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東京都 杉並区

平成22年第4回定例会−11月20日-21号




平成22年第4回定例会

平成二十二年第四回定例会杉並区議会会議録(第二十一号)

平成二十二年十一月二十日 午前十時開議
出席議員四十七名 欠席議員一名

 一番  け し ば  誠  一
 二番  堀  部  や す し
 三番  松  尾  ゆ  り
 四番  北  島  邦  彦(欠席)
 五番  横  田  政  直
 六番  田  代  さ と し
 七番  す ぐ ろ  奈  緒
 八番  奥  山  た え こ
 九番  市  橋  綾  子
一〇番  小  松  久  子
一一番  中  村  康  弘
一二番  北     明  範
一三番  川 原 口  宏  之
一四番  脇  坂  た つ や
一五番  増  田  裕  一
一六番  五 十 嵐  千  代
一七番  安  斉  あ き ら
一八番  大  熊  昌  巳
一九番  原  田  あ き ら
二〇番  くすやま  美  紀
二一番  吉  田  あ  い
二二番  は な し  俊  郎
二三番  松  浦  芳  子
二四番  関     昌  央
二五番  大  槻  城  一
二六番  渡  辺  富 士 雄
二七番  藤  本  な お や
二八番  岩  田  い く ま
二九番  山  田  な お こ
三〇番  井  口  か づ 子
三一番  小  野  清  人
三二番  富  本     卓
三三番  小  倉  順  子
三四番  原  口  昭  人
三五番  藤  原  淳  一
三六番  鈴  木  信  男
三七番  大  泉  時  男
三八番  伊  田  としゆき
三九番  斉  藤  常  男
四〇番  島  田  敏  光
四一番  横  山  え  み
四二番  青  木  さ ち え
四三番  小  川  宗 次 郎
四四番  河  津  利 恵 子
四五番  河  野  庄 次 郎
四六番  太  田  哲  二
四七番  小  泉  や す お
四八番  今  井     讓

出席説明員
 区長           田 中   良
 副区長          松 沼 信 夫
 副区長          菊 池   律
 政策経営部長       高   和 弘
 政策法務担当部長     牧 島 精 一
 行政管理担当部長     大 藤 健一郎
 区長室長         与 島 正 彦
 危機管理室長新型インフルエンザ対策担当参事
              井 口 順 司
 区民生活部長       佐 藤 博 継
 保健福祉部長       遠 藤 雅 晴
 高齢者担当部長医療政策担当部長
              長 田   斎
 子ども家庭担当部長    森   仁 司
 杉並保健所長       深 澤 啓 治
 都市整備部長       上 原 和 義
 まちづくり担当部長    大 塚 敏 之
 土木担当部長       小 町   登
 環境清掃部長       原   隆 寿
 会計管理室長(会計管理者)山 本 宗 之
 政策経営部企画課長事務取扱政策経営部参事
              徳 嵩 淳 一
 区長室総務課長      内 藤 友 行
 教育長          井 出 隆 安
 教育委員会事務局次長   吉 田 順 之
 教育改革担当部長     渡 辺   均
 済美教育センター所長   玉 山 雅 夫
 中央図書館長       和 田 義 広
 選挙管理委員会委員長   小 林 義 明
 代表監査委員       四 居   誠
 監査委員事務局長     武 笠   茂



平成二十二年第四回杉並区議会定例会議事日程第一号
               平成二十二年十一月二十日
                     午前十時開議

第一  会期について
第二  請願・陳情の付託について
第三  特別委員会の活動経過の報告について
第四  一般質問
追加  議席の一部変更について

○議長(小泉やすお議員) これより平成二十二年第四回杉並区議会定例会を開会いたします。
 本日の会議を開きます。
 区長からあいさつがあります。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 本日は、平成二十二年第四回区議会定例会を招集いたしましたところ、ご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 本定例会でご審議をいただきます案件は、現在のところ、条例案件が三件、負担付き譲与の受領が二件、補正予算が一件、指定管理者の指定が一件、人権擁護委員の推薦が一件、合計八件でございます。
 何とぞ慎重にご審議の上、原案どおりご決定くださいますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。どうぞよろしくお願いをいたします。
○議長(小泉やすお議員) 出席議員の数は定足数に達しております。
 説明員は、ご配付してあります説明員一覧のとおりであります。
なお、大藏雄之助教育委員会委員長は、本日、所用のため欠席する旨の連絡を受けております。
 会議録署名議員をご指名いたします。
 十七番安斉あきら議員、三十三番小倉順子議員、以上二名の方にお願いをいたします。
 これより日程に入ります。
───────────────◇────────────────
○議長(小泉やすお議員) 日程第一、会期についてであります。
 発言の通告がありますので、これを許可いたします。
 一番けしば誠一議員。
     〔一番(けしば誠一議員)登壇〕
◆一番(けしば誠一議員) ただいまこれから提案されます、また、議会運営委員会で提案された会期に対する反対の立場から、以下意見を申し上げます。
 本日十一月二十日の土曜議会を初日とし、十二月七日までの本定例会の会期について、以下の理由で反対いたします。
 第一に、この会期が、八会派十名の少数会派に一度の打診もなく、四会派の代表四名の幹事長会で一方的に決められたことであります。十一月十二日の議会運営委員会は、それを追認しただけでした。
 多数会派が議会改革を掲げ、開かれた議会を目指すというなら、まず第一に密室の幹事長会を公開にすべきであります。幹事長会は三人以上の会派の幹事長によって構成され、現在は、新しい杉並、杉並区議会公明党、自民党杉並区議団、共産党杉並区議団の代表四名で構成されています。議長の諮問機関として、議会の運営のあり方を決定することが慣例とされてきました。幹事長会には、議会事務局長、次長、議会事務局の係長級が参加しています。区民の税金で支えられている公的な機関です。それにもかかわらず、その会議には四つの大会派の代表しか参加できません。八会派十名の少数会派議員、開会直前に九会派十一名となった少数会派の、二割を超す議員には、傍聴することや論議の経過すら知るすべがありません。決まった結果が報告されるだけです。それは、議会の運営や議案の取り扱いなどのすべてが、区民の知らない密室で事前に決められていることを意味しています。野党の立場に立つ政党も、幹事長会に出るようになると、そこでの議論を少数会派や区民には知らせない暗黙の約束があるようです。開かれた議会を目指すなら、真っ先にこのような密室の幹事長会を公開すべきであると考えます。
 その第一歩として、少数会派議員の幹事長会の傍聴は認めることを求めておきます。
 第二に、会期が初日を土曜議会としていることです。
 二〇〇八年の第一回定例会初日の二月十六日を第一回とし、土曜議会はこれで三年目、九回目となります。働く人にも傍聴できる機会をという理由で、土曜日開催を実施してきました。その実績は、本日も、現在数えて二名が傍聴し、はかばかしくありません。区の選んだ仕分け人からも縮小を指摘された土曜開庁とともに、費用対効果からも見直すべき対象です。インターネット中継が始まり、働く人もネットで見ることができるようになったこと、土曜日が必ずしも休みでない人が増えている実態、日曜や休日、夜間の開催などと比べ土曜が適切かどうか、廃止も含め見直すべき時期です。
 第三に、質問者の数に比して一般質問の日程が少ないことです。
 今回は、最終的に二十八名という多数の質問が通告されました。事前に幹事長会で、多数会派からも、新しい杉並が六から八名、公明党五名、自民区議団四名、共産党三から四名と確認され、わかっていたことでした。質問者が多いことは議会の活性化でもあり、議員であれば当然のことですが、区議会の改選時期直前の一過性のことであれば、それは問題です。異例なほど多くの質問希望者がいることがわかっていながら、一日七名から九名を入れなければならない日程にしたことは納得できません。本日の日程表を見ると、九名の質問者がいながら四時五十五分には終わることになっています。区長がかわり、理事者の答弁も、野党少数会派にも分け隔てなく真摯になり、答弁が丁寧になりました。
 会期を、初めから五時までに終わることを前提に、したがって質問時間や理事者の答弁時間を制限しなければならない一般質問日程には反対し、さらに日数を一日増やすよう求め、提案される会期には反対といたします。
○議長(小泉やすお議員) 以上で意見の開陳を終了いたします。
 お諮りいたします。
 本定例会の会期は、議会運営委員会の決定どおり、本日から十二月七日までの十八日間とすることに賛成の方の起立を求めます。
     〔賛成者起立〕
○議長(小泉やすお議員) 起立多数であります。よって、本定例会の会期は、本日から十二月七日までの十八日間とすることに決定をいたしました。
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     請願・陳情付託事項表

  総務財政委員会
22陳情第49号 『杉並区長の在任期間に関する条例』の廃止案について反対に関する陳情
22陳情第50号 基本構想審議会における減税基金条例に関する検討の反対及び減税基金条例の即刻廃止に関する陳情
22陳情第51号 所得税法第56条の廃止に関する陳情

  保健福祉委員会
22請願第3号 杉並区子育て応援券の利用対象サービスから施術を除外することの見直しに関する請願
22請願第4号 治療院における子育て応援券の利用廃止に関する請願
22請願第5号 療術院における子育て応援券の利用廃止に関する請願

○議長(小泉やすお議員) 日程第二、請願・陳情の付託についてであります。
 ご配付してあります請願・陳情付託事項表のとおり常任委員会に付託いたしましたので、ご了承を願います。
 以上で日程第二を終了いたします。
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○議長(小泉やすお議員) 日程第三、特別委員会の活動経過の報告についてであります。
 各特別委員会の活動経過の報告を求めます。
 災害対策特別委員会委員長、二十一番吉田あい議員。
     〔二十一番(吉田あい議員)登壇〕
◆二十一番(吉田あい議員) 災害対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、さきの定例会期中の九月二十七日に開催し、二件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、平成二十二年度杉並区総合震災訓練についてであります。
 十月及び十一月を中心に、区立小中学校六十六校で震災救援所訓練を実施する。
 昨年同様、休日に震度六弱の首都直下型地震が発生したという想定で、震災救援所立ち上げ訓練のほか、各震災救援所の運営連絡会で決めた訓練を実施する。参加人数は約一万二千人を予定。実施日時と会場は「広報すぎなみ」及び区公式ホームページで周知する。
 また、十一月二十八日に、地域の防災力向上を図るため、三年ぶりに防災関係機関との合同訓練を高井戸地域で実施する。
 休日の午前九時三十分、震度六弱の首都直下型地震が発生し、ビルや家屋等の倒壊やライフライン等にも被害が生じ、火災が延焼拡大しているという想定で、第一部は震災救援所の立ち上げ訓練を、その後、火災延焼拡大による広域避難場所への避難訓練を実施する。会場は高井戸救援隊本隊が所管する十二の小中学校となる。第二部は、関係機関による消火・救助訓練、応急復旧訓練、医療救護訓練、炊き出し訓練などを実施する。会場は、広域避難場所である久我山二丁目のNHK富士見ケ丘運動場になる。参加人数は、関係機関の職員等を含む約千人を予定しているとの報告を受けております。
 二件目の報告は、阿佐谷南・高円寺南地区防災まちづくり計画の取り組み状況についてであります。
 阿佐谷南・高円寺南地区防災まちづくり計画における補助事業の導入については、国に社会資本整備総合交付金の申請を、都に東京都木造住宅密集地域整備事業の申請を行い、本年四月二十三日に交付金の内示を受けている。
 また、防災まちづくり計画に基づく阿佐谷南・高円寺南地区まちづくりを進める会の活動状況は、昨年度、まちづくりの手法などを学ぶため、他地区への視察や講演会などを実施し、今年度は、まちづくりの理解を深めるため、阿佐谷南・高円寺南地区自体を点検するまち歩きや、それに基づくワークショップなどを実施した。今後は、同地区の防災マップの作成に取り組むほか、各整備事業を推進していくための必要な調査を行う予定であるとの報告を受けています。
 以上二件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動経過の報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 道路交通対策特別委員会委員長、十七番安斉あきら議員。
     〔十七番(安斉あきら議員)登壇〕
◆十七番(安斉あきら議員) 道路交通対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の九月二十八日に開催し、三件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、環状第八号線井荻トンネルについてであります。
 東京都第四建設事務所から、平成十四年四月から平成二十二年三月までの井荻トンネル地下水位観測データの提供を受けた。このことにより、平成二十年十月に開催された第二回杉並地域PI課題検討会において国が示したデータ及び東京都第三建設事務所から提供を受けたデータとあわせ、平成三年四月からの十九年間の地下水位観測データがそろった。
 平成三年四月時点では、トンネルの上流側と下流側の水位の差は約二メートルであったが、その後土留め工事を行ったところ、平成五年では水位差は約四メートルから四・五メートルになった。そのため、平成八年に、斜め集水・涵養パイプ対策工を三カ所実施した結果、平成八年末からは水位差は約二メートルと回復した。これ以降大きな変動がなく、地下水位が安定しているということができるとの報告を受けております。
 二件目の報告は、エイトライナー促進協議会の活動についてであります。
 七月二十六日に開催された第十七回総会では、平成二十一年度活動実績報告、平成二十一年度決算報告、平成二十二年度事業計画及び平成二十二年度予算が審議され、承認をされた。
 平成二十二年度事業計画の調査研究については、区部周辺部環状公共交通の意義、必要性を踏まえつつ、社会的便益のさらなる検討の上、多大な建設費や事業採算性、需要の確保などの課題に向け、事業スキームの検討等を引き続き進めていくと決定した。
