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東京都 練馬区

平成18年 第2回定例会 06月12日−02号




平成18年 第2回定例会 − 06月12日−02号










平成18年 第2回定例会



1 日時   平成18年6月12日 午後1時

1 場所   練馬区議会議事堂

1 出席議員 48名

   1番    欠員       26番  西山きよたか議員

   2番  藤野かつひこ議員   27番  本橋まさとし議員

   3番  橋本 牧議員     28番  片野令子議員

   4番  山本ふき子議員    29番  松村良一議員

   5番  野崎孝男議員     30番  猿田博文議員

   6番  田代孝海議員     31番  織田寿美子議員

   7番  斉藤静夫議員     32番  すがた 誠議員

   8番  田中ひでかつ議員   33番  原 ふみこ議員

   9番  福沢 剛議員     34番  岩崎典子議員

   10番  有馬 豊議員     35番  西川康彦議員

   11番  とや英津子議員    36番  小泉純二議員

   12番  吉川みさ子議員    37番  藤井たかし議員

   13番  藤井とものり議員   38番  小川けいこ議員

   14番  内田ひろのり議員   39番  しばざき幹男議員

   15番  吉田ゆりこ議員    40番  武田えつこ議員

   16番  かしわざき強議員   41番  武藤昭夫議員

   17番  笠原こうぞう議員   42番  北川かつしげ議員

   18番    欠員       43番  浅沼敏幸議員

   19番  かまた百合子議員   44番  斉藤宗孝議員

   20番  池尻成二議員     45番  山田哲丸議員

   21番  中山まさみ議員    46番  秋本和昭議員

   22番  山田一義議員     47番  村上悦栄議員

   23番  薄井民男議員     48番  小林みつぐ議員

   24番  宮原義彦議員     49番  中島 力議員

   25番  小野塚栄作議員    50番  関口和雄議員

1 欠席議員 なし

1 出席理事者

  志村豊志郎  区長        犬塚 隆   児童青少年部長

  関口和雄   助役        河口 浩   環境清掃部長

  小林勝郎   収入役       平野和範   都市整備部長

  薗部俊介   教育長       室地隆彦   まちづくり調整

  植田敏裕   区民生活             担当部長

         事業本部長     黒田叔孝   土木部長

  高橋 覺   健康福祉      荻原 博   教育委員会事務局

         事業本部長            学校教育部長

  中村啓一   環境まちづくり   横田明博   教育委員会事務局

         事業本部長            生涯学習部長

  乾 嘉行   区長室長      黒米文男   選挙管理委員会

  村松 昭   企画部長             事務局長

  区長室長兼務 危機管理室長    萩原 潔   監査事務局長

  藤田 尚   総務部長      琴尾隆明   企画課長

  山中 協   区民部長      横野 茂   財政課長

  伊藤政寛   産業地域振興部長  郡 榮作   総務課長

  榎本博夫   福祉部長

  北島和子   健康部長

  健康部長兼務 練馬区保健所長

1 出席事務局職員

  朝生修一   事務局長      寺島仁志   議事主査

  鈴木明義   事務局次長     星野明久   議事主査

  岡崎寿人   議事主査      石田智美   調査係長

1 傍聴者数 12名

1 議事日程

  日程第1 一般質問

                                    以上



◎事務局長 ただいまの出席議員数46名でございます。

      午後1時2分開議



○本橋まさとし議長 ただいまから本日の会議を開きます。

 直ちに日程に入ります。

 日程第1・一般質問を行います。

 順次発言を許可いたします。

 48番・小林みつぐ議員

     〔48番小林みつぐ議員登壇〕



◆小林みつぐ議員 私は、練馬区議会自由民主党を代表して一般質問を行います。区長をはじめ関係理事者の誠意ある前向きな答弁を期待するものであります。

 はじめに、5月27日にインドネシアで発生したジャワ島中部地震では、6月8日現在5,716名の犠牲者を数えております。この大地震により被災された皆様に心からお悔やみ申し上げます。

 また、一刻も早い復興再建が図られることを願うものであります。

 さて、バブル経済の崩壊以来、実に10年以上の長期にわたり、景気低迷が続いてきましたが、ようやく回復の足取りが堅調に推移してきており、バブル景気を越え、いざなぎ景気と並ぶ戦後最長の景気拡大期に入っているとも言われております。私もまちを歩いていて、かつての不況感に覆われた商店街の中に、ようやく明るい兆しを感じ始めています。

 しかし、一方では原油価格の高騰によるガソリン等の燃料費や石油製品の値上がりが急ピッチで進んでおり、金融緩和政策の見直しとあわせて考えますと、決して先行きが安定しているとは言えないのが実情であります。

 こうした動向のもとで、わがまち練馬の産業の中核とも言える商工農業を見てみますと、経済が大きく好転していることをうかがわせる材料には乏しいのが実態であります。引き続き区政におけるきめ細かな産業振興策が求められているゆえんであります。本年4月に組織改正が行われた区民生活事業本部産業地域振興部における事業展開に大きな期待を寄せているところでありますが、組織改正で終えることなく、真に中小企業、商店街、農業の振興策、活性化の施策を図っていただきたいと考えます。区長のお考えをお聞かせください。

 さて、改革なくして成長なしをスローガンに登場したわが自由民主党の小泉純一郎首相でありますが、今年の秋には5年5か月にわたる任期を終えられる予定であります。官から民へ、国から地方へをキーワードに、各種の規制緩和や構造改革にあたられ、これまでに大きな成果を上げてこられました。

 例えば、800を超える構造改革特区が設定され、市町村合併でも3,200余の市町村が1,800へと集約され、市町村議員も1万8,000人が削減されたところであります。こうした改革路線を国民の多くが支持し、期待もしていることは、昨年の総選挙の結果を見れば一目瞭然であります。

 また、更なる区政のスリム化を推進するためには、私ども区議会がリーダーシップを発揮して、定数削減など、議員自らが身を切る覚悟が必要であると考えております。

 昨今は、格差社会あるいは勝ち組、負け組といった発言が多く聞かれるようになりました。自由競争社会の宿命とはいえ、敗者がいつまでも敗者のままでいいわけではなく、復活へのチャレンジの仕組みづくりや社会のセーフティーネットの充実が重要であるという問題提起だと私は思っております。わが国には、お互いさまとか、おかげさまといった相手への思いやりや配慮に基づく言葉遣いがありますが、今ではすっかり廃れたようにも感じますが、いま一度、人が人としての尊厳を大事にされ、尊敬し合える社会を構築していく必要があるのではないかと考えるところであります。

 志村区長におかれましては、平成15年に就任以来、小泉首相に勝るとも劣らない改革に邁進されてきたことは衆目の一致するところであります。この3年間の取り組みは、恐らくかつての5、6年に匹敵するほどのスピードで、区政運営にあたられたような印象があります。新行政改革プランの策定と実行により、行政のスリム化を図るとともに、財政白書・施設白書の刊行、区立施設の民間委託の推進、事業部制の導入、新長期計画の策定といった、先を見通した経営手腕を発揮されるとともに、防犯・防災やアスベスト対策など、地域や児童・生徒の安全・安心施策への取り組み、中越地震での救援活動、順天堂練馬病院の開設、豊玉保健相談所の開設、長年の懸案でありました中村・豊玉地域の体育館の建設着工、子育て支援センターの開設や第3子誕生祝い金創設、更に小学校6年生まで入院費の無料化等、少子高齢化対策の充実、学校教育の改革など、区民生活の向上に直結する各種事業への精力的な取り組みが矢継ぎ早に、かつ的確に展開されており、区政のかじ取り役として、大きな成果を上げてこられました。

 志村区長の決断力と実行力、そして何よりもわがまち練馬をこよなく愛し、その発展を希求する姿勢は、本年度を初年度とする新長期計画の実行のためにも、欠くことのできない重要なリーダーの資質であると考えます。

 他区では、次期区長選への出馬を表明した現職区長もおります。私たち練馬区議会自由民主党は、これまでの志村区政の実績に対する評価のうえに立って、引き続き2期目の区政運営の重責を担っていただくことが、70万区民のあすの幸せづくりのためにはどうしても必要であると考えております。区長のご決意をお聞かせください。

 次に、助役・収入役制度の廃止に伴う組織体制等についてお伺いいたします。

 昨年の12月に第28次地方制度調査会の答申が出されましたが、この答申を踏まえて、地方自治法の一部を改正する法律が先月成立しました。

 地方公共団体の自主性、自律性の拡大等のための所要の措置として、収入役制度の廃止も改正案の項目の一つに掲げられておりますので、本則では平成19年4月には収入役を廃止し、会計管理者を置くことになります。

 現在、収入役が行っている会計事務は、区長の補助機関である職員が会計管理者として行うことになると思いますが、このような制度改正を受けて、区は平成19年度以降どのような組織体制で会計事務を執行していくおつもりなのか、お考えをお聞かせください。

 また、助役制度についても廃止され、平成19年4月から区市町村に副区市町村長を置くことになり、その定数は条例で定めることになります。本区においては、副区長を1人制にされるのか、それとも複数制にされるのか、区長のお考えをお聞かせください。

 また、今年度から事業部制が本格的にスタートいたしました。しかしながら、本部長の処遇について、給与については特別区の給与体系の枠組みから踏み出せず、また、権限や責任の所在についても不明確であると考えております。このような中二階的な組織のままで成果を期待できるのか、甚だ疑問を感じざるを得ません。区長の率直なお考えをお聞かせください。

 次に、監査委員についてお伺いします。

 現在の監査委員の監査については、監査委員が執行機関の一つとして位置づけられていることから、ややもすると行政の内部監査のごとく見られることがあり、区民の目線に立った監査が行われていないのではないかという疑念を抱く区民の方もあると仄聞しております。このような疑念を払拭する観点からも、先月制定された地方自治法の改正では、監査の充実を図るため、識見を有する者から選任する監査委員の数については、条例で増加することができるとされております。

 私は、このような状況を踏まえ、区民の監査に対する信頼性の向上を図るとともに、効率的で効果的な監査委員制度のより一層の充実を図るべきと考えます。

 また、監査委員制度の充実とともに、新行革プランで計画され、平成17年の第一回定例議会で条例が制定された個別外部監査についても、積極的に活用すべきと考えますが、現在どのような状況で検討されているかについても、あわせて区長のお考えをお聞かせください。

 次に、行政改革についてお伺いいたします。

 志村区長は、区長就任以来、行政改革を区政最大の課題と位置づけ、平成15年12月に新行政改革プランを策定されました。この改革を実現するため、区長を先頭に全庁一丸となって取り組まれ、既に9割以上の取り組み項目について改革が進んでいることは高く評価いたします。

 しかしながら、今年度は新行政改革プランの仕上げの年であり、同時に次期行政改革プランの策定に着手する重要な年であります。そこで、行政改革に関連して区長のご見解をお伺いいたします。

 まず、収納対策の強化についてであります。

 新行革プランでは、区税、国民健康保険料、保育料の収納率について具体的な数値目標を掲げられております。いずれの歳入も区財政の根幹を占めるものであり、区民の公平感を確保するうえで、収納率の向上は重要な課題であります。区では、この間、滞納管理システムの導入や嘱託収納員制度の創設、コンビニエンスストア収納の実施など収納対策の強化に取り組まれ、平成17年度累積財政効果額は約14億円の収入増が見込まれるなど、相当な効果があると受けとめております。

 しかし、区税や各種貸付金返還金等を含む収入未済額は、130億円の大台で推移しております。収納対策をより一層強化することが急務であると思いますが、更なる収納対策の強化・充実に対する区長のお考えをお聞かせください。

 また、かねてからわが会派から、保育園や学童クラブの保育料について、入所時に口座振替を実施するよう要望してまいりましたが、現在の検討状況をお聞かせください。

 次に、行政のスリム化についてであります。

 新行政改革プランでは、民間でできることは民間にゆだねることを基本とし、指定管理者制度をはじめとする民間力の活用により、平成20年度までの5年間に350人の職員削減を計画されました。また、新長期計画では目標数値を改定され、平成22年度までに500人の職員数削減を掲げ、更なるスリム化の推進に精力的に取り組まれております。これにより、財調の定数との乖離はなくなるのでしょうか。更に、区内産業の創出や育成が推進されていく施策が図られるのでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。

 しかし一方で、国は平成17年3月に地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針を定め、より一層の行政改革を各自治体に求めており、今後更なる取り組みの強化が必要であると考えます。

 こうした中、今国会におきまして、競争の導入による公共サービスの改革に関する法律、いわゆる市場化テスト法が先月成立しました。これにより、市場化テストが本格的に導入されることになります。市場化テストは、「民間でできることは民間に」を基本理念としており、練馬区政の目指す行政のスリム化に寄与するものであると思いますが、本制度に対する区長のお考えをお聞かせください。

 次に、効率的で質の高い行政経営についてであります。

 新行政改革プランでは、経常収支比率や公債費比率など、主要な財政指標について数値目標を定め、計画的な財政運営に努めてこられました。その結果、平成16年度決算においては、経常収支比率が目標である85%を下回るとともに、公債費比率についても目標数値にあと一歩までとなるなど、財政の健全化が進んでおります。

 しかし、民間企業では、貸借対照表や損益計算書を活用し、資産や債務管理に積極的に取り組むとともに、財務状況の公開に努め、わかりやすい情報開示を実現しています。行政組織においても、国が本年4月、新地方公会計制度研究会を設置し、企業会計的な考え方を活用した財務書類の作成基準等の見直しに着手するなど、公会計の改革に向けて動き出しております。また、東京都も本年4月に複式簿記・発生主義会計などを盛り込んだ会計システムを稼働させています。

 効率的で質の高い行政経営を進めるとともに、区の財政状況を区民にわかりやすく説明するためには、企業会計的な手法を用いた区の会計制度の見直しも重要な課題であると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。

 次に、小・中学校施設の耐震化の取り組みについてお伺いいたします。

 区長は就任以来、安全・安心を区政の重要な柱として積極的に取り組んでおり、特に新潟県中越地震の際には、私も同行いたしましたが、川口町の震災の現場に率先して出向き、肌で感じたことをその後の震災対策に生かすなど、より実効性のある取り組みを進められております。

 今回の所信表明で、わが会派の提言を踏まえて、小・中学校施設の耐震化を更に促進されると表明されたことを高く評価いたします。

 そこで、お伺いいたします。小・中学校の施設は、震災時において、児童・生徒の安全を守るのみならず、地域住民の避難拠点として重要な役割を果たします。

 本区でも、平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災以降、小・中学校施設の耐震性を確保するために耐震補強を行い、児童・生徒の安全はもとより、区民の安全・安心のために優先的かつ積極的に取り組んでこられました。

 しかしながら、文部科学省の調査によれば、本年4月の時点での本区における小・中学校施設の耐震化率はいまだ54.7%と、23区の中でも下位にあり、平均に対しても15%程度低いと聞いております。小・中学校施設の耐震化には積極的に取り組んできているにもかかわらず、なぜ現状での耐震化率が低いのか、まずお伺いいたします。

 そして、区長が所信表明で小・中学校施設の耐震化を早期に達成するとしておりますが、早期とはいつごろのことを指すのか、お伺いいたします。

 また、区は、小・中学校をはじめとする区立施設を適切に維持・保全していくために、平成18年1月に区立施設改修改築計画を策定するとともに、そのための財源確保を図るために、区立施設改修改築基金を設置したところです。この計画においては、改修工事の際に可能な限り実施していくとされておりますが、区長が表明されている小・中学校施設の早期耐震化の考え方との乖離が大きいと考えますが、いかがでしょうか。

 例えばケースによっては、小・中学校施設の改修改築の時期を耐震化にあわせて前倒しして実施すべきことも必要と考えられます。このことからも、この際、区立施設改修改築計画を見直し、整合性が図られ、実行性のある推進計画を立案すべきと考えますが、区長のお考えをお聞かせください。

