 新基本計画においては、平成27年度の我が区の人口は、総数約42万人でほぼ横ばいと予測をしておりますが、年齢3区分別の人口構成比については、大きく変化していくものと考えております。特に、ゼロ歳から14歳のいわゆる年少人口と65歳以上の高齢者人口は、1995年の国勢調査を境に逆転をし、少子高齢化がより一層進行をしてまいりました。そのため、現在の比率で年少人口が減り続け、高齢者人口が増え続けた最悪のケースを想定をした場合、年少人口8.3%、生産年齢人口が67.3%、高齢者人口が24.4%と予測をしておりますが、平成10年以降、転入者数が転出者数をわずかながら上回ってきていることから、全体が微増傾向に転じておりまして、年少人口の減少率もより小さくなってきたところから、現実にはもう少し緩やかな変化が見込まれるところでございます。


 少子高齢化によって起こる問題としては、まず労働生産力の低下が挙げられます。これによって経済活動が縮小し、結果的に納税額の減少につながることとなり、また高齢者の増大により社会保障費が増え、財源の圧迫や介護に従事する人員の不足などの問題も生じてまいります。これらの問題が深刻化すると、財政不安や生活水準の低下を招き、結果的にはまちが衰退していくような事態になりかねません。


 そこで、労働生産力の低下への対策として、利用しやすい多様な保育サービスの提供を通じて、女性の社会進出を支援するとともに、元気な企業やすぐれた人材を育成することで、生産年齢人口を増加させることが考えられます。また、駅周辺や大規模工場跡地の再開発によって良質な住宅を供給するとともに、観光や文化、スポーツの振興を通じて、葛飾区のブランドイメージを向上させ、多くの来訪者が葛飾区を訪れることで、区内産業のさらなる活性化を図りたいと考えております。


 社会保障費の増加への対策としては、健康づくりや介護予防、地域防災の支援や就労支援、さらには公共施設や道路などのバリアフリー化を進めることで、高齢者が心身ともに元気な高齢期を送れるようにしてまいりたいと考えております。


 次に、リサイクル資源回収についてお答えをいたします。


 本区では、現在ペットボトルの回収を区内約300カ所に設置をした拠点回収の方式で行っております。その主たる設置場所は、コンビニエンスストア等の店舗での回収であります。これらは清掃移管の前に、東京都が東京ルール?として、製造業者や販売業者による容器等の自己回収の促進を図るという目的から、事業者の役割として設置されたものであります。本区では、この店舗回収に加えて、環境学習の実践の場として公・私立保育園と区の施設にも独自に67カ所の回収ボックスを設置し、ペットボトルの収集を行っております。


 一方、江東区では、平成14年からこの店舗での回収に加えまして、独自に週に1回、ごみ集積所でのペットボトル回収を実施していることから、平成15年度の回収量約1,380トンという実績になったと考えております。ご指摘のように、平成16年度のごみ性状調査の結果では、不燃ごみ中にペットボトルをはじめとした資源が混入している状況がございます。今後、一層分別方法の徹底について、普及啓発に努める必要があると認識をしております。


 ペットボトルなどの廃プラスチックの取り扱いについては、区長会としても現在さまざまな検討を進めておりまして、発生抑制やマテリアルリサイクル、サーマルリサイクルといった手法等を検討している状況にございます。これらのことを考えますと、資源物を資源として回収することが急務であり、平成18年4月以降の葛飾区一般廃棄物処理基本計画と分別収集計画の改定を踏まえまして、ペットボトル等の収集方法の効率性やコストを分析し、拠点回収の拡大や集積所での回収など、区民の方が参加をしやすい方式での資源回収を検討してまいりたいと考えております。


 次に、子育て支援策でございます。公立保育園の民営化についてお答えをいたします。


 まず、中青戸保育園の運営委託導入でございますが、運営費の一般財源化など、公立保育園を取り巻く状況は大きく変化する中、民営化をはじめとする運営見直しは、中青戸保育園のみの問題ではなく、公立保育園全体を視野に入れて取り組んでいかなければならない課題であると考えているわけでございます。そのため、公立保育園全体の方針を明らかにした上で、改めて対応をしていきたいと考えておりまして、もとより民営化をはじめ、公立保育園の運営見直しは待機児童の解消をはじめ、区民の皆様が必要とする保育サービスの拡充を実現するためのものでございまして、効果的、効率的なサービス提供基盤の整備という視点を基本に取り組みを進めてまいりたいと考えております。


 現在、公立保育園の運営見直しについて、将来にわたった道筋をつけるために職員団体との協議も重ねながら検討を進めているところでございますが、公立保育園の利用者の中に、民営化が単に保育園の運営を合理化し、経済的効率性を上げようとするだけのものであって、サービスは低下し、子供の安全性にも問題が生じるのではないかという不安を持つ方々も少なくありません。このように受けとめられていることが、民営化についての理解が得られない大変大きな理由になっているものと思われます。


 したがいまして、取り組みを着実に進めるためには、利用者の不安を解消するための十分な説明が必要であり、その前提として日ごろ利用者と接触をしている保育園職員の理解と協力が重要であるという認識をしております。そして、そのためには見直しの目的が単なる合理化ではなくて、保育サービスの拡大・向上であることを、職員一人一人に正しく理解させることが必要であり、職員のそうした意識改革が重要なかぎであると考えております。


 これまで職員団体との協議を重ねる中で、2年間にわたる職員退職不補充のもと、運営の効率化を図ってまいりましたが、民営化をはじめとする公立保育園の見直しが滞ることは、今後の保育サービスの拡充にも重大な影響を及ぼすこととなりかねませんので、でき得る限り早期に公立保育園の抜本的見直しにかかわる具体的な計画を明らかにし、取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきますようお願いをいたします。


 その他のご質問については、教育長及び所管の部長から答弁をいたさせます。


○(丸山銀一副議長) 教育長。


 〔山崎喜久雄教育長 登壇〕


○(山崎喜久雄教育長) 中学校の生活指導に関するご質問にお答えいたします。


 まず、教師の指導が困難な学校があるのかとのお尋ねでございますが、現在、生活指導上に課題のある生徒が多く、指導が困難な中学校は数校あると認識しております。各学校では、生活指導部を中心に、放課後等に学習教室や家庭訪問、教育相談などを行うことで個別指導の充実を図り、問題行動の解決に努めております。また、日常的な授業公開や教員、PTA等による校内巡視、朝のあいさつ運動などを行い、学校、保護者、地域が一体となった取り組みを進めております。


 教育委員会といたしましては、生活指導の困難な学校に対して、学校支援指導員の派遣やスクールカウンセラーの増員、都アドバイザリースタッフの派遣、学生ボランティアの派遣などを行い、個々の生徒への指導や学校全体の生活指導が充実するように支援しております。また、学校、地域、教育委員会、関係機関から構成するサポートチームを組織し、相互に連携しながら問題行動等の解決や生徒の健全育成、学校の活性化に向けた取り組みを行っております。今後とも生徒の問題行動の兆しの見えた段階で、学校と十分に連携を図りながら、早目早目に対応し、非行防止や立ち直りに向けた取り組みを充実させてまいりたいと考えております。


 次に、教科書採択における仕組みと基本姿勢についてのご質問にお答えいたします。


 教科書採択制度は、平成12年度の都区制度改革によって、区の教育委員会が権限と責任を持って採択を行うこととなりました。教科書採択に当たりましては、適正な手続のもと客観的な評価を行い、公正な採択を行うようにすることが最も大切であると考えております。


 そこで、学識経験者、校長、保護者等から構成する検討委員会を設置し、幅広く意見を聞くとともに、教科ごとの専門的な調査研究を行うため、校長、教諭から成る調査委員会を設置いたしました。教育委員会といたしましては、調査委員会、検討委員会から報告された調査研究資料を参考にしながら、最終的には各教育委員の責任と判断のもとに、よりよい教科書を公正に採択してまいりたいと考えております。


 次に、歴史教科書の歴史観のご質問についてお答えいたします。


 歴史教育は、学習指導要領にありますとおり、歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を世界の歴史を背景に理解させ、それを通して我が国の文化と伝統の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てるために行うものであります。


 歴史認識というのは多様なとらえ方がありますが、学校におきましては、この学習指導要領の目標に沿って教育を行っていく必要があります。日本の過去の誤りについて反省することはもちろん必要なことですが、日本は悪い国であると思わせるような教育を行うことは、学習指導要領の趣旨から言って適切でないと考えております。


 そのようなことから、日本の子供たちが我が国を誇りに思い、将来に向けて夢と希望を抱き、平和な国際社会に貢献できるような歴史教育を進めることが最も大切であると考えております。


 次に、各学校で行われている性教育の実態把握についてのご質問にお答えいたします。


 各学校が行っている性教育につきましては、毎年学校長から性教育についての年間指導計画、指導計画作成のための資料、使用している教材・教具、副読本等について報告を受け、実態把握をしているところでございます。


 次に、教育委員会への行き過ぎた性教育に関する苦情につきましては、今のところ一件もございませんが、仮に保護者等から性教育についての苦情があった場合、教育委員会といたしましては、実態を調査し、行き過ぎた内容について是正・指導を行ってまいりたいと考えております。


 次に、学校が使用する性教育の補助教材の把握方法についての質問にお答えいたします。


 学校が補助教材を使用する場合は、葛飾区立学校の管理運営に関する規則に基づき、教育委員会に届け出なければならないことになっております。教育委員会では、この届け出により、補助教材についての把握をしているところでございますが、不適切な教材が見受けられた場合には、適宜、指導・助言を行い、是正してまいりたいと考えております。


