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東京都 杉並区

平成22年第4回定例会−11月22日-22号




平成22年第4回定例会

平成二十二年第四回定例会杉並区議会会議録(第二十二号)

平成二十二年十一月二十二日 午前十時開議
出席議員四十八名 

 一番  け し ば  誠  一
 二番  堀  部  や す し
 三番  松  尾  ゆ  り
 四番  北  島  邦  彦
 五番  横  田  政  直
 六番  田  代  さ と し
 七番  松  浦  芳  子
 八番  す ぐ ろ  奈  緒
 九番  奥  山  た え こ
一〇番  市  橋  綾  子
一一番  小  松  久  子
一二番  中  村  康  弘
一三番  北     明  範
一四番  脇  坂  た つ や
一五番  増  田  裕  一
一六番  五 十 嵐  千  代
一七番  安  斉  あ き ら
一八番  大  熊  昌  巳
一九番  原  田  あ き ら
二〇番  くすやま  美  紀
二一番  吉  田  あ  い
二二番  は な し  俊  郎
二三番  関     昌  央
二四番  川 原 口  宏  之
二五番  大  槻  城  一
二六番  渡  辺  富 士 雄
二七番  藤  本  な お や
二八番  岩  田  い く ま
二九番  山  田  な お こ
三〇番  井  口  か づ 子
三一番  小  野  清  人
三二番  富  本     卓
三三番  小  倉  順  子
三四番  原  口  昭  人
三五番  藤  原  淳  一
三六番  鈴  木  信  男
三七番  大  泉  時  男
三八番  伊  田  としゆき
三九番  斉  藤  常  男
四〇番  島  田  敏  光
四一番  横  山  え  み
四二番  青  木  さ ち え
四三番  小  川  宗 次 郎
四四番  河  津  利 恵 子
四五番  河  野  庄 次 郎
四六番  太  田  哲  二
四七番  小  泉  や す お
四八番  今  井     讓

出席説明員
 区長           田 中   良
 副区長          松 沼 信 夫
 副区長          菊 池   律
 政策経営部長       高   和 弘
 政策法務担当部長     牧 島 精 一
 行政管理担当部長     大 藤 健一郎
 区長室長         与 島 正 彦
 危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事
              井 口 順 司
 区民生活部長       佐 藤 博 継
 保健福祉部長       遠 藤 雅 晴
 高齢者担当部長医療政策担当部長
              長 田   斎
 子ども家庭担当部長    森   仁 司
 杉並保健所長       深 澤 啓 治
 都市整備部長       上 原 和 義
 まちづくり担当部長    大 塚 敏 之
 土木担当部長       小 町   登
 環境清掃部長       原   隆 寿
 会計管理室長(会計管理者)山 本 宗 之
 政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事
              徳 嵩 淳 一
 区長室総務課長      内 藤 友 行
 教育委員会委員長     大 藏 雄之助
 教育長          井 出 隆 安
 教育委員会事務局次長   吉 田 順 之
 教育改革担当部長     渡 辺   均
 済美教育センター所長   玉 山 雅 夫
 中央図書館長       和 田 義 広
 選挙管理委員会委員長   小 林 義 明
 代表監査委員       四 居   誠
 監査委員事務局長     武 笠   茂



平成二十二年第四回杉並区議会定例会議事日程第二号
              平成二十二年十一月二十二日
                     午前十時開議

第一  一般質問

○議長(小泉やすお議員) これより本日の会議を開きます。
 出席議員の数は定足数に達しております。
 会議録署名議員は、前回の会議と同様であります。
 これより日程に入ります。
 日程第一、区政一般についての質問に入ります。
 四番北島邦彦議員。
     〔四番(北島邦彦議員)登壇〕
◆四番(北島邦彦議員) 都政を革新する会の北島邦彦です。区政一般に関する質問を行います。
 きょうは、三点にわたって質問します。
 一点目は、いわゆるTPP(環太平洋パートナーシップ)に関連して、区長の政治姿勢ということについて、二点目は子ども・子育て新システムについて、それから三点目は、事業仕分けについてということで行います。
 世界大恐慌はさらなる激化、深化を進めていて、資本主義はいよいよ最末期の様相を呈しています。リーマンショック以前の経済水準に回復した、こういうふうにマスメディアやエコノミストたちが、資本主義の擁護、体制擁護の論調を大宣伝しています。しかし、そもそもリーマンショック当時の経済状況とは、資本主義経済にとって未曽有の危機的状況の序章だったのではないでしょうか。そこへの回復に一体どんな展望があるというのでしょうか。
 現に世界中の労働者人民を覆っているのは、大失業の強制と戦争への動員でしかありません。資本主義の延命のために、あらゆる犠牲が労働者人民にしわ寄せされています。もう我慢ならないという労働者人民の怒りの声と行動が、今、世界中で噴き上がり始めています。
 フランスでは、サルコジ政権の年金制度改悪攻撃に対して、労働者のストライキ、デモに高校生までが加わり、その高校生たちは、労働者は高校生である自分たちの未来のために働いている、その労働者の老後の生活を奪うことは許せないと主張して闘っています。そのデモの波は、十一月六日には全土で百二十万人となっています。
 イギリスでは、保守党キャメロン政権の日本円で言う十兆円の歳出カット、公務員四十九万人首切り計画に対して、とりわけ教育予算削減に抗議する大学生が与党保守党本部を占拠する闘いを打ち抜きました。
 ドイツでは、使用済み核燃料輸送に反対する集会に二万五千人が結集し、鉄道を占拠する闘いにまで発展しています。
 そして日本では、十一月七日、五千九百人の労働者人民が日比谷に結集し、こうした世界中の労働者人民の闘いに断固連帯する行動に立ち上がりました。この集会には、韓国、アメリカ、ドイツ、ブラジル、フィリピンの労働者を初め、二十カ国に及ぶ在日・滞日外国人労働者も参加し、労働者の国際的団結をさらに一歩前進させるものでありました。いよいよ世界革命へ向かっての具体的道筋が切り開かれようとしています。
 戦争情勢は革命情勢を急速に成熟させています。アメリカ、中国、EU、日本といった帝国主義とスターリン主義の諸大国は激しく激突し、通商戦争、為替戦争から軍事的衝突としての戦争まで、一気にその危機を深めています。戦争情勢が革命情勢を引き寄せ、それが国家の体制的崩壊情勢を生み出しています。アメリカ・オバマ政権の中間選挙での歴史的大敗、自民党政権崩壊から民主党政権登場以後、この一年余の日本の政治動向などを見れば明らかではないでしょうか。
 とりわけ民主党・菅政権は、混迷の分水嶺を超えています。公安情報流出あるいは尖閣ビデオ流出の事態は、国家権力機構の内部から、公然と政府の政策に異議を唱えるいわばクーデター的な蜂起が起こったということにほかなりません。この行為を、憂国の士ないしは愛国者として賛美する右翼、ファシストの言動は言うまでもなく、知る権利を持ち出して、このクーデター的暴挙を容認する論調まで生じているありさまです。この事態に対する労働者階級の回答は、崩壊的状況に陥っている国家権力をこそ打ち倒せ、であるべきではないでしょうか。
 ソウルG20、横浜APECは、諸大国相互の激突が解決不能であることをはっきりと浮かび上がらせました。何も決まらなかったのが真実の姿ではないでしょうか。その過程で翻弄され尽くしたのが民主党・菅政権でした。しかし、この事態は民主党・菅政権の自滅をもたらすものではなく、さらなる労働者人民の敵としての凶暴化をもたらすことになるでしょう。
 その最たるものがTPP(環太平洋パートナーシップ)への日本の加入策動です。日本経団連と連合が一体となってTPP加入を促進していくことを宣言するなど、許しがたい事態に至っています。
 TPPとは、私たち労働者人民にとってどのような存在でしょうか。TPPによって三百万農民の生活と未来は奪われ、日本の農業は壊滅させられます。前原外務相は何と言い放ったか。農業生産はGDP(国内総生産)の一・五%、この一・五%のために残りの九八・五%がどれほど犠牲になっていると思うかとの暴言に、腹の底からの怒りが沸騰します。一・五%だろうが何だろうが、農民は農業を営んで農作物をつくって生きていく権利があります。それを政府、資本が否定することは許されません。労働者と農民の間に分断と対立を持ち込み、労農の連帯、あるいは労農の同盟を破壊しようとする民主党・菅政権は、まさに農民、労働者の手によって打倒されるべき存在ではないでしょうか。
 TPPはまた、国際競争力強化のかけ声のもと、労働者へのさらなる首切り、賃下げ、労働強化を強制し、民営化、外注化、非正規化の攻撃にこれまで以上にさらすことになります。すなわちTPPは、資本の延命のために、労働者、農民、あらゆる人民をまさに死に追いやる許すことのできない攻撃です。日本のTPP加入は許してはなりません。
 そこで質問です。TPP、いわゆる環太平洋パートナーシップへの加入によって、労働者、農民を初め、あらゆる人民に多大な犠牲が強いられます。自治体の首長としてTPP加入反対の意思表示をすべきと思うが、区長の見解を求めます。
 二つ目、子ども・子育て新システムについてです。
 民主党政権が進める子ども・子育て新システムは、保育労働者の低賃金と非正規化をもたらし、ひいては保育現場における子どもたちの安全を崩壊させることにつながります。私はこの構想に絶対に反対です。
 公立・私立保育園の廃止、幼保一体化のこども園設置、その運営の全面民営化、一体これは何のための施策でしょうか。世界大恐慌のもとで決定的な危機に追い詰められている資本の救済のために、二兆五千億円とも三兆円とも言われる保育市場を、資本の利潤追求の場に差し出そうというのでしょうか。待機児童ゼロ化、就学前教育の充実の名目も、この事実の前には単なるお題目として色あせてしまっています。
 道州制導入による三百六十万公務員労働者の一たん解雇、そして選別再雇用の攻撃は、具体的にはこうして三十万公務員保育労働者にかけられていくのではないでしょうか。
 民営化された保育の現場で利益を確保しようとすれば、まず保育労働者の賃金切り下げと非正規化が強行されます。そのためにベテラン保育労働者は現場から排除され、賃金の低い、経験の浅い、若い保育労働者ばかりの現場となってしまいます。トラブルや悩みにぶつかったとき、ベテランの指導やアドバイスを受けて、経験を積んで保育の仕事に熟練していく中で、保育という仕事に対するやりがいや、あるいは保育労働者としての誇りを持っていく、こうした現場における労働者の連帯、団結が奪われてしまうのです。それは、保育現場における安全の崩壊に直結します。子どもたちの命が危険にさらされていきます。
 措置から契約へ、画一的でない自由に選択できる多様な保育サービスのうたい文句のもと、よりよい保育サービスはより高い保育料でという結果を招くのは目に見えています。さらには、障害を持っている子どもたちを初め、いわゆる保育により手のかかる子どもたちは、あれこれと理由をつけて民営化されたこども園から排除されることさえ起こり得ます。
 これは、導入後十年たって制度の矛盾が全面的に爆発している介護保険制度と全く同じ制度設計に基づいています。介護労働者にとっても、高齢者とその家族にとっても何のよいこともなかった介護保険制度の失敗を、民主党・菅政権はまた繰り返すというのでしょうか。
 国鉄分割・民営化によって国鉄労働運動の壊滅がねらわれたように、子ども・子育て新システムによって、自治体労働運動の中軸をなす保育労働運動の解体が策動されています。官民の枠を超えた保育労働者の団結と闘い、それを軸しんにした保育労働者と保護者の、彼らもまた労働者ですけれども、その団結で子ども・子育て新システムの実施を阻止し、保育園民営化に絶対に反対しましょう。
 私も今、保育園の職場あるいは街頭などで、この保育園の民営化に反対をするさまざまな宣伝活動や署名活動などをしておりますけれども、その中でもとりわけ特徴的なのは、杉並区の区立保育園で働いている保育労働者というよりは、認可、無認可含めた民間の保育園で働いている保育労働者の反応が極めて大きいということです。いわゆる公立保育園の民営化に反対するということに民間の保育労働者が率先してその声に共鳴をする、これは、彼ら、彼女たちは、今の公立保育園のさまざまなシステム、仕組みが、これがなくなった場合に、自分たちの労働条件は今以上に極めて過酷で低劣なものにされていくということを直感しているからにほかなりませんし、また、同じような公立保育園の全面的な廃止ということが行われた場合に、今、自分たちが民間の保育労働者として接している子どもたちの安全とか命とか、そういうものがどういう形にまでなっていくのかということに対する危機感を持っているからだろうと思います。
 そこで質問です。現に子どもたちの保育に責任を持っている自治体の首長として、この子ども・子育て新システムに反対すべきと思いますが、区長の見解を求めます。杉並区独自のいわゆる子供園は、こうした事態の先取り、地ならしになっていて、直ちにこの施策は中止すべきと考えますが、区長の見解を求めます。
 第三項目、事業仕分けについてです。
 今月十四日から十五日にかけて、八つの事業を対象にして事業仕分けが行われました。きょうはその中から、本庁土日開庁について取り上げます。
 仕分け作業の中では、土日両日開庁する必要があるのかとか、あるいは駅前事務所を活用することではだめなのかなどの意見が出されたというふうに聞いています。これは、仕分け人の間にも、この当該事業を仕分け対象とした杉並区の行政の中にも、本庁土日開庁のコストパフォーマンスの悪さが前提として認識されていたということだろうと考えます。本庁土日開庁は直ちにやめるべきです。
 そこで質問です。本庁土日開庁について、仕分け結果は事業縮小の方向性あるいは事業内容の見直しとの結果となったというふうに聞いていますが、これをどう受けとめて、今後の施策づくりをどうしていくのか、区長の見解を求めます。
 この仕分け結果を受けて予想されるのは、事業を縮小する、そして事業内容を見直しするという結果として、ワンストップの総合窓口の設置とその事業の外注化とされるのではないかという危惧を私は持っています。区長として、そうした民営化、外注化施策はとらないとの意思表示を求めますが、区長の見解を求めます。
 以上、都政を革新する会北島邦彦の区政一般に関する質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 私からは、北島議員からの区長の政治姿勢についてお答えします。
 TPP(環太平洋パートナーシップ)への加入反対の意思表示をすべきとのお尋ねですが、日本がTPPに参加した場合、貿易や投資などの経済的恩恵がある一方、国内生産者、特に農業の衰退が危惧されるなど、TPPをめぐっては賛否両論があることは認識しております。政府は国内の環境整備を早急に進め、来年六月に参加の可否を判断する方針で関係国との協議を開始するとしておりますので、今後の国会等の議論の推移を見守ってまいりたいと存じます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、子ども・子育て新システムと、区立子供園についてのお尋ねにお答えいたします。
 新システムは、すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して検討が行われているものと認識しており、国における検討を引き続き注視してまいりたいと存じます。
 なお、区立子供園は、区独自の新たな幼保一体化施設として、地域の実情などを踏まえながら段階的に設置を進めているものであり、中止する考えはございません。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、本庁土日開庁に関する事務事業等の外部評価、いわゆる杉並版事業仕分けの結果と今後の対応についてのご質問にお答えします。
 本庁土日開庁についての評価結果は、現在の本庁土日の窓口開設日や時間、取扱事務については、窓口開設に係る経費と区民の生活実態などの面から見て事業を縮小し、内容を見直していくべきであるという趣旨であり、この評価結果を尊重することを基本に、早急に区としての対応方針を定めていきたいと考えております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 四番北島邦彦議員。
     〔四番(北島邦彦議員)登壇〕
◆四番(北島邦彦議員) それでは再質問を行わせていただきます。
 まず、TPP問題ですけれども、杉並区内にはいわゆる第一種の専業農家の方はいらっしゃらないというふうには聞いています、いわゆる兼業農家の方はいらっしゃるというふうに聞いていますけれども。さまざまな賛否両論があるという場合に、先ほども質問の中で述べましたけれども、たとえその方たちが、数が少ないからそれを無視していくということでいいのか。そうではないだろうと。本来、地方自治体の考え方としてそうであってはならないはずなので、例えば今、杉並区に、兼業であろうが農業を営んでいらっしゃる方たちのかなり広い土地があると思うんですけれども、結局TPP加入によって、農業をやめて、それを売ってマンションにでもしなさい、こういうことを杉並区として、政府の方針だからということで言うのかという問題だろうと思うんですね。
 それは、子ども・子育て新システムについての問題の答弁にもありましたけれども、地域主権型云々かんぬんと言われるようなことも区長はおっしゃっておりますし、それに基づいて区の行政は行っていくんでしょうけれども、そうであればあるほど、例えば政府の政策が決まるその以前に自治体としての独自の考え方をしっかりと表明しておかなければ大変なことになるということ、大変なことというのは、杉並区に住む区民の人たちの生活あるいは未来に多大な影響を与えるということからも、政府の政策であろうが、議論されていることだろうが、きちんと自治体として意見を表明するべきではないかというふうに思いますが、この点については、再度いかがでしょうか。
 それから、子ども・子育て新システムについてです。
 これについて、答弁の中では極めてプラスの評価がされているように思いました。その中で、子どもたちの保育あるいは子育てということについて、社会全体で責任を持つんだという趣旨の政策であるという答弁がありましたけれども、これは介護保険が制定されるときもそうだったんじゃないでしょうか。社会全体で介護を担うんだというふうになっています。しかし、現実はどうでしょうか。社会全体で担うどころか、結局は、介護が必要な高齢者を持つ家族の負担というのは、精神的にも経済的にもますます増加しているのが介護保険制度の現実ではないか。それと同じことをこの子ども・子育て新システムという中で、保育の中でやっていくのかということについては、極めてこれは問題があろうと思います。
 そして、杉並区独自の子供園についてですけれども、私たちも結構現場を回って、そこで働いている労働者の人たちの話を聞きますけれども、一般に子供園で働いているないしは子供園の対象になろうとしている現場で働いている、この場合は幼稚園労働者ないしは保育労働者の話を聞いた場合、プラスの評価をしている方はほとんど話を聞きませんよ。こういう現実を区の行政としてはどういうふうにとらえているのか。これは既に子供園の導入のときにも議論されたことですけれども、幼稚園と保育園という明らかに機能が違う、明らかに制度設計の発想が違うものを一緒にしていくという問題についての、区としてのもっととらえ直しが必要だと思いますが、いかがでしょうか。これは、待機児童の解消という問題についても関連をしてきますけれども、これは質問項目にありませんのでおいておきますけれども、この点についての、いわゆる子供園施策についてのとらえ直しが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 それから、事業仕分けについて、結局今後、仕分けの結果を受けて考えるという答弁だったと思いますけれども、だからこそ今この段階で、その方向性ということについて、民営化、外注化施策はとらないというふうに意思表示をすべきではないかというふうに求めたんですが、この点についての明確な答弁を求めて、再質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 北島議員からの再度のご質問にご答弁を申し上げます。
 TPPに関しまして、政府の決定の前に区として意見を表明すべきとのご質問でございますが、TPPに関しては、一・五%の正しい意見もあれば、九八・五%の正しい意見もあろうかと存じます。それぞれあろうかと思いますので、今後、国会、政府の議論を見守ってまいりたいというふうに考えております。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、北島議員の子ども・子育て新システムと子供園に関する再度のご質問にお答えいたします。
 初めに、子ども・子育て新システムについてでございますが、一部新聞紙上で、仮称こども園など国における幼保一体化の具体的な仕組みの検討状況などが報告されているところでございますが、裏づけとなる財源も含めて、詳細についてはまだ未定でございますので、今後も検討状況を重大な関心を持ちながら注視してまいりたいと存じます。
 また、子供園につきましても、先行二園の運営等について適切に評価、検証を行い、一つ一つ課題を解決するために、子供園の発展的な運営を目指して必要な工夫、改善を行ってまいる一方、保護者や関係者の皆様にもこうした情報を適切にご提供させていただき、子供園についてのご理解を深めていただくよう努力してまいりたいと存じます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 北島議員の再度のご質問にお答えします。
 先ほどと同じお答えになると思いますが、現在、評価結果を十分検証し、分析しながら、尊重することを基本に検討しております。それらを含めて、区としての対応方針を早急に定めていきたいというふうに考えております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で北島邦彦議員の一般質問を終わります。
 十一番小松久子議員。
     〔十一番(小松久子議員)登壇〕
◆十一番(小松久子議員) 私は、区議会生活者ネットワークの一員として、成年後見制度について質問いたします。
 ことしの第二回定例会で、私は、在宅で高齢者や障害者の家族の介護を担う介護者をめぐる問題について取り上げましたが、今回は、高齢者や障害者の権利を擁護する仕組みとしての成年後見制度について質問いたします。
