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東京都 杉並区

平成22年決算特別委員会−10月07日-08号




平成22年決算特別委員会

 目   次

委員会記録署名委員の指名 ………………………………………………………………… 5
決算審査
 認定第1号〜認定第5号
  各会派の意見開陳
  新しい杉並代表(岩田いくま委員) ………………………………………………… 5
  杉並区議会公明党代表(北 明範委員) ……………………………………………11
  自由民主党杉並区議団代表(吉田あい委員) ………………………………………14
  日本共産党杉並区議団代表(くすやま美紀委員) …………………………………18
  区議会生活者ネットワーク代表(市橋綾子委員) …………………………………24
  みどりの未来代表(奥山たえこ委員) ………………………………………………27
  都政を革新する会(北島邦彦委員) …………………………………………………33
  無所属(堀部やすし委員) ……………………………………………………………34
  杉並わくわく会議(松尾ゆり委員) …………………………………………………44
  無所属区民派(けしば誠一委員) ……………………………………………………50
  みんなの党杉並(横田政直委員) ……………………………………………………56



             決算特別委員会記録第8回

 日   時 平成22年10月7日(木) 午前10時 〜 午後2時17分
 場   所 議場
 出席委員  委 員 長  島 田  敏 光     副委員長  山 田  なおこ
 (48名) 委  員  けしば  誠 一     委  員  堀 部  やすし
       委  員  松 尾  ゆ り     委  員  北 島  邦 彦
       委  員  横 田  政 直     委  員  田 代  さとし
       委  員  すぐろ  奈 緒     委  員  奥 山  たえこ
       委  員  市 橋  綾 子     委  員  小 松  久 子
       委  員  中 村  康 弘     委  員  北    明 範
       委  員  川原口  宏 之     委  員  脇 坂  たつや
       委  員  増 田  裕 一     委  員  五十嵐  千 代
       委  員  安 斉  あきら     委  員  大 熊  昌 巳
       委  員  原 田  あきら     委  員  くすやま 美 紀
       委  員  吉 田  あ い     委  員  はなし  俊 郎
       委  員  松 浦  芳 子     委  員  関    昌 央
       委  員  大 槻  城 一     委  員(副議長)
                                渡 辺  富士雄
       委  員  藤 本  なおや     委  員  岩 田  いくま
       委  員  井 口  かづ子     委  員  小 野  清 人
       委  員  富 本    卓     委  員  小 倉  順 子
       委  員  原 口  昭 人     委  員  藤 原  淳 一
       委  員  鈴 木  信 男     委  員  大 泉  時 男
       委  員  伊 田 としゆき     委  員  斉 藤  常 男
       委  員  横 山  え み     委  員  青 木  さちえ
       委  員  小 川  宗次郎     委  員  河 津  利恵子
       委  員  河 野  庄次郎     委  員  太 田  哲 二
       委  員(議 長)           委  員  今 井    讓
             小 泉  やすお
 欠席委員  (なし)
 出席説明員 区長      田 中   良   副区長     松 沼 信 夫
       副区長     菊 池   律   教育長     井 出 隆 安
       代表監査委員  四 居   誠   政策経営部長  高   和 弘
       政策法務担当部長牧 島 精 一   行政管理担当部長大 藤 健一郎
       企画課長事務取扱政策経営部参事   区長室長    与 島 正 彦
               徳 嵩 淳 一
       総務課長    内 藤 友 行   危機管理室長政策経営部参事
                         (新型インフルエンザ対策担当)
                         危機管理対策課長事務取扱
                                 井 口 順 司
       区民生活部長  佐 藤 博 継   保健福祉部長  遠 藤 雅 晴
       高齢者担当部長保健福祉部参事    子ども家庭担当部長
       (医療政策担当)                   森   仁 司
               長 田   斎
       健康担当部長杉並保健所長      都市整備部長  上 原 和 義
               深 澤 啓 治
       まちづくり担当部長         土木担当部長  小 町   登
               大 塚 敏 之
       環境清掃部長  原   隆 寿   会計管理室長  山 本 宗 之
       会計課長    高 橋 光 明   教育委員会委員長大 藏 雄之助
       教育委員会事務局次長        教育改革担当部長渡 辺   均
               吉 田 順 之
       済美教育センター所長        中央図書館長  和 田 義 広
               玉 山 雅 夫
       選挙管理委員会委員長        選挙管理委員会事務局長
               押 村 貞 子           本 橋 正 敏
       監査委員事務局長武 笠   茂
 事務局職員 事務局長    伊 藤 重 夫   事務局次長事務取扱区議
                         会事務局参事
                                 佐 野 宗 昭
       事務局次長代理 高 橋 正 美   議会広報担当係長井 口 隆 央
       調査担当係長  鈴 木 眞理子   議会法務担当係長杉 原 正 朗
       議事係長    依 田 三 男   担当書記    小 坂 英 樹
       担当書記    田 嶋 賢 一   担当書記    島 本 有里子
       担当書記    森 田 龍 一   担当書記    小 野 謙 二
       担当書記    松 本 智 之



会議に付した事件
 付託事項審査
  決算審査
   各会派の意見開陳
   認定第1号 平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算…………………原案認定
   認定第2号 平成21年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算…原案認定
   認定第3号 平成21年度杉並区老人保健医療会計歳入歳出決算………原案認定
   認定第4号 平成21年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算………原案認定
   認定第5号 平成21年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算
    ………………………………………………………………………………原案認定



                            (午前10時    開会)
○島田敏光 委員長  ただいまより決算特別委員会を開会いたします。

 《委員会記録署名委員の指名》
○島田敏光 委員長  初めに、本日の委員会記録署名委員をご指名いたします。大槻城一委員にお願いいたします。

 《決算審査》
  認定第1号 平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算
  認定第2号 平成21年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算
  認定第3号 平成21年度杉並区老人保健医療会計歳入歳出決算
  認定第4号 平成21年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算
  認定第5号 平成21年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算
    各会派の意見開陳
○島田敏光 委員長  本日は、認定第1号平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算ほか4件に対する各会派の意見を聴取いたします。
 それでは、多数会派順に意見の開陳をお願いいたします。
 新しい杉並代表、岩田いくま委員。
◆新しい杉並代表(岩田いくま委員) 新しい杉並を代表して、平成21年度杉並区各会計歳入歳出決算に対する会派の意見を申し述べます。
 今回の決算議案は、前区長が予算編成及び執行を行ったものであります。そうしたことも踏まえた上で、意見を申し述べてまいります。
 初めに、我が会派は、平成21年度杉並区各会計歳入歳出決算のすべてを認定いたします。
 以下、認定理由を大きく3つの観点から簡潔に述べてまいりますが、その前に、当該年度がどのような年であったかを振り返ってまいりたいと思います。
 平成21年度は4月早々、朝鮮民主主義人民共和国によるミサイル発射で新年度を迎えました。5月には国内で新型インフルエンザ感染が確認され、6月には空からオタマジャクシが降ってきたというオタマジャクシ騒動が世間をにぎわせました。7月には東京都議会議員選挙で民主党が都議会第一党となり、衆議院の解散もございました。8月には裁判員制度による初の裁判が始まり、月末には総選挙で民主党が大勝いたしました。9月には鳩山内閣が発足し、10月には日本航空の会社再建のため、日本航空再建対策本部が政府内に設置されております。11月には政府の行政刷新会議が事業仕分けを開始。12月には2010FIFAワールドカップ本大会の抽せん会が行われ、日本はオランダ、デンマーク、カメルーンと対戦することが決まりました。年が明けて皇紀2670年、1月には区内高井戸西に本部を置く日本年金機構が発足。2月には大相撲横綱朝青龍が電撃引退をしております。そして3月、日経平均株価は1万1,089円94銭、円相場は1ドル93円台前半で年度末を迎えております。ちなみに昨日の日経平均株価は9,691円43銭で、当時より1,400円安く、円相場は83円台前半と約10円の円高となっております。
 ところで、昨日といえば、ノーベル化学賞を根岸英一氏と鈴木章氏が受賞する旨報道がございました。日本の基礎科学の底力を示すものであり、お喜び申し上げます。
 以上、駆け足で1年を振り返ってまいりましたが、総じて言えば、国政レベルでは政権交代による新しい時代への期待が高まる中、区政においては、こうした動きや区民の身近な生活不安に対応しつつ、実施計画及び行財政改革実施プランの中間年度として、平成22年度の目標実現に向けて各施策、事業の着実な推進に努めた年であったかと思います。
 それでは、本論に戻り、決算認定理由を述べてまいりたいと思います。
 認定理由の第1は、慎重かつ的確な財政運営に努めた点であります。
 当該年度決算を概括的に振り返りますと、一般会計では歳入歳出とも前年度より減となっており、歳入総額は1,563億円余、歳出総額は1,495億円余となっております。定額給付金関連の財政措置も含まれていることを考えると、会計規模の面から見て小さな区役所が目指されたことを見てとることができます。
 特別区債残高については、建設債の一部繰り上げ償還もあり、前年度比66億円減の179億円となっております。また、債務負担行為の翌年度以降支出予定額についても44億円減の332億円となっており、起債発行がなかったこと、公債費比率が2.8%であること、財政健全化判断比率に全く問題がないこととあわせ、財政健全化の跡を見てとることができます。
 一方で、積立基金残高は前年度比60億円減の442億円となっており、区債残高の2.5倍の積立額とはいえ、3年連続で減少していること及び経常収支比率が83.0%と80%を超えたことについては、今後の財政運営において注意を払っていく必要があります。
 各特別会計を見てまいりますと、国民健康保険事業会計においては歳入歳出とも前年度比減となり、歳入総額は488億円余、歳出総額は468億円余。介護保険事業会計においては歳入歳出とも前年度比増となり、歳入総額は286億円余、歳出総額は284億円余。後期高齢者医療事業会計においては歳入歳出とも前年度比増となり、歳入総額は101億円余、歳出総額は99億円余となっております。また、事業終了後の清算期間である老人保健医療会計においては歳入歳出とも5億円余となっております。各会計とも実質収支は黒字となっており、的確な財政運営に努めたものと見てとることができます。
 ただし、不納欠損と収入未済の増加及び保険料収納率の低下には注意を要します。特に国民健康保険事業会計においては、後期高齢者医療制度が始まった平成20年度以降、被保険者の年齢構成の変更が大きな原因とはいえ、収納率が70%を下回りかねない状況となっておりますので、歳入の確保及び負担の公平の観点から着実な対応を望みます。
 認定理由の第2は、区民の生活不安を抑えるべく、必要な施策を適時適切に行い、着実に行財政改革を推進したことであります。
 平成21年度の予算の編成方針は、遠きを見据え、今を固める予算と位置づけられておりました。当該年度は保育ニーズの急増に始まり、新型インフルエンザの発生、流行と、次々と緊急に対応せねばならない今を固めるための区政課題が発生してまいりました。
 そうした中、新型インフルエンザ対策としては、5月の段階で対策本部を設置するという迅速な対応を見せ、また、保育需要への対応としては、区保育室の設置等を行った上で保育に関する安全・安心プランを策定する等、こちらも迅速に対応がなされてまいりました。この安全・安心プランについては高齢者の介護基盤整備に関しても策定され、その他、地域医療体制に関する調査検討や障害者移動支援事業の大幅な拡大も行われてまいりました。住民の福祉の増進を図るという地方自治体の基本をしっかり担ったことは十分に評価しております。
 また、地域活力の維持向上に向け、当該年度はなみすけ商品券の発行支援が新たに行われており、各種緊急経済対策の継続とあわせ、評価いたします。
 なお、本委員会開催期間中になみすけ商品券の第4回販売が行われましたが、その際、販売に伴う手違いが発生いたしました。なれた時期にこそ、こうしたことは発生しやすいものであるので、今後このようなことのないよう十分な検証と対策をお願いしておきます。
 その他、将来に向けて今を固める施策として、さまざまな公園整備やごみ減量に向けた取り組み、学校支援本部の拡充や学校図書館の充実等も進められました。こうした取り組みを行いつつ、かつ平成20年度後半に起きた世界同時不況の影響を受けながらも、遠きを見据えて、わずかながらも実質単年度収支は黒字を維持しております。特別区財政交付金が前年度比73億円の減という状況下でも実質単年度収支の黒字を維持したことは、将来世代の負担を増大させてはならないという強い決意がうかがえる決算となっており、評価をいたします。あわせて、職員削減及び協働化も着実に推進されており、この点も評価をいたします。
 昨今の経済情勢を見ると、引き続き厳しい財政状況が続くものと想定されます。今後に向けた要望といたしましては、そうした中でも将来世代への負担を増すことがないよう、実質単年度収支は黒字を維持することを要望いたします。
 また、着実に区債残高及び建設事業債を減少してきたことにかんがみ、赤字区債を発行しないだけでなく、建設事業債を発行する場合でも、将来負担を十分考慮した適切な水準以下とするよう要望いたします。
 また、区民の生活不安を抑えるべく、必要な施策を適時適切に行っていくことに関しては、田中区長のボトムアップを重視するという方針から、一層さまざまな声が区政に届くものと期待しておりますので、そうした中から真に必要な施策を時期を外すことなく果断に行っていただくよう要望いたします。
 認定理由の第3は、長期的視野に立ち、自治体経営のあり方に対する議論がしっかりと行われたことであります。
 当該年度には自治基本条例の改正が行われました。杉並区をどのようなルールに沿って経営していくのかの根幹を定める条例に対し、議会としても、平成20年度に自治基本条例見直しに関する検討会を設置して13回に及ぶ会議を開催し、議会の章の検討を行ってまいりました。そして、決算当該年度における杉並区自治基本条例の一部を改正する条例の審議に当たっては、特別委員会を設置して議論してまいりました。その結果として、今回の決算審査から、区の主要な計画の進捗状況に対する報告がされるようになっております。自治体経営のPDCAサイクルを回す仕組みが一歩前進したことは高く評価しております。
 また、減税基金条例も当該年度に制定されました。田中区長の方針もあり、減税基金条例及びその基本方針、基金管理方針をめぐる状況は半年前と同一ではございませんが、いずれにしろ、税という地方自治の根幹に対し、行政、議会、区民が改めて真剣に向き合う機会となったことは確かであります。現に、議会としても、予算特別委員会を区民が傍聴しやすい日曜日に開催し、減税基金条例の集中審議を行いました。変化の激しい現在において、過去の延長だけで物事を判断することはむしろ不作為の罪に陥ります。長期的視野に立った区政経営が目指されたことは、改めて評価しておきたいと思います。
 今後に向けた要望といたしましては、区長は、現在の減税自治体構想については基本構想を策定する中で改めて議論をすること、及びその間は減税基金への新たな積み立ては差し控えることを表明されております。今後、基本方針の変更を検討される場合には、減税基金委員会への報告や区民意見提出手続等、定められた手続をしっかりと踏んでいただくよう、確認の意味で申し上げておきます。