 教育委員会といたしましては、行き過ぎた性教育が行われることのないよう実態把握に努めるとともに、学習指導要領に基づき、児童・生徒の発達段階に即した性教育が学校全体の計画に基づいて適切に行われるよう、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(丸山銀一副議長) 総務部長。


○(?橋計次郎総務部長) 旧耐震設計の施設に関するご質問にお答えいたします。


 旧耐震設計で建てられた施設の耐震補強の実施状況でございますが、旧耐震設計で建てられた区有建築物は277施設あります。そのうち補強済みのものは72施設あり、平成19年度までの補強予定のものは40施設でございます。現在のところ予定のないものは、2階建て等の165施設となってございます。


 次に、旧耐震設計の区有建築物に関するご質問にお答えいたします。


 旧耐震設計で建てられた区有建築物の耐震性の検証を行うことは重要な課題であると認識しているところでございます。旧耐震設計で建てられた区有建築物で、耐震診断を行っていない施設については、まず建築技術職員による第一次診断調査や現況調査等を行うことが必要であると考えております。今後、調査検討を行い、早急に対応してまいりたいと思います。


 次に、窓ガラスに関するご質問にお答えいたします。


 総合庁舎、議会棟のスチールサッシは、築43年を経過しており、開閉不備な箇所が数カ所あり、強く開閉すると落下の危険性があったため、昨年サッシの落下防止策としまして、引き違いサッシの窓枠を固定する応急措置を実施いたしました。


 お話にありますように、今年3月、福岡県西方沖地震では、ビルの窓ガラスが割れ、歩道に落下し、多数のけが人が出ました。議会棟については、サッシの落下防止のための応急措置はいたしましたが、大地震のときには窓ガラスが地震の振動により落下することが懸念されております。今後、落下物による危険防止をどのように行っていくか、早急に対応策を検討し、成案を得次第、実施する方向で取り組んでまいります。


○(谷野せいしろう議長) 地域振興部長。


○(高橋成彰地域振興部長) 少子化が本区の産業構造や産業振興にどのような影響をもたらすと考えているかというご質問にお答えをします。


 少子化がもたらす経済的な影響は、労働力人口の減少や消費需要の構造的な変化など、多岐にわたるものと予想されます。当然、葛飾区においてもその影響を強く受けるものと考えられることから、本年3月策定した葛飾区地域産業活性化プランの基本的な考え方として、特に少子化の一方で、団塊の世代と言われている方々が高齢化に向かう中で、人口構造の変化が需要の質や量に大きく影響を与えることなどから、葛飾区の産業もそれに対する的確な対応を迫られているとして、その影響と産業振興の基本的考えを示したところでございます。


 次に、少子化の動向を踏まえ、産業振興戦略をどのように展開していくかとのご質問でございますが、例えば工業振興との関連では、少子化の時代においても子供や青少年は玩具を初めキャラクター商品等の利用者として大切な消費者であると同時に、安全・安心の観点から、守られるべき対象者であることから、関連したものづくり分野においては、多様な商品開発が今後も有望であり、かつ大切なものと考えており、産業界の取り組みで支援すべきものは積極的に支援したいと考えております。


 また、商業振興の分野においては、例えば多くの商店街イベントにおいて、地域における子供同士や親子で気軽に参加できる企画により、商店街のにぎわいの創出や消費につなげる試みが、区の補助も受けて多く行われております。このように、数としては減少しているとはいえ、子供に視点を置いた産業振興の展開は大変大切なものと考えているところでございます。(「じゃ、やろうよ」との声あり)


 次に、シネマやアニメ、キャラクターなどの活用を図るべきとのご質問にお答えいたします。


 この点につきまして、葛飾区地域産業活性化プランでは、基本的な視点の中で葛飾区は国の中においても、東京都の中においても、産業の集積状況や映画、コミックなどを通じた知名度、またそれをはぐくんできた地域風土、文化や歴史など、際立った特性や個性を持った地域との認識に立ち、葛飾区の地域資源にこだわりを持つことと、その活用を強調しております。葛飾区のこうしたストックとしては、映画の寅さんを初めとしてこち亀の両さんなどが代表格ですが、このほかにも子供の夢をはぐくんでいる玩具のキャラクターなども存在しているわけであります。


 近年、こうした地域ゆかりのキャラクターを活用して、まちづくりや産業振興を行う事例が増えておりますが、本区においても、こうしたキャラクターたちが親子で親しめるまちをつくるイメージ戦略として重要であるとの考えから、葛飾区地域産業活性化プランに盛り込んだところであり、今後、さらに地域の資源やストックの活用を戦略的に行うべく、ご提案を踏まえ、鋭意努力してまいりたいと考えております。(「努力じゃなくて、実現させよう」との声あり)


 次に、玩具産業の合併を機に、玩具産業や情報産業、マスコミ関係者などによる本区のまちおこしにつながる連携の体制を強め、まちの発展、産業の発展を図っていくべきとのご質問についてお答えをします。


 今回、タカラとトミーの合併により、日本最大級の玩具メーカーが葛飾区に誕生することになったわけでありますが、このことは玩具産業の経営環境の厳しさということも含めて、多くのマスコミに取り上げられました。この新しい企業には、全国的に定着しているキャラクターが多く存在しているとともに、子供向けイベントの実施など、魅力的な資源が多いことから、例えば関連情報の提供についての仕組みづくりなど、まちおこしや地域還元へ向けた取り組みについて、できるところからアプローチし、ご提案であるまちの発展や区内産業の発展を図るべく、努力してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(丸山銀一副議長) 子育て支援部長。


○(筧  勲子育て支援部長) 学童保育クラブの補助金についてのご質問にお答えいたします。


 初めに補助金の支払い時期についてでございますが、私立学童保育クラブにつきましては、葛飾区私立学童保育事業助成要綱に基づき、入会児童数に応じて補助金の交付をしております。最初の交付が4月1日の入会児童数をもとに補助額が決定されることから、4月に入って申請の手続を開始し、4月末の申請締め切り後、内容審査、補助額算定、支払いといった手続を経て、5月末ごろに事業者に入金されます。そのためお話のとおり、4月、5月の給与支払いのための資金繰りが事業者の負担となっており、改善の要望をいただいております。


 私どもといたしましても、改善する必要があると認識をしており、次年度に向けて支払い時期を早める方法を検討してまいりたいと存じます。


 次に、引当金についてのご質問にお答えいたします。


 私立学童保育クラブへの補助は、当該年度の運営に対する補助であり、その性格上、年度ごとに補助額を確定し、算定することが原則となっております。そのため、将来発生する費用のための引当金を費目として設定することは、その適否も含めて検討する必要があると認識しております。もとより学童保育クラブの効率的な運営は民営化の趣旨であり、今後、民間事業者の創意工夫やノウハウが生かせる運営が可能となるよう、補助金のあり方について十分検討してまいりますので、よろしくご理解をお願いいたします。


 以上でございます。


○(丸山銀一副議長) 暫時休憩いたします。


 午後2時54分休憩


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 午後3時21分再開


○(谷野せいしろう議長) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 区政一般質問を続けます。


 14番、杉浦よう子議員。


 〔14番 杉浦よう子議員 登壇〕(拍手)


○14番(杉浦よう子議員) お許しをいただきまして、さきの通告に従い、区長並びに関係理事者に対し一般質問をさせていただきます。


 子供3人を育てた一人の母親としての立場から、子供の思春期の健康を守るという視点から、青少年の健康教育について3点にわたって質問させていただきます。


 初めに、性教育についてお伺いいたします。


 興味本位の性をあおる現代社会と、その中にいながら適切な性教育を受ける機会の少ない子供たちを見ますと、とても子供たちを大切にはぐくむ社会環境になっているとは思えません。コンビニの雑誌や街角のポスター、チラシなど、子供たちの目に触れ、手に届くところに性情報があふれ、援助交際など、子供たちを食い物にする性の商品化の仕組みが子供たちをねらっています。


 このように大人たちが子供たちを取り巻く環境を悪化させ、子供たちの性を利用していると言っても過言ではありません。このため、子供を慈しみ、はぐくむ環境が少なくなり、性に傷つく子供たちがふえています。この状況を見るとき、今、大人たちのモラルのあり方が問われていると思います。


 もう一方では、子供たちに情報化社会における性情報を適切に取捨選択できる自己の能力を身につけていくことを求められていると言えます。よく、心の教育と言われますが、心は教えただけで育つものではなく、人と人との交わる体験の中で自然に育っていくものだと思います。ですから、子供の心を育てていくには、多くの人とのコミュニケーションの機会を与えることが大切ではないでしょうか。


 高校生性行動調査の結果の中に、親とのコミュニケーションと性体験率の中で、親子の会話の頻度が全くない家庭の子供ほど、性経験率が高いという結果が出ています。例えば女子だけを見てみますと、「会話全くなし」68.2%、「よく話す女子」23.1%。また男子には、相手の言葉を素直とに聞ける思いやりと妊娠や感染症の知識を持って、予防行動できる力をつけておくべきと思います。女子には、もっと自分の体を大切にし、主体性を持って、安全と健康のため行動する力をつけるための性教育であっていただきたいと思います。


 学校での性教育で、子供たちは真実の性の情報を得ることを望んでいます。大学生も「小学校から性教育を行ってほしい」というものが8割、「その他」2割も、中学低学年までに教えてほしいという答えでした。


 性教育においては、寝た子を起こすな、自然に覚えるなどとよく言われますが、2002年の調査によりますと、高校3年生で初交累積率は、15年前の1987年に比べ大幅に増加し、避妊が確実にされていない状況や性行為のパートナーが多数化する現状が報告されています。性に関する親子のギャップもあります。


