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東京都 北区

平成16年  9月 定例会(第3回) 09月10日−09号




平成16年  9月 定例会(第3回) − 09月10日−09号









平成16年  9月 定例会(第3回)



   東京都北区議会会議録第九号(第三回定例会)

             平成十六年九月十日(金)(午前十時開議)

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    出席議員(四十四人)

    一番        谷口 健君

    二番        上川 晃君

    三番        大島 実君

    四番        青木博子君

    五番        稲垣 浩君

    六番        小池 工君

    七番        河野昭一郎君

    八番        尾身幸博君

    九番        木元良八君

    十番        相楽淑子君

   十一番        山崎泰子君

   十二番        本田正則君

   十三番        土屋 敏君

   十四番        宇野 等君

   十五番        横満加代子君

   十六番        小関和幸君

   十七番        樋口万丈君

   十八番        藤田隆一君

   十九番        黒田みち子君

   二十番        山崎 満君

  二十一番        八巻直人君

  二十二番        福島宏紀君

  二十三番        中川大一君

  二十四番        八百川 孝君

  二十五番        後藤憲司君

  二十六番        清水希一君

  二十七番        戸枝大幸君

  二十八番        池田博一君

  二十九番        高木隆司君

   三十番        永沼正光君

  三十一番        花見 隆君

  三十二番        榎本 一君

  三十三番        佐藤有恒君

  三十四番        福田 実君

  三十五番        平田雅夫君

  三十六番        古沢久美子君

  三十七番        石川 清君

  三十八番        安田勝彦君

  三十九番        金子 章君

   四十番        山中邦彦君

  四十一番        大畑 修君

  四十二番        福田伸樹君

  四十三番        林 千春君

  四十四番        鈴木隆司君

    出席説明員

  区長          花川與惣太君

  助役          山田統二君

  収入役         藤井和彦君

  企画部長        谷川勝基君

  企画部参事       清正浩靖君

  (財政課長事務取扱)

  総務部長        伊与部輝雄君

  総務部参事       田草川昭夫君

  (総務課長事務取扱)

  総務部参事       小野哲嗣君

  (監査事務局長事務取扱)

  地域振興部長      秋元 憲君

  区民部長        松永俊弘君

  生活環境部長      井手孝一君

  健康福祉部長      内田 隆君

  保健所長        村主千明君

  子ども家庭部長     阿部竹司君

  都市整備部長      吉原一彦君

  (十条まちづくり担当部長兼務)

  建設部長        井上 毅君

    企画部

  企画課長        中澤嘉明君

  広報課長        伊達良和君

  財政課財政主査     谷山良平君

    総務部

  職員課長        越阪部和彦君

  総務課総務係長     浅子康夫君

    教育委員会

  教育長         高橋哲夫君

  教育委員会事務局次長  高島一紀君

  教育改革担当部長    依田 実君

    監査委員

  代表監査委員      大山 博君

         議事日程

         第一号

日程第一 平成十五年度東京都北区一般会計歳入歳出決算の認定について

日程第二 平成十五年度東京都北区国民健康保険事業会計歳入歳出決算の認定について

日程第三 平成十五年度東京都北区用地特別会計歳入歳出決算の認定について

日程第四 平成十五年度東京都北区中小企業従業員退職金等共済事業会計歳入歳出決算の認定について

日程第五 平成十五年度東京都北区老人保健会計歳入歳出決算の認定について

日程第六 平成十五年度東京都北区介護保険会計歳入歳出決算の認定について

日程第七 第四十六号議案 東京都北区印鑑条例の一部を改正する条例

日程第八 第四十七号議案 東京都北区手数料条例の一部を改正する条例

日程第九 第四十八号議案 東京都北区立学校設置条例の一部を改正する条例

日程第十 第四十九号議案 平成十六年度東京都北区一般会計補正予算(第二号)

日程第十一 第五十号議案 平成十六年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)



○議長(大畑修君) 

 ただいまから平成十六年第三回東京都北区議会定例会を開会します。

 これより本日の会議を開きます。

 この際、会議時間の延長をしておきます。

 まず、会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百十五条の規定により、議長から指名します。

 一番 谷口 健さん、十三番 土屋 敏さんにお願いします。

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○議長(大畑修君) 

 次に、書記から諸般の報告をさせます。

   (書記朗読)

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十六北総総第百七十一号

平成十六年九月三日

               東京都北区長 花川與惣太

 東京都北区議会議長

   大畑 修殿

      東京都北区議会定例会の招集について

 平成十六年九月三日付東京都北区告示第三百七十三号をもって平成十六年第三回東京都北区議会定例会を九月十日に招集したので通知します。

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(写)東京都北区告示第三百七十三号

 平成十六年第三回東京都北区議会定例会を左記のとおり招集する。

平成十六年九月三日

               東京都北区長 花川與惣太

         記

一 日時  平成十六年九月十日 午前十時

一 場所  東京都北区議会議場

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十六北総総第六百七十二号

平成十六年九月三日

               東京都北区長 花川與惣太

 東京都北区議会議長

   大畑 修殿

      議案の送付について

 平成十六年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記議案を送付します。

         記

第四十六号議案 東京都北区印鑑条例の一部を改正する条例

第四十七号議案 東京都北区手数料条例の一部を改正する条例

第四十八号議案 東京都北区立学校設置条例の一部を改正する条例

第四十九号議案 平成十六年度東京都北区一般会計補正予算(第二号)

第五十号議案 平成十六年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)

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十六北総総第六百七十三号

平成十六年九月三日

               東京都北区長 花川與惣太

 東京都北区議会議長

   大畑 修殿

      報告書の送付について

 平成十六年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記のとおり送付します。

         記

報告第五号 平成十六年度財団法人北区文化振興財団経営状況報告書

報告第六号 平成十六年度北区土地開発公社経営状況報告書

報告第七号 平成十六年度財団法人北区勤労者サービスセンター経営状況報告書

報告第八号 平成十六年度財団法人北区まちづくり公社経営状況報告書

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十六北教庶第三百九十六号

平成十六年七月一日

               東京都北区教育委員会

                  委員長 西田善夫

 東京都北区議会議長

   大畑 修殿

      委任説明員の変更について

 平成十六年一月二十一日付十五北教庶第千百十三号で通知した平成十六年中における委任説明員について、左記のとおり変更がありましたのでお知らせします。

         記

教育未来館長           副参事  小宮山庄一

副参事(教育改革施策担当)    副参事 (教育未来館長兼務)

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十六北総総第六百四十一号

平成十六年八月二十三日

               東京都北区長 花川與惣太

 東京都北区議会議長

   大畑 修殿

      委任説明員の変更について(通知)

 平成十六年一月二十日付十五北総総第千百四十九号をもって通知しました平成十六年中の委任説明員について、変更がありましたので左記のとおり通知します。

         記

都市整備部十条まちづくり担当部長付鉄道立体担当課長

                 副参事  村居秀彦

(都市整備部十条まちづくり担当部長付副参事(十条まちづくり担当)兼務)

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○議長(大畑修君) 

 会期についてお諮りします。

 今次定例会の会期は、九月十日から十月八日までの二十九日間としたいと思います。ご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(大畑修君) 

 ご異議ないと認め、そのように決定します。

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○議長(大畑修君) 

 代表監査委員 大山 博さんに監査の報告を求めます。

   (代表監査委員 大山 博君登壇)



◎代表監査委員(大山博君) 

 ただいまから、昨年九月から本年八月までに実施いたしました例月出納検査、監査及び平成十五年度決算審査の結果について、ご報告いたします。

 例月出納検査及び監査の結果につきましては、地方自治法の定めるところにより、その都度、議長あてに文書でご報告しており、決算審査の結果につきましても、決算審査意見書として議会に提出しておりますので、本日はその概要について申し上げます。

 例月出納検査につきましては、平成十五年度分は昨年九月から本年五月まで、平成十六年度分は本年四月から七月までの各月について、収入役から提出されました検査資料及び関係諸帳簿によって、予算の執行に伴う収支と現金の出納状況等を検査いたしました。

 その結果、各月とも、収支に関する資料と出納関係帳簿及び証書類の計算は符合しており、また、歳計現金の収支残高は、預金通帳の残高と一致し、誤りのないことを確認いたしました。

 続きまして、監査について申し上げます。

 施設監査につきましては、昨年九月から本年四月までの間、公園・児童遊園、岩井学園、はこね荘、地域振興室、区民事務所、ふれあい館、児童館、保育園、学校、幼稚園等の土地・建物及び備品の維持管理並びに事務処理状況等について現地に出向いて監査いたしました。

 この間、建築工事・土木工事の監査及び出資団体・財政援助団体等に対する監査も実施いたしました。

 さらに、本年五月から七月までの間、本庁各部局を各課別に、及び課長級以上の事業所を各所別に書面監査を実施いたしました。それぞれの監査結果について、順次、ご報告いたします。

 まず、公園・児童遊園につきましては、中央公園、田端新町公園、豊島公園など、七公園及び三児童遊園等を昨年九月三日と四日に、赤羽自然観察公園、赤羽公園、船方児童遊園など、七公園及び三児童遊園等を本年四月二十一日と二十二日にそれぞれ監査いたしました。その結果、いずれも施設の整備、維持管理及び利用者に対する安全管理に意が用いられており、おおむね良好な状態であることが認められました。

 なお、一部に、公園内説明板等の文字が消え判読できないもの、放置自転車が植込みを傷めたり通行の妨げになっているもの、園内や入口の段差及び遊具の安全性に問題があるものなどが見受けられましたので、改善方をお願いしておきました。

 次に、岩井学園は昨年十月二十三日に、はこね荘は本年四月二十七日に現地に出向いて監査を行いましたが、施設及び備品等は良好に維持管理されており、また、事務処理についても適正に行われていることが認められました。なお、はこね荘については、ここ数年利用率の逓減傾向が見られましたので、行政コストの面からも運営のあり方等を検討されるよう要望しておきました。

 次に、地域振興室五室、ふれあい館五館、区民事務所分室一室について昨年十二月十日から三日間監査を実施いたしましたが、いずれの施設も良好に維持管理されており、また、事務処理についても適正に行われていることが認められました。なお、地域振興室やふれあい館の一部に利用率の低い施設が見受けられましたので、有効利用の促進に努められるよう要望するとともに、ふれあい館の自主管理委員会への運営管理委託に関して、適正な事務処理を指導されるようお願いしておきました。

 次に、児童館六館について昨年十二月十六日から三日間、及び保育園八園について本年一月十三日から三日間、監査を実施いたしましたが、各施設とも施設の維持及び備品の管理、並びに児童・園児に対する安全対策はおおむね良好であり、地域の特色を生かした運営がなされており、事務処理も適正に行われていることが認められました。

 次に、小学校十三校、中学校七校、幼稚園二園について本年一月二十一日から十日間にわたり監査を実施いたしました。その結果、事務処理はおおむね適正に行われておりましたが、なお一部に、図書室の蔵書が標準を大きく下回っているもの、理科室の薬品管理が正確でないもの、ロッカー等の転倒防止措置がされていないものなどが見受けられましたので、安全性や有効性等の観点から指導しておきました。また、施設の老朽化などから、一部に補修、改修が必要な箇所が見受けられましたので、緊急性等を勘案して計画的に改修されますようお願いしておきました。

 その他、福祉園、保健センター、健康増進センター、地区図書館、文化センター、運動場、自転車駐車場等十七施設の監査を実施いたしましたが、各施設の維持管理及び備品管理はおおむね良好であり、事務処理も適正に行われていることが認められました。なお、一部廊下等に物が置かれて避難時の障害となるもの、食器棚等に転倒防止措置がされていないもの、タイルやモルタルに剥離が生じているものなどが見受けられましたので、改善を要望しておきました。

 次に、建築工事七カ所及び土木工事五カ所について二月十二日から三日間、監査を実施いたしましたが、各工事ともおおむね適正に施工されていることが認められました。

 次に、出資団体については、文化振興財団、社会福祉事業団など六団体、財政援助団体については、社会福祉協議会、シルバー人材センターなど十一団体及び施設管理を委託している上中里つつじ荘など六施設について昨年十月十五日から十日間、監査を実施いたしました。

 その結果、出資団体、財政援助団体、及び管理委託施設ともに、出資・財政援助の目的又は施設の設置目的に沿い、適正に執行され維持管理されておりました。なお、事務処理の一部に改善を必要とするもの、通路に物が置かれて避難時に支障となるものなどが見受けられましたので、指導しておきました。

 次に、庁内各部局及び課長級以上の事業所に対して本年五月七日から七月二十七日までの二十三日間、主として書面監査を実施いたしました。その結果、各部局・所ともにおおむね予算は計画的に執行されており、会計処理及び事務事業の運営についても適正に行われていることが認められました。

 なお、一部に、物品の購入などが年度末に行われているもの、在庫が十分あるのに追加購入しているもの、補助金団体の決算に多額の繰越額が出ているもの、出張経路が条例に規定する経済的な経路・方法ではないもの、この他、同時期に同じ業者に対して分割契約を行ったもの、委託契約の仕様書等がないもの、調定漏れ、帳簿の記入もれや誤り、支出科目の誤り等が見受けられましたので、日頃から事務処理の適正な執行、管理に努められるようお願いしておきました。

 最後に、近年、電子区役所に向けてOA機器が急速に増設されていることを踏まえ、本庁各課を対象として本年二月十六日から六日間、パソコン購入・管理に関する随時監査を実施いたしました。その結果、区所有のパソコンを備品購入費以外の消耗品費等で購入したもの、監査直前に備品登録したもの、備品シールがはがれているものなどがあり、備品管理が不十分であるので、管理を徹底されるよう求めておきました。

 続きまして、平成十五年度の決算審査について申し上げます。

 決算審査にあたりましては、決算書及びこれに関係する諸帳簿、証書類に基づき、必要の都度、関係職員の詳細な説明を受け、慎重を期して行いました。

 その結果、決算審査意見書のとおり、計算はすべて正確に行われ、過誤もなく、収支は命令に符合しており、事務手続きは法令に違反していないものと認められました。

 それでは決算審査の概要について申し上げます。

 平成十五年度の一般会計及び五特別会計の総決算額は、

歳入総額 二、〇九三億二、一六一万六、六八一円

歳出総額 二、〇二九億二、二六三万四、三三一円

差引残額    六三億九、八九八万二、三五〇円であり、

この額から翌年度に繰り越すべき財源

 三億六、四〇二万円を差し引いた実質収支額は、

六〇億三、四九六万二、三五〇円であります。

 なお、老人保健会計につきましては、国庫負担金の交付額が決算段階で過少となり、歳入に不足が生じたため、二億四、五二八万二、五六九円を翌年度の歳入から繰上充用しております。この不足額は、十六年度に追加交付されるとのことであります。

 一般会計につきましては、

歳入決算額が一、一九四億八、二四八万七、〇八〇円であり、

前年度対比で、三・三%の増額であります。

歳出決算額は一、一三七億一、七五一万一、八四〇円であり、

前年度対比で、〇・六%の増額であります。

 歳入・歳出の差引残高は、五七億六、四九七万五、二四〇円であり、この額から翌年度に繰り越すべき財源

 三億六、四〇二万円を差し引いた実質収支額は、

五四億   九五万五、二四〇円であります。

 十五年度一般会計の実質収支額から十四年度の実質収支額を差し引いた単年度収支は、三十億二、五〇一万二、一四一円の黒字となっております。

 一般会計の歳入が大幅な増額となった要因は、財政調整基金や減債基金を大幅に取り崩したことにより繰入金で四四億七千万円余の増、生活保護者扶助費や児童扶養手当給付金等が大幅に増加したことにより国庫支出金で二八億三千万円余の増が主なものであります。

 一方、一般会計歳入の減額の主なものでは、十四年度実質収支額が十三年度実質収支額を大幅に下回ったことにより繰越金で一三億一千万円余の減、区民センター取得費の起債終了により特別区債で八億三千万円余の減などがあり、歳入全体で前年度比三七億六千万円余の増収となりました。

 なお、恒久的減税の影響に対しては、地方特例交付金一七億四千万円余及び減税補てん債六億二千万円余が補てんされております。

 歳出につきましては、厳しい財政状況の中で、引き続き経営改革に取り組むとともに、急速に進む少子高齢社会や長引く景気低迷、地方分権等の変革期を踏まえ、「区民とともに」を基本姿勢とし、三つの重点戦略(「子ども」・かがやき戦略、「元気」・いきいき戦略、「花*みどり」・やすらぎ戦略)の下に、施策の総合化、重点化を図り、区政の推進に努めていることが認められました。

 事務事業の主なものとして、「子ども」・かがやき戦略では、保育園・学童クラブの待機児解消を目指し、保育園用地の取得、認証保育所の開設準備、また教育先進都市を目指し、北区学校ファミリーのスタート、子ども読書活動の推進など。

 「元気」・いきいき戦略では、「三十三万人の健康づくり」など、楽しみながらの健康づくりイベント等の展開、赤羽保健センターと赤羽福祉サービス事務所の赤羽会館内への移設、高齢者地域自立支援ネットワークの整備、特別養護老人ホーム用地の取得、障害者計画の改定、産業・文化・まちの活性化として、区内共通商品券支援事業、仮称彫刻アトリエ館の整備、SOHO支援センターの開設準備、就職活動支援セミナーなど。「花*みどり」・やすらぎ戦略では、花とみどりのまちづくり、環境共生都市の実現を目指し、区民との協働による花のあるまち推進事業のスタートなどがあげられます。

 平成十五年度決算の財政指標を見ますと、財政構造の弾力性を示す経常収支比率が八三・四%となり、前年度八五・二%に比べて一・八ポイント下回っております。適正水準といわれる七〇〜八〇%を三%余上回っていますが、前年度よりやや改善しています。その要因は、分母となる特別区税や特別区交付金等が微減であったのに対し、分子となる生活保護費や支援費の国庫負担増に伴う扶助費の減、人件費や公債費の減などにより比較的大きな減額となったためであり、内部努力、事務事業の見直しや経費節減などの着実な努力を評価することができます。

 また、平成十五年度末の区債残高は、一般会計及び用地特別会計を合わせ、四八五億五、四二〇万円余で、前年度より九億八、六五八万円余減少しております。公債費比率は普通会計ベースで八・九%と、前年度比で一・二ポイント減少し改善傾向にあります。

 日本経済は景気に明るい兆しが見られ、今後、税収増なども期待されますが、地域経済や中小企業等をめぐる厳しい環境、国・地方を通じた多額債務の解消問題と税源移譲を含む三位一体改革の問題など、行財政を取り巻く不透明で厳しい状況には変わりがありません。

 こうした中で、区民ニーズに応え区民福祉の向上を目指すには、より一層の歳入の確保と事務事業の見直しなど、行財政改革をさらに進め、重要課題に重点的に財源を配分しうる強靭な行財政体質の構築が求められます。

 現在、行政の今後十年間を見通した基本計画の策定とあわせ、経営改革プランの策定が検討されているとうかがっております。その中で、経営改革の方向性として、持続可能な行財政システムの改革、経営資源の最適配分、区民との協働の推進、民間ノウハウの活用、職員の衆知の結集などを課題としており、電子区役所の推進や指定管理者制度の導入、NPO・ボランティアの活用などを含め、その実現が望まれるところであります。

 続きまして、財産及び各基金の運用状況について申し上げます。財産につきましては、土地、建物、物権、有価証券、物品、債務等の確認・照合、その他の審査を行い、基金の運用状況につきましては、運用調書の審査を行いました結果、いずれも誤りのないことを確認し、適正に執行されていることが認められました。

 この他、決算審査全体を通して気付いた点を申し上げます。

 一つは、収入率と執行率についてであります。

 平成十五年度の調定に対する収入率は、一般会計歳入では九八・一%で前年度比〇・六ポイント上回っていますが、国保会計歳入では九〇・五%で前年度比〇・二ポイント下回っています。

 一般会計及び特別会計歳入の収入未済額合計は、四八億一千万円余、そのうち、国保保険料が二四億五千万円余で五〇・九%を占め、前年度比一・二%増額したのに対し、特別区民税が一六億一千万円余で三三・五%を占め、前年度比五・三%減額しております。特別区民税は、不動産公売の実施など滞納処分の促進や徴税努力が成果として現れておりますので、特別区民税と同様、その他の未収債権についても、収入確保対策に一層の努力をお願いしておきました。

 一方、平成十五年度一般会計歳出では、予算現額に対する執行率が九五・六%で、前年度より〇・二ポイント下回り、四九億一、六八九万円余が不用額となっています。やむを得ない事情で六事業が翌年度に繰り越されたことや経費節減、事務事業の見直し、契約差金等については理解できますが、厳しい財政環境の中で、効果的な事業展開を図るため、予算見積もりなど予算編成段階での精査にも一層、意を用いられるよう、要望しておきました。

 なお、剰余金につきましては、決算終了後、地方自治法等の規定に従い、その二分の一、金額にして二七億四七万八千円を基金に繰り入れていることを確認しました。

 気付いた点の二つ目は、公有財産についてであります。

 近年、施設配置の見直し、複合施設の増加、学校の統合などにより、遊休化した施設が増加しています。遊休施設の活用例としては、旧北園小学校に大学研究機能を誘致するとともに、国の地域再生計画第一号の「学びのまちづくり」拠点としての活用、赤羽福祉サービス事務所跡施設としてSOHO支援センター、北とぴあ科学館跡施設として男女共同参画センターに転活用、さらに、十六年度当初に鎌倉学園の建物売却など、財産の利活用、処分には区をあげて努力されているところでありますが、小中学校の余裕教室や利用率の低い施設などの課題もありますので、一層の努力を要望しておきました。

 また、区が保有する資産と負債を関連づけてストック情報を示す北区のバランスシートや行政コスト計算書、キャッシュフロー計算書が毎年作成されていますが、これに加えて、特別会計や出資団体会計との連結バランスシート及び事業部門別の行政コスト計算書等の作成にも留意していただき、各財務諸表の経年比較や他団体との比較などの分析を進め、今後の経営改革や予算編成に活用されることを要望しておきました。

 以上が例月出納検査、監査及び決算審査結果の概要であります。

 近年、公会計に関する説明責任や行政の透明性がより一層求められております。私ども監査委員としましては、区財政を取り巻く厳しい環境を踏まえ、区民の税金が有効に使われているかを念頭において、監査機能の充実・向上に努めてまいる所存でございます。

 今後とも、議員をはじめ、区民の皆さまの監査に対するご理解・ご協力をお願い申し上げまして、ご報告とさせていただきます。

 ご清聴、誠にありがとうございました。

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○議長(大畑修君) 

 これより質問に入ります。

 十五番 横満加代子さん。

   (十五番 横満加代子君登壇)



◆十五番(横満加代子君) 

 私は公明党議員団を代表し、

 一、「基本計画2005」の推進を目指して

 二、経営改革プランについて

 花川区長に質問及び提案をさせていただきます。

 質問の前に、今年の夏は記録的な暑さと大雨や台風の襲来で尊い人命が失われるなど、各地で大きな被害に見舞われました。

 北区の志茂・神谷両地区においても総雨量百五十七ミリを超す局地的な集中豪雨による水害事故が九月四日夜に発生しております。

 被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、北区の災害対策になお一層の取り組みをお願いしたいと思います。

 また、今回のアテネオリンピックにおける日本選手団の活躍は最高の感動を与えてくれるものでございました。北島康介選手の活躍で北区西が丘のナショナル科学トレーニングセンターが注目されたことが、北区のイメージアップにつながることを期待するものであります。

 それでは第一の質問、「基本計画2005」の推進を目指してについてお伺いいたします。

 「ともにつくり未来につなぐ ときめきのまち−人と水とみどりの美しいふるさと北区」、北区の二十一世紀にあるべき将来像として北区基本構想が平成十一年六月に策定されました。

 この基本構想を着実に実現するため平成十二年三月には基本計画2000を策定し、十年間の長期総合計画として施策の内容を明らかにするとともに五つの重点ビジョンが示されました。

 その後、花川区長の誕生を受け、平成十五年度には中期計画の見直しを行い、「区民とともに」という基本姿勢を掲げ、協働の精神をもととした三つの重点戦略「子ども」・かがやき戦略、「元気」・いきいき戦略、「花*みどり」・やすらぎ戦略をもって時代の変化に対応する事業が計画をされました。

 基本計画2000の策定から四年余りを経て今日の改定に至ったところであります。

 平成十七年度から十年間の長期総合計画となる基本計画2005については、これまでの三つの重点戦略に新たな「安全・安心」・快適戦略をプラスし、進展する少子高齢化、環境問題、危機管理といった課題に対応する施策が計画されております。

 そこで三点お伺いいたします。

 その一は、基本姿勢「区民とともに」ふるさと北区を築くためのキーワード、協働についてであります。

 地方分権の時代を迎えた現在、住民自治の原則は、行政がすべての問題を解決するのではなく、自助・共助・公助の考え方を基本としたまちづくりをどのように進めるかが重要となります。

 行政と住民が話し合い、役割を分担し、相互に協力するパートナーシップ・協働は、住民参画のもとトップダウン型からボトムアップ型への転換に挑戦することでもあります。

 そこで?として、花川区長は就任以来、区民との直接対話による、まちかどトークを継続しておられますが、住民の皆様から協働に対する理解は得られていると感じておりますでしょうか伺います。

 ?として、今まで行政に委ねていた地域の問題を自らの問題として自覚し、自信をもって自ら解決に当たる住民力を高めることも重要になりますが、北区の積極的なかかわりについてどのように考えておられるのか伺います。

 ?として、行政と住民が役割を分担し相互に協力しながら住民だけで解決できる問題か、行政が解決しなければならない問題か、双方が協力して解決しなければならない問題かを見極めるためにも、行政は今まで住民との間にあった垣根を取り払い、十分な話し合いがなされることに努めるべきですが、どのように考えておられるのか伺います。

 住民と行政の信頼関係、共感の上にこそ協働は成り立つものと思うのであります。花川区長が積極的に住民の中に入り対話を重ねている姿勢を高く評価するとともに、そのような姿勢が職員の意識の変革にもつながることを期待するものであります。

 都政新報に掲載された記事は、まさしくそのよい証明ではないかと思います。時間をかけてワークショップを行い、その効果が滝野川コミュニティ道路の整備事業に発揮されたことを物語っております。

 さらに、全日本建設技術協会の権威ある賞を受賞されました。関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。

 今後とも誠意と熱意を持って対応していただきたいと願いつつ協働・「区民とともに」の基本姿勢のあり方について花川区長のご決意を伺うものです。

 質問のその二は、子ども、家庭への支援について伺います。

 北区の現状を見ますと、昭和五十年から平成十五年までの二十八年間で約六四%も年少人口が減少しております。

 基本計画の改定にあたっては、これまでの対応を踏まえて新たな施策に取り組むことになりますが、推進状況を伺うとともに、以下五点について提案をも含め伺います。

 ?としては、子ども医療費の拡充についてであります。

 私ども公明党はこれまで子育てするなら北区と言えるような子育て支援策に力を入れるべきではないでしょうかと様々な提案をしてまいりました。

 未来を担う子どもたちに目配りした「子ども」・かがやき戦略で重点的に取り組まれていることは大変心強く感じております。

 北区が全国でも最高水準の子ども医療費助成制度を実施し、中学生まで入院については保険適用分が全額無料となりました。早速助成制度を受けることができると中学生のお母さんから喜びの声を聞き、北区でよかったとの安心した顔を見て、私も大変うれしく思いました。

 しかし、このような声もあります。小学校に入ると環境の変化から病気になることが多く、医療費の負担が大きいので入学後も継続してほしいというものです。

 これまで東京都の動向を見ながら順次引き上げられ、現在北区では六歳の年度末までとなっております。これを小学校卒業まで拡充を図っていただきたいのであります。

 子育ての経済的負担軽減の意味からも推進に向けての検討を求めるものですが、いかがでしょうか。

 次に、?としては、ファミリー層・母子世帯の住宅対策について伺います。

 北区の現状ではファミリー層の転出が多いことがあげられております。北区が都内で唯一人口の減少区となっていることは区の税収にも大きく影響し、定住化対策は課題となっているところであります。

 改善策としての取り組みを伺うものですが、所得制限によって都営住宅に応募できない世帯向けの都民住宅や北区の区営住宅があります。現在、百四十四戸整備されている区民住宅は空きがなく、新たな入居は困難な状況であります。今後、区民住宅の整備について区としての計画は期待できないのであれば、公的住宅への優遇について推進を図る必要があると思います。東京都に対しファミリー層の優先枠を拡大することを強く求めるべきであります。

 また社会的な傾向として離婚率が高くなり、子育ての基盤を考えますと、母子世帯の住環境が大変心配されます。私も相談を受ける中で、経済的な面とともに同苦することが多くなってきております。個人的な問題とは言いつつも、区として、このような現状をどのようにお考えでしょうか。

 北区内の母子アパートはもとより都内の募集についても大変狭き門となっております。一方で都営住宅の入居者層が高齢化し世代間のバランスを欠く状況にあります。高齢者とファミリー層の人々が温かく触れ合えるまちづくりは、これからの北区に課せられた大きな問題であると思っております。

 ファミリー層・母子世帯の住宅対策について、花川区長の希望のもてるご答弁をお伺いいたします。

 ?としては、多様な保育サービスについて北区の対応を伺います。

 子育てと仕事の両立を支援する保育サービスについては、これまでも様々な提案を実現してこられました。

 特に推進を図っていただきたい保育サービスとして、病気回復時の子どもの保育は保護者にとって要望の高いサービスであります。病後児保育の早期実現を求めるものでありますが、いかがでしょうか。

 また、保護者が病気等、身体上・精神上等の理由で保育が困難になった場合、身近に親族等がいない場合に利用できるサービスとしてショートステイ事業があります。一時的な養育としてのショートステイ事業の推進について、平日の夜間、休日に不在となる家庭の児童のためのトワイライトステイなど、新たな保育サービスについて区としての取り組みをお伺いいたします。

 ?としては、学童クラブの弾力的な運用についてであります。

 就労等で保護者が日中、家庭にいない子どもを預かる学童クラブが北区には四十七カ所ございます。小学校一年生から三年生までが対象となっておりますが、要望が多く、地域的に増設をするなどの対応をしていただいております。また一部四年生が児童館で八月までの期間を利用できるようにもなりました。子どもの帰宅時間に就労の関係で戻れない保護者から時間延長を求める要望がありますが、冬場の時間帯を考えますと不安な思いでいる子どもの対応に区としてどのように考えているのでしょうか。時間延長についてもお伺いいたします。

 ?としては、子どもサポーター制度の設置について伺います。

 この事業は無責任な放任などで子育てに無関心な親に対して子どもサポーターが家庭に出向いて育児不安を抱える親の手助けをするというものです。

 文科省としても厚労省と連携し、無関心な親に対して、相談に来るのを待つだけでは効果がないところから子どもサポーターの派遣について検討する考えがあるようです。地域の中でも現に無責任、無関心な保護者を見かねて、どこへ相談をしたらよいのか困惑しているという状況があります。

 北区として効果的な取り組みについて積極的な検討をお願いするものですが、どのように考えておられるのでしょうか。お伺いいたします。

 質問の三として、高齢社会の対策について四点お伺いいたします。

 北区の高齢化率は今年度二一・八%に達し、都内二十三区の中で二番目と伺っております。

 高齢社会の進行は団塊の世代がすべて高齢者となる十年後には五人に一人が高齢者という時代がやってまいります。

 公明党は高齢社会を活力ある社会にするためにも「幸」の字をあてた幸齢社会とすることを提唱しております。堺屋太一氏は高齢社会について「世界に高齢社会のお手本を示し文化的リーダーになるありがたいチャンスである。七十歳まで働くことを選べる社会を創り出したい」と中高年世代に希望を求めております。

 元気で活動性のある社会、生きがいの持てる社会を北区も文化的リーダーになるチャンスととらえて基本計画の推進を目指していただきたいと思います。

 1として健康づくりについての質問です。

 「元気」・いきいき戦略には、区民一人ひとりの総合的な健康づくりが求められると思います。そこで大切なことは参加しやすいということが重要となりますが、区民の立場に立って出前型など積極的な取り組みに努めていただきたいと思います。

 三十三万人健康づくり大作戦は二年を経過し、区民の意識もかなり定着してきたと様々なイベントを通じ実感をいたしますが、どのように評価をし検証しているのかお伺いいたします。

 健康を増進し病気の発症を予防する一次予防について、公明党議員団として、これまで数々の提言をしてまいりました。予防事業に力を入れることで我が国の長寿社会が創出され健診制度の充実によって早期発見・早期治療が可能になりました。

 北区の死亡原因の六割が生活習慣病によるところから、今後ともその制圧に努めなければならないと思います。

 以下、取り組みについて具体的にお伺いいたします。

 ?区民健診体制を現行の集団方式から個別方式に見直し受診率の向上に努めること。?区内在住の外国人の受診機会に配慮すること。?がん検診については、中年以後の男性に発症する確率が高い前立腺がん検診を項目に加えること。?他の検診項目についても有効性についての検証を行うこと。?五十代以後の眼科検診を五年毎の節目検診とすること。?脳ドック検診の助成制度を実施すること等、健診体制項目についての拡充を求めるとともに、?これまで我が党が多くの調査を踏まえて提案をしてきました健康カードの導入についても新たな検討を加えていただきたいと思います。

 以上お伺いいたします。

 2として介護予防施策について伺います。

 介護保険制度が発足から見直しの時期を迎え、検討結果のまとめが報告されたところです。要支援、要介護度1の軽度者がこの四年間で二倍に急増し、サービス給付費も二倍以上に達しているものの、サービス利用者の状態が改善につながっていないことが、サービスの量からサービスの質へ、すなわち介護を受けなくてすむ身体をつくる介護予防を重視する制度とする方向のようです。

 北区としても介護予防の対策を講じることが求められます。具体的な取り組みとしてお伺いいたします。

 介護予防では高齢期特有の生活機能が低下することや、つまずいて転倒する、痴呆やうつ状態、尿失禁、食事の偏りによる低栄養などのほか、足のトラブル、口腔ケアといった生活の不具合を早期に発見し、対処することで自立した生活が可能になります。

 要注意高齢者の早期発見のために介護予防健診を実施し、その結果に基づいた介護予防プランを作成することによって対象者は適切なプログラムを選択することができます。

 北区として介護予防健診をどのように取り組まれるのかお伺いいたします。

 介護予防事業として転倒予防教室が実施されておりますが、二次予防として効果の高い筋力向上トレーニング事業が平成十五年から新しい介護予防メニューとして実施をされております。トレーニング機器を使って週二回、約二カ月半のトレーニングで要介護状態の改善が八割に達した川崎市の例は、いかに実効性があるかを示しております。

 実施のための基盤も平成十五年度より整備されておりますので、北区としても高齢者筋力向上トレーニング事業の推進を図ってはいかがでしょうか。

 適切な靴とインソールの調整、足指や爪のケア等も介護予防として考えられますが、北区の取り組みについてお伺いいたします。

 3として、就労支援について伺います。

 北区では高齢者の九割の方は介護を必要としない元気な高齢者といわれております。そのうち仕事を続けたいと考えている割合は半数を超えているという調査結果が報告されております。

 NPOやシルバー人材センターを活用し、地域における多様な雇用・就労機会を確保することが求められております。

 そこで北区としては、シルバー人材センターの本部棟を中央に設置し、各地域にも作業分室の設置を図り、職種の拡大とキャリアを活用するメニューの掘り起こしを行って、元気な高齢者の就労支援を推進してはいかがでしょうか。

 4として、北区の健康長寿都市宣言を行うことを提案いたします。

 健康づくりで三十三万人健康づくり大作戦を展開中の北区が元気で活力ある高齢社会を築くため、公明党は長年提案をし続けてまいりました。花川区長の前向きな答弁を求めます。

 第二の質問の経営改革プランについて四点お伺いいたします。

 1として、今回の経営改革がなぜ必要なのか。これまでも職員定数の削減や事務事業の見直し、受益者負担の適正化、組織の見直しなど行政改革に取り組みながら、北区らしさを実現するための事業を実施してきたところであります。新しい基本計画の事業を実現するための課題、今後の方向性についてお伺いいたします。

 2として、資源の活用について伺います。

 新基本計画は三つの重点戦略プラスワンを中心に総事業数百十七、総額千百七十億の事業費が計上されております。

 計画事業を実現するための資源をどのように調達するかが今回の経営改革の目標となっているところから、公共施設の有効活用を図り、特にこれまで遊休の区有財産については、具体的に検討されなかった貸し付け、売却を積極的に利活用を図る必要があるとしております。