 成年後見制度は、認知症や知的障害、精神疾患など、何らかの精神上の障害によって判断能力が十分でない人の生活を主に財産保護の面から支援する制度です。この制度を利用することにより、悪徳商法などの被害から本人を守るため、不当な契約を取り消したり、介護が必要なときに本人にかわって介護事業者との契約を結んだりというように、家庭裁判所が成年後見人として選任した後見人等が、本人の意思を尊重しつつ、生活に必要な支援を行うことができます。
 介護保険制度と同時の二〇〇〇年にこの制度はスタートしました。それまでの禁治産制度は、禁治産者、準禁治産者という差別的な用語からもわかるように、判断力の衰えた人の尊厳や人権についての配慮を欠いたまま、明治以来百年以上にわたって続いていたものですが、これを廃止し、新たな権利擁護システムとして法整備されたものです。
 その施行からちょうど十年たち、節目に当たることし、さきの十月には横浜で成年後見法世界会議が初めて開かれ、今後の成年後見のあり方をめぐって三日間、世界十六の国と地域から集まった参加者五百人が議論を交わしました。日本では、人口当たりの成年後見制度利用者がドイツなどに比べて十分の一にすぎないことが指摘され、また、親族による後見が全体の六割から七割を占める日本と、公的なシステムとして地域に根をおろした欧米の後見先進国との違いも明らかになり、閉幕の際、横浜宣言として、これから適切な利用を進めていくことが提起されました。
 高齢化の進む杉並区においても、成年後見制度が、地域で暮らす区民の生活の安心に役立つ仕組みとして、もっと身近な存在となっていくことを願う立場から、今回、質問いたします。
 成年後見制度には、あらかじめ本人が任意後見人を選んでおいて、判断能力が不十分になったときに支援を受ける任意後見と、本人自身や家族、親族や区市町村長が家庭裁判所に申し立てを行い、裁判所の審判によって選任される法定後見の二つの制度があり、さらに法定後見には、判断能力の程度により、補助、保佐、後見の三つの類型があります。手おくれになる前の備えとして任意後見の利用が広がることが望ましいと思いますが、まず法定後見制度の利用を増やしていくことに主眼を置きつつ、質問したいと思います。
 初めに、制度の推進体制として、当区で設置されている成年後見制度の推進機関、成年後見センターに関連して伺います。
 成年後見センターは四年前に設立され、現在はあんさんぶる荻窪の五階、社会福祉協議会の隣に事務所が開設されています。この設立の目的と経緯について、一点目として伺います。
 二点目。成年後見制度は、区と杉並区社会福祉協議会を構成員とする一般社団法人となっています。その運営組織の形態、人員体制はどのようになっているのか。また、年間の事業経費、区と社協で負担している経費はそれぞれ幾らか、あわせて確認のため伺います。
 三点目は、設立以来、この間の事業の実績とその評価について、区の見解をお伺いします。
 四点目、社会福祉協議会との関連です。社協では、少し生活に不安を持つようになった人を日常的に支援する権利擁護のシステムとして、地域福祉権利擁護事業が実施されています。福祉サービスの利用を援助したり、日常的な金銭管理や書類を預かったりなどのサービスを有料で行う事業です。この福祉サービス利用者が成年後見制度の利用に移行し、被後見人等となる場合があるかと思いますが、社協から成年後見センターへのスムーズな連携が求められます。どのように連携がとられるのか、お伺いします。
 先ほども述べたように、日本では、子ども、兄弟姉妹、配偶者など親族が裁判所の手続を経て後見人となるケースが全体の六五%前後を占めています。ところが、親族後見人による財産横領事件や経済的虐待が毎年増えており、専門家は、親族であるがゆえに本人のための財産管理という認識が薄い、意図せずに犯罪者を生み出す環境になっていると指摘しています。後見人になれば本人の財産が自由になるとの誤解があると思われます。ドイツでは、親族後見人の研修が各地域で実施されるといいますが、親族後見人に対してもサポートは必要です。成年後見センターは、親族後見人が後見事務を行う上で相談に応じるとしていますが、そのサポートはどのように行われているのでしょうか、お尋ねします。
 また、法人後見についても一点伺っておきます。
 親族や第三者による後見の受任が困難な場合には、後見センターが法人後見を受任するとのことです。これはどのような場合でしょうか、お示しください。
 さて、成年後見制度については、費用がかかること、申立人を必要とすることから、低所得者や親族がいない人には利用できないと誤解されている向きがあります。しかし、この制度は、社会的弱者の権利を擁護し、困難から救済する社会福祉的な側面もあるということができると思います。そのような観点から、以下お尋ねします。
 杉並区では、区長申し立てや後見費用の助成が実施されていますが、そのことが一般にはよく知られていません。周知が広がれば後見制度の利用が進むと考えられます。これらの制度に関連して確認したいと思います。
 身寄りのない高齢者や障害者の成年後見が必要になったとき、親族にかわって自治体の首長が申立人となり、裁判所に申し立てを行う制度が首長申し立てです。費用負担がかかるのを恐れて取り組みに消極的な自治体もあると聞いています。杉並区の区長申し立て実績は、なかなか頑張っているとの評価を聞くところですが、区長申し立てと費用助成について、まず仕組みの概要を説明願います。また、当区の実績は何件か、お示しください。
 二点目。財産もなく所得の低い被後見人が、区内から区外の高齢者施設などへ入所のため転出したことで住民登録が区内になくなったとき、しかも、被後見人が後見人への報酬費を負担することが困難な場合に、以前は助成が受けられませんでしたが、制度の見直しにより、費用助成が適用されるようになりました。このことにより、後見制度の利用の間口が広がったと評価しています。今後さらに利用が広がっていくべきと考えますが、いかがでしょうか、伺います。
 三点目。生活保護受給者の場合、ケースワーカーが手続等やってくれるので成年後見人は不要として、後見の利用を抑制することが他の自治体ではあると聞きます。財政負担を抑える目的だと思いますが、権利擁護システムの利用推進の意味から、望ましいことではないと考えますが、当区ではいかがか、伺います。
 さて、成年後見制度は、当事者の保護を図ることを主たる目的としながらも、その趣旨は、年をとっても、障害があっても、持てる能力を活用して自己決定権が尊重され、家庭や地域で暮らし続けることができるような社会を形成するというノーマライゼーションの理念にあると言えます。それは、人が助けたり、あるいは助けられたりということが当たり前の地域社会であり、そのためには、専門的知見や技術を持つ専門職後見人だけでなく、生活の細々した相談にも対応し得るボランティア的な後見人、すなわち市民後見人の存在が必要となってくるはずです。市民後見人は社会貢献型後見人とも呼ばれ、当区では、区民による市民後見人は区民後見人と呼ばれています。
 十一月七日、社協の主催で開かれたすぎなみ地域福祉フォーラムは、そのような助け合いの地域を考える意味で興味深い企画でした。私は、区民後見人や生活支援員、あんしん協力員などを語り手とする分科会に参加しましたが、定員三十人のところ五十人ほども集まり、地域福祉権利擁護について人々の関心の高さに目を開かされる思いでした。参加者の一人、団塊世代の区外の男性が、市民後見人の研修を修了して研さんも積んだが、声がかからない、市民後見人の仕事をさせてほしいと発言するのを聞いて、区内の研修修了者も同じように感じているのではという感想を持ちました。
 ボランティアスピリットある人材の活用が図れないでいるとすれば、もったいないことです。ただ、法律知識や専門的知見が必要とされないことが前提であるため、申し立てる側からすれば、いま一つ信頼を寄せることができないのかもしれませんし、はたで想像するほど簡単なことではないというのはわかる気がします。それでも、新しい公共の進展とともに、市民後見人のニーズがこれから広がっていくことは確実です。
 そのような認識に基づいて、区民後見人に関連して三点質問いたします。
 すぎなみ地域大学で区民後見人養成講座が一期だけ開かれました。このことに関連した質問です。
 この目的は何だったのか、確認します。また、実施後の成果をどう評価されるのか、その後開かれていないのはなぜか、続けて伺います。
 養成講座では、高齢者施設でのボランティア体験や障害者の特性を把握、理解することなどが研修に組み込まれていました。研修修了者は後見センターが実施した実務研修を受け、社会福祉協議会のあんしんサポート事業の生活支援員として活動するなど、区民後見人を目指しつつ、身近な地域での活動につなげておられると聞いています。高齢者や障害者のために働きたいという市民の意思が尊重され、生かされるためにも、区民後見人やその研修修了者が、学習を継続し、知見を深めたり技術の向上を図ったりすること、また、区民後見人同士の情報交換や交流することは重要です。そのような場をセンターは設けることが必要と考えます。いかがか、二点目として伺います。
 三点目です。地域大学だけでなく、ここ数年の他の機関での市民後見人養成研修修了者も多数と思われ、団塊世代の地域への還流に沿って、杉並でも今後さらに増えていくと思われます。区民後見人の活用と人材育成について、今後の展望と今の課題は何とお考えでしょうか、お伺いします。
 次に、障害者に関する質問です。
 高齢者に比べ、知的・精神障害者の家族にとっての後見制度はさらに遠い存在になっています。制度の仕組みがなかなか認知されない、それ以前に関心が持たれないのは、制度自体がわかりにくいこと、特に費用が幾らかかるのか見当がつかないことが最大の理由と思われ、今の課題であることは事実です。しかし、知的・精神障害者を日常的にケアしているのは多くが親御さんであり、その高齢化が進んでいる状況にあっては、本人だけでなく、ケアする側も判断能力の衰退が心配されるケースが少なくありません。
 成年後見センター主催により開かれている杉並区成年後見制度利用推進連絡会では、構成メンバーに障害者福祉団体からも参加しておられますので、連絡会として、障害者やその家族に対して制度の浸透を常に意識していただきたいと思います。区としては、障害者の制度利用を増やしていくことについて、今の現状と課題をどのように認識しておられるか、お伺いします。
 なお、障害者が被後見人となる場合は、後見人は障害ごとの特性を理解しておく必要がありますから、成年後見センターにはそのための支援が求められます。障害者福祉の専門家などとの連携が、当然ながら必要です。
 一方、障害者や家族に接する側の福祉サービス事業所、ガイドヘルパーなどへも、高齢者やその家族に接する機会の多いケアマネジャー同様に制度の周知や啓発が必要ですが、いかがでしょうか、見解を伺います。
 ところで、内閣府障がい者制度改革推進会議では、先ごろ、精神保健福祉法における精神障害者の保護者制度を抜本的に見直す方針が示されました。
 保護者制度とは、医師から精神疾患の診断がされたら必ず保護者をつけなければならないという制度です。保護者になる人は、優先順に、成年後見人または保佐人、配偶者、親権者、その他の家庭裁判所が選任する親族となっていますが、実際には後見人、保佐人にしても親族が受任することがほとんどであり、圧倒的に多いのは親です。保護者は本人を一生監視し続けるよう強制されますが、その根底にあるのは、精神障害者は見張っていなければならないという差別と偏見意識以外の何物でもありません。
 今、当事者や家族たちの保護者制度の廃止を求める声が大きくなっています。障害者の権利擁護の観点から、廃止は必然的な流れです。そして、この流れと併行して、第三者の成年後見人の登用が進められるべきと考えます。区のお考えはいかがか、お尋ねします。
 高齢社会がこれからますます進んでいくに当たり、任意後見ももっと活用されるべきですが、その前に成年後見制度に対する周知が広がらなければ話は始まりません。ことし九月の休日に、区と後見センター、社協や外部の他団体も含めての主催により成年後見制度・遺言・相続相談会が開かれ、多くの相談者が来訪されたと聞いています。毎年開かれているとのことですが、このような活動はぜひ継続してくださるようお願いいたします。
 また、区と後見センターがキャンペーンを実施するなどし、制度を広める学習会や出前講座を、地域包括支援センター、ゆうゆう館や図書館、地域区民センターなど、あらゆる機関や施設を利用して開催することは有効と考えます。高齢者の消費者被害が頻発していますが、未然防止や、既に受けてしまった被害の救済のために、消費者センターとしても、成年後見制度について、従来にも増して積極的な啓発に取り組むべきです。そしてその際、社会福祉士会、弁護士会、司法書士会、税理士会などの外部機関と協働で実施することは、社会資源を生かす意味でも重要と考えます。いかがでしょうか、伺います。
 なお、区の保健福祉計画では、現在のところ、制度の具体的な推進策が見られません。成年後見制度の推進計画を実施計画に位置づけるべきであり、今後検討されるものと期待しています。
 最後に、今の成年後見制度の問題点についても言及しておきたいと思います。
 それは、被後見人になると自動的に選挙権を失うことです。判断能力が不十分といっても、すべての被後見人に投票する能力がないということはありません。投票は憲法で保障された権利であり、選挙における自己決定権を認めること、それはその人の尊厳を守るためにも大切なことだと思います。今の制度は人権上重大な問題があると言わなければならず、できるだけ早い時期に法のもとで改善すべきと、この場をおかりして申し上げ、私の質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 保健福祉部長。
     〔保健福祉部長(遠藤雅晴)登壇〕
◎保健福祉部長(遠藤雅晴) 私から、小松議員の成年後見制度に関する一連のご質問にお答えいたします。
 初めに、杉並区成年後見センターは、成年後見制度に関する相談や利用の支援等を目的に、杉並区と杉並区社会福祉協議会を構成員とし、平成十八年四月に有限責任中間法人として設立し、その後、関係法令の改正により、一般社団法人として現在に至っております。
 成年後見センターの組織は、理事会のほか運営委員会、専門委員により構成され、また所長、主任、相談員等による事務局体制により運営されております。
 区と社会福祉協議会は、法人設立に際しての基金や法人の運営に必要な経費を負担しており、平成二十一年度の区負担運営費は一千百九十六万四千円でございます。
 二十一年度の相談受付件数は二千三百四十四件と、前年度の千六百六十件から大きく伸びております。また、二十一年度の区長申立件数は十七件、後見人等の報酬費助成は一件でございます。
 この間の評価でございますが、成年後見制度開始から十年、センター開設から五年がたちまして、一定の周知がなされ、今後も利用の増大が見込まれると考えております。
 ご質問が多岐にわたっておりましたので、若干答弁が質問の順番と前後いたしますけれども、申しわけありません。
 次に、地域福祉権利擁護事業と成年後見制度との関係についてのお尋ねですが、地域福祉権利擁護事業のみでは対応が難しくなった方など、成年後見制度の対象と考えられる方につきましては、後見制度の手続を含め、社会福祉協議会と成年後見センターとの密接な連携体制のもとで制度の運営を行っております。
 次に、区外へ転出した被後見人に対しての費用の助成制度についてでございます。
 この制度は、区外施設に入所された区民の方に対して国民健康保険法の住所地特例を準用しまして、入所前の住所地での費用助成が適用されるように対応したものでございます。今月から実施しているものでございますが、今後も制度の一層の利用促進に向けて努力してまいりたいと存じます。
 次に、区民後見人や研修修了者に対し、情報交換や交流の場を設けることが必要とのお尋ねがございました。区でも大切な人材と認識しており、また、一定の技能保持や動機づけの維持のためにも、情報交換や交流の場は必要なものと考えております。現在、社会福祉協議会で実施しております地域福祉権利擁護事業の生活支援員として活動いただいている方もございますが、今後もさまざまな機会をとらえて、こうした方々との情報交換や交流に努めてまいりたいと存じます。
 次に、親族後見人に対する支援についてお答えいたします。
 成年後見センターでは、窓口での相談のほかに、研修案内等の情報提供を随時行っております。また、二十一年度は、親族後見人の意向確認のためアンケート調査を実施し、今後の事業運営の参考とさせていただきました。
 次に、成年後見センターによる法人後見受任についてでございますが、財産管理と身上監護を同時に行う必要があったり、親族間での争い事があるなど、親族や第三者による受任が困難な場合に、最後のセーフティーネットとしての役割として行ってございます。
 次に、生活保護受給者に対する後見制度の利用に関してのご質問にお答えいたします。
 他の自治体における利用の抑制の状況は承知しておりませんが、杉並区では、福祉事務所も含めて成年後見制度の利用の推進を行っておりますので、こういった事例はございません。
 次に、区民後見人養成講座についてお答えします。
 すぎなみ地域大学の講座は、成年後見活動を推進する活動者を広げるため平成二十年に行い、講座実施終了後、成年後見センターの実務研修を経てセンターに登録された方が六名ございます。現在、後見人業務を行っている方は東京都全体でも五十人に満たず、区の区民後見人は一人でございます。このため、登録されている方々の今後の活動支援を第一と考え、現在講座を開設しておりません。また、東京都養成講座修了の方につきましても、同様に貴重な人材と考えておりまして、今後の後見活動に向けて、成年後見センターに登録をいただいております。
 次に、知的障害者や精神障害者に対する成年後見制度の利用を増やしていくためには、ご指摘のとおり、福祉サービス事業所、ガイドヘルパーなどへの制度の周知や啓発が大切と考えております。このため、成年後見センターで行っている制度利用推進連絡会には、障害者関係の行政担当者のほか、障害者自立センターの参加もいただいておりますが、今後も一層の周知、普及を行ってまいりたいと存じます。
 次に、障がい者制度改革推進会議で示された方針と成年後見制度に関する区の考えについてでございますが、障がい者制度改革推進会議においては、権利の主体である社会の一員との考えや、地域生活を可能とするための支援、共生社会の実現の方針が示されました。区でも、こうした考え方を支える仕組みとして、成年後見制度が果たす役割は大きなものがあると考えております。
 最後になりますが、成年後見制度普及のための広報等の活動についてのご質問にお答えいたします。
 成年後見制度開始から十年がたちまして、一般的な周知と認知は進んでいると考えておりますが、実際の手続に結びつくまでには、その理解がまだ至らないとも考えております。区では今後も、さまざまな機関や施設を利用して広報活動を推進いたしますが、特に関係機関との協働は重要と考えております。関係機関との協働の実施に関しましては、本年の九月も、議員からもございましたが、昨年に続き、成年後見センターとリーガルサポート、税理士会、社会福祉士会等による休日相談会を実施いたしました。こうした関係機関との連携を一層進めて、制度の周知、普及に今後も努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で小松久子議員の一般質問を終わります。
 三十七番大泉時男議員。
     〔三十七番(大泉時男議員)登壇〕
◆三十七番(大泉時男議員) 私は、自由民主党杉並区議団の一員として、区政一般について質問させていただきます。
 まず初めに、一昨年の平成二十年八月、区内堀ノ内の環状七号線交差点で自転車同士が衝突し、そのうちの一台に乗っていた五十八歳の女性が死亡するという大変痛ましい事故がございました。事故の相手は十八歳の学生で、女性が自転車に乗り、交差点の横断歩道を渡っていたところ、赤信号の車道を自転車を疾走させて走ってきた男子学生が信号を無視して交差点に進入し、女性とぶつかり、女性は頭を強く打ち、約十二時間後に死亡したというものです。この事故については、以前に我が会派のはなし議員が取り上げておりますが、最近においても自転車が関連する事故が増え、事故により、刑事罰だけでなく、被害者側からの多額の賠償金を請求されたが、事故保険に入っていないため支払えないといった事例が新聞などに時々報道されております。
 実はきょうも朝日新聞で、「自転車、危険も同乗」との見出しで、七十五歳の女性の死亡が報じられております。ここにコピーがありますけれども、その報道によりますと、「禁固2年執行猶予3年」とありまして、「東京地裁が43歳の男性会社員に有罪判決を言い渡した。1月に自転車で走行中、東京都大田区の交差点で75歳の女性とぶつかった。女性は転倒して頭を打ち、5日後に死亡した。」このような記事が出ております。
 たまたま私が質問しようと思ったものがここに全部入っているんですけれども、せっかくでございますので、最後まで言わせていただきますが、言うまでもなく自転車は車両であり、信号や交通標識などに従い、交通ルールをきちんと守って走行しなければなりません。しかし、比較的安価に購入でき、免許も要らず、また、ルール違反しても罰金を取られることはほとんどない中で、自転車運転のマナーが深刻化してきているのが最近の実情であります。
 区役所横の中杉通りの歩道を歩いていましても、猛スピードで歩道を通り抜ける自転車に何度かぶつかりそうになり、多くの方が肝を冷やした経験をしているのではないかと思います。車道から隔離されて安全であるはずの歩道が自転車によって子どもや高齢者が危険にさらされているというのは、事故があってからでは遅い重大な問題でもあります。
 こうした交通問題の取り締まりは、警察の責任のもとに行われるものでありますが、区民の安全・安心にかかわることでもあり、区としても決して見過ごすことのできない問題として、当事者意識を持って警察と連携して取り組むべきものと考えますが、まず区としてのご所見をお伺いいたします。
 また、区は、今日の自転車に絡む交通問題をどのようにとらえ、改善していこうと考えているのか、お伺いいたします。
 また、そもそも道路交通法上、自転車は歩道上でどのようにして走らなければならないものなのか、違反した場合にはどのような罰則があるのかについてもお示しください。
 この際、自転車に絡む問題として、損害賠償責任保険についてもお尋ねいたします。
 自転車の運転事故により他人をけがさせたり、生命を奪う危険を含んでおります。死亡事故に対して裁判で五千万円の損害賠償責任を求められた判決が出たこともありますが、万が一に備えて、自転車運転に対し保険に入っているような状況が望ましいと考えますが、区の見解をお伺いいたします。
 この自転車問題に関連して、もう一つ見過ごしてはならないこととして、私は、警察による指導というものがあると思います。行き過ぎた取り締まりというものは、社会を窮屈にしてぎすぎすさせるだけかもしれませんが、このところの警察官による指導を見ていますと、昔に比べて余り注意しなくなったと感じているのは私だけでしょうか。自転車の無灯火走行や赤色の停止信号の無視、さらには二台以上の横並び走行や傘を片手に持った片手運転、二人乗り運転など、本来法律によって違反者には懲役や罰金を取ることと定められている違反をしているのに指導をしていない警察官の行動を私はしばしば見かけております。こうした警察官による指導はもっと拡大していくべきだと思うのですが、区のお考えをお伺いいたします。
