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東京都 渋谷区

平成17年  6月 定例会(第2回) 06月10日−07号




平成17年  6月 定例会(第2回) − 06月10日−07号










平成17年  6月 定例会(第2回)



           平成十七年 渋谷区議会会議録 第七号

 六月十日(金)

出席議員(三十四名)

  一番  前田和茂      二番  奈良明子

  三番  小林清光      四番  岡本浩一

  五番  沢島英隆      六番  栗谷順彦

  七番  芦沢一明      八番  平田喜章

  九番  金井義忠      十番  薬丸義朗

 十一番  東 敦子     十二番  水原利朗

 十三番  松岡定俊     十四番  丸山高司

 十五番  伊藤毅志     十六番  吉野和子

 十七番  古川斗記男    十八番  伊藤美代子

 十九番  鈴木建邦     二十番  長谷部 健

二十一番  牛尾真己    二十二番  森 治樹

二十三番  新保久美子   二十四番  五十嵐千代子

二十五番  木村正義    二十六番  齋藤一夫

二十七番  染谷賢治    二十八番  座光寺幸男

二十九番  広瀬 誠     三十番  植野 修

三十一番  小林崇央    三十二番  岡野雄太

三十三番  苫 孝二    三十四番  菅野 茂

欠席議員(なし)

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出席説明員

    区長            桑原敏武

    助役            神山隆吉

    収入役           内山卓三

    企画部長          星宮正典

    総務部長          松井 裕

    区民部長          山内一正

    福祉部長          池山世津子

    子ども家庭部長       松崎 守

    保健衛生部長        吉村伸子

    都市整備部長        古川満久

    土木部長          坂井正市

    環境清掃部長        中島豊六

    安全対策本部長       佐戸幸弘

    防災担当部長        柴田春喜

    都市基盤整備調整担当部長  小笠原通永

    教育委員会委員長      青木宣昭

    教育委員会教育長      足立良明

    教育委員会事務局次長    北村奈穂子

    選挙管理委員会委員長    甲斐孝喜

    選挙管理委員会事務局長   田中泰夫

    代表監査委員        倉林倭男

    監査委員事務局長      菊池 淳

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事務局職員

事務局長   石川民雄     次長     小湊信幸

議事係長   倉澤和弘     議事主査   岩橋昭子

議事主査   中山俊幸     議事主査   宮本 勇

議事主査   太田 晃     議事主査   友永伸二

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   平成十七年第二回渋谷区議会定例会議事日程

                     平成十七年六月十日(金)午後一時開議

日程第一 議案第四十二号 職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例

日程第二 議案第四十三号 渋谷公会堂条例の一部を改正する条例

日程第三 議案第四十四号 渋谷女性センター・アイリス条例の一部を改正する条例

日程第四 議案第四十五号 渋谷区立二の平渋谷荘条例の一部を改正する条例

日程第五 議案第六十二号 渋谷区防災従事者損害補償条例の一部を改正する条例

日程第六 議案第六十号 渋谷区自転車等の放置防止等に関する条例の一部を改正する条例

日程第七 議案第六十一号 渋谷区リフレッシュ氷川条例の一部を改正する条例

日程第八 議案第五十五号 渋谷区立保育園条例の一部を改正する条例

日程第九 議案第五十六号 渋谷区子育て支援センター条例の一部を改正する条例

日程第十 議案第五十七号 渋谷区立母子生活支援施設条例の一部を改正する条例

日程第十一 議案第五十八号 渋谷区立峰の原青少年山の家条例の一部を改正する条例

日程第十二 議案第五十九号 渋谷区新島青少年センター条例の一部を改正する条例

日程第十三 議案第六十三号 渋谷区立学校施設使用条例の一部を改正する条例

日程第十四 議案第六十四号 渋谷区立校外学園条例の一部を改正する条例

日程第十五 議案第六十五号 渋谷区立図書館条例の一部を改正する条例

日程第十六 議案第六十六号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

日程第十七 議案第六十七号 渋谷区立松濤美術館条例の一部を改正する条例

日程第十八 議案第四十六号 渋谷区営住宅条例の一部を改正する条例

日程第十九 議案第四十七号 渋谷区地域福祉人材住宅条例の一部を改正する条例

日程第二十 議案第四十八号 渋谷区知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例

日程第二十一 議案第四十九号 渋谷区高齢者在宅サービスセンター条例の一部を改正する条例

日程第二十二 議案第五十号 渋谷区在宅介護支援センター条例の一部を改正する条例

日程第二十三 議案第五十一号 渋谷区特別養護老人ホーム条例の一部を改正する条例

日程第二十四 議案第五十二号 渋谷区ケアハウス条例の一部を改正する条例

日程第二十五 議案第五十三号 渋谷区シニア・いきいきコミュニティ条例の一部を改正する条例

日程第二十六 議案第五十四号 渋谷区ひがし健康プラザ条例の一部を改正する条例

日程第二十七 議案第六十八号 平成十七年度渋谷区一般会計補正予算(第一号)

日程第二十八 議案第六十九号 渋谷公会堂総合改修工事請負契約

日程第二十九 議案第七十号 渋谷区総合庁舎電気設備等改修工事請負契約

日程第三十 議案第七十一号 渋谷区総合庁舎空調熱源等改修工事請負契約

日程第三十一 議案第七十二号 笹塚二丁目施設(仮称)建設建築工事請負契約

日程第三十二 議案第七十三号 幡ヶ谷高齢者センター(仮称)建設建築工事請負契約

日程第三十三 報告第一号 平成十六年度渋谷区一般会計予算繰越明許費の繰越しの報告について

日程第三十四 報告第二号 株式会社渋谷都市整備公社の経営状況の報告について

日程第三十五 報告第三号 株式会社渋谷サービス公社の経営状況の報告について

日程第三十六 報告第四号 渋谷区土地開発公社の経営状況の報告について

日程第三十七 報告第五号 財団法人渋谷区美術振興財団の経営状況の報告について

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   開議 午後一時

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○議長(芦沢一明) ただいまから本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、十七番古川斗記男議員、二十一番牛尾真己議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔石川事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は前回報告のとおりであります。

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十七特人委給第三十八号

   平成十七年六月九日

 渋谷区議会議長殿

          特別区人事委員会委員長  北本正雄

   「職員に関する条例」に対する人事委員会の意見聴取について(回答)

 平成十七年六月二日付渋議発第十号で意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。

              記

議案第四十二号 職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例

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○議長(芦沢一明) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 二十四番五十嵐千代子議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 私は、日本共産党渋谷区議団を代表し、区長に質問します。

 最初に、憲法と平和の問題です。

 今年は、第二次世界大戦が終結して六十年目の歴史的節目の年です。世界的規模で五月八日と九日には、国連総会の決議に基づいた記念行事が行われ、全世界が二度と第二次世界大戦のような戦争を繰り返さないことを確認しました。日本の侵略戦争により二千万人のアジアの人々と三百十万人の日本人の命が奪われ、渋谷区内でも五月二十五日、山の手空襲で亡くなった約三千七百人に上る人々の追悼法要が、本町の幡ケ谷不動尊など、多くのお寺で行われ、遺族や地元住民の参加がありました。参加者は戦争犠牲者を二度と出さないよう、憲法九条を守り、平和な二十一世紀をつくるという思いを強くしました。

 しかし、こうした国民の願いに背を向け、自民党などの改憲勢力は自衛隊の現状を憲法に書き込み、自衛軍を保持できるようにすると主張し、九条二項を変えようとしています。九条二項は自衛隊の海外での武力行使の歯止めとなっていたもので、これを外すことは海外でアメリカとともに戦争する国に日本を変えることです。

 多くのアジア諸国は戦後、日本がドイツとは対照的に、侵略戦争への真剣や反省を行っておらず、反対に今、侵略戦争を美化する動きが台頭し、歴史を歪曲する流れと憲法改定の動きが連動していることに強く警戒を寄せています。かつての侵略戦争を正しい戦争だったとする勢力が、武力を持って海外に乗り出したら、アジアに再び恐るべき災厄をもたらすことになると批判の声を上げています。

 憲法前文には、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意すると明記しています。かつての軍国主義の誤りを二度と繰り返さないという決意が憲法九条であり、日本国民の財産であるだけでなく、アジア諸国民共有の財産とも言えます。

 歴史の真実に背を向けて、日本は正しい戦争をやったという見直し論を無理やり持ち込み、憲法九条を変えて、日本を平和を目指す世界的流れから切り離そうとする動きを政府に変えさせるため、今、国民一人一人が声を上げるときです。日本に求められている真の国際貢献とは、九条を生かした平和外交で、戦争のない国際秩序を築く先頭に立つことです。国際・平和都市渋谷の区長として、憲法九条を変えることに反対し、九条を守る立場を鮮明にすべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、消費税増税に反対する立場からの質問です。

 小泉内閣によって、強行された配偶者特別控除、老年者控除、公的年金控除、定率減税の縮小・廃止、そして社会保障の引き上げなどで、国民への負担増は七兆円にも上り、怒りと悲鳴の声が区内にも広がっています。特に高齢者は、老年者控除の廃止によって住民税が課税され、介護保険料や国民健康保険料、シルバーパスなど、その負担増は雪だるま式に膨らみ、年間百四十万円の年金暮らしの人では、増税により、一カ月十二万円の年金がそっくり消えてしまうという過酷なものです。

 また、先ごろ行われた笹塚十号通りの商店会総会では、カラー舗装化が話題になりましたが、毎月千五百円の新たな負担増は厳しいという率直な声が出されました。

 こうした中小業者や区民の暮らしにさらに追い打ちをかけるように、財政制度審議会は二〇一一年度には、消費税率を少なくとも一七%にする必要があると、消費税の大増税を打ち出しました。消費税が導入されて十六年間、国民が納めた消費税は百四十八兆円にも上ります。しかし、この間、大企業、高額所得者には百四十五兆円の減税が行われ、結局、国民が納めた消費税はその穴埋めとされ、国民には社会保障の巨額な負担増だけが押しつけ続けられてきたのです。今後、消費税が一〇%になれば、四人暮らしで四十万円もの負担増となります。

 六号通りと不動通り商店街などで、全国商工団体連合会が行った消費税緊急アンケートでは、現在消費税を転嫁できていない中小業者は五七%、消費税増税に反対する業者は七七%に上っています。ある肉屋さんは、規制緩和で大型スーパーができ、売り上げが大幅に減っているのに、この上消費税を上げられたら間違いなく倒産だ。政治に殺されるようなものだと怒りの声を上げています。

 区長は、区民と中小業者の暮らしと営業が苦境に立たされていることをどのように認識しているのか。消費税増税が行われれば、さらに区民の暮らしと中小業者の営業は大打撃を受けることは明らかです。「消費税増税やめよ」の声を国に上げるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、介護保険制度の改悪についてです。

 去る五月十一日、衆議院本会議において、国民に負担増とサービス制限を求める介護保険改悪法が、自民、公明、民主の賛成多数で可決され、現在、参議院で審議されています。政府は、軽度の要介護認定者からの家事援助の訪問介護を制限しようと、家事サービスを代行するとヘルパーに頼って、かえって高齢者の状態が悪化するなどと根拠のない主張をしていますが、とんでもありません。

 改悪が強行されれば、サービスを制限される渋谷区の対象者は、三月末現在で要介護一の七割から八割の人と、要支援全体で約三千人以上になり、介護認定者の半数近くに上るのです。そもそも介護保険制度は、それまでの家族の負担で支えられてきた介護から、社会的介護に変えることを目的にスタートしたのではなかったでしょうか。やっと家族の手を借りなくてもヘルパーさんの助けで自立した生活ができている高齢者から、家事援助の訪問介護を外すことは、介護保険の目的から外れるとともに、生活の悪化や状態の重度化を招きかねないのです。

 実際、本町の都営住宅でひとり暮らしをしている七十三歳で要支援のSさんは、骨粗鬆症でひざの関節症、そしてぜんそくがあり、一人では外出が困難で、ヘルパーさんに付き添ってもらって通院をしており、ヘルパーさんに来てもらえなくなったら病院にも行かれないと不安の声を上げています。

 こうした軽度者に対する介護サービスの制限をもたらす見直しを取りやめることを国に求めるとともに、区としてもこれまでどおり要支援、要介護一の人たちにも家事援助、訪問介護サービスを続けるべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、施設の居住費、食事の自己負担化、いわゆるホテルコストの問題です。

 本人非課税の第四段階の保険料で要介護五の人が特養ホームに入所する場合、個室で十三万四千円、多床室でも八万七千円となり、約三万円の負担増です。年収八十万円から二百六十六万円の新第三段階で、月七万円の年金者は、現在、四万円の負担で済んでいますが、法案が通れば、食費と居住費で五万五千円、さらに施設に支払う日用品費や介護保険料、国保料などで七万円近くになり、手元には全く残らなくなります。さらに第三特養の個室の自己負担は九万五千円で、七万円から八万円の年金者ではその負担はできず、特養ホームに入ることすらできなくなるのです。

 実際、代々木の女性が特養に申し込みたいと相談したら、年金額が月十一万円ないと入所できないと言われ、申し込みをあきらめたと聞きました。私は、施設利用を希望する人が安心して利用できるよう、施設利用料については区独自に決められるので、所得に応じた負担で入所できるよう、多段階の利用料方式にすべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、基盤整備についてですが、特養ホームの希望者は三月末で六百五十人、五月二十日に行われた第三特養の説明会には、昼夜合わせて二百八十人もの人たちが参加したと聞きました。今まで何年間も待たされた人たちが、今度こそ入所できるのではないかと一縷の望みを持って集まったと思います。しかし、第三特養ホームができても、定数は百二十七人で五百人以上が引き続き待機することになるのです。

 私の知る九十三歳の方は、介護する息子さん夫婦も病弱となったため在宅介護ができなくなり、五年前から老健施設と病院を転々とし、特養ホームの入所を待っていましたが、今年の二月に亡くなりました。

 区長は、こうした何年も待機している人たちの思いを受け止め、早急に待機者を解消するため、第四、第五の特養ホームの計画をつくるべきと考えますが、所見を伺います。

 障害者自立支援法案について伺います。

 現在、国会で審議されている障害者自立支援法案は、障害者施策の一元化などを盛り込む一方、福祉サービスの利用者負担に定率一割の応益負担を導入することを打ち出し、厚労省の試算でもホームヘルプサービスの負担は四倍に増え、通所施設利用は現在九五%の人が無料で使っていますが、負担している人でも約千円、しかし法案では一万九千円に引き上げられます。さらに公費負担医療の自己負担も一割に増やされ、入院給食費も新たな自己負担となります。

 六十代のMさんは、週に何度か通院をしながら区内の民営授産施設に通っていますが、一カ月の工賃は約六千円、障害者年金が一カ月八万円ですが、年金は家賃で消えてしまうため、生活費はパートで働く奥さんの収入に支えられています。同じ施設で働く十六人の十代から六十代の人すべてが、工賃と年金では暮らせず、親や子どもたちに支えられて生活が成り立っています。

 渋谷区の民営福祉作業所等で働いている人たちの平均年収も一万四千円から五千円しかありません。こうした厳しい生活をしている人たちに対し、応益負担だといって、障害が重く、サービスがより多く必要な人ほど重い負担を求めることは、生きるために不可欠の福祉サービスや医療を抑制する事態をもたらしかねないもので、障害者の人権を保障し、自立と社会参加を保障する障害者福祉とは全く相入れないものです。

 障害者の自立支援というなら、政府に求められているのは、障害者が地域で自立した暮らしができるよう、所得保障やサービス基盤の整備、雇用の確保など、障害者施策の抜本的充実こそ図るべきです。区長は障害者に重い負担を強いる福祉サービス、利用料の定率一割の応益負担の導入、公費負担医療制度の自己負担の引き上げ、食費の自己負担化、さらには障害者の自立を妨げ、家族に負担を押しつける世帯所得基準は行わないよう強く国に求めるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、指定管理者制度の導入についてです。

 我が党は指定管理者制度導入の法改正にも、さきの議会の通則条例にも反対をしました。それは、この制度が自治体が運営している公の施設の維持管理や業務だけでなく、利用許可、利用料金の設定、受け取りやその収入を企業が収入とできることなど、営利企業である株式会社も含めた事業者に任せていくもので、区民の税金でつくった施設を営利企業にただで提供し、さらに税金で運営費を支払い、企業にもうけさせることを認める制度だからです。

 さらにこの制度は、住民の生存権、発達権など、憲法に保障された国民の基本的権利を保障するという公共部門の本来的役割を否定するとともに、国民の権利を担う労働としての公務労働の総合性、専門性を解体し、単純サービスに後退させ、区民サービスの質の低下にもつながるものです。

 私は、公務労働者の専門性や総合性は、公務労働者自身の人権保障と安定した継続的労働条件のもとでこそ発揮されると考えるもので、区民への負担増とサービスを低下させないためにも、公の施設の管理運営は直営で行うべきと考えます。

 今回提案されている三つの施設に指定管理者制度を導入する場合に、危惧される問題点について質問します。

 一つは、区民サービス低下を招いたり、利用料値上げを及ぼすことはないのか。

 二つ目は、指定管理者である民間会社が赤字を出し、当該施設を投げ出したり、倒産した場合、負債はだれが背負うのか。通則条例にも負債が出た場合の規定はありません。どのように対処するのか伺います。

 三つ目は、指定管理者制度の導入によって、施設運営の公正、平等、透明性を担保するためには、サービス公社等と同じように、事業計画書、事業報告書、業務内容、指定管理者との協定書などの資料については、議会に報告することはもちろん、指定管理者に情報公開条例の適用を求め、区民にも広く公開すべきと考えますが、所見を伺うものです。

 四つ目は、指定管理者の選定委員会は、条例質疑の中で、庁内スタッフだけで構成すると答弁しましたが、これは問題です。指定そのものは議決事項ですが、事実上は選定委員会等での審議を踏まえて区が決めることになり、透明性、客観性、癒着の排除などを担保する上で、委員会構成は施設の利用者、住民代表、専門家、弁護士、公認会計士などの委員を入れるべきです。

 以上、答弁を求めます。

 次に、まちづくりについて五点伺います。

 東京直下型地震がいつ起きても不思議ではないと言われ、とりわけ阪神大震災で亡くなった人の八八%が、建造物の崩壊による圧死、窒息死であったことから、被害軽減のためには震災対策を考えたまちづくりと民間住宅への耐震補強を進めることが区に強く求められています。

 中央防災会議の発表では、現在全国では千百五十万戸の住宅が耐震基準を満たしていないと推定され、国交省は今年度五百八十億円の予算を組み、地域住宅政策交付金等を創設しました。この交付金は民間住宅の耐震改修や建て替えが対象事業となっています。

 また、世田谷区では、今年国がつくった住宅・建築物耐震改修等事業制度要綱を活用し、住宅の耐震診断三百件、補強工事五十件の予算をつけた制度をつくっています。東京都の防災計画でも、危険度の高い地域が区内に指定されている当区でこそ、この制度を活用し、耐震補強工事補助制度をつくるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、本町の密集住宅市街地整備促進事業について質問します。

 区の資料によれば、平成五年度から十九年度までの予定で計画されている総事業費は三十九億九千六百万円に対し、十六年度末現在の実施済み事業費は十八億八千九百五十四万円となっており、事業別進捗率を見ると、公園整備等の土地整備が五〇・九%、建替促進事業は三七・六%にとどまっています。

 実際、本町を歩いてみると、この間、公園用地は三カ所取得されましたが、消防車が入れない道路の拡幅については、今年度初めて二十八平方メートル取得される予算がつけられましたが、遅々として進んでいません。木造住宅の建て替えについては、この事業を使っての建て替え実績は、昨年度まで合わせて二十四件だけで、ここ十年ぐらいの本町の建て替えの多くは、古い木造アパートが取り壊され、戸建ての建売住宅に替えられたものです。

 こうした中でも、残されている木造住宅は、私の知る限りでは、多くが高齢者のみの世帯です。阪神大震災で倒壊した家屋の多くも高齢者の住む古い住宅で、犠牲となったのも高齢者が多かったことを忘れられません。同じような犠牲者を出さないためには、高齢者への支援、道路拡幅のための粘り強く住民との話し合いを進めるために、体制を増員することとあわせて、国に事業期間の延長を求めるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、区内都営住宅へのエレベーター設置について、現在、渋谷区内には二十四カ所、二千七百三十一戸の都営住宅があり、多くの区民が住んでいます。しかし、エレベーターが設置されているのは、そのうち十カ所の住宅だけで、バリアフリー法が制定され、東京都がエレベーター設置を打ち出して以来、区内の都営住宅には一カ所もエレベーターはつけられておりません。

 例えば本町二軒家住宅や水道道路沿いに建つ、本町、幡ケ谷、笹塚地域の住宅を見ても入居者の多くが高齢者となり、本町一丁目住宅の三階に住むOさんは、脳梗塞で倒れ、車いすの生活となり、通院にも買い物に行くにも、夫とヘルパーさんの手を借りなければ外出することができません。バリアフリー化を民間建築物に求めている東京都が、自ら管理している都営住宅を放置していることは許されません。早急に全都営住宅に順次エレベーターを設置するよう都に求めるべきと考えますが、所見を求めます。

