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東京都 渋谷区

平成29年  6月 定例会(第2回) 06月09日−07号




平成29年  6月 定例会(第2回) − 06月09日−07号










平成29年  6月 定例会(第2回)



        平成二十九年 渋谷区議会会議録 第七号

 六月九日(金)

出席議員(三十三名)

  一番  斉藤貴之      二番  藤井敬夫

  三番  一柳直宏      四番  近藤順子

  五番  松山克幸      六番  田中匠身

  七番  伊藤毅志      八番  治田 学

  九番  吉田佳代子     十番  須田 賢

 十一番  笹本由紀子    十二番  堀切稔仁

 十三番  斎藤竜一     十四番  佐藤真理

 十五番  下嶋倫朗     十六番  久永 薫

 十七番  沢島英隆     十八番  岡田麻理

 十九番  小柳政也     二十番  鈴木建邦

二十一番  秋元英之    二十二番  田中正也

二十三番  牛尾真己    二十四番  五十嵐千代子

二十六番  丸山高司    二十七番  木村正義

二十八番  染谷賢治    二十九番  栗谷順彦

 三十番  古川斗記男   三十一番  薬丸義人

三十二番  芦沢一明    三十三番  苫 孝二

三十四番  菅野 茂

欠席議員(なし)

欠番    二十五番

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出席説明員

    区長            長谷部 健

    副区長           千葉博康

    副区長           澤田 伸

    会計管理者         久保田幸雄

    経営企画部長        星野大作

    情報戦略担当部長      松本賢司

    庁舎総合対策部長      佐藤賢哉

    総務部長          藤本嘉宏

    施設整備担当部長      加藤健三

    危機管理対策部長      黒柳貴史

    区民部長          菅原幸信

    オリンピック・パラリンピック担当部長

                  安蔵邦彦

    文化・都市交流担当部長   船本 徹

    福祉部長          柳澤信司

    子ども家庭部長       松澤俊郎

    子ども総合支援センター長  植竹ゆかり

    健康推進部長        前田秀雄

    都市整備部長        秋葉英敏

    渋谷駅周辺整備担当部長   須藤憲郎

    土木清掃部長        大澤一雅

    清掃担当部長        藤野貴久

    教育委員会教育長      森 富子

    教育振興部長        鴨志田暁弘

    生涯学習・スポーツ振興部長 伴 秀樹

    選挙管理委員会委員長    小林八枝子

    選挙管理委員会事務局長   倉澤和弘

    代表監査委員        小野浩道

    監査委員事務局長      丸山喜弘

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事務局職員

事務局長  斉藤則行    次長    野島一純

議事係長  松嶋博之    議事主査  根岸正宏

議事主査  真下 弘    議事主査  武田真司

議事主査  石川研造    議事主査  市川洋子

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      平成二十九年第二回渋谷区議会定例会議事日程

                平成二十九年六月九日(金)午後一時開議

日程第一 議案第二十五号 渋谷区個人情報保護条例等の一部を改正する条例

日程第二 議案第二十六号 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例

日程第三 議案第二十七号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第四 議案第二十九号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

日程第五 議案第二十八号 渋谷区特別養護老人ホーム条例等の一部を改正する条例

日程第六 議案第三十号 平成二十九年度渋谷区一般会計補正予算(第一号)

日程第七 議案第三十四号 平成二十九年度渋谷区一般会計補正予算(第二号)

日程第八 議案第三十一号 代々木八幡区民施設総合改修工事請負契約

日程第九 議案第三十五号 笹塚第二保育園複合施設(仮称)建設建築工事請負契約

日程第十 議案第三十二号 物品購入契約

日程第十一 議案第三十三号 定期借地権の設定について

日程第十二 報告第一号 平成二十八年度渋谷区一般会計予算繰越明許費の繰越しの報告について

日程第十三 報告第二号 株式会社渋谷サービス公社の経営状況の報告について

日程第十四 報告第三号 渋谷区土地開発公社の経営状況の報告について

日程第十五 報告第四号 一般財団法人渋谷区観光協会の経営状況の報告について

日程第十六 報告第五号 株式会社渋谷都市整備公社の経営状況の報告について

日程第十七 報告第六号 公益財団法人渋谷区美術振興財団の経営状況の報告について

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   開議 午後一時

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○議長(丸山高司) ただいまから本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、二番藤井敬夫議員、三十三番苫 孝二議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔斉藤事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は、前回報告のとおりであります。

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○議長(丸山高司) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 八番治田 学議員。



◆八番(治田学) 私は、民進党渋谷区議団を代表して、大きく五点、区長、教育長に質問します。

 まず、防災について、避難所運営についてお伺いいたします。

 私は六年前、平成二十三年に議員にならせていただきましたが、選挙直前に起きた東日本大震災によって、それまでの行政における防災についての考え方が大きく変わりました。

 議会でも多くの議員が質問に取り上げ、当時、私も現在では当たり前のように活用されているツイッターなどによる防災情報の発信や、さらに帰宅困難者受け入れ施設について質問させていただきました。そして昨年四月には、熊本で震災があり、現在は業務継続計画や受援計画など、さらなる課題への対応が求められているところであります。

 この六年間の間に渋谷区の避難所のあり方を見てみると、平成二十三年度当時から、渋谷区内の一部の地域で既に独自の避難所運営マニュアルが整備されていた中で、区が避難所運営マニュアル案を作成し、その後、それを各避難所に配付しているということで、現在でもそのマニュアル案をもとにそれぞれの避難所運営マニュアル作成に当たっているとお伺いいたしました。

 本来は、渋谷区としても各避難所の運営委員会にその地域、避難所の事情に合ったマニュアルの作成を期待しているところだと考えますが、各地域の自主防災組織の事情もあり、なかなか独自のマニュアル作成まで行き届かない地域もあるということです。

 また、それとともに、まだ避難所立ち上げを含めた訓練ができていないという地域もあるということも伺いました。

 大震災が発災すれば、訓練やマニュアルどおりにはいかないと考えられますし、それぞれの地域事情が異なるので簡単ではないと思いますが、区としてできるだけ早く、それぞれの避難所の運営マニュアル作成と、避難所運営訓練ができていない地域には早期の導入を促していくべきであると考えますがいかがでしょうか、区長の御所見をお伺いいたします。

 また、避難所立ち上げの訓練を行っている地域でも、夜間の災害を想定し、実際に夜間訓練を行っているところもあれば、名簿による安否確認は行っていても、実際に避難所の間仕切りパーティションなどの設置の訓練をしていないところもあり、以前よりは進んだとは言えるものの、地域によってばらつきがあり、実態に即した訓練ができているか検証する必要があるのではないかと考えます。

 避難所立ち上げ訓練の内容についても、安否確認から本部立ち上げ、避難場所やマンホールトイレ設置など、一通りのメニューをつくり、各避難所運営委員会に訓練を行ってもらうべきであると考えますがいかがでしょうか、区長にお伺いいたします。

 次に、ペット同行避難についてお伺いいたします。

 ペット同行避難については、これまで他会派から質問があり、備蓄品としてペットフードやリードなどが加えられ、また、各避難所運営委員会でも具体的な受け入れ体制の検討がなされており、今年一月十七日の防災点検の日には、同行避難してきたペットがどこで過ごすのかということも検討が始まり、以前よりも大分理解が進んでいると認識しています。

 しかし、私の地域の避難所となっている中学校では、校舎と体育館の渡り廊下の下で検討しているという話はしていたものの、そこは防災倉庫も近く、災害時は通行も多く、スペースも十分なのか、また、雨はしのげるもののケージなどに入れた小型の動物もそこに避難させるのかなど、正直なところ、検討を求められた自主防災組織の方々もかなり対応に苦慮しているように感じました。

 危機管理対策部も地域の理解を得るために努力をしていることは承知をしておりますが、環境省のマニュアルや被災地のペット同行避難の様々な実例についての情報を提供するなど、実質的な受け入れ体制構築の支援が必要だと考えます。区長の所見をお伺いいたします。

 また、昨年の熊本震災の直後、六月議会で提案し、九月の防災フェスでピースウィンズ・ジャパンに展示をしていただいたようなバルーンテントは、屋外でもありますが、雨をしのげるので、ペットの避難に利用できるのではないかと思います。場所や価格の問題もあるので、これも簡単ではないと思いますが、屋内でのペット避難へのハードルもあるということなので、検討してはと考えますがいかがでしょうか、区長の御所見をお伺いいたします。

 次に、渋谷区民防災マニュアルについてお伺いいたします。

 渋谷区民防災マニュアルは、平成二十七年に作成され、当時、全戸配布がなされました。その後、防災ポータルサイトもできて、スマートフォンなどで防災情報にアクセスできる人に対しては、より広く最新の防災情報が行き届くようになりましたが、一方で、御高齢の世帯など、依然紙媒体の情報が必要であると言えます。新たに転入してくる世帯もありますので、そういった世帯に対して、新たな情報をまた加えるなどした改訂の必要があれば、一定数、改訂版の作成や増刷も必要であると考えますがいかがでしょうか。

 また、数年ごとに全面改訂も行っていくべきであると考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、家庭用備蓄品の啓発についてお伺いいたします。

 渋谷区の三十二カ所の避難所には、合計で四万二千人が三日間過ごせる水と食料の備蓄がなされていますが、自助の観点から、各家庭で三日分の水と食料、また備蓄トイレの備えが求められています。加えて、このほかに懐中電灯や携帯ラジオ、また服用薬やアレルギーのある方に対応した食料品の準備も必要です。こうした家庭での備蓄品については、渋谷区防災ポータルサイトや防災マニュアルに記載されていますが、実際にちゃんとこれを備えている家庭がどれだけあるのか、これについては把握ができていないということです。

 そこでまず、若者のひとり暮らし世帯、子育て世帯、高齢者世帯、独居高齢者世帯など、世帯別のサンプル調査を行って、渋谷区内の家庭の備蓄整備状況を把握すべきだと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 昨年九月四日に行われました渋谷防災フェス二〇一六、渋谷区防災訓練では、防災用品を扱う企業のブースも出て、備蓄食料品などの展示もされました。特に若い世代にも気軽に防災意識を高めてもらおうという企画は大変よいと思いますが、当日、なかなか参加できない家庭も多いと思います。

 そこで、特に子育て世帯の防災意識向上のために、渋谷区内の保育施設や幼稚園、区立小中学校に渋谷区であっせんする防災備蓄品などのチラシを配付するなど、子育て世帯への直接的なアプローチを行ってはどうかと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 また、防災教育の一環として、小中学校において学校で備蓄食料品を食べてみる、そういった機会をつくってみてはいかがでしょうか。これは教育長の答弁を求めます。

 次に、まちづくりについてお伺いいたします。三点、お伺いいたします。

 まず、マスタープランの改定について。

 現在、渋谷区都市計画マスタープラン二〇〇〇は、平成八年に制定された渋谷区基本構想の将来都市像「創意あふれる生活文化都市 渋谷」という概念をまちづくりに反映させるべく、三カ年を要し、平成十二年三月に策定されたものであります。その後、マスタープラン二〇〇〇を基本として、渋谷区のまちづくりに関する様々な事業が展開されてきました。それから十七年が経過し、渋谷区を取り巻く状況も大きくさま変わりし、また、昨年新たに渋谷区基本構想が定められ、それをまちづくりの面で具現化するべく、今後三年をかけて新たな渋谷区まちづくりマスタープランが策定されることとなり、現在は支援業務委託先の募集がなされています。

 都市計画マスタープラン自体は、平成四年の都市計画法改正によって規定されたもので、近年も他の自治体で見直しや改正が行われております。

 平成二十七年十二月に改定を行った練馬区では、改定方針である「多様な方法で区民の意見を反映する」という一環として、まちづくりカルテをまとめました。これには、十回にわたる意見交換会のほか、まちづくりセンター主催の「ねりまちコレカラ集会」や学生ワークショップ、またその他区民から寄せられた「行政と区民との協働によるまちづくり事例集」などがまとめられ、その中には渋谷区本町の水道道路自転車通行帯も紹介されるなど、区民からの幅広い提案がまとめられています。

 また、今年三月に新たなマスタープランを策定した港区も、三年をかけて改定を行っております。初年度には、六つの地区でそれぞれ四回ずつ意見交換会を行い、これと並行して土地の利用や住宅・生活環境、防災・復興など八つの分野別グループヒアリングを開催し、さらに外国人を含む三千六百人を無作為抽出し、四カ国語でアンケート調査を実施しています。アンケート回収率は三六・七%ですが、千三百二十通の回答があったということです。

 二年目には、そこでまとめた改定骨子について全体意見交換会を四回開催し、さらにパブリック・コメントを行うなど、練馬区同様、多様な形で区民の意見の募集を行っています。

 加えて、共通して言えるのは、それぞれの策定までのスケジュールや寄せられた意見などがホームページ上で広く公開されている点です。

 現在行われている渋谷区のマスタープラン改定のための支援委託事業者の公募でも、ワークショップなどの開催が条件に入っているということですが、是非幅広く、できるだけ多くの区民の意見が聞けるようワークショップ、意見交換会などは渋谷区全域で数回行い、得られた意見や提案を含めた策定のプロセスについて広く公開することを、区の責務として行っていただきたいと考えます。区長の所見をお伺いいたします。

 次に、このマスタープランの策定の組織とは別に、都市整備部の所管事業としては、来年度から「(仮称)渋谷未来デザイン会議」が設立されます。この渋谷未来デザイン会議は、世代や分野にとらわれず、渋谷区の新たな可能性を生み出す会議であり、全てがまちづくりや都市計画にかかわるものではないと認識しておりますが、そこで出る意見の中には今後のまちづくりにリンクするものも出てくるのではないかと考えます。この渋谷未来デザイン会議で出るまちづくりに関する意見やアイデアなどが、次期マスタープラン策定に加えられるのか、マスタープラン策定のプロセスにかかわる会議体との関係についてどう位置づけられるのか、区長の答弁を求めます。

 次に、いわゆる公衆便所や公園の公共トイレについてお伺いいたします。

 渋谷区には公衆便所が十四カ所、公園や緑道に設置されたトイレが六十六カ所あります。公衆便所のうち十二カ所は、「だれでもトイレ」になっていますが、公園のトイレについては公園の規模の関係もあって、いまだに六五%、四十三カ所のトイレがバリアフリー化がなされていません。

 また、トイレの中には老朽化が進むものや、以前から私たちが指摘している上原公園のトイレのような古い形の男女の入り口が同じになっているトイレもあります。また、和式の便所もまだかなりあると思われ、この先、東京二〇二〇大会を見据えて、バリアフリー化や渋谷区が力を入れるジェンダーフリーの観点からの「だれでもトイレ」など、今後、建替えや改修が必要なトイレは相当数あると考えられます。

 公共のトイレの建替え、改修は、地域の声などを踏まえ、必要性の高いところから順次進めているとは聞きますが、予算の関係もあり、どうしても場当たり的な対応に見えるのが現状です。

 「渋谷区実施計画二〇一七」では、やさしいまちづくり推進事業として、トイレのバリアフリー化も挙げられておりますが、中期的な計画を立て、公衆便所、公園のトイレの建替え、改修を行うべきではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、このトイレにかかわる財政面についての提案です。

 現在、渋谷区は七カ所の公衆便所で企業とのネーミングライツを締結しています。このトイレのネーミングライツ事業は、命名権による収入だけでなく、清掃や消臭芳香剤などの備品の設置など、維持管理面での事業者の協力を得ることができて、コスト削減と清潔な公衆便所という渋谷区のイメージにおいても効果があり、今後も継続、拡充に力を入れていただきたいと思います。

 ただ、残念ながら、以前に比べると、なかなか締結に結びつかないトイレもあり、難しいところもあるようです。

 渋谷区の公共のトイレに係る経費は、区立公衆トイレ十四カ所の維持管理費が平成二十八年度は三千五百二十六万七千百二円、改修費用は、公園については幡ヶ谷第一公園の千二百七十八万七千二百円となっています。

 先日、今年度から三カ年で九十カ所のトイレの改修を計画するという豊島区の話を聞いてきました。豊島区では今年度、大手飲料企業と包括連携協定を結び、地域協働事業の一つとして、企業が改修費用の大半を負担するという新たな手法を取り入れるということです。これは、企業が社会貢献の一環としてトイレの改修に協力する一方で、一部の公園内にその企業の自動販売機を設置するというものであります。

 事業者の選定にも関係し、また自動販売機設置による財源がその分減るので、この手法自体の評価は難しいところではありますが、今後の企業との連携のあり方の一つとして、また自動販売機設置事業者選定の際の条件案として公共トイレの改修費用や維持管理費の協力を求めることも選択肢としてあるのではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の所見をお伺いいたします。

 次に、区民への公共トイレの啓発についてお伺いいたします。

 言うまでもなく、公的なトイレは必要であります。限られた財政の中で清潔で使いやすいトイレをどのように整備、維持管理していくかということは非常に難しいということを区民の皆さんにも共有していただきたいと思います。

 御存じの方も多いと思いますが、海外に行くと、多くの国で公共のトイレは有料です。ヨーロッパであると、大体百円から二百円程度取るところが多く、管理人が常駐しているトイレもあります。日本と比べ治安が悪いということもありますが、そのお金が衛生面を含め維持管理につながっています。

 とはいえ、日本と海外とでは治安の面や環境、文化も異なるので、トイレを有料にするべきとは言いませんが、例えば身近な公園のトイレの建替えや改修をした場合、どれくらいの費用がかかるのかということを予算や決算時の区ニュースなどにわかりやすく掲載する、渋谷区のトイレのネーミングライツ事業について、より詳しく知ってもらう機会をつくるなど、自分たちのまちの施設に関心を持ってもらえるような工夫を区として行っていくべきではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の所見をお伺いいたします。

