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東京都 杉並区

平成23年予算特別委員会−03月10日-10号




平成23年予算特別委員会

 目   次

委員会記録署名委員の指名 ………………………………………………………………… 5
議案審査
 議案第4号〜第15号、議案第25号〜第28号
  各会派の意見開陳
   新しい杉並代表(河野庄次郎委員) ……………………………………………… 6
   杉並区議会公明党代表(中村康弘委員) …………………………………………11
   自由民主党杉並区議団代表(関 昌央委員) ……………………………………17
   日本共産党杉並区議団代表(小倉順子委員) ……………………………………21
   区議会生活者ネットワーク代表(小松久子委員) ………………………………27
   みどりの未来代表(すぐろ奈緒委員) ……………………………………………31
   都政を革新する会(北島邦彦委員) ………………………………………………36
   無所属(堀部やすし委員) …………………………………………………………38
   杉並わくわく会議(松尾ゆり委員) ………………………………………………46
   無所属区民派(けしば誠一委員) …………………………………………………50
   みんなの党杉並(横田政直委員) …………………………………………………58
   創新杉並(松浦芳子委員) …………………………………………………………59



             予算特別委員会記録第10回

 日   時 平成23年3月10日(木) 午前10時 〜 午後2時41分
 場   所 議場
 出席委員  委 員 長  今 井    讓     副委員長  青 木  さちえ
 (46名) 委  員  けしば  誠 一     委  員  堀 部  やすし
       委  員  松 尾  ゆ り     委  員  北 島  邦 彦
       委  員  横 田  政 直     委  員  田 代  さとし
       委  員  松 浦  芳 子     委  員  すぐろ  奈 緒
       委  員  奥 山  たえこ     委  員  市 橋  綾 子
       委  員  小 松  久 子     委  員  中 村  康 弘
       委  員  北    明 範     委  員  脇 坂  たつや
       委  員  増 田  裕 一     委  員  安 斉  あきら
       委  員  大 熊  昌 巳     委  員  原 田  あきら
       委  員  くすやま 美 紀     委  員  吉 田  あ い
       委  員  はなし  俊 郎     委  員  関    昌 央
       委  員  川原口  宏 之     委  員(副議長)
                                渡 辺  富士雄
       委  員  藤 本  なおや     委  員  岩 田  いくま
       委  員  山 田  なおこ     委  員  井 口  かづ子
       委  員  小 野  清 人     委  員  富 本    卓
       委  員  小 倉  順 子     委  員  原 口  昭 人
       委  員  藤 原  淳 一     委  員  鈴 木  信 男
       委  員  大 泉  時 男     委  員  伊 田 としゆき
       委  員  斉 藤  常 男     委  員  島 田  敏 光
       委  員  横 山  え み     委  員  小 川  宗次郎
       委  員  河 津  利恵子     委  員  河 野  庄次郎
       委  員  太 田  哲 二     委  員(議 長)
                                小 泉  やすお
 欠席委員  委  員  大 槻  城 一
 (1名)
 出席説明員 区長      田 中   良   副区長     松 沼 信 夫
       副区長     菊 池   律   教育長     井 出 隆 安
       代表監査委員  四 居   誠   政策法務担当部長牧 島 精 一
       行政管理担当部長大 藤 健一郎   企画課長事務取扱政策経営部参事
                                 徳 嵩 淳 一
       財政課長事務取扱政策経営部参事   区長室長    与 島 正 彦
               関 谷   隆
       総務課長    内 藤 友 行   危機管理室長政策経営部参事
                         (新型インフルエンザ担当)
                                 井 口 順 司
       区民生活部長  佐 藤 博 継   保健福祉部長  遠 藤 雅 晴
       高齢者担当部長医療政策担当部長   子ども家庭担当部長
               長 田   斎           森   仁 司
       健康担当部長杉並保健所長      都市整備部長  上 原 和 義
               深 澤 啓 治
       まちづくり担当部長         土木担当部長  小 町   登
               大 塚 敏 之
       環境清掃部長  原   隆 寿   会計管理室長  山 本 宗 之
       教育委員会委員長大 藏 雄之助   教育委員会事務局次長
                                 吉 田 順 之
       教育改革担当部長渡 辺   均   済美教育センター所長
                                 玉 山 雅 夫
       中央図書館長  和 田 義 広   選挙管理委員会委員長
                                 小 林 義 明
       選挙管理委員会委員長職務代理者   監査委員事務局長武 笠   茂
               塩 原 榮 子
 事務局職員 事務局長    伊 藤 重 夫   事務局次長事務取扱区議
                         会事務局参事
                                 佐 野 宗 昭
       事務局次長代理 高 橋 正 美   議会広報担当係長井 口 隆 央
       調査担当係長  鈴 木 眞理子   議会法務担当係長杉 原 正 朗
       議事係長    依 田 三 男   担当書記    小 坂 英 樹
       担当書記    田 嶋 賢 一   担当書記    島 本 有里子
       担当書記    森 田 龍 一   担当書記    小 野 謙 二
       担当書記    松 本 智 之



会議に付した事件
 付託事項審査
  議案審査
   各会派の意見開陳
   議案第4号 杉並区職員定数条例の一部を改正する条例………………原案可決
   議案第5号 杉並区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例…原案可決
   議案第6号 杉並区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第7号 杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第8号 外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第9号 杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例…………原案可決
   議案第10号 杉並区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例…原案可決
   議案第11号 杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第12号 杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例………原案可決
   議案第13号 杉並区立保健医療センター条例の一部を改正する条例…原案可決
   議案第14号 杉並区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第15号 杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
    ………………………………………………………………………………原案可決
   議案第25号 平成23年度杉並区一般会計予算……………………………原案可決
   議案第26号 平成23年度杉並区国民健康保険事業会計予算……………原案可決
   議案第27号 平成23年度杉並区介護保険事業会計予算…………………原案可決
   議案第28号 平成23年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算…………原案可決



                         (午前10時    開会)
○今井讓 委員長  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。

 《委員会記録署名委員の指名》
○今井讓 委員長  初めに、本日の委員会記録署名委員をご指名いたします。田代さとし委員にお願いをいたします。
 なお、小林義明選挙管理委員会委員長が午前中欠席のため、塩原榮子委員長職務代理者が当委員会に出席する旨の連絡を受けておりますので、ご報告申し上げます。

 《議案審査》
  議案第4号 杉並区職員定数条例の一部を改正する条例
  議案第5号 杉並区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  議案第6号 杉並区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例
  議案第7号 杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例
  議案第8号 外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例
  議案第9号 杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例
  議案第10号 杉並区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例
  議案第11号 杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例
  議案第12号 杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例
  議案第13号 杉並区立保健医療センター条例の一部を改正する条例
  議案第14号 杉並区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  議案第15号 杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
  議案第25号 平成23年度杉並区一般会計予算
  議案第26号 平成23年度杉並区国民健康保険事業会計予算
  議案第27号 平成23年度杉並区介護保険事業会計予算
  議案第28号 平成23年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算
    各会派の意見開陳
○今井讓 委員長  本日は、議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算ほか15議案に対する各会派の意見を聴取いたします。
 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。
 新しい杉並代表、河野庄次郎委員。
◆新しい杉並代表(河野庄次郎委員) 私は、新しい杉並の会派を代表して、予算特別委員会に付託されました平成23年度杉並区一般会計予算案、各特別会計予算案並びに関連諸議案について、意見、要望を付して開陳をさせていただきます。
 まず初めに、ニュージーランド南部地震で、邦人の行方不明者を含め、亡くなられた方々へ衷心よりお悔やみを申し上げますと同時に、けがをされた皆様のご快癒を心からお祈りを申し上げます。
 また、国内における霧島連山新燃岳火山爆発による被災者の皆様へ、心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
 さて、世界とのつながりを示す言葉に、「バタフライ効果」という言葉があります。この意味するところは、1匹のチョウの羽ばたきでさえ、遠く離れた国の気象に影響を与えるということです。
 今、世界は、北アフリカのチュニジアから始まったネット革命、民衆革命と呼ばれる動乱が、エジプト、リビアを経て北アフリカ、中東諸国などへ伝播しようとしております。その多くは民主化が遅れた長期独裁国家であり、「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対的に腐敗する」という政治的格言どおりの道を歩んでおります。国際化、情報化が進んでいる今日、日本政府はもちろんのこと、その影響がどう広がるのかを、日本の一自治体である本区杉並区も注視していかなければならないと考えるところでございます。
 翻って、我が杉並区においては、手がたい行政運営を手がけたかつての行政出身の区長から、この12年間、政治家出身の山田、田中区長へと引き継がれ、それぞれの政治信条に基づいて行政経営がなされ、また、これからもなされていくものと確信をいたしております。
 そこで、両区長が就任後初の議会において示した区政運営に対する基本姿勢、考え方を比較し、責任ある議会会派として、本議会での各予算案に対し、意見を表明いたしたいと思います。
 山田前区長は、就任後初の平成11年6月議会で、区政運営の基本姿勢に関して4項目を挙げております。すなわち、1、区政に経営感覚を取り入れ、区政の改革を進める。2、区民とともに21世紀の杉並のグランドデザインを描き、新しい基本構想21世紀ビジョンを策定する。3、50万人区民が希望を持ち、心豊かに暮らす地域づくりを行う。4、区民に情報を公開し、区民との対話と参加を大切にした風通しのよい区政運営を行う。
 一方、田中現区長は、1、新たな基本構想と総合計画を策定する。2、新しい公共の発想により区政経営を刷新し、区民との協働を推進する。3、これまでの区政を検証するため、杉並版の事業仕分けを段階的に実施し、事業の検証、見直しを進める。4、区民が健康で安心して心豊かに暮らすことができる質の高い住宅都市をつくる施策を展開する。
 両者の主張を比較したとき、順序は違いますが、基本姿勢はほぼ同じと言っても過言ではないと思っております。ただ、大きな違いは、具体的に施策を展開するに当たって、前区長は、職員1,000人削減とか、区債残高ゼロへの取り組みとか、減税自治体構想の条例化など、まさにトップダウンで行ってきた手法と、田中区長のいわゆるボトムアップ的手法の違いがあり、結果として、杉並区民にとってよかったのか悪かったのか、また、よいのか悪いのかは、今後の杉並の歴史が総合的に判断することであり、その時々に下した議会としての判断を我々は了としているところであります。
 したがって、多選自粛条例も、独任制の区長それぞれの判断を尊重することは、議会人として何らおかしいことではないと考えます。なぜなら、両者とも正論であるからであります。
 そこで、我が会派は、議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算、各特別会計予算並びに関連する12議案審議に際し、真剣に取り組みました。その結果、各議案に賛成するものであります。
 以下、その理由を大きく3項目に分け、意見、要望を付して述べさせていただきます。
 賛成理由の第1は、前区長の突然の辞任で昨年7月に田中現区長が当選され、その後約8カ月の期間に起きた諸課題に迅速に対応しつつ、平成23年度本格予算を、時代の変化を十分認識し、地方自治体本来の役割を検証しつつ、地に足がついた区政を推進する姿勢を強く示していることであります。
 先ほど申し述べたとおり、本区においては、山田前区長が就任するまで、助役を務めていました菊地喜一郎、松田良吉、本橋保正区政が、官選を含め9期37年間続きました。右肩上がりの経済状況の中で、自然の流れであったとは思いますが、21世紀を目前にしての世界のグローバル化による社会経済状況の悪化が、一地方自治体である本区に対しても変化を求めていました。
 そのような中で前区長が平成11年4月就任し、行革なくしてあすの区政はないとの強い決意と信念のもと、区政に経営感覚を取り入れ、さらに、基本構想の21世紀ビジョンの策定準備を開始し、区民の元気で心豊かな社会構築へ向けてスタートしました。それ以降辞任するまで、時代を先取りした先進的な取り組みで、財政の安定と福祉、教育を中心とする施策の充実に努め、一地方自治体としての価値を大きく高めたことと思うのであります。
 そしてその間、議会人として、我々は単にすべての議案に対して賛成したわけではなく、何回かに及ぶ行政とのやりとりはもちろん、責任会派同士の若手議員を中心にした勉強会を通じて、議案修正や付帯決議の提出など、議会人としての責任を全うしてきたと自負しているところであります。
 このような経過を引き継いで誕生した田中区政は、当該年度、10年後の杉並区のあるべき姿を見据えて、新たな基本構想、総合計画に積極的に取り組み、54万区民の夢を描こうと審議会を立ち上げました。また、区財政の厳しい状況を勘案し、基金と起債の活用でバランスのとれた財政運営へ方針を定め、同時に福祉・医療、教育、まちづくりに予算を重点的に配分し、施策を展開していく姿勢を示していることを評価するものであります。
 そのため、財政の厳しい中で、区民の求める行政サービスが量的、質的に高いものに変化している現状を踏まえ、区民、団体、企業との協働を推進して、民間活力を積極的に活用した新しい公共に基づく協働計画推進に対し、強い決意で臨む姿勢を評価するものであります。
 首長、区長がかわれば、その施策に変化が生じるのは当然であります。減税基金積み立てについては凍結されていますが、ご承知のとおり、この条例は、杉並区減税自治体構想研究会での可能性の結論を受けて、議会においても、有志議員の毎日、夜を徹しての議論と、議会の会派が客観的な立場で大々的に実施した区民アンケートの結果を尊重して、昨年3月議会最終日において修正し、付帯決議をつけて、賛成30票、反対15票で可決した条例であります。したがって、当該年度予算で、基本方針に基づいて、2款総務費、5項減税基金費でその利子が計上され、議決項目として取り扱われていることは、田中区政の良識ある判断と理解するものであります。
 財政規律を保つことは行政の最大の責務であります。地方分権を進めなければならない中にあって、名古屋で起きたいわゆる減税の乱を支持した70%以上の市民の声なき声に耳を傾け、単に一時的現象ととらえることなく、杉並区基本構想審議会で十分議論し、今後間違いなく起きる厳しい財政経営にたえ得る施策として、減税基金条例の基本方針を見直す場合でも、その理念を存続すべきものと考えるものであります。
 賛成理由の第2は、将来を見通し、当該年度3つの大きな政策目標を掲げ、果敢にその実現に向けて施策の展開を図っていこうとすることであります。すなわち、福祉と医療、教育、まちづくりの3分野に重点的に予算配分を行ったことであります。
