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東京都 杉並区

平成23年第1回定例会−02月12日-01号




平成23年第1回定例会

平成二十三年第一回定例会杉並区議会会議録(第一号)

平成二十三年二月十二日 午前十時開議
出席議員四十五名 欠席議員二名

 一番  け し ば  誠  一
 二番  堀  部  や す し
 三番  松  尾  ゆ  り
 四番  北  島  邦  彦(欠席)
 五番  横  田  政  直
 六番  田  代  さ と し
 七番  松  浦  芳  子
 八番  す ぐ ろ  奈  緒
 九番  奥  山  た え こ
一〇番  市  橋  綾  子
一一番  小  松  久  子
一二番  中  村  康  弘
一三番  北     明  範
一四番  脇  坂  た つ や
一五番  増  田  裕  一
一六番  (欠員)
一七番  安  斉  あ き ら
一八番  大  熊  昌  巳
一九番  原  田  あ き ら
二〇番  くすやま  美  紀
二一番  吉  田  あ  い
二二番  は な し  俊  郎
二三番  関     昌  央
二四番  川 原 口  宏  之
二五番  大  槻  城  一
二六番  渡  辺  富 士 雄(欠席)
二七番  藤  本  な お や
二八番  岩  田  い く ま
二九番  山  田  な お こ
三〇番  井  口  か づ 子
三一番  小  野  清  人
三二番  富  本     卓
三三番  小  倉  順  子
三四番  原  口  昭  人
三五番  藤  原  淳  一
三六番  鈴  木  信  男
三七番  大  泉  時  男
三八番  伊  田  としゆき
三九番  斉  藤  常  男
四〇番  島  田  敏  光
四一番  横  山  え  み
四二番  青  木  さ ち え
四三番  小  川  宗 次 郎
四四番  河  津  利 恵 子
四五番  河  野  庄 次 郎
四六番  太  田  哲  二
四七番  小  泉  や す お
四八番  今  井     讓

出席説明員
 区長           田 中   良
 副区長          松 沼 信 夫
 政策経営部長       高   和 弘
 政策法務担当部長     牧 島 精 一
 行政管理担当部長     大 藤 健一郎
 区長室長         与 島 正 彦
 危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事
              井 口 順 司
 区民生活部長       佐 藤 博 継
 保健福祉部長       遠 藤 雅 晴
 高齢者担当部長医療政策担当部長
              長 田   斎
 子ども家庭担当部長    森   仁 司
 杉並保健所長       深 澤 啓 治
 都市整備部長       上 原 和 義
 まちづくり担当部長    大 塚 敏 之
 土木担当部長       小 町   登
 環境清掃部長       原   隆 寿
 会計管理室長(会計管理者) 山 本 宗 之
 政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事
              徳 嵩 淳 一
 政策経営部財政課長事務取扱政策経営部参事
              関 谷   隆
 区長室総務課長      内 藤 友 行
 教育委員会委員長     大 藏 雄之助
 教育長          井 出 隆 安
 教育委員会事務局次長   吉 田 順 之
 教育改革担当部長     渡 辺   均
 済美教育センター所長   玉 山 雅 夫
 中央図書館長       和 田 義 広
 選挙管理委員会委員長   小 林 義 明
 代表監査委員       四 居   誠
 監査委員事務局長     武 笠   茂



平成二十三年第一回杉並区議会定例会議事日程第一号
                平成二十三年二月十二日
                     午前十時開議

第一  会期について
第二  議員の辞職について
第三  陳情の付託について
第四  特別委員会の活動経過の報告について
第五  平成二十三年度予算の編成方針とその概要
第六  代表質問
動議  監査請求に関する動議

○議長(小泉やすお議員) これより平成二十三年第一回杉並区議会定例会を開会いたします。
 本日の会議を開きます。
 区長からあいさつがあります。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) おはようございます。
 本日は、平成二十三年第一回区議会定例会を招集いたしましたところ、ご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 本定例会でご審議をいただきます案件は、現在のところ、条例案件が十五件、契約案件が四件、平成二十二年度の補正予算が五件、平成二十三年度の当初予算が四件、指定管理者の指定が一件、人権擁護委員候補者の推薦が三件、専決処分の報告が一件の合計三十三件でございます。
 何とぞ慎重にご審議の上、原案どおりご決定くださいますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。どうぞよろしくお願いをいたします。
○議長(小泉やすお議員) 出席議員の数は定足数に達しております。
 説明員は、ご配付してあります説明員一覧のとおりであります。
 なお、本日、菊池副区長は、公務のため欠席する旨の連絡を受けております。
 会議録署名議員をご指名いたします。
 二十八番岩田いくま議員、三十二番富本卓議員、以上二名の方にお願いをいたします。
─────────────◇─────────────
○議長(小泉やすお議員) これより日程に入ります。
 日程第一、会期についてであります。
 発言の通告がありますので、これを許可いたします。
 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) 無所属区民派より、議会運営委員会で決定され、提案される本定例会会期に対し、以下の理由で反対いたします。
 第一に、会期が本日の土曜議会を初日にしたことです。
 土曜議会は、傍聴者の少ない議会を土曜に行えば傍聴者が増えるのではないかという期待から、議会の公開を進める目的で実施されました。当初予定されていた土日開庁を先取りするものとして、無所属区民派は、その実施に反対した経過があります。
 前区長がパフォーマンスで実施した区役所の土日開庁は、事業仕分けの対象となり、ことし九月に廃止、見直しとなりました。駅前事務所において平日夜間及び土曜日の窓口開設を行っていること、区民の生活実態から、過剰なサービスと指摘されました。区はこれを受けて、土曜、日曜のニーズの把握と費用対効果の検討が不十分であったことを認め、日曜の本庁窓口業務はことし九月廃止、土曜日の開庁も見直すことを決めました。土曜議会も、傍聴する人は減少し、その効果は見られません。
 第一回定例会は予算議会であり、開会日に当たる土曜議会は代表質問に充てられるため、多数会派四会派の代表にのみで、少数会派への差別となっています。土曜議会は、区役所土曜開庁と同様、多額の人件費や経費を使うその効果はないという事実が突き出された今、事業仕分けの対象となる前に、議会自らの判断で見直すべきではなかったのでしょうか。
 第二に、提案された会期は、例年どおり、予算特別委員会を挟み、休日を含め二十八日間にわたる日程です。予算特別委員会は、新年度の区政の中身を決める議会で最も重大な審議の場でありながら、質問時間一人六分と制限されています。六分では、一人会派には、質問に立っても、議員が行政と対等な質問権を行使することは難しく、理事者側からは好都合なものになっています。
 杉並区議会は、一九六七年から野党の一人会派が生まれ、その後これに続いて、他の自治体に先駆けて、多様化する価値観や都市部の自立した市民の声を代表する無所属・市民派の議員が生まれてきました。当時は、決算・予算特別委員会は時間制限がなく、深夜に及ぶことさえありました。理事者が帰れなくなることもあり、翌日の業務にも差し支えることから、時間制限を設けることにしました。会派の基礎時間を約十分前後設け、これに一人何分かの時間を決めて、会派の人数分を掛けて加えたものを会派の持ち時間とすることで、最低限の質問権を保障してきました。
 私が議員になったときに、このような理にかなったあり方が幹事長会派によって変えられ、一人何分かの一律の持ち時間にされました。その後これを六分という短さにさらに改悪されています。議会改革を掲げながら、多数与党会派が野党少数会派議員の質問権を制限するようなあり方をそのままにしていることは、改革が名ばかりであることを示すものです。二分から三分の時間を延ばすだけでも、一つの課題を質問する最低限の条件ができるものです。
 第三に、このような議会運営のあり方をどこで決めたのかということです。
 この日程は、二月三日の議会運営委員会で提案され、その折に共産党委員から持ち時間について一言質問がなされ、その後意見もなく、提案どおりに決定されています。議論にならなかったことは、既に幹事長会派の間では一致がなされていたということです。
 ところが、議会運営委員会に先立つ二月一日の議会運営委員会理事会では、日程に関する議論が行われた形跡がありません。以前の慣例では、幹事長会が事前に行われ、その場でこうした議会運営の方法は議論され、一致できない課題は持ち越されてきました。
 理事会が全く議論がない場であれば、どこで会派間の調整が行われているのでしょうか。幹事長会が密室の会議であり、その公開を求めた結果廃止され、かわってできた議会運営委員会理事会が会派間の調整や議論がないとすれば、それはどこで行われたのでしょうか。幹事長会が裏に潜っただけではないのかと疑わしくなる現状です。そうでないとすれば、事務局の作成したものを議会運営委員会理事会と議運で追認するだけなのでしょうか。
 このように、定例会のたびに批判され、改善を求められてきた質問時間の問題や土曜議会に関して議論もなく決められた会期には、反対いたします。
 四つの多数会派だけで、議会改革はかけ声だけに終わらせれば、いずれ区民から見放されることになると危惧します。共に力を合わせ、杉並区議会の真の改革を実現に向かうよう求め、反対討論といたします。
○議長(小泉やすお議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。
 お諮りいたします。
 本定例会の会期は、議会運営委員会の決定どおり、本日から三月十一日までの二十八日間とすることに賛成の方の起立を求めます。
     〔賛成者起立〕
○議長(小泉やすお議員) 起立多数であります。よって、本定例会の会期は、本日から三月十一日までの二十八日間とすることに決定をいたしました。
─────────────◇─────────────
○議長(小泉やすお議員) 日程第二、議員の辞職についてであります。
 平成二十二年十二月二十一日、五十嵐千代議員から議員を辞職したい旨の願い出がありましたので、地方自治法第百二十六条の規定により、同日これを許可いたしましたことをご報告いたします。
 以上で日程第二を終了いたします。
─────────────◇─────────────
     陳情付託事項表

  総務財政委員会
23陳情第1号 TPP参加反対の意見書の提出を求めることに関する陳情

○議長(小泉やすお議員) 日程第三、陳情の付託についてであります。
 ご配付してあります陳情付託事項表のとおり常任委員会に付託いたしましたので、ご了承を願います。
 以上で日程第三を終了いたします。
─────────────◇─────────────
○議長(小泉やすお議員) 日程第四、特別委員会の活動経過の報告についてであります。
 各特別委員会の活動経過の報告を求めます。
 災害対策特別委員会委員長、二十一番吉田あい議員。
     〔二十一番(吉田あい議員)登壇〕
◆二十一番(吉田あい議員) 災害対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中に二回開催しております。
 第一回目は、十一月二十八日に開催し、平成二十二年度杉並区総合震災訓練を視察するため、会議規則第六十条の規定に基づく委員の派遣を決定した後、委員会を閉じ、出席委員全員により、同訓練を視察してまいりました。
 第二回目は、十二月三日に開催し、三件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、平成二十二年度杉並区総合震災訓練実施結果についてであります。
 震災救援所訓練では、立ち上げ訓練、災害対策本部及び高井戸救援隊本隊との通信訓練、集団避難訓練などを実施いたしました。
 また、関係機関との合同訓練では、旧NHK富士見ヶ丘運動場で、救出救助や医療救護訓練、応急復旧訓練、応急給水訓練、物資輸送訓練などを実施したほか、広報・体験コーナーでは、災害伝言ダイヤル体験、応急救護体験や初期消火体験などを行いました。
 参加人数は一千九百五十七人、うち区民は一千五百二十八人でありました。
 また、震災救援所訓練については、十一月末日現在、六十六校中六十一校で実施しているとの報告を受けております。
 二件目の報告は、高円寺駅周辺雑居ビル合同一斉立入検査についてであります。
 平成二十一年十一月に発生した高円寺南四丁目雑居ビルの居酒屋火災事故の重要性にかんがみ、十一月二十二日、杉並消防署と合同で、高円寺駅周辺の複合用途建築物十棟二十一店舗の防火、避難の安全性について、抜き打ちにより立入検査を行いました。検査は、各店舗の使用状況の点検と、建築基準法上の支障の有無を確認するもので、支障が認められた九店舗に対し、改善指導を行ったとの報告を受けております。
 三件目の報告は、道路等の除雪についてであります。
 例年と同様に、区が管理する道路等を対象として、原則十センチメートル以上の積雪があった場合に実施いたします。除雪の対象路線は、通学路、駅周辺道路、急な坂道や曲がり角などで、積雪により事故が発生するおそれがある箇所を指定し、順次除雪を実施するとの報告を受けております。
 以上三件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではございますが、当委員会の活動経過の報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 道路交通対策特別委員会委員長、十七番安斉あきら議員。
     〔十七番(安斉あきら議員)登壇〕
◆十七番(安斉あきら議員) 道路交通対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の十二月六日に開催し、二件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、東京外かく環状道路についてであります。
 国は、平成二十二年十一月二十四日から十二月二日までの間、外環道沿線地域でオープンハウスを開催し、杉並・武蔵野地域では、十一月三十日に区立松庵小学校で行われ、九十七人の来場があった。
 今回のオープンハウスでは、一昨年十二月に開催された事業の概要及び測量等の実施に関する説明会に基づき実施した現地調査の結果の説明や情報提供と、善福寺池の現地調査等の結果について情報提供が行われたとのことであります。
 また、関係権利者の生活再建等の観点から、緊急性の高い案件の用地買収に対応するため道路区域を決定する必要があり、大泉ジャンクション、中央ジャンクション及び東名ジャンクション周辺で道路区域を決定したとの報告を受けております。
 二件目の報告は、第二十七回駅前放置自転車クリーンキャンペーンの実施結果についてであります。
 平成二十二年十月二十二日から三十一日の間の六日間、区内七駅の駅頭及び商店街において、地域の小中学校、商店会、町会、放置防止協力員、鉄道・バス事業者、警察のご協力をいただき、自転車放置防止や自転車走行マナー向上の呼びかけを、チラシやティッシュを配布しながら行った。今回は、買い物客への啓発に重点を置き、夕方を中心にキャンペーンを実施したとのことであります。
 参加者は昨年に比べ全体で百六十人増え、五百十五人となるなど、関係機関、団体等の積極的な協力を得ることができ、しっかりした成果があったとの報告を受けております。
 以上二件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動経過の報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 清掃・リサイクル対策特別委員会委員長、二十四番川原口宏之議員。
     〔二十四番(川原口宏之議員)登壇〕
◆二十四番(川原口宏之議員) 清掃・リサイクル対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の十二月三日に開催し、二件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、杉並清掃工場建替事業に係る環境影響評価書案に対する区長意見の提出等についてであります。
 事業主体である清掃一部事務組合がまとめた環境影響評価書案に対し、区長意見を都知事あてに提出したとのことであります。今後は、清掃一部事務組合が意見に対する見解を表明するとともに、都が改めて都民の意見を聞く会を主催した上で、環境影響評価書案が策定されるとの報告を受けております。
 二件目の報告は、環境白書の発行についてであります。
 環境白書はこれまで隔年発行してきたが、環境基本計画の改定を機に全面的な見直しを行い、今後毎年発行していくとのことであります。
 以上二件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 医療問題調査特別委員会委員長、二十七番藤本なおや議員。
     〔二十七番(藤本なおや議員)登壇〕
◆二十七番(藤本なおや議員) 医療問題調査特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の十二月六日に開催し、一件の報告を聴取しております。
 報告は、杉並区急病医療情報センターの実績についてであります。
 まず、センターの概要として、区民が急病など緊急時に二十四時間三百六十五日いつでも電話、ファクシミリによる医療相談、医療機関案内を受けられること。専用ネットワークにより区内二次救急医療機関との情報共有が図られていること。また、救急医療の専門家等によりセンター機能の検証を行っているとのことであります。
 次に、二十一年度の実績について、年間の利用件数は三万九千百七十二件、一日当たりの利用は約百七件であり、相談対象者の約半数は零歳から十五歳までの相談であった。また、主な相談内容の約半数は発熱、消化器に関する相談であり、医療機関案内先の約八割は区内の医療機関であった。
 最後に、本事業は十一月に実施された事業仕分けの対象事業になり、評価の結果、縮小すべき事業となったとの報告を受けております。
 以上の報告を聴取し、質疑応答を行った後、立正佼成会附属佼成病院を視察するため、会議規則第六十条の規定に基づき委員の派遣を決定し、この日の委員会を閉じております。
 なお、十二月十三日に、委員十名により同病院を視察してまいりました。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動経過の報告とさせていただきます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で各特別委員会の報告は終了いたしました。
 各特別委員会におかれましては、引き続き調査活動を継続されるようお願いをいたします。
 以上で日程第四を終了いたします。
─────────────◇─────────────
○議長(小泉やすお議員) ここで、奥山たえこ議員から、監査請求に関する動議が提出されております。
 お諮りいたします。
 監査請求に関する動議を本日の日程に追加し、直ちに議題とすることに異議ありませんか。
     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小泉やすお議員) 異議ないものと認めます。よって、動議を本日の日程に追加し、直ちに議題とすることに決定をいたしました。
 監査請求に関する動議を議題といたします。
 ここで、動議文を配付いたします。
     〔動議文配付〕
  ──────────────────────────────
     監査請求に関する動議

 地方自治法第98条第2項の規定により、杉並区監査委員に対し下記のとおり監査を求め、その結果の報告を請求する。
       記
1 監査を求める事項
1 前杉並区選挙管理委員本橋文将氏に対して支給した平成22年5月〜10月分の報酬は勤務実態がないので不当利得であるから、杉並区長は返還請求をすべきであること。
2 杉並区長は1の返還請求を怠る事実が存在することを確認すること。
2 監査結果の報告期限
    平成23年3月10日まで
 上記の動議を提出する。

平成23年2月12日
 杉並区議会議長
   小泉 やすお 様
          提出者
           杉並区議会議員  奥山 たえこ

○議長(小泉やすお議員) それでは、提出者の説明を求めます。
 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) みどりの未来の奥山たえこです。ただいま提出いたしました動議について、簡単にご説明を申し上げます。
 監査を求める事項は、既に新聞などでも報道されておりますけれども、半年間欠勤をいたしました前の選挙管理委員に対して報酬が六カ月間丸々支給されたという事案に関して、それは不当利得であるから杉並区長は返還請求すべきであるということ、そして、今現在その返還請求を怠っている事実があるということを確認する、その二点であります。
 不当利得であると考える根拠は、地方自治法二百三条の二であります。
 監査結果の報告期限ですが、平成二十三年三月十日までを求めます。
 この期間とした理由は三点ありまして、一点目は、今回の議会は三月十一日が最終日の予定であること。その日に予算等の採決がなされる予定になっておりますので、その前に監査委員の判断を仰ぎたいと考えたからです。
 二番目に、本件と類似した事例、これは監査委員の報酬についてですが、この住民監査請求が昨年度出され、既に東京地裁で判決が得られているので、余り手間はかからないだろうと考えたことです。
 そしてまた三番目ですが、今回の議会は予算期でありますので、監査委員は決算期のときのように忙しくないのではないかというふうに考えたからです。
 なお、本件については、先日二月十日に住民監査請求が提出されたというふうに伺っております。しかし、今回、それとは別に議会として監査請求が必要であると考えたのは、まず住民監査請求の場合には、報告が出るまでに最大で六十日かかるということ。そしてまた、選管委員の任命は議会が行うわけですし、また、罷免をすることができるのは議会でありますけれども、そういった議会の責任といったものもあるというふうに考えた次第です。
 以上で説明を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 質疑はありませんか。
 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) 新聞で報道されました選挙管理委員長のこの事態は、住民の中ではかなりいろいろ議論になり、注目を集めている事態であります。こうした重要な職責にある、しかも委員長が、やむを得ざる欠席ということは多々あることでありますが、長期に病欠するというような場合に、選挙管理委員会の場合には、補欠といいますか、これにかわる人事も議決しているわけであります。こうした方にかわってもらうとか、あるいは選管委員長の長期病欠ということであれば、それに対する対応を含めて、この間、選挙管理委員会あるいはまた事務局、そうした対応とか動きを行わなかったのかどうか。また、こうした場合には補欠が繰り上がるということはあり得ないのかどうか、この点をお聞きします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) ただいまの件につきましては、公職選挙法等にも規定されておりまして、補充員を選ぶ場合には、欠員が生じた場合というふうになってございます。
 なお、本件の場合につきましては、あくまでも病気でございますので、病気は必ず治るというふうに信じるのが一般的なことでありまして、いずれ治って出てこられるというふうに考えたところでございます。
○議長(小泉やすお議員) 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) 確かに、本件は病気だと、病気は治ることを期待するというのは当然ではあります。しかし、この一年半の間は、国政選挙あるいは区長、区議補欠選挙等、選挙管理委員会としては極めて重大な、その準備やあるいはその対応を含めて、職責を果たす重大な時期でありました。その中で、例の大量無効票問題等の不祥事も発生しています。こうしたことに選挙管理委員会がいまだ責任をとっていると私は思いません。病気であっても、一日病気で休んだということではなく、今回のような長期にわたる病欠であります。これに対して、いつまでも治ることを期待するということでよかったのかどうか、この点、改めて選挙管理委員会の姿勢をただします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 選挙管理委員会委員長。
     〔選挙管理委員会委員長(小林義明)登壇〕
◎選挙管理委員会委員長(小林義明) 再度のご質問でございますが、病気は治るというふうに考えるのが一般的な人情だというふうに考えておりますので、私どもはそれを期待していたということでございます。
○議長(小泉やすお議員) 二番堀部やすし議員。
     〔二番(堀部やすし議員)登壇〕
◆二番(堀部やすし議員) 奥山議員に質問します。
 今回の件は大変重要な問題で、約半年仕事をしていなかったわけですから、仕事をせずに報酬を取るというのは非常に非常識な話です。それは大変わかります。
 その一方で、地方自治法の百八十四条の二がありまして、ちょっと皆さんおわかりにならないと思いますので、ここで読み上げますが、選挙管理委員会の委員の罷免のことについて規定があります。百八十四条の二、読み上げます。
 「普通地方公共団体の議会は、選挙管理委員が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認めるとき、又は選挙管理委員に職務上の義務違反その他選挙管理委員たるに適しない非行があると認めるときは、議決によりこれを罷免することができる。この場合においては、議会の常任委員会又は特別委員会において公聴会を開かなければならない。」。二項「委員は、前項の規定による場合を除くほか、その意に反して罷免されることがない。」とあるわけです。
 つまり、一応は罷免はされてない以上は、選挙管理委員の職にある状況にあります。選挙管理委員会の委員の職にある以上は、報酬請求権が一応は発生しているという状況があるわけです。これをどう判断するかという点について、今回の件ではどういうふうに判断をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長(小泉やすお議員) 提出者の答弁を求めます。
 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) 堀部議員のご質疑にご答弁申し上げます。
 私は、今回は報酬請求権はないというふうに考えております。といいますのは、百八十四条の二については、確かにおっしゃるとおり、ご指摘のとおりでありまして、私も杉並区議会の一員として大変に面目ないことであると。そしてまた、このことを知ったのが九月であった、随分遅かったということ、そしてまた、そのとき議会は開会中でありましたから、確かにこの条文を適用して罷免するということは可能であったわけであります。少なくともその検討さえもしなかった、これについて私は大変申しわけないことだと考えております。
 ただ、しかし、今回私が監査請求を求めましたのは、そもそも自治法の二百三条の二のほうが根拠でありまして、非常勤職員は、その勤務に応じて、日数に応じて支払われる、それが本当で、本来である。それであるのに、このような全く勤務実態がない、しかもそれは六カ月という長期に及んだ、それにもかかわらず支給した、そのこと自体は違法であるというふうに考えております。ですから、不当利得であるというふうに考えました。そして、であるからこそ、報酬請求権は存在しないというふうに考えております。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 二番堀部やすし議員。
     〔二番(堀部やすし議員)登壇〕
◆二番(堀部やすし議員) 奥山議員に再質問します。
 そうすると、今回の監査請求は、勤務実態の有無について事務監査を請求すると、こういうことでいいわけですよね。つまり、区の条例は一応月額の報酬規定になっていますが、委員会に出席をしていなくても、平素、周知活動であるとか、選管委員としての一般的な活動をしている可能性もあるわけで、その可能性があったかどうか、私たちが個人的に当該委員の私生活について調べるわけにはいきませんから、そういった面について事務監査が必要であろうと、こういう解釈でいいのかどうか。
○議長(小泉やすお議員) 提出者の答弁を求めます。
 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) 堀部議員の再度のご質疑に対してご答弁申し上げます。
 お見込みのとおりであります。勤務実態は全くないというふうに私のほうでは認識しております。まず、会議に出席をしていない。それから、その間に選挙がありましたけれども、それについても出席しておりません。そういった勤務実態については、もう既に選挙管理委員のほうに問い合わせをしておりまして、選挙管理委員会の事務局からその答えも内々に得ております。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) ほかに質疑はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小泉やすお議員) 質疑はないものと認めます。