 次に、職員の海外先進事例現地視察についてお伺いいたします。

 今年度当初予算には、土木清掃部の職員五人がニューヨークの公園事業とスコットランドのグラスゴー道路行政を視察するための経費として八百万円が計上されています。

 三月の予算審議では、ニューヨークには宮下公園整備事業にもかかわる鉄道高架跡につくられた公園、ハイラインなどを、またグラスゴーにはメーンストリートのブキャナンストリートなどを見にいくと伺いました。最終的にこの視察についての人員と日程、そして視察の行程はどのようになるのか、また、費用については幾らになるのか、これについて区長にお伺いいたします。

 予算の討論のときも述べましたが、私たちは職員が海外で様々なものを吸収し、その知見を渋谷区に生かすこと、これ自体は否定はしていません。しかし、近年、議員の海外視察などについてもマスコミなどで注目されるなど、税金を使っての視察については厳しい目が向けられているものも事実です。

 そういう意味では、区民の皆さんに、誰がどのような目的で何を見てきて、それをどのように生かしていくのかを知ってもらうことは非常に重要であると考えます。この視察の目的や内容についても、是非ホームページなどで広く公開をしていただきたいと考えますがいかがでしょうか、区長のお考えをお伺いいたします。

 次に、教育について、三点、お伺いいたします。

 まず、医療的ケアが必要な子どもへの対応についてです。

 昨年四月一日に施行された障害者差別解消法は、障がいのある人もない人も、互いにその人らしさを認め合いながらともに生きる社会をつくることを目指しています。この法律によって、障がい者への合理的配慮が求められるようになりましたが、教育現場においては障がいのあるお子さんの多くが特別支援学校や、または特別支援学級への通学を勧められている状況にあると認識しております。

 しかし、仮に身体的な障がいを抱える子でも、学習する場として通常学級への通学が適しているケースもあるといいます。そのような場合においては、当事者から入学前に希望する学校や教育委員会に相談があるとき、さきの法の趣旨にのっとって、できるだけその希望に添うよう対応をするべきであると考えます。

 また、その障がいの度合いによって施設などの整備を伴うものであったとしても、一年程度前に相談があれば、十分に対応できる場合もあると考えます。

 障害者差別解消法は、基本的に渋谷区が基本構想に掲げるダイバーシティにつながるものであります。できる限り対応していただきたいと考えますがいかがでしょうか、教育長の所見をお伺いいたします。

 次に、通学路の安全確保についてお伺いいたします。

 日々、子どもたちが通る通学路については、今年度、新たに八十六カ所に防犯カメラが設置されるということで、防犯対策の面で安全性が高まることについては評価をするところです。

 また、交通安全の面では、スクールゾーンの設定や下校時の安全指導なども行われています。

 しかし、災害対策として通学路の安全確保については見落とされていると言わざるを得ません。特に、過去の大震災の被災地でも大きな被害が見られる住宅などの塀については、危険性が指摘されているものの、いまだに区内には老朽化したブロック塀やコンクリート塀、石塀なども見受けられる状態であります。

 災害時の児童・生徒の安全を確保するため、通学路における老朽化した塀については、所有者に適切な改修を求めるなど、早急に対応を講じる必要があると考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、二分の一成人式についてお伺いいたします。

 二分の一成人式とは、小学校四年生で十歳を祝うもので、十年ぐらい前から学校行事として広がったものです。

 教育委員会によると、内容に少し差はあるかもしれませんが、渋谷区でも半数以上の学校で行われています。主な内容は、自分の生い立ちを振り返る、保護者に感謝の手紙を送る、中には小さいころの写真を使うものもあるとのことで、土曜日の学校公開日にやるケースが多いようです。

 親に感謝の手紙を送ることや、昔の写真を学校でみんなに見せ合ったりすることに何が問題があるのかと思われる方もいるかもしれませんが、この学校行事には、様々な問題点が指摘されています。

 まず、それぞれの家庭の事情は様々で、家庭での子どもの状況は学校でも把握しづらいという点です。様々な理由でのひとり親の家庭や、場合によっては保護者に対して感謝したいと思えない状況の子どももいるのではないかと考えます。

 多くの幸せな家庭にとっては、かわいい子どもから感謝されれば保護者は感動するでしょう。しかし、その一方で、家庭に困難を抱える子どもたちにとっては、この行事はつらい思い出にしかなりません。

 皆さんも子どものころ、親や先生に本当のことを言えなかったことがあったと思います。家庭に困難を抱える子どもは、常にそうした状況で、むしろ学校では元気にふるまっている子どもも多いという話も聞きます。

 また、この二分の一成人式は、学習指導要領にはないもので、教育関係の専門家からも、実際には保護者にとって好評であるので行われているという指摘もなされています。

 多くの保護者が子どもとのきずなを確認できるのだからいい機会である、何でも全て公平にやろうとしたら何もできないという論調もあるようですが、プライベートな家庭の関係をみんなで確認し合うものが学校行事としてやるべきものなのか。また、学習や運動能力の差と違い、家庭環境や感受性など、子どもの心の問題の違いにはできるだけ公平に繊細なものとして捉え、配慮すべきであると考えます。

 二十だから振り返ることができるものや、二十だから受け入れられるもの、心から親に感謝の念を持つことができるとも言えるのではないかと思います。二分の一成人式の開催には、慎重な対応をしていただきたいと考えます。教育長の答弁を求めます。

 次に、福祉について、二点、お伺いいたします。

 初めに、妊婦禁煙治療支援についてお伺いいたします。

 現在、国においても受動喫煙防止対策の推進に関する法律の議論がなされており、七月に行われる都議会議員選挙前に、都政においても各党各会派がそれぞれの政策を打ち出しています。

 厚生労働省や東京都福祉保健局によると、特に妊婦の喫煙や受動喫煙は、本人のみならず胎児にも影響すると考えられ、たばこの煙に含まれる一酸化炭素やニコチンにより早産や流産、低出生体重児出産、SIDS(乳幼児突然死症候群)などの危険性が高まるということです。

 二〇一四年に環境省が行った、子どもたちの健康と環境に関する全国調査の結果によると、妊婦の喫煙率が五%で、特に二十五歳未満の喫煙者が全体の二〇%と高くなっています。

 また、企業による二〇一六年の全国喫煙者率調査によると、男性の喫煙率は二九・七%となっており、各家庭の夫などパートナーが吸っていなくても、同居の方に喫煙者がいる場合を考えれば、妊婦が家庭において喫煙または受動喫煙する機会というのは一定あると考えられます。

 このような状況の中、今年度、金沢市が妊婦と夫など家族を対象とした禁煙外来治療費の全額補助制度を新設しました。禁煙外来費用は、三割負担で一万三千円から二万円ということですが、金沢市の制度は、金額の上限を設けず支援し、生まれた子どもが一歳六カ月健診を受けるまでの間、禁煙を続けていることが支給の条件であるということです。

 おおよそ渋谷区の予算を想定すると、平成二十七年度の出生数が二千百二十一人ですので、そこから妊婦と夫を先ほどの喫煙率の割合で単純計算すると、二万円補助するとして年間約一千五百万円、上限一万円までで半額にすれば七百五十万円ということになります。

 渋谷区もパパ・ママ入門学級や乳児期、幼児期の健診時に、喫煙の影響について指導を行っているということは承知しておりますが、また、たばこはあくまでも嗜好品ですので、個人がやめるのに公費を投入することは様々な意見があると思いますが、子どもの健康を第一に考え、親も子どものために禁煙したいと思う気持ちがあるのであれば、それを後押しできるのではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、特別養護老人ホームの申し込みについてお伺いいたします。

 昨年三月末に厚生労働省が発表した全国特別養護老人ホーム待機者数は三十六万六千人で、前回調査した二〇一三年の五十二万四千人から三〇%減ったという報道がありました。これは、昨年度から認知症や知的障がい、虐待のおそれがあるなど、特別な理由を除いては要介護一、二の申し込みができなくなったことによる影響が強いと指摘されています。

 渋谷区においては、要件が厳しくなった昨年は、平成二十七年から百五人減ったものの、今年は四月一日の入所希望者数は五百九十六人で、昨年とほぼ変わらないという報告がなされました。

 一方、渋谷区では六月から、入所を希望する年一回の申し込み期間を待たず、年間を通していつでも申し込みができるように制度改正を行っています。

 加えて、これまで申し込みには区内施設は第二希望まで、区外施設は第三希望までしか申し込みができませんでしたが、これも区内は八施設、区外は十三施設に制限なく申し込みができるようになったと伺いました。この制度改正は、緊急性の高い希望者の選択肢が広がることになり、望ましいことと評価します。

 ただ、区内の施設の申し込み方法については、これまでどおり必要な書類を用意し、それぞれの施設に直接申し込みに行かなければならないということで、介護しながらの家庭にとっては、それだけでもかなりの負担になると考えます。

 入所の申し込みについては、入所される高齢者の状態が家族の状況など適切に把握するために対面での受け付けをしているということですが、例えば最寄りの包括支援センターで一括して申し込みができるようになれば、手続にかかわる御家族の負担は軽減されるのではないかと思います。区長の所見をお伺いいたします。

 最後に、羽田空港の新ルート問題についてお伺いいたします。

 これについては、一昨年の第四回定例会と昨年の第二回定例会で私から、また芦沢議員から昨年の第三回定例会で質問させていただいております。区長からは、「あらゆる機会を捉えて区民の意見を伝えていく」「国に対して安全性の確保と説明責任を求めていく」と答弁をいただいております。

 その後、今年に入り、三月十一日に地域交流センター恵比寿でオープンハウス型の説明会が行われましたが、基本的にはこれまでの説明されてきたことと大きく変わる点はなく、騒音や落下物に対する区民の不安が払拭されているようなものとはなっていません。

 一方で、国において国土交通省の平成二十九年度予算として、羽田空港の予算額は前年比二二%増、百十一億円増になっております。

 説明会では、国土交通省の職員は、「必ずしも二〇二〇年までに期限を区切ったものでない」と説明しておりますが、これを何度も耳にしておりますが、予算計上でインフラ整備などが着々と進んでいることについては矛盾を感じざるを得ません。

 説明会についても、以前求めていたスクール型の説明会は開催されず、オープンハウス型の説明会のみ、渋谷区ではたった三回しか開催されていません。

 まだまだ住民への理解が進んでいない中、国の方向性は決定事項のように進んでおります。特別区長会や関係区市連絡会ではどのような意見があるのか、区長の答弁を求めます。

 さらに、五月二十八日の東京新聞には、国際的な安全基準が確立されていないという指摘もあります。

 新たな飛行方式は、「ダブルRNAV(アーナブ)」というもので、GPSを利用した二機同時着陸を可能にするものですが、世界では例がなく、警報装置がニアミスと判断して着陸のやり直しをしなければならない可能性があるという指摘もあります。

 「飛行経路に関して安全が定められた国際ルールがあります」と、住民説明会の資料には書かれておりますが、安全性が保たれているかどうかは、私はこれは重大な問題であると考えております。区長は、この件について国交省に対して厳しく説明を求めるべきであると考えますけれどもいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 民進党渋谷区議団、治田 学議員の代表質問に順次お答えいたします。

 まず初めに、防災について四点のお尋ねです。

 初めに、避難所運営についてです。

 本区の防災対策については、議員の御発言どおり、東日本大震災、昨年の熊本地震での様々な教訓を受け、着実に進めてきたところです。

 特に首都直下型地震が起きた場合、建物の倒壊等により避難所に避難しなければならない方が多く発生することが想定されています。

 このため、渋谷区地域防災計画では、避難所を設置し、その運営については自主防災組織(町会)、PTA、学校等からなる避難所運営委員会により行っていただくことになっています。

 いざ発災したときに避難所の早期立ち上げと円滑な避難所運営をするためには、避難所運営委員会で作成した避難所運営マニュアルに基づき、日ごろから避難所運営訓練を実施することは大変重要です。

 一方、議員の御指摘どおり、新しく避難所となったところなど、避難所運営マニュアルが作成途中のところもあります。

 区といたしましても、地域の防災力を高められるよう、避難所運営マニュアルの策定に関する支援を行っているところです。

 あわせて避難所運営訓練についても、避難所運営委員会に、本部の立ち上げ、マンホールトイレの設置など、訓練の内容についてアドバイスをさせていただき、当日の訓練についても区職員が参加し、丁寧にサポートしているところです。

 今後も避難所の運営にばらつきが生じないよう、区職員による避難所運営委員会の会議への参加、避難所マニュアルの作成、避難所運営訓練の支援など積極的に行い、地域の防災力向上に向け、自助・共助・公助に基づいた震災対策を進めてまいります。

 次に、ペット同行避難についてです。

 ペット同行避難については、今年の防災点検の日に、各避難所に意見交換をお願いいたしました。その中で、屋内か屋外か、また世話をする人は誰なのかなど様々な意見があり、区がまずペット同行避難マニュアル(案)を策定してほしいということになりました。今年中にペット同行避難マニュアル(案)を策定し、避難所運営委員会にお示ししていきたいと考えています。

 議員御提言のバルーンテントについては、広い敷地が必要な上、高額であることと、常に発電機を使用して空気を入れ続けなければならないため、燃料の確保などの課題があります。ペットの避難が仮に屋外になった場合のテント等の資機材については、今後検討してまいります。

 次に、渋谷区民防災マニュアルの改訂についてです。

 本区の防災について、区民の皆様にわかりやすくまとめた渋谷区民防災マニュアルを平成二十七年に作成し、全戸配布いたしました。

 今年度、ペット同行避難マニュアルの策定や、平成三十年には地域防災計画の改定などを予定しておりますが、議員の御提案のとおり、防災に係る内容について、大幅な改定があった場合、渋谷区民防災マニュアルについても改訂を行いたいと考えています。

 次に、学校での家庭備蓄品啓発についてです。

 渋谷区震災対策総合条例では、区民の責務として、「自らの安全は自らが守る。」という防災の基本を自覚し、「食料、飲料及び生活必需品の備蓄」など、日ごろから地震に対する備えを行わなければならないとあります。

 議員からの御提言がありました家庭の備蓄整備状況の把握ですが、区が各家庭の備蓄状況を把握するよりも、まずは地域での防災訓練、渋谷区防災ポータルサイト、渋谷区民防災マニュアルなど、あらゆる機会を捉えて家庭内備蓄の必要性について周知し、普及啓発していくことが大切だと考えております。

 次に、子育て世帯への渋谷区であっせんする防災備蓄品などのチラシの配布についてのお尋ねです。

 本区では、区民の皆様に家具転倒防止器具や避難用品、携帯トイレ、食料、飲料及び生活必需品の備蓄を進めていただくため、防災用品のあっせんを行っています。

 防災用品のあっせんチラシは、区民の皆様にお手にとっていただけるよう、区役所、出張所などの区民施設を中心に置いています。現在でも、地域や学校で行う防災訓練において、防災用品を展示し、区職員が備蓄の必要について説明し、防災用品のあっせんチラシの配布をしているところです。

 子育て世帯にも届くよう、区ニュースやホームページを活用し、防災用品の備蓄について普及啓発するとともに、例えば学校や幼稚園等の行事の中で防災用品のあっせんチラシの配布を検討してまいります。

 マスタープラン改定について二点のお尋ねですが、一括してお答えいたします。

 今回、まちづくりマスタープランの策定に当たっては、渋谷区全域でアンケート調査やワークショップ、意見交換会の実施を含め、前例にこだわることなく多様な区民参加の形を検討していきます。

 また、得られた意見や提案を含め、策定のプロセスについては区のホームページ等に掲載するなど広く公開していきます。さらに、素案を取りまとめた段階で議会に報告いたします。

 また、昨日、シブヤを笑顔にする会の田中匠身議員の代表質問でもお答えしたとおり、平成三十年度に設立予定の「(仮称)渋谷未来デザイン会議」の取り組みの中で、フューチャーセッションなどから出てきたまちづくりに関するアイデアや有益な企画については、まちづくりマスタープランの策定に生かしていく予定です。

 なお、まちづくりマスタープランの策定については、まちづくり条例の規定に基づき、まちづくり審議会の御意見を聞いた上で、都市計画審議会で御議論いただくことになります。

 次に、公共トイレのあり方について三点のお尋ねです。一括してお答えします。

 公衆便所や公園のトイレなどの公共トイレは、広く一般に開放されており、基本的に区民、来街者、通行者、公園利用者等、誰もが無料で利用できる施設です。

 公共トイレの建替え等については、施設の経年や利用状況及び区の財政負担などを考慮しながら、PPP事業やネーミングライツ事業等の官民連携事業の導入を視野に入れ、順次改修を進めてまいります。中期的な計画の必要性については、バリアフリー化を含めて今後の検討課題と考えます。

 また、区では、公共トイレが利用者にとって快適で安心して使用できるよう、日々、適正な維持管理に努めていますが、暗い、臭い、汚いなどのイメージを持つ方もいるため、今後の維持管理のあり方につきましては、様々な企業との連携のあり方を含めて、さらなる検討が必要であると考えます。

 なお、渋谷区では、既に平成二十五年度から公園内における自動販売機設置を導入しており、設置事業者より公園維持管理協力金としての収入を得て、公園の維持管理を進めております。

 さらに、区民への公共トイレにかかわるコストやネーミングライツ事業の紹介など、今後、区ニュースやホームページへの掲載を通じて関心を持ってもらえるような情報発信を考えております。

