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東京都 北区

平成12年  9月 定例会(第3回) 09月19日−09号




平成12年  9月 定例会(第3回) − 09月19日−09号









平成12年  9月 定例会(第3回)



    東京都北区議会会議録第九号(第三回定例会)

          平成十二年九月十九日(火)午前十時開議

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    出席議員(四十五人)

    一番       古沢久美子君

    二番       福田 実君

    三番       石川 清君

    四番       池田博一君

    五番       駒村守晴君

    六番       大原康惠君

    七番       小関和幸君

    八番       横満加代子君

    九番       宇野 等君

    十番       清水希一君

   十二番       八巻直人君

   十三番       山崎泰子君

   十四番       谷口 健君

   十五番       山中邦彦君

   十六番       金子 章君

   十七番       安田勝彦君

   十八番       小野寺 勉君

   十九番       後藤憲司君

   二十番       遠藤幸佑君

  二十一番       樋園洋一君

  二十二番       堀内 勲君

  二十三番       福島宏紀君

  二十四番       本田正則君

  二十五番       相楽淑子君

  二十六番       鈴木隆司君

  二十七番       高木 啓君

  二十八番       榎本 一君

  二十九番       小池 工君

   三十番       佐藤有恒君

  三十一番       河野昭一郎君

  三十二番       尾身幸博君

  三十三番       樋口万丈君

  三十四番       藤田隆一君

  三十五番       木元良八君

  三十六番       八百川 孝君

  三十七番       中川大一君

  三十八番       和田良秋君

  三十九番       大畑 修君

   四十番       福田伸樹君

  四十一番       平田雅夫君

  四十二番       林 千春君

  四十三番       高木隆司君

  四十四番       永沼正光君

  四十五番       黒田みち子君

  四十六番       山崎 満君

    出席説明員

  区長         北本正雄君

  助役         山口 修君

  収入役        加藤幹夫君

  企画部長       山田統二君

  総務部長       藤井和彦君

  地域振興部長     伊藤裕之君

  区民部長       國松 繁君

  生活環境部長     秋元 憲君

  健康推進部長     小林祐子君

  福祉部長       伊与部輝雄君

  都市整備部長     水野 勉君

  (十条まちづくり担当部長兼務)

  建設部長       井上 毅君

     企画部

  企画課長       清正浩靖君

  財政課長       谷川勝基君

  広報課長       依田園子君

  財政課財政主査    谷山良平君

     総務部

  総務課長       内田 隆君

  職員課長       長尾晴彦君

  総務課総務係長    川上勝利君

     教育委員会

  教育長        久野義雄君

  学校教育部長     峠 克尚君

  生涯学習部長     和田哲郎君

        議事日程

         第一号

日程第一    第六十八号議案  東京都北区区民事務所設置条例

日程第二    第六十九号議案  東京都北区議会議員及び東京都北区長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例

日程第三    第七十 号議案  東京都北区立区民センターの設置及び管理の基本に関する条例の一部を改正する条例

日程第四    第七十一号議案  職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第五    第七十二号議案  幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第六    第七十三号議案  職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第七    第七十四号議案  東京都北区手数料条例の一部を改正する条例

日程第八    第七十五号議案  東京都北区廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例

日程第九    第七十六号議案  社会福祉事業法の一部改正に伴う関係条例の整備に関する条例

日程第十    第七十七号議案  仮称北区立第四特別養護老人ホーム厨房等備品の購入契約

日程第十一   第七十八号議案  送迎自動車の購入契約

日程第十二   第七十九号議案  特別区道の路線廃止について

日程第十三   第八十 号議案  平成十二年度東京都北区一般会計補正予算(第二号)

日程第十四   第八十一号議案  平成十二年度東京都北区用地特別会計補正予算(第一号)

日程第十五   第八十二号議案  平成十二年度東京都北区老人保健会計補正予算(第一号)

日程第十六   第八十三号議案  平成十二年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)



○議長(鈴木隆司君) 

 ただいまから平成十二年第三回東京都北区議会定例会を開会します。

 これより本日の会議を開きます。

 この際、会議時間の延長をしておきます。

 まず、会議録署名議員を定めます。本件は、会議規則第百十五条の規定により、議長よりご指名申し上げます。

 三十三番 樋口万丈さん 三十六番 八百川 孝さんにお願いします。



○議長(鈴木隆司君) 

 次に、書記から諸般の報告をさせます。

   (書記朗読)

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十二北総総第七二八号

平成十二年九月十二日

                            東京都北区長 北本正雄

 東京都北区議会議長

   鈴木隆司殿

     東京都北区議会定例会の招集について

 平成十二年九月十二日付東京都北区告示第三〇二号をもって平成十二年第三回東京都北区議会定例会を九月十九日に招集したので通知します。

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(写)東京都北区告示第三〇二号

 平成十二年第三回東京都北区議会定例会を左記のとおり招集する。

 平成十二年九月十二日

                            東京都北区長 北本正雄

     記

一 日時 平成十二年九月十九日 午前十時

一 場所 東京都北区議会議場

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十二北総総第七三一号

平成十二年九月十二日

                            東京都北区長 北本正雄

 東京都北区議会議長

   鈴木隆司殿

     議案の送付について

 平成十二年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記議案を送付します。

     記

第六十八号議案 東京都北区区民事務所設置条例

第六十九号議案 東京都北区議会議員及び東京都北区長の選挙における選挙公報の発行に関する条例の一部を改正する条例

第七十号議案  東京都北区立区民センターの設置及び管理の基本に関する条例の一部を改正する条例

第七十一号議案 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

第七十二号議案 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

第七十三号議案 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

第七十四号議案 東京都北区手数料条例の一部を改正する条例

第七十五号議案 東京都北区廃棄物の処理及び再利用に関する条例の一部を改正する条例

第七十六号議案 社会福祉事業法の一部改正に伴う関係条例の整備に関する条例

第七十七号議案 仮称北区立第四特別養護老人ホーム厨房等備品の購入契約

第七十八号議案 送迎自動車の購入契約

第七十九号議案 特別区道の路線廃止について

第八十号議案  平成十二年度東京都北区一般会計補正予算(第二号)

第八十一号議案 平成十二年度東京都北区用地特別会計補正予算(第一号)

第八十二号議案 平成十二年度東京都北区老人保健会計補正予算(第一号)

第八十三号議案 平成十二年度東京都北区介護保険会計補正予算(第一号)

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十二北総総第七一五号

平成十二年九月十九日

                            東京都北区長 北本正雄

 東京都北区議会議長

   鈴木隆司殿

 地方自治法第百八十条第一項の規定による議会の指定議決に基づき専決処分した和解に関する報告について

 このことについて、地方自治法百八十条第二項に基づき、別紙のとおり報告します。

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   専決処分書

 東京都北区立赤羽自然観察公園整備工事に伴う家屋被害に関する和解について、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百八十条第一項の規定により、次のとおり専決処分する。

一 件名   東京都北区立赤羽自然観察公園整備工事に伴う家屋被害

二 和解条項 (1) 区は相手方に対し、本件被害の和解金として総額一、八三三、三〇〇円の支払義務のあることを認める。

       (2) 区は相手方に対し、平成十二年七月末日限り前項の金員を相手方へ持参又は送金して支払う。

       (3) 相手方と区は、本件被害については、以上にてすべて解決し、他に何らの債権債務のないことを確認する。

三 相手方  東京都北区赤羽西四丁目五十番九号

        小松 学

        小松貴代美

四 被害の概要 区は、平成九年六月から平成十一年三月まで東京都北区立赤羽自然観察公園整備工事を行った。当該工事中、池工事において池に溜まった水をポンプで強制排水したことにより圧密現象を誘発し、相手方所有の土地(東京都北区赤羽西四丁目百八十三番一及び二)の地盤を沈下させ、同土地上に存する家屋の床、内外壁にひび割れ被害を及ぼした。

平成十二年七月十一日

                            東京都北区長 北本正雄

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十二北総総第五九三号

平成十二年八月一日

                            東京都北区長 北本正雄

 東京都北区議会議長

   鈴木隆司殿

     委任説明員の変更について(通知)

 平成十二年一月二十五日付十一北総総第一二九六号をもって通知しました平成十二年中の委任説明員について、変更がありましたので左記のとおり通知します。

     記

都市整備部長参事               水野 勉

 都市整備部十条まちづくり担当部長兼務

建設部長参事                 井上 毅

健康推進部 滝野川保健センター所長 専門参事 小林祐子

(健康推進部長事務取扱)

十二北総総第七三二号

平成十二年九月十二日

                            東京都北区長 北本正雄

 東京都北区議会議長

   鈴木隆司殿

     報告書の送付について

 平成十二年第三回東京都北区議会定例会へ提出するため、左記のとおり送付します。

     記

報告第四号 平成十二年度財団法人北区文化振興財団経営状況報告書

報告第五号 平成十二年度北区土地開発公社経営状況報告書

報告第六号 平成十二年度財団法人北区勤労者サービスセンター経営状況報告書

報告第七号 平成十二年度財団法人北区まちづくり公社経営状況報告書

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○議長(鈴木隆司君) 

 会期についてお諮りします。

 今次定例会の会期は、九月十九日から九月二十九日までの十一日間としたいと思います。ご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(鈴木隆司君) 

 ご異議ないと認め、そのように決定します。

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○議長(鈴木隆司君) 

 これより質問に入ります。

 五番 駒村守晴さん。

   (五番 駒村守晴君登壇)



◆五番(駒村守晴君) 

 皆さん、おはようございます。

 質問に入ります前に、三宅島の噴火及び伊豆諸島での群発地震によって厳しい生活を余儀なくされております方々や、台風十四号、そしてまた停滞しておりました秋雨前線の影響で、記録的な豪雨に見舞われ被災されました名古屋市をはじめ東海地方の方々に、心よりお見舞いを申し上げる次第でございます。

 では、質問に入ります。

 私は自由民主クラブを代表いたしまして、大きく二点について質問いたします。

 一点目は、北区犯罪被害者等支援条例の制定を求めてであります。

 ある日突然、一区民が、全く予想すらしていなかった事件に巻き込まれ、特に生命を奪われたり、重いけがをさせられたり、犯罪による被害は私たちの平穏で幸福な生活を破壊し、かけがえのないものを一瞬にして奪い去ってしまいます。

 平成十一年版犯罪白書によれば、犯罪被害の実態について、警察に認知された犯罪にかかわる事件の被害者数を見ると、平成十年には、交通関係業過を除く犯罪により千三百五十人が死亡し、重傷者が約二千五百人、軽傷者が約二万四千人に達しており、財産犯による被害者も約百七十万人で、被害総額は約二千六百五十億円にも達しております。また、性犯罪の被害者も、強姦が約千八百七十人、強制わいせつが約四千二百五十人に上るなど、犯罪被害者数及び被害発生率など、平成九年以降は増加、上昇傾向にあります。

 ことし上半期に警察が刑法犯として認知した全事件数が、初めて百万件を突破して百十一万一千七百五十二件となり、過去最悪を記録したことが、警察庁のまとめでわかりました。車上ねらいや暴行、傷害など、国民が身近に脅威を感ずる犯罪が増加した一方、摘発件数は二十八万一千七十三件と前年同期より二〇・一%も減少するなど、急増する犯罪に捜査力が追いつかない状態で、警察庁も、事務量の増大などから、摘発は限界に近いとしております。

 このように犯罪が急増している中、区として北区管内の犯罪被害の発生状況等把握されておりますでしょうか。罪種別に犯罪被害者数、交通事故被害者数等、犯罪被害者の実態をお聞かせください。

 弁護士で犯罪被害者の会代表幹事岡村勲さんは、ご本人も奥様が殺害された凶悪事件の被害者でありますが、被害者の権利の確立を目指すこの会で、私が改めて知らされましたのは、これまで国や社会から完全に無視されてきた犯罪被害者の苦しみの実態でありました。

 弁護士として日常的に法廷に立ってきた岡村さんが、初めて被害者として傍聴席から裁判に臨んだとき、被害者の権利がいかに無視されているか、身をもって知らされた。なぜこれほどまでに犯罪被害者は国によって放置され、ないがしろにされているのか。その根本的な原因は、日本の加害者中心に組み立てられた法律制度それ自体にあると岡村さんは語っております。

 犯罪の数だけ被害者も生まれます。私は、今この瞬間にも生まれているかもしれない犯罪被害者のためにも、犯罪被害者の置かれている悲惨な現実を直視し、被害者の権利、被害の回復制度を確立していかなくてはならないと思っております。

 ところで、我が国では、犯罪被害者の補償が論議されるようになったのは、昭和四十九年八月の三菱重工ビル爆破事件がきっかけでありました。その後、昭和五十六年になってようやく、重傷を負い、障害の残った被害者や遺族に見舞金を支給する犯罪被害者等給付金支給法が施行されました。それ以前にも、被害者は犯罪を犯した者に対して、民事訴訟を起こし、損害賠償を請求することはできましたが、加害者に資力がないことが多く、結果的には泣き寝入りする事例が目立ちました。さらに、平成七年三月に発生した地下鉄サリン事件等を契機に、被害者の保護・支援のあり方について社会的な関心が高まり、ことし五月の十二日、犯罪被害者の保護と権利回復を目的とした犯罪被害者保護法と改正刑事訴訟法及び改正検察審査会法が成立し、刑事裁判に被害者の権利が初めて規定されました。

 一方、犯罪被害給付制度の見直しを議論してきました警察庁の犯罪被害者支援に関する検討会は、去る八月十日、現行の遺族給付金(二百二十万円から一千七十九万円まで)と、被害者本人への障害給付金(二百三十万円から一千二百七十三万円まで)の支給額を、交通事故の自賠責(最高三千万円)程度まで引き上げる。また、支給対象となる後遺障害も、労働災害補償と同様、軽度な障害まで拡大することを求める中間提言を提出しました。また、障害の残らない被害者の救済のため、医療費の自己負担分を補てんする新たな制度の創設も求めております。

 私は、犯罪被害者救済のため、とにかく急いで制度の拡充を決めたという姿勢は評価するものでありますが、今後、こうした支援策とともに、犯罪被害者対策には精神的なサポートも不可欠であり、それを支える関係機関や民間ボランティアのあり方も考えていくべき点であるととらえております。

 そこで、以下五点についてお尋ねいたします。

 一、犯罪被害者の受ける被害とは、どのような被害があるとお考えでしょうか。

 二、犯罪被害者にはどのような権利が保障されるべきとお考えでしょうか。

 三、犯罪被害者支援の必要性をどのようにお考えでしょうか。

 四、犯罪被害者支援の区の具体的な取り組みについてお聞かせください。

 五、犯罪被害者支援の関係機関との連携の現状と今後の課題についてお聞かせください。

 少年による凶悪犯罪は、ここ数年、殺人や強盗などが多発しており、ことしに入って特に際立って重大事件が相次いでおります。これまで少年犯罪は、事件を引き起こす前に前兆行動があらわれるケースが大半といわれておりましたが、最近の少年が引き起こす犯罪では、衝動的に犯行に及ぶケースもあるため、前兆を把握し、犯罪を未然に防ぐことが難しくなってきております。

 文京区では、先日、多発する少年犯罪に大人や社会は何ができるのかをテーマに、青少年を取り巻く環境について話し合う初の公開シンポジウムが開かれました。私は青少年一人一人を支援するシステムづくりが大事であると考えますが、区では、増加している少年犯罪について、その動向をどのようにとらえ、その対策をどのように考えているのでしょうか。また、少年犯罪に対する家庭、学校、地域、行政の役割についてのお考えをお聞かせください。

 教育長は、区立幼稚園長及び小中学校長に対し、夏休み中の生活指導についての通達の中で、「交通事故防止、犯罪に巻き込まれることを防止する指導を徹底するように」とありましたが、実際にはどのような指導が行われたのでしょうか。また、夏休み中に発生した生徒にかかわる犯罪について、その対応と今後の対策についてお聞かせください。

 今の子どもたちは、さまざまな暴力に遭う危険にさらされています。暴力によって心や体を深く傷つけられながら、だれにも言えずに苦しむ子どもたちも少なくありません。暴力を受けた子どもの心の傷の深さを考えますと、子どもを被害者にさせないための暴力防止教育は、社会全体で取り組む必要があると考えますが、区での取り組みについてお聞かせください。

 また、最近、授業にも取り入れられております、子どもが暴力から自分を守るための教育プログラム、すなわち、CAPプログラムについてのご見解をお聞かせください。

 さて、総理府がまとめたドメスティック・バイオレンス、すなわち、家庭内暴力の実態調査は、DVがもはや人ごとではないことを物語っております。

 男女共同参画審議会は、先日、女性に対する暴力に関する基本的方策についての答申の中で、女性に対する暴力について一刻の猶予もならない問題と重視、特にDVを犯罪にも該当する違法で許されない行為として、社会が受けとめるべきであると強調。また、DVは、女性差別意識に根差した構造的問題と指摘。社会の理解や公的関与がこれまで不十分だったとして、公的機関による積極的な取り組みを促しております。

 答申で注目されますのは、最近では、DVの犯罪事件としての摘発もふえてきておりますが、現行法の活用が前提としながらも、DV防止のために新たな法制度の検討を求めている点であります。私は、DVは犯罪であると認識しておりますが、区としてのご見解をお聞かせください。

 また、DV被害者に関しては、女性政策の一環として取り組むべき問題であり、犯罪被害者としての視点で総合的に支援を考えることが必要と思いますが、区ではどのような支援体制がとられているのでしょうか。また、DVに対する課題をどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

 さて、こうした中、犯罪被害者の支援問題で、今、地方自治体の動きが注目を集めております。国に先行する形で大阪府摂津市が、犯罪被害者も支給対象に含めるように災害見舞金等支給条例を改正しました。治療期間十日以上の傷害を受けた人を対象に、市が独自に最高二十万円の見舞金を支給する制度であり、額は小さいが、国に比べて短期間で支給されます。また、埼玉県蕨市の災害見舞金及び弔慰金の贈呈に関する条例も、第三者によって加えられた人為的行為により死亡または重傷を負った人も対象に含め、最高十万円まで支給されます。

 国の制度は、被害者給付金と司法手続の二本立てでありますが、精神面でのケアなど、被害者を直接サポートする体制は整っておりません。その空白を埋める試みが、埼玉県嵐山町など市町村による被害者支援といえます。

 私は先月、滋賀県竜王町とともに、全国で初めて犯罪被害者への公的な支援として犯罪被害者等支援条例を制定した嵐山町を視察してまいりました。

 当日は、条例のきっかけとなった渋谷登美子町議と、条例作成に携わったプロジェクトチームの井上裕美総務課課長補佐よりお話を聞かせていただきました。

 平成九年九月、定例議会を前にして、嵐山町吉田地区の場外舟券売り場ボートピア誘致に関する二つの相反する陳情と一つの請願が提出され、それぞれ十二月の定例議会において採決され、誘致に関しては不採択となりましたが、その間、暴力団の利権絡みと思われるような二つの事件が起こりました。

 八月二十九日、渋谷議員に間違えられた主婦が、二人の暴力団組員に金属バットで襲撃される事件があり、九月八日には、誘致に反対していた渋谷議員が襲われる事件が起こりました。嵐山町としては、この間一貫して誘致には反対という立場をとってまいりましたが、さらに十二月には、町長宅へ深夜、暴力団組員による襲撃事件が発生。犯人が逮捕されて初めて、暴力団によるものと判明いたしました。

 裁判が終わった後、渋谷議員については公務災害が適用され、医療にかかった費用などが給付されましたが、間違えられた主婦については、公的に救済する制度は当時、嵐山町にはありませんでした。国の法律では、死亡、重傷害では給付金支給法制度はありますが、重傷害は四級の一部までが対象であり、それ以外については何の保障もない状態にありました。

 その後、平成十年三月及び六月の定例議会において、渋谷議員が一般質問で犯罪被害者支援の問題を取り上げ、町としても積極的に支援すべきであると質問し、町長も同意、検討していくことになり、支援についての研究が始まりました。

 九月に総務課職員二名、企画課職員一名、保健福祉課職員二名、計五名がメンバーとなり、犯罪被害者救済制度検討プロジェクトチームを設置し、リーダーの井上総務課長補佐を中心にして協議が開始されました。町として犯罪被害者に対して支援できることは何かという白紙の状態からのスタートであり、もちろん、参考となる単独条例については、全国では例がありませんでした。

 以来、二十回の会議と、埼玉県犯罪被害者相談センター、水戸被害者援助センターなどの視察研修及び小川警察署との協議を重ねて、犯罪被害者救済制度の設立に向け、検討が行われてまいりました。

 プロジェクトチームは、その報告の中で、「この問題を検討する中で、犯罪被害の実態が、決してその犯罪行為による直接的被害にとどまらず、被害後生ずる精神的打撃による後遺症、経済的負担などをはじめとするさまざまな二次的災害を生み、被害者をさらに深く傷つける結果となっていることを改めて認識した次第である。犯罪被害者に対する支援は、特定機関による援助及び施策で解決できる問題ではなく、多方面からの援助体制を整備することが最も必要であり、町としても積極的にこの問題に取り組み、関係機関との協力体制の強化に努力すべきものと考えます」と結び、条例案を作成。これを受けて、昨年の九月議会で条例案を可決、ことし四月一日より嵐山町犯罪被害者等支援条例が施行されました。

 以上が視察した嵐山町の支援条例制定に至るまでの経緯でありますが、私は、帰り際、渋谷議員が語ってくれた、「犯罪被害者支援は、病院や学校など地域の連携なくしては成り立たず、自治体の取り組みが不可欠。ただ、予想以上に他の自治体への広がりが遅い。問題の重要性を知っている地方議員が少ないのでは」という言葉が印象的でありました。

 さて、中里一丁目にお住まいの、当時六十一歳、平泉さんが、午後九時三十分ごろ、田端四丁目付近を犬と散歩中、いきなり背後から男性に襲われ、殴る蹴るの暴行を受けましたのは、平成十年十一月のことでありました。平泉さんは必死で暴漢と闘い、取り押さえ、滝野川警察署に突き出しましたが、加害者は、警察での取り調べ中、精神的な診断が必要ということで、直ちに病院に措置入院させられました。

 被害者は頭や体に打撲や傷を負い、眼鏡は壊され、歯は折られるなどの被害に遭い、約半年間通院を余儀なくされました。医療費につきましては、社会保険で賄われましたが、加害者側からはわずかな見舞金が届けられただけでありました。加害者はその後、入院先にて病死。その間、警察からは一切連絡がなく、被害者はナシのつぶてでありました。結局、被害者は泣き寝入りであります。

 また、ことし五月十四日午後八時五十五分ごろ、上十条一丁目上一本通り商店街の星野酒店において、立てこもり事件が発生いたしました。加害者は住所不定の二十三歳の男性で、被害者は事業主の若夫婦であります。被害者のご主人は、果物ナイフ風の刃物二丁で約二十カ所刺されたり切られたりと、百針以上の傷を受け、肝臓に四センチにも達するという深手も負い、十一日間入院することになりました。また、奥様のほうは軽傷で済みましたものの、店舗の商品、備品など百万円強の被害を受けました。幸い、ご主人は命に別条はなかったものの、一歩間違えれば取り返しのつかない事態にもなっております。

 ご主人はいまだ通院中であり、医療費は二、三百万円かかると考えられますが、加害者には賠償の資力がなく、国保については被害者三割負担、労災については、犯罪によるという前例がないということで現在折衝中であり、被害者自身の生保により、医療費の一部が支払われているだけであります。また、事件後、若夫婦ともに、もう店に出るのは怖い、加害者と似たようなお客様が入ってくると足がすくんでしまうなど、精神的な打撃による後遺症ほか、さまざまな二次的被害が生じております。

 これらはいずれも、北区内で発生した、私の知人を突然襲った犯罪であります。

 このように、犯罪の被害者にはだれもがいつでもなり得る可能性があり、しかもその被害者が北区民であるとすれば、区民の安全や福祉を守る役割がある区として、被害者の権利を守り、法的地位を確立するために援助を行うことには、大変意義があると考えます。そこで、犯罪被害者等支援条例制定に向けて、北区としても積極的に取り組むべきと考えますが、区長のご見解をお聞かせください。

 大きく二点目の質問は、北区における公務員倫理条例制定についてであります。

 国家公務員倫理法はことし四月一日に施行され、職員が遵守すべき職務に係る倫理原則を踏まえ、職員の職務に係る倫理の保持を図るために必要な事項に関する政令を定めました。

 倫理規程では、職員は国家公務員としての誇りを持ち、かつその使命を自覚し、国民全体の奉仕者であり、職務上知り得た情報について、国民に対し、不当な差別的取り扱いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならないこと。常に公私の別を明らかにし、その職務や地位を私的利益のために用いてはならないこと。法律により与えられた権限の行使に当たっては、国民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならないこと。職務の遂行に当たっては、公共の利益の増進を目指し、全力を挙げてこれに取り組まなければならないこと。職務時間外においても、みずからの行動が公務の信用に影響を与えることを常に認識して行動しなければならないことなど、遵守すべき倫理行動基準を定めております。

 ところで、北区議会はそれに先立ち、昨年の五月一日、企業との土地取引や公園の工事発注をめぐる問題を契機に、北区議会議員の政治倫理に関する条例が施行されました。

 そのとき、当時課長の職にあった人が、北区退職後は民間企業に再就職、すなわち、天下ることが約束されているという話が取りざたされました。この問題についての企画総務委員会における集中審議の折、当課長は天下りについて否定をされ、北区役所定年後、北区まちづくり公社に再雇用されました。しかし、ことし三月三十一日付で自己都合により突如、まちづくり公社を退職、北区の指名登録業者である造園・土木関係の企業に転就職されたのであります。まちづくり公社において、区在職中の知識や経験を生かして仕事をされていた中での一年足らずの退職は、やはりあの話は本当のことであったのか、改めて、何のための公社での一年であったのかと、大変不自然な転職、天下りであると感じざるを得ないのであります。

 当然、職員はもとより、元職員においても遵守すべき倫理があるわけで、職員課としても、当課長転職の際、公務員の倫理を持って移っていただきたいとの話をされたとのことでありました。

 また、これまでに地位利用によるものはないとのことでありましたが、しかし、当課長は、区内の道路・公園事業を数々手がけてまいりました。いわば北区の道路・公園の計画、設計から発注、事業内容、予算、行政の秘密事項など、道路・公園行政の情報をすべて知り尽くしている立場にあります。この不況の中で、区からの仕事の発注も少ない折、また民間企業もリストラなどで企業努力を重ねているとき、あえて退職課長を雇用するということは、利益追求の企業としてはそれなりのメリットや意味があるからだと考えざるを得ません。

 重大なことは、北区の道路・公園行政の情報を知り得る人が企業に天下ることにより、企業は北区の行政情報を知り得ることになるということであり、そのことによって、企業は北区に対し、業界に対し、企業戦略を進める上で優位に立つと考えられるからであります。

 公務員の天下りは、職務上知り得た行政情報が流出することも考えられるわけであり、一企業の利益など一部に対してのみ有利な取り扱いをすることは、公務員としての倫理に反する行為であります。

 そこでまず第一に、地方公務員の倫理とは一体どのようなこととお考えか、改めてお聞かせください。また、責任ある地位にあった職員が、北区とかかわりのある民間企業に再就職した場合、職員であったときと同様に公務員の倫理が遵守されるよう、区として規制や指導することができるのでしょうか。また、遵守されなかった場合、どのような対応をお考えでしょうか。

 第二に、公務員の再就職の問題をめぐっては、官民癒着による行政のゆがみをもたらす大きな要因となっているとの理由から、規制を強化すべきという意見。一方で、個人の職業選択の自由との関係などから、規制強化は慎重に考えるべきとの意見。個人の能力の社会的な有効活用という観点から、官民相互間の移動をより容易にしてもよいのではないかといった、さまざまな意見や考え方があります。そこで、職員の在職中の職務とかかわりの深い民間企業への再就職について、区としてのご見解をお聞かせください。また、その場合の条件及び職務上知り得た情報の流出をどのようにお考えでしょうか。

 第三に、再雇用とは、働く意欲と能力のある職員の知識及び経験を引き続き公務で活用することであり、一方で、区民の疑惑や不信を招くことのないようにするという意味も含めての再雇用であると考えますが、改めて再雇用とは何なのかをお聞かせください。

 第四に、区長は以前、北区における公務員倫理条例については、国の動向を見た上で適切に対処してまいりたいとのことでしたが、この四月から国家公務員倫理法が施行された現在、北区公務員倫理条例制定についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。

 以上で私の質問を終わります。

 ご清聴、まことにありがとうございます。(拍手)

   (区長 北本正雄君登壇)



◎区長(北本正雄君) 