 特に福祉と医療面では緊急プランを策定し、攻めの福祉の展開と、安心おたっしゃ訪問事業を中心とする在宅療養支援対策、安心して妊娠・出産できる環境づくり、がん対策、保養地型特養整備への調査検討、保育待機児解消、児童虐待対策、精神障害者自立支援、病児保育定員の拡充、歯科保健の充実などに努めていることであります。
 また、教育面では、区立小中学校での教育環境の充実、統合校及び小中一貫校の整備、学校司書の充実、発達障害児への支援、30人程度学級の小学校全学年への段階的拡大、新教育ビジョンの策定、そして小中学校及び地域体育館の改築などに努めているところであります。
 まちづくりの面では、荻窪駅周辺まちづくりの調査検討の実施、荻窪南地区の整備、新たなコミュニティバスのあり方の調査検討、自然エネルギーの普及促進、巡回安全パトロールステーションの設置などに努めることであります。
 これらの事業を有効に区民生活へ浸透させることは、行政の大きな役割となるわけですが、しかし、いまだ具体的な施策が固まってないものもあり、また、その施策の実施が後年度に及ぶ事業もあることから、しっかりとした組織横断的な内部体制と、協働する組織や団体との連係プレーづくりをし、しっかりしたものにしていただきたいと願うものであります。
 特に保育待機児問題に関しては、イタチごっこの状態が続くものと思われ、財政負担も過大化することは間違いありません。国や都と制度的課題を含めた協議を重ねつつ、行政と家庭、企業などの役割と責任を十分考慮した施策の展開を願うものであります。
 また、教育面で申し上げれば、国際化、情報化、少子高齢社会の中にあって、基本的には個々人の最小単位である家庭の教育力と、その集合体である地域の教育力を取り戻すことが肝要でありますが、まずは教育現場での教育力を高めていくことが、ひいては家庭、地域社会の教育力を高めることにもつながると期待するものであります。地域の人的、物的支援を発掘し、有効に活用するために、学校評議員制度を初め、地域運営学校や、平成22年度すべての小中学校に設置された学校支援本部をそれぞれの地域に見合ったものにすることが肝心かと考えます。先進都市の実績を参考にしながら、杉並モデルと言われる学校経営がなされることを強く期待するものであります。
 また、巡回安全パトロールステーションの設置による安心・安全24時間365日サービスの充実に際し、協働化で推進しなければならない事業が多くあります。特に夜間・休日における緊急対応、防犯防災対策として、犯罪に強いまちづくり、災害に強いまちづくりは、協働化が進展しなければその効果を十分に発揮することはできません。そのために、行政としてはその環境整備を心がけ、いざというときに住民が活用できる組織体制の確立に十分意を用いていただきたいと願うものであります。
 賛成理由の第3は、住宅都市としての魅力を高め、質の高い住宅都市杉並に向けてスタートする事業に意を用いていることであります。
 先ほど賛成理由第2のまちづくりで述べた具体的な施策と同時進行で、国と都との新たな連携による合同会議、まちづくり連絡会議を設けて、区内にある国有財産や公有財産の有効活用を図り、行政サービスの向上と地域の実情に即した効果的なまちづくりを推進することは、多くの区民が期待することであると思います。特にこの会議においては、公共施設の効率的運用、住民の利便性の向上、まちの活性化という3つの視点から、その可能性などを協議、検討するとしていることを大いに評価するものであります。
 また、全国的に人口減少が進む日本において、大都市への人口集中によって地域間格差が広がるとも言われております。その点、大都市の中心にある杉並区は、多少の人口減少があるにしても、人口密度は高い状態が続くものと思われ、質の高い住宅都市として、ソフト、ハード面で行政の施策が期待されるものと思います。
 かつて昭和50年代に、区内国有3跡地、すなわち和田の蚕糸試験場、馬橋の気象研究所、井草の機械技術研究所が杉並区に払い下げられ、当時の杉並の行政、区議会、地域住民の協力で、現在、区民の財産として有効に使われております。これらの実績を十分踏まえ、今後、区内にある国有・公有財産が、人口の変化に柔軟に対応しつつ、住民福祉向上に役立つよう、積極的な取り組みを特に願うものであります。
 以上、3項目に要約して賛成理由を述べてまいりました。このほかにも、委員会審議において我が会派から出された意見、要望、提言については、今後の区政経営に当たって十分検討、反映していただくことを強く要望いたしておきます。
 冒頭申し上げましたとおり、常に世の中は変化しております。混乱する国内政治の中にあって、国際化、情報化が進むグローバル時代のこれからを予想することは大変難しいことですが、国家間の政治、経済、文化、科学技術の相互依存はさらに深まり、当然、個人の生活環境にも大きな変化を生じることも間違いありません。また、国内において予想される少子高齢社会と人口減少社会に対し、杉並区という一地方自治体の行政と議会が、住民の自立、自助を前提としつつ、田中区政が地方自治体の最大の使命として目指す区民福祉の向上にどう対応していくのか、その真価が問われるときかと感じます。
 さて、以前述べたことですが、茶道の席で出される茶菓の中で、和三盆を原料とした干菓子があります。和三盆とは、奄美大島原産のサトウキビでつくられる魅惑の食材と言われる砂糖のことです。江戸時代の中期、四国の高松藩は、逼迫した財政を立て直すための手だてを家来の向山周慶に命じました。ある日、周慶が行き倒れていた奄美大島のお遍路さんを助け、手厚く養生をさせ薩摩へ帰しました。その後のある日、そのお遍路さんが、当時の薩摩藩から持ち出し禁止、持ち出せば打ち首となるサトウキビをお礼に持参しました。そして、やせた土地でも生育するこのサトウキビを栽培し、これを原料としてつくった砂糖、和三盆が藩の財政再建に貢献しました。
 サトウキビから製品になるまでの工程は、職人の魂と魂の闘いが展開をされます。蒸す、搾る、あく抜き、煮詰め、冷却、水抜き、乾燥などの工程を何度も繰り返し、でき上がった和三盆を口にしたとき、すっと口の中で溶けて、何とも言えない優雅で気品のある味は、職人芸のきわみだと言われております。
 これからの杉並区政も、和三盆ができ上がるまでの過程のように、何度も何度も魂を入れて施策を練り上げ、それを口にするお客さん、すなわち杉並区民の幸せをもたらす和三盆杉並区政を目指してもらいたいと願うものであります。
 区長が光れば光るほど、その影となり支える立場の行政組織だけでなく、議会、区民の責任も大きく問われる時代になっています。新しい公共という考えによる協働という名のもとに、今後の杉並区政が住民自治育成のための中核として存在し、また、真の二元代表制実現の一里塚として、区議会においてもさらなる議会改革を進め、住民に最も身近な存在になるよう、議会基本条例などの制定に向けて努力してもらいたいことを、杉並区議会議員を引退するに当たり、心から願うものであります。
 終わりに、予算特別委員会の審議に当たり、誠意を持ってご答弁いただいた区長を初め理事者の皆さん、資料作成に従事された職員の方々、また、円滑かつ公平な委員会運営にご尽力された正副委員長に感謝を申し上げますとともに、意見開陳を通じて、十分とは言えませんが、自らの思いを述べる場を与えてくれました会派の皆さんに感謝を申し上げ、新しい杉並の意見開陳を終了させていただきます。
 ありがとうございました。
○今井讓 委員長  杉並区議会公明党代表、中村康弘委員。
◆杉並区議会公明党代表(中村康弘委員) 杉並区議会公明党を代表して、予算特別委員会に付託されました平成23年度杉並区一般会計予算案、各特別会計予算案並びに関連諸議案のすべてについて、賛成の立場から意見を述べさせていただきます。
 昨年、第4・四半期の我が国のGDP成長率は、民間の最終消費支出、公的固定資本形成がマイナスに寄与したことなどから、実質で前期比マイナス0.3%、名目でマイナス1%となり、5・四半期ぶりのマイナス成長となりました。
 ことしに入ってからの現下の国内景気は、輸出、生産、企業収益や設備投資等において改善の方向が見られつつあるものの、雇用情勢は完全失業率が4.9%と依然高水準で推移しており、厳しい状況が続いています。今後、海外の景気や為替レート、中東情勢に絡む原油価格の高騰といった景気の下振れリスクやデフレの影響も懸念され、経済情勢は全く予断を許さない状況下にあります。
 一方、アメリカの格付会社が1月に日本国債の格付を引き下げ、先月には、国際通貨基金(IMF)がG20財務相・中央銀行総裁会議に提出した世界経済の展望と課題に関する報告書の中で、アメリカとともに日本が特に中期的な財政再建計画の進展が明確でない、世界経済の回復に対しての下振れリスクになると警告をされています。今こそ政府による強力な景気押し上げの経済成長策が求められており、成長のための新しい芽を伸ばすことに力を注がなければならない状況は明白であります。
 しかし、現在参議院で審議されている23年度予算案は、景気、デフレ対策としては全く不十分なものであり、民間エコノミストの大半は、実質経済成長に与える効果はほとんどないと判断している様相、財政再建への取り組みについても、民主党のマニフェストに絡む迷走状態が続き、歳出の見直しが一向に進まず、安易な国債増発や家計増税に頼って財源を取り繕うだけで、再建の道筋が一層後退しているように見受けられます。
 予算関連法案についても先行きは全く不透明であり、内閣はリーダーシップを発揮するどころか、主要閣僚の辞任、不祥事騒ぎで、もはや求心力を完全に失っており、政治は混迷の度をますます深めています。
 このような状況下、我が杉並区では、昨年、11年ぶりに区長が交代し、本区の今後の10年を展望した新たな基本構想、総合計画の策定に向けての作業が行われているなど、これからの新たな時代への重要なターニングポイントを迎えています。
 その中にあっての、区長就任後初の本格予算の審議でありました。私たち杉並区議会公明党も、真剣に審議に当たってまいりました。本予算委員会で行われた質疑の内容を踏まえて、以下、主な賛成理由を、意見、要望を付して述べさせていただきます。
 第1の理由は、今回の予算を通して、本区の命と健康を守り、はぐくむ諸施策が大幅に拡充されたことです。
 このほど区が策定した健康と医療・介護の緊急推進プランは、我が会派がかねてより主張してきたことであり、命と健康にかかわる問題は区民生活の中でも最も切実であるとの私どもの認識を、区も共有しています。本プランでは、安心して妊娠・出産できる環境づくり、総合的ながん対策の推進、そして在宅療養者及び家族の支援対策の充実の3つを柱に据え、その内容について予算化されております。それぞれの施策を通して、不妊に悩む方々への支援や地域での安心の妊娠・出産の体制が整備され、乳幼児の疾病予防が拡充し、国民の死亡要因の第1位であるがん対策が進展、さらには高齢者や病気療養者が安心して自宅で療養生活を送れる態勢が充実することを大いに期待しています。
 本プランについては、区民福祉のさらなる向上を図るための第一歩であり、今後新たな基本構想や総合計画へと展開しながら、区民や関係機関との協働や連携を進め、着実な実行に取り組んでいただきたいと思います。
 児童虐待防止対策については、幼い命を何としても助けていくとの強い決意を持って、保健福祉部門と教育委員会の双方の綿密な連携、また、虐待の未然防止策を含めた体系立った施策を展開していくことを求めます。
 また、うつ病対策については、区内においても患者が増加傾向にあり、家族の負担も大きいため、認知行動療法の普及を初め、相談や情報提供、また、治療に結びつけるアウトリーチの体制も十分確保していくよう要望するものです。
 障害者の就労支援については、すぎなみワークチャレンジの取り組みを継続し、着実な雇用創出に期待します。
 保育園の待機児童解消への取り組みについては、本年度も大変厳しい状況ではありますが、学校跡地の活用も含めた区の保育室や認証保育所の開設、家庭福祉員制度の充実への努力が示されています。今後、中長期の展望も見きわめ、国の待機児童ゼロ特命チームの先取りプロジェクトの活用も検討しながら、学童クラブと同様、待機児童解消へさらなる努力を要望します。
 理由の2番目として、地域の活力と区内経済の活性化を図る施策が多く盛り込まれていることです。
 前述のとおり景気は足踏み状態で、地域で挑戦する中小企業、商店に、新しい販路の開拓や金融面における強力な支援を行う必要があります。これまでも本区が実施してきた無利子産業融資資金や区の契約・入札の区内事業者限定発注枠の拡大等、地域経済強化策を来年度も継続することを決定したのは、正しい判断であると高く評価します。
 また、このたび区は、電子地域通貨という新たな事業を計画しています。なみすけ商品券や長寿応援ポイントなどと一体化したICカードの発行が区内消費の促進や地域コミュニティの活性化につながるよう、その詳細な制度設計を見守るとともに、区民への広い周知を図っていくことを要望します。
 買い物弱者対策については、富士見丘商店街で実施される事業を限定的な期間で終わらせることなく、試みと検証を繰り返しながら、高齢者部門としっかり連携をとり、中長期に継続実施し、やがては区全体に波及できるようなモデルケースとしていただきたいと思います。
 商店街の空き店舗を活用して地域の活性化を行う事業については、柔軟な発想で高齢者や子育て家族の交流の場、商店街のPRのイベントの場など、人々が集い、にぎわいを取り戻す商店街支援を目指していただきたいと思います。
 また、別角度からの地域活性化策として、区民全体の約3分の1を占める20代、30代の若者にとって、生活スタイルにマッチしたインフラづくりという視点も欠かせません。現在進めている区内公共施設における公衆無線LANの設置を通して、若者の目が地域に向かい、幅広い世代によるまちづくり、地域づくりが推進されることを望みます。
 第3の理由としては、区内の暮らしの安全・安心を守る防犯防災策が拡充していることです。
 防犯対策として、区はこれまでも、安全パトロールの巡回、街角防犯カメラの設置、また警察や地域の自主防犯団体等との連携強化により、区内の空き巣認知件数がこの4年間で5分の1以下に激減するなど、大きな成果を上げてきました。23年度予算におきましても、防犯対策のさらなる充実のため、仮称巡回安全パトロールステーションを区内に3カ所設置することが予定されています。本事業を新たな試みとして期待する一方で、安全パトロール隊の再編によって、これまでの取り組みがパワーダウンすることがないよう願うものです。
 また、街角防犯カメラについても、24施設48台増設することは高く評価しますが、カメラ設置に当たっては、地域住民の意向をしっかりと踏まえた上で、設置後の住民への周知を徹底していただくことを要望します。
 防犯対策の一環として、区民を悪質で巧みな犯罪から守る消費者センターの体制強化と、自己防衛のための教育、普及啓発活動にも一層の努力を期待します。
 防災対策として、来年度は地域防災計画を修正し、区民向け普及啓発パンフレットの発行などを通し、区民の防災意識の高揚を図り、また、地域のたすけあいネットワークや災害に強いまちづくりなどを通して、自助、共助、公助の地域防災力の向上に努める取り組みを進めています。
 地域のたすけあいネットワークについては、あんしん協力員、あんしん協力機関のさらなる宣揚によってネットワークの拡大を図り、災害時要援護者の原簿に登録されていない特別支援学級の児童生徒の保護者に対して、学校の協力も得ながら周知と登録勧奨に努めるべきであると考えます。
 また、区内の民間建築物の耐震化については、区の耐震改修システムが精密診断士の大幅な増員とともに来年度より拡充される予定で、区のこれまでの地道な取り組みを高く評価しています。国の耐震化緊急支援事業を活用し、また都の条例改正の動向も見据えながら、耐震化促進をさらに行っていただきたいと思います。
 第4の理由として、人づくり、まちづくりを着実に推進する施策が多く盛り込まれていることです。
 区教委は、「いいまちはいい学校を育てる〜学校づくりはまちづくり」のスローガンのもと、23年度を今後の10年を展望した新たな教育ビジョンの策定に取り組む年としています。ことしの夏までに全区立小中学校へのエアコン設置、学校司書の全校配置に向けての推進や中学校の補習授業支援、30人程度学級の小学校全学年への拡充など、質の高い教育を提供し、確かな学力と、健康で豊かな心を備えた子どもたちをはぐくむ教育施策に取り組むことを期待します。
 委員会質疑の中で教育長が述べられたとおり、環境教育は広い意味での生き方の教育であり、どのように人間と自然とで協働していくかという視点を涵養していく大切な取り組みであると認識します。人と自然とのかかわり合いや思いやりの心をはぐくむ一層の充実に努めていただきたいと考えます。
 固定の情緒障害学級の設置について区の努力を求めます。また、不登校児童の対策についても、これまでの取り組みを評価するとともに、すべての子どもたちが生きる喜びが持てる教育に向けて、さらなる体制の強化を要望いたします。
 また、まちづくりについては、今回の予算編成のメーンテーマともなっている質の高い住宅都市構築に向けて、安全性、利便性、快適性の向上を目指した、地球環境やすべての命に優しい地域づくりを進めるべきであります。
 国、都、区のさまざまな公共施設が今後更新期を迎えるに当たって、それを踏まえたまちづくり連絡会議を設置することは、時宜を得た取り組みであると評価しています。真に区民生活の向上に資する公有地活用につながるよう、実効性のある会議の開催を望むものです。
 まちの緑化については、緑被率の向上に向けて粘り強い取り組みを期待する一方で、屋敷林等における保護樹木、保護樹林の維持管理については、高齢化が進む現状も踏まえながら、所有者と地域住民が一体となって快くみどりを守り、育てていける仕組みを、我々も研究していきたいと思います。
 区の財政運営と今後の行財政改革についても意見を申し述べます。
 今年度で一応の区切りをつけるスマートすぎなみ計画、行財政改革大綱のもと、これまでの10年間、区は徹底した行革を進め、当時危機的な状況にあった区の財政を立て直し、財政の健全化が大きく進展してきました。特に平成18年度以降は、起債に頼らず、基金等の活用をしながら財政運営を行ってきました。
 来年度は約29億円の建設債を発行し、基金にも起債にもどちらにも偏らない財政運営を推進するとのことですが、本議会冒頭の我が会派の代表質問に対する答弁の中で、区長は、単年度主義に基づくいわゆる使い切り予算を見直し、災害などの非常時に備えるために、計画的に基金を積み立てることも含めて、中長期的な課題を視野に入れた財政運営に努めていきたい、このように述べられました。今後も長期的に安定した公共サービスを提供するためには、区財政を健全な状態に保ち、遠い将来を見据えた財源確保は必要不可欠です。
 そのためには、本委員会において我が会派からも主張させていただいた複式簿記の公会計制度に基づくストックやフルコストの情報を活用したマネジメントを実行し、それを予算執行、決算評価等へのプロセスに組み入れていくことが重要であります。本区が採用している総務省の基準モデルの会計情報を、今後の行財政改革に存分に活用することを提案するものです。
 あわせて、最少の経費で最大の効果を上げる無駄のない効率的な行政運営を達成するため、一層の努力が必要です。とりわけ、区長も、多様で質の高いサービスを的確に提供していくために、民間の活力を一層積極的に活用した改革を進めることが必要との認識を示されているとおり、これからの新しい公共、特に地域における福祉や新たな行政需要の担い手をいかに糾合していくかがかぎになると思います。
 昨年、無縁社会という言葉が流行しましたが、私どもは、社会転換のキーワードは、孤立社会から支え合いの社会へととらえており、地域、家庭、職場等のコミュニティにおける人間的なつながりを強くしていくことが肝要であると考えます。さきに区が実施した区民アンケートでも、年齢を問わず、8割以上の方々が協働の地域社会づくりに向けた参加の意向を示していることは、このような問題意識を多くの区民が持っていることの証明でもあると言えるでしょう。地域の福祉、共助を担いたいという個人、団体の力を結集し、支え合いの仕組みづくりを背後からいかにサポートしていくのか、これからの検討課題であると考えます。
 以上、賛成理由を述べてきましたが、このほかにも、委員会審議において我が会派から出されました意見、要望、提案につきましては、今後の区政運営に当たり、十分検討、反映していただきたいことを要望するものであります。