 次に、職員の海外視察についてのお尋ねです。

 今年度予定しているロンドン、グラスゴー、パリの道路行政を中心とした視察の主な目的は、今後整備が予定されている宮益坂、道玄坂を初めとする旧大山街道ほか、区内の道路における歩行者空間の確保、路上空間の利活用などの先進的な取り組みについての知見を探るためのものです。

 また、ニューヨークの公園行政を中心とした視察の主な目的は、現在整備を進めている宮下公園を初めとする区内の都市公園のあり方やデザイン等の知見を深めるとともに、カウントダウンが行われるタイムズスクエア周辺のまちづくりを学ぶためのものです。

 なお、日程等の詳細については、土木清掃部長より答弁させます。

 次に、通学路の安全確保についてのお尋ねです。

 通学路安全点検は、PTAが学校に要望し、学校を経由して教育委員会に実施を求めて行われるものです。

 実施に際しては、学校、PTA、教育委員会のみならず、道路管理者、所轄の警察署にも立ち会いを依頼しております。

 実施内容ですが、街路灯、信号機、カーブミラーの設置や道路標識(歩行者専用、止まれなど)、路面標識(横断歩道、駐車対応など)への対応のみならず、落書きや違法駐輪、違法駐車の対応など、児童・生徒の登下校のときの安全確保のため、多岐にわたる要望を関係所管にしています。

 なお、老朽化に伴い倒壊のおそれのある個別具体の塀については、所有者に対して、適切な維持管理及び被害防止の指導を行っているところです。基本的には所有者の責任でありますが、今後もその危険性などについては指導を継続してまいります。

 次に、妊婦の禁煙治療助成についてのお尋ねにつきましてお答えいたします。

 喫煙につきましては、大規模な追跡調査により、非喫煙者に比べ喫煙者の余命が十年ほど短くなる等のリスクが示されております。また、受動喫煙につきましても、これまでの国内の研究により、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中などの疾病を発病するリスクを増加させることが明らかになっております。

 また、議員御指摘のとおり、妊婦の喫煙や受動喫煙は、早産や流産、低体重児出産、乳幼児突然死症候群などの危険性が高まるとされていることから、保健所では妊娠中の喫煙や受動喫煙による母子の健康被害を防止するため、両親学級等を通じて、母親だけでなく父親に対しても禁煙についての啓発に努めております。

 議員御提案の妊婦への禁煙治療の推奨についても、効果的な方策であると考えています。区では、長期基本計画に基づいて、区民に対し、常に適切な情報を発信していくことにより、禁煙の推進を図り、健康づくりを推進しております。

 一方、国は現在、受動喫煙防止のために健康増進法改正を検討しているところです。

 妊婦への禁煙治療費助成等の方策につきましては、こうした状況を踏まえた禁煙及び受動喫煙防止策の中で総合的に検討を進めてまいります。

 次に、特別養護老人ホームの申し込み変更について、申し込み先を区内各施設でなく地域包括支援センターで一括して申し込みができないかとのお尋ねです。

 特別養護老人ホームは、常時介護が必要で、居宅の介護が困難な方を対象とした福祉施設であり、本区においては区内八カ所、区外協力施設として十三カ所にあります。特別養護老人ホームの入所につきましては、透明性、公平性を担保する観点から、従前より入所方針を定め、この指針に基づくポイントにより優先度評価を実施しています。

 今回、申し込み者の利便性及び申し込み時の状態をより的確に反映させるため、区内特別養護老人ホーム八施設で構成した連絡会と意見交換を重ね、現場の声を参考にしながら入所指針を変更しました。

 入所の申し込みについては、議員御指摘のとおり、入所される高齢者の状態や家族の状況などを適切に把握することに加え、御本人にとって今後の生活の場となることから、御家族とともに実際に訪問し、施設ごとに異なる居住の形態、入所生活の内容、受け入れ可能な医療体制を確認することが必要です。

 議員御提案の地域包括支援センターで一括して申し込みを受けることについては、円滑な入所につなげる観点から難しいと考えます。

 本区では、ガイドブックやホームページなどにより施設の情報発信に努めながら、引き続き、各施設において適切な手続に努めてまいります。

 次に、羽田空港の機能強化に関連して、区長会などでどのような意見があるか、また区長はどのように考えているかとのお尋ねです。

 羽田空港の機能強化に関しては、国土交通省から特別区長会にも報告がなされ、私から「区民への丁寧な説明をお願いしたい」と区としての意見をきちんとお伝えしているところです。また、区長会として「騒音影響や安全管理など懸念されている課題に対し、住民が納得することができる十分な検討及び説明を行うこと」を求めています。

 羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会の状況ですが、各区市の部長級で構成されている幹事会がこれまで十三回開催され、その中でも引き続ききめ細かい対応を求める意見が出されています。

 今後、国はこれまでの説明会を通じて寄せられた多様な意見を踏まえつつ、昨年七月に策定した環境影響等に配慮した方策のさらなる具体化を進めるとともに、継続してオープンハウス型の説明会を開催するほか、情報発信拠点を設置するなど、正確でわかりやすい情報提供を行っていくということです。

 区としては、こうした情報提供により区民が不安を感じている騒音の影響や落下物の安全対策について理解が深まることを期待しています。

 今後も説明会等で国の対応を見ながら、引き続き区長会等の場で、国が責任を持って丁寧に区民へ説明し、環境の影響や安全対策について取り組むように要望していきたいと考えています。

 次に、新聞報道を根拠にして国に対し抗議、説明を求めるべきとのお尋ねですが、当区としては、既に新聞報道翌日に国土交通省より安全基準上問題はないとの説明を受けておりますので、抗議をするつもりはありません。

 羽田空港の機能強化に関する事項については、国の責任において説明がされるべきものと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(丸山高司) 大澤土木清掃部長。



◎土木清掃部長(大澤一雅) それでは、私からは、ロンドン、グラスゴー、パリの道路行政を中心とした視察と、ニューヨークの公園行政を中心とした視察につきまして、日程等の詳細についてお答えさせていただきます。

 まず、ロンドン、グラスゴー、パリの視察ですが、職員の参加人員は二名、別途関連の学識経験者一名。日程は、六月二十四日から七月二日まで、グラスゴーに一泊、ロンドン、パリにそれぞれ三泊を予定しております。

 現在のところ、グラスゴーでは、ブキャナンストリート、グラスゴー市都市情報センターなど、ロンドンでは、ロンドン市交通局、オックスフォードストリートなど、パリでは、セーヌ川河岸歩行者空間、シャトレ‐レ・アール駅周辺開発などの視察を予定しており、あわせてパリ九区の区長へ親書を届けることも予定しております。

 今回、訪問先といたしましたグラスゴーは、かつてはロンドン、パリ、ベルリンに次ぐヨーロッパ第四の工業都市でありましたが、周辺地域の重工業の衰退により一度はすたれたものの、一九九〇年、欧州文化首都となったことを契機に、中心市街であるブキャナンストリートの再生と、文化施設の集積やイベントの開催を組み合わせてイメージを刷新する手法が成功し、グラスゴーモデルとして世界に名をはせたことを御存じの方もいらっしゃると思います。

 中でも、まちの中心に位置するブキャナンストリートは、もともと石畳の敷き詰められた古くからの坂道でしたが、歩行者天国の実施、駐車帯の撤去などの取り組みを進め、日当たりに配慮した非対称の街路断面を特徴とし、一九九九年の改修を機に、完全歩行者空間化されました。

 二〇〇八年には、イギリス都市計画アカデミーの偉大な街路賞を受賞。同じ坂道である渋谷の歴史とともにある宮益坂、道玄坂を含む旧大山街道の未来に大きな示唆を与える、世界でも数少ない坂道の歩行者空間化の先進事例と言えます。

 この海外視察では、渋谷東地区まちづくり協議会の地域の皆さん、関連事業者などと御一緒に現地にて視察を行う予定です。

 費用につきましては、職員二名、関連学識経験者一名を含めて総額おおむね三百六十万円を予定しています。

 次に、ニューヨークの視察についてですが、職員の参加人員は二名、日程は、七月十三日から十九日まで、ニューヨーク市に五泊を予定しております。

 現在のところ、ニューヨーク市公園管理局、同じくニューヨーク市公園レクリエーション局、ブライアントパーク、鉄道高架跡を活用した空中庭園であるハイラインなどの視察を予定しております。

 費用につきましては、職員二名、総額おおむね二百八十万円を予定しております。

 なお、両視察とも視察コーディネーターの費用、現地での諸費用などを含む金額となっております。

 続いて、二つ目の御質問でございますホームページなどによる公開ですが、視察後にできる限り速やかに報告書を作成し、この視察の目的や内容とあわせて、区ホームページにてアップするとともに、議会に対しても御報告してまいります。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。



○議長(丸山高司) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、防災について一点、教育について二点のお尋ねがありました。順次お答えをしてまいります。

 まず初めに、防災教育について、小中学校で備蓄食料品を食べる機会をつくってはどうかとのお尋ねです。

 区内の各小中学校には、備蓄倉庫が設置され、防災備蓄品がおさめられています。そのうち食料品については、これまでも入れかえ時に子どもたちに配布し、それを食する機会を設定してまいりました。

 防災備蓄食料については、日々改良がされており、災害時のみならず、通常の食事としても活用も進んできていると聞いています。

 子どもたちが、入れかえ時や学校で行われる防災訓練などの折に備蓄食料品を食した経験を、家庭に帰って保護者の方に話すことが、家庭における防災意識の喚起につながるアプローチになる可能性があることを考慮して、入れかえ時などに備蓄食料品を小中学生に配布し、それを食する機会を継続して設定していきたいと考えます。

 次に、医療的ケア児の対応についてのお尋ねがありました。

 渋谷区では、障がいのある全ての児童・生徒に教育を保障することを基本とし、一人一人の能力、可能性に合った最もふさわしい教育が実施されるよう、医療機関、教育関係者等の協力のもと、就学支援委員会を設置し、介助員を配置するなどの合理的配慮をした上で就学を決定しています。

 就学後も、校長をリーダーとする特別支援教育に関する校内委員会を設置し、全校的な支援体制を確立しています。

 なお、現在、教育委員会では、医療的ケアが必要な子どもの就学相談はありませんが、そのような相談があれば、本人、保護者の意見を考慮し、対応するように努めてまいります。

 次に、二分の一成人式の開催に関するお尋ねです。

 議員から御指摘をされたとおり、二分の一成人式は、小学校四年生が自分の成長を友達とともに喜び、成長を支えてくれた様々な人に感謝の気持ちを持つ機会として、平成二十九年度には小学校の十二校で実施する予定となっております。

 実施内容としては、子どもたちが将来の夢を発表し合ったり、これまでの成長を振り返ったり、合唱や合奏を通してともに成長を喜び合ったりする学習活動を行う学校が多く見られます。

 また、縄跳びやフラフープ、楽器の演奏など、自分ができるようになったことを発表し合ったり、これまでの成長を振り返る新聞を作成したりしている学校もあります。

 同様の学習として、二年生の生活科の学習で、自分を見詰め、よさや可能性に気づき、意欲と自信を持って毎日の生活を送ることができることを狙いとした「明日へジャンプ」という学習もしております。

 渋谷区では、いずれの学習においても、昨年度も実施したから今年度も行うではなく、児童の成育歴や家庭環境等について十分に把握した上で、慎重に検討、配慮し、校長の権限において実施をしております。

 教育委員会としましても、二分の一成人式を実施する際には、学校に対して、実施の狙いや児童に身につけさせたい力を明確にし、児童の実態や家庭環境等に配慮しながら、子どもや保護者の声なき声に耳をそばだてて、心に寄り添いつつ適切に実施するよう、引き続き指導してまいります。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。



○議長(丸山高司) 八番治田 学議員。



◆八番(治田学) 区長、教育長、部長から、それぞれ答弁いただきました。

 是非独自性の高いマスタープランをつくっていただきたいと思います。

 私たち民進党渋谷区議団は、今後も区政発展のために区民の皆様と歩んでいくことをお誓い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。



○議長(丸山高司) 十八番岡田麻理議員。



◆十八番(岡田麻理) 早速質問に入ります。

 子育て支援について、大きく四点、区長に伺います。

 最初に、待機児童対策について、三点です。

 私は、定期的に「子育てトーク」という報告・意見交換会を開催しております。その中でも特に待機児童対策をテーマとした皆さんとの意見交換会では、多くの課題を実感させられます。

 最近では、認可園・保育室入園のボーダーの指数は四十四ポイント、それは両親ともにフルタイムで働いており、育休中か既に有償で預けているという内容です。パートタイム勤務の人や求職中の人は、入園申請すら諦めているという切実な声も寄せられております。

 そこで、パートタイム勤務や求職中の人たちの保育サービスについて、三点、お伺いいたします。

 最初に、定期利用保育の提案です。

 定期利用保育は、パートタイム勤務や短時間の保育を継続的に必要とするお子さんをお預かりする制度です。

 渋谷区では、リフレッシュ目的で利用できる一時保育を実施していますが、定員の一部に仕事目的の枠を設けるのはいかがでしょうか。

 現在渋谷区の一時保育は、区内十一カ所、定員は八十三名です。過去にも提案したことがありましたが、当時は一時保育を行っている園や定員が少なかったため実現できませんでした。多様な働き方としてパートタイム勤務を希望されている方もいる中で、そういう方への取り組みも必要と考えます。区長の御所見を伺います。

 次に、期間限定保育についてです。

 六月一日に文教委員会で、今年度の保育園入所状況の報告がありました。新設認可園の四、五歳児については、定員に余裕がある園があります。

 我が会派の小柳政也議員も委員会で提案してきましたが、定員割れによる空きスペースが生じている保育園や保育室を利用し、お子さんを期間限定で預かるというのはいかがでしょうか。二、三歳児が進級して定員が埋まるまでの期間限定となりますが、待機児童や求職中の方のお子さんなども利用できるようにするのです。区長の御所見を伺います。

 次に、区立保育室の継続利用についてです。

 平成二十八年第一回定例会にて、我が会派の薬丸義人議員から、区立保育室について一年という制限を設けず、継続して通えるようにと提案をいたしました。

 現在、区立保育室事業は、歳児を広げるなど拡充しておりますが、親御さんにとっては翌年に再び保活、さらに必ずしも認可園に入れる保証がないというのはかなりの負担となっております。

 区立保育室事業開始当初は、次年度にはほぼ認可園に入れましたが、今では大きく事情が変わってきています。

 そこで、区立保育室をそのまま持ち上がりで利用できるよう、再度、検討いただけないか、区長に伺います。

 次に、育休に配慮した保育園整備について質問いたします。

 「Shibumama」や「エビママ!時々パパ」という子育てグループがあります。コアメンバーの皆さんが今年四月、保育園に入園の申請をされた親御さんに向けてアンケートを作成、私もお手伝いをして区内で子育て中の皆さんに御協力をいただきました。

 今回、アンケート結果をまとめていくうちに見えてきたことは、本来ならしっかりとりたい育休を早目に切り上げて職場に復帰しているという点です。

 「一歳児の定員は少ないため、ゼロ歳児から保育園に申し込みをして職場に復帰をした」とか、「指数を上げるためにゼロ歳から有償の認可外に預けて早目に職場に復帰した」と、本来とれる育休を切り上げているお母様が五五%でした。そのうち一年以上育休を短縮された方が四二%。しかし、本音を聞けば、「認可園に入れるという保証があるなら育休をしっかりとって我が子が一歳、または二、三歳になるまで一緒に過ごしてから復帰をしたかった」という方が半数以上いらっしゃったということです。

 また、「育休を早めて三カ月で職場に復帰をしたが、産後の母体にとてもつらく、子どものためだけでなく自分の体のためにもしっかりとりたかった」という方もいらっしゃいました。早く職場に復帰をしたいという方や育休制度のないフリーランスの方にとっては、ゼロ歳児で入園は必須ですが、本来入園を希望する歳児での入園につなげることが大切です。

 育休をしっかりとって一歳児、さらに育休を延長して二、三歳児で入園する人たちが増えれば、ゼロ歳児基準の園児室のスペースと保育士が、その分一歳児以上の定員の増へとつながります。

 そこで、昨今の「ゼロ歳児からでないと入園が難しい」という概念を払拭し、入園したい年から入れるよう、育休に配慮した保育園の整備について、三点、伺います。

 現在、渋谷区では、待機児童対策の一環として新設園の開設に力を入れておりますが、一歳児、二歳児の園児室については、受け入れ可能園児室がフレキシブルになるように稼働式の壁にするなどして保育施設を整備してはいかがでしょうか。区長に伺います。

 次に、保育士、職員体制についての提案です。

 児童福祉法による保育士の基準は、ゼロ歳児が乳児三名につき保育士一名、一、二歳児は六名に対して一名です。しかし、保育士確保が課題という中ではありますが、実際には一、二歳児六名に対し保育士一名では、現場は大変です。また、毎年新しい園児が入ってくることを考慮し、渋谷区独自で一歳児以上の保育士数の基準、またはアシスタントなど、職員体制を増やす必要があると考えますが、区長の所見を伺います。

 さらに、入園のための指数についても提案をいたします。

 育休を延長し、これ以上延長ができない人については、指数の考慮も必要かと考えますが、区長の御所見を伺います。

 次は、育休中の親子のサポートです。

 まとまった期間、育休をとって親子で生活をしていると、孤立や不安を感じることがよくあるそうです。そこで、既存の渋谷区のサービスを拡充し、育休中の親子が孤立しないようにするために、四点、提案をいたします。

