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東京都 渋谷区

平成16年 11月 定例会(第4回) 11月30日−11号




平成16年 11月 定例会(第4回) − 11月30日−11号










平成16年 11月 定例会(第4回)



          平成十六年 渋谷区議会会議録 第十一号

 十一月三十日(火)

出席議員(三十四名)

  一番  前田和茂         二番  奈良明子

  三番  小林清光         四番  松岡定俊

  五番  沢島英隆         六番  栗谷順彦

  七番  芦沢一明         八番  平田喜章

  九番  金井義忠         十番  薬丸義朗

 十一番  東 敦子        十二番  水原利朗

 十三番  丸山高司        十四番  岡本浩一

 十五番  伊藤毅志        十六番  吉野和子

 十七番  古川斗記男       十八番  伊藤美代子

 十九番  鈴木建邦        二十番  長谷部 健

二十一番  牛尾真己       二十二番  森 治樹

二十三番  新保久美子      二十四番  五十嵐千代子

二十五番  木村正義       二十六番  齋藤一夫

二十七番  染谷賢治       二十八番  座光寺幸男

二十九番  広瀬 誠        三十番  植野 修

三十一番  小林崇央       三十二番  岡野雄太

三十三番  苫 孝二       三十四番  菅野 茂

欠席議員(なし)

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出席説明員

    区長            桑原敏武

    助役            神山隆吉

    収入役           内山卓三

    企画部長          星宮正典

    総務部長          山内一正

    区民部長          菊池 淳

    福祉部長          池山世津子

    厚生部長          松崎 守

    保健衛生部長        上間和子

    都市整備部長        古川満久

    土木部長          三浦惟正

    環境清掃部長        田中泰夫

    安全対策本部長       佐戸幸弘

    防災担当部長        柴田春喜

    都市基盤整備調整担当部長  小笠原通永

    教育委員会委員長      原 秀子

    教育委員会教育長      足立良明

    教育委員会事務局次長    北村奈穂子

    選挙管理委員会委員長    石井治子

    選挙管理委員会事務局長   坂井正市

    代表監査委員        倉林倭男

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事務局職員

事務局長  諸岡 博  次長    小湊信幸

議事係長  倉澤和弘  議事主査  松嶋博之

議事主査  岩橋昭子  議事主査  鈴木弘之

議事主査  中山俊幸  議事主査  宮本 勇

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   平成十六年第四回渋谷区議会定例会議事日程

          平成十六年十一月三十日(火)午後一時開議

日程第一   議案第五十二号 渋谷区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例

日程第二   議案第五十三号 渋谷区行政手続条例の一部を改正する条例

日程第三   議案第五十四号 渋谷区戸籍事務及び住民基本台帳事務における本人確認等に関する条例の一部を改正する条例

日程第四   議案第五十五号 渋谷区ふれあい植物センター条例

日程第五   議案第五十六号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

日程第六   報告第十一号 専決処分の報告について

日程第七   報告第十二号 専決処分の報告について

日程第八   報告第十三号 専決処分の報告について

日程第九   報告第十四号 専決処分の報告について

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   開議 午後一時

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○議長(丸山高司) ただいまから本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、五番沢島英隆議員、三十番植野 修議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔諸岡事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は前回報告のとおりであります。

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○議長(丸山高司) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 二十二番森 治樹議員。



◆二十二番(森治樹) 私は、日本共産党渋谷区議団として、新潟県中越地震規模の地震と水害への対策について、区長に質問をいたします。

 昨日発生した北海道東部地震、先月の新潟県中越地震や台風で被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。

 質問に先立ち、昨日、公明党の沢島議員から、我が党が防災訓練に自衛隊を参加させることに反対したことに対し、「人命軽視」などと我が党の主張をねじ曲げた発言がありました。前回、新保議員が述べた防災訓練のあり方について、再度述べたいと思います。

 日本共産党は、災害救助の体制強化については、専門部隊としての消防体制の抜本的強化を行うべきだと考えます。同時に、消防力などの総力を挙げても間に合わない大災害が発生したときには、人命救助のために、現実に存在をしている自衛隊が出動することに反対するものではありません。しかし、自衛隊が大災害時に出動することは「必要に応じて」とされ、自衛隊は、侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務と規定された、明らかに憲法違反の軍隊であり、治安出動部隊であります。こうした自衛隊を渋谷区の防災訓練に参加させることは、自治体が自衛隊の治安出動の訓練に道を開くことになるのです。

 こうした立場から、防災訓練に自衛隊を参加させることに反対をしているものです。こうした主張のどこが人命軽視なのでしょうか。強く抗議し、質問に入ります。

 発生から一カ月を超えた新潟県中越地震は、死者は四十人、重軽傷者は約二千八百六十人に上り、家屋被害は約五万千五百棟で、被害総額は三兆円とも言われます。日本有数の豪雪地帯であり、厳しい冬を前に仮設住宅建設などが進み、入居が始まっていますが、現在も約六千人が避難生活を余儀なくされています。

 我が党は、十月二十四日に国会議員を中心とした現地調査団を派遣し、二十五日には長岡市に救援センターを設置。私たち区議団も、小峰久雄地区委員長とともに区内各地で救援募金を訴えました。これまでに渋谷区内でも六十万円、日本共産党全体で一億五千万以上の募金が寄せられたことに、御協力いただいた皆さんに心からお礼を申し上げます。

 私は、十一月八日から、長岡にある日本共産党救援センターにボランティアとして行ってきました。当日も、午前十一時十五分に震度五、翌日未明の午前四時十六分にも震度四の余震が起こるなど、大変な状況であると感じたことはもちろん、倒壊した家屋や、道路も寸断されている状況を見て、この渋谷区で震災が起こったらどういうことになるのかと考えると、人ごととは思えませんでした。

 私は、現地で救援物資を届ける活動を通じて、大災害への対応には、起こってからではなく、起きる前から十分な備えが必要であること、ボランティアのような柔軟な支援が欠かせないことを肌で感じました。同時に、避難所から自宅に帰った人などに震災後二週間たっても行政の手が十分届いていないことを見て、被災者の生活再建を、国を初め行政の責任で行うことの必要性を強く感じました。

 そのことを踏まえ、区長に質問いたします。

 十一月十七日、中央防災会議の首都直下地震対策専門調査会は、首都圏の直下で大地震が起きた場合、各地がどれだけ激しい揺れに襲われるかの予想を発表しました。そこでは二十三区の大半が震度六強、一部では震度七にも達するとしています。

 渋谷区地域防災計画では、九七年に東京都防災会議が発表した最悪の事態の被害想定をもとに計画を立て、都内における最大の揺れの強さは最大で震度六強としています。今回の中央防災会議では、二十三区内で震度七が想定されており、直ちにその予想に基づいて渋谷区地域防災計画を見直すべきです。

 また、百五十一ある区施設のうち新耐震基準以前に建てられた施設が百三あり、耐震補強が必要な施設が、例えば区立二十三保育園中十施設もあるなど、必要な施設では直ちに補強工事をするべきです。区長の所見を伺います。

 新潟中越地震では、避難所で生活する人で風邪がはやったり、地震と余震の恐怖による精神的なダメージを受けた人々への対応が求められました。渋谷区では医師会と協定を結び、区立小中学校等の三十二カ所の避難所に医師二名、看護師二名、補助員二名の救護所を設置する計画で、医師の確保については医師会と調整をしているとのことですが、メンタル面での精神科医やカウンセラーの派遣についても医師会などと連携して具体化する必要があると思います。区長の所見を伺います。

