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東京都 豊島区

平成17年第1回定例会(第3号 2月23日)




平成17年第1回定例会(第3号 2月23日)





 平成十七年豊島区議会会議録第三号(第一回定例会)





 
平成十七年二月二十三日(水曜日)


 議員定数 三十八名


 出席議員 三十七名


      一 番   中 島 義 春


      二 番   島 村 高 彦


      三 番   五十嵐 みのる


      四 番   水 谷   泉


      五 番   日 野 克 彰


      六 番   中 田 兵 衛


      七 番   永 野 裕 子


      八 番   竹 下 ひろみ


      九 番   高 橋 佳代子


      十一番   堀   宏 道


      十二番   村 上 宇 一


      十三番   本 橋 弘 隆


      十四番   里 中 郁 男


      十五番   藤 本 きんじ


      十六番   小 林 俊 史


      十七番   泉 谷 つよし


      十八番   山 口 菊 子


      十九番   木 下   広


      二十番   此 島 澄 子


     二十一番   池 田 尚 弘


     二十二番   吉 村 辰 明


     二十三番   戸 塚 由 雄


     二十四番   小 峰   博


     二十五番   福 原 保 子


     二十六番   大 谷 洋 子


     二十七番   小 林 ひろみ


     二十八番   森   とおる


     二十九番   池 内 晋三郎


     三十 番   小 倉 秀 雄


     三十一番   遠 竹 よしこ


     三十二番   吉 田 明 三


     三十三番   篠   敞 一


     三十四番   副 島   健


     三十五番   原 田 太 吉


     三十六番   吉 田   敬


     三十七番   垣 内 信 行


     三十八番   河 野 たえ子


欠席議員 一名


      十 番   水 間 和 子


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職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名


     事務局長     大 門 一 幸


     次    長   町 田   剛


     議事担当係長   熊 谷 雅 夫


     議事担当係長   鈴 木 幸 子


     議事担当係長   浦 澤 勤一郎


     調査係長     小 林 弘 和


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説明のため出席した者の職氏名


     区    長   高 野 之 夫


     助    役   水 島 正 彦


     収入役      今 村 勝 行


     政策経営部長   大 沼 映 雄


     総務部長     山 木   仁


     区民部長(文化担当部長)


              小 野 温 代


     商工部長     齋 藤 賢 司


     清掃環境部長   河 原 勝 広


     保健福祉部長   川 向 良 和


     子ども家庭部長  郡 司 信 興


     都市整備部長   上 村 彰 雄


     土木部長     増 田 良 勝


     ―――――――――――――――――――――


     教育長      日 高 芳 一


     次長       松 ? 充 彦


     ―――――――――――――――――――――


     選挙管理委員会事務局長


              森   茂 雄


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     監査委員事務局長 島 本   清


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   議 事 日 程


一、会議録署名議員の指名


一、一般質問


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   会議に付した事件


一、会議録署名議員の指名


一、一般質問


   日野克彰議員「認知症(痴呆症)への対策について」


   山口菊子議員「自治の確立のために」


   五十嵐みのる議員「一、政務調査費領収書等非公開について


      二、豊島区長と岐阜県関市々長との「二人絵画展」について」


   堀 宏道議員「豊島区の危機を乗り越える為に」


   福原保子議員「「安心区政」の実現にむけて」


   水谷 泉議員「誰もが安心して このまちで 暮らし続けるために」


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    午後一時三分開議


○議長(戸塚由雄) これより本日の会議を開きます。


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○議長(戸塚由雄) 会議録署名議員を議長からご指名申し上げます。二番島村高彦さん、三番五十嵐みのるさん、四番水谷泉さん、以上のお三方にお願いいたします。


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○議長(戸塚由雄) これより昨日の本会議に引き続き一般質問に入ります。


 発言通告に基づき、順次これを許可します。


 まず、五番議員より「認知症(痴呆症)への対策について」の発言がございます。


      〔日野克彰議員登壇〕(拍手)


○五番(日野克彰) 私は、「認知症(痴呆症)への対策について」というタイトルで一般質問を行います。最初に、質問の要点を申し上げます。豊島区では、平成十七年度における認知症に関連する主な事業として、学習療法に関する事業、地域型認知症予防事業の二つがあります。この二つに関わる内容として、最初に学習療法関連として三点、次に地域型認知症予防事業として一点の計四点につき、提案も含め質問をいたします。


 第一に、認知症への対策である本来の学習療法と認知症予防のための脳イキイキ事業は、音読・計算という共通要素はあっても、別物だとの認識が必要です。今後の事業展開において、この認識を明確にすべきと考えます。第二に、予防のための脳イキイキ事業は、地域に密着した地域型の事業との認識が必要です。この視点から、実施場所、参加者の構成等を検討すべきと考えます。第三に、昨年から始まった認知症対策としての学習療法の事業は、現在、区内外で大きく注目されております。この事業の発展的継続のため、区としてのサポート姿勢・体制を明確にすべきと考えます。第四に、東京都老人総合研究所の支援の下で平成十二年度から始まった地域型認知症予防事業は、現在、他地域にも稀な自立的活動に発展しております。しかし、今後の発展・拡大を視野に入れて考えますと、それに合わせた活動拠点の確保が最大の課題といえます。他の区民活動との兼合いも考慮すると、区民集会室やことぶきの家だけでなく、学校施設もその対象として検討すべきと考えます。


 それでは、これらの各点につき、順次述べてまいります。


 第一に、学習療法と脳イキイキ事業を別物と認識すべきことについて申し上げます。両者においては、まず対象者が全く異なります。現在、豊島区と東北大学との共同研究として、池袋えびすの郷で学習療法が実施されていますが、その対象者は、現に認知症になっている方です。軽いコミュニケーション障害・記憶障害といった軽度の認知症の方から重度の方まで、様々な症状の方がいらっしゃいます。学習療法は、こういった現に認知症にある方々のための認知症の症状を軽減・改善させるための非常に有効なリハビリ法といえ、現にその効果が明らかに示されてきています。一方、今年度の新規事業である脳イキイキ事業の対象者は、認知症にはなっていない方です。簡単に言えば、脳が健康な方が自身の脳機能のレベルアップを目指して行うのが本来の脳イキイキ事業のあり方といえます。したがって、前者が治療を受けるというイメージに近いのに対し、後者は自らが積極的にトレーニングメニューをこなすというイメージになります。この認識は、私だけではなく、これまで全国各地で二つの事業の導入に関わってきた東北大学の研究チーム・民間事業者にも共通したものです。このため、二つの事業は、その場所・雰囲気づくり等で、適切なあり方が異なります。先行して両者が実施された仙台市においては、この二つを学習療法プロジェクト、脳ウェルネスプロジェクトとして明確に区別しました。実施場所も、前者が治療に適切な病院・介護老人保健施設だったのに対し、後者は参加者の地域にある小学校の空き教室などが設定されました。曖昧な区分認識のまま両者を混在させるようなことになれば、その効果も発揮されない恐れがあります。両者を有効に活用していく意味で、今の段階で明確な認識をしておくべきと考えます。


 第二に、脳イキイキ事業を地域密着型の事業と位置付けるべきことについて申し上げます。第一の点で述べましたように、この事業は、脳機能の面で健康といえる方々がそのレベルアップを目指して音読・計算を行い、その結果として認知症に対する予防効果が期待できるものです。そのため、このような音読・計算を伴う学習は、短期で終えて済むものではなく、継続されること、習慣化されることが必要といえます。一般的にいって、全く個人のみで単純な作業を継続・習慣化することは難しいことであり、その観点から考えますと、仲間づくり、親近感の醸成が行われ、相互の様々なサポートが期待できる雰囲気が生まれれば、各自の自立的な学習習慣の形成が期待できます。そのためには、参加者が地域を共にするような事業の形態として、顔見知りによる仲間づくりが生まれやすい環境が望ましいといえます。この観点からすると、実施場所としては、地域内の集まりやすい場所である集会室やことぶきの家等が適当といえます。昨年の第二回定例会における一般質問の際、私は、読み書き・計算は、子供だけでなく大人にも望ましい生活習慣であり、その点から、地域区民ひろばにおける世代間での共通コンテンツになる可能性を指摘いたしました。この意味からも、地域を想定した場所の設定、参加者の募り方が必要と考えます。初年度においては全区を対象にした募集形態をとったとしても、今後の実施に当たってはこのような点を考慮すべきです。


 第三に、昨年から始まった学習療法の発展的継続のために、豊島区としての姿勢・体制を明確にすべきことについて申し上げます。池袋えびすの郷で現在も行われている認知症の方々を対象とした学習療法は、明らかな効果を上げつつあり、昨年の新聞報道と相まって、区内区外で大きな注目を浴びています。私のところにも、多数の区民の方、区外の方、そして今国会での介護保険法の見直しに絡み、国会議員の方からの問合せもあります。認知症についての有効なリハビリ法が他に見られない現在、豊島区においてこの学習療法を存続・発展させていくことは、意義の大きなことです。それは、第一に、認知症の方々ご本人の人間らしさとでも呼べる機能の回復及びご家族の方々の様々な負担の軽減の点でいえることです。また、このような個々のメリットが数多く生まれれば、全体として見た場合の介護給付費の削減にも結び付くといえます。現在、池袋えびすの郷で学習療法に携わっているスタッフの方々は、学習療法を先行して導入している全国の他の施設のスタッフの方々と比べても、意欲・技術の点で優れたレベルに達しているといえます。このような豊島区の貴重な人的資源、ソフト財産とでも呼ぶべきものについては、豊島区としても何らかのサポートを行っていくべきであります。


 第四に、地域型認知症予防事業の発展・拡大に対応し、学校施設の活用も検討すべきことについて申し上げます。現在、この事業の中核となっている「元気!ながさきの会」は、二つの点で大きな成果を上げているといえます。まず、活動そのものが、東京都老人総合研究所や豊島区の手厚いサポートがなくても運営できる自立型になっていることです。私は、東京都老人総合研究所が関わった他の地域の同じ事業についても、その活動状態を知る機会が度々ありますが、豊島区のような自立型に育ったところはほとんどないと言ってよいと思います。それは、与えられた事業メニューを自立的にこなすだけでなく、自ら新しい事業メニューを開拓・咀嚼して、組織としての多様性と柔軟性を増している点に特徴があるといえるでしょう。また、活動の方向性に地域貢献の要素が加えられている点も大きな成果の一つといえます。組織として実施している様々な介護予防メニューを、学校や地域への貢献とオーバーラップさせて行う方向性を有しております。


 以上の点で、この事業は非常に有意義なものといえますが、その発展・拡大に当たって大きな問題となっているのが活動拠点の確保です。特に参加メンバーの地域が広がるにつれ、新たな拠点の確保が問題になっています。私は、他の区民活動の施設ニーズを考えると、現状の区民集会室やことぶきの家だけでは新たな拠点の確保は困難であり、現状で残された可能性のある施設として学校施設が適しているものと考えております。学校施設がこの事業の拠点となれば、現在の地域貢献的性格がより発揮されやすくなること、世代間交流を目指す地域区民ひろばの中核の一端を担えること等の点で、大きな相乗効果も期待できます。以上の点から、学校施設の活用を提案するものであります。


 以上、「認知症(痴呆症)への対策について」としまして、第一に、学習療法と脳イキイキ事業を別物と認識すべきこと、第二に、脳イキイキ事業を地域密着型の事業と位置付けるべきこと、第三に、昨年から始まった学習療法の発展的継続のために、豊島区としての姿勢・体制を明確にすべきこと、第四に、地域型認知症予防事業の発展・拡大に対応し、学校施設の活用も検討すべきことの四点について質問いたしました。


 これをもちまして私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいまの日野克彰議員のご質問に対しましては、保健福祉部長から答弁いたさせます。


      〔川向良和保健福祉部長登壇〕


○保健福祉部長(川向良和) 初めに、介護予防一般について申し上げます。


 今議会の所信表明でも申し上げましたが、平成十七年度の重点施策の一つとして健康政策を掲げ、とりわけ七十五歳からの介護予防大作戦として、重点的に展開することにいたしました。日野議員におかれましては、これまでも一般質問で、筋力向上トレーニング事業、地域型認知症予防活動、そして学習療法と、介護予防に資する数多くのご提案を頂きました。区としては、頂きましたご提案を機に、新規事業の導入、既存事業の改善をしてまいったわけでございます。特に認知症についてでございますが、現在、豊島区では、要介護高齢者のうち、何らかの認知症がある方が七割を超えております。しかし、現在の介護保険法では、認知症への給付が十分ではなく、介護保険事業者の積極的な参入が期待しにくい状況がございます。そこで、日野議員は、平成十五年十一月以来三回にわたり、国に対しまして構造改革特区提案として介護保険特区構想をご提案になったと聞いております。介護予防に対する積極的な姿勢に敬意を表するものでございます。


 次に、第一番目の学習療法と脳イキイキ事業との区分認識についてのご質問にお答えいたします。


 学習療法と脳イキイキ事業とは、目的・対象・方法等が異なることは承知してございます。したがいまして、両者の特色を生かし、事業展開を図っていきたいと考えております。


 次に、脳イキイキ事業の地域密着性についてのご質問にお答えいたします。


 この事業は、介護予防を兼ねた地域の活性化につながる事業と捉えております。まず、閉じこもりがちな高齢者に参加のきっかけをつくります。事業に参加し学習することにより、学ぶ楽しみが生まれます。仲間との交流が進む中で、楽しくイキイキできる関係が生まれます。そして、事業終了後もその仲間同士の学習が継続するように支援します。このことにより、認知症予防と地域の支え合いの仲間づくりや活性化につながると考えております。そのためには、集まりやすい場所を確保する必要がありますし、また事業を継続させるには、協力していただく学習サポーターの育成・活動支援が必要です。より効果を高めるためには、子供との交流も図る必要があると考えています。ご提案のように、脳イキイキ事業は地域に密着した事業展開が望ましいと考えていますので、将来的には地域区民ひろば単位での実施を目指したいと考えております。


 次に、学習療法の発展的継続のための区の姿勢・体制についてのご質問にお答えいたします。


 平成十六年度は、区内老人保健施設において、民間法人・株式会社・大学研究室の無償の協力により、モデル事業として実施いたしました。研究結果はまだ明らかではありませんが、中間報告によりますと、認知症の改善に顕著な効果が実証されております。この学習療法は、筋力向上トレーニングとともに、高齢者の要介護状態を改善する有効な手法と考えております。区としては、今後も多くの認知症の高齢者に学習療法を実施したいと考えておりますので、無償の協力に頼ることなく、何らかの支援をし、介護保険事業者がこの事業に取り組む動機付けにするよう検討したいと考えております。また、新しく始める脳イキイキ事業についても、十七年度は、医療法人の協力を得て、介護施設を会場として実施いたします。施設の持てる機能を地域で活用していくという開かれた施設づくりのためにも、区として支援していきたいと考えております。


 次に、地域型認知症予防事業の活動拠点の確保についてのご質問にお答えいたします。


 平成十二年度から実施しております地域型認知症予防事業は、初年度の二カ所から徐々に活動グループが増え、十七年度からは活動拠点を八カ所にまで拡充できる程に地域の中で広がってきております。ご指摘のように、活動の発展には、活動拠点の確保が大きな課題でございます。現在の集会室やことぶきの家のほかに、身近な拠点としては、世代間交流を目指している地域区民ひろばが相応しいものと考えております。また、拠点の確保のために閉校施設の活用や学校開放の中で活動の場を提供できるように、教育委員会を初め、関係課で横断的な会議を組織して検討したいと考えております。


 以上をもちまして、日野克彰議員のご質問に対する答弁を終わります。


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○議長(戸塚由雄) 次に、十八番議員より「自治の確立のために」の発言がございます。


      〔山口菊子議員登壇〕(拍手)


○十八番(山口菊子) 新年度予算案が提案され、行財政改革プラン二〇〇四が具体的な形で実施されることになりました。従来の区民サービスも大きく形を変えていっています。国の三位一体改革など、自治体にとっては大変厳しい状況ですが、区民福祉の向上に資するよう、一つ一つの行政サービスを検証しながら、区長には区民理解が得られるような説明責任を果たしていただきたいと思います。区長の所信表明を伺い、区長の豊島区政への熱い思いが伝わってまいりました。新年度の七つの重点施策についても、その思いの実現に向けた施策として理解いたしますが、たくさんの区政の課題のすべてについても目配りをお願いしたいと思います。


