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東京都 杉並区

平成23年第1回定例会−02月15日-03号




平成23年第1回定例会

平成二十三年第一回定例会杉並区議会会議録(第三号)

平成二十三年二月十五日 午前十時開議
出席議員四十六名 欠席議員一名

 一番  け し ば  誠  一
 二番  堀  部  や す し
 三番  松  尾  ゆ  り
 四番  北  島  邦  彦
 五番  横  田  政  直
 六番  田  代  さ と し
 七番  松  浦  芳  子
 八番  す ぐ ろ  奈  緒
 九番  奥  山  た え こ
一〇番  市  橋  綾  子
一一番  小  松  久  子
一二番  中  村  康  弘
一三番  北     明  範
一四番  脇  坂  た つ や
一五番  増  田  裕  一
一六番  (欠員)
一七番  安  斉  あ き ら
一八番  大  熊  昌  巳
一九番  原  田  あ き ら
二〇番  くすやま  美  紀
二一番  吉  田  あ  い
二二番  は な し  俊  郎
二三番  関     昌  央
二四番  川 原 口  宏  之
二五番  大  槻  城  一
二六番  渡  辺  富 士 雄
二七番  藤  本  な お や
二八番  岩  田  い く ま
二九番  山  田  な お こ
三〇番  井  口  か づ 子
三一番  小  野  清  人(欠席)
三二番  富  本     卓
三三番  小  倉  順  子
三四番  原  口  昭  人
三五番  藤  原  淳  一
三六番  鈴  木  信  男
三七番  大  泉  時  男
三八番  伊  田  としゆき
三九番  斉  藤  常  男
四〇番  島  田  敏  光
四一番  横  山  え  み
四二番  青  木  さ ち え
四三番  小  川  宗 次 郎
四四番  河  津  利 恵 子
四五番  河  野  庄 次 郎
四六番  太  田  哲  二
四七番  小  泉  や す お
四八番  今  井     讓

出席説明員
 区長           田 中   良
 副区長          松 沼 信 夫
 副区長          菊 池   律
 政策経営部長       高   和 弘
 政策法務担当部長     牧 島 精 一
 行政管理担当部長     大 藤 健一郎
 区長室長         与 島 正 彦
 危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事
              井 口 順 司
 区民生活部長       佐 藤 博 継
 保健福祉部長       遠 藤 雅 晴
 高齢者担当部長医療政策担当部長
              長 田   斎
 子ども家庭担当部長    森   仁 司
 杉並保健所長       深 澤 啓 治
 都市整備部長       上 原 和 義
 まちづくり担当部長    大 塚 敏 之
 土木担当部長       小 町   登
 環境清掃部長       原   隆 寿
 会計管理室長(会計管理者) 山 本 宗 之
 政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事
              徳 嵩 淳 一
 政策経営部財政課長事務取扱政策経営部参事
              関 谷   隆
 区長室総務課長      内 藤 友 行
 教育委員会委員長     大 藏 雄之助
 教育長          井 出 隆 安
 教育委員会事務局次長   吉 田 順 之
 教育改革担当部長     渡 辺   均
 済美教育センター所長   玉 山 雅 夫
 中央図書館長       和 田 義 広
 選挙管理委員会委員長   小 林 義 明
 代表監査委員       四 居   誠
 監査委員事務局長     武 笠   茂



平成二十三年第一回杉並区議会定例会議事日程第三号
                平成二十三年二月十五日
                     午前十時開議

第一  一般質問

○議長(小泉やすお議員) これより本日の会議を開きます。
 出席議員の数は定足数に達しております。
 会議録署名議員は、前回の会議と同様でございます。
 これより日程に入ります。
 日程第一、区政一般についての質問に入ります。
 十番市橋綾子議員。
     〔十番(市橋綾子議員)登壇〕
◆十番(市橋綾子議員) おはようございます。私は、区議会・生活者ネットワークの一員としまして、一、水鳥の棲む水辺づくりについて、二、自転車のまちづくりについて、以上二項目について質問いたします。
 まず最初の項目、水鳥の棲む水辺づくりについて伺います。
 杉並は、ご存じのように、東京の河川として代表される神田川の上流域に位置し、神田川、善福寺川、妙正寺川の三本の川が流れる、神田川の流域面積が一番広い自治体です。私は、「川を地域のオアシスに」を合い言葉に、川に親しむ暮らしをこの杉並区に取り戻したいと、地域の川・水・みどりに関する活動団体の方たちとともに活動してきました。杉並区は、将来像を「区民が創る『みどりの都市』杉並」を掲げ、その中で「水辺をよみがえらせ みどりのまちをつくろう」を目標に、これまで歩んできました。現在、田中新区長のもと、新しい基本構想づくりが始まりましたが、今後もこの歩みがさらに着実に進められるような議論を期待し、川への思い入れを持つ一人として質問いたします。
 このたび、新しい基本構想づくりに向けた区民アンケートの結果が報告されました。十年後もあなたが住み続けたいと思うまちにするためにはどんなことが必要か、という問いに対し、介護、医療、防犯、災害対策に続き、五位に水辺・みどりの保全・創出が入りました。また、大切にしたい杉並の魅力として、水辺・みどりが上位に入っています。区民は、杉並区の自然環境を誇りに思い、潤いのある、憩えるまちに暮らしたいと思っていることがわかります。
 今回のアンケートの結果である水とみどりへの高い区民意識に対し、区長はどのようなお考えをお持ちでしょうか、伺います。
 先日二月五日に開催されました「水鳥の棲む水辺」創出事業シンポジウムに関連して、二点伺います。
 「水鳥の棲む水辺」創出事業は、二〇〇八年から区が取り組みを始めたもので、杉並区だけを流れる善福寺川において、水鳥に着目しながら、潤いと安らぎのある水辺環境を再生、創出することを目的にした事業です。この事業を多くの人に知ってもらい、一緒に進めていこうと毎年シンポジウムが開催され、先日、三回目が西荻地域区民センターでありました。私も毎回参加していますが、今回も二百名を超える参加があり、この事業への関心が高いことがわかります。
 このように区民の関心が高く、杉並区の特徴である豊かな水辺を生かす「水鳥の棲む水辺」創出事業を今後も継続して取り組んでいくべきと考えますが、区長のお考えを伺います。
 今回のシンポジウムでは、善福寺一丁目にある井荻小学校六年生の学習発表がありました。子どもの参加は、シンポジウム始まって以来初めてのことです。井荻小学校では、四年生から卒業までの三年間、善福寺川の清掃活動を通じて、川の中の動植物や善福寺公園に来る野鳥の観察を続けています。その中で、子どもたちの「川が臭いです」という実感こもった発表がありました。なぜ川が臭いのか。河川への下水の流入が問題であることに気づいた子どもたちが、当日のパネラーである都や区の担当者に、下水を川に入れないでくださいと要望する場面に、会場から賛意をあらわす大きな拍手が起こっていました。
 二〇一一年度の予算編成を、質の高い住宅都市「杉並」を目指すと掲げている当区においては、洪水対策とともに河川への下水流入問題を解決する必要があると考えます。区として井荻小の子どもたちの要望をどう受けとめたのでしょうか、伺います。
 また、区は、子どもたちの声を受けて、東京都下水道局に分流式下水道へのつくりかえなど、問題解決を図るよう改めて要望すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。
 下水流入問題の解決策の一つに、雨水の貯留、浸透があります。そこで、雨水の貯留と浸透について四点伺います。
 まず、雨水浸透ますについてです。
 当区では、住宅に雨水浸透ますを設置する場合、新築、既存にかかわらず助成を行っていますが、実績として年間何件の浸透ますが設置されているのでしょうか。雨水流出抑制を着実に進めるためには、浸透ます設置の数値目標を立てて行うことが必要と考えますが、いかがでしょうか、あわせて伺います。
 二点目、貯留の位置づけについてです。
 当区の雨水流出抑制のパンフレットには、浸透策として、浸透ますを初め、浸透性舗装、浸透トレンチ、浸透側溝など、浸透について丁寧に説明されています。しかし、浸透の説明に比べて、貯留は地下貯留槽を紹介する記述が一カ所あるだけです。普通の住宅でもそれほど大がかりな工事を必要とせずに設置できる雨水貯留タンクの説明はどこにもありません。
 浸透は、地下水の涵養といった水循環を図る環境対策であるとともに、雨水を一気に下水管に流さないための雨水流出抑制策です。では貯留はどうでしょうか。雨水をためて生活用水に利用する貯留は、循環型社会に沿った環境対策であるとともに、こちらも雨水を一気に下水管に流さないための雨水流出抑制策だと考えます。「広報すぎなみ」でも、水害に強いまちづくりとして、浸透、貯留がともに紹介されるようになったことは評価をするものですが、雨水流出抑制のパンフレットにおいても、浸透だけではなく、貯留、それも地下貯留槽だけでなく、貯留タンクも同様に載せるべきと考えます。そもそも区として貯留の効果をどうとらえておられるのか、伺います。
 三点目、雨水貯留の助成について伺います。
 善福寺川の上流域、荻窪中学校前の原寺分橋のたもとに大きな湧水ポイントがあります。湧水わきの護岸には大きな雨水の吐き口があり、武蔵野市に降った雨がここから出てきます。武蔵野市も合流式下水道ですので、下水と一緒になって流れ込むため、この周辺にお住まいの方たちは、悪臭にずっと悩んでこられました。
 これまで、私ども生活者ネットワークの議員は代々、東京都の下水道局や武蔵野市の下水道部を訪ね、原寺分橋下の吐き口に武蔵野市の下水を流さないでほしいと何度も訴えてきました。武蔵野市はこのたび、下水の希釈率が低い、一番汚れている初期雨水を合計で一万一千二百立方メートル貯留する雨水貯留槽を二カ所に設置することを決めました。これは原寺分橋の吐き口から年に約五十回流出するとされる回数のうちの半分、二十六回相当を改善する計画だそうです。また、同市は、雨水浸透ますだけでなく、雨水貯留タンクの設置に助成を始めており、加えて、来年度からは新築時の雨水浸透ます設置を義務化されると伺っています。
 雨水吐き口からの下水流出防止策を他市に依存するだけで、当区は知らん顔でよいわけがありません。善福寺川の雨水吐き口六十八カ所のうち、武蔵野市からの二カ所を除く六十六カ所の吐き口からは、杉並区民が出した汚水が流出するわけで、当区としても、新築時の雨水浸透ますの設置のお願いだけではなく、義務化をすべきと考えます。
 しかし、まずは貯留です。当区では、小中学校の校庭に雨水貯留槽を計画的に設置しており、今、三分の一の二十三校が終わりました。一年に二校ずつ設置される計画ですので、残り四十四校が完了するまであと二十年以上かかります。スピードアップを望むものですが、それを補えるのが民間です。家庭用の雨水貯留タンクの平均的な容量は、百から二百リットルと一戸当たりにすれば少ない量ですが、例えば二百リットルタンクを上流域一千世帯に入れれば、学校のプール半分以上の流出抑制になります。十分洪水対策にも下水流出抑制にもなる量です。既に都内十区四市が雨水貯留タンクへの設置助成を行っています。当区としても、井荻小の子どもたちの声にこたえる必要があると考えます。一般家庭に雨水貯留タンクの設置を促すために、当区としても助成をすべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 四点目、雨水貯留、浸透の広報について伺います。
 毎年、善福寺川を初めとする川の活動団体が合同で善福寺川フォーラムを開催し、雨天時の河川への下水流出問題を取り上げています。昨年の第十一回目は「善福寺川復活のカギは下水道」をテーマに、下水道の専門家四名と区の担当者を交えたパネルディスカッションが行われました。毎回、参加者は、河川が抱える合流式下水道の問題に驚かれてお帰りになる、つまり、ご存じない方が多いという状況です。
 これまで区は雨の時期に、区報により雨水の貯留、浸透を呼びかけており、一定の評価をするものですが、区報だけでは足りません。雨水浸透ますの設置件数世界一と言われている小金井市では、庁舎内に雨水浸透ますの現物の展示がされ、市民にとって身近なものになっているそうです。当区においても、区庁舎や洪水が多発する地域の区民センターなどで、河川への下水流出問題の掲示とともに、雨水浸透ますや貯留タンクの常設展示をするなど、広報の強化が必要と考えるところですが、いかがでしょうか、お答えください。
 次に、済美公園の親水テラスについて伺います。
 縄文の時代から人は水辺とともにあり、少しでも水辺に近づきたいと願ってきました。しかし、川のすぐそばまで多くの人が暮らすようになり、洪水対策が優先された結果、川は深く掘り下げられ、護岸や川底がコンクリートで固められて、人々は川に背を向けて暮らすようになってしまいました。しかし、近年は、水辺に近づきたいという人々の声により、水面近くまでおりられる親水テラスがあちこちの河川につくられるようになってきました。
 当区でも昨年、善福寺川に面した区立済美公園と一体となった親水テラスがつくられました。周辺住民の方たちの参加で公園の案がつくられ、工事が行われたのですが、完成するころになって予想しなかった光景があらわれ、住民の方からは怒りと落胆の声が私のところに寄せられています。
 親水テラスの対岸、つまり正面に雨水の吐き口があらわれ、親水テラスというより、雨水吐き口観覧テラスと言ったほうがよい状況になっています。その結果、雨の後は、川の中の植物やテラス近くに汚物が滞留するなどして、とても親水テラスを楽しめる状況ではありません。
 ここでちょっと写真を提供させていただいてもいいですか。
○議長(小泉やすお議員) どうぞ。
◆十番(市橋綾子議員) ちょっと写りが悪いんですが、これが親水テラスの向かいから流出をしている、色が変わっているのが、汚水が一番濃いところが流れている、そういった写真です。
 区は、こういう状況になることを事前に把握していらっしゃらなかったのでしょうか。区は都に対して、雨水吐き口を下流側に移設することを要望すべきと考えますが、いかがでしょうか、区の見解をお示しください。
 この項目の最後の質問です。
 東京都が二〇〇六年に策定した「十年後の東京」が計画期間の折り返し地点に入ることから、昨年十二月、「実行プログラム二〇一一」を発表しました。その主な事業に隅田川の再生事業が挙げられています。水の都(みやこ)東京として象徴的な河川である隅田川の再生事業の成否は、隅田川に注ぎ込む神田川、中でも神田川水系全体で雨水吐き口三百三十五個、その二割に当たる六十八個がある善福寺川、つまり、杉並区の取り組みにかかっていると言っても過言ではありません。神田川上流域自治体の首長として下水流出問題をどうお考えか、伺います。
 東京都が策定した先ほどの「実行プログラム二〇一一」において、ゲリラ豪雨による浸水被害を軽減することが挙げられました。都が計画したままになっている善福寺川上流域への雨水貯留管の早期設置を望むものです。
 次に、二つ目の項目、自転車のまちづくりについて伺います。
 私たちの暮らしに身近な乗り物である自転車は、人力だけで動くという点から、徒歩と並んで最も原始的な移動手段で、そのため、環境に負荷をかけない、健康にもよい乗り物だと言われています。私も、年間通じて自転車で区内を走り回る自転車愛用者の一人として、四季折々の風を受けながら自転車での移動を楽しんでいます。
 私は、自動車に依存し過ぎてきた社会から脱却をせねばならないとの思いと、質の高い住宅都市は、歩行者が楽しく散歩や買い物ができるまち、自転車が自動車に脅かされずに快適に走れるまちにしたいという思いを持つ者として、今回、自転車のまちづくりについて質問をいたします。
 自転車のまちづくりを目指して、具体的な施策として策定された、杉並区自転車利用行動計画の計画期間である二〇一〇年を迎えています。自転車のまちづくりに向けての行動計画として、一、歩くことや適正な自転車利用の促進、二、歩行者、自転車利用者のための道路環境づくり、三、利用しやすい自転車駐車場の整備、四、放置自転車のない安全で快適なまちづくり、五、自転車利用のルールの遵守、マナーの向上、六、自転車のまちづくりを進めるための体制づくりが掲げられています。これらの計画の達成度、そして課題は何か。また、今後の行動計画づくりをどう進めていかれるのか、スケジュールについてもお示しください。
 東京都の「十年後の東京」計画に対するインターネットモニターアンケートの結果が公表されました。計画の実現に向けた施策展開への関心事が、「高齢者への対応」の五七%をわずかに抜いて、「自転車走行道路について」が五八%という結果でした。当区においても基本構想づくりに関するアンケートで、住みよいまちにするための意見に、自転車の走行のマナーの向上が挙げられています。いずれも、歩行者が安心して歩け、自転車が安全に乗れるまちづくりを望む声です。これらの結果を新たに策定する基本構想に反映させるべきと考えますが、区の見解を伺います。
 自転車等駐車対策協議会について二点伺います。
 杉並区では、自転車法の規定に基づき、自転車等駐車対策協議会を設置しておられます。この規定は「協議会を置くことができる」とするもので、二十三区の中でも、この協議会を持つ自治体は八区しかありません。当区における自転車に関する課題への積極的な取り組みを評価するものですが、この協議会の目的と目標、これまでの到達点をお示しください。
 これまで着実に放置自転車削減に向けて目標数値を定め、達成してこられたこと、駐車場の設置も、区立だけではなく、JRなど鉄道事業者、駅近くの土地所有者に協力も得ながら収容台数を増やしてきたことなど、自転車等駐車対策協議会や区の取り組みを評価するものです。
 しかし、今、新たな課題として、買い物客の短時間駐輪問題や歩行者との事故が増えている問題が挙げられ、二〇〇九年に自転車利用総合計画が改定されたところです。これらを重要な課題ととらえ、課題別分科会の設置やPTA関係の方の参加など、自転車等駐車対策協議会の運営方法やメンバーの見直しなどにより、これらの課題対策を図っていくべきと考えますが、いかがでしょうか、区の見解を伺います。
 自転車は、今や私たちの生活になくてはならないもの、質の高い住宅都市になくてはならない乗り物であるにもかかわらず、近年の自転車事故の増加、自転車が原因の死亡事故の増加により、なかなか自転車のすぐれた点が評価されないのが残念でなりません。
 今回の予算編成方針の中に、交通不便地域に新たなコミュニティバスのあり方について調査検討するとありました。昨年の予算特別委員会でも申し上げましたが、コミュニティバスに絞っての調査検討の前に、区民の移動、外出を全体としてとらえる必要があるのではないでしょうか。自転車も移動手段の一つとしてとらえ、高齢者、障害者を含むだれもが利用しやすい交通体系を示すのが先であると考えます。
 二〇〇二年策定のまちづくり基本方針に、総合的な交通計画の策定が挙げられているものの、まだ策定されていない状況です。今、まさにまちづくり基本方針が見直されようとしているわけで、この際、まず地域の公共交通計画を策定し、自転車、福祉交通、交通事業総体の施策体系を示していくことが必要であることを申し上げまして、質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 市橋綾子議員の一般質問にご答弁を申し上げます。
 私からまず、善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業に関連したご質問にお答えをいたします。
 新たな基本構想に関する区民アンケートの結果を見ますと、改めて区民の水とみどりへの関心の高さが理解できます。区内には神田川、善福寺川、妙正寺川という三河川が流れております。流域には公園や緑地が広がっておりまして、区民に集いと安らぎを提供してまいりました。区民の水、みどりの愛着というのは、身近な区民生活の中で、豊かな自然に触れ合う場が多くあるということから、そういった気持ちが自然とわいてくるんだろうというふうに思います。
 善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業というのは、良好な環境の指標として水鳥に着目をしまして、区民とともに多様な動植物が生息できる水辺を再生、創出することを目的にしております。先日開催をしましたシンポジウムには二百名以上の方のお集まりをいただきまして、井荻小児童の活動発表もあり、当事業への区民の関心の高さがうかがえたわけであります。
 こうした事業は継続することが大事なことだと思っておりますが、今後、夢のある杉並区の将来像を描く上でも、区民にとりまして貴重な財産である水とみどりを大切に守り育てていきたい、こう考えております。
 私からは以上であります。残余の質問につきましては、関係部長からご答弁を申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、水鳥の棲む水辺づくりの残りのご質問と、自転車のまちづくりについてのご質問にお答えいたします。
 まず、シンポジウムに関連してお尋ねですが、今回のシンポジウムでは、井荻小学校の皆さんに、総合学習の時間で取り組まれた善福寺川公園や善福寺川での野鳥の観察や、川の清掃活動について発表いただきました。活動を通じての意見の中に、「下水を川に入れないでください」という要望がありました。これは、将来を担う小学生の皆さんが実際に川の中に入り、清掃活動を行った体験から出た要望であり、区としてもしっかり受けとめたいと思います。
 区内の下水道は合流式のため、一定以上の雨が降ると汚水まじりの雨水が川へ流れ込むことがあり、川を汚す一因となっております。区ではこれまでも、合流式下水道の改善要望を行い、都においては対策が実施されてまいりました。分流式へのつくりかえは直ちには困難かと存じますが、引き続き下水道の改善を都に要望してまいりたいと存じます。
 次に、雨水流出抑制対策に関連したご質問にお答えします。
 区ではこれまで、総合治水対策の一環として、雨水流出抑制対策を積極的に進めてまいりました。具体的には、雨水浸透施設や雨水貯留施設について、公共施設での積極的な設置を進めるとともに、民間での設置を指導、支援してまいりました。
 区民への周知につきましては、毎年「広報すぎなみ」で特集を組むとともに、わかりやすいパンフレットを用いて、建築確認申請時の事前相談で説明をしております。今後とも、機会をとらえて、工夫しながら周知に努めてまいります。
 雨水貯留につきましては、雨水浸透同様、雨水流出抑制、治水対策として効果があるものと考え、学校などで可能な限り雨水貯留施設の設置を進めているところでございます。
 雨水浸透ますの設置助成ですが、年間百件を当面の目標として定め、過去三年連続して達成しており、二十一年度の実績は百十六件でした。
 また、区内の雨水流出抑制対策については、平成二十九年度までの目標対策量を三十万二千立方メートルと定め、取り組んでおり、二十一年度末の達成対策量は約二十一万七千立方メートルでございます。
 次に、区立済美公園と一体となった親水護岸についてのお尋ねですが、この護岸は、都が進める河川整備の中で、川に親しめる水辺空間として公園と一体的に整備したものでございます。ご指摘のとおり、親水護岸の中ほど正面に雨水吐け口がございます。移設先の問題もあり、雨水吐け口を直ちに下流に移設することは困難かと存じますが、下水道のさらなる改善や景観に配慮した対策について、引き続き都に要望してまいります。
 次に、隅田川の再生事業に関連したご質問にお答えいたします。
 区内の河川は、下流に行くと神田川に集まり、台東区柳橋で隅田川に合流いたします。都の「『十年後の東京』実行プログラム二〇一一」に盛り込まれた隅田川の再生事業は、にぎわいのある魅力的な水辺づくりに向けた幅広い取り組みから成る事業かと存じますが、その基本となるのは、川が本来の姿として美しく流れることではないかと思います。善福寺川は清らかな湧水も多く見られます。隅田川の上流域に位置する杉並区としては、雨水流出抑制対策などを通じて、こうした貴重な水資源を守るとともに、川の水質に直結する下水道の改善について、引き続き都に要望し、美しい川づくりを進めたいと存じます。
 次に、自転車のまちづくりについてのご質問にお答えいたします。
 初めに、自転車利用行動計画についてのお尋ねですが、本計画では、放置自転車ゼロと適正な自転車利用の促進を大きな目標としております。放置自転車につきましては、自転車駐車場の整備や指導、啓発等に取り組み、平成二十年度目標の二千百台に対して千六百台まで削減し、当初の目標台数を大幅に上回りました。一方、ここ数年目立ってきている買い物客の自転車放置対策が大きな課題となっております。
 適正な自転車利用の促進につきましては、自転車利用ルール、マナーの遵守が大きな課題となっております。そこで、区は、小中学校を対象としたスタントマンによる自転車教室の実施など、ルール、マナーの周知拡大をしてまいりました。今後は、二十代から高齢者まで幅広く対象を拡大し、啓発してまいります。
 今後の行動計画につきましては、二十四年度までの計画となっている自転車利用総合計画の見直しに合わせて進めてまいります。
 次に、自転車アンケート調査についてのご質問ですが、基本構想づくりに関するアンケート調査の結果にも見られたように、住みよいまちづくりを進めていく上で、自転車の利用は区民も大きな関心を寄せているものと認識しております。自転車は多くの方が手軽に利用でき、通勤通学、買い物等の移動や健康づくりなど、身近で役に立つ乗り物として区民の生活に幅広く浸透しております。
 その一方で、走行ルールやマナーの理解不足から、区内の交通事故のうち、自転車が関与した事故が四割に達するなどの課題もあり、自転車利用のあり方については、引き続き交通管理者とともに検討を進めてまいります。
 この項の最後に、自転車等駐車対策協議会についてのお尋ねですが、自転車に関する重要事項を調査、審議することを目的としております。これまで自転車利用総合計画の策定に関する提言のほか、放置自転車の撤去、有料自転車駐車場の運営、買い物客の自転車対策など、さまざまな提言をいただいております。区はそれらの提言を施策に取り入れ、放置自転車の削減に大きな効果を上げてまいりました。
 この協議会は二年ごとに委員が改選され、委員の間で運営方法についても積極的に議論いただき、効果的な運営に努めているところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 環境清掃部長。
     〔環境清掃部長(原 隆寿)登壇〕
◎環境清掃部長(原隆寿) 私からは、残りの雨水貯留槽の助成についてのご質問にお答えいたします。
 区では、環境意識の向上と都市の安全に寄与する観点から、雨水貯留槽の普及を図るため、助成措置を講じてまいりました。近年、設置コストの低下や制度の利用実態などから、助成を継続する理由が乏しくなったものと判断して、廃止したものでございます。