 駒村議員のご質問に順次お答えをさせていただきます。

 まず、北区犯罪被害者等支援条例の制定についてでございます。

 都内における平成十一年中の交通業過を除く刑法犯の認知件数は、二十六万八千六件で、前年に比べて一万六千八百二十六件、六・七%増加し、戦後最高を記録いたしました。

 お尋ねの北区管内の状況でございますが、ことし一月から八月末までを見ますと、刑法犯については罪種別及び被害者数など、その詳細な内容は公表がされておりませんが、認知件数は既に四千件を超えていると聞いております。また、交通事故については、九百六十七件が発生し、死者八人、負傷者は千五十二人でございます。

 こうした犯罪により受ける被害につきましては、生命、身体、財産、精神、人格等、被害者本人に対する直接的な被害にとどまらず、遺族や関係者へのいわゆる二次被害など、大変に深刻なものがあると認識を持っております。

 また、犯罪被害者に保障されるべき権利に関しましては、平成十一年五月、民間の被害者援助団体の全国組織である全国犯罪被害者支援ネットワークが、公正な処遇を受ける権利、情報を提供される権利、被害回復の権利、意見を述べる権利、支援を受ける権利、再被害から守られる権利、平穏かつ安全に生活する権利の七つの項目からなる「犯罪被害者の権利宣言」を公表いたしております。

 私といたしましても、関係者の大変切実な願いと受けとめているところでございます。 次に、犯罪被害者の支援の必要性についてでございます。

 英米のような犯罪被害者支援の先進国と比べ、我が国の支援策の立ちおくれが指摘されてきたことは、承知をいたしているところでございますが、昭和五十五年に制定された犯罪被害者等給付金支給法によりまして、まず経済的支援が図られ、その後、平成四年に東京医科歯科大学に犯罪被害者相談室が設立されたのを皮切りに、全国各地で民間の被害者団体の設立が相次ぎ、これら民間の熱心な活動により精神的支援が進んでまいりました。さらに本年五月、刑事訴訟法及び検察審査会法の一部を改正する法律及び犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続きに付随する措置に関する法律が国会において可決成立し、刑事司法手続における被害者の保護や地位の確立についても、着実な歩みを進めてきているものと認識をいたしております。

 こうした中、さらに一層犯罪被害者に対する支援の輪を広げ、犯罪で肉親を失ったり、身体や心にダメージを負った人々をいたわり、思いやる社会をつくっていくことが、大変に重要であると考えているところでございます。

 北区といたしましても、法律、人権、交通、女性、青少年など各種の相談業務を実施するとともに、犯罪被害者に及ぶ影響が健康、生活、教育など広い範囲にわたることから、被害者の方の実情に応じた支援策が、それぞれの所管において適切に行われているものと考えております。

 あわせて、区民生活の安全確保のために、総務部長を会長として設置した北区地域生活安全連絡会に対し、関係部課及び関係機関並びに団体等との協力・連絡体制の強化と、生活安全の意識高揚及び啓発に努めるよう、下命をしたところでございます。

 ことしに入って、北区内三警察署を中心に、犯罪被害者支援のためのネットワークが相次いで結成をされました。警察、行政、医療、精神保健、経済生活、法律、少年、交通など、幅広い分野から関係の機関や団体が参加、協力して、犯罪被害者に対する支援と被害者支援意識の高揚を図っていくこととなりました。

 北区といたしましても、こうした関係機関、団体等とも連携を強め、被害者の方のニーズにこたえるきめ細かな支援活動を行っていくことが、今後の課題であると考えております。

 次に、少年犯罪についてのお尋ねでございます。

 北区青少年問題協議会が策定をした十二年度の青少年健全育成活動基本方針の中でも、最近の少年非行の状況として、凶悪・粗暴な少年犯罪の増加、覚せい剤等の薬物乱用、携帯電話の普及に伴う非行の広域化などが指摘されるとともに、普通の子と見られていた子どもが突然キレるという最近の思春期児の行動の問題化や、いわゆる学級崩壊など、青少年をめぐる問題の深刻化が指摘されております。

 深刻な青少年問題の背景の一つとして、性や暴力等に関する情報のはんらんという社会環境の問題が深刻化しております。

 青少年を取り巻く有害環境浄化と非行防止活動の推進のために、これまでも、青少年地区委員会を中心に、地域環境実態調査、不健全図書類追放運動、社会を明るくする運動、学校・地域の連絡協議会、地域パトロールなどに取り組んでまいりましたが、今後さらに、国の青少年問題審議会の答申や、先ごろ東京都が策定した心の東京革命行動プランを踏まえて、北区青少年問題協議会でご論議をいただき、青少年健全育成活動の充実・強化を図ってまいりたいと存じます。

 次に、ドメスティック・バイオレンスについてのご質問にお答えをいたします。

 まず、ドメスティック・バイオレンスについての見解でございます。

 ドメスティック・バイオレンスは、法律的には犯罪を構成しますが、現実には個人の問題または家庭内の問題として片づけられ、潜在化していました。そもそも、ドメスティック・バイオレンスは、男女の固定的な役割分担、経済力の格差、上下関係などに起因する問題でございます。国際的には、国連の世界女性会議等で取り上げられ、また国においても、男女共同参画社会の実現を阻害する要因として、暴力の根絶が重点目標として挙げられています。

 こうした動向を踏まえて、人権尊重の観点から、夫婦間といえども暴力は犯罪という社会認識を徹底してまいりたいと存じます。

 ドメスティック・バイオレンスについての区の支援体制でございます。

 まず、被害者への相談体制といたしましては、福祉事務所の母子婦人相談、女性センターのカウンセリング相談、法律相談で受け付けており、生活支援をはじめ、精神的なケアも行っています。特に被害者の避難が必要な場合には、東京都女性相談センター、母子生活支援施設をはじめ、民間シェルターへの緊急一時保護を行っています。

 ドメスティック・バイオレンスの課題でございます。

 まず、防止に向けて、社会への意識啓発が課題でございます。ドメスティック・バイオレンスが潜在化しやすい理由は、女性への人権軽視や暴力を容認しがちな風潮があること。そもそも、加害者または被害者としての自覚がないといったケースもあります。そのため、ドメスティック・バイオレンスについての社会的な認識を広めることが重要と考えます。

 女性団体と連携した啓発活動を充実するとともに、問題が深刻になる前に、区の窓口、警察、医師、人権擁護機関等の関係者に気軽に相談できるよう、相談窓口のPRに努めてまいりたいと存じます。

 さらに、緊急一時保護の広域的な連携が課題であります。一時避難の場合には、加害者が行方を追求してくる場合があり、遠方に逃げる必要があります。特別区長会において、広域の緊急一時保護施設の整備を国と東京都に要望しているところでもございます。

 東京都の人口は全国の約九%でございますが、犯罪認知件数は全国の約一二%に上っているところに、首都東京が抱える深刻な状況があらわれております。

 北区といたしましても、関係機関や団体、区民とも連携・協力して、犯罪のない明るい社会の建設に力を注ぐとともに、被害者対策として、必要な物質的、精神的、社会的援助のための支援策について、区民の安全と福祉の向上を図るべき立場から、果たすべき役割を積極的に担ってまいりたいと存じます。

 ご提案をいただきました犯罪被害者等支援条例の制定につきましては、こうした取り組みの中で、鋭意研究をしてまいりたいと存じます。

 次に、北区における公務員倫理条例制定についてのご質問にお答えをいたします。

 国家公務員倫理法は、その倫理原則として、全体の奉仕者としての自覚、公正な職務の執行、公私の峻別、国民の不信を招く行為をしない等を規定し、もって公務に対する国民の信頼を確保することを目的として、本年四月に施行されております。

 国家公務員倫理法を待つまでもなく、公務員が国民の疑惑や不信を招くような行為を行わないということは当然のことであり、このような法を制定する状況は極めて残念なことと考えております。

 ただ、北区におきましても、区民の信頼を確保するとともに、職員が安心して職務に専念できるように、何らかの行動規範的なものは必要と考えておりますので、現在、庁内に関係課による検討会を設けまして、検討を開始させております。

 また、職員の退職後の再就職と再雇用についてでございますが、現在、北区で行っている再雇用は、退職職員の能力、知識、経験の活用を目的として、区の内部組織、関係団体等において採用しております。

 民間会社への再就職については、地方公務員法上、退職後の就職制限に関する規定もなく、個人の職業選択と能力活用という面から、区として関与するのは難しく、これに関する規制は困難と考えております。

 なお、公務員の守秘義務につきましては、退職後といえども適用されますので、本人の自覚のもと、厳正に遵守されるべきものと考えております。

 以上、私からのお答えとさせていただきます。



◎教育長(久野義雄君) (説明員)

 私からは、夏休み中の生徒指導並びに暴力防止教育についてお答えいたします。

 まず、夏休み中の生徒指導についてでございますが、教育委員会では、各幼稚園、小学校、中学校へ、七月十二日付で「夏季休業日の生活指導について」の通知を出し、夏季休業中における問題行動の防止、安全管理、安全教育の推進等を、校長会や生活指導主任研修会においても趣旨の徹底を図ったところでございます。

 各幼稚園、小中学校では、この通知に基づき、プリント等を作成し、全校朝会や学級指導を通して、幼児、児童、生徒に指導をいたします。特に幼児や低学年の児童へは、学級指導の時間に交通事故防止のVTR等を視聴させたり、犯罪に巻き込まれることを防止するためのロールプレーイングをさせたりして、疑似体験的な学習を工夫して指導しております。また、学校では、家庭や地域に向けて、七月の保護者会や地域懇談会、中学校区の連絡協議会等の場を通して、その趣旨を説明し、協力をお願いいたしました。さらに、夏休み中の地域の行事の見回りなども行い、指導の徹底を図っております。

 次に、夏季休業中の生徒に関する犯罪につきましては、児童にかかわる犯罪として、強盗による事故が一件ございました。

 その対応として、当該校では、早急に事故の状況をとらえ、教育委員会へ報告するとともに、地域の協力のもと、被害防止のためのプリントを作成して、各家庭や地域に配布し、安全確保をお願いいたしました。

 また、教育委員会では、学校からの報告を受け、管理職研修会等で事故概要の説明をし、家庭や地域への指導の徹底を図りました。

 今後は、被害に遭った児童の心のケアを進めるとともに、各学校において、これまで以上に事故防止についての体験的な学習等を取り入れ、徹底してまいります。

 次に、暴力防止教育の取り組みにつきましては、教育委員会が主催する生活指導主任研修会で、学校と児童相談所や警察との連絡協議会を学期に一回開催し、子どもたちを被害者にさせないための連携をとっているところでございます。

 また、一昨年度の研修会では、CAPプログラムを指導するグループによる研修を行い、子どもが暴力から身を守るための予防教育について学びました。

 その後、ほりふな幼稚園や滝野川小学校では、PTAの協力のもと、CAPプログラムの授業を行い、効果的な暴力防止教育となったと聞いております。

 今後、教育委員会といたしましても、このような効果的な取り組みを通して、幼児、児童、生徒が暴力から自分の身を守るための暴力防止教育への取り組みを推進していく所存でございます。

 以上、お答え申し上げました。



◆五番(駒村守晴君) 

 質問項目が大変多かったものですから、踏み込んだところまでご答弁いただいたものと、まだまだ私が期待していたところまでのご答弁をいただけなかったもの、そこら辺も多々あるようでございますが、ご答弁いただきまして、とりあえずはありがとうございます。

 北区内で犯罪被害の発生状況についてでありますが、ご答弁では、ことしの一月から八月末日までの件で、認知された全刑法犯については、約四千件を超えているというようなご答弁であったかと思います。

 私も実は、ことしの上半期、いわゆる一月から六月までの北区管内での全刑法犯について、認知されている件数を調べました。一月から六月までの上半期については約三千八百件、そのうち、検挙された件数が百七十件ということでありました。

 昨年のいわゆる犯罪発生率、いわゆる人口十万人当たりの被害者率であります。昨年の全国平均の被害者率から割り出していきますと、若干数字的には変わってくるのかもしれませんが、上半期で三千八百件ということになりますと、同じようにこの下半期でも発生したとしますと、約七千六百件ということになります。この被害者率から割り出していきますと、四千五百件くらいが、北区の人口としては、被害者率から割り出した件数ではないか。そういうことを比較していきますと、大変に北区内では犯罪被害の発生が多いということを、まず一点、指摘をさせていただきます。

 犯罪被害者に保障されるべき権利というものにつきましては、ご答弁の中で、全国犯罪被害者支援ネットワーク、ここにおける犯罪被害者の権利宣言の七つの項目をご引用されてのご答弁であったかと思いますが、この七点一つ一つを細かくまたお聞きをしていきますと、大変時間もかかるわけでございまして、特に重要だと思われます公正な処遇を受ける権利、この公正な処遇を受ける権利というものを区長はどのようにとらえられているのか、これは再質問とさせていただきます。

 それと、区の具体的な取り組みということでありますが、私の勉強不足で大変申しわけございません。ご答弁の中で初めて耳にしました連絡会の名前が出てまいりました。それは、区民生活の安全確保のために、総務部長を会長として設置した北区地域生活安全連絡会という会があるということで、そこで鋭意、いろいろな形で検討されているようでございますが、この会の具体的な内容と活動について、これも改めてお聞かせいただきたいと思います。

 今までのご答弁の中で、北区犯罪被害者等支援条例制定についてのご答弁の中を簡単にまとめてみますと、こういうようなご答弁ではなかったかなと思っております。

 北区内の犯罪発生件数は、先ほどご指摘させていただいたとおり、大変多いということ。それから、被害についても、大変に深刻なものとして認識しているというご答弁であった。保障されるべき権利についても、十分に理解している。支援の必要性についても、いたわり、思いやりの社会をつくっていくことが、被害者にとって大変に重要であると考えている。被害者の方のニーズにこたえるため、きめ細かな支援活動を行っていくことが今後の課題である、というような形での各項目のご答弁ではなかったかなと思っております。

 ご答弁のとおり、犯罪被害者支援の問題というのは、北区民にとって大変重要なことであります。ところが、なぜか私の犯罪被害者等支援条例制定についてという質問の答弁だけは、どうもトーンが落ちているような気がしてなりません。すなわち、鋭意研究をしてまいりたいということでの締めくくりではなかったかなと思っております。

 私は、犯罪被害者等支援条例制定を求めてという質問の中で、プロジェクトチーム等を編成しながら、もっと積極的に取り組むようにということでの質問をさせていただいたと思っておりますので、もう一度この点については改めてご答弁をお願いを申し上げます。

 CAPプログラムについてでありますが、教育長からご答弁がありましたとおり、まず、このCAPプログラムというのは、子どもたちには大切な三つの権利、一つは、だれでも安心して自信を持って自由に生きる権利があるということを教えて、一人一人権利を持ったかけがいのない存在であることを伝えていく。さらに、伝えることによって、暴力を受けることは、この三つの権利というものを奪われることであって、暴力に対してどう対応できるのかということを教えていく、そのプログラムがCAPプログラムであります。

 教育長のご答弁の中で、既にほりふな幼稚園あるいは滝野川小学校でも、PTAのお母さん方を中心として講座を持ったということでございますが、今後とも、ぜひこのCAPプログラムについては検討を重ねられまして、北区の子どもたちを被害者にも、また加害者にもさせないよう、防止教育という問題を重要な問題としてとらえていただきながら、より一層の取り組みをお願いを申し上げる次第でございます。

 DVについてであります。区長答弁の中で、私と同じように、DVはやはり犯罪であるというように認識されているというご答弁をいただきまして、大変心強いところであります。DVというのは、もはや家庭問題ではなくて犯罪だと認識することが、まず大切な出発点でございます。

 去る八月九日、アジア女性基金が主催します「DVを根絶するために」という公開フォーラムが、九カ国だったと思いますが、その方々が集まりまして、各国の代表が、それぞれお国の事情を交えながら、犯罪被害の実態であるとか、あるいは具体的な対策、被害女性の権利、あるいは予防策など、そういった報告を受ける中で、女性への暴力をなくすために何ができるのかという活発な論議、意見交換がされたようでございます。

 私は、DV被害者に対しては、例えば医療の提供であるとか、あるいは生活保護、住宅の提供、シェルターの紹介であるとか、あるいは被害者のお子さんにかかわる迅速な学校の転校手続であるとか、こういったことを交えながら、北区として果たし得る支援に、今後もやっぱり積極的に取り組んでいただきたいな。これは重ねて要望をしておく次第でございます。

 ただ、ご答弁の中で一点だけ、ちょっと聞きたかった点が答弁ございませんでしたので。DV被害者に対しての支援問題の中で、被害者相談窓口というのが答弁にありましたが、もう少し被害者相談窓口について詳しくお聞かせいただければ、改めてご答弁をお願いしたいと思います。

 それと、北区公務員倫理条例制定についての問題でありますが、最終的には、区長は、行動規範的なものは必要と考え、研究していくというような形でご答弁をいただいたわけでございますが、この行動規範的なものというのはどういうものなのかというのが、ちょっと私には理解できません。やはり、この公務員倫理条例というものは、そういった情報が公開されるということが大変重要な問題でありまして、そういった意味では、明文化するなどしてつくり上げていくということが必要ではないかなと思っておりますので、この行動規範的なものというものをどういうものとお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。

 以上です。



◎区長(北本正雄君) 

 最初の犯罪被害者等の支援条例関係でございますが、まず、公正な処遇を受ける権利ということについてはどういうことかということでございますが、これは一口で申し上げると、泣き寝入りをしないような処置というか、そういうことが受けられるようにということをここでは言っているものと、理解していただきたいというふうに思います。

 それから、犯罪被害者等の支援条例への制定に対する意欲が足らぬというようなことでございますが、これはここで、今までいろいろな取り組みをしてきて準備ができているんなら、「直ちに」と言うんですが、いろいろまだ私のほうもこれから調べるということも必要でございますから、そういった意味で、鋭意取り組みをさせていくと、極めて積極的な態度を表明させていただきましたということでございます。

 それから、行動規範というようなことについてでございますが、行動規範というのは、国家公務員倫理法なんかで今よくいわれていますね。五千円以上の接待を受けてはいかぬとか、食事を受けていけないとか、ああいうふうにより具体的なことを決めるということでございます。

 あと、いろんな組織等については、担当のほうからお答えを申し上げます。



◎総務部長(藤井和彦君) (説明員)

 安全連絡会のことについてでございますが、これにつきましては、平成八年に議会のほうに陳情が出されまして、趣旨採択ということになったわけでございます。したがいまして、これを受けまして、私どものほうも、庁内の組織として連絡会を設けさせていただいたわけでございます。

 委員長は総務部長、それから副委員長は区民部長、それから総務課長など九名の課長で構成をされているわけでございます。

 所掌事務といたしましては、区民の生活安全に関するということで、最近ではオウムの転入問題などの問題と、また警察のほうで支援ネットワークというのができてございますので、この情報交換、こういうものを最近ではさせていただいているわけでございます。

 それから、ドメスティック・バイオレンスの相談関係でございますが、これにつきましては、やはりいろんな機関の連携ということが必要になってくるわけでございます。相談機関といたしましては、東京都の女性相談センター、あるいは区でいえば福祉事務所、それから都のほうの児童相談所、民生委員、児童委員、保健所、こういうところの関連が必要になってくるわけでございます。また弁護士、こういう方の知恵もかりていかなければならないということで、この連携をいろいろとっているところでございます。

 以上でございます。



◆五番(駒村守晴君) 

 犯罪被害者等支援条例制定に向かっては積極的に、という区長のご決意を聞かせていただいたところで、大変意を強くしております。私どももできる限りご協力をさせていただきながら、早い時期にこの北区における犯罪被害者等の支援条例制定に向けて頑張っていきたいな、そんな思いでおります。

 いろいろとご答弁をいただきました。犯罪被害者に保障されるべき権利についての公正な処遇を受ける権利、泣き寝入りをさせないようにということでございますけれども、実際に犯罪被害者がどのような権利が保障されるべきかという問題をいろいろと検討したり、考えますと、やはり加害者と被害者とのアンバランスといいますか、そういったものを見れば、一番手っ取り早いんではないかなというふうに思っております。

 例えば、加害者には国選弁護人という制度がありまして、地裁の七割あるいは簡易裁判所の八割が、国が費用を負担する国選弁護人による裁判であります。そのために国が支払っております金額というのは、平成十年度で約四十六億七千万という大変に莫大な税金が使われておるわけでございますけれども、実際には、弁護士が必要なのは加害者だけじゃなくて、被害者にも当然、弁護士というのは必要なわけでございます。

 特に、法整備がこれから進んでまいりまして、刑事裁判へ被害者側が参加するということになりますと、余計この弁護士という問題が大変重要な問題となってまいりますし、今までですと、加害者は国選弁護人によりますが、被害者は自費で弁護人を雇わなくちゃいけない、こういうようなアンバランスがある。ここら辺を見ていきましても、保障されるべき権利というものが、どうしても今の法的な制度でいきますと、加害者寄りになっているというようなところが、やはり被害者に権利を保障したり、あるいは支援をしていかなくてはいけない、そういう根本的な考え方につながっていくのではないかな、そんな思いでおります。

 以上で終わります。ありがとうございます。



○議長(鈴木隆司君) 

 三十九番 大畑 修さん。

   (三十九番 大畑 修君登壇)



◆三十九番(大畑修君) 

 おはようございます。

 民主区民クラブを代表して、一、改めて防災対策の強化を、二、「区政改革プラン」の実行に当たって、三、理念ある「出張所再編計画」を求めて、四、十条高台地区の諸課題解決に向けて、五、「三つの文化財」の保存活用に向けて、の大きく五つの課題について質問をいたします。

 最初に、防災対策についてであります。

 九月一日防災の日、関東大震災の日に、三宅島の全島避難が開始され、北区にも桐ケ丘都営住宅を中心に被災者の方が移転してまいりました。着のみ着のままであり、なれないところでの生活は、心身ともに大変なことだろうと思います。最初のころ自主避難された方は、ガスコンロもなく、大変不自由したとのことであり、基本的には東京都の責任ですが、困ったときはお互いさま、北区で生活する人は北区民との認識で、被災者への温かい支援を求めるものであります。

 六日の幹事長会の際、避難予定数、区としての支給品、物資集積所、相談所の開設、コンロや電化製品などが都から支給されることなど報告がありましたが、具体的には以下四点を求め、質問をいたします。

 一、避難者カードを作成しているとのことだが、現在の避難者の人数や実態はどうなっているか。また、避難者間の連絡・情報・通信網の確立について、区としても支援の強化を図ること。

 二、心身ともの健康管理、子どもたちの保育園や学校等への受け入れ、高齢者をはじめとした区の福祉サービスの利用、仕事の紹介やあっせんなど、区としても特別な配慮を行うこと。

 三、社協とも連携し、区民に広くカンパを呼びかけ、義援金の増額や支援の輪の拡大を図ること。

 四、避難中の生活の安定、帰島後の生活再建のため、生活福祉資金や中小企業向け無利子融資など貸付金の拡充や、公的資金の支給など、国や東京都に働きかけることであります。

 さて、三宅島の火山活動は決して他人ごとではありません。新島周辺での地震が東海地震の前段現象であることは、専門家が指摘しているところですが、「『東京地震』の大不安」「東京大地震 三宅島大噴火で始まったカウントダウン」との週刊誌の見出しも、根拠なしと一蹴できないものがあります。関東大震災から七十七年、周期説からも危険期に入っており、今起きてもおかしくないし、私たちがその悲劇を体験する可能性は極めて高いと言わざるを得ません。

 そこで、改めて防災対策の強化を求め、以下五点質問いたします。

 一、阪神・淡路大地震から五年、防災意識も薄れがちであり、三宅島を警告と受けとめ、区民の防災意識を高めるため、啓発活動を強めること。

 二、緊急防災対策五カ年計画の達成状況はどうなっているのか。特に学校などの耐震工事は地域的バランスを考慮し、優先的に行うこと。

 三、国土庁が検討している地域防災力評価システムを北区として先行実施する考えはないのか。その際、各地区ごとの評価システムを導入すべきであること。

 四、北区の場合、全区民避難は非現実的。学校や公園などに一時避難の後、復興までの間、仮住まいをどうするかが大きな問題。どこかほかの場所に避難するのではなく、もといた場所に仮設住宅を建てたり、自宅を修理して仮のまちに暮らし、復興に携わるという「仮設市街地構想」は、北区にとって有効性があると思う。積極的に検討していくべきではないか。

 五、今回の件でも、情報が錯綜し、防災課は苦労したことと思う。改めて、情報の一元管理と危機管理体制の強化、その中核となるべき防災課の強化を求める。例えば、防災課を区長直轄の仮称災害対策室として権限と体制を強化すべきであり、区庁舎の耐震化を急ぎ、少なくとも安全性の高いところに設置をすべきではないか。

 以上、防災対策について質問をいたしました。区長の積極的な答弁を求めるものであります。

 次に、区政改革プランの実行に当たって、質問をいたします。

 北区は昨年八月、引き続く不況と税収減の中、基金も底をつき始め、起債の発行も限界を迎えつつあることを理由に、今後両三年が一番厳しい、速やかに基金に頼らない財政規模への縮小を行うとして、緊急財政対策を策定いたしました。具体的には、十二年度の不足額が七十九億見込まれるとし、当面の極度に悪化した財政状況を克服することと、新基本構想を着実に実現するため、財政環境の変化に柔軟かつ的確に対応し得る行財政体質を確立することを目標に掲げ、十二年度当初予算で三十億円の事業の見直しを図ってまいりました。

 この緊急財政対策は、今までの行政改革とは質的に違うものを含んでいました。むだをなくし、効率的な行財政を目指すにとどまらず、必要なもの、切実なものであっても、財政が厳しいからと切り詰めざるを得ないところまで踏み込み、区民の多くが痛みを実感するものとなったからであります。

 それでも、区民は痛みを共有し、区政運営に協力し、緊急財政対策の推進を見守ってまいりました。それは、この三年間の危機を乗り切れば、景気回復とあわせ、明るい見通しもあるのではないかという期待であり、希望であります。区政改革プランはこの一縷の望みさえ絶ってしまい、際限のない財政危機、際限のない事業の切り捨て、こんな印象を強く抱かせるものであります。

 そもそも、緊急財政対策は、今後両三年間の方策と同時に、これからの北区の財政構造改革の礎となるものと位置づけられたものでした。それが、初年度も終わらないうちに、もっと厳しい新たなプランであります。

 私は、昨年九月の代表質問の中で、中長期の目標を示せ、財政再建だけではなく、今後のあるべき行財政のあり方を示せと要望しており、その意味での区政改革プランの必要性を否定するものではありません。しかしながら、今回示されたプランには幾つかの疑問点があります。そもそも、なぜ今、区政改革プランが必要なのでしょうか。冊子の表題そのものを問い返したいのです。さきの企画総務委員会でも若干論議をしました。都の財政危機のしりぬぐいのための新たなプランということでは、何ともやり切れないものを感じます。また、区政改革と銘打った割には、恐縮ですが、内容的にその深みも構想力も感じられません。

 今後の財政構造改革の礎とした緊急財政対策を踏まえた区政改革プランを作成するなら、少なくとも以下の条件が必要だと思います。

 第一に、新たな都区財調制度の協議についての評価と影響について区民に説明をすること。第二に、緊急財政対策の推移を見て、検証し、その総括を踏まえること。経営改革本部は、まずその作業に当たること。第三に、今後の収入予想についてできるだけ客観的で正確な見通しを立てること。そのため、間もなく見通しが確定するであろう十二年度の歳入について、緊急財政対策時の見通し、十二年当初予算と比較してどうであったのかを検証すること。第四に、事務事業評価の結果やバランスシートの作成など客観的な指標に基づく分析を行うこと。第五には、中期計画事業を見直し、投資的経費の必要額について精査をすることであります。

 以上を踏まえ、区政改革プランについて、個々の施策の見直しについては改めて議論する機会があると思いますので、基本的な点についてのみお尋ねをいたします。

 一、緊急財政対策との整合性について。この両三年が危機、ここを乗り切ればとの認識は変わったのか。その原因はどこにあるのか。出口の見えない計画は夢も希望もない。まだ一年目、緊急財政対策の実現に全力を挙げ、その総括を踏まえて作成すべきではないか。

 二、目に見える財源確保の努力を。これ以上の財政悪化を避けるため、都や国に対する強固な決意を示せ。また、区の自主課税の検討はどうなっているのか。十三年五十七億、十四年七十八億という不足額の最大の要因は、おのおの何か。十二年は七十九億の見通しだったが、実際にはどのようなものか。客観的、正確な収入見通しを立てるべきではないか。

 三、全施策の抜本的な見直しに当たっては、事務事業評価制度を十分生かし、議会、区民の意向を尊重し、機械的な削減は避けること。その際、福祉は後退させないとの思いのにじむものとすること。

 四、区政改革プランの目標として「新基本構想の実現を図るために」が掲げられ、中期計画事業三百八十二億が前提とされている。しかし、新たな事業のため、現在必要なものを削るというのは問題がある。緊急財政対策でも予想できなかった厳しさがあるのなら、基本計画、中期計画についてもあわせて見直しが必要ではないのか。