 さて、冒頭申し上げましたとおり、今回の決算審査の特徴として、前区長の決算を審査し、その結果及び今後の要望を現区長に申し上げるということが挙げられます。区長が常々言っておられるように、よいところは継承し、改めるべきところは改めるというのは至極当然のことであり、それこそが、首長が交代する意義とも言えます。前区長の実績として個々の施策に対する賛否はあろうかと存じますが、行財政改革に果断に取り組み、区民の皆様、そして区議会の協力のもと、財政健全化を果たしてきたことについては、かなりの程度共通認識を得られるのではないでしょうか。
 改めて10年前の平成12年度と当該決算年度である平成21年度を比べてみますと、職員数は4,716人から3,785人へと931人の減、基金残高は218億円から442億円へと224億円の増、特別区債残高は942億円から179億円へと763億円の減となっております。この間、債務負担行為の翌年度以降支出予定額は66億円から332億円へと266億円増えておりますが、それを補って余りある財政の健全化が図られております。この間、扶助費が年間162億円から275億円へと100億円以上増えている中での結果であることは特筆すべきことであります。前区政のよいところとして、健全財政の維持はぜひ継承していただきたく思います。
 一方で、制度というものは一度でき上がってしまうとそれぞれが既得権化してしまい、必要以上に長期間維持される傾向がございます。こうしたものをゼロベースで見直すこと、改めることは、トップが交代してこそできることも多く、議会人として地方自治経験の豊富な田中区長の手腕に期待するところであります。
 なお、中国古典の四書の1つ、「大学」に、心に忿ちするところあればすなわちその正を得ず、恐懼するところあればすなわちその正を得ず、好楽するところあればすなわちその正を得ず、憂患するところあればすなわちその正を得ず(身有所忿ち、則不得其正、有所恐懼、則不得其正、有所好樂、則不得其正、有所憂患、則不得其正)という一説があります。意味するところは、怒り、恐れ、好み、憂いはだれもが持っている感情ですけれども、こうした感情にとらわれて物事に接すると正しい心の働き、つまり正しい判断ができないということでございます。私たち議員も常に自戒せねばならないことですが、区長を初め理事者の皆様方も新しい体制で新しい区政を構築していくに当たり、十分ご留意いただくようお願い申し上げます。
 さて、今回の決算審査に当たり、我が会派は25に及ぶ各種団体との政策懇談会を3日間かけて行い、要望聴取を行ってまいりました。また、会派として決算勉強会を行い、その上で決算特別委員会にて各委員が行う質問項目の調整も行ってまいりました。言うなれば、議員1人1人がばらばらに個人の思いのみで執行機関と相対するのではなく、議会が合議制の機関であることにかんがみ、17名の議員が組織として、機関として執行機関と対峙することを心がけてまいりました。
 改めてこうしたことを申し上げますのは、7月の新会派結成以来、さまざまなご意見を私たち会派の存在自体にいただいておるからであります。そこで、この場をおかりして、報道各社にお伝えした我が会派結成の目的をご紹介させていただきます。
 平成12年4月、地方分権一括法の施行により地方分権の流れは加速しました。全国では個性的な首長のリーダーシップのもと、特色ある施策を実施する自治体が増えました。しかし、振り返って地方議会はどうでしょうか。国政の政党政治が地方政治に持ち込まれ、議会の意思形成よりも党、会派の要求を優先する手柄争いや、中途半端に和を重んじるばかりで、本質的な議論を避け、事なかれ主義により改革が遅々として進んでいません。
 こうした中、杉並区をよりよくし、二元代表制の一翼を担う議会としてその意思形成を図るためには、杉並区のあるべき姿、及びそれらを実現するための議会のあり方について、方向性を同じくする議員が党利党略を離れて大同団結を行う必要があるとの結論に達しました。
 こうした説明文とともに、表題として地域主権の確立と議会改革の推進を目指すことを掲げ、公約として行政計画議決条例の制定、事業仕分けの実施、通年議会の実施の3点を表明しております。ぜひ委員各位のご賛同をいただきたく思っておりますので、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
 なお、新会派結成の時期でございますが、結果的に7月21日となりましたが、そもそも5月24日に私たち議員間で最終合意に達しておりました。合意事項のまとめや報道機関への提供資料を翌日に作成し、翌々日の5月26日に新会派結成届を提出することとなっておりましたが、皆様ご存じのとおり、5月25日に前区長の辞職表明があったため、新会派結成を一時延期し、区長選、区議補選後に改めて議員間で協議をした上で新会派結成に至ったものであることを申し添えておきます。
 以上、何点かにわたり新しい杉並としての主な意見を述べてまいりました。改めて意見開陳では取り上げませんでしたが、当委員会において我が会派から申し上げました意見、要望、我が会派が各種団体との政策懇談会にて聞き取りを行った要望、並びに個々の議員が日々の活動の中で把握した区政への要望については、区民の生の声ととらえ、そしてまた、議会内48分の1の意見の集積ではなく、17名による会派内調整コストを多大に経た上での意見であり、かつ議会第一会派として責任と誇りを持って区政経営に参画していることを重く受けとめていただき、今後の施策実施や平成23年度予算編成に十分留意されるよう申し添え、繰り返しとなりますが、平成21年度杉並区各会計歳入歳出決算をすべて認定いたします。
 なお、本決算委員会からインターネット録画中継が始まりました。議会改革の一環としての取り組みであり、開かれた議会を推し進めていく上で貴重な歩みでございます。委員各位におかれましては、こうした取り組みの推進力が弱まることのないよう、安易なパフォーマンスに走らず、互いに節度を持って委員会審議に取り組んでいくよう、会派17名を代表してお願い申し上げます。
 結びに当たりまして、本委員会の審議及び資料作成にご協力いただきました区長初め理事者、職員の皆様、円滑な委員会運営に努められました正副委員長に感謝を申し上げ、また、杉並区のさらなる発展、杉並区民の幸せを心から念じまして、新しい杉並の意見の開陳とさせていただきます。
○島田敏光 委員長  杉並区議会公明党代表、北明範委員。
◆杉並区議会公明党代表(北明範委員) 私は、杉並区議会公明党を代表して、平成21年度の杉並区各会計歳入歳出決算についての意見の開陳を行います。
 平成21年の経済を振り返って、米国の金融危機に端を発した世界的景気後退は、主要各国が協調する形で金融システムの安定化や景気回復に向けた取り組みを加速させた結果、底入れを示すようになりました。また一方で、日本経済においては失業率が昨年7月には5.7%となり、前月比で0.3%上昇し、過去最高水準になるなど厳しい状況にありました。平成22年度の経済は、欧州の財政問題に伴う金融不安が実体経済にどの程度影響するか不明であり、同時に、進行している円高の長期化等により、デフレからの脱却にはまだ相当時間を要すると考えられます。
 当該年度の主な出来事として、5月には初めて日本国内においても新型インフルエンザ感染者が発見され、その後すぐに流行期に入りました。また、政治的にも大きな変動があり、8月の衆議院選挙で民主党が308議席を獲得し、歴史的な圧勝をおさめ、政権交代がなされました。
 そのような中、杉並区の21年度の予算編成は、日本経済が直面する危機の中にあって、区政が基礎的自治体として役割を確実に果たし、平成22年の杉並区のあるべき姿を実現し、さらにその先にある高い目標を目指す年と位置づけ、遠きを見据え、今を固める予算として、1、今を固める安全・安心のセーフティーネット、2、あすをつくる、3、遠きを見据える杉並百年の計、4、行財政改革の推進を基本に編成されました。
 我が杉並区議会公明党は、21年度決算審査に当たり、1、区民の目線に合った行政運営がなされたか、2、弱者への配慮が十分になされているか、3、区民からお預かりしている税の還元が効率的か、つまり時代の変化に的確に対応した行政運営の展開がなされたかなどを主眼に、慎重かつ厳正に審査に臨みました。
 その結果、杉並区議会公明党は、以下に述べる理由により、平成21年度杉並区各会計歳入歳出決算につきましては、いずれも認定いたします。
 それでは、認定理由を申し上げます。
 理由の第1点目は、厳しい経済環境にあっても財政規律の保持に尽力したということです。
 本区においては民間の企業会計並みの財務諸表が作成され、今回で2回目の決算審査となりました。今回提示された財務諸表をもとに、当該年度の一般会計と各特別会計を合算した単体の財務状況を総括すれば、20年度と比較して、景気低迷による財源収入の減少や生活保護費等の増加を伴う行政コストの上昇といった環境にありながらも、固定資産及び金融資産形成への支出を抑制するなど、充実した公共サービスの継続的提供に尽力した跡が見られます。
 一方では、固定資産の評価額の上昇という追い風もあり、本区の資産、純資産は増加しており、全体としては純資産比率も95%、財政の安定度はまだまだ極めて高い状態を保持していると言えます。
 理由の第2点目としては、行財政改革を通して税金の無駄遣いをなくす取り組みに尽力したということです。
 当該年度は、スマートすぎなみ計画第4次行財政改革実施プランに掲げた課題項目に積極的に取り組んだ結果、行革による財政効果額は合計で約51億4,000万円となり、計画を上回る結果を残しました。行革については、ここまでしたからもうよいという終着点はありません。また、財政が厳しいときだけ行うものでもありません。これからも田中区長のボトムアップの考えのもと、さらなる行政の効率化に努めていただきたいと思います。
 理由の第3点目は、区民のニーズに合った、区民の声を聞き入れた施策の展開を推進したということです。
 猛威を振るった新型インフルエンザへの迅速な対応、なみすけ商品券等、景気低迷と格闘する地域商店、事業者支援のための地域振興施策、さらには我が会派の提案で実現した全国初めての取り組みである長寿応援ポイントの事業、保育園待機児童対策やヒブワクチン接種助成等子育て施策の充実、かねてより提案していました高円寺北口広場の整備、区民の文化活動の新しい拠点となった座・高円寺の開所、その他天沼小学校の建設やエコスクールの推進等、多くの課題に取り組んでまいりました。これらの結果、実施計画に基づく事業の実施率は決算ベースで87.9%となり、着実に事業を進めてきました。
 以上、主な点について認定理由を述べさせていただきました。
 次に、決算特別委員会での審議において我が会派から指摘させていただきました以下の要望について、特に今後の区政運営に十分検討していただき反映されることをお願いいたします。
 要望の第1点は、区民の生命と健康を守る施策について。がん対策、子どもの医療、女性の健康を守る上で、医療を取り巻く喫緊の課題に対応する緊急の医療プランを23年度に向けて打ち出すこと、そしてその推進のための体制を整えることを要望いたしましたが、それに対し、区長からも具体的な回答もいただき、我が会派としては高く評価をしているものです。充実したプランの策定、関連施策の拡充を何とぞよろしくお願いいたします。
 要望の第2点は、児童虐待について。子どもが生まれる前からの予防をお願いいたします。ネグレクト、虐待が起こる可能性のある妊婦の早期発見の場として、妊娠届提出時の対応強化をお願いいたします。また、児童虐待通告がしやすい環境整備にも力を入れていただきたいと思います。
 要望の第3点目は、杉並区耐震改修のシステムについて。区民にとって建築業者の選択の幅が広がるような改革をお願いいたします。
 要望の第4点目は、小中学校のクーラー設置について。物理的な問題もあるかとは思いますが、早期に設置できるよう鋭意努力をお願いいたします。
 要望の第5点目は、子育て応援券について。父親並びに父子家庭への配慮がなされた事業への対応をお願いいたします。
 さらには財政運営についても要望します。
 本区は、長期的に見れば生産年齢人口の減少、すなわち区税収入等の減少、高齢化の進展、すなわち保健福祉関連予算の増加、その他区有施設の老朽化による今後の改築改修の財政需要、さらには将来的に起こるかもしれない大規模災害等、大きなリスク要因が予想されます。そのような状況下、長期的な目線に立った財政運営、計画が必要であり、そのことを真剣に検討し、そのシステムを確立するよう要望いたします。
 決算特別委員会におきまして、我が会派の各委員より出されました意見、要望につきまして、今後の区政運営に当たって十分検討され、反映されるようお願いいたします。
 田中区長の座右の銘は「澄心妙観を得る」、澄んだ心であればよい考えが得られるとあります。私の座右の銘は「心こそ大切なれ」です。杉並区議会公明党は、すべての区民の皆様が夢と希望の持てる未来のため、心を使ってまいります。
 結びに当たり、本委員会の審議に当たり、誠実にご答弁をいただきました理事者の皆様、そして資料作成にご尽力いただきました職員の皆様、公平な委員会運営に努められました正副委員長に心から感謝を申し上げ、意見の開陳とさせていただきます。
○島田敏光 委員長  自由民主党杉並区議団代表、吉田あい委員。
◆自由民主党杉並区議団代表(吉田あい委員) 自由民主党杉並区議団を代表して、平成21年度杉並区一般会計並びに特別会計歳入歳出決算について、意見の開陳をさせていただきます。
 我が会派は、区が提出した決算資料、監査委員意見書さらには決算特別委員会での質疑を通じ、財政運営状況や各施策の進捗状況、効果的で効率的な予算執行の有無、行財政改革の成果などを精査した結果、平成21年度杉並区一般会計並びに特別会計歳入歳出決算のすべてについて、これを認定するものであります。
 既に具体的な質疑につきましては決算特別委員会の中で行ってまいりましたので、ここでは、その認定理由を簡潔に3つ述べさせていただきます。
 認定理由の第1は、計画的かつ堅実で健全な財政運営がなされている点です。
 平成20年9月のリーマンショックによる世界的経済危機を背景とした大幅な景気後退を経て、平成21年春には景気は上向きに転じたと言われました。しかし、私たちを取り巻く生活経済環境はまだまだ厳しい状況にありました。このような厳しい経済状況のもと、杉並区の平成21年度一般会計歳入は、前年度比33億8,680万円余減の1,563億2,609万円余となり、2年連続で減少しました。一般会計歳入に占める一般財源の比率も、平成19年度の82.2%から72.7%へと2年間で10ポイント近く低下しています。また、一般会計歳出は前年度比19億8,960万円余減の1,495億5,754万円余となり、4年ぶりに減少に転じました。こうした中で、一般会計歳出の執行率は対予算現額で95.4%であり、過去5年間では平成19年度に次いで高い数値となっています。
 平成21年度の中で注意しなければならないのは、収入未済額の増加でした。前年度比一般会計では8.1%、また国民健康保険事業会計でも5.3%増加し、ほかの会計を含めて総額103億1,614万円余となり、初めて100億円を超えています。収入未済額について、我が会派は決算特別委員会の中で積極的に質疑に立ち、その経緯や対策などを明らかにしてきました。その結果、区税収入を初め歳入面でとても厳しい1年となった中でも、さまざまな知恵を絞り財源の確保に最大限努められた一方、歳出面でも借金を増やすことなく各種の施策を遂行し、総じて区民福祉の向上が図られている点は高く評価できるものです。よって、杉並区の財政運営の健全性について、我が会派は評価できると判断したものであります。
 認定理由の第2は、行財政改革の成果を十二分に活用し、実施計画に基づく計画事業などの具体化を進め、区民福祉、区民サービスのさらなる向上に努めた点であります。
 既にほかの会派からも述べられておりますので、詳細は省略いたしますが、平成21年度は世界的な景気後退が続く中、区税収入など歳入確保が著しく厳しい1年でありました。そんな状況のもと、区は、景気刺激策として公的立場から景気拡大策を打っていかなければならないという大変にかじ取りの難しい年であったと思います。
 こうした中、21年度を遠きを見据え、今を固める年と位置づけました。一般会計ベースで当初予算こそマイナス7.7%でありましたが、決算ベースではマイナス1.3%と、前年度並みの財政基盤を維持しました。
 とりわけ喫緊の課題であった景気対策としては、区から1億円の発行支援を行ったプレミアムつき商品券、いわゆるなみすけ商品券の発行を初めとする6次にわたる緊急経済対策を実施し、区内経済の景気拡大に努めました。
 また、景気の後退とともに増大した保育需要に対して待機児解消の緊急プランを策定し、区独自の保育室を整備するなど、厳しさを増す区民の暮らしにしっかりとセーフティーネットを張ってくださいました。
 そして、杉並区の将来を見据えた減税自治体構想の具体化や、まちづくり百年の計として進めた済美山運動場やNHKグラウンドの具体化、さらには自治のルールブックとして平成14年に策定した自治基本条例の見直しなどを行いました。
 さらには、財政健全化に向けても前向きに取り組んでいます。基金は59億円取り崩したものの、区債はそれを上回る67億円を償還するなど、施策面、財政面のいずれにおいても実りのある成果を残した、そんな1年だったと振り返るものであります。
 こうしたさまざまな新しい施策を打ち出し、さらには多額の区債償還までできたことは、前山田区長が着任以来、一貫して断行してきた行財政改革があったからこそと思います。それは、スマートすぎなみ計画に基づき、当該年度までに931人の職員削減を行い、累計1,500億円という大きな行革の成果を得られたことが如実にあらわしております。また、この間に進められた五つ星の区役所運動は、とかくお役所仕事と言われてきた区役所のサービスを、お客様の視点に立つ気配り、心配りのあるものへと大きく変化をさせました。
 今回、当委員会の質疑においては、前山田区長が進めてきた施策について一部否定的な意見も出されておりましたが、区役所の仕事を量の面、質の面からも大きく変えた行財政改革については、今後も引き継いでいかなければならない大きな成果であるものと考えます。
 認定理由の第3は、起債残高ゼロに向け、強固な財政基盤づくりを進めた点であります。
 特別区債は、繰り上げ償還の継続等により、平成21年度末、区債残高が179億4,931万円余となり、前年度と比べ26.9%の減となっています。また、債務負担行為を見ると、当該年度新たに生じた限度額は、前年度比43億5,500万円減の8億2,100万円、翌年度以降の予定額は前年度比44億4,508万円余減の332億5,858万円余であり、ともに減少しています。