 意見はありませんか。
 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) ただいまの他の議員からの質疑でも明らかになりましたように、現行の地方自治法のもとでは、この現状で返還を請求し、かつまたこれを監査委員会として決定するということは極めて難しい現状があるということは存じています。
 しかし、起こったことの重大性、また選挙管理委員会、そしてまたこれを任命した議会が、これを全く気づかず見過ごしていたという責任、こうした事態の重大性から、先ほど請求人からも言われましたように、勤務実態についての明確な確認、調査、そしてこの問題についての監査委員会としての対応も含めて問われるという意味で、私はこの動議には賛成いたします。
○議長(小泉やすお議員) 二十番くすやま美紀議員。
     〔二十番(くすやま美紀議員)登壇〕
◆二十番(くすやま美紀議員) ただいま提出されました動議について、日本共産党区議団を代表して意見を述べます。
 一人の選挙管理委員が長期にわたって病気のために職務遂行が困難となった状況のもとでも報酬が支払われたことに対して、区民からの疑問の声がないとは言えません。
 しかし、我が党区議団は、現在の杉並区行政委員会の報酬及び費用弁償に関する条例に違反しているとは言えないことから、議会として監査を求める動議には反対しますが、今後のあり方については検討される必要があるということを考えますので、そのことを申し述べます。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) ほかに意見はありませんか。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小泉やすお議員) 意見はないものと認めます。
 それでは採決いたします。
 奥山たえこ議員から提出されました監査請求に関する動議に賛成の方の起立を求めます。
     〔賛成者起立〕
○議長(小泉やすお議員) 起立少数であります。よって、監査請求に関する動議は否決いたしました。
─────────────◇─────────────
○議長(小泉やすお議員) 日程第五、平成二十三年度予算の編成方針とその概要の説明を聴取いたします。
 理事者の説明を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 平成二十三年第一回定例会の開催に際しまして、新年度予算編成の基本的な考え方及び今後取り組むべき重要課題の概要について申し上げたいと存じます。
 私は、昨年の七月の区長選挙において、区民の皆様のご信任をいただき、区長に就任いたしましたが、早いもので七カ月が過ぎました。短い期間ではございましたが、区民の皆様、また議員各位のご理解、ご協力をいただきながら、さまざまな取り組みを進めることができました。
 この間、就任直後の、「無縁社会」という言葉が広まるきっかけとなった百十三歳の高齢者の所在不明事件への対応に始まり、猛暑が続く中、保護者の皆様からご要望を数多くいただきました全小中学校普通教室へのエアコン設置への対応、在宅介護への支援策の拡充、減税自治体構想の凍結、多選自粛条例の廃止、杉並版事業仕分けの実施、急増した保育需要への対応、さらには、厳しい経済環境の中での地方債の発行による財政運営など、さまざまな取り組みを進めてまいりました。
 そして昨年十二月には、今後十年を見据えた杉並区の将来像を明らかにするため、基本構想策定に向けて、審議会の議論をスタートすることができました。
 私にとっての最初の本格予算となる平成二十三年度予算の編成に当たり、改めて身を引き締め、区民の皆様とともに、杉並区の新たな発展に向け、全力を尽くしてまいりたいと意を強くしているところでございます。
 さて、新たな年を迎えましたが、今、我が国は、長い経済不振の中で進む少子高齢化と財政危機、雇用と貧困の問題、世相を覆う行き詰まり感などさまざまな問題に直面をし、国民は大きな不安感に覆われております。
 こうした中で、私は、住民に最も身近な基礎自治体としての区の最大の使命は何かと問われれば、区民福祉の向上に尽きると考えております。区長就任以降の区政の取り組みの根底には、この基礎自治体としての責務をしっかり果たしていくという思いがございました。
 そもそも、自治とは、その地域に暮らす住民一人一人が協力し、負担を分かち合って、だれもが健やかに豊かに暮らすことのできる地域社会を築いていくことであり、行政の役割は、そのための地域の協働の仕組みを整え、地域の皆さんと一緒になって地域の課題を解決していくことにあると認識をしております。
 こうした考えのもと、私は、今後とも、区民生活や地域の現状にしっかりと目を配り、区民福祉の向上という大切な使命を区政運営の基本に据えてまいりたいと考えております。
 さて、地方自治法制定から六十四年。日本の社会システムが疲弊する中で、大阪府知事の大阪都構想、名古屋市長の中京都構想、さらには、鹿児島県阿久根市の専決処分の問題のように、長と議会の関係など自治を取り巻く議論がさまざまに展開をされております。
 大阪都構想や中京都構想などの考え方について言えば、賛否両論さまざまな議論が存在いたしますが、これらの考え方は、都区制度改革の流れの中で、住民に身近な基礎自治体である区に、権限と財源を都から移管していこうと努力している私ども特別区の立場から見て、身近な地域のことは身近な地域でという分権改革の流れと、どこがどう整合するのか、しないのか、まだまだ議論が必要であろうかと考えております。ただ、一部の首長がいたずらに住民と議会との対立を扇動するかのようなパフォーマンスや、そうしたムードに流される風潮には、いささかの懸念を持っております。長と議会という地方自治の根幹をなす二元代表制をいかに成熟化させ、それを区民福祉の向上、区政発展のために生かしていくかということこそ大切であると考えております。
 私は、そこに住む住民の幸せを実現していくためにどうあるべきかという観点から、地域の実情に即した行政を行っていくことができるよう、権限と財源の裏づけを伴った分権改革の実現に向け、努力してまいる所存でございます。
 平成二十三年度の区政にとっての最も大きなテーマは、杉並区の今後の十年を展望した新たな基本構想と総合計画の策定でございます。
 杉並区は昭和七年に誕生いたしましたが、それにさかのぼる関東大震災の後、農村的たたずまいから住宅地へと変貌を遂げ、以来今日に至るまで連綿と良好な住宅都市としての発展を続けて、現在では、人口も五十四万を数えるまでに至っております。
 しかし、今日、臨海部での開発や都内各地の駅周辺整備等のまちづくりによって、東京のまちが大きな変貌を遂げつつある状況や、今後の少子高齢化の進展に見られる人口構成の変化を考えると、区民のだれもが安心して健やかに暮らせるまちを築いていくためには、安全性、利便性、快適性などさまざまな視点からのまちづくりを積極的に進めることにより、杉並区の特性である住宅都市としての価値を高めていくことが区に課せられた重要な責務であると私は考えております。
 昨年十二月に、学識経験者の方々を初め、各団体から推薦いただいた区民、公募による区民、そして区議会議員の方々の総勢三十七名の委員から成る基本構想審議会が発足し、議論がスタートいたしました。先月、第二回の審議会を開催いたしましたが、委員各位から、今後の杉並区のあるべき姿について活発な意見が交わされております。この基本構想は、五十四万区民の皆様のだれもが共有できる目標としてつくり上げることが何よりも大切であると考えております。
 先般、「広報すぎなみ」で「10年後も住み続けたいまちを目指して」と題するアンケートを実施したところ、およそ五千人もの方々から回答をいただきました。また、このアンケートの中で、協働の地域社会づくりに向けた参加意向を尋ねたところ、年代を問わず八割以上の皆様が地域社会へ参加したいとの意向が示されました。
 私は、区民の皆様の区政に対する高まる期待に胸を熱くするとともに、多くの区民の皆様と手を携えて、新たな基本構想を全力でつくり上げ、質の高い住宅都市へのスタートを切っていきたいと考えております。
 私は、新年度の予算を「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」と位置づけました。以下、予算編成に当たっての基本的な考え方について申し上げます。
 その第一は、基本構想の策定についてでございます。
 この点につきましては、さきに申し上げたとおりでございますが、基本構想を具体化していくための総合計画を取りまとめるとともに、地域社会への参加意欲のある区民の期待にこたえるための協働の取り組みについても、具体的に検討してまいります。
 第二は、基金と区債を活用して区民福祉の向上に努めるということでございます。
 今日の国際情勢や社会経済状況を見たとき、明るい展望を持ち続けることが難しい状況が生じております。リーマンショック以来、少しずつ回復しているかに見えた景気も、海外経済の減速や円高の進行等により、足踏み状態が続いています。先行きについても、景気の持ち直しが期待されているものの、海外の景気動向や為替レート、株価の変動などにより、さらに下振れするおそれが生じております。また、デフレや雇用情勢の悪化も強く懸念されるところでございます。
 それを裏づけるかのように、先月政府が発表した経済見通しでは、平成二十三年度の国内総生産の実質成長率は、今年度の予測数値である三・一%の半分の一・五%となってございます。景気が力強く持ち直す気配を感じることはできません。
 杉並区におきましても、景気後退の影響を受け、平成二十二年中の区民所得が微減となっていることから、引き続き平成二十三年度も、基幹的な税収である特別区民税の減収が見込まれます。平成二十一年度以来連続して税収減が続いているところであり、区財政は、厳しい状況がここしばらく続いていくものと受けとめております。
 一方、現下の厳しい社会経済状況を反映し、生活保護費は、ほどなく区の一般会計のおよそ十分の一に当たる百五十億円に達することが見込まれるなど、扶助費が増加の一途をたどっております。
 こうした状況の中で、平成二十三年度当初予算では、財政調整基金等基金の活用とともに、公共性が高く、世代間の負担の公平につながる施設である学校施設や体育館等については、地方債を発行し、対応することといたしました。起債の利率が低水準にある今日、将来を見据え、基金と起債をバランスよく活用した、現実的で健全性にも配慮した財政運営を行うことにより、区民福祉の充実に努めていく所存でございます。
 第三は、現在の喫緊の課題である福祉・医療、教育、まちづくりの三つの分野に特に意を用いたことでございます。
 まず、福祉・医療につきましては、不透明な経済状況のもとで、区民生活の安心の根幹である福祉のセーフティーネットをしっかり確保するとともに、子育て、介護、医療等の基盤を整えてまいりたいと思います。とりわけ、医療と介護の問題は区民生活の中で最も切実なものであることから、このたび、安心して妊娠・出産できる環境づくりと、がん対策、そして在宅で介護している方々の支援の三つを柱に、健康と医療・介護の緊急推進プランとして取りまとめ、その内容について予算化を図っております。
 次に、未来の杉並の希望ともいうべき子どもたちの教育の問題でございます。
 学校が持つべき機能を十分に備え、子どもたちだれもが確かな学力、健康な体、豊かな心と社会性をバランスよく身につけられるよう、教育委員会や学校現場の主体的な取り組みを支援し、ハード、ソフトの両面から学習環境を十分整え、質の高い教育を展開できるようにしてまいりたいと考えております。
 そして、まちづくりについてでございます。
 だれもが暮らしやすい、安全性、利便性、快適性の高いまちを築いていくことは、極めて重要な課題でございます。私は、まちづくりとは、まちに暮らすすべての人たちが快適に、そして豊かな生活を享受することができるような環境を整えていくことであると考えております。そうした意味で、東京全体のまちのありようが大きく変わりつつある中で、杉並区では、この十年間、本格的に将来を見据えたまちづくりの取り組みは行われてこなかったのではないかと考えております。
 総合的なまちづくりを進めるに当たっては、交通アクセスや駅周辺の都市機能の向上などの課題もございますが、区内の公共施設の再配置をどうしていくかということも大きなテーマとなります。
 区内には昭和四十年代、五十年代に建てられた施設が多く、今後、順次更新期を迎えますが、これら公共施設の今後の整備との関連も視野に入れ、国や東京都、そして地元の皆様とともに、まちの付加価値を高めていくという目標を共有しながら良好な都市環境の基盤づくりを進め、便利で潤いのある住宅都市杉並を築いてまいりたいと考えております。
 次に、主要な施策の概要について申し上げます。
 平成二十三年度につきましては、さきに述べましたように、区民のだれもが健やかに、豊かに暮らせる質の高い住宅都市杉並を築くという観点から施策化を図っております。
 以下、新年度に展開を図る主要な施策について順次述べてまいります。
 まず、さきに触れましたように、区民生活にとって最も切実なテーマともいうべき医療と介護の問題につきましては、健康と医療・介護の緊急推進プランに基づき施策化を図っております。
 まず、このプランの第一の柱は、安心して出産、育児ができる環境づくりでございます。
 晩婚化等により不妊に悩む世帯が増えております。不妊治療には心身両面に大きな負担がかかるとともに、それに追い打ちをかけるように治療費が家計を圧迫します。このため、経済的負担の軽減を図り、安心して妊娠できる環境を整えるため、高額な治療費がかかる特定不妊治療について、その治療費の一部の助成を開始いたします。
 また、地域で安心して出産できる場を確保できるよう、区独自の手当の支給により、地域でお産を支える産科医の処遇改善を図るとともに、出産施設に対する設備整備補助制度も創設をいたします。
 さらに、安心して出産できる環境整備といたしましては、妊婦健診の際の超音波検査の年齢制限を撤廃するとともに、健診の際に子宮頸がん検診を同時に行えるようにいたします。
 乳幼児の生命を脅かす髄膜炎等のヒブ感染症や肺炎球菌の感染を予防するためのワクチン接種費用の無料化に加え、新たに水痘・おたふく風邪ワクチン接種費用の助成を開始いたします。
 プランの第二の柱は、がん対策についてでございます。
 今や三人に一人ががんで亡くなる時代であり、この病気の対策としては、何よりも初期の発見が極めて大切であることから、多くの区民ががん検診を受診できるよう個別受診勧奨を実施いたします。
 また、現在中学一年生を対象に無料化を実施している子宮頸がんワクチンについては、その対象を高校一年生にまで拡充してまいります。
 プランの第三の柱は、在宅療養支援体制の充実についてでございます。
 高齢化の進行に伴い、在宅で医療ケアを必要とする高齢者が増加しています。このため、在宅医療相談調整窓口を設置し、患者、家族の相談に応じるとともに、後方支援病床を確保し、安心の確保を図ってまいります。
 近年、在宅介護をしている家族への支援が大きな課題となっております。介護の悩みを家族が抱え続け、追い詰められた家族が介護を受けている方を手にかけるといった痛ましい事件も耳にいたします。その意味で、高齢者にかかわる悩みや疑問に答えてくれる地域の身近な相談機関としての地域包括支援センター(ケア24)の役割は、ますます重要になっております。こうしたことから、人員体制等の充実により機能強化を図り、相談の充実や訪問調査活動等を機動的に行えるようにしてまいります。
 また、高齢者所在不明問題への対応といたしましては、支援を必要とする高齢者を早期に発見し、適切なサービスにつないでいくことができるよう、地域と連携を図りながら、七十五歳以上の高齢者を対象に、安心おたっしゃ訪問を実施してまいります。
 また、在宅で要介護三以上の高齢者を介護する家族等の介護負担の軽減を図るため、ヘルパー等の派遣を行う家族介護者生活支援サービスを創設するほか、おむつを持ち込めない病院に入院している方に対し、おむつ代の助成を行うことといたします。
 高齢者の施設整備の面では、平成二十三年度をもって南伊豆健康学園を廃止することといたしますが、その後の当該跡地の活用について、風光明媚な自然環境等、豊かな保養地としての特性を生かした特別養護老人ホームの整備に関する調査検討を行ってまいります。
 続きまして、児童虐待を未然に防止する取り組みでございます。
 児童虐待の痛ましい事件が相次いでおり、そうした報道に接するにつけ、胸がかきむしられるようなやりきれなさを感じます。
 児童虐待の防止には、正しい育児知識の普及と、育児を社会から孤立させないことが不可欠であります。こうした認識のもと、すこやか赤ちゃん訪問事業で把握した支援を要する家庭に対し、現在行っている家事援助ヘルパーに加え、新たに保健師、保育士等の専門的知識を有する相談員の派遣を行ってまいります。加えて、子育ての不安感や負担感を抱えている家庭に対し、一定の知識、技能を有するサポーターが訪問をし、育児技術等の支援を行う事業も新たにスタートいたします。
 次に、保育園待機児対策についてでございます。
 働く女性の増加等に伴い高まる保育需要に迅速に対応していくことが急務の課題となっております。このため、区保育室を五カ所、認証保育所を三カ所、私立認可保育園分園を二園開設するほか、旧若杉小学校の跡地を暫定的に活用して保育室を開設いたします。また、家庭福祉員の増員も図ってまいります。さらに、病児保育については、受け入れ定員を拡充いたします。
 障害者の分野におきましても、発達障害等を有する児童に対して、専門職による相談及びグループ指導のさらなる充実を図ってまいります。
 また、精神障害を有する方への所得保障でございますが、これは、本来、国や都が責任を持って広域的な対応を図るべきものと考えますが、区では、まずもって、今回新たに、精神障害者保健福祉手帳一級を所持している区民の方に対し、福祉手当の支給を開始いたします。
 歯科保健医療の分野におきましては、歯科保健医療センターを保健医療センター内に移転させ、新たに訪問歯科診療を開始するなど、その機能強化を図ってまいります。また、成人歯科健診の対象者を拡充いたします。
 次に、教育の分野でございますが、最優先の課題として、本格的な夏が到来するまでに、全小中学校の普通教室にエアコンを設置いたします。
 また、国においては、新年度の予算案で、小学校一年生について三十五人学級としていく方針を打ち出しておりますが、本区においては、三十人程度学級を平成二十四年度までに小学校全学年に拡充いたします。
 また、だれもが確かな学力を身につけることができるように、夏季休業期間中の中学校における補習授業の実施や、中学校進学に伴う生活環境等の変化に対応できるよう、中学校一年生を対象にした宿泊事業であるフレンドシップスクールの実施を支援してまいります。
 本を読まない子どもが増えています。読書の楽しさやその大切さについて子どもたちに教えていくため、学校司書の全校配置を視野に入れ、大幅な増員を図り、四十四校に配置してまいります。
 あわせて、教育環境の一層の向上という面では、新泉小・和泉小・和泉中について、施設一体型の小中一貫教育校の整備に向けた準備を進めるほか、永福南小及び永福小の統合新校の施設整備も進めてまいります。さらに、高井戸第二小学校の改築の改築設計費等を計上しております。
 このほか、言葉や風土が違う外国の子どもたちとのスポーツを通じた交流を推進していくため、今回新たに、我が国と同様に野球が盛んな台湾との野球を通した交流事業を実施いたします。
 また、スポーツ施設整備の面では、旧荻窪小学校跡地への大宮前体育館の移転改築を進めてまいります。
 次に、まちづくりの分野についてでございます。
 質の高い住宅都市に向けてのまちづくりの取り組みの大切さについては、さきに述べたとおりですが、まず、今年度は、まちづくりの処方せんともいうべきまちづくり基本方針について、新基本構想の検討を踏まえながら、新たな方針を定めていくための調査検討を行ってまいります。
 また、杉並区の中心にあり、交通の結節点である荻窪駅周辺地区を初めとしたまちづくりについて、都市機能を一層向上させていくという視点に立って調査検討を行ってまいります。
 加えて、区内にある国有財産、都、区の公有財産の有効活用を図り、行政サービスの向上と地域の実情に即したまちづくりを推進するため、国、東京都、杉並区の三者によるまちづくり連絡会議を設置し、協議、検討を行ってまいります。
 都市の安らぎと潤いを生み出す公園整備につきましては、和田一丁目の旧防衛省宿舎跡地を身近な公園として整備を図るとともに、南荻窪中央公園を、与謝野晶子ゆかりの特色ある公園としてリニューアルオープンいたします。
 また、スポーツ利用の高まりにこたえ、都市計画高井戸公園の区域内における運動場機能の充実に取り組んでまいります。
 さらに、交通の利便性の確保という観点から、コミュニティバスについての新たな路線について調査検討を行ってまいります。
 まちの安全・安心を確保するための取り組みといたしましては、このたび、近隣に交番がない地域に巡回安全パトロールステーションを設置し、ここを拠点に、相談対応など地域の防犯活動を支援してまいります。
 次に、環境問題への対応でございます。
 温暖化防止への取り組みといたしましては、引き続き自然エネルギー等再生可能エネルギー利用機器の普及促進を図っていくため、太陽光発電機器等への助成を行ってまいります。
 次に、区内経済の振興及びコミュニティ施策について述べたいと存じます。
 区では、継続的な区内経済循環の創出及び区内消費の促進等を図っていくために、電子地域通貨事業を実施してまいります。この電子地域通貨につきましては、民間電子通貨媒体とのカードの共通化や区内商店街でのポイント等の活用、区施設の利用料支払いなど、さまざまな分野での活用を目指してまいります。
 また、経済環境は厳しい状況が続いていくものと認識しており、区内事業者に対しての三年間無利子の産業資金融資や、区の契約・入札における区内事業者限定発注枠の拡大等の緊急措置についても継続をしてまいります。
 さらに、区がプレミアム分を負担するプレミアムつき商品券につきましては、電子地域通貨事業の仕組みも利用して発行し、区内消費の拡大を図ってまいります。
 さらに、雇用対策の面では、厳しい雇用環境への対策として、国の交付金を活用し、区保育室の運営や学校司書の配置などにより、新たな雇用を創出いたします。
 次に、住みよい地域社会づくりに向けた対応についてでございますが、この間、百十三歳高齢者の所在不明事件を通じて、改めて地域のきずなの大切さが問われております。
 そこで、まずは、地域の情報の共有化を深めるために、コミュニティの核である町会・自治会に対し、その設置する掲示板への助成を大幅に拡充いたします。
 コミュニティ施設の整備では、高井戸地域区民センターについて、老朽化した設備の更新や耐震補強を目的とした大規模な改修工事を行ってまいります。
 以上述べてまいりました考え方に基づき編成した平成二十三年度一般会計予算規模は一千四百八十八億七百万円、前年度と比較して二十四億七千六百万円、一・六%の減となっております。会計規模が減少した主な理由といたしましては、天沼小学校の建設、松溪中学校の改築の終了などによる投資事業の減等によるものでございます。
 なお、新年度予算におきましては、昨年十一月に試行的に実施いたしました杉並版事業仕分けの成果を反映しております。最少の経費で最大の効果を上げていくために、今後とも事業仕分けの実施等、不断に事業を見直し、効率的かつ効果的な行政の執行に努めてまいります。
 次に、特別会計でございますが、国民健康保険事業会計につきましては、保険給付費、後期高齢者医療支援金及び共同事業拠出金等の増により、会計規模は前年度比で四・〇%の増を見込んでおります。
 介護保険事業会計につきましては、保険給付費等の増に伴い、会計規模は前年度比で四・二%の増を見込んでおります。
 最後に、後期高齢者医療事業会計につきましては、保険給付費の増はあるものの、広域連合分賦金の減により、会計規模は前年度比で六・〇%の減を見込んでおります。
 今日の東京の原型をつくった人はだれかと問われれば、関東大震災後の帝都復興計画をつくり、その実現に不屈の闘志と情熱で立ち向かった後藤新平を、私はまずもって挙げます。
 江戸から明治、明治から大正へと時代が移り変わる中で、東京の都市づくりは遅々として進まず、街路は幹線道路でさえ満足な舗装がなされず、晴れの日には黄塵が舞い、雨が降れば泥濘となり、ドジョウがすむとさえ皮肉られるありさまでございました。その東京に都市計画のビジョンを描いたのは、大正九年に東京市長となった後藤新平その人であります。
 後藤新平は、大正十年に東京市政要綱で東京改造のグランドデザインを示し、それは関東大震災後の帝都復興のビジョンの下敷きとなりました。その事業は、今も昭和通りや靖国通り、そして隅田公園として残っております。
 そして杉並でも、関東大震災後の復興に伴う人口増加の中で、村の将来の発展のために区画整理を断行し、まちづくりを進めたのが、杉並区誕生前の井荻村の内田秀五郎村長でありました。内田秀五郎は、区画整理のみならず、中央線西荻窪駅の開設、当時では近代工業の先駆ともいうべき中島飛行機の誘致、井荻信用購買組合の設立等々、その後の杉並の産業経済の発展の基礎ともいうべきインフラ整備に力を尽くしました。
 今、東京は世界的な大都市へと成長し、ダイナミックな変化を遂げつつある一方、急速に少子高齢化が進んでおります。そういう中で、私たちに必要なのは、こうした先人の偉業に思いをはせ、次代のために、この杉並のまちづくりのグランドデザインを描き、だれもが健やかに、そして豊かに暮らす杉並区を目指して、区民の皆様とともに歩み始めることではないでしょうか。
 ことしの干支は卯であります。ウサギといえば、小さな物音も敏感に聞くことのできる大きな耳、そして、そのばねのような脚力、加えて顔の両側に離れてついている目は、広範囲まで見渡すことができると言われております。
 私は、職員とともに力を合わせ、ウサギの耳のごとく多くの方々の意見に耳を傾け、ウサギの目のごとく幅広い視野で地域の実情をとらえ、そしてウサギの足のごとく杉並の未来に向けて跳躍する一年にしてまいりたいと考えております。
 以上、平成二十三年度の予算編成方針と施策の概要についてご説明を申し上げました。よろしくご審議の上、同時にご提案申し上げます関連議案とともに、原案どおりご議決賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で日程第五を終了いたします。
 ここで十一時三十五分まで休憩をいたします。
                 午前十一時十七分休憩
                午前十一時三十五分開議
○議長(小泉やすお議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 日程第六、平成二十三年度予算の編成方針とその概要に対する各会派の代表質問に入ります。
 慣例により、多数会派順にこれを許可いたします。
 新しい杉並代表、四十三番小川宗次郎議員。
     〔四十三番(小川宗次郎議員)登壇〕
◆四十三番(小川宗次郎議員) 代表質問をする前に、初めに、本日、十回目の土曜議会の開催に当たりまして、お忙しい中、また足元が悪い中お越しいただきました傍聴者の皆様方、ありがとうございます。これからも区民皆様のご要望にこたえるべく努力してまいりますので、ご指導のほどお願いを申し上げます。
 それでは、新しい杉並を代表いたしまして、平成二十三年度予算の編成方針とその概要について質問をしてまいります。
 十二月三十一日から続いておりました東京の乾燥注意報は、二月六日まで連続三十八日間で、昭和四十二年以来二番目の長い記録でありました。まとまった雨が降った日はなく、最後に傘を広げたのがいつの日だったのか記憶にないくらい、よい天気が続いたわけであります。先日九日、雨から雪になり、傘を広げた方が多かったのではないかと思います。
 また一方では、日本海側では、年末から二月上旬まで例年にない大雪で、幹線道路がストップしたり、そして何十キロにも及ぶ渋滞の発生、電車の運行ストップなどがあり、住民の足である交通の麻痺が続いたわけであります。そんな中で、鳥取県では一月一日、福井県は一月三十一日、新潟県は二月二日に自衛隊に災害派遣要請を行い、その影響をはかり知ることができるわけであります。
 昨年十一月からことし一月三十一日までに、大雪により八十一人の方々の尊い命が奪われました。心からご冥福をお祈りしますとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
 報道ではそれほど取り上げられなかったことでありますが、大渋滞の道路では、沿線の住民によって、渋滞に巻き込まれたドライバー及び同乗者への物品提供、トイレ貸し出しなど、自然に助け合う輪が広がったとの話が幾つも上がり、住民による自治が自然にできていたものと思います。まさしく自治の原点のような気がいたします。
 また、スキー場においては、昨年十二月に限って言えば、例年より暖かい日が続き、圧雪にできるまで降らなかったため、予定より大幅に遅れてのオープンを余儀なくされた、特にスキーのメッカである湯沢方面では多いとの報道でありました。このまま暖冬が続き、オープンは年を越すのではないかとの悲鳴まで叫ばれておりましたが、クリスマス寒波と年末寒波到来で年内にオープンすることができたことで、関係者は胸をなでおろしたということであります。
 さて、昨年を振り返りますと、一月に日本航空が会社更生法の適用を申請。負債総額は、平成十二年に破綻をしたそごう百貨店の一兆八千七百億円を上回る二兆三千二百二十一億円となり、過去最高の負債となりました。同月、日本年金機構が発足。
 二月には、PHS最大手ウィルコムが会社更生法の適用を申請。負債総額は、通信会社の破綻としては過去最大の二千六十億円でありました。大手家電量販店の先駆けである「さくらや」の看板での閉店。六十四年の幕を閉じたわけであります。また、バンクーバー冬季オリンピックでは、日本人選手が活躍したところは記憶に新しいところであります。
 三月は、伊勢丹の吉祥寺店が閉店。こちらも三十八年の幕を閉じました。