 そして、小・中学校施設の耐震化には多額の財源が必要であると考えますが、今後の財源確保についてのお考えをお聞かせください。

 更に、災害は昼夜問わずに発生します。そこで、避難拠点である小・中学校施設の耐震補強工事にあわせて、照明設備を設置することを提案いたします。照明設備の設置は、災害時だけでなく、平常時、夜間防災拠点訓練や教育の一環として部活動等、さまざまな有効活用が図られると考えております。今後の取り組みについて、あわせて区長のお考えをお聞かせください。

 いずれにしましても、耐震化の着実な推進を大いに期待しております。

 最後に、集中豪雨対策についてお伺いします。

 6月に入り、関東地方の梅雨入りもそろそろという時期になりました。これから10月いっぱいまでは、短時間の集中豪雨や台風の心配をしなければなりません。当区においては、地球規模の温暖化の影響が指摘されている中、私自身40年ぶりの体験をした平成11年7月21日の大雨では、中村地域をはじめ多くの地域で被害をこうむりました。この年を契機に、毎年のように区内の各地域で水害が多発しております。

 昨年は8月15日と9月4日の2度にわたって集中豪雨に見舞われ、多くの区民の皆様が浸水被害に遭いました。特に9月4日は時間雨量で120ミリ、総雨量で231ミリと、まさに記録的な豪雨となり、区内全域で687件という大きな浸水被害を受けました。

 改めて被災された皆様には心からお見舞い申し上げます。

 さて、昨年の9月4日以来、区では集中豪雨対策として、道路排水を円滑にするために雨水升の設置やグレーチング化、また監視体制強化のために雨量計や水位警報装置の増設等に取り組んでおります。更に、今月中には地下車庫等に入った水の排水に活用するための水中ポンプを消防団に配備すると聞いております。これらの対策については高く評価をしております。

 しかしながら、石神井川の溢水や、今回クイックプランを実施した地域でも被害が発生しているところを踏まえて、今後とも河川改修事業や下水道事業を担当する東京都への働きかけを強めるとともに、引き続き区として、住民自身が最小限できる対策を指導することを含め、最大限の取り組みをしていただきたいと考えております。区長のお考えをお聞かせください。

 ところで、9月4日の水害を改めて振り返ってみますと、台風の対応などと違い、その初動に大変困難さがあったと、当日中村地域の水害現場に身を置いていた私として、水の恐ろしさを改めて感じました。日曜日の深夜、わずか1、2時間で災害になってしまうような短時間集中豪雨に対して、区はもちろん、消防や警察にしても、大きな制約のある中での精いっぱいの活動にならざるを得ないことは十分承知しておりますが、そうした中でも地域住民や消防団が献身的に活動しており、その活動に対して、この場をかりて深く敬意を表したいと存じます。

 このような厳しい状況であるからこそ、区を中心に消防、消防団、警察等関係機関が緊密に連携し、持てる力を結集して災害にあたらなければ、70万区民の生命・財産を守ることはできませんし、70万区民が安全で安心して元気に住み続けられる練馬区とはなり得ません。

 9月4日を教訓に、区は防災機関と連携を強めるための協議を行っていると聞いているところですが、その進捗状況はいかがでしょうか。

 これはあくまでも一例ですが、急な道路冠水に対して、警察等による交通規制がなければ、車両が次々に水没したり、車両の通行の余波により、商店街が浸水したりする状況になります。それ以外にもさまざまな困難な事態が同時に発生します。そのような状況下では、住民からの通報を一元的に受けられる体制を構築し、限りある区、消防、警察の資機材や人材を効率的に投入し、振り分けられるような態勢の整備が必要だと考えております。一昨年、危機管理室を立ち上げて、安全・安心を区政の最重点に据えて区政運営されております区長のお考えをお聞かせください。

 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。

 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)

     〔志村豊志郎区長登壇〕



◎志村豊志郎区長 はじめに、産業振興施策についてお答えいたします。

 わが国の景気は回復期にあると言われており、区内の景況調査を見ても上向きになりつつありますが、事業者や区民の皆様には、いまだ景気回復が実感できるところには至っていないというのが実情だろうと認識しております。

 こうした中にあって、区内産業の振興は私にとって最重要課題の一つであり、区長就任以来、商店街の活性化のための支援や都市型農業の推進など、さまざまな施策に取り組んでまいりました。また、昨年、産業振興基本条例を制定するとともに、区内産業振興の中核となる(仮称)産業振興会館についても新長期計画の中で事業計画化をしたところであります。

 また、本年4月には産業振興と地域振興を一体的に進めるため、組織の再編を図りました。今後は新たな組織体制のもと、創業支援やコミュニティビジネスへの支援など、多様化する事業形態にきめ細かく対応してまいります。更に、観光振興を含めた産業の活性化を推し進め、地域に賑わいと活力をもたらし、豊かさとゆとりある練馬区を築いていきたいと考えております。

 次に、区内産業の創出・育成についてであります。

 区の事務事業や区立施設の委託化などを進める中で、これまでも、区内事業者の育成や区民の雇用促進を図るために相談や指導を行ってきたところであります。今後は更に、区内事業者からの業務拡大や資金融資の事前相談を受けるなど、一層きめ細かく支援してまいります。

 次に、私の区政への基本姿勢についてであります。

 私が区長として区政を担うことになりまして、既に3年が経過しました。この間、「豊かさとゆとりあるまちづくり」を実現するため、新行政改革プランを策定し、スリムで質の高い区政の実践に努めてまいりました。その結果、これまでにプランに掲げた48の取り組み項目のうち、9割以上について成果を上げることができました。加えて安全・安心なまちづくりやアスベスト対策などについても、着実に成果を上げられたものと考えております。これを更に確実なものとするためには、緩むことのない改革を推進する必要があります。

 また、昨年度には、平成22年度までの今後5か年の新長期計画を策定したところであります。私といたしましては、「うるおい、にぎわい、支えあい、ともに築くわがまち練馬」を目標とする新長期計画を着実に進め、70万区民の福祉の向上を図る責任があると考えております。

 2期目の区政運営とのことでありますが、現在のところは、これまでの成果を踏まえたうえで、残された課題達成のため、全力を尽くして区政に専念してまいります。

 次に、地方自治法の改正に伴う組織体制等についてお答えいたします。

 ご指摘のとおり、先般、地方自治法の一部が改正されたことによりまして、平成19年度には助役にかえて副区長を置き、収入役を廃止して、職員のうちから区長が会計管理者を命ずることになりました。

 まず、会計事務を所管する組織につきましては、現行の収入役室の事務を支障なく引き継ぎ、円滑に遂行することが可能な体制について、現在、検討を進めております。

 次に、助役制度の改正に伴う副区長の定数についてでありますが、ご案内のとおり、区では本年度から事業部制を本格的に導入し、権限の移譲を進めているところであります。従いまして、庁内分権の進捗状況を見定めたうえで判断してまいりたいと考えております。

 次に、事業本部長の処遇等についてであります。まず、事業本部長の権限については、事案決定規程を整備し、責任の所在とともに、その明確化を図ったところであります。現在、各事業本部の判断と責任において事業の執行を進めております。

 また、事業本部長の職責に見合った、部長の上位となる新たな職を設けるべく、関係機関への働きかけを強めているところであります。

 いずれにいたしましても、事業部制の目的である創意工夫を凝らした迅速・柔軟な行政サービスを提供するための条件整備を進め、一層の成果を上げてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。

 次に、監査委員制度に関するご質問にお答えいたします。

 まず、知識経験者から選任する監査委員の定数については、ご指摘のように、今回の改正地方自治法によれば、条例で定めるところにより増加することが可能となりました。監査委員制度においては、他の執行機関から独立して、地方公共団体の経営管理、財務処理、行政運営の各般にわたり、公正不偏の立場で監査を行うことが求められております。

 従いまして、この目的を達成するという観点から、当区の監査実務の実態を踏まえ、今後、識見監査委員の定数について検討してまいりたいと考えております。

 次に、個別外部監査に関するご質問であります。

 昨年の第一回定例会におきまして、個別外部監査制度につき条例化したところでありますが、この制度は、各種の監査に際して、特別に専門性を必要とする事業について、それぞれ監査を求める機関または住民が個別外部監査制度による監査を求めることを制度的に保障し、現行の監査委員による監査を補完するものと考えております。

 当区の監査においては、財務監査、財政援助団体監査、住民監査請求に基づく監査など、多くの種類の監査を行っておりますが、特に行政監査の分野においては、執行機関の経営管理、財務処理、行政運営の各般にわたって継続して取り組んでいるところであり、今後もその取り組みを継続していただきたいと考えているところであります。

 また、現在行っております行政評価制度におきましては、第三者評価制度を実施しているところであります。

 従いまして、個別外部監査の実施につきましては、監査委員による監査の実態や行政評価制度との整合性を含めて、今後更に検討してまいりたいと考えております。

 私からは以上であります。

     〔薗部俊介教育長登壇〕



◎薗部俊介教育長 私から、小・中学校施設の耐震化の取り組みについてお答えいたします。

 練馬区では、平成7年に発生した阪神・淡路大震災以降、小・中学校施設の耐震化には児童・生徒の安全・安心のためだけではなく、学校を震災時における地域住民の避難拠点として位置づけ、積極的に取り組んできたところであります。

 はじめに、現状での耐震化率についてでありますが、年間10棟前後の耐震補強工事を行ってきているものの、昭和40年代の児童・生徒の急増期に増築を重ね、1校当たりの棟数が3から4棟と多いことや、耐震性に問題があり、緊急に耐震化が必要なものから順次工事を行っていることなどから、耐震化率を大幅に上昇させるまでには至っていないのが現状であります。

 そこで、新たに学校施設の耐震化に重点を置いた計画として、去る4月に告示された文部科学省の基本方針に基づく練馬区公立学校等施設整備計画をこのたび策定することとしたところであります。

 次に、早期とはいつごろかとのご質問についてですが、向こう5か年を目途に、耐震化率100%の達成を目標として取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、区立施設改修改築計画との整合性についてですが、小・中学校の耐震化については、新長期計画の計画事業として位置づけ、推進することとしておりましたが、法改正等を踏まえて、より一層推進するべきであると判断したものであります。この観点から、早期に小・中学校の耐震化を図るため、補強工事では耐震化が困難な学校施設につきましては、耐用年数を待たずに、改築時期を前倒しするなどの対応が必要であると考えております。従いまして、ご指摘の趣旨を踏まえて、区立施設改修改築計画の見直しも視野に入れながら、適切に対応してまいります。

 次に、財源の確保についてですが、この耐震化率100%を達成していくための経費としては、概算で82億円が見込まれておりますが、国の交付金のほか、改修改築基金や起債を活用することなどにより、他の区民サービスに影響を及ぼさないよう進めてまいりたいと考えております。

 最後に、耐震補強にあわせた照明設備の設置についてであります。

 学校は、震災時の避難拠点になることから、屋外照明を設けることが望ましいことでありますが、平常時の有効利用については、学校の多くが住宅に隣接するなど、地域の実情や教育上の活用など種々検討して、適切に対応してまいりたいと考えております。

 以上であります。

     〔植田敏裕区民生活事業本部長登壇〕



◎区民生活事業本部長 私から、収納対策の強化についてのご質問にお答えをいたします。

 財源の確保や税負担の公平性を確保することは、区政運営にあたって根幹をなすものであり、大変重要なものであると認識しております。

 そこで、区といたしましては、収納対策を強化するため、行政内部の検討会議の再編・再構築などを行い、全庁一体となって収納対策に積極的に取り組んできているところであります。また、具体的な取り組みといたしましては、ご指摘の滞納管理システムの導入、嘱託収納員制度の創設、コンビニエンスストア収納などの対策を講じてきたところであります。

 これらの取り組みにより、これまでより一層効率的な滞納整理を行うことが可能となったほか、きめ細かな状況把握により、今後の徴収方法の検討や進行管理にも役立てることができるようになったところであります。また、収納窓口の拡大により区民サービスの向上も図れたと考えております。

 その結果、新行政改革プランで定めた目標のうち、区民税の収納率や収納未済額、また保育料の収納率につきましては、計画年次より1年早い平成17年度決算において目標を達成できる見込みとなりました。

 区といたしましては、区政運営における一層の公平性の実現を求める区民の皆様の要望にこたえるため、公金の未収金削減を含む収納対策に、今後も全力で取り組んでまいる所存であります。

 次に、保育園や学童クラブの保育料の口座振替についてであります。

 保育料の納付方法につきましては、入園・入所決定時に口座振替を積極的に働きかけるとともに、自主納付されている保護者の方に対しましても、定期的に口座振替への勧奨を行っているところであります。その結果、18年5月時点での口座振替率は保育園保育料で90%、学童クラブ保育料で81%となり、年々増加してきており、今後も引き続きその拡大に努めてまいります。

 以上でございます。

     〔村松 昭企画部長登壇〕



◎企画部長 私から、行政のスリム化、官民競争入札制度ならびに会計制度の見直しについてお答えいたします。

 はじめに、行政のスリム化についてであります。

 まず、区の職員数と都区財政調整の職員数の乖離についてでございますが、平成16年度までの区の職員数は、財調算定上の数値を大幅に上回っておりました。しかしながら、新行政改革プランの取り組みにより、財調数値との乖離はほぼ解消しつつあるものと考えております。引き続き新長期計画で定めた500人の職員数削減を着実に進め、更なる行政体質の改善に努めてまいります。

 次に、今国会で成立いたしました競争の導入による公共サービスの改革に関する法律、いわゆる市場化テスト法についてであります。

 この法律は、各種公共サービスの維持向上と経費の削減を目的として、国や地方自治体が官民競争入札制度を導入するものであります。具体的には、法に定められた事業について、官と民が対等な立場で競争入札に参加し、価格と質の両面で最もすぐれたものが、その公共サービスの提供を担う仕組みを初めて導入するものであります。また、対象となる公共サービスは、民間事業者や地方自治体の意見に基づき定められるため、民間事業者の創意や工夫が反映しやすい制度となっております。

 区では、新行政改革プランに基づき、従来、官が独占的に担ってきた行政サービスを民間に開放する観点から、委託化・民営化を進めており、官と民による競争入札制度は、その実現の手段の一つとして有効なものと認識をしております。

 従いまして、次期行政改革計画を策定していく中で、制度の導入の可否や、対象とする事務事業などについて調査、検討を進めてまいります。

 次に、区の会計制度の見直しについてであります。

 ご指摘のように、効率的で質の高い行政経営を進め、財務状況についての説明責任を果たすために、民間企業と同一の基準である複式簿記・発生主義会計の導入が強く求められてきております。

 本区におきましては、平成12年度のバランスシートの作成を皮切りに、総務省方式による行政コスト計算書、キャッシュフロー計算書の作成、公表を行い、公会計制度の補完資料として区の説明責任の充実を期してきたところであります。

 しかしながら、最近は東京都ならびに幾つかの自治体において、新たに試行的な取り組みが行われておりますが、自治法の定めもあり、複式簿記は公会計の補完としての位置づけが、東京都におきましても変わっているわけではございません。

 国も制度整備の動きを見せておりますので、今後はその動向を見きわめるとともに、現在の区の財務会計システムの更新の時期を見据えて、会計制度全体への導入に向けた検討に着手してまいりたいと考えております。

 以上であります。

     〔乾 嘉行危機管理室長登壇〕



◎危機管理室長 私から、集中豪雨対策と初動時における消防や警察等、防災機関との連携についてお答えいたします。

 はじめに、集中豪雨対策における河川改修や下水道事業についての都への働きかけと区の取り組みについてであります。

 昨年の2度にわたる水害発生以降、区は、区長自らが先頭に立ち、副知事や建設局長に面会し、水害対策を都に強く要請してまいりました。また、区議会からも水害対策を求める意見書が都知事に提出されるなど、大きな後押しをいただきました。こうした働きかけが実を結び、具体策が着実に動き始めております。