 作家の童門冬二氏は、「人の痛み、苦しみを我がことのように感じ、その苦しみを消し去るために力を尽くす真の政治が行われなければならない。花火のような一過性の派手さではなく、地域の隅々を照らす温かなろうそくのような存在の政治こそが日本の再生の突破口を開いていく」と述べられ、地方こそ国の基盤、地方の再生なくして日本の再生はあり得ないと、現在の政治状況に対して提言をしています。私どもは、この提言の趣旨をしっかりと自覚し、徹底した現場の目線、生活者の立場を真剣に考え、全力で区民福祉の向上と区政の発展に取り組んでいく所存であります。
 最後に、本委員会の審議に当たり、誠意を持って答弁に当たられた区長初め理事者の皆様、資料の作成に当たられた職員の皆様に心から感謝を申し上げるとともに、あわせて正副委員長の委員会運営に感謝を申し上げ、杉並区議会公明党を代表しての意見開陳を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○今井讓 委員長  自由民主党杉並区議団代表、関昌央委員。
◆自由民主党杉並区議団代表(関昌央委員) 私は、自由民主党杉並区議団を代表いたしまして、平成23年度一般会計予算案並びに各特別会計予算案、そして予算関連議案について、意見の開陳をいたします。
 昨年7月に田中良区長が誕生し、8カ月が過ぎました。短い期間でありますが、これまでの田中区長の議会答弁や、そのほかの公の場における発言などを聞いておりますと、杉並区民の幸せを実現するため全力を尽くそうという決意が感じられます。今回提出された一連の予算案は、田中区長にとって最初の本格予算、つまり、平成23年度は真に田中区政をスタートさせる種まきの年であります。
 そこで、我が会派は、区長から提出された各会計予算案並びに予算関連議案について、資料等の分析、精査及び予算特別委員会での質疑等で、効果的、効率的な予算編成がなされているか、行財政改革や財政健全化にはどのように取り組むのか、区民福祉の向上策が具体的に図られているか、そして、新しい基本構想を策定するに当たり、その第一歩にふさわしいものとなっているのかなど、さまざまな角度から分析、検討した結果、次の理由により各会計予算案並びに予算関連議案について賛成いたします。
 以下、賛成する主な理由につきまして、4点申し述べます。
 理由の第1は、福祉、医療に関する緊急課題に対し、時宜を得た取り組みが行われることであります。
 最も大きな杉並区民の願いの1つには、乳幼児からお年寄りまで、だれもが健やかに暮らしたいということであります。あすの杉並、日本の未来を築く子どもたち、しかし、子どもが欲しくても授かることのできない夫婦が10組に1組の割合で存在すると聞いております。今般、区は、我が会派からの要望も聞き入れていただいて、特定不妊治療にかかわる費用の一部助成を開始するとのことでございます。不妊治療には高額な費用がかかるため、これまで東京都の治療費助成だけでは足りず、大きな負担となっていたご夫婦には朗報となるでしょう。妊婦健診の改善や産科医の処遇改善とともに、区の英断を評価するところであります。
 乳幼児に対するヒブや肺炎球菌ワクチン接種費用の無料化、水ぼうそう、おたふく風邪ワクチン接種費用の助成、子宮頸がんワクチン接種助成の対象者拡大など、疾病予防やがん対策に取り組まれていることについては、我が会派も要望してまいりましたことであり、大きく評価いたします。
 しかし今般、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の死亡があったとのことから、全国的に接種を一時見合わせることとなりました。しかし、毎年数百人のお子さんが細菌性髄膜炎にかかり、そのうち約1割から2割のお子さんが命を落とし、3割のお子さんが重い後遺症で苦しんでいると聞いております。国においてもワクチン接種と死亡との因果関係を調査、なかなか容易ではないと思われますが、ようやく始まったこのワクチン接種が中断されることで、助かる命が助からないということが起こらないよう、保健所におかれましても、国等関係機関からの情報収集及び情報交換を慎重に行い、科学的見地に基づいた取り組みを行っていただきますよう要望いたします。
 さて、新聞やテレビでは、児童虐待事件に関する報道が後を絶ちません。子どもが欲しいのに不妊に悩む方がいる一方、子どもの育て方がわからず、育児放棄や虐待をしてしまう親がいる。これを防止するため、子育て家庭を訪問して要支援家庭を把握し、保健師や保育士資格を持つ相談員を派遣するとのことでありますが、関係機関が適切に連携し、子どもも親も悲しい思いをすることのないよう、すべての子どもたちの幸せを願って、この事業の効果を期待するものであります。
 保育園待機児童対策としては、保育室等を増設し、約6,900名の定員を確保するとのことであり、待機児童数ゼロを目指すことは当然でありますが、保育サービスが充実すればするほど住みよい杉並区の評判が広がり、さらに子育て世代が転入する、そしてまた待機児童が発生するというジレンマが起きるかもしれません。今後の子育て施策については、さまざまな角度から分析し、これまで以上に十分に研究していただきますようお願いいたします。
 高齢者に対する施策では、身近な相談窓口であるケア24の機能強化や、昨年大きな社会問題となった所在不明問題への対策としての安心おたっしゃ訪問、また、在宅で医療ケアを受けられる方々のために相談窓口の設置等、長寿社会をサポートする体制の構築も評価するものであります。
 ただし、南伊豆健康学園の特別養護老人ホームへの転換につきましては、円滑に進めるため、関係者等に対して丁寧に説明し、理解を得るよう要望いたします。
 賛成理由第1の最後に、長年我が会派が要望してまいりました下井草にある歯科保健医療センターが、今般、荻窪の保健医療センター内へいよいよ移転されます。あわせて訪問歯科診療も開始され、障害をお持ちの方にも優しい施策が展開されることを評価いたします。
 理由の第2は、質が高く快適に暮らせるまちをつくるため、さまざまな施策が盛り込まれていることであります。
 平成23年度は、都市再生事業として、荻窪地区のまちづくり調査検討を開始するとのことであります。区長の思い描かれるまちづくりを達成されるためには、斬新かつ柔軟な発想、そして地域での丁寧かつ地道な対応が必要であり、さらには、国や東京都、鉄道事業者、エネルギー事業者等の綿密な調整も必要となるでしょう。このような調整は難航が予想される中、国、東京都、杉並区の3者によるまちづくり連絡会議を設置することは、適切な対応であると評価いたしております。
 次に、公園整備につきましては、平成22年度も杉並区の名所となるような公園の整備がなされてまいりました。平成23年度も都市に安らぎと潤いを生み出す公園整備がなされるとのことであり、期待するものであります。
 また、利便性の高いまちには身近な交通機関の充実が欠かせません。コミュニティバスの新路線開設にはさまざまな課題があることは十分理解しておりますが、調査検討が実を結ぶよう願っております。
 基本構想の策定とあわせ、都市計画マスタープラン、まちづくり基本方針の改定が行われることになりますが、将来を見据えた都市基盤のグランドデザインをしっかりと描いていただくよう要望いたします。
 理由の第3は、区内の経済振興対策が図られていることであります。
 リーマン・ショック以降、景気の回復は遅々として進まず、区内経済も活気を失ったままであります。緊急経済対策として継続する無利子の産業資金融資や区の契約・入札における区内事業者限定枠の拡大については、商店街や各事業者が活気を取り戻すきっかけとなるよう願っております。
 また、平成23年度も発行することとなりましたプレミアムつき商品券や長寿応援ポイント制度に、電子地域通貨の仕組みを利用するとのことであります。区内経済循環や区内消費の促進が期待されるところでありますが、既に多く発行されている民間の電子通貨媒体との連動や、ポイントを活用できるサービスの充実、区施設での利用、だれもがわかりやすい手続方法等、仕組みを十分に検討、設計して、ほかの自治体や民間における同様のサービスより満足できる、魅力ある事業としていただくよう強く要望いたします。
 理由の第4は、税収減が続き、区財政が厳しい中にあっても、現実的でバランスをとった財政運営を目指しているところであります。
 杉並区は、平成18年度から21年度まで起債の発行を抑制してまいりました。この間の財政運営における努力は評価できるものであります。しかし、極めて不透明な経済情勢が続く中、福祉需要の増大や区施設の更新等に対応するには、基金等の活用に頼り続けていることは現実的ではありません。平成22年度の4号補正に引き続き学校施設、体育館等について地方債を発行することは、公共性が高く、世代間負担の公平につながるものであるため、適切な対応であると理解するものであります。
 また、これまで区の執行部や職員の皆さんが並々ならぬ努力で取り組んできた行財政改革を、田中区長のもとで始めたパフォーマンスではない杉並版事業仕分けによって果敢に推し進め、自治体の使命である最少の経費で最大の効果を上げるための効率的かつ効果的な行政の執行に努められているとのことであります。時代に合った地方政府としての基礎的自治体の役割や仕組みについて慎重に研究し、田中区長らしい行財政改革を推進していただきたいと願っております。しかし、その取り組みには、何よりも、職員の士気を高めるためにも、自由闊達な議論が行われる組織、そしてボトムアップの組織運営をされるように要望しておきます。
 さて、昨日も話が出ましたが、田中区長と私は、平成3年、共に杉並区議会議員に初当選し、政治活動を始めた同期であります。現在は首長そして議員と、立場を異にするところでありますので、二元代表制のもと厳しく議論をして、聞くべきは聞き、ただすべきはただしてまいります。しかし、区長が言われる安全・安心のセーフティーネットを確保し、だれもが暮らしやすい安全性、利便性、快適性の高いまちを築き、リアリティーある夢を描き、実現するということは、私ども共感を覚えるものであります。
 自由民主党杉並区議団は、区長と共通の目標である杉並区民の幸せの実現に向けて、一生懸命汗をかいて取り組んでまいります。
 結びに当たり、予算特別委員会の質疑の過程で我が会派から出されました意見や指摘、提案等、数々の事項につきましては、田中区長の地に足のついた区民本位の区政運営方針が盛り込まれるであろう基本構想並びに総合計画の策定や執行段階において反映していただくよう、強く要望しておきます。
 委員会審議に当たり、誠意を持ってご答弁いただきました田中区長初め理事者の皆さん、多くの資料作成に当たられた職員の皆さん、さらには、円滑で公正な委員会運営に当たられた、そして今期で勇退される今井、青木両正副委員長に深く感謝申し上げ、自由民主党杉並区議団の意見開陳を終了いたします。
 ご清聴ありがとうございました。
○今井讓 委員長  日本共産党杉並区議団代表、小倉順子委員。
◆日本共産党杉並区議団代表(小倉順子委員) 日本共産党杉並区議団を代表して、平成23年度各会計予算と関連議案に対する意見を述べます。
 自民・公明政権から民主党中心の政権への交代が行われて1年半余が過ぎました。しかし、国民生活はいよいよ行き詰まり、出口の見えないトンネルの中に入り込んでしまっています。前政権の続けてきたアメリカ言いなり、大企業応援の政治への逆戻り、一方で庶民への負担増が一層厳しくなっています。
 昨年、我が党区議団が実施したアンケート調査には、かつてない3,800通に及ぶ回答が寄せられました。将来への不安を感じている人は、10代から80代までのどの年代でも、65%から85%と高い数字になっていました。暮らしや営業を守るために必要なこととして、1番、社会保障の充実、2、雇用の確保が圧倒的で、さらに雇用について何を望むかについては、1、正規雇用を増やす、2、杉並区が区民の働く場をつくるが高い数字となっています。
 高齢者福祉、医療、介護についての要望は多岐にわたっていますが、1、特養ホームなど介護施設をつくる、2番、75歳以上の医療費を無料にする、3番、在宅介護の充実などが挙げられています。
 子育て支援では圧倒的に、認可保育所を増やす、また学童クラブを増やす、出産費用を無料にするなどとなっていました。
 昨年7月に前山田区長の辞任による選挙で田中新区政が誕生しました。田中区長は就任早々に、我が党がこれまで議会のたびに要求してきた小中学校の普通教室にクーラー設置を宣言、その後も減税自治体構想の凍結や区長多選自粛条例の廃止など、積極的かつ敏速な対応が行われたことは大いに評価するところです。
 今回の予算は、その上に立っての田中区長の初の本格的な予算編成です。我が党は、前山田区政の負の遺産を残さず、自治体としての本来の責務である住民の福祉の充実を本当に実行する予算となっているのか、区民の皆さんの声にこたえる予算になっているかという立場で予算審議に臨みました。
 まず、区長の政治姿勢について述べます。
 田中区長は、山田前区長の区政運営がトップダウンであったことを管理職からのレポート聴取などにより明らかにし、厳しく批判を行いました。その上で、これからの区政運営については、あくまで区民の声や現場の職員などの声を重視するボトムアップの区政運営を行うと述べています。さらに、今回の予算編成に当たっての地方自治の最大の使命は、区民福祉の向上に尽きると述べています。この点については我が党としても大いに賛同するものであります。
 区民の暮らしは、我が党のアンケートや区が行ったアンケート結果に共通する厳しい実態です。国の悪政に加え、山田前区政が区民を守るものとなっていなかった結果でもあります。一刻も早い具体的な対策が求められています。
 区長が示す予算編成方針には、区民の現在置かれている困難な状況についての十分な認識が感じられません。生活保護費が区の予算の10%に達したことだけが強調されているのみであり、分析が不十分です。
 予算案について具体的に意見を述べます。
 税金と社会保障の負担増は、区民の暮らしに重大な影響を及ぼしています。年金収入160万円の世帯で税と保険料負担は10万円にもなり、生きていけないの声が上がっています。住民税は19年度から税率が10%にフラット化され、高額所得者は100億円を超える減税、中低所得者は数十億円の増税になりました。金持ち優遇、低所得者いじめ以外の何物でもありません。租税応能の原則である累進制が破壊されても当然とする区の姿勢は許されません。
 福祉、保健を中心に国や都の支出金が削減されたことは、区財政への打撃となっているにもかかわらず、問題意識を感じていない区の姿勢も認められません。区が基金の積み立て目標を持たないことや、これまで世代間の負担の公平性について否定的な立場に立ち、借金ゼロ一辺倒の政策のもとで大事な施設建設におくれをとったことに無反省な姿勢も容認できません。
 今後の行革をどうするのかということについて述べます。
 区長は就任後に杉並版事業仕分けを行いました。その中で、ぜんそくや肥満などを初め、何らかの原因で不登校になった子どもたちが生き生きと授業を受けられ、健康を取り戻す貴重な場所となっていた南伊豆健康学園までがその対象とされたことについては、納得できる理由が見出せません。
 以前のように、単にぜんそく、肥満だけでなく、さまざまな困難を抱える子どもたちの居場所として保護者からの評価も高いこの施設を、現場を調査もせずに一方的に仕分けすることには反対です。ましてや、例えにせよ、「生徒が将来に犯罪を犯す人が少ない」効果を調査するよう求めた発言は、たとえ仕分けであっても通常考えられないことです。今、存続を求める保護者の陳情なども出されています。廃止は認められません。
 事業仕分けでは、コールセンターや土日開庁、子育て応援券についても見直しが必要であるとし、我が党区議団もその判断結果は妥当と考えます。しかし、幾ら問題のある施策でも、十分な議論もなく、打ち切り、縮小と断ずることは認められません。むしろ丁寧な議論の中でこそ、なぜこうした施策がつくられたのかなど問題点が明らかとなり、今後の区政運営に教訓となるのではないでしょうか。そのことを指摘するものです。
 次に、福祉、介護の要望にこたえた予算であるかについて述べます。
 最初に保育についてです。
 東京など大都市部での待機児問題が深刻です。杉並でも、4月からの認可保育園入園希望者は昨年を大幅に上回る2,377人となり、入所できない子どもは1,000人以上に上りました。この間の社会情勢の変化、不況の深刻化で、子どもを預けて働かなければならない子育て世帯が急増しているにもかかわらず、認可保育園を増設せず、区保育室や子供園など緊急場当たり的な対応しか講じてこなかった区の責任は重大です。
 来年度予算でも認可保育所の増設はわずか2園、69名分にとどまり、依然として認証保育所、応急的な区保育室などに頼っている姿勢は認められません。早急に認可保育所の増設計画をつくり、質量ともに安定した保育を保障するべきです。
 民主党政権が推進する子ども・子育て新システムは、保育の公的責任をなくし、保育所探しは保護者の自己責任、保育料は応益負担、区は保育の必要度の認定のみを行うという、保育のまさに土台を崩すものです。区長は新システムについて、基本的な考え方は是とすると答弁しました。安心して預けられる保育園を増やしてほしいという保護者の願いに逆行する区長の姿勢は容認できません。
 次に、医療、介護について述べます。
 まず、何といっても、介護が必要になった高齢者が安い費用負担で入所できる特養ホームが圧倒的に不足しています。国、都からの土地購入や建設にかかわる支援が廃止・縮小されるという厳しい状況にあるものの、国有地や都有地などの活用など、あらゆる可能性を追求し、建設促進を図るべきです。
 施設不足による通所介護施設でのお泊まりデイサービスが劣悪な条件で広がり、杉並でも11カ所確認されていることは深刻です。都が近々基準づくりを行うというものの、対策が急がれます。
 区は、1,800人を超える待機者をつくりながら、質疑の中でも整備に対して全く後ろ向きな姿勢であり、認められません。これだけ施設整備が遅れている状況下では、在宅でも安心して介護が受けられるようにすることが緊急に求められています。
 医療が必要な利用者に対する後方支援病床の確保や、介護者を支援する家族介護者生活支援サービス、入院の際のおむつ代助成など、これまで求められていた施策の実施は評価するものですが、今後さらなる充実が求められています。
 区長就任直後に起こった所在不明高齢者問題から端を発した安心おたっしゃ訪問事業への予算が計上されました。ひとり暮らしの高齢者の増加は、孤独死などという深刻な問題を生み出しています。この事業自体歓迎すべきものですが、ケア24や民生委員など、民間任せです。ケア24は今でも多忙をきわめています。十分な人的配置への支援が必要です。本来なら、民間任せでなく区の職員が直接訪問を行うべきであり、これで問題解決が図られるのか、危惧されます。
 国民健康保険料は、この間毎年値上げが続き、保険料が払えない世帯が20%近くまで増えてきていることが明らかになりました。その結果、資格証の発行などにより医療にかかれない人が増えています。さらに、来年度から算定方式の変更で、中低所得者、障害者、多人数世帯などが大幅引き上げとなります。2年間の経過措置があるといっても引き上げに変わりはなく、認められません。23区の区長会で決められた統一保険料ですが、区独自でも低所得者へのさらなる軽減策を行うよう求めるものです。
 がん検診では、子宮頸がん予防接種の接種助成対象の拡大や個別勧奨、セット検診など前進が見られますが、有料となれば、やはり受診率の向上は望めないものと考えます。
 次に、生活保護についてですが、昨今の社会状況の悪化により、受給者が増加の一途をたどっています。杉並でも生活保護予算が年間予算の10%を占めるところまで来ていることは深刻ですが、やはり国、都、区が協力しての雇用拡大を行うこと、企業への正規雇用や最低賃金制度の確立を行うことを強く求めるべきです。
 生活保護受給者が増大する中、1人1人の申請者、受給者に対する住居確保や就業支援などの対応に、民間委託が取り入れられています。弱い立場に立っている人に対する対応が乱暴だったり、押しつけのようになったりと、人権を軽視するような傾向が見られます。余裕を持って対応ができるような正規の職員の配置を行う必要があり、現在のような民間任せは認められません。