 特別会計については、国民健康保険事業会計、老人保健医療会計、後期高齢者医療事業会計は、実質収支額において黒字決算となっています。また、介護保険事業会計は単年度収支額の赤字額が拡大しているものの、計画に沿って基金を充当するなど工夫を凝らし、実質収支額においては黒字決算となっています。
 以上、全体を通してみると、収入未済額の増加はあったものの、平成21年度予算は計画に沿い適正に執行され、また、保育園の入所待機児対策や緊急経済対策など、機動的な取り組みも含めて成果を出したものと総合的に評価をいたします。
 次に、決算特別委員会での質疑において我が会派が指摘しました以下の意見、要望につきまして、特に来年度以降の区政運営に十分に検討していただき、反映されることをお願いいたします。
 まず1つ目は、財政の健全化であります。
 平成21年度決算の中では、収入未済額の多さがたびたび指摘されています。納税には、納税者1人1人に納税の大切さを訴え、納めてもらうことが重要です。滞納者には真摯に説明を行い、1%でも、1円でも多く確実に収納する努力を行い、歳入の確保及び負担の公平性を保っていただくよう要望いたします。
 また、厳しい経済状況のもと、扶助費の増大が目につきました。扶助費の増大は財政運営の硬直化を招くだけに、財政面からもその動向を注視しなければなりません。生活保護の本来の目的は社会復帰です。本当に困っている方が自立できるよう、正直者がばかを見ないよう、扶助費の適正な執行をお願いいたします。
 次に、杉並区の地域経済対策のさらなる充実であります。
 地域の方からも大好評で、地域商店街の活性化につながっているなみすけ商品券、この間の緊急経済対策の区内事業者の育成とあわせてぜひ継続実施し、地域の経済活性化に取り組んでくださいますよう要望いたします。
 また、今、世界から強く脚光を浴びている日本のアニメ産業、全国でも特にアニメ業者の多い杉並区においては、的を射たアニメ施策は区内における経済活性化対策の1つになると考えます。いま一度アニメ施策をしっかりと見直し、地域や商店街の活性化につながるような、そしてだれもが楽しくなるようなあり方を検討していただきたいと思います。
 3つ目は、だれもが健康で長生きできる杉並区の環境整備であります。
 区内にはご高齢者や障害を持った方が大勢住んでいらっしゃいます。ご本人もそのご家族も安心して楽しく暮らしていけるよう、医療型及び緊急型ショートステイ、また地域包括センターのさらなる整備充実を望みます。
 また、豊かな人生を過ごすには、お口の健康も非常に大切になってきます。生涯にわたって健康な口腔機能を維持できるよう、成人歯科健診を初めとする歯周病予防対策にも力を入れていただきますよう要望するものです。
 そして、ことしの4月から始まった中学校1年生女子を対象とした子宮頸がんワクチンの全額助成。この子宮頸がんワクチン接種については、安全性を検証しつつ、女の子たちが明るく健やかに成長できますよう、保護者や当事者に対し正しい情報の提供をお願いいたします。
 4つ目は、環境についてであります。
 杉並中継所の跡地活用について東京都としっかり協議をするとともに、よく工夫を凝らし、杉並区らしい活用の方策を考えていただけるようお願いいたします。
 最後は、教育についてであります。
 杉並区は教育立区として、子どもたちの健全な育成と学ぶ意欲を伸ばすことに力を注がれています。日本語教育は、我が国の伝統文化を学び、自らのルーツを知ることで自分に誇りを持つことができると高く評価しています。また、日本語をしっかりと学んだ上での小学校での英語教育は、グローバル化が進む現代においてまさに時宜を得た施策であり、来年度以降もぜひ継続していただきたいものです。
 そして、杉並区における食育、特に米飯給食の取り組みは本当にすばらしいと考えます。御飯には代謝に欠かせない水分が豊富で、植物性たんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富、その上、脳の活性化にもなります。何よりも、我が国の食文化を学ぶことは郷土愛をはぐくむことにもつながります。来年度以降の継続を強く望みます。
 今般、田中区長のもとに新たな杉並区政がスタートいたしました。新区長のもとで進められる新しい区政を、我が会派は大いに期待しております。そして大いに協力していきたいと考えております。ただ、そういう中でも、新しい取り組みを進めるにしても、そこに必要なのは財源であり、さらなる行財政改革は必要不可欠であります。新区政はまだスタートしたばかり。これから田中区長流の行財政改革の骨格をつくっていかれることと思いますが、ぜひとも新しい時代にふさわしい行財政改革のビジョンを描き、力強く推進されますよう強く要望することをつけ加えさせていただきます。
 以上、自由民主党杉並区議団として、平成21年度杉並区一般会計並びに特別会計歳入歳出決算について意見、及び今後の区政に対する意見、要望を申し述べさせていただきました。
 結びに当たりまして、本委員会の審議に当たり、誠意を持ってご答弁くださいました田中区長、井出教育長、理事者の皆様、そして資料作成にご尽力いただきました職員の皆様、円滑で公平な委員会運営に取り組んでいただきました正副委員長に心からの敬意と感謝の気持ちを込めましてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 これをもちまして自由民主党杉並区議団の意見開陳とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○島田敏光 委員長  日本共産党杉並区議団代表、くすやま美紀委員。
◆日本共産党杉並区議団代表(くすやま美紀委員) 日本共産党杉並区議団を代表して、平成21年度杉並区各会計歳入歳出決算に対する意見を述べます。
 当該年度は、前年9月のリーマンショックの影響を大きく受け、100年に一度と言われるくらいの大きな経済危機が世界的に広がった年でした。国内では、大企業を中心に正社員から派遣労働に置きかえる雇用形態の変化とともに、派遣労働者の使い捨て、正社員の過酷な労働強化が深刻な形であらわれました。年末年始にかけて2年連続で年越し派遣村が設置されたことも記憶に新しいところです。所得の低下で国民、区民の暮らしは苦しくなる一方、大企業の内部留保は200兆円を超える空前のため込みが進められました。
 こうした中、国民の変革を求めるエネルギーが自民・公明政権にピリオドを打ち、民主党政権を誕生させました。しかし、新政権は、公約していた後期高齢者医療制度の廃止や労働者派遣法の改正、普天間基地問題、政治と金の問題などで国民の期待を裏切り、先行き不安な状況を継続させています。また、区内においては保育園入園希望者が殺到するなど、雇用や経済状況の悪化の影響を正面から受ける事態が鮮明となりました。
 こうした状況のもとで、杉並区が国の悪政から区民の暮らしを守る防波堤としての役割を果たすことが求められました。当該年度は山田区政の11年目、結果的に最後の総決算の年度になりましたが、一言で言うと、自治体の責務である福祉の増進という役割を果たさなかったと指摘するものです。
 以下、理由を述べてまいります。
 まず、減税自治体構想についてです。
 山田区政は毎年、一般会計の1割、約150億円という巨額をため込んで、区民税を10年後に10%減税、100年後に無税にするという減税自治体構想の準備を最優先に進めました。区財政を家計と同列に置き、予算単年度主義をあたかも無理やりその年度に使い切るような印象を与える使い切り予算として批判、しかも「めざせ!減税自治体」構想という漫画パンフまでつくり、一方的にアピールしてきました。
 しかし、区が多額の経費をかけて宣伝しても、我が党が実施した区民アンケートでは、構想そのものを知らないという回答が圧倒的多数でした。区政を大きく左右する重大問題でありながら周知度は低く、議論する基礎すらできていなかったことは明白でした。それにもかかわらず10年後、100年後まで縛りをかける減税自治体構想を進めたことは絶対に容認できません。
 次に、区財政をめぐる状況についてです。
 監査意見書では、各会計ともに収入未済額は5年間で最大だったと示しています。いかに区民生活が苦しくなったかを示す1つの指標です。しかも住民税の税率が2000年に10%へフラット化されて以降、下がり続けています。国民に痛みを我慢せよと押しつけた小泉構造改革の悪政のもと、そのツケが低所得者を襲っているのです。川崎市で実施しているような税の減免制度の拡充を求めても全く対処しない区の姿勢は認められません。
 山田区政は借金ゼロ政策を掲げ、執拗に不要不急の繰り上げ償還を行ってきました。我が党は十数年前から、利率7%などの高利の区債は繰り上げ償還や低利なものへ借りかえよと求めてきました。しかし、今日まで4%以上の区債が残されてきたり、低利のものを繰り上げ償還し、区民の緊急要求にこたえる財源に回さなかったことは許されません。
 また、基金の積み立ては総額400億円に上っていますが、特に財政調整基金の積み立ては全く無計画で、とにかく多ければ多いほど、積み上げればいいという政策は認められません。
 区は財政難を強調してきましたが、財政破綻間近と言われるような状況は、山田区政以前から今日に至るまで一度もないことは、地方財政健全化法に基づく4つの指標から見ても明らかです。巨額の基金をため込む一方で財政の危機をあおり、福祉や介護、教育などの充実を拒んだ政治姿勢は容認できません。
 国庫支出金の削減影響額は、国の負担割合の削減や三位一体改革の影響で、当該年度約56億円にも及びました。国は地方分権や地域主権を掲げていますが、仕事は地方へ、しかし国は金を出さないというのが実態です。国に対して強く改善を求めるべきです。
 次に、民営化、行革について述べます。
 セシオン杉並の運営を委託していた営利企業が経営破綻し、2カ月半にわたって労働者に賃金が支払われなかったという前代未聞の事件が起こりました。区は事業者と労働者の契約にかかわる問題と繰り返すのみで、問題解決に背を向け続けてきました。また、民営化によって労働者の賃金が低く抑えられていたこと、さらには民営化した施設で働く労働者がどんな労働条件で働いているかなど、全く把握していないことも明らかになりました。無責任きわまりない姿勢であり、容認できません。
 職員1,000人削減を強行してきた山田区政でしたが、一方で非正規雇用を増やし、積極的に官製ワーキングプアを生み出してきました。1人1人の職員の負担が増加し、精神疾患が増えてきていることは、我が党が数年来指摘してきたことです。効率化が職員の健康に重大な影響を及ぼしていることは明らかです。こうした山田流行革、民営化路線は、結局全体の奉仕者としての自治体労働者の誇りを奪い、主権者区民に対する責任を投げ捨てて自治体を解体するものであります。厳しい総括を求めるものです。
 次に、経済対策についてです。
 100年に一度と言われる経済危機の中で、緊急経済対策は十分だったのでしょうか。プレミアムつき商品券が実施されたことは、我が党も要求してきたことであり、評価しますが、総額11億円のうち1億円のプレミアムだけでは、厳しい経済状況に追いついていません。さらに問題点として、発行にかかわる経費が商連の負担となっており、改善が求められます。
 また、地元業者育成の立場から見れば、前払い金の増額要求にこたえず、10億円以上のジョイントベンチャーにおいて地元業者2社以上を条件とする要求にもこたえていません。
 公共事業における工事においては、末端で働く労働者の賃金確保は急務の課題です。公契約条例の制定を求めても拒否し続ける区の姿勢は認められません。早急に踏み出すべきです。
 次に、貧困と格差の広がりにあえぐ区民に温かい手を差し伸べたかどうかということです。
 不況で、共働きでないと生計を立てられない子育て世帯が急増し、認可保育園への入園申請が殺到しました。当該年度4月、入園を希望しながら入れなかった子どもは約660人に上りました。区は予測できなかった事態と弁明し、区独自の保育室の設置など緊急対策は講じたものの、認可保育園の需要がありながら計画的に整備してこなかったツケが一気に噴き出した形となりました。保育施設の整備計画が策定されましたが、4年間で1,200人分の保育の定員増を図るというものの、認可保育所の定員増は343人分にすぎず、大半が認可外施設の定員増というものです。国の最低基準を満たした認可保育園の増設に対し極めて消極的な区の姿勢は、公的責任を放棄し、区民の願いにも反するもので認められません。
 なお、ことし4月の待機児童数を23名としていますが、これは認可外施設に入所すれば待機児としてカウントしないとした新基準での数です。2月の第1次申請では836人もの子どもが待機児童となったことを重く受けとめて、認可保育園を大幅に増やすよう強く求めます。
 区立幼稚園を区独自の幼保一元化施設、子供園にする方針が突然打ち出されました。幼保一元化にはさまざまな課題がある中、8月に計画を発表し、保護者の十分な納得もないまま、ことし4月に強行という乱暴な進め方自体も、また幼稚園教育の公的責任の放棄という点でも認められません。
 介護保険は制度開始から10年目となった年でした。介護の社会化と言われながら、介護認定のあり方、サービス抑制など、介護を取り巻く状況は深刻化する一方です。我が党区議団が長年求めてきた生活困窮者に対する区独自の保険料減免制度が、この年ようやく始まりましたが、サービスの不足を補うような区独自の施策は講じられませんでした。
 特養ホームの待機者は約1,800人、高齢者についても施設の整備計画が策定されましたが、区民の切実な願いである特養ホーム増設は、4年間で300床にとどまっています。さらなる拡充を求めるものです。
 高齢者の安否確認・見守り事業について、地域包括支援センター任せでなく、区職員の直接訪問も行うよう繰り返し求めてきていますが、この点についても改善が見られず、公的責任を果たしていないと指摘するものです。
 障害者施策については、グループホームやケアホームの整備とともに、ショートステイの増設は切実な願いです。ところが、区は明確な整備目標を持っていないことが明らかになりました。緊急時の場合も含めたショートステイ整備の明確な目標を持つべきです。
 雇用情勢の悪化で職を失うと同時に住まいも失い、路上生活にならざるを得ない人が増加しました。生活保護をすぐに適用せず、緊急一時保護センターや民間宿泊所へ誘導している福祉事務所の対応は厚労省の通知にも反するもので、許されません。改善を求めます。
 被保護世帯の増加とともに、内容も複雑困難なケースが多くなっています。ところが、ケースワーカー1人当たりの抱える世帯は95世帯、これでは被保護世帯の状況に合った援助や指導ができません。少なくとも国標準の80世帯にするよう手厚く人員を配置すべきです。また、精神疾患を抱えた受給者に対する行き過ぎた就労支援は改めるべきです。
 国民健康保険料は当該年度も引き上げられました。失業や収入の激減など経済情勢の悪化で、保険料を払いたくても払えない世帯は増加し、収納率は過去5年間で最低となりました。区独自の保険料軽減や区長が認める減免の適用範囲を広げるなど支援が必要です。しかし、区は、こうした対策をとらなかったどころか、前年度を上回る907件もの資格証明書を発行し、生活困窮者に対する一部負担金減免制度の活用についても消極的でした。積極的に区民の命と健康を守る姿勢がなく、認められません。
 高い保険料と差別医療を押しつける後期高齢者医療制度は、厚労省の担当者が明確に述べたとおり、医療費が増える痛みを高齢者自身に感じ取ってもらうためにつくられた制度です。必要な制度という区の姿勢は認められません。短期証の発行もやめるべきです。
 次に、住みよいまちづくりを進めたかどうかについてです。
 杉並区の公園は不足しています。23区を比較すると、1人当たりの公園面積及び区の面積に対する公園面積の比率において、杉並区は最下位のランクとなっています。公有地や生産緑地を確保し、公園を計画的に増やせと要求してもこたえない区の姿勢は、みどり豊かな杉並区を否定するものです。
 地球温暖化対策について、当時山田区長は、温暖化はCO2だけが原因ではないと人為的影響を否定し、世界の研究者の見解を批判しました。気候変動論をねじ曲げた区長の見識は、結局、地球温暖化ガス削減目標の制定にストップをかける役割を果たしたものであります。
 太陽光を利用した自然エネルギー対策では、補助制度は低所得者まで行き届いておらず、今後一層の拡充を求めます。
 住宅問題では、区は、住まいは人権という立場に立っていません。区営、都営住宅の当せん倍率は宝くじ並みになっています。民間住宅のストックが量的に充足しているという理由で区営住宅を増やさないことは、区民の切実な願いを踏みにじるものです。また、民間住宅入居の際、保証人に困っている区民にも何ら手を差し伸べない姿勢も問題です。
 災害対策は、いかに災害を最小限に食いとめるか、事前の対策が重要ですが、その施策が極めて弱く、不十分な位置づけになっていることは納得できません。対応を早急に確立すべきです。
 外環道路計画は、関係住民の大きな反対があるにもかかわらず、必要な道路と言って国や都と一緒に推進してきました。環境破壊そのものであるとともに巨額の税金をつぎ込む浪費であり、認められません。
 次に、格差を広げ、機会均等を奪った教育問題についてです。
 今、教育は、新自由主義路線のもと、憲法や教育基本法の精神を逸脱し、財界、大企業の戦略に乗って、できる子、できない子の振り分けを平気で行う大きなうねりの中に吸い込まれようとしています。学校希望制は、教育の重要な柱の1つである地域のコミュニティと教育力を破壊してきました。さらに学校統廃合の格好の手段になっており、多くの区民から疑問や批判の声が寄せられています。既に他の自治体では破綻が明らかになっており、見直すべきです。
 統廃合の手段として、小中一貫教育が打ち出されました。小中一貫教育は小学校から差別と選別を進め、教育の機会均等の大原則から逸脱するものです。本格的な検証もされていないまま拙速に進めようとする区の姿勢は容認できません。
 現に小中一貫教育が行われている和泉地域では、中1ギャップのメリットが消されていること、三菱総研に1,200万円払ってつくられた授業のカリキュラムが成功していないこと、小学校の英語教育がかえって英語嫌いを生み出したこと、小学生の3分の2が他の中学校を選択していることなどを見れば、問題は明らかです。もともと統廃合のための政策であり、白紙に戻すべきです。
 30人程度学級は小学校4年生までの計画に終わっています。学校希望制を中止し、直ちに小中学校全学年まで広げれば、1学年1クラスの学校も解消されます。これは児童、教師、父母の願いであり、世界的な流れでもあります。文字どおりすべての学校を残すために30人学級の全学年での実施を求めます。