 次に、参宮橋駅の無人化計画についてです。

 鉄道の安全については、先ごろのJR西日本福知山線での百七人もの命を奪った電車転覆脱線事故や、東武伊勢崎線踏切での死傷事故など、企業の利益を優先し、効率化のもとで人減らしをして安全を軽視する経営に、多くの国民から批判の声が上がっています。

 こうしたとき、五月十五日から小田急電鉄が参宮橋駅の始発から午前七時十五分まで、昼の十二時十五分から一時四十五分まで、午後六時十五分から七時四十五分までの時間帯に職員を配置しないという、利用者の安全より利益を優先するやり方を実施したことは許されません。このことを日本共産党の小峰久雄地区委員長と森議員が駅周辺の町会、商店会、PTAの関係者に知らせると、「全く聞いていなかった」、「治安上からも絶対に認められない」、「商店街にとっても死活問題だ」などの不安の声が寄せられています。

 こうした声を受けて五月二十六日、緒方靖夫参議院議員、小峰久雄、党区議団等で国交省に改善の指導をするよう申し入れを行った結果、五月二十七日から参宮橋駅の昼と夜の時間帯の無人化は中止されました。しかし、始発から七時十五分までの時間帯は、現在三百人以上が利用しているのに、引き続き無人化とされ、利用者からは、昨年も参宮橋駅で人身事故が起きているのに、駅員がいないときに事故があったらどうするのか。朝、切符が買えなくて困っている人がいたなど、中止を求める声が強く上がっています。

 六月三日、再度小田急に申し入れをした際、小田急側から、渋谷区には関係自治体として一カ月前に駅の無人化について知らせていたとの発言がありました。それが事実とすれば、区はなぜ区議会にも住民にもこのことを知らせなかったのか。この無人化についてどのように受け止めていたのか。住民要望を受け止め、区としても小田急電鉄に対し、早朝駅の無人化を早急に中止するよう申し入れるべきと考えますが、所見を求めます。

 次に、中央環状新宿線と山手通りの交通安全対策について伺います。

 首都高速中央環状新宿線及び山手通り拡幅事業は、二〇〇七年完成予定で工事が進められ、沿道住民は長期にわたり騒音と振動に悩まされ続けています。この工事に対し、渋谷を含む関係五区の区民と我が党区議団は連絡会をつくり、計画発表直後から沿道住民の健康と環境を守るために様々な住民要求を取り上げ、関係区とも協力して、東京都や首都高速道路公団と交渉を重ねてきました。

 当初は、山手通りを六車線化にする計画が四車線に変更されたり、換気所への電気集じん機、脱硝装置の導入など、住民要望による改良を加えさせてきました。しかし、多くの住民が最も憂慮している大気汚染は、東京の小中高生のぜんそく罹患率が、全国平均の二倍以上という実態に見られるように、依然として深刻なのに、地下高速道路が開通すれば、渋谷区民には本町、新宿、代々木、神山町の四カ所の換気所からの影響が心配されます。

 西新宿ジャンクションがつくられる初台交差点付近は、今でも幡代小学校の大気汚染が毎回基準値をオーバーしているのに、新たに高速道路の出入り口が初台にもつくられ、さらには富ケ谷地域についても出入り口がつくられ、この地域の環境悪化は避けられません。

 こうした状況の改善を求めて、この間、私たちは出入り口付近と、西新宿ジャンクション周辺などの排ガス激甚汚染地域に対し、土壌脱硝装置などを併設して大気汚染の軽減を図ること、周辺地域への緑化推進を進めること、換気塔の脱硝装置と浮遊粒子状物質除去装置の機能を常時観測するための測定装置の設置を強く要求してきました。

 区としても、区民の健康と環境を守るために、これらの対策を都と首都公団に求めるとともに、区独自にも沿道の大気汚染状況を測定するための測定局を増設すべきと考えますが、所見を伺います。

 あわせて、山手通りの拡幅により横断歩行者の安全を守るために、清水橋、神山交差点については歩車分離方式をとること。また、歩道橋設置に当たっては、必ずエレベーターを設置するよう求めるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、代々木二丁目の旧職員住宅用地売却の経過と、開発行為にかかわる道路認定について質問します。

 旧職員住宅用地については、三月議会で菅野議員が質問しましたが、その後入手した鑑定書等からも、今回の土地売却が一企業に特段の便宜を図ったと思われますので、改めて質問するものです。

 二〇〇二年六月二十四日、二社から土地鑑定評価書が区に提出されています。そこには、評価するに当たっての条件として、一つ、高宮学園が所有している隣地との併合を目的として、評価対象地を取得する場合の評価をすること。二つ、土地併合に当たっては、評価対象地と高宮学園の隣地の間に介在する私道は廃止すること。三つ、併合地の一体地については、北及び西端の外周に付け替え道路を新設する等というもので、さらに最有効施設としては、高層事務所の敷地と判断したとも記載されています。

 高宮学園による近隣住民への説明会では、隣接するマンションの住民から、自分たちのマンションでも土地を買いたいと区に申し入れたが、区からは何の連絡もなかったという発言があり、その後二〇〇一年十月と二〇〇二年の二月の二回にわたり土地取得をマンション側が区長に申し出ていたことが公表されました。

 こうした事実からすれば、渋谷区は土地取得の申し出のあった二件のそれぞれに売却する鑑定をとるべきなのに、高宮学園だけの鑑定しか行わなかったのはなぜか。さらに、売却先の選定方法についても、郷土博物館や大山の旧第三特養用地のように公募にしなかったのはなぜか。同じ随意契約でも、御前崎の土地を売却するときには、契約以前の交渉経過についても議会に報告をしていたのに、なぜ旧職員住宅用地については、補正予算の計上まで一切議会に知らせなかったのか。

 これらのことから、今回の土地取引は極めて不明瞭なやり方で、区民の財産がどのような経緯で売却されたのか真相を知りたいとの区民の疑問の声は当然で、区長は明確に答弁してください。

 また、高宮学園は、土地取得の経過について、渋谷区側から働きかけがあったので買った。取得に当たって位置指定道路があるが、廃道してうちの土地と一体になるのか。なるならば買うと条件を出し、渋谷区はあそこは商業地域で、五〇〇%の容積率を持っていると評価し、私たちに声をかけてきたと説明しています。

 鑑定書とこの高宮学園の説明で明らかなことは、渋谷区は高宮学園に四メートル幅の位置指定道路を廃止し、二メートル幅の通路に付け替えること、しかも、道路でなく通路にすることで敷地として容積率上乗せに使えることを認め、五〇〇%の容積率を活用すれば高度利用もできることを契約する一年以上前に提案していたことになるのです。

 さらに鑑定書では、高宮学園の土地は区の土地と一体評価することで、十二億八千万円の資産価値が上がることも鑑定書に明らかにされています。まさに区がとった対応は、高宮学園に便宜を図り、莫大な利益をもたらし、近隣住民には半永久的に住環境の悪化を押しつけるもので、絶対に認められません。現在、近隣住民から位置指定道路はなくさないでほしい、計画を見直してほしいとの声が上がっています。区民の願いにこたえ、高層ビル計画を白紙に戻すため売買契約を取り消し、区有地として元に戻し、区民の意見を聞いた活用計画にすべきですが、所見を求めます。

 次に、西原二丁目の丸紅高層マンション開発を可能にした区道認定にかかわって質問します。

 西原の低層住宅地域に、丸紅の高層マンションが建設され、地域の住環境は著しく阻害され、住民は現在も住環境を守るため粘り強く運動しています。渋谷区が丸紅の敷地内道路を区道認定する際、区議会で説明した根拠の一つは、住民要望があるということでした。実際、区議会に認定の提案がされる一カ月前の二〇〇一年五月十日付で早急に区道認定をしてほしいとの町会長からの陳情書が出されています。しかし、この陳情書について、今年六月の町会総会で住民の質問に答えた当該町会長は、そんな書類は見たことも書いた覚えもないと発言しています。

 さらに、住民が情報公開で入手した陳情書、それがこれですけれども、それには町会長の肩書だけで、実際に住所も氏名も捺印も記入されていません。こうしたことから、今、多くの住民の間では、区は住所も氏名も捺印もない文書をなぜ受け付けたのか。また町会長の肩書を使って一体だれが出したのか。結果的には丸紅の開発を促進するために、住民が知らないところで出されたのではないかとの疑問の声が上がっています。区長、お答えください。

 また、開発の一年前に区道認定した六メートル道路があったから、丸紅は位置指定を廃止することができ、低層住宅地に十二階建てのマンションを建てることが可能となったのです。住民が建設計画を知って反対の声を上げたときには、既に高層マンションが建設できる条件がつくられていたことになります。区道認定の根拠となった陳情書にかかわっての住民の疑問に、区長は当時、道路認定の事務責任者の助役であったわけですから、明快に答えてください。

 あわせて、丸紅マンションによる風害が通学している子どもたちや、近隣の住環境に深刻な影響を与え、住民から対策が求められています。区としても丸紅に対策を求めるとともに、区独自に歩道の緑化等の対策を進めるべきと考えますが、所見を伺います。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団の五十嵐千代子議員の代表質問に順次お答えをしたいと思います。

 憲法九条についてのお尋ねでございます。

 衆参両院の憲法調査会の最終報告は、平和主義の基本原則を堅持すべきであるということが、おおむね共通の認識であると、このように思っておりますが、集団的自衛権の行使については賛否両論があったようでございます。このことについては、今後、国会で議論されるところであり、最後は国民が判断するところでございますので、区長としての考え方は差し控えたいと存じます。

 消費税についてのお尋ねでございます。

 国民の社会保障制度や負担のあり方をどうするのか、またその財源をどうするのか、国として考えることは当然のことでありますが、まだ消費税のことについて決定したと聞いておりません。したがって、反対のしようはないと、このように思います。

 次に、介護保険制度についてお尋ねでございます。

 一点目と二点目については、一括してお答えをしたいと存じます。

 要支援、要介護一の軽度の方々が介護保険の給付対象から外されないかといった不安があることも聞いておりますが、国は適切なケアマネジメントに基づいて、必要とされるサービスについては、それぞれ家事援助であっても、新予防給付導入後も引き続き受けられる、と柔軟な対応を示しておりますので、当面は国の見直しの推移を見守ってまいりたい、このように思っております。したがいまして、今回の見直しについては、取りやめを国に求める考え方は持っておりません。

 次に、三点目は施設利用料の設定についてのお尋ねでございます。

 いわゆるホテルコストの導入に当たりましては、現行の保険料第一段階、第二段階への国の負担軽減策も示されているところでございますので、当面は国の低所得対策の推移を注意深く見守ってまいりたい、このように思います。

 次に、特別養護老人ホームの増設についてのお尋ねでございます。

 議員も御承知のとおり、これから本年十二月、特別養護老人ホーム「美竹の丘・しぶや」を開設するところであり、また笹塚にグループホーム、幡ケ谷にグループリビングをそれぞれ十八年度に開設する予定でございます。その上で、その利用される推移を見ることが必要であり、また財政運営とも考えあわせながら対応していかなくてはならない、こういうふうに考えておりますので、そのような考え方は持っていないということでございます。

 次に、障害者自立支援法案についてのお尋ねでございます。

 現在、国会で審議中の障害者自立支援法案の基本理念は、障害種別にかかわらず、福祉サービスを共通の制度のもとで一元的に提供しようと、こういうものでございまして、このことは評価するものでありますが、この理念を実現するためには、国による財政支援の確保や利用者負担における低所得者への配慮なども課題であると、このように考えております。

 なお、特別区では共同して五月二十五日、国に対して障害者自立支援法に対しまして要望書を提出しているところでございます。

 指定管理者制度についてのお尋ねでございます。

 指定管理者の選定に当たりましては、事業計画書等により区民のサービス向上が図れるものを選定することとしております。また、必要があれば、管理業務の状況等に関し報告を求め、実地に調査し、必要な指示をすることで区民サービスのレベルを維持してまいりたい、このように思っております。利用料につきましても、現行の料金に十分配慮して決めることとし、これは条例で明確にしてまいります。

 指定管理者である民間会社の赤字を出したケースについてのお尋ねでございますけれども、区と指定管理者は、区が支払うべき管理費用などを定めた協定を締結するものでありまして、仮に指定管理者が借金をしたからといっても、区が協定で定めた以上の補てんをすることはあり得ない、このように考えております。

 次に、指定管理者に情報公開条例の適用を求めるべきである、こういうお考えでございます。

 現在、渋谷サービス公社等の経営状況を議会に報告しておりますのは、地方自治法の規定によるものでございます。指定管理者の事業計画書等につきましては、今後、事業執行上必要があれば、その都度報告をしてまいりたい、このように思っております。また、指定管理者への情報公開条例の適用につきましては、今後、情報公開条例改正の際に検討してまいりたい、このように思います。

 指定管理者の選定委員についてのお尋ねでございますけれども、選定委員は過半数を民間の委員とし、行政法の専門家、公認会計士、中小企業診断士等々の方にお願いをしたい、このように思っております。

 耐震補強工事についてでございます。

 新たに耐震補強工事補助制度をつくるべきである、こういうお尋ねでございます。震災時におきます建築物の倒壊を防ぐには、直接的な予防対策であると思いますけれども、建築物の耐震化等、直接的な予防対策は、区民の地震対策への自覚と、あるいは資力等に加えまして膨大な時間と金を必要とするところでございます。

 それでは、いつ発生するかわからない震災対策として有効な対策にはなり得ない、このように思うものでございます。今回、補正予算に計上いたします震災対策基礎調査は、区内におきます建物の構造、劣化、老朽度を全棟調査するなどして、地震発生時に本区にどのような影響が出るのか、より正確に把握するため、ハザードマップを作成することを目的とするものでございます。このハザードマップを生かしまして、創意と工夫を重ね、自主防災組織とも連携し、地域及び個人の防災力の向上や避難所対策等、二次被害の軽減対策に一つ一つ着実に取り組むことが大切であると、このように考えております。

 これにあわせまして密集市街地整備促進事業や、これまで区が行っております震災対策助成を引き続き行ってまいりたい、このように考えております。

 次に、本町のまちづくりについてのお尋ねでございます。

 本町地区の密集市街地整備促進事業につきましては、老朽建築物の建て替えや本町さくら公園を初め三カ所の公園を整備するなど、着実にその推進を図ってまいりました。しかし、この事業を進めるには区民の資力も必要であり、その事業意義についても理解、認識をしていただくことも必要であろう、このように考えております。現体制の中で工夫をしながら、これまでのとおり進めてまいりたい、このように思います。

 次に、区内都営住宅のエレベーターの設置でございますけれども、これは都民に対する東京都の行政責任として取り組むべきものであり、区長として申し述べる考えは持っておりません。

 参宮橋の無人化計画についてでございますけれども、これは鉄道事業者である小田急電鉄の経営責任においてなされるべきことでございますので、区としてこれを中止するような申し入れの考えを持っておりません。

 中央環状新宿線と山手通り拡幅による環境対策とバリアフリーについてでございます。

 まず、山手通り拡幅事業につきましては、その道路構造や環境問題、工事騒音等につきまして、既に計画段階から地元の都議会議員あるいは区議会議員がお取り組みになられ、とりわけ沿道区民からの要望や不安に対しまして、地元区議会議員の皆様方が本会議で質問を再三にわたってされ、あるいは区民と事業者との間に協議の場を設定するなど、御苦労をされてきたところでございます。その御努力が実って、環境対策につきましては中央分離帯でのグリーンベルトや街路樹による緑化、トンネル内の低濃度脱硝設備の導入や、換気塔の高さを四十五メートルとして、そこから約百メートルの高さまで吹き上げ、拡散する等、東京建設局長や首都高速道路公団の責任者との協議の中で、必要な対策が明らかになってまいったわけでございます。

 また、区の山手通り沿道での大気の測定は常時測定局での調査及び毎年一カ月に及ぶ調査や移動調査、それぞれ二地点で実施しておりますので、測定局の増設については考えておりません。

 山手通り整備に関連し、清水橋、神山交差点と横断歩道橋についてのお尋ねでございます。

 このことにつきましても、これまでの区議会本会議におきまして御質問がございました。また、地域におきましても協議され、取り組みが進められてきた内容でもございます。具体的には、神山交差点につきましては、交差点中央部に島式の歩行者滞留スペースを設け、また、清水橋交差点は、周辺環境に配慮した平面交差とするほか、富ケ谷交差点におきましてはエレベーター等を設置することとし、事業者との間に折衝が行われ、計画は進められているところでございます。

 旧職員住宅の売却についてでございます。一括して答弁を申し上げます。

 代々木の職員住宅及び教職員住宅そのものが、いずれも昭和四十年以前に建築された古い建築であり、老朽化に伴う維持コストに加え耐震補強の必要があり、さらに部屋が狭く入居者が少ない。そのために区議会においても、平成十年三月以降論議を重ねられ、居住性の改善や建て替えを含め検討を余儀なくされてまいった施設でもあるわけでございます。

 しかし、部屋を広くするためには、火災報知設備の整備が必要であり、建て替えを行う場合には道路付けが悪く、容積率が制限されること、あるいは東京都建築安全条例上の制約があること、さらに容積率目いっぱいに建てた場合には、日影の問題の発生が想定されるなど、また狭い道路を使っての工事による周辺への影響等、様々な課題がある、このように認識したところでございます。

 そのような状況でしたから、道路付けも悪いし、あそこではなかなか建て替えはできないでしょうと、五十嵐議員も御承知のことであります。そのようなことから費用対効果を考えるときに、この土地は売却する以外はないと、区として考えたところでございます。

 だとすれば、財産処分に当たっては、高値で売るにはどうすればよいかということになれば、公道に接し、しかも区の土地と一体的利用が可能となる隣地への売却がベストであると、このように判断いたしました。そこで高宮学園に売却の打診をしたものでございます。

 もしお断りになれば、次善の策として公募による売却方法しかなかったと、このように思っております。しかし、売却をするためには、さらに入居者についても転居の見通しが必要である、このように思っておりました。これらの条件が整ってまいりました段階で、高宮学園と具体的な契約条件を詰め、売却収入を平成十五年六月区議会に補正予算として計上し、その経緯等についても御説明したところでございます。

 これらの経過につきましては、平成十五年六月の総務区民委員会において詳細に審議されておりますので、五十嵐議員も十二分に御承知のことであろうと、このように思います。

 その際、土地の評価につきましては、本件の土地売却は隣地と一体化することを前提に、不動産鑑定士に依頼いたしまして複数の鑑定評価を行い、その中で位置指定道路にかわる通行の確保を売却の条件ともしたわけでございます。結果といたしまして、高宮学園に売れなかった場合には土地の単体利用となり、鑑定評価上は十億三千万円余でしかございませんでした。しかし、高宮学園への売却によって、十五億五千万円で売却することができたものでございます。

 また、契約以前の報告はないという非難がございましたけれども、だからといって契約の成立のためにはいろいろの条件を整えなくてはなりません。また、区議会でも売却については選択肢として御理解をいただいてまいったものでございまして、事前にすべて区議会に報告すべきものとは考えておりません。したがいまして、財産処分に当たりましては、区の管理者として踏むべき手続きを踏み、適正に処理し、区議会にも報告し、補正予算として御議決をいただいた、このように思っております。

 なお、本年四月、五十嵐議員が所属する会派に関係する新聞に、旧職員住宅の売却に関し、「渋谷区が民間企業に利益供与の疑い」といった内容のチラシが配布されたわけでございますが、既に二年前に論議したことを、今ここで蒸し返し、あたかも疑惑があるように区民に流布されることは、まことに理解に苦しみ、まことに残念であると、このように思っております。

 次に、区道認定についての区民が出された陳情書についての質問でございます。

 陳情書というのは、もともと要式行為ではございませんので、そのことについての形式はございませんが、御質問の陳情書には肩書、氏名、押印があり、本人を確認しております。しかし、氏名については地域のごたごたもある中で、私から申し上げることは遠慮したいと、このように思います。

 また、丸紅マンションの住環境問題についての質問でございますが、当該建築物は平成十六年三月に完成し、分譲マンションとして売却されております。また、基盤整備につきましては、都市計画法の開発行為に該当し、一定の基準を満たして整備されたところでございます。したがいまして、風害などの住環境等の近隣紛争につきましては、建築主との話し合いの中で解決されるべきものと考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



○議長(芦沢一明) 二十四番五十嵐千代子議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 今、区長から答弁をいただきましたけれども、納得できない点が多々ありますので、一つずつ再質問いたします。

 憲法の問題ですけれども、平和主義の原則を基本にしていると、今の調査会のあれですけれども。だとすると、九条二項を変えようという中身が盛り込まれているわけで、区長はこの九条二項を変えるということ、そのことについてどういう理解をしているのか、改めて答弁を求めます。

 そして消費税の問題ですけれども、決定していないことに反対しようがないと、こう言いましたけれども、私は記憶に新しいのは、昨年の議会のときに私が質問したことに対して、狼少年という、少年とは言いませんでしたけれども、早くから住民の不安の声を代弁することに対して、狼のようなことはできないんだというふうにおっしゃったことを記憶しておりますが。

 消費税増税については、既に政府だけではなく、財界も含めて様々なところから増税の声が上がっているわけです。決定されてしまってからでは、区民の暮らしは守れないのです。そういう立場から、私は決定する前にこそ、今の区民の苦しみを区長がどうとらえて、そのことを国に上げていくことが増税を阻止する力になると、私はそう確信していますので、区民の今現在の暮らしの実態、中小業者の営業の実態について、区長はどのように把握しているのか伺います。