 今後とも、設置効果のPRに努める中で、状況の変化などを注視してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で市橋綾子議員の一般質問を終わります。
 十一番小松久子議員。
     〔十一番(小松久子議員)登壇〕
◆十一番(小松久子議員) 私は、区議会生活者ネットワークの一員として、地域自治について、プラーヌンクスツェレ(市民討議会)について、チャイルドラインについて、以上三つの項目について質問いたします。
 今、国会では、国民の生活より党議党略が優先するような状況ですが、国づくりの理念を推進する土台として、行政刷新と並んで地域主権改革が位置づけられたことは、分権をかち取ることをテーマの一つとして活動している生活者ネットワークとして、これが一歩前進する力になると期待を持っています。と同時に、この動きを、現場である地域から確かなものにしていく必要を感じています。
 区長の選挙公約の一つは、区内分権の推進と地域ごと予算の創設ですが、その実現のためには、これまでの区の地域内分権の取り組みについての総括が必要と考えます。区における地域内分権についての議論は、地域内分権の推進に向けた研究会を庁内組織として設置し、〇六年、地域自治組織のモデルとして地区教育委員会を提案するなど、試行錯誤を重ねてこられました。
 最初の質問として、これら一連の取り組みについて区長の見解を伺います。
 結局、地区教育委員会の具体的提案には至りませんでしたが、区では、その後〇八年、集会施設等運営協議会のあり方について庁内で検討が行われました。出された報告書には「地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティ形成をめざして」とサブタイトルに明記され、地域区民センターを拠点として地域の自治を展望していこうとする視点に共感しました。そこで、〇九年第一回定例会議会での一般質問に取り上げましたが、具体化に向けた実行策は示されませんでした。しかし、先ごろ、町会・自治会、NPO、地域区民センター協議会が一堂に会する場として、すぎなみ地域大学とNPO支援センターの企画により初めて開催された地域活動団体交流会は、先ほど述べた地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティの形成を目指すという、あり方検討の報告書の内容に沿ったものと感じました。この理解でよいか、区の見解を伺います。
 地域施設等運営協議会は、「地域区民センター協議会」と名称が変わり、今年度より事務局体制も変わりました。地域活動係を区民センターの中に移し、従来の業務のほかに区民センター協議会の事務局も担うようになっています。この目的は何でしょうか。また、一年弱ではありますが、やってみての成果と課題をどのようにとらえておられるか、お伺いします。
 地域活動団体交流会には七十もの団体が参加したと聞きました。この開催目的、参加を呼びかけた団体など、概要はどのようなものだったのでしょうか。また、実施当日の参加者の声などお示しください。あわせて、開催結果についての区の見解を伺います。
 この試みを今後継続し、発展させていくべきと考えます。二回目以降の会の開催予定はいかがでしょうか。また、その場合、会の持ち方は地域別、テーマ別などいろいろ考えられるものの、地域の課題を地域で解決できるような自治型コミュニティを育てていくためには、地域ごとの開催が必要と考えます。区のお考えはいかがか、伺います。
 このたびの初回は地域大学とNPOセンターの協働による開催でしたが、今後、地域ごとに開催されるとすれば、地域センター協議会がその中心となっていくべきでしょう。また、参加団体として、ケア24や児童館などの福祉関連施設や、学校、図書館などの教育関連施設、商店会なども当然ながら参加が望まれます。また、NPOなどの市民活動団体の参加も不可欠であるため、NPO支援センターもかかわっていく必要があると考えます。区のお考えはいかがか、お尋ねします。
 自治型コミュニティを形成するという考え方は、町会・自治会にとっては、これまで続いてきた地縁組織というあり方に加えて、もっと幅広い地域の機関や団体との連携を図るという発想の転換が必要とされるのではないでしょうか。「広報すぎなみ」二月十一日号一面の町会・自治会特集では、従来型の発想に基づいた編集にとどまっていると感じましたが、地域のNPO等の市民活動団体との交流、連携を促すべきと考えます。この自治型コミュニティという考え方に立ったとき、今の町会・自治会が抱えている課題は何か、その課題をどのように克服していこうとされているのか、区の見解を伺います。
 その意味からも、このたびの予算で提案されている町会掲示板の改修費用助成の増額については、せっかく増額するのであれば、地域の自治を担うメンバーであるNPOなどの市民活動団体も、イベントなどのお知らせを掲示できるようにすべきと思います。そのような双方のかかわりがあってこそ、地域での連携も促進されるものと考えます。伺って、次の質問に移ります。
 続いて、プラーヌンクスツェレ(市民討議会)について質問いたします。
 「プラーヌンクスツェレ」というのはドイツ語で、英語で言うと「プランニング・セル」、ドイツで考案された市民参加の一つの手法です。これを直訳した日本語は「計画細胞」ということになりますが、日本での実施には一般的に「市民討議会」という言葉が当てられ、最近、自治体での実践例が広がりつつあります。それは、どの自治体も新しい公共を実体としてつくっていく必要に迫られる現在、量、質ともに、より高度な市民参加が求められているからであり、その意味で、このプラーヌンクスツェレに可能性を見出しているからだと思います。
 具体的な説明は後ほど述べることとし、この項の最初に、区の現状を見てみたいと思います。
 昨年十一月に実施された基本構想アンケートの結果が公表されました。五千通近い回答が寄せられたこととあわせ、協働の地域づくりについて、回答者の八割以上の人が参加したいと答えていることに、私も驚くとともに、杉並区民の積極性を誇りたい思いです。区民の区政への関心の高さがうかがえます。
 ところで、区は、自治基本条例に基づき区民の参加を進めてこられ、〇九年にはパブリックコメント条例も制定されました。仕組みをつくることに関して、区が積極的に取り組んでこられたことは承知しています。しかし、区のとらえる区民参加の枠が限定的であり、区民に対する信頼感がいま一つと感じているのは私だけでしょうか。区政への区民の参加のあり方について、これまでの区の取り組みをどう評価し、今の課題をどうとらえておられるか、最初の質問としてお伺いします。
 再びアンケート結果に戻りますが、回答者は男女比が四対六、年齢は六十代以上が約七割であり、年代層の偏りが見られました。介護や医療問題が十年後に必要なことの一、二位に挙がったのは当然と思われます。アンケート方式は意思ある人の意見のみが引き出され、サイレントマジョリティーの声を拾うことはできない仕組みです。また、一方的に意見を聞くというだけのアンケート調査には、意見を返し返されるやりとりを経て議論を深めることは望めませんから、限界があるわけです。
 基本構想審議会の中でも委員として述べたことですが、今後、他の年代層、特に回答者の一〇%に満たない三十代以下の人たちの声を拾う努力をしなければなりません。それには、アンケートとは別の市民参加の工夫が必要なのではないでしょうか。
 市民参加の新しい手法といえば、外かく環状道路の必要性の有無から議論するとして、何年もかけてPI協議会からPI会議、さらに地域PIへと名前を変えながら続けられてきたPI(パブリック・インボルブメント)を思い浮かべる人も多いと思いますが、ここで提案したいのは、プラーヌンクスツェレです。パブリック・インボルブメント、すなわち住民参画とは名ばかりの、賛否の議論がかみ合わないままに終始した経過を、私も傍聴席から見てきてがっかりさせられ、あれはよかったと評価する声を聞いたことがないPIですが、実際に見たりかかわったりした人の事後評価の高いのがプラーヌンクスツェレです。
 プラーヌンクスツェレが市民参加の新しい手法として注目を集めているのは、住民基本台帳などからの無作為抽出によって呼びかけるため、参加するかしないかは呼びかけられた人の自由意思ではあるものの、満遍なく多様な市民の参加が期待できることです。また、有償であるために参加者の責任感がある程度確保できること、少人数による密度の濃いグループ討議、討議に臨む際に必要な情報提供を受け準備が保障されること、参加者の投票による決定などを特徴としています。仕組みの設計は、裁判員制度に似ていると考えればわかりやすいかもしれません。
 新宿区でも、昨年、自治基本条例の制定に当たり、プラーヌンクスツェレの方式が採用されました。この実績では、参加者の属性は、二十代一四%、三十代一六%、四十代一四%、五十代一四%、六十代二二%、七十代一六%と、極端な偏りがなく、幅広い年齢層からの参加が得られています。討議の企画運営はプロポーザルにより選定されたNPOが受託し、事前準備から当日の進行を事務局として担当しました。
 杉並区の基本構想づくりは、今、緒についたところです。まちづくりへの参加意識の高い杉並区民には、試してみる価値のある手法だと思います。策定に至るまでのプロセスにおいてこの手法を取り入れてはいかがでしょうか、お考えを伺います。
 さて、基本構想づくりに関連して、最後にもう一点お尋ねしたいことは、十代の子ども、若者の声を聞き出す努力が別途必要ではないかということです。子どもも地域社会を構成するメンバーですから、意見表明の機会が設けられなければなりません。その場合は、プラーヌンクスツェレの手法によらない、大人とは別枠で、区の側から子どもの中に入っていくような工夫が必要だと思います。十代の子どもの基本構想づくりにおける子ども参加について、区の見解をお伺いして、三つ目の項目、チャイルドラインについて質問いたします。
 このチャイルドラインも、子どもの声に耳を傾けるという、子どもの権利にかかわる問題を提起したいという思いで取り上げるものです。
 どの子どもも、生まれながらにしてその子らしく成長することができる、その権利があるという、子どもの権利条約の理念から除外された子どもが、残念ながら日本には少なくない状況です。現時点で高校の無償化から朝鮮学校だけが排除されている問題はもちろん、虐待により死亡する子ども、いじめを受けて自ら死を選ぶ子どもが後を絶たないことがその証左です。痛ましい事件の背後には、その一歩手前の状況に置かれている子どもたちの存在があります。
 また、少年犯罪が低年齢化の上、増加しているかのように言われますが、そのような事実はなく、むしろ子どもが被害者となる事件こそ増加の一途をたどっていることに、もっと目が向けられなければなりません。被害者となる子どもをつくらないため、子どものSOSを受けとめる仕組みが十分に機能しているか、点検する必要があります。
 当区では、子どもの声を電話で受けとめる主な機関としてゆうラインがあり、学校にかかわる領域に関しても、さまざまな機関が電話相談を受け付けています。これらの区の取り組みが果たしている役割と、これまでの総括を区はどうとらえておられるか、伺います。
 ゆうラインは、子ども家庭支援センターの事業の一つとして、センター内に専用電話が引かれています。二〇一〇年度の実績は、大人からの相談件数千二百十三、子どもからの相談件数百八と伺っています。そこで、ゆうラインに関連して三点お尋ねします。
 一点目、電話をかけてくる子どもの年齢分布はどのようになっているか。二点目、子どもからの電話の内容はどのようなものか、件数の多いのはどのようなことか。そして三点目、これらの内容から察知される、子どもが抱える、子どもを取り巻く問題を区はどのようにとらえておられるか。以上、あわせてお答えください。
 さて、それにしても、ゆうラインの年間の相談件数百八は多いとは言えません。ゆうラインの受付時間帯については、私たちも要望し、夜七時までの延長が実現したことは評価いたしますが、十分とは言えません。また、行政が実施する相談事業は、たとえ秘密厳守をうたっていても、アクセスするのにハードルが高く、一部の事業は私立学校に通う子には有効ではありません。
 ここでご紹介する民間NPOが運営するチャイルドラインは、ゆうラインのように、相談を受けて問題解決の方法を追求するというより、子どもに寄り添い、気持ちを受けとめる電話受信システムです。自ら自覚して発するSOSも、無自覚なりに発せられるメッセージも、子どもの丸ごと、あるがままを受け入れる場がチャイルドラインです。
 一九九八年に世田谷で実験的に始められ、昨年三月三十一日現在、三十九都道府県、六十八団体で実施されるまでになりました。〇九年の全国統一フリーダイヤル導入により、二〇一〇年一月から九月までの九カ月間に、全国で延べ十二万三千件、東京都内ではその一〇%に当たる一万件の着信がありました。
 その中には、深刻な悩みを打ち明ける子もいますが、すぐ切れたり、無言だったりが半数近くあり、一言やお試しが二割で、会話が成立するのは三割にすぎません。それでも、無言や一言の向こう側にだれかがいて受けとめてくれる、電話を通して人とつながっていることで自分の居場所を確認できる子にとっては、どんな声が応答するのか確認するだけでも、心の安定を保つために必要なツールと言えるでしょう。別の見方をするなら、そうしなければいられない子どもの孤独が見えるはずです。
 〇九年度の集計では、電話をかけてくる子の男女、年齢別でいえば、男子高校生が二三%で最も多く、男子の年齢不明が二一%。これに比べて女子は、小学生が一三%で最も多く、女子高校生は一〇%となっています。会話が成立した電話の内容は、男子では性に関することが二六%、女子は人間関係が二三%で一番多く、二位は男女いずれも雑談・話し相手となっています。雑談のできる場であるということが重要です。たわいない雑談を何度か経てようやく、虐待を受けているというようなことを打ち明ける場合があるからです。
 電話の受け手と呼ばれるスタッフは、子どもが自覚のないまま性的被害、性的虐待を受けている事実がわかったとき、本人が被害を認識するように、寄り添って対応します。子ども自身が問題のありかを認識して解決を求めてくる相談とは違って、本人に自覚がなくてもかけられるチャイルドラインは、子どもにとって、話を聞いてくれる、自分を受けとめてくれる貴重な窓口になっています。
 子どもからそのように信頼を得てきたのは、秘密を守る、どんなことも一緒に考える、名乗らなくていい、切りたいときは切っていい、という四つの原則が貫かれてきたからであり、非営利の民間組織であればこそできたことと言えます。
 そこで質問です。このような活動について区の評価はいかがでしょうか、伺います。
 チャイルドラインは市民のボランティア活動により運営されていますが、普及啓発には行政の支援が欠かせません。当区でも、チャイルドラインのPRカードが、教育委員会を通して学校で子どもたちに配布されています。区立小学校全校の四年生と六年生を対象に合計二千八百八十六枚、中学校の全学年生徒に六千四百九枚、合計一万二千二百六十枚が昨年秋に配られました。
 議長、ここで資料をお示ししてもよろしいでしょうか。
○議長(小泉やすお議員) どうぞ。
◆十一番(小松久子議員) チャイルドラインのカードを拡大コピーしたものです。実物は、名刺大の、これがチャイルドラインのPRカードです。
 質問を続けます。
 杉並区内にはチャイルドラインの活動組織がないため、これらは中野区内の活動団体が負担し、中野経由で配られています。杉並区内の子どもがかけるチャイルドラインへのフリーダイヤル電話は、他地域のボランティアが受け、全国組織であるチャイルドライン支援センターが通話料を負担しています。
 フリーダイヤル導入はアクセス数を飛躍的に伸ばしましたが、同時に担い手側の経費負担も大きくしました。この事業にかかる経費はすべて担い手側が負担するケースがほとんどであるため、どこも苦しい経営状況を強いられています。受け手のスタッフは、無償であるばかりか、運営費も自腹を切って活動を支えています。場所の確保、電話の設置、受け手の研修費、先ほどのPRカード代を含め普及啓発にかかわる経費など、通話料以外はすべて持ち出しで活動が行われています。最大の負担は場所代で、活動継続が困難になる原因の多くが設置場所の家賃の支払いです。
 チャイルドラインの事業は、行政が介入しないことで活動の独立性が担保されることは確かです。けれども、これを子どもにとって必要な仕組みと評価するなら、活動に対する公的な援助の手を差し伸べるべきではないでしょうか。
 実は今、杉並区内でもチャイルドライン活動組織を立ち上げようという動きが始まりつつあります。現在、十六時から二十一時までが受付時間帯ですが、日曜日は活動を休みとしている地域が多いため、かけてもつながらない子どもが、月曜から土曜日までは約二〇%から三〇%であるのに対し、日曜日は六〇%になります。杉並での活動が実現し、日曜日でも受け付けることになれば、この状況を改善することができます。
 もしこれを区が支援すれば、それはこの動きを進める力になり、間接的にでも、区のシステムでは拾えなかった子どものSOSや、子どもを取り巻く問題を把握できることになります。正しい現状認識は行政ニーズを引き出すために欠かせません。子どもの最善の利益を追求するために、区はこの動きを支援すべきと考えます。いかがでしょうか、最後の質問としてお尋ねします。
 タイガーマスク、そして伊達直人の贈り物は、自分の名誉のためでなく、だれかの幸せのために何かをしたいという、多くの心ある人の気持ちを目覚めさせ、これが日本にも寄附の文化が根づくきっかけになるのかもしれないという期待を抱かせてくれました。子どもの権利を守ろうとする市民の活動が継続するためにも、善意の寄附がもっと気軽に集まり、生かされるような社会にしていきたいと考えつつ、私の質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 小松久子議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 私からは、地域内分権に関してお答えいたします。
 この問題につきましては、ご指摘のとおり、区ではこの間、試行錯誤を重ねてきたものの、なかなか進んでおりません。私も身近な地域のことは身近な地域でという考え方には同感をいたしますが、実際にどう具体化するかということになりますと、多くの課題がある、こう考えております。
 杉並区は、東西に七・五キロメートル、南北に七キロメートルにわたる、三十四平方キロメートルという区域の中に五十四万人の人々が暮らすという都市でありまして、自治体としては非常にまとまりのある規模ではないかというふうに考えております。こうした中で地域内分権をどのように考えていくべきなのか、区議会の皆様初め、幅広い意見を聞きながら慎重に議論していく必要があるのではないか、こう考えているところでございます。
 いろいろご指摘がございましたけれども、確かに物を決めていく上でのプロセスということも、その議論も大事なことだと思います。決して別に否定をするつもりはありません。しかし、どういう目標、何を目指してと、そこのところが具体的により共有されるということがあれば、ある程度は自然にその地域のコミュニケーションというものはつくられていく面があるというふうにも思っておりまして、いろんな視点から今後議論をしていく必要があるのではないか、こう考えております。
 残余の質問には関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、地域自治に関する残りのご質問にお答えいたします。
 最初に、地域活動団体交流会に関するご質問にお答えします。
 まず、交流会の目的ですが、NPO、ボランティア団体、町会・自治会、地域区民センター協議会など、地域でさまざまな社会貢献活動を行っている団体がお互いに知り合い、意見や情報を交換することで、新たな交流が始まり、団体の活動の一層の活性化が図られることを期待して企画したものです。
 これは協議会が中心となり、さまざまな地域団体とネットワークを形成し、住民自らが地域課題を解決していく自治型コミュニティづくりを推進するという、協議会の報告書の提言にも沿ったものでございます。
 交流会は、区内に拠点を置き、さまざまな分野で活動するNPO等に広く呼びかけ、七十二団体、百二十八人の区民が参加いたしました。参加者からは、各団体の活動内容や課題等を知ることができ、有意義だった、今後もこのような交流の場を設けてほしいとの声が多数寄せられており、団体のネットワーク化や活動の活性化に向けて一定の成果があったと評価しております。
 今後の開催についてですが、各団体の意向をさらに調査した上で、地域ごとの開催も含め、実施形態や対象団体などについて検討を行い、今回の内容を発展させる形で継続してまいりたいと考えております。
 次に、地域活動係が協議会の事務局機能を担うことになった目的等についてのお尋ねですが、協議会の事務局との統合を図れば、協議会の事務局が蓄積したノウハウや情報を活用し、職員体制の充実による事務の効率化も図りながら、地域団体の支援やコーディネートをより効果的に行うことができるという考えから、地域活動係にその機能を統合したものでございます。一年が経過しようとする中で、協議会への支援強化など着実に成果があらわれてきていると考えておりますが、組織の融合をさらに進め、より効果的、効率的に地域の活性化を進めてまいります。
 次に、町会・自治会の抱える課題についてのお尋ねですが、町会・自治会は、防犯防災対策、子育て支援、環境美化などを初め、地域課題の解決に大きな役割を果たしていますが、活動の担い手となる人材の高齢化、加入率の低下などの課題を抱えております。こうした課題を克服し、活動をより活性化するために、加入促進リーフレットの作成、配布、まちの絆向上事業助成制度を活用した現役世代が参加できるような新規事業の立ち上げや既存事業の充実などに、区との連携を図りながら取り組んでおります。
 私からの最後になりますが、町会掲示板のNPO等の利用についてのお尋ねですが、現在でも、NPO等の他団体からポスター等の掲示の依頼があれば、その内容が公共性の高い内容であり、掲示スペースがあいている限り、掲示を認めていると聞いております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、区政への区民参加に関連するご質問にお答えいたします。
 まず、この間の、区政への区民参加の取り組みに対する評価と課題でございますが、区ではこの間、自治基本条例に参画と協働の原則を定め、区政への区民参加を推進してまいりました。区民等の意見提出手続、いわゆるパブリックコメントの運用実績から、すぎなみ地域大学での取り組みや地域におけるさまざまな取り組みに見られるように、区政のさまざまな分野におきまして、区民の参画と協働が広がってきていると受けとめてございます。
 しかしながら、いかに若い世代の区民参加を図るかなどの課題もございまして、今後、協働の地域社会づくりを進めるためには、一層の工夫を凝らしながら、区政への区民参加を推進していく必要があると考えてございます。
 次に、幅広い区民の声を聞くための手法に関するお尋ねでございますが、今回の基本構想に関するアンケートでは、三十代以下の回答者が全体の一割に満たない数であったことから、基本構想審議会でも、いかに若い世代の声を聴取していくかが大きな課題であるとの意見を多くいただいてございます。こうしたことを踏まえ、区では、幅広い区民の意見を基本構想づくりに反映させるよう、今後、各世代の区民との意見交換会の実施等に取り組んでいくこととしております。
 ご指摘の、いわゆる市民討議会方式につきましては、各世代の区民との意見交換会の実施方法の一つであると認識してございます。
 また、大人とは別枠で、十代の子ども、若者の声を聞く機会を設けないかとのお尋ねがございましたが、基本構想づくりに子どもたちの夢や思いを生かす観点から、今後検討していきたいと考えてございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、子どもの電話相談等に関するご質問にお答えいたします。
 初めに、子どもの声を受けとめる区の電話相談についてのお尋ねですが、区では、子どもと家庭に関する相談にこたえるゆうラインや、教育に関する悩み事にこたえる済美教育センターの教育相談など、子どもの状況に応じた身近な電話相談窓口を設け、総合的な相談支援を行っております。
 このうち、ゆうラインへの子どもからの相談につきましては、中高校生を中心に、子ども自身の性格や人間関係に関する相談が多く寄せられているところでございますが、子どもが抱える事情はさまざまであり、各機関がその専門性に応じてこれまで着実に対応を進めてきているものと認識しております。
 今後も、相談先を記載したカードを学校等を通じて配布するなど周知に努め、これらの電話相談が子どもの心の受け皿としてしっかりと機能するように取り組んでまいる考えでございます。
 次に、NPO法人が独自に運営する電話相談に対する評価や支援のあり方についてのお尋ねですが、子どもの声を受けとめる電話相談につきましては、行政と民間が相互理解を深めつつ、お互いの立場や特性を生かした取り組みを進めることが重要であり、NPO法人の運営する電話相談についても、一定の実績はあるものと認識しているところでございます。
 一方、NPO法人等の民間団体と区との協働につきましては、お互いが果たすべき役割や責任分担等のあり方、いずれの団体と連携を図るかの基準など、整理すべき課題が多くあるものと認識しているところでございます。このため、行政との連携に限らず、子ども・子育て分野において既に設けられている区民等との協働の枠組み、例えば子ども・子育てメッセの機会などを活用し、子育てに関する団体、グループでの連携、交流を深めつつ、普及啓発を進めるなど、地域での活動の幅を広げていただくことが適当と考えているものでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 十一番小松久子議員。
     〔十一番(小松久子議員)登壇〕
◆十一番(小松久子議員) それでは、若干再質問をさせていただきます。
 まず、地域自治に関することですが、町会や自治会が持っている課題などを伺いましたけれども、区民センター協議会の機能をこれからも高めていくというお考えが先ほど示されました。そのときに、区民センターの現場の職場で職員がどう働くか。これまで以上、従来になかった業務も加わってくるのかなというふうにも思うんですが、民間の方が働いておられるわけですけれども、区はそこにどういうふうに──人をうまく動かしていく、その民間の人たちが地域に入っていくということにもなるのかなというふうに、従来なかった働き方という意味で申し上げていますけれども、町会や自治会とつき合っていくだとか、町会や自治会の加入率を上げていくだとか、そんなようなことも区民センター協議会の中でやっていくのかなというふうにも思うんですけれども、この民間の人たちをどううまく動かしていくかということが新たに加わっているのかなと思います。そのあたりのお考えをお聞きしたいと思います。
 それと、プラーヌンクスツェレの提案をいたしましたが、市民討議会の開催もその一つと、この開催をお考えになっていらっしゃるのかどうかがよくわかりませんでしたので、明確にお聞きしたいと思います。
 それと、区民参加の評価、総括ですけれども、私は、限定的であること、あるいは信頼感がいま一つなんじゃないかみたいなことを申し上げました。この点について、意見を聞くという言葉はよく聞かれるんですけれども、聞いたものをどう生かしていくかという意味での区民参加について、区のお考えをもう一度お伺いしたいと思います。