 この問題の最後に、今の世の中のモラルの低下について若干触れさせていただきますが、こうした自転車問題のような社会問題が顕在化してくる背景として、私は、社会における規範意識の低下というものがあるかと思っております。かつて日本人は他人に迷惑をかけることは極力しないという美徳を持って、社会の一員として譲り合ったり、助け合ったりする思いやりや謙虚さがありました。しかし、今は他人には無関心であったり、他人への迷惑を顧みずに好き勝手なことをやるといった自己中心的な振る舞いが社会の中でしばしば見受けられます。
 私は、こうした背景には、今日の民主主義社会の中で権利の主張ばかりを認め、国民として果たすべき義務についてきちんと教えてこなかった日本の教育というものにも問題の一因があるのではないかと思うものでありますが、この項の最後に、今日の社会的なモラルの低下というものをどのように受けとめ、よりよい社会としていくために、まず今、教育で何をしなければならないのか、教育長のご見解をお伺いいたします。
 次に、立正佼成会附属佼成病院の杉並区和田二丁目への移転と我が区のかかわりについてお尋ねいたします。
 杉並区には十七の病院がありますが、急性期対応の各種専門的な機能を担う大規模病院が少なく、特に救命救急センターやがん医療、周産期医療の専門医療機関がないなど、専門的な医療機能や災害医療を担う病院が乏しい状況であります。人口五十四万人の我が区では、区民の命を守るため、まず医療機関の整備を図ることが優先されるべきではないでしょうか。近隣に対応できる医療機関があるからといって、安心できるものではありません。区民は、区内に満足のできる医療機関がなければ不安を感じているのであります。
 日ごろ、まちで知り合ったときのあいさつは、まず健康に関することが多いのではないでしょうか。こんにちは、しばらくですね、顔色もよく元気そうですねと声をかけると、そう、今のところはね、でも最近体がだるいので、病院に行って検査してもらおうと思っているんだけれども、病院で待たされたり遠くの病院へ行くとなると面倒くさくてね、つい我慢してしまうんだよねという会話をよく耳にします。このように、区民の意識の中に身近な病院の存在が浮かばないことは、安心して生活をする環境に至っていないのではないかと考えてしまいます。
 こうした中で、現在、中野区にある立正佼成会附属佼成病院が和田二丁目に移転して、施設を建て替えることとなりました。既に用地を取得し、二十六年春の開業を目指して、病院の規模や医療機能などの検討が進められていると聞いております。区では、この移転を区内の医療体制を充実させるための絶好の機会ととらえ、本年三月に出された「杉並区における地域医療体制の充実に向けて」の中に述べられている課題の解決のために、佼成病院側と真摯に打ち合わせをしていることと思いますが、区民の安全・安心を確保するために期待の持てる病院になるよう、区としても努力していただきたいと強く要望いたします。
 そこで、お伺いいたしますが、移転される佼成病院への区内からの交通アクセスについては、必ずしもいい状況ではないと考えられますが、区としてはどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。
 また、杉並区の医療体制の課題でもある今後の高齢者の医療需要の増加の対応、また、二次救急患者の区外医療機関への搬送率が高い状況をどのように解消していくのか、あるいは区では高齢出産が比較的多い中で、周産期医療の専門機関が区内にはない状態をどう解決するのかなど、まだまだ課題が残されておりますが、佼成病院の区内移転は課題解決の大きなチャンスと考えられますが、佼成病院の移転に対し、区の基本的な姿勢をお伺いいたします。
 次に、高齢者施策についてお尋ねいたします。
 区では現在、在宅の介護が困難な方の需要にこたえるため、特別養護老人ホームの整備を計画的に進めるとともに、老人保健施設、グループホーム、介護強化型ケアハウス等の入所施設の整備を進めているとお聞きしておりますが、依然として、特別養護老人ホームを申し込んでもあいていないため、在宅で生活している入居待機者が年々増え続けております。
 そこで、今後の需要の増加を見込んで、高齢者の介護基盤となる施設をさらにつくっていくことにしているようですが、その一つとして、和泉四丁目に、現在自転車集積所として利用している土地を使って、特別養護老人ホームを建設する計画があります。
 そこで、お伺いいたしますが、この施設はいつごろでき上がるのですか。また、施設規模、特徴などについてお尋ねいたします。
 次に、区長は、「区長就任にあたって」の中で所信表明を行いましたが、その中で、高齢者の介護施設について、在宅介護の充実を図っていきたいと述べておりましたが、そのことについては私も大賛成であります。区民の方々と懇談の中で、よく老後の話が出ますが、できれば自宅で家族に見守られて生活できればそれにこしたことはないねと聞きますが、まさに区長の考えである在宅介護の充実であると思います。
 しかし、在宅介護をスムーズに進めるには、解決しなければならない多くの課題があります。在宅で安心して暮らせるような生活支援サービスや在宅医療の充実、認知症になった高齢者に対する適切な対応、介護に疲れている家族の休養や精神的な支援策など、安心して在宅生活を続けるためには、さまざまな施策が必要になってまいります。
 そこで、区長にお尋ねいたしますが、在宅介護にどのような支援策を講じていくつもりなのか、具体的な方策をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 大泉時男議員のご質問にお答えを申し上げます。
 在宅介護に対する支援についてのお尋ねでございました。介護保険制度発足から十一年目になりまして、この制度も広く定着をしてきたと感じておりますが、高齢者が高齢者を介護するいわゆる老老介護の世帯が年々増加をしていくなど、在宅で介護を続けていくためには、まだまだ大きな負担や困難があると認識をいたしております。
 私は、介護保険サービスだけで在宅介護を継続することには限界があり、それを補っていくための区独自の取り組みが必要である、こう考えております。このため、さきの第三回定例会におきましても、医療型の緊急ショートステイについて、補正予算を議会で可決をしていただいたところでございますけれども、今後も、介護者の心身の負担軽減や休息の確保ができるような在宅介護の支援を推進してまいりたいと考えております。
 補足をいたしますと、就任当時、百十三歳の所在不明の高齢者の問題がございました。百歳以上の高齢者、区内で約二百五十人いらしたわけでございますけれども、そのうち百三十人が病院や施設に入っていらっしゃって、百二十人が在宅という状況でありました。この人数というのは、十年後、二十年後、このまま推移をしていけば二倍、三倍と増加をしていく。と同時に、施設に、また病院に入れないということで在宅を余儀なくされているというケースも、私はあるのではないかというふうに思っています。そういう意味では、両面、高齢者に対する取り組みが一層必要になってくるというふうに考えておりまして、来年基本構想を策定する議論の中でも、中心的な課題というふうに認識をいたしております。
 私からは以上です。他のご質問につきましては、教育長並びに関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、自転車事故とマナーについてのご質問にお答えします。
 昨今、自転車がかかわる交通事故が増加しており、区としても、警察署や交通安全協会などの各関係機関と緊密に連携して、交通安全対策に力を入れているところでございます。
 中でも信号や一時停止の無視、歩道での暴走などで、自転車が関係した交通事故が区内では約四割を占めることから、まず自転車走行のルール、マナーの遵守徹底が重要でございます。
 このため、小学生を対象とした自転車安全利用証の交付や、中学生を対象としたスタントマンによる交通事故の実演を行う自転車教室の開催などを通して、若年のうちから交通ルールを守るよう周知を図っております。この取り組みは全国的にも評価を受け、平成二十二年度交通安全功労賞として、内閣府特命担当大臣より、交通対策本部長表彰を受賞したところでございます。
 次に、自転車の歩道上での走り方についてですが、道路交通法で、歩行者優先で、いつでもとまれる速度で車道寄りを走るものと定められております。これに違反した場合は、二万円以下の罰金が定められています。
 次に、自転車事故の損害賠償責任保険についてですが、高額の損害賠償に至る事案が発生しており、利用者の保険加入が重要であると考えています。自転車の点検整備が含まれたTSマーク保険について、自転車販売業者に依頼して広く周知を図っているところでございます。今年度は九月に、個々の家庭にも行き渡るよう、全区立小学校の児童を対象にパンフレットを配布しております。
 最後に、警察官による取り締まりについてのご質問にお答えします。
 各警察署では、違反者に対して指導警告票の交付を行うなど、取り締まりの強化を行っていると聞いておりますが、区といたしましても、区民や議会から寄せられる意見、要望を警察に伝え、取り締まりを拡大していくよう要請してまいりたいと存じます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 医療政策担当部長。
     〔医療政策担当部長(長田 斎)登壇〕
◎医療政策担当部長(長田斎) 私からは、立正佼成会附属佼成病院の移転についてのご質問にお答えいたします。
 まず、佼成病院への交通アクセスについてのお尋ねですが、現在、道路づけ等については東京都、警察署と協議をしているところでございます。また、バス路線についても、病院側がバス会社と調整を行っていると聞いております。
 いずれにしましても、同病院へのアクセス確保につきましては、区民の利便性を考慮しつつ、関係各課が連携して、道路管理者や関係機関と十分協議して調整を行ってまいります。
 次に、佼成病院の移転に対しての区の基本的な姿勢についてのお尋ねですが、区内での病床数が少ない中で、このたびの佼成病院の移転は、ご指摘のとおり、区の地域医療体制の充実を図るための絶好の機会であると認識しております。そのため、立正佼成会とは地域医療等の充実について十分に協議をさせていただきながら、本移転が区民の健康の向上に資するよう、全庁挙げて必要な支援を行ってまいる考えでございます。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 高齢者担当部長。
     〔高齢者担当部長(長田 斎)登壇〕
◎高齢者担当部長(長田斎) 私からは、高齢者分野の残りのご質問にお答えいたします。
 和泉四丁目の特別養護老人ホームの整備についてのお尋ねがございました。今年度中に既存建物を撤去いたしまして、来年四月に施設を整備する社会福祉法人を公募、八月に選定をいたします。その後、東京都の補助協議を経て平成二十四年十月着工、平成二十五年十二月開設の予定でございます。
 また、施設の規模としては、定員四十五人程度、ショートステイの併設を計画しております。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 教育に関するお尋ねにお答えをいたします。
 社会の基本的なルールやマナーが守れない、他者への思いやりに欠け、我慢ができないことなど、子どもにかかわる課題は決して少なくはございません。こうした課題を解決していくために、学校におきましては、全人的な発達を目指して取り組んでいるところですが、中でも心の教育は大切なことであります。人や社会、自然などと触れ合う豊かな体験を通して地域の一員であるという自覚を促し、児童生徒の社会性や規範意識の涵養に努めてまいります。
 また、こうした課題の解決に向けては、学校、家庭、地域がそれぞれの役割と責任を十分に理解し、互いに協働して取り組むことが大切であるということは言うまでもございません。今後とも啓発に努め、豊かな心を育てる教育を進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 以上で大泉時男議員の一般質問を終わります。
 三十三番小倉順子議員。
     〔三十三番(小倉順子議員)登壇〕
◆三十三番(小倉順子議員) 日本共産党杉並区議団を代表して、区政一般について質問いたします。
 最初に、保育問題について。
 待機児解消について伺います。
 この間の世界的な経済危機や不況の影響により保育需要が増大しています。日本共産党区議団として、この間、区民へのアンケート調査を行いました。三千五百人を超える回答が寄せられ、子育て問題では、「認可保育園をつくってほしい」が、子育て関連の設問への回答の約三〇%で、最大でした。
 保育園に入れず、夫が夜も仕事をすることになった、かなりハードです、仕事が決まらないと保育園にも入れず、保育園が決まらないと仕事も決まらない、将来への不安も大きい、三十代女性。また、来年三歳になる区保育室入所中のお母さんから、来年子どもの行き先がどうなるのか不安、子どもたちがせっかく仲よくなったのに、ばらばらになるのはかわいそう、何とかして持ち上がりにしてほしいとの声が私のところに直接寄せられました。
 ことし四月段階での杉並区の待機児童は二十三人となっています。しかし、本来認可保育所への入所希望で、入れなかった人数は八百名を超しています。やむなく保育条件の悪い認証保育やその他の施設を利用しているのが実態です。ある認証保育所に子どもを預けているお母さんが認可保育所を見学に来て、こんなところに入れたらいいのにと、涙ながらに職員に訴えたとのことです。
 杉並区の四月当初の待機児は二十三人と、二十三区中最も少ないといいます。十月一日現在では六十一人というふうになっています。年度途中での入所はほとんど不可能とあきらめているケースがあります。また、仕事が決まっていなければ無理だとあきらめているケースも、この数字の中には見えていません。
 そこで質問です。この間、緊急対策の区保育室の入所時の三歳児対応はどうなっているのか、区の責任で入所を保証すべきですが、どのような対策が行われているのか、伺います。
 世田谷区では、十二カ所の認可保育所の増設を行う計画が出されたということです。杉並区も十月の清水での認可園分園がようやく実現したところです。来年度は若杉小跡地などへの計画が出されていますが、あくまでも臨時的措置と聞きます。これまでの緊急事態への対応は評価しますが、そもそも、こうなる以前に認可保育所の増設をしてこなかったことがこれほどの事態を引き起こしていることへの認識が問われています。今後は、長期的な視野で抜本的な解決策が必要と考えます。待機児解消は認可保育所の増設を柱に据えるべきと考えます。柱が定まらず右往左往では、結局税金の無駄遣いとなります。見解を求めます。
 杉並区子供園について伺います。
 今年度から進められた区立幼稚園の子供園化計画は、保育の急激な利用増加に対する三歳児からの受け皿として、突然、昨年の夏に出されました。幼稚園、保育園のそれぞれの現場からの戸惑いの声、父母からの反対の声など噴出しましたが、強行した区の姿勢は許しがたいものです。四月から始まった堀ノ内子供園では、三歳児枠の長時間保育は定員に満たない状況が起こり、二次募集でも定員に満たないという不人気ぶりです。
 現場では、幼稚園教諭、保育士との保育観の違いなどを統合する苦労は大変なものであると聞きました。また、保育園では年少から年長まで必ずお昼寝があるにもかかわらず、子供園は基本的に四、五歳はお昼寝なし、認可保育所では当然の給食もありません。子どもにとっても親にとっても大変な負担です。
 このような中で、区は十月末に突然、再来年子供園化計画対象の西荻北、高井戸西の二園について、計画が一年延期されましたが、その理由は何か、伺います。
 区は、第三回定例会に、今年度始まったばかりの子供園の検証を行わずに来年度の子供園条例を提案し、新しい杉並、自民党、民主党、公明党などの賛成で可決しました。我が党は、十分な検証が行われていない、父母の納得が得られていないなど、子供園は安上がりの待機児解消策であるとし、反対しました。区は、今年度行った子供園について、途中経過ではあるが、どのような総括を行っているのか、また、父母などからはどのような声が出されているのか、特に問題点について明らかにすることを求めます。
 来年度子供園実施予定の成田西や再来年度実施予定の西荻北、高井戸西などの父母から、計画反対の陳情・請願などが継続も含めて十数本も出されています。つい最近、高円寺北幼稚園の父母から私にメールがありました。杉四小学校の入学希望者が予想以上に増え、これまで併設していた幼稚園の教室を移転するという必要が起こったそうです。現在南校舎二階にある幼稚園を北側校舎の一階に移すというものです。移転先は日当たりが悪い上、園庭までの距離がある上、死角が多いなど、問題点を指摘し、不安を訴えていました。
 説明会が十一月一日に行われたようですが、幼稚園、小学校のどちらの父母も、区に対しての憤り、失望感でいっぱいだったとのことです。私も急遽現場の視察をさせていただき、父母の不安は当然のことという実感を持ちました。園長兼務の校長先生は、入園募集は十一月一日でしたが、短時間保育の希望者でいっぱいになってしまったとのことです。
 質問です。高円寺北については、子供園の必要性は認められていません。当然、成田西でも父母の納得は得られていません。ある父母の方は、賛成している人は一人もいないと言って過言ではないとまで言っていました。反対の理由はそれぞれであっても、幼児の大切な時期を過ごす場が、子どもの健全な発達、成長など父母にとって納得が得られるものでなければ、拙速に強行すべきではありません。子供園計画は中止すべきです。区の見解を求めます。
 次に、国の目指している子ども・子育て新システムについて伺います。
 新システムは、すべての子どもにとって良質な生育環境の保障をし、子どもを大切にする社会を目指すとしながら、財源などの包括化、最低基準の緩和、幼保一元化など、これまで福祉として積み上げられてきた保育の到達点を破壊し、公的な責任の後退は明白です。
 国が進めようとするこども園は、保育園と幼稚園を一体化し、企業やNPOなどが利益を配当に回すことができるなどの規制緩和を行い、さまざまな保育形態を混在させ、保育料も、これまでの所得に応じた負担から、最低限の保育の費用のみ国の基準に基づき自治体が決め、それ以外のメニューは別料金、給食費は全額自己負担となります。自治体は、保護者の保育の必要量を認定し、基盤整備、利用支援、保育費用の支払いを行う仕事に限定されます。保育の産業化が進められようとしています。
 貧困と格差が深刻な今、経済的な問題だけでなく、家庭的なさまざまな問題を抱えている子どもたちが増えている中、保育に欠ける子どもに、家庭の経済状況などにかかわらず、安心できる保育の提供を行う義務が自治体にはあります。区はこの新システムについてどのような評価をしているのか。区は、自公政権が進めてきた公的保育の切り捨てを引き続き進める現政権に対し、国の支援を含め、きっぱりと物を言うべきであると考えますが、区の見解を求めます。
 次に、介護保険制度について伺います。
 介護保険制度開始から十年が経過しました。一九九七年、超党派で五番目の社会保障制度として発足、二〇〇〇年四月から実施されました。これまでの家族、特に女性への介護負担から介護の社会化への一歩が踏み出され、当初は自宅での生活援助や身体介護、入浴サービスなどと歓迎する声が多くありました。しかし、高齢化が進み、認定者も増える中、給付の適正化によるサービスの絞り込み、ホテルコストの導入などにより、保険料の負担の上に利用料の負担増など、改悪が続いています。
 国、都による特養などの施設建設への助成が削減されるなど、待機者が増加の一途をたどっています。入所希望者がいつになったら入居できるのかわからないなど、まさに保険あって介護なしで、保険料は取られるものの、結局家族の介護に頼らざるを得ないことが起こっています。
 介護保険の基盤整備について、杉並区では特養ホームなどへの入居待機者が千八百人を超えています。我が党のたび重なる建設の要望に、区は、東京都など大都市部では土地や人件費が高いことから自治体だけでの建設は困難との答弁が続いています。昨年出された安全・安心プランでは、平成二十五年までに三百床増設の計画あるのみ、これでは圧倒的に待機者解消ができないことは明らかです。区として特養ホームの整備の遅れをどのように解決するのか。我が党はこれまでも、また前回の第三回定例会での代表質問でも、旧若杉小学校跡地の活用を要望しましたが、その後の検討状況はどうなっているのか、伺います。
 私の住まいの近くには、企業の社宅跡地がここ数年、放置されています。また、上井草四丁目には都立農芸高校の農場の敷地内にかなりの広さの駐車場がつくられ、ここ数年にわたって全く利用されていないと地域の方から声がありました。放置されているこれらの土地についての情報など積極的に収集し、あらゆる手を尽くすべきではないのか。都が建設費助成を廃した後に出された国の定期借地権制度の活用などが行われていないのはどのような理由によるものか、明らかにしていただきたいと思います。
 次に、特に東京など都市部での土地が高い、人件費が高いということは、全国一律の基準では解決できない問題であり、国、都による建設、運営に対する助成をしっかり求めることが必要だと考えますが、見解を求めます。
 在宅介護への支援について、次に伺います。
 特養ホームなどの施設整備が圧倒的に不足する中、田中区長は、在宅介護者への支援を充実すると表明いたしました。施設整備が進まない状況下では、積極的に在宅支援が必要であることは当然です。我が党区議団のアンケートにも、九十七歳の母親を介護している六十代女性から、胃ろうをつくっている母親の介護が大変、自身は生活のためアルバイトをしている、週二回の訪問介護のほか、朝九時から夕方四時まで、週五日ホームヘルパーに入ってもらっている、かなりの自己負担をしているが、医療にかかわる胃ろうの処置がしてもらえない、家族にかわって胃ろうの処置などしてもらいたい。この方は、将来の生活に不安、高齢者福祉の充実、特養ホームの増設、在宅介護の充実などを求めていました。
 このほかにも四十代の女性が、親の介護のために仕事をやめ、生活が大変になった、安らぎ支援というボランティアがあるが、制約が多い、介護保険での見守りは認められず、働きたくても働けない、自費だと時給二千六百円にもなる、せめておむつがえ、食事介助などの公的支援が欲しい、介護保険の限度額が低いので、訪問リハビリ、訪問看護は医療保険にしてほしいとの声も寄せられました。
 最初のケースにあるように、医療と介護の連携がスムーズに行われるように、ヘルパーにも家族が行う程度の医療にかかわる研修など、法的な整備を含めて行う必要があるのではないか、見解を求めます。
 現在、介護の最低基準時間は三十分単位となっています。一日数回服薬確認、おむつ交換など、五分、十分単位でも保障されるような改善も必要ではないでしょうか。特養ホームなどでの一日一人当たりのケアの時間は平均一回十分で、一日六から七回かかわるとされています。在宅でも一回一時間のみではなく、実情に合ったサービスが受けられるようにするべきではないか。また、ひとり暮らし、認知症があるケースなどに対し、在宅でも施設に準じた介護が受けられるような区独自のきめ細かな支援策を行うべきと考えますが、いかがか、見解を伺います。