 私は、今回、「自治の確立のために」ということで、二つの質問をいたしますが、その一つ、介護保険制度については、五年目の改正に向けた法案が提出されている時期であるのに、所信表明では触れておられませんでした。昨年第三回・第四回定例会でも触れられておりません。健康政策は重点施策として取り上げておられ、高齢者が介護保険の対象にならないようにする施策としては大変重要であり、積極的に取り組む施策として大いに評価できるのですが、質問の中にも触れますが、実態として介護を必要とする方々は増えており、これは加齢とともに体力が下降するのは致し方ないことで、以前に流行った言葉ですけれども、どなたでも「ぴんぴんころり」というわけにはいかないものです。介護保険制度は、財政的にも区にとって大きな課題だと思います。どうか積極的なご答弁をお願い申し上げます。


 政府は、二月八日に、軽度の要介護者への新予防給付の創設や施設入所者の家賃などを原則全額自己負担とすることを柱とする介護保険法改正案を国会に提出しました。高齢社会の到来は、介護保険制度の創設時からの既成事実でありながら、その導入時には制度設計を「走りながら考える」とし、五年後の今回の見直しにおいても、依然として走りながら、さらに迷いながらという状況ではないでしょうか。


 介護保険制度は、その導入の理由として、介護の社会化や利用者本位のサービスが言われ、高齢者自身の選択などの理念や目的は多くの国民から期待をされたものでした。また、介護保険制度は「地方分権の試金石」とまで言われたと厚生労働省は自負していますが、見直しの議論は一部関係者の間にとどまり、見直しの手法は、給付対象者と給付内容のいずれの変更も、中央集権的な管理と統制によって行われようとしていて、とても地方分権とは言えない状況にあることは誠に皮肉なことです。


 全国の自治体が一貫して要望してきた財政負担等に関する要望は、実現されたでしょうか。全国市長会の国への要望でも、各保険者に対し給付費の二五%を確実に配分し、現行の調整交付金は別枠化するとともに、財政安定化基金の原資については国及び都道府県の負担とすることや、低所得者対策についても、保険料並びに利用料の軽減策が不十分なことから、国の制度として財政措置を含めて総合的かつ統一的な対策を講じるよう、抜本的な見直しを求めてきました。しかしながら、これらの要望については具体化されていません。まず、この点についての区長のご見解を伺わせていただきます。


 昨年七月に厚生労働省がまとめた「介護保険制度の見直しに関する意見」では、新予防給付を導入する理由として、介護サービスが要介護の状態改善・悪化防止につながっていないと指摘していますが、具体的なデータは一切示されておりません。例えば、新予防給付の必要性の説明では、「介護保険制度におけるサービスについても、軽度者の状態の改善・悪化防止に必ずしもつながっていないとの指摘が強い」とか「家事代行型の訪問介護サービスを利用し続けることにより、能力が次第に低下し、家事不能に陥る場合もあると指摘されている」といった曖昧な表現で、統計資料等も示さず、結論を誘導しようとしています。


 介護給付の効果を検証するためには、同程度の介護度の人について、介護給付を全く受けない群と受ける群とに分けた上で、その後の要介護度を比較することが最低限必要であるはずです。厚生労働省がまとめた介護給付費実態調査報告(二〇〇二年度分・二〇〇三年度分)では、他の介護度の人に比べ、要介護一の重度化率が最も低く、一八%台、維持及び改善率は最も高い、八三%台との結果が出ていることも指摘されています。


 厚生労働省は、新予防給付及び地域支援事業は、介護認定者の五割を占める要支援や要介護度一の軽度者を介護及び生活支援から除外することによって、将来の介護給付費を大幅に削減できるとの試算を示し、今回の改正の目玉に位置付けています。しかしながら、実態は、現場を知っている人ならよくわかるように、ほんのちょっとした家事援助をするだけで自立した生活を営める方たちがほとんどで、そのほんのちょっとの生活支援を除外することで重度化することが危惧されています。


 介護保険制度は、介護ニーズを供給するシステムです。介護保険制度に予防システムを加え予防機能を強化する立場と介護給付を予防給付に置き換えようとすることとは、その意味が根本的に違います。高齢者の心身機能の特徴と生活環境からいえば、その状態がだんだんと悪化することは避けられない側面があります。本来の介護サービスの目標は高齢者の生活支援ですが、介護予防を強調することで、身体状態の改善にその目的を変更するならば、介護の社会化という理念からの逸脱になるのではないでしょうか。現在の要支援や要介護一の要介護者の生活機能向上の観点から、介護及び生活援助のニーズに今後とも対応すべきだと考えますが、区長のお考えを伺います。


 二〇〇六年度から予定されている新予防給付、地域支援事業に盛り込まれる事業には、老人保健法に基づく保健事業、介護予防・地域支え合い事業及び在宅介護支援センター運営事業として、公費で実施されている事業が挙げられており、これらを介護保険制度に吸収して、高齢者等の介護保険料に肩代わりさせるものです。区長が重点政策として挙げている健康政策のように、介護予防事業の充実・強化は大変重要な課題ですが、これを介護保険制度に吸収することとは別の問題です。老人保健法の保健事業等の介護保険化が今回の改正の名目で実施されるならば、すべての高齢者を対象に推進されてきた老人保健法での事業の根幹を揺るがす変更ではないでしょうか。これらの事業の利用に際し、介護サービス並みの利用料が徴収されることになれば、住民税非課税世帯を含めた健康診査等の有料化という事態となりますし、第十四条で無料の原則を謳う地域保健法の理念が著しく歪められます。介護保険料滞納者が発生すれば、その利用は制限されることになりますが、そのことについて国は説明責任を果たしていません。区長は、このことをどのように受け止めておられるでしょうか。老人保健法に基づく保健事業、介護予防・地域支え合い事業、在宅介護支援センター運営事業は、従来どおり国及び地方自治体の責任により、老人福祉事業としてさらに充実を図るべきではないでしょうか。


 東京都は、一月に「介護保険制度改革の円滑な実施に向けた東京都からの提案」を国に提出しました。豊島区では、昨日、議員に配られております。その内容は、介護保険制度の改正の全般にかかる要望であり、現実的な問題です。都は、介護保険制度の見直しについて、さらに検討を要する点や配慮を要する事項を指摘しています。この提案で要望されている新予防給付の内容・施行時期、その対象者の選定、地域支援事業の対象者の選定、地域支援事業の財政、施設給付の見直し等や低所得者対策の見直し等の様々な課題について、区長は、区民の介護サービスの円滑な運営上どのようにお考えになるか、お尋ねいたします。


 施設利用にかかる居住費・食費の全額自己負担を今年十月から実施することが法案化されましたが、これにより、特別養護老人ホーム等の居住費、これは減価償却費及び光熱費ですが、また食費、食材料費及び調理コストが介護保険から外され、介護給付費は一千三百億円の削減がされる見込みです。このうち国庫負担が四百二十億円です。ショートステイ等の通所系サービスの食費についても、保険給付から外されるとのことです。居住費・食費の額は、低所得者については負担上限額が設定されますが、他の入居者や利用者は契約で取り決めることができるようになり、その額は法律事項ではないので、事実上の青天井です。低所得者対策としては補足的給付が新設されますが、世帯非課税の低所得者の負担能力から考えると、新第二段階保険料で個室の場合は月額三万七千円程度の負担、新第三段階保険料でも月額七万円程度の自己負担が想定されます。特別養護老人ホームの入居者の多くが住民税本人非課税や生活保護受給者であることから、食費などのほかに医療費やカウントされにくい様々な細々とした支払いもあり、低所得者対策が解決されているとは思えません。特別養護老人ホームで暮らす高齢者の生活保障の点からすれば、応能負担を原則とすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。


 豊島区においては、法改正が行われることによる介護保険事業会計への影響はどのようなものになるのでしょうか。新予防給付と地域支援事業、地域包括支援センターの創設等が来年四月から実施されると、影響はどのようになると予想されているのでしょうか。


 介護保険制度の改正で、従来の施設整備費補助金が廃止され、仮称「地域介護・福祉空間整備等交付金」が八百六十六億円今年度計上され、市町村事業の対象として、小規模特養、老健、特定の指定を受けたケアハウス、認知症高齢者グループホーム、夜間対応型訪問介護、介護予防拠点の改修、地域包括支援センター等を明示していますが、豊島区の介護保険事業計画にどのように反映させようとしておられるのでしょうか、お尋ねいたします。


 さきに、癌研病院跡地における特別養護老人ホームの建設が断念されました。認知症高齢者グループホームの設置が五月に三カ所目として開設され、新年度ではさらに三カ所ということですが、特別養護老人ホームの待機者の実数や単身高齢者が多い本区の特性などから勘案し、少なくともあと一カ所の特別養護老人ホームの必要があると思いますが、区長はどのようにお考えになるでしょうか、ぜひ具体的な方針を立てていただきたいと思います。


 次に、区有財産に関わる問題について質問させていただきます。


 区有財産の活用に関しては、区民の皆さんの関心は大変大きなものがあります。時習小学校跡地売却に関しても、もっと価格を上げて売る手法もあったはずだなどという声が少なからず私にも聞こえてまいります。私は、価格に多少の不満があったとしても、教育施設を誘致できたことは豊島区の街づくりの上でよかったことだと評価しております。高野区長が掲げる文化政策の実現は豊島区全体のボトムアップを目指すものであり、その政策の一つとして大学を誘致できたことは、目先の価格では計り知れないものがあるのではないでしょうか。


 そこで、財産に関わる質問をさせていただきます。この四月から、秀山荘と猪苗代四季の里が民営化されます。既に条例が可決されていますから、四月から二つの施設は条例上存在しなくなる施設です。しかし、売却したわけではありませんから、二つの施設は、依然として区の、区民の財産であるのです。そうであるからして、二つの施設の建設に関わる債務は、豊島区が支払い続けることになります。秀山荘の場合、平成二年度から十五年度までの事業費が二十億一千七百万円で、平成十五年度末の起債残高が七億四千百万円になっており、償還完了年度が平成二十五年度です。一方、猪苗代四季の里は、平成二年度から平成六年度まで三十一億六千七百万円で、平成十五年度末の起債残高が十億五千四百万円で、こちらの償還完了年度も平成二十五年度です。施設建設に関わる費用を今後も支払い続けるだけでなく、一千万円を超える大きな修築費用も区が負担することになっています。たとえ債務が完済されたとしても、売却しない限りは、多額の税金を注ぎ込んだ区の、区民の財産であることには変わりありません。したがって、民営化されても区の財産であり続けることになります。


 民営化された財産というのは一般には大変説明しにくいものですが、従来の民間委託でもなく、新たな指定管理者制度でもなく、民営化というものに関わる問題点について、監査という視点から見てみたいと思います。直営でなく民間委託であっても、区の監査は行われてきました。私もかつて監査委員をさせていただきましたが、豊島区の監査の対象である秀山荘の監査に出かけていったことを記憶しております。あまたの帳簿類などの事務監査や、施設や敷地内をくまなく監査いたしました。委託されている民間事業者が説明に当たっていました。区からの拠出金があったのですから当然ではありますが、新たな指定管理者制度になっても、区の監査の対象になります。しかし、民営化の場合は、区の公の施設ではなくなりますので、監査の対象外となってしまいます。


 区の監査では十分でないということで、豊島区は外部監査制度まで導入したこともあるくらいに、区の財務や区の財産については厳しい視点で高野区長も取り組まれてこられたことだと思います。しかしながら、民営化された施設は公の施設でないということで、施設に関わる債務を支払いながら、また高額な修築費用を区が負担しながら、区の監査の対象外になるというのは、普通の区民の目から見て、なかなか納得がいくものではありません。法的な裏付けがないのですから、監査という手法をとることができなくとも、区有財産に関する区の関与がないというのは不自然だと思いますが、区長はどのようにお考えになるでしょうか。


 現状では区の財産でありながら、区の手の及ばないところにいってしまうような印象です。一千万円未満の修築に関しても、民間事業者によるものといえ、区の財産に何らかの手が加えられるのですから、区民にとって無縁のことではありません。これからも、保育園の民営化などが計画されていますが、同じような課題があると思います。民営化される区の施設について、区有財産を大事にする視点から、区の関わりを何らかの形で持つべきだと考えます。ぜひ早急に取組みをされたいと思いますが、いかがでしょうか。区長のお考えをお尋ねいたします。


 以上で私の一般質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいまの山口菊子議員のご質問に対しまして、順次お答え申し上げます。


 介護保険制度の改正についてのご質問にお答えいたします。


 まず、国及び都道府県の財政負担等に関する要望に対する見解についてのご質問にお答えいたします。


 介護保険制度に関する保険財政負担についての国への要望につきましては、保険事業の運営主体である保険者として、事業運営に必要な財源を確保する観点から、これまで全国市長会を通じまして取り組んでまいったわけであります。しかしながら、国の給付費の二五%定率負担及び調整交付金の別枠化は、制度の根幹に関わる部分から、変更は困難とされております。また、財政安定化基金の原資は、基金の役割から、市区町村の一定負担が適当とされております。いずれも、国の財政負担の増加とも関連しており、要望実現は厳しい状況でありますけれど、第一号保険料負担率に影響があることから、保険者として引き続き強く要望をしていく考えであります。


 次に、国の制度として保険料及び利用料について低所得者対策を講じることにつきましては、要望により一定の改善がなされております。その一つ目は、制度施行以前の特別養護老人ホーム入所者の利用者負担の軽減措置がさらに五年間延長されたことであります。二つ目は、第一号保険料の設定について、現行の保険料の第二段階で、より負担能力の低い層の保険料負担を軽減できるよう見直しがなされました。三つ目は、介護保険施設の居住費、食費の給付範囲の見直しに伴う低所得者対策といたしまして、負担上限額を設定し、超える部分を補足的給付の対象とする特定入所者介護サービス費の創設が図られました。さらに、社会福祉法人等による利用者負担額減免措置事業の運営改善が見込まれております。


 制度改正に関する国への要望につきましては、まだ制度の詳細が国の政令・省令や各年度の予算措置で決定される部分が残されており、引き続き、必要な要望につきましては、東京都と連携をとりながら取り組んでまいる所存でございます。


 次に、介護保険制度見直し等の様々な課題についてのご質問にお答えいたします。


 東京都が本年一月に国に提出いたしました介護保険制度改革の円滑な実施に向けた提案は、現場を支える二十三区を含む保険者が新制度への円滑な移行に向けて取りまとめた実務的な内容を反映しており、具体的な提案となっております。今回の介護保険制度の改革は、介護保険の理念であります高齢者の自立支援、在宅重視、給付と負担の連動、地方分権の徹底と新たな課題への対応でありまして、今後の超高齢社会における基礎的な社会サービスとして介護保険を持続させていくための改革であります。その点で、制度創設時と同様の大幅な改革であり、現行制度の改正部分が多岐にわたっております。そのため、介護予防に関わる新予防給付や地域支援事業を利用者の実情を踏まえた内容とし、自治体の財政負担に十分配慮すべきことや、本年十月実施の施設給付見直しの十分な周知及び利用者負担軽減措置の拡充など、制度改正に当たりまして解決すべき様々な実務上の課題につきまして、今回の東京都の提案を通じて国に要望しているところであります。


 本区といたしましても、当然、制度改正に伴う区民への影響や、保険者として事業を運営する上での様々な課題が生じることが予想され、この課題の解決は、いずれも新制度への円滑な移行に当たっておろそかにできないものと考えております。したがいまして、今回、介護保険制度の基本的な改革内容が改正法案の形で示されましたが、新制度施行までのこの一年間の制度改正に伴う対応につきましては、本区の保健福祉行政全体に関わる最重要課題として位置付けております。特に、次年度は、制度改正の柱であります介護予防、健康施策を先行して展開するとともに、第三期介護保険事業計画の策定作業を通じまして、区民生活や区政への影響を十分に見極めながら、実施上の諸課題の解決に向けて、鋭意取り組んでまいる所存であります。