 商店街、中小企業対策について述べます。
 区内の商店、中小企業の経営も非常に厳しい状況です。昨年度から始まったなみすけ商品券事業は、地域の商店、企業にも、ささやかでも恩恵があったものと評価します。引き続きこの事業を続けることが求められていますが、来年度はこの事業が縮小され、新たに電子地域通貨事業が始まり、行く行くは2つの事業が統合されるとの方向が出されています。高齢者など、カードが苦手という方もあることや、カードの端末機の設置費の負担や手数料負担によって、厳しい商店街の事情から登録をしない店舗がたくさん生まれることが予想されます。この点の解決が明確にならなければ積極的に賛同することはできません。
 地域経済活性化という点で大変実績を挙げている事業に、住宅リフォーム助成制度が全国で広がりを見せています。本当に仕事がなく困り果てているまちの大工さんや畳屋さん、リフォーム屋さんに少しでも仕事が回り、不況でリフォームを我慢している方からも大変喜ばれるだけでなく、区が助成するお金の何倍もの経済効果があることが、実施した自治体でも実証されています。我が党はこの制度のすぐれた経験を示し、実施を求めましたが、区は、耐震改修への助成や高齢者のための住宅改修への助成、融資あっせんを行っているからと、提案には応じませんでした。中小業者への対策が不十分と言わざるを得ません。
 安全・安心のまちづくりを進める予算について述べます。
 区はこの間、安全パトロールを実施していますが、地域の交番が廃止され、不安の声が上がっています。清水の妙正寺公園前の交番がなくなり、パトロール隊の立ち寄り所となったものの、先日、この近くに住む方が廃止後にひったくりに遭ったと言っていました。
 パトロール隊には警察官のような権限はありません。安全パトロールには多くの税金が投入されていますが、犯罪防止には、やはり地域の交番を増やすことではないでしょうか。その負担と責任は東京都であり、区がかわってこうした予算を使うことは認められません。東京都に、せめてもとの状態に交番を増やすことと、駐在する人員の増員を求めるべきです。
 地震対策については、予算委員会の質疑の中で、民間住宅の耐震化率は77%まで進んでいることが明らかになりました。いつ起こるかわからない地震の被害をできるだけ少なくするためにも、一刻も早い耐震改修が望まれます。住宅リフォーム制度ともあわせるなど、積極的に予算化するべきです。
 また、地震時の避難場所として、また救援所としての学校の役割が重要です。学校の統廃合で地域の学校をなくす計画は認められません。
 次に、公営住宅など住宅政策についての予算について述べます。
 ここ十数年、東京都は都営住宅の増設を行っていません。区は、小規模な都営住宅を移管されたことで区営住宅が増えたと言いますが、絶対数は増えていません。みどりの里についても同様です。不況が深刻化して収入が減っても、公営住宅に入れれば何とか生活していける、生活保護を受けなくてもやっていけるという人が多く見られます。こうした状況にありながら、都も区も全く対策を打とうとしていません。区は民間住宅がたくさんあいているからの一点張りです。民間というなら、若者や低所得者に家賃補助を行うべきであり、いつまでもこの無策状態を放置することは許せません。
 教育にかかわる予算について述べます。
 小中一貫校の施設整備についての調査及び測量の予算が計上されています。他区でも杉並の先行例でも、成功しているとは思えません。一貫校の検証が不十分であり、区民の納得が得られていないこと、教師の負担が過重になるなど、進める根拠が明確でなく、父母からの反対の声が上がっている現状では、このまま進めるべきではありません。
 教科書採択事務について述べます。
 区長は、教育に関しては口出ししないと明言し、教科書の採択については現場の意見を尊重するのは当然と述べました。来年度は中学校の教科書採択の年です。歴史の史実をゆがめたつくる会の歴史教科書を採択した杉並区は、全国でも特異な自治体です。
 教育という場所では、子どもたちに真実を教えることは教師として当然のことです。現場の教師の声を無視した形で採択を強行した前回の採択は不当なものです。現場の教師の意見が尊重されるシステムをしっかりとつくることが求められています。
 教育にかかわって、南伊豆健康学園については事業仕分けのところで述べましたが、来年度予算から耐震化予算が削られたことを厳しく指摘します。改めて廃止はやめるべきです。
 最後に、平和の施策について一言述べます。
 本日は3月10日、東京大空襲から66年目の日に当たります。戦争がどれだけ悲惨なことか、体験者が大変少なくなってきている今、伝えることの大切さがますます重要になってきています。
 世界の流れは今、大きく核廃絶の流れです。原水爆禁止運動発祥の地である杉並区の非核、平和の役割は大変大きいと考えます。今回の予算は、その意義を考えるなら例年どおりの消極的な予算であり、納得できません。
 以上、述べてまいりました理由により、予算関係につきましては、議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算、議案第26号国民健康保険事業会計予算、議案第27号介護保険事業会計予算、議案第28号後期高齢者医療事業会計予算に反対します。
 関連議案では、議案第5号杉並区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例、議案第6号杉並区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例、議案第8号外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例、議案第10号杉並区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例、議案第11号杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例、議案第13号杉並区立保健医療センター条例の一部を改正する条例、議案第15号杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例については賛成します。
 ほかの議案には反対します。
 なお、日本共産党杉並区議団は、一般会計予算等に対し、保育や特養ホームなどの増設、中小企業支援対策の強化など、緊急に対応すべき事項についての編成替え動議を提出しました。残念ながら否決されましたが、引き続き区民の声を反映させるために奮闘する決意です。
 最後になりましたが、多くの資料を調製していただいた職員の皆さんに厚く感謝の意を表しまして、私からの議員生活最後の意見開陳を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○今井讓 委員長  以上で各会派による意見開陳は終了いたしました。
 ほかに意見はありませんか。──ただいま小松委員、すぐろ委員、北島委員、堀部委員、松尾委員、けしば委員、横田委員、松浦委員から意見の申し出がありました。
 それでは、意見の申し出のありました委員を順次ご指名いたします。
 小松久子委員。
◆区議会生活者ネットワーク代表(小松久子委員) 予算特別委員会の最終日に当たり、当委員会に付託された2011年度一般会計予算を初めとする諸議案に対し、区議会生活者ネットワークとして意見を申し述べます。
 田中区政における初の本格予算の提案を受け、委員会での質疑を通して、また資料をもとに会派で調査した結果、一般会計並びにすべての特別会計予算案及び条例案について賛成すべきと判断いたします。
 その立場から、以下、時間の制約により述べられなかったことなど、何点か絞って申し上げます。
 国の政治が混迷をきわめています。機能不全に陥った国会のありさまを見るにつけ、政権交代を選択した国民の期待にこたえられない与党も与党なら、その足を引っ張るだけの野党にも、見識と呼べるほどの見習うべきものなく、国民の生活がただ置き去りにされています。そして、ここに至るまで世論を育てようとせず、政局不安をあおり続けたメディアの責任を厳しく問いたい思いでいます。
 世界に目を転じれば、情勢は日々動いています。中東のアラブ諸国で広がった反政府運動は、長引く経済不況とそれによる貧困層の拡大を背景に、長期政権によって抑圧された民衆の怒りがインターネットを通じて瞬く間に伝播し、増幅された民主化運動ととらえれば、歴史の必然だったと言えるのかもしれません。しかし、緊迫する情勢を受けて、原油、穀物などの価格上昇が既に始まっており、日本の私たちの暮らしに確実に影響を及ぼしつつあります。
 また、ニュージーランドで起きた大地震が日本からの多くの留学生の命を奪ったように、地球が小さくなっている今日、世界の動きを常に視野に入れながら、生活に最も身近な自治体が果たすべきことを実行していかなければなりません。
 2011年度予算で最も注目すべきことの1つは、生活保護費の増大です。142億円という、ついに一般会計予算の1割を占めるまでになったことは深刻です。受給者の3割を占める70歳以上、6割に及ぶ60歳以上という高齢者の貧困問題もさることながら、子どもの貧困がどこにでもある状況が質の高い住宅都市を目指す当区において存在すること、小学生の20%、中学生の30%が就学援助の認定を受けているということは、高齢者とは別の意味で、早急に調査、分析の上、対策が必要です。
 契約制度検討委員会が組織され、中間のまとめが昨年末に出されました。区施設において、管理委託事業者の倒産により従業員の給料支払いに支障が起きた事件の教訓から、委託業務における労働関係法令遵守の確認、制度の充実策への取り組みを打ち出すなど、評価するところです。10月に最終報告がまとめられるとのことですが、以前一般質問で述べましたNPOなどの市民活動団体との協働における対等な関係のもとでの契約のあり方についても、検討の俎上にのせていただきたいと改めて要望いたします。
 行政委員の報酬のあり方について、見直すべきときが来ています。先ごろ住民監査請求が出された選挙管理委員の報酬については、勤務実態が全くなかった6カ月間に報酬が支払われていたという事実を前にすれば、請求者のほうに理があることは明白であり、この制度をこのまま放置し続けることは区民の理解を得られません。この機会に日当制の検討に取りかかるべきです。
 南伊豆健康学園の廃園に関して申し上げます。
 耐震上の課題、また限られた財源を考えるとき、行政評価委員の出した廃止という結論は、10年前に決まっていたことでもあり、やむを得ないと感じるところもあります。が、その反面、後味の悪い思いがどうしてもぬぐえません。
 理由の第1は、学園が果たしてきた福祉的な側面に光が当てられることなく評価が行われたことです。
 南伊豆健康学園は、健康上の問題を抱える子どもの全寮制教育施設という位置づけですが、養育に課題のある家庭の子どもや、地域で暮らすことが一時的に困難な子どもの緊急避難的な生活施設として、かけがえのない役割を果たしてきたと思います。そのような現実を踏まえたとき、これらの課題を恐らく共有していると思われる他の自治体と協力し合うことが考えられないものでしょうか。
 特別区長会にはエリアによって4つのブロックが設定され、杉並区は、中野、豊島、板橋、練馬の各区とともに第4ブロックに所属しています。特別区長会が実施する事業は、1番目に共通する課題についての連絡調整及び調査研究とうたわれています。南伊豆の施設は高齢者用に変更するとすれば、健康学園の代替策は別の地で展開することになるでしょうから、ぜひ他の自治体区長との調査研究に着手されるよう望むものです。
 そもそも特別区長会は重要な議論が行われる場であり、国民健康保険の統一料金や人事、ごみ処理など、区民の暮らしに密接したことが実質的に決まる場であるのに、都区制度のもとでの特別区という位置づけのあいまいさが反映されてか、不透明かつ区民が直接意見を言えない仕組みです。それだけに、健康学園を共同で運営するというような事業にも取り組んで、特別区長会の存在意義を示していただきたいと思います。
 関連して、教育問題について申し上げます。
 4月から全面実施となる新学習指導要領の内容については、脱ゆとり、詰め込み教育復活という指摘にうなずける部分があり、授業時数が増大する一方での総合的学習の時間の大幅削減に対し、環境教育と環境行動あってのエコスクール、エコスクールのもとでこそ環境教育として展開されてきた取り組みが後退する不安を感じていました。けれども、各教科を横断的につなぐ理念として、「持続可能」というキーワードを置くことで、これまで積み上げてきた実践が生かされ、さらに広がりを持たせられると今は考えています。国連で定めた持続可能な開発のための教育の10年のうち7年目に当たることし、新しい学習指導要領のもとでの新たな展開を期待します。
 学校司書については、区は今の課題として、各学校での受け入れ体制や学校間格差についての認識を示されましたが、中央図書館の体制には言及されませんでした。これまでの区の取り組みを高く評価し、今後に期待する立場から、中央図書館及び地域図書館のサポート体制についても、ぜひ強化をお願いいたします。
 さて、新まちづくり基本方針の策定について質問いたしました。
 1992年の都市計画法の改正で、住民の意見を反映させるための必要な措置を講ずることが義務化され、市区町村が策定権限を持つ都市計画マスタープラン制度が創設されました。1997年のまちづくりマスタープラン策定に際し、それまで市民にとって難しく、遠い存在であった都市計画を少しでもわかりやすくと、区は14会場での説明会やポスターセッションを開催、またシンポジウムも開催されました。この杉並区の取り組みは、都市計画マスタープランへの市民参加のあり方を探っていた他自治体職員や市民にとって、先行事例として紹介されることも多くありました。区にとっても住民にとっても、初めて住民が都市計画の分野に参加する経験であり、共につくる、汗を流す「協働」という言葉がふさわしいものとなりました。
 しかし、2002年、21世紀ビジョンに整合させるために行ったまちづくり基本方針の見直しは、形だけの市民参加にとどまったことが残念でなりません。このころに策定した後発自治体の都市計画マスタープランには、市民参加の手法や市民参加を重視した見直しのルールなどが規定されるなど、当区よりも進んだ市民参加の方法が盛り込まれています。
 2009年に改正されたまちづくり条例では、「まちづくり基本方針を策定するに当たっては、区民等の意見を反映することができるよう必要な措置を講ずるものとする。」と書かれていますが、今回の新まちづくり基本方針づくりは、基本構想の中で行うという方針が出され、今の時点では住民参加の気配が見受けられません。
 1992年の都市計画法改定から20年以上が経過した今、市民参加の新しい手法が編み出されています。広く多様な市民の参加を可能にする無作為抽出による市民討議会の手法を、一般質問では基本構想づくりにおいて実施するよう提案しましたが、新まちづくり基本方針の策定に当たっても試される価値があると考えます。検討を求めます。
 続いて、南北バスと自転車のまちづくりについて申し上げます。
 一昨日の8日、交通基本法案が閣議決定され、この中で、自転車も移動手段として位置づけられました。高齢者、障害者を含むだれもが今住んでいるまちに住み続けられるために、また、社会参加が保障されるための移動の手段を考えたとき、交通手段をコミュニティバスにするのか、自転車でいいのかなど、全体としてとらえる必要があることを今議会で再三申し述べてまいりました。
 今まさにまちづくり基本方針が見直されようとしているときにあって、まず、地域交通計画を策定した上で、自転車、福祉交通、交通事業総体の施策体系を示しながら住民の移動方法を考えていくべきであることを、この場でもう一度申し上げます。
 自然環境調査と河川生物調査について申し上げます。
 5年に1度の調査をこれまで5次まで行い、25年が経過しました。専門調査員と公募のボランティア調査員、身の回り調査員など、多くの区民の参加により行われてきた調査です。データをとることとともに調査に参加する方たちの環境に対する意識を大事にしたこの調査ですが、3年間で3,000万円という予算は、果たして税金の使い方として十分なのかという視点で見直しがされると伺いました。これまで調査を継続して行ってきた方たちの蓄積が生きる形で見直しがされるよう求めるものです。
 また、質疑の中で、調査年度を自然環境調査と河川生物調査を合わせることを要望しましたが、2つの調査を別々に行うのではなく、1つの調査としてするのはいかがでしょうか。川の生き物調べを行っている小学校と、それを指導する市民環境団体が一緒に調査をしようという提案です。より多くの市民が調査に参加することで地域の環境を知り、行動するという目的に合致した方法だと思います。ご検討ください。
 昨年の第1回定例会は、減税自治体議会と言ってもよいほど減税構想一色に染まった感がありました。思えば遠い昔のことのようであり、今や風向きは全く変わりました。
 ただ、ここで指摘しておきたいことは、減税自治体構想の暴走を許したことの責任が、ほかならぬ議会の側にもあったという事実です。杉並区議会は二元代表の一翼たり得たのかという観点からの自戒を込めた検証がなされるべきと考えます。
 早いもので、私たちの任期満了のときが近づいています。統一地方選挙を間近に控え、今回は地域政党に関心が持たれるようになっていますが、元祖地域政党を自認する生活者ネットワークとしては、首長追随型の政党と同列に語られることには戸惑いを禁じ得ません。私どもは、政治は生活を豊かにする道具として使いこなすため、分権を獲得し、市民の手に政治を取り戻すことにこれまでも取り組んできました。そして、これからもそのために力を広げていく決意であることを申し上げ、会派の意見といたします。
○今井讓 委員長  意見開陳の途中ですが、ここで午後1時まで休憩いたします。
                         (午前11時46分 休憩)
                         (午後 1時    開議)
○今井讓 委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。
 意見開陳を続行いたします。
 すぐろ奈緒委員。
◆みどりの未来代表(すぐろ奈緒委員) みどりの未来のすぐろ奈緒です。会派を代表して、議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算、各会計予算、その他関連議案について、予算委員会の中で、時間の制限もあり述べられなかったことも触れながら意見を述べます。
 リーマン・ショック以降、経済の低迷が続く中、自公政権から続く国政の混迷は、政権交代後もますます深まっています。非正規雇用者は増加し続け、失業者や新卒者の就職も厳しい状況に置かれている一方で、国は、新年度予算案で、法人税の実効税率5%引き下げなどにより経済成長を後押しする方針です。
 しかし、大企業の内部留保が244兆円もため込まれている現状を見れば、減税分がさらに積み上がることはあっても、雇用や国内投資には回らず、内需拡大につながることは期待できません。さらに、福祉、医療、介護などあらゆる分野で弱者の負担が重くなるばかりです。明確なビジョンがなく、場当たり的につぎはぎをしてきたほころびが国民の生活にはね返ってきています。
 杉並区の新年度予算案では、生活保護費が前年度比で11.9%増となり、一般会計予算の1割を占める122億円まで膨らんでいます。生活保護費は最後のセーフティーネットであり、本来は国が責任を持って全額負担すべきです。もっとも、生活保護に至る前に生活基盤を取り戻せる制度、失敗してもやり直しのきく社会の仕組みをつくることが先決です。区の財政をこれ以上圧迫させないためにも、脆弱な社会保障を早急に立て直すよう、区は国に対し要望するべきです。
 子ども手当についても、国の動向に振り回されています。子どもの健やかな育ちを社会全体で応援するという制度の趣旨そのものには賛成するものですが、民主党が当初掘り出すと言っていた財源が見つからないまま、子どもたちの未来に借金をしてまで支出することの是非は、考え直さなければならないと思っています。自治体に負担を求めることも、自立性の観点から問題があると考えます。