 それと、子どもの声を聞くという点に関して、チャイルドラインと共通した質問だったわけですけれども、ゆうラインの活動、事業は、もちろん私も評価するところですが、それだけで足りないことは確かです。民間NPOは地域でとりあえず頑張ってやってみてとおっしゃることもわかります。ですけれども、子どもの現実は、自殺が毎日一・四人、孤独を感じている子ども三人に一人、これは二〇〇七年の調査ですけれども、このような状況にある子どもの声を基本構想に生かしていく、そういう意味でぜひとらえていただきたいと思います。この点についてはご答弁は結構です。
 よろしくお願いいたします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 小松議員の再度のご質問にお答えいたします。
 事務局職員の今後の役割ということだったかというふうに思いますが、センター協議会と地域係の統合によりまして、センター協議会の職員につきましては、区の職員ということにいたしました。したがいまして、今後の区の職員の役割ということで申し上げますと、地域のコーディネーターとしての役割を果たしていくということが非常に大事だというふうに考えてございます。
 私から以上です。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 小松議員の再度のご質問二点について、お答え申し上げます。
 まず第一点目、区民参加についての評価の問題でございますが、それについての受けとめ方はさまざまにあろうかと存じますが、私どもにつきましては、パブリックコメントでいただいた意見がどのように反映されているのか、それについてはそれぞれきちんとお返ししてございます。
 なお、自治基本条例のパンフもつくりましたし、また、そういったことを、どういった取り組みを区政の中で反映できているのかということについては、そのPR活動についても今後進めてまいりたいと考えてございます。
 それから、いわゆる市民討議会方式を今後どうするのかということがございました。先ほど私がご答弁申し上げましたが、幅広い区民の意見を基本構想づくりに反映させていくという中で、各世代の区民との意見交換会の実施に取り組んでいくこととしているということを申し述べました。その中に、そういった実施方法の一つで、こういったのがどうできるのかどうかということについてはいろいろ研究していくべき課題である、かように考えて、ご答弁申し上げたところでございます。
 以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で小松久子議員の一般質問を終わります。
 七番松浦芳子議員。
     〔七番(松浦芳子議員)登壇〕
◆七番(松浦芳子議員) 創新杉並の松浦芳子でございます。区政一般、子宮頸がんワクチンについて質問をいたします。
 子宮頸がんワクチンについては、決算特別委員会でも質問し、答弁もいただきましたが、どうしてもいまだに不安が消えないため、改めて質問いたします。
 女性のがん死亡率の一位が子宮頸がんであるため、ワクチンで予防できるのであれば、杉並区の中学一年生に予防接種のプレゼントをすることはありがたいと思っておりました。しかし、詳しく調べるうちに、子宮頸がんワクチンの安全性に疑問を抱くようになり、先日の決算特別委員会で質問させていただいたわけですが、今回、高校一年生にも予防接種の実施が決まり、本当に安全性に問題はないのだろうかと、改めて心配しているところです。
 子宮頸がんは、毎年約二千五百人が死亡していると言われており、若い女性にとって死亡率の高いがんであると言われています。これからの日本を担っていく未来あるお嬢さんたちを、私たち大人はしっかり守っていかねばなりませんから、ワクチン接種でがんを予防できるのであれば、それにこしたことはありません。
 この子宮頸がんワクチン予防接種のお知らせは、既に高校一年生の各家庭にも案内を出されております。先日、高校一年生の保護者に送られた子宮頸がん予防ワクチン接種のお知らせを拝見しました。「国のワクチン接種緊急促進事業を受けて、杉並区では、高校一年生女子を対象に子宮頸がんの予防接種費用を全額助成します」と書かれてありました。また、「この子宮頸がん予防ワクチンの接種は任意です」との記載があり、任意のところに二重線が引かれてありました。
 任意でありますから、接種するか否かの決定権は保護者の皆様にあります。実際、予防接種の説明書には、「保護者の方は必ずお読みください」とし、子宮頸がんとHPVの関係や、ワクチンの効果や副反応、その他接種の方法などが詳しく書かれてありました。しかし、保護者の方は、国や区が危険性のあるワクチン接種を推奨するはずがないと当然考えるでしょう。個人で接種すれば費用は五万円近くするわけですから、全額助成となれば、当然多くの女の子が接種することになるでしょう。
 子宮頸がんの主な原因は、HPVの感染であるとされておりますが、アメリカのFDAでは、子宮頸がんワクチンを認可する以前の二〇〇三年の時点では、HPVは危険なウイルスではなく、感染しても自然に消滅するものである、健康への長期的な悪影響はなく、子宮頸がんとの関連性はないと認識していました。
 私たち人間は約六十兆の細胞でできており、皮膚は約二十八日、内臓は約六カ月で入れかわると言われています。一秒で五十万個、一日で三千億個入れかわっていますが、この細胞が入れかわるときに、化学物質などの何らかの影響でDNAに異常が起こり、がん細胞となると言われています。現代の人間は化学物質を体内に入れていない人はいませんから、毎日がん細胞が生まれる可能性があるわけです。
 体内にがん細胞ができても、多くの場合は体内のナチュラルキラー細胞やマクロファージなどがそのがん細胞と戦い、がんに限らず、さまざまな異物を攻撃し、死滅させます。細胞は刻々入れかわっているのですから、子宮頸がんを初めとする多くのがん予防は、正しい食生活をし、体内の免疫力を高める、自然治癒力を上げることこそ、大切な予防方法なのではないでしょうか。
 この子宮頸がんワクチンは、HPVに感染している人には効果がなく、むしろ細胞を増殖させてしまうという報告もあります。決算特別委員会の答弁では、接種によってHPVが増殖するということは聞いていないという内容の答弁でしたが、たとえ一部であってもそういう報告があったということ自体が大変気になります。
 中学一年生では性的経験はないでしょうから、当然HPVに感染してはいません。したがって、ワクチン接種によるHPV細胞の増殖がたとえあったとしても、大丈夫だと思っていました。しかし、高校一年生になると、また話は変わってきます。社会的是非は別として、十代から中絶者もいるという実態もあります。ワクチン接種によりHPV感染後の増殖が事実であるならば、高校一年生の接種となると、違った不安も出てきます。
 決算特別委員会では、ワクチンの効果については、このワクチン自体が歴史の浅いワクチンで、今確実に言えることは、六年から七年ぐらいの効果は維持できる、確定したものではないと理解しているとの答弁でした。効果も安全性も確定されていない子宮頸がんワクチンには、どうしても不安が残ります。
 現在、既に中学一年生に一回目の接種が行われていますが、接種状況をお聞かせください。決して強制的ではないとの答弁でしたが、保護者に対して、ワクチン予防効果と副作用の危険についてどのように情報提供されたのでしょうか。このたび高校一年生まで接種することになったその経緯を教えてください。
 接種にかかる費用ですが、中学一年生に幾らかかって、高校一年生に幾らかかるのでしょうか。また、今後、中学一年生から高校一年生まで幾らかかる予定でしょうか。
 安全性がまだ確実には確認されておらず、また、外国では死亡者まで出ているワクチンを、安易に接種するのではなく、検診の重要性や女性の体の仕組み、これから結婚し子どもを産む自分の体を大切にしなければならないこと、軽率に性体験をしてはならないことなどこそ指導するべきです。子宮頸がんがどうして起こるのか、がんの怖さも含めて教えることも重要と思いますが、今後、学校でこの子宮頸がんと子宮頸がんワクチンに関してきちんと指導していただきたく、要望いたします。
 がん自体の病気に対する知識も必要ですが、HPV感染は性的な関係で感染するとされていることからも、正しい性に関する倫理観や教育がまず大切だと思っています。性に対する倫理観はどこでどう指導しているのでしょうか。ワクチン以前の問題だと思っておりますが、見解をお伺いいたします。
 二月七日の毎日新聞記事によりますと、宮城県の大崎市古川の内科医、佐藤さんが、六日、子宮頸がん予防ワクチンの接種効果は医学的に示されておらず、副反応が顕著との見解を披露し、同時に、市が今月から実施する同ワクチン接種助成を見直すよう求める要望書を近く市議会に提出する考えも明らかにしたとありました。また、佐藤さんは、海外を中心に子宮頸がん予防ワクチン関連情報を調べ、HPV感染予防のワクチンで、子宮頸がん発症に対する予防効果は示されていない。未感染の女子に接種して予防効果があるとの確証はない。接種による痛みが激しく失神例など少なからず発生。注射部位のはれ、全身疲労、頭痛も報告され、副反応も顕著との見解に達した。佐藤さんはワクチンの効果とその持続性を長年調べており、子宮頸がんワクチンにも疑義の目を向けたという記事がありました。
 医薬品やワクチンなど人体に効果があるものには、必ず副作用もあります。子宮頸がんワクチンに関していえば、二〇〇七年に開発というワクチン自体が、開発後間もないものであります。日本での販売開始は平成二十一年であり、効能の欄には予防効果の持続期間は確立していないとあり、副作用の事項もあります。海外では接種後の死亡例も確認されています。
 数種類ある高リスクのHPVのうち、欧米では一六型と一八型が主流で、日本では五二型と五八型も高リスクとのことですが、サーバリックスのワクチン添付資料には、HPV一六型、一八型以外の発がんの原因となるHPV感染による子宮頸がんの予防効果は確認されていないと書いてあります。これでは予防効果は日本人にはないということになりますが、なぜ国がこの予防効果や安全性が確定されていないワクチンをこれからの日本を担う大切なお嬢さんたちに公費で接種する必要があるのか、いささか不可解に感じます。
 副作用の中には、風邪を引く、熱が出る、気持ちが悪くなる、貧血を起こすなどといったワクチン接種直後の作用だけではなく、長期的には不妊の可能性も一部では指摘されています。子宮頸がんワクチンは本当に安全なのでしょうか。一部の人の意見ではあっても、不妊の可能性があると言われているワクチンを接種することは大きな不安を感じます。それでなくても、現代は不妊症や不育症でつらい思いをしている女性が多くなってきています。不妊の可能性の情報が事実であれば、それは大変な問題です。今、杉並区では不妊の治療の一部を助成することになるようですが、もはやそれ以前の問題ではないでしょうか。国が接種を決めたからという安易な横並び施策ではなく、しっかり検証した結果、杉並の子どもたちに接種しようと決めたのでしょうか、お伺いいたします。
 安全である、いや危ないなど、専門家である医者の間でも意見が分かれています。これでは保護者は迷うばかりです。もしワクチン接種が危ないという情報が数年たって事実である場合、一体だれが責任をとるのか、お伺いいたします。
 区長は、ゼロベースで施策を見直すとおっしゃっておりますが、この子宮頸がん予防ワクチン接種こそ再検討し、慎重に進めていただきたいと願っております。次の杉並区を担う若いお嬢様方のために、どうかよろしくお願いいたします。
 以上、質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 杉並保健所長。
     〔杉並保健所長(深澤啓治)登壇〕
◎杉並保健所長(深澤啓治) 私からは、松浦議員の子宮頸がんワクチンについてのご質問のうち、所管する部分についてお答えいたします。
 まず、子宮頸がんワクチンの中学一年生に対する接種状況と、保護者に対する情報提供についてのお尋ねですが、昨年七月から十二月までの間の接種者数は八百四十八名、接種率は約五二%でございます。
 保護者に対しましては、接種予診票とともに、周知の一環として、予防接種の概要と効果を初め、副反応やワクチンの安全性についても記載した説明書やお知らせなどを送付しております。
 次に、接種対象者の拡大とワクチン接種経費に関するお尋ねですが、平成二十二年度当初予算におきまして、区のがん対策の一環として、中学一年生を対象にした子宮頸がんワクチン接種を、国に先駆けて実施に踏み切ったところでございます。その後、昨年十一月末に子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金に関する国の補正予算が可決され、それを受け、子宮頸がんワクチンの接種対象者を、国の実施要領で定められている中学一年生から高校一年生までの女子に拡大することにいたしました。
 ワクチン接種にかかる経費につきましては、平成二十二年度の中学一年生と高校一年生に対しまして約八千万円、また平成二十三年度は、中学一年生から高校一年生までに対しまして約一億九百万円でございます。
 次に、子宮頸がんワクチンの検証に関するお尋ねにお答えいたします。
 子宮頸がんは、二十代から三十代の女性におきまして増加傾向にあり、年間約八千五百人が罹患し、約二千五百人が死亡しております。子宮頸がんは、発がん性ヒトパピローマウイルスの感染が原因とされており、感染を予防することでがんの発症を予防することが可能と言われております。近年、そのワクチンが開発され、有効性、安全性が高いことから、世界百カ国以上で接種され、また我が国でも平成二十一年に承認されたところでございます。また、WHOは、世界すべての地域において接種を行うよう勧告を行っております。
 区では、これらの理由と区民からの要望を踏まえ、昨年七月から、国に先駆け、接種に対する助成を開始したところでございます。
 最後になりますけれども、子宮頸がんワクチンの補償に関するお尋ねですが、このワクチンは法律に基づかない任意接種ではありますが、区が実施主体となり、区民に接種を推奨していることから、予防接種事故賠償補償保険に加入し、健康被害へ対応することとしております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 済美教育センター所長。
     〔済美教育センター所長(玉山雅夫)登壇〕
◎済美教育センター所長(玉山雅夫) 私からは、教育についての質問にお答えいたします。
 性に対する倫理観等に関する指導についてですが、小中学校の保健学習において、思春期の体の変化や異性への関心の芽生え、それに伴う適切な行動等、学習指導要領や児童生徒の発達段階に即して、系統的かつ段階的に取り扱われております。また、人権教育の観点からも、学校の教育活動全体を通して、男女の相互理解について指導しております。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で松浦芳子議員の一般質問を終わります。
 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) みどりの未来の奥山たえこです。本日、私は六つの質問、一番、住宅都市とみどりについて、二番、高齢者虐待について、三番、行政の役割について、四番、区の表彰制度について、五番、地方自治法改正について、六番、卒入学式と一〇・二三通達について、質問いたします。
 まず一番目、住宅都市とみどりについてです。
 今般、区長は、良好な住宅都市杉並をつくるというふうなことを予算編成方針の中でも述べておられます。そのためにはみどりが必要であると私は考えます。杉並区は緑被率の目標を設定しておりますが、それはほぼ達成されております。しかし、まだまだみどりを増やすことが必要である、それこそが住宅都市杉並にふさわしいと考えます。
 そこでお伺いいたします。良好な住宅都市におけるみどりは、屋上緑化などの人工地盤上のみどりではなく、地上部のみどりが重要であると考えますが、区はその必要性についてどう認識しているでしょうか。
 二番です。時々、都市計画審議会に対して生産緑地の買い上げなどが要求されることがあります。しかし、杉並区はほとんど買い取ることがありません。そういったものを買い取ることで、その生産緑地がやがて転売されて宅地になったりするのではなくて、みどりとして残すことができる。そのためにも、杉並区は生産緑地などを買い上げるべきだというふうに私は考えておりますが、そうすることで年数を経たみどりを守っていくという考えはないでしょうか、お伺いいたします。
 三番目です。杉並区は、みどりを守るとみどりの基本方針の中で述べておりますけれども、その一方で、例えば阿佐ヶ谷住宅のように高い建物を建てることを許す、つまり、第一種低層住宅専用地域の中にあって、二十メートルまで高さを緩和するといったようなことをしております。そういったことは構わないと考えているのでしょうか、お伺いいたします。
 次です。阿佐ヶ谷住宅、そして三井グラウンドでは、住民がみどりの保全を求めて裁判を提起しています。実は一審では原告適格がない、つまり、あなたたちにはそれを訴える資格がありませんよというふうに裁判で言われておるんですけれども、それでも住民の皆さんは控訴するなどして、みどりの保全に努めております。そのような杉並の住民の存在をどのように考えているでしょうか、お伺いいたします。
 次の大きな質問、高齢者虐待についてです。
 今回、区長は、予算編成方針の中で、高齢者虐待防止についてさらに取り組むべく、ケア24の充実に取り組むと表明されました。大変よいことだと歓迎しております。しかし、高齢者虐待というのは、子ども虐待とは、同じ虐待でもかなり異なる面があると考えております。子ども虐待の場合には、言うまでもなく、子どもに責任などは全くありません。高齢者虐待のときには、じゃ、虐待されるほうが悪いんだと、そう言いたいわけではありませんけれども、長年の家族関係の反映がやはり虐待の中にあらわれている。そういった意味では、第三者が虐待はだめですよと言っただけでは簡単には解決しない、非常に深い深い人間関係のねじれの中に、虐待が一つのあらわれとして出ているのだというふうにも考えることができます。
 そういった意味では、高齢者虐待を解決することは容易でなく、限界があるとも考えますが、どのような工夫を区はしているでしょうか。また、高齢者虐待防止対策は現在どのような対策をしているのか、お伺いいたします。
 そして今般、虐待の早期発見のために、ケア24の訪問や相談の充実をなさるということです。それは必要だと考えまけれども、ケア24は、そもそも介護保険の受け付けなどさまざまな役割があります。ケア24の人員体制は大丈夫なのでしょうか、お伺いいたします。
 次の大きな質問です。行政の役割についてです。
 今、私は、ケア24の役割の充実、高齢者虐待防止に努めることについて歓迎すると申し上げました。しかし、その一方で、一抹の不安のようなものを感じております。非常に表現の仕方が難しいんですけれども、今回の予算編成方針の中でも、福祉施策がどんどん充実していると思います。それは大変歓迎することなんです。しかし、これはどこまでやるんだろうか。つまり、行政はどこまで個人の生活について、また福祉の充実についてやるのか、またやらねばならないのかということです。これは行政の肥大化というふうに言ってもいいと思います。もちろん、私は肥大化がよくないと言っているわけではありません。むしろ私は議員として、税金はくだらぬことに使うな、福祉に使えというふうに一番言っておりますから、それは歓迎すべきことなんですが、しかしその一方で、財源には限りがある。そしてまた、人々のそういった個人的な生活に税金を使うことはどこまでできるんだろうというふうに、すみません、説明が非常に難しい、微妙な問題なんですけれども、そういった懸念も抱いているのが事実であります。
 そこでお伺いいたしますけれども、行政の役割が肥大化しているとは感じないでしょうか。また、どこまでやるのかというビジョンは杉並区は描いているのでしょうか、それをお伺いいたします。
 さて、二十三区各区の予算がだんだん出そろってきました。ことしの目玉施策ということで、いろいろと予算の中で福祉の政策が発表されています。まるで各区が競っているかのようであります。そういった意味では、行政の厚い厚い配慮があるわけですが、そういった至れり尽くせりの配慮が、かえって市民のコミュニティの力、つまり、住民同士が自治の中で支え合っていくというコミュニティの力をなくしてしまうという面はないでしょうか。先ほどの一番の質問とも重なりますけれども、そういった面がないかなというふうにも私も考えます。
 例えば、野良猫の問題もしくは飼い猫の問題で、いろいろなトラブルがあります。そういったときに、そのトラブルを解決するときに、隣の人に、その当の当人に言っていくのではなくて、お役所に電話をする。そしてどうかしてくれと。例えば、あの猫を捕まえてしまえというふうに言うんですが、言っておきますけれども、猫は、野良犬と違って、捕まえて、いわゆる殺処分をするようなことはできません。しかし、そういったような電話がかかってくるわけです。そういった意味では、市民のポテンシャルといいますか、エンパワーメントをそいでいるのではないかという気もしなくはありません。
 非常に水を差すようで、こんなことを言っていいのかなと私も思うんですけれども、議員の立場としては、そこもやっぱり考えておかなければならないと思いますので、今期、きょうで最後の議会になりますので、次に機会がないかもしれないので、きょうはちゃんとそこまで言っておきたいというふうに思っております。そういう意味でお伺いをしております。
 さて、ではどうすればよいかというと、これは非常に難しい問題です。コミュニティは、特に都市では崩壊する一方です。例えば、けさ、雪が降って雪が残っていましたね。私、自転車で走って、大急ぎで議会に向かっていたんですが、ひっくりこけてしまいました。見たら、それはマンションの前だったんですね。途中は割とすいすい何とか来れたんです。それはやっぱり一軒家が多かったからなのかもしれません。そういったこともコミュニティと関係しているのかなと思いながら、腰をさすりながら議会までやってきたんですけれども。そういった意味で、町内会でもなくて、何か地域のコミュニティに力をかすような仕組みというのはできないかなというふうに考えております。
 中野区の場合は、町内会の人のうち、特定の方が特定の高齢者のお世話係をするという、そういう制度を始めるんだということが新聞に載っておりました。しかし、杉並区と中野区では町内会の成り立ちが随分違います。中野区では、紙の資源ごみの回収を町内会がすべてやっていて、行政の回収がなくても回収ができる。杉並ではちょっとそれは無理です。昔やっていましたけれども、一たんやめた後は、これは復活できないんです。
 そういった意味で、町内会でもなくて、地域のお世話係の形で、例えば民生委員の活動を補うような仕組みなどはつくれないものでしょうか、お伺いいたします。民生委員も最近なり手がいないということですので、大変難しいと思うんですが、お伺いいたします。
 次に、四番目、区の表彰制度についてです。
 区の表彰制度は、本当に本当にいっぱいあります。先日は、屋敷林を守っている方を表彰するようにしたいとの答弁もありました。どのようなものがあるのでしょうか、お伺いいたします。
 次です。善意は匿名で行うというのが通常だと思います。今般、タイガーマスクということで、いろんな匿名の方がいろんな寄附などをなさっていましたけれども、しかしその一方で、行政は、いろんな表彰制度で一部の善行を表彰するようなことをやっております。青少年を表彰したりとか、まちのお巡りさんを表彰したりといった制度が杉並区にはあります。これは前の区長がつくった制度ですけれども。こういったような仕組みは行政のお仕着せである。つまり、行政が善行を定める、これは正しい行為であると。それこそが善行の表彰制度であるというふうに私は理解しております。これは行政の持つお上意識のあらわれではないのか。大きなお世話だというふうに思っております。
 そこでお伺いいたしますけれども、行政が勝手に決めた表彰制度で一部の善行を表彰するのは、行政のお仕着せではないでしょうか。
 次です。今述べました青少年表彰、そしてわがまちの警察官表彰ですが、これからも続けるのでしょうか。こういった行為は、スポットライトを浴びないからこそ尊いのではないでしょうか。
 次です。杉並区には区政功労者の表彰制度があります。つい先般、表彰が行われたようであります。その方々には杉並の商品券三万円、三万円もの高額な商品券が渡されました。今回表彰された方々は、元区議であったり、また元教育委員であったりと、区のために働いてくれた、そのことはよくわかります。どれもこれも責任重大なお仕事です。しかし、これらはボランティアでやったわけではなくて、仕事として行ったのであります。そしてまた報酬ももらっております。区議については、報酬は十分過ぎるほどもらっているはずです。それを表彰して、またさらに商品券三万円とは、全く区民感情からかけ離れていると言わざるを得ません。
 お伺いします。区政功労者をなぜ表彰し、しかも商品券まで授与する必要がどこにあるのでしょうか。
 さて、五番目です。区役所の一階ロビーに名誉区民となられた方々の銘板が張られておりますけれども、あの名誉区民制度は今後も続けるつもりなのでしょうか。
 さて、大きな五番目です。地方自治法の改正についてです。
 今の総務大臣・片山善博氏は、自治省の出身で、鳥取県知事を二期務めた方です。地方自治にも大変詳しく、意見を持っており、地方議会のありようを「学芸会と八百長」と評したこともあります。片山さんはかねてより地方自治法の改正の必要性を訴えており、持論を展開してきました。今般、総務大臣に就任した後、持論の一部は封印したところもあるようですが、積極的な発言を続けています。そして先月、自治法の改正案の概要を発表いたしました。きょうは、そのうち直接請求に関連して、税率と住民投票についてお伺いします。
 まず確認しておきたいことは、地方議会や議員の権能やあり方は、国会議員とはその位置づけがかなり異なるということです。国会議員は、国民の代表であると憲法に定めてあります。また不逮捕特権があります。そして、議員各人が調査権を有しております。
 一方、地方議会の議員はどうかというと、代表であるとの言い方はよくなされますけれども、また、それによって全権委任されたかのような言い方もなされますけれども、代表であるといった規定は法令のどこにもありません。むしろ住民の意見により解職される、そういった存在であります。
 今、名古屋市議会の議員紹介のページを見ると、現在、議員はいませんと表示されております。つい先般、名古屋市民による解職請求が成立し、そして住民投票により議会は即日解散したからです。議会の仕事の主たるものが条例の制定や改廃でありますけれども、住民も条例の制定、改廃を求めることができます。
 また、地方議員には不逮捕特権はありませんし、調査権については、議会としては有しておりますけれども、議員個人には存在しておりません。
 つまり、住民参加、市民参加という言い方がよくなされますけれども、法律を見ていくと、その仕組みは既に組み込まれている。地方自治は、既に住民参加、市民の声を常に聞いていく、そういう仕組みで成り立っているわけです。
 さて、直接請求の項目には制限があります。地方自治法七十四条の一項ですが、「地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものを除く。」とあります。今回の改正案は、この除外規定を削除するものであります。