 また、中越地震では特別養護老人ホームなどの受け入れ態勢がパンク状態になり、食堂にまで布団や簡易トイレを持ち込む所も出てきており、要支援・要介護者の高齢者の受け入れ場所の確保は切実な問題です。区では、二次避難所として「あやめ」や「けやき」など七カ所、六百五十一名の受け入れをすると計画を立てていますが、現在、区内には要介護三以上の重度要介護者だけでも二千二百人以上もおり、十分とは言えません。「パール」や、「つるとかめ」といった民間の特養ホームや区外の施設で、区内の要支援・要介護者を受け入れてもらえるように、これら施設と協定を結ぶことを検討すべきと思いますが、区長の所見を伺います。

 次に、被災者の生活再建のための補償の問題です。

 九五年に発生し、六千人以上もの死者を出した阪神大震災を契機に、国民の強い要望により、被災者生活再建支援制度が九八年に議員立法で制定され、今年四月から、都道府県が今年度三百億円の拠出をすることを前提として支援金支給限度額を三百万円に引き上げました。しかし、この制度は建物の建設、修理には使えず、建物の解体・撤去、整地や当座の生活必需品の購入にしか使えません。

 このことについて、新潟県・泉田知事も十一月二十四日の国会で「被災者は高齢者が多く、住宅ローンが残って、どうやって生活を再建していいのか途方に暮れています」と涙ながらに訴え、特別措置法の制定と被災者生活対策支援法の収入制限をなくし、家屋本体も支援の対象とするように求めました。

 新潟県は独自支援として、大規模損壊世帯に百万円、半壊世帯に五十万円を住宅修理資金として支出する方針を打ち出しましたが、一自治体では限界があります。

 私は、生活再建にとって欠かせない住居が、行政として補償の対象にならないことに大きな疑問を感じます。新潟でも全壊と半壊しか対象にしていないために、「一部損壊」と言われても、土台にひびが入っており、建て直すしかない建物も多くありました。

 現在の被災者生活再建支援法の対象を住宅再建にも使えるようにすること、現行の上限三百万円の引き上げを国の責任で行うこと、被害によって所得は激減することから、被災者生活再建支援法の所得制限を取り払うこと、このことを区長として国に働きかけるとともに、区としても建築資金のあっせんだけではなく、建物の再建の補助金制度をつくるべきと思いますが、区長の所見を伺います。

 次に、建物の防災計画についてです。

 現在の防災計画の被害想定では、区部直下地震の場合、木造と非木造建物合わせて合計六千百八十五棟が被害を受けるとしています。そして、火災では七千百四十二棟の建物が焼失するとしています。

 これまで渋谷区では、地震による火災の延焼を防ぎ、建物を守るため、方南通り、井の頭通り沿道の一部地域を都市防災不燃化促進事業として建築費の一部助成を実施し、完了しました。しかし、幡ケ谷地域など木造住宅密集地域は数多くあり、対策を進めるべきと思います。

 静岡市では、個人所有の木造住宅にも無料で耐震診断の専門家を派遣し、二百万円を限度額として補強工事のための耐震精密診断と補強方法計画への助成、高齢者のみの世帯は五十万円、それ以外は三十万円を限度として耐震補強工事への助成を行っています。

 区が実施しているのは、コンサルタントの無料派遣だけです。耐震精密診断や調査、耐震工事への助成を実施するべきです。区長の所見を伺います。

 また、本町全域には、密集住宅市街地整備促進事業として融資のあっせんと利子補給等を行っていますが、本町地域に木造建物は三千五百棟あり、この十年間で制度を利用した数は三十六件で、依然として進んでおりません。区長は、本町出張所に専門の職員を派遣するなど、密集住宅市街地整備促進事業の推進のための体制強化を図るべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、区内の住居の大半を占めるマンションの防災について質問いたします。

 区では、二〇〇一年に「五階建て以上で民間業者が分譲したマンションについて」という調査で、八一年までに建設された三百五十七団地、耐震基準が強化された八二年以降は三百三十八団地あるということをつかんでいるだけです。これだけでは区内のマンションの実態を把握し、地震に強いまちづくりを考えることもできない状況です。

 我が党のマンション対策室の調査では、一九五七年から二〇〇二年までに建築されたマンションは棟数で一千七十七棟、そのうち八二年以前に建設されたのは五百七十三棟で、約五三%が旧耐震基準のもとで建設され、対策が必要です。

 港区では、約四百万円の予算で区内のマンションの実態を調査し、台帳を整備しました。渋谷区でもマンションなどの共同住宅の耐震状況などを盛り込んだ台帳を整備し、実態を把握していくことが必要と考えます。区長の所見を伺います。

 国土交通省は、耐震性の劣る既存建築物の耐震改修を促進することにより市街地の地震防災安全性の向上のために、耐震型優良建築物等整備事業を実施しています。これは耐震改修工事の内容について、建築物の所管行政庁の認定を受けると住宅金融公庫から基準金利で融資を受けられたり、認定された工事に対して最大で一三・二%を助成するというもので、今年度、制度が拡充され、調査設計計画費の三分の一、耐震改修工事費の三九・七%に対し、限度額一平方メートル当たり十万円の助成が受けられるというものです。

 しかし、東京都も渋谷区も、要綱もつくっていない状態です。直ちに要綱をつくり、現在、区が発行しているパンフ「災害に強い安心して住める安全なまちに」に、耐震工事の国と自治体の補助を受けられる耐震型優良建築物等整備事業についても盛り込み、周知を徹底し、積極的に耐震補強ができるようにするべきと思いますが、所見を伺います。

 また、中央区では、分譲マンションの修繕費の融資の保証料を補助する制度を設け、港区では、小規模マンションの区分所有者を中心とした「大規模修繕の進め方」という講座を開催し、毎月二回、年十二回、弁護士や建築士によるマンション管理、衛生、修繕相談を種別ごとに行い、計画的な修繕調査費への助成、共用部分のリフォーム工事の融資の保証料助成を行っています。江東区では、さらにマンション計画修繕調査支援制度として、マンションの大規模修繕を行う場合の建物の構造部分、給排水設備を診断する調査費の助成も行っています。

 私は、各区の担当者から、たとえリフォーム工事であっても、相談を受ける中で災害対策を働きかけることや、マンションの実態を把握することができると聞きました。災害に強いまちづくりを進める上で有効な制度だと思います。

 渋谷区でも、年四回の住宅講座でマンション再生の講座を開き、毎月一回の住宅何でも相談を開いていることは承知していますが、きめ細かい相談事業を実施すること、住宅金融公庫の融資の保証料と、修繕費や調査費の助成制度を設けるべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、区内の危険箇所についてです。

 防災計画では、区内のがけ地やブロック塀、屋外広告物など災害発生時に危険な箇所を調査し、危険性があれば指導するとしています。九四年には、区内全小学校の通学路のブロックや万年塀の実態を調査し、生け垣への転換を指導してきました。ビル落下物については、八〇年から九〇年にかけて避難道路沿いなどで調査したとのことですが、その調査はそれ以後、全地域では行われておりません。

 十月の台風で、区内でも個人所有のがけが崩れるという被害がありました。こうした被害を起こさないためにも、区内の危険個所を把握し、対策を求めていくことが必要です。

 阪神大震災の後に旧建設省が行った道路、橋りょう、高架などの耐震調査も、区が管理している区道や橋りょうは実態をつかんでいるものの、国道、都道、首都高、鉄道事業者の管理する高架などの耐震状況などを区として把握していない状況は改めるべきと考えます。情報を収集し、効果的な防災計画をつくることはもちろん、対策が必要な個所があれば区として管理者に対応を求める必要があると考えますが、区長の所見を伺います。

 続いて、水害対策について質問いたします。

 十月九日の台風二十二号の被害は、道路冠水十四件、店舗の床上浸水二十件、住居の床上浸水五件、床下浸水が三件、地下浸水が十六件、擁壁倒壊が一件、そのほか五件と、合計六十四件の被害でした。現在、東京都は、一時間当たり五十ミリの雨量に対応できるように渋谷駅周辺と第二・十二社幹線の下水管工事を行い、二〇〇五年度末には水があふれないようになるだろうとしています。