 公共施設の有効活用については、学校施設跡地利活用検討委員会が設置されたと伺っております。区民と協働のまちづくりが基本姿勢でありますから区民の理解を得るための十分な検討を求めます。

 目的や需要の変化に応じては、他の遊休施設について転用や多目的化、複合化といった活用も視野に入れるべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 北区の貴重な資源といえる人材について北区人材育成基本方針を策定し、平成十年から北区の目指すべき職員像や人材育成方針・推進体制を定めて、政策能力の向上や区民との協働意識の醸成に努めてこられました。

 この六年間の取り組みを踏まえて、環境の変化に機敏にかつ的確に対応できる人材育成へと改定されるようでありますが、区民は質の高いサービスを区民の視点に立って提供してくれることを望んでおり、住民満足度を満たす職員の資質向上に期待しております。

 政策課題研究成果報告書に、このようにありました。「区民の喜び、笑顔が、職員の仕事に対する意識を高め、さらなる区民サービスの向上につながり、区全体のサービスの向上へと輪が広がっていく。そして、職員一人ひとりのやる気を引き出し、区民の信頼を高めていく。こういうサイクルを続けていくことで、従業員満足度の向上も続けていくことができると考えます。」

 「職員が改善しようと言い出すことは結構勇気がいるものかもしれません。だから、思い切って一歩踏み出すことが大切なのです。それが、二歩、三歩につながるのです。私たちは北区の職員として、困難な状況にあっても、区民サービスを良くしていく意識を持ち、そして実行しましょう。それが誇りにつながるはずです。」

 これは六カ月をかけて区民の望む行政サービスの向上についての政策課題に取り組んできた職員グループ六名の方の報告です。この班の研究は、財源をかけずに、しかもすぐに取り組める事業として、すべての職員に反映できる研究成果ではないでしょうか。区民にとっても課題解決・大歓迎は間違いありません。区民アンケート等で職員の対応への評価を行うことや、大切な資源としての職員の努力を評価し、職員満足度を顕彰する視点も考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 3として、外部化の推進について伺います。

 少子高齢化、情報化、国際化など社会経済情勢が大きく変化をしている中で、戦後、五十年以上続いてきた行政システムは、地方分権の推進、国の構造改革などによって大きく転換されようとしております。これまでのような右肩上がりの経済成長を前提にした行政運営ができなくなって、民間企業や社会福祉法人、NPO、自治会など民間部門に事業や業務を委託する外部化が必要になってまいりました。

 北区では、新規採用を抑制し、計画的な職員定数の削減に努めてきたところですが、五十歳代、四十歳代がそれぞれ三分の一という職員構成で、一人平均の給与も区負担分の共済費を含めると一千万円を超え、今後大量に退職の時期を迎えると、新規採用での補充は区の効率的な経営が難しいという現状であります。

 そのためには、区民との協働の促進、優先度の高い業務へ経営資源の重点配分と行政のスリム化、区内産業と雇用の活性化のための事業機会の創出、区の役割を漕ぎ手から舵取りへ移行させることなどが必要であるとしております。

 公明党議員団が視察してまいりました函館市は、行政のスリム化を目指し退職職員の再任用制度は取り入れておりませんでした。その上で外部化について大きな改革を行っておりました。

 ?許認可など法律等で民間に行わせることが禁止されているもの、?滞納処分、税の賦課など公権力を行使するもの、?予算編成、政策立案など政策形成に関するもの、?違反建築是正指導など行政指導に関するもの、?秘密性、機密性の高い人事関係などについても、付随する事務を細分化することにより、アウトソーシングの対象として検討するとしております。

 北区として考えられる委託先との問題点、特に職員の士気の低下や処遇の問題についても外部化の推進については十分な調査研究を行い、納得、協力の得られるものとすべきであります。

 そこで伺いますが、?外部委託の優先度、対象となる事業、業務を選定する基準、留意点について、?委託の相手方となる民間の水準など選定の基準及び留意点について、

 以上二点についてお伺いをいたします。

 4として、電子調達サービスについて伺います。

 我が党は従来より予算要望や本会議質問などを通して、電子自治体の構築を申し上げてまいりました。

 電子自治体を実現することは区民に対する行政サービスの向上と行政運営の高度化、効率化を図るためのものであります。

 東京都では、本年六月から一部、土木工事の担当業者選定で採用したのをはじめ、八月以後より対象を拡大、二〇〇七年三月までに全入札業務を電子化するとの発表がありました。

 北区経営改革プラン素案によると、北区は東京電子自治体・共同運用運営協議会に参加しており、十七年度より入札情報システム稼働の計画を示されておりますが、そこで二点お伺いいたします。

 一つ目は、東京都の動向にあわせて今年度中、しかもなるべく早期に導入を図るべきと思いますが、いかがでしょうか。

 二つ目は、早期導入の計画を検討される場合、従前の調達、入札業務に大きな変化が伴います。新たなルールづくり、業者への周知、契約事務の整備が必要となりますが、どのようにお考えでしょうか。

 次に、電子調達サービスは利便性、効率化、公平性、透明性の確保などメリットの大きさは言うまでもありませんが、業者側、行政側とそれぞれのメリット、デメリットについてお伺いいたします。

 以上で質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 答弁に先立って、過日発生した水害事故につきまして、一言申し述べさせていただきます。

 今年は大変水による災害の多い夏となりました。七月には新潟、福島を中心とした大雨による大規模な水害が発生し、北区からも復旧支援に三名の清掃職員を派遣いたしました。また八月、九月と相次いで台風が日本列島に上陸し、西日本を中心に大きな被害をもたらしました。

 北区におきましても、九月四日の夜に局地的な集中豪雨があり、志茂・神谷両地区におきまして大きな水害事故が発生するとともに、その他の地域におきましても被害が報告されております。

 この場をお借りして、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げる次第です。

 北区といたしましては、この度の水害対応における問題点等をよく精査し、緊急時の連絡方法をはじめ、災害への対応方法の改善、充実に早急に取り組む所存ですので、よろしくご指導を賜りますようお願い申し上げます。

 それでは横満議員の公明党議員団を代表してのご質問にお答えさせていただきます。

 現在、策定中の新しい基本計画と経営改革プランについて、その基本的な考え方と、子ども・家庭への支援策、高齢社会対策、外部化の推進、電子調達サービスなど、区政の主要課題について幅広く具体的なご意見、ご提言をいただきありがとうございました。

 それでは順次、お答えをさせていただきます。

 まちかどトークにつきましては、昨年度、区内七地区、十四カ所において、基本計画をテーマに十四回にわたり実施し、参加された区民の皆さんは千百九十九名を数えました。

 この間、区民の皆さんからは、基本計画にとどまらず、区政全般にわたり、広く様々なご意見、ご要望をいただきました。

 また、その際に実施いたしましたアンケートにおきましても、「ぜひ参加したい」「また参加するかもしれない」という回答が九割を超える結果でした。

 この十四回にわたり実施したまちかどトークにおきまして、区民の皆さんから直接いただいた様々なご意見、ご要望などから、区政に関する皆さんの熱心で真剣な考えや思いが伝わってまいります。そしてまたアンケートの回答結果からも、私が推進いたします、区民の皆さんと区の協働の基盤づくりが徐々に実を結んできているものと考えています。

 本年度も、基本計画2005(素案)と経営改革プラン(素案)をテーマに九月より七回にわたり実施する予定ですが、さらに区民の皆さんと区の協働の意識を、より一層深めてまいりたいと考えています。

 次に、地域における課題は、まずその地域にお住まいの住民の方の意思に基づいて、自主的に処理をしていただき、そして地域の実情に即して運営がなされることが地方自治の一つの原則であります。

 基本構想の将来像を実現し、区民本位の区政を推進していくためには、区民の皆さんとの協働により共に力を合わせて取り組んでまいることが何より重要であると考えております。

 先般、素案をお示ししました新基本計画におきましても、区民の皆さんとの協働の精神のもと、課題の発見から計画、執行に至るまで、共に積極的に取り組んでいくことが大切であるということを改めて明らかにした上で区民本位の計画としてまいりたいと考えております。

 また、少子高齢化をはじめとした山積する北区の課題に積極的に立ち向かい、区民の視点に立った、区民が主役の豊かなふるさと北区をつくり上げていくためには、区民の皆さんと区が、お互いのその立場と役割を十分理解した上で、それぞれの責任を全うすることが不可欠であると考えています。

 そのためには、区民の皆さんのご意見、ご要望を十分伺い、相互の理解をより一層深めてまいるということが何より大切であると考えております。

 先ほども申し上げましたとおり、本年度は七回のまちかどトークを実施してまいります。また新たにパブリックコメントの制度なども取り入れてまいります。

 さらに、今後も今まで以上に区民の皆さんとの相互理解を深める機会を増やし、「区民とともに」の基本姿勢を推し進めてまいります。

 次に、子ども・家庭への支援に関するご質問にお答えいたします。

 まず、子ども医療費助成の拡充についてであります。

 本年四月から中学生までの入院医療費自己負担分を助成する子ども医療費助成制度を開始し、全国最高水準のサービスとして他都市やマスコミからも注目をいただいております。

 さらに通院にかかる医療費について、小学生まで対象とすることにつきましては、多大な財源確保が不可欠となりますので、財源見通しを慎重に見極めながら検討すべきものと考えております。

 次に、ファミリー層・母子世帯の住宅対策についての質問です。

 ご案内のとおり、北区におきましては、生産年齢及び年少人口が共に引き続き減少傾向にあり、少子高齢化への対応は重要な課題となっております。

 東京都ではファミリー層向けの公的住宅施策として、都営住宅に若年ファミリー世帯向けの期限付き入居制度を創設しております。

 現在は、北区内の都営住宅にこの制度の適用はありませんが、制度の適用をはじめ、ファミリー層への居住支援に配慮するよう都に働きかけてまいります。

 母子世帯に対する住宅対策につきましては、区においては転居費用助成、住宅資金の貸し付け受付などを行っているところです。

 また、都営住宅の募集には、ひとり親世帯の枠がございますので、さらに充実するよう都に働きかけてまいります。

 次に、多様な保育サービスについてお答えいたします。

 社会生活が多様化、複雑化する中で、女性の就労形態も多様化しており、保育サービスの一層の充実が強く求められております。

 区といたしましても、現在策定中の基本計画2005及び次世代育成支援対策行動計画の中で積極的な施策展開を進めてまいります。

 ご提案の病後児保育につきましても、効率的な保育運営の中で財源確保を図りつつ、早期実現を目指してまいります。

 また、ショートステイ事業とトワイライトステイ事業につきましても、多様な保育需要の中、重要な事業と考えております。

 実施にあたりましては、子どもの急激な環境変化に対応できるよう、受け入れ施設の十分な検討が必要となりますので、早期に実現できるよう鋭意検討してまいります。

 次に、学童クラブの時間延長につきましては、平成十三年度より午後五時三十分といたしましたが、その後、保育園の終了時刻と比較して、保護者の方から延長のご要望もいただいております。実施する上では、職員体制やコスト上の問題もありますので、民間委託なども視野に入れ、総合的に検討してまいります。

 次に、子育てに無責任、無関心な親に対するサポートについてでありますが、子育ての放棄、子どもの無視は児童虐待であると考えております。

 地域の中で、このような保護者に対する支援は、関係機関の連携が不可欠であり、現在、児童虐待防止ネットワークの充実を図っております。家庭の中の出来事のため、プライバシーに十分配慮しながらも、子どもの人権尊重という観点から進めてまいります。

 次に、高齢社会対策についてのご質問に順次お答えいたします。

 高齢社会の進行が及ぼす影響は大きく、若い世代への負担感ばかりが強調されがちでありますが、暗く沈滞した社会であってはならないのはご指摘のとおりであります。

 高齢者が元気で活動性を持ち、生きがいのある社会づくりが重要と考え、人もまちもみんな元気で、活力あふれる北区の実現に取り組んでいるところであります。

 そこで、区民の健康づくりについては、一人でも多くの方々に実行していただくために、これまでにも、いろいろな地域に出掛けて行き、各種講座や講習を実施してまいりました。

 今後も、区民の方が歩いて行ける範囲での事業の実施などにより、参加しやすく、より効果的な取り組みを進めてまいります。

 また、三十三万人健康づくり大作戦につきましては、平成十四年度から、区民一人ひとりの主体的な健康づくりを啓発するために、多くの区民の方が参加できる様々なイベントを区民とともに実施してまいりました。

 今年度は三年目にあたり、これまでの参加者数や主体的健康観などのアンケートの実施、健康づくりグループ活動調査などによる評価を行い、今後の事業展開に結び付けてまいります。

 次に、区民健診体制の見直しと受診率の向上についてお答えいたします。

 区民健康診査は、老人保健法に基づき、生活習慣病の早期発見・早期治療、あわせて自らの健康づくりの推進を目的に実施しています。

 本年も四十歳から六十五歳未満の方々に、小学校の体育館などを会場に集団健診を実施しています。

 しかし、集団健診は受付時間が一律で、短時間であり、プライバシーの確保が難しいなど、多くの問題がありました。

 そのため、関係機関との調整を進め、先日お示しした北区経営改革プラン素案の中で、平成十七年度から区民健診の個別健診方式への変更をお示ししました。

 個別健診化により、都合のよいときにかかりつけ医で、区民健診を受けることが可能になるため、受診率の向上が見込めると認識しています。

 また、区民健診は、従来から国籍を問わず、北区民であれば受診が可能となっていますが、なお一層、わかりやすい区民周知に努めてまいりたいと存じます。

 次に、前立腺がん検診についてお答えいたします。

 前立腺特異抗原を用いた前立腺がん検診は、検査精度や生存率等を指標とする予備的な研究で、効果の可能性が示されていますが、現時点では、検診による死亡率減少効果を判定する適切な根拠となる研究や報告がありません。

 現在、欧米で死亡率減少効果の評価に関する大規模調査が進行中と聞いていますので、今後の研究の推移を見守っていきたいと存じます。

 次に、検診項目の有効性を検証すべきとのお尋ねでございますが、現在、厚生労働省のがん検診評価委員会において、順次、各種がん検診の有効性について検討を行っています。

 この委員会の報告に基づき、平成十六年四月、乳がん、子宮がんに関する、いわゆるがん検討指針の改正が行われました。

 今後も、この委員会の検討内容を注視し、受診率の向上や死亡率減少効果のあるがん検診を実施していきたいと思います。

 次に、眼科検診を五十代以後、節目検診で実施すべきとのご提案です。

 現在、我が国で、視力障害となる疾患の一番目が糖尿病性網膜症、二番目が緑内障となっています。

 糖尿病性網膜症は、糖尿病の早期発見・早期治療により予防が可能ですが、視野に欠ける病気である緑内障は、視野の異常に気づかないまま進行し、失明する恐れがあります。

 最近の調査によると、緑内障にかかっている人は、四十歳以上で二百五十万人、三十人に一人と推計されています。

 失明することは、著しい生活機能の低下となるため。今後、関係機関との調整を行いながら、区民健康診査全般の見直しの中で検討していきたいと思います。

 次に、脳ドック検診の助成のご提案にお答えいたします。

 近年、磁気共鳴画像(MRI)などの検査方法が開発され、無症候や未発症の脳の病気や脳血管疾患と、その危険因子を発見し、それらの発症あるいは進行を防止することを目的とする脳ドックが急速に普及してきています。いわゆる無症状の脳疾患の発見の頻度も上昇し、手術治療が行われる機会も多くなっています。

 しかし、無症状の脳疾患は、自然経過や予後不明なものが多く、それぞれの疾患に対する治療法も一定の見解がないのが現状です。

 また、現時点では、脳ドックの有効性に科学的根拠となる研究や報告もないため、今後の発展を見守っていく必要があると認識しています。

 次に、健康カードの導入について新たな検討をとのご提案です。

 健康増進法には、国民は、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚し、健康の増進に努めなくてはならないとされています。

 そのためには、自らの健康状態を把握できるよう、長期間にわたる健診データなどを記録しておくことが大切です。

 現在は、四十歳以上の方々に健康手帳を交付していますが、磁気媒体を使用したカードは、大量のデータを記録できるため、簡便で有効であると存じます。

 昨年、住民記録台帳カードの多目的利用の一つとして、健康カードのご提案をいただきましたので、引き続きICカード活用検討専門部会の中で検討させていただきたいと存じます。

 次に、介護予防施策についてのご質問にお答えいたします。

 介護保険制度の見直しの検討会において、「高齢者が要介護状態に陥らない、あるいは状態が悪化しないようにすることを重視する予防重視型システムへの切り替えが求められる」としています。

 北区においても、今後、介護予防の観点から進めていくことが重要と考えており、実効性のある介護予防事業について検討しているところであります。

 介護予防健診のお尋ねにつきましては、老化に伴う全身的な心身の虚弱状態を早期に発見し、適切な対応に結びつけるための介護予防健診システムを構築してまいりたいと考えております。

 また、高齢者の筋力向上トレーニング事業は、取り組む自治体が増えてきており、その効果についても実効性が示されております。

 北区においても、この秋には健康増進センターで、高齢者用の機器を使用して、継続的な運動が虚弱高齢者の筋力向上や、日常生活に及ぼす効果等について調査研究をし、より実効性のある事業の実施に向けてまいります。

 さらに、足のトラブルに対するフットケア等、新しい課題につきましても、今後研究し事業につなげてまいります。

 次に、元気高齢者の就労支援についてお答えいたします。

 シルバー人材センターは、就業を通して、元気高齢者の生きがいや健康増進に寄与し、地域に密着した多様な就業機会を提供しています。

 シルバー人材センターの活動は、活力ある高齢社会をつくるため大変有意義なことと認識しています。

 今後の事業展開においては、会員の就業意欲の多様化や発注者の要望の変化に的確に対応することが課題となっています。

 区といたしましては、今後もシルバー人材センターを支援していくことが必要であると考えています。

 ご提案のシルバー人材センター事務局は、区民の利便性の高い地域への移転を行うとともに、作業所等の施設整備につきましては、今後の事業展開を踏まえ検討してまいります。

 次に、健康長寿都市宣言についてお答えいたします。

 区民主体の健康づくりを目指して、平成十四年度から三十三万人健康づくり大作戦を展開し、様々なイベントや講座・講演・講習会などを通して、多くの区民の方々に健康づくりに対する意識の啓発に努めてまいりました。三年を一つの節目として、その評価を行い、その上で、さらに区民が積極的に健康づくりに取り組むことのできる環境づくりを推進していくために宣言を行うことも考えてまいりたいと存じます。

 次に、経営改革プランに関するご質問でございます。

 まず、経営改革については、財政面では新たな計画事業を実現するための資源を調達しなければならないこと、職員体制の面では今後の大量退職への対応が必要なこと、職員の声という面では、昨年の課題発掘職員アンケートで様々な問題が提起されたことから、基本計画のための資源調達と、低成長経済下の急速な少子高齢化による需要の増加に対応できる持続可能な行財政システムへの改革を目指して、昨年来、経営改革プランの策定に取り組んできたところであります。

 今後は、素案について区民意見公募手続きであるパブリックコメントとまちかどトークなどを実施して、年末には案をお示ししてまいります。

 次に、学校跡地以外の遊休施設については、基本計画2005の検討状況も踏まえて、貸し付けや売却なども含め、活用策を検討しております。

 遊休施設の土地や建物は、区民共通の貴重な資産として、できるだけ有効に活用していく必要があると認識しております。

 検討にあたりましては、新たな行政需要に対応するための転用はもちろん、今後建て替えが必要な施設の仮移転先としての利活用、さらには資産の売却や貸し付け等も積極的に行い、新たな行政需要に応えていくための資源として活用することも視野に入れていかなければならないと考えております。

 次に、職員満足度と区民満足度が共に向上する好循環のサイクルを築き上げることは、中長期的に北区役所の組織風土を改善し生産性を高めるためにも大変に重要であります。

 区民アンケートについては、各職場で実施している接遇改善活動の中で、区民による外部評価を取り入れるとともに、行政評価の指標として活用することも含め、来年度以降、窓口職場や施設職場で区民満足度調査を実施する予定です。

 また、職員の努力の評価という点では、昨年度から「改革プランベスト1」という名称で、各課の創意工夫を集約して、すぐれた事例を表彰する取り組みを始めました。

 多くの職場で様々な工夫が行われていることがわかり、大変に心強く、頼もしく感じたところであり、今年度からは、ささやかな報奨も用意していく方向で検討しています。

 次に、外部化の対象につきましては、事業の必要性と有効性を検証した上で、外部化になじむかどうかを検討し、さらに民営化あるいは外部委託の実施に向けた具体的な検討を行うこととしております。

 優先度という点では、可能なものは一刻でも早く外部化をすることが、資源調達の面で区民サービスの向上につながりますが、定数の削減に直結する外部化の場合は、職員の退職見込み及び転職や配置転換などとの整合性に留意して、外部化のペースを統制することが必要になると考えております。

 一方、都区財政調整における需要額の算定方法は、特別区全体の状況を踏まえて変更される場合があるため、他区の経営改革の動向に遅れることがないように推進することが不可欠です。

 なお、外部化の検討段階、相手方の選定段階、契約段階、実施段階ごとに様々な点に留意しつつ、ノウハウの喪失など、外部化ガイドラインでお示しした五つの罠にも適切に対処することが必要であると考えています。

 次に、委託先の選定については、受託事業者の選定や委託事業の実績評価のために、評価指標をあらかじめ確立することが特に重要であると考えています。

 障害者や幼児などをお預かりする施設で、既に管理運営を委託している場合は、現在の委託先の実績なども考慮することが必要ですが、新たに委託を始める場合は、より多くの事業者が応募してくるような公募に努め、選定経過の透明性と公平性を確保した手続で、価格だけではなく、サービス水準もあわせた総合的な事業者選定を実施することが重要であると考えています。

 次に、電子調達についてお答えいたします。

 最初に、東京都にあわせて早期に導入すべきとのお尋ねです。

 東京電子自治体・共同運営協議会の導入スケジュールによりますと、今年十一月に事業者登録の詳細が発表され、十二月一日からインターネットによる事業者登録の受け付けが始まります。

 そして、平成十七年四月一日からは入札情報の提供と電子入札システムが稼働することになっております。

 しかしながら、北区では電子入札の導入にあたっては契約事務の見直しが必要であり、平成十六年度から十七年度にかけて検討してまいります。したがいまして、北区の電子入札の導入は、平成十八年度の半ばを目途としております。

 次に、新たなルールづくりや業者への周知については、電子調達はあくまでも道具であり、契約制度の改善が伴って初めて大きな効果が期待できるものとなります。

 このため、先ほどもお答えいたしましたが、庁内に検討会を設置して公正な競争の促進や透明性の確保などを目標に契約事務の見直しに取り組んでまいります。

 事業者の皆様には、北区ニュース、ホームページやチラシなどでPRを図るとともに業界に対して説明会等も行いたいと考えております。

 最後に、事業者側、行政側とそれぞれのメリット・デメリットについてお答えいたします。

 事業者については、入札情報の入手、入札参加の申し込み、現場説明会、入札書の提出など何度も区役所に足を運ぶ手間が省けるため、人的経費や時間が大幅に削減されます。

 インターネットに接続できるパソコンの設置や電子認証などの経費が必要となりますが、大きなデメリットは生じないものと認識しております。

 行政側としましては、公正な競争や透明性の確保が一段と高まり、談合などが起こりにくい環境となります。

 また、事業者の登録審査を自治体が手分けして行うため、職員の負担を軽減することができます。

 再入札が直ちにできないこと、事業者の積算努力の減退、設計図等の交付などの課題がありますが、これらのデメリットを最小限に食い止めるよう検討してまいります。

 以上、お答え申し上げました。

 貴重なご意見、ご提言をいただきましたことに重ねて感謝申し上げ答弁を終わらせていただきます。ありがとうございました。



◆十五番(横満加代子君) 

 ご答弁ありがとうございました。

 基本計画は長期十年間にわたる事業の計画でございまして、百十七事業という多岐にわたっている内容の中から、少子高齢社会ということが様々な点で問題になってきているわけですので、私は、その点で、子ども・家庭、それから高齢社会の対策という項目に限って基本計画については質問をさせていただきましたけれども、具体的なご答弁をいただきましてありがとうございました。

 その中でも特に前向きな病後児保育とか健診制度の体制などにつきましては、早期の実現が図られるようで大変ありがたいと思っております。

 それから、先ほど北区の中学生までの医療費の無料化ということは全国的にも大変高い評価をされているという点で、私たちも誇りに思っているところですけれども、医療費の無料化のほうですね。入院のほうではなくて、子どもの医療費の無料化のほうについて、莫大な費用がかかるというご答弁でございました。

 例えば、経営改革プランの中で外部化等も視野に入れて財源の確保に努めるということでございますけれども、そういった外部化を図る上での順位というのでしょうか、そういうものについても、きちっと優先度というものについては検討していただきたいと思うのですね。

 大阪の大東市を公明党の議員団として視察したことがありまして、こちらでは保育園を土地ごと売却をしまして、その財源で学校の冷房化を実現しているというようなことをやっておりました。ですから、北区としても外部化をするについては、その必要度にどのように配慮するかということについては、十分な検討をお願いしたいと思います。

 他にも、もろもろ話をしたいと思いますけれども、決算委員会のメンバーになっておりますので、またその時点でお尋ねをしたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(大畑修君) 

 十二番 本田正則さん。

   (十二番 本田正則君登壇)



◆十二番(本田正則君) 

 私は日本共産党北区議員団を代表して、基本計画改定について大きく五点、経営改革プランについて大きく三点質問します。

 基本計画の大きな第一の質問は、北区基本構想にうたう平和と人権尊重の理念実現に向けた決意を二点問います。

 まず一つ目に、憲法や北区の平和宣言にかかわり四つお伺いします。

 一つ、区長の憲法に対する姿勢です。国家と行政機関に対し憲法を守る義務があります。憲法を守り区政に生かす区長の基本姿勢を問うものです。

 二つ、憲法九条に対するお考えです。国際紛争を武力で解決しないという世界でも先駆的な憲法九条は守るべきと考えますが、区長の見解を問います。

 三つ、区長は六月定例会で自衛隊のイラク派遣は国の判断に委ねると答弁されました。その後、主権返還がなされたあとも、全土での戦闘が続き、昨日も二カ所で二十七人と八人が死亡、自衛隊駐屯地への砲撃も繰り返されており、このまま国の判断に任せ、占領統治にかかわるべきではないと考えます。区長ご自身のお考えをお聞かせください。

 四つ、北区は平和都市宣言を発していますが、被爆六十周年の来年、非核平和都市宣言として名実ともに充実すべきと考えます。

 以上四点、最初に答弁を求めます。

 平和の二つ目に、安全・安心のまちづくりの名のもとに、戦争協力や人権を抑圧する仕組みを持ち込まないよう求めるものです。

 そもそも有事法制はアメリカの戦争に地方自治体の職員や区民まで動員しようとするものです。この仕組みはつくるべきではありません。国が法律実施に向けた様々な仕組みづくりを指示してくる前に、有事法制の撤回を求めるべきです。北区の新しい基本戦略に入った安全・安心の北区づくりは、それを先取りするものであってはなりません。区長の答弁を求めます。

 基本計画改定に関する大きな第二の質問として、計画を実現するための財源確保について三点伺います。

 一つ目は、国による財源吸い上げに反対すべきだという点です。

 今、三位一体改革が進められています。国は補助金と地方交付税を減らし、税源移譲で補うと言っていますが、総体として国の支出が減り、財政面から自治権が弱められます。加えて、補助金削減は生活保護や義務教育、保育、国民健康保険、老人医療、介護などの国庫補助負担金削減が中心ですから、これらに対する国の責任放棄につながります。

 今日、国民は三位一体改革にとどまらず、年金改悪や消費税増税などで痛めつけられています。生存権が脅かされているのです。こうした構造改革路線全体が、人権の尊重にも自治の拡充にも反するもので、反対の意思表明をすべきと考えますが、区長の見解を問うものです。

 二つ目は、東京都による財源吸い上げの問題です。

 都の福祉改革推進プランや都市再生ビジョンに対しても反対を表明すべきです。石原知事は、就任以来、老人医療費助成やシルバーパス、保育をはじめとする多くの分野で、その財源を削り、都民の負担を増やし続け、都民の暮らしをないがしろにする都政を展開しています。さらに、我が党議員団が指摘してきたように、東京都が徴収して二十三区に再配分すべき財源まで特定地域の都市再生につぎ込んでいます。このように、人権保障の仕組みや二十三区に再配分する財源まで切り縮めて、大企業だけが利益を確保する都市再生に財源を投入する石原都政の横暴に歯止めをかけるべきではないでしょうか。区長の見解を求めます。

 財源確保の三つ目に、住民との協働で国や都への財源確保運動を構築し、区内の政治力を総結集して、国や東京都へ働きかけることを求めるものです。ご答弁ください。

 基本計画の大きな第三の質問として、住宅施策の充実について五点質問します。

 一点目に、子育て世帯の流出について、その原因究明を求めるものです。

 ここ五年ほどの間に、どの区も人口増加の年があったのに、北区だけが一貫して減り続けました。北区の人口減は子育て世帯の流出が中心で、結果として少子高齢化が加速されており、この解決は北区の重大課題です。

 この要因として、かつて、公共の住宅も民間の住宅もファミリータイプの供給が少ないという調査結果もありました。子育て支援策が弱いという見方もありました。

 花川区長になってから、北区は子育て支援の魅力を打ち出す努力を始めましたが、住宅施策は投資効果が上がらないとして、縮小したまま、住宅の状況の実態把握すら十分に行っておりません。こういう姿勢で子育て家族の流出に歯止めがかけられるのでしょうか。私は改めて、住宅統計の特別集計を行うなど事実の把握、分析を行い、データも提示して、子育て世帯流出の原因究明を区民とともに行うベきと考えます。ご答弁ください。

 住宅施策についての二つ目は、東京都に対し住宅施策の再構築、都営住宅の新築を求めることです。

 東京都は、都営住宅の新規供給をやめ、住宅施策からの撤退を始めています。しかし、北区でも高齢者、障害者、そして不安定就労の家族などが暮らせる住宅が決定的に不足していることは都営住宅の大変な応募倍率に示されています。だからこそ、都営住宅の新規供給を求めるベきです。

 先日、国土交通省で公団住宅の中に公営住宅を認めることが検討されているという報道がありましたが、このように公団住宅を借り上げて都営住宅とすること、建て替えの際に公社住宅と都営住宅が混在する団地にすることなどが求められます。東京都に住宅施策の再構築と都営住宅の新規供給を求めるべきと考えますが、お答えください。

 住宅の三つ目に、改めて北区の住宅施策の充実を図ることを求めます。

 これまで、私は、ファミリータイプの供給策をはじめ、高齢者、障害者の住宅支援や、都営・区営住宅、公団・公社住宅、民間賃貸住宅、戸建て住宅などに関し、様々な提案、改善を求めてきましたが、改めて、今日的に再検討し計画化することを求めるものです。

 まず初めにお答えください。

 次に、移管された区営住宅は、都営住宅並みに管理するとしてきましたが、バリアフリー改修などでは明らかに差がついてしまいました。従来どおり都並みの管理をすべきです。また、北区の借り上げ型シルバーピアのあっせんについては、入居者の希望ができるだけかなうような柔軟なやり方に変えるべきではないでしょうか。この住宅管理の問題、シルバーピアの募集の改善についても答弁を求めます。

 住宅施策の四つ目は、これまで我が党議員団が求めてきたマンション居住の支援について改めて三点質問します。

 一つは管理組合が取り組む共用部分のリフォーム助成。

 二つに大規模改修などの維持管理や、将来の建て替えなど管理組合に対する支援・相談体制の充実です。

 三つに、荒川区の例を、私はかつてご紹介しましたが、親の近くに住む場合の購入資金の助成制度をつくるべきです。

 マンション居住支援について三点、答弁を求めます。

 住宅施策の五つ目に、まちづくり条例の制定について伺います。

 住宅供給は、野放しの開発ではうまくいきません。例えば、私が聞いた例でも、東南の角地でとても環境がよかったので三世代住宅に建て替えるつもりだったのに、南側に十四階建てのマンションが建ったため、孫夫婦が同居をやめたという話を聞きました。この地域は商業地域に指定されていますが、現実には住宅密集地域です。ですから、地区計画を先立ってかけておけば、こうした被害は受けないで済むのです。環境共生都市をめざす点からもやはり住民参加で、地区計画などの都市計画の提案制度を利用しやすくするまちづくり条例が必要です。

 国分寺市では、五つの特徴を持つまちづくり条例をつくったのでご紹介します。?地区計画などの手続き、書類作成などを手伝う専門家派遣などの支援策の実施、?国分寺崖線という崖線の緑地や湧き水を守るため、十五メートルの高さ制限や緑化率、空地率を厳しくした崖線区域の指定、?十六戸以上の住宅開発に対する環境整備努力義務や協力金の規定、?住民が開発業者に開発内容の再検討を求めることができる条件や、それに対して市がまちづくり市民会議の意見を聞いて、助言や提言をすることができるなどの紛争解決の手段、?手続きを行わず工事に着手したときの勧告、是正命令、罰則などの規定が盛り込まれています。

 注目すベきは、三年間の歳月をかけて、毎月、市内各地で、まちづくり専門家の参加も得て議論を重ねてつくられた過程です。こうした観点から、まちづくり条例の制定を求めるものです。ご答弁ください。

 基本計画の大きな第四に、産業振興について質問します。

 まず一つ目に実態の把握に関してです。

 北区のものづくりはどうなっているのか、商業・商店街はどうなのか、建設業はどうなっているのか、サービス産業や新しい分野である情報産業の動向はどうなのか。きちんと現状を把握するべきではないでしょうか。基本計画検討会でもデータベースをつくることなどが提案されています。

 我が党議員団は、墨田区で管理職全員で区内の事業所の総訪問を行い、実態調査をしたことに学べと提案し続けてきました。改めて、政府統計の特別集計などのデータの活用や、管理職による訪問調査など、実態把握にもっと踏み込むことを求めるものです。区長の答弁を求めます。

 二つ目に、事業所の状況だけでなく、雇用の実態把握と対策もしっかり行うことを求めます。今深刻なのは若者の就職と中高年の就労です。高校と協力して行うインターンシップ事業などの先行事例もあります。また、シルバー人材センターや、授産所や作業所などの仕事探しも大切です。今、北区は赤羽しごとコーナーを設けて、多くの方々が活用しています。労政事務所や学校、様々な施設と企業をつないでいくのが産業振興課の一つの大きな役割ではないでしょうか。赤羽しごとコーナーの実績と今後の就労対策、その発展の方向性についてご答弁ください。

 三つ目に、不況対策として住宅リフォーム助成の実施を求めます。

 私は先ほどマンションの管理組合が行う共用部分のリフォームの助成を求めました。また、高齢者、障害者のバリアフリー化の助成制度には、いわばリフォーム助成が含まれています。こうしたものを統合充実し、都市整備、地域振興、健康福祉各部が協力して取り組むべきです。区内業者支援の立場から何度も提案してきたことですが、基本計画策定に当たって、改めて答弁を求めるものです。

 さて、基本計画の大きな第五の質問は、学校教育の充実についてです。

 教育基本法に愛国心を盛り込もうとする動き、東京都教育委員会による君が代の強制など、教育の反動化をめざす動きが強まっています。あわせて、義務教育費国庫補助負担金の削減廃止で、教員配置という最も基本的な教育条件まで削ろうとしています。

 私は、北区教育委員会は、こうした動きに与することなく、区民の人格の完成めざして、教育条件整備に努めるべきと考えます。

 そこで最初に、三十人学級の実現を改めて求めます。

 既に四十三道府県が教員配置基準、学級編制基準を国基準以上に改善しました。さらに、市区町村が都道府県の同意を得て少人数学級を実施することも、教育特区の形で教員を採用することも可能になりました。そして、文部科学省はさらに都道府県に少人数指導のための補助金を少人数学級実施に振り替えることも認めました。ところが昨年、東京都は実施の意志なしと、市区町村の意向確認すらせず回答を文科省にしました。全く身勝手な対応です。北区が、教育先進都市をめざすならば、三十人学級実施に向けて、区長会、教育長会で要望を出すだけでなく、自主的に一歩前へ進める努力をするべきです。答弁を求めます。