 以上が区政改革プランについての質問であります。

 次に、理念ある出張所再編計画を求めて、質問をいたします。

 昨年九月、いわゆる三カ所案が提案されました。十九ある出張所を三カ所にしてしまうという乱暴さ、便利なオンラインを切って合理化するという時代錯誤、取次業務というあいまいさ、本庁と赤羽に集中することからの窓口混乱への危惧、議会での論議不足など、さまざまな問題点が指摘されました。

 私たちの会派も、本会議質問、委員会審議などで問題点を指摘し、同時に、人口数の推移や環境変化、行政改革の観点からも、再編は避けては通れないとの認識に立ち、荒川、目黒など先行区の視察や、会派での検討を重ね、本年一月、「出張所問題についての意見」と題する対案を区に提出をいたしました。

 内容は、三カ所案に反対であることを明らかにした上で、理念と将来ビジョンを明確にすることを求め、窓口サービスは利便性や生活圏を考慮し七カ所程度とし、コミュニティ機能は住民自治の観点から行政の関与を少なくし、自立した対等な関係とすることなどを柱としたものであります。

 その後、紆余曲折があり、我が会派としても深刻な決意を迫られる局面もありましたが、本年六月の議会で、三区民事務所と七分室を柱とする新たな再編案が示されました。内容的には、我が会派の案と隔たりがあるのは事実ですが、原案に固執することなく、合意を求めて見直した一つの結果であり、区民との協働の前提である議会との協働の一つの形として、評価するものであります。

 内容的には、あいまいな点や、区役所内に新たな区民事務所の設置など、想定外のことに伴う問題点なども含んでおり、実施に当たっては、改善や見直しが必要な点もあると感じています。

 第一には、理念や将来ビジョンがあいまいであるという点です。出張所のあり方は、この北区の形をあらわすものであり、区政改革の骨格をなすものと考えています。私どもは、出張所の歴史的経緯を検証する中から、王子、赤羽、滝野川三支所の廃止や、身近な区役所としての出張所の役割を評価をした上で、行政の区割りという発想は捨て、まちづくりの単位としての区分、地域生活圏的区分を重視し、配置することを求め、そのためには七カ所程度は必要との提案をしました。今回七つの分室と位置づけられていますが、将来、三区民事務所体制への経過措置のようなものだとしたら、到底受け入れられるものではありません。この点をまず明らかにしておきたいと思います。

 第二には、コミュニティ支援機能についてです。充実するとのことですが、その中身、具体的方向性が見えません。町会、自治会を行政の下請機関視するシステムの改革については、検討した痕跡もうかがえません。コミュニティ事務所のあり方も、何ら具体化されていません。北区ニュースを見ても、充実するの見出しだけで、事務所の設置時期さえ不透明です。大きな積み残しの課題であり、このままでは窓口サービス機能を縮小しただけに終わりかねません。

 第三には、いわゆる二重窓口論、区役所内への王子区民事務所設置に伴う問題点です。本庁舎内に出張所を置くことは、自治法上の規定や、身近な区役所という出張所本来の趣旨になじまないものがあります。二重窓口となり、本庁◯◯課から出張所、出張所から本庁××課など、逆にたらい回しのケースが起こり、かえって不便になるとの指摘があります。また、建物スペースの限界もあり、職員の配置に無理、むだが起こり、非効率的で不便なものになりかねない懸念もあり、現場、職員団体と十分な調整が必要だと考えております。

 第四には、夜間・日曜窓口開設についてです。昨年の案は、赤羽駅の新設箇所での夜八時までの時間延長でしたが、三つの区民事務所、日曜もと拡大されました。区民サービスの観点からは歓迎すべきことですが、現場から心配する声が上がっています。実際に受けられるサービスは証明書発行など限られたものですが、ふだんと同じサービスが受けられると思い込んだ区民とのトラブルになるのではないかということであります。

 また、効果と費用との観点からの検証も必要です。せっかくの日曜日に、証明書発行だけのためにわざわざ足を運ぶ区民がどのくらいいるのか、そのためにどの程度の費用がかかるのか、比較検証することも大切です。

 一般的には、三百六十五日二十四時間サービスが受けられることが理想ですが、安定的に、効率的にその期待にこたえるには、提供できるサービスの内容の吟味、区民ニーズの的確な把握、費用対効果の検証、証明書の自動交付機の導入など、総合的に検討する必要があります。王子駅前事務所の反省を忘れてはならないと思うわけであります。

 もちろん、新しい試みは、実際にやってみなければわからないことが多いのも事実ですので、これらのサービスのあり方については、一定期間試行後、実績を区議会に報告いただき、よりよいものに見直していくことを強く求めておきます。

 以上の見解を踏まえ、以下、具体的に五点質問をいたします。

 一、一月十一日に提出した我が会派の対案をどう評価しているのか。

 二、三カ所案について議会の合意を得られなかった原因をどのように考えているのか。また、新提案への区民、職員の意見はどのようなものであったのか。

 三、本庁舎内への新たな窓口、王子区民事務所の設置は、かえって利用者の混乱を招かないか。時間延長、日曜開設は、ふだんと同じ手続ができると誤解され、現場でのトラブルとならないか。また、職員配置など職員団体と十分な合意を図り、混乱のないようにすべきではないか。

 四、コミュニティ事務所について、地域の実情を勘案の上、できるだけ早くそのあり方を示すこと。また、北とぴあへの何らかの窓口機能は、利便性の観点から今後検討すべきではないか。

 五、出張所の理念と将来像についてどう考えているのか。今回の案は、将来は三カ所を前提にしたものなのか否か。

 以上、北本区長の明快な見解を求めるものであります。

 次に、十条高台地区の諸課題解決に向けて、質問します。

 防災まちづくり、道路計画、西口再開発、埼京線地下化の四点であります。

 十条の防災まちづくりは、阪神・淡路大地震を契機に打ち出された防災都市づくり推進計画で、重点地区に位置づけられ、いわば鳴り物入りで提案されましたが、都の財政危機もあり、一向に進んでおりません。この計画に基づく十条地区防災生活圏促進事業推進計画がこの七月に示されましたが、内容は既存の計画の引き写しと、実現性の乏しい地区防災道路の提案であります。八年間で十一億との事業費も計算されていますが、財源の裏づけもなく、このままでは机上のプランにすぎません。古い、狭い、危ないとさんざん悪口ばかりを言われ、具体的改善は一向に進まないのでは、地元住民にとって踏んだり蹴ったりであります。

 都市計画道路問題はもっと深刻です。五十年以上も規制を受け、いつやるかわからない計画のため悩まされ続けてきました。来年は見直しの時期です。十二年度までに完成もしくは着工とされた前期事業は、十条地区では補助八三号岩槻街道、七三号の仲原三、四丁目部分、同駅広部分、八五号鉄道交差部分と八七号ですが、事業中は、計画線が三メートルずれていると住民から指摘され、事実上中断している八七号のみであります。岩槻街道に至っては、前期計画期限の十二年度が終わろうとしているにもかかわらず、単独買収か、区画整理か、都でやるのか区でやるのかなど、整備手法や整備主体も不透明と混迷を増すばかりであります。ここをどうするのか、この点をあいまいにして幾ら新しい構想を打ち出しても、住民はかす耳を持っておりません。五十年も前の計画をそのままにして、何が構想補助幹線道路だ、何が地区防災道路だというのが、率直な住民の声であります。

 西口再開発は、十二年都市計画決定を目標に進められてきました。当初は、体育館いっぱいの住民が集まるなど、賛成、反対を含め、住民の関心が高まりました。私たちは「行政側が責任あるプランを示せ」と何度も求めましたが、何ら示されないまま、いつの間にか中断とのことであります。都や区は、財政再建推進プランでは新規地区については着手しないとしていると、間接的に中止をにおわせ、今までのつじつま合わせのため、中断などとあいまいな対応をしていると言わざるを得ません。

 開発主体の東京都は去り、残されたのは住民の大きな不信と、区が借金して買わされた再開発用地です。こんなに住民をばかにしたことはありません。住民に事の次第を正確に正直に報告をし、区が先行取得した再開発用地の取り扱いを含め、一定の後始末をした上で、次の踏み出しをどうするかを考えていく必要があります。きちんとした総括抜きに、幾らまちづくり協議会準備会の再開を呼びかけても、空疎なものにしか響かないと思います。

 十条駅付近地下化は、住民の悲願であり、昭和五十一年の赤羽線輸送力増強計画の条件でもあり、北区としても残された最大の懸案事項であります。六十年には赤羽・十条駅付近立体化検討委員会の検討結果がまとめられ、六十三年には比較概略設計が行われました。その後、JRへの移行などもあり、足踏み状態が続きましたが、西口再開発の動きとあわせ、平成八年に赤羽・十条駅付近立体化協議会が開催され、東京都の「生活都市東京の創造−重点計画」に位置づけられるなど、前進面も見られました。しかし、まちづくり計画・再開発計画の都市計画決定が前提とされ、まず再開発の具体化が優先されてきました。ところが、再開発は、前述のとおりであり、立体化推進の手がかりすら見えなくなってしまったというのが、残念ながら率直な今の現状ではないでしょうか。今後の踏み出しをどうするのか、戦略の練り直しが求められていると思うわけであります。

 以下四点、質問いたします。

 一、この七月に、防災都市づくり推進計画に基づく事業として、平成二十年までに十一億円の事業費を見込んだ十条地区防災生活圏促進事業推進計画が示されました。昨年の答弁で、「財源措置について、他の地域より優先して、国や東京都の手厚い対応がなされる」とのことでしたが、具体的にどのようなものがあるのか。

 二、平成十三年の都市計画道路見直しの時期が迫っているが、補助八三号岩槻街道について、前期未着手道路の中でも最優先して整備すべきと思うが、どうか。また、都でやるか区でやるか、単独買収か区画整理方式か、明確な区の方針を示すこと。

 三、西口再開発の総括と今後の展望について。昨年の答弁は「今後とも、東京都に再開発事業の早期事業化を要請してまいりたい」とのことであった。都の姿勢がこれだけはっきりした今でも同じ考えなのかどうか。一定の区切りをつけ、先行取得した用地の取り扱いについても都と協議をすべきではないのか。

 四、重ねて埼京線地下化の促進を求める。西口再開発の早期事業化の可能性がなくなった現実を踏まえ、再開発先行型ではなく、原点に立ち返り、立体交差化、地下化推進の独自の運動を起こすべきではないか。まずは赤羽・十条駅付近立体化協議会を開催し、今後の方向を示すことが必要ではないのか。

 以上、前回の答弁を踏まえ、質問をいたしましたので、一年間の検討結果を踏まえ、より具体的な答弁を求めるものであります。

 最後に、三つの文化財の保存活用について質問をいたします。

 三月の予算委員会の中でも取り上げましたが、縄文時代にカキの養殖、加工工場があったと注目された中里貝塚、浮間の古民家松澤家、十条駐屯地内赤レンガ建物の三つであります。

 それぞれ国主導型、区行政主導型、区民主導型と勝手に特徴づけさせていただきましたが、私は、いずれも保存活用すべき貴重な北区の文化財だと認識をしております。と同時に、おのおのその性格から由来する問題点も抱えております。

 中里貝塚は、この九月に正式に国の史跡に指定され、三内丸山遺跡と同様に、縄文の常識を覆す歴史的遺跡であり、教科書にも載るなど、その歴史的価値や保存の必要性について異議のある人はいないでしょう。それでも、地元との調整や区としての積極的な対応が問われています。

 古民家松澤家は、文化財としての価値判断、設置場所の問題、その経緯、財政危機の中での費用問題、いずれも議会や区民に説明不足のまま、残念ながら区民の理解が得られない状態が続いています。我が会派は世田谷の古民家保存の実例を二カ所視察してまいりました。いずれも失われた世田谷の原風景を伝える貴重なものでした。松澤家も、かつての北区、特に低地の文化を伝える貴重なものだと思いますが、そのメッセージが区当局から伝わってまいりません。

 古民家は周辺の環境と一体のものとして、その価値が増します。その意味でも設置箇所は重要であり、基本的には、川の近くの低地に、できるだけ以前の環境を復元し、保存すべきであります。ほかに適地がないとのことですが、その経過に重みが感じられません。区側の説明は、部材がもたない、特別交付金の確保努力など、技術的で消極的な理由ばかりと言わざるを得ません。

 十条地区内の赤レンガ建物保存は、逆に行政側の都合、既存の計画の邪魔になるという壁にぶつかってまいりました。区民や産業考古学学会などからたびたび保存を求める陳情が出されました。巨大な赤レンガ建物群は、分厚い報告書、レンガの保存、レンガを活用した門や塀、公開緑地につくられたモニュメントなどに記録されましたが、一棟を残し、残念ながら既になくなってしまいました。

 残された唯一の赤レンガ建物は、区が中央公園拡張用地としてこの十二年度中にも買収予定地の中にあります。今後、この赤レンガ建物を残すのも壊すのも北区の意思次第となるわけであります。中央図書館構想との調整があるだけですので、ここで区長が決断をされ、全面保存に道を開いていただきたい、そのことを切に願うものであります。

 このような思いを込め、以下三点、具体的に質問をいたします。

 一、史跡中里貝塚の積極的保存と活用に向け、史跡の正式決定を受け、どのようなことを計画をしているのか。また、教育やまちづくりにどう生かしていくのか。

 二、古民家松澤家の前向きな見直しを求める。一定の期間をかけ、設置場所や活用方法など区民の参加を求め、検討会を設けるなど、区民合意の努力をすべきではないのか。

 三、唯一残された十条駐屯地内赤レンガ建物の全面保存を検討してほしい。また、十条中学校の赤レンガ塀、醸造試験所など区内の赤レンガ建築物の保存計画を立てるべきではないか。

 以上、区長、教育長の積極的で前向きな答弁を求めるものであります。

 以上で私のすべての質問を終わります。

 ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手)

   (区長 北本正雄君登壇)



◎区長(北本正雄君) 

 大畑議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 防災対策の強化についてのお尋ねでございます。

 まず、三宅島の火山活動、伊豆諸島での群発地震による被災された皆様に、心からお見舞いを申し上げたいと思います。

 最初は、三宅島被災者への温かい支援をというお尋ねでございます。

 北区には、三宅島の火山活動などにより、九月の十三日現在、八十三世帯百八十九名が一時避難をしておられます。現在、区では避難者カードを作成して、実情の把握に努めているところでございます。

 避難者間の情報連絡体制でございますが、桐ケ丘出張所にインターネットを設置をし、情報提供のサービスを行っております。また、社会福祉協議会や避難者と連携をして、連絡網を整備してまいりたいと存じます。

 次に、健康管理や高齢者対策につきましては、関係部が連携をいたしまして、個別調査や相談を予定をいたしております。また、赤羽福祉サービス事務所や保健センターでの相談など、適切に対処してまいります。

 子どもたちの保育園や学校などの受け入れは、積極的に対応してまいります。

 就労関係につきましては、ハローワーク王子と連携をいたしまして、情報提供に努めてまいりたいと存じます。

 区民の皆さんに対する協力のお願いは、社会福祉協議会と連携し、役割分担を明確にして、北区ニュースなどでお知らせをしてまいります。

 避難生活の安定、帰島後の生活再建、福祉資金の貸付拡充、公的資金の支給などについては、東京都に実情を伝えてまいりたいと思います。

 引き続き、避難者の実情の把握に努め、心のこもった適切な支援対策を講じてまいりたいと存じます。

 次に、北区緊急防災対策五カ年計画の達成状況と課題についてお答えをいたします。

 阪神・淡路の大震災を契機に高まった区民の防災意識も、時間の経過とともに薄れつつあることは、ご指摘のとおりと存じます。区民の防災意識は、地域の防災力に大きな影響があります。起震車を活用しての防災教室、地域ボランティア研修、防災訓練などを通じて、啓発活動に取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、北区緊急防災対策五カ年計画の達成状況でございます。

 本年の三月末で、六十九項目中、地域防災無線の配備、救助用機材の配備、地区防災会議活動計画の策定など三十一項目が完了いたしております。防災ボランティアの養成、学校避難所の整備など十九項目について、継続して取り組んでおります。また、水利の確保や街路消火器の設置など七項目は、既定事業化しております。その他防災センターの展示物の改修など、凍結しているものもございます。小中学校の安全対策は、耐震補強の必要性の高いところから、引き続き計画的に実施してまいりたいと存じます。

 次に、地域防災力評価システムについてお答えをいたします。

 地域防災力の評価は、地域を構成する社会構造、防災組織、住民の防災意識などの要素を総合的に評価するものでございます。地域の防災力を評価することは、地域の実態に応じた防災対策を講じていく上で必要なことであると考えております。

 評価システムの導入には、専門的な知識、住民の意識をはじめ、各種の調査、経費の面などさまざまな課題がございますので、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。

 次に、仮設市街地についてでございます。

 阪神・淡路大震災では、郊外に仮設住宅を求めたため、従前居住者が復興まちづくりに参加できないという問題が指摘されました。これを教訓といたしまして、東京都は、平成九年に策定した東京都都市復興マニュアルの中で、仮設市街地づくりを提案したところであります。

 ご指摘のとおり、仮設市街地とは、大地震が起こった場合に、被災市街地において暫定的な生活の場を形成するという考えであります。

 今後の区の都市復興マニュアルの策定の中で、仮設市街地の形成についても、都の動向を見ながら、都区の役割分担も含め、検討してまいりたいと存じます。

 次に、情報の一元化と危機管理システム、防災課の強化についてお答えをいたします。

 このたびの三宅島から区内への避難は、東京都との連携がとれないなど、情報の一元化がなされていなかったことは、否めないところでございます。

 区におきましては、全部長によるところの三宅島等避難者支援対策会議を設け、情報を一元化して、支援対策に臨んでいるところでございます。

 いち早く的確な情報を収集して、迅速かつ適切な初動態勢をとることの重要性を実感をいたしました。これからも、情報収集体制の強化になお一層取り組んでまいります。

 防災課の組織的強化につきましては、今後の検討課題としてまいりたいと存じます。

 区庁舎の耐震化については、必要性を感じているところでございます。財政状況などにかんがみまして、鋭意検討を進めてまいりたいと存じます。

 次に、区政改革プランと緊急財政対策の整合性についてでございます。

 緊急財政対策を総括し、それを踏まえて区政改革プランを作成してはとのことでございますが、今回の作成に当たりましては、緊急財政対策を単に財政対策に終わらせることなく、中長期的な視点に立った行財政対策に発展させるため、区政改革プランとして立案するよう指示をいたしました。

 また、ここ両三年の財政状況が厳しいとの認識についてのご質問でございますが、今後の北区財政は、本格的な景気の回復、公債費の減少、また緊急財政対策等によります退職者不補充などをはじめとする各種の施策の効果が徐々にあらわれ、改善されてくるものと考えております。ここ両三年を乗り越えていくことが肝要との認識に変わりはございません。

 次に、財源確保の努力と客観的、正確な収入見通しについてでございます。

 国に対しましては、地方分権にふさわしい財源移譲等を、東京都に対しましては、都区財政調整制度が特別区制度改革の意義を十分に保証し得る制度となるように、また特別区への地方分権の実施に際しては、確かな財源の裏づけを強く求めていきます。

 税源の拡充については、本年七月に北区税源拡充検討会を設置し、新たな税源拡充策を調査、検討しているところでございます。

 収支の不足の原因についてでございますが、基本的には、バブル崩壊後の長引く景気低迷により、税収等収入の伸びが全く期待できない中で、本格的な少子高齢社会を迎え、行政需要が伸び続けたことにあると考えております。さらに、ここ数年来、国保会計をはじめとする繰出金の大幅な増なども要因になっているものと理解をいたしております。

 次に、収入見通しでございますが、「なぜ、区政改革プランが必要なのでしょうか」でお示しをした収支の見通しは、七月時点での見込みでありました。八月に財調の当初算定があり、また特別区税の収入等が明らかになってまいりましたので、改めて修正を行いまして、正確を期したいと存じます。

 次に、「福祉の後退を許さない」との思いのにじむ施策の推進についてのご質問でございます。

 「区政の究極の目的は区民福祉の増進である」との考えに変わりはございません。

 区政改革プランを作成する際には、厳しい財政状況下にあっても、可能な限り安定的な行政サービスの提供を図り、基金に頼らない柔軟で強靭な行財政体質の確立のため、私を先頭に職員一丸となって取り組んでおります。

 そのため、区政改革プランの立案に当たっては、各分野で事務事業に最も精通している所管部長が中心となって、全事業を抜本的に見直した上で、一部評価制度の考え方を導入し、施策間の優先順位などを十分に検討して取りまとめることといたしました。

 また、各部に事業費を配分する際にも、部の事務の性質などを考慮し、一律的な削減にならないように留意したところであります。

 次に、区政改革プランと基本計画、中期計画についてのお尋ねでございます。

 まず、基本計画は、基本構想の将来像を着実に実現するための長期総合計画であり、中期計画は、基本計画を踏まえ、単年度予算編成の指針としていく計画でございます。

 北区基本計画二〇〇〇につきましては、二十一世紀の区民の憲章として、昨年六月、区議会の議決をいただき、新たに策定した基本構想を実現するため、十カ年の総合的な計画として策定をいたしました。計画づくりに当たりましては、中間のまとめ及び素案をそれぞれ発表し、区民のご意見をできる限り幅広く伺い、この春策定をしたところでございます。したがいまして、区といたしましては、まず基本的に、可能な限り基本計画及びこれを踏まえた中期計画を実現する方向で、区政運営を進めているところでございます。

 同時に、基本計画の策定に際しましては、財政フレームの中で一定の計画枠は確保できるという設定で計画化をしてございます。したがいまして、区政運営に当たりましては、各年度の予算編成に際し、中期計画を指針としつつ、ご指摘のように、計画事業、非計画事業をあわせた歳出全体及び歳入全体の十分な検討、精査の中で、具体化をしてまいります。

 区政改革プランにつきましても、中期計画を踏まえた上で、計画事業、非計画事業をあわせた総経費の中で検討をさせていただきました。

 なお、中期計画のローリングにつきましては、単年度予算編成の指針としての三カ年計画という性格から、隔年でのローリングを前提に、来年度、改定作業に取り組んでまいりたいと考えてございます。

 次に、出張所の再編についてお尋ねでございます。

 まず、出張所再編についていただいたご意見についてでございます。

 昨年の第三回区議会定例会において、出張所再編の基本的考え方についてご報告申し上げて以来、区議会の各議員、各会派からさまざまなご意見をちょうだいしてまいりました。本年一月にご提案いただきました「出張所問題についての意見」につきましても、従前の再編案を改めて見直す際に、重視すべきご意見の一つとして受けとめをさせていただき、今回の再編案をまとめたものでございます。

 次に、従前の再編案が区議会の合意を得られなかった原因でございますが、急激な変化と窓口サービスの低下に対する懸念が大きいと受けとめられたことが、一つの原因であったと考えてございます。

 また、今回の再編案に対する区民の皆さんからの意見につきましては、所管委員会にご報告申し上げますが、全体としては「やむを得ない」という意見が大勢であったと考えております。

 職員からは、実際の窓口がどのようになるか、不安の声も出ているようでございますが、「ようやく再編が実現に向けて動き出しそうな案がまとまった」という声が多いと感じているところでございます。

 次に、職員団体からの意見についてでございます。

 職員団体が懸念しているように、本庁舎内への王子区民事務所の設置や、窓口の開設時間延長、日曜開設が、利用者の混乱を招くということのないよう、運営上の工夫を図るとともに、十分なPRに努めてまいります。

 また、職員団体とは今後さらに協議を尽くしてまいります。

 次に、仮称コミュニティ事務所についてでございます。

 同事務所は、現在の出張所が担っているコミュニティ機能を継承するとともに、コミュニティ活動支援の拠点となるものでございます。ご指摘のとおり、地域によってコミュニティ活動の状況はかなり異なっておりますので、地域の実情を考慮しながら、地域の皆さんとともに、コミュニティ事務所のあり方を考えてまいりたいと存じます。

 また、北とぴあで何らかの窓口サービスを提供できるかどうかにつきましては、今後検討してまいります。

 次に、出張所の理念と将来像についてでございます。

 今回、条例でご提案申し上げました区民事務所につきましては、コストに留意しながらも、区役所と同様に区民サービスを提供する施設として、区民の皆さんにとって最も便利な窓口であることを目指すものと考えております。

 また、今回の再編案は、暫定的な再編をご提案申し上げているものではございません。今後、高度情報化のさらなる進展など社会経済状況の変化も想定されますが、常にその時代の社会情勢に最も適合した窓口サービスの提供体制を整備してまいりたいと存じます。

 次に、十条高台地区の諸課題解決についてのご質問でございます。

 まず、責任ある防災まちづくり計画を、とのお尋ねについてでございますが、十条地区防災生活圏促進事業推進計画は、東京都防災生活圏促進事業制度要綱に基づく東京都の単独事業でございます。事業の補助内容といたしましては、防災広場や細街路等の整備費や、防災施設整備に必要な用地取得費等が予定されております。

 事業費に対する補助率は、重点地区につきましては原則として二分の一が手当てされ、他地区よりも手厚い対応がなされているところでございます。しかしこれが、昭和十二年度は、財政状況の悪化を受け、遺憾ながら、用地取得費につきましては、補助対象外とされたところでございます。

 区といたしましては、防災生活圏促進事業を導入している他の区とも連携をとりながら、用地取得費補助の復活を東京都に強く要請をしてまいりたいと考えております。

 次に、都市計画道路の見直しでございますが、東京都は、平成十三年度からおおむね十カ年で優先的に事業化を予定する路線を検討中と聞いております。

 お尋ねの補助八三号線につきましては、現状は大変危険な道路でもあり、また、震災時において地域の避難路として、早期事業化が必要であると認識をいたしております。

 区といたしましては、関係する住民の意向把握に努め、合意形成を図ってまいりたいと存じます。

 なお、具体的にとのお話でございますが、東京都との協議を進める中で、役割分担等具体の調整を図ってまいります。

 次に、西口の再開発でございますが、東京都は平成八年度より事業化調査を実施してまいりましたが、調査地区内の関係する住民の合意形成が結果的には不十分であったこと、加えて東京都の財政再建推進プランが発表され、東京都の事業化に向けた調査は中断となりました。

 区といたしましては、用地取得に至った過去の経緯を踏まえて、東京都に事業推進の方策を求めてまいります。また、関係する住民の意向を十分に踏まえ、区として何ができるか、内部検討を始める時期と考えております。

 次に、埼京線立体化についてのお尋ねでございます。

 現状といたしましては、立体化を進めるための国や東京都の採択要件の一つでございます、駅周辺のまちづくりが進捗していないこともあり、事業主体である東京都は、国に対して埼京線立体化の採択要望を提出できない状況であります。

 区といたしましては、立体化を進めるために、駅周辺のまちづくりを進めるとともに、現在中断をしている赤羽・十条駅付近立体化協議会の再開を関係機関に対して働きかけ、区が主体となって行うとともに、事業化に向けて努力してまいりたいと存じます。

 次に、赤レンガ建築物の保存活用についてでございます。

 十条駐屯地の赤レンガ建築物については、新中央図書館基本構想を検討の際、あわせて、どのような活用方法があるのか、検討してまいりたいと存じます。

 また、その他の赤レンガ建築物につきましては、時期を見て検討してまいります。

 以上、私からのお答えとさせていただきます。



◎教育長(久野義雄君) (説明員)

 私からは、文化財の保存活用について、残りの部分のご質問にお答え申し上げます。

 まず、中里貝塚でございますが、本年九月六日付で官報告示となり、国指定の史跡となりました。早速、現地にこの旨を表示した案内板を設置したところでございます。

 また、この指定を記念して、十月二十一日から一カ月にわたる一般公開を予定しております。区民のみならず、広く国民を対象に公開して、全国的にも貴重な貝塚をPRしてまいります。

 貝塚の活用につきましては、史跡保存の大原則の観点から、上中里二丁目広場については、当面、現状のまま保存することといたします。新たに取得した上中里二丁目八、九番地については、新たに土盛りをして緑地として保存してまいります。

 将来の保存活用については、関係者による検討会を設置し、体験学習ができるような施設の設置など、北区から全国的に発信できるような活用策を検討してまいりたいと存じます。

 次に、古民家の前向きな見直しを、とのご質問でございます。

 古民家は、平成九年三月に解体調査を行い、部材の状態で保管しているところでございます。平成十一年三月には、北区指定文化財として指定されました。

 移築復元につきましては、かつての農村風景を伝える意味でも、田んぼや池を園内に持ち、景観にも適した赤羽自然観察公園を選定いたしました。

 古民家は、区民の皆様に見て、触れていただくとともに、地域の伝統文化や年中行事などを体験し、学校教育や生涯学習にも寄与し得る施設として、ふるさと体験事業に生かしてまいりたいと存じます。

 以上、お答え申し上げました。



◆三十九番(大畑修君) 