 当該年度、中学校の教科書採択が行われました。我が党区議団は新しい歴史教科書の採択を行うべきではないと強く主張してきました。それは、この教科書の内容と教科書を作成したつくる会の目的が侵略戦争を美化するもので、憲法と教育基本法を真っ正面からじゅうりんするものであるからです。世界と日本の公理を真っ向から踏みにじる戦争肯定論を公教育で子どもに教え込むことは絶対に許されません。この教科書採択へ道筋をつけた山田区長と採択に賛成した教育委員に対して、満身の怒りを込めて採択のやり直しを求めるものであります。
 国、都、区の3つの学力テストは、学力向上につながるどころか、テスト対策のために新たな授業も行わなくてはならず、子どもや教師を疲弊させています。差別と選別を生み出し、テスト産業の利益誘導でもある学力テストは中止すべきです。
 我が党区議団は、子どもや学校関係者の強い願いを受けとめ、小中学校の普通教室にクーラー設置を求め続けてきました。しかし、山田区政は、室温が40度近くになろうが、ぐあいが悪くなって保健室に運ばれようが、我慢も教育のうちとして最後まで拒否し続けてきました。学校保健法の規定を無視した非人間的な姿勢は許されません。
 区内教職員の5人の現職死は大きな衝撃です。パソコンの押しつけに加え、学力テスト、体力テストなどに手をとられる時間が多く、残業した後も自宅に帰って仕事をするのが日課となっています。教職員の残業時間など労働実態を把握せず、超多忙化を放置している区の姿勢は認められません。
 最後に、平和施策について述べます。
 当該年度は、オバマ大統領がチェコ・プラハで核なき世界構想を提唱したことを契機に、一気に核廃絶の機運が高まった年でした。しかし、山田区長はこうした世界の流れにくみせず、リーダーシップを示したとは言えませんでした。原水爆禁止署名運動発祥の地の首長としてふさわしくない姿勢でありました。今後、核廃絶、国際交渉の前進へ寄与することを求めるものであります。
 以上の理由から、認定第1号平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算、認定第2号杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算、認定第3号杉並区老人保健医療会計歳入歳出決算、認定第4号杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算、認定第5号杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算の認定に反対します。
 なお、来年度予算編成の時期を迎えています。我が党区議団は、区民から寄せられた要望を反映し、524項目の予算要求を区に提出いたしました。1つ1つの実現を求めます。
 最後になりましたが、たくさんの資料請求にこたえていただいた職員の皆さんに感謝を申し上げ、意見の開陳を終わります。
○島田敏光 委員長  以上で各会派による意見開陳は終了いたしました。
 ほかに意見はありませんか。──ただいま市橋委員、奥山委員、北島委員、堀部委員、松尾委員、けしば委員、横田委員から意見の申し出がありました。
 それでは、意見の申し出のありました委員を順次ご指名いたします。
 市橋綾子委員。
◆区議会生活者ネットワーク代表(市橋綾子委員) 私は、区議会生活者ネットワークとして、決算特別委員会に付託された2009年度杉並区一般会計歳入歳出決算及び各特別会計歳入歳出決算について意見を申し述べます。
 当該年度は、歴史的な政権交代を経て国の仕組みが大きく変化を遂げた一方、日本経済は、米国の金融危機に端を発したいわゆる100年に一度と言われる世界的な景気後退に陥りました。民間消費の堅調さを背景に持ち直し基調が見られたのも事実ですが、デフレを懸念する声は消えず、雇用は改善されないまま、完全失業率5.7%と過去最高水準を示した年でした。
 当区においては、新公会計制度になって初めて経常収支比率が適正水準とされる80%を超え、83%となりました。入ってくるものが減り、予算の執行率を高めていった結果と考えられますが、私どもは、減税自治体構想の実現に走ったため、緊縮政策がとられた結果ではないかと思っております。いずれにしても、今後注視していく必要があることは言うまでもありません。
 限られた時間ではありましたが、委員会での質疑を通し、また、いただいた資料をもとに、施策の執行状況について私ども会派で調査を行った上で判断した結果、一般会計並びにすべての会計決算案に対し、区議会生活者ネットワークは認定すべきものと判断しました。
 以下、決算審査の締めくくりに当たり、時間の制約により述べられなかったことなど、生活者ネットワークの考え方を述べさせていただきます。
 収入未済額について申し上げます。
 一般会計のみならず、国民健康保険を初めとする各保険事業会計においても収入未済額が増大し続けています。全国どこの自治体にもあらわれている傾向ですが、当区においても効果的な解決策が見えません。ただ、この解決は低所得層からの徴収に求めるより、富裕層にある滞納者への対応を優先すべきです。区は、このことを念頭に、さらなる地道な徴収努力をされるよう求めます。
 次に、新しい公共について申し上げます。
 今回の質疑の中で、「新しい公共」というキーワードがたびたび語られました。さきの一般質問で、区長の言われる新しい公共は、内閣府の新しい公共円卓会議における見解とほぼ同じ考えであることが示されました。円卓会議がことし6月に発表した新しい公共宣言は、その冒頭で「人々の支え合いと活気のある社会。それをつくることに向けたさまざまな当事者の自発的な協働の場が『新しい公共』である。」とうたっています。公共サービスの担い手が行政以外の民間に広がることが新しい公共の姿なのではなく、さまざまな当事者の自発的な協働の場ということをしっかりと受けとめていただきたいと思います。
 その意味で、NPOなどの市民活動に対してその自発性の芽を育て、行政も共に育ち合うというパートナーシップ型の区政を築いていきたいものです。杉並区では、他自治体に比して早くからNPO等の市民活動が活発に行われ、また、行政側の取り組みも積極的に展開されてきました。その分、ここへ来て問題や課題も見えてきているように思います。今後、市民と行政によるさまざまな協働の実践を積み重ねることで、新しい公共の風土を醸成していけるものと期待しています。
 選挙管理委員会について申し上げます。
 7月11日のトリプル選挙で大量の無効票が発生した事件は、記載台を4カ所とすべきところを2カ所にしたことが主たる原因であることを選挙管理委員会も認めておられます。そして今回、参院選の2枚の投票用紙がマニュアルとは逆の順で渡されていた投票所があったことが明らかになりました。選管には、期日前の投票所及び当日の66カ所の投票所で何があったのか、余すところなく解明した上で、社会的規範に照らして、区民が納得できるような総括がされるよう改めて強く求めます。
 環境施策について申し上げます。
 都の改正環境確保条例が今年度より施行され、温室効果ガスを基準年度より8%削減という極めて高い削減義務が区庁舎にも課せられました。しかし、目標達成に向けた区の具体策が明確に示されていません。もとよりこの削減義務は、職員だけが頑張ることではなく、区民や事業者、もっと言えば議会も共に参加すべきものです。具体策を目に見えるように提示してくださいますようお願いします。
 漢字表記か仮名表記かということについて一言申し上げます。
 子ども・子育て行動計画の「ども」の表記を仮名としたことを歓迎しています。子どもの「ども」は仮名表記が一般に定着し、近年は、国の施策を初め公的な文書においても漢字表記をほとんど見ることはありません。これを区が今さら漢字表記に変更するのであれば、ふれあい、みどり、すぎなみ、まちづくり、くらし、あんしんなどの言葉も漢字表記にしなければ整合がとれないのであり、「ども」を仮名表記に戻したことは至極当然です。この際、子供園、子供読書活動推進計画などの「供」の表記をできるだけ早い時期に仮名書きに改めることを求めます。
 最後に、議会運営について一言申し上げます。
 毎回申し上げていますが、予算は見込みのものであるのに対し、決算は行政が執行した税金をあらわしたもので、重要さの度合いは劣るものではありません。決算審議の時間は予算の審議の時間1人6分より短い5分という状態では、とても決算のチェックを大事にしていこうという議会の姿勢がうかがえるものではありません。審査中、予定時間以内に質疑がおさまるよう、答弁時間の短縮を促す声がしばしば聞かれましたが、当初の時間設定の無理があったのだと思います。当委員会の冒頭で他の委員から質問時間への指摘がありましたが、私ども区議会生活者ネットワークとしても、決算の質問時間についてご一考いただきたい旨申し添えまして、区議会生活者ネットワークの意見とします。
○島田敏光 委員長  奥山たえこ委員。
◆みどりの未来代表(奥山たえこ委員) 平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算及び各特別会計について意見を申し述べます。みどりの未来の奥山たえこです。会派を代表して申し述べます。
 今回の決算は、前区長が提出したものであります。その決算の認定審査を行うに当たり、法や条例に沿って施行されているかを判断することは当然であります。それに加えて、今回は縦横の時間軸を念頭に置き、執行の適否や施策の当否を判断しました。横は同時代への配慮、そして縦は将来世代への配慮であります。
 若干説明します。
 横軸とは同時代への配慮ですが、これは、財政健全化法が施行されて丸2年になります。この間、数十もの自治体がイエローカードを突きつけられました。間もなく決算審査が終わると、新たな自治体がそこに加わることでありましょう。
 さて、そういった自治体は、放漫経営によって自業自得で陥ったと言い切ってよいのでありましょうか。私はそうではないと考えます。自治体によってそれぞれ事情は異なると思いますけれども、財政危機に陥る原因は、減り続ける税収と交付金や補助金の削減、またその一方で、高い高齢化率により増え続ける社会保障費や扶助費、そういった日本社会の構造変化に伴うものが大きな要因であると考えます。自助努力では何ともしがたいものがあり、首長は財政運営に苦しんでいると思います。
 翻って、我が杉並区であります。例えば財政健全化指標の4つ、全く問題ないという監査意見でありました。その他の財政指標も悪化はしておりますけれども、それでもまだまだ財政に余裕があると言ってもよろしいと思います。
 ではこれは、当区杉並区だけにおける努力の結果だと胸を張ってよいのでありましょうか。違うと思います。当区杉並区は首都東京の西のほうに位置するという立地条件により、収入の裕福な住民が少なくありません。また、高齢化率はかなり低いほうであります。さらに、23区特別区の一員として財政調整交付金の恩恵にあずかれるからこそ、そういったメリットのおかげで財政に余裕があると言えると思います。
 実際、当該年度の経常収支比率が4.5%悪化いたしました。上がりました。この大きな要因の1つは、都区財政調整基金の減少であります。こういった影響を杉並区はもろに受けるわけです。そういう意味では、財政に余裕があるからと慢心した財政運営になっていないかどうか、常に考えていかなければなりません。
 さて、縦軸とは将来世代への配慮であります。
 現在の私たちの税金の使い方は、行く行く将来世代に影響してきます。よって、目の前の財政出動の金額の多寡にとらわれることなく、長い目で財政を考えていかなければなりません。
 その点から見ていきますと、今回の決算においても幾つか問題点があります。執行自体が不法である、また不透明であるもの、また他自治体への配慮に欠けるもの、また、どう考えても無駄な出費もしくはやや放漫とも思える出動、また、趣旨は理解するものの廃止または手直しが必要と考えられるもの、また、予定した効果が得られていないものや費用対効果に疑問があるもの、そして施策自体の財政誘導方法に疑問があるもの、また、将来世代に負の遺産を残すと思えるものなどなどが多々見られました。よって、平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算及び各特別会計歳入歳出決算については反対といたします。
 以下、具体例を挙げて簡単に説明をしていきます。
 まず、監査委員の報酬支給でありますけれども、今般9月30日に、その執行が違法であるとの判決が東京地裁で出されました。これは月額の満額支給した事案に対して、そもそも勤務日数が土日しか残っていない、そして判決によると、そもそも日割り規定のない条例が違法であって、そのような条例制定は議会の裁量権を超えており違法である、そして不当利得を返還せよという判断が示されました。さすれば責任は、当時その条例を定めた議会にあるわけですけれども、執行部においても漫然と支給することなく、その適否を判断すべきであります。
 第一、今回対象の議選の監査委員は、議員として既に十分過ぎる報酬を得ております。その上さらに15万1,000円、この支給については、全く勤務実態がなく支給されているわけです。こういったことは区民感情からすれば到底信じられないことであります。こういったことを、ただ条例があるというだけで漫然と支給する、それはやはり財政に慢心していると言わざるを得ません。
 次に、行政委員の報酬についてであります。
 これについては、月額は違法であるとの判断が大津地裁、そして大阪高裁において示されております。地方自治法では非常勤職員の報酬は原則が日額とすべしと規定しておりますけれども、特別な事情がある場合に限って、ただし書きの特例を設けて月額にすることが許されております。
 決算審査の中では、杉並区では主たる事情もなく月額報酬が漫然と続けられてきたことがわかりました。選挙管理委員会は月額は30万3,000円、1回当たり40分の会議で約4万円に相当する報酬を得ております。これはどう考えても高額だと言わざるを得ません。全国の自治体と比してもかなり高額であります。今、さまざまな自治体で月額報酬という支給方法の見直しが始まっています。当区においても、区民感情から乖離している行政委員、特に選挙管理委員の報酬額を見直すべきと改めて指摘いたします。
 また、さらにつけ加えれば、今年度の参議院議員選挙、そして区長選挙、また区議会議員の補欠選挙においても、選管委員の対応が大変ずさんであったがために大量の無効票を出した、そのことからも、選管委員の報酬については早急に見直すべきものと重ねて申し上げておきます。
 次に、執行が不透明であるもの、これは私債権の不納欠損処理について指摘しておきます。
 杉並区においては債権の管理に関する条例を定めておりますけれども、私債権の時効の援用については条例に1文言あるだけで、内々に処理されていると言ってもよいと思います。芦屋市や東京都においては債権管理条例を正しく制定し、議会にきちんと報告をしております。条例改正は考えていないという答弁が他の議員に対してありましたけれども、これはきちんと見直すべきであります。
 そして同時に、私債権の回収、これは委託することはできますけれども、過酷なものがないかどうか、私ども会派としては注視していきます。もちろん公債権についても、支払えない事情を丁寧に酌み取っていく必要があることを申し添えておきます。
 さて、減税自治体構想であります。
 これは、当会派は機会をとらえて申し上げてきましたけれども、施策自体が不適当である、そして他自治体への配慮に欠ける、そしてどう考えても無駄な出費であり、今思い出しても、返す返すも何とも腹立たしいものであります。また、それに関して、私も仕方がないのでかなり勉強して議会で質疑をいたしましたけれども、私の勉強時間を返してほしいと思います。本当に住民訴訟でもして取り返したいところでありますけれども、対象が今の区長になるんですよね。前の、実際に執行したときの区長に取り返したいというふうに私は思っております。
 次に、予定した効果が得られていないものについて申し述べます。
 保健福祉サービス苦情調整委員制度であります。これは、制度の目的自体は大変認めるところでありますけれども、実際になかなか使われていない、このような施策については、一度定めたからそれでよしとするのではなく、間断なく検証を続けるべきと指摘しておきます。
 同様のことは、公益通報制度についても、この制度はつくられてから7年ほどたちますが、1件も使われていない。制度自体に、仕組みに欠陥があるというふうに指摘しておきます。
 さて次に、費用対効果に疑問があるもの。こういった施策はたくさんたくさんありますけれども、幾つかだけ挙げておきます。
 まず、歩きたばこへの過料徴収であります。今回、歩きたばこをしている方に注意をする、もしくは過料徴収をするといったことの費用が1回当たり1.5万円に相当するということを委員会の中で明らかにしました。区の説明は、安心・安全の目的のために必要である、費用対効果はとれているというふうに何度も強調しておりますけれども、区民に正しくこのことを情報提供したとしたらどうでしょうか。それでも、1回1.5万円かかったとしても、この施策を支持するかどうか、区民にも尋ねるべきであります。
 次に、施策自体の財政誘導方法に疑問があるもの。
 長寿応援ポイント制度については、今回詳しく質疑をいたしました。引きこもりがちな高齢者が外に出る機会をつくるという趣旨には賛同するものです。しかし、この制度は登録団体に加入している方のみと限定されており、個人で健康づくりやボランティア活動をしている方は対象になりません。また、要介護の方は初めから除外され、高齢者の中で不平等、不公平感が生まれています。個人にお金を配ることで地域コミュニティをつくっていこうという手法にも違和感を覚えます。それよりは、得られたポイントで地域に花を咲かせる、みどりを増やすといった地域還元型の方策に転換していくべきものだと考えます。そうすることで参加者個人も、そしてまちも元気になる、活性化する仕組みに転換する必要があると考えます。
 また、さらに加えておきますと、この長寿応援ポイント制度については行き過ぎた業務委託があります。この施策の中において、2回、高齢者ご本人に相対する機会があります。ポイントシールを配るとき、そしてシールを換金するときであります。しかし、その業務をすべて業者に丸投げしているんです。そうすることで、職員は本来だったら区民の高齢者と直接相対する、その方がどのようなことを考えているかなど、例えば服装を見るとか、もしくは腰は曲がっていないかとか見ることで、今後の施策に生かすことができます。そういった貴重な機会を、せっかくの機会をみすみす見逃している、これは全く行き過ぎた業務委託であります。再考を促すものであります。
 子育て応援券についても若干申し述べておきます。