 こうした国の影響を受けながら、また特別区民税の減収など厳しい状況にありながらも、田中区長就任後の初めて提案された予算案は、「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」として、区民福祉の向上に重点を置いた内容となっていることを高く評価しております。特に高齢者の安心おたっしゃ訪問やすこやか赤ちゃん訪問事業を発展させたヘルパー派遣事業などの新規事業は、個々のニーズや実情を把握し、1人1人に合ったきめ細やかな支援を行うというものです。これまで行ってきた施策の中ではなかなか手が届かなかった当事者や家族に対し、孤立をさせずに地域生活を支えるものとして、大変意義のある施策であると受けとめています。
 保育施策について述べます。
 待機児童が増加する中で、応急的な対応として区が保育園増設にご尽力されていることは理解しています。しかし、やむを得ず認可外保育園に入園した多くの保護者が認可園を希望し続けていることは、区も認識されていると思います。数字上の待機児解消のみならず、一定の保育の質を確保した認可園の増設を引き続き求めます。
 住民基本台帳ネットワークシステム、いわゆる住基ネットに関して、我が会派は一貫して反対をしてきました。杉並区において何事もなかったかのように予算が計上されていることは、到底容認できません。個人情報保護の観点からは言うまでもなく、費用対効果、地方自治体の自立性の面からも問題のある施策です。
 先般、会派の奥山の一般質問に対して、住基ネットは国民総背番号に当たらない旨の答弁がありました。しかし、何度も住基ネット廃止法案を提出してきた民主党政権は、あろうことか今、税と社会保障の一体改革の名のもとに、共通番号と称する国民総背番号制度を創設しようとしています。これは、その基盤番号として住民基本台帳番号をキーにする案を含んでいます。小さく産んで大きく育てると言われた住基ネットは、ここに来て、まさしく国民の個人情報を束ねる名寄せ番号として機能しようとしているのです。
 審議の中で、区の電力購入についても質疑をしました。区内全施設で年間約10億円となる電力料金は、契約先を変えることで大幅に削減できる可能性があります。国でさえ、1カ所を除く全省庁が、より低価格でかつ環境に配慮した電力会社に切りかえています。これまでもさまざまな施策で先進的に取り組んできた杉並区ですので、電力購入についても、経費削減のため、また環境対策の観点からも契約を見直すことを求めます。
 たばこ税に関して、他の委員から、自分は優良な納税者である旨の主張が見られました。執行部がそれに反論しなかったことは、職務怠慢だと考えます。税の所管課でなく住民の健康保持の観点から、保健所も答弁に立つべきでした。なぜなら、たばこに関しては、得られる税収入よりも失うもののほうが数兆円大きいことは、先行研究で明らかになっています。多くの人がたばこが原因で早死にすることは、社会にとって多大な損失です。たばこに起因する疾病はたくさんありますが、肺がんなどの医療費もかさみます。たばこが原因の火事は日常茶飯事であり、人や物の損失は計算することが恐ろしいほど多大なものです。
 さらに、喫煙者の、肩身が狭い、たばこを吸える場所が少ないという主張は、事実と全く異なります。杉並区内の居酒屋で全面禁煙の店がどのくらいあるか、所管は把握していないのでしょうか。54万都市の杉並において10軒程度しかないのです。こうした実情を正しく認識し、今後も分煙に取り組んでいただくよう願います。
 3月になり、やっと少しずつ暖かくなりつつありますが、先日のように雪まじりの凍える日もあり、不安定な天候が続きます。そのような寒空のもと、福祉のお世話になるまでまだ自分で頑張ると言って本集めなどで生計を立てているホームレスが、杉並区内に大勢存在しています。そのような生活保護に至らずに本当に困っている人に対して、支援が行き届いていません。経済的困窮者に対しては、ワンストップサービスなどの実施を含めて、血の通ったきめ細やかな対応を切に望みます。
 行政委員の報酬について、我が会派は、現行の月額制を日額制に改めるべきと機会をとらえて質問してきました。今回の審査では、勤務実態を詳しく尋ねました。月額24万2,000円の選挙管理委員について、時には時給6万円にもなるという実態は、市民の立場からは、行政に対して大きな不信感を生じさせるものです。早急に改正すべきだと改めて主張します。
 なお、監査委員制度については、執行部の財政監査だけでなく事務監査も行えるという本来の機能を果たしていないという批判が、最近ますます大きくなっています。当区の監査委員についても、その批判は当てはまります。
 昨年9月30日に東京地裁で出された判決は、土日のみの在任に対して月額報酬を支払ったことは違法であるという原告の主張を認めて、杉並区の敗訴となりました。この住民訴訟の前に置かれた住民監査請求に対する監査委員の報告では、違法性を認めず、報酬の支出を問題ないとしたものでした。本来ならば裁判所の手を煩わせることなく、監査委員の段階で違法性を認定すべき事例だったにもかかわらずです。最近の市民オンブズマンの認識では、監査委員を監査する必要性について論じられています。今回の事例は、まさにそれに該当するケースと言えます。代表監査委員の責任は重大であり、謝罪や減給に匹敵する事例であると考えます。
 また、毎年辞任と就任を繰り返し、かつ住民監査請求においてしばしば除斥される議選の監査委員については、本当に2名も必要なのか。自治法に規定があるのでゼロにはできませんが、1名でよいのではないか、検討すべきと考えます。
 公債費についても一言申し上げます。
 前区長は、無借金経営と称し、学校の改築に際しても地方債を発行することなく、短期間の債務負担行為を設定するのみでした。今般、田中区長のもとで学校等の改築で地方債を発行し、負担の平準化を図ったことは、本来の形に戻ったと評価しています。
 以上述べてきましたが、議案第25号、一般会計予算は、全体として賛同できる施策が多く含まれてはいるものの、我が会派としてはどうしても相入れないものがありますので、残念ながら反対といたします。
 また、議案第27号の介護保険事業会計、議案第28号の後期高齢者医療事業会計についても反対します。
 次に、関連議案について意見を述べます。
 議案第7号杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例については、審議会委員の委員長の報酬を一律に引き上げるものとなっていますが、審議会によっては活発な議論がされていないところもあり、金額の妥当性については、審議会報酬自体を抜本的に見直す必要があると考えます。よって、反対といたします。
 議案第4号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例について述べます。
 職員定数は、前区長の在任時に毎年約100名を目標に減らされてきました。その一方で、この4年間、そして来年度も区費教員を毎年25名ほど採用するという矛盾も行っています。行政需要の高まる中にあって、これ以上の減員は職員の職務をさらに激烈にさせ、ひいては民間委託や派遣等により官製ワーキングプアを誘発することになります。また、清掃現場に見られるような職員の年齢構成をいびつにさせ、職務の継承を困難にします。よって、本議案には反対します。
 議案第9号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例について述べます。
 国保料の算定は、当区の現行住民税方式は少数であり、旧ただし書き方式を採用する自治体が大半であることのみを考えれば、今回の改正案は理解できなくはありません。しかし、今回の改正により負担増となる家庭は扶養者の多い家庭であることを考えると、たとえ経過措置が講じられているとしても受け入れることはできません。もともと自営業者等を被保険者として想定した国民健康保険は、経済的構造の変化により、その性質を大きく変えてきています。本来事業者が折半負担すべき社会保険料を忌避するために非正規雇用労働者を大幅に増やしている現状は、まず事業主を強く非難せねばなりません。しかし、だからといって、経済基盤が脆弱であるのに保険料負担の大きい国保に自ら加入しなければならない人たちの存在、また、保険料が支払えないために保険証を取り上げられてしまう人たちを社会が放置してよいはずがありません。その意味からも、国保制度そのものの抜本的改正が必要です。現在の方向性は、弱い立場にある人たちを守るものとなっていないため、反対といたします。
 なお、議案第26号も同様の理由で反対します。
 議案第14号杉並区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、今回の改正は、義務教育等教員特別手当の引き下げを含んでいます。昨今の経済情勢や市民感情をかんがみれば、やむなしと考えますし、職員との合意も得られているので、賛成といたします。
 議案第15号杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例も、同様に賛成します。
 議案第10号、他の自治体に先駆けて精神障害者の方に対し福祉手当の支給を認めたことは大きな一歩であり、賛成いたします。しかし、当事者の皆さんは、対象範囲を2級の方まで拡大することを望んでいることから、対象者の範囲については引き続き検討を続けていただくよう要望いたします。
 また、議案第5号、6号、8号についても賛成をいたします。
 名古屋市を初めとして全国的に減税旋風が巻き起こっています。杉並区では、昨年3月に可決された減税基金条例は、区長の交代で見直しをすることとなり、基金が凍結されました。継続性、妥当性に問題があり、減税ありきの考え方に違和感があるとの田中区長のご見解には賛同するものです。しかし、山田前区長時代から引き継ぐ執行部は、昨年3月時点の姿勢から180度転換し、想定していたほど経済状況が好転しなかった、財政が厳しいという理由を述べておられますが、それは1年前にわかっていたことであり、私たちが何度も指摘してきたことでもありました。1年後を見通せなければ、数十年後、100年後が見通せるはずもなく、構想自体が継続性、実現性の薄い荒唐無稽の施策であることが改めて明らかになったと言えます。
 今後1年かけて基本構想を策定する中で、減税自治体構想の必要性から議論、検証がされます。その際に私たちが問い直さなければならないことは、行政サービスを減らし自己責任に任せるのか、それとも公平な負担による支え合いの社会を目指すのかというまちづくりのあり方です。
 昨年朝日新聞が行った世論調査に興味深いものがありました。経済的に豊かだが格差が大きい国と、豊かさはさほどではないが格差の小さい国のどちらを目指すかという問いに対して、前者が17%、後者が73%という結果が出ています。つまり、多くの国民が支え合いの社会を望んでいるということであり、税が所得の再分配機能を持っていることから、だれしもが単純に減税を望んでいるものとは言えないと言えます。
 杉並区においても、毎年その時々の経済情勢に一喜一憂するのではなく、今後、経済成長を前提としなくとも限られた予算でどう区民ニーズにこたえていくのか、無駄を省きその分を必要な施策に回していくことができるか、その視点を持って、引き続き行政運営に当たっていただきたいと願います。
 最後になりますが、今回も予算審議に当たりたくさんの資料作成にご尽力いただいた職員の皆様に心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。
 以上でみどりの未来の意見開陳といたします。
○今井讓 委員長  北島邦彦委員。
◆都政を革新する会(北島邦彦委員) 都政を革新する会の北島邦彦です。予算特別委員会に付託された議案についての意見を述べます。
 まず、議案第25号から28号、来年度の一般会計及び各特別会計予算案に反対をいたします。他の関連議案について、議案第13号については賛成、他の議案については反対します。
 民主党・菅政権の大混迷と崩壊的危機は、単に一政府の危機、一政党の危機ということにとどまりません。日本の政治、政党のあり方そのもの、日本という社会のあり方そのものが根底から崩壊しようとしている、既成秩序そのものが社会発展の桎梏となっているというような現状ではないでしょうか。
 アメリカのウィスコンシン州を初め幾つかの州では、財政破綻による州政府の閉鎖もあり得る状況に対して、公務員労働者のストライキや州議会を占拠する闘争が爆発しています。日本においても事態はほぼ同様であり、6月には国家公務員の賃金が支払えなくなる事態も予測され、引き続いて秋から冬には自治体労働者にも同様の事態が現実になりかねません。
 チュニジア、エジプト、リビアを初め中東全体に広がる体制打倒の闘いは、軍事独裁長期政権に対する単なる民主化闘争ではありません。歴史的限界に突き当たった資本主義の最後の攻撃である新自由主義、首切り、賃下げ、労働強化と労働者の非正規化攻撃への、労働者とりわけ青年労働者の反撃であり、イスラム原理主義を乗り越えた労働者革命です。彼らの闘いは、労働者が団結して非妥協で闘えば、軍事独裁政権さえ倒すことができる、労働者の力で社会を変えることができるということを、全世界の労働者に自信と確信を与える衝撃的なメッセージとなりました。
 来年度一般会計予算案においては、特別区債の発行や減税基金への新規積み立て凍結など、財政思想そのものの転換が図られています。その転換に当たっての時代認識、情勢認識にどういう転換があったのか、質疑の中からは明確に浮き彫りにはされませんでした。かつての認識に誤りがあったのなら、それを率直に明らかにしなければ、財政施策の転換の是非を究明することさえままなりません。
 保育施策について、抜本的な練り直しが迫られています。認可外施設である区保育室は、早急に区立の認可保育園への統合を図るべきです。施設数と利用者数の増大状況は、5年間も暫定措置を継続すれば、この施策の固定化をもたらし、そうなってからでは収拾がつかなくなってしまいます。区保育室で働く保育労働者の賃金を初めとする労働条件についての不満は根強く、こうした犠牲の上に保たれている現場の安全は極めて脆弱です。認証保育所増設による対処も、同様の結果をより早くもたらすものとなることは明らかです。
 民主党政権が進める子ども・子育て新システムによる保育の全面的民営化プランは、現場の切実な要求には全くこたえることのできない政策です。新システムに反対する自治体としての姿勢を明確にすべきです。
 杉並区の事業に従事する労働者にとって最大の問題は、非正規化がますます急激に進もうとしていることです。学校現場においても事態は同様であり、教育労働者の非正規化が浸透しています。今や、非正規教育労働者の存在なくして1日たりとも学校が成り立っていかない状況になっています。
 それに加えて杉並区の師範館施策は、同じ職場で同じ仕事をしながら雇用主が異なる教育労働者を、既に120人も生み出してしまいました。雇用形態が異なる労働者が同一職場で働けば、そこには必ず対立、分断が生じる構造があります。都費・区費教員の混在は、職場における連携、連帯を阻害し、教育に及ぼす悪影響もはかり知れません。
 また、教育人事権の都から区への移譲についての質疑がありましたが、そこで構想されていることは、全く許しがたい教育労働者への首切り攻撃ということでした。都費教員は都下自治体の教員募集に応募し、各自治体で採否が決せられるということでした。採用されなかった都費教員はどうなるのでしょうか。これは、自治体行政にとって都合の悪い教育労働者を排除することです。かつて国鉄分割・民営化で、そして社会保険庁解体で強行された一たん全員解雇、選別再雇用の首切り攻撃が、今や教育労働者にも仕掛けられようとしていることがはっきりしました。全く許せません。
 さて、議案第10号杉並区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例についてです。
 精神障害者1級の認定者に限定し、しかも月5,000円という低額にとどまる提案がなされています。福祉手当支給を要望し続けてきた病者の方々とその家族にとっては、ようやくゴールが見えてきたと思ったら本当のゴールははるか先にあったという思いではないでしょうか。制度充実へのスタート、突破口だという考えもあるでしょうけれども、条例化すなわち固定化になるという懸念も強くあります。よって、当条例には反対することを特に述べておきたいと思います。
 また、南伊豆健康学園の廃止には絶対に反対です。そこにこの学校を必要とする子どもたちがいる限り、その必要性を万難を排してかなえるのが教育行政の責任ではないでしょうか。このことを特につけ加えて意見といたします。
○今井讓 委員長  堀部やすし委員。
◆無所属(堀部やすし委員) 予算特別委員会の締めくくりに当たりまして、意見を申し述べます。
 結論から申し上げますと、当委員会に付託されました議案のうち、一般会計予算、介護保険事業会計予算及び杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例に反対いたします。
 その主たる理由は、第1に、財政計画なき無計画な区債発行を行うこと、第2に、大宮前体育館移転改築事業等の投資事業に問題があること、第3に、指定管理者の指定に伴う債務負担行為が未設定であること、第4に、区政経営の公平性、中立性、透明性等々に大いに疑問があることなどの課題があり、反対するものであります。
 以下、現区政の問題点を指摘しつつ、これらにも言及していきます。
 まず、経営者としての区長の姿勢には数多くの問題があります。
 問題点の第1は、選挙公約のたえられない軽さです。
 「経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進」は、昨年7月の区長選挙における田中区長の選挙公約でありました。ところが、田中区長は就任後、東京富裕論などを警戒し、減税政策は妥当でない旨発言するようになっています。選挙公約に明記されていた「経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進」は、いとも簡単に放棄されてしまいました。
 なるほど区長の主張は一理ある話です。仮に選挙公約にされていなかったのであれば、理解できない話ではありません。区長は就任後、減税自治体構想に否定的な見解を表明するようにもなっていますので、それとも整合する話ではあります。しかし、それではなぜ「恒久的な減税政策の推進」を選挙公約に掲げていたのでありましょうか。
 区長は、多選自粛条例の廃止に当たって、自分に多選の意図はなく、あくまでお預かりしている4年間の任期を全うすることだけを考えているといった趣旨の発言をしていましたが、そうであるならば、与えられた4年の間に公約した恒久的な減税政策を推進していかなければ、筋が通らないことになります。しかも東京富裕論は、この数年来、国や都を巻き込んで繰り返し話題になってきたテーマであり、昨今突然わいて出てきた話でないことは区長もおわかりのはずです。これを根拠の1つとして減税政策を撤回するのは、余りにも不自然であります。少子高齢化に伴う行政需要の増大なども、以前から明らかであったことです。
 選挙公約を読んだ区民の中には、区長は現下の厳しい経済状況を考慮して恒久的な減税政策を推進してくれるのだと、選挙公約を解釈した区民もいましたが、まんまとだまされてしまいました。多選自粛条例の廃止を突然打ち出したことに続き、大きな問題ではないでしょうか。選挙公約を軽く扱い、当選後たった数カ月で事実上撤回してしまった現実には驚くほかありませんが、今後については、せめて大きな政府とならぬよう、堅実な経営に努めてもらわなければなりません。
 問題点の第2は、区長公設秘書の増員です。
 調査の結果、4月より区長の公設秘書が増員となる予定であることが明らかとなりました。これまでは、秘書担当課長を筆頭に正規職員2名に再任用1名という配置でありましたけれども、4月より正規職員4名の体制になるというのです。各部局が懸命に職員削減の努力をしている中で、区長のお守り役公務員は増やすというのでありますから、あきれた話です。