 しかし、台風二十二号では降雨量が一時間当たり六十一ミリにも達していることから、下水管の五十ミリ対応では十分ではありません。区の風水害予防計画でも、東京都の役割として、浸水多発地域など緊急性の高い地域においては、一時間七十五ミリの施設整備に先行して貯留施設などを建設するべきとしています。東京都に対して七十五ミリ対応を前倒しして実施するように強く申し入れるべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 水害対策として、雨水を地面に吸収させるために、透水性のあるアスファルトの活用があります。

 区では、一九八三年から私道整備や歩道の一部に活用してきました。これをさらに拡大していくことと、くぼ地で浸水被害のある所に近い区施設の貯留槽を総点検して、必要に応じて貯留槽を大きくすることや、効果的な場所に増設するべきです。

 また、個人住宅においても積極的に雨水浸透施設設置の推進を行うべきです。区の行っている雨水浸透施設設置助成を利用した数は、この五年間で六十八件だけです。周知徹底を図り、制度利用を促進するべきです。

 また、半地下住宅などに対して止水板をあっせんし、補助の実施などを行うべきと思いますが、区長の所見を伺います。



○議長(丸山高司) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団、森 治樹議員の一般質問にお答えをします。

 まず、防災計画の見直しについてでございますけども、このことについては昨日、染谷議員にお答えしたとおりでございますので、御理解をいただきたいと、このように思います。

 公共施設の耐震補強につきましては、財政状況を踏まえながらも計画的に補強等を進めてまいりますので、これもまた御理解をいただきたい、このように思います。

 高齢者の二次避難所の体制についてのお話でございました。要介護者等に対します支援につきまして、区立の特別養護老人ホームのほか「パール代官山」や「つるかめ」等も視野に入れ、さらには区外施設も視野に入れて対応してはどうか、こういうお話であったと思いますけれども、区外施設はともかくといたしまして、区内の特別養護老人ホームについては受け入れの協力要請をしてまいりたいと、このように思っております。

 それから、被災者生活再建支援法の、この対応でございますけれども、このことについては昨日も御答弁したところでもあるわけでございますけれども、国は新潟県からの復興支援の要請に対しまして、復興審議会、ここにおきまして現行制度の枠内での支援の可否について検討をしていると、このように承知しているところでございますので、その推移を見守りたいと、このように思います。

 区の再建補助金制度につきましては、このことについても昨日、染谷議員から災害共済保険制度の創設をと、こういうような御提言もいただいたところでございまして、これらのことにつきましては先々の研究課題とさせていただきたいと、このように思います。

 それから、建物の防災対策として、耐震工事の計画と工事の助成を実施すべきだということの御質問でございます。

 木造住宅の耐震診断につきましては、先ほどのお話にもございましたけれども耐震診断のコンサルト派遣を行っておりますし、鉄筋コンクリート造のマンション耐震診断につきましては、助成金の交付を行っているところでございます。

 耐震改修工事につきましては、融資に対します利子補給を行うこととしておりまして、今、改めて新たな助成制度については考えておりません。

 本町出張所に専門職員を派遣し、相談窓口を開設するということでございましたけれども、本町地区では密集住宅市街地整備促進事業による建替えを進めているところでございまして、これまでの体制で臨んでまいりたい、このように思っております。

 これまで本町地域全体にわたりましてチラシを配布し、年に四回、本町出張所や本町小学校におきまして建築士や職員による建替え相談会を実施しております。さらに、個別にコンサルタントの派遣もしているところでございます。したがいまして、本町出張所に専門の職員を派遣するという考え方は持っておりません。

 マンションの実態調査でございますけれども、マンションの実態調査につきましては、五階建て以上につきまして、民間事業者が分譲したマンションにつきまして、平成十四年度に本区としての調査をしているところでございます。したがいまして、改めてこのことを行うという考え方は持っておりません。

 防災につきまして、耐震型優良建築物等整備事業の要綱をつくりまして耐震補強工事ができるようにすべきであると、こういうお話でございました。

 区といたしましては、現在、建築物耐震診断助成等事業及び住宅修築資金融資あっせん制度、さらにはマンション耐震補強工事資金の融資に対する利子補給を実施しているところでございます。したがいまして、国の制度については、現在、実施する考え方は持っておりません。

 次に、修繕費等の相談事業等、きめ細かい相談事業の実施あるいは住宅金融公庫の融資保証料の助成制度を設けるべきである、こういうようなお話でございました。

 本区におきましては、マンション関係事業といたしまして、マンションに対しますテーマを絞った内容の住宅講座を毎年実施しているところでございまして、また、区が発行しております情報誌「マンション管理の基礎知識」を管理組合に送付するなど、マンションへの関心と理解を高める努力をしているところでございます。また、住宅相談につきましては、担当窓口で相談、助言の上、必要があれば専門相談員にこれを紹介するなど、きめ細かく対応をしているところでございます。

 また、マンションの修繕費等の負担につきましては、所有者の自己責任で負担するのが原則であると考えておりまして、住宅金融公庫の融資保証料の助成及び修繕費や調査費の助成を税金で補助する考え方は持っておりません。

 それから、区内の危険箇所等についての御質問でございます。

 本区は助成制度として、ブロック塀の撤去や生け垣化を進めているところでございます。また、小学校の通学路点検等におきまして危険箇所の確認、改善指導を実施しております。さらに、ビルの落下物調査を実施いたしまして、危険のおそれのある建物の所有者に安全指導を行っており、未改修物件につきましては引き続き調査をしております。

 なお、国・都等の施設については、それぞれの機関の責任において順次整備するべきものだと、このように思っております。

 最後に、水害対策についての御質問でございました。

 まず、下水道の整備についてのお尋ねでございますけれども、五十ミリ対応が完了していない現状でございますので、七十五ミリ対応を前倒しで実施することは困難であると、このように思っております。しかしながら、本区におきましては、過日の台風二十三号等を踏まえながら、溢水のおそれのある場所につきましては早期に工事を完了するよう、または改善をするよう東京都に申し入れたところでございまして、その対応を待ちたいと、このように思っております。

 また、透水性アスファルト舗装の拡大や個人住宅の浸透ますにつきましては、現地の状況を踏まえながら適切に対応してまいりたいと存じます。

 半地下住宅など、区として止水板のあっせんや補助を行うことについてのお尋ねでございますけれども、もとより地下構造の建物を建築する際には、地上の建物に比べまして建築時に浸水対策等の自衛措置を講ずるのが当然であると、このように思っております。まずは建築主の自己責任として、建築構造上の対策や止水板の設置等、浸水対策を考慮すべきであり、区としてこれらの補助を行う考え方は持っておりません。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(丸山高司) 区長、精神科医やカウンセラーの派遣について、医師会の連絡の……。



◎区長(桑原敏武) そうでしたね。

 答弁が漏れておりましたので、つけ加えをさせていただきたいと思います。

 震災対策の中で、救護所の設置あるいはメンタルヘルスのことにかかわりましてのお尋ねであったと思います。

 救護所三十二カ所への医師を派遣する、そういうことについても、現状においてこれが適切かどうか、これはもう一度医師会と相談しなくてはならない、こういうふうに思っておりますし、また、メンタルケアを含めまして医療対策については、これも医師との協議が必要であろうと、このように思いますので、このことについても協議し、計画としてお示しできるようにしたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 失礼いたしました。



○議長(丸山高司) 二十二番森 治樹議員。



◆二十二番(森治樹) 区長から答弁をいただきました。

 二〇〇〇年の鳥取県西部地震の被災者に対しましては、鳥取県と市町村が負担し合い、自治体独自に住宅建設・補修に最高三百万円の補助を行っております。国に対して、住宅再建のための個人への補助制度をつくるように申し入れるとともに、区でも補助制度をつくるべきであります。