 そこでお伺いいたします。税率の変更を直接請求の対象に含めるという案について、どう受けとめているでしょうか。
 二番目です。今回、税率を変えるということでありますが、大抵は増やすよりは減らすほうを住民は求めるのではないかと思います。
 そこでお伺いいたします。区長は減税は必要だと考えているでしょうか。必要ではないというなら、減税基金を廃止すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、住民投票です。
 今回の改正案は、大規模施設、大規模な公の施設の設置について、条例で定めるところにより住民投票に付することができることとするという案となっております。しかも、その結果については法的拘束力を持たせるというものであります。これに対して、地方六団体からは大きなお世話との声があるそうでありますが、住民参加を実現しようとしない自治体や議会のありようでは、そのうち住民から見放されてしまうのではないかと私は考えております。しかし、今回の改正でも限定的であります。
 現在の住民投票の状況を見ますと、投票へ至るハードルは極めて高いと言わざるを得ません。通常は、住民投票したいという一定割合の署名を集め、首長に提出し、議会が住民投票条例を設置する。そして細かい施行規則を定める。そこまでやって住民投票が初めてなされ、しかも、その住民投票の結果が必ず通じるかどうか、議会がそれに従うかどうか、自治体が従うかどうか、そういった拘束力はありません。
 そこで、最近では、住民投票の実施に関する条例をあらかじめ設置している自治体があります。いわゆる常設型であります。これに関してさらに進んでいるのは、武蔵小金井市の条例です。市民参加条例です。これは住民の一三%、有権者ですね、十八歳以下の方、十八歳の方も入りますけれども、一三%の署名があれば住民投票する、しかも議会の議決を必要とせず住民投票を実施するというものであります。
 そこでお伺いいたします。小金井市のような住民投票条例をつくってみてはどうでしょうか。常設型で、かつ実行型であるという。
 なぜこういったことを区長に言うのか。本当は、議会は条例を定める立場でありますから、必要だったら自分が提案すればいいというふうに思っておるんですけれども、残念ながら、住民投票に関するものというのは議会には非常に忌避感が強い、非常に嫌がる条例だというふうに私は受けとめておりますので、今回は区長に対してお伺いするわけです。お願いして、つくっていただければというふうに思っております。
 次です。最後の大きな質問です。卒入学式と一〇・二三通達についてです。
 杉並区教育委員会は東京都教育委員会の下部組織なのでしょうか、関係をお伺いいたします。これが一番目。
 二番目です。二〇〇四年十一月四日に、いわゆる東京都の一〇・二三通達と同様の通知を杉並区でも出しております。
 なお、この東京都の通達を出されたのは、本日、この説明員として座っていらっしゃる井出教育長ですけれどもね。(教育長「私じゃありません」と呼ぶ)違いましたか。(教育長「一〇・二三は私の前任者です」と呼ぶ)失礼いたしました。申しわけありません。前任者だったそうで、大変失礼いたしました。申しわけありません。
 杉並区では、十一月四日にこれと同様の通知を出しております。その理由をお伺いいたします。また、本通知は今でも有効なのでしょうか、お伺いいたします。
 次です。校長は、君が代斉唱時の起立について、毎回職務命令を出しているのでしょうか。また、教育委員会は、校長に対してどのように指導しているのでしょうか、お伺いいたします。
 また、職務命令を出さなかった場合、校長は処分されるのでしょうか。ことしの卒入学式においても同様な扱いをするのでしょうか、お伺いいたします。
 さて、四番目です。杉並区においては、起立しなかったといった理由もしくは歌わなかったといったような理由で処分された教員はいないというふうに聞いておりますけれども、ということは、それを調査しているということだと思います。(「いるよ」と呼ぶ者あり)わずかにいるんですかね。このような教職員及び来賓の起立などの情報把握は、だれが、どのようにして行っているのでしょうか。
 といいますのは、神奈川県では、その情報の収集に関して、個人情報保護審査会にかけて、審査会がそれは個人情報保護法に反すると。つまり、そういった情報を収集してはいけないというふうに、二〇〇七年のときに答申を出しておりますけれども、神奈川県の教育委員会はそれに全く従わずに、毎年のように収集している、そういう事実があるからです。杉並区においてはどのようなのかをお伺いしたいと思います。
 さて、五番目です。卒業証書を授与するときに、都立学校では、車いすを使用している児童生徒であっても、養護学校もしくは普通学校においてでもそうですが、壇上に上がらせていると聞いています。壇上に上がらせるために、わざわざスロープをつくっているというふうにも聞いております。本区ではどのように対応しているのでしょうか、お伺いいたします。
 さて、最後の質問です。十一月四日付の杉並区の通知は撤回してはいかがでしょうか、お伺いいたします。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後一時まで休憩をいたします。
                午前十一時五十三分休憩
                     午後一時開議
○副議長(渡辺富士雄議員) 議長の職務を代行いたします。
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 奥山たえこ議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 私からは、まず、区の表彰制度に関するご質問にお答えいたします。
 初めに、どのような表彰制度があるのかというご質問でございますが、区政功労者表彰、スポーツ栄誉顕彰、技能功労者表彰などがございます。
 次に、行政が勝手に決めた表彰制度はお仕着せではないかというご質問でございますが、そのような高圧的な意図は全くありませんで、日ごろから各分野で顕著な功労のあった方々をたたえるということを目的としております。
 青少年表彰、わがまちの警察官顕彰については、平成二十三年度も実施する予定でございます。
 次に、区政功労者表彰に関するご質問ですが、消防や社会福祉など各分野で多年にわたり社会のためにご尽力いただいた方々をたたえるということは、意義のあることだと考えております。
 また、商品券の授与でございますが、一般的な社会儀礼の範囲というふうに考えております。ちなみに、商品券については区内共通商品券でございますので、区内の経済振興に結果的に寄与するというものと考えております。
 最後に、名誉区民制度のご質問でございますが、公共の福祉の増進や社会文化の交流に貢献をし、区民が郷土の誇りとして尊敬できる方に対して、そのすぐれた功績をたたえることを目的としておりまして、今後も実施する予定でございます。
 いろいろご意見があるようでございますけれども、表彰を受けられた方がそれぞれそのことについての思いを抱かれるということとは別に、同じ活動をされているグループ、団体の皆さんが我が事のようにその方を祝福し、また喜ぶ、そういうことを私も目にしてきているわけでございまして、そういう意味では、議員が質問の中で触れましたように、行政需要がどんどん高まって、行政の役割がともすると肥大化するという中で、区民の皆さんが広い意味での公共的なサービスの担い手なりサポートをしていただくということがこれから必要になってまいります中で、こういった制度も、そういう意味では一定の有効な仕組みかなというふうに思います。そういう視点も持っていただくこともあっていいのではないかというふうに思っております。
 ほかの質問につきましては、関係部長よりご答弁を申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、住宅都市とみどりについて、所管事項に関するご質問にお答えします。
 まず、地上部のみどりの必要性についてのお尋ねですが、区では、ヒートアイランド現象や都市型水害などを緩和し、潤いのある空間の創出を目指し、平成十四年から屋上・壁面緑化に対する助成制度を開始いたしました。その結果、平成十九年に行われたみどりの実態調査では、五年前に比べ、区内の屋上緑化面積が約二・二ヘクタール増加しました。
 地上部の緑化は基本ですが、みどり豊かな住宅都市づくりを推進していくには、地上部だけでなく、人工地盤を含め、あらゆる場所での緑化推進もますます重要になってきていると認識しております。
 次に、生産緑地の買い取りによるみどりの保全についてのお尋ねですが、生産緑地の買い取り請求に対しては、土地の状況や行政計画の有無、区の財政状況等を総合的に勘案して判断しております。その結果、買い取りが困難な場合が多くございます。そこで、所有者と個別に相談し、解除された生産緑地を区がお借りし、区民農園として活用するなど、可能な限りみどりを保全するように努めているところでございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) まちづくり担当部長。
     〔まちづくり担当部長(大塚敏之)登壇〕
◎まちづくり担当部長(大塚敏之) 私からは、阿佐ヶ谷住宅等に関するお尋ねにお答えします。
 初めに、阿佐ヶ谷住宅の建て替え計画は、道路や公園などの基盤整備を行い、あわせてみどりや防災拠点としてのオープンスペースを確保するなど、地域のまちづくりに貢献した計画となっております。
 高さについては、一律に二十メートルの緩和を行うのではなく、敷地中央部を高く、周辺部に向かって低くなるよう規制をかけ、さらに、敷地周辺部には広場状空地や公園を確保して隣地との離隔をとるなど、周辺の住環境に配慮した計画となっております。したがいまして、こうした総合的な計画の中で、一部高さの緩和を行ったものでございます。
 次に、阿佐ヶ谷住宅等の裁判に関するお尋ねですが、阿佐ヶ谷住宅や三井グラウンドの都市計画決定については、地域の方々や議会からのご意見、さらには都市計画審議会の審議などを踏まえ、適切に都市計画決定をされたものでございます。結果的にご理解いただけなかった一部の方々から裁判が提起されていることは残念に感じております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 高齢者担当部長。
     〔高齢者担当部長(長田 斎)登壇〕
◎高齢者担当部長(長田斎) 私からは、高齢者虐待防止にかかわる一連のお尋ねにお答えします。
 平成十八年度の高齢者虐待防止法の施行に伴い、区では、通報を受けるための専用電話を設置するとともに、通報があった事例に対しては、精神科医などの専門支援員の派遣や介護者の心の相談など、高齢者の保護や介護者の支援を行っております。また、虐待防止の従事者研修や専門相談を行い、関係者の対応力向上を図っております。
 解決困難な事例に対しては、地域包括支援センターが設置する対応経過観察チームを活用して、区の関係部署や医療機関、介護事業所などと連携を図りながら、緊急一時保護や成年後見制度の活用支援などを通して、解決に向け粘り強く対応を図っているところです。
 このたび安心おたっしゃ訪問の実施にあわせて、こうした困難を抱えている方を把握した場合にも継続的な支援ができるよう、地域包括支援センターの人員体制の強化を図ることとしております。
 私からは以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、行政の役割に関するご質問にお答えします。
 ご指摘のように、区民が求めるサービスが多様化し、かつ増大していく一方で、限られた財源の中でそれらのすべてを行政が担っていくことには限界があります。そのため、区民やNPOなどさまざまな主体がそれぞれの役割と責任を果たし、地域の課題が地域で解決され、そのことを通じて地域のコミュニティが活性化していく、豊かな協働の地域社会づくりが不可欠であると考えております。
 このような考えに基づき、区の事業の検証、評価や、さまざまな供給主体の現状把握を行いながら民間活力の活用を進めるとともに、現状を踏まえた地域の活動が活発化していくための仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私からは、地方自治法の改正に関連してのご質問にご答弁申し上げます。
 まず、地方税の税率の変更を直接請求の対象に含める自治法改正案についてのお尋ねですが、住民が地方税の負担割合の決定にかかわることは、地域主権や住民自治の観点から考えると望ましいことと思います。
 しかしながら、地方税は自治体の行政運営を維持するために必要な原資であり、公共サービスの受益と負担の関係をどのように考えるかという課題に直結するものであるため、十分な議論や慎重な制度設計が必要であると考えます。
 次に、減税基金に関するご質問にお答えします。
 減税基金に関しましては、新たな基本構想策定の中で、減税自治体構想について改めて議論することとしておりますので、その議論を踏まえて取り扱いを検討してまいります。
 次に、常設型で実行型の住民投票条例の提案についてのお尋ねですが、議員の述べられた、一定の要件を満たせばいつでも住民投票が実施でき、議会の議決を経ることなくその請求が実行できる常設型の住民投票条例は、一部の自治体で制定されていることは認識しております。住民投票条例は、議会制民主主義を補完するものとして位置づけられているものですので、条例の制定には、広範な議論や十分な検討が必要であると考えます。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 済美教育センター所長。
     〔済美教育センター所長(玉山雅夫)登壇〕
◎済美教育センター所長(玉山雅夫) 私からは、教育委員会に関する質問にお答えいたします。
 まず、杉並区教育委員会と東京都教育委員会との関係についてのお尋ねですが、それぞれの教育委員会は対等であり、連携、協力し合う関係にございます。
 次に、東京都教育委員会の通達に関するご質問ですが、区教育委員会としましては、学習指導要領に基づき、児童生徒に国旗及び国歌に対して一層正しい認識を持たせ、これらを尊重する態度を育てるために、入学式及び卒業式が適正に実施されるよう通知したものであります。
 なお、本通知を撤回する考えはございません。
 次に、国歌斉唱等にかかわる職務命令に関するご質問ですが、入学式及び卒業式の実施前に、職員会議等において文書または口頭で全教職員に対して職務命令を行っているものと認識しております。教育委員会といたしましては、今年度もこれまでと同様に扱っております。
 教職員の状況の把握については管理職が行いますが、来賓についてはその限りではございません。
 なお、杉並区において、本件に関して校長を処分したことはございません。
 最後に、証書授与における車いすを利用している児童生徒への対応についてですが、通常の学校におきましては、障害の種類や程度に応じて適切に対応しております。また、済美養護学校においては、障害の種類や程度が多様であることから、舞台を使用せずに式典を実施しております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) 簡単に再質問いたします。
 表彰制度ですけれども、ご答弁ありがとうございました。私は、区のために本当に一生懸命やってくださっている方、例えば駅前の放置自転車を片づけてくださっている方などについては、本当に表彰してみんなで労をねぎらいたいと思っております。
 私が非常に気にさわるのは、功成り名を遂げた方に対して表彰する必要があるのかということなんです。そしてまた、三万円は儀礼の範囲だとおっしゃいましたけれども、三万円は大金です。もう議員として十分報酬をもらった人にわざわざ三万円を上げるということは、本当に必要ないと思っておりますけれども、これは言ってみても平行線のようなので、ご答弁は結構です。
 質問ですけれども、常設型で実行型の住民投票条例ですけれども、これについてはご答弁は、後半で、十分な検討が必要だということでした。お役人言葉が私よく理解できないのですけれども、これはつまり何もやりませんよと、そういうことなんですかね。どういうふうに翻訳すればいいのか、ちょっとご説明をいただければと思います。
 それから教育委員会のほうです。教職員の起立については校長が情報を把握しているということなんですけれども、先ほども申し上げましたが、これは個人情報の収集には当たらないでしょうか。どのように考えているでしょうか、教えてください。
 そしてもう一つです。杉並区における一一・四通知ですけれども、その根拠は学習指導要領というふうにおっしゃいましたけれども、これに関連して伺います。
 学習指導要領には法的根拠はあるのかどうか、それが一つです。
 そしてもう一つです。学習指導要領の中で、日の丸・君が代、国旗・国歌というふうに呼ばれておりますけれども、それの扱いについて、例えば正面に掲示するようにとか、それに対して起立して歌うようにとか、そういったことまで学習指導要領の中に書かれているんでしょうか。急な再質問ですから、中身までは把握なさってないかと思いますけれども、この程度でしたら大丈夫でしょうか、どうでしょうか。
 以上、お伺いいたします。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 奥山議員からの再度のご質問にご答弁申し上げます。
 広範な議論や十分な検討についての翻訳でございますが、決して何もやりませんよということではなく、広範な議論や十分な検討が必要なものだけに、今社会で行われているこの議論に対して注視してまいりたいというふうに考えてございます。
 私から以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 済美教育センター所長。
     〔済美教育センター所長(玉山雅夫)登壇〕
◎済美教育センター所長(玉山雅夫) 奥山議員の再度の質問にお答えいたします。三つの質問があったかと思います。
 まず一つ、教職員の国歌の起立等の行為は個人情報に当たるかどうかというご質問ですけれども、職務行為でありますので、個人情報に当たらないというふうに解釈をします。
 それから、学習指導要領に法的根拠はあるかということでございますけれども、学校の教師は、学習指導要領に基づいて児童生徒を指導するものというふうに理解してございます。
 それから、国旗等の掲揚場所について学習指導要領に規定があるのかというお尋ねでございますけれども、細かいそのような規定はないというふうに理解してございます。
 以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で奥山たえこ議員の一般質問を終わります。
 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) 足元の悪い中、傍聴に来てくださいまして、本当にありがとうございます。
 無所属区民派より一般質問を行います。
 第一が、四月統一地方選挙と選挙管理委員会についてです。
 国会では、二〇一一年度予算成立が危ぶまれ、三月解散があれば、総選挙と四月統一地方選挙が重なる可能性も高まっています。
 昨年、参議院選挙と区長、区議補欠選挙が重なり、投票用紙を一度に二枚渡したことから生じた大量の無効票を二度と繰り返してはなりません。昨年第三回定例会で、選挙管理委員会は大量無効投票を繰り返さない姿勢を示しました。その後どのような検証を行い、どのように総括を深めたのか、まずお尋ねします。
 投票用紙を二枚交付したことが無効票の原因と認めながら、選挙管理委員会が責任をとらなかったのはなぜでしょうか。二枚交付による課題に、選挙管理委員会で議論が行われた記録がありません。委員長は第三回定例会で、議会の意向を聞いてから対応を決めると答弁しています。その後議会で責任を問う意見が出されながら、責任をとらなかった理由を示してください。
 選挙管理委員会は、一度に二枚渡した理由を、投票の記載台を四台ずつ四カ所置けない狭い投票所があるため、公平を期すため一度に二枚にしたと答弁しています。梅里区民集会所など狭い投票所で、一投票当たり二台の記載台にして四回投票できる体制をなぜ検討されなかったのか。全投票所で一枚ずつ渡すことで公平性は確保できたのではないのか、お答えください。
 比例区で個人名と政党名が両方書けるようになったため、混乱を予想した総務省が二〇〇五年と二〇〇七年に出した通知を決算特別委員会で指摘しました。その日付と内容をお示しください。今後この通知をどう生かすのか、お答えください。
 選管は、総務省の指導とは異なるが、でき得る限りのことをしたと答えました。それなら投票用紙二枚交付するときの指導マニュアルは作成したのですか。職員と派遣労働者を多数動員するに当たり、事前にどのような論議と準備をしたのか。また、四月に向けどのような指導マニュアルを準備しているのか、お聞きします。
 四月の総選挙と地方選が同日執行となった場合どうするのか。狭い投票所などの体制はどう改善するのか。一度に二枚渡すことはないことを確認しておきます。
 昨年、先に始まった国政選挙で期日前に投票した人のうち、次の区長、区議補欠選挙に投票しなかったと思われる人が七千四百人出ました。この問題に対する対策は、その後どう講じているのでしょうか。
 選挙管理委員会と委員の報酬のあり方が問われています。無効票に選挙管理委員会の責任がとられず、その間、委員の長期欠席を放置されてきたのはなぜでしょうか。議会の選出した与党会派の議員退職者で選挙管理委員会が構成されているためではないのか。委員選出を与党会派のたらい回しにしてきたことから、委員の職責に対する緊張を失っていたのではないのか。マスコミでも取り上げられた選挙管理委員の報酬問題に、委員会での論議と委員会の責任ある姿勢を示すことを求めますが、どうでしょう。
 選管委員の報酬が、週一回一時間前後の会議で委員長が月三十万三千円、職務代理が二十七万二千円、委員は二十四万二千円と規定されています。この多額の報酬が、多数会派の区議会議員の天下り先ともなる原因です。報酬を受ける側も名誉職的意識となり、事務局任せの無責任さが生まれます。
 行政委員会の報酬月額制に関する裁判の動向と、区のこれに対する見解をお示しください。専門職として労働時間の対価にふさわしい日額制に改めるべきだと思いますが、区の考えをお尋ねします。
 次に、児童虐待と子どもの支援策についてです。
 漫画タイガーマスクの主人公、伊達直人名で児童養護施設にランドセルなどが相次いで届けられる事件を通じて、児童養護施設に関心が寄せられるようになりました。施設では善意に感謝しつつも、実際にはランドセルの寄贈が重なり、一部は開封せず箱に入ったまま保管されている施設もあります。児童養護施設の実態やニーズが知らされていないため、善意の連鎖も生かされていません。
 昨年三月末で、全国の児童養護施設に三万五百九十四人が入所しています。両親がいない、両親が不明という孤児は約一割にすぎず、父母による虐待や育児放棄の入所が増加していることがわかりました。長引く不況、貧困と希望の見えない社会で大人たちが気力を失い、人と人とのつながりを失い、孤立し、心身ともぼろぼろにされている社会。朝日新聞はこれを「孤族の国」と呼び、その実態を連載しています。孤立の孤、孤立した人々の国という意味です。
 中高年男性の孤独死が増える一方、子どもをはぐくみ守る力を失う家族、子育てを放棄する親が急速に増えています。多額の借金をつくり父親が失踪、債権者におどされている子ども。母のいない家庭で酒乱の父の暴力に妹をかばいながら生きる子ども。虐待で児童養護施設に入ってもいじめで逃げ出す子ども。親の愛に抱かれる時期に親から虐待を受ける子どもの苦しみは想像を絶します。区や自治体が真っ先に取り組まなければならない問題です。
 虐待の通報を受けながら命を守ることができなかったことは国の責任であり、自治体には痛恨のきわみでした。児童虐待の発生予防から再発防止の取り組みが緊急課題であるとともに、虐待を受けた子どもたちが心身の傷をいやし、自分を肯定できるようになるためには、基礎的自治体における専門的な支援が必要です。
 そこでお聞きします。虐待の原因について、またそれに対する主な対策は何か、区の見解を求めます。
 通報があっても対応が遅れ、死に追いやった事件を機に、通報時の児童の安全確認の方法について国の指導が出されています。その内容と区の対応についてお聞きします。
 虐待の原因とそれに対する主な対策についても、区のお考えを聞かせてください。
 今すぐ助けてほしいという子どものシェルターが、二〇〇四年、弁護士らの力で民間で初めてつくられました。場所は非公開ですが、その実態をつかんでいるでしょうか。区として連携を図る考えはあるか、お聞きします。
 児童養護施設は、本来親のぬくもりにはぐくまれる子どもたちの生活の場です。大部屋での生活が中心であった児童養護施設は、子どもたちが自分の居場所を実感できるようにするため、施設や職員体制などの制約を受けつつも、生活単位の小規模化を目指してきました。二〇〇〇年度より地域小規模児童養護施設が、二〇〇四年度には小規模グループケアが制度化され、地域や施設の中で、より家族に近い生活が経験できるようになりました。しかし、施設の環境や人員体制は依然として不十分で、入所者の心の病などの対応に、職員体制の充実や施設の設置促進策、運営助成の増額など、一刻も早い整備が求められています。
 また、未成年である十八歳で社会に出ることが求められる現行制度の中では、成人年齢になる二年間が谷間の時期になります。十八歳以降の出口支援策は、イギリスに倣って原則二十歳まで延長すべきです。進学等の場合は、卒業時二十三歳まで施設で暮らすことを認める法改正が必要です。携帯電話契約、不動産契約、預金口座開設など、社会生活の一歩のところで子どもたちがぶつかる現状の是正も必要です。施設長など保護者代行者と児童相談所などの施設が契約を保証することで、実の親が契約取り消しなどの親権の濫用ができない対策が求められますが、法改正など、国等でどのような検討が行われているのか、お示しください。
 区内に五カ所ある児童養護施設は、虐待防止に向けた地域の子育て支援の役割が期待されます。虐待で入所している児童の存在は区との連携が必要ではないのか。東京都の補助で運営している児童養護施設について、区の今後のかかわりや支援を積極的にすべきと思いますが、区の見解を求めます。
 次に、富士見ケ丘駅前葬儀場問題についてです。
 駅前葬儀場の建物を立ち上げた株式会社さくら相互と株式会社互助センター友の会は、残された交通問題と管理運営問題で説明会を二月三日に行うと、一方的に通告してきました。しかもウイークデーの節分の夜、事もあろうに立ち上げた葬儀場の中で行おうとしたのです。
 当日は、このような集まりにくい日に加え、近隣住民が入ることさえはばかる葬儀場の中でなぜ行ったのかを追及する場となりました。さくら相互は、近隣で近くて集まりやすい場所を選んだと居直り、交通問題や管理運営事項の説明を残したまま、斎場設置要綱に基づく説明会は終了したと言い張り、住民の怒りを買うばかりでした。集まりやすい日時と時間を地元と相談して決めるべきです。区はどのように考えていますか、お聞きします。
 互助センター友の会が事業者として富士見丘商店街で営業するならば、区の指導や商店会のルールに従うべきです。事業開始前に、住宅街を抜ける車両の運行数や経路、管理運営事項の説明会を実施すべきです。区の見解と指導を求めますが、どうでしょうか。
 次に、外環道についてです。
