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東京都 杉並区

平成23年第1回定例会−02月14日-02号




平成23年第1回定例会

平成二十三年第一回定例会杉並区議会会議録(第二号)

平成二十三年二月十四日 午前十時開議
出席議員四十六名 欠席議員一名

 一番  け し ば  誠  一
 二番  堀  部  や す し
 三番  松  尾  ゆ  り
 四番  北  島  邦  彦
 五番  横  田  政  直
 六番  田  代  さ と し
 七番  松  浦  芳  子
 八番  す ぐ ろ  奈  緒
 九番  奥  山  た え こ
一〇番  市  橋  綾  子
一一番  小  松  久  子
一二番  中  村  康  弘
一三番  北     明  範
一四番  脇  坂  た つ や
一五番  増  田  裕  一
一六番  (欠員)
一七番  安  斉  あ き ら
一八番  大  熊  昌  巳
一九番  原  田  あ き ら
二〇番  くすやま  美  紀
二一番  吉  田  あ  い
二二番  は な し  俊  郎
二三番  関     昌  央
二四番  川 原 口  宏  之
二五番  大  槻  城  一
二六番  渡  辺  富 士 雄
二七番  藤  本  な お や
二八番  岩  田  い く ま
二九番  山  田  な お こ
三〇番  井  口  か づ 子
三一番  小  野  清  人(欠席)
三二番  富  本     卓
三三番  小  倉  順  子
三四番  原  口  昭  人
三五番  藤  原  淳  一
三六番  鈴  木  信  男
三七番  大  泉  時  男
三八番  伊  田  としゆき
三九番  斉  藤  常  男
四〇番  島  田  敏  光
四一番  横  山  え  み
四二番  青  木  さ ち え
四三番  小  川  宗 次 郎
四四番  河  津  利 恵 子
四五番  河  野  庄 次 郎
四六番  太  田  哲  二
四七番  小  泉  や す お
四八番  今  井     讓

出席説明員
 区長           田 中   良
 副区長          松 沼 信 夫
 副区長          菊 池   律
 政策経営部長       高   和 弘
 政策法務担当部長     牧 島 精 一
 行政管理担当部長     大 藤 健一郎
 区長室長         与 島 正 彦
 危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事
              井 口 順 司
 区民生活部長       佐 藤 博 継
 保健福祉部長       遠 藤 雅 晴
 高齢者担当部長医療政策担当部長
              長 田   斎
 子ども家庭担当部長    森   仁 司
 杉並保健所長       深 澤 啓 治
 都市整備部長       上 原 和 義
 まちづくり担当部長    大 塚 敏 之
 土木担当部長       小 町   登
 環境清掃部長       原   隆 寿
 会計管理室長(会計管理者) 山 本 宗 之
 政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事
              徳 嵩 淳 一
 政策経営部財政課長事務取扱政策経営部参事
              関 谷   隆
 区長室総務課長      内 藤 友 行
 教育委員会委員長     大 藏 雄之助
 教育長          井 出 隆 安
 教育委員会事務局次長   吉 田 順 之
 教育改革担当部長     渡 辺   均
 済美教育センター所長   玉 山 雅 夫
 中央図書館長       和 田 義 広
 選挙管理委員会委員長   小 林 義 明
 代表監査委員       四 居   誠
 監査委員事務局長     武 笠   茂



平成二十三年第一回杉並区議会定例会議事日程第二号
                平成二十三年二月十四日
                     午前十時開議
第一  一般質問

○議長(小泉やすお議員) これより本日の会議を開きます。
 出席議員の数は定足数に達しております。
 会議録署名議員は、前回の会議と同様でございます。
 これより日程に入ります。
 日程第一、区政一般についての質問に入ります。
 通告順にこれを許可いたします。
 四番北島邦彦議員。
     〔四番(北島邦彦議員)登壇〕
◆四番(北島邦彦議員) 都政を革新する会の北島邦彦です。区政一般に関する質問を行います。
 きょうは三点について、一つは区長の政治姿勢についてです。もう一つは、幼保一体化といわゆる保育の民営化について、三点目が労働者の非正規化について質問をいたします。
 今、世界中で青年労働者の怒りが爆発しています。この闘いによってエジプト・ムバラク政権がついに崩壊をしました。
 私も、先日エジプト大使館へ緊急の抗議行動に参加をしてきました。エジプト労働者階級の闘いはまさしく革命の始まりです。市民ということを強調する新聞報道もありますけれども、この革命的闘いを主導したのは労働者のストライキであり、その先頭に立った青年労働者の怒りです。
 当面、軍部が暫定的に政権運営をするということですけれども、こうしたいわゆる中間派的な政治収拾策を許さず、労働者権力の樹立に向けた闘いはますます激しく継続していくことだろうと思います。
 アフガニスタン・イラク戦争の泥沼化に続き、イスラエル─エジプト体制を軸にしてきたアメリカの中東政策、すなわち石油支配政策は完全に崩壊をしました。そうであるがゆえに、アメリカ・オバマ政権による戦争政策は、ますます凶暴に全世界に推し広げられようとしています。絶対に許すわけにはいきません。
 新自由主義による労働者への首切り、賃下げ、労働強化の権利剥奪、生活解体、団結破壊の攻撃は、世界大恐慌情勢の中で、とりわけ青年労働者に矛盾、犠牲を集中させています。資本と政治権力によるいわゆる大失業攻撃です。それに対する積もりに積もった労働者の怒り、とりわけ青年労働者の怒りが爆発したのであり、資本、政治権力に対する反撃は世界中で普遍的な闘いになっています。中東だけでなく、EU、韓国、中国で青年労働者はストライキやデモに決起をしています。
 日本においても、青年労働者の反撃が始まっています。国鉄千葉動力車労働組合は二月一日から二日、組合員の強制配転と検収業務の全面的な外注化に反対してストライキ闘争に立ち上がりましたが、その闘いを牽引したのも二十代の電車運転士をしている青年労働者でした。世界中で労働者の団結と闘いが社会変革の軸となり、その先頭に青年労働者が立っている、私はここに未来への希望を見ています。
 しかし、命脈の尽きている資本主義、帝国主義は、資本の危機、資本主義の歴史的崩壊を一方では労働者への犠牲転嫁で乗り切ろうとし、他方では、戦争によってこの危機を突破しようとする攻撃を具体化させています。
 昨年十一月二十三日、朝鮮半島延坪島における南北の軍事衝突を契機にして、アメリカを軸とする朝鮮侵略戦争が開始をされました。この事態の本質は、北朝鮮・金正日独裁政権の体制崩壊を見据えつつ、朝鮮半島をアメリカの勢力圏として確保しようとするオバマ政権の戦争政策です。既に通商戦争、為替戦争として始まっている中国との激突は不可避です。
 この戦争政策にアメリカのコントロールのもとで日本を徹底的に動員しようとしており、TPP(環太平洋パートナーシップ)でねらうアメリカの対日政策と同様のねらいがあります。
 こうしたアメリカの東アジア、世界に向けた戦争政策に対して、民主党・菅政権は、これまでの制約を超えて同調する決断をしました。民主党・菅首相は一月二十四日、通常国会初日の施政方針演説で、日米同盟の深化という考えを外交政策の軸に置くと述べました。これは抽象的な観念としての安全保障戦略を述べたものではなく、アメリカを軸にした朝鮮侵略戦争に日本も参戦していく、日本の労働者人民全体を戦争に動員していくという許しがたい戦争攻撃です。
 当面する具体的攻撃として、沖縄・辺野古への新基地建設の強行があります。これは沖縄の労働者人民が戦後一貫して主張してきた基地撤去の闘い、十五年にわたる辺野古新基地建設阻止の体を張った闘いを踏みにじるものです。沖縄─本土を貫く労働者の団結、連帯を破壊し、日本、韓国、北朝鮮、中国を結ぶ労働者の国際連帯を断ち切る攻撃でもあります。
 民主党政権は、自民党政権がやりたくてもやれなかった戦争国家化を強行する政治を、労働者人民の犠牲の上に推し広げようとしています。民主党出身の区長として、こうした戦争政治についての認識と見解を求めます。
 二点目です。
 民主党・菅政権が進めようとしている子ども・子育て新システムの本質は何でしょうか。世界大恐慌で末期的危機に立つ資本に、新たな市場を政策的につくり出すことが保育の全面的民営化のねらいです。自治体労働運動の拠点である保育所を全廃し、そこで働く三十万人の自治体保育労働者の首切り、転籍を強行しようとしています。それは公務労働者三百六十万人の一たん全員解雇、選別再雇用をねらう、道州制攻撃の突破口にしようとする攻撃でもあります。
 待機児童の解消、幼児教育の充実は単なる名目でしかありません。保育現場にもたらされるものは、保育労働者の労働条件の劣悪化と保育現場における安全の崩壊です。民間保育所の給与水準の低さ、勤続年数の短さは深刻な社会問題となっています。とりわけ石原都政が導入した認証保育所では、手取り給与十万円程度という実態です。長時間労働で最低賃金すれすれの状態で、土日は居酒屋でアルバイトをして生計を立てる若い保育労働者によって保育が辛うじて成り立っている現実があります。
 区内にある認証保育所の一つで、いわゆる現場責任者である保育労働者の話を聞く機会がありました。その人は、幼保一体化と保育の民営化について、そんなことはとても無理でできないだろう、と語った上で、そこで働いている保育労働者の賃金の低さと、これは自ら自分も含めてということですけれども、その賃金の低さと保育環境の悪さを嘆いていました。
 また、区立保育室でも現場責任者の話を聞くことができました。非正規労働者によって保育施設を運営することの矛盾を痛感させられる内容でした。一言で言えば、これだけの仕事をしてたったこれだけの賃金しかもらえないのかという話です。これは一部の現場労働者の特異な感想ではないと考えます。
 私は、東京西部労働組合交流センターや東京西部ユニオンの仲間たちとともに、街頭や保育園前で、子ども・子育て新システムによる保育の民営化に絶対反対する署名活動を呼びかけています。その現場で極めて印象的な反応があります。
 民間の保育園で働く保育労働者たちが、この民営化に反対する署名活動に積極的に参加、協力してくれるという事実です。その人たちから聞く話は、本当に襟を正して聞くべき内容でした。自分たちの賃金がいかに低いか、その中でいかに必死に子どもたちの安全を守っているか。それでも、こうした最低限の労働条件と安全が守られているのも、公立保育園の一定の基準、規制があるからで、これが撤廃されたら自分たちの労働現場はどういう状況になるのか、このように語って、保育の民営化に反対する民間の保育労働者が多数いるという事実があります。
 ここには、公務員である保育労働者と民間の労働者である保育労働者との間に、保育の民営化に絶対反対する闘いに立ち上がる中で、官と民という労働者の分断をあおる、いわゆる公務員バッシングを、そういうキャンペーンを打ち破る闘いの兆しが存在していると確信をします。この労働者の団結に、子どもたちを保育園に預けている保護者とされる労働者が合流していく、ストライキを軸にした闘いが生み出されるときに、保育の民営化は絶対に阻止することができると確信しています。
 保育労働者の平均年収は三百二十万円と言われていますが、これは公立保育園で働く公務員である保育労働者を加えての平均であり、民間保育園で働く保育労働者の賃金がいかに低いか、いわゆるワーキングプアと言われるような水準でしかないかということがよくわかります。それは同時に、非正規で働く保育労働者がいかに多いかをも示しているんだろうと思います。民間の保育労働者は、こうした労働条件のもと、身を削るようにして保育現場の安全を確保し、子どもたちの命を守っています。
 幼保一体化による保育の全面的民営化は、これら保育労働者の労働条件の底を抜くような現実をもたらすことは確実です。こうした実態についての認識はいかがでしょうか。幼保一体化による保育の民営化は絶対に進めてはならないと考えますが、区長の見解を求めます。
 最後、三点目です。
 民主党・菅政権が日本経団連と一体となって推進しようとしている新成長戦略は、医療や介護などの分野で五百万人の雇用創出ということを言っています。しかし、その実態は、正規労働者を非正規労働者に置きかえて膨大な労働者の非正規化をもたらす、許しがたい労働者への攻撃です。こうした安上がり・使い捨ての非正規労働者の大量創出は、絶対にとめなければなりません。
 昨年八月、大手介護事業者の決算が発表されています。それを見ると、ワタミ、ニチイ学館、ケアサービスなど、こうした大手の介護事業者は大幅な増収増益を計上していますが、一方で、介護労働者は極端な低賃金、強労働、非正規化によって、全産業の中でも最も過酷な労働条件を強制されています。
 厚生労働省の発表でも、介護労働者の離職率は全業種の中で最大の一八・七%、五人に一人が一年以内にやめていく、こういうような現実にあり、給与水準は全労働者の平均、これは二百九十九万円と言われていますけれども、これに対して介護労働者は二百三万円、こういう現実です。
 新成長戦略とは、労働者から極限的に搾取すること、高齢者、そして労働者家族から介護を奪い取って命をないがしろにし、大資本がぼろもうけすることだという本質がよくわかります。
 保育の民営化にしろ労働者の非正規化にしろ、資本主義の末期的危機の情勢のもとで、民主党政治があらゆる矛盾と犠牲を労働者人民に押しつけて、資本と資本主義の救済を図る政治であることが鮮明になっています。自民党政治と民主党政治はその本質において全く同質であり、今こそ労働者の団結と闘いで民主党・菅政権を打倒しなければなりません。
 非正規労働者の大量創出をとめることは、労働者人民の労働と生活を守るべき自治体行政の責務でもあると考えますが、認識はいかがでしょうか。
 ましてや、新しい公共の名のもとにさらなる民営化を推進し、非正規労働者を自治体行政が率先してつくり出すような政策は、直ちに根本的に改められなければならないと考えますが、区長の見解を求めて、都政を革新する会・北島邦彦の一般質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私から、北島議員からのご質問にご答弁申し上げます。
 戦争政治についての認識と見解についてのお尋ねでございますが、一月の施政方針演説での日米同盟の深化とは、中軸となる安全保障のほか、経済、文化、人材交流を加えた三本柱であり、日米関係の拡充、強化策について検討を進めていくことと理解しております。
 私から以上でございます。

○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、保育についてのお尋ねにお答えいたします。
 幼保一体化を含む国の子ども・子育て新システムは、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して検討が進められるべきものと認識しております。今後も、国における検討状況と関連法案の国会提出の動きを注視してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、いわゆる新成長戦略にかかわるお尋ねにお答えします。
 新成長戦略は、経済の低迷が続く中で雇用の創出と安定確保を目指した取り組みであると存じますが、その内容については、国会などにおいてさまざまな議論がなされるものと考えております。
 なお、新しい公共は、質量ともに多様化、拡大していく公共サービスを適切に提供するために、協働による地域社会づくりを進めることを目指すもので、行政や区民、団体、事業者、それぞれが責任と役割を果たして公共サービスを提供していくものと考えておりますので、ご指摘のようなことは当たらないものと考えます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 四番北島邦彦議員。
     〔四番(北島邦彦議員)登壇〕
◆四番(北島邦彦議員) それでは、簡単に再質問をさせていただきます。
 まず最初、区長の政治姿勢についてですけれども、いわゆる日米同盟の深化という問題が、決してこれは軍事という問題だけじゃなくて、経済、政治、さまざまな分野における日米の協調ということを指しているんだというような答弁だったというふうに考えます。しかし、今現実に朝鮮半島、あるいは中東も含めてですけれども、起こっているこの現実の中で、現に民主党・菅政権は新たな防衛計画の大綱ということを発表して、いろいろありますけれども、例えば南西方面に対する自衛隊の配備、これは沖縄本島から周辺諸島を初めとした自衛隊の配備の増強ということを言っていますし、その中の最大のポイントは、いわゆる基盤的防衛力構想ということから動的防衛というふうに言いましたっけ、こういう形で、実際に自衛隊が戦闘行為に入るというような防衛計画の大綱を出している。その上での、ないしは、その基盤としての日米同盟の深化ということは、これはあくまでも日米安保条約体制に基づくいわゆる軍事体制の強化、強大化ということそのものではないか。
 とりわけその中で、質問の中でも沖縄の辺野古基地の建設の問題を取り上げました。これはやはり沖縄の自治体にとっても極めて重要なというか、極めて重大な攻撃としてあるし、そして、これがさまざまな形で、例えば県外移設というような問題でも、地方の自治ということを大きく規制するような内容を持っていると思いますけれども、そうした中での日米同盟の深化ということについての認識を伺いたかったということです。
 それから二点目、子ども・子育て新システムにかかわる幼保一体化の問題です。結局、今、政府でワーキンググループとか検討会議とか行われていますけれども、その内容を見てみれば、明らかにこれは保育労働者のいわゆる労働条件の低下ということをもたらさざるを得ないような内容になっていて、これは当然メダルの裏表という関係にありますが、そのメダルの裏側として、良好な保育の環境というふうに言われますけれども、結果として子どもたちの命が脅かされていくという結果になるんじゃないか。
 現に小泉構造改革政治の中でさまざまな形で、戦後一貫して行われてきたと言えばそういうふうに言えますけれども、保育にかかわる規制緩和が進められて、それが一気に小泉構造改革政治の中で増大していく中で、さまざまな形で事故が起こっている。しかもそれがいわゆる規制緩和にかかわる事故ということではなくて、例えばいわゆる突然死と言われるような状況の中で処理されているということは、さまざまなレポートなどで報告をされています。そういうような現実をこれ以上進めてはならない。その現実を進めていくのが子ども・子育て新システムによる幼保一体化と保育の民営化ということではないかと思いますので、その点についての見解を改めて求めます。
 それから最後に、四年間、本当に同じ質問をして同じ答えをいただきましたという印象がすごく強いんですけれども、いわゆる新しい公共の名のもとにさまざまな方々が区の行政事務ないしは行政事業にかかわるという問題と、区の事業で働いて、それが非正規という形で低賃金で不安定な雇用で働く人が存在するし、これからも増えていくという問題は、はっきり分けて考えなければならないというふうに思いますし、そして、この質問の趣旨は、後の部分の、いわゆる低賃金で不安定な雇用を強いられざるを得ない状況で働いている膨大な非正規の労働者が、現にこの杉並区の事業に携わって、仕事をしていて、そしてその人たちの中から、さっきちょっと保育室のことについても話しましたけれども、さまざまなそういう不満や現状に対する疑問や、こういうことが出ている。そしてそれをもっと推進していくということなのか、それはやめるべきではないか、こういう趣旨の質問でしたので、改めて答弁を求めたいと思います。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 北島議員からの再度のご質問にご答弁申し上げます。
 その時々の国際情勢を踏まえ安全保障戦略を練るということは極めて当然のことであり、その上で、経済、文化、人材交流を加えた三本柱を通して、日米関係の拡充、強化策について検討を進めていくということであるかというふうに認識してございます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 国の子ども・子育て新システムに関する北島議員からの再質問にお答えいたします。