 学校教育の二点目は、教育ビジョンの改定にあたって意見を述べ、答弁を求めます。

 一つは遊びの重視です。子どもたちは遊びを通じて人間関係を構築する能力を身につけます。だから学校に入る前の段階で、しっかり遊べる条件を整備することが大切です。また小学校段階でも遊びを重視すべきです。また、地域の中で遊ぶわけですから、保護者や、ご近所にも遊びの意味をよく理解してもらう必要があります。遊び場の問題や、今年の第一回定例会で触れた川西市の例のように、学校現場への人の配置の問題、そして社会教育の中で子どもの遊びの意味を考えるなど、まさに地域の教育力につながる問題です。

 もう一つは、学校の運営について、PTAと子どもたちが、学校運営に全員かかわれる仕組みづくりを進めるべきと考えます。

 こうしたことを盛り込むことによって、子どもたちも、区民も自ら学ぶ能力を高めるための教育ビジョンを練り上げるよう求めるものですが、教育長の答弁を求めます。

 学校教育の三点目は、学校の適正配置と教育環境整備協議会のあり方について、意見を述べ、見解を問うものです。

 滝野川南地区の滝野川第七小学校では、五年ほど前、統合の風評が立って、入学児童の十数人が他校へ指定校変更し、七名しか入学しないという事態になりました。夜間にPTA会合を持つなど全員が学校と協力し合い、地域の方々とも協力して、幼稚園、保育園を招いての行事などに取り組んできました。また、少人数学習などにも力を入れました。その中で、学校も大きく変わり、安定的に二けたの入学が確保される状況になりました。これから教育委員会は学ぶべきではないでしょうか。

 赤羽台東小の保護者の皆さんだけに、苦渋の選択を迫るような事態を避けるために、学校ファミリーを構築し、環境整備協議会を立ち上げたのではないでしょうか。

 また、赤羽西地区では改築が前提であるとの幹事の意見に対し、学校の改築を視野に入れれば六年もかかること。しかし、改築は、教育委員会だけでは決められないことなどが報告され、それならば何のための協議会なのかとの意見が出されています。多くの地区では改築を前提に議論が進んでいますが、赤羽西地区のような改築についての報告はありません。

 教育環境整備協議会は統合や適正配置について、今年度中に結論を出すだけの場にするのではなく、まず、どんな教育環境を整えるのかを議論する場にすべきではないでしょうか。そして、それには関係者全員がかかわれるオープンな場で、もっと自由闊達な論議ができるようにすベきだと考えますが、教育長の答弁を求めます。

 四点目は、冷房化の促進についてです。

 基本計画素案に空調機設置がようやく盛り込まれました。前期に全校実施する計画ですが、前倒し実施を求めます。その決意と見通しをご答弁ください。

 以上で、基本計画についての質問を終わります。

 次に、経営改革プランについて区民自治を前進させる立場から大きく三点質問します。

 その第一は、新公共経営論についての質問です。三点、区長の見解を質します。

 まず一つ目に、「協働」という言葉について、その正確な説明を求めるものです。

 その観点は、六月定例会で八巻議員が紹介した、特別区職員ハンドブックに書かれている「協働」と同じなのか異なるのか。違うとすればどこが違うのか。区民のために民間企業のサービスを購入する場合にも、そのサービスが適正な価格、質、内容なのかを誰が評価し、判断するのか。また北区の協働の取り組みによって、区民自治が、参加できる人、参加する興味のある人だけのものになってしまわないのかなどの疑問があります。まずこの三つの疑問に、一つひとつお答えいただきたい。

 新公共経営についての二つ目は、外部化が必然のようにうたっていますが、それで公共の仕事の専門性を蓄積し発展させることができるのでしょうか。それは区役所の固有の責任ではないでしょうか。区の職員は、例えば保育なら保育のプロとして、同時に区民の立場に立って、保育の計画を立て、事業を築き上げ、区民とともに保育要求を実現し、保育水準を引き上げていく義務があります。私立保育園のベテラン園長は「公立保育園があるから、私立保育園の水準も上がる」と言っていました。そうした専門性を現場の経験と研鑽を通じて身につけ、それを役所の中で織り上げて、区民にとってよりよい区民サービスを実現するのが区役所の役割ではないでしょうか。外部化を進めることによって、区役所にその道のプロや現場を知る人がいなくなることで、緻密な計画、政策でなくなるのではないでしょうか。同様のことが基本計画検討会でも指摘されていました。新公共経営論による外部化推進方針では、こうした懸念が払拭できないのですが、区長はどのようにお考えでしょうかご答弁ください。

 以上の疑念から三点目に、真の住民自治、協働の実現を図るならば、住民自治基本条例の制定を図るべきだと考えます。今回、初めて、区民参加、公開で基本計画と経営改革プランを検討し、答申を出しました。そして、この答申をベースに北区が素案に仕上げて、まちかどトークなどで区民の意見を聞く手続きをとります。これは一つの前進です。しかし、検討会は、熱心な議論がされましたが、時間が少なすぎて深める余裕がなかったのではないでしょうか。

 また昨年のまちかどトークも、区民の要求がこもごもに語られ、区長が答弁する形で終わり、テーマについて十分な話し合いの場にはできませんでした。参加の機会が少ない人も、説明を聞いて意見を出せるような住民自治の仕組みを条例化すべきです。基本計画前期をめどに制定すべきと考えますが、区長の見解を求めます。

 経営改革プランの大きく第二の質問です。

 具体化の過程に入っている保育園の外部化に関し二点質問します。

 一点目に、既に来年度、対象となる二つの保育園が決まり、説明に入っている調理・用務の業務委託について質問します。

 日本共産党議員団は、調理委託予定園での保護者説明会を傍聴しましたが、「委託によって浮くのは幾らか」「そのお金は何に使われるのか」「浮いたお金はどんな形で保育に還元されるのか」といった質問、そして「自分は人材派遣会社に勤めているが、一つの職場に長くいることはない。大体低賃金職場はよりよい賃金を求めて転職が多い。結局、子どもたちとの関係が希薄になるのではないか」などの意見が特徴的でした。

 保育園の調理の場合、例えば子どもが病院に寄ってから登園するので食事時間が遅れる。眠くなってしまったから食事時間を早める。おなかの調子が悪い子にはご飯と天ぷらをおかゆと煮物に急遽変更するなど、保育士、看護師から料理の内容に突然の工夫を求められることが普通です。また、園児が収穫したものを調理して出したり、クッキー作りやカレーパーティー、節分に鬼をかたどったご飯を出す、遠足についていくといった保育内容にかかわる業務もあります。それだけでなく、保護者への食事や調理のアドバイスにも加わっています。まさに現在の調理員は食べる教育、食育を担う専門家チームの一員として会議に参加し、調理の専門性を発揮しています。

 ところが、委託の場合、契約で決められた範囲で、指示書を逸脱することなく調理しなければなりません。園長、栄養士、保育士と一緒の会議は持てません。それで果たして、連係プレー、チームワークで担ってきた子どもたちの食育がうまくいくのでしょうか。

 次にコスト面では、この委託によって各園七百万円程度予算の節約ができるとのことです。しかし、基本計画検討会に示された資料によると、学校給食では、施設は公立で調理業務を委託した場合、明確なコスト低減効果はなかったとしています。学校給食以上に複雑で、一つひとつの仕事にチームワークや臨機応変が要求される保育調理では、連絡調整業務が増える分、もっとコスト低減が難しいのではないでしょうか。こうした疑問に、一つひとつご答弁ください。

 保育園について二つ目に、保育園そのものの外部化について質問します。

 先に述べた説明会では、保護者は保育園が民間委託されたり民営化されることを心配しています。保護者自身の体験から、コストダウンをめざせば、低賃金労働者による不安定な保育になるととらえているのです。

 現実に、私立と公立のコスト差は、人件費の差であり、それは私立保育園の保育士の平均年齢が低いからです。私立保育園では、若い保育士に頼らなければ経営が厳しいのです。これ以上行政コストを下げようと思えば、認可保育園全体で、もっと賃金の低い人に頼るか、認証保育所のように保育料を上げるしかありません。

 さらに問題なのは、検討会答申に組み込まれていた売却による民営化が、素案になるとなくなり、指定管理者をめざすと大きな転換がありました。わずか二、三週間の転換です。

 日本共産党議員団は、予算委員会の段階から、民営化の問題を指摘し、撤回を求めてきましたが、この経営改革プランが十分に検討されていないことを示しています。さらに、物も言えない乳幼児の発達をもっと十分に保障する観点から慎重に検討すべきであり、直営を守るべきであると考えますが、区長の答弁を求めます。

 経営改革プランに関する第三、最後の質問は、図書館についてです。

 私は今年、第一回定例会で、中央図書館の建て替えを契機に図書館の充実を求めました。その上に立って、きょうは窓口業務の委託を中心に三点質問いたします。

 一点目は、もっと図書館の役割を重視すべきだという点です。

 社会福祉施策が、様々な事故やハンディキャップなどによって、健康で文化的な最低限の生活を送れなくなった方々を直接保障するための施策であるとすれば、教育は、人類が積み重ねてきた様々な英知を体系化された情報として入手し、身につけ、それを生かして幸福を追求する上での基礎を保障する施策ではないでしょうか。ここが、企業の方針によって編集した情報を配信するマスコミと、公共図書館の決定的に異なる点でもあります。自己責任を強調する一方で、個々人が必要な情報を入手する保障となる図書館を時代の要請に沿って充実しないのは、自治も人権もないがしろにするものではないでしょうか。ビジネス支援、法律、医療分野の資料充実や、高齢者、障害者、親と子どもへのサービス充実など、もっと図書館を重視すべきと考えますが、教育長の答弁を求めます。

 図書館に関する二つ目の質問は、一つに資料の収集と、二つに利用者の知りたいことに合致した資料を探す相談、つまりレファレンスの専門性の育成、強化、発揮という、図書館の二つの基本的役割についてです。

 資料収集は誰が見ても選書作業と予算がカギを握ります。日常的にたくさん利用者に接触している、そして統計的に利用者の動向を分析できる、さらに資料収集の専門的知識を身につけている、三拍子そろった人が、一定の予算を使って作業できるようにしていくことが大切です。

 また、私の前回の質問で、中学生の「なんか感動する本ない?」というあいまいな質問に答えるレファレンスの一例を紹介させていただきました。しかし、図書館の大きな役割がレファレンスサービスであって、それが利用者にとって大きな利点だと知っている利用者はどれくらいいるでしょうか。図書館の専門家に聞きますと、図書館員がレファレンスサービスを受けるのは書架の前にいるときが一番多いくらいだと言っていました。したがって、そうした作業に従事していることが肝心です。

 選書やレファレンスの能力を育成し、より発揮できるようにするには、きちんと司書としての教育を受けるとともに、その作業に従事し、経験を積むことです。窓口業務などを委託してしまえば、育成する場も、発揮する機会もなくなってしまうのではないでしょうか。資料費増額とレファレンスについてお答えください。

 図書館の三点目です。

 区民との協働を掲げる以上、せめて、図書館協議会や利用者懇談会を開催し、利用者に対して十分な説明と意見表明の機会を、こうした業務委託などの問題についても保障するのは当然ではないでしょうか。答弁を求めます。

 以上で大きく二点にわたる私の質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 本田議員の日本共産党北区議員団を代表してのご質問にお答えをさせていただきます。

 基本計画と経営改革プランについて、平和と人権、財源の確保、住宅施策、産業振興、学校教育、新公共経営、外部化等々、大変多岐にわたりご意見、ご質問をいただきました。

 それでは順次お答えをさせていただきます。

 初めに、平和と人権に関するご質問です。

 ご指摘のとおり、公務員には、憲法を尊重し擁護する義務があります。憲法はもとより、法律、政令、条例等に基づく公正な行政執行が地方自治体の長に課せられた責務と考えております。

 なお、現在、憲法の改正をめぐり、国民の間で様々な意見があり、ことに第九条については大きな意見の対立がありますが、これにつきましては、国会を中心に国民の間で幅広く活発に論議されることが何より重要であると考えております。

 次に、自衛隊のイラク派遣につきましてお答えします。

 いわゆるイラク特別措置法に基づき、本格的な派遣がスタートした本年二月から八カ月余りが経過いたしましたが、イラクの復興支援に一定の成果を上げ、国際的にも評価を得ているものと存じます。イラクの一日も早い復興を願いつつ、推移を見守りたいと存じます。

 また、平和都市宣言につきましては、現行の宣言の中に、既に非核三原則堅持の考えが明記されており、現在のところ、名称を含め、変更する必要はないものと考えております。

 次に、有事法制についてお答えします。

 いわゆる国民保護法をはじめとする有事法制につきましては、基本的には、我が国の平和と独立、並びに国及び国民の安全の確保を目的としたものと考えます。

 この中で区市町村の役割は、地域住民の生命、身体、財産等の保護とされており、具体的には避難誘導や救援活動が中心になるものと考えられます。

 今後は、国の国民の保護に関する基本指針、及び東京都の国民保護に関する計画の策定を受けて、区としての計画を策定することとなります。

 次に、地方自治・基本的人権の尊重を実現する財源確保の運動をとのご質問にお答えいたします。

 まず、構造改革は、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004によれば、新たな経済社会の環境に企業、地域、個人が柔軟に対応し、その持てる力が最大限に発揮されるよう、制度や政策、さらに政府のあり方そのものを変革する不断の取り組みとされています。

 今後、十分な国民的議論を踏まえて、急速な少子高齢化や人口減少、低成長経済の中で、国全体としての持続可能な社会システムの構築が進められることを期待しています。中でも年金制度をはじめとする社会保障制度や税制については、国民生活に深くかかわるものですので、今後とも国の動向を十分に注視してまいります。

 三位一体改革につきましては、地方分権の推進のためには、地方税財政基盤の確立が喫緊の課題であります。今後は、地方公共団体の意見を十分に反映した真の地方分権の実現が達成できるよう税源移譲を中心とした地方税財政制度の抜本的な見直しが求められます。

 国庫補助負担金の見直しについては、国の責任で措置すべきものを明確にし、地方への負担転化は行わないこと、その他のものは原則廃止し、従前の都道府県負担分が削減されることによる市町村への影響も含めて、確実に税源移譲を行うこと、あわせて、自治体の自由度の拡大が図られるよう国の関与を廃止縮小すること等を特別区長会、全国市長会と一体となって国に求めてまいります。

 次に、東京都では、行き詰まりをみせている既存の仕組みを根本から改め、利用者本位を徹底する新しいシステムの構築を目的として、福祉改革に取り組むとしています。

 また、まちづくりでは、「東京の新しい都市づくりビジョン」を策定し、都市再生に取り組むとしています。

 経済環境の変化や少子高齢化の急速な進展など、社会経済状況の変化に的確に対応し、事業や施策を再構築していくことは必要なことと認識していますが、今後とも都民や利用者への説明を十分に行い、理解を得ながら進めていくことを期待しています。

 また、都区の大都市事務の役割分担を踏まえた財源配分や都市計画税の実施状況等に見合った配分等について、引き続き東京都に対し強く求めてまいります。

 次に、国、東京都への働きかけについてのご質問です。

 三位一体改革につきましては、国と地方の協議の場が設けられるとのことですので、その動向を十分に注視するとともに、必要に応じて、特別区長会、全国市長会と一体となって的確に対応してまいります。

 東京都に対しましては、都区検討会を中心に十分な協議を進めるとともに、特別区長会として適宜必要な対応を行ってまいります。また、必要に応じて、都区制度等調査特別委員会をはじめ、区議会のお力も十分にお借りしながら、東京都、国に臨んでまいります。

 次に、住宅施策の充実についてのご質問にお答えします。

 まず、子育て世帯の流出についての特徴、原因究明ですが、ご承知のとおり、北区の人口は未だ減少傾向にあるものの、住民基本台帳よりますと、ファミリー世帯を構成する三十歳から四十歳代の人口は緩やかに回復基調にあります。また、建築統計年報によると、新設住宅の供給も近年上向きの傾向にあると思われます。

 今後、詳細が公表される総務省による平成十五年度住宅・土地統計調査などの活用も図りながら、北区の住宅に関するデータを分析し、対策に役立てたいと考えております。

 次に、東京都に住宅施策の再構築、都営住宅の新築を求めるべきとのご質問ですが、ご承知のとおり、北区は都営住宅の戸数が二十三区で三番目に多く、約一万四千戸あります。都は住宅マスタープランにおいて、これまでの建設・供給から住宅ストックを活用する方向への転換を明らかにし、また都営住宅については、供給・管理についての不公平感をなくすよう努めるとしています。

 区としては、真に住宅に困窮している人が入居しやすいような仕組みづくりについて、引き続き都に要望してまいります。

 次に、北区の住宅施策の充実についてのご質問です。

 初めに、今後の住宅施策の方向として、良質な住宅の供給、良好な住環境の整備、子育て世帯や高齢者、障害者世帯の居住支援が重要と考えております。

 これを実現するため、民間住宅の供給誘導、まちづくり事業と連動した住環境整備に努めるとともに、子育て世帯に配慮した住宅整備の誘導や、住宅あっせん制度の充実などを検討してまいります。

 次に、都営住宅では、高齢者世帯に対し手すりの設置や段差解消などを行っていると聞いております。

 北区の区営住宅入居者につきましても、高齢化が進んでいるところから、このような住宅改善は必要であると認識しております。

 次に、シルバーピアの募集、あっせんにあたっては、住宅の困窮度の高い方を入居者候補としているところでありますが、入居地域の希望を加味できるかどうかにつきましては、今後の課題とさせていただきます。

 次に、マンション居住の支援についてでありますが、マンション共用部分のリフォームにつきましては、現在、住まい改修支援事業において、融資のあっせん及び利子補給を行っているところですので、本事業がより活用されるようにPRに努めてまいります。

 マンションの支援相談体制につきましては、分譲マンション管理セミナー、マンション管理士による無料相談会、マンション基礎講座などを実施しており、今後とも充実させたいと考えております。

 分譲マンションの購入助成につきましては、公平性や効果という面で疑問があると考えております。

 次に、まちづくり条例についてお答えさせていただきます。

 良好な住宅供給や環境共生都市の実現のためには、区民との協働による地区計画などの策定により、まちづくりを誘導することが必要であると認識しているところであります。

 今後とも区民が参画しやすいまちづくりの仕組みなどについて検討していきたいと考えております。

 次に、産業施策の強化についてのご質問です。

 北区の産業全般においては、年々、サービス業など一部を除いて、事業所数、従業員数、売上高、いずれも減少する傾向にあります。北区の産業の全体状況を把握し、施策の参考にするためにも、国や都で出している統計資料、また北区で実施している中小企業の景況調査の積極的活用をしてまいります。

 また、北区には、小さくても優れた企業が数多くあります。個々の企業の事業内容や得意分野、研究分野等について実態を把握することは、今後の施策の方向性を決める上でも、また現在進行中のKICCプロジェクト推進のためにも基礎となると考えておりますので、積極的に取り組んでまいります。

 雇用対策につきましては、今年の四月に赤羽会館の二階にハローワークと共同で赤羽しごとコーナーを開設し、大変多くの方に利用されております。八月末までで新規登録者が約千八百人、就職が決まった件数二百七十九件、毎月の来場者が四千人を超えております。

 相談者からの要望や待ち時間の長さを解消するため、当面の対策として端末機の増設を予定しており、現在、ハローワークと日程等の調整をしております。

 さらに、新基本計画におきましては、改めて赤羽駅高架下へ拡充移転を計画化しております。今後は、若年者から高齢者に至るあらゆる年代を対象にした、きめ細かな雇用対策に取り組んでまいります。

 次に、住宅リフォーム助成に関するお尋ねですが、これまで住宅修築資金融資あっせん制度により利子補給を行ってきたところです。今年度から、これを住まい改修支援事業に改め、より使いやすい制度といたしました。当面は本事業の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。

 次に、経営改革プランに関するご質問です。

 初めに、協働については、北区基本構想に「区民と区は、北区が抱える課題を解決する主体として、連携、協働してまちづくりを進めていく」とありますように、北区の課題を共に解決するために、区が区民、事業者、ボランティアなどと力を合わせることと認識しております。

 ご指摘の職員ハンドブックの記述は、一義的に協働を定義したものではなく、それと同じかどうかという問題設定自体に無理があると考えます。

 次に、民間企業から調達するサービスの評価については、事業者選定手続きの中で担当課を中心に評価、判断し、委託期間中は事業者の自己評価、担当課による評価、サービス受益者による評価など、多面的な評価を実施することが必要であると考えています。

 次に、協働の取り組みは、多様な区民の参加を願い実施するものであり、一人でも多くの区民の皆さんの参加が得られるよう多様な手法を検討してまいります。

 次に、職員の専門性を高めることは言うまでもなく大切なことですが、公共サービスの担い手が公務員でなければならないという考え方は、行政の際限のない膨張を招く恐れがあります。

 公共サービスの民間開放の時代に求められる公務員としての専門性を高めつつ、経営資源の重点配分、区民との協働の促進、区内産業と雇用の活性化を目指して外部化を推進してまいります。

 次に、新公共経営論は、行政経営の効率化を目指すとともに、多元的なセクターによる公共サービスの展開を図るものであり、区民自治の実現と相いれないものとは考えておりません。

 自治体経営改革と地域経営改革を両輪としつつ、パブリックコメントやまちかどトークの実施という経験も積み重ねながら自治基本条例について研究してまいります。

 保育園調理・用務の委託につきましては、平成十七年度からの導入を予定し、現在準備を行っているところです。

 委託の仕様につきましては、既に委託を行っている先行区の事例を参考に作成しているところであります。

 議員ご承知のように、乳幼児の体調は変化しやすく、きめ細かな給食の提供が必要であります。調理の委託に際しましても、各園に栄養士を一名配置いたしますので、担当の保育士、栄養士、そして委託先の調理師と連携を密にとり、今までどおり一人ひとりの子どもの状況に応じた給食を提供してまいります。

 またコスト低減につながらないのではというご質問ですが、既に数社から見積もりをとっており、同時に委託を行っている区からも情報を入手しております。現時点では一園につき七百万円程度の削減が見込めるものと判断しております。

 次に、保育園の運営を外部化せず、直営を守るべきとのご質問です。

 就労形態の多様化に伴い、延長保育など保育サービスのさらなる充実が強く求められております。限られた資源の中で、これらの要望に的確に応えていくためには効率的な行政運営を求められています。

 北区におきましても、民間に運営を委託した東十条保育園では、多様な保育サービスを提供し、保護者の方々から高い評価をいただいております。

 今後も、委託の効果を十分に検証し、良質で効率的な保育サービスの提供に努めてまいります。

 以上お答え申し上げました。

 ご理解、ご協力を心からお願いしまして答弁を終わらせていただきます。ありがとうございました。



◎教育長(高橋哲夫君) (説明員)

 私からは、初めに、学校教育の充実についてお答えをいたします。

 まず、三十人学級に向けて自主的な努力をとのことですが、生活集団及び学習集団の面からの少人数学級、少人数指導のあり方については、全国様々な取り組みがあり、北区でも少人数指導に積極的に取り組む中で効果を上げつつありますので、当面は少人数指導の充実に努めてまいりたいと存じます。

 次に、教育ビジョンについてお答えいたします。

 現在、改定の検討を進めている今回の教育ビジョンは、生涯学習社会における北区の教育の指針になるものと考えております。

 ご指摘のとおり、遊びは子どもたちの心身の発達と社会性の涵養に大きな役割を果たしていると認識しており、教育ビジョン検討会においても論議されたところです。

 また、学校運営への保護者や地域の参画についても、学校評議員制度の効果的な運用を含めて検討されました。

 今後、所管の委員会に中間のまとめをご報告して、ご意見をいただいてまいりますが、子どもも大人も主体的に学ぶ意欲を持ち、自分らしさを見いだしていける生涯学習社会の形成に向けた教育ビジョンとして策定してまいります。

 次に、学校適正配置と教育環境整備協議会に関するお尋ねです。

 滝野川第七小学校をはじめとする多くの学校が、保護者や地域の方々のご支援とご協力をいただいていることにつきましては、深く感謝しているところです。

 さて、教育環境整備協議会は、学校適正規模等審議会第二次答申に基づく適正配置の検討単位として設置されたもので、児童生徒のよりよい教育環境を整備するためにご検討いただいております。

 協議会の運営は、地域や学校関係者の思いを十分踏まえたものとなるよう留意してまいりましたが、さらに、より多くの方々に関心を持っていただく努力をいたしたいと存じます。

 また、この協議会は、今年度末を一つの区切りとしておりますが、それぞれの協議会とも、でき得る限り一定の方向性が示せるまとめとなるよう努めてまいります。

 なお、赤羽台東小学校の閉校につきましては、審議会答申に沿いながらも、地域や保護者の意向を最大限に尊重し、児童生徒にとって最もよい方策として決定したもので、ご理解をいただきたいと存じます。

 続きまして、小中学校の冷房化につきましては、今回の基本計画素案の中に前期計画として整備が位置づけられたところでありますが、具体的な整備計画につきましては、中期計画の中でお示ししてまいります。

 次に、図書館の役割を重視すべきとのご質問にお答えいたします。

 新中央図書館基本計画では、多様化・高度化する区民の情報ニーズ、学習ニーズに応え、区民のあらゆる知的活動を支援し、身近で頼りになるパートナーとして地域の活性化に貢献することを図書館の目的としております。

 また、二十一世紀にふさわしい、よりよい図書館づくりのために北区図書館のあり方研究報告を作成しました。

 このことからご理解いただけるように、図書館の役割の重要性は十分認識しております。

 今後は、これらの役割を果たしていくために効率的な運営に努めてまいります。

 次に、資料費の増額と職員の専門性の向上についてお答えします。

 資料費については、委託による効率的な運営を図ることにより充実していきたいと考えております。

 また、中央館で集中して資料を選定することにより、適切な蔵書管理を行うとともに、選書に必要な能力の育成に努めてまいります。

 窓口でのレファレンスにつきましては、委託の柔軟性を生かして専門性の確保を図り、職員が行う複雑なレファレンスは、中央館の機能を強化し、サービスの向上を図ってまいります。

 窓口業務が職員の能力育成の場として有効であることはご指摘のとおりですが、唯一の手段ではないと考えております。ITの活用、地域との連携による住民ニーズの適切な把握などに努めるとともに、窓口で委託スタッフが得た情報は適宜、職員に引き継がれるようにし、能力の向上を図ってまいります。

 次に、委託化について、利用者懇談会や図書館協議会を開催することにより利用者の意見を反映すべきとのご質問にお答えします。

 利用者、区民の意見要望を伺い実現していくことは重要だと認識しており、今後も積極的に取り組んでまいります。

 委託の効果として、開館日の拡大、開館時間の延長、資料費の増額などサービスの充実を予定していますが、これもアンケート結果などの区民要望に応えるものであります。

 委託の具体的内容については、区民のご理解をいただけるよう努めてまいります。

 また、委託の実施に伴い、区民、地域、学校などとのネットワークの強化などを充実してまいります。

 今後は、地域との連携の中で利用者懇談会的なものを設置し、区民要望を協働して実現していくとともに、委託の評価等を行う仕組みづくりを行ってまいります。

 以上お答え申し上げました。



◆十二番(本田正則君) 

 ご答弁ありがとうございました。

 幾つか再質問もあるのですが、まず憲法です。

 今朝のニュースでも、コスタリカですか、同じく非武装中立の憲法を持っているのですが、この国はアメリカが賛成国に入れているのを下ろしてくれ、賛成国じゃないんだ、憲法違反なんだからそこのところははっきりしてくれという要望を出したというニュースが流れていました。

 そういう点から見ても、この憲法をしっかり守るという立場に立ったときに、主権者が何を言うか、あるいは自治の主体としての自治体が何を言うか。これは結構大事な問題だと思うのですね。

 イラク特措法についても、国際貢献のための派遣だと言っていますけれども、実際には給水活動などは、NGOに六千万くらいで依託する、そのほうが自衛隊がやっている給水活動よりもはるかに規模が大きい。こういうことから考えても、軍事組織による復興支援よりも、安全で、かつ効果が高いというのが一つありまして、復興支援という状況をつくるということが肝心なんです。占領支配をやめる、終わる、ここが肝心だというふうに思います。サマワ自体も迫撃砲など撃ち込まれるということで危険なという状況でもありますから、そういうことを国に判断を委ねている中では犠牲も出かねないということで、ぜひはっきりと意見も述べていただきたいと思います。憲法は守るということですから、ぜひしっかり守っていただきたいと思います。

 平和都市宣言については、非核三原則から一歩進んで、今世界の運動は核兵器廃絶のほうに動いております。こうしたことを盛り込んで、文字どおり非核平和都市宣言にする。来年、被爆六十周年、終戦六十周年ということもありますが、そういう中で、改めて平和都市宣言自体をグレードアップしていただきたいと思います。

 二つ目の財源問題なんですけれども、三位一体改革も含めて、あるいは東京都のやり方も含めて、どうも地方自治体からどんどん財源を吸い上げていく。ご存じのように、三位一体と言っても、対象が国庫補助負担金になっている。これは国の事務ですよね。本来、国の仕事ですよね。国が責任を負うべきもの。もともと地方財源にして地方にやらせたくても、なかなかできないという事情があって、それは税源が偏在してとか、いろいろ事情はありますけれども、そういう仕事を、国がお金も集めて、再配分して国の義務を果たすというようなことをやってきたわけですから、その財源をよこさないで、今までやってきたものを削る。補助負担金も全額来るわけじゃない。それから地方交付税にしてしまえば、不交付団体という状況をどうするのかという問題もありますから、そういったことについてしっかりと物を言っていただきたいし、また、これは区民の皆さんにもよくお知らせをして、皆さんと一緒に取り組む。政治力結集して取り組むという必要があると思うのですね。

 石原都知事のやり方も同じでして、これはもっとはっきりしているのは、二十三区の財源を東京都が集めて、それを再配分してやるはずのところが、二十三区の財源なんですから、それを東京都が仕事をする。仕事をしているのはいいのですけれども、そういう配分されるべきというかな、枠の外の、例えば臨海開発みたいなものにどんどんつぎ込んでいる。都市再生もいきなり出てきたわけですけれども、そういったところに振り向けられてしまうということになりますと、これは話が違うんだと思うのですね。そういったところをしっかりと改めさせていくために、北区が頑張ることが大事だと思うのですね。ぜひ、そういう点でさらに努力もしていただきたいと思います。

 住宅については、原因究明には取り組むということです。残念ながら十五年の住宅統計の結果が出るのが、多分、今年度中には出ませんから、基本計画に間に合わないということにもなりますが、しかし、この基本計画の中では、改めて住宅施策を充実するということになりません。なっていないと思うのですね。

 例えば中堅ファミリー層向けということで始まった区民住宅制度も東京都は区民住宅、都民住宅もあわせてですけれども、やらないという方針ですし、そうなってきますと、都営住宅のファミリー層向けというのは、中堅層じゃなくて低所得層ですよね、公営住宅ですから。そうしますと、中堅ファミリー対策がなかなか打てないんですよ。マンションのところでも、実際には、人によっては、例えばご両親が区内に住んでいらっしゃって、何らかの援助をして、二代目の方がマンションを購入するという事例も、だいぶ垣間見れるようになってきました。ファミリータイプが出てきましたからね。しかし、そうは言ってもというところがあるのですね。

 人口問題を見ますと、今年、つい最近配られた北区の行政資料集でも、予測として来年は人口が増えます。しかし、その後はまた徐々に減っていきますということになっています。

 問題は、やはり子育て世代だと思うのですよ。ここが、今現実には転入よりも転出のほうが多いという事態なんですね。実際に数字を洗ってみましたら、例えば、平成九年、五年前は九百十七人なんですね。三十代ですと。その差がですよ。四年前は六百九十人、三年前は六百十人。一昨年は七百八人、去年は三百五十五人と、だんだん低減傾向は見られるというのは確かです。これは大きな開発がありましたからね。雪印跡地とか幾つかね。豊島町のほうにも、かなり建つようです。

 これが終わった後、どうなっていくかということにもなりますから、ここ一、二年の間に、中堅ファミリー層だとか低所得層のファミリー層も含めた、三十代、四十代のための対策を急いで打たないと、また同じ傾向で少子高齢化が進んでいくということになりかねないので、その対策をきちんと立てる必要があるだろうと思います。

 もちろん高齢者のほうも問題も大切です。管理の問題とか、借り上げシルバーピアですか。この対策については、検討して進めていっていただけそうな答弁でもありましたので、これはしっかりやるように求めておきますし、私も決算のメンバーでもありますから、その中でも改めて細かい問題にも触れていきたいと思います。

 まちづくり条例やマンション支援も、そういう意味で大事だなというふうに思います。効果がないということはないのですね。さっき言ったように、百五十世帯くらい確保できると三百人ですからね、三十代。すると、例えば、こういったところにマンションで五十とか、その他の供給策、都営住宅その他の対策等々も含めて五十ずつと、百五十世帯くらい政策誘導していくと、先ほど出たような形で自主的に進められる。三世代居住支援なんかも同じだと思うのですけれども、そういったことの中で、何とかファミリー層の確保はできるのではないかと思うのですね。そういった意味での努力は少なくともしていただきたいと思います。

 次に、学校教育の問題です。その前に産業支援ですね。

 赤羽しごとセンターは大変な利用率になっております。これは私どもも大変喜ばしい、大変ヒットだったと思いますね。この先、とりあえず検索端末を増やすということなんですが、さらには赤羽の高架下に引っ越すということになると、さらに便利になって、お見えになる方が増えるのではないか。そうなってくると、機械を増やすだけでは追いつかないのではないかなというふうに思うのですね。そういう意味で、相談員も増やす必要も出でくるのではないでしょうか。そういった意味で、いつ頃引っ越しになるか。そして、そのこととのかかわりで相談員を増やすつもりであるかどうか、これはちょっと再質問をしておきたいと思います。

 北区の場合、産業振興は、どうもSOHOだとかKICCといった、あるいはIT分野みたいなものには、新しいものにはいろいろと力を入れるというか、飛びつくというと語弊があるので、あれなんですが、力を入れられる傾向があるのですけれども、現状の、今これまで頑張ってくださった方々がどうやって生き残っていくか。例えば業種転換していくとか、二代目に引き継いでいくとか、そういうところで支援というのは大変大事だと思うのですが、例えば、区内にある、最終商品メーカーはなかなかないかもしれませんけれども、部品メーカーさんなんかでも優秀なところはいろいろあると思うのですね。こういうメーカーさんが、例えばプレスに出す、研削に出す、カットに出す。そういった企業が、例えば区内にあれば、もっと区内での様々な循環ができるわけですね。今、地域循環はかなり脚光を浴びておりますけれども、そういう方向にいくためには、いろんな情報を持っている産業振興課がコーディネート役、結び付け役になるということが肝心だと思うのですね。商店街の空き店舗事業なんかでも、区がコーディネート役になれば、そういうところに出てくる、例えばNPOみたいなものは出てくるのではないか。いろんなことがあると思うのですね。そういう点で、しかし、しっかり情報を集めることが肝心だと思うのですね。

 もう一つは、お金の面でも、融資の保証金が二十一億九千万ですか、全体の産業振興予算が二十五億九千万で、八五%が、この保証金で、これは投入したお金、年度末に返ってきて、また投入するということを繰り返しているわけですから、増額しなければ新たな現金が要らないというような形のものですから、そういう意味で、もう少し中小企業対策は力を入れられほうがいいと思います。

 学校教育なんですけれども、三十人学級はやはり力が入らないな。例えば、昨年、国が求めた少人数学級のほうを三十人学級なりというか、少人数学級編制のほうに振り向けてもいいよということをやったわけですけれども、ほかの道府県は、みんな市町村に問い合わせをして、その結果でもって国・文部科学省に回答したわけですが、東京都だけは問い合わせもしないで勝手にやりませんと答えたわけですよね。そういったものに抗議をして、今年は意見だけでも聞いてくださいとか、うちはぜひやりたいのだけれども、東京都はどう考えているのでしょうかというようなことを積極的に言っていくべきなのではないかというふうに思うのです。

 教育長のご答弁では、そこは置いておいて、とりあえず少人数学習のほうでいきたいというふうにおっしゃっているのですけれども、全体のベースをつくる意味で、少人数学級が基本的な職員配置基準というふうになってくれば、全体として底上げ、水準になるわけですから、そういう点ではっきりと物を言うべきではないかと思うのですね。これは再質問をしたいと思います。