 介護保険の問題ですけれども、これも引き続き家事援助については受けられるんだというようなことをおっしゃいましたけれども、我が党の小池 晃参議院議員の質問に対して厚労省は、百六十万人の人たちが新たなサービスを受けられない人数だと、こういうふうに答えているわけです。この百六十万人という数を当区に当てはめますと、先ほど私が申し上げました区内の三千人の認定者、この数になるわけです。ですから、これについてもあいまいな答弁をされるのではなく、三千人受けている現在の要支援と介護度一の人たちの家事援助が切り下げられる場合、どういう状態になるのか。このことについて、区長はどのように想定されているのか伺います。

 そして利用料ですけれども、国の負担軽減を見守るという話でしたけれども、区長は三月の議会で、負担が困難な方には計画策定の中で配慮したい、こういう答弁をされましたので、このことは現在どういうふうになっているのか。区長が検討すると言ったことについて、どこまで検討されたのかを伺います。

 それから、特養ホームの第三、第四、第五の問題ですけれども、これについても区長は第三特養とグループホーム、グループリビングができるので推移を見ると言いましたけれども、さっきも言いましたが、第三特養ホームで入れるのは百二十七人、グループホーム十八人、グループリビング九人、合わせても百五十四人ですね。残された五百人、この人たちの待機状態を区長はどのように受け止めているのか。その人たちにどういう対策を立てようとしているのかを改めて、このリビングやホームができた後の対策を伺います。

 それから、障害者自立支援法の問題ですけれども、要望書を出されたと言いましたけれども、どんな内容の要望なのかを伺います。

 そして、指定管理者の問題では、区は協定以上の負担をすることはあり得ないという負債との関係でおっしゃられましたけれども、協定には当然そうだと思うんですね。しかし実際区民が利用する施設を管理委託していたところが赤字を出してしまったと。指定管理者を入れ替えるのは当然ですけれども、その赤字が運営そのものにかかわってきた場合。例えば取引業者に、本来管理を委託していた業者が払わなければいけないものを払っていなかったと。当然、それは直接的には指定管理者が払うわけですけれども、しかし、区の施設を維持するためには、それを取引業者との関係では改善しなきゃいけないと、そういった場合も想定されるわけで、そういった場合も含めてどういうふうに考えるのかということを再度答弁していただきたいと思います。

 まちづくりの問題ですけれども、一つは耐震補強工事、それから本町のまちづくりについても、体制はつくらない、それから補強工事もしないという答弁がありましたが、私は改めてこのまちづくりも、本町がなぜ指定されたのかといえば、区内で最も木造住宅が多い、震災による火災が起きれば大多数が焼失すると、そういう危険指定地域ということで、この促進事業が指定されている地域なわけです。

 同じように世田谷の池尻の地域も本町と同じ指定がされています。世田谷は今どうしているかといいますと、今年から建築調整課に新たに係長と三人の職員で四人体制で耐震促進係をつくったそうです。この耐震促進係は、国が新たに今年から始めた住宅建築物耐震改修等事業制度要綱、これはこれまで以上に耐震化を促進すると。その整備計画をつくることによって、この補助金が受けられるという仕組みですけれども、これを促進しようということを区を上げて、新たに係までつくってこれを促進することにしたと。

 実際、診断等についてはこれまでもやっていたけれども、新たに今年一年間で三百件の診断をするということでの三千万の予算。さらには補強工事についても、これは十月一日から実施する予定だそうですけれども、百万円程度の上限をつくると言っていますけれども、やはりこの耐震補強工事を診断だけではだめだということで、耐震補強工事、このための予算を五千万円つけているということです。

 これに比べたら、渋谷区の先ほどの区長の答弁は、余りにも住民の実態を見ていないということで、改めてこういう世田谷の例も申し上げましたのでお答えをいただきたい。

 それから職員住宅にかかわっての問題ですけれども、幾つか答弁に対して再質問するんですけれども、区長は最初説明があったように、総務区民委員会では建て替えをするということしか報告されませんでした。それならば、いつの時点で売却するように考えが変わったのか。なぜ、申し出のあった隣接するマンションには説明をしなかったのか。この二点について改めて答弁を求めます。

 それからこのことについて、二年前のことを蒸し返していると、こういう言葉もありましたけど、今、まさにこの旧職員住宅が売却されたことによって、近隣住民は苦しみを今受けているんです。ですから、私たちはこの問題を二年前に起こったことだからといって見過ごすわけにはいかないんです。この区民の苦しみをどう受け止めるかという点で、蒸し返すなどということはとんでもないということを指摘をしておきます。

 それから西原二丁目の件ですけれども、これについても風害等の対策については建築主との交渉。これもそもそもから言えば、さっきも言いましたように、区があそこに計画の一年前に道路認定をしたことが開発のきっかけになっているわけです。そういうことを考えれば、当然、区が事業主に要請するのは当たり前のことです。改めてさっきの答弁を撤回して考え直していただきたい、このことを答弁を求めます。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 五十嵐千代子議員の再質問に御答弁申し上げます。

 憲法九条二項について、どのような認識を持っているか、こういうお話でございました。私は、このことについては、いろんな考え方があるけれども、それは国際情勢の変化をどう見るかということにかかわっている、あるいは国際貢献の評価をどう考えるかということにかかわっている、私はそのように思っておりますので、そのことについては私は云々すべきことではない、こういうふうに思っております。

 それから消費税のことでございますけれども、区民の苦しみをどうとらえるのかということでございましたけれども、苦しいのはみんななんです。その中をどういうふうにして切り抜けていくか。その選択肢をみんなで考えようと、こういうことでございますから、私はそのことについてはみんなだと、こういうふうに申し上げておきたいと思います。

 それから介護保険について、百六十万人が受けられないということは、私は初めて聞きました。知りませんでした。しかし、そこまで知っているんなら、国会でもっともっと論議してほしい、こういうふうに思います。

 私に、またこれへの対応として区はどのようにするかということでございますけれども、今、そのような状況でございますから、私どもの方では、まだそこまで検討はしていないということでございます。

 それから特養についてでございます。渋谷ではこの入所指針のポイント制をやっておるわけでございますから、そうなりますと百点以上の方がその対象になってこようと。今おっしゃった六百何人がすべてなるわけではございませんで、百点以上の方々が対象になってくる、こういうことでございますから、現在の四百五十三、さらにこれに百二十七床加わるわけでございますから、約六百床等になります。したがいまして、その中で対応できると、このように判断しております。

 それから自立支援法にかかわりましての要望書の内容というお話でございました。このことのすべてを申し上げることはできませんけれども、定率負担導入によりますサービス低下ということで、障害者本人の所得を基本として、世帯構成員に及ぶことのないようその取り扱いをしてほしい、あるいは地域の実態に即した個別減免を考えてほしい等々のことでございます。

 それから、指定管理者についての費用の運営にかかわって、債務等についてどのようにするのか。それはあくまで民間会社との関係で、その債務負担の処理がされるわけでございますから、渋谷区には及ばない、こういうふうに思っております。

 なお、御指摘の面については、これからも弁護士等とも相談し、対応してまいりたい、このように思います。

 それから、本町の住宅密集市街地整備促進事業に絡みまして、世田谷の例をお挙げになられたと思います。私は、世田谷の腕の見せどころを見せてもらいたいと、このように思います。

 また、今挙げられている金額等では、私は十二分な対応はできない、このように思っております。

 それから、もう一つは高宮学園の売却のことだったと思いますけれども、いつ売却をすることとなったのかということだと思いますけれども、記録に明確なものはございませんけれども、平成十三年の春だと、このように思います。多分二月だと。一月は非常に忙しいですから、二月に協議して、その方向を決めたと、このように思っております。

 隣のマンションになぜ説明をしなかったかということにつきましては、当初に御説明したとおり、その地形や道路付け等から見て、一番高く売れるのはどこかと、こういう判断からやったということでございまして、その後にそういったことの説明を求めてこられたと思いますけれども、その段階では話が既に進んでいたと、そういうことであったろうと、このように思っております。いずれにいたしましても、財産処分は渋谷区として一番高いところに、それを有利な形で売るということが、公有財産として当然の取り扱いであろうと、このように思っております。

 区道認定についてのお尋ねでございますけれども、先ほど申し上げたことで御理解いただきたいと思います。

 以上です。



○議長(芦沢一明) 二十四番五十嵐千代子議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 時間が限られておりますので、二点再々質問いたします。

 今の代々木旧職員住宅の問題で、高宮学園にはいつ話をしたのか。一番高いところにと言われましたが、鑑定する前になぜ高宮側に売るのが高いというふうに判断されたのか、その二点。

 そして西原の丸紅問題では、町会長自身が書いた覚えも見た覚えもないというのに、その陳情書を根拠にして区道認定をしたということについて、明確に答弁してください。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 五十嵐千代子区議会議員の再々質問に御答弁をさせていただきたいと存じます。

 後先になりますけれども、こういう道路認定というのは、町会長の要請があったから認定するというものではないんです。このことについては、そういったことも要因であったと思いますけれども、区として街区形成上、最もいい道をつくっていくということについては、区としての基本的な考え方です。街区形成上、どうすることが一番区民にとってプラスになっていくか、そういう判断をしているということでお考えいただきたいと、このように思います。

 それからもう一点は、なぜ隣地より、そこは高宮が一番高いかと、こういうようなことであったと思いますけれども、地形の形からいけば、一番高宮が自然な、一体化のためには一番自然な形になるということが一つと、もう一点は、その隣地とは高低差が大きくありますから、そのことについては当然、そのことは価格に反映してくるであろうというようなことがございます。したがいまして、高宮が一番自然で、地形的にも一番自然な形であると、こういうふうに判断したと、こういうことでございます。



○議長(芦沢一明) 二十四番五十嵐千代子議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 改めて答弁いただきましたが、私は今回、障害者、高齢者、中小業者、そして区民、こうした人たちから出されている国や東京都の政治に対する怒りや不安の問題を、区長としてどう解決しようとしているのか、その姿勢を伺ったつもりです。しかし、みんな苦しんでいるんだという、この言葉にあられわているように、区長は一人一人の障害者や高齢者の実態、中小業者の実態を見ていないということを改めて指摘したいと思います。

 そして高宮学園の問題、それから西原の丸紅との関係ですが、結果的に見れば、結局、この二つの開発については、区が住民よりも企業の利益を優先した、そういうことが改めて明らかになったということを指摘をしておきます。



○議長(芦沢一明) 十八番伊藤美代子議員。



◆十八番(伊藤美代子) 私は、区議会公明党を代表し、区長並びに保健衛生部長に質問をさせていただきます。

 まず、「チャイルドファースト」社会についての実現をテーマに、三点にわたり質問させていただきますが、最初に公明党が目指す「チャイルドファースト」社会について述べさせていただきます。

 読んで字のごとし、チャイルドとは子どものことであり、ファーストとは一番ということです。子どもが育っていくことを一番に最優先に考える地域社会をつくるという意味です。

 これまで新エンゼルプランや待機児童ゼロ作戦など、少子化対策の様々な取り組みが行われてまいりましたが、依然、少子化傾向に歯止めがかかっておらず、これまでの施策の検証や効果的な支援策について、さらなる検討が必要と考えました。

 子育て支援、少子化対策こそ政治の最重要課題として取り組んできた党とし、今こそ、この少子化の流れを変えていかなくてはと、全党を挙げ、全国各地に向け、ヒアリング、タウンミーティングの実施をしてまいりました。公明党は、今年二〇〇五年を少子化対策元年と位置づけ、骨太の立案に乗り出しました。少子化問題は奥が深く、一筋縄では対策の効果が上がらないと考え、この問題を乗り越えるには、将来の日本の国の形をどうするかまでを考え、社会構造の変革をも視野に入れた総合的な支援策を目指し、検討をしてまいりました。

 子どもを産み育てることは個人の選択の問題でありますが、産み育てる意思がありながら、様々な阻害要因があるとき、それを排除するのは国の責任であると同時に、社会全体で責任を分担する仕組みが必要と考えます。子育ての経済的、精神的負担など、あらゆる手だてを講じて、その要因を排除し、子育ての安心を確保しなければなりません。

 これまでの政策は、子どもを産み育てる親に対する対策が中心でしたが、視点を移し、生まれ出る生命、生まれた子どもたちに対する対策を考え、実行することが重要と考えます。生まれ育つ主役は子どもたちであり、育つ環境がどのようなものであれ、公平に社会からの支援を受ける権利があると思います。子どもの幸せや子育ての安心が確保される社会こそ、国民すべてに優しい社会であるとの考えに立ち、子育てを社会の中心軸に位置づけ、社会全体で支援するシステムを構築すべきと考えます。

 明日を担う子どもたちの健やかな成長のため、「チャイルドファースト」社会の実現を目指し、最初に渋谷区の少子化対策について提案をさせていただきます。

 内閣府の調査によりますと、低い出生率が続いていることについて、国民の約八割の人が危機感を感じております。人口維持に必要とされる出生率は二・〇七ですが、全国平均は一・二九と、前年、過去最低だった数字と変化していないことが厚生労働省の調査でわかりました。全国的には、最高が沖縄で一・七二、最低が東京の一・〇一、渋谷区は残念ながら最も低い〇・七五であります。

 本年二〇〇五年からの五年間は、人口減少など我が国の人口の転換期でありますが、少子化の流れを変えるには、これから二〇一〇年ごろまでの数年間が正念場と言われております。一人でも多くの渋谷区のお母さんに、子どもを産んでいただけるような支援策を拡大できたらと考えます。

 区としては、既にこれまで様々な子育て支援に成果を上げていただいていることは十分理解し、感謝をしております。しかし、出生率を上げるためには、現に母親に第一子から第二子、そして第三子と元気な赤ちゃんを産んでいただくしかありません。そのための支援策の主なものとして、出産時のお祝い金を出されている自治体が増えております。それは子どもが生まれて以降の施策としては大変ベストと思いますが、もう一歩深く考え、お母さんのおなかに胎児が授かったときからの支援はできないものかと考えます。

 もちろん、医学上、妊娠の期間は、肉体的にも精神的にも母体が不安定であり、無事に出産するまでがドラマとも言われ、その妊娠期間に支援をするのは、非常に難しいことは承知をしております。現に授かった胎児の十人中八・五人しか産声を上げることができません。また、一生の中で、二十歳代から三十歳代にかけては、一番経済的にも大変な時期だと思います。だからこそ、区としてこれから誕生しゆくかけがえのない子どもと、何といってもその子どもを産むお母さんに、少しでも安心して心豊かに妊娠から出産までの妊娠期間が過ごせるよう、具体的には妊娠期間に児童手当と同様の助成をしていただけたら大変にありがたいと考えます。

 名付けて渋谷区「ハッピー・マザー助成」、渋谷区「ウェルカム・ベビー支援」等、いかがでしょうか。新しい支援策の提案について区長の御所見をお伺いをいたします。

 続いて、次世代育成支援行動計画について伺います。

 本年三月、区は今後の渋谷の子どもたちの育成を支援しゆく渋谷区次世代支援行動計画を策定いたしました。計画策定に当たり、この計画は渋谷区の次世代育成支援のための目標であると同時に、すべての区民が子育ての育成について論議を深め、家庭、学校、地域社会、企業、行政等が一体となって取り組みを進めるための指針として位置づけられるものであり、また渋谷区のそれぞれの関連する基本計画との整合性を図り、策定をされました。さらに、安心して子どもを産み育てることができ、子どもたちが健やかに成長していける環境づくりを推進するため、子どもと家庭にかかわる施策を体系化し、保健、医療、福祉、教育、住宅、労働、まちづくり等の様々な分野にわたり、総合的に展開を図るものと記されております。

 本計画が、以上のような性格を持つ限り、渋谷区の十八歳未満のすべての子どもと、その家族、そしてこれから子どもを産み育てたいと考えている人たちへの育成支援は、記載どおりに一所管だけが担うものではなく、渋谷区全体で総力を挙げて推進をすべきものと考えられます。本計画作成に当たり、区民の皆様へパブリック・コメントで意見の募集をいたしましたが、その時点ではまだまだ一部の所管だけの取り組みであり、周知も行き届かなかったのではないでしょうか。次世代との名のとおり、次代を担いゆく子どもたちへの、この育成支援行動計画の推進こそ渋谷区の重要課題と考えます。

 なお、この計画は、本年十七年から二十一年までの五年間と二十二年から二十六年までの策定となっています。新たな取り組みを開始した国とも連携し、渋谷区が作成したとおりの次世代育成支援行動計画の成果を達成するためにも、各関係機関との連携を密にし、総合力発揮の「チャイルドファースト」渋谷を目指していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 次に、児童虐待防止対策についてお伺いをいたします。

 幼い子どもの悲惨な虐待の事件が後を絶ちません。これまで公明党は、子どもの生命を最優先させるため、児童虐待防止法の改正を推進、虐待の防止体制を強化してまいりました。厚生労働省の報告によるますと、二〇〇三年七月から十二月までに発生した虐待の死亡事例は二十四事例、死亡した子どもたちは二十五人、そのうち九割近くの子どもの虐待死を防ぐことができなかったことを明らかにしております。マスコミ報道でも何度も取り上げられたとおり、児童相談所や保健所の対応に問題があることもわかりました。

 この事態を踏まえ、同じ悲劇が繰り返されないように、法律の見直しをし、昨年二〇〇四年四月に児童虐待防止法が改正をされました。現行法は通告義務が虐待を発見した場合に限定しているのに対し、改正法は二〇〇四年十月から近隣の住民などが子どもの異変に気づいた場合、虐待の事実、証拠が確認できなくても、児童相談所などに通告できるように定め、虐待を早期発見できるようにしたものです。周囲の大人が子どもに真剣に目配りをして異常に気づいたら、すぐに児童相談所に届ける。そうした環境を整えていくことが、虐待を未然に防ぐ改正法のねらいです。

 渋谷区としては、既に昨年十月に子ども家庭支援センターを設置していただきました。本年四月に児童福祉法が改正をされました。その改正により、本年二月に立ち上げました児童虐待防止連絡協議会が要保護児童対策地域協議会に移行されたことで、新たな取り組みを始められたことと思います。その進捗状況をお伺いをいたします。

 また、虐待におけるテレビ報道を見るたびに、いたたまれない思いをいたしますが、同時に、我が渋谷区にも同事件が発生しているのか大変に気になるところであります。守秘義務上、お答えいただける範囲内で、事例、虐待件数等報告いただけますでしょうか。

 そして何よりも、虐待防止への取り組み、課題は、行為に及んでしまう母親への対応にあると思いますが、区として考えられている施策はありますでしょうか。区長の答弁をお願いいたします。

 次に、精神保健事業について伺います。

 現在、保健所におきましては、地域における精神保健活動の第一線機関として精神保健センター、精神病院その他、関係機関と連携し、精神保健福祉法に基づく精神保健の普及、患者の早期発見、治療促進及び社会復帰のための事業を実施していただいております。渋谷区としては、毎月、保健所と幡ケ谷、恵比寿の保健相談所の計三カ所で精神保健相談日を設け、精神障害者とその家族に専門医を通しての相談、指導、また保健師さんには各地域を回り、家庭訪問の実施をしていただいております。

 また、平成十四年度より精神障害者へのホームヘルパー派遣事業を実施。そして十五年度には待望の精神障害者地域生活支援センターを開設していただき、現在、このセンターには年間八千五百人以上の人が喜んで利用していると伺っております。十六年度にはグループホームも開設の運びとなりました。待ったなしの区としての支援策に心より感謝を申し上げます。

 さて、現在、各地域におきましては、防犯、防災、美化、清掃、子ども対策等、様々な取り組みを通じ、区に御協力をいただいているところでありますが、とりわけ精神の悩みを持たれている方に対し、どう支援をしていけばよいかとの声をよく耳にいたします。大変に難しい課題ではありますが、当事者にとっても、これからの社会、地域においても正しい取り組みが必要と感じます。地域の支援はあくまでも素人の区民の方がほとんどであるため、こういう場合、どう話をしたらいいのだろう。こんなこと言ったら失礼だろうか。また、この人には医療機関が必要と思うが、どう勧めたらいいのか。また、自分自身の判断もこれでいいのだろうか等、不安を抱えていらっしゃる方が少なくありません。

 このような現状に対し、区として地域社会で障害者を支えていくために、どのような対応をしていけばよろしいのかお伺いをいたします。保健衛生部長の答弁をお願いをいたします。

 次に、性同一性障害者法についてお伺いいたします。

 二〇〇四年七月に性同一性障害者の性別取扱い特例法が施行されました。性同一性障害とは、「生物学的には完全に正常であり、しかも肉体がどちらかの性に所属しているかをはっきり認知していながら、その反面で、人格的には自分の性に属していると確信している状態」と定義されます。つまり、男性の肉体を持ちながらも、本来自分は女性であって、男性に生まれてきたのは何かの間違いであると考え、こうした確信に基づいて日常生活においても、女性の装身具類を身につけたり、女性の性別役割を実行します。

 さらに、このようなことだけで安心せず、本物の女性になりたいという性転換願望を持ち、ホルモン投与や性適合手術を目指す当事者もいます。本質としての性と外見上の同一を欠き、その違和感に自殺する当事者の方までいます。性同一性障害者の社会での悩みは想像を絶するものがあります。

