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東京都 渋谷区

平成28年 11月 定例会(第4回) 11月24日−13号




平成28年 11月 定例会(第4回) − 11月24日−13号










平成28年 11月 定例会(第4回)



       平成二十八年 渋谷区議会会議録 第十三号

 十一月二十四日(木)

出席議員(三十三名)

  一番  斉藤貴之     二番  藤井敬夫

  三番  一柳直宏     四番  近藤順子

  五番  松山克幸     六番  田中匠身

  七番  伊藤毅志     八番  治田 学

  九番  吉田佳代子    十番  須田 賢

 十一番  笹本由紀子   十二番  堀切稔仁

 十三番  斎藤竜一    十四番  佐藤真理

 十五番  下嶋倫朗    十六番  久永 薫

 十七番  沢島英隆    十八番  岡田麻理

 十九番  小柳政也    二十番  鈴木建邦

二十一番  秋元英之   二十二番  田中正也

二十三番  牛尾真己   二十四番  五十嵐千代子

二十六番  丸山高司   二十七番  木村正義

二十八番  染谷賢治   二十九番  栗谷順彦

 三十番  古川斗記男  三十一番  薬丸義人

三十二番  芦沢一明   三十三番  苫 孝二

三十四番  菅野 茂

欠席議員(なし)

欠番    二十五番

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出席説明員

    区長            長谷部 健

    副区長           千葉博康

    副区長           澤田 伸

    会計管理者         久保田幸雄

    経営企画部長        星野大作

    情報戦略担当部長      松本賢司

    庁舎総合対策部長      佐藤賢哉

    総務部長          藤本嘉宏

    施設整備担当部長      加藤健三

    危機管理対策部長      黒柳貴史

    区民部長          菅原幸信

    オリンピック・パラリンピック担当部長

                  安蔵邦彦

    文化・都市交流担当部長   船本 徹

    福祉部長          柳澤信司

    子ども家庭部長       松澤俊郎

    健康推進部長        前田秀雄

    都市整備部長        秋葉英敏

    渋谷駅周辺整備担当部長   須藤憲郎

    土木清掃部長        大澤一雅

    清掃担当部長        藤野貴久

    教育委員会教育長      森 富子

    教育振興部長        植竹ゆかり

    生涯学習・スポーツ振興部長 植竹ゆかり

    選挙管理委員会委員長    小林八枝子

    選挙管理委員会事務局長   倉澤和弘

    代表監査委員職務代理者   竹田 穰

    監査委員事務局長      丸山喜弘

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事務局職員

事務局長  斉藤則行   次長    藤田暢宏

議事係長  松嶋博之   議事主査  根岸正宏

議事主査  真下 弘   議事主査  武田真司

議事主査  石川研造   議事主査  市川洋子

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       平成二十八年第四回渋谷区議会定例会議事日程

             平成二十八年十一月二十四日(木)午後一時開議

日程第一         会期決定の件

日程第二 議案第六十二号 渋谷区議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第三 議案第六十三号 渋谷区行政委員会の委員、補充員及び非常勤の監査委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

日程第四 議案第六十四号 渋谷区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

日程第五 議案第六十五号 渋谷区教育委員会教育長の給与、旅費及び勤務条件に関する条例の一部を改正する条例

日程第六 議案第六十六号 非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

日程第七 議案第六十七号 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第八 議案第八十五号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第九 議案第六十八号 渋谷区特別区税条例等の一部を改正する条例

日程第十 議案第七十一号 渋谷区地区計画等の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例

日程第十一 議案第七十二号 渋谷区清掃及びリサイクルに関する条例の一部を改正する条例

日程第十二 議案第六十九号 渋谷区女性福祉資金貸付条例を廃止する条例

日程第十三 議案第七十号 渋谷区子どもの医療費の助成に関する条例及び渋谷区ひとり親家庭等の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例

日程第十四 議案第八十六号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第十五 議案第七十三号 平成二十八年度渋谷区一般会計補正予算(第四号)

日程第十六 議案第七十四号 特別区道路線の変更について

日程第十七 議案第七十五号 渋谷区文化総合センター大和田の指定管理者の指定について

日程第十八 議案第七十六号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第十九 議案第七十七号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第二十 議案第七十八号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第二十一 議案第七十九号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第二十二 議案第八十号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第二十三 議案第八十一号 渋谷区高齢者在宅サービスセンターの指定管理者の指定について

日程第二十四 議案第八十二号 渋谷区特別養護老人ホームの指定管理者の指定について

日程第二十五 議案第八十三号 渋谷区特別養護老人ホームの指定管理者の指定について

日程第二十六 議案第八十四号 渋谷区グループホームの指定管理者の指定について

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   開会・開議 午後一時

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○議長(木村正義) ただいまから平成二十八年第四回渋谷区議会定例会を開会し、本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、十番須田 賢議員、二十六番丸山高司議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

     〔斉藤事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は、次のとおりであります。

 長谷部区長、千葉副区長、澤田副区長、久保田会計管理者、星野経営企画部長、松本情報戦略担当部長、佐藤庁舎総合対策部長、藤本総務部長、加藤施設整備担当部長、黒柳危機管理対策部長、菅原区民部長、安蔵オリンピック・パラリンピック担当部長、船本文化・都市交流担当部長、柳澤福祉部長、松澤子ども家庭部長、前田健康推進部長、秋葉都市整備部長、須藤渋谷駅周辺整備担当部長、大澤土木清掃部長、藤野清掃担当部長、森教育委員会教育長、植竹教育振興部長兼生涯学習・スポーツ振興部長、小林選挙管理委員会委員長、倉澤選挙管理委員会事務局長、小野代表監査委員、丸山監査委員事務局長。

 なお、小野代表監査委員から病気療養中による欠席の届け出があったため、竹田職務代理者が出席をしております。

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 監査委員から、平成二十八年九月末日現在における例月出納検査の結果について報告がありました。

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○議長(木村正義) 区長から発言の通告がありますので、これを許可いたします。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 本日ここに平成二十八年第四回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案について御審議をお願いすることとなりました。

 この機会に、当面する区政の課題について御説明申し上げ、区議会及び区民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。

 初めに、渋谷区基本構想についてです。

 前回定例会において、これからの渋谷区の未来像として、「ちがいをちからに変える街。渋谷区」という新たなフレーズを掲げる新しい渋谷区基本構想を御議決いただきました。

 渋谷は、これまでも、様々な個性を受け入れてきた寛容性の高いまちであり、一人一人の違いが新たな価値の創造と活力を生んできました。このようなまちに生まれ育った私は、長年にわたって育まれてきた伝統や文化とともに、ファッション・ストリート文化など日々新しい価値が生み出され、世界に発信される姿を直接目にし、肌で感じてきました。

 今後もこれまで推進してきたダイバーシティとインクルージョンの考え方を浸透させ、区民はもとより、国内外からの渋谷を愛する多様な人々がまじり合い、支え合うことにより、渋谷区が成熟した国際都市として成長し続けるための原動力とし、さらに渋谷区を発展させていきたいと考えています。

 この基本構想を今後の区政運営の指針とし、誰もが生き生きと安心して住み続けられるまちづくりをみんなで一緒に進めていくには、基本構想の内容を広く周知し、多くの人に理解され、共感を持っていただくことが必要です。

 そのため、文字だけではなくイラストなどのビジュアルを加えたPR用の冊子の作成に加え、アニメーションなども使用したプロモーション動画を制作し、これからの渋谷を担う子どもたちだけでなく、渋谷を訪れる国内外の人々にも、基本構想が目指す理念をわかりやすく伝えていきたいと思います。

 本定例会では、その経費を補正予算として計上しました。

 今後は、来年二月にリニューアルを予定している区ホームページなど、区が持つ情報媒体、いわゆるオウンドメディアを通じて、国内外を問わず、積極的に発信してまいります。

 次に、教育に関する取り組みについてです。

 IoTやAIといった言葉があふれる現在は、第四次産業革命の時代とも言われています。身近な物の働きがインターネットを通じて最適化されるようになったり、人工知能が急激に進化するなど、社会の変化はさらに加速度を増し、将来の予測は極めて困難になっています。

 しかし、教育に求められるのは、どのような状況にあっても、子どもたち一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生のつくり手となっていけるようにしていくことだと私は考えています。

 教育委員会とは、総合教育会議を初め様々な機会を捉え意見を交換し合っていますが、子どもたちの個性と能力を尊重しながら未来を担う人材を育成していく上で、特に二点について取り組んでほしいと要望しています。

 一点目は、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みとして、心のバリアフリーの浸透をレガシーとして残したいということであり、二点目は、最先端のICTを教育に活用していくということです。

 これまでも折に触れ述べてきましたが、多様性を尊重する社会であるダイバーシティの問題は、決してマイノリティの問題ではなく、マジョリティの意識の変化こそ重要です。このマジョリティの意識の変化が進むよう啓発活動に努めてまいりますが、教育においても、オリンピック・パラリンピック教育を推進する中で、教員はもちろん、子どもたちのみならず、さらには保護者や学校を支えてくださる地域の人々の意識をも変えていってほしいと思います。そして、これは新しい基本構想の実現に向けての一歩でもあります。

 ICTの教育への活用については、本年度当初より代々木山谷小学校をモデル校として指定し、最先端のICT環境の構築に向け研究を進めています。携帯電話回線を用いたタブレット端末を一人一台貸与し、学校だけでなく持ち帰って家庭でも使うという「学校と家庭をシームレスに(つぎめなく)つなぐ学習」の検証では、学校から「タブレット端末を使った家庭学習に子どもたちがとても熱心に取り組み、基礎学力の高まりが見られる」などの成果が上がっているとの報告を受けています。

 また、プログラミング教育では、広尾中学校で企業との共同研究という形で先行実施しました。内容は、タブレット端末を用い、アプリケーション上のバーチャル空間に建物を建てることを目指すものですが、自分の望む建物をつくるために入力すべき命令を考えることで、論理的な思考力を育てることになります。また、笹塚中学校では、タブレット端末でロボットを制御して問題解決を図るプログラミング教育を実施する予定です。

 学校でのICT機器の活用が、従来の黒板とチョーク、ノートや鉛筆に並ぶ便利なツールの一つにとどまることなく、タブレット端末を介して協働的な学びを行うことによってイノベーションを体験するなど、これからの社会で役立つ知識の活用力と創造力を子どもたちから引き出す、いわば触媒として働くことを期待しています。

 現在、国が検討を進めている新しい学習指導要領では、平成三十二年度から、小学校五、六年生での英語の教科化や、小学校段階からのプログラミング教育の導入などが予定されています。

 これらは、昨年十一月に策定した渋谷区教育大綱で私が掲げた「グローバル社会を生き抜く「知恵を身につけた社会人」を育成する教育の推進」が具体化されたものと意を強くしたところです。

 このグローバル社会を生き抜く「知恵を身につけた社会人」の育成に向けては、ICT教育の推進とともに、国際語としての英語教育が重要なことは言うまでもありません。

 本区では、いち早くALTの配置や派遣を行うなど、英語教育に重点的に取り組んできました。本年度からは、神宮前小学校を小学校英語教科化のモデル校として指定し、ALTを常駐させていますが、子どもたちは、休み時間や給食時に、ALTに習った英語を使って話しかけ、「ドキドキしたけれど、通じてよかった」という経験を重ねています。また、運動会では、種目の紹介をALTの先生が英語で行うなど、日常の活動にも英語が使われることが増え、保護者や地域の方々から「国際的になってきた」との評価をいただいています。

 来年度は、その研究成果をモデル校以外の小学校にも展開し、東京都が国に先行し掲げている平成三十年度からの小学校英語教科化にも対応し、さらに円滑な実施を目指します。

 同時に、学校図書館専門員を活用した読み聞かせやブックトークなどの読書活動を推進するとともに、調べ学習でのチーム・ティーチングなど学習活動支援の充実を図ってまいります。これにより、「バーチャル」であるICT教育と「リアル」である読書活動、さらには英語教育と国語教育のそれぞれが、両輪として相乗効果をもたらし、子どもたちの言語能力を重層的に育成することができると考えます。

 次に、中国、フィンランドに加え、今年度から新たに実施する「シリコンバレー青少年派遣研修」についてです。

 派遣研修は、子どもたちがそれぞれの国の生活習慣や歴史・文化の違いを認識するとともに、コミュニケーションを通じお互いを理解し合うことの重要性を直接肌で知る絶好の機会です。

 来年三月に実施するシリコンバレー青少年派遣研修は、加えて、英語教育とICT教育の両面からも意義深いものです。世界を、未来を肌で感じることの大切さに気づき、自分らしい判断をするための軸を持ち、失敗を恐れず、一歩踏み出す力を身につけることを目的としたプログラムを予定しています。教育委員会の協力のもと、ICTやプログラミング、起業や社会貢献に関心を寄せる意欲あふれる中学生が選考され、現在、研修が始まっています。彼ら、彼女らの学びと成長に期待します。

 また、幼児教育の重要性が世界的に再認識されているところであり、本区でも先ごろ職員をイタリア、スイスに派遣し、先進的な幼児教育を視察させました。

 そこでは、何ができたという結果を重視するのではなく、子どもたちそれぞれの意思や個性を尊重し、個々の特性を生かすアプローチを重視していたとのことです。

 例えば、イタリアのレッジョ・エミリアで行われていた少人数に分かれての表現活動では、一人一人の子どもと保育者との対話の中で発せられる言葉を尊重し、紙や布、粘土などの素材のほか、カメラやタブレット端末などの機器も使って、子どもたち全員でアイデアを出し合いながら、子どもの自主性や創造性を育む教育が実践されており、今後の渋谷区の幼児教育に生かすことのできる要素が実感できたとの報告を受けました。

 その成果は、今後改定を予定している「渋谷区幼児教育プログラム」に反映させ、世界標準の幼児教育の展開を目指していきます。

 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案十三件、平成二十八年度一般会計補正予算案一件、道路認定一件、指定管理者の指定十件を御提案しております。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げ、私の区長発言といたします。

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○議長(木村正義) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 二十六番丸山高司議員。



◆二十六番(丸山高司) 私は、渋谷区議会自由民主党を代表して、大きくは六点、区長並びに教育長に質問いたします。

 質問の前に一言申し上げます。十一月十五日の都政新報のコラムに、「公園今昔物語」というシリーズが全十回の予定で連載されております。このコラムによれば、公園という定義自体、江戸から明治維新へと時代の転換に伴い欧米諸国の先進施策を日本に取り入れようとした制度の一つであるとのことです。

 日本で初めての公園は、明治六年、太政官布達第十六号により全国で二十五カ所開設され、東京では浅草公園、上野公園、芝公園など五カ所を開設しましたが、最初の公園は、どれも神社仏閣の境内などの公開空地であったそうです。

 その後、日本初の都市計画に基づく公園であると同時に、初めての近代的洋風公園として開設されたのが日比谷公園であり、東京を代表する公園であります。

 しかし、この首都にふさわしい新たな近代的洋風公園とする着想から開設まで、実に十数年という歳月を要することになり、開設は明治三十六年六月とのことであります。

 当時の造園技術は、江戸時代からの日本庭園の技術しかなく、本格的な西洋式公園の知識がなかったことにより、様々な設計案が出されては不採用となることを繰り返したようで、まさに産みの苦しみを持って誕生した日比谷公園でありました。

 この当時、公園設計の先駆者と言われ、自らを祖庭(そてい)、先祖の祖に庭ですね、祖庭と号した長岡安平氏の公園に対する理念というものが、「公園は、徹頭徹尾開放的であり、平等であり、児童本意であること」と現代の公園づくりにも受け継がれているものと存じます。

 翻って、本年は、太政官布達による公園開設より百四十年、渋谷区では、新宮下公園の計画が先月の都市計画審議会において素案の報告がされ、本プロジェクトが胎動し始めました。この素案をもとに原案を取りまとめ報告されることと承知しております。

 前述した長岡安平氏はこのような言葉も残しました。「庭園は芸術である。この業によって資を得ようとする者は、この業に就くことを断念せよ」。その意味するところは、公園づくりは芸術であって神聖なものである。これを商業利用して富を得ようとするなら、公園づくりを行う資格はないと私は解釈しました。示唆に富む言葉だと存じます。

 長岡安平氏が示したこうした理念に基づき、宮下公園を整備する。すなわち、都市に潤いを与え、美しく快適な空間を創出し、全ての人々が利用でき、まじり合い、そこで憩える公園。また、スポーツ・レクリエーションを楽しむことができる一方、大地震や自然災害発生時には避難の場として活用できる公園、さらには、イベントや多様な区民活動が展開される地域コミュニティの形成、街づくりの拠点として情報や文化の発信に寄与する公園として整備するならば、首都東京を代表する公園として、後世歴史に残る公園となると確信するものであります。是非その気概を持って取り組んでいただきたいと切に願います。そうであるならば、私は全力でこれを応援してまいります。冒頭このことを申し上げ、質問に入ります。

 初めに、児童虐待等の事案に対応する児童相談所特別区移管について質問いたします。

 新聞報道によれば、本年六月の法改正により、来年四月より、都道府県並びに政令市に加えて二十三区においても児童相談所の設置が可能となり、二十三区のうち十九区が具体化に向けての準備を始めたとする報道がありました。

 区長会では、法改正後準備が整った区から順次、児童相談所の設置を目指す方針と仄聞しております。また、区長会会長区である荒川区では、平成三十二年四月に開設する予定との表明がありました。

 この児相移管については、いつの間にか二十三区にとって都区制度改革の悲願と言われてきました。それは、平成十二年以降積み残した諸課題として都区協議の一つであったものが、平成二十二年に起きた小学校一年男児の虐待死事件が発端となり、都も区も異変を察知しながら適切な措置がとられず最悪の事態を招いたとし、二つの機関が存在することによって認識に温度差が生じ、迅速な対応がとられなかったと区側が強く都に申し入れた経緯によるものであります。

 他方、都側の対応を見ますと、平成二十四年から平成二十七年まで九回にわたり、「児童相談所のあり方等児童相談行政に関する検討会」において、都区間で児童相談所の移管に係る検討を重ねてきましたが、具体的な進展は見られませんでした。

 さらには、現在二十三区内にある七カ所の児童相談センターを含む児相は区に移管しないとし、当然、専門職員の身分切り替えも行われません。また、都側幹部の発言では、「児童相談所には虐待など困難事案に対応できる専門性と施設への広域的な入所調整ができる体制が不可欠であり、家庭復帰までの一貫した対応が求められる。しかし、現在の特別区は、人口五万人の区から八十万人を超える区まで様々であり、仮に全ての区へ移管するとなれば、それぞれの区で一時保護所の整備や児童福祉司を初め豊富な経験を有する専門人材の確保、育成が不可欠となるなど、こうした課題に対応できるのか」と極めて懐疑的な見解を述べております。

 さらに、慎重な区において担当者の見解として、「児童相談所を含む児童福祉行政全般を各区が担うためには、膨大な財政負担と人材確保が必要となり、また、児童相談所業務には、職員の専門的スキルの向上が必要となる。児童相談所設置市の十四事務については、都が一体的に担ったほうが効率的な事務がある。各区でばらばらに実施することが望ましいとは言えない」と述べており、こうした発言を見るにつけ暗たんたる気持ちになるのは私だけではないものと存じます。

 事は、小さな命のともしびと尊厳を守り抜かなければならない重大な課題であります。決して環境整備が整っているとは言えない状況下であり、立ちどまり、状況を冷静に見きわめる勇気も必要と考えるところです。このことを踏まえ質問いたします。

 本区としても、児相設置に向け準備作業に入るとのことですが、区長のお考えをお尋ねいたします。あわせて、本件に対する今後の対応をお聞かせください。

 次に、こうした中にあっても、日々困難な状況に置かれている乳幼児に対しては、一刻でも早い適切な対応が求められます。児童相談所、本区では児童相談センターが対応しますが、このセンターと子ども家庭支援センターの間で、処遇上の認識の差や責任の所在が不明確であってはなりません。深刻な児童虐待事例では、この両者の関係が機能していなかったために起きたケースが問題視されております。本区ではまだこうした事案はありませんが、このことを踏まえ質問いたします。

 本区として、深刻なケースに対しては、躊躇することなく情報共有や連携を密にして対応することが求められます。東京都の児童相談センターとの連携強化をどのように図っているのか、また現在の状況を考えると、今後も両者が連携を強化しながら一体となって警察などの機関と有機的に機能することが不可欠であると考えますが、区長の御所見をお聞かせください。

 最後に、本区における昨年度新規虐待件数は、その前年度と比較して約二・三倍となっております。今後もこの傾向は続くものと考えるところです。

 このことに対応するためには、十分な職員体制を確保することが急務であり、また、専門人材を育成し、専門的スキルを向上させる視点も加味すべきと考えます。

 現在の家庭支援センターの相談員体制は、正規三名、再任用三名、その他非常勤二名体制で対応しておりますが、私には到底十分なものとは思えません。今後の相談体制の充実や強化策について区長にお尋ねいたします。

 次に、防災対策を含む街づくりについて質問いたします。

 本年は、日本各地で大地震が頻発した年となりました。本年四月十四日に発生した熊本地震では、震度七の地震が二度も発生するなど、これまでに例のない地震であり、大きな被害をもたらしました。また、本年十月二十一に発生し、震度六弱を記録した鳥取県中部地震については、まだ記憶に新しいところであります。被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げるとともに、速やかな復興を心より願うものであります。

 さて、今回の熊本地震においては、本区の対応として、他の自治体に先駆けて、発災の翌日には現地に職員を派遣し、また必要な支援物資を届けるなど、その素早い対応に感服し評価するものであります。どこよりも早く届いた渋谷区からの毛布や飲料水などの支援に、現地の避難所では大変喜ばれたと承知しております。

 他方、今回の熊本地震では多くの教訓もありました。本年第二回定例会における我が会派の質問と少し重複いたしますが、あえて述べますと、現地において支援物資を積んだ大型トラックが、受け入れ施設の前で列をつくり、荷物をおろせず、何時間も立ち往生したことが挙げられます。このことは、支援物資の受け入れ施設で既に混乱していたことになりますので、届けられた善意の支援物資が、その後各避難所に届いたころには、もう必要がなくなっていたという、とても残念な結果を招きました。

 今回特徴的であったのは、被災した自治体の要請により物資を届ける、いわゆるプル方式の支援に加えて、松本文明現地対策本部長指揮のもと、被災した自治体に聞き取りをする前に、現地で必要とされるであろう物資を真っ先に届けるプッシュ方式の支援が導入されました。こうしたスピーディーな対応の必要性を痛感する一方で、支援を受け入れる体制が、熊本県の各自治体において不十分であったことは否めない事実であります。

 そうした観点からの我が会派の質問に対し、区長答弁では、今年度から三年間で「業務継続計画」「職員行動マニュアル」及び「受援計画」を策定し、最終的に「渋谷区地域防災計画」を修正すると述べております。

 現在策定中であると存じますが、国や自治体からの応援職員や災害ボランティアをどのように受け入れ、どこに適切に配置するのか、また支援物質をどのように受け入れ、避難所までどのように配送するのか、さらには、その物資をどのようにして確実に被災者の皆様に届けるのかなど、あらかじめ計画を定めておくことが極めて重要であります。今後、プッシュ方式の支援が主流になる中で、今回の熊本地震で得られた教訓を策定中の「受援計画」に反映していることと存じますが、現在の検討状況についてお聞きします。

 いま一つの教訓として、車中泊対策についての検討はされているのでしょうか。益城町において車中泊をした人は延べ十一万二千二百五十五人、熊本県においてエコノミークラス症候群を発症し入院を必要とした五十二名のうち四十二名が車中泊でありました。また、熊本市が無作為に選んだ市民二千四百三十八人から回答があったアンケートでは、車中泊を経験した人は三九・二%であったとの報告がされております。

 担当者は、避難所不足に加え、プライベートな空間を確保したかったり、また高齢者など要介護の家族がいたりすることが理由だと分析しております。

 このことは、本区といえども風馬牛と聞き流せるものではありません。対応として、指定避難所以外での避難状況の把握や車中泊をする被災者の名簿作成、さらには車中泊の被災区民への健診体制や医師・保健師などによる支援チームの設置などの対応が考えられますが、本区の業務継続計画等策定に反映する考えはないかお聞きします。

 さらに、現段階での予定では、三十年度には、各計画と整合性がある渋谷区地域防災計画の改訂が行われると承知しておりますが、改訂された渋谷区地域防災計画は、区民の理解があって初めて機能すると考えます。前区長は、各ブロックごとに区民説明会を行いましたが、区民周知に関する御所見をお聞きいたします。

 二点目は、感震ブレーカーの助成について質問いたします。

 今回の熊本地震においては、幸いにして、火災の被害についてはほとんど聞きませんでした。地震の発生時刻が、夜の遅い時間帯であったことや、四月に入り、暖房器具の使用が余りなかったことも幸いしたのかもしれません。しかし、過去の大震災で多くの火災原因となったのは、いわゆる通電火災と呼ばれるものです。

 阪神・淡路大震災において、原因が特定された建物火災の約六割が通電火災と言われ、また東日本大震災における本震による火災発生のうち、原因が特定された五四%が電気関係の出火とされています。このため、内閣府、消防庁、経済産業省の横断型で設置された「大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会」では、首都直下地震においては、木造住宅密集市街地における同時多発延焼火災の危険性が改めて指摘され、人的・物的被害の軽減対策として、これまでの市街地整備事業や避難地・避難路の整備、延焼遮断帯の整備などの推進とあわせて、ソフト的な出火防止対策、特に感震ブレーカー等の普及に努めることとしたと報告がされていることからも極めて有効なものであると考えます。

 木造住宅密集地域を抱える本区において、延焼火災を未然に防ぐことは何よりも大切であります。そのための有効なツールとして、本区においても、いつ起きるかわからない首都直下地震に備えて「感震ブレーカー」を速やかに普及させることは不可欠と考えるものです。

 第二回定例会において、他会派からの同趣旨の質問に対し、区長答弁では、「区では以前より研究しているところであります。ただし、感震ブレーカーにもデメリットがあり(中略)メリット・デメリットを考慮の上、さらに研究してまいります。」と答えられております。

 提案会派が長谷部区政に協力的ではなく、たちが悪いことは承知しておりますが、是非再考いただきたいのは、火災の延焼防止のため、道路を拡幅したり、建物を不燃化する、さらには、延焼遮断のため土地を購入するなどは、極めて多大な時間と経費がかかることは、火を見るより明らかであり、これらの対策に比して、「感震ブレーカー」の設置は、はるかに少ない経費で、すぐにでも実現可能であります。「感震ブレーカー」の普及に弾みをつける意味でも、早急に区が「感震ブレーカー」に対する助成を実施すべきと考えますが、区長の考えを伺います。

 次に、木造住宅密集地域における無電柱化について質問いたします。

 もとより景観上からも円滑な交通確保の観点、そしてやはり防災上区民の安全を確保する上で、地上にある電線は様々な障害になる可能性がございます。

 特に木造住宅密集地域を抱えている本区では、せっかく地区計画を定めて道路拡幅を推進しても、災害時、倒壊した電柱が避難路の妨げになる、あるいは、発災後、避難所に物資を輸送する際の障害となることが想定されます。しかし他方、電柱を地下に埋設することは、莫大な経費と、また地中化したとしてもトランスを地上に設置することが必要になるなどまだまだクリアしなくてはならない課題があることも事実であります。

 昨年第三回定例会で我が会派からの同趣旨の質問に対し、区長答弁として、「現時点において、狭あい道路での無電中化は技術的にも財政的にも難しい課題があります。(中略)区だけで対応できる課題ではなく、国や東京都からの補助金の動向も踏まえて検討してまいります。」と御答弁されております。

 現状の無電中化に対する補助割合は、国が五五%、都及び区が二二・五%と承知しております。しかし今回、無電中化を推進する方が都知事に就任され、局面が変わろうとしております。

 都知事の定例記者会見での無電中化に対する見解を要約いたしますと、第一に、都民の意識が既にある当たり前なものとして存在しており、認識をしていない。第二に、競争がこれまでなかったことによるイノベーションが行われていなかった。三つ目は、電線・通信線を深く埋めなくてはならないとする電力会社の規則があることを挙げ、このことに対し知事は、皆が気がつかないことに意欲を燃やすとして、さらなるイノベーションとコスト削減、そして都民の関心を高めて無電中化を進めていきたいとの意気込みを示されました。

 そこで、質問いたします。

 都では、平成二十六年十二月に策定した第七期「東京都無電中化推進計画」において、オリンピック・パラリンピック競技会場予定地や観光施設が数多く点在しているセンター・コア・エリア内、利用者の多い主要駅観光地周辺等とともに緊急輸送道路や木造住宅密集地域内の道路など「防災に寄与する路線」での整備を促進させる方針としております。今後、都の動向を注視しつつ、木造住宅密集地域の無電中化推進の観点より都の政策を活用して整備を進めていくお考えはないかお聞きします。

 次に、低下する地域コミュニティに対し、区の対応を質問いたします。

 昨年十一月にNHKの放映を視聴された方は記憶にあると存じますが、「クローズアップ現代」という番組で、タイトルは「ズバリ町内会が消える?〜どうする地域のつながり〜」という番組が放映されました。

 大まかな内容は以下のとおりであります。「全国約三十万あると言われる町内会が、今危機に瀕している。ある調査では、二十年前、約七割あった加入率は今や二〇%にまで低下。特に都市部で深刻化している。高齢化や世帯の共働きが進んでその担い手が減る一方、自らのスリム化を進める行政からは、次々と新たな業務の委託が相次ぐ。祭礼などの行事を取り仕切るだけではなく、防犯対策、高齢者の見守りなど幅広い役割を担わされている。

 もともとは戦時中の隣組が発祥であるが、戦後は地域の自主活動としつつ、行政の末端機構に組み込まれてきた実態が時代に合わなくなっているのではないか。社会が変化する中、地域のつながりをどう守っていくのか、最新の動きを通じて考える。」という内容で、行政側から見れば、地方自治法の本旨にも抵触しかねないゆゆしき問題と言えるとも解釈できます。

 参考までに申し述べますが、地方自治法二百六十条の二第六項において、「第一項、地縁団体の認可は、当該認可を受けた地縁による団体を、公共団体その他の行政組織の一部とすることを意味するものと解釈してはならない。」と規定されており、大変耳の痛い内容と考えます。

 しかし他方、阪神・淡路大震災では、生き埋めや建築物などに閉じ込められた人のうち、生存して救出された実に九五%が自力または家族、隣人などに助けられており、今回の熊本地震においても改めて災害時の共助の必要性を区民は認識されたのではないでしょうか。また、災害時に限らず、日ごろの防犯、防火、交通安全等、安全・安心で快適な街づくりのためにも、地域の力が不可欠であることは言うまでもありません。

 さらに、四年後に開催されるオリンピック・パラリンピックへの機運醸成についても、まちの力を抜きに語ることはできないものであります。

 まさに渋谷区を体に例えれば、町会・自治会は、隅々に栄養や酸素を供給する動脈であると考えます。しかし現状は、これまで地域を支え続けてきた町会・自治会は役員の高齢化、担い手不足、役員の多忙から来る活動限界に達しつつあり、本区の加入率は約三〇%と承知しております。今こそ区からの支援や活性化に資するアプローチをすべきと考えます。

 そこで、質問いたします。

 一点目として、地域の任意団体にとどまる町会・自治会に対し、地域コミュニティを維持発展させる基礎的団体と条例で位置づけ、法的な根拠のある団体として、区がその支援と強化を図っていくべきと考えますが、区長の御所見を伺います。

 二点目として、役員の高齢化や新たな担い手不足に悩む町会・自治会のために、区が率先して無関心層への働きかけや、若い世代への参加促進などにかかわることも必要と考えますが、いかがでしょうか。

 三点目として、現状を放置すれば、五年後、十年後には会としての活動を停止せざるを得ない団体が出てくることが予想されます。そうであってみれば、町会・自治会が実施するコミュニティ活動を下支えするよう、様々な支援策を今から拡充すべきと考えますが、お考えをお聞かせください。