 まず、石神井川についてですが、50ミリ改修の現在の進捗状況を踏まえると、溢水した稲荷橋付近の工事に着手するまでには相当の期間を要することから、武蔵関公園の敷地を活用した調節池の機能について、その規模や効果などを東京都と連携して検討しております。

 また、下水道管におきましては、豊玉・中村地区の浸水被害を軽減化するための方策を現在検討中であり、今年度末には工事を開始する予定であると聞いております。

 今後も更なる水害対策を講ずるよう、都へ強く働きかけてまいります。

 次に、区の取り組みについてであります。

 水害は、行政が進める対策とともに、区民の皆様一人ひとりの取り組みにより、一層軽減することができます。この一環として、洪水ハザードマップや区民の皆様ができる防止策と自衛策を掲載し、水害対策として特集した区報を6月11日に発行したところです。この区報により、多くの区民の皆様に水害の危険性について認識いただくとともに、被害軽減についてご協力いただけるものと考えております。いずれにしましても、区といたしましては、引き続き、できる限りの水害対策を進め、区民の安全な暮らしを守るべく、全力で取り組んでまいります。

 次に、初動時における消防や警察等防災機関との連携についてであります。

 昨年9月の水害以来、特に短時間集中豪雨に対応できるよう、まずは区としての初動態勢を確立すること、そして消防や消防団、警察といかに効果的に連携できるかについて協議、検討してまいりました。

 区の初動態勢につきましては、この4月から、職員寮に居住する職員を緊急初動要員とすると同時に、水害の予想される地域の避難所開設要員等と位置づけ、迅速な被災者の受け入れ態勢の確保を図りました。特に河川のはんらんが想定される関町や旭町の地域については、中心的な避難所に現地対策本部を設置することとしました。

 消防や消防団、警察とは、協議を進める中で、区が防災センターにおいて区民等からの情報を一元的に集約し、土木部を含めた防災機関の出動の状況を把握したうえで、交通規制や避難誘導、災害要援護者への支援のために効果的な部隊展開を調整、指示していくことと確認しています。新たに設置する現地対策本部においても、管轄の消防・警察各署から連絡要員の派遣を受けて、情報の共有と連携した現場対応が図れるようにしていきたいと存じております。

 いずれにしましても、短時間集中豪雨の際は、ご指摘にもありますように、各機関ともぎりぎりの対応を迫られることになります。まずは、刻々と変わる状況の中にあっても、各機関が正確で迅速な情報の共有ができる体制を構築する必要があると考えているところであります。

 今年度、危機管理室長が区長室長と兼務したことにより、危機管理室を区長の、いわば直轄の組織としたところでもありますので、区といたしましても、これまで以上に区民の安全・安心の確保に向けて努力してまいりたいと存じます。

 以上でございます。



○本橋まさとし議長 次に、24番・宮原義彦議員

     〔24番宮原義彦議員登壇〕



◆宮原義彦議員 私は、練馬区議会公明党を代表して一般質問を行います。区長ならびに関係理事者の誠意ある答弁を求めます。

 最初に、去る5月27日に発生したインドネシア・ジャワ島中部の大地震においては、死者5,000人を超える大災害となりました。私たち公明党は、6月11日に区内の各主要駅において救援募金活動を行い、日本赤十字社へ募金を寄託させていただきました。皆様の真心の義援金に対して心より感謝するとともに、被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 最初に、区長の基本姿勢についてお伺いいたします。

 区長は所信表明の中で、行政改革を最大の課題として位置づけ、平成16年から18年の3年間の新行政改革プランを策定し、取り組んでこられ、更に平成19年度以降の次期行政改革計画を策定し、推進することを訴えられました。今まで行ってきた新行政改革プランについては、指定管理者制度の導入による民間の管理者の指定など、民間でできるものは民間にゆだねるとの区政運営を徹底して行ってこられました。

 区民サービスの向上に向けて、なるべく低いコストで最大の効果を上げるために努力され、区役所が地域経営の主体となって、行政分野のサービス開放に努められたことを高く評価いたします。

 第1点目として、今まで行ってきた新行政改革プランについて、どのような財政効果と評価をされているのか、まずお伺いいたします。

 国では、去る5月26日、参院本会議において行政改革推進法案が可決いたしました。

 この法案には重点項目として、(1)公務員総人件費の削減、(2)政府系金融機関の統廃合、(3)特別会計の合理化、(4)独立行政法人の見直しが盛り込まれました。

 具体的には、国家公務員を今後5年間で5%以上純減する。また、国の財政を肥大化、複雑化させた31の特別会計にメスを入れ、2分の1から3分の1程度に整理するなどというものであります。

 第2点目に、この政府の行政改革推進法にのっとり、練馬区の次期行政改革についても検討する課題を明確にするとともに、具体的な数値が示せるのか、お伺いいたします。

 この改革を実行するためにわが党より、国の事業の必要性、実施主体など徹底的に見直す事業仕分けの導入を強く主張し、法案に盛り込まれることになりました。

 この事業仕分けは、すべての行政について予算の項目ごとに、公務員がやるべき仕事、民間に委託すべき仕事もしくはやめるべき仕事などに仕分けし、徹底的に行政の無駄を省き、歳出削減するための見直しを行うものであります。既に一部の地方自治体では、民間のシンクタンク等の協力を得て、事業仕分けを実施した結果、予算の約1割に相当する大幅な削減が見込まれているそうであります。

 今後、この事業仕分けについては、役人が行うのではなく、できるだけ国民の目線、民間の目線で検討すること、事務および事業の透明性を確保するために情報公開することが重要となってまいります。

 第3点目に、ぜひ今後練馬区で行う次期行政改革計画に民間による事業仕分けを導入し、練馬区行政改革推進会議で検討すべきと考えますが、区のお考えをお伺いいたします。

 この項の最後に、更なる区民サービスと持続可能な行政経営を行うための行政改革に対する区長のご決意を、改めてお伺いいたします。

 次に、公会計制度についてお伺いいたします。

 東京都は、本年4月から新たな公会計制度を創設し、これまでの単式簿記・現金主義による官庁会計制度に複式簿記・発生主義会計を導入しました。

 これまで、現行制度が抱える欠陥を補完する目的で、貸借対照表、行政コスト計算書、キャッシュ・フロー計算書などの財務諸表では限界があるとして、平成14年9月に東京都の会計制度改革に関する検討委員会を設置して、検討を行ってきました。その中で、自治体経営の視点の確立、説明責任の一層の遂行、現行官庁会計の問題点、複式簿記・発生主義導入の必要性などの視点で改革が必要と判断したものであります。

 そして、このことにより職員の意識改革を図り、より効率的、効果的な行政運営を展開するとともに、都民への説明責任を一層果たしていくことで、より質の高い都民サービスの提供を目指そうとしております。

 地方分権が進み、自治体自らの責任と判断により、行政運営を展開することが求められております。

 このような中、他自治体でも導入に向けて検討や研究が進められております。

 練馬区では、これまで財政白書を作成し、今後の財政需要と課題が明記され、新長期計画や行政改革が示されてきましたが、公会計についての記載がありません。

 そこで、まず第1点に、このたびの東京都の公会計制度についての認識と練馬区の基本的なお考えをお聞かせください。

 さて、東京都は単式簿記と複式簿記とを並行して運用するなど、新たな電算処理システムを開発するため、総額22億円もの費用をかけたようであります。

 一方、練馬区でもIT自治体を目指すとして、これまでのシステムを全面的に見直し、将来の需要に対応できるよう、練馬区電子区役所推進計画が策定され、新たに19年度から21年度までの計画が策定中とのことであります。

 そこで、第2に、現在策定中の推進計画の中で公会計について検討されているのか、お聞かせください。

 私は、この際、新しい公会計を優先的に導入すべきと考えます。幸い、東京都はノウハウを伝授すると伺っておりますので、タイミングを失することなく対応すべきと訴えますが、いかがでしょうか。

 第3に、財務分析になじまない事業の区民への説明についてお伺いいたします。

 現在、練馬区で所有する財産は、財産調書等にまとめられており、資産として評価できますが、評価のできにくい、例えば道路とか福祉関連施策などについて、これまでどのように区民に説明し、今後どのように対応するおつもりなのでしょうか。

 また、退職金にかかわる額や、小・中学校の耐震改修をはじめ施設の改修・改築費用など、未確定な債務についても、わかりやすく説明すべきであります。あわせて行財政用語についても、できるだけわかりやすく表現すべきであります。お考えをお聞かせください。

 次に、区立小・中学校の耐震化について質問いたします。

 文部科学省は、都道府県単位で公表してきた公立小・中学校の耐震化の取り組みについて、今年4月1日現在の調査から各市町村分も公表されました。

 平成18年4月1日現在の調査によると、全国の公立小・中学校の耐震改修状況は、13万976棟のうち、耐震診断を行っていない建物2万6,705棟と、耐震改修されていない建物が3万2,590棟あり、合計で45.3%が耐震性なし、および未診断であるという結果が発表されております。また、昭和56年以前に建設された全国の小・中学校施設のうち、約2割以上の建物が耐震診断を実施していない実態が明らかになりました。

 これらのことに対してわが党から、本年2月の参院予算委員会で、学校の耐震化の進捗状況について全国的に格差がある実態を指摘し、耐震診断については年内に実施するよう強く要望し、更に公立学校の耐震改修促進計画を各地方公共団体が1年以内に策定するように要望してまいりました。

 練馬区においては、全区立小・中学校の施設は、平成17年度ですべて耐震診断は終了しておりますが、耐震化の状況は全369棟のうち167棟、45.3%は未改修であり、早期の耐震改修が必要であります。つまり、校舎では小学校が81棟、中学校は44棟、体育館では小学校が33棟、中学校9棟が未改修であります。合計で校舎が125棟、体育館は42棟を早期に耐震化しなければなりません。

 練馬区の耐震化率は54.7%でありますが、23区平均の耐震化率は70%弱であり、これに比べると大変遅れている状況であります。安全・安心なまちづくりを目指しておられる志村区長として、このことについてどのようにお考えになっておられるのか、まずお伺いいたします。

 政府の耐震改修促進法によれば、Is値0.6以上なければならないことと、更に避難拠点に対しては体育館と校舎すべてがIs値0.75以上、つまりAランク以上でなければなりません。例えば練馬区の校舎においては、Aランクの3校と新耐震基準以降の12校を除く、残り88校においては補強工事が必要となります。

 私たち公明党は、日ごろから地域の防災セミナーなどの機会において、大きな地震があったときに、避難拠点である区立小・中学校に避難してくださいと説明しております。その避難場所である学校施設の耐震化が遅れている状況については、区民も大変心配し、注目しているところであります。

 公明党として、一刻も早く改善するよう、6月2日に練馬区に対して区立小・中学校の早期耐震化を求める緊急要望を提出いたしました。区はどのようにお考えでしょうか。

 さきの委員会では、区立小・中学校のDランクの校舎19校を平成22年度までに改修し、残りのDランク6校については22年度以降に行う、また体育館については、Dランク以下のものはすべて22年度までに改修する計画が発表になりましたが、これでは余りにも遅過ぎるのではないかと思います。

 また、B、Cランクの計画が明確になっておりません。今まではEランクから順次行ってまいりましたが、今までの計画を前倒ししてでも、改修工事を早めるべきと思います。

 なお、これからは各学校単位にEとDとCとBが同じ学校にあるとしたら、同時に改修を行い、工事を早めていくべきと要望します。区のお考えをお伺いいたします。

 いずれにせよ、国の施設整備基本計画ができ、これを受けて各自治体が施設整備計画を作成し、提出することになっております。抜本的な耐震改修計画を立て、一刻も早く学校施設の耐震化が進むよう強く要望するものであります。ご所見をお伺いいたします。

 次に、小学校からの英語教育についてお伺いいたします。

 小学校への英語教育導入を検討していた中央教育審議会の外国語専門部会が3月27日、小学校5年生から英語を必修化すべきだとする報告書をまとめました。小学校での英語の授業の必修化する動きにイエスのサインが出たわけであります。報告書は、小学校英語の必修化の理由として、「21世紀を生き抜くには国際的共通語として不可欠である」、また「日本人の運用能力は十分ではない」とする一方で、「言語の感覚が高まり国語力の育成にもよい影響が考えられる」と述べております。

 小学校英語は17年度、既に約9割の公立小学校が総合的な学習の時間などを活用して実施しております。報告書では、小学校1年生から4年生については従来の活動を充実させることで対応すべきだとしましたが、5・6年生については中学校との円滑な接続を図るため、共通の教育内容を設定する必要があるとの考えから必修化を求めたわけであります。

 わが党の神崎代表は、2003年に英語の必修化を提案し、同年衆院選でのマニフェストにも英語必修化を盛り込みました。2004年の衆院代表質問では、「急速な国際化の中では必要不可欠である」とし、小学校段階での英語教育導入を公明党としても積極的に推進してまいりました。

 練馬区では、平成12年より現在、全69校中67校で国際理解教育という観点から、英語学習や遊びを通じた学習を行っております。英語必修化の流れの中で大切なことは、実際にどのように小学校で英語活動が行われ、どのような成果が上がっているのかということであります。練馬区における小学校の英語学習の取り組みと成果をお伺いいたします。

 また、練馬区の保護者からも英語学習を推進することへの期待と評価は高く、今回の英語必修化の報告書が提出されたこの時期に、教育委員会として練馬区の英語活動のあり方を示す必要があると思いますが、ご所見をお伺いいたします。

 練馬区では、平成16、17年の2年間、光が丘第五小学校が教育委員会研究校として、小学校での英語学習の研究を進めてまいりましたが、18年度は研究校はありません。今回の国の動向を踏まえ、19年度より再度、小学校英語の研究推進校を設定し、研究を進めていくべきであります。お考えをお伺いいたします。

 練馬区では、新長期計画の中に小中連携教育とともに、小中一貫教育を設置し、9年間を見通した教育を推進する計画があります。この小中連携教育、小中一貫教育の中での英語教育のあり方も研究課題であります。ご所見をお伺いいたします。

 小学校段階での英語教育は、中国や韓国、フランス、ドイツなどでは既に本格導入されております。一方で、英語講師の確保や他教科との兼ね合いなどの課題も少なくないことも事実であります。

 小学校教育の性質上、担任の先生の役割も大きいものがあります。実際に全体の時間数の90%近くを学級担任が指導しているのが実情であります。今後、英語専科教員の配置などの論議も始まりますが、現時点での担任の先生に対する支援、研修等が特に必要不可欠であります。同時に、各学校に派遣されている英語学習指導員に対する研修の充実を図る必要もあります。区のお考えをお伺いいたします。

 埼玉県春日部市立粕壁小学校では、1997年度から英語教育に取り組み、大きな成果を上げております。毎朝10分間のビデオを用いた「Eタイム」学習や週1回25分間の「EタイムL」と呼ばれる授業を実施し、外国人講師や日本人の英語教師が加わり、日常会話を中心とした英語教育を行っております。同校を視察に訪れた英語の専門家が、粕壁小の子どもたちの発音は驚異的であると評価するほどのレベルであると伺っております。英語のネイティブスピーカー、つまり英語を母国語とする人たちに直接教わることの重要性を物語っております。また、授業中、会話の練習ではほとんど日本語を使わないほど、同校の英語教育は進んでおります。この粕壁小学校の例のように、英会話を中心とした小学校英語の大切さを実感するわけであります。