 この施策については、ばらまきではないかという疑問を有しております。今年度、制度の手直しをしましたので、今年度について見守りたいと思います。
 なお、子育て応援券のシステム構築については、既存のソフトウエアを使いながらマイクロソフトのソフトに1,000万円をかけて構築をし、しかもそれが全然杉並区の財産とならない、業者がかわったらそれを使うことができない、持って帰ってしまうということについて、私は何度か指摘をいたしました。今回、多くの区民を相手にするといった意味では、似たようなシステムとなるであろう長寿応援ポイント制度について聞きましたところ、これに関しては、業者がかわってもそのシステムを杉並区が使い続けられるように、それを条件に業者を選んだというふうに聞きました。これについては一歩前進だと考えております。区民の財産を大切にしていただきたい。
 それから、先ほど三菱総研の1,200万円のカリキュラムがありましたけれども、これも実は見せていただけないんです、三菱総研のノウハウが詰まっているからということで。せっかく杉並区が1,200万円も使いながら杉並区の財産にならない、このようなことは絶対許すべきではないと思います。
 次に、将来の負の遺産ということで、民営化について言っておきます。
 これについてはもう何度も言っておりますけれども、官製ワーキングプアをつくることで、将来的に社会保障の手当てがされない、そういう不安定な方々をつくってしまう。これは本当に今こそ杉並区が考えていかなければならないということです。重ねて指摘しておきます。
 また、ごみの減量についてもそうです。私は段ボール箱コンポストのことを言いましたけれども、これは単に今ごみを減らすというだけじゃなくて、今、私たちが本当に本気で減らしていかないと、温暖化も進む、もちろん費用もかさむ、そういった意味で、将来の子どもたちに大変な負荷を与えることになるわけです。
 前区長は、このことに関しては非常に熱心でありました。おもしがなくなったことで、ごみ減量の目標値をやや理想であるというふうな答弁がありましたけれども、これは驚くべきことです、もうたがが外れてしまったのかと。とんでもありません。きちんと目標に向かってできることを一生懸命やって、全部やって、それでもだめだったら言うべきです。杉並区はほとんど何もしていません。
 次に、正の遺産となるものについても申し上げておきましょう。
 今回、学校給食の献立を私は大変評価いたしました。その理由は、他自治体の例を見るとわかります。ほかの自治体の給食の献立はひどいんです。きつねうどんとサクラエビの蒸しパン、かむことが全くない、そしてでん粉質ばかりの献立、そういったものはそんなに珍しくありません。そういった意味では当区の献立はすばらしい。
 そしてまた、米飯給食は伝統だからやれと私は言っているわけでは全然ありません。健康によろしい。それから、日本の食料自給率を上げていくといった意味でも、米飯給食は大切です。ただし、近くのパン屋さんはパンがなかなか学校から買ってもらえなくなっちゃったということを言っていましたので、ちょっとそれについては気になりますけれども、それは仕方がないというふうに考えております。
 最後に、今後さらなる取り組みを求めるものについて申し上げます。
 保育園の待機児童についてです。
 緊急対策により定員を増やすことで23名に抑えることはできました。しかし、認可外ばかりを増やした結果、3歳児で新たに待機児となる児童が増えています。園庭のない園で、すし詰めで生活している子どもたちもいます。
 さらに、今後5年間に新たに1,100名の保育需要が見込まれていることから、引き続き早急に保育園の増設を進めていく必要があります。その際には、限られた区有地の活用として小中学校の空き教室や敷地を利用し、各地域に園庭のある保育園を整備するよう求めます。
 次に、住宅政策です。
 長引く経済不況と急速に進む高齢化社会にあって、困窮している方が増加をしております。他会派からも指摘がありました。大変に倍率が高くて、平成21年度入居できた方は11世帯だけです。相当数の方が困窮しています。特に高齢者、障害者、ひとり親世帯については、さまざまな区独自の優遇政策を整備していることは評価するものですが、依然として多くの待機者がおります。今後、高齢者社会がますます進む中で、思い切った施策の展開を行うべきと考えます。
 教育分野についても申し述べます。
 区はこれまで、学校支援本部、地域運営学校など地域で学校を支えていくという方針のもと、施策を進めてきました。ところが、9年前より行っている学校選択制により、地域での活動に地域の子どもが参加しなくなり、ばらばらになっているという実態をつくってきました。また、大規模校と小規模校が生まれ、学校間の差も明らかになっています。このままでは地域から学校がなくなってしまうのではという不安をますますあおっています。学校選択制について、田中良区長は今後検討すると答弁されていました。結果を出してくださるよう期待します。
 次に、子どもの貧困についてです。
 経済格差による教育の差が出ないように、補習授業はだれでも参加できるように工夫していただきたいと思います。
 さて、結びに当たり、資料作成に尽力してくださいました職員の方々にお礼を申し述べます。委員会の質疑の時間が大変短かったので、すべての資料を使うことができませんでしたけれども、いただいた資料は大切に使って、今後の議会活動、そして調査活動に生かしていきますことをお約束いたします。ありがとうございました。
 終わります。
○島田敏光 委員長  北島邦彦委員。
◆都政を革新する会(北島邦彦委員) 都政を革新する会の北島邦彦です。
 平成21年度歳入歳出決算にかかわる認定第1号、第2号、第3号、第4号並びに第5号の認定に反対をいたします。
 10月5日、日銀が金融政策決定会合の結果を発表しました。実質ゼロ金利の実施、長期国債など購入のための基金35兆円の創設が柱です。日本の金融政策はとうとう手詰まりに追い込まれた、国債日銀引き受けへさらなる歩を進めたとの感が強い政策です。
 いよいよ日本経済の危機はどん詰まりに行き着いています。もはや打つ手はありません。人民元をめぐる米中の激突を初めとする貿易戦争、為替戦争ともいうべき事態の中で、ギリシャ・ユーロ危機もあり、円高攻勢もあります。
 尖閣、釣魚台をめぐる日中衝突も、こうした情勢の中から必然的に生み出された事態と見るべきでしょう。北朝鮮の体制崩壊を不可避と見た朝鮮半島をめぐる米韓合同軍事演習の激化は、時々刻々戦争の危機を高めています。
 大恐慌と国家財政の破綻を、またぞろ東アジアを舞台にした戦争によって突破しようとするのが、アメリカ、日本、中国、北朝鮮、韓国の支配層の思惑です。これら各国の労働者人民は、自らを塗炭の苦しみに陥れる戦争発動を絶対に許さない闘いに、労働者階級の国際的団結をもって立ち上がることでしょう。
 さて、平成21年度各決算は、民営化、外注化、非正規化に貫かれた歳入歳出決算です。まさに山田区政11年の負の決算です。1,000人を削減した職員の穴埋めに、大量の非正規労働者の導入と制約なき民営化、民間委託化が強行されました。低賃金、不安定雇用、すなわち安上がり・使い捨ての膨大な官製ワーキングプアの創出であったし、彼らを踏みつけにした上に成り立っているのが杉並区政です。
 今回の決算特別委員会で取り上げた納付センター、窓口業務委託、水銀混入ごみ、非正規教員にかかわる質疑から浮き上がってきたのは、民営化、外注化、非正規化政策のさまざまな矛盾が発生しているということです。
 区立学校で働く非正規教員は、それだけでは生活することができない低賃金で働きながら授業をしています。生活していくこと自体に余裕がない中で、子どもたちにしっかり向き合って教育しろと要求することには無理があります。非正規教員が常態的に雇用される状況の解消をすべく、都教委への働きかけを初めとする施策が必要です。
 他の自治体においては、窓口業務の民間委託が始まっています。杉並区においては当面計画はないとの答弁を受けていますが、定型的業務とは規定できないのが自治体業務であり、業務委託になじまないのは当然です。にもかかわらず、広範に業務委託が導入され、労働現場では偽装請負と言わざるを得ない法令違反の実態が横行し、委託労働者の労働条件の劣悪化が進行しています。民間事業化提案制度が壁にぶち当たっている現状を考えれば、民営化、民間委託化政策についての根本的な見直し、撤回が必要です。
 納付センターや図書館で働く委託労働者は、その責任、権限や労働条件からすれば極めてデリケートな個人情報を取り扱う業務に従事しており、その引き受けさせられる責任は余りに過重です。保育園で働く委託労働者は、子どもたちの命を預かる仕事にしては、これもまた極めて低い労働条件で働くことを強いられています。こういう形で自治体業務の安全は失われていくのではないでしょうか。
 なお、水銀混入ごみの問題を取り上げた質疑の中で、区長は、テロじゃないのというやじを飛ばしています。区長はこの極めて軽薄なやじで革命的左翼をやゆした気になっているのでしょうけれども、自治体の責任者が、やじとはいえ公式の場でこうした発言をするのは許しがたく、自治体業務の中でも最も危険な仕事に従事している清掃労働者の日々の労働をどう考えているのかと問わざるを得ません。許しがたい姿勢です。
 内外の情勢は激動しています。従来の政治観、経済観、社会観は通用せず、新たな社会の建設に向けた発想と行動が求められます。その基盤、原動力は労働者人民の団結であることを確認して、意見とします。
○島田敏光 委員長  意見開陳の途中でございますが、ここで午後1時まで休憩いたします。
                            (午前11時40分 休憩)
                            (午後 1時    開議)
○島田敏光 委員長  休憩前に引き続き委員会を開きます。
 それでは、意見の開陳を続行いたします。
 堀部やすし委員。
◆無所属(堀部やすし委員) それでは、決算特別委員会の締めくくりに当たりまして、意見を申し上げます。
 平成21年度決算は、前年度のいわゆるリーマンショックを発端とする世界経済危機の影響を強く受けた決算結果となりました。歳入決算額は特別会計を含め2,444億円、定額給付金として国庫支出金75億円という大きな移転収入があったにもかかわらず、過去5年間で最低の数値が出ています。その反面、収入未済額、未収金は103億円と最高であります。一般会計歳入決算は1,563億円でした。
 最も大きな影響が発生したのは法人住民税です。これを主な原資とする都区財政調整交付金は317億円にまで減少しています。昨年及び一昨年の決算数値が390から400億円超であったことを考えると、この落差に注目する必要があります。
 各種施設、各種社会資本の老朽化が著しく、後年度に莫大な財政需要を抱える中、今後一体どうするのか、まさに自治体の実力が試されています。
 このように厳しさを増す区財政において前区政はどのように対応したのか、改めて冷静に考察を加えたところ、そのいずれの決算も認定することはできないと考えるものであり、以下、大きく5点の問題点を指摘します。
 第1の問題点は、本来必要であった債務負担行為の設定を行わず、債務隠しを行っている点です。
 平成21年4月より地方財政健全化法が完全施行されました。また、公会計制度も本格的に始動し、自治体の抱える債務負担を正確に把握し、区民に公表することは自治体の義務となっています。
 指定管理者の指定においても、これからは債務負担行為の設定を行うことが必要です。指定期間は議会で事前に明確に議決されているのであり、当然それによって債務負担が発生しているからです。指定管理者に対しては、議決によって公の施設の管理を複数年度にわたって行わせるわけです。これに伴う複数年にわたる予算措置を行い、必要な経費を一定程度明確にしておくことは当然であり、本来は、指定と同時に債務負担行為の設定が必要というべきです。仮にそれが難しい場合であっても、遅くとも指定開始期間がスタートする前までには債務負担行為の設定が必要というべきですが、杉並区においては、そのような対応は全く行われていません。
 杉並区では、指定管理者制度を導入すると、指定管理者との間で基本協定及び年度協定を締結しています。このうち指定管理者に対する予算措置は、各年度ごとに取り交わされる年度協定において行われています。指定管理者に対しては複数年の責任を課しながら、肝心の財政措置は単年度対応のままというバランスを欠いた状態が続いているわけです。
 専ら利用料金により経営を行う施設を除き、指定管理者制度導入に伴う債務負担行為の議決が不可欠であることを指摘してきた次第ですが、当該年度、区はこれを明確に拒否しました。別の言い方をすれば、本来公表されるべき債務負担をオープンにせず、隠しているということになります。このような区の姿勢はあるべき公会計制度改革に反する姿勢であり、行財政の透明性を脅かすものであります。
 予算措置における債務負担行為の意義は、将来にわたる財政負担を、その負担を負う原因となる事項の発生した時点で明らかにし、議会の議決に付すことによって対外的な説明責任を果たすところにあります。指定管理者制度を導入する公の施設が年々増加し、指定管理料の総額も増えています。当該年度においても、単年度で総額16億円近くの指定管理料が各事業者に支払われました。2年で見れば32億、3年で見れば48億、4年で見れば64億の隠れた債務負担を抱えているということにもなります。法改正により、今日では債務管理の明確化が強く求められています。現在のようなあり方を認めるわけにはいきません。改善を強く要請するものです。
 第2の問題点は、外郭団体に支給していた違法補助金の返還請求を怠っている点です。
 昨年12月10日、神戸市の外郭団体に支出された補助金の返還を求める訴訟が確定し、神戸市長に約2億5,000万円の返還が命じられています。その判旨は、神戸市が補助金として支出した公金の一部が公益法人派遣法に反し、違法、無効なものであるとするものでした。
 杉並区においても、この神戸市とうり二つの方法で、外郭団体に多額の補助金を支出してきました。杉並区もまた長年にわたって違法な補助金を支出してきたのです。さきの予算議会において、過去5年間に杉並区が支出した補助金のうち11億5,600万円分が違法、無効なものであったことが確認されました。
 区も、当初は最高裁の判断を重く受けとめ、早急な問題解決に向けて取り組んでいく段階にあると述べていましたけれども、その後、前区長は逃げるように5月31日付でおやめになって以降、現在では開き直りとも言える態度を示すようになり、全く問題解決が進んでいないことが今回明らかになりました。
 今回の決算では、区が違法と判断されたわけではないと強気の姿勢を見せてきましたが、言語道断であります。区は違法状態を明確に意識したからこそ、この4月には職員の引き揚げを行わざるを得なくなったのであり、6月には条例改正を余儀なくされたのであり、さらに補正予算において予算のつけかえを行わざるを得なくなったというのが事実であります。これを棚に上げて開き直るのは、最高裁の司法判断に対する重大な挑戦であります。
 この問題の核心は、区の仕事をしていない者に区が給与を支払ってはならないというごく当たり前の原則を再確認したところにありました。区職員の給与はその勤務実態に応じて支払われるべきものであって、そもそも杉並区の職務に従事していない者に、杉並区が給与を払うことは許されません。当然、外郭団体のために働く者は、外郭団体の実質的な負担と責任において給与を支払うべきであり、杉並区が原則それを負担することはできません。神戸市の外郭団体訴訟においても、その極めてシンプルな原則が裁判所によって確認されただけのことでありました。杉並区においても、区の仕事とは言い得ないようなたぐいの仕事をこなすために外郭団体に多数の職員を派遣していたのは、明白な事実であります。
 既に支出済みの補助金についても、これが違法であると基準が明確にされた以上、本来は責任を持って返還してもらわなければなりません。それを怠っているのは、区管理職OBや職員労働組合の委員長OBなどが続々と天下りをして、外郭団体の重要ポストを担っているからではないのか、外郭団体のトップを副区長が兼任しているから手かげんしているのではないのか。あたかも時効が到来することを待ちわびるかのようなのらりくらりとした態度は、断じて容認することができません。このような聖域は一刻も早くメスを入れ、新しい公共の理念のもと、仕事のあり方、組織のあり方を再検討し、一から出直すことが必要であります。
 第3の問題点は、公平原則、平等原則に反するアンフェアな行政が放置されている点です。数多くの課題がありますが、ここでは深刻化が進む3点に絞って述べます。
 第1に、不適正な不納欠損処理がたび重なっていることです。
 昨年、区民税の不納欠損処理に係る不正な事務処理が行われていたことが発覚しました。杉並区予算事務規則にのっとって決裁が行われていなかったものが1億8,523万円余りも発生したという件です。これほどの多額をいとも簡単に不納欠損処分することができたということは、部長の決裁や合議が形骸化していた事実を強く推認させるものであったことから、内部統制のあり方をただした次第です。
 ところが、今回もまた再びこれと同様の不適切な処理が行われている事実が発覚したのです。具体的には、介護保険料の徴収権の時効消滅に係る不納欠損など3件でありました。杉並区事案決定基準によると、本件不納欠損について決定することは、条例部の長の専決事案とされていますが、実際には部長の決裁が行われず、担当部長が決裁していました。その総額についてはなぜか報告がありませんが、しかし、もはや金額の多寡は問題ではありません。毎年のようにこのような事件が発生していること自体が問題であります。不納欠損の重大性が職員に全く認識されていないと判断せざるを得ない状態です。債権管理に関する区職員の意識は極めて低い状態にあることが改めて判明しました。杉並区には債権の管理に関する条例がありますが、それが必ずしも現代的な内容になっていないことも問題です。区民負担の公平性を踏まえ、抜本的な見直しを図らなければなりません。
 第2に、幼保一元化を進めるといいながら、深刻な保育格差、環境格差が放置されていることです。
 認可保育園の利用者とそれ以外の施設の利用者とでは、受けられる公的給付に大きな差があるだけでなく、受けているサービスにも明らかな違いがありますが、依然として抜本的な解決につながっていません。現実問題として、認可保育園に入れない場合に、それ以外の無認可あるいは認証保育所に入るしかないという状態が続いていますけれども、そうなれば、保育料が高いにもかかわらず、面積も狭ければ園庭もないというように極めて窮屈な思いをさせられることになります。ほとんど同じ境遇にある子どもでありながらサービス内容に見合った負担となっていないのはまことに理不尽であり、差別そのものです。あくまで負担はサービス水準に見合ったものでなければ納得は得られません。