 四点目として、町会・自治会の負担軽減の観点より、本当に必要な役割だけを絞り込んだ「ミニマム化」を図るべきと考えますが、お考えをお聞かせください。

 次に、福祉について質問いたします。

 まず、障がい者福祉についてお聞きします。

 本区には、通所で利用できる生活介護施設は「はぁとぴあ原宿」及び「つばさ」の二施設に限られております。

 現在、特別支援学校の高等部に通っているお子様方の希望を区が聞き取りをした結果、来年度には両施設とも定員に達する見込みと承知しております。

 重度の障がい者を受け入れる生活介護については、お子様方の送迎のため、車両やこれに伴う駐車場の確保が必要となり、民間の参入が見込めません。したがって、既存の二つの区立施設で受け入れをしている現状となっております。

 このような現状から、今後この課題に対応するために、渋谷区が生活介護施設を整備することが求められます。重度の障がいのある方でも安心して住み続けられる渋谷こそ、区長が標榜しているダイバーシティ・アンド・インクルージョンの理念に合致すると考えるからであります。

 また、区長は従前より、国有地や都有地の積極的な利活用を表明しております。このようなとき、先日、関東財務局のホームページを閲覧する機会がありました。そこには公用・公共用の取得等要望を審査中及び処分等方針を決定した物件が掲載されておりました。その中で、「はぁとぴあ原宿」「区立渋谷保育園」の後背地である神宮前三の一八の二五の国有地が渋谷区に売却する方針となっているではありませんか。古来より、隣の土地は借金をしてでも買えとの言葉がありますように、千載一遇の機会を捉えたものと評価するものであります。

 そこで、質問いたします。

 はぁとぴあ原宿及び渋谷保育園に隣接する国有地を平成二十九年度に取得する予定と承知しておりますが、これを活用して、定員を超える見込みの生活介護施設に対する課題解消のため、新規施設の設置を図るべきと考えますが、お尋ねいたします。

 あわせて、区の障害者福祉センター機能充実のため、生活介護のほかに施設入所、短期入所、児童発達支援、日中一時支援事業を展開していることは承知しておりますが、これらにとどまらず、以前より区民や団体要望の強かった、グループホームの増設等の課題に対応する拠点施設の整備を行うお考えはないかお尋ねいたします。

 次に、高齢者福祉に関して伺います。

 本区は、これまで高齢者の皆様が安心して住みなれた地域で生活できるよう、特別養護老人ホームを初めとする高齢者施設の充実に努めてきたものと考えます。

 本区における六十五歳以上の人口は、本年五月現在四万二千三百七十四名で、これに対する特別養護老人ホームの整備率は、東京二十三区内トップクラスとなっております。さらに、運営においても、指定管理や委託など民間活力を取り入れ、適切できめ細かいサービスの提供に努めていると理解しております。

 他方、高齢者の方が日々生活をしている特別養護老人ホームやショートステイ、グループホームなど、こうした施設は二十四時間三百六十五日稼働しているため、老朽化の進行も早いものと存じます。

 区内で最初に開設した高齢者施設である高齢者ケアセンターは、高齢者の在宅福祉を推進していくための拠点施設として、昭和六十二年に開設されました。開設以降、経年劣化のため、近年は、毎年のように手を加えながら運営をしているものと承知しております。したがって、本施設については、更新する時期を迎えているものと思うものであります。

 ただ、本施設については、在宅サービスセンター機能として短期入所生活介護、一般通所介護、認知症通所介護、家族介護教室のほかに、老人福祉センター機能として、各種相談事業及びユーカリクラブやリハビリクラブなどの機能回復訓練、各種趣味の講座、ふれあい食事会などの健康保持事業等を実施しております。昨年度の年間延べ利用者数は二万八千六百八十名の方が利用している、区内では唯一の拠点施設であることも事実であります。

 施設更新時には、こうした利用者の対応も考慮しなくてはならないと考えます。できる限り渋谷区シニアいきいき大学や健康はつらつ事業のマッチングや振り替え等の代替措置や利用者の利便性や負担も考慮した整備計画を策定する必要があると考えます。

 以上を踏まえて、区長に質問いたします。

 老朽化が進んでいる高齢者ケアセンターに対するあり方や整備について御所見を伺います。

 次に、高齢者による多発する交通事故の発生を踏まえた施策について質問いたします。

 最近、高齢者の運転に起因する死傷者が生じる重大な事故が相次いでおり、全国各地で、小学生を初め多くのとうとい命が失われたことは、私を初め多くの方が胸を痛めていることではないでしょうか。先週開催された交通・公有地問題特別委員会でも話題になったものと承知しております。

 人口減少社会を迎え、高齢化が進展し、全国的に高齢ドライバーは増加傾向にあります。都心部においては公共交通インフラが整備されているとはいえ、自動車の使用は貴重な移動手段として、また就労に資するものとして生きがいにもつながるものであります。

 さらに申し上げれば、運転に必要な技術や運動能力、反射神経は個人差が大きく、年齢だけで運転に必要な能力を断じることは無理があるものと考えます。高齢者一人一人が客観的に自分の運動能力を見きわめて、体力、判断力、反応力の衰えを認識して、最終的にハンドルを握らない判断をして、運転免許証の返納を自主的に行うことが理想であります。

 とはいえ、これだけ多くのあってはならない事故が多発し、犠牲になられた方々がいることを考え合わせますと、行政としても何らかのアプローチをする必要性があるのではないでしょうか。仮に認知症の疑いがあったとしても、本人から進んで運転免許証を返納することは心理的にも抵抗があり、難しいものと考えますが、それでも、高齢者に起因する事故を少しでも減らしていくために、自主返納に対するインセンティブを高めていくことが必要であると考えます。

 過去に本区では、高齢者の自主返納を促すために、ハチ公バスの回数券を配布したと記憶しております。本施策は、高齢者の運転免許証の自主返納を促進するための五年間ほどの限定的な事業であったと承知しておりますが、現状を踏まえると、再度このような取り組みをとるべきと考えます。

 そこで、区長に質問いたします。

 高齢者の運転免許証の自主返納を促すことは、第一義的には、国家公安委員会や警察が行うことと考えますが、これを本区が側面からサポートする観点より、ハチ公バスの回数券を配布するなど、自主返納の後押しとなるような施策を行うお考えはないか、区長にお尋ねいたします。

 最後に、教育について質問いたします。

 最初に、食育に関してお尋ねいたします。

 以前になりますが、ある中学校の学校公開にお邪魔したときのことであります。保護者等参加者がいる中で、積極的に授業に参加する生徒がいる一方、机に頬づえをついていたり、果ては、上半身を机に預けて、どう見ても寝ているような生徒もいて、学校公開ですらこの状態ですので、ふだんの授業はいかばかりであろう、先生の御苦労や授業の進め方の難しさなどいろいろ考えをめぐらしたことがございました。

 そんな中、先日、お米屋さんの御主人から「うちは学校に発芽玄米を納入しているよ。何でも食育の観点から取り入れているみたいで、もう随分と長いね」との話を聞き、少し違和感を覚えたのであります。私の近くの中学校ではそんな話は聞いておりませんし、何よりも本区は大館市の農協から安価で良質のおいしいあきたこまちを一括で仕入れているからであります。

 そこで、教育委員会に問い合わせましたが、余り把握をされていないようでしたので、さらに調べていただくようお願いしましたところ、平成二十年度版の学校保健会会誌を見せていただきました。当時の代々木中学校長であった松下先生の寄稿文が掲載されておりました。あらましを申し上げますと、「食事崩壊と心の病」という本の紹介であります。

 内容は、千葉県の野栄中学校を事例としております。この学校は、当時、暴力行為や器物破損などで荒れておりました。学校はこれに対し知育・徳育・体育の重視とともに、「食育」の立場から、玄米給食を導入。校長を中心とする教職員の指導が実り、やがて「生活指導困難校」を脱したという内容を紹介し、最後にこんな文章がつづられておりました。

 「現在の中学校が抱えている問題(問題行動、いじめ、不登校)のほとんどは、親子関係や友人関係などの人間関係に起因するものだと思っていました。しかしながら、この本を読んでからは、実は「食」も大きな関係があるのではないかと思ったのです。本校では栄養士、給食調理員とともに検討した結果、家庭での話題づくりの意味も含めて、十月に玄米給食を実施することになりました。(中略)本区の中学校は様々な課題を抱え、日々その解決に取り組んでいます。もし、その一方策として「食育推進」を考えるなら、「玄米給食」を始めることがきっかけとなり、しかも、その効果も十分期待できると思います。」と述べております。

 また、前述の野栄中学校の経過を補足いたしますと、試行錯誤の上、発芽玄米を二割入れた給食を生徒に試食させたところ、約八〇%の生徒が「白米と変わらずおいしい」と答えたことにより、発芽玄米をまぜた米飯給食を導入したことや、養護教諭が、発芽玄米に含まれている「ギャバ」という成分には、脳の興奮を抑える作用があり、いらいら、めまい、だるさなどが改善されるなどの効果があることも紹介されております。

 さらに、これとは別に真田町元教育長であった大塚 貢氏も、非行で荒れた中学校に校長として赴任した際、生徒たちがきちんとした食事をとらず、炭酸飲料やファストフード、スナック菓子などで済ませているケースや、朝食を食べない子どもが三〇%を超えていたことから、問題の根源は食にあると見て給食の改善に取り組み、その学校を優秀校に変貌させた実践の中で、やはり給食に一〇%ほど発芽玄米をまぜた米飯給食を取り入れております。

 平成二十二年度の代々木中学校学校要覧では、教育目標として「毎月の給食の献立に発芽玄米給食を導入」との表記があり、七%まぜた米飯給食を実施し、これは平成二十八年度学校要覧でも脈々と受け継がれているのであります。このことは、少なくとも代々木中学校においては、効果が認められている証左と考えるものであります。

 教育委員会に問い合わせたところ、区内全小中学校で発芽玄米給食を取り入れている学校は、代々木中学校ただ一校だけであります。なぜ、他校に波及しないのか、教育委員会は、なぜこの学校だけ発芽玄米をまぜた米飯給食を出しているのか、そのことの経緯を把握していれば、この間、他校との比較や検証が行われていたものと大変残念な思いであります。

 私としても、生徒の問題行動が給食の改善だけで全て解消されるとは思いませんが、多少なりとも効果があるのではないでしょうか。改善の見込みの可能性が少しでもあるならば、拡充に踏み切るべきであります。是非、進取の気性を持って食育推進に取り組む視点より、発芽玄米をまぜた米飯給食を導入すべきと考えます。また、その際には、区内業者育成の観点より、渋谷区米穀商組合の協力を求めるものであります。本件については、秋田県大館市との都市交流があることを踏まえて、区長にお尋ねいたします。

 次に、青少年派遣研修について教育長に質問いたします。

 先日、渋谷本町学園中学校の学習発表会にお邪魔いたしました。その際、日中友好青少年派遣研修とフィンランド共和国児童生徒派遣研修の生徒自らの派遣報告を全校生徒の前で、プロジェクターを使用して行いました。私には、コンパクトに手際よくまとめてあり、しかも、派遣生徒が実体験した感想やエピソードも紹介され、大変わかりやすく感心しました。

 しかし、ここで思ったのであります。派遣研修に参加した生徒は合わせて二人であります。これに三年に一度行われるドイツ連邦共和国青少年スポーツ交流派遣研修が区立小中学校合わせて十五名、本年度が初回となるシリコンバレー青少年派遣研修が、区立中学校二年生各校代表二名の十六名と逆の捉え方をすると、参加しない生徒のほうが大部分であります。そうであってみれば、意欲を持ち、事前研修をして経験を踏まえた成果を自校に持ち帰り、在校生全体で共有することは大変重要なことと考える次第であります。研修終了後に報告書がまとめられ、報告していることは承知しておりますが、一過性とすることなく、各学校においてこうした成果をどのように生かしているのでしょうか。

 また、これまでに中国の事業は九回、フィンランド共和国では五回、ドイツ連邦共和国では一回と、過去の実績を積み重ねておりますが、アーカイブとして次世代の中学生たちのために活用することが必要と考えます。既に毎回、派遣研修に参加する生徒を対象に、事前研修で過去の記録や報告書などを教材として活用していることは承知しておりますが、蓄積されたアーカイブを、グローバル社会に対応する次世代を担う全区立中学生のため編集して活用すべきと存じますが、教育長にお尋ねいたします。

 さらに、シリコンバレー青少年派遣研修については、実施予定が三月の春休みを利用して行うものと認識しております。区長発言では、コミュニケーションを通じて理解し合うことの重要性、加えて、英語教育とICT教育の両面からも意義深いと発言しておりますが、研修を終了した時点で、新学期を迎え、学年も最上級生となります。いつの時点で、得られた成果を各学校の在校生に還元する機会として捉えるのか、教育委員会としても目当てを持っているものと理解しております。教育長に質問いたします。

 最後の質問として、同じく教育長に伺います。

 区長発言にありました、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みとして、心のバリアフリーの浸透をレガシーとして残したいとの発言がございました。その目指す方向として、オリンピック・パラリンピック教育を推進する中で、教員のみならず子どもたち、保護者や学校を支える地域の人々の意識変革を望むと述べておられましたが、これを受けて、教育委員会としてこれをどう捉えて施策を展開しようとするのか伺います。

 また、最先端のICTを教育に活用していくとして、代々木山谷小学校の検証結果を受けてタブレット端末の活用を今後どう展開していかれようとされるのか。さらに、プログラミング教育において、既に先行実施した広尾中学校で企業との共同研究の実績を踏まえ、今後、笹塚中学校に導入するとの発言がありました。このことについても、区長は、学校でのICT機器の活用が、従来の黒板とチョーク、ノートや鉛筆に並ぶ便利なツールの一つにとどまることなく、タブレット端末を介して協働的な学びを行うことによってイノベーションを体験するなど、これからの社会で役立つ知識の活用力と創造力を引き出す、いわば触媒として働くことを期待すると述べておりますが、中学校における将来のプログラミング教育を教育政策としてどう位置づけようとされるのか、御所見を伺います。

 最後に、新学習指導要領の改訂予定を受けて、グローバル社会を生き抜く「知恵を身につけた社会人」の育成に向けて、ICT教育の推進とともに英語教育の重要性を述べられ、来年度は、モデル校以外の小学校にも展開するとしております。と同時に、学校図書館専門員を活用した読み聞かせやブックトークなどの読書活動を充実させ、調べ学習でのチーム・ティーチングなどの学習活動支援を図ることで、「バーチャル」であるICT教育と「リアル」である読書活動、さらには英語教育と国語教育のそれぞれが、両輪のごとく相乗効果をもたらし、子どもたちの言語能力を重層的に育成することができるとの発言を区長はされております。

 そこで、質問いたします。

 言語能力の向上に向けた取り組みを小学校全校でどのように展開しようとされるのか、教育長の御所見をお尋ねいたします。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 渋谷区議会自由民主党議員団、丸山高司議員の代表質問に順次お答えします。

 初めに、子育てについて三点のお尋ねです。

 まずは、児童相談所の設置について、区の考え方と今後の対応についてですが、平成二十八年六月公布の改正児童福祉法を契機として、渋谷区に児童相談所を設置することにより、子どもや家庭に関する身近な相談から、養育困難や虐待、障がい、非行などの相談を一元的に対応することが可能となります。

 しかし、議員御指摘のとおり、児童相談所の設置に当たっては、様々な課題があります。

 例えば人材の確保においては、法により配置が規定されている指導・教育を担当する児童福祉司(スーパーバイザー)は、児童相談所でおおむね五年以上の経験を有することとされており、区が配置するには東京都の協力が必要です。

 また、一時保護所の整備では、施設の確保や運営の経費負担の面から、区が単独で整備するのか、近隣区との共同設置を行うのかといった課題があります。

 さらに、児童相談所設置市が担う十四業務のうち障害児通所支援事業の検査基準や、療育手帳交付時の判定基準について、特別区共通の課題として特別区間で統一すべきかについても調整が必要となります。

 このように、設置には様々なハードルがありますが、区に児童相談所を設置することで、これまで課題とされてきた虐待対応においては、その緊急度に即した初動対応が迅速に行えるようになり、さらには、このような子どもと家庭に対して、これまで培ってきた地域の方々との連携により、きめ細かいフォローが可能となるなど、地域特性を生かした一体的な支援が展開できるものと期待しております。

 その上で、基礎自治体の責務として、子ども家庭支援センターのこれまでの経験と実績を生かし、虐待をさせない子育て環境づくりを目指していきます。

 今後は、特別区としても諸課題を整理し、東京都と区の役割分担の明確化や設置後も含めた具体的な支援について要望を上げ、東京都との協議を行い、設置に向けて準備を進めてまいります。

 次に、子ども家庭支援センターと東京都児童相談センターとの連携強化と、それに伴う警察等の関係機関と有機的な機能を図るべきとのお尋ねです。

 子ども家庭支援センターでは、子どもや家庭にかかわる身近な相談を受け、地域の関係機関と連携して対応しています。虐待相談では、面接相談や養育支援サービスの提供により解決に至るものもありますが、子どもの命にかかわるような深刻なケースでは、家庭への立ち入り調査や子どもの一時保護などを行う場合に、これらの権限を持つ東京都児童相談センターとの連携が必要となります。

 現在、東京都児童相談センターの児童福祉司が、子ども家庭支援センターの所内会議に定期的に出席して、情報共有とともに個別事案の検討に参加するなどの相互交流を図っています。

 さらには、虐待対応時には、子ども家庭支援センターが調整機関として、警察、医療機関、学校などの関係機関に働きかけてケース会議を開催し、処遇方針の確認を行うことで、各機関の役割分担を明確にし、対応の漏れや認識の違いが生じることを防いでいます。

 最近になって、子どもの面前でD?(ドメスティック・バイオレンス)が心理的虐待とされた等により警察がかかわる事案が増加しており、まさに丸山議員がおっしゃるとおり、これまで以上に東京都児童相談センターが区内三警察を初めとする関係機関との連携強化が求められています。

 そのため子ども家庭支援センターは、地域の子どもたちが確実に守られるよう、マネジメント力の強化を図り、虐待の早期発見、早期予防に向けて積極的に取り組んでまいります。

 次に、子ども家庭支援センター相談体制の充実や強化策についてのお尋ねです。

 議員御指摘のとおり、子ども家庭支援センターにおけるここ数年の新規虐待対応は、件数増加に加えて、その原因が多様化・複雑化する傾向にあります。

 保護者の養育力不足や子どもの発達上の課題による養育困難、保護者の精神疾患などの複数の要因が重なり、問題解決のためには専門性や支援スキルの向上が必要と認識しています。

 そのため、まずは子ども発達相談センターの心理相談員を活用するほか、社会福祉士など福祉全般について専門知識を持った職員を配置して体制を強化するとともに、東京都児童相談センターに職員を派遣して支援スキルの習得を図る予定です。

 さらに、今後、区が児童相談所を設置することを見据え、保健師、保育士、心理職など様々な能力を持った人材を確保し、そうした職員が経験を積み重ね、児童福祉司として活用できるよう計画的に育成するなど、体制強化に努めてまいります。

 次に、防災について四点のお尋ねです。

 まず、受援計画の検討状況についてのお尋ねです。

 議員御指摘のとおり、特に熊本地震では受援計画が策定されていなかったことで、他の自治体やボランティア等からの応援をうまく活用できなかったことや、支援物資等の受け入れ、配送が滞るなど課題が残りました。

 他の自治体の職員やボランティア等をどのように受け入れ、どの仕事を割り振るかについては、あらかじめ必要な人数を正確に把握しておく必要があります。現在、受援計画の策定の基礎となる業務継続計画の策定に取り組んでいますが、発災時に人員不足が生じる部署に応援職員を配置できるよう、受援計画に反映させてまいります。

 また、発災時に、応援職員やボランティアの受け入れ、仕事の割り振りには相当な労力が必要であるため、災害対策班の編成についても柔軟に対応できるように検討してまいります。

 また、支援物資の集積場所につきましては、熊本地震の教訓を踏まえ、現在候補としている渋谷区役所周辺、東急セルリアンタワー内備蓄倉庫、総合ケアコミュニティ・せせらぎの三カ所を点検した結果、緊急輸送道路からのアクセスのしやすさ、大型トラックの搬入路、備蓄場所までの運搬方法を考え、現在では総合ケアコミュニティ・せせらぎと渋谷区役所前駐車場を含め、運用方法について検討をしています。

 避難所への支援物資の配送に関しても、区内の道路事情を鑑み、小回りのきく軽トラックを所有する民間配送業者と、このたび、協定締結を行ったところです。今後も、他の民間配送業者との協定締結を進めてまいります。

 次に、車中泊対策の業務継続計画への反映についてのお尋ねです。

 区では、小中学校等を避難所として指定し、想定される避難者数の受け入れ場所の確保をしております。区は、あくまで避難所の施設内に避難していただくことを基本としており、救援物資の受け入れ等管理上の問題から、避難所である学校の校庭や公園等への自転車の乗り入れは支障があるため、車中泊については業務継続計画等に反映することは考えておりません。

 現在、避難所におけるプライバシーの確保やペットの同行避難については、新型の避難所ボードの導入など、内容の充実に向け検討を進めており、また要介護者の方への対応につきましても、介護や障がいの状況に対応した二次避難所に避難していただけるよう計画を進めております。

 一方、丸山議員の御指摘のとおり、やむを得ず車中泊を希望する方がいることも想定され、その事情は理解しております。

 車中泊される方や自宅にとどまれる方につきましては、実態を把握の上、エコノミークラス症候群にならないよう、医療支援チーム等による健康相談などの対応の検討を図ってまいります。

 次に、地域防災計画の区民周知についてのお尋ねです。

 現在、業務継続計画の策定を進めており、この計画に基づき平成二十九年度中に職員行動マニュアルと受援計画の策定を進めていくこととしております。さらに、平成三十年度には、各計画と整合性のある地域防災計画の改訂を行う予定としておりますが、できる限り前倒しし、策定を進めてまいります。

 丸山議員御指摘のとおり、地域防災計画の改訂の際には、その内容について区民の皆様に十分に御理解いただいてこそ、より機能すると考えております。今回の改訂に合わせて、渋谷区民防災マニュアルの内容をわかりやすくまとめ、自主防災組織を初め区民の皆様に対して、御提案の趣旨を踏まえ、説明会の開催や区ホームページなどで丁寧な周知に努めてまいります。

 次に、感震ブレーカーに対する助成についてのお尋ねです。

 大規模地震における延焼火災の大きな要因は通電火災であり、東日本大震災では、原因が特定された火災件数の過半数は電気関係の出火でした。そうしたことから、通電火災の防止は、減災の観点からも重要です。

 議員御提案の感震ブレーカーの普及・助成ですが、これまで区では、感震ブレーカーのメリット・デメリットを把握し、普及の際の財政負担とその効果、住宅の電気設備の状況など、どのような課題があるか研究してきたところです。

 国は、地震の揺れに伴う電気機器からの出火や、停電が復旧したときの通電火災を防ぐ感震ブレーカーの設置は効果的であるとの見解を示しておりますが、感震ブレーカーについては、発災時に全ての電気が遮断されることにより、かえって危険が生じるおそれもあります。

 一方、このような分電盤に取りつけ電気を遮断するのではなく、暖房器具など、必要な電源のみを遮断する感震コンセントも有効です。

 そこで、議員の御提言も踏まえ、本区では、まず木造密集地域のうち、特に緊急性の高い地域である不燃化特区の指定を受けた本町二丁目から六丁目までの地域の木造住宅について、感震ブレーカー及び感震コンセントの助成をしてまいります。

 次に、木造住宅密集地域の無電柱化推進の観点より都の政策を活用して整備を進めていく考えはないかとのお尋ねです。

 区では、これまでも都市計画道路などの整備に合わせて無電柱化に取り組んでまいりました。現在は、主に二〇二〇年オリンピック・パラリンピックに向けた東京体育館周辺や渋谷駅周辺などの大規模開発事業等とあわせて無電柱化を進めているところです。

 一方、緊急輸送道路や木造住宅密集地域内の道路など、防災に寄与する路線としての無電柱化の整備を推進することは、避難や救助活動、物資輸送に支障を生じさせないなど、都市防災機能の強化を図り、区民の生命を守るという観点からも重要なことと考えていますが、狭あい道路では、議員の御指摘のとおり、トランスなどの機器の置き場所、下水道や水道、ガスといったインフラ整備の移設位置、施工時における自動車交通処理など、道路が狭いために生じる技術的課題も多く残っております。

 東京都の小池知事は、就任前から無電柱化について積極的に提言されており、今後さらなる無電柱化を推進する施策を進められる可能性があります。また、トランスや地下構造物のコンパクト化、低コスト化など一段と技術革新も進んでいます。

 区といたしましては、無電柱化の推進、とりわけ木造住宅密集地域の無電柱化につきましては、今後の財政負担の問題や技術面での課題等の進展を見据えつつ、東京都の政策を踏まえながら、引き続き国とも連携、協議を進めてまいります。

 次に、地域コミュニティについてのお尋ねです。

 議員御指摘のとおり、町会の歴史・役割は、複雑なものがありますが、町会・自治会は、安全・安心で区民が誇れるまちを維持・発展していくためには、今、地域のことは地域で解決する、地域コミュニティの活性化のために、極めて重要な意義を持つものであると考えています。

 他方、町会・自治会は、担い手不足などの問題を抱えていることも十分に承知しております。

 町会連合会の役員に対して、町会・自治会の課題、区への要望についてお話ししたところ、町会連合会は、各町会に対してアンケートを実施され、先般、それを集計したものをお受け取りいたしましたが、やはり議員が御指摘されるような問題意識をお持ちになっており、私は、町会・自治会に対する支援強化の必要性を再認識いたしました。

 そこで、まず条例の制定などについてです。

 議員御指摘のとおり、条例の制定は、町会・自治会への支援の大きな後ろ盾になるものであります。今年九月から、地域活性化のための手段を検討するために、学識経験者、町会・自治会関係者、地域団体等の関係者から御意見をお聞きしておりますが、議員の御提言にあったように、町会の存在意義、町会活動への人的・物的支援、町会法人化への支援などを内容とする条例制定を実現したいと考えます。

 次に、区の無関心層・若い世代への働きかけについてです。

 これについては、町会連合会と協力して、今年四月から町会・自治会への加入促進のチラシをリニューアルし、渋谷区への転入者にお渡しをしており、徐々にではありますが、町会・自治会への加入の問い合わせが増加しております。

 また、以前から、大規模マンションの建設など開発事業がある場合には、事業者に対して町会・自治会への加入促進のチラシを説明会などでお渡しいただくようお願いしており、新築のマンションでは、管理組合として町会に加入する例も増えております。

 さらに今後は、新たな手法として、地域SNS等を活用して、町会・自治会の活動、存在意義を無関心層・若い世代に発信していきたいと考えます。

 次に、町会・自治会が実施するコミュニティ活動に対する支援についてです。

 町会・自治会が実施する防災訓練、お祭り、運動会などのイベントは、若い世代が町会・自治会活動に参加するきっかけをつくるものであると考えます。

 また、先ほどの町会連合会のアンケートの結果を見ますと、町会・自治会では、敬老の日に独自のお祝いをお渡しするといった活動を通じて、独居高齢者を地域で支援していくという意識が大変高くなっていることがわかります。独居高齢者と地域を結びつけるためには、私が区議会議員であったときから提唱している隣人祭りの実施も有効であると考えます。

 そこで、財源の限りはありますが、是非、平成二十九年度予算にこうしたコミュニティ活動に対する支援を盛り込んでいきたいと考えます。

 最後に、町会・自治会の役割のミニマム化についてです。

 これまでも、町会・自治会には、区政運営に対し、言葉に尽くせぬほどの御協力をいただいており、また、警察、消防にも御協力されていることに心から感謝しています。

 そこで近年、地域活動が盛んになっているNPO法人等が町会・自治会の活動を支援することができるような取り組み、具体的には、区が積極的に地域のNPО法人等と町会・自治会のマッチングを行い、例えば町会・自治会の経理についてはこのNPО法人に委託するであるとか、防災についてはこのNPО法人と協働するであるとか、専門分野によって多くの地域の力をつなぐ取り組みをしてまいります。

 次に、障がい者福祉施設について、はぁとぴあ原宿に隣接する国有地を活用し、拠点施設を整備すべきとのお尋ねです。

 議員御指摘のとおり、はぁとぴあ原宿の生活介護の利用者は年々増えており、来年度には契約者が定員に達する可能性があります。ダイバーシティとインクルージョンを目指す渋谷区としては、重度の障がいがあっても住み続けられるよう、生活介護施設の定員拡大が大きな課題となっています。

 また、グループホームにつきましても、今年、しぶや・ぱれっとホームを整備いたしましたが、十分とは言えない状況にあります。

 こうした課題に対応するため、これまで、はぁとぴあ原宿の裏側に隣接する元印刷局神宮前宿舎の土地の購入について、財務省関東財務局と交渉してまいりましたが、先月末になって、関東財務局より本区に売却する方針となったというお返事をいただいたところです。

 そこで、この機会に、区内に不足しているリハビリ等の機能訓練のための施設も新設し、本区の障害者福祉計画で位置づけている地域生活支援拠点を整備したいと思っています。

 なお、この土地は、はぁとぴあの敷地とは大幅な高低差があるため、この土地にはぁとぴあ原宿を増設することは施工上の困難があります。このため、隣接する渋谷保育園の建物と一体的に整備することで、障害者福祉センターの拡充を図ってまいりたいと考えております。

 詳細が決まりましたら、改めて本区議会にお諮りいたします。議員御提案の趣旨を十分に踏まえ、進めてまいりたいと考えております。

 次に、高齢者ケアセンターに対するあり方や整備についてのお尋ねです。

 高齢者ケアセンターは、昭和六十二年に開設された区内最初の高齢者施設です。当施設は、高齢者在宅サービスセンター事業を実施しており、老人福祉センター事業として行っている各種講座の開催時には、多くの方に御参加いただいている高齢者の拠点施設です。

 一方、当施設は、議員御指摘のとおり、開設以来大規模改修を行っていないため、老朽化に伴い、今後の施設のあり方や整備について課題となっており、大規模改修または建替えについて検討を進めてきたところです。そして、建替えを行う場合には、現在の延床面積の約二倍の面積の活用が可能となるなど、改修より大きな効果が期待できます。

 現在、本区の特別養護老人ホームの整備率は、二十三区でもトップレベルにありますが、依然として入居希望者が多い中、今後も要介護高齢者が増加していく一方で、他施設においても順次改修の時期を迎えることになります。

 また、介護予防を初め、健康寿命の延伸に向け、健康はつらつ事業など元気高齢者に対する施策の再編、充実も大きな課題です。このようなことから、この機会に諸課題の解決のため、高齢者ケアセンターについては、建て替えることとし、特別養護老人ホームを含めた新たな福祉施設として整備してまいりたいと思います。

 なお、議員御指摘の老人福祉センター事業につきましては、施設利用者ニーズの把握に努め、一般介護予防事業への移行や健康はつらつ事業等、他事業への代替措置を含め検討してまいります。

 いずれにいたしましても、案がまとまり次第、改めて報告したいと思います。

 次に、高齢者の運転免許証の自主返納についてのお尋ねです。

 御質問でもあったように、最近、高齢者が運転する車による事故が頻発しており、全国各地でとうとい命が奪われ、大きな社会問題となっています。

 約九百万人いると言われる高齢者の免許保有者のうち、毎年で二十万人程度の六十五歳以上の高齢者が運転免許証の自主返納をされていると伺っています。

 丸山議員の御指摘のとおり、運転に必要な技術や運動能力、反射神経などは個人差が大きく、年齢だけの運転に必要な能力を断じることはできません。一人一人が客観的に自分の運転能力を見きわめ、自らの判断で運転免許証の返納を行っていただくことが理想ですが、これだけ重大事故が発生している現状を踏まえて、何らかの対策が必要であることは、私も全く共感するものであります。

 本区では、平成二十年から二十五年まで、五年間限定で、高齢者の運転免許証の自主返納を促すため、返納者にハチ公バスの回数券を交付する取り組みを行い、毎年、約百五十人から三百人の実績がありました。

 最近の高齢者による交通事故の現状を踏まえ、自主返納を促す方策について、議員御提案のハチ公バスの回数券の交付を含む実効性のある対応策を、地元警察とも協議を行いながら検討してまいります。