 2002年の調査の中で、小学校のときに性行為に対して知っていましたかの質問に、「知っていた」と答えた高校生は60%、高校生の親は27%、高校生が性行為をすることを「構わない」と答えた高校生は81%、親は9%、性教育に関する態度で「教えてほしい」と答えた高校生は85%、親は52%「必要」と答えました。この調査を見ても、親の思いが子供に伝わっていないという現状が見えてきます。ところが性教育が必要と考えている親は半分しかいませんでした。


 先日、私は小学校高学年の子供を持つお父さまから、子供が学校から持ち帰った性教育の補助教材である手づくりのドリルを見て、少し過激じゃないかという意見が寄せられました。またその後、私は何人かの校長先生、先生、児童・生徒、保護者の方々に直接お話を伺いました。同じ学校であっても、クラスによって性教育のやり方が違っていたり、生徒も知識によって受けとめ方が違うと率直に感じました。


 教育現場の先生方の中には、確信を持てないまま授業を進めているところも聞いております。この学校教育における性教育は、豊かな人間形成を目的に、生命の尊重、人格の尊重、人権の尊重など、根底を貫く精神に基づいて行われるものであります。現在の性教育は性に関する基礎、基本的な内容を児童・生徒の発達段階に即して正しく理解させるとともに、同性や異性との豊かな人間関係を築くことができるようにするとの、東京都教育委員会の基本的な方針のもと行われているところであります。


 学校は、東京都教育委員会の方針に沿って、事前に指導計画や指導内容を教職員で共通認識、共通理解を図った上、保護者や地域社会に協力を求め、特に保護者に対しましては、事前事後十分に周知し、心豊かな人間尊重の精神の性教育をするべきと思います。大人が子供と真剣に向き合うとき、子供は真摯に受けとめると考えます。


 そこで以下の質問をいたします。


 葛飾区における性教育の実情をお聞かせください。


 現代のはんらんする情報社会の中で、子供と保護者の間では、性教育について大きなギャップがあります。保護者によく理解、協力を求め、事前事後十分周知し、連携を図ることが望ましいと思いますが、ご見解をお聞かせください。


 事前に指導計画や指導内容を教職員が共通認識に立って共通理解を図り、心豊かな人間尊重の精神の性教育をすべきと思いますが、ご見解をお聞かせください。


 次に、性感染症についてお尋ねいたします。


 昭和56年に最初にアメリカでエイズ患者が報告されて以来、平成16年12月末現在、国連合同エイズ計画によると、HIV感染者が全世界で3,940万人で、この15年間で約4倍増。しかし、これまでに2,000万人がエイズで亡くなっているため、約6,000万人がHIVに感染したことになります。感染者3,940万人の分布は、アフリカが2,540万人、アジアが820万人ですが、流行の様相として欧米からアフリカ、アジアを中心とした国で感染が拡大しています。東欧や中央アジアは、この2年間で40%増加し、東アジアでも45%の増加となっています。


 アジアでは、セックスワークによる流行が、タイやカンボジアなど、インドシナ地域で起こり、アジア全域に広がり、これに加え、最近になって同性間感染がアジア各地で感染者の5から15%に達しているとのことです。


 今後2010年までに全世界で約4,500万人の新たなHIV感染者が発生し、アフリカで2,100万人、アジアで1,850万人と予測され、日本も影響を受けると見られています。特に、近年活発化し始めた若者の性行動や薬物乱用の蔓延によって、さらに広く拡大することが懸念されており、このままでは最悪2010年には、中国だけで1,000から1,500万人、アジア全体で最悪5,000万人もの流行が生じる危険が予測されています。


 エイズとはご承知のように、後天性免疫不全症候群の頭文字をとった病名で、病原菌などから体を守る免疫機能が働かなくなる病気です。エイズはHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染してから、一般的に3年から10年の潜伏期間を経て発症。徐々に免疫機能が落ちて、細菌、ウイルス、カビなどに対する抵抗力が低下し、やがて肺炎などにかかって死に至るという病気です。


 HIVの感染力は弱く、感染ルートは、性的接触、注射針による薬物回し打ち、母子感染、汚染された血液製剤に限られていますので、正しく理解し、危険を避ければ予防できます。しかしながら、日本のHIV感染者もエイズ患者も確実に増えており、深刻な現状を呈しています。年齢別では、40歳から50歳代は漸増傾向ですが、15歳から39歳代は急増しています。エイズも大変重要な問題であり、しっかり取り組むべきと思いますが、その他、性感染症についても、同様にしっかりと取り組むべきと思います。


 クラミジア感染症、性器ヘルペス感染症、尖圭コンジローマ、淋病感染症、梅毒の5疾患などの性感染症が男女ともに90年代半ばから急増しているとの調査結果が出ているからです。それと同時期に、10代の人工妊娠中絶率も全都道府県で増加しております。それを裏づけるように、コンドーム出荷数の減少があります。その背景には、無防備な性行動の広がりがあり、感染症の拡大が心配されております。


 日本人全国性行動調査(1999年)によりますと、初交年齢は、年齢が若くなるほど早く、男女差がなくなり、女性の活発化が目立ちます。2001年の高校生性行動調査の結果、1万1,227人対象のアンケートによりますと、性行為経験者は約30%、相手の数1人が45%、4人以上が男女とも約20%います。またつき合っている相手は、男女ともに高校生が圧倒的に多いものの、女子は社会人が17%います。また特筆すべきことに、親と子のコミュニケーションのない子供ほど、性行為経験者が高いという調査結果も出ています。


 学校教育はもちろんのことですが、それ以上に大事なのが家庭の教育です。といっても、家庭では無理に性教育をする必要はないと思います。それよりも、コミュニケーションの大切さ、人間関係は時間をかけて築いていくものであるということを小さいときから教えていくべきだと思います。その意味では、何よりも思春期の予防教育が重要だと考えます。


 予防教育で重要なのは、生きる意欲、目的を持つことです。つまり、将来に対する希望が予防につながると、京都大学大学院医学研究科助教授の木原雅子先生は主張されております。将来の設計が立てられるようになった子供は今を大切にしますから、性行為にも慎重になりますし、予防もしっかりと自覚すると思います。


 そこで質問いたします。


 葛飾区における性感染症の実態の推移をお示しください。


 区としては、この状況をどのように認識しておりますか。また、低年齢化の傾向に、学校はどのような対策を取り組んでいますか、お示しください。


 学校、保健室、保健所、保健師、看護師による多様な情報提供と予防教育に積極的なかかわり合いが必要ではないでしょうか、ご見解をお聞かせください。


 また先月、厚生委員会で視察いたしました桑名市のPFIを取り入れた新しい感覚の図書館と保健センター併設の取り組みを見てまいりましたけれども、大変に参考になりました。新しく建てられる葛飾保健所に相談窓口等をはじめとする、思春期の子供たちが体のこと、性のこと、健康のことなど、気軽に相談できる環境づくりを構築すべきではないでしょうか、ご見解をお聞かせください。


 次に、薬物乱用防止についてお伺いいたします。


 薬物乱用問題は、今、世界的な広がりを見せ、生命はもとより、社会や国の安定を脅かすなど、最も深刻な社会問題の一つとなっています。国連は平成10年(1998年)に国際薬物乱用根絶宣言を採択し、平成20年(2008年)を目途に、薬物乱用の根絶を目標としています。健康被害のおそれがありながら、今まで法律による規制の対象外となっていた脱法ドラッグについては、東京都は規制する条例を4月1日に制定し、この6月1日からは、条例で指定された脱法ドラッグを製造販売したりする行為が禁止され、違反した者に対しては罰則が課せられることになりました。


 また、薬物の乱用による健康被害の予防のため、薬物の危険性について情報収集、整理、分析及び評価の推進、並びに必要な情報の提供を行い、正確な知識に基づき行動できるよう教育、学習を推進するとあります。こうした国や都の動きにあわせて、区が具体的にどう取り組んでいくのかが最も大事なことだと思います。


 そこでお伺いいたします。


 薬物乱用防止に対する区の取り組みの現状と今後の方針についてお伺いします。


 葛飾区の脱法ドラッグの現状と今後の取り組みについてお伺いします。


 三つ目に、子供たちに必要な情報を提供し、しっかりとした正確な知識を身につけ、子供の命と健康を守っていくという視点で教育するべきと思うがどうか。今後実効性ある具体的な施策をお示しください。


 最後に、男女共同参画施策の推進について質問いたします。


 先日、私は岩波ホールにて、映画「ベアテの贈りもの」を観賞してまいりました。1923年、ウィーンで生まれたベアテ・シロタ・ゴードンさんは、ピアニストの父と家族とともに5歳で来日し、16歳まで日本で育ち、その後ひとりアメリカの大学へ留学。1945年、占領軍(GHQ)のスタッフの一員として再び来日。彼女は思いもかけず、日本国憲法の草案づくりの委員に起用されました。委員の中でただ一人の女性だったベアテさんは、人権と男女平等の部分を担当することになりました。日本は男性優位な社会で女性に権利がなく、財産は男性のもの、好きな人と結婚できない、貧しい農村の娘の身売り、妻妾同居など、戦前から日本女性の地位の低さを強く感じていたベアテさんは、人権にかかわるたくさんの条文を盛り込みました。しかし、日本側の抵抗も強く、多くは削除されましたが、性別で差別されない14条と、夫婦が同等の権利を有することと、個人の尊厳と両性の本質的平等を定めた24条が加えられ、男女平等の憲法、日本国憲法が制定されました。


 しかし、憲法制定はただの始まりであり、その後、あらゆる分野で多くの日本女性たちが男女平等の実現のために悪戦苦闘を続けてきました。その結果、十分な効力を発揮したのは、1985年の男女雇用機会均等法の成立はその一つの結果でありますが、今なお、男女共同参画推進のために奮闘している状況です。