 先日、私は一人の当事者の方にお会いし、お話を伺いました。この方は、本質は女性、戸籍は男性の当事者です。性同一性障害の診断をされ、戸籍の名前を女性の氏名に変更しています。しかし、彼女はまだ性別変更の条件に達せず、性適合手術を目標に悩みながらもけなげに前向きに生きている二十四歳の女性そのものでした。

 子どものときから、今までの性の違和感に悩んだ話を聞かせていただきました。親に打ち明ける葛藤、学校での阻害、思春期の悩み、性別が記載されている住民票が提出できずに、仕事はアルバイトしかできず、部屋を借りることの困難さ、国民の権利である選挙に行くには大きな勇気が要ること。病気になっても専門医は限られ、保険適用もありません。当事者の意思、努力ではどうすることもできないのであります。これではとても、人権があるとは言えません。同じ人間として生を受けた以上、平等、公平に幸福に生きられる社会をつくるべきと強く決意をした次第です。

 我が国では、一九九七年に外科的治療の性別適合手術が合法的に可能になり、翌年には初めての正当な医療行為として、手術が埼玉医科大学で行われました。その後も、日本精神神経学会によるガイドラインが整備され、少しずつ前進をしてきました。このような状況の中、我が党は多くの当事者から意見、要望を聞き、性別の変更にかかわる法令の制定を目指してまいりました。その結果、二〇〇三年、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律を成立させ、翌年七月に施行されました。

 この法律によって、性同一性障害者の戸籍上の性別変更が可能になりました。しかしながら、問題はまだまだ残されております。現在、渋谷区の中には戸籍の性別の変更の手続をとられた方はいらっしゃいますでしょうか、区長にお伺いをいたします。

 ここまで胸の痛くなるような質問が続きましたので、最後は明るく、楽しい質問で締めくくりたいと思います。

 最後に、文化芸術振興への提言を質問させていただきます。

 本年三月に渋谷区文化芸術振興基本条例を制定をしていただいたところです。区民の文化芸術の推進、伝統文化の継承、文化芸術活動等の大いなる充実を図ってまいりたいと考えます。その文化芸術振興施策の一環として、毎回の定例会で議場コンサートを開催してはと考えますが、いかがでしょうか。

 現在、全国で二十カ所の府、県、区市町村が議場コンサートの開催に取り組んでおります。北海道議会では、道民に親しまれる開かれた道議会を目指し、平成六年から年二回開催、議会の昼休みの休憩中、正午から三十分、クラシック、ポピュラー、日本の伝統音楽など、傍聴者も大変楽しみにしているとのことです。

 鹿児島県議会では、本年三月の定例会におきまして、初めて開催。主催者は県議会文化芸術振興議員連盟で行い、県民に広く呼びかけたそうです。大田区議会におきましては、平成十三年、十四年はジャズコンサート、十五年は和楽器アンサンブルと、本会議場を有効活用しようと始めました。区民は抽選で選ばれた人たちが議場に集まります。

 本会議の開会前に行うところが多いようですが、できましたら定例会の最終日、癒しの御苦労さんコンサートの開催にするとか、夢と希望を持って、出演者そして傍聴者等、いろいろ工夫をされ、検討していただけたらと考えますが、いかがでしょうか。

 なお、議会運営に関係しますので、議会側の判断も必要でありますが、まずは区長の御所見をお伺いしたいと思います。

 以上、それぞれの質問の御答弁をよろしくお願いいたします。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 伊藤美代子議員から、「チャイルドファースト」社会の実現のためということで貴重な御提言をいただきました。最近発表されました二〇〇四年の人口動態統計では、合計特殊出生率、これは一人の女性が生涯に産む子どもの平均数でございますけれども、減少傾向がさらに加速し、過去最低の一・二九であると聞いております。

 区議会公明党が少子化の進行が国の活力や経済の成長や生活の質など、あらゆる面に影響を及ぼすという御認識を示され、昭和四十七年に国の制度として児童手当の制度実現を果たされ、さらに引き続き、支給対象年齢の引き上げを一貫として御努力、実現されており、敬意を表するものでございます。

 さらに、「チャイルドファースト」社会、子ども優先社会の構築のために、児童手当の拡充のみならず、育児休暇制度や奨学金制度の拡充や保育所の待機児童解消等、総合的な少子化対策のために御尽力をいただき、不妊治療助成も実現されたところでございます。

 それでは、代表質問に対しまして順次お答えをさせていただきたいと存じます。

 最初に、少子化対策についてでございます。

 妊婦がゆとりのある妊娠期間を過ごせるように、給付金の支給をという御提案でございました。「ハッピー・マザー助成」、何とすばらしい呼び名かと、こう思います。現在、区で行っております出産前のサービスは、妊婦の届け出の際に母子保健手帳を交付いたしまして、同時に妊婦の健康診査の受診票を発行するとともに、保健所、保健相談所での母親学級や訪問指導、妊娠中毒症など、医療費の一部助成など、母子保健法に基づいた保健サービスでございます。

 しかしながら、妊娠期間中は健診費用や出産準備など、経済的負担も少なくないと思われます。したがいまして、この御意見は少子化の流れを変える一つの方策として傾聴に値する御提案であろうと、このように思いますが、今後、検討課題とさせていただきたい、このように思います。

 次に、本区が策定いたしました次世代育成支援行動計画について、総合力を発揮し、推進してほしいということでございます。

 この計画は本区の次世代育成支援のための目標であると同時に、家庭、学校、地域社会、企業、行政等が一体となって取り組みを進めるための指針として位置づけられるものでございます。また、次世代育成支援という観点から、十八歳未満のすべての子どもとその家族及びこれから子どもを産み育てたいと考える人たちを対象とするものでございます。

 安心して子どもを産み育てることができ、子どもたちが健やかに成長していける環境づくりを推進するためには、本計画は、保健、医療、教育、住宅、まちづくり等の様々な分野にわたり、総合的な展開を図るものでございます。

 そのために、区だけでなく、国あるいは都との連携も必要であり、またこの行動計画については、年一回の実施状況の公表も行ってまいります。今後も引き続き、この行動計画策定にかかわっていただきました地域協議会委員を初め、区の各関係部署による専門部会を設置いたしまして、一年ごとに本計画の実施状況の確認や社会状況の変化に対応した計画の見直しを行いまして、地域における子育て支援に取り組んでまいりたいと、このように存じます。

 児童虐待防止について、三点についてのお尋ねでございます。

 児童虐待防止連絡協議会から、要保護児童対策地域協議会への移行後の進捗状況についてのお尋ねでございます。

 本年四月に児童福祉法の改正があり、区が取り扱う相談は虐待を受けた児童に限らず、新たに非行児童や障害児の福祉に関する相談が含まれることになりました。このため、子ども家庭支援センターも広範囲な対応が求められ、これまでの児童虐待防止連絡協議会に新たに保護司の方にも参加をしていただき、要保護児童対策地区協議会の実現を図りました。

 次に、虐待の事例や件数についてのお尋ねでございますけれども、子ども家庭支援センターが昨年十月十五日に開設して以来、本年五月末までの相談件数は二百七十四件、そのうち虐待に関するものは四十一件となっております。その中身は、養育放棄に関するネグレクトが十六件と最も多く、身体的虐待が十五件となっております。これらの事例につきましては、プライバシーの問題もあり、詳細にはお答えしかねますが、タバコの火を押しつける、食事を与えない、入浴をさせないなど、深刻なケースがございます。

 次に、虐待防止への取り組みは、母親への対応が重要だと思うが、区として考えられる施策についてのお尋ねでございます。

 従来から子育て支援センターにおいて、子育てひろば、短期緊急保育、子育て教室など、母親支援を実施しております。本年度の新規事業として、既にリフレッシュのための一時預かり保育を六月一日から開始し、今後、産前産後の母親支援のため、育児支援、家庭訪問事業、保育ボランティアや母親同士の交流を支援する地域活動支援事業等を実施してまいります。

 次に、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律による取り扱いの現状と今後の取り組みについてのお尋ねでございます。

 平成十六年七月に施行されましたこの法律は、性同一性障害者の申し出により、家庭裁判所の審判を経て、戸籍上の性別を変更する手続を定めたものでございます。審判により、性別の変更があった場合に、本籍地のある区市町村長に対し、家庭裁判所が戸籍の記載を嘱託し、それを受けて、各区市町村長は新戸籍を編製する等の手続をいたします。

 本区では昨年七月の施行後、この戸籍の性別を変更する取り扱いが二件ありました。この制度は、性同一性障害障害者本人が、本区の窓口に直接おいでになって手続を行うものではありませんが、万一来庁され、相談のあった場合につきましては、その手続について丁寧に説明し、家庭裁判所に相談するよう御案内したいと、このように思っております。

 私に最後、議場コンサートについての御提言をいただきました。コンサートを行うとすれば、だれの曲がいいのかなと。モーツァルトか、ベートーベンか、あるいはショパンか、さらには日本の唱歌か、津軽三味線か、いろいろと思いめぐらしまして、心の躍る思いがいたします。渋谷にそのための人材も非常に多いと、このように思っております。また、コンサートを通して、議会もなごやかに、かつ真剣に、さらには区民との一体感も生まれてまいると、このように思っております。

 したがいまして、御提言につきましては、十分心を置いて対処をしてまいりたい、このように存じます。

 私の答弁は以上でございます。



○議長(芦沢一明) 吉村保健衛生部長。



◎保健衛生部長(吉村伸子) 私には、精神保健事業についてのお尋ねでございます。

 障害のある方が地域で生活し、社会参加、社会復帰、自立を図っていくためには、周囲の人の支援が重要になると考えます。御質問にあるような状況につきましては、日ごろから保健所、保健相談所で随時相談を承り、状況に応じて家庭訪問を行い、さらには専門医による精神保健相談を活用して、病状の判断や医療機関へのつなぎ方などを含めて、御家族や関係者からも相談を承っております。

 また、必要に応じて保健師を中心に医療機関はもとより、民生委員や福祉事務所などとも緊密に連携し、地域社会での最もよい支援のあり方を検討する場を設けております。

 したがいまして、プライバシーに配慮しつつ、迅速かつ的確に対応できるよう一層努めてまいりますので、地域で御心配な際には、身近な専門機関として保健所、保健相談所を御利用いただきたいと思います。



○議長(芦沢一明) 十八番伊藤美代子議員。



◆十八番(伊藤美代子) それぞれ区長、保健衛生部長より、前向きで誠実な御答弁をいただき、ありがとうございました。

 性同一性障害者法につきましては、区として戸籍、性別の変更届は現在二件とのことですが、現況を理解をした上で、国の動きに伴い、区政の今後の課題として受け止めていただけますようお願いをいたします。

 本定例会におきましては、まず現状の認識を新たにしていただきたく、あえて質問項目に入れさせていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、新たな提案をさせていただきました少子化対策、「ウェルカム・ベビー支援」等、また議場コンサートへの開催につきましては、早期の実現を御期待をさせていただきます。

 本日、質問をさせていただいた内容におきましては、今後、私も責任を持って取り組む努力をしてまいります。

 公明党区議団、本日を新しい出発といたしまして、党の掲げる現場第一主義を決意させていただき、一人一人の人の声に真剣におこたえをすることをお誓いし、私の代表質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。



○議長(芦沢一明) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後二時四十三分

   再開 午後三時一分

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○副議長(松岡定俊) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 二十一番牛尾真己議員。



◆二十一番(牛尾真己) 私は、日本共産党区議団として、子育て支援の充実、教育環境の改善などについて区長、教育長に質問します。

 最初に、子育て支援の充実として乳幼児医療費無料化の対象を中学生まで拡大することについて質問します。

 先日、昨年の合計特殊出生率が発表されましたが、当区は〇・七一と史上最低だった昨年を〇・〇一上回ったものの、依然、全国最低の水準で深刻な事態が続いています。こうした中で、東京都の乳幼児医療費助成の対象年齢を引き上げて、小学生、中学生にまで拡大する自治体が、北区、品川区、港区に加え、今年度から台東区、大田区、世田谷区、葛飾区、中野区、板橋区、目黒区の十区に増えています。

 今年、小学校に入学した子どもを持つお母さんからは、うちの子はアトピーとぜんそくで、発作が出れば夜間でも病院に連れていかなければならないし、アトピーのお医者さんは診察のたびに長時間待たされて、本当に大変。せめてアトピーの治療も無料にしてほしいと語っています。

 また、恵比寿、広尾地域の保護者の間では、お隣の港区では小中学生の医療費無料化ができたのに、なぜ渋谷区はできないのという声が広がっています。中には中学までの医療費が無料になるならと、港区に引っ越しをした家庭もあるのです。

 新婦人渋谷支部が今年行った子育て支援に関するアンケートには、小学校の入学式や親子劇場に参加した保護者からも回答が寄せられたり、区内の小児科医の先生も協力するなど、かつてない取り組みとして広がりました。寄せられた回答では、医療費がかさむので通院を控えることがあるという保護者が四十二人中二十二人と過半数に上っています。また、八十六人の子育て世代のうち、五十五人が月に一回以上は通院していると答え、医療費無料化の拡大を望む声は、小学校卒業までにしてほしいという回答が一五%、中学校卒業までが八二%と、圧倒的多数の保護者が対象の拡大を求めているのです。財政負担を理由に実施に背を向ける区長の姿勢は許されません。我が党は子育て支援を区の最優先課題として位置づけ、経済的負担の軽減を図るべきと考えます。

 当区は、就学前までの医療費無料化も二十三区で最後に実施するなど、医療費助成の拡大に消極的な姿勢をとり続けてきました。区長は、物価や家賃などが高く、ただでさえ子育て世代が住みづらくなっている渋谷で、アンケートに示された子どもの医療費無料化を求める声をどう受け止めているのか。少子化が最も深刻な当区だけに、直ちに中学生までの医療費無料化を実施すべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、保育園、学童館の待機児解消について質問します。

 今定例会には、旧渋谷小学校跡地に建設中の美竹の丘保育園に、指定管理者制度を導入しようという条例が提案され、区立の保育園でありながら運営からは撤退しようとしています。区立保育園はこれまで女性の社会進出が進む中、保育に欠ける乳幼児を安心して預けられる施設として区が直営し、かけがえのない役割を果たしてきました。産休明けから就学前までの最も手厚い援助の必要な乳幼児の保育を親にかわって行うため、乳幼児数に応じた保育士や専門の看護師、調理師などが区の職員として配置されています。このことによって、子どもたち一人一人に行き届いた保育が提供されてきたのです。私立の四園も区立の基準に沿って水準を引き上げてきました。

 ところが、区立園であっても指定管理者制度によって保育園が営利企業によって運営され、利潤が追求されるようになれば、経費の大半を占める人件費の削減などで、労働条件が切り下げられ、ひいては保育内容の低下につながりかねません。事実、中野区では株式会社に委託された保育園で、実施後のわずかの間にも、防護さくのない屋上に、子どもたちが知らない間に上がって遊んでいた。職員はだれも気づかず、近所からの通報で初めてわかった。子どもが熱中症にかかったことを職員が気づかず、その後トラブルになった。職員の欠員をなかなか埋めてもらえないなどの問題が発生しています。

 区長は既に指定管理者方式などで営利企業に委託した保育園でこうした問題が起きているにもかかわらず、なぜあえて公的責任を果たすべき区立保育園の直営をやめようとしているのか伺います。

 私は、区立保育園の運営は、今後も直営を基本とすべきと考えます。また、指定管理者制度を導入した区でも、荒川区は区内で実績のある社会福祉法人に委託し、江東区では公募の条件を社会福祉法人に限定しています。渋谷区の保育水準を守り、子どもの健やかな成長に区が責任を持つために、美竹の丘の運営については、少なくとも区内で実績のある社会福祉法人に限定して委託すべきと考えますが、区長の見解をお聞きします。

 今年も年度当初から六十四名もの待機児がいます。我が党は深刻な保育園の待機児問題を解決するために、認可保育園を待機児が多く、深刻な地域から計画的に増設することを求めてきました。しかし、区長は、認可保育園の増設は考えていないとする一方で、多様な保育ニーズにこたえるためとして、昨年は認証保育所を開設させ、今後も誘致する方針です。

 認可保育園は、児童福祉法に基づいて保育に欠ける児童を保護するために設けられた施設で、広さや設備、職員の数や資格、保育内容などの最低基準が国によって定められています。ところが東京都は、国の基準を引き下げた認証保育所をあえて推進し、株式会社などの参入を促し、東京の保育水準全体を切り下げているのです。株式会社が保育市場に参入した認証保育所では、劣悪な労働条件のために、職員が年に何回もかわるという事態があちこちで起きるなど、保育水準が守られていない事態が起きているのです。そしてこうしたしわ寄せは、結局、保育内容の低下となって保育を受ける子どもに降りかかってくるのです。

 子育て世代の強い要求の中で、この四年間に東京都全体では四十八の認可園が増設されています。区長は認可園を建設する考えはないという態度を改め、保育水準の保証された認可保育園を上原、富ケ谷地域など、待機児が多く、深刻な地域から増設し、区民の保育要求にこたえるべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 学童館の待機児解消についても、これまでは定数の見直し等で対応してきましたが、今なお四十四人の待機児が残されています。学童館は家庭における保育に欠ける児童を対象として、校外生活指導を行うため条例に基づいて設置され、専門の職員を配置して運営されています。

 我が党は、一小学校区に一館を原則に学童館の増設を求めてきましたが、区長は学童館の増設はしないとし、昨年九月から加計塚、上原小学校で、学童館の待機児対策として放課後クラブを開始しました。我が党は加計塚、上原小学校の放課後クラブは、学童館の待機児対策として緊急避難的、暫定的なものとして認めてきました。ところが区長発言では、放課後クラブを全児童対象の事業として、今年は七校に拡大し、さらに昨日の答弁では、二年後をめどに全小学校に拡大する考えが示されました。これは全児童を対象にした放課後クラブを全小学校に拡大し、学童館に代替させようとするものであり、到底認められません。なぜならば、放課後クラブは学童館にかわり得ないからです。

 私が訪ねた上原小学校の放課後クラブでは、三十人近い児童が一つの教室で保育されており、子どもたちは大変窮屈そうでした。学校内のため、午後四時以降にならないと校庭や体育館、図書室などは使えないという制約があり、学童館のようなリラックスできる雰囲気は全くありませんでした。これが放課後クラブの現状であり、区長提案は、保育に欠ける児童に対する公的責任を放棄するものと言わざるを得ません。

 加計塚小学校の放課後クラブが設置されたため、広尾学童館は五十人の定員に対し三十七人の在籍となっていますが、子どもが少なくなったことで、心のケアの充実を目指すことが可能になり、学校でも家庭でも発見できなかった心の荒れを見出し、保護者にも伝えて感謝されているとのことでした。また、新聞紙を丸めてつくった剣で遊んだり、電動のこぎりを使って父の日のプレゼントづくりなど、保育内容の幅も広がったとのことです。

 このように、児童が健やかに成長する上で、学童館の果たしてきた役割は今日ますます重要になっています。区もそのことを認めてきたからこそ、笹幡、幡代学童館を設置し、児童センター内にも学童クラブ事業を立ち上げてきたのではないでしょうか。保育に欠ける児童への対応は、これまでどおり学童館を基本に据え、加計塚、上原を最優先に、小学校ごとに学童館が整備されていないところから計画的に増設すべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、教育環境を改善する問題について、区長、教育長に伺います。

 まず三十人学級の実施について質問します。

 今年度の各小中学校の児童数、クラス数が発表されましたが、三十人を超える学級は、小学校で四十七クラス、中学校で二十八クラスに上っています。そのうち新一年生では、小学校で四校八クラスの二八・九%の児童が、中学校で四校十二クラス、七〇・七%の生徒が三十人を超える学級で学んでおり、学校選択制のもとで、三十人を超えるクラスは増える傾向にあることからも、三十人学級の実施は急務です。

 五月十日に開かれた中央教育審議会の義務教育特別部会では、公立小中学校の一学級当たりの子どもの数の上限を四十人と定めている学級編制基準を改善することで一致しました。これを受けて、文部科学省も専門家の検討会議を設け、七月にも結論を出す予定です。この背景には、今年度四十五道府県にまで少人数学級を広げてきた国民の粘り強い運動があります。また少人数学級による教育効果が証明されてきたことがあります。

 文部科学省の少人数学級の調査では、「児童生徒の学力が向上した」「授業でつまずく児童生徒が減った」と評価する学校が、小学校で九八・七%、中学校で九割以上になっただけでなく、「不登校やいじめなどが減少した」「基本的生活習慣が身についた」など、生活面でも評価する学校は、小学校で九割、中学校で八割に上り、少人数指導との比較でも、八割が「学級編制人数を引き下げた方が効果的」と答えています。こうした中で、文部科学省も少人数学級の実施の方向に踏み出したのです。

 区教育委員会は、これまで社会性を養うためにはある程度の学級規模が必要という態度をとってきました。しかし、少人数学級の効果がこれほど明確になり、多くの自治体で実施され始めた中で、これまでの考えを改める必要があるのではないでしょうか。教育長は、少人数学級に向けた動きをどう受け止めているのか。また、国が少人数学級に踏み出す中で当区も考えを改め、来年度からの三十人学級実施に向けて、速やかな対応をとるべきと考えますが、教育長の考えを伺います。