 次に、食育の観点から、発芽玄米を混ぜた米飯給食を導入すべきとの御提案がありました。

 本区では、成長期にある子どもたちの健康の増進を図るため、各小中学校において、栄養の必要摂取量やバランスを考えて、食材を選び、給食を提供しております。

 議員が紹介されたように、発芽玄米には、精神の安定に効果があるとされる成分が含まれておりますが、そのほかのビタミンやミネラル等の栄養価の点でもすぐれた食材であるということです。そのため、給食で発芽玄米を提供することは、子どもたちの健康の増進、食育の推進に資するものと考えます。

 しかしながら、発芽玄米は白米に比べて高価な食材であり、他方、本区では、秋田県大館市との交流に基づき、給食用としてあきたこまちの供給を安価で、かつ安定的に受けております。

 したがいまして、発芽玄米の導入につきましては、教育委員会や学校と相談しつつ、まずは給食の特別メニューとして提供する機会をつくり、その成果を見て拡大等も含め検討してまいりたいと思います。

 なお、現在も給食の食材については、各校とも区内業者からの購入に努めているところであり、この点につきましても、今後も継続してまいります。

 今回、丸山議員からは、区政諸般の課題に対し、ポジティブな解決策を御提案いただきました。今後の区政を前に進めるに当たり、しっかりと受けとめ、検討していきたいと思っています。

 以上、私からの答弁といたします。



○議長(木村正義) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について五点のお尋ねがございました。順次お答えをしてまいります。

 初めに、区立小中学校の青少年海外派遣研修についてのお尋ねです。

 教育委員会では、施策の方向性の基本方針二に、学力の向上と個性の伸長を目指す教育の推進を掲げ、グローバル社会を生き抜く「知恵を身につけた社会人」の育成に向け、国際理解教育の充実を図っています。

 そのため、海外派遣研修は極めて重要な役割を担っており、実際に参加した子どもたちのみならず、参加しなかった子どもたちとの学習も大切な機会となります。各学校で行われている国際理解教育の際に、一般図書やインターネット上にある情報だけではなく、クラスメートが体験して得た貴重な学びを教材として共有することで、国際理解教育が地に足の着いた質の高い学びとなります。

 渋谷本町学園中学校の学習発表会での海外派遣研修の成果発表を、丸山議員自らごらんになり、その上でアーカイブ化について御提案をいただきました。

 これまで、各年度ごとに派遣団全体での報告会を行い、子どもたちの学びをまとめた報告書を各学校に配付するなどしてまいりましたが、こういった記録や映像をまとめて、過去の年度も含めて振り返ることは、より具体的に子どもたちへの異文化への理解を深めるよい御提案と思いました。所管課である文化振興課の持つ映像記録を編集するなどして、在校生のみならず、次世代への在校生への国際理解教育に活用してまいります。

 続いて、今年度、新たな実施となるシリコンバレー青少年派遣研修の在校生への成果の発表につきましては、本年度の派遣研修が春休みの実施であり、帰国後、すぐに第三学年になることを考えると、派遣後のすぐの事後研修の実施は難しいと考えます。とはいえ、派遣研修は事後の振り返りや成果の共有も研修の一環でありますので、成果の発表の時期やその方法について、子どもたちに過度の負担になることなく、より効果的なものになるよう、文化振興課と検討しております。

 青少年海外派遣研修を、子どもたちが自ら未来を切り開き、他者と協力して新たな価値観を想像する気概と能力を培う教育の機会と捉え、今後とも大切に進めてまいります。

 次に、心のバリアフリーをレガシーとして残すために、オリンピック・パラリンピック教育についてどのような施策を展開しようとしているかとのお尋ねです。

 教育委員会では、人権尊重の精神と社会貢献の精神の育成を掲げ、人間が持つ多様性を理解し、人種、性別、年齢、障がいの有無などにより差別されることなく、人として尊重され、自己実現できる教育を目指しています。

 心のバリアフリーの浸透は、障がいの有無などにかかわらず、誰もが人格と個性を尊重し支え合い、ともに生きる共生社会の実現につながるもので、その上では教育の果たす役割は大きいものがあります。

 教育委員会としましては、共生社会の実現に向け、特にパラリンピック教育を重視しております。渋谷区を会場として行われるパラバドミントン、障がい者卓球、ウィルチェアーラグビーのアスリートと子どもたちが直接交流をし、子どもたちがその競技を体験することなどを通して、障がい者スポーツや障がい者に対する理解推進を図る取り組みを各学校で行えるよう独自の施策を展開しており、心のバリアフリーの浸透を図っています。

 加えて、各学校では、道徳等の時間にパラリンピアンを題材としたり、障がい者スポーツ大会のボランティアに取り組んだりするなど、学校のこうした活動を、保護者参観授業などで広く公開し、保護者や地域を巻き込んだ学校を核とした取り組みにしております。

 東京二〇二〇大会終了後も、心のバリアフリーの浸透を進めることで、共生社会の実現に向けた意識改革を図ってまいります。

 次に、ICT教育について、代々木山谷小学校の検証を受けてタブレット端末の活用を今後どう展開していくかについてのお尋ねです。

 まず、代々木山谷小学校の検証の成果として、三点、お話をさせていただきます。

 一点目は、協働学習における成果です。

 協働学習用のソフトを使用することで、学習意欲が向上し、児童が積極的に自分の考えを発表する場面が増えています。

 また、従前の授業では、授業内容をより充実させるために板書や掲示、児童にプリント等の配付や回収、子どもたちの進捗状況を教師が確認するなどの時間を要しておりました。今回の検証では、協働学習用のソフトとあわせてICT機器を活用することで、児童に瞬時に、かつ一斉に教材を提示・提供したり、タブレット端末上で全児童の情報を得たりと時間的余裕が生まれ、その結果として、児童が思考する時間や学び合い、話し合いの時間を確保でき、主体的・協働的な学びが展開されております。

 二点目は、ドリル学習ソフトの使用により家庭学習における成果についてです。

 現在は、五年生が一人一台、セルラー回線モデルのタブレット端末を自宅に持ち帰っています。家庭でも学校での学習状況が把握しやすくなり、家庭学習を効果的に実施できるようになってきました。

 三点目として、教員がタブレット、電子黒板、デジタル教科書等を活用した指導法を工夫することにより、授業改善が図られています。

 これまでは模造紙や画用紙、附箋やプリントなどを時間をかけて用意してきましたものを、ICT機器の利点を生かし、より効果的に授業で活用することができています。

 今年度の五月に導入し、約半年間ではありますが、着実に成果を上げており、中学校においても同様の検証を実施していきます。

 以上のことから、ICT機器を単なるツールの一つとして扱うのではなく、協働学習の効果的な実施、これからの社会で役立つ知識の活用力と創造力を引き出す媒体として働くよう展開してまいります。

 そのためには、教員の指導力の向上が重要となります。代々木山谷小学校の成果を今年度中にまとめ、ICT機器の活用や指導法について学校に具体的に示し、授業改善を確実に図れるよう、教員研修についても計画しております。

 今後のICT教育の推進に当たっては、学校や家庭環境により、児童・生徒に差が生じることなく進められ、小中学校全校で渋谷区全体の教育の向上に努めてまいります。

 次に、中学校において将来のプログラミング教育を教育政策としてどう位置づけていくかとのお尋ねですが、今まで、広尾中学校において進められておりましたプログラミング教育に加え、笹塚中学校においてブロック型のロボットを使った学習を一月から本格的に実施する予定です。来年度以降も継続的に学習を展開してまいります。

 平成三十二年度に本格実施される学習指導要領では、小学校段階からプログラミング教育を必修化する方向で検討し、ICTへの対応力のみならず、論理的、創造的な思考力の育成において重要であるとしております。

 それに先駆けて、渋谷区では、民間企業の協力を得て検証を進めてきたところです。

 中でも、代々木山谷小学校の四年生を対象とした実践では、継続的に十一時間の学習時間を確保し、教育課程での位置づけが明確になるような検証を進めております。児童は、わずか七時間ほどで、自分たちでプログラミングソフトを使い学習を進めることができるようになりました。

 十一月に行われました研究授業では、プログラミングの操作・技術の習得だけではなく、子どもたちがコミュニケーションの必要性を自ら感じ、進んで友達と学び合い、話し合いを進めておりました。どの子も、みんなの前で自信を持って筋道を立てて発表する姿が見られました。

 抽象的なテーマからより具体的なテーマへと子どもたち自身が掘り下げ、画面上の配置、図形やキャラクターの動きなどを理論的に数値化するというプログラミングの作業を通して、論理的な思考が高まる様子が見られました。

 今後のプログラミング教育の政策的な位置づけに関しましては、小学校で培った力を中学校へと円滑につなげ、発展するよう努めてまいります。渋谷区の特色の一つとして、教育課程の中で明確に位置づけ、他教科・領域との関連づけを図り、計画的に進めてまいります。

 次に、小学校における言語能力の向上に向けた取り組みについてのお尋ねです。

 言語能力は、学習の基盤となるだけではなく、論理的思考や創造的思考を発揮するため、また、感情や情緒を豊かにするため、さらには他者と適切にコミュニケーションを図るために必要です。

 言語能力の向上に向けた今後の取り組みですが、国語・読書教育を核として、英語教育とICT教育の三者の有機的な連携が重要と考えています。

 まず、国語・読書教育と英語教育との連携です。

 子どもたちが国際語として英語を学ぶ機会の充実を期して、渋谷区ではこれまでも国に先んじて、平成十八年度から小学校低学年で年間二十時間、中学年で年間二十五時間、高学年で年間三十五時間、派遣された外国語指導助手、いわゆるALTと協働した英語の学習を行ってきました。

 今年度からは、グローバル化の進展を見据え、平成三十二年度から完全実施される新学習指導要領における小学校英語教育を先取りする形で、神宮前小学校を小学校英語教育モデル校に指定し、ALTを常駐させ、これからの小学校英語のあるべき姿を研究しております。

 授業以外の時間で子どもたちとALTとの交流が生まれ、学校行事でのALTの存在感が増しています。さらには、従前から神宮前小学校で行われていた日本の伝統・文化理解教育と相まって、学習の広がりは目覚ましいものがあります。

 英語の力を確固たるものとするには、日本人としての主体性と異文化への柔軟な対応力や、日本語で適切に表現し理解する能力が必要です。そのためには、国語教育の充実はもちろん、考える力、感じる力、想像する力、表す力などを育てる中核となり、教養・価値観・感性などが身につく読書教育が重要となります。

 今後、神宮前小学校の研究成果を検証し、他の小学校での実践につなげてまいります。

 次に、国語・読書教育とICT教育との連携です。

 ICT化の進展により、情報の中から本質をつかみ取る力、インターネットなどで断片的に流れる情報を体系的に組み立て直す力をこれまで以上に伸ばす必要が生じています。

 また、ICTの活用により情報の収集・発信は容易になりますが、インターネット上の情報を切り張りすることで子どもたちがわかったつもりになってしまい、学びに広がりや深まりが生まれないこともあります。

 そこで、学校図書館を活用し、学習センターとして、実物の書籍を用いて問題解決的な学習や探究的な学習を行ったり、情報センターとして、教員と学校図書館専門員が連携して子どもたちの情報活用能力を育成したりして、ICT教育と国語・読書教育の相乗効果で言語能力の育成を図ります。

 教育委員会といたしましては、進展するグローバル化やICT化の中を生き抜いていかなければならない子どもたちに、確かな言語能力を育成する施策を展開してまいります。

 以上、私からの答弁といたします。



○議長(木村正義) 丸山高司議員。



◆二十六番(丸山高司) ただいま区長、教育長より、それぞれの質問に対し、大変前向きで、意のあるところをお酌み取りいただき、御答弁いただきまして、まことにありがとうございました。

 重立ったものに対し、少し所感を申し述べたいと思います。

 まず、児童相談所の設置についてですが、十八日の都政新報で報道されておりました。十五日、区長会総会を開き、児童相談所を区が開設する際の組織体制や一時保護所設置方法などをまとめた児童相談所の移管に向けた具体化の検討の再調整案を確認したとのことです。

 さらに、現時点で将来の児相設置を目指す二十二区で、計八百七十二名の常勤職員が必要となる試算結果も示すとともに、児童福祉司や児童心理士、一時保護所職員などの確保、育成策などが盛り込まれたとの報道がありました。

 こうした状況を見ますと、設置に向けて加速しているかのようであります。確かに区長が答弁されているように、これまで課題とされた虐待対応の迅速化、きめ細かいフォローや地域特性を生かした一体支援などのメリットは理解するところでありますが、この場においてもなお移管という表現が使用されていることに注目すべきであります。

 都からの移管であれば、人材や財源の確保に一定程度めどが立つものであるものの、自前で全て対応することは暴挙に等しいと考えます。

 本件については、先頭集団にいる必要はありません。他区の状況や都の動向を見据えて、じっくり腰を据えて取り組んでいただきたいと要望します。その間に体制の強化や充実に努めるべきであると考えます。

 次に、防災対策ですが、今月二十二日にも午前五時五十九分に福島県沖を震源とするマグニチュード七・四、最大震度五弱の地震が発生しました。幸い、本区は震度三ということでしたが、切迫性が高くなっているものと考えます。

 答弁では、管理上の問題から車の乗り入れは計画に反映しないとのことでありますが、仮に車で乗り入れた区民に対しての対応をすることや、また車がだめだったらテントを持ち込むよといった区民がいたらどう対応するかなど、あらかじめ予想される事態を想定してこそ、現場の混乱を最小限にすることができるのではないでしょうか。私は、その視点は欠落すべきではないと考えますので、計画ではこの点も踏まえ、検討するよう要望しておきます。

 次に、感震ブレーカーでございます。

 図らずも我田引水みたいになってしまいましたが、前向きな対応に感謝いたします。

 会派が違うとお答えも違ってくるもんだなと感じる次第でありまして、是非、そちらの左側の会派の方に申し上げますが、くれぐれも、うちがやりましたとか、そういう虚言は言わないように、書かないようにくぎを刺しておきます。

 そして、防災に寄与する路線での無電柱化でございますが、私どもの都議会議員の情報では、整備をさらに拡充していくことのことです。情報を早く把握し、狭あい道路の整備がまだ先の話であれば例えば私の地元である本町から、例えばまた私の同じ地元である笹塚まである水道道路、こういった水道道路も都道でございますから、早目に手を挙げ、整備対象にすることなども必要なんだろうなと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、地域コミュニティについては、条例制定を実現したいとの意気込みをお示しになりました。大変心強く思いました。

 また、情報媒体として地域SNSを使っての発信や、区議会議員時代から提唱されている隣人祭りなどは区長のお得意の分野だと思いますので、今後の施策展開を期待するものであります。

 ただ、最後の町会・自治会の役割に対するミニマム化について、NPО法人とのマッチング、協働するとのことですが、少し自分の理解が至りませんので、この点については、是非ミニマム化にお取り組みいただきたいと思いますし、また所管の区民環境委員会の場において理解を深めていきたいと考えます。

 障がい者福祉については、課題解消のため、生活介護施設やグループホームの整備に対する認識は同じベクトルで、意を強くいたしました。

 答弁では、はぁとぴあ原宿と渋谷保育園との一体整備にするとのことでありますが、その際には両施設の代替案も含め、是非、利用者負担が最小限にとどめられる整備案をお示しください。

 これと同じことでありますが、高齢者ケアセンターの更新については、建て替えた場合、延べ床面接が約二倍活用できるとのことであります。是非、高齢者福祉施設の拡充に取り組んでいただきたいと思いますが、他方、老人福祉センター機能は区内唯一の施設でもあり、年間二万八千六百八十人からの利用者がいることも踏まえて、利用者負担を最大限考慮した整備計画案をお示しいただきたいと思います。

 次に、食育の観点からの発芽玄米導入ですが、当面、特別メニューでの対応と御答弁されました。スピード感を持って対応をお願いしたいと思います。

 そして、この間に教育委員会として、是非、発芽玄米の有効性や、また給食費にどれだけの影響があるかなど、よく検討していただきたいとお願いをしておきます。ただ、事実として、代々木中学校では少なくとも五年以上続けていることを十分考慮していただきたいと思います。

 次に、オリンピック・パラリンピックのレガシーですが、各学校において障がい者スポーツや障がい者に対する理解推進を図る取り組みには、実際の体験や交流の機会が多くなくては実効性があるものとはならないと思っています。

 これも私どもの都議会議員情報ですが、新年度、外国人のオリンピアン・パラリンピアンの派遣事業を都では行う考えがあるとのことです。こうした事業も是非、積極的に活用することを要望いたします。

 次に、急速に進化するICTの現場を踏まえて、ICT教育はスピード感を持って取り組んでいただきたいと存じます。学習効果を認識されているのであれば、早期の全小中学校の児童・生徒全員にタブレット端末を貸与する体制を早期に構築して、導入を進められますよう要望いたします。

 最後に、言語能力向上に向けた取り組みについてです。

 確かな言語能力を育成する施策展開の中で、教育長は、日本語の重要性を答弁されました。日本語で適切に表現する力や理解する能力の向上の観点からも、是非、美しい日本語を使う習慣を目指していただきたいなと思うのであります。

 有名私立学校で挨拶として使用している言葉に「ごきげんよう」という言葉がありますが、これは「御機嫌よく」が変化したもので、「どうぞお元気でお過ごしください」を省略した挨拶と言われています。何よりも「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」を使い分ける必要もなく、目上も目下も関係なく使える魔法の言葉であります。

 また、「さようなら」という、私を含め、日ごろ何気なく使っている言葉ですが、昭和の初め、夫ともに来日したアメリカ人女性、アン・モローは、「さようなら」に感銘を受けたそうであります。「さようならば」、そういうことであるならば、本当は別れたくないけど、どうしてもそうならなければいけないのであればという意味が込められた言葉で、「これまで耳にした別れの言葉のうちで、このように美しい言葉を私は知らない」と、夫人は自らの著書で語っております。

 ちなみに、この女性は、著名な飛行家チャールズ・リンドバーグの夫人であります。

 余談となりますが、夫人が日本を訪れてから本が出版されるまでの四年間の間に、リンドバーグ夫妻は、一歳の長男を誘拐され殺害されるという過酷な運命を経験されました。「さようなら」の語源に自らの心を重ねたのかもしれません。

 このように、知識として知っていて使うのと、知らないで使うのとでは大きな差があると考えます。是非、適切に表現をする力を養うためにも、語源を含め、その言葉の持つ意味や魅力を学校現場で取り入れた上で、言語能力の向上を推進していただきたいと存じます。

 以上、それぞれ所感を申し上げました。

 今後も渋谷区議会自由民主党議員団は、取り巻く区政課題解決に向け、全力で臨んでまいりますことをお誓い申し上げ、質問を終了いたします。ごきげんよう。



○議長(木村正義) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後二時二十分

   再開 午後三時

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○議長(木村正義) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 三十四番菅野 茂議員。



◆三十四番(菅野茂) 私は、日本共産党渋谷区議会議員団を代表いたしまして、区長に質問いたします。

 第一に、憲法を守り、生かすことについてです。

 今年は憲法公布から七十年を迎えました。七十年間一度も改正されず現在に至っているのは、日本国憲法が世界でも先駆的なもので、国民に定着していることを示しています。何が先駆的かといえば、国民主権と恒久平和主義、基本的人権、議会制民主主義、地方自治という五原則に立脚し、国民生活の発展の土台となってきているのです。改めて公布七十年を機に憲法の値打ちを見詰め直し、初心を生かすことが区民の平和と暮らし、個人の尊厳を守っていく上で重要だと考えます。

 憲法公布七十年を迎え、今こそ憲法を尊重し、擁護する義務を負う区長に伺います。憲法の基本理念と地方自治法の基本理念を区政運営の基本に明確に位置づけ、住民が主人公を貫く立場に立つべきです。お答えください。

 安倍政権は明文改憲に踏み出すことを狙い、憲法九条二項を削除し、国防軍の創設を初め個人の尊厳を否定し、国家主義の復活をたくらんでいることに対し憲法学者や国民から厳しい批判の声が上がっています。世界の宝である憲法九条を初め個人の尊厳など、立憲主義を根本から否定する憲法の明文改憲に反対すべきです。お答えください。

 十一月十五日、安倍政権は安保法制の実行として、内戦状態の南スーダンPKOに派兵している自衛隊に、駆けつけ警護などの危険な新任務を与える閣議決定をしたことは認められません。

 区内では十一月十八日に、「戦争法の廃止と立憲主義の回復を求める渋谷市民連合」主催で、自衛隊の南スーダンPKOの派兵反対の集会が開かれ、二百名を超える参加者が閣議決定に抗議しました。安倍政権は、南スーダンに派遣する自衛隊を殺し、殺されるという危険な状況に追い込んでいるのです。派遣される青森の自衛隊の母親は「息子が入隊するとき、国を守り、災害のとき国民を守るのだと誇らしく送り出した。しかし、今は不安で夜も眠れない」と悲痛な訴えが上がっています。

 区長は自衛隊員が人を殺し、殺されるという事態をどう認識しているのか伺います。

 また、安保法制の廃止と南スーダンPKOの自衛隊を撤退させることを国に求めるべきです。お答えください。

 第二に、核兵器廃絶についてです。

 国連総会第一委員会は十月二十七日、核兵器禁止条約などを交渉する国際会議を来年開くとした決議案を圧倒的多数で採択しました。このことは被爆者を初め世界の平和運動が長年求めてきたことであり、核兵器廃絶の世論と草の根の運動の成果と言えます。我が党は、核兵器を違法化する画期的決議として歓迎するものです。

 ところが、この決議案に被爆国・日本が反対したことは恥ずべき行為であり、余りにも情けない態度と言わなければなりません。現在、世界の核兵器は推定九カ国で一万五千三百九十五の核を保有しているのです。核兵器と人類は共存できません。

 区長は前定例会で我が党の質問に、「世界の都市が国境を超えて連帯し、ともに核兵器廃絶への道を切り開こうとする平和首長会議に賛同した」と答弁しています。その平和首長会議は十一月の総会で、被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名に協力、賛同することを参加者全員の一致で決めているのです。是非区長も署名に賛同され、推進していただきたいと思いますが、お答えください。

 また、政府に対し、核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進を要請すべきです。見解をお伺いします。

 次に、区長の政治姿勢についてです。

 まず、基本構想についてです。

 我が党は、区長が提案した基本構想に反対しました。私たちは、策定に当たっては多くの区民参加と意見を求めること、住民が主人公の運営を貫くこと、そして基本構想には住民が安心して住み続けられる福祉の行き届いた街づくりを中心に据えることを求めてきました。

 質問の第一に、審議委員からも当事者参加について、「例えば高齢者が介護保険の議論をする、子どもが自分なりに意見を持つなど、当事者が参加して初めて計画が生きると思う」と発言していますが、私は、区民参加の最も大切な視点だと考えます。当事者が議論し、練り上げていくこと、区長はどう区民参画を保障したのか伺います。

 第二に、なぜ憲法と地方自治法に基づく理念を明記し、区の責任と役割を明確にしなかったのか伺います。

 第三に、区長は、高度な国際競争力と強烈な地域性とを兼ね備えた成熟した都市を目指すことを渋谷のまちづくりの基本方針に掲げていますが、その具体的なものとして今、進めている庁舎建替えや宮下公園整備、渋谷駅周辺開発などは、区民の財産を企業に提供し、また大企業の再開発に巨額の税金を投入するなど区民不在で、区民には情報を知らせず、大企業本位の街づくりのやり方を見れば、とても区民のための区政とは言えません。

 これからの渋谷は、区民が主役を貫き、区民福祉の増進を基本方針に、区民が希望を持てる福祉の街づくりを進めていくべきだと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、庁舎建替え、宮下公園、外苑地区再開発の問題についてです。

 庁舎建替えでは、三井不動産などに庁舎の土地の一部を七十七年間貸し出し、地上三十九階建ての超高層マンションを建てさせる計画に続いて、宮下公園整備計画では三井不動産が公園用地に商業施設とホテルを建て、神宮前の二丁目の外苑地区再開発でも、三井不動産も参加する外苑ハウスの再開発などのために、区道六三一号線を拡幅することで高さ制限や容積率を大幅に緩和する便宜を図っています。まさに福祉の向上を図る責任がある区長として、政治姿勢が問われます。

 区が直接行うべき事業を「民間活力」と言いながら民間資金を導入する事業手法は、区民には情報をひた隠しし、企業利益を最優先させる、こうした事業手法はやめるべきです。区長に伺います。

 まず、庁舎建替え問題について伺います。

 十一月十五日の総務委員会で報告された旧庁舎等解体工事について、一点目は、当初の解体費十三億円から十七億九千四百九十六万円に増額され、このうち想定外のアスベスト除去費用が一億四千六百八十八万円含まれています。まず、解体費用が十七億九千万円余になった理由について区長に伺います。

 また、想定外のアスベスト費用を除くと約十六億円が解体費用になり、見込みより約三億円増額になります。この三億円は事業者が負担すると説明しています。ところが、権利金二百十一億円に含むかどうかは不明です。もし権利金に含まれるとすれば、これまでの建築費百九十三億円を減らすことで庁舎と公会堂の建物の質を落とすことになる重大な問題です。事業者負担分の三億円は権利金に含むのかどうか、明確にすべきです。お答えください。

 このような問題が起きているのです。改めて区民参加で検討すべきです。

 次に、宮下公園整備では、三井不動産に三十三年間貸し出す見返りに一万六千平方メートルに及ぶ巨大商業施設と十七階建てのホテルを建てさせ、テナント料やホテルで大もうけをさせる計画となっています。

 先日、都市計画変更のため住民説明会が開かれました。区民からは「公園の全体像が一切示されていないのはおかしい」「なぜもっと広く企画案を募集しないのか。本当によい公園をつくろうとするなら広く意見を聞き、議論すべき」「防災公園と言いながら三階の屋上に公園をつくることはおかしい。避難所に行くのにエレベーターを使うのか」など厳しい意見が出されました。

 そもそも区の宮下公園の整備をするためにとった手法は、都市公園法の立体公園制度ですが、これは都市公園を増やすことを目的にしているのです。今ある公園を潰し、巨大商業施設やホテルを建設させて利益目的に活用することは許されません。計画は白紙に戻して、区民の憩いの場であり、防災空間である宮下公園の整備計画は広く区民が参加する検討会を設置して練り上げるべきです。区長に伺います。

 次に、外苑地区再開発は、なぜか神宮前二丁目の中で外苑ハウスだけが含まれています。隣接する地域は低層の住宅が多い地域です。しかも、道路幅は四・五メートルもありません。しかし、外苑ハウスの建替え計画では区道を拡幅して、現在の七階建て百九十六戸から、地上二十二階、高さ八十メートル四百十戸の高層マンションに生まれ変わります。

 また、都市計画変更案の説明会は地権者のみで行われています。周辺住民を無視しているのです。近隣住民にとって、目の前に高さ八十メートルの巨大な建物が建つことを知らせない地区計画が進められていることも問題です。しかも、都営霞ヶ丘アパートの住民を追い出してそこに十二メートルの区道拡幅を行い、三井不動産などが計画する高層建物が建設できるよう便宜を図っているのです。外苑地区の自然と緑、街並みを守ってきた風致地区を壊し、大型開発を促進させる外苑地区の地区計画はやめるべきです。区長に見解をお伺いします。

 また、今年五月の住民説明会で、日本体育協会とJOCが突然外苑地区に移転し、新築する計画に変更されたことについて、東京都は、現在の体育協会、JOCの土地は代々木公園優先整備地域に指定されるためだと説明しています。区長は地元の区として、都からこうした事情について聞いているのかどうか伺います。

 次に、区民の暮らし、福祉を第一にした予算に転換することについてです。

 今、区政に問われていることは、区民生活の苦難を取り除くことです。安倍政権のアベノミクスは「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指す」というかけ声のもと、大企業応援の経済政策を推し進めました。その結果、大株主など富裕層は大幅に富を増やし、一方で労働者の実質賃金は減り、家計消費はマイナスとなっているのです。区民の暮らしも、生活保護世帯は二千九百九世帯、三千二百八十人、国保料の滞納世帯が三人に一人、就学援助の認定率は中学では三五%に上っており、ますます深刻な事態です。

 当区議団が今年も行った区政アンケートでは、「暮らしが苦しい」が六六・一%と答えているのです。区民からは「高齢になるにつれ、医療費が年々高額になり医者に行くのを我慢している」「これ以上負担できない。保険料は少なくしてほしい」など暮らしの深刻な実態の声が寄せられています。

 政府の悪政から区民の暮らしを守るのが区の役割です。政府に追随し、区民の暮らしを苦しめる効率化の名によるコスト削減はやめ、区民の暮らし応援の税金の使い方に切り替え、格差と貧困対策に取り組むべきです。お答えください。

 さらに、区民の暮らしと福祉を守る責任がある自治体が福祉施策を切り下げたり、廃止したり区民負担増をもたらすことは自治体の役割を放棄するものです。

 今年度予算では、障がい者の福祉タクシー券の削減、生活保護者の冬の見舞金の廃止、昨年度では高齢者への寝具乾燥サービス事業を無料から有料にし、対象者も介護認定者に限定したため登録者の四人に一人が対象から外され、利用件数も四割減らされました。そのほかにも特定疾病患者の福祉手当の廃止や、介護サービスの区独自サービスの訪問入浴介護は要支援者を外したため約二割の九十八人がサービスを受けられなくなったのです。

 いずれの事業も障がい者、高齢者などの生活を支える大切な事業です。寝具乾燥サービスの無料化を継続する予算はわずか三十七万円です。大型開発に巨額の税金投入をやめ、ため込んだ七百三十六億円の積立金を活用して障がい者や高齢者の生活に欠かせない削減した事業をもとに戻すとともに、福祉事業の拡充を図るべきです。お答えください。

 次に、介護、医療、福祉の制度改悪に反対し、福祉の心を区政に生かすことについてです。

 社会保障制度の改悪について、政府が狙う社会保障制度の改革は、これまでの社会保障・税一体改革から経済・財政一体改革に変え、経済成長を主眼に社会保障の産業化、これからは公的サービスの産業化につくり変えようとしています。その具体化として十一月十七日、財政制度審議会は、来年度の予算編成では社会保障費の自然増を五千億円に抑え、国民負担の大幅増を求めました。その内容は、介護では軽度者の利用者負担の割合を引き上げる、要介護一、二の生活援助を保険給付から外す、また後期高齢者の保険料特例軽減を廃止するなど、「自助」の名で介護、医療を抑制していくことは認められません。

 この間、介護報酬の二・二七%引き下げ、利用料の一部二割負担増、生活保護費削減、年金支給額の引き下げなどが強行されたのです。区民は「利用料の負担が重くなり、必要な介護サービスが受けられなくなった」と悲鳴を上げているのです。介護保険制度の制度設計をした厚労省の元局長は「国民から保険料を取り必要なサービスを提供しないのは、国家的詐欺」と厳しく批判しています。

 社会保障制度がこれほどまでに壊されていることに対して、区長の認識をお伺いします。

 私は、渋谷の福祉が区民の願いに応えていくためには、憲法二十五条の精神、福祉の心を生かした福祉施策を進めていくことからも、社会保障制度の切り下げに立ち向かうことを求めます。区長にお伺いいたします。

 次に、介護保険制度の改善について五点伺います。

 第一に、総合事業についてです。

 要支援者への訪問介護、通所介護が本当に必要なサービスが受けられるようになっているかが今、問われています。私は事業導入前の本会議で、現行サービスと介護報酬の単価を守ることを指摘しました。ところが、緩和サービスとして、訪問介護では十二時間の研修を受けた無資格者のヘルパーを従事させることを認め、介護報酬は国基準の八割に下げる、通所介護では二時間以上、短時間のサービスの報酬は国基準の七割に引き下げているのです。

 区内の事業者からは、緩和サービスについて「一定の研修を受けた人にやらせる考えはない」「報酬が低いのでやりません」「実施していない港区にヘルパーの多くが仕事を求めて移っている」など厳しい声が上がっています。また、区が主催した研修会に参加した人はわずか五人と聞いています。結局、人材確保の面でも見通しがなく、有資格者の報酬引き下げになっているのが実態です。さらに、利用者からは「これまでの事業者を利用できなくなった」と不安の声が寄せられています。