 世界には、まだまだ自由を抑制された女性がたくさんいます。そうした女性のために日本女性は活躍してほしい。そして14条、24条を守り抜いてほしいと、映画公開とともに来日していた、今年で81歳になるベアテさんは、私たち日本の女性たちにすばらしいメッセージを残し、5月5日帰国されました。


 話は変わりますが、葛飾区は平成14年2月、葛飾区男女平等推進計画が策定され、男女平等に関するさまざまな取り組みが行われてきました。意思決定過程への女性の参画や固定的役割分担意識に基づく社会慣行などの課題は残されているところであります。葛飾区男女平等推進条例を平成16年3月29日に策定し、条例に沿って施策の推進を行っているところであります。ちょうど1年がたち、その進捗状況がどのようになっているのか関心のあるところであります。


 葛飾区は昨年12月に男女平等に関する意識と実態調査報告書をまとめ、発表しました。男女平等に関する意識と、実態調査報告書の内容を概観すると、十分平等になってきていると感じていない人に、その理由を聞くと、「就職や採用、昇格や賃金、労働の場面で男女に格差がある」45.7%、「家事や育児のほとんどを女性が担っている」45.3%、「男性が仕事に追われ、家事・育児・家庭生活にかかわりにくい」が40%を超えて、特に多くなっています。また、介護の負担が女性に偏っていることが特徴的でありました。ドメスティックバイオレンスが深刻化している状況もうかがわれます。


 女性の社会参画が少ない理由として、「男性優位の組織運営に問題がある」と答えた人が42.0%と最も多く、特に女性の年代別の場合、20代、49.3%、30代、49.2%、40代、47.1%等、ほかの年代に比べて多くなっているのが特徴的です。


 男女平等参画社会実現のために充実すべき区の施策として考えられることという質問に対して、「病気や緊急時に家事、育児、介護、手助けする制度の充実」が49.3%で最も多く、続いて「高齢者、障害者介護に対する支援の充実」「子育て育児の支援の充実」と続いています。区の男女共同参画に関する事業の周知度を見ますと、男女平等推進センターが12.8%で最も多く、以下、男女平等に関する講座、講演会等の開催6.7%、葛飾区男女平等推進審議会の設置6.2%の順で続いています。一方、「どれも知らない」は76.3%となっています。


 この実態調査報告書の結果の中に、まさしく男女共同参画施策の推進をしていく上での課題が明確に示されていると思います。この男女平等に関する意識と実態調査の報告書の内容について、どのように認識され、今後、どのような施策に取り組んでいくのか、ご見解をお聞かせください。


 また、内閣府が5月12日に2006年度から実施する新男女共同参画基本計画の策定に向けた中間整理を公表しました。この中間整理は、現在、基本計画の見直しの時期に当たり、現行計画の達成状況、評価を踏まえ、今後の施策の基本的取り組みを考えるためのもので、女性国家公務員の採用拡大、女性の再就職・起業支援、女性研究者の積極的な登用、防災計画作成への女性参加、仕事と家庭・地域生活の両立支援、働き方の見直しなどが新たに盛り込まれています。この6月10日まで、広く国民から意見を募っており、それを踏まえて最終報告をまとめ、年度内に閣議決定というスケジュールであり、大変重要な時期にあると考えます。


 現行の計画に加え、こうした大きな時代の流れに沿った取り組みをすることが、今、求められています。この中の防災計画作成への女性参加に関連すると思いますが、防災・災害復興分野では、日中、避難所にいるのはほとんどが高齢者と女性と子供であり、被災者の男性の多くは、被災後の早い段階から仕事に復帰される現実に、被災時には家庭的責任が女性に集中することが多いことに着目し、男女のニーズの違いを把握した上での防災・復興対策を進める必要があると考えます。葛飾区としても、災害時多岐にわたるニーズに個別に対応するより、ニーズに応えられる女性相談窓口と女性の視点に立った総合的な支援体制づくりが必要であると考えます。今後、区はどのような考えに立ち、どう取り組もうとしているのか、ご見解をお聞かせください。


 性による不当な差別をなくすことは、人間らしい社会への第一歩であります。正しい理解を広め、具体的に実践し、男女共同参画社会の実現へ今後も積極的に取り組んでいただきたいことを女性として強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴本当にありがとうございました。(拍手)


○(谷野せいしろう議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 杉浦議員のご質問にお答えをいたします。


 まず、薬物乱用に対する区の取り組みの現状と今後の方針についてのご質問にお答えをいたします。


 薬物乱用についての問題は、平成9年以降、入手しやすさ、遊び感覚、ファッション感覚などから第三次覚醒剤乱用期と言われて、薬物使用の低年齢化が指摘されていることにございます。区内におきます状況でありますが、葛飾・亀有両警察署によりますと、薬物事犯の検挙者数は、全年齢で平成14年が70名、15年が45名、16年が48名となっているそうでございます。葛飾区は、23区唯一覚醒剤撲滅宣言を行っている自治体でもございます。保護司や民生委員などを構成員とする薬物乱用防止推進葛飾地区協議会を中心に、関係機関との連携のもとで、薬物乱用防止葛飾区民大会や中学生を対象とした薬物乱用防止のポスター、標語の募集、子どもまつりなどの各種イベント等での啓発活動に取り組んでおります。


 今後は、薬物使用の低年齢化などもかんがみて、学校等との連携を強化して、青少年に対する啓発活動の充実を図るなど、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、区の脱法ドラッグの現状についてのご質問にお答えをいたします。


 脱法ドラッグとは、アダルトショップや露店、インターネット等でいわゆる合法ドラッグなどと称して販売をされているものであります。しかし、これらはその有害性ばかりではなく、麻薬等の乱用の契機となることも危惧をされていることから、その取り締まりの強化が求められているところであります。このため、お話にもありましたけれども、東京都は本年4月に、東京都薬物の濫用防止に関する条例を制定いたしまして、取り締まりの強化を図っております。本区におきましては、脱法ドラッグの販売や使用等の具体的な情報は寄せられておりませんが、東京都の条例制定の趣旨を十分に踏まえて、東京都及び薬物乱用防止推進葛飾地区協議会、警察署などと十分な連携を図って、薬物乱用の防止に努めてまいりたいと考えております。


 次に、子供たちに必要な情報の提供と正確な知識を身につけさせるなどの具体的な施策についてのご質問にお答えをいたします。


 子供たちの命と健康を守るための薬物乱用防止対策を効果的に進めていくには、薬物に対する正しい知識の普及と乱用を未然に防ぐための啓発活動が重要であります。そのためには、家庭、学校、地域が一体となって薬物乱用防止対策に取り組んでいくことが求められております。これまで中学生に対して、薬物乱用防止のポスターや標語の募集などを通じて啓発活動を行ってまいりましたが、今後とも教育委員会と連携を図って、薬物乱用防止に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、男女共同参画施策の推進についてお答えをいたします。


 男女共同参画社会とは、男性も女性も性別にかかわりなく、みずからの能力を発揮し、自分らしく豊かに生きられる社会であると考えております。昨今の少子高齢社会を活力あるものにしていくためには、男女ともに力を合わせて労働や家事、育児、介護などにかかわっていく必要性があり、そのためには男女平等の視点が欠かせないものと考えます。


 お話にありましたように、平成16年度に実施をいたしました男女平等に関する意識と実態調査におきましては、男女の不平等感を感じる理由として挙げられた事柄のうち、労働環境に関する問題、また介護や育児等の家庭における役割分担についての問題が選択された割合が多いという結果が出ております。今年度は、この調査結果を踏まえまして、平成19年度から実施の第三次葛飾区男女平等推進計画の策定に着手をいたしますが、労働環境の改善につきましては、葛飾区だけの取り組みでは解決できない課題でもありますので、国や東京都とも意見交換をしながら連携をするとともに、適切な要望活動も行ってまいりたいと考えております。


 また、介護や育児等の家庭における役割分担が女性の負担にならないような施策につきましては、これまでも区民の要望を反映させつつ進めてまいりましたが、今後はさらに各施策を担当する所管課と連絡調整の強化を図り、男女共同参画社会の実現を目指した横断的取り組みとして効果的に実施ができるように努めていく考えでございます。


 次に、今後の区の男女共同参画についての考え方と取り組みについてお答えをいたします。


 現在、策定を進めております新基本計画では、男女平等を理念として位置づけておりまして、区のすべての施策に男女共同参画の視点を盛り込み、横断的に調整ができるように計画をしております。とりわけ女性が政策・方針決定過程に男性と対等に参画することは、極めて重要と考えておりますので、各種審議会等における女性の参画割合目標を当面30%と定めて、積極的な女性の登用を進めているところでございます。


 ご質問にもございました防災計画作成への女性参加につきましても、女性の視点を盛り込んだ地域防災計画策定のために、防災会議委員選出の折に推薦母体の各団体により多くの女性の推薦をお願いをしているところでございます。


 さらに、既に申し上げました個別計画として、第三次の男女平等推進計画の策定も開始をいたしました。今後は、地域に根差した取り組みを実施することで、着実に前進をしていくことが寛容と考えております。そのため、地域で活動する団体への支援と育成を積極的に進めるとともに、企業や大学などと連携を図りながら、区民や地域社会が求めている施策を研究し、実践をしていきたいと考えております。