 練馬区においても、低学年からネイティブスピーカーに接し、英会話を進めていくことは大変重要であると思います。練馬区でも現在中学校に派遣しているALT、つまり英語学習指導外国人助手を小学校にも導入を図るべきであると考えます。ご所見をお伺いいたします。

 最後に、練馬大根について質問いたします。

 大根の練馬か、練馬の大根か、とうたわれ、練馬といえば真っ先に練馬大根と思い浮かべる人は全国的に大勢おります。その名をとどろかせ、野菜の中で全国有名ブランドに認定を受けております練馬大根ではありますが、実際に練馬大根を食したことのある人はごくわずかな方々であり、非常に少ない、いや、少ないどころか、幻とまで言われており、地場産業の衰退とまで極論されている次第であります。来年は練馬区独立60周年を迎えるこの時期に、何としても練馬の魂がこもっている練馬大根を復活させるための熱い期待と熱望する声が、区内外から多数寄せられております。以下何点か、練馬大根の歴史をひもときながら、復活に関する提案を行います。

 練馬大根の起源は、江戸中期の5代将軍徳川綱吉説と篤農家又六説が、時代や地域により種々変化や相互交流されるなど文献が加筆され、今日に至っております。いずれの場合も、練馬大根誕生の地が上・下練馬村の富士大山道沿い、いわゆる今日の富士街道沿いにあることは間違いない事実であり、春日町四丁目の練馬大根碑に詳しく述べられているとおりであります。

 また、8代将軍吉宗のときに新種の練馬大根が改良され、手厚く保護され、大根といえば練馬と言われるほど、練馬大根は江戸時代から全国に広まっておりました。その理由として、練馬の一帯は関東ローム層と呼ばれる赤土層となっており、この土壌が大根の栽培に適していることや、練馬には水田がなく、畑作物に頼らざるを得なかったこと、生野菜の出荷だけではなく、漬物としての干し大根に力を入れたことであります。また、江戸に全国から集まる漬物市場があり、ここに幕府は漬物役所を設置して、上納大根は練馬産のものと地域指定されたことなどが挙げられております。

 練馬大根の生産は、秋大根と呼ばれているように、8月中旬から9月上旬に整地、播種して、収穫まで約100日から120日間程度かかり、12月上旬には取り入れができます。この時期、野菜類の生産は終わり、食卓野菜類が激減し、供給時期としては最適の時期であります。今も全国に練馬大根ありと名をはせており、練馬大根を生み出した土地として誇り得る郷土であります。

 過去、最大の出荷数を記録した文献によりますと、昭和2年、農林省農務局の調査では、たくあん漬けの生産は年間60万樽と発表されております。1樽に練馬大根が約100本入るとすると、約6,000万本以上の練馬大根が生産されていたと推測することができます。一方、平成18年度の練馬大根の生産予定数は約8,000本程度であります。最盛期と現在の状況変化は比較することが困難でありますが、練馬大根の名を再度全国に発信することの意義は実に大であります。

 現在、農協などの協力を得て生産しておりますが、観光協会発足にあたり、農協は設立役員の一員となっておりますので、改めて練馬大根の増産について協力いただくよう、働きかけるべきであります。

 また、農地法の改正などに伴い、株式・有限会社が農業経営に参画することが可能になっておりますので、練馬大根生産育成事業として練馬区が参入チャンスを計画することを要望いたします。

 更に、区の遊休地を活用して、区民参加の事業が計画されるよう提案いたします。区長のご見解を求めます。

 また、古くから練馬大根のたくあん漬けは庶民から万民に至るまで、すべてに愛された漬物として重用されておりました。たくあん漬けに加工いたしますと、冬の保存食に最適であります。たくあん漬け用として最も名をはせたのが練馬尻細大根で、首部分は細く、中央部は太く、下部はやや細り、尻とがっているのが特徴であります。明治、大正時代になり、たくあん漬けが改良され、一丁漬けと新漬けの方法が開発されたこと、樽も大樽、四斗樽、二斗樽、一斗樽も開発され、爆発的な需要にこたえられるようになりました。このような経過の中で、練馬大根漬けが全国にその名をはせるようになりました。全国的に普及した練馬大根のたくあん漬けは、現在はさきに述べましたように、収穫量、出荷量が低迷しております。

 西武百貨店の食品館で毎年1月に開催されておりますねりま漬物物産展は、区内の事業者26社でつくる練馬漬物親睦会が練馬の特産物である漬物を広く紹介しようと、平成元年から毎年開催して、今年で18回目の開催となりました。商品名は「ねりま本干したくあん」と命名し、期間中に3,800本が飛ぶように売れておりました。この時期、同展や練馬区内のJA直売所の4か所だけの限定販売では、まさに幻の大根漬けとならざるを得ません。

 観光協会も発足されたことを契機に、練馬たくあん漬けの全国的な広がりを持った販売拡大が可能な制度、仕組みを早急に計画することを強く求めます。区長のご決意をお聞かせください。

 練馬大根に関する資料、文献は多くありますが、平成10年3月、練馬区教育委員会郷土資料室発行の「祖先の足跡 新版練馬大根」は、他の文献と比較することができない見事な完成品であります。しかし、発行部数に限定があり、多くの区民の皆様には目に触れておりません。この文献をもとにアーカイブス、すなわち映像記録を作成して、70万区民の共通の財産である練馬大根をよく知り、自慢できることが、練馬区の文化振興や活性化に必ずつながると確信するものであります。

 更に、平成22年完成予定のふるさと文化館に訪れる区民や観光客に対して、練馬区の将来を託する児童・生徒たちが自信を持って紹介できるよう、作成することを求めるものであります。教育長のご見解をお聞かせください。

 以上をもちまして、私の一般質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

     〔志村豊志郎区長登壇〕



◎志村豊志郎区長 私からは、基本姿勢についてお答えいたします。

 私は、区長就任以来、行政改革等を最大の課題と位置づけ、新行政改革プランを策定し、全庁を挙げて区政の改革に取り組んでまいりました。区議会をはじめ区民の皆様のご理解とご協力を賜りまして、着実に成果を上げており、3年間の計画期間中に、90億円余の累積財政効果と300人を超える職員数の削減を見込んでおります。

 従いまして、地方分権の流れが進む中、持続可能な行政経営を可能とするため、大きな一歩を踏み出すことができたのではないかと考えております。今年度は計画の最終年度に当たりますので、計画の達成に向けて全力を挙げて改革を推進してまいります。

 次に、次期行政改革計画についてであります。今国会で、簡素で効果的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律、いわゆる行政改革推進法が成立いたしました。この法律は、政府が実施する必要性の減じた事務事業を可能な限り民間にゆだねて、民間活力の領域を拡大すること、行政機構の整理・合理化等により、効率性を高めつつ、経費を抑制して国民負担の上昇を抑えることを基本理念といたしております。これは、練馬区が新行政改革プランに定めました具体的内容と軌を一にするものであると受けとめております。また、法律では総人件費改革として、地方公務員の総数を4.6%以上削減するよう定めておりますが、本区におきましては、新長期計画において9%を超える500人の職員削減目標を設定しております。

 次期行政改革計画の策定に当たりましては、法の趣旨を踏まえ、更なる改革を進めるため、取り組みの課題を明らかにしたうえで、区民にわかりやすい具体的な数値目標をお示しする方向で検討を進めてまいります。

 次に、事業仕分けについてであります。

 今国会で競争の導入による公共サービスの改革に関する法律、いわゆる市場化テスト法が成立いたしました。この法律は、国や地方自治体の事務事業を、廃止も含め見直しを行ったうえで、官と民による競争入札を実施するものであります。対象となる事業につきましても、民間事業者等の意見に基づき定めるなど、ご提案の事業仕分けを具体化したものと認識しております。

 従いまして、次期行政改革計画を策定していく中で、ご提案の趣旨を踏まえ、制度の導入の可否や対象事務事業の選定方法、透明性の確保などにつきまして調査、検討を進めてまいります。

 新行政改革プランの中で、練馬区が経営という新しい視点で行政を見直し、官が独占的に担ってきた行政分野のサービスを民間に開放することなど、私の区政経営の基本的方向をお示ししておりますが、引き続き区民サービスの向上と持続可能な区政経営の確立を目指し、更なる改革の推進に努めてまいります。

 以上です。

     〔薗部俊介教育長登壇〕



◎薗部俊介教育長 私から教育に関するご質問についてお答えいたします。

 はじめに、区立小・中学校の耐震化についてであります。

 練馬区では、平成7年に発生した阪神・淡路大震災以降、震災時における地域住民の避難拠点として区立小・中学校を位置づけたところであります。区立小・中学校の耐震化は、耐震診断を実施したうえで、耐震補強や改築を行い、着実に取り組んできたところであります。

 現在の耐震化率が、23区の平均に比べて遅れているとのご指摘ですが、校舎の耐震診断は平成12年度に、体育館の耐震診断は平成17年度に完了したところであります。

 この耐震診断を受け、耐震性に問題があり、緊急に耐震化が必要なものから順次工事を行っているところであります。

 しかし、区立小・中学校は、昭和40年代の児童・生徒の急増期に増築を重ね、1校当たりの棟数が3から4棟と多いことなどから、耐震化率を大幅に上昇させるまでに至っていないのが現状であります。

 次に、過日いただきました早期耐震化の緊急要望についての対応であります。

 近年、新潟県中越地震や福岡県西方沖地震などの大規模地震が頻発したことから、国では、建築物の耐震改修の促進に関する法律を昨年11月に改正し、これを受けて文部科学省では、本年4月に耐震性の確保に重点を置いた基本方針を示したところであります。区といたしましても、区民の方々に一層安心していただけるような安全対策を強化していく必要があると認識しております。

 そこで、新長期計画を前倒しし、このたび区立小・中学校の耐震化率100%を向こう5か年で達成することを目標とした、練馬区公立学校等施設整備計画を新たに策定することとしたところであります。

 また、ご提案の学校単位での同時改修につきましては、可能な限りそのような改修を行うなど、効率的に耐震化を進めてまいります。

 いずれにいたしましても、現在の耐震改修計画の抜本的な見直しを行い、早期に完了するよう、最善を尽くしてまいります。

 次に、小学校からの英語教育についてであります。

 小学校における英語活動は、主に総合的な学習の時間の中で行われております。内容については、英語を使った遊びや英語の歌を歌うことなどにより、英語に慣れ親しむ活動を各学校が創意工夫して行っております。

 教育委員会では、平成12年度から、小学校児童等英語学習指導員を配置し、年間5時間程度、担任とのチームティーチングによる英語活動を支援しております。

 練馬区の各小学校では、買い物などの場面を設定し、英語で互いに受け答えをしたり、自己紹介の中で好きな色などを話したりする活動が行われております。そのような活動を通して、コミュニケーションを大切にする態度が育ち、子どもたちは人前で自分の意見をはっきり述べたり、教師や友達の話をしっかりと聞いたりする態度が身についてきていることが成果として上げられます。

 次に、練馬区の英語活動のあり方についてであります。

 これまでも、英語活動の取り組みを推進するために、小学校児童等英語指導員の配置、英語活動の研修会の実施および研究校の指定などに取り組んでまいりましたが、時代の要請等に的確にこたえられるよう、練馬区の英語活動の目標やねらいを改めて明確にするなど、英語活動のあり方について、教育委員会において協議を開始したところであります。今後、教育委員会として一定の方向性を示していきたいと考えております。

 次に、英語活動の研究推進校の指定についてであります。

 英語必修化への国の動向も踏まえつつ、ご提案のように、小中9年間の英語教育を見据えた研究課題の設定や研究校の指定基準等について検討してまいります。

 次に、研修の充実についてであります。

 研修会については、昨年度、希望者に対して2回開催したところであります。今年度以降は各校1名以上が参加し、更に小学校段階にふさわしい体験的な学習ができるような研修を実施する予定であります。

 今後も、学級担任が自信を持って授業が展開できるよう、研修会の回数を増やすとともに、数日にわたるワークショップの実施など、研修内容の充実を図っていきたいと考えております。また、英語学習指導員の研修につきましても充実していきたいと考えております。

 次に、ALTの小学校への導入についてであります。

 現在、配置している小学校児童英語指導員については、英語に慣れ親しむという英語活動のねらいにおいて、一定の成果を上げていると考えております。

 従いまして、英語必修化の動向を踏まえながら、ALTの補助的な指導員の導入時期等について検討してまいりたいと考えております。

 次に、練馬大根の映像記録のご提案についてであります。

 練馬大根に関する映像記録は、平成9年に制作したビデオねりま「よみがえれ練馬大根」があります。

 また、平成15年に、練馬大根とゆかりのある徳川綱吉御殿跡の碑を建立しました。

 一方、現在整備を進めている(仮称)ふるさと文化館の建設基本構想では、「農」や「食」をテーマとし、練馬大根に関する展示を例示しています。練馬大根は、たくあん漬けとして江戸の生活を支えた食文化の一つであり、江戸時代の「農」と「食」を通じた循環型社会とのかかわりなどを理解するうえでの素材ともなります。新たな視点を加味した映像を制作することが大切であると考えておりますので、(仮称)ふるさと文化館で流す映像番組としても、制作を検討してまいりたいと思っております。

 以上であります。

     〔植田敏裕区民生活事業本部長登壇〕



◎区民生活事業本部長 私から、練馬大根についてのご質問にお答えをいたします。

 まず、練馬大根の増産についてであります。

 練馬大根の生産にあたっては、これまでも農協の協力を得て進めてまいりました。練馬大根は、他の大根と比べて長さが長く、収穫作業の負担が大きいため、生産農家1軒当たりの生産本数を増やすよりも、生産農家の軒数を増やす方向で、これからも農協のご協力をいただきながら取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、企業の参入についてであります。

 企業にとって事業が採算に見合うものかどうかが参入のポイントとなりますので、企業の参入意向を把握するとともに、参入のための条件整備について検討を進めてまいります。

 次に、区民参加による大根の生産についてであります。

 大根の生産に区民が参加することは、生産者の収穫作業の負担を分散することにもなり、生産量を増やすうえからも、また、区民の方に区内の農産物に愛着を持っていただく観点からも、有効な方法の一つであると思います。今後、区民が生産に参加するさまざまな方法について検討してまいります。

 なお、区の遊休地を活用しての大根の生産についてでありますが、土質などが大根の生産に適しているか、また日常の栽培管理が可能かなどについて十分調査、検討する必要があると考えておりますので、貴重なご提案と受けとめ、今後研究してまいりたいと存じます。

 次に、練馬大根のたくあん漬けの販路の拡大についてであります。

 練馬大根のたくあん漬けは、これまでの販売実績を見ても、人気のある商品の一つであると考えております。観光協会の設立を機に、改めて練馬大根の増産に合わせ、たくあん漬けの販路の開拓について、練馬漬物親睦会とともに積極的に取り組んでまいります。

 以上でございます。

     〔村松 昭企画部長登壇〕



◎企画部長 私から、公会計制度についてお答えいたします。

 1点目の、東京都の新たな制度は、国の制度整備に先行した独自の取り組みであり、特に、現行の官庁会計を生かしつつ、これと並行して、日々の会計処理の段階から、ほぼ自動的に複式簿記・発生主義会計に基づく財務諸表の作成ができることが特色であると理解をしてございます。

 区におきましても、これまで、総務省方式によるバランスシート、行政コスト計算書等の作成・公表を進めてきたところでありますが、財務状況に対する一層の説明責任を果たすため、現行制度を補完する複式簿記・発生主義会計の導入に向けた検討を進めるべき時期ではないかと考えております。

 従いまして、2点目の財務会計システムの見直しにつきましては、現在のシステムの更新の時期を見据えて、国の公会計制度整備の動向等を見きわめるとともに、会計制度全体への導入に向けた検討に着手してまいりたいと考えております。