 ありがとうございました。

 防災対策については、おおむね前向きな検討、ご回答をいただけたなというふうに思っております。

 三宅島の被災者の方が百八十九名、北区におられるということでございます。先日、火山予知連の報告がありましたけれども、地震についてはおおむね終息に向かっているが、三宅島の火山についてはわからないという報告でございました。この状況ですと、大変避難生活が長引くことも想定をされると思います。北区の同じ区民として温かく迎えていただきたいと思います。そして、帰島される際に、北区に避難してよかったな、こういう声が聞かれるように、お互いに努力をしてまいりたいと思っております。

 それから、防災対策の強化につきまして、五カ年計画のうち、六十九項目のうち、三十一項目が進んでおり、残り防災ボランティアや学校避難路などについて継続中というご報告がありました。

 これは偶然ですが、私の近くの方が、防災ボランティアの研修に、中十条の三、四丁目のボランティア養成講座ということに行ってきた方から、こういう資料をいただきました。拝見いたしまして、大変細かくて、本当に地域に密着して、自分のまちで役立つ、本当にいい資料で、しかも丁寧に説明がされたということで、改めて私、感心をいたしました。こういうことをきちんと積み重ねていくということが、災害に強いまちづくりを進めるに当たっても、非常に大きな力になるだろうなということを実感した次第でございます。

 ぜひ、これは継続中の事業でございますので、一層力を入れて進めていただきたいということを要望しておきたいと思います。

 次に、区政改革プランについてでございますが、これについては、ちょっと、率直に言いまして、納得がいかないといいますか、点があるんですね。

 緊急財政対策の認識について、今の区長の答弁ですと、基本的に、認識というのは、緊急財政対策時と変わっていないという答弁があったと思うんですね。基本的に変わっていないということでしたら、まず三カ年間、大変財政危機なんだから、一生懸命努力してやっていこうということで進めているわけでございますので、三カ年のこの計画をきちんと遂行をして、その成果というか、経過を受けて、次の北区の踏み出しをどうするのか。そのときには、財政だけじゃなくて、北区の区政の今後のあり方も含めて、どういう方向を出していくのかということが論議できるんだと思うんですね。私はそれが普通じゃないかというふうに思っているんです。

 緊急財政対策を一年で出して、次にまた、一年も終わらないうちに新しい計画を出すということでは、なかなか区民の理解を得にくい面があるんじゃないというふうに今でも思っておりますので、この点については、その取り扱い、今後の方向について、改めて再質問をさせていただきたいと思います。

 なぜそれにこだわるのかといいますのは、今後の計画を立てるに当たっても、区政改革プランの冊子の中でも、十三年度で五十七億円、十四年度で七十八億円の不足額が出るんだと、こういうような数字が出ています。しかし、このためのまず初めには、歳入の問題を本当にきちんと見通すということが、これは当然必要なことですね。そして、都区財調の新しい制度がことしの四月に始まったばかり。介護保険もそうです。そういう影響が具体的にどういうふうに出てくるのか、その数字が間もなく  この質問の中でも述べましたけれども、八月に財調の一定の方向が出されて、間もなく今年度の収入の数字というのがほぼ正確な形ではじき出される時期だと思うんですね。これから出てくるんですね。その数字を見て、分析をして、区民に提示をしたほうが、説得力があると思うんです。これが一つの理由なんですね。

 もう二つの理由は、なぜ十三年度五十七億で、十四年度は七十八億、こういうふうにふえているのかという、この原因というのははっきりしているんですね。これは、中期計画の事業量が十三年と十四年度では大幅に違うということですね。これから当然、必然的にふえてくるわけなんです。したがって、この中期計画の年度ごとの額を全部そのままストレートに入れてしまえば、こうなります。しかし、そういうものじゃないと思うんですね。これだけ財政が厳しい中で、あるいは十四年度を十五年度に繰り延べするとか、そういうことも出てくると思うんです。そういう精査をした上で次の踏み出しをしたほうが、もっと説得力のある区政改革プランになるのではないかと、こういう思いがあるからでございます。

 三つ目の出張所の問題。これはこの間、いろいろ論議をしてまいりましたけれども、一つは、残された課題といいますか、今後の出張所の将来ビジョンあるいはコミュニティ機能の事務所のあり方、こういう問題をこれから一緒に今後検討してまいりたいと思っております。

 もう一つ、これは当面の緊急の問題というのは、四月一日からこの案で基本的に新しく出発するわけでございますので、出発するに当たって、本当に、スムーズに混乱なく進めるためには何が必要なのかという点なんですね。この点が一番私どもは心配をしている点なんです。

 繰り返しませんけれども、いろいろさまざまな形で疑問点や問題点、懸念が出されているのはご承知のとおりなんです。先ほど区長から答弁がありまして、一つだけちょっとニュアンスが違うんじゃないかなと思いましたのは、現場あるいは職員からどういう声が上がっているのかということですね。それのとらえ方が、懸念の声もあるけれども、新しい制度がスタートするんだなと大半は受けとめているんじゃないか、みたいな意味合いだったと思うんですが、私どもには、もっと深刻な、問題点が起きるあるいは大変だという声が来ているんです。

 そういう意味で、ぜひ、来年の四月一日からスタートするに当たりましては、よく現場の声を改めて聞いて、人員の配置などを含めまして、どうやったらスムーズにスタートできるのか、どうやったら混乱を回避できるのか、そのことを改めて検討、努力していただきたいことを、強くこの点は要望をしておきたいと思います。

 それから、十条のまちづくり。これは率直に言いまして、北区でも努力していますが、東京都の責任というのが非常に大きいと思うんですね。前回の区長答弁の中で、防災まちづくりの重点地区に指定をされたので、ほかに比べて手厚い財源処置が得られるだろうという、そういう見通しを区長答弁として行ったわけですね。昨年ですよ。ところが、今回の答弁を見ると、逆に用地取得費の補助費まで、これは北区だけではありませんけれども、補助まで切られてしまったんで、その復元を求めたいという、こういう落差なんですね。余りにも大きい落差じゃないかと思うんです。

 これは北区だけの責任ということではございませんが、そういうことではこれからのまちづくりというのも進まない、進めることもできないと思いますので、その点は、東京都に対しても、今までの経過などを踏まえて、強く言うべきことは言う、主張すべき点は主張する、要求するものは要求するということで進めていただきたいというふうに思うんです。

 一つだけ再質問をさせていただきたいんですが、これは岩槻街道の問題です。拡幅事業の問題。これは区長のほうが、ずっと前からで、詳しいとは思いますけれども、私も初当選したときにこの問題を取り上げたんですね。非常に自転車に乗るにも歩きにも危なくて、自転車に乗れないんですね。荒川小学校などはもう、自転車はあそこは危ないから乗っちゃだめだよと、こういうことなんですね。非常に危ないんで、何とか歩道部分を確保する努力はできないのかと。そのために、計画はあるけれども、急いで、例えば電柱を地下化にするとか、片側に寄せるとか、そういうことを当面の処置としてとれないかという質問をしたんですね。

 そうしましたら、区長の答弁は、岩槻街道は拡幅計画が予定されている。その拡幅計画の中でそういう安全な歩道づくりもやっていきたいという、こういう趣旨の答弁だったんです。

 あれからもう十四年ぐらいたっているわけなんですよね。これは自分自身の反省でもあるんですが、私も、少なくとも初当選してからのこの間で、本当に、十条のさまざな課題がありますけれども、岩槻街道に象徴されるように進んでないんです。これは東京都の責任もありますが、区独自としても、もう少し焦点を絞って、これだけは何としても積極的に先行してやろう、これだけは積極的にやろうという、そういうことで進んでいれば、少なくとも岩槻街道についてはもっと進めることができたんじゃないかという、自戒の念を持っている一人なんです。

 そういう意味で、区長の答弁をお聞きをいたしたんですが、どういう手法でやるのか、区画整理か、区がやるか都がやるかということですね。これについても、都と協議をしたいということなんですね。都と協議をしたいというのは当たり前の話なんです。区だけでできる話じゃないんですから。現在は都道ですから。

 北区として協議をしたときに、黙っているんですか、北区側としては。北区側としては、こういうことを考えている、こういう方式でやりたい、あるいは区独自でやりたい、東京都でやってほしい、そういう意思はないんですか。そのことを再答弁させていただきたいと思います。

 最後に、時間の関係がありますので、文化財について。

 赤レンガ建物を保存、これは一口に言ってしまえば、区長の決意次第にかかわっている、こういう局面に来ていると思うんです。区長が赤レンガのあの建物群の重要性を本当に認識をしていただいて、それを優先して、唯一残された赤レンガ建物だから、区の努力で保存しようという、そういう積極的な方向で、事務方といいますか、検討をしなさいというふうに指示をすれば、道はあるし、方法はあると思うんですね。中央図書館との整合性の問題、しかも北区の用地の、北区の中でできることですので、ぜひこの点は、今後検討しますということだけではなくて、区長の積極的な姿勢を示していただきたいと思うんです。この点も再答弁をさせていただきたいと思います。



◎企画部長(山田統二君) (説明員)

 それでは、私のほうから一点目と三点目につきましてご答弁させていただきます。

 まず、区政改革プランの今後の方向でございますが、これにつきましては、本来、経過行政、例えば三年計画でございますと、少なくとも一、二年経過した後に改定してまいる、あるいは次のステップに移るというのが通常でございます。その中で、議員からもお話ございましたとおり、ここ十二年度におきましては、財調制度の新たな発足、あるいは介護保険制度の開始というようなことで、大きく環境が動いてございます。そういったことを踏まえまして、今回、区政改革プランという形で、一年しか過ぎてございませんが、改めて策定しようということでございます。

 その具体的内容につきましては、本定例会におきます所管委員会で報告を予定してございますので、今回は除きますが、議員の企画総務委員会でのさまざまなご意見、ご提案、そういったもの、あるいは本日の代表質問の中身、そういったものにつきましては、十分こたえ得る内容となってございますので、これにつきましては、所管委員会でご報告ということでご了承を願いたいと存じます。

 それから次に、赤レンガの建物でございますが、これにつきましては、いろいろな方法がこれまで考えられてございます。具体的にメリット、デメリット、どういう影響が中央図書館構想に影響するのか、そういったさまざまなことを検討して、またその結果を議会とも十分協議して、最終的な案をまとめるということでございますので、その検討結果を待って、区としてのきちっとした態度をつくってまいりたいというふうに考えてございます。



◎都市整備部長(水野勉君) (説明員)

 私のほうからは、二点目の岩槻街道の件についてお答え申し上げます。

 岩槻街道、補助八三号線でございますが、この道路は、議員ご案内のとおり、都市計画道路となっておりまして、ご質問の中にもありましたように、これまで、東京都が施行するのかとか、あるいは面的に整備するのか、単独でやるのかとか、こういう論議をされてきておることはそのとおりでございますが、この所管は、東京都が所管でございまして、区としましては、地元の実情を見れば、少しでも早く整備をしてほしいということで、東京都に協議のたびごとに申し上げておるところでございまして、決して区の考えを出さないということではございません。

 しかし、東京都といたしますと、東京都全体のネットワークを前提にして優先順位を決めているという視点からいたしますと、補助八三号線は、ネットワーク上は非常に優先順位の低い路線であるということが東京都の主張でございます。その優先順位を上げるためには、面的整備とか、そういうもので優先順位を上げていくことも一つの考えではないかということも言われてきたことも確かでございます。

 しかし、区といたしましては、そのような東京都全体のネットワークという視点から考えていきますと、区としては非常に整備すべき重要な路線でありますので、これまでの繰り返しの協議ではなく、今後は、本年の四月の都区制度の改正等、あるいは分権一括法等もございますし、こうしたことも踏まえながらも、積極的に東京都に対して、率先してこの路線に着手をするよう要望していきたいというふうに考えておるところでございます。

 しかし、先ほど申しましたように、単なる区だけの声だけでは、なかなか東京都全体としての優先順位を上げていくということは至難な状況でございますので、今後は、積極的に地元の関係権利者等の皆様方とも接触を図りながら、地元の合意形成を図っていき、それを背景としながら、東京都に強く実現化を求めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



◆三十九番(大畑修君) 

 区政改革プランについては、私などが指摘したことすべてにこたえる具体的なものが次の委員会に示されるということでございますので、楽しみにさせていただきたいと思います。

 それから、岩槻街道の報告を聞きまして、区のほうとしてもいろいろ苦悩しているというのはよくわかるんですね。しかし、それを見ましても、区の考え自身が、面的整理しないと優先順位がとれないと。でも、早くやるには、面的整理なんて、区画整理等を今から始めたら、できるわけないですね。早くやるには単独買収かなと、こう揺れているんですね。これじゃ、はっきり言って進まないと思うんです。

 最終的には東京都が判断するにしても、区としては、地元の意見ももっときちんと聞いた上で、それについて一定の結論を、区としての考え方を打ち出していかなかったら、この事業は一向に進まないと思います。その点が再答弁の中でも極めてまだ不鮮明だということを、指摘をさせていただきたいと思います。

 赤レンガの建物の保存につきましては、一般的に検討しますということではなくて、具体的に、赤レンガ建物の保存ということと中央図書館の構想、これがどの程度かみ合うのか。あるいはうまくかみ合うのか、あるいはかなりずらすことができるのか、こういうことも含めて、具体的な検討に入るというふうに理解をさせていただきまして、その結果、全面保存に向けて大きく前進することを期待をして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(鈴木隆司君) 

 議事の都合により休憩します。

   午後零時二十一分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   午後一時二十分開議



○副議長(小野寺勉君) 

 休憩前に引き続き会議を再開します。

 質問を続けます。

 十九番 後藤憲司さん。

   (十九番 後藤憲司君登壇)



◆十九番(後藤憲司君) 

 私は公明党議員団を代表して、大きく三点について北本区長並びに久野教育長に質問いたします。

 第一点目の質問は、「区政改革プラン」及び行政サービスの向上についてであります。

 区政改革プランは、ことし七月にまとめられ、八月十日付北区ニュースで区民に発表されました。

 北区は昨年一月に、北区緊急財政対策本部を設置し、バブル崩壊後の厳しい財政状況を克服するため、全庁挙げて検討を重ね、平成十二年から財政状況が最も厳しくなると予測される両三年にあっても、可能な限り安定した行政サービスを提供していくための方策を明らかにし、今後の北区の財政構造改革のもととなる北区緊急財政対策を取りまとめました。その結果、平成十二年度当初予算では、すべての事業について縮小、実施の見合わせ、先送り等で、三十億円の施策の見直しをいたしました。

 特別区税の減少や都区財調の変化、国の補助金の姿などさまざまな要因があり、区財政の対策に何も手をつけなければ、財政再建団体への転落が待っており、すべての事業が国の指導のもとに置かれ、区の自主性、自立性はなくなり、区民生活に大きな影響が出るということで、緊急財政対策について議会として了承した経緯があります。

 それから一年を経ない区政改革プランの発表に、区民から、「一体北区はどうなってしまうのか」「また来年になると◯◯対策といったものが出されるのでは」など、区政への不安が出るのではと心配しております。

 そこで、以下七点お伺いします。

 第一は、緊急財政対策の効果及び評価、総括についてご見解をお伺いします。

 第二は、評価、総括した上で、両者の基本的な考え方の相違点は何か、緊急財政対策を策定した時点とどこが大きく違うのか、またそのことは予測できなかったのか、以上三点お伺いします。

 第三は、緊縮予算が区民に与える影響、特に福祉施策が心配されます。区政改革プランを策定せざるを得なかった主な原因と経過についてお伺いします。

 第四は、区政改革プランでは、厳しい財政状況を克服するための具体が見えません。財政対策の実現をどうなされるのか、お伺いします。

 第五は、国に対しては、地方分権を踏まえた地方税源の拡充等を、東京都には財政調整制度等の適正な運用を働きかけますと述べておられますが、言うは易く行うに難しい国、都への働きかけ、その具体的行動についてお伺いします。

 第六は、私が提案いたしまして導入されました事務事業評価制度についてであります。緊急財政対策では、五つの区分、二十三のチェック項目で実施されましたが、私は、庁内での評価だけでなく、外部による評価や区民による評価も必要と思いますが、いかがでしょうか。また、政策の評価、執行における評価の導入についてどのようにお考えか、ご見解をお伺いします。

 第七は、区民への周知と理解をどう求めるかということであります。財政再建団体になると、さまざな事業への区の上乗せ、横出しがなくなります。これが福祉施策や少子化・高齢化対策にはね返ることで、区民生活にどのような影響を与えるか。また、施策の具体的な見直しや緊急財政対策との相違など、区民にわかりやすく親切に広報すべきであります。

 北区ニュース、ビデオ作成、出前講座、団体等との話し合い、区民の意見やアイデア募集など、五月に北本区長を本部長に発足した十一名の北区経営改革本部の方々が先頭に立って、区民への周知と理解を深める作業を至急に、精力的に行っていくべきと考えますが、ご見解をお伺いします。

 次に、行政サービスの向上と区民の信頼を深めるために、他の自治体の調査を踏まえ、四点質問します。

 第一点は、全職員への救命講習の実施についてであります。

 北区は、第一次非常配備職員を対象に、職員の防災意識の高揚と救命技術の習得を目的に、平成九年より五カ年計画で、東京救命協会に委託し、防災センター内で年間六回に分け救急法講座を実施しており、今年度で終了の予定と伺っております。

 心臓が停止した場合、最初の五分間が生死への勝負といわれております。人工呼吸や心臓マッサージなど、救命技術の習得者がふえることで、多くの生命を救うことができます。私も党員の皆さんと一緒に、平成八年、十二年と更新も含め二回、救命技能講習を受け、認定証をいただいております。

 さて、神奈川県茅ケ崎市は、平成十二、十三の二年間で、添田市長を先頭に、約千二百名の市職員全員を対象に、心肺蘇生法習得などを内容とする普通救命講習を、ことし五月第一回として、月二回の予定で市役所内で行っています。

 北区でも、第一次非常配備職員だけでなく、非常勤を含め、全職員を対象に実施してはいかがでしょうか。また、認定証の更新についてはどのように考えておられるのか、お伺いします。

 第二は、行政サービス評価制度の導入についてであります。

 厳しい財政状況の中で健全な区運営を図るためには、施策の縮小や見直しなどサービスの低下は避けることができません。しかし、それを補うものは何か。それは、企業でいえば社員の接客へのあいさつ、身だしなみ、親切な説明や態度などであります。このため、企業の社員研修はかなり厳しく行われております。

 愛知県尾西市は、毎年五月と十一月の各一カ月間、行政サービスの状況を知るため、職員の対応や説明等を市民に直接評価してもらう行政サービス評価制度を実施しています。この試みは、いわば職員の通信簿を市民が採点するもので、全職場を対象にアンケート方式で行い、市民からも注目されております。

 評価の内容は、職員のあいさつ、身だしなみ、言葉遣いなど五項目で、市民がつける評価は、「大変満足」の5から「大変不満」の1まで五段階で、平均点3点未満の者は、その原因をよく調べ、解決策の検討を行います。

 九月一日付「広報びさい」に、第一回の集計結果と解決策について公表されました。こうした取り組みで、市民感覚に立ったサービスができるものと、市民、行政側とも期待しているということであります。

 北区でも実施すべきと思いますが、ご見解をお伺いします。

 第三は、行政問題対策委員制度の導入についてであります。

 この制度は、職員が区民と接する中で、外部とのあつれきや圧力に悩み、それを上司に相談できずに抱え込んでしまうケースや、区民ニーズや自治体の役割が多様化、複雑化する状況で、職員が今までの経験を超えた対応を迫られる場合などに、第三者による専門的な立場からの解決を考えていくという制度で、私は既に実施している大阪府枚方市を調査してまいりました。

 弁護士二名、精神科医師一名、元警察関係職員一名、府職員OB二名の計六名の委員が、法律、健康、暴力介入、その他行政の問題と分野別に担当します。相談は、相談のある職員と専門委員の二人で行い、事務局は同席せず、庁外での相談でもよいとなっています。委員からも、「職務上で新しいことをしたい、今のやり方を変えたいと思う職員も少なくないが、トップまで声が届かない。これが行政問題対策委員というバイパスを通すことで届きやすくなり、現状を変える突破口となる」との声が上がっています。

 その上で、この制度はあくまで職員を救済するための駆け込み寺的なものと位置づけ、職務に関する相談事は組織の内部で解決するのが本筋としています。というわけで、担当は、人事課あるいは職員課でなく、市長秘書室となっています。

 北区でも、さまざまな問題を抱えたり、精神的苦痛を持つ職員のためにも導入すべき制度と考えますが、ご見解をお伺いします。

 第四に、身分証明のための区民証の発行についてお伺いします。

 「あなたの身分を証明するものは何かありますか」。日常生活でよく聞かれる何げない言葉ですが、勤めをやめれば社員証などは手放しますし、高齢者の中には、顔写真付の身分証明書としての運転免許証やパスポートを取得していない人も多くおられます。

 私は、こうした住民のために、公的な証明にも使用できる、高齢者向けの身分証明証を発行している大阪府池田市を調査いたしました。

 道路交通法の改正による有効免許証の返納制度により、いずれは免許証を返すことになる高齢者の方が、市民証の発行を求めております。

 このほか、大阪府泉南市、岩手県宮古市、千葉県丸山町などでも、身分証明証の発行を行っています。

 北区でも、区民証を発行し、高齢者をはじめ、こうしたニーズを持つ区民の安心施策の一つとしてはいかがでしょうか、ご見解をお伺いします。

 大きく第二点目に、通信情報技術、いわゆるIT革命と区の取り組みについて質問します。

 インターネットの普及を背景にした社会経済システムの情報化は、ネットワークを介した電子申請や電子調達など、公共、民間両分野に広がり始めています。

 政府は、千年期(ミレニアム)プロジェクト構想の中で、インターネットなどを利用し、行政手続を行う電子政府基盤を二〇〇三年度までに整備することを目指し、セキュリティーや認証などの技術の開発や法整備などを進めています。行政事務のオンライン化で、役所への手続等がインターネットで行え、国民へのサービス向上や行政改革の推進など、多大な効果が期待されています。

 そこでまず第一に、庁内の取り組みについて四点お伺いします。

 その第一は、電子政府構想と、区の窓口サービスや情報提供など電子情報プランといった、将来に向けた北区の取り組みについてのご見解をお伺いします。

 第二は、ホームページでの情報公開のあり方についてであります。

 これまで中央官庁や地方自治体、大企業が握っていた情報が、ネット革命により、生活者、消費者へとその主権を移しつつあります。例えば行政分野では、制度的には公開されていても、実際は役所まで足を運び、手間暇、金がかかりましたが、ホームページにアクセスすれば入手できる時代になってきています。北区の事業や、入札・落札・発注情報等をインターネット上で公開するなど、公平で公立な行政運営の上からも情報公開は大事です。北区の情報公開に対するご見解をお伺いします。

 第三は、区民参加の電子会議の試行についてであります。

 北区でも、ホームページにアクセスした方からの意見をメールで送っていただくようになっておりますが、私は、一歩進めて、区民モニターを募り、暗証番号を通してネット上で議論してもらう電子会議を実現してはいかがと考えますが、ご見解をお伺いします。

 第四は、デジタル・デバイド、情報格差の解消についてであります。

 IT革命が進んでいる欧米では、デジタル・デバイドが新たな社会問題になっています。情報技術の恩恵にあずかれる人と、そうでない人との間にできた溝、情報弱者をつくらないための努力が必要です。

 政府も、IT普及国民運動本部を年内に設置、全国三千以上の郵便局や役場などにIT講習施設を開設し、パソコン講習などを実施する等の格差解消事業を行うことを検討しています。IT関係のパイロット事業は手を挙げた自治体の勝ちと思いますが、ご見解をお伺いします。

 次に、三鷹市や横須賀市、岐阜市などでは、NPO団体が中心となり、安い講習料によるパソコン教室の開設で、市民から喜ばれています。北区でも、北とぴあで行われていることは承知しておりますが、すべての区民がパソコンに親しんでもらい、情報弱者とならないためにも、多くの機会、場づくり、講師の養成が必要となります。そこで、場づくりとして、商店街の空き商店や出張所再編による跡施設の利用などで、安い受講料でのパソコン教室を開設してはいかがでしょうか。また、講師には、定年でリタイアされたコンピューター関連に詳しい方を募集、選出し、初心者やパソコンにさわったこともない超初心者のために、有償ボランティアで教えていただいたらいかがでしょうか、お伺いします。

 次に、通信料金の問題ですが、日本の通信料金は、情報先進国アメリカに比べ、まだまだ高いものがあり、インターネットの場合、アメリカ並みの使いやすい通信料金にすることが、当面の問題とされています。

 北ケーブルのインターネットサービスは、接続速度の速さ、また安さで好評です。今回の伊豆諸島災害で、都営桐ケ丘アパートに七十八世帯の三宅島の住民の方が避難、入居されました。公明党北区議員団は、北本区長に、島の様子を知るためにも、パソコンの端末機の設置をと要望いたしましたところ、早急な対応で、桐ケ丘出張所に設置され、避難島民の皆様から喜ばれています。これには北ケーブルの協力がありました。

 IT革命の先陣を切るためにも、このように北区の整った情報環境を大いに宣伝し、企業や若者を北区に呼び込んではいかがでしょうか。また、現在の通信料金を下げる方向で、区のできる協力について検討され、より安く多くの区民が利用できるようにしてはと思いますが、ご見解をお伺いします。

 第二点として、学校教育現場での取り組みについて五点お伺いします。

 二〇〇二年四月からの、新学習指導要領での必修内容としての実施や、総合的な学習の時間におけるインターネットの活用が期待されています。パソコン教室だけでなく、一般教室にも接続することで、インターネット活用の主体的な学習活動が期待できると指摘する専門家が多くおります。また、コンピューターを使って児童生徒を教えることのできる教員が、公立学校では約三割強程度といわれています。さらに多様な情報へのモラル教育など、多くの課題があります。

 そこで第一に、教育の情報化とパソコン教育の目指すものについてのご見解をお伺いします。

 第二は、インターネットとフィルタリング、ネチケットの問題についてであります。

 ネットから私たちが受け取る情報は、有益なものばかりではありません。特に有害な情報は、子どもたちの健やかな成長を妨げかねません。売買春の情報、わいせつ物の情報、暴力や誹謗中傷の言葉のはんらん、ドラッグの売買や詐欺、ネットには危険がいっぱいです。しかし、表現の自由や知る権利との兼ね合いが問題となるため、法律で一律に有害と決めつけることが難しくなっています。

 そのためのフィルタリングが必要となります。そこで、北区のフィルタリングの状況と、ネット上のエチケット、つまり、ネチケットの教育についてのご見解をお伺いします。

 第三は、メール交換等による不登校やいじめの対策についてであります。私は、三鷹市の取り組みを通してお伺いします。

 同市は、平成八年、東京都のいじめ問題解決に向けた学校・家庭・地域・社会関係機関連携協力推進モデル地域指定や、平成九年、文部省のマルチメディアの特性を生かした教育のあり方についての調査研究(登校拒否児童・生徒に関する調査研究)などに積極的に手を挙げ、取り組んでいます。

 全市内の小中学校に配備されたインターネット網を生かし、ほとんど学校に登校しない児童生徒に、各学校を通して、スクールカウンセラーの意見も入れ、不登校児を訪問し、趣旨を伝え、募集してきた児童にデスクトップ型のパソコンを無償で貸与。平成九年より延べ十八名に焦点を当て、教育相談や学習指導をメールを通して行いました。同時に、不登校にかかわるさまざまなシステムについても研究しました。その結果、六名が学校に復帰、中三であった子は卒業後、高校へ入学者二名という結果が報告されています。

 このように、都や文部省のモデル事業には、北区も積極的に手を挙げて取り組むことが大事と思いますが、いかがでしょうか。また、パソコンを使った不登校児やいじめ対策に取り組むべきと思います。二点、ご見解をお伺いします。

 第四は、パソコンのばら置き・ばら使いについて伺います。

 神奈川県横須賀市では、教育情報ネットワークを総合的に整備し、新学習指導要領に対応した情報環境を構築するということで、中学校では、今年度中に全二十五校でパソコン一千二十五台を整備、一校当たり一クラス分で、一人一台のパソコン整備が達成の予定です。また、小学校でも、平成十年度までに四十八校に九百八十台のパソコンが整備されました。二人一台で、将来的には一人一台を目指しています。

 さらに、パソコン教室といった特別室でなく、普通教室や図書室など、いつでもどこでも自由にパソコンに触れられるよう、ばら置き、またばら使いできるよう配備するとのことであります。

 情報教育のこれからのあり方は、このような形と考えます。北区での今後の配備計画と、ばら置き・ばら使いについてのご見解をお伺いします。

 第五は、地域に開くパソコン教育についてであります。

 博物館や図書館の総合ネットワーク化の推進と、小中各学校間との連携による情報の利用機会の拡大や、地域企業とのネットワーク化など、パソコン教育を通して地域にどう開いていくかということはこれからの大きな課題ですが、ご見解をお伺いします。