 先月国が提示した幼稚園と保育所の一体化を図るこども園に関する方針案につきましては、さまざまなご意見が寄せられていることは承知しております。新システムは、検討会議において三月ごろを目途に取りまとめが予定されていると承知しておりますので、今後、こうしたご意見を十分踏まえながら、具体的な制度設計に向けた詰めの検討が進められることを期待しているところでございます。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 北島議員の再度のご質問にお答えします。
 本区での事業の進め方におけるそういった問題についての考えということだと思いますが、まず、受託事業者の労働環境につきましては、当然、良好なほうが望ましいというふうに考えておりまして、もろもろの法令等や仕組みを踏まえながら、この間、そういったものの確保に随時努めているところでございます。
 また、本区が直接雇用しております、任用しております非常勤職員につきましては、事業や職務の内容等を踏まえ、適切に任用等を行うことが必要であり、またそういうふうにしていると思います。
 また、その処遇につきましても、民間等との均衡の原則等を踏まえながら、この間改善を進めております。今後もこうした考えで取り組んでまいりたいと思います。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で北島邦彦議員の一般質問を終わります。
 三十番井口かづ子議員。
     〔三十番(井口かづ子議員)登壇〕
◆三十番(井口かづ子議員) 私は、新しい杉並の一員として一般質問をさせていただきます。
 私からは、みどりの保全と消防団について質問をしてまいります。
 屋敷林や年数を経た樹木といった、後世に残したいみどりの保全について質問をいたします。
 井荻村の村長でありました夫の曾祖父が、日ごろ井荻村の農地とみどり豊かなこの地域を今後どのように守り後世に残していくべきか、地域の方と非常に多くの日を持ってお話ししたと私は聞いております。
 ところで、田中区長は、住宅都市である杉並の住宅地の価値を高めていくと言われております。そのために、交通や買い物を初めさまざまな利便性を向上させ、暮らしやすいまちづくりを推進していくとされています。今後もみどりの創出や保全に努めていくことは、住宅都市杉並の発展に欠かせないと私は考えております。とりわけ、貴重な樹木や屋敷林といった後世に残したいみどりを守っていくという区の姿勢が、みどり豊かなまちづくりを進める上では重要であると思います。
 一方で、屋敷林や農地といった貴重な民有地のみどりの減少がとまりません。最大の原因は、この貴重なみどりに課せられる相続税、固定資産税を初めとする税負担です。どちらの税も国や都に権限があるため、区でできることは限られております。
 しかし、国は現在、相続税を、一九五八年度に今の仕組みを導入して以来初めての本格増税に踏み切る改正を進めております。これでは、所有者は税金を払うために樹林や樹木を整理し、宅地開発やマンション計画を進めるようになってしまいます。相続税の増税を初めとした税負担の増大により、屋敷林等の後世に残したいみどりを取り巻く状況が厳しくなっていることについて区としてどう考えているか、お伺いいたします。
 杉並区は、みどりの条例の中で残していくべき貴重な樹木や樹林を保護樹木や保護樹林に指定し、看板設置と維持管理費の一部を毎年補助しています。所有者は近隣に迷惑をかけないよう、落ち葉の清掃や樹木の手入れを行ってきています。
 ただ、近年は所有者の高齢化が大きな問題となっています。昔はできた清掃や樹木管理に体が追いつかない、年金生活で費用負担ができないなどの問題が起きていると聞いております。そういった所有者の負担を軽減する方向に、保護指定制度を見直していく必要があるのではないでしょうか。具体的な維持管理の一部の負担を軽減するような支援への転換を図る必要があると考えます。まとまったみどりの所有者の高齢化が進む中で、考えていくべき時期に来ているのではないでしょうか。
 そこで伺います。屋敷林や貴重な樹木を残していくために今後どのように支援していかれるか、伺います。また、所有者のこれまでのご苦労に対して区としてどう評価しているのか、ご所見を伺います。
 区長就任に当たって、所信表明で、屋敷林、保護樹林など既存の貴重なみどりの保全を推進するとされ、区長の決意を感じるところです。改めて、年数を経た貴重なみどりである屋敷林や農地の保全に向けて、区のご所見を伺います。
 次に、消防団について質問をしてまいります。
 ことしに入り、区内で火災が頻繁に起きております。一月下旬には息子さんと二人暮らしの八十歳のお年寄りが、息子さんのいない夕方に自宅での失火により亡くなるという大変痛ましい火災が区内でもございました。高齢化が進む中でひとり暮らしのお年寄りが増えておりますが、いざ火災を起こしてしまったときに自ら命を守れるか、また、地域がこうしたお年寄りを守ってあげることができるか、大変心配であります。
 さて、こうした火災の際には、消防署員が消防車に乗り、火災現場に駆けつけて消火活動に当たるというのが一般的な姿でありますが、地元の消防団員も火災現場にいち早く駆けつけ、消防署員とともに消火活動に当たっております。
 我々区議会議員も、小泉議長を含め十四名の議員が一区民として消防団に入り、昼夜を問わない消防団の活動に参加しております。消防団員は、生業を持つ傍ら地域の防災の中心的な役割を担い、火災発生時には真っ先に現場に駆けつけ、危険も顧みず消防活動に当たるという、究極のボランティアであります。地域の方々からは感謝されることはあっても、その存在を疎んじられるようなことがあってはなりません。
 しかしながら、いざ消火訓練をやろうとすれば、団員それぞれ仕事を終わって夜にやることもありますが、声がうるさいですとか、ほかの場所でやってくれといった否定的な声を地域から受けられることも少なくありません。
 また、新たに入団者がなかなか入らず、担い手が不足するなど、消防団活動への区民の理解と協力が必ずしも得られないというのが現状です。報酬面においても、役職によっては違いもありますが、責任や危険性から考えますと、余りにも少ない額に抑えられております。
 また、現場に入る際の装備品にしましても、一例ですが、消防署員のヘルメットにはLEDの明るいヘッドライトがついているのに対し、消防団員のヘルメットにはヘッドライトがなく、夜間や日の当たらない地下での活動では、消防署員にはない危険にさらされております。
 こうした消防団の諸問題について、消防行政が都の権限で行われている以上、都議会で取り上げるべき問題であることは私も議会人として承知しているところであります。しかし、消防団の活動は、自分たちのまちは自分たちの力で守るという自治の基本とも言える活動であり、担っている方々も、町会や民生委員など同じ区民であります。基礎自治体である区は、消防団の抱えている諸問題を、都任せではなく、もっと身近なものととらえ支えていかなければならないと私は思います。
 まず、お尋ねいたしますが、田中区長は、都議会でも警察・消防委員会の委員にもなられておりましたが、消防団に対してどのような認識をお持ちか、今後、都、区との関係においてはどのような見解をお持ちなのか、お伺いします。
 次に、区から消防団への補助金についてお伺いします。
 聞くところによりますと、区から消防団への補助金は、金額や内容など二十三区それぞれ区によって違うのが現状のようでありますが、金銭的には、本区からはそこそこの額の補助をいただいているものと評価しております。しかし、現実に活動している消防団員には、さきに述べましたLEDのヘッドライトのように必要な器材がそろっておらず、団員自ら身銭を切って購入をしているというのが実情です。区によっては、補助金とは別枠で消防団が必要な器材を区に申請し、区が購入し、渡すといったところもあるようですが、本区においてもこうした取り組みをしていただきたいと思いますが、お考えをお伺いします。
 次に、消防団の活動についてお伺いします。
 消防団の活動拠点となる格納庫は、ほとんどが集会施設を持たず、単なる倉庫機能しか持たない規模です。集会施設を持った活動拠点には、団員が常日ごろよりそこに参集し、敏速な対応対策活動を行うことが可能であり、地域の安全・安心につながっておりますが、集会施設の整備状況は地域間ではばらつきがあるのが現状です。
 区長が「予算の編成方針とその概要」でも述べられているように、区内には昭和四十年代、五十年代に建てられた公共施設が多く、今後順次更新期を迎えます。これらの更新期を迎える公共施設の整備に際し、集会施設を持っていない消防団の分団の地域では、併設施設として集会施設を備えた消防団の格納庫を準備することができるよう、ぜひ検討していただきたいと思うものですが、いかがでしょうか、お伺いいたしまして、質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 井口かづ子議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 まず、最初のみどりに関するお尋ねに対しましてお答えを申し上げます。
 屋敷林などのみどりを取り巻く状況についてでございますが、杉並のみどりの中心を担う屋敷林や農地が減少する大きな原因は、ご指摘のように相続税だというふうに思います。これは日露戦争の戦費調達の目的で創設された税制で、近年見直す必要があるのではないかと、かねてから私もそう申し上げてまいりました。
 また、昨年三月に閣議決定をされました国の新たな農業施策では、都市農地を振興して都市農地のみどりを守っていく方向に大きく方針が転換をされました。しかしながら、そのスローガンに基づく具体的な施策の展開というのはまだでございまして、このような中で、現政権が相続税の増税を図ろうとしているということであろうと思います。これでは、屋敷林や農地といった都市のみどりはますます減少していってしまうのではないかと危惧をいたします。相続税とみどりの保全とのバランスがとれるように、国の制度や都市緑地法を変えるというような働きかけをしていく必要があるのではないかと考えております。
 あわせて、そういったみどりを守るために区でできることは何かということで、屋敷林などのみどりの所有者への支援、開発事業者に売られた場合にみどりとのバランスのとれた開発を誘導していくというような施策など、これまで以上にそういった方面に取り組んでいく必要があるのではないかと考えております。
 屋敷林などのみどりを所有するそういった方々を初め、区民の皆さんとの意見交換や議論を行って、区ができることを、今後策定する総合計画やまちづくり基本方針にぜひ反映をしていきたいと思っております。みどりを守る施策を着実に実施していけるように取り組みたい、こう考えております。
 経済的な負担や近隣からの苦情も、ご指摘のようにあるという中で、屋敷林などの所有者のご努力につきましては、区長として大変感謝をしているところでございます。
 そこで、今後みどりの顕彰制度を創設いたしまして、屋敷林を保全されてきた所有者の功績を評価し、表彰してまいりたいというふうに存じます。これにより、所有者の保全意識というものを高めまして、区民のだれもが屋敷林を区民共有の財産と認識する機会とすることで、区民とともに屋敷林の保全に取り組んでいければと考えております。
 引き続き消防団についてのお尋ねでございますが、消防団は、各団員の皆さんが生業、本業を持ちながら、その傍らで地域の安全・安心を地域自ら守っていこうという住民自治本来のあり方を具現化しているものであります。その活動ぶりには、私は常日ごろから敬意を持って感謝も申し上げております。
 また、今後の都区との関係におきましては、現在、消防団長の任免は区長が行っているということでございますけれども、実質的な活動の指揮は消防行政、消防署が行うという、ある意味でねじれた状況になっているわけであります。消防団が地域に根差した消防、防災の中核的存在であることをかんがみますと、区が主体となって設置をして、運営を含め一体的に支援していけるように見直していくという考えもあっていいのではないか、今後そういった方向で議論が深まっていければというふうに思っております。
 私は長い間、都議会で警察・消防委員会に所属をいたしておりました。こう言ってはなんですけれども、消防庁、各局みんなまじめな真剣な取り組みをされているわけですけれども、私は、消防庁も予算要求をもっとやってもいいんじゃないかなというふうに実は思っていまして、議員ご指摘のように、現場のライトとか、あるいは以前もどなたかからご指摘がありましたけれども、手袋とか、いろいろ現場でこうしてほしい、ああしてほしいというようなことを、消防団も消防協会もございますし、幅広く地域を越えて連携も可能だと思いますし、特別区の協会長はたしか木村先生だったと思いますが、その前は、私の先輩でもございましたけれども、竹下さんだったと思うんですね。いろいろな横のつながりが可能なわけでございますから、もっと積極的に東京都に対して予算要求、予算要望というものを上げていってもいいんじゃないか、皆さんでそれを後押しする空気を醸成されたらいかがかなと。
 どちらかというと、こう言ってはなんですけれども、警視庁より消防庁のほうが少し控え目かなという感じがいたしますので、そういうことでいけば、あとは都議会で各党みんなで応援をして予算を獲得するということの道も開けるのではないか、こういうふうに思っております。
 残りの質問につきましては、関係部長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 危機管理室長。
     〔危機管理室長(井口順司)登壇〕
◎危機管理室長(井口順司) 私からは、消防団に関する残りのご質問にお答えをいたします。
 まず、消防団への器材の配付についてのお尋ねですが、現在、本区におきましては、区が行っております消防団への補助金の中で装備品等を購入することが可能となっております。
 また、区によりましては、補助金とは別枠で消防団に器材を配付しているところもございますが、その場合、補助金額そのものは低くなっており、本区では、現在の補助金と別枠でのさらなる器材の配付は考えておりません。
 なお、ご質問の趣旨を踏まえ、消防署へは、装備品等の購入の際は、今まで以上に消防団の意見をよく聞いて購入するよう申し伝えさせていただきます。
 次に、消防団の活動拠点についてのお尋ねですが、消防団が迅速かつ機動的に応急対策活動を行うためには、日ごろからの打ち合わせや訓練が大切であり、そのための場を確保することは重要であるという認識を持っております。現在、集会施設を持っている消防団の分団は十六分団中八分団でありますが、今後も、東京消防庁と協議しながら、集会施設を増やしていけるよう努力してまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で井口かづ子議員の一般質問を終わります。
 四十六番太田哲二議員。
     〔四十六番(太田哲二議員)登壇〕
◆四十六番(太田哲二議員) 私は、会派新しい杉並の一員の太田哲二です。二つのテーマについて一般質問をいたします。一つはグローバル化と杉並区、もう一つは電子地域通貨、この二つのテーマであります。
 それでは、グローバル化と杉並区に関して質問します。
 グローバル化に関しては、多くの書籍や評論が市井にあふれているところであります。その中には、グローバル化といっても昔からあるこっちゃという、物すごく過小評価する論評、それから逆に、グローバル化というのはすごいぞ、物すごいぞという、えらい過大評価するもの、いろいろなレベルがあります。それから、グローバル化が世界中混乱に陥れるどえらい害毒をまき散らすもんだという、すごいマイナス評価をする論調と、グローバル化こそは世界の将来バラ色だというぐらいに積極的に過大評価する、プラス評価するというのと、いろいろあります。
 平均的な評価は、これは私が勝手に平均的と言うんですけれども、一九六〇年代後半以降の通信システム技術の進歩が原因となって、経済のみならず、政治にも文化にも大変な荒波が押し寄せている、そして国家も家族も仕事も、伝統さえも自然さえも変質させてきたし、今後も変質していくだろうというのが平均的な評価かなというふうに思っております。
 どういうふうに、どういう方向に変質していくのかということは、漠然と私たちが何もしないとラン・ナ・ウェイ・ワールド、つまり、どこへたどり着くのか未知数でわけがわからない。しかし、私たちの英知をもって対応するならば、私たちの望む方向につくりかえることができるというものだろうと思います。したがって、グローバル化をあしきものとするかよきものとするかは、一にかかって私たちの英知にかかっていると、こういうことであろうと思います。
 そこで、第一番目の質問は、田中区長が誕生して新たな基本構想を作成するということになりましたが、グローバル化という荒波、そして私たちの英知、そういったものを基本構想に反映させることが必要ではないかというふうに思うので、いかがお考えであるか。
 無論、どういうふうに表現するかは基本構想の審議会で十分検討すべきですが、少なくともグローバル化という視点を無視すべきではないと思います。
 さて、先ほど、グローバル化をあしきものとするかよきものとするかは、私たちの英知にかかっていると述べました。それでは、英知とは一体何ぞやということになるんですけれども、単純に数式化すると、英知=学問・知識×人間性・人間力、そういったことだろうなというふうに思います。
 その数式のポイントは、いかに学問・知識が一流であっても、ハイレベルであっても、人間性や人間力がゼロならば英知はゼロだと、こういうことなんですね。したがって、問題の焦点は、グローバル化時代の人間性・人間力とは一体何かということであります。グローバル化時代の人間性・人間力とは、異文化を理解する能力、あるいは異文化の人とも人間関係を構築できるコミュニケーション能力であろうと思っております。それを培うことがグローバル化時代の英知には不可欠であります。そのための手っ取り早い方法としては、少年期、青年期に外国人との交流をするということが考えられます。
 そこで二番目の質問なんですけれども、杉並区の小中学校で、外国に存在している学校との交流はどのようなものがあるのか。友好都市を締結しているソウル市の瑞草区及びオーストラリアのウィロビー市と何らかの交流があるわけですけれども、それはどうなっているのか。また、それ以外にも、友好都市以外のところでもいろいろ交流があろうと思いますけれども、それはどんなものがあるのか。
 平成二十三年度、田中区長の「予算の編成方針とその概要」には、今回新たに、我が国と同様に野球が盛んな台湾との野球を通じた交流事業を実施というふうにありまして、非常にいいことだなと思うわけですけれども、先ほど言いましたように、どんなような交流があるのかお尋ねします。
 三番目の質問は、杉並区内には、杉並区宮前に位置している青葉インターナショナルスクールと杉並区阿佐谷北に位置している朝鮮第九初級学校の二つの外国人学校があります。外国人学校ですけれども、日本国籍の人も結構いるようであります。海外の学校と交流するのに比べて、何といっても杉並区内に存在するわけで、杉並区の小中学校にとって格段に交流しやすいと思っております。
 そこで、現在どのような交流関係が存在しているのでしょうか。そして、グローバル化時代の人間性・人間力とは、先ほど言いましたように、異文化を理解する能力、あるいは異文化の人とも人間関係を構築できるコミュニケーション能力ということを考えると、交流関係を現在よりも強化すべきであるというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。
 第四番目の質問は、いわゆる帰国子女に関してであります。
 十数年ぐらい前は、帰国子女の問題が相当多くマスコミでも取り上げられておりました。かなり以前の私自身の体験ですけれども、知人の中学三年の娘さんが、英語はぺらぺらなんですけれども、中学三年の英語の試験はまるで点数がとれない。当然ほかの学科も点数がとれなくて、高校進学どうしようかどうしようかという相談を受けたことがあるんですけれども、そんなようないろいろな事件が多発していて、当時は帰国子女問題が結構大きなテーマにあったんだろうと思いますけれども、昨今はほとんど話題になりません。ということは、帰国子女への対応がそれなりにちゃんとされるようになって、うまく上手にされるようになった、現在は問題なしと、そういうことであれば非常にいいんですけれども、どうなっているのかなということでお尋ねをいたします。
 第五番目の質問は、これも一昔前に比べて外国人が非常に多くなってきたわけですけれども、外国人からの、政治的主張は別にして、日常生活上の要望、苦情もそれなりにあるのかなというふうに思いますので、どんなものがあるのか教えてください。
 次に、電子地域通貨の問題に移ります。
 日本の小売総販売額は大体二十年前に比べて大体横ばいなんですね。小売従事者数も大体二十年前と比べて大体横ばいです。ところが、小売総面積だけは大体二倍になっているんですね、二十年前に比べて。要するに、競争率が二倍になってしまっているというわけです。
 杉並区もこれまでさまざまな景気対策、経済対策、商店街対策、いろいろ実行してきたわけで、それはそれなりに大いに効果があったと評価しております。が、何かどかーんと、ウルトラCはないかなあということを常々思っておったわけですけれども、そこへ登場したのが電子地域通貨であります。これはひょっとするとひょっとして大化けするかもしれんなあということで、注目しているところであります。