 次に、特別養護老人ホームの整備についてのご質問にお答えいたします。


 ご指摘のとおり、待機者は最近の調査では約千名、うちAランクは約二百五十名でございます。こうした待機者の状況を勘案いたすとともに、第二期東京都介護保険事業支援計画の整備目標値を達成するためにも、私といたしましても、百床程度の特養ホームをあと一カ所誘致したいと考えております。あるいは、国が介護保険制度改正で示している小規模特養は三十人規模を想定しているようでございますが、こうした施設を四カ所程度誘致することも、目標達成のための方法の一つではないかと考えております。癌研跡地の代替地といたしまして、現在、西巣鴨体育場を考えており、他の適地についても検討してまいりますが、開設の時期の決定につきましては、慎重に対応してまいりたいと考えております。その理由といたしましては、介護保険制度の改正の中、国や都の補助金の今後の見通しも不透明な状況にありますことから、計画実行後に補助金が削減された場合には、区が補填せざるを得ない状況も十分に懸念されることであります。また、介護保険制度改正に伴いまして、居住費用や食費が保険給付対象外になることから、利用者の入所志向にも変化が生じることが想定されるわけであります。私といたしましては、こうした国の制度改正や補助制度の動向、そして利用者の意向等をしっかりと見極め、慎重に対処していかなければと考えております。


 次に、区有財産に関わる問題についてのご質問にお答えいたします。


 秀山荘及び猪苗代四季の里の運営につきましては、企業による経営の方が事業をより効率的かつ継続的に実施できるとの考えから、民営化することにしたものでございます。これらの施設は、公の施設ではないため、指定管理者制度と違いまして、基本的には区の監査の対象には該当いたしません。ただし、区が負担する大規模修繕や土地の賃借料などにつきましては、当然、区の監査の対象となるわけであります。ご指摘のとおり、これら二つの施設につきましては、民営化後も区有財産であることには変わりがありませんので、運営状況や施設維持等につきまして報告を求めるなど、借受者に説明責任を果たさせる仕組みが必要であると考えております。


 そのため、三月中に締結いたします施設使用賃借契約書には、借受者に良好な状態で施設を維持管理することを義務付けるとともに、施設の運営に関する協定書では、区の管理監督に借受者が協力する義務を定めることとしております。さらに、借受者には事業計画や収支予算の提出や報告を求め、決算報告については、区が公認会計士等により監査をすることを予定しております。維持管理業務の方法といたしましては、借受者に建築基準法に基づく点検・調査を実施させるとともに、点検報告書を提出させることといたします。また、区は必要に応じて施設課による安全点検を実施し、不良箇所については是正を求める等、通常の公の施設と同等の対応を図ってまいります。施設の修繕につきましては、一千万円以上の大規模修繕はもちろんのこと、金額の多少にかかわらず、工事内容が法令上、衛生上、支障がないかを事前に協議することといたします。


 いずれにいたしましても、今後の民営化の本格実施に向けましては、今回の秀山荘及び猪苗代四季の里の民営化に伴う契約や協定などと同様に、区が一定の関与を保ち、適正な施設の維持管理と効率的かつ継続的な運営ができるようにしていきたいと考えております。


 なお、その他の質問につきましては、保健福祉部長から答弁申し上げます。


      〔川向良和保健福祉部長登壇〕


○保健福祉部長(川向良和) まず、軽度要介護者への介護及び生活援助のニーズへの対応についてのご質問にお答えいたします。


 介護保険サービスは、本来、利用者の生活の質を維持し高めるためのものでございます。今回の見直しでは、予防重視のケアマネジメント体制を強化する方針が示されております。生活機能の低下が軽度である早い時期から適切な介護予防サービスを行うことで改善を目指し、また要支援・要介護に陥る恐れのある方にも介護予防事業を実施して、一貫性・連続性のある総合的な介護予防システムの確立を謳っております。マスコミ報道等で、軽度要介護者がヘルプサービスを受けられなくなるような情報もございましたが、単に生活機能を低下させるような家事代行のヘルプから、利用者の意欲を引き出し、できることを増やしていけるよう、本来の利用者の自立支援のためのヘルプサービスを目指したものに変わっていくための見直しでございます。また、利用者の希望を無視して、筋力向上トレーニング等の介護予防サービスを無理強いするものではございません。十七年度から重点的に進めます介護予防施策においても、高齢者の健康レベルや生活機能に着目して、介護リスクをおたっしゃ健診等で発見し、その方の状況に合った介護予防プランを提供していく仕組みづくりを充実させていく予定でございます。


 次に、保健事業等の介護保険化についてのご質問にお答えいたします。


 老人保健事業の見直しに関する検討会の中間報告では、介護保険制度の見直しで強化される介護予防と一体的に考える方向が示されております。その中で、生活機能とライフステージに応じた個別性を重視した取組みを強化すべきであり、特に要介護状態となる恐れが大きい高齢者に対しては、介護予防と生活習慣病予防は分けて体系化するという提案がされております。保健事業等を自治体の責任により充実を図るようにというご提案については、老人保健事業や介護予防、地域支え合い事業等の整理・統合の詳細について不明な点が多いため、今後、国の動向に留意しつつ、第三期介護保険事業計画の中で検討していく予定でございます。


 次に、施設利用にかかる居住費・食費の全額自己負担についてのご質問にお答えいたします。


 今回の制度改正案においては、特別養護老人ホーム等の介護保険施設入所者に対する給付範囲の見直しがあり、居住費及び食費を、在宅介護利用者との公平性等の観点から、保険給付対象外とし、入所者の自己負担とします。これに伴い、施設入所者のうち、住民税非課税世帯の低所得者を対象に、所得に応じた新しい保険料段階に基づき、三段階に分けてこれに応じた負担限度額を定め、減額相当部分については、介護保険から補足的給付を行うこととされています。したがいまして、改正内容では、低所得者について負担が過重なものにならないように、所得に応じて負担が一定程度軽減されていると認識しております。


 次に、法改正による介護保険事業会計への影響についてのご質問にお答えいたします。


 介護保険事業会計につきましては、現行制度による保険事業運営に必要な予算について、一定の想定条件の下で試算いたしますと、五年後の平成二十一年度には、平成十六年度の約一・五倍に増加するものと見込まれています。これに伴い、一般会計からの繰入金も増加する見込みであります。現行制度での保険事業規模がこのように見込まれる中で、今回の制度改正による事業会計への影響を考える場合、改正による事業運営費用の変動要素を十分見極める必要がございます。特に、改正による新たな仕組みや事業である新予防給付、地域支援事業などの介護予防や地域密着型サービス、地域包括支援センターなどの新しいサービス、事業者への指導監督などの新たな市区町村事務及び介護予防対策の効果や老人保健事業等の一般会計からの介護保険制度への組入れなどが事業運営に与える影響は、大きなものになると見込まれています。しかしながら、現在は新制度の骨格が法改正案で示されている段階であり、制度の詳細は介護報酬の改定を含め十七年度中に明らかにされるため、新制度での事業会計への影響の的確な予想は、現段階では不確定要素が多く困難であります。したがいまして、これにつきましては、三年間のサービス見込量や必要な事業費用を定める第三期介護保険事業計画の策定作業の中で、十分な検討をしてまいりたいと存じます。


 次に、施設整備補助制度改正の事業計画への反映についてのご質問にお答えいたします。


 新しいサービス体系である地域密着型サービスにつきましては、今後、日常生活圏域を設定するとともに、介護保険事業計画等改定のための調査や過去五年間の給付実績等も踏まえ、その圏域ごとにサービス見込量を把握し、それに基づき整備を図ることになります。今回、国が介護保険制度改正の中に盛り込んだ小規模特養、夜間対応型訪問介護などの新しいサービスをどのように介護保険事業計画に反映させていくかにつきましては、まだ詳細な部分について不明な点が多いため、今後、国の動向や区民の意向に留意しつつ、本区の介護保険事業推進会議の中で検討したいと考えております。区といたしましては、ご指摘の地域介護・福祉空間整備等交付金を活用して、例えば廃業した病院施設を小規模特養に活用できないかを検討するなど、住み慣れた地域の中で生活継続が可能な介護・福祉基盤の整備を図っていきたいと考えております。


 以上をもちまして、山口菊子議員のご質問に対する答弁を終わります。


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○議長(戸塚由雄) 次に、三番議員より「一、政務調査費領収書等非公開について 二、豊島区長と岐阜県関市々長との「二人絵画展」について」の発言がございます。


      〔五十嵐みのる議員登壇〕(拍手)


○三番(五十嵐みのる) 豊島行革一一〇番の五十嵐みのるです。二点質問させていただきます。一つは政務調査費領収書等の非公開について、二つ目が豊島区長と岐阜県関市市長との二人絵画展についてです。


 最初、政務調査費領収書等の非公開についてから入ります。


 高野区長は、平成十三年二月、豊島区議会政務調査費の交付に関する条例案を作成し、これを議会に提出されました。議会はこれを可決いたしました。その結果、当該条例第七条一項において、区議会議長への提出義務を有する書類は収支報告書のみとされ、領収書等の証拠書類の提出義務の有無については、条文上の明記がないので、提出義務はないと判断されております。このため、区民が議長に対し当該書類の情報公開請求を行っても、領収書等の証拠書類は提出されていないから、つまり不存在であるからという理由で非公開扱いとされています。


 そこでお尋ねいたします。高野区長が、平成十三年二月、豊島区議会政務調査費の交付に関する条例案を議会に提出されたその時点において、現在の政務調査費領収書等の不存在による非公開扱いを既に認識されていたのかどうかをお答えいただきたいと思います。


 二つ目に入ります。豊島区長と岐阜県関市市長との二人絵画展について。


 当該二人絵画展は、延べ四日間にわたり行われました。関市と豊島区の長が、文化交流の一環ということで、各自二十枚ずつの絵画を持ち寄って、私的に開催した絵画展であり、これは、常識に基づくならば、明らかな私的行為だと考えられます。当該私的行為に関して、区長は、区の職員に対して職務命令をもって池袋西武のイルムス館二階の西武ギャラリーに応援に赴かせ、これに残業手当を支払っていること。さらにもう一つは、区長は職務命令をもって区の職員の勤務時間中に事務的支援を行わせていること。これに対して区長は、業務に支障のない範囲でという注文をつけてはおります。しかしながら、当該時間は給与の対価的行為の対象時間であり、私的行為の応援などは許される時間帯ではないはずです。これら一連の区長の行為を区民の普通の常識で考えるならば、公私混同という言葉が自然に意識の上に浮上してきても決して不思議ではないと思います。


 そこでお尋ねいたします。区長は、区の職員に支払った残業代を区に返還するお気持ちはおありでしょうか。次に、区の職員が勤務時間中に行った応援行為の時間も給与の中に当然含まれております。これに対し、区民常識に基づいた精算措置を行う気持ちはお持ちでしょうか。お答えください。


 以上です。ご清聴ありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいまの五十嵐みのる議員のご質問に対しましては、総務部長から答弁いたさせます。


      〔山木 仁総務部長登壇〕


○総務部長(山木 仁) 五十嵐議員の質問通告につきましての詳細なご質問内容につきましては、ただいまお伺いさせていただきました。その上でお答え申し上げたいと思います。


 まず、第一点目でございますけれども、情報公開対象文書にはこれは条例上なってございませんので、請求されれば不存在ということは自明の理でございます。


 第二点目の件でございますけれども、超過勤務手当及び勤務時間内の精算という話でございますが、これにつきましては、必要はないと認識してございます。


 以上をもちまして、五十嵐みのる議員のご質問に対する答弁を終わります。


○三番(五十嵐みのる) まず、政務調査費に関して質問します。今、山木総務部長がお答えになりました。当然、非公開の対象になると考えているとおっしゃられましたけれども、私の質問は、区長がこれを議会に提出された当時、平成十三年ですけれども、提出されたその時点において非公開のことを当然に想定されていたと、そういう意味でお答えになったということでよろしいのかどうか。


 次に、豊島区長と岐阜県関市市長との二人絵画展ですが、これは返還措置を行う気持ちはないとおっしゃいましたが、それでは私が挙げましたその二点については、合理的理由があるのか、その点について説明いただきたいと思います。


○総務部長(山木 仁) まず、第一点目でございますけれども、これは、情報公開条例からして、これは当然認識するしない以前の解釈でございます。したがいまして、そういうことを認識する以前のことでございますので、条例に照らし、当然のことと申し上げたわけでございます。


 それから、第二点目でございますけれども、これまで繰り返し申し上げてまいりましたとおり、民間団体である文化交流協議会の事業、これに対しまして、区が今、必要最小限の支援体制をとったということでございまして、これは文化事業としての、あるいは都市間交流としての意義を認めているということでございます。そういう中で、具体的に区職員がお手伝いをしたということでございますが、これは事業の公益性に鑑みまして、公務として従事を命じたものでございますので、先程の答弁ということでございます。


○三番(五十嵐みのる) それでは、最初の政務調査費についてお尋ねします。はっきりお答えいただいてないんですよね。政務調査費の処理が情報非公開になるということを、十三年当時、議会に出したわけですから、その時点において、この条例案を出せば、区民が情報公開をしても非公開になってしまうのだと、そういうことを認識された上で出したのかどうかと。もっと一言で言えば、区民の不利益を承知の上でこの条例をお出しになったのかということです。その時点に、これを認識していたかということです。ですから、今お答えになったことは、私に対する答えではないのです。非常に曖昧です。


 次に、岐阜県と関市について…(「一問一答」と呼ぶ者あり)。


○区長(高野之夫) 私も長く議会人としてもやってまいりました。一つは、議会のルールというのがございまして、やはり一般質問は、事前にどういう質問かというようなことをお聞かせ願えないと。いきなりここでどうだこうだというような形で質問されれば、やはりそれらは十分検証した上での答弁をしなければいけないというような、私は一つのルールがあるのではないかなと。再三にわたって、一般質問等々についてどんな質問をされるのかという形は、他の会派を含めて全部出ているわけでありますので、そういう点は、私たちも誠実な答えを出していきたいと思いますので、それらについては、そういうルールといいますか、そういう形に従っていただいて、そしてきっちりした答弁をしていくというのが、これが議会ではないかと思っておりますので、それについてご認識をしていただきたいと思います。


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○議長(戸塚由雄) この際申し上げます。


 議事の都合により暫時休憩いたします。


    午後二時十二分休憩


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    午後二時三十七分再開


○副議長(泉谷つよし) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 議長の都合により副議長の私が議長職を務めますので、よろしくお願いいたします。


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○副議長(泉谷つよし) 一般質問を続けます。


 十一番議員より「豊島区の危機を乗り越える為に」の発言がございます。


      〔堀 宏道議員登壇〕(拍手)


○十一番(堀 宏道) 私は、自由民主党豊島区議団を代表いたしまして、一般質問をさせていただきます。


 日本は今、まさに大きな舵取りを迫られております。戦後六十年を迎え、新たな安全保障のあり方、外交政策、教育基本法の改正、年金問題、郵政民営化など、どれを取っても重要なことばかりであります。我が自民党におきましては、日本の国益を最優先に立てて、これらの問題を解決してほしいと願うところであります。豊島区も、また、危機的な状況を乗り越えるための第一歩として、職員の給与カットをすることになりました。職員の方々にはご協力をお願いするとともに、高野区長の英断に敬意を表したいと思います。しかし、これで終わったわけではないわけで、始まったばかりであります。今後の豊島区の行方を区民は見守っております。引き続き気を引き締めながら区政運営に当たっていただきますよう、お願いいたします。


 それでは、質問に入らせていただきます。今回の主題として、「豊島区の危機を乗り越える為に」とさせていただき、一点目、子育てのあり方について、二点目、介護モニタリングシステムの導入について、三点目、環境美化について、四点目、スポーツ振興と観光振興について、以上の点について、順次質問をさせていただきます。


 一点目の子育てのあり方についてであります。


 私は、子育てのあり方について、また子育て支援策について、日頃より疑問や矛盾を感じておりました。また、今の子供たちの引き起こす様々な問題について、非常に強い危機感を感じております。私は、「子育てについて母親に勝る教育者なし」「三つ子の魂百まで」を信じております。また、様々な本を通して確信いたしております。親子の絆の強さは、この三歳までで形成されるといってもいいと考えます。働きながら子供を育てなければならない環境であるならば止むを得ませんが、子育てをするより仕事の方が楽だからというような考えで子供を預けるのは、考え直していただきたいと思います。確かに、子育ては重労働であります。非常に大切な親としての役目でもあります。しかし、世の中の風潮は、子育てに対する敬意が足りないのと、優しく見守る目が欠けているのではないかと強く感じます。若い世代のお母さん、お父さんであれば、なおさら自分の時間がなくなる、何で私ばかりがこんな思いをと思い悩まれている方も多いことでしょう。しかし、そこで苦労して注ぎ込む愛情こそが子育てであるのです。このステップを踏まずに、すべて他人任せにして、絆を結べるのでしょうか。現に、私も三人の子供がおりますが、子供を通して自分が成長していると私の妻も申しておりましたし、私もそう実感しております。