 四月は、季節外れの寒波到来により、野菜価格の高騰が家庭を直撃いたしました。宮崎県では口蹄疫の発生により、十年ぶりに政府が対策本部を設置し、五月、日産自動車が、シーマ現象とまで言われた高級車の先駆け、シーマの生産を終了と発表。そして前区長の突然の辞任表明。
 六月は、また前首相の突然の辞任。サッカーワールドカップ開催。日本はベスト十六と活躍をいたしました。
 七月、第二十二回参議院通常選挙で与党が大敗。そして田中良新区長が誕生。
 八月は、猛暑続きにより、全国で熱中症が多発したことも記憶に新しいところであります。
 そしてまた九月には、武富士が会社更生法の適用を申請し、日本振興銀行が破綻。菅内閣が発足。
 そして十月には、日銀のゼロ金利政策が四年ぶりに復活。そして日本人科学者二人のノーベル賞の受賞。
 十一月は、APECの横浜開催。プロ野球日本シリーズでロッテが優勝。
 そして十二月には、東北新幹線が新青森まで延伸し、そして最後には、西武百貨店有楽町の閉店など、さまざまな出来事があったわけであります。
 このように、平成二十二年を振り返りますと、スポーツ選手の活躍や、そして何よりも、誕生すること、そして終了する出来事の世相であったかと勝手ながら思うわけであります。
 とりわけ、杉並区政においては、田中良新区長の就任がありましたが、就任して七カ月が経過しましたが、これまでを振り返り、まず最初に質問いたしますが、今現在の区政に対する区長の心境をお尋ねしたいと思います。
 先ほど区長もおっしゃいました、就任して間もなく高齢者所在不明問題が起こり、この問題は、今までなかった、また考えられないと思われていたことでありますが、実は日常的に起こっていたことではないかなと思っております。地域の結びつきの希薄化が叫ばれて久しいですが、今まで十数年の世相を反映する事件であります。
 普通、家族が行方不明になれば、家族を捜してほしいと当然のように考えられることでありますが、どこにいるのかわからない。友人、知人ならまだしも、本当にそのようなことがあったのかと今も信じられません。しかし、起こったことは事実であり、社会の盲点であったとも言えるかと思います。
 このように、無縁社会をつくり出した要因はどこにあり、その解決方法を行政がしっかり対応していくことこそが、協働の社会をつくり出していく上でのかぎとなるものと考えております。今後の施策に期待するところであります。
 さて、国の平成二十三年度の当初予算の税収は四十兆九千二百七十億円、昨年当初予算より三兆五千三百十億円増でありますが、二十二年度と同様、国債発行額を下回っていることで、厳しい財政であることには変わりありません。平成二十一年度は、リーマンショックの影響により税収が当初予算の七兆円をはるかに超える減収になったことを考えますと、非常に不安で、いつ何どき世界同時不況がまた起こるかわからない状況であります。
 このことは、区政においても、生活保護費が一般会計予算の一割に近づくなど、大きな影響としてあらわれております。このため、一日も早く強い経済を達成していただきたいと願うものであります。
 まず初めに、予算の基本的な考え方や財政についての質問をしていきたいと思います。
 国、地方自治体、組織は強いリーダーシップが必要であります。この国をどういう方向に進めていくのか、国民が誇れる国に、この国を愛することができるビジョンを明確に打ち出すことがリーダーの責任であります。区長は、この区をどういう方向に進めていくのか方針を決め、その方針に多くの区民が賛同していくことも忘れてはいけません。
 さきの代表質問でもお聞きしましたが、改めて聞いておきたいと思います。区長が思い描くリーダーシップとは何か、またどのようなリーダーシップを発揮されているのか、お聞きをしたいと思います。
 日本経済の影響、また社会保障費の自然増などにより、杉並区も豊かな財政事情ではないわけでありますが、予算編成に当たり、まず区政を取り巻く状況をどのように認識しているのか。とりわけ、現在の日本の経済状況と国の財政状況について、区の認識をお尋ねしておきます。
 現政権では初の実質的な本格予算となる国の平成二十三年度予算を区長はどう評価されているかも、お尋ねをしておきたいと思います。
 次に、平成二十三年度予算の基本的考え方について、当初予算とその概要に沿ってお聞きをしていきます。
 新たな基本構想、総合計画を策定する年で、これからの杉並区を築く上で極めて重要な年と位置づけております。杉並区財政の根幹である区税収入の減収が続き、厳しさは変わらない状況と認識しております。
 そこで、何点かお尋ねいたしますが、まず最初に、基礎的財政収支の考え方ですが、十年後の区財政についてどのようにとらえているのか、お尋ねをしておきます。
 今日の厳しい経済状況の中、区長にとっての初の本格的な予算編成になりました。この予算編成に当たり、「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」と位置づけましたが、この意味するところを確認も込めてお尋ねをしておきたいと思います。
 将来を見据え、基金と起債を活用した区民福祉の充実に努めると述べられておりますが、基金と起債発行についての考え方をお聞きしておきたいと思います。
 また、福祉・医療、教育、まちづくりに重点的に配分する予算と述べられてもおります。この予算配分にした背景について、今までの予算と何が違うのか、お尋ねをしておきたいと思います。
 区長の実質的な本格予算は、現在審議されている基本構想が策定されてから、すなわち平成二十四年度からと考えております。平成二十三年度予算は、そうしたことから、十年後の杉並区のあるべき姿を描く礎となる予算であるとも言えるのではないかと思いますが、区のご見解をお尋ねしておきます。
 二元代表制の成熟化にも触れておりますので、その点お尋ねします。
 発信力のある首長の出現により、首長と議会の関係がたびたびメディアに取り上げられ、町場でもその話題が上がることが少なくありません。特に名古屋市、阿久根市のように、首長と議会との関係について大きく報道に取り上げられ、本質がどこにあるのか、実際とは違う報道が広められることを非常に危惧するところであります。
 ポピュリズム、今で言う人気取りの政治が必要か必要でないかの議論は昔からされておりますが、国民に受け入れられなければ、当然民主主義の政治はできるものではありません。しかし、真の政治的解決をそのことによって回避するようではいけないと思っておるわけであります。首長が行うことがすべて正しければ議会不要論になり、二元代表制の根幹を揺るがすことにもなり得ます。
 区長は、そうした議会と首長の対立に懸念を感じていると述べられておりますが、なぜこのような対立が引き起こされるとお思いか、お尋ねをしておきたいと思います。
 前区長は、自身のカラーを出す本格的予算を組むためには二年かかったと聞いております。予算を議決する都議会議員の立場と予算を編成する区長の立場では、違いはさまざまあろうかと思いますが、実際に予算編成に当たり、率直な感想をお聞かせ願いたいと思います。
 行財政改革について、今回の予算編成方針とその概要の中では、その具体的な姿が見えてきません。前回もお尋ねをいたしましたが、改めて区長の行財政改革に取り組む基本的な考え方をお尋ねしておきます。
 さて、区長は、「予算の編成方針とその概要」の中で、基本構想について何度も述べられております。現在まで二回、審議会が開催をされておりますが、議事録などを見ますと、委員皆様の多様な意見があり、改めて、十年後の杉並区のあるべき姿に非常に関心を持ち、また、思う気持ちが伝わってくるわけであります。数回の審議会を開催した後、専門部会に入り、議論が進められていることと思います。
 そこで、改めてお聞きをしておきますが、基本構想と総合計画の策定スケジュールはどのように考えているのか、お尋ねをします。
 また、今後、基本構想審議会及び同審議会に設置する予定の専門部会の議事内容や進捗状況をどのように広報していくのかも、お尋ねをしておきたいと思います。
 区長の就任に当たっての代表質問において、区長の経営方針をお聞きしたところであります。施策の妥当性と継続性を常に考えていき、区民福祉の向上の視点に立って、継承・発展させていくべきもの、見直すべきもの、新たに取り組むべきものの三つの視点から常に事業を評価、検証していくことが大切であり、区政運営の基本としていくとの答弁でありました。この三つの視点で予算編成に当たられたことと思います。この間、それらが予算編成にどのように反映されたのか、お尋ねをしておきます。
 組織運営について、こちらも代表質問でもお尋ねしましたが、区長の経営哲学であるボトムアップを生かし、職員の士気を高めていくとの答弁でありました。職員からのボトムアップは予算編成にも生かされるべきものと思いますが、就任直後に区長が求めた管理職等のレポートでは、行財政改革、行政評価、五つ星の区役所運動、区民との協働、減税自治体構想などの意見が上がっているとのことでありました。そこで、レポートの内容が予算にどのように反映されたのか、お尋ねをしておきます。
 職員の人材育成について。
 人材育成は、杉並区政運営にとって重要な課題であります。さまざまな取り組みをされているわけでありますが、平成十三年度に人材育成計画を策定し、行政をつかさどる知識などを習得するための研修の充実を行ってきているところであります。その結果、区役所のあるべき姿、職員のあるべき姿の目的の一つに掲げていると言ってもいい、小さな区役所で質の高いサービスの実現へ日々努力されていることは評価をするところであります。組織の再編については、過去十二年間で、五部署による再編が一番大きな取り組みであったのではないかと感じているところであります。
 日ごろ区長は、組織について述べられる機会が多いことかと存じます。職員育成と組織は切っても切り離せないものであり、そのことについてリーダーがどのように考えているのかが重要であります。
 そこでお聞きしておきますが、職員育成、そして組織の再編に関する考え方について、区長の基本的な考え方をお尋ねいたします。
 昨年の十一月十四、十五日に実施した事務事業の外部評価、いわゆる杉並版事業仕分けにおいて、八つの事業の方向性及び評価結果を示しましたが、この事業仕分けの結果が平成二十三年度予算にどのように反映されたのか、お尋ねをしておきます。
 続いて、保健福祉分野についてのお尋ねをしてまいります。
 今回の健康と医療・介護の緊急プランでありますが、新規で十八、拡充で六施策となっております。このプランが平成二十三年度予算において目玉でもあり、そして重要な位置づけであることがわかります。また、区の意気込みも感じ取れるわけであります。
 健康、医療、介護サービスは区民要望の中で常に高く、最重要課題であり、国、都を初め、各自治体もさまざまなサービスの提供を実施しているところであります。
 先日、基本構想審議会に先立ち行った区民アンケートによると、「十年後もあなたが住み続けたいと思うまちにするためにどんなことが必要ですか」との問いに対し、一位が「介護サービス基盤の整備」、そして二位が「医療体制の充実」という結果でありました。介護、医療は区民の最重要課題であることが、ここでもうかがえます。こうしたことからも、行政に課せられた住民サービスの中でも、基本的かつ最も重要な役割であることが実証をされております。
 今回このプランを策定するに当たり、どのような議論がされたのか、概要をお示しいただきたいと思います。また、区民要望にこたえるためにどのように策定されたのかも、あわせてお聞きをしておきたいと思います。
 保育園についてでございます。
 平成二十一年、全国の合計特殊出生率確定値は一・三七、都も一・一二、区は〇・八二と上がっているものの、二十三区では、杉並区は残念ながらの順位であります。保育所待機児童対策は、何十年も課題として取り上げられておりますが、一向に解決の糸口が見えない状況が続いております。そこに、世界同時不況の影響により、さらに予想をはるかに超えた保育需要も重なりまして、杉並区を含め大都市共通の課題が待機児童対策であります。各自治体は、待機児ゼロを目指して対策を講じていることは認識はいたしております。
 当区は、区独自の保育室開設、定員増の待機児童対策により、昨年四月現在の待機児童が二十三名となり、対策の効果があらわれているのはわかります。しかし、新たな需要の増加に伴い、二十三年度待機児童の大幅な増加が見込まれるとの推計により、さらなる対策が必要になりました。待機児童を解消すると逆に需要が増え、一生懸命取り組めば取り組むほどに保育人口の増や新たな需要が生まれ、対策に係る財政負担が重くのしかかるのが現状とのことであります。
 そこで、昨年の十一月十二日に、厚生労働省少子化担当、待機児童ゼロ特命チームの村木厚子事務局長に直接区の実情を訴え、要望をされました。そのときの要望事項についての対応がどのようなものであったのか、改めてお尋ねをしておきたいと思います。
 十年間の待機児童数の推移、保育所受け入れ数、児童数の推移及び保育所に関連する決算の推移も、この場でお聞きをしておきたいと思います。
 関連で、子供園についてお聞きします。
 昨年、高井戸西、西荻北、二カ所を一年間延期するということでありましたが、それに伴う影響がどのようであったのかをお聞きしておきたいと思います。
 政府が策定した子ども・子育て新システムについての区の見解も、お尋ねをしておきたいと思います。
 精神障害者の方に対する心身障害者福祉手当が拡充をされました。私ども会派からも要望させていただき、初めて予算措置されたことは評価をいたしますが、しかし、今回は一級の百六十四人の方だけが対象とされております。十分な予算措置とは言えないとも考えられますが、今後は対象を拡大していくことを要望いたしますが、区の見解をお尋ねしておきます。
 保健福祉分野の施策で単年度実施するもの、また複数年度にまたがって実施するものなど、施策ごとに違いがあろうかとは思います。ことし新規で始める事業は、基本構想の策定の中で見直されることが想定されるものもあると理解をいたしておりますが、区民サービスに影響を及ぼすことのないよう要望をしておきたいと思います。
 次に、教育分野で質問をいたします。
 まず、空調設備整備についてでありますが、区長公約でもあり、当該年度において、設置されていない小中学校全校の普通教室にエアコンを整備することになりましたが、就任直後に学校を視察され、教室の暑さを実感し、今回の措置になったスピード感ある対応には感謝をするわけであります。
 エアコン設置の一番の目的は、児童生徒の学習環境改善により学習効果を高めることであります。エアコンによって、児童生徒が外に出なくなるようなことがあってはならないわけであります。こちらもさきの代表質問で触れましたけれども、改めて現段階での運用基準をお聞きしたいと思います。
 エアコン設置は学習効果を高めることが第一の目的でありますが、普通教室のエアコン化により、その後どのように活用されるのか、また効果を期待されるのかもお尋ねをしておきます。
 また、学校の開放も積極的に進めていく必要があろうかと思います。普通教室を地域の方がどのようにして利用することができるのか。整備に当たって変わったことがあれば、現段階での見解をお尋ねしておきます。
 新たにフレンドシップスクールを中学一年生で実施するとのことでありますが、杉並区では現在、小学校五年生、六年生、そして中学校二年生で、宿泊を伴う移動教室を実施いたしております。富士学園は、普通教室の五年生が中心、健康学園の五、六年生、済美養護学校小学部までの移動教室として実施をいたしております。六年生では弓ヶ浜学園移動教室を実施するのが基本としています。学年合同での実施や二校合同での実施など、多様な形での教室も実施をされていると聞いております。そして中学二年生では、菅平高原などの民間宿泊施設を利用したスキー教室を実施しております。
 ちなみに、私たちのころは、五年生で富士学園、主に散策。六年生では富津学園、内容は記憶しておりませんが、中学校二年で菅平学園山登りが主な実施で、すべて区立の施設を利用いたしておりました。
 今回このフレンドシップスクール事業は、和泉中、向陽中、二校で試行的に実施してきたセカンドスクールを発展・継承することと伺っております。中学校進学に伴う変化、大切な人間関係を深める効果が認められての拡充であるとのことですが、実際は既に実施している学校がほとんどであり、今まで向陽中と和泉中は、教育委員会の施策として交通費を予算化していたもので、今回は、実質実施していた学校も教育委員会の施策として実施するものと聞いております。だとするならば、二十三校全校に広めるべきであると考えております。各学校に調査をした上で予算措置したとは思いますが、全校に広げなかったのはなぜか、お聞きをしておきます。
 また、実施場所も、まるごと保養地協定の北塩原村などを考えているとのことでありますが、区の施設を有効利用することも必要であるかと思いますが、そのところの考え方もお尋ねをしておきたいと思います。
 移動教室の目的が時代に合っているのか、検証する必要があるものと考えております。移動教室を実施した当初と現在の移動教室の状況変化をお聞きしておきたいと思います。
 学校司書増員についてでありますが、二十三年度の配置校を大幅に増やす予算となっております。現在、学校支援本部など、地域の協力、地域の方々がボランティアとして活動している学校もあると伺っております。
 そこで質問いたしますが、既にボランティアとして活動している学校に新たに学校司書を配置していく上で、両者の関係をどのように整理をされていくのか、お尋ねをしておきたいと思います。
 平成二十七年の開校を目指し、新泉・和泉地区の小中一貫教育校の準備が進められているところであります。杉並区で初めてとなる小中一貫教育校で期待があり、一日も早い開校が望まれている反面、児童生徒が集中してしまうのではないか等の懸念もされているということもあります。そのような懸念がないよう、教育委員会の対応を望むところであります。
 また、一貫教育校開校には高いハードルがあることは承知しております。PTAや町会の方に聞くと、小中一貫教育校はぜひうちでも実施してほしいとの要望、意見が数多く上がっております。そういったハードルを乗り越えることができるよう、今後の進め方に大いに期待するものであります。
 次に、学校希望制度についてお聞きをしておきます。
 昨年の代表質問において、学校希望制度について区長の認識をお聞きしたところ、魅力ある教育活動について、学校評価等で高い評価を受けており、十分目的を達成している反面、地域とのつながりを懸念する声もあり、地域に根差した教育を一層進めていく上で、制度のあり方も含め検証を行っていく必要があるとの答弁でありました。
 学校は子どもたちの学びの場であることは当然であります。学校は区民共通の財産でもあり、そしてまた地域の核で、地域の財産でもあります。学校が地域に果たしてきた役割は、今も昔も変わらないものであります。地域のきずなは学校から芽生えていくと言っても過言ではないと思います。
 学校希望制度の問題点を、子ども同士のつながりが薄い、町会の行事をするのに子どもを集めにくいといったようなことをおっしゃる方もいらっしゃいますが、問題はそうしたことではありません。当然そのような問題がある地域もあることは承知をいたしておりますが、問題は、当事者の子どもたちがこの制度の目的、効果を知っていての希望なのか、また、目的の一つである、魅力ある教育活動と開かれた学校づくりがこの制度でなければできないのかなど、多くあるものと考えております。そうした意味でも、学校希望制度の検証を早急にしていただきたいと思うわけであります。
 そこで質問いたしますが、学校希望制度の当初から現在までの実施状況をお尋ねします。また、検証スケジュールなどがありましたら、お聞きをしておきたいと思います。
 十二年前から常々申し上げております、中学校を核とした地域共育コミュニティの構築は、地域とのつながり、和、きずなにとって重要なものであります。今では、学校支援本部、地域運営学校など予算を伴う組織が発足し、地域と学校のかかわりがある程度見える形になってきているかとは思います。数年前は、地域と学校のかかわりはさまざまありましたけれども、学校評議員制度や地域教育連絡協議会など、余り表にあらわれない形であったものと考えております。ここ十年間は教育施策の取り組みが顕著であり、杉並区の教育は一定程度評価されていることはあろうかと思います。また、たびたびメディアにも取り上げられております。
 そこで質問いたします。個々の施策については予算委員会に回しますが、十二年間の教育改革の成果を、ここでお尋ねしておきたいと思います。また、杉並区の十二年間の教育予算の傾向、特徴もあわせてお聞きをしておきたいと思います。
 中学校の交流野球についてお聞きいたします。
 私自身も小学校時代は野球少年であり、週三日練習に励み、夏休みは毎日六時からの早朝練習を行い、つらかったことを走馬灯のように思い出します。そうした練習の成果により、杉並区で数回の優勝をかち取り、強豪に成長したチームになり、卒業まで所属をいたしました。野球を通じ、短い期間でありましたが、さまざまな交流も盛んに行い、思い出に残る少年時代を過ごしました。
 そうした経験から、野球を通じた交流は大いに期待、賛同するものでありますが、ここで、来年度予算において、中学生を台湾に派遣して中学校同士の野球の交流を実施するとのことでありますが、その目的、効果をお尋ねしておきたいと思います。
 学校給食関連の質問をいたしたいと思います。
 昨年の夏は連日猛暑の日が続き、この猛暑によって野菜価格の高騰が数カ月に及びました。今までは天候不順でも野菜価格の高騰は一時的なもので、値段の落ちつきも早くやってくることが多かったのですが、昨年からことしにかけ、断続的に続いたと聞いております。この野菜の高騰によって、学校給食食材にも少なからず影響を及ぼしているものと認識をいたしております。私費会計ではありますが、これまでの長期の野菜の高騰に備え、また給食費の安定、公平性の観点から、何らかの現物支給を検討すべきであると思いますが、ご見解をお尋ねしておきたいと思います。
 また、基本構想の中でも、教育のあり方について当然議論されるものと思われますが、新たに策定する教育ビジョンはどのように検討されるのか、お尋ねをしておきたいと思います。
 教育分野で一言、南伊豆健康学園について触れておきます。
 南伊豆健康学園については廃止の方針が示されてはおりますが、今後の検討に当たっては、保護者や区内小学校PTA関係者との信頼関係を築きながら議論を尽くし、段階を踏んで進めていただくことを要望しておきたいと思います。
 区民生活分野についてです。
 昨年九月に、公共調達の原理原則を踏まえた上での社会状況の変化に的確に対応し、今後の区の公共調達のあり方などを検討する委員会を立ち上げ、同年十二月、中間のまとめを策定いたしました。この中で、平成二十三年度契約における取り組みとして、平成二十一年から始まった入札・契約制度臨時的緊急措置要綱の再延長、そして平成二十一年から休止していた、入札に当たっての他自治体との相互参入制度の廃止、地域建設業の資金調達強化策の導入、委託業務における労働関係法令遵守の確認制度の充実、そして暴力団等排除対策の実施を大変評価するものであります。
 区内事業者に対しての三年間の無利子の施策により、区内業者にどのような経済効果を生み出したのか、お聞きをしておきたいと思います。
 入札・契約制度における区内事業者限定発注枠の拡大により、区内業者にどのような効果を生み出したのか、見解をお尋ねしておきたいと思います。
 雇用対策についてお聞きしておきます。平成二十三年度の緊急雇用対策の概要についてもお聞きをしておきます。
 また、プレミアム商品券について、引き続き実施することは評価はいたします。これまで区内商店会にもたらした経済効果をお聞きしておきたいと思います。
 地域通貨についての進捗状況、そして議論を進めていく上で課題になったものがあれば、お聞きをしておきます。また、期待する効果もあわせてお聞きをしておきたいと思います。
 町会への支援についてお聞きをしておきます。
 今予算において、町会支援の一つ、まちの絆向上事業助成について、利用しやすい制度に改善されることは、会派要望に沿ったものと評価をいたします。
 そしてまた、町会掲示板は、区民がさまざまな情報を得るツールとして大変重要な役割を担って、町会の行事案内、区の案内など多岐にわたり、看板数も相当多く設置されております。今回、掲示板への設置・修繕費用助成を大幅に拡大することでありますが、町会に対する掲示板への助成拡大に期待する効果、また、その町会・自治会に対する支援をどのように実施するのか、あわせてお尋ねをしておきたいと思います。
 町会加入促進のリーフレットを作成されたことでありますが、次回からは、例えば町会単位でのリーフレット作成助成も検討をしていただきたいと思いますので、ここで要望しておきたいと思います。
 都市整備分野についてでございます。
 基本構想審議会においても、多くの委員が異口同音に荻窪駅についての課題を発言されておりました。まさしくおくれをとらないよう、荻窪駅のまちづくりの考え方を検証する必要があろうかと思いますし、駅前広場の共同化など、杉並区にふさわしいターミナルに発展することを期待するわけであります。
 そこでお尋ねをいたしますが、荻窪駅の現状の課題、今後の荻窪駅のあるべき姿をお聞きしておきます。区内JR各駅の再開発に関する見解も、あわせてお聞きをしておきたいと思います。
 まちづくりについてでありますが、区長就任に当たっての所信表明で、まちづくりについて、住宅都市としての杉並区が他自治体におくれをとることがないよう、都市基盤に積極的に取り組むこと、また、都市計画高井戸公園の整備や済美山グラウンド跡地を利用した総合運動公園の整備について、東京都と連携を強化し、その推進を働きかけていくことが示されております。都市計画高井戸公園の整備推進と周辺まちづくりについての取り組み姿勢をお尋ねしておきたいと思います。
 区長は従前から、まちづくりを行うには、国、都と協力して、共通の認識を持って連携していくことが重要であると述べられております。そのような経緯で、まちづくり連絡会議を設置することだと認識をいたしておりますが、国、都、杉並区の三者によるまちづくり連絡会議について、その意図する目的、効果をお尋ねいたします。
 道路交通法等の改正により、現在は、コミュニティバスの路線を新規に通すことは困難であることは十分に承知をしております。コミュニティバスの新規路線検討について、現在の進捗状況をお尋ねいたしておきます。また、東京商工会議所の地域委員会と今まで話し合いをされておりますが、その概要もあわせてお尋ねをしておきます。
 安全・安心の確保から、来年度、和田区民集会所、本天沼区民集会所、下高井戸区民集会所に巡回安全パトロールステーションを設置するとのことであります。巡回安全パトロールステーションの設置目的、効果、管理体制、備品などはどのようになっているのか、ここでお尋ねしておきます。また、警察署と覚書を交わしたとのことでありますが、その概要についてもお聞きをしておきたいと思います。
 平成十九年四月から、杉並警察署管内では松ノ木地域安全センター、高井戸警察署管内では高井戸東地域安全センター、和泉地域安全センター、荻窪警察署管内では地蔵坂地域安全センター、清水地域安全センター、五カ所スタートして四年がたとうとしております。この安全センターは、地域と連携して発足したことは十分承知しております。昼間の時間帯は警察官OBが地域安全サポーターとして勤務しており、これまでも子どもたちの通学路の安全確保、地域の行事への参加など役割は多岐にわたり、地域に対する貢献を大いに満たされているものであり、地域では大変喜ばれております。
 こうした中で、巡回安全パトロールステーションの設置を契機に、地域安全センターとの連携を深め、地域との協働を一層推進すべきものであると考えますが、区の見解を伺っておきます。
 環境清掃分野についてお聞きします。
 杉並区は今まで、環境清掃分野においてさまざまな取り組みをしてきましたし、しています。忘れてはならないのが、そして私自身も決して忘れることができないのがすぎなみ環境目的税条例であります。この条例は、言うまでもなく、レジ袋に税を課する全国で初めてとなる条例であったことや、区民、議会の意見が大きく二つに分かれたことにより継続審査になったことなど、他自治体から注目を集め、当時多くの取材が議会にあったことを記憶しております。
 また、大きな施策としては、杉並クリーン大作戦とうたった、区内を一斉にきれいにする行事も挙げられます。区内業界団体、町会、NPOなどの協力により、ことしで十回開催するまでに至り、杉並区の目玉の行事に発展をしてまいりました。
 昨年の区長就任の代表質問でもありましたが、ごみ・清掃施策のサービスのあり方について、今後、区民皆様の意見を聞きながら、安定、効率した運営を目指して取り組んでいくとの答弁でありましたが、区は、戸別収集・有料化などを目標としていた時期もあり、積極的な取り組みをするものと理解を今でもしております。
 ここで、環境先進都市を標榜する当区において、今回の予算編成方針の中で、ごみの問題については全く述べられておりません。区民全員にかかわる重要なごみ問題について、基本的な考え方をお聞きしておきます。
 質問の最後のほうに、私たち会派の事業仕分けについて一言触れておきたいと思います。
 私たち会派新しい杉並も、会派勉強会という位置づけで、昨年十二月二十二日に議会版事業仕分けを議会改革の一環として試行的に実施をいたしました。国政や全国各地の自治体で行っているいわゆる事業仕分けは行政主導であり、本来、税金の使い方をチェックする議会であるとの観点から、毎年行われている決算審査に事業仕分けの手法を取り入れ、一つ一つの事務事業に対する決算審査の精度を向上させて、議会主導による行政改革を目指しての取り組みとして実施をいたしました。
 今回対象事業としたのは、保養のための宿泊機会の提供、杉並区勤労者福祉協会助成、南北バスの運行の三事業で、対象事業の選定に当たり、会派全員参加の場で協議を重ねて、区の補助金事業、外郭団体から選びました。
 議会版事業仕分けの概要は、毎年度行われる決算審査の要領で、まず行政側から対象事業の概要の説明を受け、その後、学識経験者などの参考人から意見を聴取、委員(議員仕分け人)から行政側に対して対象事業に関する質疑が行われる方法で実施をいたしました。締めくくりといたしまして、委員の代表から対象事業の判定結果を示しました。
 判定に至る経過として、1、保養のための宿泊機会の提供では、各宿泊施設の経営環境等が異なることから、一括での判定ではなく、施設ごとに判定を示しました。湯の里「杉菜」は、宿泊料金の設定に改善の余地があることから、要改善としました。コニファー岩櫃は、所在地の群馬県東吾妻町と友好自治体協定を締結していることや、宿泊施設の整理統合により団体客を誘致することを視野に入れ、現状維持。富士学園は、光熱費がかさむことによる冬季の施設の閉鎖や赤字の経営体質が一向に改善されないことから、廃止。弓ヶ浜クラブは、遠方であることや、赤字の経営体質が一向に改善されないことから、廃止と判定をいたしました。