 そんなことで、私はいろいろな機会に電子地域通貨に関して区民とお話をしているんですけれども、正直言って、それってなあにという反応がほとんど大半の区民であります。議会では過去何回か、今度でも電子地域通貨の説明があったわけですけれども、この際、いま一度わかりやすく説明してください。これが第一番目の質問です。
 第二番目の質問は、区民と電子地域通貨のことをお話ししているときに、これは日本で初めての施策なんだ、世界で初めてかもわからんぞというようなことを言うと、流行なんでしょうね、流行言葉だろうと思うんですが、二番じゃなぜいけないのということをよくというか、しょっちゅう言われるんですね。どこかの市町村が成功したら、それを見習ってやったほうが安全じゃないのかしらというような気分があるのかもわかりませんけれども、質問の第二番目は、なぜ日本で初なのか、なぜ二番じゃだめなのかということです。
 第三番目の質問は、今までの経過と今後のスケジュールに関してであります。今までの経過の中で、そもそもどんないきさつでこの施策が生まれてきたのか。最初の出発点を明確にしていただきたい。
 それから、今後のスケジュールに関してですが、ことしの秋の終わりごろ第一段階がスタートする予定だということなんですけれども、第二段階、第三段階、最終的にはどんな姿になるのかということをお聞きいたします。
 それから、第四番目は、先ほど言いましたように、区民のほとんどは現在のところ、それってなあにという反応なんで、区民への周知を高めることが必須の課題であります。どう周知させていくのか、それをお聞きします。
 以上が私、太田哲二の質問です。よろしくお答えください。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 太田哲二議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 まず、基本構想のテーマの一つにグローバル化を取り上げるべきではないかというお尋ねでございました。経済のグローバル化が進む中で、世界は経済的、社会的な相互依存関係が深まり、地域や区民生活にもさまざまな影響が及んでおります。こうした中で、区の将来像の検討に当たり、世界とのつながりをしっかりと意識して、グローバルな視点でいかに区民生活の質を高め、地域の個性を生かしたまちづくりを進めていくかということを考えるのは、当然必要なことと存じております。基本構想審議会においても、そうした観点からの議論をぜひとも深めていただくよう、期待をいたしております。
 確かにおっしゃるように、いわゆるIT化というか情報化というか、通信手段の多様な進歩によって、今までは一方的に受信者であったという方が今度は発信者になるという、双方向のコミュニケーションが飛躍的に高まったという状況の中で、いろいろな関係が大きく変質してきているということは、ご指摘のとおりだというふうに思っております。
 ですから、例えば、必ずしも政治的な対立がイコール経済的な対立ということにはつながらない、こういう事例も現にございます。ご質問の中にも触れられましたけれども、台湾と中国の関係などは、むしろ台湾の前政権時代、中国と非常に緊張した関係が一時期ございましたけれども、逆にその期間に経済的には相互の貿易が飛躍的に拡大をする、また人の移動も大変多くなったというように、必ずしも政治的関係と経済的な関係というものが一致するとは限らない、そういう時代になっているというふうに思います。
 そういったことも視野に入れて、区民生活、福祉の向上にとってどういう施策が必要かということを、ぜひいろいろな角度から議論を深めていただきたいなというふうに思っております。
 次に、なぜ日本初として電子地域通貨に取り組むのかというお尋ねでございます。電子地域通貨制度は、これまでも全国でいろいろと展開をされていたようでございますけれども、紙ベースの商品券のかわりであったり、商店街と単一の電子マネー事業者が独自に取り組むというようなものであったりなど、サービスが限定をされて、それゆえ発展性に乏しく、利用者にとっても魅力の少ない事業というふうに映っていたのではないかと思います。
 今回の事業は、地域通貨の機能だけではなくて、複数の電子マネーの利用、公共施設の利用、児童や高齢者の見守りカードの拡張性、産学官の連携による事業推進などに特徴がございます。こうした取り組みは先例がありませんので、事業計画の構築、それからさまざまなリスク管理など、多くの解決すべき問題がまだございます。
 しかし一方で、最先端の技術やサービスの提供、関係者の英知が受けられるメリットもあるというふうに聞いております。特に、鉄道事業者を初め多くの有力な事業者がご賛同いただいているという現実を見ますと、そこにやはり発展性をそれぞれ期待を持って参加をいただいているというふうに思っております。それをどうやって具体的な形に、実現に導いていけるかということが肝要だろうと思っておりますので、どうぞ、そういった意味で、議会の先生方にもご協力、ご指導をいただければというふうに思っております。
 以下の質問には、部長並びに教育長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私からは、外国人からの要望で多いもの、また、義務教育課程のお子さんを持つ外国人世帯からの要望はどのようなものかとのお尋ねにお答えします。
 外国人相談窓口などに寄せられる要望として多いものは、区税の算定方法や国民健康保険等の仕組みについて、請求の段階ではなく、入国当初にわかりやすく説明をしてほしいというものです。
 また、従来から住む小中学生を持つ世帯からは特段の要望は伺っておりませんが、新規入国した世帯からは、言葉の不自由や習慣の違いを原因とする学校や地域でのさまざまなトラブルに際して相談に来られるケースが多く、日本語や日本での生活のルールを習得する機会を充実してほしいという要望を伺っております。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、電子地域通貨事業の残りのご質問にお答えいたします。
 電子地域通貨事業に取り組む意義や期待する効果についてのお尋ねでございますが、低迷する地域経済の活性化や希薄化するコミュニティの再生への対応というのは、区政の大きな課題ということで認識してございます。
 電子地域通貨事業は、一枚のカードを道具として、経済の地域循環や区内事業者支援、区民サービスの向上に結びつく方策であると考え、取り組んでいるものでございます。
 この取り組みは、行政の一方的な取り組みだけでは実現できません。みんなの参加で育てよう、まちの経済・コミュニティという考え方のもと、商店会や民間事業者の皆様の英知を集めてこの事業に取り組み、支え合いと活気のある地域社会を築いてまいります。
 次に、電子地域通貨事業のこれまでの検討経過と翌年度以降の取り組みについてのお尋ねでございますが、電子地域通貨事業の検討は、平成二十一年四月に区内部に地域通貨具体化検討会を設置したことに始まります。これは、地域経済の循環、地域経済の自立を図るにはどのような方策が必要なのかという問題意識のもと、設置をされました。
 同年六月に検討会はそのまとめを行い、七月に民間事業化提案制度による公募を行い、選定された事業者と費用の圧縮や費用分担などについて協議を続け、平成二十二年八月に電子地域通貨事業を推進することといたしました。同年十月には協力企業等が参加する杉並区電子地域通貨推進委員会を立ち上げ、現在に至っております。
 また、今後のスケジュールですが、十二月よりなみすけ商品券、長寿応援ポイント事業等を開始し、二十四年度以降は資金流通量の拡大を図るほか、区立施設での利用や民間事業者によるサービスの拡大を図ってまいります。
 次に、区民への周知に関するお尋ねにお答えいたします。
 この事業を成功に導くためには、通貨流通量が多く、利用可能店舗の多さ、カード利用者の多さが重要な要素です。そのため利用者の拡大は欠かせません。利用者の拡大を図るため、説明会、広報、パンフレット、ポータルサイトの活用はもとより、各種イベントの機会をとらえ、使用するカードや端末機を持ち込み、直接区民への説明を通じて利便性を実感していただき、カード利用者の拡大を図ってまいります。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 教育委員会所管のご質問にお答えをいたします。
 初めに、区立小中学校と外国の学校との交流についてでございますが、現在、十校の小中学校において、オーストラリアやイギリスの小中学生と、お互いの文化への理解やコミュニケーション能力の育成を目的としてメールや作品の交換を行っております。
 また、ソウル市瑞草区との間では、中高校生交流会を実施するとともに、平和のためのポスター、絵画コンクールの入賞作品を両都市で展示をしております。
 次に、区内外国人学校との交流についてですが、杉並第一小学校におきまして、朝鮮第九初級学校の子どもたちとのスポーツ交流や、相互の文化を紹介する学習活動等を行っております。今後、各学校の教育課程の実態に応じて交流活動を進めてまいります。
 最後に、いわゆる帰国子女への対応についてですが、現在、済美教育センターにおいて、帰国後、日本語理解が十分でない児童生徒に対し、指導員が在籍校に訪問して個別指導を行ったり、カウンセラーによる保護者への相談活動を行ったりすることによって、日本での学習や生活に適応できるよう適切に対応をしております。
 私から以上です。
○議長(小泉やすお議員) 以上で太田哲二議員の一般質問を終わります。
 十九番原田あきら議員。
     〔十九番(原田あきら議員)登壇〕
◆十九番(原田あきら議員) 私は、日本共産党杉並区議団を代表いたしまして、区政一般について質問いたします。
 まず初めに、区政運営における借金ゼロ政策と世代間の公平性についてお聞きします。
 田中良区長が就任し、杉並区政にはさまざまな変化が訪れていますが、中でも特に区政の将来を左右する変化をつくり出そうとしているのが、減税自治体構想の凍結であります。
 区民の税金を毎年百五十億円も投じて国債や地方債を買いあさり、百年後にその利子で区民税を無税にするという前代未聞の政治、つまりは税金を使った財テク政治でした。途中から、十年後にも一〇%減税ができると言い出しましたが、計算すると利子だけでは無理だったことがわかるなどずさんなもの、あげくの果てには、国債を買うと言っている矢先に、区長自ら、近い将来国債は暴落すると公言するなど、目も当てられないありさまでした。
 今思うと本当にばかげた施策だったのですが、当時は異様な熱気が議会を包み、各党が減税自治体構想を礼賛していました。どの国にもない壮大な取り組み、公明党杉並区議団。自民党杉並区議団は、繁栄を生む大事業と絶賛。民主党には、学校で教えることが必要だと区に迫る議員までいました。
 こうした熱狂の中で、減税自治体構想に背を向ける者は、私もそうでしたが、まるで将来のことを考えない愚か者のような扱いを議会で受けたものでした。
 ところがです。田中良区長が誕生し、幹部職員などにレポートを求めると、減税自治体構想に対する批判のレポートが複数提出されたというではありませんか。山田前区長の強権政治によって区職員が口をつぐまざるを得ない状況は一定の同情もわいてきますが、今後の区政運営においては、きっぱりと間違いは間違いとして指摘できるプロの行政人としての意地を見せてもらいたいものです。
 あれだけ構想を礼賛してきた自民、公明、民主、区政杉並クラブなどは手のひらを返し、私も一部に疑問を持っていたなどと言い出す始末。日ごろ議会改革、議会改革と叫び、二元代表制の強化をうたいながら、実際は、区長に対して疑問を持っていても何一つ進言できず、その顔色をうかがってこびへつらってきた自らの政治姿勢を徹底的に猛省すべきと指摘するものであります。
 ここで区長の政治姿勢にかかわってお聞きしますが、減税自治体構想のような民主的区政運営を踏み外したような施策を天まで持ち上げ続けた杉並区の実態、あるいは手のひらを返すような実態、二元代表制が叫ばれる中、どのようにごらんになっているのか、率直にお聞かせください。
 また、今後の区政運営に当たって、区職員による区長への率直なアドバイス、批判があった場合、区長としてどのような姿勢で臨むのか、お聞かせください。
 さて、この減税自治体構想の前提条件を準備すべく進められてきたのが借金ゼロ政策でした。この借金ゼロ政策こそ、この十一年間の区民福祉に重大な損害を与えてきた施策です。
 借金ゼロ政策は、本来なら十年から二十年かけて返済していくはずの区の債務を徹底的に繰り上げ償還、つまりは前倒しで返済し、文字どおり区債残高をゼロにするものです。
 当時、政策経営部長は、今抱えている借金というものを返していくというのは、皆さんどなたでも、家計で例えれば当然のこと、などと私に答弁していました。ここで重大な問題は、区の債務と家庭の借金を同列に扱い、早く返すにこしたことはないとした点です。
 実は区の債務には、すぐに返せばいいというものではないものが少なからず含まれています。例えば学校を建設したとき、その校舎は五十年にわたってそのときそのときの区民が利用することになります。ですから、学校の建設費は建てたときの区民がすべてを払わされることのないように、あえて起債をして、いわばローンを組んで世代を超えて払っていく、そうした財政運営が行われることが多くあります。これを世代間の公平性を確保するといいます。
 借金ゼロ政策では、そうした建設債も含めてのべつ幕なしに返済してきました。あるいは、学校の大規模改築などに際し、ほぼ一括で建設費を払ってきたのも借金ゼロ政策の一環でした。もちろん、一括で払わされる分、その年の区民はほかに使う税金がなくなるわけです。こうしてこの十一年間の区民は、それまでの区政では考えられないような負担を背負わされてきたのです。
 さて、世代間の公平性が損なわれてきたのではないかとする私の質問に対し、山田前区長やあるいは副区長は、長い時間軸をとった場合に、次の世代に負の遺産ではなく正の遺産を残すということで世代間の公平性を保つのです、と答弁していました。この答弁が本当にわかりにくかったので、単刀直入にお聞きします。
 区長や副区長が語った、長い時間軸をとった世代間の公平性とは、一体どういう意味なのでしょうか。そしてそれは、減税自治体構想が凍結され、新たに建設債が発行されるようになった今、どのように区政方針として変わったのでしょうか、お答えください。
 しかし、田中区長が減税自治体構想を凍結すると、事態は一変するわけです。政策経営部長は昨年の第四回定例議会において、極めて低金利にあるという経済金融状況の中で、学校施設は極めて公共性が高く、世代間の負担の公平に資する施設であるという観点から起債発行を行うこととした、と議会答弁し、さらによりはっきりと、世代間の負担の公平の観点から起債が適当な事業かどうかを個別に検討した上で、区債を発行することも必要になる、と答弁していたのです。重大な答弁でした。これは裏を返せば、まさに、これまでの区政運営は、低金利のチャンスも生かして起債することもなく、建設債も含めて前倒し返済をし続けたことで、世代間の公平性を損なってきたと認めた答弁ではないでしょうか。
 そこでお聞きします。山田前区政におけるこの十一年間の繰り上げ償還や、起債を立てずに一括で小学校の改築費を支払ってきたような財政運営は、世代間の公平性を損なってきたのではないか、率直にお答えください。
 さて、非常に重要な問題は、借金ゼロ政策に税金をつぎ込んだ結果、福祉施策の重大な不足が生じたという点であります。
 当時、政策経営部副参事は、過去十年間を振り返っても、一割を基金への積み立てと区債の償還に充てながらサービスを保ってきたと強弁していました。しかしながら、本当に福祉向上に努めたと言えるのでしょうか。
 例えば保育問題では、待機児が全都でも一番少ないかのように見せていますが、その多くは、劣悪な環境で子どもを押し込める認証保育や無認可保育で取り繕っているだけであります。認可保育という零歳から五歳までの幼児を良好な環境で受け入れることのできる施設を計画的につくってこなかった山田区政のツケは、今後、田中区政のもとで大きくなっていきます。
 現に区は、認証保育に頼り過ぎたツケとして、三歳児からの受け皿問題に四苦八苦しています。例えば昨年出された千二百名の待機児解消プログラムでは、そのうち三百四十七名もの待機児童解消を私立幼稚園に受け入れさせると勝手に宣言し、記者会見までして発表していました。しかし、当の私立幼稚園の同意が得られず、ほとんど進んでいないのが実態なんです。
 こうした事態に陥ることは、かねてから日本共産党杉並区議団が指摘していました。十一年前、まだ待機児パニックと言われるような状況にはなっていない時期でしたが、当時、山崎一彦区議は、待機児ゼロを目指すとともに、行政が望ましい人口形態をある程度コントロールできるようにすべきと指摘、もっと先の区政の形、そういうものにも目を向けなければいけませんよと、そこまで区に保育施策を通して迫っていたのです。
 こうした声に耳を傾けてこなかったために、認可保育園の待機児は八百三十名を超え、三歳児からの受け皿問題、子供園問題などを引き起こしているのです。
 介護では、特養ホームの用地取得もおざなりで、待機者は千八百名、区独自のヘルパー派遣制度もない。入所を待ちながら、家族の犠牲の上に、生きる尊厳を失いながら亡くなっていく高齢者の実態。まさに介護地獄が区内には広がっています。
 区は、こうした実態をよそに、毎年百億円を超える税金を基金の積み立てと区債の繰り上げ償還につぎ込んできたわけです。
 幼児を八十五人ほど受け入れることのできる認可保育園は、土地から買っても五億円程度。社会福祉法人に任せれば、人件費は年間一億五千万円ほどで済みます。特別養護老人ホームの建設にかかるお金は、中野警察大学跡地にできた百三十床の大規模施設マイルドハート高円寺で二十三億円ほど。区独自のヘルパー派遣など在宅支援とあわせて計画的に整備していれば、待機者をゼロに近づけるのは、この十一年間の政治で可能でした。
 現在区政の最重要課題であり、区民からの要望でもトップ常連の二つの施策で、区は果たすべき役割を果たしてきていません。当時の政策経営部長が言っていたように、基金を積み立て、借金を返しながらも必要なサービスは十分確保してきたという答弁は、山田前区長を裸の王様に育て上げた最悪の詭弁だったと指摘するものであります。
 そこでお聞きします。借金ゼロ政策による世代間の公平性が損なわれてきたのは明らかであり、失われた世代間の公平性を緊急に確保すべく、認可保育園増設、特養ホーム増設への抜本的な予算傾注が必要と考えますがいかがか、お答えください。
 皆さんは、ぜんそくの子の発作を見たことがあるでしょうか。私はあります。子ども会のキャンプで、薬を飲んでいなかった子が夜、突然、発作を起こしてしまったんです。ヒューヒューという呼吸が聞こえてきたかと思ったら、ヒッヒッと強い発作が始まりました。発作を起こした子に後で聞いてみると、発作のときは、息を吸おうとしてものどにふたが閉まるような、そんな感じだそうです。息を吐くばっかりでちょっとしか吸えない苦し過ぎる状態、虚空を仰ぐ目をしながら、苦しい苦しいと、しゃべるのも苦痛だろうに、私ともう一人の指導員に助けを求め、ずっと私の腕を強い力で握り続けました。
 ヒックヒックとしていると、今度は嘔吐し、テントの中が汚れました。しかし、そんなことが気にならないほど衝撃的な様相に、私たちはおののくばかり。何をすることもできず、背中をたたいていると、発作がとまったのか失神したのか、すっと崩れるように眠りました。私たちはただただ泣きながら、ごめんね、ごめんねと、眠りについた彼に言うばかりでした。これが初めて見たぜんそくの発作というものです。
 ぜんそくの原因は、子どもの場合は九〇%がハウスダストなどのアレルギーです。しかし、アレルギー症状自体が、公害や食生活、ストレスといった、いずれも家庭的な問題だけでは片づけられない社会的問題に起因しています。これこそ今の社会が子どもにもたらした負の遺産であり、ここに社会が最大限の補償をしなければならないのは当然のことです。
 さて、我が杉並区では、そうした区民の声にこたえ、そうした子どもたちに最高の環境を提供し、子どもたちの教育の機会を保障してきた施設があります。それが南伊豆健康学園です。南伊豆健康学園に行けば、こうした子どもの発作が数カ月でなくなってしまう。アレルギー症状を併発している子も、例えばアトピーの子で一番強いステロイド剤を使用していたのが、ほとんど薬が要らない状態まで改善する。それは大気がきれいだからなのか、それとも清潔かつ活動的なスタイルが功を奏しているのか、はたまたストレスフリーな環境が好影響を与えているのか、はっきりとは検証されていません。
 元健康学園の教員で、現在、区内で校長先生をされている先生は、南伊豆健康学園の力について「四つの魔法」と題して講演を行っています。
 その四つとは、まず一つに豊かな自然です。学園を出るとそこには砂浜があり、少し歩けば岩海岸もある。学園の目の前には豊かなみどりをたたえた山。ただぼーっとしているだけでも波の音が心地よく、山のみどりが目に飛び込んできます。杉並を離れたばかりで寂しくてしようがない子でも、心を落ちつけることができ、あるいは、そんな自然を前に浮き浮きして遊ばざるを得ないんです。岩海岸の岩から岩へ飛び移り、木登りやターザンロープで体を動かすことで、病気のために知らず知らずのうちに凝り固まっていた体と、そして心までもがしなやかになっていきます。