 また、昨今男女平等の考え方に対して、一部に誤解や曲解があるやに思われますので、区といたしましては、区民の視点で地道な啓発活動を進めていきたいと考えております。


 その他のご質問につきましては、教育長及び所管の部長より答弁をいたさせます。


○(谷野せいしろう議長) 教育長。


 〔山崎喜久雄教育長 登壇〕


○(山崎喜久雄教育長) 本区における性教育の実情及び性感染症についてのご質問についてお答えいたします。


 性にかかわる児童・生徒の状況でございますが、心身の発達の早期化に加えまして、性情報のはんらんや規範意識の低下の問題があり、未成年者の性感染症などが社会問題となっております。学校における性教育は、人格の完成を目指す人間教育の一環であり、豊かな人間形成を目的に、人間尊重の精神に基づいて行われるものであります。現在、学校では学習指導要領に基づき、児童・生徒の発達段階に即して、生活科、保健体育、道徳、学級活動等において、小学校低学年から系統的、段階的に性教育を進めております。また、性感染症につきましても、性教育と関連づけて指導を行っているところであります。


 教育委員会といたしましては、今後とも児童・生徒の発達段階に応じて、性に関する科学的知識を理解させるとともに、正しい倫理観に基づいて望ましい行動がとれるよう、適切な性教育を進めてまいりたいと考えております。


 次に、保護者との連携など、性教育の進め方についてのご質問にお答えいたします。


 性教育の実施に当たっては、その意義や必要性、実施の根拠等に関して、全教職員が共通理解をするとともに、組織的、計画的に行うことが重要であります。また、家庭の理解と協力を得ながら、連携して行われることにより、一層効果的になるものと考えております。したがいまして、保護者に対して学校だより、授業参観等を通して学校の考え方を伝えるとともに、保護者会等において性教育に関する話し合いを行うなど、保護者の意識を十分に把握し、指導に生かしていくことが大切であります。


 教育委員会といたしましては、各学校が保護者の理解と協力を得ながら、心豊かな人間尊重の精神に基づく性教育が実施されるよう、指導、助言をしてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 保健所長。


○(東海林文夫保健所長) 葛飾区における性感染症の実態とその推移についての質問にお答えいたします。


 葛飾区では、昭和63年度よりエイズ検査、平成12年度から性感染症、梅毒、クラミジア検査を無料匿名で実施しています。平成15年度の検査受診者は119名であり、そのうち陽性者はHIV1件、梅毒ゼロ件、クラミジアは32件でした。さらに平成16年度の検査受診者は201名であり、そのうち陽性者はHIV2件、梅毒1件、クラミジアは60件でした。中でもクラミジアの陽性者のうち、20歳代が平成15年度では31%、平成16年度には40%を占めるなど、若年者の占める割合が増加しております。


 また、感染症法、すなわち感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく報告では、住所地の記載を必要とされていないため、葛飾区の患者・感染者数は不明ですが、全国及び東京都の報告では平成17年4月末現在で、HIV感染者数は全国が6,734名、東京都が2,604名、エイズ患者数は全国が3,336名、東京都が1,014名で、全国の3ないし4割のHIV感染者、エイズ患者が東京都から報告されております。


 東京都の報告数でも、近年、若年者のHIV感染者は増加しており、平成16年は20歳代が30%、30歳代が43%を占め、10歳代のHIV感染者も5件報告され、過去最高となっております。


 このように東京都におけるHIV感染者及び区においてもクラミジアなどの性感染症陽性者数が若年層で増加していることから、若い世代における性感染症に関する正しい知識の習得と、適切な予防行動がとれるための教育が重要であると考えております。そのためには、学校や家庭など、若い世代を取り巻く関係者との連携に努め、性感染症予防教育を推進していくことが重要であると認識しております。


 次に、性感染症の予防教育への関係者との積極的なかかわりについてのご質問にお答えいたします。


 性感染症の予防教育や感染予防の普及啓発には、関係者との積極的なかかわりが重要であると認識しております。そのため、平成12年から教育委員会、専門医療機関、医師会、薬剤師法、訪問看護ステーション、社会福祉協議会、介護サービス事業者の代表者から成るエイズ連携会議を開催し、性感染症に関する情報提供や関係機関の連携に対する意見交換を行っております。また、平成15年に葛飾区保健所エイズ対策行動指針を策定し、普及啓発を重点課題として掲げ、教育現場や地域住民との連携のもとに、区におけるエイズ・性感染症対策を推進することとしております。


 次に、性感染症に関する相談体制についてのご質問にお答えいたします。


 現在、保健所では月1回実施している無料匿名のエイズ・性感染症検査のほかに、随時電話による相談に応じており、平成16年度の相談件数は495件となっております。思春期の子供が気軽に相談できる体制づくりには、学校や保護者との連携が重要であると考えております。平成16年度には、学校や保護者からの要請により、小中学生やその保護者を対象に、子供の体の発達や性に関する講演会を実施しております。今後とも積極的に関係者の理解を図るとともに、保健所の建て替えに際しては、思春期の子供が体や性の問題などについて気軽に相談できる相談窓口の設置を含め、検討してまいりたいと存じます。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 35番、中村しんご議員。


 〔35番 中村しんご議員 登壇〕(拍手)


○35番(中村しんご議員) さきの通告に従い、区政一般質問を行います。


 まず障害者自立支援法案についてであります。


 今国会にこの法案が上程されましたが、障害者の生活に重大な影響を及ぼすものであり、看過することはできません。障害への社会的支援はマイナスからの支援であり、応益の論理は通用しません。本区の障害者施策推進計画でも、計画策定の目的にノーマライゼーションの思想を挙げ、障害者の人間としての尊厳をうたい上げています。障害者の制度としては、2003年4月から障害者支援費制度が導入されたばかりで、まだ2年しか経過していません。


 法案は支援費制度の十分な検証の上に提起されたものとはとても言えません。この法案は、これまでの障害関連法、身体・知的障害者福祉法、精神保健福祉法などの自立支援の各種福祉サービスを一元化することや、規制緩和により社会資源を活用すること、手続基準の改定、これまでの応能負担から定率負担へ、さらに自己負担の導入をするための法整備であります。介護保険のように、障害の程度をコンピュータで一次判定し、区市町村審議会による二次判定で、3種類の障害区分に設定し、障害者の収入に基づき生活保護、低所得1、低所得2、一般の4種類に区分し、自己負担と定率負担を設定し、各種サービスの限度額の範囲内で選択をするというものであります。


 法案の最大の問題点は、障害者とその家族に大幅な負担増を求めるものになっていることです。しかも、食費や水光熱費も自己負担とされ、公費負担医療も原則として1割に引き上げられるというものです。法案では、一応低所得者のための上限設定や激変緩和措置がとられることになっています。しかし、それ自体が大幅な負担増になることの証明であります。しかも、障害が重く、多くの支援を必要とする障害者ほど大幅な負担増が強いられることになります。


 例えば月8万3,000円の障害基礎年金受給者が、重度知的障害で自閉症の治療を必要として施設入所している場合、現在の負担額は4万8,900円ですが、法案が通ってしまうと自己負担額は8万2,600円となり、年金の残りはわずか400円になってしまいます。1割負担となる医療費は別にかかりますから、通院もできなくなるではありませんか。まさに生存権の侵害であります。


 また、自宅から作業所に通う、比較的軽度で所得区分が一般の場合は、今は作業所から月数千円の工賃を受け取っていますが、この法案が通りますと、数千円の工賃を受け取るために月3万340円の自己負担をしなければ通えなくなってしまうのであります。こんなことが許せるでしょうか。


 医療費の原則1割負担も深刻です。精神保健法の通院医療費負担制度は障害者にとってはなくてはならない重要な制度です。この制度は、かつて利用者負担はありませんでしたが、現在5%の負担となり、今でも受診抑制が大問題になっています。ある障害者団体の理事長は、1割負担は精神障害者のさらなる受診抑制を引き起し、そうなれば服薬を中止した患者は症状が悪化し、自殺者が出ることになると警告しています。


 また、全国心臓病の子どもを守る会の試算では、20日間入院して心臓手術を受ける場合、18歳以上の方は所得に応じて現在2,300円から1万4,670円の自己負担ですが、この法案が通ると、11万5,490円支払わなくてはなりません。何と50倍の自己負担の増となるのであります。


 同一生計による判断も障害者の自立に反し、問題であります。障害への支援はあくまでも個人にしてほしいというのが障害者の長年の要求です。これに反して、同一生計、つまり障害者を持つ家族の収入を加えてサービスの料金を設定するということは、今の支援費に比べても重大な後退であります。法案の背景には財政論があります。支援費制度によって全国的にも、また本区でもサービスの利用が促進されました。厚生労働省では、初年度から財源不足となり、あわせて三位一体の改革で、施設整備費補助金の廃止など、二重の財政圧迫の中で介護保険との統合を打ち出しましたが、国民の反発が強まり、統合案は退けられました。こうして昨年10月、「障害保健福祉施策の今後の在り方〜改革のグランドデザイン」を打ち出し、今年2月10日にこの法案が上程されたのであります。


 この間、制度変革の内容も明らかにされず関係者の意見も反映せず、いきなりゴールデンウィーク明けに国会審議が始まるという異常な経過をたどっています。しかも、この法案による制度移行は2006年度ですが、定率負担、自己負担については、今年10月から先行して実行しようというものであります。


 既に、東京都を通じて改定の骨子が本区にも伝えられていると聞き及んでいますが、これだけの制度改定を負担増だけを先行して実施するなど、到底許されません。


 ここで質問いたします。


 これだけの制度移行が行われると、本区の基本計画はもちろん、障害者施策推進計画、保健医療計画の推進にとっても障害が発生するのではありませんか。本区の障害者施策計画でも位置づけられているノーマライゼーションの考え方と障害者支援に応益負担を持ち込むことは、相入れないものと思いますがいかがでしょうか。それならば、政府に対して障害者自立支援法案は、直ちに撤回するよう求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。現状でも十分と言えない障害基礎年金の増額こそ国に求めるべきと思いますが、答弁を求めます。