 同様に、両親が正規雇用の公務員といったような家庭ばかりが区立の認可保育園に優先的に入園している一方、そうでない働き方を余儀なくされている者は、常に不便を強いられていることも重大な問題です。雇用情勢が急激に悪化したこの状況の中では、課題はさらに深刻になっています。
 区は、ここに来て区立幼稚園のあり方を転換し、本格的に幼保一元を推進するようになりました。私立幼稚園の認定こども園化をサポートするとともに、区立子供園という独自の幼保一元的施設を発足させています。幼保一元を否定するものではありませんが、問題はその対応です。
 幼保一元というからには、そのサービスや負担もまた公正公平に一元化していくことが筋ではありますが、実際には、それとは遠くかけ離れたアンフェアなものとなっています。区立認可保育園の4歳児が月1万8,000円で極めて優遇された保育サービスを受けている一方、どちらかの保護者が非正規雇用であった場合などは、その数倍の負担を余儀なくされているわけです。これはもはや親の職業に起因する差別であると言わざるを得ない状態でありますが、都合のよいところだけを部分的につまみ食いして一元化と称しているようでは、だれも納得はしません。
 第3に、使用料、手数料、入札・契約に関する不公正です。
 各種施設の使用料については、同種の施設間で比較したとき、その料金設定にアンバランスが見られるものが存在しています。昭和63年以降、それぞれ該当する部分に激変緩和策と称して手を加えてきた結果、徐々にアンバランスが拡大し、今日のように不自然な使用料設定になってしまったということですが、必ずしも納得のいく説明とはなっていません。同じ単価によって使用料を決定しながらも、過去3回にわたる使用料改定の際、いずれも特定の部分に同じように激変緩和を繰り返した結果だとする説明が行われていますが、微調整もたび重なれば全体として矛盾が拡大することに強く留意する必要があります。
 言うまでもなく、公の施設においては、使用機会の均等を図るだけでなく、負担の公平性を確保することもまた重要な課題の1つです。他の集会施設や体育施設などとともに抜本的な見直しが必要であることを改めて強調します。
 家庭ごみの戸別収集、有料化について実施の方針を持ちながら、見通しを示すことなく前区長がやめてしまったことも問題でした。その結果、前区長が自ら約束していたごみの午前中収集も、ごみ減量目標も、達成することができない状況になっています。今後は清掃工場の建て替えを控えていることから、課題解決はより困難になってまいりました。前区長の任期途中の職務放棄は、この意味でも極めて無責任なものだったと言わねばなりません。
 もちろん、この問題は目先の戸別収集だけが課題なのではなく、これに伴って生じる事業系ごみ収集のあり方、生ごみ処理のあり方、資源回収のあり方、清掃協議会のあり方、清掃一部事務組合のあり方、周辺自治体との協調などについて抜本的見直しを行う好機だったはずなのです。惰性のように続けられてきた特命随意契約についても改善する千載一隅のチャンスでしたが、これも先送りされました。長きにわたって続く利権の放置は、次世代に対する負の遺産であります。
 このほかにも、1、区政の私物化を疑わせるパナソニックに偏重した過去の物品調達、2、公定価格を尊重しない不適正な検診単価の放置、3、既得権を持った一部団体による施設独占使用の放置、4、たまたま暇に飽かせて行列に並び商品券を買うことができた者だけに、プレミアムと称して税金から総額1億円ものばらまきプレゼントを実施するなどなど、数多くの事務事業執行に大きな課題がありました。改善を要請いたします。
 なお、去る10月2日、本年度第2回目となるプレミアムつきなみすけ商品券の発行が行われましたが、既に新聞報道されているように、その事務執行に通常ではあり得ないようなミスが発生しました。長時間行列に並びながら購入することができなかった区民の激しい怒りはおさまっていません。
 現在のような販売方法は不公平感が強く、問題であります。公金が投入されている以上、販売できれば何でもよいというわけにはいきません。今後も引き続き販売をするというのであれば、せめて往復はがき等を利用した公正公平な申し込み手続を導入するなど、また、抽せんも区の管理また監視のもと、公開の場で透明に実施することを模索するなど、新しい工夫が必要であります。この事業、不正の温床となる可能性があるとの指摘は、以前から語られていたところです。二度とこのような事件を発生させることのないよう、区は指導力を強く発揮すべきであります。
 第4の問題点は、守られなかった前区長の公約に重要な課題が潜んでおり、それが解決されていない点であります。
 時間の関係からそのすべてに言及することはできませんが、ここでは情報公開ナンバーワンが未達成に終わったことの持つ意味を指摘するにとどめます。
 前区長は11年前、情報公開ナンバーワンを公約し、区長選に初当選されました。この公約は、達成年次目標は付されていませんでしたので、辞職前までには達成されるのであろうと心待ちにしておりましたが、残念ながら、ついにこの公約が実現することはありませんでした。1997年以降、毎年公表されている全国情報公開ランキングにおける杉並区の得点は、本年度55点、政令指定都市の平均点が64点であることを考えても、その得点の低さは否めず、東京23区の中でさえナンバーワンとなることはありませんでした。この公約は、他の大規模事業を伴うものとは明らかに性質が異なり、区長の判断次第で容易に達成することのできる公約でした。そうであったにもかかわらず、大変遺憾なことであります。
 中でも区長交際費についての公表状況は、極めて問題の多いものでした。平成19年2月までひたすら一般公表を拒み、それが実現した後も、交際相手名を非公表かつ非公開とするなど、交際活動のあり方について疑問が持たれています。区の答弁によれば、それは先様の問題としているのですけれども、そのかたくなな姿勢は、何か交際相手を明かすと支障のあるような、例えば暴力団や取引業者との交際活動費だったのではないかとまで疑わざるを得ない状態であります。交際費支出に全く問題がなかったというのであれば、なぜ事後公表、氏名公表に応じないのでありましょうか。全く説得力がありません。新区長は直ちに必要な調査を実施し、改善を図るべきであります。
 第5の問題点は、施設建設を初めとする投資事業のあり方に対する疑問です。
 平成21年度は高円寺駅前に高円寺南保育園が新装オープンしました。しかし、その定員増はごくわずかなもので、待機児解消の決め手にはなりませんでした。皮肉なことに、当該年度4月の待機児童数は137人と、3けたの大台に乗る不名誉な事態を発生させています。
 なぜこのような事態となったのか。もちろんその原因は単純ではありませんが、高円寺南保育園の改築にあわせて新たに区職員向けの宿舎を併設し、認可保育園の定員拡大が不十分となってしまったことも無視できない事実であります。この宿舎は防災宿舎と名づけてはいますが、実際には消防官など専門家が住まうわけではなく、実態は単なる職員住宅でした。要するに区は、認可保育園の大幅定員増よりも新たな自分たちの職員住宅の建設を優先したわけです。全くもって不合理な判断であり、納得のできないことでありました。
 職員の住宅確保については、周辺民間住宅の借り上げや家賃補助という形で対応ができるものでした。また、災害発生時の初動配備要員は専ら区内で活動するわけですから、何も駅前の一等地に住んでいる必要はなく、通信手段を確保した上で迅速に参集できる範囲に住んでいればよいことでありました。その反面、子育て中の区民からは、とにかく交通至便な場所に兄弟姉妹そろって入園できる保育園を求めるニーズは、従来から非常に高かったのであり、優先順位は明らかにこちらが上でありました。その後、区は慌てて保育室などを増設しましたが、結果的に多くの区民を不安にさせ、迷惑をかけることになりました。
 松溪中学校の改築と大宮前体育館の移転改築設計をそのまま進行させてしまったことも疑問です。
 区全体でバランスよく学校再編することに理解を求める必要に迫られている今日、この地域において一切学校再編を実施しないなどということは、全く現実的な判断ではありません。しかし、松溪中の改築によって、その選択肢は既に限定的なものとなってしまいました。当該地域全校の存続を決断し、改築するという方法もありますが、そうなれば、現状の大宮前体育館の移転改築案は、完全に過剰投資になるというべきです。
 大宮前体育館の移転改築においては、新たに温水プールが設置されることになっています。しかし、仮にも当該地域において全中学校の統合を一切行わず、全中学校を存続させるということになれば、類似施設の合理化が財政上不可欠と考えます。このような場合は、杉十小に見られるような地域開放型の温水プールを近隣の改築中学校に設置するなど、施設の合理的活用を図っていくべきであると繰り返し主張してきましたが、区は実施設計まで進め、どんどん既成事実をつくってしまいました。
 当該地域の学校再編を決断するならば、大宮前体育館におけるプールの設置も妥当と考えます。しかし、このまま当該地域の学校再編を棚上げしてしまうのであれば、大宮前体育館におけるプールの設置は行うべきものではなく、むしろ当該地域ではオープンスペースの確保を優先すべきであります。類似施設は効率的に整備を進めるべきであり、過剰な箱物投資は自重しなければなりません。
 以上、決算審査の締めくくりに当たり、大きく5点にわたって意見を申し上げてまいりました。まだまだ指摘しなければならない課題は数多くありますが、既に多くの時間を消費していますので、最後に、今回争点となった幾つかのテーマのうちから3点に絞り、意見、要望を申し添えます。
 第1は、区が要綱で設置している研究会、検討会、委員会、審査会などについてです。
 地方自治法138条の4第3項は、「普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。」と規定しています。したがって、杉並区が独自に「調停、審査、諮問又は調査のための機関」を設置するには、そのための条例を定める必要があるということになります。
 ところが、杉並区においては、何ら条例を定めることなく、地方自治法がいう「審査、諮問又は調査のための機関」を設置しているケースが存在しました。区に設置されていた減税自治体構想研究会は、議会の議決を経た条例ではなく、区長が独自に定めた要綱によって設置されています。その第1条を読むと、「『減税自治体構想』について調査・研究するため、杉並区減税自治体構想研究会を設置する。」と書いてあるわけです。これは明らかに地方自治法がいう「調査のための機関」に該当します。
 これに付随する問題はこれまでもさまざま取り上げてまいりましたし、違法な謝礼の支払いに関するものを中心に課題があるということも指摘してまいりました。新区政の誕生に当たり、今後このような独善的なトップダウンは二度と発生させることのないよう強く要請をいたします。
 第2は、選挙管理事務のあり方についてです。
 選挙管理事務については、今回、参院選において無効票の激増現象が発生したこともあり、実に多くの課題が指摘されてきました。中でも最大の問題は、選挙管理委員会委員が何ら指導力を発揮しておらず、事務局主導、役人主導で選挙事務のあるべき姿がおざなりにされてきた件です。答弁を役人任せにし、課題の検証にも不熱心な姿を見せつけられ、選挙管理委員会のあり方について改めて強く考えさせられました。
 平成21年度については、衆議院選比例区及び裁判官国民審査において、投票用紙の2票同時渡しが行われましたが、その理由は、今回またも投票の秘密を守るためとするものでした。しかし、他先進国のように投票の際にカーテンさえ設置していない安直な投票所を延々と放置しておきながら何を開き直っているのか、今度ばかりは怒り心頭であります。
 平成12年の法改正によって、法定受託事務についても、地域の実情に応じ、自治体条例で執行のあり方を規定できるようになったことを考えれば、もはやこのような旧態依然とした選管官僚のへ理屈を、いつまでも放置しておくことはできません。
 皆さんもテレビの放映などで他国の選挙投票光景を一度はごらんになったことがあると思います。その際、投票記載台の背後にカーテンが設置され、他の有権者の目に触れない場所で記載できるように配慮されている投票所の様子をごらんになったことがあるはずです。民主主義先進国における選挙では、ごく普通の常識的な投票所の姿です。これは投票用紙への記載の際、背後から確認されないようにするためです。特に記名投票においては、書き順や手の動きなどからその筆記状況を背後から確認することができる場合があり、カーテンがなければ投票の秘密が侵される可能性があるわけです。
 もちろんこれは日本語の場合も同じです。例えば、現にさきの民主党代表選に立候補した菅直人と小沢一郎とでは、最初の書き出しが横棒なのか、縦棒なのかで判別が可能である、背後からわかってしまうということで、記載の際、背後から気づかれないように気を使う必要があったと報じられているところです。
 杉並区内で行われる公職選挙においても、これは人ごとではありません。投票用紙への記載の際、区職員や地域の関係者などが背後から見守る中、投票させられているあきれた現実を、よく自覚しなければなりません。
 このように、投票者の全身が丸見えのまま記載をするばかげた投票方式を放置している国は、およそ民主主義の先進国とは言えません。投票カーテンの設置は、投票の秘密を守るための基本というべきものでありますが、日本ではいまだに途上国顔負けの投票方式を採用しているのであります。選挙管理委員会は、このように投票の秘密が守られているとは言えない状態に何ら問題意識を抱かず、カーテンを設置しない劣悪な環境のもとで選挙を執行し続けていますが、他方では、投票の秘密を守るためという見苦しい言いわけで、2票同時交付をすることを正当化しています。余りにもご都合主義な解釈で大問題であります。
 これは過去にも指摘したことのある事実ですが、この間全く研究が行われていなかったことが明らかとなりました。今回発生した参院選、区長選、区議補選のトリプル選挙における2票同時交付及びそれに起因する無効票の激増を目の当たりにするにつけ、我々も国連に対し選挙監視団の派遣を要請すべき状態にあるのではないかと真剣に考えさせられました。改めて選挙管理委員会には課題の検証と研究を強く要請いたします。
 第3は、学校選択制の今後についてです。
 今回、学校希望制度について、そのあり方の見直しを求める意見が複数の会派から出されてまいりました。驚いたことに、最大会派からも、その役割が終わったとの発言が出てきました。自由主義社会を信奉し、擁護したいと考えている者にとって、この発言には驚くほかなく、これはまた、とんでもない会派が最大会派になったものだと背筋が寒くなった次第であります。
 それらの理由を確認してみますと、いずれも地域と学校の関係を問題視するものが中心となっています。例えばお祭りをするにも子どもを集めにくいといった話や、保護者の学校観が狂わされているといった話などが指摘されておりました。しかし、学校は第一義的には子どもたちの場所なのであって、地域のために学校が設置されているわけではありません。もちろん学校が地域の介在を拒否するようなことがあってはならないでしょうし、地域の大人の理解と協力を得ることも重要です。地域に開かれた学校にするのも当然です。しかしながら、学校は地域やOB、OGのノスタルジーを満たすための場所ではないのであって、あくまで子どもの教育活動のための場所なのだということを自覚しなければなりません。進路、進学先を決定するに当たって一定の選択の自由を保障することは、自由主義社会における大原則であります。一切の選択の余地を与えず、特定の進路、進学先を一方的に強制するなど、時代錯誤で全体主義の復活というほかありません。自由主義社会を擁護する者は、このような官による一方的な押しつけや規制には断固反対すべきであり、全体主義の亡霊と闘わなければならないはずであります。
 杉並区の場合、学校選択できるといっても、実際には単なる希望制度なのであって、実際には自由に選択できるとは言いがたい状態にあります。その実際は、学校選択の自由化や自由競争とはほど遠い内容であり、各家庭に希望提出の機会を与え、選択のチャンスを与えているにすぎない運用です。教育委員会は、地域やOB、OGのノスタルジーのために学校や子どもを利用しようという動きに右顧左べんする必要はなく、今後も学校希望制度を維持発展させていくよう強く要請するものであります。
 最後になりますが、本決算審査中に重大な地裁判決が下されました。杉並区の敗訴です。これは任期途中の安易な投げ出し、すなわち職務放棄さえなければ問題にされることのなかったはずの事件でした。今後任命される監査委員は、この職責の重要性を踏まえ、できる限り法定された任期を全うされるよう、ここで改めて強く求めまして、以上、私の意見といたします。
○島田敏光 委員長  松尾ゆり委員。
◆杉並わくわく会議(松尾ゆり委員) 2009年度杉並区各会計決算の認定について、杉並わくわく会議として意見を述べます。
 2009年は、前年のリーマンショックを受けて年越し派遣村で明け、不況と雇用問題が大きな焦点となる中で始まりました。ですから、区に求められたのは、当然のように雇用対策、経済対策、また生活を支える福祉の緊急対策だったわけですが、これらについて区政にはさまざま問題があったことを指摘しなくてはなりません。
 第1に、緊急雇用創出ですが、予算審議の折にも指摘しましたように、雇用対策として適切でない事業が東京都との協議で除かれた結果、執行率は53.8%と大変低くなっています。なおかつボランティアや週2回のアルバイトなど、雇用の名に値しないものを計上しているため、76名の実施といいますが、実質的な雇用対策としての効果は50名程度と極めて限定的でした。
 もっとも、他の自治体の雇用創出事業も押しなべて低調だったことも事実です。臨時的雇用創出では生活を支えることはできず、予算審査のときに述べたように、やはり区が日ごろから直接雇用を増やし、しかもその身分を安定させること、また、事業委託先等の労働条件の底上げを図ることが、本当の意味での自治体の雇用対策です。
 ところが、まさにその委託事業者の労働問題が起きたことが第2の問題でした。
 セシオン杉並などの施設管理を委託されていた東宝クリーンサービス社が賃金不払い事件を起こし、職員の皆さんから区に対して解決を求める声が上がりました。昨年9月末に会社は倒産し、職員の皆さんは労働組合をつくって賃金を取り戻す闘いに立ち上がり、管財人との交渉手続は現在も続いています。これまで区は、委託先の労働条件などを議会で問われても、民民の雇用契約であり、区は関与しない、把握していないとの答弁を続けてきましたが、この事件を経てその態度が誤りであったことをまざまざと見せつけられました。