 一点目は、相談窓口及び託児つき講座や懇親会の内容、頻度の拡充などを行い、区でしっかりサポートすることを提案いたしますがいかがでしょうか。

 二点目は、一時保育の予約の簡素化についてです。電話予約が余りに大変ということで諦めている親御さんが多い状態が続いております。そこで、以前から提案している一時保育のネット予約の取り組みについて、改めて区長に御所見を伺います。

 三点目は、育児支援ヘルパー派遣事業「にこにこママ」の利用期間延長についてです。

 現在は一歳までになっている「にこにこママ」ですが、二歳まで延長するのはいかがでしょうか。子育て支援センターなどの利用があることは承知しておりますが、乳児虐待防止の観点だけでなく、祖父母のサポートが得られない核家族での育児の孤立感、負担感を考えると、シッターサービスはとてもありがたいことです。また、こちらも登録の簡素化をという声が多く届いております。「にこにこママ」利用期間延長について、あわせて区長に御所見を伺います。

 四点目の提案は、気軽にできる保健師相談や栄養相談、母乳相談についてです。

 専門家の助言は本当に心強いものです。復職に向けての断乳の相談やその後の悩み、離乳食の悩みなども尽きません。保健所ではそのような相談を行ってはいますが、お子さんが一歳以上でも気軽に相談ができるとよいと思いますが、区長の御所見をお聞かせください。

 ここからは、保育園利用者からの声について、大きく二点伺います。

 最初に、保育園入園申請についてです。

 二十九年度の保育園申し込みが、初めて申請受け付けの予約が実施され助かったという声が届いています。

 一方で、休日の窓口の申し込み受け付けが一日だけだったため、区立保育室や認可外にお子さんを預けて復職されている親御さんにとっては、平日が動けず、新設園の見学や保育課へのアプローチなどがとても困難だったとのこと。是非次回からは、休日の受付窓口の設置日を増やしていただきたいと思いますがいかがでしょうか、御所見を伺います。

 また、保育園入園の申し込みのときに保育課が受ける様々な問い合わせ内容について、ホームページに「よくある質問」などとして掲載するのはいかがでしょうか。申請する親御さんにとっては、「知らなかった」「勘違いしていた」を防げますし、問い合わせに対応する職員の負担軽減にもつながります。

 また、毎年の園ごとの選考結果、例えば倍率、当落の指数ボーダーラインを問い合わせる人が多いかと思います。こちらもホームページに掲載するのがよいかと思いますが、あわせて区長に御所見を伺います。

 次に、保育園の事故や、最近では給食問題などがニュースで取り上げられ、不安に感じている親御さんも多い中、園内にカメラの設置の検討をという声もよく聞きます。国の補助金も出ておりますので、防犯上の観点から、また親御さんの安心にもつながるカメラの導入について区長の御所見を伺います。

 最後に、ファミリーサポート事業についてです。

 保育園入園のタイミングでファミリー会員に登録する方が多いのですが、サポート会員が少なく、なかなかサービスを利用できないという現状が、ここ数年続いております。サポート会員増加に向けての対策はいかがお考えでしょうか、区長に御所見を伺います。

 以上、子育て支援について長谷部区長の御答弁、よろしくお願いいたします。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) シブヤを笑顔にする会、岡田麻理議員の一般質問に順次お答えいたします。

 まず、定期利用保育や期間限定保育の導入、区立保育室の継続利用についての御質問ですが、待機児童対策に関する御質問であるため、一括して答弁いたします。

 所信表明でも申し上げましたが、本年四月の待機児童数は二百六十六人と、昨年四月と比較して減少したものの、依然として多くの待機児童が発生しています。

 増加する保育需要に応えるためには、保育施設整備に限ることのない多様な施策も展開していかなければなりません。こうした取り組みとして、議員から御提案いただきました短時間就労の方を対象とした定期利用保育の実施や、新規開設園における四歳児、五歳児室の空きスペースを活用した期間限定保育の実施は、いずれも有効な方法だと考えています。

 保護者の就労形態が多様化している中、保育園の入園申し込みもフルタイム就労の方ばかりでなく、様々な御事情により短時間就労されている方もおり、こうした多様なニーズに対応していくことも必要です。

 このため、定期利用保育については、まず公立保育園で一時保育を実施している園において、限定的ではありますが、試行的に実施してまいります。

 また、期間限定保育の実施についてですが、保育園開設初年度は四歳、五歳児枠は利用希望者が少なく、二歳、三歳児が進級後に埋まることから、開設後一、二年は定員割れにより空きスペースが生じています。今後も複数の保育施設の開設を予定していることから、事業者とも協議しながら、空きスペースや余裕のある保育室を活用し、待機児童対策を期間限定して受け入れていくことについて検討していきたいと考えています。

 また、区立保育室の継続利用についての御提案もいただきました。

 区立保育室については、緊急的な待機児童対策としての位置づけから、暫定的な施設として持ち上がりはなく、入所期間は最長で、年度末までの一年としていました。

 しかしながら、実態として区立保育室に複数年通っている方も多く、議員御指摘のとおり、利用者からは継続して通園できるようにしてほしいといった御意見も多くいただいております。そのため、次年度からは、区立保育室の持ち上がりを可能とすることも検討してまいります。

 引き続き、こうした様々な手法を用いながら、待機児童対策に取り組んでまいります。

 次に、育休に配慮した保育園整備について、三点のお尋ねです。

 まず、一、二歳児の受け入れについては、一部の園で定員の弾力化により対応しているところです。フレキシブルな対応については、持ち上がりや保育室の面積など、留意すべき点もありますが、今後、保育所の設計段階から可動式間仕切りも含め、家具類の配置や簡易型のパーティションにより工夫を凝らすなど、柔軟な定員設定が可能となるよう事業者と協議してまいります。

 次に、保育士の配置については、区内認可保育所では、一歳児の職員配置に関して国の基準を上回る一歳児五人に対して一人の保育士を配置しており、保育の質を確保する上でも継続して実施してまいります。

 また、育児休業中の方に対する利用調整での指数の取り扱いについては、自営業の方などにも配慮する必要があることから、今後の利用調整基準の見直しの際に慎重に検討してまいります。

 次に、育児中の親子のサポートについて、四点のお尋ねです。

 まず、育児中の親子の孤立への対応策ですが、現在、子育て支援センターでは、同じ歳児をお持ちの保護者に集まっていただく時間帯を設け、保護者同士の交流が深まるような取り組みや、看護師、助産師などによる相談会を行っています。特に育児は母親にとって大変孤独で不安なものになりがちですので、子育て支援センターを活用していただき、センターの職員はもとより、利用者間の交流の中で孤立感が解消されることを期待しています。

 また、個々のケースによっては、保健所などの関係機関とも連携し、適切な対応を図ってまいります。

 次に、一時保育のネット予約ですが、障がいのある児童や配慮を要する児童をお預かりする場合など、その都度、定員利用の調整を行う場合もあることから、一律にネット予約とすることによる課題もありますので、引き続き、予約の簡素化について検討してまいります。

 次に、育児支援ヘルパー派遣事業「にこにこママ」の利用期間延長についてです。

 この事業は、日中、介助者がいない妊娠中または産後間もない方や、乳児を養育している保護者への支援として、利用者宅に育児支援ヘルパーを派遣することにより育児負担の軽減を図ることを目的としたものです。

 この事業の利用状況では、登録者の約六割の方が一歳到達まで継続して利用しています。一方で、議員御指摘のとおり、保育施設を利用せず、自宅で養育されてサービスを利用されている方からは、「一歳を超えても利用できれば」とのニーズがあることも承知しています。

 これまで育児休業はおおむね一歳までが区切りとされていることから、利用要件を一歳未満としておりましたが、平成二十九年十月から、改正育児・介護休業法が施行され、保育園等に入れない場合、最長二歳まで育児休業の再延長が可能になるということから、年齢要件の緩和について具体的に検討してまいります。

 なお、登録の簡素化についてですが、この事業では、日中一人で子育てをしている保護者が、育児の悩みを抱え込みがちなこの時期に支援を提供することにより、虐待のリスクを軽減することも目的としています。そのため、利用登録に当たっては、事前の面接や訪問調査を行い、あわせて育児に関するアドバイスも行っておりますので、御理解いただきたいと存じます。

 区保健所や保健相談所では、栄養士が訪問して離乳食相談を行うなど、年齢、月齢に関係なく、保育士、栄養士、歯科衛生士による相談体制があり、不安や疑問を感じたときにいつでも御利用いただけます。

 また、幼児期に助産師による母乳相談や訪問による乳房ケアを実施し、幼児期においても各子育て支援センターで助産師による育児相談を実施しており、その中で母乳や断乳についての相談に応じています。

 少しでも子育てに関する不安を軽減するため、相談体制について今後とも広く周知してまいります。

 次に、保育園利用者からの声を受けて、二点のお尋ねです。

 まず、保育園の入園申請及び保育室内の環境整備についてのお尋ねですが、休日の保育園申し込み受け付けについては、これまでも平日、就労等の事情により入所申し込みが難しい方々に配慮し、一日のみ休日受け付けを実施してまいりました。しかし、保護者の方々からは、さらに休日受け付けの日数を増やしてほしいといった御要望をいただいており、今後、受け付け日数を増やすことについても検討してまいります。

 また、保育園入園申し込みに際してよくある質問等や園ごとの選考結果、ボーダーライン等のホームページへの掲載についても、保護者の方々の関心も高く、お問い合わせも多くいただいていることから、保護者の負担軽減の観点からも実施していきたいと考えています。

 次に、保育園内でのカメラの導入については、保育所内の事故防止や事故が発生した場合の検証の体制強化を図るという観点から、保育事業者と協議してまいります。

 次に、ファミリーサポート会員の増加に向けた対策についてのお尋ねですが、これまでもファミリーサポート事業の委託先である渋谷区社会福祉協議会では、年に四回、サポート会員の募集を行い、区ニュースやホームページでお知らせしてまいりましたが、登録の多くは子育てやお仕事を終えた六十歳以上の方であり、会員数の増加に至っていないのが現状です。

 現在、ファミリーサポートセンターへの最も多い要望は、保育園等の送迎ですが、子育て中の方同士による送迎は可能であると考えられます。そのため、今後は子育て中の方への募集を積極的に行い、ニーズに応えていきたいと思います。具体的には、子育て支援センターや子育てひろばの職員が利用者に対して、ファミリーサポート事業の意義や役割をお伝えし、サポートの会員登録につなげていきたいと考えております。

 以上、私からの答弁といたします。



○議長(丸山高司) 十八番岡田麻理議員。



◆十八番(岡田麻理) 区長から、多様な保育サービスの充実につながりますとても前向きな答弁をいただきました。ありがとうございました。

 育休に配慮した保育整備や育休サポートについては、これは家庭保育のサポートにもつながりますので、是非浸透していきますよう取り組んでいただければと思います。

 最後に、本来であれば、保活をしなくても保育園に入園できるのが当たり前という姿だと思います。この渋谷区で一日も早く、そんな日が来ますように、そしてやっぱり渋谷区に住んで子育てをしてよかったと実感してもらえるように、引き続き、皆さんの声を届けていくことをお誓い申し上げ、シブヤを笑顔にする会、岡田麻理の一般質問を終了いたします。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(丸山高司) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後二時十九分

   再開 午後二時四十分

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○副議長(古川斗記男) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 二十三番牛尾真己議員。



◆二十三番(牛尾真己) 私は、日本共産党渋谷区議団として、区長、教育長に質問します。

 最初に、保育についてです。

 認可保育園の待機児問題が深刻な中、日本共産党区議団が急遽実施した保育・子育てについてのアンケートには、「四月に入園できませんでしたが、秋口には働きたいので、来年三月までベビーシッターや区外の認可外保育所を利用するしかありません」「認可園は第十希望まで書いたが全て落ちてしまった。少し遠くの保育室に入れたが、一歳で認可に入れる可能性は低いので、今から来年の保活に不安を感じている」などの切実な声が寄せられました。

 四月一日時点の認可保育園入所状況報告によると、入所希望者は昨年比二百四十六人増の千九百四十五人で、そのうち希望どおり入園できたのは千十五人でした。認可園に入れなかった子どもの数は、ゼロ歳児二百人、一歳児三百十六人、二歳児百五十二人など、合計七百六人、どの保育施設にも入れなかった子どもは二百六十六人で、依然として深刻です。

 今年四月から認可園の定数を五百五十人増やしたことは評価しますが、認可園に入れない子どもは三十五人しか減りませんでした。

 区長は、どの施設にも入れなかった二百六十六人の待機児を年度内に受け入れるよう対応すべきと考えますが、見解を伺います。

 また、今年認可園に入れなかった子どもに加え、入園希望者の増加も考慮した認可園の増設で、いつまでに認可園の待機児をゼロにしようとしているのか、その計画をどう考えているのか、区長に伺います。

 次に、区立保育園の増設についてです。

 児童福祉法では、保育の必要な子どもに保育を保障することを自治体の責務として規定しています。区長は、様々な手法を活用して待機児対策に取り組むとしていますが、区立園増設の計画はありません。

 保護者の願いは、一人一人の子どもに寄り添った質の高い保育です。区立保育園は、保育士の身分が保証されているため、安定した保育の質が受け継がれており、全ての認可園の保育の質を確保するためにも、その比重を増やすことが重要です。

 また、民設の保育園に比べ、事業者募集や選定の手続が不要なため、待機児解消に即効性が期待できます。

 実際、北区では、「子育てするなら北区が一番」をスローガンに、待機児対策を区の責務として取り組み、今年四月から四園の区立保育園を開設しました。

 当区でも民間任せの姿勢を転換し、区立保育園の増設に踏み出すとともに、国や都に対して、公立保育園整備に対する補助制度の創設を求めるべきです。区長の見解を伺います。

 次に、民間保育士の処遇改善についてです。

 待機児解消が進まない原因の一つとなっている保育士不足の解消に向け、国や都の処遇改善策が本年度から上乗せ実施されました。二十三区でも、世田谷区に続き大田区、足立区で私立保育園の常勤保育士に対して、月一万円の独自支援を開始しました。

 当区でも都内の他の業種よりも十五万円も低いと言われる保育士の給与を引き上げ、処遇改善を図るため支援を行うべきです。区長の見解を伺います。

 次に、教育について、区長、教育長に質問します。

 初めに、道徳教育についてです。

 安倍政権は、二〇〇六年に教育基本法を全面改定し、「国を愛する心」を盛り込みました。

 今年三月三十一日には、「道徳教育で教育勅語を教材として使うことを否定しない」という答弁書を閣議決定しました。首相や閣僚は、「教育勅語にはいいことも書いてある」と言います。

 しかし、教育勅語は、君主である天皇がその支配下にある臣民に対し、守るべき徳目を示し、「重大事態があれば、命をかけて天皇を守れ」というもので、これによって多くの若者が戦地に駆り立てられ、とうとい命を犠牲にしたのです。

 だからこそ、侵略戦争の深い反省に立って制定された現行憲法と相入れないものとして、衆議院で排除、参議院で失効の決議が上げられたのです。

 当区は、来年度以降、教科化される道徳教育には、教育勅語を教材として使用すべきではないと考えますが、教育長の見解を伺います。

 次に、スポーツ施設の指定管理についてです。

 今定例会には、スポーツセンターを初め四施設に指定管理者制度を導入するための条例改正案が提出されています。

 指定管理者制度は、市場原理のもとで、民間のノウハウを利用して公共施設運営の効率化を図ろうとするものです。施設の利用料は、区が決めた金額以下にしなければなりませんが、区長発言で述べている専門指導員によるスポーツ教室などは、指定管理者が自由に設定した料金を区民から徴収することができます。

 区立のスポーツ施設は、区民の誰にもスポーツに親しむ機会を公平・平等に提供し、負担も少なく、気軽に利用できる社会教育の施設であることから、渋谷区はこれまで指定管理者制度を導入してきませんでした。

 教育施設に民間の営利を持ち込んでもうけの対象にし、区の責任を後退させる教育施設への指定管理者制度の導入はやめるべきです。区長の見解を伺います。

 また、現在の委託事業者となっている渋谷サービス公社で運営に携わっている二十二人の固有職員の来年度以降の雇用はどうなるのか、伺います。

 次に、ICT教育についてです。

 日本共産党は、ICT教育そのものを否定するものではありませんが、導入に当たっては、何よりも学校現場や研究者、区民の声を聞くべきと考えます。

 区長は、ICT教育推進を目玉として、全ての小中学生と教員にタブレット端末を貸与することなどで七億八千二百万円を予算化し、今定例会に小中学校の教室に配備する電子黒板機能つきプロジェクターを二百五十七台購入する契約案件を提出しています。

 昨年九月に開かれた教育委員会では、ICT教育推進計画について、「ICTを使いこなすことが子どもや教職員の資質向上になるのだろうか。教職員の指導力向上はICTを使う以前の問題だと思う。機械を使いこなすことが優秀であるとしていいのか」「計画を読むと、いかにもすばらしい内容となっているがデメリットも示すべき。例えばお互いの顔を見て会話ができなくなることが挙げられる」「ICTの授業を見て、このままでよいのかと思った。授業の中で子どもの反応がきちんとあり、日常の授業がしっかりと見える形で示されなかった」など、子どもへの影響や学習効果への疑問や意見が出されましたが、こうした疑問や意見はどう解決されたのか。また、教職員や保護者にどのように説明し、意見を集約したのか、教育長に伺います。