 ぜんそくの子は、都会では大抵の場合、発作が起きないよう激しい運動を控えなさいと指導されます。あるいは恐ろしい発作のために自ら消極的になっていきます。また、ぜんそくはアトピーを併発している子も多く、肥満などもそうですが、外見的な特徴から、心ない言葉を教室で投げかけられた経験を持つ子がたくさんいます。そうして閉じていった心と体は、特別な環境が用意される必要があるのです。南伊豆の自然がそうした特別な環境となり得ていることは間違いありません。
 問題は、区教委が健康学園の代替策を杉並で展開すると言っていることです。本当に南伊豆のかわりになるものを杉並につくれるのか、大いに疑問がわいてくるじゃありませんか。
 先生は四つの魔法の二つ目、三つ目に、多くの大人が見守ってくれること、全寮制であることを挙げていました。全寮制の中で、昼間の学園の先生、それ以外の寮生活では児童指導の先生が子どもたちを見守ってくれています。身体的なハンディに悩み、時にはそのハンディのためにさらに集団生活の中で傷つけられた子どもたち。少数ですが、家庭で心身の傷を受けた子どもたちも、学園で三十年間受け継がれて発展してきた指導技術と、それを有する多くの大人に見守られ、心身ともに開放されていきます。
 こうした機能は、杉並で確保しようとすればできるかもしれません。が、そのときには結局、同じような人件費は必要になるのであり、杉並に移せばコスト削減になるというものではありません。
 基本的な生活の場である寮も、子どもたちの教育の場、成長の場となっています。本当は杉並にいたかったけど、学園のうわさを聞いて、何とか体を治したいと泣く泣く決断をした子、わがままであったり、極度に人と接するのが難しいという子もいます。そういう子どもたちも含んで、寮ではみんなで生活しなければなりません。いろんな個性、違う学年の子どもたちがいることで、知らず知らずのうちに子どもたちは集団でのかかわり方や人に対する思いやりを学んでいくんです。
 健康学園のアンケートというのがありました。作成したのは健康学園を卒業した学生さんです。おもしろいのは、学園のよかったところ、嫌だったところを聞いた項目。意外と嫌だったところもたくさんあるんです。もちろんいいところもたくさんあるんですが、変わった子がいて授業がつぶされたとか、寂しかったとか、悪口を言われたとか、中には、変な事件に巻き込まれた、どんな事件なのか気になりますが、そんなものもありました。
 いろんな子どもがいるのでいろんなことがあり、嫌なこともたくさん起こるわけです。ところが、アンケートの最後のほうで、「あなたにとって学園は何ですか」と問う項目には、第二のふるさと、かけがえのない場所、大きな家族、人生を変えた、そんな言葉がずうっと並ぶんです。
 心身のハンディを人生のハンディにさせない、仲間とともに乗り越えることで、逆にそのハンディを生きる力に変えてしまう、これが南伊豆健康学園です。
 さて、四つ目の魔法ですが、南伊豆の地域のサポートがあることだと先生は語ります。もちろん、現地の人たちは健康学園が特別支援学級であることを知っています。学園の行事には町長が来てくれて温かく声をかけてくれるし、散歩をすると現地の人が見守ってくれる。
 区長は現地に行ったそうですけれども、その際、竹麻小学校というところを訪ねたでしょうか。竹麻小の行事には学園の子も呼ばれ、分け隔てなく参加させてくれます。運動会では、頑張る学園の子を現地の子どもも保護者もみんなで応援してくれ、「すぎなみ、すぎなみ」と杉並コールが起きるんだそうです。見知らぬ土地の温かい人々との触れ合い、自信を失ったり傷ついたりした心に、どれだけ人を信じる力を生み出し、将来への展望をはぐくむことができるでしょうか。
 「四つの魔法」と題するこの講演には、山田前区政のもと、当時の学務課長も出席していました。こうした講演を聞いた直後、参加者に向かって課長は、費用が三億円ほどかかっている、皆様の税金をお預かりしている中でどう受けとめていってよいのかと、金の話ばかりで、教育の価値には全く触れませんでした。これが山田前区政の姿だったんです。
 今、社会全体が二極化し、いわゆる働く貧困層が広がり、同時に子どもの貧困という新たな事態が進行しています。本来、親が貧困状態にあっても、子どもには教育における機会は均等のはずだった日本でしたが、それが崩れてきています。他方、正規職員になれば家庭生活無視の長時間労働を押しつけられ、共働きともなれば、子どもの教育、食生活などにも気をつけてあげられないという事態が広がっています。経済的にも家庭教育としても困難をきわめる家庭が増える中、必要不可欠のセーフティーネットとして、南伊豆健康学園の役割はますます増していくということを容易に想像することができるじゃありませんか。
 そこでお聞きします。南伊豆健康学園の意義は今後ますます高まっていくのであり、学園の存続を求めるものであるが、いかがか。
 このような健康学園の廃止計画は、教育予算削減の波の中、十年前から議題に上がっていましたが、何とか継続していました。そして今年度の一学期にも、保護者には校舎の耐震補強を行うという説明がされていたんです。これで少なくとも数年は延びたのだなと関係者はほっとしていたところです。
 ところが昨年十一月、突然、杉並版事業仕分けにかけられることになったことで、事態は一変しました。
 そもそも事業仕分けは、区教委による学園廃止方針が前提の議論だったんです。いわゆる仕分け人を担当した外部評価委員も、学園の価値について語り合うことはなく、失礼に当たるかもしれませんが、その議論はずさんでした。仕分け人は特別支援学級について専門性を有していないだけでなく、現地を見てもいませんでした。保護者が区教委に渡した資料にも触れることはなかったようです。出てくる発言は終始、一人当たり幾らかかっているとか、耐震補強には幾らかかるかといった財政的効率性の議論ばかり。ある委員は、南伊豆と姉妹都市などの関係を結んでいたら、廃止についても話が変わっていたかもしれないかのように語り、およそ教育論とはかけ離れた議論に、保護者には涙を流しながら見る人もありました。
 しかし、このようなずさんな事業仕分けにもかかわらず、南伊豆健康学園の耐震補強は突然方針撤回となったんです。一学期までは耐震補強をやると言っておきながら、二学期の終わりに突然、耐震補強を中止して廃校などといった方針転換は、前代未聞です。これまで学校統廃合を進めてきた教育委員会ですが、そうはいっても、ここまで強引な進め方をしたことはありませんでした。
 そこでお聞きします。事業仕分けに南伊豆健康学園を入れたのは教育委員会なのか、それとも行革の観点から他の部署から提起されたものであるのか、それならばどこの部署なのか、明確にお答えください。
 また、事業仕分けは通常の外部評価の手続を踏んだものと言えるのか、その判断が区政に対しどれだけの強制力を持っているのか、お答えください。
 私は杉並区で、少年団という子ども会に三十年近く参加していますが、そこに来ていた子ですごい子がいました。何かにつけて周りと衝突し、殺してやる、殺してやるとぶつぶつ言っていた子です。ぜんそく持ちで運動を控えていたのか体は細く弱く、それでも鋭い目で常にだれかをにらんで周りから嫌われていました。本人もつらいだろうなとかわいそうに思うと同時に、その子の将来は本当に心配なものでした。
 そんなある日、その子が健康学園に行くと言います。転地教育で全寮制などにしたら、その子も周りの子もどうなるかわからないと危惧したものでしたが、しかしながら、それはまさに取り越し苦労でした。その子が何年かして帰ってきたときには、気持ちも穏やかになり、少年団ではお兄さんとして子どもたちと戯れるまでに成長していたんです。
 悪さばかりの子に、親も注意ばかりで、自暴自棄になっていく悪循環。そんな親子関係にならざるを得なかった親元を離れ、大自然の中、多くの仲間とともに共同生活し、ぶつかり合いながらも、多くの大人の適切な指導のもとに生活することがこの子を変えました。むしろ、転地教育でしか変わることができない子がたくさんいるのだということを、どうかわかってほしいんです。
 そこでお聞きします。区は、健康学園の代替案を準備すると言っていますが、せめて学園の廃止前に実施、検証し、代替案が学園の機能を確保できると評価されてから学園の存廃を議論するべきではないでしょうか、見解を求めるものであります。
 区長、多くの子どもの人生をこれほどに前向きに変化させてきた南伊豆健康学園を、どうか、どうか残してください。そのことを保護者や卒業生、そしてこれから学園に人生を変えてもらえるのであろう子どもたちにかわって訴え、質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 私からは、原田あきら議員の政治姿勢に関するご質問に一括してお答えをいたします。
 まず、私はこの間、区議会の実態をどう見ていたのかというお尋ねでございますが、私は、地方自治発展のためには、議会と首長の二元代表制を尊重し、その上で一定の緊張関係のもとで切磋琢磨していかなければならないという考えを持っております。
 減税自治体構想のような事案をめぐって、私が区議会の実態をどう見ていたのかということについては、私がどうこう言うべきことではないことと思っております。その時々の状況の中で、議員一人一人がお考えになって、また、会派として真剣に議論を行った上でそれぞれの賛否を表明されたわけですから、単にその賛否だけをとらえてコメントするのは適切ではないというふうに思っております。
 次に、減税自治体構想を議論する中で、副区長や部長の発言をとらえて、その後、区政方針がどう変化したのかということでございましたが、制度的に、副区長や部長を初めとする行政職員は、補助機関として区長を支える役割があるわけでして、減税自治体構想研究会の提言を踏まえ、その内容に沿って答弁あるいは説明することは、その当時の対応としては極めて自然なことであったと考えております。
 これまでの繰り返しになりますが、私は、一般会計予算の一割を目途に基金積み立てを行う減税自治体構想には否定的な考えを持っておりますけれども、区議会で減税基金条例が可決、制定されている事実を受けとめ、一たん基金への新たな積み立てを凍結し、基本構想制定の中で改めて論議することを申し上げております。
 一方で、区政を取り巻く厳しい財政状況が続く中では、学校などの公共施設建設に建設債を発行して財政運営を行うということは必要なことだというふうに考えております。
 ただ、地方財政法は、歳出は地方債以外の歳入をもってその財源としなければならないことを原則に、例外的に地方債を発行できることを定めておりまして、もし原則どおりの均衡財政が可能ならば、それは好ましいことであると考えております。借金ゼロ政策にリアリティーがあるかどうかは別にして、地方債を発行しなかったことが直ちに世代間の公平性を損なうものとは、したがって、認識しておりません。必要な施設整備は、私がこれまでたびたび申し上げてきたとおり、地方債の活用も視野に入れて計画的に進めてまいります。
 最後に、職員による区長への率直な意見やアドバイスに対する姿勢でございますが、私は区長就任以降申し上げてまいりましたように、ボトムアップを旨とし、辛口な意見にもしっかりと耳を傾けていく所存でございます。
 残りの質問には、教育長並びに関係部長よりご答弁いたさせます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、南伊豆健康学園についてのご質問のうち、事務事業等の外部評価、いわゆる杉並版事業仕分けに関するご質問にお答えします。
 まず、今回対象とした事業は、南伊豆健康学園を含め、いずれも区長直属のプロジェクトチームが、職員の区長へのレポート等を踏まえ、事業の目的、内容等に課題を有する事業の中から候補を選定し、所管部門とも調整した上で区として決定したものです。
 次に、この杉並版事業仕分けは、基本的には、区内部で行った行政評価に対し外部の視点から客観的に評価していただくという、外部評価委員会の機能と役割を踏まえたものであると考えております。
 なお、評価結果を受けての区の対応につきましては、評価結果について区として改めて検討した上で対処方針を策定し、見直し等に取り組んでいるところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、教育委員会所管のご質問にお答えをいたします。
 まず、南伊豆健康学園の存続についてのご質問にお答えをいたします。
 南伊豆健康学園については、区内での環境改善や医療技術の進歩により、転地の必要性は薄れており、所期の目的は達成されたものと認識をしております。こうしたことから、平成二十四年三月末をもって廃止する方針を決定したものであり、今後は、区内における健康教育の充実に取り組むなど、必要な支援を行ってまいります。
 次に、南伊豆健康学園の代替策についてのご質問にお答えをいたします。
 健康教育については、区内において支援を必要としている児童が多いことから、既に実施しているところでございます。したがいまして、代替策の検討に当たりましては、こうした取り組みと健康学園での成果をも含め、検討を進めてまいる予定でございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 十九番原田あきら議員。
     〔十九番(原田あきら議員)登壇〕
◆十九番(原田あきら議員) 再質問をさせていただきます。
 世代間の公平性の問題、借金ゼロ政策の問題、正直、明確な答弁が余りなかったなというのが印象です。
 まず、区長の政治姿勢にかかわっての点ですけれども、一定の緊張感が議会には必要だという答弁がありました。そういう点で、余りにも今の杉並区議会の実態が緊張感に欠けてきたんじゃないのか、そういう観点もあって、そこに大なたを振るう意味でも、ここまで急激に減税自治体構想凍結という方針を出したんじゃないのか、そういう意味合いもあったんじゃないのかというところを、私は率直に語ったほうがいいと思うんです。そこの点を改めてお聞かせください。
 区長を支える役割が理事者にはあるので、減税自治体構想を前の区長が進めていった中、支える答弁をするのは当たり前だという話でしたけれども、区長を支える機能を有するからこそ、私は、間違いがあった場合にはしっかりと間違いを指摘するべきだと思うんです。
 今でも、間違いを指摘する関係というのが私はつくられていないと思っています。ほかの部署の人間はほかの部署の人間の施策について、あれはおかしいよなと思っていても、まあ、ほかの部署について余り言うことはやめておくかというような雰囲気があったり、区長がやっていることについても、あえて批判をしてよく思われないことをすることもないなという感じでおざなりに済ませているという人たちが、私ははっきり言って、いると思っています。
 前区政の十一年間にわたる強権政治というのは、あらゆる区政のさまざまな段階でトップダウンの支配体制というものをもうつくってきてしまっている。はっきり言えば、息苦しい職場環境というものがつくられてきていると私は思っているんです。この息苦しい職場環境というものを、田中区長のもとでぜひともなくしていっていただきたい。そのために、むしろ私は、この間の就任直後の区長へのレポート、ああいう行動は非常に大事だったと思っています。そういう姿勢を田中区長におかれましてはさらに進めて、発展させていっていただきたいなと思うところです。これについてのもし答弁があれば、よろしくお願いします。
 単刀直入に聞いたんですが、前区長や副区長が語った、長い時間軸をとった世代間の公平性というのは一体何だったのか。それが、建設債が発行されるようになった今、どのように変わってきたのか、率直に答えてもらいたいと思うんです。
 それから、世代間の公平性を損なってきたのじゃないのか、この指摘に対して、先ほどの答弁ではわかりにくかったので、改めて、世代間の公平性を損なってきたのではないですかというこの質問に答えていただきたいと思います。
 二〇〇八年、総務財政委員会で四十六億円の補正予算というのがありました。四十六億円の補正予算という大規模な補正予算だったんですが、そのうちの四十億円が借金ゼロ政策につぎ込まれました。当時、私は委員会で指摘をしたんですが、例えば済美養護学校で教室がカーテンで三つに仕切られているという状況があった、こんなことを許していていいのかと。そうしたら、当時は、予算がないので来年以降にこの対応は持ち越しますという答弁があったところなんです。なのに、四十六億円の補正予算で四十億円が借金ゼロ政策につぎ込まれる。その補正予算が、いつからこの四十六億円規模になるとわかったのかと聞いたら、五月の初めだったというんですね。この委員会は九月でした。七月には各課に、これだけの大きな補正予算になるよ、もし緊急の課題があったらぜひとも声を上げてくれよという、そういうスケジュール表を上げていたと聞きます。なのに、四十六億円のうち四十億円が借金ゼロ政策につぎ込まれる。私は、これは明らかに緊急の福祉に対応してこなかった姿勢ではないかと、バランスの悪さを指摘したいと思うんです。
 減税自治体構想というのは、凍結、廃止すればそれで済む話じゃないんです。借金ゼロ政策によってこの十一年間の区民生活の傷を治してこそ、解決に向かうと私は考えます。だから私は、保育の面、介護の面という二つの重要な柱において、区長が抜本的な予算傾注を図っていくべきではないのか。
 今回の予算で保育園を大規模につくれと、世田谷のように二十カ所認可保育園をつくるなんというのは、今回の予算ではできなかったと思います。しかし、今後の来年の予算、それ以後の区政運営で必ずそういう道に歩んでいかない限り、この借金ゼロ政策、減税自治体構想の傷跡というのは治すことはできないということを指摘したいと思いますが、区長の見解を求めます。
 南伊豆健康学園についてですけれども、事業仕分けについて、外部からの客観的な意見と言っていました。とてもじゃありませんけれども、客観的で示唆に富んだ意見というふうには私は聞けませんでした。外部評価委員、仕分け人の発言でしたけれども、不勉強なだけじゃなかったんです。明らかに誤った教育論を展開していた委員もいました。一人は、深刻な身体的ハンディのあるお子さんでも、できるだけ通常の学級の中で一緒にやるということにだんだん考え方が大きく変わっているんじゃないか、もうずっと前からノーマライゼーションとなってきているなんていう発言をしていましたが、これは事実と全く違います。深刻なハンディのある子は、特別な教育でその能力を引き出せるようにするのが最近の常識で、健常者の観点から、健常者と一緒に通常学級で勉強するのが障害者の幸せ、支援を必要とする子の幸せと考えるのは、むしろ古い考え方です。
 こういう誤った認識をもってこの委員は、何か別のところに移して、その考え方を長く続けてきたこと自体が世の中の教育の理念と大きく違うんじゃないか、不思議で仕方ないと言っていました。私は逆に、どうしてこのような専門外の評論家が南伊豆健康学園の存廃を左右できるのかと不思議に思っています。
 誤った認識をもとに下された仕分け結果は、区政が方針決定の根拠として挙げるべきじゃないと私は考えています。そのことについて改めて答弁を求めるものであります。
 それから、一学期の間には耐震補強をすると言っていたのが、二学期の終わりには、耐震補強はやめました、もう廃止にしますなんていうことが許されていいのか。条例上、法律上、そういうものを縛る、こうした決定を縛るものは確かにないんです。けれども、杉並区には自治基本条例というのがありますよね。その観点からすれば、区民、利用者との説明、意見交換会があってしかるべきじゃないのか、パブリックコメントなどをとって当たり前じゃないかということを私は思うわけです。この点について、自治基本条例の、区民との意見交換あるいはパブリックコメント、こういうものと照らし合わせて、今回の決定は余りに強引ではないかということをどう思っているか、お聞かせください。
 健康学園の所期の目的は終わったという答弁が行われましたけれども、私はそもそも、わざわざ四病類の枠にこだわって、区長、南伊豆健康学園の可能性を狭めるべきじゃないと思っているんです。私がさっき示したような事例、まだまだやっぱり健康学園のような機能を欲している子どもたちが、必要としている子たちがたくさんいる、むしろ増えていっている状況です。
 住宅都市杉並としてのブランドは、駅前の巨大複合施設建設、こういったものじゃなくて、保育、介護、教育、暮らしにかかわるソフト面の充実をもって高まるものだと私は思うんです。特別支援学級として全国に誇る支援施策が南伊豆健康学園です。これを前面に打ち出してこそ、区民が誇れる住宅都市を築くことができるんじゃないのか。
 十年以上前から続く予算削減方針に縛られ続ける区の教育行政に、教育介入というんじゃなくて、教育環境整備の側から、健康学園存続という区長の英断を期待して、再質問とします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 原田あきら議員の再質問にご答弁を申し上げます。