 このように、緩和サービスが利用者にも事業者にも矛盾を広げているのです。この事業の破綻が明らかです。そもそも訪問介護は在宅介護のかなめであり、高齢者の尊厳を守り、介護予防と自立促進を図る介護サービスです。緩和サービスはやめるべきです。区長に伺います。

 次に、地域包括ケアについてです。

 福祉の街づくりを進めていく上でも、地域包括ケアを区の責任で住民本位に構築していくことが重要です。政府が考える地域包括ケアの狙いは、介護給付や医療費を抑制するために病院や介護施設から高齢者を追い出し、安上がりの受け皿をつくることにあります。本来の役割は、個人の尊厳を守り、誰もがいつまでも安心して住み続けられるまちづくりを進める、医療、介護、福祉、地域住民団体などのネットワークづくりを区挙げて取り組むことです。

 この点で、福祉保健委員会が視察した大牟田市では、「誰もが安心して住み続けられる地域を目指して、ノーマライゼーションの視点、個人の尊厳、人生の継続性」を基本理念に掲げ、市が責任を持って福祉のまちづくりを進めていると聞いています。推進のかぎは、小規模多機能ホームを人口四千八百人に一カ所、市内で二十五カ所、地域交流拠点は人口二千六百人に一カ所、四十五カ所を設置、より身近なところに拠点を置き、医療、介護、住民ネットワークを支援する手厚い体制を構築していることです。

 当区では、十一の地域包括支援センターを四つの日常生活圏域に分けて拠点にし、認知症地域支援推進員を各一名配置した体制です。これでは広過ぎます。十一カ所の地域包括支援センターを全て拠点とし、認知症地域支援推進員など専門職の配置を強化していくべきです。区長に伺います。

 また、地域包括ケア推進担当の専管部署を設置すべきです。お答えください。

 さらに、ころばん体操や食事会などを実施している団体に対し、商店街の空き店舗など居場所を確保し、区が提供すべきです。お答えください。

 次に第三に、特養ホーム等の増設についてです。

 区長は我が党の増設計画の提案に対し、「今後はそれぞれのニーズを把握しながら、国有地、都有地等の適切な土地の活用や、区施設の再整備など検討したい」と答弁しています。

 しかし、待機者の置かれている実態は深刻です。特養ホームに入れず、家族介護の負担が限界を超えています。認知症で要介護三の母親を介護するために、娘夫婦が所沢から毎日交代して渋谷まで通ってきている例や、息子は仕事の関係で一日親の介護ができないために、デイサービス事業者の保険外宿泊を利用しているためその負担は月額十万円に上るなど、胸が痛む話ばかりです。区民は一刻も早く区が増設することを求めているのです。

 待機者は五百八十六人に上り、依然として待機者が減っていないのは、待機者解消の目標計画を設定してこなかったからです。特養の待機者解消も保育園と同様に喫緊の課題です。

 そこで提案しますが、地域包括ケアの構築の中に地域型特養ホーム、小規模多機能型居宅介護施設などを十一カ所の地域包括支援センターごとに位置づけ、増設計画を策定すべきです。区長に伺います。

 また、代々木二、三丁目の公務員宿舎跡地取得の見通しと、ケアコミュニティ・原宿の丘に特養ホームの設置が無理な理由について、区長にお伺いいたします。

 次に、保険料と利用料の軽減についてです。

 区政アンケートでは、介護保険料など「負担が重い」と答えた人は何と八六%に上ります。昨年八月から利用料について、所得百六十万円以上の人が二倍の二割負担になり、区内では二千百五十一人、全体の二五・三七%が影響を受けています。政府は今後全て二割負担にする改悪案を考えています。もしそれが実施されれば八千四百七十八人に影響が及びます。

 本来、負担は収入に応じた応能負担が原則です。特に、非課税世帯に負担を求めることは生存権の侵害です。区の独自制度である保険料、利用料の負担軽減対策の対象要件である預貯金制限は撤廃して、全ての非課税世帯を対象にすべきです。区長に伺います。

 次に、介護職員の処遇改善についてです。

 介護、保育の福祉職員の賃金は、一般労働者より約十五万円も低いのが実態です。区は保育士の処遇改善として、借り上げ家賃助成を実施したことは評価いたします。借り上げ家賃補助制度を、今度は介護士の処遇改善として実施すべきです。また、賃金を引き上げるための対策を講じるべきです。区長に伺います。

 次に、国民健康保険制度についてです。

 国保料の引き下げについて、区民の暮らしは、さきに述べたように貧困の広がり、深刻さが増しており、国民健康保険が本来の社会保障としての役割を果たすことが緊急の課題です。渋谷区の保険料は十二年連続値上げされ、四人家族で年収四百万円の年間の保険料は三十九万一千七百四円になり、限界を超えるものです。区民アンケートでは「保険料が手取り給料の二〇%の支払いは厳しい」との切実な声が寄せられています。

 このような暮らしを破壊する高い保険料になる根本原因は、国の定率国庫負担を引き下げたことです。現在の国の負担は保険給付費の五〇%なのです。一九八四年までは総医療費の四五%、保険給付費にすると六〇%になるのです。高い保険料を引き下げるためには国に対して国庫負担をもとに戻すよう求めるとともに、来年度の国保料を引き下げるべきです。お答えください。

 また、保険料の申請による減免制度を区民にわかりやすく、生活保護基準の一・一五倍以下の収入額を明記した文書を配布するとともに、医療機関の受付窓口などに張るポスターの作成や、ホームページでも知らせるべきです。お答えください。

 最後に、がん検診の改善と不妊治療の助成についてです。

 最初に、がん検診について伺います。

 区民の身近な医療機関で全てのがん検診が受けられるよう提案いたします。

 区長は、検診の精度管理を理由に実施しません。しかし、乳がん・子宮がん検診は医療機関で実施しているのです。区民や医療機関から、「胃がん検診などを身近な医療機関で実施しないのは納得できない」という声が寄せられているのです。まず、なぜ全てのがん検診が医療機関でできないのか、精度管理の何が問題なのかを区長にお伺いします。

 がんによる死因は依然トップであり、昨年度、がんで四百五十四人の方が亡くなられています。また、当区のがん検診受診率は一五%前後であり、全てのがん検診を医療機関で実施している港区の約半分という状況です。早期発見、早期治療はがん予防の鉄則です。早期に全てのがん検診を医療機関で実施、日曜日も受けられるようにすべきです。お答えください。

 さらに、精密検査が必要となった人には再検診の無料化を実施すべきです。お答えください。

 次に、不妊治療について伺います。

 最近、不妊治療を行っている方から相談があり、「治療費の負担が大変なので区として助成してほしい」との要望でした。この方は東京の特定不妊治療費助成制度を利用しています。しかし、それでも数十万円の自己負担になり、今後、治療を継続するのが困難とのことです。

 都の制度では、助成金額の上限は二十五万円が一番高く、通算六回までです。相談者の場合、治療を継続すると全額自己負担になります。港区では、年間三十万円を限度に何回でも申請が可能な制度を実施しています。当区では、五年前まで一回の治療に十万円、年間二回まで不妊治療の助成を実施していました。不妊で悩んでいる区民に対し区としても支援していくために、区独自の不妊治療助成制度を復活すべきです。お答えください。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党渋谷区議会議員団、菅野 茂議員の代表質問に順次お答えします。

 憲法を守ることについて、最初に、憲法についてのお尋ねです。

 区長として当然に憲法と地方自治法を遵守して職務に当たっておりますが、改憲については国政の場で議論されるべきものと考えておりますので、そのような考えはございません。

 次に、安保法制と自衛隊の派遣についてのお尋ねかと思いますが、この問題につきましては国政の場で議論されるべきものと考えておりますので、そのような考えはありません。

 次に、被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名に賛同し、推進することと、政府に対し核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進を要請すべきとのお尋ねです。

 平和首長会議につきましては、本年十一月七日と八日に千葉県佐倉市において第六回目となる国内加盟都市会議総会が開催され、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に対し平和首長会議として賛同、協力することについて了承されたことは私も承知しております。一方、平和首長会議の対応としては、自ら署名活動を行うものではない形での協力と聞いておりますので、渋谷区もそれに沿う形での対応を考えています。

 なお、核兵器禁止条約の早期実現に向けた取り組みの推進の政府への要請については、平和首長会議として要請文を提出することが同総会において了承されていますので、渋谷区として要請する考えはありません。

 次に、基本構想の策定の経過や内容に関する御質問について、一括してお答えいたします。

 前回の定例会において御議決いただきました新しい基本構想は、全ての区民が生き生きと安心して住み続けていただけるまちづくりを進めるための今後の区政運営の指針となるものです。

 この基本構想は、渋谷区基本構想等審議会において、町会や民生委員など地域団体代表七名と公募区民六人の委員が、それぞれの立場と見解を持つ当事者として御意見をいただき、幅広い分野の学識経験者七人も含めて、活発な御審議に基づいて策定したものです。また、事前に実施した区民意識調査の分析、説明会での意見やパブリック・コメントの結果につきましても審議会委員全員に資料を提供し、その結果を反映しています。

 言うまでもないことですが、この新しい基本構想は日本国憲法における基本的人権の尊重や、地方自治の本旨の理念を踏まえた地方自治法を当然の前提として策定しています。その上で、この新しい基本構想においては、そのもととなる価値観としてダイバーシティとインクルージョンの考え方を大切にし、人種、性別、年齢、障がいを超えて渋谷区に集まる全ての人の力をまちづくりの原動力とし、「街の主役は人」と明記しています。一人一人の個人を尊重していくこととして、まさに区民が主役であることを、御質問にあった福祉のまちづくりにとどまらず、広く基本構想全体に一貫させております。この価値観については、お読みいただければ御理解いただけるものと考えます。

 「ちがいをちからに変える街。渋谷区」という言葉のもとに、今後、基本構想の実現に向けて、基本構想の「区政運営の基本姿勢」に記載されているような区の体制を整え、区民はもとより広く企業、大学、NPOや区内外の様々な人々とも連携し、着実に進めていきます。

 次に、庁舎建替え、宮下公園整備等、外苑地区再開発について四点の御質問です。

 まず、民間活力を導入する事業手法についてのお尋ねですが、民間資金の活用は財政負担を軽減するためのもので、行政需要が多様化、複雑化する中、持続可能な自治体経営を実現するための一つの事業手法として今後さらに研究を進めていきたいと考えています。

 民間活力の導入の際は、適宜情報を公開し、区民の理解を得ながら進めています。決して企業の利益を誘導するものではありません。

 次に、庁舎建替えの問題についてのお尋ねです。

 まず、解体費用が十七億九千万円余になった理由ですが、この金額は、事業者が施工会社と契約した解体工事請負金額十六億四千八百八万円と想定外のアスベスト除去費用一億四千六百八十八万円を足した金額で、第三者機関が評価したものです。当初の解体費用に想定外のアスベスト除去費用は含まれておりませんので、当初見込みより三億四千八百八万円増額となっておりますが、これは主に建設物価が高騰していることによるものと聞いております。

 また、この増額分は事業者の負担であり、権利金には含まれません。したがって、庁舎と公会堂の建築費を圧縮することはなく、庁舎と公会堂の建物の質を落とすこともありません。

 一方で、想定外のアスベスト除去費用も権利金に含まれないものでありますが、こちらの費用については区が負担します。これは既に所管の委員会に御報告したとおり、区の土地または建物の隠れた瑕疵については所有者である区の責務であり、今回は事業の進捗に影響を及ぼすおそれがあったため、本来、区の負担で実施すべき対策工事を現在の事業者に実施させ、区が事業者へその費用を支払うということにするものです。

 なお、区民参加で検討すべきとのことですが、これまでに何度もお答えしているとおり、庁舎建替えについては区民の声を十分に聞きながら進めておりますので、改めて検討するつもりはありません。

 次に、宮下公園整備についてのお尋ねです。

 宮下公園の整備事業は、平成二十七年十二月の第四回区議会定例会において区議会の議決をいただいて締結した基本協定に基づいて進めている事業です。老朽化した宮下公園と渋谷駐車場については、早期に耐震性への課題への対応を進めていかなければなりません。

 この整備には、にぎわいの拠点となる宮下公園を核とした、歩いて楽しいまちへの回遊性の創出や、周辺にうるおいとやすらぎを生む水と緑の空間軸の形成、より一歩進んだ帰宅困難者対策など、防災面でも大きく寄与する世界に類を見ない施設とする意味があります。さらには二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを迎える渋谷のまちにふさわしい、地域が誇りを感じられる公園を実現するためにも、計画を白紙撤回する考えは持ち合わせておりません。

 現在、宮下公園等の都市計画法に基づく都市計画変更に向けた手続を進めており、都市計画原案の意見交換会や縦覧を終え、地域の皆様から様々な御意見をいただいたところです。今後も引き続き地域の皆様の御意見を伺いながら、事業を進めてまいります。

 次に、外苑地区の開発についてのお尋ねです。

 まず、外苑地区の地区計画はやめるべきとの件について、これは東京都の権限により、必要な手続を踏んだ上で今年十月三日に既に都市計画決定をしたものです。

 次に、現在の日本体育協会、JOCの跡地利用については、今年七月二十日の官報にて東京都が代々木公園として整備することを公報済みであることについて、東京都から聞いています。

 次に、区民の暮らし、福祉を第一にした予算への転換についての二つの御質問に一括してお答えいたします。

 この御質問はこれまでも貴会派からたびたびいただいておりますが、これまでも答弁しているとおり、区の予算は多岐多様にわたる区民のニーズに応えるべく編成したもので、区の事業はいずれも重要な課題であり、予算配分のバランスについても考慮を重ねたものです。編成に当たっては限られた財源で変化する区民ニーズに的確に対応し、新たな取り組みや事業を行うために不断に事業の改善、効率化を行うことが不可欠であるとの考えは、現在も変わりません。

 議員は福祉の一部分のみに着目し、あたかも本区福祉政策が切り下げられているかのようにおっしゃられる点については、平成二十八年度予算総額が減少する中、区民の福祉の増進に関係する予算はむしろ拡大していることを第三回定例会で貴会派、秋元議員にも御説明したとおりです。

 また、基金の取り崩しについても言及されましたが、基金は今後の財政需要に備えるために積み立てたものであり、その目的に沿って活用してまいります。

 次に、社会保障制度についてのお尋ねです。

 社会保障制度については、国が将来を見据えながら制度設計を行うものであり、その財源や給付については国政の場で議論すべき内容であると考えます。

 次に、介護予防・日常生活支援総合事業に関するお尋ねです。

 介護予防・日常生活支援総合事業、いわゆる総合事業は、介護保険の予防給付のうち訪問介護及び通所介護について、地域の実情に応じた取り組みができる地域支援事業へ移行するものであり、全ての自治体が平成二十九年度末までに実施するものです。本区では本年四月から開始いたしました。

 その内容は、介護保険における予防給付と同様のサービスに加え、高齢者の自立促進や重度化予防の推進を図るため、国基準を緩和した区独自基準サービスを導入しています。これによりサービスの選択肢が増え、利用者のニーズに合ったサービスの実施が可能となり、必要な人に必要なサービスを提供できる体制が整備されているものです。今後も総合事業の普及啓発を図りながら、利用者のニーズに合ったサービスが提供できるよう、ケアマネジャーと連携を密にし、適切なケアプランに基づき総合事業を実施してまいります。

 次に、地域包括ケアについて三点のお尋ねです。

 最初に、十一カ所の地域包括支援センターを全て拠点とし、認知症地域支援推進員を配置して強化すべきとのお尋ねです。

 本区では、四つの日常生活圏域ごとに圏域内の地域包括支援センターを統括し、総合的に支援する機能強化型地域包括支援センターを四カ所設置し、認知症地域支援推進員を配置しています。この役割から各日常生活圏域に一カ所あれば足りるため、増やす考えはありません。

 次に、地域包括ケア推進担当の専門部署を配置すべきとのお尋ねですが、地域包括ケアシステムの構築は第六期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画で位置づけられており、所管である高齢者福祉課が関係部署と連携し、取り組んでいます。したがいまして、現在のところ専管部署を設置する考えはありません。

 三点目ですが、体操や食事会をしている団体に商店街の空き店舗など居場所を確保し、区が提供すべきとのお尋ねです。

 現在、地域で活動している各団体には区有施設を利用して活動されていることから、居場所については十分確保できているものと考えております。

 次に、特別養護老人ホームの増設についてのお尋ねです。

 まず、特別養護老人ホーム、小規模多機能型居宅介護事業所などを十一カ所の地域包括支援センターごとに位置づけ、増設計画を策定すべきとのお尋ねです。

 特別養護老人ホームにつきましては、先ほど渋谷区議会自由民主党議員団、丸山高司議員の代表質問でお答えしたとおり、高齢者ケアセンターを建て替え、新たに特別養護老人ホームを含めた福祉施設として整備してまいります。今後もニーズを把握しながら対応してまいりたいと考えております。

 小規模多機能型居宅介護事業所につきましては、第六期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画に基づき、現在、整備を進めております。計画で位置づけられている各圏域一カ所を目標に、今後も取り組んでまいります。

 また、代々木二、三丁目の公務員宿舎跡地の取得の見通しについてのお尋ねですが、様々な行政需要等を総合的に勘案した上で、現在、財務省と取得の方向で調整中です。

 続いて、ケアコミュニティ・原宿の丘についてのお尋ねですが、現在、旧原宿中学校の校舎については地域の要望を聞きながら、あわせて行政需要や周辺地域の民間動向等も見きわめた上で建替えを検討してまいります。

 次に、保険料と利用料の軽減についてのお尋ねです。

 本区では低所得者への対応として、本区独自の保険料減額制度や利用料軽減制度を実施していきます。これら軽減制度については、本人が住民税非課税であっても世帯として一定の収入がある場合、また、一定の預貯金がある場合は負担能力があることから、対象外としています。したがいまして、区独自の保険料と利用料の軽減制度について、預貯金の限度額を撤廃する考えはありません。

 次に、介護職員の処遇改善についてのお尋ねです。

 まずは区の保育従事職員宿舎借り上げ支援事業に対して評価をいただき、ありがとうございます。

 さて、借り上げ家賃制度を介護士の処遇改善として実施すべきとのお尋ねですが、平成二十八年四月から公益財団法人東京都福祉保健財団が、都内に所在する介護サービスを提供する民間の事業者を対象とした東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業を実施しています。また、賃金の引き上げについては、現在、社会保障審議会介護保険部会で月額平均一万円相当の処遇改善について議論がなされておりますので、引き続き動向を注視してまいります。

 今後、区として質の高い介護サービスを提供していく上で、介護士の人材確保や育成が重要であることから、介護士の処遇改善につきましても検討してまいりたいと考えています。

 次に、国民健康保険制度についてのお尋ねですが、国庫の負担割合については法令で規定されており、医療給付費のうち五〇%は国及び都からの支出によって賄われておりますので、これ以上の国庫負担の引き上げを国に求める考えはありません。

 保険料は毎年、医療給付費の伸び等を勘案し算定していますので、来年度の統一保険料については現在、検討が進められているところです。

 保険料の申請による減免制度については、国民健康保険加入全世帯に毎年一回送付する「国保のしおり」にて周知していますが、今後もホームページ等の活用をあわせ、わかりやすい表記、方法について引き続き工夫をしていきます。

 次に、がん検診の改善と不妊治療の助成についてのお尋ねです。

 まず、がん検診についてですが、専門的な観点の答弁が必要ですので、健康推進部長より答えさせます。

 次に、不妊治療の助成についてのお尋ねですが、渋谷区が平成十九年度より実施していた特定不妊治療費助成は、東京都で実施していた制度に上乗せする形で制度を開始しました。その後、東京都の助成額が当初の二倍以上へ増額され本区で上乗せしていた金額がカバーされることとなったため、平成二十三年度の治療分の請求をもって区として助成制度を終了した経緯があります。このため、現時点で直ちに同様の助成制度を復活させる考えはありません。



○議長(木村正義) 前田健康推進部長。



◎健康推進部長(前田秀雄) 私からは、がん検診につきまして答弁させていただきます。

 がん検診を実施する際には、科学的に効果の明らかな方法で検診が実施され、質の向上を図っていくことが必須でございます。そのため、渋谷区では国の指針に基づいた撮影実施や適切な検体採取、高度な専門性を持った医師による検査結果のチェック等、厳密な精度管理体制の構築に努めてまいりました。今後ともこうした体制の確保を図るため、医療機関の拡大については慎重に対応してまいります。

 次に、検診の実施日については、基本的にはそれぞれの医療機関の開業日によるものでございます。休日の診療については既に乳がん、子宮がんについては土曜日に検診を実施している指定医療機関があり、胃がん、肺がん、大腸がんについても区民健康センター桜丘と東京都予防医学協会のいずれかで、毎週土曜日に検診が受診できる体制を整えており、現状ではこれ以上の拡大の実施の予定はございません。

 また、がん検診でがんの疑いがあるとされた場合には、速やかに医療機関を受診し確実な診断を得ることで、必要な場合には早期に治療を開始することができます。このため、精密検診を要すると判定された方については適切な医療機関で医療保険による診療を受けることをお勧めしており、がん検診後に再検査を行う事業を実施する考えはございません。

 以上、私からの答弁でございます。



○議長(木村正義) 菅野 茂議員。



◆三十四番(菅野茂) 区長より答弁いただきましたけれども、再質問をさせていただきます。

 ちょっと順番は前後しますけれども、今、健康推進部長からありましたがん検診、国の基準に基づいてということを言われましたけども、医療機関は国の基準に基づいてやっているんですよ。だから精密検査だって医療機関でやりなさいと言っているわけでしょう。なぜがん検診全てが医療機関でできないんですか。そのできない理由をお伺いしたんですよ。全ての医療機関は国の基準に基づいてやっているんですよ。それについて再度答弁ください。

 全ての医療機関で実施すべきですよ。身近なところで、がんを予防する、早期発見する、治療する、そういうことが大事じゃないですか。是非それはよろしく、再答弁をお願いします。

 それから国民健康保険料の値下げの問題ですけども、区長は国に対して国庫負担の増額は求めないと。であるならば、区民のこの負担、限度に来ている国民健康保険料はどんどん天井知らずに値上げしてもいいんだという考えですか。区民の痛みについてお聞きしたいと思います。

 今、全国の知事会は十兆円の国庫負担を要望しているんですよ。それぞれ県民や市民に、三万円、四万円の保険料を引き下げるためには十兆円の要望をしているんですよ、知事会は。区長は何でそういう立場に立てないんですか。今、区民が苦しくて、国民健康保険料だけじゃないですよ、区民が払うのは。だからそういう意味でもしっかりと、今の国保制度の制度的な問題をしっかり認識していただいて、やはり区民の生活を守っていく立場で対応していただきたい。

 私、憲法と地方自治法の理念、区民の福祉の増進というのはそこにあるんだということを、改めて、区長は遵守すると言ってましたけども、区民の暮らしを守っていく、やっぱりその先頭に立つのが区長じゃないですか。これだけ保険料がどんどん上がって、給料の一カ月以上の保険料になっているわけですよ。区民は一カ月の給料分を、最低十一カ月分の給料で一年分の生活をしなさいということですよ。どうなんですか、それは。是非区長、正義感を発揮して国庫負担を求めていただきたい。

 それから、区の国保会計ですね、繰越金が五億円にもなるわけです。そのために、それをしっかりと、繰越金を値上げを抑えるために使えば、まず値上げを抑えることができるというふうに思うんです。今までも、桑原さんのときにはそれをやったわけですよ。ですから区長がやれないわけはない。区民のために是非、保険料の引き下げ、それから国に対して、もうこれ以上の悪循環を食い止めるためにも要望は出していただきたいということを、再度質問をいたします。答弁をお願いいたします。

 それから基本構想の問題で、憲法と、それから地方自治法の理念、それは当然前提として内容を検討されていると。であるならば、なぜ明記しないんですか。明記することによってこの基本構想は、国民の最高法規である憲法、そして地方自治法に基づいて全て住民が検討されてつくり上げたものだということを、もっともっと憲法の大事さ、地方自治法で示されている第一条の二の住民の福祉の増進という、この立場を明らかにすべきです。

 それと、つくる過程において、区長も答弁されました、住民参加は十三名されています。学識経験者など七名いますけども。板橋区が、基本構想審議会をつくる前に無作為で九十人の区民を公募して、審議会が始まる前にたたき台、議論して何が視点なのか、何を議論すべきなのか、その論点整理まで含めてやられているんですよ。なぜこういう丁寧な形をやらないんですか。私は、二十年後の渋谷区の将来像をつくるというんであれば、委員の方たちも言っていますけども、いわゆる当事者が現状、そしてこれまでの基本構想のどこをどう変えるのか、生かすべき点は何なのか、到達が何だったのか、そういう住民の主体になった参画によって、私は練り上げるべきだと思います。

 私も読みました。各学識経験者の方がすばらしい様々な材料を提供して議論されていることは知っていますよ。だから審議会の皆さんの御苦労をとやかく言っているわけじゃないんです。区民の多くの当事者の皆さん方の参画によって練り上げることで計画が生きるのではないかということを踏まえて、今後の長期計画を含めて、各施策には当事者参加で練り上げるという立場を貫いていただきたい、このことを強く要望しておきます。

 それから庁舎問題、さらには宮下公園の整備、神宮前二丁目の地区計画整備。

 私は、誰のためのまちづくりなのか、誰のための公園づくりなのか、誰のための庁舎なのか、このことを問いたいと思っています。一人一人が、区長に言わせれば基本構想には一人一人が主役だと言われていますけども、情報公開されていますか。二百十一億円の権利金の裏づけが明らかにされていないじゃないですか。超高層マンションの事業計画、一体となる庁舎と公会堂、マンションの資金計画が一切議会にも示されない、区民にも示されない、仕様の問題に対してだって、明らかにされないんですよ。これが民間活力の事業手法の最大の弱点なんですよ。自治体が自治体であるこの性格をゆがめる……

     〔「それ以上のことがいっぱいあるじゃん。もっとポジティブに……」の声あり〕



◆三十四番(菅野茂) あなたと話しているわけじゃないんだ。

 区長、そのことはですね、しっかり、情報が公開されると言っていますけれども、知らされないことが多過ぎる。こういう事業手法はまずやめるべきです。

 それから、先ほど三億円のいわゆる旧庁舎等の解体の問題で、十三億から三億円が増額になった、その理由は答弁されましたけども、区長、私は、権利金に含まれないから公会堂、さらに庁舎の建築については質を落とすことはない。しかし企業が、三井の下請で今、東急がやっていますけどもね、これがどうなるかという保証、担保、いわゆる質を落とさないという担保はどうやって確保するんですか。この点について御答弁ください。

 私は神宮前二丁目のこの地区計画の問題で、区はあそこを絶対高さ制限を三十メートルにしたんですよ。なぜそれを一挙に二倍以上に、八十メートルにしなくちゃならないのか。まち壊しじゃないですか。区長はあそこに住んでいられたでしょう。あそこの町並みを御存じじゃないですか。私はそういう意味ではですね、いや、地元の状況を把握されている区長が、この地区計画のあり方、町並み、それからどうこれからの神宮前二丁目、あそこの一画を整備していくのか、環境を守っていくのか、そういう点は、しっかりと認識していると思っていますからね、質問しているんですよ。知らない地域じゃないじゃないですか、あそこの町並みは。

 ですからこの地区計画が、なぜそこだけ、外苑ハウス、それから今度移ってくる日本体育協会やJOCのビルをつくるために区道まで拡幅して、住民まで追い出しているんですよ。こういうまちづくりが住民主体のまちづくりになるんですか。その点について、絶対高さを設けたものを緩和させて町並みを壊すということについて、改めて、私はあの地区計画は見直すべきだと思っていますし、そのまちづくりの方向について区長の見解を求めます。

 さらに、介護保険の問題についてです。

 介護保険の問題でも社会保障の問題で、国には求めない。これほど社会保障がですね、いわゆる区民の負担になってきている。このことに対して認識も持たれないということは、本当に残念でならないですよ。社会保障は自助じゃないんですよ。公的な責任において区民へのセーフティネットを構築しなくちゃならないんですよ。当たり前のことじゃないですか。だから憲法二十五条が文化的な最低限度の生活を営む権利を有するということで、国が守らなくちゃいけない制度ですよ。

 私は要介護の人たちまで利用料が二割負担になる問題、八千人に影響が及ぶわけですよ。私の知っている方で利用料が月五千円が精いっぱい、入院もすれば三万円もかかるんですよ。年金は今、国民年金で平均四万四千円じゃないですか。全額払ったって八万円ですよ。半分以上が利用料と入院費で消えれば生活できないじゃないですか。このことに対しても、しっかりと認識をして軽減対策を持つべきだというふうに思います。

 それから、削られた福祉施策が、私が福祉の一部しか強調しない、とんでもない話じゃないですか。削った福祉施策は何と五事業、二億一千九百八十一……

     〔「五事業って何だ、五事業って」の声あり〕



◆三十四番(菅野茂) になるんですよ。これが福祉の削減と言わずして何というんですか。私は戻すべきだというふうに思いますので、再度、区民の福祉の増進を目指すというならばしっかりと削った障がい者の福祉タクシーなど五事業、この事業を戻すように、そのことを再度答弁していただくことを求めます。



○副議長(沢島英隆) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党、スガヤ議員の……

     〔「菅野だよ」の声あり〕



◎区長(長谷部健) 菅野議員の再質問に順次お答えいたします。

 まずは、順番がばらばらになってしまっているんですけど……こちらもちょっと順不同ですが、お答えさせていただきます。

 まずは、じゃ、基本構想。

 私の政治姿勢についてもありましたが、あたかも、まず、私が憲法を守っていないかのような言い方をされるのは大変、勘弁してほしいなというふうに思います。それはまず言っておきます。

 この新しい基本構想について、住民の参加、多くの人の意見が聞かれていないんじゃないかということですけれども、それも多くの人の意見を聞いております。実際に委員に集まられた方の意見も聞いてみたらいかがでしょうか。彼らも多くの方々の意見に耳を傾けて、このプランをつくってきたというふうに答えられるはずだと思います。

 続いて、庁舎建替え、宮下公園、外苑地区の再開発に当たって、これについても一括してお答えいたします。

 まずは、必要な情報は適宜公開し、当然区民のための開発を行っているということは前提として御理解いただければと思います。特に外苑地区については、私が住んでいたということも申し上げながらいろいろおっしゃりましたけれど、決してまち壊しではなくてですね、オリンピック・パラリンピックを契機にあの地域の緑が増え、より住環境がよくなる、そういう開発であるというふうに私は考えております。

 続いて社会保障制度についてですが、これも先ほど申し上げたとおり、国が将来を見据えながら制度設計を行うものであるというのがまず前提です。そして現在、国において、制度の持続可能性の確保のため給付や負担のあり方について議論がされているところです。引き続き国の動向を注視していくという考え方です。

 あとは保険料のところについてですけども、まず、保険というのはみんなで負担し、それを必要な人で分け合うということが前提だと思います。そういった中で、今現在、国のほうで議論されていることを注視しつつ考えていきたいなというふうに思っております。

 がん検診につきまして、最後になりましたが、これについては専門的な見地が必要なことから、部長のほうから答弁をさせます。

     〔「福祉、切り捨てた五事業」の声あり〕



◎区長(長谷部健) 福祉の中で切り捨てた事業が五事業あるということですが、おっしゃるのは、一つのタクシー事業だと思いますが、それ以外については教えていただきたい。ここでは何と答えていいかわかりません。

     〔「最初に質問しているじゃないの」の声あり〕



◎区長(長谷部健) ごきげんよう。



○副議長(沢島英隆) 前田健康推進部長。



◎健康推進部長(前田秀雄) がん検診の精度管理についての御質問について、再度お答えいたします。

 精度管理と申しますのは、委員御指摘の技術的なもの、いわゆる医療機関でも行う技術的なもの以外に、がん検診の精度の、すみません、精度と言うとちょっと誤解を受けますが、プロセスでありますとかシステム、そうしたものの整備ということについても精度管理と申します。

 そうした中で、がん検診につきましてはこうした技術的な部分につきまして、それぞれの実施している医師あるいは医療体制、医療機関について確保するということとともに、がん検診が適切に行われている、そういうプロセスをしっかりと整理するということも自治体におけるがん検診の精度管理の重要な部分でございます。