 次に介護保険についてであります。


 3月に、区の高齢者実態調査報告書がまとまりました。この調査は、特養ホームの入所を希望する要因となった問題の分析と、その解決に必要な施策の把握を目的として行われ、入所を希望している区民874人、入所を希望していない区民4,998人を対象としました。


 まず入所希望者についてでありますが、7割を超える方が「おふろで体を洗う」「浴槽に入る」ことが一人でできない、また日常的に「買い物に行けない」「掃除ができない」と答えています。また、健康状態も1年前に比較して「少し悪くなった」「悪くなった」を合わせると、約7割になっています。特養ホームに入所したい理由で一番多いのが、「24時間介護が受けられる」ことで、3割の方が「すぐ入所したい」と答えています。しかし、入所申し込み日を見ると、平成14年3月以前が24.5%で、3年たっても入所できない実態が浮き彫りになっています。


 介護者の介護の期間は「3年以上」が73.9%と非常に高く、その身体的負担は7割、精神的負担は8割を超えています。区長、介護保険施設の整備率では23区で1位、2位を争っていると先ほど言われましたが、特別養護老人ホームにすぐ入所したいという声にどう応えていくのか、ここが大事なのではありませんか。


 区は、これから3年間で3カ所、350人の特養ホームの整備をするとしていますが、待機者1,159名の3割でしかありません。平均年齢82歳で要介護4、5の重度の方が過半数を超えている状況で、展望ある増設計画が必要であります。次期介護保険事業計画で明確にすべきと思いますが、いかがでしょうか。


 施設への入所希望者の収入についても、大変深刻な状態にあることがわかります。5万円未満が18.6%、5万円から10万円未満が20.4%で、合わせて10万円未満が39%を占めています。調査では、入所希望者の28.4%、在宅高齢者の38.5%が保険料が高いと答えていますが、23区で保険料の減免制度未実施は、葛飾区と杉並区だけになっています。保険料減免を実施すべきと思うがどうか。また、利用料の減免制度も拡大すべきと思いますが、いかがでしょうか。


 同時に、入所できるまでの在宅サービスを充実させなければなりません。調査では、小規模多機能型居宅介護サービスや地域夜間訪問介護が提供された場合「利用する」が5割、6割にもなっています。例えば要望の多い24時間の訪問介護は、事業者が展開しやすくするために補助金を創設するなど、実施すべきと思いますがいかがでしょうか。ショートステイの確保は緊急課題であり、緊急時のショートステイの確保は区が責任を持つべきと思いますが、いかがでしょうか。介護者の身体的、精神的負担の軽減を図るために介護手当を創設すべきと思いますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。


 また、住宅改善も求められています。調査では、「段差がある」が41%、「手すりがない」が32.8%ですが、費用の都合がつかないで改善できない方が4割を超えています。このように実態がわかったところからでも、住宅改修を奨励すべきと思いますが、いかがでしょうか。その際、現状の限度額を引き上げるとともに、非課税世帯及び生活保護世帯は免除に戻すべきと思いますが、いかがでしょうか。


 国は、今年10月から居住費と食費を全額自己負担にしようとしています。そうなると、入所できた場合でも負担が収入を超えてしまう方が出てきてしまいます。例えば年金80万円から266万円の場合、個室で9万5,000円、相部屋で5万5,000円にはね上がります。したがって、先ほど述べた年金受給者10万円以下の方が39%ですから、これらの方々はまず個室をあきらめ、相部屋に入るしかありません。しかも重大なことに、そのうち月額5万円未満の年金の方が18.6%であり、まさに相部屋さえ入所できなくなってしまうではありませんか。


 在宅の場合、最も利用されているのはホームヘルプサービスで36.4%です。そして4割を超える方がサービスを利用し、在宅で暮らすことを求めていますが、5割以上の方々がサービスを増やす上でも費用が増えないことを望んでいます。在宅で暮らしていくためには、利用料の軽減が求められています。


 ホームヘルプサービスについては、今、国会で大問題になっています。要支援・要介護1の軽度者の約8割を予防給付に移行させ、ホームヘルプサービスを原則廃止にしようとしているからであります。その理由として、サービスを利用しても状態がよくならないというものですが、この理由の根拠は崩れました。厚生労働省の介護給付費実態調査によると、ホームヘルプサービスを利用している要支援の68.8%が状態を維持し、要介護1では84.4%が維持・改善しているという調査結果が出されました。軽度者の利用する在宅サービスには効果がないどころか、効果があることがここで実証されたではありませんか。国に対して施設入所者への居住費、食費の全額自己負担と、軽度者のホームヘルプサービス廃止の撤回を求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、子育て支援についてであります。


 子育て支援の最重点課題として3点に絞って質問します。


 第一は、子育ての負担軽減であります。今年4月から本区でも、中学3年生までの入院費の助成が始まりました。しかし、我が党が行った区民アンケートでも、通院費の助成が切実であります。先日、子育て中のあるお母さんが、診療所の窓口で、港区、品川区、台東区の皆さんへ、小学生以上の医療費を助成しますというポスターを見ました。葛飾区はどうなっているのですかというものであります。既に23区内でも通院費助成を小学3年生まで広げたのが、大田区、世田谷区、小学6年生までが品川区、さらに中学3年までが港区、台東区です。ここで多くの人口を抱える世田谷区や大田区でも拡大されたことは注目に値します。この流れは一層広がっていくことでありましょう。区長は子育てなら葛飾でと言われているのですから、傍観はしていられません。通院費についても助成対象年齢を広げ助成すべきと思いますが、どうでしょうか。


 もう一つの負担軽減は保育料です。渋谷区では中間所得層の保育料を50%から30%に値下げしました。これは子育てに経済的負担を感じていることに対して実施したものであります。区長、子育て支援としての保育料の値下げを行うべきではありませんか。既に近隣市では、第3子の保育料は無料になっています。本区でも検討すべきですが、どうでしょうか。それだけでなく、第2子の保育料の免除率の拡大や無料化も考えるべきと思いますが、答弁を求めます。


 第二に保育所の待機児解消についてであります。


 待機児の解消、よりよい保育も子育て世代の強い要求であります。しかし、現状では保育所の待機児数は4月1日現在で、公・私立保育所合わせて153名です。認可保育所に入れず、やむなく認証保育所、保育室、家庭福祉員を利用している方々の数も合わせると300名以上に上るものと思われます。それなのに子育て支援行動計画では、待機児解消のための目標が2009年度までに認可保育所の定員を305名増やすのだと書かれています。既にいっぱいになってしまうではありませんか。


 これまで新しい認可保育園をつくり、また定員を増やしているのだけれども、それ以上に保育園を希望する方々が増え続け、その結果待機児が増え続けるという悪循環を断ち切るための計画策定でなくてはなりません。


 いま一つ申し上げたいのは、この計画には認可保育所を幾つつくるのかが書かれていないのです。保育の質を確保するには、国基準を上回る人員配置が不可欠であり、だからこそ都でも区でも独自の支援策を行ってきました。定員枠拡大だけの目標があって、保育所を増設する目標がないのは、保育の質を低下させる危険があると思います。子育て支援計画の認可保育所の受け入れ人数を一層拡大するとともに、認可保育園の増設も計画化すべきと思いますがいかがでしょうか。


 最後に30人学級の早期実現についてであります。


 既に東京都とある県を除き、45道府県で少人数学級が行われています。なぜなら、少人数学級を主張しているのは我が党だけではないからであります。45人学級から転換して既に二十数年たっている。これだけ時代が変化しているのに、こんなに多い。早く30人学級まで引き下げなければならない。定数法が弾力的になっているわけだから、その対応を強化せよ。このように言ったのは、横浜市議会の民主党議員であります。


 こんな話もあります。学級編制の弾力化が必要である。41人でスタートしたクラスが転校等で39人になった。2学級を1学級にせなあかん。現場が大変なんだ、それを弾力化して35人なり30人なり、もっと25人にするなり、いろんな工夫があっていいだろうと思います。これは大阪府議会での公明党議員の委員会発言であります。


 30人学級を再三要望してきた中で、大変財政難の折、着実に教育行政を進めていただきまして、今回、全国初の市独自予算でこのような施策を打たれたことを大変うれしく思いますし、大いに評価しています。これは京都市議会の自民党議員の代表質問であります。


 全国的には、各党が少人数学級を評価し、その実施を積極的に求めています。ところが去る5月26日の都議会文教委員会では、35人学級を求める請願を自民・公明・民主の反対多数で不採択といたしました。


 しかし、事態は一層変化しています。去る5月10日に開催された文部科学大臣の諮問機関である中教審義務教育特別部会では、公立小中学校の学級編制基準、現行40人を見直すために、有識者によって検討することを決めました。この特別部会では少人数学級には、学力改善や不登校減少といった教育効果があるので推進すべきだ。学習面でも生活面でも大きな効果など、少人数学級の導入を求める声が相次いだためであります。ついに、国が少人数学級の編制を実行する方向で動き出し始めました。こうした動きを踏まえて、改めて本区の30人学級実施へのご見解を伺いたいと思います。答弁を求めます。


 以上で私の質問を終わりますが、答弁いかんによりましては再質問させていただくことも表明いたしまして終わりにします。ありがとうございました。(拍手)