 区施設の耐震補強の進捗状況は、利用している区民の生命はもちろん、地域の避難所としても活用が期待される区施設の耐震補強は待ったなしの課題であります。直ちに年次計画をつくり、補強工事を促進するべきです。

 また、マンションについても、国土交通省はまちづくりの一環として、個人の財産とはまた違った形での支援をしていくことを打ち出してきております。

 私は、直接被災地へ行ってきて、住民に最も身近な自治体が最後まで住民の声を国や都に届けていかねばならないと強く感じました。災害から区民の命と財産を守るために全力を尽くすことを表明をいたしまして、質問を終わります。



○議長(丸山高司) 十九番鈴木建邦議員。



◆十九番(鈴木建邦) 未来の渋谷をつくる会の一員として、質問をいたします。

 まず、各市との連携について質問をいたします。

 一言で言うと、特別区や都といった行政上の枠組みにとらわれることなく、各自治体との一対一での連携を幅広く、しかも主体的、積極的に行ったらどうかという提言です。

 渋谷区には、御存じのように多くの人が訪れます。旅行者などの一時的な来街者も多いのですが、むしろ渋谷に勤める在勤者、渋谷の学校に学ぶ在学者、あるいは渋谷を遊びやレジャー、買い物の拠点にしている、いわば在遊者といった、渋谷にいつも来る方、渋谷に生活上の拠点がある方が存在し、それが街の賑わいにつながっています。つまり、既に渋谷は関東近県も含め、人のつながりとして幅広い交流を持っていると言うことができます。これをうまく活用できないかというのが私の発想でございます。

 防災協定というものがありますが、協定の種類、形態を柔軟にして、各自治体、特に特別区域外の各市との個別連携を深めるということができれば、かなりの効果が期待ができます。

 具体的には、例えば、美術館の交流協定を結ぶなど考えられます。

 三多摩のある市には、大変豪華な市営美術館がございます。渋谷区には松濤美術館という高い評価を得ている施設があるわけですから、この市と美術分野での交流を促進する協定を結べば、少し考えただけでも収蔵品の交換展示、合同での公募展の開催、企画展の相互告知、さらに学芸員の交流、域内サークル同士の交流事業など、大きな発展的効果が見込めます。さらに、職員同士も密接な連携をとることによって、他市の制度や事例、風土に触れることができます。職員啓発という観点からも貴重な機会になるでしょう。

 美術に限らず、学校教育や保育面での連携、社会体育での連携、緑化での連携、福祉での連携、中小企業振興での連携など、実現可能性はまあともかく、様々な連携が考えられます。まずこの連携を進めていくという観点を持つこと、これによって様々なアイデアが出てくるでしょう。

 民間企業で盛んに言われているのが、英語で「勝つ」という意味の「ウィン」これを使った「ウィン・ウィンの関係」という言葉です。お互いに得るものが大きい提携・協力のことですが、どんどん今後、自治体間の大競争時代を迎えるに当たって、いち早く渋谷区が様々な分野で連携できる自治体を増やしてウィン・ウィンの関係を広げていくことは、重要な意味を持っております。

 住民の持つ多様なニーズに対して柔軟かつ効率的に対応していくためには、独り渋谷区だけで対応するのではなくて、また、東京都や特別区という枠組みでとらわれることなく、幅広く柔軟な自治体間のネットワークを形成、利用して対処していくことが必要になってくると考えます。

 各市との連携について、区長に質問をいたします。

 文化芸術や社会体育など、様々な分野で三多摩や近県の各市との連携を強力に進めていくことのメリットは大きいと考えますが、いかがでしょうか、区長の御見解をお尋ねいたします。

 次に、都区財調について、どのような考えをお持ちなのかお尋ねをいたします。

 都区財調については、昨日、渋谷区議会として意見書を都に提出することになりましたが、東京都には誠意ある対応をお願いしたいところです。

 さて、今回の質問は、その先の話をいたします。一言で言うと、市町村民税の法人分、これについて何とか渋谷に取り戻せないかという話でございます。

 東京二十三区は、元来、東京都の内部団体として位置づけられておりました。自治権が制限された状態から、平成十二年度の地方自治法改正で基礎的自治体としてとらえ直されるまで、長年にわたり、自治権拡充に向けた先人たちの血のにじむような努力があったわけでございます。本当に頭の下がる思いでございます。自治権確立特別委員会の委員を初めとして先輩議員、そして理事者の皆様方の努力には、敬意と感謝、これを表します。

 特に、平成十二年度の都区制度改革に向けては、当時の小倉区長、桑原助役の体制で、区長会、助役会で八面六臂の活躍をしたと伺っております。特別区の改革は、いまだ未完の改革でございますから、是非その手腕を区長会でも遺憾なく発揮をしていただきたい、このように思います。

 さて、いまだ自治権の拡充は道半ばであることは言うまでもありません。区長会、議長会を中心に取り上げられている主要五課題、特に、大詰めを迎えつつある清掃事業の移管にかかわる現実的な調整、そしてそれに引き続く各種の事務の再配分など、検討を要する事項は枚挙にいとまがございません。そのうち特に都区財政調整については、私は、さらなる議論が必要ではないかという思いを持っております。

 御存じのように、特別区では、本来、市町村の税とされている税目の幾つかが都税として徴収をされているところでございますが、そのうち固定資産税と市町村民税の法人分のうち四八%を都へ、五二%を特別区全体へ配分する、特別区の分については基準財政需要額・収入額を算定し、その差額に応じて特別区財政調整交付金として各区に配分するというのが現在の都区財調の概要でございます。

 この制度においては、渋谷区では基準財政収入額が基準財政需要額を上回る結果となり、ほとんど配分を受けておりません。仮に一般市と同様に区税として徴収をすると、市町村民税法人分が平成十四年度で三百六十億円、固定資産税は五百五十億円、合計で九百十億円渋谷区に入るところでございますが、実際には、平成十四年度では特別交付金の四億円しか渋谷区には入ってこない。全くといって渋谷区には入ってこないという状況になっているわけでございます。

 もちろん、納付区制度があった当時から比べますと、随分有利になったという経緯も存じております。また、法制度上は都税としての扱いでございますから、それについてとやかく言うことは難しいところです。しかしながら、市町村民税法人分の意義は、応益負担でございます。地方税法の基本書をひもときますと、法人が地方団体の諸施策による受益に対する応援負担の考え方、これが法人の住民税の創設趣旨とされると書かれております。シャウプ勧告以来の基本的な考え方、意義であると認められているのでございます。この原則がねじ曲げられてしまっているのではないでしょうか。

 税法の原則から考えたとき、特に応益負担という性質が濃厚な市町村民税の法人分の趣旨から考えたとき、現在の制度では不備があると言わざるを得ません。渋谷区に存在する法人は、道路などのインフラ面を中心として、渋谷区制の恩恵を受けているわけです。さらに、法人集中がもたらす問題、例えば渋滞、排気ガス、騒音、ごみの問題、深夜営業施設を中心とした夜間の様々な問題、治安の問題など、解決、改善を区が担っているわけでございます。間接的に法人は、区民と、そして渋谷区に負荷をかけているわけでございます。

 このような、渋谷区に法人と来街者が集中することによって起こる様々な負担に対処するのは区の責務でございますけれども、現在では、その大半を一般区民が納める税金で賄っているということになります。渋谷区民は様々なお荷物を抱えさせられ、それを軽減する費用を自分たちで負担していると言いかえることもできましょう。これは応益負担という市町村民税法人分の趣旨からはそぐわないものでございます。

 問題となるのは、単に金額の問題ではありません。事業と財源が見合っているかという問題としてとらえれば、十分というわけでもありません。法人が直接、間接に区からサービスを受け、また、区と区民に対して様々な負担、迷惑をかける可能性がある、しかし、法人の応益負担として設けられているはずの法人分は、渋谷区には全くと言っていいほど入ってこない。この仕組みそのものが問題がある、論理的に不備があると言うことができます。