 冷房は前期事業になりましたけれども、前期というと五年かかるわけですよね。中学生は卒業しちゃうので、これはぜひ早めていただきたいということを求めておきます。

 教育ビジョンについては、委員会でも質疑がありますので、きょうは改めて言うことはしないで、統合というか適正配置の問題なんですけれども、私は、この問題は、地域の力というか、地域の方々にきちんと相談をしながら進めることが大事だろうと思っています。座視できない状況になってからどうしますかと言っても、もう統合するしかないのですよね。そうなってくると、そのときに赤羽台東小の方々のように、自主的に閉校というか、廃校というか、そういう方向を目指すのか、どこと統合するという議論になるのか。座視できないんだけれども頑張るという議論になるのか。これでは余りにもという感じがするのですね。

 私は、子どもさんの数が一定あるのに、指定校変更で一けたとか、そういう座視できない状況になる前に、指定校変更の多い学校などについては、地域の方々にもどうしましょうか、バックアップしますよという形でご相談して、地域の学校に行ける方は地域の学校に選べるような状況をとっていくことが肝心だと思うのですよ。

 その辺では、さっきのご答弁では、そういう地域の教育力とか、そういったことも無視して、ひとえに統合に向かっているという感じがしますので、これはそういう方向性は改めていただきたいと思っております。これは指摘をしておきます。

 最後に、学校教育のほうでは、そういう意味では、今年度中に結論を出すということ自体が改築と一緒というところが結構出てくるので、これ自体なかなか難しい問題になっちゃっていますよね。ですから、そういう意味では、結論だけを求めるというやり方ではなしに、それぞれ議論をきちんとしていただいて、さらに今後もいろんな問題が起きたときに、その中で対処ができるような、そういう方向性をとるべきだというふうに思います。

 経営改革プランのほうに入ります。

 経営改革プランのほうは、協働論、ここは空中戦というか、ハンドブックの中身については一義的な定義ではありませんということで答弁がありませんでしたが、私は、この問題は、すごく大きな問題を含んでいると思うのですね。

 一つ気になるのは、新公共経営論。経営といいますと、やはり利潤を追求するのが主な仕事というか、目的になっている組織体である企業と、それから人権を尊重する、基本的人権を尊重したり地方自治を守ったりということが基本的な仕事になっている組織体である地方自治体とでは、その組織形態も形も運営経営も違うと思うのですよ。経営というので、一くくりにすること自体に無理があるのではないか。もちろん効率的なものを求めるのは当然ですけれども、人権保障というのがカギを握ると思うのですね。そこのところをしっかりやらなければいけないというふうに思うのです。その意味で、業務委託とか外部化が絶対に全部だめなんということは言いません。

 しかし、そこで例えば専門性ということが出ましたけれども、現場を知らない人が計画を立てて、現場の新しい動向も踏まえずに進めていくということになりますと、区民サービスそのものが切り縮められるのではないか。この問題はいろいろ出てくると思うのですね。こういう点を私もいろいろ指摘もしました。

 そういう中で区民自治基本条例、あるいは区民参画条例について基本計画には全然ないのですね。経営改革プランを引っ繰り返しますと、来年度検討とあって、そのあと何もなし。ということは、来年度検討して、結果として、区民自治基本条例は要りませんということになることを示唆しているような形になっているのですよ。そうじゃないんだと思うのですけれども、その点について改めて再質問をいたします。

 それから保育園ですけれども、保育園のほうは、調理業務の問題ですけれども、私は、どうしてもよくわからないのは、突発の対応が必要ですと。委託先の調理員と保育士さんや栄養士さんと連絡調整を密にしてと言うのですけれども、スタッフとして会議に参加しない。指示書に沿って忠実にするべきだ。その間、連絡調整はどこにいる人とどうやってやるのかなとか、調理員自身が、そういったことによく理解もしないではできないのではないかとか、そんなことを何でやるのということなんかも出てくると思うのですよ。特に低賃金の問題ありますしね。ですから、そういったところの中で、そのやり方をどうしていくのか。それからコスト的に、そういうことが、一食だけ特別につくると高くなるんじゃないかなとか思うのですけれども、そういった点はどうなんでしょうかね。そういうことについて、どういう契約を結ぶのかとか、どういう仕様書にするのかとか、どうすることによって、そういうことが可能になるのかよくわからないので、そこは教えていただきたい。再質問をいたします。

 保育園の直営の問題は、先ほど言いましたように、随分賃金を低くするとか、若い人にお願いするとかしないと、私立保育園、社会福祉法人等々が多いのですけれども、こういうところでもきついわけですね。ここには様々な形で、認可保育園ですから、東京都加算やその他の補助金も入っています。そういうものをベースにしても大変なのに、それで現実には私立の保育園のところでは、そんなたくさん人を抱えていて新たな事業展開をすることが、そんなに簡単にできる状況にないと思うのですね。あちこちで聞きますと、そんなに手を広げられる保育園はありませんよと。そうなってきたときに、じゃ民間でできるかというと、なかなか難しいのではないかなと率直に思うわけなんです。都加算等々も削られる傾向にある。公私格差の是正も削られていっている。

 そうなってくると、保育の質が本当に心配になってくる。専門職として保育に携わることができる状況で保育ができるのか。ここが本当に心配なんですね。そういう意味で、簡単に外部化外部化というふうにいけるのかというのが大変心配ですから、この点は撤回をしてほしい、見直しをしてほしい。今後の議論の中で、さらに議論を詰めていきたいと思います。

 最後に図書館です。

 図書館は、どうしても不可思議に思うのは、専門性を十分に育てる意思がはっきり見えないというかな。そこのところなんですね。私も司書の勉強はしました。司書になる資格は持っているのですが、実際にお話を伺ってみると、フロアとか窓口で利用者と接する中で、経験の中で身につけていくものは、すごく多いと思うのですね。個人によって中身が違う。これは教育の特色ですよね。教育的な事業のね。するとマニュアル化することもなかなか難しいもの。これは経験の中でしか身につけられないものというのがいろいろとあると思うのです。そういう経験をする場を奪っていくというのは職員にとってもマイナスだし、利用者にとってもマイナスなんじゃないかというのを強く感じます。

 そういう点で、この点では窓口業務委託というふうになっているので、地区館のあり方、あり方検討会では地区館二人というのがありましたけれども、中央館なんかの窓口業務を委託するつもりがおありなのかどうか。窓口業務と一括して書かれていると、その辺がどうなのかわからないのですね。窓口業務を体験する場を、うんと減らしちゃうと育成できなくなりますよ。

 先ほど本質問で取り上げましたけれども、発生主義を用いた地方自治体サービスのフルコストの分析というのが基本計画検討会で出されていて、ここでも、例えばコストの問題、フルコストというか、育成コストも織り込んで考えないと、自治体の中に専門性が位置づかない。こうしたことも指摘もされておりますし、そういった点で改めて、窓口業務の委託の件についてですけれども、どんな形で委託しようとしているのか。

 今言った中では、よく見えないのですね。例えば、地区館でいきますと、二人の方で運営をしていくと、委託と、この関係をどうやっていくのか。そのあたりのところ、もう少しご説明をいただきたい。これは再質問をいたしますので、よろしくお願いします。



◎地域振興部長(秋元憲君) (説明員)

 私からは、赤羽しごとコーナーにかかわる二点の再質問にお答えをいたします。

 まず移転の時期でございますが、これは議会にもお示ししました北区基本計画2005の素案におきまして、前期計画ということでお示しさせていただいているところでございます。

 相談員の件ですが、これは赤羽会館内に設置したときの、ハローワークとの協議の内容で、施設管理等のために、私どもの産業振興課にありました内職相談を赤羽会館のしごとコーナー側のほうへ移させていただきました。高架下に移転後につきましても、同様の形で相談員等につきましてはハローワーク、それから端末の設置等の経費等につきましても、ハローワークのほうの負担でという形で今後も考えてまいりたいと思っております。



◎子ども家庭部長(阿部竹司君) (説明員)

 保育園の調理の委託についてのご質問でございます。

 突発的な対応ということでございますけれども、基本的には、毎朝打ち合わせをする。その中で栄養士と、受託先の責任者と申しますか、そこと十分に打ち合わせをしておく。仕様の中でも、そういったケースにも対応できるような形で、子どもたちの体調が変化しやすいようなことも含めまして考えていきたいと考えております。



◎教育委員会事務局次長(高島一紀君) (説明員)

 私のほうから、三十人学級と図書館の問題についてお答え申し上げます。

 まず、三十人学級でございますが、三十人学級につきましては、そもそも都の考えが、先ほど議員がおっしゃいましたように、生活集団としての集団を非常に重視するという基本的なスタンスを持っているところでございます。したがいまして、北区といたしましても、他区の動向等を十分見極めつつ、時期を適切に見極めて対処してまいりたいと存じます。

 二番目の図書館の窓口業務でございますが、図書館業務につきましては、議員ご指摘のとおり、窓口業務を通じての様々なノウハウの獲得、あるいは職員の資質の向上については、非常に重要なところがございます。しかしながら、お客さんのニーズを把握する方法、あるいは区民の方のニーズを把握する方法、職員を育成する方法が、それだけかと申しますと、様々な方法がございますし、さらに、今後の図書館につきましては、貸し出しだけではなく、地域と一体となった様々な事業を展開するという新たな方向を考えております。

 基本的には、窓口業務といたしましては、定型的な返却ですとか貸し出し、登録、予約受付業務、そういったことですとか、データ入力等の作業を委託する予定でございますが、これにつきましては、所管の文教委員会で、さらに詳しくご報告する予定でいるところでございます。



◎企画部長(谷川勝基君) (説明員)

 私からは、自治基本条例の関係についてお答え申し上げます。

 ご案内のとおり、協働の推進、あるいは共に公共サービス等を担っていこうという新たな公共の推進という観点に基づきまして、様々な自治体におきまして、こういった方向性、基本方針を示すような条例が制定をされてきてございます。私どもも、今後とも、これまでの経験も踏まえ、さらなる実践も加える中で、十七年度検討し、その結果を踏まえながら、今後の方向を見定めてまいりたいというものでございます。



◆十二番(本田正則君) 

 時間もだいぶ経っておりますので、あとは所管とか決算委員会でやっていきたいと思います。

 終わります。



○議長(大畑修君) 

 議事の都合により休憩します。

   午後一時休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   午後二時開議



○副議長(尾身幸博君) 

 休憩前に引き続き会議を再開します。

 質問を続けます。

 六番 小池 工さん。

   (六番 小池 工君登壇)



◆六番(小池工君) 

 私は、自民党議員団を代表して質問をいたします。

 少子高齢社会に対し、北区においても対策を種々積極的に講じてきているものの、その傾向はますます深化しています。また、人口減少経済下における種々の対策も、国の動向の中で有効に作用しているとは言いがたいものがあります。

 現在は、地方自治をめぐる第二次自治体改革の渦中であり、今後の二十一世紀の四半期のあり方を、つまり、二十一世紀の政策展開に向けた基盤づくりへの重要な時期に際し、今後の政策展開に大きく左右する基本計画2005、経営改革プラン、次世代育成支援行動計画の重要計画を中心にして、問題提起をいたします。

 少子高齢社会、人口減少経済、右肩上がり経済の終焉下では、特に基本計画、経営改革プランの展開においては、行政に加え、町会・自治会はもとより、NPO、企業等のそれぞれの持つ手だてや空間を活用するために、行政がコーディネートすることにより、公共空間の広がりを新たにつくり上げ、公共サービスを広く提供することが必要です。そのために、今、諸領域の中のあらゆる諸組織との協働化を図りつつ、行政は調整役、基準づくり、かじ取りへと、その役割を収斂する中で、区民福祉向上を目指さなければなりません。こうした観点から、行政のスリム化は避けられません。

 と同時に、地域経営改革では、人口減少経済、地域経済システムの再構築という時代背景を受け、上記の各組織の機能的融合を図る仕組みの再構築を、いわば新しい公共をつくる地域での仕組みづくり、いわゆるコミュニティの再構築を意識しなければなりません。

 また、次世代育成支援行動計画においては、特に全国とは傾向を異にする都市の少子化対策では、家庭の中での専業主婦を選択した立場や、子どもを産みたくはないが、ほかの子どもへの負担をかけざるを得ない層なども含めた男女共同参画の政策展開や、各世代が参加することができる、社会全体で支える社会づくりの視点を踏まえた行動計画が必要であります。

 こうした概括的な問題意識を持ちつつ、以下、質問をいたします。

 一、基本計画2005・経営改革プランの策定の各論について

 自治体経営改革は、自治体経営あるいは地域経営の視点に立ち、行うべきであります。ガバナンス改革であります。そのためには、一方の行政機構の経営改革、他方の自治体・都市経営、いわば地域経営改革における仕組みの改革を両輪のごとくかみ合わせて進めることが重要であります。この両輪を述べる意義は、既に個人質問時点で指摘したように、ガバナンス論の発生起源に根差しております。つまり、市場原理に依拠した公共管理を説くNPM論に対し、ネットワーク・相互調整・交渉を原理とするガバナンス論は、行政の組織を流動的で開放的な政策ネットワークの中の一要素と位置づけ、これにより行政組織か市場かという対立を相対化するところに特徴を持つということであり、この視点を十分に踏まえた上で、相互の補完性をつくり上げることが必要であるということであります。

 これに対する認識と見解をお伺いいたします。

 一方の、行政機構の改革の必要性は、新たな時代背景の中で、公共サービスの提供が、平準化、多様化、専門化、公設民営化、民営化の多要素を取り込みつつ提供する傾向をあらわし、並行して公共機関が調整役、基準づくりなどへと役割を変化させつつあることなどにより、公共サービス提供を行政に限定する意味の希薄化、民間の能力向上などの状況が一層深く進化しつつあります。

 こうした状況下で、二〇〇一年の政策評価法が登場した現下、行政の役割、つまり、基準づくりを一層地域的に焼き直し、新しい公共圏の確立を目指すものとしなければなりません。また、二〇〇三年に、地方自治法の改正で、公共サービスの民間開放が容易になり、以前の自治体の出資団体などに限定した管理委託制度から、民間やNPOを含めた幅広く担える指定管理者制度へと制度改正が行われ、二〇〇六年九月までに指定管理者制度へ移行することになっています。

 そこで、経営改革プランの中で、外部化の基準は何か。外部化が住民サービス向上に不可欠な理由。財政健全化も含め、何を再構築しようとしているのか。指定管理者制度導入などを含め、今後の公共サービス提供での北区の特徴、特色、独自性について、見解を伺います。

 他方の、地域経営の仕組みづくりの必要性は、基本計画2005・経営改革プランにも問題意識はありつつも、出張所再編を機に、NPOなどの領域への仕組みづくりに特化する傾向となり、ボランティアセンターは開設されましたが、これらが地域の支え合いづくりの中でどのように位置づいているのかという総体的な地域経営の再構築の姿・形が不鮮明なまま、現在に至っているのではないでしょうか。

 また、この間出されてきた各分野での支え合いの仕組みづくりの総合化が立ちおくれた結果、いわば新たなコミュニティの再構築の立ちおくれに帰結しているのではないかと考えざるを得ません。

 基本計画2005・経営改革プランは、一方の行政改革に加え、地域経営改革の仕組みづくりである、新しい北区の地方自治の今後の姿・形を指し示す基本方針を他方に構想していなければなりません。

 したがって、地域の支え合いの仕組みの再構築に向けた基本方針のヒントはあるものの、具体的基本方針が見受けられないと思える中で、今後の行政の総合化へ向けた飛躍としての総合戦略本部の動きと連動せず、地域振興室のありよう、位置づけも不明確のまま推移しているのではと不安を感じております。

 そこで、この立ちおくれとの評価、認識に対する見解を伺います。

 素案の中で、基本計画2005には、「区民主体の福祉コミュニティ」(三十四ページ)、「子どもをあたたかく育む地域社会づくり」(四十九ページ)に見られる地域経営の縦割り行政の弊害ともいえる現実が見られます。行政の総合化とはどういうことなのか。計画上、縦割り的計画を重点戦略と統一的に整理できないものなのか、整理できれば進行管理もうまくいくのではないかとも感じております。

 そこで、経営改革プラン素案の六ページ、そして十二ページの、キーワードと思われる「区民が供給者・需要者的立場としての顔」「自治基本条例・区民参画条例の制定」の共通の問題意識が、新しい公共の再構築への視点と認識、評価をしております。

 この問題意識からして、経営改革はもとより、従来の諸組織の再構築を図るべく、新たな地域経営に向け、大胆に踏み出すべきであります。この点から、行政の総合化、地域振興室のあり方を含め、地域経営の再構築を検討すべきであります。

 経営改革は、自治体・都市経営の改革であり、新たなガバナンスづくりを一方の目的としない限り、未完とならざるを得ません。

 そこで、これまで述べてきた諸点に解決への糸口を見出させしめると思われる福岡市、北九州市の例を紹介いたします。

 福岡市は、市政経営戦略プランの中で、政策推進プランで重点的に取り組む施策や事業を厳選し、今後の財政運営の指針となる財政健全化プランにより、将来にわたる財政の健全性を確保し、行政経営改革プランにより、行政の仕組みや手法、発想を抜本的に改革し、事業を効率的、効果的に進め、相互の連携を高めて市役所改革を推進しようとするものであります。そして、これの実現方策として、コミュニティの自律経営の考え方を中核に据え、戦略的な都市経営を推進するとしております。

 平成十六年度から十九年度の四年間の行政経営改革プランでは、コミュニティの自律経営について以下のように述べています。「地域のことは地域が決めるという理念のもと、防災・防犯、子育て、健康・福祉、環境など、市民一人ひとりがみずからのコミュニティの身近な課題や事柄に主体的にかかわり、その解決に向けて、コミュニティが継続的、計画的に運営されていくことが、コミュニティの自律経営です」と述べ、自治都市の実現に不可欠、地域の活性化との認識を示しています。そして、これに基づき、地域経営の姿に照らして、行政もみずからの役割をシフトすることが必要とし、コミュニティに対する行政のあり方の転換を図るべく、「校区住民が主役となって小さな自治をはぐくむことを支援する、校区を起点とする行政への転換」とし、校区に自治協議会、区役所にコミュニティ支援部門、公民館を中心に支援するというものであります。

 また、北九州市では、保健福祉の高齢化社会対策部門計画として、一九九三年、北九州市高齢化社会対策総合計画(平成五年から十七年度)の中で、「地域住民による福祉活動、住民交流や生涯学習活動の拠点として、小学校区単位に市民福祉センターの整備」を起点に整備が始まり、その運営の中で、自治会、婦人会、老人クラブ、校区社会福祉協議会、PTA、民生委員など多くの地域団体から構成されたまちづくり協議会が受け皿となり、維持管理が委託されているとのことでございます。今後は、地域コミュニティの再編、新たな包括的地域経営主体の創出、市民福祉センターの名称変更・運営の弾力化、まちづくり推進課の組織改正・校区担当者制度の導入が課題とされています。

 新たな包括地域経営体は、二〇〇二年四月のまちづくり協議会を母体とし、社会福祉協議会との融和が図られ、その下に設置された七つの部会、コミュニティ、広報、ふれあいネットワーク、防災推進、地域交流、保健福祉、総務、環境部会に、既存の地域団体が吸収、位置づけられることとなりました。それにより、会計の一元化と透明性、団体相互の理解が進み、役員の重複が避けられ、機能的な活動が可能となったということであります。

 これらは、都市経営と地域経営の仕組みづくりともいえる小さな自治の組み合わせであり、ローカルオプティマム、補完性の理論の実例ともいえましょう。

 この例からも、都市経営とコミュニティの再構築を両立することは、今後の地域経営を軸とする都市経営の共有化された認識ではないでしょうか。行政がコーディネートするための、地域経営を託すべき主体形成の構想化が不十分な事態は克服しなければなりません。新たなる地域経営は、行政機構の再編と連動・協働させてこそ、厚みのある相互補完的な、かつ自立的な組織となり得るものではないでしょうか。

 そこで、福岡市、北九州市の評価、生かすべきことは何かについて、見解を伺います。

 また、さきの第一回定例会予算特別委員会補足質問で提案した、自称「小池プラン」、地域・地区支え合い協議会(仮称)は、既に関係部署にメモ化したように、三大戦略の地域版であり、地域支え合いに向けた諸組織の再構築案であり、新たな公共の再構築といえるのではないでしょうか。

 上記の二市の実践例により、補強すべきは多くありますが、その目的は、1、行政のスリム化、総合化、スピード化と補完性の原則の適用。2、支え合いを地域の中からつくり出す。3、現行諸組織を戦略本部へと一元化する。4、事業の総合化と再構築。5、職員の意識改革であり、問題意識は基本計画・経営改革プランとほぼ一致しております。基本計画2005・経営改革プランには、ただ具体的提案がないだけではないでしょうか。

 また、自称「小池プラン」は、今後の経済傾向を踏まえ、地域経済の活性化の視点より、地域経済論と一体的にとの問題意識から、地域通貨的なスタンプ事業の展開も提起しております。

 そこで、これまでの討論を踏まえ、自称「小池プラン」の行政機構の再編成上及び地域経営の再編上の有効性について、その後の検討も含めた評価について、見解をお伺いいたします。

 二、都市における次世代育成支援行動計画の各論について

 二〇五〇年以降は人口が半減し、三〇〇〇年には日本人は八十三人になるという人口予測をご存じでしょうか。現在まで未婚率の上昇への有効な対策が講じられず、全国的には保育・育児対策に重点化傾向を持つ少子化対策を踏まえながらも、しっかりと都市における諸傾向に注視しながら、次世代育成支援行動計画をつくる必要があるのではないでしょうか。

 北区での中学生までの入院費支援策は、少子化対策の出発点で不可欠である、子育て負担軽減の先駆的政策であると評価するものでありますが、これを踏まえつつ、一層の積極的な政策展開が必要であります。

 現在の少子化対策の中心をなす少子化対策プラスワンでは、その主体を国、自治体、企業、親の四者による分担論に限定した政策を展開しております。少子高齢時代の中で、都市における次世代育成支援策は、現状の限定された領域に限定することなく、老若男女、世代共生の社会全体の視点で進めるべきであります。

 特に、札幌、東京、名古屋、京都、福岡などの少子化の背景、原因、対策、課題を実証的に探ってきた都市部における調査傾向の中から、現状の次世代育成支援対策推進策の不十分性を以下のように指摘しております。

 それは、1、社会全体の発想が乏しい。対策主体に、未婚者、既婚者でも子どもを産まない層が除外されている。その原因の論議不足、次世代育成の主体論がない。行政、企業、産んで育てる親、子育て支援サービスを提供している事業者や、NPOや、民間団体の四者にとどまっている。2、子育て支援を、子どもを持つ人々の第一義的な責任としており、未婚率増大に伴い、増加する子育てしない人々の子育て責任の回避をしている。3、少子化進行の二大原因である未婚率の増大、既婚者の出生力の低下への目配りが弱く、原因除去の発想が出ていない。親との同居で四十歳代独身層や、子どもを産まない夫婦層が、次世代育成支援とは無関係なままとなっている。少子化対策が保育と育児に収束する限り、社会全体の対応は難しくなるのではないか。4、世代内、世代間の不公平感が増幅している。5、子育てにかかる経済的負担への社会的支援の配慮にも乏しいのではないか、などが指摘されております。

 こうした問題意識にほぼ立ち、答申された、二〇〇二年三月、「札幌市少子化対策答申」を加味し、次世代育成支援地域行動計画を策定したと思われる札幌市では、以下のような「現状と課題」「基本的な視点」「まとめ」としております。

 まず「現状と課題」では、1、保健・医療・福祉の連携により、母親及び乳幼児等の健康の確保、増進。若い世代の健全育成の環境づくりと男女がともに子育てを担う意識啓発。2、子育て家庭を地域社会全体で支え合う意識醸成と子育て支援システム。3、子どもの調和のとれた人間へ向け、体験を成長段階に応じて豊かに積み重ねる。4、子どもを取り巻く環境の深刻さから子どもを守り、利益を最大限尊重させるよう配慮することが必要である。5、子どもを安心して産み育てるため、住環境の充実、安全で快適に暮らせるまちづくり。

 そして「基本的な視点」では、1、子どもの視点。2、次世代を育成する長期的な視点。3、社会全体で支援する視点。

 そして「まとめ」の中では、「この次世代育成支援策をより効果的に推進するためには、既婚・未婚、子どももいる・いないにかかわらず、世代を超えたすべての人の将来にわたる重要な課題と認識し、経済的負担など子育てにかかわるさまざまな負担を社会全体で共有し分担し合う方法や、新たな枠組みを検討していく必要があります。」と結んでいます。

 基本計画2005素案には、少子化の進行の背景として、P4、二、「子ども」・かがやき戦略の中で、未婚率の上昇の視点が述べられていますが、北区次世代育成支援行動計画の基礎資料とされる「区民意識・意向調査」や「北区子育て支援に関する区民意向調査」でも、上記のような視点を踏まえた調査が見受けられないのではないでしょうか。

 つまり、都市部における少子高齢社会は、男女共同参画も含め、すべての老若男女共生社会への発想が必要であります。少子化対策プラスワンでは、「老若男女共同参画社会」が初めて使用されております。高齢者、中年、若い人、そしていかなる層も含めた支え合いであります。この行動計画においても、介護保険で経験を経ている社会全体で支え合うという視点が必要ではないでしょうか。少子化対策は、地方分権時代の試金石であります。

 そこで、都市部である北区は、策定に当たり、以上の新たな指摘点の評価、これを踏まえて地域社会づくりにどう教訓化するのか、見解を伺います。

 三、電子調達サービスについて

 電子調達は、入札情報提供、入札参加資格審査申請、入札をインターネットを通じて行い、利用者の利便性の向上、自治体の負担軽減、入札の透明性・公共性を確保するものとされています。そして、このサービスを行うために、東京都及び都内の自治体が共同して電子自治体を実現するために編成した、東京電子自治体運営協議会において開発しています。北区においても、導入条件の整備のため、契約事務の整理が必要であり、検討されているようであります。

 電子調達サービスは、事業者や行政においても、メリット、デメリットがおのおの指摘されていますし、特に関係業界からは不安の声が多く聞かれています。

 そこで、導入スケジュールについて、契約事務の見直しについて、区内業者の育成の観点から、これをどう担保しようとしているのか、見解を伺います。

 四、以上の各課題の個別問題の諸点を受け、基本計画2005・経営改革プラン、次世代育成支援行動計画の策定に当たり、以下の諸点についての総括的見解を求めます。

 社会の構造変化の実像は、量から質へ、そして標準から多様へ変化しつつある中で、社会や公共の役割を今後どう担うかを考えていく必要があります。人口減少経済の中で、特に地域経済システムの再構築は不可避であり、これを踏まえた二十一世紀の新たな自治体経営づくりへ向けた発想が必要であります。

 経営改革プランと基本計画は、一体的な経営改革、地域経営改革でなければ意味がありません。また、都市における次世代育成支援行動計画は、社会全体がかかわりを持つ視点が必要であります。これを踏まえ、少子高齢、人口減少経済の時代に向け、これまでの政策展開の中で、1、基本計画2000の政策の効果と教訓。2、基本計画2005の現状認識と政策選択について。3、今後の北区少子化政策方針上の次世代育成支援行動計画の位置づけ。4、地域で支え合う仕組みづくりを基本計画2005・経営改革プランの中でどう進めていくのか。

 見解を伺います。

 五、浮間地区における以下の現状の諸課題について、基本計画の中や今後の計画の中でどう位置づくのか、見解を問うものであります。

 1、浮間地区教育環境整備協議会のまとめについて

 八月六日、全町会・自治会長連名による要望書が浮間地区町自治会連合会より、区長、教育長あてに提出されました。これは西浮間小学校を浮間二丁目少年運動場及び遊び場へ移転・新築との七月一日開催された協議会の結論を受けて、地区を挙げ要請されたものであります。また、西浮間小学校は、把握されているとおり、昨年以上に厳しい状況であります。

 そこで、今回の西浮間小学校をめぐる要望、直近の西浮間小学校の現状に対する対策について、見解を伺います。

 2、旧松澤家・古民家の事業展開に向けてについてであります。

 先ごろ北ケーブルテレビでも放映されました、夏の疫病や悪いものをおはらいすることを趣旨合いにした「まんごうり」という浮間の七月の行事を含め、古民家の今後の運営、事業展開について、KPS、いわゆる古民家パートナーシップを中心とする運営形態の中で、地元が直に持つノウハウについて、地元の参加について、見解を伺います。

 3、ことしの四月、浮間橋船着場の完成以降、周辺の河川防災ステーション整備の繰り上げの動き、浮間一丁目一番地での天然温泉の開発などの動向に注目しておりますが、北区都市計画マスタープラン2000では、周辺のアミューズメントエリアは、今後、遊・住・産のある新しいタイプのウォーターフロント空間の整備を目指すと構想しています。また、新河岸橋かけかえ事業を機として、川辺活用による親水ネットワークの整備も一層具体化しなければなりません。

 そこで、上記二課題の今後の展開について見解を伺うものであります。

 以上で質問を終わります。

 ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 小池議員の自由民主党議員団を代表してのご質問にお答えさせていただきます。

 自治体経営改革と次世代育成支援策の基本姿勢について、各論と総論を織り交ぜながら、さらには浮間地区の諸課題にも言及され、さまざまな角度からご意見、ご提言をいただき、ありがとうございました。

 それでは、順次お答えさせていただきます。

 初めに、自治体経営改革と次世代育成支援策の基本姿勢に関するご質問にお答えさせていただきます。

 まず、基本計画2005と経営改革プランについてであります。

 公共サービスの担い手が多様化しつつある現状を踏まえますと、自治体の経営改革は、自治体内部の経営改革と地域経営の改革を両輪にして進めることが重要であると認識しております。行政内部の改革は主に経営改革プランで、地域経営の改革は主に基本計画で、区民との協働により推進する事業を計画化しました。基本計画と経営改革を一体で推進することにより、北区におけるガバナンス改革を推進してまいります。

 次に、今後の公共サービスの提供のあり方についてであります。

 提供されるべき公共サービスの選択、すなわち、政策選択については、私の七つの公約を基礎に、三つの重点戦略プラスワンという形で明確にし、二十七の新規事業を含め、計画事業として素案でお示ししました。

 一方、公共サービスの提供手法については、経営改革の中で、費用対効果の向上が期待できるかどうかを基準に、外部化のわななどにも留意をしながら、外部化を推進してまいります。

 外部化の推進により、公共サービスの担い手を多様化することは、ニーズの多様化などに柔軟かつ迅速に対応する上で、有効に作用すると期待しています。

 また、外部化は、区財政の健全化のみならず、区民との協働の促進、区内産業と雇用の活性化などの面でもよい効果をもたらすように推進していきたいと考えております。

 次に、指定管理者制度の導入につきましては、受け皿となる団体の選定や団体の実績評価のために、評価指標をあらかじめ確立することが特に重要であると考えています。この指標を北区内における公共サービスに対する需要と関連づけることにより、ローカルオプティマム、個性ある地域ごとの最適水準を実現するための基準づくりの検討が可能になってくるのではないかと考えております。

 次に、「立ちおくれ」とのご指摘についてです。

 「子ども」「元気」「協働」の旧重点戦略推進本部を、「花*みどり」・やすらぎ戦略の新設に伴い、昨年十月再編成した際に、「協働」・ときめき推進本部と新重点戦略推進本部を統括する重点戦略総合本部を設置したのは、基本計画の改定も視野に入れ、行政の総合化を意図したものです。

 福岡市と北九州市の取り組みについては、外部有識者を交えた数年の取り組みが、ガバナンス改革という成果をあらわし始めたもので、政令指定都市の規模の自治体における貴重な先進事例と評価しますが、北区は北区なりに、重点戦略総合本部を軸としたそれぞれの本部を活性化する中で、立ちおくれとの指摘を受けることがないような具体的方針の確立に向けて、引き続き努力してまいります。

 次に、地域組織の仕組みづくりのご提案についてです。

 まちの組織を大きく再編することは、相当の覚悟を持って、十分な協議を丁寧に重ねることなくして、容易に実現できるものではないと考えておりますが、北区の地域コミュニティを活性化させるためには、各種地域団体に、団塊の世代も含め、若い世代が積極的に参加できる仕組みづくりが緊急かつ重要な課題であり、さきの九州の政令市のほかにも、足立区や世田谷区が試行錯誤をしていることも認識しています。

 小池議員の小池プランは、長期的な視点に立った貴重な提言であり、今後の調査研究への参考として受けとめさせていただきます。

 次に、都市における次世代育成支援行動計画の各論についてであります。

 厚生労働省が公表した「少子化対策プラスワン」の詳細な分析及び札幌市の次世代育成支援対策推進行動計画素案における基本的な視点のご紹介をいただきました。

 現在策定作業を進めている北区次世代育成支援行動計画につきましては、その骨子案を今定例会の所管委員会にご報告させていただきますが、少子化対策としての次世代育成支援は、社会全体としての取り組みが必要であると認識しております。そのためにも、国、都道府県、市町村と企業がそれぞれ行動計画を策定し、それぞれの役割を果たしながら、次世代育成の推進を図っていくことが重要であります。

 制度的な問題や財源問題など、国、東京都での対策が必要なものも数多くありますが、基礎的自治体としての北区としては、「区民とともに」の基本姿勢のもと、区民の皆さんとともに地域ぐるみで子育て支援に取り組むことが必要であり、それが社会全体の支え合いにつながっていくものと考えております。

 区民との協働による地域での子育てや子育ちへの支援の仕組みづくりを、コミュニティづくりの新たな契機にしてまいりたいと考えております。

 次に、電子調達サービスについてお答えいたします。

 最初に、導入スケジュールの予定です。

 東京電子自治体・共同運営協議会のスケジュールによりますと、ことしの十一月に事業者登録の詳細が発表され、十二月一日からインターネットにより事業者登録の受け付けが始まります。そして、平成十七年四月一日に入札情報の提供が開始される予定となっております。

 電子入札システムは、平成十七年四月一日から稼働することになっておりますが、北区では、導入に当たり、契約事務の見直しが必要であり、平成十六年度から十七年度にかけて検討してまいります。

 したがいまして、北区の電子入札の導入は、平成十八年度の半ばを目途としております。導入に当たっては、試行などを繰り返しながら、段階的に拡大していきたいと考えております。

 次に、契約事務の見直しについてです。

 電子調達は、ITの便益性を活用して、行政サービスの質的な向上を実現するものでありますが、それには契約制度の改善が必要となります。そのため、庁内に検討会を設置して、現場説明会の廃止や、予定価格の事前公表などの契約制度の見直しを行い、一層の相乗効果を図ってまいりたいと考えております。

 次に、区内業者の育成についてお答えします。

 電子入札を導入することにより、全国の事業者が北区に殺到するというようなことは決してありません。入札参加業者に住所要件等を付するなど効果的な入札方法や、指名入札においては地元業者に配慮するなど、地元の産業振興に努めてまいりたいと考えております。

 また、事業者の皆様には、パソコンや電子証明の取得など、初期的投資に目を奪われることなく、ライフサイクルコストとして、広い視野と長い期間でとらえていただくよう、ご理解をいただきたいと思います。

 基本計画2000は、計画事業数百十七、計画事業費千四百二十七億余を計上し、平成十二年三月に策定いたしました。以来現在まで、若干の未着手事業等もありますが、二回の中期計画の改定を経て、基本計画に定めます北区の将来像を実現すべく、全庁一丸となって計画の進捗に努めてまいりました。

 現在、新基本計画の改定作業中であり、先日、その素案をお示ししたところでありますが、これまでの基本計画2000の進捗状況等を踏まえた上で、区民本位の魅力あふれるふるさと北区を実現するための、新たな基本計画の策定に全力を尽くしてまいる所存です。

 また、基本計画2000を策定後、基本構想策定の際に課題として認識した少子高齢化は、高齢化率が二〇%を超えるなど、一層進行する状況を見せています。また、地球温暖化などの地球規模の環境問題に対しては、さらに的確な対応が求められているとともに、地域社会における安全・安心への関心は、より高まりを見せている現状となっています。

 一方、長期にわたり低迷を続けた日本経済は、最近はようやく回復の兆しを見せ始めたものの、大幅な税収の増は見込みがたいとともに、地方分権の基礎となる財政基盤の確立についても、三位一体改革を初めとした国の動向などはいまだ不透明な状況です。