 そこで、今回の大きな提案は、認可保育所で預かるゼロ歳児保育を廃止して、保育ママ制度を充実させるとともに、すべてのゼロ歳児に対して乳児養育手当をつけ、過剰にかかっているゼロ歳児に対する保育費用、補助金を他の子育て支援策に振り向けていくべきだと提案いたします。


 少子化に歯止めをかける対策から、働くお母さんを助けるとの方向性で保育園事業を充実してきました。しかし、残念ながら対策の効果は全く表れないどころか、出生率は減少する一方であります。なぜなのかをもう一度見詰め直す必要があるのです。もちろん、国の社会保障や企業の受け皿、世間体などの問題もあるでしょう。しかし、それだけではないのではと私は考えております。ゼロ歳児保育を実施していない江戸川区の出生率は、豊島区の母親一人当たり〇・七七人に対して一・三四人と、二十三区内で最も高く、子育てに対する満足度、また保育ママに対する満足度は九〇%を優に超えております。受け皿さえきちっとすれば、区民は満足してくれるものと確信いたしております。保育園事業が少子化に歯止めをかけるという大義が成り立たない以上、方向転換していく必要があるのです。子供は国の宝であります。この国を支えていく、社会の宝であります。この国が今後繁栄するかしないかは、出生率に掛かってくると言っても過言ではないと考えております。このまま出生率が低下の一途を辿れば、この国は崩壊してしまうのであります。この豊島区をいま一度、子育てしやすい環境に変えていかなければならないと考えております。


 そこで、第一点目として、豊島区における認可保育所のゼロ歳児保育の廃止であります。先程も述べましたが、理由の一つとして、親子の絆を結ぶ大事な時期であると考えるからであります。どの動物でも、子供が巣立つまで、親が面倒を見ます。そして、かけがえのない愛情を注いでいます。それが自然の摂理であると考えます。本当であれば、三歳までは自分で育ててほしいというのが私の考えです。三つ子の魂百までを現実に体感してきた私にとっては、できれば子供たちのことを考えれば、そうしてあげたいと願っております。それは無理としても、せめてゼロ歳児の間は、母のぬくもりに触れさせてあげてほしいのです。保育園の先生がだめと言っているのではありません。優秀な先生がたくさんいるとも聞いておりますが、決して母親には勝らないと考えているからであります。理由の二つ目は、ゼロ歳児にかかる保育園のコストが高過ぎるという点であります。豊島区のゼロ歳児一人にかかるコストは、公立認可保育所が一カ月五十二万七千百九十七円、年間六百三十二万六千三百六十四円であり、私立でも月額三十六万六千五百円、年間四百三十九万八千円となっております。この現実を会う方、会う方にお話しすると、一様に驚いて、そんなにかかっているのかと言っております。ゼロ歳から五歳まで預けると、税金が一人に一千五百万円強投入されるのであります。仮に、投入されたとしても、それによって三人以上子供を産むようになるのであれば、効果が上がったともいえましょう。これだけの対策を講じているのに、少子化は下げ止まらず、豊島区の出生率が〇・七七人にまで下落し、二十三区平均を下回っているのであります。それであるならば、今保育園で預かっている三百人のゼロ歳児だけでなく、すべてのゼロ歳児に対してある程度の助成を考えた方がいいのではないかと考えますし、保育園に預けず三歳から幼稚園に預ける家庭との格差は、余りにも大きく不平等であります。これらの理由から、認可保育所でのゼロ歳児保育の廃止を提案いたします。


 それでは、その受け皿はどのようにするかでありますが、豊島区にも家庭福祉員制度があるようですが、実際には、ないに等しくなっております。これは、区が本気で取り組んでいないからであり、パートナーシップと一方では言いながら、区民のマンパワーを信じていないからではないかと私は考えております。現に、江戸川区では、今でも保育ママ制度が充実しており、二百十七名の保育ママで、四百十二名のゼロ歳児を預かっております。江戸川区でも運用するのに苦労しているとは聞きましたが、利用者アンケートによると、何と九八・八%の方が満足しているという結果が出ているのであります。これは驚くべき数字であります。江戸川区と豊島区を比較した場合、一戸当たりの平米数は、江戸川区の方が広いでありましょう。地価も安いはずであります。それならば、平米当たりの単価を高くして呼びかけてみるべきであります。豊島区の独自方式で受け皿づくりを考えるべきであります。さきの江戸川区では、月の手当が十万円弱、それと期末手当等を含めて百二十万円ぐらいが賃金として支払われております。豊島区の公立認可保育所の五分の一のコストで請け負ってもらっているそうであります。豊島区が人を集めにくいならば、四分の一の百五十万円をお支払いしてもいいのではと考えております。四分の一のコストで満足度九八・八%なら理想的であります。預ける側も預けられる側も納得のいく形をつくっていくべきであると考えます。また、その他、財政面のほかにもメリットがあります。これだけではないと思いますが、一つは、地域雇用の創出であります。パートで働くお母さんで、子育てが得意な方はたくさんいるはずです。パート賃金よりも高い賃金で設定し募集すれば、応募は必ずあると思います。二つ目は、地域コミュニティの確立であります。自分の住まいの近くの保育ママさんに預かってもらうのです。地域での子育ては、育てた側も育てられた側も、その後、何らかの形でお付合いが生まれると聞きました。お互いの思いやりも生まれるでありましょう。以上の点から、地域のマンパワーを生かした保育ママ制度を再構築すべきだと考えますが、区のお考えをお聞かせください。


 また、これらの制度を受けられない家庭にどう対処するかでありますが、これも江戸川区で実施されておりますけれども、すべてのゼロ歳児を持つ家庭に乳児養育手当を支給すべきであると考えます。夫婦二人の生活から突然子供ができた場合、確実に出費が増えるわけでありまして、その負担を区で補うことが一年間でもできれば、かなりの安心感につながり、出生率の低下に歯止めをかけられるものと考えます。月額一万円から一万五千円程度の支給をする。そして、豊島区で子供を出産してくれたことに対して敬意を表し、お母さんに対してメッセージカードに、「歓迎します。ありがとう」の言葉を入れて差し上げてもいいのではないでしょうか。豊島区ゼロ歳児一千人に支給しても、月一千万から一千五百万、一年で一億八千万足らずであります。保育園ゼロ歳児三百人のコスト十八億円から比べれば、十分の一にしかならないではありませんか。何より不公平の是正が第一であります。保育園に限らず、行政運営はすべて税金で賄われているのでありますから、一部の人だけがそのメリットを享受するということは不公平なのであり、納税の義務を課せられる区民にとっては、より公平に税金が運用されなければならないのであります。以上の点から、乳児養育手当の新設を提案いたしますが、区のお考えをお聞かせください。


 保育ママ、乳児養育手当を合わせても、五億円から七億円で収まります。十八億円から差し引けば、十億円のお金を他の子育て支援の充実に回せるではありませんか。今回、行財政改革プランに出ている子育てに関わるもののうち、認可保育所以外の事業については、運営を脅かされるような提案が出され、運営をする人たちが非常に戸惑っております。本当にこれでいいのか、再検討をしていただきたいと思います。認証保育所、保育室のコストは認可の五分の一で運営されているものをさらに助成を減らすとか、私立幼稚園に入園させる親はそれまで自分で育ててゼロコストなのに入園時補助を所得割で対象外にするとか、環境整備費を削減するとか、保育園が減少傾向にあるにもかかわらず、これらの事業費を減らすのは、非常に問題であります。例えば、幼稚園で二歳児から預けられるように促し、延長保育に対しても手厚く援助すべきではないでしょうか。また、乳幼児医療費助成もしかりであります。これら子育て支援に関わるものに振り向けていけば、区民全体が満足する結果になろうと思うのであります。財源もままならないのに乳幼児医療費を引き上げるのは無理があります。結論は、税投入を一極集中にするのではなく、等しく振り向けるべきであるということであります。区のお考えをお聞かせください。


 次に、介護モニタリングシステムの導入についてであります。


 昨年暮れに、「ガイアの夜明け」という番組で、介護保険について問題提起し取り上げておりました。その一つは、介護モニタリングシステムであり、大変興味深かったので、導入している群馬県草津町に出向いて話を伺ってまいりました。そもそも介護モニタリングシステムとは何かと申しますと、存じている方も多いかと思いますが、訪問介護を受ける利用者宅にモニター端末機を設置します。行政が発行する磁気カードをサービス提供事業者のケア提供者に持参させます。磁気カードには事業所・ケアマネジャー・ヘルパー番号とサービスの種類番号が入っていて、ケア提供者は、利用者宅に入室したときとサービスが完了したときに、端末機に磁気カードを通します。端末機で読み取られた入室情報は、公衆回線を通して役所側に設置されたサーバーコンピュータに記憶されるという仕組みであります。


 なぜこのような仕組みを導入するのかでありますが、高齢化の進行による要介護者の絶対数の増加や住民の介護ニーズの増大に伴い、介護保険認定者数は、要支援、要介護度一及び二の認定者を中心に急増しており、介護サービスの内訳では、特に居宅介護支援サービスの受給者が急増しております。このような状況の下、厚生労働省では、今後取り組むべき具体的施策として、介護サービス基盤の整備と生活支援対策等を車の両輪として実施する観点から、介護サービス基盤の整備、痴呆性高齢者対策の推進、元気高齢者づくり対策の推進、地域生活支援体制の整備、利用者保護と信頼できる介護サービスの育成、高齢者の保健福祉を支える社会的基盤の確立に関わる事業の適切な実施に努力し、また地方公共団体の自主事業を支援することとしております。このうち、利用者保護と信頼できる介護サービスの育成に関しては、情報化と利用者保護の推進、多様な事業者の参入促進、福祉用具の開発・普及に重点を置いています。しかしながら、市区町村においては、認定業務等に追われ、介護予防対策の評価のためのデータベースの構築が遅れております。また、利用者保護の現状では、介護サービスが利用者とサービス事業者とによるケアプランを実行することを前提とした契約に基づいて成立しているにもかかわらず、その実施状況の把握がほとんどされていないのであります。これでは、本当の意味での福祉とは言えないのではないでしょうか。


 導入における最大のメリットは、利用者保護であります。利用者は受けるべきサービスを適切に受けることができます。また、事業者側にも、お手伝いさんの代わりにといった利用者の安易なサービスの求めに対し、ノーと言える環境がつくれ、職場環境の整備と地位向上に寄与すると思います。また、行政側も、事務処理の確実性を担保し、効率化を図り、削減された時間を対人的な業務に充てられます。また、事業者との論点整理ができ、有効な会議の運営につながり、利用者からの信頼を得られるようになるのであります。このように、三者にメリットをもたらします。


 また、見逃してはならないのが財政削減効果であります。厚生労働省の調査では、二〇〇〇年四月の介護保険施行から三年七カ月で、百六十二事業者が三十三都道府県で運営する指定事業所二百四十一、また十五施設が介護報酬の不正受給などで指定を取り消されたことが明らかになっております。不正のサービス別では、訪問介護が九十三カ所と最多で、次いでケアプランを作成する居宅介護支援事業七十五カ所、通所介護事業十七カ所、福祉用具貸与事業十五カ所などとなっております。不正内容では、架空サービスや時間・回数の水増し請求が圧倒的に多くなっております。豊島区に関する事業者にはないことを願いますが、草津町の一カ月当たりの削減効果は、五十三名の受給者に対して一カ月百五十万円で、これは、草津町の分析によると、介護給付費の一一・六%相当が削減されたものであり、本区に当てはめた場合、十六年度予算ベースで、訪問介護費用が約三億円削減される効果が期待できるのではないかと推測されます。適正な税の支出を保険者として考えるべきであります。


 また、このシステムのデメリットもあります。このシステムの導入に当たっては、国の補助が出るということでありますが、仮に端末機を導入しても、回線使用料がかかります。保険者は週一回、月一回の必要なときにデータを引き出すとすれば、コストはかかります。ですから、このシステムがすべて正しいとは私は思っていません。今、携帯電話を誰もが持ち、利用しています。これを有効活用する手立て、システムの構築を考えるべきだと思います。また、データ転送は事業者の責務として、コストは事業者側が持つべきと考えております。


 いずれにいたしましても、利用者、事業者、保険者の三者が信頼関係を結びながら、介護保険の適正化を進めるべきと提案いたします。以上の点から、区のお考えをお聞かせください。


 次に、環境美化についてであります。治安対策も含めながら質問をさせていただきます。


 豊島区の再生には、まず安全・安心な街づくりが必要との立場から、区内の落書きが目立ち始めた六年前から、ニューヨークの例を出し、区に対し環境美化・浄化への積極的対応を求めてまいりました。このことは、区長の目指す文化都市としまの実現につながるものと考えております。こうした観点から、これまで対策として行われていなかった治安対策や落書き対策の実施を一貫して要望してきたところであります。治安対策については、昨年三月に警視庁から現職幹部を治安対策担当課長に迎え、本格的に治安対策を実施し、緊急雇用対策事業を活用したとしま安全・安心パトロール隊や夕焼けこやけ隊等、積極的に活動に取り組んでいただいております。その結果、十六年の犯罪発生件数は、一万七百九十八件と、前年比七百九十一件、六・八%の減と聞いており、確実に効果を上げていただいているものと受け止めております。また、落書き対策については、所管が区民部から清掃環境部に移り、昨年は落書き実態調査を経て、東京都治安対策本部、塗料業界、商店街等の連携の下、四つの具体的事業を実施するに至り、私どもの要望してきた落書き対策を形にしていただいたことに感謝いたしております。


 このように、環境美化、治安対策については、それぞれ担当セクションで精力的に取り組まれていることは十分認識いたしておりますが、私は、豊島区が「魅力と活力にあふれた暮らしやすい街」になるためには、街の安全・安心と美観が一体となって維持されることが欠かせない条件ではないかと思っております。しかし、さきの治安対策担当課長も十七年度までの時限ポストであることや、一方で治安対策は警察の役割との声も聞かれる状況もあり、区として十八年度以降の治安、環境美化の担当組織や対策のあり方を明確にしておく必要があると考えております。こうした治安対策と連動しながら、落書き対策についても方向性を明らかにしておくことが大切であると考えます。


 落書き対策は、今回、行政主導で事業を実施いたしましたが、地域や団体等の主体的な参加により取り組むことが本来の姿であると考えます。今後は、落書きが多いといわれている商店街との連携を重点に、町会等を含めた区民の皆さんの主体的な活動を引き出し、これを支援するという体制が望ましいのではないかと考えております。先般発生した大阪寝屋川市の教員殺害事件の教訓からも、区として真の安全・安心は、総合的な視点からの治安、環境美化対策にあると考えます。地域、行政、学校等が一体となった取組みが重要であると思います。


 以上、環境美化、治安対策の問題について、私の見解を述べさせていただきましたが、これらを踏まえて質問いたします。一点目は、地域、行政、学校が一体となった取組みを含め、今後の治安対策について、どのような考え方を持っているのかお聞かせください。二点目といたしまして、環境美化、治安対策について、一体的に取り組む考えがあるのかどうかお伺いします。三つ目といたしまして、昨年十月以降、順次取り組まれている落書き消去講習会、落書き消去事業、落書き消去支援事業、落書き消去キャンペーンの四つの事業の実施により、具体的にどのような効果があったのかをお聞かせください。また、区として、今後、落書き対策についてどのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。


 次に、スポーツ振興と観光振興についてであります。


 豊島区のイメージづくりが必要と考える中で、文化特区も区長の肝入りで重要であるとも思いますが、来街者の多くは若者であります。豊島区に何を求め訪ねてくるのかを考えていかねばなりません。私は、豊島区のイメージづくりの一環として、スポーツを取り上げてはどうかと思うのであります。観光協会も、目白ロードレースをもっと大きなものにしたいと考えているようであります。新宿も渋谷も若者で溢れ返っています。やはりファッションや情報、刺激を求めて集まるのだと思います。それに比べて、池袋の街は寂しい限りであります。何とか活気を取り戻す策はないかと考える中の一つが、プロサッカーチームの誘致であります。草津に勉強に行く機会を得たので、ザスパ草津というサッカーチームについてもお話を伺うチャンスを得ました。草津町では、誘致に際して五百万円の出資金を町で負担し、その他施設の無償貸与で運営は企業を中心に事務局を設置し、地元観光協会と連携しながら運営しているとのことでした。行政の果たす役割はそれほどなく、運営会社とサポータークラブが主となり運営を行っているようであります。ですから、行政の負担はそれほど考えられません。グラウンドの確保については、三芳グランドをメインに、十中跡地をサブグラウンドにし、莫大な金額を投資した三芳グランドの活性化を図れるものと考えます。また、十中跡地でプロチームによるサッカー教室を開催し、区民のスポーツ振興に一役買っていただければと思います。また、指定管理者制度導入に伴う相乗効果も期待できるのではないでしょうか。