○(谷野せいしろう議長) 区長。


 〔青木 勇区長 登壇〕


○(青木 勇区長) 中村しんご議員の障害者自立支援法案についてのご質問にお答えをいたします。


 障害者自立支援法案は、身体、知的及び精神の各障害種別ごとの法律に基づくサービス提供を一元化することや、サービスの利用に定率負担を導入することなど、これまでの障害保健福祉の制度的な枠組みを大幅に変更するもので、現在、国会において審議中でございます。この法案は、障害者のための自立と共生の地域社会づくりを目指すものであって、その根本にあるのは、ノーマライゼーションの考え方であると認識をしております。


 本区でも、ノーマライゼーションの理念のもとで、葛飾区障害者施策推進計画を策定をし、障害があっても地域で安心して暮らし続けることのできるまちを目指して、障害者施策を展開しております。


 障害者自立支援法案では、区市町村は障害福祉サービスや地域生活支援事業等の提供体制の確保に対して、障害福祉計画を作成をすることとされており、葛飾区障害者施策推進計画の見直しの際には、この障害福祉計画を内包する計画とするとともに、今後、本区の基本計画及び保健医療計画との調整を十分に図ってまいりたいと考えております。


 次に、定率負担、いわゆる応益負担の導入についてでありますが、福祉サービスの公平化を図るとともに、制度運営を安定的なものとする観点から、定率負担の導入には一定の合理性があると考えております。また、定率負担の導入にあっては低所得者に対して福祉サービスの利用抑制につながらないように配慮がなされておりまして、定率負担の導入が、ノーマライゼーションの考え方を否定するものとは考えておりません。


 したがいまして、本区といたしましては、法案の撤回を求めていく考えはございませんが、障害者団体等の意見を幅広く聴取をして、障害者の方にとって使い勝手のよい制度になるように国に要望をしているところでございます。今後、国会の審議状況について注視をしてまいりたいと考えております。


 次に、障害基礎年金につきましては、支給要件を満たしていれば、加入期間にかかわらず障害の程度が2級の方については老齢基礎年金の満額、1級の方については満額の1.25倍が支給されるなど、障害者の方に対して手厚い制度になっております。さらに本区においては、障害者の方の自立生活支援として、障害者福祉手当の支給や各種給付事業等を実施をしているところであって、現時点において国に増額を要望する考えはございません。


 その他のご質問につきましては、所管の部長より答弁をいたさせます。


○(谷野せいしろう議長) 福祉部長。


○(西村政次福祉部長) 初めに、介護福祉施設の待機者を解消するため、計画を次期介護保険事業計画で明確にすべきとのご質問にお答えいたします。


 平成18年度を初年度とする3カ年の次期介護保険事業計画を作成するに当たりまして、国は今後の基本的な方向性として、地域ケアの推進とともに、施設サービスの見直しを挙げており、平成26年度における介護老人福祉施設、介護老人保健施設及び介護療養型医療施設のいわゆる介護保険3施設の利用者を要介護2以上の方に限定することや、要介護4以上の方の利用者の割合を3施設利用者数全体の70%以上とすることなどを目標にすることを求めております。このため、次期介護保険事業計画を作成するに当たっては、こうした国の指針を踏まえ、平成26年度までの要介護認定者数やサービス利用者数の見込み及び保険料への影響額を十分調査し、検討する必要があると考えております。


 したがいまして、ご指摘のように介護老人福祉施設に入所を申し込まれている要介護1の方を含む全員が入所できるようにする計画を、次期計画において明確にすることは極めて困難であります。


 次に、介護手当の創設、24時間訪問介護事業者への補助金の創設、緊急ショートステイの確保についてのご質問にお答えします。


 初めに、介護手当の創設についてでございます。介護保険は発足当初から高齢者の介護を社会全体の問題としてとらえ、家族の身体的、精神的な負担を社会全体で支える制度としてつくられたものです。この制度は既に定着しておりますので、家族の介護負担は発足当時に比べれば、かなりの程度軽減されているものと考えております。したがいまして、介護手当を要介護者の家族へ支給することは考えておりません。


 次に、24時間訪問介護を介護事業者が事業展開しやすくするための補助金の創設についてでございます。現在実施されている24時間訪問介護事業は、介護事業者が介護保険の介護報酬の中で事業実施すべきものとされておりますので、補助金の創設は考えておりません。


 しかしながら、現在、国会で審議中の介護保険法改正案の中では、在宅の方が夜間を含め24時間安心して生活することができるように、新たに地域夜間訪問介護を創設されております。今後、本区においても、こうした新たな介護サービスの推進についても検討してまいりたいと考えております。


 次に、緊急時のショートステイについてでございます。短期入所生活介護、いわゆるショートステイにつきましては、平成19年度までの第2期介護保険事業計画期間中に58人分を整備し、170人分とすることを目標に社会福祉法人等の整備計画を支援することにしており、昨年度は区独自の助成制度も設けたところであります。この結果、本年度は2カ所34人分、来年度は2カ所39人分の整備がなされ、計画目標を15人分上回る185人分が整備される見込みであります。さらに、現在都市再生機構が募集している三菱製紙中川工場跡地の一部を活用したショートステイの整備がなされれば、計画目標を45人分以上上回ることになります。


 このように、本区におきましてはショートステイの整備を積極的に推進することによって、区民が必要なときに利用できる体制が整うことになるものと考えておりますので、ご指摘のように緊急時のショートステイの確保を区の責任で行う必要はないものと考えております。


 次に、住宅改修についてのご質問にお答えいたします。


 住宅改修の奨励につきましては、65歳到達時に送付しております介護保険と高齢者保健福祉サービスのご案内や広報かつしか及び在宅介護支援センター、ケアマネージャーを通じて区民へのPRに努めております。また、住宅改修費助成額につきましては、介護保険制度に合わせて助成限度額を定めておりますので、現状の限度額を引き上げる考えはございません。


 次に、住宅改修にかかる利用者の自己負担につきましては、平成12年度の介護保険制度導入に伴い、介護保険と同様に1割の自己負担が基本的な考えでございましたが、介護保険導入以前は無料で実施していた事業であり、激変緩和として低所得者の負担は免除してまいりました。しかし、介護保険制度導入後5年が経過する中で、介護保険制度も定着したこと、またサービスに伴い、1割を負担している介護保険サービス利用者及び助成を受けることができない区民との負担の公平性から、平成16年度より免除を見直したところでございます。したがいまして、もとに戻す考えはございません。


 次に、保険料の減免についてのご質問にお答えします。


 保険料の減免につきましては、所得階層別に6段階で保険料を算定しており、既に低所得者の負担軽減が図られておりますので、減免を行うことは考えておりません。また、利用料の減免制度の拡大につきましては、既に負担額が高額にならないよう利用料の負担上限額が設定され、これを超えた場合は高額介護サービス費が支給されるなど、利用者負担の軽減が実施されておりますので、拡大する考えはございません。


 次に、国に対し施設入所者への居住費、食費の全額自己負担と、軽度者のホームヘルプサービス廃止の撤回を求めるべきとのご質問にお答えいたします。


 現在、国会で審議中の介護保険法改正案におきましては、在宅と施設の利用者負担の公平性、介護保険と年金給付の調整の観点から、施設給付のあり方が見直され、介護保険施設における居住費及び食費を保険給付の対象外とし、本年10月より利用者が負担することとされています。また、この見直しにより、低所得者の施設利用が困難にならないように負担軽減を図る観点から、同時に新たな補足的給付が創設されております。本区におきましては、施設給付の見直しに対応できるよう、今後、国会の審議の動向や成立後の省令等を注視し、準備を進めていきたいと思います。


 なお、今回の介護保険制度見直しにおいて、要支援、要介護1の方々へのホームヘルプサービスは一律に廃止するものではなく、高齢者の自立を目指してサービス内容を見直すものであり、撤回を国へ求める考えはございません。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 子育て支援部長。


○(筧  勲子育て支援部長) 通院費の助成についてのご質問にお答えいたします。


 子供医療費の助成につきましては、すべての子育て家庭への支援の一つとして、本年4月1日より小学1年生から中学3年生まで年齢拡大をして、特に負担の大きい入院医療費について助成を開始いたしました。通院費も助成すべきとのお話でございますが、今年度助成の拡大を行ったばかりであり、現時点では考えておりません。


 次に、第2子以降の保育料の無料化についてのご質問にお答えいたします。


 本区の保育料の徴収額は、国の徴収基準額によるものと比べて50%を下回っており、他の自治体に比べても低い水準となっております。また、第2子以降の保育料につきましては、世帯の所得階層に応じて保育料の50%から70%に減額しておりますことから、既に保育料の軽減が図られているものと考えております。


 次に、待機児解消に向けての取り組みでございますが、区では待機児解消を最重点に取り組む課題として、子育て支援行動計画において、平成21年度までに認可保育園、認証保育所、家庭福祉員を合わせて403名の定員拡大を図ることを定めたところでございます。この目標量につきましては、平成16年に実施した子育て支援に関する意向調査、過去5年間の認可保育所等の申請状況、今後の乳幼児の人口推計などをもとに、今後の需要を予測し、目標量を設定しております。今後は、この目標達成に向けて計画的に認可保育所、認証保育所、家庭福祉員を充実し、待機児解消に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。


 以上です。


○(谷野せいしろう議長) 教育振興担当部長。


○(柏崎裕紀教育振興担当部長) 30人学級を実施すべきとのご質問にお答えいたします。


 1学級の人数につきましては、義務教育標準法で40人を上限として都道府県が独自に定めることができるとされており、また教員の人件費につきましては、国及び都道府県が負担することになっております。現在のところ学級編制権を持つ東京都では、30人学級を実施する考えはないと聞いております。


 区独自で30人学級を実施することにつきましては、たびたび答弁しておりますとおり、区独自の教員採用が必要となり、財政上の問題、任用上、身分上の問題があることから、現時点では考えておりません。