 このような状況のもと、経営改革プランの着実な推進に努めながら、限りある資源を有効に活用し、基本姿勢と三つの重点戦略プラスワンに基づき、重点的、総合的な施策の展開を図ってまいります。

 具体的には、特別養護老人ホームの増設など少子高齢化に伴う需要や、小中学校の改築を初めとした公共施設の更新需要などの北区が直面するさまざまな課題に対しまして、積極的に対応し、区民の皆さんの期待にこたえてまいりたいと考えております。

 次に、次世代育成支援行動計画の位置づけでございますが、この計画は、「子ども」・かがやき戦略を推進するための北区における子育て支援の総合的な行動計画として策定し、新たな基本計画2005にも反映して、着実に推進してまいります。

 また、北区の最大の課題である少子高齢化に積極的に取り組み、山積するさまざまな課題を解決し、そして区民本位のふるさと北区を実現していくためには、区民の皆さんがみずからその課題を理解、認識した上で、解決に向けて主体的に取り組んでいくことが、何より重要であると考えます。

 現在まで、区におきましても、「区民とともに」の基本姿勢のもと、区民の皆さんとの連携を強化しつつ、協働の基盤づくりに取り組んでまいりました。

 新基本計画におきましても、コミュニティビジネスの推進など、地域経営の視点を取り入れた事業に取り組んでまいりますとともに、さらにさまざまな分野において地域で支え合う仕組みづくりを実現すべく、検討を行ってまいりたいと考えております。

 次に、浮間地区に関する質問にお答えします。

 浮間一丁目付近では、河川防災ステーションの拡張工事と船着場を平成十五年度に整備し、平成十六年七月には、水防資機材であるテトラポット、割り栗石等を備蓄しました。平成十七年度には、国土交通省と北区共同により、河川防災ステーションに河川情報施設を兼ね備えた水防センターを整備する予定であります。

 なお、まちづくりについては、周辺の開発動向を踏まえつつ、都市計画マスタープランの目指しているアミューズメントエリアの一環として、東京都等と船着場周辺整備の検討を進めてまいります。

 次に、新河岸川沿川整備でございますが、新河岸橋からアミューズメントエリアまで新河岸川左岸管理用通路の構造等を検討し、東京都と調整を図りながら、バリアフリー化、街灯の設置や沿川の緑化等、避難・救援ネットワーク化を進めたいと考えております。

 なお、新河岸大橋では、橋の下流側に、今年度、斜路つき階段を設置いたします。また、新河岸川かけかえ事業の平成二十年度完成に合わせ、橋梁上部から新河岸川管理通路へ連絡するスロープを設置してまいります。

 以上、お答え申し上げました。

 本日いただいたご意見、ご提言を踏まえ、区政のさらなる充実に努めてまいりたいと存じます。ありがとうございました。



◎教育長(高橋哲夫君) (説明員)

 私からは、浮間地区の教育に関するご質問にお答えをいたします。

 浮間地区教育環境整備協議会では、昨年から検討を重ねた結果、西浮間小学校の児童数の増加に対応した校舎の整備が緊急の課題であり、校舎の老朽化や環境などから、移転が望ましいという方針がまとまりました。

 町会・自治会長の方々からいただきました要望書も、同様の趣旨と意向であり、教育委員会といたしましては、西浮間小学校の課題を重く受けとめ、ご要望等を十分参考にしながら、児童にとってよりよい教育環境が一日も早く整備されるよう、取り組んでまいりたいと考えています。

 また、現在の児童数推計値によれば、西浮間小学校では、平成十九年度にさらに一学級が増加するものと見込まれます。校舎全体についての構想、計画の動向と並行しながら、児童数の推移を注意深く見守り、当面は、現状改善のため、でき得る限りの配慮を行っていきたいと考えております。

 次に、古民家の今後の運営・事業展開の中で、地元が持つノウハウと地元の参加についてお答えいたします。

 浮間地区の民俗行事については、平成五年から二カ年かけて調査し、「北区史 民俗編」にまとめたところです。しかしながら、民俗行事を実際に再現し、体験事業として実施するには、長年歴史の中で培われたノウハウやマンパワーが必要不可欠と考えております。したがいまして、体験事業の実施に当たりましては、地元の古老や民俗行事を継承している人たちへの聞き取り調査や、事業へのご協力をお願いしていく予定です。

 また、古民家パートナーズシップ(KPS)は、仮称北区ふるさと農家体験館におけるさまざまな体験事業を行う際のボランティアの組織です。組織は一年更新で、毎年新規メンバーの募集を行う予定ですので、地元の方々の積極的なご参加とご協力をいただきながら、幅広い活動を展開してまいりたいと考えております。

 以上、お答え申し上げました。



◆六番(小池工君) 

 どうもいろいろとご回答いただきまして、ありがとうございます。結構個別に質問をしたんですけれども、答弁を聞いておりますと、かなり関連づけながら、総合化していただいて答弁されているなというふうに実感をしております。

   (副議長退席、議長着席)

 ですから、議論をここでするとかしないとかということではなく、特に指摘をいたしました「立ちおくれ」というのは、おこがましい意見ではございましたが、ただ、一番基本的な視点である「区民とともに」の協働というところの具体的な政策というか、そのものが、今の質問からしますと、地域経営は基本計画だというところからいたしましても、なかなか見えてきていない。それがどういうものなのかなということを評価しまして、「立ちおくれ」という言葉を使わせていただきました。

 これは一緒になって頑張っていこうという意味で、政策そのものを否定するとかという意味では全くありません。むしろこういうところに視点を当てながら、どう協働化をするのが一番いいのかなということについての具体的な問題意識でございます。

 したがいまして、答弁のところにも、「総合戦略本部をつくったのは、総合化を意識して」というようなことの言質は、今までいわゆる追ってきた中で、一歩前進してきているのかなというふうに私は答弁の中で受けとめさせていただきました。

 そういう点で、まんざら立ちおくれという評価も合っていなくはなかったのかなということで、自己満足しているところでございますが、いずれにいたしましても、この問題は、長期的な視野の上に立ちながら、行政サイドも三大戦略を三年ぐらいかけて位置づけましたね。二〇〇〇年に基本構想が出て、基本計画で五つの重点ビジョンにまとめ上げ、それを二〇〇二年の基本計画の中で三大戦略にし、それから二〇〇四年の中で改めて総合戦略本部をつくってきたという一連の経過がございます。その経過を受けとめながら、一層協働化という問題意識を頭上に上げながら、区民の皆さんと一緒にやろうという問題意識がございますので、その都度私も問題提起をしていきながら、厚みのある区政、そして地域経営づくりに努力してまいりたいなというふうに思っております。

 そういう点を申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(大畑修君) 

 四十二番 福田伸樹さん。

   (四十二番 福田伸樹君登壇)



◆四十二番(福田伸樹君) 

 私は、民主党・区民クラブを代表し、大きく三点について花川区長並びに高橋教育長に質問いたします。

 教育先進都市についての第一の質問は、多様な教育形態を目指してであります。

 現在の学校教育やその指導方法についていけない、いじめ・暴力などが原因で不登校になってしまった、でも友達をつくったり、勉強したり、いろんな経験をしたいという子どもたちの自分らしさ、可能性を引き出すためのフリースクールが全国に広がりつつあります。

 この北区においても、「東京シューレ」というフリースクールが、一九八五年、東十条に開設をされ、現在では、都内三カ所、王子、大田、新宿で運営をされ、ここには六歳から二十歳までの子どもたちが合わせて二百人が通っているそうです。また、シューレ大学に三十一名、ホームシューレには親子合わせて約三百二十名の方が所属をしております。

 東京シューレの指導方針は、学校に行く行かないに関係なく、自分らしさを大切に、学び、成長していくことを目的とし、一日の過ごし方も、周りの大人が勝手に決めるのではなく、自主的に決め、プログラムや行事についてはミーティングの中で決めているそうです。その豊かな活動と裏腹に、運営面では大変厳しい状況にあるようです。

 先日、東京シューレの方と懇談する中で、以下の問題点が指摘をされました。

 ?東京シューレなどのフリースクールとの情報交換や交流を強めてもらいたい。?近年、東京シューレでは、軽度発達障害の子どもたちに対する特別支援教育も行うようになり、そのスタッフを確保することも含め、財政的支援を求めたい。?フリースクールは学校として認められていないため、奨学金制度や通学定期券の発行制度がない。本人や家庭を支援する福祉の仕組みをお願いしたい。?東京シューレの活動に対する正しい理解と、理念や施策において教育の多様性=実施主体の多様性も含めて実現してほしい。?東京シューレでは、在籍校に復帰しなくても、高校、専門学校、大学に進学する実績があるので、学校や教育委員会に保護者から不登校についての相談があった場合、東京シューレを初めとするフリースクールや親の会を紹介するなど、その連携を強めてもらいたい。?構造改革特区により、NPO法人が学校を設立できるようになり、教育の多様性が広がったことをとらえ、北区の廃校等を活用した新たな学校を設立できる体制を整えてもらいたい、などの考え方が示されました。

 民主党・区民クラブは、東京シューレと同様な取り組みを行い、韓国のソウル市から公的支援を受けている、ソウルにあるハジャセンターをこの七月、視察をしてまいりました。この視察では、延世大学のキム・チャンホ教授を初め、ハジャセンターのスタッフの方々から、設立経緯や活動状況及び施設の視察などをさせていただきました。

 その内容についてご報告させていただきます。

 韓国では、九〇年代後半から中高生の自退生(この自退生とは、みずから学校をやめた子どもたち)が急増し始めました。その背景の特徴としては、大卒と非大卒の賃金、社会的地位の格差は歴然とし、そのため、九九%が高校に入学し、約七割が大学に進学するという、極端な学歴偏重、激烈な受験競争、画一的な教育システム、権威主義的学校形態の矛盾が顕在化していました。この当時の若者は、八〇年代の韓国民主化運動と高度経済成長のはざまの中で、旧体制、旧制度を受け入れることができず、自退生が急増したようです。

 そんな社会情勢の中で、九九年十月に、ソウルにほど近い居酒屋などが入っている雑居ビルで火災が発生し、約百五十人の死傷者を出しました。その多くの犠牲者が未成年でありました。この大惨事で若者の実態が明らかになり、市民や行政関係者も若者の健全な居場所をつくるのは社会の責任と痛感するとともに、軌を一にして、延世大学の社会学者、チョン・ハン・ヘジョンさんの若者の自立と社会参加を支援する施設設立構想と協働して、七〇年代に建てられた勤労青年会館を改装して、九九年十二月、ソウル特別市青少年職業体験センター、愛称「ハジャセンター」が開設されました。

 「ハジャ」とは、「やってみよう」という意味で、やりもしないであきらめたり、机の上だけで勉強するのではなく、体験を通して社会とつながりながら試行錯誤し、新たな自分をつくり上げていくことを目的としています。

 主な対象は十三歳から二十四歳の青少年で、現在、約二百名の子どもたちが登録して、通所しています。そのうち、約二割が自退生、脱学校生です。

 施設内容は、地下一階地上三階、この中には、講堂、フリースペース、ダンススタジオ、音楽スタジオ、レコーディング室、イベントホール、展示ホール、図書室、インターネットカフェ、ディスコや演劇ができるホール、グラウンドなどで構成されていました。

 部屋の使い方などは子どもたちとスタッフの方々との話し合いで決められ、大変開放的施設となっていました。それぞれの部屋から子どもたちの活動の息吹を感じることができました。この日も何人かの子どもたちが通所し、年のころ十四、五歳の子がレコーディング室で自作の映画づくりをしていました。

 また、学校の授業でいえば教科に当たるものが、六つのファクトリーからなっています。?視覚デザイン科、?ファッションデザイン科、?ウェブデザイン科、?ビジュアルデザイン科、?ポピュラーミュージック科、?シビルカルチャーデザイン科からなり、この六つのファクトリーをさらに発展的に学んだり、研究することができるハジャコレジオ=自前の大学にも進学できるということです。これらを学ぶための費用は、月約日本円で五百円から三千円程度で、指導する先生は「バンドリ」と呼ばれ、第一線で活躍している方々だそうです。

 ハジャセンターの運営については、ソウル市から年間一億五千万円の委託費として、延世大学と利用者の会費、また活動の中からつくられた作品の販売や、センター内にある自動販売機を自主的に運営し、その収入などで運営をされています。また、ソウル市からいただいている一億五千万円の委託費の一部は、ハジャセンターを中心とした「ミンドゥルレ」と呼ばれる八カ所のフリースペースに、人数や活動内容、実績などを参考に予算配分をされていました。延世大、大学院のボランティアとしての支援も大きな力になっているといえます。

 今回の視察では、ハジャセンターで学んでいる三人の女生徒たちとも懇談する機会を得ることができました。この三人は、イラスト、映像、ファッションという分野をみずから選択し、将来、エキスパートとしてそれぞれの分野で仕事をしていく夢などについて話してくれました。また、私たちの質問に対し、例えば「自退生に対する周囲の目をどんな思いで受けとめてきたのか」では、「初めのころは親類、友人などは白い目で見ていたような気がする。ハジャに通うようになって、自分たちを信じてくれるようになった」。また、「ハジャセンターに通所するようになってどんな変化があらわれたのか」では、「なぜ勉強するのかわからなかったが、映像を学ぶようになって、表現力が豊かになったような気がする」「つらいときもあるが、達成感を感じるようになった」「人生設計、計画が立てられるようになった」「私が成長したことは、周りは感じているようだ」「ハジャはまだ認知度が低い」など、自退生になってしまったことを恥じることなく答えてくれました。

 私は、今回のハジャセンターを視察して感じたことを率直に申し上げたいと思います。

 ソウル市だけでも年間一万五千人の中高生の自退生が生まれている現実の中で、キム先生を初めハジャのスタッフの皆さんは、自退生は問題児ではなく、可能性を持った社会の担い手という意識のもと、低賃金で、場合によっては全くのボランティアで、カリキュラムの開発、各分野における専門家への講師の依頼、協賛企業の発掘など、「献身的」などという言葉で表現できないほどの活動ぶりでありました。また、行政も、こうした活動に対し、協働の立場から、公的資金の援助や、ハジャセンター内に代案教育センターを設立して、新しい学習システムの構築など、積極的に取り組む姿勢に感銘を受けた視察でありました。

 そこで、以下七点について区長及び教育長に質問いたします。

 一、花川区長は、選挙公約を初め、「北区教育先進都市を目指し」と言っておりますが、その内容について。また、教育委員会とのすり合わせはどのようにしているのか。

 二、韓国ソウル市のハジャセンターの視察状況について報告をさせていただきましたが、北区のフリースクールに対する施策と比較しながら、どのような感想を持たれたか、お答えください。

 三、不登校にかかわる課題解決のために、不登校対策室を設置しているが、その構成と開催状況について。

 四、平成十五年度の不登校の児童生徒は計二百二十九人と伺っています。その学校復帰状況について。

 五、文科省は、昨年の七月、教育支援センター、ホップ・ステップ・ジャンプ教室をNPOなどへ民間委託する考えを都道府県教育委員会などに通達したと伺っています。その後の動向及び北区教育委員会の対応について。

 六、全国にフリースクール等は四百カ所程度あり、東京シューレもその一つです。私は、学校適応障害を持つ児童生徒を指導しているこれらの施設は、見方を変えれば、公的教育の補完、公教育ではできないカリキュラムを設定しながら、子どもたちのまさに生きる力をつける指導をしていると考えます。こういったフリースクール等の存在をどのように認識しているのか。また、公教育の不備を肩がわりしているとすれば、東京シューレなどのようなフリースクールに対し、財政的支援、施設の貸与なども検討すべきと考えます。お答えください。

 七、チャータースクールについてであります。このチャータースクールとは、例えば教師や父母のグループがこんな学校をつくりたいというプランを地元教育委員会などに申請し、そのプランが承認されると、期限つきで学校開設の特別許可がおり、公的資金が投入されます。公的資金を受けて運営されている公立学校である以上、規制があり、結果に責任を持たなくてはなりません。一方、普通の公立学校のように画一的な規制に縛られることがありませんので、教える自由が実現できます。このチャータースクールについての見解をお伺いいたします。

 教育の第二は、お茶の水女子大学との連携についてであります。

 本年三月十六日、お茶の水女子大学と北区の間で、教育分野での連携を強めるため、相互協力に関する基本協定が締結されました。この協定の目的は、お茶の水女子大学教授陣を中心に、?児童生徒の理科・科学に対する教育活動、?理科学習プログラムの開発支援や実験実習の技術習得など教員に対する研修活動、?区民を対象にした科学の目を培う啓発活動や生涯学習支援活動を行うものです。また、区民参加による仮称北園・学びのまちづくり実行委員会によって、工夫と創造力を生かした学びの活動を行うことを目的としています。

 既に平成十四年から十六年度において、お茶の水女子大学の協力を得て、スーパーサイエンススクール、大学公開講座、サイエンス・パートナーシップ・プログラム、理科大好きスクール、学びのワークショップなどの事業が行われてきました。

 この九月の補正予算では、お茶の水女子大学の知的、人的資源を生かし、北区の教育環境向上を図るために、旧北園小の九教室の空調、給排水の改善とIT対応を図るために、三千九百五十六万円の補正予算が計上されました。このことについては評価をいたします。しかし、この補正予算の内容は、改修などのハード面にとどまり、仄聞いたしますと、実験器材等は旧北園小のものを使用するとのことです。恐らく、お茶の水女子大学としては、新たな実験器材や時代に対応した設備、子どもが興味・関心を抱くディスプレイなど、北区に期待を寄せていたのではないかと推測できます。

 先日、お茶の水女子大学の担当教員とお話しする機会がありました。この担当教員は、旧北園小との連携について、大学としても社会貢献と位置づけ、力を入れていきたいと考えている。設備面の問題については、お茶大として要望申し上げたが、財政面で難しいことがわかり、今後は詰めていきたいと申しておりました。

 お茶の水女子大学とは将来にわたり相互協力をしていく中で、理科離れが進む北区の小中学生を対象に、科学の実験や公開講座の開催、不登校児童に向けた教育や子育て支援など、地域貢献に期待が持てる施策であります。

 そこで、五点についてご質問いたします。

 一、お茶の水女子大学とこの間、協働して活動してきた評価と課題。

 二、備品等も含めて施設整備について、どの程度お茶の水女子大学と協議をされたのか。

 三、次代を担う子どもたちのために、教育環境の整備は必要不可欠であります。今後ますます実験のための備品の充実が求められます。また、高度な実験や子どもの発達過程に関する研究も検討されていると伺っています。そのとき、お茶の水女子大学に対する研究委託費についての考え方。

 四、旧北園小と通りを隔て、単位制桐ケ丘高校がありますが、この高校との有機的連携はどのように考えているのか。

 五、お茶の水女子大学の子ども発達教育研究センターの研究活動が、旧北園小において展開されると伺っています。このセンターの研究分野は、不登校対策や子育て支援プログラムの開発と聞いております。こうしたプログラム作成や研究スタッフの一員に東京シューレなどの関係者も参画させてはどうか、お伺いいたします。

 教育の最後の質問は、租税等の教育についてであります。

 税は、国や地方公共団体が活動するための貴重な財源であり、私たちが生活の向上と安全を願う限り、どうしても負担しなければならない、共通社会を維持するためのいわば会費といえます。

 本区においては、長引く不況、景気の低迷により、特別区税収入の落ち込み、その滞納額も増え続いています。税務課において、この間、特別徴収員を置くなど、その取り組みを強めてきました。九月議会においても、十万円未満の滞納者に対する取り組み強化の補正予算が計上されました。国保、年金においても、このデフレ不況の中で、倒産、リストラ、収入の減少などで、払いたくても払えないという現実はあるものの、この滞納総額は看過できない問題です。

 さきの国会で、国民の七割が反対する年金改正法案を、抜本改革を行わず、強行採決したことは許しがたい政府与党の横暴であったことを申し添えさせていただきます。

 先日、私たちの手元に、平成十五年に実施された税に関する作文集が届きました。一編一編を紹介することはできませんが、身近な出来事を題材にしながら、「国民が納めた税金が、障害を持つ祖父の治療費や、図書館、学校建設、教科書の提供などに使われているのがわかり、税金に対する意識が変わった」などと率直に書かれていました。今後の北区財政や本区の将来を担う子どもたちに、国保、年金を含めた租税に対する知識をしっかり理解してもらうことは、大変重要なことだと考えます。

 そこで、質問いたします。

 一、この作文集を作成するに当たり、子どもたちにどのような対応をされたのか。また、教育委員会では、今後、税の意義や役割を正しく理解してもらうために、税の専門家を講師に招き、社会科などの授業の中で租税教室を開催してはどうか。

 二、花川区長が会長をしている北区租税教育推進協議会の活動内容について。

 第二の質問は、新基本計画並びに経営改革について質問いたします。

 日本経済はもとより、確かな北区の将来像を見据えたとき、決して安穏としていられない状況にあります。例えば、税源移譲が進まない中で、三位一体改革と区税収入の落ち込み、少子高齢化が進む中でのさらなる特養ホームの増設、増え続ける介護・国保会計への繰出金、目前に迫った小中学校の建て替え、環境問題、雇用対策など、課題は山積をしております。

 こうした予断を許さない状況の中で、基本構想の将来像を着実に実現するための基本計画2005の策定と、ここに掲げられた百四事業の実現のための北区経営改革プラン素案をつくられたことは、評価したいと思います。

 幾つかの課題について質問いたします。

 一、財政の見通しについてであります。

 北区の説明では、政府が公表したGDP伸び率を基礎に、向こう五年間の歳入見積もりをさせていただいたとの説明であります。新規事業の二十七事業も含めて、百四事業を実施するためには、議会、区民に対し、その裏づけとなる歳入見積もりを明らかにすることが必要であります。素案の中で後期期間の財政計画が示されておりません。いつの時点で後期財政計画を明らかにするのか。また、基金については、以前より、学校建て替えを初めとした公共施設の改築需要などで基金を取り崩し、早晩底をつくという説明がされてきました。実際には、毎年、繰越金の二分の一を財政調整基金に繰り入れるなどの実態から、現実には底をつくことはないと考えられます。その見通しについてお伺いいたします。

 二、北区の基本姿勢である「区民とともに」についてであります。

 この間、北区は、まちかどトークや、基本計画、中期計画などの改定の際、説明会などの開催など区民参加に意を用いてきました。さきの企画総務委員会において、パブリックコメント実施要綱の案の説明がありました。これによると、両素案の周知は、北区ニュース、ホームページ、図書館、地域振興室での一覧となっております。これに対し、郵便、ファクシミリ、電子メールなどで意見を求めることになっています。果たして今申し上げた周知方法だけでどれだけの区民の方々が理解できるのか、問題であります。やはり「区民とともに」が基本姿勢というなら、従前のような説明会などもしっかり開催し、より広範な区民参加を求めるべきと考えます。お答えください。

 三、雇用対策についてであります。

 総務省の発表では、七月の完全失業率は四・九%、完全失業者数は三百十八万人で、いまだ北区を取り巻く雇用情勢は依然厳しい状況にあります。北区では、ハローワークと連携し、赤羽会館二階に職業相談窓口の設置や、九月補正でも緊急地域雇用対策の計上など、雇用対策に力を入れてきました。今後もぜひその強化を求めるところですが、新基本計画に当たってどのような雇用対策の視点が盛り込まれているのか、お答えください。

 四、基本姿勢と三つの重点戦略プラスワンについてであります。

 北本区政時代には、「子ども」「元気」「協働」の三つの重点戦略。北本区政を継承した花川区長は、昨年の中期計画改定の中で、「区民とともに」を基本姿勢に、「子ども」「元気」「花*みどり」を重点戦略としました。そして、今度の改定の中では、従来の重点戦略に、仮称「安全・安心」快適戦略を加えました。

 近年、マンション等への侵入・盗難、雑居ビルの火災、児童略取、児童による殺傷事件、主婦等をねらった架空請求、町金被害者の増大など、凶悪犯罪事件が多発している昨今です。だれもが安全で安心して暮らせる快適な社会の創出を求めていますが、既に北区では生活安全条例を制定し、その施策の推進を強めているところです。あえてプラスワンをつけ加えることはないと思いますが、なぜ今プラスワンなのか、お答えください。

 五、経営改革プラン素案に関してであります。

 その一は、このプランは新基本計画をバックアップするものと書かれています。具体的に何をどのようにバックアップするのか。また、指定管理者制度に移行することなどによるその財政効果はどの程度と見込んでいるのか、お答えください。

 その二は、指定管理者制度についてであります。本制度については、既にご案内のとおり、平成十五年九月、地方自治法の一部が改正され、平成十八年九月までに直営もしくは指定管理者制度に移行するか否かの結論を出さなくてはなりません。今後の進め方としては、今年中の条例改正、来年後半には指定管理者の指定、そして議会の議決と伺っています。

 既に社会福祉事業団や社会福祉協議会などは、特養ホームやデイホームなどの管理委託を受けています。当然、同制度がスタートすれば、新たに参入してくる民間事業者と同等に扱われることになります。透明性、公平性からいえば当然のことです。しかし、今まで高齢者福祉、障害者福祉の現場で働いてきた実績や信頼性、雇用の問題など考えたとき、割り切れぬものがあります。どのような対応を図るのか、お答えください。また、外部化の留意点とその対策についてお伺いします。

 その三は、保育問題についてであります。経営改革プランでは、前期五年で六保育園について指定管理者制度の導入となっています。このときの対象事業者を社会福祉法人のみとするのか否か。また、保育士及び保護者への対応についてお答えください。

 調理・用務業務については、二十六園を外部委託をするとなっています。このとき、職員の転用も含め、その対応はどうするのか。また、組合との協議はどのようになっているのか、お答えください。

 三、最後の質問は、電子調達サービスについてであります。

 これまでの北区の入札方法は、?希望制指名競争入札、?指名競争入札、?随意契約の、おおむね三通りであります。

 北区においては、談合防止策として、年間工事発注予定表、工事予定価格の事後公表や入札経過調書の公表など、入札・契約手続改善への取り組みがとられてきました。しかし、談合のうわさは常につきまとい、談合に関する匿名の手紙がたびたび議会に送られてきました。最近では、直接入札とは関係ありませんが、北区新中央図書館基本設計プロポーザルにおいて、設計業者とゼネコンの癒着についての投書もありました。また、入札参加者の中に、仕切り屋的役割を果たし、談合が繰り返し行われているとの話もよく耳にします。

 議会で提案される入札経過の中でも、不調が繰り返される中で、一位以下の順位だけが入れかわっているなどの不自然なものもたびたび提案されてきました。区民の目から見たら、これは談合が行われていると疑われても仕方のない現象であります。

 こうした温床は、庁舎内への入札案件の公示、現場説明会、入札参加申請書の提出など、業者同士が顔を合わせる機会が頻繁にあるためといわれています。こうした状況を生み出さないためにも、電子入札制度は談合などの不正行為を抑制する有効な手段と考えます。

 この電子入札制度の背景は、IT化の進展、電子区役所化、ITを活用した行政サービスの向上と行政事務の効率化が挙げられます。北区においてこの電子調達制度が導入された場合、事業者側にとっては、インターネットに接続する環境を整える、電子認証の取得とその経費などの新たな負担が生じますが、入札情報の入手、入札参加資格審査申請、入札などすべてインターネットで行うことができ、人件費、交通費、時間など削減できるメリットがあります。行政側にとっても、公平性、透明性が一段と高まり、談合・漏洩防止、職員の負担の軽減などメリットがあり、同制度に対する期待は極めて大きなものがあります。

 そこで、以下三点質問いたします。

 一、談合などの不正行為防止や入札の公平性を高めるためにも、電子入札制度の早期導入をすべきと考えます。また、導入した場合の条件整備と電子入札方法についてお答えください。

 二、東京都は、電子入札等の本格導入に向けて、本年六月から土木工事の一部、八月以降は建築、設備工事、物品購入などにも対象を拡大し、二〇〇七年三月までに全入札業務を電子化するとなっています。予定価格については、土木・建築工事は八千万円、設備工事は二千六百万円、リースは二千万円、業務委託は一千万円、物品購入は五百万円以上を対象とするとなっています。北区はその対象と予定価格をどのように設定するのか。

 三、入札参加予定者の顔が見えない中で、地元業者への配慮、育成をどのように考えているのか、お答えをください。

 区民の皆さん、私は今、教育長と北区長に大きく三点について質問いたしました。私の質問に対し、北本区長−−花川区長、高橋教育長の答弁をお聞きをいただいて、私はそんなに無理を言った質問ではないと思います。ぜひ理事者の答弁をお聞きをいただいて、今後の区政進展の参考にしていただければと思っております。今後とも一生懸命頑張ります。

 どうも長い間ご清聴ありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 福田伸樹議員の民主党・区民クラブを代表してのご質問にお答えさせていただきます。

 教育先進都市の実現、新たな基本計画と経営改革プランの策定、そして電子調達システムについて、直面する諸課題を中心に具体的なご提言をいただき、ありがとうございました。

 それでは、順次お答えをさせていただきます。

 私の掲げる教育先進都市・北区は、二十一世紀の北区のグランドデザインを描いて、北区の未来を担い、社会の発展に寄与できる人材の育成と、だれもが学ぶことのできる社会を目指しているものです。

 教育先進都市・北区の実現のためには、地方分権が進む時代の中で、区長部局と教育委員会が緊密な連携をとり、施策の展開を図ることが、ますます重要であると考えており、そうした体制のもとで、より一層教育の基盤づくりと教育環境の整備を行い、それをベースとして、北区のさらなる発展に向けて邁進してまいります。

 次に、税に関する作文の募集に関しましてお答えをさせていただきます。

 税に関する作文の募集は、次世代を担う児童生徒が税に関心を持ち、税金が私たちの身近でいかに生かされているかという認識と、税に対する正しい理解を持つことをねらいとして実施しています。

 募集に当たっては、税に関し興味や関心を高めるため、下調べの資料として、また副教材として、「税金のはなし」「私たちの生活と税」「税TODAY」等を学校に事前に配布するとともに、ビデオやCDの貸し出し、講師の派遣等を行っております。また、インターネットによる税の学習コーナーや、東京上野税務署内に体験型学習コーナー、「タックススペースUENO」を開設し、子どもたちが申告書の作成などの体験学習や税の作文の下調べに利用できるような環境づくりも行われております。

 北区租税教育推進協議会は、教育及び税務の関係者が協力して、児童生徒及び社会人に対する租税教育を推進し、税に関する正しい理解と納税意識の高揚を図ることを目的とした団体で、税務署、区役所、都税事務所及び税務関係団体等で構成されています。

 本協議会の主な活動内容は、各種団体が実施している税に関するPR活動等を側面から支援するとともに、共同して実施すべき事業について協議する機関となっています。

 平成十四年度の、協議会として共同で行った主な活動としては、十一月の税を知る週間での租税相談や各種イベント、小中学校での租税教室の開催、税の作文募集等を実施しました。

 次に、新基本計画並びに経営改革についてのご質問にお答えいたします。

 現在の日本経済は、設備投資や個人消費の拡大が景気の回復を支えているとの見解もある一方で、緩やかなデフレが継続しており、中期的には成長率が落ち込むのではないかとの見方もあります。

 このような景気の先行きの不透明さに加え、財政構造改革が検討されている状況を踏まえ、いましばらくその動向を見守りながら、国の経済成長率の発表や、三位一体改革の決着等を待って、改めて後期の財政計画を算定し、お示ししたいと考えております。

 財政調整基金を初めとした基金は、新基本計画はもちろんのこと、今後の区政運営において中核となる資源であります。しかし、景気が回復基調にあり、税収についても一定の伸びが期待できるものの、今後、特別養護老人ホームの増設や、国保会計、介護保険会計への繰出金など少子高齢化に伴う需要や、学校改築を初めとした公共施設の改築需要等の増大により、新基本計画期間中の早い時期に主要基金は底をつくであろうという見通しに変わりはありません。したがいまして、新基本計画の実施に当たっては、経営改革プランを着実に遂行することにより、新基本計画を確実に実現してまいりたいと考えています。

 次に、計画の策定過程における区民参画についてのご質問です。

 区民意見公募手続であるパブリックコメントにつきましては、インターネットや電子メールがある程度普及してきた状況を踏まえたもので、区民の皆さんからの意見をいただくさまざまな手法の一つと認識しております。

 昨年、基本計画をテーマに実施したまちかどトークですが、今年度は基本計画と経営改革プランの素案をテーマに、九月二十五日から全七回実施する予定です。

 次に、雇用対策についてお答えいたします。

 平成十六年四月から、赤羽会館二階におきまして、ハローワークとの共同により、職業相談窓口を設置し、雇用対策を積極的に推進してまいりました。

 新基本計画におきましては、改めて赤羽駅高架下へ拡充移転を計画化し、若年層から高齢者層に至るまでを対象とした、これまで以上に積極的な雇用対策に取り組んでまいります。

 次に、基本姿勢と三つの重点戦略プラスワンにお答えをさせていただきます。

 北区はもちろんのこと、都市部におきましては、都市型災害の発生の危険性や、都市部における犯罪発生率の高どまりとその検挙率の低下などが懸念されています。さらには、有事に際しての住民保護に関することまで、幅広い危機管理体制の構築が自治体に求められています。

 既に北区では安全・安心に関する取り組みを推進してまいりましたが、新基本計画を策定するに当たりまして、検討会の答申なども踏まえ、改めて安全・安心について重点的、積極的に対応していく必要性を認識し、新たに重点戦略の一つとしてご提案申し上げたところでございます。

 次に、経営改革プランと指定管理者制度に関するご質問です。

 経営改革プランは、資源調達の面で新基本計画をバックアップすることに加え、中長期的には、低成長経済下の少子高齢化などに対応できる、持続可能な行財政システムへの改革を通じた、組織風土の改革などをも目指しております。

 なお、指定管理者制度の導入などによる財政効果につきましては、現時点では約三十億円を見込んでおります。

 次に、指定管理者制度の導入に当たっては、今まで管理委託をお願いしてきた団体の実績を適切に評価するとともに、高齢者や障害者などの施設では、処遇の継続性にも配慮して、今後の対応を定めることが必要であると考えております。

 なお、制度の趣旨を踏まえ、従来の委託先がみずから経営改革を実施して、スリムで強靭な事業体として自立していくことを、区としても強く要請をしていくことが、同時に必要であると考えております。

 外部化の留意点と対策につきましては、区の行政執行の生産性を高めるために、検討段階、相手方の選定段階、契約段階、実施段階ごとにさまざまな点に留意しつつ、外部化の五つのわなにも適切に対処することが必要であると考えております。

 現在策定中の経営改革プラン素案におきましては、平成十七年度から平成二十一年度の五カ年間に六カ所の保育園の管理運営について、指定管理者制度等の導入を検討、実施することとされております。

 指定管理者制度につきましては、現在、企画部、総務部を中心に検討を進めています。保育園の外部化に向けましては、その中で、運営主体の範囲につきましても十分に検討してまいりたいと思います。

 いずれにいたしましても、外部化の実施に当たりましては、保護者の皆様が安心して子どもを預けられる運営主体を選定いたしたいと考えております。

 また、平成十八年度から外部化を予定している王子北保育園の保護者の方々には、所管委員会に報告後、説明会を開催いたします。保護者の皆様には、十分ご了解のいただけるよう、ご説明申し上げたいと考えております。

 次に、調理・用務の委託についてであります。

 職員につきましては、本人の希望を確認しながら、学校の用務職等への異動などで対応してまいりたいと考えております。

 また、組合との協議状況でありますが、平成十七年度に調理・用務を委託する二園につきましては、組合との協議が調っております。

 平成十八年度以降の調理・用務の委託及び保育園の外部化につきましては、提案を行っており、今後十分に話し合いを行ってまいります。

 次に、電子調達についてお答えいたします。

 電子入札の導入条件の整備は、現場説明会の廃止、予定価格の事前公表などについて、庁内の検討会で検討してまいります。また、電子入札で可能な入札方法としては、一般競争入札、制限つき競争入札、希望制指名競争入札、指名競争入札などが考えられております。北区がどのような案件に対してどのような入札方法を採用するかは、今後、導入条件を整備する中で検討してまいります。

 次に、どのような案件でどのくらいの価格のものから導入するのかというお尋ねです。

 電子入札の導入は、平成十八年度の中ごろを目標としております。最初は土木・建築関係部門を先行して行い、ある程度軌道に乗った段階で、物品関係に拡大するという考えであります。