 減税自治体構想の凍結は、議会に大なたを振るうためだったのかというご指摘がございましたけれども、そういうことでは全くありません。これまでも申し上げてきたように、私は基本的に、自治体の目的が減税というふうに設定することに大変大きな疑問を持っております。大事なことは、その地域の社会が共同社会として、コミュニティとしてどういったものを求めていくのか、そこの議論が重要でございまして、そこの区民の、住民の合意が重要でありまして、その上に立って、それを現実に実現をしていくためにどういう役割分担が必要なんだ、その一端が住民税というものであろうというふうに思っております。
 したがいまして、求める行政サービス、住民が求める地域社会を実現するために増税が必要な判断が、合意があれば、それも選択肢ですし、減税ができるということであれば、それも選択肢だろうと思っておりますので、減税が自治体の将来の目的ということは、これは違和感があるとかねてから申し上げてきたことでございます。
 それから、いいかどうか、好きか嫌いか、いろいろあったにせよ、一つの制度のもとで、基礎自治体の特別区二十三区というものは位置づけられているわけです。それがいいとか悪いとかいろいろ議論があろうかと思いますけれども、二十三区の基本的な仕組みの一つとして、財調制度という一つの制度が前提になっているわけであります。その上で、区がどのように都や国と渡り合っていくか、あるいは連携をしていくか、そういう総合的な判断というのも、経営的な立場に立てばおのずと出てくるわけでございまして、そういうトータルな判断といたしまして、この減税構想というものはいかがなものかと私自身思っておりましたので、凍結宣言をさせていただいたということでございます。
 それから、区長を支える補助機関として、言うべきことを言える環境が大事だ、息苦しい環境が過去にあったのではないか、そういった環境を変えてほしいというご質問というか、お考えでございますけれども、過去、私はその空間にいたわけではありませんので、息苦しかったか息苦しくなかったかというのは私が判断できることではないわけでございますけれども、先ほどから申し上げておりますように、私は選挙によって当選をさせていただいて、地方行政府を、その組織をその任期中お預かりをし、そして区民福祉の向上のために仕事をするということが私の職責でございます。
 大事なことは、私が区民の代表としてお預かりをする立場でありますが、しかし、その組織と私が一体で、議会の皆さんに、あるいは区民の皆さんに対していくということが大事だろうというふうに思います。その過程の中においては、さまざまな議論というものが庁内で行われるということは、当然好ましいことだと思っておりますし、私は、課長が部長と意見を異にしていても、その意見をきちっと主張するということがあっても一向に構わんというふうに思っておりますし、当然、私と部課長が意見が違っていても、違っているから議論をする、研究をするという価値があるわけですから、自分の考えを一方的に押しつけるということは、そもそも大体私はそういうタイプの人間ではありませんので、もしそういうふうに先入観をお持ちでありましたら、この際改めていただきたいというふうに思っております。ボトムアップを旨としてやっていきたい。
 ただ、私が判断をしなければならない課題、私が判断をしなければならない時点というのは、個別のケースで当然出てくるわけでありまして、そういう場合においては、私が自らの責任でしっかりと決断をすることは当然のことであります。
 組織というのは、いろいろ立場がございます。人間が本当に自由奔放で生きていければ、生きたければ、どんな組織にも属さないというのが本来自由奔放だと思いますけれども、生きていくためには何らかの、どこかの構成員になる。国民であり、都民であり、区民であり、また会社に入れば会社、役所に入れば役所、政党に入れば政党、いろいろ、そういうところに入れば当然、全体の目的のためにその自由奔放な自由という部分が一定程度制約をされるというのは、これは当然のことだろうと私は思っております。
 その上で、全体の目標、目的を達成していくために、そういった枠組みの、一つ、個人ではなし得ないことを、組織というものがあることによってなし得るという現実もございます。それは当然のことだろうというふうに思いますし、原田あきら議員も、消防団にお入りになって、成人式のときには国歌斉唱で起立をしていらっしゃらなかったけれども、消防団ではやはり起立をして国旗に対するわけですから、それは置かれた立場立場で、当然立ち居振る舞いというのはあるわけでしょう。私は別に批判をして、非難をしているわけじゃありませんよ。やはりそういうこともご理解をいただかないと、一方的に、あのときあいつはこう言ったじゃないか、ああ言ったじゃないかというのは、ご批判はそれは自由でありますけれども、やはり一定の程度、加減というものが私はあっていいのではないかというふうに思っております。
 ほかの質問については、関係部長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 松沼副区長。
     〔副区長(松沼信夫)登壇〕
◎副区長(松沼信夫) 私から、原田議員の再質問にお答えします。
 まず、減税自治体構想研究会に関連して、長い時間軸で考えた場合にどうなのかという、私のあるいは部長の発言、答弁についてでございますけれども、これは事実だけを申し上げますと、自治体構想研究会の報告の補論の2というところで述べられておりました。一九六〇年生まれ世代を境に受益と負担の関係が逆転する、言ってみれば、新しい世代の方は公的な税金と年金の払い過ぎ世代ということで、プラスとマイナスの分岐点になるのが一九六〇年生まれ世代だということ、そしてそういう視点で考えた場合に、それをさらに長い時間軸、世代というのを長い時間軸で考えた場合に、積み立てした基金が正の遺産になるというのが研究会報告の補論で述べられていた、こういったことをお話し申し上げたところでございました。
 それから、今後の施設建設等、あるいは起債を立てないことが直ちに世代間の公平性を損なったということではないかということで再度のお尋ねでございました。これは区長答弁が明確でなかったという趣旨でございましたが、そうではなくて、非常に明確に答弁を申し上げておりますので、僣越ですが、私のほうからそれを改めて追って申し上げさせていただきたいと思います。
 まず、厳しい状況の中で、学校などの公共施設建設には建設債を発行し財政運営を行うことが必要である。ただ、地方財政法の原理原則でいえば、本来であれば地方債以外の歳入をもって歳出財源にしなくてはいけない。しかし、例外的には地方債を発行できるということであるということです。
 借金ゼロ政策がリアリティーがあるかどうかという、そういう施策かどうかは別にしても、地方債を発行しなかったそのこと自体が直ちに世代間の公平性を損なうというふうには考えてなく、今後の点で申し上げれば、必要な施設整備については、地方債の活用も視野に入れて計画的に進めていくというふうに明確にご答弁を申し上げておりますので、どうぞご理解をいただきたいと思います。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、事務事業評価についての再度のご質問にお答えします。
 議員からは、外部評価委員が無知であり、評価の質が低いのではないか、また、そういった委員会の評価に結論を引っ張られてはいかがなものか、こういったような再度のご質問だったと思いますが、評価委員の個々の発言をどうとらえるかは議員ご自身のご自由ですけれども、例えば特別支援教育につきましても、議員のようなご指摘は当たらないと思っております。
 また、評価委員が無知であったかどうかということではなくて、評価委員自身は、それぞれがそれぞれの専門的な識見を持ちながら、もちろんその中には実際として濃淡はございます。しかし、そういったものも含めて、豊富な資料に目を通して、そのもとで、現地に行ってもわからないような豊富な資料も含めて十分目を通して、その上で判断を下したものであり、適切なものであると考えております。
 最後に、存廃を左右するようなというふうにおっしゃいましたけれども、今回の事業仕分けにつきましては、まず区教育委員会の中の行政評価、その中で健康学園が廃止という方向も含めた、そういったものを出していって、その評価が妥当であったかどうかということを外部評価委員会は評価したものでありました。同時に、その評価結果を受けて、区として改めて方針を策定し、現在のような取り組みをしているものであります。この点をご理解いただきたいと思います。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で原田あきら議員の一般質問を終わります。
 ここで午後一時十分まで休憩をいたします。
                  午後零時十一分休憩
                   午後一時十分開議
○議長(小泉やすお議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 三十六番鈴木信男議員。
     〔三十六番(鈴木信男議員)登壇〕
◆三十六番(鈴木信男議員) 日本共産党杉並区議団を代表いたしまして、区政一般について質問をいたします。
 最初に、福祉、雇用、暮らしにかかわる喫緊の政策提言についてであります。
 昨年は、国民が民主党政権に寄せた期待が幻滅に、そして怒りに変わった年となりました。だからといって自民党に戻ることもできない、こういうもとで、国民、区民は今、政治と社会に対し閉塞感を深めております。外交でも経済でも、日本の国際的な地位の急激な地盤沈下が起こり、これに対しても、多くの国民、区民が前途に不安を抱いております。
 暮らしを見ますと、一九九七年をピークに給与が十二年間低下をし、昨年比でも二十三万七千円の減収、九七年との差では総額で三十兆円、一人当たり平均六十一万円の減という雇用者報酬の状況になっております。年収二百万円以下の方が一千百万人、大卒就職が六八・八%と過去最悪を続けております。
 自民・公明政権による小泉構造改革によって、二〇〇七年(平成十九年)、特別区民税のフラット化、税率五、一〇、一三%を一律一〇%にするというものでありますけれども、杉並では納税者の約九二%、二十五万人で七十二億五千万円が年間、増税されております。残り高額所得者、約八%強の二万四千人には、八十七億円、年間、減税がされ続けております。その上、消費税率二倍の一〇%化の大合唱であります。
 他方、大企業では今日六十二億円の現金預金が手元にあり、総額で二百四十四兆円がダブついておる、空前の金余りの現象であります。こういう方向には法人税を五%減税をし、一兆五千億円ばらまきを行っております。先進国七カ国で唯一経済成長のない国、これが世界で日本となっております。
 一方、社会保障に目を向けますと、菅政権は税と社会保障の一体的改革、こう言っておりますけれども、社会保障の切り捨てばかりが進んでおります。
 医療の分野を見ますと、後期高齢者医療制度の廃止を言いながら、これを存続させ、七十歳から七十四歳の窓口負担を一割から二割へ引き上げをする、あるいは高過ぎる国保料をさらに引き上げをし、その上、赤字削減のため、一般財源から国保財政への繰り入れ中止を迫る通知を昨年の五月にも出しております。
 介護でも、軽度者を給付対象から外す給付抑制と、利用料負担増と、ケアプランの有料化など、負担増の路線も敷かれようとしております。
 年金でも、四月から年金の減額、将来的には支給年齢の繰り延べも話が出ているところでもあります。
 こういう中で、国民の生活は給与などの収入が減り、医療や介護の負担が増えております。このような現況の暮らしや社会保障の現状を区長はどう見ておられるのか、改めて問うておきます。
 こういう状況の中で、我が党区議団は、区民の皆さんにアンケートをさせていただきました。ずばり国政等の悪政から区民の暮らしを守ってほしい、こういう声が多数寄せられたところであります。昨年九月から二カ月間で約三千九百人の返答が寄せられ、これまでの約三倍ほどになっております。
 内容でありますけれども、「将来に不安」が八二%と、何らかの不安ありといたしました。暮らしでは、「苦しくなった」が四十代では五八%から、そして七十代でも五〇%以上という内容になっております。
 理由として、これは複数回答でありますけれども、給与が減った、四十代をピークに三十代、五十代が突出をしております。そのほかにも売り上げの減少など、四、五、六十代でピークに達し、またさらに、年金の減少や医療負担増あるいは税金や社会保険料が増えたなど、五十代から八十代の方にかけて増えております。
 区長は施政方針で、区政に対する高まる期待に胸を熱くするとして、基本構想をつくる、景気の後退で所得が微減し、実際は大幅に減っているわけですけれども、税収が減少し、区財政が厳しいというふうにも述べております。これまでの山田区政と同様、区民の暮らしについての分析は、約三十七分ほどの施政方針演説の中で全くありませんでした。
 田中区長も国民は大きな不安感に覆われていると述べておりますけれども、経済の閉塞状況の中、区民の暮らし、十二日には厳しいという話もありましたけれども、改めて区はどのように分析をされているのか、問うておきます。
 区民が望む必要な対策、区政に何を望むのか、特徴として二つの大きな最大の要望が示されております。若い世代では、子育て支援、認可保育園を増やす、これが最大の要望になっております。三十代では五九・五%、二十代では四九%、四十代では三九%というふうになっております。これは、杉並では十二年前の認可保育所の待機者が百人、ところが今日では八百四十人と、八・四倍になっていることに裏づけがされております。
 高齢者の世帯のほうでは、高齢者の福祉、医療、介護を充実してほしい、これが最大の要望になっております。一つは七十五歳以上の医療費の無料化であります。七十歳代では五一・六%、六十歳代では四九・八%、八十歳代でも四六・四%という高い数値を示しております。特養ホームの増設が必要、喫緊の課題であるというふうに示されてもおります。杉並では十二年前の特養ホーム待機者が七百五十人でありましたが、現在では千八百人ということで二・五倍にも増えている、ここにこの数値の裏づけがあるわけであります。
 若い世代、高齢世代の区政への施策の要望は、杉並区区政アンケート「十年後も住み続けたいまちを目指して」と同じ傾向であります。
 区長は予算編成で、身近な基礎自治体として最大の使命は区民福祉の向上に尽きると考え、責任をしっかり果たしてまいりたいという思いがあるなど述べております。若い世代への認可保育園の増設、そして待機児童をなくすこと、高齢者世代の医療、不安をなくすこと、介護でも特養ホームの増設で待機者をなくすことは、緊急を要する焦眉の課題でもあります。しかし、施政方針で、いつまでに待機者をなくすのかの計画は全く示されておりません。
 区長は、現在の喫緊の課題は、区民生活の安心の根幹である子育て、医療、介護の基盤整備を整える、医療と介護の問題は区民生活の中で最も切実なものであるとも述べております。
 そこで、私は、三つのゼロの緊急の提言を行うものであります。
 一つは、認可保育園の緊急増設で待機者をなくすこと。二番目には、特養ホームの同じく緊急増設で待機者をなくすこと。三点目に、七十五歳以上の高齢者の医療費の無料化で不安をなくすことであります。
 その効果でありますけれども、言うまでもなく、保育園の待機児童、また特養ホームの待機者がこれによってなくなるということです。
 そして、これらの施設整備を官公需で行っていくわけでありますから、これによって雇用が拡大をし、日常的な運営でも、保育士、介護士、栄養士、調理師また看護師や事務職員等々、雇用の拡大につながるということであります。
 三点目に、安心して父母の皆さんが働くことができますので、これは所得の拡大につながり、ひいては税収の増大にもつながるということであります。
 また、日常的に地域商店街から商品の購入を行うわけでありますので、地域経済も活発化をするということであります。
 五点目に、文字どおり安心・安全、将来の不安が解消されるということなど、まさに一石数鳥の効果になるわけでもあります。また、経済的波及効果も絶大なものでもあります。
 そこで、認可保育園及び特養ホームの緊急増設で待機者をなくし、七十五歳以上の高齢者の医療費無料化で不安をなくす、この三つのゼロを緊急に求めるものでありますけれども、いかがか。また、区は、これらの課題に対して今後どう進めるのかも示していただきたいと思います。
 区長は、区保育室五カ所などで保育需要に迅速に対応するなどとの施策を示されております。これは、自治体の法的義務がある責務からして当然のことでありますが、これまでと変わらず臨時的な対応であります。認可保育園入所希望者の待機者が八百四十人でありますから、百人規模の保育園でも、八ないし九カ所、緊急にこれを整備することが必要であります。
 ところが、待機児童対策について、保育室の増設などは緊急避難的な対応であります。これは、民主党政権が進めようとしております子ども・子育て新システムで対応するという考えから、このような緊急避難的な対応だけで講じようとされているのかどうか、この点についても答弁を求めておきたいと思います。
 また、世田谷では、二〇〇九年、二〇一〇年の二年間で認可保育園を二十四園増設の計画が進んでおります。完成すれば千八百人を超えることになります。根本的な対応として、このような世田谷の事例に基づけば、認可保育園も同時に並行して増設をし、喫緊の待機者解消をするということも求められると思いますが、この点での答弁も求めておきます。
 そして、子ども・子育て新システムについても一言話をさせていただきたいと思います。
 このシステムとは、保育園と幼稚園の一本化によるこども園とすることとあわせて、施設サービスの申し込みは利用者と事業者の直接契約、利用料は時間に応じて増える応益負担、株式会社参入の民営の保育の営利企業化などであります。さらに重大なのは、権利としての保育と、保育に欠ける子どもの自治体の保育実施責任という法的権利規定をなくすことであります。これらは自民・公明政権が進めてきた公的保育制度壊しの総仕上げにほかなりません。
 これらはまた、財界の保育制度の抜本的改革、各種の規制の見直しによる営利企業の参入、いわゆる経団連が言っております成長戦略などの要求にこたえるものであります。保育行政の戦後最大の改悪であり、保育所の国の最低基準、これは先進国で今でも最低でありますけれども、これを廃止し、地域格差をつくるものであります。また、乳幼児の豊かな保育、教育を保障する世界の流れからも逆行するものであり、十二日の答弁でこれを是とするとの答弁がされましたけれども、当然許されるものではありません。
 高齢者医療の関係についても、この間の経過を述べておきたいと思います。
 それは、一九七三年から八二年まで十年間、国の制度として七十歳以上の高齢者医療費無料化制度がありました。八三年より有料化がされましたが、当初は定額制であったわけです。ところが、二〇〇〇年に前自民・公明政権による法の改悪で定率化が行われ、二〇〇五年にはさらに収納率の向上、いわゆる緊急プランで、一層改悪がされてきたところでもあります。
 今日、民主党政権のもとで、二〇一〇年五月の通達、国保の広域化方針などで、今、保険料の一層の引き上げの方向が示されてきております。この構造的原因は、国庫負担割合、一九八四年には五割でありましたけれども、二〇〇八年には二四%にまで削減をしてきたことにあるわけです。まさに生存権を脅かす非情なものであると言わなければなりません。これは、保険料の引き上げと滞納者の増、年金まで差し押さえをするというような状況に、今なっております。
 民主党政権が進めようとしております新しい後期高齢者医療制度では、七十五歳以上はほぼ全員国保に加入をするということになります。全国で一千二百万人、杉並では、ご案内のように五万二千人現在いらっしゃるわけです。これらのことが無料化を求めるという強い要望になっております。
 四点目として、雇用にかかわる効果についても若干問うておきたいと思います。
 まず、保育園でありますけれども、百人規模を八カ所から、潜在的需要を含めれば十カ所ぐらいつくる必要があります。我が党の調べでは、百人規模で少なくとも保育士など二十六人から二十七人の雇用が生まれるわけであります。したがって、二百八人から二百七十人になるということであります。区の推計値があれば示してもいただきたいと思います。
 対応として、区内の国公有地等の活用、学校の統廃合に我が党は賛成できませんけれども、結果として、若杉小のような状況などの諸施設との併合で、喫緊に待機者を解消することが必要であります。
 また、特養ホームのほうでありますけれども、百人規模のもの十七から十八カ所が必要であります。同じく我が党の調べでは、百人規模で七十人の雇用が生まれるということであります。十七カ所では千百九十人になるわけであります。区のほうの推計値があれば、これまた示していただきたいところでもあります。
 対応として、区内の国公有地の活用は基本中の基本でありますけれども、諸施設との併合、先ほどの保育園のときに述べたものと同じ考え方でも進める必要があります。
 さらに、区外用地等の利用であります。
 そこで、第一に示したいのは、静岡県南伊豆町、我が党の調べでは、南伊豆健康学園の隣接地の共立湊病院の本体が下田市に移転をする。土地は公有地であり、全体の土地面積は約三万坪であります。診療所機能は残ります。この広大な土地の活用で、風光明媚な自然環境最高の特養ホーム、保養地としての特性を生かして活用すべきではないのか、地元の要望とも一致をする可能性が十分であります。