 次に、平成二十一年度区部周辺部環状公共交通に係る調査に関する報告があり、平成二十七年に開催が想定をされる交通政策審議会において、目標年次までに整備を推進すべき路線、A路線への格上げを目指して、さらに調査研究を進め、促進活動を行うとの報告を受けております。
 三件目の報告は、第二十七回駅前放置自転車クリーンキャンペーンの実施についてであります。
 午後三時から午後五時ごろまでの買い物客の放置自転車が目立っている状況を踏まえ、買い物時間帯を重点的に、放置防止協力員や警察署、交通事業者、駅周辺の小中学校の児童生徒の協力を得て、平成二十二年十月二十二日から十月二十九日の間に七回のキャンペーンを行うとのことであります。キャンペーンは、買い物客の放置自転車が多い箇所での自転車駐車場案内チラシ等の配布、放置防止の声かけ、広報車による啓発を行うとの報告を受けております。
 以上三件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動経過の報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 清掃・リサイクル対策特別委員会委員長、十三番川原口宏之議員。
     〔十三番(川原口宏之議員)登壇〕
◆十三番(川原口宏之議員) 清掃・リサイクル対策特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の九月二十七日に開催し、六件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、資源持ち去り対策の実績についてであります。
 取り締まりを開始してからことし九月までの実績として、告発十五名、公表十名との報告を受けております。
 二件目の報告は、東京エコサービス株式会社の決算報告についてであります。
 決算報告では、三年連続の黒字で、経営の健全性が確保されており、引き続き経営状況を注視していくとの報告を受けております。
 三件目の報告は、水銀混入ごみ不適正搬入に係る持ち込み排出源の調査結果についてであります。
 水銀混入ごみの不適正搬入に関して、二十三区と清掃一組が連携し、運搬業者と排出事業者に対して聞き取り調査を行ったが、原因者の特定に至る結果は得ることができなかった。引き続き不適正搬入防止策のあり方について検討していくとの報告を受けております。
 四件目の報告は、ごみ量・資源量の推移(平成二十二年四月〜八月)についてであります。
 二十一年同期と比較して、可燃ごみは約二%減少、不燃ごみは変化はない、資源は古紙を中心に減少している。引き続き区民の協力を得ながらごみの減量と資源化の推進に努めるとの報告を受けております。
 五件目の報告は、レジ袋削減に関する取り組み状況等についてであります。
 条例制定後は、施行前と比較して一一%以上マイバッグ持参率が増加し、スーパーを中心に一定の成果を上げており、今後も事業者や関係団体と協働してマイバッグ運動を進めていくとの報告を受けております。
 六件目の報告は、杉並清掃工場建て替え事業に関する環境影響評価書案の縦覧等についてであります。
 事業主体である清掃一組がまとめた環境影響評価書案の縦覧とともに、住民説明会が開催され、区としても、環境清掃審議会からの意見を踏まえた区長意見を都知事あてに提出するとの報告を受けております。
 以上六件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではありますが、当委員会の活動報告といたします。
○議長(小泉やすお議員) 医療問題調査特別委員会委員長、二十七番藤本なおや議員。
     〔二十七番(藤本なおや議員)登壇〕
◆二十七番(藤本なおや議員) 医療問題調査特別委員会の活動経過について、概略をご報告いたします。
 当委員会は、前回の報告以降、さきの定例会期中の九月二十八日に開催し、五件の報告を聴取しております。
 一件目の報告は、立正佼成会附属佼成病院の区内移転についてであります。
 杉並区地域医療体制に関する調査検討委員会報告書の提言を踏まえ、七月に立正佼成会に対し、周産期医療、脳卒中医療など専門医療機能の充実及び救急医療の充実について要望を行ったとの報告を受けております。
 二件目の報告は、高齢者のための新たな医療制度等(中間取りまとめ)についてであります。
 中間の取りまとめのポイントは五つあり、一つ目は、年齢によって加入する制度を変えず、七十五歳になってもそれぞれ国民健康保険、被用者保険に加入すること、二つ目は、高齢者の保険料は給付費の一割相当にとどめること、三つ目は、各都道府県に基金を設置し、高齢者の保険料の伸びが現役世代の保険料の伸びを上回らないよう抑制する仕組みを設けること、四つ目は、現役世代と同じ制度に加入するため、高額療養費の自己負担も世帯単位で計算され、世帯によっては自己負担が軽減され、また、サービスの改善も図れること、五つ目は、七十五歳以上の高齢者について、保険財政の都道府県単位化を図り、次の段階で全年齢での都道府県単位化を実現し、国保の安定的な運営を確保していくこととの報告を受けております。
 三件目の報告は、平成二十二年度杉並区特定保健指導の実施についてであります。
 特定保健指導には動機づけ支援、積極的支援の二つがあり、動機づけ支援は、契約医療機関において、初回面接で対象者が自らの生活習慣を振り返り、六カ月後に生活習慣の改善状況を確認する。積極的支援は、より生活習慣病のリスクの高い人を対象としており、今年度はフリーダイヤルの設置やダイエット教室を新たに開催するなど、指導メニューを充実させる。また、電話勧奨を行うなど、より利用率を上げるための努力をするとの報告を受けております。
 四件目の報告は、平成二十一年度がん検診等の実施状況についてであります。
 胃がん検診の受診率は二・〇九%、肺がん検診は〇・八%、子宮がん検診は一三・八七%、乳がん検診は一七・五一%、大腸がん検診は二六・四一%、喉頭がん検診は〇・五五%、前立腺がんのPSA検査は七・五三%であった。
 がん検診については、緊急プラン等を作成し、二十二年度に受診率の向上を目指したい。
 また、中高年者眼科検診と成人歯科健診の受診率について、報告を受けております。
 五件目の報告は、多剤耐性菌に関する情報提供についてであります。
 新たな多剤耐性菌の検出等を受け、厚生労働省は、改めて医療施設等への注意喚起と周知徹底を呼びかけるとともに、多剤耐性菌の実態調査を開始した。
 区としては、病院を除く医療施設等に対し周知するとともに、有床診療所を中心に引き続き指導を実施していくとの報告を受けております。
 以上五件の報告を聴取した後、質疑応答を行い、この日の委員会を閉じております。
 以上、概略ではございますが、当委員会の活動経過の報告とさせていただきます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で各特別委員会の報告は終了いたしました。
 各特別委員会におかれましては、引き続き調査活動を継続されるようお願いいたします。
 以上で日程第三を終了いたします。
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○議長(小泉やすお議員) 日程第四、区政一般についての質問に入ります。
 通告順にこれを許可いたします。
 二十四番関昌央議員。
     〔二十四番(関昌央議員)登壇〕
◆二十四番(関昌央議員) 私は、自由民主党杉並区議団の一員として、天沼小学校校舎移転に関連して、荻窪駅周辺整備について、公衆浴場問題について、何点か質問をさせていただきます。田中良新区長のもと、理事者の皆様には明快なご答弁を期待しております。
 まず最初に、天沼小学校の新校舎移転に関連して質問をいたします。
 平成二十年四月に、杉並区内で初めての統合校として天沼小学校が開校いたしました。この天沼小学校は、旧杉五小と旧若杉小の歴史と伝統を継承した新しい学校でありまして、私は、この統合をなし得ることができたのは、両校にかかわる地域や学校関係者の皆様のご理解とご協力のたまものであると思っております。
 平成二十年度の末には、統合の一年間を振り返るため、児童、保護者、教員に対して統合についてのアンケートが実施されました。この中では特に保護者の方々から、手探り状態で学校行事に追われてばたばたしている感があるというような意見が寄せられていたと記憶しております。しかし、現在では統合三年目を迎え、十三学級三百六十名を超える規模を持つ元気な学校となり、学校の活性化が着実に図られ、地域との協働による学校づくりも順調に進められていると実感をしております。
 教育委員会はこの統合をどのように受けとめているのか、ご見解をお示しください。
 子どもたちはもちろんのこと、地域や学校関係者の皆さんが待ち望んでいた天沼小学校の新校舎が完成し、児童はいよいよ来年一月からこの新しい学びやで学校生活を送ることとなります。改めてこの機会に、どのような教育環境の充実が図られているのか、新校舎の主な特徴並びに天沼小学校の教育方針についてお伺いいたします。
 学校施設については、区ではこの間、いわゆる丸ごとエコスクール化ということで精力的に取り組んでまいりましたが、これまでのエコスクール化の取り組みについては、例えばふだんはかぎがかかっていて子どもたちが走り回れないような屋上緑化や、手入れが行き届いていない壁面緑化などの例も見受けられます。そうしたことを含め、これまでのエコスクール化について教育委員会はどのように評価、検証しているのか、ご見解をお伺いいたします。
 特に、移転改築した荻窪小学校以来、何校かで取り入れているクールヒートトレンチによる地中熱を活用した排気システムについては、地下を広範囲に利用することから経費がかさむこともあり、十分な検証が必要ではないかと考えますが、これまでの間、実績から実際の効果はどうだったのか、見解をお示しください。
 また、このたび区がすべての小中学校で普通教室にエアコンを設置する方針を打ち出したこともあり、今後のクールヒートトレンチの方向性をどのように考えているのでしょうか、ご所見をお伺いいたします。
 新校舎への移転により、旧若杉の場所から旧杉五の敷地に移転するということで、多くの天沼小学校の子どもたちにとっては、通学路が変わることになります。新校舎は比較的交通量が多い日大二高通りに面しており、通学安全対策に万全を期すことが重要であると考えますが、これまでどのような対策を講じてきたのか、また、引き続き取り組むべき課題があれば、その点についてもあわせてお示しください。
 次に、新校舎への移転後の旧若杉小学校の跡地利用についてでありますが、この跡地活用については、さきの第三回定例会において、地域の方々や学校関係者で構成する懇談会から提言をいただいているが、その提言を参考にしつつも、新しい基本構想、総合計画策定の中で、これからの区の施設全体の配置への対応などの観点から改めて検討するというように、本格活用に向けた区の考えが示されました。
 懇談会提言では、子どもたちの実生活に役立つ生活体験学校としての機能を備えてはどうかなどという考えもあったようでございますが、私は、隣に病院があることなどから見て、校庭で煮炊きの経験をさせるような生活体験学校は、実際にはどうなのかなと思っておりました。こうしたことからも、区立施設全体の配置をどうするのかという大きな視点で物事を考える着眼大局思考については、私も理解をいたします。
 そうした中で、今般補正予算で提案されているとおり、区から、本格活用までの暫定的な活用策として、保育施設としての活用という考えが示されました。私は、平成二十一年の第一回定例会で、近年の保育需要の急増を踏まえ、保育者は駅に近い交通の便のいい場所に保育施設を望んでおり、この旧若杉跡地にぜひとも保育施設を整備していただきたいと提案してきた立場から、今回の区の対応を高く評価するものであります。
 区では、この間、喫緊の課題である保育施設の整備に区独自の保育室を設置するなど、創意工夫を凝らしながら重点的に取り組んでまいりました。保育定員については、平成二十一年、二十二年度の二年間で七百八十七名分を増やし、合計で六千三百四十六名分を確保した結果、本年四月時点で、保育待機児童数は東京二十三区中一番少ない二十三名となり、前年同時期の百三十七名から大きく減らすことができました。
 しかしながら、杉並区が旧若杉跡地の暫定活用を含め、引き続きの保育待機児対策を講じることとした背景には、区の対策を聞きつけて、子育て世帯が杉並に転入している状況があるのも事実だと思います。今収入が減っている、それから負担を重く感じている、そのような子育て世帯の子どもを孤立した子育てにしない、子どもを皆で育てていくという意味で、区が懸命な対策を行おうとしたことは、時期をとらえた適切な判断として率直に評価しております。
 そこでお伺いしますが、就学前人口の動向などを踏まえ、今回の旧若杉小学校の暫定活用を含め、増大する保育需要にどう対応していくお考えなのか、今後の見通しをお示しいただきたいと存じます。
 また、当該跡地の保育施設としての暫定活用はいつごろまでの期間を想定しているのか、あわせてお伺いいたします。
 地元の議員の一人として、区内の統合第一号である天沼小学校のますますの発展と、旧若杉小学校跡地の円滑な暫定活用がなされることを念願しております。そして今後の本格活用に当たって、地元の意見を十分に聞いて検討を進めるよう要望しておきたいと存じます。
 次に、荻窪駅周辺の整備についてお伺いいたします。
 荻窪駅は、JRとメトロを合わせて一日当たり平均二十四万人という、区内で最大の乗降客数を誇るターミナルであり、杉並の交通のへそ、すなわち中心とも言える駅でございます。区はこの間、東京都と連携して荻窪駅北口駅前広場の整備を進めておりますが、現在の進捗状況はどうか、今年度末の竣工に向けて順調に進んでいるのか、まずお伺いをいたします。
 荻窪駅周辺の整備の大きな課題の一つに、駅北口広場からJR東口への下りのエスカレーターの設置問題がございます。この点については、これまでも折に触れて質問させていただきましたが、これから迎える超高齢社会に不可欠なバリアフリーの推進、そしてその乗降客数が多い中で、朝夕の通勤時間帯の円滑な移動を確保する観点から、何とかして実現が図れないものかと思っております。
 そこでお伺いいたしますが、この間区は、JRやメトロとの協議を行っていると思いますが、駅北口広場からJR荻窪駅東口への下りのエスカレーターの設置に関して、これまでの協議の経過はどうなっているのか、今後の展望についてはどういうふうにしようと思っているのか、お示しいただきたいと存じます。
 中央線の沿線を横目に見たとき、中野駅前の再開発や吉祥寺駅の駅ナカの改修、また立川駅までの複々線化、立体化が進む中で、中野─立川間で見れば、荻窪駅だけが平面利用となっております。こうしたことを見て、荻窪はこれから新宿、中野、吉祥寺、立川の間に埋没してしまうのではと、大いに危惧するものであります。そうした意味で、地下鉄とJRの結節点としての荻窪駅の特質を生かし、もっとダイナミックに、大きな視点で、杉並区のさらなる発展に資する観点から、荻窪駅周辺全体の整備を考えていくべきではないかと痛感しております。こうした問題意識から、今回の北口駅前広場の整備はゴールではなく、駅周辺を中心とした本格的なまちづくりのスタートと考えるべきであると思いますが、区はどのような問題意識を持っているのか、率直なご意見をお伺いいたします。
 次に、公衆浴場についてお伺いいたします。