 若いサポーターをたくさん集め、J1昇格を目指し、盛り上がることに成功すれば、豊島区の活性化・イメージアップを図れると考えます。導入に際し、難しい、無理だと決め付ける前に、どうしたらできるのかをぜひ検討していただきたいと思います。そして、スポーツ振興と観光振興を結び付ける施策としての展開を期待して、質問に移ります。一点目として、豊島区のイメージアップにスポーツを導入するという考えに対し、どのように区は考えておられるのか、見解をお聞かせください。二点目といたしまして、導入に際しての問題点はどのようなことが考えられるのか、またどうすれば解決できるのか、考えをお聞かせください。


 以上をもちまして、私の一般質問を終了いたします。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいまの堀宏道議員のご質問に対しまして、順次お答え申し上げます。


 まず、子育てのあり方についてのご質問にお答えいたします。


 初めに、認可保育所のゼロ歳児保育廃止についてのご質問にお答えいたします。


 ご指摘にありますように、乳児期における子供の保育は、人としての情緒的なしっかりとした絆を形成していく大切な時期であります。それだけに、親の下、緊密な関係を築き、育児を行うのが理想であります。私もそのように考えております。しかしながら、経済的理由があることや女性の社会参加がますます進みつつある中では、なかなか理想どおりにはいかず、結果的に共働き世帯が増加し、保育需要も増大しているのが現状であります。したがいまして、待機児の中でも最も待機児率が高くなっているゼロ歳児の保育を、育児休業制度の普及など社会全体の子育て環境がまだ十分に整わない中で、適当な代替措置を講ずることなく縮小あるいは廃止していくことは、現状では大変困難であります。


 次に、地域のマンパワーを生かした保育ママ制度の再構築についてのご質問にお答えいたします。


 堀宏道議員は、ゼロ歳児保育はその必要性があり誰かがやらねばならないという現状を十分に理解された現実論に立たれた上で、財政的な理由から、保育ママを本区でも積極的に採用すべきとのお説と拝聴いたしました。しかし、ご質問にあります家庭福祉員二百十七名の協力の下で四百十二名のゼロ歳児の保育を行っております江戸川区の例では、平成十六年四月における認可保育園のゼロ歳児の待機児数は、本区のゼロ人に対しまして、三十五人と、二十三区の中で最も多く、多様化している保育需要全体から見れば、十分に応えている結果にはなっておりません。このため、公立保育園でゼロ歳児保育を開始してほしいとの声が年々大きくなっていると伺っております。一方、本区の場合でございますけれど、平成十六年四月における認可保育所の待機児数は、二十三区の中で、千代田区に次いで少なく、また、現在、家庭福祉員の認定者は一名に過ぎず、昨年四月以降、家庭福祉員の下で保育されている子供さんはございません。こうしたことから、行財政改革プランにおいて、この制度を十七年度から休止事業とすることといたしたわけであります。


 家庭福祉員については、自宅の一室で保育をお願いしているわけでありますから、ゼロ歳児の時期はもともと集団保育には馴染まないこと、認可保育所の保育に比べて低コストで保育を実施できることなどにその意義やメリットがあるわけであります。また、東京都におきまして、この家庭福祉員制度の充実について、現在検討が進められていることも承知しております。しかしながら、家庭福祉員登録者の多い江戸川区と比較いたしまして、本区では、住宅全体に占める保育が可能と思われる部屋数を持つ持家一戸建ての割合が低く、民営借家の割合が高いという固有の住宅事情を抱えております。また、本制度の開始以来、本区独自の優遇策を講じ希望者を募ってまいりましたが、応募者がほとんどなかったという経緯もございます。したがいまして、制度の再開については難しい点も多々ございますが、ご指摘の点も踏まえて、改めて検討をしてまいりたいと考えております。なお、本区ではゼロ歳児保育の需要には十分応えられている現状にありますので、家庭福祉員制度の再開により相当数の家庭福祉員が確保された場合には、その時点で公立保育園でのゼロ歳児保育の定員の見直しを検討させていただきたいと考えております。


 次に、乳児養育手当の新設についてのご質問にお答えいたします。


 ご提案の手当は、保育所等を利用していない子育て世帯に配慮されたものでございます。実施に当たりましては、施策の有効性の評価、児童手当など既存の制度との整合性の確保、公平な税負担の議論、ゼロ歳児保育に代わる新たな子育て支援システムの構築、また江戸川区以外にはこうした手当の支給例がないこと、さらに区財政の現状なども合わせ考えますと、実現は大変難しいのではないかと思われますが、貴重なご提案でございますので、慎重かつ総合的に検討してまいりたいと考えます。


 次に、税投入の一極集中をやめ、平等に分配すべきとのご質問にお答えいたします。


 本区のゼロ歳児を含む保育施策は、二十三区の中でも極めて高い水準を築き維持しているわけであります。しかし、ご指摘のように、一方で、ゼロ歳児一人当たり年間六百万円を超えるコストがかかり、多額の税を投入していること、そのことの是非を問われる意見があることも事実であります。保育費用が主として税によって賄われているため、保育所に預ける世帯と家庭で育てる世帯との受益と負担における公平性の問題を指摘されていると理解しております。しかし、区民の皆様に納めていただく税の性格は、一般の商取引とは異なり、区が提供するサービスの直接の対価というものではございません。区が提供するサービスは多彩であります。その必要な費用を区民共通に税として負担していただいているわけでありますので、サービスと税との間は、対価関係が明確ではございません。したがいまして、市場原理とは別の基準で割振りを決めているわけでありまして、共通の経費を区民の間にどのように割り振るかということが重要ではないかと思っております。一方、保育所利用世帯からは、応能・応益負担の観点に立ち、一定の保育料を徴収していることも事実でございます。いずれにいたしましても、保育行政の目指すところは、子供の幸せであります。より多くの子育て家庭に支援を広げていくという基本的な考え方に立ち、子育て施策における効果的な財源配分のあり方について、十分検討してまいりたいと思います。


 次に、スポーツ振興と観光振興についてのご質問にお答えいたします。


 ご質問にありますように、ロードレースやサッカーなどのスポーツを導入して豊島区をイメージアップするというご提案は、大変興味深いものと受け止めております。スポーツといえば、今年の五月に、池袋東口に宮城県がアンテナショップを開設いたしますが、名産品や伝統工芸品の展示販売ばかりでなく、楽天ゴールデンイーグルスの球団グッズも揃え、都市と球団をセットにしてアピールしたいというお話を、直接、浅野宮城県知事からお伺いいたしました。これこそ、まさにスポーツを活用した都市イメージ戦略といえるのではないでしょうか。また、池袋東口には、若者をターゲットにいたしました大型スポーツショップも開店したところでございます。このようなことから、プロサッカーやプロ野球の誘致がなされれば、豊島区のイメージアップに大いにつながる可能性も考えられますので、様々な課題はあろうかと思いますが、関係団体などとも協力しながら、研究をさせていただきたいと思います。


 次に、区施設への導入に際しましての課題でございます。突然のご提案でもあり、私どもには考えもつかなかったことであり、十分に検証もできませんが、差し当たり次の点が想定されるのではないかと思います。まず、第一点目に、区民の利用の確保ができるのか、そして第二点目には、運動場施設の状況等がプロチームの使用に適しているのか、三点目は、指定管理者の自主事業計画と施設利用との調整などが果たして可能であるかではないかと思います。これらの課題については、プロチーム誘致の有効性、具体性が明確になった段階で詳細に検討をしなければなりません。今後、プロチームの誘致を含め、様々な形態でのスポーツと観光の連携を研究する中で検討をしてまいります。私も常に、最初から無理とか、あるいは難しいという体質は否定をしております。どうしたらできるのか、また一つの発想によりまして大きな成果が上がるということがあります。みんなで知恵を出して、そしていい街をつくっていかなければいけない、そんな思いをしております。


 なお、その他の質問につきましては、関係部長からご答弁申し上げます。


      〔川向良和保健福祉部長登壇〕


○保健福祉部長(川向良和) 次に、介護モニタリングシステムの導入についてのご質問にお答えいたします。


 本区の介護保険事業は、制度施行後の四年間で要介護認定者・サービス利用者が共に増加し、これに伴い保険給付費は一・七倍を超え、今後も増加する傾向を示しております。この中で、在宅介護サービスの給付費が伸びており、特にその六割以上を占める訪問介護サービスが二・三倍もの高い伸びを示しております。また、このサービスを提供する訪問介護事業所は、民間事業者の参入が進み、区内七十七カ所に達しており、事業所の形態や規模も多様な状況にございます。ご指摘のように、全国的には不正行為による指定取消処分を受けるような事業所が後を絶たず、昨年は本区でも介護報酬の不正請求が発覚し事業所が廃止されるなど、悪質な事業者が存在するのも事実であります。このような不正な行為をする事業所が放置されれば、制度に対する区民の信頼が失われ、ひいては介護保険制度の根幹が揺らぐことになりかねません。高齢者の自立生活を支援するという制度本来の目的に沿った介護サービスの提供のために、貴重な介護保険料と公費で事業運営する保険者として、不適切・不正な介護サービスを防止し、良質なサービスの確保が急務でございます。


 ご提案のシステムは、ITを有効活用して、介護現場でのヘルパーの活動時間を保険者に送信することにより、民間事業者のサービス提供実態を保険者自身が把握できるものであります。これにより、事業者の不適正なサービスに対する抑制や事業者指導の基礎データとしての活用ができ、その結果として無駄のない効率的な保険事業運営への効果も期待できます。しかしながら、このような効果が期待できる一方で、導入している草津町と違い、大都市部の本区においては、区内に多数の事業所を抱えている上に、隣接区の事業所からのサービス提供もございます。また、保険事業の規模の面でも、本区は、訪問介護サービスの利用者が三千三百人に達し、区内事業所のヘルパーも一千三百人を超えるという状況がございます。そういうことから、導入を検討するに当たって、人口一万人未満の自治体と違った難しい状況がございます。本区としては、平成十七年度から、重点施策として、地域介護サービス向上の推進施策を四つの事業を中心に展開してまいります。この重点施策の狙いは、ご提案の目的と同じであり、利用者が安心して良質なサービスを選択・利用することができる仕組みづくりと、効率的な保険事業運営を推進するために、保険者が事業者・利用者と一体となって介護サービスを改善・向上していくところにあります。したがいまして、今回のご提案につきましては、今後、この重点施策を中心的に推進する組織として設置する介護サービス向上推進委員会において、給付適正化対策におけるIT技術を活用した適正化システムとして、先行して導入した自治体の実施状況等を踏まえながら、本区での有効性等について、十分検討してまいりたいと存じます。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔山木 仁総務部長登壇〕


○総務部長(山木 仁) 次に、地域・学校と一体となった今後の治安対策の考え方についてのご質問にお答え申し上げます。


 治安対策は、東京都の調査でも、行政が力を入れてほしい施策のトップになるなど、大きな関心を集めております。区といたしましても、安全・安心施策の中でも、十六・十七年度につきまして、治安対策に重点を置き、治安対策担当課を新設し、取り組んでまいりました。ご指摘のように、十六年一年間の統計で、犯罪発生件数等も減少いたしました。これは、地域・学校そして行政が一体となった一つの成果と考えてございます。


 十七年度における地域と一体となった取組みといたしましては、不審者など子供の安全を脅かす事件についての電子メール配信サービスによる区民の皆さんとの情報の共有化や町会等のパトロールに対する腕章等の貸出しなどの新規事業を予定してございます。また、現在、区内に事務所を置きます民間の警備会社、約八十社に協力を求めまして、ボランティアとして学校や保育園、児童館など九十三施設に警備員が施設付近の警備先に向かう途中などに立ち寄ってもらいます、としまチャイルドサポーター制度を本年度中に実施すべく、既に協力を申し出られました警備会社と細部の調整を行っているところでございます。庁内におきましても、十六年度から係長級の実務担当者による全庁的な連絡調整の会議を定期的に開催しておりますが、引き続き環境美化・環境浄化を初め、子ども施策、高齢者施策などあらゆる面での連携を図るなど、治安対策を一層強化してまいりたいと考えてございます。こうした治安対策の重要性を踏まえますと、今後も警察などとの連携を強化する必要がありますことから、専管組織であります治安対策担当課を十七年度限りで廃止することは考えてございません。


 次に、二点目の環境美化と治安対策の一体的取組みについてのご質問でございます。


 ご指摘のように、街の安全・安心と美観とは一体となって維持されることが欠かせないと考えてございます。そのため、現在実施しております総務部所管の「安全・安心パトロール」と清掃環境部所管の「池袋駅前 吸殻ポイ捨て防止キャンペーン」の両事業につきまして、十七年度はこの二つの施策を統合いたし、共管して実施するなど、部局の有する専門性を生かしながら、これまで以上に緊密な連携を高めてまいります。いずれにいたしましても、環境美化につきましても、治安対策の重要な要素であるとの視点に立ちまして、今後、十八年度以降の組織のあり方も含め、総合的に検討を加えまして、効果的・効率的な体制を整備してまいりたいと考えております。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔河原勝広清掃環境部長登壇〕


○清掃環境部長(河原勝広) 次に、落書き対策の効果と今後の取組みについてのご質問にお答えいたします。


 まず、落書き対策の効果についてでございますが、昨年十月に実施いたしました落書き消去講習会を受講された方々の中から、自主的な落書き消去活動が始まり、また町会等から落書き対策の問合せや要望も寄せられております。一方、昨年十一月、キャンペーンを実施いたしましたサンシャイン60通り商店会では、商店会独自の取組みといたしまして、三百万円をかけ、描かれてもすぐ消せる落書き防止コーティング塗装の実施を決定するなど、除々にではありますが、落書き対策への取組みが始まりつつあるものと受け止めております。


 次に、落書き対策への今後の取組みについてでございます。ご質問にもありますように、自分たちの街は自分たちできれいにするという考えに立ちまして、区民や地域が主体となり、行政と協働しながら取組みを進めるため、十七年度には、区民等が主体の落書きなくし隊事業を計画しております。既に、活動実績を持ちますガーディアンエンジェルスや大学生、ボランティア団体等から参加のご表明を頂いているところでございます。また、ご指摘にありますように、商店街にはシャッターなどに落書きが多く目立っており、近々、全商店街に対しまして、落書きの取組みを行うよう働きかけをする予定となっております。


 いずれにいたしましても、落書きの問題は、堀議員のご提唱されますように、治安対策と連動するものであり、落書き対策の充実に向けまして、今後とも、ご趣旨を踏まえまして、さらなる努力を重ねてまいりたいと考えております。


 以上をもちまして、堀宏道議員のご質問に対する答弁を終わります。


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○副議長(泉谷つよし) 次に、二十五番議員より「「安心区政」の実現にむけて」の発言がございます。


      〔福原保子議員登壇〕(拍手)


○二十五番(福原保子) 私は、民主区民豊島区議団を代表しまして、一般質問をさせていただきます。ちょっと体調を崩しまして、風邪を引き、今日はもう目がしょぼしょぼしており、そういうあたりでお聞き苦しい点、その他あろうかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。今日は、「「安心区政」の実現にむけて」と題しまして、エイズ施策について、そして子ども施策につきまして、一般質問させてもらいます。よろしくお願いいたします。


 質問の第一は、エイズ対策についてでございます。


 たまたま古い区議会だよりが手元にありました。平成四年、五年のものでございます。私は、平成三年に初当選をさせていただいたのですが、平成四年、平成五年に当時の加藤区長にエイズ対策について一般質問をいたしております。加藤区長は、豊島区エイズ対策大綱をつくり、抗体検査制度の強化、街頭キャンペーンの実施、懸垂幕の掲出等の啓発活動を実施するとのご答弁をいただいております。また、学校教育においては、人権擁護とエイズ予防教育の推進のためのカリキュラムの取組みを充実したいとお答えいただきました。加えて当時の川島教育長は、児童・生徒への指導は、すべての教育活動を通して、エイズへの理解、予防を徹底したいと、非常に力強いお答えをいただいております。その後何回か私はエイズ対策、性教育等につきましての要望・提案を繰り返してまいりました。