 現在、南伊豆町では、共立湊病院跡地の活用の検討を始めようとしております。立地条件、自然環境等、これ以上の場所はないというふうにも言えます。現在の南伊豆健康学園は、現在に多面的機能、例えば宿泊学習事業などを付加、改善し、子どもたちの学びやとして残すべきであります。
 そこで、南伊豆健康学園隣地の病院跡地を活用して特養ホームを整備するべきと考えますけれども、いかがなものなのか。四十年近く友好関係にある南伊豆町と緊急、緊密に対応する必要があるのではないか、答弁を求めておきます。
 もう一カ所は、千葉県の富津学園の跡であります。新宿より高速バスで約一時間半の距離であり、目前に大きな病院や温水プールがあり、風光明媚、海岸に隣接をし、森林の中にあるというものです。地元の要望にも一致する可能性が十分あるというふうに言わなければなりません。
 そこで、南伊豆町以外の富津学園跡地や自然村でありますコニファー岩櫃、富士学園なども特別養護老人ホーム整備に向けて調査研究する必要があると考えますが、見解を求めておきます。
 第二の質問は、TPP(環太平洋連携協定)参加問題に関連をして、国民、区民の命(医療)と食の安全に関連をしてであります。
 まず、TPPにかかわります日本共産党の見解でありますけれども、TPPに参加は、関税ゼロや非関税障壁が撤廃をされ、農林水産業、関連産業、地域経済、国土と環境、国民への食料の安定供給、健康を破壊するもので、菅政権が進める平成の開国どころか、国を壊す壊国、亡国、売国の道であり、絶対に反対であります。
 TPPへの参加によって医療や介護分野に重大な影響が出ることが懸念されていると、医療関係者、団体からの声が上がっております。
 日本医師会は、昨年の二〇一〇年十二月三日、定例記者会見で、政府のTPP参加検討に対する見解を発表いたしました。中川俊男副会長は会見で、医療分野については、これまでの規制改革論者の意見を踏まえると、TPPの参加によって日本の医療に市場原理が持ち込まれ、最終的に国民皆保険の崩壊につながりかねない面もあることが懸念をされると指摘をし、国民皆保険を一律の自由化にさらすことのないように強く求めると述べております。
 見解の具体的内容について、七項目ほどありますけれども、第一には、混合診療の全面的解禁により、公的医療保険の給付範囲が縮小する。保険診療と自費診療の併用を認める混合診療の解禁は、必要な医療はすべて保険で行うという公的医療保険の原則を壊す。この結果、患者の支払い能力による治療の格差を生み出すというものであります。
 そのほかに、四点目として、混合診療を全面解禁すれば、診療報酬によらない自由価格の医療市場が拡大をする。こうなれば公的医療保険の給付範囲が縮小され、社会保険が後退をする。また、自由価格の市場では医薬品や医療機器も高騰をし、所得によって受けられる医療に格差が生じることになるなどとも表明をしております。
 また、TPPの参加の分野の一つは投資であるとして、株式会社の医療機関経営への参入を通じて、患者の不利益が拡大をするとも述べております。
 医療への株式会社参入の問題として、収入増やコスト圧縮の追求による医療の質が低下をする。利益の追求で不採算な患者や部門、地域からの撤退が起こる。この結果、地域医療の崩壊につながっていくというものなどであります。
 区長は施政方針で、医療と介護の問題は、区民生活の中で最も切実なものとも述べております。そこで、TPPへの参加によって、医療分野について、混合診療の全面解禁につながり、公的医療保険の原則を崩すことや株式会社の医療機関への参入を生じ、患者の不利益が生じることの懸念があるわけであります。この懸念について区長はどのような見解をお持ちか、示していただきたいと思います。
 なお、このTPP問題に関連して、全日本民主医療機関連合会も、昨年の十二月二十一日、TPPへの参加は日本の農業を崩壊させるだけではなく、日本医療の市場化、営利化、国民皆保険制度の崩壊を招くとして、TPP参加に反対する声明が出されていることもつけ加えておきます。
 この項の二点目は、食の安全についてであります。
 TPPに参加をすることになれば、日本の食料自給率が、現行のカロリーベースの計算で四〇%から一三%に低下をすることなどが、農水省の試算でも示されております。私は、食の安全・安心にかかわって、この間何度かBSEや農薬、輸入食品などの問題を取り上げてきたところであります。
 二〇一〇年三月に米通商代表部が議会に提出した報告書によりますと、次のような輸入食品の安全性にかかわる重大な項目があります。
 第一には、牛肉のBSE対策で日本が行っている月齢制限などの規制を緩和せよ、米輸入の際の安全検査を緩和せよ、ポストハーベストの食品添加物の表示をやめよ、四点目に、有機農産物の殺虫剤、除草剤の残留を認めよ、五点目に、農薬を食品添加物として認め、残留基準を十倍に緩和せよといったようなもの等々であります。これらは食料を完全に外国頼みにするだけでなく、外国から輸入する食品の安全基準までアメリカの言いなりになるということになるわけです。
 そこで、米国議会での報告書には、輸入食品の安全性に関して、牛肉のBSE対策や米の安全検査、残留農薬の残留基準の緩和等の要請があるわけでありますが、これらは食の安全・安心、そして健康にとって重大な深刻な問題であり、区長の見解を求めるものであります。
 最後に、国民、区民の命と健康を守る医療と食の安全・安心の確保からも、国へTPP参加反対の意見書を提出すべきと考えるものでありますが、区長の見解を求めて、私の質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 鈴木信男議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 私からは、南伊豆健康学園に関するお尋ねにお答えをいたします。
 南伊豆健康学園隣地の特別養護老人ホームの整備についてのお尋ねですが、今般、健康学園廃止後の跡地を活用した保養地型の特別養護老人ホームの整備の可能性について、平成二十三年度に調査検討することとしております。南伊豆町とは、ご指摘のとおり、健康学園開設以来四十年近く良好な関係を築いてまいりましたので、今後も南伊豆町と緊密に連携を図り、その意向を確認しながら調査検討を行ってまいります。
 隣地については、南伊豆健康学園跡地の活用を前提とした上で、さまざまな課題の一つとして研究してみたいと思います。
 次に、南伊豆町以外の区外の区有地を活用した特別養護老人ホームの整備についてでございますが、ほかの区有地についても調査研究を進めてまいりたいと考えてはおりますが、まず初めに健康学園跡地の調査検討をしっかりと行いたい、こう考えております。
 私からは以上です。残りのご質問につきましては、関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 次に、私からは、国民生活や区民の暮らしに関連したお尋ねにお答えいたします。
 リーマンショック以降、景気の足踏み状態が続き、デフレや雇用情勢の悪化も懸念されるところであり、国民生活は依然として厳しい状況にあるものと受けとめています。区民生活につきましても、二十二年中の区民所得が微減となっていることなど、同じく厳しい状況にあると認識してございます。
 そうした中で、区といたしましては、二十三年度予算において、緊急経済対策の継続実施や、健康と医療、介護について緊急推進プランに基づく施策化を図るなど、区民生活の安心・安定に向けて取り組むこととしているところでございます。
 また、社会保障制度につきましては、少子高齢化が進む中で必要な財源の確保に限界が生じており、国民は大きな不安感、不信感を抱いています。現在、国において税と社会保障の一体改革が検討されておりますが、今こそ党派を超えて議論を尽くし、一刻も早く国民が明るい将来展望を持つことができる持続可能な制度の姿を示してもらいたいと強く願っているところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 保健福祉部長。
     〔保健福祉部長(遠藤雅晴)登壇〕
◎保健福祉部長(遠藤雅晴) 私からは、福祉に関する事項及びTPP参加問題についてお答えいたします。
 まず、認可保育園待機児童及び特養ホームの待機者、高齢者の医療費無料化についてのご質問がございました。
 保育につきましては、この間、待機児童ゼロを目指して保育に関する安全・安心プランに基づく保育定員の増に取り組んでまいりました。今後増大かつ多様化する保育ニーズに対応するための新たなプランを策定する中で、民間認可保育所の増設も含めて、区保育室の今後のあり方などについて総合的に検討してまいりたいと存じます。
 また、特別養護老人ホームの入所待機者につきましては、特別養護老人ホームを整備するだけで待機者の解消を図ることは現実的には困難であると考えており、今後は、特別養護老人ホームの多様な整備を積極的に進めるとともに、介護が必要になっても自宅で安心して生活することができるよう、各種の在宅サービスの充実を図ることが重要であると考えております。
 次に、高齢者の医療費につきましては、増大し続ける高齢者医療費に対応するためには、まず、国が社会保障制度の改革を迅速に打ち出し、国民的合意を得ることが欠かせないと考えております。
 次に、TPPへの参加問題についてのお尋ねに一括してお答えいたします。
 我が国がTPPに参加した場合には、医療分野では保険診療と保険外診療を併用する混合診療の解禁や、株式会社の医療への参入の自由化等に関しての議論がございます。また、輸入食品につきましては、BSE対策や残留農薬等の規制が緩和されますと、食の安全性に関しての議論の高まりが予想されております。
 今後のTPP参加の是非につきましては、迅速かつ広範な国民的論議が必要であると考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、待機児童対策と子ども・子育て新システムについてのお尋ねにお答えいたします。
 この間、区におきましては、区民の皆様から多数寄せられた切実なご要望を踏まえ、認可保育園分園の増設のほか、区保育室の設置などの緊急対策に取り組んできたところでございます。
 新システムへの対応につきましては、国における検討状況と関連法案の国会提出の動きを注視しながら、今後必要な検討を行ってまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 三十六番鈴木信男議員。
     〔三十六番(鈴木信男議員)登壇〕
◆三十六番(鈴木信男議員) 答弁をいただきましたけれども、若干再質問をさせていただきたいと思います。
 区民の暮らしをどのように分析して、どういうふうに見ているのかということで、大まかな話はありましたけれども、もう少し詳しく分析を進めて、それに対する対応ということをする必要があるのではないのかというふうに思いますけれども、改めてちょっとその辺から聞いておきたいと思います。
 それから、保育と特養にかかわる待機をゼロにすべきであると、そのための提言を言わせていただいたわけですが、これも十年、二十年先になくなるような、そういう進め方では全く間尺に合わないということになるわけです。二〇一三年までに、特養でいえば例えば三百床、こういう計画が施政方針の中にありますけれども、全くこれでは間に合わないということになると思うんですね。
 そこで、本当にゼロにしなければいけないのか、待機があるような状況、これをよしとするのか。しないということでいろいろされていることもわかりますけれども、もう少しその辺の本腰の入れ方、その辺が必要ではないのかというふうに思うんですけれども、改めてその辺でもう一度答弁を求めておきたいと思います。
 私は、保育のほうでいえば、世田谷の事例でいえば、世田谷は二年間で千八百人、認可保育園の施設をつくるということで、今完成しつつあるわけですけれども、このテンポでいえば、いろいろあるんだと思いますけれども、杉並では、一年間で希望者の八百四十人、認可保育園の希望者ですから、一年間でそういう器はできるということも、決して全く夢物語のようなことではないというふうに思うので、その辺で本当にどうなのか、もう一度この辺からも答弁を求めておきたいというふうに思います。
 それから、子ども・子育て新システムに関連をして、緊急にいろんな対策をしてきたけれども、国の動向を今後見ながら検討していきたい、こういう答弁だったと思います。十二日の答弁では、この仕組みを是とするんだと、区長はそういうふうに、うちの代表質問の答弁の中で答えたわけでありますけれども、なぜこれを是とするのか。それと、こういう方向でいいのかどうか、改めてちょっと答弁を求めたいと思います。一番の問題は、自治体の法的責務がなくなることになるわけでありますので、そういうことでいいのかどうかという点で、改めてその辺を答弁いただきたいというふうに思います。
 それから、高齢者のほうの問題ですけれども、これも冒頭述べましたように、次々と改悪が今進められているわけです。これにかかわって、これでは必要な社会保障がますます後退をしてしまうということになりますので、自治体としてできることにはもちろん限度がありますけれども、将来に向けて安心できるような状況をどうつくっていくのかということで、その辺について、もう一度突っ込んだ答弁をお願いしたいというふうに思います。
 それから、医師会が示しましたTPPに参加をすることによって懸念をされる状況でありますけれども、混合診療の解禁になれば、やはりこれは大変なことになるといった趣旨の答弁があったわけであります。私は、医師会ともしっかり連携して、こういう状況にならないように行政としても対応していく必要があるのではないか、そういうふうに思いますけれども、この辺についてもどうなのか、求めておきたいと思います。
 最後に、南伊豆の健康学園、ほかの区外の用地の活用、特養ホームとの問題ですけれども、私は、健康学園をまず二十三年の三月までで廃止をして、その後に特養をという中身では、今、ネットフェンス一枚の隣がご存じのように共立湊病院でありますので、日当たりから、交通の便からしても、今、健康学園は海のほうに回って、ぐっと回らなければ大型バスが行けませんけれども、あそこは直接どんと行って、そして、健康学園よりははるかに山のこっち側にというような感じになるわけでありますので、とてもいい場所ということになるわけです。これが手遅れになって、ここが使えなくなるというようなことになっては、私はまさにいけないのではないかなというふうに思うんです。その辺、いろいろ調査研究をしていきたいということでありましたから、大いに進めていただきたいわけですけれども、その辺を含めてもう一度ちょっと答弁をいただきたいということで、再質問を終わりとさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 鈴木信男議員の再質問にご答弁を申し上げます。
 南伊豆健康学園の隣地の重ねてのご質問でございましたけれども、議員もご承知のようなああいう立地条件でございます。健康学園を廃止した跡地をどう活用していくかということで、先ほどもご答弁申し上げましたように、保養地型の特養の可能性ということの調査検討を行ってまいります。
 隣地の問題につきましては、その活用の今後の可能性も、さまざまな面から研究はしてみたいというふうに思っております。
 あとのご質問には、関係部長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、区民生活の現状をどのように分析し、対応してきたのかという再度のお尋ねにお答え申し上げます。
 区民福祉の向上を図るという基礎自治体の使命を果たすべく、区民の安全・安心を図る立場から、予算編成に当たりましても、その事業を検証しながら、これまで必ずしも行き届かなかった健康や医療、介護など、そういった分野についても緊急推進プランを策定するなど、意を尽くしてまいったところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 保健福祉部長。
     〔保健福祉部長(遠藤雅晴)登壇〕
◎保健福祉部長(遠藤雅晴) 私からは、鈴木議員の再質問の中の保育あるいは高齢者の問題について、本腰の入れ方が問題だというようなお話がございました。
 私ども杉並区では、保育園待機児の問題、高齢者の特養の待機者の問題、まさに本腰を入れて取り組んでまいりましたし、今後も本腰を入れて取り組んでいくということで、先ほど申し上げたとおり、今後も増大する保育ニーズに対して、新たなプランを策定する中で、民間の認可保育所の増設も含めて、区保育室の今後のあり方などについて総合的に検討して対応していきたい。
 また、特養についても、介護が必要になっても在宅でも安心して生活できるような、そういう在宅サービスの充実を図ることが当然重要になっておりますので、そこにも力を入れながら特養の多様な整備を積極的に進めていくということで、本腰を入れて取り組んでいるところでございます。
 また、高齢者の問題につきましては、後期高齢者の医療制度がどうなるかというところは、私どもも国の動向を注視しておりますが、先ほど申し上げたとおり、国が社会保障制度の改革を、六月ごろまでに一定の方針を出すというような報道もされておりますので、まず国がそういう改革について方向性を迅速に打ち出して、国民的な合意を得る、これがやはり必要だということで考えております。
 そして、日本医師会の見解について議員のほうから指摘がございました。TPPの参加問題については、我が国の政府においても、参加についての協議に着手するという段階だと聞いております。具体的な影響につきましては、懸念はもちろんさまざま表明されておりますが、まだこの具体的な内容が明示されておりません。そういう段階でどうこうと意見を表明することは困難でございますので、この問題についても迅速かつ広範な国民的論議が必要であると考えております。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、国の子ども・子育て新システムにかかわる再度のご質問にお答えいたします。
 国の子ども・子育て新システムは、子ども・子育てを社会全体で支援するため、出産から子育てまでの切れ目のないサービスを提供し、少子化対策、待機児童対策の充実を図ることをねらいとしたものでございますが、区としても、こうした目的、目標に即してしっかりとした検討がなされるべきものと考えているところでございます。
 なお、現在、新システムの検討会議で方針の取りまとめが進められているというふうに聞いておりますけれども、今後の具体的な制度設計に向けましては、待機児童対策としての有効性、あるいは利用者にとっての利便性、こうした観点に立って、財源の問題も含めて幼保一体化等の詰めの検討が行われることを期待しているものでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で鈴木信男議員の一般質問を終わります。
 八番すぐろ奈緒議員。
     〔八番(すぐろ奈緒議員)登壇〕
◆八番(すぐろ奈緒議員) みどりの未来のすぐろ奈緒です。
 今回は、性の多様性への理解と啓発について、指定管理者制度について、選挙管理についての三項目について質問いたします。
 まず冒頭、平成二十年第二回定例会の質問でもこの問題について取り上げましたところ、教育委員会が養護教諭やソーシャルワーカーの方々にセクシュアルマイノリティーに関する研修を実施してくださったことに、改めて御礼を申し上げます。
 その後二年余りの間に、厚生労働省研究班などから新たなデータが出され、政府の方針の中に性的指向の問題が幾つか入るなどしましたので、それを受けて改めて質問をいたします。
 まず、基本事項を幾つか確認させていただきます。
 セクシュアルマイノリティーとは、性同一性障害だけではありません。身体的特徴が男女の中間で生まれる人や性的指向も含まれます。性的指向とは、人の好きになる対象が男女どちらに向くのかということをあらわします。同性に向く人を同性愛といい、男女両方に向く人を両性愛といいます。
 一九九〇年五月、WHOは、性的指向は治療の対象ではないと明言し、厚生労働省も同じ見解を出しています。つまり、同性愛は異性愛と同じく大方無意識に形成され、病気ではなく、趣味、嗜好といった問題でもないということをまず確認しておきたいと思います。
 このたび行われた厚生労働省の研究班の調査によれば、日本の二十歳から五十九歳の男性同性愛者と両性愛者は四・三%で、誤差を考慮しても三から五%だという結果が出ています。杉並区内にも数万人という単位でセクシュアルマイノリティーが存在しています。学校でいえば、一クラスに一人か二人はいるということです。
 そして、セクシュアルマイノリティーが生きていくためには、医療、福祉、雇用、教育など、生活の全領域にわたってさまざまな壁があります。特に制度上の問題については行政として改善していく必要がある課題が多く見られますが、まず初めに、庁内の人権施策を総合調整する部署ではこれらをどのようにとらえているか、見解をお聞かせください。
 前回も取り上げましたが、自殺の問題について質問します。