 続いて、杉並区勤労者福祉協会助成は、協会が実施している会員向けの福利厚生事業が、ほかの民間団体が実施している事業と重複していることや、公益法人制度改革により平成二十五年十二月までに新制度に移行しなければならず、その見通しが困難なことにより、廃止を含めた抜本的見直しと判定をいたしました。
 最後に、南北バスの運行は、依然として区内に交通不便地域が存在することや、新たな運営手法の導入を求め、拡充と判定をいたしました。
 なお、民間からは、中央大学教授・佐々木信夫先生、社団法人東京青年会議所杉並区委員会より石井勇人氏が参考人として出席していただきました。
 こうした会派における事業仕分けについてのご見解をお聞きしたいと思います。
 以上、質問をさせていただきましたので、明快なる答弁をよろしくお願いいたします。
 結びに、区長は、東京市長の後藤新平氏と井荻村村長の内田秀五郎氏について述べられております。後藤新平氏は、東京のまちの基礎をつくり上げてきた偉大な先人であり、内田秀五郎氏は、杉並の区画整理に尽力された偉大な先人であり、共通することは、まちづくりに偉業をなし遂げたところであろうかと思います。
 杉並区は平成十四年にまちづくり条例を施行し、まちづくりについて基本となる理念を定めましたが、一概にまちづくりとはどういうことなのか、道路等のハード面、安全・安心なソフト面など広義にわたり、千差万別であるかと思います。また、違ったソフトの視点でのまちづくりをつくり上げることも重要であると考えております。そのまちづくりは、そこに住む住民が一生をそこで過ごし、過ごしたいと多くの人が思えるまち、すなわち、最後を送りたい場所をつくることが最大のことであると先輩からお聞きしました。自分が育った、育てられたまち、ふるさとと思えるまち、心から愛することができるまち、誇りに思えるまちをつくり上げていくことであります。また、意見は違いますが、まちづくりイコールふるさとをつくり上げていくことが私は大切であると思っております。
 日本の更生保護の創始者であり、政治運動、自由民権運動にも参画した、そして投獄経験もある川村矯一郎氏の更生施設をつくるきっかけとなった出来事がまちづくりの原点であると私は考えております。
 その出来事は、川村矯一郎氏が静岡の監獄の副所長のときのこと。ある受刑者の話で、この受刑者は大きな犯罪で入獄し、収監中はだれもが手を焼き、大変問題のある男であったというわけであります。しかし、川村矯一郎の教え、そして訓戒によって更生し、出所し、二度と罪を犯さないとのかたい約束をして、ふるさとに帰ったわけであります。しかし、ふるさとの家はそのままの形はあったが、妻は既にほかの人と幸せな家庭を築いていたので帰れず、親戚にも相手にされず、ショックを受け、ふるさとを徘徊し、二度と罪を犯さないことを誓った上、男は、川村矯一郎氏に手紙を書き残し、自らの命を絶ってしまったのであります。そのときに現在のような更生する場所があれば、このようなことが起きなかったものと考えさせられます。
 話の内容の意味は違うと思いますが、私が思うまちづくりは、どんなことがあっても、ふるさとは迎え入れてくれる温かい人がいる、場所がある、変わらない風情が残されている、そのようなまちをつくり上げていきたいと思っております。私たちはそんな杉並区をつくり上げていくことをここにお誓い申し上げ、新しい杉並の代表質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後一時二十五分まで休憩をいたします。
                 午後零時二十四分休憩
                 午後一時二十五分開議
○議長(小泉やすお議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) まず、現在の心境についてのお尋ねでございますが、きょうで区長に就任してちょうど七カ月を迎えます。この間、高齢者の所在不明事件や待機児童対策など、喫緊の課題に鋭意取り組んでまいりましたが、区民が区政に寄せる期待の高さをひしひしと感じておりまして、一層区民福祉の向上に努めていかなければならないといった心境でございます。
 次に、リーダーシップに関するお尋ねですが、就任時にお話ししたとおり、ボトムアップを基本としたリーダーシップをよしとしており、現在においてもその思いに変わりはございません。
 区財政を取り巻く状況や国の新年度予算についてのご質問にお答えします。
 まず、景気でございますが、リーマンショック以来足踏み状態が続き、先行きについて景気の持ち直しが期待されているものの、デフレや雇用情勢の悪化も懸念されるなど、依然として厳しい状況に変わりないものと受けとめております。
 こうした状況の中で編成された国の新年度予算ですが、国債の発行額が税収を上回り、地方を含めた借金が一千兆円に上るなど、財政運営上の多くの問題を抱えております。これら国の財政悪化については、増え続ける医療や年金など増大する社会保障にどう対応していくのか、税制の問題など、国の財政構造を抜本的に見直していく必要があるものと考えております。
 また、政策の例を挙げると、子ども手当や高校就学無償化などに見られる、地域の実情を考慮しない国民への一律給付や、なかなか進まない地方分権改革に向けた税財源のあり方など、課題が先送りされている感が否めません。冷静な議論を踏まえた迅速な政策展開が今まさに求められていると考えております。
 基礎的財政収支と十年後の区財政についてのお尋ねがございました。
 財政収支の均衡に配慮し、健全財政を確保していくことは、いつの時代にあっても財政運営上の基本であると考えております。中長期の区財政につきましては、十年後を見据えた基本構想及び総合計画を策定する中で、先々の行政需要を踏まえ、財政収支の見通しを立ててまいりたいと考えております。
 新年度予算についての一連のご質問にお答えをいたしますが、平成二十三年度は、今後十年を展望した新たな基本構想と、それを具体化するための総合計画を策定する年であり、ご指摘のように、新年度予算は、これからの杉並区のあるべき姿を描く上で極めて重要性を帯びた予算であると考えております。
 この予算の位置づけについてでございますが、杉並区の特性である住宅都市としての価値を高めていくことは、変わらない基本的なテーマであると考えておりまして、新年度予算を「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」と位置づけたところでございます。
 次に、基金と起債の活用についてでございますが、私は、極めて厳しい社会経済状況が続き、行政需要が大きく増大する中で、区民ニーズに適切に対応していくためには、景気や金利の動向、将来的な財政収支も見据え、基金のみならず起債もあわせ活用しながら、現実的で健全性にも配慮した対応を図っていくことが大切であると受けとめております。
 次に、予算編成に当たっては、福祉・医療、教育、まちづくりを重視し、意を用いたところでございますが、例えば福祉・医療を例に挙げれば、区民生活の中で最も切実なテーマである健康と医療・介護について、緊急推進プランに基づいて施策化を図り、また、まちづくりの分野では、将来を見据え、まちづくり基本方針の策定に向けた調査検討に着手するとともに、地域の実情に即したまちづくりを進めるため、国と都と連携した連絡会議を設けるとしたことなど、区民生活や地域の現状に目を配り、区民が真に必要とする行政需要を見きわめて予算化を行ったところでございます。
 一部の自治体における議会と首長の対立についてのお尋ねでございますが、私は、この対立は、二元代表制が正しく機能していないことから生じたのではないかなと思っております。そもそも二元代表制は、議会と首長の意見の対立が起こり得ることを前提としておりまして、合意点を見出すまで徹底した議論を行うのが原則であると思います。しかしながら、議論を放棄した首長は論外として、議論を闘わせ合意に達する努力をおろそかにし、人気を背景に住民を巻き込みながら強引な手段をとるばかりでは、両者の溝は深まるばかりであります。私は、区政は区民のためにあるのでありますから、今後も議会と建設的な意見を取り交わし、区民にとって最良の方法を見出していきたい、こう考えております。
 予算編成に当たった感想についてのご質問にお答えします。
 予算については、執行機関と議決機関がそれぞれの責任と役割を担って成立することになるわけですが、振り返って考えると、議員としての責任も大変重いものがあったなと感じておりますが、今回区長として初めて予算編成を行って感じたことは、予算編成作業には、見積もりから編成に至るまで、現場の職員の膨大な作業が下敷きになっていることに驚かされました。
 また、実際の予算査定の場面では、限られた財源をどう有効に活用していくか悩み、また知恵も絞り出しながら職員と一体となって編成を行ったという点で、責任の重さに加えて、それなりの充実感を感じているところでございます。
 執行機関と議会という関係についてですが、議会も、私も都議会を五期やらせていただきましたけれども、共に都民に対しあるいは区民に対し責任を負うという気迫というか、心構えというものが大切なことだろうと思います。執行機関の長となりましたけれども、区民のための予算を編成しようということで作業を進めていくわけでございますけれども、その作業の過程においては、区民の皆さんの声をよく聞くことが大切でありますし、とりわけ議会の中で皆さんがどうお考えになっているかということを十分にしんしゃくしながら編成をしていくということが私は大事なことだというふうに思っております。そういう過程が十分にとられてない場合は、やはり重要案件が議会においてご賛同いただけない、議決いただけないということでつまずいてしまうということもあり得るわけでありまして、きょうの新聞でも、議会と執行機関の関係について、何でも賛成が議会が何もやっていないかのような喧伝をするような記事がありましたけれども、過程において、今申し上げたように、通らないものを編成するということを、あらかじめそういう気持ちで予算を編成するということは、これは執行機関として私はふまじめな姿勢だというふうに思っております。皆さんに通していただけるものをつくっていく。そのためには議会の皆さんの声もよく聞きながら、いろいろな意見の違いがあっても、それを最終的には乗り越えて、区民のために執行できる予算として仕上げていく、こういうプロセスが大事なことであって、結果として多くの自治体で、車の両輪として執行機関が提出したものが多く議決をいただくということになっているという面も、きちっとこれは言わないと、何か一方の面からだけを見て、議会と首長の対立をあおるというような短絡的な報道ということになっているのではないでしょうか。
 今回初の年度予算を私が編成するに際しても、幹部職員を含め執行機関としては、議会の皆さんがどう考えているかということを十分にしんしゃくしながら予算編成を進めてきたつもりでございます。そういう見えない議会と執行機関との議論というものも、私は、正当にそれをむしろ報道し、住民に伝えていくということこそ、ジャーナリズムのあるべき姿ではないかというふうに思っております。
 行財政改革に関するお尋ねにお答えをいたします。
 「予算の編成方針とその概要」でも述べさせていただきましたが、今後の区政運営においても、最少の経費で最大の効果を上げていくことは不可欠です。その際大切なことは、絶えず施策や事業を検証、評価し、適切な取捨選択や執行方法の見直しに取り組むという基本を徹底することであると考えております。
 このような認識に立って、この間、杉並版事業仕分けの実施などを通し、施策や事業の検証と見直しに取り組んでまいりましたが、今後も、こうした取り組みを一層充実させる中で、より効率的な行財政運営に努めてまいりたいと存じます。
 次に、基本構想、総合計画に関するお尋ねでございますが、新たな基本構想は二十三年度中に策定することとしており、今後、基本構想審議会に設置する部会での議論を経て、本年八月以降に基本構想案の取りまとめを行い、パブコメを実施した上で、平成二十四年第一回区議会定例会に提案していきたいと考えております。
 基本構想実現のための具体的な道筋となる総合計画についても並行して庁内で検討を進め、二十四年度を開始時期とする計画として、基本構想と同時期に策定してまいる考えであります。
 こうした基本構想の検討状況につきましては、これまでも広報やホームページを活用して区民の皆さんに適宜お知らせしてきましたが、今後も、部会の議事内容や進捗状況等を含めて適切な周知を図ってまいります。
 なお、基本構想案が整った段階では、シンポジウムを開催するなど、パブコメにあわせて重層的な広報活動を行ってまいります。
 三つの視点が予算編成にどう反映されたのかとのお尋ねでございますが、三つの視点というのは、継承・発展させていくべきもの、見直すべきもの、新たに取り組むべきものということでございますが、平成二十三年度の予算編成作業に先立ち、予算編成に関する基本方針を各部局あて通知したところでございますが、その中で、すべての事務事業について、この三つの視点により分類し、精査を行った上で、適切な予算計上を図ることとしたところでございます。その結果につきましては、区政経営計画書の中で、主要事業について、この三つの視点のいずれに当たるかを記載しております。
 次に、管理職等のレポートを予算にどう反映したのかとのお尋ねでございますが、何らかの見直しが必要とする意見が比較的多かったアニメ施策や本庁土日開庁などについては、昨年実施した杉並版事業仕分けを通じて外部の知見に基づく評価をいただいた上で、必要な見直しを図ることとして、予算に反映させています。同じく、新たに取り組むべきものとする意見が多かった電子地域通貨や在宅医療の仕組みなどについても、その後の検討を踏まえ、事業の推進に向けた経費を新年度予算に計上しており、レポートの内容については、一定の反映が図られているものと思っております。
 次に、職員と組織についてのお尋ねですが、活力ある区政を進めるためには、最前線にいる職員が組織力を活用して下から上に意見を上げ、組織を動かしていくことが必要であり、そのような意欲と能力を持った職員を育成することが大切であると考えております。そのためにさまざまな課題について自由に議論し、問題意識や建設的な意見を吸い上げていく組織風土を醸成していきたいと考えております。
 また、今後の組織のあり方については、現行での課題を洗い出し、新たな基本構想や総合計画を実現していく機動力のある組織に再編していきたいと考えております。
 杉並版事業仕分けの結果の予算への反映に関するお尋ねにお答えをいたします。
 昨年十一月に実施した杉並版事業仕分けにつきましては、その評価結果を受けまして、区としての対処方針を決定いたしました。その方針に基づき直ちに事業の見直しに着手するとともに、その一部は二十三年度の事業計画や予算に反映しており、二十三年度予算における効果は、コールセンターの受付時間の短縮などの見直しで二千七百万円余の削減効果を初め、仕分け対象となった八事業全体で、おおむね五千万円の削減となっております。
 健康と医療・介護の緊急推進プランについてのお尋ねにお答えをいたします。
 区としての新たな施策は、本来であれば、現在策定を進めている基本構想に基づき体系的に展開を図っていくべきところでございますが、区民の生命と健康にかかわる喫緊の課題については、区として迅速かつ的確に取り組む必要性があると判断をし、二十三年度からの事業計画として、このプランを策定したものでございます。
 具体的には、特に医療や介護の分野について区民から多く寄せられている要望や今日的課題を、妊娠・出産、働き盛り、高齢期という人生の三つのステージに着目して体系化し、関係団体等のご意見をお聞きしながら、それぞれのテーマに具体的に対応する施策を盛り込んで策定いたしました。
 国に対する緊急要望についてのお尋ねでございますが、頑張れば頑張るほど保育需要が増え、財政的な負荷がかかる苦しい状況に陥るという待機児童対策の厳しい状況について、内閣府待機児童ゼロ特命チームの村木事務局長に直接お伝えをし、国の早急な対応をお願いしたところでございます。その後、特命チームが取りまとめた国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消「先取り」プロジェクトに、待機児童解消に意欲的に取り組む自治体への支援策が盛り込まれ、政府の来年度予算案にも、待機児童対策費として二百億円程度が計上されるなど、今回の要望の趣旨が取り入れられたものと受けとめております。
 十年間の待機児童数などの推移についてのお尋ねでございますが、それぞれ平成十三年度の数値との比較でございますが、まず、待機児童数につきましては、百三十三人から増減を繰り返してきましたが、平成二十二年度は二十三名にまで減少してございます。
 保育施設の受け入れ児童数、関連経費の決算でございますが、こちらは両方とも一貫して増加を続けておりまして、平成二十二年度当初の児童数は、約千五百人増加して四千八百八十人。平成二十一年度決算における保育課所管分は約六十億九千万円と、倍増してございます。
 区立子供園に関するお尋ねでございますが、三歳児以上の保育需要が増加する中で、三歳児からの保育の受け皿になる子供園の移行時期の延期は、待機児童対策の面では影響が生じてございますが、先行する子供園の実施体制や育成プログラムなどの検証、評価を行い、課題を一つ一つ解決しながら円滑な移行を図ることが何よりも重要であると考えております。
 三歳児以降の待機児童対策といたしましては、子供園に加えて、区保育室の三歳児以上の受け入れ拡大、私立幼稚園における預かり保育拡大などの方策もあわせて講じることにより、可能な限り対応してまいりたいと存じます。
 子ども・子育て新システムについてのお尋ねですが、新システムは、国がすべての子どもへの良質な成育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して検討が進められるべきものと認識をしております。現在、検討会議のもとに設置されたワーキングチームにおいて、幼保一体化などについて検討が進められているところでありますが、新システムの構築が実現をされれば、現行の制度、給付財源のあり方などが大幅に見直され、保育施策を含む、区の子ども・子育て支援策全体のあり方にも大きな影響を与えることとなりますので、今後の検討会議での取りまとめや関連法案の国会提出の動きなどを引き続き注視してまいりたいと存じます。
 精神障害者の福祉手当に関するお尋ねでございますが、身体障害者、知的障害者に比べて、国や東京都において福祉手当の創設がない中で、まず杉並区から第一歩を踏み出すということで、精神障害者保健福祉手帳一級の方を対象としたものでございます。
 今後につきましては、国における障害者自立支援法の廃止に向けた検討の中で、精神障害者の所得保障に関する動向や東京都の今後の対応を見守る必要があると考えており、今般の杉並区における予算措置は、閉塞感のある現状に一石を投じるものと考えております。先ほど申し上げましたように、本来国や東京都が施策を講ずるべきものだという上に立って申し上げているということでございます。
 緊急経済対策事業のうち、産業融資となみすけ商品券事業の効果についてのお尋ねにお答えをいたします。
 緊急経済対策の産業融資の融資内容は運転資金であることから、これまでの融資額約六十六億円が市場に直接流通して経済効果を上げているものと考えております。
 なみすけ商品券事業についても、前年と同様の利用状況となっており、経済効果については、消費性向から約三億三千万円と推計をしております。
 入札・契約制度に関するお尋ねにお答えをします。
 区では現在、区内業者を限定とする発注枠の拡大など、臨時的緊急措置を講じておりますが、この措置の効果としましては、入札における区内業者の受注率が実施前に比べて約七ポイント上がっており、地域の雇用や経済活動に一定の波及効果を与えているものと考えております。
 また、こうした区内業者による受注の拡大は、業者の地域に対する愛着や責任感をさらに高め、契約のよりすぐれた履行、施行につながっていくことが期待されるところでございます。
 次に、二十三年度の緊急雇用対策に関するお尋ねでございますが、区では、長引く不安定な雇用情勢に対応するため、二十年度以降、緊急雇用対策を実施し、昨年十二月末までに延べ五百名余の雇用創出を図ってまいりました。二十三年度についてもなお厳しい雇用情勢が続いていることから、国の交付金を活用し、新規五事業を含む十五事業を対象に、緊急雇用対策を継続実施してまいります。
 電子地域通貨事業の進捗状況、期待する効果等に関するお尋ねにお答えをいたします。
 電子地域通貨事業は、区内の経済循環を創出し、地域経済の活性化を図るとともに、地域コミュニティを醸成する取り組みとして実施するものであります。
 事業の進捗状況ですが、現在は事業全体の詳細計画の策定と、端末機などのインフラの概要設計に着手しているほか、事業PRに向けた準備、二十三年度スケジュールの検討を進めております。
 また、電子地域通貨事業を構築していく上で、役割と費用負担、資金管理、さまざまなリスク管理など多くの課題がありますが、一つ一つその解決を図りながら進めているところでございます。
 町会に対する支援についてのお尋ねでございますが、まず、掲示板の設置等に対する助成拡大の効果につきましては、助成上限額及び助成件数の拡大により、町会・自治会の財政負担が軽減をされ、区がポスターなどの掲示をお願いしている掲示板の立てかえや修繕等が進むものと考えております。
 このほかにも、リーフレット作成などによる加入促進の支援や、地域活性化などの事業に対するまちの絆向上事業助成制度の充実などにより、幅広く町会・自治会活動の支援を行ってまいります。
 荻窪駅周辺地区のまちづくりに関するお尋ねにお答えを申し上げます。
 荻窪駅周辺地区の課題につきましては、中央線が高架となっていないということのために駅南北が分断されている、都市基盤である駅前広場が狭くて十分確保されていないことなどにより、荻窪の持つ潜在能力が十分に生かし切れてないということが挙げられると思います。そこで、杉並区の価値や魅力を高め、質の高い住宅都市としてのブランド力を確立していくためにも、杉並の暮らしを支える区内最大の交通ターミナルである荻窪駅周辺地区の活性化が不可欠だと思います。都心などへの交通アクセスや荻窪の持つ文化性などの潜在力を十分に生かして、個性的な商業地域や生活の利便性など、都市機能をさらに高めていくことが重要であろう、こう考えているところでございます。
 区内JR各駅前の再整備に関するお尋ねにお答えします。
 JR各駅周辺は古くから商業地が形成をされ、比較的大きな経済圏を構成しております。各駅周辺は、それぞれの立地や文化などを生かしながら、回遊性や奥行きのある個性的な商業地を形成していくとともに、それぞれの地域を活性化する拠点として整備していくことが重要と考えております。現在、JR西荻窪駅や阿佐ケ谷駅周辺地区の再整備については、地元や事業者の方々のご意見、また議会からもご意見をいただいておりますので、そういったものを踏まえて考えてまいりたいと思います。
 都市計画高井戸公園についてのお尋ねでありますが、区域内には大規模グラウンドが三カ所ございますが、都が公園整備事業に着手するまでの間、オープンスペースとして保全することが重要であると考えております。そこで、区ではNHK富士見ヶ丘旧運動場の使用貸借協定を平成二十四年三月まで更新延長するとともに、国立印刷局久我山運動場につきましても、暫定的に区が管理を行い、運動場として区民が利用できるように、国への手続を現在進めております。
 また、平成十八年三月に策定されました東京都の都市計画公園・緑地の整備方針は、十カ年計画の折り返し点を迎えて見直し時期に入っておりますので、この機会に優先整備区域として位置づけられ、一日も早く区民に喜ばれる公園として整備されるよう、東京都に積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、まちづくり連絡会議に関するお尋ねですが、この連絡会議は、区内にある国有財産、公有財産の有効活用を図り、行政サービスの向上とまちづくりを推進するため、国、東京都、杉並区の三者による定期的な情報交換及び協議の場として設置するものであります。区では、今後多くの区立施設が更新時期を迎える中で、区立施設全体の再配置などを検討することとしておりまして、公共施設の効率的な運用、住民の利便性の向上、まちの活性化という三つの視点を基本にして、この連絡会議においても、公共施設の有効活用の可能性をさまざまな角度から協議、検討していきたいと考えております。
 新たなコミュニティバスの検討状況についてのお尋ねでございますが、本年度は済美山運動場を中心とした地域をシミュレーションの対象として選定をして、調査検討を進めております。交通管理者である警察と協議、調整を重ねているところでございますが、コミュニティバスの安全運行確保のために、従前に比べ、警察の車両制限令に関する判断基準が厳しくなっておりまして、現時点では、適合する路線の設定がなかなか難しい状況にございます。近隣の自治体においても同様で、新路線の開設に苦慮していると伺っております。今後も警察との協議を粘り強く続けてまいりたいと考えております。
 東京商工会議所とは、このような状況についてお伝えするとともに、地域の活性化に向けた運行や地元の機運を高めていく方法についてご意見をいただいており、引き続き協力をお願いしているところでございます。
 安全・安心に関連したご質問にお答えをいたします。
 ご指摘のとおり、区では、先月二十八日に、区内三警察署と地域安全の推進に関する覚書を締結いたしました。その内容は、区が新たに設置する巡回安全パトロールステーションと警察が持つ地域安全センターを、地域の安全活動の拠点として機能するように、区と警察三署が連携して取り組むというものであります。
 巡回安全パトロールステーションにつきましては、区民が犯罪被害や防犯対策について気軽に相談できる地域の窓口として設置いたしますが、区安全パトロール隊が一日数回定期的に巡回し、相談等を行うほか、警察官も立ち寄りますので、区民の防犯意識を高めることとともに、その存在自体が犯罪抑止につながるものと期待をしております。
 また、地域安全センターにつきましては、空き交番対策として警察OB職員が配置されておりますが、今後は区安全パトロール隊も立ち寄り、連携を密にするなど、これまで以上に機能させていくことといたしました。
 両施設においては、区民による自主的な防犯活動がより活発化するように必要な支援などを行ってまいりますので、防犯効果とともに、地域との協働が一層進むものと期待をしております。
 ごみ処理問題についてのご質問にお答えをいたします。
 ごみ処理問題は、区民の暮らしに密着した重要な課題と認識をしております。ごみ処理政策のあり方については、環境負荷を低減していくとともに、区民サービスの向上と安定的かつ効率的な事業運営を図る観点から、今後、総合計画の策定にあわせ、改めて必要な見直しを進めてまいりたいと存じます。
 小川宗次郎議員に対しまして私から最後の答弁になりますが、次に、新しい杉並が会派として実施した事業仕分けに関するお尋ねでございますが、今般の会派の取り組みについては、議会活動における新たな試みの一つと受けとめております。今回の取り組みの結果につきましては、先月中旬、議会版事業仕分けの実施に伴う会派要望をちょうだいいたしまして、私も内容を確認しており、今後の参考にさせていただきたいと考えております。
 以上で私からの答弁とさせていただきます。その他のご質問については、教育長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 教育委員会所管のご質問にお答えをいたします。
 初めに、小中学校普通教室へのエアコンの設置に関連したご質問にお答えをいたします。
 まず、エアコンの利用基準についてでございますが、夏季においては利用期間を七月一日から九月三十日までと定め、教室内の温度が三十度を超えた場合に利用できることとしております。
 また、利用の際は温度設定を二十八度とするとともに、これによって児童生徒が教室から外に出ることをいとうようなことがないように配慮しております。
 次に、エアコン設置後における普通教室の活用やその効果についてですが、夏休み中の補習授業や部活動での活用に加え、夏休み期間を弾力化した教育課程の実施など、特色ある教育活動を行う学校の増加が見込まれます。
 続きまして、地域の方々の普通教室利用に関するお尋ねでございますが、現在のところ、普通教室の一般開放は行っておりませんが、今後は、学校教育での活用状況を踏まえまして、可能な限り配慮してまいりたいと存じます。
 次に、フレンドシップスクールについてお答えをいたします。
 初めに、実施校についてですが、来年度実施に当たりましては、試行している二校に加えて、現在自主的に行っている学校や来年度実施予定の学校を調査し、実施校を選定したところでございます。今後は、各学校での実施結果を踏まえた上で、全校実施へと広げていきたいと考えております。
 フレンドシップスクールの実施場所につきましては、各学校が自校の課題や教育活動内容等を踏まえて自主的に選定することが望ましいと考えますが、収容能力や経費負担のことなどから、区民割引を活用できる区の施設の利用について、各学校に情報提供していきたいと考えております。
 次に、移動教室の目的と現状についてですが、移動教室の目的は、学校を離れて恵まれた自然環境の中で人間性豊かな児童生徒の育成を目指しているものであり、この目的は現在においても重要であると考えております。
 こうしたことに加えまして、今日では、集団生活を通じての人間関係づくりや体験学習の充実など、新たに取り組むべき学習課題が生じてきており、今後は、これらの状況変化を踏まえ、実施学年や内容などについて検討を行っていく必要があると考えております。
 学校司書に関する質問にお答えをいたします。
 これまで学校では、学校司書の配置、未配置にかかわらず、多くのボランティアの方々にご協力をいただきながら、図書室の環境整備、蔵書管理、読み聞かせ等に取り組んできています。今後、学校司書の配置校を拡大するに当たり一層効果を高めていくために、司書教諭、学校司書、ボランティアの役割を明確にし、互いに連携してそれぞれの機能を十分発揮できるように取り組んでまいります。