 銭湯は日本文化の一つであります。しかしながら、自家ぶろの保有率が年々上昇している中、公衆浴場の経営を取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、その一方で、依然として身近な地域に公衆浴場の存在を必要とする区民の方々がおられることも事実でございます。また、公衆浴場は、杉並区と連携して、地域防災など、これまでさまざまな面で地域社会に貢献しております。
 そうした中で、現在、杉並清掃工場併設施設の改修計画が進められております。この併設施設の中には、入浴施設を有する高齢者活動支援センターがございますが、改修後の当該入浴施設についてはどのような運営を図るお考えなのか。これまでどおりの利用方法で考えているのか、区のお考えをお伺いするとともに、公衆浴場確保法にございますように、今後の公衆浴場の確保対策に対する区のますますのご支援充実を要望いたしまして、私の一般質問を終了させていただきます。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 関昌央議員の一般質問にお答えを申し上げます。
 今後の荻窪のまちづくりに関するお尋ねにお答えを申し上げます。
 関議員ご指摘のとおり、今回の荻窪駅北口駅前広場整備については、まちづくりの第一ステップと考えております。この間、中央線の吉祥寺や中野などがさまざまな発展への試みを行っている中で、荻窪はやや埋没している感があり、発展する潜在能力を生かし切れてないように思います。荻窪駅周辺地区は、杉並区の人口が最も集中する都市活性化の拠点であり、今後、杉並区が住宅都市としての価値をさらに高めていくためには、杉並の暮らしを支えるこの荻窪駅周辺地区の活性化が不可欠と認識をいたしております。都心などへの交通利便性など、荻窪の持つ潜在能力を十分に生かし、商業の活性化や生活の利便性など、都市機能をさらに高めていくことが重要でありまして、それを計画的に実現していくことが必要だと思っています。
 したがいまして、住宅都市杉並にふさわしい荻窪駅周辺地区のあるべき姿を描き出すため、今後、調査研究に取り組んでまいりたいと存じます。関議員にも、地元選出の議員として一層ご指導、ご協力のほど、よろしくお願いを申し上げます。
 以下の質問には、教育長並びに関係部長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 関議員の一般質問のうち、私からは、旧若杉小跡地の活用を含めた、保育需要への対応についてのお尋ねにお答えいたします。
 就学前人口の予想を上回る増加などにより、今後の保育需要はさらに増大することが見込まれます。このため、今回の補正予算案に計上した旧若杉小跡地の暫定活用を初め、区保育室、認証保育所の増設などにより、増大する保育需要にしっかりと対応し、引き続き待機児の解消を目指して取り組んでまいります。
 なお、旧若杉小跡地に設置予定の保育施設につきましては、当該跡地の本格活用までの間、暫定的に一定の期間設置するものでございます。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) まちづくり担当部長。
     〔まちづくり担当部長(大塚敏之)登壇〕
◎まちづくり担当部長(大塚敏之) 私からは、荻窪駅周辺整備についての残りのご質問にお答えします。
 まず、荻窪駅北口駅前広場の整備状況に関するお尋ねですが、ご指摘のとおり、都と区でこれまで、広場整備の計画内容、工事区分、工期などについて協議を重ねてまいりました。現在、東京都の工事につきましては、既設タクシー乗り場の撤去を終え、歩道部と車道部の改良や広場中央部のタクシープールの設置に着手しているところでございます。区の工事となるバス停上屋の設置や植栽等については、十二月上旬から着手する予定でございます。今年度末の竣工に向けて、工事は順調に進んでおります。
 次に、広場から東口改札への下りエスカレーター設置に関するお尋ねですが、平成十九年より、杉並区、JR東日本及び東京メトロによって、荻窪駅東口南北自由通路拡幅等整備協議会を設置し、自由通路拡幅の検討にあわせ、エスカレーターについても協議を重ねてまいりました。しかしながら、エスカレーターの設置については、地下部分へ設置スペースを新たに設けなければならないことから、工事費が極めて大きくなることなど課題が多く、まだ結論には至っておりません。今後の展望については、荻窪駅周辺地区の活性化など、より大きな視点の中で、この課題についても十分検討してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 高齢者担当部長。
     〔高齢者担当部長(長田 斎)登壇〕
◎高齢者担当部長(長田斎) 私からは、高齢者活動支援センターの改修後の入浴施設に関するお尋ねにお答えいたします。
 改修後の入浴施設につきましては、公衆浴場の料金設定を踏まえ、利用料金を有料化することとしております。
 また、センターの周辺に公衆浴場がないことから、高齢者以外の方の利用も含め、利用時間や運営方法などについて、現在、浴場組合の方の意見などを十分に聞きながら検討を進めているところでございます。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 私からは、天沼小学校における新しい学校づくりについてお答えをいたします。
 統合三年目を迎えた天沼小学校は、平成二十年度に学校支援本部が、そして今年度には学校運営協議会が設置されて、地域運営学校となりました。
 学校支援本部が中心となって、韓国やイタリアなど多くの国の方をゲストティーチャーとしてお迎えし、子どもたちの国際理解を深める授業や、天沼中学校と連携して、地域の方々から伝統文化を学ぶ授業、また、学校運営協議会、学校支援本部、地域の商店会の連携によるキャリア教育の推進など、地域に根差し、地域の力を最大限に活用した学校づくりが着実に進んでいると考えております。
 教育委員会といたしましては、今後も地域との協働が一層図られ、充実した教育活動が展開されることを期待しているところでございます。
 残りの質問につきましては、事務局次長より答弁いたします。
○議長(小泉やすお議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 関議員の残りの質問にお答えをいたします。
 まず、新校舎の主な特徴と教育方針でございますが、新校舎は、環境負荷を可能な限り少なくするとともに、学校の中心部に調べ学習の拠点となるラーニングセンターを設けるほか、多様な学習形態に対応できるスペースを確保しております。また、地下一階にはランチルームにもなるセンターホールや、統合した両校の軌跡を残すメモリアルホールスペースを用意しております。
 こうした校舎環境を活用し、教育方針といたしましては、調べ学習の展開による学力向上、多様な人とのかかわりを通した豊かな社会性の育成を目指した教育活動を推進してまいります。
 次に、エコスクール化についての評価、検証と、普通教室へのエアコン設置後の方向性についてでございますが、エコスクール化は、環境負荷の軽減や校庭の芝生化により、児童の外遊びが増加し、体力向上や情緒の安定に一定の成果を上げているものと評価をしているところでございます。また、芝生の管理を通した地域コミュニティの形成や環境学習の推進にも寄与してきたものと考えております。これらの成果は、普通教室へのエアコン設置が完了した後も薄れるものではございません。
 一方では、ご指摘のように維持管理が十分でない例など課題もあることから、今後は、学校や地域との協働を進める中で適正な維持管理を図るとともに、エアコン設置後も引き続き費用対効果等を考慮しつつ、学校の実態に合わせてエコスクール化を進めてまいりたいと考えております。
 また、ご指摘のあった、地中熱を利用したトレンチの効果でございますが、首都大学東京が実施した荻窪小学校におけるトレンチの効果測定によりますと、最高気温が約三十六度の日において、最高気温、室内で三階で約三十一度、一、二階で三十度未満であり、室内の環境改善に効果があったとの報告を受けております。冬期における効果測定につきましては、報告を待っているところでございます。
 先ほども述べましたが、このトレンチにつきましても、費用対効果を検証してまいります。
 最後になりますが、通学安全対策についてお答えをいたします。
 校舎北側の日大二高通りは交通量が多いことから、交差点付近のカラー舗装化や通学安全指導員の配置など、通学路の安全対策を講じております。新校舎に移転するに当たっても、学校周辺の危険箇所を確認しながら安全な通学路を選定するとともに、交通管理者である警察と協力して、通学時の安全確保に努めてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 二十四番関昌央議員。
     〔二十四番(関昌央議員)登壇〕
◆二十四番(関昌央議員) 簡単に再質問させていただきたいと存じます。
 まず最初に、旧若杉の保育施設、暫定的に使用されるということで、その期間はどのぐらいですかとお伺いしたつもりなんですけれども、それもまた暫定的と言われたので、具体的に、例えば何年から何年ぐらいですよという目安はないのかどうか、まず最初にお伺いいたします。
 それから二点目。荻窪駅の北口広場からJRの改札に入る下りのエスカレーターの件ですが、平成十九年以来何度か、JR、それからメトロとも協議されているというお話でしたが、そのエスカレーター設置工事が莫大な経費というのは、金額的に大体幾らぐらいか。
 今後は、費用対効果というのもございますけれども、本当に大勢の住民が、あそこの北口広場からJR東口におりる階段を使っているわけで、JR中央線の幹線の駅の中で荻窪駅だけですよ、そういうふうに移動の障害になっている部分というのは。これを区としてはどういうふうにとらえているのか、今後本当にどうしていくのかということを改めてお伺いをいたします。
 それから三点目は、クールヒートトレンチって、地下を広範囲に利用して、先ほども次長からご説明がありましたけれども、効果が多少は上がっているのかもしれないけれども、これこそ費用対効果というところで、くれぐれも、先日の事業仕分けでも再三再四各委員が言っていましたけれども、我々の本当になけなしの税金を使っているわけだから、よくこれを判断して今後に生かしていただきたいと思っておりますが、いま一度ご答弁をお願い申し上げます。
 以上です。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 子ども家庭担当部長。
     〔子ども家庭担当部長(森 仁司)登壇〕
◎子ども家庭担当部長(森仁司) 旧若杉小跡地の保育施設としての暫定活用の期間についての再度のお尋ねについてお答えいたします。
 今後の本格利用に当たりましては、新たな用途、機能により、見込まれる期間にも幅が出てまいりますけれども、現時点におきましては、三年から五年程度を想定しているところでございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) まちづくり担当部長。
     〔まちづくり担当部長(大塚敏之)登壇〕
◎まちづくり担当部長(大塚敏之) 私から、再度エスカレーターの関係についてお答えします。
 このときは、荻窪駅の自由通路を少し拡幅するということとあわせて、そこにエスカレーターを設置していこうという検討をしてございますが、鉄道の下を安全対策をしながら掘るということですので、その工事も夜間にやるということになります。概算でございますが、その工事で大体三十億ぐらいかかるだろうということがありましたので、慎重に検討していきたいということでございます。
 以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、地中熱を使ったトレンチの採用についての再度のご質問にお答えをいたします。
 この設備は地下の構造体をそのまま利用するものでございます。余り施工費にこれが十分に大きく反映をしているというものではございませんが、ご質問にもございましたように、費用対効果を今後も十分に検証した上で考えていきたいというふうに思っております。
○議長(小泉やすお議員) 以上で関昌央議員の一般質問を終わります。
 三十二番富本卓議員。
     〔三十二番(富本卓議員)登壇〕
◆三十二番(富本卓議員) 私は、新しい杉並の一員として、通告に従い一般質問をさせていただきます。新会派新しい杉並、そして田中新区政というフレッシュな環境に沿うべく、区側には、ぜひとも前向きで明るく、力強い答弁を期待するものであります。
 質問の第一は、新区長の区政運営についてであります。
 まずは、田中新区長、改めて区長就任おめでとうございます。
 さて、区長就任百日も過ぎ、いわゆる政権のハネムーン期間も過ぎたわけですが、現状における、区政を担われての率直なご感想や思いがあれば、お示しをいただければと存じます。
 また、区政を外から見ていたときと実際に区長に就任してある程度区政を中から見た現状、おや、違ったなとか、意外だなと感じた点はどのような点があったのでしょうか、その点もあわせてご所見を賜ればと存じます。
 さて、第三回定例会、特にその中の決算特別委員会などでの質疑を通じて、田中新区長の区政運営の方針が、ある程度明らかになったように思います。この中では、いわゆるボトムアップ、それに対してトップダウンという言葉が一種の流行語のように数多く使われた感ありでございました。
 そんな中、私が最も気になった点として、今後の行政改革についてであります。
 前区政は、よきにつけあしきにつけ、行政改革が最大の功績であり、また、それについては、田中区長も所信表明の中で一定の評価をされております。そんな中、現状、田中区政においては、確かに事業仕分けは行いましたが、それはその性格上、行革というよりも前区政の検証という側面のほうが強かったように思いますし、事業仕分け自体はあくまでも手段の一つ、試みの一つと言ってよいレベルであると思います。そんな中、新区政においていまだ現状、行政改革に対する基本的な考え方や行革プランのような大きな全体像、方向性を示したものが見えてないように思います。
 そこで伺いますが、この行政改革について今後どのように進めていくのかなど、区長の行革の基本的な考え方や意気込みについてお聞かせをいただければと存じます。
 前区長の区政がスタートしたとき、平成十一年に私も議会に当選をさせていただき、議会人として区政に参画をさせていただきましたけれども、あの当時を振り返りますと、区長も職員も議員も皆、財政環境の悪化に対して相当強い決意で行革に取り組まなければならないといったような空気がございました。しかし、現状は何となく、前区政である程度やった、杉並は減税に取り組めるほど財政も回復したといった感覚からか、そういう雰囲気は余り感じられません。一段落といった感じであります。しかし、これからの少子高齢社会、人口減少社会、そして税収横ばい社会の中で、油断をするとすぐに厳しい状況に陥ってしまうことは容易に想像がつくわけであります。ですので、行革を推進するという姿勢やその取り組みは、決して歩みを緩めてはいけないと考えます。
 また、区民にとってはさまざまな安心・安全がありますけれども、私ども議会は、行政の監視役として、そしてプロ集団として、とりわけこの財政面において区民に対しての安心・安全を提供する、担保する役割を担っていると思っております。そういう意味で、行政改革の取り組みについては、しっかりと見守っていかなくてはならないと考えておるわけであります。ぜひとも力強い答弁を期待するものであります。