 制度を改善するには、少なくとも現行制度のままであれば法人分の一定割合を各区に無条件で配分するなどの仕組みが必要となるのではないでしょうか。渋谷区で算定される法人分は三百六十億円程度でございますから、例えば配分割合を一割としても三十六億円。これだけの財源があれば都市インフラの整備に十分資する。法人が集中することに対する不経済の解消に適切な対応が図れるのではないでしょうか。

 とはいえ、事は地方税法上の問題であり、東京都と特別区、または特別区内部の調整、関係にかかわる話でございます。ですから今回は、私の考えを示して、区長のお考えを確認するにとどめたいと思います。

 区長は都区財調についてどのような認識をお持ちなのか、特に市町村民税法人分の部分にどのような問題意識をお持ちなのか、御見解をお尋ねいたします。

 三点目、社会的投資としての寄附の可能性についてでございます。

 一言で言うと、「目に見える寄附」、「効果が実感できる寄附」、これができる制度をつくって、来街者にも財政的に区政に貢献していただけるようにしようじゃないかという提案でございます。

 今まで、寄附は経済学上の「消費」として扱われてまいりました。経済的に余裕がある方が、自分の資産の中から幾ばくかを寄附という形で消費し、心理的な充足感や満足感、使命感などを満たすというのが基本的な構造とされておりました。

 ところが、昨今、新しい考えが誕生してまいりました。それは「寄附は社会的な投資である」というものでございます。特定の何かを変えるために寄附をするというものです。NPOに対する寄附や、私たち政治家に対する寄附に近いものがあると考えていただければわかりやすいかと思います。

 例えば、表参道の掃除をするNPOに対して寄附をする方は、表参道の美化に関心を持っていらっしゃる方でございましょう。海外交流のNGOに寄附をするのは、海外交流を促進したい方であるのに間違いはありません。投資に似たこのような関係、これを、すなわち「目に見える寄附」、これをここでは取り上げます。

 この考え方が条例化され、制度になったものが、長野県の泰阜村あるいは北海道のニセコ町で誕生した、いわゆる「寄附による投票」と呼ばれる制度でございます。

 自治体は、幾つかの政策メニューを示します。寄附者はそれの中から選んで、政策を選んで、一口五千円程度の寄附をできるという仕組みでございます。その政策に賛同する方から広く薄く寄附金を集めて、基金として積み立てて、それを財源の全部あるいは一部として政策を実行するものです。例えば、渋谷駅前の分煙化、分煙推進という政策に寄附をした場合、そのお金は喫煙所清掃の資金に充てられたり、喫煙所に分煙装置や壁を設置する費用に使われたり、あるいは喫煙所を増設する費用に充てられたりするのです。

 従来型の寄附は、特定の基金を設置したり現物で寄附をするのでない限り一般会計に入りますから、何に使われるのかはわかりません。それに対して、この制度では、寄附者も具体的に何に貢献をする寄附なのか、これがわかるわけです。つまり、寄附者の意識としては、単なる消費ではなくて具体的な政策に対する投資になるわけです。

 また、この制度では、寄附の多寡によって政策ニーズが測定できます。寄附する方は、その政策の実現を本当に願っている方だと推定することができるわけです。幾つかの政策メニューを提示した場合、寄附者の数や寄附金の多寡によって優先すべき政策、ニーズの高い政策が一目瞭然となるので、ニーズの高い順に実施をできるようになるわけです。そのような意味で、この制度は「寄附による投票」と言われています。

 寄附による投票制度では、政策の選択、意思表示がクローズアップされています。例えばニセコ町では、森林資源の維持あるいは環境の保全、あるいは資源エネルギー及び省エネルギー設備の整備などといった五つの政策が示され、寄附者はこの中から選択をして寄附をすることができるのです。

 私は、必ずしもメニューを複数提示しなくても構わないのではないかと思います。要は、特定目的の寄附を可能とすることによって、一つには、社会的投資といった政策を持った寄附を掘り起こすこと、そしてもう一つには、投票以外の、すなわち有権者以外も活用できる意思表示手段を設けるということの二つに意味があると考えます。

 前述をしましたように、渋谷には在住者、在勤者、在遊者といった、渋谷にいつも来る方々が存在します。こういった方々の中には、渋谷に愛着を感じてくださっている方々も少なくありませんし、要望などを持っている方も少なくないはずです。

 例えば、渋谷駅を通勤に利用なさっている方から「喫煙所を設けたのはありがたいんですが、煙が流れてくるのを何とかしてほしい。壁をつけて完全に分煙してくれないか」こういうような要望をいただくこともあります。確かに、おっしゃることはよくわかります。何とかしたい。でも、じゃ壁をつくるにはそれなりの費用がかかります。区民の税金でどこまで本当に賄うべきなのか、なかなか難しい問題であるなと考え込んでしまいます。

 これを寄附によって賄うことを考えれば、非常にシンプルです。「分煙を進める事業」という政策メニューに対して、寄附をいただければよいわけです。たばこの煙で困っている方、つまり分煙に対してニーズを持っている方が多ければ多いほどこのメニューに対する寄附は増え、財源は豊かになって、分煙は進むでしょう。寄附をした方もうれしい。本当にシンプルです。

 分煙だけではなくて、「渋滞解消を進める事業」として駐輪場の整備費用を求めるとか、もっと具体的に「◯◯地域に児童公園を設置する事業」として公園整備の設置・管理費用を求めるとか、発展・応用がきく制度であることも間違いありません。

 さらに進んで、規模の大きい事業については区民債を導入するなど、協力するための幅広いメニューも設けてはいかがでしょうか。効果が目に見える寄附と同様に、効果が目に見える債権というのも有効であると考えます。

 余談になりまして恐縮ですけれども、豊島区では放置自転車対策として、法定外普通税である放置自転車等対策推進税を導入し、議論があるものの、御存じのように、総務省は同意を与えたようでございます。これも財源確保の一つの方法ではありましょうが、もう一つの方法として、「目に見える寄附」、「社会的投資としての寄附」、これを検討してはいかがでしょうか。財源確保についての渋谷方式として、全国の模範になっていくかもしれません。先鞭をつけて導入してはいかがでしょうか。

 以上、まとめまして質問をいたします。

 前述しましたように、渋谷区では市町村民税の法人分がほとんど入ってこないので、在住者、在勤者、在遊者の金銭的な貢献は、ほぼゼロに等しいわけでございます。とはいえ、実質的な生活として渋谷区に拠点がある方も多い。その方々は有形、無形にサービスを渋谷区から受けているんです。いろいろ要望も出てくるでしょう。これらを吸い上げて、また、財政的な協力を求めて区政に反映するための手段として、寄附による投票制度などの「社会的投資としての寄附」、すなわち「目に見える寄附」を募る仕組みをつくってはいかがでしょうか。区長の御見解をお尋ねいたします。

 続きまして、内部障害、内部疾患への対応について伺います。

 一言で言えば、目に見えない障害を抱えていらっしゃる方に対してのケア及び啓発にもっと力を入れてほしいという話でございます。

 内部障害というのは、身体障害者福祉法に定められた身体障害のうち、心臓、腎臓、呼吸器、膀胱・直腸、小腸、免疫、以上の六つの機能障害の総称でございます。内部疾患とは、法の定めはないものの、これに準ずる疾患を言います。今回は、総称して「内部障害」といたします。

 内部障害で特徴的なことは、身の回りのことは一人でできる、そのために外見上は障害を感じさせないということでございます。東京都心身障害者福祉センターが二〇〇〇年の四月に発表いたしました「内部障害への理解のために」という小冊子によれば、食事の支度や後片づけ、身の回りの掃除、整理整頓、洗濯、日常の買い物などといった日常家事動作、これについては約八割の方が「一人でできる」または「時間をかければできる」と回答をしています。また、障害が体内にありますから、外から見えません。一見すると「何も問題がないんじゃないか」と言われてしまうこともあります。問題は、疲れやすかったりストレスがたまりやすかったりといったことにあるのですが、見ただけではわかりません。