 学校希望制度に関するお尋ねにお答えをいたします。
 まず、学校希望制度の実施状況ですが、平成十四年度実施当初は、児童生徒全体の約一四%の申請がありました。その後制度への理解が進む中で、本年度には全体の約二三%の児童生徒が申請している状況となっています。
 次に、今後の検証のスケジュールでございますが、現在アンケート調査を実施しており、その結果をもとに検証を進め、新たな教育ビジョンの中に反映していきたいと考えております。
 教育改革に関するご質問にお答えをいたします。
 教育委員会では、教育ビジョン推進計画に掲げた自立と責任のある学校づくりなど三つの方針に基づき、力のある教師を育てる、質の高い教育を行うなど、六つの目標の実現に向けて取り組んでまいりました。
 予算につきましても、こうした重点施策を展開するために必要な措置を受け、区費教員の採用、三十人程度学級の実現、地域との協働を目指した学校支援本部の全校設置など、先進的な取り組みを進め、着実に目標を達成してまいりました。
 今後も、「いいまちはいい学校を育てる〜学校づくりはまちづくり」の考えに基づいて、教育の一層の充実に取り組んでまいります。
 台湾との中学生野球交流に関するお尋ねにお答えをいたします。
 この事業の目的は、中学生が野球を通して親善や相互理解を図りながら、言葉や文化、風土の違いを学び、国際的な広い視野をはぐくむことにあります。
 また、効果といたしましては、台湾チームとの野球交流が子どもたちの励みとなり、少年野球の振興に寄与するものと考えております。そして、野球交流にとどまらず、さまざまな形で子どもたちの交流の輪が広がっていくことを期待しております。
 学校給食についてのご質問にお答えいたします。
 学校給食は食材料について保護者負担としていることから、安価でおいしい旬のものを使用するなど工夫を凝らし、給食会計の収支が図れるよう取り組んでいるところでございます。今後も、食材料の購入価格など、十分その状況を注視し、給食会計に過大な負担がかからないよう、情報提供を初め、迅速かつ必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
 最後に、新しい教育ビジョンの策定についてのお尋ねにお答えをいたします。
 新しい教育ビジョンの策定に当たっては、杉並区の現状に通じた学識経験者や区民からの公募委員等による検討委員会を立ち上げ、これまでの教育改革の成果を検証するとともに、区の基本構想の議論も踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で新しい杉並の代表質問を終わります。
 引き続いて、杉並区議会公明党代表、四十一番横山えみ議員。
     〔四十一番(横山えみ議員)登壇〕
◆四十一番(横山えみ議員) 私は、杉並区議会公明党を代表して、区長の「平成二十三年度予算の編成方針とその概要」及び当面する区政の課題について質問いたします。
 政権交代から一年半、迷走と混乱に明け暮れ、日本経済の先行きは不透明感がぬぐえません。それどころか、民主党政権の経済無策を主要因に挙げ、米国の格付会社が日本国債への信頼度を引き下げるなど、我が国経済は一層混迷の度を増しています。
 危機的状況に立ち向かう緊張感が感じられない中途半端な政府の景気・デフレ対策を背景に、区財政は、特別区民税の減収など極めて厳しい状況にあります。安定的な公共サービスの提供を可能にするためにも、健全な財政を維持していくことが求められます。
 区長は、就任より半年、慌ただしい日々の中、対立する意見やさまざまな利害を討議、集約に努力され、さまざまな取り組みをされてきたところと思います。杉並区及び区政を取り巻く状況をどのように認識し、首長としての責務については今どのようにお感じになっているか、率直な印象をお聞かせください。
 また、政権交代から一年半以上経過している今日、期待した改革は全く進まず、円高進行等による景気の低迷、尖閣諸島問題等、民主党政権の混迷が続いておりますが、区長は今日の政治の状況をどのように見られているか、お聞かせください。
 地方分権改革についてお尋ねいたします。
 鹿児島県阿久根市や名古屋市のような長と議会の対立を見ていると、これらは自治体の代表制度における市民不在に根を持つ現象と言わざるを得ません。選挙と罷免だけでは民主主義は機能しません。日々機能する民主主義が問われています。
 区長は、地域の実情に即した行政を行っていくことができるよう、権限と財源の裏づけを伴った分権改革の実現に向け努力していくと述べられておりますが、具体的にどのように取り組むのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、区民福祉についてお尋ねいたします。
 区長は、自治の原点として、区の最大の使命は区民福祉の向上に尽きると述べられ、区民福祉の向上を区政運営の基本にとらえていくとのお考えを示されています。これは地方自治法にも記載されているとおり、私どもも全く考えを一にするところであります。
 それでは、区長が考えられる福祉とは何か、また、それが向上しているかどうかをはかる尺度は何か、また、福祉の向上を進める上で必要不可欠なものは何か、区長のお考えをお伺いいたします。
 次に、行政と議会についてお尋ねいたします。
 区長は、大阪府や名古屋市の事例を引用しながら、一部の首長がいたずらに議会との対立を扇動するかのようなパフォーマンスやムードについての懸念を示されています。首長を党首にした政党立ち上げの動きは、首長と議会の二元代表制のあり方に根本的変容を迫ることになり、翼賛的地方政治の方向に進むことも懸念するものです。
 また、議会の改革については、一義的には私ども議会の責任で検討を進めていくべきでありますが、区長は地方議員としての豊富な経験がおありです。この杉並における地方自治、また二元代表制としての行政と議会の関係について、今後どのような方向で発展することが望ましいか、ご所見を伺います。
 次に、質の高い住宅都市について伺います。
 区長は、この杉並区について、これまでの歴史的経緯や首都圏における都市機能の役割等の観点から、本区の特性は住宅都市にあり、また、区としてはその価値を高めることが重要であると述べられております。人、まち、機能等、さまざまな角度から考えられると思いますが、区長の述べられる都市の質とは何か、また、質の高低はどのような尺度から考えられるのか、もう少し具体的に都市の質についてご説明ください。
 また、それに関連して、区長は、来年度の予算を「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」と位置づけられています。ことしはスタートするなら、ゴールはといいますと、区長のお考えでは、現在策定中の基本構想の十年スパンの目標であると伺いますが、具体的な中身は基本構想で示されるものと思われます。区長のイメージしているゴールについてご説明願います。
 次に、区の財政について伺います。
 区の財政運営については、二十年度決算から本格実施がされている公会計制度の改革を踏まえ、短期的なフロー視点のみでなく、中長期のストックの展望も含めた視点が必要であることを、これまで会派としてもたびたび質問、主張してまいりました。とりわけ、区長も示されたように、現下の先行き不透明な景気と不安定な政府の財政基盤という環境下にあって、安定的な公共サービスの提供を可能とするためには、区が健全な財政を長期にわたり維持していくことは大変重要であると考えます。
 ここで、減税自治体構想について、いま一度触れさせていただきたいと思います。
 区長は、減税自治体構想については、基本構想の議論の中で、財政見通しを立て議論していくとの考えを示されております。これまでの財政は単年度主義が中心で、バブル崩壊後、国も地方も長期的な視点に立った財政の運営が十分に実行されてきたとは思えません。いわば短期的な今から脱却できなかった節が多かったのではないでしょうか。結果、昨今の危機的な財政状況を招いたと言えるのではないでしょうか。
 そういう意味では、本構想は使い切り予算からの脱却であり、これまでの自治体財政運営のあり方に一石を投じる構造的な改革との見方もあり、長期的にはいわゆる財政のダムを構築することで、大規模災害などの大幅な減収といった事態などに備える仕組みであることに賛意を表してまいりました。
 財政運営についてはさまざまな主張があると思われますが、区財政の見通しについては今後どのような仕組みで管理されていくのか。また、現段階で考え得る区の財政を取り巻く環境変化の予測についてはどのようなものがあるか、あわせてお伺いいたします。
 また、基金と起債をバランスよく活用と言われていますが、バランスとは何を示すのでしょうか。また、財政におけるバランスをとるとは、具体的にはどういう指標を考慮し、どういう考えに基づくものでしょうか、お伺いいたします。
 次に、事業仕分けについてお伺いします。
 区長は、いわゆる劇場型と一線を画するものとして、平成二十二年度は試行実施と位置づけて実施しましたが、仕分け人はどのように選出し、仕分けに当たっての評価基準は何かお聞かせください。
 また、この成果は二十三年度予算案にどのように反映されたのか、今回の仕分けを区長はどのように評価しているのか伺います。
 今回の事業仕分けで廃止となった南伊豆健康学園については、保護者等の理解が最も必要と考えますが、教育委員会はどのような対応をされるのでしょうか。
 また、病虚弱児等への代替策はどう対応されるのかが大変重要と考えますが、その進捗状況はいかがでしょうか、伺います。
 次に、行財政改革の検証と今後について伺います。
 区長は昨年から、ボトムアップ型の区政運営を強調されてきました。区民の生活現場を基本とし、最前線の職員の意見や考えを大切にすることは非常に重要であると考えます。これまではコストを意識した改革が行われ、それは当区にとって大変意義のあったことと評価するところでありますが、今後の継続的な行財政の改革については、どのような方向性を目指して改革を行おうとお考えか、ご所見を伺います。
 次に、基本構想について伺います。
 基本構想のアンケートに約五千名の区民が回答されたことは、田中区政への期待とともに、将来に対する不安があるのだと思われます。そこでお伺いしますが、区長は、このアンケートの内容をどのように評価しているのでしょうか。
 審議会では、アンケートの回答の約七割が六十代以上とのことから、若い世代の意向をどのように反映するのか意見が出されたとのことですが、その取り組みを伺いたいと思います。
 次に、健康と医療・介護の緊急推進プランについて伺います。
 区長は現在の喫緊の課題の一つに、福祉・医療の分野において、医療と介護の問題は区民生活の中でも最も切実なものであるとの位置づけから、安心して妊娠・出産できる環境づくり、総合的ながん対策の推進、そして在宅療養支援対策の充実の三つを柱に、健康と医療・介護の緊急推進プランを取りまとめ、関連する合計二十四の事業の推進、そのうち十八事業が新規、六事業が拡充され、この取り組みは今回の予算の一つの目玉ともなっています。
 私ども区議会公明党として、昨年の施策の一つに、命と健康を守るプロジェクトを掲げ、一、女性の健康を応援、二、がん対策を推進、三、みんなで支える高齢社会に、四、子どもの命を守る、に沿って政策を深めてまいりました。命と健康を守る区の施策推進を一貫して訴えてきたところであり、また、プランの内容についても私どもの主張が数多く反映されています。
 年間一千人のお子さんが細菌性髄膜炎に感染し、五%のお子さんが命を落とし、二五%のお子さんが脳の後遺症で苦しんでいます。ヒブワクチンの全額公費助成は、悲劇をなくすのに極めて重要です。小児肺炎球菌ワクチンの無償化、水ぼうそう、おたふく風邪の助成等、プラン第一の安心して育児ができる環境に、杉並に住む母親たちの喜びはいかばかりか、今回の区の取り組みを高く評価しています。
 区長に改めて伺います。このたび発表された健康と医療・介護の緊急推進プランの策定までの経緯、そしてプランの概要についてご説明を願います。
 次に、安心して妊娠・出産できる環境づくりについてお伺いします。
 出産を望みながら高額治療費に戸惑う区民は年々増えつつあります。不妊治療の拡充については、治療費が高額で断念している夫婦には大きな希望です。本区として初めて取り組む本事業の概要について、区の考えを伺います。
 安心して身近に相談できる産科医は、この十年で激減していると聞きます。地域で安心して出産できる環境整備は重要です。妊婦健診の際に子宮頸がん検診が行える事業は、長年私どもが訴えてきた事業であり、大変うれしく思います。
 そこでお尋ねいたします。産科医の処遇改善と出産施設に対する設備整備補助制度の創設について、本事業の概要と区の考えをお示しください。
 総合的ながん対策推進について伺います。
 日本では、年間一万五千人以上の人が子宮頸がんを発症し、約三千五百人が亡くなっています。最近では二十代、三十代に急増し、四十五歳以下の女性の死亡原因として二番目に多くなっています。
 子宮頸がんはヒトパピローマウイルスによる感染であることから、ワクチンの認証が急がれておりました。ちなみに、日本と北朝鮮だけが認証されていなかったというのですから、いかに日本の女性医療が立ちおくれているかを物語るものです。二〇〇九年、私どもが日本全国から届いた署名を厚生労働省に届け、認証を取りつけました。
 杉並区は早速、守れる命は守ろうと、二十二年度、二十三区で初めて子宮頸がんワクチン接種を新中学一年生女子に公費全額助成で実施することができました。これは大変高く評価するものです。
 私どもは、二十三年度に向け、公費助成の対象年齢拡大を訴えてまいりました。その結果高校一年生まで拡大され、特に二十二年度、高校一年生に特例交付金を導入し接種できるようにした区長の英断は見事です。二十三年度の高校一年生と二年生に接種を可能にしました。本当にすばらしいです。守れる命は守ろうとの光の波が広がっています。高校生のご父兄たちからは、三年生はいつごろですかとの声が届いていることもお伝えしておきます。
 総合的がん対策について伺います。
 子宮頸がんワクチンを初め、がんセット検診、がん検診個別勧奨通知、胃がん検診の対応力の拡充、精密検査の受診動向調査の実施等、予防や検診により区民の健康を守ろうという区の力強い姿勢を評価するものです。総合的ながん対策は、がん教育や精神的ないしは経済的な相談窓口の強化、在宅緩和ケアなどの充実等、今後の総合的な取り組みについてさらなる拡充を行っていくお考えはあるのでしょうか、伺います。
 在宅療養支援対策の充実について伺います。
 区は、緊急プランとして、在宅医療相談調整窓口の設置、後方支援病床の確保、在宅医療推進協議会の設置、在宅医療の普及啓発、そのほか積極的なニーズ把握の推進や介護者の負担軽減について掲げました。高齢化の進展により、医療・介護費用が増大する中、在宅療養支援の充実は喫緊の課題です。孤立社会から支え合い社会を目指し、あらゆる仕組みを見直し、緊急プランとして取り組むことは、私どもの新しい福祉と考えます。これらは一過性の問題でもなく、今後、評価、検証、改革改善を継続的に行う必要があると考えます。このプラン及び個別の施策の今後の展開についてどのようなお考えをお持ちでしょうか、お伺いいたします。
 次に、本区の児童虐待防止について伺います。
 父母らによる深刻な児童虐待事件が後を絶ちません。二〇〇九年度の児童虐待の相談件数は四万四千二百十件で、過去最多となりました。子どもの命を守るため、民法の親権制度の見直し等、実効性のある虐待対策を急ぎたいものです。
 本区においては、我が会派の主張も大いに取り入れていただき、評価するところです。核家族化の進展する中で、出産しても育児に悩む若い母親が増えています。子育てへの不安や負担が児童虐待につながる例も多く、行政のさまざまな取り組みの存在にも気づかず孤立した母親の負担を軽減するため、今回、要支援家庭を支援するヘルパー派遣や訪問育児サポーターの制度は大いに期待するところです。
 また、児童相談所の都から区への移管が始まります。児童相談所の慢性的な人手不足の解消も急がなければなりません。児童虐待の相談件数は十年前の四倍に増えましたが、相談所の職員は約二倍にとどまっているのが現状です。子ども家庭支援センターの機能強化等について、今後の取り組みのお考えについてお伺いいたします。
 次に、保育園待機児童対策について伺います。
 保育園の待機児童解消は新年度も大きなテーマです。女性の労働力率を年齢別に見てみますと、二十代、四十代が高く、子育て期の三十代前半で大きく低下し、M字カーブが浅くなってきています。〇九年のデータでは、谷は六七・二%。一九八五年の五〇・六%と比べ一五%以上も上がり、谷は今後ほとんどなくなるとも言われています。女性のワーク・ライフ・バランスは整いつつありますが、女性たちのパワーを磨き、その力を発揮するには、待機児童問題は深刻です。本区の待機児童解消の見通しをお尋ねします。また、短期の目標と中長期的な目標についてもお伺いいたします。
 障害者への支援対策についてもお伺いいたします。
 精神障害者福祉手当の実施が田中区長のもとで初めてなされました。家族会の方々の喜びは大きなものでした。が、手帳保持者千八百七十一名中、一級手帳保持者百六十四人に適用ということで、各種医療・福祉手当が、他の身体や知的障害者に比べ、国、都の助成がないため遅れているという印象がありますが、区の負担は他の障害者福祉に比べ予算措置が小さいと思われますが、区の認識はいかがでしょうか。また今後の取り組みを伺います。
 また、発達障害とその疑いがある子どもたちの相談が急増していると聞きます。その実情はどうでしょうか。相談体制の充実が求められています。区の対策をお尋ねいたします。
 次に、歯科診療についてお伺いいたします。
 歯科保健医療センターの移転及びそれに伴う訪問歯科診療の開始については、どのようなスケジュールで進められていくのか。また、成人歯科健診の対象者拡大についても、来年度の歯科診療の充実する概要についてお示しください。
 次に、小中学校のエアコン設置は、区長のリーダーシップが発揮され、大変高く評価したいと思います。本区の優秀な職員の頭脳を結集し、短期間設置を導きました。区長はどんなご感想をお持ちでしょうか、お聞かせください。
 次に、読書離れが進む中で、学校司書を配置したことによる子どもたちへの効果はどのようにあらわれているか、伺います。
 また、学校司書を従来の二倍に増加したことを大いに評価いたします。これは全校配置を前提としたと理解してよろしいのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、小中一貫校について伺います。
 先日私は、新泉小学校に通う特別支援学級の保護者の方たちとの懇談会の機会を持つことができました。小学校の特別支援学級での先生方の熱意あふれるご指導をいただき、子どもたちが障害を抱えながらも成長していく過程を知り、先生方に深い感謝の思いが込み上げてまいりました。
 そのような子どもたちが卒業し、中学校へ行こうとすると、杉並区には中等部が二校しかないということでした。情緒障害のお子様は他者との意思疎通及び対人関係の形成が困難で、通常学級に在籍はしていても、なかなか教室での授業に参加できず、不登校となっている子どもたちが多く存在しています。教育現場では、知的には大きな遅れのない発達障害の児童生徒が増え、障害をお持ちのお子様が年々増える傾向を考えると、中等部の新設は時代の要請ではないかと思います。新泉小・和泉小・和泉中は施設一体型の小中一貫校としての整備が始まります。新泉小の特別支援学級も、当然小中一貫校の対象となるべきと考えます。和泉中学に特別支援学級を新設するべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、まちづくりについてお伺いいたします。
 国、都、区によるまちづくり連絡会議の開催も計画されているようですが、この協議については何か具体的な案件があるのでしょうか。また開催目標は何か。さらには、年限的にはどのような計画なのか、お示しください。
 高井戸公園内の印刷局のグラウンドの具体的な活用イメージをお伺いいたします。
 また、都市計画公園の事業化に向けた都の動向と、区はどのように都と協議していくのかもお伺いいたします。
 次に、地球温暖化対策に関連して、太陽光発電などの自然エネルギーの普及と省エネ対策が急務です。この間の区の取り組みと評価、今後の目標についてお伺いいたします。
 コミュニティバスすぎ丸について伺います。
 地域の交通として地域経済の活性化につながる視点と、多くの人のまちのにぎわいにつながる路線としての検討、進捗状況をお尋ねしておきます。
 交番の少ない地域の巡回パトロールステーションの設置は、区民にとって大変心強いものと思います。本区の安心・安全対策について、現状の課題認識と今後の取り組みや目標についてお尋ねしておきます。
 次に、地域活性化事業についてお伺いいたします。
 電子通貨の事業スタートはいつごろでしょうか。電子通貨事業の具体化の工程をお示しください。あわせて、現在のプレミアムつきなみすけ商品券は例年どおり行うのかもお伺いいたします。
 次に、杉並区には現在も多くの文化人、芸術家が住んでおります。また、多くの作品が私たちの身近にあり、その芸術に触れることができることは杉並の財産でもあります。杉並のイメージに文化は欠かせない要素です。新しい基本構想の中で文化はどのように議論していくのか、伺います。
 以上、大きく二十項目にわたりお尋ねしてまいりました。先行き不透明な経済状況は深刻です。家族や地域関係の希薄化はさまざまな問題を投げかけております。まちを構成しているのは人です。「情けは人のためならず」ということわざがありますが、人に情けをかけておくと、めぐりめぐって結局は自分のためになる。見返りを期待せずにだれかのために手助けすることは、めぐって何らかの形で還元される。こうした豊かな人間のつながりこそ社会の利益を生み出す資本としてとらえる考え方が、ソーシャルキャピタル(社会関係資本)です。その蓄積が不十分な社会は衰退へ向かうと言われています。米国の政治学者ロバート・D・バットナムが出版した「孤独なボウリング」で、グループでなく単独でボウリングをする人の増加は、米国の市民社会において社会的交流が失われている象徴として反響を呼びました。
 日本でも今、無縁社会が叫ばれ、人間のきずなの崩壊が深刻化しつつあります。公明党は、新しい福祉社会ビジョンの中で、孤立社会から支え合いの社会を目指して、あらゆる仕組みの改革に着手しております。田中区長の本格予算には人とのきずなが多く盛り込まれています。我が会派は田中区長と大いに議論し、杉並の支え合い社会を築いてまいる決意です。
 最後に、傍聴にお越しの皆様、本日はお忙しい中大変にありがとうございました。
 以上で代表質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 横山えみ議員のご質問にお答え申し上げます。
 首長としての責務について今どのように感じているかとのお尋ねでございますが、一言で言えば、どのような状況にあっても、区民福祉の向上にしっかりと努めていくということであります。
 区政を取り巻く状況を見ますと、長い経済不振の中、少子高齢化や雇用、貧困の問題など、大変厳しい状況であると認識をしております。そのような中、さきの基本構想の策定に当たり実施したアンケートでは、約五千人の方から回答をいただくなど、区民が区政に寄せる期待の大きさに身が引き締まる思いでございます。区長には、区民のだれもが安心して暮らすことができるまちをつくっていくことを任されているところであり、今後もその負託にこたえ、区民の皆様とともに区政の課題に日々取り組んでいくことが使命と心得ております。
 今日の政治状況についてのお尋ねでございますが、現政権が、変化を求めた国民の期待を受け歴史的な政権交代を成し遂げ一年半がたちました。そこで、現在の政治状況を見ますと、ねじれ国会と言われる中、喫緊の課題である税と社会保障の一体改革に向けた議論も進んでおりません。私は、国民の目から見て、国会が与野党の権力闘争の場になっているかのように見えることに危惧の念を抱いており、今スピード感を持って政策を打ち出していかなければならない時期なのに、それができていない。そのことが政策の議論の停滞を招き、混迷を深めているのではないかと感じております。
 次に、地方分権改革に関するお尋ねでございますが、住民に最も近い基礎自治体が地域の課題解決に向けてその実情に即した施策展開を図るためには、地方に対する関与を廃止・縮小し、必要な権限と税源を確実に移譲する地方分権改革が着実に進められるべきと考えております。しかし、この間の国の動きは鈍く、区長会等を通じて国へ改革の推進を働きかけているところでありまして、今後一層の働きかけが必要かと考えております。
 区長が考えられる福祉とは何かというお尋ねでございますが、私は、基礎自治体における福祉とは、住民の幸せを実現するためのサービスの総称であり、だれもが健やかに豊かに生活することができるよう適切な支援を行うことであると考えております。この福祉向上のためには、区民生活や地域の現状にしっかり目を配り、必要なソフト、ハードの施策を区民などとの協働により総合的に講じていくということが重要でありまして、区は地域の経営者として、地域の実情に即した行政を行っていくことができるよう、その力量を高めていかねばならないものと存じております。
 こうした福祉が向上しているか否かについては、区の事業やサービスに対する区民満足度はどうかということが一つの尺度になるのかなと思っておりまして、今後とも、区民意識調査などを通じて継続的に把握をしてまいりたいと思います。
 杉並区における地方自治並びに行政と議会との関係についてのお尋ねですが、まず、杉並区における地方自治でございますが、行政と議会が共に、地域のことはそこに住む住民の意思と責任で決めていける自治体を目指していくということであると考えております。
 また、行政と議会との関係についてでございますが、一部の自治体で首長と議会の対立が先鋭化しておりまして、二元代表制のもと、それぞれの持つ機能が十分に発揮されるよう改革に努めていくことは必要なことであると思います。今後とも、議会と首長が切磋琢磨し合い、共に自治のさらなる発展に力を注いでいくことが肝要であると思います。
 次に、都市の質に関するお尋ねでありますが、私は、都市の質については、まちの安全性、美しく潤いのある住環境、安心して健やかに暮らせる生活環境、利便性が高くにぎわいのある都市機能、豊かな文化、教育環境、地域の人々のきずなの強さなど、さまざまな要素があると考えております。
 都市の質が高いか低いかは、これらの要素を総合的にとらえる必要があることから、区民の定住性や生活環境などに対する満足度はどうかということが一つの尺度になるものと思っておりまして、今後とも、区民意識調査などを通じて継続的に把握をしてまいります。
 区長がイメージする質の高い住宅都市のゴールは、とのことですが、現在、区の将来像や十年後の目標について基本構想審議会の議論が行われているところであり、それらについては、二十三年度中に策定する新たな基本構想の中で、区民と共有する目標として定めてまいりたいというふうに思っております。
 中長期的な区財政の見通しや区財政を取り巻く環境変化についてのご質問にお答えをいたします。
 まず、区財政を取り巻く環境変化についてでございますが、先行きは、もはやかつてのような経済成長や税収の伸びは見込めないという中で、少子高齢化の進行に伴う人口減少や社会保障費が増大するなど、より厳しい状況が続いていくものと受けとめております。そうした中で、扶助費などの義務的経費や福祉需要が増大していくとともに、老朽化した公共施設の改築需要などの行政需要への対応も課題となってまいります。
 また、横山議員からのご指摘にもありました単年度主義に基づくいわゆる使い切り予算の見直しや、非常時に備えるために計画的に基金に積み立てることも含めて、中長期的な課題を視野に入れた財政運営に努めてまいりたいと考えております。
 次に、基金と起債のバランスについてのご質問にお答えをいたします。
 厳しい財政状況が続く中で、一切起債に頼らず、ためた基金の活用を続けていけば、それはやがて基金が枯渇をし、新たな財政需要に対応できなくなるなどの事態も考えられます。一方で、起債の活用を無規律に続けていけば、膨れ上がる利払いなどによって健全化判断比率の指標が悪化するなど、財政の硬直化が進んでまいります。
 バランスとは、こうしたことが生じないように、日ごろから無駄を省き、厳しい状況の中にあっても、先々の行政需要に備えて基金を積み立てるとともに、建設事業などについて、必要に応じ、健全性を確保しつつ起債を発行するなど、基金と起債の一方に偏することなく調和をとって活用していくということであろうかと考えております。
 事務事業等の外部評価、杉並版事業仕分けに関するご質問にお答えをいたします。
 今回の外部評価については、これまでも区の政策や施策の評価に携わってこられた外部評価委員会の五人の委員の皆さんにお願いし、実施することといたしました。外部評価に当たりましては、事業の目的や成果が達成されているか、コストのかけ方が妥当か、事業内容や実施方法の改善の余地はないかなどの視点から、評価、検証を行っていただいたところでございます。
 当日は、委員それぞれの専門的知見を踏まえた多様な視点から評価、検証が行われ、各事業の問題点の指摘、改善などの提言をいただきまして、行政では気づかなかった点も含めて、多くの示唆がなされたものと高く評価をしております。
 なお、評価結果につきましては、区政経営計画書に記載のとおり、区としての対処方針を定め、その一部は二十三年度の予算編成などに反映をしております。
 行財政改革に関するご質問にお答えいたします。
 ご指摘のように、コストを意識して改革に取り組むことは、これからの区政運営にとって不可欠なことだと思っております。今回実施した杉並版事業仕分けにおきましても、重要な評価の視点の一つとそれがなっていたわけであります。大切なのは、区政の最前線である各職場において、コスト意識というものを持って、費用対効果の面から絶えず事務事業の点検、見直しというものを行って、施策の選択、事業の選択というものを適切にやっていく、あるいは執行方法の見直しを進めていくということであろうかと思っています。このような認識に立ちまして、今後も、より効率的な行財政運営に取り組んでまいりたいと思っております。
 次に、基本構想に関する一連のお尋ねでございます。