 また、東京都のノウハウの活用についても、都道府県段階のシステムの区市町村への適用可能性、費用対効果等について、検証してまいります。

 3点目の、財務分析の区民への説明につきましては、決算関係調書とともにさまざまな資料を公表し、周知に努めてきたところでありますが、ご指摘の評価のできにくい道路や福祉関連施策は、資産としての評価手法のあり方やフルコスト分析の手法が確立しておらず、現金主義である官庁会計の大きな課題の一つになっております。統一的な評価基準の作成など、今後の国の制度整備を待たざるを得ないという部分もあり、更に検討が必要であると考えております。

 また、ご提案のありました未確定な債務や行財政用語についても、わかりやすい企業会計手法の活用をはじめ、資料の記載方法や用語の解説の充実など、更なる創意工夫に取り組んでまいります。

 以上であります。



○本橋まさとし議長 この際、議事の都合により暫時休憩いたします。

      午後2時31分休憩

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



◎事務局長 ただいまの出席議員数47名でございます。

      午後3時7分再開



○本橋まさとし議長 ただいまから本会議を再開いたします。

 休憩前に引き続き一般質問を行います。

 36番・小泉純二議員

     〔36番小泉純二議員登壇〕



◆小泉純二議員 私は、自由民主党を代表して一般質問をいたします。区長はじめ理事者の皆様の意欲ある答弁を期待するものです。

 内閣府が去る5月19日に発表した今年1〜3月期の国内総生産速報によりますと、実質GDPは前期比0.5%増、年率換算で1.9%増となり、これで連続して5四半期プラス成長となりました。また、2005年度の実質成長率は前年度比3%増で、4年連続のプラス成長となりました。今回の速報では、景気が踊り場から脱したと表現された前期よりは鈍ったものの、設備投資や個人消費を中心に内需主導型の景気回復が鮮明になってまいりました。

 また、政府が16日に発表した5月の月例経済報告では、今回の景気拡大局面は4年4か月となり、バブル景気を抜いたことも確実となりました。

 この中には、もちろんホリエモンや村上ファンドなど、時代の寵児ともてはやされたあだ花の痕跡もあるわけですが、私たちは、環境の悪い峠の小道でも毎年確実に花を咲かせるタンポポか笹リンドウのように、いわば安定的で持続的な暮らしの充実を希求しなければならないのではと思います。そして、日々の努力が結実し、更に心豊かな国民の暮らしが実現されるように環境を整えていくことが、行政や政治の大きな課題であることに改めて思いをいたす次第です。以下、こうした観点に立って、練馬区が当面する課題についてお伺いいたします。

 最初に、昨年度中に一定の決着を見た都区財政調整協議の主要5課題についてお伺いいたします。

 私たち議会の側からしますと、今回の都区間の合意は、相撲に例えれば土俵際でうっちゃりを食った感じで、あっけにとられたと同時に、何も手を出すことができず、渋々同意せざるを得なかった。それゆえ徒労感も強かったと言った方が正確かもしれません。しかし、一定の時間が経過した今日、土俵の設定の仕方から始めて、事の全体を冷静に総括し、今後に向けた展望を模索することは、あながち無益なことだとは思えないのであります。

 私たちの理解では、この問題は、平成12年度の改革時に先送りされた都区間の財源配分にかかわる基本問題であり、地方分権が進展する中、23区が真に基礎的自治体として自立した関係を都区間に築き、大都市行政を分担する真のパートナーとしての都と区の連携により、区民福祉の向上を図らんとするものであり、平成17年度までに解決することを都区協議会において都知事と特別区長会が確認した課題であるということでありました。

 争点の最大のものは、大都市事務にかかわる法律解釈でした。区側の主張は、都の行う大都市事務が地方自治法改正に際し、市町村が一般的に行う事務と規定されたことを重要視し、調整3税を従来どおり充当せんとする都の大都市事務の中身をより限定せんとするものでした。しかし、都側の主張は、地方自治法の規定は一般原則であって、府県事務、市町村事務という観点の前に、巨大都市東京にとって必要な事業を実施していくことが重要とするものでした。

 この5年前に設定した争点に、最後まで固執したことに無理があったとの指摘も聞かれます。確かに、この5年の間には大量の市町村合併や国の交付税削減、また地方税の減収に伴う地域間格差の拡大といった状況が生じたのも事実であります。そうした観点に立つ見方からは、都内26市を含めて、この間の区側の議論の立て方は恵まれ過ぎたものではないかとの指摘もあります。議論への共感が23区を越えて広がることがなかったことも、そうした事情を裏づけているかと思われます。

 そして、法律の解釈が争点であるのならば、区側が総務省へ有権解釈を求めれば5年も待たずに済んだことではないかとの指摘にも、苦い真理が含まれているように思われます。

 こうした指摘に対して、区長会は、あるいは区長は、現在どのようにお考えになっていますでしょうか、率直にお聞かせいただければと存じます。

 そして、今回こうして決した合意点からしか、次の都区間の新たな検討組織のスタートは開始されないということも事実であります。また、次の議論の枠組み設定を23区と東京都だけの結構として考えるのか、あるいは市部をも視野に入れた東京都全体の議論として構築していくのか。それはまた、これまでどおりの単年度の財調協議の場としての議論なのか、それとも長期的な戦略をも視野に入れた協議の場なのか、という問題設定とも無縁でいられないということでもあります。

 折しも、現在国会審議中ではありますが、後期高齢者を対象とした新たな医療制度を広域連合で実施するとの準備も進められております。また、第28次地方制度調査会は、この2月に道州制の導入を答申、地方自治制度の再構築に向けた全国的な議論も始まってきています。こうした動向をも視野に入れた議論のスタートは、今後の都区協議の場でも、ある意味、もはや避けられない状況ではないかとも思われるのです。

 練馬区民に選ばれ、この3年間、区民のために全力疾走されてきた区長は、今後どのようなスタンスでこの協議の場に臨まれるお考えでしょうか、お示しいただければと存じます。

 続いて、この4月に制度改正が行われました介護保険について、関連して高齢者施策について、重点的にお伺いいたします。

 よく知られていますように、今回の介護保険法改正では、予防重視型の仕組みへの転換が大きな改正点でした。それは、財政面での基盤固めをも意味するものですが、もう一つ特筆すべきことがあります。それは、尊厳の保持が改正介護保険法の第1条にうたわれたことであります。

 一人ひとりの尊厳を確保するために、その人に合った、きめ細やかで幅広い柔軟なサービスをどう提供していくのか。その理念、目的に向けて、現場では必死の努力がされてきたかと思いますし、それゆえに課題も山積しているかと思われます。

 ところで、2001年にWHOから、国際生活機能分類ICFが新たに出されました。障害の有無にかかわらず、だれでも社会的な役割を担い、参加していく。それができないとすれば、環境や個人に問題があるのではないかという考え方であります。

 そうした中、映画「明日の記憶」の公開もあり、世間の関心や理解が一段と広がりを見せているのが認知症患者をめぐる動向ですが、さわやか福祉財団理事長の堀田 力氏の紹介によりますと、例えば先の発想に立って実行に移された活動にこうした活動があります。それは、認知症の方でもいろいろな能力を持っている。その能力を生かして、どうせ徘徊するのなら、子どもの通学路を徘徊してもらって、防犯の役割を果たしてもらおうということから、認知症の人ばかりを集めて、「認知症防犯見回り隊」を結成したというのです。

 堀田さんによれば、こうした活動も個人の持つ残存能力の活用であり、また本人が社会参加をすることにより、尊厳の保持にもつながる活動でもあるとのことです。しかし、残念ながら、こうした活動への世間の評価は、徘徊については保護・囲い込みといった社会的な通念に縛られたものとなりがちです。私たちも、もっと介護の現場に柔軟な発想でもって対応を考えていく努力が必要とされているのもしれません。

 ところで、介護の現場では、全国的にも拘束や虐待、または非常にきつい言葉による虐待など、介護を受けている人の人間としての誇りや尊厳を損なうような状況が歴然と存在しているのも事実であります。

 今回の改正は、介護を受けている人が、あなたは不要であるなどと感じ取られるような言動は抑制され続けなければならず、介護者はそうした態度に徹すべきだということが法律上明文化された、逆に言えばそれがいかに難しいかということでもあり、尊厳の保持が第1条に掲げられた理由も、そこに由来するとする識者もいます。そして、このたびの法改正とあわせて、高齢者虐待防止・養護者支援法も同時に施行されました。

 そこでまず、虐待防止について伺います。

 今回の法施行により、虐待が法的に定義をされ、5つに分類されました。?身体的虐待、?ののしる、子どものように扱う、侮辱、無視するなどの心理的虐待、?生活に必要なお金を使わせない、年金や貯金を本人の意思・利益に反して使うなどの経済的虐待、?高齢者にとって必要な介護、医療サービスを制限するなどの介護・世話の放棄・放任、?性的虐待の5つですが、これまで家族のこととして立ち入ることが困難であった事例に対しても、法的な根拠がようやくもたらされました。

 今回の法制化により、家庭内での虐待のほかに、介護施設の職員や在宅サービスのスタッフなどによる、生命や身体に重大な危険をもたらす虐待を見聞きした場合、発見者には通報義務が課されたほか、発見した場合には通報の努力規定も盛り込まれました。

 しかし、実際は大変微妙な判断が要求されるケースが多いことが予想されるわけで、通報を受け取る地域包括支援センターなどの相談窓口の充実化や、介護現場への支援策の充実が期待されるわけであります。今回の介護保険法の改正も、そうした期待にこたえるべくなされたわけでもあります。

 そこで区は、保険者として今回の介護保険法改正、高齢者虐待防止・養護者支援法施行をどのように受けとめていられるのか、お考えをお聞かせください。また、介護保険の実施状況を大勢としてどのように評価をされているのか。あわせて、現場における苦労や努力をどのように評価されているのか、お示しください。

 続いて、関連して認知症高齢者ケアについて伺います。

 現在、認知症として判断される高齢者の数は全国で推定170万人。団塊の世代が高齢者となる2015年には250万人に増え、2030年には65歳以上の10人に1人が認知症となると推定されています。

 ケアに関しては、北欧からのモデル紹介を経て、90年代に入り、グループホームが登場。家庭的な環境が症状を緩和させることから、介護保険の対象となって、初期投資の負担が少ない地方を中心に急増。全国では介護保険スタート時の256か所が、現在では7,800か所を超す勢いを示しています。このほか、精神・知的障害者のグループホームも5,000か所設置されています。しかし、中には報酬目当ての劣悪な事業者も参入を開始したことから、虐待事件の事例も出始めるなど、設置を規制する動きも出始めました。

 そうした中、今年1月8日、長崎県大村市の認知症高齢者グループホームにおいて発生した火災で、入居者9人のうち7人が死亡するという痛ましい事故が発生しました。

 消防法施行令によると、大半のグループホームは、「身体上、精神上の理由により自ら避難することが困難な者が入所する施設」に位置づけられることから、延べ床面積1,000平方メートル以上でスプリンクラー設置が義務づけられており、500平方メートル以上なら火災通報設備、300平方メートル以上なら自動火災報知器が必要とのこと。消防庁の全国調査では、スプリンクラーは94%、通報設備は55%、報知器は26%が設置義務の対象外にあるため、安全対策の見地から施行令を改正し、全施設に住宅用スプリンクラーの設置を義務づける方針を打ち出しました。これによる費用負担は100万円から300万円とのこと。

 また、施設の立入検査では、入居者のつくったパッチワークの壁かけやカーテンも危ないとの理由で外させられるなど、グループホーム本来の家庭的な雰囲気の中でのケアが損なわれかねないケースも出ているようです。安全・安心と施設本来の目的との折り合いをどうつけるかが課題となっております。

 区では、各種グループホームに対し、今回のケースを受けてどのような指導と支援をお考えでしょうか、お示しください。

 ところで、現在、当区におきましては、認知症高齢者を対象としたグループホームは11か所、159名の定員となっております。新事業計画では平成20年度までに20か所、312名の定員とされています。計画の推計値とされる利用見込み者数は426名とのことですので、おおよそ100名の方が区外施設か家族による居宅介護を受けられる推計と思われます。

 その家族の負担の軽減を図るため、新制度では、小規模多機能型居宅介護が導入され、区では12ヵ所、180名の定員を計画しています。グループホームもあわせると、3年間で新たに22か所の施設設置となります。

 連日の介護が大きな負担となっている家族の方々からは、大いなる期待が寄せられていますが、ここで懸念されるのが、予定地周辺の住民の方々の理解をどう円滑に誘導するのかという課題です。特別養護老人ホームの建設計画が一部住民の無理解にあい、断念に追い込まれたという苦い経験も真新しいものです。

 区報による持続的なキャンペーンや町会・自治会を通じての地域ごとのキャンペーンなど、ある意味、全庁挙げての取り組みも必要となってくるのではと思われます。杞憂に終われば越したことはないにせよ、地域福祉計画の浸透とあわせて、どのように対応をお考えか、お示しください。

 また、かねてより課題であったショートステイについては、この計画で大きく前進することが期待をされていますが、おおよそ何人が充足される予定でしょうか、お示しください。

 そして、こうした区民要望の実現には、事業者がきちんと地域社会や家族の中で認知され、役割を果たし、信頼を得ることが何よりも大事であります。事業者規制の見直しも今回実施されましたが、どのような体制で質の向上、確保を図っていかれるのか、お示しください。

 ところで、今回の改正では、創設される地域包括支援センターの果たす役割が、虐待防止も含め、大きなポイントとなってまいります。その役割は、総合相談支援事業にはじまり、介護予防ケアマネジメント事業、権利擁護事業、包括的・継続的なマネジメント事業など、どれ一つとっても大きな四つの機能を受け持つこととなっております。厚生労働省案では、保険者の判断に任せられたものの、おおむね2、3万人に一つの地域包括支援センターの設置が目安とされるとしてありましたが、今回、当区では区内に四つの設定となりました。効果的、効率的なセンター機能の発揮を考えますと、いずれ拡充は不可避であり、また急務でもあるかと思われますが、そのための人材確保、そして育成策についてはどのようにお考えでしょうか、お答えください。

 そして、その要求される機能を考えますと、とりわけスタッフとケアマネジャーとの連携や、相互の質の向上のための研修も大事な要素となってまいります。今回、ケアマネジメントの見直しでも、研修の義務化、体系化が導入されましたが、この点について、どのような充実策をお考えか、お聞かせください。

 そして、今後確実に増大してくる介護需要を考えたとき、日常生活圏域の中で、生活環境も一人ひとり違う、思いも願いも違う、そういう生活全体をとらえたうえで、その人の選択や主体性、まさに個人の尊厳を大事にしたアセスメントをどう実現していくかを考えたとき、地域における区民との協働、言いかえれば地域福祉計画にいうインフォーマルサービスをしっかり位置づけて、地域福祉パワーアップ・カレッジなどによる人材の育成・活用を図ることは、早急に、そして着実になされなければならない事業となってまいります。

 なぜならば、特に介護予防計画などは、今まで以上にインフォーマルな部分を重視していかなければ広がりが出てこないわけで、メニューそのものが日常生活の中での精神的なつながり、仲間づくり、引きこもりの防止などにつながることが大事なことになってくるからです。

 その意味で、地域包括支援センターは、フォーマルサービスとインフォーマルサービスを組み合わせるという重要な役割も担っていくべきかと思われますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。特に、担当部署間の連携と充実が欠かせない作業となってまいりますが、どのように実現していかれるのか、あわせてお示しください。