 京都大学の日高研究員らが二〇〇五年に対象者約六千人に調査をしたところ、同性愛や両性愛の男性の約半数が学校でいじめに遭い、三人に二人が自殺を考え、一四%が自殺未遂の経験があるという結果が出ています。厚生労働省研究班が行った同性愛二十代男性のアンケート調査でも、四二・二%が自殺を考えたことがあると回答しています。
 自殺や自殺未遂の背景には、孤立の問題が指摘されています。同性愛者は異性愛者の両親の家庭に生まれます。異性愛者は、将来自分がどのように成長していくのか、そのロールモデルを簡単に見出すことができますが、同性愛者はそうではありません。異性愛者ばかりに囲まれてきた同性愛者の子ども、若者は、自分が地球上でただ一人の同性愛者であるように錯覚をしてしまいます。自分が将来どのような姿になるのか、どのように暮らしていけばよいのか、これを想像することができないのです。さらに日常生活の中で、周囲の無自覚、無理解によって自らの存在を否定されるような情報や、ホモ、オカマ、気持ち悪いなどの心ない言葉を受ける場面が多くあります。その結果、本当の自分を隠したまま傷つき、孤立化し、将来に絶望感を深めています。
 そこでお聞きします。性的少数者に対する社会の偏見、差別は憂慮すべき状態にあると考えますが、自殺予防の観点から保健センターはどのように考えているか、見解を伺います。
 次に、教育委員会にお聞きします。
 厚生労働省の調査では、同性愛者にとって否定的な情報を得る場所として、半数以上の人が学校の先生、友人と答えています。性の自覚が生まれてくる小中学生の時期に、学校教育において、性の多様性について最低限の知識は伝えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、学校は、性同一性障害や性的指向に悩む子どもへの対応をどのように行っているのか、伺います。
 これらの問題に対し、国連人権理事会、国連自由権規約委員会から勧告が出されました。それを受け、政府は、昨年七月に策定した子ども・若者ビジョンの中に、「性同一性障害や性的指向を理由として困難な状況に置かれている者等特に配慮が必要な子ども・若者に対する偏見・差別をなくし、理解を深めるための啓発活動を実施します。」と明記しました。
 そこでお聞きします。この子ども・若者ビジョンは、既に施行されている子ども・若者育成支援推進法の規定から策定されており、杉並区でもこのビジョンを勘案して子ども・若者計画をつくらねばならないと理解しています。区の計画策定及び性的指向への偏見、差別排除に対する啓発活動の計画が必要と考えますが、見解を伺います。
 子ども・若者支援については、神奈川県では行政と当事者支援団体であるNPOが連携して取り組みを行っています。例えば啓発資料の作成、職員や生徒、保護者の研修への講師派遣、カウンセラーの紹介などです。杉並区でも一昨年、養護教諭やソーシャルワーカーの方々に対して研修を行ったということは既に述べたとおりですが、その際に当事者団体などと協働したことはあったのでしょうか。研修の内容と成果について伺います。
 また、今後、教職員全体に対して、専門機関や当事者団体などと連携し、性的指向も含めた研修を実施すべきと考えますが、区のご所見を伺います。
 この問題は非常にセンシティブな問題であり、当事者にしかわからない思いや体験があります。そうした声をしっかり反映した実効性ある取り組み、研修を行っていただきたいと考え、提案いたします。
 次に、男女共同参画の観点からお聞きします。
 昨年の十二月に、政府の第三次男女共同参画基本計画が閣議決定をされました。この計画にも、やはり性的指向を含むセクシュアルマイノリティーの人権尊重の配慮と、人権教育や啓発等を進めることが明記されています。具体的施策の中にも、「性的指向を理由とする差別や偏見の解消を目指して、啓発活動や相談、調査救済活動に取り組む。」とあります。そこで、男女共同参画社会をめざす杉並区行動計画に第三次計画を勘案した計画を盛り込むべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 さらに、児童青少年センター、男女平等推進センターの複合的施設であるゆう杉並で相談業務を行う相談員の方々へ、セクシュアルマイノリティーについて研修が必要と考えます。これは子ども・若者支援の観点からも男女共同参画の観点からも欠かせないものですが、区の見解をお尋ねします。
 最後に、男女平等推進センターの情報資料コーナーに、性的指向、性同一性障害に関する基礎知識及びロールモデルとなるような資料を置くことも検討していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、お伺いします。
 性に起因する差別をなくす、平等意識をはぐくむための男女共同参画であるからこそ、その中でセクシュアルマイノリティーにも配慮していく必要があると考えます。
 先日、同性愛の当事者の友人が田中区長と一緒に食事をする機会があり、話をしたと伺いました。区長はお気づきになったでしょうか。気づかれなかったかもしれません。外見からは同性愛者かどうかはわからないけれども、確実に周りにいるのだという一例であると思います。実は私の隣にも、皆さんの隣にも普通にいるのだということ、しかし、差別や偏見が根強いために存在を隠し、苦しんで生きているからこそ見えないのだということ、このことをご承知いただいた上で、答弁をお願いいたします。
 性の多様性を理解することは人間そのものを理解することであり、人間社会のあり方を考えることだと思います。だれもが持って生まれた命を輝かせて、自分らしく生きられる社会にしていくために、どうか前向きな答弁をお願いいたします。
 続いて、指定管理者制度についてお聞きします。
 昨年末、総務省は指定管理者制度について、各自治体が適正な運用に努めるよう求める新たな通知を出しました。通知の中には、指定管理者制度は単なる価格競争による入札とは異なるもの、住民の安全確保に十分配慮する、指定管理者において労働法令を遵守することは当然、雇用・労働条件への適切な配慮をすることなどが指摘されていますので、それらに関して幾つかお聞きします。
 まず、二〇一〇年十二月二十八日に総務省が出したこの通知について、区はどのように受けとめたのか、見解を伺います。
 昨年、一昨年と全国の指定管理者が運営するスポーツ施設で死亡事故が起こりました。それを受けて通知では、自治体と指定管理者との間で、安全確保体制や損害賠償責任保険の加入などに関する事項を明記するよう求めています。当区においては十分な安全確保体制ができているでしょうか。特に体育館などスポーツ施設では、契約の際に危機管理マニュアルの整備などを応募書類に詳細に記述するよう求めているのか、伺います。
 さらに、先月五日に行われた記者会見において、片山総務大臣がより踏み込んだ発言をしています。指定管理者制度の一番のねらいは行政サービスの質の向上にあるはずだが、外注でいかにコストカットするかに力点が置かれてきた。さらに、自治体は地元企業に正規雇用を増やすよう働きかけているが、自らの内部では非正規化、外注化を進めて、官製ワーキングプアを大量につくってしまったという自覚と反省が必要だとの認識を示しています。その原因が、総務省の主導で二〇〇五年から五年間、自治体が公務員数削減などの行政改革に取り組んだ集中改革プランにあると指摘し、法定根拠のない仕組みを強いてきたが、これを解除するので、自治体が自ら考えて定数管理などをしてほしいと語っています。
 これまで当区においても、民間委託先の労働者賃金について、官製ワーキングプアをつくり出していると何度も指摘がされてきました。セシオン杉並では賃金不払い問題も起こっています。今後はすべての管理を企業任せにするのではなく、行政側で一定の管理、人件費の把握をしていくべきと考えます。
 これらの問題について、全国の自治体では積極的に改善する動きが出ています。千葉県野田市は、公契約条例を指定管理者にも適用し、人件費の最低水準などを示しています。最低水準を公募の際の適格要件と規定し、水準を下回った額を提示した事業者は失格となる制度を導入しています。
 また、川崎市は、契約条例を改正し、業務委託契約の作業報酬下限額を来年四月から新たに始まる指定管理者との協定に反映させる計画です。
 東京都板橋区では、昨年九月に指定管理者制度の運用に関する指針を策定し、適正な人件費総額をあらかじめ区側が積算し、公募の際に示すようにしています。
 島根県では、教育施設への導入に当たり、実質的な運営は県が関与し、維持管理だけ指定管理者に任せるという形態をとり、施設の所長や研修スタッフは県職員のまま運営しています。
 杉並区においても、委託先の労働法令遵守は当然のことながら、人件費の把握や人件費カットの是正策をとるべきと考えますが、区の見解を求めます。
 指定管理者制度は、民間のノウハウを活用して、よりよいサービスを提供することにあるはずですが、保育園や図書館など、コスト重視ではサービスを向上させることにつながらない、逆に低下するという施設もあります。指定管理者になじむ施設、なじまない施設を分けるなど、制度について再検証する必要があると考えますが、区の見解、姿勢を伺います。
 無料が原則の図書館については、民間の工夫の余地がほとんどなく、継続性に不安がある中で専門性が損なわれることはこれまでも指摘してきました。片山大臣は、本来は指定管理者制度になじまない施設にも制度の波が押し寄せている、例えば公共図書館、まして学校図書館などは、きちっと行政が直営でスタッフを配置して運営すべきだとの考えを示しています。図書館に指定管理者制度を導入し始めてから一年半が経過しましたが、今回の通知と片山大臣の発言を受けて、改めて区はこれまでのサービスの質を検証し、見直しをするべきと考えますが、いかがか、お聞きします。
 最後に、選挙管理について質問します。
 昨年七月に行われた選挙における大量無効票問題について、これまで何度も質問を行ってきました。しかし、選挙から半年以上が経過した今日に至っても、いまだに選挙管理委員会から区民に対する説明や謝罪がされていません。なぜでしょうか。
 八万票を超える大量の無効票は、選挙管理委員会が投票用紙を二枚同時に交付したことが原因であることは、昨年九月には既に明らかになっています。この事実をもってすぐにでも区民に報告できるはずですが、なぜ先延ばしにしているのでしょうか。区民はこの問題に今も強い関心を寄せています。いつどのような形で行うのでしょうか、具体的な時期と方法を伺います。
 あわせて私は、再発防止のために、検証と対策も急務であると求めてきました。前回の定例会では事務局に下命して検証させているとの答弁がありましたが、検証の進捗状況について、現在どの段階にあるのか、いつまでに終了する見込みなのか、お尋ねします。
 前回の質問で期日前投票についても取り上げました。国政選挙の投票と区政選挙の投票で、七千票を超える票の差があったことについて指摘しました。具体的には、各世帯に届く選挙のお知らせを一度目の投票の際に回収しない方法などの提案、改善を求めました。ことし四月に行われる都知事選と都議補欠選において、期日前投票の選挙管理は改善されるのでしょうか。改善する場合はどのように運営方法が変わるのか、変更点を具体的にお示しください。
 もともとわかりにくい選挙の仕組みを可能な限りわかりやすくし、有権者が間違えないように工夫することが必要です。その意味で、もう一点、選挙期間についてもお聞きします。
 国政選挙と自治体選挙の投票日が重なる場合、公職選挙法上に「少なくとも」という文言があることから、告示日、公示日を合わせることが可能ではないかと前回の定例会で質問をしました。それに対し選管委員長は、都選管に聞いてみたいと答弁されました。その結果はどのようになったのでしょうか、報告をお願いします。
 次に、選挙管理委員会の議事録について伺います。
 第三回区選管委員会の定例会議事録において、重要な発言が記載されていなかったことが判明しました。第四回定例会の質問の時点では、委員長が、まだその確認がとれていなかったので議事録は修正していないが、確認がとれ次第修正するという答弁をされています。現在は確認がとれたと思いますが、修正はされたのでしょうか、お尋ねします。
 最後に、情報公開についてお尋ねします。
 選挙管理委員会定例会の議事録は、情報公開請求をしなければ見ることができません。区議会や審議会などの議事録はホームページでも公開していますが、なぜ選挙管理委員会は閲覧の手続が必要なのか、お聞きします。委員会でどのような審議をしているのかは、区民だれでも知る権利があります。改善を求めます。
 ことし四月には、都知事選、都議補欠選、そして区議会議員選挙があります。民意を正しく反映するという本来の役割をしっかり果たすために、選挙管理、運営方法を見直し、万全の準備態勢で臨むよう求めて、私からの一般質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) すぐろ奈緒議員の一般質問にご答弁申し上げます。
 私からは、まず、性同一性障害や性的指向に悩む方々について、自殺予防の観点からご質問がありましたので、お答えをいたします。
 区では庁内に自殺対策推進部会を設け、自殺対策の方針を定め、普及啓発や相談窓口の連携等に取り組んでおります。特に自殺の多い五月と九月を杉並区自殺予防月間といたしまして、街頭キャンペーンや講演会を行ったり、相談体制の強化を図っております。また、相談窓口対応ポケットブックを作成し、全職員に配布したり、職員研修を実施するなど、対応力の向上に努めております。その結果、区民の自殺者数は減少に転じる成果も出始めておりますけれども、今後も関係機関と連携し、心や体の悩みを持つ区民への相談対応も強化してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。残りのご質問につきましては、関係部長等からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私からは、性的少数者の課題は生活の全領域にわたっているが、どのようにとらえるかとのお尋ねにお答えいたします。
 区では、性的少数者を初め、あらゆる差別や偏見はあってはならないと考えています。そのため、人権週間では、区報やパネル展で人権への配慮や正しい知識を身につけられるよう、人権問題に対する普及啓発や相談窓口の紹介をしているところでございます。
 一方、性的少数者の課題については、関係所管が連携し対応していく必要があると認識しており、他の自治体などの取り組みを参考にしつつ、今後、その連携方法等を考えてまいりたいと存じます。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、国の子ども・若者ビジョンに関連したお尋ねにお答えいたします。
 区の青少年に関する施策は、杉並区子ども・子育て行動計画に一部含まれているところでございますが、新たな基本構想等の検討において示される政策の方向性も踏まえ、今後の青少年施策のあり方などについても必要な見直しを図ってまいる予定でございます。
 子ども・若者育成支援に関する計画を策定するかどうかの点につきましては、ご指摘のあった課題も含めて、その中で検討してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、性の多様性に関するご質問のうち、所管する事項についてお答えいたします。
 最初に、性的指向や性同一性障害の啓発等について、男女共同参画の行動計画に明記すべきとのお尋ねでございますが、現在、新しい基本構想の策定に向けた議論を進めておりますので、その結果を踏まえて検討してまいります。
 次に、相談員に対する研修についてのお尋ねですが、男女平等推進センターでは、女性相談として心と体の悩みに関する相談を受けておりますが、臨床心理士など専門の相談員が携わっており、必要に応じてこうした情報の共有化を図ってまいります。
 次に、情報資料コーナーについてのお尋ねですが、区の男女平等推進センターの資料コーナーでは、広く男女共同参画に関する図書や行政資料等を収集し、閲覧等に供しておりますが、その中には性的指向や性同一性障害に関する書籍等も含まれております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、指定管理者制度に関するご質問のうち、所管する事項についてお答えします。
 まず、昨年十二月の総務省通知に関するお尋ねですが、今回の通知では、指定管理者制度の目的はコスト削減だけでなく、民間のよさを生かして行政サービスの質の向上を図ることが一番のねらいであること、そうした認識を踏まえて、対象施設と運営主体を適切に選択するとともに、サービス水準の確保のための必要な対策を講ずることなど、基本的な事柄を再度確認し、同制度の一層の充実を図ることを目指したものと受けとめております。
 次に、施設運営に当たっての安全確保や職員の労働環境などに関するご質問にお答えします。
 まず、安全確保体制についてですが、区では、業務仕様書の作成に当たり、危機管理マニュアル等の整備について明示するとともに、協定書において設備の点検や保険加入を義務づけるようにしており、すべての指定管理施設で安全確保体制が整えられるように努めております。
 また、指定管理者で働く職員の方々が良好な労働環境のもとで仕事に従事することは望ましいことであり、それはサービスの質の確保の面からも重要であると考えております。そのため、現在、関係法令や仕組みを踏まえながら、より効果的な対策について検討を進めているところですが、まず、二十三年度からは最低賃金額を明記した確認書提出を事業者に義務づけ、人件費の把握を可能にするなど、必要な改善を図ることとしました。
 次に、指定管理者制度を導入する施設についてのお尋ねですが、これまで本区では、指定管理者制度の対象とすべきかどうかについては、その施設の設置目的や運営の実態、区民サービスの向上が図れるかなど、多角的な視点から検討し、総合的な判断に基づいて決定してまいりました。今後もそうした観点から対象施設について判断してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 済美教育センター所長。
     〔済美教育センター所長(玉山雅夫)登壇〕
◎済美教育センター所長(玉山雅夫) 私からは、教育委員会に関する所管の事項についてお答えいたします。
 まず、性の多様性への指導や対応に関するご質問ですが、学校教育においては、人権教育の内容の一つとして取り上げたり、性的な発達への適応を図る学習として、特別活動において指導したりしております。また、平成二十二年四月に文部科学省より出されました「児童生徒が抱える問題に対しての教育相談の徹底について」の通知の趣旨に従い、教職員とスクールカウンセラーとの連携や、教育相談体制を効果的に活用することにより、児童生徒の実態を十分配慮した対応が行えるものと考えております。
 次に、性同一性障害や性的指向に関する研修についてのご質問にお答えします。
 一昨年に実施された研修は、性同一性障害が人権課題の一つであることを認識し、基礎的な知識や本人及び保護者とかかわる上での配慮点等について理解する内容で実施されました。本研修の実施により、受講者である養護教諭やスクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの性にかかわる諸課題への理解が深まり、本人や保護者の不安や悩みを受けとめ、意向を十分に配慮して対応する力をはぐくむことができたと認識しております。
 今後とも教職員の理解を深め、きめ細かな対応がなされるよう、専門機関と連携した人権研修や教育相談にかかわる研修等の実施について検討してまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 中央図書館長。
     〔中央図書館長(和田義広)登壇〕
◎中央図書館長(和田義広) 私からは、指定管理者による図書館運営の見直しについてのお尋ねにお答えいたします。
 地域図書館の指定管理者による運営については、一年程度の運営期間を確保した上で検証し、進めることとしてきたところでございますが、図書館は区民の生涯にわたる学習と自立を支える重要な教育施設でございますので、さらに十分な運営期間を確保した上で検証し、慎重に取り組んでまいります。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) 私からは、選挙管理に関するお尋ねにお答えをいたします。
 まず、ちょっと前後するかもしれませんが、委員会の議事録をホームページに載せてはどうかというご指摘でございますが、これまで議事録は要点筆記でございましたので、載せてございませんでしたが、ホームページへの掲載につきましては、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。
 次に、前回の選挙についてのお尋ねでございますが、報告書等につきまして、取り急ぎまとめられる範囲内で、事務局で現在作業中でございます。
 次に、四月に行われます都知事、都議補欠選におきます同日選挙の際の期日前投票期間の違いにどう対応するかというお尋ねでございます。
 このことにつきましては、「広報すぎなみ」や選挙のお知らせで期日前投票期間が違うこと、具体的には、四月一日までは都知事選しか投票できず、両選挙の投票ができるのは四月二日以降であることを周知してまいります。また、同じ内容の注意書きや職員からの説明を、四月一日までの期日前投票所で行ってまいりたいと考えております。