 まず、今回実施した区民アンケートでは、十年前の同様の調査と比べて、実に四倍程度の回答数となりました。五千人という方から回答をいただいたわけであります。区民の皆さんの将来への思いというものが反映されたものだとして受けとめております。
 しかしながら、回答者の約七割の方々が六十歳以上の方々で、三十代以下の方は一割に満たない回答数であったことから、基本構想審議会でも、こういった若い世代の声というものをいかに聴取していくかということが大きな課題であろうかというふうに思いますし、そういう意見も多くいただいております。
 こうしたことを踏まえて、区では、今後、各世代の区民との意見交換会を実施するなど、幅広い区民の意見を基本構想づくりに反映させるように取り組んでいくこととしておりまして、そうした中で若い世代の声をしっかりと吸い上げるよう意を用いていく考えでございます。
 次に、基本構想の策定に当たりまして、文化についてはどのように議論していくのかということですが、人に潤いと元気を与え、人と人をつなぐ文化が持つ魅力というものは、杉並区のまちづくりに今後とも欠かせない要素であると考えております。基本構想審議会では、今後、文化を所掌テーマの一つとする部会を設置いたしまして、議論を深めていく予定と聞いておりますので、その検討に大いに期待したいというふうに考えております。
 健康と医療・介護の緊急推進プランについてのお尋ねでございますが、本来であれば、現在検討を進めている基本構想の策定後に新たな施策を展開すべきところでございますけれども、区民の生命と健康にかかわる喫緊の課題については、区として急ぎ取り組む必要性があるということを判断いたしまして、二十三年度からの事業計画として策定をしたものであります。プランの概要につきましては、命の誕生、働き盛りの命と健康、在宅療養生活支援という三つのライフステージに着目した施策を盛り込んでおります。
 不妊治療費の助成に関するお尋ねでございますが、近年、晩婚化や出産年齢が高齢化することに伴い、不妊治療を望む夫婦も増加する傾向にあります。特に保険が適用されない体外受精などの特定不妊治療については、費用も高額でございまして、本事業は、そういった区民の経済的負担を軽減するとともに、保健センターで不妊相談を実施することによりまして、多くのかけがえのない生命の誕生を期待するものであります。
 事業の概要ですが、区では来年度から、東京都の制度に上乗せをした助成を行う予定でございます。
 産科医の処遇改善などのお尋ねでございますが、事業の内容としては、診療所または助産所で分娩に携わった医師等に区独自の手当を支給することで、産科医の処遇改善を進めて産科医不足を解消し、区内の産科医数を増やすことを目的としております。
 また、設備整備助成については、新規開設や分娩機能の拡充、再開等をする診療所、助産所に区独自の助成を行うものでございます。
 いずれの事業も、出産できる区内医療機関が激減をし、区内での出産数が減少している中で、その傾向に歯止めをかけて、さらには増加に転じるよう図ることで、地域で安心して出産できる環境を整備することを目的としているものでございます。
 子宮頸がん予防ワクチン接種対象者の拡大についてのお尋ねでございますが、この事業は国の子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例交付金の助成を受けて実施するものでありまして、その実施要領に、対象者は原則として中学一年生から高校一年生までの最大四学年相当の年齢の者とされております。したがいまして、区といたしましては、今のところ対象者の拡大は考えてはおりません。
 総合的ながん対策についてのお尋ねでございますが、ご指摘のとおり、がん対策は予防や検診だけではなくて、子宮頸がんワクチンの安全性の周知など、がんに対する正しい知識の普及啓発、生活習慣の改善、がんに罹患した場合の緩和ケアや在宅療養の態勢づくり、患者や家族の経済的、精神的負担の軽減等を一体として推進するべきものと考えております。今回のプランでは、国でも力を入れている検診受診率の向上や予防対策を区のがん対策の一歩として盛り込みましたが、ほかの施策についても、国や都との役割分担や関係機関との連携を図りつつ、総合的な取り組みを推進してまいりたいと思います。
 在宅療養支援対策の今後の展開についてのお尋ねにお答えをします。
 先ほどの予算編成方針で述べましたように、緊急プランの第三の柱である在宅療養支援体制の充実ということは、在宅で医療ケアの必要な高齢者の方の安心を確保するとともに、在宅で介護しているご家族を支援するというものであります。また、攻めの福祉の取り組みとして、地域包括支援センターの機能強化とともに、安心おたっしゃ訪問事業を開始するわけでありますが、こうした新たな事業が新年度に着実に実施できるよう、現在具体的な準備に着手しているところであります。
 今後は、緊急プランに挙げたそれぞれの施策を実施しながら、施策の検証と評価を行って、基本構想や総合計画に反映していく考えでございます。
 児童の相談支援の体制についてでございますが、区の要保護児童対策地域協議会の枠組みなどを通じまして、今後も職員の専門性、支援技術の向上や関係機関とのさらなる連携を図るとともに、都が来年度に予定している児童虐待対応力向上支援事業等の活用も視野に入れながら、子ども家庭支援センターの体制強化にも努めてまいります。
 なお、児童相談所の区への移管については、都区のあり方検討委員会における議論を通じて、都から区へ移管する方向で検討を進めることを昨年の十月に都区双方で確認しておりますので、今後、実務レベルの新たな検討体制のもとで議論が進むことを期待しているところでございます。
 保育園待機児童解消対策についてお答えを申し上げます。
 区では、この間、待機児童ゼロを目指しまして、保育に関する安全・安心プランに基づく保育定員の増に取り組んでまいりました。本年四月に向けましては、約三百人の受け入れ増を予定しております。しかし、保育園の入園申込者数が前年比約二三%増と大きく増加し、厳しい状況でございますので、旧若杉小跡地に七月開所予定の区保育室の開設準備を進めるなど、早期の待機児解消を目指してまいりますので、よろしくご支援をお願い申し上げたいと存じます。
 なお、その後につきましては、国や都の動向なども見きわめながら、民間認可保育所の増設も含め、新たなプランの策定に向けて取り組んでまいります。
 精神障害者に関するお尋ねでございますけれども、障害者自立支援法が施行されるまでは、精神障害者に対しましては医療保険の対象ということで施策が講じられ、これまでの福祉サービス等に関する施策は十分ではなかったという面もあったかと認識しております。そうした中で、現在国においては、障害者自立支援法の廃止に向けて、精神障害者に対する所得保障の問題も含めて検討されているところでございます。
 杉並区といたしましては、国や東京都において福祉手当の創設がない中で、まず第一歩を踏み出すということで、精神障害者保健福祉手帳一級の方を対象に、福祉手当を支給することとしたものでございます。
 発達障害に関するお尋ねでございますが、こども発達センターにおける平成十九年度新規相談件数は百八十六件でございましたけれども、平成二十一年度は二百七十九件となってございます。
 また、相談体制につきましては、平成二十三年度は、利用者の増加に対応するため非常勤の職員を二名増員して、個別相談、小グループ指導のさらなる充実を図ってまいります。
 歯科保健医療センターについてのお尋ねでございますが、新たなセンターは、荻窪の保健医療センターの五階に、歯科休日急病診療所と統合いたしまして、本年十月の開設を目途に改修工事の準備を今進めております。
 また、移転に合わせまして、要介護高齢者などへの訪問歯科診療事業を歯科医師会に委託して開始する予定でございます。
 成人歯科健康診査につきましては、来年度から対象者に二十五歳を加えて、二十歳から七十歳までの節目年齢で実施する予定でございます。
 小中学校へのエアコン設置期間を短縮したことに関してどんな感想を持っているかとのお尋ねにお答えを申し上げます。
 まずは、この問題に真剣に、また熱心に取り組んでこられました横山議員に大変感謝を申し上げたいと思います。
 エアコンの設置に関しましては、多くの皆様から、何とか夏前に設置できないか、これは横山議員を初め議会の皆様方からも大変強い要望をいただいてきたわけでございますけれども、早期設置に向けまして、区長部局と学校現場を含めました教育委員会が一丸となって課題の解決を図った結果であると認識をしているところでございます。この間、議会のご支援を受けまして、職員もこれを何とか実現するためにいろいろな創意工夫を重ねて取り組んでくれまして、そういった皆さんの力が結実した結果だということで、私も大変うれしく思っております。
 次に、まちづくり連絡会議に関するお尋ねでございますが、この連絡会議は、国、東京都、杉並区の三者で、区内にある国有財産、公有財産の有効活用の可能性などを協議、検討する新たな試みでございます。今後十年間のうちに更新期を迎えるそれぞれの施設等を念頭に、三者の持つ公有地の情報を共有した上で、施設の効率的な運用、住民の利便性の向上、まちの活性化というこの三つの視点を基本に、合築あるいは再配置などの可能性についても、さまざま協議、検討していきたいと考えております。具体的な案件や会議の進め方などについては、会議の中で調整をしてまいりたいと思っております。
 これまで国も東京都も基礎的自治体も、それぞれが独自で取り組んできたことでありますけれども、地域の視点に立って、総合的に公共用地とか公共施設のあるべき姿というものを検討していくということは、恐らく初めてのことではないかなというふうに思っておりますので、ぜひ皆さんのご理解、ご協力をお願いしたいというふうに思っております。
 都市計画高井戸公園についてのお尋ねでございますけれども、国立印刷局久我山運動場につきましては、都が公園整備事業に着手するまでの間、オープンスペースとして保全するために暫定的に区が管理を行い、運動場として区民が利用できるように、国への手続を今進めているところでございます。
 また、この都市計画公園が東京都の優先整備区域ということで位置づけられて、一日も早く区民に喜ばれる公園として整備されるように、東京都に対しても積極的に働きかけてまいりたいと思っております。
 地球温暖化対策についてのご質問にお答えいたします。
 区では、環境負荷を低減し地球環境を保全していくために、自然エネルギーの普及や省エネ対策に取り組んでおります。今日では、家庭における経済的負担の軽減を含め、自然エネルギーの重要性や省エネ対策の効果が認識をされ、普及率も飛躍的に拡大するなど、区民の環境意識が着実に浸透しつつあるものと受けとめております。引き続き国の動向等を注視するとともに、今後、総合計画の策定を機に、改めて区の地域特性に即した効果的な環境政策のあり方について考えてまいりたいと存じます。
 新たなコミュニティバスについてのお尋ねでございますが、先ほどもご答弁を申し上げましたが、現在、済美山運動場を中心とした地域をシミュレーションの対象として調査検討を行っております。この地域は幅員の狭い道路が多くて、バスの運行が可能かどうかについて、警察と協議を重ねてきております。現時点では路線の設定が難しい状況にございますけれども、地域からの強い要望もありまして、今後もさまざまな観点から検討を続けていきたいというふうに思っております。
 安全・安心対策についてのご質問にお答えをいたします。
 区内の犯罪発生状況につきましては、平成十四年をピークに、その後、年を追って改善されておりますが、中でも空き巣は八割以上減少してきているわけであります。その一方で、近年は振り込め詐欺など高齢者をターゲットにした犯罪が増加しておりまして、ここへの対応というものが求められております。
 こうした状況を踏まえまして、本区では、これまでの取り組みに加えまして、新たに地域の身近で防犯相談などを行う巡回安全パトロールステーションを、本年四月にそれぞれの警察の所轄単位で三カ所開設をし、地域の防犯力の向上を図るということといたしました。
 防犯対策については、さきに行いました基本構想のアンケートの中でも、杉並区の魅力ということで第一位に治安のよさというものが上がりまして、今後に向けてもさらなる強化を求める声を大変多くいただいているわけでございまして、今後もより一層の充実に努めていきたいと思っております。
 電子地域通貨事業となみすけ商品券事業に関するお尋ねにお答えします。
 平成二十三年十二月に電子地域通貨事業を開始させるべく、つまりことしの十二月ということでございますが、準備を進めております。二十二年度内に端末機等のインフラの概要設計、事業全体の詳細設計を策定するとともに、区民、商店街などへの事業PRの開始、基本協定などの締結を行って、その後順次、加盟店の登録、ポータルサイトの公開やコールセンターの開設を予定しております。
 プレミアムつき商品券事業につきましては、十一月に、従来の一〇%のなみすけ商品券と電子地域通貨カードに一五%のプレミアムを付加した商品券により、総額十一億三千万円分を発行する予定でございます。
 以上で私からの答弁を終わります。あとのご質問には、教育長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 教育委員会所管のご質問にお答えをいたします。
 初めに、南伊豆健康学園にかかわるご質問についてお答えをいたします。
 まず、これまでの対応ですが、在園の保護者につきましては昨年十二月の説明会において、また来年度入園を希望する方々には一月の入園説明会において、それぞれ廃止と今後の方針を説明したところでございます。今後とも、必要に応じ説明会を行ってまいりたいと考えております。
 代替策の検討につきましては、現在検討会の立ち上げを準備しており、病虚弱児に対する健康教育について検討を進めてまいります。
 次に、学校司書の効果等に関するご質問にお答えをいたします。
 平成二十一年度に配置した学校では、学校図書館での貸出冊数が配置前と比べて平均約二・五倍に増加をいたしました。二十二年度配置校におきましても、貸出冊数は配置前と比べて平均約二倍に増加をしております。
 また、学校司書が資料や図書を紹介する等、教育活動の支援を行うことにより、授業等において学校図書館を利用する機会が増え、読書活動や調べ学習の充実が見られるところでございます。
 今後とも学校司書の全校配置を計画的に進め、学校図書館を活用した教育活動の推進に努めてまいります。
 最後に、新泉・和泉地区の小中一貫教育校に関するご質問にお答えをいたします。
 杉並区における小中一貫教育は、義務教育九年間を通して全人的な人間形成を図ることをねらいとしております。特別に支援を要する児童生徒への教育は、九年間一貫した、より計画的、個別的な支援が必要であり、小中一貫教育校におきましても、特別支援学級を設置してまいります。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 以上で杉並区議会公明党の代表質問を終わります。
 ここで午後三時三十五分まで休憩をいたします。
                  午後三時十五分休憩
                 午後三時三十五分開議
○議長(小泉やすお議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 自由民主党杉並区議団代表、三十七番大泉時男議員。
     〔三十七番(大泉時男議員)登壇〕
◆三十七番(大泉時男議員) 私は、自由民主党杉並区議団を代表いたしまして、区長の来年度の所信表明である「予算の編成方針とその概要」につきまして質問させていただきます。
 さきに質問された方の質問と重複するところがあると思いますが、角度を変えてご答弁いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 これまで、四年に一度の統一地方選挙の前の予算審議は、予算自体が骨格予算ということで、本格的な政策審議は選挙以後ということで行われてまいりましたが、今回は区長選挙は既に終わり、これから本格予算を組んでいくことになり、議員選挙はその後になるという、かつてない変則的な形で行われることになりました。我々区議会議員は間近に選挙という戦いが控えている中、ともすれば浮き足立ちかねないところもありますが、今期に区民から選ばれた議員の責任として、しっかりと議案を審議してまいります。
 さて、田中区長が就任して七カ月が過ぎました。百十三歳の高齢者の所在不明事件に始まって今日まで、瞬く間に時が過ぎた感がございますが、私どもからすれば、田中区長は、小学校へのエアコン設置、減税自治体構想の凍結、多選自粛条例の廃止、そして事業仕分けによる健康学園の廃止など、前区長時代の政策の転換を図り、一方で高齢者福祉や保育園待機児問題などに着実に取り組み、そして公約の最大の目玉である新しい基本構想と総合計画の策定をスタートさせてまいりました。わずか七カ月にこれだけのことをやり遂げ、確実に田中区政の軌道を敷いてきたと思われますが、そこでお伺いいたしますが、区長は自らこの七カ月の区政をどのように総括しているのか、まずお尋ねいたします。
 こうした田中区政の実行力は、区長自身の都議会議長をなさってきた政治力によるものと思うものですが、同時に、区の職員の力をうまく統率された結果だと考えることもできます。田中区長は就任直後、これからはボトムアップの区政を行うと語り、はしごは外さない、つまり責任は区長がとると話していると聞いております。
 そこでお尋ねいたしますが、この七カ月間で区長が感じた杉並区職員と組織の評価はいかがでしょうか。ボトムアップの区政の中間評価をお伺いいたします。
 ところで、平成二十三年度の予算編成を考えるに当たっては、昨今の社会経済動向をどのようにとらえているかという課題がございます。そこで、まず、国政の動向について二、三お伺いいたします。
 政権交代からことしの九月で二年となりますが、我が国の経済は依然として厳しい環境にあり、この間の民主党政権の子ども手当等のばらまきとも言える政策により、国の財政赤字はやがて一千兆円に達すると報道もありますが、先日、日本の国債ランクは下げられ、GDPは中国に抜かれてしまいました。加えて尖閣諸島問題や北方領土問題での対応等々、国際的に我が国の相対的な地位が下がり、国民の中に失望感と閉塞感が高まっております。こうした国政の現状について区長はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
 また、こうした中で、菅首相は与謝野氏を大臣に招き、消費税引き上げと社会保障改革を提出しようとしておりますが、今消費税を引き上げれば景気の回復に水を差すことは明らかであります。金がないからといってすぐ消費税を引き上げるのではなく、まず、効果が不明確な子ども手当などのばらまき政策を見直し、無駄をなくすことこそが必要と考えるものですが、区長のご所見をお伺いいたします。
 次に、地方分権に関連して質問いたします
 区長が予算の編成方針の中で述べているように、今日、大阪府知事の大阪都構想や名古屋市長の中京都構想など、自治を取り巻く議論がさまざまに行われております。こうした背景には、地方分権改革がなかなか進まない現実や、地方経済の疲弊があるのではと考えられますが、こうした分権改革の問題は本当に時間がかかります。
 私たち特別区は、昭和五十年の区長公選復活、平成十二年の清掃事業の区移管など、今日に至る三十数年の都区制度改革の歴史があります。私も、平成十二年の都区制度改革当時、特別区議長会の会長としてこうした問題にかかわりましたが、改革の実現は一つ一つの積み重ねが必要だと痛感しているところであります。
 その意味で、最近の大阪都構想や中京都構想などの動向は、住民に身近な基礎自治体に財源と権限をという特別区の立場から見るといかがなものかと疑問を持ちますが、区長のご所見をお伺いいたします。
 次に、国、都との関係についてであります。
 今回、区長は、公有地の有効活用によるまちづくりをということで、国と都と連携してまちづくり連絡会議を立ち上げると発表されました。なるほど、住民からすれば、行政サービスは、国、都、区も含めて一緒にできればよいわけで、この試みは画期的なものと大いに評価するものであります。
 田中区長と前区長の違いはここにあります。前区長は杉並から日本を変えると言って、住基ネット訴訟やレジ袋税など、国や都と対立して区政を進めようというものでした。それはある場面、対立軸がはっきりしてわかりやすいという面はあったものの、議会や職員にもさまざまな戸惑いを生んだと思っております。
 これに対して田中区長は、国と都と一緒に力を出し合って物事を解決していこうという姿勢が見られます。長らく都議会にいた経験からそのようにされているものと思いますが、区長の国、都との関係についての基本的な考え方をお伺いいたします。
 次に、新しい基本構想について質問いたします。
 予算編成方針を読み込んでまいりますと、平成二十三年度の区政の最大の課題が新しい基本構想と総合計画の策定だという、田中区長の並々ならぬ決意が感じられます。そこで幾つか質問いたします。
 その第一は、大きく変革している東京の中で、今後杉並区はどうなるのかという問題です。
 最近、ある雑誌で、「西から東へ」と題して、住みたいまちが東京の西部から東部へと変化してきていると書いてありました。交通アクセス、生活の利便性、にぎわいの三つがこれらのまちの魅力だとその本には書いてありました。そうした点から見て、この一、二年、杉並区の人口の増加がひところよりとまったような気がしておりますが、この七、八年の人口の伸びから見て、杉並の人口はこの一、二年どのようになってきているのかお示しください。
 私は、基本構想のイメージを大きく二つあると思っております。一つは、区内に勤務する人やよく訪れる人に、杉並区に住んでみたいと思わせる吸引力を持った魅力ある杉並のまちづくりを進めること。二つ目は、現に杉並に住んでいる区民に、いつまでも杉並区に住んでいたいと言わせる、介護と医療の基盤整備、そして安全で安心の地域づくりだと思うのですが、田中区長のご見解をお伺いいたします。
 次に、平成二十三年度予算編成に関連してお伺いいたします。
 一つは、財政運営についてであります。
 区長は、これからは将来を見据え、基金と起債をバランスよく活用した、現実的で健全性に配慮した財政運営を行い、区民福祉の充実に努めると述べられております。なるほど今日の区の財政状況を見れば、区税収入が減少してきている中で、その不足分を基金と起債で補うというのは理解できますが、私は、将来の財政状況を考えた場合、学校や体育施設などの施設建設は、負担の公平を考え、起債を積極的に活用していくことも必要だと思いますが、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、財政運営に関連して行財政改革についてお伺いいたします。
 最少の経費で最大の効果をという行政経営の原則は、どんなときでも追求していく必要があります。前区長のときは、それは小さな政府を目指すということで、職員一千人削減というわかりやすい目標がありました。前区長の行革も、二期目ぐらいまでは職員削減と財政再建ということで目に見える効果があったわけですが、三期目くらいからは、指定管理者の導入や委託などが進む中で、逆にいろいろな課題も出てきたように感じております。いわば行革のギアチェンジが必要だったのかもしれません。
 そこで、田中区長は、これまでの行革の経過を踏まえつつ、改めて杉並版事業仕分けを行って事業を見直し、事業のスクラップ・アンド・ビルドで行政の効率化を図っていこうとされているのではないかと見ておりますが、こうした理解でよろしいのか、区長のご所見と今後の取り組みの決意をお伺いいたします。
 次に、主要な施策の展開から何点かお尋ねしてまいります。
 初めに、福祉・医療の分野でありますが、区民生活にとっても最も切実なテーマというべき医療と介護の問題について、健康と医療・介護の緊急推進プランをつくられたことは、率直に評価するところであります。特に不妊治療について治療費の一部助成を開始することは、このことに悩まれている区民の方々に喜ばれるいい取り組みだと思いますが、どのぐらいの区民がこの不妊治療に悩まれ、治療費のどの程度の額を助成しようとしているのか、事業の概要をお伺いいたします。
 また、昨年の百十三歳高齢者の所在不明問題に端を発した取り組みとして、安心おたっしゃ訪問を実施するとのことですが、七十五歳以上を対象として実施するといたしましても、相当数のお年寄りのところを訪問していかなければなりません。必要な取り組みであり、大変ありがたいことと受けとめておりますが、具体的にどのような事業規模で、どのように進めようとお考えなのでしょうか、お示しください。
 加えて、福祉の分野ではありませんが、振り込め詐欺など、お年寄りをねらった犯罪が後を絶ちませんが、こうした訪問の際に、福祉の観点だけではなく防犯問題も含めて対応策を考えていただければ、お年寄りはより安心して暮らしていけると思うのですが、こうした提案もぜひ進めていただきたいと思いますが、ご所見をお伺いいたします。
 次に、南伊豆健康学園の解決策として、跡地を特別養護老人ホームにしていくというプランが、今回調査検討という形で示されました。医療の発達や区内環境の改善などによって、自然に恵まれた南伊豆まで行って転地療養しなければならない必要性は、もう何年も前からないと多くの方々から否定されていると聞いておりましたが、この間、なかなか方向性が導き出せないで時間ばかりが経過しておりました。この問題はまさに前区長のときからの懸案の課題でありましたが、そのような中で、田中区長がこの問題にふたをせず、先送りすることなしにはっきり廃止という方針を打ち出したことは、区長としての責任を果たすすばらしい英断として、我が会派は大変高く評価しております。
 そして跡地利用として、南伊豆に特別養護老人ホームを区が建設していくためには、現在の介護保険のルールなどさまざまな制約があると思うのですが、現在考えられている課題と具体化に向けた進捗状況、今後の見通しなどについて概略をお示しください。
 またあわせて、区内に建設予定されている和田と和泉の特別養護老人ホームの具体化の進捗状況もお尋ねいたします。
 福祉医療の最後に、病院問題について質問いたします。
 私は、病院問題、特に区南部地区における医療環境についてかねてから問題意識を持ち、何度となく議会でも質問してまいりました。昨年になって、和田地区に佼成病院が移転されるという話が出て、やっと日の目を見る思いがいたしました。そういう中でこの話が公にされておりますが、現在どのような進捗状況になっているのか、お尋ねいたします。
 次に、教育についてお尋ねいたします。
 最優先の課題として、小中学校の普通教室へのエアコン設置が夏が到来するまでに進められるとのことでありますが、昨年の猛暑などを踏まえれば、多くの区民が納得する取り組みだと思います。
 ただ、一点気になりますのは、これまで杉並の学校の特色として進められてきたエコスクールづくりとの関係をどう整理するのかというのがあると思います。このエコスクール化につきましては、環境負荷の低減や環境教育の面で効果があるわけでありますが、一方でエアコンも設置していけば、二重投資ともなってしまうのではないかと思います。全小中学校の普通教室にエアコンを設置する中で、今後のエコスクールづくりについてどのような考えを持っているのか、教育委員会の考えをお伺いいたします。
 普通教室にエアコンが設置されることで、今後の学校運営のあり方は大きく変わっていかなければならないと思います。夏休み一つをとってみても、補習などの教育の充実にどれだけ振り向けていくべきなのか。また一方、ふだんの時期には体験できない夏休みの家族旅行などの余暇活動も、人として成長していく上では大事な経験ですので、このあたりの兼ね合いを教育効果としてどう戦略的に考えていくか、非常に重要であります。
 また、学校は地域の核となる公共施設であり、災害時には地域防災の拠点ともなるという側面もございます。すべての普通教室にエアコンが設置されれば、地域の人々ももっと教室の活用をしたいと期待が膨らむかと思いますし、そうした方向で有効活用を考えるべきだと思いますが、すべての普通教室にエアコンを設置していく中で、施設の有効活用、とりわけ地域開放についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
 次に、まちづくりについてお尋ねいたします。
 まちづくりの分野においては、田中区長が就任されて以降、区長から全都的な視野の中でのまちづくりの状況を伺い、他の地区が開発されてよりよいまちとなっていく中で、本区が他の区に挟まれ埋没してしまうのではないかという危惧を抱き、我が区のまちづくりは、これまでの物の見方や発想から抜本的に脱却して、もっと夢を持って、もっとダイナミックな発想を持って考えていかなければならないと思い至ったところであります。
 このような状況の中で、今般の予算では、まちづくり基本方針の調査検討が計上されておりますが、この間の区長のお話なども含めまして、今後のまちづくりにどのような姿勢で取り組んでいこうとお考えになられているのか、改めてご所見をお伺いいたします。
 防犯対策につきましては、新たに巡回安全パトロールステーションを設置していくとの取り組みが示されました。これについてはさきにNHKニュースでも取り上げられ、地元の町会さんのインタビューなども放映されておりましたが、地域の評価も高く、今後の取り組みに大きな期待が寄せられております。この巡回安全パトロールステーション事業は、区の安全パトロール隊が巡回して区民からの相談などに応ずるとのことでありますが、具体的にいつからいつまでとか、どのような事業規模でお考えなのか。また、場所が決まっているのであれば、それについてもお示しください。
 次に、まちづくりに関連して、二点気になることがあります。
 その一つは、みどりの保全と農業についてであります。
 杉並区では、これまでの基本構想の中で、常に「みどり」というキーワードがありました。先日の基本構想審議会でも、今後は宅地化が進み、農地や緑地が減少していくというシミュレーションが出ていました。今こそ杉並のみどりの保全と新しい都市型農業の創出に向けたビジョンづくりをするときではないでしょうか。農業といえば、トマトやセロリなどの野菜工場は新しい都市型農業として注目されておりますし、みどりの保全ということではトラストという制度もあると伺っております。こうした新しい発想で都市型農業とみどりの保全に取り組んでいただければと思いますが、ご所見をお伺いいたします。
 それともう一点気になりますのが、災害に強いまちづくり、防災対策をどう進めるかであります。