 予定価格につきましては、当該年度における年間の工事発注予定などを踏まえて決めたいと思います。

 導入当初の相互に不なれな状態で、いきなり大量の案件を処理することは難しいと思います。試行などを繰り返し、不具合等を検証しながら、徐々に拡大してまいりたいと考えております。

 最後になりましたが、地元業者の育成でございます。

 地元の産業振興は、自治体として当然の使命であると認識しております。公正な競争性や透明性を確保しながら、地域的要件の設定が可能な制限つき競争入札、希望制指名競争入札、指名競争入札などの入札制度を有効に活用して、区内業者の育成に配慮してまいりたいと考えております。

 また、事業者の皆さんのご協力をいただきながら、区民から信頼される入札・契約制度を築いてまいります。

 以上、お答え申し上げました。

 貴重なご意見、ご提言をいただきましたことに重ねて感謝申し上げ、答弁を終わらせていただきます。ありがとうございました。



◎教育長(高橋哲夫君) (説明員)

 私からは、初めに、ハジャセンター視察状況のご報告を受けとめまして、感想を申し上げます。

 当時の社会情勢を背景として、中高生のみずから退学した生徒、すなわち、自退生が急増した韓国において、若者の健全な居場所をつくるのは社会の責任という理念のもと、ソウル特別市青少年職業センター、愛称「ハジャセンター」が開設され、体験を通して社会とつながりながら、新たな自分づくりを応援している、すばらしい取り組みであると受けとめました。

 このハジャセンターのプログラム開発や講師スタッフにも反映されておりますが、自退生であるなしにかかわらず、一人ひとりの青少年は可能性を持った社会の担い手であるという認識と思いは、私も一緒であります。

 次に、不登校対策室の構成と開催状況についてですが、不登校対策室には、元小学校長一名、元教頭三名、元教諭二名の教職経験者と一名の心理職の計七名が、非常勤職員として勤務しております。

 主な事業内容といたしましては、不登校に関する課題を解決するため、ホップ・ステップ・ジャンプ教室と呼ぶ適応指導教室の運営、不登校に関する調査・分析、教育相談と訪問相談、区内不登校児童生徒を対象とした親子体験教室等を実施し、教育相談所等の関係機関との連携を図りつつ、総合的な不登校対策を行っております。

 次に、平成十五年度の不登校生徒の学校復帰状況についてですが、平成十五年度内に、病気等の理由を除き、三十日以上登校しない、いわゆる不登校児童生徒は二百二十九名おりました。そのうち、指導の結果、登校するようになった児童生徒は四十名おります。学校復帰には至りませんが、登校と不登校を繰り返したり、学校行事や部活動参加など一部登校ができるようになった児童生徒もおります。

 今後も学校復帰に向けた取り組みを推進してまいります。

 次に、適応指導教室等の民間委託の考えについてですが、文部科学省は、平成十五年七月に通知後、同年十一月に、各都道府県教育委員会に民間委託の状況について調査をしました。その結果、民間委託を行っているところはほとんどなく、調査研究しているところは数カ所あったと聞いております。

 現在、民間施設等との連携については、実施主体、運営のあり方、相談や指導のあり方など、国が示す民間施設についてのガイドラインを参考に、児童生徒のプライバシーにも配慮の上、学校と施設が相互に必要な情報を交換するなど、学校との間に十分な連携・協力関係が保てるよう働きかけております。

 今後、さらに不登校対策の一つとしての民間施設への委託について研究してまいります。

 次に、フリースクール等の認識についてですが、民間のいわゆるフリースクール等は、子どもたちの自主・自由を重んじ、個性を育てることを特徴としておりますが、その性格、規模、活動内容等はさまざまです。近年の不登校児童生徒の通級状況を見ると、事実上、フリースクール等は、子どもたちの学校や家庭以外の居場所としての役割も果たしている部分があると認識しております。

 今後は、北区の不登校対策のあり方について、お茶の水女子大子ども発達教育研究センターや、都立桐ケ丘高校の総合教育相談室などとの連携を進める中で、フリースクール等との連携のあり方等についても研究してまいりたいと思います。その中で、民間施設への財政的な支援等について、課題の一つとして研究してまいりたいと存じます。

 次に、チャータースクールについてのお尋ねにお答えします。

 アメリカで生まれたチャータースクールという形態の学校は、現行の学校教育法のもとでは、その実現が難しいのではないかと認識しています。しかし、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正によって、地域住民や保護者の方々が一定の権限を持って学校運営に参画する条件が整えられてきており、学校の運営主体の多様化は着実に進んでいるのが現状であろうかと存じます。

 今後も、国の動向に注視し、学校の新たな運営や設置について常に把握するとともに、保護者や地域の意向を的確にとらえ、それぞれの希望や期待に沿った学校運営の推進を心がけてまいります。

 次に、お茶の水女子大学との連携に関するご質問について、順次お答えいたします。

 お茶の水女子大学と協働した活動に対する評価と課題についてですが、我が国における最も伝統ある大学の一つであるお茶の水女子大学との間で、理科・科学教育を初め多くの連携活動を実施することができたことは、北区の教育の充実と向上に寄与するものであり、心強く感じております。

 今年度も新たな分野へと連携活動が広がりつつありますので、今後もさらに拡充するべく、大学側との連携強化に努めてまいりたいと考えております。

 課題といたしましては、いかに双方にとってメリットのある事業を創出していくか、また、事業の展開に伴って増大する経費をどのように捻出していくか等が考えられます。

 施設整備についての大学側の意向をどの程度反映したかという点につきましては、当初、大学側からはさまざまな提案がありましたが、それぞれの財政事情もあり、話し合いを重ねる中で、可能な限り既存の設備を活用するという方向で双方の意見がまとまりました。そこで、今回の改修では、主として大学側スタッフが使用する部屋を中心に、空調整備やIT関連工事、セキュリティの強化などを計画させていただいております。

 研究に関しての費用負担につきましては、区が実施する研究等に大学の協力を求めていく際には、必要な経費を負担していくこととなります。また、大学側がみずから必要とする研究を行う場合には、大学側が経費を負担することになると考えておりますが、その場合におきましても、区としてはこうした研究に側面から可能な限りの協力を図ってまいりたいと存じます。

 都立桐ケ丘高校との有機的連携についてですが、桐ケ丘高校は、地域との関係を大切にして、体験学習や実習を重視した多様な活動を行っております。したがいまして、今後、この地域で旧北園小学校を核とした事業展開を行う際には、大きな力となるものと確信しております。そのため、桐ケ丘高校とは緊密に連絡を取り合い、有意義な連携活動を展開してまいりたいと考えております。

 子ども発達教育研究センターの事業への東京シューレなどの関係者の参画については、大学側の意向を踏まえる必要があると存じますが、区としては不登校についての取り組みを強化すべきであると考えておりますので、今後、センターとの連携においてどのような取り組みが可能なのか、検討してまいります。

 最後に、社会科の授業の中での租税教育の実施についてお答えいたします。

 租税教育については、学習指導要領に基づき、小学校六年生や中学校三年生で、さまざまな具体例や調べ学習を通して、租税の意義や役割、国民の納税の義務を学んでいます。今後もさらに、児童生徒が税を身近なものとして理解できるよう、税務署等の関係機関や地域の人材活用を図るなど、さまざまな工夫をしてまいりたいと存じます。

 以上、お答え申し上げました。



◆四十二番(福田伸樹君) 

 ただいま、三点ほど質問したことに対して、ご答弁いただきました。その前に、先ほど区長の名前を間違えたことについては、冒頭おわびを申し上げたいというふうに思っております。

 まず、私が第一番目に質問した教育先進都市についてであります。

 花川区長がお答えいただきました。その中で、何点かの柱があったと思います。その第一が、社会の発展に寄与できる人材の育成、だれもが学ぶことのできる社会を、教育委員と教育委員会と連携を密にしたい、教育の基盤づくりと教育環境の整備を図ってまいりたい。これは今まで花川区長が所信表明や年頭のあいさつや、いわゆる区の刊行物などで言われてきたこと、正直申し上げれば、何の新鮮味もなければ、花川区長が目指すところの教育先進都市とは一体何ぞや、こういうことが私の心の中に、いま響いてまいりません。少なくとも私が壇上で質問した内容を配慮するならば、もう少し具体性のある、それで常日ごろ花川区長が考えていらっしゃることをもっと率直に答弁をいただけたら、ありがたかったかなというふうに思います。当然、教育委員会は独立した行政機関ですから、花川区長が余り飛び越えた発言はしにくいということは重々承知をしながら、やはり花川区長の思いというものをもう少し壇上でしっかり述べていただきたいと思います。

 この内容については、再質問いたしませんが、以後、ぜひその点にご留意をいただきたいなというふうに思っています。

 それから、この教育先進都市に関して言えば、やはり教育委員会としてもさまざまな取り組みをなさっています。教育ビジョンだとか、具体的な事業に取り組んでいる。しかし、教育委員会なり高橋教育長が、いわゆる節目節目であったり、議会が新たに構成されたり、教育長が新たに選任されたり、そういうときに、本来ならば、教育委員会としてどういう教育ビジョンを持っているのか、どういう教育を進めようとしているのか、これはあらゆる場で、できるならば生の声で発言をする機会をぜひ多くつくっていただきたいと思います。これについても要望を申し上げておきたいと思います。

 それから、不登校の問題ですけれども、先ほど、韓国を視察した例と東京シューレの日常的な苦労、運営内容などを紹介をしながら質問させていただきました。公教育が不登校の問題を的確にとらえ、ホップ・ステップ・ジャンプ教室やら不登校対策室などを設けて取り組んでいることは、十分承知をいたしておりますけれども、しかし、それでもなお二百二十九名の不登校者が生まれている。そして、その中で、復帰した人数が今、四十名と言われました。やはり今、複雑な社会環境の中で、もう公教育だけでは賄い切れない、対応し切れない、そういう時代を迎えていると思います。

 そういう面では、フリースクールや東京シューレなどが積み上げてきた多くの経験と実績というのは参考になりますし、演壇でも申し上げたとおり、教育委員会ができなかったカリキュラムや指導をまさに補完的にやっていると思うのです。やっぱり、そのことを率直に認識をしている必要があろうかと思います。

 そういうことを認識するためには、一番何をしなくてはならないのか。それは第一義的には、そういうフリースクールの活動や、内容や、そうしたところとは交流事業をしっかり進めていく。その中から新たな施策が生まれてくるんじゃないでしょうか。

 そうした交流事業や今までの連携などについて、そうした実績があるのかどうか、ないとすれば今後どうやってその辺を詰めていくのか、お伺いをしたいと思います。

 それから、学校教育の資料を見ますと、学校不適応対策室、不登校対策室というものがございますが、この中にも、不登校にかかわる課題解決をするために、既存の機関や組織を整備し、新たな指導体制を整え、連携した総合的な不登校対策を講じる、こう書かれています。本当に文字づらはいいんでしょうけれども、この既存の機関や組織、恐らく、これは何を指しているのかといえば、今申し上げたようなフリースクールや東京シューレではないと思うんですね。北区や教育委員会の傘と言うと、言葉が語弊があるんでしょうけれども、やっぱりこうしたところの関連した団体や機関だと思うんです。こういうところから見ても、フリースクールに対する認識というものがまだまだでき上がっていないな、こんな気持ちがいたしておりますので、その辺について再答弁を求めたいと思います。

 次に、お茶の水女子大学の問題であります。

 ぜひこれについては、来年度からスタートする新たな事業、それから多額の財政的な措置が必要でありましょうから、そうすぐにというわけにはいきませんけれども、一つの踏み出しをした、お茶の水女子大学と連携をして理科・科学の教育の向上を図る、一歩前進したことについては高く評価をしたいと思います。しかし、さまざまな実験をするときに、演壇でも申し上げたとおり、お茶の水女子大学の教員の方はさまざまなことを言っておりました。先ほど具体的なことは申し上げませんでしたけれども、例えば、どんな実験をするかで設備と消耗品代が大きく異なる。しかし、先端的な実験、遺伝子組み換え実験などをしていくときには、やっぱり次のような環境が必要であろう。こんなことが言われました。例えば実験机とか実験棚、冷蔵庫、冷凍庫、純水製造機、遠心器、保温器、オートクレープ、クレーンベンチ、顕微鏡、超低温器、これなんかを総合的に足していくと、約七百六十万円ぐらいかかるそうです。

 これを高いか安いかと見るのは、やはり見方によっても違ってくると思いますけれども、八月の二十五、二十六日、十条中で遺伝子組み換えの授業が行われたそうです。このアンケートなんかを見ても、多くの中学生は、「とても勉強になった」「とてもよかった」「大腸菌を見たのは初めてで、このような実験をするのも初めてでした」「この実験をして、遺伝子組み換えへの意識が変わりました」「遺伝子組み換えがあっと言う間にできたのはびっくりした。それに初めての体験で、参加してよかったと思う」「危険だと思っていた遺伝子組み換えについて少し考えが変わった」などというふうに、この実験をして、遺伝子組み換えという難しい実験が身近なものに感じ、そして理科や科学に対しての多くの関心が寄せられた。本当にお茶の水女子大学が果たす役割というのは大変大きいと思うんです。

 ですから、これから補正予算や当初予算の中で、できるだけお茶の水女子大学の意向を忖度をしながら、また当然、北区財政も考慮しながら、ぜひ充実した環境を子どもたちのためにつくり上げていただきたいと思います。ぜひこの辺の将来的なことも含めて、再質問をしたいと思います。

 以上二点、お願いいたします。



◎教育委員会事務局次長(高島一紀君) (説明員)

 それでは、私の方から、フリースクールとの交流の今までの実績等のご質問、それから、二点目のフリースクールへの認識について、お答え申し上げたいと存じます。

 東京シューレさんとは、実を申しますと、二年ぐらい前まではほとんど教育委員会との交流はございませんでした。ところが、やはり昨年ぐらいから、広い意味のインクルージョン教育の思想ですとか、あるいは規制緩和で、北区自身も教育先進都市を目指すという、こういう環境の変化がございましたので、昨年あたり、私等もお邪魔いたしまして、それからは定期的な意見交換の場を持とうという双方のお話し合いをさせていただきました。

 なかなか忙しくて、すり合わせができていないところもございますが、そういう中で、先ほどお話にありましたシューレさんのいろいろなご苦労等をお聞きいたしましたし、フリースクール白書というような資料もいただきましたし、私どもからも、フリースクールフェスティバル、港区等のそういうフェスティバルにもお邪魔しまして、いろいろ認識を深めているところでございます。

 これからまず、こういうお話し合いを進める中で、まず双方がしっかり双方の立場を認識して、できるところから一つ一つ積み重ねよう、こういう話し合いを今しているところでございます。

 それから、二点目のフリースクールへの認識でございますが、これからの教育というのは、やはり多様性ですとか、あるいは広い意味の選択、あるいは区民の方の参加、こういうものがやはりキーワードになってくると思いますので、こういう意味からも、民間のお知恵をおかりいたしまして、時代に合致した不登校対策、政策を立案してまいりたいと存じます。

 以上でございます。



◎教育改革担当部長(依田実君) (説明員)

 私からは、旧北園小学校の活動におけるお茶の水女子大学との関係につきまして、ご説明させていただきたいと思います。

 ただいま議員からご紹介ございましたように、お茶の水女子大のいろいろ理科実験に関しましては、いろいろな提案をいただいております。また、今、七百六十万円というお話もございましたが、この七百六十万円は設備代だけということになりますので、やはりそれを運営していくための薬品等の問題あるいは人件費等の問題がございます。お茶の水女子大学でも、協定を締結のときに、「清く、貧しく、美しい大学だ」というふうにお茶の水女子大学の方では言っておりましたが、私ども北区も決して裕福な団体ではございません。そういった中で、お茶の水女子大学の方では、国のお金をどうやって引っ張ってくるかということを非常に努力をしていただいています。私どもも、現在、教育委員会で持っている既存の事業のお金をどういうふうに組みかえていくかという、まず努力をしていきたい。その中でまた、不足する分については、双方いろいろお話をしながら、財政とも相談しながら、できるだけ充実した活動に持っていきたいというふうに考えております。



◆四十二番(福田伸樹君) 

 今、依田部長の方から再質問に対するご答弁がございました。確かに、お茶の水女子大学としては、サイエンス・パートナーシップ・プログラムの補助金の申請だとかしているようですし、それから、計画的、恒久的な理科教育授業を実施していくためには、こうした補助金を申請して、すぐもらえるとは限りませんので、その間のつなぎとしても、区の財政的支援をぜひお願いをしたいというようなことも言っておりました。

 清く、美しく、貧しくじゃ困るんで、ぜひよりよい理科・科学の教室が開催できるように、今後ともお力添えを賜りたいと思います。

 それから、高島次長について言えば、二年前からようやく交流を始めたということであります。ぜひ言葉だけではなくて、具体的にできるところから支援をしていただきたいなというふうに。積極的に。

 これは冗談じゃないんですけれども、シューレの方が、何年か前にシューレとしての運動会を開催をするときに、ある学校に綱引きの綱を借りに行ったら、「東京シューレに通っている子どもたちが学校に復帰したら、お貸しをしてもいいですよ」、こんなばかげたことも言われたようなんですよね。これはまさにフリースクールに対する認識不足。そういう認識不足を改めていただいて、ぜひ積極的な支援をお願いしたいというふうに思います。

 あと、もう簡単にやりますが、新基本計画と経営改革プランについては、住民参加の保障をしっかりしていただきたい。まちかどトークなどでというお話もございました。しかし、例えばホームページに掲載して、まちかどトークの間の期間を、なるべく経営改革プランだとか新基本計画の素案を十分理解できるような、熟慮できるような期間を設けていただきたいと思います。

 それから、指定管理者制度については、単に効率性や委託単価のみで選考しないということ。それから、今後、指定管理者、指定業者については、特養や児童館、学童クラブ、保育園、文化センターなどについては継続的に運営をしていかなくてはならない施設でありますから、十分、指定管理者になる企業については、経営の状態や、財政状況や、経験、実績、職員の能力も含めて、きちっとした判断をいただきたい。それから、それに至る透明性、公平性を確保するための議会に対する報告や、委託した後の問題についても、きちんと指導、管理、監督できるような体制を整えていただきたいということでございます。

 それから、最後の電子入札制度についてでございますが、これは後ほど開催される企画総務委員会の中でしっかり質疑をしてまいりたいというふうに思っております。

 以上、大きく三点について再質問させていただきました。

 ご清聴ありがとうございました。



○議長(大畑修君) 

 議事の都合により休憩します。

   午後四時六分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   午後四時三十分開議



○議長(大畑修君) 

 休憩前に引き続き会議を再開します。

 質問を続けます。

 二十八番 池田博一さん。

   (二十八番 池田博一君登壇)



◆二十八番(池田博一君) 

 あすか新生議員団を代表して質問をいたします。

 気温三十度以上の真夏日が七月六日より続き、気象庁が大手町で観測を始めた大正十二年以降、平成七年の連続三十七日の記録を抜き、平成十六年八月十四日には連続四十日となりました。そして、暑く寝苦しい熱帯夜も続きました。

 この原因は、フィリピン東海上、赤道付近の海面温度が上昇し、その結果、ハドレー循環と呼ばれる大気の流れが活動化し、北緯三十度付近の晴天が続いた結果、日本に影響を与える太平洋高気圧の勢力が増すことに起因するといわれています。

 しかし、真夏日の経年変化とその述べた原因とは必ずしも一致しないようです。真夏日、熱帯夜の現象は、単に自然現象のみで引き起こされたものでなく、結果、人為的な要素も大きく影響しているものと考えられます。

 その代表的なものがヒートアイランド現象であり、そのヒートアイランド現象の原因は、建物やアスファルト舗装等による地表面被覆の人工化、これは昼間吸収した熱を夜間に大気に放出するなど、熱しやすく冷めにくいものであります。また、産業活動に伴う自動車、冷暖房機器、OA機器によるところの人工排熱の増加、エアコンの使用による排熱の増加は、室外の気温をさらに上昇させ、上昇した気温がエネルギー需要をさらに増大させ、エアコンの稼働率をさらに高め、室外気温をさらに高めるという悪循環となります。

 家庭エアコン室内温度二十七度設定で、その排熱は三十二度になるともいわれています。自然空間の喪失等によりもたらされた熱大気汚染であり、これはコンクリート・アスファルト化により、緑地に比べて雨水の地下浸透量が少なく、蒸気散量は郊外に比べてかなり少なく、その結果、気化熱の作用が働かず、気温が上昇してきます。

 また、産業活動に伴い、都市部に漂う二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、オゾン等々の細塵、大気汚染物質が増加し、都市部の上空に停滞し、温室効果となり、気温を暖めることによる等々があります。

 そして、ヒートアイランド現象は、単に気温を高めるということだけでなく、熱中症や睡眠障害、また都市部で上昇気流が発生することにより、郊外での下降気流の発生、都市で排出された大気汚染物質は上昇気流に乗り上昇し、上空で冷やされた大気汚染物質を含んだ空気が郊外に流れ、再び郊外よりその空気が都市部に流れ込むというサイクルを繰り返すことにより、大気汚染物質の停滞による温室効果ガスの増大、健康被害が発生する。また、都市部の排熱が上昇気流に乗り、地方都市への拡散、それによる地方都市気温の上昇をももたらしています。

 そして、ヒートアイランド現象の解消策の一つとして、建物の屋上緑化、壁面緑化、また排熱の再利用化、各種機器の省エネ化、排出量の抑制等を図るべきといわれています。

 そして、その対策メニューに、冷房温度の引き上げなど省エネによる排熱の削減、高効率な冷凍機・熱源機器の導入、建物緑化、保水性建材の適用による冷房負荷の軽減、未利用水・都市施設排熱・廃棄物の再利用、太陽光発電・太陽熱利用、低公害車の導入と自転車導入による排ガス削減、街路空間の緑化、小河川の開渠化や公園における水面の設置、ビルや道路の配置改善、風の道・水の道の積極的利用、保水性建材の採用等々いわれています。

 対策に効果的といわれ、東京都も平成十五年、その対策取り組み方針を発表し、積極的に取り組んでいる屋上緑化についてお伺いします。

 コンクリート・アスファルトジャングルといわれる中で、気温調整、大気浄化、雨水涵養、生物誘致、環境保全のために唯一の空間となっている屋上・壁面緑化を通し、都市緑化を実現していくことも、ヒートアイランド現象の解消の一つとなります。

 平成五年三月、東京都北区都市建築物緑化推進事業助成金交付要綱を定め、屋上緑化推進を図っており、その助成実績は、平成五年一件、二十八平方メートル、八十四万。平成六年三件、百六平方メートル、三百十八万より、平成十五年五件、百二十九平方メートル、二百四十八万。合計五十三件、千六百八十八平方メートル、四千万円強の助成実績となっています。

 屋上を使用するため、既存建築物の強度など当然関係し、緑化したくともできにくい建物も多いと思いますし、屋上設備に難点のある建物も多いと考えます。また、助成があるとはいえ、緑化施工に多額の費用がかかりますが、その後の維持管理にも多大な手間がかかると聞いていますが、平成五年より今日までの状況を検証し、どのように評価をしているのか、お伺いします。

 屋上緑化、壁面緑化は、ビルオーナーやその居住者にとっても、その建築物の維持管理と保全の観点から見ても、また断熱効果、寒暖差の縮小化によるビル寿命の延命効果、省エネルギーによる電力使用量の節約効果等々のメリットもあるといわれています。屋上緑化を推進する上にも、屋上緑化後の室温の変化、生物調査、使用電力の変化等の調査を継続的にする必要があると思いますが、本区におけるその取り組みについてお伺いをいたします。

 屋上緑化を推進するためには、計画性を持たせ、数値化を図り、強制力をも持ち推進しなければ、なかなか緑化も進まないと考えます。そのために、助成金の引き上げ、特に新築マンションの屋上緑化に義務化を徹底する等を考えることも必要と思いますが、その見解をお伺いいたします。

 現在、小中学校の冷房化が図られようとしていますが、冷房機器の排出エネルギーの縮小化、省エネ、児童生徒の憩いの場所の確保などのためにも、屋上緑化を同時に推進すべきと考えます。対応についての見解をお伺いいたします。

 現在、民間に対しては環境課、区保有施設については営繕課、教育施設については教育委員会と、それぞれが屋上緑化を扱っています。屋上緑化の意義、効率化を考えると、総合的に検討、推進するセクションを設置すべきと考えますが、その見解をお伺いいたします。

 早稲田大学の尾島教授は、紀元二五〇〇年から、都市は東西道路を太陽の道、南北道路を風の道としてつくられてきた。それを無視した都市をつくり、建築物をつくってしまった。その後、建築物は閉鎖性を高め、結果、そこから排出する熱エネルギーについては、他のごみのように扱わず、見過ごしてきた。また、都市づくりは風を考えず、ビルをつくることのみで考えられ、風の通らない都市づくりとなった。共生が大事です。人間と自然の共生だけでなく、人間と人間の共生にも配慮すべきであるとも述べています。都市計画は、そのエリアすべてを俯瞰し、どのような都市づくりに誘導するのかを考え、決定すべきです。都市計画、都市景観の検討に当たり、個々の建物の機能性、景観だけでなく、北区全体を考え策定すべきですが、その見解についてお伺いします。

 ヒートアイランド現象に挑むということで、本年も昨年に引き続き、打ち水大作戦二〇〇四が実施されました。このことは対策への一つのシンボルと私は理解していますが、この打ち水大作戦二〇〇四に対してどのような見解をお持ちになるのか、お伺いをいたします。

 次に、高齢者賃貸住宅あっ旋事業についてお伺いします。

 平成十六年度版高齢者白書によりますと、平成十四年度、高齢者のいる世帯は全世帯の三六・六%、単独世帯三百四十一万世帯、二〇・二%、夫婦のみ世帯四百八十二万世帯、二八・六%で、単独世帯、夫婦のみ世帯の割合が大きくなっています。特に、六十五歳以上の単独世帯が男女ともに増加が顕著であり、昭和五十五年、男性十九万人、女性六十九万人に対して、平成十二年では、男性七十四万人、女性二百二十九万人で、今後、一人暮らし高齢者は増加、特に男の一人暮らし高齢者の割合が大きく伸びることが予測されると記述しています。

 また、住居については、高齢者がいる世帯持ち家八五・三%、公営・公団・公社の借家五・三%、民営借家九・三%、高齢者夫婦世帯で持ち家八四・九%、公営・公団・公社六・五%、民営借家八・二%、高齢者単身世帯で持ち家六五・三%、公営・公団・公社一一・三%、民営借家二二・八%と記述されており、高齢単身世帯の持ち家比率が低く、借家率が高くなっています。また、後期高齢者ほど現在の住宅にそのまま住み続けたいとする割合が高く、このことは、住宅の手入れもいや、遠くに引っ越すのもおっくう、現在の生活環境をできるだけ変えたくない気持ちのあらわれと理解しています。

 国勢調査人口による北区の人口推移を見ると、昭和四十年、総人口四十五万二千六十四人で、六十五歳以上一万九千六十一人、四%が、平成七年では三十三万三千四人、高齢者五万三千三百十三人、一六%、平成十七年では三十一万六百七人、高齢者七万二千三百二十三人、二三%の予測であり、国の高齢者比率を大きく超すことになります。そして、平成二十七年には実に三一%になる予測です。三人に一人が高齢者の時代になります。

 そこで、高齢者住宅についてお伺いいたします。

 平成十三年十月に、高齢者の居住の安全確保に関する法律が施行されましたが、現実には、高齢者の身体機能に配慮した入居しやすい住宅は依然不十分であり、近年、特に富裕層向けの高齢者住宅の供給はふえてきましたが、以外の方向けの民間賃貸住宅については大きく立ちおくれています。

 住宅建設五カ年計画において定めている居住水準に、一つの誘導居住水準があり、都市居住型の寝室で、夫婦独立の寝室八畳を確保する。食事室、台所は確保する。居間二人以上の世帯については、それを確保する。中高齢者世帯については、以上にかかわらず、食事室兼台所の規模を十三平方メートルにしなさいと定めています。

 北区での高齢者の希望する間取りはおおむね六畳、三畳、台所、トイレつき程度であり、支払える家賃等を考えた、それでも最大の間取り希望であると考えたときに、さきに述べた誘導居住水準よりささやかな希望でも、なかなか入居がかなえられないのが現実です。

 住宅あっせん申請及び決定状況は、平成十四年度、高齢者、障害者世帯全体で百十六件の申請があり、二十四件が決定。平成十五年で、百十件で二十四件、今年度途中ですが、七十件の申請で二十一件の決定状況です。今年度は、年度途中の経過から見て、このままいくと従来にない決定増になると思いますが、このことについて、当然、職員の努力もあると思いますが、なぜ増加傾向になったのか、お伺いをいたします。

 あっ旋事業が始まって以来、連帯保証人については、決定に当たり、避けて通れない要件でしたが、他区において、民間保証会社と協定を結び、保証人が見つからない高齢世帯や障害者世帯、一人親世帯に対し、入居から退去・明け渡しまで保証人にかわり金銭保証を行う支援制度を始めています。これは、入院などで入居者が家賃を滞納したり、死亡などで居室に残った残置物の処理費用、原状回復費用などが対象ですが、本区ではどのように検討しているのか、どのように対応しようとしているのか、お伺いいたします。

 家主にとり、連帯保証をとることは滞納対策ですが、住宅課が平成十一年より担当した成約件数は約百六十件ですが、その間の入居中の状況は、家賃の滞納も含めどのように変化しているのか、お伺いをいたします。

 平成十五年三定で、宅建業界だけでなく、家主との話し合いも必要ですとの質問をいたしました。結果、本年三月十一日に、家主さんが約四十人集まり、その事業の説明と質疑を行いました。そのときの質問等の中で、すぐにでも対応可能なものもあったようですが、その後の対応をお伺いいたします。

 入居を希望する方の家賃を考えると、賃貸住宅を新築してまで参入しようとしても、事業の採算ベースに乗ってきません。必然的に既存賃貸住宅に頼らざるを得ないのが現状です。区内に小規模アパートは数多くあります。高齢者、障害者にとりより高いハードルも、行政支援制度の拡充策も含め、家主との話し合いによっては低いハードルになります。引き続きその話し合いの場を設けるべきと思います。高齢者、障害者賃貸住宅あっ旋事業の一層の推進を求め、今後の対応をお伺いいたします。

 「ぼけはみんなの問題、私の問題、あなたの問題」、これは本年の世界アルツハイマーデーの標語です。

 アルツハイマー病の遺伝する家系は見つかるが、非常にまれといわれています。その家系では、どちらかがアルツハイマー病だと、その子の二人に一人はアルツハイマー病になるという遺伝を示すそうです。

 アルツハイマー病の原因と考えられているのは、アミロイドβたんぱくと呼ばれる異常なたんぱく質がふえるうちに、正常な神経細胞を死滅させます。このたんぱく質を分解する酵素の働きを弱めたりする結果、アルツハイマー病を引き起こすといわれています。アミロイドβたんぱくは、塊をつくると分解できなくなり、高齢になるほどその塊はできやすくなります。また、ビタミンEやCのような抗酸作用のあるビタミンを使うと、過酸化物質の生成を抑えることができる。また、アポリポたんぱくEという血液成分のEタイプがあると、塊をつくりにくくするといわれているが、この条件がそろっても、アルツハイマー病が発生しないとはならないようです。ほかにも環境、生活習慣、寿命など、さまざまな条件が複雑に関係しているとも仄聞しています。

 広島大学・中村重信教授は、「痴呆症は物忘れと区別する必要があります」と述べています。近年、痴呆症と診断される前に、軽度認知機能障害(MCI)、血管性認知機能障害(VCI)という診断を下されることがあります。これは痴呆症と違い、物忘れが主な病気であり、痴呆症に見られる妄想、徘徊といった症状がないため、家族や社会に及ぼす影響は少なく、経済的にも精神的にも負担は軽いです。しかし、軽度認知機能障害は記憶力の低下を訴えることが多く、年齢を一致させた他の人より記憶力はさらに低下しているが、日常動作は正常であり、普通の動作はでき、失語失認等はありません。血管性認知機能障害は、脳卒中、主として多発性脳梗塞により生じる記憶力の低下であり、六十五から八十四歳の脳血管障害患者の中で知的機能障害を有するもので、最も多く見られています。

 VCIの人の死亡率は、アルツハイマー病の人とほぼ同等ともいわれていますが、MCIやVCIが痴呆症の前段階である可能性が高いため、近年、この病気がクローズアップされてきたといわれています。特に、MCIの人は数年のうちにアルツハイマー病になることがあるからです。

 MCI、VCIの人が必ず痴呆症になるとは限りません。これらの方々は、ワクチン療法などによる予防の手だても考えられており、この時期にワクチンや血圧のコントロールにより痴呆を予防することは、病気の人だけでなく、社会経済の上で大きな利益になると記述しています。

 これまでの調査では、六十五歳以上の人口の約五%前後の方が痴呆症であるが、最近の調査では、七%から一〇%前後に上ることが判明。一年間にどれだけの方が新たに痴呆症になるかも調べられており、六十歳代前半で約一%にも満たないことでありますが、年齢がふえるにつれ増え、その増え方も倍、倍の勢いになっていきます。

 人口の高齢化が痴呆症をふやしていくことも、大きな原因といわれています。そして、その痴呆症の中で、六十歳代前半では、半数近くがアルツハイマー病であり、七十歳から八十歳では、実に六〇%から九〇%がアルツハイマー病であります。

 冒頭述べましたとおり、本年の世界アルツハイマーデーの標語は、「ぼけはみんなの問題、私の問題、あなたの問題」です。しかし、痴呆についてはまだまだ多くの人に理解を得るまでに至ってない状況です。私は、多くの人にこのことを理解していただくことが、さまざまな施策の推進をしていく上で大変大切で、まさに本年の標語が選ばれたことに十分に理解をしていただきたいとも思っています。

 そこでお伺いいたしますが、行政として、区民の多くの方にこのことを理解していただくために、痴呆に追い込むことは、本人にとっても社会にとっても大きな損失になることのPRを行っていただきたいと求めますが、区当局の見解をお伺いいたします。

 一九九五年、要介護者を抱える家族についての実態調査報告書が公表され、その中に、「介護者の約半数が虐待を経験しており、三分の一は介護しながら憎しみを感じている」と記述されています。これは、家族介護は麗しく、きめ細かく、愛情深いものだというかつての家族介護神話を根底から揺さぶるものでありました。

 そもそも、「昔は……」ということは幻想であります。寿命の短かった時代は、長年にわたる介護はほとんど存在しなかったことでありますが、近年は、要介護状態になってからの年数は平均約五・八年であり、十五年以上携わった方は六・一%にも上っています。

 痴呆性高齢者を抱えた多くの家庭では、火の始末の不安、そして寝不足に悩まされている現状です。家庭の負担は心身ともに重く、目が離せないので外出さえ難しい状態であります。ましてや、自身の健康管理さえままなりません。在宅介護をしつつも、施設介護を望んでいる人が多いのが現実です。

 これは緊急時への不安や、在宅サービスの量の不足等に起因していると思います。現在、区でも、緊急時のサービスとして、高齢者緊急ショートステイ支援等がありますが、具体的にはどのように運用しているのか、お伺いをいたします。

 痴呆高齢者の在宅介護に際し、サービスのメニュー不足があります。現在の在宅支援施設として、ショートステイ、デイサービス施設がありますが、小規模、多機能ケア施設など地域に密着した施設を制度化し、各所に整備すべきと思いますが、その見解をお伺いいたします。

 ヘルパーの身体的介護は、今や万全に近いものは感じておりますが、痴呆症についてはいまだ体系化されていませんし、より専門性を高めたケアマネージャーや介護職員の必要性が要求されています。介護を支えるのは人であり、適性を持った人の養成が大切と思いますが、その対応、対策についてお伺いします。

 現在、痴呆高齢者を抱えた家族への講演会等の実施により、在宅介護者の方々への不安解消等のサービスを行っています。しかし、量も少なく、各所連携もなく実施されていますが、そもそも、保健センターが率先して主体的に事を解決する立場を堅持し、ケアマネージャーや在宅支援センター等へのさまざまな指導、支援を行うことが大切と考えています。そして、それぞれをリンクして体系化し、家族への支援事業を検討、実施してほしいと考えますが、どのように考え、対応しようとしているのか、お伺いいたします。