 改善した点につきましては、四月一日までに投票された選挙人に対しまして、「都議の補選の期日前投票は四月二日からです」といったメモをつけまして、選挙のお知らせを持ち帰っていただくことでございます。
 次に、さきの議会でお尋ねがございました、同一選挙の際、それぞれの公示日を合わせる件でございますが、東京都選挙管理委員会に確認をいたしました。その結果でございますが、選挙期日の告示と選挙運動の期間とは密接な関係があり、法はそれぞれの選挙の選挙運動期間を勘案して告示日の日に関する規定をしているので、その立法の趣旨に照らし合わせると、期日前投票期間を合わせるために選挙運動期間を長くする告示は適当ではないという見解をいただいているところでございます。
 最後に、これもさきの議会での宿題でございますが、この前の選挙のときの区役所の期日前投票所における話があったわけでございますが、それが会議録に載ってないではないかということでございますが、その内容につきまして、私ども、調査、確認いたしました。しかし、そのような事実が確認できなかったことから、会議録も現在は修正していないということでございます。
 以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 八番すぐろ奈緒議員。
     〔八番(すぐろ奈緒議員)登壇〕
◆八番(すぐろ奈緒議員) 何点か再質問をいたします。
 まず、セクシュアルマイノリティーについてなんですが、自殺予防の観点から、自殺対策として、一つの課題として取り組んでいるということはわかったんですけれども、具体的に、さまざまな自殺の要因はあると思いますけれども、性的少数者の自殺未遂率の高さ、先ほどもお伝えしましたが、そういうものを考えたときに、やはりその方たちに配慮した対策というものがもっと区の施策としてとられていく必要があるんじゃないかというふうに考えます。
 先ほど、全領域にわたるさまざまな課題について区ではどういうふうにとらえているかというふうにお聞きしたんですが、ほかの自治体を参考にしながらいろいろ考えていただくということは、大変前向きに考えていただけることはありがたいのですが、今現在の体制の中で、私がお聞きしたのは、今の課題をどうとらえているかということなので、今、セクシュアルマイノリティーの方たちに対してさまざまな領域で不足している点、さまざまな施策の課題というもの、制度上のさまざまな不備というものについて、区としてしっかり認識をされているかどうかということをお聞きしたかったので、それについて再度答弁をお願いします。
 それから、学校の教職員に対して、今後も専門機関と連携しながら研修をしていくということなんですけれども、しっかりとセクシュアルマイノリティー、特に性的指向を含むセクシュアルマイノリティーの方たちに対する研修をしていくのかどうかが、ちょっとはっきりと答弁の中でわからなかったので、それをもう一度聞きたいと思います。どういう形でやっていくのかということをもうちょっと具体的に、例えば毎年しっかりやっていくかどうかとか、そういったことも含めて教えてください。
 それから、あと、指定管理者の問題なんですが、区のほうで最低賃金を示すことにしたという話がありましたが、具体的に、金額が例えば東京都の最低賃金である七百三十円とか五十円とか、そのくらいの金額を示しても、それは労働法の最低賃金を守っているということでしかないと思うんですが、千葉県野田市のように、例えばこういう技術者に対しては時給千円にするとか、こういう事務の補助に対しては八百幾らにするとか、そういうふうに、区でしっかりとこの程度は支払うべきという金額を定めて提示をしていかなければ意味がないと思うのですが、区が二十三年度に行う最低賃金の定め方ということをもう少し具体的に、しっかりと自分たちの判断で最低賃金を決めるのかどうかということをお示しいただきたいと思います。
 それから、図書館についてなんですけれども、さらに慎重に運営期間を確保して検証していくみたいな、ちょっとよくわからない答弁だったんですが、今後、もう一度図書館について見直し、検証が必要なのではないかというふうに私はお聞きしたんですが、今後の検証をいつ、どういうふうに行っていくのかということがちょっといまいちわからなかったので、その点についてもう一度お聞きします。
 それから、選挙管理委員会について、区民に対しての謝罪、報告がないことについて、いつ行うのかお聞きしましたけれども、あいまいな答弁でした。全く時期も出ていませんし、今事務局にやらせているというだけしか、前回の答弁と何ら変わらない答弁だったので、私がお聞きしているのは、いつ、どういう形で区民に対してしっかりと報告をするのか、もうきょうにでも、あすにでもできる材料はあるんですけれども、なぜ先延ばしにしているのかということを質問いたしました。そのことについて、もう一度はっきりとした答弁をお願いいたします。
 それから、四月の都議選、都知事選の運営方法について、選挙のお知らせを第一回目の投票で来た方にも持ち帰ってもらうというふうに改善がされたり、それから再度来ていただくようにメモをお渡しするというような改善がされることになったことはよかったと思います。前向きに改善をされたということがわかりました。
 しかし、告示日、公示日を合わせることが可能ではないかということは、東京都の選管の見解としては、適当ではないというふうな見解だということはわかったんですけれども、もしこれが何か法的に、法や条例で根拠があるとすれば教えていただきたいのですが、それがもしわかればという形で教えてください。
 それから最後に、会議録について発言が記載されていなかったことについてなんですが、私としては、要点筆記というか、会議録ですから、本来は、実際に事実があったかなかったかということに限らず、会議で出された意見や質問などについては会議録に載せる必要があるのではないかというふうに思いますけれども、前回の答弁では、そういったことについては今後気をつけていくというような答弁もあったんですが、もう一度そこをどんなふうに考えているかということをお聞きいたします。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 杉並保健所長。
     〔杉並保健所長(深澤啓治)登壇〕
◎杉並保健所長(深澤啓治) すぐろ奈緒議員の、自殺予防の観点からの再質問にお答えいたします。
 先ほど、性同一性障害や性的指向に悩む方々の自殺率の高さというようなご指摘がございました。我々は、性同一性障害や性的指向に悩む方々の自殺率については、詳細なデータは持ち合わせておりませんけれども、その方々は、悩みが深くなり、うつ病を発症し、自殺に結びつくというようなことが多いかなと思っております。
 今後も、保健センターにおきましては、関係機関と連携し、心や体の悩みを持つ区民の方々に対しまして、個別具体的に相談対応をしてまいりたいと思っております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) すぐろ議員の再度のお尋ねにお答えします。
 今回の改善につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますけれども、指定管理者で働く職員の方々が良好な労働環境のもとで仕事に従事するということが重要だというふうに考えておりまして、そうした認識に立って、他の自治体の動向やいろんな取り組み、そういったことも参考にしながら、また関係法令や仕組み、そういったものも踏まえながら、より今まで以上に効果的な対策について現在検討を進めているところでございます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 済美教育センター所長。
     〔済美教育センター所長(玉山雅夫)登壇〕
◎済美教育センター所長(玉山雅夫) すぐろ議員の再度の質問にお答えいたします。
 研修に今後どのように取り組むのかというご質問でございますけれども、一昨年の研修で各養護教諭のさきの問題に関する理解が深まったという話は先ほど答弁させていただきました。その理解の深まりが、各学校にどのように広がっているのか、どのように理解されているのか、各学校へ問い合わせる等して、さらにこの問題に関する専門家の意見を聞いて、多様な人権研修の一つとして、回数も含めて今後どのようにしていくか検討してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 中央図書館長。
     〔中央図書館長(和田義広)登壇〕
◎中央図書館長(和田義広) すぐろ議員の再度の質問にお答えいたします。
 今後の見直し、検証をどのように行っていくかとのお尋ねでございますが、図書館サービスの安定性、継続性など、必要な検証、見直しが行えるよう、現在指定管理者で運営している地域図書館について、十分な運営期間を確保した上で見直し、検証を行っていきたいということでございます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) すぐろ議員から再質問が三点ございましたので、お答えをしたいと思います。
 まず一点目でございますが、会議録の件でございますが、言ってみれば、中でしゃべられたことは全部載せろというご意見かと思いますけれども、現在、要点筆記ということでございますので、今後、ホームページに載せるかどうかという課題もございますので、その中で検討させていただきたいというふうに考えてございます。
 次に、二点目でございますが、告示日の違いという、解釈ということでございますが、公職選挙法に基づくさまざまな規定がございますし、その運用をどのようにしていくかということにつきましては、公職選挙法の有権解釈というのはやはり総務省が持っている、また運用していく東京都が持っているというふうに考えてございますので、その有権解釈に従ってまいりたいというふうに考えてございます。
 三点目でございますが、報告書が遅いではないかということでございますが、私ども、得られました教訓はなるべく次の選挙で生かしてまいりたいというふうに考えてございますので、そこに重点を置いた報告書を現在急がせている最中でございまして、その点につきましては、今月中にはできるだろうというふうに考えてございます。(すぐろ議員「報告書ではなくて、区民への報告と謝罪です。報告書の前に」と呼ぶ)私ども、報告書をつくると申し上げておりますので、全体的な長い視野を置いた改善策等々は、また別途考えてまいりたいと思います。今回つくっておりますのは、取り急ぎ四月の選挙に間に合わせられるようにということを急いでございますので、他の点につきましてはお時間を賜ればというふうに考えてございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上ですぐろ奈緒議員の一般質問を終わります。
 五番横田政直議員。
     〔五番(横田政直議員)登壇〕
◆五番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、区政一般に関する質問をさせていただきます。
 増税の前にやるべきことについて伺います。
 菅直人首相率いる民主党政権は、税と社会保障の一体改革という名のもとに、財務省主導の増税路線に向かっていると思われます。しかし、公務員人件費二割削減等の公務員制度改革を初めとする歳出削減の努力を増税の前にやるべきです。
 一方で、民主党党員の田中区長が率いる杉並区においては、今後の杉並区について意見が交わされている基本構想審議会において、伊藤会長から区民税は上げられるのでしょうかという発言もあります。詳細は予算特別委員会において質問させていただきますが、今回の一般質問においては、増税の前にやるべきことについて質問させていただきます。
 まず、区民に負担を求める前に、議会自ら身を削るべき、議員定数を削減すべきと考えます。委員会中心の議会において杉並区議会の常任委員会の数である五を前提とすると、常任委員会の数である五掛ける七、八人の三十五人から四十人が、区長サイドのパワーを牽制する役割を果たす討議できる人数としてふさわしいと考えます。
 先日、区民からの議員定数削減に関する陳情の審査が議会運営委員会でなされました。議会運営委員会では、少数会派からメンバーが選ばれない点は大変問題であると思います。この点は改めて問題提起をしたいと思いますが、この議会運営委員会において、最大会派十六人の新しい杉並、公明党、自民党、共産党の各会派に属する議員から発言がなされました。残念ながら、議員定数削減に前向きなものはありませんでした。議員定数削減に関する陳情は継続審査となり、時間切れで廃案に持ち込まれるようですが、区政のチェックをするにふさわしい人数について議論を続けていただきたいと思います。
 田中区長による「平成二十三年度予算の編成とその概要」において、長と議会という地方自治の根幹をなす二元代表制をいかに成熟化させ、それを区民福祉の向上、区政発展のために生かしていくかということこそ大切であると述べられていますが、この二元代表制については、議会の多数派、自民党、民主党、社民党等が合体した新しい杉並、公明党を初めとする議会の多数派と区長サイドが裏で手を組んでいる、なれ合い代表制というものが実態ではないでしょうか。
 田中区長によると、見えない議論、表に出ない議論がされているということですが、それは区民のためになっているんでしょうか。地方議会全般にわたる問題ではありますが、二元代表制のあるべき姿を考えると、議会はオール野党であるべきです。二元代表制が真に機能する方向を目指すとともに、区政のチェックをするにふさわしい人数、議員定数について議論を続けていただきたいと思います。
 また、増税の前にやるべきこととして、区の歳出削減とサービス向上のために、区政運営に民間活力をより一層活用していくべきと考えます。民間活力の活用について、今後の区の取り組みに対する見解をお聞かせください。
 区政に対する区民参加の機会充実について伺います。
 区政に対する区民参加の機会については、前回の一般質問で伺いました。各種委員会等の区民委員、公募制の区政モニター会議、対話集会、区民意向調査等の各種アンケート、自治基本条例に基づくパブリックコメントを行っているとの答弁をいただきましたが、さらに区民参加の機会を充実すべきです。まず、公聴会の開催等を検討すべきと考えます。
 また、平成二十二年第四回定例会において、いわゆる区長多選自粛条例が廃止されました。この多選自粛条例については、ゼロベースで議論するため、一たん廃止するというのが区の考え方であったはずです。多選自粛条例についてのゼロベースでの議論というのはどのような形で実施されるのでしょうか、お聞かせください。
 高齢者、障害者も安心して暮らせるまちづくりについて伺います。
 二月の初めに九十八歳の高齢者の方がお亡くなりになるという痛ましい交通事故がありました。発生現場は一方通行の道路で、お亡くなりになられた方は、横断歩道を横断している途中の車両との接触事故であったと聞いております。本年最初の杉並区内での交通死亡事故とのことですが、平成二十一年の交通死亡事故の発生件数と、そのうち七十五歳以上の高齢者がお亡くなりになっているものについてお聞かせください。
 五十万都市という杉並区の規模を考えると、一けた台の発生に済んでいることは、所管する警察署を初めとし、交通安全協会や区など、皆様の努力によるところも大であると思います。今後さらに尽力していただき、交通死亡事故ゼロを目指して頑張っていただきたいと思いますが、このような交通死亡事故という重大事故が発生した場合、警察署を中心に関係各所でさまざまな対応はされていると思いますが、区はどのような対応を行っているか、お聞かせください。
 また、ご高齢であったり障害を持たれている等、ハンディキャップがある方々、弱い立場に置かれる方々の交通事故を防ぐよう対策を行っていくことは、多くの住民の交通事故を防ぐことにもつながっていくと思います。このような高齢者の方々など、弱い立場に置かれる方々の交通事故を未然に防ぐため、区はどのような対策を講じていくのか、お聞かせください。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、民間活力の活用に関するご質問にお答えします。
 限られた財源の中で、多様で質の高い公共サービスを効果的に提供していくには、NPOや企業などの多様な供給主体と行政が、それぞれの特徴を生かしながら区民へのサービスを提供していくこと、すなわち協働の仕組みを築いていくことが不可欠であると考えております。
 こうした基本認識に立ち、それを踏まえながら、多くの施策や事業について検証、評価するとともに、受け皿となるべき民間の供給主体の現状などの調査、いわゆるマーケットリサーチを行い、十分現状を把握した上で民間活力の活用を推進してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私から、ゼロベースでの議論に関するお尋ねにお答えいたします。
 多選の制限の是非につきましては、今後、国会や議会また選挙などを通して、さまざまな場面で自発的に議論が行われるべきものと考えております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、高齢者や障害者も安心して暮らせるまちづくりについてのお尋ねにお答えします。
 初めに、交通事故についてのご質問ですが、平成二十一年に区内で発生した死亡事故は四件で、死者数は四名です。そのうち七十五歳以上の高齢者の方は二名となっております。
 また、死亡事故のような重大事故が発生した場合は、警察とともに現場を確認し、事故原因や現状を踏まえ、必要に応じて看板やカラー舗装、交差点で道路に埋め込んで光が点滅するフラッシュアイの設置等の改善を行っております。
 次に、高齢者などの交通事故防止についてのご質問ですが、区では高齢者交通安全教室などを開催し、事故防止のパンフレットや夜間の安全向上のための反射材を配布するとともに、春、秋の交通安全運動では、高齢者の交通事故防止を運動の基本とし、各警察署と協力し、キャンペーンを展開しております。
 また、ゆうゆう館周辺で事故が多く発生している道路などについては、周辺にゆうゆうシルバーゾーンを設け、カラー舗装や路面標示などの設置を行っております。
 今後も警察署や交通安全協会と連携し、多くの方に呼びかけ、交通事故防止に努めてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 五番横田政直議員。
     〔五番(横田政直議員)登壇〕
◆五番(横田政直議員) みんなの党杉並・横田政直、再質問をさせていただきます。
 議員定数の議論をする前提である二元代表制についてですが、田中区長は首長と議会の切磋琢磨と言われています。一方で、民主党の岡田幹事長は、二月十日の記者会見で、名古屋トリプル投票での河村たかし名古屋市長の完勝の背景に、首長、議会、役所の緊張感を欠く関係があると述べています。見えない議論、表に出ない議論がなされている現実を踏まえた上で、二元代表制のあるべき姿についてお聞かせください。
 また、区政に対する区民参加の機会充実についてですが、いわゆる多選自粛条例の廃止に際しては、パブリックコメントの手続がなされました。このパブリックコメントにおいては、廃止に反対する意見のほうが多かった。区の考え方としては、この反対意見は、多選、三選十二年を超える四選十六年といった多選についての反対であって、多選を条例で規制することをやめることについての反対意見ではないというものでした。
 このような強引な主張をされていたわけですから、多選を条例で規制することの是非については、広く区民に周知した上で意見表明の場を提供するのが、性急に多選自粛条例を廃止した区の責務ではないかと考えます。多選を条例で規制することの是非、そのほか区政の重要事項について、区民の意見表明の場を広く提供すべきと考えますが、区のご所見をお聞かせください。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 横田議員からの再度のご質問にご答弁申し上げます。
 まず最初の二元代表制につきましては、他の議員に区長から直接ご答弁申し上げておりますので、この場では差し控えたいと存じます。
 また、多くの区民の意見表明の場を区が持つべきではないのかということでございますが、多選自粛条例に関しましても、そういう場を設けまして、今般やったところでございまして、また、ゼロベースでの議論ということにつきましては、区が官製的に議論の場をつくるということではなくて、選挙の場もございますので、さまざまな場で議論をしていただければというふうに思っております。
 意見表明の場は、区政相談課に毎日、意見、要望をたくさんいただいておりますので、表明する場はあろうかと存じます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で横田政直議員の一般質問を終わります。
 以上で日程第一を終了いたします。
 議事日程第二号はすべて終了いたしました。
 議事日程第三号につきましては、明日午前十時から一般質問を行います。
 本日はこれにて散会いたします。
                 午後二時五十六分散会