 区の進めてきた職員削減、民営化、コストダウン路線が行き着いたところ、それがこの事件でした。結果、その多くが区民であるところの職員の皆さんに対し、雇用安定どころか、多大な不利益を与えることになりました。ちょうど時を同じくして千葉県野田市では公契約条例が制定され、ワーキングプアをつくらないという市長の姿勢が明確にされたこととは全く対照的な事件でした。
 第3に、中小企業対策としてプレミアムつき商品券、緊急融資が行われました。
 そのことの一定の効果を否定するものではありませんが、区の経済対策は一時的対応に終始しました。そもそも区が産業政策に対して全く無策であったことは、逆風にさらされたときに中小零細企業の傷口を大きく広げるものになったということを指摘せざるを得ません。
 第4に、福祉、特に当該年度は保育が大変問題になった年でした。
 区は、区立保育室の設置などで対応しましたが、数年前から入所希望者が大幅に増えていたにもかかわらず、認可保育園は建設しないと言い切り、保育を市場任せにしてきた区の保育に対する冷淡な姿勢があだとなりました。区立保育室は規模も小さく無認可であり、あくまでも臨時的な措置にすぎません。認可保育園の大量増設による本格的な取り組みが必要です。
 なお、ことしの4月時点の待機児について、区は待機児23名と言っていますが、これは新定義による数字であり、無認可であれ保育ママであれ、とにかく預けるところがあればカウントされません。しかし、法に定められた自治体の責務は、認可基準をクリアした保育園に入所させることなのであり、厚労省もことし、全国の都道府県に対し一斉に旧定義、つまり認可から漏れた希望者の数を調査しました。それによれば杉並区の待機者は656名です。
 ちなみに、この数字は区から東京都に報告した公式の数字でございますが、23区でも8番目と、人口相応の大勢の待機者がいることがわかります。この数字も見なければ区の保育問題の深刻さは伝わりませんので、この点、つけ加えます。
 当該年度中に保育の安全・安心プランがつくられましたが、その大半を幼稚園の預かり保育に頼ったプランで、実現性が乏しく、見直しが必要です。
 高齢者の安全・安心プランもつくられましたが、介護現場の深刻さに比べ、目標値が低過ぎ、説得性に欠けます。高齢者在宅福祉では、介護保険の負担に加え、区の独自サービスは相変わらず全く不足していました。私は、区議会に入った3年前以来一貫して介護サービスのかなめとしての地域包括支援センターの強化を繰り返し訴えてまいりましたが、当該年度までは実現されることがありませんでした。今委員会では何人もの委員が包括について質問されましたが、やっと日が当たったという思いです。地域の見守りという点からも、ぜひ包括に人員を十分つけていただきたい、また、そのためには、委託料を出来高制でなく、増員を前提に人件費相当に変更することの必要性も指摘します。
 当該年度に開始された長寿応援ポイント制度について述べます。
 そもそもボランティアは報酬を期待しないものです。ボランティア団体の中には、ポイント目的のボランティアはおかしい、趣旨が違うと、断じてこの制度には登録しないんだという方々も多く、区民の中に根強い批判があります。
 しかも、高齢者の健康づくりを目的にうたいながら、健康づくりは1回1ポイントなのに対して、安全パトロールなどに参加すると5ポイント、1回参加すれば250円に換金できることに首をかしげます。しかもパトロールは60歳から登録可能というのでは、高齢者の健康づくりというよりも、実は元気高齢者のパトロールや公園整備への動員が目的かとも思われます。1人年間最高3万円までの換金が可能で、今年度は約9,000万円もの巨額が計上されていることにも驚きます。こういう政策こそばらまきというのです。限られた財源の中で介護サービスの不足に苦しむ高齢者のための貴重なお金がパトロールに流用されているとしたら、ゆゆしいことであります。
 このように、区民が求める雇用、経営、生活の安定に区政が十分こたえることができなかったことは、山田前区政の大きな問題でありましたが、当該年度、特に経済状況の厳しい中で区民生活への無関心が明らかになりました。
 また、山田前区長の11年目に当たったこの年の夏、区長の任期終了に合わせるように教育委員会から打ち出された2つの政策が区民に大きな衝撃を与えました。1つは地域図書館の全館指定管理化です。議会はもちろん、労働組合や図書館利用者団体、さらには図書館協議会でも厳しい反対の声が上がったにもかかわらず、区は指定管理化を強行しました。
 もう1つは、区立幼稚園の子供園化です。これも保護者や地域の強い反対にもかかわらず、短期間の準備で強行されました。そのため、実施後、子どもたちの処遇には大きな問題を積み残しています。
 このほかにもさまざまな施策が前区長3期目の仕上げとして行われました。第1に、前区長の目指した荒唐無稽な減税自治体構想、第2に、区長の偏った政治思想を区民に押しつける拉致問題への取り組みやつくる会教科書の採択、教育憲章の検討などです。これらの独断的な政策に対して区民から、また議会でも、強い疑問や批判の声が上がりましたが、自民、公明、民主など議会の多数派が区長の提案を丸のみして認め続けてきたことは、まことに残念なことでした。(発言する者あり)
 委員長、不規則発言をちょっと注意してください。
○島田敏光 委員長  意見の開陳を続行してください。
◆杉並わくわく会議(松尾ゆり委員) とりわけ減税自治体構想は、幾ら何でも議会が認めないだろうと私は思っていたのですが、案に相違して条例は可決されました。この議場で構想を絶賛した各会派、その中には今はなき会派もあるわけですけれども、それらの会派は、なぜ田中区長の方針転換に明確に反対をされないのか不思議でなりません。議員としての節操が問われます。
 さらに第3には、職員削減の一層の推進です。
 その結果、職員構成は、年齢的にもまた職階の上でも頭でっかちのバランスを欠くものになったことは指摘しました。現場の職員が減らされ、区民の要望を肌で感じることができなくなり、職員の政策立案能力が下がり、区政は区民からかけ離れたものになりました。
 このほかにも、和田中の夜スペ事業では、特定の企業が独占的に公的施設を使用するという公教育にあるまじきことが引き続き許されたばかりでなく、主催する地域本部の不正経理が明らかになり、民間人校長、学校支援本部、地域運営学校の持つ問題点を投げかけました。
 外環道問題では、前年度末に区が国の対応方針を受けて建設受け入れ姿勢を鮮明にしたことなどの結果、4月に国幹会議が開催され、事業化が決まりました。区は、環境への影響を危惧する区民の意見を代弁して国、都と対峙すべきでしたが、逆に計画の推進に手をかしました。
 杉並中継所は前年度末をもって廃止されましたが、事業の廃止とともに杉並病公害の歴史を葬ろうとするのか、区が周辺環境のモニタリングも同時に中止したことは、公害の隠蔽に当たると思います。現在、大阪府寝屋川市で訴訟になっているプラスチック公害が、これまで数年間野放しにされて多くの被害者が出ましたが、これは杉並病の解明を行わず、被害にふたをした当区行政にも大きな責任があります。
 このように、山田前区政のさまざまな問題が頂点に達したのが当該年度であったと総括でき、これらの決算を認定することは適切でないと考えます。
 さてここで、今回の決算審議を通じて見えてきた区政の課題について述べます。
 1つは、行政改革の方向性と協働の行方です。
 さきにも述べたように、職員削減、行政のコストダウンは限界を超えてさまざまな問題を露呈しました。事務事業評価では、「コストを下げる余地があるか」の問いに対して、「ない」が何と66.5%、ほとんど3分の2です。また、「現在の事業費で成果を向上させることができるか」に対しては、「できない」が39.5%となりました。一路、人を減らすだけの行革はもう不可能なところまで来ています。区役所が区民のために十分働くためには、どのような機能を持ち、どれだけの人員体制が必要か、区役所の適正規模を見きわめ、適切な職員配置を行うことが求められています。
 その際に、田中区長の言う新しい公共の中身が問題になります。これまで区は協働化率6割を目標としてきましたが、この間、協働とは、低賃金労働に支えられた民間企業への業務委託、もしくは区の仕事を区民のボランティアに肩がわりさせることで安上がりな区政を行うことの代名詞のようにされてきました。市民の知恵と力を生かして区政を豊かにしていくことは否定しませんし、民間が担ったほうがよい業務もあるかもしれません。しかし、この間の区の協働の実態は、コスト削減と民間任せ、区の責任放棄、そしてその結果としてワーキングプアの温床となってきた事実があります。
 東宝クリーンサービス事件は先ほど述べましたが、この教訓を踏まえた契約のあり方やモニタリングの見直しが求められます。質疑の中では、区において労働法令遵守の報告書の提出義務づけや履行評価連絡会の設置など、一定の改善が行われたことがわかり、これについては評価したいと思いますが、まだまだ部分的であり、今後検討を進める中で、賃金水準の設定も含めた全面的な公契約条例への発展を期待します。
 官から民への目玉として打ち上げられた民間事業化提案制度は、競争性の欠如という大きな問題があり、かつ委託先の事業者ありきではないかと疑われる事業も散見します。職員が担ったほうがかえって効率的ではないかという業務があることを委員会の中でも指摘しました。委託の適否を精査する必要があります。コスト一辺倒の区政運営から脱却し、かつ公共性、公平性、公正性に疑問のあるこれらのやり方を転換するのかどうかが田中区政に問われています。
 もう1つの課題はまちづくりです。
 区長は、杉並を価値ある住宅都市にするためのまちづくりを提案していますが、住む人にとって価値ある都市とは何か。決してビルの林立するまちや広い道路を絶えず車が行き交い、歩行者を威圧するまちではないはずです。みどり豊かな公園、公害に汚染されない大気と水、買い回りが楽しい商店街や隠れ家的なお店、地域の人々のつながりの中で自然に醸し出されるそのまちらしい文化、そして何より安心して働き暮らせる雇用や営業、福祉が充実したまち、こうしたまちを目指すならば、それは住む人だけでなく、商店や建設業など杉並の主要な産業にとっても利益をもたらすことでしょう。
 大規模再開発は、大手ゼネコンや大手不動産業に莫大な利益をもたらすことはあっても、まちの中小企業にとっては継続する仕事にはなりません。杉並区の今後のありようは、大規模再開発に一過性の利潤を求めるのではなくて、区民の暮らしの質を高める1つ1つの小さな仕事に地域の企業が汗をかくという共存共栄の循環の中にこそあるのではないでしょうか。
 その第一歩がこれからつくられる新たな基本構想です。区が区民意見を聞きおくというのではなしに、多くの区民が積極的にかかわり、区民自身が主体となって構想がつくられてこそ、価値ある住宅都市杉並に一歩近づけるのではないでしょうか。区長と行政の皆さんには、ぜひこの点をよく考えていただきたいと思います。
 以上、意見を述べてまいりました。山田前区政下で執行された2009年度杉並区一般会計歳入歳出決算及び国保、老健、介護保険、後期高齢者医療各会計決算の認定に、杉並わくわく会議として反対することを表明いたします。
 今回の決算審査においても、多くの職員の皆さんが資料作成にご協力くださり、また、区政のさまざまな分野につきまして丁寧にご教示くださったことに心より感謝申し上げます。
 最後に、委員会の運営について一言要望申し上げます。
 委員の皆さんが感じておられることだと思いますが、今回の決算委員会では熱心な質疑と、また理事者の大変丁寧な答弁が繰り広げられた結果、日程的にはとてもタイトなものになりました。本会議で会期について意見を述べた折に申し上げたことですが、決算特別委員会は毎年日程が短過ぎ、決算審査という重大な議会の任務を十分に尽くせていません。ことしはとりわけそうでした。反対の声を無視して無理な日程を組んだ結果が、今回の大変タイトな委員会運営になったと言えます。来年度以降の決算また今年度末の予算特別委員会も同様ですが、調整や整理のための予備日をとるなど余裕を持った日程でしっかりと審議すべきと考えます。委員長また議長に対しても、以上、要望申し上げて、私の意見開陳といたします。
○島田敏光 委員長  けしば誠一委員。
◆無所属区民派(けしば誠一委員) 2009年度各会計決算の認定に当たり、無所属区民派の意見を述べます。
 当該年度は山田区政の年度最後となり、山田区政11年間の総決算の位置を持つ年でした。11年間に及ぶ独善的な新自由主義的施策により、区民生活にも教育にも数々のひずみが生まれていました。とりわけ低所得者や子どもたちへのしわ寄せは抜本的転換が求められる年でした。
 前区長は、自らつくり上げた多選自粛条例を口実に国政への転身を準備し、売名のための減税自治体構想を打ち上げ、マスコミをにぎわした年でした。10月末には政治団体よい国つくろう!日本志民会議を立ち上げ、その党首におさまり、区政は一層なおざりになりました。高井戸公園用地買収の東京都の交渉などに当たるという理由で副区長を1名増やしておいたのも、日々の責任を2人の副区長に任せ、ご自身は全国各地を講演や政治集会に駆け回るためでした。
 本会議では任期を全うすると繰り返し答弁していたにもかかわらず、ことしの5月末、7月参院選への出馬を突然表明しました。記者会見と区長辞任承認の臨時議会の招集は、区長選を参院選と同日にするほかない時期をねらい、後継者の当選を有利にはかるものでした。
 その結果、参院選と区長、区議補欠選挙が同日になり、投票用紙を2枚渡す不祥事を引き起こし、大量無効票に至りました。2カ所の投票所で投票用紙を逆に渡す失態も演じました。2枚渡すことで起きた無効票に、選挙管理委員会は区民への謝罪と責任をとるよう改めて求めます。
 前区長は、後継者をも自分の利害関係者から選び、医師会の賛同を取りつけ、山田区政の継承を掲げさせました。このように区政をもてあそぶ前区長の野望を住民の選択によってとめたことは、杉並の将来にとって重要な転換でした。
 田中区長は所信表明で、前区長のトップダウン型の独裁的区政運営と偏ったイデオロギーに基づく54万区民の代表としての節度と配慮のなさを厳しく批判しました。その点は同感しますが、区長が、財政再建など山田区政のよい点もあり、継承すると評価されたことの中にも、まだ問題は残されています。
 以下、具体的、特徴的なことを挙げてみます。
 第1に、減税自治体構想や区債ゼロの公約など、区民生活に重大な財政運営までも前区長のパフォーマンスに利用されてきたことです。減税自治体の破綻は、これまで無所属区民派は繰り返し批判し、田中区長も改める方向を表明してきているので、ここでは繰り返しません。
 減税自治体構想の前提に、区財政の好転、区債残高の大幅な減少がありました。この数年、150億円を区債などの返還に回したことで、前区長は、今後は毎年150億円を積み立て、53年後に区民税半額、78年後にはゼロにすると打ち上げました。
 しかし、区財政の好転は山田区政独自の成果であるというわけではなく、23区共通の財政事情によるものです。一時的な税収の伸びがあり、一方で必要な支出まで削ってきたことによるものです。23区どこでも多かれ少なかれ実現されてきたことです。必要不可欠な施策まで削り、弱者にしわ寄せしてきた無慈悲さだけは杉並が1番でした。
 第2に、スマートすぎなみ計画による職員の1,000人削減計画を強行し、正規職員の穴を2,500人の嘱託、パート、アルバイトで埋め、さらには事業の民間委託、民営化を進め、3,000人に近い区の施設や施策で働くワーキングプアを生み出したことです。
 民間の低賃金化や労働条件の悪化にあえぐ区民の受けをねらった職員1,000人削減の公約を機械的にトップダウンで強制し、区民と接する窓口業務や保育園、児童館など福祉現場をねらい撃ちにしてきました。職員1,000人削減による財政効果を標榜しても、現実には人件費が物件費にかわり、委託労働者の安上がり・使い捨てに変わったのです。年収200万前後で働き、区の都合でいつ首を切られるかわからない不安定な職場を自治体が率先してつくり上げてきたことは許されません。
 区の職場は慢性的な人手不足となり、全員が一堂に会するミーティングはなくなり、チームワークが難しくなりました。病欠や長期休暇、特に心療系の疾患が増え、職場を離れる人も増えてきました。すぐれた管理職の中に、過労と部下との板挟みで体調を崩してやめた方、倒れた方は今も忘れることができません。
 第3に、その結果がセシオン杉並で起こった賃金未払い事件です。
 問題は、委託事業の入札のたびに委託料が下がり、それが労働者の時給の低下や労働条件の悪化につながることです。事業者も入札でたたかれ、労働条件を下げざるを得ず、その結果、問題を起こして委託を切られるなど経営悪化を余儀なくされ、セシオンのような不祥事を引き起こしてきたのです。
 未払い分は、国の制度を利用し8割の補償はあっても、残りの2割は未解決なままです。労働組合がつくられ、ようやく事業者と区との交渉の手だてができました。区は、これを機会に、公契約のあり方の抜本的見直しを迫られながらも、今も法を遵守することを事業者に求めるだけです。今後も区の施設に働く労働者には区の責任を明確にするとともに、雇用の安定的継続を求めておきます。また、公契約条例の制定、またはそれに準じた契約制度の抜本的改善を求めます。
 第4に、保育園の民営化を進めてきた結果、待機児問題が発生し、その緊急対策であるべき保育室が、今や区の恒常的保育環境になりつつあることです。保育園の最低基準の緩和を国に求め、認証保育所や保育室の増設で保育環境を悪化させたことです。新区長には認可保育園の増設を強く求めておきます。
 さらに、待機児対策の一環として区立幼稚園を子供園に転換することを打ち出し、わずか半年で実施に移した保護者無視の姿勢です。当議会の保健福祉委員会で新たに2園の開設を決める議案61号が採決され、議案第64号一般会計補正3号で、幼稚園費の中の子供園開設準備予算も採決されました。しかし、一般質問や保健福祉委員会審議、決算委員会での質疑で明らかになったのは、子供園開設のために解決すべき課題は残されたままであるということです。
 第1に、区立幼稚園の建物の現状では、子どもたちや職員に必要なスペースがないこと。第2に、既に開設された子供園2園にさまざまな問題が示されながら次の転換を進めることの危険性。第3に、人員配置や財源など今後の見通しが明らかでないこと。第4に、保育の中で幼児教育を行う新たな課題に専門家や現場職員を交えた検討がなされないまま転換される危険性です。幼保一元化、就学前教育に関する研究、全く違う領域の現場の連携や事前の検討、相談が不十分なままスタートすることは許されません。