 次に、学校施設の日照を守る条例制定について質問します。

 三月定例会で、小中学校PTA連合会から提出され採択された、渋谷区内の教育施設等に日影を落とす中高層建築物の制限に関する請願の審議で、区は文部科学省の学校施設整備指針で示された日照の確保や通風を初めとした教育環境を守る責任が、区と教育委員会にあることを認めました。今、区にはいかにして教育施設の環境を確保していくかが問われています。

 区長は私的諮問機関として、「教育施設等への中高層建築物高さ制限・日影規制検討委員会」を設けましたが、検討事項として、学校等の特定施設を対象とした高さ制限、日影規制の可能性とともに、「妥当性」という言葉が挙げられています。検討会は、住民の請願採択に基づいて設置されたものだけに、採択の趣旨を生かすものでなければなりません。妥当性を検討するというのであれば、請願者の意見に沿うものとは言えません。区長は何を意図して「妥当性」と言っているのか認識を伺います。

 また、検討会は、直接住民の傍聴を認め、請願者など、直接住民の意見を聞くべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 千代田区では、区独自に教育施設等に影響を及ぼす中高層建築物の早期周知条例を独自に制定して以降、建築計画が固まる前に届け出や説明会を行うことになり、計画変更の可能性が広がって、紛争に発展した事例は皆無となっています。当区では、この間にも東京女学館が道路向いの日赤医療センター敷地内に計画されているマンション建設について、建築確認の取り消しを求める裁判を起こすなど、現実に教育環境が悪化する建築行為が後を絶たず、条例制定が急がれています。

 区が子どもたちの教育環境を守る立場にしっかりと立って、区がイニシアチブを発揮して、教育施設の周辺に地区計画をかけたり、規制条例以前にも、千代田区のような早期周知条例を制定するなど、あらゆる手だてをとって実効性のある施策を早急にとるべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 最後に、広尾駅へのエレベーター設置について伺います。

 交通バリアフリー法の制定によって、駅のバリアフリー化が鉄道事業者の責務とされ、笹塚、幡ケ谷、代々木上原駅などで、区の補助金も活用してエレベーター設置が行われてきました。また、地下鉄恵比寿駅でも、エレベーター設置の計画が進められています。

 しかし、広尾駅については、一日当たりの乗降客が五万三千人と、東京メトロの駅でも多い方の駅でありながら、エレベーター設置がいまだに行われず、曲がりくねった狭い階段を多くの乗降客がひしめき合って利用しているのが実態で、高齢者や障害者の方からは、とても怖くて利用できないという声が寄せられています。駅周辺には、高齢者や障害者が多く住んでいる都営住宅や、他区からも多くの患者が来院する都立広尾病院などがあり、早急にエレベーターを設置してほしいという願いは切実です。

 私は住民の皆さんとともに東京メトロ本社に要請を行い、広尾駅へのエレベーター設置についての考えと見通しについて聞いてきました。東京メトロとしても努力しているが、用地の確保が難しい。しかし、用地取得ができなくても、ビルなどの建て替えの際に、区分地上権を設けるなどの方法でエレベーター設置を一日も早く実現したいと言っていました。

 区は、東京メトロに対し、区民の利便向上の立場に立って、エレベーター設置を働きかけるとともに、早急に実現できるよう区としての役割を果たすべきと考えますが、区長の所見を伺います。



○副議長(松岡定俊) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団、牛尾真己議員の一般質問にお答えをしたいと思います。

 まず、乳幼児医療費助成の無料化についてのお尋ねでございますけれども、これまで表明したとおり、対象拡大は考えておりません。

 次に、旧渋谷小学校跡地の新設保育園の運営についてのお尋ねでございますけれども、この新設保育園におきましては、多様化する保育ニーズにこたえ、休日保育や三時間の延長保育など、区民サービスの一層の向上を図る必要があると、このように考えて、新しく指定管理者制度を導入するものでございます。

 次に、待機児の解消を認可保育園の設置により対応すべきだと、このようなお尋ねでございます。保育園の待機児解消に向けまして、これまでも定数の拡大や弾力化により対応してまいりました。昨年度は認証保育所一カ所、さらには十八年四月に旧渋谷小学校跡地におきます美竹の丘保育園の開設、さらにはもう一つ認証保育所の開設を予定するなど、多様な手法、制度を活用して待機児の解消を図ってまいりたいと、このように思っております。

 学童クラブの待機児解消についてのお尋ねでございますけれども、昨日、前田和茂議員にお答えしたところで御理解いただきたいと思います。

 次に、学校施設の日照を守る条例制定についての三点の御質問に順次お答えをさせていただきたいと思います。

 今回、教育施設の特定施設を対象とした高さ制限、日影規制についてでございますけれども、現行の法制度の中で、またまちづくり規制として、そのことができるのかどうか、またどういう場合にできるのか、そのことについて検討していただきたい、そういう趣旨から今回お願いをしたものでございます。

 次に、検討委員会の検討過程についてでございますけれども、検討委員会のあり方については、あくまでもこの専門的なことについて専心して検討していただきたいと、このように考えております。したがいまして、傍聴及び請願者から直接意見を聞くということは考えておらないところでございます。当然のことながら、区議会に対しては報告をする、あるいは請願者に対しては一定のこのことについて報告をするということは当然であると、このように思います。

 次に、地区計画や早期周知条例を制定することについてのお尋ねでございます。

 地区計画は、協働型のまちづくり条例でございまして、住民合意に基づいて策定するものであり、区が行政主導で策定するものではないわけでございます。また、平成十五年に中高層建築物等の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の見直しをし、面積三千平方メートルを超える建築物につきましては、標識設置期間を六十日とし、また説明会の開催を義務づけるなど、内容を強化してまいりました。したがいまして、改めて早期周知条例を制定する考え方は持っておりません。

 私の御答弁は以上でございます。

 失礼いたしました。広尾駅のバリアフリー化についてお尋ねでございます。

 公共交通機関のバリアフリー化についてでございますけれども、まず公共交通事業者の責任において必要な検討がなされるべきである、このように考えております。また、駅エレベーターの設置助成につきましては、地下高速鉄道事業者のみを対象とする国及び都の制度がございますので、事業者が主体的に決定してほしい、このように考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



○副議長(松岡定俊) 足立教育長。



◎教育長(足立良明) 私には、三十人学級の実施についてのお尋ねでございます。

 これまでも再三お答えをしておるところでございますが、社会性を養うためには一定の学級規模が必要であり、また基礎・基本の学力向上など、きめ細かな指導を行うためには少人数教育が有効となるということをこれまでもお答えしております。これら両面の教育効果を実現するためには、集団生活としての現行の学級規模を維持しながら、学級と異なる学習集団を弾力的に編成することが必要であるとの考えは変わりません。

 現在、少人数指導のための教員の配置を受け、また区独自の事業として講師を配置し、習熟度別授業を実施するなど、積極的に少人数指導を進め、基礎学力の向上を図っておるところでございます。したがいまして、三十人学級を実施することは今のところ考えておりませんが、国等の動向につきましては今後とも注意してまいりたいと考えております。



○副議長(松岡定俊) 二十一番牛尾真己議員。



◆二十一番(牛尾真己) 区長からいただいた答弁は、区民の切実な声にこたえるものではありませんでした。乳幼児医療費助成の拡大については、その理由さえ述べない。本当に区長の冷たい姿勢があらわれていると思います。

 我が党が予算修正で示したように、必要な予算額は約四億円で、一般会計のわずか〇・五%、積み立てている三百五十三億円の基金のごく一部を取り崩すだけで実現できるのです。その考えがないのか、改めて区長にお聞きします。

 美竹の丘保育園の運営については、区は三時間延長保育や休日保育などのサービス事業は、直営では困難としていますが、保育園の職員は直営を主張し、新しいニーズにこたえようと受け入れを表明していたにもかかわらず、区が初めから民間委託ありきという態度で臨んでいたと聞いています。子どもの保育内容を第一に考えれば、経験豊かな保育士をきちんと配置できる直営の区立保育園とするか、少なくとも渋谷の保育を支えてきた社会福祉法人に委託するのは当然ではありませんか。改めて区長の見解を伺います。

 東京都は認証保育所のねらいを、「認可保育所が認証保育所との競い合いを通じて、認証保育所のサービス水準になるよう誘導する。ひいては国の新たな保育所システムが、認証保育所モデルへと転換していくことを目指す。そして三百カ所、一万人の認証保育所の数を確保し、それをてこに認可保育所の世界を壊していく」と、あけすけに語って、公立保育園の廃止と株式会社等の運営委託を促進しています。

 こうしたもとで、区が認証保育所によって保育ニーズにこたえようとすることは、自らが築いてきた渋谷の保育を認証保育所の水準に引き下げていくことにつながるのです。深刻な待機児解消は、これまでの渋谷の保育内容を保証する認可園の増設でこたえるべきですが、区長の見解を伺います。

 学童館を利用している児童数は、放課後対策事業の展開などで増減があるものの、保育を必要とする学童クラブ登録児童の年間の延べ利用数では、九八年度の六万八千二百七十三人から、二〇〇三年度の九万四千四十一人、児童センター内学童クラブを加えると九万七千八百八十五人と、毎年増え続けています。にもかかわらず、学童館の増設はしないという区長の態度は、専ら小学生の校外生活は委託された放課後クラブにゆだねようとする姿勢のあらわれであり、公的な責任を放棄するものです。

 とりわけ当区は、小学校二十校に対し、学童館は児童センター内学童クラブを加えても十二館にすぎません。どの小学校に通っている児童に対しても、学童クラブの利用を保障するため、学童館が遠く利用が不便な地域から学童館を増設するのは当然ではありませんか。区長、再度お答えください。

 教育施設等を守る問題ですが、PTA連合会の保護者の強い願いは、議会で請願を採択させるところまで区政を動かしてきました。さらに住民の願いを実現するためには、この設けられた検討会を、この規制ができないという逃げ場にするのではなく、真に住民の願いにこたえるものにする必要があります。そのためには、住民の声を聞くこと、内容を公開することは必須条件です。そのことを指摘しておきます。



○副議長(松岡定俊) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団の牛尾真己議員の再質問にお答えをしたいと存じます。

 乳幼児医療費助成でございますけれども、このことにつきましては、だれでもそのようなサービスはしてもらいたいと、このように思うと私もそのように考えますけれども、しかし、この政策目的をしっかり持った位置づけをしたものでなければ、単なるばらまき行政になると、私はそのように申し上げているんです。このことについて変わりがないということでございまして、何でもやればいいと、こういう問題ではないと、私はそういうふうに思っているということでございます。

 次に、旧渋谷小学校跡地の新設保育園の問題でございますけれども、御意見として承っておきます。

 それから、認証保育所でなくて認可保育園でと、こういうことでございますが、これも御意見として承っておきます。

 それから、私、学童館のお話でございますけれども、単なる保育だけでなくて、教育的な配慮をした、そういう放課後クラブにしたい。また、それに対応する施設のある、そういったところが適切である、そういう意味において、私は放課後クラブがよりよいと、こういうふうに申し上げているわけでございます。御理解をいただきたいと存じます。

 以上でございます。



○副議長(松岡定俊) 二十一番牛尾真己議員。



◆二十一番(牛尾真己) 再度の答弁の中でも、未来を担う子どもの成長のために最良の条件をつくろうという区長の姿勢は示されませんでした。

 私たちは区民の要求にこたえて、安心して子どもを育てられる渋谷をめざして頑張ります。



○副議長(松岡定俊) 十一番東 敦子議員。



◆十一番(東敦子) 私は無所属という極めて自由な立場で、以下質問いたします。

 まず総務部長にお聞きします。

 渋谷公会堂のアスベスト問題に関する情報公開と、情報提供についてお聞きします。

 私が渋谷公会堂のアスベスト問題を知ったのは、新聞にリークされるおよそ一週間前に、発症までの潜伏期間が三十年から四十年と長いため、静かなる時限爆弾とも言われ、また発症すると短時日で死に至ることから、キラーダストとも言われるアスベストによる被災者の相談に乗っている、民間非営利団体のアスベストセンター事務局長からメールをいただいたのが初めです。

 メールの内容は、概略、最近、センターで受けた相談の一つに渋谷公会堂のアスベスト問題がある。公会堂の天井裏の吹付けアスベストがかなり劣化しており、公会堂の職員や観客、演者などのアスベスト曝露が心配されるという事態が進行中である。現場写真を見たが、劣化状態は相当にひどく、対策がとられていないずさんなアスベスト除去工事現場に匹敵するほどの状況である。これが事実であれば、即時、公会堂の使用を中止し、専門家による調査、曝露者の特定、記録の保存などが緊急に求められると考え、渋谷区の営繕課に話をしたが、営繕課長は十分な根拠は示さないまま安全だと主張し、運営の所管は総務課であるというので、総務課長に再三にわたって話を伺うべく連絡しているが、全く答えがない。このようなことについて話を聞いていただきたい。他区の某区議から私を紹介してもらったということでメールをいただきました。その後の経過については、総務部長も御承知のとおりです。

 皆様に理解していただきたいのですが、アスベストセンター事務局長は、アスベストの怖さを誇張していたずらに住民を不安に陥れたり、行政の対処のまずさを暴き立てて責め立てようなどと思っているわけではなく、リスクコミュニケーションを確立したいと思っているだけなのであることを申し上げておきます。

 この間の経過を踏まえながら、総務部長にお聞きします。

 行政の最高責任者である区長にお聞きしたいと思いましたが、先日の議論の中で、部長がこの件に関しては、私が全権委任されているから自分の考えで判断しているとおっしゃっていましたので、まずは部長にお聞きします。

 部長は、渋谷公会堂のアスベスト問題に関して、情報公開制度での開示、情報提供での開示で提供される情報の量や質、または他の何らかにおいて差異があるのか、また差異があるのが当然だと考えているのか、お聞きします。

 次に、区施設におけるアスベストについて区長にお聞きします。

 ここ数年で、旧渋谷小学校や上原中学校などの区の老朽施設の解体が行われております。これらの建物の解体に先立ち、アスベスト含有建材の使用状況の事前調査を実施したかをお聞きします。



○副議長(松岡定俊) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 所属なし議員の東 敦子議員の一般質問にお答えをしたいと思います。

 旧渋谷小学校や上原中学校など、区の施設の解体に先立ち、アスベスト含有建材の使用状況の事前調査を実施したかのお尋ねでございます。解体工事の設計の時点で、アスベスト含有建材の使用状況を調査しております。その調査の結果、二校とも吹付けアスベストではありませんでしたが、天井等の一部にアスベスト含有のボードの使用を確認し、解体工事におきまして適正に処理をしたところでございます。

 お答えを終わらせていただきます。



○議長(芦沢一明) 松井総務部長。



◎総務部長(松井裕) 私には、渋谷公会堂のアスベスト問題に関しまして、情報公開制度での開示、情報提供での開示で、提供される情報の中身に差異があるのかというお尋ねでございます。

 情報公開条例に基づく開示は、個人情報等非開示部分を被覆する部分公開と全部公開がありますが、いずれも管理している文書をそのままの形で開示することとなります。

 一方、情報提供は求めに応じて必要部分だけを抽出するなど、手を加える場合もありますが、情報の中身については差異はないものと考えております。

 なお、公会堂のアスベストに関しての情報公開請求は、現在のところ出されてはおりません。

 以上、答弁といたします。



○議長(芦沢一明) 十一番東 敦子議員。



◆十一番(東敦子) 先に区長に再質問いたしますけれども、実施したということであれば調査記録があるはずだと思いますが、その調査記録の存在の有無をお聞きします。

 それから部長ですけれども、現在のところ情報公開はされていないとおっしゃいましたけれども、私が情報公開条例の手引きを公開条例と、それからその手引き書をよく読んでみましたが、これは明らかに情報公開をしているはずです。

 というのは、情報公開に当たるんですね。それはね……、ちょっと待ってくださいね。あ、確かに情報公開は定められた様式の公開請求書によらなければならないという意味で、情報公開をしていないというふうにおっしゃっているのか、ちょっとそこの辺をもう一回答弁してください。なぜ情報公開じゃないというふうに言われたのか。私たちは情報公開をしているわけですけれども。もう一回、ちょっとここを答弁してください。

   〔「三回目」の声あり〕



◆十一番(東敦子) ではいいです、それでは。そういうふうにおっしゃるんでしたら。

 情報公開条例の第八条請求方法の解釈及び運用を見てみますと、情報公開請求書によらず、便せんなどに記載し請求された場合は、必要事項が整っていれば、この様式により請求されたものとみなすとあります。

 センターの事務局長から、三月十七日付で区長あてに出された文書は、条例第八条に定められた記載必要事項は十分に整っていますから、手続上は問題ないはずで、これは情報公開としてみなされるべきなんです。公開請求書によらなければ情報公開請求にはならないというのは部長の勉強不足です。

 それから、これは情報公開なんです。情報公開も、情報提供も、本質的には同じだと考えるべきです。情報提供は、提供をもって情報を公開するということであり、結局、どちらも情報の公開であり、同じことです。情報公開制度のよって立つ原理は、住民主権という本質に伴う知る権利の保障であり、行政は例外を除いて公開する義務があると解釈するのが当然です。

 現に、渋谷区の情報公開条例の手引きにも、第一条目的の解釈及び運用に、この制度は、住民は情報の公開を請求する権利を有し、行政は公開する義務を負うという、住民と行政の権利・義務関係という点に大きな特色がある。地方公共団体の保有する情報を住民に積極的に公開することによって、住民の行政への参加を促進し、行政を住民の身近なものとすることにある。情報の公開請求があった場合、区はその求めに応じなければならない条例上の義務があると記載されています。

 ところで部長は、六月一日の議論の中で、PTA会長としての立場での同席は認めない。個人の立場での同席なら認めると部長が言うのは、もしかしたら区長の意向があって、部長は心ならずもこう言うしかないのかと思って、それは区長の意向か、部長の考えなのかと聞きましたら、先ほども言いましたが、部長は私の考えだ。私は全権委任されている。私は任されているからと答えました。

 ではお聞きしますが、区長の考えと同じだと思うからこそ、このようにおっしゃるのだと思うのですが、その考えは区長の考えと一致していると思っていますか、御答弁ください。

 さきの、これが情報公開じゃないというふうに判断した理由と、この区長の考えと一致しているのかどうか、お聞きします。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 東議員の再質問に御答弁をしたいと思います。

 このアスベスト含有ボードが適切に処理されたか、こういうことでございます。旧渋谷小学校の解体時のアスベスト含有建材でございますけれども、吸音テックスとして一階の事務室、校長室、職員室等、さらに二階、三階の放送室とか音楽室でございます。フレキシブルボードについては、一階から三階のトイレでございます。

 上原中につきましては、このプール棟の天井の上部に石綿板がございます。さらには一階のトイレ等にそのようなものがあるわけでございますけれども、そのことにかかわりましては、この工事発注時の特記仕様として、これらにつきましては労働安全衛生法、その他関連法規に従い、手作業で撤去、袋詰めとし、管理型処分地に運ぶと、そういうことでやっておるわけでございます。

 答弁は以上でございます。



○議長(芦沢一明) 松井総務部長。



◎総務部長(松井裕) 私に何点か再質問がございました。

 先ほど情報公開請求は出されておりませんと申し上げました。それは区の情報公開条例にのっとった手続がされていないという意味でございます。

 また、三月十七日にアスベストセンターの事務局長から届いたもの、これは区長へのメールへという扱いで、こちらとしては考えておりますので、これが情報公開の請求だったというふうには認識してございません。

 また、PTAの同席の件でございますけれども、区長の考えと同じなのかという御質問でございますけれども、私は部長として区長の補助機関として仕事をしているということで御理解をいただきたいと存じます。



○議長(芦沢一明) 十一番東 敦子議員。



◆十一番(東敦子) 区長、私がお聞きしたのは、実施したということであれば、特化則三十八条で事前調査と、事前調査をした場合に文書で記録を義務づけておりますので、その調査記録がありますかとお聞きしたので、この調査記録があるかないかだけお答えいただければ結構です。

 それから、部長ですけれども、私はそういうふうにとったというだけの話で、これはちゃんとこの様式はここにありますけれども、何を出してほしいかがきちんと一つ一つ書いてありますし、それから請求者の名前もきちんと書いてあります。ほか第八条で要求されているものはすべて書いてあるので、これは情報公開条例にのっとったものであるとみなされるというふうに書いてありますので、そのような扱いにしていただきたいと思います。

 それから、彼がPTA会長であるか、あるいは個人の立場であるかということは問題なくて、情報公開条例にも書いてありますけれども、法人も、もちろん住所を有する住民、在学・在勤もいいですし、それから渋谷区の条例は何人説に近いもので、どういう人でも取れるとなってまして、もちろんPTA会長という名前で取ることもできます。

 それはですね。情報公開条例第五条、請求できるものの解釈及び運用には、請求権者のうちその他の団体とは、自治会、商店会、消費者団体等であって、法人格はないが、団体の規約及び代表者が定められているものを言いますと書かれています。PTAは、まさにこれにいう団体そのもので、部長は何の権限をもってPTA会長という立場での同席は認めないなどと言えるのか、言えないと思います。PTA会長たちに非を認めて謝罪するべきです。