 また、これまで地域における一定の役割を果たしてこられた生きがいデイサービス事業のこれまでの評価と今後の位置づけ、そして展開についてもお示しください。

 次に、尊厳を支えるという意味で権利擁護について、とりわけ成年後見制度の利用促進状況についてお伺いいたします。

 昨年の質問から1年がたちましたが、この間の取り組みと成果について、まずお示しください。1年目でまたしつこいなと思われる向きもあるかもしれませんが、介護保険に関連して申し上げますと、後見人の役割として、本人の尊厳が介護の現場で守られているのかを見守る「身上監護」という役割があるからであります。そして、他区では不足が見込まれる成年後見人を区民から育成するといった施策も打ち出されています。そうした動向を区はどう受けとめ、判断されておられるのかについてもお答えください。

 次に、事業者の参入が相次いできた有料老人ホームについて伺います。

 有料老人ホームについては、全国各地で高齢社会の進行とともに新たな設置も進み、地域社会の中で着実にその役割を押し広げてまいりました。しかしその反面、入居者の募集、運営については、これまで都道府県の関与とされただけで、区など地元公的機関が十分に関与できない状況が続いてきました。

 そのため、医者や看護師が常駐しており、いつも安心だとうたった広告を信用した方が、家族を入所させたとたんに、実態は、看護師やヘルパーとして配置されている人数がパンフレットの説明と違う。医者は医者でも全くやる気のない高齢の医者で、おざなりの診察しかしない。食事も、個々の入所者の希望に配慮しない。そして、短期間で退去させようとすると、入居一時金を業者が頭取りするという商慣習があるため、十分な返金がかえってこないなど、問題が山積している状況も報告されてきました。

 こうした状況に厚生労働省もようやく重い腰を上げ、4月以降の新規契約からは「90日以内に解約した場合は全額を利用者に返還する」とした規定を、有料老人ホームの設置運営指針に盛り込みました。また、老人福祉法の改正で、有料老人ホームに対する立入検査などの規制も強化されました。しかし、全国で1,000以上あるといわれる無届けのホームも含め、公的機関がどこまで監視できるのか、疑問視する声もあります。

 そこで伺います。区は、区内に存在する有料老人ホームの数をすべて把握されているのか。また、有料老人ホーム事業者に対し、これまでどのように対応されてこられたのか、お聞かせください。そして今後、利用者の権利を擁護する観点から、何らかの対策をお考えか、あわせてお示しください。

 次に、国からの交付金制度の見直しについて伺います。

 厚生労働省の介護保険制度改革の概要によれば、今回の改革では、「対象事業の範囲を拡充し、利用しやすい制度へ改善します」との表現のもとに、?地域介護・福祉空間整備交付金(ハード交付金)により、地域密着型サービス拠点等の整備を充当、?地域介護福祉空間推進交付金(ソフト交付金)により、地域密着型サービス等の導入に必要な整備やシステムの整備を充当、例として、高齢者と障害者、子どもとの共生型サービスの推進などとされ、?先進的事業支援特例交付金(ハード交付金)では、既存特養の個室・ユニット化改修や緊急ショートステイ居室の整備などとされております。

 こうした交付金の活用については、新事業計画にも反映されているかと思いますが、どのような施策として具体化されたのでしょうか。また、活用するについて課題もあれば、あわせてお示しください。

 ともあれ、今回の改正は多くの区民の期待を集めたスタートとなりました。担当部署の皆様には、苦労や困難が待ち受けていることでしょうが、ひるまず区民の期待にこたえる努力を傾注されるよう願うものです。

 続いて、環状8号線の開通に関連して伺います。

 5月28日に全線開通したこの道路は、昭和21年3月の戦災地振興計画方針として計画され、昭和31年の着工から実に50年ぶりの開通となりました。神奈川県や埼玉県から都心へ向けて集中する交通を分散させ、都心部への車の流入量を減らす役割を期待されています。

 27日の開通式には、都知事や志村区長をはじめ、多くの関係者や地域住民が出席して、開通を祝いました。そして、翌28日午後、久しぶりの好天に恵まれた中、一般車両に開放されたことから、初日走行を体験せんとする車両があふれかえり、私の住む春日町交差点周辺はもとより、合流点を経て平和台交差点周辺をも越えての大渋滞が発生。これを回避せんとする地域住民の車両が、やむを得ず生活道路を抜け道として入り込む騒ぎとなりました。あげく、貫井町では四商通りで事故まで発生したとのこと。幸いにして大事故の発生は見なかったものの、子どもたちの通学するウィークデーであれば予期せぬ事態も生じかねず、改めて私たちに、大型幹線道路の開通がもたらす影響の大きさを感じさせてくれました。

 その後の経過は、おおむね順調な状況が続いているようですが、週末や祝祭日の交通量は明らかに増加している傾向にあり、今後夏休みに向かって関越道を利用せんとする交通流入の増加を想定したときに、改めて警察当局とも諮った対策の必要性が感じられ、また指摘する声も上がっております。特に従来、生活幹線道路として利用されてきた豊島園通りや旧目白通り、四商通りなどは、自転車の通行も多く、大型バスも運行され、また歩道・車道の分離がなされていない区間も多いことから、かねてより危険性を指摘する声も多く上げられてきました。関連する環状8号線の開通をきっかけに、ぜひより一段の安全対策の検討と速やかなる実施を図られたく願うものですが、いかがお考えでしょうか。現状の認識と対策についてお答えください。

 最後に、青少年の健全育成の観点から、保護司制度に関連して伺います。

 周知のように、保護司制度は、犯罪者や非行少年を社会の中で生活させながら、保護監察官や保護司らの指導で改善更生を図るものであり、対象とされるのは、?家裁で保護観察処分を受けた少年、?少年院からの仮退院者、?刑務所からの仮出所者、?保護観察付き執行猶予の判決を受けた者などです。保護監察官は国家公務員で、地方裁判所の管轄区域ごとに全国50か所ある保護観察所などに勤務。現在、全国で約680人。一方、対象者は年間約7万人に達することから、保護観察の実態は、無給の民間ボランティアである保護司任せとなっているのが実態であります。

 保護司は、保護監察官と協力し、対象者の状況などを把握し、悩みの相談に乗ったり、生活指導をするなど、地道な、そしてある面で親や教師よりも大事な更生指導にあたっています。保護司は現在、全国で約5万人弱の方が就任されておられますが、定員不足が4,000人弱と、なり手不足の深刻化や、平均年齢が63歳と高齢化も指摘されています。対象者によっては自腹を切ることも多いようで、使命感を持った篤志家でなければ長続きしないなどの困難さも耳にするところです。かといって、制度としては法務省専管でありますので、自治体としては手を出しかねる面がありますが、しかし、対象者には義務教育途中の中学生が含まれていることも、また大きな事実であります。

 そうした触法少年を長年扱ってきたベテランの保護司さんから話を聞く機会を得ました。近年の傾向として、その方が問題視しているのは、高学歴の母親に育てられた子どもたちが多くなっていることだそうです。最初は、その何が問題になっているのかといぶかしく思ったのですが、話を聞くにつれ、納得させられました。要は、愛情の注ぎ方がわからなくなっているのだそうです。乳児期以降、子どもへの関心が注意・監督の面に集中し、子どもを抱き締めたことがなく、ましてや中学生にもなったわが子の抱き締め方がわからないと訴えるのだそうです。

 そういう場合、子どもは子どもで、人間関係の根本にあるべき共感性や信頼感に乏しく、心を開かせるだけで大変な労力を必要とされるケースが多いそうです。知育、体育には目が行っても、人と人をつなぐ情愛を含めた徳育には目が行っていないという、人間としての家庭教育の根本的な不在に、大きな徒労感を感じてしまう。問題の根っこは深いということでした。

 こうした話を伺うと、課題が幾つも考えられます。一つは、親の再教育を含めた家庭教育の再建についてであり、また、それを補完すべき保育を含めた公教育のあり方であり、不幸にして事件を犯した場合には、更生を図らせる社会のセーフティーネットとしての保護司制度の持つ機能の十全な活用であります。

 問題を深刻にとらえなければならないという気持ちを抱かせるのは、最後のセーフティーネットが制度疲労に直面しているとの指摘が、現場の保護司さんから聞こえて来だしたからであります。社会状況が大きく変化するなか、安全・安心の仕組みをどう保ち、またつくっていくのか、自治体としての発言や行動が大きな意味を持つ時期でもあります。法務省内部でも自治体との連携を模索し始めたとのことです。こうした課題について、お考えがありましたらお聞かせください。

 以上、ご清聴に感謝申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

     〔志村豊志郎区長登壇〕



◎志村豊志郎区長 最初に、都区間の主要5課題についてお答えします。ご案内のとおり、この課題につきましては、財調の配分率などの財源問題にとどまらず、平成12年度の都区制度改革の意義を問い直す論議でもあったと考えております。

 協議の結果については、区長会としてぎりぎりのやむを得ない判断でありましたが、今回の協議経過を踏まえると、私としても、都区の認識の隔たりが極めて大きいことを強く認識したところであります。その意味では、都区のあり方に関する新しい検討の場において、この隔たりを埋めていくための双方の真摯な努力が一層求められるものであります。

 ご指摘のありました区側の議論の立て方などにつきましては、制度改革の意義や移管後の清掃事業のきめ細かなサービス展開など、特別区のさまざまな努力や成果、そのために必要な財源負担などを、更にわかりやすく区民、都民に訴えていく必要があろうかと思っております。

 また、総務省の関与を求めなかったことにつきましては、現行都区制度の枠組みを越えて、法人2税など東京の財源を地方へ再配分しようとする国の動きなどを踏まえたものであり、あくまで都区の協議による自主自立的な課題解決の道を選択したものであることをご理解いただきたいと思います。

 私といたしましても、さまざまな地方税財政制度の改革の動向を見きわめるとともに、特別区がこれまで積み上げてきた基礎自治体としての役割やその成果を更に発展させる立場に立って、今後の都区協議に臨んでまいる所存であります。

 次に、介護保険制度改正および高齢者虐待防止・養護者支援法についてであります。

 今回の介護保険法改正により、尊厳の保持が明記されたことはご指摘のとおりであり、これを受け、区の介護保険条例にもその旨を盛り込んだところであります。また、本年度新たに総合福祉事務所内に設置した地域包括支援センターでは、高齢者の権利擁護を大きな業務の一つとしているところであります。

 高齢者虐待防止・養護者支援法では、重大な虐待のおそれのある場合は、市町村が家庭内に立ち入り調査ができるなど、虐待防止に向け、市町村に強い権限を付与しております。こうしたことから、区として今後、地域包括支援センターを中心として関係機関と連携を図り、高齢者一人ひとりの権利がないがしろにされることのないよう、努めてまいります。

 介護保険制度の実施状況の認識についてでありますが、制度発足後6年の経過の中で法改正がなされ、介護を必要とする方のニーズに応じた包括的なサービスを一体的に提供されるシステムが着実に構築されてきたと考えております。更に、介護現場の努力や協力もあり、課題もありますが、制度運営もおおむね安定してきていると認識しております。区といたしましては今後とも、適切なサービスが提供され、制度が的確に運営されるよう、サービス事業者等関係機関と連携を図ってまいります。

 次に、青少年の健全育成と保護司制度についてであります。

 青少年の非行については、全国的には低年齢化や凶悪化など深刻な状況にあります。

 区といたしましては、安全・安心のまちづくりの観点からも、家庭、学校、地域、関係機関等とより緊密な連携を行い、青少年の非行防止や健全育成を図ることが重要と考えております。

 そのため区では、「地域と共に心のかよう明るい家庭づくりをすすめる」など四つの重点目標を掲げる青少年育成活動方針を定め、家庭や地域ぐるみで青少年の健全育成に取り組んでいるところであります。保護司の皆様にも、非行予防活動や啓発活動にご協力をいただき、それらの活動の中で重要な役割を果たしていただいているところであります。

 また、保護司制度については、現在、国において更生保護全体についての見直しが検討されております。区といたしましては、この検討状況を見守りながら、更生保護制度の中で、地域のセーフティーネットの役割を果たしている保護司の皆様に対する支援のあり方について検討してまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。

     〔高橋 覺健康福祉事業本部長登壇〕



◎健康福祉事業本部長 私から、介護保険制度等に関するご質問にお答えいたします。

 まず、認知症グループホームの安全性確保についてであります。

 本年4月の制度改正により、認知症グループホームは地域密着型サービスに位置づけられ、新たに区に指定および指導・監督の権限が付与されました。ご指摘のように、火災事故を契機に消防法施行令が改正され、消防署による安全設備への指導が強化されました。区といたしましては、今後、一定の時期に立ち入り検査などを通し、指導・監督を行いますが、地域密着型サービスの意義を基本とし、介護保険法上の設備基準に照らし、必要かつ適切な指導を行うとともに、利用者が安全・安心な生活を営めるよう、サービス提供に意を注いでまいります。

 次に、認知症高齢者関連施設への地域住民理解の促進についてであります。

 ご指摘のとおり、グループホームなどの認知症高齢者関連施設を新たに整備するにあたり、周辺住民の理解を得ることは極めて重要なことであります。そこで、本年4月、区独自に策定した地域密着型サービス実施指針において、サービス事業者が区に指定を求めるにあたっては、予定地の近隣住民や自治会などへ説明会を実施し、地域住民の理解を得ることを求めたところであります。

 地域福祉計画の推進には、地域住民の理解を得ることはもとより、住民、事業者、行政の協働が不可欠であります。貴重なご提案も含め、地域福祉の理念と施策への理解を広げていくため、さまざまな機会をとらえ、対応を図ってまいります。

 また、ショートステイにつきましては、平成20年度までに40人増の定員204人分の整備を計画しており、小規模多機能型居宅介護の泊まり機能を含めると264人分が充足されると考えております。

 更に、事業者の質の向上・確保につきましては、本年4月に介護保険課に専管の組織を設置し、事業者指導とサービスの質の向上を図っているところであります。

 次に、地域包括支援センター運営体制の充実についてであります。

 本年3月に策定した介護保険事業計画において、地域包括支援センターを直営4か所とし、4月に開設したところであります。まずは、地域包括支援センターが安定した機能を果たせるよう、必要な人材の確保、育成に努めてまいります。

 ケアマネジャーなどを対象とした研修は、これまでも実施してまいりましたが、今年度からは国、都で実施される研修との体系化も検討し、更なる充実を図ってまいります。

 フォーマルサービスとインフォーマルサービスの組み合わせによるサービス提供体制の整備は、地域包括支援センターの主任ケアマネジャーが中心となって実施すべき重要な業務であると認識しております。今後、各地域包括支援センター単位で開催する地域ケア会議等を活用し、各担当部署、地域包括支援センター、地域のケアマネジャーなどが情報交換できる場を設定し、サービス提供体制を整備してまいります。

 次に、生きがいデイサービス事業についてであります。

 生きがいデイサービスは、高齢者に対して週1回、敬老館や地区区民館等の区立施設において趣味活動や健康保持活動、会食型の食事サービスを行うものであり、高齢者の閉じこもり予防等、介護予防に効果があると認識しております。今後は、特定高齢者対象の介護予防事業に位置づけ、閉じこもり予防のみならず、認知症予防、うつ予防等の介護予防の拠点として、区内全域で効果的な事業展開を図ってまいります。

 次に、高齢者に対する権利擁護についてであります。

 認知症や物忘れのある高齢者が、適切な福祉サービスを利用し、また悪徳商法など不利益な契約を結ばされることがないよう、判断能力が不十分な高齢者に対する権利擁護、特に成年後見制度の普及が大きな課題となっております。

 このため、区では、社会福祉協議会と一体となり、高齢者、障害者の権利や財産保護をサポートする権利擁護センター「ほっと・サポート ねりま」を昨年10月に設置し、対応を図ってきております。

 あわせて、本年3月に改定いたしました高齢者保健福祉計画においても、権利擁護と利用者保護の仕組みづくりをこれからの高齢者保健福祉施策に位置づけ、積極的に展開していくこととしており、今後とも高齢者の権利擁護については十分に意を注いでまいります。