 また、私は、新区長が誕生した今こそ、行革のさらなるブラッシュアップを図るべきときにあると考えるわけであります。それは常々私が申しております、量の行革から質の行革への転換であります。
 例えば前区政では、職員千人削減が象徴的でしたが、総量規制ではありませんが、量の部分に力点が置かれていたように思います。そういう中で民活も積極的に活用してきましたが、六割の協働化という、量の行革の視点が強く働き過ぎていた嫌いがあるように思います。言いかえるならば、これまでの民活は、役所側の論理、財政規律を保つための民活の活用という側面が働き過ぎて、本来の民間の柔軟な発想や自由で闊達な行動力を活用するという側面が余り生かし切れていなかったのではないかと思います。
 そこで伺いますが、区長自身は、この民間活力の活用やその今後のあり方についてはどのような基本的な見解をお持ちでしょうか、お尋ねをするものであります。
 次に、私も、区政の転換点として、田中区長がボトムアップ型を提唱され、行政運営を進められる点は理解をいたしますし、時代の必然とも感じるわけであります。しかしながら、いわゆる行政の一番の問題点である縦割り行政の打破など、行政組織の改善についてはボトムアップ型では乗り切れない問題であり、この点については、区長の強いリーダーシップや高い理念が問われるものであると考えますが、この点、行政の組織運営とリーダー論についてはどのようにお考えか、見解を伺うものであります。
 この項の最後として、今後、基本構想については一年をかけて議論が行われるわけですけれども、基本的には、前区長下の区政の見直しや刷新に比較的力点が置かれている現状の中で、そうなれば、基本構想が作成された後に必然的に、前区政下で立案、計画された各種の下部計画の変更の必要性が生じると思います。そのあたりの方向性や考え方、スケジュールについて、現状おわかりの範囲でお示しをいただければと思います。
 次に、通告の二番目の公共交通のあり方について伺います。
 これまで区は、南北交通の不便解消ということで、すぎ丸路線を開設、運行し、それについては、西荻窪─久我山間のかえで路線の開通により一定の区切りがつきました。が、その後も、私ども議会や住民からのコミュニティバス新規路線の強い開設要望があり、新たなる検討を行ってまいりました。そこで、まずは、その新たなる検討の結果について改めてお伺いをしておきます。
 さて、このコミュニティバスについて考えるときにどうしても避けて通れない問題として、採算性及び財政負担の問題と、既存民間路線との競合問題があるわけであります。私は、このコミュニティバス施策については、以前から申し上げているとおり、単に交通不便地域の解消だけでなく、幅広い区民への税の還元効果、高齢者や障害者の足の確保、地域経済の活性化、放置自転車対策の一助、エコ社会への順応、道路路面改良の経費節減、公共施設の利用拡大等々、一つの施策が複合的に効果を上げる一石十鳥の施策であると思っておりますので、余り狭義に採算性のみにとらわれるべきでないと主張をしてまいりました。
 とはいっても、私も赤字垂れ流しのような形になるべきではないと当然思ってはおります。しかし、現状、杉並区では数多くの既存民間路線バスが走行している中で、それとの競合を避けながら路線を作成するといっても、結果的にその採算性を確保するのは難しいのではないかと思うわけであります。
 また、翻ってみれば、現在、区内の民間バス路線会社の経営状態は非常に厳しい環境にあると伺っております。そういう中で、荻窪─西荻窪間の路線も、一時、私どもや地域の声もあり、暫定的に復活はしましたが、結局は廃止となりました。このように路線がなくなってだれが一番不便をこうむるかというと、そこに住む区民の方々ですが、いわゆる一般的な住民運動によってバス会社のその方針を覆すのは、現実的に厳しいものがあります。
 そんな中、区は、まず既存の民間バス路線ありき、そしてその穴埋め的に区のコミュニティバス路線開設という基本的な考えで、これまで施策を遂行してきましたが、では、民間バス会社がどこかの既存路線の廃止を決定した場合、区は果たしてそれを阻止できるのでしょうか。そうであるならば、私は今のような区の考え方でも納得をいたしますが、答えはそうではないわけであります。
 また、現状は、さきにも申したとおり、民間バス会社も採算的には非常に厳しい現状でございまして、現下の経済状況の中では、今後廃止路線が新たに出てしまうことも十分に考えられるわけであります。そしてそれは、区の既存路線にも全くない話とは言い切れないわけであります。
 しかし、そういう状況に陥ることは、これからもっと進展する高齢社会下においては絶対に避けなければならない。そのためには、早目の対策を打つことが行政の責任として絶対に必要であります。
 そこで提案をいたしますけれども、私は、これまでの区の考え方を転換し、民間バス会社も鉄道事業者も区も、そして住民等も一緒になって、一度杉並区の地図を広げてみて、これからの区内公共交通はどうあるべきなのかということを総合的に考えてみる、見直してみる、区内公共交通検討協議会のようなものを立ち上げて検討する必要があると思いますが、いかがでございましょうか。そうすれば、ここには新規路線を、ここはバスを小型化すればいい、ここの路線は一本ずらしたほうがいい、ここは本数を減らしてもよいのでは等々さまざまな意見も出て、結果的にバス会社も区も区民もみんながハッピーになれる公共交通体系ができ上がるのではないかと考えます。区の所見をお伺いするものであります。
 また、あわせて区民に対しても、なるべく自家用車の利用は避けて、公共交通の利用促進を積極的にアピールすべきであるとも思います。
 また、区民に対しても、ただ単に自分が便利に使いたいといった単なる住民要望の待ちの姿勢ではなく、自分たちの足は自分たちで確保するといった気概も持っていただくような環境づくりも必要であるとも考えます。
 そういう点からかんがみ、これからの高齢社会の中で、まずは区が、区民の足はしっかりと区が確保するという強い意思を区民にも区内外にも示すために、福岡市で策定された、略称生活交通条例のようなものを杉並区としても策定すべきではないかと考えますけれども、区の見解をお伺いするものであります。
 次に、通告の三つ目、在宅医療について伺います。
 高齢社会の急速な進展の中、その重要性が叫ばれ、また、今後もその声はどんどん大きくなってくると思います。しかしながら、現状その十分な体制整備ができていないとも感じるわけであります。そういう問題意識の中で、まずはケーススタディーとして三点お伺いいたします。
 第一は、区の地域医療体制検討委員会報告によると、入院中の患者の三分の二は区外に入院しているとのことでありますけれども、この方々が退院をする際に、在宅医療に円滑に移行はされているのでしょうか。その現状と対策についてお伺いをしておきます。
 二つ目に、実際に在宅で療養を行っている際に、その方の病状が急変をされ、入院が必要となるケースがあるわけですが、そのような場合における現状についてと対策についても伺います。
 三つ目としては、終末期においては、当然頻繁な訪問や夜間の往診が必要となるわけでございますが、その点についてはいかがなっているのでしょうか。これまた現状と対応について伺います。
 次に、視点を変えて伺います。先般、杉並区歯科保健センターの荻窪への移転が決定をいたしました。このセンターは、これまで長年障害者診療医療分野での役割が高く評価をされておりましたけれども、今後はそれだけにとどまらず、在宅医療分野での役割も求められての今回の移転ではないかと私は理解をしております。
 そこで改めて、まず、移転する新たな歯科保健センターに区が期待する点はどのような点でしょうか、お伺いをしておきます。
 ただ、そうはいっても、在宅医療の問題は歯科のみで解決するものではありません。そういった中で、私は、これまで以上に医科、歯科、薬科の連携強化が必要であると考えます。加えて、この在宅医療に関しては、治療という部分では当然医師や歯科医師が取り組むものでありますけれども、ある意味、彼らよりも重要な役割を果たす立場として、医科や歯科をサポートする看護師や歯科衛生士の存在がございます。
 そこでお伺いしますけれども、医科、歯科、薬科、看護、歯科衛生の総合的な連携体制づくりこそが、区内にしっかりとした在宅医療体制を整備する大きなキーの一つであり、ぜひともこの点、区が積極的に主導し、その体制づくりを行うべきと考えますけれども、区の見解を問うものであります。
 また、連携という点では、介護分野と医療分野の連携も必要であります。介護保険制度の導入以降、さまざまな問題点はあるにせよ、在宅介護の体制は整備をされ、それを支える人材も育ってはきております。しかし、その方々の知識はどうしても介護分野が中心となり、医療的ケアが十分でないという指摘もございます。そういう意味で、今後、この介護と医療の一層の連携の必要性を感じますが、この点の区の考えをお聞かせいただければと存じます。
 さて、これまで申してきたとおり、これから重要である在宅医療については、総合的で多角的でありながら、きめの細かい体制づくりが必要であります。そういう意味から、私は、杉並区在宅医療総合センターの設置が必要ではないかと考えますけれども、その点の区の見解を伺い、次の質問に移ります。
 通告の最後は、健康とスポーツ行政についてであります。
 まず、子どもの体力についてであります。
 杉並区の子どもたちは、学力面では優秀であるが、体力面はいま一つと伺ったことがございますけれども、改めてこのあたりのデータをお示しいただければと存じます。
 それに対して、当然、区教委としても何らかの取り組みを行っているものと思いますけれども、いかがでございましょうか。しっかりとした基礎学力と基礎体力を義務教育九年間で身につけることがまず肝要でありますし、公教育への信頼回復にもつながると考えます。この点の力強い意気込みについても、あわせてお答えをいただければと存じます。
 次に、大人にまで視野を広げて伺ってまいります。
 みずほ銀行済美山グラウンドの都の取得、そして大宮前体育館の改築など、五十万都市としては脆弱であった区内スポーツ施設の体制も、少しずつではありますが、整ってくる感に思えます。そんな中、ハード面の充実ももとより重要でありますけれども、そこにソフト面の充実も整わなければ、真のスポーツの振興にはつながっていかないと考えます。そういう考えから、以下お伺いをしてまいります。
 私はこれまで区のスポーツ行政を見ていて感じるのは、スポーツは教育委員会、国でいえば文部科学省所管といった中での展開にとどまり、少々広がりが薄かったように思います。そこでまず、根本に立ち返ってみたいと思います。専門的なアスリートスポーツは別として、一般区民の方がスポーツをされるのは、楽しまれるのは果たして何のためなんでしょうか。それはやはりまずは健康づくりが第一の目的であると思います。
 では、これまで、この点で保健福祉部との連携が果たしてどの程度図れていたのでしょうか。例えば私も最初の議長時代に、この醜い我が腹を区民にさらしながら区に協力した杉並ウエストサイズストーリーがありましたけれども、これについても、逆に言えば、保健福祉部内で完結をしていて、スポーツという視点まで広がっての協力が見えてきませんでした。また、介護予防や障害者行政などにおいても、それぞれの所管で取り組みがされて、結果として似たような事業が展開をされてしまっているような感を持つこともございました。これは行政の効率的な運営といった点からも問題があり、改善の要があると思いますが、この私の指摘について、区教委として、また区長部局としてはどのようなご所見をお持ちでしょうか。
 また、スポーツをされる方々の目的として、仲間づくりといった要素もあると思います。そこで、地域とスポーツ、コミュニティ行政とスポーツという視点からも伺ってまいります。
 まず、地域体育館についてであります。
 私は常々、この地域体育館が単なる貸し館的な状態におさまっているのが何となくもったいないなという印象を漠然と持ってまいりました。そういう中で、高円寺体育館では、住民の声にこたえる形で、一つの新しい試みとして、夜九時以降の時間帯をフットサルに開放し、若い人たちが中心の実行委員会形式での運営によって進められております。そして現在は、それを発展する形で杉並区フットサルリーグが開催をされ、私も区関係の会合にはこれまで数多く出席をしてきましたけれども、そこでは、これまで絶対に見かけなかった二十歳代前半の若者たちが数多く出場しておりました。また、フットサルのトップリーグのFリーグを目指そうと、地域の商店街がスポンサーになっての活動も、既にスタートしております。これは地域住民と指定管理者の試みではありますけれども、私は、地域体育館に新しい可能性を見出すことができる一つの事象ではないかと感じました。新しい公共が叫ばれ、新区政になり、その理念を取り入れようとしている中で、この地域体育館についても、これまでの従来の発想から脱却した姿勢が必要ではないかと思います。
 それに加え、以前代表質問でも話しましたけれども、これまで日本のスポーツ界においてすぐれたオリンピック選手やプロスポーツ選手などを輩出してきた原動力に、企業が母体の社会人スポーツがございました。しかし、この厳しい経済状況の中で、社会人スポーツは縮小の一途であります。そういう点からしてみても、また、Jリーグの理念にもあり、また、先般文教委員会でも愛知県の半田市を視察したそうですけれども、我が杉並においても、地域における総合型スポーツクラブを検討すべきときであり、また、地域体育館の運営にも、そのような感性を取り入れていくべきではないかと考えますけれども、見解を伺うものであります。
 ただ、あえて感性という言葉を使った意味は、国の補助金に頼るようなクラブのあり方でなく、私がこれまでたびたび主張してきました、昨今、社会のきずなや地域力が低下をしている中、これからのコミュニティ行政の進むべき方向として、従来型の、行政が無理やりにコミュニティをつくる箱を用意して、そこに住民を入れ込む形でなく、住民が既に参加をしているそれぞれの既存のコミュニティを生かしながら、それをしっかりつなげていくというコミュニケーションツールを提供する役割を果たすべきであるという持論、縦目線でなく横目線だ論を基軸とした思いで申したと理解をいただき、ご答弁をいただければと思います。
 加えて、私は、スポーツにはコミュニケーションツールとして大きな可能性があると思っております。大きな可能性として称した中には、まず、住民感情として、スポーツを否定的な目、悪感情でとらえる方がほとんどいないといった利点がございます。そして、もちろん同じ競技を楽しむということで新しいコミュニティが創造されるのは当然として、それにプラスして、例えば長寿応援ポイント事業などの寄附の醸成などを活用しながら、スポーツができない高齢者などが地域のチームを応援する、地域の若者をサポートするといった形で、孤独感が深まるこの都市社会の中で、ある種疑似家族的な新しいコミュニティが生まれたりすることが大いに期待できるのではないかと考えるわけであります。ぜひとも今後の杉並区のスポーツをそういった大きな視点でとらえて、施策を展開すべきと考えますけれども、見解を伺うものであります。
 さて、ここまで、今後の区行政の中でスポーツが果たすことができる役割や可能性について述べてまいりました。そういう中で、最後に、その可能性にかける意味で、また、区長が提唱される質の高い住宅都市の創造のソフト面での充実といった観点から、要望と提案をさせていただきます。