 それから、最後にこれは言っておきたいんですけれども。クローズの場所だからということだったのでしょうけれども、PTA会長の立場での同席を認めない云々というのは、全く理不尽な話だと私たちは思いましたけれども、入り口論で余り時間をとって、肝心のアスベストの問題から遠ざかってしまうのはいかがかと考えて、個人の立場での出席ということに同意すると妥協しましたよね。そうしたら、部長は何と言いましたか。第一回目の話し合いの席上、前もってPTA会長の立場での同席は認めないとしたのに、自己紹介のとき、PTA会長の◯◯と名乗ったから、こちらとしてはもうPTA会長の◯◯さんとしか見られないから同席は認めないと。まるでこれではたちの悪い酔っぱらいが絡んだような言い方ではないですか。こんな言い方は絶対に認められませんので、それだけは指摘しておきます。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 東議員の再々質問に御答弁をさせていただきます。

 記録を保持しているかということでございますけれども、そのことにつきましては、事業者の責任でございますから、渋谷としてはそういうものはないと、こういうことでございます。

 以上のとおりでございます。



○議長(芦沢一明) この際、会議時間の延長をいたしておきます。

 八番平田喜章議員。



◆八番(平田喜章) 今、全国から渋谷区が大変に注目されております。よくも悪くも、多くのマスコミに取り上げられております。昨日も、議会にテレビ朝日のカメラが入りましたし、フジテレビも取材に来ていたようであります。

 今回の質問では二項目について行っていきます。

 第一の項目は、未来に向けた渋谷区のあり方についてであります。これは今後迎える国家破産、自治体破産時代に当たって、渋谷区がどう生きていくかという方向性を問うものであります。

 第二の項目はアスベスト問題についてであります。この問題については、生命にも直結する問題でありますので、渋谷区の姿勢を厳しく質問していきたいと思います。

 まず第一の項目、未来に向けた渋谷区のあり方について論じていきます。

 前回の議会最終日に、会派を代表して予算の賛成討論をいたしました。自分といたしましては、初めて自分の考えを公の場で出せたのではないかと思っております。要旨といたしましては、今、時代は変わり目であり、自治体も変わっていくべきなのではないか。自治体も進化を遂げざるを得ないのではないかということを、区長を初めとする行政の皆様、同僚でもある議員の皆様、そして区の主役であるはずの区民の皆様に訴えられたのではないか、そんなふうに思っております。

 今後、日本というレベルで考えるならば、国と地方で約一千百兆円にも上る、これは今この瞬間にも新たに増加しているでしょうし、この瞬間にもたくさんの利子が発生しているわけでありますが、この膨大な借金を国も国民も何らかの形で清算せざるを得ないであろうと、一体どう処置をするのだろうか、大変に不安であります。

 また、人口の構成で考えるならば、二〇〇七年より団塊の世代が定年退職を迎え、このベビーブーマーの方々が税金を払う側から福祉を受ける側になってしまうのであります。同時に少子化により労働人口はさらに減少し、貴重な若者は定職を嫌い、フリーターやニートとなる傾向があらわれております。この現状を考えていきますと、今はまだ余裕があるのかもしれませんが、将来には深刻な危機が国家、地方自治体、そして個人に襲いかかってくると危惧せざるを得ないのであります。

 そのような状況の中で、自治体も勝ち組と負け組がはっきりしつつあるのが現実であります。負け組の自治体は実例を挙げませんが、借金まみれであったり、魅力をつくれずに人口を維持できなかったり、また予算の取り合いに血道を上げ、無駄な事業ばかりを行ってきた。こんなことを行ってきた自治体であり、こういった自治体は今後ばたばた倒産していくでしょう。

 逆によい自治体とはどんな自治体か。区民サービスを真摯に考え、市役所土日開庁を実現している群馬県太田市、本当の意味でのリストラを進めている埼玉県志木市、東京でならば全国で初めてコミュニティバスを走らせた武蔵野市、こういった自治体が勝ち組と認識されておりますが、いずれの自治体も優秀かつ個性的な首長が改革を断行したこと、行政自体が住民に対するサービス精神にあふれていること、そしてまち自体が魅力にあふれているのであります。

 それでは渋谷区はどうなのか。今のところ渋谷区も勝ち組に入っているのではないかと、個人的には考えております。しかし、今後、さきに論じたような危機の時代を迎えつつある中で、今のままで渋谷区は大丈夫なのかという強い心配をしております。

 ここで、渋谷区をめぐる三つの不平等を論じていきたいと思います。

 一つが、自治体間に存在する不平等であります。これは日本の中で存在する不平等、そして東京都の中に存在する不平等であります。言うまでもなく渋谷は都市の自治体でありますが、日本の中では地方の自治体が優遇され、都市の自治体は税収に見合ったサービスを受けておりません。田中角栄元首相の日本列島改造論以来、日本全土を平等にするという名目で、本来投資効果が悪い田舎に分散的な投資が行われてきました。これは今、国会でも問題にされているように、ほとんど通行量が認められないにもかかわらず、地方には立派な道路が多く存在する一方、東京の道路が慢性的に混雑し、全く都市計画が進んでいかない現実が顕著な実例ではないかと思っております。

 都市の住民が納めた税金が、回り回って過疎の村の公共投資に使われてしまう。これは渋谷区という都市の中でも、真の都市である渋谷区の議員として、とても理不尽であると思っております。また、経済効率ということを考えた場合、人が集中する都市という存在は優位性があると私は考えております。

 先ほどの交通を例に出すならば、人口が集中していない地方の自治体に住む人であるならば、移動は排気ガスをまき散らす自動車を使わざるを得なくなります。しかし、我々都市住民は最も効率のよい移動手段である、網の目のように東京じゅうを張りめぐらされている鉄道、そしてこれも東京じゅうをさらに細かく網羅するバス網、これを利用することで、我々は非常に効率のよい、もっと言えば非常に環境にも負荷をかけない、エネルギー消費が少ない生活をしているのであります。

 これは、交通を例に挙げましたが、生活全体にわたり、我々は非常にすぐれた効率の生活を送っていると考えられます。都市住民は一生懸命働き、納めた税金を自分だけでなく地方の人々にも回し、さらにはとてもつつましい生活をしております。同時に、生活レベルで言うならば、都市住民よりもたっぷりと補助を受けている地方在住住民の方が高いという調査も出ております。

 また、東京都でいう自治体で考えるならば、財政調整という問題が存在しております。これも我が会派からも代表質問で取り上げでおりますが、今となっては大変に理不尽な制度であります。渋谷に存在する企業が支払った税金の大部分は東京都に徴収され、二十三区内で再分配される制度でありますが、現在においては、商工業が盛んな渋谷区においては、大変に理不尽な制度になっております。本来、渋谷区が特別区の一員でなく、市あるいは政令市等の独立した自治体であるならば、区民や区のために使える財源が他の区に行ってしまうのです。

 以上、日本の中での都市と地方、東京都内部での二重の不平等を論じました。渋谷区という自治体そのものが抱える二重の不平等であります。ここに区長に提案し、質問したいと思います。

 それは、渋谷区は都市を代表する自治体の代表として、都市自治体の理不尽さを、そして都市という存在の優位性をもっと内外に訴えていただけないでしょうか。多くの区民が地方交付税制度についても、都区財政調整制度についても知らないのであります。自らが納めた税金がどの程度地方に流れ、そして自らが納めた税金がどの程度ほかの区に流れているのか、わかりやすく区民に示してもらう必要があると考えております。この渋谷区にとっての国と地方、都と区との二重の財政的な理不尽を今後どのようにしていくべきか、考えておられるのか伺います。

 次に、第二の不平等です。これは渋谷区内部の不平等です。

 これについては、ほかの自治体でも同じであるでしょうが、今後、さらに高齢化が加速していきます。高齢者への予算バランスがさらに大きくなると思われます。高齢者福祉に関しては、どの自治体も充実させることに躍起であります。これ自体は必要なことであります。しかしながら、すべての高齢者が自治体からの援助を受けなければ生活していけないかというと、決してそんなことはありません。実際、統計によると、現在、現時点で七十歳前後の方々が最も手厚い福祉を受けるという調査があります。今の七十歳が最高の福祉を受けることとなり、今の六十歳の人が受ける福祉はもっと悪くなり、今の五十歳の人が受ける福祉はさらに悪くなり、もっと言えば三十代である私の世代にはもっと悪くなるでしょう。そして今の二十歳の人が受ける福祉はさらに悪くなっているでしょう。

 また、若者の間で国民年金を払わない人が増えているという傾向が顕著でありますが、これも実際に不景気でお金がないという事情と同時に、どうせ自分たちが老人になったときには年金の額が物すごく下がっている。あるいは年金そのものが破たんするのではないかと、若者たちが危惧しているからであります。

 当然、国が危機的状況になっていけば、福祉の水準も下がっていかざるを得ません。六十歳から七十歳代の親が三十歳代後半から四十歳代までの息子、娘に仕送りしているという現象が、日本全国であらわれていると言われております。生活がきついお年寄りには福祉を。しかし、六十歳を過ぎても働ける人は自立をしてもらっていくということを推奨すべきではないでしょうか。生活が困難な人は救わなくてはならないけれども、自立できる人は自立してもらう。自立の手助けをすべきであると思います。

 一方、冷遇されているのが都市サラリーマン層とその家族です。この方々は、最もきちんと税金を捕捉されているにもかかわらず、行政からの恩恵を余り受けていません。これは若者にも言えるのですが、彼らはよくも悪くも都市住民として自立を志向し、また、何か困ったことがあっても、行政や政治には頼ろうとしません。このサラリーマン層、そして若者が働きやすく、生活しやすい環境を真剣に模索するべきではないでしょうか。働き盛りの人々、そして将来の担い手である若者をいかに渋谷区に呼び込み、定住してもらえるか、これを真剣に考えていくべきではないでしょうか。

 ここで区長にお尋ねいたしますが、この層の方々をさらに呼び込み、定住してもらう方策を考えておられるでしょうか、お尋ねいたします。

 先ほど、高齢者層にはきついことを論じましたが、税金をきちんと納めてくれる区民の人口比が増えれば、それを福祉に回すこともできるのです。これから自治体倒産時代が来ます。税金を納める住民を呼び寄せる自治体が、これからの真の勝ち組自治体であると意見いたします。渋谷区は今のところ商工業も栄え、家賃が高く、なかなか住むことができないという事情もありますが、渋谷区に住みたいという人気は、全国自治体の中でもトップレベルです。働き盛りの元気な人々にはどんどん来てもらい住んでもらう、こういった発想が今後の渋谷区を真の勝ち組自治体にするのではないかと考えております。

 三つ目の不平等に移ります。三つ目の不平等は、官と民の不平等であります。官に関しましては、国レベルから市町村のレベルまであるわけですが、ここでは渋谷区議会での議会質問ですがら、特に渋谷区の官、行政に関して考えます。

 渋谷区には、トップの区長を初め二千名以上の職員がおられます。職員や議員は、区民からは優遇されていると今思われております。現実にそうであるかは別でありますが、そう思われていることだけは確かであります。また一方、民間の方はどうか。民間はリストラ、事業縮小、デフレによる値下げ競争、非常に厳しい状況であります。若い人々はリストラどころか職にさえつけない、そんな状況であります。血のにじむような努力をせざるを得ない民に対して、景気のよかったときとまるで同じ意識を持ち続け、変わることのない公。この乖離は埋めがたいレベルになっております。

 最近、会社を経営する方々、また起業される方々と話をする機会が多いのですが、行政に関して何かしてもらいたいことはありますかという質問を必ずするようにしております。最近特に多い答えは、「何もしてくれなくてよいから、邪魔だけはしないでくれ」と言います。民の多くの働く人々は月曜から金曜まで、人によっては土曜、日曜、祝日もですが、朝から晩までひたすら働き、都市に生きる働く都市住民として生きておられます。多くの民の方々は、積極的に行政とかかわりを持とうとしません。

 議員活動をしていると区民の皆さん、区民の皆様という言葉をよく耳にするわけですが、実際には行政にかかわりを持とうと積極的な高齢者層や商店主層のことを指すことが多いのであります。人口比的には最も多いであろうサラリーマン層等の勤め人の方々は、そもそも月曜日から金曜日の九時から五時までしか開いていない役所には行きようがありませんし、若者はそもそも自分たちが区民であり、行政からサービスを受ける主体だという認識さえ持たない人が多いと考えられます。

 区役所の中で、「区民の声」という言葉が飛び交っております。しかし、この区民の声とは、二十万区民の中からすれば、実はごく少数の方々の意見であったりします。多くの区民は、行政とは距離をとっております。この距離を少しでも縮めることを今後は本気でしていかねばならないのではないでしょうか。区民は税金を納めている、いわば会社で例えるならば、渋谷区の株主であり、お客様であります。

 区長を初めとする職員の方々、我々議員の皆様にも強く意識してもらいたいことがあります。それは、本来は行政の主体は住民であり、同時に財政を支える出資者は住民であり、行政は住民のために存在しております。このことは、もう一度根源からよく意識し直さなければならないと思います。もう一度、行政とはどうあるべきか、政治家とはどうあるべきか、もう一度、一人一人が根本から意識改革をせねばならない時期なのではないかと思っております。

 これは自分自身にも課さなくてはならないし、自分自身どうあるべきか、毎日のように悩み、考えております。今までのような意識ではいけない時期に来ている、二〇〇五年というのはそういう時期なのではないでしょうか。

 ここで区長にお尋ねいたします。

 今まで何回も述べてきましたように、今後は日本国自体、そしてすべての自治体にとって大変苦しい時代がやってくるはずであります。こういう時代を迎えるに当たり、今までのような行政のあり方は根本的に見直さなければならないのではないかと思われますが、今後ますます減っていく限られた財源で魅力ある渋谷区を実現させていくには、需要の少なくなった施設や事業を見直していくことが必要不可欠であり、その取捨選択をどのようにしていくのか。今までは予算を一〇〇%消化することが目的になっていたのではないでしょうか。見直しは行われているようではありますが、さらに徹底した根本的な見直しを遂行していくべきだと強く思っております。区長の所見を伺います。

 続いて第二の項目であります。渋谷区におけるアスベスト問題について質問いたします。

 去る三月十七日、朝日新聞の夕刊で渋谷公会堂で大量のアスベストが発見されたという記事が掲載されました。今回、たまたま渋谷公会堂のアスベストが表面化したわけでありますが、公会堂以外にも渋谷区の施設にはたくさんのアスベストが使われているはずであります。以降、総務区民委員会と分科会、文教、旧文教厚生委員会、分科会で論じられてきましたが、この問題は区民、そして区施設で働く人々、区施設を使う人々にとって生命にもかかわる非常に重要な問題でありますので、この場で区の対処、経過や方針について質問いたします。

 まず、新聞に取り上げられた渋谷公会堂について質問いたします。

 公会堂については、屋根裏に人体に大変危険なアスベストが大量に存在しているということが発覚していたという問題であります。渋谷区は公会堂に関しては再調査を行い、安全であるとの報告が出されております。しかし、この調査は人が全く入っていない状態での調査であったと伺っておりますが、人が公会堂で舞台にかかわる人々やお客さんが入り、動く状態で測定されたものではありません。もし、通常利用されている状態で測定したならば、違った数値が出る懸念はないでしょうか。静状態、これは静かな状態では安全であっても、動いている状態、動状態であれば危険なのではないかという質問であります。通常使用の状況でも安全であるのかどうか、質問いたします。

 同時に、屋根裏近くで働く労働者についても安全が確認されているのか、お尋ねいたします。

 また、公会堂は七月に改修工事が行われる予定であります。この工事により、渋谷公会堂は安全を取り戻すでしょう。しかし、ここでも一つ懸念があります。この工事の際に、アスベストが飛散する対策はきちんととられるのでしょうか、お答え願います。

 続いて、渋谷公会堂以外の区施設について伺います。

 区は、渋谷の施設について、アスベストの使用状況がどうなっているのか調査したと伺っております。この調査に関しても当時の記録は見つからず、当時の伝聞や記憶により、すべての施設で除去なり封じ込めされ、また区役所庁舎地下一階のように、新たにアスベストが露出されている箇所には対処したと伺っております。しかしながら、この調査にしても幾つかの懸念をしております。

 まず、当時の書類がない状態でどうして安全と言い切れるのでしょうか。また、区は昭和六十二年度に行われた一斉調査によってアスベスト対策を行ったとされておりますが、この六十二年度の調査では、文部省から三種類の吹付けアスベスト含有商品を調査するように義務づけられ、渋谷区では六種類の吹付けアスベスト商品を調査対象にしたということでありますが、その後、アスベストの基準は厳しくなり、昭和六十二年段階ではアスベストとして危険だと扱われていなかった商品や鉱物が、現在では危険なアスベストとして取り扱われております。

 文教、旧文教厚生分科会、委員会では、文教施設に関しては六種の吹付けアスベスト商品について調査し、除去と、山谷小の一カ所については封じ込めの対策をしたから、文教施設については安全であると断言されております。

 区が対策を行ったのは六種の吹付けアスベスト含有商品であり、これ以降に関してアスベストとして扱われている商品や鉱物については、現在でも放置されているのではないですか、この点お尋ねいたします。学校施設、そして学校施設以外の区施設がどうなっているのか、お答え願います。

 もう一つ、区施設の改修に伴う危険性についてもお尋ねいたします。再度、所属していた文教、旧文教厚生分科会、委員会での答弁では、露出しているアスベストについては対応したということでしたが、露出していない箇所についてはそのままであるという答弁でありました。通常の使用状況ではこの状態で危険はないのかもしれません。しかしながら、改修や取り壊しに際して、こうしたアスベストが飛散した危険性があるのではないでしょうか。なぜなら、区が主張するアスベストがないという認識は、露出した箇所に先ほど挙げた六種の吹付けアスベスト含有商品がないということであり、実際は露出していない部分にアスベストが使われているにもかかわらず、全くアスベストが存在していないものとして、改修工事や解体工事が行われたのではないですか。この点お答え願います。

 少子化に伴い、特に小学校や中学校の一部を保育施設などに改修する工事が数々行われておりますが、この工事の際に露出されていなかった、つまり存在するにもかかわらず区が存在していないと認識していたアスベストが飛散したのではないですか。この点、お答え願います。

 また、旧文部省、文部科学省からたびたびアスベストに関する通達が行われておりますが、この通達はきちんと守られていたのかお尋ねいたします。

 続いて、区は総務部長を中心とするアスベスト対策のプロジェクトを発足させたと伺っております。このプロジェクトについて、メンバーについて、今まで行ってきたことについて、そして今後どんな施策を打ち出していくのか、お答え願います。このプロジェクトが区民、区施設を利用する人々にとって、きっちり安全を実現できるプロジェクトであることを切に願っております。

 続いて、これは提案でありますが、練馬区はアスベストの徹底した調査を行い、危険な箇所にはきちんと対策するという施策を実行いたしました。渋谷区は再三アスベストについては安全だ、安全だ、安全だと主張しておりますが、すべては伝聞でありまして、その安全性についての証拠は全く示されておりません。

 そこで、練馬区が行ったに等しい、いや、生命にかかわることですから、練馬区以上の徹底した調査と対策を行ってはいかがでしょうか。このような対策をとられるのか否か、お答えください。

 アスベストに関しては年々規制が厳しくなり、新規の建物には使われなくなってきております。一度、きちんとした調査と対策を行えば安心できるのですから、是非この対策を行うようお願いいたします。このような調査を行い、そして対策を行うおつもりがあるのか、ないのか、はっきりお答え願います。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 平田喜章議員が前段で未来に向けた渋谷のあり方として、今日、危機の時代を迎えつつあると、こういうお話でございました。しかし、今、改めて危機の時代を迎えたと、私は思っていないわけでございます。昨日、貴会派の長谷部議員の代表質問にもお答えをしましたけれども、戦後の風潮は社会よりも個人に価値を置きまして、国家や社会を悪として未熟な個人の横行を許してまいりました。そしてこれまで日本国民が培ってまいりましたすばらしい良識や倫理を否定したことが、今日の精神的、社会的な混乱を生み出していると、このように思っております。

 そして今日、自分さえよければ社会はどうなってもいいという考え方が、これが非常に多くなってきている。さらには物の豊かさを重視する物質文化とこの相まって、人々が地位や金を求めて走り、あるいは青少年犯罪の増加となり、若者に生きる座標軸を失わせてきていると、私はそのように思っております。

 であれば、この社会を根本から立て直すということであれば、それは何よりも人をつくるということであり、すなわち教育こそが最も根幹であると、私はそのように言い続けております。

 他方、昭和六十二年プラザ合意に基づきまして、国内需要の拡大政策、これがバブル経済を招いたということで、地価の高騰が地上げとして区民を区外に追い出し、本区の人口は昭和六十三年以降急速に減少してまいったわけでございます。このため、区は高齢者のみならず、若い夫婦世帯に対しましても、平成三年以降、定住確保の家賃補助施策等を行いまして、莫大な経費を支出してまいりましたけれども、人口流出を防ぎ切れなかったという苦い経験も持っているわけでございます。

 ついに平成四年以降バブル経済の崩壊となりまして、それが区財政を直撃いたしまして、区財政収入は百億以上の減少をもたらし、経常収支は九九・五%、これは平成九年でございますけれども、そこまで陥ってきたということでございます。そのために、この行政水準を続ければ、いずれ区が基金のすべてを使い果たし、それどころかマイナスになるということの見えた、そのことが明白に見えてきた、それが平成八年度の行財政改革として、これの立て直しに努力をし、十年度からそのことに着手をしたという経緯であるわけでございます。