 委員が質問の中で述べられましたように、乳がん・子宮がん検診としましては各個別の医療機関で行われても、こうしたシステムにおける精度管理においても十分対応できるというところから、現在においては各医療機関で実施されているというところでございます。

 そうしたことから考えまして、こうした現状、これ以上の医療機関の拡大につきましては、そうしたシステムの精度管理の状況を勘案しながら、今後とも慎重に対応していく必要があると考えているところでございます。

 また、委員から、いわゆる精密検診を医療機関で実施するということについて、精度管理がしっかりしていれば、同じような精度管理の状況ではないかというお話ございましたけれども、これは若干専門的な内容になりますけれども、いわゆる全く正常な集団に対する検診と、いわゆるある一定の確率で疾病を持った方に対する検査の精度管理というものは非常にレベルに差がございます。私も、区民に対する検診というのはほとんどの方が正常という状態ですので、より厳密な精度管理を必要としているというところで、医療機関と同列以上の精度管理を徹底しているというところでございます。



○副議長(沢島英隆) 菅野議員。



◆三十四番(菅野茂) 再答弁をいただきましたけれども、納得いきません。

 やはり今、憲法が公布されて七十年、住民の暮らしを守る、しっかりと個人の尊厳、これが区政の役割であると思います。そのために、それを生かす区政を目指す、全力を挙げて頑張ることを決意して、質問を終わります。



○副議長(沢島英隆) 四番近藤順子議員。



◆四番(近藤順子) 私は公明党渋谷区議団を代表して、質問をさせていただきます。

 質問に入ります前に、一言申し述べさせていただきます。

 昨年、テレビCMで放送された認知症キャラバン広報の中に若年性認知症と診断された御本人が出演し、「五十八歳で認知症になった。「それがどうした」と言ってくれた人がいた」との言葉から始まるものでした。そして、その方は新たなネットワークからトレッキングを始め、山頂で朝日を浴びているシーンが流れます。そのときに流れるメッセージが「できないことが増えるのではなく、新しくできることが増えた」ということでした。このCMには、ダイバーシティとインクルージョンの哲学が根底にあることを感じます。

 これから全ての取り組み、事業を前進させていくために、新基本構想のすばらしいスローガンである「ちがいをちからに変える街。渋谷区」の理念を区民のお一人お一人に、そして渋谷区中に深く根づかせていくことに対し、私は強く支持をするものであります。そして労を惜しまない所存であると申し上げ、質問に入らせていただきます。

 初めに、防災について五点お尋ねします。

 二〇一六年は各地で想定を超える大規模な自然災害が発生し、甚大な被害が相次ぎました。四月の熊本地震、八月以降は複数の台風により、特に北海道や東北地方を中心に多くの人命が失われました。また、十月には鳥取で震度六弱、そして追い打ちをかけるように十一月二十二日、福島県沖を震源とする地震があり、岩手県から東京八丈島にわたる広い範囲で津波を観測。これまでの災害で被害に遭われた方々に改めてお見舞いを申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々に心からのお悔やみを申し上げます。そして一日も早い復旧・復興を願うものであります。

 それでは、防災について一点目は、避難所運営についてです。

 避難所生活は住民が主体となって行うべきものですが、その運営のバックアップ体制は区の災害対応業務の根幹の一つと言えます。全庁体制で取り組む気概で、防災担当課だけでなく、要配慮者担当等の関係する複数の所管が事前に横断的な体制を組み、それぞれの役割分担を明確にした上で有事に備えるべきだと考えます。

 現在、各自主防災組織において避難所運営協議会が設置され、毎月協議会を開催している地域もあります。また、地域によっては避難所運営協議会が立ち上がったばかりのところもあります。既に区の防災課が全力で地域の防災訓練などのサポートをしてくださっているかと思いますが、地域によって避難所運営にばらつきが出ないように、バックアップ体制の現状と今後の取り組みをお聞かせください。区長の御所見をお聞かせください。

 二点目は、被災者台帳「被災者支援システム」の導入・運用についてです。

 被災者台帳とは、災害が発生した場合、被災者の援護を総合的かつ効果的に実施するための基盤となる台帳であり、災害対策基本法第九十条の三第一項において市町村の長が作成することとされています。被災者台帳を導入することによって被災者の状況を的確に把握し、迅速な対応が可能になるほか、被災者が何度も申請を行わずに済むなど被災者の負担が軽減されます。そして何より、被災者が一日も早い生活再建へ向けて一歩前進できることが期待されています。このため、近年、東日本大震災や広島土砂災害、熊本地震など大規模災害のみならず、災害が多発する中、被災者台帳の作成への認識が高まりつつあります。

 こうした実態を踏まえ、内閣府(防災担当)においては平成二十六年度被災者台帳調査業務報告書を取りまとめ、地方自治体に対して先進事例集、導入支援実証報告及びチェックリストを提示しています。

 この内閣府の報告書において被災者台帳の先進事例の一つとして取り上げられている被災者支援システムは、一九九五年の阪神・淡路大震災で壊滅的な被害を受けた兵庫県西宮市が独自に開発したシステムで、現在、地方公共団体情報システム機構の被災者支援システム全国サポートセンターにおいて、全国の地方公共団体に無償で公開、提供されています。

 このシステムの最大の特徴は、家屋被害ではなく被災者を中心に捉えている点です。住民基本台帳のデータをベースに被災者台帳を作成し、これをもとに罹災証明書の発行、支援金や義援金の交付、救援物資の管理、仮設住宅の入退居など被災者支援に必要な情報を一元的に管理します。これによって、被災者支援業務の効率化はもとより被災者支援業務の正確性及び公平性を図ることができます。システム導入自治体の一つである奈良県平群町には世界銀行が視察に訪れており、世界からも注目される取り組みとなっています。

 他方、昨年の広島土砂災害や今般の熊本地震においても、システムが導入されていたにもかかわらず導入後の運用が適切になされていなかったため、いざというときに十分使えなかった事例も発生しています。なお、現在、広島市においてはサポートセンターの支援のもと、適切に運用されています。

 首都直下型地震は三十年以内に七〇%の確率で発生すると言われています。当区としても速やかに導入し、適切な運用をと提案します。区長の御所見を伺います。

 三点目は、帰宅困難者対策についてです。

 これまでも当区の防災対策は、住民だけではなく企業に勤める人をはじめとする多くの来街者が帰宅困難に陥らないように、渋谷駅周辺地域を中心に帰宅困難者支援受け入れ施設の整備などの対策を講じてきました。今後、区内でも利用者数の多い恵比寿駅、原宿駅周辺地域においても帰宅困難者対策の拡充が急務かと思われます。まずは各駅周辺地域に帰宅困難者対策協議会を設立していくべきだと考えます。

 昨年、東京都が全戸配布をした「東京防災」の中に掲載の「会社の災害対策」には、「発災後、帰宅のタイミングは原則七十二時間以降。被災して全従業員が帰宅困難になった場合、三日間会社の中にとどまれるよう必要なものを備蓄する。」とあります。

 帰宅困難者対策協議会には、周辺地域の企業にも積極的に声をかけ、委員として参画してもらうことが重要です。これによって住民が避難をする避難所との区別がより明確になります。是非、恵比寿駅そして原宿駅周辺地域の再開発計画と並行して、帰宅困難者対策協議会の設立を提案します。

 また、先ほども触れましたが、既に渋谷駅周辺地域においては帰宅困難者対策として受け入れ施設の整備、発災時の情報ツールとして渋谷区防災メールやツイッターの活用、渋谷駅前のオーロラビジョンでの情報発信など様々な対策を講じてくださっています。今後は新宮下公園との連携も含めた帰宅困難者対策を整理し、周知に努められたいと考えますが、区長の御所見を伺います。

 四点目は、防災行政無線についてです。

 毎日、夕方五時になりますと「夕焼け小焼け」のメロディーが流れます。このことにより、防災行政無線の適切な運用がなされているかを確認しています。先日、区民の方から「「夕焼け小焼け」を歌詞入りで流すのはどうか。最近は暗くなっても公園で遊んでいる子どもが多い。「夕焼け小焼け」の歌詞の「カラスと一緒に帰りましょう」という意味を親御さんも含めてきちんとわかってもらったほうがよいのでは」との御意見をいただきました。

 また、メロディーとあわせてメッセージを流している自治体もあります。例えば「こちらは渋谷区役所です。五時になりました。外で遊んでいるお子さんはおうちに帰りましょう」といった具合です。ちなみに、子どもの声でメッセージを流しているところもあります。

 防災行政無線にメッセージを入れることにより、発災時、防災行政無線の本来の役割である避難を呼びかけるメッセージが明瞭に発信できるかどうかの確認にもなります。明瞭に聞き取れなければ無線システムそのものを改良、改善していくことも検討していくことになるかと思います。また、放送時間についても季節や日没時間を考慮して設定し、定刻五時にはチャイムを流すなどもあわせて提案をさせていただきます。

 これは子どもたちの防犯対策を強化しつつ、防災行政無線の確認、改善にもつながると思います。区長の御所見を伺います。

 五点目は、防災教育についてです。

 これまでも我が会派の先輩が質問をしてまいりましたが、「三・一一釜石の奇跡」に象徴される、日ごろの地道な防災教育が子どもたちの命を守り、ひいては地域の高齢者や幼児などの要配慮者の命をも守ることへつながっていくことは永遠の教訓として繰り返し語っていくべきことです。

 そこで、現在、当区の全中学校で実施されている防災教育の取り組み状況をお聞かせください。そして、将来的に地域の防災リーダーとして担い立つのは現在の小学生、中学生の世代です。小学校においても何らかの形で防災教育を実施できないかと考えますが、教育長の御所見を伺います。

 次に、地域包括ケアシステムについて五点お尋ねします。

 今回は、地域包括ケアシステムの中でも最重要施策となる認知症ケアを中心に質問させていただきます。

 一点目は、区主催のキャラバンメイト養成研修についてです。

 キャラバンメイトとは、認知症サポーター養成講座の講師役となる人のことです。キャラバンメイトが増えることにより、認知症サポーター養成講座を出前式で町会、集合住宅、学校などの教育機関、企業、店舗など、規模にかかわらず様々な組織体でフレキシブルに実施できるようになります。認知症の正しい理解を持つ認知症サポーターが増えることにより、認知症カフェ創設の拡大やボランティア活動の参加者の層が厚くなり、地域の認知症サポート体制の基盤をつくることへもつながっていきます。

 現在、区で実施をしている認知症サポーター養成講座の内容の充実とあわせて、講師役となるキャラバンメイト養成研修を区の事業として開催することを提案させていただきます。区長の御所見を伺います。

 二点目は、認知症カフェ開設を支援するための助成金の交付についてです。

 今や誰が認知症になってもおかしくない時代です。英語では「エブリワンズ・ビジネス(誰もがかかわること)」とも言われています。そんな時代、認知症になったからと家に引きこもったり家族の認知症のことを一人で悩んだりするのではなく、気軽にふらっと立ち寄って認知症のことを隠さず交流できる、そんな思いをかなえる場所、それが認知症カフェです。特に早期の診断、治療、適切なケアが必要な若年性認知症の人及び初期の認知症の人やその家族のケアや介入はその後の症状に大きく影響を及ぼしますので、着実な拡充を図っていく必要があります。

 国の施策である認知症地域支援ケア向上事業の予算を活用するなどして、認知症カフェ開設を支援するための助成金の交付ができたらと考えます。区長の御所見を伺います。

 三点目は、認知症専門通所介護(デイサービス)の拡充についてです。

 年々、認知症の親御さんを介護しておられる方から様々な思いを伺うことが多くなってまいりました。ある方は「父が通所介護へ出かけた日は、帰宅後、興奮状態が続き不眠状態に至ってしまい、一晩中介護、見守りをしなくてはならない」。また、別の方からは「母が通所介護から帰宅すると興奮状態から自宅で転倒し、救急車対応で病院へ。骨折のため入院期間が長引き、認知症の症状が進んでしまった」と。

 まずケアマネジャーがその方に合った通所介護の場を選択し、御本人、御家族、関係機関と連携し、利用状況の適切なアセスメントをしていくことが前提だとは思いますが、私は、認知症の人を介護する御家族の悩みや切ない思いを伺うたびに、議員として何かできることはないか、そしてこれは非常に重要な問題提起であると捉え、胸に刻んでいます。

 現在、区内の高齢者在宅サービスセンター八カ所で通所介護、デイサービス事業が実施されています。そのうち五カ所では認知症専門の通所介護が、また、「けやきの苑」では既に若年性認知症専門の通所介護も始まっています。

 御本人や御家族の中には、御近所の方に認知症を知られたくないといった方と、やはり日ごろから馴染みのある地域の通所介護を利用したいと思われる方も多くおられます。是非「あやめの苑・代々木」、「ひがし健康プラザ」、「ケアステーション笹幡」でも認知症専門の通所介護を開始すべきだと考えますが、区長の御所見を伺います。

 四点目は、若年性認知症施策強化についてです。

 六十五歳未満で発症する認知症を若年性認知症と言い、全国で四万人近くにも及ぶと言われています。若年性認知症の人は就労や生活費などの経済的問題が大きいことなどから、居場所づくりなどの様々な分野にわたる総合的な支援が必要です。

 若年性認知症の人が発症初期の段階から適切な支援を受けられるように、医療機関や区役所、出張所、地域包括支援センターなどの関連施設などを通じて若年性認知症と診断された人やその家族に厚労省が作成をした「若年性認知症ハンドブック」を配付すること、そして家族、職場など各々の場面での適切なサポートを行うため、若年性認知症の理解を深める講座などをあわせて展開していくことにより、普及啓発が進んでいくのではないかと考えます。

 また、「東京都若年性認知症総合支援センター」と連携を密にしながら、若年性認知症の人との意見交換の開催などを通じたニーズの掌握も進め、そのニーズに応じて若年性認知症専門デイサービスの拡充や居場所づくりなど、これは若年性認知症に特化した認知症カフェの創設の実現が一つの方法だと考えます。

 若年性認知症施策強化について、区長の御所見を伺います。

 五点目に、徘回のおそれのある高齢者などに対する見守り体制の拡充についてです。

 私は昨年の第三回定例会の代表質問で、認知症徘回高齢者の行方不明対応として、最新機器の導入やネットワーク化について質問をさせていただきました。そして早速、今年度より登録制の「見守りキーホルダー事業」が開始されました。半年弱の運用ですが、現時点での状況報告をいただきたいと思います。

 そして、今後、ハード面においては全庁的なICT化の中で本格的に整備をされていくことになると思います。そこで、今回はソフト面において、地域を挙げての連携・協力体制の構築に向けた取り組みを提案したいと思います。

 先日、近所のスーパーマーケットに買い物に行ったときのことです。子どものころからお世話になっている御高齢の御婦人がスーパーのスタッフに何か説明をされていますが、話がかみ合わないようでお互いに困っている様子。おせっかいかと思いましたがお声をかけると、御婦人が「ああ、よかった。私の知っている人だわ」と。スタッフからも「お知り合いですか」と言われ、その方のお名前と近所の知人であることを伝えると「御住所はわかりますか」とも聞かれ、お答えしました。いきさつは、御婦人が買い物中に店内でハンドバッグを落としたが、レジ精算時に気づいて店内の相談窓口に行くも、住所も、そして名前も名乗ることができず、ハンドバッグを返してもらえずにいたのでした。御婦人は何度も名前と住所を聞かれ、「本人確認ができないとハンドバッグは返すことはできない」と言われ、不安と焦りで萎縮し、ろうばいしていました。

 このようなやりとりは認知症の症状を悪化させるおそれがあります。また、トラウマから外出を控えるなどの悪循環に至ることも考えられます。今後、このような場面が多くなると予想されます。そのときに備えて、今から地域ぐるみで優しさと支え合いのネットワークを築いていくことは何よりも大切です。ハード面が整備されても、支え合いネットワークの基盤が築かれていなければ見守り事業の前進は難しいと思われます。

 渋谷区では、日ごろから丁寧な訪問、連携などで尽力をしてくださる民生委員、セーフティ見守りサポート協力員の皆さんの強い基盤があります。その上でさらに連携・協力体制を発揮していくために、行政、警察、郵便局、金融機関、宅配業者、地域住民、学校、介護事業者、商店街、スーパー、コンビニなどとも連携、協定を結び、支え合いのネットワークを幾重にも広げていくべきだと考えます。まずは「無理せずできることから、できる範囲で手助け」という任意性の支援も視野に入れた上で、スーパーやコンビニですと、例えば東京都の事業で、「ながら見守り連携事業」などを参考に、検討を始めていただけたらと思います。

 また、PTA中心に、自分の自転車のかごに「安全パトロール」とのタグをつけて日常的に地域の子どもたちの安全を見守っている取り組みがあります。これに高齢者も加え、「高齢者・子ども安全パトロール中」とするだけでもネットワークは広がります。区長の御所見を伺います。

 六点目は、「認知症の人の社会共生と課題解決」のための大学生による国際交流・共同研究プロジェクトについてです。

 これは今年度の新規事業であり、先日開催された「超福祉展」でも報告会を行い、NHKの報道もあったと聞いています。大学生の斬新なアイデアや感性に大きな期待を持っております。是非この新規事業について、区長から経過報告と今後の展開についてお聞きしたいと思います。区長、よろしくお願いします。

 七点目は、良質な介護を担う人材の育成、確保についてです。

 今後、多くの高齢者、そして認知症の人が人生の最期を在宅で迎えようとしています。人生の最終章においても本人の尊厳が尊重された医療、介護が提供されるように、介護従事者の育成を区で取り組んでいかれることを提案させていただきます。

 介護事業者は定期的に従事者への研修が義務づけられているも、日々の事業に追われ、充実した内容で計画的に研修を行うことは困難であるとの御相談もよく受けます。既に区でケアマネジャーの研修は実施されています。次は是非区で介護ヘルパー研修体制の検討をお願いします。区長の御所見を伺います。

 最後に、子育て支援等について四点お尋ねします。

 一点目は、「ヘルパー派遣事業・にこにこママ」の利用条件の緩和についてお尋ねします。

 現在、「育児支援家庭訪問事業」として定着をしているにこにこママは、平成二十六年度進捗状況報告によりますと、利用延べ人数二千二十四人、利用者からは「育児ストレスの解消を図れる」「育児や家事の負担を軽減できる」と喜びの声が大きく聞かれ、他の自治体に先駆けてスタートをした渋谷区が誇る子育て支援事業の一つです。

 このすばらしい事業をさらに一歩前進をさせるために、利用条件の緩和を提案させていただきます。

 にこにこママ事業の特徴に、周囲に育児を手伝ってくれる人がおらず、孤独な状況下で頑張るママへの支援という位置づけがあるかと思います。しかし、例えば近くにしゅうとめが暮らしていても、嫁の立場からはお願いできないという心情は察するところであります。逆に人間関係のストレスを増大することにもなりかねません。孤独に至る状況は、人それぞれの主観から来るものかと思います。

 そこで、条件の前提となっております「介助者がいる人を除く」という観点を緩和できないかと考えます。

 「にこにこママ事業」は、我が会派の古川斗記男議員の平成十三年の代表質問から端を発し、スタートをした事業でありますが、所管の職員の皆様の御努力により多くの利用実績を積み上げ、十年が経過しました。この節目に当たり、介助者の有無は問わずに利用できるように検討していただきたいと思います。区長の御所見を伺います。

 二点目は、渋谷版子育て世代包括ケア・「シブボラ」についてです。

 母親は新しい命を育み、命をかけて我が子をこの世に誕生させます。まさに命がけの未来をつくる大事業とも言えます。それだけに、産褥期の妊産婦は心身ともに大きな負担を伴っています。産後の母子への心身のケアは、その後の安定した育児、子育てへとつながるスタートになります。

 この夏、会派の久永 薫議員と中野区の助産院のショートステイなどの産後ケアを視察させていただきました。その中で、出産直後のデリケートな時期に受けた些細な言動によって、育児に対し前に進めなくなるケースなどを学びました。今後、出産直後の母子が利用できるショートステイやデイケアを導入し、母親の心身のケア、乳児ケア、育児に関する指導、カウンセリングなどさらにきめ細やかな支援の実施を望みます。

 また、産前産後の母親に寄り添い、相談相手として育児も家事も両方を十分に行える「ドゥーラ」の導入を重ねてお願いしたいと思います。

 そして現在、当区で実施中の子育て支援サービスのうち、有償の事業である「赤ちゃんショートステイ」、「にこにこママ」、「子どもショートステイ」、「一時保育」に、東京都が一〇〇%助成を行っている「出産・子育て応援事業(ゆりかご・とうきょう)」の事業を活用し、利用者の負担を軽減し、より多くの子育てに奮闘中のパパ、ママが使いやすいものにしていくことも検討をお願いします。

 また、渋谷版子育て世代包括ケア・「シブボラ」構築に向けて、我が会派の提案により本年、保健師のフィンランド派遣が実施されました。先日、神南小学校で行われた子どもたちからの派遣報告のときに冊子をいただきましたが、是非「シブボラ」の観点から報告をいただきたいと思っております。

 区長、渋谷版子育て世代包括ケア・「シブボラ」についての御所見と視察報告をあわせてお願いいたします。

 最後四点目は、「こどもテーブル事業」開設資金等の助成についてです。

 食事だけに特化せず、地域のきずなで子どもを守り、育てようとの活動理念に賛同し、渋谷区こどもテーブルは現在九カ所に広がっています。開設を具体的に考え始めた人も増えています。さらなる広がりでどこの地域でも子育てを通した強いきずなが結ばれていくために、今後、こどもテーブル開設資金等の助成を実施する計画はありますでしょうか、区長の御所見を伺います。

 以上、御答弁をお願いいたします。



○副議長(沢島英隆) この際、会議時間の延長をいたしておきます。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 渋谷区議会公明党、近藤順子議員の代表質問に順次お答えいたします。

 初めに、防災について四点のお尋ねです。

 まず、避難所運営についてのお尋ねです。

 本区の防災対策につきましては、区内で震度五以上を観測しますと全ての地域で避難所を開設することとなっております。避難所は、避難者が生活する場所であると同時に被災情報収集の拠点でもあり、それぞれの地域の自主防災組織、町会、PTA、学校等から成る避難所運営委員会により運営されます。このため避難所運営委員会では定例会議を開催し、避難所運営訓練を実施するなど、日ごろより地域の防災について御尽力いただいているところです。

 一方、議員の御指摘のとおり、避難所運営委員会が立ち上がったばかりのところもあります。区といたしましてもこの機運を大切にしつつ地域の防災力を高められるよう、避難所運営マニュアルの策定に関する支援など、避難所運営委員会に対し丁寧にサポートをしているところです。今後も避難所の運営にばらつきが生じないよう、区職員による避難所運営委員会の定例会議への参加、避難所運営訓練の支援など積極的に行い、地域の防災力の向上に向け、自助、共助、公助に基づいた震災対策を進めてまいります。

 次に、被災者支援システムの導入、運用についてのお尋ねです。

 東日本大震災や熊本地震でもあったように、被災者支援は復旧・復興への第一歩であるため、速やかに実施しなければなりません。首都直下型地震のような大規模災害発生時には、罹災証明書発行の前提となる住家被害認定調査等の業務量は極めて膨大となり、業務の効率化が不可欠となります。このため、あらゆる情報を収集、集約、共有するためには、議員御提案の被災者支援システムの導入は有効であります。

 一方、本区を含む特別区の状況といたしましては、住民基本台帳に基づく情報は所有しているものの、固定資産税に基づく建物等の所有者情報は東京都が所有しております。このため、被災者支援システムを運用する際はこれらの情報を融合する必要があります。

 このたび熊本地震を受けて、被災者支援システムの重要性が高まり、東京都において、都及び都内区市町村と共同利用型の東京都被災者生活再建支援システムの導入に向けた、東京都被災者生活再建支援システム協議会が設立されました。本区といたしましても新庁舎の移転に合わせた防災情報システムの検討と並行しながら、この協議会に参加し、被災者支援システムの速やかな導入と適切な運用を図ってまいりたいと考えます。

 次に、帰宅困難者対策についてのお尋ねです。

 渋谷駅周辺地域については、既に渋谷駅周辺帰宅困難者対策協議会を設立し、約百事業所の会員で帰宅困難者訓練などの活動を行っております。また、昨年度から渋谷駅周辺地域都市再生安全確保計画の策定にも参画していただいております。

 議員御指摘のとおり、原宿駅、恵比寿駅周辺におきましても帰宅困難者が多数発生することが考えられ、事業者相互に連携、協力する仕組みが必要と考えております。現在、地域における代表的な事業者と協議を行っており、今後、順次、各駅周辺地域の帰宅困難者対策協議会の設立に向けて取り組んでまいります。

 また、新宮下公園につきましても、帰宅困難者対策として公園部分は一次退避場所、商業施設及びホテル施設は帰宅困難者支援受け入れ施設と考えておりますので、渋谷駅周辺地域都市再生安全確保計画の更新の中で位置づけを明確にし、周知していきたいと考えております。

 次に、防災行政無線についてのお尋ねです。

 防災行政無線は、震災など災害が発生したときに区民の方へ避難の勧告など重要な情報をお伝えするもので、区内の学校や公園などに設置しております。防災行政無線については、機器の点検を兼ねて毎日夕方の五時に「夕焼け小焼け」の曲を流しておりますが、地域によっては放送内容が聞こえづらいとの御意見をいただいているため、現在、音達調査を実施するとともに、新型スピーカーの導入を含め改良を検討しています。

 議員からは、「夕焼け小焼け」の歌詞や子どもたちへ帰宅を促すメッセージを放送したらどうかの御提言をいただきましたが、防災行政無線が聞き取りづらい状況の中でメッセージを放送することにつきましては、緊急時に流す重要なメッセージとの判別が紛らわしくなるおそれもあるため、現時点では見送らせていただき、今後、防災行政無線の改良後に再度検討させていただきたいと思います。

 なお、夕方五時の放送については既に定着しているものと認識していますが、放送時間の変更については、学校を含め意見を聞いてまいります。

 次に、地域包括ケアシステムについて七点のお尋ねです。

 初めに、キャラバンメイト養成研修についてです。

 今後、超高齢化社会の到来を目前に控える中、高齢者の四人に一人が認知症あるいはその予備軍と言われております。認知症について理解することは必須であることから、認知症に対する正しい知識の普及・啓発を目的とした認知症サポーターの養成を本区としても推進しているところです。

 このため、まずは認知症サポーターを増やすことに力を入れており、今年度からは区立の全中学校で養成講座を開催するなど、これまで約八千人の養成をしました。今後も毎年二千人の認知症サポーター養成を目標とし、行政講座の開催を予定していることから、その達成に向けて講師役となるキャラバンメイトの養成が不可欠です。

 現在、本区でのキャラバンメイトの登録数は約九十人で、実際に活動を行っている方は約六十人となっています。キャラバンメイトになるためには専門の研修受講が必要であり、東京都が開催している年四回の研修会に地域包括支援センター職員等が積極的に申し込みをし、受講している状況です。しかし、この東京都主催の研修会は都内全域から多くの応募があり、申し込みをしても受講ができないことがあるため、新たに本区主催による研修会が必要だと考えています。

 このため現在、来年度開催に向けて調整を進めています。

 今後もキャラバンメイト養成研修会の参加者の状況、ニーズを見きわめながら状況に応じ区主催の研修会を拡充するなど、キャラバンメイトの養成に取り組んでまいります。

 次に、認知症カフェの開設を支援するための助成金交付についてのお尋ねです。

 認知症カフェは、引きこもりがちな認知症御本人に外出機会を与えるのと同時に、その家族や地域の方など、誰もが気軽に参加して談話や交流ができる場所です。さらに、御本人が会話や趣味的活動を通じてまだ自分にもできることがあるということを発見し、自分らしさを取り戻せる効果が期待できるものです。本区においては第六期渋谷区高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画で拡充施策として位置づけているところであり、現在、地域ボランティアや福祉施設職員により区内七カ所で開催されています。

 現在既存の認知症カフェをサポートするために本年九月にガイドラインを作成し、それに沿った運営をするカフェに対し、開催周知のための区ニュース等への掲載、区有施設での場所の提供を行っています。さらに高齢者が簡単に調理できる料理の試食やインターネットを利用した生活援助サービスの紹介など、企業から御提案いただいたイベントの紹介などの支援も実施しています。

 他方、通える範囲に認知症カフェがあることが理想であるため、引き続き認知症カフェの拡充を図りたいと考えております。議員御提案の新規開設の支援も有効な方法であると考えられることから、開設支援の方法について、民間の協力など、様々な手法や交付金の活用を含めて検討してまいります。

 次に、認知症専門通所介護を、「あやめの苑・代々木」、「ひがし健康プラザ」及び「ケアステーション笹幡」でも実施すべきとのお尋ねです。

 認知症対応型通所介護、いわゆる認知症デイサービスにつきましては、高齢者在宅サービスセンターで五カ所、民間事業所三カ所の合計八カ所で実施しています。認知症デイサービスは介護保険での地域密着型サービスであり、原則、地域住民のみが利用できるサービスです。

 現在、認知症デイサービスの稼働率は全体で六割程度であり、サービスの必要な方は利用できていると思われますが、今後増加が見込まれている認知症高齢者の状況によっては不足する場合も予想されます。また、議員御指摘のとおり、認知症デイサービスについては日ごろから馴染みのある地域において利用を望まれる方もいると理解しております。

 議員御提案の三施設での認知症デイサービス開始につきましては、専用の居室を設けて運営することが義務づけられており、現状では難しい状況であります。今後、第七期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画策定の際に、高齢者ニーズの把握を行い、民間事業者の誘致等も含めて検討してまいりたいと考えています。

 次に、若年性認知症施策強化についてのお尋ねです。

 六十五歳未満で認知症を発症する若年性認知症の方は全国で四万人にも及ぶと言われており、区内でその症状のある方は約八十人おります。

 若年性認知症は現役世代で発症するため、経済的問題や介護負担の問題が大きく、就労、経済保証、介護保険など様々な分野にわたる総合的な支援が必要です。本区では地域包括支援センターが窓口となり、若年性認知症の専門的な相談支援機関である東京都若年性認知症総合支援センターと連携を図りながら、本人、家族への適切な支援を図っています。

 さらに、今年度から機能強化型地域包括支援センターに配置した認知症地域支援推進員に相談支援のスキル向上をさせるための研修を受講させ、当区における支援体制の強化を図っているところです。

 そこで、まず、議員御提案の若年性認知症ハンドブックの配布については、認知症地域支援推進員が地域包括支援センター職員と連携し、厚生労働省作成のハンドブックなどを活用して要支援者へのサポートに取り組んでまいります。

 また、区民に対する啓発については、認知症サポーター養成講座の中で若年性認知症について理解の浸透に努めてまいります。

 なお、若年性認知症の方は高齢者との生活スタイルが異なることから、認知症高齢者と同じサービスを受けることは難しいと聞いております。そこで、「けやきの苑・西原」で実施している若年性認知症デイサービス利用者や、その御家族から意見を聞くなどニーズの把握に努め、若年性認知症当事者のための居場所づくりや、それに特化した認知症カフェの創設について検討してまいります。

 次に、徘回のおそれのある高齢者などに対する見守り体制の拡充についてのお尋ねです。

 まず、本年六月より開始した見守りキーホルダー事業について、現時点で状況報告についてのお尋ねです。

 見守りキーホルダーは、高齢者の方で認知症状による行方不明の不安のある方を対象に配付しており、同時に、洋服などに張れるアイロンシールもお渡ししています。このキーホルダーをお持ちの方が発見されると、専用のコールセンターに電話することにより事前に登録されている緊急連絡先の方に連絡が行くシステムとなっています。

 事業開始から半年ほど経過いたしましたが、十月末現在で約百五十人の方に御登録をいただいており、そのうち延べ五人の方が区内及び近隣区で発見され、無事に御家族のもとへお戻りいただきました。区内警察署とも連携をしながら取り組んでおり、今後もこの事業の普及啓発を行い、登録者の増員に努めていきます。