 次に、介護者の状況とサービスのあり方について伺います。
 十月十四日のNHK「クローズアップ現代」で、「介護を担う家族を救え」が放送されました。花巻市で起こった事件で、父母を介護していた息子が介護に行き詰まり、将来を悲観して父親を殺してしまったというものです。この事件を契機に介護者訪問制度を始めたというものです。
 日本福祉大学准教授の湯原悦子さんは、現在の介護保険制度だけでは解決できない問題がたくさんある、イギリスでは介護者を支援する介護者法をつくり、介護者が社会的孤立をしないよう介護者手当三万円、休息サービスの費用負担、仕事と介護が両立できるよう介護者支援センターがつくられたということです。
 一方、我が国では、介護のために仕事をやめざるを得ないというケースが全国でも十四万人と言われています。親をみとった後に復帰する仕事もなく、死亡した父親の死体を自宅に放置したという事件も、この夏ニュースになりました。父親の年金で暮らすしか道が考えられなかったということでしょうが、何とつらく、悲しい事件でしょうか。このような事件があってはなりません。
 家族が安心して仕事が続けられ、将来も保障されなければなりません。本来、介護保険制度はそのためにできたものであるはずです。介護を受ける人だけでなく、家庭の環境なども含めて求められる必要な介護が保障されることが、介護を社会で保障することではないのか。介護者法など法基盤の整備を国に求めるべきと考えますが、区の見解を求めます。
 介護事業者への支援について伺います。
 介護の仕事を一生の仕事にと考えていた若者が、低賃金で次々とやめていくと言われています。人の命を預かる仕事として、研修や教育などに時間や費用負担を行うこと、誇りを持って働けるよう処遇の改善を行うことが緊急に求められています。
 ことし六月に我が党国会議員団が行った全国の自治体へのアンケートでは、昨年度国が行った処遇改善交付金制度や介護報酬の三%アップでは不十分との回答が、特に東京都など都市部では六〇%を超えたとのことです。杉並区としても、国に対し、介護職員の処遇改善のための支援策をしっかりと求めるべきと考えますが、見解を求めます。
 次に、国民健康保険について伺います。
 雇用保険と中小企業の経営悪化はとどまることなく、国民生活は困難を増しています。東京二十三区の国保料は、高齢者や自営業者、失業者など生活困窮者が加入者の大半を占めています。毎年保険料が引き上げられ、今年度は特に二〇〇八年度の前期高齢者交付金の過払い分の精算処理も加わったため、一人当たり平均六千二百二十三円もの大幅な値上げとなりました。その結果、滞納世帯が四割にもなる区も生まれて、健康保険証が交付されずに必要な医療が受けられないという事態が各地で引き起こされています。杉並区でも二十一年度で収納率が八二・八六%と、この数年で見ても最も低い数字となっています。
 このような深刻な状況下、区長会は、来年度からの特別区の国保制度の賦課方式を、国の広域化の流れに沿って旧ただし書き方式に移行させることを決定しました。これによって、二十三区全体では一八・五%の区民が保険料の負担増になるということが明らかになりました。また、旧ただし書き方式では公的年金控除の必要経費と基礎控除は認められているものの、扶養控除を初めとした各種控除については控除がないため、障害者を抱える世帯を初め、低所得で多人数の世帯ほど大きな負担増となります。
 板橋区では加入世帯の三一・九%の世帯が負担増になり、二人以上の世帯のうち六八・七%の世帯が負担増になるとの試算がされております。四人以上の世帯で保険料が減額になる世帯は皆無であることが明らかになりました。区長会では二年間の経過措置をとるとしていますが、それでも負担増になる世帯が出ることは明らかです。
 我が党二十三区各区議団と東京都委員会での共同の特別区長会への申し入れを十月十二日に行いました。事務局長が対応いたしましたが、まだ何も決まっていない、お答えすることはないの一点張りで、区長会での議論の中身について明らかにすることはありませんでした。その後、十一月十六日の区長会で暫定案が確認されたとの情報がありました。杉並区は区長交代が行われましたが、これまでの区長会、課長会での議論がどのように行われてきたのか、また、現時点の区の考え方についてどのような考えなのか、伺います。
 区民の多くは、旧ただし書き方式に移行することさえ知らないという方が多いと考えられます。また、旧ただし書き方式がどのようなものかさえ知らないままに事が進んでいるというのが現状です。杉並区として区民に対し制度の中身を知らせ、所得のそれぞれのケースについての試算なども明らかにすべきです。また、現状の区民の暮らしを考えるなら、これ以上の負担増は行うべきでないと考えますが、見解を求めます。
 国保の財源の基盤が脆弱であり、負担増を抑えるために国や都に必要な財源措置を求めること、特に国庫負担を増やすこと、東京都に対しては補助金などの財政支援を求めること、区としても一般財源からの繰り出しを増額するべきと考えますが、いかがか、見解を求めます。
 国民健康保険制度は、社会保障として位置づけられています。今日、憲法に基づく社会保障が変質させられてきています。保険料を払いたくても払えない区民の実情をしっかりと把握し、対策を講じるべきです。だれもが必要な医療が受けられるよう、短期保険証、資格証明書の発行は実情に応じた柔軟な対応をすべきと考えますが、区の見解を求めて、私の質問を終わります。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 小倉順子議員のご質問にお答えを申し上げます。
 小倉順子議員の特別養護老人ホームの整備に関連したご質問にお答えをいたします。
 私も、特別養護老人ホームの整備は重要な課題であると認識をしております。国や都の土地を活用することも含めて、さまざまな手法を駆使して整備推進を図っていく必要がある、こう考えております。
 そうした中で、国の定期借地権制度につきましては、平成二十一年五月の制度創設後、特別区内では二カ所で活用されたと聞いておりますが、特別養護老人ホームが整備できる広い土地自体が都市部には極めて少なく、また、五十年間土地を貸し付けることにもためらう方がいらっしゃるといった課題があるということも存じております。
 また、特別養護老人ホームの助成につきましては、用地取得費の補助について、特別区の実情を踏まえてさらなる支援の拡充を図るように、国や東京都に要望をしているところでございます。
 次に、旧若杉小学校の跡地活用についてでございますが、この当該地の活用につきましては、この間、地域の方々や学校関係者などで構成する懇談会の提言を踏まえて検討をしてまいりましたが、喫緊の課題である保育、この待機児童対策に資するために、保育施設として暫定活用を図ることといたしまして、今般の補正予算に所要の経費を計上したところでございます。
 私からは以上でございます。残りの質問につきましては、関係部長よりご答弁を申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、保育に関連した一連のご質問にお答えいたします。
 初めに、区保育室の三歳児対応についてのお尋ねでございますが、施設に余裕のある善福寺、高円寺、高井戸西の各保育室における三歳児保育の実施に加え、今後増設予定の保育室において三歳児以上の受け入れ枠を設けることにより、認可保育園、区立子供園、預かり保育を実施する私立幼稚園などでの受け入れとあわせて、受け皿を確保してまいりたいと存じます。
 次に、待機児対策は長期的視野で認可保育園を柱にすべきとのお尋ねでございますが、この間、区では、多様化する区民の保育ニーズに迅速かつ的確に対応するため、認可保育園のほか、区保育室、認証保育所、家庭福祉員などさまざまな施策を組み合わせ、待機児童解消に向けて取り組んでまいりました。今後も、待機児童の状況や就学前人口の動態等を踏まえ、増大する保育ニーズに対応するための新たなプランの策定も視野に入れながら、待機児童解消状態が継続できるよう、引き続き対策を講じてまいります。
 続いて、区立幼稚園の子供園への転換に関するお尋ねにお答えいたします。
 初めに、西荻北及び高井戸西幼稚園の移行時期の延期理由についてのお尋ねでございますが、両園はいずれも定員充足率が高いことなどを考慮し、経過的な対応として、移行時期を一年間延期したものでございます。
 次に、四月に開設した子供園二園に関するお尋ねでございますが、育成プログラムを指針として、各園の教育目標及び年間指導計画などに沿って、日々の幼児教育、保育活動を一体的に実施し、在園する子どもたちも伸び伸びと元気に成長しているところでございます。
 また、二園では、学期末や行事の後に保護者アンケートを実施しておりますが、保護者に対する評価や運動会等の行事内容については、おおむね良好とのご意見をいただいているところでございますが、保育参観の回数や面談の時間を増やしてほしいといったご要望もございますので、来年度の計画では充実を図ってまいる考えでございます。
 次に、来年四月に移行予定の高円寺北及び成田西幼稚園に関するお尋ねですが、両園の保護者の方々には先行する子供園の運営状況等をお知らせするとともに、開設に向けての施設整備や保育の実施体制等について適宜情報提供などを行い、ご理解とご納得が得られるよう、引き続き努めてまいる考えでございます。
 私から最後になりますが、子ども・子育て新システムに関するお尋ねについてですが、新システムはすべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子ども・子育てを社会全体で支援することを目指して検討が行われているものと認識しております。新システムの構築が実現されれば、子ども・子育て支援対策にかかわる現行の制度、給付、財源のあり方などが大きく見直されることとなりますので、国における検討を今後も注視してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 高齢者担当部長。
     〔高齢者担当部長(長田 斎)登壇〕
◎高齢者担当部長(長田斎) 私からは、介護保険に関する残りのご質問にお答えをいたします。
 まず、特別養護老人ホームの整備についてのお尋ねですが、昨年度策定した高齢者の介護基盤整備に関する安全・安心プランに基づき、計画的に整備を進めております。和泉四丁目の区有地については、今年度中に既存建物の解体工事を行い、また、和田一丁目の都営住宅跡地については、十二月に特別養護老人ホームの整備に関して住民説明会を開催する予定です。
 次に、ヘルパーの医療行為に関する法的整備についてのお尋ねですが、本年四月から、特別養護老人ホームの介護職員が、一定の条件のもと、たん吸引等ができるようになったことに続き、現在、国では介護職員等のたん吸引等の実施のための制度のあり方に関する検討会を設け、法制度や研修のあり方についての検討をしております。区といたしましても、この検討会で行われている議論について関心を持って注視しているところです。
 次に、在宅ケアにおけるサービスについてのお尋ねですが、国では、第五次介護保険制度の新たな訪問介護サービスとして、一日複数回の定期訪問を基本として、利用者のニーズに即した随時の対応を加える二十四時間地域巡回訪問サービスの導入を検討しているところです。また、区の独自の施策としては、これまでも二十四時間安心ヘルプ事業など在宅者に対するさまざまな施策を実施してきましたが、本年十二月から、日常的に医療行為が必要な方に対応できる医療型緊急ショートステイ事業を開始いたします。
 次に、介護者法などの法基盤整備についてのお尋ねですが、介護者支援については、法制度化している国があることや、また最近では、日本においても国に対して介護者の視点に立った法整備を求める動きがあることを承知しています。区も介護者を支援していくことは大変重要なことと考えており、そうした動きについては、今後とも情報収集等に努めてまいりたいと考えております。
 私からの最後になりますが、介護職員の処遇改善に関する国への要望についてのお尋ねがございました。これまでも特別区長会及び全国市長会を通して介護職員の処遇改善について国へ要望してきたところですが、今後も引き続き要望してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 保健福祉部長。
     〔保健福祉部長(遠藤雅晴)登壇〕
◎保健福祉部長(遠藤雅晴) 私からは、国民健康保険に関するご質問にお答えいたします。
 まず、保険料の算定方法の変更についてのお尋ねですが、現在、特別区長会では、来年度の保険料率の算定とあわせて、保険料負担が増加する世帯につきまして、激変緩和のために保険料の減額を検討しております。区といたしましては、区長会の決定を受けて来年度の保険料率と経過措置を定めていきたいと考えております。
 また、来年度の保険料は、保険料率の改正後、広報などで、制度改正とともに丁寧に周知してまいりたいと考えております。
 次に、国保財政への支援についてのお尋ねですが、昨年も、国保制度改善強化全国大会において、国保財政基盤強化策の拡充が議決されております。今後も、他の国保関係者と連携して、国保財政基盤の強化を国や都に対して求めてまいりたいと考えてございます。また、一般財源からの繰り入れに関しましては、毎年多額の一般会計からの法定外繰り入れを行い、保険料の負担増の抑制を行っております。
 私からの最後になりますが、短期証、資格証明書についてのお尋ねですが、国民健康保険は加入世帯が医療費を保険料で負担し合う共助の仕組みですので、保険料の滞納に係る短期証等の規定は必要なものと考えてございまして、資格証明書の発行に際しましては、保険料の減免世帯、高齢受給者証、医療費補助を受けている方がいる場合などには発行せず、世帯の状況に配慮した対応を行ってございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 三十三番小倉順子議員。
     〔三十三番(小倉順子議員)登壇〕
◆三十三番(小倉順子議員) 区長のご丁寧な答弁、ありがとうございました。幾つか再質問させていただきます。
 まず、三歳児対応についてなんですけれども、善福寺保育園など受け皿を考えているということなんですが、いただいた区の資料などで見ると、現在ある認可園などの三歳児枠というのが、かなり数が少ないというのがわかるんです。例えばきょうだいがいるような場合、そうした親の負担が大きくならないような配慮まできちっとできるのかどうか、そういうことも心配をしている方が多いということなので、その辺までの配慮がきちっとされているのかどうか、改めて伺います。
 次に、国のこども園についてなんですけれども、十一月二十日の読売新聞の報道で、政府の検討会議で異論続出しているということが書かれていました。区は、国の検討を注視していくということでありましたが、国のこの検討会では、幼稚園と保育園はこれまで同様に続けていくべきだというような意見が多く出ていると。幼保一元化は難しいというようなことまで書かれていました。
 杉並区は独自の子供園をつくりましたけれども、こうした議論も行わないままに、まさに待機児解消ということで、極端な言い方をすれば、思いつきでというような感じで子供園を強行したということであります。再来年度分を一たん延期するということは、充足率が高かったということでありますが、しかし、今回の高円寺北、成田西などについても、父母の納得は全く得られていないというのが現状の中で、やはり思い切ってこちらのほうについても凍結をして再検討をするべきではないかというふうに考えます。再度の答弁をお願いします。
 それから、保育園の待機児の問題なんですけれども、緊急臨時的な対応を繰り返してきているということで、結局その場しのぎということになっているのではないでしょうか。認可保育園を重点的な地域、待機児が多いところにつくっていくということも一方で行っていかなければ、お金は使ったけれども、結局は区の財産として残っていかない、認可保育園として残っていかないという税金の無駄遣いにつながっていくのではないか、認可保育所をきちっと柱に据えるべきではないかというふうに考えますが、答弁を求めます。
 次に、特養ホームの若杉小の跡地については、懇談会の中身ということなんですけれども、区のほうから積極的な特養ホームの建設という提案などは行ったのかどうか。とりあえず今、保育園の臨時的な活用ということが出されているのなら、特養ホームの活用ということも、これまでも他党の議員からも出ていましたし、そういう思い切った活用、区の土地ですから、絶好の機会だということから考えますと、積極的にこれを特養ホームとして活用するということを区としても考えるべきではないかというふうに考えます。再答弁お願いいたします。
 時間がもうなくなってきましたが、最後に、国保についてですけれども、国保制度というのは、憲法二十五条の定める生存権に基づいて、国の責任ですべての国民に医療を提供する社会保障として位置づけられているわけで、先ほど共助の制度であるというふうに言いましたが、そうではないということを私は主張したいと思います。やはり国民の医療を国として守っていくという社会保障の位置づけがあるということをしっかりと受けとめて、高過ぎる保険料にたえられない人たちが出ている、払っている人たちでも、食べるものも食べずに一生懸命払っていて、その生活が生活保護基準以下の生活になっているという実態なども私は目の当たりにしてきていますので、国庫負担をもっと引き上げるように、それを国に強く求めるべきではないかということを最後に伺いまして、再質問といたします。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 私からは、保育に関連した再質問にお答えいたします。
 初めに、三歳児保育への対応に関連して、きょうだいがある場合への配慮というご質問がございました。現在、入園選考上、きょうだいのあるケースなどは、調整指数上で配慮を行っているところでございます。
 次に、こども園と新システムに関連した再度のお尋ねがございました。私も新聞報道などで、子ども・子育て新システムにかかわる検討部会等の中で、幼稚園あるいは保育園の全国団体などからさまざまなご意見が出されていることは承知しております。全体の図式としては、幼保一体化、こども園については、総論では賛成という声があるものの、具体論の中ではさまざまな異論が出ているというような状況かなと思っておりますが、杉並区では、区立幼稚園を取り巻くこれまでの環境の変化、あるいは幼児の育成環境に対する保護者のニーズの変化、こうした杉並という地域の実情に即して、区独自の幼保一体化施設として、現在、区立幼稚園の子供園化を進めているところでございます。今後も課題を一つ一つ解決しながら進めてまいりたいと考えております。
 最後に、保育園の待機児対策に関連して、認可保育園を柱にという再度のご質問がございました。保育をめぐる環境という点では、ライフスタイルや就労形態の多様化などで、保護者の保育ニーズも多様化しております。保育サービスの中核を担う認可保育園だけでは、こうした利用者のニーズにきめ細かく対応することは困難でございます。
 今後も、認可保育園を初めとして、区の保育室、認証保育所、家庭福祉員などさまざまな施策を組み合わせながら、待機児対策についてしっかりと取り組んでまいる考えでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 旧若杉小学校の跡地活用に関連いたしました再度のご質問にご答弁申し上げます。
 本件は、昨日もご答弁申し上げましたように、今後、新基本構想、総合計画の策定の中で、旧若杉小学校の跡地活用につきましても、区の施設全体の再編整備の検討の中で具体化を図っていく考えでございます。今回の保育室は、あくまでも保育の待機児解消のための緊急対策としての暫定活用ということでございます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 保健福祉部長。
     〔保健福祉部長(遠藤雅晴)登壇〕
◎保健福祉部長(遠藤雅晴) 私から、小倉議員の再度のご質問にお答えいたします。
 先ほど資格証明書あるいは短期証のご質問に関連して、国民健康保険制度というものが、加入世帯が医療費を保険料で負担し合う共助の仕組みということを申し上げました。特別区のほうでは、東京都に対して、いわゆる都の独自事業としての低所得者世帯に対するいろいろな公費負担なども、国保基盤の安定のためのさらなる財政支援の拡充を求めておりますし、また、保険者の動きとして、先ほど申し上げましたけれども、国保中央会、全国知事会など国保の関連団体が全国大会を行い、国保財政基盤強化策の拡大強化を決議し、国会や政府に対して陳情活動を行っておりますので、区としてこうした動きに対して同様に考えて対応してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 以上で小倉順子議員の一般質問を終わります。
 ここで午後一時十分まで休憩いたします。
                  午後零時〇五分休憩
                   午後一時十分開議
○副議長(渡辺富士雄議員) 議長の職務を代行いたします。
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 三十六番鈴木信男議員。
     〔三十六番(鈴木信男議員)登壇〕
◆三十六番(鈴木信男議員) 日本共産党杉並区議団を代表いたしまして、区政一般について質問をいたします。小中一貫教育に関連してであります。
 初めに、父母、地域住民の声に関連をして、三点を問うておきます。
 子どもの成長にとってよいのか、よくなるのか、小中一貫教育は子どもの発達に見合っているのか、品川にいたが、よくない話を聞いている、小中学校にはそれにふさわしい学校行事があるが、どうなるのか、一緒にはできない、やめてもらいたい、先生の学習指導力などが変わるというが、学校の先生は信頼をしている、杉十小学校に行けというが、子どもなら三十分ぐらいかかる、雨の日、猛暑の日、雪の日などある、遠くに通わせるわけにはいかない、学校がなくなるのは絶対に反対である、小中一貫の教育というが、九年間ずっと先生がいるのか、校長もかわる、小学校、このぐらいの規模で保護者も子どもも矛盾はないし、矛盾を感じていない、小中一貫教育で九年間拘束される、学校選択といいながら、これでは小学校から中学校を選べない、全部がなるわけではない、おかしい、地域の避難場所、コミュニティの場がなくなる、協力してほしい、杉三小を廃校にして小中一貫校に賛成の方、手を挙げてください、なしです、では反対の方は、全員ですね、これは参加者の意見、質問であります。
 これは、先日の十一月五日、夕方の七時から八時半、実際には五十分ほど時間を過ぎましたけれども、杉三小学校の多目的室で約六十人ぐらい集まって開かれた高円寺地域の新たな学校づくりの意見交換会での様子であります。皆さん小中一貫校に納得していない、教育委員会へ反対の報告をしてほしい、区長もかわり、ボトムアップと言っている、あなた方も頭を変えてほしい、中止と答えてほしいというものであります。