 このような現状であるにもかかわらず、区が子供園を急ぐのは、2006年に制定された法に基づく幼保一元化施設、認定こども園に従うためです。国の幼保一元化は、小泉構造改革、規制緩和の中で取り組まれたものです。保育所と幼稚園双方の特徴を発展させ、よりよい統合を目指すものではなく、今まで築き上げてきた公的な保育制度と公立幼稚園の成果を掘り崩す内容となっています。そのため認定こども園は、その後全国で全く進んでいない現状があります。
 区立幼稚園を廃止し、従来の保育の公的制度を後退させれば、就学前教育の成果を生かすことさえできなくなるでしょう。山田区長の負の遺産は、新区長のもとで、教育委員会を初め次々と是正され始めています。子供園も、区民や幼稚園現場の声を聞かず、財政効率から検討されたトップダウンの1つです。国の認定こども園の財源や体制がいまだ明らかでない以上、これ以上子供園化を進めることはリスクが大き過ぎます。区民の声に耳を傾ける田中区長に、既に開設した子供園の検証と子供園の慎重な進め方、幼稚園の一部存続を求めておきます。
 第5に、介護保険制度のもとで高齢者の在宅サービスや施設サービスが奪われた現状を放置した現状を見ようとせず、区独自の救済策をとろうとはしませんでした。昨年4月の介護保険の見直しで要介護認定が軽くされたことに対応せず、また10月の見直し以降で、積極的に要介護認定を利用者の立場に立って実施する方向を指導しなかったことです。
 厚生労働省のことし1月の調査では、4月改定後よりは若干は改善されたが、4月以前に比べるとまだ軽い認定が多いとの結果が示されています。決算委員会で示した、手すりを頼りに生活を移動している88歳のAさんの例、両足が義足のBさんの例、要介護度が下がることはないのに下げられた実例です。不服申し立てで4に戻されたCさんの例は、不服を言わないと下げられる認定制度自体の問題を示すものです。区は、認定制度の抜本的見直しを国に改めて求めるべきです。
 第6に、当該年度末の公設派遣村は、国が財政を支え、都がオリンピック村に開設しました。しかし、東京都の冷たい姿勢に1,000人を超す相談者の怒りが高まり、帰った方も少なくありません。一昨年派遣村を支えたボランティア団体の支援を断り、民間事業者に委託した結果、その機械的対応に相談窓口はパンク状態になりました。
 その事業者の1つが、杉並寮を委託しているやまて福祉会です。生活保護受給者の就労支援をこの事業者に丸投げし、カウンセリングもないまま就労を電話等で強制していたことの改善が余儀なくされました。区の緊急雇用対策はあくまでも臨時的なアルバイトだけであり、不十分なものでした。
 第7に、2006年に事務手数料条例の改正案が総務財政委員会にかかり、別表第一の一の二に地域生活支援手数料が追加されたことです。この結果、障害者地域生活支援事業の利用料が障害者への負担となりました。区は3%への減額で十分としていますが、障害者の生きる権利を保障する事業が、特別な利益を受けるから有料とする、制度自体が差別に当たるものです。
 障害者が地域で生活することを支援する体制とその負担に関することが、当事者や事業者を交えた検討が行われないまま改定されたことは問題です。本来、保健福祉委員会で論議されるべきところ、総務財政委員会で手数料条例の一部改正として提案されたため、十分な論議がなされなかったこと、自立支援法制定後9回の意見交換会で条例改正に一度も意見交換がなされなかったこと、その後話し合うとの約束も果たされていません。自立支援法では自治体独自の裁量とされており、直ちに条例の改正を求めます。
 第8に、外環道、放射5号線、京王線連続立体交差化事業に対する開発優先、住民の環境への配慮がない姿勢です。
 山田区長のもとで、外環道がもたらす環境影響への姿勢をなし崩しに転換しました。いまだ水循環や交通量調査における最新データによる環境影響の調査結果を受けていないまま事業化に賛成してしまいました。道路交通対策特別委員会でようやく井荻トンネルの地下水位観測データが東京都によって開示されました。このデータからも地下水流動保全工法の効果はなかったと判断できました。
 東京都は、練馬トンネル工事開始当初からトンネル両サイドの水位は2から4メートル程度ついていた、各測点間の距離に応じた水位差を保っているから効果ありと主張しています。しかし、それに先立つ井荻トンネル工事開始の1989年の観測データでは、工事開始前はC1、C4の約50メートル離れた水位差はほとんどなかったはずです。1999年で2メートル、都の説明では、それが下がっていかなければならないはずです。現在3メートルで、さらに差が開いています。これでは流動保全工法の効果ありとは言えません。井荻トンネルでは上流側にせきとめられた水を1日60トン流している事実が隠されています。
 当該年度の11月の京王線の高架化事業に対する東京都の説明会は、わずか40分足らずの質疑で終わらせ、下高井戸1丁目住民の環境不安にこたえないまま、都市計画案の発表に向かっています。山田前区長は、こうした住民の不安にこたえることなく、高架化事業を積極的に支持する姿勢を打ち出しました。田中区長には、甲州街道、首都高速の高架と京王線の高架化に挟まれる地域の環境に重大な配慮を求めておきます。
 第9に、交流と平和の推進として、平和事業の柱を拉致家族支援に転換したことです。
 前区長のもとで、恒例の8月の平和企画が一変しました。核兵器廃絶や反戦の企画から拉致家族支援が平和企画の柱に変えられました。原水禁運動発祥の地の杉並で、会場の中央に北朝鮮の不審船と見られる展示や拉致されたと思える方の写真が張られ、広島、長崎の原爆展示は会場の隅に追いやられました。自治体の企画としては余りに偏り、会場は拉致家族支援運動一色であるかのようでした。
 拉致問題は一刻も早い解決が求められます。しかし、拉致被害者支援は、家族の中に運動のあり方をめぐって意見の違いがあります。つくる会や右翼団体が担ぐ一部の強硬派の運動に自治体がかかわり、職員にその一部の運動の青バッジをつけさせるなど言語道断です。拉致家族支援は自治体の平和企画とは切り離すべきです。拉致問題はいたずらに対立をあおるのではなく、外交問題として解決する方向を追求すべきです。
 最後に、教育問題に関して指摘します。
 2005年、新泉小・和泉小・和泉中学校の小中一貫教育の実施から5年間が経過しながら、その検証や総括が不十分です。施設一体型の小中一貫教育が杉並独自のやり方どころか、文部省や財界が進める全国共通のあり方の1つの方式でしかありません。地元説明会では、区教育委員会は施設一体型の小中一貫教育を強調し、統廃合と言わないでと言いわけせざるを得ませんでした。この施設一体型小中一貫教育こそ、新泉小の廃校のためのものだと判断せざるを得ません。義務教育9年間を通じた連続した学びが必要との口実で実施されたにもかかわらず、和泉中は単学級を余儀なくされている現状です。区長がかわった今、見直しを強く求めます。
 最も重大なことは、教育を前区長のイデオロギーである偏った復古主義的思想を押しつける場に変えてきたことです。当該年度8月、杉並区教育委員会は、2010年度からの中学歴史教科書として新しい歴史教科書をつくる会が編さんした扶桑社版を4対1の多数決で採択しました。中田前横浜市長らとともに、つくる会系政治団体設立を準備していた山田区長は、教育委員会が法律に基づいてその責任のもと粛々と検討された結果と白々しくコメントしていました。
 大藏委員長は、ご自身も認めているように、新しい歴史教科書の編さんを目的に立ち上げた日本教育再生機構に参加し、会議では積極的に発言を繰り返してきました。地方教育行政の組織及び運営に関する法律や独占禁止法で、特定の教科書会社に関係する者が教科書採択にかかわることや、他社の教科書批判を禁じています。大藏氏自身が関係する扶桑社版を大藏氏が推薦したこと、他社の教科書を批判したことは違法となるはずです。
 区長がかわり、教育委員2名が一新されました。小学校教科書採択では久々に、現場が使いやすい教科書を教育委員会の合意で採択しました。昨年、強い反対意見を多数決で押し切り扶桑社を選んだやり方を、今回は変えています。多数決でなく委員の合意が原則だということを改めて確認しておきます。
 来年は中学教科書採択です。教育委員の政治活動は禁じられています。特定の教科書づくりの運動参加、特定の教科書採択を目指す政治的集会参加や積極的な発言は許されません。
 2008年12月8日、前区長の後援会、No.1の会が主催する政治集会が開かれました。決算委員会質疑の中で、宮坂委員が参加していることもわかりました。集会チケットを政務調査費で購入した議員が住民監査請求と裁判に訴えられ、その裁判資料から、大藏委員長と宮坂委員が購入していたことが判明しました。しかも宮坂委員の購入は2枚です。政治団体が行うパーティーや集会は資金集めが目的の半分です。2枚となれば1枚は山田後援会の資金援助になるわけです。
 12月定例会最終日に行われた集会です。山田前区長はこの集会で、会期中の11月26日、大藏委員の任命議案の審議の際、退場した議員は辞職しろと演説し、大藏委員は立派な方だと持ち上げました。裁判資料では11月5日、宮坂委員は20日にチケット代を納入した記録があります。チケットを購入し、山田後援会に賛同を表明した2人が26日、山田前区長から教育委員に任命されています。これで公正な人事と言えるでしょうか。教育委員が首長の後援会の集会に支持を表明し、資金集めに応ずるようでは、教育委員会の独立性、中立性は失われました。このような軽率な行動は教育委員としての資質に欠けるものであり、法に違反するものです。
 2人は前区長の任命によるつくる会教科書採択のための人事でした。区長がかわり、その使命がなくなった今、潔く辞任するのが責任のとり方です。委員長もご高齢でその任にたえないことは議場でも拝見できます。杉並の教育を次の世代にゆだねる決断を求めるものです。
 以上の理由から、認定第1号から第5号に反対します。
 資料作成をいただいた職員の皆さんに深く感謝申し上げ、無所属区民派の意見といたします。
○島田敏光 委員長  横田政直委員。
◆みんなの党杉並(横田政直委員) みんなの党杉並・横田政直、一般会計・国保・老健には反対し、その他の決算には賛成します。
 以下、理由を申し上げます。
 密室で行われる幹事長会に職員が立ち会い、その後少数会派に報告をするという形で議会費、人件費が不当に使われているからです。条例、会議規則に規定がなく、根拠の明確でない幹事長会の廃止を求めます。杉並区政から密室政治、談合政治がなくなることを求めます。区民に公開された議会運営委員会で正々堂々と議論をしていただきたい。事務運営の効率性を過度に強調し、杉並区民に説明のつかない幹事長会の廃止を求めます。
 杉並区議会最大会派17人の新しい杉並が、思惑含みの結成ではなく、真に議会改革の推進を目指して結成されたものであるならば、密室で行われる幹事長会の廃止に率先して取り組んでいただきたい。杉並区議会最大会派17人の新しい杉並の言う議会改革の推進がパフォーマンスでないというのであれば、密室で行われる幹事長会の廃止に率先して取り組んでいただきたいと思います。議会改革調査検討部会などという議会改革のアリバイづくりでお茶を濁すのではなく、幹事長会の廃止に率先して取り組んでいただきたい。
 昨日、議会事務局次長から、この委員会の後、幹事長会があり、その後少数会派に報告をするから、幹事長会が行われる30分から1時間の間待っていてくれと言われました。幹事長会を見に行きたいと私が申し述べたところ、報告をするからと言われました。幹事長会は議員にすら見られては困ることをやっているんでしょうか。オブザーバーとして見ることができる自治体というのは多いと聞きます。情報公開ランキングの低い自治体杉並区において、まずは密室で行われる幹事長会の廃止を求めます。
 議会事務局次長にはお世話になっていますし、嫌われたくありませんが、杉並区民の負託を受けて、杉並区政をよくするために志を持って議員になった以上、悪弊には反対せざるを得ません。本質的な議論を密室で行う幹事長会、これを廃止し、区民に公開された議会運営委員会で正々堂々と議論をしていただくことを求めます。毎週議会運営委員会を開けばいいではないですか。パフォーマンスではない議会改革の推進を求めます。
 以上です。
○島田敏光 委員長  これをもちまして意見の開陳を終了いたします。
 これより採決いたします。
 認定第1号平成21年度杉並区一般会計歳入歳出決算について、原案を認定することに賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○島田敏光 委員長  起立多数であります。よって、原案を認定することに決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○島田敏光 委員長  ただいまくすやま美紀委員、奥山たえこ委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 それでは、くすやま美紀委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、奥山たえこ委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、8日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 認定第2号平成21年度杉並区国民健康保険事業会計歳入歳出決算について、原案を認定することに賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○島田敏光 委員長  起立多数であります。よって、原案を認定することに決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○島田敏光 委員長  ただいまくすやま美紀委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 それでは、くすやま美紀委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、8日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 認定第3号平成21年度杉並区老人保健医療会計歳入歳出決算について、原案を認定することに賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○島田敏光 委員長  起立多数であります。よって、原案を認定することに決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○島田敏光 委員長  ただいまくすやま美紀委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 それでは、くすやま美紀委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、8日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 認定第4号平成21年度杉並区介護保険事業会計歳入歳出決算について、原案を認定することに賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○島田敏光 委員長  起立多数であります。よって、原案を認定することに決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○島田敏光 委員長  ただいまくすやま美紀委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 それでは、くすやま美紀委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、8日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 認定第5号平成21年度杉並区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算について、原案を認定することに賛成の方の起立を求めます。
      〔賛成者起立〕
○島田敏光 委員長  起立多数であります。よって、原案を認定することに決定いたしました。
      〔「少数意見留保」と呼ぶ者あり〕
○島田敏光 委員長  ただいまくすやま美紀委員、けしば誠一委員から少数意見の留保を求める発言がありましたので、これに賛成される方を確認いたします。
 それでは、くすやま美紀委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 それでは、けしば誠一委員の少数意見の留保に賛成される方は挙手願います。
      〔賛成者挙手〕
○島田敏光 委員長  賛成者がありますので、少数意見の留保を認めます。
 ただいま留保を認められました意見は、8日の午前10時までに文書により委員長まで提出してください。
 決算特別委員会を閉じるに当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 去る9月29日から本日まで7日間、実質的な審議が行われました。この間、委員の皆様におかれましては、活発な質疑の中、委員会の運営にご協力を賜りまして、まことにありがとうございました。心より感謝申し上げます。
 また、理事者の皆様におかれましても、誠実な答弁に努められたことに感謝を申し上げます。とりわけ田中区長におきましては、決算審査においては、その責任がないところではございますけれども、可能な限り答弁に立たれたことに心より感謝を申し上げます。
 委員から出されましたご意見、ご要望等、来年度の予算編成、また当面する区政運営に生かしていただければ大変ありがたいというふうに思います。
 1点だけ感想を申し上げます。
 昨年度、公会計改革が行われまして、財務諸表4表が添付されております。こういった新しい指標もしっかり活用しての決算審査となるよう、今後共に努力をしてまいりたいというふうに感じました。
 また、委員会運営に当たりまして、区議会事務局の皆様にも大変お世話になりました。資料作成等、当委員会に関係するさまざまご協力をいただきました区の職員の皆様にも感謝を申し上げ、無事務め上げられたかなという安堵とともにごあいさつとさせていただきたいと思います。大変にありがとうございました。(拍手)
 本日の委員会を閉じます。
                            (午後 2時17分 閉会)