 まず、要望についてですが、ぜひ区には、我が会派の他議員が決算特別委員会でも提唱したスポーツ振興計画を、広く深みのある視点でつくっていただければと思います。また、さきにも指摘した、スポーツに関する行政組織のあり方の再構築をも望むものであります。
 次に、提案についてでありますけれども、区はこれまで、健康都市杉並というフレーズを使ってきました。が、今後はこれを健康アンドスポーツ都市杉並という形に発展をさせ、位置づけてみてはいかがでしょうかというものであります。
 最後に、これらの点についての区の見解を伺って、私、富本卓の一般質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 富本卓議員のご質問にお答え申し上げます。
 区政運営に関するご質問でございます。
 まず、区長就任から四カ月を経ての感想でございますが、区議会の皆様のご理解、ご協力のもと、新たな基本構想の策定に向けた審議会条例の制定や杉並版事業仕分けの実施など、区長選挙を通じて区民の皆様にお約束したことを一つずつ着実に進めることができたのではないかと思っております。特に、今回初めて実施をいたしました杉並版事業仕分けでは、対象となった事務事業の見直し等について、外部の視点からの貴重な示唆を得ることができたと考えております。
 こうしたことからも、私が申し上げてまいりました、これまでの区政を検証し、継承・発展させていくべきもの、この際見直すべきもの、新たに着手すべきものにきちんと仕分けすることの重要性を改めて実感したところでございます。
 区長の仕事は、これまで外から見ていた以上に多忙でありますが、その職責の重みとやりがいを日々感じているところでございます。今後とも、区民のため、区政のために何が必要かということを常に考えながら、地に足がついた区政運営を進めてまいりたいと考えております。
 次に、行政の組織運営に関するお尋ねでございますが、これまで申し上げてまいりましたとおり、私は、トップダウンによる組織運営を日常的に行うことにはさまざまな弊害があると考えておりまして、平素はボトムアップを生かした組織運営を心がけてまいりたいと存じております。しかしながら、ご指摘の縦割り行政の打破を含め、選挙で選ばれた区民の代表である区長として、トップダウンによる対応が必要だと判断をした場合には、適時適切にリーダーシップを発揮してまいる考えでございます。
 補足を多少させていただきますが、後ほど行政改革については所管部長からご答弁をさせていただきますけれども、私は職員に対して大いに期待をいたしております。それは、これまでよりも庁内が一割でも二割でもやる気を出して取り組んでいけば、必ず近いうちに成果が上がってくるというふうに思っております。そういう職員のやる気、仕事に対する情熱、そういうものをしっかりと環境整備をしていくことも私の務めであろうかなというふうに思っております。
 と同時に、常日ごろ職員には申し上げておりますけれども、組織というのは、お伺いを立てる、いわゆる上司の意向というものをきちんとしんしゃくするということも大変重要な要素だとは思いますけれども、現場を担っているのは、やはり職員の第一線の人たちであります。その人たちが常日ごろ仕事を通じて抱いた問題意識、あるいは改革の必要性、そういったものをきちんと組織の意思にしていく前向きな取り組みというものが求められるんだろうというふうに思っております。そういう意味では、そういうためには一人一人が、組織をどういうふうにうまく区政の発展のために活用していくのか、あるいは組織上、上司部下という関係であっても、部下が上司をいかにうまく使っていくかということも、大変重要だというふうに思っております。
 また、形式的なことは、形式として大変重要な欠かせないことも当然社会にはあるわけで、組織にもあるだろうと思います。しかし、余りにも形式にこだわって、実質を求めていくということの意思が希薄になれば、やはり組織は停滞をするというふうに思っております。したがいまして、そういった形式よりも実質的なという意味で、それぞれの立場で、自分が部課長であったら、あるいは区長であったらどういうふうにこれをやりたいのか、するべきだと思っているのか、そういう提案型の考え方を常に持って仕事に臨んでいただきたいというふうに職員に対しては期待をいたしているところでございます。
 これからも、議会の皆様からもさまざまなご指導をいただければというふうに思っております。
 私からは以上であります。以下の質問は関係部長からご答弁を申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 行政管理担当部長。
     〔行政管理担当部長(大藤健一郎)登壇〕
◎行政管理担当部長(大藤健一郎) 私からは、行政改革と民間活力の活用に関するお尋ねにお答えいたします。
 まず、行政改革についてですが、行財政改革は、最少の経費で最大の効果を上げるという自治体の責務であり、これからの新しい区政を進める上でも極めて重要な取り組みであると考えております。今後、自治・分権が進展する中で、基礎的自治体の果たすべき役割と責任は一層増大していきます。一方で、今後の景気の動向やそれに伴う税収減ということを考えると、区の財政状況はますます厳しいものになると予想されます。そのような中で区民の期待にこたえる積極的な区政を進めていくためには、財政規律を確立し、より効率的な行財政運営を進めることが欠かせないと考えております。
 次に、民間活力の活用についてですが、財政状況の厳しい中、多様で質の高いサービスを提供するためには、区民、団体、事業者等の多様な実施主体によるサービス提供が必要であると考えております。その際大切なことは、区民等の主体的な取り組みに基づく協働の推進であり、皆が社会に役立つ喜びを大切にする考え方、すなわち新しい公共の発想であります。今後の行財政改革、民間活力の活用のあり方については、このような基本的な認識に立って新たな基本構想を策定する中で具体化してまいりたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、新基本構想の策定に関連したご質問にお答えいたします。
 新しい基本構想策定後の各種計画の取り扱いについてでございますが、新たな基本構想と総合計画の策定後は、計画内容の整合性を図るため、既存の部門別計画の修正等を行う必要があると考えております。これにつきましては、今後、庁内推進組織において総合計画の策定を進めていく中で、具体的なスケジュール等を定め、取り組んでまいります。
 なお、こうした考えから、区では、新たな総合計画を策定するまでの間は、法令等により策定義務のある計画など必要な場合を除き、新たな部門別計画は策定しないこととしてございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、公共交通のあり方についてのご質問にお答えします。
 まず、新たなコミュニティバスの検討状況についてのお尋ねですが、本年度は、学識経験者を入れた杉並区コミュニティバス検討会議を設置し、済美山運動場を中心とした地域をシミュレーションの場として選定し、調査検討を進めております。
 この地域の道路状況を実地踏査した結果、幅員の狭いところが多く、車両制限令に適合する運行が可能かどうかについて、交通管理者である警察と協議、調整を重ねているところでございます。学識経験者からは、この地域の運行は、道路幅員や区民ニーズなど多くの課題があるとのご意見もいただいております。今後も検討会議の中で対応を考えてまいりたいと存じます。
 次に、区内の公共交通についてのお尋ねですが、これまでまちづくり基本方針に基づいて、より便利、快適で質の高い移動が確保されるよう、公共交通の整備充実に積極的に取り組んでまいりました。とりわけ南北バスすぎ丸は、民間バスと連携補完し合うという考え方で三路線を開通させ、南北方向の不便解消や高齢者等の移動支援を図り、多くの区民の好評を得ております。
 議員ご指摘のように、福岡市の交通に関する条例に見られるような、地域の実情に合った施策があることも承知しております。また、高齢化が進むにつれて新たな交通不便地域が生じてくる可能性もございます。
 今後、新基本構想や総合計画の策定を行いますので、その中で、公共交通のあり方や方針を明確にしてまいりたいと考えております。その際、区民やバス事業者など、さまざまな方々からご意見をお聞きする機会を設けたいと存じます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 医療政策担当部長。
     〔医療政策担当部長(長田 斎)登壇〕
◎医療政策担当部長(長田斎) 私からは、在宅医療に関する一連のご質問にお答えいたします。
 まず、病院から在宅への円滑な移行についてのお尋ねですが、入院患者が退院する際に、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所の職員が区外の病院まで出向いて退院に向けた支援を行うという事例も、最近では増えてきておりますが、区民や介護関係者にとっては在宅医療に関する情報が不足しており、結果的に家族や介護者の大きな負担となっている例も少なくないと認識しております。このため、区では、より区民や関係者にわかりやすく、円滑に在宅医療に移行するための支援機能を持った相談調整窓口の必要性を考えております。
 次に、在宅療養中の急変時における入院に関するお尋ねですが、医療と介護のニーズをあわせ持つ在宅療養者が、病状悪化により在宅での医療継続が困難になっても、病院などでは、問題行動がある認知症高齢者や病状変化が軽過ぎる場合には、入院を断られている実態があることを認識しております。また、かなり病状が悪化しない限り入院できない現状では、在宅生活を安心して継続することが困難になり、介護者の家族や在宅療養を支える医師や看護師等の負担の増大につながっていることが大きな課題であると感じています。
 そこで区では、在宅療養体制の継続と家族や医療関係者を支える後方支援病床を今後確保していくことが必要であると考えております。
 次に、終末期における在宅医療のお尋ねですが、終末期を家族に囲まれながら、また、ひとり暮らしでもみとりのときまで在宅で過ごしたいと望んでも、現状では、すべての在宅療養者に必要な医療サービスを切れ目なく提供することは困難であると認識しております。特に終末期においては、濃密かつ緊急時にも二十四時間三百六十五日体制で駆けつけることができる医療体制が必要であり、そのためにも、一人に対して複数の医師や、夜間対応も可能な訪問看護師などによるチーム医療体制の確保を区としても支援していく必要があると考えております。
 次に、新たな歯科保健医療センターに区が期待する点についてのお尋ねですが、荻窪に移転し、交通の利便性が向上することを契機に、従来の障害者歯科診療機能とともに、センターから地域に出て在宅診療や口腔ケア等を行う訪問診療機能を強化するなど、杉並区の地域歯科保健医療の拠点施設とすることを目指してまいりたいと考えております。
 次に、総合的な在宅医療の連携の体制づくりについてのお尋ねですが、在宅療養者にかかわる医師、歯科医師、薬剤師、看護師、歯科衛生士などの多様な医療職が、一人一人の病状や療養環境に合った在宅療養の方針を共有し、連携を図ることは大変重要なことですが、医療職間においても、カンファレンスを密に実施することが困難など、必ずしも十分な連携ができているとは言いがたい状況にあります。そのため、区としても、在宅医療体制の推進に向けて、在宅医療を支える関係者が一堂に会し、事例検討や意見交換ができる組織的な連携調整の場の設置を検討してまいりたいと考えております。
 次に、介護と医療の連携についてのお尋ねですが、ケアマネジャーやケア24の職員などが在宅療養者の生活を支援するためには、医療機関との密接な連携が欠かせないと考えております。現状では、介護分野における人材の医療現場に関する理解不足や知識不足、また医療分野においては、介護や福祉に関する理解不足などの結果、連携が十分にとりづらいという意見が、医療と介護現場の双方から聞かれるところです。区としても、在宅療養を支えるためには、医療と介護の連携の橋渡しとなるよう、相談調整機能が求められているというふうに考えております。
 私からの最後になりますが、在宅医療総合センターの設置についてのお尋ねですが、在宅療養者が在宅での生活をできる限り長く維持することを支援するためには、区としても、ご指摘のように、総合的で多角的なきめ細かい支援体制が必要であると認識しております。このため、区としては、病院から在宅への移行支援、チーム医療体制と後方支援病床の確保、介護と医療の連携などの課題解決に向け、先ほどご答弁申し上げました相談調整窓口を中心として、在宅医療体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。
○議長(小泉やすお議員) 教育長。
     〔教育長(井出隆安)登壇〕
◎教育長(井出隆安) 私からは、スポーツによる新たなコミュニティの創造に関するお尋ねと、スポーツ振興計画に関連するご質問にお答えをいたします。
 初めに、スポーツによる新たなコミュニティに関するお尋ねですが、ご指摘のとおり、同じスポーツを楽しむ者同士の間に新しい人間関係が生まれ、また、それを観戦する人も加わることによって、競技者との一体感も醸成されていきます。さらに、競技者への支援など、さまざまなスポーツとのかかわりから人間関係が広がり、新たなコミュニティが生まれることも可能であると考えております。
 今後は、スポーツで活躍する地域の若者の支援や、スポーツにかかわる仲間づくりを通して、子どもから高齢者まで大きな広がりを持つコミュニティづくりの手段として、スポーツ施策の展開を検討してまいります。
 次に、スポーツ振興計画に関連するお尋ねにお答えをいたします。
 ご指摘の三点の課題につきましては、現在検討準備が進められております基本計画や総合計画の策定を受けて、具体的に検討する課題と受けとめております。
 いずれにいたしましても、良好な住宅都市としての杉並の価値を高めていくためには、その基盤となる、心身ともに健康な生活を実現する施策の充実が大きな課題であると認識をしております。教育委員会といたしましては、健康アンドスポーツ都市という考えを念頭に置き、スポーツ振興を通して、文化と教育の向上のため総合的に取り組んでまいりたいと考えております。
 私からは以上です。残りの質問につきましては、事務局次長よりご答弁いたします。
○議長(小泉やすお議員) 教育委員会事務局次長。
     〔教育委員会事務局次長(吉田順之)登壇〕
◎教育委員会事務局次長(吉田順之) 私からは、教育所管の残った質問にお答えをいたします。
 まず、本区児童生徒の体力の実態についてですが、国の調査によれば、東京都の平均と比較すると多くの項目で上回っておりますが、全国レベルでは決してすぐれていると言える状況ではございません。
 ご指摘の体力向上への取り組みについては、運動能力だけではなく、運動に対する興味、関心や体力向上の基礎となる生活習慣や食習慣に対する意識の高まりなど、広い意味での体力向上を図る指導に取り組んでいるところでございます。義務教育の使命は、児童生徒が生涯にわたって充実した生活を送るための基盤をつくることにあります。そのために教育委員会として、小中学校九年間を通して、知徳体バランスのとれた教育活動を進めてまいります。