 参加した住民、父母らが涙しながら訴えたこの意見等、どう教育委員会は受けとめられているのか、改めて答弁を求めます。
 問われた質問にそれぞれ答弁が行われました。最終的には区教委は、ご意見いただいた中から勘案しながらこう(小中一貫校化を)進めたい、反対の方が理解されていないので、理解深めていただけるようにして進めていきたいとして、小中一貫の九年間の教育はやる必然性があるとも答弁をしたわけであります。参加者が騒然として、おかしい、何のための説明会なのかと反論もあったわけです。
 これらの答弁を端的に言いますと、ともかく小中一貫の名による統廃合を進めるというものであります。断じて許すわけにはまいりません。
 なぜなら、統廃合を考える視点として、一九七三年の九月に当時の文部省が出した「公立小・中学校の統合について」、区教委が守る義務がある三原則通達に反するからであります。この間、区教委は、これを守るということを私の質問に対して繰り返し答弁をしております。
 そこで、この項の二点目ですが、小中一貫校の名による区教委の一方的な統廃合は許されないということに関連してであります。
 学校統廃合を考える視点で、三十七年前に当時文部省が出しました三つの原則があります。これは今でも生きております。教育委員会も守る義務があるわけです。
 原則の一、学校規模を重視する余り、無理な学校統廃合を行い、地域住民との間に紛争を生じたり、通学上著しい困難を招いたりすることは避けなければいけない。原則二、小規模校には、教職員と児童生徒との人間的な触れ合いや個別指導の面で小規模校としての利点が考えられるので、総合的に判断した場合、なお小規模校として存置し、充実させるほうが望ましい場合もあることに留意をする。原則の三、学校統廃合の計画をする場合には、学校の持つ地域的な意義等も考え、十分に地域住民の理解と協力を得て行うよう努めることであります。
 現在の区教育委員会の計画のつくり方、進め方は、この三原則に照らして随分乱暴な進め方と言わなければなりません。区教委はこの三原則を守るのか、改めて確認をいたします。
 また、この内容を区教委の姿勢として住民に周知する必要を求めますが、答弁を求めておきます。
 この項の三点目は、選択しようのない一方的な説明等についてであります。
 高円寺地域の学校づくり意見交換会、小中一貫教育の名による統廃合計画は、二案が示されております。いずれも選択のしようのない、一案、小学校の学区域で分ける、二案、中学校の学区域で分ける。二案とも、杉三、杉八小をいわゆる廃校にするというものであります。
 区教委は一案で考えていると説明をしております。この案は施設一体型の小中一貫教育校としております。一案は杉四小、杉八小と高円寺中を施設一体にするとあります。三校を廃校にして、新たな大型の学校をつくるということなのでありましょうか。施設一体型の新学校はどこにつくるのか、または杉四小か高円寺中に児童生徒を一極集中するということなのか、答弁を求めておきます。
 いずれにしても、だとすれば、巨大な教育財産の無駄遣いと言わなければなりません。新たな税の浪費であります。
 二案は、杉三小を杉十に合併し、施設隣接型の小中一貫教育を提案しております。ところが、各校から出された主な意見で、杉十小の意見として、区教委がまとめたものに、一つ、学区が高円寺地域ではなく和田地域である、高円寺地域とのつき合いがないのに、この組み合わせは不自然である、二つ、杉三小、杉八小とは交流が少ない、三、施設について独自の課題を抱えている、校庭の使い方など考えると、統合校として不適格である。教育委員会は、杉十小のこの意見、一と二にどう答えるのでありましょうか。また、三は具体的にどういう内容を示しているのか、答弁を求めます。
 説明は、小中一貫で統廃合しか道がない、あるいは方法がないという極めて一面的なものであります。神明中学校は、六年前、二〇〇四年でありますけれども、宮前中や松溪中、西宮中の三校へ統合する計画が提案をされ、三年ほど前より実質的に中止となっております。子どもたちも学校も父母も地域の住民も、大歓迎をしているところであります。神明中のように大歓迎をしている、あるいは杉並区政の焦眉の課題、認可保育園や特養ホームの入所待機者の解消のため、併設による教育財産の有効利用あるいは現在のままなど、選択肢的な要素の説明が全く住民にされません。なぜなのか、答弁を求めておきます。
 この項の大きな二点目は、小中一貫教育の名による大胆な学校統廃合のねらいは何かということであります。
 大きく二点を問いますが、第一は一貫教育の根拠でありますが、多くの自治体は、二〇〇五年の中央教育審議会答申「新しい時代の義務教育を創造する」の「義務教育に関する制度の見直し」の部分を根拠としております。
 その内容要旨でありますけれども、従来から言われている中学一年時点のほか、小学校五年生での変化が見られ、小学校四年、五年生段階で発達上の段差があることがうかがえるとしております。この部分は、二〇〇〇年に最初に導入した広島県呉市の研究開発学校制度時の内容とほぼ同じであり、品川区も踏襲をしているところであります。
 二つ目は、小学校五年生での発達上の変化、段差の存在から、三点目に、六・三制の区分を見直し、四・三・二制、杉並では行わないということが表明されておりますけれども、など小中一貫カリキュラムへの移行の適切性が述べられております。
 四点目は、多くの自治体は、発達段階を踏まえた中一ギャップの解消、いわゆる小学校と中学校の文化的なギャップが中学一年生から増加をし、不登校、いじめなど問題行動を引き起こしているので、小中の継続、連携によって解消するという点を導入の理由に挙げております。多くの場合、小中一貫教育は、このような目的のためではなく、学校統廃合を行うために全国に導入をされたものであります。その導入理由は、どの自治体でも驚くほど似ているというふうに言わなければなりません。
 小中一貫教育の九年間の教育はやる必然性があるとの理由は、今述べました一から四の内容のことであるのか、教育委員会の見解を求めておきます。
 小中一貫教育の名による学校統廃合を進めるために、行政はさまざまな教育的な理由を利用して、ある意味では手段を選ばない状況になっております。例えば、二〇〇七年から都教育委員会は、新しい学校づくり重点支援事業によって、統廃合の対象になる学校への教師の加配、建設費の優遇、さらにスクールバスの運行費負担など、統廃合誘導政策をとっております。この具体的な詳しい内容を示していただきたい。
 学校統廃合政策が急がれる背景には、将来的な義務教育費国庫負担制度の改廃に向けて、行政がコストの削減のために小規模校を解消し、習熟度別学習など競争的な関係を組織できる大規模校主体に公教育制度を速やかに序列化しようとしているねらいがあるのではないのか、この点についても見解を求めておきます。
 この項の二点目は、十分な検証がそれではされているのかという点であります。問題は、小中一貫教育が子どもにとってどのような意味を持っているのか、どのような影響を及ぼすのか、十分な検証がされているとは言えないということであります。
 その理由、論証でありますけれども、中教審答申の内容について審議過程の中で強く支持したのは、若月秀夫品川区教育長本人のみの状況であったわけであります。他の委員の主たる関心は、義務教育費国庫負担制度の改廃問題でありました。教員給与について国から一定の支出がされる現行の負担制度について、自治体首長である中教審の委員から、その廃止と財源の地方移譲を訴えたということであります。一方、文科省サイド、教育学者の委員たちは維持を主張し、結局、制度が維持をされるということになったわけであります。九年制の義務教育学校、小中一貫の是非について十分な議論が尽くされていないということであります。
 これは、私に対する教育長の答弁、さきの十月五日の決算特別委員会の答弁でも明らかであります。教育長は私の質問に、検証のことでいえば、先行自治体はある、ただ、九年間通して九年分の成果というものはまだ出ておりません、そういう意味では、これから立ち入った検証をしながら今後の制度設計を図っていく必要がある、また、中教審の議論の中で、小中一貫のことよりは、むしろ義教国庫、義務教育費国庫負担のことでありますけれども、に関するさまざまな意見の応酬があったと答弁をされております。教育長は私の指摘を二重に確認をされたわけです。一つは、十分に検証がされていない、二つ目は、議論は義教国庫だということであります。子どもにとってどんな意味を持っているのか、どんな影響を及ぼすのか、十分な検証がされていないことが確認をされたというわけであります。
 強引な小中一貫教育の名による統廃合の先行は、実験とされ先行される子どもたちはたまりません。慎重であるべきであります。中止すべきであります。答弁を求めておきます。
 和泉小、新泉小から和泉中への進学者でありますけれども、平成二十年から二十二年の三年間で、平均的に一〇%から二九%ととても低いわけです。品川区で約九十億円かけて新設された最初の施設一体型の小中一貫校、二〇〇六年開校の日野学園では、外部、他の学区からの入学希望者は年々減少しております。他学区からの入学希望者は、二〇〇六年の開校時には百三十六人でありましたが、毎年低下をし、五年後の二〇一〇年には六十六人と半減をしております。この事実は、子ども、教師、父母、地域住民等から本当に支持をされているのかも検証は行われていない証拠であると言えるでありましょう。トップダウン方式ではなく、十分な立ち入った検証が先行されるべきではないのか、答弁を求めておきます。
 この項の大きな三点目は、財界との関係(動向)であります。
 財界の意向を反映して、現代社会における産業構造の転換に応じた新しい人材の養成の必要性から、国際競争力政策を優先させ、小中一貫教育は、義務教育段階から英語が話せる、起業家精神などを求めてきたところであります。
 一九九九年、西武グループの堤清二氏が委員長の社会経済生産性本部社会政策特別委員会が設置をされ、三年間検討をされたところであります。そのまとめとして「選択・責任・連帯の教育改革〜学校の機能回復をめざして〜」を発表しております。
 この内容でありますけれども、学校選択制と小中一貫教育の推進、高等教育の二分化、一部の大学進学と安上がりの職業準備教育などであります。この内容を共に策定した方が橋爪大三郎東工大大学院教授でございます。橋爪先生は、二〇〇九年の二月七日、すぎなみ教育フォーラムにも参加をし、パネラーをされております。案内のチラシに、上記共著があると紹介もされております。
 その後、日本経団連、経済同友会が小中一貫教育の推進を積極的に発言し、二〇〇六年、教育基本法の改悪で、一九四七年の教育基本法の第四条から「九年の普通教育」の「九年」を削除するということが起きております。その結果、六・三制の見直し、義務教育の規制緩和、小中一貫教育への弾みをつける結果になっております。
 二つ目は、小松郁夫杉並師範館理事、国立教育政策研究所、現玉川大教授であります。小松先生も、二〇〇三年当時は経団連の「活力と魅力溢れる日本をめざして」の策定メンバーでありました。PDCA等による学校評価、小学校の時点から英語あるいは起業家精神(アントレプレナーシップ)の内容は、品川区の市民科にも共通をしております。これは小松氏の紹介によるものであります。直接職業教育を行いませんけれども、株の取引、金融など経済活動になれさせて、起業家精神をはぐくむ教育の方向を示しております。
 三点目が金子郁容氏、慶應義塾大学大学院教授であります。金子先生は、二〇〇〇年の教育改革国民会議で、コミュニティスクール、杉並では地域運営学校と言っておりますけれども、これと結びついた小中一貫教育の提唱者であります。制度創設時、議論の中心的な担い手と、杉並区の教育改革担当部長も私に、ことしの三月九日に予算特別委員会で答弁をしております。この金子先生も二〇〇九年のすぎなみ教育フォーラムに参加をされ、パネラーの司会を務めていらっしゃいます。
 述べてきましたような私の指摘に対しまして、経済界の要請で小中一貫教育の制度改革がなされたという認識は持っていない、特段関係ないと、さきの十月五日の決算特別委員会で次長が答弁をしておりますが、述べてきた経済界の流れがあったことは事実であり、改めて確認をしておきます。
 この項の大きな四点目は、教職員の意見から、小中一貫教育モデル校、三鷹市、ここは施設一体型ではありませんけれども、その調査結果から質問を行います。
 昨年の二〇〇九年一月から二月にかけて、都教職員組合北多摩東支部三鷹地区協議会が全教職員を対象にアンケートを行いました。市内二十二校二百十六人が回答を行い、全教員の三七%に当たり、有効であります。
 結果は、一、「子どもにとって意義のあることと思いますか」、「全く思わない」三〇%、「余り思わない」五〇%、合計八〇%であります。「そう思う」一一%、「とてもそう思う」はわずか〇・五%、「わからない」が九%となっております。小中一貫教育を八〇%が否定的に評価をしているということであります。
 二番目の「進め方についてどう思うか」という設問でありますけれども、これは、一九八〇年に、構造改革にかかわるシンクタンク日本生産性本部と、企業経営評価を自治体に生かすなどの視点からトップダウン方式で行われたものでありますが、「非常によくない」が四八%、「余りよくない」が三七%、合計で八五%となっております。「まあまあよい」は二九%、「非常によい」は〇%、「わからない」が一三%となっております。「よくない」が八五%で、一層否定的にとらえられているということであります。
 否定的な意見が圧倒的に多かったわけでありますけれども、理由は、第一に教職員の多忙化、小中お互いに乗り入れ授業のため、自分のクラスの授業が担任不在になる、多くの書類作成に時間がとられ、授業の準備に時間がとれないなど。二点目に、子どもへのしわ寄せ、子どもへのデメリットでありますが、子どもに学力がつかない、子どもにとって意義がない、低小学年児童の基本的生活習慣が崩れる、中一ギャップの解消は疑問というものなどであります。三点目は、トップダウンであることの問題点でありますが、何事も知らないうちに決まる、現場の声聞き入れられない、一方的であるなどであります。四点目でありますが、小中一貫教育のメリットはほんの一部であります。教員同士の交流の機会が増えた、小学校との情報交換はよいなどであります。
 そこで、教職員のこのアンケート結果をどう見ていらっしゃるのか、改めて区教育委員会の見解を求めておきます。
 この項の五点目は、小中一貫教育の特徴と問題点等に関連をして、五点を問うておきます。
 モデル的ケースとして、品川や三鷹、そして京都などがあるわけでありますけれども、第一に、四・三・二制の小中一貫カリキュラムには、小学校からの英語、小三年生から五年生で教科担任制、習熟度別学習の多用化、起業家精神など経済重視の共通点があります。中一ギャップの解消を理由としながら、カリキュラムに必ずしも目的となっていないという点。
 第二が、早い段階から選別に対応するカリキュラムがあります。小学校の中高学年から習熟度別学習で、二〇〇七年導入の学力テストに対応をする、二〇〇八年度改訂の新学習指導要領で、基礎と活用(応用)習得のため、基礎・応用組、いわゆるできる子組と、基礎のみの、テストで余り点数をとることができない子との差別・差異化で平等な公教育が弱まるという点。
 三点目が、放課後の校庭は、運動部、中学校が占めるということであります。中学生の大会参加等が優先され、小学校が排除される傾向が生じていることであります。
 四点目は学校空間の変化であります。施設一体型で全体として大きな集団になるわけでありますので、家族的な雰囲気はなくなり、管理的で組織化された大きな集団が構成をされます。品川のように、階層別に学年、あるいは特別支援教室は離れた場所に設置をし、交流しにくくされたなどの事例があります。
 五点目は、小中一貫教育は、六・三制の基本理念として小中の区分は子ども期を大切にしております。また、六・三制はカリキュラムを中心に考えられております。本来、学校は人間をだれもがひとしく育てる場を大事にしているということであります。こうした教育理念を壊すものであるということであります。
 以上、小中一貫教育を考える上で重要な五点の視点につきまして、それぞれ見解を求めておきます。
 最後に、憲法と教育基本法に基づく現在の初等教育と中等教育の区分は、子どもの発達段階を基礎に構成をされ、歴史的成立過程も異なる制度であります。十分な検証なしに小中一貫教育へ移行することは余りにも乱暴な議論ではないのか、統廃合先にありきは教育の理念に反するものではないのか、見解を求めておきます。
 我が党区議団は、少人数学級で過大校を解消し、すべての小中学校を残すため、これは子ども、父母、教育関係者などの願いでもあり、全国的あるいは世界的な動向でもありますが、今後も全力を尽くすことを述べ、質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 鈴木信男議員の一般質問にお答えをいたします。
 私からは、小中一貫教育の必要性についてお答えをいたします。
 義務教育九年間に責任を持ち、小学生の児童あるいは中学生の生徒が生涯にわたって豊かな人生を送ることができるように、その基盤を確立していくことは、教育行政の大きな責任であります。
 小中一貫教育は、これまでに、小中学校間に存在する指導観や学力観などの違いを取り除き、義務教育九年間を通して人間形成を図っていくことを大きなねらいとしております。そのために、小学校、中学校が相互理解、連携を図り、一貫した理念に基づき、系統的、連続的な指導を行っていくものであり、その過程を通して、いわゆる中一ギャップと言われるような発達段階での課題を解決していくことが望ましいと考えております。
 私からは以上です。残りの質問につきましては、担当部長よりお答えいたします。
○副議長(渡辺富士雄議員) 教育改革担当部長。
     〔教育改革担当部長(渡辺 均)登壇〕
◎教育改革担当部長(渡辺均) 私からは、鈴木議員の小中一貫教育や学校再編に関する残りの一般質問にお答えします。
 まず初めに、杉並第三小学校で行われた高円寺地域の新たな学校づくりに関する意見交換会において寄せられた意見についてのご質問にお答えします。
 杉並第三小学校においての意見交換会では、初めて教育委員会の説明を受ける方が多かったため、さまざまなご意見が出されたものと考えております。今後、意見交換会を重ね、小中一貫教育、学校の適正配置の必要性、効果等について、具体的かつ丁寧な説明を行うことにより、ご理解を得てまいりたいと考えております。
 次に、昭和四十八年の文部省通達に関するお尋ねですが、これまでもその趣旨については十分に尊重しており、周知に関しても、杉並区立小中学校適正配置基本方針の内容は、この通達の趣旨に沿ったものと考えております。
 次に、杉四小、杉八小と高円寺中の三校の施設一体型の再編案についてのお尋ねですが、現在提案しているものは、老朽化が進んでいる高円寺中を改築して小中一貫教育を実施するという案でございます。
 次に、杉並第十小学校での意見交換会で出された意見についてのご質問ですが、杉十小の保護者としては、高円寺地域という実感がない、青梅街道があるため、杉三小、杉八小との交流が少ないといった意見が出されたものです。他の地域でも同様の意見交換会を行っておりますので、これらの意見を総合的に判断し、今後計画案をまとめていきたいと考えております。
 次に、独自の課題というものは、杉十小の校庭は蚕糸の森公園との共有となっていることから、放課後や休日の利用に際して一定の制約があるというものです。
 続きまして、併設施設設置による学校の存続等についてのお尋ねですが、現在の学校適正配置の取り組みは、各学年単学級といった著しく小規模化した学校を、集団教育の場として望ましい教育環境を早期に整えるために行っておりますので、再編対象校をすべて存続した状態での他の福祉施設との併設については考えておりません。
 次に、都の新しい学校づくり重点支援事業についてのご質問ですが、統合による学校設置後三年間において、人的支援としては、教員の加配一名、さらに統合初年度においてはもう一名の教員加配があります。また、新しい学校適応支援相談員の派遣ができます。財政的支援措置としては、備品や設備の整備等、既存施設の維持補修等経費、通学指導員の配置経費、スクールバスの運営委託等、経費の二分の一の補助といった内容となっています。
 続きまして、学校の適正配置の目的に関するご質問にお答えします。
 区が学校の適正配置の取り組みを進めている理由は、少子化が進む中、集団教育の場として望ましい教育環境を早期に整えていくために取り組んでいるものであり、公教育制度の序列化を図るといったものではありません。
 なお、習熟度別学習については、個々の児童生徒の習熟度に応じた授業を行うことにより、それぞれの児童生徒の学力の着実な定着を図るために実施しているものであり、競争的な関係をつくるために実施しているものではありません。
 次に、新泉・和泉地区の小中一貫教育校設置計画についてのお尋ねですが、小中一貫教育校設置計画につきましては、昨年五月からの保護者や地域住民との話し合いにおけるご意見を踏まえた上で、パブリックコメントを経て本年五月に計画を策定したものでございます。
 今後も、これまでの各学校の成果を踏まえながら、より一層特色ある取り組みを実現できるよう支援していくとともに、学校や地域の関係者などの理解を得ながら新しい学校づくりに取り組んでまいります。
 次に、経済界と小中一貫教育に関するお尋ねですが、小中一貫教育は、義務教育九年間を通して人間形成を図ることをねらいとしているものであり、経済界の要請とは特段関連はないものと認識しております。
 続きまして、他市の教職員のアンケート結果に関するご質問にお答えいたします。
 ご指摘のアンケートにつきましては、他の自治体の任意団体により実施したものと考えております。
 また、他区市で取り組んでいる小中一貫教育についてのお尋ねですが、各自治体が地域や学校の実態に応じてそれぞれ適切に実施しているととらえております。
 最後になりますが、小中一貫教育と学校適正配置に関するご質問にお答えします。
 小中一貫教育は、小中学校間に存在する指導観や学力観などの違いを取り除き、義務教育九年間を通して人間形成を図っていくことを大きなねらいとして、区立小中学校全校で推進することとしているものです。一方、学校適正配置は、地域における新しい学校づくりを進める中で、魅力ある学校とする一つの手段として施設一体型の小中一貫教育校の検討を行っているものであり、小中一貫教育を進めることは、何ら学校適正配置を目的とするものではございません。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 三十六番鈴木信男議員。
     〔三十六番(鈴木信男議員)登壇〕
◆三十六番(鈴木信男議員) 再質問を何点かさせていただきたいと思います。
 まず、杉三小学校で行われた説明会にかかわる父母の皆さんからいろいろ出された意見、本当に切実な声であります。実はその後、杉八でも行われたわけでありますけれども、杉八小学校でもほぼ同じような傾向、統一小中一貫校に賛成するという声は全くないということであります。