 杉並区ではこれまで一貫して職員定数を削減してきました。痛みを分かち合って人員削減を進めてきたわけです。このような中で区長の秘書から人を増やすというのは、一体どういうことなのか。今なお全体的な職員定数の削減が徹底されている中で、これでは他部局に示しがつきません。本来まずリーダーが範を垂れるべきところ、逆にリーダーの付き人は聖域、増員というのでは、説得力がないと言わざるを得ません。このようなことをしていては、まじめな部下であればあるほど白けてしまうことでしょう。ざっと仄聞しただけでも、学校現場を初めとして人手が足りていないところがあると聞き及んでいるところです。このような中で、なぜ区長の秘書から増員する必要があるのか、大変理解に苦しみます。職員配置のあり方を考え直す必要があります。
 問題点の第3は、環境確保条例への対応です。
 区長就任後、明らかに庁内の環境は変わりました。従来、夏場省エネの一環ということで一部停止されていたエレベーターが稼働されるようになるとともに、非常に暑かった庁内の温度も下げられ、職場環境は非常に快適になりました。確かに多くの職員は喜んでいるようであり、さすが労働組合の支援を受けて当選した区長が登場すると違うと実感させられています。
 しかし、東京都環境確保条例が改正されていることもまた、忘れてはならないことです。改正条例によれば、杉並区役所もまた温室効果ガスを基準年度より8%削減しなければなりません。このままの状態ではこの高い目標をクリアできないことは、都議会議長を経験された区長が一番よくご存じのはずであります。果たしてこれにどう対応するのか、実現の見通しは厳しいと言わざるを得ません。区長のリーダーシップと指導力が問われていますが、一体どうするつもりでありましょうか。
 問題点の第4は、子ども手当への対応です。
 子ども手当をめぐって、地方自治を根本から否定する政府の動きが明らかとなりました。それは、想定外の地方負担を継続させたことでありますが、中でも重大な問題は、本来使途自由であるはずの住民税増税の使い道を、国が一方的に子ども手当の財源であると決めつけてしまっている問題です。
 政府・民主党は、今回3歳未満の子ども手当を月額2万円に引き上げるため、所得税、住民税における年少扶養控除の廃止などを打ち出してまいりました。今後、年少扶養控除の廃止によって地方自治体は増収になりますが、これは住民税の増収であることから、使い道は当然各自治体それぞれの判断で決定できなければ筋が通りません。なぜ地方税の使途を国が勝手に決めるのか。地方税の使途は地方議会の議決を得て自治体で決めるべきものです。こんな理不尽な話はありません。杉並区の一般財源は杉並区の判断で自由に使えるものであり、国に決定権があろうはずもないのです。
 子ども手当をめぐっては、かねてより、政策効果に対する疑問を初め、赤字国債を乱発する中でのばらまきであることに強い批判がありますが、今回の制度設計は、もはや法律的に見ても矛盾を隠し通せない姿であります。
 地方特例交付金による補てんもまた充足しているとは言いがたく、他自治体の中には、超過地方負担拒否の姿勢を明確にし、抗議の意味で当初予算計上を見送った自治体もありました。しかし、杉並区には具体的な対応はなく、政府・民主党の姿勢に追随している始末です。本当に民主党の子分でないというならば、ぜひとも地方自治を守る気概を見せてもらいたいところでありました。
 今回のような地方自治の本旨を踏みにじる国の介入を黙認し、これが既成事実化するようなことがあれば、取り返しがつかないことになります。自分の財布に手を突っ込まれて黙っているようでは、経営者として失格と言わねばなりません。今後については強い対応を求めるものであります。
 以上4点にわたって述べてまいりましたが、このほかにも、パブリックコメント手続、公用車、指定管理者の指定などについてもさまざま課題があり、改善の必要があります。
 第2に、財政計画なき無計画な区債発行に問題があります。
 前区政が策定した21世紀ビジョンに基づく現在の杉並区基本計画やスマートすぎなみ計画は、今年度末で終了となります。新基本構想、総合計画は平成24年度からスタートするとされていることから、平成23年度は、計画のいわば端境期に当たります。しかし、端境期だからといって財政計画がなくてよいということにはなりません。
 既に昨年の補正予算(第4号)において、計画外の新規区債25億円の発行が行われており、平成22年度を終了年とした財政計画の達成は不可能になりました。新年度もさらに新規に29億円発行する予算となっていますが、その判断が正しかったとするならば、せめて中期展望ぐらい示すべきでありましょう。減税自治体構想は、区債残高ゼロを原則とした構想でありましたので、構想は、改めて議論するまでもなく、現在事実上頓挫しています。
 しかし、それは、多くの合意をとり、中期的な財政展望を明示した上で否定されたわけではなく、あくまで既成事実の積み重ねによって実現不可能な状態に追い込まれているだけであります。このようなやり方はアンフェアと言わざるを得ません。新たに起債を起こし債務負担を抱える場合については、少なくとも中期的な展望を明示し、財政に責任を持たなければならないというべきです。今後の施設改築需要は高く、それらのすべてに対応できる余力があるとは言えないところであります。今回のように行革プランや財政計画なき起債は、まさに無計画な起債です。起債のすべてが悪と言うつもりはありませんが、無計画な起債は絶対悪であるとしか言いようがありません。国政が混迷を深め、国家財政が危機的状況を迎えている今、このような将来展望の見えない財政計画なき起債に同意することはできません。
 第3に、今回提示された債務負担行為の設定にも問題があります。
 具体的には、土地開発公社の借入金に対する債務保証50億円、指定管理者の指定に必要な債務負担行為の未設定、大宮前体育館の移転改築に係る22億4,400万円、以上の3点であります。
 問題点の第1は、土地開発公社に対する債務保証50億円です。
 杉並区の用地購入においては、依然として、区が100%出資して設立されている土地開発公社を通じて購入されています。しかし、多くの区民の知らないところで、議会の正式な審議や議決を得る前に、いとも簡単に高額な用地を買収することができてしまう土地開発公社の存在は問題であります。今回の予算との関係でいえば、区が50億円もの高額な債務保証をしていることが問題です。バブル期のように土地の値段がどんどん上がってしまうような異常な時代において、土地開発公社が役割を担っていたことは否定しませんけれども、かつてのような意味で先行取得の必要性が薄れている今、この公社に存在意義はなく、かつこの債務保証額にも正当な根拠があるとは言えません。
 問題点の第2は、指定管理者の指定に対応した債務負担行為を設定していない点です。
 平成21年4月より、地方財政健全化法が完全施行されました。公会計制度改革も本格的に始動し、現在では、自治体の抱える債務負担を正確に把握し、区民に公表することは自治体の義務というべきです。指定管理者の指定においても、これからは債務負担行為の設定を行うことが必要不可欠です。
 指定期間は議会で事前に明確に議決されているのであり、当然それによって債務負担が発生していることは明らかです。指定管理者に対しては、議決によって公の施設の管理を複数年度にわたって行わせる以上、これに伴う複数年度にわたる予算措置を行い、必要な経費を一定明示しておくことは当然です。したがって、本来は指定と同時に債務負担行為の設定が必要というべきですが、杉並区においては、今日までそのような対応は全く行われていません。新年度における指定管理者料支払い見込み総額は18億円を超えることが明らかになっていますが、指定された期間の複数年度にわたり継続するものであることを踏まえた対応が必要であります。
 問題の第3は、大宮前体育館の移転改築事業です。
 都市再生整備計画荻窪南地区における投資事業の一環として、大宮前体育館の移転改築事業が盛り込まれています。しかし、提示されている設計案のまま改築を進めることには反対であります。具体的には、温水プールの新設は差し控え、その分をオープンスペースの確保に充てるべきと考えます。
 公共施設再編の検討が遅く、依然として過剰投資がやんでいません。財政難の中で公共施設が次々と更新期を迎え老朽化しつつある中、施設はできる限り合理的に整備した上で有効活用していくことが必要であります。
 当該地域においては、かねてより複数の区立施設に老朽化が見られ、移転や改築が課題となってきました。しかし、これらは別々に対応する方針が打ち出され、ついに地域全体で公共施設を合理的に整備することはありませんでした。残念なことです。
 大宮前体育館の移転改築においては、新たに温水プールを設置することになっていますが、現状においては、合理的な判断であるとは思えないところです。かねてから申し上げてきたように、当該地域において学校統合を一切行わず、全校を存続させるというのであれば、類似施設の合理化が財政上不可欠というべきです。
 杉十小に見られるような地域開放型の温水プールを近隣の改築校に設置し、複合化することで、施設の合理的活用を図っていくことは十分に可能でした。温水プールの設置は区民ニーズに合致するものではありますが、土地利用が高く用地確保の難しい区内の現実を踏まえるならば、施設は区全体を通して合理的に整備していくようにしなければならないはずのものであります。区内各小中学校の多くにおいては、夏しか利用されていないプールが校舎の一角を占めており、他の時期に有効活用されているとは言えません。ただでさえ校地が狭い中、大変もったいないことであります。
 特に今回の計画で整備される温水プールは、国の社会資本整備総合交付金の対象外となっており、杉並区一般財源による重い負担を発生させるものです。あえてここに単独で温水プールを設置するメリットは乏しいと言わざるを得ません。当該地域において凍結された学校再編を解除するのであれば、大宮前体育館における温水プールの設置も妥当かもしれませんが、それはどうなるか、現在全くわかりません。このまま当該地域の学校統合を棚上げしてしまうとすれば、今回の投資は過剰投資の感が否めません。厳しい財政を思えば、大宮前体育館における温水プールの設置は回避し、オープンスペースの確保を優先すべきであります。類似施設は効率的に整備を進めるべきであり、現在の案には賛成することはできないものです。
 第4に、電子地域通貨事業に問題があります。
 本年度より電子地域通貨事業が本格的に動き出します。相手方との交渉の関係から詳細が定まっていないこの段階で是非を判断することはできませんけれども、地域通貨をツールとして、経済循環とコミュニティの活性化を図る方法については、基本的に高い意義があると考えています。しかし、導入に当たっては幾つか大きな課題があり、それらを確実に解消していく必要があります。今のままではすぎなみカードの二の舞になるのではないか、強い不安があります。
 まず、余りにも当たり前のことですが、導入に当たって関係者と理念、目的を共有することが必要です。この事業はあくまで地域通貨を流通させ、コミュニティの活性化を図ることが大切なのであって、単なる電子マネーを地域に普及させることが目的ではありません。しかし、実際にはこの理念が余り共有されているとは言えない状態です。
 多くの方は、プレミアム商品券が電子マネーに変わるといった程度の受けとめ方しかしていない状況にあります。このため、他の電子マネーとの互換性を求める声なども出てきているわけですが、それは地域通貨としての特質を放棄するも同然です。それでは、区が多額の税を投入してあえて実施する意味がありません。なぜ杉並区がこの事業に乗り出す必要があるのか、導入の目的、意義を区民及び事業者と共有することが、今何よりも必要であります。このままの状態で本格的に動き出したとしても、有効活用されず、ベンダーをもうけさせて終わりになりかねません。
 次に、行政サービスへの拡大に見通しを立てることも必要です。今回の事業においては、各種行政サービスを1枚のカードに統合することで、区民の利便性を高めることがうたわれています。本当に統合できるのであれば、高い行政改革効果があり、導入するメリットがあります。
 しかし、実際には区内事業者への端末設置を先行させており、行政サービスへの拡大が後手後手となっていることから、普及拡大への手ごたえが全く感じられないところです。初年度は事実上プレミアムつき区内商品券のみが流通すると言っても過言ではなく、その他目ぼしいサービスは長寿応援ポイントのみです。それも現在の紙のポイントシールを残したままということですので、行革効果はゼロと言わねばなりません。商店に対し強く導入を迫りながら杉並区の窓口では思うように使えないということでは、全く説得力を欠いています。2年目、すなわち平成24年4月には、子育て応援券や職員証への導入が打ち出されていますが、着実な実施により事業が円滑に進められるようにしていく必要があります。
 杉並区は区内最大の事業者であり、地域通貨を導入するとあれば、その中核的な存在として先導しなければならない立場にあります。規模の拡大を進め、事業の持続的発展への説得力を持たせるためには、行政サービスへの拡大を急がねばなりません。
 また、各種使用料、手数料、利用料金等々についても、率先して地域通貨で支払うことができるよう早期に対応すべきであり、指定管理者や委託事業者との協議も迅速に進めていかなければなりません。
 さらに言うならば、本事業においては、関係者間におけるリスク分担の適正化が必要というべきです。電子地域通貨事業は、行政サービス民間事業化提案制度により公募された事業であります。この事業は、民間からの提案により、行政の果たすべき役割を一から見直し、官民の役割分担を再構築する取り組みの1つでありました。当然、官民相互が応分のリスクを分担すべきであって、官が民間に便宜を図って事業を進めるようなあり方では困ります。
 現在の構想においては、決済用端末機の設置は区の負担で行い、個店のリース代についても、区が半額超を負担することになっています。個店は、規模、業種にかかわらず月2,000円を負担するほか、売り上げの2%の手数料を支払うことになっています。杉並区がかなり重い税負担をする構図になっていますが、そうであるにもかかわらず、この枠組みでは、電子地域通貨が普及、定着するとは思えません。加盟に当たって端末機の固定料を無料とするかわりに手数料で調整する新プランも創設すべきであります。
 現在クレジットカードの決済端末機は多くの店舗に普及していますが、これは端末が無料で設置されるケースが少なくなかったためです。カード会社にとって、設置店舗が増えるメリットは本来大きいはずで、無料で設置しつつ、手数料収入で中長期的に元を取っていったというわけです。本事業においても考慮すべき点であります。
 なみすけ商品券取扱事業者の規模、業種は多種多様です。業種が異なれば、当然粗利率も異なります。したがって、区が幾ら補助金を出して負担額を増やそうとも、加盟店に一律の固定料金を負担させるというのでは、加盟に二の足を踏む個店が出てくるのも当然です。特に小規模店の場合、決済端末を無料にしつつ手数料を相当割合に設定したほうが適切というべきですが、現在のところ、そのような選択制は話題にされていません。これでは設置店舗が増えるとは思えないところです。
 これは、恐らくフェリカ側が自らのリスクを回避するために一定の固定費を取りたいということなのだろうと思いますが、論外と言わねばなりません。携帯電話もADSLも、初期のころは端末やモデムを無料配布して普及率を上昇させています。事業を成功させるためには、杉並区、フェリカ、加盟店がそれぞれ応分のリスクを負担することが必要であって、専ら杉並区と加盟店に負担を負わせるようなモデルは、不当と言わなければなりません。再検討を強く求めます。
 さて、新年度は、小学校の新学習指導要領が全面実施されることになります。減り続けてきた授業時間も増加し、評価の観点なども変更になります。文部科学省はこの新しい指導要領を、ゆとりか詰め込みかではなく、生きる力をはぐくむ教育と表現していますが、実質的にはゆとり教育の転換というべきです。学力調査の国際比較からも明らかなように、この間の国を挙げて行われたゆとり教育は大失敗だったと言わざるを得ません。
 最後になりますが、新たな指導要領の円滑な実施と学力向上策の進展を強く祈念いたしまして、以上、私の意見といたします。
○今井讓 委員長  松尾ゆり委員。
◆杉並わくわく会議(松尾ゆり委員) 議案に対して意見を述べます。
 来年度一般会計ほかの議案を審議するに当たり、まず第1に、行政改革、職員削減と民営化の方向性を転換するのかどうかについて注目をいたしました。
 区ではこの間、スマートすぎなみ計画に基づき、職員定数を1,000人以上削減してきましたが、それはすなわち新規採用を1,000人抑制したということ、つまりは、区職員になれたはずの1,000人の若者が機会を失ったということです。杉並だけではありませんが、この間の公務員の削減が雇用に与えた打撃は決して小さくありません。この観点1つとっても、この時期、区は採用人数を回復させ、雇用拡大に貢献する義務があると考えました。しかし、質疑を通じて、ことしもやはり約90名を削減することになっているとわかりました。
 大幅な人員削減のため、区役所の体制も限界です。ひたすら人を減らすというやり方はやめて、適切な人員配置をすべきと問いましたが、区長の答弁は、区の職員がやるべき仕事、職員でないとできない仕事は何かを明確にし、ケース・バイ・ケースで対応するというもので、残念ながら、やはり官から民への基本は変わらないようです。
 民間委託や指定管理の官製ワーキングプア問題については、セシオン杉並等の賃金不払い事件のみならず、この間さまざまに指摘をしてきました。区は、低賃金、不安定雇用の方たちに区政の大きな部分をゆだねていることを自覚し、委託や指定管理の労働条件の向上と雇用の安定に責任を持つべきです。
 私は、昨年11月の第4回定例会で指定管理者制度について質問し、1、なぜその事業者が選ばれたのかの説明責任、2、モニタリングの強化、特にコスト面だけでなく、サービス向上に資するかどうかの評価が必要、3、指定管理が最適かどうかの検討などの点についてただしましたところ、ちょうどその後、総務省が昨年末に「指定管理者制度の運用について」という通知を出し、サービス水準の確保に最も適切な事業者を指定するものであって、単なる価格競争の入札とは異なるということを指摘いたしました。この通知を踏まえ、指定管理者制度には一層厳密な対応が必要になっています。
 片山総務大臣はその後の記者会見の中で、例えば図書館について、公共図書館、ましてや学校図書館なんかは指定管理になじまない、行政がちゃんと直営で運営すべきとも述べています。当区の地域図書館全館指定管理の方針は、現在ペンディングになっていますが、今後の厳しい社会経済状況で求められる自治体の役割、また、地方分権で各自治体が独力で政策構築していく必要性にかんがみれば、図書館の役割はますます大きく、むしろ直営でいかにそれらのニーズにこたえ、かつサービス向上できるかを前向きに考える好機ととらえるべきです。
 時間切れで質問できませんでしたが、区内各施設にある膨大な図書資料のネットワーク化、区民の利便性、そして行政資料、公文書管理などの重大な使命もあります。まさに区長の言うところの職員がやるべき仕事であると思います。
 ほかにも指定管理が予定されている施設があります。高井戸地域センターは3施設を一括して指定管理への移行が計画されているということですが、指定管理は区民センターでは初めてです。果たして指定管理でなければならないのか、ここでも片山氏の言う、コストカットだけでなく、サービスの向上に資するかどうかの判断が問われます。これら指定管理が予定されている事業について、本当にそれが最も有効な税金の使い道なのか、見直しが必要です。既定方針を惰性で続けるべきではありません。立ちどまるべきです。
 民間委託の学校用務についても質問しました。
 今回の事業者選定には、2つの大きな疑問があります。1つは、子どもたちの処遇に直接大きくかかわる業務であるのに内部管理業務と位置づけられて、選定委員会8名のうち区民が2名しか入っていないこと。もう1つは、要綱に反して、設立したばかりの事業実績のない新会社が参入したばかりか、委託先として選定をされたことです。