 次に、地域を挙げての連携・協力体制の構築に向けた取り組みの御提案についてですが、本区では、認知症高齢者の支援を行う見守りサポート協力員を各地域に配置しています。この方々を中心に、認知症サポーター養成講座を受講したボランティアを初め警察、金融機関、宅配業者、学校、商店街などが連携するネットワーク体制の構築を図り、徘回高齢者の早期発見や、日ごろから地域や認知症高齢者をサポートする取り組みを重点的に進めているところです。

 議員御提言のながら見守り連携事業については、事業者が日常業務をしながら高齢者等の弱者を見守る事業であり、本区では現在、都が包括協定を締結した企業と、地域包括支援センターと連携した効果的な見守りを実施するための個別協定の締結に向けた準備を行っています。

 なお、PTAを中心に行われている防犯パトロールに「高齢者・子ども」を加え、「高齢者・子ども安全パトロール」とすることにつきましては、関係者の調整もあることから、今後の課題とさせていただきたいと思います。

 いずれにいたしましても、高齢者を見守る支え合いの地域ネットワークを幾重にも広げられるよう努めてまいります。

 次に、認知症の人の社会共生と課題解決のための大学生による国際交流・共同研究プロジェクトについてです。

 渋谷区は認知症について不安を抱える本人や家族、地域のニーズを把握するため、川崎市、青山学院大学、専修大学、慶應義塾大学、オランダにありますデルフト工科大学及びNPO法人ピープルデザイン研究所との連携により、各々の持つ知的・人的資源等を活用して取り組めるこのプロジェクトに参加しています。

 渋谷区と川崎市が提示した認知症高齢者の徘回対策や地域ネットワークの形成、認知症高齢者への社会支援策などのテーマに基づき、大学生が両自治体の介護施設の訪問や当事者と会うなどしてリサーチしながら、地域課題の調査を行い、今までは他人事であった認知症という病気を自分事として捉え、問題解決に向けて取り組んでいます。

 先日開催された超福祉展では、参加している学生よりこれから取り組む課題や進捗状況が報告され、さらに調査を進めた上で、来年二月下旬にはオランダでの発表を予定しています。

 今後は、学生が提示する具体的な課題解決策を渋谷区及び川崎市において本プロジェクトで得た成果の社会実証を実施し、導入可能と判断したものを区の施策に反映してまいりたいと考えています。

 次に、既に区が実施しているケアマネジャーの研修に加えて、介護ヘルパー研修も実施すべきとのお尋ねです。

 本区では現在、区が行うケアマネジャー支援として、区内で働くケアマネジャー等を対象とし、ケアマネジメントを行う上で必要な情報提供や学習機会を提供することにより、ケース支援技術の向上やケアマネジャーのネットワークを構築するための研修を年四回実施しています。また、介護予防・日常生活支援総合事業、いわゆる総合事業の区独自基準訪問型サービスAの従事希望者を対象とした渋谷区総合事業訪問サービスA従事者研修を年二回実施しています。

 高齢者が住みなれた地域で自分らしく生き生きと暮らし続けるためには、渋谷区版地域包括ケアシステムの構築とともに、議員御指摘の個人の尊厳が尊重された医療、介護が提供されるよう、介護従事者の育成が必要であると私も考えます。議員から御提言いただきました介護ヘルパー研修の実施につきましては、一つの課題と捉え、まずは区内の各事業者や他自治体における研修の実施状況、事業所のニーズなど実態の把握に取り組んでまいりたいと考えます。

 最後に、子育て支援等について四つのお尋ねです。

 まず、育児支援ヘルパー派遣事業「にこにこママ」の利用条件緩和についてです。

 この事業は、日中介助者がいない妊娠中または産後間もない女性や乳児を養育している保護者への支援として、利用者宅に育児支援ヘルパーを派遣することにより、育児負担の軽減を図ることを目的としたものです。あわせて日中一人で子育てをしている保護者が育児の悩みを抱え込みがちなこの時期に支援を提供することにより、虐待のリスクを軽減することも目的の一つです。

 これまでも事業の利用を進めることで、家の中での事故や虐待の予防につなげることができ、これまで相談に至らなかった保護者に適切な養育支援を行うことができました。

 この事業の利用に当たっては、事前に子ども家庭支援センターの相談員が自宅に訪問して子育て環境のアドバイスや子育てに関する相談を行っております。その中で、例えば介助者がいても高齢者や病弱な方などで、保護者にとって養育が困難な場合は利用可能とするなど、相談員が丁寧に利用者の話を伺った上で、実情に沿った形で対応しています。

 したがいまして、利用条件の一律の緩和は考えておりませんが、今後も育児を担っている保護者の様々な子育ての悩みに対応し、適切な育児支援の提供に努めてまいります。

 次に、渋谷区版子育て世代包括ケア・「シブボラ」についてのお尋ねです。

 出産は両親にとって大きな喜びを感じることができる一方で、子どもを持つことで生活環境が大きく変わる人生の重要なターニングポイントであり、その支援は重要だと考えております。

 渋谷区では、こんにちは赤ちゃん訪問を原則として生後二カ月ごろに実施しており、母子のリスク等に応じて助産師がより早い時期に家庭訪問を行うなど、新生児が健やかに育ち、母親が安心して子育てできるよう支援を行っているところです。

 一方で、産後すぐの時期に御家族から十分な支援を受けられず、体力的・心理的負担が大きい方もおり、その支援策の一環として出産直後のショートステイなどのサービスを提供することは、母親の負担軽減策の一つとして有効と考えますので、受け入れ可能な施設の調査等、将来の実施に向けて検討を行ってまいります。

 また、「ドゥーラ」ですが、母親に寄り添いながら家事援助などの生活支援を通じた身体的負担軽減と、育児アドバイス等の心理的支援を一体的に提供するなどのスキルを持った方々を指す言葉と認識しております。渋谷区では、にこにこママで育児支援ヘルパーが各家庭を訪問していますが、この育児支援ヘルパーに保健所等と連携した産後の心のケアの研修を実施し、さらにきめ細かい支援が行えるような人材として育成することで、「ドゥーラ」と同様の支援を行えるようにしたいと考えます。

 次に、子育て支援サービスの軽減負担についてですが、赤ちゃんショートステイなど各種有償事業は、一定の自己負担をいただくことで本当に必要な方に適切なサービスの提供を行うことができるものであると考えており、負担額の軽減については、住民税の課税状況等に鑑み、世帯の状況に応じた配慮を行っているところです。

 今回、御提案の都助成制度の活用を含め、いずれの事業につきましても利用者にとってより使いやすい制度となるよう、貴会派から別途御提案いただいている渋谷版ネウボラ・「シブボラ」の体制を検討する中で充実を図り、引き続き渋谷らしい子育て支援の一層の充実に努めたいと考えています。

 最後に、保健師のフィンランドへの派遣報告についてですが、平成二十八年第三回定例会で貴会派の松山議員にお答えしたとおり、健診、面談等を通じて状況を把握し、必要に応じて専門分野と連携しながら子どもの身体面、心理面、社会面での健全な発達への様々な支援が行われていたと聞いております。

 詳しく申し上げますと、妊娠期には妊婦、胎児の健康管理、医療面での早期リスクの予防だけではなく、家族全員の精神面、心理面でのサポート、健全な生活習慣を育成することを目的としていたということ、四カ月、一歳六カ月、四歳と年齢に沿った総合健診で、心身の健康状態や家族の関係性を総合的に把握することで早期支援に結びつけており、継続的な健診が重要な役割を果たしていたということ、就学後は、子どもネウボラから学校保健の部門へと健康管理が移行され、継続した支援が行われていたことなどがわかり、こうした各方面からの支援を継続的、一体的に提供できる体制の構築等の必要性が明らかになりました。

 今回の視察結果は、現在鋭意検討を進めている渋谷らしい子育て支援体制であるシブボラの検討にしっかりと生かしてまいりたいと思います。

 次に、こどもテーブル事業開設資金等の助成についてのお尋ねでありますが、こどもテーブル事業は渋谷区社会福祉協議会が自主事業として実施されており、本年十一月一日に専用のホームページも開設されたところです。

 渋谷区社会福祉協議会では、「(仮称)こども基金」の創設に向け準備を進めており、こどもテーブル事業開設資金等の助成はこの基金を活用していく予定です。本区といたしましては、活動拠点の拡大のため区施設の活用を支援し、あわせて青少年団体とも協力して、地域で子育ての連携意識が高まるようPR活動の取り組みも行っていく考えです。

 本区と渋谷区社会福祉協議会との連携はもちろんのこと、企業や各地域、団体の方々のお力もいただきながら、事業の定着と普及に努めてまいります。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、小中学校における防災教育についてのお尋ねがありました。

 今年四月の熊本地震では多くのとうとい命が失われました。このほかに集中豪雨などの気象災害なども日本各地で発生しており、本区でもいつ災害が発生してもおかしくない状況です。そのため、今後起こり得る災害に備え、区立の小中学校における防災教育は非常に重要であると認識しております。

 区立中学校における現在の実施状況ですが、避難訓練を教育課程に毎月位置づけて実施しております。また、全校でD級可搬ポンプ訓練を行い、中学校三年生全員が救急救命講習を受講し、救急技能認定証を取得させるなど、防災・避難意識を高めているところです。

 さらに地域の自主防災組織を中心とした防災訓練に参加し、簡易トイレの組み立て、炊き出しの手伝いなど、より実践的な訓練に参加している中学校もあります。

 区立小学校においては、火災、地震、風水害等の様々な災害を想定した避難訓練を毎月行うとともに、意図的、計画的に安全指導を行っております。災害の危険を理解し、発災時において自分の身を自分で守るために行動ができるとともに、他の人々の安全にも気配りできるよう指導を行っております。

 議員の御指摘のように、小学校においても防災教育の充実は重要であると私も考えております。例えば広尾小学校では、保護者や地域の方と連携した防災訓練で消火器訓練、炊き出しやAEDの体験、備蓄倉庫見学など、防災にかかわる体験的な活動を行っておりました。このことを参考に、今後、発達の段階を踏まえ、大人による応急救護やボランティアの補助など、共助の力の素地を養う、より実践的な防災教育の実施について検討してまいります。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 近藤議員。



◆四番(近藤順子) 区長、教育長、大変丁寧な、また前向きな御答弁ありがとうございました。

 防災については、もう待ったなしの状況です。スピード感を持って取り組みをお願いしたいと思います。

 また、地域包括ケアシステム、子育て支援、ネウボラ・シブボラについては、私たち公明党会派でまた日々研究・調査を重ね、よりよい提案ができますよう引き続き努力をしていきたいと思っております。

 私たち渋谷区議会公明党は、ネットワーク政党として、大衆……

     〔「夕焼け小焼け、ですね」の声あり〕



◆四番(近藤順子) 「夕焼け小焼け」これです。じゃ、これをバックに。

 私たち渋谷区議会公明党はネットワーク政党として、「大衆とともに」の立党精神と現場第一主義の行動力で地域の小さなお声を大切に、これからも一致団結をして区政発展に尽くしていくことをお誓いし、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(沢島英隆) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後五時一分

   再開 午後五時二十分

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○議長(木村正義) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 十九番小柳政也議員。



◆十九番(小柳政也) 小柳政也です。シブヤを笑顔にする会を代表して、区長、教育長に九点、質問したいと思います。

 質問に入る前に、一言申し述べさせていただきます。

 十一月二十二日早朝、東北地方を強い揺れと津波が襲いました。三・一一のあの恐怖が脳裏をよぎりました。しかし、津波警報を受けて避難所に向かった人もいる一方、自宅にとどまった人も少なくなかったそうです。テレビでは、「津波、逃げろ」「すぐ逃げて」とのテロップが出続けておりましたが、それでも逃げるのをためらう人がたくさんいたのは、私には驚きでした。

 被災地となった東北でもそのような状況ですから、そうではないところでは、いざというとき、しっかりと行動ができるのか、いま一度、危機管理、防災意識を高めねばならないと感じ、身の引き締まる思いでした。

 海外では先日、アメリカの大統領選が行われ、ドナルド・トランプ氏が当選し、世界に衝撃が走りました。英国のEU離脱に次ぐ、大きなサプライズでもありました。

 この二つのことは、国際社会は今、激動の中にあるのだなと、強く感じた出来事だったのではないでしょうか。米英の国民が自らの国の方向を大きく変える決断をしたことは、今後、グローバル社会において他国の国民に大きな影響を与えることでしょう。

 日本も貿易や安全保障を中心に、国の方向性や人々の暮らしが変化すると予想されます。より一層、個人個人がしっかりと考えを持ち生きていかねばならないと思います。

 自治体においても、大きな目標を持ち、特徴を出し、しっかりとした行財政運営をしていかねばなりません。私も議員として、より一層の努力をし、渋谷区がいつまでも輝きを放つ街となるよう、尽力していこうと決意を新たにした次第です。

 では、質問に入らせていただきます。

 まず初めに、東京五輪・パラリンピックについて伺います。

 東京パラリンピックメモリアルデー記念企画についてです。

 皆さんは、パラリンアートを御存じでしょうか。障がい者アーティストの独自の世界観と独創的な色彩で彩られたアート作品は、多くの人々に感動と驚きを与え、海外では芸術家として高く評価される作家が大勢活躍しています。

 しかしながら、日本の障がい者アーティストと家族の多くは、経済的に困難な状況で生活し、将来に大きな不安を抱えています。また、アーティストとしての活動に一般社会との結びつが得にくいことも現状です。

 このような中、障がい者アーティストの経済的な自立を目的とし、彼らの支援を行う活動があります。それは、「パラリンアート」と呼ばれていて、障がい者アーティスト自らが才能を糧に変え、経済的自立を目指すことを支援するのが目的とされています。現在二百四十人ほどのアーティストが支援を受けて活動しています。そんな彼らのつくりだす作品も総称して「パラリンアート」と呼んでいます。

 アーティストの最大の武器は、彼らの感性が生み出す独自の世界観です。そんな彼らが才能を発揮できるお手伝いをしながら、多くの人に見てもらえる取り組みを行っているそうです。パラリンアートは、自らの才能を見つけたい、生かしたい全ての障がい者へ扉を開いています。

 さて、話は変わって、一九六四年十一月八日、東京で開催された第二回パラリンピックでは、世界から約三百七十人の選手が集まり、渋谷区の代々木体育館を舞台に、開会式、大会が実施されました。それから五十年ちょっとが過ぎ、今やパラリンピックはオリンピック、サッカーとラグビーのワールドカップに次ぐほどの大きなスポーツイベントに成長しました。

 リオのパラリンピック大会では、渋谷区が練習会場を提供するなどして全力応援したウィルチェアーラグビー日本代表が、初の銅メダルをとるなど盛り上がりましたね。そして、二〇二〇、世界初、同じ都市で二回目の開催として東京大会が行われ、渋谷区内では卓球、バドミントン、ウィルチェアーラグビーの三競技が行われることになっています。

 二〇一六年、今年です、同じ十一月八日からは、渋谷ヒカリエで「超福祉展」が開催されました。ハンディキャップがある人、障がい者が、あるようには見えない人、健常者よりも、むしろ「かっこいい」「かわいい」、あるいは「すごい」「ヤバい」と憧れる未来をイメージし、「意識のバリア」を、従来の福祉の枠を超えたアイデアやデザイン、テクノロジーで超えていくイベントです。

 そこで、二〇二〇東京パラリンピック大会に向け、ダイバーシティ渋谷の機運醸成プロジェクトとして、十一月八日を「東京パラリンピックメモリアルデー(仮称)」とし、「二〇二〇、渋谷。超福祉の日常を体験しよう!超福祉展」と、先ほど紹介しましたパラリンアートとをマッチングさせて、区で開催される三競技の応援活動の推進や、会場予定地・施設等の紹介、渋谷区の取り組みを広くPRしませんか。渋谷区はパラリンピックの聖地になるぞ、くらいの宣言をしてみましょう。

 例えば、その一、十一月八日には、渋谷区役所をスタートして代々木体育館までをパレードしたりします。パレードの参加者としては、著名アンバサダーを先頭にして、障がい者と一緒にパラリンピアン、超福祉展参加企業やパラリンアーティスト、LGBTの方々も巻き込んでもよいと思います。ダイバーシティ渋谷を発信するのです。

 例えば、その二、渋谷区役所の建替え工事中の仮囲いをパラスポーツアートギャラリーとしてパラリンアートを展開する。渋谷区開催のパラ三競技のアートを展示して、パラリンピック推奨の街として渋谷区を印象づけましょう。仮囲いアートは渋谷の新名所になるかもしれません。

 例えば、その三、ヒカリエで開催されている超福祉展にパラスポーツアートを出張展示して、展示している福祉機器と関連性を持たせたテーマの作品にすれば、「未来のパラスポーツ」をイメージできて、わくわくできると思います。

 十一月八日、「東京パラリンピックメモリアルデー(仮称)」プロジェクトについて、区長の所見を伺います。

 次に、受動喫煙防止についてです。

 国立がんセンターは、受動喫煙による肺がんのリスク評価を本年八月、「ほぼ確実」から「確実」に引き上げました。世界的には以前から研究されており、一九八〇年代には指摘されていましたが、国内で実施された研究では、データ不足により「ほぼ確実」にとどめていましたが、今回は日本人を対象に実施した九つの研究データをもとに統計的な手法を用いて統合し、受動喫煙によって肺がんになるリスクが一・三倍に高まることを確かめました。

 同センターでは、「受動喫煙の影響を調べる段階は終わった。今後は対策をとるべき段階に入った」とコメントしています。「受動喫煙による肺がんリスクは科学的に明確で、迷惑や思いやりの問題ではなく、健康被害である」とも結論づけています。

 そして、受動喫煙は子育て中の家庭には特に重要な問題です。赤ちゃんが突然死んでしまう乳幼児突然死症候群などは、受動喫煙との因果関係が科学的証拠もある最もリスクの高いレベル一だからです。

 先日、代々木公園で行われた渋谷区民フェスティバルでは、こんな光景を目にしました。ちょうど常設の売店の前、少し離れたところに木のテーブルとベンチがあります。そこで親子連れと、そのすぐ横で中年男性が食事をしていたのですが、子どものお父さんらしき若い男性が中年男性に向かって、「子どもがいるのでたばこはやめてもらえませんか、すみません」と言っていたのです。中年男性は、渋々たばこを携帯灰皿に入れて、その場から立ち去りました。

 公の場での受動喫煙問題とは、まさにこういったケースなので、私はそのことを意識しながら一日を過ごしていました。すごかったです。歩きたばこも見かけるし、灰皿のある喫煙所でのもくもくをよけて歩く人たちなどなど、リアルな場面に遭遇して、これはやはりきちんと対策を講じないとならないと改めて思った次第です。

 さて、二〇二〇東京五輪・パラリンピック開催をにらんで、政府は受動喫煙防止への取り組みを急ピッチで進めています。世界保健機関(WHO)と国際オリンピック委員会(IOC)は「たばこのないオリンピック」の推進を決めており、イギリス、ブラジル、韓国など、近年の開催国や開催予定国は、公共施設などで罰則を伴う対策を法制化しています。

 厚生労働省は十月、受動喫煙対策の強化案をまとめ公表しました。案では、官公庁や運動施設などは、建物内での禁煙を義務化、飲食店や事務所などは、分煙でなく、原則建物内を禁煙とし、隔離した喫煙室でのみ喫煙を認める。現在は努力義務となっている受動喫煙対策に罰則を設ける。施設の管理者だけではなく、たばこを吸った人にも適用する方向です。「吸いたくない人が吸わない環境づくりが大切」とコメントしています。

 最近では、ベランダでの喫煙を規則で禁止しているマンションも増加しており、受動喫煙対策は社会的にも強化されている方向です。

 海外では、法律で職場とレストラン、居酒屋・バーの全面的な禁煙を定めている国も多いです。これらの国や地域の調査では、全面禁煙が法制化された後、ぜんそくなどの呼吸器疾患による入院リスクは二四%程度下げており、急性心筋梗塞などは一五%、脳卒中なども一九%減り、禁煙エリアが広いほどその減少率も大きくなっているようです。

 さて、渋谷区でのたばこに関する取り組みを振り返ってみます。「歩行喫煙はしない」「たばこは決められた場所で吸う」という渋谷区分煙ルールを平成十五年八月に定め、喫煙者のモラルとマナーの向上を図りました。平成十六年四月からは、順次渋谷駅、原宿駅、恵比寿駅から半径三百メートル以内を分煙ルール重点地区に指定し、喫煙所や灰皿のある場所以外の喫煙を禁止、区立公園を禁煙または分煙化もしました。ハチ公前広場にある喫煙スペースも、十一月一日に閉鎖され、受動喫煙問題には積極的に取り組んでいると思います。

 私も日ごろより、区民の方から多く寄せられる受動喫煙問題に関する声は実に多く、たばこを吸わない人からの苦情がほとんどですが、喫煙者からは「たばこを吸う場所がどんどんなくなっている、きちんと場所を整備してほしい」との声もあります。合法的な嗜好品であり、吸う人をゼロにするのは無理ですし、吸える場所をゼロにすることも難しいでしょう。

 受動喫煙防止をより一層推進するには、建物内・屋内では指定された場所以外では完全に禁煙とするとし、ちなみにこの場合の指定された場所とは、受動喫煙が起こらないよう密閉した場所、もしくは屋外においてはかなりの高さで囲われた喫煙所のことをいいます。こういった喫煙所を増やしてたばこを吸える場所を確保するしかないとも感じます。

 受動喫煙防止については、神奈川県のように条例を施行している自治体もあります。二〇二〇東京五輪・パラリンピックに向け、今後、渋谷区では受動喫煙問題にどのように取り組んでいかれるのか伺います。

 次は、アスリート職員の採用についてです。

 東京五輪・パラリンピックやラグビーのワールドカップを盛り上げるべく、渋谷区でもアスリート職員の採用や雇用促進施策を推進していったらどうでしょう。

 首都圏の自治体も、このところ、スポーツの振興策を強化しています。職員採用でスポーツ枠を設けた埼玉県熊谷市では、アスリートとして女子ラグビーの現役選手二人が採用され、日本代表を目指すそうです。渋谷区でも五輪・パラ担当部署ができるなどの機構改革はありましたが、専門的な職員の採用によって競技人生をサポートしたり、引退後もスポーツ振興施策に力を発揮してもらい、施策の効果を高めたりしていけるような仕組みはまだ取り入れてはいません。そろそろよいんじゃないでしょうか、アスリート職員採用に踏み込んでも。

 採用の形態はいろいろあると思います。現役選手を期限つき採用し、渋谷区が全力応援する、嘱託として採用する、パラリンピアンを中心に採用する等々。二〇二〇東京五輪・パラリンピックに向けて、区民、職員が自分事になり応援する。アスリート職員の方々には、もちろん仕事も、得意分野であるスポーツ振興でも頑張ってもらいましょう。アスリート職員の採用について区長の所見を伺います。

 次は、オリンピック・パラリンピック教育についてです。

 東京都では、二〇二〇東京五輪・パラリンピック大会を子どもたちの人生にとってまたとない重要な機会と捉え、オリンピック・パラリンピック教育を都内の全校・全園で展開することになりました。取り組みの基本的な枠組みとして、各校・園で四つのテーマと四つのアクションを組み合わせた多彩な「四×四の取り組み」を行います。

 四つのテーマとしては、「オリンピック・パラリンピックの精神」「スポーツ」「文化」「環境」。四つのアクションとしては「学ぶ(知る)」「観る」「する(体験・交流)」、そして「支える」です。この中からいろいろと組み合わせ、教育現場で取り組むことで、その後の人生の糧となるようなかけがえのないレガシーを子どもたち一人一人の心と体に残していくことを目標にしています。

 この中で私が特に注目したのが、「オリンピック・パラリンピックの精神」というテーマです。IOCが定めるオリンピック憲章には、オリンピックは人権に配慮されたスポーツ大会であることが明確にうたわれています。

 オリンピック憲章の定める権利及び自由は、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教などの理由によるいかなる種類の差別も受けることがあってはならないとしています。この中には性的指向という言葉が初めて盛り込まれました。

 二〇一四年に開催されたソチオリンピック。しかし、ロシアの国家の威信をかけた一大プロジェクトであるはずなのに、世界中の多くの国の首脳は開会式をボイコットしました。なぜ多くの国の首脳は出席しなかったのでしょうか。それは、ロシアでは同性愛者の権利拡大に否定的な法律を制定しているからであります。各国の政治家や市民がそれに対して非常に怒っていて、そのため各国政府や、国連を初めとした様々な国際機関が、これまでロシアに対して何度も公に抗議を行ってきました。ところが、日本国内ではこの問題についての報道が、他の先進国と比べ極端に少なかったのです。

 そもそもG8の中で性的少数者への権利を保障する法律が一切存在しないのは、ロシアと日本です。そのような状況の中、IOCでは五輪憲章に性的指向による差別禁止という内容を初めて盛り込んだのです。

 記憶に新しいリオデジャネイロ大会では、自らがLGBTであることを表明した選手の多さが話題となりました。その人数は五十人以上、これまでの五輪史上最多だそうです。二〇一二年のロンドン大会では二十三人でした。四年という月日を経て倍以上になったのです。

 ブラジルでは、同性婚が認められており、多様性は重要なテーマとして扱われていました。そういう意味で、二〇二〇東京大会は、非常に重要なバトンをリオから引き継ぐことになるでしょう。東京都は、「多様性と調和の実現を目指して」と題する小冊子を発行しました。その中にも、五輪憲章が紹介されています。

 先日、渋谷区中央図書館において教育センター主催で、教職員向けにLGBTについての研修会が行われ、多くの教職員が参加されたと聞いています。講師は杉山文野氏でした。教職員への研修は行われ、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例について」のわかりやすい冊子もつくられました。多様性を推進する渋谷区として、その取り組みも前進し続けているようです。

 そして、今回のオリンピック・パラリンピック教育を推進するに当たり、渋谷区では教育現場において四つのテーマの一つである「オリンピック・パラリンピックの精神」を小中学校の子どもたちに、五輪憲章の内容をしっかりと伝えていかねばならないと考えますが、教育長の所見を伺います。

 次に、高齢者の健康寿命を見据えた運動施策についてです。

 高齢者にとって深刻な症状として注目されつつあるロコモティブシンドローム(運動器症候群)を御存じでしょうか。ロコモとは、運動器の障がいにより歩行機能などが低下した状態で、脊髄が通る管が狭くなって神経が圧迫される脊柱管狭窄症や骨粗鬆症、変形性膝関節症などの原因となり、ひどくなると要介護状態に陥ってしまいます。日本整形外科学会が二〇〇七年に提唱いたしました。

 運動器とは、動物の器官の分類の一つで、身体を構成し、支え、身体運動を可能にする器官です。ヒトを含む脊椎動物では、身体の支柱である全身の骨格と関節(骨格系)と、それらに結合する骨格筋、腱及び靭帯が運動器に所属。これらをまとめて運動器系として扱っています。

 年をとるにつれてロコモのリスクは高まります。三年に一度の厚生労働省の調査によると、例えば脊柱管狭窄症は、二〇一四年の患者数が約五十八万八千人で、二〇〇五年の数値の約二倍となっています。ロコモの提唱には、「人間は運動器に支えられて生きている。運動器の健康には医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。

 自分の体力を把握し、低下しないよう生活に運動を取り入れていけばロコモの予防につながります。予防には運動が効果的ですが、やり過ぎは禁物です。全身を痛めたり必要な栄養をとらなかったりするとリスクは逆に高まってしまいますし、年齢と体力に見合った適度な運動量を把握し、しっかりと食事をとることが大切です。

 最近、握力測定や体前屈など、小中学生のとき、誰もが経験した体力測定の大人版を実施するケースが出てきました。将来寝たきりの生活になる可能性などを把握するとともに、自分の適正な運動量を見きわめて体力づくりに生かすのに役立ちます。健康診断とは違い、社会人が体力を測定する機会は余りありませんので紹介したいと思います。

 横浜市スポーツ医科学センターでは、「スポーツ版人間ドック」と呼ばれるプログラムを実施しています。スポーツ版人間ドックでは、個人に合わせたアドバイスを行っています。医学的検査と体力測定をセットで行うプログラムです。一般の健康診断や人間ドックでは行われない運動負荷試験や各種体力測定を行うのが特徴です。いわば大人の体力測定です。

 握力や体の柔軟性、脚力、歩行速度、反射神経など様々な機器を使って調べます。測定終了後には、医師や管理栄養士、トレーナーが食事や運動、生活スタイルなどについて助言します。

 二〇一五年度の測定者は約三千二百人で、自分の健康や体力を知りたい方や、市民ランナーであれば競技成績を伸ばしたいという目的から測定を受ける人が増加しているようです。

 東京都中央区のファンケル予防医療ミュージアムでは、大人の体力測定コーナーを設置しており、無料で体験できるそうです。バランス感覚、柔軟性、握力などを測定し、自分の体力年齢を把握することができます。二〇一五年四月にコーナーを設置したところ、月々の来館者が二、三倍に増えたそうです。それだけ多くの人が予防医療に興味を持っているのだと思います。

 そのためには、大人の体力測定が重要になってきます。二〇二〇東京五輪・パラリンピック会場を抱える我が渋谷区において、スポーツと健康推進は重要な施策であります。基本構想に盛り込まれた「思わず体を動かしたくなる街へ」が示すとおり、運動の習慣が人々の生活の一部になり、誰もが楽しみながら健康を保っていけるよう、「渋谷区版大人の体力測定(仮称)」事業を始めてみませんか。

 大人になってから本格的な体力測定を定期的に行っている方は余りいないと思います。社会人になりたてのフレッシャーズも、働き盛りの三十代、四十代も、OLさんも、女性起業家も、もちろん高齢者の方も、市民ランナーも、今の自分の体力を知る意味で、定期的に測定して、この渋谷区で健康に暮らしていこうではありませんか。「十五平方キロメートルの運動場」で日常的な運動も、楽しみで行うスポーツも、全てが暮らしに溶け込むようなまちづくりを進めましょう。区長の所見を伺います。

 次に、待機児童対策について、二点、保育現場への立ち入りによる調査とサポート、待機児童の認可外保育施設利用に対する保育料補助についてを提案したいと思います。

 今年度は待機児童解消に向けた新たな手法を用い、認可園の開設を短期間で実現させるために動いた年でした。十月には、区への提案による認可保育施設の設置・運営の制度による鶯谷町の「ほっぺるらんど渋谷」が、そして来年度には新たに五園が開設、また企業主導型認可園、さらに認定こども園や認可園、区内初の病児保育と小規模保育施設の開設等も予定されています。このように待機児童解消のために、一人でも多くのお子さんが保育施設に入園できるよう、保育施設の設置を進めています。

 一方で、保育の質についても担保する必要があります。初めて当区で保育施設を開設するという事業者もあることや、また既存の園でも保育士の確保が大変な状態が続く中、保育の質の維持、向上についても園児第一という方針のもと、細やかな対応が必要と考えます。

 そこで、保育施設の立入検査を抜き打ちで行ってみてはいかがでしょう。認可園、認定こども園のほか、区が補助金を出している認証保育所、特別認可外施設、私立保育室等を含め、保育士の資格保持者や子ども家庭支援センターの職員や発達相談センター職員とともに施設の立入調査を行い、保育環境をチェックするとともに、そのデータを蓄積し、今後の区の保育行政に役立てていってはいかがでしょう。

 また、その立ち入りは、保育の質の検査だけでなく、現場サイドでの困り事や要望を吸い上げる機会にもなります。園以外のホールやプールを使いたいなど、園や保護者の要望も様々出てくることと思います。そんな要望について、園だけでは対処できないものを拾い上げて、課題を共有し、解決に向けてのサポートができる体制をつくり、保育の質を向上させていくとともに、保育園の労働環境改善にもつなげ、保育士が長く当区で勤めてもらえるような体制をつくるべきと考えます。

 次に、待機児童の対象となった認可外保育施設利用者に対する保育料補助についてです。

 今年四月の待機児童が三百十五名、昨年には出生数が二千百二十一人になり、待機児童解消に向けての新設園の設置などスピーディーに動いておりますが、来年度も待機児童がゼロになるというのはなかなか厳しいと思われます。

 そこで、待機児童になったお子さんで、やむを得ず既に補助制度のある特別枠認可外施設ではない認可外保育施設に通う場合についても、保険料を補助する制度の提案をしたいと思います。