 今般実施いたしました新たな基本構想に関する区民アンケートにおきましても、十年後も住み続けたいと思うまちにするために必要なことの第四位に、災害への備え等が入っておりましたが、まちの治安とともに、災害への区民の不安にどう対応していくのかは極めて重要であります。
 水害については、平成十七年の被災を踏まえて、河川改修などのハード面の整備もかなり進められ、区民の意識としても、ゲリラ豪雨への心の準備というものが大分浸透してきたのではないかと思いますが、震災対策については、頭でわかっていてもなかなか備えが進まないというのが実態ではないかと思います。
 そういう中で、昨年十一月に富士見ヶ丘のNHKグラウンドで行われた総合震災訓練は、震災に対する意識づけとともに、いざ起きた場合にどう行動すべきかを身をもって体験するという意味ではよい機会であったと思います。こうした防災訓練の取り組みは、実践的な内容をもって継続的に実施し、できるだけ多くの区民が体験できるようにすべきだと思います。
 また、ハード面の整備としての耐震対策などの取り組み、さらには高齢者を初めとする災害時要援護者への対策なども、いつ起きるかわからない大地震に備えて、具体性を持って進めていかなければなりませんが、今後の防災対策の方向性と決意について区長はどのようにお考えか、ご所見をお伺いいたします。
 最後に、経済対策とコミュニティについてお尋ねいたします。
 経済対策につきましては、無利子の産業資金融資や区の契約・入札における区内事業者限定発注枠の拡大、さらにはプレミアム商品券の発行支援など、これまでの支援策が引き続き行われることは率直に感謝しております。
 また、今般実施しようとされている電子地域通貨事業につきましても、区内経済にどの程度の効果をもたらしてくれるのか、区内事業者の皆さんは大きな期待を持って注目いたしております。
 そういう中で、この電子地域通貨事業についてかかわりを持てる事業者の方々はそれで結構なのですが、この事業でカバーできない事業者などをどのようにフォローしていくのかということも考えなければならないと思います。そういう意味からすれば、むしろ今後大切なことは、新しい基本構想のもとで区内産業をどのように振興していくか、ビジョンを描くことが大切であると思いますが、区長はこうした考えにどのような見解を持たれているのか、ご所見をお伺いいたします。
 コミュニティ施策につきましては、改めて地域のきずなの大切さが問われているということで、まず、町会・自治会の設置する掲示板への助成を大幅に拡充するとのことでありますが、無縁社会とも言われる今日の地域社会を再生していく取り組みとしては、なお工夫が必要だと思われます。
 また、この問題はひとり行政に任せるのではなく、区民一人一人が自らの問題として、本当に今のままでいいのかという問題意識を持って主体的に考え、取り組んでいかなければ解決できない問題でもあります。
 区長は、このところ、新年会などのあいさつで、百十三歳の高齢者の所在不明問題を取り上げ、社会の変容への危惧を述べておられましたが、無縁社会と言われる今日の地域社会の中でどのように地域のきずなを再生し、支え合い、助け合える地域社会をつくろうとお考えなのか、区長としてのご所見をお伺いいたします。
 以上、区長から提出いただきました「予算の編成方針とその概要」に対しまして、るる質問をしてまいりました。昨年七月に区長が田中区長にかわられて以降、区政は少なからず変わりつつあります。それはいいこともあれば、中には課題となることもあると思いますが、それをよく話し合い、理解し合って、よりよいものにしていこうというのが我が会派の基本的な姿勢であります。こうした我々の姿勢をお酌み取りいただき、誠意あるご答弁をいただきますようご期待申し上げまして、自由民主党杉並区議団の代表としての私からの質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 大泉時男議員のご質問にお答えを申し上げます。
 まず、この間の区政をどのように総括しているのかとのお尋ねでございます。
 一つには、就任直後の高齢者の所在不明事件への対応、急増した保育需要への対応など、直面する課題に迅速かつ的確な対応を図ってまいりました。また、全小中学校普通教室へのエアコン設置への対応、減税自治体構想の凍結、多選自粛条例の廃止、地方債の発行による財政運営など、前区政からの軌道修正を図るべき事項について必要な取り組みを進めました。さらに、杉並版事業仕分けの実施、新たな基本構想の策定に向けた審議会の設置などに着実に取り組んできたところであります。
 こうした区長就任以降の取り組みの根底には、区民福祉の向上という基礎自治体としての最大の使命をしっかり果たしていかねばならないという思いがありました。今後とも、区民生活や地域の現状に目を配り、杉並区の新たな発展に向け全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 職員と組織についてのお尋ねでございます。
 この七カ月間を通し、区政を前進させていくためには、職員の意欲や能力をいかに生かしていくかが重要であり、杉並区の職員は、そうした期待にこたえる資質や意欲を有していることを改めて実感をしております。例えば小中学校のエアコン設置においても、業務計画の工夫と改善で、夏休み前までの全校配置を可能にいたしました。こうした事例はほかにも多く見られ、先日の職員提案発表会でも、その一端を見ることができました。私は常々職員に、自分が課長、部長だったら、あるいは区長だったらどうしたいのか、どうするべきだと思うか、こういうことを訴えております。そういった意識を全職員が持つことのできる組織風土や組織を築いていく所存でございます。
 国政の現状についてのお尋ねでございますが、先ほども他の議員にご答弁いたしましたが、ねじれ国会の中、税と社会保障の一体改革や景気対策などの課題が山積しており、スピード感を持って政策を打ち出していかなければならない状況にあるのに、それができておらず、混迷を深めていると感じております。
 また、政策についてのお尋ねですが、子ども手当など国民への直接給付のあり方については、以前より疑問を持っておりました。地域の実態を十分に把握しないまま全国一律の取り扱いが果たしてよいのかどうか、きっちり仕分けをしていくとともに、地方分権改革を進めるための財源についても議論すべきである、こう考えております。
 これは皆さんからも何度もご質問をいただいてまいりましたけれども、コンクリートから人へというスローガンで政権交代を成し遂げられた、この掲げた理念というか、理想というのは私は大変共感できるところがございます。しかし、具体的な政策として象徴的に言われている子ども手当とか高校就学無償化というのは、例えば東京と地方で保育問題などでも全く状況が違う。高校の就学などにおいても、東京は六割が高校は私学に通っているという現実があります。そういう中で、一方的に国のほうが給付をしていくということが果たして、例えばこの東京というところで考えたときに、本当に優先度が高い税金の使い方かどうかということについては、ずっと私は疑問を持っておりましたし、そういう趣旨で、当時は都議会におりましたけれども、国の関係者にも直接直言をしてきたという事実もございます。結果的に法定受託事務がどんどんどんどん膨らんでいくということで、本当にこれが分権なのか、自治の拡充なのかということについては、そういった意味で疑問を持っている。子育て支援なら子育て支援、あるいは高校就学の支援なら就学の支援ということで一定財源を確保して、その上でそれぞれの地域に創意工夫をさせる。そしてそれぞれの地域がどういう政策を実行し、どういう成果が上がったかということを国はきちっと評価をして、そして次の予算編成の財源の配分に反映させていくというようなことが本来あっていいのではないかということで、再三こういうことも直接私も国会に行って言ったことがございます。
 そういう意味で、何党何党というよりも、国の政治が依然として地方の声をきちっと聞いていかない。国だけの権力闘争に明け暮れているというイメージを国民が抱いてしまっているのは、やはり地方の声をしっかり聞いていかないという、これは与野党問わず、国を担う人たちの体質じゃないかというふうにさえ私は思うことがございますが、愚痴を言っていても仕方がありませんので、地域は地域でやれることを精いっぱいやっていくということが必要かというふうに私は思っております。
 次に、大阪都構想や中京都構想に関するお尋ねでございますけれども、先般、片山総務大臣は、府県と政令指定都市を一体化するいわゆる都構想について、自治体が一層大きくなり、チェック機能が働きにくくなるのではないかとの否定的見解を明らかにしております。
 私も同様の懸念を感じておりまして、都区制度改革の推進に取り組む特別区の立場から見まして、基礎自治体が地域における行政の中心的役割を担おうとする分権改革の流れとどこがどう整合するのかしないのか、十分な議論がまだまだ必要ではないかというふうに考えております。
 と同時に、減税が通らないから中京都構想だ、あるいは現行制度では何もできないかのような政治的なアピールというのは、私はそういうふうに受けとめ、聞こえてしまうわけでございますけれども、それは私はやはり違うんじゃないかというふうに思えてなりません。現行制度の改革ということは、いろいろ議論があって、それはいいことだと思いますけれども、制度設計というのは、一時のムードとかだれかの人気とか、そういうことによって拙速に進めるべきことではない。私は、多選自粛条例を廃止したときにも、そういう趣旨でご答弁申し上げたと思いますけれども、制度設計というのはそういうことでやるべきことではないんだというふうに思いますので、いろいろな議論を積み重ねながら、本当に一つの制度として一定時代をきちっと担っていける、そういう制度設計をしていくということなら、それなら建設的なことだと思いますけれども、今のこの動きというのは一面極めて危険性を感ずるわけであります。
 そういうことに政治的エネルギーをたくさん使うというのは、自治体として本来やるべき住民福祉の向上、さまざまいろいろな課題があるはずなわけでありまして、そういうことで政治的エネルギーを膨大に使って住民を分断し、議会を分断し、それが一体何になるのかなという思いが私は素朴にするわけでございます。
 国や都との関係についての基本的な私の考えについてのお尋ねでございますけれども、現在の自治制度のもとにあっても、杉並区は基礎自治体として、国や東京都と連携を図りながら、国が持つ資源を有効に活用し、目的を達成することができるよう、国や都との関係を大切にしていくことが現実的ではないかと考えているわけであります。
 次に、基本構想に関するお尋ねでございます。
 区の総人口は、平成九年以降一貫して増加傾向が続いてまいりましたが、ここ一、二年は伸びがとまってきております。本年一月一日現在の総人口は、前年同時期に比べ微減に転じております。現在、基本構想審議会において新たな基本構想の策定に向けた議論を重ねていただいておりますが、こうした人口動態や臨海部での開発などにより、東京のまちが大きな変貌を遂げつつある状況等を踏まえれば、ご指摘のように、区内に住むだれもが健やかに豊かに生活することができ、いつまでも暮らし続けたいと思うまち、そして区外の人が住んでみたいと思う魅力のあるまちをつくり上げていく必要があろうかと考えております。そのためには、杉並区の特性である住宅都市としての価値を高めていく必要がございまして、こうした基本的考えに立ちまして、「質の高い住宅都市『杉並』に向けてスタートする予算」と位置づけた二十三年度予算では、福祉・医療、教育、まちづくりの三つの分野に重点的に予算を配分したところであります。
 次に、起債の活用についてのご質問にお答えをします。
 不透明度を増す経済状況の中で、財政状況が今後直ちには大きく好転することは期待できないものと考えております。こうした中で、福祉やまちづくり、施設の改築需要など、今後増大する行政需要に対応していくためには、基金の活用に加え、起債の活用を図っていくことは必要であると考えておりまして、新年度予算においても、学校施設等の建設に二十九億円の地方債の発行を計上したところでございます。
 行財政改革に関するお尋ねでございます。
 昨年実施した杉並版事業仕分けは、今後の新たな区政の展開に向け、これまでの区政を検証する一環として行ったものでありますが、このような取り組みを通じて、絶えず行政内部における事務事業の評価、検証を厳格に行って見直しを図っていくということが、これからの行財政改革を進める上でも重要なことだと考えております。
 不妊治療助成事業についてのお尋ねでございますが、平成二十一年度に東京都の特定不妊治療の助成を受けた件数は、延べ三百二十六件でございます。しかし、この制度は所得制限があるということを踏まえると、不妊に悩んでいるご夫婦は相当数に上るものと推測をされます。区では来年度から、特定不妊治療の経済的負担を軽減するということを目的として、東京都の制度に上乗せした助成を開始する予定でございます。
 安心おたっしゃ訪問事業に関するお尋ねでございますが、この事業は、単に安否確認にとどまらず、潜在的なニーズを把握して支援につなげるとともに、日常的に相談できる関係づくりや継続的な見守りを目的として実施するものであります。区の七十五歳以上の高齢者は五万人を超えております。その中から、医療や介護の情報を活用して、一定の期間に全く受診やサービス利用のない方、あっても単身の高齢者の方など、当面約一万五百人程度というふうに見ておりますが、その方々を対象に、地域包括支援センターの職員や民生委員などによります訪問をしてまいります。また、訪問の経過やその結果について区で情報を集約し、困難な事例に対しましては、区としても責任を持って対応するとともに、円滑に継続的に訪問事業の実施ができるよう努めてまいる考えでございます。
 防犯対策も含めて対応策を考えてはどうかとのお尋ねでございますけれども、高齢者宅の戸別訪問を実施する際には、あわせて犯罪被害や交通事故に遭わないよう、パンフレットを渡すなどして注意を呼びかけていきたいと考えております。その上で、本人の生活状況や言動などから防犯上対応が必要であると認められる場合は、区安全パトロール隊の職員を同行させて再度訪問するなどして、お年寄りを犯罪から守ってまいります。
 特別養護老人ホーム整備についての質問にお答えをいたします。
 まず、南伊豆健康学園の廃止後の跡地についてのお尋ねでございますが、区外の区有地に特別養護老人ホームを整備するに当たっては、地元の南伊豆町との調整や介護保険施設としての県の指定など、これから解決していかなければならない課題は数多くあると認識しております。今後は南伊豆町、静岡県、それから東京都などと具体的に協議を進めるなどいたしまして、施設整備に向けまして調査検討を行ってまいります。
 次に、和田と和泉に整備を進めている特別養護老人ホームの進捗状況についてでございますが、和田一丁目の都有地については、昨年十二月に施設を整備運営する社会福祉法人を公募して、本年四月に法人を決定する予定でございます。また、和泉四丁目の区有地については、本年四月以降、社会福祉法人を公募する予定でございます。
 佼成病院の移転計画の進捗状況のお尋ねにお答えをいたします。
 立正佼成会では、昨年四月以来、新佼成病院開設委員会を設置して検討を重ねてきていると伺っております。設計面も含めまして、現在細部の詰めを行っているところであり、本年六月ごろには区のまちづくり条例に基づく届け出を行って、住民説明会等を開始する予定と聞いております。
 まちづくりに関してのご質問にお答えをいたします。
 東京のまちが大きく変貌を遂げつつある中で、このままでは、周辺部のまちの発展に比べて、杉並区は利便性や快適性という面でおくれをとってしまうのではないかという問題意識を持っております。そこで、私は、まちづくりを積極的に進めることによりまして、杉並区の特性である住宅都市としての価値を高めていくということが区に課せられた重要な責務であると考えております。新しい基本構想策定の中で、杉並区がより魅力ある住宅都市として発展できますように、区民と共有できるまちづくりのグランドデザインを描いていきたい、こう考えているところでございます。
 巡回安全パトロールステーションについてのお尋ねです。
 本年四月、近くに交番や駐在所等がない空白地域を対象に、区民が犯罪被害や防犯対策について気軽に相談できる地域の窓口として設置をいたします。設置場所については、高井戸、杉並、荻窪、この警察三署のそれぞれの地域に一カ所ずつ設けるということにしておりまして、具体的には和田、下高井戸及び本天沼の三カ所の区民集会所を候補地として、現在設置に向けた調整を行っております。
 巡回安全パトロールステーションには、区安全パトロール隊員が地域のパトロールをする中で、一日数回定期的に巡回をして区民の相談などに応じていきたい、こう考えております。
 都市型農業とみどりの保全についてのお尋ねでございます。
 農地やみどりの減少が続いていく中で、都市に残された貴重な農地を活用した都市型農業が展開をされ、地産地消を初め多様な役割を発揮して、区内農業が活性化されることにより、みどりが保全されるようになることが一つの理想であると考えております。そのようなことから、区内農地での都市型農業の実現可能性やみどりの保全の取り組みの方向性について、今後考えてまいりたいと思っております。
 今後の防災対策についてのお尋ねでございますが、区では昨年三月に、減災目標などを新たに盛り込み、地域防災計画を六年ぶりに修正いたしました。また十一月には、実践面の強化を図るために、防災関係機関が連携した総合震災訓練を三年ぶりに実施をいたしました。いざというときのために日ごろから訓練というものは重要であると考えておりますので、総合震災訓練については、今後も会場を変えながら継続的に実施するとともに、各震災救援所における訓練も繰り返し実施をして、区や関係機関の対応力の向上と区民の防災意識の高揚に努めていきたいと思います。
 また、建物の耐震化や家具類の転倒防止対策などの推進を図り、震災による死者や避難者の減少に結びつけていくとともに、地域と連携した災害時要援護者対策の充実強化を図っていくなど、ハード、ソフト両面から、区民の安全・安心の向上に努めてまいります。
 区内産業をどのように振興していくかというお尋ねでございました。
 区内産業の振興にとりまして、全体的なビジョンを描くことはとても重要と考えております。杉並区基本構想審議会に産業を一つのテーマとして所管する部会が設置をされ、そこで十分に議論されることを期待いたしております。
 また、二十三年度は区内産業の実情把握を区内経済団体の皆様と協働して行う予定でございますので、その結果も提供してまいります。
 地域のきずなの再生についてのお尋ねでございますが、地域のきずなを強めていくためには、行政だけではなくて、区民一人一人が問題意識を持って、社会全体で一丸となって取り組んでいくということが不可欠ではないかなと思っております。このような認識のもとで、区としても町会・自治会あるいはNPO等の活動支援、また団体相互のネットワーク化の推進、区民の趣味やボランティア活動の支援、長寿応援ポイント事業や電子地域通貨事業などを通した地域活動の促進、地域との連携による高齢者の訪問事業などに総合的に取り組み、地域のきずなの強化に努めてまいります。
 以上で私からの答弁を終わります。残りの質問は、教育長よりご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 私からは、区立小中学校普通教室へのエアコン設置に関するご質問についてお答えをいたします。
 初めに、今後のエコスクールづくりの考え方でございますが、エコスクールの最も大きな柱は、環境負荷の抑制と、学校を拠点とした環境配慮行動につながる環境教育を進めることにあり、エコスクールを推進していく意義は、普通教室にエアコンを設置したことによって薄れるものではございません。しかしながら、厳しい財政状況の中、現在行政監査が実施されておりますので、その結果などを踏まえ、今後の効果的なあり方を考えてまいりたいと存じます。
 次に、エアコン設置後の地域開放を含めた普通教室の有効活用についてですが、エアコンが整備されることで、補習授業や部活動での利用が拡大されることが予想されます。地域での活用につきましては、こうした状況を踏まえながら、可能な限り配慮をしてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 以上で自由民主党杉並区議団の代表質問を終わります。
 日本共産党杉並区議団代表、二十番くすやま美紀議員。
     〔二十番(くすやま美紀議員)登壇〕
◆二十番(くすやま美紀議員) 日本共産党杉並区議団を代表して、区長の予算編成方針について質問します。
 まず、区長の基本姿勢についてです。
 一昨年の政権交代で国民が民主党政権に託したことは、自公政権によって切り捨てられた社会保障の傷跡を治すことでした。ところが、民主党政権は、この期待にこたえないだけでなく、傷口を一層広げる路線に踏み込んでいます。
 約束していた後期高齢者医療制度の廃止は先送り、しかも、新しい制度案は、高齢者差別という点で後期高齢者医療制度と変わりません。さらに、自公政権が実施できなかった七十歳から七十四歳の医療費窓口負担の一割から二割の引き上げや、七十五歳以上の低所得者の保険料軽減策をなくすことまで打ち出しています。介護の問題では、要支援者からのサービスの取り上げ、年金では支給額の引き下げなど、あらゆる分野で将来への不安を増大させています。
 その一方、財界の要求そのままに、一兆五千億円の法人税減税、証券優遇税制の延長など、大企業、大金持ち優遇の不公平税制は温存、さらに拡大させようとしています。今や民主党政権は、国民の暮らしの実情や願いよりも、財界、大企業の要求を優先させるという、自民党政権と何ら変わらない姿をあらわにしています。一体何のための政権交代だったのか、国民が民主党に寄せた期待は幻滅から怒りへと変わり、深い閉塞感が広がっています。
 こうした中、追い打ちをかけるように菅内閣は、社会保障財源の確保を口実に、消費税増税に政治生命をかけると宣言、また、平成の開国と称して、TPP(環太平洋連携協定)参加への道をひた走ろうとしています。TPPは日本農業を破壊し、食の安全と食料自給率を大きく脅かすだけでなく、関連産業にも大打撃となり、雇用を奪い、地域経済にははかり知れない被害を及ぼすことは必至です。
 こうした民主党政権の動きは、国民生活を破壊に導き、閉塞感をさらに深めることになると思いますが、区長の見解を伺います。
 日本を覆っている閉塞感のもう一つの根源に、働く人の賃金が長期にわたって減り続けているという問題があります。民間の賃金はこの十二年間で平均六十一万円も減ってしまいました。こんなに賃金が下がっているのは、先進国では日本だけです。年収二百万円以下のワーキングプアは一千百万人まで増えました。働く人の貧困が広がり、家計の消費と内需を冷え込ませ、日本経済の成長をとめています。その一方で、大企業の内部留保、ため込み金は増え続け、二百四十四兆円に達しています。働いても働いても賃金が上がらないどころか引き下がる、こんな社会でいいのかどうかが問われています。労使の問題と傍観していることは、もはや許されません。
 我が党は、非正規社員の正社員化、最低賃金の抜本的な引き上げ、中小企業への本格的支援、解雇規制のルールの強化などを一括で行って、政治の責任で賃金引き上げを主導していくことを提案しています。そのために、大企業がため込んだ内部留保の二百四十四兆円を、今こそ働く人に還元していくよう求めます。内部留保の三%を使うだけでも、月一万円の賃上げを実施できる主要企業は百二十社、一%を使うだけで千人を超える新たな雇用をつくり出すことができる主要企業は八十七社に上るという試算も出ています。経済の健全な成長のために、内部留保を賃上げと雇用確保に活用すべきとの主張は、財界系のシンクタンクからも出ているほどです。
 さて、日本共産党杉並区議団が昨年実施した区民アンケートには、短期間で三千八百人近い区民から回答が寄せられました。六割に上る人がこの一年で暮らしが苦しくなったと答え、八割以上の人が将来に不安があると答えています。「店が赤字で人に貸すからやめてくれと言われ、二カ月の給料でやめていくことになりました。私はことしで六十四歳、首になっても失業保険さえありません」という六十代求職中の男性。「二年前リストラに遭い、ことしから月五万四千円程度の年金で、ふろなし四万円のアパートで暮らしています。今人に何を言う生活ではありませんが、どう死んでいくか考えています。こういう人間がいることも知ってください」という六十代無職女性など、切実な訴えが寄せられました。
 区長は、深刻化する区民生活の現状とその原因についてどう認識していますか。社会を覆っている閉塞状況を打開するためには、その根源にある賃下げ社会、社会保障の後退政治からの転換が求められていますが、区長の見解を伺います。
 自治体の責務は、国の悪政から区民の暮らしを守る防波堤となること、福祉を向上させることです。ところが、十一年間の山田前区政は、自治体を企業に見立て、経営感覚を取り入れるとし、計画以上の区債の繰り上げ償還に巨額の税金をつぎ込む一方、認可保育園に入れない子ども八百人以上、特養ホームの待機者千八百人ということに象徴されるように、保育や介護など福祉施策はおざなりにしてきました。まさに自治体の責務を投げ捨てた区政運営でありました。田中区長には、初めての本格予算編成に当たり、こうした前区政の総括と是正、転換という姿勢が求められています。そうでなければ、区長が予算編成方針で述べている区民福祉の向上という自治体本来の役割を真に果たすことはできないと思いますが、認識を問うものです。
 昨年、杉並版事業仕分けが行われました。我が党が中止を求めてきた本庁の土日開庁なども仕分けの対象となりましたが、何に基づいてその事業を選定したのか不鮮明であり、さらには、外部評価委員の議論だけで結論を出し、区の意思決定とするやり方に疑問の声が上がっています。
 特に南伊豆健康学園についていえば、一度も現場を見ていない外部評価委員が机上だけで議論し、廃止という結論を出すというやり方は納得できません。健康学園を必要とする児童は存在しており、存続すべきであります。こうした事業仕分けのあり方は見直すべきですが、見解を伺います。
 あわせて、田中区長はこれからの行財政改革をどのように進めようとしているのか、答弁を求めます。
 減税自治体構想について、区長は就任直後、当面凍結を打ち出しました。新たな基金の積み立ては行わないとしていますが、本来の自治体への転換なら、区長の姿勢として明確に廃止を打ち出すべきではないのでしょうか、認識を問うものです。
 区民福祉の向上は自治体の当然の責務です。問題は一般論でなく、区民の直面している暮らし、雇用、介護、子育てなどへの支援をどう尽くし切るかです。以下、個別の課題八点について伺います。
 一点目は、高齢者福祉、介護についてです。
 「九十歳の母親を介護しています。有料施設は超高額、軽費ホームは五年待ち、介護者は高齢、一段落し自分の番になったら一体だれが見てくれるのか」、これは我が党のアンケートに寄せられた六十代女性の声です。高齢者介護に対する要望や関心は高く、待ったなしの課題となっています。
 予算編成方針では、新たに在宅医療相談調整窓口の設置、後方支援病床の確保、要介護三以上の高齢者を介護する家族の負担軽減として生活支援サービスの創設など、在宅療養支援体制の充実を図ることが示されましたが、施設整備の面では、南伊豆健康学園を二十三年度末で廃止し、特養ホーム整備に関する調査検討を行うという記述にとどまっています。健康学園を廃止すること自体、我が党は反対であり、その是非については別の場での議論といたしますが、施設不足をめぐって新たな問題が広がっています。
 通所介護事業所で実施している宿泊事業、通称お泊まりデイサービスと呼ばれているものですが、これが広がって、杉並でも十一カ所展開されています。特養ホームやショートステイなどの深刻な不足のために、わらにもすがる思いで利用されていますが、介護保険事業外の自主事業で、法的な基準や規制がないまま、高齢者のネットカフェと言われるような状況も生まれています。我が党の都議団が都内の事業所にアンケート調査を実施した結果、切実な要望にこたえ努力している事業所もあると同時に、防火防災対策、緊急時の対応も不十分などの問題点があることも浮き彫りになりました。
 先日、私はチェーン展開している区内の事業所を訪ねました。民家を小規模デイサービスとして使用し、二部屋十二畳ほどの居間で、昼間はデイサービス、夜はその同じ部屋で簡易ベッドを使って宿泊。部屋は男女の別なくプライバシーもない状態。特養ホーム入所待ちのため、八月末から宿泊継続という人もいました。区長はこうした事態をどう認識し、対応するのか伺います。
 こうした事業が広がる背景には、さきにも述べたように、特養ホームや認知症グループホーム、ショートステイなどの施設が圧倒的に不足しているという深刻な実態があります。施設整備が急がれています。編成方針の中で、国、都、区の三者によるまちづくり連絡会議を設置し、区内の国有財産、都、区の公有財産の有効活用を図り、行政サービスの向上と地域の実情に即したまちづくりを推進することが表明されました。
 我が党はこれまでも、公有地の有効活用で介護や保育の施設整備促進をと訴えてきました。この連絡会議の中で特養ホーム、小規模多機能、ショートステイなど、総合的な施設拡充に向けて早急に検討するよう求めますが、見解を伺います。
 見守り事業について、七十五歳以上の高齢者を対象に安心おたっしゃ訪問の実施が表明されました。一定期間に何らかの支援や医療、介護のサービスを受けていない高齢者、日常的に見守りや声かけが必要になると想定される高齢者の世帯を優先的に訪問するというものです。そこで中心的な役割を担うのは、区内に二十カ所ある地域包括支援センターの職員で、区はそのための体制強化を図るとしています。具体的には人員の大幅増員、委託費の増額などが必要となりますが、区はどのように体制強化をしていこうと考えているのでしょうか。
 また、区の役割は、情報の集約、進行管理、困難事例の対応などとなっていて、区職員が直接訪問するものではありません。公的責任が極めて狭いものとなるのではありませんか。高齢者が置かれている実情などを把握するためにも、これまでも我が党が主張してきたように、訪問面接調査に区職員も一緒にかかわっていくべきですが、見解を伺います。
 二点目、医療についてです。