 区が今年の夏に行うとしている教員の研修は、教員にとっては新たな負担になります。予定している研修は、具体的にいつ、誰が、どのくらいの時間、どういう内容の研修を予定するのか。また、授業がスタートした以降のフォロー体制はどうなっているのか。既にタブレットを導入した自治体ではトラブルが発生して授業がとまってしまったという例も聞いていますが、そうした場合にどう対応するのか。さらに、さきの定例会では、子どもの心身に影響を及ぼす「VDT症候群対策のマニュアルを作成する」との答弁がありましたが、その内容はどういうものなのか、教育長に伺います。

 区長発言にあった「『渋谷モデル』を創造する」、「学習面と校務支援が統合された『全国の標準モデル』となるよう取り組む」というのは、具体的にどういうことなのか、区長に伺います。

 機械の故障やトラブルが絶えない先行事例や、専門家から手を動かして実験や観察をする時間や、紙と鉛筆で考えながら作図や計算を進める活動の縮減、教員の指導能力が軽視されることへの懸念が表明されているもとで、議会への報告も極めてわずかで、区民には全く知らせず、教育委員会を初め学校関係者や保護者への説明も不十分なまま多額の予算をかけるタブレットの全児童・生徒への貸与は拙速であり、導入を急ぐべきではないと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、学校給食の無償化についてです。

 東京都教育委員会の調査では、平成二十七年度に保護者が負担した学校教育費は、生徒一人当たり、小学校が五万五千五百十六円、中学校が七万五千六百九十九円で、前年に比べ小学校で二千六十五円、中学校で千九百十七円の増となっています。

 貧困と格差の連鎖を断ち切るためにも、義務教育の完全無償化は待ったなしです。

 学校給食費は、教育費の中で最大の金額を占めています。給食費が払えずに肩身の狭い思いをしたり、生活費を切り詰めて給食費を捻出するなど、子どもたちや家庭に大きな負担となる中で、自治体独自の学校給食の無償化は、二〇一一年度以降、急速に広がり、六十自治体を超えました。

 跡見学園女子大の雁咲子教授は、「経済的な理由で生じる子どもの食生活の格差は大きく、学校給食はその格差を縮める機能があります。給食は子どもの食のセーフティネットであり、給食に費用を惜しむべきではありません」と給食費無償化の意義を語っています。

 区長は、自らも発言してきた学校給食費の無償化に今こそ踏み出すべきと考えますが、見解を伺います。

 次に、就学援助の拡充についてです。

 三月三十一日、文部科学省は、区市町村が実施する就学援助の準要保護児童に対する新入学児童・生徒学用品費の支給について、予算単価の見直しを行うとともに、援助を必要とする時期に速やかな支給ができるよう、入学する年度の開始前に支給された場合でも国庫補助の対象とすることを都道府県教育委員会に通知しました。

 予算単価の見直しは、小学校が二万四百七十円から四万六百円に、中学校が二万三千五百五十円から四万七千四百円と、ほぼ二倍に引き上げ、その二分の一を国庫補助限度単価とするものです。

 中学生の支給時期を入学前にしたのは、二十三区では板橋、世田谷区に続き、千代田、港、新宿、豊島、文京、足立、葛飾で、多摩地域ではあきる野、西東京、狛江、府中、小金井の各市が前倒し支給とともに支給額の引き上げを決めるなど、各自治体に広がっています。

 また、八王子や武蔵野、あきる野市では、小学生も対象にしています。

 渋谷区では、小学校が二万三千七百四十円、中学校が二万六千七百五十円と、今年度も支給額の改定は行われず、支給時期も入学後の七月支給となっており、速やかな改善が求められます。

 区は、今年度からの支給額の引き上げを直ちに行うとともに、来年度の入学生から支給時期を入学前に前倒しすべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 また、就学援助の支給対象となる世帯の所得基準を、生活保護基準の一・五倍まで引き上げ拡大すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 次に、教師の多忙化についてです。

 文部科学省が昨年十、十一月に実施した調査によると、教員の平均勤務時間は、平日一人当たり、小学校が十一時間十五分、中学校が十一時間三十二分で、所定内労働時間を大きく上回っています。さらに、土日については、中学校の部活などで三時間二十二分のほか、持ち帰り時間も、平日三十分、土日一時間となっています。

 厚労省の過労死ラインに相当する一週間当たりの勤務時間が六十時間以上と答えた人は、小学校で三三・五%、中学校で五七・六%にも上っています。この調査は、全国の三百九十七小学校、八千九百五十一人、三百九十九中学校、一万六百八十七人からの回答を集計したものですが、この中に区内の小中学校の教員の回答は何人からあったのか、その回答内容について教育長に伺います。

 当区でも「授業準備に満足な時間がとれない」「校長は早く帰れと言うが、仕事が終わらずとてもできない」など、現場の先生は悲鳴を上げています。

 教師の勤務改善の第一歩は、実態の把握です。区として、全教職員を対象にした実態調査を行うべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 その上で、具体的に二つの点での改善策を提案します。

 第一に、教師が一人一人の子どもにしっかりと向き合えるようにするために、教員の人数を増やすことです。

 文部科学省も昨年七月に発表した「次世代の学校指導体制の在り方について」の最終まとめで、障がいのある児童・生徒の指導、外国人児童・生徒等教育、貧困等に起因する学力課題の解消、いじめ・不登校の未然防止・早期解消のいずれの課題でも、教員の加配や充実、基礎定数化などが必要としています。

 足立区や江戸川区では、学習効果を高めるとともに教員の負担を軽減するために、補助教員を配置して授業を支援しています。

 渋谷区として、教員定数の抜本的改善、必要な教職員を正規で配置することを国や都に求めるとともに、区として補助教員を採用し、配置すべきです。教育長の見解を伺います。

 第二に、子どもと接する時間を確保するために事務的な仕事を見直すべきです。

 世田谷区では、給食費の徴収管理や滞納整理の負担をなくすため、小中学校の学校給食費の公会計化を実施します。当区でも学校給食事務の公会計化を行うべきです。教育長の見解を伺います。

 次に、少人数学級の推進についてです。

 子どもの豊かな学びを保障する少人数学級は、保護者、学校関係者の強い要望で、国会では三十五人学級の全学年実施が全会一致で決議されました。しかし、安倍政権は、五年間も完全実施を見送り続け、いまだに小学校一、二年、中学校一年のみの実施にとどまっています。

 我が党区議団の少人数学級実施を求める再三の質問に対し、区は、「少人数指導をやっている」「一定の学級規模が必要」として拒否し続けてきました。

 しかし、二〇一二年に再開された文部科学省の検討会議は、同年九月の報告で、「全ての教科等でより一層きめ細かい指導を充実させるためには、学級規模そのものの縮小が必要」として、全学年での三十五人学級を推進することが不可欠としています。

 また、二〇一二年の国立教育政策研究所の調査では、少人数指導での学力の違いはないとする一方で、少人数学級を継続的に実施した学校の児童のほうがその後の学力が高いとしています。

 当区では、三十五人学級だった小学校二年、中学校一年生が今年小学校三年や中学二年に進級し、四十人学級になったため、小学校二校、中学校二校でクラス数が減少し、人数が三十五人以上になりました。保護者からは、子どもの教育環境を守るため、これまでどおりの学級数を維持してほしいという声を聞きました。

 区として、小中学校の全ての学年で三十五人学級を実施し、さらに三十人学級を目指すべきです。教育長の見解を伺います。

 次に、マイナンバー制度についてです。

 国が強引に進めるマイナンバー制度は、全国では千件単位での番号情報漏れや二重に付番するなどの事件も発生しており、五月の国会質疑では、全国の自治体がマイナンバーカードの発行業務を委託している地方公共団体情報システム機構(J‐LIS)が、同カードの申し込みに使う個人情報と顔写真データを警察の求めに応じて提供し、捜査に利用されていることも明らかになりました。

 国会で審議中の共謀罪法案が成立すれば、警察が目をつけただけで、捜査と称して全ての個人情報が捜査機関に提供されます。

 渋谷区では、三月三日に渋谷郵便局から区役所に返送された個人番号通知カード九通が行方不明になる事件が発生しました。郵便局から文書課で一括して受け取ったことは確認されたものの、住民戸籍課に届けられたかどうかは担当者の記憶にもなく不明のまま、所在がわからなくなったとのことです。

 区は、書留郵便物を受け取った場合は、記録簿に一通一通の書留番号や差出人を記録していますが、通知番号カードは、大量の返信があった時期から記録簿の作成を省略して通数のみを記載していました。このため、四月二十七日に区民からカードが届いていないという申し出を受けたものの、所在不明となった九件の該当者が特定できたのは五月九日でした。こうした区の個人情報保護のずさんな扱いが今回の事態を招いたと言わざるを得ません。

 マイナンバーの個人情報保護に対する区長の認識を伺います。

 また、千件もの番号情報漏れが発生し、警察への情報提供もされているなど、個人情報の漏えいが防げないマイナンバー制度は、直ちにやめるよう国に求めるべきと考えますが、区長の見解を伺います。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党渋谷区議会議員団、牛尾真己議員の一般質問に順次お答えいたします。

 まず、待機児童対策についてのお尋ねです。

 待機児童対策については、平成二十九年度から三年間で一千四百人規模の定員拡大の予定を一年前倒しで実現できるよう、スピードを加速させ、この四月には五百五十人、本年度中にはさらに二百六十人規模、平成三十年度は六百人規模の定員拡大を図ることとしています。

 その結果、本年四月の待機児童数は昨年比四十九人減となったものの、残念ながら二百六十六人の期待に応えることができませんでした。

 依然として申し込み者数は増加傾向にあることから、今後も現在の計画にとどまることなく、保護者の方々の切実な声に早期に応えられるよう、さらにスピードを加速させ取り組んでまいります。

 次に、区立保育園の増設についてのお尋ねです。

 本区は、保育所の入所申し込み者数が増加傾向にあることから、保育施設の確保、整備等についても、さらにスピードを加速させ、民間の活力もうまく活用し、公立保育園のみに限ることのない様々な手法を活用しながら待機児童対策に取り組んでいきます。

 また、国や都への要望については、様々な手法を活用していくに当たり、必要なものを行いたいと考えます。

 次に、民間保育士の処遇改善についてのお尋ねですが、国においてもこれまで行ってきた処遇改善に加え、保育園等に勤務する全ての職員を対象に月額六千円程度の処遇改善を新たに実施するとともに、キャリアアップの仕組みを構築し、おおむね七年以上の経験年数を有し、技能、経験を積んだ職員には月額四万円を、おおむね三年以上で月額五千円の追加的な処遇改善を実施するとしています。

 また、東京都では、キャリアアップ補助金として、従来から実施していた改善分と合わせて、一人当たり約四万四千円相当の賃金改善を行うとしており、本区においても、これまでと同様にこうした国の制度や都の補助制度を活用しながら処遇改善を図っていきますので、区独自の支援を行うことは考えていません。

 次に、スポーツ施設における指定管理者制度について、二点のお尋ねです。

 まず、スポーツ施設における指定管理者制度をやめるべきであるとのお尋ねですが、昨日、渋谷区議会自由民主党議員団、一柳直宏議員の代表質問にお答えしたとおり、指定管理者制度を導入し、民間事業者等が持つ様々なノウハウや経営手法などを活用することにより、施設の利便性のさらなる向上を図ることができると考えています。

 さらに、スポーツ施設の位置づけや役割については今後も継承しつつ、マイナースポーツの普及など、これまで以上に誰もが使いやすい施設とすることを目的としています。

 したがいまして、制度の導入をやめる考えはありません。

 次に、現在の委託事業者における固有職員の来年度以降の雇用はどうなるかとのお尋ねですが、指定管理者は、本条例が議決されてから募集、選定となりますので、どの事業者になるか決まっておりません。したがいまして、現在の委託事業者における来年度の職員の雇用については、お答えすることができません。

 次に、ICT教育に関して、「全国の標準モデル」とは何か、タブレットの全児童・生徒への貸与は導入を急ぐべきではないとのお尋ねです。

 まず、新たな校務支援システムの導入により会議資料の作成、校内の連絡など多くの事務作業が軽減されます。そのため、教師本来の姿である子どもに向かう時間が増えるとともに、他の学校の教員とも情報交換が随時可能となり、教員の資質向上につながることが見込まれ、質の高い教育を実現することができると考えます。

 また、一人一台、セルラー回線、持ち帰りという全国でも先進的な環境を生かし、ICT教育のあり方を検証できるのは渋谷区しかありません。渋谷区はもとより、日本全国の子どもたちが二十一世紀の社会で活躍できるよう、この環境を生かし、全国の参考となる実践を進め、どの自治体においても導入できる仕組みの見本となる「全国標準モデル」を目指します。

 これまで、渋谷区立小中学校ICT教育推進計画を策定し、モデル校を中心に検証を重ね、教育委員会内で検討本部や現場の教員を含めた推進委員会を立ち上げ、教員への情報提供、PTA連合会との連携など、導入に向け準備を重ねてきました。

 国の動向、他の先進地区の実践、現在の社会の動向に加え、ICTの活用が仕事、私生活のあらゆる面で大きくかかわる現在、一人一人の児童・生徒にタブレットを貸与することは、遅過ぎることはあっても早過ぎることはありません。本年九月から予定どおり実施いたします。

 次に、学校給食の無償化についてのお尋ねです。

 このことにつきましては、これまでも申し上げてきたとおり、今後総合的な子育て支援策を検討していく中で判断したいと考えております。

 最後に、マイナンバー制度についてのお尋ねです。

 議員御指摘のような事案が発生し、関係する区民の皆様には多大な御迷惑をおかけしましたことをおわび申し上げます。

 本件事案の対応といたしましては、該当する個人番号の変更等、迅速に安全対策を講じるとともに、再発防止に向け、記録簿の作成や保管場所の特定など、個人情報の適切な取り扱いを職員一人一人に改めて徹底したところです。

 一方で、マイナンバー制度は番号法によって定められた国の制度であり、国民の利便性を向上し、行政を効率化し、より公平、公正な社会を実現するために必要な社会基盤であります。

 本制度は、制度面とシステム面の両方から様々な個人情報保護の措置を講じておりますので、本区といたしましては、今後も国等と連携し、一層のセキュリティ対策や職員研修を含め、安全かつ適正に制度を運営してまいります。

 したがいまして、マイナンバー制度の中止を国に求める考えは持っておりません。



○副議長(古川斗記男) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について、十二点のお尋ねがありました。順次お答えをしてまいりたいと思います。

 まず初めに、道徳教育について教育勅語を教材として使用することに関するお尋ねです。

 「特別の教科 道徳」で使用する教材については、教育基本法などの法令に従うとともに、児童・生徒の発達の段階に即して「ねらいを達成するのにふさわしいものであること」などの観点に照らし、適切と判断されるものとされています。

 また、学校における教科用図書以外の教材の使用については、学校教育法などの規定に基づき有益、適切なものは使用することはできることとされており、文部科学省から各都道府県教育委員会宛てに出された「学校における補助教材の適正な取り扱いについて」では、教育基本法等の趣旨に従っていることなどの留意事項を踏まえた有益で適切なものである限り、校長や学校の設置者の責任と判断で使用できることとなっています。

 しかし、教材は国民主権等の憲法の基本理念や教育基本法の定める教育の目的等に反しないような適切な配慮がなされているかなど、様々な事情を総合的に考慮して判断されるべきで、教育に関する勅語を、教育における唯一根本として位置づけられていた戦前の教育で用いられたような形で教育に用いることは不適切であると私も考えています。

 したがいまして、私としては、道徳教育において教育に関する勅語を教材として活用するよう促す考えはありません。

 次に、ICT教育に関して四点のお尋ねがありました。あわせてお答えします。

 まず、ICT教育推進計画について、昨年九月の教育委員会では、大きな事業を実現するためにすきのないよう的確で厳しい御意見をいただき、改善点を見出すことができ、本年三月の教育委員会では、渋谷のICT教育が円滑に進むよう教育委員の皆様から前向きな御意見をいただきました。

 教員や保護者への周知として、ICT教育推進計画に基づく研究授業については全てを公開として、昨年八月には実際にICT機器やソフトを操作する研修会を開きました。今年度も引き続き、教育委員会と学校現場の教員からなるICT推進委員会を設け、ICT担当教員を定期的に集め、研修や情報交換を行っているところです。

 教員の研修は、それぞれの学校、職層、教員に応じて時間や回数にとらわれず、また、教員の負担にも配慮しつつ、効果的に研修できるように検討中です。

 授業後のフォローの時間は、前回の定例会でもお答えしたとおり、現場の教員が支障なくICT機器等を使用できるよう、支援員、ヘルプデスクなどを計画的に配置する予定です。

 VDT症候群に関しては、目を大切にする指導として、昨年度検討された内容をもとに、子どもの視点でマニュアルづくりが進むよう現場の教員を中心とした新たな体制を設け、取り組んでいきます。

 次に、就学援助の拡充について、支給額の引き上げと支給時期の前倒し及び所得水準の引き上げについてのお尋ねがありました。

 まず、支給額については、就学援助制度の趣旨や目的を踏まえ、適切に設定されていると考えておりますので、見直しを行う考えはありません。

 新入学学用品費の支給時期の前倒しについては、就学援助制度の適正な運用のため、他の自治体における事例も参考にしつつ検討していくことが必要と考えております。

 次に、所得基準の引き上げについてですが、渋谷区では就学援助世帯の所得基準を生活保護基準の一・二倍としており、東京の二十三区におきましても、おおむね同程度の基準が設定されています。

 したがいまして、就学援助の認定基準については、現行の水準を維持していきたいと考えております。

 次に、教員の多忙化について三点のお尋ねがありました。

 まず、文部科学省の教員勤務実態調査に、区内の小中学校からの回答はあったかという御質問ですが、この調査は調査対象が確率比例抽出による抽出とされており、対象となった学校名は明らかにされておりません。