 対象者は、就労による待機児童であることなど、条件の検討や対象の認可外保育施設について保育の質など課題には上がると思いますが、認可園に通っている園児の保険料と待機児童になったお子さんが通う認可外保育施設の保険料の差を少しでも減らせるよう、区で幾らかでも補助できればと思います。

 保育施設については、新たな施設開設だけでなく、それでも発生する待機児童への対策や保育の質の向上など、課題は様々あります。お子さんを保育園に入れて仕事に復帰されたい親御さんの気持ち、保育園現場の声を酌み取りながら動いていっていただきたいと思います。

 以上、待機児童対策について二点、区長にお尋ねいたします。

 次はインクルーシブデザインについてです。

 宇田川遊歩道にはバイク等進入防止ガードがあります。

     (パネル提示)



◆十九番(小柳政也) これです。U字型になっていて、車椅子がぐるぐるぐるっと回って入れる、そういったバイク等進入防止ガードっていうんですけど。

 遊歩道は、特に高齢者の方には安心・安全に歩ける道です。ところが、このガードの形状に少々問題があると思います。「ガードがあるため大きい電動の車椅子が通れず、遊歩道に入れない、もしくは通りづらい」、「キャスターつきのお買い物かばんも年寄りにはうまく転がせずガードにひっかかって遊歩道に入りにくい」といった声を耳にしました。

 我が会派の伊藤毅志議員が、リオパラリンピックの視察で提言したように、「実際にハンデのある方がデザインしたバリアフリーなどの街のインフラ整備でなければ、本当のインクルーシブデザインとは言えない」との言葉どおり、実際に利用する人にとって安心して使いやすい仕様でなければなりません。

 港区の三河台公園の入り口にあるガードには、こんな感じで使う人の声を反映したと思われます。

     (パネル提示)



◆十九番(小柳政也) はい、これですね。

 これは、U字型じゃなくて、そのまま真っすぐすっと自然に入っていける進入防止ガードです。

 全ての車両に対応してはいないかもしれませんが、一般的なバイクや自転車やハンドルなどがひっかかって通れないようになっています。

 次は、これですね。

     (パネル提示)



◆十九番(小柳政也) これ、私が乗っているママチャリなんですけれども、普通の一般的なママチャリのサイズで、そのまま通れないように、ハンドルがひっかかります。そして、車椅子は標準的なものから幅の広い大き目のものまで通れます。もちろんベビーカーも通行可能。

 宇田川遊歩道では、私が写真撮影している間も、自転車がガードをするするっと通って通行しているのを何回か目撃しました。結構なスピードで走っている自転車もありました。

 遊歩道は、高齢者や障がい者が安心してゆっくりと利用してもらうためにつくられた道ですので、自転車などが通りづらい仕様が望ましいと考えます。実際に使う人の意見を取り入れたインクルーシブデザイン、できれば当事者が設計にかかわるよう、遊歩道のガードをつくり替えていただければと思います。区長の所見を伺います。

 次は、あいさつ運動です。「渋谷区ニコニコあいさつ運動週間(仮称)」について。

 皆さんも御存じかと思いますが、新聞に投稿された「マンション内では挨拶をしない」というルールが話題になっています。十一月四日付の神戸新聞に掲載されたのは、マンションの管理組合理事をしているという五十六歳男性による投書です。住民総会で、小学生の親御さんから提案がありました。「知らない人に挨拶をされたら逃げるように教えているので、マンション内では挨拶をしないように決めてください」という内容です。ほかの住民たちも、「挨拶が返ってこないので気分が悪かった、お互いやめましょう」と賛同し、挨拶禁止が決定してしまったそうです。

 この紙面を、あるツイッターユーザーが撮影し、画像とともに十一月四日に投稿すると、十一月八日時点で二万八千以上リツイートされるなど反響を呼んでいました。

 こういう時代になってしまったのかと、私は実に悲しくなりました。挨拶はマナーであり、コミュニケーションの基本中の基本、誰もが元気に、にこにこ挨拶を交わすのは集合住宅や御近所など、町なか、学校、職場の自然な光景です。ツイッターでは、「する方も、される方も気分が悪い挨拶をやめる、極めて合理的で真っ当なことだと思いますよ」という意見もあったようですが、こちらは少数派です。

 私も挨拶は積極的にしています。時には返事が返ってこないこともありますが、気にしません。挨拶は社会生活をする上で基本中の基本だと思いますし、ふだんから挨拶し合って住民同士のコミュニケーションがとれている集合住宅は空き巣などの被害が少ないようにも思います。

 ツイッターでは、「不審者はコミュニティ(近所づき合い、挨拶、人の目)を嫌うので、むしろばりばり挨拶したほうが防犯的にはよいと思う」というように、挨拶を肯定するつぶやきが多くを占めていたそうです。

 そこで、提案です。「渋谷区ニコニコあいさつ運動週間(仮称)」という取り組みを展開してみてはいかがでしょう。交通安全運動週間の挨拶版です。シーズン的には、新社会人、新入生、転勤、引っ越し等挨拶を交わす場面が多いと想定される四月ごろや、一年の終わる、年末の挨拶回りをする十二月などがよいかと思います。

 渋谷区全体で「ニコニコあいさつ運動実施中」というような横断幕やのぼり旗や、小さい旗でも垂れ幕でもいいかもしれません。町なか、学校、企業にも協力してもらい、職場にも、もちろん区役所にも設置して、「みんな笑顔でニコニコあいさつ」と朝のミーティングや朝礼で元気よく挨拶しましょう。「渋谷区ニコニコあいさつ運動週間(仮称)」について、区長の御所見を伺います。

 最後は、保護犬譲渡活動促進についてです。

 保護犬とは、捨てられたり逃げ出したり、何らかの理由で飼い主がいなくなった犬たちのことです。その多くは、保健所や動物愛護センターに保護されています。近年は、殺処分を減らそうという世論が高まっていて、多くの自治体でも殺処分ゼロに向けて努力していると思います。しかしながら、保健所や動物愛護センターでは、殺処分までの期間が短いです。大抵一、二週間です。

 そこで、動物愛護団体という通称で呼ばれるボランティアだったりNPО法人だったりが、一旦保健所などから引き出して、ケアをして、里親になってくれる人を待つ、もしくはホームページで預かってくれる犬を紹介したり譲渡会を開催して飼い主さんを探すという流れができています。

 こうした一時預かりのボランティア団体さんは、その保護犬譲渡活動を様々な場所で行っています。実際に犬を会場に連れてゆき、訪れた人々が触れ合う機会をつくっています。恵比寿ガーデンプレイス、国連大学のファーマーズマーケットの一角で行われていますが、活動はなかなか厳しいものがあるようです。譲渡会の場所の確保、去勢や避妊の手術費用、マイクロチップ装着費用、もちろん日々の飼育費用もかかるわけです。

 さて、御存じのとおり、渋谷区には外国人が多く住んでいます。私も朝晩の犬の散歩で、同じく犬を散歩させている外国人の方々とよく出会います。日本では、血統書つきの純血種を飼う方が多いですが、外国人の方が飼っている犬の多くは雑種で、保護犬も多いのです。

 保護犬の多くは雑種で、我が家の愛犬ソウタも雑種の保護犬です。一時預かりのボランティアさんから譲り受け、五年ほど前に里親になりました。

 渋谷区では、ボランティア団体さんが避妊などの地域猫活動をする際のサポート体制に予算を割いていますが、犬を取り巻く活動には、こういった取り組みは行っていません。成熟した国際都市として、渋谷が保護犬譲渡活動を応援したらすてきだと思います。なぜなら、日本は欧州の先進都市に比べてペット行政は大きく遅れをとっているからです。

 そのような中、外国人の飼い主さんも、そういった渋谷区の取り組みを見て、さすがと思うはずですし、オリンピック・パラリンピックを迎える渋谷としても、ペットと共生している街として評価は上がるでしょう。

 保護犬譲渡活動を渋谷区として、少しだけサポートしてみたらどうかと思います。区関連施設を保護犬譲渡会場として提供したり、活動の後援をしたりすることができるかと思います。マイクロチップの装着費用、ちなみに病院によっても違うのですが、大体平均して四千五百円程度です。さらにデータベースに情報を登録する際は、千円の登録料がかかります。その費用を一部負担してあげるのはどうでしょう。

 迷子や地震などの災害、盗難や事故などによって飼い主と離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取り、データベースに登録された情報と照合することで飼い主のもとに戻ってくる可能性が高くなります。リーダーは全国の動物保護センターや保健所、動物病院などに配備されています。ペットとの同行避難訓練を実施している渋谷区では、飼い主のプロフィールがデータ登録されているのがマストではないでしょうか。区長の所見を伺います。

 以上、答弁をよろしくお願いします。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) シブヤを笑顔にする会の小柳政也議員の代表質問に順次お答えします。

 最初に、東京五輪パラリンピックについてのお尋ねです。

 議員の質問の中にもあるように、東京で一九六四年の十一月八日から開催された、第二回パラリンピックは代々木体育館を初め、織田フィールドなど、現在の代々木公園周辺で競技が実施されました。その当時の新聞報道によれば、渋谷区の婦人団体の有志が周辺の清掃奉仕活動をされたとのことですが、そのような「おもてなしの心」が二〇二〇年大会でも継承されればすばらしいなと思います。

 一方で、今年の十一月八日から開催された渋谷区共催の「超福祉展」は、私も参加させてもらいましたが、大勢の来客と多くの取材で盛り上がったと承知しています。「カッコイイ」福祉機器の展示や、様々な方を招いてのシンポジウム、二〇二〇年に向けて示唆に富んだものとなりました。

 また、シンポジウムでは、パラリンピアンや障がい者アスリートの方も参加し、自分たちを取り巻く状況や将来に向けてのメッセージを渋谷から発信することができました。

 そのような中、議員の幾つかの提案を参考にさせていただきながら、今後も主に区内会場競技のパラリンピック支援と、パラリンピアンや「超福祉展」と連動したダイバーシティ・インクルージョン渋谷の発信など、十一月八日とは限らずに、さらに進めていきたいと思います。その上で、十一月八日を「東京パラリンピックメモリアルデー(仮称)」にすることなどについては研究していきたいと考えます。

 次に、受動喫煙防止策についての御質問です。

 現在、区では不特定多数の人々が昼夜問わず往来する渋谷区内の街の特性を踏まえて、一律的に罰則で取り締まるのではなく、自主的に喫煙者一人一人がモラルやマナーの向上を図ることを目指して、「歩行喫煙はしない」「たばこは決められた場所で吸う」という「渋谷区分煙ルール」を平成十五年に定め、喫煙者のモラルとマナーの向上を図っております。

 また、喫煙施設の整備については、平成二十七年九月から施行された「渋谷安全・安心なまちづくりのための大規模建築物に関する条例」により一万平方メートルを超える大規模建築物を建築する事業者に対し、公共利用の屋内喫煙施設の設置を義務づけ、たばこを吸える場所の設置促進を図っております。

 一方では、議員御指摘のとおり、受動喫煙については、健康に悪影響を与えることが科学的に明らかにされており、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、国において受動喫煙防止対策の強化について検討が行われております。現在、官公庁や医療機関、サービス業等の種別に応じた具体的な禁煙範囲を定めたたたき台が示されております。

 本区としても、「渋谷区分煙ルール」の強化を行い、受動喫煙防止対策に努めてまいりますが、国や東京都の動向も踏まえ、条例化も検討してまいります。

 次に、アスリート職員の採用についてのお尋ねです。

 今年の夏のリオオリンピック・パラリンピックの日本人の活躍は目覚ましいものがあり、多くの区民の方々に大きな感動を与えてくれました。特に渋谷区が応援するウィルチェアーラグビーが銅メダルを獲得したことは、日々の努力が結実する様子を目の当たりにすることができたという意味で、多くの子どもたちにとってすばらしい経験であったと思っています。

 オリンピックに限らず一流のアスリートは、人々に夢や勇気を与える存在であり、スポーツを志す者にとっての大きな目標ともなっていることは理解しています。

 これまでもアスリートの方々には、ジュニアスポーツプロジェクトを通して協力をいただいており、今年度もサッカー教室では、もとJリーガーがメーンコーチとして直接指導してくださっています。

 今後は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、アスリートの方々の知見をスポーツ施策に反映させ、区民が何かしらの形でスポーツにかかわり、運動が生活の一部となる街、思わず体を動かしたくなる街という渋谷区の目指す姿を実現するために活用していきたいと思います。

 一方で、現役の選手が地方公務員となる場合、就業時間中に職場を離れることが困難であるなど、職務専念義務の問題もありますので、どのような雇用形態が適切であるか、十分に検討してまいります。

 次に、「渋谷区版大人の体力測定事業」を実施すべきではないかとの御提言です。

 まず、今回の基本構想策定に当たり実施した渋谷区民意識調査によると、生活の中に運動習慣が位置づけられていない人が全体の四分の一を超えており、区民の健康づくりを推進する視点からも、様々なスポーツに参画できる機会をつくっていくことが重要であることは、議員と思いを同じくするものです。

 しかしながら、本区でも昭和六十三年度から平成二十年度まで、同様の事業を実施していましたが、参加者の減少などの理由により事業を廃止した経緯もあります。

 現在、区民スポーツに関する意識調査を実施しており、運動されている方の動向の把握はもちろん、されていない方がいかなる理由によるものかなど、その結果をもとに御提言の趣旨を踏まえ、検討してまいります。

 次に、待機児童対策について二点のお尋ねです。

 まず、保育現場への立ち入りによる調査とサポート体制についての御質問です。

 私も、議員御指摘のとおり、待機児童解消に向けた保育施設整備とあわせて、公立・私立を問わず、安全・安心かつ良質な保育の提供に向けての取り組みは、両立させるべき非常に重要な課題だと考えています。

 このため、これまでも区主催の保育従事者向けの研修では、公立・私立合同による主任研修や専門研修などを実施しているほか、児童福祉法等に基づく指導検査として、職員の労働条件や保育指針の徹底、児童一人一人に応じた保育の実施状況等について助言・指導を行っております。

 これらに加えて、今年度から検査指導担当職員を配置し、事前に施設に連絡することなく、指導検査担当職員や公立保育園の園長経験者が巡回訪問し、園児の安全面・衛生面から適切な保育環境が保たれているか、また、保育士と園児のかかわり方や午睡チェックの状況、アレルギー児童を含めた食事の介助方法など、保育内容全般を確認し、必要な助言等を行う仕組みを始めました。

 巡回訪問では、現場の施設長や保育士から、運営に関する課題や保育内容に関する相談を受けることもありますが、こうした課題等に対するサポート体制の整備は、今後も様々な運営主体による保育施設が開設されていく中で、一層重要性を増していると考えており、区全体で対応して、今後の保育行政に役立てていきます。

 また、巡回訪問を通した助言や相談内容等は、区内保育施設において情報共有を図ることにより、個々の施設の保育内容や保育園運営の改善、充実につながるものも多くあります。

 今後は、一層きめ細やかな状況の把握や支援を図るためにも、子ども総合支援センターの巡回チームと連携して対応することで、巡回体制の強化を図ってまいります。

 同時に、巡回訪問による助言内容や課題等を蓄積し、区内保育施設で共有しながら、区が積極的に支援を行うことにより、区内保育施設全体の保育の質の向上を図り、同時に職場環境の改善にも資するものとなるように取り組んでまいります。

 次に、認可外保育施設利用者に対する保育料補助についての御質問です。

 折しも平成二十九年度の保育園等の入園申し込み時期ですが、入所申込者の増加傾向は次年度も継続することが見込まれています。本区では、喫緊の課題として、待機児童解消に向けた保育施設の確保・整備を進めておりますが、増加する保育需要に応えていくためには、施設整備に限ることのない多様な施策展開が必要だと考えております。

 議員御指摘のとおり、認可保育園や認定こども園の保育料については、区独自の軽減措置が図られている一方で、待機児童となったため、やむを得ず認可外保育施設に入所せざるを得なかった場合は、認可保育園等の保育料を上回る金額の保育料を支払わなければなりません。

 認可外保育施設のうち、認証保育所や区立保育室、私立保育室については、認可保育園と同様に保育料の軽減負担を図っていますが、これらに該当しない認可外保育施設を利用する保護者についても、総合的な待機児童対策として、保育料の負担軽減策を行っていくことが必要だと考えています。

 対象者の範囲や対象とする認可外保育施設については、今後、検討する必要がありますが、切実な思いをされている方々の負担を軽減するためにも、認可外保育施設の利用者に対する保育料補助については、実施に向けて検討していきたいと考えます。

 次に、遊歩道のガードの形状などは、実際に使う人の意見を取り入れたインクルーシブデザインによりつくり変えていただければとのお尋ねです。

 小柳議員御指摘の宇田川遊歩道のガードは、十年ほど前に整備されたもので、当時、問題となっていたオートバイの進入や違法駐車を排除し、ベビーカーや通常サイズの電動車椅子を通すことのできる構造とした経緯があります。

 一方、近年、高齢者の利用が増えている大き目の電動車椅子やシニアカーなどが通りづらかったり、小さなギャップによりキャスターつきカートがひっかかりやすくなっている状況があります。

 私も基本構想の重要なコンセプトであるダイバーシティとインクルージョンの考え方は、遊歩道のガードのような街のインフラ整備においても実現していかなければならない重要なテーマと考えており、小柳議員御提案のインクルーシブデザインの導入については、大いに共感するものであります。

 今後、宇田川遊歩道を含めて、遊歩道や緑道、公園などのガードを検討する際には、電動車椅子やシニアカーを実際に利用されている方の意見を計画段階から取り入れるインクルーシブデザインの手法も積極的に活用していきたいと考えます。

 次に、あいさつ運動についての御質問です。

 小柳議員御指摘のとおり、マンション内での挨拶を禁止することが、マンションの管理組合の総会で決定されたとの記事については、隣近所とのおつき合いもここまで希薄になってしまったのかと、私もショックを受けたところです。

 地域コミュニティの基本は、お互い顔見知りになるということです。そうした顔が見える環境を築くことが、都市化した本区にあっても、地域コミュニティの活性化のために、何よりも大切であると考えています。そのために、まず必要なのは、常日ごろに交わす挨拶という習慣であり、絶対に失いたくありません。

 挨拶をすることで、顔が見える環境を築くことは、いざ大規模地震が発生した場合、お互いに助け合う共助の力にもなりますし、お互い顔見知り合いだからこそ、まちの防犯にもつながります。

 小柳議員御提案の「渋谷区ニコニコあいさつ運動週間(仮称)」ですが、アイデアとしては大変おもしろいと思いますが、現在、渋谷区では青少年問題協議会を中心に、各界各層への「あいさつ運動」に取り組んでおります。

 例えば、笹幡地域では、笹塚中学校、笹塚小学校、中幡小学校、富士見丘中学校・高等学校が合同して、年二回「笹幡地域あいさつキャンペーン」と題し、地域の方々と一緒に朝のあいさつ運動を行っております。

 本区としても、引き続き、このようなあいさつ運動の活動を支援してまいります。

 次に、保護犬譲渡活動推進についてのお尋ねです。

 区の関連施設を保護犬譲渡会場として提供したり、活動の後援をしてみたらどうかという御提案です。

 現在、東京都の動物愛護相談センターが定期的に譲渡会を開催し、民間団体による譲渡会も複数開催されていると聞いています。そのような団体の譲渡会場の確保が課題であるということですので、申し出があれば、施設の状況を勘案し、会場の提供も含め、区が協力できるところは行っていきたいと考えます。

 また、議員御指摘のとおり、私も災害時のペット同行避難においては、飼い主のプロフィールなどの情報を確認することが有効であると思います。

 しかしながら、ペットの身元表示は、動物愛護管理法で飼い主の努力義務とされていることからも、マイクロチップの装着については、飼い主の御負担でお願いしたいと思います。

 なお、本区においては、今後ともマイクロチップ導入促進の普及啓発について、効果的な手法を検討してまいります。

 私からの答弁は以上です。



○議長(木村正義) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、「オリンピック・パラリンピック教育」についてのお尋ねがありました。

 IOC(国際オリンピック委員会)によって採択されたオリンピック憲章は、オリンピック・ムーブメントの組織、活動、運用の基準です。

 その前文には、「オリンピズムの根本原則」として、議員が御指摘されたとおり、「人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的またはその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別を受けることなく、確実に享受されなければならない」とうたわれております。

 また、東京都教育委員会では、平成二十八年一月に策定した「「東京都オリンピック・パラリンピック教育」実施方針」において、「オリンピック・パラリンピックの精神」については、「人間尊重の精神と生命に対する畏敬の念を培う」「豊かな心をはぐくむ」ことを目標とする道徳を初めとした学校教育との親和性が非常に高く、オリンピック・パラリンピックの精神や意義は、全ての教育活動に関連づけて取り組むと意義づけています。

 このことを受け、渋谷区教育委員会では、オリンピック・パラリンピック教育は、体育科を中心とした体力向上の観点だけではなく、人権教育や福祉教育、道徳教育、国際理解教育等の観点からも実践する必要があると考えております。

 例えば、今年度、各学校の実践例として、人権教育や福祉教育の一環として、ウィルチェアーラグビーや障がい者卓球などのパラリンピアンを講師として招聘し、講演を聞いたり、体験をしたりしていることは、先ほど渋谷区議会自由民主党議員団、丸山高司議員にお答えしたとおりです。

 子どもたちに対しては、様々な人権課題にかかわる偏見や差別意識の解消を図るための人権教育の推進が必要と考えています。「オリンピック・パラリンピックは単なるスポーツの競技大会ではない」という基本理念のもと、今後も引き続き、このような教育活動を展開していくことで、子どもたちに「オリンピック・パラリンピックの精神」や「オリンピック憲章の内容」について、確実に指導してまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(木村正義) 小柳政也議員。



◆十九番(小柳政也) 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。

 今回は質問の内容はオリンピックとか、人権とか、インクルーシブとか、多様性とか、ダイバーシティとか、いろいろやはり渋谷区らしい内容をふんだんに盛り込んだ質問にしてみました。やはりたくさんの方々が一緒に共生したまちづくりというのが、渋谷区の基本構想に書いてありますけれども、そういったことをこれからも推し進めていっていただきたいとの思いも込めての内容の質問です。

 それともう一つ、昨日行われました障がい者の連合会の運動会で、非常にいい光景を見たので、ちょっと皆さんも多分見ていたのかなと思って紹介したいんですけれども、パラリンピックで銅メダルをとったウィルチェアーラグビーの選手二人が、伊藤議員はいじめられていましたけれども、そうじゃなくて、たくさんの方に取り囲まれていたんですね、ばあっと。今までに私ああいう場面、ウィルチェアーラグビーの選手が本当に大勢の方に囲まれて、ハンデがあるという共通点や、そういう気脈が通じたところもあったのかもしれませんけれども、あれだけうれしく喜んで、メダルを手にとったり、首にかけたり、あと体を触ったり、一緒に車椅子に乗って撮影したりとかですね、ああいう場面を見て、すごくやっぱりこういう一つのことが達成して、そういった選手たちを応援して、それをまたさらに応援していこうという、そういう機運醸成というのが、よくあらわれていた光景だったのかなと、ちょっと思いました。

 これからも渋谷区では多様性を尊重して、一人でも多くそういった方々、機運を醸成して、多様性を尊重してたくさんの、人々が共生する社会を築こうと強く思う人がどんどん生まれていってほしいと。この渋谷区の施策の後押しを、これからも私たちシブヤを笑顔にする会、いろいろなアイデアを提案しながら行っていきたいとお誓い申し上げ、質問を終わります。どうもありがとうございました。



○議長(木村正義) 八番治田 学議員。



◆八番(治田学) 私は、民進党渋谷区議団を代表して、大きく五点、区長及び教育長に質問します。

 まず、福祉について、障がい者福祉施策に関してお伺いいたします。

 私は、障害者差別解消法が制定される以前の平成二十四年十一月の議会において、法制化に先立って障がい者への差別禁止を条例化していた自治体を例に挙げて、当時の桑原区長に対しまして、渋谷区での障害者差別禁止条例制定を提案したことがあります。

 それから四年がたち、今年度、障害者差別解消法が施行され、そこに掲げられている、障がい者への「合理的配慮義務」、この観点から考えてみると、渋谷区での障がい者への対応は、当事者の方々にとって、残念ながら、まだ十分であるとは言えない面があると考えます。

 そこでまず、聴覚障がい者の方の支援について提案をしたいと思います。

 平成二十七年度における渋谷区内の身体障害者手帳を持つ聴覚障がい者の方は三百七十八人おり、この聴覚障がい者の方とのコミュニケーション施策として、渋谷区では社会福祉協議会による手話通訳者の派遣や手話通訳者の養成講座が行われており、平成二十七年度の手話通訳者の派遣実績に関していえば、利用人数は十四人でありますが、回数は百二十六回、三百七十九時間に上ります。

 手話については、この区議会においても、この議場で手話通訳者の方が傍聴席で通訳を行っており、かつては渋谷区議会から手話を国に言語として法制化を求める意見書が出され、今年度も他会派の議員から、渋谷区で独自の条例化を提案するところもありました。

 この手話通訳について、今、他自治体において、ICTを活用した支援事業が広がっております。

 例えば、金沢市では、障害福祉課がタブレット端末を設置して、インターネットテレビ電話スカイプアプリによる対応を始めております。

 また、港区や世田谷区は、東京都のICT遠隔手話通訳等モデル事業として「遠隔手話通訳サービス」を開始しており、現在は大田区でも導入に向けて検討中とのことであります。

 当区においても、健常者の方が、区役所に電話で問い合わせができるのと同じように、たとえ日時が限られていたとしても、聴覚障がい者の方がテレビ電話などを通して、手話通訳による対応ができる体制が望ましいと考えますが、いかがでしょうか。区長の所見をお伺いいたします。

 次に、視覚障がい者の方への支援について、お伺いいたします。

 街でよく白いつえを持った視覚障がい者の方を見かけますが、その方が何か困っている様子でも、何を手伝ったらいいのかわからない方も多くいます。例えば、電車で席を譲ろうとして断られて、次から何となく譲りにくくなるのと同様に、「何か声をかけて断られたら、声をかけづらい」という方もいるようです。

 インターネットで「視覚障がい者・声かけ」などと検索すると、まず一番初めに出てくるのは「視覚障害のある方と出会ったら」という羽村市のページです。そこには視覚障害といっても、人によって見え方は様々で、どのように見えているのかということや、シチュエーションによってどのように声をかけ、誘導したほうがよいのかが、図とともに書かれています。ホームページにこういうことが書かれているというのは、本当にちょっとしたことなのかもしれませんが、こういったよいものは是非渋谷区でも取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区長の所見をお伺いいたします。

 次に、身体障害者補助犬についてお伺いいたします。

 補助犬には盲導犬のほか介助犬、聴導犬がおり、平成十四年に施行された身体障害者補助犬法では、国、地方公共団体の公共施設はもとより、電車、バス、タクシーなどの交通機関、商業施設、飲食店、病院などの不特定多数の人が利用する民間施設、また、職場においても、国、地方公共団体の事務所、従業員五十人以上の民間企業は、補助犬の同伴を受け入れる義務が課せられています。

 また、障害者差別解消法においても、盲導犬や介助者などを障害に関連することを理由に、区別や排除、制限をすることは禁止されています。しかしながら、実際には、お店で入店を拒否されたり、病院への同伴が断られるという事例も多くあるようです。

 今回、盲導犬を「アイメイト」と呼び、訓練をしてパートナーにつなげる活動をしている公益財団法人アイメイト協会に連絡をして、同協会が百二人の盲導犬使用者に行った「全国アイメイト(盲導犬)使用者へのアンケート調査」の報告書を、今回取り上げさせていただくことを御了解いただきました。

 このアンケートによりますと、盲導犬使用者の約八割の方が、飲食店で入店拒否の経験があるということです。また、三人に一人の方が宿泊施設で宿泊を拒否された。さらに、全体の二割の方が病院で、一三%に当たる方がタクシーの乗車を拒否された経験があるということです。

 渋谷区では、盲導犬を含む補助犬の使用者はいないようでありますが、今年十月現在、全国で盲導犬が九百六十六頭、介助犬が七十三頭、聴導犬が六十四頭、計千百三頭が、東京都でも百十九頭の補助犬が実働しています。

 世界と比較すると、イギリスなどと比べ、まだ少ないようではありますが、それぞれ障がい者の目となり、耳となり、手足となる大切なパートナーです。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、日本の顔となる、この渋谷区ですので、補助犬の店舗などへの入店拒否が起こることが絶対にないように理解を求めていくべきだと考えます。

 厚生労働省のホームページには「ほじょ犬をもっと知ってBOOK」や補助犬のステッカー画像などが簡単にダウンロードできるサイトがあります。まずはこういったものを活用して、渋谷区内の店舗などへの啓発活動を行っていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。区長の答弁を求めます。

 また、学校においても、補助犬についての理解を深める活動を拡充してはいかがでしょうか。教育長の答弁を求めます。

 次に、障がい者福祉施設の安全対策についてお伺いいたします。

 今年七月に相模原市の障がい者福祉施設において十九人が殺害され、二十六人が重軽傷を負う痛ましい事件が起きました。

 事件から四カ月がたちましたが、亡くなられた方々に対し、謹んでお冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方、家族、職員の皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。

 この事件の犯人は、その施設の元職員で、ふだんから障がい者への差別的な発言をしており、さらに「障がい者は税金の無駄」「安楽死を認めるべき」という趣旨の手紙を衆議院議長に送るという、常軌を逸した行動の後、犯行に向かったと見られています。このような命の尊厳を踏みにじる、身勝手かつ凶悪な犯罪は断じて許されるべきではありません。

 この事件を受けて、厚生労働省は、相模原市の障がい者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チームを立ち上げ、先日、その原案がまとめられました。

 また、十月に成立した国の平成二十八年度第二次補正予算には、「障害者福祉サービス等の基盤の整備推進、防犯対策の強化」として、百十八億円が盛り込まれております。国の検討会の状況や補正予算が組まれたこと、さらに渋谷区内の各種団体の意見などを受け、「はぁとぴあ原宿」などの入所施設、「生活実習所つばさ」などの通所施設の防犯体制、また、職員の連絡体制などを今後どのように考えるのか、区長に答弁を求めます。

 次に、子育てについてお伺いいたします。

 十月に渋谷区の待機児童が暫定数として四百五十一人と発表されました。残念ながら、年度当初から百三十六人増えてしまいました。この待機児童解消のために、現時点で来年度新たに七園の保育施設の新設を含む六百人規模の拡充が予定されています。

 また、第三回定例会において、民間事業者の保育士確保のために、「保育従事職員宿舎借り上げ支援事業」のための補正予算が可決され、今後、この事業の成果が期待されるところであります。

 一方、他自治体を見てみると、保育士確保のための様々な施策が見られます。足立区では、奨学金を利用して保育資格を取得し、区内の私立保育施設に就職した方を対象に、奨学金返済の一部を補助する「足立区保育士奨学金返済支援事業」を始めました。

 また、福井県においては、保育資格取得のための学費と再就職をするための就職準備金の貸し付けを行い、学費については最大百六十六万円、準備金については二十万円を無利子で貸し付け、学生は卒業後五年間、再就職者は二年間、県内の保育施設で働いた場合において、返金を免除するという施策を始めました。こういった学費などの費用の面からも支援をして、渋谷区の保育人材を確保する新たな施策を検討してはいかがでしょうか。区長の答弁を求めます。

 次に、保育の安全性、質の確保についてお伺いいたします。

 東京大学大学院発達保育実践政策学センターの調査によりますと、平成二十七年四月から始まった「子ども・子育て支援新制度」において、保育施設などの量的な面は増えたが、保育の質が上がったと回答した自治体は三割だという報道がなされました。

 さきに述べましたが、渋谷区においても引き続き保育施設の増設がなされ、来年度は特に株式会社の参入計画が目立つところであります。私たち民進党も、これまで待機児童解消のための受け皿を増やすために、多用な受け皿が必要であると考えており、その考えに変わりはありませんが、その一方で、民間事業者の保育施設の質については、気がかりな保護者の皆さんがいることも事実であります。