 さきに述べたように、痴呆に至る過程での予防の余地があるようですが、特に初期に至るまでの予防が大切と思いますが、その予防についての取り組みについてお伺いをいたします。

 厚生労働省は、二〇一五年の高齢者介護という報告書を出されましたが、その中に、痴呆ケアをこれからの高齢者介護の標準モデルとすることが示されています。

 三百万人以上の認定者がおり、半数以上が痴呆であり、施設、病院に入所している人の八割が痴呆であるといわれています。北区でも当然、同様な傾向にあると思います。北区は全国平均より高い高齢化率となっています。むしろ国に先駆けて、北区が痴呆性高齢者ケアを介護基準にし、平均的な介護モデルを早期に策定すべきと思いますが、その対応についてお伺いをいたします。

 痴呆を原因とする高齢者虐待がふえていると聞いています。また、他自治体でその調査を実施しているとも仄聞します。北区での実態把握も含め、どのような対応をしようとしているのか、お伺いいたします。

 要介護認定手続における認定調査や認定審査会の運営にかかる介護保険事務費交付金は、従来、経費の二分の一相当が国庫補助金であったが、三位一体改革により、平成十六年度からは一般財源化されました。

 現在、要介護認定に係る審査は二十五の合議体で実施、一合議体当たり五人の委員で構成されていますが、平成十五年度より一次判定ソフトが改正になり、コンピュータによる一次判定の結果が、認定審査が行う二次判定で変更される割合は二割を下回ってきたとも仄聞しています。これは審査会での審査の結果が、実質的に認定結果に及ぼす影響は薄れる結果となっております。事務費の一般財源化は、要介護認定手続をより効率化することにより、経費を節約でき、使途に縛られない一般財源を留保することにもなります。他の用途への活用も可能になります。

 国では、平成十六年度から、認定審査会の効率化対策として、現在の五人より少ない構成で合議体の組織を可能にする規制緩和を行い、同時に原則六カ月の設定期間を十二カ月にすると申しています。

 要介護認定の事務費については、二分の一相当額が補助金として交付されていましたが、平成十六年より削減、一般財源化となったが、この経費は、平成十四年度ベースで一億四千万近い金額でありますが、認定審査事務の効率化についてどのように考えているのか。また、認定指示三十日という法定の処理期間を超過している場合が珍しくないとも仄聞しています。認定に要する期間をできるだけ短縮するような工夫をすべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

 今回、生活に大変密着した質問をさせていただいております。その平和で静かな家庭生活に大きく立ちはだかる課題について、特に質問させていただいたわけでございますが、花川区長には、その家庭に温かい、そしてささやかでも光の当たる答弁をお願い申し上げまして、質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 池田議員のあすか新生議員団を代表してのご質問にお答えさせていただきます。

 ヒートアイランド現象対策、高齢者賃貸住宅あっ旋事業、そして高齢者施策全般につきまして、大所高所を踏まえつつ、具体的できめ細かなご意見、ご提言をいただき、ありがとうございました。

 それでは、順次お答えさせていただきます。

 初めに、ヒートアイランド対策としての屋上緑化推進についてお答えいたします。

 北区では、屋上緑化の助成対象者にアンケートを行い、その後の維持管理の状況などについて調査いたしました。その結果、工事費が予想以上に高かったと回答された方が一五%、維持管理上で困っていることとして、水やりを挙げた方が四〇%、落ち葉や剪定を挙げた方が三〇%でした。屋上という特殊な環境であることから、維持管理に手間がかかることがアンケート結果にあらわれています。

 一方、屋上緑化が居住環境の向上につながっていると回答している方は九〇%にも上がっており、助成制度を活用したほとんどの方々は良好に維持しておられます。

 北区の屋上緑化普及に助成制度が一定の役割を果たしたと評価していますが、さらに維持管理に関する情報提供などの支援が重要な要素であると考えています。

 次に、屋上緑化の環境面からの調査ですが、屋上緑化は比較的新しい技術であることから、環境への効果、施工や維持管理上の問題を調査し、検討していくことが重要です。

 昨年度設置した北とぴあの屋上緑化では、タイル面と緑化部分の温度変化調査や、屋上緑化に適した植生、維持管理の状況なども調査し、記録をとっています。

 今後、区施設等で施工する屋上緑化においても、データを蓄積し、これらの調査結果を屋上緑化普及の基礎資料としていきます。

 次に、屋上緑化の助成事業は、二十三区では十四区程度が実施していますが、北区の助成限度額はその中でも最高額となっています。屋上緑化を義務化するためには、良好に維持できる施工、植栽、管理技術が確立される必要がありますので、引き続き、東京都の事例などの実施状況を見ながら研究させていただきたいと思います。

 次に、小中学校の屋上緑化については、今回、基本計画素案に計画化された小中学校の冷房化は、教育環境の向上に寄与するところですが、一方で、地球環境への影響につきましても、十分な配慮が必要と考えます。

 都市化の進行の中で生じたヒートアイランド現象への対策として期待される屋上緑化につきましては、今年度、なでしこ小学校をモデル校として、整備に向け準備を進めております。

 今後、施工や維持管理上の問題、整備に伴う教室温度の変化、環境教育への活用等、屋上緑化による効果を検証し、整備の可能性について検討してまいります。

 次に、民間、区施設、学校施設の屋上緑化推進に当たっては、それぞれを推進する部署が情報交換し、連携をとりながら、検討、推進していきます。

 次に、北区のまちづくりの基本的な方針となる都市計画マスタープランでは、環境を大切にしたまちづくりを目標として、地球環境全体に配慮した環境共生型のまちづくりを目指すこととしています。今後とも、都市計画等の検討に当たっては、環境の視点を大切にし、北区全体を考えて都市づくりを推進してまいります。

 次に、打ち水大作戦は、八月十八日から一週間、ヒートアイランド対策として多くの都民が参加して行われたものです。都内四カ所のイベント会場には三千三百人以上が集まり、一斉に打ち水をしたことで、平均一度の気温低下が確認されたそうです。

 豊かな生活を享受している現代の私たちは、打ち水という先人の知恵に学ぶことが多々あると思います。また、このような取り組みが非営利組織などを中心とした市民の活動により展開されたということは、大変意義あることと評価しています。

 次に、高齢者賃貸住宅あっ旋事業についてのご質問にお答えいたします。

 初めに、今年度のあっせん申請数、決定件数については、ともに昨年度の二倍近いペースで推移しております。この要因は、本年三月に行った不動産業者、家主向けの説明会により、協力してくださる方がふえ、提供物件数が増加したためと推測しているところです。

 次に、連帯保証人についてでありますが、あっせんを申請する方の約二割が連帯保証人を確保できないという状況です。連帯保証人がいない場合でも成約に至ることがありますが、根本的には保証人を求められるのが通例です。

 現在、民間保証会社を活用し、主に家賃債務保証、残置物処理を代行する高齢者世帯等の入居支援制度について検討しているところです。

 次に、成約した方のその後の状況です。区では特別に調査をしておりませんが、何か問題が起これば不動産業者または家主から連絡が入ります。この二、三年では、滞納に関することと騒音に関することの二件程度です。

 次に、本年三月の説明会についてでありますが、北区ニュース等で呼びかけを行い、集まっていただいた不動産業者、家主にあっ旋事業についての説明を行っています。出席者からは、入居者のマナーに関する要望がありました。

 現在、入居者向けの啓発パンフレットを作成しており、今後、あっせんにより成約となった際にお配りする予定です。

 最後に、今後の方向性ですが、家主とは、説明会など話し合いの場を設けていきたいと考えています。

 民間賃貸住宅の活用については、重要な課題ととらえていますので、家主や不動産業者のご意見も踏まえながら、一層の事業の推進に努めてまいります。

 次に、高齢者施策についてのお答えです。

 まず、痴呆症についてのPRを、というお尋ねです。

 長寿社会といわれる中、年齢を重ねるとともにさまざまな疾病にかかりやすくなるのも事実です。中でも、痴呆が大きな問題になっていることはご指摘のとおりです。

 その原因として、痴呆が病気であるということへの理解不足が指摘されています。また、徘徊や幻覚など理解しがたい行動があることや、何とか家族で対処しようと頑張り過ぎるという点も、あわせて指摘されています。

 痴呆の基礎的な知識や治療と予防法などについて、区民の皆さんに正しい理解を深めていただくことが、在宅での介護を支える上で大変重要であると考えます。

 また、現在、国が検討している「痴呆」という呼称の見直しなども、知的な認識力に障害が生じた高齢者を人間として尊重し、家族の心情に配慮した介護環境を整えるという面から、そのPRに積極的に取り組むべきであると存じます。

 現在行っている事業の内容について、いま一度見直すとともに、さまざまなPRの方法等について検討し、できることから実施してまいります。

 次に、高齢者緊急ショートステイ支援事業についてのご質問です。

 この事業は、要介護認定を受けた高齢者が、家庭の事情等により一時的に在宅生活が困難になった場合、区内の特別養護老人ホームの空きベット等を利用して、短期的に施設に入所してもらうことにより、在宅介護を支援することを目的としております。具体的な手続としては、担当のケアマネージャーから申請を受け、空きベットの状況を速やかに確認し、利用者本人の状況調査をした上で、施設に受け入れるものです。入所期間は、一回につき七日以内となっております。

 次に、小規模・多機能ケア施設の整備についてお答えいたします。

 ご指摘のように、痴呆性高齢者が、在宅生活を続けながら、小規模なデイサービスを中心に、必要があれば泊まったり住むこともできるサービスを日常の生活圏域の中で利用できれば、痴呆性高齢者の在宅生活を支える有力なメニューになるかと存じます。

 この地域に密着したサービスを、地域自立支援ネットワーク事業など地域ぐるみの支援体制づくりと連携することで、閉鎖的になりがちな小規模施設におけるサービスの質の確保なども担保できると考えます。

 現在、地域密着型の小規模・多機能サービスの必要性について、国の介護保険制度の見直し論議の中でも検討が進められており、その整備に向けては、国や東京都の動向を踏まえながら、今後対処していきたいと考えています。

 次に、痴呆ケアについて、より専門性を高めたヘルパー等の養成についてお答えいたします。

 北区におきましては、ヘルパーを含む介護職員の資質向上を目的とした研修を二カ月に一回程度開催しており、毎回百人近い参加をいただいております。その際取り上げるテーマには、必ず精神科医などによる痴呆に関する内容を盛り込むよう、努めております。

 また、東京都が介護実務者を対象として、講義・演習五日間、実習十日間を組み合わせた実践的な研修を、年に数回、受講料無料で行っており、事業者等にこの情報を提供するとともに、参加を促しております。

 高齢者ケアに携わる人材の専門性については、将来的には介護福祉士の資格を求める等の議論もありますが、当面は、こうした東京都の取り組みを参考としながら、研修方法の改善を図り、専門性の向上に向けて力を注いでまいります。

 次に、痴呆性高齢者を抱えたご家族への支援についてであります。

 現在、保健センターでは、専門職による相談・診断、痴呆という病気に対する理解、痴呆性高齢者へのよりよい接し方を学ぶための講演会の実施など、本人、家族を対象としたさまざまな事業を行っているところであります。

 しかしながら、家族の介護力を高め、在宅での介護を支えていく上で課題があることも、ご指摘のとおりであります。

 今後、こうした課題を解決するため、保健センターの果たすべき役割を見直し、充実するとともに、区の関係部署、関係機関との緊密な連携協力を一層強化して、適切できめ細かなサービスの提供につなげてまいります。

 次に、痴呆予防の取り組みについてのお尋ねです。

 痴呆予防の取り組みを推進していくには、高齢者の健康づくりの中で痴呆予防の啓発を行うとともに、軽い痴呆症状のある方を早期に発見し、痴呆予防教室や講座などに適切に誘導することが重要と考えております。

 現在、高齢者の心身の活動能力や、老化に伴う虚弱状態を早期に発見し、適切な対応に結びつけるための介護予防システムについて検討しているところであります。

 今後、痴呆予防を含めた効果的な介護予防策の調査・研究に取り組み、適切な介護予防事業の構築につなげてまいります。

 次に、痴呆性高齢者のケアを標準とした介護モデルを早期に策定すべきであり、その対応をどのようにするか、とのご質問にお答えいたします。

 今後とも大幅な増加が見込まれる痴呆性高齢者をめぐっては、現在行われている介護保険制度の見直しの中でも、痴呆性高齢者に合った介護サービスと新たな介護モデルの構築が提唱されております。

 このことは、見守りサービスなどこれまでにないサービスと、これに応じた新たな介護報酬が創設されることと理解しております。

 また、痴呆性高齢者のケアを重視した新たな考え方として、小規模・多機能施設の整備や、一定エリアをサービス圏域として定めることなどとあわせ、保険者の裁量を拡大する方向性も示されております。

 新たな痴呆ケアにつきましては、利用者負担を含め、介護保険でどのようなサービスが利用できるかなどと密接に関係してまいりますので、見直しの推移を見きわめつつ、北区における高齢化を踏まえた積極的な検討が必要であると考えております。

 次に、高齢者虐待についてのご質問です。

 高齢者虐待の問題につきましては、現在、関係職員から成る検討プロジェクトチームを庁内に設置したところです。検討プロジェクトチームでは、啓発や予防への取り組み、虐待の早期発見の仕組みづくり、緊急避難措置など虐待を受けている高齢者の保護、虐待を引き起こしてしまった家族の支援など、高齢者の虐待防止に向けた総合的な施策について、精力的に検討を重ねております。具体的な対応策がまとまり次第、所管委員会へご報告したいと考えております。

 次に、要介護認定事務の効率化と認定期間の短縮化についてお答えいたします。

 介護保険事務費交付金の一般財源化に伴い、国から示された効率化策のうち、認定期間の拡大については、今年度から実施し、既に一定の効果を上げてきております。

 また、認定審査会の委員数の緩和については、任期途中での委員の組みかえが困難なため、今年度からの実施を見送りましたが、委員の改選に合わせ、平成十七年度から現行より少ない委員数で審査会を開催する方向で、医師会等関係団体との調整が整ってきております。

 また、認定の処理期間につきましては、審査会の開催できない休日が重なる年末等の影響や、主治医意見書のおくれなどによって、ご指摘のように、三十日を超え、苦情にも結びついているのが実情です。これにつきましては、審査会の委員数変更に合わせ、現在二十五ある合議体の数をふやしまして、処理能力を高めるほか、認定処理期間の短縮化に向けて、あらゆる可能性を研究してまいります。

 以上、お答え申し上げました。

 本日いただいたご意見、ご提言を踏まえ、区政のさらなる充実に努めてまいりたいと存じます。ありがとうございました。



◆二十八番(池田博一君) 

 ご答弁ありがとうございました。特に高齢者の賃貸住宅につきましては、前回も質問させていただきまして、結果、家主との話し合いの場も設けられたということで、従前よりは大分進展してきたなという思いが強いわけでございます。そして、これからも家主との話し合いを続ける中で、少しでも進展をさせたいという、そのお話をお聞きしておりますので、これからもこの高齢者賃貸住宅あっ旋事業については積極的に推進していただきたいなと思っております。

 高齢者にとって、このあっ旋事業が、いわば低所得者層といいますか、そういう人たちにとってはかなりの頼るところにもなっているんですね。都営住宅、区営住宅がなかなか当たらない現在の中、例えば取り壊しのためにどうしても行きたいという人ばっかりじゃなくて、例えばお子さんと住んでおりまして、お子さんと親御さんが例えば半々出し合って住んでいたところ、お子さんに亡くなられて、結局、経済的にもどうにもならなくなったという方も結構いるんですね。そういう人たちの救済場所がなかなかない。ましてや、障害を持っている方というのは、なおさら入りづらいということもある。そういう中でいきますと、このあっ旋事業というのが、溺れる者のわら、命の綱と言うんですかね。言い方としてはおかしいかもしれませんが、大変ここを心強さにしておる。

 そういう意味では、あっ旋事業が今年からまた一段とうまくいき始めているというのを聞いて、安心しているわけでございますが、やはりまだまだ、居住の水準の中身からすると、とりあえず住むだけということがいま先決になっているようなんですが、それはそれでも、何とか今まで以上な成約になるように、ぜひ住宅課の一層のご努力をお願い申し上げます。

 また、緑化推進につきましては、今、三セクションでばらばらでやっているので、なるべくなら一カ所にという。これは一つのトータル的に物事を見るセクションがないと、どうしてもそれぞれの基準になりがちであるし、やはりそれぞれの基準というのは、それぞれのセクションの考え一つということになりますから、どうしても逃げる場がいっぱいできてきちゃうということなんですよね。ですから、そういうのを少しでもなくして、総合的にアセンブリーするようなところを設けていただかない限り、なかなか進みは悪いだろう。新たにセクションを設けなくても、どこかの一つのセクション、三つのセクションの一つが主体的になってやっていただくとか、そういうことが特に必要なのかなと思っております。

 それと、環境に配慮した都市計画、都市景観の整備ということで、口で言うのは、確かに質問するのも簡単ですし、ご答弁のとおり、環境に配慮したというような、大変答弁としては簡単で、やるのは大変だと思っています。建物そのものは、景観条例を見ましても、景観条例からいいますと、建物の機能だとか、それだけを重視する中でオーケーになりますから、全体の調和っていうのがあるわけでもないですし、例えば私の近所に、私の住んでいる学区域の小学校は、かつては新河岸川の川風が流れてきて大変涼しかったんですが、いつの間に、前後左右といいますか、三方を十階建てからの建物に囲まれてしまっているんですね。囲まれてしまった結果、何がなったかというと、いってみればミニ盆地ができ上がっちゃったということなんですね。ですから、暑ければ暑いまま、寒ければ寒いまま、そういう状況にだんだんなってきている。これがほかの一般の居住するところでも、それに近い状況ができてくるんだと思うんですね。

 例えば、一つの建物を建築確認申請するときに、採光の面でここには窓をつけなさいとか、そういうのをうるさく言われるわけですけど、基準法ではそうかもしれないんですが、建ててみると、隣にマンションがボソーッと建っちゃうと、基準法で採光がどうのといったって、そんなもの、窓なんかあったってなくたって、どうせ日が入らないということになっちゃうわけですね。

 そうすると、そういう例もいっぱい出てきて、それを全部解決するというのは大変だとは承知していますが、これから環境に配慮した都市計画、そういったものをつくっていきますということですから。

 かつては、記憶では大分前ですけど、北区を七ブロック構想というのがあったと思うんですよね。浮間と赤羽、王子、滝野川二個ずつで、七個にして、それの特性に応じた地域にする。これとはちょっと違うかもしれないんですが、そういうようなものをもう一度掘り起こしていただいて、ぜひ進めていただきたいなと、これは思っております。

 また、高齢者の施策ですが、これは先ほど申し上げたとおり、普通に住んでいる家庭が、突如、大きな課題が目の前にバリアのようにバカッと立ちはだかって、ただ右往左往するだけだと。結果的に見ますと、在宅でやっている人がほとんどなんですが、現実的にはなかなかサービスが少ない。これは結果的に介護保険制度の問題もある。また、区独自でお金を出すには銭がないとか、いろいろ制約があると思うんですが、例えば、先ほど高齢者緊急ショートステイ支援の具体的なお話もしましたけれども、その中身については、確かにそのとおりなんですね。特別養護老人ホームの空きベッドをにらみながら、ケアマネさんが一生懸命はめ込んでいる。一年におおよそ〇・六%ぐらいの空きベッドがあるとも聞いていますし、それがうまくいかないときには、例えば病院を紹介するとか、そういうことになっていくんですね。

 例えば、特養なら特養のショートステイにうまくはめ込んではいれた人は、五日間でも一週間でもいいんですが、運悪くどこもだめで、「とりあえず病院ですよ」と言われたときに、痴呆高齢者の病院の入院の付き添いというのが大変な負担になってくるんですね。そうなってくると、例えばリフレッシュのために高齢者に入っていただくということじゃなくて、例えば介護する方がひっくり返っちゃって、万やむを得ずそういうところに入れたときに、ひっくり返っちゃったというのは、生活の糧も怪しげになっているということなんですね。そういう人が、例えば介護される人を病院に入れたときに附帯する金額というのは、じゃあ一体どうするんだという。さりとて、病院に入院するときの、ショートステイにかわる病院の入院の中の付き添いについては、介護保険なんか面倒を見てくれるわけないですから、もろに自分で見なくちゃいけないとか、仮にショートステイで、どこかへ移送するときに、移送する手前の前後は、例えば介護保険で何とかなると仮に考えても、その道中の移送中についても、みんな自己負担にならざるを得ないというのがあると思うんですね。だから、そういうものもどうするのかと考えると、結構まだまだ、明るさがあると言いながら、なかなか明るいなと思いつつ、いざ、支援制度に乗っかって何とかなった途端に、明るいんだけど暗くなっちゃったということもあるわけですね。

 ですから、その辺について、これは区である程度自費でということもあり得るのかもしれないんですが、財政的にはきついと言いながら、やはりそういうことも考えざるを得ないだろうなと思っています、私自身は。

 これは最後の介護モデルを早期にというお話に通じてくるんですが、例えば介護モデルを策定するときに、国が介護モデルを策定すると、例えば高齢者率を見ながらの策定。北区はそれよりもはるかに飛んでいっちゃっていますから、そこで国の介護モデルを基準にしたって間に合うわけがないんですね、中身的に。そうすると、その辺の裁量を、一体、介護保険制度の中だけでいったときに−−今度の介護保険制度の中では、若干の区の裁量というのを認めるというのがたしか出てくると思うんですね。そうすると、その中でどの程度のものがこういうものに対応できるかと同時に、区としてどの程度こういうものに別に対応していけるかということも含めて、やっぱり考えざるを得ない時期に来ているのかなと思っているんですね。将来系どうなるという計画は、当然大切だと思っているんです、将来どうなるか。将来どうなるかというのの考え方が、多分ちょっとずつずれてきたから、今あたふたしていると思うんですね。

 例えば、言い方は変な言い方ですけれども、綾小路きみまろさんという方ですか、「八十歳、一夜にして八十歳になったんじゃないんだ。八十年かけて八十歳になったんだ」と言っているわけですよね。ですから、今いる高齢者も、例えば七十の人は、七十年かかって七十になったとわかっているわけですね。そういうことを含めて考えざるを得ないんですが、今どうするかというのが、今の在宅の人の悩みなんですね。

 ですから、例えば痴呆性の高齢者を抱えて、例えば板橋の都立老人医療センターに相談して、いろいろな薬を投与する。とにかく対症療法でしかないと。それに伴うほかの副作用的なところは、とにかく我慢、目をつぶって、そこだけをたたいていこうというやり方をとっているんじゃないですかね。

 そうすると、施策もある程度はそういうものも考えざるを得ないんだろうなと。対症療法というものも考えざるを得ないんだろうなと思っていますので、その辺は要望ですが、できる範囲というのもある程度承知しつつも、できたら、同じ明るいんなら、目いっぱい明るい生活の方がいいのかなと思っておりますので、せめて同じ明るさでも、夕方の明るさじゃなくて、明け方の明るさになればありがたいなと思っておりますので、要望ということで質問を終わらせていただきます。

 どうもいろいろありがとうございました。



○議長(大畑修君) 

 三十三番 佐藤有恒さん。

   (三十三番 佐藤有恒君登壇)



◆三十三番(佐藤有恒君) 

 それでは、本日最後の質問となります。お疲れでしょうが、ひとつよろしくお願いいたします。

 社会フォーラムの佐藤有恒です。会派を代表しまして、以下、区長、教育長に四点にわたり質問をいたします。

 まず第一に、介護保険制度の見直しについてであります。

 二〇〇〇年四月にスタートした介護保険制度は、来年四月には発足五年目を迎えるため、制度全般の見直しが行われます。厚生労働省では、社会保障審議会介護保険部会において、昨年五月より見直しの検討を進め、その結果を本年七月末に「見直しに関する意見」として発表いたしました。それをもとに、本年十二月までには法の改正案をまとめ、来年の通常国会に提出するという流れで、大詰めの検討作業を進めるとのことであります。

 今回の見直しが、現行の問題点の改善につなげる適切な内容としていくためには、保険者であり、現場の実態を最も把握している区市町村が、積極的に国に対して意見反映していくことが重要なかぎを握ると考えられます。

 こうした観点から、検討課題となっている論点を幾つかに絞って、区の考えをお聞きします。北区における介護保険の実施状況を踏まえながら、主体性ある意欲的な答弁を期待するものであります。

 「介護地獄」との言葉が生まれたほどに、介護する側もされる側も悲惨な状況に陥っていた高齢者介護の実態。家庭介護から社会的介護への抜本的な転換を目指して、新たな介護体制の創設をと、当時の社会党などが提唱して実現したのが、現在の介護保険制度であります。

 ゴールドプラン、新ゴールドプランによる基盤整備事業の推進と相まって、給付と負担の明確化や、民間事業者の大幅な参入、自己選択・自己決定を可能にするサービス体制の供給など、これまでにはなかった新しい概念を盛り込んだ社会保障制度として発足したわけであります。

 万全の準備とはいいがたい状態でのスタートだったために、発足当初から数多くの問題点を抱えながらの事業展開でありましたが、在宅サービスの事業規模が三年という短期間のうちに二倍ないし三倍にふえるなど、介護サービスの供給体制が飛躍的に拡大し、今も月平均三万人増のペースで利用者が拡大しているといわれています。制度が定着しつつあることがうかがわれます。

 その一方で、需要を満たし切れない特別養護老人ホームの入居待機者は、北区でも千人の水準に高どまりし、ショートステイもプラチナペーパーと評されるような厳しい競争状態が続いております。制度のかぎを握るケアマネージャーの過酷な労働実態や、問われる質の向上、民間事業者やサービス提供者に対する苦情や不正事件の増大など、問題点も少なからず顕在化しております。また、以下に触れるようなサービスメニューの多様性と質の向上、人材育成と処遇の改善、医療・保健事業との連携など、課題は山積しております。

 そこでお聞きします。介護保険制度発足から今日までの四年半を検証し、事業の評価と現状の問題点、課題についてどのようにとらえているのか、その認識をお答えください。

 さて、部会意見では、現行のサービス給付が予想を超えて急増していること、二〇一五年までの十年間に高齢者割合が三〇%増というハイペースで進むことを踏まえて、将来を見据えた持続可能性を支える思い切った見直しを早めに行うとしています。そのために、給付の効率化・重点化を大胆に進め、介護予防の視点から、高齢者の生活機能の低下を予防し、要介護状態に陥らない、あるいは状態を悪化させないことを重視して、制度全体を予防重視型システムへと構造的に転換していくとしております。

 そのために、総合的な介護予防システムを確立し、ケアマネジメントの体系的な見直し・強化、市町村事業の見直し、新予防給付の創設という、体系化したシステムをつくる考えが打ち出されております。

 介護保険の趣旨と利用者や支える家族の気持ちからしても、身体状況の悪化を食いとめ、可能な限り自立の方向へと機能が回復されることを願うのは当然至極のことであります。むしろこれまでの制度運用とケアマネジメントの基本的システムにおいて、この介護予防、悪化予防という視点が十分に位置づけられずに機能してこなかったところが問題でありました。

 したがって、軽度障害の要支援や低い介護度の方たちの個々の特性に合わせた効果的なケアプランが立てられていなかったことや、不適切な支援プログラムが組まれることによって、本人が持つ潜在的な回復力や治癒能力を眠り込ませたまま、状態を悪化させてしまうことが少なからずあったのは事実であります。

 こうした意味から、リハビリの強化など介護予防や悪化予防に重点を置くことは必要なことでありますが、懸念する問題としては、?増大する介護費用の抑制効果を自己目的化して、既存の介護給付の安易な打ち切り、特に生活支援、家事代行などの側面が切り捨てられることにならないか。?市町村事業の老人保健事業としてさまざまに取り組まれている事業との関連性、一貫性を図ることは当然としても、新予防給付との連続性を考慮して、「介護保険制度内の事業として位置づけ直す」としていることの理解の問題であります。

 一つ目の点で言えば、例えば生活支援や家事代行を適切に行い、指導することで、本人の生活意欲を引き出し、自立へと導くことができるケースもあり、機械的に分離して切り捨てるようなことのないようなケアシステムにしなければなりません。二つ目の記述は不明朗な点がありますが、現在、公費に基づく区市町村事業として実施している老人保健事業の一部を介護保険に組み込むことになれば、介護保険財政は肥大化し、国の財政負担は軽減するという事態が生まれます。市町村事業と新予防給付との関係がどう区別され、関連づけていくのか、懸念されるところであります。こうした点についてどのようにとらえ、適切な改善につなげていくのか、区の考えを問います。

 次に大きな課題は、介護サービスの質の確保と向上という問題です。

 私はかねてより、現行のケアマネジメント体制の問題点を指摘し、ケアマネージャーの待遇の改善とケアマネジメント・システムの抜本的改革に取り組むべきことを主張してまいりました。

 現行のケアマネージャーは、担う役割の大きさから比べて、不当に低い処遇に置かれており、その多くが指定事業所に所属してケアプランが立てられるため、受け持ち件数が異常に多く、個々人の特性に合わせたケース検討が十分に行われない、所属する事業所のサービス利用が優先的に行われる、委託された第一次調査の訪問宅で所属事業所の営業活動が行われる等々の問題点が既に顕在化しております。

 今回の見直しでは、こうした問題点にも着目をして、今後の給付体系の見直しなどを踏まえ、公平・公正の確保、包括的・継続的なマネジメントの強化の観点から、体系的なシステムの見直しとその確立を目指す考えが出されました。そして、ケアマネージャーの専門性を高める諸施策や、二重指定制度の導入、罰則強化などで独立性を確保する方向が出されました。また、総合的な介護予防システムの確立やケアマネジメントの体系的な見直しを踏まえ、地域における総合的なマネジメントを担う中核機関として、区市町村の責任のもとで、仮称地域包括支援センターを新たに創設する構想が提案されています。歓迎すべき方向性ではありますが、その具体的な全貌はまだ明らかになっておりません。

 現在のケアマネージャーは、介護ケアプランだけでなく、高齢者の全生活をもケアせざるを得ない状態の中で、多忙を極める仕事に従事しております。これは介護保険制度導入によってあいまいにされた、公的責任による全生活の支援という基本の部分が欠如し、そのしわ寄せがすべてケアマネージャーの肩にのしかかった結果といえます。

 その意味で、?地域の高齢者の実態把握や権利擁護を含む総合的な相談窓口、?新予防給付のマネジメントを含む介護予防マネジメント、?介護以外のさまざまな生活支援を含む包括的・継続的なマネジメント、の三つの機能を担う支援センターを区市町村の責任主体で創設することは、重要な改善策と思われます。

 その際、在宅介護支援センターとの兼ね合いや、介護保険財政で担うべきものかどうかの疑問は残ります。基本の枠組みとしては、保険制度ではない公的な責任と費用負担で行う事業とし、介護の具体的ケアプランを担う現行のマネジメントとの二階建て構造にする方が合理的かと思われます。

 いまだ不明朗な部分があるので、国の検討状況と自治体の意見など、責任主体とされる区の立場からどのようにこれらの点を考えているのか、問うものであります。

 また、ケアマネージャーの質の向上については、長期的な観点で、抜本改革を行う将来構想を検討するべきではないでしょうか。支援事業者とは完全に分離した独立した存在であること、高い専門性を担保する資格要件を大幅に引き上げ、それに見合う処遇にすることが検討されるべきであります。

 急速な人材確保のため、都道府県事業として、資格要件を緩め、能力判定の水準をある程度に抑えざるを得なかった当時の状況は理解しつつも、将来的には、資格対象要件を高め、国家試験による社会福祉士に準ずる程度の質の向上を暫時図ることも検討していいのではないでしょうか。介護に当たるホームヘルパーの資格を介護福祉士に高めていく構想から比べると、部会報告、意見ではまだ道半ばであります。いかが考えますか、お答えください。

 また、施設入所の、いわゆるホテルコストの関係する負担の見直しについては、減免などの低所得者対策を制度化させなければなりませんが、対策はどうなっているでありましょうか。

 最後に、支援費との統合問題についてお聞きします。

 意見では、検討まとまらず、結果、両論併記となっています。年齢を問わない介護ニーズの普遍性には理解しつつも、そもそも障害者福祉を保険制度で行うべきものではないこと、現行サービス体系が異なり、統合すれば大幅なサービス水準の低下を招くことなど、障害者自身及び障害者団体から強い反対の声が上がっていることなど、まさに時期尚早であります。十二月まで国民的論議をさらに深め、引き続き部会でも検討するとされておりますので、第一線で施策を展開している自治体の立場から、北区としての考えを国に上げていくべきですが、どのように考えていますか、お答えください。

 今回は、時間の都合上、課題を絞ってお聞きしましたが、なお何点かの意見を申し上げさせていただきます。

 第一に、痴呆性高齢者の増大とその特性を十分考慮して、従来の身体ケアに加えて、痴呆ケアを重視する。それを支える地域生活圏域の中での地域密着型、小規模・多機能型サービスが検討されております。施設と在宅の二元を超える地域密着型の観点で、従来の保健事業で取り組まれたものや、医療的ケアとの連携など、地域における新たな体系化が取り上げられていますが、サービスによっては、介護保険給付の対象とするのか否かの区分を慎重に検討すべきものがあります。

 第二に、介護保険料の構造的欠陥にメスを入れ、累進性に基づくきめ細かい多段階制へと移行していくべきであります。現状では、高騰する保険料に対応することは困難であり、所得の多い人ほど保険料負担割合が低くなるなど、格差が大き過ぎます。また、世帯と個人対象が混在しているための逆転現象もあり、世帯の概念を排して、個人単位の保険料賦課方式とするべきであります。

 第三に、現状の給付と負担の関係では、サービス給付の増大による保険料の高騰が致命的な課題となっていきます。保険料の高騰を抑制するため、国の公費負担割合を引き上げるべきであります。

 部会の検討では取り上げられていないこれらの重要課題に対して、積極的に情報を発信し、国に対する意見を強く反映するよう、要望しておきます。

 大きな第二の質問は、環境共生都市を目指した、みどりあふれる北区の快適環境の創造についてであります。

 昨年実施した北区民意識・意向調査によると、望ましい地域の将来像については、「公園や緑などの多い、自然と親しめるまち」との回答が四八・四%で、第一位を占めました。北区がみどり豊かな快適なまちになることへの期待が最も高いのであります。みどりと調和した都市の形成が、住む者にうるおいと安らぎを与える魅力あるまちづくりとして、特に子育てを担うファミリー層の定住化に大きく貢献するものとなります。

 私は、二年前の第四回定例会で、ヒートアイランド対策をにらんだ緑化事業の推進を全庁的に取り組むべきだということを提案しましたが、今年もまた記録破りの猛暑を体験して、改めてこの事業の重要性を痛感いたしました。

 北区は、五年ごとに行う緑の実態調査を昨年実施しました。その調査報告によると、緑被率は、前回調査に比べて〇・九ポイント増の一五・二%で、平成十七年度の目標数値一五%を既に達成したが、地域間のアンバランスは依然根強く、樹木被覆地は減少したとあります。緑地の増加は、河川敷等の草地の遷移、工場跡地の草地の増加など、不安定要素のある部分が含まれており、また今日のヒートアイランド現象の進行を考えると、目標値それ自体も見直す必要があるように思います。

 樹木被覆地が前回より四・三ヘクタール喪失して、八・六%から八・四%に減少したことは、残念なことです。樹木は、草地と比べてみどりの持つ機能が特段にすぐれており、その面積が減少していることは、今後の保全対策の大きな課題とすべきであります。特に開発による緑被の改変が、緑被率の増減やその質に関与している現状を踏まえて、保全対策を図る必要があります。

 そこで、北区の緑づくりについて、以下、提案と質問をいたします。

 北区みどりの基本計画では、緑化指標として九項目を掲げ、緑化指標には、中間、そして計画、長期と目標水準を設定しております。その内容を吟味すると、区の緑づくりの施策は、公園面積の確保が中心になっていると推察されますが、公園面積の増大は、公園内緑化割合の向上とあわせて取り組まれますよう、要望しておきます。

 緑化造成しやすい手段としては、屋上緑化、壁面緑化、生垣造成などがあります。この課題に対しては、区有施設の推進と民間協力を大胆に推進すべきとの提案を前回に行いましたので、その後の進捗状況についてお聞きいたします。