 次に、区として全教職員を対象にした実態調査を行うべきとの御質問ですが、教育委員会では、管理職へのヒアリングの際にも教員の勤務の実態について、またはそれぞれの状況について直接確認をしております。

 また、教員が感じている多忙感の多くは、授業準備のための時間や子どもたちと触れ合う時間の増加だけではなく、国や都からの調査や提出物の増加によるものがあるということも言われており、その点も踏まえ、教育委員会としましては実態把握のための調査をする予定はありません。

 さらに、教員定数につきましては、国及び都の基準に基づき県費負担教職員の人事配置を行っており、教員定数を抜本的に改善するよう国や都に求める考えはありません。

 議員から御提案いただいた補助的な役割を果たす教員の配置についてですが、「そだち指導員」と称して、特定の学年・教科で個別指導をする教員を配置したり、「学習指導補助員」と称して、学校からの申請を受け、特定の学級に補助教員を配置したりしている区もあります。しかしながら、これらの配置の目的は、教員の負担軽減ではなく、個に応じた指導や学力向上、教育効果の向上であると捉えております。

 本区においても、少人数指導講師や学習指導員、学習支援員、介助員などを配置しておりますが、その目的は、個に応じたきめ細かな指導の実現による学力向上や教育効果の向上にあります。

 教員の多忙化を解消するためには、本区では、議員から御提案いただいた補助教員の配置という視点ではなく、例えば中学校での部活動における積極的な外部指導員の導入などで教員の部活動指導に関する負担の軽減を図っております。

 また、今後教員にも一人一台配付されるタブレット端末を活用していくことを通じて、校務の改善を図り、教員の負担を軽減してまいります。

 次に、給食事務の公会計化についてのお尋ねです。

 現在、本区の区立学校における給食費の収納及び管理については、学校の事務職員も協力して業務を担っており、教員に大きな負担が生じることなく業務が進められているものと認識しています。

 したがいまして、本区における学校給食の公会計につきましては、その必要性や費用対効果なども含め、今後の検討課題といたします。

 次に、少人数学級の推進についてのお尋ねです。

 学級編制、人数につきましては、国及び都の基準に基づいて学級編制をする必要があると考えており、区独自に三十五人学級、三十人学級を実施する考えはありません。

 これからの学校教育では、学力や体力の向上、健全育成に加え、教育のダイバーシティ化が大切であると考えています。そのためには、多様な個の考えに触れ、自己の考えを広げ、深める学びが不可欠です。

 こうした学習は、本年九月に区立小中学校全児童・生徒に貸与されるタブレット端末と協働学習用のアプリケーションを日常的に活用することで効果が期待できますが、こうした学習では一定規模が必要です。

 これまで渋谷区では、SAM(スクール・アシスタント・メンバーズ)などの外部人材を学校に導入し、個に応じたきめ細かな指導を実施してきましたが、これは国が進めようとしている学校や教員が外部人材と連携・分担する次世代の学校の姿「チーム学校」と軌を一にするものであり、学校における外部人材の活用は、今後も推進すべきと考えます。

 子どもたちに二十一世紀を生き抜く力を身につけさせるために、日常的により多くの他者と協働して学習するという観点からも、一定の人数規模が必要であると私も考えています。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。



○副議長(古川斗記男) 二十三番牛尾真己議員。



◆二十三番(牛尾真己) 区長、教育長から答弁いただきましたけれども、何よりも子どもを中心にして考えていただきたいというふうに思います。

 区長から、区立保育園増設についての言及はありませんでした。保育の環境や職員の配置は、保育の質に直結するものです。国の待機児解消は、認可基準を下げて、面積基準や保育士配置基準を引き下げており、当区でも基準は変えていないとはいえ、園庭のない保育園やビルのワンフロアの保育園など、子どもたちの環境にとって望ましいとは言えない認可園も増えています。

 また、認可外保育施設では、資格のある保育士は一定数以上いればいいとする小規模、あるいは企業主導保育も導入し、先ほどの答弁でも、ますますこの規制が緩和されてくるということを危惧いたします。

 そもそも保育の必要な子どもを保育所で保育するというのは区の責任です。保護者の願いも、我が子に質のよい保育を求めており、その願いにどう応えていくかを考えるべきだと考えます。

 保育の質を高める最善の方法は、区が直接責任を持ち、民間よりも早くできる区立保育園の増設ではないでしょうか。また、将来的にも区立保育園を増やして、区全体の保育の質を引き上げていくという展望を持つべきと考えますが、区長の再答弁を求めます。

 次に、就学援助についてです。

 新入学学用品の前倒し支給は、何よりも制度の目的からして入学前に支給するのが当然ではありませんか。生活保護でも三月支給となっています。なぜ決断できないのか、理解できません。

 また、支給額については、昨年五月の参議院文教科学委員会で馳文部科学大臣が、平成二十六年度の学習費調査結果で、新入学児童・生徒学用品費に相当する経費を小学校一年生が五万三千六百九十七円、中学一年生が五万八千六百三円と乖離を認め、必要な改善策をとると答弁して、引き上げられ見直されたものです。

 だからこそ、次々と各自治体が見直しをしているではありませんか。当区でも直ちに引き上げるべきだと考えます。

 また、援助基準はその自治体の子育て支援の位置づけを示すものだと思います。生活保護基準の一級地である多摩地域の自治体でも、小金井市で一・六倍、西東京市などのように一・五倍、こういうところがあります。物価が高い渋谷区こそ真っ先に引き上げるべきではないかと思います。改めて教育長に答弁を求めます。

 学校給食費の無償化は、義務教育完全無償化の推進、子どもと保護者の負担軽減、教師の多忙化の解消のいずれから見ても推進すべき問題です。ICT教育とほぼ同じ予算でできる優先順位の極めて高い問題であり、実施に向けて真剣な検討をすべきと考えます。いつまでにやるのか、いつまでに見直すのか、是非お答えください。

 教師の多忙化問題では、教員の勤務実態さえやろうとしないというのはなぜですか。第一回定例会では、国がやっているからやらなくていい、こう言いました。本気で多忙化を解消する気がない教育委員会の姿勢のあらわれではありませんか。改めて、調査をするよう求めます。再答弁を求めます。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党渋谷区議会議員団、牛尾真己議員の再質問にお答えいたします。

 まず、私には区立保育園をもっと増設すべきだという、これまでと変わらない御質問ですけれども、これはいつもお答えしているとおり、まず待機児童対策、これを今念頭に掲げてやっています。なるべくゼロにしたいということで、毎年その思いでやっております。これは私だけではなくて、区の職員全員、そういう思いでやっています。

 そんな中で、効率的にこの対策をしていくには、今のやり方がベストだというふうに判断している次第です。御理解いただければと思います。

 それと、学校給食無償化についても、再三いつもお答えしておりますが、この先の経済動向も踏まえて、予算的にもしっかりと考えていかなきゃいけない課題です。今すぐに、いつまでというのはお答えできません。



○副議長(古川斗記男) 森教育長。



◎教育長(森富子) 再質問にお答えをしたいと思います。

 新入学学用品等の支給時期のことですが、新入学学用品費の入学前の支給については、支給後に児童・生徒が区外へ転出した場合や公立小中学校に入学しなかった場合にどのように対応するかなど、多くの課題があります。入学前の支給を現に実施している、または実施を予定している自治体においても、そのような場合の対応は分かれております。

 したがいまして、制度を適切かつ適正に運営していくために、支給時期の前倒しについては慎重な検討が必要と考えております。

 また、現行の認定基準は、多くの自治体と比較しても同程度の水準であり、現行の水準を維持していきたいと考えています。

 次に、教職員の調査について行わないのかということですが、文部科学省における平成二十六年度の教職員の業務実態調査の結果を見ますと、国や教育委員会から調査やアンケートの回答業務についても負担を感じているという教職員が多いという状況が実態です。

 また、東京都においても、過去、平成二十二年度に業務実態調査を行っているため、このような状況も踏まえるべきものと考えております。

 以上、再答弁とさせていただきます。



○副議長(古川斗記男) 二十三番牛尾真己議員。



◆二十三番(牛尾真己) 再答弁いただきましたけれども、就学援助について、今教育長の答弁というのは、まさに払う側の論理です。子どもを中心にして考えてください。

 日本共産党区議団は、未来を担う子どもたちのために、保育でも教育でも最善の環境をつくるために全力を挙げることを表明し、質問を終わります。



○副議長(古川斗記男) 三十二番芦沢一明議員。



◆三十二番(芦沢一明) 民進党渋谷区議団から、区長と教育振興部長に質問します。

 まず初めに、渋谷駅周辺の安全確保計画についてです。

 渋谷駅周辺では、駅街区を初め、道玄坂一丁目地区、桜丘地区など幾つもの再開発事業が進められ、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに向けた都市基盤整備と相まって、街並みや人の流れの変化に直面していくこととなります。

 「誰もが安心して訪れることができて、そして楽しめる街」を実現していくことが渋谷の都市としての魅力を高め、激しくなる都市間競争における価値を高めていくことにもつながると思います。その前提となるのが安全への取り組みであり、具体的には災害対応力の向上であります。

 渋谷駅は、鉄道四社の八路線が乗り入れ、一日の乗降客数は二百二十七万人に上る全国有数のターミナル駅であります。

 三・一一東日本大震災の際の渋谷駅における対応が混乱を招き、批判を浴びたこともありましたが、乗降客の増加は今後も予想されるところであり、渋谷駅に関係する鉄道事業者などとの平時からの協力・連携を深めていくことも課題であり、この間培ってきた帰宅困難者対策協議会を構成する事業者との対策訓練や、備蓄促進の取り組みを基礎として、さらなる進展が期待されるところであります。

 こうした中、今年三月には、区が事務局を努めている都市再生緊急整備協議会により、「渋谷駅周辺地域都市再生安全確保計画」が更新されました。

 これは、都市再生特別措置法に基づくもので、大規模な地震発生時のソフト、ハード両面の防災対策を都市再生に合わせて整備することを目指し、発災直後の混乱防止、人的被害の抑制、事業継続力の強化などを目的とするものです。

 この安全確保計画で示されている首都直下地震、これは東京湾北部を震源とするマグニチュード七・三規模の地震発生を想定した被害予測ですが、一時退避者の数を八万五千四百人、買い物や観光目的で渋谷に来ていてとどまれる場所がなかったり、勤務先や通学先が被災し事業者内待機ができない人を「滞在場所のない帰宅困難者」と呼んでいますが、これを三万七百人と見込んでおり、地域内において収容可能な人の数を、それぞれ二万七千四百人と八千人としています。充足率で見ると、三二%と二六%となっています。

 オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年では、収容可能施設の充足率を四二%と四六%、渋谷駅街区の竣工後の二〇二七年には、充足率を四五%と五五%としています。

 数値を示したのは、計画に具体性を打ち出す上で有効だと思いますけれども、大規模な開発が進み、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック大会の実施を見据えたとき、渋谷を訪れる人が確実に増えていく。その一方で、収容施設の充足率は上昇しているとはいえ、渋谷駅街区の竣工後でも半分程度ということです。

 滞在場所のない帰宅困難者の数の減少を見込んでいるわけですけれども、この安全確保計画の着実な実行へ区としてどのような取り組みを行っていくのか、区長にまずお尋ねします。

 安全確保計画では、渋谷駅周辺における防災上の課題として、「多数かつ多様な一時退避者、帰宅困難者の発生」「一時退避者、帰宅困難者の安全確保」「安全な場所への誘導と情報提供」「要配慮者・負傷者の対応」「備蓄とライフラインの確保」「工事中の安全確保」の六点を挙げています。具体的な対応として、事業所内での待機を徹底させることや受け入れ施設の拡充などに取り組むことを打ち出しています。

 冒頭に触れましたが、発災直後の混乱防止と人的被害の抑制という目的を考えたとき、私は、駅を管理する鉄道事業者と協定を結び、協力・連携を日常的に強化していくことを提案したいと思います。

 計画の中にある課題に対する取り組み方針でも明記されている「駅周辺の滞留者への誘導・情報提供」、これがスムースにいくかどうかが極めて重要であり、工事中の安全確保のための課題として掲げられている「再開発に伴い歩行者動線のつけかえや狭隘化が発生しており、退避や誘導に影響する恐れがある」「渋谷駅中心地区の工事現場間で連絡体制が確立されていない」「再開発の工事現場の仮設物やクレーン等が、発災時に周辺の安全に影響を与える恐れがある」などへの対応は安全確保のための重要な課題です。

 特に、渋谷駅街区の整備事業の主体は鉄道事業者であり、区としても一層の協力、日常的な連携を強めて、安全確保のために力を尽くしていただきたいと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、たばこをめぐる問題についてです。

 この課題については、この本会議でもしばしば対策の強化を求める質疑が交わされてきたところです。

 屋内の受動喫煙防止対策に関しては、法改正をめぐる議論が盛んとなっておりますが、政府与党におけるその方向性は不透明な状況となってきました。

 一方で、都議会議員選挙に向けた各党・政治団体の政策でも、一斉に受動喫煙対策の強化が打ち出されている状況です。中には、飲食店における全面禁煙に加えて、家庭内における喫煙規制まで提案しようとする議論まで出ています。いささか過熱気味とも思える議論の中で、私が前提とすべきだと考えるのは、たばこは紛れもなく製造と販売が認められ、課税までされている合法商品であるということであります。だけれども、煙やにおいが耐えられないという人たちへの対策強化も必要だということ。この両面を踏まえた冷静な議論が必要であり、自治体の立場で何をなすべきかを真剣に考えるべきときだと思います。

 方向としては、渋谷区が平成十五年の策定以来、長年取り組んできた分煙ルールの方向は正しかったとも思います。歩行喫煙とポイ捨ての規制は踏み込んだ対応もやはり必要であると考えます。

 この点について、まず区長がどのような認識を持たれているのかを伺います。

 もう一点は、渋谷駅周辺の喫煙環境についてです。

 ハチ公前広場にトイレを設置するために喫煙所は撤去されましたが、その後の状況は、テレビやインターネットなどでも取り上げられているとおり、物すごい数のポイ捨てが発生しております。

 四月からは、区の分煙指導員が巡回しており、周辺のポイ捨てや歩きたばこの防止に一定の効果は出ていると思いますが、利用者の多いモヤイ像横やスクランブル交差点横の喫煙所ではキャパオーバーを起こしており、放置できない状況であると言えます。つい立ての整備拡充やエリア、スペースの明確化なども急務です。

 渋谷区分煙ルールでは、渋谷、原宿、恵比寿各駅から半径三百メートル以内を重点区域に指定し、喫煙所や灰皿がない場所での喫煙を禁止していますが、ルールの遵守、モラルの徹底を求めるためにも、駅周辺の喫煙所整備は必要だと考えます。

 一昨年制定された「安全・安心なまちづくりのための大規模建築物に関する条例」では、民間事業者の公共貢献として喫煙所の整備を求めていますが、今日まで届け出がなされたものは十一件にとどまっており、駅利用者や来街者が使用できる設備を整えるのは難しく、民間事業者の取り組みだけに委ねるのにはやはり限界があるのではないでしょうか。

 ハチ公前広場のトイレ設置に関しては、計画が中断されたとも伝えられています。「再び喫煙所を」という状況にないことは承知していますが、渋谷駅周辺の状況を考えれば、周辺における新たな喫煙所の整備や面積の拡大など、キャパオーバーの状態を解消する対策を求めたいと思いますが、区長の答弁を求めます。

 三点目は、教職員の勤務実態についてです。

 働き方改革の重要性が叫ばれています。渋谷区でもこの課題についての取り組みを進め、特に学校現場における教職員の長時間勤務を是正し、心身ともに健康な状態で子どもと向き合える環境を保障するよう、文教委員会などでも求めてまいりました。

 具体的には、学校長を通じて勤務の状況を把握して改善に努めることを期待してきたところですが、なかなか進んでいないようであります。

 先ほどもやりとりがありましたけれども、文部科学省の昨年十月から十一月にかけての教員勤務実態調査、これは全国の小中学校それぞれ四百校を抽出した調査が実施されました。

 その速報値が四月末に出されたわけですけれども、それによると、一週間の平均勤務時間が小学校の教員で五十七時間二十五分、残業が十八時間四十分、中学校で六十三時間十八分、残業は二十四時間三十三分という結果です。この時間は、持ち帰り仕事に充てた時間を含んでいない数字であります。

 厚生労働省が過労死の労災認定ラインとして示しているのが月八十時間以上の残業です。小学校では四割近く、中学校では平均でこの過労死ラインを超えていることになります。

 連合総研というところが昨年十二月に公表した教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査でも、「週に六十時間以上働いている」とする教職員の割合は、小学校で七二・九%、中学校で八六・九%に上ります。大変危機的な状況であると言わなければならないと思います。

 この傾向は、渋谷区の教職員は例外だと言い切れるでしょうか。地元でも所定の勤務時間よりもかなり早くに登校して、夜遅くに退勤する教職員の姿をよく見かけます。いわゆる「給特法」があるから残業ではないんだと言える状況ではないと思います。渋谷区の教職員にも、実際に心身を壊して退職したり休職したりする教職員が毎年のように出ている状況はありませんか。

 文部科学大臣は、中央教育審議会に教員の働き方改革に関して諮問を行う方針であると国会で答弁されました。具体的な改善策が示されることを期待するものですが、それを待つだけではなく、教育委員会も現場の実態を把握し、長時間勤務の解消に向けたガイドラインの策定やワークルールの徹底に向けた方針を示すよう求めたいと思います。渋谷区の大切な子どもたちの育ちと学びに携わる教職員が、元気に業務に向き合えるような方策を是非示してください。