 本区のエイズ対策の年度経緯を見ますと、緊急対策事業として、平成五年には、本庁舎一階ロビーでエイズパネル展、街頭キャンペーン、講演会等が開催されております。そして、平成六年十月には、エイズ知ろう館がオープンしたのでございます。本区のエイズ知ろう館は、エイズに関する資料をでき得る限り集め、展示し、エイズに関する図書、ビデオ、資料等が自由に閲覧できる、豊島区が全国に誇るエイズ情報センターであります。運営も多岐にわたり、資料の貸出し、個人利用、一般団体の見学・視察、公的団体あるいはNPO団体の利用、そしてエイズ啓発イベント事業、また区内の中学校や看護学校での講演や啓発活動、区民への広報活動、情報提供の取材対応等々が挙げられております。このほかに、エイズ相談があります。ほとんどが電話相談ですが、十五年度、年間三百十三件、匿名・無料の予約制によるエイズ抗体検査数四百九十件、この四百九十件中、何と四名が陽性と出ております。また、エイズに関わる相談数は男女ともに多くなりまして、このほかに、HIV感染者の療養支援事業も抱えております。


 本区におけるエイズ啓発事業は、平成四年から発動しまして、エイズについて学びたいという中高生の要望に応えて、「正しく知り」そして「よりよい行動を選択する」ための教育の場として期待され、エイズ知ろう館が開設されたわけであります。平成十年には、新保健所の一階に移転し、昨年、開設十周年を迎えております。エイズ知ろう館は、エイズについての情報交換の場として、またHIV感染者やエイズ患者への理解の場としても、非常に重要な役割を持ち、本区のエイズ対策普及啓発活動の拠点として活動してまいりました。また、これからもしっかりと活動をしてほしいと思っております。私は、改めてエイズ知ろう館の歩みを読ませていただきましたが、設立当時のスタッフのご苦労、そのご熱意に敬意を表するものであります。


 エイズ知ろう館の開設については、準備期、そしてエイズ知ろう館の誕生、維持期を経て、新保健所への移転と再誕生。一階の一等地にエイズ知ろう館を持ってきたのは、エイズ知ろう館の持つ重要性の認識があったという表れでもあります。そして、平成十年から十一年の停滞期、このとき、啓発の難しさを実感したと書いてありました。平成十二年、若者の性感染症の急増に伴いまして、出前講座の必要性の中で、小中の養護教諭との話合いから、教育委員会を通じ、小中学校の児童・生徒がエイズ知ろう館に来館したり、また出前講座も始まったと聞いております。エイズ対策の普及活動と一口に言いましても、人手も少ない現状の中で、難しい面もあろうかと思います。


 さて、ここに憂慮すべきデータがございます。十五年十一月十三日付の「豊島の十代の性を考える」というデータでございます。このデータに、本区の十代性感染症が掲載されております。本区の十代の感染症の中でも、特に性器クラミジア感染症が、二〇〇一年を境に、二十九名から、二〇〇二年には何と百二十一名という立上りを見せております。もちろん他の感染症も、梅毒を除きまして上昇気運にあります。これは何を物語るのでしょうか。


 さて、若者の性行動が活発化したという中で、初交年齢の低年齢化が指摘されております。引用は日本性教育研究会ですが、二〇〇二年の児童・生徒の性の調査を見ますと、初交体験が、中学三年男子一二%、女子九・一%、高校生になると急激に増加し、高三男子三七・三%、高三女子四五・六%で、性交経験累積数は、女子において著しい増加が見られます。また、高校生の性交への許容度、否定度につきましては、男女八割が許容的であり、学年が上がるほど性交することへの抵抗がなくなっていくという実態がございます。特に女子の推移が顕著であるという指摘があります。加えて、性交で感染する病気の知識もないということでありまして、知らないことは恐ろしいことであります。自分自身を大事にできない子は、もちろん他の人のことも大事にできないことに通じるわけでございます。


 さらに、もう一つデータがあります。時間の関係で長々とは申し上げられませんが、本区と全国の十五歳から十九歳の年次別人工妊娠中絶の実施率、これを見ますと、本区は全国の二倍の数値を表しております。区内の産婦人科病院からの十代人工妊娠中絶届出数は、平成十年から百人を超え、百十三人、十四年度は百六人と、ずっと百人を上回り、非常に憂慮される実態がございます。


 日本におけるHIV感染者は、現在、累計報告数六千人、エイズ患者約三千人、先進国、欧米、主要八カ国のエイズ患者数が下降線を辿る中で、日本のみが唯一増加中であり、それも感染者は若年層が中心であるということです。高三の性交相手が複数という実態の中で、若年者が自分の健康を守る意識も低いということであります。正しい知識もないまま、商業化した情報の氾濫の中で、若年層のクラミジアやHIV感染等の性感染症の増加だけでなく、人工妊娠中絶の増加があり、大きな社会問題であります。


 ちなみに、十五年度、日本全国で報告された新規感染者及び患者は九百五十三名と過去最高。東京都の十五年度の新規感染者及び患者が三百五十九名でございまして、この数は全国の何と約四〇%を占めているのです。しかし、水面下の数は報告されている数の数倍から十倍ともいわれています。日本だけがエイズの新規感染者の数が増え続け、数年以内に第二次エイズ感染爆発があるのではないかと懸念されております。東京都内の感染者の年齢分布を見ますと、今後社会を担っていく年代の二十代、三十代が七割を占めております。そういう現実があるのです。私は、エイズ知ろう館の存在が危ないということに端を発しまして、本日、急遽一般質問として取り上げさせていただきました。


 実は、二〇〇四素案に関連しまして、区長が、エイズ知ろう館はあまり活動が見られないのではないか、また保健所の一等地にありながらいつも暗い、エイズ知ろう館は必要ないのでは、また国レベルに任せることがよいのではとおっしゃったらしいというのを耳にしました。とんでもない、これは大変と、私自身すぐに保健所を訪れました。まさに区長のおっしゃるとおり、エイズ知ろう館は、玄関を入ったところにありながら、明かりもなく暗い。これでは、エイズ知ろう館の活動が見られないと判断されても仕方がないと思いました。入った玄関が暗いということは、保健所全般が沈滞した暗いイメージを与えるのではとも思いました。保健所として使用しないときは、節電のために電気を消しているということでありましたが、その後、所長さんやご担当者に、明かりの問題やさらなる積極的な啓発活動等について、意見交換の場を設けさせていただいた次第であります。


 この後、私は、エイズ知ろう館の存続につきまして、もろもろ区長に陳情に参りました。利用者が少ないように見えますが、十五年度来館者は六千人を超え、個人の一般利用や区内の学校利用、そして現在まで、全国四十七の自治体のうち三十都道府県から、さらに世界二十三カ国から来館、視察があるのです。これは本区が誇る文化施設の一つであります。そして、エイズ知ろう館は、豊島区民の貴重なエイズ教育の拠点でもあります。エイズ予防の関でもあります。しかも、全国に発信し、その重要性は大きいのであります。非常に地味な仕事でございますし、活動は目立ちません。


 私は、昨年十一月に、だんじりで有名な岸和田市を視察してまいりました。平成六年に当時の文部省から三年間のエイズ啓発事業の地域指定を受け、その後も継続して活発な啓発活動を小中高等学校、そして地域ぐるみで取り組み、十年目を迎えているという実績のある自治体でございます。偶然に、視察の日に小中学生の街頭啓発活動があるということで参加させていただきました。街を行く人に、また大きなスーパーの中で、エイズについて自分たちが調べたことをパネルや紙芝居でわかりやすく発表したり、募金活動等も展開していました。もちろん校長先生、引率の担任の先生、地域の方々、皆さん一緒にやっておりました。並行してレッドリボンの配布活動も行われていました。レッドリボンというのは、ご存じですよね、これなのです。ここにしていますね。見えない。今度差し上げます。それで、このレッドリボンは、エイズに対する理解の象徴であります。本日、我が会派の面々は、ここにレッドリボンを付けて出席させていただいています。力強い限りであります。毎年十二月一日は、世界共通のエイズ予防デーとして設定し、世界のあらゆる国でエイズ予防活動が行われていると聞いております。地域の方たちもこれに加わり、参加協力しておりましたけれども、地域連携しているので啓発しやすいと、教育委員会の指導主事の先生の言葉が私の耳に残っております。


 ここに、東京都の教育委員会エイズ理解、予防に関する小学校高学年用パンフレット、また性教育の指導計画例がございます。エイズ・性教育の指導といいますと、いまだに寝た子を起こす的な反対がみられるのではと懸念しておりますが、例えば小学校低学年のエイズ指導内容は、命を大切にを基盤に、正しくエイズを知ろう、それから健康生活を心掛けよう、怪我の手当というような内容が示されています。中高と進むに従いまして内容を深めようというものであります。発達段階に応じて指導するということでありまして、正しく知るということは、これから成長する上でとても大切なことなのです。


 長々とエイズ対策事業、エイズ教育、関連としての性教育、そしてエイズ知ろう館のこと、日本及び本区における十代の性、若者の性の実態、日本あるいは東京都、そして豊島区のエイズ感染者、患者の実態、また私が視察させていただいたエイズ先進自治体の活動など、くどいくらい申し上げました。子供たちのよりよい成長、そしてよりよい人生の構築には、エイズ等に対する正しい知識とよりよい行動選択の芽を育てねばなりません。ドラッグにしてもしかり、喫煙にしてもしかりであります。知らないということが一番怖い。そういうことでございます。


 さて、ここで区長にお尋ねいたします。以上申し上げましたことにつきまして、エイズ予防、エイズ知ろう館についての区長のお考えをお聞かせください。二つ目として、昨年十月、厚生労働省のエイズ動向委員会において、エイズウィルス感染者の新規報告件数が過去で最も多いことを指摘し、自治体は利用者の利便性に配慮した検査・相談事業を一層進める必要があるとのコメントをしており、即日検査の導入を呼びかけております。積極的な予防対策が急がれているこの時期でございます。豊島区の若年者の性行動を踏まえ、今、何を成すべきか、保健所におけるエイズ対策、エイズ知ろう館の運営、取組み等についてご答弁ください。三つ目としまして、エイズ対策に関連して、小中学校における性教育、エイズ指導についてどのようにお考えでしょうか。教育長にお伺いいたします。


 続きまして、子ども施策について質問いたします。


 日本の総人口は、平成元年には一億二千三百三十万人でしたけれども、平成十六年には一億二千七百七十万人となりまして、十五年間で四百四十万人増えております。その中で、ゼロ歳から十四歳までの年少人口は、平成元年には二千三百二十万人から平成十六年には千七百七十万人と、五百五十万人減っております。先程、堀議員から一般質問いろいろ貴重なお話を伺いました。その中でもこれが出ておりましたね。総人口に占める年少人口の割合であります年少人口比率を見ましたら、平成元年は一九%でしたけれども、平成十六年には一四%となっています。平成十六年の年少人口比率を比較しますと、今申し上げましたように、国は一四%、東京都は一二%、豊島区は九%となっています。人口が増えて年少人口が減っていることは、高齢者が増えていることを意味します。私も高齢者でございますが。少子高齢化に拍車がかかっていることになります。また、ご存じのように、一人の女性が生涯に産む子供の数の平均、合計特殊出生率の低下も話題になっています。平成二年には「一・五七ショック」という言葉を生み出しましたが、平成十五年には、さらに過去最低を更新し、「一・二九ショック」と話題になっております。豊島区において、この合計特殊出生率は、全国のそれよりも遙かに低い状態にありまして、平成三年には〇・九七、堀宏道議員もおっしゃっていました。平成九年には〇・八八になり、さらに平成十五年には〇・六七となっています。このまま少子化が進みますと、社会保障制度を初めとする既存の社会システムが成り立たなくなるという危機的な状況であります。


 少子化は、子供の健全育成にも様々な影響を与えています。幼児期から小学生の子供たちの発達には友達と戸外で群れて遊ぶことが大事な時期ですけれども、友達と遊びたいと思っても、子供の絶対数が少ない上に、塾とかお稽古に行ってしまっている子供も多くて、地域に子供がいないという状況であります。また、昨今の子供にまつわる痛ましい事件に見られますように、戸外での遊びに命の危険を伴う場合も少なくありません。このような状況の下にあって、子供は家庭で過ごすことが多くなりがちであります。以上のように、少子化は子供たちの自主的な集団遊びを減少させ、「若者の自立とたくましい子どもの育ち」を阻む要因となっております。さらに、子供をめぐる状況は、児童虐待の急増、少年犯罪の増加・凶悪化など、ますます事態が深刻化しています。


 少子化の進行に対して、国では関係省庁を挙げた総合的な子育て支援対策に取り組んでおりますけれども、依然として少子化は進行し、現状のままでは今後も一層進行するものと予測されているようです。厚生労働省は、このような少子化の流れを変えるために、これまでの保育施策など仕事と家庭の両立支援に加え、男性を含めた働き方の見直しや地域における子育て支援にも重点を置いた少子化対策プラスワンを平成十四年の九月に取りまとめております。平成十五年七月には、少子化対策プラスワンを推進するため、次世代育成支援対策推進法が成立し、合わせて児童福祉法も改正されました。この法律では、地方公共団体及び一定の企業に、次世代育成支援のために平成十七年度を初年度とする行動計画の策定が義務付けられていると聞いております。


 そこで、それを踏まえて、子ども施策に関しまして区長に質問いたします。一点目は、豊島区の次世代育成支援のための行動計画の特徴をお聞かせください。全自治体が行動計画を立てているわけですから、豊島区独自の施策があったら、ぜひお伺いしたいのです。二点目は、豊島区の少子化対策についてお聞かせください。少子化の原因は、晩婚化、未婚率の上昇等、様々なことが考えられ、区レベルで対策を練るのは困難な面もあると思いますが、豊島区を担う次世代育成のための取組みを伺いたいと思います。三点目は、平成十七年度の子ども関係予算についてです。行財政改革の下、区民の皆様方の反対等もありましたけれども、区立保育園の民営化、保育料の値上げ、学童クラブ職員の非常勤化等が行われております。次世代育成支援に逆行しているように思えますが、厳しい財政状況の中、仕方のない一面であることも理解いたしております。しかしながら、お金をかけなくても、次世代育成のための豊島区独自の少子化対策、子供の健全育成に努めることは、行政としての重要な役割だと私は考えております。先日の予算内示会で、区長さんから、区財政が好転するにはなお極めて厳しい財政環境にある中において、十七年度は、福祉と教育を基本に、文化政策と都市再生並びに健康政策に重点的に対応いたしましたとご説明がありました。子ども施策はすべてに関係しているのかもしれませんが、私は、どこかしら不透明さを感じます。力を入れている施策がありましたら教えてください。


 次に、全児童クラブについてお聞きします。


 平成十四年二月二十九日、三年前の一般質問で、私は、品川区の放課後対策事業のすまいるスクール第二延山のことを話題にし、豊島区の放課後対策について質問したことを思い出します。品川区は、完全週五日制に向けての放課後対策事業として、教育委員会で取り組んでおりました。豊島区でも、モデルではありますが、平成十七年度より六小学校区で、全員の小学生を対象にした放課後対策事業が始まります。計画が出されてから二年以上経っているのです。学童クラブの親御さんからの反対もあり、実施できるか心配しておりましたけれども、昨年来、区長部局と教育委員会の調整も精力的に行われまして、学校施設を活用した、子供たちに視点を置いた事業が実施されるとのことで、私は非常に嬉しく思っております。品川区は、学童クラブをなくした放課後対策事業で、おやつもないと聞きました。本区の場合は、今、学童クラブのおやつが問題になっていますが、四月からのスタートに向けまして、早い解決を望みたいと思っております。


 それでは質問いたします。まず、学校の施設改修についてです。教室が子供の居場所になるわけですので、ある程度の施設改修は必要だと思います。四月の開設まで一カ月余りです。備品等も含めまして、校区ごとの準備状況はどのようになっていますか、お伺いいたします。


 次に、地域との連携や協働についてどのようになるのかお聞かせください。全児童クラブは、地域区民ひろばの中に位置付けられていますように、地域での子育て支援の一環として考えていくべきものだと思います。地域の人的資源の活用等についての取組みがされているようでしたらお聞かせください。さらに、学校は広いので、安全対策は大丈夫なのでしょうか。先程もちょっとお話が出ておりましたが、このところ学校が襲われ、犠牲者も出ております。学校不審者についてのチェック等も厳しくされているようでございますが、学校開放との関係も含めて、安全対策についてお聞かせください。