 この行革というのは、一回できれいになる話でなくて、毎年、毎年の積み重ねが何よりも大切だと、このように思っております。その結果、職員は八年間で七百八十五人の減少でございます。これは東京都に置きかえますと、大体東京都は百倍の規模でございますから、七千八百人の規模になる、そういった大きな仕事を渋谷区はやってきているわけです。経常経費におきますと八億四千万、事務事業の見直しでは七十六億七千万円の減でございます。

 そういったことでございまして、他方、都市整備基金は平成十一年には百億でございましたけれども、都市整備基金、財政調整基金を合わせますと三百五十三億になっている。これは二十三区でトップクラスでございます。増えているところはほとんどないと、こう言って間違いありません。

 他方、行政改革というのは意識改革であって、時間がかかります。また、職員の協力も必要なんです。そういうことが相まって渋谷区はだんだんよくなっていくんだと、私はそのように考えております。

 第一回定例会の所信表明においても、私は少子高齢化社会においては、二十年、三十年先を見据えた政策をやっていかなくちゃいけない、目先だけの政策であってはならないんだと、このように申し上げたのも、その意味で申し上げてまいったわけでございます。

 申し上げるまでもないことでございますけれども、ここにいらっしゃる芦沢議長からも御質問がありまして、私は三位一体改革、これはほぼ十八年度に方向は見えてくるけれども、それはなかなか厳しいものがある。もちろんそのことも意識しながら行政運営をやっていかなくちゃいけない、このように思っているわけでございます。以上のことを前提といたしまして、未来の渋谷をつくる会の平田喜章議員の一般質問にお答えをしたいと存じます。

 まず、都市を代表する自治体の代表として、財政制度の理不尽さを、そして都市という存在の優位性を持つことを、優位性をもっともっと内外に訴えてほしいと、こういうことでございました。

 二十三区と多摩を比べたときに、多摩の市町村は二十三区はほんとに恵まれていると、こういうような話になるわけでございます。また、二十三区の中で、財政調整交付金を受けていない渋谷区は、それだけで豊かな区だ、このように見られているわけでございます。これを東京都と他府県と比べれば、やはり東京都がすぐれている、こういうような話になりまして、なかなか話がかみ合わない、私はそういう状況であろうと、このように思っておりますから。

 しかしながら、そういった中において基本的に、この区の自治体というものの基本的なあり方というのは、やはり渋谷区が区の財源として、区市町村の財源として持つべきものは、当然、その区に全部よこすべきだと、私はそのように思っております。その意味においては、基本的には都区財調制度をなくす方向、これは制度改革と絡んでまいりますけれども、そのことを考えていかなくちゃいけない、私はそう思っておりますし、機会をとらえてですね、これは何でもやればできるということではないです。これは国を動かしてやるわけでございますから、やはりTPOというものがあるわけでございまして、いつでもしゃべっていればそれがなるということではございませんから。そういったTPOをとらえながら、しっかりした対応をとっていきたいと、このように思っているわけでございます。

 次に、この働き盛りの人々や将来の担い手である若者を呼び込んではどうだと、こういうお話でございました。

 先ほど私は家賃の補助の話をさせていただきました。それに加えまして、やはり区、そして事業者、区民、それらの方々のこのまちづくりの努力が、都心への人口回帰の現象をもたらしてきているというふうに見ております。生産年齢人口、これは渋谷は非常に高い。ほぼ七五%を維持してきているわけでございますけれども、それが今、若干下がっています。七三・五ぐらいでございますけれども。そういった状況にありますけれども、よその自治体から比べれば、はるかに高い水準にある。しかし、それでいいと言っているわけではありません。引き続き魅力あるまちづくりを、そして若者だけでなく、小さい子どもからお年寄りまで安心して暮らせるまちづくりを進めていくことこそが、私は何よりも大切だと、このように思っているわけでございます。

 この行政のあり方についてのお話がありました。需要の少なくなった施設、事業の見直しが必要である、このようなお話でございます。確かに、この限られた財源の中で魅力あるまちづくりをして、住民福祉の向上を推進するためには、事務事業の不断の見直しは必要であり、創意工夫が不可欠であると、このように思っているわけでございます。

 本区におきます施設、事業の見直しにつきましては、予算編成等を通しまして、費用対効果を初め、施設の設置目的や事業目的等、社会状況に適合しているか、そういった視点から常に総合的な判断を行ってまいったわけでございます。ただ、この施設、事業の見直しも、言うほどに簡単ではないわけでございます。二の平渋谷荘、六月二日に改修披露を区議会の御協力を得て、また区民の皆様方の御協力を得て行い、大変見ていただいて喜んでいただきました。

 しかし、一方の面から見ますと、区民に任せ、民間に任せられる。そういったことは区がやるべきではないんではないか、そういう言い方もあろうかと思います。しかしながら、区民にとって温泉に安いお金で行ける少ない機会だと、少ない施設だと、こういう話もあるわけでございます。このような庶民のことを忘れて事務事業の見直しということはあり得ないわけでございます。

 この施設そのもの自身は、区議会及び区民の強い、熱い要望を受けて、これが当時の理事者が真夜中まで土地取得の交渉をしたと、こういうことのゆえんのある施設でございます。それだけに、このことを今いらっしゃる区議会議員がよく御存じであるがゆえに、二の平の耐震補強だけでなくて、露天ぶろもつくりなさいよ、各室にトイレも置いてくださいよ、あるいは冷蔵庫もつけてください、あるいはバリアフリーをしてくださいよ、そうしてこの施設を区民のために生かしてほしいと、そういうお気持ちにこたえるために、今回、このように改修をさせていただいたわけでございます。

 区の経費から民間企業に運営は委託しました。それによって、これは行革にもなっているわけでございまして、区民サービスのこのソフトの面とハードの面が相まって、この区民のサービスがよりよく向上していくんだと、私はそのように思っているわけでございます。

 ふれあい植物センターについても無駄があるような、こういったテレビでのお話もあるわけでございます。しかし、都市化によって自然破壊が進み、街から緑がなくなろうとしている今日、花と緑が人の心を癒し、安らぎを与えている。さらには地球温暖化やヒートアイランド現象への解決の一歩を踏み出す、そういった機能を私はこの施設に持たせたいと、このように思っているわけでございます。単に施設整備にかかった経費で云々するということでなくて、その施設の持つ将来的な意義を考えながら判断をしなくちゃいけない。

 そういったことで施設、事業の見直しというのは、口で言うのはやすいけれども、なかなかこれを現実のものにしていくには、よりよく考えていかなくてはいけない。区議会の議員の皆さん方のお知恵をかりながら、また区民の声に耳を傾けながらやっていくということで、簡単なことではないということだけお話をさせていただきたいと、このように思います。

 アスベスト問題についてのお尋ねでございます。

 昭和六十二年以降のアスベストとして使われた素材の対応でございますけれども、吹付けアスベスト以外にもボード等のアスベスト含有建材が区施設に使われているわけでございます。これについて適正に管理していれば、アスベストの飛散するおそれはないものでございまして、日常の管理に留意するとともに、改修等で撤去する場合には、基準に沿って適切に処理をすると、こういう考え方でございます。

 区の改修施設、改築等におけるアスベスト対策についてお尋ねでございますけれども、改修、改築工事の設計の時点で、アスベスト含有建材の使用状況をしっかりと調査し、適正な処理を行っているところでございます。

 文部科学省の通達への対応についても、その通達等に沿って必要な対策を講じてまいってきているわけでございます。

 区のアスベスト対策プロジェクトについてのお尋ねでございますけれども、総務部長を長として、各部の庶務担当課長をメンバーとする区施設の石綿対応に係る連絡協議会を設置しておりますけれども、これもより一層心を引き締めて適正な管理を徹底していく、そういう考え方から設置をしているわけでございます。

 徹底した調査と対策の実施についてのお尋ねでございますけれども、区施設につきましては、昭和六十二年に石綿吹付け材の使用状況を調査し、平成二年までに除去、封じ込めによる対応を実施しておるわけでございまして、本年三月、当時の対応状況について確認するとともに、封じ込めを実施した施設の一斉点検を行いました。点検の結果につきまして、必要な補修等を実施するとともに、残った封じ込めアスベストについても、施設の改修にあわせて順次撤去いたします。また、本年五月には施設の安全点検を実施しておりまして、その際に、石綿吹付け材についても、昭和六十二年に実施した調査に見落としがないかの再点検も行っているわけでございます。

 このように、既に徹底した調査と対策を講じておりますので、練馬の例を出さなくても、それなりの対応はしっかりやっていくということで御理解をいただきたいと存じます。

 以上、答弁終わらせていただきます。

 どうも失礼しました。例によって漏らしましたので、つけ加えてやらせていただきたいと思いますけれども。

 渋谷公会堂の安全性についてでございます。専門の分析機関により、客席、舞台など、計七カ所でアスベスト濃度を法令に定められた方法で測定し、安全を確認したものでございまして、使用時における危険はないと、このように認識しているものでございます。

 働く労働者の安全についてのお尋ねでございますけれども、照明の点検等で天井裏に入る作業員に対しましては、注意を喚起するとともに、必ず防護具をつけるよう義務づけているところでございます。

 七月から改修工事でアスベスト飛散対策はとられるのかということでございますが、当然のことでございまして、労働安全衛生法、石綿障害予防規則など、関連法令に基づき作業場所を隔離するなど、適切な対策のもとに工事を進めてまいります。どうぞよろしく御理解いただきたいと存じます。



○議長(芦沢一明) 八番平田喜章議員。



◆八番(平田喜章) 一つ目の項目の未来に向けた渋谷区のあり方についてなんですけれども、こちらの方は、区長の方も区長なりに、今まで私が感じる以前より、危機というものを感じておられたのだなというのを、今とても思っております。これに関しては、恐らく区長の見方と、私の見方と違う面もあるとは思いますけれども、毎回毎回、私と区長は割と激しい論議になることが多いものですから、食い違いもあるんじゃないかという見方も、見ているとあるかもしれないですけれども、心の奥底の部分では共通している危機感というのが認識されてあるのではないかと、実は今、思っております。今後とも区長も職員も、区議、ここ三十四人おりますけれども、一丸となって渋谷区がよい自治体になれるように努力していければと、そんなふうに思っております。

 そして二つ目のアスベスト問題についてであります。

 こちらについては、区の答弁、今まで文教厚生、文教、分科会、委員会、私もずっと通して聞いていたんですけれども、昭和六十二年に調査を行ったから、それで安全だというのが一貫した区の方の答弁でありました。しかし、このとき実際三十八種類ある吹付けアスベスト商品のうちの、文部省から調査をしろと言われたのは三種類のアスベスト商品であります。そして渋谷区の方は六種類のアスベスト商品について調べたと、そんな答弁が出ておりますし、今の区長の答弁もその線に沿ったものだと思っております。

 そうしますと、三十八種類のうちのそのほかの六種類以外のアスベストについては、やはりまだ残っているのではないですか。それについてはどうなっているのでしょうか。

 もう一つ、改修工事の際のアスベストが飛ぶ可能性があるのではないか、この懸念についてなんですけれども、実際、文京区の保育園、区立保育園ですけれども、こちらの方は改修工事に当たって大量のアスベストが飛散した。それで子どもたちが大量に吸ってしまったという事件が起きております。

 先ほども申しましたとおり、表面、表に面している面に関しては除去されたという話ですけれども、先ほどの分科会、委員会の際の答弁では、天井の裏の方にはアスベストというのはまだあるという答弁もいただいております。その際の工事で飛散したのではないか、そのような危険はなかったのですか。というのは、六十二年度当時になかった。それは六種類のアスベスト商品についてなかったということだったと思います。したがって、それ以外のアスベストはあったんだけれども、ないものとして工事されていた施設があったのではないですか。

 次に、練馬区の調査に関してなんですけれども、練馬区も昭和六十二年に調査を行って、一度は安全を確認したと、今回、渋谷区の答弁と同じような答弁が出ているんですけれども、その後、徹底した調査を二〇〇二年の十二月から二〇〇三年の三月までに行っております。このときは、調査の対象が吹付けアスベストだけではなくて、吹付けロックウールとか、吹付けひる石等までに広げられて、もう一つは、小中学校の教室だけでなく、すべての施設についてこういった三つの製品があるかを調べたということになっております。

 そうしますと、また毎回毎回分科会、委員会の話を出しますけれども、証拠を出してください、根拠を出してくださいと毎回のように私の方で言っていたんですけれども、そういう根拠というのが出てきたことは今まではありませんでした。そういう根拠がない中で、安全の根拠というのは伝聞であるというふうに答弁を私は聞いております。そうなりますと、伝聞で不確かな上での安全、区が言っている安全というのはそういった安全なのではないでしょうか。

 そうしますと、やはり練馬区が行ったような厳格な調査を、もう一回するべきではないか、私はそう思っておりますけれども、区長の答弁をいただきたいと思います。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 私に対して再質問をいただきました。この点につきましては、正確を期するために所管の部長の方から答弁をさせますので、御了承いただきたいと、このように存じます。



○議長(芦沢一明) 松井総務部長。



◎総務部長(松井裕) それでは、私の方から御答弁をさせていただきたいと存じます。

 昭和六十二年当時のアスベストと今現在の危険だということで使用が禁止されているアスベストは違うというお話でございまして、それに対してのことでございますが、六十二年に行った調査は、その当時としては適正に行われたということで、記録は残っておりませんが、工事台帳と現在残っているもの、それから現地調査を行って調査をしたのが本年三月に行った調査結果でございます。

 ただ、その後、昭和六十二年以降、アスベストの使用についての制限が強化されたということを受けまして、再度、五月から安全確認のための再度調査を行っているということでございます。練馬の事例につきましては、私どもも承知しておりまして、練馬の調査に劣らないような調査を今現在しているというところでございます。

 天井裏にアスベスト等が残っている可能性があるという御指摘もありますけれども、それにつきましても現在調査ということで、把握に努めているところでございます。ただ、天井裏にアスベストがあるから、直ちにそれが危険かということではございませんで、密封されいる場合には居住をしている、利用をしているところには、それが飛散してこないということで、それについては改修工事等にあわせて、その都度除去をしていくということで、今回の公会堂につきましても除去をする予定ということでございます。

 以上で答弁とさせていただきます。



○議長(芦沢一明) 八番平田喜章議員。



◆八番(平田喜章) 今、区長と総務部長の方から答弁をいただきました。

 総務部長の答弁の方は、多分練馬と同等の調査が今後行われるだろうということをおっしゃっていたのではないかと思っております。練馬と同等またはそれ以上の調査が実現されることを強く願っております。そしてまた、これは多くの区民が注目していることでありますので、是非とも厳正な対処をお願いいたします。

 本日、二つテーマを扱わせていただきました。一つは、暗い将来に向けての暗い、これから自治体破たんの時代が来る。その際に向けての渋谷区への対応を述べました。そしてもう一つは、生命の危機をもたらすアスベストの問題と……



○議長(芦沢一明) 御静粛に願います。



◆八番(平田喜章) こちらも暗いテーマを扱いました。明るいテーマを扱うことも考えましたが、ここはだれかが言わなくてはいけない重要な問題だと考え、取り扱いました。

 もう一度、アスベストの方から申し上げます。

 アスベストに関しましては、昨二〇〇四年十月よりさらに規制が厳しくなり、今後、完全ではないですけれども、新築の建物についてはアスベストが使用されることはありません。したがって、問題はその規制が始まる以前のものに限定されているわけであります。また、重要なことは、きちんとした検査を行うことであります。特に改修や建て替えなどを行う場合には必ず調査を行い、きちんとアスベスト対応を行った上で工事を行うこと。そして調査でアスベストが発見された建物については、きちんと除去をすべきであります。

 問題となった渋谷公会堂建築当時、そしてアスベスト災害が社会問題化した昭和六十二年以前には、アスベストは断熱、防音等、人体に有害だという欠点以外は非常にすぐれた建材だとされておりました。こういう意味では、二つのことが言えるのであります。

 一つ目は、古い建物にはアスベストが使われている可能性が非常に高く、これは大変に生命に対して危険なのであります。

 二つ目は、アスベストは有害性が社会的に認識される以前には、極めて普通に使用されていたことであります。問題は、余りにも大量に人体に危険な以外は、すぐれた素材だったアスベストが使われており、その使用状況が実はわからないことなのであります。

 答弁においても、伝聞によるとアスベストはないはずだというものがありましたけれども、確証はないのではないかと思います。したがって、やはりすべての施設について、今回、再々登壇でも最初に言いましたけれども、やはり新しい規制下での厳しい基準での調査を行うことが最も必要なのではないかと思います。そしてその結果、危険がないのであれば、それは安心できるものでありますし、また危険が発見されたならば、これも新しい規制下での厳しい基準での対応、対策を行えばいいのであります。

 今後、新築される建物に関しては、先ほども申しましたけれども、完全ではなくてもアスベストが使われることはないのであります。この機会に、きちんと調査、きちんとした対策を行えば、一つを除き、渋谷区のアスベスト問題は終結いたします。

 この残されたもう一つの最後の問題というのは、潜伏期を過ぎ、渋谷でも悪性中皮腫等、アスベストが原因の疾病患者が出現する可能性であります。これは今の段階では言及できませんので、触れません。きっちりとした対応を強く望みます。

 この問題は、会派の中でもとても重要な問題として扱われております。今後も委員会等の場で、さらに言及していきたいと思っております。

 次に、未来に向けた渋谷区のあり方について述べていきます。

 第二次世界大戦後、日本はどん底の状態から今日の繁栄を得ました。国家破産寸前とはいえ、世界第二位の経済規模であるわけですから、これは先人たちの偉大な成果であり、私も日本人として誇るべきものであると思っております。

 戦後以来、右肩上がりの経済下であり、ひたすら拡大を目指してきました。しかし、バブル経済崩壊後、このモデルは通用しなくなっており、日本は苦しみにあえいでおります。中でも最も対応が遅れたのが公であり、時代に対応できずにおります。

 経済の面で言うならば、民は部分的には活力を取り戻しつつあります。しかしながら、公はいまだに成長時代のモデルを引きずっております。パラダイムは変わったのでありますから、公も意識を変えなければなりません。さきに、民でも元気を取り戻しつつある部分もあると指摘しましたが、この元気な部分は民の中でもパラダイムの変化にいち早く対応したからこそ、うまくいっているのであります。全国数ある自治体があります。渋谷区が最も、いち早くパラダイムの変化に対応する自治体であってほしいと思っております。

 今回、きついことにも言及いたしましたが、これはだれかが言い出さなければならなかったことではないかと思っております。厳しい時代を迎えるに当たって、個別の政策ではそれぞれ違った意見を、ここにいる皆様も持っていると思います。しかしながら、渋谷区が次の時代に最もすばらしい自治体となるという意識を皆様にも持っていただくことを願っております。

 いみじくも、先ほど区長が皆が苦しいと発言されましたが、まさに皆が厳しく、苦しい時代を迎えます。だからこそ、区長、職員、議会、議員一丸となって渋谷をよくするために考え、行動していきましょうと提案し、終わらせていただきます。

 以上であります。どうもありがとうございました。



○議長(芦沢一明) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後四時四十九分

   再開 午後五時十一分

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○議長(芦沢一明) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 十五番伊藤毅志議員。



◆十五番(伊藤毅志) 私は、渋谷区議会自由民主党議員団所属の議員として、地方分権時代の都区制度改革、そして、ホームレス対策と宮下公園の管理、そして、ゆとり教育の堅持とコミュニティスクール、三点についてお伺いをいたします。

 まずは、地方分権時代の都区制度改革について、区長の率直なお考えをお聞きします。

 現在、三年目を迎えた国と地方の税財政改革、いわゆる三位一体改革は、明治維新以来続いてきた日本の中央集権的な国家体制を、真の地方分権・地方主権国家へ変革していく大改革だと私は考えています。

 「絶対にまとまらない」と言われた地方六団体が、小異を捨て大同団結し、国庫補助金削減や地方交付税の見直しを国に訴える様は感動的でもあります。私はこの流れを決して止めてはならないと思いますし、補助金・交付税の削減と地方への税源移譲という三位一体改革に加え、これを機に国も地方も思い切った行財政改革に取り組み、八百兆円とも言われる国と地方の借金を後世に残すことのないよう、「四位一体改革」の姿勢で改革に取り組んでいただきたいと切に願うものです。

 さて、ここで東京都と東京二十三区の関係に目を転じますと、とても不思議なことがわかってきます。日本じゅうで地方分権に対する取り組みがこれだけ進んでいるのにもかかわらず、東京二十三区の真の自治権確立を阻害している不公平な税財政制度、「都区財政調整制度」を根本から見直そうという動きが全く見られないことです。国に対してあれだけ「大都市いじめだ、東京いじめだ」と騒いで反論をしている石原東京都知事からもこの点についてのメッセージは伝わってきません。区長から所信表明で伺った区の求める「主要五課題」の解決も、しょせん二十三区は同床異夢の関係であり、根本的なものではありません。