 次に、みどりの核となる樹木・樹林の保全拡大についてであります。

 樹木の被覆地は、公園、学校など公共性の高いところで半分を占めていますが、民有地である個人宅、寺社、集合住宅も三割を占めており、みどりの協定や助成金など、その保全に努めてきたことは承知しております。しかし、今回の調査では、この部分が後退をいたしました。私有地であるため、一定の限界はあるでしょうが、例えば寺社林や屋敷林などは、地域の持つ土壌や気候といった潜在的に植生を支持する能力を持つものであり、保全すべき対象として優先すべきであります。また、集合住宅や低層住宅でも、建て替えの際には、現況に匹敵するみどりの量と質を確保するよう計画すべきであります。区の対策をお聞きします。

 次に、公共施設や民間施設、道路、公園などの緑づくりについてであります。

 意識してまちを歩くと、アスファルトや石畳を芝生化や植樹帯に転換できると思われるところが大変多いことに気づきます。みどりの協力員など区民の協力でまちのウォッチングを展開し、可能と思われるところには草地や植樹などの協力をお願いする。また、硬化プラスチックの亀の子状の構造物を利用した芝生では、車両通行可能なものもあり、ドイツなど環境対策の進んだところでは、駐車場や裏通りの車道、人の多く行き来する公共的空間にもそれらを導入しているケースがあります。こうした方法を活用していけば、相当程度の範囲にわたって草地化を拡大することができます。その普及に努めることを求めますが、いかがでしょうか。

 そうした区内の緑化を区民参加のもとで進めていく上で、シンボルと位置づけ、実施していただきたいのが、飛鳥山公園の真ん中に広がる敷石の改修であります。既に何度か触れておりますが、冬は凍てつく寒さが身を刺し、夏は高温に熱せられるために、敷石広場にはとてもいられたものではありません。うるおいと安らぎとはおよそ正反対の環境が、その中心部を占めているのであります。建設当初から地元では悪評判の呼び声高い施設でしたが、今やヒートアイランドのシンボルとの皮肉さえ聞こえてきます。

 事後のメンテナンスに手がかからないこと、イベントがしやすいこと、この二点を理由に、由緒ある飛鳥山公園の憩いの広場が遠い存在になってしまったのです。施工後の管理を優先した造園思想の欠如であります。石をはがせばほこりを招くとの心配があろうかと思いますが、芝生化によってそれは解決できるのです。イベントも可能です。今や芝生の施工、管理技術は特段に進歩し、さきに紹介した補助道具の利用や、区民協働で芝の管理体制をつくることで、低コストで芝の生育も可能となるでしょう。

 「花*みどり」のやすらぎ戦略のシンボルとして、敷石から芝生へと転換することで広がる憩いの空間創造を内外に発信することは、緑化に対する区民の関心度を高めることにつながります。三千平米の改修工事がもたらす大きな波及効果が、その数倍の事業効果となって広がるよう、緑化推進計画の目玉と位置づけて実施するべきだと考えますが、区の姿勢を問うものです。

 次に、快適環境の創造との関連で、思いやりのあるバリアフリーのまちづくりについてお聞きします。

 端的に申せば、道路上に大きくせり出し、我が物顔に占領している宣伝看板と放置自転車をまちから一掃し、だれもが安心して通行できる、思いやりのあるきれいなまち並みをつくる運動を区が呼びかけて、大きな区民運動に育ててはどうかという提案であります。

 点字ブロックの上に置かれた自転車や看板、王子駅周辺の歩道や裏通りを見ても、車いすはむろんのこと、道行く人々が、歩きにくさと自転車や人同士との衝突の危険性を感じながら、障害物によって狭まれた空間を縫うように歩き、ときには車道を通行しています。せり出す看板による歩きにくさで、逆に人の足は遠のき、ごみごみした汚いまち並みとの悪い印象を与えていることは、長い目で見て、個々の商店にとってもマイナス効果となっています。路上の自動販売機が一層できたように、お互いの自覚と努力によって、敷地外の設置看板など障害物を一掃するよう関係機関に働きかけて、まちづくり運動を進めていったらどうでしょうか。自転車利用の通勤者、消費者にも参加していただくのは当然であります。区の姿勢を問います。

 大きな第三の質問に入ります。緑化の推進に関連させながら、学校施設の環境整備について、基本姿勢を問うものです。

 今年度、北区内の小学校のうち、二校を対象に、校庭の芝生化が実現しようとしています。滝野川第三小学校と桐ケ丘郷小学校であります。この問題に長年取り組んできた人間の一人として、感慨深いものがあります。

 平成十年第三定例会で、当時、十四校を数えるアスファルトコンクリートの校庭を、子どもの体にやさしい素材の校庭に全面改修すべきとの提案をしたところ、わずか四、五年という短期間で、一校を除いてアスコンは一掃されました。しかしながら、そのすべてがアスコンの上にラバーを張った特殊舗装にとどまったことは、失望せざるを得ませんでした。

 なぜなら、特殊舗装は、見た目はよいのですが、施工後三、四年もすれば弾力性を失い、転倒時の衝撃とその危険性はアスコンと変わらない。−−アスコンは、アスファルトコンクリートの略です。失礼しました。−−そればかりか、ぬれたときの滑りやすさを加えれば、なお始末に悪いというのが学校関係者の共通認識となっています。私の調査においても、骨折、捻挫などの重い傷害事故は、アスコンより高い比率で発生しております。夏ともなれば、表面温度が六十度を超す高温地帯になるのも同じことです。

 したがいまして、ヒートアイランド対策の観点と緑化の推進及び生物に接し、それを育てるという教育効果の多様な側面から、校庭の芝生化をその後提案し続けてきたのであります。

 つけ加えるならば、学校の立地条件や養生、管理上の配慮から、砂入り、ゴムチップ入り人工芝との組み合わせも考慮した芝生化であります。

 基本計画の素案には、「校舎、体育館、プールは計画的に改築・整備を進めます」とあるが、「校庭を忘れてやしませんか」と言わなければなりません。校庭とビオトープ等、敷地全体の緑化を対象にした、新たな学校敷地の全体のレイアウトを意識した整備計画を立てるべきではないでしょうか。

 小学校の三分の二以上を占めるその特殊舗装を一掃し−−二十六校あります−−草地化していけば、相当まとまった面積で緑化を確保することができます。仮に一校当たりの芝生可能な面積を平均千平米とした場合、それだけで二・六ヘクタールの草地が増加することになるんです。

 さらに、小中学校の教材園や栽培園は、学習教材として利用することや、景観を配慮して植栽されていますが、生き物の生育基盤となるみどりと人が触れ合えるみどりとしては、乏しい嫌いがあります。貧しいという場合があります。質の低い緑化の中では、子どもたちにとって学ぶべきものは少ないのではないでしょうか。校庭を自然芝で覆い、可能な限り郷土種の立ち木をふやし、生垣を多用し、片隅には自然護岸の水辺、すなわち、ビオトープを創出することで、樹林、藪、水辺という生き物の生育環境が多様化します。それにより、生き物の種類は増加し、生物相が多様となっていきます。一つ一つの学校が複数の生物環境を整えれば、おのずと緑の回廊形成にも大きく貢献するはずです。

 また、校舎の屋上緑化、壁面緑化を進めていくことは、教室の冷却効果にもつながり、舟木一夫の「高校三年生」の歌のように、「ツタに絡まる校舎」というすてきな思い出づくりにもつながります。

 学校の緑化、生き物に配慮した緑化は、将来を担う子どもたちにふるさとの原風景を見せることにも通じます。学校緑化に限らず、プレーパークのような、木に抱きついて遊べる森の身近な存在は、子どもたちの原風景として心に宿る豊かさをはぐくんでいくでありましょう。

 子ども時代に見たり触れたりする体験は、将来を左右するほどの影響力があるといわれております。北区の子どもたちの原風景は、現状では余りに殺風景ではないでしょうか。

 みどりあふれるうるおいのあるまちづくりとともに、みどりと生物に囲まれた学校づくりの構想から、今後の学校整備の長期計画を定めていくことが求められているのではないでしょうか。教育委員会の積極的な姿勢を問います。

 第二に、学校教室の空調機設備を早期に設置することを求めます。

 今年の猛暑は、学校教室内ではさらに過酷な様相を呈していました。私の子どもの通う学校は、六月半ばにして、四階の部分で既に三十度台の後半に達したことによって、とても勉強するどころではないという高学年の子どもたちの声が、訴えが出ていたそうであります。

 調べてみますと、六月の末から七月の中盤までの学校調査の温度簿を見ますと、朝の九時半の段階で、既に十四日中、十二日が三十度を超えています。そのうち、三日間は三十五度なんです。そして二日間が三十四度、すさまじい実態です。朝九時半ですよ。これは夜間の間冷えないというヒートアイランド現象そのもののあらわれであります。

 既に基本計画にのっておりますが、一年でも早い実施を求めるとともに、その際、学校ごとの順番施工とするよりは、最も高温になる最上階の教室−−二階と四階の差が平均三度の違いがありました。最上階の教室から全校実施して、順次下におりていく方法など、弾力的な施工手順も工夫すべきであります。区の具体的考えを問います。

 最後の質問は、子ども、家庭への支援のさらなる推進についてであります。

 私は、二〇〇〇年の第二回本会議において、縦割りに分散していた青少年と子育て支援策を系統的に進めていくために、関係部署を一つにした子ども部の創設を提案しました。その後、二年後に子ども家庭部が発足をし、きたっ子プランや、地域っ子プランがつくられ、子育て支援センター、ファミリーサポートセンター、育ち愛ほっと館などが次々と誕生し、保育園、児童館などで既に展開されていた子育て家庭への相談や、親子の遊び場などの支援策が大きく発展してまいりました。

 当時、子どもたちをめぐる悲惨な事件が相次ぐ中で、つまるところ、子育て家庭の孤立感がその背景にあるとの認識で、行政と地域が協働して子育て家庭を包む支援を強めていったわけであります。

 そこで、まずお聞きすることは、子ども家庭部を新たにスタートさせ、それを契機にさまざまに取り組んできた子育て支援のこの間の総括と、今後の重点施策の方向についてお聞きします。

 その際、きたっ子プラン、地域っ子プランがどのように位置づけられていくのかもあわせてお聞きします。

 第二に、地域における子育て支援の拠点整備と、その中における保育園、児童館の役割、機能をどのように考えているか、お聞きします。

 育ち愛ほっと館を頂点にして、各地に子ども館を設置する構想のようですが、その中核にほっと館を三ないし七ブロックに設置し、ネットワーク化を図ってはどうでしょうか。また、子ども家庭在宅サービス事業の具体像とその関連はどのように考えているのか、お聞きします。

 個々の保育園や児童館では、地域の特色を生かした、地域に開かれた支援の拠点として、既に活発な活動を展開しているところもあります。例えば豊島東保育園の青空保育や、地域参加のもとで各種行事に取り組む姿などは、若い親御さんたちだけでなく、多くの人々から評価を得ており、まちの子どもたちをまちで支える環境づくりに大きく貢献しているようであります。こうした具体の教訓についてどのようにとらえ、今後の施策に生かす考えなのか、お聞きします。

 最後に、かねてより課題となりながら一向に進んでいないのが、中学、高校生のこの世代の居場所づくりであります。杉並区の「ゆう杉並」、港区の「子ども中高生プラザ 赤坂なんで〜も」など、拠点的施設を整える自治体がふえています。

 我が会派では、昨年の夏に、京都市で展開している七つの青少年センター、そして今触れた港区の施設を先日視察してまいりました。改めてこの課題に取り組む意義と必要性を確認してきたところであります。

 しかるに、基本計画素案には、この課題に触れた記述が示されておりません。殿堂としての拠点建設が唯一の方法ではなく、やる気があれば、廃校となった学校施設の活用、他の区有施設の一角を利用する方法、例えば卑近な例でいえば、滝野川東区民センターの一階に福祉用具のコーナーの部分がありますが、それを衣がえするなど、さまざまに工夫することによって可能でありますし、さらに学校の校庭、体育館の開放利用など、さまざまに工夫することによって、中学校区に一カ所程度の整備は可能と考えられます。この実施計画の具体化について、区の姿勢を問うものです。

 以上で私の質問を終えます。

 長い間のご清聴、ありがとうございました。(拍手)

   (区長 花川與惣太君登壇)



◎区長(花川與惣太君) 

 佐藤議員の社会フォーラムを代表してのご質問にお答えさせていただきます。

 介護保険制度の見直し、緑化推進と快適環境の創造、学校教育環境の整備、そして子ども・家庭へのさらなる支援について、多岐にわたりご意見、ご質問をいただきました。

 それでは、順次お答えをさせていただきます。

 介護保険の見直しについてのご質問のうち、まず介護保険制度実施から四年余の評価及び課題についてお答えをさせていただきます。

 介護保険につきましては、制度発足以来、サービスが急速に拡大し、サービス利用も進み、利用者の選択によってサービスを利用する仕組みとして、区民の認知度も上がっていると評価しております。また、社会保険方式の導入によって、負担と給付の関係を明確にしていくという点については、平成十五年度に初めての保険料改定を経験したことで、給付費の伸びが保険料の上昇につながることが理解されてきたと認識しております。

 なお、課題といたしましては、右肩上がりに介護費用が増大する中での制度の持続可能性及びサービスの質の確保であると認識しております。

 次に、新たな予防給付と現行の市町村事業の関係についてであります。

 現在進められている介護保険制度の見直しの中での大きな論点の一つは、介護予防重視型システムへの転換という考え方です。

 介護保険制度における要介護認定状況を見ますと、要支援、要介護1などの軽度者が著しくふえております。これらの方の多くは、生活機能が徐々に低下するタイプで、自立支援に向けたマネジメントが不可欠であるとともに、適切な介護予防を行えば、状態の改善が見込めるため、予防を重視したシステムへ移行することが重要とされております。したがいまして、見直し後におきましては、要介護認定を受けた方のうち、軽度の方については、介護保険で新たな予防給付を受け、それ以外の方については、これまでの介護給付を受けるとの考え方が示されております。

 また、市町村事業につきましては、介護保険における予防給付と目的を共通にしながら、要介護認定を受けていない虚弱高齢者や元気高齢者を対象に、要介護状態に移行しないよう、統一的な介護予防を目指す事業です。制度改正における新予防給付との一貫性や連続性を考慮して、さらに実効性のある事業展開に取り組んでまいります。

 次に、ケアマネジメントのあり方の見直しについてであります。

 現行のケアマネージャーによるケアマネジメントのあり方につきましては、評価すべき点だけでなく、ご指摘のような課題を抱えていることも承知しております。

 このたびの制度見直しにかかわる審議会のまとめにおいて、地域における総合的なマネジメントを担う中核機関として、仮称地域包括支援センターの創設がうたわれており、幾つかの重要な役割を担うとされております。

 しかしながら、地域包括支援センターにつきましては、利用者の日常生活圏域を勘案したサービス圏域の設定とも密接に関係するとともに、現行の在宅介護支援センターとの関係及び専門的な人材の配置やこれにかかる財源など、明らかでない点が多いのが現状です。

 次回の介護保険事業計画はもちろん、老人福祉計画や地域保健福祉計画の改定とも関連してまいりますので、国の動向を注視してまいります。

 次に、ケアマネージャー等の質の向上についてです。

 ケアマネージャーにつきましては、介護保険の基本理念である自立支援を支えるための人材として、重要な役割を担ってきております。

 ヘルパーやケアマネージャーの専門性向上のため、介護福祉士等の国家試験の資格を要件とすべきとの意見につきましては、将来的には望まれるものと存じますが、一方で、現にヘルパーやケアマネージャーの仕事をしている方に資格を求める場合は、実務をこなしつつ資格の取得を目指さなければならないなど、かなりの負担となるため、混乱のないよう、導入の仕方を工夫すべきと考えております。

 次に、施設入所の負担の見直し及び支援費制度との統合問題についてであります。

 施設給付の見直しにつきましては、年金と介護など社会保障制度間の機能の明確化と、在宅と施設の利用者負担の公平性などの観点から、現在、保険給付の対象となっている施設入所者の居住費用や食費について、給付の範囲や水準を見直す方向となっております。

 しかしながら、低所得者に対しましては、国におきましても一定の配慮を考えており、北区といたしましても、施設入所の低所得者に対する措置を国に要望しております。

 また、被保険者の範囲を拡大すること及び障害者施策との統合につきましては、さらなる国民的な議論が必要な課題ととらえており、慎重に進めていくべきであると考えております。

 次に、緑化の推進と快適環境の創造を目指して、についてお答えいたします。

 まず、屋上緑化と壁面緑化の進捗状況ですが、平成五年から開始した民間助成では、昨年度までに五十三件、約千七百平方メートルが施工され、ほとんどが現在でも良好に維持されています。区施設では、昨年度施工した北とぴあを初め、東十条区民センター等十四カ所、約千二百平方メートルが整備されています。また、昨年度実施した緑の実態調査の結果では、五十平方メートル以上の屋上緑化が百十一カ所、約一万一千三百平方メートルが確認されました。

 壁面緑化では、区の助成によるものは二カ所、そのほかに、緑の実態調査により五カ所が確認され、おおむね良好に管理されていました。

 今後の推進に当たっては、昨年度施工した北とぴあや、今後施工する予定の学校の屋上緑化において、施工方法や維持管理上の問題点、効果等を検証し、公共や民間施設への効果的な推進方法を検討していきます。

 次に、樹林の保全策ですが、緑の実態調査の結果、屋敷林等の減少が見られます。一定の規模等の条件を満たしていれば、保存策等を検討していきたいと思います。

 次に、まちのウォッチングによる緑化場所調査ですが、地域の方々がみずからの手でまちを調査し、改善策を検討していくことは、大変意義あることです。今後、みどりの協力員などによる自主的な調査が期待されます。区としても、調査・企画などで支援・協力していきたいと思います。

 次に、網目状プラスチックによる駐車場等の芝生化については、ヒートアイランド対策として有効なものですが、工法等が余り知られていないのが実情です。今後作成を予定している環境配慮指針の中で、環境への配慮事例の一つとして紹介するなど、PRに努めていきたいと思います。

 次に、飛鳥山公園の敷石舗装広場を芝生広場に改修して、今後の緑化推進計画の目玉に位置づけるべきとのご質問です。

 飛鳥山整備基本構想では、公園の中央広場部分を、多くの人々が自由に集い、イベントなどが行える広場とすることとなっています。そのため、イベント広場としての利用価値、すなわち、その機能性や効率性を追求して、中央広場部分を敷石舗装としました。

 次に、思いやりのあるバリアフリーのまちづくりについてお答えいたします。

 区は、基本姿勢に「区民とともに」を掲げ、区民や町会・自治会、NPO、ボランティアなど、非営利で活動する個人・団体の自主的、自発的な参加による協働活動を推進していくこととしています。

 ご指摘のありました商店などによる違法看板のせり出しや、危険で迷惑な放置自転車の一掃につきましては、現在、町会・自治会、商店会、障害者団体、ボランティア団体、警察署など関係団体や関係機関と協働して、合同パトロールや環境浄化活動、放置自転車クリーンキャンペーンなどに取り組んでいます。

 こうした協働活動を推進していく中から、自主的で自発的な活動として、より連携のとれた協働活動になりますよう、協力団体等に働きかけてまいりたいと思います。

 最後に、子ども、家庭への支援のさらなる推進についてお答えいたします。

 まず、子ども家庭部創設後の総括と今後の重点施策、きたっ子プランの今後についてであります。

 平成十四年度に子ども家庭部を創設し、同時に、「子ども」・かがやき戦略を三つの重点戦略の一つとして掲げ、総合的に青少年や子どもに関する施策を推進してまいりました。子ども・家庭関連の専管組織を設けたことは、北区の最重要課題である少子化対策を推進するに当たり、有意義に機能したものと考えております。

 今後はさらに、次世代育成支援行動計画を策定し、教育委員会との連携も密にしながら、着実に地域における子育てや子育ちへの支援を推進してまいります。

 きたっ子プラン、地域っ子プランにつきましては、その考え方を次世代育成支援行動計画や今後の事業展開の中に生かしてまいりたいと考えております。

 次に、地域における子育て支援の拠点整備と、児童館、保育園の役割、機能についてでありますが、児童館、保育園を地域の子育て支援の拠点として、その機能の拡充を図ることが必要と考えております。

 北区基本計画2005素案におきましては、仮称子ども館の整備として、同一建物内にある児童館と保育園の整備を計画化いたしました。単独施設も含めまして、地域の子育て支援の拠点として、在宅子育て家庭への相談、支援を行ってまいりたいと考えております。さらに、在宅サービス事業として、ショートステイ事業等を検討してまいります。

 育ち愛ほっと館は、子ども家庭支援センターとして、区内の子育て支援施設のネットワークの中心を担ってまいります。

 また、児童館や保育園の地域活動につきましては、地域の方々からも高い評価をいただいており、今後ともますます地域に根差した活動の充実に努めてまいります。

 最後に、中高生の居場所づくりについてでありますが、北区基本計画2005素案におきましては、計画事業化には至りませんでしたが、児童館を利用しての中高生タイムの設定や学校施設の活用など、さまざまな可能性を探りながら、創意工夫をする中で検討してまいります。

 以上、お答え申し上げました。

 北区政のますますの発展に向けて、今後とも温かいご支援、ご指導をお願いしまして、答弁を終わらせていただきます。ありがとうございました。



◎教育長(高橋哲夫君) (説明員)

 私からは、学校教育環境の整備につきましてお答えいたします。

 まず、学校改修計画と校庭の芝生化、ビオトープの展開についてですが、学校での緑化の推進は、光化学スモッグに代表される大気汚染やヒートアイランド現象といった環境問題への対応が問われる中で、自然環境の改善、環境に対する教育的側面からも、有効かつ重要なものと考えます。

 校庭の芝生化につきましては、本年度、小学校二校をモデル校として整備に取り組んでおりますが、整備完了後に、教育環境、自然環境の両面から効果を検証し、今後の校庭整備に生かしてまいります。

 ビオトープの創出につきましては、これまでの実績、各学校の意見を聞く中で検討してまいります。

 また、基本計画素案に計画化されております学校改築等に当たりましては、現在策定中の環境基本計画も踏まえ、自然環境に配慮した学校全体の整備計画を立案してまいります。

 続きまして、小中学校の教室冷房化につきましては、基本計画素案の中におきまして、前期事業に計画化されております。七月に実施した小中学校の教室の温度測定を九月も実施しておりますが、測定結果も参考にする中で、具体的な整備方法を検討してまいります。

 以上、お答え申し上げました。



◆三十三番(佐藤有恒君) 

 どうもご答弁、ありがとうございました。何点か補足をしつつ、質問をいたします。

 答弁が漏れたというんではなくて、されなかったという課題も、むしろ避けたという声もありますが、それもお聞きしたいと思いますが、最初に介護保険制度の件です。

 この資料それ自体が、本文、まだ一般的にはおりていない状況の中で、しかし十二月までに一気に法改正をするという状況の中で、重要な見直し課題。制度発足から五年後に見直すということは、法の附則で定めておるんですから、五年目にちゃんとした改正をするということは周知の事実なんですが、その検討課題とその内容を十分関係機関の中に資料提供し、討議を求めるという、やや討議を進めていく上での丁寧さが国に欠けている。この問題点は指摘せざるを得ないと思います。

 それを前提にしながら、その本文、なかなかわかりにくい。しかし、よく流れを見ていくと、基本的な視点において、これは進めるべしという部分と非常に懸念を抱く部分とが混在はしています。しかし、言うならばどさくさといいますか、ちょっと私、ときどきこういう表現をしちゃうんですが、例えば、一番制度上の軸を担うのはずっとケアマネさんだというふうに言ってましたが、言うならば粗製乱造で出発せざるを得なかった。その問題点は認識をし、将来構想においてどう位置づけていくのか。それは身体ケア、介護ケアを中心とした役割であるにもかかわらず、全生活のケアをするという、この問題点についての解決を基本構造においてしていかなければいけないんですが、そのプロローグといいますか、導入部には、今回の部会意見の中には出ています。そういう意味では、幾つかの要素において、根本的に、今抱えている介護保険制度の欠陥や問題点を、好ましい方向で、適切な方向で改善していこうという視点と問題提起はされているようには思います。

 しかし、その具体化になりますと、一体どういうことになるのかというところでの問題点がまだ十分……。これは今、厚生省の役人さんとやりとりするんでしたら、一個一個細かくできるんですが、ここの場ですから、先ほどのような質問にとどめましたが、そういう意味では、要素はありながら、一体その具体化の中でどういうことになっていくかということになると、大変な不安と懸念があります。

 そういう意味で、他の自治体からも出ていますように、例の地域密着型の多機能サービス。本来、介護保険制度の中の会計に入れるべきテーマだろうか。本来、保健事業としてやるべき課題ではないだろうかというような、かなり質的な問題において、その一体性や統一的なマネジメントのシステムを体系化することは賛成なんですけれども、そこで介護保険として措置する部分とそうでない部分との、ここの区割れが非常にあいまいになる。その結果、介護保険制度に大変なる財政負担が押し寄せるという懸念もありながら、しっかりそこを見きわめながら、自治体としての、保険者としての立場から、事業の進展を、内容、質も著しく発展させていくということを前提にしながらも、そこら辺をよく見きわめた対応、声を国にぶつけていっていただきたいというふうに思うのです。

 そこで一点、これ、改善をさらに進めていきますと、今でもサービスがかなり量がふえています。この改善を進めていきますと、相当なサービス提供量がふえていくことになると思います。マンパワーの処遇改善一つとってもそうでありますし、新たなシステムの給付もそうであります。そうなりますと、いずれにせよ、サービスの提供増はそのまま保険料にはね返るという、この構造にメスを入れないと、将来立ち行かなくなっていくんではないだろうかという意味で、保険料の徴収システムの抜本的改革、実はこれに触れていないんですね。先ほど言ったような累進性の多段階制という提案をいたしましたが、これは避けて通れない検討課題だろうと思います。それが一点。

 それから、国の公的負担の割合の問題。二〇%のままで来ていますね。ですから、ある自治体では、いわゆる調整交付金について、五%分についてはそれも国の負担とすべきではないだろうか、そういう制度化をしちゃったらどうだろうかという提案も他の自治体から出ていますように、国の公的負担割合について拡大させていくということも含めての将来検討を、今の時点から進めていかなければいけないんじゃないだろうかということについても、区は積極的な意見を、研究の上、上げていっていただきたいし、そうした意味での情報などを我々にも区民にも発信していただきたい、提供していただきたい、このように思います。

 ということで、介護保険制度についてはその程度について触れておきたいと思います。

 みどりの件に関しては、多くを取り上げるわけにはいかないんですが、今、一点だけちょっとおもしろい数字をご紹介いたしたいと思います。

 実はヒートアイランド、今、池田さんが非常に詳しく展開していただきました。具体的な私は裏づけをとりたいと思いまして、気象庁の気温のデータを、経年的な数値と今年の数値と、最大二十日に三十九・五度、その前後の数値と、東京の気象台の気温と八王子の気温を比較してみたんです。そしたら、驚くべきことに、昼間の時間帯、つまり、太陽がさんさんと輝いている間は、温度差はほとんどないんですね。あっても一度とか一・五度とか、日によって時間によっては逆転している時間帯もあります。ですから、おおむね一度前後の差しかない。しかし、夜間になりますと、日が落ちてから、そして日が翌日上がるまでの時間に大きな差が生まれます。最大五・七度です。大体七時あるいは九時を越えますと、四度ないし五度の開きになっていきます。

 したがいまして、いろんな要素があるのは、総合的にゾーンとしても高温化したというのは事実なんですが、昼間熱せられた地面、これはアスファルトコンクリート。これが熱せられたやつが冷えないんですね。その熱がこもったまま夜を過ぎ、翌日を迎えるものですから、先ほど紹介したように、うちの滝三小学校のデータが、朝九時半でもう三十五度という実態をあらわしているわけですね。

 これは四階が三十五度。そのときに、二階の数字でいきますと、二十五度だったり、九度だったり、三十度だったりという温度差があります。それほどの状態でありますから、当然、屋上緑化の意味というのは大変大きいだろうと。

 今も、簡易なやり方で、砂利と土を施工して芝をやらなければいけないという旧来常識じゃない、ある種、ブロックのようなやつを組み立てて、簡単にできる芝生の施工方法があります。これは重量も余りかからない。新たに屋根の補強をしなくても簡単にできる、そういう新しい素材もありますので、そうしたこともぜひ区民に紹介をし、屋上緑化の推進をさらなる新手法も取り入れながら進めていくこと、そして学校のスペースを本当に緑化を進める。壁面をやる。いろいろなあらゆるチャンスをとらえて区内の緑化を進めていくことによって、やはり夜は冷えるような自然を取り戻していきましょうよ。

 これを強く区の大きな目標に持って取り組み、進めていっていただきたいということを心から申し上げながら、先ほどの答弁です。

 あれは、私、ちょっと答弁書のペーパーが一枚飛んだんではないかという気がいたしました。私の質問のときに、あとのメンテナンスコストがゼロであるということが一つ、もう一つは、イベント広場として使いたいからああいうふうにしたんだと、二つの理由で憩いの場が取り上げられてしまったというふうに、私の質問の内容にそう言ってあるんです。答弁が、実はイベントのために敷石で施工しました、で終わったんじゃ、これは何のために質問したのかわからない。

 あの敷石を芝にかえましょうよ。それによって憩いの場を、少なくともあそこで夏でも子どもたちと一緒に遊べるような空間にしましょうよ。そして温度が下がります。間違いなく下がるんです。昼間の温度だって十度から二十度下がる。夜間になると、なおそれ以上に下がる。そういうシンボルとしての空間に衣がえをして、北区もこうやって頑張っているから、皆さんもぜひあちこちで緑化しましょうよ、樹木をふやしましょうよ、という運動を区民に呼びかけるのが、今、区の役割じゃないでしょうか。その意味で、この部分について、飛鳥山公園の改造について、再答弁を。

 そして、区長さん、みずからの声で語っていただいても結構なんですが、私のその思い、私個人じゃないんです。まちの声なんです。その声について、区長さん個人の思いを語っていただいても結構なんですが、答弁を求めたいと思います。

 それから、時間の関係もありますから、割愛させていただきますが、最後に、中高生の居場所問題について質問をしたいと思います。

 子ども家庭部が発足して、大きく前進し、さまざまな機能を結びつけながら、子育て支援、少子化に対する対応が進んできたということを評価しながら、やはり、これからの基本計画の中にこの問題が課題として触れられていない。ソフト的にはその視点を持っているけれども、いろんなところにちりばめて、見えないところでやっていきますよ、みたいにも受け取れるじゃないですか。

 そして、中高生の子どもたち、行政のはざまだということは前から指摘されている。例えば、学校校庭や体育館などの自由な利用もできないじゃないか、そして締め出されているではないかということもある。何も金をかけて大きな殿堂をつくれということを単純に言っているんじゃないんです。廃校利用であるとか、遊休施設を利用するとか、いろんなことを工夫すれば、それはつくっていけるでしょう、やる気じゃないですかと。

 その計画を基本計画の中に盛り込まないというのは、私はこれは大きな欠陥だろうと思いますよ。それについて答弁を改めて求めたいと思います。きちんとした計画として、目に見える提案を、私たち、そして中高年層−−失礼。(笑声)(「中高年は居場所がないんだから」と呼ぶ者あり)失礼しました。中学生、高校生に、子どもたちに発信してほしい。「北区は君たちを考えているよ。だからね、一緒になってあすの未来、北区をつくってほしい。未来を担う、北区を担う君たち、頑張ってほしい」、こういう発信をしていただきたい。この点を質問いたします。



◎建設部長(井上毅君) (説明員)

 飛鳥山公園の中央広場部分のことにつきまして、お答え申し上げます。

 それにつきましては、先ほど区長から答弁いたしましたように、イベントなどが行われる広場でございます。例えば雨の中での集会あるいは雨上がりすぐのイベントでは、敷石広場は非常に有効でございます。私もそのような場に出会ったことがございます。

 また、昨年、飛鳥山公園利用者に対してアンケート調査を行いました。時期が十二月だったので、暑さという面では適切な時期ではないといえますが、「敷石の中央広場は、夏は照り返しで暑いという意見があるが、どう感ずるか」という質問をしたことに対して、「気にならない」が一位で、「木陰をつくる」が二位という状況でございます。このようなことから、利用目的に合致し、また飛砂、ほこり対策にも有効な敷石舗装を維持していきたいと考えております。

 なお、芝生のある公園という点につきましては、今年度から再開いたします飛鳥山公園の再整備事業の中で、児童コーナーのわきに芝生広場等をつくってまいりたい。このようなことで生かさせていただきたいと考えております。



◎子ども家庭部長(阿部竹司君) (説明員)

 私からは、中高生の居場所づくりについて答弁をさせていただきます。

 中高生の居場所づくりということで、重要な課題ということで認識しております。ただ、今回はちょっと計画事業化には至りませんでしたが、その重要性については十分認識をしているつもりでございます。したがいまして、学校施設の活用などさまざまな可能性を探りながら、居場所づくりについては、今後鋭意検討してまいりたいというふうに思っております。

 以上です。



◆三十三番(佐藤有恒君) 

 そしたら、改めて基本計画については意見を申し上げていきますが、やはり記述においてもあらわれていないというのは、これは問題でありますので、それについては踏み込んだ検討を求めるということを、一点つけ加えておきます。

 それから、先ほどの建設部長の答弁、こういう言い方をしたくなんですけども、草地と樹木被覆地というふうに、私、二つの概念で先ほど質問しました。今、部長の答弁は、あの部分の整備というのは樹木の被覆地ですよ。そういう場所として整備しようとしているんじゃないんですか。あれは樹木をやらないで芝をやるんですか。

 ですから、「草地としての機能と樹木の機能を考えて公園整備をする造園思想がなぜないの」というふうに聞いておいて、それでは何ですか。勉強してないじゃないですか、ということに言われちゃうんじゃないんでしょうか。

 ですから、それはそれとして、樹木被覆地を中心としながら、道行く道路であるとか空間地においては芝を植えながら、そうした憩いのスペースとして、それは整備していきます、という答弁でいいんですよ。その問題と、いま問題になっている中央の敷石広場をどうするかという問題とは別の話なんです。

 年間どのくらいのイベントに使われているかというのは、私たち、知っているんですよ。三百六十五日のうち、何日使っているんですか。そのうちのイベントの中で、そのような直ちに雨が降ってすぐ使わなきゃいけないイベントって何ですか。今までやっているイベントのほとんどは、芝生にすることによって可能なんですよ。芝生にすることによって不可能になるイベントがあったら教えてください。言ってください。区民まつりも、あのとおりやっていますよ。

 あなた、中央公園でやっていたまつりですよ。あの中央公園の土砂まみれの中でやれたまつりが、何で敷石でなきゃできないんですか。それから、植木屋さんの植木市をやりますね。まさにみどりの上で植木をやるのが一番いいじゃないですか。何で敷石の上で植木市をやらなきゃいけないんですか。この間、新しい文化として薪能をやられました。石でなきゃできないわけではありません。市民フェスティバルが行われています。石でなきゃできないイベントではありません。一つもないんです。

 ですから、造園思想として、これだけヒートアイランドが進んでいて−−調査したと言いますけれども、じゃ、担当所管の方、夏の暑さのときに、あそこに、まあ三十分でもいいですよ。一時間でもいてごらんなさいよ。そこで調査してみなさいよ。気にならないと言った。確かに通行するだけなら気にならないかもしれない。そこで何で憩いの場として涼みをとって……。それこそ営業で毎日外を走り回っている、お仕事をしている方が、公園でちょっと涼もうと。ちょっと冷たいお茶を飲みながら涼みたいという、そういう憩いの広場になぜしようとしないんですか。ぜひその方向に本格的なる検討を。

 今直ちにやれとは言いません。段階的にやっていってもいいです。方向性としては持ちましょうよと。北区緑化のために必死になって一生懸命頑張っていきますよ。そういう意味での発信基地にしましょうよと。ぜひそのことを最後にお願いをして、以上で終わります。



○議長(大畑修君) 

 お諮りします。

 本日はこの程度で散会し、九月十三日午前十時、本会議を開会したいと思います。ご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(大畑修君) 

 ご異議ないと認め、そのように決定します。

 ただいまご着席の方々には改めて通知しませんので、ご了承願います。

 本日はこれをもって散会します。

   午後六時四十二分散会