 福祉と教育の連携は、行政の中で最も困難だといわれております。この前、新教育長さんもそういうことをおっしゃっておりました。多くの課題があった全児童クラブですが、区長さんの強いリーダーシップの下、一つ一つの課題が解決したと聞いております。学校・家庭・地域・行政がそれぞれの役割の中で、子供のことを本当に真剣に考え、虐待や非行のない豊島区、また安心して暮らせる豊島区の実現を切に望み、かつ期待しまして、私の一般質問を終わります。


 ご清聴ありがとうございました。どうも、みっともなくて申し訳ございません。いろいろお許しくださいませ。ありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいま風邪を引かれて体調の悪い中での福原保子議員のまさに熱弁、議員魂というのでしょうか、根性に頭が下がります。特に議員のライフワークであります性教育、エイズ対策について、過去の歴史と数字を交えた分析、感染の恐ろしさについて、どう予防していかなければならないかというご高説をしっかりと拝聴いたしました。それでは、お答えに入らせていただきます。


 エイズ知ろう館は、平成六年に日本で初めてエイズの専門館として池袋保健所に設置されたわけであります。今年度で十周年を迎え、講演会など様々な記念事業を行ったところでございます。これまでに区民を初めとして国内外から約六万人の方が訪れるなど、エイズ予防のための普及啓発活動の拠点となってきました。また、海外からの視察では、言葉がわからなくても、エイズ知ろう館を見ることで、日本のエイズ対策の一端を知ることができると好評で、区の誇る文化施設の一つであるともいえます。


 議員のご指摘のように、若年者の間にエイズなどの性感染症や十代の望まない妊娠とそれに伴う妊娠中絶が増加しております。非常に憂慮すべき状況であります。若年者がエイズに感染した場合、莫大な治療費の支払いといった経済的損失や社会的損失など、その影響は計り知れないものがあります。エイズは一人一人の正しい知識と行動で予防できる病気であります。このようなことから、エイズ知ろう館を拠点とした若年者への普及啓発活動は非常に効果があると考えております。本来ならば、国が設置し運営すべき施設と考えておりますが、エイズの感染者の約四割は東京都で報告されておりますことから、東京の繁華街の中心にある池袋保健所の使命として、今日まで維持してきたものであります。


 しかし、行財政改革プラン二〇〇四により、本年四月から巣鴨地区の休日診療所が縮小されることに伴いまして、池袋保健所で実施している休日診療所の利用増加が予想されるわけであります。このため、池袋保健所内に休日調剤薬局を設置する必要が生じてまいりました。その設置場所でございますが、現在のエイズ知ろう館のスペースを縮小し確保せざるを得ないと考えております。スペースの縮小はいたしますけれど、休日調剤薬局の開設に伴いまして、薬剤師会、医師会の協力をいただきまして、この休日調剤薬局に健康相談の拠点としての機能を合わせ持たせるように検討しております。また、縮小されたエイズ知ろう館は、夜間や休日にもご利用いただけるように、さらにはもっと活動の輪が大きくなる方策はないか、薬剤師会とも調整中でございます。決して、事業の廃止・縮小は考えておりません。


 現在、若年者への普及啓発活動の取組みの一つとして、教育委員会と連携し、教育現場での健康教育の充実と中学生の生活と性の意識についてのアンケート調査を行い、まとめているところでもございます。今後もさらに連携を強化いたしまして、正しい性の知識の普及啓発により、感染拡大の防止と若年者の健全な育成を支援していきたいと考えております。


 次に、相談・支援体制でございますが、さらなる充実が必要と考えております。豊島区では、エイズの抗体検査と相談の受診者が増加しております。そのため、今後は、職員体制を見直して、検査・相談体制の充実を図る予定であります。即日検査につきましては、都や他区の動向を見て検討してまいりたいと思っております。


 なお、その他の質問につきましては子ども家庭部長から、教育委員会の所管に属する事項につきましては教育長から答弁申し上げます。早く風邪を治していただきまして、元気に活躍することをお祈りいたします。


      〔郡司信興子ども家庭部長登壇〕


○子ども家庭部長(郡司信興) 次に、子ども施策についてのご質問にお答えいたします。


 初めに、次世代育成のための行動計画の特徴及び豊島区独自の施策についてのご質問にお答えいたします。


 次世代を担う豊島区の子供たちが、家庭や地域の中で、遊び・体験・交流等を通し、心身ともに健やかに育っていくように、子供の視点に立った計画となっております。この計画の本区の特徴でございますが、昨年十二月、内閣府に認定されました「文化芸術創造都市の形成」に関する地域再生計画の考え方を取り込み、子供の頃から生の芸術に触れる機会を多く持つために、豊島区内の大学等の協力を得ながら、生活の中に芸術が根付く基盤づくりを行う文化施策が挙げられます。また、地域の特性を踏まえた、地域区民ひろばの中での子育ち・子育て支援と取組みが挙げられます。小学校区ごとのコミュニティの中で、世代間の交流を図り、乳幼児から中高生までが「地域の子ども」として育つ環境づくりを行うものでございます。


 次に、少子化対策についてのご質問にお答えいたします。


 ご案内のとおり、豊島区の少子化は深刻な状況にございます。これまでも、保育園や学童保育の事業拡大を図ったり、子ども家庭支援センターを設置したりして、子ども家庭施策の充実に努めてまいりました。しかし、このような取組みにもかかわらず、依然として少子化は進行しております。少子化の流れを変えるためには、新たな施策が求められています。本区の施策としましては、子どもプランに住宅・公園等も含めた百九十四事業が載っており、その中の九事業が重点推進施策となっています。少子化時代に育った子供が親になっている社会の中で、子育ての喜びを感じられる施策を展開していく必要がございます。具体的には、父親の育児参加の促進や、すべての子供とその家庭に対して総合的な子育ち・子育て支援のさらなる支援を行うために、子ども家庭支援センター事業の充実が挙げられます。


 次に、子ども施策として平成十七年度予算で重点を置いているものについてのご質問にお答えいたします。


 「明日を担う元気な次世代を育てる 子ども・子育て」関係の重点施策として、九事業が挙げられております。全児童クラブ開設準備等の子どもプランの推進関係が五事業、雑司が谷保育園の改築等の区立保育所の民営化・委託化関係が四事業となっております。厳しい財政状況の中、子ども施策につきましても、抜本的な見直しを行っております。関係部局との連携の下、保育・教育施設のより有効な活用や福祉に関わるサービス料の受益者負担の観点から、応益負担の考え方を加味させていただいております。また、子育てに関する家庭・地域・行政の役割の中で、区民の皆様と協働で進めていくことの重要性を再認識いたしております。全児童クラブ、子育てひろば、プレーパーク等の事業につきましては、区民の皆様の参加・参画の下で事業の推進を図ることで、経費は削減いたしますが、より充実した事業の展開を図りたいと考えております。


 次に、全児童クラブについてのご質問にお答えいたします。


 初めに、学校施設の改修状況と開設への準備状況についてのご質問にお答えいたします。


 六小学校区のうち、今年度より実施いたしております南池袋小学校、隣接型の西巣鴨小学校におきましては、施設改修はございません。四月に校舎内型で実施いたします巣鴨小学校は、三月二十日過ぎにコアスペースの二階教材室、セカンドスペースの三階多目的室の改修工事と備品の搬入が完了する予定です。七月に校舎内型で実施します朝日小学校は、三月下旬に教室を移動し、コアスペースの一階備蓄倉庫、セカンドスペースの一階倉庫と更衣室の改修工事、備品の搬入を六月下旬に完了する予定です。高松小学校は、四月から十一月までは隣接型として高松児童館を活用して実施し、小学校の耐震工事に合わせて別館のむかし館の改修工事を十一月下旬に完了し、十二月より校舎内型で展開することになっています。七月に校舎内型で実施しますさくら小学校は、コアスペースの一階物品庫、セカンドスペースの一階教材室の改修工事と備品の搬入を六月中旬に完了する予定でございます。


 次に、全児童クラブにおける地域の人的支援の活用と安全対策についてのご質問にお答えいたします。


 地域区民ひろばの運営協議会の下に子ども部会を設け、地域・学校・家庭・関係機関との連携の中で、地域の様々な力を結集し、地域の子育て力・教育力の向上を図り、地域で子供を見守る拠点を築きたいと考えております。全児童クラブのモデル事業が四月から実施されることもあり、運営協議会に先行して子ども部会の準備会や正式な会が立ち上がった校区もございます。既に立ち上がった校区では、下校時間帯の地域の見守りやスキップ事業にボランティアを派遣するための地域人材マップの作成等の取組みが行われております。部会長は地域の方にお願いし、構成メンバーは、町会長、青少年育成委員、PTA、民生・児童委員、学童クラブ保護者、学校関係者等となっております。安全対策につきましては子供が活動している場には、必ず職員を配置いたしますとともに、すべての区立小中学校と六つの全児童クラブモデル実施の子どもスキップに防犯カメラを設置いたします。地域の皆様の協力も得ながら、子供たちの安全確保には万全を期したいと考えております。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔日高芳一教育長登壇〕


○教育長(日高芳一) 引き続きまして、教育委員会の所管に属する事項に関するご質問に対しましてお答えいたします。


 小中学校における性教育、エイズ指導についてでございます。


 性教育につきましては、児童・生徒の人格の完成を目指す人間教育の一環であり、人間尊重の精神に基づいて行われるものであると捉えております。エイズに関する指導については、性教育の中に位置付けて考えております。例えば、小学校高学年の保健「病気の予防」に関する学習を通して、また中学校では、保健体育科において、エイズ及び性感染症の予防について学習をしております。その実施に当たっては、学習指導要領に則し基本的な知識を正しく理解させるとともに、日常生活で直面する性に関する様々な課題に対して、適切な意志決定及び行動選択ができるようにすることが重要であります。その基盤になるのが、議員ご指摘のとおり、正しい知識と自分や相手を大切にする思いやりであると捉えております。


 各学校では指導計画に基づく性教育を実施しておりますが、教育委員会といたしましては、適切な性教育の一層の推進を図るため、各学校において年間指導計画を作成するための資料をつくり、この二月に配付したところであります。また、これまで性教育の研修は養護教諭を中心に実施してまいりましたが、今後、校長を対象とした研修を実施し、適正な性教育に対する関心と理解を一層深めてまいります。これらの取組みを通して、今後も、人間教育の視点に立ち、エイズ及び性教育に関する指導の充実を図ってまいります。


 以上をもちまして、福原保子議員のご質問に対する答弁を終わります。


○二十五番(福原保子) 時間が遅いのに申し訳ございません。再質問なんていうのはやったことありませんし、やらない方がいいかなという気分もあるのですけれども、今日はぜひ再質問したい。老婆心でございます。


 区長は、スペースの縮小ということをおっしゃっていました。縮小というのは非常に消極的なのですよね。しかし事業は縮小しませんとおっしゃっておりましたけれども、やはり何かお伺いしていると、エイズ予防対策について、非常に消極的な感じがするのですけれども、区長、どうでしょうか。これにつきまして、これは本当に老婆心ながら再確認で恐縮なのですけれども、エイズ知ろう館につきまして、区長さんは存在意義をお認めになっていらっしゃいますか。確認でございます。その一つだけでございます。


○区長(高野之夫) 先程もご質問にお答えいたしましたけれども、消極的だということではありません。エイズ知ろう館、エイズは予防しなければいけない、ちゃんと認めて、ご高説のとおり前向きに進めていきますので、決して事業の停滞とか縮小はございません。そういう認識は私もしっかり持っています。


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○副議長(泉谷つよし) 最後に、四番議員より「誰もが安心して このまちで 暮らし続けるために」の発言がございます。


      〔水谷 泉議員登壇〕(拍手)


○四番(水谷 泉) 水谷泉です。何分小会派ですので、質問の時間が大変限られております。大きな会派の方々のたっぷりした質問をとてもうらやましく拝聴させていただきました。


 質問に入ります。「誰もが安心して このまちで 暮らし続けるために」として、一つ、小学校の総合的な学習の時間について、一つ、豊島区における地球温暖化対策について、一つ、その他について質問をさせていただきます。


 まず、総合的な学習の時間の現状についてお尋ねします。


 公立学校で、二〇〇二年度から「ゆとりの学習」というコンセプトの下、完全学校週五日制が始まりました。その目玉として導入された総合的な学習の時間ですが、これまでの二年間、豊島区の学校、特に小学校ではどのような取組みが行われ、区としてどのように総括をされているのかをお聞きしたいと思います。各学校の総合学習のカリキュラムは、区全体としての方針に基づいているのか、個別の学校の校長先生または総合学習の担当教員が独自に考えるのかなど、具体的に教えてください。


 先日、椎名町小学校で行われた発表会に行ってきました。これは、文部科学省の豊かな体験活動推進事業の地域間交流推進校として、豊島区と友好都市協定を締結している山形県遊佐町と交流しながら、お互いに学び合ってきた成果の発表でした。椎名町小学校の五年生が三泊四日の農業体験をする中で、鳥海山を初めとする遊佐の自然に大感激する様子に、地元の小学生たちが、自分たちが普段何気なく過ごしていた環境の素晴らしさを再確認したことを遊佐町の教育長さんが話されていました。どちらか一方だけが勉強するのではなく、相互の関わり合いを通じて学び合うことの大切さを感じます。


 しかし、この二カ年にわたる研究授業は、国からの補助金に支えられてのものですが、お金をかけなくてもできることはたくさんあると思います。椎名町小学校は、以前から学校園での野菜などの栽培などを通して、地域との関わりが強い学校と聞いております。このような下地があって、今回の遊佐町の方たちとの交流授業もスムーズに進んだのだと思いますし、地域の中で子供が育つようなカリキュラムが「生きる力をつける」という総合学習の理想だと思います。地域とのつながりを基につくられたカリキュラムを実施している学校はどのくらいあり、また内容はどんなものですか、具体的に教えてください。


 最近では、食育の重要性が注目されています。食糧自給率が三〇%に満たない日本は、世界一食糧を運ぶのにお金がかかっている国です。自分たちがいつも食べているものがどこから来ているのか、それを運ぶのにどのくらい経費がかかるのかなどを子供のうちから学ぶことは大事だと思いますが、区としてはどうお考えでしょうか。お聞かせください。


 次に、英語の学習についてお聞きします。現在は区内のどのくらいの小学校で英語教育が行われており、それはどういう目的で行われているのでしょうか。また、指導する先生はどのように選ばれているのか教えてください。豊島区ではありませんが、英語が母国語であってもなぜか教師として採用されず、代わりに英語が第二外国語のイタリア人が採用されたことに大変憤慨しているインドの人の話を聞きました。豊島区での指導教師の選定基準について聞かせてください。子供たちの学力の低下が問題視され、学習指導要領の見直しの動きもありそうですが、豊島区の子供たちの学力についてはどのように把握されていますでしょうか。また、来年度以降は、現在よりももっと英語に力を入れる方向なのでしょうか。お考えをお聞かせください。


 次に、豊島区における地球温暖化防止対策についてご質問いたします。


 去る二月十六日に、温暖化対策に向けての国際的な取組みである京都議定書が発効いたしました。温室効果ガスの排出削減が正式な国際条約として削減義務が課せられたわけです。我が国も先進国の一つとして積極的に温暖化対策を進めなければなりませんが、現実問題としてかなりの困難が予想されます。私が所属する東京・生活者ネットワークにおいても、基本政策の一つに「ストップ・地球温暖化 東京を冷やす」ということを掲げております。温暖化などの広域的な環境問題に対しては、生活に密着した自治体においても取り組むべき内容は多いものと考えております。まず初めに、温暖化対策に向けた区の基本的な認識、方向性についてお聞かせください。


 次に、区の計画づくりについてお伺いいたします。先般環境省が発表した調査結果によりますと、地球温暖化対策推進法で規定された地方自治体が定める実行計画については、全国の自治体の三五%しか策定されていないとのことです。私は、昨年十月の決算特別委員会の場で、温暖化対策に向けた計画づくりについて質問いたしました。豊島区においては、この実行計画を既に二〇〇〇年に策定していると伺いましたが、改めてお伺いいたします。この計画の目標とその後の実績はどのようになっているのでしょうか。また、今後取り組もうとされている施策について、具体的にお聞かせください。区では、基本構想の中にみどりのネットワーク化を掲げていますが、現時点での屋上緑化・壁面緑化はどの程度進んでいると認識されており、これらについても具体的な目標値があるのか教えてください。