 区内に民間の保育施設が増える中で、区の責務として、安全性、質を保つためにどのようにかかわっていくのか。保育課の体制強化の必要もあると考えますが、いかがでしょうか。区長の答弁を求めます。

 次に、教育についてお伺いいたします。

 不登校児童・生徒の支援について。

 先月、十月二十七日に文部科学省が発表した平成二十七年度問題行動等調査で、年間三十日以上欠席した全国の不登校の小学生は二万七千五百八十一人、中学生は九万八千四百二十八人で過去最多となりました。

 渋谷区においては、小学生は二十五人、中学生は七十一人で、やはりここ数年増加傾向にあります。

 報道によると、全国で九十日以上欠席している小学生は四五%とほぼ半数、中学生は六〇・九%と半数以上いるのに対し、完全不登校は小学生が二・五%、中学生も三・八%と比較的少なく、日数だけ見ても、不登校というものをひとくくりに語れない現状が見てとれます。

 増え続ける不登校を協議するために、今年一月、文部科学省は「不登校に関する調査研究協力者会議」を発足させ、不登校児童・生徒の実情の把握、分析や学校における支援の現状と改善方策、また、学校外における支援の現状と改善方策、加えてその他の不登校に関連する施策の現状と課題について検討を行い、七月に「不登校児童生徒への支援に関する最終報告」をまとめ、さらに九月には、それに基づいて各都道府県の教育委員会に通知がなされたところであります。

 先日、渋谷区の教育センター長に、この通知に基づく渋谷区における支援についてお話をお聞かせいただきました。学校での支援では、私たちも求めてきたスクールカウンセラーが充実しており、また、地方の自治体に比べ地理的、交通の面からも、問題を抱えた学校や家庭へのアウトリーチがしやすく、学校、教育委員会、家庭の連携が図れ、それぞれケースに合わせて決め細やかな対応が行うことができて、かなり進んだ支援が行われているということでありました。

 確かに渋谷区や全国の自治体の中でも、学校、教育委員会としても不登校児童・生徒に柔軟な対応がとりやすく、子どもたちにとっても民間のフリースクールなどの支援も受けやすい、比較的恵まれた自治体であると考えます。

 しかしながら、この今回の文部科学省が出した通知を踏まえて、渋谷区における不登校児童・生徒の支援の現状と今後について、質問と提案をさせていただきます。

 まず、不登校児童・生徒への支援で一番重要だと考えられる家庭の支援において、訪問支援など、これまでも工夫を重ねてきたと考えますが、よりこの保護者の方が気軽に相談できる体制づくりが必要であると考えます。この点について、教育長の所見をお伺いいたします。

 次に、この文部科学省の通知の別記としてある学校外の施設において、相談指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取り扱いについて「公的施設に通うことが困難な場合でも、本人の希望があり、適切と判断される場合は、民間の相談・指導施設も考慮されてよいこと」とあります。

 ただし、これには「その民間施設の相談指導が、個々の児童・生徒にとって適切であるかどうかは、校長、教育委員会が十分な連携をとって判断する」。民間施設については「民間施設についてのガイドライン」が別添としてついているわけですが、このガイドラインを参考に、「判断を行う際、何らかの目安をつけていくことが望ましい」とあります。この点において、渋谷区の現状と今後に変化があるのか、教育長にお伺いいたします。

 次に、ICTによる学習支援についてお伺いいたします。

 佐賀県の武雄市では、文部科学省の不登校児童・生徒への支援事業委託金で、タブレット端末を活用して学習環境の整備を行っています。平成十七年に既に文部科学省から「不登校児童生徒が自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について」というものが出されており、そこには「児童生徒の懸命の努力を学校として適切に判断すること」とあり、出欠についての問題自体は課題としてあるわけですが、ただ、どうしても自宅から出ることができない児童・生徒においては、学べる環境を整えてあげることが望ましいと考えます。不登校児童・生徒へのICTを活用した学習支援のあり方について、教育長の答弁を求めます。

 次に、図書館施策についてお伺いいたします。

 まず、電子図書館についてです。

 これまで何人かの議員の方が提案もしてきましたが、電子図書館の利点は、自宅や出先からも借りたい本を選んで、借りて読むことができるということ。システムへの初期投資はかかりますが、保管スペースや書籍が劣化しないという点があります。

 先日、新聞報道で自治体の電子図書館については導入が四%にとどまっており、その原因は蔵書数の少なさにあるという中で、その蔵書不足解消を狙い、大日本印刷グループと講談社、KADOKAWA、紀伊国屋書店が提供するという記事がありました。今まで電子図書館は文学など四万種類の図書がある一方で、小説などのジャンルが弱かった。この分野を補うために新たな企業の提携が行われたということであります。

 渋谷区においては、昨年四月に笹塚図書館が駅ビル内に移転するに伴い、蔵書数が減ったということもありました。今後、他の図書館においても、建替えや移転もあり得るのではないかと思います。こういった物理的な問題への対応とともに、利便性の点からも、これまでの答弁で検討課題とされてきた、この電子図書館について、渋谷区もそろそろ導入を検討してはと考えますが、いかがでしょうか。教育長の答弁を求めます。

 続けて、学校の授業においても、電子図書を利用する機会を増やし、ゆくゆくは学校図書館においても、タブレット端末を配備し、本が読めるようにしてはと考えますが、いかがでしょうか。教育長の答弁を求めます。

 次に、地域資料の所蔵についてです。

 なかなか目を向けられないかもしれませんが、例えば小中学校の記念誌や、その地域にまつわる歴史的な図書については、積極的に所蔵に努めるべきだと思います。

 例えば、渋谷区立図書館の検索ページで、それぞれの小中学校の名前を検索すると、どこも周年記念誌などは見つかるものの、ある学校は一時期のPTAの広報誌があったりするのに対し、そういうものが検索しても出てこない学校もあります。こういう資料を求める人は決して多くはいないかもしれませんが、地域にまつわる資料などを網羅的に収集しておくことは、地域の図書館として有益であると考えます。是非地域資料の所蔵にも力を入れていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

 また、こういった地域資料において、特に歴史的な書物などは、時代とともに劣化することも考えられ、さきに述べたとおり、物理的に所蔵が難しくなることも考えられますので、デジタル化をして保存することも検討すべきだと考えますが、いかがでしょうか。教育長の答弁を求めます。

 次に、就学援助のあり方についてお伺いいたします。

 平成二十七年度、区立小中学校における就学援助を受ける要・準保護児童・生徒数は、小学生が千百四十九人、中学生が五百八十一人と。このうち新入学学用品費の支援を受けている数は、小学生が百八十五人、中学生が百七十三人となっています。

 一方、渋谷区内の小学校で標準服のある小学校三校の平均金額は男子が約三万六千円、女子が約三万八千五百円、中学校八校の冬服の平均金額は男子が三万七千円、女性が三万八千円となっており、入学前の支出は家計へのかなりの負担だと考えられます。

 この就学援助は学校に入学後に支給される形になっておりますが、小学校入学前と中学校入学前に必要なものについては、前倒しで支給が受けられるようにすべきだと考えますが、いかがでしょうか。教育長の答弁を求めます。

 次に、公園のあり方についてお伺いいたします。

 渋谷区のホームページを見ると、七つの緑道を含め百二十六カ所の公園があるとされています。しかし、御存じのとおり、一言で公園といっても、代々木大山公園のように一万五千平米以上あり、野球場のある公園や、フットサルコートやスポーツ施設があり、現在再整備が計画されている宮下公園、また、池がある松濤鍋島公園やポニーが人気の代々木ポニー公園など、その規模や仕様、利用者も様々です。

 私も区内の多くの公園を見て回りましたが、中には非常に狭くビルの陰になり、遊具も少なくほとんど子どもの遊ぶ姿がない児童公園もあります。ただ、そういう公園の中には、地下に防火水槽があって、空地にしておく必要があるため、公園として使っているものもかなりあるように見受けられました。

 そこで、まず、行政が、そのようなほとんど利用されていない公園については、地域で有効に活用できるように規制を緩和して、イベントなど、ある程度自由に利用できるように誘導してはいかがでしょうか。

 例えば、先ほど話もありましたが、長谷部区長が議員時代に提案していたような隣人祭り、こういったものに利用できるように、また使った後にはみんなで清掃してもらえば、地域の公園として愛着を持ってもらえるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。区長の答弁を求めます。

 そして、公園の中には、「幡ヶ谷駅前公園」や「うまや道公園」のように、既に単なる通路になってしまっていて、本当に公園と言えるのかと思われるところもあり、そこが公園だと知らない区民も多いのではないかというところも見受けられます。

 渋谷区全体の公園のあり方を考える上で、これらの公園として機能の低いと考えられる場所については、その妥当性を検討すべきであると考えます。当然、地域の声を聞くべきではありますが、公園とは言えないと判断された場所については公園から除外し、できるだけかわりとなる公園を整備するべきだと考えますが、いかがでしょうか。区長の所見をお伺いいたします。

 次に、高齢者の免許返納についてお伺いいたします。

 十月に横浜市で八十七歳の男性が運転するトラックが、集団登校中の小学生九人に突っ込み、小学一年生の児童が死亡する事故が起き、その後、十一月に入っても、栃木県の病院で駐車場の精算機に手が届かず、ブレーキとアクセルを踏み間違えて病院に突っ込み、一人が死亡、二人がけがをする、高齢者による事故が立て続けに起きています。

 七十五歳以上のドライバーによる死亡事故数は、過去十年間、毎年四百件を超えており、平成二十七年は四百五十八件起きています。また、二十七年末に免許を保有していた六十五歳以上の人数は千七百十万人で、その年に免許を自主返納した六十五歳以上の数は二十五万人ということです。

 先日、渋谷警察署に問い合わせて、平成二十七年度の高齢者が第一当事者となる交通事故は、渋谷警察署管内だけでも六十五件あったということでした。

 一方、高齢者の免許返納者数も二百三十一件あったと。立て続けに起こる高齢ドライバーによる死亡事故を受け、政府も関係閣僚会議において再発防止の協議を行い、今後、国としても何らかの対応が講じられるとも考えられます。

 一方、自治体レベルでも自主返納を促す施策が行われています。兵庫県の明石市では、今年の四月から九月の間に七十歳以上の市民が、有効期間中の運転免許を自主返納した場合、特典として、返納した高齢者はバスまたはタクシー券などがもらえ、さらに免許の返納を勧めた方にも、中学生以上であれば千円分のクオカードが、小学生以下であれば三千円分のこども商品券がもらえるというものです。この事業により、前年の六倍の返納がなされたということです。

 また、このほかにも青森県の五戸町では、七十歳以上の返納者に毎年一万円分のバス券交付を行っている。

 渋谷区でも以前、ハチ公バスの回数券が交付されていたことや、現在も警視庁が高齢者運転免許返納サポート協議会に加盟する企業や団体の特典で、様々な割引サービスなどを受けられるという制度があるということは承知しておりますが、渋谷区で高齢ドライバーによる悲惨な事故を招かないために、例えば、限定の商品券を発行して、運転免許を自主返納される高齢者の方々に交付するなど、地域振興と自主返納サポートができるような施策を講じてはと考えますが、いかがでしょうか。区長の答弁を求めます。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 民進党渋谷区議団、治田 学議員の代表質問に順次お答えいたします。

 まず初めに、福祉について三点のお尋ねです。

 初めに、障がい者施策について、聴覚障がい者へのテレビ電話を通じた手話による対応や、視覚障がい者への接し方のホームページへの掲載という御質問にお答えします。

 現在、本区では、毎週月曜日と金曜日の午後、障害者福祉課に手話通訳者を配置し、聴覚障がい者が来庁した際に、必要な窓口に同行して手話通訳を行っております。また、社会福祉協議会等に委託し、お申し込みいただいた場所に手話通訳者や要約筆記者を派遣する事業も行っております。

 テレビ電話を使った手話通訳の方法も幾つかありますが、議員御指摘の「遠隔手話通訳サービス」は、窓口に置いた端末越しに遠隔地の手話通訳者と通信し、聴覚障がい者は画面を見て手話を行い、職員は手話通訳者が翻訳した音声を介して、聴覚障がい者と会話するものです。この場合、手話通訳者が別の場所で画面を見ながら通訳することになり、目の前で書類などを確認することができないため、正確な内容を伝えるには困難な面があります。また、先行して導入した事例を調べると、映像がこま送りになるため、手話が正確に伝わらないという課題も伺っております。

 一方では、タブレット端末を利用した筆談や字幕表示などによる聴覚障がい者への支援ソフトも開発されており、手話のできない方でも役立つものもあります。また、聴覚障がい者の方に電子メールが広く普及しつつありますので、従来のファクスに加え、メールによる問い合わせの対応も整備する必要があります。今後の新庁舎における聴覚障がい者への対応方法も含め、様々な方法を検討してまいりたいと考えています。

 また、障がい者への接し方の周知についてのお尋ねですが、議員御指摘の羽村市のホームページには、東京都心身障害者福祉センターの「障害のある方への接遇マニュアル」から抜粋した情報が掲載されています。東京都では、様々な障がい特性を紹介し、具体的なサポート方法まで掲載した「ハートシティ東京」という総合的な案内サイトを開設しています。こうしたサイトの周知を含め、本区としてもホームページのリニューアルに合わせて、障がい者への理解促進のサイトを工夫し、視覚障がい者のみならず、障がいのある方への接し方について、東京都と連携しながら周知に努めてまいりたいと思います。

 次に、身体障害者補助犬についてのお尋ねです。

 議員御指摘のとおり、身体障害者補助犬法により、公共施設や公共交通機関、飲食店等の不特定かつ多数の方が利用する施設、そして従業員五十人以上の民間事業者は、原則として補助犬の同伴を拒むことはできません。

 さらには、障害者差別解消法の施行により、補助犬同伴を理由に入店拒否をすることは、法で禁止された差別に該当する可能性もあります。

 本区においては、「障害者福祉の手引き」に補助犬マークを掲載し周知しているところですが、区内の飲食店等、事業者の免許の更新などの機会を捉え、補助犬の役割について一層の周知を図ることで、心のバリアフリーを推進していきたいと考えています。

 次に、障害者福祉施設の安全対策についてのお尋ねです。

 今年の七月、神奈川県立津久井やまゆり園で起きた施設入所者殺傷事件につきましては、決してあってはならない事件であり、亡くなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害を受けた方には心よりお見舞い申し上げます。

 本区では、事件の発生直後から、「はぁとぴあ原宿」を初めとする障がい者施設の安全確認等を行いました。今回の事件は入所施設で夜間生じたことでもあり、区立で唯一の入所施設である「はぁとぴあ原宿」では、警備会社と通報装置について再確認を行い、警察とも防犯体制を点検し、その指導のもとに訓練を実施し、防犯スプレーの購入や防犯カメラの向きの変更等を行いました。

 また、職員についてはもとより、夜勤の際などの緊急連絡体制を整えているところですが、今回の事件を機に、職員のメンタルヘルス研修やカウンセリングを行い、心のケアにも努めました。

 「はぁとぴあ原宿」の利用者家族会からも、防犯体制の強化について御要望をいただき、協議したことにより、入館者の受付簿を設置することや、営業時間外の施錠の徹底など、必要な対策を行ったところです。

 今後は、防犯カメラの録画機能の充実や柵を強化するなど、防犯体制の向上に必要な対策を図ってまいりたいと考えています。

 さらには、通所施設の「生活実習所つばさ」等においても、利用時間中の施錠の徹底や警察との連携強化を図り、防犯意識の向上に努めてまいります。

 次に、子育てについて二点の御質問です。

 まず、保育士確保の新たな施策として、学費などの費用面からの支援を検討してはどうかとの質問です。

 保育士確保のためには、学費などの費用面からの支援のみならず、保育士という職種そのものの魅力を高めながら、職務に対する不安を取り除くためのサポート体制や、家庭と仕事を両立できる職場環境の整備などの総合的な支援が必要だと考えています。

 その一つとして、このたびの「保育従事職員宿舎借り上げ支援制度」は、区内民間保育事業者からの提案等を踏まえたものとなっており、その効果等も踏まえながら、引き続き事業者とも協議し、効果的な保育人材の確保策について検討していきたいと考えています。

 なお、議員御提案の修学資金の貸し付け及び返済免除の仕組みについては、東京都社会福祉協議会でも同様の取り組みが行われているところでもあり、他区の取り組みも含めて、今後の研究課題とさせていただきます。

 次に、保育施設の質の確保についての御質問です。

 保育施設の質の確保については、先ほど、シブヤを笑顔にする会、小柳政也議員にお答えしたとおり、研修体制の充実や指導検査のほか、保育課指導検査担当職員や公立保育園の園長経験者による巡回訪問等を通して、区が積極的に支援を行うことにより、区内保育施設全体の保育の質の確保を図ってまいります。

 次に、公園のあり方について、二点のお尋ねです。

 まずは、デッドスペース化している公園について、規制を緩和し、ある程度自由に地域で有効利用できるように誘導してはいかがかとのお尋ねです。

 都市公園は、都市の景観の形成や防災空間、地域の交流空間、緑の確保等の多くの機能を持つ都市における貴重なオープンスペースであり、都市公園法を根拠法令として、渋谷区立都市公園条例により運用基準を定めています。したがいまして、区が都市公園法に関する独自の規制緩和を行うことは、法の趣旨からも困難ですが、隣人祭りを含めた地域交流の場としての公園利用や、地域の方が公園内の植栽管理にかかわっていただくことは、現在も一定のルールのもとに行われています。今後も、公園の有効活用については、柔軟な考え方で充実させたいと考えています。

 次に、公園としての機能が低いと考えられる場所については、このまま公園とするのはどうか、検討すべきとのお尋ねです。

 区立公園は小規模な公園が多く、それぞれの公園が相互に補完し合いながら、都市公園としての機能を担保している側面もあります。例えば、議員御指摘の幡ヶ谷駅前公園は、災害時の一時集合場所に指定されており、「うまや道公園」は開発に伴う提供公園として整備され、大き目の防火水槽も設置されています。

 また、都市公園法では「都市計画事業が施行される場合その他公益上特別の必要がある場合」や「廃止される都市公園に代わるべき都市公園が設置されている場合」を除き、みだりに都市公園を廃止してはならないとされています。私が「小さな森づくり」として整備を提唱してきたポケットパークと呼ばれる小さな公園であっても、ちょっとした木陰ができたり、餅つきなどのイベントができる、地域にとって大切な空間となっているものと思います。したがって、このようなスペースを公園から除外するという考えは持っていません。

 先ほども申し上げたとおり、公園の有効利用については、規模の大小に応じた、柔軟かつ多角的な検討が必要と考えていますので、今後、公園の整備などにあわせて検討してまいります。

 次に、高齢者の自動車運転免許証の返納についてのお尋ねです。

 先ほど、渋谷区議会自由民主党議員団、丸山高司議員の御質問に答弁したとおり、最近の高齢者による悲惨な交通事故が多発している状況を踏まえ、運転免許証の自主返納を促す方策については、以前実施していたハチ公バスの回数券の交付も含めて、より実効性のある対応策を地元警察とも協議し、検討してまいります。

 なお、当面、新たな仕組みづくりの必要な限定の商品券の発行については難しいものと考えております。

 私からの答弁は以上です。



○議長(木村正義) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には教育について九点のお尋ねがありましたので、順次お答えをしてまいります。

 初めに、学校で身体障害者補助犬についての理解を深める活動をしてはいかがかとの御提案がありました。

 障がい者理解については、学校教育の果たす役割は極めて重要です。各学校では、これまでも総合的な学習の時間などで、障がいのある人への理解推進を目指した教育活動を行ってきました。一例を申せば、東京都教育委員会人権尊重教育推進校・園に指定されている臨川小学校・幼稚園では、今年度、パラリンピック教育と関連させて、子どもたちが盲導犬と触れ合う活動を通して、その役割や大切さについて実感を伴った学ぶ教育活動を行われました。

 「ちがいをちからに変える街。渋谷区」という未来像を実現するためには、ダイバーシティとインクルージョンの考え方の浸透が不可欠です。教育委員会といたしましては、今年四月から施行された障害者差別解消法も踏まえ、多様な人々がお互いを尊重し合い、共生していく社会の実現を目指して、人権教育をさらに充実させ、その中で身体障害者補助犬についても積極的に取り上げるなど、よりよい教育活動を本区の全ての園・学校へと広げていくようにしてまいります。

 次に、不登校児童・生徒への支援について、より保護者が気楽に相談できる体制づくりへのお尋ねです。

 不登校は取り巻く環境によって、どの児童・生徒にも起こり得る実態であり、学校、家庭、地域、関係機関が連携協力して、児童・生徒に寄り添い、社会的自立に向けた支援を図ることが重要だと考えます。

 教育委員会では、各学校から毎月、不登校児童・生徒の状況についての報告を受け、実態を把握するとともに、教育センターの相談指導教室「けやき教室」と情報を共有し、対応しております。

 教育センターでは、コーディネーターを中心に「子どもの心サポート事業」として、学校訪問や関係機関との連携強化を進め、気がかりな子どもたちの早期発見と、学校のスクールカウンセラーとの連携により、教育相談につなげる家庭への働きかけや、学校現場への後方支援に努めております。

 また、けやき教室では、不登校児童・生徒の学習支援、登校支援だけではなく、定期的に不登校児童・生徒への個別のカウンセリングを行い、情緒面の安定を図るための心理的な支援を実施しております。加えて、継続的に保護者との相談の機会を設定したり、家庭訪問をしたりすることを通して、不安や悩みの解消に努めております。

 さらに、けやき教室の卒業生など、義務教育終了後の人たちへの相談支援として若者サポート事業を実施し、仲間づくりや居場所の提供による引きこもり防止、学習支援や模擬面接などによる進学・就労支援を実施しております。

 今後は、教育相談に係る研修の充実による相談員の資質の向上と、「子どもの心サポート事業」などの充実を図り、安心して相談できる体制を継続してまいります。

 次に、不登校の子どもたちの指導要録上の出欠の扱いについて、渋谷区の現状と文部科学省の通知を受けての対応についてのお尋ねです。

 不登校状態にある子どもたちも皆、自立に向け努力をしており、民間施設で相談・指導を受けている子どもたちもいます。そういった子どもたちを出席扱いにするかの判断は、校長がしております。これまでも、例えば当該施設が不登校児童・生徒に対する相談・指導に深い理解と知識、または経験を有し、かつ社会的に信望を得ているか、著しい営利目的ではないか、施設と学校との間に連携・協力体制が築かれているかなどの要件に留意し、指導要録上出席扱いとすることができるか、校長が個々に判断してまいりました。

 その際、教育委員会は校長が適切な判断ができるよう、情報交換をしながら進めており、渋谷区では現に文部科学省の通知の趣旨を踏まえた対応をとってまいりました。

 今後は、文部科学省が公表した「民間施設についてのガイドライン」を参考に、個々の状況について学校と教育委員会で情報交換をしつつ、これまで以上に一件一件丁寧に総合的に判断するよう校長に指導してまいりたいと思います。

 次に、不登校児童・生徒のICTを活用した学習支援のあり方についてのお尋ねがありました。

 現在、全中学校に配備されているeラーニングシステムというドリル学習ソフトを活用することで、インターネットを介して必要に応じて在宅学習が可能となっています。しかし実際には、教員が家庭にプリントを持っていくなど、児童・生徒とのつながりを大切にしています。

 議員から御指摘された、さらなるICTを活用した学習支援については、ICT教育モデル校である代々木山谷小学校の成果を踏まえ、不登校児童・生徒への支援となるよう、今後も検証してまいります。

 次に、電子図書館の導入についてのお尋ねがございました。

 電子書籍は、スマートフォンやタブレットの普及に伴い、いつでもどこでもかさばらずに手軽に読書を楽しむことができるツールとして、その利便性の高さから、急速に浸透しています。

 公共図書館においては、平成十九年度の千代田区での導入以来、直近のデータでは、全国で五十四の自治体で電子図書館を導入しているとのことです。しかし、議員も述べられておりましたとおり、三千以上ある公共図書館の中で、普及しているとは言いがたい状況です。

 電子図書館は、二十四時間、来館せずに手軽に貸し出しが可能であること、書架が要らないため省スペースにすぐれていること、紛失や汚れ、破損がないこと、文字拡大や読み上げ機能により、高齢者や障がい者が読書しやすいことなど、多くのメリットがあることは承知しております。

 一方で、図書館で貸し出し可能な電子書籍の供給が少なく、特に要望の多い文芸書の新刊などの供給が十分でないこと。紙の書籍より価格が一・五倍から二倍程度の割高であり、別にシステム利用料などのランニングコストの負担も生じること。事業者によっては、利用期間や貸し出し回数に制限があることなど、直ちに導入するとなると、検討すべき課題が今なお多いと認識しております。

 また、既に電子図書館を導入している自治体におきましても、事業者の提供する電子書籍の内容や提供数など、利用者のニーズに応え切れず、利用が伸びないなどの課題があると聞き及んでおります。

 このようなことから、議員も触れられておりますように、電子図書館をめぐる動向を注視するとともに、区民ニーズに応えた電子図書館のあり方について、引き続き検討を続けてまいります。

 次に、学校図書館について、授業で電子書籍を利用したり、学校図書館で電子書籍が読めるようにしたらいかがかとのお尋ねです。

 電子書籍についてですが、一部の小学校で一般社団法人電子出版制作・流通協議会と連携して、「学校図書館における電子図書利用環境構築のための実証調査」を実施しており、子どもたちの探求的な学びを支えていく上での電子書籍活用の可能性について検証しているところです。

 先ほど申し上げましたとおり、電子書籍にはメリット・デメリット双方があります。とりわけ子ども向けの書籍については、タイトル数や分野が限定されており、慎重な対応が必要であると考えております。

 そうしたことも踏まえ、実証研究の推移を見守りながら、渋谷区の公立学校での電子書籍利用のあり方について見きわめてまいります。

 次に、図書館の地域資料の所蔵についてのお尋ねがございました。

 地域資料の収集、保存は図書館の重要な使命の一つであると考えております。本区の図書館では、これまでも渋谷区を知り、郷土について調べるなどの利用に供するために、区が発行する行政資料、区立小中学校の学校だよりやPTA会報、町会や区内団体等の記念誌、企業が発行する本区関連の資料、本区に関するあらゆる分野の図書刊行物、雑誌、パンフレットなど、これまでも網羅的、積極的に地域資料を収集し、提供してまいりました。

 また、渋谷区のホームページにおきましては、地域資料の特設ページを設け、広く資料の活用について紹介しているところです。

 つきましては、今後も引き続き、関係機関と連携を図り、地域資料の充実に努めてまいります。

 次に、地域資料のデジタル化についてのお尋ねがございました。

 デジタル技術を活用した地域資料の所蔵、提供につきましては、先ほどお答えしました電子図書館における課題と同様に、メリット・デメリットがあると考えております。

 とりわけ地域資料のデジタル化につきましては、著作権処理の課題がございます。地域資料をデジタル化してインターネット上で公開するためには、複製権のほかに紙の図書資料にはない、公衆送信権などのデジタル資料独特の権利が生じるため、改めて個別に著作権者の許諾を得る必要があります。

 著作権は、著述そのもののほか、掲載されている図表や写真一点ずつに及ぶため、一冊の図書資料をデジタル化するためには、著作権処理に相当量の作業が発生し、また古い文献であれば、著作権者の特定が困難であることが予測されます。

 また、デジタル化作業そのものにつきましても、相当な経費が見込まれるため、経費負担と作業負担の両面から慎重に検討する必要がございます。

 現在、本区の図書館では、将来にわたり保存すべき地域資料につきまして、可能な限り、一般の開架資料のほかに閉架書庫でも保存するように努めているところです。これらの資料は他の自治体の図書館にはない、次世代の区民に残していきたい財産として、これからも適切に保存し、提供し、デジタル化につきましては、今後の研究課題とさせていただきます。

 次に、就学援助の新入学学用品費を入学前に支給すべきとのお尋ねがありました。

 就学援助につきましては、対象者を現に区内に在住し、公立小中学校に在籍している児童・生徒の保護者としております。また、対象者の認定に当たっては、可能な限り家計の実態を踏まえて審査を行うため、当該年度の住民税額を確認しております。このような点から、新入学学用品費の支給につきましても、現行の時期に行っているものです。

 したがいまして、現在、支給時期の見直しを行う考えは持ち合わせておりません。

 以上、答弁といたします。



○議長(木村正義) 治田議員。



◆八番(治田学) 区長、教育長から、それぞれ答弁をいただきました。

 まず、補助犬については、区長もわかっていると思うんですけども、是非お店での入店や渋谷区内での病院などで、そういったことが絶対に起こらないように、啓発を行っていただきたいと思います。

 さらには、補助犬なんかちょっとかわいいからさわりたいなんていって、近づいていっちゃう方もいるんですけれども、補助犬は集中力が途切れるので、そういったことも行わないようにしてほしいというのがルールとしてありますので、そういった対応などについてもあわせて啓発を行っていただきたいと思います。

 さらには、障がい者の方、視覚障がい者の方についても、何となく皆さん、何も見えないんじゃないかと思う方が多いんですが、御存じのとおり、段階があって、光で大体どんな感じ、今どこにいるかわかるような方もいたりとか、そういった方が多いので、そういった本当は見えているんじゃないかとか、誤解をする方がないように、そういったことについても是非啓発活動を広げていっていただきたいと思います。

 さらには、公園については、本当にこれ単純に法律や条例に照らしたり、公園ができた経緯とかに照らし合わせると、確かにそうそう簡単に、公園であるところを公園じゃないというふうに除外をするというようなことはできないという答弁になるのはわかるんですが、区民目線で言えば、これが公園なのかという場所に公園と書いてあっても、果たしてそこが憩えるのか、子どもが遊べるのか。子どもたちが遊べたり、高齢者の方が憩いの場所となるような場所が、やはり基本的には公園であるべきだと思います。

 やはりアスファルトで毎日サラリーマンとか通勤の方が通っていて、単なるそういったもう歩道の一部になっているようなところについては、今後の公園のあり方として、もっと地域の中で公園らしい公園にしていくなら、公園らしい公園にもっとしていくように、形を区が率先して見直していくべきだと思います。

 さらには、高齢者の免許の自主返納については、これは本当にここのところ事故が多発しておりますので、例えば運転免許証の経歴証明書、これ返納すれば千円でもらえますけれども、こういったものが身分証明書になって、銀行口座が開設できるとか、そういったことを知らない方も多いと思います。是非そういったことについても、警察などと連携をして、啓発を行っていっていただきたいと思います。

 さらには、高齢者の方に対して、確かにバスの券とかというものもわかるんですが、なかなか凝り固まるというか、プライドを傷つけられるというように思って、なかなか返納ができないという方もいるというのも、ちょうど昨日、警察OBの方とこういった相談でさせていただいて、そういったこともあってなかなかできない。

 ただ、やはり家族などが例えば特にお父さんなどは、娘さんから言われたりすると、結構言うことを聞いて返納するとか。あとは、事故がどれだけ家族に対して大きな影響を及ぼすのかということなどをわかってもらえれば、意外に素直に返すという方もいるということなので、そういったことについても、これだけ大きな問題となっている状況ですので、是非積極的に区としても行っていただきたいと思います。

 教育長に関しても、それぞれの施策を進めていただきたい。今後も私たち民進党渋谷区議団は、区民の皆さんの声を反映するために、日々努力することをお誓い申し上げ、質問を終わります。



○議長(木村正義) 再質問ないね。



◆八番(治田学) ないです。



○議長(木村正義) 以上をもって区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 日程第一を議題に供します。

     〔藤田次長朗読〕

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△日程第一 会期決定の件

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○議長(木村正義) お諮りいたします。

 本定例会の会期は本日から十二月七日までの十四日間とすることに御異議ありませんか。

     〔「異議なし」の声あり〕



○議長(木村正義) 御異議ないと認めます。

 よって、会期は十四日間と決定いたしました。

 お諮りいたします。

 本日の会議は議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

     〔「異議なし」の声あり〕



○議長(木村正義) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議は明十一月二十五日午後一時に開議いたします。

 なお、日程は当日、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後七時十四分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長  木村正義

渋谷区議会副議長 沢島英隆

渋谷区議会議員  須田 賢

渋谷区議会議員  丸山高司