 外見上、障害が見えないことによって、様々な問題が生じてきます。例えば、シルバーシートに座っていて、あるいは座ろうとして「元気そうなのに」と非難をされたり、せっかく障害者雇用で職についても「何で休憩しているんだ」と追及されたり、ひどいケースになると、障害者手帳を見せてもなお信じてもらえない、こんなこともあるそうです。ある方は「車いすを使ったときだけ周りの人が物すごく優しく感じられる」こんなことをおっしゃっていました。

 妊娠初期の妊婦さんも同様ですけれども、体内に様々な事情−−妊娠や障害、疾患などを抱えている方は、外見上把握ができません。その結果として、残念ながら、周囲の配慮が足りなくなりがちです。内部障害というものは外見上わからない上に、「内部障害」という言葉自体が認知をされていないからです。

 六機能障害合わせて、渋谷区では平成十五年度で実に二八・二%の方が内部障害であるそうです。身体障害者手帳所持者が四千五百四人、そのうちの千二百六十九人が内部障害者なんです。八月末の時点では、実に三〇%を超えました。手帳所持者の増加は、現在ほとんどがこの内部障害であり、今後その比率はますます高まってくるでしょう。それなのに、「内部障害」という言葉はほとんど知られておりません。まず、この状況を変えなくてはなりません。

 こんな話があります。心臓病を生まれながらに患っていらっしゃった方が、中学生くらいになって、お医者さんから「そろそろ手帳とったら」と言われたそうです。それまで、なぜとらなかったのか。それは、手帳をとれるということを知らなかったからなんです。自分の病気が障害としてケアされるものであることを知らなかった、だから結果的に放置をすることになってしまったのです。

 この事例からわかるのは、当事者でさえも内部障害についてよく知らないということでございます。その結果、自分が障害に当たるのかどうか調べようともしない、そして手帳をとらないこともある。こんな不幸なことがあっていいんでしょうか。恐らく現状でも、制度を知らないままでいる方が多数いらっしゃるんでしょう。本当に残念なことです。

 もちろん、心臓や腎臓、呼吸器といった個々の障害について、啓発が進んできたのは承知をしています。しかしながら、社会全体としてとらえ直したとき、目に見えない体の内側に障害を持っていらっしゃる方がいるということを認知させるために、「内部障害」という言葉がもっともっと広まっていったら、よりやさしい、人に温かな配慮ができる社会になっていくのではないでしょうか。

 この現状を変えるためには、内部障害を啓発して社会の認知を図っていくことが必要です。現在、内部障害の有志団体でございます「ハートプラスの会」という会が、ハートプラスマークという内部障害者啓発のマークをつくって活動しているところでございます。「タウン渋谷」の九月二十日号でも紹介をされておりますけれども、重い障害を抱えながらの当事者の皆さん方の必死の活動には、本当に頭が下がります。

 このような内部障害の方々の切実な思いを酌み取って、区でも啓発を強化してはいかがでしょうか。情報発信源の渋谷でございますから、率先して内部障害をめぐる様々な問題の解決に先鞭をつけていただきたいと思います。

 それでは、質問に入ります。

 内部障害について、区による啓発を強化していただけないでしょうか。

 また、自治体に対する内部障害の方々からのクレームは、多くが「対応が悪い」「疲れやすいことに対する配慮がない」などの窓口についてのものでございました。渋谷区ではそういった問題はないものと信じてはおりますが、目に見えない障害である内部障害にどのように配慮をしていらっしゃるのか、区長のお考えをお尋ねをいたします。

 最後に、教育につきまして区長、−−失礼いたしました。教育長及び教育委員会委員長に二点お尋ねをいたします。

 一点目は、一言で言えば、学校と地域の連携を促進してほしいということです。

 公教育、特に義務教育について言えば、様々な意義が議論をされています。その中でまず求められている意義は、社会に出たときに対応できるような能力、これを育てることであると私は考えます。基礎的な教育を行うのは、例えば読み書きそろばんが社会生活の基本であるからだし、日本の歴史や社会制度を知ることが社会生活で重要だからだし、身近な物理化学の現象を知ることによって生活がしやすくなるからだし、そのほかいろいろと社会に直結するからでありましょう。そのような意味で、学力を高めることも社会に直結すると言えます。

 こういった意義から考えたときに、本当に納得のいかない点が一つあります。それは、学校は同質性が強過ぎるということでございます。

 小学校から大学に至るまで、何もしなければ同じ年齢、同じ偏差値、同じ地域の子どもとしか交流ができません。社会に出たら、年齢だって立場だって、収入だって考え方だって、何一つ同じ者がいない、そういう違う方々とどんどん知り合うわけでございますから、学校と社会の差が余りにも大き過ぎます。これで社会に必要とされるコミュニケーション能力が本当に育つんでしょうか。

 あいさつや礼儀作法など社会に基礎的に求められる行動規範は、同質性からは生まれません。親以外の大人など、立場の違う方々との触れ合いを通して実践してこそ、こういった行動規範は育てられるのではないでしょうか。

 以上の観点から質問をいたします。

 コミュニケーション能力の向上や基礎的な社会行動規範を育てるという観点から、地域の大人と学校という場において触れ合いを持てるようにすることが、多様な方々とコミュニケーションする機会をより増やすことにつながり、これは必要なことではないか、そのように考えますが、いかがでしょうか。教育委員会の委員長のお考えを伺います。

 二点目、区立中学校への海外への修学旅行についてでございます。

 先日、民主党の議員三人でベトナムへの視察を行ってまいりました。視察の目的は「平和」ということで、ベトナム戦争のつめ跡と社会経済の状況を確認するために行ってまいりました。

 枯葉剤の影響、ベトナム民兵の掘ったトンネルの跡、当時の大統領官邸、実際に動いていた戦車や飛行機。このほかにも、地雷で片足を失った方や、両腕を失いながら観光客の布施を求めて糊口をしのいでいる少年などと会い、ベトナム戦争がまだまだ風化をしていない現状、これを目の当たりにしてまいりました。

 昨今の状況下、なかなか全世界の平和というのは達成しがたいものがございますけれども、一人の議員として平和の大切さを胸に行動しなければならないなと、心から改めて痛感をした次第でございます。

 また、ベトナムでは、日本との違いをも痛感をいたしました。経済も社会も習俗も、何もかも違う。ほこりっぽい街角に何もせずに裸でたたずむ人々がいるかと思えば、その一方では、信号無視や逆走をしながら進むバイクの大群がありました。深夜まで鳴りやまないクラクションの音を聞くたびに、物すごい活気だなと思いました。日本との余りの違いに目まいを感じるほどでございました。

 また、日本人の旅行者の多さ、そしてマナーの悪さ、これにも目まいを覚えました。多くを話す気はありませんけれども、この姿を見た現地の方々は、日本に対してどのような思いを持つのか。日本人はマナーが悪いな、そういうふうに痛感をしました。ODAや国際協力など、国際貢献などのプラス点を帳消しにするのではないかと不安に思ったのを覚えています。

 ベトナムに行って、改めて渋谷を、日本を、そして日本人をくっきりと見据えることができました。有形無形に実りのあったこの視察で、私は、是非渋谷の子どもたちにもこういうような体験をさせてみたい、社会的な意識が高まってくる思春期の子どもたちに海外のインパクトを与えてみたいと思いました。自分がどういう環境に生きているのか、自分という人間は何なのか、自分がどういう国に、どういう街に、どういう社会に住んでいるのか、これらを見詰め直し、将来を考えるきっかけを何とか提供できないか、そんな思いを強く持ちました。