 一月十八日に外環道の基本設計及び用地に関する説明会が行われました。基本設計及び用地に関する説明会は、本来事業主が行うべきものです。事業主がまだ決まっていないこの時期に、何のために行われたのかは疑問です。その参加人数、当日の主な質疑をお聞きします。
 外環道の必要性の第一の理由であった環八の渋滞は、井荻トンネル開通や圏央道の開通でほぼ解決し、その緊急性はなくなりました。費用便益の基礎データにも疑念をぬぐえません。昨年十一月五日、会計検査院は国土交通大臣あてに、国が実施する道路整備事業における費用便益分析の算出根拠や算出方法を明確にするよう意見を出しています。さらに国土交通省は、昨年十一月十九日には、各分野の将来交通需要推計手法の改善を行った上で、道路、鉄道、港湾及び航空の各分野の将来交通需要推計を行うと公表しています。
 一月十八日の説明会でも、これらについて地域住民から意見が出されました。外環事業の実施には、費用便益分析の算出根拠を明確にすることや、改善された手法による将来交通需要推計が前提です。現在、国はどのような動きをしているのか。着工前に新たなデータに基づく住民説明会を行うよう国に求めるべきと考えますが、区の見解を求めます。
 京王線の踏切解消と地下化についてです。
 京王線のあかずの踏切解消と安全対策は緊急の課題です。一月二十一日、都市環境委員会で下高井戸一丁目住民の補足説明が行われ、高架が環境に及ぼす深刻な影響について示されました。与党会派の委員からも、可能なら地下化が最善という率直な意見が出され、継続審査となりました。
 地下化と高架の比較で、工事期間は地下工事が長いとした区の答弁は、笹塚や八幡山の高架を残したままの都の説明を述べたものです。住民が要望している地下化は、新宿から調布まで全面地下構造で、都はその検証をしていません。高架は夜間工事となり、全面地下化はシールド工法で昼夜の工事、しかも桜上水から東西に掘り進めるため、工事期間は半分以下となることは調布でも実証済みです。費用の点でも高架より地下が高いというのは、笹塚と八幡山の高架を残した場合であり、しかも具体的データは黒塗りで隠されたままです。全面地下とした場合に、都のデータによれば七百億円、複々線でその二倍の一千四百億、駅を掘るのに一駅百億円とすれば、七駅つくっても二千百億円でできる計算になります。
 一月三十日、杉並、世田谷の沿線住民が初めて一つになった地下化と緑のまちづくりを進める集会が開かれました。地下化を求める集会宣言を発し、署名運動を始めました。区は、小田急訴訟の判決や成城、調布、下北沢、中野の野方─中井間などの他地区の地下化の経過から、踏切解消とみどりのまちづくりを目指し、地下化の可能性を探るべきだと考えますが、見解を求めます。
 今後開催が予定されている説明会では、十分な質疑の時間を確保するよう都に求めるべきと考えるが、どうでしょう。
 一月二十五日に概要が公表された環境影響評価準備書には、下高井戸一丁目に及ぼす環境影響に関する沿線住民の意見、それを取り入れた杉並区の意見がどのように反映されているのか気になります。区は、環境影響評価準備書に対して、沿線地域の実情を十分踏まえた上で区長意見を作成し、東京都に提出すべきと考えますが、区の姿勢を求めます。
 最後に、南伊豆健康学園廃止についてです。
 一月二十七日から学園保護者による学園の展示会が阿佐谷で行われ、見学させていただきました。子どもたちの描いた船や魚のすぐれた絵や感想文が展示され、子どもたちと保護者の学園存続への切実な願いが伝わるものでした。展示会を開催していたやさきに、学園の廃止と跡地の特養ホーム活用策が発表され、保護者たちは会場で泣き崩れたという話を聞きました。事業仕分けに従い、二十四年三月末で廃止が決定されたのです。
 区内を取り巻く環境に加え、シックハウスなどの新たな原因も加わり、ぜんそくを抱える対象児童はむしろ増加していると思われますが、区の見解を求めます。
 事業仕分けで指摘された代替施策はどうする計画なのか。学園ではぜんそく発作が出にくく、思い切り運動ができます。その結果薬を減らして、大人になって治る実例も出ています。規則正しい生活と運動で肥満の子どもは確実にやせます。みんなでする食事で偏食がなくなります。区内での代替施策は健康教育や生活指導であり、学園の環境の力で子どもの体自体が改善されていく施策と異なると思いますが、どうか。少なくとも代替施策ができるまで存続を求めますが、区の見解を求めます。
 以前は、房総、湘南、伊豆地方に二十三区が二十の学園を持ち、学校がありました。南伊豆の弓ヶ浜のすばらしい環境は他にはありませんでした。海、山、温泉、町、住民、どれをとってもかけがえのない環境です。学園には、私たちが子どものころにあったすべての環境が残されています。杉並の教職員や保護者がはぐくんできたすぐれた教育の原形が残されています。これを何とか活用したいという気持ちになる場所です。学園の有効性から、他区との連携は検討しなかったのか、特養との併設も可能ではないのか、検討を求めるがどうか。区の再検討と見直しを求めて、質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) けしば誠一議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 私からはまず、児童虐待に関するお尋ねにお答えをいたします。
 近年、児童虐待による痛ましい事件が相次いでおります。そうした報道に接するたびに、私も胸がかきむしられるようなやりきれなさというものを感ずるわけでございます。幸いにして区内での重大事件は発生しておりませんけれども、子どもを虐待から守って、子どもの健やかな育ちを支援するためには、積極的に取り組むことが喫緊の課題だと認識をしております。
 児童虐待が生ずる過程では、家庭環境、保護者や子どもの特性など、それぞれに難しい事情を抱えているようでございます。また、核家族化の進展や地域社会における人間関係の希薄化というものを背景にした子育ての社会からの孤立化という問題も潜んでいるのではないか、こう認識をしております。
 このため区では、児童虐待防止のかなめとなる要保護児童対策地域協議会を中心といたしまして、保健、福祉、教育の関係機関や児童相談所などが緊密に連携して、これまで取り組んできたところでございます。
 さらに今般、児童虐待が生じた家庭への支援に加えて、虐待等の未然防止をより一層強化するという観点から、育児に不安感、負担感を抱える子育て家庭が利用できる訪問育児サポーター事業を来年度予算案に新たに盛り込んだところでございます。
 この事業の目的は、すこやか赤ちゃん訪問事業終了後に十分に対応できていなかった要支援家庭のニーズを明らかにいたしまして、親の孤立化の防止や育児力の向上というものを図りながら、必要なサービス支援につなげることにあるわけでございますが、関係機関がより連携をとりつつ、総合的な対応ができるかどうかを試す試金石にもなるものというふうに考えております。区としては、こうした取り組みを通じて、児童虐待防止のためのセーフティーネットのさらなる拡充に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。他の質問につきましては、関係部長等からご答弁申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私からは、行政委員会の委員等の報酬月額制に関する裁判の動向等につきましてご答弁申し上げます。
 月額による報酬の支給は違法、適法と、裁判所によってその判断が分かれている状況にあります。また、現在最高裁に上告中の事案もあり、その行方を注視してまいりたいと存じます。
 また、日額制に改めるべきではとのお尋ねですが、各行政委員会の委員等の報酬は条例に基づき適正に支出しているところであり、現時点では日額制に改めることは考えてございません。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、児童虐待等に関する残りのご質問にお答えいたします。
 初めに、虐待通報時の区の対応についてのお尋ねでございますが、区の子ども家庭支援センターにおいて虐待の通報を受けた場合、国や都の指針等に沿った対応を行っております。具体的には、直ちに緊急受理会議を開催し、調査や安全確認の方法等について検討し、必要な対応を実施いたします。
 このうち、子どもの安全確認につきましては、関係機関の協力を得つつ、四十八時間以内に子どもに会って確認することが基本として示されており、区におきましても、これに沿ってできる限り迅速に確認を行うこととしております。
 次に、民間団体が子どもの緊急時に居場所を提供する施設、いわゆるシェルターについてのお尋ねですが、ご指摘のシェルターにつきましては、都内に設置されているものの、区内には該当施設はないものと承知しております。
 区内で虐待を受けた子どもが緊急に相談できる機関としましては、児童相談所と区の子ども家庭支援センターがございますが、相談の内容から緊急に子どもの保護が必要な場合には、児童相談所において、一時保護や児童養護施設等への施設入所などの対応を行っております。
 今後とも、相談内容に応じまして、まずは児童相談所と連携して、子どもの最善の利益を図る取り組みを進めてまいりたいと存じます。
 次に、児童養護施設をめぐる課題に関する国等における検討状況のお尋ねでございますが、現在国においては、児童虐待の防止等を図り、児童の権利利益を擁護する観点から、親権者の親権と児童福祉施設長等の監護権の優先関係を含む親権にかかわる法制度の見直しについて議論、検討が行われているとともに、施設の小規模化や児童福祉施設最低基準の見直しなど、施設の設置、運営のあり方につきましても、検討が進められているものと承知しております。
 私からの最後となりますが、児童養護施設と区のかかわりについてのお尋ねについてですが、現在、区内には児童養護施設が五カ所ございます。区から児童相談所への一時保護依頼や児童相談所から区に対する入所児童の家庭復帰に向けての支援依頼などに際しまして、児童養護施設とも連携するなど、日ごろから連携を密に対応しているところでございます。
 また、区の要保護児童対策地域協議会のほか、年に三回程度、区内児童養護施設及び関係機関の連絡会を開催し、国や都の施策の動向も踏まえ意見交換を行い、一層の連携強化に努めているところでございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 都市整備部長。
     〔都市整備部長(上原和義)登壇〕
◎都市整備部長(上原和義) 私からは、富士見ケ丘駅前斎場、外環道並びに京王線の踏切解消に関するご質問のうち、所管に係るご質問にお答えいたします。
 初めに、富士見ケ丘駅前斎場について、二月三日に事業者が開催した説明会に関するご質問ですが、区では、説明会を開催するよう再三にわたり事業者を指導してまいりましたが、開催場所や日程につきましては、最終的には事業者の裁量に基づいたものと考えております。
 なお、当日は約四十名の方が参加されましたが、開催までの間に、日時や場所について、区には地元から事前の苦情、要望はございませんでした。
 次に、説明会の実施についてのご質問ですが、区はかねてから事業者に対し、交通安全対策や管理運営事項などについて説明の場を設けるよう、再三にわたり指導してまいりました。これなども受け、事業者は二月三日に説明会を開催いたしました。しかしながら、この説明会は一部の参加者のご意見によって中断され、資料は配付されたものの、結果として事業者の説明に至らずに終わったことは、残念に思っております。
 説明会の席上、事業者は、再度の開催については持ち帰り検討すると答えておりましたので、区といたしましては、今後の動向を注視してまいりたいと存じます。
 次に、東京外かく環状道路に係る質問にお答えいたします。
 初めに、基本設計及び用地に関する説明会についてのご質問ですが、この説明会は、国が外環道沿線九カ所で順次開催したものです。杉並地域においては、平成二十三年一月十八日に西荻地域区民センターで開催され、百二十五名の方が参加されております。当日は主に、外環道の事業評価方法や将来交通量予測、事業費、地下水流動保全工法、事業者などについての質疑が行われました。
 次に、外環道における費用便益分析の算出根拠や交通需要推計についてのご質問ですが、国は、かねてから区が求めていた平成十七年の道路交通センサスに基づく外環周辺道路の将来交通量推計を昨年十二月十六日に公表いたしました。国はまた、将来交通需要推計手法の見直しを行い、本年二月一日に、外環道の費用便益比を二・三と公表しております。国は、本年一月十八日に行われた基本設計及び用地に関する説明会の席上、適切な情報提供を行うと説明しておりますので、現時点ではこれを見守ってまいる考えでございます。
 次に、京王線の連続立体交差事業についてのお尋ねですが、高架方式、地下方式などの構造形式につきましては、事業主体である東京都がさまざまな観点から検討し、総合的、広域的に判断すべきものと存じます。区といたしましては、鉄道連続立体交差事業の目的に照らして、できるだけ多くの踏切を除却することが必要であると考えており、この観点からは、東京都が併用方式を選定したことは適切であると考えておりますが、今後明らかにされる環境影響評価準備書なども十分参考にしてまいります。
 まちづくりにおいては、構造形式にかかわらず、みどりの確保に努め、安全でにぎわいのあるまちづくりを目指してまいります。
 私からの最後に、説明会に関するお尋ねですが、都市計画案及び環境影響評価準備書の説明会の開催に当たっては、わかりやすい説明、回答を心がけ、できる限り多くの参加者からご意見をいただけるよう関係者と図ってまいります。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 環境清掃部長。
     〔環境清掃部長(原 隆寿)登壇〕
◎環境清掃部長(原隆寿) 私からは、京王線の連続立体化に伴う環境影響評価準備書に関する区長意見についてのご質問にお答えいたします。
 区では今後、法の規定に基づき準備書の内容を十分吟味し、沿線地域の環境に及ぼす影響を多角的に検討した上で、区長意見として都知事あて提出してまいりたいと存じます。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、教育委員会所管に関してのご質問にご答弁をいたします。
 まず、ぜんそくを抱える児童についてのご質問にお答えをいたします。
 ぜんそくなどアレルギー疾患を持つ児童数は、近年増加傾向にありますが、そうしたアレルギー疾患は、健康学園の設置目的であった大気汚染対策から、ハウスダストやダニ等を要因とするものに変化してきております。アレルギー疾患に対する取り組みについては、これまでにも各学校で行ってきたところであり、来年度からは、さらに医師の指示に基づく仕組みを導入し、児童が安心して学校生活が送れるよう準備を進めてまいります。
 次に、南伊豆健康学園の代替施策についてのご質問にお答えをいたします。
 代替施策は、南伊豆健康学園の対象であるぜんそくや肥満等の病虚弱児への健康支援を基本とするとともに、近年見られるように、心理的課題を持つ児童への支援もあわせて検討する必要があると考えております。
 代替施策の実施に当たっては、区内で同様な支援を必要とする児童もいることから、南伊豆健康学園の廃止にあわせて取り組んでいくこととしております。
 最後に、他区との連携等についてのご質問にお答えをいたします。
 他区との連携につきましては、他区との共同運営を行うための学校組合方式や事務の委託方式についても検討いたしましたが、いずれも実現は困難であるとの結論に達したところでございます。
 また、南伊豆健康学園は、区内での環境改善や医療の進歩により、転地の必要性は薄れており、所期の目的は達成したとの認識から廃止の方針を決定したところであり、特別養護老人ホームとの併設は考えておりません。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) 私から、けしば議員の選挙管理についてのご質問にお答えをしたいと思います。
 まず、前回の選挙についてのお尋ねでございますが、参議院議員選挙の結果につきましては、既に反省を含めおわびを申し上げたところでございます。そこで得られました教訓を、間近に迫っている統一選挙に生かしてまいりたいというふうに考えているところでございまして、迅速に、よりよい投票環境を確保していくということが委員会としては重要なことだというふうに考えているところでございます。
 次に、投票所の体制に関するご質問でございますが、前回選挙では、梅里区民集会所などの狭い投票所について、一投票当たりの記載台数も踏まえまして検討いたしました結果、四回投票はできないと判断したものでございます。投票の方法を全投票所同じにすることに公平性を求めた結果、一部の投票所において混雑が生じたものと考えられるところでございます。
 次に、総務省通知の件でございますが、ご指摘の通知は、衆議院選を前にいたしました平成十七年八月十八日付と参議院選を前にした十九年五月二十三日付の文書だと思います。件名はどちらも「投票所の設備等に関する留意事項について」でございまして、その中の一項目に、「投票用紙の交付については、……誤りのないよう、別々に交付するなどの適切な措置を講じること。」というふうな記載がございます。しかし、それに沿えない場合は他の方法によることも可能とされておりまして、昨年区がとった方法は適法でございます。
 来る四月の選挙に向けまして、同様の通知が届いておりますので、これに留意しながら選挙の準備を進めているところでございます。
 次に、指導マニュアルに関するお尋ねでございますが、執行計画に基づき投票事務要領を作成し、事前に従事職員に配付し、各投票所の庶務主任と記録係員、さらに投票管理者の方々に対しましても、説明会を実施しているところでございます。四月の統一選挙用の各種事務要領は、現在委員会として取りまとめたところでございますので、順次、説明会等で十分な説明をしていく予定でございます。
 次に、仮定のお話ということでの話でございますが、四月の地方選挙と衆議院選が同一になった場合の対応でございますが、四月十日に地方選と衆議院選が同日執行となりますと、投票用紙を四枚交付することになります。投票用紙は各選挙ごとに別々に交付することを基本といたしまして、諸課題をこれから解決していかなければならないというふうに想定しているところでございます。
 次に、期日前投票のお尋ねがございました。七千四百人という数字がございましたけれども、確認のために数値を申し上げますと、昨年の選挙で参議院選しか期日前投票ができない期間に投票した方は七千七百九十人、そして最終的な期日前投票者の数は、参議院選が五万六千四百二十四人、区長選が四万八千九百八十人でございまして、その差が七千四百四十四人となるものでございます。
 次に、対策ということでございますが、今回も昨年同様、広報や選挙のお知らせで期日前投票のその期間が異なることを周知いたしまして、都知事選しか期日前投票ができない期間の投票所には注意書きを掲示し、職員からも説明をさせ、都議補選の期日前開始日を記載したメモをつけまして、選挙のお知らせはお持ち帰りいただくよう改善を図りたいと考えているところでございます。
 終わりになりますが、欠席した委員の報酬等についてのお尋ねがあったかと思いますけれども、このような件につきましては、私は、第一義的には当該個人が対応すべき問題というふうに考えておるところでございます。
 以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) 何点か再質問いたします。
 まず、無効票についてです。
 選挙管理委員会は反省とおわびをしたというふうに答えました。区民からは、反省とおわびがあったという声は、私は一言も聞いておりません。決算特別委員会や議会の場で、これに対するさまざまな理由やあるいは釈明はありましたが、反省とおわびというのは何をもって言うのでしょうか。区民に対してどこで行ったのでしょうか、お答え願います。また、反省という場合に一体何を反省したのかということも、あわせてお答えください。
 適法であったということで正しかったというお答えでありました。この間議会での議論も、適法かどうかということではありません。結果として大量無効票という、八万に達するような票が出たということに対する責任であります。結局二枚渡したということが誤りであるとするならば、適法であったと言っても、決算特別委員会の中での質疑のやりとりでも明らかになったように、総務省の通知にも反していることをした結果でありますから、この点についての責任は改めて求めますが、いかがでしょうか。
 四枚別々に渡すという先ほどのお答えで、私は安心していいのでしょうか。これは一回ずつ、つまり一枚渡して一回投票ということなのかどうか。四回別々に投票用紙を渡し、一回ずつ投票させるのかどうか、これは最後に確認しておきます。
 次に、児童虐待と児童養護施設についてでありますが、区長からかなり詳しく答弁をいただきました。その中で、子どもの安全確認を四十八時間以内で対応するという、この四十八時間以内ということ、これは一刻も早くということで、どんなに遅くても四十八時間ということなのか。これは一刻も争うということでありますから、いろいろ法的な問題とかあると思います。しかし、区の対応としては一刻も早くということなのかどうかということについて、具体的な、あったときのケースを含めて、もう少しご説明ください。
 区内には、宮前、高井戸東、阿佐谷北、井草、和田と五カ所の児童養護施設があります。全国で五百七十五カ所、一自治体で五カ所あるというのは全くまれでありまして、それだけ、この杉並の先人の取り組みの歴史、経過、経験を有する地域だということです。これまでは東京都の助成でつくられた施設でありますから、区とのかかわりはほとんどありませんでした。しかし、先ほど区も認識されておりますように、まさに重大な施設の一つとなり、国もその見直しを進めています。近年児童虐待が問題となり、親があっても帰れない児童のまさに数少ない受け皿として役割が変わった以上、区のかかわりは日ごろあるということはわかりました。しかし、やはり区の支援を求めますが、区の見解を再度確認しておきます。
 外環道については、道路交通対策特別委員会で行います。
 京王線の地下化についてのみ質問します。
 踏切解消の連続立体交差事業について、都は、高架方式とその後の地下の複々線化ということで経過しているわけでありますが、この地下の複々線化というのは、国の財政措置がなされているのか、あるいは京王電鉄として決定されているのか、私は確認できていないんですよ。この点を確かめたいと思うんです。
 と申しますのは、お隣の中野区では、当初計画されていた在来線の下に複々線化してここに急行を通す、そして在来線の本数は減らして踏切対策になるという計画でした。しかし、西武鉄道は、将来の利用者の減ということを見て、この複々線化、地下は必要ないということでこれをやめちゃったんですよね。それで住民は怒って、踏切対策を求めて署名運動を始めました。中野区は、地下化とかあるいは高架とか全く表現しませんでした。地元住民の意向に従って、そして最後は東京都が地下化を決定しました。
 このような経過から、杉並区のまちづくりも、下高井戸一丁目の住民あるいは京王線沿線の住民の意向を聞きながら、まちづくりは、高架とそして同時に地下化の両方の可能性をしっかりと把握しながら進めていくべきではないのか。東京都が言っているからといって、これが間違いであれば、地下化はやはり必要なんです。その点、区の姿勢を改めて求めておきます。
 最後に、南伊豆健康学園についてです。
 転地の必要性は薄れ、所期の目的は達成されたとの答弁でした。所期の目的とは何でしょうか。ぜんそくだけでも増加している現状。そればかりか、今さまざまな原因で学校に通えない子どもが増えている現状です。そのような子どもたちが学びながら心と体をいやし、学校に通えるようになることが所期の目的ではなかったのでしょうか。
 その後三十余年間、むしろ子どもをめぐる環境は大きく変わり、大気やシックハウスなどの環境だけではなく、都会自身が、都会の社会のあり方自身が一層子どもに厳しくなっています。助けを求める子が増えているのではないのでしょうか。さきに質問した虐待で苦しむ子どもにとっても、そうした学校に通えない子にとっても、居場所のない子ども、大人を信用しない子ども、あるいは児童養護施設や民間シェルターに頼るだけでは十分ではない今、まさに区の責任を果たすためにも、傷ついた体を、心をいやす場としてのこの上ない施設ではないのでしょうか。
 昨日、他の会派から卒業生のアンケート調査のデータが出されました。私は逆に、在校生のアンケート結果に注目しました。学園に行って何が一番好きかというと、第一が「自然がいっぱい」、第二が「友達」なんですよね。第三が「ぜんそく発作が出なくなったこと」で、第二が「友達」なんですよ。好きな場所は、第一が「山」、二番目に海が来るかと思ったら「校庭」なんです。あの健康学園の校庭はどこにもある普通の校庭ですよ。なぜ校庭なのか。そこで遊ぶことなんです。友達との関係なんです。何が嫌かというと、友達とのけんか、悪口。友達とけんかするのが一番嫌だといいます。
 この関係ができる教育実践こそが、今の子どもを救える方策なのではないでしょうか。所期の目的を果たすためにも存続すべきではないのか、見解を求めます。
 代替施策についてです。第一に「代替」というのはどういう意味でしょう、区の認識をお聞きします。代替施策、どういう意味でしょうか。
 かわりというのは、それと同じことができるという意味でなければなりません。医学の進歩で薬も発達したと言っています。確かに薬でぜんそくは抑えられます。しかし、先ほど申し上げたように、薬で治すのではなくて、まさに自然と環境が子どもを治すんですよね。薬で症状を抑えるだけじゃないんですよ。学園の持つ力。
 これも昨日、第十九、二十、二十一期の校長先生、今副園長さん、校長先生を歴任されている先生、久保田先生ですね、この先生の言葉が紹介されましたが、まさに四つの魔法と言われている一つ一つ、この一つ一つはかわりがないんですよ。自然、そして病気を克服するための注がれる教員の手、全寮制の集団生活、伊豆町の町のあり方、これの代替施策はありますか。杉並区内で薬を飲めと、あるいは健康指導や教育指導、これはいつでもやっていますよ。こんなことではかえることのできないものが健康学園にあるからこそ、仕分け人も代替施策を求めたのです。
 先ほど言われた答えは代替施策にはなりません。健康な生活習慣を身につけた子どもという項目が、パンフレットの中にもかつて書かれていました。このことが杉並の教育実践、学園がもっと大きな教育目的を果たす役割を持つに至ったということなんです。子どもの自主性に基づき生活習慣をつくり上げていく、その目的にほかにどのような代替施策があるのか、その点を詳しく再質問しまして、私の質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) けしば議員からの児童虐待等に関する再度のご質問にお答えいたします。
 初めに、虐待通報時の区の対応についてのお尋ねがございました。先ほどもご答弁申し上げたとおり、虐待通報を受けた場合には、国並びに都の指針に沿って、四十八時間以内に子どもに直接会って確認をすることが基本とされておりますが、区におきましては、この指針の趣旨を踏まえて、関係機関とも必要な連携を図りながら、できる限り迅速に確認を行っているところでございます。
 次に、区の児童養護施設に対する支援に関するお尋ねがございました。現在、要保護児童対策地域協議会には、区内にある児童養護施設や乳児院の代表もメンバーとしてお入りいただいて、要保護児童対策について、地域の関係機関が連携する体制が整っております。