 次に、区の健康づくりの事業における教育委員会と区長部局との連携に関するお尋ねにお答えをいたします。
 区民が生涯にわたって健康であるための健康づくりの施策は、区全体の取り組みとして総合的に行っていく必要があると考えております。また、施設面の充実だけではなく、事業内容の充実が加わって初めて健康都市杉並の実現が図れると考えております。
 そのためには、区民の健康づくりという同じ目的を持つ複数の所管課と連携を強化するとともに、スポーツ競技の普及、介護予防、仲間づくり、生きがいづくり、そして学校教育での体力づくりなど、各所管課が持つ個々の目的を明確にしつつ、体系化された効率的、効果的な施策の検討を進めてまいります。
 最後になりますが、総合型スポーツクラブや地域体育館の運営についてのご質問にお答えをいたします。
 ご指摘の高円寺体育館でのフットサルの取り組みは、教室の受講者である同好の仲間たちが、地域におけるさまざまな団体との交流や活動にまで広がりを見せ、スポーツの普及活動であるとともに、地域の活性化にもつながるすばらしい活動であると認識をしております。
 今後は、体育施設の利用者が、教室受講や施設利用にとどまらず、スポーツ活動を通してでき上がった仲間関係のきずなを生かして、地域コミュニティの活性化を担えるような新しい地域体育館の役割を事業者とともに考えてまいります。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で富本卓議員の一般質問を終わります。
 三十八番伊田としゆき議員。
     〔三十八番(伊田としゆき議員)登壇〕
◆三十八番(伊田としゆき議員) 私は、自由民主党杉並区議団の一員として、区政一般につきまして、数点にわたって質問をさせていただきます。
 七月十一日の区長選挙から、はや四カ月が過ぎました。田中新区長におかれましては、都議会議長からの急なご転身という中で、その後も何かとお忙しい日々を送られているのではないかと拝察申し上げているところでございます。
 私も、田中区長とは、平成三年にご一緒に区議会議員として初当選をさせていただき、また地元が同じ井荻ということで、何かとご縁があるわけでございまして、この間にもいろいろとおつき合いをさせていただいてきた間柄でございます。今後は、区長と議会議員という関係でおつき合いをさせていただくことになりましたが、それぞれの立場や主義主張には異なるところもあるかもしれませんが、私も区長も井荻を愛し、杉並を愛するという面では、同じく強い思いを持っているところでございます。お互いに是々非々、意見を出し合いながら、よりよいまちをつくってまいりたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 さて、早いもので、平成十九年の区議会議員選挙から三年半が過ぎました。来年四月の次の選挙まで残すところ五カ月余りとなりましたが、そういう四年に一度の大きな節目が間近に控える中で、本定例会が開かれているところでございます。
 田中区長のもとで、区政運営につきまして、わずか四カ月ではありますが、この間に大きくさま変わりしてきているように感じているところでございます。
 一例を挙げましても、新たな基本構想をつくるための審議会の設置、二十三区では本区だけが未設置であった小中学校普通教室へのエアコンの設置、さらには、今般の定例会に議案が提出されると聞いておりますが、区長多選自粛条例の廃止、そして、今週十四日と十五日に二日間にわたりまして行われました杉並独自の事業仕分けによる見直しなど、どんどんとダイナミックに田中カラーの区政が進められております。確かに前区長も強いリーダーシップがある方でありましたが、田中区長も、タイプは全く違いますが、改めてリーダーシップのある、区長にふさわしいお方であるとつくづく感じているところでございます。
 そういう中で、田中区政は、スタートの助走期間から本格的な稼働期間に移ってくる時期にあると思うのです。来年に入ればすぐに平成二十三年度の当初予算編成が控えております。私は、この二十三年度の当初予算編成が、田中区長にとっての今後十年間を見据えた実質的なスタートであると思うのですが、ここにどのような視点を持って臨むのか、どのような長期的展望を持って、そして直面する課題にいかに向き合って解決しようとされているのか、その力量が試されると思うのであります。
 そうした認識のもと、私は、今後の区政運営について、田中区長の見解を何点かお尋ねさせていただきます。
 今後の財政運営につきましても、いかに力を発揮していくにしても、先立つものは、すなわち財源が確保できていなければ、幾ら知恵があっても実行には至りません。
 そこでまず、今後の財政の見通しについてお尋ねいたしますが、前区長の時代には、歳入の一割をためていけばいずれは減税が行えると、減税基金条例が制定されてきた経過があるわけですが、この二カ年を見ましても歳入の減少は著しく、今の経済状況からしても、この状況が直ちに改善されるとは思わないのでありますが、その一方、施設白書に書かれているように、今後十数年の間に多くの区立の施設が建て替え時期を迎え、それには莫大な費用がかかるとも言われております。また、厳しい経済状況の中で、生保受給者の増加を初め、高齢化の進展に伴う介護費用の増加、さらには保育需要の増大など、暮らしの安全・安心を確保するために必要な義務的経費はますます増えていくことであろうことは確実であります。このように、今後の区の財政見通しは、歳入歳出両面からかなり厳しいものであると考えますが、田中区長はいかにお考えでしょうか。今後の義務的経費や施設関係コストなどの増加の見通しを含めまして、見解をお伺いいたします。
 その上で、厳しい見通しをお持ちだとして、今後の財政運営についてお尋ねいたしますが、前区長は、借金はいけないと起債の償還を積極的に進めてこられました。その結果、区債残高は百七十九億円にまで減り、完済も見通せるまでになりました。しかしながら、今日のゼロ金利の時代からすれば、資金運用の面から、むしろ起債は望ましいという意見もあります。減税自治体構想の考えにつきまして、これは一つの考え方として有効であるとして、我が会派も前区長の時代には賛成いたしましたが、今後の財政上の厳しい諸条件を突きつけられたとき、考え方は是としても、現実的には対応は取り組みづらい。具体的に申し上げれば、当面の起債というものはすべてを否とするのはいかがなものかとも思うものであります。今回の定例会に提出されます補正予算案には、そのあたりの問題提起が、財源更正が提案されていると思うのであります。田中区長は、今後の財政運営の中で、起債活用についてはしっかりとしたかじ取りを願うとともに、ぜひ時代に即応した対応を強く要望いたします。
 こうした中で、間もなく年が明ければ新年度の予算編成が俎上にのってまいりますが、この間引き続いている景気の低迷は、新年度の本区の予算編成に相当な影響を与えるのではないかと危惧せずにはいられません。新聞報道によれば、目黒区では、急激な財政悪化に伴い三十六事業を見直し、約二十八億円の事業圧縮を行うとのことでしたが、本区での影響というものはどのようなものなのか。新年度における直接財源となる特別区民税を初め、都区財政調整交付金を通じて入ってくる法人税などの収入見通しを今現在どのように考えておられるのか、お伺いいたします。
 次に、地域経済活性化について質問に入らせていただきます。
 政府は、この十月の月例経済報告で、景気認識を前月の持ち直しから足踏み状態に下方修正し、景気がいわゆる踊り場に入ったことを認めました。ちょうど二年前のリーマンショック以来、百年に一度の経済危機と言われている中で、我が国は、自民党政権時代に実施した経済対策などにより、我々国民の生活実態としては余り感じられないながらも、景気は直面する危機を乗り越え、よちよち歩きながらも緩やかに何とか持ち直してきた、そんな二年間ではなかったかと振り返るところでございます。しかしながら、このところの急激な円高や依然として抜け切れないデフレの影響、さらにはエコカー補助金の終了など経済対策の終焉から、改めて景気は腰折れして二番底に落ちるのではないかと言われております。日本経済にとって今がまさに正念場と言える大変厳しい状況にあります。
 厳しい経済状況は、区内においても全く同様であります。出口が見えない景気の低迷とデフレの状況が続く中で、区内の地域経済はなお厳しい状況が続いております。区でもこの間、緊急経済対策として、無利子の産業融資や区内業者への発注枠の拡大、プレミアムつき商品券の発行などが行われ、我々事業者も何とか事業を続けられてはおりますが、田中区長のもとで今後どうなっていくのか。町なかでは、田中区長ならきっと新たな対策を講じてくれると期待する声がある一方、商売の先行きに不安を抱いている事業者も少なくありません。
 前回の第三回定例会の所信表明において、田中区長は、地域の経済環境は依然として厳しい状況にあるとの認識から、新しい発想で地域経済活性化の仕組みを整えていくと、区内産業の実情を商工会議所や商店会連合会と連携して調査していくと述べられました。我々商店街の声を聞いていただき、対策を考えていただくことは大変ありがたいことだと感謝しておりますが、余り時間の猶予はないのではないかと思っております。
 そこでお尋ねいたしますが、この地域経済活性化の仕組みづくりについて現時点の取り組み状況はいかがなものか、現状をお伺いいたします。
 また、この間、商店街振興と地域経済の活性化につながる新たな仕組みとして、電子地域通貨事業が打ち出されておりますが、区民はもとより、商店主の方々も、まだその多くがこうした検討が進められていることを知っていないのが実情ではないかと思います。この点、どのように周知を図り、関心を高めていくおつもりなのか、お考えをお伺いいたします。
 電子通貨事業につきましても、今後具体化されていくものと存じますが、こうした事業は、えてして当初は大きなアドバルーンが上がるのですが、その後はしぼみ、いずれ沈下してしまうということが少なくありません。長く続けられるようにするためには、やはり持っていて得をするという付加価値の持てる、例えば地域通貨にポイントがたまれば、これを使って納税ができるとか、クレジットで支払い、買い物ができるとか、何らかの特別な魅力あることが、継続的に使われていく上で必要ではないかと思うのですが、現時点での区の見解はいかがでしょうか、お尋ねをいたします。
 ただいま申し上げました地域経済活性化の仕組みづくりにいたしましても、電子地域通貨事業にいたしましても、実際に経済効果としてあらわれてくるまでには、ある程度の時間がかかると思います。しかしながら、今日の状況からすれば、経済対策の実施は待ったなしに喫緊の課題であると思います。この二年間、区内の商店街は、春と秋の二回のプレミアムつき商品券の発行で大いに機運を高めてきたところですが、二十三年度も、このプレミアムつき商品券の発行支援について実施することはお約束していただけるのかどうか。このことは田中区長の公約にも載っているところでありますが、確認の意味でお伺いをさせていただきます。
 経済対策に関連して、都市農業振興策についてお尋ねをいたします。
 田中区長もご存じのとおり、この杉並区内で農業を続けていくことは並大抵のことではございません。ですけれども、皆さん、先祖から代々引き継いできた土地を大切に守りながら、農業を営まれているわけであります。そういう中で、なかなか多くのことには触れ切れない所信表明において、区長は都市農業の振興に触れていただいたことは、大変とありがたく評価いたしているところでございます。
 そこでお尋ねいたしますが、どのような問題意識から所信表明に都市農業振興を取り入れられたのか、都市農業に対する問題意識と解決の方向性についてお考えをお伺いいたします。
 次に、西武新宿線沿線まちづくりについてお尋ねいたします。
 初めに、鉄道連続立体交差でありますが、東京都内におきましては、既に事業完成及び現在工事または事業中の区間などが四十カ所ともお伺いしておりますが、杉並区近辺では、中央線が今月の六日の工事で三鷹─立川間すべての踏切が立体化されて、なくなりました。お隣の西武池袋線も、石神井公園駅周辺では上り線が立体化され、残る下り線も間もなく完成されるまでになっております。また、西武新宿線におきましても、お隣の中野区の中井駅から野方間の連続立体交差計画について、都市計画案及び環境影響評価書案の住民説明会が開催され、着々と手続が進められていると伺っております。
 このように周辺の鉄道路線が大きく変貌を遂げている中で、西武新宿線は取り残されたような、旧来からの問題が解決されてきておりません。西武新宿線の鉄道連続立体交差について区長はどのようなお考えをお持ちなのか、あわせて沿線のまちづくりをどのように進めるべきと考えているのか、お尋ねいたします。
 また、聞くところによりますと、既に区内三駅、下井草駅、井荻駅、上井草駅それぞれ、駅を中心に、商店街、町会、PTA等の方々にてまちづくりの団体が立ち上がるとも聞いております。各団体からの提案を区はどのように反映しようとしているのか、お尋ねをいたします。
 次に、井荻地下歩道についてお尋ねいたします。
 田中区長もご存じのとおり、この地下道については、環状八号線と西武新宿線の立体交差工事に合わせて、平成十一年二月に東京都が設置し、区が日常管理を行っておりますが、バリアフリー対策の設備が上りのエスカレーターしかないため、車いすの利用者や高齢者などから利用しづらいとの意見、下りのエスカレーターやエレベーターの設置を求める声がかねてから多く寄せられております。
 区議会におきましても、この間何回も何回も取り上げ、区においても都に要望を伝えるなど、限りない努力をしていただいているとは思いますが、いまだ解決に至っておりません。今後は、都議会議長まで務めてこられた田中区長のもと、その豊かなご経験と人脈を生かして、早期に問題解決が図られていくことを地域の方々と一緒に願っております。この井荻地下歩道問題について、区長はどのような認識をお持ちでしょうか。この間の区の取り組みの状況も含めて、お尋ねいたします。
 まちづくりに関連して、最後に、杉並中継所につきましてお尋ねをさせていただきます。
 この件につきましても、私は地元の立場から、何度となく議会の場で質問をさせていただいてまいりました。閉鎖後はや一年半以上の月日がたちました。今後の施設運営に、地域の方々は期待と不安が入りまじっております。そんな折、ことしの夏の選挙の告示日には、跡地の中に入り込んで自殺した男性の腐乱死体が発見されるという物騒な事件もございました。
 田中区長も、杉並中継所の跡地問題については、都議会という立場から重大な関心を持って対応してこられたことと私は承知してはおりますが、ご案内のとおり、施設の形態、清掃施設としての移管を受けたことにより、制約条件があり、本格的な跡地活用に向けては、まだ少し時間がかかるものと思っております。
 そういう中で、平成二十二年度が過ぎれば、完全移管の期日までは、早いものであと九年。それほど先の話ではとも思いますが、今後は、新しい基本構想のもとに基本計画などがつくられていくと思いますが、この杉並中継所の跡地活用につきましても、地元の意見を十分に聞いていただきつつ、じっくりとご検討いただき、具体化への道筋をしっかりと描いてくださいますよう、これは要望とさせていただきます。
 以上、数点にわたりましてお伺いし、また要望させていただいてまいりましたが、明快なるご答弁と対応を期待いたしまして、私の一般質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁は休憩後とし、ここで午後一時十分まで休憩いたします。