 なお、少人数教育の導入につきましては、中央教育審議会において、これからの教員配置などのあり方についてを議題として、今後、学級編制基準や教職員の配置について議論することになっております。したがいまして、今後とも中教審の審議内容や東京都の動向を注意深く見守ってまいりたいと考えております。


 以上でございます。


○(谷野せいしろう議長) 以上で日程第2、区政一般質問を終わります。


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○(谷野せいしろう議長) 次に、日程第3、議案第40号から日程第18、議案第55号までの議案16件を一括して上程いたします。


 事務局長に議案の朗読をいたさせます。


○(都筑順三事務局長)(朗読)


 日程第 3 議案第40号 葛飾区特別区税条例の一部を改正する条例


 日程第 4 議案第41号 葛飾区事務手数料条例の一部を改正する条例


 日程第 5 議案第42号 災害に際し応急措置の業務に従事した者等に係る損害補償に


              関する条例の一部を改正する条例


 日程第 6 議案第43号 葛飾区東四つ木工場ビル条例の一部を改正する条例


 日程第 7 議案第44号 葛飾区保育の実施及び保育料等に関する条例の一部を改正す


              る条例


 日程第 8 議案第45号 葛飾区緑の保護と育成に関する条例の一部を改正する条例


 日程第 9 議案第46号 葛飾区亀有南駐車場条例の一部を改正する条例


 日程第10 議案第47号 葛飾区公共無人管理駐車場条例の一部を改正する条例


 日程第11 議案第48号 葛飾区立住吉小学校耐震補強その他工事請負契約締結につい


              て


 日程第12 議案第49号 葛飾区立東柴又小学校耐震補強その他工事請負契約締結につ


              いて


 日程第13 議案第50号 葛飾区立本田中学校耐震補強その他工事請負契約締結につい


              て


 日程第14 議案第51号 都市計画道路補助第264号線(三和橋付近)橋梁架替(そ


              の3)工事請負契約締結について


 日程第15 議案第52号 曳舟川親水公園(白鳥二丁目)拡張工事請負契約締結につい


              て


 日程第16 議案第53号 IT基盤整備用パーソナルコンピュータの買入れについて


 日程第17 議案第54号 コンテナボックス(葛飾区コンテナ中継所18立方メート


              ル)の買入れについて


 日程第18 議案第55号 小型プレス車の買入れについて


 〔資料編参照〕


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○(谷野せいしろう議長) 提出者の説明を求めます。


 助役。


 〔八木原利勝助役 登壇〕


○(八木原利勝助役) ただいま上程されました議案第40号から第55号までの議案につきまして、一括してご説明申し上げます。


 まず議案第40号から第47号までの8議案は、いずれも条例の一部を改正する条例案でございます。議案第40号、葛飾区特別区税条例の一部を改正する条例は、地方税法等の改正に伴い、所要の改正を行うもので、主に次の二つの内容から成るものでございます。


 まず第一に、65歳以上の者のうち、前年の合計所得金額が125万円以下の者に対する区民税の非課税措置を平成18年度分から同20年度にかけて段階的に廃止するものでございます。


 第二に、特定口座で管理されていた株式が会社の解散等により価値を失った場合に、当該損失を他の株式を譲渡したことにより生じた損失とみなし、株式等に係る譲渡所得等の特例を適用できることとするものでございます。


 以上の改正内容及びその他の所要の改正につきましては、いずれも平成18年1月1日から施行するものでございます。


 議案第41号、葛飾区事務手数料条例の一部を改正する条例は、既存不適格となった建築物について改築等の工事を行う場合、従来は1回の工事ですべての不適合箇所の適正化を図らなければならなかったところを、建築基準法の改正により適法化のための全体計画を立てて、特定行政庁の認定を受けることで1回の工事ですべての不適合箇所の適法化を図ることなく、工事を分割して行うことができるようになったため、当該全体計画の認定申請手数料を新設し、その金額を申請1件につき2万8,000円と定めるほか、所要の改正を行うもので、公布の日から施行するものでございます。


 議案第42号、災害に際し応急措置の業務に従事した者等に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例は、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の改正に伴い、1手の小指を失ったものに係る障害の等級を第13級から第12級に改める等、障害等級の区分を改めるほか、所要の改正を行うもので、公布の日から施行するものでございます。


 議案第43号、葛飾区東四つ木工場ビル条例の一部を改正する条例は、指定管理者制度の導入をするため、指定管理者に行わせる業務及び指定管理者の資格を定めるほか、所要の改正をするもので、平成18年4月1日から施行するものでございます。


 議案第44号、葛飾区保育の実施及び保育料等に関する条例の一部を改正する条例は、児童福祉法の改正に伴い、引用条文を改めるもので、公布の日から施行するものでございます。


 議案第45号、葛飾区緑の保護と育成に関する条例の一部を改正する条例は、建築物等の緑化を効果的に推進するため、原則として300平方メートル以上の敷地において建築物の新築、改築等を行おうとする者に対して、緑化計画書の届出義務を課し、届出義務を履行しない者等に対して必要な勧告ができることとするとともに、正当な理由がなく勧告に従わない場合は、当該事実の公表ができるとするほか、所要の改正を行うもので、本年10月1日から施行するものでございます。


 議案第46号、葛飾区亀有南駐車場条例の一部を改正する条例及び議案第47号、葛飾区公共無人管理駐車場条例の一部を改正する条例は、いずれも指定管理者制度及び利用料金制度を導入するもので、指定管理者に行わせる業務及び指定管理者の資格を定めるとともに、施設等の利用料金を指定管理者の収入とするとともに、利用料金の限度額を、いずれも一時利用の場合、1時間につき500円、定期利用の場合1カ月につき5万円と定めるほか、所要の改正をするもので、平成18年4月1日から施行するものでございます。


 次に、議案第48号から第52号までの5議案は、いずれも制限付き一般競争入札による工事請負契約でございます。


 議案第48号、葛飾区立住吉小学校耐震補強その他工事請負契約締結については、耐震補強として鉄骨の筋交いにより建物の補強を行う鉄骨ブレースの増設を26カ所、鉄筋コンクリート造の壁で補強するRC耐震壁の増設を12カ所等の工事を行うほか、パーテーション改修、トイレ改修等の工事を行うもので、契約予定金額は2億2,050万円でございます。


 議案第49号、葛飾区立東柴又小学校耐震補強その他工事請負契約締結については、耐震補強として鉄骨ブレースの増設を13カ所、鉄筋コンクリート造の柱に鉄板等を巻いて補強するRC柱の巻き立てを1カ所等の工事を行うほか、パーテーション改修、トイレ改修等の工事を行うもので、契約予定金額は1億9,194万円でございます。


 議案第50号、葛飾区立本田中学校耐震補強その他工事請負契約締結については、耐震補強として校舎外側に鉄筋コンクリートの筋交いを設置する外付けブレースの増設を34カ所、RC柱の鉄板巻き補強を13カ所等の工事を行うほか、内外装、トイレ改修等の工事を行うもので、契約予定金額は2億6,985万円でございます。


 議案第51号、都市計画道路補助第264号線(三和橋付近)橋梁架替(その3)工事請負契約締結については、細田二丁目2番先から三丁目1番先にかけて橋梁の架替工事として、橋脚を1基築造するもので、契約予定金額は2億9,263万5,000円でございます。


 議案第52号、曳舟川親水公園(白鳥二丁目)拡張工事請負契約締結については、曳舟川親水公園の中間に位置する拠点部分として、白鳥二丁目1番に新たに整備面積6,371平方メートルの公園拡張工事を行うもので、契約予定金額は2億874万円でございます。


 次に、議案第53号、IT基盤整備用パーソナルコンピュータの買入れについては、本区ITパソコン約1,800台の経年劣化及び処理性能の不足に対処するため、本年度から4年間で計画的に新機種との入れ替えを行うITパソコン入れ替え計画の第1次入れ替え用として、パーソナルコンピュータ457台を買い入れるもので、買い入れの予定金額は4,032万8,400円でございます。


 次に、議案第54号、コンテナボックス(葛飾区コンテナ中継所18立方メートル)の買入れについては、本区所有の不燃ごみ運搬用コンテナボックスのうち、老朽化した5台について買い換えをするもので、買い入れの予定金額は3,176万2,500円でございます。


 最後に、議案第55号、小型プレス車の買入れについては、本区所有の清掃自動車(小型プレス車)のうち、老朽化した3台について買い換えをするもので、買い入れの予定金額は2,142万円でございます。


 以上、議案第40号から第55号までの議案につきまして、一括してご説明申し上げました。よろしくご審議の上、しかるべくご決定賜りますようお願い申し上げます。


○(谷野せいしろう議長) 上程中の案件について質疑を許します。


 6番、秋家聡明議員。


○6番(秋家聡明議員) 議会運営委員会所属の議員全員の賛成を得まして、ただいま上程中の案件につきましては、所管の常任委員会に付託されるよう動議を提出いたします。


○(谷野せいしろう議長) お諮りいたします。


 秋家聡明議員の動議のとおり決することに異議ありませんか。


 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


 異議なしと認め、ただいま上程中の案件は、所管の常任委員会に付託することに決定いたしました。


 なお、その内容は、配布しました議案付託表のとおりであります。


 〔資料編参照〕


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○(谷野せいしろう議長) 以上をもちまして、本日の議事日程を全部終了いたしました。


 本会議をあすから休会といたします。


 次回の本会議は、6月23日午後1時から開きますので、出席願います。


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○(谷野せいしろう議長) 本日は、これをもって散会いたします。


 午後4時46分散会