 一方、児童養護施設等が担っている社会的養護の拡充につきましては、現在進められている国などにおける法制度あるいは補助等の必要な見直しが、まずは重要かと考えております。
 区としましては、子どもを守る地域ネットワークでございます対策地域協議会の枠組みのもと、連絡会等の機会を通じて、児童養護施設の実態あるいはニーズを把握しながら、児童相談所を初めとする関係機関の連携を強化しながら、児童虐待防止と児童養護施設の運営について必要な対応を図ってまいりたいと考えているところでございます。
 私からは以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 都市整備部長。
     〔都市整備部長(上原和義)登壇〕
◎都市整備部長(上原和義) けしば議員の再度のご質問にお答えいたします。
 京王線の踏切解消についてのお尋ねですが、現時点では、仮に事業化となれば在来線の連続立体交差化が行われ、それに続いて複々線化が行われるものと認識しております。
 なお、ご案内のように、踏切解消は在来線の連続立体交差化で完了するものと考えております。
 次に、高架方式か地下方式かという構造形式につきましては、今後、都市計画案及び環境影響評価準備書の説明会も行われ、区民等から意見書の提出などの手続を経てまいりますので、そうした意見も参考にして、最終的に決定していくべきものと考えてございます。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、健康学園につきまして再度のご質問にお答えをいたします。
 既に教育委員会では十年前に廃止の方針を打ち出したところでございますが、十年前と現在、健康学園を取り巻く環境は変わっておりません。当時の大気汚染等の公害によるぜんそくを中心とした、これを対象とした児童生徒が増加して、これに基づいて設置したところでございますが、環境は大きく改善をされ、また薬によるコントロールも可能となってきたところで、設置の目的は薄れてきているというふうに考えております。
 区内では、多くの支援を必要とする子どもが増加しております。健康面並びに心理面、これらに我々は対処しなければならないというふうに考えております。
 その代替策についてのお尋ねがございましたが、学校や生活の場でその子どもたちと向き合ってその改善を果たしていくこと、これが代替策でございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) けしば議員の再質問にお答えをしたいと思います。
 まず、何をもって反省したのかという点でございますが、私どもといたしましては、これまでの通常の選挙よりも無効票が非常に多かったということが反省でございまして、その反省を含めて、議会におきましてもおわびを申し上げ、選挙だより、これは百二十四号でございますが、これをもって区民の方々にもおわびを申し上げているところでございます。
 次に三番目、知事選、衆議院選、都議補選が一緒になった場合の想定でございますけれども、私どもとしてこれはやるべきことだというふうに心に決めていることは、知事、都議の補選、衆議院の選挙、それの二通りありますから、四回投票用紙を交付し、投票を四回繰り返すという方法でやりたいなというふうに考えておりますが、なかなか諸課題がありますので、それに向けて努力してまいりたいというふうに考えております。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上でけしば誠一議員の一般質問を終わります。
 三番松尾ゆり議員。
     〔三番(松尾ゆり議員)登壇〕
◆三番(松尾ゆり議員) 区政一般に対する質問をいたします。
 民主党政権はますます混迷を深めています。一昨年、「国民生活が第一」の言葉に希望を託した国民は裏切られ、自公政権と同様、あるいはそれ以上の改革政治が大多数の国民を苦しめています。
 とりわけ雇用問題は社会に大きな影を投げかけています。失業率は五%前後で高どまりし、若年失業率は約一〇%、十二月段階で大卒の内定率が七割を切るなど、就職難は超氷河期と言われています。若者が社会に出る最初のところでドアが閉じられてしまうような状態では、この先日本はお先真っ暗ではないかと思います。雇用問題や景気対策は基本的に国の仕事であり、国民生活からおよそ遊離した議論ばかりしている国会と政府を変えないことにはどうしようもありませんが、しかし、住民に身近な地方自治体である杉並区は、区民の苦境に対して何ができるかを考えていくべきではないでしょうか。
 そこで、第一に、雇用問題と地域経済について質問いたします。
 杉並区は、都心に通勤するサラリーマンのまちと言われます。事実、働いている人の約三分の二は区外へと流出しています。一方、大企業はほとんどなく、二万数千の事業所が立地する中小企業のまちでもあります。しかし、これまで区は、雇用問題にも中小企業対策にも、残念ながら大変消極的だったと言わなくてはなりません。何度か指摘してきましたように、区の産業政策の根幹であるはずの産業振興計画は、五年前に予定されていたローリングがストップしたまま、方向性すら見えません。はっきり言って、区は産業政策にまじめに取り組んでいないというか、放棄していると言ってもいい状態です。
 しかし、雇用問題一つとっても、区内の中小企業の活性化なくしては不可能です。区は心を入れかえて産業政策に取り組む必要があります。これは区政の重大な欠落であり、課題です。この認識に基づき質問します。
 第一に、まず現状把握です。この間、区内の事業所数はどのように変化してきたでしょうか。全体の数と商業、工業、サービス業などではどのような変化があったか。また、区はそのことをどう評価しているか、伺います。
 以前いただいた資料によれば、製造業の激減が目につきます。そこで、製造業に注目して質問します。
 産業振興計画の指標には、製造業八百事業所の維持がありますが、事業所・企業統計によれば、既に三年前に六百社を割り込んでいます。工業統計による調査では、区内製造業は三百二十五カ所となっており、風前のともしびです。しかも、このうち実際に区内で工場の操業を行っている会社が幾つあるのかはわかりません。先日担当課にもお聞きしましたが、把握しておられないとのことです。そもそも数すらもつかんでいないのでは、対策の立てようがないのは当たり前のことではないでしょうか。
 そこで、次に伺いますが、ここまで製造業が激減してしまった理由は何だとお考えでしょうか。また、区としては何か対策を考えてこられたのでしょうか、ご所見を伺います。
 この質問をするために、私は、区内製造業の経営者の方にご意見を聞いてまいりました。皆さんが口をそろえておっしゃるのは、杉並区は区内に製造業がなくていいと思っているんじゃないか、あるいはもっと厳しく、工場は邪魔だから出ていけということなんじゃないのとおっしゃる方もあります。杉並の製造業は、このままだと絶滅します。
 個々の会社は、続けようと思えば他の地域へ移転をしても操業を続けられるかもしれません。しかし、区のまちづくりはそれでいいのでしょうか。多様な事業所があって、まちの中で相互に連携し合って活動していてこそ、生き生きとした杉並区になるのであって、製造業は要らないというまちは、どこかいびつな偏った構造になってしまいます。
 工場の振動や騒音は、確かに住居にとっては迷惑なものです。しかし、本来働くことと家庭での生活とは隣り合うところで行われ、折り合いをつけてきたのが私たち人間の暮らしです。今、職場と家庭が全く分離してしまったことから起きているさまざまな問題は、ここで言うまでもないことです。
 少しうがった見方をすれば、工場があることによって宅地としての価値が下がる。つまり大規模な土地を取引する地主さんや投資家、ディベロッパーにとっての利益が優先され、ものづくり企業の現場が区外へと追いやられてきた区政の歴史だったとも言うことができるかもしれません。
 製造業を排除するまちづくりが健全とは思えません。区長は、住宅都市としての質向上を掲げておられますが、住宅都市であっても、中小商工業が活発なまちこそ健全です。バランスよく共存できるまちに転換する必要があると考えます。
 次に、雇用対策という角度から見た中小企業対策を伺います。
 まず、区の雇用対策事業について、どのようなことを実施しているか、実施件数や実績は、また区としての評価、課題はどのように認識しているかを伺います。
 国は、特に就労が厳しい若年層や中高年などを対象に、トライアル雇用などの事業を実施していますが、これらの活用に関して区はどのように考えているでしょうか。
 これらの制度の活用状況を、私は新宿のハローワークに問い合わせてみましたが、管内に杉並のほか新宿、中野と三区あるので、区ごとの数字はすぐにはわからないと言われました。しかし、行政側から問い合わせれば、ある程度は調べてもらえるのではないかなと思います。区内企業の制度利用状況や、逆に区民の利用状況を把握し、課題を見つけて区としての支援を行うなど、制度が活用されるよう区としても努めるべきではないかと考えますが、見解を伺います。
 区内中小企業と求職者の出会いの場としての面接会は行われているでしょうか。必ずしも杉並区内だけで完結する必要はないと思います。ハローワークや管内の他区との連携で、人材が集まりにくい中小企業と求職者の双方を支援することができるのではないかと考えます。
 最近は、学生が職業体験を積む場としてのインターンシップが活用されています。先日、区の産業団体にインターンシップについてのご意見を伺ったところ、中小企業にとっては非常に負担が大きいというお話を伺いました。少ない社員の中から学生の世話をする人がその期間完全に手がとられてしまって困るということでした。インターンシップを受け入れてくれる企業に区が助成することで負担を軽くし、もっと積極的になってもらうことができるかもしれませんが、そうしたことは考えられないでしょうか。
 また、経営者の方とお話ししたときに、技能の伝承や業務の拡大のために若い人を雇っていきたいのはやまやまなんだが、最初の一、二年は仕事を覚える期間で余り使い物にならない、その期間給与を払うのは負担が大きいというお話もありました。確かに、大企業であれば余裕があっても、中小企業では厳しいことでしょう。しかし、雇用に結びつけていただくためにも、区が助成して後押しをするようなことも考えていいのではないかと思います。
 このように、意欲ある中小企業が職を求める人と出会うためのさまざまな助成を区は独自で行うべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。
 さらに、若い人に中小企業を知ってもらうことも大事です。私も地元の人間ですが、実は、今回調査して初めて、意外なところに町工場があったり、小さな会社でも全国に製品を納入している会社だったりということがわかりました。大変不勉強だったなと思いましたけれども、私だけでなく、それぐらい地域の中小企業が住民に知られていないということです。まして仕事を探す若い人にとっては、どうしても名前の売れた大企業ばかりが目について、ミスマッチが起きています。地域の中小企業の活躍を私たち区民が知る場がもっと必要ではないでしょうか。
 かつて区は、産業フェア、産業まつりといったイベントをやっていましたが、数年前から中止されています。同じイベントをやれということではありませんが、すぎなみ学倶楽部や郷土博物館とも連携して、区内の産業を紹介するイベントなどの企画は、比較的容易にできる中小企業支援ではないでしょうか。見解を伺います。
 次に、行政改革と民間委託について伺います。
 山田区長時代、職員千人削減を行い、区役所の職場は過重労働になっています。また、現業を中心に多くの事業を民間委託したことは、サービスの低下と同時に、低賃金、不安定雇用の職場を区自らがつくり出す結果となりました。何度も引き合いに出しますが、セシオン杉並などの賃金不払い事件は記憶に新しいところです。
 昨年末、片山善博総務大臣は指定管理者制度についての通達を出し、この制度はコストカットのツールではなく、行政サービスの質向上に資するものでなくてはならないと指摘しました。その上で片山氏は、民間企業には正規雇用を要請するのに、自治体自らは非正規化、アウトソーシングを進めて官製ワーキングプアを大量につくってしまった、このことへの自覚と反省が必要と求めています。
 片山氏は、鳥取県知事時代から集中改革プランを批判していましたが、このたびこれを実質解除し、自治体は業務と職員のバランスを自ら考えて定数管理をやってほしいとも言っています。私は必ずしも片山氏に全面的に賛同するものではありませんが、この指摘には大いにもっともなところもあると考えます。
 殊に杉並区のような財政力のある自治体は、必要な事業に適切な人数を張りつけるというモデルを提示すべきです。ここで立ちどまって、区の職員体制、職員定数の適切なあり方は何なのかをよくよく考える必要があります。
 この間の採用抑制で職員の年齢構成にも偏りが生じていることは、決算特別委員会で指摘し、区も答弁で認めてきているとおりです。少なくとも職員の退職に見合うだけの新規採用数を回復させることは、区役所の機能の維持と新陳代謝のために最低限必要なことです。
 また、先ほど質問した雇用問題の観点からも、区が直接雇用を回復させることは非常に有効なことであると考えます。景気が冷え込み、民間の雇用が縮小している今のような時期に、区役所など公共セクターが人を雇うことには大きな意味があります。職員採用数の回復を強く要望しますが、いかがか、見解を求めます。
 中でも、現業職の採用をどうするかは重要です。千人削減の中で、特に保育、給食など子どもに関係する現業の仕事が民間委託、合理化の対象になってきました。その背景には、単純でだれでもできる仕事、だからパート、低賃金でよいという業務に対する無理解と蔑視があります。それぞれの専門性や熟練の必要さのみならず、区の業務の最前線で区民に直接サービスを手渡し、区民とともに活動する行政という重要な観点が欠けていると思います。
 保育士の方に伺ったことですが、かつては保育士の資格を取りさえすれば自治体の保育園に勤めることができ、女性にとって一生安泰な仕事だった、しかし、現在は保育士の就職先が民間の保育園中心になっており、雇用の不安定さと低賃金から保育士のなり手が減り、保育士不足が深刻だということです。これは一例ですが、現業公務労働の果たす役割の一面をあらわしていると思います。
 さて、そんな中、お隣の世田谷区、また墨田区では、来年度、技能系職員の採用を行うと伝えられました。杉並区も検討すべきではないでしょうか、見解を伺います。
 次に、学校用務委託について伺います。
 区では、二〇〇六年から学校用務の委託を進めてきましたが、区の学校用務委託を当初より担ってきたプラス株式会社が学校用務部門から撤退することが、先般明らかになりました。
 まず、その理由を伺います。
 同社は、用務業務の遂行において他社と比べ人員配置の状況も時給もよく、また業務内容も評判がよく、ということはそれだけ経費をかけており、その分利益が薄かったものと思われます。したがって、同社のリストラの中で、不採算部門として閉鎖されるのではないかと考えられます。だとすると、同社が撤退した後に事業を受託する他社は、同社よりも質が落ちることが間違いなく、心配です。
 さて、プラスの撤退を受けた委託先の変更も含め、先日、十校の用務委託のプロポーザル選考が行われました。応募要件には、用務委託事業の実績があることと明記されています。ところが、この選考に、設立したばかりで実績のない企業が参加し、しかも選考の結果委託先として決定をされています。これは一体どういう理由によるものでしょうか。
 また、この選定委員の構成について確認しましたが、利用者側委員が少ないことがわかりました。区のプロポーザル実施取扱要綱では、選定委員の過半数は外部委員とすることとされていますが、用務委託の選定委員会では、区職員と学校管理職が多数を占め、区民委員は二名にすぎません。これは要綱に反しており、選定は無効ではないでしょうか、見解を伺います。
 このように、用務委託は区自らがつくったルールすら逸脱して、無理やりな選定が行われているということがわかりました。
 学校用務主事さんの仕事は、単なる清掃業務とは違い、教育活動の円滑な進行のための学校環境の整備、すなわち校舎やグラウンドの整備、補修、さまざまな器具、備品の管理などを中心として、常に教員など他職種、児童生徒、保護者とのコミュニケーションをとりつつ、臨機応変に展開していく仕事です。学校全体を把握していることが必要なため、担任の先生すら目が届かない、子どもの様子を一人一人よく把握しておられる主事さんにも出会ったことがあり、大変お世話になりました。学校運営の重要な一角を担う仕事であり、用務主事さん次第で学校は大きく変わることもあります。
 民間委託になっても、見た目は校舎もきれいで変わりないように見えるかもしれません。しかし、常勤職員の用務主事さんが、定型的な業務しかできない、やってはいけない民間委託の非正規雇用の方にかわってしまうことは、単に職員一名が減ったという以上のダメージを生徒と学校現場に与えることになります。
 世田谷区では、先ほども述べましたように、学校主事という用務を含む職種を来年度新規採用することを決めました。これは、民間委託の導入に当たり、労使で話し合って、業務のうち委託になじまない部分があると判断したためです。
 これまで杉並区でも、区職労などから、用務の業務委託に関しては労基法違反、偽装委託であるとの指摘がなされてきました。用務は基本的に、先ほども述べたように、その時々で他職種と直接のコミュニケーションに基づいた対応を求められる職種です。したがって、どうしても直接の指揮命令が発生し、独立して業務を遂行する請負にはなじまない仕事です。前にも紹介しましたが、他区の調査で、校長や教員が直接、民間の職員にお茶出しや用具の準備などを依頼している例が多々あることが報告されています。
 杉並区においてはこうした調査がなされていないので、実態ははっきりわからないのですが、私自身もある委託校に訪問したときに、校長先生が民間の用務さんにお茶出しを直接指示しているところを目の前で目撃しました。これは立派な労基法違反です。当区の委託校でも日常的に違法状態にあるのではないかと思われます。
 世田谷区では、違法行為を回避するために学校主事の新規採用に踏切ったわけですが、この判断を杉並区としてどう受けとめるか、見解を伺います。
 また、こうした例を踏まえ、用務業務に関しては民間委託をやめ直営に戻すこと、また、そのための新規採用を行うべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。
 三番目に、保育について伺います。
 既に同趣旨の質問が出ていますが、国は待機児問題に対応すると称して、保育制度の大改革を計画しています。この計画、すなわち新システムで提案されている直接契約は、もう二十年も前からずっと財界、経済団体などがねらってきたことです。拡大する保育需要をビジネスとして展開するために保育を商品にすること、しかも、公的保育としての水準を守っていたのでは商売にならない、利益が上がらないため、最低基準の緩和とセットで、何度も何度も規制緩和委員会などから提案されてきたものですが、社会福祉協議会など保育園関係の団体及び利用者からの強い反対の声の前に、何度もついえてきた経過があります。自民党・公明党の政権のもとですら実現しなかった保育制度の解体を民主党政権が実現しようとしていることは、全く許しがたいことであると思います。
 保育園と利用者の直接契約は、自治体の公的な責任を免除し、保育への財政投入を削減する結果にも至ります。また、そのために現在よりもさらに保活は厳しくなり、しかも役所は助けてくれませんから、すべてが個人の自己責任となります。しかも自由競争になれば、当然保育料の引き上げや保育の質の格差、すなわち劣悪な保育園もはびこる結果を導きかねないものです。介護と同じで、お金のある人は高い保育料を払っても良質の保育園に入り、お金のない人は貧弱なサービスで我慢、あるいはそれすら受けられないことになりかねません。零歳からの小さな子どもたちの生活を保障すべき保育の世界に競争と格差を持ち込む新システムの導入には、断固反対していかなくてはならないと思いますが、この新システムに対する区の見解を伺います。
 同じ質問を何人かがこれまでにされましたが、何か答弁が他人事のような感じと受け取れます。現在の保育園がなくなってしまうという危機感が感じられません。真剣な答弁をお願いいたします。
 昨年十一月、区長は、政府の待機児解消チームに対し、直接申し入れをされたということです。しかし、この申し入れの内容に、私は若干首をかしげざるを得ません。頑張る自治体には補助をと言いますが、現在杉並区がやっていることは、行政自ら最低基準すら守られていない認可外の保育室を増設している状態であり、緊急の対応とはいえ、決して褒められたことではありません。国は、認可外であれ、待機児解消のためには補助金を出すという方向を示しましたが、これはまさに新システムの目指す方向、国自身が認可の枠を崩していくものであって、杉並区の申し入れがそのきっかけとなってしまったのなら、残念なことです。
 保育の新システムに関しては、区としても反対の姿勢を国に示していくべきと考えますし、また実施されてはならないと考えますが、もし現在の方向性のままに仮に新システムに移行した場合、区はあくまでも現在の認可保育園の基準を独自施策として変わらず厳守していくべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。
 最後に、教員の処分について伺います。
 昨年の決算特別委員会で質問した件ですが、区立中学校の教員が生徒に対するわいせつ行為を行ったことが発覚し、その後事件から一年以上経て、やっとことし一月に停職六カ月の処分が出されました。この事件は、数学の教員が補習と称して数回にわたり密室に女子生徒を呼び出し、体をさわったもので、しかも口どめまでしていたという極めて悪質なものです。
 その後この教員は、この事件だけでなく、ほかにも多くの生徒に対して同様の行為を繰り返していたことが、保護者らの話でわかりました。また、前任校でも同様のことがあったということ、これは当該校の校長が保護者説明会で話していたそうです。いわば常習犯だったわけです。教員という立場を利用したわいせつ行為は、生徒の人権じゅうりんであり、許しがたい行為です。これは立派な犯罪です。当然免職になるものと思っていましたが、停職六カ月ということで、余りにも軽過ぎるのではないかと考えます。保護者からも同様の声が上がっているとのことですが、区の見解はいかがか、伺います。
 また、停職六カ月が終了すると、この教員はいわば罪を償ったというようなことで、そのまま現場に戻るのではないか、その結果また同じような行為が繰り返されるのではと心配されますが、この点はどうなるのでしょうか、伺います。
 決算特別委員会では、処分の出るのが遅過ぎるのではないかということを質問しましたが、事件から処分が出るまでの一年間、同教員は休職はしていたものの、同じ学校に在籍しており、保護者らには病気休職と説明されていました。事件については生徒、保護者には全く知らされず、伏せられていました。今回たまたまマスコミの知るところとなり、報道に学校名が出たことにより、保護者にも説明会が開かれましたが、そうでなければ、事件も処分も全く知らされないままに終わっていたはずでした。こうした対応は、子どもたちの人権を守るという観点から大変問題があると考えますが、区の見解を求めます。
 最後になりますが、このような事件を引き起こしたことに対する校長及び教育委員会の責任は問われないのでしょうか。聞くところによると、被害者の生徒の保護者は、事件直後、当該学校長に対して教員の処分を求めていたそうですが、一年以上も待たされて、しかも、処分が下ったことについて学校から被害者側には全く連絡がなく、マスコミ報道で初めて知るという状態だったとのことです。最初に被害の訴えを受けた立場として、また当該教員を直接指導監督する責任者として、校長のこの態度は余りにも不誠実なものではないでしょうか。
 このような重大事件を放置したことはもちろん、そもそも前任校での同様な行為について把握していたとすれば、今回の事件を引き起こしたこと自体、直接的に管理者の責任があると思われます。まさか前任校での行状を全く校長や教育委員会が知らなかったとは思えませんが、もしも把握していなかったのであれば、一体教育委員会はどのような管理体制なのか、あわせて厳しく問われるものだと思います。校長及び教育委員会は、この件について処分を受けるのかどうなのか伺って、終わりといたします。
 以上で私の質問を終わりといたします。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 松尾ゆり議員の一般質問のうち、区内事業所数の変化と中小企業対策に関するお尋ねにお答えをいたします。
 区内の事業所数は、平成三年と平成十八年を比較すると、約二千六百所が減少しております。これを内訳で見ますと、建設業、製造業に減少があるほか、卸売・小売業、飲食業でほぼ横ばい、医療・福祉、教育などの分野では増加の傾向がございます。こうした変化は、東京都と二十三区と同様の傾向がございます。
 その中でも製造業は半減しておりまして、その理由として、業績の不振あるいは後継者問題、関連先の生産拠点の海外移転というようなことなど、社会経済状況の変化にその要因があると考えております。
 杉並区は住宅都市ではありますが、区内にはものづくりにおいて力のある企業も多く存在をしており、地域経済の活性化のためには、区内の個々の事業者の発展が不可欠でございます。そのため、区内の中小企業を支援する産業振興施策を新たに構築する必要があると認識をしております。
 ご指摘のように、基本的なこういう経済振興策をつくる際に必要なデータというものが区に非常に少ない、限られたものでありまして、そういう意味では、東京都あるいは国、あるいは民間のさまざまな調査データというものを集約して、その中から振興策をつくっていくということが必要だろうという問題意識は、私も同様であろうかと思います。就任直後からそういう問題意識を職員に伝え、それについての対策を下命しておりまして、今後、杉並区基本構想審議会で議論していただく中で、そういったことも十分に議論をしていってもらいたいと期待をしているところでございます。
 残余のご質問は、関係部長から答弁をいたさせます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、就労支援に関するご質問にお答えいたします。
 まず、区の就労支援の取り組みと実績評価、課題についてのお尋ねにお答えいたします。
 就労支援の取り組みとしては、就労相談や就職面接会、ワークインフォメーションによる情報提供を行っております。その実績ですが、就労相談は一月現在で百五十六件の相談、就職面接会は三回実施し、面接者は延べ四百三十四名でした。また、関係課と連携して実施した福祉のおしごとフェアでは、延べ二百十二名の面接が行われました。一定の成果を上げていると考えております。
 次に、課題等についてですが、面接会場では特定の会社に面接希望が集中するなど、求職者と求人者のミスマッチも見られたことから、就労相談や就職セミナーなどの機会をとらえて、イメージによらない適職探しを支援してまいります。
 次に、ハローワーク事業との連携と中小企業への新たな助成制度についてのお尋ねでございますが、事業主が実施するインターンシップや、卒業三年以内の未就職者を含む新卒者の雇用を対象としたトライアル雇用制度の支援については、国の施策として既に奨励金の制度がございますので、国の奨励金への上乗せは考えておりません。しかし、中小企業支援のあり方につきましては、事業者の方々と今後共に検討してまいります。