 これは十一月十七日に行われたものでありますけれども、一、二ちょっと事例を出しますと、杉八小学校でPTAをやられているお母さんが、よい教育云々とかいうことはよくわかったけれども、ここが大事ですけれども、子どもの負担と、もっと子どもの目線で見てもらうような教育の計画を出してほしい、子どもの立場から検証もしてほしい、子どもの立場からすれば、お母さん方が小中一貫教育に納得をしないと思うと言って、会場で拍手が起きたわけであります。
 それから、私はこれはとても大事なことだと思いますので、もう一つ言っておきますと、きょうはこんなに少しだったので、地域で合意を得たというふうには思わないでほしい、こういう声が出されました。それに対して、最後に部長からまとめのあいさつを兼ねた話があったんですが、そこで、高円寺が早くから開かれて、暮らしなんかも随分大きく変わってきたという話を前提としながら、その後にこういうふうに言われたんですね。いじめがあれば、単学級では転校しかない、だからクラス二、三あったほうがよいのではないか、区のほうではこう考えている、こう言うんです。こうして小中一貫教育によって統合の考えを示したということであります。
 しかし、いじめがあれば、その人は転校すればいいんですか。それとも、SAT隊が来てさっと処理をして、あるいはそのいじめをした人がさっといなくなれば、それで一件落着なんですか。私は違うと思いますけれども、改めて答弁を、この点からも求めておきたいと思います。
 それから、学校選択のことで、こんなに杉八が少ない人数になっちゃったのは学校選択のせいだと、こもごも意見が出ました。それで、その中で学校適正配置担当課長がこう言ったんですね。一定、学校希望制の目的は達せられた、それで中止をしたいというんですね。必ずなくすかどうかは今後の検討によるけれども、場合によっては中止をしたい、学校希望制を望む方もいるのでと、こういうことであります。意見も聞きながら、中止も含めた検討をしたいということであります。
 そこで、この一定の目的を達せたというのは一体どういう意味なんでしょうか。それから、目的といって十年たったということだったんですが、どういうことで導入をしたのか、改めて答弁を求めておきたいというふうに思います。これが父母の願いにかかわる問題であります。
 時間の関係もありますから余り長くはできないんですが、第二点目が三原則にかかわる問題です。
 先ほどの答弁は、通達の趣旨に沿ったものである、こういう答弁でありました。しかし、いろいろなものが出されても、結局は小中一貫で統廃合するんだということだけじゃないですか。だから、冒頭説明しましたように、会場の雰囲気を伝えましたように、説明がおかしいではないかということでなっているわけです。私は守られていないと思いますよ。選択のしようがないような案しか出さないということですので、その点についても改めて、守られているというのであれば、私が提案したように、父母の皆さんのところに、地域の皆さんに、私たちはこの三原則に沿って皆さんに説明しているんです、そういうことでちゃんと周知をするのかどうか、改めて答弁をいただきたいというふうに思います。
 それから、検証の問題です。検証は、教育長が述べたように、されてないわけです。九年間通したところがない。杉八小学校のときもありましたよ。全国どこも九年間をやったところがないので検証されてない、こう説明がありました。それは事実です。そうすれば、検証がされてなければ、そのことが、子どもにとってよい教育をするんだと今も答弁がありましたけれども、よい教育になるんだということが、主権者である、まず主体である子どもたちが納得をする、お母さん方も納得をする、教師も納得をする、そうしてから進めてもいいんじゃないんですか。全然検証がされてないのに進めるというのは、統廃合先にありきじゃないですか。どうですか、答弁をしていただきたいと思います。
 やりながらやるなんていうのはとんでもない話ですよ。きつい言葉で言わせてもらいますと、もっとまじめに検証してから、それを先行して論証されてから、支持を得られてから、文科省の三つの原則の中の一つのようにちゃんと理解を得てやってほしい、得ながらやってほしいと思いますので、その点について改めて答弁を求めておきます。
 それから、時間がありませんけれども、もう一つだけ、申しわけありません、やらせていただきますが、三鷹の方法による学校教員のアンケートを示しました。八〇%、八五%で、子どもにとっては意義もないし、進め方もとんでもないと。しかし、このやり方をしているのは、今の杉並の教育委員会ですよ。この三鷹のものは施設一体型ではありませんけれども、高円寺の杉三小、杉十、それと高南中を一緒にやるというのは施設隣接型でしょう。三鷹と同じ方式ですよ。それから、北のほうの高円寺中と四小と八小なんかを一緒にしてやるというのは一体型ですよ。これは品川のほうですよ。品川だって、私示しましたように、五年間に子どもさんが半減しているんですよ。それから、今先行してやられている和泉小と和泉中、新泉小の三つの小中一貫教育だってそうじゃありませんか。平成二十年から始まって、大体和泉中に行く割合が三分の一から十分の一、二年目の二十一年度も二分の一ぐらいずつ、三年目の二十二年度も十分の一から三分の一弱じゃないですか。父母からも支持が得られてないということじゃないんですか。子どもからも得られてないということじゃないんですか。得られているんだったら行くはずじゃないですか、どうですか。もちろん、私学に行く人もいるので、人数に対する行った方の割合ということが今の私の数字ですので、その辺はちょっと誤解ないようにしていただきたいんですが、そういうことであります。
 それから、私、最後に五点を答えてほしいと言いましたが、余りこの答えがないわけです。それで、一体杉並の小中一貫はどういう方向を目指しているんですか。この五点のような内容に沿って、もう少しリアルに、わかるように説明をしていただきたい。
 以上で再質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 教育改革担当部長。
     〔教育改革担当部長(渡辺 均)登壇〕
◎教育改革担当部長(渡辺均) 私からは、鈴木議員の再度のご質問にお答えします。
 質問が六点ほどあったかと思うんですけれども、まず最初に、杉並第三小、杉八小の意見交換会の件でございますけれども、高円寺地域は、三十年ほど前に比べますと、小学校、中学校の生徒数が非常に減っているということで、特に小学校は区内全体で見れば半分以下、中学校は四〇%を切る。これが高円寺地域におきましては、さらに、小学校では三分の一程度あるいは中学校はもう四分の一ということで、非常に生徒数が減っている、そういう中で、学校のクラスが一学年一学級であればクラスがえとかできないというような意味で、一つの例として、学校をかわるとか、そういう場合もあり得るというような話をしたつもりでございます。
 また、二番目の学校選択制でございますけれども、こちらのほうは、平成十四年から学校選択制を始めましたけれども、その当時と今では学校を取り巻く状況が大分変わりまして、また区のほうも、学校支援本部の設置あるいはCSということでは学校運営協議会ということで、地域に開かれた学校あるいは特色ある学校づくりというものがかなり進んできた、そういう中で、学校希望制が十年経過しますので、それを踏まえて、これまでの経過を踏まえて検証し直すというようなことを答弁したものでございます。
 また、三つ目の三原則でございますけれども、こちらのほうは、何か案がなければ議論が進みませんので、区の案としては、小学校の通学区と中学校ということで二案を出しまして、その中で、小学校四校、中学校二校の保護者、地域の方々、PTAとかいろいろな方々の意見を踏まえて、また区として案をつくっていくというところでございます。今後とも丁寧な対応で説明会を開いていきたいと思ってございます。
 四番目の小中一貫教育の検証でございますけれども、確かに、こういう取り組みができて、それぞれ小学校六年、中学校三年、九年ということで、また、教育はすぐに効果が出るものであれば、どこの自治体でもすぐにやっていると思いますけれども、いずれにせよ、教育委員会のほうでは、いろいろなほかの自治体を視察するとか話を聞くとか、いろいろ情報を収集しながら、よりよいものをつくっていこうということで考えているところでございます。何も小中九年間を特別なものと考えるわけではなくて、当たり前に六年間、三年間を教育委員会が責任を持って子どもの教育に取り組んでいこうというものでございます。
 五番目の三鷹の教職員組合のアンケートでございますけれども、こちらのほうは、調査の目的とかねらいとか調査項目等、実態も把握してございませんので、その件については、こちらから意見を申し上げることはできないというものでございます。
 また、和泉中学校の進学の件でございますけれども、小中一貫教育のそういうモデルとして進めてございますけれども、ただ、進学に当たりましては、それぞれ家庭の事情とか地域の事情、学校の状況等、いろいろな状況の中で決められるものでございますので、ご理解をお願いしたいと思います。
 最後に、小中一貫教育の方向性でございますけれども、ほかの区市によっては四・三・二制とかありますけれども、杉並の場合はあくまでも六年、三年ということで、九年間を通して、小学校では基礎基本、それを踏まえて中学校で個性を伸ばして子どもにふさわしい成長を促していくということで、九年間を通して送り出すということで考えてございます。個別の体育館とか学校の施設の面とか、こういうことに関しましては、今後いろいろな学校の事例等を参考にしながら研究を進めて、よりよい教育を進めていきたいと思っております。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で鈴木信男議員の一般質問を終わります。
 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) みどりの未来の奥山たえこです。本日、私は四つの質問、一番目、国勢調査について、二番目、消費者センターについて、三番目、行政委員の月額報酬について、四番目、住基ネットと納税者番号制度についてお伺いいたします。
 まず一番目、国勢調査についてです。
 ことしは国勢調査の大規模調査の年に当たります。しかし、制度が始まってもう九十年になりますけれども、ここに来ていよいよ制度疲労がはっきりした、今や国勢調査は瀕死の状況にあると私は考えております。その要因は幾つかありますが、大きく分けると、調査員の回収による、つまり、センシティブ情報の収集などといったプライバシーの侵害の観点についてが大きな柱だと思います。
 諸外国にももちろん国勢調査はあります。しかし、国勢調査と呼ぶのは日本だけです。人口センサス、人口調査なんですね。日本の場合は、国勢、国の勢いイコール人口という発想があるのかもしれません。例えばアメリカですと、全数調査をしているわけではありません。項目がたくさんあるロングシートと、量の少ないショートシートがあって、それぞれ回答する人が違いますし、もちろん全数調査ではありません。例えば香港などもそういう形ですし、それから、レジスタベースといいますか、登録された情報、日本でいうと住基台帳ですね、住民基本台帳などの情報を使って調査をするといった形もあります。日本とよく似た制度をとっているのは、お隣、中国です。中国は、日本と同じように、例えばお近くの顔見知りの調査員が自分の住んでいるマンションの人たちのところに一々出かけていって、調査用紙を渡して、そしてきちんと答えているかどうかを確認するといったような、ついこの前まで、そして今でも日本のこういった大都会を除いてはやられている、その調査方法をとっているのは中国であります。
 さて、大きな弊害としては、そういうプライバシーの侵害をすることによって回収率がまず低くなります。だんだん答える人が少なくなる、忌避されるわけですね。それから、回収員、つまり調査員に見られることを考えて正しく書かない、虚偽の記載をするといったこともあり得るだろうと思います。
 さて、回収率のことをいいますと、これまでほぼ一〇〇%というふうに国は言っていました。しかし、前回、二〇〇五年、余りにも回収率が悪かったので、国はその回収率、未回収率を公表いたしました。全国平均でいうと未回収率は四・四%、東京に限っては一三%を超えております。その理由は、先ほど申し述べた住民のプライバシー意識の高まり、そしてまた、オートロックのマンションにより調査員が入ることができない、回収ができない、調査票をそもそも渡すことができないといったことがあります。また、生活スタイルが多様化しているので、昼間行ってもなかなか会えない、夜行っても、また朝行っても会えないといったようなことがあるわけです。
 そこで、今回は調査方式がかなり大幅に変更されました。調査用紙の回収を、これまでの訪問して渡し、そしてまた訪問して回収するという方式から、郵送を軸とした選択方式を導入したからです。これは大変大きな変化だということができます。また、東京に限ってですけれども、インターネットも取り入れました。そして今回は、郵送ができるために、全世帯に返信用封筒が用意されました。
 さて、杉並区においては、今回だけでなく、前回のときも郵送方式を採用しております。このように、当区のこれまでの取り組み、特に郵送方式が今回かなり取り入れられたことになりますが、どう評価しているか、お伺いいたします。
 次に、国勢調査を担当する総務省統計局のウエブサイトを見ますと、こう書いてあります。「我が国に住んでいるすべての人と世帯を対象とする」、それが国勢調査ということです。実際、天皇も国勢調査に回答するそうですし、それから、住所を持たないホームレスの人たちに対しても、国勢調査は実施されています。
 ところが最近、ほかの自治体の人から聞いたんですけれども、調査票が届かないという世帯があったそうです。調査区要図というものを持って、住宅地図みたいなものですけれども、それに従って行くわけなんですが、それに書かれているのか書かれていないのかわかりませんけれども、漏れていた世帯があったそうです。
 また今回、調査票の配布は、三回訪問しても会えないときにはポストに入れておいてもいいですというふうには大分変わったんですが、実は私のうちには、コンコンと、調査票をお持ちしましたというふうには人は来なかったみたいです。ポストに入っていました。そうすると、漏れたりするといろいろ困ることがあると思うんですが、そうであるならば、例えば郵便局を使ってもいいのではないでしょうか。郵便局は最近、タウンメールといって、特定地域、例えば杉並区の阿佐谷南三丁目全部の住宅に郵便を送ってくださいといったことができるんですね。そういった方式を使ったほうがむしろ、確実に配布するということであれば、配布できると思います。
 そこでお伺いいたしますけれども、調査票は存在するすべての人に漏れなく届けることができたのでしょうか。配布も郵便局に任せるほうが確実ではないでしょうか。
 さて、次です。今回、回収方法が三種用意されたと先ほど述べました。すると、どの世帯がどの方法で回収されたかといった整理をしなければなりません。それから、内容の不備、記載漏れがあった場合には、回答者に電話をして問い合わせをするといった時間的余裕がだんだんなくなると思います。そういった意味でも、未記入のままさっさと集計に回さなければならない、そういった事態になりかねないと思います。そうしますと、かなり漏れるおそれがあると思います。封入することによって、むしろ正確な回答が期待できるのかもしれません。でも、漏れがあるかもしれません。
 そこでお伺いいたしますけれども、今回の調査方法の変更により、統計の精度が落ちることはないと予想しますか、お伺いいたします。
 さて、次です。国勢調査の制度疲労の理由のまた大きな一つに、調査員の確保が困難であるということが言えます。一般的に調査員は公募もしておりますけれども、希望者は多くありません。わずかな報酬が支払われているとはいえ、業務内容が大変過酷だからです。そこで、勢い町内会や自治会の会長さんたちにお願いする例が多いです。杉並もそうです。しかし、町会長さんたちはそもそも高齢の人が多いし、またなり手も増えないので、だんだん高齢化が進んでいると聞いています。私が知っている人も、八十代の方が今回調査員をやっておりました。
 そこでお伺いいたします。五年後の次回、調査員の確保は容易だと予想しているでしょうか。
 では、次です。今回、指導員の負担がかなり増えた、倍増したと思います。といいますのは、先ほど述べた回収方法の変更により、受け入れした後の整理を担うのが指導員になるからです。どの人がどの回収ルートで、つまり、郵送なのかインターネットなのかといったことをチェックする作業が指導員になります。新聞には、ある自治体が、幾つもの、何百もの棚をつくって、その中に回収した封筒を分類している、そういった写真も載っていました。また、そもそも大量の封筒の封をあけて、そしてその中から中身を取り出していく、その作業でさえも膨大なものだと思います。杉並では多分封筒だけでも十七万通ぐらい戻ってくることになると思います。その上で、またさらに指導員は回答漏れのチェックをすることにもなります。
 自治体によっては、指導員業務を民間委託したところがあります。当区はほとんどすべてを職員が担っています。職員は、そもそも杉並区では人数が減らされ、そしてまた本来業務も忙しい。ですから、それを済ませた後に、夜間や休日の時間を充てて、この国勢調査の調査に当たったというふうにも聞いております。また、ほかの自治体では、有給休暇を職員がとって対応した、そんな人もいるとも聞きました。
 このように、今回職員の負担が倍増したわけですけれども、職員の勤務にはどのような影響があったでしょうか、お伺いいたします。
 さて、調査員が回収するとき、何回行っても会えないという場合があります。そのときには、隣近所の人に調査員が、その住んでいる方の氏名、性別、世帯員の数の三項目を聞き取りすることになっています。その世帯にはその後で郵送の回答をお願いすることになります。
 さて、役所の方はこれまでは、そういったやむを得ない方法としてお願いしていたわけです。そして、近所の人に聞き取りをするという方法は表立ってやることではなくて、黙認されていた方法だったんですね。ところが、今回国のほうでは、そういった登録情報を使っても構いませんというふうにはっきりした指示がありました。これは国勢調査の根幹を揺るがすことになるのではないでしょうか。というのは、国勢調査は実際に住んでいる人を対象とするのだということです。大学生など住民登録のある場所に住んでいない人がいるのだと、また、ことしの夏、世間を騒がせた消えた高齢者のような問題もあるかもしれません。ですから、登録情報を使うのではなくて実地に調べる必要があるというのが国の言い分です。それなのに、住基情報などで補記する、それを認めるのは国勢調査の論理と矛盾するのではないでしょうか、お伺いいたします。
 次です。国勢調査が終わった後、各自治体は、実際に行った調査の体制や調査員の選考、また指導員の活動状況など、二十項目ほどにわたって報告することになっています。それを実施状況報告にまとめます。その中には、調査の困難さや方式について、自治体だからこそわかる実情を訴えることができる仕組みになっています。二十三区の報告は東京都が取りまとめ、そうやって自治体の声が、全国の分を取りまとめ、そして国に行く仕組みになっています。そのようにして声が吸い上げられていると推察するのですが、しかし、これまでの調査方式の変更を見ても、自治体の声はほとんど届いていないようにも見えます。
 そこでお伺いいたします。実施状況報告は生かされていると考えているでしょうか。
 では、次です。今回の方式変化によって国勢調査の制度疲労を回復できるかどうかは私にはわかりません。しかし、たとえ回復できたとしても、現在の方式を維持すべきだとは思いません。国勢調査には、五百三十億円ほどの税金、そしてまた百万人ほどの人が充てられています。かつ、山ほどの手間と苦労と、そして多くの人の不快感を引き起こす、それが国勢調査なわけです。どこにも必要性が見出せません。人の数を数えるのであれば、台帳に不備があるとしても、登録情報の利用でかなりわかるはずです。
 また、全数を捕捉するに当たっても、作為が働かないと言えるのでしょうか。というのは、国勢調査の人口は、例えば地方交付税の算定に利用されています。そうすると、できれば我がまちの人口は多いほうがいいんだという考えもあり得ると思います。また、逆に過疎地域では、人口は少ないほうが補助金が多くなる、そういった仕組みもあります。そういった意味で、本当に正確に把握されているのかどうか、そういった疑いがなきにしもあらずであります。
 また、衆議院議員選挙の比例区の議員定数の算定にも国勢調査の人口が利用されておりますけれども、そもそも有権者の数は住基台帳をもとにしている、それから選挙人登録名簿をつくっているわけですから、国勢調査をもとにするということの意味が、そもそもわかりません。
 ほかにも、住宅・土地統計調査規則では、世帯の定義に国勢調査令に規定する住居を使っておりますけれども、これなども、法律でそのように決められているから国勢調査を使っているんだというふうに考えることもできます。国勢調査がなければ、そういった情報が、データが引き出せないわけではありません。
 そういった観点からお伺いいたします。国勢調査を廃止した場合、杉並区にはどのような不便が生じるでしょうか。
 次に、大きな二つ目の質問です。消費者センターについてです。
 これまで、水俣病といった公害などでは、産業経済のいわゆる発展のほうが優先され、人の命がないがしろにされてきたという背景が日本にはあります。その上に今日の私たちの豊かな生活が築かれていると言ってもいいと思います。ところが最近、消費者保護が重視されるようになりました。そして、保護されるといった立場だけではなくて、権利の主体として消費者が考えられるようになりました。
 そのような中、昨年、消費者庁が鳴り物入りで創設されました。私は、消費者庁ができることでかなりいろいろなことができるようになったんだろうなと思いまして、先日、担当者からお話を聞く機会を持ちました。商品の欠陥情報などを集約する仕組みとしてPIO─NETをつくったなどと意欲的な話を聞きました。しかし、では最近話題になった食用油の安全性、発がん物質が入っているということで自主回収をいたしましたけれども、あれはどこかお役所が命令したわけではなくて自主回収なわけです。
 そうすると、消費者庁は何をしてくれるんだろうかとお伺いしました。販売禁止の措置などはとれるのですか、そういった権限はあるのですかと尋ねたところ、食品については食品安全委員会の所管なんです、消費者庁にはその権限はありません、また、住宅については経済産業省の所管ですとのこと。すると縦割りなんですねと申しますと、いや、ほかの省庁に対して措置要請をする、そういった横断的な権限はあるんですとのこと。しかし、思ったほど消費者庁というのは権限がないのだなあと思いました。ちょっと不安にも思いました。
 そこで、杉並のことについてお伺いいたします。消費者庁ができてから、杉並の消費者センターには何か変化があったでしょうか、お伺いいたします。
 次です。杉並の消費者センターの事業を条例で見ますと、消費者教育、また苦情の処理、そして生活物資の流通対策に関することなどであり、区民の苦情を積極的に解消するといったような役目はないようです。そうしますと、私のような勘違いでもって消費者センターに駆け込んできたんだけれども、結局何もやってくれないじゃないか、そういったような苦情といいますか疑問の声があるとも聞いております。それをどう受けとめているでしょうか、またどう対処しているでしょうか、お伺いいたします。