                  午後零時〇九分休憩
                   午後一時十分開議
○議長(小泉やすお議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 伊田としゆき議員のご質問のうち、私からは、地域経済活性化に関するご質問にお答えを申し上げます。
 急激な円高やデフレによる影響によりまして、区内の地域経済は大変厳しい状況が続いているという認識は、私も伊田議員と同様でございます。そのため、新たな発想による地域経済活性化の仕組みを早急に整えていく必要があると思います。現在、地域経済の実情把握のため、どのような情報をどのような方法で行うか、また、商店会連合会などの区内団体などとともに、何ができるか、しなければならないかの検討を行っております。今後、区内団体などと具体的な協議を行ってまいりたいと存じます。
 次に、プレミアムつき区内共通商品券の発行支援の継続でございますけれども、商品券の発行支援によって、地域経済の活性化の効果だけではなく、商店街のやる気と頑張りも引き出した、こう考えております。
 また、電子地域通貨事業は、地域経済活性化の重要な柱と考えておりますので、こうしたことを踏まえて、現在検討しているところでございます。
 また、後ほど、井荻駅の地下歩道問題につきましては所管部長からご答弁をさせていただきますけれども、私は、きょうも朝、散歩で、伊田議員の家の前を通って踏切を渡って井草森公園に行き、帰りは、ご指摘の地下歩道を通って自宅に帰りましたので、地域のご指摘の状況については熟知しております。井荻駅周辺のまちづくりが大変重要だということは十分に踏まえておりますので、今後も、伊田議員のご意見も拝聴しながら検討してまいりたいというふうに思っております。
 そのほかの質問につきましては、所管部長からご答弁申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、今後の財政運営についてのご質問にお答え申し上げます。
 まず、今後の区財政の見通しでございますが、景気の動向は、この間、円高の進行や海外経済の減速、政策効果の息切れなどから下ぶれが懸念されるなど、不透明感を強めており、今後とも予断を許さない状況が続くものと考えております。こうした先行きが見通せない景気状況のもとで、生活保護費などの義務的経費や保育の待機児解消などの需要が、今後とも増加していくものと考えてございます。
 また、中長期的な施設改築需要への備えも必要となるところでございまして、区財政は極めて厳しい状況が続いていくものと認識しております。
 次に、新年度の歳入見通しでございますが、景気の影響を時間差で受ける特別区民税につきましては、十一月のGDP速報では、二十一年度の名目成長率はマイナス三・六%とされていることから、新年度の特別区民税収入は減収になるものと予測しております。
 また、財調交付金につきましては、法人住民税収の影響を直ちに受けるものであり、景気が足踏み状態でもあることから、大幅な増収は見込めないものと認識してございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、電子地域通貨事業と都市農業に関するご質問にお答えいたします。
 最初に、電子地域通貨事業の周知に関するお尋ねでございますが、今後、電子地域通貨事業につきましては、わかりやすい内容で「商工だより」あるいは広報等による周知のほか、杉並区商店会連合会等の区内団体に対しましては、ブロック単位での説明会などを行っていく予定です。
 次に、電子地域通貨事業の利用拡大に向けた、魅力ある事業とするための機能拡張に関するお尋ねにお答えいたします。
 機能拡張や、サービスの幅を広げ使い勝手のよいものであることが、利用者にとって魅力の向上につながる重要な要素であると考えております。そのため将来構想の中で、納税や使用料などの公共料金の支払いや児童、高齢者の見守りなどを掲げておりますので、今後検討してまいります。
 次に、都市農業に対する問題意識と解決の方向性に関するお尋ねでございますが、区内の農地は、安全で新鮮な農産物を生産する場としての役割に加え、環境や防災、さらには農と触れ合う憩いや教育の場となるなど、区民の日々の暮らしにとってなくてはならない貴重な財産です。こうした財産を可能な限り保全していくことが必要と考えております。
 しかし、農地の保全には、税制度や土地制度の課題があります。共通の課題を抱える自治体と連携を図るとともに、農業関係者と話し合い、区としてできることから着実に進めてまいります。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 都市整備部長。
     〔都市整備部長(上原和義)登壇〕
◎都市整備部長(上原和義) 私からは、西武新宿線の連続立体交差化に関するお尋ねにお答えいたします。
 西武新宿線の連続立体交差化につきましては、あかずの踏切をできるだけ除却することで、踏切による渋滞や事故を解消できる有効な事業であると認識しております。同時に、この事業を真に地域の活性化につなげていくことが大切であり、地域の意見を聞きながら、安全でにぎわいのあるまちづくりを進めていきたいと考えております。
 現在、まちづくり団体として駅ごとに勉強会が立ち上がり、区は、まちづくり協議会への発展を視野に入れ、支援しております。今後、地元からまちづくり構想のご提案をいただくことになると存じますが、まちづくり条例に基づき、できる限り区の施策に反映するよう努めてまいります。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、井荻地下歩道についてのご質問にお答えします。
 これまで、議会を初め地元から、井荻地下歩道のバリアフリー充実を望む声が寄せられてまいりました。平成十九年度に実施した井荻地下歩道の調査では、利便性向上に必要な施設として、エレベーターや下りエスカレーターを望まれる声があり、区といたしましても、井荻地下歩道のバリアフリー充実は重要な課題と認識しております。
 この間も都と折衝を重ねてまいりましたが、東京都は、都全体を見渡したときには、井荻地下歩道のエスカレーターは設置年数が比較的新しく、直ちにエレベーター設置まで進まない状況であるとの見解を示しています。区としては、地元の意向も受け、今後も引き続き粘り強く都と協議してまいりたいと存じます。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 以上で伊田としゆき議員の一般質問を終わります。
 十五番増田裕一議員。
     〔十五番(増田裕一議員)登壇〕
◆十五番(増田裕一議員) 新しい杉並の増田裕一でございます。会派の一員といたしまして、区政一般についての質問をさせていただきます。田中区長が就任して以来初めての一般質問でございます。
 本日は、財政運営について、地域振興について、交通政策について、お尋ねいたします。区長及び理事者の皆様におかれましては、明快なご答弁を何とぞよろしくお願い申し上げます。
 また、若干重複する質疑もございますが、質問通告どおり質疑をさせていただきますので、あらかじめご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
 まず、財政運営につきまして、以下、何点かお尋ねいたします。
 これまでの区政における財政運営を振り返ると、区債償還が大きな比重を占めておりました。平成十一年に山田前区長が就任した際、区債残高は約八百七十四億円ございました。特別区全体で比較した場合、当時の平均が約七百三十四億円で、区債残高では特別区中ワースト七位の額でございました。その後積極的な繰り上げ償還に取り組み、本年三月末時点では約百七十九億円まで区債残高を減らしました。このことは、行財政改革の成果の一つとして率直に評価すべきと考えております。
 しかしながら、平成二十年九月、米国の名門投資銀行であるリーマン・ブラザーズ社の破綻により発生した世界的な金融危機は、折しも失われた二十年と呼ばれる経済停滞下にあった日本経済を直撃いたしました。
 区財政も例外なく影響を受け、平成二十一年度における当区の特別区財政調整交付金は、前年度の約三百九十億円から約三百十七億円まで大きく落ち込みました。また、積立基金は、平成二十年度以降大きく取り崩すこととなり、平成十八年度末に約五百七十五億円あった積立基金は、平成二十一年度末には、約四百四十二億円まで減少いたしました。区債償還により区債残高を減らすことができたものの、財源不足分に積立基金を充当することにより積立基金が減少してしまうといった、あちらを立てればこちらが立たない財政状況となりました。
 そこでお尋ねいたします。他の特別区と比較した場合、当区はどのような財政状況なのでしょうか。また、リーマンショック以降、区は積立基金を取り崩して対応を図ってまいりましたが、他の特別区と比較した場合、当区の積立基金はどのような状況なのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 さきに述べましたとおり、前区政におきましては、区債発行に頼らない財政運営、いわゆる無借金経営をその基本としてまいりました。しかしながら、今回の定例会に提案された平成二十二年度杉並区一般会計補正予算(第四号)を拝見いたしますと、区立天沼小学校及び松溪中学校、井草中学校校舎の建て替えに係る経費の財源更正と、区立和泉小学校及び新泉小学校、和泉中学校による小中一貫校の整備に係る経費につきまして、区債を発行して財源に充当しております。区の行財政改革計画であるスマートすぎなみ計画におきましては、平成二十三年度中に区債残高をゼロにするとの目標を掲げており、今後、そうした計画との整合性が問われることとなります。
 そこでお尋ねいたします。今回、学校施設の建設に際し区債を発行することとなりましたが、それはどのような理由からでしょうか。また、スマートすぎなみ計画との整合性につきまして、区の基本的な考え方はいかがでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 地方債、ここでは区債となりますが、その主な機能として、大きく分けて四つあると言われております。それは、一、公共施設の建設等の支出と収入の年度間調整、二、住民負担の世代間の公平のための調整、三、地方税、地方交付税等の一般財源の補完、四、国の経済政策との調整であります。
 今回学校施設の建設に際して区債が発行されましたが、多額の財政負担に対し、一会計年度の予算の範囲内で対応することの困難さがあるように思われます。また、冒頭でも述べましたが、この間、区債償還を行う一方で、積立基金を取り崩して財源不足分に充てるといった財政運営も行われており、今後に向けて課題の検証が必要でございます。
 そこでお尋ねいたします。区債発行と基金積み立てにつきまして、財政運営上、区はどちらに比重を置くのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 本年第三回定例会で開催された決算特別委員会におきまして、区立施設の再編整備に関する区の基本的な考え方をお尋ねいたしました。本年四月に発行された施設白書で述べられているとおり、今後、現状の施設数のまま区立施設の改築改修を実施した場合、約二千七百億円もの多額の経費を要すると試算されております。
 そこでお尋ねいたします。将来的に予測される経費を勘案した場合、今後起債は避けられなくなる場合も想定されますが、今後の財政運営につきまして、区の基本的な考え方はいかがでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 次に、地域振興、とりわけ産業振興、商店街振興を中心としてお尋ねいたします。
 区の産業振興施策につきましては、平成十五年に杉並区産業振興計画が策定されて以来、計画の改定はもとより、区内産業を活性化させる抜本的な取り組みが行われてきたとは言いかねる状況にございます。平成二十一年度より、区は、杉並区商店会連合会が発行するプレミアムつき商品券、いわゆるなみすけ商品券の発行に対して助成を行っておりますが、産業振興の決定打にはなりかねております。
 折も折、先般行われました杉並版事業仕分けにおきましては、これまで当区における産業振興施策の目玉の一つでございましたアニメーション振興が、事業目的や費用対効果の面で課題ありとして、廃止を含めた抜本的な見直しと判定されました。これまでの産業振興施策を検証し、関連する事業をゼロベースで見直さなければならない状況です。
 そこでお尋ねいたします。これまでの産業振興、とりわけ商店街振興につきまして、区はどのような総括をするのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 本年第三回定例会の冒頭に行われました区長の所信表明におきまして、田中区長は、区内の産業、特に商店街等の実情を把握するため、商工会議所や商店会連合会などと連携して調査を実施いたしますと述べております。先般行われました杉並版事業仕分けでも明らかなとおり、今後、当区における産業振興施策に求められることは、客観的なデータに基づく調査分析と、それらに立脚した適切な施策の展開であると考えております。
 そこでお尋ねいたします。区内産業の構造及び実態につきまして、区はどのような現状認識をお持ちでしょうか。
 また、リーマンショック以降、世界的な金融危機が波及し、地域経済に影響を与えておりますが、この間、区はどのような対応を行い、その評価はいかがでしたでしょうか、改めて区のご所見をお尋ねいたします。
 本年十月十八日、第一回杉並区電子地域通貨推進委員会が開催され、来年十一月に電子地域通貨事業を開始するとの発表がございました。過去に他地域で行われた地域通貨事業は、ボランティアや地域貢献活動の対価として、対象地域のみで利用可能な貨幣イコールポイントを付与するという形態でした。そのため、地域通貨の発行主体や利用可能な場所に限りがあること、紙券による発行のため、発行基準が異なる事業の相乗りや利用状況の把握が困難であること等、デメリットがございました。
 しかしながら、当区の電子地域通貨事業は、従来からの地域通貨の形態にとどまらず、商店街で発行している区内商品券や長寿応援ポイントや子育て応援券等、区が助成事業として行っているものもすべて一枚の地域通貨カード、ICカードに収れんするというものです。
 そこでお尋ねいたします。地域振興、産業振興における本事業の位置づけ及び役割はいかがでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 電子地域通貨推進委員会の顔ぶれを伺いますと、各界の有力な企業や団体から代表者が参加し、これまでにない区の意気込みを感じます。区長及び所管部署におかれましては、リーダーシップを発揮し、本事業の成功に向け、課題に取り組んでいただきたいと思います。
 さて、その熱気に水を差すことを申し上げますが、電子地域通貨はあくまでも手段であり、目的ではございません。区内産業の主体である事業者の方々が電子地域通貨の導入を好機としてとらえ、自らの技術や知識を養い、自らの事業の発展に生かすことが肝要でございます。