 四月から、東京二十三区の国民健康保険料の算定方式が住民税方式から旧ただし書き方式に変更になります。各種控除が適用されないため、控除を受けている低中所得世帯や障害者、家族人数の多い世帯の負担が重くなります。六十五歳以上で年金収入二百万円の二人世帯の場合、六万三千八百四十円から十万一千八百六十三円と、三万八千二十三円の値上げになります。経過措置を二年間実施するといいますが、それでも七万三千三百四十五円で、九千五百五円の値上げです。今でさえ高い保険料に悲鳴が上がっていて、値下げこそ必要なのに、値上げなどとんでもありません。中止すべきであります。
 国保料が高い最大の問題は、一九八四年には五〇%だった国庫負担が、今では二四%にまで減らされてきたことです。民主党は政権をとったら国庫負担を九千億円増やし保険料を下げると言ってきましたが、ここでも約束をほうり投げているばかりか、広域化で自治体の一般会計から国保会計への独自の繰り入れをやめさせ、保険料の引き上げを進めようとしていることは許せません。
 さて、病気やけがをしても安心して医療にかかれる体制を整備していくことは自治体の責任ですが、編成方針では高齢者の医療費助成については触れられていません。我が党のアンケートでは、高齢者の医療費無料化を望む声は強くなっています。七十五歳以上では、無料化とともに、一定所得者の三割負担を一割にとの要望もかなり見られました。「八十四歳でもボーダーラインを少々超えたため、ずっと医療費を若い人並みに取られ、一昨年がんで入院したときも一割で済んだのにと思った。税金も保険料も住民税も二十万円以上取られ、本当に困っています。七十五歳以上無料でなくても、せめて一割に」という八十代女性。「七十五歳以上を無料にしなくてもいいから、三割の負担は考えてもらいたい。年をとるといろいろなことで医者に行く」という八十代女性。また入院医療費の負担も重く、「夫が緊急入院し、個室に入れられ、室料だけで月五十万円弱、年金三カ月分が消えます。年寄りは早く死ねの見本みたいねと話しています、これで消費税値上げなどとなったら、断食して死ぬしかありません」という七十代女性の記述もありました。
 高齢者の医療費負担軽減は切実な願いです。区として高齢者の医療費助成制度の実施に踏み出すべきですが、いかがか、答弁を求めます。
 がん対策では、我が党も求めてきた個別受診勧奨の実施などが示されました。しかし、前区政のもとで検診費用が有料となったことで、受診を控える人も少なくありません。受診率向上のために検診費用を無料に戻すよう求めます。区長の見解を伺います。
 三点目、保育待機児童対策についてお聞きします。
 民主党政権が今国会で成立をねらう子ども・子育て新システムは、待機児童解消、二重行政をなくすなどを名目にしていますが、実態は、自治体の責任をなくし、保育所探しは保護者の自己責任、保育料は応益負担、そして親の働く時間に応じて利用できる保育時間を認定するという大改悪です。保育関係者などの強い反対で、当面保育所と幼稚園は存続することになりましたが、将来はこども園に移行を促す方針です。新システムは、安心して預けられる保育園を増やしてほしいという父母の願いに逆行するものではありませんか。区長の認識を伺います。
 保育園の待機児童解決は待ったなしの課題です。三階の保育課には、子どもをおぶった若い父母が申し込む姿、カウンターで涙を流しながらせっぱ詰まった現状を訴える姿があります。私たちのところにも、保育園に入れないので、子どもを神奈川の両親に預けているとの声が寄せられました。保育所不足は家庭生活をもゆがめている深刻な実態が浮き彫りとなっています。
 区は、昨年四月の区の待機児童数を二十三人と発表しています。しかし、これは待機児童を少なく見せるために、認可保育園だけでなく、認可外の保育施設に入所させた結果の数で、二月の第一次の認可保育園入園申し込みでは、八百二十六人の児童が入園できませんでした。そうした児童はそれぞれどういう保育施設に入ったのでしょうか。認証、区の保育室、無認可など、それぞれの人数を示してください。
 ことし一月末現在で、ことし四月の認可保育園申し込み児童数は、入園可能数千百十九名に対して二千三百七十七名と聞いています。この時点で既に千二百五十八名の待機児童が発生しているということになります。そうした事態に対し、区は、認可保育所二カ所、区保育室五カ所、認証保育所三カ所、旧若杉小跡地の区保育室を整備するとしました。それでも最終的には待機児童は大幅に増えるのではないかと懸念されています。
 我が党は、待機児童解消は認可保育園の増設を柱にすべきと繰り返し求めてきました。しかし、来年度の認可保育所整備は、保育の安全・安心プランに基づく私立保育園の分園二カ所六十九名分のみで、これまでと同様、緊急応急的な対策となっています。認証や無認可は、ビルの一室で狭い、園庭がない、保育士などの正規職員は六割でよいなど、環境が劣ります。
 先日、私は零歳から五歳の三十名定員となっている区内の認証保育所を見に行きました。車が行き交う道路に面し、玄関は猫の額ほどで、保育室はビルの一階と二階。率直に言って本当に狭い、詰め込みだと感じました。さらには保育士が事務をとるスペースもなく、子どもたちが散歩に出ている間に、あいた部屋の床にノートを置いてかがんで書き込んでいる姿を目にしたときは、本当に気の毒というほかありませんでした。
 認証保育所とはいっても、保育内容は認可保育所と同様、児童福祉法に基づいて定められている保育所保育指針に準じて行うとされているはずです。しかし、こうした環境のもとで、この指針が重視している年齢に応じた保育ができるのか、疑問を持たざるを得ません。保育の質が問われます。一日の大半を過ごす乳幼児にとって、このような保育環境の継続は見過ごせないと思いますが、区長はこうした実態をどう認識していますか。
 世田谷区では、小田急ライフアソシエが運営する認証保育所での不正事件発覚後、認証保育所推進の方向から、認可保育所を二年間で二十四園増設する計画を打ち出しました。利用されていない国有地を借り受けるなどして整備を進めています。杉並区もこうした認可保育所を大幅に増やす方向こそとるべきではありませんか、答弁を求めます。
 四点目、障害者施策についてです。
 精神障害者保健福祉手帳一級の方に福祉手当の支給開始が表明されました。我が党も求めてきたことであり、大きな前進と評価するものです。しかし、障害者団体からは、二級の人でも一級と変わらない人もいる、ぜひ二級の人にも支給してほしいとの声が出されています。二級の方も手当の支給対象とするよう求めますが、いかがか、見解を伺います。
 五点目、雇用についてです。
 予算編成方針では、雇用と産業振興に関する施策は極めて不十分と言わざるを得ません。この不況のもとで、雇用の拡大と中小企業振興のために手だてを尽くすことは、自治体の大事な役割であり、区民からも望まれていることです。
 その一例として注目され全国に広がっているのが住宅リフォーム助成制度です。実施されたところではどこでも住民の利用が多く、地域経済への波及効果は予算額の十倍を超えると評価されています。都内でも品川区では、工事費用の五%で上限十万円、耐震改修と併用の場合は工事費用の一〇%で上限二十万円の直接補助を実施し、歓迎されています。
 杉並区としても、現在行っている住宅修築資金融資あっせんではなく、住宅リフォーム助成制度の創設など、直接助成を実施するよう求めますが、いかがか、答弁を求めます。
 さて、山田前区政の行革で、少なくない労働者が犠牲になってきました。区の事務事業の六割を民間でという方針のもと、業務委託や指定管理者制度が推進され、セシオン杉並での賃金未払い事件や図書館の労働者の低賃金など、官製ワーキングプアを広げてきました。これらは公的責任の放棄以外の何ものでもありません。今こそこうした行革を見直すときです。
 総務省は、指定管理者制度について留意すべき点が明らかになってきたとして、価格競争による入札とは異なると指摘し、コスト削減のみを目的としないよう都道府県などに通知しました。杉並区として、官製ワーキングプアをなくし、安定した雇用と生活を守るためにも、最低賃金を明記した公契約条例の制定を求めますが、いかがか、答弁を求めます。
 若い人の就職難も深刻です。この春の大学生の就職内定率は六八・八%と、過去最悪です。行政としても青年の雇用対策の強化、ニート、ひきこもり対策に力を入れるべきです。
 私は、九月の第三回定例会の代表質問で、都内で唯一就労支援課を設置している足立区の取り組みを紹介しました。足立区では、区庁舎へのハローワークの出張所的機能の設置、若者サポートステーション、ひきこもりセーフティネット、ニート青年宅への訪問事業など、行政挙げてさまざまな施策を展開し、今では区役所に来れば何とかなると言えるまでになっています。杉並区もこうした事業を参考に若者の就労支援事業に取り組むべきですが、見解を伺います。
 六点目、住宅についてです。
 住まいの問題も切実です。「高齢者住宅の申し込みが年一回しかない。三年申し込んでも当たらない。もっと高齢者が入れるようにしてもらいたい」「四十年間都営住宅に応募してきましたが、いつも当たらない。民間のアパートに長年住んでいますが、高齢になるにつけ不安でいっぱいになります」などの声は多数に上ります。年金生活で家賃の負担が重く、公営住宅の要望は高まる一方です。しかし、石原都政のもと、十二年間都営住宅の新規建設はゼロで、応募倍率は十一・六倍から三十三・七倍へとはね上がっています。
 若い人の住宅難も深刻です。派遣切りされて会社の借り上げアパートを追い出され、路上生活に陥るというケースも後を絶ちません。二十三区の場合、緊急一時保護センターから自立支援センターを経てアパートを借りて就労自立できるまで支える制度がありますが、実態は、緊急一時保護センターに入った人のうち、就労自立できるのはわずか四人に一人とのことです。
 国の住宅手当も都の住宅・生活資金の貸付制度も貧弱です。公的な家賃補助も公営住宅への単身入居資格もないため、日本は親の家に住み続ける人がヨーロッパと比べて格段に多く、それが未婚化と少子化の隠れた原因との指摘もあります。住宅政策の根本的な転換が必要です。高齢者も若い人も入居できるよう、区営住宅を増やし、家賃補助の実施に踏み出すべきですが、いかがか、答弁を求めます。
 七点目、災害対策について。
 阪神・淡路大震災から十六年。災害は忘れたころにやってくるということを忘れてはなりません。杉並区は減税基金を災害時にも活用するということで、災害対策基金を廃止し、減税基金に統合してしまいました。しかし、減税基金が凍結となっている今、災害時に対応するための基金を復活させることが必要ではないのでしょうか。
 そして一番大事なことは、被害を未然に防ぐということです。民間住宅の耐震診断、耐震改修への助成を思い切って拡充することが、区民の安全・安心のまちづくりにとって重要であると考えます。いかがか、答弁を求めます。
 最後、八点目は小中一貫教育についてです。
 教育委員会は、質の高い教育を行うとして、小学校から中学校までの九年間を通した一貫性のある教育を推進するために杉並区小中一貫教育基本方針を定め、杉並区全域で進めようとしています。しかし、和泉小・新泉小・和泉中で先行して行われてきた小中一貫教育は現場教師に過重な負担となっていること、和泉小、新泉小から和泉中へ進学した生徒は三分の一にも満たない状況であり、そもそも九年間を通してという目的は頓挫しているなど、多くの問題点を抱えています。他区で実施している状況も含め、不安材料は多く生み出されています。また、高円寺地域で提案されている小中一貫教育の地元説明会でも、否定的意見や数多くの疑問の声が寄せられています。強引に計画を推進することは許されませんが、認識を伺います。
 以上で私の代表質問を終わります。明確な答弁をお願いします。
○議長(小泉やすお議員) 午後五時を過ぎようとしておりますが、この際会議を続行いたします。ご了承願います。
 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) くすやま美紀議員のご質問にご答弁申し上げます。
 民主党政権の動きについてのお尋ねでございますが、現在、社会保障や税制の抜本的見直し、またTPP問題など、与野党を問わず避けて通れない喫緊の課題が山積をしております。それらについて問題を先送りせず、スピード感を持って徹底的に論じ合い、よりよい政策を見つけ出していくべきであると考えております。
 次に、区民生活の現状等に関するお尋ねでございますが、景気が力強く持ち直す気配が感じられない中で、二十二年中の区民所得も微減となっているなど、区民生活は依然として厳しい状況にあると認識をしております。こうした社会経済状況への対応は、第一義的には国の社会保障制度や雇用政策によるところであり、国において十分議論、検討し、国民に確かな将来展望を示していくべきであると考えております。
 そうした中で、区としては基礎自治体としての役割を果たす観点から、緊急経済対策の継続実施や子育て、介護、医療等の基盤を整えることなど、区民生活の安心・安定に向けて取り組んでいくこととしているところでございます。
 次に、前区政の総括と是正等の姿勢が必要とのお尋ねですが、私は、前区政のすべてを肯定することも、またすべてを否定することもあってはならないと申し上げてまいりました。そうした認識から、この間、これまでの区政について一たん立ちどまって、施策に妥当性や継続性があるかという視点で検証を行い、全小中学校普通教室へのエアコン設置への対応、減税自治体構想の凍結、多選自粛条例の廃止、さらには地方債の発行による財政運営など、前区政からの必要な軌道修正等を図ってまいりました。これらの取り組みの根底には、区民福祉の向上こそが基礎自治体としての最大の使命であるとの思いが強くございました。
 こうした考えのもとで、私が区長として初めて本格的に編成した二十三年度予算は、区民生活の中で最も切実な医療と介護の問題について、健康と医療・介護の緊急推進プランに基づく予算化を図るとともに、喫緊の課題である福祉・医療、教育、まちづくりの三つの分野に特に意を用いて編成し、区民福祉の充実に努めていくこととしてございます。
 事務事業等の外部評価、杉並版事業仕分けと行財政改革に関するご質問にお答えします。
 昨年十一月に実施いたしました事務事業等の外部評価につきましては、課題を有する八事業について、外部評価委員会に評価、検証していただきました。私も聞いておりましたが、委員それぞれの専門的知見を踏まえた着眼点や考え方が示され、大変参考になる評価結果であったと感じております。
 評価の結果については、区としての対処方針を策定し、直ちに事業の見直しに着手するとともに、その一部は二十三年度の事業計画や予算に反映をしております。このように、今回の杉並版事業仕分けは大きな成果を上げたと高く評価しており、二十三年度も同様の考え方を基本に実施する予定でおります。
 また、こうした外部評価を含めた行政評価の精度を高めていくということが、今後の行財政改革の推進にとっても重要であると考えております。
 減税自治体構想に関するお尋ねでございます。
 減税自治体構想については、新たな基本構想策定の中で改めて議論することとしておりますので、今後の取り扱いについては、その議論を踏まえ、取り扱いを検討してまいります。
 通所介護事業所で実施している宿泊事業についてのお尋ねでございますが、宿泊は介護保険法外の事業であり、介護保険法に基づく指導対象にはなっておりません。現在は通所介護事業所の指導の際などに宿泊事業の実態把握にも努めているところであり、今後、宿泊事業について一定の基準を作成することを予定している東京都と連携をしながら、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、公有地の有効活用に関するお尋ねですが、区ではこれまでも、都有地を活用した福祉施設の整備等を図っており、二十三年度予算では、新たに和田一丁目の都営住宅跡地への特別養護老人ホームの整備に係る経費を計上しています。これら介護基盤の整備推進に向けては、区内での国や都の公有地の活用を図ることが有効な手だての一つでありますので、新たに設置するまちづくり連絡会議では、こうした国有財産、公有財産の活用可能性についても協議、検討していく考えでございます。
 安心おたっしゃ訪問事業に関するお尋ねでございますが、この事業の中心的役割を担う地域包括支援センターについては、訪問だけでなく、その後の支援にも十分に対応していけるよう、専門の資格を持った人員体制の充実を図ることとしております。
 また、区の職員は原則として初回の訪問には従事いたしませんが、困難な事例については、地域包括支援センターや民生委員、関係機関と連携して訪問するなど、積極的に対応してまいります。
 高齢者の医療費助成制度についてのお尋ねでございますが、今後、より一層の高齢化が進む中で増大し続ける高齢者医療費に対応するためには、まず国が社会保障制度の改革を迅速に打ち出し、国民的合意を得ることが欠かせないと考えております。
 がん対策に関するお尋ねであります。
 現在、区では、国が平成二十一年度から開始した女性特有のがん検診推進事業を除くすべてのがん検診において、区民に自己負担を求めております。これはがん検診を受診していることの意識づけを徹底するために行っているもので、無料にする予定はございません。
 なお、がん検診受診率向上策といたしまして、来年度からがんセット検診を創設するとともに、がん検診の個別勧奨通知を実施する予定でございます。
 子ども・子育て新システムについてのお尋ねですが、新システムは、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して検討が進められるべきものと認識をしています。今後も国における新システムの検討状況と関連法案の国会提出の動きを注視してまいるとともに、区におきましては、待機児童ゼロを目指して多様な保育サービスの提供に努めてまいりたいと存じます。
 昨年四月の待機児童数に関するお尋ねですが、昨年の認可保育園の入園状況ですが、ご希望に沿えなかった約八百二十人の方は、区保育室約三百人、認証保育所約二百人のほか、区立子供園長時間保育、私立幼稚園預かり保育、家庭福祉員、グループ保育室などがそれぞれ十名から二十名程度、さらにその他事業所内保育施設などの施設に入所等をされたものと考えてございます。
 認証保育所などの保育環境についてのお尋ねですが、認証保育所や区保育室は、大都市杉並の特性や多様化する保育ニーズを踏まえ、保育環境の確保にも留意しながら設置をしております。小規模な施設が主体ではありますが、施設整備面の工夫、近隣公園の活用及び近隣園との連携など、それぞれの施設の実情に応じて創意工夫を図り、保育年齢に応じた良好な保育所環境の維持向上に努めているところでございます。
 認可保育所に関するお尋ねです。
 どの自治体におきましても、地域の実情に合った保育施設の整備に取り組んでいるものと認識をしております。本区におきましても、区民の皆様から多数寄せられた切実なご要望を踏まえ、認可保育園分園のほか、区保育室などの緊急設置に取り組み、待機児童を大幅に減少させたものでございます。
 今後、増大かつ多様化する保育ニーズに対応するための新たなプランを策定する中で、民間認可保育所の増設や区保育室の今後のあり方などを含め、総合的に検討してまいりたいと存じます。
 精神障害者の福祉手当に関するお尋ねですが、先ほどもご答弁申し上げましたが、支給対象者につきましては、平成二十二年第四回区議会定例会において、区議会が国及び東京都に対しまして全員一致で意見書を提出されたことを踏まえ、杉並区からまず第一歩を踏み出すということで、精神障害者保健福祉手帳一級の方を対象としたものでございます。くすやま議員にはご評価をいただいているようでございますので、ぜひご賛成いただきますようによろしくお願い申し上げます。
 住宅リフォーム助成制度についてのご質問にお答えします。
 既に区では、住宅改修に対し区民への直接助成を行っております。耐震改修については、一室であっても、また耐震性が現状よりも少しでも高まれば助成対象としており、二十三区の中でも高い実績を上げております。
 また、高齢者が生活しやすいように住宅を改修する際にも助成を行っており、今後ともこれらの事業を推進していく考えでございます。
 委託先労働者についてのお尋ねにお答えいたします。
 区の委託業務において労働者が良好な関係で働くことは望ましいことであり、業務の円滑な実施と区民サービスの向上にとっても重要なものだと考えております。こうしたことから、区では、労働関係法令遵守の確認制度を今年度から実施し、さらに、来年度からは最低賃金額を明記した確認書の提出を委託業者に義務づけるなど、制度の一層の充実を図ってまいります。
 なお、ご指摘の公契約条例につきましては、受注者側の労働条件を条例で定めることに実効性や妥当性に課題があるとの指摘もございまして、慎重に検討すべきものと考えております。
 若年サポートセンターの設置など、青年の雇用対策の強化に関するお尋ねでございますが、現在、杉並区では、求職者に対して就労相談、就職面接会、ワークインフォメーションによる情報提供事業を行い、適職探しを支援しております。今年度は、「すぎなみで働こう」キャンペーンの一環として、就職セミナーを新たに実施していく予定でございます。
 区営住宅の増設や家賃補助の実施に関するご質問にお答えします。
 高齢化が進む中で、区営住宅は、高齢者、障害者など、より住宅困窮度の高い区民を支援するため、住宅セーフティーネットとしての役割を担っております。そのため区では、この間、住宅困窮度の高い区民には当せん率が高くなるよう優遇抽せん制度を実施するとともに、高齢者、障害者専用枠を設け、区営住宅への入居をしやすくしてまいりました。今後、年度内に都からシルバーピア一団地を含む二団地を受け入れますが、既存ストックの有効活用を図るとともに、高齢者や障害者などの民間アパートへの入居支援事業も充実させ、真に住宅に困窮する区民への住宅供給を図ってまいる考えであります。
 災害対策のための基金についてのお尋ねですが、区では、昨年の災害対策基金の廃止に際して、小規模な災害については財政調整基金、大規模災害については減税基金で対応することとしております。減税基金につきましては、基本構想を策定する中で改めて議論していただくこととし、新規積み立てを凍結しておりますので、現時点での大規模災害への備えにつきましては、汎用性のある財政調整基金により対応したいと考えております。
 耐震診断、耐震改修の拡充についてでございます。
 建築物の耐震化につきましては、首都直下地震の切迫性に対し、区民の生命、財産を守るため、耐震化率の目標を掲げて助成金の増大や対象建築物の拡大を行い、重点的に取り組んできたところでございます。来年度はさらに登録精密診断士を大幅に増員し、区民の耐震改修の選択肢を広げる予定でございます。
 また、緊急輸送道路の沿道の耐震化につきましては、東京都と連携いたしまして支援を強化していく所存でございます。
 以上で私の答弁を終わります。残りの質問は、教育長より答弁させます。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 私からは、小中一貫教育に関するお尋ねにお答えをいたします。
 現在進めております高円寺地域の新しい学校づくりに関する意見交換会では、小中一貫教育を核とした学校再編案を複数提示し、計画案の段階から各小中学校等で広くご意見をいただいているところでございます。
 小中一貫教育における教員の指導体制や施設等のあり方に関する質問につきましては、区費教員等の配置や施設の効果的な活用等、望ましい教育環境の実現に向けて丁寧に説明を行っております。
 今後も、地域の方々のご意見を十分に踏まえ、計画案の策定に努めてまいります。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 二十番くすやま美紀議員。
     〔二十番(くすやま美紀議員)登壇〕
◆二十番(くすやま美紀議員) それでは再質問、三点ほど質問させてもらいます。
 まず、区長の基本姿勢のところで、私、前区政の総括、是正、転換という姿勢が必要ではないかというふうに求めたんですが、田中区長はこれまでも、先ほどもご答弁にありましたが、すべての施策を肯定することも否定することもあってはならないということと、妥当性、継続性を基準に施策を検証するというスタンスだということがまた今も述べられたわけですが、それで聞きたいのは、田中区長は、この予算編成方針、あるいはきょうからの議会でも答弁の中で、区民福祉の向上こそ自治体の最大の使命ということを何度も強調されているんですが、それでは、前区政については、介護、保育、医療など、社会保障とか福祉全般においてどういうふうに評価しているのかなというふうにちょっと思うんですね。熱心に前区政はこうした社会保障、福祉に取り組んだと見ているのか、消極的だと見ているのか。それぞれ一つ一つのいろいろな施策の評価でなくて、全般的にどう総括して、ご自分は福祉の向上ということを言っておられるわけですが、どこを前区政とは是正していこうという、福祉の部分においてそういう姿勢を持っているのかということをもう一度見解を伺っておきたいと思います。
 それから事業仕分けのあり方について、私は南伊豆健康学園の例を出しまして、一度も現場を見ていないような外部評価委員が机上の議論だけで結論を出す、そうしたやり方でいいのか、改めるべきではないのかと問いました。区長のご答弁では、専門的な知見ですとか着眼点があって、大変参考になるものだったと高く評価しているというようなご答弁だったと思うんですけれども、私が問いたいのは、その手法について、現場を見ないような方たちで、議論だけで結論を出すというようなやり方は余りに乱暴ではないかということをお聞きしたいんです。再度指摘したいんです。そうしたやり方でいいのかどうか、改める考えはないのかということを再度お聞きしたいと思いますので、その点についてお答えをお願いします。
 あと、個別の課題についてのところでは、保育に絞ってちょっとお聞きしますが、子ども・子育て新システムについての区長の認識がちょっとわかりづらかったというか、ほとんどわかりませんでした。区長自身がこのシステムについてどういう評価をしているのかというのをお聞きしたいと思います。繰り返しになりますけれども、我が党はこのシステムについては、自治体の公的責任をなくして、保育も自己責任にしてしまう、まさに保育の介護保険化だと思うんですけれども、大改悪だと思っています。親の願いに逆行するものだと再度指摘をするものですけれども、区長のこの新システムに対する現時点での評価を明確にご答弁をお願いします。
 それから、認証・無認可保育施設の環境問題についてです。いつも保育のところでは多様化するニーズということがよく言われます。このことはよくわかりません、何を言っているのか。
 それでお聞きしたいんですが、ご答弁でも、それぞれの園が近隣の園などと連携をして創意工夫しているというようなお答えだったと思うんですが、私も実際この間行った園を見て、本当にそれぞれの保育士さんとかは一生懸命やっていらっしゃると思うんですね。公園なども近くにないけれども、歩いて何分もかかるようなところに連れていったりして、本当に努力はされていると思うんですけれども、ただし、本当に限界があると思います。果たして保育年齢に応じた良好な保育環境が提供されるのかということで本当に心配があります。それを保障していくのが自治体の責務だと思います。
 認可保育園の増設を求めたわけですが、今後新たなプランの作成というようなこともちょっと聞かれたんですけれども、再度問いたいのはそのあたりなんですが、本当に区長が福祉の向上と言うのならば、認可保育園を大幅に増やす、そういう計画に見直すべきだということを言いたいんですけれども、その計画の見直しですか、そういうのはどのように行われようとしているのか、その点について答弁を求めて、再質問を終わります。よろしくお願いします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) くすやま議員の再度のご質問にご答弁を申し上げます。
 まず、前区政の福祉施策全般に対する評価をとのことでございますが、私は、この分野での前区政は、子育て応援券や長寿応援ポイント事業などの新たな施策に取り組んでおりまして、一概に消極的であったとは思っておりませんけれども、時代が時代ですから課題もあったのではないかなというふうに思っております。とりわけ医療と介護の問題は区民生活の中でも最も切実なものでありまして、二十三年度予算では、緊急推進プランに基づき、安心して妊娠・出産できる環境づくりと、がん対策、在宅で介護をしている方々の支援について取り組むほか、精神障害者への福祉手当を創設するなど、これまで十分に手が届いていなかった部分への対応を図ることとしたものでございます。
 事務事業等の外部評価、杉並版事業仕分けに関する再度のご質問でございますけれども、現地を見ないで評価できるのか、こういうご指摘がございましたが、健康学園の設置目的とかその現状、これまでの歴史的な経緯などの豊富な資料を委員には示して、そういったものをもとに、評価者が所管する担当者と事前に十分にいろいろと議論を交わした上で、また当日もそういった議論を十分に交わした上で評価、検証が行われてきたものであって、適切になされたものと私は思っております。必ずしも議員のご指摘は当たらないというふうに考えております。
 次に、保育についての再質問にお答えをいたします。
 まず、国の子ども・子育て新システムに対する評価についてですが、その基本的な考え方につきましては私も是とするものでございますが、新システムについてさまざまな意見があることは承知をしております。今後、検討会議やあるいは国会の場における議論を注視していきたい、こう思っております。
 また、認可保育所につきましては、先ほどもご答弁申し上げたところでございますけれども、今後の保育ニーズに対応するための新たなプランを策定する中で、民間認可保育所の増設も含めて、区保育室の今後のあり方を総合的に検討していきたい、こう考えております。
 以上で答弁を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 以上で日本共産党杉並区議団の代表質問を終わります。
 以上で日程第六を終了いたします。
 議事日程第一号はすべて終了いたしました。
 議事日程第二号につきましては、二月十四日午前十時から一般質問を行います。
 傍聴者の区民の皆さん、早朝から大変長い間傍聴いただきましてありがとうございました。ただいまご案内申し上げましたとおり、来週の月曜日、十四日から議会が継続して行われますので、ぜひご来場賜りますようお願い申し上げます。
 本日はこれにて散会をいたします。
                 午後五時二十六分散会