 また、成年後見制度を支える成年後見人につきましては、東京都の実施する後見人等養成事業に参加し、その養成を図っております。今後、制度の普及に伴い、必要となってくる後見人の養成について、不足することがないよう適切な対応を図ってまいります。

 次に、有料老人ホームについてであります。

 区内にある有料老人ホームは、18年6月現在、19施設でありますが、事業者への指導は東京都の役割となっております。区といたしましては、事業者への新規の設置時の相談において、法の遵守と、より質の高いサービス提供を要請しているところであります。

 また、権利擁護につきましては、サービス利用者保護や消費者保護の観点から、保健福祉サービス苦情調整委員をはじめ、各種の苦情処理・相談機関の活用を図ってまいります。

 次に、交付金制度の活用についてであります。

 区といたしましては、この交付金を活用し、小規模特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホームなどを整備することとしております。交付金の課題としては、区全体ではなく、日常生活圏域別に交付金の上限枠が設けられているため、区の整備計画すべてに交付金を充当することができないことなどがあります。

 いずれにいたしましても、区の整備計画を着実に推進することによって、地域密着型サービスの充実を図ってまいります。

 以上であります。

     〔中村啓一環境まちづくり事業本部長登壇〕



◎環境まちづくり事業本部長 私から、環状第8号線についてお答えいたします。

 環状8号線の本線につきましては、5月28日に開通いたしましたが、側道は部分的に供用しているものの、全体の整備につきましては、あと3年程度の期間を要するものであります。

 環状8号線は、側道が完成することにより、周辺道路とのアクセスが確保され、本来の機能を発揮できるようになると考えておりますが、現状では側道が部分開通であることに加え、その周知が不十分であったことや、違法駐車などの原因が複合して、渋滞等の交通問題が発生したものと考えております。

 このことから、事業者である都に対し、側道の一刻も早い完成を求めるとともに、工事予定や通行経路などについて、地域住民への周知を徹底するよう要請したところであります。また、区といたしましても、本線開通後に迂回路のお知らせを配布するなどの対応を行ったところであります。

 環状8号線と交差する区道、とりわけ交通量の多い豊島園通りや旧目白通り、四商通りについては、側道の工事期間中はもとより、環状8号線全体の開通にあわせ、歩行者や自転車の安全確保と車両のスムーズな通行が行えるよう、今後とも都や警察と十分な協議を進め、安全対策を図ってまいります。

 以上であります。



○本橋まさとし議長 次に、11番・とや英津子議員

     〔11番とや英津子議員登壇〕



◆とや英津子議員 私は、日本共産党練馬区議団を代表して一般質問を行います。

 質問に先立ち、ジャワ島中部地震で被災された方々に心よりのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 はじめに、区長の基本姿勢について伺います。

 その第1は、貧困と社会的格差の広がりを自治体としてどう受けとめるかについてでです。

 日本は世界第2位の経済大国でありながら、富める者と貧しい者の格差がかつてなく広がっています。

 第一回定例会でも、小泉構造改革が国民にもたらした貧困と社会的格差について、質問をさせていただきました。区長は、「構造改革はこれからの日本に必要な改革」と答弁されていますが、貧困と格差の広がりは緊急に解決すべき課題であることは明らかです。

 私に寄せられる相談は、個人の努力ではどうにもならなくなり、手おくれ寸前になって来られる方が多く、例えばフランチャイズチェーンを経営し、月の売り上げが1,000万円もあるのに、従業員への給料とロイヤルティーを払うと、手元に残るのが10万円足らず、税金も滞納せざるを得なくなり、八方ふさがりになってしまった方。障害のある娘さんを持つひとり親家庭の母親は、パートで働き続けても、家賃が滞ってしまい、追い出される間際になって相談に見えています。また、難病を抱えながらも、もっと悪化したら認定すると言われながら、実際仕事ができず、今までのローンを返せずに、自己破産に追い込まれている方など、容認できない事態が今、区内でも起きているのです。

 こうした事態を反映して、国民健康保険滞納世帯が毎年増え続け、特に低所得者層で97年の1万5,649世帯に比べ、2004年は2万4,550世帯。生活保護受給者は、95年当時は5,691人であったものが、2004年には1万1,636人と倍化しています。また、就学援助は、95年は小学校で15.3%だったものが2004年で25.5%、中学校で18%から28.3%と、この10年余りに悪化の一途をたどっているなど、貧困と格差が広がっています。憲法25条に保障された健康で文化的な最低限度の生活を営む権利、生存権さえ奪われる事態です。

 マスコミ各社は、昨年、世帯の所得格差が過去最高になったことを一斉に報じ、世論調査でも、社会的格差の拡大が取り上げられました。読売では「日本は格差社会になりつつある」が74%、毎日は「格差拡大は問題だと思う」が71%などと、小泉構造改革が格差の拡大をもたらしているという認識と、このままでよいのかという不安も広がっています。

 深刻な事態は決して自然発生したものではありません。雇用の格差が所得や貯蓄格差を生み、また医療や健康、教育の格差に波紋を広げるという構造をつくります。貧困と格差の拡大の根底に、人間らしい雇用の破壊と社会保障の切り捨てがあり、これを推し進めたのは小泉政権であることは明白です。ところが、国民がいかなる苦難にぶつかっても、自己責任を押しつけ、自分が悪いからだ、負け組みは本人の責任、権利など主張するななどと、自らの悪政の責任を国民に転嫁するという卑劣な攻撃までしているのです。

 構造改革が必要とされる区長は、区民の実態を含め、小泉構造改革をどのように考えているのでしょうか。また、貧困と格差の広がりの中で、小泉構造改革にブレーキをかけ、区民の命と暮らしを守る立場に立つのかどうか、明確にお答えください。

 その第2は、官から民へ、小さな政府路線の害悪についてです。

 行革関連法が5月26日、国会で成立しました。行革推進法は、5年間で国家公務員5%以上、地方公務員4.6%以上の純減目標を掲げ、国が基準を定める教育、福祉、消防、警察などの国民にとって必要不可欠な分野の基準を低め、削減のてこにしようとしています。保育士でいえば、国基準では必要な保育ができないとして、実際には基準の平均1.8倍の保育士が配置されています。基準を更に引き下げれば、民間も含め、保育の質の低下を招くことは必至です。

 分権といいながら、地方自治体の自主性まで侵害する行政改革に異論の声が上がっています。北海道赤平市議会は「公共サービスの質と量における地域間格差が広がりかねない」、新潟県見附市議会は「公共サービスの民間化は地方切り捨てにもつながり、住民生活のセーフティーネットの破壊にもなりかねません」と、それぞれ意見書を上げています。

 この4月、総務省が発表した「市区町村の集中改革プランにおける定員管理の数値目標状況について」によると、練馬区は国が求める職員削減目標のマイナス4.6%から更に、公表自治体の平均マイナス8%をも上回るマイナス9.2%となっています。特に重大なのは、新行革プランで2004年から2008年の5年間で350人の職員削減計画を出しておきながら、最初の3年間で302人もの職員を削減。新長期計画では、2006年から2010年の5年間で500人もの職員削減を計画していることです。「他区ではもっと削減している」と言いますが、悪いところはお手本にし、良いところは取り入れないような手法は改めるべきです。

 この間練馬区は、指定管理者の導入と委託化で保育園や福祉作業所、区立小・中学校の調理委託などを強行し、職員を削減してきました。

 光が丘第八保育園では、多くの区民の心配や保護者、職員の不安に背を向け、年度途中の委託を実施し、3月末までに9人、4月末で4人、5月1人、合計14人の職員が退職しました。区からは改善勧告、区民からは委託契約破棄と業務委託料の支出禁止を求める住民監査請求が出されるなど、異常な事態になっています。

 横浜市の市立保育園の民営化をめぐり、横浜地裁は違法と判断しました。司法の判断まで下ったにもかかわらず、練馬区は民間にできることは民間でのかけ声で、事業の性質も無視して民間に委託し、区民の不信感を増幅させる結果となっても、まだ方針を変えようとしていません。

 また、指定管理者に委託された区民施設では、コンピューターの使い方がわからず、結果的に施設を借りるのをあきらめたとか、弁当持参の利用者は弁当箱を洗わず持ち帰るようにと言われたり、施設のふろに入れば、今まであった石けんすらなくなっているなど、苦情が届いています。

 住民サービスを向上させるための委託・民営化というのなら、サービスを後退させるべきではありません。

 職員削減というコストダウンを目的とした民間への委託が、住民サービスと質の低下を招くのは明らかです。国の先を行くような職員削減はやめ、委託・民営化の方針を改めるべきではないでしょうか。

 委託された区民施設の利用に当たっては、電話での申し込みも可能にするなど、柔軟な対応を図るべきです。

 以上2点、お答えください。

 その第3は、指定管理者制度についてです。指定管理者制度については、既にこの制度が導入された区立施設は26種類、125施設に及び、これらの施設の検証が求められている中、練馬区はこの5月、指定管理者制度の適用にかかわる基本方針を策定し、区立施設の管理は原則として指定管理者制度を適用することを明言しています。

 区立施設は、区民のかけがえのない税金を投入して設置したものであり、上記で述べた住民サービスの低下を招いてはならないし、設置目的に照らし、指定管理者による業務管理の代行がふさわしいかどうか、慎重な判断を要します。

 これまでもわが党は、指定管理者についての問題点を指摘し、改善を求めてきましたが、少なくとも指定管理者制度については、区として十分な検討はもとより、包括的な指定手続条例を定め、1、制度導入にあたって十分な情報提供と説明責任を果たす区長の責務、2、議員、区長、助役、収入役、区に置かなければならない委員会の委員ならびにその配偶者、もしくは2親等以内の親族が代表者やその他の役員である団体は応募を禁止する、3、指定管理者施設に情報公開条例と個人情報保護条例を適用することなどを規定していくべきではないでしょうか。お考えをお示しください。

 その第4は、区民の安全と防災対策についての公的責任です。

 練馬区は、安全・安心の区政とスローガンを掲げ、区民の安全を守るといっておきながら、いつ起きてもおかしくない地震への備えとして、小・中学校をはじめとした区民施設の耐震補強を怠り、個人住宅の耐震補強工事助成も、ほとんどの区が実施した今でも、事業を開始していません。

 また、子どもたちの安全を考えるならば、なぜ学校警備員を廃止し、民間に委託したり、学童擁護職員を削るのでしょうか。

 ここに、効率優先、官から民へと地方自治体の責任を投げ捨ててきた練馬区の区政運営が象徴的にあらわれています。私は、区長が本当に区民のことを考えているのであれば、最優先ですべての施設の耐震化を図り、民間建物の耐震改修助成についても他区に先駆けて実施すべきであったと思います。区長は区民に対する公的責任とはどのように考えているのでしょうか、お答えください。

 区長は就任以来、新行革プランの考えに基づき行政運営を進め、更に新々行革プランの作成に取りかかると表明しています。第一回定例会の予算審議の中でも、新々行革の考え方について質問をいたしましたが、これまでの基本的な方向を尊重する旨の答弁をされています。また、所信表明でも、「行政改革を一層推進」と述べました。

 私が基本姿勢で4つの分野で指摘した問題は、いずれも区民の福祉向上の立場からのものです。この立場に立つのならば、区民無視の方向はやめ、悪政から区民を守るために行政改革を方向転換すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、憲法と教育基本法の改悪について伺います。

 その第1は、憲法についてです。

 政府は国民投票法案を国会に提出しました。改憲への条件整備を進めることで、憲法改悪の動きを促進させようというのです。憲法改正の最大の狙いは、9条を取り払い、日本を戦争できる国にしていくことです。

 先月16日から2日間、陸上自衛隊練馬駐屯地内でヘリコプターによる夜間離着陸訓練が行われました。前日になって突然、訓練実施のお知らせを置いていくやり方に、付近の住民からは不満の声が出ています。また、近隣で営業をしている商店主は、「弾薬庫や電線があるので怖い」と不安を訴えています。憲法9条を変え、日本とアメリカが一体になって軍事行動を起こすことができるようになれば、この状態はもっと悪化しかねません。

 区長は、この間のわが党の質問に対し、「憲法を遵守する気持ちにいささかの変わりもない」と答弁されていますが、区長として区民の安全と平和を守る立場から、国民投票法案の廃案を表明すべきと考えます。また、9条1項、2項そのものを遵守するのかどうか、明確にお答えください。

 第2に、教育基本法についてです。

 教育の憲法といわれる教育基本法を改悪することは、子どもたちの成長に深刻な影響を及ぼし、日本の平和と人権、民主主義にとっても極めて重大な危険をもたらすものであり、断じて許せるものではありません。以下この立場に立ち、質問をいたします。

 その1は、教育の目標としての徳目についてです。

 福岡市では、小学校6年生の通知表に愛国心を3段階で評価する項目が盛り込まれていた事実が明らかになりました。小泉首相は、「愛国心を評価するのは難しい」と答弁せざるを得ませんでした。

 私にも3人の子どもがおります。性格も異なれば、表現の仕方も違います。これらは子どもたちの個性として尊重しなければならないし、親であっても内心に立ち入ることは決してできないと考えています。ところが、教育現場で内心に立ち入るようなことが実際あり、改定案では法律で強制されるというのです。

 教育長は、法律によって徳目を強制し、態度で評価するような教育が行われかねないことについて、どのようにお考えでしょうか。

 その2は、国民の教育権についてです。

 現在の教育基本法は、「教育は不当な支配に服することなく国民全体に責任を負って」行うとし、国家権力による教育内容への不当な支配を厳しく禁止しています。

 国が決めたとおりの教育や計画を実行することを強制する、憲法の民主的原理を根本からじゅうりんする教育権の侵害について、見解をお示しください。

 その3は、教育基本法改定は、憲法を変えて海外で戦争する国をつくる動きと一体のものであり、時の権力と財界に奉仕する人づくりをねらったものです。

 憲法と現教育基本法の精神に真っ向から挑戦する改定案に反対の意思を表明すべきです。また、人格の完成を目指す教育基本法について、どこか問題があるとお考えなのでしょうか。ご答弁を求めます。

 次に、介護保険制度について伺います。

 第1は、介護施設利用者の自己負担軽減策についてです。

 施設利用者の食費、部屋代の自己負担化によって、全国で経済的理由による退所者や利用を控える方が出ています。

 区内でも、母親を介護施設に入所させている方は、昨年の法改正以後、月の負担が6万円から10万円に増えてしまいました。ショートステイを利用している方は、これまで月1回は利用していたのに、緊急時以外は利用しなくなる。1人で入浴ができない方は、週2回のデイサービスを1回に減らしています。個人負担の導入が介護保険利用者をここまで苦しめ、支える家族にまで影響を及ぼし、このままでは共倒れになってもおかしくありません。

 家族介護から社会が支える制度へ、サービスが選択できる制度へが目的であったはずが、現実は幾ら払えるかで介護内容が決まる、お金のない人は一度入所した施設まで追われるようなことが起きています。だれもが安心して必要な介護が受けられるよう、練馬区として食費、居住費の負担については第3段階まで無料にするなど、軽減策を図るべきです。お答えください。

 第2に、介護保険料の多段階化についてです。

 練馬区はこの4月から介護保険料の基準額3,300円を3,950円にし、保険料段階を7段階に変更しました。特に年金の少ないお年寄りは、「介護保険料が高いのにまだ1割取られる」、「保険料を上げないでほしい」と切実な声を上げています。第一回定例会で質問をいたしましたが、負担軽減のために多段階化の検討をとの質問に対し、「制度の趣旨などを踏まえますと、困難あるいは問題がある」と答弁されました。