 そこでお尋ねいたします。区内商店街におけるIT化の現状はいかがでしょうか。また、電子地域通貨事業の実施に当たり、関係者のITに関する技術や知識の向上が必要不可欠でございますが、区の基本的な考え方はいかがでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 先ほど、電子地域通貨はあくまでも手段であると申し上げましたが、とはいえ、本事業による成果を得るためには、電子地域通貨の普及に注力せねばなりません。かつて携帯電話やインターネットがここまでに普及するまで、事業者の販売促進や広報宣伝にかける努力は並大抵ではなかったものと受けとめております。
 そこでお尋ねいたします。電子地域通貨の普及に向けて、区はどのような取り組みを実施するのでしょうか。また、本事業をどのように発展させていくのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 この項の冒頭に述べましたとおり、平成十五年に杉並区産業振興計画が策定され、本年度が計画の最終年度に当たりますが、この間、計画の改定は行われませんでした。今後、杉並区基本構想の策定とあわせて計画の改定を検討していただくよう強く要望いたします。
 そこでお尋ねいたします。平成十五年に杉並区産業振興計画が策定されて以来、区内産業の実態はどのように変化してきたのでしょうか。また、今後、計画の改定に向けてどのような課題が検討されているのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 次に、交通政策、とりわけコミュニティバスや自転車対策を中心としてお尋ねいたします。
 これまで当区における交通対策といたしましては、南北交通による不便地域の解消を目的としたコミュニティバスすぎ丸や、駅前の放置自転車対策がございます。いずれも、当区におきましては長年の課題となっている案件でございます。将来に向けた交通施策を論じるに際して、いま一度課題の整理を行う必要がございます。
 そこでお尋ねいたします。コミュニティバスや放置自転車対策等、これまでの交通施策につきまして、区はどのように総括しているのでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 コミュニティバスすぎ丸は、平成十二年十一月にJR阿佐ケ谷駅─京王井の頭線浜田山駅間を結ぶけやき路線が開業して以来、平成十六年十月に京王井の頭線浜田山駅─京王線下高井戸駅間を結ぶさくら路線、平成二十年十一月には、JR西荻窪駅─京王井の頭線久我山駅間を結ぶかえで路線が開業し、今現在、計三路線で営業しております。当区のコミュニティバスは、南北交通による不便地域の解消を目的としているため、それ以前の他自治体のコミュニティバスとは異なり、地域内循環路線ではなく駅間の往復路線であるということが特徴の一つでございます。
 本年第三回定例会の冒頭に行われました区長の所信表明におきまして、田中区長は、今後のコミュニティバスの運行について、地域経済の活性化につながるような新たな視点で検討すると述べております。これまでの交通施策のあり方に、新たに地域経済の活性化の視点が加わるということでございまして、大変興味深いお考えであると受けとめております。
 そこでお尋ねいたします。コミュニティバスすぎ丸の新路線につきまして、その検討に当たり、区の基本的な考え方はいかがでしょうか、改めて区のご所見をお尋ねいたします。
 放置自転車対策につきましては、駅周辺駐輪場の整備や放置自転車の撤去、自転車放置防止協力員による声かけ等の取り組みにより、一日平均の駅周辺の放置自転車台数は、平成十五年度には七千五十六台であったものが、平成二十一年度には千七百五十四台まで減少いたしました。今後は、駅周辺の放置自転車対策から商店街における買い物客の放置自転車対策に比重を移していく必要があると思われます。
 そこでお尋ねいたします。今現在、商店街における自転車駐輪対策が求められておりますが、区はどのような対応を行っているのでしょうか。また、今後の施策の方向性はいかがでしょうか、区のご所見をお尋ねいたします。
 これまで区が実施してきた交通施策は、コミュニティバスによる交通不便地域の解消や放置自転車対策等、どちらかといえば対症療法的な施策が主でありました。しかしながら、田中区長が所信表明において述べておりますとおり、将来的には、地域経済の活性化に向けた新たな視点が交通施策に求められます。区が主体的かつ積極的に交通施策を展開し、人や物、お金、情報の流れをつくり出して地域振興に取り組むこと、高齢者の方々の生活交通を確保することなどが、質の高い、価値ある住宅都市のあり方であると考えております。我が会派の議員からも先ほど指摘がございましたが、条例の制定や関係機関による協議会の設置も視野に入れるべきであります。
 そこでお尋ねいたします。当区における交通施策の司令塔となり得る組織を構築し、交通に関する包括的な行政計画を策定すべきと考えますが、いかがでしょうか、区のご所見をお尋ねし、区政一般についての質問を終了させていただきます。
○議長(小泉やすお議員) 理事者の答弁を求めます。
 区長。
     〔区長(田中 良)登壇〕
◎区長(田中良) 増田裕一議員のご質問にお答え申し上げます。
 私からは、今後の区立施設の改築を踏まえた起債の活用についてお答えを申し上げます。
 本区においては、この間、スマートすぎなみ計画において起債残高ゼロを目標に掲げて、その達成に努めてまいりましたが、リーマンショック以来景気の足取りはおぼつかず、極めて不透明な状況が続いておりまして、その目標については、今後改めて見直しが必要であるかと考えております。
 こうした厳しい状況が続いていく一方で、生活保護や保育など行政需要が増加をするとともに、中長期的には、施設白書でお示ししたように、今後三十年間でおよそ二千八百億円という施設の改築需要が発生をしてまいります。平成十八年度以降、本区においては、起債に頼らず一般財源で賄ってまいりましたが、私は、そうした財政運営はもはや限界に来ていると感じておりまして、今後については、赤字債は発行いたしませんが、建設債については、その活用を図っていく必要があるかと考えております。
 発行に当たりましては、その時点における経済情勢や区の財政状況、さらには金利の動向を踏まえつつ、何のために起債を発行するのか、また、起債を充当することが区民福祉の向上や世代間の負担の公平にどのように結びついていくのかなどの視点から、個別具体的にその発行の必要性を判断していくことが大切であり、こうした観点から、今回の補正予算においては、学校という施設が持つ公共性の高さ、さらには世代間の負担の公平につながる施設ということから、起債発行を計上させていただいたところでございます。
 その他の質問には、所管部長からご答弁を申し上げます。
○議長(小泉やすお議員) 政策経営部長。
     〔政策経営部長(高 和弘)登壇〕
◎政策経営部長(高和弘) 私からは、財政運営に係る残りのご質問にお答えいたします。
 まず、特別区全体の中での本区の財政状況等についてのご質問でございますが、昨今の景気の低迷を受け、特別区全体は、経常収支比率の悪化など大変厳しい状況に直面しておりますが、本区もその例外ではございません。
 一方、基金につきましては、厳しい景気状況の中で、各区とも取り崩しがこの間増えているところですが、本区におきましても、二十一年度に六十五億、二十二年度に百四十億円の取り崩しを行っており、二十一年度末で二十三区平均を下回っている状況にございます。
 次に、今回の補正予算における区債の発行につきましては、ただいま区長からご答弁申し上げたところでございますが、極めて低金利にあるという経済金融状況の中で、学校施設は極めて公共性が高く、世代間の負担の公平に資する施設であるという観点から、起債発行を行うことといたしたところでございます。
 次に、スマートすぎなみ計画との関連でございますが、区ではこの間、厳しい財政状況の中におきましても起債の繰り上げ償還に努めるなど、その目標達成に努めてきたところでございますが、二十三年度中に起債残高をゼロにすることは、極めて困難であると受けとめてございます。
 次に、区債発行と基金積み立てのどちらに重心を置くのかとのお尋ねにお答えいたします。
 短期的な財政調整や、中長期における施設の整備や改築需要に備え基金の積み立てを行っていくことは、財政運営上の基本であると認識しております。しかし、その一方で、その時点における経済環境や財政状況、さらには金利水準等を踏まえつつ、財政規律への配慮や世代間の負担の公平等の観点から、起債が適当な事業かどうかを個別に検討した上で、区債を発行していくことも必要になるものと考えてございます。
 私からは以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 区民生活部長。
     〔区民生活部長(佐藤博継)登壇〕
◎区民生活部長(佐藤博継) 私からは、地域振興についてお答えいたします。
 最初に、これまでの商店街振興についての総括に関するお尋ねでございますが、平成十五年に産業振興計画を定め、魅力ある商店街づくりや特色ある個店づくりなどを行うために、区独自の施策として、新・千客万来事業、コーディネーター派遣事業、商店街リーダー養成としての商い塾などに取り組んでまいりました。こうした中で、マスコミにも取り上げられ、あるいは都の商店街グランプリを受賞し、来街者の増加につながった商店街が生まれたことや、商店会の連携、組織力強化につながるなどの効果を上げることができたと考えております。
 また、社会経済状況の変化に対応して、緊急経済対策を実施してきたところです。しかし、計画が未着手、未達成のものも残されたと考えております。
 次に、区内産業の現状認識と区の対応状況のお尋ねですが、平成十八年の事業所・企業統計調査によりますと、区内の産業別事業所数の構成は、卸売・小売業、サービス業、飲食店・宿泊業の三業種で全体の五九・八%で、区民の日常の生活を支える業種が多く、中小企業が多数を占めています。小売業実態としましては、商店数、従業者数、年間商品販売額ともに減少しております。
 この間の対応として、緊急経済対策融資、プレミアムつき区内共通商品券の発行支援、入札・契約制度における緊急措置などを数次にわたり実施いたしました。これらは地域経済の下支えになってきたと評価してございます。
 次に、地域振興における電子地域通貨事業の位置づけと役割についてのお尋ねにお答えいたします。
 杉並区が取り組む電子地域通貨事業は、産官学連携のもとに、共通のインフラを利用し、重層的な地域サービスを提供する社会、行政の助成事業が確実に地域経済やコミュニティの活性化につながる社会システムの構築を目指しております。
 また、この事業は、直接に区内消費の拡大を生み出し、経済環境の変化の中にあっても、自立的、継続的な地域経済循環をつくり、地域経済の活性化対策として地域振興に大きく寄与するものととらえております。したがいまして、地域振興施策の重点と考えております。
 次に、区内商店街のIT化の現状と、その技術、知識の向上に関するお尋ねでございますが、区内の商店会では、インターネット同時中継による情報発信やインターネット販売、メールマガジンによる情報配信、ツイッターの活用や顧客管理を行っているところもございますが、まだまだ情報化は遅れているものと考えております。
 電子地域通貨事業実施に当たって、技術、知識の向上が必要であると考えておりますが、何よりも、だれでもが簡単に操作、利用できる仕組みが一番大事であると考えております。そのため、商店会、個店の情報発信や売り上げデータ把握などを支援する仕組みを構築する予定です。
 次に、電子地域通貨事業の普及発展のための方策に関するお尋ねですが、電子地域通貨事業は、最終的には自立した事業運営ができることを目標としています。そのためには、通貨の流通量、カードの利用者、加盟店を増やしていかなくてはなりません。したがいまして、利用者である区民と店舗の皆様にとって魅力ある事業としていくことが必要です。区内のどの店舗でも現金同様に利用できる便利さ、地域通貨での買い物のたびにポイントがたまるサービス、ポータルサイト上での情報発信による顧客獲得や販売促進などを進めてまいります。また、機能拡張やサービスの幅を広げ、使い勝手のよいものを目指してまいります。
 私の最後になりますが、区内産業の実態の変化と、計画改定に向けた課題についてのお尋ねでございますが、この間の区内産業の事業者数、従業員数は減少しておりますが、区民生活を支える小売、サービス、飲食業がその中心であることに変化はありません。
 各分野で見てまいりますと、商業分野では、大規模店やチェーン店との関係、後継者問題があり、製造業の分野では、円高による影響や事業所の区外移転、農業分野では、農地確保と後継者問題などの課題がございます。計画改定に向けましては、区内産業の生きた状況を把握し、区民団体等とともに施策の方向性を共有化し、計画に反映することが必要であると考えております。
 私から以上でございます。
○議長(小泉やすお議員) 土木担当部長。
     〔土木担当部長(小町 登)登壇〕
◎土木担当部長(小町登) 私からは、交通施策に関するご質問にお答えします。
 これまで、区民一人一人がより便利で快適な質の高い移動が確保されるよう、交通施策に積極的に取り組んでまいりました。
 まず、南北バスすぎ丸についてですが、これまで三路線を開通し、南北交通の不便解消や高齢者などの移動支援を図り、平成二十一年度は約百万人の方にご利用いただくなど、多くの方の好評をいただいております。一方で、一部の地域から、新しいコミュニティバス路線を望む声もあります。
 次に、放置自転車対策については、自転車駐車場の整備や放置防止の指導啓発などさまざまな対策を進めてきた結果、平成十二年度九千二百台あった放置自転車は、平成二十一年度千八百台に激減するなど、大きな成果があったと考えております。
 一方、買い物客による放置自転車が目立つようになってきたことや、自転車駐車場が不足している駅が一部あるなど、新たに取り組むべき課題があると考えております。
 次に、コミュニティバスの新路線の検討状況についてのお尋ねですが、済美山運動場を中心とした地域をシミュレーションの場として選定し、調査検討を進めております。この地域は道路の幅員の狭いところが多く、車両制限令に適合する運行が可能かどうかについて、交通管理者である警察と協議、調整を重ねているところでございます。杉並区コミュニティバス検討会議の学識経験者からは、この地域の運行は、道路の幅員や区民ニーズなど多くの課題があるとのご意見もいただいております。
 また、計画に当たっては、高齢者や幼児連れの移動支援、地域経済の活性化などを基本的な考えとして進めております。
 次に、商店街における自転車駐輪場対策についてのお尋ねですが、これまで自転車等駐車対策協議会でも検討テーマとして取り組み、一部の区立有料自転車駐車場では、買い物用の無料時間を設定するなどの対策を行ってまいりました。買い物客が自転車置場を心配することなくゆっくりと買い物を楽しむことができるようにするためには、商店街の近くに自転車置場を設置する必要があります。このためには、適地の確保や駐輪場の設置、運営方法など、多くの課題がございますが、一部の商店街では、適地があれば自ら駐輪場の運営を行いたいというお話をいただいておりますので、今後も商店街と連携し、取り組んでまいりたいと存じます。
 最後になりますが、交通に関する包括的な行政計画を策定すべきとのお尋ねでございますが、区では、ただいまご答弁いたしましたように、まちづくり方針に基づき計画的に交通施策に取り組んでまいりました。しかしながら、今後の高齢化の進展等により、公共交通のあり方や役割など