 異文化体験や理解、平和学習という点で、海外での修学旅行というのは非常に意義があるでしょう。昭和四十三年十月二十一日に出された「小学校、中学校、高等学校等の遠足・修学旅行について」では、修学旅行について学校内では得がたい学習を行う機会と位置づけておりますが、海外修学旅行は当然、日本では得がたい学習を行ういい機会になるでしょう。日本の学校は、前述したように、同質性が高過ぎるきらいがございます。これを打ち破るためには、生徒に多様な経験をする機会を与えることが必要でしょう。

 実際、平成十四年度の時点で、既に山梨県や和歌山県といった七県三十二校の公立中学校生徒二千六百五十三人が、韓国やシンガポールなどに修学旅行に行っています。現地校との交流も含め、実りのある修学旅行になったと聞いています。実際例からも、海外修学旅行の意義は高いと言えましょう。

 また、公立中学校への進学率が高くない渋谷区では、私立に負けない魅力ある学校づくり、カリキュラムづくりが必要であると考えます。その一助として海外修学旅行には意義があると考えます。

 それでは、実際に可能なんでしょうか。私とともに政治を勉強してくれている、インターンの大学生の皆さんとともに調査をいたしました。

 まず、日程です。昭和二十八年の三月十三日に出されました「学校の行う見学遠足旅行について」によりますと、修学旅行は中学三年生で七十二時間以内が基準であるということです。東京都が公立高校で行っている海外修学旅行は、空港基点で九十六時間以内となっています。これを援用すると、中学での修学旅行も空港基点で七十二時間以内となります。渡航時間は韓国で二・五時間程度、中国でも三時間でございますから、実質的に国内の修学旅行と大差はありません。よって、日程面では実現可能であると考えます。

 次に、費用でございますけれども、既に海外修学旅行を取り扱ったことのある大手国内旅行社に問い合わせましたところ、国内の修学旅行と同程度の予算、具体的には六万円台でも十分可能であるという返答をいただいたところでございます。具体的な見積もりを、もちろんしなければなりませんけれども、国内とさほど負担は変わらずに実現ができるということで、費用面でも十分可能であると考えます。

 さらに、治安などの実施面でございます。日本国内とは違い、親御さんも非常に不安に思うだろうなと思います。これについて外務省の見解は、夜間外出しないなど、国内と同じような規律を保てば問題ないということでございます。比較的治安のいい国であれば、十分に規律を保ち、十分に配慮すれば可能であろうと考えます。

 以上、日程、費用、治安などの面から検討を加えましたけれども、少なくとも今回調査した限りでは、日本国内の修学旅行とさほど違いのない負担で飛躍的な学習効果が期待できるんじゃないかという結果が出てまいりました。

 以上から、教育長にお尋ねをいたします。

 公立中学校における海外修学旅行は、学習効果が非常に高い上に費用などの負担面も国内での修学旅行と大きな違いがないので、実施していくべきだと考えますが、いかがでしょうか、お考えを伺います。

 以上、是非とも前向きな御答弁をお願いをいたします。



○議長(丸山高司) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 未来の渋谷をつくる会、鈴木建邦議員の一般質問に順次お答えをします。

 一点目は、本区がターミナル都市であることを踏まえまして、働き、学び、そして渋谷を訪れる人々と連携し、行政サービスを充実し、多様な住民ニーズにこたえられる豊かな行政運営をしてはいかがという御提言の趣旨だったと、このように思います。

 本区の他市町村との交流は、例えば、防災協定は七自治体に及んいるわけでございますけれども、単に防災のみに終わらせないで、多様な文化交流や人的な交流を進めてまいったところでございます。例えば、区制七十周年におきます美術館展示協力、これは五団体が協力をしていただきましたけれども、そのような形、あるいは大館市との、ハチ公まつりや渋谷郵便局での物産展、あるいは「おはら祭」によります地域活性化事業、あるいは「くみんの広場」での提携自治体の物産展示、あるいは飯田市の黒田人形の上演、あるいは神泉村との人的な交流、様々な、数限りない活動が区民の中であったわけでございます。このことが区民生活にも豊かな文化や交流をもたらしたと、このように思っております。

 その中で、松濤美術館でございますけれども、この松涛美術館は収集品を持たないということを基本にやってまいっておりますから、他自治体との収蔵品の交流展示ということについては制約があろうと思っておりますけれども、他方、この美術館というのは人のつながりが非常に大切である、そういうことへの配慮も考えながら、館長職につきましては従来から東京国立博物館のキャリア経歴を持つ方をお招きするなどしているところでもございます。

 最近、私は、区民の御好意で近隣市の美術館を訪問する機会を得まして、すばらしい美術品に触れさせていただきましたけれども、これも御提言の趣旨に沿うことであろう、このように思っているものでございます。

 これからも他区や近隣市、あるいは他府県にも目を向け、必要に応じて連携し、さらにさらに豊かな区民生活のために行政運営の努力をしてまいりたいと、このように思っておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 都区財調についての、その不合理な制度であることについての問題提起をいただきました。

 私も、そのとおりだと、このように思っております。市町村民税法人分というのは、法人が渋谷という都市基盤を利用して活動し、さらには、その基盤整備については区がその経費を負担しているところでございます。まさにその意味では、市町村民税法人分は区の財源であってしかるべきだと、このように思っております。

 さらに言えば、その都市環境というのは、区と区民が長年にわたって築き上げてまいったところであり、法人はその集積した都市環境を活用して収益を上げている、そういう関係にあるんだろうと、このように思っております。

 したがいまして、私は、その不合理を解消するためには、今、行われております都区財調制度が特別区制度のみに適用されることでとあると、このように思っておりますので、都のコントロールから脱していくためには、例えばでございますけれども、千代田区のように市となると、こういうような主張もあるでございましょう。また、数区が合併して政令市を目指す、こういうこともあろうかと思いますけども、いずれもこのことについては区民が考え、また議会が考えることであろうと、このように思っているものでございます。

 この普通地方公共団体となるためには、自治制度改革のエネルギーをさらに充実・強化をし、区と区民、そして区議会が一体となってお取り組みをいただきたい、このように思っているものでございます。

 社会的投資としての寄附についてのお尋ねでございました。「目に見える寄附」、「効果が実感できる寄附」制度を創出して、来街者などからも財政的に区政に貢献できるような「社会的投資としての寄附」を募る仕組みづくりについての御提言でございます。

 私は、コンセプトとしてすぐれていると、こういうふうに思いました。

 議員御提案の「社会的投資としての寄附」は、次世代に対しまして相互扶助の精神を引き継ぎ、多様な人々の参加による個性あるふるさとづくりに貢献すると、私もそう思っております。私も、その意味で意義ある御提言だと思い、したがいまして、条例化に向けてさらに検討をしてみたい、このように思っております。

 内部障害についてのお尋ねでございました。

 内部障害というのは目に見えないんだよ、だからそれだけに、そのハンディキャップに心配りが必要だ、そのためにはひとつ啓発強化をもっともっと考えるべきではないか、本区としてどのような配慮をしているんだ、このようなお尋ねであったと思います。

 渋谷区では「障害者の日」記念式典や、「こころの健康フェスティバル」の開催を通しまして、また「障害者福祉のてびき」の発行、あるいは区ニュースへの掲載等により、障害のある方に対する区民の理解を深めるための啓発・広報活動を努力してまいったわけでございます。今後はさらに障害者福祉の制度やサービスについての周知を図るとともに、区民の一層の理解が深まりますようなポスター等の掲示や交通事業者への協力依頼等、啓発活動に努めてまいりたいと、このように思っております。

 また、庁内の窓口等の配慮でございますけれども、これは全庁的な問題でもあろうかと思っておりますけれども、お申し出をしていただきやすいように、例えば掲示を出して順序を変えて早くやってあげるとか、あるいは座れる場所をつくるとか、いろんな心配りが必要であろう、このように思うものでございます。