 また、今回は特に、パソコン教室を地域に開放して、学習した児童生徒が地域の高齢者や母親などパソコンに触れる機会の少ない人や、パソコンアレルギーの人を対象に教えてはと考えますが、ご見解をお伺いします。

 大きな第三点目の質問は、高齢者及び障害者施策の充実についてであります。

 成熟した社会は、高齢者が安心して住むことができ、障害を持つ人へのバリアフリーが進んだ社会であるといわれます。

 そこで第一点に、安心の高齢社会を目指して、これまでも多くの施策の提言を申し上げましたが、今回は三点提案いたします。

 第一は、高齢者の閉じこもりをなくすための施策についてであります。

 私が調査した愛知県高浜市では、高齢者が閉じこもらないようにと、「じい&ばあ」「あっぽ」「いっぷく」という名の三カ所の託老所を整備し、入浴や保育園児との交流、喫茶コーナーと、それぞれに住民とのふれあいを重視した運営で喜ばれています。

 介護保険制度で自立と認定され、デイサービスが受けられなくなる可能性が高くなる在宅の高齢者の自立支援と受け皿づくりをねらいに、運営はボランティアに委託し、スタート。商店街の一角に空き倉庫を改築して、喫茶コーナーのある「じい&ばあ」、保育園の移転後の建物を整備して、食事などができる「あっぽ」、老人ふれあいの家に併設された「いっぷく」と、さまざまなアイデアと地域のボランティアの支えで、閉じこもりをなくす努力がなされていました。

 北区でも、空き商店や、廃園となった区立幼稚園など空き施設を利用して実施してはと考えますが、ご見解をお伺いします。

 第二は、リバースモーゲージ制度についてであります。

 持ち家がありながら、定期的な収入は年金だけという人が多く、今後、医療や介護などの負担が重くなる一方で、年金の受取額がふえるわけではありません。そこで、高齢者が自宅に住み続けながら、家を担保に自治体や金融機関から継続的に融資を受け、利用者が死亡、転居、子と同居するなどで契約が終了し、本人または相続人が担保を売却して返済するリバースモーゲージ制度の導入につきまして、私は平成十年第四回定例会で提案しました。

 国でも、来年の通常国会に向け、法案提出の動きがあります。北区としても早期導入への努力を求めますが、ご見解をお伺いします。

 第三は、シニア・ピア・カウンセリングについてであります。

 高齢者の悩みに高齢者が相談に乗ることで、問題を解決しようとすることを、「シニア・ピア・カウンセリング」と言います。さまざまな悩みや不安を同じ立場の仲間(ピア)がケアするピア・カウンセリングは、障害者の支援活動で知られておりますが、私は、高齢者の悩みの解決と、元気な高齢者自身の新たな生きがいづくりの場として、高齢者によるカウンセリング事業を行うよう提案いたします。

 そのために、心理学者や精神科医等を講師に、カウンセリングの基礎や老化の心理学の講義、ロールプレーイングなど、カウンセラーの養成講座を実施してはと考えますが、ご見解をお伺いします。

 第二点は、障害者施策の充実について三点お伺いします。

 第一は、福祉オンブズマン制度の導入についてであります。

 福祉サービスはさまざまなケースがあり、少しの改善により多くの区民に喜ばれ、安心の北区づくりに寄与するものです。

 中野区では、平成三年に福祉オンブズマン制度を設置しました。委員には学識経験者や弁護士など、四人が交代で福祉サービスに関する苦情を受け付けています。平成十一年のまとめでは、苦情受け付けは障害者福祉や高齢者福祉などの分野で九十八件あり、このうち、オンブズマンの求めで区側が対応したケースが十一件でありました。

 障害者の方々がサービスを十分に受けられるよう、北区でも導入すべき制度と考えますが、ご見解をお伺いします。

 第二は、知的障害者の宿泊事業についてであります。

 この事業について、北区では、特に重度の知的障害者の自立訓練を中心にしながら、家族の負担を軽減するレスパイトケア事業としても実施されており、家族の方々に喜ばれてまいりました。今回の区政改革プランの発表によって、家族の皆さんは、福祉施策の見直しで、この事業が廃止されるのではないかと大変心配しておられます。

 障害者本人はもとより、家族のレスパイトケアにもなる宿泊事業は、継続して実施することが区民福祉の充実になると考えますが、ご見解をお伺いします。

 第三は、精神障害者の福祉充実についてであります。

 精神障害者福祉施策の基本となるのは、バリアフリー、つまり、障害への理解の輪をどう広げるかということです。

 複雑化する社会の中で、ストレスを強く受けるとき発病しやすい中途障害、だれでもが発病する可能性のあるのが精神障害であります。しかし、精神医学の発展により、薬を飲むことで社会復帰ができるようになりました。これからは、地域で普通に社会生活を送りながら治療を行うことが大事であります。

 精神障害者対策は、長い間社会から隔離されるよう進められてきました。その分、精神障害者に対する世間の先入観は根強いものがあります。社会復帰を進める上で、周囲の理解が不可欠であり、障害について知ってもらう、その上で理解してもらうことが大切です。

 偏見をなくすには、実際に彼ら、彼女らに会って交流してもらうのが一番といわれます。この点からも、共同作業所でのケーキづくり・販売や、障害者センターでの喫茶コーナーの担当、さまざまなイベントへの参加などが、理解への重要な接点となっています。

 北区でも、家族会を中心に、地域に開かれ、地域に愛され、地域に貢献ができるようにと、関係者が地道なご努力をなされていることはご存じのとおりであります。

 行政としても、バリアフリーへのより一層の啓発が求められるところですが、どのようなことを考えておられるか、お伺いします。

 次に、ジョブコーチ(職場での障害者介助員)制度の導入についてお伺いします。

 ジョブコーチとは、障害者と一緒に職場に入り、一人で作業ができるまで付き添い、重度の知的障害者や精神障害者が持続的に働くことができる環境を整える手助けをする指導員のことです。

 労働省も、精神障害者の場合、公共職業安定所で職を探しても、実際に就職するのは極めて難しく、就職してもコミュニケーションをとるのが困難で、長続きしないケースもあると報告しております。

 ジョブコーチ制度の導入は、雇用の道を開く上で重要な事業と思いますが、どのようにお考えか、ご見解をお伺いします。

 次に、共同作業所への支援策についてお伺いします。

 今回の出張所の再編や、現在検討されている空き教室、また空き施設については、区民の貴重な財産として有効利用が期待されます。

 さて、精神障害者の共同作業所は、家族会を中心に、理解と善意の方々によって支えられてまいりました。社会情勢の変化等により、共同作業所の借家計画が満了とともに、転居を求められるケースも出てまいります。そこで、空き教室や空き施設などを共同作業所として活用できるよう考えるべきですが、いかがでしょうか、ご見解をお伺いします。

 次に、共同作業所への区独自の補助についてお伺いします。

 平成十一年十一月に保健予防課が決算特別委員会の資料としてまとめた「精神障害者共同作業所の二十三区別補助金調査」十年度実績があります。これを見ますと、共同作業所のない千代田区を除いて、施設借り上げ費や保険加入料、健康管理費、昼食費、家賃、備品、水道光熱費、修繕料など、さまざまな区独自の上乗せ補助がなされています。

 しかし、北区六カ所、荒川区五カ所、文京区、台東区それぞれ四カ所と、この第二ブロックにある十九カ所の共同作業所へは、各区とも何の補助も区独自にはなされておりません。これには何か理由があるのでしょうか、お伺いします。また、北区としてせめて家賃の補助だけでも行えないものか、ご見解をお伺いします。

 以上で私の質問を終わります。

 ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手)

   (区長 北本正雄君登壇)



◎区長(北本正雄君) 

 後藤議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 まず、緊急財政対策の効果、評価、総括についてでございます。

 緊急財政対策に基づき、十二年度では、定年退職者の不補充、組織のスリム化、全事業のかつてない見直しなどを行いましたが、財源不足額のすべてを解消することはできず、結果として約四十一億円の基金を取り崩すこととなりました。しかしながら、北区の財政構造改革の第一歩を踏み出すことはできたものと理解をいたしております。

 次に、緊急財政対策と区政改革プランの相違点であります。

 緊急財政対策を策定いたしました昨年の八月の時点では、いまだ東京都との財調協議等が調っておらず、介護保険制度も準備の段階であり、さらには北区基本計画も策定途上でありました。本年四月からは、特別区制度改革が実現し、新たな財調制度がスタートするなど、新たな方向が確実となり、これまでよりも自主・自立あるいは中長期的な展望に基づく行財政運営がより強く求められることになりました。そのため、現行の緊急財政対策を単に財政対策に終わらせることなく、中長期的な視点に立った行財政運営を行うため、区政改革プランとして改定することといたしました。

 次に、区政改革プラン策定の主たる原因と経過についてでございます。

 さきの答弁と重複することになりますが、その原因は、単なる財政対策ではなく、中長期的視点に立った、北区のあるべき姿を実現させるための行財政対策が求められることになったことであります。

 次に、策定経過でございますが、まず、部の事務の性質などを考慮し、一律削減とならないように留意しつつ、事業費を各部に枠配分し、施策の再構築を行ったところでございます。

 また、立案に当たっては、各分野別で事務事業に最も精通している所管部長が中心となって、全事業を抜本的に見直した上で、施策間の優先順位を十分に検討して取りまとめることにいたしました。

 次に、財源確保のための庁内努力の具体策でありますが、内部努力につきましては、引き続き定年退職者の不補充を行うとともに、事業の計画的実施や週休日の振替制度の積極的活用、ノー残業デーの周知徹底などにより、職員給与費の抑制に努めてまいりたいと存じます。

 事務経費についても、共通目標を定め、さらなる節減に努める所存であります。

 施策の見直しについては、事務事業の必要性、緊急性、効果性、効率性、公平性、代替性の観点から、すべての施策を見直しすることとしました。

 歳入の確保については、区の歳入の根幹となる特別区民税及び近年収入率が悪化している国民健康保険料の増収を図るとともに、使用料及び手数料、負担金等についても確実な収納を図ってまいります。

 次に、財源確保のための国や都への働きかけでありますが、国に対しましては、区長会を通じて、真に地方分権が実現されるよう、地方税源の拡充や超過負担の解消等、国庫補助金の適正化等を求めてまいります。

 財調については、都区財政調整協議会の場などで、清掃事業を中心に、当初算定の検証や、主要五課題をはじめ、配分割合の変更事由に該当すると考えられものについて要求してまいります。

 次に、事務事業評価についてでありますが、評価制度による各事業の成果を区民に公表し、また区民が評価することは、行政の透明性を高めるとともに、区民の視点に立った新たな協働関係を構築する礎になると考えております。どのような方法などが適切か、今後検討してまいりたいと存じます。

 事務事業評価には二つのアプローチがございます。政策、施策、事業へとブレークダウンしていく方法と、下から上にボトムアップしていく方式があります。北区では、ボトムアップの方式で事務事業評価に取り組んでおります。そのため、原則として事務事業評価の検討結果を待って着手いたしたいと考えております。

 執行評価についても、行政活動の執行過程を主に効率の観点から評価し、改善に結びつけていく評価手法と理解をしておりますので、執行段階において実施してまいりたいと存じます。

 次に、区民の周知と理解を求めることでございます。区民に区政の現状を理解していただくことは重要なことであります。北区ニュース、インターネットなどの活用をはじめとし、ご提案の趣旨を踏まえ、区政改革プランの理解を深める努力を重ねてまいります。

 次に、行政サービスの向上と区民の信頼を深めることについてのご質問にお答えをいたします。

 まず、全職員への救命講習の実施についてでございますが、現在、職員の防災意識の高揚と救命技術の習得を目的に、災害対策本部の第一次非常配備職員を対象に救急法講座を実施しております。十二年度末までに、対象職員千百九十七人のうち、約九六%の職員が講習を修了する予定で、本年九月には、救急業務協力功労者として王子消防署から感謝状をいただいております。

 今後は、全職員が緊急時に対応できるように、順次対象を拡大するとともに、二回目の講習の実施についても検討してまいりたいと存じます。

 次に、行政サービス評価制度の導入についてでございます。

 接遇の向上につきましては、職場での実践が何より大切との観点から、平成十年度より、各職場に接遇改善委員会を設置し、職場ごとの取り組みを行っているところでございます。各職場で標語を掲げたり、あいさつキャンペーンや、職員、区民を対象にしたアンケートを行うなど工夫をしながら、接遇向上に努めているところでございます。

 ご提案の趣旨も踏まえながら、今後、接遇改善委員会の中で検討させてまいりたいと存じます。

 次に、行政問題対策委員制度の導入についてでございます。

 職場で対応に苦慮する問題が生じた場合は、第一義的には、現場の管理職が職員からよく話を聞き、率先して問題解決に当たるのが基本でございます。

 また、法律問題等専門性の高い問題については、専門家の助言もいただきながら対応しているところでございます。

 一方、職員の健康等の問題につきましては、保健婦が相談に応じる健康相談室を設置し、またことしからは、職場でのセクシャルハラスメントに対応するための相談窓口や、メンタルヘルスに対応する医療何でも相談も開始をしております。

 また、職場内外の問題に対して専門家の助言が得られるように、特別区職員互助組合には特別区職員相談室がございます。

 職員が安心して働きやすい環境づくりにつきましては、ご提案の趣旨も踏まえて、さらに研究させていただきたいと存じます。

 次に、区民証の発行でございますが、池田市では、市民証発行の目的を公共施設利用の際の本人確認などとしておりますが、実用面とともに、心のよりどころとしている方も多いとも聞いております。

 今後、整備を進めてまいります住民基本台帳ネットワークシステムでは、ICカードで身分証明機能を活用した各種サービスの拡充も可能でございます。このカードの利用方法を検討するに当たりまして、ご提案の趣旨も踏まえまして、検討させていただきたいと存じます。

 次に、通信情報技術革命に対する区の取り組みについてのご質問にお答えをいたします。

 政府は、ミレニアムプロジェクトの一環として電子政府の実現に取り組んでおり、地方自治体においても、電子自治体の実現がこれからの課題となっております。

 このような動向を踏まえて、北区では、庁内のインターネット網の構築や、部長以上の職員にパソコンを配布し、電子メールやホームページの活用を進めるなど、着実な取り組みをしているところでございます。

 さらに、インターネットなど発達した通信情報技術を地域の活性化や庁内の事務の高度化に生かすために、平成十三年度末を目途に北区情報化総合計画を策定し、北区の情報化に取り組む姿勢を明確にお示しをしてまいりたいと存じます。

 次に、インターネットによる情報公開のあり方でございますが、北区では、平成九年十月に試行的にホームページを開設し、十一年度から本格的に情報提供に努めているところでございます。現在、一カ月に一万三千件を超えるアクセスがあり、月を追ってアクセス件数が増加しております。

 今後、区民との協働による区政運営を進めてまいります上で、区民への情報公開が重要になってくると考えておりますが、ホームページはその情報公開の手段の一つとして、大きな役割を果たしていくものと認識をしてございます。

 いまだパソコン等をお持ちでない方との情報格差の点、また個人情報の保護などに配慮しながら、区民の求めている情報や、区の重要な政策や考え方を早く、多く、またわかりやすく提供できるように努めてまいります。

 区民参加による電子会議のようなものを、とのご質問でございます。

 区民の皆様に区の課題についてインターネットを通じて意見をいただくため、今年度からEメールモニター制度を行っており、十二名の方から意見や提言をお寄せいただいております。また、基本計画や都市計画マスタープランなど、計画策定段階でホームページに公開し、電子メールで意見募集を行ってまいりました。

 これらのことを踏まえながら、インターネットの特徴である双方向性を生かした区民参加の方法について、今後検討してまいります。

 次に、情報格差の解消についてお答えをいたします。

 今後、情報通信技術が普及するのに伴い、すべての区民ができる限り平等に情報を入手できるようにすることが肝要です。そのためには、パソコン技術を習得できる場や、安い料金でインターネットを利用できる環境の実現が課題であると考えています。

 北区では、区民のボランティアによるインターネット講習会が北とぴあ四階の地域情報化推進センターで展開され、中高年の方をはじめ、多くの区民が参加しております。このような民間の先進的な取り組みを生かしながら、区民の情報技術の習得を支援してまいりたいと存じます。

 また、ケーブルテレビのインターネット接続は、常時高速で使えることから利用者が急増しています。北区といたしましても、地域情報化を推進する観点から、ケーブルテレビへの支援を進めておりますが、ご指摘の通信料金の引き下げについても、今後の事業展開を踏まえて、実現を働きかけてまいります。

 次に、高齢者及び障害者施策の充実についてのご質問に順次お答えをいたします。

 初めに、高齢者の閉じこもりをなくすための施策でございます。

 北区におきましても、社会福祉協議会が実施する地域ささえあい活動事業を活用して、多くの自主グループにより、区内各所で介護予防関連事業が実施されております。そして、これらのグループから、定期的な実施場所の確保に関する要望が所管課に寄せられているところでございます。

 区民の自主的な介護予防活動は、効率性、効果性とともに、地域福祉の推進に大変重要なことと考えております。これらの自主グループに対する支援策を検討する中で、ご提案いただいた遊休施設等の活用につきましては、可能な限り配慮していきたいと考えております。

 次に、リバースモーゲージ制度につきましてお答えをいたします。

 この制度は、不動産などの資産はあっても、現金収入に乏しい高齢者が、住みなれた地域で安心して暮らすための資産活用方法の一つであり、本年三月に改定した新しい地域保健福祉計画におきまして、導入を検討することとしております。

 アメリカやフランスに比べ、日本では、いまだ普及するに至っていない制度ですが、ご指摘いただいた国等の動向を十分把握し、導入の可能性について適宜研究してまいりたいと存じます。

 シニア・ピア・カウンセリングでございますが、ご質問にもございましたが、障害者のピア・カウンセリングにつきましては、多くの自治体で実施され、その実績等を把握しているところでございますが、高齢者のピア・カウンセリングについては、これまでにない新たなご提案でございます。つきましては、その有効性や具体的な実施方法を探るため、先進的な事例等、情報の収集に努めたいと存じます。

 次に、障害者施策にかかわるご質問にお答えをいたします。

 初めに、福祉オンブズマン制度の導入でございます。

 この六月に、いわゆる社会福祉基礎構造改革の一環として、社会福祉事業法をはじめとする八つの福祉関係の法律が改正されました。改正の内容は多岐にわたっておりますが、その大きな柱の一つに、障害者福祉における利用制度の導入があり、これにより、平成十五年四月に、障害者福祉行政は、行政が行政処分によりサービス内容を決定する措置制度から、利用者が事業者と対等な関係に基づきサービスを選択する利用制度へと移行することとなりました。このため、利用者保護のための施策の充実が重要となり、地域福祉権利擁護制度や苦情解決の仕組みの導入などが、法改正に合わせて制度化されたところでございます。

 北区といたしましては、このような国の動きに対応し、地域における権利擁護の仕組みを構築するために、本年三月に策定した北区障害者計画において、権利擁護指針の策定を計画事業といたしました。ご指摘の福祉オンブズマンにつきましても、この中で検討してまいりたいと存じます。

 次に、知的障害者の宿泊事業でございます。

 この事業につきましては、障害者ご本人の生活訓練の一環として、毎年実施してきたところでございますが、ご指摘のとおり、レスパイトケアとしての性格が強まってきており、保護者の方々の期待も大きいものと認識しております。

 北区といたしましては、この点も踏まえ、現行の宿泊事業のあり方について見直しを進めているところでございます。

 次に、精神障害者の福祉充実についてのご質問にお答えをいたします。

 まず、ジョブコーチ制度の導入でございますが、ご指摘のように、ジョブコーチ、いわゆる職場適応援助者の制度は、精神障害者が就職した後に、障害者とともに職場に入り、就職先で付き添い、障害者の特性を踏まえたきめ細かい手助けをして、障害者の雇用定着を支援する制度でございます。

 現在、労働省の委託を受けた二カ所の地域障害者職業センターにおいて、二年間のパイロット事業として実施されておりますが、国では、その成果を踏まえ、将来は全国規模でこの制度を展開する方針と聞いております。

 この制度の円滑な実施のために、障害者雇用関連施設の普及整備や、専門職の養成が必要でございます。

 北区におきましては、国の動向やパイロット事業の成果を注視しつつ、十分研究してまいりたいと考えております。

 次に、精神障害者共同作業所への支援策でございますが、精神障害者の共同作業所は、障害者の訓練や仲間づくりの役割を果たしております。

 北区といたしましては、現在、東京都の基準に基づいて、北区内六カ所の共同作業所に賃金や事業運営費等を補助しているところでございます。

 ご質問の遊休施設の共同作業所活用や家賃補助につきましては、区の財政状況や区の果たすべき役割等を勘案し、効果的な支援策を検討してまいりたいと考えております。

 以上、お答えをさせていただきました。



◎教育長(久野義雄君) (説明員)

 私からは、通信情報技術革命への学校教育現場での取り組みについてお答えいたします。

 まず、教育の情報化とパソコン教育の目指すものについてでありますが、近年の著しい情報通信技術の発達した社会の中で、子どもたちがたくましく生き抜いていくためには、学校教育において、子どもたちに情報活用能力をはぐくむことが重要であります。

 このためには、コンピューターを子どもたちの身近に配置し、コンピューターになれ親しめるようにするとともに、すべての授業等の学習において活用していくことが大切であると認識しております。

 そのためには、教員のコンピューター操作能力の育成も不可欠であり、夏季休業中及び年間を通しての研修会、校内研修推進講習会や情報教育アドバイザーの学校派遣などを実施し、教員のコンピューター操作能力の育成を図っております。

 情報モラルや著作権などのルール、情報発信に対する責任などのネチケットにつきましては、既に学習段階表として各学校に示すとともに、小中学校全校を対象の研修会の開催、各学校での取り扱い責任者の設置や、インターネット活用のガイドラインの作成等を推進しているところでございますが、今後とも、情報モラルに関する指導については一層充実してまいります。

 次に、インターネットにおけるフィルタリングにつきましては、接続業者の北ケーブルと調整しながら、フィルタリングソフトにより有害情報への接続防止を図っております。

 東京都や文部省などのパイロット事業に関しては、平成九、十年度には堀船中学校が、平成十一、十二年度には赤羽台西小学校が、それぞれ東京都教育委員会の「東京の教育21」研究推進校として、マルチメディアにかかわる研究を進めております。また、赤羽台西小学校は、平成十年度より文部省教育情報衛星通信ネットワーク事業にも参加しております。さらに、平成十一年度からは王子第五小学校、豊島北中学校、紅葉中学校で、文部省・郵政省のマルチメディア活用学校間連携推進事業を進めているところでございます。

 今後とも、国、都の先進的事業に関しては、区の状況を勘案しつつ、積極的に取り入れてまいります。

 また、インターネットを活用した不登校やいじめ対策につきましては、北区においては、北区教育委員会指導室、学習情報センターのホームページ「きた先生」において実施しており、心の悩みや学習の相談を受け付けているところでございます。

 今後は、家庭へのインターネットの普及などを考慮し、電子メールなどを活用した不登校・いじめ対策についても検討してまいります。

 次に、パソコンの配置についてのご質問でございます。

 現在は、文部省の方針に基づき、パソコン教室に小学校は二十二台の整備を完了し、中学校は四十二台の整備を行っているところでございます。

 先般、文部省が、これからの総合的な学習形態に対応するため、小学校のパソコン教室の整備台数をふやすとともに、各普通教室や特別教室に一定のパソコンを配置するよう整備方針を改めました。今後、この方針に基づき、配置年次を検討してまいります。

 次に、地域に開くパソコン教育についてのお尋ねですが、現在、ホームページは、その情報公開の手段として大きな役割を果たすものと認識しております。

 博物館や図書館情報は、ホームページを作成し、インターネットで開示されてございます。小中学校においても、学校ごとにホームページを作成し、地域に情報を提供することとしております。また、学校間においては、文部省・郵政省のマルチメディア活用学校間連携推進事業を活用して、利用機会の拡大に努めております。

 また、パソコン教室や指導に当たる教員を地域の財産としてとらえ、これらを活用した学校公開講座を実施しております。今年度は、小学校十校、中学校三校において初心者や親子で楽しむパソコン講座を計画したところでございます。

 今後とも、学校公開講座を充実するとともに、中学校のパソコンクラブの部員によるボランティア活動として、地域の高齢者や父兄を対象とした講座の開催についても検討してまいりたいと存じます。

 以上、お答え申し上げました。



◆十九番(後藤憲司君) 

 ご答弁、まことにありがとうございました。

 まず、区政改革プランにつきましては、午前中にも論議がありまして、企画総務委員会においてさまざまな質問に答えられるものを出すということでございますので、そこでまた論議をしたいと思っておりますけれども、特に大事なことは、最後に質問いたしました、どう周知、また理解をしていただくかというところだと思うんですね。ですから、質問の中でも申し上げましたけれども、区長を先頭に、どんどん関係団体に出ていって理解をしていただくという、そういう努力も必要ではないかと思いますので、これは要望をしておきたいと思います。

 それから、行政サービスの向上につきましては、行政サービス評価制度、これは接遇改善の対策委員会ということで、各職場でやっていらっしゃるということなんですけれども、尾西市でやっているのは、本当に簡単な、表に五段階に分かれた、「大変不満」が1、「不満」が2、「普通」が3、「満足」が4、「大変満足」が5という通信簿のようになっていまして、あいさつはどうだったか、身だしなみはとか、言葉遣い、説明・態度、用件が済むまでの時間とか、こういうようになっていて、簡単に丸をつけて、裏側に、意見があると、職員のあいさつについて何かありますかとか、いろいろあるんですね。ほんの一枚のぺらで、各所管に置いてあるわけなんですね。

 今回、「広報びさい」という話を差し上げましたけれども、「広報びさい」の九月一日号で出されたのは、この中の主なところを読みますと、「集計表のように全体の平均点は、3・84点でした。市としては予想以上の評価結果となりましたが、これで満足するものではありません」云々と書いてある。全体的には3・84で、平均点よりもちょっといい、こういう結果です。

 それから、主な意見とか、その対応についてとか、いろいろ書かれているわけですね。例えばあいさつについて、「『良い』という意見もありましたが、『あいさつは悪い』『笑顔が少ない』という意見もありました」という意見に対して、対応としては、「市民の皆さんの意見を生かし、それぞれお互いに注意しあって、『笑顔』でのあいさつや『ありがとうございます』『お待たせいたしました』などを職員全員に徹底します」と、こういうふうに対応策が書いてあるんですね。

 こういうふうに、課内、部内でやることも結構なんですけれども、区民にある程度評価していただいて、目に見えるような形にすることが大事だということで提案したわけなんですが、これを含めて、細かいことを今申し上げましたので、ちょっとご意見をお伺いしたい、こう思います。

 それから、区民証につきましては、池田市に、私、行ってまいりまして、いろいろお話を聞いてきたんですが、今まで健康保険証などの身分証明書では、例えば印鑑証明なんかの場合、もう一回また区に来なければならない。改めて、はがきが来て、そしてそのはがきを持ってもう一度区に来る。こういうような面倒くさい、そういう部分があったわけなんですけれども、これがあることで、先ほど言いました公共施設や映画館などで高齢者の割引が受けられる、こういうこともあるんですけれども、印鑑登録証明書の発行とか、そういうことにも絡んでくるわけなんですね。ですから、ぜひこれは要望ですけれども、区民証の発行についてもご検討をより一層お願いしたいと思います。

 そして、先ほどお話をいたしましたけれども、パソコンの関連なんですが、今回、伊豆諸島の震災につきましては、特に三宅島の雄山の噴火で、九月一日から四日にかけて、関係者を残して全員が島外避難ということで、北区の桐ケ丘アパートにも、きょう現在で八十四世帯百九十三名ですかね、最終的には八十八世帯ということなんですけれども、避難されてきたわけです。

 この伊豆諸島の災害を受けまして、我が公明党としては、早くから日本各地で募金活動も行ってきたわけですが、北区公明党議員団も全員で、七月二十八日に王子駅、それから赤羽駅で、またつい先日の九月十三日には、避難してきた方もまざって一緒に、赤羽駅の西口で募金活動を行わさせていただきました。

 公明党も、伊豆諸島災害対策本部を設置しまして、森首相に対して、相談窓口の設置や経済的支援などさまざまな要望を行いまして、森総理大臣も、既に公共事業予備費で約二百億円の対応策を講じましたけれども、次の策も考えていくという、こういう答弁がありました。

 都議会公明党としましても、石原都知事に申し入れ、すべての希望者が入居できる公営住宅の確保や、当座の生活資金として、無利子の生活福祉資金を一世帯十万円を上限に準備させる、避難された方が少しでも安心できるように取り組みたい、こういうことで決議したわけでございますけれども、八月の二十四日に公明党東京都本部として、東京都に対して、被災者や島民関係者の島の被災状況を正確に伝えるための専用ホームページの開設を求めました。これを受けまして、東京都は、九月三日に三宅村と共同のホームページを開設したわけなんですね。