 なお、制度の普及に関しましては、ハローワークと連携して事業者への周知に努めているほか、東京商工会議所やハローワーク、中野区との合同の就職面接会を継続して実施してまいります。
 私から最後でございますが、中小企業のPR機会の創出に関するお尋ねにお答えいたします。
 企業PRは、求職者が企業をよく知る機会として、また取引の拡大においても重要な要素です。しかし、中小企業者が単独でPRを展開することには困難さがあります。そのため、電子地域通貨事業で構築するポータルサイトの活用を含め、継続的な企業PRの仕組みを構築してまいりたいと考えております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、職員の採用についてのお尋ねにお答えします。
 まず、職員の採用数につきましては、退職者数のほかに新規業務の開始、事務事業や執行方法の見直し、効率化、民営化などを勘案し、適正に業務量を把握した上で、それに見合う採用数を決定することが基本であると考えております。こうした考え方に基づいて適切な採用を行ってまいりたいと存じます。
 次に、技能系職員、いわゆる現業職員については、退職不補充を基本に、業務の内容や業務量等を見きわめながら適正に判断していきたいと考えております。
 なお、保育士は福祉系の職種であり、ここでいう技能系職員、いわゆる現業職員には含まれておりません。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、保育についてのお尋ねにお答えいたします。
 国の子ども・子育て新システムに関しましては、さまざまな意見がございますが、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して、具体的な制度設計に向けた検討が進められるべきものと認識しておりますし、また、そうしていただきたいと考えております。
 今後も、国における検討状況と関連法案の国会提出の動きなどを注視しながら、区における対応について必要な検討を行ってまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、教育委員会所管に関してのご答弁をいたします。
 まず、学校用務業務委託に関するご質問にお答えをいたします。
 ご指摘のプラス株式会社が学校用務業務から撤退する理由についてのお尋ねですが、主たる事業である事務用品、オフィス家具等の企画、製造、販売に集中することで、事業基盤の再構築を図るためと伺っております。
 また、実績のない企業が選定されたことに関するお尋ねですが、当該企業は、プラス株式会社から資本関係のない分社化によって設立されたもので、用務業務に関する事業譲渡契約も結ばれていることから、これまでの実績を考慮し、プロポーザルへの参加を認め、審査の結果、受託候補者として選定されたものであります。
 次に、選定委員会の構成についてですが、委託内容が内部管理業務に当たることから、区のプロポーザル実施取扱要綱第八条第五項に基づき、外部委員を二名としたものでございます。
 また、用務業務の直営化に関するお尋ねですが、用務業務全般にわたって委託になじまないものはないと考えておりますので、今後も委託化を進めてまいります。
 続いて、教員の処分に関するご質問にお答えをいたします。
 当該教員は、都教委の判断に基づき停職六カ月という処分を受けたものです。この処分については厳粛に受けとめ、再発防止に向けて、各学校への指導を強化、徹底していく所存でございます。
 また、区教委としては、停職が明けても当該教員を現職に復帰させる考えはございません。都教委において適切に判断するものと考えております。
 次に、事故に関する保護者への対応についてお答えをいたします。
 区教育委員会では、事故発生後直ちに当該教員を指導から外し、かわりの講師を配置することなどにより、教育に支障を来さないようにするとともに、事実を確認し、都教委に報告しました。こうした取り組みとあわせ、被害を受けた生徒と家族の人権、他の生徒や保護者の不安や動揺に配慮し、学校と連携し慎重に対処してきたものであり、適切な対応であったと認識をしております。
 最後に、校長と教育委員会の処分についてお答えをいたします。
 当該の校長に対しては、都教委からの措置依頼に基づき、注意喚起を含め厳正な措置を行ったところでございます。
 なお、区教育委員会には、都教委と対等で協力連携し合う関係で、ご指摘の処分という概念は制度上ございません。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 三番松尾ゆり議員。
     〔三番(松尾ゆり議員)登壇〕
◆三番(松尾ゆり議員) 何点か再質問をいたします。
 まず、雇用と中小企業対策についてですけれども、これについては細々と再質問はいたしませんが、区長の答弁にもありましたように、区が実情を把握していない現状にあって、まず実情を把握すること、それからどういう問題があるのかをしっかりとつかむこと、そして区としての産業振興の方針をきちんと立てていただきたい。これは区長もおっしゃったことですけれども、改めて要望としてお伝えしておきます。
 そして行政改革と民間委託の項ですね。
 採用数の回復ということについていろいろ勘案してその中で決めるんだ、民間委託も含めてということなんですが、それはともかくとして、先ほど片山さんの言葉を紹介しましたけれども、やはり正規の職員さんをそれなりの数、杉並区の業務はこれだけあるんだということに適切な数をきちんと確保するというのは今大変重要な課題に、もうここまで来るとなっているなと。これだけ職員さんが減った中で、現場の方皆さんご存じと思いますけれども、大変に多忙化して、病気の方も出てきているような状況です。ちょっと必要な定員数を割り込んでいるなという感じがしますので、この点については改めて見解を伺います。
 そして次、学校用務の件ですね。プロポーザルに関してお聞きをします。
 新しい会社が、設立したばっかりなんだが、プラスの資本関係のない分社化というふうにおっしゃるんですけれども、これは労働組合がプラスと団交していまして、その中で出てきた話では、資本関係はもちろんないと。今まで担当していた社員の方が個人として立ち上げるというふうな回答を得ているんです。ですから、分社化じゃないですよね。どうなんですか。そこのところ、事業譲渡とおっしゃいましたが、事業譲渡であれば、ある意味、再選定の必要ないわけですよね。
 今までもほかの事業などで、例えば資本関係がかわったりして社名変更があったりとか、あるいは合併とか買収みたいなことがあって、会社の代表者がかわったりということはほかにもあったと思うんですけれども、そういった場合に一々再選定をしてないんじゃないかと思うんですよ。だから、これはあくまでも再選定をなさって、全然別会社ということの位置づけではないかと思うのですが、そこの事業譲渡という意味がどういう意味なのか。分社化ではないと思います、これは。個人が立ち上げられた事業というふうにプラスは説明しています。だから、分社化ではない以上、事業譲渡というのがどういう意味なのかよくわからないので、もうちょっと説明をしてください。
 それから、区のプロポーザル要綱違反じゃないかと私申し上げました。内部管理業務であるからということなんですね。内部管理業務なのか、果たして、ということなんですよ。区民の生活に関係のない内部管理業務だからって、内部管理業務というのはどういうものを指すんですかね。区役所の中で何か事務的な作業をなさるとか、そういうことを私は連想するんですが、子どもたちに直接かかわるような用務さんの仕事というのは内部管理業務ですか。それから、他職種の方々や外部のいろいろな事業者さんともやりとりあるわけですよね、何か荷物届いたときに用務さんが受け取ったり。そういうことが、内部管理業務ということの意義づけが、意味がわかりません。これは私は、区民生活に深いかかわりのある業務の委託であって、区民委員及び外部委員が半数以上を占める選定委員会で再検討されるべきと考えますが、その点について再答弁を求めます。
 それから、委託になじまないものはないと言われました。世田谷区は、お隣の区なんですけれども、委託になじまないところがあると。全部とは言いませんけれども、なじまない部分があるということを、これは労働組合との間で合意をなさったということなんですけれども、そういう判断をしているんですよ。そのことについていかがかということをお聞きしたいと思います。世田谷区はそう判断しているんだけれども、うちの区はそうは判断しないよと。私さっき、偽装のおそれが非常に高いということも申し上げましたが、その部分も含めて問題ないとお考えでしょうか。私は大変問題があると思っています。この点について再答弁を求めます。
 それから保育ですね。私、保育の二問目に出した、新システムに仮に移行した場合はどうするんですかと。規制緩和をそのまま区が受け入れていくのか、あるいは杉並区独自でも今までの最低基準、認可保育園の基準というものを守っていくというふうな力強い答弁を私はいただきたいんですが、その辺をもう一度再答弁をお願いしたいと思います。
 国が決めるからそれからというのではなくて、区の子どもたちをどうやって守っていくかという問題ですから、区の担当者としてのそこの思いが伝わってこないですね。どうするのかということを再度ご答弁をいただきたいというふうに思います。
 教員の処分についてのうち、現場に戻るのかどうかという点について伺います。
 現職に復帰させることはないというふうにおっしゃったんですが、じゃ、ほかの学校に行くことはあるのかというのがちょっと心配になっちゃうんですね。都教委が適切に判断するだろうということなんですが、その点、杉並区からいなくなってくれればいいのかもしれない、杉並区の人はいいかもしれないけれども、よそヘ行ってまた同じような事件が起きたのでは困るんですよね。そこはどうなんでしょうか、伺います。
 それから、最後になりますけれども、一年間知らされなかった。これは当該の被害者の親子さんはもちろん事件のことは知っていたわけですけれども、それ以外の保護者や生徒について報告が行われなかったこと、そして今回たまたまマスコミに漏れちゃったので、こういうことで学校名が出たわけですけれども、そうでない限りは、全く口をつぐんで、いつの間にかその先生はいなくなったというふうになってしまっていたんじゃないかなと。それでもよかったということなんですかね。
 ちなみに、この被害者の方たちがこうやって学校の校長先生にまで訴えて出たということ自体が、穏便にさわらないでくださいということではなくて、きちんとした解決を求めるという意思のあらわれだと私は思いますので、もちろん被害者の人権は守られなければいけないのですけれども、同時に被害者以外の子どもたちに関しても、適切な情報提供がなされ、人権が守られる必要があったのではないかなと思いますので、再度質問をいたします。
 以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 職員の採用数に関する再度のご質問にお答えします。
 先ほども申し上げましたけれども、適正に業務量を把握した上で、それに見合う人数の採用を行ってまいりたいと考えております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 松尾議員からの保育に関する再度のご質問にお答えいたします。
 国の子ども・子育て新システム検討会議のもとに設置されておりますワーキングチームで、先月、こども園構想案が示されたところでございますけれども、これについては、利用者側からも、議員のご指摘のあったように、利用者負担あるいは契約方法などに関してさまざまな意見が出されているものと承知しているところでございます。
 現在、検討会議で、三月ごろを目途に方針の取りまとめが進められているところでございますが、今後、待機児童対策としての有効性あるいは利用者にとっての利点、こうした観点に立って、財源の問題も含めて、具体的な制度設計に向けた詰めの検討が行われることを期待しているところでございますが、区としては、こうした国の動向等を注視しながら、保育施設整備を含む今後の区の保育施策等のあり方につきまして必要な検討をしっかり行い、待機児童解消に向けて、保育サービスの量的な拡充とその質の確保、向上に向けて取り組んでまいる考えでございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 松尾議員の再度のご質問にお答えをいたします。
 まず、用務の委託の件でございますが、プラスから、これは独立した会社であり、会社の主体が変わったというふうに考えております。
 また、プロポの委員の選定でございますが、内部管理ものではないのではないかということでございますが、これは規定に基づいて行ったものでございます。
 また、杉並区としては委託になじまないのかどうかということでございますが、問題はないというふうに考えております。
 また、教員配置につきましてでございますが、これは都教委が適切に判断するものというふうに考えております。
 また、保護者等の説明についてというお尋ねもございましたが、言ってみれば、これは人権に配慮した結果だというふうに考えております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で松尾ゆり議員の一般質問を終わります。
 ここで午後三時二十五分まで休憩いたします。
                   午後三時二分休憩
                 午後三時二十五分開議
○副議長(渡辺富士雄議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 二番堀部やすし議員。
     〔二番(堀部やすし議員)登壇〕
◆二番(堀部やすし議員) 通告に基づきまして一般質問を行います。
 今回は、田中区長の政治姿勢を中心に質問するとともに、土地開発公社に対する債務保証について、新区政の考え方を確認します。
 まずは、田中区長の政治姿勢について、三項目にわたって確認します。
 第一は、新たな基本構想と減税自治体構想の今後についてです。
 名古屋で驚くような結果が出てまいりました。既成の国政政党を敵に回した河村たかし氏の勢力がトリプル投票に圧勝し、増税一辺倒の動きにノーを突きつけたわけです。中でも市議会の解散投票は、解散に賛成する投票が七十万票近くにも達し、反対の二十五万票を大きく引き離す結果となっています。相次ぐ税、保険料負担の増加の中で、特権にあぐらをかいている議員や役人に対する不信感は最高潮に達しており、それが強い不満票となってあらわれてきたということができます。
 これを劇場型政治やポピュリズムと評価する見方もあることでしょう。しかし、それを生み出したのは、ほかならぬ改革を避けてきた自分たちだということが自覚できない限り、第二、第三の河村市長は必ず登場してくることでしょう。
 これまで二元代表制をさんざん形骸化させてきた張本人たちが、急にしたり顔であるべき姿を語り出したとしても信じてもらえるわけがないわけです。これは身から出たさびというべきです。もっと早く本質的な改革を断行していれば、このようなことは起こり得なかったと考えます。恐らく当面この流れはとまらないでしょう。
 ことしも負担増は相次いでいきます。既にこの一月より、十六歳未満の一般扶養控除及び十六歳から十九歳までの特定扶養控除の一部が廃止されましたが、新年度はさらに数々の変化があります。しかし、税収を超える国債を発行するような大きな政府、ひたすら肥大化する一方の大きな政府は支持されておらず、国民は、より無駄を排除した小さな政府を求めています。これにどうこたえていくのでありましょうか。
 杉並区に目を転じてみましょう。前山田区長は減税を強力に推進する政策を打ち出し、将来の増税路線を否定的に見ていました。これに続いて半年前に就任した田中区長もまた、昨年七月の区長選の選挙公約の中で、経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進をうたっていたことから、当初は、この路線を継承するのではないかと考えられていました。
 しかし、その後田中区政になって明らかになったことは、減税基金への新規積み立ての凍結、減税自治体構想の再検証というものでした。現下の厳しい経済状況を考慮すれば、恒久的な減税政策を心待ちにしている区民もいますが、はてさて公約だった減税政策は一体どこで推進されているのか。この公約の扱いは現在どうなっているのか、区長の答弁を求めます。
 減税政策の推進が幻となりかねない状況が基本構想審議会の場で明らかになってきています。杉並区は、現在の基本構想21世紀ビジョンを廃止し、新たな基本構想を策定するため、昨年末、基本構想審議会を立ち上げました。区が指名した多数の学識経験者、各種団体代表、公募区民などが参加し、これまで二回の会議が開催されています。前区長時代に策定された21世紀ビジョンは、二十一世紀最初の十年で消え去り、杉並区は新しい時代に入ろうとしています。それが輝かしい時代の幕あけとなるのか、それとも暗黒の時代のスタートとなるのか、今杉並区にとって大きな岐路というべき段階に差しかかっています。
 審議会の会長には、八百長疑惑で今大揺れに揺れている日本相撲協会外部理事の伊藤滋氏が就任しました。ご多忙の中、区政にご協力くださるのは大変ありがたいことではありますが、その会議運営には強い疑問があります。
 この審議会の設置に当たり課題となったのは、区のもう一つの大きな構想である減税自治体構想でした。この点、田中区長は九月の所信表明演説の中で、「区の世論を二分しかねない減税自治体構想につきましては、基本構想を策定する中で改めて議論していただき、合意形成を図る必要があると考えるものでございます。したがいまして、その間、減税基金への新たな積み立ては差し控えることとしたいと存じます。」と述べ、減税自治体構想の再検証を指示しています。
 検証とは、基本的には事実を確かめることであり、仮説を証明したり、推理や推測に頼らないで生の証拠を調べたりすることを意味します。最初から一方的な立場に立って結論を誘導すべきでなく、事実関係をフェアに見詰め直すことが必要というべきです。
 ところが、過去二回開催された基本構想審議会では、会長自ら繰り返し増税の必要性を訴えるなど、最初から一方的な意見を披露、開陳する始末で、極めて不可解と言わざるを得ないものがあります。これが本当に検証の場なのか、強い疑問を持ったのは私だけではありません。最初から減税自治体構想を放棄することを意図して会議を統括しているのではないかと感じたのは、私だけではありません。会長が増税が必要と自説を繰り返し主張し、議論を誘導しようとしているのはなぜなのか。基本構想を策定する中で、減税自治体構想について改めて議論することを前提とした打ち合わせになっていないのではないか、強い疑問があります。答弁を求めます。
 審議会は三月に分科会に当たる三つの部会を設置し、四月以降は、部会で各論の議論に入る見通しであるということが発表されています。これも事務方から発表され、何やら一方的な誘導のにおいを感じていますが、不思議であるのは、総論で一定の方向が確認されずして、各部会における各論の議論に入っていきそうな雰囲気がある点です。既に二回の会議は委員各自の関心に合わせた各論意見の発表会の場のようになっています。委員全員の思いを共有することも大事ですが、区の現状を正しく共有することも大事なことです。十年後の杉並区の将来像を展望した後は、区が抱えている大きな課題の一つである減税自治体構想について一体どうするのか、認識を共有する必要があるのではないか。この点の認識を共有することなくして各論に入るべきではないと強く感じる次第ですが、区の見解を求めます。
 基本構想審議会の発足直後、政府は、地方自治を根本から否定するある決定を行いました。本来使途自由であるはずの住民税の使い道を、国が一方的に決めてしまったという重大な問題であります。具体的には子ども手当をめぐる問題です。
 これは、地方自治体の将来を展望し、区政の進むべき道、方向性を考える上で見過ごしてはならない課題を含んでいます。今回のような国の介入を認めてしまえば、必ずや将来に禍根を残すと考えるため、ここでこの問題に対する区の姿勢を問います。
 子ども手当をめぐっては、赤字国債を乱発する中でのばらまきであることから、かねてより政策効果に対する疑問が出されていました。しかし、来年度の制度設計は、もはや政策の当否を論じる以前の問題が発生してしまっており、法律的に全く筋の通らない内容になってしまっています。憲法九十二条が言う地方自治の本旨は、団体自治及び住民自治であると解釈されていますが、このうち団体自治は、地方公共団体が国と対等の立場にあり、独自の自治権を有している団体であることを意味しています。これは平成十二年の地方自治法改正で強化されたものです。地方自治体の有する自治権に介入するには、法律の根拠が必要であることが明確化されました。当然に地方税の使途は、各自治体議会の議決を経て自治体自らの判断で決定するものです。住民自治です。国が新たな事務を自治体に義務づける場合には、自治体に対し必要な財源措置を行う必要のあることは、地方自治法二百三十二条二項及び地方財政法十三条などに規定されています。
 ところが、今回これらはことごとく無視され、政府はついに自治体の財布、財源にまで手を突っ込んできたのです。政府・民主党は今回、所得税、住民税の増税、すなわち年少扶養控除の廃止と特定扶養控除の縮減を決めましたが、これによって地方自治体は六千二百億円程度の増収になると言われています。
 しかし、今回、国は一方的にこれを、三歳未満の子ども手当を月額二万円に引き上げるための財源であるというふうに勝手に決めてしまったわけです。これは住民税の減税ですから、その使い道は当然に各自治体それぞれの判断で決定できなければ筋が通りません。住民が負担した住民税の使途は、住民自治によって決めるべきものであって、国がその使途を勝手に決めることは許されないことです。杉並区の一般財源は杉並区の判断で使えるものであって、国に決定権があろうはずもありません。
 なぜ地方税の使途を国が勝手に決められるのか、その根拠は何なのか。政府に金がないことだけはわかりますが、政府が住民税の使い道を一方的に強制することを正当化できる根拠は、何を探しても出てこないところです。自分の財布に手を突っ込まれて黙っているようでは、自治体の経営者として失格と言わねばなりません。このような地方自治の本旨を踏みにじる国の介入を認めてしまえば、いつしかこれが既成事実と化し、必ず二の矢三の矢が飛んでくることでしょう。本当にこれでよいのでありましょうか。来年度の子ども手当法は、憲法にも地方自治法にも地方財政法にも反する立法というほかないのであります。
 そもそも、子ども手当法に基づく子ども手当は、児童手当とは性質が大きく異なり、その事務は、地方財政法十三条が言う「新たな事務を行う義務」というべきものでした。児童手当は、法の目的に「家庭における生活の安定に寄与する」とあることからも明らかなように、いわゆる社会的弱者保護政策であり、これに基づいて所得制限が課せられています。
 一方、子ども手当は、子どもの育ちを社会全体で支援するという趣旨から実施されている政策であり、それゆえに受給者の所得制限はありません。すなわち社会的弱者保護政策でないがために、一律に手当を支給する必要が発生し、自治体に新たな事務負担が発生しているわけです。必要な財政措置を国は講じる必要があります。
 この点、政府は特例交付金を交付していると述べていますが、その額は本来の必要額に満たず、これには全国各地の自治体が悲鳴を上げています。子ども手当は地域性を一切考慮せず、全国一律に一定額を給付するというものであって、そこには自治体独自の創意工夫も裁量の入る余地も全くありません。このような事務は、その性質上、年金などと同じたぐいの施策なのであって、その費用は全額国の負担とすべきものであることは、地方財政法十条の四からも容易に理解できることなのであります。また、地方財政法二十一条は、「内閣総理大臣及び各省大臣は、その管理する事務で地方公共団体の負担を伴うものに関する法令案について、法律案及び政令案にあつては閣議を求める前」に「あらかじめ総務大臣の意見を求めなければならない。」と定め、第二項では、「総務大臣は、前項に規定する法令案のうち重要なものについて意見を述べようとするときは、地方財政審議会の意見を聴かなければならない。」と規定しているところですが、実際にはこれも骨抜きにされてしまいました。
 これらは、国が自治体に対し不合理な財政負担を課すことを防止するために二重三重に歯止めを設けているという、そういう趣旨のルールでしたけれども、事業規模が二兆円から三兆円近くにも及ぶ重要な法令案であったにもかかわらず、制度創設前、すなわちこの法案を提出する閣議決定前に、地方財政審議会の意見を直接聞いたという事実はありませんでした。
 結局その後、地方財政審議会は昨年十二月十三日に、子ども手当は地方自治体に裁量の余地のない画一的な現金給付であるから、国が全額負担すべきであると断定的な意見を述べています。もちろん、政府・民主党にとって都合の悪いこのような事実は完全に無視され、今度は住民税の使い道にまで介入しようとしているのですから、横暴ぶりは目に余るものがあります。
 地方自治法制が変化した今日、国が自治体に対し一方的に財政負担を強要する法律を制定することは、地方自治法や地方財政法もさることながら、憲法違反の疑いも強く、もはや正当性はありません。今回政府は、特例であったはずの地方負担をさらに継続させましたが、実際には、それを超え住民税の使途にまで介入するなど、法秩序を完全に無視していると言わざるを得ない強引さです。このようなことを長く継続させてしまえば、介入は既成事実と化し、分権改革は大きく後退してしまいます。区は政府に対し強く抗議するとともに、姿勢が改まらないようであれば、国との法定協議や訴訟も視野に検討をしていく必要があると考えますけれども、区の答弁を求めるものであります。
 第二は、田中区長と労働組合、委託業者との関係についてです。
 区長就任後この半年、区長からは繰り返し、職員の意見を尊重するといった趣旨の話が語られてきています。就任早々、「首は切らない」から始まる区政運営の三原則を掲げたことはその象徴でしたけれども、その後も発言は続いています。
 七月の就任早々、庁舎内の空調温度が下がり、暑かった職場環境は劇的に変化しました。この年末年始のあいさつにおいても、区長は職員に配慮する発言を繰り返し、区政を正常化する多くの改革を実行できたのではないかと、ささやかに自負の念を抱いていますなどなど述べています。区政の主役はあくまで区民でありますが、相次ぎ出てくる言葉は、まず職員に配慮する言葉となっていることが特徴です。なるほどマッカーサーに例えられることもある田中区長が、職員の前で前任者との違いを強調したい気持ちはわかりますが、それにしても、繰り返し職員との協調姿勢を語るのは一体なぜなのか。石原知事や山田前区長との違いをアピールするにしても、その発言の繰り返しは執拗で、不自然に感じられます。
 確認してみたところ、区長が代表者となっていた民主党杉並区支部や区長の政治団体は、官公庁と関係の深い労働組合や委託業者から、パーティー券の購入といった形を含む多額の企業・団体献金を受けていることがわかりました。なるほどと感じた次第であります。民主党は、このような企業・団体献金を問題視して政権をかち取った政党ということもありますので、この状況を確認したいと思います。