 本来、区の税金であるはずの固定資産税や、法人税の地方分、特別土地保有税などの調整税は二十三区を一括して、まずは東京都が集めます。そのうち四八%が上下水道や消防など大都市・広域行政を行う費用として東京都に、残りの五二%が身近な清掃事業や福祉、まちづくりの費用として特別区に配分されます。渋谷区から東京都に納められた調整税の総額は、平成十五年度、約九百六十億円に上ります。本来その五二%に当たる四百九十九億円、約五百億円は、渋谷区またはこの地域に還元されるべき税金なんです。しかし、平成十四年度から十六年度までの三カ年は渋谷区が富裕な団体だと認定をされ、一円たりとも普通交付金の交付がされない状態が続いています。都区財政調整制度の「均衡ある二十三区の発展」という理念は理解ができますが、その実現が渋谷区のように健全財政を築き上げた自治体を踏み台として達成されるものであれば、とても看過できるものではありません。渋谷区を初め都心区が正当に納めた税金が、財政的に苦しい周辺区に流れ続けるこの都区財政調整制度について、多くのタックスペイヤー−−納税者である渋谷区民の代表者として区長がどのような見解をお持ちかお伺いいたします。

 私は、この不公平極まりない税財政制度を改めない限り、東京二十三区の財政自主権の確立、さらには真の自治権確立はあり得ないと考えています。であればこそ、今、勇気を持ってこの改革を唱えるべきだと思うのです。

 当然、交付金を当てにしている多くの特別区はこの改革に反対するでしょう。それらの反対によって改革が進まないであれば、私は現行の二十三区の枠組みにこだわる必要性を感じないのです。もちろん私にも、この渋谷区に人後に落ちない愛着があります。しかし、二十三区に分かれているがゆえに自治権確立が進まないのであれば、政令指定都市や道州制も視野に入れながら、タックスペイヤーが納得できる形での再編を目指す必要があると考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、ホームレス対策と宮下公園の運営について、質問いたします。

 私が二年前、この第二回定例会で初めて、「宮下公園フットサルコート計画」を提案し、ホームレス問題の解決と、宮下公園を公園本来の姿に戻すべきだと訴えたきっかけは、ある母親からの苦情でした。「うちでも御近所でも小学校の子どもには、宮下公園はホームレスが多くて危ないから行っちゃだめ、と注意しています。あの公園を何とかしてください」と訴えられ、私が子どものころには「あそこの公園はカップルが多いから、夕方以降立ち寄っちゃだめよ」と言われていたことを思い出し、この落差に愕然としたからなんです。

 おかげさまで、今年度は区長の英断もあり、フットサルコート二面とクラブハウスの予算もつき、あの公園を何とかしたいと考えていた利用者と、フットサルコートを心待ちにしていた子どもたちやサッカー関係者にとって大いに光明が見えた思いです。

 しかし、フットサルコートを設置するには、そこに住み着いているホームレスに移動してもらわねばなりません。現在は一昔前のように「公園改良をするから出ていってくれ」と言ってバリケードを張れる時代ではありません。自立の道筋をつけた上で移動してもらうような方策が必要です。東京都は特別区と共同して「ホームレス地域生活移行支援事業」という、格安のアパートあっせん事業をこの春から代々木公園で始めています。本年末には七、八割の方が移動に応じてくれる予定だと聞いておりますが、この事業が宮下公園に適用されないのは大いに問題です。私は今年度中に補正予算を組んででもこの事業を実施してもらうよう、東京都に強く申し入れるべきだと思いますが、いかがでしょうか、区長の御所見を伺います。

 あわせて、区民待望のフットサルコートがクラブハウスも含め年度内に確実に竣工できるのかどうか、あわせてお伺いをいたします。

 引き続いて、フットサルコート完成後の宮下公園の整備並びに運営について提案をいたします。

 御承知のように宮下公園は、渋谷駅から最も近いところに位置し、まさに繁華街の中の貴重な憩いの場だと言えます。であれば、私はこの公園をフットサルコートの設置だけにとどまらず、さらに魅力あるものに整備をしていく必要があると考えます。例えば、フットサルコートをつくる公園上部には、カフェや多目的スペースを、下部の渋谷川暗渠部分は「渋谷駅周辺整備ガイドプラン21」に示された「水と緑の軸」とするべく、清流をつくり、ウッドデッキを張って周りには朝市やフリーマーケットがにぎやかに行われるスペースに変えていく。そして何より忘れてはならないのは、公園そのものをバリアフリー対応に改良することです。そしてこのように公園全体を改良していけば、従来のように公園課が単に管理していくことは不可能になっていくものと思われますので、区長が所信で述べられていた指定管理者制度を使って民間ノウハウと市場メカニズムを活用すべきだと存じますが、いかがでしょうか、区長の見解をお伺いします。

 最後に、ゆとり教育の堅持とコミュニティスクールについて、教育長並び区長に質問いたします。

 中山文部科学大臣は今年の初め、日本が世界的な学力テストで学力の低下が見られたという理由で、突然ゆとり教育の目玉である「総合的学習」の削減や学校週五日制の見直しを示唆する発言をしました。その後は中央教育審議会に「ゆとり教育」が柱となる現行の学習指導要領についても見直しを要請したのです。

 ゆとり教育とは、八十年代のいじめや非行、不登校の急増を受け、詰め込み教育の反省から「自ら学び考える力」や「生きる力」への取り組みが始まり、二〇〇二年に「完全学校週五日制」と「総合的学習」の時間を導入し、一定の結実を見たものです。私は、大きな方向性として「ゆとり教育」を支持していますし、総合的学習や完全学校週五日制の功罪をしっかり検証することなく、国際学力調査の結果だけを見てすぐさま脱ゆとり教育にかじを切るべきではないと思うのです。

 渋谷区においては、学習内容三割削減による保護者の不安にこたえようと様々な取り組みを行ってきました。習熟の程度に応じた少人数指導や教科の選択幅の拡大、チームティーチングなどの拡充を図りつつ、今年度から小中学校全校で二学期制を導入、約一週間分、二十数時間の授業時間も確保しています。私はこれらの取り組みを高く評価するとともに、学校や教育委員会の努力次第で「ゆとり」と「学力向上」の共存は十分可能だと考えます。この点については教育長の見解を求めます。

 次に、昨日も質問のありましたコミュニティスクールの設置について区長に伺います。

 区長は「コミュニティスクール・渋谷国際小学校構想」を覚えておいででしょうか。この構想は現在建設が進む九階建ての「美竹の丘・しぶや」用地、旧渋谷小学校跡地に二十五階建てで特別養護老人ホームや区民住宅、レストランや文化施設を取り込んだタワーをつくり区民施設にしようと、私も含めた地元有志により平成十三年度末に提出された「ミタケ・コミュニティ・ヒルズ計画」に盛り込まれたものです。区内で一番古い歴史を有する区立渋谷小学校が児童の減少により百二十三年という歴史に幕を閉じてしまい、何とか地元の学校を復興させたいという地域の情熱の発露によって全く新しい形、すなわち公設民営による学校運営をしていく、そしてブリティッシュスクールと連携を図り国際化を進め、松濤中学校との英語教育の小中一貫校をつくりたいというものでした。しかし、当時はまだこの形のコミュニティスクールは総合規制改革推進会議の中間答申に盛り込まれたばかりで、助役であった桑原区長も私たち関係者とのミーティングの場で、少子化の中、なぜコミュニティスクールが必要か、現行法制度との整合性はどうか、そして財政負担などの問題点を挙げられ、時期尚早との結論に達したのです。

 あれから三年が経過をいたしました。その間、教育改革国民会議や中央教育審議会などで議論が重ねられ、昨年六月、地方教育行政法改正で学校運営協議会制度によるコミュニティスクールができることとなりました。

 昨年十一月からは足立区立五反野小学校で、そして本年四月からは世田谷区や杉並区でも取り組みが始まっています。この学校運営協議会によるコミュニティスクールは、地元教育委員会が指定し、教員の人事権など保護者や地域住民が一定の権限を持ち学校経営に参画できる仕組みです。

 しかし、この方式によるコミュニティスクールは、従来私たちが設置を求めたものとは大きな開きがあります。例えば、公設公営のままである点や学習指導要領に縛られ、独自のプログラムが組みにくい点、さらには学校経営・学校運営の権限が教育委員会に置かれている点などです。それでも現行行われている学校運営連絡協議会や学校評議員制度より一歩も二歩も進んでいるものと一定の評価はしています。

 そこで、改めて伺います。私たちが求めた公設民営型のコミュニティスクールと学校運営協議会型のコミュニティスクールの違いを区長はどのようにとらえられているか、また、公設民営型を目標としつつ、そのステップとして学校運営協議会型を導入するお考えがあるのか、当時熱い議論を交わし、教育行政にも精通した桑原区長に私もあえて質問をいたしました。御答弁のほどよろしくお願いを申し上げます。



○議長(芦沢一明) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 渋谷区議会自由民主党議員団の伊藤毅志議員の一般質問に順次お答えをさせていただきます。

 まず、都心区である渋谷区民の代表である区長として、都区財政調整制度についての見解をということでございました。

 議員御発言のとおり、都区財政調整交付金の財源でございます市町村民税法人分や固定資産税は、本来納税者の居住する区の財源でございまして、その区民のために使うことが、地方分権の目指すところであると考えております。しかし、議員御指摘のとおり、現行制度は本区にとって極めて不合理な制度であり、都区財調は特別区のみに適用される制度でございますから、今後は普通地方公共団体となることが何よりもそのことの先決であろうと、このように思っているところでございます。

 次に、特別区の財政自主権の確立、ひいては真の自治権確立のためには、政令指定都市や道州制も視野に入れて二十三区の再編を目指す必要がある、そういうことについてのお尋ねでございます。

 現在、国で行っております三位一体改革や地方制度調査会は、本来は何よりもこの基礎的自治体の役割や財源をどうするか、その辺のところについて検討された上で、次に道州制について検討すべきであったと、私、そのように考えております。しかし、現状は、現行制度のまま国と都道府県の財源配分のみに終始しているということで、まことに遺憾に思っております。

 区が普通地方公共団体となるためには、ある意味では二十三区統廃による政令指定都市になることも一つの選択肢であると思いますけれども、他方、住民自治の振興のためには区民と行政がフェース・ツー・フェースの関係を維持していかなくてはならない。したがって、両方のシステムを維持していく、そういったことも考え合わせていかなくちゃいけないと、このように思っております。

 ホームレス地域生活移行支援事業を、今年度中に宮下公園で実施できないかというお尋ねでございました。

 ホームレス地域生活移行支援事業につきましては、東京都と特別区の共同事業として、平成十六年度から二年度にわたって、二十三区内の五つの公園で順次実施しているわけでございます。現在四番目の公園として、本年四月より都立代々木公園において、本格的に事業を開始したところでございます。

 本事業の実施に当たりまして、役割分担、費用の負担割合等について、東京都と二十三区の合意に基づいて実施しているところでございます。

 御質問の宮下公園での本事業の実施につきましては、東京都のみならず各区のコンセンサスを得なくてはならず、今年度の実施につきましては、まことに申しわけございませんけれども、難しい状況にあるということでございます。

 なお、十八年度以降の実施につきましては、既に東京都福祉保健局の幸田局長にも申し入れておりますので、今後の課題とさせていただきたいと、このように存じます。

 次に、フットサルコートとクラブハウスの整備についての進捗状況ということでございますけれども、このことにつきましては、九月に工事着工し、年度内に竣工させたい、こういう考え方でございます。

 フットサルコート整備後の宮下公園の整備、運営についての御提言を含めてのお尋ねでございますけれども、宮下公園は渋谷駅から最も近い場所に位置している。しかも、繁華街の中の貴重な憩いの場所でございます。

 フットサルコートの整備だけでなくて、子どもからお年寄りまでの安心して利用できる憩いのスペースとして、伊藤議員の御提言にありました公園のバリアフリー化、指定管理者制度を含め、今後の整備、運営のあり方を検討してまいりたいと、このように存じます。

 最後に、コミュニティスクールの設置についてのお尋ねでございます。

 現行法令においては、学校の設置は、国・地方公共団体あるいは学校法人以外にはできないことになっております。

 公設民営型コミュニティスクールの一般的な形態は、国あるいは地方公共団体の公費による財政支出を受け、地域住民のニーズに基づいて地域が運営する地域のための学校であるとされております。具体的には、校長や教員等の人事につきまして独自に決定することが可能であり、また学校運営について、校長や教員を含みコミュニティスクールの構成員が決定し、さらには、現行の就学年齢等にはとらわれない弾力的運用も可能な学校とされております。このように、費用は「公」が出す公設であり、運営は「民」によるものでございます。当時、伊藤議員のコミュニティスクールの構想は、このようなものであったと理解しております。

 一方、このたびの地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正によって設置が可能となりました学校運営協議会型のコミュニティスクールは、学校運営協議会の設置を行い、その協議会が教員の人事や学校の運営方針について、教育委員会または校長に意見を具申できる仕組みの学校でございます。このように、学校運営協議会型コミュニティスクールは、法律上その道が開かれましたが、あくまでも現行の公立小中学校の教育運営組織を前提としている、いわゆる「民」によるコミュニティスクールにおける自由な人事と教育内容とは異なっているものでございます。

 学校運営協議会型コミュニティスクールと、公設民営型コミュニティスクールとは、名称は同じコミュニティスクールでございますけれども、内容に大きな差がございまして、現行法令上は、公設民営型コミュニティスクールの設置は困難であると、このように考えております。

 このたび設置が可能となりました、学校運営協議会型コミュニティスクールは、本区教育委員会がこれまで進めてまいりました「学校評議員」、「学校運営連絡協議会」、「学校外部評価」を活用した開かれた学校づくりと、軌を一にするものと考えておりますので、現時点の導入はいかがかと考えております。

 以上で私の答弁とさせていただきます。



○議長(芦沢一明) 足立教育長。



◎教育長(足立良明) 私には、ゆとりと学力向上の共存についてのお尋ねでございます。

 ただいま議員に御評価いただきましたように、教育委員会では習熟度別による少人数指導やチームティーチング、日々の授業の改善を通して、児童生徒一人一人に基礎的、基本的な学力の定着を図るとともに、総合的な学習の時間を通して、各教科で培ったそれぞれの力を基礎とし、自ら学び自ら考える力などを育成する努力を続けてまいりました。また、本年度より、全小中学校で二学期制を実施したり、学校によっては土曜日に授業をしたりすることにより、授業時数にゆとりを生み出し、児童生徒一人一人の学習状況に応じた繰り返しの指導や発展的な学習に取り組むことができるようになっております。

 学力向上のためには、こうしたゆとりのある教育環境が大切であると考えており、ゆとりを持って学力向上に取り組むことによって、児童生徒に生きて働く確かな力を育成していくことができる、このように私は考えております。



○議長(芦沢一明) 十五番伊藤毅志議員。



◆十五番(伊藤毅志) 区長、教育長から御答弁をいただきました。

 最後ですから、いろいろなことはもう申し上げません。考えてみれば、質問させていただいた都区制度改革や財調、ホームレスの対策や教育問題も、すべて渋谷区と東京都が密接に連携をし、お互いに理解をしながら進めていかなければ決して解決されない問題ばかりだというふうに私は考えています。私が区議会でこれまで経験してきた、例えば足かけ十年にも及んだ渋谷地区の清掃工場の建設問題や、旧社会事業大学跡地の大規模留置場問題、これから取り組まなければいけない治安対策や渋谷駅周辺整備ガイドプラン21の推進も、すべては交渉相手が東京都でありますし、時には東京都が大きな障壁となってきたことも事実です。

 今後とも、昨日、植野議員からいただいたエール、すなわち都の下に区があるとの認識ではなく、最も身近な自治体である渋谷区・区議会が区民・生活者の代表として東京都を動かしていくんだと、そういう気概を持って、区議会の経験者として、そしてこの渋谷区議会に籍を置かせていただいた者として恥じることのないような政治活動を今後とも行っていきたい、このことだけをここでお誓いを申し上げまして、私の最後の質問とさせていただきます。

 御清聴に感謝します。ありがとうございました。



○議長(芦沢一明) 以上をもって、区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 議事進行上、日程第一から日程第五までを一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第一 議案第四十二号 職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例



△日程第二 議案第四十三号 渋谷公会堂条例の一部を改正する条例



△日程第三 議案第四十四号 渋谷女性センター・アイリス条例の一部を改正する条例



△日程第四 議案第四十五号 渋谷区立二の平渋谷荘条例の一部を改正する条例



△日程第五 議案第六十二号 渋谷区防災従事者損害補償条例の一部を改正する条例

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第四十二号は、市の合併に伴い規定の整備を行うため、議案第四十三号は、渋谷公会堂の管理に指定管理者制度を導入するため、議案第四十四号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第四十五号は、渋谷区立二の平渋谷荘の管理に指定管理者制度を導入するため、議案第六十二号は、非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上五件は所管の総務区民委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第六及び日程第七を一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第六 議案第六十号 渋谷区自転車等の放置防止等に関する条例の一部を改正する条例



△日程第七 議案第六十一号 渋谷区リフレッシュ氷川条例の一部を改正する条例

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第六十号及び議案第六十一号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上二件は所管の都市環境委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第八から日程第十七までを一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第八 議案第五十五号 渋谷区立保育園条例の一部を改正する条例



△日程第九 議案第五十六号 渋谷区子育て支援センター条例の一部を改正する条例



△日程第十 議案第五十七号 渋谷区立母子生活支援施設条例の一部を改正する条例



△日程第十一 議案第五十八号 渋谷区立峰の原青少年山の家条例の一部を改正する条例



△日程第十二 議案第五十九号 渋谷区新島青少年センター条例の一部を改正する条例



△日程第十三 議案第六十三号 渋谷区立学校施設使用条例の一部を改正する条例



△日程第十四 議案第六十四号 渋谷区立校外学園条例の一部を改正する条例



△日程第十五 議案第六十五号 渋谷区立図書館条例の一部を改正する条例



△日程第十六 議案第六十六号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例



△日程第十七 議案第六十七号 渋谷区立松濤美術館条例の一部を改正する条例

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十五号は、保育園の増設及び指定管理者制度の導入を行うため、議案第五十六号及び議案第五十七号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十八号は、渋谷区立峰の原青少年山の家の使用料の無料化等を行うため、議案第五十九号は、渋谷区新島青少年センターの使用料の無料化及び公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第六十三号及び議案第六十四号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第六十五号は、中央図書館大和田分室を設置するため、議案第六十六号及び議案第六十七号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上十件は所管の文教委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第十八から日程第二十六までを一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第十八 議案第四十六号 渋谷区営住宅条例の一部を改正する条例



△日程第十九 議案第四十七号 渋谷区地域福祉人材住宅条例の一部を改正する条例



△日程第二十 議案第四十八号 渋谷区知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例



△日程第二十一 議案第四十九号 渋谷区高齢者在宅サービスセンター条例の一部を改正する条例



△日程第二十二 議案第五十号 渋谷区在宅介護支援センター条例の一部を改正する条例



△日程第二十三 議案第五十一号 渋谷区特別養護老人ホーム条例の一部を改正する条例



△日程第二十四 議案第五十二号 渋谷区ケアハウス条例の一部を改正する条例



△日程第二十五 議案第五十三号 渋谷区シニア・いきいきコミュニティ条例の一部を改正する条例



△日程第二十六 議案第五十四号 渋谷区ひがし健康プラザ条例の一部を改正する条例

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第四十六号、議案第四十七号及び議案第四十八号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第四十九号は、高齢者在宅サービスセンターの増設及び公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十一号は、特別養護老人ホームの増設及び公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十二号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十三号は、ケアコミュニティ施設の位置の変更等及び公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、議案第五十四号は、地方自治法の一部改正に伴い、公の施設の管理の委託に関する規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上九件は所管の福祉保健委員会に付託いたします。

 日程第二十七を議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第二十七 議案第六十八号 平成十七年度渋谷区一般会計補正予算(第一号)

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第六十八号は、平成十七年度一般会計補正予算(第一号)であります。

 主な内容といたしましては、防災計画策定経費及び放課後クラブ運営費等の経費でございます。

 補正予算額は、九千八百九十四万三千円の増額であります。これに伴います財源は、繰越金に求めております。これによりまして、本年度一般会計予算総額は、歳入歳出ともに七百六十二億三千三百九十四万三千円と相なります。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は所管の総務区民委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第二十八から日程第三十二までを一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第二十八 議案第六十九号 渋谷公会堂総合改修工事請負契約



△日程第二十九 議案第七十号 渋谷区総合庁舎電気設備等改修工事請負契約



△日程第三十 議案第七十一号 渋谷区総合庁舎空調熱源等改修工事請負契約



△日程第三十一 議案第七十二号 笹塚二丁目施設(仮称)建設建築工事請負契約



△日程第三十二 議案第七十三号 幡ヶ谷高齢者センター(仮称)建設建築工事請負契約

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○議長(芦沢一明) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第六十九号は、渋谷公会堂総合改修工事につきまして、鹿島・守谷建設共同企業体と、議案第七十号は、渋谷区総合庁舎電気設備等改修工事につきまして、協和・東照建設共同企業体と、議案第七十一号は、渋谷区総合庁舎空調熱源等改修工事につきまして、協和日・大協建設共同企業体と、議案第七十二号は、笹塚二丁目(仮称)建設建築工事につきまして、新井・堀松建設共同企業体と、議案第七十三号は、幡ヶ谷高齢者センター(仮称)建設建築工事につきまして、共立建設株式会社とそれぞれ請負契約を締結しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(芦沢一明) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上五件は所管の総務区民委員会に付託いたします。

 お諮りいたします。

 本日の会議は議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(芦沢一明) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議及び日程は、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後五時五十分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   芦沢一明

渋谷区議会副議長  松岡定俊

渋谷区議会議員   古川斗記男

渋谷区議会議員   牛尾真己