 一番新しいのでは、九月十五日現在の雄山の噴火の状況がホームページで見られます。そのほかに、村民が有志でつくった「島魂」というホームページも開催されているわけですけれども、ホームページでは、現地の状況や村からのお知らせが随時紹介され、避難した住民同士で連絡をとりやすいように、ネット利用者と自由に書き込みのできる掲示板、さっき言いました電子会議みたいな、そういうものができる掲示板もあるわけなんです。

 先ほども申し上げましたけれども、区議会公明党議員団としても、北本区長に、ぜひ端末機を設置して無料でいつでもホームページが開けるようにということで、要望書を提出いたしたんですが、九月六日の午後三時には、桐ケ丘出張所の一階、それから二階に、デスクトップ型とノート型パソコン、一階には大型テレビに接続するという、本当に素早い対応をしていただきました。

 北本区長、また山口教育長にもお電話を差し上げたり、國松区民部長や防災課長にも素早い対応をしていただきまして、感謝申し上げますが、これにつきましては、先ほど言いました北ケーブルネットが大変力を入れていたわけなんですね。

 ですから、こういうものを、新聞にも発表されましたけれども、どこに住もうかと考えている若者に対しても、大きなアピールになっているんではないかなという思いがあります。こういう環境を求めている企業も、北区に事業所を構えようかなんていうふうにも考えるんじゃないかということで、北区の人口減や、あるいは税収減にも歯どめがかかる効果があるんじゃないかなという思いがあって、お話を申し上げました。ぜひこの辺のことをより一層宣伝していただくように要望したいと思います。

 失礼しました。先ほど山口教育長と言いましたが、山口助役です。すいません。

 それから、あと二点お伺いします。これは再質問です。

 企画課で今、空き教室のあり方について検討しておりますけれども、障害者のための共同作業所等に空き教室を利用、転用することも視野に入っていると思うんですけれども、今言った障害者という中に、精神障害者に対して含まれているのかどうかということ。そしてまた、そのことについての検討結果については  この六月から九月にかけて、余裕教室の実態調査、利用活用の要望調査というのをするわけなんですね。そして、来年三月には計画指針の策定予定となっておりますけれども、ここで検討結果の報告をされる場合に、明示をするのか、明らかにするのかということが、まずお聞きしたいところです。

 ただ単に、障害者というくくりにしてしまうのか。どうしても、先ほど言いましたけれども、精神障害者というのは衛生法の中で一くくりにされてまいりましたので、なかなか福祉課というくくりがないわけなんですね。あるにはあるわけですけれども、なかなか理解といいますか、庁内での理事者側の方たちの中でも、なかなかそういうバリアがとれていないという部分があると思うんですね。ですから、この辺をきちっと明示するのかどうかということをお尋ねしたいと思います。

 それから、これは福祉課になるんでしょうけれども、一つは、重度の知的障害を持つご家族のための質問をさせていただいたわけなんですけれども、子どもを持たないと、そういう障害を持つ子を持たないとわからない苦労。本当に目が放せない。三百六十五日二十四時間、目が放せないという中で、一泊の宿泊事業というのは、子どもたちの社会参加ということもあるんですけれども、親にとって、あるいは家族にとっての、本当にレスパイトケアという意味が大変大きいわけなんですね。ですから、見直しということなんですけれども、そういう見直しの方向をぜひやっていただきたいんですが、これは再質問させていただきます。

 今、空き施設の話を差し上げたんですが、この空き施設に関しての福祉部としての考え方をお尋ねしたいんですね。というのは、前回、滝野川東出張所の跡利用について、精神障害者のための施設への転用の要望があったんです。私もお話を差し上げましたけれども、利用計画が出されたときには、もう既にほかの障害者のための共同作業所ということで決着がついてしまっていたんですね。ですから、今後の精神障害者への福祉部としての考え方といいますか、区としての考え方、バリアフリーといいますか、その辺についてどのようにお考えなのか、以上お答えをお願いします。



◎総務部長(藤井和彦君) (説明員)

 議員からお話のございました愛知県の尾西市の行政評価制度でございますが、この評価内容の五項目につきましては、これは接遇の基本ではないかというふうに思ってございます。これらの項目が住民にどう評価されているのか、これを知ることは、大変接遇の改善に有意義なことではないか、こんなふうに思っておるところでございます。

 今後、職場で設置されております接遇改善委員会の中で、このご提案を十分検討させていただきたい、こんなふうに思っておるところでございます。



◎福祉部長(伊与部輝雄君) (説明員)

 ご質問のうちの、まずレスパイトについてでございます。

 私どものあすなろ、若葉福祉園の保護者の皆様方との懇談の中で、保護者の方の高齢化もございまして、非常に切実な要望は承ってございます。レスパイトの必要性というのが非常に高くなってきているというふうに認識をしてございます。

 来年度に開設をされますみずべの苑特別養護老人ホームでございますけれども、そこの中のベッドを二つ確保いたしまして、障害者のためのショートステイに使う予定でございます。

 その二ベッドを活用して、レスパイトの方向が出せないかということで、現在、検討を進めさせていただいてございます。ただ、その場合でも、レスパイトということになりますと、一般の納税者の方々に理解をしていただけるような費用負担のあり方、この辺は、保護者の皆様方ともまた今後詰めてまいらなければいけないというふうに考えているところでございます。

 それから、精神障害者につきまして、区はこれからどのように対応していくかということでございます。

 ご案内のとおり、これまで保健所長が精神障害者の対応をしてまいりましたけれども、平成十四年度からは、設置市の話でございますけれども、市長部局のほうに移るというふうになってございます。二十三区の場合には、区が保健所を設置しておりますので、区長部局で扱っていくことには変わりはないわけでございますけれども、意味合いとしては、今後、福祉的な要素が非常に強くなってまいるというふうに考えてございます。

 そういう中で、区の中の余裕教室、それからほかにも空き施設が幾つかございますので、そういった中の活用は、私どもも積極的に考えてまいりたいと思っております。

 これは、行政の側の、先ほどバリアをとれというふうなお話もございましたけれども、そういった区内の施設を活用するにつきましては、付近住民の皆様方の精神障害者に対する理解も一定進みませんと実現はできないというふうに考えておりますので、その辺を含めまして、区として前向きに対処させていただきたいと思っております。



◎企画部長(山田統二君) (説明員)

 いわゆる空き教室をはじめといたしまして、区の余裕施設の検討を今さまざま行いつつございます。これらにつきましては、検討結果あるいはこの経緯といったものにつきまして、できるだけ区民の皆様に、その理由、どうしてこういうことになるんだというようなことにつきましても、可能な限り開示してまいるという方向で進めてまいりたいというふうに考えてございます。



◆十九番(後藤憲司君) 

 やはり、先ほども質問の中で申し上げましたけれども、どうも差別といいますか、隔離されていた部分があって、どうしても精神障害者の方に対しては、隔離するというような、そういう部分が非常に強いんですね。ですから、そうではないんだという理解、これをまずぜひ持っていただきたい。

 そして、何かがあると精神鑑定という言い方をすぐしてしまうんですけれども、これは犯罪は犯罪なんです。精神障害は精神障害なんです。この部分が明らかにされていないというところに問題もあるんですけれども、少なくとも、区の中にいらっしゃる区民の方たちに対して、区としてバリアを持たない、そういう方向性といいますか、先ほど福祉部長がおっしゃっていましたけれども、福祉の部分に対して、今までおくれてきた分、どんどん進んでくると思いますので、ぜひ区内のバリアを払っていただきたい、このことは要望したいと思います。

 以上で私の質問を終わります。

 ありがとうございました。



○副議長(小野寺勉君) 

 十三番 山崎泰子さん。

   (十三番 山崎泰子君登壇)



◆十三番(山崎泰子君) 

 私は日本共産党北区議員団を代表して、大きく五点、区長並びに教育長に質問いたします。

 質問に先立ち、三宅島や東海豪雨で被害を受けられた方々に心からお見舞いを申し上げます。

 私の大きく一つ目の質問は、北区の区政改革プランについてです。

 二十一世紀を目前にしたこの夏、日本の社会の根底を揺るがす事件が次々と起こりました。思春期の子どもたちが人の命を奪うこと。今、子どもたちは未来に向けて生きることができなくなっているのでしょうか。

   (副議長退席、議長着席)

 一方で、一万五千人もの被害者を出した雪印をはじめとする毎日の食品への不安、三菱自動車のクレーム隠し、大病院での医療ミスの多発、安全や命へのこだわりはどこへいってしまったのでしょうか。

 利潤を求め、生き残りをかけて競争する経済界、その一方で、働く人々は、異常なリストラ、合理化で、長時間過密労働にさらされ、お金や暮らしの問題を原因とする中高年の自殺が増加し、ついに自殺者は二年連続で三万人を超えてしまいました。

 私は今こそ、国政も都政も区政も、まさに命を守ること、一人一人が大切にされる暮らしを守ることに全力で取り組まなければならないときだと強く思います。

 政府は来年度の予算編成を進めていますが、国民から批判の強いゼネコンのもうけ優先の大型公共事業も、総額は今年度と同額で減らず、来年度末には国の借金だけでも五百兆円を超えることは確実です。その借金財政のツケを今後、消費税増税など国民の暮らしに押しつけることは絶対あってはなりません。

 東京都も、石原都知事のもと、既に破綻した臨海開発などに加えて、環状メガロポリス構造の実現として、さらなる大型開発を推進しようとしています。一方、都民と二十三区には、今年度一千億円以上の福祉サービスを削減した上、さらに一層都民サービスの縮小、撤廃を図ろうとしていることは重大です。

 ですから、本来なら、北区は今、国や都のやり方に正面から立ち向かうときだと思います。ところが、北区は、批判どころか、これに拍車をかけるように、区長を本部長とする経営対策本部を設置し、「区政改革プラン」と称して、平成十三年度は一般会計充当の諸事業を十二年度に比べて五十七億円、平成十四年度は七十八億円と、驚くべき削減方針を新たに打ち出してきました。

 日本共産党は、既にこのプランに反対の意思を表明していますが、八月三十日の企画総務委員会では、与党会派からも、緊急財政対策で三年間乗り切れば財政運営は安定すると聞いていたのに、改めてこのような計画を出してきた整合性、関連性はどうなのかと疑問が呈されました。八月六日付の都政新報でも、長期的な展望がほとんど示されていないと厳しい指摘がなされています。

 この秋は、十月からの介護保険料の徴収とあわせ、北区の緊急財政対策による老人、障害者の福祉手当削減や、二十三区で一番高い学童クラブ育成料の徴収など、区民の福祉や命綱を断ち切る施策の影響、区民への痛みがいよいよ本格化してきます。

 そこで、まずお尋ねいたします。今回の区政改革プランは、緊急財政対策以上に、区民の福祉、暮らしを削減しようとするもので、そうではなくて、命や暮らし、福祉を守ることを基本とする内容に改めるべきと思いますが、まず区長の見解を伺います。ご答弁ください。

 区政改革プランにかかわる二点目は、今日の財政難を招いた北区の責任についてです。

 さきの企画総務委員会の中で、企画部長は、「財調協議について区側が成果を上げられなかったのは事実。これまでになく議会と行政が一体となってやったができなかった。まず、区がやらなければならないことは、現在の区の置かれている状況を正しく区民に伝えていくこと」と話されました。しかし、そうおっしゃるだけでよいのでしょうか。

 今日の財政難の原因は、これまでの北区の財政運営、つまり、国庫補助金削減の受け入れや超過負担の増加、さらには都による区財政しわ寄せへの屈伏とあわせて、特に制度改革を進めるに当たっての財調交渉における失敗であることは明らかです。私は、区長が区民に対してまず示さなければならないのは、この失政に対する反省を明らかにすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。この点をはっきりさせなければ、財政危機の打開に向けた正しい対策はとれません。財政危機を招いた区長の責任をどう受けとめているのか、お伺いいたします。お答えください。

 区政改革プランの三つ目の質問は、基本計画とのかかわりについてです。

 区政改革プランでは、北区基本構想の実現を図るため、安定的な行政サービスを提供できる柔軟かつ強靭な行財政体質の確立を目指すとしています。では、そうしてまで目指す基本計画とは一体何なのでしょうか。それは区の提出した十四年度までの財源配分を見れば一目瞭然です。

 さきに述べたように、プランでは、二年間で総額百三十五億円もの一般財源を削減しますが、この三分の一は福祉部であり、教育も衛生費もおしなべて削減される中、逆に建設、都市整備部はふえているのです。

 これを基本計画で見ると、前期では、七百七十三億円の事業費のうち、国公有地跡地確保に三百七十三億円、つまり、半分が用地取得で占められています。もちろん、起債などの活用事業になるとはいえ、北区全体の財政運営と不可分です。

 例えば約七十億円もかかる下十条公園の用地取得については、区民にとって本当に必要な土地なのかどうか、計画の再検討が必要と思いますが、区長の見解をお聞かせください。

 あわせて、基本計画事業の中に挙げられている不要不急のものは直ちに凍結すべきです。松澤家の古民家移築二億五千八百万円は今すぐ廃止すべきです。区長の明確な答弁を求めます。

 区政改革プランにかかわる最後の質問は、今後の財源確保に向けての提案です。

 繰り返しになりますが、北区の使命は区民の命と暮らしを守ることです。財政難のツケを区民に押しつけるのではなく、あらゆる知恵と手段で財源確保に全力を挙げる必要があります。

 日本共産党はこの間、一つに、東京電力やNTTなどの電柱及び電話柱の道路占有料の引き上げ、二つに、区債の低利への借り換え、三つに、少なめに見積もっている繰越金を実績に合わせて計上すること、四つに、起債の適切な活用、五つに、用地特別会計の一般会計への繰り入れ、六つに、いわゆる四基金などの基金の運用など、北区としての独自の対策を提案してきました。私どもの提案に真摯に耳を傾けていただくよう求めます。

 あわせて、国や東京都に対し、これまでのような内部交渉、密室協議ではなく、区民に情報を公開し、基本構想の中心ともいえる区民との協働で、住民とともに財源獲得の運動を起こしていく区長の決意を問うものです。お答えください。

 私の大きく二つ目の質問は、北区画街路五号線(案)の住民合意を求めてです。

 今計画は、ご案内のとおり、足立区新田の東亜スチール工場跡地を、当時の住宅都市整備公団が約三千戸の住宅建設など再開発を行う都市計画決定の主要道路として位置づけているものです。道路の線形は、隅田川に橋をかけ、豊島五、六丁目に道路を新設して、紀州通りといわれる補助九三号線へつなげるもので、足立区側は、新田再開発地区を通り、環状七号線へとつなげる案です。

 平成八年に足立区より北区内の主要道路整備の協力要請があり、そのときの建設委員会で、日本共産党は、道路公害などの環境問題をはじめ、まちづくりへの影響も考慮し、計画については態度を保留しました。そして平成十年十一月の建設委員会では、何よりも住民の納得と合意が得られるまでは事業を進めることのないよう求め、区側も、住民の合意を得ることは大切であり、行政だけが突っ走ることはないと答えているのです。

 本計画が直近の豊島五、六丁目に住む住民の方々へ地元説明会として行われたのは、ちょうど一年前の八月三十日です。この一年間、議会に対して、住民の皆様から計画の見直しを求める陳情と、一方で促進を求める陳情が出され、議会としても、住民の合意形成が重要と継続審査となってきましたが、皆様ご承知のとおり、六月の第二回定例会で計画促進の陳情が採択されました。

 しかし、地域住民の中には、まだまだこの計画の内容がよくわからないという声や、環境問題をはじめとするさまざまな心配や不安が解消されていない状態が続いています。私は、現時点で改めて、北区が住民の皆様の納得や合意づくりに全力を尽くしていただくよう求めるものです。

 そのためには、一つに、住民説明会を引き続き開催していただくことです。それは手続のための説明会をやれというのではありません。例えば豊島町では、日産通りと呼ばれる補助八八号線の拡幅計画について、町会ごとの住民説明会、地域全体の説明会、さらに最も影響を受ける沿線住民の方々の声を聞く機会を持つなどが重ねて行われました。今計画についても、北区が説明している道路ネットワークの形成をいうならば、豊島町全体にかかわる道路やまちづくりの課題として、同時に行うべきではなかったのかと私は思います。

 そこで、お尋ねいたします。これまでの話し合いの到達点をわかりやすい資料や図面として示しながら、豊島五、六丁目をはじめ、各町会、自治会及び関係住民に対し、引き続き丁寧できめ細かな住民説明会を開催するよう求めます。ご答弁ください。

 二つ目は、計画の促進、見直しの立場を超えて、住民の皆様の不安や心配に具体的に答えていただくことです。特に環境問題については、例えば新田に三千戸の住宅ができると、現状の新田橋では相当な混雑が起きるのではないかとの心配は当然です。また、この計画により、環七から新田を抜け、橋を通って豊島町に入り、補助八八号線、補助九三号線、明治通り、北本通り、さらに高速王子線へとつながるバイパスとなるのではないか。それにより、車の台数はもちろんのこと、大型車もどんどん通過し、排気ガス、騒音、振動などによって、住環境や健康に多大な影響が出るのではないかという心配です。

 これに対し、北区が答えているのは、「バイパスにはなりません。大型車は入ってこないと予測しています。橋を通る車は約一万台であり、道路としては大きい影響はありません」と言うだけで、説得力に欠けています。住民の方からも、環境アセスメントを実施してほしいと要望が出されています。そこで、北区として独自のアセスメントを実施し、その情報を公開するよう求めます。ご答弁ください。

 北区画街路五号線にかかわる最後の質問は、多様な議論を保障する協議の場を設定することについてです。

 この計画に見直しを求めている方の中には、先祖代々その土地に住み、まちの発展に貢献してこられた地主さんたちがおられます。ある方は、「かつては工場の排煙で豊島町ぜん息と呼ばれた地域だったのが、工場移転でようやくきれいになったのに、今度は排気ガスでまた空気が汚れるのではないか。まちを守りたい」と語っていました。計画を知らずに近くのマンションに入居した新しい世代の方々も、財産価値の問題や子どもたちへの影響を心配されています。また一方で、計画の促進を求めている方も、住宅密集市街地の中での安全なまちづくりを望んでおられます。

 私は、北区が住民の熱意にこたえ、主体性を持って環境やまちづくりの課題に対応していただくために、これら多様な議論を保障する協議の場を設定するよう、区長の前向きな答弁を求めます。

 私の大きく三つ目の質問は、読売、朝日新聞印刷工場計画についてです。

 先日九月十三日、読売新聞社、日刊スポーツ印刷社及び日本製紙の三事業所より、北区堀船印刷関連施設建設事業の環境アセスメントによる評価書案にかかわる見解書が公示されました。その中には、都民からの意見書が二千六十七件も提出されたとありました。最近建った朝日新聞社の川崎印刷工場のときの住民からの意見書はゼロだったことを比べてみても、住宅密集地域の中に建てようとする本計画がいかに異常なものであるかがうかがわれます。

 見解書の内容では、大気汚染への対策として、小型のディーゼル車は採用せず、低公害な車を導入するとか、大型車についてはディーゼル微粒子除去装置をつけ、より低公害な車の導入を目指すとしていますが、これは事業者側の努力というより、環境対策を願う多くの住民運動の成果により、今や世界の環境を守る時代の流れに、ようやく国や都も重い腰を上げ、今後、規制や義務づけを行っていこうとする内容です。ですから、工業団地の中でも将来実施されることなのです。

 また、騒音や振動についても、河川の利用は工事中の資材などの一部のみとし、大型車を舟運にすることさえ答えようとしていません。また、車の配送ルートは一切変更せず、車の台数減についても数値は明らかにせず、目指すにとどまるだけで、本事業計画を押し通す立場が明らかとなりました。

 私が見解書を読んだ限りでも、住民の皆様の「夜は当たり前に静かに眠りたい」という根本的な願いには、全くこたえられていないというのが率直な感想です。

 さて、北区の都市計画マスタープランでは、滝野川東地域まちづくり方針の中で、計画地を次のように位置づけています。大規模工業倉庫の立地する区域として、操業環境の維持改善と研究開発機能などへのシフト、新分野への進出を支援するような土地利用規制を実施するとしています。また、住工混在の地域として、混在のマイナス面を解決し、プラス面を伸ばしていくことを目指すともしています。

 これに照らせば、新聞印刷工場では、都市マスタープランの方針と合致しないばかりか、最悪のところ、住民を追い出してしまうと考えますが、区長の見解を伺います。ご答弁ください。

 キリンビール跡地にかかわる二点目の質問は、隅田川沿いをコミュニティ道路として整備することについてです。

 隅田川沿いは現在、カミソリ堤防で、河川管理道路も未整備のままですが、地域の皆様は朝夕によく散策路として愛用されております。先日、更地となった広大なキリンビール跡地を川沿いから見てみますと、以前工場の塀があった内側に官民境界線があり、調べてみますと、そこは約九百四十平米の都有地で、以前は事業者が占有料を払って利用していたことがわかりました。

 そこで、お尋ねいたします。未整備の河川管理道路と公有地を活用して、赤羽、浮間の新河岸川で既に実施されているようなコミュニティ道路として環境整備をしていただくよう、区長の前向きな答弁を求めます。

 私の大きく四つ目の質問は、盲聾者と呼ばれる視覚と聴覚の重複障害者施策の確立についてです。

 目が見えず、耳が聞こえない、話もできないヘレン・ケラーの話は、多くの方がご承知のとおりです。けれども、自分の身近でそのような重複障害を持っている方と接している方は少ないのではないでしょうか。私自身も、ことしの春、介護保険のご相談をきっかけに、生まれてはじめて、盲聾者のAさんとお会いしました。

 目が見えず、耳の聞こえないAさんとどのように話をすればよいのだろうかと戸惑っている私に、同席してくださったケアマネージャーさんとヘルパーさんが教えてくださいました。「Aさんの手のひらに片仮名で書いてください。それをAさんが読み取って声に出してくれますよ」と。私はAさんの手をとり、「ハジメマシテ、ヤマザキタイコデス」と書きました。Aさんが一文字一文字声に出して私からのメッセージを受け取ってくれます。私はまず、名前が通じてうれしくなり、Aさんの手のひらを丸、丸となぞりました。

 Aさんは中途障害で、言葉は自由に話すことができます。Aさんは私に次のように話されました。「ファクスもテレビも音声もだめです。目は真っ暗で、耳は、頭の中は体の中の騒音でいっぱいです。だれかと触れていなければ、自分だけしか感覚のない世界です。盲聾者は目と耳の両方に障害があり、そのために情報が得られない、コミュニケーションがとれない、自分で移動するのが難しいなどの障害があります。今は体が動けるし、ボランティアやヘルパーさんも来てくれるようになり、生活の支援は随分よくなってきましたが、寂しさ、孤独、心の空白は全く埋まっていません。空白が恐ろしい。心のケアが必要です。点字のできるヘルパーさんももっとふえてほしい」と話されました。

 人は音のない真っ暗な部屋に閉じ込められると、瞬く間に不安になり、数日もいられないといわれます。私は、自分には想像を超える盲聾者の方の世界に思いをはせました。

 一方で、目の前にいるAさんは、活気のある大きな声で元気よく話される、笑顔の絶えない方でした。不思議なオーラを発しているAさんの存在に圧倒され、おくればせながら私は、日本の盲聾者の現状を知るために、十年前の一九九一年に設立された、日本ではじめての本格的な盲聾者支援組織である全国盲ろう者協会と、地域に根差した東京盲ろう者友の会を訪ね、お話を伺わせていただきました。

 手短にご紹介させていただきますと、日本の盲聾者数は、厚生省の推計で約一万七千人。けれども、全国盲ろう者協会が把握している人数は、現在わずか五百人にも満たず、家庭や施設に閉じこもり、社会的活動が難しい状況に置かれている方がかなりの数に上るのではないかということ。行政では、身体障害者手帳交付台帳に基づき、一定の人数の把握はされているが、盲聾者の生活実態調査を行ったのは、昨年秋田県がはじめてであり、実態そのものが把握されていないとのことでした。

 また、日本では、長い間盲聾者に対する独自の福祉施策は行われず、現在でも盲聾者のリハビリ施設が一つもない上に、アメリカやロシアで進んでいる盲聾児のための学校やホームもないなど、私には改めて驚くことばかりでした。

 けれども、この十年間、盲ろう者協会をはじめ、関係者や行政の努力が積み重ねられ、今年度、盲聾者向け通訳、介助員派遣試行事業がやっと予算化され、盲聾者福祉施策が国の直接の事業としてはじめて明確に位置づけられました。

 この通訳、介助者とは、会話や単独の外出が困難な盲聾者に対し、手話や手で触れる触手話、点字や盲聾者の指に直接タイプのキーを打つ指点字、手のひらに書く手書き文字、筆談などを行って、盲聾者のコミュニケーションと情報の保障をし、移動のときにはその介添えをする、いわば盲聾者と社会をつなぐかけ橋になる人です。盲聾者の抱えている困難を解決していくかなめとして、通訳、介助者のサポートの量と質が求められています。

 そこで、以下三点お伺いいたします。

 一つは、北区における盲聾者の実態調査を行うこと。二つは、盲聾者向け通訳、介助員の養成講座及び通訳、介助員の派遣事業を全国盲ろう者協会や東京盲ろう者友の会と連携して実施すること。三つ目に、これから新しく作成される「障害者福祉の窓口案内」に盲聾者の項目を設け、盲聾者及び区民に対してもPR活動を行うこと。

 以上三点、視覚と聴覚の重複障害者施策の確立を願って、区長の温かいご答弁を求めるものです。

 私の最後の質問は、地域での支え合いの子育てを目指してです。

 ことし三月の本会議質問で、私は、地域の子育て支援ネットワークの充実を求めました。その中で、保健センターや児童館、保育園などの子育て支援事業の一層の充実とあわせて、子育て中のお母さんたちの地域での自主的な取り組みをご紹介し、親と子がいつでも気軽に行ける場、自由に活動のできる場づくりを、北区として支援してほしいと求めました。

 子育てする自分の地域の中で、たくさんの人々と共同して楽しい子育てができたらいいなあ。子どもを大切に思う社会や地域があり、安心して子どもを育てられる環境があれば、もっと出生率も上がるのではないか。例えばまちの商店街の中に子育てを支える拠点ができたら、商店街の人々と一緒にまちづくりにもつなげていけるのではないかなどと考えていたとき、横浜市港北区の商店街の中に、空き店舗を活用して、子育て中のお母さんが自分たちでNPO法人を立ち上げ、親と子がともに育ち学び合う親子の広場をつくったという話を聞き、びっくりして、早速見学してまいりました。

 少しご紹介させていただきます。

 ことし四月にオープンした「おやこの広場びーのびーの」、伸び伸び子育てをもじったものですが、ここは生鮮スーパーだった一階をリフォームしてつくられていました。

 ドアをあけて中にお邪魔すると、小さな子どもたちが木や布でつくったおもちゃで自由に遊んだり、お話をしています。部屋の一角には、図書館からの団体貸し出しの絵本コーナーや、親同士がコーヒーを飲みながら談話できるコーナー、また部屋の奥にはベビーベッドや畳のスペースもありました。壁の一角は親同士の情報交流コーナーに使われています。思い思いにくつろいでいる親子にまじって、子どもを連れたベビーシッターさんが遊びに来ていたり、幼児教育を学んでいる女子学生さんや福祉大学の男子学生さんもボランティアで参加していました。ある若いお母さんに話しかけてみると、「子どもと二人で家にいると大変だけど、ここに来ると楽しいし、気持ちが楽になる」と話されました。

 初めて訪れた私もほっとできるこの親子の広場はどのように運営されているのだろうかと、代表の方々に話を伺いました。運営は、親同士それぞれの能力、特技を生かしてボランティアで参加。日々の自由活動のほかに、びーのびーの通信の発行、絵本の読み聞かせ、パネルシアターや赤ちゃん体操、お誕生会などのお楽しみ企画、子育て相談会なども実施し、運営委員会、広報部会、絵本部会、プログラム部会などを行って、みんなで企画運営しているそうです。

 私がさらに感銘を受けたのは、親子を見守り、アドバイスや話し相手にもなる地域のボランティアを、子育てサポーターとしてかかわっていただき、その中には、地域に住む臨床心理士や発達相談員、精神カウンセラーなどの専門家の方たちに、専門アドバイザーとしてバックアップしていただいていることでした。親同士の自主的な活動と、それを支援する専門家を含めた地域の人々の温かいサポートが有機的に結びつくこと、私はここに、日本でもかつてあった協同の子育ての新しい結びつきがあると思いました。

 そこで、お尋ねいたします。北区でも、それぞれの地域の特色を生かして、ベビーカーで行けるところに、親と子が自由に憩える家庭支援の拠点づくりを進めていただくよう求めるものです。ハード面としては、当面、商店街の空き店舗や滝野川児童館跡、幼稚園跡など、区の施設も活用してはいかがでしょうか。また、家庭支援の人材バンクをつくり、専門アドバイザーや子育てサポーター、ボランティアなどのネットワークづくりを求めるものです。お答えください。