 まず、近年においてもなお、企業・団体によるパーティー券の購入及び企業・団体献金を受けているのはなぜなのか。官公庁と関係の深い労働組合や企業から支援を受けることについて、問題意識を持つことはなかったのか。支援を受けた労働組合及び関連組織との関係は、従来また現在どのようなものであるのか。過去の選挙においても労組の支援を受けているというふうに聞いていますが、これは事実なのか。
 支援を受けている企業・団体の中には、自治体と契約関係にある業者のほか、それらが参加する政治連盟の名前もありますが、それらの団体とはどのような関係があるのか、区長の答弁を求めるものです。
 民主党はかつて、国や自治体の契約を受注している企業・団体からの献金やパーティー券の販売を自粛、禁止する姿勢を打ち出していましたが、結局のところ骨抜きになっており、多くの国民が失望しています。区長はこれをどのように考えているのか、見解を求めます。
 官公庁と関係のない企業・団体ならばいざ知らず、自治体の首長が自治体の利害関係者から特段の支援を受けることは、利益誘導の温床になりかねません。仮にそのような利益誘導がないとしても、将来の公正性を考えれば、好ましくない癒着であるというふうにとらえられても仕方なく、有権者から誤解を招く原因となるものです。節度を持った関係を維持すべく政治姿勢を改めるよう強く要請いたしますが、区長の見解を求めるものです。
 第三は、杉並版事業仕分けと外部評価委員会の位置づけについてです。
 昨年、杉並版事業仕分けが試行実施されました。民主党員首長としての公約でありましたので、まずは公約を実行したということでありましょうか。区においても、外部評価委員会の活動の一環として、従来の機能を発展させ実施したと説明されているところです。各事業は、一定の審査を経て、廃止、廃止を含めた抜本的見直し、縮小、現状維持という形に仕分け、評価され、それが新年度予算にもダイレクトに反映されました。最初から新年度予算に反映していくと断言して実施されていましたので、まずは当初の目的は一定程度達成したことにもなるのでしょう。これを受けて、来年度も引き続き実施する方針が新年度予算の説明の中でも明らかになっています。
 しかし、条例に何ら定めを置くことなくこれらの委員に対し多額の金員を支払うことを、地方自治法が認めているとは考えられません。この取り組みは、特定の事項について判定をなし、結論を導き出すために内容を調べる審査に該当しています。また、特定の事項について意見を求めることを諮問といいますが、事業仕分けは、特定の事業について委員に意見とともに判定を求めているわけですから、実質的に見て委員に諮問を行っているというべきでしょう。漠然と区政に対する自由意見を聴取しているのではなく、事項を特定して一定の判定を求めている以上、これは地方自治法が定める附属機関としての性質を持っていると判断せざるを得ません。区の見解を求めます。
 地方自治体が附属機関を設置する場合、すなわち地方自治体が独自に調停、審査、諮問または調査のための機関を設置する場合、自治体はそのための条例をつくる必要があり、これは地方自治法百三十八条の四第三項に明確に書かれています。
 過去の行政実例によれば、長の補助機関である、職員のみで構成される業務遂行にかかわる検討委員会のようなものであれば、通常の職務活動の一形態にすぎないとして条例化は不要とされていますが、それ以外については、その名称のいかんを問わず、すべて条例によらなければ設置できないとされてきました。もちろん、その後今日に至るまでの裁判例もまた同様の判断が繰り返されています。要するに、行政組織の肥大化につながるような決定については、議会の同意事項とすることにより、一定のチェック・アンド・バランスを働かせる必要があるというのが地方自治法の立法趣旨と考えられます。大統領制型の二元代表でありながら、首長が予算編成権を独占しているいびつさに対する代償措置でもあるのでしょう。
 ところが、この外部評価委員会は要綱で設置され、条例では設置されない状況が続いています。従来の形のままであれば、第三者意見を聴取することのみが目的であったと強弁することもできたかもしれませんが、今回より、事業仕分けと称して受けた判定がダイレクトに予算編成に影響を与えており、しかもそれを来年度も継続させていくというのであります。もはや単なる意見交換会のようなものとは言えず、地方自治法の規定する附属機関と判断するほかなく、法が定めているとおりに条例化を図る必要があります。見解を求めます。
 条例が制定されていないことによって、委員に対して支払われた金員が違法となる可能性があります。これまでも、条例に根拠を持たない研究会や懇談会において、関係者に対し謝礼と称する多額の現金が支払われたケースがあります。外部評価委員に対しても同様です。外部評価委員会の運営に関する過去五年間の所要経費を明らかにするよう求めます。
 職務の対価として交通費実費を超える金員が支払われていれば、名目のいかんを問わず、それは事実上の報酬と判断せざるを得ません。地方自治法が給与報酬条例主義を定め、給与、報酬の支給に条例の根拠が必要となっていることを思えば、このような状態は問題であります。条例に設置根拠のないこうした組織の委員に対して支払っている謝礼は、一体何を根拠に支給しているのか。仮に謝礼あるいはお車代といったような名称をつけて支給していたとしても、それが高額である場合、事実上の報酬と見るほかありません。条例に根拠のないまま多額の金品を払うのは法的に問題があり、改善しなければなりません。区の答弁を求めます。
 最後に、土地開発公社に対する債務保証について、新区政の考え方を確認します。
 土地開発公社は、地方自治体が道路や公園などをつくるために必要な土地を自治体にかわって取得するために設立された外郭団体の一種であって、かつてほとんどの自治体に存在していましたが、現在は少しずつ姿を消しております。しかし、今このような外郭団体の存在については、あれこれ問題になっているところです。
 杉並区の用地購入においては、依然として土地開発公社を通して用地が購入されていますが、このようなトンネル機関を通じた用地購入は、内部統制上も政治統制上も問題の多い組織であります。
 最大の問題は、多くの区民の知らないところで、議会の正式な審議や議決を得る前に、いとも簡単に高額な用地を買収することができてしまう抜け穴的手段として土地開発公社が存在している点です。ありていに言えば、公社が一種のトンネル機関となって土地を購入しているということですが、なぜこのようなことが可能なのかといえば、区が毎年上限五十億円までの債務保証をしているからであります。
 バブル期のように土地の価格がどんどん上がってしまうというような異常な時代においては、土地開発公社が一定の役割を担っていたことは否定しませんが、もはや時代は変わっています。先行取得したがために高値でつかんでしまい、批判の的となってしまったケースや、もう少し価格交渉の余地があったのではないかと思われる用地購入も見られたところです。
 かつてのような意味での先行取得の必要性は今日薄れており、債務保証五十億円の根拠は一体どこにあるのかという素朴な疑問があります。新年度予算においてもまた、従来と同様の包括的債務負担行為を設定していますが、果たして今日これに正当性はあると言えるのか。このような多額の債務保証を行うべきではないと考えますが、見解を求めます。
 土地開発公社の内部統制に問題があることは、その理事や評議員の構成にも端的に見てとれます。土地開発公社の責任者が区の管理職のみで占められ、実質的には区と一体の組織となっていますが、区と同等の説明責任は果たされていないという状態になっています。これらの会議は、正式な議会審議とは異なり、いつ、どこで、だれが、どのように会議運営がなされているのか、一般区民は容易に知ることができないままになっています。当然、議会審議に比べ公開性にも乏しく、ホームページ上にも全く情報が出てきません。土地開発公社に関する情報提供は全くないと言っても過言ではなく、土地開発公社の用地購入は、極めて密室的に行われている状態が続いています。しかし、地価の高い杉並区における用地購入費は決して軽い負担ではないのであって、改善しなければなりません。
 事実上区と一体ではあるが、名目的には区と異なるということで、この公社、非常に使い勝手がいい状況が続いてきましたけれども、説明責任が不十分なままである現状は、ご都合主義と言わざるを得ません。開催告知はもちろん、最低限、会議終了後には区のホームページなどに情報提供を行い、透明性を高めなければなりません。答弁を求めます。
 さて、夕張市に先立つ準用財政再建団体であった旧赤池町の破綻原因が、議会の議決を通さない土地開発公社による無謀な土地取得が原因であったことを我々は忘れてはならないはずです。過去の先行取得事例を見てもわかるように、土地開発公社の判断次第で、自治体が財政的に大きく影響を受ける構造的危険性は今なお健在です。土地開発公社に多額の債務保証を与えて用地を購入するというシステムそのものを改めなければなりません。
 そもそも高額な用地購入が必要な場合、その都度議会に予算を計上し、議案を提出し、それぞれ議決すればよいことなのであります。年に三回も四回も補正予算を組むということが、杉並区では年中行事と化している状態があります。それが不可能ではないはずです。土地開発公社は廃止することで、用地購入は徹頭徹尾区民に開かれたオープンな議会の場で議論し、購入の是非を決定すべきであるというふうに求め、質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 私からは、堀部やすし議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 まず、減税政策に関するご質問にお答えをいたします。
 この件につきましては、確かに、社会経済状況を考慮した恒久的な減税の可能性について言及をしておりました。その一方で、一般会計予算の一割を目途に積み立て、将来無税を目指す減税自治体構想には、かねてから疑問を持ち否定的でありました。それは、経済というものは右肩上がりの一本調子で進むということは考えられず、山あり谷ありであって、経済状況を考慮することが、減税を行う場合には不可欠と考えていたためであります。
 昨年の選挙を通じまして、多くの区民の方と話をする中で、減税自治体構想について、賛意をあらす方がいる一方で、疑問を持つ方もいらっしゃるということ、そして現在もそれについてはさまざまな意見があり、世論を二分しかねないものであるということを痛感いたしております。
 さらに、区長に就任をいたしまして区財政の現状を知れば知るほど、極めて厳しい財政状況であることから、公約でお示ししたような社会経済状況を考慮した上で減税という前に、むしろ社会経済状況を考慮した場合に、財政の現実的で健全な運営こそが喫緊の課題であるということで認識に至った次第であります。したがいまして、現段階では、減税をするというのは極めて難しい状況にあるという認識でございます。
 次に、政治資金に関する一連のご質問にお答え申し上げます。
 私の持論といたしまして、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることから、政治資金規正法は、当該資金の収支の公開や授受を規制するとともに、その法律の範囲内で寄附行為などを保障するというものだと考えております。
 具体的に私の政治活動にご賛同いただいている方々は、従前から個人、団体、企業と幅広くございまして、法令に基づきまして、こうした方々からさまざまなご支援をいただいております。有権者の皆様は、公開となっている政治資金の情報も含めて、私のこれまでの、そして現在の、さらには将来の政治活動を総合的に判断し、評価するものと認識をしております。
 労働組合やほかの団体からの支援につきましても、私自身の政治活動の中で特段の問題が、要請等の問題があるという認識はございません。
 議員ご指摘の、いろいろ癒着の温床になるのではないかというご意見もございましたけれども、一般的に申し上げて、特定の団体、組織に自らのその活動を実態として相当、全面的に依存してしまう、そういうような状況というのは、癒着をしているかどうか別にして、余り健全な形ではないというふうに私自身も思いますし、一般的にそうであろうというふうに思います。したがいまして、それを払拭するためには、やはり幅広くご支援をいただく、幅広く資金的な面でも浄財をご提供いただく、ご協力をいただくということが大事なことだろうというふうに私は思っております。そういう状況を自ら構築していくことで、癒着等々のそういうご懸念は十分に払拭できると思いますし、現在においては、議員ご指摘のようなご懸念は全く及びませんので、ご理解をいただきたいというふうに思っております。
 他の質問については、関係部長等よりご答弁申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 次に私からは、基本構想審議会の進め方及び土地開発公社に関するお尋ねにお答えいたします。
 まず、基本構想審議会の進め方でございますが、基本構想審議会では、二十二年度内は三回にわたり十年後を展望した課題の整理を行い、これらを踏まえ、四月以降、分野別に設置する部会及び各部会間の調整等を行うための調整部会で掘り下げた議論を行うこととしています。
 減税自治体構想につきましては、そうした中で、今後の行財政運営をどう進めていくのかというテーマの中で議論していくこととしておりますので、今後の議論の推移を見守っていただければと存じます。
 続きまして、土地開発公社に関する一連のお尋ねにお答えいたします。
 最初に、区の債務保証についてでございますが、従来二百億円だったものを、用地取得の実情に合わせ五十億円に減額したものでございます。
 なお、今後新たな基本構想に基づき策定する総合計画に即した規模としていく必要性はあると考えてございます。
 次に、公社の情報提供についてでございますが、決算、事業計画、予算を区議会に報告しているところでございますが、ご指摘の区ホームページでの情報提供についても検討してまいりたいと存じます。
 私からの最後に、公社を廃止してはという公社の必要性についてのお尋ねにお答え申し上げます。
 例えば公園用地などは、公社が先行取得し、国等の補助制度の条件が整ったところで区が買い戻すことで、補助金が得られるという利点がございます。
 また、用地取得におきましては、機敏に機会を逸することなく対応することが極めて重要であり、公社は引き続き必要なものと考えてございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、子ども手当に関連したお尋ねにお答えいたします。
 国の子ども手当につきましては、現在、地方負担のあり方を含め、さまざまな意見が地方側から表明されておりますが、重要なのは、現金給付のみを取り出して国と地方の負担のあり方を争うことではなく、保育などの子育て支援サービスとのバランスを踏まえ、頑張る自治体の自主財源を確保することと考えております。
 このため、平成二十四年度以降の子ども手当の制度設計に当たっては、国と地方の会議の場において、子ども手当及びそれに関連する現物サービスにかかわる国と地方の役割分担及び経費負担のあり方を含め、幅広く検討すべきものと考えておりますが、平成二十三年度につきましては、国や都の予算案の内容も踏まえ、区民生活に不要な混乱を招かないためにも、法案の内容に沿って準備を進めることとしております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、外部評価委員会の位置づけ等に関するご質問にお答えします。
 外部評価委員会には、今回、杉並版事業仕分けを実施していただきましたが、これまでも、行政評価制度における外部評価委員会の役割や評価の方法については、絶えず改善の工夫を重ねながら進めております。現在、行政評価制度の見直しを進めておりますので、その一環として、外部評価委員会につきましても必要な検討を行っていきたいと考えております。
 次に、外部評価委員への謝礼ですが、区要綱、杉並区附属機関等の設置及び運営に関する基準に基づき、役務の対価として支出しております。
 次に、過去五年間の外部評価委員会に関する所要経費ですが、十七年度が五十四万四千円、十八年度が百二十四万円、十九年度が八十五万三千円、二十年度が九十三万一千円、二十一年度が百万三千円となっており、内容は、委員への謝礼、会議録の筆耕料、一般需用費となっております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 二番堀部やすし議員。
     〔二番(堀部やすし議員)登壇〕
◆二番(堀部やすし議員) 再質問します。
 まず、答弁漏れを指摘します。区長に労働組合、委託業者との関係について幾つか質問しました。答弁漏れが幾つかありますが、三つに絞りますので、答えてもらいたい。
 まず答弁漏れの一つは、支援を受けた労働組合との関係はどのようなものであったのかという点です。
 答弁漏れの第二は、過去の選挙において労組の支援を受けていると聞いていますけれども、これは事実なのかどうかという点です。
 答弁漏れの第三は、過去に支援を受けている企業・団体の中には、自治体と契約関係にある業者のほか、それが参加する政治連盟の名前もありますけれども、それらの団体とはどのような関係であるのか。
 この三点について答弁をしてもらいたい。
 それから引き続きますが、第二点目、減税自治体構想と新しい基本構想との関係で幾つか質問をいたしました。区長の選挙公約にありました経済状況を考慮した恒久的な減税政策の推進という、これはもう放棄されている、こういうことでよいのかどうか。今の説明を聞くと、減税というのは難しいという認識を抱かれているということはわかりましたが、公約は恒久的な減税政策とありますので、今難しければ将来はどうなのかというようなところ、いろいろ解釈ができてしまいますので、明確に答弁をいただきたい。区民の中には、こういう経済状況であるので減税をしてほしい、こういう意見もあるわけでありまして、誤解のないようにしておく必要があろうかと思います。
 第三点目ですけれども、子ども手当についてです。全国各地の自治体で負担拒否という形で抵抗するところが出てきました。これは、去年はもう特例でしようがないけれども、原口大臣が余りにもお願いをするから仕方ないということでのんだ地方負担だったわけですが、これがまた二年連続で降ってわいてくるということにはたえきれない、こういう各地の自治体の判断があるようです。
 やはり最大の問題は、本来住民税の使途を国が勝手に決めてしまう、控除をなくして、実質的にはこれは住民税増税なわけですけれども、自治体の本来の財源の使い道を勝手に国が指図してしまう、こういうことを一度許してしまうと、これが前例になって次々、あれもこれも全部地方で負担しろと。こういうことになりかねないということについて強い危機意識を私は感じるわけですが、そういった疑問はないのかどうか。担当部長が答えていますけれども、これは本来は財政当局の問題であろうかなと思いますけれども、いかがなんでしょうか。これは所管に投げていられるようなそんな軽い問題じゃない、まさに自治の基本にかかわる重大な問題であると思いますが、そういった認識はないのかどうか、見解を伺っておきたい。
 それから四点目ですが、外部評価委員会について、今後またあり方を検証していくというような答弁がありました。私が質問したことに的確に答えているわけではないので伺いますが、それはそうすると、外部評価委員会の存在について条例化を図るということも含めて考えているということなのかどうか。今のように条例化されてない段階で委員に対して高額な謝礼を支払っているというのは違法の疑いがあるわけですが、その点についての認識があるのかないのか、伺っておきたい。
 最後ですけれども、土地開発公社について伺いました。これは前区政から問題視しているテーマであります。今、債務保証五十億円ということになっています。この五十億円もの高額な用地を買うなんていうことは、ここ最近あったんですかね。つまり、土地開発公社を使ってそんな高額な用地を買う必要があるケースはあったのかどうなのか、この点について確認をしておきたい。
 それから、土地開発公社には価値があるんだという答弁がありました。土地開発公社がないと困るというような答弁でしたけれども、しかし、二十三区、それから東京都を見ても、文京区も江戸川区も土地開発公社はありません。八王子市にも土地開発公社はありません。八王子なんていうのはまだまだたくさん、お役所が用地を買って開発しなきゃいけないような、そんな雰囲気のところですよ。そういうところであっても、土地開発公社を持たずに民主的なルールにのっとって用地を購入しようというような方向に、この数年はなっているわけですから、もう少し議会での透明な議論を通じて用地を購入する、また価格についても最初から議会の審議を受けるということを重視しなくてはならないのではないかと私は考えます。
 今の状況ですと、確かに評議員に区議会議員を指名して、これまた余り公開された場ではないわけですけれども、そういうところで区議会議員、これは多数会派の区議会議員が一応目を通しているので、何となく民主的に統制がとれているようにも形式上は見えますが、しかし、そういった陰で一部の区議会議員が目を通しているからいいというのは理屈にならないのであって、議会という機関で、透明に開かれた場で、オープンな場で審議をして用地購入の是非を考えるということが必要な時代になっていると考えますが、これは山田区長にもいろいろ言ったんですが、実現しませんでした。田中区長どうですかね、これはぜひ実現をしていただきたい。土地開発公社を廃止して、透明なルールに基づいて用地購入を行う、そうしたあり方を模索してもらいたいと思うわけですけれども、最後に見解を伺って、終わりにします。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 堀部やすし議員の再質問にお答えを申し上げます。
 労働組合との関係がどういう関係かということでございますが、それぞれ労働組合といってもいろいろな組合がございまして、一定程度の組合の皆様方には、私の政治姿勢あるいは政治行動、活動にご理解をいただいて、いろいろな形でご支援をいただいているということがございます。
 次に、過去、労働組合の支援を受けた事実があるのかどうかということでございますけれども、事実はございます。別にやましいこととも思っておりませんし、働く人たちの集団として、彼らは彼らなりにさまざまな思いを政治に対して抱いているわけでございまして、いろいろな意味で、そういった人たちの考え方、意見を、選挙を通じてコミュニケーションを図り聞くということは、当然の必要なことだというふうに思っております。
 企業・団体あるいは政治連盟との関係はどうだということでございますけれども、先ほどご答弁申し上げましたように、個人、企業・団体、労働組合も含めてさまざまな立場の方々に、これまでご支援をいただいております。繰り返しになりますけれども、私は法に基づいて政治活動を進めているのでございまして、法的に見て何らやましいことはないということでございます。
 寄附や献金ということはきちんと収支報告書に記載をしておりますし、必要な手続を行っておりますし、また、団体からのさまざまなご支援についても法の範囲内のものでありまして、特段の問題があるという認識はございません。
 あと何か答弁漏れありますか。(「土地開発公社」「減税」と呼ぶ者あり)
 では私から、減税政策についてでございますけれども、この間ずっと申し上げてまいりましたけれども、そもそも減税を自治体の目的に据えるということが適切かどうかという根本の議論の立て方の問題がございます。大事なことは、それぞれの地域がどういった地域社会をつくるのか、コミュニティをつくっていくのかということの住民の合意形成ということだろうと思います。その上で、どういう形でそのコストを負担するのかということが、私は税金の議論になっているものだというふうに思っております。
 そういう中においては、住民の合意が行政サービスを、言ってみれば求め、その負担を分かち合うという意味で増税を受け入れる、容認するということもないとは言えませんし、またその逆、行政サービスの肥大化を求めず、いろいろな行政サービスももう増やすな、それよりも負担を軽くしろという合意があれば、それはそれで、そういう選択として減税というのもあり得ることだろうというふうに思っております。
 しかしながら、少子高齢化が非常に速いスピードで進んでいる昨今、多くの施策が区民福祉を守っていくというためには必要でありまして、また、行政サービスというのは安定性、継続性というものも大事な要素でありまして、そういうことを総合的に勘案する中で、現在の社会経済状況を見ますと、すぐに恒久的な減税をできるというような状況にあるとは思いません。したがいまして、今後の推移をよく見ながら、どういった自治体を住民が求めていくのかということの議論をより深くしていくことが大切なことかというふうに思っております。
 あと何かありますか。──では、そういう具体の問題につきましては、所管の部長からお答え申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、堀部議員からの子ども手当に関連した再度のご質問にお答えいたします。
 平成二十二年度に創設された国の子ども手当につきましては、最終的に、その一部として児童手当法に基づく児童手当を支給する仕組みとされておりました。今年度限りの暫定措置でございました児童手当分の地方負担が、多くの自治体が全額国庫負担を求めていたにもかかわらず継続されることになった点は、大変遺憾なことと存じます。
 区の来年度予算案には、国の法案の内容に沿って、旧児童手当制度における区負担分の経費を盛り込んでいるところでございますが、平成二十四年度以降の子ども手当につきましては、昨年十二月に地方六団体の共同声明にもございますように、現物サービスのあり方も含めて地方としっかり協議を行い、地方の自主財源を拡充する方向で制度改正が行われるよう、国が真摯に対応すべきものと考えます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 外部評価委員会に関する再度のご質問にお答えします。
 先ほどご答弁させていただいた意味は、外部評価委員会の位置づけも含めて検討するという意味でございます。
 なお、現行の謝礼につきましては、役務の対価であり、適法なものであると考えております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私から、二点のご質問にお答え申し上げます。
 一つは土地開発公社五十億の債務保証は必要なのかということでございますが、十九年度は十一億の実績がございます。それから公園等あるいは物件等によりましては、五十億というのは、別にそれが過大な債務保証金額だというふうには考えてございません。妥当なものだと考えてございます。
 それから二つ目、土地開発公社の必要性の問題でございますが、先ほどの国の補助金等の活用以外にも、土地の交渉というのは相手方との関係もございます。いわゆる時期を逸せずやっていかなければいけない、そういったことで、この間区でも、阿佐谷北五丁目のトトロの家ですとか西荻北のトトロの樹ですとか、そういったところも含めて、公園とか、有効に土地開発公社が十分機能しているというふうに私どもは考えてございまして、今後とも必要なものと、かように考えてございます。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で堀部やすし議員の一般質問を終わります。
 以上で日程第一を終了いたします。
 議事日程第三号はすべて終了いたしました。
 本日はこれにて散会いたします。
                  午後四時十九分散会