 次に、温暖化防止とエネルギー対策についてお伺いします。温暖化の原因はエネルギー消費の拡大にあり、この両者は繋がっています。当区においても、昨年、省エネルギービジョンを策定しておりますが、エネルギーの面から見た区全体の特徴と今後重点を置いて進めるべき対策についてお聞かせください。和歌山県では、公立の四十八の学校で、徹底した温室効果ガスの削減を目指し、様々な努力をした結果、年間約二百七十トンの削減、電気代にして約三千万円の削減に成功したそうです。削減に成功した分を金額に換算して、その分を各学校へのボーナスというような仕組みをつくったところ、ますます生徒たちは熱心になり、自分たちだけでなく、周りにも働きかけを始めたとも聞きました。また、別の県では小学生に、家の消費電力を毎日チェックして、どのくらい節約するとどのくらいお金が節約できるかという計算の仕方を教えたところ、どこの家でも電気代が驚くほど少なくなったという例も聞いています。当区での環境教育はどうなっているのでしょうか。温暖化を初めとする環境問題には、次代に生きる子供たちを対象とした普及啓発活動が大変重要です。区での取組みについてお聞かせください。また、先月完成した新豊島清掃事務所では、区民を対象とした環境講座などが開催される予定はありますでしょうか。教えてください。


 最後に、その他として二点お聞きします。


 一つ目は、住民基本台帳の大量閲覧制度は豊島区でも行われているのでしょうか。住民基本台帳法第十一条で定められているこの制度を利用することで、住民基本台帳に記載されている住民の住所・氏名・性別・生年月日の四情報が、申請さえすれば原則として閲覧できるようになっています。これがダイレクトメールや最近では架空請求の情報源になっているといわれているにもかかわらず、あまり知られていないことに大きな問題を感じています。


 今朝のNHKニュースでも、この制度を悪用して不正請求をしていた悪徳業者のことが報じられていました。私が前回の一般質問でお聞きしましたDV被害者の情報の閲覧については、閲覧者の身分確認を徹底しているとのお答えでしたが、そうはいっても、もし当事者が大量閲覧用のリストに載っていたならば、何の意味もありません。個人情報の取扱いに非常にナーバスになっている中で、あまり知られていない大量閲覧の制度について、豊島区としてはどう対応しているのか、明確にお答え願います。


 最後に、今回は予算議会でもありますので、来年度予算と行革プラン二〇〇四についてお伺いします。二月十七日の議員協議会にて初めて出された今後五年間の収支見通しでも、この先の豊島区については憂慮するばかりです。来年度以降もまだまだ新しい行革プランが出てくることを明言されましたが、これだけ区民サービスを削った上での改革でありながら、五年後になお約百六十六億円の財源不足が見込まれるとは、大変に残念に思いました。議員協議会での質問にもありましたように、次々と財源不足の根拠に新しいものが加えられ、何か財源不足を出すために数字がつくられているようにも思えてきます。示された数字にはどのくらいの信憑性があるのであろうかと不信感も出てきます。


 先日オープンした中部国際空港では、初の民間による運営で、設計変更を重ねて、約千二百億円ものコストダウンに成功したと報道されていました。豊島区でも削れるところがもっとあるのではないか、その分を福祉なり保育なりの充実に回せるのではないかと思ってしまいました。お金の使い道を含めて、区政運営の根本のところから、街に暮らす人たちが主体であることを約束する自治体の憲法、自治基本条例の制定が待ち望まれます。


 来年度予算について、区長はどのような思いでおられるのかをお聞かせください。今後の行革プランはどのような視点から進められておられるのかということも合わせてお尋ねします。また、財源不足の意味合いについても、改めてお聞かせください。説明責任を果たし、わかりやすい区政を重視する区長の方針が、区民にとっても現実味のあるものになることを祈りつつ、質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)


      〔高野之夫区長登壇〕


○区長(高野之夫) ただいまの水谷泉議員のご質問に対しまして、順次お答え申し上げます。


 まず、来年度予算と行財政改革プラン二〇〇四についてのご質問のうち、来年度予算についての私の思いについて申し上げます。


 私が区長に就任して以来、危機的な区財政の立直しを最重要課題として、全精力を傾注して取り組んでまいりました。財政の安定的運営なくして区民要望に着実に応えられる区政は不可能だと思っているからであります。しかしながら、この命題は容易にしてならず、さきの財政健全化計画でも区民の皆様の多大なご理解とご協力をいただきました。そして、区議会のご指導の下、全庁一丸となって取り組み、大きな成果を上げつつも、その目的は十分に達成することができませんでした。いかに至難の業であるかを改めて認識したわけであります。平成十七年度予算は、このような財政環境の中で組み上げた予算でございます。その内容は、かつてない厳しい行革であります改革プラン二〇〇四が前提となっておりまして、徹底した内部努力は当然でございますが、それ以上に、改革に対する区民の皆様のご理解・ご協力の下に成り立っているものであると強く認識し、また肝に銘じております。


 次に、今後の改革プランの進め方についてのご質問にお答えいたします。


 財政再建は一日にして成りませんが、引き続き全庁一丸となって取り組み、いわゆる身の丈に合った財政規模を確立し、様々な行政需要に的確に対応できる持続可能な財政構造を何としても構築しなければならないと、決意を新たにしているところでございます。今回のプランでは、平成十七年度から十九年度までの三カ年を集中改革期間として位置付けまして、毎年ローリングすることとしております。したがいまして、十八年度に向け、即座に行財政改革プラン二〇〇五の策定に着手し、区有財産のなお一層の有効活用なども含め、あらゆる方策を検討していかなければならないと思っております。


 次に、財源不足の意味合いについてのご質問にお答えいたします。


 二月十七日の議員協議会でお示しした十八年度以降今後四年間の財源不足百六十六億円でございますが、この収支推計は、現時点での歳入に関する諸条件を勘案した見通しと、歳出については行財政改革プラン二〇〇四の実施を大前提に、今後四年間で想定される歳出経費すべてを推計した結果の収支バランスでございます。したがいまして、この度の新たに計画しました財政調整基金や減債基金を初めとする各種基金の積立てや容易に縮減することができない人件費あるいは扶助費、公債費などの義務的経費、さらには年々増加の一途にあります特別会計への繰出金なども一定の見込額を算定したわけでございます。このような前提で今後の収支見通しを立てておりますので、財源不足百六十六億円は、今後の経済動向や事業計画などの変更により、今後増減するものでございます。今さら申し上げることでもございませんけれど、行財政改革は終わりのない永遠の課題であるのではないかと思っております。


 なお、その他の質問につきましては関係部長から、教育委員会の所管に属する事項につきましては教育長から答弁申し上げます。


      〔河原勝広清掃環境部長登壇〕


○清掃環境部長(河原勝広) 豊島区における地球温暖化防止対策についてのご質問にお答えいたします。


 初めに、温暖化対策に向けた本区の基本的な認識と方向性についてでございます。温暖化は、地球規模での環境問題であり、人類共通の課題として取り組むことが何よりも重要であると認識しており、区民に身近な本区といたしましては、次世代の環境を守る観点から、温暖化対策を着実に進めていくことが必要であると考えております。また、京都議定書の発効に当たりまして、特別区長会として、明日でございますが、二月二十四日、温暖化対策に向けて緊急アピールを行う予定となっております。


 次に、本区の温暖化防止に向けた具体的な実行計画についてでございますが、豊島区施設を対象に、平成十六年度までに温室効果ガスの五%の削減を目標とした計画を策定しておりましたが、十五年度の時点では二・九%の減となっており、十六年度までの目標達成は難しいものと考えております。こうしたことから、現在、法定計画の見直し時期にもなっておりますので、各施設での削減成果が確実に得られるよう、チェックシステムを強化しました計画改定を今年度末までに行う予定としております。


 次に、エネルギー面から見た豊島区全体の特徴についてでございますが、区内でのエネルギー消費のうち、一般家庭と事務所ビルの割合が全体の約四分の三を占めており、消費内容は電気とガスが中心であります。したがいまして、区内全体で効果的に省エネを進めるためには、一般家庭と事務所ビルでの電気とガスの消費抑制を図ることが重要であると考えております。このため、区の実行計画の改定と合わせまして、省エネビジョンの具体化である区民・事業者・行政の連携した省エネ行動計画づくりを進めておりますが、広報としまでの省エネ連続講座や区のホームページを活用しました事業者向け助成制度の紹介などは、計画を待たず先取りして、既に開始しております。また、区自らのエネルギー消費を抑制するため、新たな区施設の整備につきましても、できる限り省エネ設備等を取り入れていきたいと考えております。


 次に、子供の頃からの環境教育につきましては、ご指摘にもございますように、大変重要でありますので、これまでの子供向けの環境学習講座や親子イベントに加えまして、家庭の電気使用量等を親子で学べる環境家計簿を作成しておりまして、これらを活用し、日常生活を通しての環境教育を進めてまいりたいと考えております。


 次に、新豊島清掃事務所での環境教育についてでございます。この建物は、太陽光発電や屋上緑化等を設けまして、建物そのものが環境啓発の機能を持っております。この施設の特色を最大限に生かしまして、大人から子供まで参加できる施設見学会を含めた環境・リサイクルの啓発講座を来年度から実施したいと考えております。


 いずれにいたしましても、温暖化対策は重要な課題であり、本区といたしましても、取組みをさらに強化してまいりたいと考えております。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔増田良勝土木部長登壇〕


○土木部長(増田良勝) 次に、屋上緑化・壁面緑化の現状認識と目標値についてのご質問にお答えいたします。


 本区では、平成十三年四月から、二十三区で四番目に屋上緑化助成制度をスタートさせ、平成十四年四月の「みどりの条例」制定を機に、屋上緑化を含めた緑化指導を実施するなど、比較的早い時期から取組みをしてまいりました。本年度の緑被率調査では、本区全体の緑被率一二・四%中の〇・二六%が屋上緑化であることがわかりました。屋上緑化への取組みが平成十三年度からと日が浅いこともあり、緑被率に占める割合が少ない現状でございます。また、壁面緑化に関しては、昭和五十八年から、つる植物の配布を通して推進いたしております。壁面緑化につきましては、今後とも推進してまいりますが、屋上緑化の補助的な位置付けという認識をいたしております。


 本区でのこれらの目標値でございますが、平成十三年策定の「みどりと広場の基本計画」では、屋上緑化・壁面緑化個々の数値は定めておらず、緑被率で目標値を定めております。その目標数値でございますが、昭和四十九年の調査以降減少傾向が続いている緑被率に歯止めをかけるため、平成八年度の緑被率一〇・八%を維持することを目標としております。本年度の緑被率調査では、緑被率が一二・四%と、平成三年度の水準まで回復いたしました。このことは、みどりの条例による緑地の確保、屋上緑化助成制度の創設による効果が現れてきたものと考えます。今後は、現在の緑被率一二・四%を下回らないよう努力をし、かつそれを向上していくよう努めてまいります。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔小野温代区民部長登壇〕


○区民部長(小野温代) 次に、住民基本台帳の大量閲覧についてのご質問にお答えいたします。


 住民基本台帳法第十一条には、閲覧の請求理由が不当な目的であることが明らかでない限り、何人でも住民基本台帳の閲覧ができることになっております。そのため、ダイレクトメール等に係る大量閲覧につきましても、現在の法令上では拒否することはできません。しかしながら、DV被害者の情報に関しての閲覧につきましては、昨年五月三十一日に、国におきまして、「住民基本台帳の一部の写しの閲覧及び住民票の写し等の交付に関する省令」並びに「戸籍の附票の写しの交付に関する省令」及び住民基本台帳事務処理要領の一部が改正され、制限することとなりました。本区におきましては、「ドメスティック・バイオレンス及びストーカー行為等の被害者の支援に関する住民基本台帳事務取扱要綱」を制定し、七月一日から制限しております。DV被害者等につきましても、閲覧台帳そのものから情報を抹消しておりますので、情報が漏洩することはございません。ご安心いただきたいと存じます。住民基本台帳の閲覧につきましては、ご指摘のとおり、個人のプライバシーを守る観点から、慎重に取り扱うべきものですので、全国連合戸籍事務協議会を通じまして、公共目的のものに限定するよう、国に要望しております。


 私からの答弁は以上でございます。


      〔日高芳一教育長登壇〕


○教育長(日高芳一) 引き続きまして、教育委員会の所管に属する事項に関するご質問に対しましてお答え申し上げます。


 まず、小学校の総合的な学習の時間についてのご質問にお答え申し上げます。


 総合的な学習の時間におきましては、子供の生きる力を育てるため、各学校が学校や地域の特色を生かした教育活動を行っております。この時間のカリキュラムは、学習指導要領及び豊島区教育委員会の定めた基準に基づき、各学校長が教職員の創意工夫を生かして作成しております。現在、各小学校においては、地域清掃やリサイクル活動などの環境学習、異文化理解や国際人としてのコミュニケーション能力を培う英語活動、豊島区の伝統文化についての体験学習、情報活用能力を身に付ける情報教育など、様々な取組みが行われております。各学校のカリキュラムは、年度初めに教育委員会に提出させ、学習活動の目標と内容を明確にするとともに、各教科の学習との関連を図り、確かな学力を身に付けることができるよう指導・助言をしているところであります。これらの取組みによって、子供たちの調べ・まとめ・発表する力、思考力・判断力・表現力、学び方や、近年とみにその低下が指摘されている学習意欲の向上などにつながっていると認識しております。


 次に、地域とのつながりを基にしたカリキュラムの実施状況についてお答えします。現在、地域の福祉・高齢者施設との交流活動や身近な町の様子や商店街等に関する調査・研究、また藍染めなど地域の伝統文化についての体験的な学習など、地域と連携した取組みは、すべての学校で実施されております。


 次に、食育についてのご質問にお答えいたします。


 食育は、議員ご指摘のとおり、次代を担う子供の健康と安全を守るという国の方針もあり、豊島区としても重要な課題であると認識しております。現在、各学校では、社会科や家庭科において、食糧生産や食生活について学ばせるとともに、総合的な学習の時間との関連を図り、米づくりや栽培活動などを通して、食に関する興味・関心を高め、栄養や健康などに関する正しい知識を身に付ける学習を行っております。また、給食指導を通して、人と関わりながら、おいしい食事をとり、豊かな食生活を味わわせる指導を行っております。


 次に、英語の学習に関するご質問についてお答え申し上げます。


 平成十六年度から、区立小学校六校の五・六年生に対し、年間二十八時間の外国人英語指導助手を派遣する小学校英語教育モデル事業を開始しました。このほか、全小学校に対し、年間合計十四時間の英語指導助手を派遣し、英語活動を実施しております。ここでは、英語の使える日本人を目指し、英語に慣れ親しむ活動や外国人講師との関わりを通して国際理解の基礎を培うとともに、英語によるコミュニケーション能力の育成を図っております。


 次に、英語活動の指導者についてお答えします。小学校におきましては、学級担任と英語指導助手とがチームを組んで指導しております。この英語指導助手の選定基準としましては、英語を母語とする国や地域の出身者のうち、指導内容の打合せが可能な程度の日本語会話力を有することを条件にしております。


 次に、今後の取組みについてですが、平成十七年度から、さきに述べた英語教育モデル事業の成果を踏まえ、対象を区立全小学校の五・六年生に拡充して、小学校における英語教育を積極的に推進してまいりたいと考えております。


 次に、豊島区の子供の学力の把握に関するご質問にお答えします。


 豊島区では、平成十四年度より、小学校四年生と中学校一年生を対象に、基礎的・基本的な内容の定着状況を調査しております。内容は、国語及び算数・数学、合わせて読書と学習スキルに関する質問をしています。また、東京都教育委員会が小学校五年生と中学校二年生を対象に、国語、社会、算数・数学、理科、英語に関する調査を実施しており、この二つの調査結果から各学校の課題を把握し、授業改善を図るようにしております。


 最後に、学校における環境教育について、一部補足いたします。嬉しいニュースであります。区立要小学校におきまして、五年生で環境学習プログラム入門コースを、六年生で初級コースを二年間研究を続けてきました。そのことが認められまして、四十五名中三十三名がこの二月五日に国際認定されております。内容は、ガス、水道、電気、ごみの処理状況等も含め、二カ月間連続して調査・研究をしたものであります。教育委員会としても、今後とも一層充実するように努めてまいりたいと考えます。


 以上をもちまして、水谷泉議員のご質問に対する答弁を終わります。


○副議長(泉谷つよし) 一般質問を終わります。


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○副議長(泉谷つよし) 以上で本日の日程全部を終了いたしました。


 本日はこれをもって散会といたします。


    午後四時五十分散会