 支え合いの子育ての質問の最後は、中高生や妊娠中の夫婦などが保育体験研修を行うことについてです。

 自分の生活の中で小さい子どもと接すること自体が少なくなっている中で、子どもへの理解や子育ての伝承そのものの力が、社会全体として低下しているのではないでしょうか。学校教育、生涯教育の中で、子育て家庭支援に取り組んでいただけますよう、区長の積極的な答弁を求めて、私の質問を終わります。

 ご清聴、ありがとうございました。(拍手)

   (区長 北本正雄君登壇)



◎区長(北本正雄君) 

 山崎議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 まず、区政改革プランへの考え方を改めるべきかについてでございますが、区政改革プランは、特別区制度改革を踏まえて、新たな行財政運営の確立、安定的な行政サービスを提供するとともに、新基本構想を着実に実現することなどを目的といたしております。したがいまして、自立した基礎的自治体として責任ある自治体運営を実現するために、欠かせないプランであると考えます。

 次に、財政難を招いた北区の責任を問うについてでございます。

 財調協議につきましては、基礎的自治体としての特別区にふさわしい財源の確保、新たな都区の役割分担にふさわしい都区間の財源配分という立場に立って、議長会等とも連携し、二十三区が一体となって取り組んでまいったところでございます。

 協議結果につきましては、これまでもご説明申し上げてきましたとおり、不満の残る内容ではありましたが、これからは、財政協議の経緯を「ふるさと北区財政白書」などあらゆる機会を活用し、区民に説明をし、その上で、特別区側の要望の実現のため、主要五課題を踏まえた財源配分となるよう、今後の協議に積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 次に、区政改革プランと基本計画にかかわるお尋ねでございます。

 北区基本計画二〇〇〇は、ご案内のとおり、二十一世紀の区民の憲章として、昨年六月、区議会の議決をいただき策定した新たな基本構想の将来像を実現するため、できる限り幅広く区民の意見を伺いながら、十カ年の長期総合的計画として、この春策定をいたしました。同時に、基本計画を踏まえ、単年度予算の編成の指針となる中期計画を策定したところでございます。

 したがいまして、区としては、まず基本的に、可能な限り基本計画を実現する方向で取り組んでまいります。

 施設の整備も含めた具体的な個々の計画事業の執行につきましては、各年度の計画事業、非計画事業を合わせた総経費全体の検討を踏まえ、今回の区政改革プランで一定の方向をお示しをさせていただくとともに、具体的には予算編成の中で対応してまいります。

 また、国公有地につきましては、北区の将来を展望し、区民共通の財産として可能な限り確保し、将来世代に引き継いでいく方向で計画化をさせていただきましたが、個々の用地の具体的な購入の有無、利用計画等につきましては、議会と十分ご相談しながら対応してまいります。

 次に、財源確保についてでございます。

 これまでも、さまざまな事業展開に当たりましては、国、都の補助金の積極的な活用や、起債の適切な運用に努めてきたところでございます。

 ご提案の内容につきましては、困難なものもございますが、国等へのより一層の働きかけとともに、新税の研究、滞納債権の確実な収納向上策など、財源の確保に向け努力を重ねてまいりますとともに、区民への財政状況のPRにも努めてまいる所存でございます。

 北区画街路第五号線(案)の区民合意に関するご質問にお答えをいたします。

 北区画街路第五号線の計画につきましては、ご指摘のとおり、平成八年度から議会に報告し、以後、豊島地域の住民を対象に説明会や懇談会を重ねてまいりました。その結果、豊島地域で長年の懸案であった補助八八号線の事業化の進展が図られたこと、そして新田橋通り一カ所に集中している交通量を分散化することにより、慢性的な交通渋滞を解消し、豊島新田地域にとって適切な道路ネットワークが形成されるという当計画道路の必要性が、多くの地域住民の方々に理解されたと考えております。

 今後も、都市計画決定手続の前段で住民説明会を行うとともに、地元町会や自治会及び関係住民に対し、引き続ききめ細かな対応を行い、地域住民の合意形成に努めてまいります。

 次に、区独自に環境アセスメント調査を実施し、情報公開を、とのことでございますが、新田地区における公団の開発は、住宅戸数が一千戸以上、駐車台数が一千台以上おのおの超えるために、大気、騒音、振動等の調査が義務づけられております。そのため、公団は豊島地域で現況調査を実施しており、北区はそのデータを受け取り、住民説明会等で公表してきております。

 今後は、事業者である都市基盤整備公団が、住宅開発に伴い、環境アセスメントの手続を行っていますので、その中で調査データを公表していくこととなります。したがいまして、区独自の環境アセスメントの実施については考えておりません。

 次に、多様な議論の場についてでございます。

 北区では、まちづくりに当たっては、可能な限り地域住民の参加のもとに進めていく方針であり、地域住民が積極的に参加し協議する場は必要と考えております。

 北区画街路第五号線は、今年度都市計画決定された後、完成まで六、七年の期間が必要になります。この期間を活用して、隅田川沿いという豊島地域の特性を生かした安全で快適なまちづくりのために、地域住民の参加する場を住民の方々とともに検討してまいります。

 次に、読売、朝日新聞印刷工場計画についてのご質問にお答えをいたします。

 まず、北区の基本計画や都市計画マスタープランとの適合性についてのお尋ねでございますが、まず、基本計画は、基本的に区の単独事業あるいは国、東京都等との共同事業として、公共施設の整備及び公共サービスの計画的実施に関して計画化した総合計画でございます。また、都市計画マスタープランでは、まちづくりの基本理念として「次世代に継承する安全快適で活気あるまち北区」を掲げ、まちづくりの目標としては、「生き生きとした産業のある活気のあるまちづくり」「環境を大切にしたまちづくり」等、八つの目標を設定しております。そして、今回の計画予定地のような大規模工場、倉庫の立地する区域については、研究開発機能等へのシフト、新分野への進出を支援するよう、土地利用規制を検討、実施することとしております。

 このことから、今回の計画は、環境への影響面からの判断を除けば、おおむね都市計画マスタープランの考え方の方向であります。

 しかし、一方で、環境や地元住民の安定した生活の確保という面から、都市計画マスタープランにより個々具体の開発を規制することは難しいものがございます。したがいまして、今後出される環境アセスメントの最終結果も見ながら、都市計画マスタープランの趣旨に沿うよう、事業者の指導をしてまいりたいと考えます。

 次に、コミュニティ道路の整備についてのご要望でございますが、現在、東京都では隅田川沿いにスーパー堤防の整備を計画しております。そして、堤防の天端部分には、遊歩道の機能を有する河川管理通路の整備が予定されております。

 今回の読売、朝日新聞印刷工場計画に際しましては、隅田川沿いに公開空地の提供や、白山堀公園とスーパー堤防との接続及び開発地周囲の現道拡幅等を区としても指導しており、こうしたことにより、散策路の機能を有する道路整備ができるものと考えております。

 次に、盲聾者にかかわるご質問にお答えをいたします。

 視覚と聴覚の重複障害をお持ちの方につきましては、コミュニケーションが大変困難であることから、その自立支援には盲聾者向けの独自の福祉サービスが必要であると認識をいたしております。全国で一万七千人もいらっしゃるとのことですが、今後、障害者団体等の協力を得ながら、北区における実態の把握に努めたいと考えます。

 介助員の養成や独自施策の実施につきましては、実態を把握する中で、今後検討してまいりたいと存じます。

 また、現在、高齢者、障害者のためのサービス情報を掲載した「(仮称)福祉の窓口案内」を作成中ですが、盲聾者に関する情報につきましても、内容に盛り込めるよう努力したいと存じます。

 次に、地域での支え合いの子育てについてのお尋ねでございます。

 本年三月に策定をいたしました北区地域保健福祉計画では、子育てを支え合う地域づくりが重点施策となっております。そこで、現在、庁内に「仮称きたくっこプラン」検討組織を設置し、子育てを支え合う地域づくりを目指した行動計画を策定いたしております。

 計画づくりに当たりましては、ともにつくることをモットーに、地域の方々からのご意見をいただいておりますが、特に子育てのグループの方々からは、身近なところで支え合い、交流できる拠点づくりのご提案がございます。

 今後とも、地域の方々とともに行動計画づくりを進めながら、具体的で実践的な検討を加えてまいりたいと考えております。

 また、地域での子ども家庭支援のための人材バンクについてのご意見でございますが、現在、計画を進めておりますファミリーサポート事業の中で検討していく予定でございます。

 以上、お答えを申し上げました。



◎教育長(久野義雄君) (説明員)

 私からは、保育体験研修の実施についてお答えいたします。

 小さい子どもとのふれあい体験は、心の教育の推進という視点からも、中学生にとってとても有意義なことであると認識しております。現在、二十校の中学校のうち、十六校で、家庭科学習や職場体験学習等の一環として保育体験が実施されており、その中には、保健センターで体験学習を実施した学校もございます。各中学校からも、保育体験により、幼児理解や、やさしさや思いやりの気持ちが高まったとの報告を受けております。

 今後も、積極的に保育体験等のふれあい体験を推進し、将来を担う子どもたちの子育てへの理解を高めていきたいと存じます。

 以上、お答え申し上げました。



◆十三番(山崎泰子君) 

 ご答弁ありがとうございました。

 幾つか要望と再質問をさせていただきたいと思いますが、後ろのほうから伺ってまいりたいと思います。

 まず、地域での支え合いの子育てについてなんですけれども、いずれも前向きなご答弁をいただいたので、ぜひ具体的に実践を進めていただきたいというふうに思うんですが、私はこの中で、改めて、昨年十一月議会で、私たち日本共産党は反対しましたけれども、滝野川の児童館の廃止が決められたんですね。そのときに子どもたちが、自分たちの遊びの場やほっとできる居場所をなくさないでほしいという声をたくさん投書箱に入れていました。それと、私が改めて大切だというふうに思ったのは、お母さんたちが、自分たちの子育ての協同の場やコミュニティの場をなくさないでほしいというふうに言っていたことなんです。これは、私、ずっと心にとめていました。今、子育て世代が一番求めているのは、そういう一人ではない支え合って子育てをしていく環境だからです。

 今、児童館がその一つの拠点として頑張っていただいているのを本当に心強く思いながら、今回新たな角度で質問させていただいたわけなんですけれども、先ほど私が質問をした具体的な中の一つに、この滝野川の児童館のこともあるんです。残念ながら、十月いっぱいで、今、廃館の流れになっていますが、私は、どうしてもこの施設は子どもの施設として生かして、子どもや親たちが今、今日的に求めている要望で使えるように、ぜひしてほしいというふうに思っているんですけれども、その方法は、いろいろ工夫をすればあるのではないかというふうに思っております。この点についてどんなふうに現段階でお考えになっていらっしゃるか、この点を子育ての点では再質問させていただきます。

 それと、盲聾者施策の確立について私が一番お伝えをしたかった、コミュニケーション障害として独自の福祉施策が必要だと認識していらっしゃるというご答弁で、私は本当に、意を受けていただいたと大変うれしく思います。

 それで、これは本当に重ねてですけれども、この間、障害者の福祉基礎構造改革という大きな流れの中で、先端を行っているのは、やっぱり介護保険だと思うんですが、公的な福祉の性格が、契約という形で、今は市場原理なんかも導入されてきているわけです。その中で、六十五歳以上の障害者施策の関係では、介護保険サービスが優先をされて、その補完みたいな形で障害者施策のヘルパーなんかの対応がされているという、なんかそういう後回りみたいな形になっているんです。

 今ご紹介したAさんも、ヘルパーさんは介護保険の民間事業者の方が入っておられます。私は、これは本当にお伝えしたいんですが、このヘルパーさんはとても若い方なんですけれども、独学で指点字や点字のピンジスなんかを自分で学んで、このAさんのために切磋琢磨されているヘルパーさんで、私はこの方に出会って、本当にそれも感動したんです。

 けれども、やっぱり、こういう情報障害を持つAさんのごくふだんの日常の要求、人と話をしたいとか、外に行って遊んだり活動したいとか、健康のためにプールにも通いたいとか、来た書類や手紙にも目を通したいというようなさまざまな要望には、介護保険のヘルパーさんだけでは性格上対応することができないんですね。

 そういうときに、やはり改めて、こういう障害者の方々の独自の情報障害、盲聾者の方はそうですけれども、特別の福祉施策がどうしても充実が必要だというのが、私はこのAさんの介護保険の相談をきっかけに強く思ったことで、そのかなめが通訳、介助者の方たちの活躍ということになるので、北区は、今答弁の中で、今後検討していくという前向きなご答弁をいただいたわけですけれども、お隣の足立区とか板橋区では、何か特別な事業を起こすというエネルギーを使う以前に、もっと足元からやっていこうということで、ガイドヘルパーの講習を受けられた方に、希望者を募って、東京都の友の会の講習を受けていただくとか、あと、東京都の友の会の養成講座を受けた通訳、介助員の派遣の方を、区のガイドヘルパーの中に組み込んで登録して、運用を図っていくとか、自分たちのできるところから具体的な手だてをお隣の二区ではなさっているということを伺いました。

 こういう一歩一歩の積み重ねが、やはり前進に導いていくということになると思うので、こういう他区の状況もぜひ参考にしていただいて、前進していただけるということを求めたいんですけれども、この具体的な運用についてはどうかということを、ここは再質問させていただきたいと思います。

 それと、北区画街路五号線のことなんですけれども、これについては、最後に、住民の皆様の協議の場を今後設定してほしいということについて、必要と考えているというふうにお答えいただきましたので、これは絶対というか、ぜひつくっていただきたいということを、改めて強く求めておきたいというふうに思っております。

 そのこととあわせて、区の姿勢として、住民の皆さんに入っていただくときに、一番、本当に気を配っていただきたいと思っていることは、やはり北区の姿勢についてなんですけれども、今、住民の皆さんが本当にどんなことを心配しているのかという点については、例えばことしの九月になって環境庁がようやく、ディーゼル車の排ガスが発がん性があるということを認めたわけです。これは住民の方や患者さんが、本当に長年指摘して、ようやく国や環境庁が認めて、そういう流れの中で、東京都の環境白書、一番新しい白書なんかを私はかなり評価できるものだというふうに受けとめていますけれども、大きく二つの点で、車の単体規制、ディーゼル車の具体的な規制をやっていくこととか、あともう一つ画期的なのは、車の量と道路というものが相関関係があるんだということを、外国の例なんかを紹介して提言していること、これが私は大きく今回の環境白書で評価できる点だというふうに思うんですけれども、こういうことを住民の皆さんはよく知っていて、受けとめているわけです。

 だから、こういう新たな道路や橋ということを自分のまちの課題として提起されたときに、その自分の身に降りかかってくる環境や健康への問題というのが本当にどうなのかということを、行政の側から具体的な形で答えていただく、これがなければ、住民の皆さんは本当に納得や合意というのが得られていかないんじゃないか、こんなふうにも思うところなんです。

 道路をつくることについては、本当に慎重に対応してほしいとか、もし仮に道路ができるんだったら、環境とか健康にやさしい道路や橋にしてほしいという、こういうのが住民の皆さんの今時点での健康や環境を考えたときの思いだと思います。そういう思いに、残念ながら、この間の北区の取り組みは、私はまだまだ十分こたえていないというのが現実ではないかと。このことが、一番住民の皆さんが改善してほしいと思っていることだというふうに思っています。

 なかなか一方的な説明でキャッチボールができないということとか、区の対応の不十分さからまちを分けるような事態を招くとか、やはり基本計画の中で住民の皆さんとの協働ということをうたっているわけですから、本当にそういう姿勢を、情報公開とか、住民の皆さんへの具体的な数値のアセスメントの提示とか、そういう積極的な姿勢でこたえていただくというのが、私は住民の皆さんの信頼を今後かち取っていく大きな区の条件じゃないかなというふうに思っておりますので、これはぜひそういう姿勢で臨んでいただきたいということを強く求めておきたいというふうに思っております。

 そこで、改めてちょっと一つ質問なんですけれども、先ほどアセスメントの実施のところでは、区独自は考えていないというふうにおっしゃいました。私も、道路については、一車線の道路、これは環境アセスメントの対象になってこないということは十分承知をしております。けれども、この道路の性格上、区も道路ネットワークの一つとして位置づけているというふうに言っているのですから、しかもそのことで住民の人が大変心配をなさっているのですから、単に一車線の道路ということではなく、道路ネットワーク上の道路として、本当に、住民の皆さんの環境や健康の影響がどうなのかということを、区として責任を持ってこたえていただく姿勢が必要だと思います。この点で、区の努力を、例えばもっと公団に協力を求めていただくとか、そういうことも含めて、何らかの形できちんと対応していただく、こういうお考えはないのかどうか、この点、再質問させていただきます。

 それとあと、キリンビールの関係の読売新聞、朝日印刷工場計画のところなんですけれども、これについては、都市マスとの適合性を私は改めて伺いましたが、計画の部分は、環境の影響への判断を除けば、抵触しないというか、適合するというふうに答えたんですけれども、何かこれはちょっとあれかもしれないんですけれども、頭と体が分離しているというか、何で分けるのかなというか、何で除くのかなという、そういう率直な答弁です。

 住民の人にとってみれば一体のもので、除かれるものではないんです。これは事業者が言っているように、高速王子線が直近にあるから、それが利便性で、メリットでここに進出してきたと、堂々と見解書の中でも述べられているように、この新聞印刷工場の新聞が刷り上がって配送する計画と一体となった計画だから、北区がそこをわざわざ除いて判断することというのは、これはどう考えても余り納得されないというふうに私は思います。 それで、改めてなんですけれども、北区よりも車の台数がはるかに少ない−−大体、荒川区側と北区側で三・七というか、七割ぐらい北区を通りますが、はるかに少ない荒川区でも、助役を先頭に三つの企業にわざわざ足を運んで、荒川区に車を通すなというふうに要請をされているということを伺いました。私は、住民の方の立場に立ったときに、今北区に必要なのはこういう強い企業に対しての姿勢ではないかというふうに思えてなりません。企業に遠慮する必要は全くないというふうに思います。

 特に私はちょっと思い入れがありますけれども、読売に対しても、日刊スポーツ印刷社に対してもそうですけれども、日本製紙は、特に今回のアセスでも、大型車の舟運さえも拒否しているんですよね。ここは北区とゆかりのある企業ですから、この地域的な状況、このキリンビール通りが大型車に合わない道路ということは重々承知している企業なのに、こういうところにしっかり北区が物を言っていくというのが本当に必要ではないでしょうか。

 夜、早朝まで住民が寝ているところに通っていくという意味というのは、皆さんも、自分が夜遅くお仕事でお帰りになって、家族の中に入っていくときに、本当に抜き足差し足でそおっと入っていくとか、例えば病院の中で看護婦さんが夜勤で患者さんを見回るときなんかは、本当に、懐中電灯を下に照らして、起こさないように神経を使ってそっと仕事をすると。そういうのが夜仕事をしたりする当たり前の姿なのに、こういう企業の皆さん方は、自分たちの企業の理論、論理を優先させて、住民の夜静かに寝ているところに入ってくるという、こういうのを企業の横暴というふうに私は思います。

 それで、キリンビールのときも、住民の皆さんとの間では、夜遅くから早朝は車を通さないということを、現時点での住工混在のまちのルールとして、これはずっと長年つくってきた歴史があるわけです。それに照らして、都市マスでは維持環境ということをうたっているんだったら、それ以上悪化するような企業はいけませんよというのが区の姿勢なのに、なんかちぐはぐな答弁というのは、私は全く納得がいかないし、区の方針、せっかくつくった基本構想を最初から投げ出すようなことをしていいのかということを思います。

 今、改めてアセスメントの中でいろいろ言っていきたいということはおっしゃいましたけれども、根本的な区の姿勢がこうだと、アセスメントで最後には腰が砕けるのではないかと、それはものすごい私も心配しています。

 今、見解書が示されて、今度、区がその内容にどういう態度をとるのか、これは本当に注目されるところですけれども、そのときに、企業に対してきちんと住民の立場から物を言う姿勢を、私はこの点で改めて指摘をしておきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

 そのちぐはぐな答弁で、何でこの判断を除くとか、分けるのか、どうして適合性があると考えているのか、この点、私、どうしても納得がいかないので、もう少しご説明ください。

   (傍聴席から発言する者あり)



○議長(鈴木隆司君) 

 お静かに願います。



◆十三番(山崎泰子君) (続)

 最後に、区政改革プランについてです。

 今、区長からご答弁あった中身で、区政改革プランは北区の責任ある欠かせないプランだというふうに区長からご答弁がありました。私は、本当に恐縮ですが、このことをお返しするとすれば、今、区政改革プランを区長が進めようとしていくのは、区民に対する責任逃れのプランだというふうに私からは言わざるを得ません。

 なぜかといえば、今、区民の方々の置かれている状況は本当に厳しいです。もうこの秋は、本当に、介護保険の流れの中で、私も健康福祉委員会でご紹介しましたけれども、それまでのサービスの限度額を超えて、二十四時間夜間のおむつ交換が来れなくなって、朝まで本当に紙おむつがびしゃびしゃになっている方、この方は結局、膀胱炎になって、バルンカテーテル、おしっこに管を入れなければならない状態になってしまいました。それで、この方は国民年金三万四千円ぐらいの方でしたけれども、老人福祉手当と障害者手当等、そういうことを、わずかな貯金とあわせて何とか頑張って生活してきたのに、介護保険の一割負担と、この間、秋から福祉手当が削減され、今後廃止の方向ですけれども、そういう中で、とうとう九月は貯金が二万ぐらいしかなくなって、この方は多分、生活保護のご相談に伺わなければならないというふうに私は思っています。

 今、区民の方々は、こういう東京都や区のいろんな行革の中で、心も体も暮らしも大きな痛手を受けていらっしゃるわけです。そういうことを本当に受けとめるんだったら、今、北区が区政改革プランでさらに進めようとしているのは、こういう方たちに新たな追い打ちをかけることだというふうに私は思います。区長は本当に心が痛まないのかというふうに、私は申し上げなければならないと思います。

 三宅島の被災者の方々が、九月一日、全島避難でいらっしゃったときに、共産党が区長に申し入れに伺ったときに、区長は、「区民と同じように、温かく、万全の対応を期す」というふうにおっしゃっていただきました。私は、正直なところ、本当にこの言葉には感激をしたわけなんですけれども、その区長の言葉と、この区政改革プラン、区民に対してやっていく区長とは、とっても同じ人とは思えない、本当に区民に対する冷たいやり方ではないかというふうに思ってなりません。

 この区の姿勢を私はなぜ改めて申し上げるかというと、今、東京都からの北区に対する攻撃は、そういう意味ではこれからいよいよ本格的になってきます。皆さんも既に持っていらっしゃると思いますけれども、東京都は今、東京構想二〇〇〇というのと都政改革ビジョン・というのを先日発表しました。これは先ほど言ったように、メガロポリス構造とか言って、ディーゼル車ノーでいいことやっているなと思ったら、なんか環状外郭道路を、空気が少しきれいになったのをいいことにどんどんつくったりとか、都心再開発とか言って、石原都知事がやりたかったカジノ構想までその中に入れてきて都心再開発を進めていくとか、そういう大きな開発にさらに、都財政厳しい、厳しいと言っていながらつぎ込むわけですね。

 その一方で、二十三区にも、都区の役割分担とかっていうふうに、とてもいい文句のもとで、地方分権とか、そういうふうに言っていますけれども、東京都独自の事業を廃止をしていくとか、地方分権とかっていう名のもとに、区市町村の支援を後退させていくという、それはもう既に示されている方向です。

 その方向の前にも、保育園なんかは、企業参入の中で、既に企業参入で国基準を認めるなんていうふうにもなってきて、区にどんなふうにはね返ってくるのかと冷や冷やしていますけれども、そういう形で今、東京都は方針を持ってきたということです。

 石原都知事は今、都民からも人気はありますけれども、一方で、弱い社会的弱者の方々に、やっぱり問題のある発言なんかをされて、特異な差別的感覚を持つ都知事ということで批判もあるわけです。こういう知事のもとで、全国でも突出した福祉の切り下げがこの間進んできているという、そしてさらに、東京都の改革プランの中で、二十三区への影響もいよいよ本格化してきているというときに、この都の方向を先取りするような形で、区政改革プランでさらに区民に追い打ちをかけるというのは、私は区長の責任ある態度とは到底思えません。

 それで、答弁も漏れているわけなんですけれども、私は改めて、今までのやり方ではなく、東京都に対しては、まず区長がきちんと区民の皆様にお願いをして、区の状況もお伝えをして、それで区民と一緒になって、鉢巻きでも何でもかんでも締めて、本当に本腰を入れて財源獲得に向かっていく、そういう運動として、きちんと今までと違うものを私は求めているわけなんですけれども、この点についてご答弁がありませんでしたので、そこをきちんとお答えいただきたいということと、それから、財源のやりとりのところの答弁漏れでは、松澤家が答弁が漏れておりますので、その点もお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。



◎生活環境部長(秋元憲君) (説明員)

 新田開発のアセスにかかわる再質問にお答え申し上げます。

 先ほど区長からご答弁申し上げましたように、住宅団地につきましては、一千戸以上が東京都の条例に基づくアセスの対象となっております。駐車場につきましても、千台以上ということになっておりまして、そういった意味では、この開発そのものはアセスの対象となるわけですが、議員ご指摘のとおり、道路につきましては、四車線以上の道路がアセスの対象となるということで、北区にかかわる部分の道路については、今回のアセスの対象とはなりません。

 しかし、今回の開発そのものが北区にも影響があるということで、関係地域には北区が入ってくるというふうに聞いておりますので、アセス手続の過程で、北区に対しても意見照会等があると思いますので、その段階でそれぞれ適切な対応をしてまいりたいというふうに考えております。



◎都市整備部長(水野勉君) (説明員)

 順不同でございますが、四番目のキリンビール跡地の件についてでございますが、荒川区では区長さんが先頭にというお話でございますが、荒川としては、自区内に工場が立地していないということもありまして、それなりに、まあ、自由な行動のとれるということもあろうかというふうには思いますが……。

 ご質問の中でございました用途と環境の問題をどうして分けたのかということでございますが、都市計画マスタープランといたしましては、この地域につきましては、具体的な、倉庫等については環境改善等をしていくという、あるいは研究開発型の企業の誘致を支援していくという内容のことが書いてございますが、すなわち、都市型の産業を誘致するということが、大きな考え方として背景にあるということを私は認識してございます。

 こうした都市型の用途という視点からは、今回の用途はおおむね一致しているであろうということを申し上げたいところでございます。

 なお、環境については、ご案内のように、また区長の答弁の中にもございますように、これは都市計画マスタープランの趣旨に沿うように、環境アセスの結果を見ながら、事業者に対して指導していきたいということでございまして、特にこの両者を分けたということについて特段の意味があるわけではございません。

 以上でございます。



◎福祉部長(伊与部輝雄君) (説明員)

 再質問の最初の二点でございます。

 滝野川児童館廃止をしました跡に、子育ての場として活用できないかということでございますが、未利用施設の全体計画の中で検討させていただきたいと思っております。企画部のほうで所管されますので、福祉部としての意見も述べながら、その中で最終的な結論を出させていただきたいと思います。

 もう一点目の、盲聾者に対しますガイドヘルパーの活用でございますが、先ほど区長答弁の中でもございましたとおり、北区でまだ現状の把握が終わっておりませんので、現状の把握をしながら、足立区、板橋区等の事例も調査をさせていただきまして、検討させていただきたいと思います。



◎企画部長(山田統二君) (説明員)

 東京都に対します北区の態度でございます。これにつきましては、これまでどおり、言うべきことは遠慮なく言っていくというのが北区の一貫した姿勢でございまして、その延長上で対処してまいりたいと存じます。ただ、具体的な方法につきましては、若干考え方が異なる部分がございます。

 それから、松澤家につきましては、これは北区の貴重な文化財であるという基本認識を持ってございます。まさしく区民の財産と言ってよろしいかと存じます。また、一方では、非常な財政危機ということがございます。この二つをどのように調整を図っていくかというのが、今現在の主要な課題というふうに認識してございまして、今後、十三年度の予算編成に際しまして、十分検討してまいりたいと存じます。



◆十三番(山崎泰子君) 

 最後、企画部長からおっしゃった、方法論について若干というふうにおっしゃいましたけれども、若干というのは、きちっと若干というふうに受けとめさせていただいて、私たちが訴えているやり方を大いに活用して、本当に財源獲得に前向きにお取り組みを、ともに進めていかせていただきたいというふうに思っております。

 それと、新聞印刷工場のところを都市型産業というふうにおっしゃいましたけれども、これは全国に新聞印刷工場があるわけです。中に建っているのは、できるだけ民家から離れて、影響の少ないところで建っているということなわけですから、今回の建ち方そのものがやはり問題になっているということを、改めて認識を強めていただきますよう、今の答弁は全くつじつまの合わない答弁だと申し上げておきます。