 ここまで無理をして委託を進めなくてはならないのでしょうか。総務大臣が集中改革プランの解除を表明した今日、中央からの締めつけで行革を進めなくてはならないという言いわけは通りません。世田谷区のように、職員の新規採用を行い、職員の育成、技術の継承を行っていくべきです。
 第二に、雇用対策と地域経済対策、すなわち働く問題に注目しました。
 今、若い人たちの就職先がないことが大きな問題です。中高年の方の失業はさらに深刻です。雇用対策として、直接的に区が企業を支援して雇用を拡大する施策について質問いたしました。答弁では、国の制度があるので上乗せはしないということでした。
 ところが、これもまた、私が本会議で質問した直後に新聞報道があり、他区が予算をつけることが判明しております。例えば北区では、高校生と区内中小企業の合同面接会、中央区では、卒業後3年以内の人を正社員採用したら50万円、江東区、内定がとれない卒業生の就労体験制度などです。自治体がやれることには限界があるとはいえ、区民が働き口がなくて苦労していることに、他区では努力の姿勢を見せています。杉並区は雇用に無関心過ぎます。
 雇用拡大のためにも産業政策が重要です。この点では、質疑では産業政策の目玉である電子地域通貨について質問しました。この事業の内容も精査したほうがよいとは思いますが、それ以前に、産業振興計画、つまり区の産業政策の柱が定まっていないことが問題です。私は、2007年の決算特別委員会でこの点について質問して以来、この4年間、産業振興計画のローリングがいつ動くのだろうかと、質問もしてきましたし、注目もしてきました。しかし、結局2003年策定の計画がそのまま存続し、宙ぶらりんになっています。
 商店街振興1つとっても、商品券事業は行われていますが、目標とする商業の姿とそのための振興策がありません。商品券事業が有効でないとは言いませんが、商店街の衰退は構造的なものであり、単純に消費を増やすだけでは解決しません。調査研究を踏まえて、方向性や目標を定める必要があります。
 また、区は、製造業に関してはさらに無策としか言いようがありません。区から製造業がなくなってしまってよいのか、バランスあるまちづくりの点からも大きな課題ととらえる必要があります。これら産業政策の立ちおくれは、区民生活にとって重大な問題です。
 第三に福祉です。地域包括支援センターケア24の体制強化、介護者支援、おむつ代の現金支給など、区民団体とともに私が4年間言い続けてきたことが、やっと部分的にせよ実現しました。しかし、介護の必要な人を直接支える独自施策は、介護者支援年間24時間などにとどまり、介護保険制度の問題点をカバーするための独自施策としては、まだまだ全く不十分です。
 今回、高齢者訪問事業の充実、そしてそれを契機に、これまで何度言っても実現されなかったケア24の人員強化が打ち出されたことは、画期的なことだと思います。しかし、ここにとどまらず、第一線を民間任せにするのでなく、行政が前面に出て、区民と苦難を共にして解決する姿勢を打ち出せないか。例えば直営のケア24を設置するなどして、職員をもっと増員し、福祉に全面的に責任を負うべきではないかと考えます。
 杉並では、高齢者は介護保険でオーケー、すなわち民間任せという方針がずっと続いてきましたが、今後一層高齢化が進む中、介護保険だけでは不十分であり、行政の責任で高齢者福祉を再構築する必要があります。
 福祉分野は、前区長の時代に大きくゆがめられました。前区長の考え方は、平等は間違いといって、福祉にはお金をかけず、自助努力、自己責任に任せる。そして、健康で福祉制度を使わなくてもよい人に恩典を与えるというものでした。
 例えば長寿応援ポイント制度。この事業は、体が不自由で困っている人は恩恵にあずかれません。逆に元気な高齢者ほど特典があるというものです。高齢者の健康づくりを標榜しながら、80歳の人が健康づくりの教室に参加して1ポイント50円なのに、60歳の人がパトロールをすれば5ポイント250円とは、矛盾をしています。
 子育て応援券は見直されますが、習い事に利用されるなど、補助の必要がない部分に手厚い制度で、他方、子どもたちの福祉制度である保育は置き去りにされてきました。
 このように福祉を否定してきた区のあり方を全体として転換することが必要ですし、さらにそれだけではなく、国の制度の不備な部分について、住民の立場に立って、区ははっきりと意見を言っていくべきです。
 保育について、委員会では多くの質疑がなされました。深刻な待機児童の増加に対し、緊急の対応としてなされたはずの保育室事業は既に3年目を迎えます。もはや緊急とは言いがたく、無認可施設を区がどこまでも増設していくことは問題と考えます。国の子ども・子育て新システムの動向は不透明ですが、杉並区は、保育の公的責任を放棄しようとする国の方針には反対し、その動向にかかわらず、現状の認可基準を守った保育園を拡充していくべきです。しかし、今のところその姿勢は見られません。
 教育分野では、南伊豆健康学園の廃止決定と保養地型特養構想の唐突な発表がありました。保護者の神経を逆なでするようなこの間の動きを見ても、来年度いっぱいの廃止方針には納得できません。
 また、小中一貫教育をてこに学校統廃合を推進する教育委員会の手法も、地域住民の思いとは裏腹です。小中一貫校の話し合いでも、テーブルに着いたときには、既にそこに図面が載っていたと聞きます。初めから統合ありきでは住民参画とは言えません。
 教育委員会は学校支援本部や地域運営学校という手法を用い、「学校づくりはまちづくり」との標語をかかげながら、他方で、学校選択制で地域と学校が乖離をしているという状態は矛盾しています。このような教育委員会の姿勢が、区長が交代しても全く変わらず続いていることには、大きな失望を禁じ得ません。
 5点目にまちづくりについて述べます。
 荻窪まちづくりについて質問をいたしました。杉並区長は就任以来、「価値ある住宅都市」を掲げ、この予算案も「質の高い住宅都市」と銘打っています。来年度は専管組織が新しく設置されるとのことであり、田中区政の中でも比重の大きな分野と受けとめます。では、言うところの杉並の価値とは何か、まちづくりの中で何を尊重するのかが問われます。
 荻窪の開発をめぐっては、北口が商業地域であり、地主さんらが地価を上げたいと考えて、ビルの林立するまちを目指しているのに対し、南口は閑静な住宅地であり、環境を守りたいという住民の強い要望があります。同じ荻窪でも南北は対照的で、住民の価値観は多様です。荻窪駅は今北口整備工事が進んでおり、もうすぐ完了。南口の131号線も、何年もかけてやっと整備されたところです。残った荻窪の課題はさらに難題であります。
 これらをどのように解決していくか。基本構想の策定、さらに都市計画マスタープランの策定の中で、十分な議論と合意形成過程が重要になっていくと思われます。
 まちづくりに関連しては、外環道による環境破壊が危惧される中、区長が外環道を積極的に評価する姿勢は、どうにも理解できません。これら都市整備の課題に関して、区が開発優先に傾くのではないかとの危惧をぬぐうことができません。
 以上、5点にわたって、予算審議の中で見えた区政の問題点について指摘いたしました。こうした視点から見たときに、区政は区民の側に立って大きく転換したとは言えず、予算案には反対をいたします。したがって、議案第25号、平成23年度一般会計予算ほか各会計予算に反対をいたします。
 なお、議案第4号、5号、6号、7号、9号、14号、15号には反対し、このほかの議案には賛成をいたします。
 最後になりますが、今回の予算審議に当たって多くの職員の皆様が資料作成にご協力くださり、またご多忙の中、丁寧にご教示くださったことに心より感謝申し上げ、締めくくりといたします。
○今井讓 委員長  けしば誠一委員。
◆無所属区民派(けしば誠一委員) 無所属区民派の2011年度一般会計並びに各会計予算に対する意見を述べます。
 国の予算案は3月1日衆議院を通過し、自然成立を待つことになりました。一方、赤字国債発行などを含む関連法案の成立のめどは立っていません。
 菅政権は、政権交代に託された大きな期待を裏切り、歴代自民党政権と変わらないアメリカと財界の意に従う姿勢をあらわにしました。日米同盟の深化を掲げ、普天間基地の辺野古移転を認め、東村高江の米海兵隊ヘリパッド新設工事を強行しています。防衛力強化を打ち出し、対中国を仮想敵とした自衛隊の再配置までも進めています。環太平洋経済連携協定(TPP)参加に向かい、食料自給率50%を目指す、食料・農業・農村基本計画を破綻させようとしています。TPPに加入すれば、医療、保険や金融までも欧米資本に脅かされ、国内産業が崩壊するおそれすらあります。
 予算案でも、財界が求める法人税減税にこたえ、そのツケを消費税増税や年金など社会保障制度の改悪で住民に押しつけようとしています。支持率が低下すればするほど米国と財界の支えを頼みにする以外ないのが、今の菅政権の末路です。
 このような国政の混迷の中、住民の生活はますます厳しくなっています。失業期間が1年以上の完全失業者が前年度比で26万増え、121万人に達し、25歳から34歳が32万人で6万人増、55歳以上完全失業が30万人で7万人増となり、若者と高齢者の生きる希望を奪っています。世界的な食料高の影響が日本にも及び、1月には食品・日用品60品目中37品目が10月期で上昇し、暮らしを一層脅かしています。
 区民の現状で特徴的なことは、第1に、初の政権交代にかけた大きな期待が外れ、その後の国政の混迷に対する政治不信、議会不信、議員不信のかつてない高まりです。
 第2に、小泉構造改革とこれに100%追随した山田前区長が切り捨ててきた暮らしや福祉の危機の顕在化、児童虐待、孤独死など、子どもと高齢者、障害者に対するしわ寄せです。
 国政が混迷を深める今こそ、基礎的自治体がその役割を果たさねばならないときです。山田前区長は、区長当選以来、政治家として国政への転身の足がかりとして、10年余にわたり区政をほしいままに利用してきました。住基ネットの一時の切断や最後のあだ花に終わった減税自治体構想に至るまで、すべてがマスコミ受けをねらうパフォーマンスでした。その締めくくりに、自らつくった多選自粛条例を口実に、突然の辞任表明、驚くべき発想で自らの後継者を残そうとしたやり方は、区民の審判で挫折しました。
 2011年度の予算は、山田区政の生み出したゆがみを正し、杉並を立て直すための田中区政初の本格予算として期待しました。無所属区民派は、山田区政が起債ゼロを目指し、その延長に減税自治体を掲げたことに当初より批判をしてきました。
 田中区政が、厳しい財政事情を見ながら基金と起債のバランスのとれた財政運営を行いつつ、福祉第1の自治体のあり方を打ち出したことは正しい姿勢です。質の高い住宅都市杉並を掲げ、福祉・医療、教育、まちづくりの分野に重点的に予算配分したことも賛同できます。前区長の独善的区政運営を改め、職員や住民の意見に耳を傾けつつスタートした姿勢には共感を覚えます。児童虐待に対する区の全力を挙げた取り組みにも期待を寄せています。前区長が教育行政に介入し、保護者や教職員の強い反対を押し切り、扶桑社版中学歴史教科書採択を強行したあり方を改め、教育委員会の人事を関係者の意見を聞きながら改革し始めたことは、教育現場や保護者を安堵させました。昨年、小学校教科書採択で示した教育委員会の見識を、ことし8月の中学教科書の採択時に期待するものです。
 以上、基本的姿勢は評価させていただきますが、具体的な施策の方向性が、今策定中の基本構想、総合計画によるものとされ、その基本的方向が見えません。以下、具体的な問題点を指摘します。
 第1に、既に判例に従い一部の自治体で始まった選挙管理委員や監査委員など行政委員の報酬規定の見直しが遅れていることです。
 背景に、政治不信の高まりに、河村名古屋市長が率いる減税日本の議会否定の動きがあります。減税というだれも反対できない課題を公約に掲げ、それに反対する議会を敵に回して人気を博した河村名古屋市長のやり方に危険なものを感じている区長に同感です。政策的に根本的な違いがありながら、この人気に乗っかり、議員定数半減、議員報酬半減だけで一致し、減税日本の看板を掲げ始めた統一地方選候補者たちは、有権者を欺くものです。その活動は、二元代表制を否定し、地方自治を危うくするものと指摘しておきます。
 一方で、住民に根深い政治不信や議会不信がある以上、これにはしっかり向き合わねばなりません。そのためにも、これまで議員の特権に利用されてきた行政委員の報酬規定の改革は待ったなしです。
 地方自治法に規定された議会の議決を要する行政委員の人事は、議員自らが選べることから、与党会派の議員の退職した後の席や現職議員の報酬上乗せに利用されてきました。規定には「高潔な人格や識見」とあり、議員経験者であればそれに合致するのかどうかは、いささか疑問です。議会で選任する人事案件であることから、与党会派の賛成多数で与党会派議員や議員経験者にたらい回しされてきたのです。それは、月額制による月24万円とか月15万1,000円などの高額の報酬に起因するものです。これを専門職にふさわしい日額制に改め、住民の批判にこたえるべきです。
 第2に、前区長のもとで進められてきた職員1,000人削減と2,000人を超えるパート、非常勤職員の存在です。
 機械的な人員削減により、昨年12月段階で、4月の年度初めに50名ほど職員体制が不足していることがわかり、その穴埋めに苦労せねばなりませんでした。それにもかかわらず新規採用は拡大せず、職員の定員を削減し、常勤職員体制を補充するまでに至りません。
 一方、民間委託や民営化を進めてきた結果、受託先の民間事業者に働く職員の労働条件が低下してきたことです。入札で落札した価格が下がるたび、そこで働く職員の時給が下がり、区がワーキングプアを再生産してきた問題です。事業者選定に当たり最低賃金を確認するなどの改善の取り組みは見られるものの、法律を守ればよいという程度のものです。労働条件を守るためだけではなく、低価格競争で破綻したセシオン杉並の受託企業の賃金未払い事件を繰り返さないために、誠実な事業者を守るためにも、公契約条例の制定を求めるものです。
 指定管理者制度の導入により、民営化になじまない公共施設の管理運営までもが民営化されてきました。図書館の民営化の行き過ぎは多くの批判を浴びています。新区長のもとで踏み込んだ取り組みを求めます。
 第3に、保育園待機児対策の立ちおくれです。
 2月の第一次希望の発表では、希望した保育園に外れた1,000人の保護者の悲痛な声が上がっています。このままでは4月段階で何人の待機児が発生するかわからない深刻な状況です。前区長が認可保育園の増設を怠ってきたツケが子どもたちに回されています。国のこども園の動きや幼保一元化の流れに従い、区立幼稚園を廃止し、区独自の子供園に転換して、これを待機児対策にしようとした場当たり的施策が破綻しています。新区長のもと、基本構想等で抜本的な見直しをする中で、認可保育園の計画的増設に期待します。区立幼稚園は、先行した子供園の検証が終わるまで存続するよう求めます。
 第4に、自立支援法で規定された障害者のサービス利用料の問題です。
 障害者の生活支援事業の利用料徴収は、自立支援法によるサービス利用料1割負担に従い、利用者に求めてきたものです。3%への軽減策はとったものの、障害者が地域で生きるために必要な施策の利用に受益者負担として料金を取るのは、差別にほかなりません。生活支援事業の中には相談事業など無料のものもあり、その垣根が不明です。移動支援事業が利用量の一番多いものになっていますが、これも生きるために不可欠の支えです。これに利用料を課すことも差別であると考えます。
 精神障害者福祉手当の新設は、自治体初の踏み出しで画期的なものでした。しかし、その対象が1級手帳所持者164名に限られたことに、障害者とその家族は落胆しています。3級手帳保持者には他の支援策はほとんどなく、所得保障が最も必要な方であることを明らかにしました。国が精神障害者への所得保障実施をするためのインパクトを与えることからも、3級や医療給付を受けた方への施策の拡大を求めるものです。
 第5に、介護保険料が、国の引き上げの動きにもかかわらず、新年度4,000円に減額されたことは幸いでした。しかし、それでも払えない方がいる現実から、減免制度の拡大が求められています。
 さらに、介護保険制度のもとで、必要な人に必要なサービスが届かない現状です。制度スタート11年目となり、介護難民の存在が浮かび上がってきました。委員会でも示したように、低所得者ほどその生活実態や人とのつながりが少ないために、要介護、要支援となる割合が高いことがわかりました。所得200万円以上の人たちは要介護、要支援の割合が3%であるところ、所得が1万円未満の無年金、所得のない方は17%となり、6人に1人が要介護、要支援であることがわかりました。それにもかかわらずサービスを受けている比率が同じだとすれば、低所得者は、利用料の制約によってサービスが受けられない現状があるということです。
 また、要介護認定基準の見直しで、要介護度が実態より下げられている現実です。全国で沸き起こった批判から、認定基準は再度見直しされましたが、回復は一部にとどまっています。区分変更申請によって必要な介護を取り戻さなければならない実態は変わりありません。今年は制度の見直しの年に当たり、国に対する介護認定の抜本的改善を求めるよう、区に望みます。
 第6に、中小企業対策、商店街対策、雇用対策の立ちおくれです。
 杉並区の商店の実態が、長引く不況と後継者問題等で、店を続けていくことが極めて厳しい状況となっています。店舗や住居を自分で持っている方のみが続けられる状況で、店舗を借りてきた方は立ち行かなくなり、空き店舗が増え続けています。不動産を所持し経営することが主な収入源になっている方が商店会の中心にいるため、商業対策の具体的な取り組みが進んでこなかった現状もあります。
 こうした中で、富士見丘の買い物弱者対策事業など、まちのきずなを取り戻す核に商店街がなる取り組みが始まりました。
 富士見ケ丘駅前葬儀場は、建築許可を下して以来、事業開始に向けて動き出しました。交通対策など残す課題への区の指導を求めます。
 地域通貨事業は期待してきました。しかし、電子地域通貨事業への多額の投資には疑問があります。フェリカ、事業者の負担割合、カードの安全性、端末の設置と商店街の負担など、改善を求めます。
 第7に、外環道等の幹線道路や連続立体交差事業における住民の側に立つ姿勢の問題です。
 外環道も放射5号線も、かつては党派を超えて区を挙げて反対してきた課題でした。前区長は、開発優先の姿勢からこれらの事業に賛成意見を表明し、事業化が始まりました。コンクリートから人へ、公共事業費の見直しを公約に掲げた政権の登場で、一時は外環予算の凍結がなされながら、財界や意見集団の意を受けてすべてが復活してしまいました。外環道の区民意見に集約された地元住民と区の担当課や学識経験者の英知を集めた要望を実現するには、事業化をとめる以外ありません。
 一方、京王線連続立体交差事業は、40年以上前に立てられた高架化方式を都が押しつけるものになっています。小田急線裁判や西武新宿線の地下化などの教訓から、京王線、西武新宿線地下方式によるまちづくりこそ区は進めるべきです。
 環境影響評価方法書に寄せられた1,300余の沿線住民の地下化を求める意見を都は無視し、都市計画案は高架方式で、環境影響評価準備書も公表されました。高架のイメージ写真は、高架の下の影を消して、高架の高さも低く修正された意図的なものになっていました。調布市や中野区では、跡地の利用によるみどりのまちづくりが進み、分断が解消されたのに、なぜ下高井戸では将来にわたり高架の騒音や振動に悩まされるのかと、悲痛な叫びが上がっています。区の支援を求めるものです。
 第8に、区の電力購入を高い東京電力と随意契約している問題です。
 電力は、2000年から2,000キロワット以上の受電が自由化されたことを皮切りに、2005年から50キロワット以上の購入が自由化され、国や自治体での東京電力以外からの購入が始まりました。農水省や千葉県庁は丸紅から、財務省はイーレックスから、岐阜県庁がサミットエナジーから購入しています。どこも経費削減が実証されています。
 東京都は、発電時CO2の排出量を基準にして、原発で発生する電力をクリーンエネルギーとして持ち上げ、火力や水力発電からの購入を阻んでいます。発電時に捨てている大量の温排水がもたらす温暖化や核廃棄物処理のコストを考えれば、クリーンエネルギーが聞いてあきれます。安定的供給のため東電からという答弁は間違いです。同じ東電の電線を使い、停電の際には東電から直ちに配電される契約となっており、理由になりません。東電は政治家やマスコミを資金力で動かし、自由化を阻んできました。既に区立学校4校で他から購入している実例からも、入札にすべきであります。