 制度の趣旨とは何を指すのでしょうか。先に述べましたように、介護保険制度の目的は、安心して必要な介護を受けられることです。持続可能な制度にといいますが、保険料を払えない、利用できないのでは、制度の持続も拡充もあり得ません。

 港区は保険料区分を10段階としています。基準保険料は練馬区より若干高く設定していますが、低所得者は練馬区より低く、第5段階以降は所得を250万ずつ区切り、2,000万円以上の所得段階まで設定しています。練馬区でもこうした区の事例を参考に、負担軽減策を講じるべきです。ご答弁を求めます。

 第3に、要支援1、2が対象となる新予防給付事業についてです。

 練馬区は、4か所の包括支援センターを設置し、事業を展開していますが、この4、5月、現場は大混乱に陥り、1人の手続に1か月もかかった例まであります。ケアマネジャーは何度も役所に通い、役所も混乱の中、細かいことにはこたえられないという事態とお聞きしました。4か所の包括支援センターで今後十分な体制が組め、利用者に必要なサービスを提供できるのか、大変疑問です。

 区は、第一回定例会の質問で、「介護予防の観点からサービス内容や提供方法を見直す」と答弁されていますが、実際は日常生活介護では、「家事はヘルパーと一緒にやってください、買い物は1人で」などと言われ、困っている方がいるのです。買い物一つとっても、重いものが持てない高齢者にとってとてもつらく、自立とは反対の道をたどることになっています。また、介護ベッドの貸し出しが要支援の方には適用できません。専門の医師によると、「スムーズに立つことにより筋力がつくので、ベッドは必要、立ち上がりはベッドの人にとってとてもよい運動」と述べられています。ケアマネジャーの方は、「これまで介護1の方がベッドを利用してどうだったか検証してもらいたい」と言っています。

 高齢者の自立を促し、いつまでも元気に暮らせるよう、区は必要なサービスが受けられるための対策をとるべきです。具体的にお考えをお聞かせください。

 次に、非課税限度額の引き下げなどによる低所得者対策について伺います。

 国の税制改正や各種控除の廃止・縮小によって、区民の暮らしに大きな影響が出ることが予想されます。高齢者や障害者を対象にした区のサービスには、住民税課税の有無や所得金額によって大きく負担が変わります。先の議会でのわが党の質問に対し、「適切な施策のあり方を検討する」と答弁されましたが、既に台東区では、非課税限度額廃止や老齢者控除廃止、公的年金控除引き下げに伴い影響を受けるサービスについては、2年間従来どおり提供するとしています。練馬区もこうした措置を検討するべきと考えますが、いかがでしょうか。ご答弁を求めます。

 また、この間削られた生活保護世帯の老齢加算廃止によって生保が受けられず、苦しい生活を強いられている方がいます。練馬区は、定率減税縮小の区税収入が17億円以上の増となっています。こうしたお金を低所得者の暮らしを支えるために使うべきです。お答えください。

 次に、青年の雇用と中小企業対策について伺います。

 第1は、青年の雇用についてです。

 雇用の破壊により、年収250万円未満の収入しかない世帯の出現率は、29歳以下では男性55.2%、女性64.8%にも上ります。台東区はこの3月に、「第二回たいとう就職面接会」を開催し、求人企業30社と求職者298人が参加。企業ごとにブースを設けた個別面接とパソコンによる職業適性診断、アドバイザーによる就職相談を行いました。即決2件、検討が219件と成果を上げています。

 練馬区でも、青年が未来に希望が持てるよう、台東区などの例を参考に検討すべきと考えます。いかがでしょうか。

 第2は、中小企業対策についてです。

 2001年現在、総事業所数2万3,478のうち、10人未満の事業所が1万9,569、83.4%となっており、練馬区の産業は中小の業者が支えています。しかし、2004年の小売業のデータでは、商店数総数4,291のうち、4人以下で営む商店は2,928店舗と、全体の68.2%に上っているにもかかわらず、年間販売額で見ると、4,665億7,300万円のうち上記の商店の売り上げは672億400万円と14.4%にしかなりません。

 産業振興基本条例を制定した区として、本気で中小業者、商店街の振興に取り組むべきではないでしょうか。実態に基づき、産業振興基本条例の基本にかかわる具体的な目標、計画をお尋ねします。

 また、小規模事業者登録制度については現在、制度づくりに入っているとのことですが、全国の自治体では、この制度の目的は中小の業者の営業を守るためとなっています。ここに立脚して制度をつくっていただきたいと思います。また、この制度が発足してどのような効果が上がるのか、しっかりと実績を調査するべきです。3点お聞きいたします。

 次に、外かく環状道路と上石神井駅周辺地区まちづくりについてです。

 6月2日発表された都市高速道路外かく環状線の都市計画変更案および環境影響評価準備書に関連して伺います。

 第1は、手続問題です。

 今現在、PI協議会では必要性の有無について結論が出されていません。また、国土開発幹線自動車道建設審議会での決定もされていない状況です。ところが都は、一方的に都市計画変更案を発表しました。これは本来、行政手続のうえからも認められない暴挙であり、区として撤回を求めるべきであります。

 第2に、地上部の計画線についてです。

 住民の皆さんは、40年もの長い間建築制限を受けてきたのです。大深度計画に変更しようとするのであれば、当然、地上部の外環の2の計画線は廃止すべきではないでしょうか。

 第3に、青梅街道のインターチェンジ建設についてです。

 青梅街道インターチェンジ建設について、1万1,000名の反対陳情が提出されています。区は、住民合意を貫き、インターチェンジ建設計画を撤回するとともに、都にも強く要望すべきです。

 第4に、環境アセスについてであります。

 関越道北側住民の方々は、気管支ぜんそくや排気ガスなどの黒煙による被害を受け、重大な環境問題となっています。区として、事後アセスに対する検証をどのようにお考えでしょうか。

 以上4点、お伺いいたします。

 最後に、上石神井駅周辺まちづくりについてお伺いいたします。

 今度の計画素案は、もともと外環先にありきの考えを中心に、区が押しつけたものです。上石神井駅周辺まちづくりについては、素案を撤回し、改めて地域住民の声を取り入れる懇談会などを立ち上げるべきです。お答えください。

 以上で、日本共産党練馬区議団を代表しての一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

     〔志村豊志郎区長登壇〕



◎志村豊志郎区長 お答えします。

 はじめに、国が進める構造改革についてであります。

 国の構造改革は、金融システム改革、規制改革、税制改革、地方分権改革などによって、持続可能な社会を築くことを目的とするものであります。引き続き、日本に必要な改革であると認識しております。このような認識に立って、私は地域経営の責任者として、引き続き住民福祉の増進に努めてまいる所存であります。

 次に、憲法に関するご質問であります。

 まず、私の憲法を擁護し、遵守する基本姿勢に何ら変わりはなく、平和を愛するという基本的考え方にもいささかの変化もありません。

 憲法の改正問題につきましては、これまでにも申し上げているとおり、広く全体の議論が尊重されることが最も大切なことであるものと考えております。

 従いまして、私から、国民投票法案について廃案を表明する考えはございません。

 以上です。

     〔薗部俊介教育長登壇〕



◎薗部俊介教育長 私から、教育基本法についてお答えいたします。

 はじめに、徳目の強制と態度の評価についてであります。

 私は、法律によって徳目を強制するようなことはないと考えております。

 また、学校における子どもの学習状況の評価については、学習指導要領に示される目標に照らして、その実現の状況を教員が評価しており、その評価は適正に行われていると認識しております。

 次に、国民の教育権についてであります。

 改正案第16条においても、「教育は不当な支配に服することなく……公正かつ適正に行われなければならない」とされており、現行法と変わらないものと考えております。

 3点目の、改正案に反対の意思表明をすることや、改正教育基本法案の問題点の有無についてですが、改正案につきましては、現在、国会で審議されておりますので、その動向を見守ってまいりたいと考えております。

 以上であります。

     〔植田敏裕区民生活事業本部長登壇〕



◎区民生活事業本部長 私から、青年の雇用と中小企業対策についてお答えをいたします。

 まず、青年の就職につきましては、働くことや人間関係についての不安から、就職活動に踏み出せない場合が少なくありません。このため区では、まずは面接会の実施よりも、就職に向けた心構えの形成を支援することを重視し、カウンセラーが相談に応じるヤングキャリアナビゲーション事業を実施しております。今後は更に就職支援セミナーの開催なども検討し、相談事業とあわせて青年の就職を支援してまいります。

 次に、中小企業対策についてであります。

 区では、昨年3月に練馬区産業振興基本条例を制定するとともに、本年3月に策定した練馬区新長期計画において、中小事業者の支援について計画化を図り、商店の経営改善や商店街活性化などに積極的に取り組んでいるところであります。新長期計画においては、平成22年度に区内商業の年間販売額を、平成16年度に比べて1.8%増加させることを目標としております。商業振興施策の着実な推進を図り、目標の達成に努めてまいります。

 最後に、小規模事業者登録制度についてであります。

 この登録制度は、区が発注する工事等の請負や物品購入等の契約のうち、電子調達になじまない小額で簡易な契約を希望する小規模事業者の方に登録していただき、受注機会を提供するとともに、区内中小企業の経済活性化を図ることを目的とするものであり、この趣旨に沿った制度づくりに取り組んでまいります。また、制度の運用にあたっては、実施状況等を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。

     〔高橋 覺健康福祉事業本部長登壇〕



◎健康福祉事業本部長 私から、介護保険制度、それと税制改正による影響を受ける区のサービスについてお答えいたします。

 はじめに、介護保険制度についてであります。

 介護保険施設の利用者負担金の軽減策についてでありますが、昨年10月に行われた施設給付費の見直しは、居宅サービス利用者と施設サービス利用者との負担の公平を図る観点から行われたものであります。見直しの一方で、保険料段階に応じた補足給付の導入および低所得者への一定の負担軽減策が講じられていることから、現段階では区として独自の軽減策を講じることは考えておりません。

 次に、介護保険料の多段階化についてであります。

 区の今期事業計画期間中の保険料につきましては、7段階という多段階設定を導入するとともに、保険料の値上げを極力抑える努力をしてまいりました。他区の保険料段階設定についても承知をしているところでありますが、当区の設定した内容は決して遜色のないものであり、現時点で新たな負担軽減策を講じることは考えておりません。

 次に、新予防給付事業についてであります。

 今回の改正で、要介護度の軽い方に対する介護サービスにつきましては、介護予防の観点から、サービスの内容や提供方法が見直されたところであります。新たな内容への移行にあたっては、地域包括支援センターにおいて、利用者の状況に応じたケアプランを作成する必要があります。ケアプラン作成に時間を要するなどの課題もございますが、改善に向け、鋭意努力しているところであります。

 区といたしましては、適切なケアプラン作成とともにサービス事業者連絡会などの場を通じ、的確なサービスが提供されるよう働きかけてまいります。

 次に、税制改正による影響を受ける区のサービスについてであります。

 高齢者や障害者を対象としたサービスにつきましては、その受給の資格の有無や利用者の負担額を、住民税の課税状況に基づいて定めているものと、課税状況に関係なく定めているものがございます。

 ご指摘のように、このたびの国の税制改革で、区のサービスのうち、その受給資格や負担金額に影響するものがありますが、その影響を受ける利用者について調査、把握したうえで、他の自治体の動向なども考慮し、その対応を検討してまいります。

 また、生活保護制度における老齢加算の廃止につきましては、国の定めた全国的な基準であります保護基準に従い、適切に運用してまいります。

 以上であります。

     〔中村啓一環境まちづくり事業本部長登壇〕



◎環境まちづくり事業本部長 私から、外かく環状道路と上石神井駅周辺地区まちづくりについてお答えいたします。

 はじめに、今回の都市計画変更案の発表についてであります。

 PI外環沿線協議会は、結論を出す場ではないと認識しております。また、国土開発幹線自動車道建設会議における基本計画の位置づけの有無と、都市計画着手の時期との関係については、手続上の決まりはありません。区としては、適正に手続が進んでいるものと認識しております。

 次に、地上部街路につきましては、区西部における南北方向の道路ネットワークのためにも必要な道路であると認識しております。

 次に、青梅街道インターチェンジにつきましては、区内の通過交通の排除や区民の利便性の向上を図るうえで、フルインターチェンジの整備が必要と考えております。今回提出された陳情を含め、さまざまな意見をいただいているところであります。

 インターチェンジの問題は、区全体はもとより、東京圏を構成する自治体の立場からも判断すべき問題と認識しておりますので、今後とも区民の意見を広く聞きながら、区としての考えを取りまとめ、変更手続の中で申し述べてまいります。

 次に、環境アセスについてであります。事後アセスに対する検証は重要なものと認識しておりますので、事業中、事業後の調査結果に基づき、適切に対応してまいります。

 次に、上石神井駅周辺地区のまちづくりについては、地区内に計画されている外かく環状道路の大深度地下方式への変更を受け、地域の皆様で構成されたまちづくり協議会からの提言やアンケート調査の結果を踏まえて、構想素案として作成したものであります。

 なお、今後は、まちづくり条例に定める重点地区まちづくり計画としての策定手続を経て、構想案を作成したうえで、上石神井駅周辺地区まちづくり構想として決定してまいります。

 以上であります。

     〔村松 昭企画部長登壇〕



◎企画部長 私から、委託・民営化および指定管理者制度などについてお答えをいたします。

 はじめに、委託化・民営化についてであります。

 限られた財源の中で区民ニーズに的確にこたえていくためには、民間活動と行政との協働を一層進めていく必要があると考えております。このような観点から、今後とも適切なサービス水準が確保されるよう、受託者に対する指導監督に努めながら、更なる委託化・民営化に取り組んでまいります。

 また、委託化した区民施設については、開館日、開館時間の拡大、パソコンや携帯電話などから利用手続ができる公共施設予約システムの導入など、施設利用の利便性の向上を図っております。

 次に、指定管理者制度についてでありますが、条例に規定すべき業務の範囲などについては、施設の特性に応じて異なる内容となっているため、個別の設置条例を改正することで対応してきております。

 また、指定管理者選定に関する情報については、議会への提案・報告の取扱基準および情報公開の基準を定め、区議会への情報提供と区民、事業者への情報公開を適切に実施しております。

 区長、議員などの兼業については、法的規制はありませんが、議会とも相談しながら、検討する必要があると考えております。

 指定管理者による個人情報保護や情報公開については、指定管理者と締結する基本協定の中に、区の条例に準拠した規定を整備することを定め、対応しております。

 これらのことから、現在のところは包括条例の制定は考えておりません。

 次に、安全・安心なまちづくりの公的責任についてであります。

 区民の安全・安心な暮らしを守ることは、行政の最も基本的な使命であります。

 区は、これまでも、安全・安心パトロールカーによる学校周辺の安全確保や防犯カメラの設置、小・中学生への防犯ブザーの配布などによって、児童・生徒の日常的な安全確保に努めてきたところであります。

 また、小・中学校を災害時の避難拠点と位置づけ、体制整備を図る一方、施設の耐震化を進めてまいりました。加えて、密集住宅市街地整備促進事業などの防災まちづくりを推進するとともに、区民の命と健康を守るために、全国の自治体に先駆けてアスベスト対策に取り組むなど、総合的かつ効果的な施策の展開に努めてきております。

 今後とも、区政の最重要課題として小・中学校などの耐震化を含め、安全・安心なまちづくりに積極的に取り組み、公的責任を果たしてまいります。

 次に、行政改革についてであります。

 新行政改革プランは、全職員に区政の総点検、見直しを呼びかけ、約1,600に上る提案をもとに、区政の基本的方向としてまとめ上げた計画であります。従いまして、練馬区の現状に立脚した内容であり、政策の転換は考えておりません。

 以上であります。



○本橋まさとし議長 以上で本日の日程は終了いたしました。

 これをもって散会いたします。

      午後4時31分散会