 さて、そういった消費者センターでありますけれども、そういった役割の現状について、課題があれば示してください。
 次です。杉並区の消費者センターとして、では、調査や指導などといった権限があればよい、必要だと考えているかどうかを伺います。といいますのは、東京都には条例があって、消費生活条例があります。ですから、そのような形で杉並区の消費者センターも何らかの権限があればよいというふうな考え方もあり得ると思います。
 では次に大きな三番目、行政委員の月額報酬についてです。
 この九月三十日に東京地裁で判決が出ました。昨年、杉並区の議員選出の監査委員に対して、土日の二日間の在任に対して満額丸々月額報酬を支給したことは違法である、つまり条例が違法であるということがはっきり出されました。杉並区はそれに対して控訴することをせず、それを受け入れて、そして対象者は返却をいたしました。
 この違法ということは大変重いことです。つまり不当利得、本来だったら支払うべきではなかったものを支払ったわけです。私はこのことについて執行部の責任を問いたいなと一生懸命質問を考えたんですけれども、条例をつくっているのは議会なんですよね。議会が賛成したわけですから、そういうことを聞くと何か天につばするような気がします。そういった意味では、条例をよくよく検証して、おかしなところがあれば早く改めるようにと積極的に言っていく役目も私たち議員にはあるんだと、非常に強く思いました。
 さて、一、二日の在籍で月額満額支給をした例は、過去にさかのぼってみますと、まだほかにもあります。監査委員でもあります。その方たちは議員ではない人もいますので、その方たちが返却する分には支障はないはずです。議員の場合は寄附行為の禁止がありますけれども。
 そこでお伺いいたします。議選以外の監査委員で、一、二日の在籍で月額満額支給の例は、過去にさかのぼって返却させるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 なお、ついでながら申し上げますと、きょうは監査委員のことだけ言いましたけれども、ほかの行政委員でも、一日、二日の在籍で満額丸々もらった例があります。十二月二十七日に選任されて、つまり、翌日は御用納めですよね。ほとんど仕事はないと思います。その後は年末に入るわけですね。それなのに選任して丸々支払っているんです。何であのとき私も、議員だったんですけれども、気がつかなかったのかな、ぬるかったなと思いますね。多分ほかの人も、もしかしたらもらって初めてあれっと思うのかもしれない。条例はよく読み込まなければいけないなと思います。言いますと、その例も多分、九月三十日の判決に照らせば、かなり違法に近いんじゃないでしょうか。これについても返却が可能だと考えます。
 さて、二番目です。今回選挙管理委員の、はっきり言って勤務懈怠といいますか、用をなしていないということがいろいろ明らかになりました。無効票の多さですけれども、辞任を強く求めたところでありますけれども、いまだに辞任はしていない。というか、委員長は交代しましたけれども、そのときの委員長は辞任はしないままであります。
 さて、その関連の中で、選挙管理委員四名のうち一名が、五月ごろから全く出席していないことが判明しました。その理由は健康上の理由でありますから、それ自体について何か文句を言うつもりは全くありません。しかし、七月には大切な選挙が控えていることはわかっていたわけです。三つも選挙があったわけですね。そして投票が四回もあった。そして、その四回の中で混乱があって八万票もの無効票が出てきたわけです。であるならば、補充員がいるのだから、さっさと早く交代すべきだったんじゃないでしょうかということも言いたい。しかし、それは質問としてはここはおいておいて、その欠席した方に、五カ月ほど一度も出ていない、満額で報酬がずっと支払われていたわけです。このことについて、これが適法だと考えるのかどうか、明確な答弁を求めます。これがもし適法でなければ、ここのこともきちんと変えていかなければいけないからです。
 さて、自治体によっては、そういった例に支給制限の規定を設けているところがあります。私がちょっとネットでググってみましたら、鹿児島県の阿久根市の条例にありました。ここは行政委員も非常勤の報酬と一緒のくくりになっているんですね。その中で、月に一度も出席しない場合には、その月の月額報酬は支給しないという規定になっております。そういった支給制限の規定を設けるつもりはあるでしょうか、お伺いいたします。
 ただしかし、一度も出席しない場合は支給しないというふうに決めると、では一回でも出席すれば丸々一月分与えていいというふうにもなりかねませんので、私はそれを推奨しているわけではありませんけれども、規定のつもりがあるかどうかだけお伺いしておきます。
 さて、最後の大きな質問です。住基ネットと納税者番号制度について。
 民主党はずっと昔から納税者番号の導入を訴えてきました。今でも訴えますし、マニフェストにも載っておりますね。そして、納税者番号だけではないんですけれども、さらに言うと社会保障と税すべてを──すべてというか、そういった登録を番号で管理しようという、共通番号と言っています。新聞にもちょこちょこっと載っているんですけれども、新聞の記載を見ても、いろいろ誤りがあったり勘違いがあったりして非常にわかりにくい。かなり大きな変化が今進められようとしていることについて、なかなか理解が進んでいないのではないかなと思います。
 さて、納税者番号制度ですけれども、脱税はよくない、私も絶対よくないと思います。そういった意味で、きちんと情報を出す、これはそうすべきだと思います。じゃ、納税者番号制度を導入すればそういったことはなくなるのか。つまり、すべての人や事業者の収入額を完全に把握することができるのかどうか、それをお伺いいたします。それができないとするならば、結局抜け落ちてしまうわけです。
 次です。さて、今述べました国の社会保障・税に関わる番号制度について、中間取りまとめが六月にまとまりました。その中には、ドイツ型、そしてアメリカ型、スウェーデン型の三種類が紹介されています。その中でスウェーデン型の特徴を教えてください。
 というのは、この後パブコメがとられまして、もう締め切ったんですけれども、つい先日十一月十一日にそのパブコメの発表がありました。意見はたった百件弱しか集まってないんですが、その中ではスウェーデン型を勧める人が多かったというふうに書いてあるんですね。それで、何か国はそれで進めていこうと言わんばかりのニュース報道、NHKの報道になっていたんですが、スウェーデンと聞くと、福祉の進んだすばらしい国だ、人口は一千万ぐらいしかいないのに、経済もちゃんと立て直してすばらしい国だというイメージがありますけれども、総背番号制ということでは世界では一番ぐらい進んでいるわけですね。隣の人がどのくらい税金を納めているか、つまり所得が幾らあるかというのは、インターネットでだれでも見ることができる。だから、ちょっとインターネットで私も、それはスウェーデンのを見たんじゃなくて、ググってみたら、そういうふうに収入がばればれだから、分不相応なといいますか、収入に比してすごくぜいたくな生活をしていたりとかするとバーベキューにも呼んでもらえませんよというぐらいに、そのくらいに相互監視社会なんですね。そういったことが今進められようとしているということについて、私は非常に警鐘を鳴らさねばと思っていますけれども、杉並区議会で言ってどこまで通じるのか。
 とにかく、そういったスウェーデン型の特徴について説明をお願いいたします。
 三番目です。住基ネットについて二つお伺いいたします。
 住基ネットについては、私はずっと初めから反対を唱えてきました。これは実質的な総背番号制と言えるからです。新しい田中区長は、このことについてどのような認識を持っているでしょうか、お伺いいたします。
 そして最後の質問です。住基ネットは、住民の利便性向上と国及び自治体の行政の合理化を目的とした制度であると言われています。総務省が、便利になりますよ、どこでも住民票とれますよと言っていますね。でも、実際には何に使われているかというと、ほとんどは年金に使われているんですね、九八%ぐらい。しかし、行政効率があると言っているわけです。そうしますと、国及び自治体にとっての行政効率効果を区長はどのように認識しているでしょうか。また、特に自治体にとっての費用対効果についてどのように認識しているでしょうか、お伺いいたします。
 以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 奥山たえこ議員のご質問にご答弁申し上げます。
 私からは、住基ネットと総背番号制についてお答えを申し上げます。
 国民総背番号制とは、国民一人一人に重複しない番号を付与して個人情報管理の効率化を図って、行政事務の効率化を図る制度であると言われております。住基ネットにおいて管理される住民票コードは、すべての住民に対して付番されてはおりますが、住民基本台帳事務だけに限定された個別の番号でありまして、直ちにこれが社会保障や税などの情報を一元的に管理する機能を持つものではないことから、総背番号制とは言えないものと認識をしております。
 しかしながら、住民票コードを用いて社会保障や税の情報などと結合することは技術的には可能でありまして、現在、政府の社会保障・税に関わる番号制度の中間取りまとめにおいても、新たな制度における番号体系として、住民票コードが年金基礎番号などとともに候補とされているところであります。
 こうした国民に番号を付番する制度設計に当たりましては、効率性、正確性、安全性、さらにはプライバシー保護の観点から、総合的な検討が行われるべきであると考えております。また、何よりも国民的な議論を行いながら検討を進めることが必要であると認識をしております。
 私からは以上であります。残りのご質問には所管部長よりお答えを申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、国勢調査、消費者センター、そして住基ネットと納税者番号にかかわる残りのご質問にお答えいたします。
 最初に、国勢調査に関してでございますが、まず、国へ提出した国勢調査の要望に関するお尋ねですが、平成十七年の国勢調査実施後、区は、杉並区町会連合会からの要望を受け、国に対して国勢調査の抜本的見直しを要望いたしました。今回の国勢調査では要望のかなりの部分が取り入れられ、調査員の負担軽減とともに、調査世帯のプライバシー保護ができたと評価しております。
 次に、調査票の配布に関してのお尋ねでございますが、調査員が時間、日付を変え、三回程度訪問し、それでも不在の場合はポストに投函するように指導いたしました。また、調査票が届いていないという区民からの問い合わせに応じて調査票を届けることや、郵送での対応を図り、漏れなく配布できたと考えております。
 また、郵便局に配布を任せられないかとのことですが、配布だけでしたら可能でございますが、調査世帯一覧等の作成が郵便局では困難であるとのことから委託しておりません。しかし、郵便局に任せることは有効な方法の一つであると考えています。
 次に、調査方法の変更等の影響や調査員の確保、指導員の業務への影響に関するご質問でございますが、統計の精度につきましては、必要に応じて区職員が、住民基本台帳あるいは外国人登録原票などの行政資料を活用し、また、統計法及び国勢調査令に基づく関係者への質問等を行い補記しているところですが、勤め先、業種などの名称及び事業の内容や本人の仕事の内容のように補記が十分に行えないものもございます。
 また、次回、五年後の調査員の確保についてのお尋ねですが、国勢調査に対する住民の理解や調査員の高齢化などを考慮しますと、調査員の確保は難しくなることが予想されます。
 指導員の勤務への影響につきましては、事務に支障が出ないよう、各職場の状況に応じて推薦を受け、選任し、また説明会につきましては委託するなど、指導員の負担軽減を図ってきたところです。指導員の皆様には、調査票の審査のために夜間、休日を活用して審査を行っていただき、大変感謝しております。
 次に、住基情報等で補記することは国勢調査の論理と矛盾しないかとのお尋ねでございますが、国勢調査は区民と対面し調査をすることを原則としてまいりましたが、住民の意識や住環境の変化などから、今回の調査では、より簡便な方法に国が変更いたしました。したがって、精度の高い統計とするため、国の指導により、住基情報等を活用し調査票の補記を行っているものでございます。
 次に、実施状況報告の活用と国勢調査廃止の区への影響についてのお尋ねですが、実施状況報告は、国勢調査の実施状況を把握し、次回調査の企画上の参考として作成されるものですが、今回の調査は自治体の要望が生かされたものと考えています。
 また、国勢調査を廃止した場合、例えば人口推計についていえば、住民基本台帳による推計と国勢調査による推計の結果を対比して検討しておりますので、そうしたものに影響が出ると考えております。
 次に、消費者センターに関するご質問にお答えいたします。
 まず、消費者庁ができてからの変化についてのお尋ねですが、区の消費者センターにおける変化といたしましては、相談や消費生活の情報提供に際して、区民からは、消費者庁の設置に伴い、従前に増して消費者行政について大きな期待が寄せられていることを感じております。
 次に、消費者センターの課題でございますが、区が行っている消費者相談においても、多様で対応困難な事例も増えてきており、今後、改正特定商取引法など消費者関連の法に関する研修などにより、相談員の専門性をより高めていきたいと考えております。
 また、先日の区民意向調査の結果を見ましても、消費者センターの存在が区民に十分に認識されていない状況も見られますので、今後とも周知の徹底に努めていきたいと考えております。
 次に、消費者センターの調査・指導権限についてのお尋ねがございました。
 区の消費者センターは、消費者からの苦情等の対象となった事業者へ直接立入調査や指導を行う権限を有していませんが、それは、都や国との消費者行政における役割分担によるものと認識しています。区民からの相談に対しては、相談内容に応じて、その都度助言や事業者との調整などを行うほか、適宜都を含めた他機関への紹介を実施しています。
 区の消費者センターでの事業者に対する調査・指導の権限の必要性につきましては、都区制度のあり方検討においても、販売事業者に対する立入検査などに関する事務は、都から区に移管する方向で検討すべき事務として位置づけておりますが、強い指導権限が必要な事例の対応については、地域的な広がりぐあいや区内での発生頻度などを考慮する必要があり、都や国との役割分担の中で進めていく必要があると考えております。
 次に、住基ネットと納税者番号制度に関するお尋ねでございますが、まず、納税者番号導入によって収入額を完全に把握することができるのかどうかというご質問でございますが、納税者番号制度の導入によっても、正確な所得捕捉が完全に行われるわけではないと認識しております。例えば、税務機関が消費者から送られる資料情報のすべてを事業者ごとにマッチングさせるには膨大なコンピューター処理が必要で、コスト面に限界がございますし、また、事業者の経費が個人用か事業用かの区別は番号を付してもわかりません。納税者番号によっても、税務機関が入手する所得情報には限りがあると存じます。
 次に、六月末に公表された社会保障・税に関わる番号制度の中間取りまとめにあるスウェーデン型に関するお尋ねですが、この特徴は、番号制度の利用範囲を、税務や社会保障の分野だけではなく、役所での各種手続の簡素化、迅速化のためにも拡大することにあります。しかし、同取りまとめではプライバシー保護に係る選択肢は別に整理されており、すべての国民の課税所得等が公開されているスウェーデン本国の納税者番号制度が想定されているわけではございません。
 私からの最後になりますが、国及び自治体にとっての行政効果に関するお尋ねでございますが、各市町村が送信した本人確認情報の国の行政機関等での利用は、年金手続などに活用され、平成二十一年度で約一億一千五百万件を超えております。住民基本台帳データの効率的な活用が図られ、あわせて住民の届け出等が不要になるなど、行政の効率化、合理化に寄与していると認識しております。
 次に、自治体にとっての費用対効果についてですが、本人確認情報のデータ活用による住民票交付申請の減少、また、住民異動に関する各種通知事務の省力化が図られており、住基ネット導入に伴う一定の効果が生まれているものと認識しております。しかし、一方におきましては、全国的にも住基カードの普及率が低く、電子証明書や広域交付住民票などの制度も十分に活用されていない現状があり、住基ネット制度の課題であると認識しております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 区長室長。
     〔区長室長(与島正彦)登壇〕
◎区長室長(与島正彦) 奥山議員のご質問のうち最後になりますが、私からは行政委員の月額報酬についてお答え申し上げます。
 まず、議選以外の非常勤監査委員の報酬の返還についてでございますが、特に返還を求めることは現在考えてございません。
 次に、会議に出席していない行政委員に月額で報酬を支給していることでございますが、条例の規定に基づき支給しているところでございますので、適法と考えております。
 また、支給制限の規定を設けてはとのことですが、現在のところ、支給制限を設ける考えはございません。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 九番奥山たえこ議員。
     〔九番(奥山たえこ議員)登壇〕
◆九番(奥山たえこ議員) 簡単に再質問いたします。
 国勢調査のほうですけれども、廃止をした場合にというところです。登録情報と実際に住んでいる人の人数との人口推計の対比に影響が出るということなんですけれども、その影響が出ると杉並区は困りますか。困るんだったら、どういうところが困るか、部長、なるべく具体的に教えてください。重要なんです、ここ。
 次です。住基ネットの費用対効果のところですけれども、ご答弁では一定の効果があるということでした。しかし住基カードが普及してないというご説明でもありました。そうすると、まるで住基カードを国民全員が持って普及すれば費用対効果があらわれるかのような、引き合うかのように受けとめられますけれども、それは全然違うはずです。出費している金額と住基ネットによって処理している処理件数、そして、それでだれが楽をしているかということでいうと、さっき言ったみたいに年金でありまして、自治体についてはそんなにないはずです。例えば、転出転入のときに郵便で送ったものが、それを今ではネットで送ることができる、一件当たり八十円安くなるというけれども、件数にしても、住基ネットのコスト、メンテナンスとかずっといろいろ計算したら、引き合わないはずなんです。杉並は五十万都市ですから何とかですけれども、例えば檜原村とか、ああいうところだと一件当たり何千円か、何かそういう金額になるんですよ。そういった意味で費用対効果をお伺いしたんですが、具体的な数字は結構なんですけれども、そういう費用対効果という意味で引き合っていますか、どうですか、教えていただきたいと思います。
 その二点で終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 奥山議員の再度のご質問にお答えいたします。
 最初に、国勢調査に関してのデータの普遍性という話がございましたが、先ほど申し上げました区で行う場合の人口動態統計ですとか、そういったものを住基台帳だけでは行っておりませんので、幾つかのデータを合わせることによってより精度が高くなるというように考えてございます。そうしたところに影響が出るというようにお答えを申し上げました。
 それから、住基ネットの費用対効果ということでございますが、年間運営費用が百四十億から百八十億というようなことで考えられてございますので、非常に高いものだということで、それぞれ効果があるかどうかということについては、相当国の段階で判断しなければならないと思いますが、非常に高い経費がかかっているというように思ってございます。
 私からは以上です。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で奥山たえこ議員の一般質問を終わります。
 ここで午後三時まで休憩いたします。
                  午後二時四十分休憩
                     午後三時開議
○副議長(渡辺富士雄議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 三十四番原口昭人議員。
     〔三十四番(原口昭人議員)登壇〕
◆三十四番(原口昭人議員) 日本共産党の原口昭人でございます。党区議団を代表いたしまして一般質問を行います。大きくは環境問題についてであります。
 まず、地球温暖化対策について伺います。
 今クマがあちこちで出没しているとマスコミで報道されております。話では、山のドングリがなくなっているために、冬眠を前にしてえさを求め、人里におりてきているとのことだそうです。なぜドングリがなくなっているのでしょうか。一つは、地球温暖化が山の環境を変えていると言われております。
 このフリップは、我が党の「赤旗」日曜版に掲載されました、気象庁のデータをもとに作成した一九〇〇年から二〇〇九年の百年の日本の年平均気温平年差を示すグラフであります。ここに示されますように、一九九〇年を境にして平均気温がプラスになっています。ここには、この二十年の間にいかに環境が大きく変わってきたのか、このことが示されております。
 ことしの夏も大変な暑さでありました。この温暖化は、真夏日の増加、竜巻の大型化、そしてまた頻発、そしてまた台風などの強力化、杉並区でも被害の大きかった記録的な集中豪雨など、私たちの身近なところでも気象の異常を感じているところであります。
 この異常さは、日本だけではなく、地球規模でもあることです。二〇〇三年に欧州を襲った熱波で三万五千人が亡くなり、大型化したハリケーンやサイクロンが世界各地で大きな犠牲を出しています。アメリカでも、ニューオーリンズを襲ったハリケーンなど、記憶に新しいところであります。オーストラリアでは、記録的な干ばつにより小麦の生産が激減し、世界的な穀物価格高騰の原因にもなりました。北極海でも南極でも氷塊が解け始め、海水温度も大きな変化があらわれています。ヒマラヤなど高山の氷河の解け始めが巨大なダムとなり、いつ下流に濁流となって流れるか、非常に危険な状態と言われています。
 この異常気象の原因とされる地球温暖化について、国連の気候変動に関する政府間パネルによる第四次評価報告書、IPCCの報告についてこれまでも取り上げてきたところでありますが、人類が排出してきた温暖化ガスの濃度の上昇が気候変動の原因であることはほぼ確実であると、世界共通の認識となっています。しかし、前区長は、私の質問に対しまして、IPCCの示した要因を認めていませんでした。
 そこで伺いますが、地球温暖化の要因について、改めて区長の認識を伺います。