 最後に教育問題です。
 南伊豆健康学園の廃園について、議会や保護者への説明がなく、仕分け人の決定に従い廃園を決めたやり方に、全会派から文教委員会で批判がなされました。
 第1に、事業仕分けの廃止決定を廃園の理由としたことです。議会は必要なしと言わんばかりです。南伊豆健康学園のすばらしさと必要性は、そこに学ぶ子どもたちや教師たちと直接会った者しかわかりません。財政効率だけで無慈悲にさまざまな施策を廃止してきた前区長でさえ、南伊豆健康学園廃止には手をつけられなかった事実に示されています。
 第2に、普通の子どもの10倍金がかかるから廃止という事業仕分けの論理です。これは新自由主義的施策の復活であり、危険な考え方です。
 第3に、医学の進歩で転地療養の必要性がなくなったという理由です。薬の進歩でぜんそくの発作をかなりの程度とめることができるようになりました。しかし、これはあくまでも対症療法です。自らの力で薬を減らし、体力をつけて体を治していく学園の施策とは、180度異なるのです。逆に、心身のほかの理由で学校に通えない子どもが増えている今、学園に支えられ、学ぶことのできる不可欠な施設となっています。
 第4に、シックハウスなどアレルギー性のぜんそくが増え、区内で1,000名を超す子どもたちの支援は、重要な課題となりました。子どもの健康を守る対策を拡大することを求めます。
 しかし、これを口実に学園が廃止されることは認められません。学園は、自然環境もさることながら、そこにある手厚い人の態勢、生徒を包むまちの人の力により支えられてきました。これはかつて区内の学校にもあった力です。手厚い人の態勢が区内の学校では奪われ、学園にだけ残っています。学園を残し、その教訓から手厚い人の態勢を区内全校に広げることが課題です。廃園によって失われるものは、区内でよみがえらせることは不可能でしょう。学園を存続し、その経験を全校で学び拡大すること、これが1,000人の子どもたちを守る道です。
 最後に、教育委員会と教科書採択です。
 区長がかわり、教育委員会委員の選任の仕方が変わり、事務局や関係者の意見を聞きながら、昨年2人の人事の改変がなされたことは評価します。大藏委員長や宮坂委員のように、前区長が特定の思想に基づき特定の教科書の採択を目指して選ばれた体制を一刻も早く正さなくてはなりません。
 大藏委員長は、いまだ国際勝共連合の機関紙「世界日報」の執筆者として名を連ね、国際勝共連合の最もかかわりの深い人物だと当該団体から認知されています。このような方々を多数決で2度にわたり選んだ議会の責任も重いものがあります。与党会派といえども反対すべきは反対するのが議員の責任です。区民のためには、立場を超えて手をつながなくてはならないこともあります。10年にわたり扶桑社版中学の歴史教科書にさまざまな困難を強いてきた教育委員会の総括を求め、ことしは中学歴史教科書の新たな教科書採択を期待します。
 次に、関連議案について述べます。
 第6号は、教頭を副校長にかえたことに伴う退職手当の減額分を緩和するものです。しかし、以前は教頭も教員も同じ立場として職場の和がつくられてきました。これを変え、教頭を副園長として管理職に格上げしたことにより生じたことです。職場の分断をもたらす副園長制に反対することから、議案には反対します。
 第7号は、附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例改定です。介護認定審査会の仕事量が多くなったことから、報酬を増額し、その他の機関の会長の日額を2,500円増額するものです。審議会等の附属機関が区の提案を事実上丸のみし、論議のない実態が見られます。会長は持ち回りで行うべきものであり、その報酬額を増やすことは、これまで以上に行政寄りの議事運営が危惧されることから反対です。
 また、議員の審議会委員等への参加に関しては意見もあり、議員報酬以外の日額支給には区民の中で批判の声もあり、反対です。
 議案第8号は、外国の派遣先で給与を受ける場合、合計額がこれまでの支給額を上回る場合でも、さらに100分の70が支給されていました。二重取りできるような特権は批判を浴びてきました。人事委員会規則の一部が改定され、これまでの給与を上回る部分は調整できるようになったため、受け取る額は100分の100として、これまでの支給額との同額調整のためと考え、議案第8号には賛成します。
 議案第9号は、国民健康保険料の所得割の算定を旧ただし書き方式に改めるものです。保険料の大幅な値上げになるために反対します。
 議案第10号、精神障害者の福祉手当に一歩踏み出したことには賛成します。今後の支給対象の拡大を求めておきます。
 議案第11号は事務手数料条例の一部改正で、自立支援法に基づく障害者のサービス利用料を課す根拠となっていることから反対します。3%への減額や非課税世帯の無料化で広範囲が救済されてはいます。とはいえ、利用料徴収はそもそも自治体の裁量とされており、自立支援法廃止に先立ち、区が無料化を実施すべきものと考えます。
 議案第12号は行政財産使用料条例の一部の改正であり、ゆうゆう館の使用料の有料制であり、反対いたします。
 議案第13号は保健医療センター条例の一部を改正する条例で、歯科保健、歯科医療の充実と高齢者在宅医療の充実を図るもので、賛成します。
 議案第14号、幼稚園教育職員の給与に関する条例改正は、国庫負担金の縮減に伴う手当の削減から反対です。また、教頭を副園長とすることによる規定の整備があり、議案第6号と同様の理由からも反対します。
 議案第15号、学校教育職員の給与に関する条例の一部の改正であり、議案第5号にかかわるものですが、義務教育等教員特別手当の月額を11万1,700円から7,950円に支給範囲を下げるのは、国庫負担金が縮減された分下げる都の改定に準ずるものです。手当が削減されることから反対です。
 以上の理由により、議案第25号、一般会計予算、議案第26号、国民健康保険事業会計予算、27号、介護保険事業会計予算、28号、後期高齢者医療事業会計予算には反対します。
 職員の皆さんにはたくさんの資料請求にご尽力いただきました。この場でお礼を申し上げ、無所属区民派の意見といたします。
○今井讓 委員長  横田政直委員。
◆みんなの党杉並(横田政直委員) みんなの党杉並・横田政直、予算特別委員会に付託された議案について、意見を述べさせていただきます。
 最少の経費で最大の効果を上げていくために事業仕分けが実施されました。平成23年度予算に反映された事業は8事業にとどまります。杉並版事業仕分けの実施に230万8,000円の予算額が計上されていますが、費用対効果の観点から疑問です。事業仕分けの対象とすべき事業の選定にも課題は多いと思います。
 最少の経費で最大の効果を上げるという観点では、商店街環境整備のうちの防犯カメラ助成に関して質問させていただきましたが、秋葉原で安くて質の高いカメラを探してくるという商店街の工夫で、6台の防犯カメラ及びその他の設備の設置を30万円程度で済ますことができた。警視庁の協力も大きいのですが、助成金は経費の3分の2、20万円程度に抑えられているわけです。一方、街角防犯カメラ設置が24施設48台で予定されていますが、カメラ1台35万円の経費がかかるとの答弁がありました。単純比較はできませんが、工夫次第で経費を大きく抑えられる、最少の経費で最大の効果を上げるための工夫の余地は大きいと言えます。
 また、議会の多数派が一部の支持者の要望を区長サイドに非公式に伝え、実現化を目指す、その見返りに区長提出案件の成立に協力する、口ききを媒介とした議会の多数派と区長サイドのギブ・アンド・テークの中で予算額が膨らむことには抗議せざるを得ません。区民が直接区長と議員を選び、両者が相互に牽制し合う二元代表制が形骸化しています。
 本日3月10日の日本経済新聞には、杉並区において、前区長時代に制定された区長の多選自粛条例廃止を田中区長が提案し、区議会も同意した点につき、条例を成立させた区議会が一転して同じ条例を廃止する事態は議会不信を増幅すると、警鐘が鳴らされています。区長がかわったら立場を変えた議員の説明責任は果たされたのでしょうか。
 昨日、区長提案に対する対案となる予算案が出されましたが、公開の場で政策論争がなされることになれば、議会審議は活性化し、区民のための議会に近づくと思います。議会基本条例の制定が課題になっていますが、議会改革を装う道具、区民を欺く道具となってしまっては意味がありません。議会基本条例には、議会運営の基本原則を明確に定めるべきで、対案が出された場合に政策論争するためのルールを定めるべきです。
 また、本日3月10日の朝日新聞で問題提起されていますが、議案への議員個人の賛否を公開すべきではないでしょうか。議員それぞれが区民目線で案件ごとに是々非々の態度で審議に臨むべきです。
 議会審議が活性化し、区民のための議会となることを強く求めます。二元代表制の持つ機関対立主義が機能し、緊張感のある区政運営がなされることを強く求めます。
 以上、議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算及び議案第7号には反対をし、その他には賛成いたします。
○今井讓 委員長  松浦芳子委員。
◆創新杉並(松浦芳子委員) 平成23年度杉並区一般会計予算について、おおむね賛成の立場で意見開陳いたします。
 22年度予算の編成方針では、区民生活の安全・安心のセーフティーネットを万全なものとし、足元を固めるとともに、区の末永い発展と将来を見据え、百年の計のまちづくりを行うなど、中長期的な施策を進めてきました。さらに、平成12年当時940億円あった借金をゼロにするという目標を立てましたが、平成21年には区債残高が179億円まで減少し、第4次行財政改革実施プラン、スマートすぎなみ計画においても、区債残高を平成23年度末までにゼロにすることを目標に掲げておりました。遠きを見据え今を固めるという経営理念を踏まえ、区民の協力を得ながらこの目標に取り組んでこられ、多くの区民は、杉並区に住む誇りと自負を持っておりましたし、他区の方より、杉並区に住みたい、うらやましいと言われることも多々あり、うれしい思いになっておりました。
 夏の区庁舎の温度調節には、余りの暑さに仕事がはかどらず、ここまで節約しなくてもいいのではないかと少々厳し過ぎる感もありました。しかし、職員が考えたという多くの施策は、区民の方々にとっては楽しかったり驚かされたりしながらも、満足度が高かったようです。周囲の区民の方々の話を聞くと、職員への評判も概してよいものでした。
 区債をゼロにするという目標は、借金がなくなるわけですから、区民の安心感にもつながっていました。しかし、区債29億円、基金81億円という本予算の内容が杉並区の広報で発表されて以降、多くの区民の皆様から、これまで借金をしないで予算を組んでいたのに大丈夫なのか、心配だとの声をいただいております。歳入が減となりましたし、学校などの建て替えの時期もありますから、基金としての支出は仕方がないとの見方もあります。しかし、学校の建て替えの時期はあらかじめわかっていたはずですし、これまで区債を発行せずとも、座・高円寺も建設、学校も新築されています。事業仕分けや事業廃止によって新たな資金が確保されたはずなのに、なぜ基金を崩して借金をするのかとのおしかりの言葉もいただいているところです。
 基金を取り崩すのは仕方がありませんが、なぜ安易に区債を発行するのでしょうか。基本的には区債発行がないことこそ健全な財政の運営方法だと思っております。これまで減税自治体に対する思い、区債をゼロにするという強い思いを持って区全体で取り組んできただけに、創新杉並としては、もろ手を挙げて賛成するわけにはいかないとの思いです。
 減税基金条例は、税金は今の住民に還元するべきだ、積み立てる資金があればたくさんの施策ができるとの反対議員と、使い切り予算でいいのか、予算の一部を積み立てて、災害があったときも使える財政のダムをつくり将来に備えるべきだとの賛成議員との激しい応酬後、採決されました。正確性を期するため、氏名が記載された札を投票箱に入れるという記名投票となり、結果15対30票で可決、その後付帯決議の動議、行政サービスの低下を招かないこと、一定期間ごとに条例の施行状況を検証することなどの付帯決議が可決されました。
 国も先行きの見えない混沌とした現状にあり、胸がふさがれる思いですが、このような状況だからこそ、歳入に見合った予算とするべきであると考えます。
 田中区長と役所の関係者の皆様がさまざまな議論を重ね予算を作成いただいたこれまでのご努力、ご苦労に対しては、心から敬意を払いますし、国、都、区の協議機関をつくろうといった都議会議員としての経験を生かした田中区長の施策に対しても、評価させていただく部分もあります。しかし、基金は、これまで節約の政策をとってきたからこそ、今使える資金でもあるわけです。本年度予算の区債と基金の扱いについては残念でなりませんが、まだ結果も出ていない状況で無条件に反対することは、私もよしとはしません。1年後の決算のときにどのような状態になっているか、よりよい杉並区になっているかが最も重要なことだと思います。したがって、区債発行には基本的には反対の立場ですが、本予算全体につきましては、おおむね賛成とさせていただきます。
 区民は、区の動向をしっかり見ています。1年たった決算の際、区債を発行しても納得いく運営ができたのか、しっかりと見させていただきたいと思います。
 本委員会の審議に当たり、誠意を持って答弁していただきました理事者、職員の皆様、そしてまた公平公正な委員会運営に努められました正副委員長に改めて感謝申し上げまして、創新杉並・松浦芳子の意見開陳といたします。
 ありがとうございました。
○今井讓 委員長  これをもちまして意見の開陳を終了いたします。
 これより付託議案ごとに採決をいたします。
 議案第4号杉並区職員定数条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第5号杉並区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第6号杉並区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第7号杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第8号外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の処遇等に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第9号杉並区国民健康保険条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第10号杉並区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第11号杉並区事務手数料条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第12号杉並区行政財産使用料条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第13号杉並区立保健医療センター条例の一部を改正する条例については、原案を可決すべきものと決定して異議ありませんか。
      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○今井讓 委員長  異議ないものと認めます。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第14号杉並区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第15号杉並区学校教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
 議案第25号平成23年度杉並区一般会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○今井讓 委員長  ただいま小倉順子委員、すぐろ奈緒委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 まず、小倉順子委員の少数意見の留保に賛成される方の挙手をお願いいたします。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、すぐろ奈緒委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、11日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 議案第26号平成23年度杉並区国民健康保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○今井讓 委員長  ただいま小倉順子委員、すぐろ奈緒委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 まず、小倉順子委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手を願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、すぐろ奈緒委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、11日の午前10時までに文書により委員長まで提出をしてください。
 議案第27号平成23年度杉並区介護保険事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○今井讓 委員長  ただいま小倉順子委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 まず、小倉順子委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手を願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、11日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 議案第28号平成23年度杉並区後期高齢者医療事業会計予算について、原案に賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○今井讓 委員長  起立多数であります。よって、原案を可決すべきものと決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○今井讓 委員長  ただいま小倉順子委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 まず、小倉順子委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手を願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○今井讓 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、11日の午前10時までに文書により委員長まで提出をしてください。
 一言ごあいさつを申し上げます。
 間もなく私も81歳になりますので、どうやってこの委員長の職責が全うできるかわからなかったのですけれども、区長初め理事者の方々、議員の皆さんの非常に協力がありました。とりわけ副委員長青木さんが、私が理事者を間違えたり議員の名前を間違えたり、そのたびに注意していただきました。そんなに私もぼけているつもりはなかったのですが、何とか職責を全うすることができました。本当に皆さんのおかげで、厚くお礼を申し上げます。これで委員会が終わりますので、私もほっとしております。
 本日の委員会を閉じます。
                         (午後 2時41分 閉会)