 以上です。



○議長(鈴木隆司君) 

 議事の都合により休憩をします。

   午後三時四十五分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   午後四時五分開議



○議長(鈴木隆司君) 

 休憩前に引き続き会議を再開します。

 質問を続けます。

 四十三番 高木隆司さん。

   (四十三番 高木隆司君登壇)



◆四十三番(高木隆司君) 

 本日最後の質問でございます。お疲れのところ恐縮ですが、よろしくどうかお願いいたします。

 私は、ただいまから自由民主党議員団を代表して、順次質問いたします。

 まず、東京都における財政再建をめぐる動向について触れさせていただきます。

 ご案内のとおり、東京都は、平成十一年七月に、財政再建団体への転落を回避するとともに、財政の弾力性を回復することを目標として、「都財政自主再建への道」という副題で財政再建プランを策定しました。その中で、平成十二年度から平成十五年度までの財政収支見通しを公表し、それによりますと、毎年六千二百億円から七千億円の巨額の財源不足が見込まれるとしています。この巨額な財源不足を、平成十五年度までに解消することを目標としています。

 十二年度予算では、みずから厳しい内部努力を実施するとともに、すべての施策の聖域なき見直しを行ったところであります。その中で、東京都は、区市町村に対しては、地方分権を推進する立場から、役割分担の一層の明確化を図り、区市町村の自主性、自立性のさらなる向上の視点から、補助金の整理合理化、補助率の適正化等の見直しを進めるとの方針を示しています。

 さらに、本年六月には、「危機的状況下における都財政の今日の課題」という副題で、「財政構造改革の推進に向けて」を公表し、その中で、実質的な区市町村税収は安定的に推移しているとの認識を示すなど、東京都の動向を見ると、今後の北区の行財政に大きな影響を及ぼすことは避けられない状況にあると考えられます。

 ついては、東京都の財政再建が北区の行財政への影響、それが区民福祉の後退につながらないよう、また地方分権にふさわしい財政移譲を東京都に強く働きかけるとともに、財政自主権の強化を図ってもらいたいと切に考えているところであります。

 この点について、基本的な考えを問うものであります。

 次に、区政改革プランに関して質問をいたします。

 北区においては、バブル崩壊後の厳しい財政状況を克服するために、他区に先駆け、平成六年度には第二次北区行政改革大綱を策定し、翌七年度には具体的な行動計画を北区役所活性化計画としてまとめ、より効率的な財政運営に努めてきたことは承知いたしております。

 しかしながら、新たな行政需要や景気浮揚策としての特別減税による影響などもあり、財政状況はさらに厳しいものとなりました。これに対処するため、平成十一年一月に北区緊急財政対策を策定し、危機的な財政状況に取り組んできました。その結果、十二年度当初予算では、三十億円の事業の見直し等を行ったことはご承知のとおりであります。

 しかしながら、本年の四月から特別区制度改革の実現による財調制度の総額補てん主義の廃止は、区の財政運営に変化を迫るものとの厳しい認識が必要であります。また、介護保険の実施による介護保険会計への繰出金の大幅な増により、区財政の負担は確実に増加するのではないかと考えています。景気低迷を反映し、国民健康保険料の収納率もここ数年低下し、その不足分を区が補てんしている状況にあります。十一年度では約六億円と多額の持ち出しになっています。

 さらに、バブル経済の崩壊に対処する景気対策として、住民税の特別減税が行われ、この減収の補てん策として減税補てん債等が平成六年度から発行され、その総額は十二年度で百八十億円に上がっております。減税補てん債等の償還は地方交付税により措置することになっていますが、区は地方交付税が交付されないため、実質的な負担を負っていることは承知のとおりであります。極めて厳しい状況と言わなければなりません。

 幸い、これまで着実に積み立ててきた基金の活用により、苦境をしのいできたわけでありますが、基金も底をつく状態であり、特別区債の活用も、後年度負担を考えたとき、もはや限界に達していると申し上げざるを得ないのであります。

 つきましては、区政改革プランの各種方策について、幾つかの所見を述べながらお尋ねいたします。

 まず、内部努力の徹底についてであります。

 職員定数については、北区は既に北区役所活性化計画や職員定数管理計画に基づき、これまで格段の努力を注いできたところでありますが、民間におけるリストラの努力を持ち出すまでもなく、義務的経費の中に占める人件費の割合や、一般財源の中における人件費の比重を考えたとき、また厳しい事業の見直しについて、区民の理解と努力を求めるためにも、なお一層の努力が必要と思わざるを得ないのであります。

 そこで、職員給与費の見直し、職員削減、組織の見直し、事務経費の節減などの内部努力の徹底について、区長の所感をお伺いいたします。

 次に、施策の見直しについてであります。

 区政改革プランでは、すべての事務事業について抜本的な見直しを行い、作成されると認識しております。絶えず事務事業の必要性や効率性を踏まえて事務事業を執行してきた各部にとっては、厳しい見直し作業であるのではないかと考えます。しかしながら、これまで、事務事業のあり方として、ゼロベース予算を唱えつつも、現実は従来の事務事業の見直しを伴わない積み上げ方式になりがちであったことも事実ではないかと思うのであります。そういう意味で、基礎的自治体として位置づけられたまさに今こそ、施策の再構築が求められているというべきであります。

 必要性の低い事業の廃止、緊急性の低い事業の休止はもとより、類似事業の統合、区独自の上乗せ事業や単独事業の見直し等は避けて通れない課題であります。

 また、各種施設の管理運営についても、公設公営を当然視することなく、民間企業や民間団体、ボランティア等の積極的な活用を検討すべきであります。とりわけ、利用率の低い施設については、閉鎖や利用団体等の自主管理の検討を進めるべきではないかと考えます。

 区の外郭団体に対する支援や委託の効果についても、介護保険の実施を踏まえ、十分な見直しがなされるべきであります。

 以上、施策についての見直しについて、区長の基本的な取り組みの姿勢及び方針をお伺いいたします。

 次に、北区の防災対策について質問いたします。

 地震、台風、集中豪雨、そして火山活動による自然災害は、国の内外を問わず、毎年のように絶えることなく発生し、住民生活の安全を脅かしているところであります。

 ことしの三月三十一日午後一時十分、北海道の有珠山が二十二年ぶりに噴火いたしました。有珠山は多量の軽石や火山灰を吹き出し、爆発的で危険な噴火を起こすことで知られております。

 この噴火に先立つ三月二十九日午前十一時十分、室蘭地方気象台は、今後数日以内に噴火する可能性が高くなっており、火山活動に対する警戒を強める必要があるとの見解を、緊急火山情報第一号として発表いたしました。緊急火山情報は、人体に被害が生じるおそれがある火山活動が発生した場合に発表されるものであります。

 二十九日の午後からは、虻田町などそれぞれの自治体から避難勧告や避難指示などが相次いで発令され、噴火の前後には六千七百世帯一万五千人が避難生活を余儀なくされたという、雲仙・普賢岳の噴火以来の大事態となりました。

 政府は、噴火直後の三月三十一日午後二時、官邸において関係閣僚会議を開催し、午後二時三十分、災害対策基本法に基づき、有珠山噴火非常対策本部を設置するとともに、北海道伊達市に現地対策本部を置き、火山活動の監視強化、避難対策、応急対策等を自治体の対策本部と連携して実施するという体制を確立いたしました。

 避難行動が迅速で、大きな混乱もなく実現し、人的被害を出さなかったことは、関係機関が緊密な連携体制をとり、速やかに対策を講じたことと、地域住民が火山活動の危険性を十分に認識して行動したことにあると感じているところであります。

 そしてこのたびは、六月二十六日午後七時三十三分、気象庁から、三宅島で噴火のおそれがあり、厳重に警戒を要するという内容の緊急火山情報が発表されました。テレビのテロップなどで速報されましたので、ごらんになった方も多いと思います。

 午後八時四十五分、三宅村災害対策本部設置、午後九時十分には阿古地区に避難勧告、二十七日午前零時十五分、東京都災害対策本部を設置、午前四時四十五分、都知事は自衛隊に災害派遣を要請、午前五時三十分、東京都が災害救助法の適用ということになります。

 このように、夜間にもかかわらず、避難勧告などをはじめ、一連の対応が的確に進められ、初動態勢が問われてきたところであります。

 その後、三宅島は全島避難という極めて厳しい事態となりました。その対応などについてはいろいろな見解があろうかと思いますが、現段階での論評は遠慮し、終息後の検証や分析を注視してまいりたいと思います。

 これまでは、大きな災害のたびに、関係機関の危機管理や初動態勢が問われてきたところであります。

 阪神・淡路の大震災のちょうど一年前、現地時間で平成六年一月十七日午前四時三十一分、ロサンゼルス市の北西部のノースリッジで、マグニチュードで7・8の地震が発生いたしました。この地震はまさに都市における典型的な直下型地震で、建物の倒壊、高速道路の崩壊、ガス漏れによる火災の発生、死者六十一名、負傷者約九千名、一万二千人が避難所生活を送るという大災害でありました。

 このノースリッジ地震で迅速な行動で脚光を浴びたのが、アメリカ連邦緊急事態管理庁、FEMA(フィーマ)の活躍だったと思います。

 このFEMAは、一九七九年、政府機関ごとに分散していた緊急事態管理業務を整理統合して生まれたものです。職員二千七百名、全米十地区に地域作戦本部が設置され、連邦災害救助基金十五億ドルの運用権を持つ大統領直属の独立政府機関であります。ノースリッジ地震の際には、地震発生の九分後にはクリントン大統領に状況が逐次報告され、一時間後にはサンフランシスコの地域作戦本部がロサンゼルスに向けて移動を開始、午前六時にワシントンのFEMA本部に支援本部を開設しました。そして午後七時には、長官以下のスタッフがワシントンからノースリッジに入り、現地本部を開設するという早業でありました。

 災害が発生した際には、初期段階での迅速・的確な応急対策で、二次災害を出さないことはもとより、被害を最小限度に押さえ込む必要があります。また、過去の災害から学んだ教訓を生かしていくことが重要であるとともに、犠牲となった人々が救われる道であると考えております。昨年九月に起こった台湾大地震では、阪神・淡路の大地震から得られた教訓が随所で生かされたと聞いております。

 三宅島の火山活動、神津島・新島などの群発地震が依然として続いており、予断を許さない状況にあります。被災された方々には心からお見舞いを申し上げたいと存じます。

 そこで、お尋ねいたします。北区は、これまで区民の安全を守るため多くの施策を講じてまいりましたが、防災力のさらなる向上についてどのようにお考えになっているか、お聞かせください。

 続いて質問いたします。防災対策を述べるに当たりまして、あの阪神・淡路の大震災を抜きにすることはできません。五年半前の平成七年一月十七日午前五時四十六分、阪神・淡路地方を襲ったわずか数十秒の激しい揺れは、家屋の倒壊、ライフラインの遮断、交通・通信網の途絶、都市機能の崩壊、そして住民の日常生活を瓦解させてしまいました。

 特に死者五千五百名、負傷者三万四千九百名という人的被害は、関東大震災以来の大惨事でありました。災害医療は、初期の段階でどれだけ働けるかで決まるといわれております。医療機関等の施設や設備が損傷するなどして、被災直後における医療活動が必ずしも十分ではなかったように思われます。

 また、この大震災の特徴は、高齢者などいわゆる社会的弱者に被害が集中したことにあると思います。地震による直接的な被害はもとより、その後の避難生活や生活再建における対応の困難さが、二次災害、三次災害として社会的な問題となりました。避難所での過酷な集団生活で体調を崩したり、住みなれた地域から遠隔の仮設住宅で、不自由な生活を強いられる高齢者などでありました。寝たきり高齢者は衆人の前でおむつを交換される屈辱を味わい、交換時のにおいを気遣う家族は、寒気が吹きさらすコンクリートの廊下で介護せざるを得ませんでした。あるいは、足の悪い高齢者は一階の遠いトイレに行けず、水を飲まないで我慢するといった状況で、衰弱の一途をたどりました。

 このような環境のもとでインフルエンザなどが蔓延したらどうなるのか、申し上げるまでもありません。せっかく助かりながら、避難所などで亡くなるという、いわゆる震災関連死が神戸市だけでも五百名を超えたということです。本人はもとより、家族にとってもどんなに悔しかったか、どんなに無念であったかは、想像を絶するものがあります。

 災害時の対応の第一は、人の命を救うことであると思います。そこで、お伺いいたします。北区の災害時医療と災害弱者対策について、そのお考え方をお聞かせください。

 最後に、十条地区のまちづくりについてお伺いいたします。

 先ほど大畑議員からもいろいろと細かくご質問がございましたので、重複はなるべく避けて申し上げたい、こう思っています。

 十条地区のまちづくりについては、十条駅を中心とした約九十五ヘクタールを対象として、平成八年度に東京都防災都市づくり推進計画が策定され、その中で、防災上の整備効果や地元のまちづくりの熟度の高い地区として重点地域に位置づけられたことは、ご承知のとおりであります。

 区は、まちづくり公社を窓口として、上十条三、四丁目については密集事業を、その他の地域については防災生活圏促進事業により、十条のまちづくりに取り組んでいることは十分承知をしておりますが、こういった修復型の事業は、長い年月と多くの手間暇を要し、ドラスチックな成果が見られないのが事実であります。

 また、基盤整備を伴うまちづくりとして、東京都は平成八年度より、駅周辺において、再開発事業化検討調査を実施いたしました。しかし、財政の悪化により、財政再建推進プランでは、防災都市づくり推進計画で示された土地区画整理事業は着手しないとされており、このことは市街地再開発事業についても同様であるようで、現に十条駅西口地区のまちづくり協議会・準備会も中断状態となり、非常に残念な思いがありますが、地元自治体として、区の総力を挙げた取り組みを期待するものであります。

 本年三月に策定された北区都市計画マスタープランでも述べられているように、十条地区の抱えている重大課題として、道路が狭く、公園などのオープンスペースがほとんどなく、特に住環境や防災面から問題が指摘されて、早急な対応が求められており、限られた土地を有効に利用する観点からも、望ましい状態でなく、木造住宅密集地の改善が最大課題であります。

 この地域には多くの整備課題があり、長い間、その必要性が区、区議会、地元等で論議されてまいりました。以下、その主要事項を挙げてみたいと思います。

 商業の面では、十条駅、東十条駅周辺は、地域密着型の商店が集積しており、さらに区外からの人が集まってくるようなにぎわいのあるまちづくりとしていくことが求められております。そのために、高齢化社会に対応した安全でぬくもりのあるまち、地域らしさを失わない地域密着型のまちづくりを進めていくことが必要であると考えられます。

 また、埼京線の立体化により、地域分断の解消を図ることと、周辺のまちづくりも最重要課題であります。赤羽駅の連続立体交差化事業が完成し、次は十条というのが地元の考え方でもあります。立体化については赤羽線の時代からの懸案事項であり、埼京線の立体化を進めるためには、国の採択要件であります周辺のまちづくりを進めることが必要であるとのことです。

 都市計画道路についても、十条地区では、補助七三号線、補助八三号線、補助八五号線があり、補助八七号線については事業中であります。このように早急に事業化すべき課題は数多くありますが、とりわけ補助八三号線については、現状は歩行者や沿線住民にとって非常に危険な状況で、おびえながら毎日歩いているという状況であり、また、昭和二十一年に都市計画決定され、五十年間も手つかずのまま経過しており、地元住民も早く整備すべきという声も多く、こうしたことを踏まえると、一日も早い事業化が必要であると思います。

 この八三号線は、旧岩槻街道として、大変由緒ある街道として認識しております。日光街道と中山道の中間の道が旧岩槻街道で、中山道から追分で分かれて駒込から西ケ原、飛鳥山から王子、十条稲付、赤羽を通って岩淵の宿に至り、荒川を渡って川口に入るもので、さらに鳩ケ谷から浦和大門を通って岩槻に至り、岩槻からさらに幸手に出て日光街道に連絡をするという、日光道中の裏街道として江戸時代には大変重要な街道でありました。

 徳川三代将軍家光のときから参勤交代が制度化して、上り下りする大名によっては、街道筋は重要なものであったといわれております。特に岩槻街道は、将軍日光社参の通る御成街道といわれる特別の街道であり、この日光社参こそ最も警戒が厳重になり、沿道村民は総力を挙げて幕府の御用に従事させられたといわれております。その記録は私のうちにあります。

 こういった由緒ある道路は、北区にとっては貴重な財産でもありますし、補助八三号線は一般的な都市計画道路のつくり方ではなく、歴史を思い出させる道路づくりであってよいのではないかと考えます。

 中十条公園は、昔の風情を残した公園として住民から大変喜ばれています。あの発想を補助八三号線の事業にも取り入れ、街道については昔の面影を地元や区の方々の創意工夫で残すとともに、景観まちづくりとして道路を築造することが、二十一世紀へ残す十条地区のまちづくりの第一歩としてはいかがでしょうか。

 十条地区は住民の防災意識も高く、防災に強いまちをつくっていくことは重要なことです。しかし、関係者の皆さんが納得した上で進めていくことが肝要であり、面的なまちづくりは、じっくり腰を据え、行政と住民が話し合いながら、将来に禍根を残さないまちづくりを行っていく過程が大切であると認識しております。

 そこで、補助八三号線のつくり方の提案をさせていただきながら、現在の危険な状況であるこの道路の一日も早い事業化が必要であると考えますが、いかがでしょうか。

 今年度末には、平成十三年度からの第三次前期事業化路線が公表される予定と聞き及んでおります。また、都市計画道路事業の整備や維持管理にかかわる都、区の役割分担についても、あわせて検討が行われるとのことであります。

 現時点では、東京都施行か北区施行かわかりませんが、私といたしましては、十条地区約九十五ヘクタールのまちづくりを進める上で、補助八三号線の事業化は、大きな影響、効果を与えるものと思っております。区長のお考え方をお伺いいたします。

 以上で質問を終わります。

 ご清聴、まことにありがとうございました。(拍手)

   (区長 北本正雄君登壇)



◎区長(北本正雄君) 

 高木議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 まず、東京都の財政再建をめぐる動向についてでございます。

 本年六月に発表されました「財政構造改革の推進に向けて」は、実質収支における二年連続の大幅な赤字という決算見込みを踏まえ、さらなる内部努力の徹底や歳入確保への取り組みの姿勢を示しているところでございますが、ご指摘のとおり、区市町村税収入と都税収入の安定性の格差について論じるとともに、財調交付金を市町村に対する補助金と同列にみなすかのごとき認識や、特別区の行政水準についての論及など、特別区の自主性を尊重しているとは言いがたい見解も散見されるところであり、担当部長会より意見書を提出し、遺憾の意を表明してきたところでもございます。

 また、その後の第二次東京都地方分権推進計画につきましては、東京都と区市町村の役割分担の明確化や、事務、権限の移譲、補助金の統合・見直しの方向での計画が策定されたところでございます。

 特別区長会としましては、この間、財源措置に関連して、地方交付税の不交付団体であることを踏まえ、実質的に財源が確保されるよう特段の財政措置を求めるとともに、補助金につきましても、東京都の関与の縮減という面では評価しつつも、結果的に補助金の総額が削減されることのないよう、慎重な検討を求めてきたところでございます。

 十三年度予算編成に向けた東京都の財政再建の方策につきましては、いまだ明らかとなっていない状況にございますが、今後とも、東京都の財政再建の動向につきましては、十分留意していきますとともに、二十三区一体となった対応で臨んでまいる所存でございます。

 なお、地方分権の時代にふさわしい地方税制のあり方につきましては、東京都と共同歩調をとるべき面も多々あろうかと存じます。現在、この面につきましては、東京都が設置いたしました東京都税制調査会において、特別区側の代表も参加し、検討がなされているところでございます。

 次に、区政改革プランの方策のうち、内部努力の徹底でございますが、職員給与費につきましては、今後、民間給与の実態を踏まえながら、人事委員会勧告も出されようと存じますので、区民の理解が得られるよう、他団体の動向にも留意しながら、適切に対応してまいりたいと存じます。

 なお、区長及び三役の報酬、管理職手当の一部削減も、引き続き継続してまいります。

 緊急財政対策で、計画期間中は退職不補充を打ち出したところでございます。区政改革プランにおきましても、引き続き定年退職者の不補充を行うとともに、職員定数管理計画に基づきまして、定数管理の適正化を推進してまいります。

 組織につきましては、より効率的、機能的な組織になるよう再編を図ってまいりたいと存じます。

 事務経費の節減につきましても、さらなる節減に努めてまいります。

 次に、施策の見直しについてでございますが、区政改革プランでは、主管部長を中心として、事務事業の必要性、緊急性、効果性、効率性、公平性、代替性の観点から、すべての施策を見直しするとともに、施策の再構築を行っているところであります。

 また、施設の管理運営については、コミュニティ支援という観点で、区民、ボランティア等の協働を図ってまいりたいと存じます。利用率の低い施設につきましても、その所期の目的を達成することができない場合は、一部閉鎖、転用等を検討していく必要があると考えております。

 外郭団体については、設立趣旨やメリットを生かした事業展開や、効率的な組織運営、経営努力を一層促進してまいりたいと存じます。

 次に、北区の防災対策についてお答えをいたします。

 最初に、防災力のさらなる向上についてのお尋ねでございます。

 北区は、北区緊急防災対策五カ年計画を策定し、防災対策を区政の重要課題として取り組んでまいりました。危機管理体制、情報連絡体制、救助用資機材の配備、学校避難所の整備、小中学校をはじめとする公共施設の耐震補強などを推進しているところでございます。

 地震、台風、集中豪雨など自然現象を封じ込めることは困難でございます。災害が発生したとき、いかにして被害を最小限に食いとめるかが課題でございます。

 ことし三月の有珠山の噴火や三宅島の火山活動などで、迅速な避難行動で人的な被害を出さなかったことは、ご指摘のように、住民意識の高さと地域コミュニティの重要さを再認識させられたところでございます。

 そこで、区民の防災意識の向上と、町会・自治会などの地域コミュニティの強化を図るために、町会や自治会のリーダーを対象とした防災リーダー養成講座や、地域で活動する人材育成を目的に、地区ボランティア研修などを引き続き充実強化してまいります。

 また、町会・自治会を中心に、赤十字奉仕団、青少年地区委員会などの地域組織のネットワーク化や、防災ボランティアのネットワークを推進してまいりたいと存じます。

 このたびの三宅島全島避難で、都営桐ケ丘団地をはじめ、大勢の方々が避難生活を余儀なくされております。北区は、部長をメンバーとする三宅島等避難者支援対策会議を設けて、支援活動を展開しているところでございます。

 事態が終息した折には、問題点を整理、検証して、教訓を学び取り、より一層強固な防災体制を築いてまいります。

 次に、北区の災害時医療についてお答えをいたします。

 災害時の医療活動は、被害情報の収集、ライフラインの確保、医療救護班の編成、負傷者の搬送システム、人的支援の受け入れ態勢など、各関係機関が密接な連携のもとで迅速な応急措置を行う必要があると考えております。

 北区は、昭和五十三年四月に北区医師会と災害時の医療活動に関する協定を結んでおります。

 区は、医師会館に防災無線や無線ファクスを配置し、情報体制の強化に努めております。また、災害時の医療体制について、医師会と定例的に検討会を開催して、情報連絡体制、救護所の開設、医師の確保などをテーマに、具体的な検討を進めているところでございます。

 医師会の内部においても、連絡網の整備、医師の身分証明の方法などについて検討をいただいております。

 困難な課題もありますが、人命第一と考え、災害時の医療体制の確立を図ってまいりたいと存じます。

 次に、災害弱者対策についてお答えをいたします。

 高齢者や障害者が安心して暮らしていくためには、防災対策の充実が必要であることはご指摘のとおりでございます。日常の安全対策から、発災時の救出・救護体制、被災後の生活支援体制まで、万全な備えが必要であると考えております。このため、ボランティアの充実、自主防災組織の訓練などにより、救出・救護体制の強化を図ってまいります。

 避難生活におきましても、高齢者や障害者に配慮した避難所の整備、備蓄物資の充実、また災害弱者避難所運営訓練を行うなど、生活支援体制の充実に努めてまいりたいと存じます。

 次に、十条地区約九十五ヘクタールにつきましては、平成八年度に東京都防災都市づくりの重点地区として位置づけられ、面的整備事業や修復型の事業化計画が提案されております。しかし、昨年七月東京都が発表した財政再建推進プランでは、厳しい財政状況の中で、東京都施行による新規地区での面的整備事業は、早期に実施することは困難な状況となりました。

 区といたしましては、心新たに防災生活圏促進事業を手がかりとして、地区ごとに話し合いを持ち、まちづくりの意向把握に精力的に取り組んでいるところでございます。

 今後、さらにまちづくり公社と連携を強化し、積極的に地元との懇談の場を設け、合意形成の調った地区から防災まちづくりを進めてまいります。

 次に、補助八三号線でございますが、旧岩槻街道として歴史的に由緒ある道路であり、また防災性の向上を図るためにも、早期整備が必要である路線として十分認識しております。

 都市計画道路の事業化につきましては、平成十三年度からおおむね十カ年で優先的に事業化する路線を、東京都で検討中と聞いております。

 区といたしましては、地元意向を把握するため、積極的に関係する住民との十分な話し合いの場を持ち、合意形成を図り、東京都に働きかけてまいります。

 また、ご提案の歴史的風情を生かした道路づくりを展開してまいりたいとも存じます。

 以上、お答えをさせていただきました。



◆四十三番(高木隆司君) 

 ご答弁ありがとうございました。

 区政改革プラン、これは今の世情からいって、どうしても避けて通れない事実であると私は思います。しかし、可能な限り行政サービスの安定、これは基本に据えてひとつ取り組んでいただきたい、これをまず申し上げておきたいと思います。

 社会情勢の変化から、あらゆる視点、そしてまた、常に内容を精査して、事務事業の見直しをすべきである、基本的にはこういうふうに申し上げておきたい、こう思います。

 また、事業目的が不明確になっているものについては、実施方法の見直しなども当然、すべきであると思います。

 こうしたことを踏まえて、区政改革プランをつくるに当たって、十分に留意していただきたい、このことを申し上げておきたいと思います。

 それから、特別区が基礎的自治体に位置づけられた意味でありますが、ことしの四月から基礎的自治体となった特別区は、独立性や自主性をより発揮しやすくなりましたが、一方、財調の補てん制度がなくなったために、厳しい財政環境の中に、みずからが決定し、その責任を負う自己責任原則を貫くことが強く求められております。こうしたことを強く自覚して、事務事業の見直しに当たってもらいたいことを考えるものであります。ぜひひとつよろしくお願いをいたしたい、こう思います。

 それから、防災対策、ご丁寧なご答弁をいただきました。設備面では、ここ数年、他の自治体と比べて遜色のない充実であると、私は内容的に思っております。区長から今答弁がなされました、区民の防災意識の向上と地域コミュニティの確保などソフト面での充実をさらに、まさにそのとおりであると思います。

 ただ、災害時の医療体制については、どうかこの医師会と区との検討を進めて、十分内容を精査して進めていっていただきたいと思います。

 何といっても、区民の生命が第一でございますから、万難を排して早期に確立していただきたいと思います。

 自然災害は起こることを念頭に、厳しい財政ながら、なお一層の防災対策の強化について鋭意取り組んでいただきたい、こういうことを申し上げておきたいと思います。

 それから、十条のまちづくりでございますが、実は私は、昭和五十六年、この検討委員会のメンバーの一人として、約一年間この問題に取り組みました。それは約二十年前ですね。二十年前検討した路線で、王子地区を見ますと、完成した路線は補助八五号線と補助八四号線の二路線なんですね。

 私は、検討部会の中でも、いずれこの路線は交通量が増加して、沿道の住民や子どもたちの通勤、通学、買い物が大変危険状態になるので、何としても八三号線の早期事業化を推進していただきたいという必要性を述べてまいりましたが、本当に残念な結果でございますが、今後、区長の力強い東京都に対する働きかけ、また実現方について努力されるということなので、それを了としております。

 特に、一言申し上げるならば、十条高台地区は、震災時、地震のときに大火災を起こすことが想定されるわけですよ。もしも直下型の震度7ぐらいの地震がきた場合には、もう補助八三号線の沿線の人たちは、まず避難地へ到達できないだろうというのが大方の見方で、そのぐらいやっぱり、細くて厳しい密集地の中に入る道路なんですよね。

 こういうことがあっては困りますので、どうかひとつ、避難道路の確保を充実していただきたいということを踏まえて、補助八三号線の早期事業化を図っていただきたい、こういうことを強く要望して、質問を終わります。



○議長(鈴木隆司君) 

 お諮りします。

 本日は、この程度で散会し、九月二十日午前十時、本会議を開会したいと思います。ご異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(鈴木隆司君) 

 ご異議ないと認め、そのように決定します。

 ただいまご着席の方々には改めて通知しませんので、ご了承を願います。

 本日は、これをもって散会します。

   午後四時四十七分散会