 教育振興部長はこの春に文部科学省から着任され、国の動向や全国の実情に精通され、この二カ月の間に渋谷の学校をごらんになっての思いもあるかと思います。この問題についてどう取り組まれるのか、お答えいただきたいと思います。

 以上、答弁をお願いします。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 民進党渋谷区議団、芦沢一明議員の一般質問に順次お答えいたします。

 初めに、渋谷駅周辺の安全確保計画について、二点のお尋ねです。

 まず、計画の取り組みについてのお尋ねです。

 本計画策定の取り組み方針として、成長型の計画を掲げております。着実に防災対策を進めるためには、計画には実行可能な対策から盛り込み、駅周辺の再開発の進捗に合わせ、継続的に見直し、充実させてまいります。

 本年三月には、バージョン一・〇からバージョン一・一に更新し、駅周辺の混乱を防止するために、帰宅困難者支援受け入れ施設が開設するまでの間、安全にとどまっていられる場所として一時退避場所を設定し、避難誘導計画を策定したところです。

 さらに、二〇二〇オリンピック・パラリンピック大会の前年の二〇一九年には、再開発事業の主要な施設の竣工を踏まえ、計画全体を見直し、バージョン二・〇として更新する予定です。

 帰宅困難者支援受け入れ施設の充足率の向上については、新規に建築される建物はもちろんのこと、耐震性がある既存の建物についても、帰宅困難者支援受け入れ施設として協定の締結をお願いしてまいります。

 さらに、一定規模以上の建築物についても、安全・安心なまちづくりのための大規模建築物に関する条例に基づき、帰宅困難者対策として帰宅困難者の受け入れ、食料等の備蓄及び協定の締結を進めてまいります。

 次に、鉄道事業者との協力連携についてのお尋ねです。

 芦沢議員の御指摘のとおり、都市再生安全確保計画では、発災直後の混乱防止と人的被害の抑制を目的として、六つの防災上の課題を掲げております。

 特に、再開発の工事中の安全確保は重要な課題であるため、安全確保計画の策定部会に各鉄道事業者、駅街区等の開発事業者が構成員として参画しています。

 また、帰宅困難者の安全確保と避難誘導を目的に、本年二月、東京都と渋谷区の合同帰宅困難者対策訓練を行い、鉄道事業者は駅利用者に対し、利用者保護訓練や避難誘導訓練を行ったところです。

 さらに、鉄道事業者は、渋谷駅周辺帰宅困難者対策協議会にも加盟するとともに、鉄道事業者のほか、バス事業者や商業施設などを含めた発災時における自主的な地域ルールとして「渋谷駅ルール」を策定し、運用する役割を担っています。

 今後も各鉄道事業者、駅街区等の開発事業者と連携し、区との協力体制を強化していきます。

 次に、たばこをめぐる課題について二点のお尋ねですが、一括してお答えします。

 先ほど、治田 学議員から貴会派の代表質問でもお答えしましたとおり、喫煙は様々な健康被害のリスクを増加させるため、長期基本計画に基づいて、適切な情報を発信することなどにより禁煙の推進を図ることとしています。

 さらに、周囲の人の受動喫煙による健康影響のリスクも明らかになっているため、分煙ルールについても、非喫煙者の立場に立った方向性へはっきりとシフトすべきであると考えています。

 これまで渋谷区では、不特定多数の人々が昼夜を問わず往来する渋谷区内の街の特性を踏まえて、一律的に罰則で取り締まるのではなく、喫煙者一人一人のモラルやマナーの向上を図ることを目指して、「渋谷区分煙ルール」を平成十五年八月に定めて、歩行喫煙や喫煙所、灰皿のある場所以外での喫煙を禁止してきました。

 ルール制定当初は、主に吸い殻のポイ捨てや、火のついたたばこを持って歩くことによる他人への被害を加えることを課題としていましたが、近年の受動喫煙による健康被害のリスク等への関心が高まる中、今後はたばこを吸わない人の健康を守る視点を明確にしていきます。

 そのため区では、この四月より喫煙者のモラルやマナーの向上をさらに啓発していくため、警察官OBを分煙対策指導員として配置して、区内を巡回することにより、マナー違反者に対する指導や喫煙所への誘導等啓発の強化を図っています。

 また、道路面や雨水ますへの警告シール、啓発看板などを掲示して、歩行喫煙に対する注意喚起も行っています。

 さらに、喫煙施設の整備については、「渋谷区安全・安心なまちづくりのための大規模建築物に関する条例」により、公共利用の屋内喫煙施設の設置を義務づけ、喫煙所の設置を図っております。

 先日、仮庁舎近くにオープンした「渋谷キャスト」はその第一号ですが、今後も渋谷駅周辺はもちろん、区内全域において設置協議を進めてまいります。

 議員御指摘の渋谷駅周辺における新たな喫煙所については、現在再開発工事が行われていることもあり、通行空間の確保が困難になるなど、設置は難しいと考えます。

 しかし、既存の渋谷駅前交差点喫煙所について、灰皿の増設とパーティション化による喫煙者と非喫煙者の分離を図る改修工事を今月中に予定しております。

 渋谷区としては、今後の国や都の動向に注意を払いつつ、非喫煙者の健康を損なわない良好な都市環境の整備に適切に対応してまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○副議長(古川斗記男) 鴨志田教育振興部長。



◎教育振興部長(鴨志田暁弘) 私には、教職員の勤務実態についてお尋ねがありました。

 議員御指摘の教職員の働き方改革については、本年四月に公表された文部科学省の調査を踏まえ、今後、中央教育審議会に諮問がなされる予定であることに加え、今月一日に教育再生実行会議において取りまとめられた第十次提言においても、関連の内容が盛り込まれるなど、教員の多忙化は深刻な問題であると認識しております。

 また、私自身、この二カ月間、区内の小中学校を訪問し、校長を初めとした多くの教職員に直接お話を伺う中で、ちょうど運動会の開催時期ということもございまして、文部科学省の調査結果にある数字以上に教職員が多忙化の状態にあることを実感しております。

 このような経験を通じた私の所感といたしましては、議員御指摘の実態把握については、実際の教育現場に赴き多くの教職員の方々から生の声を聞くことが重要であると考えております。

 さらに、議員御指摘のガイドラインの策定やワークルールの徹底に向けた方針を示すことも有用な方策の一つと考えますが、平成二十七年七月に文部科学省が策定いたしました「学校現場における業務改善のためのガイドライン」にもございますように、学校という組織の長である校長がリーダーシップを発揮し、それぞれの学校の状況に応じた組織運営を行い、業務改善に努めることが最も重要であると考えます。

 実際、学校訪問時において校長の今年度の目標を伺うと、本年九月に導入予定の新たな校務システムの活用と相まって、多くの校長が教職員の業務改善を目標に掲げるなど、業務改善に関する意識が高い状況であると認識しております。

 教育委員会の教育振興部長といたしましては、各学校で実効性ある業務改善が行われるよう校長が掲げた目標の進捗状況をしっかりと確認するとともに、全国の優良事例を周知するなどの取り組みを行い、教職員の業務改善が行われ、その結果として区内の子どもたちのよりよい学びにつながるよう努めてまいりたいと考えております。

 以上、私からの答弁とさせていただきます。



○副議長(古川斗記男) 三十二番芦沢一明議員。



◆三十二番(芦沢一明) 区長と教育振興部長から、それぞれお答えをいただいて、残り時間がありませんので、幾つか要望したいと思います。

 渋谷駅の安全確保計画ですけれども、鉄道事業者との協力関係の進展に向けての話もいただいたわけであります。言われたとおり、策定の協議会のメンバーには、鉄道事業者の本社あるいは東京支社の部長さんたちが入っておられるんですけれども、実際、いざというときに避難誘導や情報提供に当たる駅にいらっしゃる皆さんが、この計画自体まだ知らないという話も聞いたわけですので、協力関係の強化、さらに進めていただきたいと思います。

 それから、教職員の勤務実態について部長から、私と同じような問題意識を持たれているということがよくわかりました。

 校長のリーダーシップということでありましたけれども、その校長先生たちに対するしっかりとした指導をやっていただきたいということをお願い申し上げて、終わらせていただきたいと思います。



○副議長(古川斗記男) 十二番堀切稔仁議員。



◆十二番(堀切稔仁) この二年、区長の議会への説明について、不誠実さと差別を感じております。これは、区民に説明をしていないのと同じことだと思います。その中で一番説明をいただけないのが、新宮下公園についてです。

 第一回定例会では、区長は同公園計画について、区議会に都市計画審議会後に説明されるような答弁をされておりました。この審査も一区切りつきました。

 さらには、この再度の不動産鑑定をこの結果を踏まえてしないのか、区長に御所見をお伺いします。

 そして、議会に三月の第一回定例会では、同公園にかかわるナイキジャパンとの和解を議決させましたけれども、このナイキジャパンから、あの提案でよいと、いつ了承をいただいたのか、日付等を示して区長からその経緯を求めたいと思います。

 そして、同公園における三井不動産や、さらには設計、そして資産計画、これについて同社からいつ公開されるのか、そのスキーム等を区長に求めます。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 無所属、堀切稔仁議員の一般質問に順次お答えいたします。

 初めに、新宮下公園等整備事業の再度の不動産鑑定に関するお尋ねです。

 現在、宮下公園においては、今後の解体工事や整備工事に備えて、既存施設や埋設管の状況についての調査、不要となった物品や機器の撤去、廃棄作業などを進めております。

 また、同時に、具体的な施設計画や設計について検討を進めており、こういった調査や作業が終了しましたら、順次必要な手続を進めていく予定です。

 不動産鑑定については、施設計画の内容が決まってから再度の不動産鑑定が必要かどうか検討してまいります。

 次に、「渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定の解約に伴う合意(和解)」の経緯についてのお尋ねです。

 渋谷区は、東日本大震災を契機とし、耐震性に課題のある宮下公園について、早急な耐震性への対応を図ることを主たる目的として、新宮下公園等整備事業を進めています。

 渋谷区と株式会社ナイキジャパンでは、整備事業の進捗に伴い、渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定について協議を進めておりました。その結果、三月二十四日に議案の内容について双方で合意し、三月二十八日に「渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定の解約に伴う合意(和解)について」追加議案として提出し、三月三十一日、平成二十九年第一回区議会定例会において議決をいただいたものであります。

 次に、情報の公開についてのお尋ねです。

 先ほどの答弁でも申し上げましたが、現在検討を進めている施設計画、設計案などができ上がりましたら、周辺の地域住民の方々、区議会を初め関係する皆さんに必要に応じてお示ししてまいります。

 三井不動産株式会社の資産計画については、民間事業者としての資産計画でありますから、渋谷区から公開することはできません。



○副議長(古川斗記男) 十二番堀切稔仁議員。



◆十二番(堀切稔仁) ナイキジャパンとの合意に対する確認を三十一日に行っているという書面を私は手に入れましたけれども、三十一日、夜十時近くまで議会をやっておりました。一体、これはいつ、その後、その前なのかわかりませんけれども、この解約合意書を確認をして判こをいただいたのか、それをお答えください。

 それから、区長は最後に、計画に関して言う必要はないというふうにおっしゃっていますけれども、定期借地はそもそもスタディモデルがあり、そしてそのスタディモデルを基本にして相手の提案があります。つまり、それが正しく行われるかどうかということがあって、提案が渋谷区に有効性があるということを理解しているはずだと思います。

 しかしながら、区長が民間の計画だからそれは渋谷区から言う必要がないというのは、甚だおかしい話です。これはなぜかといえば、この公園そのものが区民のものだからです。そして、そのスキームを理解していれば、具体的に、終わりが決まっているわけですから、区長はその計画についても明確に答えられるはずですし、さらには三十年貸すことについて考えていれば、きちっとそのことについて区民に資産計画をどのように三井不動産が考えているのか、安心な計画なのか、安全な計画なのか、リスクは何なのか説明できるはずです。

 これについてお答えいただきたいのと、もう一つこれに絡んでお聞きしたいのが、この計画について三十年以上ですが、区長はもしかして部下にお任せであって、区長自体が計画を理解していないんじゃないかと思われる節があるんですが、そのことについてお答えください。

 以上です。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 堀切議員の再質問にお答えします。

 三十一日にまずは和解合意書に区長印を押印しました。四月三日にナイキ社が来庁し、解約合意書を持ち帰り、翌日四月四日に押印、解約合意書を持参したということです。

 あとは、次の三井不動産の資産計画といいますけれども、企業の資産計画をどうして行政が公表できるのかというところは、それがまず疑問です。

 繰り返しになりますけれども、資産計画、なかなか渋谷区から三井不動産の資産計画を公表するということはないというふうに、何度も繰り返しなりますが、お答えするしかありません。

 あと、私が計画を理解していないということですが、それについても、何を理解していないのかと言われなければお答えできないので、何と答えていいかというのが正直なところです。御理解ください。



○副議長(古川斗記男) 十二番堀切稔仁議員。



◆十二番(堀切稔仁) 恥ずかしいですね、本当にね。

 区長がこうやって、総事業費を含む資産計画が説明ができないで、三井不動産に三十年間貸されてしまうというのは、非常にこれは区民にとっては重大なことであります。

 この対価として、安定して例えばホテルが建てられる、さらにはホテルが建てられたことによって資金計画も増えていくわけです。そういうことからすれば、全資産をどう向こうが考えていて、区がそれに対して対価だとして土地を貸すのに合っているかどうなのかという、そういうこと自体が区長が理解をできていないんじゃないかと思いますけれども、そうであれば、区長、一つ申し上げますけれども、これに関しては、区長は全計画、総事業費等も理解をされているんでしょうか。

 さらには、ナイキ社とは三月三十一日にという話だったような、私は合意書の書面を持っているんですけれども、四月三日というふうになってしまいますと、これ日付合わないんじゃないでしょうか。それについて御説明をお願いします。



○副議長(古川斗記男) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) まず、資産計画についてですけれども、土地鑑定の評価があった上で、その評価額に合った中で三井が計画を立てていくということですから、それが民間の計画であるわけで、行政から公表できないということを私は申し上げているんです。

 もう一つ、ナイキのほうは、三月三十一日に議決をいただいて、その後、持ち帰って、了承の上の合意ですから、そこで合意した上で、最後、週末を挟んで合意をしたというだけの話なんで、何がそれが問題かというのは私は理解できません。



○副議長(古川斗記男) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後三時五十六分

   再開 午後四時十五分

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○議長(丸山高司) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 十一番笹本由紀子議員。



◆十一番(笹本由紀子) 本日は、大きく二点、区長にお尋ねいたします。

 まずは、議会軽視ではないかと思われることについてです。

 宮下公園(駐車場を含む)の閉鎖について。

 区民環境委員会、三月二十三日の分科会では、本年三月三十一日まで駐車場は営業予定と答えていました。三月二十七日に公園と駐車場を閉鎖した言いわけは、昨日、所信で述べられました。

 しかしながら、三月二十三日の前に、実は三月三十一日よりももう少し前の日にちに閉めるのではないかと思われる動きをしていた形跡がたくさんあります。警察しかり、土木事務所しかりでございます。

 ですから、まず、分科会の答弁が実態と違ったことについて御説明を願います。

 次に、株式会社ナイキジャパンとの交渉についてです。

 渋谷区立宮下公園ネーミングライツ基本協定は、協定が結ばれたのは平成二十一年八月です。今回、ナイキとの交渉は激しい言葉の応酬でありました。

 まず、十月二十七日、区長は、協定の当時です。耐震性についても対応できないか何度か話に出た。そして、宮下公園はかねてより耐震性に問題があり、いずれ改修または再築による対応があり得ることは協定締結当時から想定されていた。

 また、十一月二十二日、ナイキジャパンの反論の中では、協定第五条に定める宮下整備事業を実施した場合の公園に対する耐震性についても十分に検討された上で、渋谷区が耐震性に問題がないと判断されたことを踏まえ協定を締結したという文言があります。

 これらは事実なのか、耐震性に問題をなしとした上で協定を結んだのか、判断根拠を議会に示したのか、お答えください。

 また、二問目は、お友達人事についてお尋ねいたします。

 長谷部区長になられてからの採用についてお尋ねいたします。

 外郭団体を含めた外部からの任期つき等の職員の人材登用について、採用部署と人数、勤務体制や報酬等の人件費がそれぞれ幾らであり、各人はどのような経歴で、どのような理由による採用かお尋ねいたします。

 また、昨日議決された新たな教育委員のように、区長がかつて在籍された会社の出身の方は何人いらっしゃるのかお答えください。

 次に、非常勤職員の報酬についてです。

 以前の質問の中で、非常勤職員である弁護士について支払われた報酬額を伺ったことがありますが、何とその額は年々アップしていたと聞きました。どのような理由で報酬額がアップするのか、その理由と報酬額の変遷をお尋ねいたします。

 また、その弁護士の報酬が上がったことに対する評価の記録はどこにあるのか教えてください。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 無所属、笹本由紀子議員の一般質問に順次お答えいたします。

 初めに、宮下公園及び宮下公園下の渋谷駐車場の閉鎖についてのお尋ねです。

 三月二十三日、二十四日に開催された区民環境分科会においては、駐車場の営業終了については、あくまでも予定として三月三十一日とお答えしたと報告を受けております。

 なお、宮下公園の供用停止については、準備が整い次第実施する予定とお答えしておりましたが、これまで宮下公園の敷地で起居していたホームレスがハウジングファースト事業や生活保護への移行によりシェルター等への転居が完了したことから、三月二十七日の朝に判断し実施したものです。これに伴い、駐車場の営業も同日をもって終了したものです。