 障害特性や健康状態などに配慮し、迅速かつ効果的なサービスが提供できますように、これからも庁内に徹底する努力をしてまいりますので、御理解をいただきたいと、このように思います。

 以上で私の答弁を終わらせていただきます。



○議長(丸山高司) 原教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(原秀子) 私には、学校と地域の連携促進についての御質問でございます。

 御指摘のように、子どもたちの健全な育成、コミュニケーション能力の充実を考えますと、同じ学年での同質の交流だけでなく、異年齢による交流の促進や地域の様々な方との出会いや触れ合いの機会を持ち、その中でコミュニケーション能力やあいさつ、礼儀などの社会的な行動規範を身につけていくことは大切であると考えております。

 各学校では、特別活動や総合的な学習の時間などにおいて学級、学年の枠を取り払い、異年齢の児童生徒が交流できる学習を積極的に実施しております。また、地域の人材をゲストティーチャーとして招聘し、多様な方から指導を受ける機会も設けております。

 さらに、地域を学習活動の場として、例えば、中学校では進路学習の一環として職場体験を実施し、仕事を通して触れ合う機会を設けております。その結果「中学生と顔見知りになり、あいさつを交わすことができるようになった」との地域の声もいただいております。

 また、幼稚園では中学生による保育体験なども実施し、幼児、児童、生徒が触れ合う年齢層を広げる工夫もしております。

 教育委員会として、人と人との触れ合いを深め、コミュニケーション能力や社会的な行動規範を身につけていけるように、今後とも各学校での取り組みを指導してまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(丸山高司) 足立教育長。



◎教育長(足立良明) 私には、区立中学校における海外での就学旅行についての御質問でございます。

 各中学校の修学旅行は、学習指導要領に基づき、平素と異なる生活環境にあって見聞を広め、自然や文化などに親しむとともに集団生活のあり方や公衆道徳などについての望ましい体験を積むことができるような活動を行うことを目的として実施されております。

 ここ数年、各学校とも関西方面を訪れ、古都の歴史や文化遺産を体験的に学んでまいりました。その中で、本区の特色としては、大阪でのあきんど体験や西陣織体験などの体験活動が日程に組み込まれており、我が国の文化、経済、産業、政治などの重要地を直接見聞することにより広い知見を育成するという学習面での成果を上げております。

 また、一方では班別での行動を取り入れ、中学生の発達段階を踏まえた自主的な行動力と、社会に目を向けた正しい判断力を培う貴重な機会ともなっております。

 御指摘いただきました海外での修学旅行の実施につきましては、異文化体験など海外でしか経験できないことや、社会のあり方、日本の現状を見詰め直し、将来を考えるきっかけとなることなど、意義深いものがあると思います。しかし、いざ実施となりますと、安全、天候、不測の事態や事故の発生、その対応などで万全の体制を組みにくいという課題もございます。

 そのため、現時点では海外での修学旅行を実施することは難しい状況にございますが、修学旅行を通して何を学ばせるかという点を改めて問い直しながら、今後も検討していきたいと考えております。



○議長(丸山高司) 十九番鈴木建邦議員。



◆十九番(鈴木建邦) ただいま区長、教育委員会委員長、教育長より御答弁をいただきました。積極的な内容を多分に含んでいることに大変意を強くいたしました。

 それぞれに簡単にコメントをしておきたいと思います。

 質問の順番とは異なりますが、まず、教育について。

 地域との連携強化については十分に意義を認めていただきました。次回は具体的に、地域運営学校などの制度を取り上げてみたいと思います。

 海外修学旅行については、今後とも是非検討していただきますよう要望をいたします。

 各市との連携についてでございますけれども−−失礼いたしました。内部障害について触れておきます。

 一口に「障害」と言っても、数多くの概念の複合であることが徐々に認知をされてきたのが、これまでの経緯であったと思います。様々な概念が社会に認知をされて初めてきちんとしたケアのできる土壌が生まれてくるのではないでしょうか。

 啓発広報活動に取り組み、全庁的に対応できるようにすると様々な具体的な御答弁もいただきましたので、是非とも全力で取り組んでいただきたいと思います。

 各市との連携についてでございますが、防災協定を効果的に利用していらっしゃるのはよくわかりました。答弁の中では、他府県に及んで連携する努力もうたっていらっしゃるのかなと思いましたが、多様な連携を実現する可能性があると、特に交流にとどまらず実施する可能性があると明示しておくと発想自体が広がり、新たなアイデアがわき上がってくるのではないでしょうか。この点、指摘をしておきます。

 財調について、一般市や政令市といった普通公共団体になることも視野に入れているともとれる御答弁をいただきました。本当に意欲的な発言であると思います。今後の議論に対応できるよう、私たちも研究をしていきたいと思います。

 「目に見える寄附」、すなわち「社会的投資としての寄附」についての提案は、意義を評価していただき、また、条例化に向けて検討いただけるようで、大変にうれしく思います。今後に期待をいたします。

 さて、今回、前半部分の質問は、テーマとしては、来街者にもサービスを提供して、それに見合った財政的な協力をしていただくということでございます。質問中では在勤者、在学者、在遊者という表現をいたしましたけれども、いつも渋谷に来てくれる方々を区民に準ずる立場と位置づける議論は、議会でもしばしば行われました。我が会派だけ取り上げますと、長谷部議員がNPOなどの仕組みを使った、人の面からとらえ、平田議員は専門性などに着目し、交流という側面からとらえておりました。私は、今回、財政という側面からとらえ直してみたつもりでございます。

 渋谷に愛着を持っていらっしゃる方々、生活上の拠点の一つを渋谷に置いていらっしゃる方々がいるわけです。彼らは直接、間接に既に渋谷区のサービスを享受していると言えるわけですが、その受益をより明確にして、受益者負担も適切に求めて、さらに進んで提供できるサービスの充実、効率化を図っていくという考えで質問をいたしました。

 都区制度改革は、主要五課題という形で一つの山場をまた迎えているわけですが、今後、議論を積極的にリードして、適切な特別区制度を構築していただけますよう区長には切に要望をいたします。

 ちなみに、半年足らずで東京都議会議員選挙もございますけれども、渋谷区で選出をされる都議には、是非ともこういった都区の制度的問題、これを解決するんだという意気込みを持ってですね、新しい任期を迎えていただきたいなと思っています。

 以上、質問を終わります。

 ありがとうございました。



○議長(丸山高司) 以上をもって区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 議事進行上、日程第一から日程第三までを一括議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第一 議案第五十二号 渋谷区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例



△日程第二 議案第五十三号 渋谷区行政手続条例の一部を改正する条例



△日程第三 議案第五十四号 渋谷区戸籍事務及び住民基本台帳事務における本人確認等に関する条例の一部を改正する条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十二号は、区の機関に係る手続等に関し、電子申請等により行うことができるようにするための通則を定めるため、条例を制定しようとするものであります。

 また、議案第五十三号は、渋谷区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の制定に伴い規定の整備を行うため、議案第五十四号は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律及び渋谷区行政手続等における情報通信の技術の利用に関する条例の制定に伴い規定の整備を行うため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものであります。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上三件は、所管の総務区民委員会に付託いたします。

 日程第四を議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第四 議案第五十五号 渋谷区ふれあい植物センター条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十五号は、渋谷区ふれあい植物センターを設置するため、条例を制定しようとするものであります。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決をいただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の都市環境委員会に付託いたします。

 日程第五を議題に供します。

   〔小湊次長朗読〕

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△日程第五 議案第五十六号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十六号は、スポーツセンター屋外施設の種別の追加等を行うため、条例の一部を改正しようとするものであります。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の文教厚生委員会に付託いたします。

 お諮りいたします。

 本日の会議は、議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(丸山高司) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議及び日程は、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後二時三十分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   丸山高司

渋谷区議会議員   沢島英隆

渋谷区議会議員   植野 修