 IPCC報告は、産業革命による工業化以前に比べて、世界の気温が二度以上上昇すると取り返しのつかない重大な変化が起こると予測しており、そのために、二〇五〇年までに世界の温室効果ガスの総排出量を一九九〇年比で半分以下に削減することを求めております。
 一九九七年に京都で開かれた地球温暖化防止国際会議で取り決めた京都議定書では、温室効果ガスの削減目標、EUは八%となりました。イギリスは一二・五%の削減を目標に掲げ、二〇〇五年までに既に目標を上回る一五・七%を削減し、約束期間の二〇一二年を待たずに、二〇一〇年までに二三・七%削減する見通しであり、二〇二〇年には三〇%、二〇五〇年には六〇から八〇%削減を目標としています。ドイツでは、二〇〇五年までに一八・七%削減し、二〇一〇年には二五・七%削減する計画であります。さらに、二〇二〇年には四〇%削減、二〇五〇年には八〇%削減を目標としております。これなど、先進国として意欲的に取り組んでいるところであります。
 日本はどうかであります。京都議定書での日本の削減目標は六%でしたが、これまで自民党・公明党政権では、二〇〇五年には、実際はプラス六・二%と、削減どころか増加させています。さらに、京都議定書採択から十年たっても、明確な中期目標も出せませんでした。ここには、財界からの、温室効果ガスの総量削減目標は経済統制だ、あるいは京都議定書は不平等条約だなどの言い分を盾にとって、温室効果ガスの増加を放置してきたところにあります。
 二〇〇七年二月には、IPCC報告書の作成に携わった日本の科学者たちが連名で公表した緊急メッセージは、温暖化は私たち市民の予想をはるかに超えるスピードで進行しつつある、温室効果ガスの大幅な削減という大きな課題に向けて直ちに行動を開始する必要があると出しました。また、環境NGOの皆さんからも、京都議定書にこたえるようと発信されているところであります。
 そして二〇〇九年、自民・公明政権から民主党政権にかわって、鳩山前総理は国連総会で、二酸化炭素排出量を二〇二〇年までに二五%削減すると発言し、期待されました。しかし、主要排出国が参加すればとの括弧づきとなっております。アメリカなどの他国の姿勢待ちであります。その年のCOP15では、環境NGOから、二〇〇九年の二酸化炭素排出削減の取り組みに対して後ろ向きの姿勢をとる政府に贈る化石賞を日本は前年に続いてもらうという不名誉なありさまです。
 東京では、過去百年間に約摂氏三度も気温が上昇しております。中小規模の都市の平均気温上昇が約一度であるのに比べて大きな上昇です。これは、地球温暖化とともに、ヒートアイランド現象による影響も加わっています。超高層建築が東京における温室効果ガスの主要な排出源となっており、百メートル以上の超高層ビルは、二〇〇〇年以降二〇〇八年までの間に二十三区内に百三十五棟建築され、排出するCO2は年間百十三万トン、それを吸収する緑地は日比谷公園の二千倍と言われています。ヒートアイランド現象の要因として、高層ビルによる海風の流れが遮られてきています。また、コンクリートの建築物による保温効果、アスファルトに覆われた道路など、熱をため込んでおります。また、緑地や水面の減少なども影響しております。
 東京の環境が悪化しているのは、石原都政のもとで、超高層ビル建築を初め、さらなる一極集中が図られた結果であります。そういう環境悪化の中でも、東京都も一定の温暖化対策を行っていますが、二〇〇八年には、大規模事業所に二酸化炭素排出削減を義務づける環境確保条例の改定を全会一致で可決するなどしております。
 杉並区でも温暖化対策を一定度進めております。自然エネルギーの利用、太陽光発電や太陽熱温水器などであります。また、環境問題として、緑化推進、レジ袋削減、そしてまた環境に対する啓発活動としての環境博覧会、学校環境学習など取り組んできました。また議会としても、容器包装リサイクルにおいて、拡大生産者責任を求めた意見書を全会一致で議決してきたところでもあります。杉並区はこれまでの環境政策をどのように総括しているのか、伺います。
 これからの杉並区の環境対策として、これまで我が党は、太陽光発電や温水器の推進計画などを引き上げるよう提案してきましたが、また、小型風力発電、わずかな水流ですが、神田川、善福寺川、妙正寺川での小型水力発電、そしてコーヒーかすのペレット化、てんぷら廃油による交通燃料化、そして緑地のさらなる拡大なども考えられます。また、ヨーロッパの先進国では自転車利用が進んでいます。自転車の利用の拡大による車の利用制限なども十分に考えられるところであります。杉並区として、再生可能エネルギーの利用促進のために、区民との協働などであらゆる対策を図るべきと考えるが、いかがか、伺います。
 我が党は、温室効果ガス削減の重要な柱に、大量生産、大量消費、大量廃棄を問われているとしております。生産から流通、消費、廃棄までのすべての段階について、温室効果ガスを削減して地球温暖化を食いとめ、将来にわたって持続可能な経済社会、人に優しく、環境を大事にする社会を社会全体の努力でつくり上げるという視点から、大胆に見直すことも提起しているところであります。
 地球温暖化を真剣に追求するならば、国民の側から運動が必要となっています。そのためにも、環境問題、とりわけ温室効果ガス削減での啓発活動が求められているところであります。これまでも一定度進めてきていましたが、区民への啓発活動や子どもたちへの環境教育をさらに進めるべきと考えるが、いかがか、伺います。
 次に、緑地と公園について伺います。
 農地や樹林地対策は、杉並区でもみどりの基本政策で重要施策として取り上げられ、また、災害時の重要な柱にも位置づけられているところであります。しかし現実は、区内の農地面積地は激減しております。みどり公園課資料によりますと、昭和六十年に百・一ヘクタールあった農地が、平成十九年には五十三・八ヘクタール、約半減しております。農家戸数も、昭和六十年に四百三十戸あったのが、平成十九年には百八十三戸、四二・六%にまで激減しているところであります。また、屋敷林についても大幅な激減となっております。このように減少している農地や、また屋敷林といった民有のみどりの保全は重要課題としておりますが、改正されたみどりの基本計画では、そのためにどのような対策を図るのか、具体的な方策が求められます。これについても伺っておきます。
 次に公園でありますが、これまでも示してきましたけれども、東京二十三区の一人当たりの平均公園面積、四・四五平方メートルです。しかし、杉並区の一人当たりの面積地は一・八九平方メートルとなっています。杉並区のこの一・八九平方メートルというのは、二十三区の中で下から四番目に少ない最下位クラスであります。二十三区平均の四・四五に比べて何と少ないことか、であります。
 もちろん、地形上から、荒川や多摩川など大きな河川敷が存在する地区も存在します。また、臨海地区のように埋立地の公園もあります。しかし、杉並区にはかなりの面積の国有地あるいは農地、企業などの私有地なども存在しており、災害時の避難地にもなっているところです。しかし、私有地は、あれっと思う間に住宅地になっているのが現状となっています。公的に管理しないと緑地として保存できないということであります。そういう点からも、防災公園としての機能を持つさらなる公園の必要性、直下型の地震などからの必要性、区民の安全を守る上からも早急なる拡充が求められております。
 そういう中で、杉並区のみどりの計画の目標を、中間年次を平成三十年、目標年次を区制百周年の平成四十四年としております。これまで杉並区の公園建設においては、土地の取得など長期的計画が全く見えません。
 そこで伺うものでありますが、これまで公園面積を一人当たり五平米にする目標を掲げておりました。実現するための具体的な計画は示されませんでした。これまでの公園面積の増加量で目標を達成することができるのか、これまでの公園面積の過去十年間の整備量とこれからの計画を求めるものであります。
 次に、道路建設も大きな自然破壊と言わざるを得ません。
 これまで我が党は、外かく環状道路建設に対して一貫して反対してきました。それは、トンネルだけでなく、地上にも外環ノ2をつくるという住民だましの進め方、武蔵野台地の地下水のあり方まで変えてしまう問題、湧水の問題など、自然破壊に対する説明の不十分さなど、アセスのあり方も問われるところであります。何よりも、財政難といいながら、総額一兆二千三百億ほどもかかる膨大な工事費などからも許されません。
 民主党政権のもとで、昨年、補正予算の凍結が行われました。しかし、その後、練馬などで用地買収も始まっており、そしてまた十一月十一日の読売新聞では、買収費用の増額を図るとの報道もありました。新政権になっても計画促進と言わざるを得ません。
 今地球環境がいかに守られるか問われている中で、現在求められているのは、自然破壊の開発ではなく、自然をいかに残すかであります。一度壊したものをもとに戻すのは容易ではありません。その観点からも、外かく環状道路計画は中止せよというのが多くの住民の声でもあります。我が党は改めて中止を求めるべきと考えるものでありますが、いかがか、答弁を求めます。
 また、玉川上水を挟む形で放射五号線が計画されて、モデル道路までつくられてきました。多くの住民の反対を押し切る形で計画が進められつつあります。これまでも紹介したところですが、少し丁寧に説明しますと、久我山地域を流れる玉川上水付近には、三月から四月にはアマナが咲き、五月にはキンラン、ギンラン、サイハイランなどが咲いてきます。さらにキンポウゲが咲き始めます。六月に入りますと、チダケサシ、コバノカモメヅル、ノカンゾウが咲いてきます。九月にはキンミズヒキなどの珍しい草花も顔を見せます。中でも、環境省のレッドデータブックに載っているキンラン、そして東京都のレッドデータブックに載っておりますチダケサシ、アマナなど、極めて貴重な植物がこの地域に存在していることです。ここにはさまざまな動植物が生きているからこそ、このような貴重な植物も生きている、残された自然環境と言えます。
 玉川上水が五日市街道と平行して走っている小金井付近などを見ますと、小鳥のさえずりも聞こえないものになっております。散歩道からは久我山地域のような草花は全く見えません。放射五号線計画は新たなみどりの創設も言っておりますが、この五日市街道と隣り合わせになっている地域を見ますと、まさに久我山地域の環境が自然破壊につながっていくことは明らかと言わなければなりません。
 さらに、この地域のみどりは井の頭公園から続く貴重な緑地帯となっています。久我山一丁目には岩通ガーデンとそれに続く屋敷林が現在も残っています。その先は旧NHKグラウンドへと続きます。三定の決算特別委員会でも紹介しましたが、オオタカと見られる猛禽類も飛来しました。このように貴重な緑地帯となっています。防災林としても必要な緑地でもあります。
 そこで伺うものでありますが、玉川上水の周辺には区民農園や畑地もありました。しかし、放射五号線計画でつぶされてしまいました。今に残る岩通ガーデンの樹木、それに続く屋敷林は絶対に残すべき財産だと考えるものですが、どうか、区の考えを伺います。
 最後に、地球環境問題の背景には、エネルギー消費量で見ると、二十世紀の百年間で数十倍になった急激な生産力の拡大があります。これは、マルクスが生産のための生産と呼んだ、利潤追求のためにはどんな制限も乗り越えて生産を拡大するという資本主義の特質があるからであります。資本主義のもとでは、利潤第一主義という資本主義的生産の特質に制約されて、巨大な生産力を適切に制御することができません。その結果、地球温暖化やオゾン層の破壊などにもあらわれているものであります。
 利潤第一主義の資本主義的生産を制約する力は、国民の力によります。我が党は、国民の皆さんと力を合わせ、地球温暖化にストップをかけるために全力を挙げることを表明して、私の質問を終わります。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 原口昭人議員のご質問にご答弁申し上げます。
 民有のみどりの保全に関するご質問ですが、屋敷林や農地は、杉並区民にとって大切なみどりでございます。
 私は九月に、周辺地区と連携して開催をされました「都市のみどりを守る」フォーラムに初めて参加をいたし、農地や樹林地などの所有者にとって相続税などの税負担が大きく、税制度の大幅な見直しの時期に来ていることから、国の相続税制の改正の必要性を強く訴えてまいりました。今後とも国や都に、貴重なみどりである屋敷林や農地の保全のための税制度の改正を要望していきたいと思います。
 みどりの基本計画で屋敷林や農地などを保全していくための施策を定めました。屋敷林や農地の状況に応じ、市民緑地制度などの各種保全制度を活用するなどいたしまして、きめ細かくみどりの保全に取り組んでまいります。また、みどりの顕彰制度の実施等により、屋敷林や農地の必要性や大切さを広く区民にPRし、区民全体でそれらのみどりを守り、残していく機運を高めてまいりたいと思います。
 補足をさせていただきますけれども、相続税などの税負担が大きいということが農地やみどりの保全にとって大きな課題になっているということは、これまで長年言われてきたことであります。都市農地を残していくという意味では、ことしの三月に閣議決定がありまして、都市農地を振興していこう、こういう方向性を新しい政権のもとで打ち出されておりますが、いかんせん、スローガンはいいんですが、それにつながる具体的な各論がまだ弱いという気がいたしております。
 いろいろな課題がありますが、農地を守ろうとかみどりを増やそうというのは、恐らく反対する人はだれもいらっしゃらないだろうと思います。ただ、税制が大きな課題であるという現実の認識に立った場合、同じ農地を守ろう、みどりを増やそうという人たちが、この問題に対してどういうふうな具体的な立場に立って提言をされるか。一方で、相続税は強化しろ、再分配をもう少し強化しろという、そういうお考えも一つの見識だと思いますが、それならそれとして、みどりや農地を守るということと、その税に対する主張をどう整合して具体的な施策としてご提案がいただけるのかなと。むしろそういう提案があれば、私たちは真剣に考えていきたいと思っておりますけれども、税制ということになると国の問題でありますから、私ども杉並区が決定をするということは、なかなか難しいだろうと思います。
 いずれにしても、そういう議論があるということは踏まえながら、基礎自治体として、身近な自治体として、そういうある種矛盾というか難しい課題の中で、どのような取り組みを現実的にしていけるかということは、同じように問題意識として持っておりますので、それは来年の基本構想を議論する中でもしっかりと位置づけていきたいというふうに思いますし、具体的な施策の研究、検討を私としては下命をしております。
 その他の質問につきましては、関係部長よりご答弁申し上げます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 環境清掃部長。
     〔環境清掃部長(原 隆寿)登壇〕
◎環境清掃部長(原隆寿) 私からは、地球温暖化に関するご質問にお答えいたします。
 まず、地球温暖化の要因につきましては、一般的に温室効果ガスである二酸化炭素の影響が大きいものと受けとめております。
 次に、京都議定書への国の取り組みにつきましては、事業活動や国民生活への影響など、さまざまな観点から議論されるべきものであり、引き続き国の動向を注視してまいります。
 また、環境政策の総括でございますが、区では、自然エネルギーの普及や緑化対策などを初め、さまざまな施策に取り組んでまいりました。その結果、区民の環境意識の高まりとともに、環境負荷の低減に一定の成果を上げてきたものと考えております。したがいまして、ご指摘の再生可能エネルギーの活用につきましても、これまでの取り組み実績や住宅都市としての区の実情などを踏まえ、引き続き効果的な施策のあり方について考えてまいります。
 最後になりますが、区民への啓発活動や環境教育につきましては、今後とも、環境情報館を拠点とした事業展開とともに、地域団体や学校とも連携を図りつつ、環境意識の普及拡大に努めてまいります。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、公園の整備目標についてのご質問にお答えします。
 杉並区内の公園は、過去十年間で都と区を合わせて約十一ヘクタール整備され、公園面積は百ヘクタールを超えることができました。
 計画につきましては、都市計画公園・緑地を計画的、効率的に整備していくために、東京都、特別区及び市町が合同で、平成十八年三月に都市計画公園・緑地の整備方針を策定し、それに従い十年間の事業計画を作成し、優先整備区域を設け、整備を進めてきております。
 今後も、仮称でありますが桃井中央公園や、都立和田堀公園の済美山運動場など大規模な公園の開設により、十ヘクタール以上の整備量が見込まれております。これからも東京都と連携して、公園の整備目標の実現に向け、着実に努力していく所存でございます。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 都市整備部長。
     〔都市整備部長(上原和義)登壇〕
◎都市整備部長(上原和義) 私からは、外環道、放射五号線についてのお尋ねにお答えいたします。
 初めに、東京外かく環状道路に係るご質問ですが、外環の本線は、首都圏の高速道路を結ぶとともに、杉並区においては環状八号線の混雑や生活道路への車両流入を緩和する効果が期待され、必要な道路と考えております。
 区は、平成十三年四月に東京外かく環状道路の計画のたたき台が示されて以来、外環道が水環境を初めとした環境に及ぼす影響について重大な関心を払い、地域住民からの意見、要望を受け、環境影響評価や地域課題検討会などを通じて、国、都に多くの意見、要望を重ねてまいりました。これらの意見などを踏まえ、国、都が取りまとめた対応の方針について、区は、これを確実に履行するよう、特に環境対策に万全を期して望むよう強く求めております。したがいまして、区は、今後も国の対応を注視し、必要があれば要望をしてまいりますが、計画の中止を求める考えはございません。
 次に、放射五号線に係るご質問ですが、区は、放射五号線は都心と多摩地区を結ぶ幹線道路として重要な道路と考えております。一方、玉川上水やその周辺地域の環境の保全も重要な課題ととらえています。
 この考えから、区は、平成十六年の都市計画変更に当たり、住民の参加、協働による協議会の設置を要望し、都はこれを受け、放射五号線事業推進のための検討協議会を設置いたしました。この検討協議会の報告では、道路整備に当たり、周辺の環境への影響をできる限り軽減し、玉川上水の緑地と一体となった質の高い緑地空間を創出することを求めております。区は、この報告を尊重することを都に求め、岩通ガーデンなどの既存樹木の保全、活用や、キンラン等の保全対策についても要望してきたところでございます。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 三十四番原口昭人議員。
     〔三十四番(原口昭人議員)登壇〕
◆三十四番(原口昭人議員) 答弁をいただきまして、幾つか再質問させていただきます。
 まず一つは、区長からの答弁で、非常に貴重な農地を保存する、また樹林地を保存するということに対しての意欲的な面も見える答弁をいただきました。さらに保存のために力を尽くしていただきたいと願うものであります。
 次に環境問題について、これまでの杉並区の取り組みなどについての総括的なことを求めたところなんですけれども、今までの杉並区の環境問題への取り組みというのは具体的にCO2削減につながっているのか、まだまだ低いじゃないかというのが私の感想であります。
 例えば太陽光発電について見ましても、予算額的にも非常に少なかった。私たちは百二十台ほどだと思ったんですけれども、それを倍にする計画が出されましたけれども、今の環境からいえば、地球温暖化の進みぐあいからいけば、もっと倍加してもいい。さらには、この杉並で、三キロワットの発電装置を約半分近く、十万世帯においても、三十万キロワットを発電できるんです。このような大きな発電量になります。そういう意欲的な形の目標をつくった、そういう発電計画が求められているのではないでしょうか。
 また具体的にも、私はこれまでも、先ほどの質問の中で取り組みのあり方を幾つか、小風力発電だとか小水力発電だとかいうことも出しました。これらをもっともっと具体的に、この杉並で省電力化、省エネルギー化を図る、そういう施策を図る、そういう対策チームをもっともっとつくってもいいのではないのか。そういう意欲的なものが私は求められているんだということで、再度答弁を求めたいと思います。
 それから、外環と放射五号線についてでありますけれども、区としては、住民の皆さんの意見を十分に聞いた、そしてまたそれを住民の中でまとめたということで出されました。しかし、いまだに都の説明、これは外環においても放射五号においても、まずは計画ありき、これから説明が始まっています。
 私は、今本当に地球温暖化が進む、五十年、百年後の地球を考えたときには、今まだ間に合う、見直しする時間があるんだということで、改めて杉並区の姿勢を問いたいと思います。五十年、百年後といえば、先日第一回定例会では、杉並区の減税自治体構想が決められました。この財源を使えば十分に対応できる、そういう中身でも環境対策はあるんです。今から五十年、百年先に地球環境がおかしくなっていたらとんでもないことではありませんか。改めて質問をして伺わせていただきます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 理事者の答弁を求めます。
 環境清掃部長。
     〔環境清掃部長(原 隆寿)登壇〕
◎環境清掃部長(原隆寿) 私から、原口議員の地球温暖化についての再度のご質問にお答えいたします。
 これまでの環境施策がCO2の削減に必ずしもつながっていないのではないか、こういうご質問……(原口議員「少ない」と呼ぶ)少ないということだったかと思いますが、杉並区の住宅都市としての特性と、そしてまた現実的な施策としての実現可能性という観点から、これまでの実績とともに、今後の施策のあり方というものを引き続き考えてまいりたい、そのように思います。
 私からは以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 都市整備部長。
     〔都市整備部長(上原和義)登壇〕
◎都市整備部長(上原和義) 原口議員の再質問にお答えいたします。
 放射五号線につきましては、議員からご指摘いただいたような論議も含めましてさまざまな議論があり、また、そのような議論と正規の手続を経て都市計画変更がなされたこともまた事実でございます。現在も地域でさまざまなご意見があろうかと思いますけれども、この事業につきましては、現在、正式な都市計画変更を経て事業認可のもとにあるということで、大切なことは、検討協議会の報告にあるような、地域住民の意見を含めて、環境への影響をできるだけ小さくするようなつくり方をしていくということが大事なことであると考えております。
 私から以上でございます。
○副議長(渡辺富士雄議員) 以上で原口昭人議員の一般質問を終わります。
 以上で日程第一を終了いたします。
 議事日程第二号はすべて終了いたしました。
 議事日程第三号につきましては、十一月二十四日午前十時から一般質問を行います。
 本日はこれにて散会いたします。
                 午後三時四十一分散会