 次に、ナイキジャパンとの交渉についてのお尋ねです。

 株式会社ナイキジャパンからの平成二十八年十一月二十二日付の書簡に記載されていることは承知しております。

 また、耐震性についての判断根拠は区議会に示しておりません。

 次に、職員の採用についてのお尋ねです。

 本区では、複雑・高度化する行政課題や喫緊の課題を速やかに解決するため、任期つきの管理職員を採用しています。

 「地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律」では、専門的知識、経験を有する職員の育成に時間を要し、適任と認められている職員の確保が困難な場合に採用を認めています。

 特別区においては人事委員会による採用選考が必要であり、区の選考を経た上で採用及び給与決定については個別に特別区人事委員会の承認を得ています。

 外部からの人材登用ということで、現在システム開発担当課長、広報プロモーション推進担当課長、男女平等・ダイバーシティ推進担当課長、調整担当課長の四人を任期つき管理職として雇用しています。

 給与額については、個人のプライバシーに関することであるため明言はできませんが、内部職員との均衡を十分に検討し算出し、特別区人事委員会に諮り決定しております。

 各自の経歴ですが、それぞれ現在の所属部署にふさわしい経験を民間企業で積み上げてこられた方であり、その能力をいかんなく発揮してもらっております。

 勤務条件は、正規の職員と同等で、職員の服務関係の規定を適用しております。

 なお、外郭団体に任期つき職員はおりません。

 次に、非常勤職員の報酬についてのお尋ねです。

 お尋ねの非常勤職員の報酬については、昨年の第四回区議会定例会での御質問でもお答えしたとおり、非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例及び規則により定められているところですが、職の設置以降、平成二十五年度及び平成二十六年度に、より専門的な対応が必要となったことから、額の改定を行い、それ以降は同額としており、適正に支給しております。

 以上、私からの答弁といたします。



○議長(丸山高司) 十一番笹本由紀子議員。



◆十一番(笹本由紀子) 三月二十七日に宮下公園を閉めたことについて、ハウジングファースト事業との関連性でおっしゃいましたけれども、私が問題にしているのは、道路占用許可とか道路使用許可について、既にずっと前に警察等に申請をされているはずです。

 例えば道路占用許可については、日付が三月二十四日付になっておりますが、そうしますと、宮下公園に今張ってある道路占用許可証はいつ張り出されたものかを教えてください。本来であれば、許可証は許可が出たときにすぐ張らなくてはいけないものだと思いますけれども、少なくとも三月三十日ごろまでには張っていなかった形跡がありますので、いつ張ったのかを教えてください。

 それと、もう一度言いますが、ハウジングファースト事業のことではなく、今申し上げたように、道路占用とか道路使用許可については、もっと前から動きがあるわけで、それについてはいつごろから動いておられたのかということを教えてください。

 それと、ナイキとの交渉の中についてですけれども、議会への説明が、語尾がちょっと小さくて聞き取りづらかったんですが、議会への説明をしてませんと答えられたんだと思うんです。

 平成二十年に東急の関連会社から、耐震情報は既にもらっていました。それの上に、そのときにもう既に耐震はまずいですよという状況は、その数値的にはわかっていた上で、二十一年にネーミングライツを締結するわけです。

 そして、区長は、区長選挙のときもそうでしたけれども、ナイキが公園化を進めるときも、自分はこれを進める側にいたと、進めた手柄であるというような報道をされていたわけですから、経緯についてもきちんとお示しいただきたいし、今は区長になられたわけですから、もう少し丁寧な、当時していませんではなく、当時説明していなかったことについてのお気持ちもお聞かせください。

 それと、答弁漏れなんですが、それで、前に区長がおられた会社の方から採用されたのは何人ですかと申し上げました。

 あと、それに関連して、先ほど四人とおっしゃいましたけれども、この四人の管理職の職名ですけれども、これは新たに管理職をつくってまで採用したということの認識でよろしいでしょうかということを教えてください。

 また、弁護士についてです。

 二十五年、二十六年が上がって、二十七年から。私が聞いている話では、二十五年が月額四十万、二十六年が月額五十万、二十七年から月額六十万円の、法務の専門員としてはマックス、最大額になっているわけです。

 非常勤職員の報酬額が一年間に十万ずつ上がるという事例は、非常に稀有な例だと思われます。この方がなぜ十万ずつ、月収が上がるほどの実績を上げられたのかどうかということの記録はどこにあるのか。その月収十万を上げるほどの成果はどこで確認ができるのかお答えください。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 笹本由紀子議員の再質問にお答えいたします。

 まず最初に、質問でちょっと答弁漏れていた部分については、私の出身した会社から来ているという人はいません。ゼロ人です。

 あと、道路占用の許可については、ちょっと日付等のことは正確に答えなきゃいけないので、今手元にそれは、申しわけないですけれども、事前にも聞いていなかったのでありませんので、別途、どこかで答えさせてください。委員会とかになるかと思います。

 あと、任期つきの採用職員についてですが、お友達人事とやゆされておりますけれども、その道のスペシャリストの方々を、もともと友達という形でいた方は、正直言って、一人もおりません。区長になってから、その方々がやっている仕事を見たりとかして、こちらから訪れて、区政を進めていくために必要だということでお願いをしてやっております。

 また、出向で来ていて職員からの推薦で採用という形にした方もおります。

 あとは、とにかくお友達人事というふうにやゆされることはないですし、私がそれを言われるのは構わないんですけれども、それで一生懸命働いて、責任を持ってやっている方々に、まずもって失礼であり、それをこの神聖な議会の場で言うということは、あなたのほうこそ僕は区議会を軽視しているというふうに感じております。

 あとは、弁護士の件についてですけれども、訴訟の対応を見て、非常に成果が上がっている。また、訴訟も増えていたり、複雑化してきておりますので、金額が上がったというふうに御理解いただければというふうに思います。

 これで答弁漏れはないですかね。

 以上、答弁といたします。



○議長(丸山高司) 十一番笹本由紀子議員。



◆十一番(笹本由紀子) お友達人事ではないというところについて、もう一つ、ではお尋ねします。

 同じく委員会答弁のときに、今回のナイキのほうには、渋谷区側も弁護士に相談をしたということでした。この非常勤職員の方に今回のナイキとのやりとりのアドバイスをいただいたということなのかを教えてください。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) その非常勤職員の弁護士の方に相談しました。



○議長(丸山高司) 十番須田 賢議員。



◆十番(須田賢) 須田です。今回は大きく三点伺います。

 まず初めに、戸籍事務について伺います。

 我が国では、近年、結婚したカップルの三組に一人が離婚をしています。そうした状況の中で考えなければならないのが子どもたちの将来です。

 両親が離婚したとしても、子どもたちにとっては親であることは変わりません。将来を考える上で大切なのは、親との面会交流、そして養育費についての取り決めです。

 平成二十三年の民法改正では、平成二十四年四月一日から、民法七百六十六条が改正され、父母が協議の上、協議上の離婚をするときに協議で定める「子の監護について必要な事項」の具体例として、「父又は母と子との面会及びその他の交流」(面会交流)及び「子の監護に要する費用の分担」(養育費の分担)が明示されるとともに、子の監護について必要な事項を定めるに当たっては、子の利益を最も優先し考慮しなければならないとの旨が明記されました。

 しかしながら、現在でもそうした取り決めがなくても離婚届は受理されるため、養育費の分担や面会交流について取り決めていないケースが半分近くになるそうです。

 そうした中、明石市や文京区などの一部の自治体が先進的にこの課題に取り組んでいます。離婚届を配布する際に、養育費の取り決めと面会交流に関する内容のリーフレットや、行政やNPO等の相談窓口の連絡先の案内などをあわせて配布しています。

 こうした取り組みを行うことによって、離婚時の支援をすると離婚を助長することになるのではと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。私自身は、夫婦はそろっているのが子どものためにはよいと思っていますが、しかしながら、婚姻を継続することが子どもの成長にプラスにならないケースもあるわけで、子どもにとって最善の利益を守るためにも、こうした他の自治体のように離婚届を配布する際にあわせて資料を配布するような取り組みは有用だと考えておりますがいかがでしょうか、区長の所見を伺います。

 次に、区内の掲示板について伺います。

 渋谷区内にある各町会の掲示板は、行政や行事の案内、注意喚起など大きな役割を果たしています。ウエブサイトによる広報も近年、活用されていますが、街の中でふと目に入る掲示板も重要です。これは、多くの町会の皆様の御協力のもと使用されており、町会の皆様には敬意を表します。

 しかし、せっかく皆さんに掲示いただいた掲示物も、雨や風ではがれてしまうことが多々あります。最近ではカバーつきのものも見受けられますが、まだまだ少ないようです。

 そこでお伺いいたします。カバーの取りつけにどれぐらいの費用が発生するのか。渋谷区の掲示板は全体で幾つあり、そのうちカバーがつけられているものは何%か。また、昨年及び今年カバーが取りつけられた件数は何件あるのか、御回答ください。

 今後、オリンピックに向けて掲示物が増えることも想定され、一年当たりの改修件数を増やすべきだと考えますがいかがでしょうか。

 以上について区長に伺います。

 最後に、多様性社会について伺います。

 昨年の定例会でも、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」の中に、人種差別や障がい者差別などの課題について取り組むべきではと申し上げましたが、区長の答弁の中では、性的少数者に対する社会的理解が足りないことの課題があることから本条例を定めたもので、かえってその目的が不明瞭となる可能性があると伺いました。

 ここは、私は区長との見解と異なるところだと思っておりますが、私は性的少数者に対する課題と同じように、人種的な少数者、あるいは障がい者に関する課題はあると考えております。

 本年も区長が出席された「渋谷・新ダイバーシティ条例推進協議会」主催の「シブヤ・ダイバーシティ会議二〇一七」で、条例の今後について議論されたと仄聞しております。

 ヘイトスピーチや排外主義の問題等にも、より積極的に対応できる条例が今社会的にも要請されていると考えております。改めて、今後こうした諸課題について、今後どのように取り組んでいくのか、区長のお考えを伺います。

 以上、三点について区長に伺います。



○議長(丸山高司) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 無所属、須田 賢議員の一般質問について、順次お答えします。

 初めに、未成年の子がいる方へ離婚届を配布する際、子の面会交流及び養育費の取り組みについて資料を配布してはどうかとのお尋ねです。

 議員が述べられたとおり、子どもがいる夫婦が協議離婚に至る場合、子どもの利益を最も優先して考慮することが民法において定められています。

 このことから、離婚の協議をする際に、お父さん、お母さんとの面会交流や養育費の分担などを取り決めておくことは極めて重要なことです。

 この民法の一部改正の施行を受け、当区でも離婚届け出用紙に面会交流と養育費の分担が決められているのか、チェック欄を新たに追加し周知に努めています。

 議員御提案の資料の配布につきましては、既に法務省においてわかりやすいリーフレットが作成されておりますので、このリーフレットを活用し、総合窓口や各出張所において確実に周知いたします。

 次に、町会掲示板についてのお尋ねです。

 町会掲示板の今後の方向については、きのう、シブヤを笑顔にする会、田中匠身議員の代表質問にお答えしましたように、地域の特性を考慮しながら、デジタルサイネージ化を実現するための研究を進めていきます。

 具体的な数値については、区民部長より答弁させます。

 次に、多様性社会についてのお尋ねです。

 渋谷区では基本構想「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」を掲げ、ダイバーシティ&インクルージョンを成長の核に据え、性別、人種、年齢や障がいの有無などにとらわれず、多様な個人を尊重し合う多様性社会の実現に努めています。

 差別や偏見は、マイノリティの問題ではなくマジョリティの意識の変化であり、マジョリティの意識を変えていくことが肝要です。

 議員が御指摘のヘイトスピーチのない社会づくりに取り組む住民グループによるシンポジウムの場でもお話ししましたが、一部の集団による表現の自由をかたった人権侵害は、差別意識を助長、誘発し、地域社会に亀裂を生じさせかねません。そういったリスクに対して、啓発による理解と意識の輪を広げ、差別を許さない空気を広く共有することが大切だと考えます。

 過去にも、この問題に関して「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を改正する御提案を須田議員よりいただきましたが、こうしたことから現時点では改正や新たな条例の制定は行わず、この条例が掲げる前文及びヘイトスピーチ対策法の趣旨に沿って、人種や障がい者などの差別をなくしていくべく、引き続き人権侵害に関する相談を広く受け入れるとともに、人権尊重の意識啓発を進めていきたいと考えます。



○議長(丸山高司) 菅原区民部長。



◎区民部長(菅原幸信) 私からは、町会掲示板の具体的な数値についてお答え申し上げます。

 まず、カバー取りつけの経費ですが、一カ所当たり九万円弱となります。

 次に、掲示板の数ですが、区が設置した町会掲示板は、全体で現在八百八十六基です。そのうち平成二十七年度末にカバーが取りつけられていたものは百六十四基でございました。平成二十八年度は新たに三十六基をカバーつきにしましたので、カバーがあるものは現在二百基になり、約二三%の掲示板にカバーが設置されております。

 本年度は、カバーの設置場所等について、現在町会のお声を聞きながら作業に着手するところですが、その規模は前年度並みを考えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(丸山高司) 十番須田 賢議員。



◆十番(須田賢) 答弁いただきましてありがとうございました。

 デジタルサイネージなんですが、どうしても屋外のものだと、多分ディスプレイでも一基、ちょっと値段を見てみたんですけれども、五十万近くかかるものになると思いますので、例えば渋谷の中心地とか繁華街に当たる部分は広告もとれたりとかペイできるんじゃないかと思うんですけれども、やはり住宅街とかは今後も掲示板を活用していく必要があるのかなというふうに思っていますので、今後是非またカバーについて進めていただければなと思っています。

 以上です。

   〔「再質問になってねえよ。何言ってるのかわかんねえよ」「質問しないやつが文句言うんじゃない」「おっ、いいね」「いいね」の声あり〕



○議長(丸山高司) 以上をもって、区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 議事進行上、日程第一から日程第三までを一括議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第一 議案第二十五号 渋谷区個人情報保護条例等の一部を改正する条例



△日程第二 議案第二十六号 職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例



△日程第三 議案第二十七号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第二十五号は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の改正に伴い、議案第二十六号は、育児休業の再取得等にかかわる規定の整備を行うため、議案第二十七号は、雇用保険法の改正に伴い、それぞれ条例の一部を改正しようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 以上三件は、所管の総務委員会に付託いたします。

 日程第四を議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第四 議案第二十九号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第二十九号は、スポーツ施設の一部に指定管理者制度を導入するため条例の一部を改正しようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の文教委員会に付託いたします。

 日程第五を議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第五 議案第二十八号 渋谷区特別養護老人ホーム条例等の一部を改正する条例

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第二十八号は、特別養護老人ホーム等を新設するため条例の一部を改正しようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の福祉保健委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第六及び日程第七を一括議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第六 議案第三十号 平成二十九年度渋谷区一般会計補正予算(第一号)



△日程第七 議案第三十四号 平成二十九年度渋谷区一般会計補正予算(第二号)

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第三十号は、平成二十九年度一般会計補正予算(第一号)です。

 内容は、代々木公園原宿門保育施設(仮称)整備費等補助金で、補正予算額は一億七千七百三十一万八千円です。これに伴います財源は繰越金を充てることとしております。あわせて債務負担行為の限度額を補正するもので、これによりまして、本年度一般会計予算総額は九百二十八億二千九百三十一万八千円となります。

 次に、議案第三十四号は、平成二十九年度一般会計補正予算(第二号)です。

 内容は、笹塚第二保育園複合施設(仮称)建設工事にかかわる経費で、補正予算額は千三百四十万三千円です。これに伴います財源は繰越金を充てることとしております。あわせて債務負担行為の限度額を補正するもので、これによりまして、本年度一般会計予算総額は九百二十八億四千二百七十二万一千円となります。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 以上二件は、所管の総務委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第八及び日程第九を一括議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第八 議案第三十一号 代々木八幡区民施設総合改修工事請負契約



△日程第九 議案第三十五号 笹塚第二保育園複合施設(仮称)建設建築工事請負契約

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第三十一号は、代々木八幡区民施設総合改修工事につきまして株式会社守谷商会東京支店と、議案第三十五号は、笹塚第二保育園複合施設(仮称)建設建築工事につきまして鈴縫工業株式会社東京支店と、それぞれ請負契約をしようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 以上二件は、所管の総務委員会に付託いたします。

 日程第十を議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第十 議案第三十二号 物品購入契約

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第三十二号は、電子黒板機能つきプロジェクターの物品購入契約を富士電機ITソリューション株式会社と締結しようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の総務委員会に付託いたします。

 日程第十一を議題に供します。

   〔野島次長朗読〕

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△日程第十一 議案第三十三号 定期借地権の設定について

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○議長(丸山高司) 提案理由の説明を求めます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) ただいま議題となりました議案第三十三号は、地方自治法第九十六条等の規定により設定しようとするものです。

 よろしく御審議を賜りまして、御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(丸山高司) これから質疑に入ります。質疑ありませんか。質疑なしと認めます。

 本件は、所管の文教委員会に付託いたします。

 お諮りいたします。

 本日の会議は、議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(丸山高司) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議及び日程は文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後四時四十七分

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右会議の経過を記載し、

   その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   丸山高司

渋谷区議会副議長  古川斗記男

渋谷区議会議員   藤井敬夫

渋谷区議会議員   苫 孝二